衆議院

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第3号 平成13年2月9日(金曜日)

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平成十三年二月九日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 野呂田芳成君

   理事 北村 直人君 理事 久間 章生君

   理事 小林 興起君 理事 自見庄三郎君

   理事 細田 博之君 理事 池田 元久君

   理事 佐藤 観樹君 理事 原口 一博君

   理事 谷口 隆義君

      池田 行彦君    石川 要三君

      大原 一三君    岡下 信子君

      亀井 善之君    栗原 博久君

      七条  明君    田中 和徳君

      田中眞紀子君    高鳥  修君

      津島 雄二君    中山 正暉君

      丹羽 雄哉君    葉梨 信行君

      萩野 浩基君    林  幹雄君

      牧野 隆守君    松島みどり君

      三ッ林隆志君    宮本 一三君

      森岡 正宏君    八代 英太君

      渡辺 博道君    五十嵐文彦君

      岩國 哲人君    生方 幸夫君

      海江田万里君    金子善次郎君

      川内 博史君    城島 正光君

      仙谷 由人君    中田  宏君

      平岡 秀夫君    松野 頼久君

      白保 台一君    東  順治君

      若松 謙維君    鈴木 淑夫君

      達増 拓也君    中井  洽君

      佐々木憲昭君    志位 和夫君

      山口 富男君    辻元 清美君

      横光 克彦君    井上 喜一君

      近藤 基彦君    森田 健作君

    …………………………………

   内閣総理大臣       森  喜朗君

   総務大臣         片山虎之助君

   法務大臣         高村 正彦君

   外務大臣         河野 洋平君

   財務大臣         宮澤 喜一君

   文部科学大臣       町村 信孝君

   厚生労働大臣       坂口  力君

   農林水産大臣       谷津 義男君

   経済産業大臣       平沼 赳夫君

   国土交通大臣       扇  千景君

   環境大臣         川口 順子君

   国務大臣

   (内閣官房長官)

   (男女共同参画担当大臣) 福田 康夫君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当大臣)     伊吹 文明君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      斉藤斗志二君

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当大

   臣)           橋本龍太郎君

   国務大臣

   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君

   国務大臣

   (経済財政政策担当大臣) 麻生 太郎君

   国務大臣

   (科学技術政策担当大臣) 笹川  堯君

   内閣官房副長官      安倍 晋三君

   内閣府副大臣       坂井 隆憲君

   内閣府副大臣       仲村 正治君

   内閣府副大臣       村井  仁君

   防衛庁副長官       石破  茂君

   総務副大臣        遠藤 和良君

   総務副大臣        小坂 憲次君

   法務副大臣        長勢 甚遠君

   外務副大臣        衛藤征士郎君

   財務副大臣        村上誠一郎君

   文部科学副大臣      大野 功統君

   文部科学副大臣      河村 建夫君

   厚生労働副大臣      増田 敏男君

   厚生労働副大臣      桝屋 敬悟君

   農林水産副大臣      松岡 利勝君

   経済産業副大臣      中山 成彬君

   国土交通副大臣      高橋 一郎君

   国土交通副大臣      泉  信也君

   防衛庁長官政務官     岩屋  毅君

   文部科学大臣政務官    池坊 保子君

   厚生労働大臣政務官    奥山 茂彦君

   経済産業大臣政務官    竹本 直一君

   環境大臣政務官      熊谷 市雄君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    津野  修君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      中島 忠能君

   会計検査院長       金子  晃君

   会計検査院事務総局第一局

   長            石野 秀世君

   最高裁判所事務総局人事局

   長            金築 誠志君

   政府参考人

   (人事院事務総局総務局長

   )            平山 英三君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    五十嵐忠行君

   政府参考人

   (警察庁交通局長)    坂東 自朗君

   政府参考人

   (外務大臣官房長事務代理

   )            飯村  豊君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長

   )            日比  徹君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長

   )            澤田陽太郎君

   政府参考人

   (厚生労働省職業能力開発

   局長)          酒井 英幸君

   予算委員会専門員     大西  勉君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月九日

 辞任         補欠選任

  大原 一三君     岡下 信子君

  奥野 誠亮君     森岡 正宏君

  亀井 善之君     田中 和徳君

  三塚  博君     松島みどり君

  八代 英太君     渡辺 博道君

  城島 正光君     川内 博史君

  若松 謙維君     東  順治君

  山口 富男君     志位 和夫君

  森田 健作君     近藤 基彦君

同日

 辞任         補欠選任

  岡下 信子君     大原 一三君

  田中 和徳君     林  幹雄君

  松島みどり君     三ッ林隆志君

  森岡 正宏君     奥野 誠亮君

  渡辺 博道君     八代 英太君

  川内 博史君     城島 正光君

  東  順治君     若松 謙維君

  志位 和夫君     山口 富男君

  近藤 基彦君     森田 健作君

同日

 辞任         補欠選任

  林  幹雄君     亀井 善之君

  三ッ林隆志君     三塚  博君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成十三年度一般会計予算

 平成十三年度特別会計予算

 平成十三年度政府関係機関予算




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     ――――◇―――――

久間委員長代理 これより会議を開きます。

 委員長の指名により、私が委員長の職務を行います。

 平成十三年度一般会計予算、平成十三年度特別会計予算、平成十三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局総務局長平山英三君、警察庁刑事局長五十嵐忠行君、同交通局長坂東自朗君、外務大臣官房長事務代理飯村豊君、厚生労働省労働基準局長日比徹君、同職業安定局長澤田陽太郎君、同職業能力開発局長酒井英幸君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第一局長石野秀世君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久間委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

久間委員長代理 次に、お諮りいたします。

 最高裁判所金築人事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久間委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

久間委員長代理 昨日の菅直人君の質疑に関連し、佐藤観樹君から質疑の申し出があります。菅君の持ち時間の範囲内でこれを許します。佐藤観樹君。

佐藤(観)委員 民主党の佐藤観樹でございます。

 昨日の菅委員の続きをさせていただきますが、大変森総理にはきついことでありますけれども、二月六日でございますか、調べた新聞の世論調査によりますと、森内閣の支持率はついに一四%というところまで来てしまった。これは、ついにと言う人もおれば、まだそれだけ低位ながら安定しているという評価をする人もおりますけれども、総理自身、行政、政治の最高ポストにおられて、どんどんと支持率が下がる、自民党の支持率も下がっていくということについて本人はどう思っていらっしゃるか、どうしてなんだろう、おれは一生懸命やっているのにと思っていらっしゃると思うのですが、どうして国民には受け入れられないんだろうか、いかがでございますか。

    〔久間委員長代理退席、委員長着席〕

森内閣総理大臣 昨日もお答えを申し上げましたが、支持率が上がったりあるいは不支持率の問題は、これはやはり謙虚に私は見ておりますし、気にならないと言ったらうそでありますから、いろいろな資料を見ながら考えることもございます。

 私は私なりに一生懸命やっておりますが、なかなか理解をされにくい面もあるのかなと思いましょうし、それから、世論調査を受ける国民の立場から見れば、そのときそのときいろいろな心境、お考えもあるでしょうし、政策に対するものもあるでしょうし、最近のようなこうした不祥事等が当然私は大きく影響していると思います。

 しかし、調査するマスコミの機関によっては、きのう我が党亀井政調会長の御質問の中には、四%も上がっていましたよというのもあるわけであります。これはマスコミを批判するわけじゃありませんが、上がったのは余り書かないですね。下がったやつは大きく下がったと書きますが、このずっと下降状況の中で上がるということは、とてもこれまた私にとってはありがたいことだし、ある意味では大変見出しになってもいいんだけれども、そういうのは見出しにならないで、不支持率七〇%引き続きと、こう書かれてしまう。

 国民は、それを見れば、やはりだめなんだな、それまで支持していた人たちもやはりやめようかというようなことになるのかもしれないし、逆に、四%も上がったよ、民主党は逆に減っていますよ、こう書かれると、やはり我々の考えは間違っていなかったのかな、こうおっしゃってくださるかもしれないし、しかし、それは見方もいろいろありますから、そんなこと一々私からとやかく言うべきことじゃありません、ただ謙虚に一生懸命やっているということだけであって。

 それで、いつも申し上げていることですが、支持率を上げようと思ってやるということであってはならぬと私は思っています。政治は私はやはり結果だと思うし、毎日毎日一生懸命やって、そしてそれが日本国のために、また日本の国民にとって少しでもプラスになるように、そのことを頭に置きながら、念頭に置きながら、日々毎日努力をしておるということでございます。

佐藤(観)委員 世論調査によりますと、いろいろな項目がありますね、政策がいいとか人柄がいいとか指導力があるとか。総理は、そういう項目の中で、どうして支持率が下がるのだということはお考えになったことはありますか。

森内閣総理大臣 これは、それぞれ皆さんのお考えになることで、多くの国民の皆さん、対象は五百人とも千人とも千五百人ともあるのでしょうけれども、その皆さんの気持ち、一人一人を我々はなかなかはかり知ることができないと思いますね。いろいろな見方があるのだろうと思います。

 たびたび申し上げるようですが、それは支持率、不支持率は謙虚に受けとめながら、自分なりの反省にしながら日々努力をするということに尽きるのじゃないでしょうか。

佐藤(観)委員 総理の政治行動を見ていると、顔が見えないと言われる。やはりそういうあれの中で、支持率が下がっていく要因の中に、指導力が期待できないというのが一番大きな項目なんですよね。

 それはどういうことかというと、結局、総理が、一生懸命やっていらっしゃるのだろうけれども見えない。他人任せじゃないか。例えば、額賀大臣が辞任した問題でも、これも派閥任せ、あるいは、村上参議院議員が証人喚問に出ると言っても、これも参議院の幹事長任せというように、機密費の問題でも、これも外務省に具体的にどういう指示をなさるという姿が、なさったのかと思いますけれども、姿が見えない。やはりこれが、総理が国民に、どういう行動をして、指導して、やらせているのだということが見えないということにつながるのだと思うのであります。

 きょうはそういった問題について、KSDの問題でも、きのう菅幹事長からも質問がありましたけれども、あれだけ自民党の党費の問題が言われておるのに、きのう調査を始めますという。明らかになったのは去年の秋からですね。ですから、そういった意味で、やはり国民の皆さん方が政治離れを起こしているという中において、自民党さんの支持率も下がる。我々も別に、そうそうすべてが立派だとは民主党も申しませんけれども、しかし、国民の政治離れというのは、単なる森内閣、自民党の問題ではない。やはりお互いに日本の政治を担う者の責任として、いかにこれを国民の皆さん方のためにやっている政治にするかどうかは、ひとり森総理、森内閣の問題ではないと思いますので、そういう視点に立って、きょう具体的な問題をお伺いしたいと思います。

 特に、世の中は、言うまでもありませんが、倒産も多いし、失業者も大変多いし、そういった中で政治をやっておるわけでございますから、ぜひ肝に銘じていただきたいと思うのであります。

 それで、いわゆる機密費、報償費の横領問題について、真意はそうじゃなかったと言われるのなら、また総理、言ってもらえばいいのですけれども、いや、これは細川内閣から小渕内閣までの話だという発言をされたやに報道されております。私も、その後、記者の方から、何人かの記者からいろいろそのことをとって、いかにも森さんらしいんだな、これは。

 つまり、いや、自分のところは関係ないんだ、それは前の細川内閣から小渕内閣の間の問題であって、自分には責任がないんだと聞こえる。ところが、あなたのもとで、あなたも一緒に行ったでしょう、この松尾という元室長と外遊に。遊というのは余りよくない、外遊というと遊びに行くみたいでね。そうじゃない、仕事をやりに行くのでありますが、一緒に行っていらっしゃるわけですよね。ですから、何か細川内閣から小渕内閣の問題で自分には関係ない話だというふうに……(森内閣総理大臣「言ってない」と呼ぶ)いや、それはサミットがあったから、行ったというのはあれですが、サミットのときには一緒に仕事をやっていらっしゃる。もちろん一人一人あなたが覚えているということじゃないけれども、そういった意味で、細川内閣から小渕内閣までの話で私には関係ないんだというふうに聞こえることは、一国の総理、行政の最高責任者として聞ける話ではないと思います。いかがですか。

森内閣総理大臣 これは、例示を挙げて佐藤さん言ってくださったので、もう一遍明確に申し上げておきますよ。

 この前、本会議で土井党首が、この問題は細川さんから小渕さんまでだということで私には全く関係ないというような、そのような報道があったということでしたね。私は、その後に答弁で私なりの意見を申し上げておきました。別に訂正はしませんがね。

 ただそれは、記者団が、いわゆるぶら下がりというのがありますね、歩きながらついてくる。だから私は余り歩きながら大事なことを話したくないのですよ、間違いがあるから。横にいる人と後ろにいる人と三列目にいる人じゃ聞き方が違うわけですから。できるだけ、そういう間違いがないように立ってとまってしゃべるようにするのですけれどもね。

 そのときに、今度外務省が河野さんがこういう責任をとりますというのを出された、河野さんだけがその責任をとるというのはそれでいいんですか、こういう質問でしたから、そうですね、あれは細川さんから小渕さんまでの時代でしたね、でも、そういうものを含めて現職の外務大臣として責任をおとりになったのじゃないですか、しかしちょっとおかしなことですね、そういう言い方を私はしたのであって、小渕さんまでのことで私は関係ない、そんなことはちっとも言っていないのですよ。

 そのことをそういうふうに誤ったのか意識的に報道したのは一社だけありました。あとはマスコミは、そういうふうには聞いていないと言っている方もあります。ですから、マスコミというのは、そういうふうに歩きながら話したり、立ちながらこういう形できちっと話ができれば別ですが、そういうところの一部だけをとって、それをまた党首ともあろう者がそういうものを演説に使うということもまた私は極めて、軽率だとは言いませんけれども、私にとってははた迷惑だと言いたい。だから私はまた本会議で、それに対してお答えをしたのです。あなた、そのとき欠席していたのでしょう。

佐藤(観)委員 そういう失礼なことを言ってはいけませんよ、あなた。代表質問の本会議にちゃんと出て、その答弁は聞いています。

 しかし私から見ると、いかにもあの言い方は森さんらしいなと。あなた、自分のところの、外務省の事務官だろうとあなたの内閣のもとにある職員なんですから、起こしたのは。ですから、小渕内閣じゃなくて森内閣までいわば関係があるわけでありまして、しかし世間では、少なくとも私は、ああ森総理らしいなと受け取ったのであります。

 そのことばかり言っておられませんので、それで、きのう菅委員の発言の中で、官房長官に、松尾室長の告発状それから被害届、これを出してもらいたいということを申し上げました。私たちは、いわばこれが本横領事件の原点でありますから、告発されたということ、それから内閣官房が被害を受けたということが原点でありますから、これを出してもらいたいということを申しました。きのう理事会の中でもいろいろと協議をいたしました。

 福田官房長官、どうですか、この問題について、おたくの中でもいろいろと議論があったと思いますけれども。とりあえずその議論を聞いて、さらに要求をしたいと思います。

森内閣総理大臣 その前に、私は、そうした発言を記者団にする前に、この問題については大変遺憾だし、残念だし、特に総理大臣の出張にかかわることでこういう不祥事があったというのは実に私にとっても残念なことだ、こう申し上げておりますので、全くむとんちゃくに私には関係ないことだよ、そんな姿勢は一遍もとったことはありませんから、念のため申し添えておきます。

福田国務大臣 昨日も答弁申し上げたのですけれども、被害届は捜査当局に対して提出されたものでございまして、これを公開するということは、いろいろと証拠と思われるような資料が添付されているというような事情によりまして、捜査の支障になる可能性があるということでもって、提出することは差し控えたい、こういうことでございます。

佐藤(観)委員 我々のところに、後で河野外務大臣にお伺いしますけれども、この松尾元室長がやったことにつきまして、不十分ながら報告書が来ているわけであります。とりあえずは五千四百万の横領ということで出ているわけでありますけれども、しかし、国会という立場からいいますと、いやしくも国民の税金が横領されたわけであります。明らかに解明をしていかなきゃならぬわけでありまして、ぜひそれは告発状と被害届を出していただきたい。

 これは、刑事訴訟法四十七条にも、公益に資するならばそれは出しても構わないということがあるわけでありますし、国会法の百四条にも、公益上必要な場合にはそのコピーを出してもいい、捜査の今後、密行性というのでしょうか、ひそかにやらなきゃいかぬ捜査を侵すものでないという場合には出していいということになっているわけであります。

 確かに、細かい、今言われた附属資料というのが、参考というのでしょうか、その部分がどうしてもだめだというなら、またこれはいろいろと協議を理事会でしますけれども、原則的にすべてだめだということでは、これは国政調査権におきまして、侵すことになるわけでありますので、ぜひそのことは肝に銘じて、我々も理事会の中においていろいろと議論してまいりますけれども、ぜひ要求をしておきたいと思います。よろしゅうございますね。

福田国務大臣 そのことにつきましては、理事会の御判断にお任せしたいと思います。

佐藤(観)委員 今度の松尾元室長の横領問題につきまして、何といっても一番責任が重いのは、河野外務大臣だと思います。これはまさに細川内閣から森内閣までの間に、村山内閣そして森内閣ということで二度、十九カ月ぐらい外務大臣をやっていらっしゃる。そういう意味では、それは全部に目が届かないことだと思います、行政も。思いますが、しかし、私は、一番長いということもございますし、後でちょっとその理由を申し上げますけれども、責任が一番重いというふうに思いますけれども、外務大臣、どう思っていらっしゃいますか。

河野国務大臣 私自身も、外務大臣として外務省を統括し、外交政策を進める立場にある人間として、こうした問題を外務省の省員が起こしたということについては重い責任があるというふうに考えて、先般来、その責任を果たすべく全力を尽くしているところでございます。

佐藤(観)委員 具体的には、省内のことでございますから、人事の問題ですから、これは官房長がやらなきゃいかぬことだと思いますが、私は、この事件を最初に聞いたときに、機密費、報償費と言われるものを扱うポストに六年間近くもいるということ、これは異常なことだなと、まずそれを思いました。そうじゃなくても疑われるポストですからね。まずそのことを思いました。

 もう一つ、この方は、私は最初出たときは、余り外務省と今までつき合いがないものですから、個人名まではよく知らなくて、個人名は伏してあったわけですよね。しかし、外務省で競馬のと言われれば、みんな大体その周辺の人は知っていたというぐらい有名な方なんだそうなんですね。今度の横領事件で異常に国民が怒っているのは、馬の問題ですよ。馬をやって悪いとかなんとかという意味じゃなくて、馬にまで使われたかということが非常に国民の怒りを、それだけじゃありません、もちろん横領事件そのものがそうですが。

 そこで、とかくいろいろなことを周辺の人は知っているわけでありますから、やはりこういった方の起用というのはよほど注意をしなきゃいかぬ、そういう立場にあったのだと思います。これは、本来なら省の中心は官房長が実務的にはするわけでありますから、官房長の責任も極めて大だと思いますが、私は、河野外務大臣が、それは気は使っていたのかもしれませんが、不作為の過失という言葉があるかどうかわかりませんが、そういう意味で大変大きな責任があるというふうに思っておりますが、いかがでございますか。

河野国務大臣 議員御指摘のとおり、一人の人間がこういうポストに六年もずっといたということは決していいことではない、あるいはやるべきでないことだというふうに私も思います。

 私自身、責任を回避するつもりはございませんが、実は、私が今般外務大臣に就任しましたときには既に彼はもうその六年の時間を過ぎておりまして、そのポストにはおりませんでしたということは申し上げておかなければなりませんが、しかし、いずれにせよ、一般論から言っても、六年間という長い期間一つのポストに、しかもそのトップにいたということには私は大いに問題があるというふうに考えております。

 この問題については、先ほど来申し上げておりますように、人事であっても当然外務大臣が目を光らせるべきものでございますから、それについても私は責任を回避するつもりはございません。

佐藤(観)委員 ことしの一月二十五日付で「松尾前要人外国訪問支援室長による公金横領疑惑に関する調査報告書」というのが御承知のように出ていますね。大変評判が悪い。与党の自民党さえ認めないと言われて突き返されたものであります。

 そのことについて外務大臣がどう思っていらっしゃるのかを聞きたいのでありますが、大体外務省としてはやれることはやりましたと言われるに決まっていますから、私は具体的にちょっとお伺いしたいのであります。

 この松尾元室長が持っていた八口座、それから郵便貯金の分があるわけでありますが、結局二口座しか調べていない。これはまさに信憑性に大変欠けるわけでありまして、きのう福田官房長官から出ておりましたように、内閣官房から持っていったお金が九億六千五百万円ではないかと。しかし、ここに出た金額というのはそれよりはるかに低いわけでありまして、どう見てもこの二口座だけというのは合点がいかない。当然のことだと思うのであります。

 それから、国のために、総理の外遊のために使ったお金は二億五千万だと言われているわけでありますが、このお金自身もいわば膨らまして請求しているわけですよね。したがって、きのう出た九億六千五百万というのから二億五千万、支払った金額を引きますと大変な金額、七億余の金額になるわけでありまして、これがまだ使途不明になっておるというふうに理解をしておるわけでありますが、このこともこの報告書、大変問題であります。

 それから、具体的な金の流れ。一体この請求書、膨らましてお金を乗せて、具体的にまずどこへ持っていって、そして、きのうは何か現金を渡されると言うんだけれども、私が調べた限りでは、内閣官房の会計課では、現金は渡したことはありません、全部小切手ですというわけですよね。この辺の具体的な、手口という言葉は余りよくないかもしれませんが、どういう経路で、どういうところでそれが横領されることになったのかもよくわからぬ。

 それから決済方法も、松尾室長になってからこれは変更されておって、見積書を上司に見せずに自分でやっていると。一体、官房の総務課長、ここに一覧表、名前がありますけれども、おい、どうなっているんだということぐらい聞かぬのですかね。それがどうも機密費だということで安易に使われているんじゃないかという気がするのであります。それは、今病気されております阿部官房長も目が節穴だったということを言われておるわけでありますが、なぜこの人にこんな自由にどんどんお金を使えるようにしたのかということについて、この報告書というのは答えていないのであります。

 もちろん、クレジットカードを使ってやらせるなどということはまことにずさんな体制だと言わざるを得ないのでありますが、そういうことに結局答えていないからみんなが、国民の皆さん方もこの報告書ではとても調査になっていないよということだと思うのでありますが、いかがでございますか。

河野国務大臣 一月四日に私は調査委員会をつくることを命じまして、調査委員会は大変な努力をして調査報告書をつくり上げたわけです。それは、報告書をつくり上げると同時に告発もしたわけです。告発状は警視庁によって受理されております。

 今、議員がお話しの、内閣官房は九億数千万を渡したと言っておる、それにもかかわらずおまえのところの報告書には五千四百万の金額の入った口座だけが把握されているだけではないか、こういう御指摘でございます。

 私は、これから先は推測の域を出ませんが、恐らく、九億数千万、松尾某が受け取ってきて、そのまま現金で携行したという分もきっとあるだろうと思います。それから、他の口座に入れたものもあるという可能性、本人はそれを否定しておりますけれども、そういうこともあるかもしれません。

 これは他の口座を調べなければわかりませんが、他の口座を本人が否定し、本人が提出を拒否している中で、捜査権を持たない我々がそれを調べるということは非常に難しゅうございます。実際問題として、できないと申し上げてもいいかもしれません。

 この第一勧銀の二口座については、本人から、公金はここに入れました、それがこれでございますといって提出をしましたから、その口座の中から、それは六年間にわたってでございますが、その六年間の中から、しかも、もう本当に私もこんな非常識なということは思いましたけれども、その中に私的な金額まで入っているという口座でございますから、その私的な金額と公のお金との区別ができる期間、そういう期間を区切って、それも、区切ってというのは相当大変な作業でございますが、総理大臣の外国出張その他の期間が非常に近いとか、そういったことを区切って、それから、どういう支出であってもそれ以前に支出されたものを全部除いて、そして、一定期間を区切って、明らかにその中から個人として使った疑いが明白だという部分を見つけ出して、それをもって告発をしたわけでございます。

 議員も御理解いただいておりますように、この五千四百万円をもってすべてだなどと私どもは思っているわけではなくて、まず、全力を挙げて把握した疑わしいもの、明らかに横領されたと思われるものが五千四百万、ここにありますよということがはっきりしたので告発をしたということでございます。

 これから後のことは、捜査権を持つ捜査当局にお調べをいただいて全貌を解明していただく。恐らく、こんなことまで私が言うべきでないと思いますが、捜査当局はすべての口座もお調べに、それは捜査権を使ってお調べになると思いますが、そういうものだというふうに私は考えております。

佐藤(観)委員 この問題の全体像というのは、お金は内閣官房の機密費だ、それを横領したのは外務省の事務官、職員である、そこで、どう結びつくんだろうかと。

 この松尾元室長の経歴を見てみますと、総理府に兼任したときもあるんですね。しかし、この室長の間というのは、私が調べた限りではどことも兼任していないんです。どうして福田官房長官のところのお金を河野さんのところの職員が、公金ですから、公金を扱うときに兼任もしていなくてそれが使えるんだろうか。

 事業的にはわかりますよ、総理の外遊、外交をやるためのお金ということで使ったと。後でまた機密費ということはいろいろ聞きますけれども、しかし、そこには、少なくも総理に随行してお金のことを処理するためには、これは役人の世界では兼任辞令を出していなければ、他省庁の人が内閣のお金をひょろひょろっと取りに行って事務官がやるという、ここのところがおかしいんじゃないですか。兼任発令が全然されていない。

 こういうことなものですから、内閣官房から見れば、いつも見る顔だからということで出しているのかもしれないけれども、これは一体、本当に内閣官房の機密費だったのか。実はその中に、上納金と言われております、実は外務省所属のお金だったのだ。

 きのう答弁がありましたように、これを渡したのは総理秘書官の外務省から来た事務官だという答弁がありましたけれども、結局なあなあで、いやこれは実は外務省のお金なんだから、出す方も安易に出す。そして外務省が、それは、持ってきた請求書というのはちゃんと会計課長、総務課長が点検をしてやっているものだ、こういうはっきりしないことがあるものですから、エアポケットになって、全く無責任な経理を行ってきたんじゃないかというふうに私は見ているのであります。

 まず一つ、これは官房長でもいいし官房長代理でもいいですが、兼任発令せずに他の省、つまり、総理府あるいは内閣官房のお金を全く兼任でない事務官が取りに行って出すという、これはまことにおかしいことではないか。私の党の中にも役人出身の人がいたら、それはそうですよ、そんなことは常識じゃ考えられないと言われているのですが、いかがですか。

河野国務大臣 総理の外国出張について外務省が事務的な作業をする、これはきのうも申し上げましたが、総理がアメリカへ行かれるといえば北米局北米一課がお世話をする、地域課がお世話をするということはどなたも御理解いただけると思います。

 総理がアメリカへ行かれる、ヨーロッパへ行かれる、あるいはその他の地域に行かれる、それぞれの地域課がこれまでは全部お世話をしてきたわけですね。それは、アメリカへ、ワシントンへ行かれるといえば、現地の大使館とも連絡をとって、現地の大使館に、ホテルの予約から、それから部屋のレートからアクセスからいろいろ報告を聞いて、そしてそれを、こういうことでございます、こういうホテルの予約ができますということを内閣官房に御報告を申し上げる。そのときに、見積もりをつけて御報告をしていた。これはもう随分昔からの当然の作業だと私は思います。

 それが、支援室という室をつくってから、そしてさらに松尾という室長がそこに来てから、その作業が、それまではもっと多くの人間がかかわり、複数の人間でチェックができる状況になっていたものが、一人でやるようになってしまったというところが、今議員がおっしゃるように、どうも、議員は外務省と内閣官房との間のエアポケットがあったんじゃないかということをおっしゃいましたが、私も、実は外務省の内部を調査しておりまして、こんなことがどうしてあったんだろうかと実は私自身も驚くような、言ってみればエアポケットと申しましょうか、みんなで見合って、その真ん中へポテンヒットで球が落ちてしまったという、そんな気持ちにもなるような状況になってしまったわけでございます。

 それらを含めて、これは言いわけになりますからこれ以上申しませんけれども、そうしたことを、今回の事件が起こる発端といいますか、原因の一つであるというふうに私どもは考えているわけでございます。

佐藤(観)委員 もう一つ。こういう場合に、本来でしたら兼任発令していかなきゃいかぬのじゃないですか。

河野国務大臣 今申し上げましたように、外務省で作業をしておって、例えば北米一課でやっていた、西欧一課でやっていた、そういう仕事をそのまま引き継いでいるわけでございまして、その当時から、兼任とか併任とかということに一切しておりません。

佐藤(観)委員 そこがおかしいんですよ。お金を扱うのは、そのお金自体は、あなた方の言われるのは内閣官房のお金だというわけでしょう。仕事としてはわかるけれども、外務省の事務官が内閣官房へ行って内閣のお金を持っていくというときに、総理府の兼任ということにしなきゃ扱えないでしょう。

 官房長官、どうですか。あなたのところに他省庁の人が来て、はい、お金くださいと言ったって、どうしてあなたの省にうちのお金を上げなきゃいかぬのですかということになるでしょう。

河野国務大臣 総理海外出張の場合、繰り返して申しわけありませんが、アメリカへ出張なさる場合には、総理一行は一つのデリゲーションとして動かれる。そのデリゲーションのお世話を外務省はするわけでございまして、正直言って、事実関係が私自身にも以前からわかっていたわけではございません。今回の事件が起きてから調査をし、ただしてみた上ではっきりしてきたことでございますけれども、部屋代の差額をお預かりをして云々というようなことがあったとしても、それは一つのデリゲーションとして動くということがあったということを御理解をいただけば、御納得いただけるのではないかというふうに思います。

佐藤(観)委員 公金、つまり国民の税金ですから、そういう意味では、取り扱い方が慎重の上に慎重であってもいいと思うのですね。そういった意味からいきますと、私は、兼任発令もされていない外務省事務官が内閣官房へ行ってお金を受け取るという行為がどうしてできるのかという、つまり、法的根拠というのがよくわからない。

 官房長官、何かありますか。

福田国務大臣 このことはまさに問題の点ではあるのですけれども、しかし、我々サイドからしますと、まず宿泊差額ということでございますけれども、これは外務省が海外出張の前に見積書を提出してくるわけですね。見積書も、首脳外交ということになりますと相当程度の人数が、外務省のみならずほかの省庁からも出ていくということでございまして、サミットですと百五十人ぐらいの人が出ていく。また、現地では、ほかの国からもその国に集まってくるとかいうようなことがございまして、もう大変な人数で、それもいつからいつまでということじゃなくて、準備もありますし後始末もございますし、非常に煩雑なんです。そういうことはやはりよくそういうことを知っている方にお任せするということが正しい道であるというように考えて、そしてやってきた。見積もりを徴取して、そしてお金を支出して、その後精算もしておるわけです。ですから、私どもとしましては、これは支払いを委任したということにおいて別におかしなやり方ではない、こういうように思っております。

佐藤(観)委員 そこのところはしっかりとした体制でやらないと、このような事件が再発する。再発防止のために、私はもう一回、後で申し上げますけれども。

 それと、今、官房長官の答弁ですと、松尾が支払ってきたというのは、ホテル代そのものですか、それともホテル代の差額ですか。ホテル代のほかに科目はあるのですか。何を払いにこの人は行ったのですか。

福田国務大臣 ただいま問題になっておりますのは宿泊代ですね。そういうことでありまして、この全体について外務省にお預けしたわけですね。そして、その中で宿泊代を全部精算をしたわけです。当然その中には実費としての宿泊差額も入っていた、こういうことであります。

佐藤(観)委員 いずれにしろ、今官房長官が言われるのは、ホテル代及びその差額だけですか。

福田国務大臣 私どもはそのように考えておったわけですね。しかし、その中から、松尾室長に行った分があるのではないかという疑いがあって、そういう疑いが生じたものですから、今のような手続をして告発し、そしてまた被害届を出した、こういうことになっております。

佐藤(観)委員 一つは、ホテル代なんかだったら幾らでも送金の方法はありますね。差額のことは、幾らか、その後その他の行動が現地に行ったらいろいろありますから、差額のことはわかりますけれども、ホテル代をわざわざその日の帰るまでに払わなきゃいかぬということはないでしょう。国民から見れば、そんなものは為替でも何でも、今はやり方は幾らでもあるので、何でそんなホテル代をいつも持って払わなきゃいかぬか、みんなそう思っていますよ。何でホテル代を払うためにわざわざ、しかもそんなに早く、翌日に全部精算しなきゃいかぬというものではないでしょう。何をこの人は横領したんだろうか。

 それから、外務大臣にお伺いしますが、きのうどういうものに使ったか言わないと言われたが、官房長官はちゃんと言っているじゃないですか、ホテル代及びその差額だといって。余り機密性、機密性と言わない方がいい、これは。何でホテル代が機密なんですか、機密費なんですか。

福田国務大臣 支払いはいろいろあるじゃないかというお尋ねがございましたけれども、これは、そのとおりだと思いますけれども、しかし、そういうことでもって長年やってきたのですね。そういうことが一つ問題だといえば問題であるということであります。

 もう一つ、このことについて外務大臣から説明がないということをおっしゃいましたけれども、これは犯罪捜査の対象になった分だということと、もう一つは、これは報償費という性格から使途は明確にしない、そういうことでやってきたものですから、あえて犯罪捜査対象になったということで私から申し上げたということで、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

佐藤(観)委員 そういう話はやめた方がいいのじゃないですか。

 お伺いしますけれども、財務省、ホテル代というのはそもそも庁費の中に入っているのじゃないのですか。総理が行くときは全部機密費で泊まるのですか。何かやみで泊まっているみたいな、そういうあり方はおかしいよ。ホテル代というのは、各省の大臣が行かれたときだってちゃんと庁費に入っているでしょう。

 差額は幾らかわかります、それは。今度旅費規程が変わりましたけれども、それは今度の話であって、それまでは幾らか差額が出るでしょう。そのことを補うことは私はわからぬわけではないけれども、何か官房長官の話を聞きますと、森総理が行くときでも何でも、みんな機密費でホテル代から航空運賃から何から……。

 それじゃ、航空運賃はどうなっているのですか。

福田国務大臣 委員から、森総理の出張、こういうふうなことで言われましたけれども、これは森総理のときでない話を今までしているのですね。

 森総理のときには、旅費法が改正になっております。したがいまして、今はそういうことをしていないのです。今までと同じようなやり方をしていない。ですから、航空旅費ですか、旅費の中で支払いをしておるということであります。これは旅費法が変更になっております。

佐藤(観)委員 いいですよ、今は森総理の話じゃなくても。

 いずれにしろ、それじゃ航空運賃はどこで払っているのですか、今までは、松尾時代は。

福田国務大臣 以前は、航空運賃は旅費で支払っておる、こういうように承知しております。

佐藤(観)委員 みんなわかりましたか。

 航空運賃は旅費で払っておる、それはそうでしょう。航空運賃といえば旅費でしょう、それは。要するに、松尾室長が扱っていたお金というのは――こんなことで私、そればかりやっていられない、もっと重要なことがたくさんあるんだ。ホテル代及びその差額を松尾室長というのは持っていったのですか。おのおの大臣が御出張なさるときに庁費の中にあるのじゃないのですか。

 それから、ホテル代という中には食費も入っているのでしょう、当然のことながら。どうしてこんなことが機密なんですか。総理が今は森さんだから言うけれども、森総理がどれだけ食べたとか、そんなことだれも思っていませんよ。こんなことまで機密だ、機密だと言うから、国民は、何でそんなことが機密なんだと。そこでこの報償費、機密費というものをもう少し明快なものにしたらどうだということが出てくるので、もう一回どうぞ、福田さん。

福田国務大臣 以前はそういうようなことは言われたわけですけれども、今現在は、旅費、ホテル代、航空運賃、これは全部旅費として支給しているわけです。

 以前、ホテル代の差額についてなぜ報償費かという御疑問でございますけれども、このことについては、もう御案内のとおりだと思いますけれども、要するに総理の出張というときになりますと、サミットなんか考えますと、一つのホテルに全員が集まらないと作戦会議も連絡もつかない、こういうようなことがあるから、ですから高いホテルに泊まらざるを得ない。その差額を、一般公務員の旅費規程とホテル代の差額をこの報償費で負担しておったということであります。特殊ケースであるというふうにお考えいただきたい。

佐藤(観)委員 それでは、松尾が持っていったのは、ホテル代の差額を持っていった、こういうことですね。

福田国務大臣 これは先ほど答弁申し上げましたけれども、ホテル代ですね、ホテル代全部ということであります。

佐藤(観)委員 いいですか、その答弁で。きのうはあなたは差額代だと言ったんですよ、きのうの答弁では。差額代だと言われたんですよ。差額だと言われたじゃないですか。

福田国務大臣 全部ということではなく、報償費で払っている分は差額代ですね。ですから、もとの部分は、これは旅費として払われているものと思います。

佐藤(観)委員 したがって、航空運賃とかあるいはホテルに直接払うものについては、これはいわば庁費の中に組んであって払うわけでしょう。

福田国務大臣 そのとおりです。

佐藤(観)委員 そんな難しいことを私聞きましたかね。これだけ横領されたと言われて、国民の税金がどこへ行っちゃったかわからないということに、一体、松尾という人が何を払いに行ったかということぐらいしっかりしておいてもらいたい。

 そうすると、きのう官房長官が、九億六千五百万円穴があいたと、官房費からなくなっちゃったと……(発言する者あり)いやいや、松尾が持っていったのはそれだけなんでしょう。そう言われたじゃないですか。

福田国務大臣 昨日申し上げましたのは、松尾元室長が在任六年間、この間に四十六回行った、その間に九億六千万円を現金として持っていった、こういうことでありまして、この中には当然、内閣官房職員の費用四億二千万円がある、こういうことですね。

佐藤(観)委員 そこで、河野外務大臣、苦労して調査をされたけれども、与党でも受け入れられないようなこの報告書、これからさらに事実関係について調べるんですね。そして、庁内にそれを出したわけですね。ちょっと簡単でいいですから答えてください。

河野国務大臣 私が考えておりますことは、まず告発をして、事件としては捜査当局にお調べをいただくということになる、これは当然のことだと思います。

 引き続き内部で調査をいたしますのは、なぜこういうふうになってしまったかと。先ほど議員がおっしゃったように、なぜ六年も一人の人間にこういうポストがずっと継続されていたかとか、あるいは、総務課長の指揮下にあるというふうに組織図上は決められておりますけれども、しかしやっている仕事は、総務課長の指揮というよりは、地域局の、地域課の指揮のもとに作業は行われるというのが実情でございますから、そうした違いというものをどうやってきちっと整合させるか、整合させる方法はなかったのか、そういったようなことをきちっとしてもらう。さらには、この事件に付随して、いろいろ世間で御批判もございますから、そうした問題についても調べていただきたいということで荒木副大臣を長とする調査委員会に引き続き作業をしていただいている、こういうことでございます。

佐藤(観)委員 まず一つ、体制の問題ですけれども、会計学では、別にそう書いてあるわけじゃないが、会計学の基本の中に、内部監査は監査にあらずというんですよね。内部監査は監査にあらず。それは、身内で調べておったら、荒木さんは立派な人であっても、これは本当に国民は信じない。この際、やはり第三者を入れた、例えば弁護士さんとか公認会計士さんとか税理士さんとか、こういういわば専門家を入れて監査をする。あるいは、どこにどう問題があったか、やはりそういう客観性、透明性のある調査じゃないと、またこれ、はねられますよ。報告書を出したって、自民党だって今度は厳しいんだから。この問題でますます支持率が下がっているんだから。やはりそういう体制に変えるべきだと思うのです。

 政治主導というけれども、政治主導ということでこういうことに当たらせると、政治的決着だとか、政治的に処理したとか、国民の受ける印象というのは決してよくないのです。ですから、私は、第三者を入れてやるべきであると思います。そのことが一つ。

 もう一つは、世間は、これは松尾個人の問題だと思っていませんね。松尾個人の問題だと思っていない。どこかに協力者がいなきゃ、全く一人でできることじゃないんじゃないかということと、やはり松尾がこうやって持ってきたものについて、一緒に飲み食いをしたり、一緒に何かをした人がいるんじゃないか。週刊誌がどこまで正しいかどうかわかりませんが、随分連載されたこともありますよね。そういうことを疑っていますよ、少なくも。本当は何かきょうそういう証拠があればよかったのですが、まだ手元に来ていませんから、いずれそれは同僚がやってくれると思いますが、みんなそう疑っていますよ。だれもこれは全く松尾個人の犯罪だというふうには思っておらぬ。

 ですから、そのことも、一体、松尾とともに会食をしたり、松尾は上司やらあるいは自分の部下やらに飯を食わしたという話もあったり、これも本当かどうかわかりませんよ。あるいは、大使が日本に帰ってくるとゴルフの会を催したりというようなことも言われておるわけで、本当かうそかわかりませんが、そういうこともちゃんと調べて報告してくれないと国民はとても納得できないと思いますが、いかがでございますか。

河野国務大臣 前段の監査の話は、まさに議員の御意見をよく伺って、私も十分考えなければならぬと思っております。しかし、監査にあらずとおっしゃいますが、むしろ今はまだその前段で、全く内部の仕組みとしてチェックもできなかったということがまず最大の問題でございまして、少なくともダブルチェックができるような仕組みにしておかなかったということについての反省が非常に大きいものがあるわけでございまして、まず、このダブルチェック、二重三重のチェックをするという仕組みを何とか考えたいというふうに思っておりますことが第一。

 二つ目は、こういうことの監査というものは、本来、会計検査院の検査が入って、会計検査院がきちっと検査をされるという仕組みになっているわけでございますから、その会計検査院の検査というものを私どもはきちっと受けているということはぜひ御理解をいただきたいと思います。

 後段のお話は、私、先ほど申し上げましたように、この問題に付随しているいろいろな事柄について我々も調査をいたします。いたしますが、議員にお願いをいたしますが、あるか、本当かどうか知りませんよ、本当かどうか知りませんよと言っていろいろなことをおっしゃられたんじゃ困るんであって、確信を持って何かおっしゃっていただければ、私はそれを直ちに調査して、もしそれが非常に問題があるということであれば厳正に処分をすることだけは私はいたしたいと思っております。

佐藤(観)委員 大体、世間ではそう思っているから、そういう視点で物を調べないとこの問題は本当に国民は納得しませんよということを言っておるわけでございます。それにたぐいしたことを申し上げます。いろいろとあるんですが、ちょっと時間が大分過ぎていますので。

 それからもう一つ、国民が不審に思っているのは、松尾前室長というのは、私は余り罪人をつくりたいとは思わないけれども、一体身柄は今どうなっているんだろうか。これは法曹界の常識からいえば、告発されればもうそんなに日を置かずに逮捕されるというのが法曹界では常識ですよね。これは余り、何か逮捕しろと言っているように聞こえてもなんなんですけれども、別の意味で、本人の身柄というのは安全なんだろうかということも国民の中で心配しているわけです。これはだれが答えるのかわかりませんけれども、どうなっておりますか。

 それからもう一つ、松尾名義の財産があると思うのでありますが、この財産の保全というものはどうなっているのか。これはまじめな質問なんでありますけれども、私にこういうことを聞いている。まさかあの馬十三頭の飯をまだ営々と食べ続けさせているのでしょうか。それはみんな税金ですからね。どうなっているんでしょう。

河野国務大臣 松尾元室長とは私どもは連絡がとれております。携帯電話で連絡がとれております。しかし、所在が、どこにいるかということは、場合によればその日その日違うかもわかりませんから、それはわかりませんが、連絡はとれております。しかし、これから先はまさに捜査の問題と絡むと思いますので、御容赦をいただきたいと思います。

 それから財産の保全の問題は、私からどう申し上げていいかわかりませんが、これは私どもは告発をしたわけで、まだ本人のプライバシーと申しますか何といいますか、そういうものはやはり一定のものはあるんだろうというふうに思います。しかし、これは被害者である内閣官房が昨日も御答弁されましたように、被害額が確定をすれば、それは返済要求をしなきゃならぬというお考えでございますから、何らかの措置をおとりになるということはあると思います。

佐藤(観)委員 国民感情からして、ちょっとお笑いになるかもしれませんが、馬というのはどうしているんですかね、今。これはあなた、国民の税金でまだ食べさせておるというわけにいかぬわけで、こういうことは一体だれが処理をして、どうするんですか。これはまじめな質問なんです。

河野国務大臣 私どもが申しておりますのは、馬の購入価格について松尾は公金を使った疑いが明白だということを言っているわけでございまして、その後のことについて私どもが今あれこれ言う立場でもございません。現に、こういう事件が起きた後は、公金が使われるなどということは考えられないことだと私どもは思っております。

佐藤(観)委員 これは国民から見れば大変大事なことで、八口座あったのを二口座しか調べていない。残り六口座があるわけで、その厩舎との間に自動振り込みでなっているとか、つまり財産保全の部分で私はそういうことをお伺いしたのですが、外務省がそのことについてどこまで責任があることか。他人の財産の話ですからよくわかりませんけれども。

 いずれにしましても、ひょっとしたら国民に戻されなきゃいかぬ――ひょっとしたらじゃない、戻されなきゃいかぬのでありますけれども、判明したときに、実は馬に全部、どんどん厩舎にお金が行っていて、お金がありませんでしたということでは困ると思うので、何らかの国民の納得する処置というのでしょうか、これはしてもらいたいと思います。だれに責任があるか、これはどういう処理をするか、個人の財産の話でありますからなかなか難しいと思いますが、官房長官、これはいいですね。

 それから、河野外務大臣は、機密費、それは機密です機密ですと言い過ぎるのですよ。それはわかりますよ、外交ですから。わかりますけれども、やはり国民にオープンにできるところはしたらいい。先ほど福田官房長官に言いましたけれども、ホテル代などというのはそんなに即座に払わなきゃいかぬものか。これは何も機密でも何でもないと私は考えておりますので、オープンにできるところはオープンにする。そして、本当に秘密を守らにゃいかぬところは、それは守らにゃいかぬ部分はありますから、そういう仕分けをしてもらいたい。

 そこで、河野外務大臣のところに報告があったかどうかわかりませんけれども、先月の、一月の二十日に、御承知のように、フィリピンのエストラダ大統領が辞任をしました。しましたというのか、させられたというのか、これは外交上非常に難しい表現だと思いますが、テレビでも映っておりましたように、あの大通りに何万人という人が集まって、ピープルパワーと言っていますけれども、辞任をした。そういうときに、一体日本の大使は、フィリピンの大使は何をやっていたか。報告が来ているでしょうか。

河野国務大臣 一部新聞等にも出ておりましたが、在フィリピンの大使は、当時エストラダ大統領の政権の中枢にあるといいますか、非常に中心的な役割を果たしてきた人物と情報交換をしていたということでございます。

佐藤(観)委員 それは、場所はどこで情報交換しているのですか。

河野国務大臣 ゴルフ場でございます。

佐藤(観)委員 それは適切な情報交換だ、時と場所、適切だと思いますか。

河野国務大臣 これは、今日本でこういう場であれが適切だったかどうかと聞かれて、適切だったとか適切でなかったとかということを今申し上げることはなかなか難しいと思います。

 議員も御承知だと思いますけれども、特定の国の名前を申し上げるのもどうかと思いますが、例えばフィリピンなどは、政府の高官あるいは要路の、中枢の人たちというものはゴルフ場でよく会談をされることが多うございます。そういうところに乗り込んでいってといいますか、参加をして情報を交換するということは間々あること。むしろ、そういうところへ積極的に入っていって情報交換をするということによって、本音をあるいは核心に触れる情報が得られるということもあるわけです。

 ただ、今議員がおっしゃるように、一方でもうその政権が倒れちゃった、あるいは倒れる寸前であったという状況下がここにあって、そのこっちでゴルフがやられたのかどうかとか、そういうことになりますとこれはいろいろな評価はあると思いますけれども、大使が極めて流動的なフィリピン政権の中枢から核心に触れた情報をとろうと思って努力をし、さまざまな機会をつかんでやったということではないかというふうに私は思っております。

佐藤(観)委員 やはり物事には時と場所というのがあるのではないでしょうか。あの大統領の官邸の前の広い道で投石騒ぎがある、警官の発砲がある、いつどういう格好で倒れるかというときに、確かに河野さんが言われるように、新しく貿易相になった方ではありますが、そこでゴルフをしていたということは、私は、適切か適切でないかといえば、これはやはり適切でないと答えなければいかぬと思いますよ。どうですか。

河野国務大臣 先ほども申し上げましたように、今ここでフィリピンの状況についていいか悪いかというのを確定的に申し上げるのは控えたいと思いますが、今御指摘のように、当時大使が接触していた人はアロヨ政権の閣僚になられた方でございまして、そういう人がむしろ、それならゴルフをやっていたのは不思議ではないかということもあるいはあるかもしれませんが、いずれにせよ、懸命に情報をとろうとして努力をしていたということは、認めていいのではないかというふうに思っております。

佐藤(観)委員 私も森総理とアメリカへ、大蔵委員会だったか、視察に行ったことがありまして、アメリカのゴルフ場というのは食事をしたりなんかする非常に質素なところで、そういうことは私も知らぬわけではありません。しかし、もうそこで騒動が起こって、投石があって、警官の発砲があってというような大騒動のときに、情報をとるというのでゴルフをしているというのが、そういうお答えというのは、日本の外交の私は感覚を失うと思います。

 それから、別の問題でありますけれども、いろいろ迷惑がかかるから外国の名前は言いませんけれども、私の手元に、東南アジアの大使が、実際にやったのは領事でありますが、契約書というのをつくりまして、要するに、情報をとるという契約書であります。

 これは本物かどうかということは、私も間に入った人と確認をしました。しかし、名前は申しませんけれども、恐らくこれも、情報をとるということでやっていらっしゃるのだと思うのですが、その人に大使館の特別顧問という名前をつけているということです。あるいは、機密費だ機密費だと言うけれども、そういう契約書をつくって向こうにいる日本人に情報をとってもらう、そして契約書をつくるという感覚が私もわからないのですが、そして大使館の特別顧問という名称を与える。

 こういうことってありますかね。特別顧問なんという名称をつけるのですか。

河野国務大臣 情報収集のためにはさまざまな方法を考え、相手の立場とか相手の能力とか、そうしたものをよく調べなければなりません。そうしたことが十分調査をされた上で、重要な情報が十分その人を通じて入手できるということになって初めて情報収集活動というものは進んでいくわけでございまして、余り簡単に情報収集のためにどうしたこうしたと言うことは適切ではないというふうに思いますが、私は、情報収集というものがいかに重要かということは、これは議員も御理解いただけると思います。

 我が国のように軍事力で国を守るというのでなければ、情報を収集することによって国の存在というものを考えるということもまた重要でございますから、その情報収集というものはどのくらい重要かということについては、私どもの仕事の中でこの問題にかなりのウエートを置いているということをぜひ御理解をいただきたい。

佐藤(観)委員 私は、情報収集自体が悪いと言っているのではないのですよ。一つは、委託契約を結んで、私の手元にそれが入るぐらいのことをやっていて、しかも大使館の特別顧問という肩書を付しているということはこれはおかしいのではないですかということを申し上げている。情報収集自体は別に悪いと言っているわけではない。

 こういうふうに大使館で特別顧問という名称をつけたり、委託契約を結んでやるような情報収集というのはおかしいのではないですかということを申し上げているのです。

河野国務大臣 先ほども申し上げたとおりでございますが、もしお差し支えなければ、物を見せていただけば私どもで調査をいたしまして、今議員がおっしゃるように、これはおかしいとか、これは適切であるとかという判断はできるかと存じますが、情報収集というものは相当に周到に作業というものは行わなければならないものだということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

佐藤(観)委員 次に、予算修正の問題についてお伺いしたいと思います。

 いろいろと疑問の出たこの報告書によりましても、この時点では出ていった公金が五億六千万。そして、外交上使ったであろう、しかしこれは膨らましているわけでありますから、その金額が二億五千万でありますから、三億一千万というものはわからないままなわけですね、報告書にそう書いてある。いいですね、三億一千万。そうしますと、せめて、この三億一千万というのは別に計上しなくてもよかったのではないか、こういうことになってきますよね。

 私は、河野さんは盛んに機密機密と言うけれども、国民感情から見たら、そんな行方不明になってしまったような金額というのは、今度も、平成十三年度も昨年と同じ金額が計上されているわけでしょう。ことし、横領されなければ、また三億一千万というものは要らない予算なわけですよ。

 先ほど福田官房長官は、旅費規程を変えたのでその差額は要らなくなった、こう言われましたよね。そうすると、官房機密費というのは、当然のことながら、宿泊費で十分払われるようになったわけですから、宿泊費の差額というのはなくなったわけでありますから、その分だけは少なくも機密費は要らなくなる、こういうことになるわけでありまして、これは私だけではない、自民党の若手の方からもそういう話もあるし、公明党さんもどういう形かにしろ要求されている。

 私たちは、ぜひこの機密費というものについて減額をすべきである、こう考えておりますが、いかがでございますか。

河野国務大臣 議員の御認識を改めていただきたいと思いますことは、三億一千万が要らないだろうとおっしゃいますが、その金額は、たとえそうだと私が百歩というか五百歩、一万歩譲歩したとしても、それは六年間の数字を議員はおっしゃっておられるわけで、その六年間の三億分をことしから減額……(佐藤(観)委員「六年で割ればいいだけの話だ、そんなことは」と呼ぶ)それは、私はそういうことではないというふうに思っているわけです。

 今議員がお話しになっておりますのは、これは官房報償費のものでございまして、外務省報償費として減額をするという気持ちは現在ございません、適切に使っていると。私の頭の中に今ありますことは、外務省として、できるだけ情報を収集して、それを分析して、日本外交というものがきちんと進められるのには何をもってプライオリティーをつけていくか、限られた金額の中でプライオリティーをつけていくかということを考えることが一つと、もう一つは、いかに適切に使われているか、あるいは適正に使うか、使われているかということを皆さんにわかっていただくという努力をするということが私の仕事だと思っております。

佐藤(観)委員 これは内閣官房費から横領されたということでありますから、福田官房長官にお伺いしますけれども、今申しました三億一千万、六年間、割れば五千万ということになるわけでありますが、少なくもこれだけは官房機密費から除いていくべきである。そうしないと、とてもじゃないですが国民感情からいって合う話ではない。

 しかも、旅費規程の話をなさったでしょう。今まではホテル代の差額があったんで、それを松尾元室長が払いに行ったんだと。その金額が、先ほど言われました九億六千五百万。これは六年間ということでありますけれども、少なくも今度は、ホテルの差額というのは要らなくなったわけでしょう。要らなくなったら、当然のことながら、内閣官房の機密費というのは減らして当然じゃないですか。そうじゃありませんか。

福田国務大臣 報償費と申しますのは、これはもう繰り返しになりますけれども、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するために、その都度の判断でもって適切に、機動的に使用する、こういう経費でございます。そういうことでございますので、国政の運営上必要なものを廃止するとか削減するとか、そういったようなことはできないと私は思っております。

 今の御指摘の点につきましては、過去のことにつきましては、これは、その使えなかった分が、その分有効なる適切なる外交、内政上のことに使えなかったという意味に解釈していただきたいと思いますし、今後のことも、なお一層その必要性というものは高まっておりますし、どうか御理解をいただきたいと思っております。

佐藤(観)委員 官房長官は個人的にはまことにいい方なんでありますが、その答弁で国民は納得しますかね、これは。そんなわからないところの金、しかもそれが横領されちゃった。やはり政権の対応として、その分だけはせめて国民に謝る意味において減らすという答弁がなければ、冒頭申しましたように、森内閣はますます沈没していきますよ。

 総理、どうですか。

森内閣総理大臣 この問題は、まだ捜査中でもありますし、また調査もしていかなきゃならぬ。これまでの長い間の経緯がございますし、すべてこれまでやってきたことが意味がないということではないと思うんです。それなりにやはり歴史的にも意味があったんだろうと思うし。ですから、いろいろ御忠告いただきましたことも十分踏まえて、これからどういう形で適正にやっていけるか、そうしたことをこれから十分検討させていきたい、こう思いますので、そういう意味ではしばらく御猶予をいただければと思います。十分に参考として承っておきます。

佐藤(観)委員 それは、予算の減額修正もあり得るという意味ですか。

宮澤国務大臣 この点については、今後検討しなきゃならない問題がいろいろあると思いますけれども、使い込みがあった分だけ予算は要らなかったんではないかというのは、余り、短絡した御議論でございます。すぐにそうは申し上げられません。

佐藤(観)委員 一番わかりやすいことだと思うんですね。

 総理、いかがですか。今の総理の答弁でいきますと、このことの解明がされていけば、そして具体的な数字がさらにはっきりしていけば、これは考えなきゃいかぬなというふうに私たちは少なくもとりましたけれども、いかがでございますか。

森内閣総理大臣 かれこれ一時間以上もいろいろなことの御注意がございましたから、十分そういうことについては、我々としてもこれを踏まえさせていただくことも大事だと思いますが、そのことによって減額をするとか修正をする、そういうことを私は申し上げているわけではございません。

佐藤(観)委員 国会で話を聞くだけではいかぬのですよね。ああ、これは正しい意見だなと思えば、当然のことながら、それを具体的な政治的な行動であらわしてこそ初めて生きた政治になるわけでありまして、今のような答弁では国民の皆さんはとても納得しないですよ。まあいいわ、もういい、どうせ言ったって、同じことしか言わないんだから。そのことを申し上げておきます。

 大分時間がたちましたので、私は、KSD疑惑の問題に移らせていただきたいと存じます。

 これは、KSDというのは、KSDのやってきた共済福祉事業自身は、決して悪い事業ではない。ただし、それから発展をして、政治を金で乗っ取ろうというようなこと。

 あるいは、ものつくり大学にいたしましても、今度の構図はこういう構図なんだ、KSD疑惑というのは。まだこれもわかりませんけれども、最大、政界にばらまかれたというのは二十億と言われております。まだ確定をいたしませんが、二十億と言われております。これに対して、ものつくり大学という大学に労働省、今の厚生労働省が出した補助金というのが八十八億であります。

 KSDが出したのは、きのう菅委員が質問になったように、自民党への党費の肩がわりとかパーティー代だとか、その他いろいろなことに出しておりますが、いずれにいたしましても、KSDが政界にばらまいたと言われるお金が二十億。片方に、皆さん方が四年度にわたって、当時は労働省ですか、労働省の補助金でものつくり大学に出したお金が八十八億。だからKSDとしましては、バランスシートははるかに合うんです。こういう基本的な構図だということをぜひ国民の皆さんにもわかっていただきたい。

 なるがゆえに、金によりまして政治がゆがめられたのではないか、労働行政がゆがめられたのではないか、こういうことのために私たちはこのKSD問題をやっておるのでありまして、まさにこれは、今でいえば厚生労働省の予算そのものにかかわる話なんであります。何か、予算とこのKSDなり機密費の横領問題というのが別個にあるようによく言われるのでありますが、そうじゃないのです。これは予算そのものに関係する話なんであります。

 そのことをよく認識をしていただいた上でお伺いしたいのでありますが、一つは額賀さんの問題であります。

 去年の小渕総理の施政方針演説の中に、このものつくり大学のことが促進をするように触れられたということであります。そして、その前後に五百万円と一千万円のお金が行かれた。本人は返されたと言われておりますけれども、行かれたという問題であります。

 そこで官房長官、お伺いしますが、総理が施政方針演説をつくられるときに、各省からもいろいろ意見を聴取するか、あるいは、最終的に総理が本会議場で読まれる原稿というのは、小渕さんのときには三回と聞いていますけれども、一体その中に入れる方というのは、固有名詞は結構です、役職で、どなたとどなたとどなたでございますか。

福田国務大臣 これは、一般論的になるかもしれませんけれども、首相施政方針演説をつくるときには何回も何回もやるわけですね。場合によりまして回数は異なるわけです。そして、その時々でメンバーがかわるということもあるわけです。

 したがいまして、だれとだれと、こういうようなことを特定するわけにはいかないけれども、どうしてもいなければいけないだろうというように思われる人、それも絶対的というわけじゃありませんよ。それは、総理御自身はそうでしょうし、それから官房長官、これは私の場合には出たり入ったりいたしておりました。官房副長官、政務、事務両方でございますね、それから、首席参事官もしくは内閣総務官、また総理秘書官、こういうところでございます。

佐藤(観)委員 一昨年の十二月の二十六日が最後だと思うのですけれども、小渕総理に原稿の最後の読み合わせをしたということでありますが、そのときのメンバーはわかっていますか。私も小渕日誌というので日々追ってきましたけれども、確認をしたいと思います。

福田国務大臣 これは、私は確認しておりません。

 しかし、一般的に申し上げれば、その都度、その時間帯全部いるわけでないし、出たり入ったりということもございますし、いろいろなケースがございますので、なかなか特定しにくいんじゃないかと思います。

佐藤(観)委員 総理の施政方針演説をつくるときに、そんなに出たり入ったり、そして、なかなか確定しない人が、あっちはこうだこっちはこうだとやるんですか。

福田国務大臣 それは時間を限ってやっているわけでもありませんし、いろいろなケースがございます。出入りも自由でございますしね、それは。

佐藤(観)委員 きのう、労働省の方から、このものつくり大学につきまして入れてもらいたいということを言われたことはない、私もそうだと思うんです。これから進めますけれども、金自身は、補助金自身はもう平成十年から入っている話でありますから、何もわざわざ小渕総理の施政方針演説に、何で入れたかがむしろわからない。

 しかし、一方、額賀さん自身が言っていますように、秘書が預かった、返したというようなことは別にしましても、KSDの方からはその前後に五百万と一千万ということが行っていることは事実なんであります。本人が言っているんですから。

 そこが、では一体だれが施政方針演説に、確かに読んでみますと文脈も何かそこのところちょっとおかしいんですよね。どうして一省庁の、一私立大学をつくるのに総理がわざわざ言わなきゃいかぬか。その前には、自民党の中にものつくり大学をつくろうという応援団がわあっとあったわけですよね。百三十八人が議連を発足させて、やるというときに、どうしてそこに入ったかというのは疑問なんでありますけれども、これはやはり本人に来てもらわないと、額賀さん本人に来てもらっていろいろ前後突き合わせないと、これはわからない。総理、そう思いませんか。

福田国務大臣 ものつくり大学の設立について、この小渕総理の施政方針、これは当時、きのうも実は答弁しているんですけれども、鉄道のトンネル事故がございましたね。コンクリートの落下事故、それから……

佐藤(観)委員 いやいや、そんなのはわかっているんだ、全部調べて聞いているんだから。そうじゃなくて、本人が来てもらわないと……(発言する者あり)全然質問していることが違うから、しようがないじゃないか。

 私が言っているのは、小渕総理がつくられた施政方針演説のときに、最後でいいです、最後に入れたと言われているんですが、どういう方がおられて、そしてどういう経過でこのものつくり大学に触れられたのかということを知るには、そんなあなた、施政方針演説、あの人も来たり、この人も、途中途中でこうやって、そんなような状況なら、ますます本人に証人に来てもらって、うそを言ったら罪になりますよという前提のもとに聞かなきゃわからないんじゃないですかという常識的のことを聞いているんで、細かい経緯はいいです。総理、いかがですか。

森内閣総理大臣 最終的にその施政方針演説がどういう経緯で、どなたがどういうふうにおつくりになったというのは、当時は私たちとしてはやはり承知しないわけですが、ものつくり大学あるいはそうした手に技術をつけていくということについては非常に大事な問題だということは、ここ数年、いろいろな場面でも議論をしていましたし、佐藤さん自身も先ほどもちょっと冒頭にもそういうお話もしておられました。

 恐らく、小渕総理が最終的に、この問題は重要な問題だとして、国民にやはり訴えておきたいという思いもおありになったんじゃないかなというふうに、私はそう思います。

 額賀さんに聞いてみればいいじゃないかということに対しては、額賀さんは政倫審に出て自分がお答えをしたい、こうおっしゃっておられるわけですから、そこで今、国会の方で与野党の皆さんでどうするか、野党の皆さんはここで証人喚問をとおっしゃっているわけでしょう。ですが、御本人は政倫審で一遍お話をしたいということで、まさに今与野党で話し合っているときじゃないですか。ですから、その与野党の委員会の皆さんの協議の結果を待つということの方が私は正しいんじゃないかなと思います。

佐藤(観)委員 政倫審というのは、御承知のように、うそを言ってもこれは罪にならない、そういう制度ですよ。それでは本当に真実の解明というのはできないのじゃないかということで、私たちは証人喚問をすべきであるというふうに申し上げておるのであります。

 そこで、問題になったものつくり大学でありますが、これは今進行中であり、この四月に開校することになっておりますから、梅原学長やらあるいは受けられる受験生やら等々には申しわけないけれども、極めて疑惑の多い……(発言する者あり)もう集まったんだ。社会人だけが足りないだけの話であって、その準備は終わっているんですよ。極めて不可思議な過程を経た学校であります。

 そこで、まずこれを見ていただきたいのでありますが、ものつくり大学の開設資金であります。労働省が八十八億、埼玉県が三十一億、行田市が二十四億、KSDが十億、正確には九億八千万ですが、民間が四億、三億八千万ぐらいでありますが、合計百五十七億、こういう構成になっているのであります。

 本当は労働省はことし十四億六千万、概算要求では要求したのです。さすがと思ったのでしょうね、これは要求を取り下げたのです。民主党はこの学校の設置を認めるべきではないということで、前の文部大臣でありますけれども、今の文部科学大臣のところへ随分行ったのであります。

 それは別にいたしまして、これで労働省が出資をした額というのは八十八億でございますけれども、この出資の比率というのは五六%なんですね。さらに十四億六千万というものを足しますと、これは六〇%近くが労働省のお金でつくられる私立大学、こういうことになるのです。私に言わせれば、これは労働省立KSDものつくり大学と言っても決して過言じゃない。

 一体、この労働省のお金というのは、どういうところから出たお金か。これもまた不思議なのでありますから、坂口厚生労働大臣にお伺いしたいのでありますが、このものつくり大学、その前のものつくり大学準備財団、その前の国際技能財団、KGS、これに出されたお金、そもそもはどこの会計から出ていますか。

坂口国務大臣 ものつくり大学につきまして御質問でございますが、これは雇用保険勘定から出ているわけでございます。

 十四億何がしかを今年なぜ取り下げたかというお話もございましたが、これは学校が認可されますときの一つの条件として、KSDのところはもう切り離せ、こういう条件でございました。したがいまして、新しい学校をこれから新しい執行部でおやりになるわけでございますから、その中でどのようにこれからやっていくかということをお決めをいただいた上で、そして、必要ならば必要な分を出すというのが妥当ではないか、現在の状況におきましては、ひとまずこれは保留をさせていただくというので、取り下げさせていただいたわけでございます。

佐藤(観)委員 今お聞きになったと思いますが、雇用保険勘定から出ているのですね。この三事業のうちの能力開発事業から出ているわけであります。確かに、これは事業者の方が保険料として千分の三・五の料率を払っている。それだけじゃなくて、国の金も入っていることも事実であります。それでもってやっている、いわば雇用保険のお金がこの労働省の八十八億になっているわけであります。

 一体、その雇用保険の能力開発事業、職業能力開発施設の設置、運営と、どういう項目でこのものつくり大学に結びついていくんですか。

酒井政府参考人 お答え申し上げます。

 大臣が申し上げましたように、労働保険特別会計の雇用勘定の中の三事業、能力開発事業でございますが、技能向上対策費補助金というものでございます、先生御案内でございますが。労働者の技能及び地位の向上を図ることを目的として創設されているものでございまして、私ども職業能力開発局が所掌しておりまして、予算化をしていただいて、雇用保険法の省令で位置づけて出させていただいているわけでございます。

佐藤(観)委員 大臣、わかりましたよね。それのどういう項目、この技能向上対策費補助金というのは、どういう内容を持って、それがものつくり大学にどういうふうに関係するんですか。

野呂田委員長 酒井局長。

佐藤(観)委員 いや、おれは大臣に聞いているんだよ。大臣に聞いているんだよ。委員長、だめだよ、求めている人に聞かなきゃ。

野呂田委員長 一度事務的に説明させて、厚生労働大臣の説明を伺います。

酒井政府参考人 ものつくり大学に対する国の補助は、ただいま申し上げましたように、雇用保険法の勘定から出しているわけでございますが、これは、職業訓練法が昭和四十四年にできましたときに技能向上対策費補助金というものがつくられまして、労働者の技能とその地位を向上することを目的としている団体に対して出すというようなことで、このものつくり大学につきましては、技術、技能、双方に通じ、マネジメントもできる新しいタイプの人材をつくるということで、この補助金の対象にすることがふさわしい、こういうことでございました。

 そういうことで、この法人に対して補助をするように規定の整備を行った上で国から補助をしているということでございます。

佐藤(観)委員 そんなに重要なら、労働省立の大学をつくったらいいんですよ、そんなことを言うなら。もう始まっちゃっているから一生懸命、今のように、私から見ればこじつけなんで、技能向上対策費補助金というのは、都道府県の、技能を向上させるための能力開発の協会の補助金とか、あるいは中央職業能力開発協会とか、調理技術技能センターとか、全国ビルメンテナンス協会とか、全国技能士連合会とかいうところが確かに出ています。出ていますけれども、そんな、あなたの言うことを、役人の言うことを聞いていたら、どんどん拡大解釈で、結局何に使ってもいいんじゃないのというような答弁ですよ、今の話は。全く役人的な、しかし、そういうふうに当時の労働省がなっていくには、私は大変な政治的な圧力がかかっていたと思うんであります。

 それじゃ、時間ですからもう少し先に行きますが、このものつくり大学の前に、ものつくり大学の準備財団というのが当然のことながらできますね。これがお金を集めたりいろいろなことをやるわけでありますが、その前に、この準備財団をつくる前に、KSDが財団法人国際技能振興財団というのをつくっている。労働省は、いつから今申しましたこの補助金を出しましたか。

坂口国務大臣 大学に出しましたのは、十年からでございます。

佐藤(観)委員 ちょっと、厚生労働大臣、大学に出したんじゃないでしょう、それは。

坂口国務大臣 KGSを通じまして、そしていわゆる準備資金として出しましたのが、十年からでございます。

佐藤(観)委員 総理、よくごらんいただきたいんですが、今日までに、平成十年に一億四千万、労働省が今申しました雇用保険特会から、事業主も千分の三・五を掛けている雇用保険特会から一億三千万なんです。もう既に平成十年のときには大学の校舎等の設計に関する経費というのが出ているんです。

 まだものつくり財団の、話はありましたよ、しかし公式的にお金を使うような、いわゆる内閣の文書の中にはものつくり大学という言葉はないわけです。にもかかわりませず、いわばものつくり大学の前身になりますところの国際技能振興財団、いわゆるKGSと言われているものです。しかし、このKGSというのは、基本財産もKSDからもらったもの、今までの運営費もKSDからもらったもの、もらったというんじゃない、補助されているものということでありまして、事実上、この国際技能振興財団というのはKSDが学校をつくるためにつくった、そういう財団であります。そこに、まだ学校の話がないうちに、労働省は気前よく雇用保険特会からお金を入れて、延々と八十五億も入れているわけであります。明らかにおかしいとは思いませんか。

坂口国務大臣 今回のこの問題は、大学をつくる、あるいは物づくりを続けていくということと、それから現在のスキャンダラスな問題とは立て分けて考えなきゃならないというふうに思っています。(佐藤(観)委員「それはおかしいよ」と呼ぶ)いや、そうではありません。

 それはなぜかと申しますと、この問題が起こってまいりましたのは一九九〇年からでございます。どうしてもこういう大学をつくらなければならないというのを、これは民間のSSFというフォーラムができまして、東京大学の先生がその理事長になられる、民間からもなられるというようなことで、それができたのがもとでございます。そして、そのまま進んでまいりまして、一九九四年になりますが、その一九九四年に、理事長さんがKSDに対しまして、ぜひ協力をしてほしいという申し入れを行ったといったところからKSDのこのかかわりができてきているわけでございます。

 その一九九四年のころには、日経連におきましても、ぜひ物つくりというものを進めていかなければならないという話が起こり、また、連合の中にも、ゼンキン連あたりのところからはそういうお話が起こるというようなことで、社会的要請になりつつあった。そういう社会的な経緯の中でこの問題は進んだわけでございます。

 そして、旧労働省でございますが、旧労働省の施策というものも、技能、技術というものを重視していく、物つくりというものを重視していく方向にだんだんと進んでいった。そういう時代的背景の中でこの問題は進んできたものでございますから、そこはひとつよく御理解をいただいて、御議論をいただきたいと思います。

佐藤(観)委員 これは異なことを聞いた。坂口さん、最後にできるものがいいものなら、その過程はどんなにおかしなことがあってもいいんですか、これは。そんなことないでしょう。今言っていることはそういうことですよ。

 財界からもいろいろ来た。ものつくり大学はいい大学だから、それをつくるために労働省は、まだ大学の姿が具体的にできていないうちに、そのお金を入れるということについて、しかも、それは国そのもののお金ではなくて、事業主が千分の三・五を掛ける、失業者が出たときにそのお金を使おう、あるいは失業者が出ないように新しい能力開発をしようといってためているお金。しかも、今、労働保険の会計というのは、細かいことは申しませんけれども、状況が悪くなってきているでしょう。もう千億ぐらいしかないでしょう。そういうときに、極めて拡大解釈をして、いや、結果、できるものは、いろいろ財界からも労働界からもいいものだからと言われたといって、その過程は全部あやふやなことをやっていていいんですか。

 坂口厚生労働大臣も、立場上、これはもう旧労働省から走っちゃっていることだからそういう苦しい答弁をしなきゃいかぬかと思いますが、結果がよければ何でもいいということでは、これは政治になりませんよ。今言っているのは、ものつくり大学というのは要するに必要だから、だからその経過はどうでもいい、どうでもいいというか、事前に幾らやってもいいんだというふうに聞こえるわけでありまして、それはおかしい。

坂口国務大臣 途中経過がどうでもいいということを私は申し上げているわけではありません。そういう経過を経てこの問題は起こっているということを申し上げたわけであります。

 そして、十年におきますその支出につきましても、それは何も労働省だけがそれで自分たちで勝手に決めて出したというのではなくて、平成十年の予算としてきちっとそれに位置づけられて、皆の御了解を得て、その当時の内閣の御了解を得て出した話でありまして、労働省だけがそれを勝手にやっているというわけでは決してありません。

佐藤(観)委員 それは、最終的には閣議になりますよ。それはわかっておるけれども、主管は当時の労働省がやって、どんどん進めてきた。しかし、労働省が進めるにおいてはかなり政治的な大きなバックがあったのではないかということが言われておるわけでありまして、もう皆さん御承知のように、村上元労働大臣なり逮捕された小山参議院議員なりという、あるいはそれ以外にかかわった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、そういう方の大きなバックがなければ、この私立大学というのはでき上がらないと私は考えておるわけです。

 今申しましたこのKSDの一つの事業をやるための国際技能振興財団、KGSと言われているもの、これの収支計算書を見ますと、例えばこれは平成十一年のものでありますけれども、国庫補助金は先ほど示しましたように十二億三千万、それからあとKSDから贈られている金が二十億、労働省も委託費というふうに出されているけれども、ほとんど労働省からのお金、国庫補助金、それからKSDからのお金でこのKGSというのはやっていた団体なんですよ。その場その場、収支計算書に、すぐ収入があり、支出が立っている、同じ金額が立っている。つまり、KGSというのはトンネル財団ですね、事実上のトンネル財団ですよ。こういうところにどんどんと当時の労働省がお金を出しているというのは極めて不自然であります。

 もう一つお伺いしていきたい。

 これは先ほど厚生労働大臣も言われましたけれども、文部科学大臣、設立に当たって条件がつきましたよね。簡単で結構でございますから、どういう条件がこの認可について、我々はやめた方がいい、やめるべきであるというふうに申しましたけれども、どういう条件がつきましたか。

町村国務大臣 ちょっと今手元にきっちりとした文書がございませんが、KGSとの関係を明確にするように、例えば職員の兼務はだめです。あるいは、場所も、同じような場所でやってはいけません。また、国の補助も――これは条件じゃなかったかな、これは労働省の判断です、直接その準備財団が出してください。あるいは、既に評議員なり理事なりに就任が予定されていた古関さんあるいはその御長男ですかが、実際この条件を出したときにはもう予定者から外れておりましたけれども、今後そういう人が復帰することのないようにということで、きちんとそこには線を引くようにということで条件がついたものと理解をしております。

佐藤(観)委員 その件について二つお伺いしたいのですが、先ほど出資比率について見ていただきました。十億、KSDから出ております。

 今文部科学大臣が言われるようなことだったら、本当にこれから四月から開校して、生徒が意欲を持って勉強をしようというのだったら、KSDからの関係を遮断しなさいというのは私たちも当然のことだと思うのです。そこまで言われるのだったら、KSDから出ている出資金十億円というのを、これも引き取らせるというふうにすべきじゃないですか。

 もう一つ、ちょっとどこに書類が入っているかおわかりでないからあれですが、その条件の中に、このものつくり準備財団の方から、この件が、つまり今KSD問題ということで大変世間を騒がせているわけでありますけれども、この件が一件落着するまではKSD関係は遮断をしますと、一項目入っているわけですよね。これではせっかくの大学が、文化勲章をもらえた梅原さんまで総長に出してきた、学長は前の横浜国立大学の学長を出してきた、そういう学校に対して、KSDの影が色濃く残るような、そういうのはやめた方がいいのじゃないか。KSDのその十億というのを引き取らせた方がいいのじゃないか。そして、それと全く遮断した格好でこの学校を発足させるべきであると思いますが、いかがでございますか。

町村国務大臣 KGSからの助成金九億八千万、約十億でしょうか、これはKSDからKGSに助成をされたということでございますが、この助成はKSDの寄附行為、中小企業における国際化に対応した人材の育成を目的とする事業への助成、これに従って支出をされたもの、こう理解をしておりまして、極めて適正な手続を経て支出をされている。したがって、このことは、大学設置・学校法人審議会の認可の答申を行うに当たって付した条件に基づいて文部省も再度確認をいたしましたということでありますから、法的に見てこれを返還させる理由はないというふうに私どもは考えている次第であります。

佐藤(観)委員 それなら、豊田章一郎氏が準備財団の理事長でありますけれども、文部省に対して、言葉として言えば、この騒動が終結するまでは文部省の言われたようにいたしますというのは、何で入るのですか。今大臣が言われたのは、極めて形式的な、極めて役人的な答弁ですよ。今これだけ問題になっているのに、確かに形式上は寄附は適正に行われたでしょう、しかし、その寄附のもとが今政界汚染ということでいろいろ問題になっているときに、そのお金を入れたままやるのはおかしいんじゃないですか。そういう政治的なといいましょうか、良識ある判断をするのが当然ではないでしょうか。

 それからもう一つ、繰り返しになりますが、この騒動が決着するまでというのはいつまでをいうのでしょうね。裁判ですべてが明らかになる、これは最高裁まで行くかもしれませんが、十年、二十年かかるかもしれません、そのときまでをいうのでしょうか。むしろそんなことよりは、せっかくの大学をつくろうという話でありますから、きれいな格好にした方がいいんじゃないでしょうか。まさにこれは文部科学大臣の政治的良識ある判断の問題ですよ。

町村国務大臣 お答えいたしますが、一連の事件が解明されるまでの間と、確かに条件にも、確約書にも書いてございます。これがいつであるかというのは、それは、裁判その他が進行して、常識的に見て一連の事件が解明されたと判断されるまでということであろうと思いますから、別に何月ごろとかいうことをちょっと今あらかじめ申し上げることはできない。

 それから、先生おっしゃるとおり、ちょっと例えとしていいかどうかわかりませんが、例えば、何か犯罪を犯したような人が亡くなって、その人が膨大な資産を残して、それで例えば何とか大学ができた場合に、これはいかがわしい人のお金だから、それでこうした公的なものをつくっちゃいけないかどうかというのは、これはなかなか難しいところがありますよ、率直に言いまして。お金に別に色はついていないし。

 したがいまして、しかも現実にもうこの四月一日から学生が入ってくるということで、期待に胸膨らませて入ってくるその大学に、余りもう、これは問題の大学だ、問題の大学だ、こう言われれば言われるほどこの学生さんたちの純真な心も傷つきますし、私は、どうぞひとつ、これは経緯は経緯としていろいろありました、あったからこそ私どもはこういう条件を満たしてくださいよといってお願いをして、きちんとした姿で今立ち上がろうとしているところでありますので、ひとつこれから始まろうとする大学に大いに佐藤先生も祝福を与えていただきたいとお願いをする次第であります。

佐藤(観)委員 心からの祝福をしたいから、KSDの出資金十億は取り除いた方がいいんじゃないですかということを言っているわけであります。

 私も、お断りをしましたように、埼玉県知事とも親しいし、土屋さんに悪いけれども、労働省立KSDものつくり大学と言われるような性格のものは、せっかく行田市もお金を出して地域振興と思ってやっていらっしゃるのに悪い。やはりKSDの問題が完全に終わるまでKSDの影響を排除しますというのに、肝心かなめの出資金にKSDあるいはKGSのお金が入っているということじゃ、今文部科学大臣が言われたように、本当に心から祝福するということにならぬでしょうということを逆に私は申し上げたいのであります。

 時間が参りましたので、仙谷委員にあとの問題は個別にやっていただきますが、いずれにしろこの問題は、何か国会の方で、あるいは新聞の方でKSD問題、KSD問題と騒いでいるなと国民の皆さんは思っていらっしゃる部分もないわけじゃないと思いますが、あくまでこれは雇用保険勘定から出ている。つまり、事業主の人が千分の三・五を報酬の中から掛けている、そういうお金が入っている。自分たちのお金も知らないうちにとられている。あるいは、本来KSDに出したお金というのは、事故があったときに死亡時は二千万出る、こういう共済で出ているお金であって、それがまた自民党の豊明支部に行ったりなんか、そういう政界工作に使われた。そんなことは、共済を掛けている、月二千円掛けている人なんか思ってもいないことですよ。それがいろいろこういう政治的な圧力がかかって、こういうふうにねじ曲げられているのではないかという大きな疑惑が浮かんだことは、これはまた大変なことであります。(発言する者あり)

野呂田委員長 ちょっと、不規則発言はやめてください。

佐藤(観)委員 まだまだ多くの疑問がありますけれども、その点につきましては、時間が来ましたので、残念ですけれども、仙谷委員にかわらせていただきたいと存じます。どうぞ私の言っている趣旨に十分政治的にこたえていただきますように最後に申し添えまして、私の質問を終わります。

野呂田委員長 この際、仙谷由人君から関連質疑の申し出があります。菅君の持ち時間の範囲内でこれを許します。仙谷由人君。

仙谷委員 民主党の仙谷でございます。

 質問の項目を差し上げてあると思いますが、ちょっと今佐藤さんの質問に引き続いてでございますので、ものつくり大学関係を私の方から質問させていただきます。

 学校法人国際技能工芸大学を設立するためのいわゆるものつくり大学設立準備財団の事業報告書、これは多分文部科学省及び厚生労働省はお持ちだと思いますが、平成十年、十一年、十二年、おわかりになりますか。これをごらんください。

 いいですか。平成十一年と十二年に、民間からの助成金というふうに書いてございます。何ですか、これは。

野呂田委員長 どなたに質問しましたか。

仙谷委員 厚生労働大臣でも結構ですし、文部科学大臣でも結構ですよ。

坂口国務大臣 今先生が御指摘になりましたことはちょっとわかりにくいですが、それは、民間からというのは、KSDから出ていることを御指摘になっているのではないかというふうにお聞かせいただきました。

仙谷委員 文部省もそういうお答えでいいですか、文部科学省。大臣、どうですか。

町村国務大臣 突然のお求めでございますから、手元に今資料はございません。

仙谷委員 KSDからではなくてKGSから入っているから民間からというふうに書いてある、こうおっしゃりたいんだと思います。

 ところが、さっきも御答弁なさったように、このお金は労働保険特別会計の雇用勘定の雇用安定事業費の目細、国際技能振興財団経費、このお金がKGSに入って、KGSがものつくり大学設立準備財団に入れたということだからこうなっているんじゃないですか。いかがですか。

野呂田委員長 坂口大臣、御答弁願います。

坂口国務大臣 済みません。先生が御指摘になっていることが十分に今理解できないものですから、えらい申しわけないんですが、ここにいただきましたこの流れ、こういう流れについて、旧労働省の方の勘定から出て、そしてそれがKGSを通過しまして流れているということは、そのとおりでございます。

仙谷委員 そうすると、今トンネルの話が出ておりますが、国民感情として、なぜ政府のお金、労働保険特別会計で律せられている金が民間からの金になるのか、いつ公金が民間の金になるのか、私は極めて重大なことだと思うんですよ。

 外務省の機密費とか官房機密費というのは、何か公金がすぐ民間の金になって馬代に化けたりなんかするみたいですけれども、少なくとも労働保険特別会計の金は、これが民間の金にすりかえられるなんということがあってはならない。どうですか。

野呂田委員長 仙谷議員から要求されておりませんが、大臣が予告なしの質問で完全な資料がありませんので、職業安定局長からちょっとかわりに説明させます。(発言する者あり)

 いや、もし聞くのならば、あらかじめ呼んでおいた……。あなたが呼んだのは最高裁判所の人事局長だけ呼んでいるのであって。

 どうぞ答弁してください。

澤田政府参考人 お答えいたします。

 先ほど佐藤委員にお答えしたとおりでありますが、雇用保険法第六十三条の能力開発事業としてこれは支出されております。

 それで、能力開発事業につきましては、労働者の能力の開発及び向上のために必要な事業という定義になっておりまして、ものつくり大学の設立は、物づくりを担う建設業及び製造業に従事する労働者の職業能力の開発向上を図ることを通じまして、能力開発を通じまして、我が国の物づくり基盤の強化に資するということで補助をいたしておるところでございます。

仙谷委員 そんなことだれも聞いていないじゃないですか。時間のむだだ。これはどうして、どういうからくりで公金が民間のお金になるんですか。

 つまり、労働省の金で大学の設立準備財団に、それならば直接入れればいいじゃないですか。なぜ入らないんですか。なぜこれができないんですか。できない理由があるはずだ。できない理由があるのに、それを脱法的にやろうとするからこうなる。そうじゃないですか。文部科学大臣、どうですか。

坂口国務大臣 財団法人国際技能振興財団、いわゆるKGSに一度入って、そしてそれがものつくり大学設立準備財団に行っているものですから、この準備財団の方から見ますと、KGSというのを通過してきているものですから、民間から来ているように見える、こういうことを御指摘になっているんだろうというふうに思いますが、これは、財団法人国際技能振興財団というのが一度この大学をつくるための財団として、一遍、歴史的経緯を言いますと先にできて、そしてその後からものつくり大学設立準備財団というのがまたできている。そして、その後にものつくり大学の構成ができている。三段階になってきているものですから、ややこしくなってきている。

 それで、最初のころは、国際技能振興財団を通してものつくり大学設立準備財団へ金が流れていた。だけれども、これはおかしいというので、最近は直接にものつくり大学設立準備財団の方に渡るようになった。こういうことでありまして、だから、最初はここが先にできたからここを通じて来ている、こういうことでございます。

仙谷委員 こんな常識的な事柄を、閣僚の皆さん方も、役人の皆さん方も、与党の皆さん方も理解されないで私立学校に対する助成の問題が審議されているというふうに思うと、そら恐ろしいですよ、これは。つまり、何でもありの話になるわけ。坂口厚生労働大臣がおっしゃられたのは、事情の説明、時系列の説明としてそのとおり。ところが、お金というのは、やはり予算ですから、法律に基づくとか根拠があるとかないと、さっきの官房機密費じゃないんですから、何に使っても、理由があろうとなかろうと使ってもいいなんという話にはならない。

 そこで、文部科学大臣、私立大学の設置に係る寄附行為の認可に当たっての審査の要点、こういうのがありますね。当然それを裏づけているのは、平成十二年度以降の大学設置に関する審査の取扱方針、学校法人の寄附行為及び寄附行為変更の認可に関する審査基準、さらに、学校法人の寄附行為及び寄附行為変更の認可に関する審査内規、こういう基準を文部省、文部科学省が持っていらっしゃって、その六に「設置に必要な財源」というのがある。こういう項目があります。設置するときに必要な財源ですよ。それについて基準を持っていらっしゃるわけだ、私立学校について。どういうふうに書いてあります。

町村国務大臣 今お尋ねが、基準に何と書いてあるか、それを今読み上げろということですか。(仙谷委員「はい」と呼ぶ)じゃ、ちょっと担当の方からやらせます。(発言する者あり)

野呂田委員長 とめる必要ないよ。

 そういう要請が委員からなかったんだから、来てないんだよ。そういう要請がなかったんだから。

 じゃ、呼んで、後ほど読ませてください。

仙谷委員 私は、きのうちゃんとレクしてありますよ。質問取りの人にレクしてありますよ。(発言する者あり)

野呂田委員長 いや、言ってないよ。

 委員長から皆さんにお伝えいたします。

 きょう仙谷由人君が要求されているのは、最高裁判所事務局人事局長だけお呼びでございまして、あらかじめ質問の予告もないし、そういう要求も出ておりません。したがって、今の細かい問題につきましては、今大至急呼んで、後ほど答弁させます。(発言する者あり)

 そんな細かい資料があるわけないじゃないですか。(発言する者あり)レクしてないよ。(発言する者あり)いや、とめる必要ない。とめないで。後ほど、今大至急……。

 文部大臣。

町村国務大臣 細部にわたる資料でございますから、直ちには、これは事前に御通告いただかなければ、私だってこんなものは知っているわけはないのでありますが、念のために、今、資料が出てまいりましたから読み上げますが、

  施設及び設備の整備に要する経費(以下「設置経費」という。)の財源は、寄附金を充てるものであり、かつ、申請時において、設置経費に相当する額の寄附金が収納されていること。

 (注)入学を条件とする寄附金、当該施設の建築等に係る請負業者の寄附金その他設置経費の財源として適当と認められない寄附金は、設置経費の財源に算入しないこと。

かように書いてございます。

仙谷委員 委員長に申し上げておきますけれども、きのうのレクでもきょうの項目の中でも、ものつくり大学について、大学設立準備財団の会計についてと書いてあります。九九年十一月から二月の予算増額の経緯についてと書いてあるじゃないですか。二〇〇〇年度予算の未執行分についてと書いてあるじゃないですか。当たり前じゃないですか。何でそんなことが通告していないことになるんですか。ここまで通告して、レク取りに来た人に全部説明してあるんですよ。冗談じゃないよ。

 文部科学大臣、私が文部省からいただいたものと違うんですが、こう書いてあるんですよ。「設置に必要な財源……設置経費+開設年度経常経費のために必要な財源を、申請時において全額自己財源として収納していること。」と書いてありますよ。

 私立大学というのは、設置をするところまで、設置をしてから開学、おおよそ一年のようでありますが、これを大学の設置認可申請をするときに既にプールをしなければならない、こういうことが基準になっておるんでしょう。国が金を出して私立大学をつくるという話はないんですよ、基本的に。常識じゃないですか。

 それで、さっき佐藤議員が申し上げたのは、そのお金、十億円、十億八千万のようですが、これをKGSからプレゼントさせているという話なんですよ、開学後一年の経常経費を。だから返したらどうかという話だったわけ。返すんだったらほかから持ってこないといけませんね。非常に珍妙きてれつなんです。

 設置経費は少なくとも大学を設立しようとする人たちが自分で用意しなければならないというのは、これはどこの私学も常識なんですよ。

 もう一言言いましょうか。これは指摘をしないでも御存じでしょうね。私学振興助成法だったですか、この法律は当然御存じですよね。何て書いてありますか、これ。国が私学振興を助成するために助成金、補助金を出せる条件として何て書いてありますか。もうちょっと言いましょうか。私立学校振興助成法は何て書いてありますか、第四条ですよ。

町村国務大臣 私立大学を設置する際には、確かに一般的には自分で資金を用意する、これは当然のことだろうと思います。しかし、その際、従来から、国や地方公共団体が政策上の必要性やあるいは地域住民の学習ニーズ、こういうものを踏まえて、特定大学の設置に際して、大学設立のため資金を助成したり土地を提供するという例は、数多く見られているわけであります。

 過去においても、国の助成がおかしいと先ほど仙谷さん言われましたが、例えば自治医科大学、昭和四十七年二月認可、これは国と都道府県、この都道府県負担分については自治省が特別交付税で措置しておりますから、事実上、全額国が出しているような大学、これでも私立大学で学校法人認可をやっております。あるいは産業医科大学、昭和五十二年十二月認可、これは労働省と北九州市、国、労働省が九三%やっておりますが、こういうケースもございますので、決して異常なケースではないということをまず御理解いただきたい。

 それから、第二点目でありますけれども、どれだけその準備財団の資金管理状態というのを文部科学省の方では把握をしているのか、何も見ておらぬのじゃないかというような御指摘でございましたけれども、文部科学省では、平成十一年二月十七日の設立許可をして以来、ものつくり大学設立準備財団に対して、通常の民法法人に対するのと同様に、毎年度の事業会計報告あるいは理事会、評議員会の議事録を提出させております。ものつくり大学の設立に向けての諸準備にかかわる指導、相談等を通じて、適宜適切に指導監督を行ってまいりました。

 こうした定時把握のほかにも、特に資金管理面においては、平成十一年の九月三十日、これは大学設置申請時においてでありますけれども、提出された公認会計士の監査を経た財産目録により、KSDからKGSを経由して準備財団に助成された資金、設置財源としての九億八千万を含めて、ものつくり大学の設置に必要な財源が確保されているということをまず確認しております。

 さらに、昨年、平成十二年の十月十八日には、審議会の実地調査によりまして、預金残高をしっかり確認したり、支出面の領収証の確認もやっております。

 さらに、十二年の十二月十五日、十八日、両日にわたって、この審議会の答申を踏まえまして、ものつくり大学設立準備財団の事務所に文部省の職員延べ三名を派遣いたしまして、KSDの助成金等を中心に資金管理状況を把握しておりまして、同時に、大学設置財源以外の準備財団の収入、支出についても財務書類のチェックを行うなど、以上のような形で、きちんとした財政的、財源的基盤があるということを私どもは確認しながら作業を行い、設置認可も行ったというところでございます。

仙谷委員 いろいろ言われますけれども、明らかにそれは法律に基づかないで、ただ会計書類を見てきたということにすぎないんですよ。

 私立学校振興助成法は何と書いてありますか。第四条、「国は、大学又は高等専門学校を設置する学校法人に対し、当該学校における教育又は研究に係る経常的経費について、その二分の一以内を補助することができる。」経常的経費だけじゃないですか、ここで補助できるのは。何の法律もないじゃないですか、今出捐したのは。

 私が聞いているのは、法律的根拠は何だと聞いているわけですよ。ただ勝手に予算をつけて、こんな目細なんという、もう隅っこの隅っこのところで予算をつけて、今まで問題にならなかったからそれでいいなんという、そんな議論が通るはずないじゃないですか。――ちょっと待ってください。

 それで、いいですか、この話は、実は憲法八十九条の大議論をした末にできておる法律でしょうが、私立学校振興助成法は。そうでしょう。憲法八十九条の公の支配、何をもって公の支配というのか、この議論の結果、私立学校振興助成法という法律があるから、それに基づく助成は憲法違反ではないという、辛うじてそういう合憲的解釈をとっているんじゃないですか。そうでしょう。こんな出し方は憲法八十九条違反になるんじゃないですか。法制局長官、どうですか。

町村国務大臣 今、私立学校助成法第四条のお話が出ましたが、これは、既にでき上がった私立大学に対する助成が経常費の二分の一以内でできるとか、あるいは施設等々については十条その他で、これはでき上がったものについての助成でありますから、今委員の言われた話とはちょっと違う話を、今委員はその私立学校助成法を引かれたのではなかろうかと思います。

 なお、あとは法制局長官からもし必要があれば補足していただきますけれども、これは学校教育法、私立学校法あるいは私立学校振興助成法、各種の監督規定が設けられておりますから、憲法八十九条に言う公の支配に属していない教育には支援はできないけれども、今言ったような幾つかの法律で私立学校とはいえ公の支配に属しておるということで、私立学校に対する助成措置は憲法上問題ないというふうに私どもは解釈し、現実に助成を行っているわけであります。

野呂田委員長 ちょっと憲法問題がありましたから、津野内閣法制局長官。

津野政府特別補佐人 お答えいたします。

 ちょっと一般論から始めさせていただきますけれども、御指摘が今ございましたけれども、憲法の第八十九条は、公の支配に属しない慈善、教育もしくは博愛の事業、こういうものに対する公金の支出あるいは公の財産の利用というのを禁止しているということは御承知のとおりでございます。

 それで、その趣旨につきましては、学説において議論がいろいろございました。一般的に趣旨について言われておりますのは、私的な教育等の事業の自主性に対しまして、公金の支出等を通じて公権力が不当な干渉を及ぼすことを排除するというような観点、あるいは、教育の名のもとにおきまして、公教育の趣旨とか目的に合致しない教育活動に公の財産が支出されたり利用されたりすることによる公の財産の乱費、乱用を防止することというようなことが一般的にあるというふうに言われております。

 ところで、私学の助成について言いますと、今、町村文部科学大臣から御説明がございましたけれども、政府は従来から、国等、これは国とか地方公共団体でございますが、国等から助成を受ける学校法人は、学校教育法、これは学校の設置認可等が書いてあります。それから私立学校法、それから私立学校振興助成法、こういった法律に定める所轄庁等の監督を受けるものであるということで、従来から、公の支配に属している、こう政府としては解してきておりまして、おおむねこの考え方についても、学説でも大体これが多数の政府のような考え方になっているというふうに考えております。

 ところで、もう一つ御指摘がございました、ものつくり大学への補助金支出に憲法上の疑義はないかというような御指摘でございましたけれども、これは、当然のことながら、詳細の事実関係は承知しておりませんけれども、一般論として申し上げますと、お尋ねのような私立大学の設立準備の補助金の支出につきましては、これは先ほど言いましたような憲法八十九条の趣旨に照らしましても、特段問題になるというようなことはないであろうと考えております。

仙谷委員 今の法制局長官の解釈というのは、物すごい御都合主義的な解釈なんですよ。何でもいいということじゃないですか、そんなことを言ったら。いいですか。私立学校に助成をする場合には、でき上がった段階では経常経費だけと。では、何でそんな決まりが要るのですか。それも、文部省の今の内規だと、つぶれるような大学には助成できないから、第一回目の卒業生が出るまでは助成できないということになっているんでしょう。では、何でそんな決まりが要るのですか。

 もっとゆゆしいことは、つくるときには幾らやってもいいんだみたいなそんな解釈ができるのですか。私立学校を国の費用でつくるというふうな論理矛盾したことができるのですかと聞いているんじゃないですか。それは憲法違反だよ、そういう話でしょう。どうしてそういう御都合主義的な解釈をするの。

 オーソドックスな憲法八十九条の解釈をしてごらんなさいよ。辛うじて、どの法律でもどの学者でも書いているじゃないですか。私学振興助成法に従う限りにおいて、公の支配に服していると見られるから合憲性があると言っているんじゃないですか。そうじゃないんですか。私は国会図書館へ行って調べたんですよ。みんなそう言っていますよ。あなたが言っているような解釈を書いてある本がありますか、教えてください。あなたの解釈でしょう。

津野政府特別補佐人 ちょっと説明が寸足らずになりまして失礼しました。

 御承知のように、経常費補助しかできないのではないか、大学に対する補助というのは私学振興助成法第四条、それに基づいてしかできないのではないかという御指摘がございますが、まず第一点として、それは私学振興助成法第十条を見ていただいてもわかりますけれども、一般的に私学についての助成ができるというふうになっております。それからさらに、設備等に対するいろいろな補助もできるという法律がございます。したがいまして、先ほど言いましたように、四条以外はできないということは先生の方の若干誤解であろうかというふうに考えております。

 それから、もう一つお尋ねの、大学の設立準備を目的とする公益法人に対して国の補助金を支出するということは、憲法上、先ほど大体疑義がないのではないかということを申しましたが、その理由といたしまして、若干詳細に申し上げますと、私立大学の設立準備を目的といたします公益法人、こういうものにつきましては、私立大学の開設に備えて、当該大学の用地取得、施設整備等を進め、最終的には当該大学の設置者となる学校法人を設立することを目的としている法人でございます。したがって、また、この法人が取得したあるいは保有する財産は、いずれその学校法人に引き継いだ上で、さらに解散することを予定している法人でございます。この公益法人自体は、直接教育の事業を行うことを目的とするものではございません。ましてや、実際に教育の事業を行っているというようなこともないわけであります。

 それから二番目に、補助対象である公益法人とかあるいは設立される学校法人等に対しましては、これは先ほど町村文部科学大臣から詳細に御説明をいただきましたけれども、各種法令に基づき適正な活動が行われるように所轄庁等の指導監督が行われているというようなことから、先ほど申し上げましたように、憲法八十九条の趣旨に照らしまして、こうした公益法人に対する国あるいは地方公共団体の助成というのは、憲法上の疑義はないというふうに考えているところでございます。

仙谷委員 それじゃ、どういう条件でできるのかということが問題になりますよね。だれにでもできるんですか、恣意的にできるんですかという話になりますよ。学校をつくろうとする人はみんな助成を求めますよ。じゃ、それをだれがどういう基準で選ぶんですかという話になるんです。

 そういうことを議論していたら長くなるから次の問題に行きますけれども、この未執行部分というのが三十六億円あるんですよね、本年度分で。これは学校法人がもう今できているんですよ。十二月二十八日に登記された、ものつくり大学が。これはどなたですか、厚生労働大臣、この三十六億円をやはり出金して、学校法人に寄附をするんですか。それとも補助金として与えるんですか。できるんですか、そんなことが。どうですか、厚生労働大臣。

坂口国務大臣 ものつくり大学の建設費等につきましての国庫補助につきましては、平成十二年十二月十二日の文部省の大学設置・学校法人審議会からの答申を得まして、先ほどからお話が出ておりますように、KSD及びその関連団体との関係を排除するように、こういうことで、そこは排除をして今日まで参っております。

 この後をどうするかということにつきましては、それは、大学設立準備財団に直接助成するかどうかということが問題になるんだろうというふうに思っております。今後の問題につきましては、大学の設立準備会がきちっとできて、そして、今進行しているわけでありますから、そこでの御議論というものもございましょうし、そうした中で方針というものは決められていくものであるというふうに思っておりますが、しかし、今日までの経緯もございますので、そこは私たちも十分にお話に乗っていきたいというふうに思っているところでございます。

仙谷委員 先ほど佐藤議員がおっしゃられたように、いわばこの大学は村上・小山大学みたいな大学で、もうどうにもならない。まあ、自民党大学と言ってもいいのかもわからないけれども。あるいはものつくり大学設置議連大学、議連でつくったんじゃないですか。こういう非常に手あかのついた大学ですから、私は、仕切り直しした方がいい、こんなままではこの大学はまともに育たないと思います。(発言する者あり)それを今から言います。

 いいですか。平成十一年十二月十五日、赤坂の料亭の三浦、ここで、合計六十七万七千九円、これの飯を食った人、厚生労働大臣、後で聞きますからね。

 まず、古関忠男さん、村上正邦さん、藤井孝男さん、上杉光弘さん。村上さんはものつくり大学設立推進議員連盟会長、藤井孝男さんは同幹事長、上杉光弘さんは同事務局長。中曽根弘文さん、ものつくり大学設立推進議員連盟の世話人、当時は文部大臣の現職。小山孝雄さん、同じくこの議員連盟の世話人。与謝野馨さん、その時点では大臣であったかどうか、私確認しておりませんけれども、とにかく現職の議員。さらに中曽根康弘さん、このものつくり大学設立推進議員連盟の顧問で、元総理大臣です、この人は。

 それから、民間の方が二人おります。民間の方ですからお名前を出すのはやめますけれども、ものつくり大学設立協議会会長、経団連名誉会長、同じようにこの協議会の理事、経団連の理事さんです。それから、労働省OB清水伝雄さん、同理事長であります。そして、元労働事務次官、その時点では勤労者リフレッシュ事業振興財団の理事長。矢田貝寛文さん、これも同じく専務理事。そして、元中央労働委員会事務局次長、雇用促進事業団理事、KGSの、つまり国際技能振興財団の専務理事。この方々が、いいですか、料亭三浦に集まって、例の二十億円増額の予算がついた、おめでとう、よかったねという会合がこの十二月十五日じゃないですか。どうですか、そういう確認はしておりませんか。

坂口国務大臣 申しわけありませんが、確認いたしておりません。ただ、労働省の職員に関しますことにつきましては、現在すべて調査をいたしておりますので、そのうちにまとまるというふうに思っております。

仙谷委員 当時の労働大臣がどういう動きをされたかもぜひ調べてください。

 文部科学大臣、当時の文部大臣がこの席に行かれておったというのは確認されておりますか、されておりませんか。

町村国務大臣 もとより事前には承知をしておりませんが、こういう報道がございましたので中曽根元文部大臣に一応聞いてみましたけれども、財団関係者の文化勲章の受章のお祝いと出版のお祝いがある、こういうお誘いを受けたので、顔を出してお祝いを申し上げて退席をしたということで、だれが主催者であるか特には承知をしていないということで御出席された、このように伺っております。

仙谷委員 もちろん、そのときに、今おっしゃられた元文部大臣、元労働大臣も含め、お金を払っていらっしゃらないと思うんですよ。これは請求書は、国際技能振興財団、KGSへ出ているんですね、六十七万七千九円。

 私は持っておりますが、何でこんなに詳細に人がわかるかといいますと、お支度券というのがついている。こんなの初めて私は見るんですが、いろいろ事情を聞きますと、ハイヤーの運転手さんや自家用車の運転手さん、それからSPさんに何かこういうのが出るらしいですね。あるいは、チップか何か渡されたのが残るらしいですね、記録に。その分がお支度料三万八千円でついています、ちゃんと。全部名前が書いてあるんですよ、中曽根さんとか。だからわかったんですよ、これ。

 この会合があったことは間違いない。そして、今おっしゃられた文化勲章受章者を間へ挟んでいることは間違いないんだけれども、その文化勲章の受章者のことを余り言いたくないんだけれども、このものつくり大学の総長予定者であり、かつ、みずから去年の秋の月刊文芸春秋で、このものつくり大学設立準備財団に民間から寄附が集まらないで、国に何とかせい、何とかせいという陳情を激しく繰り返しておったと自分で書いてあるじゃないですか。もし国が金を出さないんだったら総長をやめるぞ、そういうふうに言ったと。

 極めて高名な、私はある意味で日本の宝のうちの一つだと思いますから、余りその人の名前を出したくないんですけれども、だけれども、そういうことじゃないですか。それで、全部当時のものつくり大学推進グループの主要メンバーじゃないですか。そうでしょう。そこに至る経緯を少々聞きます。

 平成十一年十一月二十九日午前八時から九時まで、ホテルニューオータニ、ここに労働省の局長あるいは次官クラスが、だれの発案か知りませんが呼ばれて、小山孝雄参議院議員、村上正邦参議院議員、藤井孝男衆議院議員、それから亀井静香政調会長等々と、そして古関忠男KSD理事長、さっき申し上げました清水伝雄リフレッシュの理事長、矢田貝専務理事、こういう面々が集まった席があって、そこに労働省のどなたかが参加をされたことがありますでしょうか。いかがですか。

坂口国務大臣 今御指摘いただきました会合につきましては、私も聞いております。そして、その会合に旧労働省の幹部が招聘されたと申しますか、来るようにお話があって、そこに出席をしたということも聞いております。

仙谷委員 来るようにという話がございましたが、だれがそのような、朝飯会といいましょうか、打合会を設定して、呼びかけたんでしょうか。

坂口国務大臣 今のところ私が聞いておりますのは、国際技能財団が主催をした会合であるというふうに聞いております。

仙谷委員 いわゆるKGSが主催をして、お金も当然払った。これは十八万一千百六十九円になっていますが、払ったことになる。

 そして、何が話し合われたんですか、ここで。

坂口国務大臣 全体そこで何が話し合われたかということは私には全くわからないことでございますが、私の方の、旧労働省の職員の方から聞いたところによりますと、ものつくり大学のことについてどうぞよろしくというお話はあった、こういうことでございます。

仙谷委員 どうぞよろしくという、何がよろしくかわかりませんが、改要求というのがこの年、一九九九年十二月二十二日付で労働省から大蔵省へ出されているんですね。五十二億円が七十一億円になっているんですよね。そこに至る中で、さっき申し上げた十二月十五日の三浦の会合があり、その前にこの十一月二十九日のホテルニューオータニでの朝飯会があったということのようなんですよ。

 それでは、もう一つ聞きましょう。

 この十一月二十九日の前に、担当局長が亀井政調会長に呼ばれて自民党の政調会長室へ行っていらっしゃいませんか。亀井さんは何か堂々と、正しいことをしたんだからいいんだ、こう言っているようですが。

坂口国務大臣 これは、亀井政調会長のところに担当の局長がお邪魔をしているということは聞いております。

仙谷委員 どんな話が出たんでしょうか。

坂口国務大臣 党の政策として物つくりというのは非常に大事であり、大学づくりをしたい、しっかりやってほしい、こういうお話があった。これは、御本人からもそういうふうにおっしゃっているようでございますので、間違いないようでございます。

仙谷委員 それでは、時間の関係もございますので簡単に聞きますが、労働省が、先ほどちょっと言い間違いましたけれども、五十億八千万円の概算要求を七十一億三千万円の改要求に変えるというふうに実質的に決定したのはいつごろなんですか。

坂口国務大臣 十一月に検討いたしまして、決定をしたのは十一月の末というふうに聞いております。

仙谷委員 まさにこのホテルニューオータニの会合の後ということになるわけですが、ここで何が話し合われたのかということが重要だと思うんですね。

 ちょっとさかのぼってみますと、九八年に、つまり九八年度予算からついておるわけですが、九七年の夏の概算要求が四・九億、予算が四・七億ついて、決算の方から見ると一・四億なんですね。これは、工事のおくれによる減額をされたということのようなんです。九九年は、概算要求が二十三億一千万、予算は十二億三千万、決算も十二億三千万。なぜこんなふうになったかといいますと、工事がおくれておるから、せっかく二十三億つけたのに使い切れなかった、こういうことなんです。

 そこで、二〇〇〇年度予算については、一九九九年に労働省の方が五十億八千万を概算要求した。それでずっと来ていた。ところが、急に、先ほど私御紹介しましたけれども、総長予定者も、こんなに金が集まらないのではたまらない、やめると言い出した。現に、六十億集める予定のお金が三億八千万しか集まらない。さあどうするか。健全な常識がある人だったら、やめるということでしょうね。民間がちゃんと集めて、自主財源をつくって大学をつくるというのが私立学校の本来の姿ですから。ああ、これは難しいからやめよう、バブルも崩壊したし、やめようというのが私はオーソドックスな姿だと思いますが、お金が集まらないから国に出させるという話が出てきたというのが、このものつくり大学の筋書きじゃないですか。いかがですか、厚生労働大臣。

坂口国務大臣 筋書きがあったかどうかもわかりませんし、しかし、事の経緯を見れば、五十億が七十億にふえたということは事実でございます。

 これは、いろいろの事情があるというふうに思いますが、先ほどから御指摘をいただいておりますように、一つは民間からのお金が集まらなかったということもあり、そしてもう一つは、これらに対して、途中まででき上がったこの大学をどうするかという話もあって、そして国の方の支出がふえたというふうに聞いております。

仙谷委員 さっき文部科学大臣の佐藤議員に対するお答えを聞いていましても、途中までできたから途中でやめるわけにいかぬと。すべてが既成事実をちょっとつくって最後までやってしまうという、むだであろう、幾ら必要なのか今後わからないということで、ちょっと待てよと立ちどまる勇気が全くない人ばかりなんですね。行け行けどんどん、こんなことでは財政が破綻するのは、私は無理ないと思うのです。

 今の、坂口さん、労働大臣、わからなかったらまた調べて報告をしていただければいいんだけれども、この過程で、さっきから申し上げているように、会合は必ず村上さんと小山さんは出ているわけですよ。そのほかに、こういう会合で当時の労働省の方に、このものつくりの改要求に至る二十億円増額について、会合では当然のことながら話されたというふうに私は推測するにやぶさかじゃありませんが、多分労働省にもそういうメモが残っていると思うんですね。もしあるんだったら出してもらいたいし、そのほかに、村上、小山両議員、さらにはものつくり大学設立推進議員連盟の役員の方々から働きかけが、あるいは陳情といいましょうか、要請があったかなかったか、この点はいかがですか。

坂口国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、党としての一つの政策として御発言があったということは聞いております。しかし、個々に、どういう方からいろいろ、こういうお話があったというようなところまでは、今現在のところ話はまとめておりませんし、現在聞いておりますところでは、個々にそういうふうな話はなかった、今公になっておりますような方々から、ぜひこういうふうにしてほしいという話はまとめてあったというふうに聞いております。

仙谷委員 今、私の手元に、平成九年十二月三日にホテルニューオータニおり鶴で開かれた、国際技能工芸大学設立推進議員連盟第二回総会議事録というのがあります。上杉光弘さんという参議院議員が議長になって、そして開会あいさつが行われた。平成八年六月十八日に開催の第一回総会以降、二回にわたるドイツ・マイスター制度の視察、政府初め関係省庁の協力体制、及び九年六月、国際技能振興財団内に大学設立準備本部設置と設立準備作業の進行等について報告がなされた、こう書いてある。

 ごあいさつ、中曽根康弘議員連盟顧問、藤井孝男議員連盟幹事長、古関忠男さん、それからもう一人、当時の農林大臣。省庁出席者の紹介、小山孝雄議員連盟世話人から十三名が紹介をされた。省庁から来ていると。労働省からは山中職業能力開発局長という方が出て説明している。建設費総額百七十から百八十億に対し三分の一程度の助成を考えたい、十年度予算要求として調査費、設計費等総額五億円弱を提出している、募金が円滑に進むために国際技能振興財団の特定公益増進法人の指定が必要で申請を出している、こういうふうに山中さんが述べた。これは議事録に書いてあるんです。

 そういう事実を確認できますか、厚生労働省として。

坂口国務大臣 現在、厚生労働省、旧労働省の職員がさまざまな会合に出席をしていた、そのことについては今調査をいたしておりますから、そういうことがあったとすれば後日明らかになるというふうに思いますが、現在のところ、私の手元には参っておりません。

仙谷委員 この時点で既に、十年度予算要求として五億円を要求したい、次の年に四億九千万の概算要求をして、四億七千万の予算をとっているわけですね、これ。それから、三分の一程度の助成を考えたいと。まさに、よく国庫補助であるような三分の一助成というのを使って、どうも九八年、九九年は、三分の一該当分として四億九千万、あるいは九九年の二十三億一千万というのが概算要求されて、予算がしかるべくついた、こういうことのようですね。

 そもそも、百七、八十億の建設費総額の三分の一を労働省が、先ほどから私が申し上げている、よく考えてみれば問題なしとしないようなお金を使いながらやる、こういうことはそもそも、労働省内ではいつごろ決まったのですか。

坂口国務大臣 いつごろ決定したかは定かでございませんが、先ほども少し申しましたとおり、一九九四年から五年にかけまして、物つくりあるいはものつくり大学という言葉が言われるようになってまいりました。その当時は物つくりという言葉ではなくて、技能工芸大学といいましたか、そういう言葉であったというふうに聞いておりますが、そういうことが言われるようになってまいりました。

 したがいまして、旧労働省の中でこのものつくり大学らしき考え方というものがまとまってまいりましたのは、やはり一九九七、八年ではないかというふうに私は思っております。

仙谷委員 午前中の時間がなくなってきましたので一問だけにしますが、今の私が読み上げた中に、二回にわたるドイツ・マイスター制度の視察というのがありますね。マイスター制度の視察に行かれた方が、今この場にいらっしゃる方では、片山総務大臣、二回目に行かれています。一回目にも片山さんは行かれる予定であったわけですが、直前になって取りやめた、こういうことのようですね。もちろん一回目は、村上さん、上杉さん、そして小山孝雄さん、当然のことのように入っていますし、それから二回目は、片山さん、松谷さん、小山さん、保坂さん、矢野さん、これは参議院の先生方ばかりのようでありますが、行かれておるわけですね。

 一回目のときには山中秀樹能力開発局長、林博文主任技能検査官、そして二回目のときにも労働省から一人、通産省から一人、建設省から一人、KGSから二人、こういう方が同行をされた大視察団だったようでありますが、一回目の労働省のこの山中さんと林さんの費用はどこから出ておるんですか。

坂口国務大臣 その旅行が行われましたとき、旅行と申しますか、視察団が行かれましたときに、同じに行きましたが、労働省の方は、同時進行でお邪魔して、向こうで一緒に合流をしたという報告が参っております。それは、労働省の職員二人の方は公費で出ております。

仙谷委員 ちょっと違うようでございますので、本当ならば反論をしたいのでありますが、持ち時間が終了しましたというふうに書いてございますので、午後に引き続いて質問したいと思います。

野呂田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

野呂田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。仙谷由人君。

仙谷委員 大きくテーマを変えます。

 今、報道等で私どもも知るところとなったわけですが、福岡の地方裁判所、高等裁判所、地方検察庁、高等検察庁をめぐって、私の立場から見ますと、まことに残念なことが起こったというように考えております。

 非常に雑駁な物の言い方になりますが、自己批判的に申し上げるのでありますが、今、日本の国民といいましょうか市民は、いわゆる統治機構といいましょうか、あるいは権力に近いところで仕事をしている政治家、そして霞が関、これは第一線で働いていらっしゃる官僚、役人の皆さん、そして、バブル崩壊後は銀行を初めとする金融機関の経営者、昨年は警察というふうに、いわゆる統治機構と言われるところで関与、働いている人々に対して、どうも雲の上で身内で何かいいことをやっているのではないかな、お互いにかばい合ってなれ合って、秘密情報をやりとりしながらいいことをやっているのではないかなという感覚を持っているのではないかという感じといいましょうか、目の光を絶えず感じて生活をしております。

 そういう中で、私が育った司法の世界、とりわけ裁判所の世界だけはそういうことがないといいましょうか、ほとんどない。裁判がいかにお金で動かされたり情実で動かされたり、あるいは裁判官が行政権力に動かされたりしないということが、司法の権威といいましょうか、独立のよって立つゆえんでありまして、これがなくなりますと、こういう言い方をしてはなんですが、辛うじて支えられている日本の背骨がすべて崩壊してしまうのではないかということを常々考えてまいったわけでありますが、今回の、細かい事実はともかくといたしまして、裁判所と検察庁と警察、そして警察の意思では必ずしもない捜査の方法、あるいは情報が検察庁を通じて流れたのか裁判所を通じて検察庁に流れたのかわかりませんけれども、その辺で、つまり法曹二者以外にはわからないところで、どうも、ややこしいといいましょうか不明朗なことが行われたのではないかという重大な疑惑が報道をされております。

 これは、当然のことながら、女性がかかわっているものですから、ワイドショー的なところで相当興味本位にも取り上げられておりまして、私は、司法の独立あるいは権威を守っていくといいましょうかつくっていくのには極めて残念なことだなという感慨を持って見ておりました。

 余り国会で司法内部のことをあれやこれや言うのは抑制的でなければならないという気持ちは常々持っておるのでありますが、しかし、今回は、なぜこんなことになったのか、そして、これはやはり、司法改革が叫ばれている折柄、相当の覚悟と反省がなければ、司法に対する信頼を取り戻せないだろうなという思いを持っておるわけでございます。

 まず法務大臣の方から、余り詳しい事情説明は結構ですから、お考えといいましょうか、今後の方針をお述べいただければと思います。

高村国務大臣 まさに、裁判所と検察がなれ合っているのじゃないか、かばい合っているのじゃないかと国民が疑念を持っている事態を招いたことは、非常に憂慮にたえないところでございます。

 今、この事実関係、最高検が乗り出して調査を始めております。この調査は本件脅迫事件の捜査と密接な関係を持つものでありますので、脅迫事件の捜査が終わった直後ぐらいに、直後といっても若干時間はあるかもしれませんが、最終的な結果が出るもの、こういうふうに思っておりますが、この脅迫事件そのもの、そしてこの調査、それをきちっとやることが少しでも検察に対する国民の信頼を回復するゆえんだろう、こういうふうに思っております。

仙谷委員 この際、法務大臣には厳正な調査をしていただいて、そして、今後の方針といいましょうか、信頼回復のためのあるべき姿とともに、完璧な公開といいましょうか、ディスクローズを調査結果についてもしていただきたいとお願いをしておきます。

 最高裁判所の方ですが、私自身も含めて、完璧に司法の独立が守られているとは思わないところも多少はないわけではないのですが、比較的厳正な裁判、そしてまじめな、大変ストレスを感じながら、知的労働と言えるのでしょう、重労働で頑張っていらっしゃる裁判官の姿を見ておるものですから、こういう事件が起こったらびっくりするわけでございますが、どういう反省をされておるか、最高裁判所の方にお伺いをしたいと思います。

金築最高裁判所長官代理者 福岡地裁が、本件の捜索差し押さえ令状の請求で警察から提出されました記録をコピーしたということがございました。本件を担当する書記官が、裁判官の家族が関係するものであるので、福岡高裁に正確なことを知らせる必要があると思って、上司の指示に基づいてコピーしたようでございます。

 令状を担当する裁判所職員が、裁判官の職務遂行に支障を来したり、裁判官の配置に影響を及ぼす可能性があるような情報に接した場合に、公正な裁判を確保するために、裁判官の配置、司法行政上の対策が求められるということもありますために、こういう情報を上司に報告するということは許されるということがあるわけでございます。そういうふうに考えております。

 もちろん、捜査の密行性との関係がございますので、このような情報提供は必要最小限度の範囲で行われることが絶対の要件であると言えますが、本件におきましては、裁判官と生活をともにする妻の刑事事件に関する情報でありますので、これを把握した福岡地裁の職員が、司法行政上知っておく必要がある情報と考えまして、上司に報告したものでございまして、そのこと自体は許されることではないかと考えますが、ただ、その方法として、令状の関係資料をコピーしたということは不適切であったと考えております。

 同様に、福岡地裁が、先ほど申し上げましたような司法行政上の必要から、本件情報を福岡高裁の、判事の人事上の情報を持っている福岡高裁に報告したことも、それ自体は許されることではないかと考えますが、その方法として令状関係資料のコピーを交付したことは、必要最小限度の範囲を超え、不適切であったと考えております。

 最高裁といたしましては、捜査に支障のない範囲で必要に応じて関係者から事情を聴取するなどいたしまして、捜査にも協力いたしまして、また解明された事実関係の調査結果を踏まえまして、適切に対処していくつもりでございます。

仙谷委員 いささか私と考えが違うようでございまして、やはり法律とか司法とかに関与する公務員は公私を峻別するということが一番大事なんだろうと思うのです。そうしませんと、司法行政上の観点からこれを上司に報告するのが必要なのか、かばい合いをするために必要なのか、情実に流されて内部で何らかの手段でこれをもみ消そうとしておるのか、これは外から見てはわからない、そういうふうに思います。この点を裁判所の、例えば令状受付の職員が自分でその中身を判断して、これはだれだれさんの友達だからとか、だれだれさんの奥さんだからとか、だれだれさんのお父さんだからという話になってきますと、これは非常にややこしい、そんな基準はつけられないと思います。

 ここは、私は、令状担当の職員なりあるいは裁判官なり書記官が、そういう中身を判断して知った事実で、職員間でもあるいは上司との関係でもやりとりすることはあり得ないという前提で裁判を進めていただきませんと、これはいよいよ裁判の世界まで公私混同、ネポティズムの世界になってくるではないか。そのことを私の方から申し上げて、今度のこの案件の調査結果を最高裁判所の方もひとつオープンに公開をし、なおかつ司法の権威を取り戻すような努力をしていただきたい、そのことをお願いして、この問題についての質問を終わります。

 次の質問に移ります。どうぞ裁判所の方、お帰りください。(発言する者あり)そう言われると困るけれども、司法を国会の問題にしてはいけないという原則があるじゃないですか。

 森総理、政治団体酉和会というところから、昨年の五月からは全国小売酒販政治連盟ですか、政治献金を受けていらっしゃる記憶はありますか。

森内閣総理大臣 私はちょっと今の御指摘のようなのは承知いたしておりませんが、小売酒販組合は、私の選挙区においては、たしか私を推薦し支持してくれている団体だというふうに承知をしております。

仙谷委員 伊吹大臣はどうですか。

伊吹国務大臣 私、当選して十七年になりますが、初当選以来ずっと酒販組合の御支援をいただいて、酉和会からは政治団体として御支援をいただき、そのことは政治資金規正法にのっとって御報告はしてあります。

仙谷委員 伊吹大臣は、九八年、九九年、いずれも二百四十万ずつの政治献金を受け取っていらっしゃる、こういうことでよろしゅうございますか。

伊吹国務大臣 数字はちょっと私は定かにしませんが、夏と冬と会費をちょうだいしておりますから、その程度の金額じゃないかと思います。はっきり今おっしゃった数字かどうかは確認しておりません。

仙谷委員 森総理大臣は、九八年はゼロ、九九年二百万円、そういう政治献金を受け取っていらっしゃるんですが、御存じですか。

森内閣総理大臣 これも、直接政治資金については私は扱っておりませんので調べてみますが、恐らく、もし受けているとすれば適正な処理をしておるものだと思います。

仙谷委員 これはほとんどの方が、つまり政治献金を受け取っている方は、規制緩和を見直す会という自民党の議員連盟、現在は日本経済を活性化し中小企業を育てる会、ここの議員の方々を中心に九九年は八千五百万円の献金がなされておるという事実がございます。

 ところで、私も、ことし年が明けましてから、我が党のネクスト・キャビネットの中で、提出予定の法案審査といいましょうか、法案の検討会がございます。そこで、全国酒類管理士協会なるものが一方でできて、自民党のさっきの育てる会の有志の方々なのか、あるいはそういう議員連盟の中で確認をされたのか、そこまでは確認はしておりませんが、いずれにしましても、酒類販売管理法というんですか、酒類販売管理士と酒類販売士というのを議員立法でつくろうという動きがあるんだ、現に法案ができておって、これが提出される可能性が大である、酒類販売管理法案、与党提出と書いてありますが、こういうことが我が党の中でも話題になりました。それで、何なんだろうこれはというふうに考えた次第でございます。

 大蔵大臣、これは大蔵省とも関係あると思いますが……(発言する者あり)ごめんなさい。財務省。こういう動きは察知されておられますか。

宮澤国務大臣 未成年者飲酒防止等の観点から酒類販売のあり方についていろいろ意見がございまして、法律案として何かという話があるそうでございますが、具体的に内容が固まったとは承知をいたしておりません。

 なお、これにつきまして考えておりますことは、また御質問が進みましたら申し上げます。

仙谷委員 そうこうするうちに、地元へ帰りましたら、お酒の小売店を経営している方々の中から、今の時代にこんなことをしているんだけれども許されるのか、我々は迷惑しているという声が小売店からも聞こえてきました。

 といいますのは、昨年の年末に、今のうちに店主は一万円、その他の従業員は五千円払えば、何か特例認定を受けられて、この法律ができた後も無試験に近い状態で酒類販売管理士、酒類販売士というものになれるからということで、昨年じゅうに走り回って集めた人がおるというんですね。

 それで、ちょっと調べてみましたら、六万人もが登録している。登録料が六億五千万円。この酒類販売管理士協会という任意団体、これがそれだけの金を集めて、将来は法律を通して、議員立法で法律を通してさらに社団法人化するのだということをちゃんと設立趣意書に書いてある。

 またまた、士資格はやめようよとか、減らそうよとか、講習とか研修とかはなるべく少なくしようよとか、行政改革の話の一つはそこにあるということは十一月二十日の委員会でも申し上げましたけれども、おおむねそういう筋で動いているというふうに私は考えておったのでありますが、どうもこの手の、士資格商売なのか何なのか知りませんけれども、こういうことをやろうとしている人がおる、あるいはそういう団体があるということであります。

 行革大臣が一番ふさわしいと思いますが、いかがですか、今のお話。

宮澤国務大臣 それで、先ほどの続きを申し上げますが、酒類管理士協会をつくるという動きがございました。それから、法律案という話もございました。

 この団体は任意団体であるとは存じますけれども、そしてまた賛成をする人もかなりおられたようですが、中にはそうでないと考えられる人々もありまして、会員募集についてはいろいろな誤解も生んだということがございますので、ただいまの段階では、この酒類管理士協会は、自主的に解散をする、そして集めた入会金は全額返金するという方向で検討されておるというのが最近の様子だと承知をいたしております。

仙谷委員 片山総務大臣、「酒販通信」というのがあるのです。全国小売酒販組合中央会の機関紙のようですが、なぜかこの会長さんが片山総務大臣を訪ねて陳情している。この中に、今の酒類の販売管理に関する法律を策定する、酒類販売管理新法に対する陳情をした、片山さんがオーケーと言ったというのは書いて――そこまでは書いてありませんが、この中には、自民党の先生だけじゃなくて、保守党の先生も公明党の先生も一緒にこの大会に行って、来賓あいさつ、まあ激励しておるんですよね。全部この「酒販通信」に書かれておることに賛成しているとは言いませんけれども。

 いずれにしても、こういうものが今動きとしてあって、片山大臣のところへわざわざ陳情に行かれた。十二年の十二月八日、片山総務大臣へ陳情と書いてあります。どういうふうにお答えになったのか、記憶にある限度で結構ですから、お答えください。

片山国務大臣 今御指摘のように、小売酒販の代表の方がお見えになりまして、規制緩和を、酒類についての新しい出店等の規制緩和について、一月実施というのを延ばしてほしい、こういう御陳情がありましたので、一度延ばしましたので、それはもう再度延期することはできないと。そこで、今仙谷委員御指摘の法案の話が出ましたので、それは議員立法ですから、国会において十分審議の上、それを、よろしかろう、こういうことになればそれはそれで結構でございます、こういうふうに申し上げた次第でございます。

仙谷委員 やはり中小企業の皆さん方は一般的に大変苦労しています。それは、データを見ても、緩やかな景気回復などということをうそぶいているのは製造業大企業ぐらいでね。それはもうデータから見ても惨たんたる状況の中で、中小企業全般に苦吟しております。

 そこへ加えて、小売店を経営されている方々は、大店舗ができる、コンビニができる、そして安売り店はできるというふうなことで、血を吐くような営業活動をされているということも私は十二分にわかっているつもりでありますけれども、しかし、だからといって、青少年に対する酒類の販売を規制しなきゃいかぬ、そこに名をかりて管理士とか販売士をつくろうという発想だけは、これはついていけない。またもや、社団法人をつくり、政治連盟をつくり、族議員をつくり、そこで金と票を集めるという、この族議員と政治連盟と業界団体三位一体の、日本のこの五十五年続いてきた、五十五年は大げさかもわかりませんが、五十年ぐらい続いてきたあしき自民党型政治を増長させる、こう思うのです。

 これは、片山大臣、橋本行革大臣、それから宮澤大臣、総理大臣。総理大臣は、そのバックボーンたる中央会の政治連盟、酉和会から献金まで受けられておるわけでございますから、こんなものは許さないということを、ひとつ決意をお示しください。

宮澤国務大臣 好ましくない動きであると考えております。

仙谷委員 総理、どうですか。

森内閣総理大臣 勉強不足なのか、そういう動きがあったことも全く承知しておりませんで、子供たちに対するお酒の販売については当然厳しくやっていかなきゃならぬ。そういう意見は規制緩和ともまた相逆行する意味で議論になっておることは、我々も十分承知をいたしておりますが、今お話があったようなことなどは全く承知をしておりません。ただ、先ほど御指摘がありました政治資金については、私の長い間の、小売酒販組合とのそういう御推薦のところから来たものだろうというふうに私は承知をいたしております。

 私は、この管理士協会といいましょうか、これはその後そういう動きが、いろいろな方々の意見で、中止といいましょうか取りやめになったというふうに聞いて、そういうふうに私は承知しております。

仙谷委員 もうちょっとはっきりした、得意の大声で断言をしていただきたかったのですが、時間の関係がありますので、次に行きます。

 坂口大臣、あらかじめ厚生労働省の担当の方には、前回私が質問をいたしまして、吉川当時の労働大臣がお答えになった内容について、間違っているよ、訂正なさるおつもりはありませんかということを言ってある項目がございます。

 つまり、それはKSDとKSD豊明会の関係、あるいはKSD豊明会を通って自民党に献金をされた、あるいはいわゆる豊政連に献金をされた、その金はKSDのお金そのものだということを私は言っているんですね。つまり、会員さんの会費そのものだと申し上げてきたわけでございます。

 ところが、当時の吉川労働大臣の答弁は、「このKSDから豊明会には毎年三十億からの補助金が出ているわけでございますが、自民党豊明支部には毎年五、六千万円ぐらい行っているのです。それが即KSDからの金じゃないかと言われますけれども、豊明会独自に年額二億円からの自前収入がありますので、そこから出しておるということでございます。」こう言っておるわけですね。

 私は、それは法人格が、こんなものは実質的に同一だ、そして、ちゃんと見ればそんなこと言えないはずだということを申し上げたのだけれども、時間の関係もあって、そこから先言ってなかったのです。しかし、これは間違いだ、そして、こういう「平成十一年度事業予算書」という資料まで厚生労働省にお渡しして、多少の説明もしてあるのですが、この答弁を訂正なさるお気持ちはありませんか。

坂口国務大臣 ただいま御指摘をいただきますように、今までこのKSDからKSD豊明会に出ておりました補助金、そしてKSD豊明会からさらに政治献金として出ておりましたもの等々、その辺の流れにつきましての御質問を過去にいただいておりまして、そして、それは補助金として出たものと、そしてKSD豊明会が独自に集めたものとの両方があるので、その政治献金の方は独自に集めた方からのものだというふうにKSDの方が説明をしている、こういうことを御答弁申し上げていたというふうに思います。

 しかし、私もその説明を受けましてよく内容を検討いたしておりますが、どうもやはりそう言い切るのには無理なところもある。そうしたことで、先日でございますか、仙谷先生からも書類をちょうだいいたしまして内容を検討してみましたが、会員負担金収入の額が事業支出の内訳に一致しておりまして、政治献金に充てる余地というのがそこにはそうあるものではないという感じがいたします。

 そうした意味がございまして、今まで我々が、我々がと申しますか、旧労働省が説明を受けておりましたその内容はもう一度検討をし直さなければならないのではないか、こう思っております。

仙谷委員 森総理も同じお答えをしていますからこれから聞きますが、説明しますと、豊明会の「収支計算書(総合)」というのがあるのです。これを我々は労働省からも参考に今までいただいておりました。ところが、この「(総合)」だけではわからなかったのです。

 まあ常識的に読めば、私が申し上げているように、収入というのは、この豊明会というのは、KSDの補助金収入と会員負担金収入としかないんですね。会員負担金収入というのは、いろいろな行事をしたときに、会員さんがそこへ行ってある会費を払うというその負担金の収入でありますから、行事に使われているはずで、したがって、その余のものを、つまり政治献金をするとか、きのうから問題になっている立てかえ党費と言われるものを払うとかというのは、ほかの費目との関連で考えなければいけないのに、今まで労働省は、いやいや、むしろ、この福利厚生費の支出と書かれておる各行事のお金を補助金で払って、会員負担金が手元に入ってくるのだ、こういう説明をしたがっていたようであります。

 ところが、この私が今持っておりますのは、今申し上げた「(総合)」というもののほかに、都道府県別予算というのが全部ついています。そうしますと、これは、行事は都道府県別でも行われますし、そしてまた、各行事の会員負担金というのはすべての予算のところに書かれております。つまり、すべての行事が会員負担金と予算補助金の上乗せで運営されているということがよくわかる状況になっております。

 そうだとすると、この会員負担金からは立てかえ党費や政治献金が出ないという結論になるわけであります。それしかないということになります。また、そういうふうに考えるのが常識的なわけでありますが、そこで、労働省の方が、ややといいましょうか、ほとんど態度をお変えになりつつある、判断を変えつつある、こういうふうに私は理解をしておるわけでございます。

 ところが、これもまた労働省の、何といいますか、御指導によって、森総理大臣が、平成十二年十一月九日内閣委員会、我が党の大畠章宏委員の質問に対して、「自由民主党のいわゆる豊明支部ということもいろいろと御批判をいただいているわけでありますが、これは寄附については補助金が充当されていない、そして、それ以外の収入によるものであったということを、我々はそういう報告も受けております。」こういう答弁をされております。これは間違いですね。今私が申し上げたように、間違いだということをおわかりいただけましたですよね。いかがですか。

森内閣総理大臣 私は、直接その収支といいましょうか、そういうものをつぶさに見てお答えをしたわけでもありませんが、ただ、自民党東京都豊明支部の受けた寄附及び支出については、政治資金規正法上の収支報告によって明らかにされている、そのとおりであろう、私はそういうふうに承知をしております。そういう報告を受けております。

仙谷委員 これは、寄附については補助金が充当されていない、それ以外の収入によるものであったということを報告を受けておると言うんだけれども、これは間違いであった、そういう報告自身が間違いであったということを、今総理がこの場で御判断できませんか。

野呂田委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

野呂田委員長 それじゃ、速記を起こしてください。

森内閣総理大臣 どの委員会でどういう発言をしたか、ちょっと今そこのところ明快じゃありませんが、先ほど申し上げたように、この東京都豊明支部の寄附及び支出については政治資金規正法によって報告されている、明らかにされているということだけ私どもとしては党から報告を受けて、それを承知しておるということです。

仙谷委員 そこで、次の問題が出てくるんですよ。

 KSDが補助金として豊明会に毎年三十億円ぐらい渡しているんですね。もし、それがそのまま政治献金とされたら、これはKSDと豊明会の関係によっては、まさにKSDそのもののお金が、これは財団法人ですからね、自民党に年間、党費立てかえも含めると二億円ぐらい入っていた、こういう計算になるんです。これは大変な問題になるんですよ。わかります、大変な問題になるという意味。そうですね。

 それじゃ、その点を私の方から申し上げましょう。

 これは、KSDというのは、できたときから豊明会とKSDは表裏一体であるということをむしろ言っているのです。それから、いろいろな広告物もKSDと豊明会と必ず一緒に書いてありますよ。

 それで私も、最近いろいろな調査をしてみて明らかになってきましたことは、豊明会には豊明会独自の職員は一人もいない。場所はKSDと同じである。家賃は一銭も払っていない。まさに、会社で言えば、KSDの豊明課みたいな話なんですね。一つの部課と同じなんです。

 ただ、任意団体ですよと言いながら、そのことによって、豊明会中小企業政治連盟を支援することというふうな、財団法人であればとてもつくれないような定款をつくって、豊政連を支援するという名目で金を自民党豊明支部にも流すことができるようになっておる。その金がぐるっと回って豊政連へ流れていく、こういう構造なんですね。

 私は、これは高村さんに聞いてもいいのだけれども、豊明会とKSDが実質的に全く同一である、そういう前提に立てば、古関さんのこの自民党豊明支部への、献金であれ寄附であれ、合法性があろうがなかろうが、これは明らかに犯罪行為ですね。財団法人の代表者として、善良な管理者としての注意義務を果たしていない。むしろ、積極的にやっているとすれば明らかに背任行為だ、背任だということになるんじゃないですか。法務大臣、同業者としてどうですか。

高村国務大臣 私は今ここに法務大臣としているわけでありまして、検察を所掌する地位にある者が、証拠に基づいて積み上げられた事実以外に基づいてどういう犯罪に当たるとか当たらないとか言う立場にない、こういうふうに思っております。

仙谷委員 これは、行政改革とか公益法人、やはり所掌は、個別の公益法人のすることになってくると厚生労働省になりますかね。

 厚生労働省から見て、財団法人が毎年毎年二百四十億ものお金を集めて、そのうち彼らのやっている共済事業に使われるのが七十億か八十億、残りの金はどこへ行ったのかわからない。我々ではわからない。少なくとも事務局費というふうに書かれている部分がわからない。内訳明細が全く出ていないでも何の注意もしていなかった。

 いいですか。ここに、例えば平成十一年度の予算書でいいますと、豊明会の事務局費、計八億五千三百四十九万四千円。もうちょっと砕いて言いますと、本部分が四億七千万、あとの三億八千万ぐらいが東京、西東京、神奈川、埼玉、千葉、静岡というふうな各県で、そこの豊明会で使われているという格好になっているわけです。

 本部の事務局費が平成十一年度でいいますと四億七千万もある。ところが、事務員は一人もいない、家賃も要らない。その事務局費が四億七千万もある。この金がどのように使われたのか。これは、私は、労働省があらかじめ真剣に調査をすべき事柄であったと思っておるのですけれども、ここをむしろ優しく、何の力が働いたのか知らぬけれども優しく放置したために、愛人とか、CDレコードとか、お墓とか、ブライダルとか、むちゃくちゃな金の使い方をする。あげくの果てに、自民党にも十年間で二十億円ぐらいの金を出してしまった。そういう案件なんですよ、これは。いいですか。愛人に使ったり、CDレコードを何十万枚も買い込んだりするのが背任であるならば、公益法人の代表者、管理者である限り、政治献金することも背任なんですよ。目的外支出なんですよ、これは。

 総理、背任だとすると、自民党へ入ったお金は不法領得をしたものという概念になるのです。もっと言えば贓物というのです。贓物を収受し続けているという感じになるのです、自民党がですよ。どうします。

森内閣総理大臣 KSDに関係をいたします自由民主党に対する党費というのは、たびたびきのうからも申し上げておりますように、いわゆる党員がその支部からまとめられて手続を経て、ちょっと、言うておるのだから聞いておいてくださいよ。そして、手続を経て党本部へ上がってきているわけですが、したがって、どういう集め方をし、どういうふうにやっているということは、党ではなかなか掌握し切れないところがあるのです。ですから、それは今調査をいたしております。

 したがって、そのお金の流れも、そういうお金であれば汚れた金になり、こうだというようなことになるのでしょうけれども、いずれにしても、KSDをめぐるこの資金の流れに関しましては、現在、捜査機関で捜査をしているわけですから、その捜査で真相が究明をされる、それを私たちはまず待つことが大事だと思うし、同時に、その捜査に対して党としてはでき得る限りの協力をしていきたい、こういうふうに私どもは事務局に指示をしているところです。

仙谷委員 先ほど総理にお伺いする時間がなかったのですが、実は、ものつくり大学設立推進議員連盟の会長は村上さんで、そして幹事長が藤井さん、事務局長が上杉さん、事務局次長が松谷さん、世話人の中に小山孝雄さんもいらっしゃる、こういうことでありますが、実は森総理も世話人になっているんですね。なっているんですよ。

 さらに、きのうも菅幹事長が申し上げたのと中身はほとんど一緒なんでしょうけれども、一九九五年八月号の「愛S」というKSDの機関誌があります。ここで古関さんと森さんが対談をされて、非常にちょうちょうはっし、呼吸の合った発言をしておるのです。これは実際には対談をしたのかしなかったのか、私にはわかりませんけれども、こういうことをしていらっしゃる。

 それから、今、橋本行革大臣も私の方をぐっとにらんでいらっしゃいますけれども、一九九八年のあれは二月でございましたか、四月でございましたか、何か東京ドームをいっぱいにした大会があって、私もそのビデオを見ましたけれども、そこへ橋本総理大臣、当時の総理大臣が行かれて、もちろん当時の執行部の一人として森さんも行かれて、もう居並ぶ人は並んで、参議院の推薦状を受けるわ、村上さんは大アジテーションはするわみたいな、こういう皆さん方、気持ちのよさそうな場面もまだビデオに映っておりますよね。

 政治家の心理として全くわからないというわけじゃありませんけれども、しかし結果として、そういうふうにサービスをされたのか何なのか知りませんけれども、現職の総理が、今こんな大問題になっているKSDあるいはKSD関連諸団体と、かすったというよりはもう少し関係がどうもおありになるのじゃないかというふうに見られてもやむを得ない痕跡というか証拠が残っているんですよ。これは党内のお金をめぐる問題、さらには議連の中で何が行われたのかというふうなことについて、やはり自民党総裁として厳しく調査をして国民の前に明らかにする必要があるんじゃありませんか。

森内閣総理大臣 お話を伺っていますと、あなたは司法の世界の権威者ですから、どうも一つ筋書きをつくって法廷をそういう方向へどんどん持っていく、よく裁判にあることです。きのう私は菅さんにも申し上げたように、最初に決めつけて、そしてそうだ、そうだと持っていく。それは私のひとり言です。

 それよりも、いろいろ今お話しになりましたが、私は、確かにこの議員連盟に入っております。これは、ものつくり大学をやろうとかそういうことで私は入ったわけじゃありません。

 さっきもどなただったか、佐藤さんのときだったかな、私は申し上げたと思うのですが、私も長い間文教関係に関連をしていましたから、かわらをふく人だとか大工さんだとか、特に宮大工さんなんか非常に少なくて、改修をしなきゃならぬ日本じゅうのいろいろな寺社があって、なかなか手がないんだということもよく知っています。あるいは左官もありません。最近の若い皆さんは、どちらかというと格好のいいところへばかり就業の場を求めていく。そういうとうとい仕事についてくれるような人たちをふやさなきゃいかぬなというのは、これはもう十年も二十年も前から、我が党でもこの問題はずっと議論してきたのです。

 そういう中から、例えばこれは前身は恐らく国際技能工芸大学というような話だったように私は記憶しておるのですけれども、そういう物づくりといいましょうか、昔からある、要は手に職業をしっかりつける、そういうものの教育機関ができるというのは、私は大賛成なんです。ですから、そういうお話がありましたから、私も参加をいたしました。そして、私なりの意見も一、二申し上げたこともございます。余り私の意見が合わなかったのか、それ以後は余りお招きはなかったのですけれども、しかし、私は議員連盟で登録をしてあったことは事実です。

 それからもう一つは、座談会、対談に古関さんと出たというのは、確かに私は、平成七年ですから、幹事長として出ました。それは、KSDがこれだけ疑惑があって、国民の皆さんに大変な御迷惑をかけているといいましょうか、こういう立場になるとは当時はわかりません。私は、党の幹事長として、村上さんと小山さんを推薦していただいている有力な地域支部の責任者だと思うから、対談をしてほしいということですから、幹事長として対談をしておりますが、その中身がどういう中身だったかもよく覚えておりませんけれども、そういう中で、今、ここと問題になるような話を私はしていると思っていません。

 きのうも申し上げたように、一般的に党として、支援団体の長に対しての、私は政治情勢であるとか党へのそういういろいろな御協力は確かにお願いをしたと思っていますが、この問題と結びつけていただくというのは甚だ私にとっては迷惑な話だ、こう思っております。

 ですから、どうもこれだ、これだ、これだと幾つか指して、あなたとのかかわりはまだあるような気がするとか、どうもおかしな点があり過ぎる、そう思われて、これが全国にテレビで映されると、私も非常に迷惑です。私は、その点はきちんとしているつもりです。

橋本国務大臣 私についてもお触れになりましたので、正確に申し上げておきたいと思いますが、私は三回、関連の会議に出ております。会議というより大会です。平成六年三月、当時、政調会長として中小企業総決起大会に私は出ております。通産大臣時代にKSD創立三十周年記念大会であいさつをしております。そして十年の二月、中小企業総決起大会で私はごあいさつをしております。

 今、森総理の方からもお話がありましたけれども、私はもともと、職人国家、中小企業が技術を持ち、それによって日本は栄えてきた、そう言い続けてきました。そして、その技術の伝承が途絶えることを心配しておりました。ですから、そういった内容をその席でもお話をしたと思っております。

 以上です。

仙谷委員 先ほど総理が私に、あなたは弁護士だから筋書きをつくるとかなんとか言いましたけれども、それはあなた、失礼な話ですよ。事実をちゃんと経験則に基づいて判断すれば、コモンセンスで判断すればこうなるじゃないかということを申し上げているんじゃないですか。

 それで、先ほども申し上げたように、李下に冠を正さずというのが総理とか党の執行部になったら一番大事なことでしょう。もしこれでお金でももらっていたらどうするんですか。そういうことを言っているんですよ。――答弁求めていません、まだ。待ってください。

 それで、先ほどから、物づくりが大事だ、職人が大事だ、そんなことは当たり前の話であります。しかし、九五年とおっしゃったけれども、いいですか、九五年、九六年、なおいい、九六年であればもう犯罪が始まっているんですよ、小山さんの、このグループの中で。そうでしょう。質問をしてお金をもらうという犯罪が始まったんじゃないですか。だから、そういう犯罪の片棒を担がされたということをもっと深刻に反省すべきだということを僕は言っているんですよ。

森内閣総理大臣 仙谷さん、ですからさっき申し上げたように、そう決めつけてしまわれるというのは甚だ迷惑だと申し上げている。そのころそういうことが行われていることは、今わかったわけでしょう。だから、当時は、我が党を支持してくださる団体だと思うから私は出たんです。

 今、橋本大臣からもありまして、平成六年のときも、私は東京ドームの大会には出ました。そのときは、大変余計なことを申し上げるようですが、当時村山総理も、たしか野坂官房長官も出ておられましたよ。土井さんも出ておられたんでしょうか。でも、そのときは、そういうことが行われているとは、土井さんも村山さんも野坂さんもおわかりになっていないから、お出になっているんじゃないでしょうか。今ここになってこういう問題が起きたので、だからこそ、さっきからそちらから何かひとり言が出ていましたけれども、おたくの党の関係者もやはりパーティー券を売られたんでしょう。それは、そのころはそんなことがあるとはだれも思っていないからお願いされたんじゃないでしょうか。

橋本国務大臣 大体、私の申し上げたいことは森総理が言われました。

仙谷委員 しかし、ここまで自民党が、自民党議員の多くがと言いましょうか、KSDとの関係を取りざたされ、これだけ巨額なものが動いた事件が……(発言する者あり)

野呂田委員長 静粛に願います。

仙谷委員 現在判明しつつあるわけですから、やはり政治家は結果責任をとらなきゃいけない部分もあるんじゃないですか。私はそのことを申し上げたい。

 もう一言、もう一点だけ河野外務大臣にちょっと。

 昨日の菅直人議員に対する答弁で、こういう答弁をされたそうですね。外務省の要人外国訪問支援室ができたのは細川内閣、羽田外務大臣のときにつくられたというふうにおっしゃったらしいです。事実は、これは平成二年、海部内閣のときにつくられたのであって、細川内閣、羽田外務大臣のときにつくられたんじゃない。だから訂正をすべきだ。あえて細川さんや羽田さんの名前を出したというのはどうも意図的なんじゃないか、削除すべきなんじゃないか、こういうことなんですが、いかがですか。

河野国務大臣 まことにそこつなことで、間違った答弁をいたしました。謹んで訂正をいたします。

 今お話しのとおり、室ができたのは、平成二年、海部内閣のときでございます。平成五年十月、細川内閣、羽田外務大臣のときは、松尾室長が就任をしたときと訂正をさせていただきます。

仙谷委員 終わります。

野呂田委員長 これにて菅君、佐藤君、仙谷君の質疑は終了いたしました。

 次に、中井洽君。

中井委員 自由党の中井洽です。

 きょうは、民主党さんの御配慮で五分、時間をお譲りいただきまして、一時間二十五分やらせていただきます。したがいまして、私が四十分、いわゆる二つの疑惑問題で質問をし、あと、我が党の鈴木さんや達増君が経済問題その他をやってまいりますので、端的にお答えをいただきますようお願いを申し上げます。

 最初に、KSDの事件からお尋ねをいたします。

 一昨年の暮れ、一月と、私どもは与党におりました。当時、国土庁長官から私のところへ電話がありまして、国土庁として、首都機能移転の問題について小渕総理の所信の中で一言触れてほしい、こういう願いを上げているけれどもなかなか難しそうだ、自由党としてこれをひとつ後押ししてくれないか、また、中井さんも首都機能移転の熱心な運動者だから、あなたも働きかけてくれ、こういう御要望がありまして、党の藤井幹事長と相談をし、藤井幹事長から自民党さんへ、また私自身から実は青木官房長官へ直接電話をして、何とかこの中に首都機能移転という大事な政策を入れるわけにいかないかと御依頼をいたしました。

 しばらくいたしまして、それぞれから御丁重なお断りがございました。それは、小渕内閣の方針として、今回の所信では個々の具体的な政策については言わない、骨太な問題だけを総理の所信としてやるんだ、こういうお断りでありました。私どもはそれを聞いて、それならばやむを得ない、こう言って要求を引き下げたわけでございます。

 ところが、一月二十八日でしたか、所信表明演説を聞いておりましたら、突如ものつくり大学という個々個別のことが述べられておる。私はびっくりして、個々個別のことをやっているじゃないかと思わずやじったのを強く覚えているわけでございます。その他はほとんど、実はワールドカップのサッカーの共催以外は個々具体的なことが述べられておりません。そのときに私は一瞬、正直言いまして、ああ村上さん、参議院の法皇と言われるだけあってすさまじいな、こう思ったわけです。正直思いました。

 だけれども、今になると、私どももよく知っておるあの額賀君があんなことをやったんだろうか、こう思わざるを得ない残念なことが種々報じられているわけでございます。もしこれが事実だとするならば、総理大臣の所信表明の原稿を金で動かしたという大変な不祥事になる。

 額賀さんが文才を用い、橋本元総理、小渕総理の原稿をつくられてきたことは有名な話でございます。私は、額賀さんをよく知っているだけに、こういう疑いを受けただけでも当人にとってはさぞ残念だろう、したがって、小渕さんが亡くなられてだれも真実を語ることができない今、御当人がここへ来てしゃべられるべきだ、政治家として当然の道をとられるべきであるとあえてこの場をおかりして御忠告を申し上げたい。

 また、彼はこの千五百万のお金を秘書が預かって机の中へ忘れておったという弁解をしていると聞いています。このことは世間の失笑を買っております。

 かつて、鈴木善幸元総理は共和事件で一千万のお金を預かり金として処理されました。このときは、二年間預かり金でありました。私はその当時質問して、床の間へ預かっておったのか金庫へ入れておったのかと申し上げたら、むにゃむにゃとおっしゃっていました。今度は、何か机の中だそうであります。こんな話が世間に通用するわけはありません。しかし、その鈴木善幸さんですら、予算委員会の参考人に出てきて、みずから弁明をしたではありませんか。

 また、聞くところによると、額賀さんは、千五百万を秘書に返させたとおっしゃるが、領収書をもらっていない、こういう話であります。

 かつて自民党の皆さんは、野党に下られたときに、細川元総理の借金を返した証拠はどこにあるのだと連日言われて、細川さんを証人喚問されたのであります。今なぜ額賀さんの証人喚問を逃げ回られるのか。私は、好漢額賀さんのためにも、ぜひ国民の前で堂々と自分の行為を弁明されるべきだ、このように思いますが、総理はいかがお思いでしょうか。

森内閣総理大臣 今の中井さんのお話を伺っておりますと、あたかも額賀さんが演説の草稿に手を入れたというような御想定での御質問だと思います。ですからこそ、はっきりされた方がいい、友人としてもそう思う、こういうことだろうと思いますから、よく御主張はわかります。

 そこで、額賀さんも、まず政治倫理審査会があるではないですか、そこで話させてください、御本人がそうおっしゃっておられるわけですから、やはりその手続をしてあげることがまず最初とるべき方法だろう、私はそう思います。

 この政治倫理審査会ができた経緯も、中井さんは御存じだと思いますが、証人喚問というものをやってみて、これはハウスの組織だから今の私の立場でとやかく言うべきではありませんが、いろいろなことがあって、何度かやってみて、そして、やはりこれは政治倫理審査会でまず一遍やる方がいいではないかということから、これは何も自民党だけでつくった仕組みじゃないわけでありまして、与野党みんなで合意をしてこの政治倫理審査会というのをつくって、残念ながらそれを一回も使われていないような気がするのです。

 額賀さんが今そう言って、そこでまずやってくださいと申し入れられれば、御本人が希望されることをまず受けてあげるということが私は大事じゃないかなと思います。

中井委員 お話はわからないわけではありませんが、総理、反論も結構ですが、十分間違えずにお互い言い合わないと。政治倫理審査会が一回も使われたことはない、そんなことはないので、山崎さんも加藤さんもお出になっておられます。

 しかし、それは、私どもが質問もできなければ証言法に基づく偽証罪ということも適用できないやり方、そういったことを含めて私どもは言っているのであって、このことを御理解いただいて、ぜひこの予算審議の最中、予算委員会で、私は彼が堂々とおやりになることを強く望んでおきます。

 もう一つ、この事件に関して皆さんにお考えをいただきたいことがあります。それは、また今回、このお金を預かって返したのは私設秘書だ、この問題であります。

 昨年、たび重なる不祥事によって、各党が、いろいろいろいろ経過はありましたけれども、あっせん利得罪というのを議員立法で出し合って、一週間にわたって論議をして、今、法律が成立をいたしております。私は野党案の提出者でございます。

 このときに、いろいろ違いはありましたけれども、そう開いているわけではない。私ども野党は、与党案を丸のみするから、ただ一つ、私設秘書を対象に入れた方がいいですよ、このことをやかましく申しました。

 採決の日に、東京の保証協会に絡んで国会議員の私設秘書が逮捕された。しかし、私設秘書はあっせん収賄罪においても対象とされていないから、この私設秘書がお金を受け取って、私設秘書が陳情事を処理しても、あっせん利得にならない、またあっせん収賄にならない。したがって、あそこで捕まったのは、たしか出資法違反共犯という、何かわけのわからないところで警察も処理をせざるを得なかったわけでございます。

 数千人いらっしゃるという地方議員の秘書を含めて、この私設秘書を、私は、あっせん利得罪の対象と当然すべきだ、今回の事件にもかんがみて。今国会に私ども野党は再び、前国会に引き続いて修正案を出しますので。きのうの野田聖子さんは大変いいことを言われた。どんどん直していけばいいんだと。総理も、一歩一歩やりましょう、こういうふうにお答えになられました。こういう事件があるたびに少しずつ自戒の度を深めていく、このことが政治に対する信頼回復につながるんだと私は思います。

 そういう意味で、私どもは、あっせん利得罪の修正案、私設秘書を対象者に入れる、こういったことを提出いたしますので、ぜひ自民党さんも協力をしてほしい、このように思いますので、要望をいたしておきます。

 今回のこのKSDの事件、先ほどから民主党さんが、二日間にわたって延々ときめ細かくおやりになりました。私どもは、それを繰り返すつもりはありません。

 ものつくり大学、僕は、おつくりになったら結構だ、立派な大学としてやってくれたらいい、こう思っています。物つくりをみんなで、自民党さんがお進めになった、これもこれで結構だ。ただ、問題は、そのことによって、お金を自分たちの政治資金として、あるいは大変失礼だけれども党費としてお集めになるというやり方が世間から非難を浴びているんだ、ここのことをお考えにならなきゃならない。まして、そのお金は、中小企業、零細の経営者の皆さん方が、自分たちの共済ということで月々二千円お払いになっている。政治献金なんかに使われる、自民党に献金するなんて思ってもいない形でやられたお金、ここのところを私は怒っているのであります。

 大変失礼でありますが、他人事のように言われますが、自民党の参議院の比例区をずっといろいろ見ていますと、順番がどうも党員の数、すなわち党本部に入ったお金の数で決まっている傾向が強い。村上さん、平成十年の参議院選挙、二番であります。去年、党費立てかえ事件で大臣をお退きになりました久世さん、十四番、最下位当選。久世さんは一億ちょっとで、村上さんは三億近くの党費を集めたから、大体これで一番と十四番かと、間をずっと、御寄附なすった、あるいは党員の数等を調べると、大体順番が見えてくる。特定郵便局長さんの大樹の会、土改連、看護婦後援会、JRのときわ会、いろいろ全部あります。

 これは、自民党さんが、参議院の比例区の順番を決められずに、団体、そういったところからみんな党費を集めさせて、その党費の多寡で順番を決めておった、このことが問題になっているのではないでしょうか。総理、いかがですか。

森内閣総理大臣 ちょっと中井さん、恐縮ですが、その資料を……。

 私は前、久世議員のときにも、この国会の場所で申し上げたと思いますが、参議院の比例の順位をつけるのは、我が党は非常に細かな細目をいろいろつくっているのです。当然なことでありますが、例えば、本会議に何回出ているとか、委員会にどれだけ出たかとか、地方の応援、演説、講演にどれだけ出たかと、実に細かくつくっております。それを全部点数にきちっとしているのです。

 党員は一応二万名というふうにしました。ただし、今回のことがありましたので、これはやめました。しかし、一応、そのようにやるとどうしてもやはりそのことが、多寡になるということであおってはいかぬということで、そういう数で物を決めないでおきましょうということでやっていました。

 ですから、これで見ますと、何か今、票の、組織の、とりそうな人の名前だけぽっぽっと挙げられましたけれども、そのときの順番を、前回を見ましても、やはり上の方にはそういう方でない方は随分いらっしゃいますよ。それは申し上げてもいいですよ。例えば橋本聖子さんなんか、そんなものとれますか。二万人の党員なんかとれますか。そうでしょう。

 ですから、そんなふうに決めつけたお話をされると、やはり我が党としては大変残念なことでありまして、本当に細かく、特に後援会などは、業者に頼んで無作為に電話をかけて全部調査しているのです。その点数もとっているわけですから、どうぞそういうふうにも理解をしておいていただきたいと思います。

中井委員 二十名近い比例区の候補者をお立てになるのですから、一番に東大の総長をお持ちになったり、お話しの橋本聖子さんを入れたり、そういう御工夫があることは、それは各党あるでしょう。しかし、あなたのところの歴代出されている組織出身、こういう人たちの順番というのは、大体私の申し上げたようなことで結果としてなっているのじゃないでしょうか。

 いろいろとおありだと。しかし、それは、本会議への出席だ、委員会でどうだ何だといったって、新人のときはそんなの入らないのでしょう。だから、そういったことを含めて、この自民党の体質が問われているのだと私は思います。

 今回もうやめたからいいじゃないかとおっしゃるけれども、要するに、お金を集めてそれで順番を決めるやり方が、久世問題とそれからこのKSD問題で通じなくなってきたから、無理やり参議院の選挙制度を変えた、このやり方じゃないですか。せっかく政党名を書く選挙に国民もなじんできて、金のかからない選挙にしようと言っていたのに、また昔の金のかかる選挙に戻しちゃう、この勝手さ。ここのところは自民党は反省すべきである、私はこのように思っています。

 その中で、一つ坂口大臣に、突然お尋ねで恐縮でございますが、昨年の総選挙の前日に、後でまたお見せをいたしますが、私ども三重県では、三重県の生活部長さんが、厚生省から通達が来たといって、消費生活協同組合やらいろいろなところへ、選挙運動をやるな、こういう通達を出しておる。これは当たり前といえば当たり前。

 しかし、これが違うのです。

 それでは、労働省はKSDに選挙運動をやるなと一回でも通達を出したことがあるのか。皆さん方を応援しておる団体には一切出さない。野党を応援しそうな団体には、選挙の間際に県を通じて、政治的中立を守れとおやりになる。このことが、選挙を大変ゆがめている、そして組織選挙で役所を使っての選挙が行われるもとになっていると私は思っています。

 私も、親子四十年、悪いですが自民党の方とずっと一騎打ちで戦っていますから、どんなやり方をしているか、あなたらよりかよく知っています。悪いけれども、知っています。そういう選挙が今の日本の政治をゆがめていると私は申し上げております。

 そういう意味で、今回私どもは野党で、役所を使った選挙、権力を使った選挙、こういったことに対して監視団をつくる、こういうことにいたしました。ぜひとも国民の皆さん方も、今回のKSD事件で、本当にこういう政治、選挙のやり方というのは間違っているんだ、団体で会費を立てかえ、党費を払い、そして自民党を推薦するんだ、こういうやり方、ここら辺をそれぞれが個人個人で御判断いただく、そういう政治風土に変わっていくことを私は強く望んでいきたいし、また、今度の選挙においてこういう一方的な通達ということが役所から出されないように強く要望をいたしておきます。

 もう一つ、坂口先生に一つお答えをいただきたいことは、KSD事件はこれで終わりますが、労働省が、先生がちょうど大臣のときの平成五年に立入検査をなさった。その後十二年まで立入検査をしていない。この間たびたびと古関理事長を指導されているようでありますが、どうして、配当をもっとふやせ、還付しろと、三割しかほとんど共済事業に使っていない。ほかのいろいろな各種団体は、利益が上がれば還付するんですね。還付せずにほかのところへ使いまくっている。

 これからもKSDは古関さんを切ってやっていかすようでありますが、それならば当然もっと還付さすべきである。還付をさせずに労働省の役人ばかりが天下っていく、こういうやり方というのは余りよくない、私はこう考えています。そういう意味でお考えを承ります。

坂口国務大臣 二点ございました。

 最初の政治活動の方でございますが、KSDに対しましては、本来の業務に専念をし、そして、他のそうした政治活動等についてはこれから慎むということを前提にして、今改革を重ねているところでございます。以後、そのように指導したいというふうに思っております。

 それから、もう一つの配当の問題でございますが、これは平成五年に第一回の立ち入りをいたしておりますが、このときの立ち入りは、現在問題になっておりますようなことは起こっていないときでございまして、業務内容のことについての立ち入りでございました。したがいまして、これは、そうしたことも総体的に含めて、業務内容をもう少し適正にするようにという内容のものでございました。

 それから後の八年、九年、十年の口頭指導でございますけれども、この辺のところは多少現在の問題に絡んでまいりまして、もう少しKSDからKSD豊明会へ出ている金の使途を明確にしろとか、そういうことを指摘したところでございます。

 そうしたことで我々の方はしてきたわけでございますが、我々のこの指導が十分であったというふうに決して思っているわけではございません。これから細かく目を配りまして、そして指導していくような体制も整えたところでございます。

中井委員 KSD事件はまた後刻やりますが、もう一つ、財務大臣にぜひお調べを賜りたいと思います。

 平成七年にKSDが突如、大蔵省告示の中で保証業務をやれるようになっているんですね。そして、この保証業務をほとんどやっていない。このときに、近畿のKSDとどうも東京のこのKSDがエリアを分けた。そして、そのエリアを分けたことによって、東北や北海道や北陸へ、あるいは東海へ進出した。近畿は中国と西日本、こういう形になって、今、九州では信金がフルハップ、そして地銀等がKSDということでとり合いをやっている。

 このときに、もともと応援した東京都の信用金庫は、どうもKSDが地銀や都銀とつき合い始めて信用金庫とやらないのはけしからぬといって、自分たちで独立して団体をちょっとつくったけれども、今余り大きくなっていない。この中で、にわかに大蔵省告示でそんなことが出てくる。これは一体何なんだろう。また、そういうときに、各地の信用金庫あるいは信用金庫協会、そこらへずっとあいさつへ行くのに、大体、大蔵省OBが、当時の方が行っていらっしゃる。

 こんなことを含めてきょうは聞きたかったのですが、時間の関係がございますので、次回お尋ねいたしますので、御調査をいただきますようお願いをいたします。いいですか。

宮澤国務大臣 承知いたしました。

中井委員 それでは次に、いわゆる機密費の問題をお尋ねいたします。

 河野さんの責任問題がいろいろ言われて、御自分の代だけではないという思いもあって、大変悔しい思いでの御答弁が私どもにうかがわれるわけでございます。これは外務省の責任者としてだけの責任追及ということを私どもはやっているわけではありません。一番残念なのは、余りにもずさんな調査だ、その調査をみずからお認めになって、それを発表して、後は告訴された、このことが、私は一番責任者としてどうであったかと言わざるを得ません。

 例えば、あの報告書、上がってきて、ごらんになったと思うのですね。そのときに、五千数百万のあれだけで、どうして、もうこれで結構だと出して、後は告訴しようという形にされたのか、私どもはわかりません。

 例えば、あれをぱらぱらぱらっと見たときに、河野外務大臣は、まあ、ここの中では一番馬については詳しい大臣でしょう。馬十三頭買うておるんですよ。馬十三頭、平均二年、一年と飼っていて、かいば料は要らぬのですか、飼育料。あれ、一頭三十五万か四十万するんだそうですね、厩舎によって。十三頭、ざっと計算したら一億ですよ。賞金何ぼ稼いだんだといったら、四百万ぐらい。(発言する者あり)ああ、一千万。そうすると、残り九千万ぐらいはどこから払っておるんだ、それも君、外務省、調べたのかとおっしゃっていない、例えばね。

 それからもう一つは、これは僕はどうしてもわからない、外務省に聞いても言わないものですから。松尾室長が持って帰って払っておったお金は、外務省の方の差額だけなのか、外務大臣以下、外務省の首相に随行された方のホテル代、飲み食いの代金も一緒なのか。

 そうすると、外務省の大臣の旅費や個々の方々の日当、旅費はどうなっておるのか、これをお答えにならない。松尾室長が払っておったのか、個々なのか。そこらを含めて、二つお答えいただきます。

河野国務大臣 いろいろお尋ねでございますが、まず、第一勧銀の二つの口座だけ調べて五千数百万の……(中井委員「どうしてかいば料を言わなかったのかということ」と呼ぶ)かいば料の話から申し上げれば、不正に公金が使われたと我々が思っているあの期間に、松尾元室長が購入をした馬というのは、たしか四頭だったと思います。それ以外の馬は、その後か前かちょっとよくわかりませんが、我々が調べて告発をしようと確認をした時期に松尾元室長が買った競走馬は、たしか三頭か四頭だったと思います。もし正確に……(中井委員「いや、いいですよ」と呼ぶ)それで、かいば料の問題は、我々は口座の中から支出をされているという確認はできませんでした。

 それから、最後にお尋ねの問題は、松尾要人外国訪問支援室が行います仕事は、総理大臣の外国出張であって、外務大臣その他の外国出張ではございません。したがって、総理大臣の外国出張に伴う仕事だけが松尾君の仕事でございました。

中井委員 よく聞いてください。総理大臣が四十六回あの間に海外へ行かれて、四十五回松尾さんがついていって、そして松尾さんは差額を受け取った、こう言っているわけですね。

 そうすると、その差額というのは、外務大臣、外務省の偉いさんを含めて、三十人から六十人行くのでしょう、多いときは。その人たちのふだんの規定の旅費と、総理大臣がいいホテルへお泊まりになるから、その差額があるから、その差額を引く。その差額だけを松尾室長が持っていって払ったのか、外務大臣以下外務省のそれぞれ個人の出張の費用を松尾が持って一緒に払ったのか、何なんだ、こう聞いたわけです。ちゃんと答えてください。

河野国務大臣 そこはお尋ねが非常に難しいお尋ねをされまして、今申し上げたように、松尾支援室元室長のやりました仕事は総理の外国訪問でございまして、その総理の外国訪問の一行の中に、もし外務大臣がその一行に加わっている、つまり随員の一人になっているということであれば、これはその対象になる。しかし、外務大臣の外国訪問では松尾室長の仕事ではないということを申し上げたんです。

中井委員 そうすると、差額じゃないですね、今のお話だと。(河野国務大臣「差額です」と呼ぶ)それは違う。あなたは、総理大臣の外国訪問なら松尾の仕事だ、こう言うんですね。だから、それは総理大臣の外国訪問であれ、外務省の人は旅費、日当というのが出るんでしょう。だから、それも松尾室長が預かって一緒にやったのか、どっちなんだと聞いているんです。それを答えてくれないというのはわからないな。

河野国務大臣 失礼しました。

 松尾支援室が行いました仕事は、調査によりますと、差額を支払うということをやっておりました。それで……(中井委員「差額だけですね」と呼ぶ)差額でございます。ただし、場合によって宿泊料を払ったこともあります。それは……(中井委員「そんな、場合とそのときと」と呼ぶ)いえいえ、それは、ちょっと聞いていただきたいんです。(発言する者あり)違います。それは、そうではなくて、お預かりをして持ってまいったのは差額代でございます。ただし、ホテルで実際の支払いをいたしますときには、一行はもう出発してしまいますから、残って支払いを行ったということがあるということを申し上げているんです。

中井委員 時間がありませんから、次にまた何回でも尋ねますけれども。

 そうしますと、内閣の御一行は、総理の旅費、官房長官の旅費、宿泊というのが予算にあるわけです。今回の、松尾室長に九億何千万、六年間で渡しておったものの中に、正規の総理の旅費あるいは宿泊費、官房副長官の旅費等が、あるいは随行の秘書官の旅費等が入っておって松尾室長に渡したのか、または別で払ったのか、どっちですか。

河野国務大臣 申しわけありません……(中井委員「指名していません」と呼ぶ)いや、委員長から指名をいただきました。(中井委員「僕は聞いていません。僕は今、内閣に聞いたんです。訂正するなら、ちゃんと僕に断って訂正してください。だめです、そんなの。あなた、何回間違えた答弁すれば気が済むんだ」と呼ぶ)訂正をさせていただきます。(中井委員「僕にちゃんと断ってください」と呼ぶ)ですから、訂正をさせていただきます。(発言する者あり)

野呂田委員長 ちょっと、不規則発言はやめてください。

 どうぞ。

河野国務大臣 大変申しわけない、大事なところを間違えた答弁をいたしました。おわびをして訂正をさせていただきますが、松尾室長が持ってまいりました金額は宿泊料と内閣の旅費でございまして、差額、宿泊料、いずれも松尾が払っております。

福田国務大臣 総理の外国訪問の宿泊差額、これは、外務省の、また他省庁の役人が出張する差額と、それから官邸関係の差額、このように御理解を……(発言する者あり)要するに、首相とか官邸職員、同行する随員ということです。

中井委員 それではこれから、差額ということですから、一々お確かめをいたしますが、それでは外務省の方々は、一人一人旅費、日当を総理随行になったときにおもらいになって、ホテルでそれをお払いになって、松尾室長がまた差額だけ払ったんですか。松尾室長に預けたんですか。あるいは、お立てかえ払いになって、松尾室長から後から差額を受け取ったんですか。

河野国務大臣 外務省職員は、旅費規程に基づいて、正規の宿泊料、規定の宿泊料をもらっております。しかし、差額がどうしても足らなくなります。したがって、正確に作業がなされておりましたときには、一人ずつ封筒に入れて差額分というものが配られた、そういう時期もあった。しかし、それがある時期から、合理的にやったと申しますか、ずさんにやったと申しますか、それを一括して支払うということになった。

中井委員 一括して松尾室長が払うということ自体がおかしなやり方で、ずさんなやり方。私も何人か外務省の方に聞きましたが、言を左右にして言わない。あなたは松尾さんから差額をもらったのと言ったら下を向く。ではあなたは旅費、日当を払ったのと言ったら下を向く。どうもここはおかしいんだと僕は思っています。

 僕はもう時間ですからやめますが、官房長官、総理のいわゆる機密費から渡していた中には随行の国会議員の旅費も入っているんですね。

 自民党さんは、よく随行というのを行かれます。ちなみに、先ほどから細川さん、細川さんと言いますが、細川総理のときには、この随行の国会議員をなしにしました。自民党の場合には、随分行かれる。この方々の旅費も機密費でお払いになっているのか、自民党がお払いになっているのか、お聞かせをいただきます。

福田国務大臣 首脳外交を成功させるという、そのための目的を持って国会議員が同行するということはないわけではないんですけれども、これはその都度対応は違っているというように思っております。

中井委員 内閣にも外務省にもお尋ねし、要求したら、一向何のお答えも、ナシのつぶてでございましたが、松尾室長が積算をした見積もり、そして松尾室長が出した領収証、警察の調べはこれからだということですが、幾らでもコピーはとれるわけでありますから、私どもにお出しをいただきますことをお願い申し上げます。

 あと二分ありますので、この間に私は申し上げたい。

 今回のこの事件は、僕らお互いわかっている。機密費というのはあってしかるべきだ。ところが、情報局がない国で機密費を使うほど難しいことはありません。情報局もないのに、機密費は大事だ、大事だと言いながら隠すからいろいろな形に使われる。これが一点。

 第二点は、総理大臣、外務大臣、交際費があって当たり前じゃないですか。この交際費をどうも課税対象にしちゃったりして、交際費はだめだ、だめだと言うんだが、みんな萎縮しちゃうから交際費がここへ潜り込んでいる、私はそう思っています。

 それから、お話がありました旅費、交通費は領収証をとれるんですから、これは総理の旅費、外務大臣旅費、そして、突然総理が出張になったりして予算にのっていないときには予備費を回していく、余ったら翌年度に使える、これを考えていかない限り不明朗さはなくならない、こう思っています。

 もう一つ、最後に申し上げますと、上納だ云々だという話があったけれども、私は、何十年前からのあしき慣習、埋め込みが行われていた。この埋め込みで外務省の官房機密費を内閣が使うのは当たり前だという形で今日まで来たところに、松尾という一個人がああいう形でピンはねをして、だれも気がつかなかった、私はそれがあると思います。

 したがって、今回の予算を同じ形で出してくるのはとんでもない話だ。ここで一遍ここの部分を凍結して、各党派で話し合って、機密費はどうするんだ、各大臣の交際費、交通費どうするんだ、こういったことを話し合って金額を決めていく、これが予算委員会の務めだ、こう僕は思います。

 そういう意味では、これから私どもは、組み替えを含めて、国民の皆さん方に胸を張って御報告できるような予算委員会の運営あるいは議事のあり方をやってまいりますので、御協力を賜りたい、このことを申し上げます。

河野国務大臣 御指摘は十分承りました。

 ただ、外務省には今、国際情報局という局がございますし、それから在外員が情報収集に当たっておりますので、それは議員も十分御承知のことだと思いますが、一言だけ申し上げておきます。

中井委員 時間がないものですから余り細部までいろいろなことを言わずにと思ってやめたんですが、そういう形で機密費というのを残すなら、内閣には内閣情報室長というのもおられる、外務省には国際情報局長というような方がおられるから、官房長官とそういう方がこの機密費を扱うというシステムも私は一考だ、そういうふうに思っておりますが、それはこれからの議論だ、こう思いますので、あえて申し添えます。

 以上です。ありがとうございました。

野呂田委員長 この際、鈴木淑夫君から関連質疑の申し出があります。中井君の持ち時間の範囲内でこれを許します。鈴木淑夫君。

鈴木(淑)委員 自由党の鈴木淑夫でございます。

 KSD問題は、これはもう典型的な政官業癒着の利益誘導政治をあらわしておりますし、機密費問題も国民の血税の浪費、むだ遣い、最も悪質な例だと思います。ですから、この二つの問題について、当委員会において証人喚問を含めて徹底的に真相を究明し、そして責任を明らかにし、対策を講じることが必要であります。

 しかし、この二つの問題と並んで、国民の皆さんが非常に強い関心を持っている問題がもう一つある。それは、どうも景気がおかしくなってきているようだが、ここに提出されている平成十三年度予算で、日本の景気、そして経済の再建、景気が立ち直って再建できるんだろうか、この問題でございます。時間が限られておりますから、私は、この問題に集中して御質問をさせていただきたいと思います。

 昨日、去年の七―九月期のGDPの第二次速報が発表されたことは御承知のとおりであります。第一次速報では前期比プラス〇・二%でありましたものが、大きく下方修正されまして、前期比マイナス〇・七%、年率二・四%のマイナスになってしまいました。これは、これまで設備投資と輸出で何とか景気回復、緩やかながら引っ張ってきておったのでありますが、御承知のように、輸出が米国の成長減速などを背景に鈍化してきた。純輸出ではかると、もう七―九にはマイナスになってしまった。もう一つの設備投資も七―九、大きく下方修正されました。

 設備投資と輸出だけで引っ張っていて消費になかなか火がつかない。もう既に公共投資や住宅投資は景気を引っ張る力を失っております。そういうときに、二つのエンジンのうちの一つがとまっちゃって、もう一つが何か出力が下がってきたというのがあの七―九の数字だと思います。

 十―十二月期については、まだGDPは発表になっておりませんが、鉱工業生産はもう既に出ている。皆様御承知だと思いますが、十―十二の生産というのは、前期比たったのプラス〇・三%です。四―六には前期比プラス一・七であった。それから七―九には前期比プラス一・六であった。一・七、一・六というスピードで走っていた生産ががっくりと十―十二に鈍化したのであります。さすがに、政府の月例報告も、それを見てこれは大変だと思われたのか、生産は堅調と言っていた言葉を、この前、一月のときに改めまして、増加のテンポが緩やかになってきちゃった、こう言っているわけですね。

 そうして今一―三、これは一―三真っ最中ですから実績が出ていないのは当たり前でありますが、昨年十二月に発表になりました日銀の短観を見ますと、輸出と設備投資が景気を引っ張っていたのですから、製造業は非常によかった。収益も回復してきた。それで、いわゆる業況判断、DIですね、業況がよくなっていると答えた企業から悪くなっているという企業を差し引いたこの業況判断、DIは、ここ二年間、三カ月ごとに調査するたびに好転していた。これが十―十二月期に好転がとまっちゃったのですよ。それで、一―三はどうなるのという質問に対して、悪化と出たんですね。

 総理、七―九、十―十二、一―三、今私は、ほかにもたくさん数字があるが、基本的な数字をばあっと並べて、全部赤信号が点滅しているということを申し上げたわけであります。

 さあ、この平成十三年度予算、これに対してちゃんと対応できるのでしょうか。さっき言いましたように、輸出と設備投資で引っ張っていた、そのうち消費に火がつくと思って期待しているんだけれども、なかなか火がつかない、そうしたら一つのエンジン、輸出がだめになっちゃった、たった一つ残った設備投資もちょっと何か伸びが落ちているようだ、大きく下方修正されたりした、さあ早く消費に火をつけなきゃいけないというのが現状でしょう。

 一体、この十三年度予算のどこに消費を立て直す工夫が入っておりますか。総理にお答えいただいてもよろしゅうございますが、御担当の財務大臣からお答えいただけますでしょうか。

宮澤国務大臣 ただいま鈴木委員の言われました全体のピクチャーの受け取り方、強弱のつけ方はありますけれども、私も大体似たように思います。

 それで、結局、設備投資は昨年の春ごろから意外に早く起こってきましただけに、そういつまでも同じ力で続くとは限らないだろうとは思っていますので、多少の落ち込みはあるが、しかし依然として頼みにはなる。ただ、その間に消費が出てくるはずだったじゃないかと。私もそう思うのですが、出てこなかったことについて、やはりアメリカはレイオフで片づけた、日本はしかし、かなり根本的な雇用慣行の変化があるのではないか、終身雇用とか年功序列とかいうことが日本なりにかなり変わりつつあるのではないか、それが家計への影響がなかなかすぐに出てこない一つではないか、理由はともかくといたしまして、そう見えましたものですから、私は御審議いただいております来年度の予算にわざわざ公共事業予備費三千億円をつけ加えさせていただきました。本来なら、私はこれは要らないで消費が出てくるはずだと思っていましたが、そうではございませんので、そういう準備はいたしております。

 それから、申すまでもなく、消費というのは何で刺激するといって、いきなり減税でもするならともかく、全体としてはやはり経済全体の動きが消費に反映すると考えるのがごく普通でございますから、したがいまして、雇用が少しずつよくなる、有効求人倍率は少しずつよくなっておりますので、それでリストラが落ちついてくる、それが家計に少しずつ限界消費性向を高めてそれで消費が浮いてくる、予算を執行しながらそういう状況をつくり出していく、こう申し上げるのが私は正直なお答えではないかと思っています。

鈴木(淑)委員 今の宮澤大臣のお答えは、例えば三千億の公共事業予備費にしろ何にしろ、とにかく公共投資その他で景気をよくすれば、そのうちに個人所得がふえて消費がふえるだろうと、いわば間接的なやり方ですね。

 ところが、この景気回復の一つの特色は、輸出と設備投資にリードされて回復しましたから、製造業の収益が随分よくなっている。普通なら製造業の収益がよくなれば、製造業は雇用をふやす、賃金を上げるということで、個人所得がふえて消費といくのですが、その好循環のリンクが絶たれちゃっている。なぜか。もうかったお金で借金返済をしているからですよ。あるいはバブルのときに失敗して買っちゃった不良資産の損切り売りをしてみたり、あるいは不良債権の償却をしてみたり、後ろ向きの、敗戦処理ばかりに使っていて前向きに使ってくれない。そこが切れちゃっているんですね。

 だから、今の宮澤大臣みたいに、全体をよくしていけばそのうち回っていくよなんて言っていたんじゃ、二つのエンジンのうち一つはとまっちゃって、もう一つのエンジンが長続きしないかもしれないなんというときに間に合わないかもしれないんですよ。もっと端的に消費に行く対策を打たなきゃいけない。

 それで、予算を見て、これは消費に対してどうかなと判定する一番手っ取り早い方法は、言うまでもなく国民負担率ですよ。国民所得に対する税金とそれから保険料支払い、この二つが国民負担ですね。この国民負担率が上がっていれば、これは消費にブレーキがかかる予算ですよ。下がっていれば、これはダイレクトに消費を刺激する予算です。

 元総理の橋本さん、そこにおられるのでちょっと言いにくいんですが、橋本総理が財政再建を急ぐ余りおやりになったあの九七年度の予算、あそこでは七兆円の増税をしました。だから、国民負担率がどんと上がった。事後的な統計で見ましても、三六・五%から三七・〇%にぼんと上がっているわけですよ。〇・五%負担率がとんと上がるだけでもかなりブレーキがかかって、その次の年にはとうとうマイナス成長になっちゃったですね。

 さあ、宮澤大臣、この予算、国民負担率はどう動きますか。上がりますか、下がりますか。お答えください。

宮澤国務大臣 今恐らく、税負担で二二ぐらい、保険料で一四、多分三六・もうちょっとぐらいと思います。

 私、見ておりまして、特にそれが急に動くというふうには思いません。むしろ、鈴木さんのおっしゃることを私、わからないのではなくわかって伺っているんですが、しかし、他方で限界消費性向が上がるはずはないということも別にございません。そこは考えてもいいわけだし、それからリストラクチャリングが、やはりある意味で、何と申しますか、なれてくるということから、少しずつ家計の所得がふえてくるということももちろん期待できないとは言えないというようなことから、具体的にこれがないから消費は上がらないだろうと即断することもどうだろうな。

 これから春闘もございますし、いろいろでございますから、いろいろな要素はございますけれども、しかし、消費が今ほど低迷をいつまで続けなければならないか。いろいろなことから動き出すということを期待することも別に私は間違いではないんではないかなと思います。

鈴木(淑)委員 尊敬する大先輩の宮澤大臣のお答えではございますが、率直に言って、今私はがっかりいたしました。なぜなら、この平成十三年度予算の国民負担率というのは、前年度の三六・五から三六・九に〇・四ポイント上がると推計されています。そしてそれは、おっしゃるとおり、税金のところではなくて社会保険料のところなんですね。〇・四ポイント上がるというのは、これはかなりなものですよ。

 さっき橋本元総理のときの予算、国民負担率が〇・五ポイント上がっただけであれだけがっと突っ込んでいるんですよ。今度の予算、〇・四ポイント上がるんですよ。これを金額に直したら幾らだと思いますか。二兆円以上ですよ。総理、保険料というのは申すまでもなく所得税と同じです、個人の所得から取っちゃうんですから。これは、所得税の増税を二・四兆円やっているのと同じ、そういうデフレ効果を持つ予算をお出しになっているんです。

 なぜこんなに国民負担が上がると思いますか。それは、四月から雇用保険料が上がるからです。十月から、介護保険、六十五歳以上の人は倍になるからです。これを合計するとこういうことになる。介護保険は去年からスタートしていますから、この社会保障のところの負担だけで見ていきますと、去年とことしと合わせて四兆円以上国民負担はふえちゃうんですよ。

 こういうことをやって消費が立ち直りますか。さっき言ったように、幾ら製造業がもうかっても、なかなかこれを雇用や賃金に回さない。そういう中で、今度は個人所得の方に向かって四兆円増税やっているのと同じことをやっている。

 坂口大臣、これ、両方の保険、大臣の御所管のところですね。二つお伺いします。

 一つは、大臣の御所管のところで事実上、本年度と来年度を足して四兆円強の所得増税と同じようなデフレ効果を持つことをやっておるんですね。それで内閣全体は、消費が上がってこない、上がってこないと。当たり前じゃないですか。これを私ども自由党は問題にしております。そして、どうするか、今教えてあげましょう。介護保険ですよ。

 坂口大臣も私ども自由党も、将来を展望したときは、少子高齢化で保険料を払う若い人が減っていく、給付をもらう年寄りはふえていくんですから、これは社会保険方式では困難が生ずるに決まっているじゃないかと。せめて本年度スタートしたばかりの介護保険を、今ならすぐに保険方式から消費税方式に切りかえることができるだろう。年金や医療だと厄介ですよ、これ。相当な時間をかけてやらなきゃいけない。だけれども、介護だったらこの介護保険料の徴求をストップするというぐらいのことはできますよ。だって、今なら二兆円ちょっとですからね。

 坂口大臣、坂口大臣とは新進党のころ同じ明日の内閣の大臣同士でお話をさせていただきました。自自公連立のときも政策責任者でお話をさせていただきました。坂口大臣の個人的な見解がやはり消費税方式を見詰めておるということは私はよくわかっている。

 そこで、今大臣のお立場ですから何というお答えを出されるかわかりませんが、とにかく坂口大臣の御所管のところが事実上四兆円以上の所得増税をやって消費の足を引っ張っているんですよ。なぜこれを、せめて介護保険だけでも消費税方式に切りかえることを展望して、保険料の徴求をストップするぐらいのことをやれませんか。いかがですか。

坂口国務大臣 突然の御指名でございます。

 今御指摘になりましたように、ことしの後半におきましては介護保険が今の倍額になりますことは当然でございます。しかし、出る額がどれだけになるかということよりも、社会保障が安定をした制度をつくるということによって財布のひもは緩むものと私は思います。

 その財布のひもを緩めるかどうかは、安定した制度、その制度ができるかどうかにかかっている。したがって、そのときの保険料の若干上がり下がりがあるということが影響するよりも、将来の安定性というところに私は大きなウエートを置くべきだという考え方を持っております。

 したがいまして、鈴木先生が今までから御指摘になっておりますように、社会保険よりも税でというお考えは十分に私も前から存じ上げておりますが、全部税でというのもなかなか難しい。そこは社会保険と税とそして個人負担のベストミックスでいくのが一番安定した行き方だというのが私の考え方でございます。

鈴木(淑)委員 少子高齢化が進む中でもびくともしない社会保障制度を特に介護と高齢者医療と基礎年金についてつくる、これは大臣おっしゃるとおりです。このビジョンがはっきりすれば、皆さん安心して消費をするようになるでしょう。

 だけれども、目下の目先の問題として、この予算では今赤信号がともり出した景気が回復しないんじゃないかと心配しているから、株がこんなに下がっているんですよ。株が下がっていることについては、もちろんアメリカの株の低下の影響もある、持ち合い解消もある。だけれども、そんなのは一日一日の要因であって、いつまでたっても一万三千円台から戻らない。きのうなんか瞬間風速で一万三千円を切りました。これはやはり来年度に向かっての企業収益に不安があるからですよ。それでこの予算が出てきても、それで立ち直ると思えないからですよ。

 柳澤大臣、金融の御担当でございますから、さぞ今心配をしていられるだろうと思います。私の推計でも、今の一万三千円すれすれのところにいたら、半分以上の金融機関は持ち株は評価損になっちゃっていますね。そして、これがさらに落ちていったら、これは年度末に向かって大変ですね。この三月末は時価会計でやる銀行は限られていますが、しかし、六月に決算発表したら、付表のところに書きますから、大変なことになってきます。さぞ御心配だと思いますが、一体、この金融システム対策、この株暴落、その背後にこの予算じゃだめだというマーケットの反応がある。どう見ていらっしゃいますか。

柳澤国務大臣 昨年の年末ぐらいから、金融の三月危機というようなことがたびたびマスコミの各メディアをにぎわしておるわけでございます。その後、私も、そのころからまた再び責任の立場に戻りましたので、一体どうしてこういうことが言われるのだろうかということを若干注意深く見ておったわけですけれども、私、第一に気がつくことは、不良債権の残高というものを我々は発表いたしております。最近時のデータでは、去る一月の三十一日に発表させていただきました。

 この不良債権というのは一体どういう手段ではかっているかというと、今三つありまして、先生御案内のように、一つはリスク管理債権、もう一つは再生法債権、それから最後に分類債権というか自己査定の債権、この三つをすべて明らかにしているわけですけれども、これらの残高が余り減少していない。こういうことがありまして、そういうのを発表いたしますと、すぐ、これは金融はちっともよくなっていない、いわゆる不良債権の処理が進んでいない、不良債権の処理進まずという見出しが躍ってしまって、世の中の人は、ああ、あれだけ公的なお金を使ったのに何にも処理が進んでいないのか、こういうような受けとめ方をする見出しが出るわけでございます。

 しかし、これは私、申させていただきますけれども、はっきり言って、かなり誤解を招く表現だ、こういうように思っているわけでございます。正直に不良債権の残高を出すことがまず第一なんですけれども、それは、残高を出して、ちゃんとした引き当てさえ行われていれば、まず備えができているということで、これが即、金融不安というか、金融機関の健全性に何か問題ありというようなところには結びついていかないということをここではっきり申させていただきたいのでございます。

 特に我が国の場合は、いわゆるバランスシートから除いてしまうという処理の仕方ではなくて、非常に大きな部分、引当金という、片っ方で貸出金債権をそのままにして引き当てをするという方式をとる方法が主流でございますので、どうしても残高の面には目立った反映がかち得られない、こういうことが一つあるわけでございます。

 そこで、余り私が講義をするわけにはいきませんので申し上げますが、株価、どうだということですけれども、株価は、私どもも心配なのでシミュレーションしてみました。この前の九月末が一万五千七百四十七円でございました、これは日経の平均で申しまして。これを、一割下がったときはどうだ、二割下がったときはどうだというようなことで、どんどん下げていったときに一体どうなるかということを調べてみました。今、二割下がったところというのがちょうど一万二千六百円でございます。これで計算をいたしましたけれども、バランスシート、特に自己資本比率に響く度合いというのは〇・六%だというのが我々のシミュレーションの結果でございまして、今、一二%ぐらいの近くにおる、あるいはその一二%台にいる自己資本比率の面では、もう〇・六しか下がらないということでございますから、この面では安心をして、安心といって、株はもっと下がっていいなどということは毛頭申しません、上げてほしいのですけれども、そういう状況でございます。

 その次、これはしかし、今先生がおっしゃったように、六月に、実際は時価会計をやらなくても、実質でどうかということを申し上げたということでございます。

 さらに申しまして、それじゃ何も影響がないかというと、結局、不良債権処理の金額に制約が出てくる。つまり損益の方に影響が出てくるということでございまして、私どもも、この点に注意を払う立場からいっても、今株価の動向には非常に緊張をしてその推移を見守っている、こういう状況であるということでございます。

 総じてそんなに深刻な問題はない、金融システムとしての不安はないということをここではっきり申させていただきます。

鈴木(淑)委員 えらい長い御答弁をいただきまして時間がなくなってしまいましたが、金融の問題を余りこれ以上やって不必要な不安をあおってもいけませんが、どうぞ柳澤大臣、この予算でこの景気では大変な事態になり得ますから、どうぞ頑張っていただきたいと思います。

 最後に、総理に大急ぎで質問をいたします。

 総理は、本会議場でも、早くこの予算を成立させてください、それが景気対策だとおっしゃっている。しかし、総理、去年十二月にこの予算の中身が次々と明らかになった、それを見て株は暴落したのですよ、六営業日ぶっ続けて。そして一万三千円台に入ったのですよ。そして、ことしになって一万三千円台から一時一万四千円台に戻るかと思ったら、また下がってきて、今や一万三千円台の前半まで下がっちゃったのです。つまり、マーケットは、そしてちゃんと見ている国民は、この予算を急いで成立させたって、それで景気が大丈夫だと思っていないのですよ。

 総理、私は、総理にお願いをしたい。本当に日本の経済のことをお考えいただくならば、出したばかりの予算だから組み替えできないとか修正できないとかおっしゃらずに、私ども野党側は間もなく組み替え要求をはっきり出そうと思っています。自民党さんの中だって修正の要求が出ておるでしょう、メンツを捨てて、ここでしっかりと見直してください。そうしない限り、この予算を幾ら急いで成立させたって、株も景気も立ち直らないと思いますよ。どうですか。

森内閣総理大臣 いろいろな要素はあります。確かに雇用のミスマッチもありますね。ですから、雇用を安定化させるためには新しい産業がどうしても必要なのですね。ですから、補正予算も今度の予算も、新しい産業が創出できるような予算の配分をしているわけです。ですから、ぜひ通してくださいということを申し上げている。同時に、それまでなかなか待てない面もあって、きのうは菅さんに即効性で怒られましたけれども、しかし現実問題としては手当てをしていかなきゃならぬから、いわゆる予備費を出したり、あるいは予備費を用意したりということもやって、細かに手を下しているわけです。

 要は、補正予算を早く執行していくことと、そしてそれに連動しながら、続きながら十三年度予算がしっかりと年度内に通って、それが執行されていくことによって必ず好転をしていく、私どもはこのように自信を持って申し上げているわけであります。ぜひ御協力をいただきたいと思います。

鈴木(淑)委員 必ず好転するとは私は思いません。非常に危険だと思います。

 時間でございますので。

野呂田委員長 この際、達増拓也君から関連質疑の申し出があります。中井君の持ち時間の範囲内でこれを許します。達増拓也君。

    〔委員長退席、自見委員長代理着席〕

達増委員 まず最初に、機密費問題について、先ほどの中井理事の質問の続きを外務大臣に質問させていただきたいと思います。それは、情報部局の関与についてであります。

 我が国の官邸そして外務省、どちらもですけれども、機密費問題の本質は、そこに情報戦略が圧倒的に欠落しているところにあると考えております。

 そこで質問ですけれども、先ほど国際情報局という話が出ました。外務省の報償費の決済、そして使った後の報告は、国際情報局長に行っているのでしょうか。

河野国務大臣 まず、先ほど申し上げましたのは、議員から、情報局というものでもあればいいが、そういうものもないからという御発言があったように私は聞こえたものですから、いや、国際情報局というのがございますということを御答弁申し上げたわけでございます。

 国際情報局は、達増議員は中におられたわけですからもう十分知っておられると思いますけれども、外務省としてもっと国際的な情報を集めて分析をする必要がある、これは私も全くそう思います。したがって、国際情報局にできるだけ情報を集める、あるいは国際情報局自身も自分で情報を集める努力を大変盛んにしておられる。そして、集めた情報を報告書の形にして出していることもありますし、それはただ省内の知見として蓄積をされるということもあるわけでございます。これらのことは、情報の収集は、地域局にまず一義的には集まって、それが分析をされて、情報局との話し合い、議論の中で出てくるというふうになっているというふうに私は理解しております。

達増委員 官邸にせよ外務省にせよ、情報部局のきちんとした関与がないまま報償費が使われているところに問題があると考えます。基本的に、会計庶務のラインが報償費を預かる格好になって、その都度使っている。したがって、インテリジェンス、情報の戦略を欠いた、何に使われているのかよくわからないことが起きてしまうというところに問題の本質があると考えます。

 さらに、今後議論していくに当たって、基本的なことを外務大臣にもう一つ伺いますが、それはODA報償費とは何かということであります。外務省のいわゆる機密費、報償費は、本省分十九億、そして在外公館分が約三十六億。その三十六億のうち、これは二つに分かれておりまして、ただの報償費というのが二十二億円、そして政府開発援助報償費、政府開発援助というのはODAのことですから、ODA報償費というのが十四億六千万。この在外公館の報償費の約半分と言ってもいいODA報償費というのは、これは何なんでしょうか。

河野国務大臣 これは、国際的な規定、国際的なルールといいますか、申し合わせといいますか、そういうことでODAも仕分けをしようと。ただ単にそれは援助に持っていくお金だけをいうのではなくて、それにかかる行政経費といいますか、そういったものまで全部ODAの中に計算として入れるべきだ、こういうルールがございまして、今議員のおっしゃるようなことになっております。

 もう少し申し上げますと、開発援助委員会諸国間の政府開発援助に関する議論に基づきまして、一般行政経費の一定割合をODA計上することが認められております。その後、各国はこれに従い、毎年ODA予算総額を計算して報告をしているわけであります。我が国の場合、一般行政経費全体に占めるODA部分の比率は、在外公館において経済協力関連事務に従事する在外職員が専ら外交事務に従事している職員に占める割合をもとに算出をしてまいりました。

 平成十年度より、財政構造改革の推進に関する特別措置法に基づきまして、在外公館分の報償費を含む一般行政経費については、ODA部分と非ODA部分に分けて予算計上することとなったわけでございます。

 なお、外務省本省分についてはこのような分類は行われていないというわけでございます。

達増委員 どうも、いわゆる機密費と呼ばれますが、機密でないような用いられ方が基本的に行われている疑いがあるんですけれども、続きはまた後でやりたいと思います。

 次に、これまた基本的な質問になりますけれども、行政改革についてであります。

 昨年十二月十九日の閣議決定、平成十三年度予算編成方針によりますと、四つの基本方針の三番目が行政改革、その中に、「中央省庁等改革の本旨及び既定の行政改革の方針に沿って、所要の改革合理化措置を着実に実施する。」この提出されている予算の中には、中央省庁の再編、これによる改革合理化措置というのがきちっと入っているはずでありますから、伺いますけれども、最初にまず、財務大臣、簡単な話です。平成十三年度予算で中央省庁再編による節約効果、幾らぐらいコスト削減できているのでしょうか。――わからないようなのでもう一度。

 平成十三年度予算の中で、中央省庁再編によるコスト節約は、どのぐらい節約されているのでしょうか。

宮澤国務大臣 どうも失礼いたしました。

 せんだって本会議で同じような御質問がございまして、現実に今度予算編成をいたしましたときに、文部科学省あるいは厚生労働省、国土交通省でいたしましたいろいろの予算の統合についてお返事をいたしました。

 したがいまして、今度の予算で現実にどのぐらいの節減ができたかということを積算もいたしておりませんし、今申し上げる準備がございませんけれども、しかし、こういうことで施策がかなり統合され始めましたので、これから先、これが予算の節約、合理化に資することは私は非常に大きいだろう。各府省ともそういう体制に入りましたので、これから期待ができるものだと私は考えております。

達増委員 その予算編成方針の中にちゃんと「所要の改革合理化措置を着実に実施する。」とあるので、当然コスト削減が予算の中で実現していることを期待するのでありますけれども、私も調べてみました。

 複数の省庁が合わさって一つになった総務省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省で、特に事務経費といいますか、例えば給与、手当を調べてみたのですけれども、一部例外的に少なくなっているところもあるのですが、ほとんど、給与、手当、ふえている方が多い。人員は削減されているのかもしれないけれども、給与、手当は余り減っていないのですね。また、旅費や諸謝金といった費目も軒並みアップしております。

 あと、わかりやすい例が庁費という、コピー代とか文房具代とかまさに一般事務経費に当たるような庁費の増額ですけれども、総務省が一五%ふえて三十一億円になっている。文部科学が一七%増の二十八億円、厚生労働が一五%増の四十九億円、国土交通は一六%増の四十七億円。一五%以上一般事務経費が増大しているというのは、これは改革合理化措置にはならないのじゃないかなと思うのですね。

 推理しますと、例えば決裁の書類でありますとか報告の文書でありますとか省内の幹部には一通り配っておこうとか、かえってコピーがふえているんじゃないか。そういう事務が大きくなった省庁の中でかえってふえているんじゃないか。しかもそれが、やってみたらそうだったということじゃなく、そういうふうにやろうという、予算の、行政プログラムの中にそういうのが入っている。国土交通省で幹部がふえ過ぎて幹部会が開けないということも広く報じられております。したがって、中央省庁再編が行政の合理化につながるという、これは全く反対の方向に行っている。かえって手間がかかり、コストもかかるようになっているんじゃないかと疑われるのですが、橋本行革担当大臣、いかがでしょうか。

    〔自見委員長代理退席、委員長着席〕

橋本国務大臣 私は、経費の節減につきましては、今後それなりに効果が出てまいるものと思っております。

 また、定員一つをとりましても、本年たしか純減は五千九百八十八名であったと思います。四月になりますと、約九十の事業が独立行政法人として、五十七でありましたかの独立行政法人化を果たしてまいります。

 さらに、これに並行して行われました、ここはまだ入れるのがいいかどうかわかりません、しかし、例えば財投の改革で、結果として前年度一五%減という財投計画をごらんいただきましても、私は、中央省庁改革の効果というものは確実に出ておる、しかも、これから先これが定着して順次大きくなっていく性格のもの、そのように考えております。

達増委員 財務大臣の答弁の中では、具体的な数字で幾らコストが削減できるという数字はいただけなかったわけですけれども、やはりこれは予算として無責任なのではないかと思います。

 将来に対する期待というだけでそういう予算を承認するわけにはいかないのでありまして、やはりもっと具体的な、まさにこの予算編成方針の中に「措置を着実に実施する。」とあるわけですから、そういう措置をきちんと明らかにした上でないと、この予算案には賛成できないということを申したいと思います。

 さて、実は亀井静香議員に質問をしたいのですけれども、閣僚の中に、内閣の中に入っていらっしゃらないので質問ができないのであります。

 というのは、二月六日、中尾元建設大臣の収賄事件についての裁判で、証人が、中尾元大臣だけではなく、亀井静香議員、竹下登元議員にもお金を渡したという証言をしている。この問題、去年の臨時国会でも大きく取り上げられまして、単なる普通の贈収賄ではなく、そこに使われているのがいわゆる許永中マネーという、戦後日本政治史の中でも非常に重い、そういうやみのお金が使われている。そしてもう一つ、政官財一体となって竹下元総理がトップになった三宝会、そういう政官財癒着の会、これも関係している疑いがある。

 そういうわけで、去年の臨時国会の際にも非常に問題になったわけでありますけれども、今国会、ほかにもやることがたくさんあって大変なのでありますが、やはりこの問題も非常に重要なので、亀井議員が予算委員会に出てきて必要な証言をしていただけるようなお計らいを、委員長に計らっていただきたいのですけれども、いかがでしょうか。

野呂田委員長 後刻、理事会で相談します。

達増委員 この問題は、実は行革の問題とも関係しておりまして、自由党が想定している行政改革、副大臣制度、政務官制度の導入というのは、政府・与党を本当に一体化させて効率的にかつ責任のある仕事を推進するということでありまして、党の中で、政策の責任者また各部門の担当者がそのまま政府の中に入って、内閣の一員あるいは各役所の中に入って、政府・与党が一体となって行政を推進する。

 今回の組閣及び副大臣、政務官の任用について、どうもそのようになっていないと思うのですけれども、これは総理大臣に伺います。なぜそのような一体化するような人事を行わなかったのでありましょうか。

森内閣総理大臣 今回任命されました副大臣あるいは大臣政務官、当初は確かに、政調の部会なども兼務されていいとか、あるいは各委員会の理事を政務官が兼務するような形がいいとかというお話は、たしかお互いに国会、政党間同士で出たと思いますが、これは各党間の話の合意が、やはりそこはつかなかったのではないでしょうか。そういうふうに伺っております。

 しかし、それは我が党としては、やはり副大臣になる方は大臣になっても当然しかるべきような方々になっていただいていますから、それが今党の中の部会長を引き受けたりしましたら、それは実質、物理的にもなかなかこなせるものではない、私はそう思っています。

 せっかくこの制度は、小沢さんと亡くなられた小渕さんとの話の中から合意事項として、国会改革の一環でスタートしたことでしたけれども、残念ながら自由党さんがお離れになられたわけでありまして、もし御一緒にやっていただいて、より理想的なものをつくられればなおよかったのかなという、私はそんな感想を持っております。

達増委員 与党政調会長が政府と経済認識が違う発言をしたり、外務省の決定、調査報告を党の部会が否決したりという混乱をこれ以上しないでほしいということを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

野呂田委員長 これにて中井君、鈴木君、達増君の質疑は終了いたしました。

 次に、志位和夫君。

志位委員 私は、日本共産党を代表して、森総理に質問いたします。

 まず、KSD汚職についてであります。

 自民党にかかわる金権腐敗事件は戦後数々繰り返されてきたわけでありますが、このKSD汚職というのはこれまでにない新しい悪質な特徴があると私は思います。それは、自民党に流れ込んだ二十億円以上とも言われる政界工作資金の原資、元手が、不況で苦しむ中小企業の皆さんの共済掛金であった、この点であります。

 KSDというのは、御存じのように、もともとは中小企業の経営者、圧倒的多くは零細業者の皆さんを対象にして、災害補償の共済を運用することを目的にした公益法人であります。業者の皆さんが、けがで働けなくなったときのために月二千円の共済掛金を払う。年間二百五十億円の収入があります。ところが、そのうち本来の災害補償に使われているのは八十三億円、残りはほかのところに回っている。

 ロッキード事件あるいはリクルート事件、ゼネコン事件、いろいろありました。しかし、このとき政界にわいろとして流れたお金の元手は大企業が稼いだもうけです。その一部が渡ったわけです。今度は、中小企業の共済掛金の中から自民党がお金を吸い上げた、ここに新しい問題点があると思います。中小企業の皆さんが災害に備えて、みずからの福利厚生のための掛金と思って出したお金が、自民党の福利厚生に使われていた。これが今度の事件の特別な悪質さであります。私は、この事件を見ますと、自民党も落ちぶれるところまで落ちぶれ果てたという感を強くするわけであります。

 我が党の行っておりますKSD汚職告発ファクス・メールというのがありますが、たくさんの声が寄せられます。中小業者の方々からの怒りの声であります。保険として納めた掛金を自民党が食い物にしたのは許せない、詐欺に遭ったような悔しさだ、自民党は掛金を返せ、こういう声であります。

 まず、総理に伺います。

 総理は、施政方針演説の中で、KSD事件について残念の一言しか言われませんでした。私は、率直に、聞いて驚きました。さすがにその後の本会議の答弁で、党所属議員から逮捕者が出たことはおわびする、こう述べましたけれども、この問題というのは、個々の自民党議員の不祥事にとどまる問題ではありません。不況に苦しむ業者の皆さんの共済掛金から自民党そのものに巨額の資金が流れていた、これが今度の問題の本質であります。

 ですから、この問題について、そういうふうに自民党そのものにお金が流れていたことについて、党の責任者として責任を感じないのか、痛みを感じないのか、反省や謝罪はないのかということをまず率直に伺いたいと思います。

森内閣総理大臣 今回のKSDをめぐる事件につきましては、今、志位議員から御指摘あるまでもなく、政治に対する信頼を損なうという極めて深刻なものであると私は受けとめております。したがって、本会議でも私は率直におわびを申し上げておりますし、また、一言で片づけるようなそういう姿勢を私はとっておりません。

 ただ、KSDに関しては、今古関理事長が逮捕されているわけでありますから、その捜査は進められておりますから、その捜査については、我々もできる限り党の部分としては御協力をしていかなきゃならぬだろう、そう申し上げてきたところです。

 ただ、いろいろと今お話しの中に、あたかも党がお金を吸い上げていく、そういう御発言はこれはまさにこじつけであって、私どもとしては、KSDという団体、そしてそれを支援してくださる皆さんが、皆さんのお気持ち、浄財の中から党員を集め党員として参加してくださった、そのことを手続として私どもはしっかりと認めて受けとめてきたわけでありまして、しかし、結果としていろいろな問題が生じておることは、これは私は率直に認めます。

 したがって、これらについて改めるところは即刻改めなければなりませんし、捜査は行われていることでありますから、それと並行して党としても十分協力していかなければならぬし、そういう結論が出れば出た中で、また自民党としてもどういう対応ができるか、みんなでまた協議していかなきゃならぬ、そう思っているところです。

志位委員 今総理は、党に流れているという指摘はこじつけだとおっしゃられました。これはこじつけでも何でもない、事実そのものであります。

 まず、このパネルをごらんいただきたい。今まで判明しているだけでも、KSDの資金は四つのルートを通じて流されています。

 まず第一のルートは、私はトンネル献金ルートと名づけましたが、そういうルートであります。

 一番上のところでありますが、財団法人KSDからKSD豊明会を通じ、自民党豊明支部を通じ、豊政連を通じ、そして、自民党を中心に百十二氏への陣中見舞い、パーティー券などに流れた。これはもう政治資金収支報告書で明らかなお金であります。

 そもそも、KSDというのは公益法人ですから政治献金ができません。そこで、KSD豊明会という任意団体をつくって、これをトンネルにして政治資金を流した。これは自民党の支部が受け取っているんですから、自民党にお金が流れ込んでいるじゃありませんか。これは、九五年から九九年の五年間で、二億数千万円のお金がこのルートで流れております。

 第二のルートは、私は党費肩がわりルートと名づけましたが、このルートであります。

 小山前参議院議員、村上参議院議員、彼らを比例の名簿の上位に載せるために、KSDが幽霊党員をつくり、党費の肩がわりを行ったということは広く指摘されております。後でこの問題は詳しくやります。

 この問題、九一年から九九年、政治資金収支報告書を調べましたら、推計で約十八億円ものお金が自民党本部に流れ込んでいる。約四十四万六千人分の党費の肩がわりの疑惑であります。

 第三のルートは広告費ルート。

 これは、皆さんの機関紙、自民党の「自由民主」という機関紙の広告に主として流れたお金です。これは、判明分、九八年から二〇〇〇年度の三年間分だけで二億四千万円であります。これは事実上の政治献金と同じであります。

 最後に第四に、やみ献金ルートであります。

 やみ献金ルートというのは、これは額はわかりませんけれども、既に明らかになっただけでも報道等で一億円以上の金が、これは個々の議員ですけれども渡っておりました。小山孝雄前参議院議員、額賀福志郎前経済財政大臣、そして自民党の国会議員六人から八人、村上正邦参議院議員、彼らにやみのお金が渡った。これは四つ目のルートです。

 重要なことは、第一のルートから第三のルートまで、これは全部自民党そのものにお金が流れ込んだという問題なんですよ。第一のルート、第二のルート、第三のルート、自民党の豊明支部、そして自民党本部、ここにお金が流れ込んでいる。私たちが自民党が丸ごとKSD資金で汚染されていると言うのは、このことを指して言っているのであります。

 さて私、この問題、きょうは一つ一つただしていきたいと思うんですけれども、まず第一のルートからいきますから、よくお聞きください。一つ一つやりますから。

 第一のルートのトンネル献金ルートであります。このトンネル献金ルートというのは、KSD豊明会から自民党豊明支部、東京都の豊明支部、五年間で二億五千七百四十万円。これが渡っているのは政治資金収支報告書で明らかなんですね。これはもう間違いのないお金の流れです。

 そうしますと、豊明会から豊明支部に渡った二億五千七百四十万円の原資は何か、元手は何かということが問題になります。私は、豊明会の実態から見て、この政治献金の元手は財団法人KSDからKSD豊明会に九年間で二百三十億円流れている補助金以外にあり得ない、つまり会員さんの共済掛金以外に自民党に流れた政治献金というのはあり得ないと思いますが、これはどういう認識でしょうか。総理、認識をお答えください。

森内閣総理大臣 KSDにいたしましても豊明会にいたしましても、私ども自由民主党がつくったり、あるいは自由民主党が管理運営している団体ではございません。それぞれの皆さんの中にこれまで不祥事が発覚をしたり、いろいろ問題点があることは承知をしておりますから、今そのことで捜査をされているわけでしょう。

 ですから、その捜査が判明しない限り、私どもとしてはそのことについて今、あるいはまたその資金の流れがどうであろう、こうであろう、あなたはいろいろ推定でおっしゃっているわけでしょうけれども、我々はそのことについて容認するわけにもまいりませんし、我々が相談をしてそういう形をつくったものでもないわけであります。

 ただ、このことについては、我が党としても深く反省をしなければならない点は多々ございます。ですから、あえて協力しなければならぬことは捜査にしっかり協力もしていきたい、こう申し上げているところです。

志位委員 総理の御答弁は、要するに原資については知らないということですね。そういうことだったと思います。しかし、私、これは知らないでは済まない問題だと思います。

 そこで、資料配付をお願いしたいと思います。委員長、お願いします。

 総理、その資料をよく読みながらお聞きください。もちろん御存じの資料だと思いますが。

 これは、KSD豊明会の九五年度から九八年度までの収支決算書であります。四年分です。これは正式に旧労働省から私どもがいただいたものですから、あなた方から出た資料であります。それぞれの年の収支が書かれているわけでありますけれども、わかりやすく議論する上で、こういうパネルをつくってまいりました。これは、KSD豊明会から自民党東京都豊明支部への政治献金が始まった九五年度、平成七年度のKSD豊明会の収支決算書の概略のパネルであります。

 この年には、KSD豊明会から東京都豊明支部に対して八千五百四十万円の政治献金がなされております。この八千五百四十万円の原資は一体どこから来たのか。

 この表をよくごらんください。そこに詳しい表がありますから、そっちを見てくださっても結構です。これを見ますと、左は収入の部、右が支出の部でありますけれども、KSD豊明会というのは三つの収入しかありません。上から言いますと、KSD補助金収入、会員負担金収入、雑収入、三つしかないんです。

 そして、この三つのどこかからお金が出たということになるわけですね、政治献金が。一番下の雑収入は五十一万円しかありませんから、五十一万円から八千五百四十万円のお金が出てくるわけがありませんから、この雑収入から出たということはあり得ません。

 次に、真ん中の会員負担金収入というのが二億五百四十六万円出ておりますけれども、これは、KSD豊明会がいろいろな福利厚生活動をやる、そのときの一部会員負担金であります。そのことは、支出の部の福利厚生費を見てください。この費目と会員負担金収入の費目がぴったり一致する。スポーツ関係、旅行関係、文化・教養関係、現代生活向上関係、青年部関係、婦人部関係、特別企画と、全部費目が一致するでしょう。ですから、福利厚生費の一部負担金が会員負担金収入なんですよ。これは明らかなんです。

 そして、この会員負担金収入が全部福利厚生費に支出されたというのは、会員負担金収入が二億五百四十六万円に対して福利厚生費が五億六千六百五十四万円ですから、こっちの方が額が多いんですから、これはもう一部負担金が全部これに使われたことは明らかであります。

 この点、野党の共同プロジェクトチームがKSD自体にお聞きしましたら、七井国雄さんという理事さんが、この負担金とは使い切りでこっちに使われている、福利厚生費に使われていると明言されました。

 となりますと、これは福利厚生費に使われているお金ですから、会員負担金収入から八千五百四十万円の自民党への政治献金が出てこようはずもありません。

 残るは一つです。KSD補助金収入二十三億九千百四十二万円、ここからあなた方への政治献金は出た。これ以外説明つけようがないじゃないですか。その表を見たって明らかでしょう。この点はどうですか。はっきりお認めください。簡単な話です。

森内閣総理大臣 先ほど申し上げましたように、KSD問題については今捜査をしているところですね。今志位議員がそうして計算をなされば、それはそれなりの一つの論理立てかもしれません。

 KSD財団は、その会計の処理について公的なことあるいは私的なこと混然一体となっていたということで、これは新聞で読んだところですが、そういうことで、労働省からもたびたび指導も受けていたというふうにも聞いております。

 したがって、その会計処理等については、私どももそういうことを細かにすべてを承知しているわけじゃありませんが、先ほどからたびたび申し上げておりますように、今そのことは捜査をいたしておるところでありますから、その中で、今志位さんが示されたものはわかりますけれども、ですが、そういう計算を私に認めろと言われましても、そこは今やはり、きちっとした捜査の結果を見て我々は対応していかなきゃならぬと思っております。

志位委員 捜査するまでもなく、捜査の前にきちんと出された資料ですよ、これは。政府から出された資料だけでも、これだけでももう明らかではないか。どうしてこんな簡単なことが認められないのか。捜査の結果を待つまで何にもやらないというんだったら、本当に総理大臣として、この問題にふたをするという態度じゃありませんか。だめですよ、そんな答弁じゃ。

 ちょっと総理、なかなかこういう簡単な問題がよくおわかりにならないようなので、厚生労働大臣坂口さん、そうでしょう、これ。それ以外にないでしょう。政治献金の出どころは補助金以外にないでしょう、共済掛金以外に。あるとしたら、どこに出どころがありますか。

坂口国務大臣 今、それこそ調査中でございまして、ここのところがどうなるかということは地検の調査を待ちたいというふうに思っておりますが、我々は我々で調べてはおりますけれども、そこには一定の限界がございます。

 今まで我々が聞いておりましたのは、そういうことではなかったということでありましたけれども、やはり今までのKSDの主張には無理があるということも、私たちもそう思ってはおりますが、しかし、さりとて今示されましたような、具体的にこうだと決めつけられましても、そうだというふうに言うわけにもまいりません。

志位委員 KSDの説明には無理があるというふうにおっしゃいましたね。

 つまり、これまで労働省は、政治献金は自前の収入から出していたという説明をやってきたわけですよ。自前の収入というのは、会員負担金収入から出してきた。しかし、これはもう福利厚生費に使われている。これは、もうこの表を見ただけで明らかなんですよ。これは事実なんです。あなた方が出してきている表なんです。

 これまでの説明が無理なところもあるというふうに認められました。無理なところがあるじゃなくて、明々白々じゃないですか。では、一体どこから出たというのですか。八千五百四十万円の政治献金、どこから出たんですか。総理でもいいや、そちらでも結構です。どこから出たんですか、八千五百四十万円。

森内閣総理大臣 ですから、そのことを今捜査、解明をしておられるわけでしょう。

志位委員 だから、この表を見れば明らかじゃないですか。収入というのは、補助金か一部負担金か雑収入しかないんですよ。この三つしかないんですよ。雑収入から出ようがない、一部負担金からも出ようがない、では補助金しか出ようがないじゃないですかと。ここからでしか出しようがないじゃないですかと。どこから出たんですか、では。八千五百四十万円、どこから出たんですか。

森内閣総理大臣 ですから、そうしたことも含めて今捜査をしているわけでしょう。

 ですから、私どもはその捜査を待ちたいし、まして、今あなたのように、何か自民党がそういうルートをつくって自民党が吸い上げているようなことを、決めつけておっしゃっているわけでしょう。私たちは党として、党員を、KSDのグループが我が党の参議院議員を支持してくださった、これはグループで決定をしてくださったことだと思います、どういう手続をしたのか私は承知しておりませんが。しかし、少なくとも支持をしてくださって、そして二人の参議院議員を応援していただいたわけです。そういう中から党員をつくって出していただいた、その手続は全く間違っていないわけです。

 しかし、今いろいろあなたから指摘がありましたように、今また厚生労働大臣もお話しのように、確かに無理な点もあります。ですから、そういう真相の解明を待って、我々としても十分その対応もしていきたい、こう申し上げているわけなんです。

志位委員 無理な点というのはどういう点ですか。

森内閣総理大臣 厚生労働大臣が無理な点とおっしゃったのはどの点か私もわかりませんが、あなたが今示された数字をそのまま全部そうだということであれば、多少説明のところに無理があるのかなという感じはするということを申し上げている。しかし、あくまでもそれは志位さんがおつくりになった、共産党の皆さんがおつくりになったものだということなんです。

志位委員 先ほど厚生労働大臣が無理なことがあると言ったのは、これまでの説明が無理なことがあるということをおっしゃったわけでしょう。これまで労働省は自前の収入から政治献金を出していた、それについて無理なことがあるということをおっしゃったんでしょう。そうですね。無理なこともあるとおっしゃったんですね。うなずいているんですよ。無理なことがあると言っているわけですよ。

 私は、無理なところもあるじゃなくて、今の資料で明白じゃないかと。これだけ言っても、あなた、これだけ明々白々な資料を示しても認めないというのは、これは私、驚きましたね、はっきり、この問題について。

 私はこの問題、公益法人なんですよ、KSDというのは。公益法人というのは、あなた方が九六年に出した閣議決定でも、設立許可及び指導監督基準によって、後援会等特定個人の精神的、経済的支援を目的とするものは公益法人として適当でないと。だから、政治献金できないんですよ。それを豊明会というトンネル団体をつくってやった、これはもうその動かぬ資料じゃありませんか。

 あなたは、私が何度聞いても、政治献金八千五百四十万円がどこから出たのか、原資を明らかにできなかった。二十分間聞きましたけれども、明らかにできませんでした。全部司直任せだと。こんなに明らかなことを明らかにしないというのは、まさに疑惑隠しの態度で、許しがたい態度だとまず言わなければなりません。

 第二に私、先ほどのパネルでありますが、党費肩がわりルートについて伺います。

 KSDによる幽霊党員づくりと巨額の党費の肩がわりが行われていたことは既に広く指摘されていることであります。

 我が党の千葉県の比例事務所にこういう内部告発がありました。

 KSD本部から、千葉支局で一万人の自民党員をつくれという指示が来た。これは古関氏から言ってくる。KSDの名簿、自民党後援会員の名簿、学校の卒業生名簿を勝手に使い、職員が三文判を数百個買いに走ってそろえてくる。それをどんどん書いて本部に送ってくる。職員間では、こんな仕事っておかしいと声が上がったが、仕方なくやった。

 幽霊党員づくりの現場のリアルな証言であります。これが事実とするなら、党費名目で巨額のやみ献金が自民党本部に流入していることになります。そのやみ献金で議席を買ったということになります。

 私は、総理に伺いますが、この党費の肩がわりという疑惑が広く指摘されているわけですよ。みんな新聞も書いてあるわけです。この疑惑について、党の責任者として責任を持って調査をやりましたか。調査をやったかどうかお答えください。

森内閣総理大臣 これも、こういう予算委員会ですから、志位さんがそういうふうに一つの結論を決めつけておっしゃるのを私はわからぬではありませんが、初めから肩がわり党員というふうに決めつけられるのは、これもまた失礼な話だと思いますよ。

 そういう投書もあったんでしょう。しかし、これまで多くの豊明関連の党員の皆さんも我が党を一生懸命応援してくれて、純粋に党員を獲得してくれた方々もおられるわけですから、そういう方々も私どもはよく承知をしておりますので、それなのに、そういう人たちも含めて肩がわりだとか幽霊だとかそういうふうに、あなたがそう思われるのは結構です。ですけれども、それを私に認めろとおっしゃるのは無理な話です。

志位委員 私が聞いたのは、これだけ広く疑惑が指摘されているわけですから、党の総裁として責任を持って調査をなさったのか、なさっていないのかということなんですよ。端的にお答えください。

森内閣総理大臣 それは調査を今いたしております。我が党の場合は調査です。調査はもちろんいたしております。

 しかし、手続的には、たびたび申し上げておりますが、共産党さんには今初めて申し上げることになりますが、各支部を通じて、そして届けてこられるわけです。それが都道府県連支部に入るわけです。その都道府県連、東京都、千葉県、あるいは茨城県、それぞれあるわけですね。そこでまた精査をして、そして党本部に名簿が送られてくるわけです。ですから、私どもとしては、それは正式な手続を経て、誤りのない手続として入られたものである、そういう理解をしておる。

 しかし、こういう問題がいろいろ指摘をされておりますので、ですから、どこにどういうような間違いがあったか、あるいは、今あなたが指摘されるようなことがもしあるとするならば、どういうやり方をしたのかということはやはり調べる必要があるということで、今、党に対して、でき得る限りの調査をして報告をまとめなさいということを総裁として指示しております。

志位委員 調査は始めているけれども、入党の手続に間違いなかったという御答弁だったと思います。

 それでは、一つ一つ尋ねていきたいと思うんですが、これは自民党東京都豊明支部の党員数の推移であります。これは政治資金収支報告書によって作成したものですから、間違いありません。

 九四年に四万人、九五年に六万五百二十人、九六年はゼロです。九七年に七万四千百六人、九八年に九万九千五十九人、九九年に七万六千八百二十八人ですよ。

 何で九六年にゼロになるんでしょうか。もしこれが実体のある支部だったら、六万人からいる党員が一気にゼロになってしまう、どう説明するんでしょうか。総理、どうでしょう。あなたの支部の問題ですから。

森内閣総理大臣 そこのところを指摘を受けたことがございましたから党で調査をいたしますと、政治資金規正法に基づく書類の保存期限を経過していることもありまして、詳細については確認できなかったそうでありますが、平成八年は党費納入締め切りを六月末から十二月末に変更した移行期であったために、党費納入が結果として翌年にずれ込んだ、そういう支部もあるそうであります。東京都豊明支部についても恐らくそういう事情があったのではないか、そういう報告を受けております。

志位委員 東京都の支部がそうなったと言うのですけれども、自民党に豊明と名のつく支部の数、全部で四つあります。私、全部調べてみました。これも政治資金収支報告書からのものであります。九一年から九九年までのすべての経過であります。

 九一年、九二年、九三年、九四年、九五年とそれぞれ数字が出ておりますけれども、この青い部分は東京都、ピンクが神奈川県、黄色が千葉県、茶色が埼玉県であります。まず、首都圏三県でどうもこの豊明支部の活動が始まったようでありまして、九一年、九二年、この二年間は大体二万人程度の党員を集めております。恐らく村上さんのためのものだと思います。そして、九四年、九五年は五万人から七万人の党員を集めております。恐らく小山さんのものだと思います。九七、九八は九万人、十万人の党員を集めております。これは恐らく村上さんのものだと思います。

 党員総数、これを全部合わせますと、延べ四十四万六千百十二人になります。肩がわりしたとしますと、党費の総額は十七億八千四百四十五万円になります。十八億近いお金が肩がわりの疑惑がある。

 この九六年を見てください。四つの支部が全部一斉にゼロになっているでしょう。九六年、四つの支部、一斉にゼロになっている。東京の支部がゼロになっているだけじゃありません。神奈川県もゼロになっている。千葉県もゼロになっている。埼玉県もゼロになっている。こんなことあり得ますか。一斉にどろんと消えてしまう。まさに幽霊支部だったことの証拠じゃありませんか。どうして一斉に消えるのですか、説明してください。さっきの説明では全く納得できません。

森内閣総理大臣 これも、あなたが決めつけてお話しになっているわけですが、今申し上げたように、これは我が党の会計の処理上の、帳簿のそういう締め切りの問題であったのではないかと言われているわけでありまして、ですから、これは党本部の我々がやるわけじゃありません。支部がまとめて上申をしてくるわけでありますから、その報告だけを見て、だれのために集めたとかだれのために集めたとか、それはあくまでも憶測じゃないでしょうか。

志位委員 これは全然話になりませんよ。

 では、九六年は自民党に対する党費は全国で全部ゼロだったというのですか。そうじゃないでしょう。豊明支部だけどうしてゼロになるのか。別々の支部がみんなそろってどうしてゼロになるのか。説明にならないじゃないですか。

森内閣総理大臣 それは、我が党には多くの支部がありますから、そういう会計操作をしたところもあるかと思いますし、きちっと出したところもあるでしょうし、それは、あなたの方で決めて、全部がないからみんな同じにしなきゃおかしいというのは、共産党ならそれはできるのかもしれませんけれども、我が党は自由にみんながそれぞれ自主的にやっていることです。

志位委員 七万人もの党員が九五年に登録されていながら、一気にどろんと消えてしまう、今度の選挙になったら、また今度は九万人の党員がどろどろっとあらわれてくる、まさに幽霊の行動ですよ。あなたの説明では、これは到底国民が納得し得る説明ではありません。(発言する者あり)

野呂田委員長 ちょっと、静粛に願います。

志位委員 私、それでは具体的にさらに生々しい話を出しましょう。

 私どものしんぶん赤旗としてこの問題の特別取材班をつくりました。埼玉県のKSDの関係者に直接お会いしまして、党費肩がわりの実態をつぶさに聞くことができました。次のようなお話でした。(発言する者あり)静かに聞きなさい。よく聞いてくださいよ。

 一九九七年ごろのことだと思うが、自由民主党埼玉県連から、KSD埼玉支局に段ボール箱が送られてきた。自民党埼玉県豊明支部の代表者あてのものだった。段ボール箱をあけてみると、自民党の党費を振り込むための用紙がぎっしり詰まっていた。党員の欄には、知っている埼玉県のKSD会員の名前が印刷されていた。あて先になっている自民党豊明支部の代表者に送ったら、何だこれは、こんなもの私は知らぬぞと文句を言ってきたというのです。

 代表者も知らないというので、この方は、KSD本部で政治関係を扱っている豊政連幹部に電話をした。KSD本部では、豊政連と豊明会は同じ七階にあって、事実上一体で仕事をしている。その幹部は、段ボール箱をそのまま豊政連に送ってくれと言う。会員を党員として党費を立てかえているなとすぐにぴんときた。そもそも、自民党埼玉県豊明支部の代表者さえ知らないことなのだから、他の会員が、自分が党支部の党員だと自覚しているはずもない。その後、ほぼ毎年のように自民党埼玉県連から自民党埼玉県豊明支部代表者あてに段ボール箱が送られてくるが、事情がわかったのでそのままKSD本部に送っていた。本当に党員が存在するのなら、自民党埼玉県豊明支部を通じて一人一人の党員あてに党費振り込み用紙を送らないといけない。しかし、そうしたことなど一度もない。そう指示されたこともない。全部KSD本部に送った。党費を自分で支払っている自民党埼玉県豊明支部の党員なんて私は聞いたことがない。本部内の操作で立てかえて払っていることは疑いもないことだった。

 こういう証言であります。私たちが直接聞き取った話であります。

 自民党の党費をどうやってお集めになるのか。いろいろ伺いますと、大体毎年三、四月に、党本部から一人一人の党員あてに党費振り込み用紙が自民党県連を通じて支部に送られてくる。そして、支部はそれを一人一人の党員に届けて、党費を振り込んでもらうわけでしょう。これが決まりだと聞きました。

 本当に党員がいるなら、党費振り込み用紙を一人一人の党員に渡して、一人一人の党員から党費を集めるという手続が必要なはずでしょう。ところが、党費振り込み用紙が段ボールで来た、それをぼおんとKSD本部に毎年送っていた。これはまさにKSDが党費を肩がわりした生々しい話じゃありませんか。

 実態をちょっと調べればこういうことが出てくるんですよ。こういう事実、知りませんか、総理。

森内閣総理大臣 党員をいろいろと集めて努力してくださる地方の支部の方、議員の方あるいは組織の方、いろいろなケースはあります。

 たまたまあなたが、それは第一、お読みになったのも、お調べになったのも、本当に確かなものなのか……(発言する者あり)いやいや、あなたは確かだとおっしゃいますけれども、我々にはわかりません。つくられたものかもしれませんしね。ですから、それは私は、だから認めないとは言っていないんです。(発言する者あり)失礼じゃないでしょう。そんなことはありませんよ。

 ですから、要は、党員の集め方については、それぞれのやはり違いがあるわけでして、それを一概に立てかえとか幽霊というような言い方をされるのは、大変私どもにとっては迷惑な話だ、こう申し上げているのです。

 ですから、そういうふうにしてまとめてやられる方もありますし、個々でやる方もありますし、いろいろございますよ。志位さんの党は、一人一人、全党員全部手渡しでやられるわけですか。全部そうですか。参考になりました。

志位委員 まとめてやる場合もあるのですか。つまり、まとめてやるというのは、だれかが別に肩がわりするということがあるのですか。

森内閣総理大臣 我々は、支部、下まで直接指導するというわけじゃありませんから。いろいろなやり方をやっていらっしゃるようです。私どもは、その党員の下部機構といいましょうか、協力してくださる、そういう党員の皆さんが集めてくださることを、我々としては感謝をしながら大事にしているということです。

志位委員 そうすると、総裁は、例えばその支部が党費をちゃんと集めていなくて、肩がわりのような形でやられていても、それは知らないということですか。それはもう支部の自主性ですか。

森内閣総理大臣 ですから、さっき冒頭に申し上げましたように、今そういう手続的にいろいろ指摘をされて、批判も受けていることを、我々としてもやはり責任を感じて、調査をいたしておるということを申し上げたんです。

 ですが、私どもも、皆さんもそうかもしれませんし、やはり地方には県議会あるいは市町村議会というのがあるわけです。議員の皆さんがいらっしゃるわけです。その議員の皆様がいろいろな工夫をしながら党員登録をなさるわけです。例えば、なかなか期限が間に合わないというときには、とりあえず立てかえることもあり得るでしょう、締め切られてしまうことがあるんですからね。ですから、そのためには、後からまた回収していくというやり方をしているのもありますし、それは全部違いますよ。

志位委員 それでは私、さらに私たちが調べた具体的な話を申しましょう。

 埼玉県の自民党豊明支部はこういう実態でしたので、さらに、東京と千葉と神奈川の自民党豊明支部の実態についても私たち直接調べてみました。それぞれの支部の代表者として各都県に届け出がされている方に直接お会いして、支部の代表者にお話を伺いました。その結果は、驚くべき結果でありました。

 まず、自民党の東京都豊明支部の代表者として届け出が出されている方にお話を伺いましたら、こういうお話でした。自分は自民党東京都豊明支部の代表者になったという認識はない、政治資金収支報告書の書類が回ってきたこともないし、判こを押したこともない、自民党豊明支部の会合が開かれたことも出たこともない、知らないと言うんですよ。この人が代表者なんです、東京都の。

 次に、自民党の千葉県豊明支部の代表者として届け出が出されている方に伺いました。その方に代表者になっていますがと聞きましたら、それは知りません、全然知りません、自民党員になったことはありません、自民党の党費を払ったこともありません、代表者の方がこうお答えになっているんです。

 もう一つ、自民党の神奈川県の豊明支部の代表者として届け出が出されている方にもお会いしました。その方は、自民党については、入党した記憶もないし党費を支払った記憶もない、代表者になることも了承していない、自民党神奈川県豊明支部については全然知らない。

 これ、四支部みんなそうですよ。埼玉県の自民党豊明支部の代表者は、党費振り込み用紙について私は知らないと言う。東京、千葉、神奈川の自民党豊明支部の代表者は、そもそも代表者になったということも知らないと言う。千葉と神奈川の方は、自民党員ですらないと言うんですよ、代表者の方が。あなた方が正規に届け出をされている代表者の方です。にせの届け出をされていたということになるんですよ、これ。四つの支部とも、つまり代表者がこうなっているわけですから、支部丸ごと幽霊支部だった、このことのまさに証明じゃありませんか。

 私たち、直接全部お会いして聞いたんです。あなたはそういう調査をやっていますか。まず、調査をやっているとあなたは言った。調査をやると言うんだったら、四つの豊明支部の代表者に会って、どうなっているんですかとまず聞くのが順番でしょう。これはもう公にされている支部なんですから。代表者も公にされているんですから。順番でしょう。やりましたか、そういう調査を。

森内閣総理大臣 私どもの党の内部の問題でありますから、党の内部の関係者で今調査を進めておると思います。私も今、自分の立場で自分が動くというわけにはいかないわけですから。

 恐らく、志位さんが今の四人の方、歩かれたんですか。志位さんがお歩きになってお尋ねになられたんですか。私はそこはわかりませんが、もし共産党の方だと名乗られたり、あるいは赤旗ですと名乗られたら、私は、必ずしもそのまま答えないかもしれませんね。それはわかりませんよね。

志位委員 この問題についてお尋ねがありましたので、お答えいたします。

 しんぶん赤旗の特別取材班として、しんぶん赤旗ですと名乗って調査をいたしました。ですから、この問題は、私どもが責任を持った調査であります。

 あなた、この問題、調査していないわけでしょう、結局。調査をしていないわけでしょう、そういう支部の代表者に対する。内部の問題じゃありませんよ。私、この問題、あなたは総理として、自民党総裁として、一体どういう認識を持っているのか、このことを本当に問わなければならないと思います。私がいろいろ調査をしただろうと聞いたって、まともな調査を全然やっていない。

 第一に、仮にKSDによって党費の肩がわりが行われていたら、さっきも言ったように、KSD会員の共済掛金が巨額の規模で自民党に吸い上げられることになるんですよ。これはもう政治的、道義的責任が深刻に問われてくるんです。第二に、幽霊党員、幽霊支部あるいは党費肩がわりという事態があれば、立派な犯罪行為になるんです。仮に入党申込書が偽造されていたとすれば、有印私文書偽造罪になります。それから、支部設立の届け出が偽造されていたとすれば、これも有印私文書偽造罪になります。れっきとした刑法上の犯罪行為になるんですよ。ですから、今あなた方に疑惑がかかっているのは、深刻な政治的、道義的責任だけじゃない、犯罪行為の疑惑もかかっているんですよ。

 この問題について、まともな調査一つやっていないじゃないですか。支部の代表者に会って調べることもやっていないじゃないですか。一体どういう認識を持っているのか聞きたい。

森内閣総理大臣 我が党の内部の問題を我が党で今調査をしている、こう申し上げているわけです。(志位委員「委員長」と呼ぶ)ちょっと待ってください。あなた一人でそこに立って、まるで取り調べ官みたいなことをやっていますけれども。

 ですが、たびたび申し上げておりますように、今捜査している問題もあるわけですね。ですから、そこのところもやはり私どもとしてはよく見ていかなきゃならぬし、ただ、党の中の組織、あるいは党員の登録の問題、これはやはり党の責任だと思います。御指摘をいただいたり、いろいろ御注意をいただいたりすることは私は謙虚に受けとめます。党にとっても大変深刻な話です。私は、率直にそれは認めます。ですから、今一生懸命に、党の事務局をして、精査をしてください、こう申し上げているわけです。

 私が一緒に調べに行っていますかとかやっていますかとか、そんなむちゃなことをおっしゃっても、私は今、国会を休んで行くわけにいかないでしょう。そうでしょう。ですから、我が党はきちっとそのことをやっておりますから、我が党としては。ですから、その結果を待ちたい、こう申し上げています。決してそっぽ向いていたり、それをむだに、一切看過している、そんなことを申し上げているんじゃないんです。深刻に受けとめています、こう申し上げています。

志位委員 自民党の内部問題ということを盛んにおっしゃいますのではっきりさせておきますが、政党支部というのは、政治団体として公式に届け出されている団体ですね。そして、この政治団体として政党支部を届ける際には、その政党の支部であることを証明する支部証明書を添付しなきゃならないんですね。

 つまり、東京都豊明支部を届け出る際には、政党の代表者であるあなたですよ、自民党総裁のまさに支部証明書を、あなたの署名捺印したものになるでしょう、それを出さなきゃならない。

 ですから、政党支部の問題というのは、決してあなた方の内部の問題にとどまらない。ちゃんと届け出が出ている問題だ。そして総裁自身が直接、支部には責任を負う立場にある。これは自民党の規約からいったって、そうなっているでしょう。政治資金規正法上もそうなっている。ところが、先ほどから、まともな調査はしていないというのが今の現状であります。

 私は、きょう出した私の疑問点に対して、問題点に対して、党の総裁として責任を持って疑惑の全容究明をやって、そして国会に対して報告することを求めます。

 そして、委員長にお願いしたいんですが、この問題、党費の立てかえの、肩がわりの疑惑がかけられているのは小山さんあるいは村上さんでありますから、この両人、額賀さん、古関さん、こういう方々の証人喚問を強く求めるものであります。委員会で取り計らい願いたい。

野呂田委員長 ただいまの件については、今、理事会で協議中であります。

森内閣総理大臣 それから、今、志位さん、いろいろお尋ねをしたが何もやっていないことがわかりましたと、これも決めつけだと思いますよ。

 ですから、たびたび申し上げておりますように、党は党として調査をいたしております、こう申し上げているわけですから。決して、国民に向けて、何もやってくれない、私が幾ら質問しても何もやっていない、そういう決めつけ方は極めて無礼でありますし、あくまでも、我が党はもちろん公党でありますから、党の問題を一々あなたに報告しなきゃならぬ、そんな義務も私はないと思っています。

志位委員 公党だから、責任を持って国民の前に明らかにしなきゃならないんですよ。私は具体的に聞いたんですよ、四人の支部長に会って聞いたのかと。それについてあなたは答えなかったでしょう。だから私は、これはやっていないということを指摘したわけですよ。

 私、本当に、この問題であなたは反省していないと思いますよ。このKSDの問題というのは、政官業の癒着の汚さが一番悪い形であらわれた事件だと思います。私は、この真相の徹底究明とともに、企業・団体献金の禁止、これはパーティー券も含めて、これを強く求めて次の問題に移りたいと思います。

 次に、機密費の問題であります。

 外務省の元室長が機密費を横領し、競走馬の購入などに充てていた事件というのは、多くの国民の憤激を呼びました。政府はこれを一人の不心得者の個人的犯罪で済ませようという姿勢でありますけれども、この機密費の問題というのは、国民は、もっと深い根を持った問題ではないかという厳しい批判の声を広げています。

 なぜこんな巨額な税金の横領が長期にわたって可能になったのか。ほかにも機密費の甘い汁を吸っている者はいるのではないか。内閣分と外務省分だけでも年間七十二億円に上る機密費とは、一体どういう仕組みになっているのか。私は、この機密費という政治の深いやみに、今こそしっかりとしたメスを入れる必要があると思います。

 歴代の官房長官がこの内閣官房機密費について次々と証言を始めました。

 宇野内閣で官房長官を務めた塩川正十郎さんがテレビのインタビューで、機密費を野党対策に使っていることは事実です、現ナマでやるのと、一席を設けて一席のお代をこちらが負担するとか、こういうことをおっしゃいました。総理が外遊で、海外出張で行くからその費用を負担しろと、それは官邸の調整報償費ではございませんからね、ですから、外務省のある枠内から持ってこいよと、こういうこともおっしゃいました。つまり、外務省から官邸への上納と言われる事実についてお認めになったということです。

 その後、村山内閣で官房長官を務めた野坂浩賢氏が、これは新聞のインタビューに答えて、最も多い使い道はせんべつだ。国会議員が海外視察に出かけるときに渡した。せんべつを受け取る人は与野党問わない。だが、共産党は呼んでもとりに来ない。三回ほど与野党の国会対策委員会幹部に渡したことがあった。法案通過だったが、難しい政局を乗り切ろうとしてだ。一回当たり計五百万ぐらい。金で解決するのかと矛盾を感じたが、実際には効果があったのとなかったのとが半々だった。

 二人の官房長官経験者の発言ですから、大変重いものがあると思います。国会対策やせんべつに内閣機密費、報償費を使っていたという。

 河野外務大臣に伺います。

 あなたは宮澤内閣時代、九二年十二月から九三年八月まで官房長官の職にありました。といいますと、塩川長官と野坂長官の間に当たるわけですね、あなたが在職した当時は。あなたが官房長官だった時期に、国会対策あるいはせんべつに内閣機密費を使ったことはありますか。

河野国務大臣 報償費の使い方は、政治あるいは内閣、国家の仕事を円滑に進めるために使うという目的があって、その目的に沿って使うということでございます。

 他方、ではどういう使い方をしたか、だれに何か渡したのか、こう言われてそれを報告すれば、円滑なことにはなりません。報償費の使い方を申し上げるということは適当でない、こう思いますので、私はその問題について御答弁できないということを御了承いただきたいと思います。

志位委員 使い方は言えないというお決まりの答弁が返ってまいりました。それでは、ちょっと設問を変えましょう。今度は総理に伺います。

 あなたは本会議の答弁で、内閣報償費とは、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するため、その都度の判断で機動的に使用する経費であり、国政の遂行上不可欠なものと答弁されました。

 国会対策とかせんべつというものは、あなたが述べた報償費の目的に照らして許されるものなんでしょうか、許されないものなんでしょうか。使ったかどうか聞いているんじゃありません。目的に合致しているものなんでしょうか、合致していないものなんでしょうか。

森内閣総理大臣 私は、そうした問題に一切触れてもおりませんし、したがって、そのことがかなうのかかなわないのかということも申し上げる立場ではありません。

志位委員 申し上げる立場でしょう、あなたが内閣を預かっているんですから。許されることなのかどうなのか。だって、国の業務を円滑にするためというのが報償費の名目でしょう。海外に国会議員が行くときにせんべつを渡す、お土産でどうぞ使ってください、これが国の業務を円滑にするためのものですか。

 国会対策が大変になったときに国対費として渡す、これは国の話じゃなくて、まさに税金の党略的流用、私的流用じゃありませんか。これが許されるのかどうかを聞いているんです。使ったかどうかを聞いているんじゃないんです。

森内閣総理大臣 何に使われるかということを申し上げるわけにはいかないわけでありますから、そのことがいいか悪いかということを私が申し上げる立場ではない、こう申し上げております。

志位委員 許されないこととは言えませんか。つまり、国の業務を円滑にするというんでしょう。国会対策というのは、これはもう党派の問題でしょう。こういうものは許されないと言えませんか。

森内閣総理大臣 そのようなものに支払われているか、使われているかということを私は知り得ません。したがって、私は、そのことについてのいい悪いということを申し上げる立場ではない、こう申し上げております。

野呂田委員長 実務をやっている福田官房長官が答弁します。

福田国務大臣 今委員からもおっしゃられましたけれども、まさに内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するため、そして私の判断で機動的にまた適切に使用しているということであります。

 ただし、その使用目的は、用途については、これは申し上げることはできないんです。だけれども、まさに厳正に運用しているということだけは申し上げておきます。

志位委員 結局、これだけ聞いても、許されないことという範疇に入らない、入るということを言えないんですよ。こういうせんべつとか国会対策というのは、まさにこれは私は、だれがどう考えたって税金の党略的流用、私的流用だと思いますよ。これを許されないと言えないというのが大変な問題じゃないですか。

 私、この問題について、外務省の機密費の問題についても伺っておきたい。

 河野大臣は、もっと増額が必要だということを答弁もされましたけれども、これも私たちが直接、在外公館に支出されているものがどう使われているか、長い経験を持つ外交官の証言を得ました。

 私は、幾つかの大使館勤務を経験してきた。どこでも報償費が飲み食いに使われて、本来の情報収集に使われてこなかったことをつぶさに体験してきた。予算消化のために年度末には無理やり金を使う。急に情報収集のためには金は使えないから、飲食に化ける。きちんとした行事以外に私的な飲み食い、大使館員の異動などさまざまな形で飲食が行われている……(発言する者あり)

野呂田委員長 質問が聞こえませんので、静粛にお願いします。答弁者席の方は不規則発言を自粛してください。

志位委員 一番大きな問題は、こうした飲食が本来の情報収集のために設けられた報償費から出されて、それがほとんどを占めてしまうような実態にあることだ。領収書がだめという報償費を使っての情報収集は、ごく少なくて済む。こういう証言であります。これは私、何人かほかの外交官の、関係者の方々にも聞きましたけれども、大体そうですよ。飲み食いに使っている。

 これ、外務大臣に伺いますけれども、あなたは外務大臣の経験が長いですね。村山内閣当時の外務大臣ですし、小渕さんのときから森内閣までの外務大臣ですから、よく御存じだと思いますけれども、こういう実態はあるのかどうか。私的な飲み食いですよ。私的な飲み食いに使うような実態があるのかどうか。そして、本来の外務省の機密費の目的からいって、こういう私的な飲み食いに使うような使い方が許されるのかどうか。これ、答弁願います。

河野国務大臣 少しいろいろなことを申し上げたいと思いますが、余計なことであればやめますが……(志位委員「簡単にやってください」と呼ぶ)それじゃ、簡単にやります。

 私的なことに使われているということはない、そう思っております。

志位委員 私的な飲み食いには使っちゃいけないということだという説明ですけれども、私的な飲み食いに使うことはないということでしょう。ないということですけれども、外務省の報償費を見ても官房報償費を見ても、ほとんど全部使い切っているわけですよ。八五年から九九年度までの額を見ますと、外交分、本省の使い切り率は九九・九九九八六%ですよ。それから、在外公館の分も九九・九九四四一%ですよ。機動的に使うと言いながら、ばらつきがなく、なめるように使っている。これは本当に、年度末に飲食に化けるという実態がリアルであるということの証明だと私は思います。

 ここで、私、資料の配付をお願いしたい。お願いします。

 皆さんに今お配りした資料は、一九八九年五月に内閣官房が作成した「報償費について」という文書であります。八三年度から八九年度にかけての官房長官が扱った報償費について述べています。下に内閣と書いてありますが、内閣の用せんを使った手書きの文書が三枚、それに、ワープロ打ちの内訳の文書が二枚ついております。これは、なかなか深刻な、重大な文書であります。

 これは、第一に、いわゆる外務省から内閣官房への上納の疑惑を裏づける文書となっております。

 一ページ目をごらんください。一ページ目の「二 報償費の額」というところがありますが、こう書かれています。「官房長官が取り扱う報償費は、予算上、内閣官房と外務省に計上されており、形式的には外務省計上分を内閣官房に交付する形をとっている。」これは明らかに、官房長官が扱う報償費というのは内閣官房と外務省と両方で計上されていて、両方が使えるんだと。「官房長官の取り扱う報償費の額は、次のとおり。」であると言って、次のページにつながります。そして、昭和五十八年度、一九八三年度から平成元年度、一九八九年度までの報償費の推移、決算ベースで出ております。一九八九年度の数字を見ますと、内閣分が十二億九千七百万円、外務省分が十九億九千七百万円、合わせて三十二億九千四百万円、こういう額が内閣官房が使える報償費として計上されているんだと。

 これは動かぬ証拠であります。少なくとも一九八九年の段階ではこういうことがあった。これはもう事実であります。今でもこういうことは続いていると思います。この間の外務省の元室長をめぐる汚職も、その外務省の役人が内閣官房へ行って予算をもらってくる、これはおかしい、上納があるんじゃないかという疑惑が多く指摘されていたわけでありますけれども、上納の動かぬ証拠があるじゃないですか。総理、どうですか。

福田国務大臣 この文書は何か、ついこの間「選択」という雑誌に出ていましたね。あれと何か似ているような感じがいたしますけれども、私どもは、こういう内容は承知いたしておりません。

志位委員 承知していないと言うけれども、これは内閣の官房がつくった紛れもない文書であるということは、文書を見れば明らかじゃないですか。内閣の用せんを使って。

 もう一つ、この文書を読みますとこういう記述があるのですよ。ここには機密費の党略的な流用を示す記述があります。よろしいですか。ちょっと、よく読んでください。(発言する者あり)

野呂田委員長 応答をやってください。

志位委員 二ページ目の「留意点」というのがありますでしょう。ここを見ますと、「昭和六十三年度分については」、つまり一九八八年度については「五億円(内閣分一億、外務省分四億)が増額されているが、これは、税制改正のための特別の扱いである。更に平成元年度」、これは一九八九年でありますけれども、「についても、引き続き同様の額を計上しているが、これも新税制の円滑実施等の事情によるものであり、異例の扱いである。」こう言っております。ここで言う新税制とは何か、消費税のことですよ。消費税導入のために五億円の特別の増額がされたという記述であります。

 そして、最後の五ページ目の表をごらんください。ここには内閣官房報償費の経費区分が書かれております。経常経費として六億円、官房長官扱いとして十六億円、官房長官予備費として五億円、特別経費として五億二千八百万円、こうありますが、その中で、特別経費の中に自民党外交対策費というのが出てきます。自民党に流れていたということの証拠です。

 それから、官房長官予備費、ここのところに米印がついておりますけれども、下に手書きで、平成元年四月十八日、一億円と出ているでしょう。平成元年四月十八日、八九年の四月十八日に一億円のお金が出たということが生々しく出ております。

 この一九八九年の四月十八日というのはどういう瞬間だったかを調べてみますと、ちょうどそのときは、消費税予算をめぐって国会が空転していた、リクルートの問題で中曽根さんの喚問をめぐって空転していた、そして竹下内閣の辞任をめぐっても空転していた。空転していたさなかですよ。一億円、ぼんと出されている。これはまさにこの五億円、消費税のために五億円のお金を使った。消費税の生みの親が機密費ということになるじゃありませんか。まさにそういう党略的流用をやったということがこの文書からはっきり読み取れるじゃありませんか。

 これは、文書を知らないじゃ済みませんよ。内閣官房がつくった文書であることは、これだけのリアルさを持ってあるんですから、内閣官房の用せんを使って書いてあるんですから、明らかであります。総理、どうですか。まさにそういう文書でしょう。

福田国務大臣 出所の不明の文書をもっていろいろ言われましても、私どもはお答えしようがないということを申し上げます。

志位委員 不明ではありません。内閣の用せんを使っている。内閣官房がつくったものに違いない。明瞭であります。私、少なくともこういうものが出てきている以上、総理に要求したい。過去にさかのぼって、内閣官房機密費がそういう不正な使用をされていないのかどうか、全部明らかにして、国民の前に真相を発表すべきだ、この文書の是非も含めて、全部発表すべきだということを総理にお約束願いたい。調査してください。

福田国務大臣 調べよとおっしゃるなら調べないわけではありませんけれども、しかし、まあどのくらいの根拠のあるものであるか、その辺がよくわからぬので……(志位委員「調べるのですね」と呼ぶ)まあ、その必要性があるなら調べましょう。しかし、今のお話だけでにわかに調べましょうというわけにはいかないというように私は思っております。

志位委員 歴代の長官が、塩川正十郎長官、野坂浩賢長官、この方々も国対費に使ったということをおっしゃっている。文書も出てきた。これだけのことがあって、何で調べると言えないんですか。総理、はっきり調べると言ってください。

福田国務大臣 証拠、証拠とおっしゃられますけれども、私どもから見て、本当にそうなのかどうかということでございまして、今のお話だけでおっしゃることを信用するわけにいかない、こういうふうに考えておりますので、また、その証拠とおっしゃるものの出所とか、少し説明していただかなきゃいかぬと思いますね。

志位委員 これだけの問題について調べるということをはっきり言わないというのは、本当にこの問題を国民の目から隠す態度だと思いますよ。

 なぜこの報償費、機密費という問題がこういう事態になるのか、私、少しここで仕組みの議論をしてみたいと思います、最後に。この報償費というのはどういう仕組みの金なのかという問題です。

 会計法という法律がございます。国の金銭経理の原則を定めた法律です。すべての予算は会計法に従って支出されます。報償費も例外ではありません。報償費がどのような手続で支出されるのかを過去の政府見解にさかのぼって全部調べてみました。そうしますと、こういう概念図になってまいります。よく見てください。

 予算の支出官が左の側にありますね。それぞれの報償費の取扱責任者に国の予算を支出する、こういう仕組みになっております。それで、内閣について言えば、内閣府大臣官房会計課長が支出官であって、取扱責任者は、内閣官房分は内閣官房長官、内閣情報調査室分は内閣情報官であります。これは間違いないと思います。外務省であれば、外務省大臣官房会計課長が支出官であって、取扱責任者は、本省分は部局長以上、在外公館分は大使というふうに伺いました。これも間違いないと思います。

 それで、重要なことは、これまでの政府見解を見てみますと、この支出官から取扱責任者に対して予算が支出された時点で、会計法上の予算支出の手続は終了するということであります。つまり、公金として扱われるのは予算を支出するまでであって、取扱責任者に対して渡った時点では私金として扱われる、これが会計法上の仕組みだということを伺いました。

 それで、この問題は、国会の議事録での内閣答弁でも明らかであります。この問題、一九八〇年の四月一日に行われた衆議院決算委員会の議事録ですが、この中で大蔵省法規課長は、取扱責任者に対する支出で国の歳出としては終わっているわけで、国の経費として消費されたものと解されると述べています。内閣官房会計課長は、取扱責任者に対する交付をもって国の予算の支出は終わる、そこから先は会計法規上は私金となる、こう答えております。

 つまり、会計法規上は取扱責任者に渡った段階でこれは公金としての性格を失って私金となる、公金ではなくなる、これは間違いないですね、確認しておきたい。

宮澤国務大臣 それは会計法上のお話です。会計法からすれば支出が済んだんですからそれで終了したと言っているので、事実は、例えば報償費は国の職員が公務に使用するために管理している現金ですから、それは国にかわって管理しているのであって、私金であるはずがない。そうじゃなきゃ使い込みなんて起こらない。

志位委員 使い込み、起こったじゃないですか。何言っているんですか。

 ただ、今の財務大臣の答弁の中で、会計法上は公金でなくなるということはお認めになりましたね。公金でなくなるということをお認めになりました。会計法上公金でなくなるということになると、会計法規の外の世界になってしまうわけですから、会計法規では律することができなくなる。会計法規でコントロールできなくなります。そうしますと、取扱責任者、官房長官が内閣官房分は取扱責任者です。あるいは内閣情報官が取扱責任者。取扱責任者に支出された機密費が目的に即して使われる保証はどこにあるんでしょうか。

宮澤国務大臣 それは、公務員が公金を管理しておりますためには、公務員としての義務がある。それに反しますと、刑法上いろいろな問題があります。

志位委員 刑法上、例えばそれをわいろに使ったり横領したりすれば、それはいろいろな問題が出てくるでしょうけれども、会計法上の責任というものはもうないでしょう。会計法上の保証というのはないでしょう。

 ですから、例えば、会計検査院が検査するというけれども、取扱責任者がそのお金をどう使ったか、官房長官がどう使ったか、領収書、要らないでしょう。検査といったって簡易証明ということが許されているわけで、これはもう完全に、ある意味ではモラルの世界の問題になっちゃうんじゃないですか。官房長官だったら官房長官のモラルに任される。それ以外の保証はないんじゃないですか。現実に、公務員は適正に使っていると言うけれども、使い込み、起こっているじゃないですか。どうですか。

野呂田委員長 どなたに質問されましたか。

志位委員 財務相。

宮澤国務大臣 今志位委員のおっしゃっていることは極めて恣意的なことであって、つまり、会計法でいえば、支出したんだからそれで終わりだ、それだけのことなんです。何ということありません。それを預かっている公務員はそれを国家のために使うんですから、それは私の金であるはずがない、公金じゃないですか。

志位委員 会計法上は公金じゃなくなるわけでしょう。会計法上公金でなくなるということは、会計法の外の世界に行ってしまう。外の世界に行ってしまうから会計検査院の検査もちゃんとやれなくなる。領収書も必要なくなってしまう。こういう仕組みのお金にしていいのかという問題が私は問われていると思うんですよ。

 予算というのは国民の税金ですよ。血税ですよ。それを会計法規上の公金から外して、国の金銭経理のルールの外のお金、わかりやすく言えば帳簿外のお金にしてしまう。そして、内政、外交を円滑かつ効果的に遂行するためという漠然たる目的で、事実上の無目的と同じ目的で、事実上取扱責任者の個人的な判断で何にでも使えるお金にしてしまう。これが機密費の仕組みであります。私、これは根本から見直すべきだと思います。少なくとも、私は、こういう事態がはっきりしたわけですから、これは総理に答弁を最後に求めます。これは減額をすべきじゃないですか。こういう使い込みがはっきりしたわけですから減額をすべきではないか、こう思います。

 私、この問題、端的に聞きますけれども、元室長が銀行口座に入金した機密費というのは、わかっているだけでも六年間で五・六億円。そのうち、総理の外国訪問の諸経費の支払いに使用していたのは二・五億円。残り三・一億円は使途不明なわけでしょう、外務省のあのずさんな調査報告書でも。そうなっているわけですよ。しかし、これはごく一部です。内閣報償費の中から三・一億円、六年間、使途不明金があった。その三・一億円、どこに行っちゃったかわからないお金があって、総理の外遊、四十何回やったそうですが、一回でも困ったことはありますか。つまり、ホテル代が足らないとか旅費が足らないとか、総理の外遊で支障を来したことはありますか。これをちょっとお聞きしたい。あるか、ないか。

河野国務大臣 議員のお尋ねは外務省の報償費と官房の報償費を一緒くたにして議論をしておられるんですけれども、外務省の報償費について言えば、これは支出をするときには部長、局長のサインが要って、そして目的をはっきりして承認を得て、そして求めているわけですから、無目的的とかそういう言い方をされるのは極めて不本意だということを申し上げたいと思います。

志位委員 ちょっと、これは官房長官に聞いているんです。そういう支障を来したことがあるのかどうか。もう時間ないですから、あるかないか、簡単に答えてください。

福田国務大臣 それはもう端的に申し上げれば、その横領された分で不足した分、このことについて適切なる使用はできなかったということであります。

野呂田委員長 時間であります。

志位委員 適切なる使用はできなかったというのは、それは事実を言っただけで、支障があったのかないのか答えないじゃないですか。支障なかったんでしょう。支障がなかったんだったら、少なくとも減額すべきじゃないですか。総理、最後答えてください。

宮澤国務大臣 私は、予算を編成する当事者として、いつでも御迷惑を、御不自由をかけているなという気がしていますよ。

野呂田委員長 志位さんに申し上げます。質問の時間が終了しました。

志位委員 時間が来ましたので、終わりにします。

 私は、KSD汚職と機密費の問題というのは、庶民の金、血税を食い物にするという点で、自民党政治の末期的な腐敗を象徴する事件だと思います。こういう問題について調査能力もなければ意思もないというのは、もう直ちに退陣願うしかない、このことを最後に述べて終わりにいたします。

野呂田委員長 これにて志位君の質疑は終了いたしました。

 次に、横光克彦君。

横光委員 社民党の横光克彦でございます。質問をいたします。

 きのう、きょうと本委員会でKSD等の疑惑の質疑が続いております。私は、このKSDの問題は大変大きな疑獄事件に発展するのではないかと大変心配をいたしております。国民の怒りも今頂点に達しようとしております。

 そういった中、国会が開会されました。初日に総理は、機密費に関しては国民に謝罪をいたしました。しかし、KSDに関しましては、残念のきわみであるというところでとまってしまった。初日には国民に対するおわびの言葉はなかったんですよね。当然のごとく私たち野党は反発をしました。私たちだけでなく、与党の皆さん方の中からも、余りの問題意識の薄さに反発の声が上がりました。

 そして、五日の代表質問の答弁で、公党として国民におわびをする、と同時に、連立を組んでいる公明党や保守党に迷惑をかけた、さらに、神崎代表の叱責を重く受けとめる、こういう言葉がございました。私はそれを聞いたとき、じゃ、公明党や保守党や神崎さんたちに批判されたから謝ったというふうに国民は受け取ってしまいます。どうせ謝るのなら何で初日の冒頭に素直に、これだけ大きな問題が起きているんですから、国民に謝ることができなかったのか。

 時間が十分でなかったというような言いわけも聞きました。冗談じゃありませんよ。残念のきわみである、国民に心からおわびをする、そう申し上げれば十秒も要らないじゃないですか。政党の問題には言及しないという言いわけもありました。あなたは、総理である前に自民党の総裁なんでしょう。その自民党の中から多くの不祥事が出ている現状の中で、党の総裁としての責任を感じているならば、当然あのときに私は国民に素直におわびしてほしかった。それが国民の声ですよ。危機意識、これを強く持っていただきたい。

 どうか、もう一度改めて真摯な気持ちで国民に謝罪をしていただきたいと思います。

森内閣総理大臣 国会を通じてもそうでありますし、国会の以前からも、この問題が起きましても、私は当然遺憾でもあり、残念でもあり、大変申しわけないことだということも申し上げたし、また、この報償費の問題には、総理大臣の出張という、これは私のことではなくて歴代の、そういう意味からいえば、総理大臣が日本の大きな責任を負って外交の仕事をしていくことがあたかも傷つけられたような感じもいたしますから、そういう意味から私は怒りも持っていることも申し上げてまいりましたし、その都度その都度いろいろな方面で私は謙虚に反省もし、おわびも申し上げてきたつもりです。

 議員にはどういうふうに受けとめられたかわかりませんが、今もずっといろいろなお話を受けとめながら、絶えず、何としてもこの問題は一日も早く解明をし、そして一つの結論が出たら、それについてはきちんとした、断固たる処置をしていかなければならぬな、そう思いつつ各党の皆さんの御意見を拝聴いたしておりました。

横光委員 この数日、各種の世論調査が出ています。大変厳しい国民の支持率が出ているんですね。内閣、政権に対して一つのバロメーターとしては支持率、そしていま一つは選挙のときの審判ですよ。昨年六月には、自公保三党に過半数を国民は与えました。過半数ということは、五〇%以上の人たちが、国民が、自公保三党で政権をもう一度担ってほしいと。しかし、約七十議席に近い大幅な議席減という警鐘も同時に打ち鳴らしているのです。そういった中で、それでも過半数のいわゆる国民の支持があったわけなんです。

 ところが、その後どうですか。国会がその審判の選挙の後開会されたらすぐ、中尾建設問題あるいは久世さんの問題から、中川さんがやめられる、いろいろなことが起きて、秋にはもう一〇%台に落ちてしまった。ほんの数カ月前は五〇%の人が期待してやってほしいと思ったのが、あっという間に一〇%台まで落ちていった。さらに、景気の問題、いろいろな動向を踏まえて、二十一世紀に入ってもまだ、共同通信は二二%でしたが、ほとんどが一〇%台じゃないですか。これは、支持しない人あるいは無関心な人、この人たちを合わせると、何と国民の八〇%以上が森内閣に背を向けているということになるのです。

 とりわけ私が心配なのは、二十代、三十代、四十代、この人たちの支持率が一けたなんです。これは後ほど債務問題のときに申し上げますが、二十代、三十代、四十代、これからの二十一世紀の日本の中心になる人たちなんですよ。これからの日本にいろいろな不安を持ちながらもまた一番期待をしている人たちが、今の内閣に対して一けたという支持率。非常に重いと思うのです。このことについてどうお考えですか。

森内閣総理大臣 今の御指摘もたびたび各党の議員からも提起をいただいているわけです。支持率あるいは不支持、その数字は、やはり私も正直言って関心も持っておりますし、大変気にもなります。しかし、そのことで一喜一憂するわけにはいかない。果たすべき責任だけはしっかり果たしたい。政治の評価というのは私は後世歴史の中で評価していただければな、そういう思いで今一生懸命幾つかの課題に取り組んでいるわけです。

 大変残念でありますが、理解をされないということは、それは私に責任があるのだろう、そう思っております。しかし、今与えられた仕事をしっかりやり遂げることもまた責任を果たす私は大事な方法だと思って、一生懸命努力しているつもりであります。

横光委員 その不支持の国民が心配しているのは、先ほどもお話が出ましたけれども、いわゆる総理の指導力がないというのがどうしても一番多いのです。ここに国民は不安を持っているのです。

 私は、そこの指導力を発揮すれば随分変わってくるのではなかろうかと。今のような国民が疑いを持っている、せめてそういった分野だけでも指導力を発揮してくださいよ。

 要するに、疑惑を持たれている人たちがいるなら潔く証人喚問に応ずべし、それぐらいの指導力を発揮してくださいよ、党の総裁なんですから。大きなチャンスですよ。私はチャンスだと思う。指導力がないなんて言わせないぞという大きなチャンスだと思いますよ。総理の一言は重いのです。大きく流れが変わるのです。なかなか証人喚問に積極的じゃないんですよ、私たちは求めているのですが。国民の疑惑を解明するには、本人たちに本当に来ていただいて、そして本当のことをしゃべってもらうのが一番いいことなんでしょう。それをなぜ積極的にやらないのか。

 総理の一言で変わると思います。喚問に応ずべしと言えば、恐らく、国民のほとんどは喝采するでしょう。どうかひとつ、ここでそういった強い指導力、やはりこの問題は喚問に応ずべきだ、この一言を国民は待っています。

森内閣総理大臣 一般論からいえば、内閣総理大臣が、与党であれ、まして野党となった場合に、証人喚問に応じなさいと言うことが果たして適当かどうか、やはり考えてみる必要があると思いますね。(横光委員「党の総裁です」と呼ぶ)いえいえ、例えば野党でもそうですよ。

 今は、村上さんの問題にしてもあるいは額賀さんの問題にしても、御自分で明確にそうしたことを説明できるならできる限りのことをすべきだということを私は本会議で言ってきているじゃないですか。具体的に証人喚問とか政倫審であるとかいう言い方はしておりませんが、御自分に疑いがかけられたとしたら、自分でしっかりとその努力をして、その疑いを晴らす努力をすべきだということは、私は本会議でも申し上げてきているわけです。それが何を意味するかは御想像いただければわかることだと思います。

 ただ、ちょうどその発言をしているときに、額賀さんは政倫審でやらせていただきたい、そう本人が申し出ておられるわけでしょう。そのことを与野党で交渉しているわけですね、野党の皆さんは賛成はなさらないようですけれども。それから、村上さんにしてもそうですね。御自分が証人に出られるということについては、そういう御判断をなさっておられるわけでしょう。

 ですから、そのことも、あたかもいつどういうふうにしてやるかということを与野党で今交渉していることですから、ですから、そこは議会のことですから、議運の中で御判断をしていただく、与野党でお話し合いをしてくださいということです。

横光委員 政倫審では、それはもちろんやっていいんですよ。政倫審はどうぞおやりになってください、本人がお申し出ならば。しかし、それはあくまでも非公開であり、議事録もない。そういったところでの、要するに、もう一歩国民にわかりやすい形での場を、本当に真実を述べるのならその場の方がふさわしいわけじゃないですか。各党の党首は皆そういうふうな発言をしているのです。自民党の総裁として、今の発言では、やはり指導力がないと国民は思ってしまいますよ。

 公明党の坂口厚生労働大臣にもお尋ねいたします。

 公明党は野党のときには、こういった政治汚職あるいは政官業癒着問題、こういった問題には非常に厳しい姿勢を示しておられました。そして、連立に参加するときに、いわゆる大義名分として、あるいは連立に参加する理由として、自民党は変わったということがございました。連立に参加してから約一年になるわけですね。そしてその後、次から次へと、先ほど私が申し上げたような不祥事は絶えたことがないんですね。以前よりひどいんじゃないですか。そういった現在でもなお、自民党は変わった、そのような考えをお持ちなんでしょうか。お答えください。

坂口国務大臣 自民党はまさしく変わりつつある、そう思っております。

横光委員 今のお答えで、公明党支持者の皆様方は大変苦しんでおられるのじゃなかろうか、このような気がいたします。

 二十一世紀がスタートいたしました。総理、二十一世紀の最大の政治課題は何だとお考えでしょうか。

森内閣総理大臣 二十一世紀が引き続き確かな、着実な歩みをしていけるように、そして、私は冒頭にも申し上げましたように、国際社会が平和で豊かで、そしてまた、この日本の国が栄光ある座を引き続き占めていくために、世界から信頼され得るそういう人々をしっかり育て上げること、そうしたことを私は申し上げたと記憶しております。

横光委員 そのとおりだと思います。平和で豊かで世界に信頼される国、それが政治課題である。国民に安全と安心を与える、それが政治課題である、二十一世紀の最大の。私もそう思いますよ。

 しかし、その前に大事なことは、まず政治への信頼を取り戻すことじゃないですか。政治への信頼がなければ、今総理がおっしゃったようなことを遂行することは難しいですよ。そこには政治への信頼があって初めて、今総理がおっしゃったことが現実のものとなるんですよ。今ほど政治不信が激しい時代はないですよ。

 私は、きのう、野田聖子議員の発言を聞いて、本当にすごいな、すばらしい人がおるんだなと。私は一人で拍手したんですよ。自民党の中にもいるじゃないですか、そんな危機感を持っているすばらしい人が。ほとんど持っていないですよ、先ほどから聞いていると。栄光の座、権力の座にいるからこそ、疑わしきは即アウトというぐらいの歯どめをかけていくべきだ、自民党の人がこれだけのことを言うんですよ。皆さん方もしっかりそのことを胸におさめてくださいよ。

 信なくば立たず。だれがおっしゃったんですか。あなた方の大先輩、三木武夫元総理じゃないですか。私は、二十一世紀の最大の政治課題、政治の信頼を取り戻すために、金に泥まみれの政治家をなくすことだと思いますよ。そのことを強くまず申し上げておきます。

 それでは、予算案についてお尋ねをいたします。答弁は求めてないですよ。

森内閣総理大臣 いや、我が党の多くの党員を、あなたがそこで野田聖子さん以外はみんなアウトだみたいなお話をされて、私は黙って聞くわけにはいかないですよ。いや、ちょっと待ってください。

 みんなそれぞれ努力して、何とかして今この苦難を、そしてこうした疑惑に対して、どうやって党を挙げてこたえていこうか、解決していこうか、みんなそれなりの努力をしているのです。そのことをぜひあなたも理解をしてほしいと思います。

横光委員 自民党の中にも野田聖子議員のような立派なことを言う人がいると私は言ったのです。

 予算案についてお尋ねをいたします。

 新年度予算は、言うまでもなく二十一世紀最初の予算であるわけですが、同時に、省庁再編後の最初の予算でもあり、日本のこれからの財政の方向を決めると言ってもいいぐらいの重要な予算だと思うわけです。

 私たちの国の財政はどうですか、前世紀を通じて膨大とも言える国債残高を抱えたまま、新しい世紀に今入ったわけでございます。この巨大な赤字財政からいかにして脱却するか、そのためには財政をどのように変革していくか、恐らく多くの国民は、新年度予算に対してこのような期待を持ったのではなかろうかと思うのです。

 政府は、日本再生にふさわしい予算であると胸を張っておりますし、景気と財政再建の両にらみとしている、このようにも言っております。しかし、私は、景気対策としてもあるいはまた財政再建としても極めてあいまいな予算である、二十一世紀の幕あけとしての期待が持てないのではないかと心配しているわけでございます。

 この予算で景気の下支えをすると強気の発言をしておりますが、この予算案で、先ほど鈴木委員が言ったように、本当に国民の消費が回復すると思っているのですか。私たちも政権にいたわけですから、財政出動が景気対策には最善の力である、そういう思いで取り組んだこともありますよ。しかし、財政出動では限界があるというのが最近の状況ではわかってきたわけでしょう。そして、そのために多くの国債、債務が積み重なった。これが国民の不安となっている。

 きのうは亀井政調会長も、何でこんなに財政を出動しながら景気が回復しないのか、金融政策に問題があるんじゃないかということも言っておりました。一理あると思います。しかし私は、そうじゃない。もっと深い国民のいわゆる不安、所得不安、雇用不安、将来不安、こういった不安がここまで大きければ、幾ら財政をつぎ込んでもつぎ込んでも個人消費はやはり伸びませんよ。GDPの六〇%を占める個人消費が伸びない限り、本当の景気回復はありませんよ。

 そうすると、どういうことになりますか。景気回復と同時に、財政再建の姿を、姿勢を国民にしっかりと、すぐじゃなくていいんです、中長期的な展望を示して少しずつ国民の不安を払拭していく、これを政府が示さないと、私は、幾ら金をつぎ込んでも今のような状況だと思うのです。

 昔、昔といったって、前の尾身元経済企画庁長官は、桜が咲くころには景気が回復すると胸を張って断言していたじゃないですか。あれから何回桜が咲いて何回桜が散ったのですか。もう一兎だけじゃだめ、二兎を追うときなんです。

 そして、そういったことを、実際、世界の先進国の中ではっきりと実行してすばらしい成果をおさめている国があるんですよ。きのうもお話が出ましたが、イタリアがそうです。イタリアは外圧がありました。要するに、ヨーロッパ通貨同盟やEU加盟の条件を満たすといういわゆる外圧にさらされた。このことが財政規律を強める結果になったわけですね。そして、公共投資や社会保障の抑制に懸命に改革をしながら努めた。さらに、歳入の面でも財務警察が徹底的に脱税を摘発して、そして結局、九四年のころは何と今の日本よりもっとひどかった、地方、国を合わせた債務残高、対GDP比が一二〇%を超えていた国が、あれから七、八年たって、イタリアは一〇〇%台に戻っているのです。国を挙げて努力した。

 いま一つは、アメリカですよ。一九八〇年代のアメリカは大変な赤字財政を抱えていた。そして、このときには、いわゆる九一年の冷戦構造の終結、いわゆるソビエトの脅威がなくなったことで、国民に対して平和の配当を行ったんです。つまり、国防費を大きく下げたわけですね。そして、その下げた分を情報通信分野に投入したわけです。いわゆる歳出を削減しながら景気対策を図ったわけです。二兎を追った。これが見事に功を奏して、九〇年代、約九二年から九八年の間にあの赤字財政を解消して黒字に転換したんです。こういったことをやっている国もあるわけなんですね。

 ですから、もう国民の不安を解消する意味からも、こういった二兎を追う姿勢を、総理もはっきりと意識を変えて、発想を変えて取り組む、そういったお考えをお示しいただければと思います。

麻生国務大臣 後で総理からも同じようなお話をいただけると思いますが、担当をいたしておりますので、横光先生の御質問に答えさせていただきたいと存じます。

 その資料の中で、対GDP比の債務残高をしておられますが、それは総債務の話ですね。(横光委員「国、地方を合わせて」と呼ぶ)総債務の話。しかし、債権債務というものは、債務と同時に債権の話もしていただかぬといかぬのだと思うのです。

 日本の持っております国の対外純債権というものを引いて考えていただかないと、会社の経営も同じですが、会社の借金を総債務で話をする人はいませんので、やはり債権債務というものは、両方を比較した上で、純債権というもの、純債務というもので話をしていただくと、ヨーロッパ平均に比べて日本の場合は、純債務でいった場合は、ヨーロッパに比べての比率はそんなに悪くない、私どもはそう理解いたしておりますので、その点はぜひ総債務の話と純債務と一緒にしないでください。

横光委員 そういった考えだと、本当に、私が言ったような、いわゆる二兎を追う、財政再建をやりながら景気対策を図るということに立ち向かうということはなかなかできないと思います。

 ほとんどの国が下がろうとしている、財政再建が、非常にいい財政状況になろうとしているのに、日本だけ突出して右肩上がり。いずれこれはどこに行きますか。国の破綻、財政破綻につながるんですよ。突き進んでいっているじゃないですか。最後はだれがこれを負担するんですか。先ほど言いましたように、私たちじゃないんですよ。私たちの子供や孫たちがこれを負担するのです。このことをしっかりと考えていただきたいということでございます。

 ちょっと時間がありませんので、次へ行きます。

 財投機関債の件についてちょっとお伺いしたいのです。

 財投改革後、特殊法人等の資金調達については、財投機関債の発行により市場の評価を受けることを通じ、運営効率化へのインセンティブが高まることから、まず財投機関債の発行に向けて努力、検討を行うこととなっております。

 これまでは、いわゆる特殊法人サイドにとりましては、金がじゃぶじゃぶ入ってくるような状況だったわけですね。年金や郵貯の金が資金運用部を通じて自然に集まってきた。つまり、最初に資金ありきということで特殊法人は運営ができたわけでございます。この結果、資金のむだ遣い、あるいは本来の趣旨の目的の遂行の力が鈍ってきた、あるいはスピードが鈍ってきた、こういったことも出てきた。

 こういったことを改めるために財投改革が行われたわけでございますが、つまり、入り口の蛇口を閉めてしまい、預託を廃止して自主運用することになったんですね。あとは結局、自前であるいはひとり立ちしなさいよ、そういうことになった。つまり、財投機関債の発行に向けて努力、検討を行ってくださいよと。

 十三年度の財投計画、三十二兆必要となるわけでございますが、今回二十機関が一兆一千億円の財投機関債を発行する予定となっております。一生懸命取り組んだんでしょうけれども、一兆一千億円、三十二兆が必要なところをですね。当初の予定の三十二分の一じゃないですか。これでは改革になっていない。これをどう説明されますか。

宮澤国務大臣 財投改革の経緯につきましては、横光委員が大蔵委員会でよくごらんになっていらっしゃいました。

 目的等々は御存じのとおりで、みんな努力をいたしまして、要するに一兆一千億ほどのものができた。それは、しかし、つくる方はやはり非常に苦労をいたしましたようでしたし、市場に認めてもらうためには合理化をしなきゃならないという努力も大分あちこちで行われて、できたものも、結局発行ができなかったものもございましたが、考え方そのものはそれで間違いなかろう。

 この次の段階でございますが、さて、これをやはり詰めていきまして、どうしてもどうもだめだというふうになかなか申しませんが、しかし、厳しくやはり詰めていく、次の段階に私は向かっていくべきなんだろう。もう、一遍やってできなかったからいいよ、こういうわけにはなかなかまいらないので、やはり、国との関係もあるいは財投資金の利用の関係も、かなり厳しい状況の中でやっていかなきゃならぬと思います。

横光委員 確かに今のお話のように、市場でいかに信頼されるかということが、これを発行できるかできないかの大きな瀬戸際だと思うのです。

 昨年十二月に、行政改革大綱を閣議決定しておりますね。この大綱の柱は、いわゆる特殊法人改革でございます。つまり、今お話ございましたが、だめなところはもう廃止していく、あるいは自力でやっていけるようになったところはもう思い切って民営化していく、目的を達成したところは整理縮小していく、これが改革の柱だと思うんですが、現在七十七機関ございますね。これに七兆五千億の予算が今回計上されております。

 その改革の姿というのはなかなか具体的には見えてこないんですが、この七十七機関の中で、どの程度民営化の方向に進めるように努力しているか、あるいはこれはもう目的が終わったなとか、そういった具体的な姿は、説明できる範囲で結構ですので、できましたらお願いします。

橋本国務大臣 今議員から行政改革大綱の中で特殊法人改革が中心と言われました。確かに中心テーマの一つでありますけれども、公務員制度改革あるいはその他の問題もございますので、これだけが特記されるべきものではございません。

 その上で、特殊法人の御説明を長々としようとは思いませんけれども、この中で今、事務事業をゼロベースから見直すということで既に作業にかかっております。

 そして、組織形態につきましても抜本的に見直すこととしておりまして、平成十三年度中に、各種特殊法人などの事業及びその組織形態について講ずべき措置を定める特殊法人等整理合理化計画を策定するつもりです。そしてさらに、可能な限りこれは早く、遅くとも平成十七年度末までには必要な措置を講ずることとし、今作業を進めております。

 細かい御説明が必要であれば、またさせていただきます。

横光委員 せっかくこういった改革方針を決定して今努力されているわけでございますので、少しでも効果が出るような形に努めていただきたいと思っております。

 この特殊法人の中に本四公団がございますね、本州四国連絡橋公団。ここで三本の連絡橋ができたわけでございますが、一九九九年に三本ともあわせてすべて開通して、開業を始めております。地域経済あるいは観光、流通、利便性、さまざまな面で大きなプラスとなるわけでございます。そういったプラスの面は否定するものではありません。

 しかし、この当初計画は余りにも甘い需要予測ではなかったのか。つまり、利用者が当初の見通しを大きく下回ってしまっているのです。なかなか見通しというのは決めにくいと思います。決めにくいだけに、厳しく見通しを示さないとこういう結果になると思うのです。そのために、通行料金だけではこの借り入れた金の金利さえ払えないという状況になっているわけですよ。

 今や本四公団は、三兆八千億円ですか、有利子負債が。約四兆円の有利子負債を抱えてしまっている。そして、この負債を圧縮するために、今年度予算で八百億という無利子融資が税金から投入されている。無利子ということは、相手が厳しいから無利子にして融資しているんですよ。融資である以上、返してもらわなきゃならないのです。返済のめどはあるんでしょうか。

宮澤国務大臣 ちょっと厳しい表現になりますけれども、まさに本四公団の現状はおっしゃるとおりでございますから、いつまでも有利子の負担を続けていくわけにはまいらないということを、私どもとしては意思表示をしたつもりでございます。

 そういう意味で、初めて納税者の金を投入いたしましたのは、そういうことはいつまでも続けていくわけにはいきませんので、そういう事実に立って将来のあり方を決めてもらいたいというつもりでやった、そういう意図でございます。

横光委員 確かに有利子負債をいつまでも続けていくわけにはいかない。だからといって、血税を毎年毎年つぎ込むわけにもいかない。ことし八百億つぎ込みました。来年はつぎ込まなくていいというお考えか。それとも、私は、さらにふえるんじゃなかろうか、ずるずるずるずるこのまま投入せざるを得ない状況になるんじゃないか、泥沼化するんじゃないかという危険性を感じているのですが、どうですか。

宮澤国務大臣 公団は既に三つの橋をつくりましたので、本来的な業務は済んだわけでございますが、管理という問題が残りますし、それから、恐らくあそこに蓄積された技術を将来我が国としてどうするかというような問題を持っておるのだと思います。

 いずれにしても、そういう問題を持ちながら、もうずるずるとやっていくわけにはいきませんよと、こういうことを申したつもりです。

横光委員 ずるずるやっていくことはいけませんよと申したということは、いわゆる統合なりなんなりを考えている、そのためには経営努力をしてくれ、そういうことですか。

宮澤国務大臣 所管大臣と御相談をしておらないときに具体的なことを申しますのは、私は間違いだと思いますので申し上げませんけれども、そういうこととして身の振り方をやはり考えていただかないと困る、こういう気持ちを持っております。

横光委員 恐らくこれは、ことし八百億の税金を投入しましたから、来年はもっとふえるのじゃなかろうか、ずるずるふえるのじゃなかろうか。そのためにはどうしても一回整理して、そのときにまた大きな血税が要りますが、ずるずる巨大な血税を続けるよりは、一回やはりここは何らかの形でけじめをつけなければならないような気がいたしております。

 いろいろまだ質問したいことがありますが、時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。

野呂田委員長 この際、辻元清美君から関連質疑の申し出があります。横光君の持ち時間の範囲内でこれを許します。辻元清美君。

辻元委員 ただいま同僚の横光議員が財政に若干触れさせていただきましたので、私は、KSD問題やそれから機密費の流用問題などを中心に質問をさせていただきます。

 まず最初には、しかし、これに触れざるを得ないということで、話題になっておりますダボス会議からいきたいと思います。昨日の予算委員会でもこのダボス会議の話題が出ておりまして、私もこのダボス会議に参加をしてきました。このダボス会議におきます総理のスピーチについて、若干議論をさせていただきたいと思うのです。

 それに先立ちまして、私のレポートがテレビで放映された件について、昨日総理は、批判めいた御答弁と私は受けとめましたけれども、答弁されていますが、どうぞ総理、撮影可能なところで、撮影できる映像を紹介しただけでございますので、御心配なく政務に集中していただきたい、まずそれを申し上げたいと思います。

 実際に、現在の日本の……(発言する者あり)

野呂田委員長 静粛に質問を聞いてください。

辻元委員 委員長、ちょっと注意してくださいね。

 総理大臣が本当に、私の行動をチェックしていただくのも結構ですが、それよりも御自身が任命されました、そしてすぐに辞任されました額賀前大臣のチェックをするとか調査をするとか、私はぜひそちらの方に力を注いでいただきたいなというように強く思いました。

 さて、これは前置きといたしまして、そういう中で、このダボス会議の件ですが、昨日、自民党の質疑者の御発言の中に、総理のスピーチに拍手が鳴りやまなかった、大変好意的に受け入れられたというような発言がございましたが、総理は世界じゅうからそのように評価されたとお考えでしょうか。いかがでしょうか。

森内閣総理大臣 時間を余りとっては恐縮なんだけれども、どうも余り、ダボスの会議がどういうふうになっているか御存じない方が多い。どうも日本の報道もきちんとなさらないから、鳩山さんもいらっしゃっていましたし、石原知事さんもお見えになっていましたが、これは経済界も政界もいろいろな方々が、五十人か六十人ぐらいずつの、いろいろな小さなミーティングの会があるわけですよね。御出席の方もあったかもしれません。

 それで、僕の場合は、特別に大ホールをとってくださって、そして、千四、五百人いらっしゃったかと思いましたが、ちょっと上が暗くて、よく見えませんでした。三階席までいっぱいでした。そういう時間をわざわざとっていただいて、それはまた、日本の経済、日本の将来について一度、初めての政府ですから、そういう時間をわざわざとってくださったわけです。そういう機会を与えていただいたということは、どうもきちっと報道されていないわけですよね。(辻元委員「そういうことを聞いていない」と呼ぶ)いやいや、だからそのことを申し上げていますね。

 僕はあなたの行動を一々チェックしているわけじゃないのですが、あなたがカメラを持って入られたのなら、堂々とどこでもお撮りになって結構なんですけれども、あなたの撮り得る範囲の中だけのことがあるテレビ局から発せられて、私は、その日の夜、夕方六時ごろ着いたかな、五時半ごろ着いたかな、それからダボスに行くまでは三時間半以上かかるんですよ。それで、道路は雪で、夜は使わないでくれと言われているし、やむを得ないので、列車で行くわけにはいきませんので、その日はチューリヒで泊まらざるを得なかった。ところが、テレビは、チューリヒで飯を食っていた、こう書くのです。行けなければ夕食食わなきゃしようがないわけですよね。それで、その日の朝早くまた出かけていったわけです。

 そして、演説してすぐ帰ったんじゃないのです。その後、わざわざ事務総長が私のために午さん会のようなものを開いてくれたのです。これも数百人の人が集まってくれました。そういうことがなかなかきちっと報道されてなくて、ただあなたが報道されたニュースみたいなものだけを流されたのは非常に迷惑だな、私はそう思っているだけであります。

辻元委員 今総理がおっしゃいました、きのうも御答弁されていますが、演説だけして帰ってこられたのじゃなくて、事務総長がいろいろ、食事も含めて、そういうところを報道してほしい。ここは報道規制がされております場所ですので、御確認になった方がよろしいかと思います。

 さて、そういう中で、今私はダボスの発言についてどうかという御質問を申し上げたわけです。私はその後……(発言する者あり)不規則発言やめていただけますか。きのう総理の方がおっしゃったので私はお答えしているわけで、そして質問させていただいているわけですから、私が今勝手に言い出したわけではございません。

 さて、その総理のスピーチの後で、やはりきのうも出ておりましたけれども、非常に経済の見通しについての根拠が希薄であるとか楽観的過ぎるというような、特に英語の単語で言えばエンプティーという言葉を多々私は聞きまして、非常に残念な思いがしたのです。

 しかし、私は、総理がダボスに行かれたことについては、今までの歴代の総理は行っていらっしゃいませんので、その点については評価をしたいと思うのです。なぜかといいますと、私は、国会議員も含めて、大臣も国際会議にもたくさん出られて、その成果をあらゆるメディアや、御自分で原稿を書かれるのもいいでしょう、どんどん国民にオープンに情報公開した方がいいと思っております。

 しかし、どうやら中には、国会議員の方の中には、外国訪問されましても、外務省の職員におんぶにだっこで、何だかお土産を買うのまで外務省の職員にさせているというようなことまでお見受けしたことがありますけれども、それこそ私は問題だと思っておるわけです。

 さて、そういう中で、外国訪問の際のせんべつ問題なんというのも今言われているじゃないですか。ですから、私は、そういうことをきちんと国会議員が、自分たちがどういう形で何をしてきたかということを自分でアピールする努力を皆さんなさった方がいいと思います。

 さて、そういう中で、今せんべつの話が出ましたので、機密費の問題からいきたい思います。

 今、この機密費の問題につきましては、自社さ政権のときも含めまして、社民党でも独自の調査を開始いたしました。特に私は、初当選させていただいてからまだ四年とちょっとなんですけれども、いわゆるせんべつも含めて一回もいただいたこともないし、機密費とは無縁だと思います。そういう人が中心になって、若手が中心になって私はきちっと調査した方がいいなと思いながら、党内でも調査を始めました。

 さて、そういう調査もしておるわけなんですが、官房長官からまずお伺いしたいと思います。

 昨日の御答弁の中でも、この機密費の出費の仕方について一部明らかにされました。それは、松尾前室長に現金を渡したのは外務省から出向してきている総理秘書官付の官邸職員、そして、その総理秘書官付の官邸職員の出金を指示したのは内閣の首席参事官、そして、首席参事官に指示したのは官房長官であるというように御答弁されましたが、これでよろしいのでしょうか、もう一度確認させてください。

福田国務大臣 そのとおりでよろしゅうございます。

辻元委員 それでは、さらに御質問したいのですが、きのうの御答弁の中に、お金を出したのは官房機密費だとすれば、これはある議員の質問ですけれども、官房長官の責任でしょう、それから不正にとられたとすれば、少なくとも不正に盗まれた責任が官房長官にあるんじゃないですかという問いに対して、こうお答えになっています。この事件はちょっと特殊な事情がございます、内閣官房でそういう犯罪の事実が確認できないのですとおっしゃっています。

 このちょっと特殊な事情というのをもう少し詳しく説明していただけますか。

福田国務大臣 責任云々ということでお答えしたものではないと思いますけれども、そのちょっと特殊というのは、要するに我々が被害者であろうということになっておるわけです。被害届を出したわけですね。しかし、その被害がどれだけあるかということが確認できないというのがちょっと特殊な事情だ、こういうように思います。

 これは、すべて外務省サイドでもって今調査しているわけですね。それから、警察も入って調べておる、捜査しておる、こういう状況でございまして、そこのところでしっかりと調べていただかないとわからないのです、これは。我々として幾ら、推測はできるけれども、しかしそれ以上のことはわからない、そういうことでございます。

辻元委員 そうしますと、わからないということになりますと、余計ややこしくなってくると思うんですね。どういうことかといいますと、出金した機密費の中身については、昨日からも公表できないというように御答弁をされています。

 では、少し角度を変えて御質問したいんですけれども、この使い道ですね。例えば、しかし、だれかが決裁をしてお金を渡すわけですから、これは機密費として出金していいかどうかを判断しますね。そのときに、使い道を示されて出金するわけですが、その方法なんですね。使い道を、これは機密費で出金してほしいと思う方が例えば文書にしてお持ちになって、これは機密費として出金するに値するだろうというように判断されて出金なさっているわけですか。

福田国務大臣 報償費の支出の責任者は私でございますので、私の了解を得て支出とするということであります。それは、見積書が来て、そして説明を聞いて、それを、内閣総務官ですか、今であれば、前は首席参事官、その方が指示をして、先ほど言われた外務省から来ている官邸職員ですね、籍は官邸にございますけれども、その方に現金を渡す、こういうことになっているわけです。その職員から室長に渡すということです。

辻元委員 そうしましたら、一たん出金されたこの機密費につきまして、それが執行されたかどうかですね。幾らかお金を渡します、それがその目的どおり使われたかどうかという報告はどのように受けるんでしょうか。私は中身を言うているのと違いますよ。そのやり方ですね。その方法はどのように今なっておりますか。官房長官です。

福田国務大臣 海外出張が終わりまして精算をするわけですね。その精算をして、特段の問題がなければ報告はないということであります。

辻元委員 今海外出張というお言葉がありましたが、それは出張だけではなくて、その他の機密費の目的、使用目的があると思いますが、その場合も同じ形態でしょうか。何か書類にして、こういう目的で使って適正に出金をいたしましたと。これ、だれも確認してなかったら出す一方ですから、どなたかがきちっと、その目的に従って、これは出張の場合だけではないと思いますが、執行されたということの確認は、ペーパーでされているのでしょうか、それとも聞き取りなどをされているんでしょうか、どちらでしょうか。

福田国務大臣 報償費の執行の全責任は私にあります。どこにどういうふうにということはすべて私の指示に基づいてやっているわけでございます。もちろん、必要に応じてそういう書類は残しておるということです。

辻元委員 といいますのは、だれかが確認しないと、報償費といえども、私はその中身について問うているわけではないのです。やり方ですね。だれも確認せずにどんどん持っていかれていたら、今の松尾さんの場合は提出していたわけですけれども、この確認がされてなかったと理解してよろしいんでしょうか。

福田国務大臣 今の件のみならず、それはつかさつかさで確認をしているということです。

辻元委員 そのつかさつかさ、官房長官がすべての入出金の責任者でいらっしゃるわけですから、官房長官が最終的には決裁を下されるわけですね。つかさつかさというのを説明していただけますか。

福田国務大臣 担当部署ということです。

辻元委員 担当部署というのは官邸の中の担当部署でしょうか。

福田国務大臣 基本的にはそういうことですけれども、使途について明確にするわけにはいかないという性格のものでございますから、どこどこというふうには申し上げられません。

辻元委員 そうしましたら、例えばペーパーでということでしたが、私も、独自に今調査していると申し上げましたけれども、幾つかの独自調査でペーパーを入手することができました。これはあるサミットに行くときの、どの方にいわゆるせんべつを渡したのかというような中身になっております。

 これは驚いたのですけれども、何だか議員にせんべつを渡していらっしゃる節があるということは聞いたことがありましたが、これによりますと、同行の官僚の方々にも渡していらっしゃるんですね。数を計算すると九十一名ありまして、それで、夫人とかが同行されている場合にも渡しているというような項目がずっと、どの部署のだれ、幾らということが出ております。

 私は、それ以外にも議員の名前が入ったものも今、与党にもおりましたのでいろいろこれから出てくるでしょう、議員の名前の入ったものも入手しています。残念ながら、この部屋にいらっしゃる議員の方の名前も入っている書類も出てきます。しかし……(発言する者あり)残念じゃないんですか。私は、こういうそれぞれの省庁の役人の方々もお仕事で行かれるわけですから、そして、国会議員が行くときも、まず少なくとも今テレビを見ていらっしゃる皆さんは、何でそんなせんべつとかを機密費で使っているのかしらと思いますので、私は、これは国会議員が決意して、全員せんべつを渡すのもやめよう、もらうのもやめようというように決めれば実行できることではないでしょうか。

 ですから、私はこの際、官房長官や森総理の方を向いてもしようがありません。議員の皆さんに、どうですか。この際、やめてしまう。官邸行ってせんべつもろたら、これは違反やでというように、渡す方も渡す方やけど、もらう方ももらう方ということですから、院の総意できちっとこれの疑惑にこたえると……(発言する者あり)みんなもらっているよって今久間さんが言われましたよ。(発言する者あり)ああ、するなって言ったの。でも、そういう疑惑は国会議員全員にかかっているわけですから、ここでやめましょうと私は呼びかけているわけですよ。

 皆さん、いかがですか。やめたらいいじゃないですか。海外出張に行くときに、私たちは国会議員の仕事として行くわけですから、やめた方がいいと思います。外務大臣、いかがですか。皆でやめようと決めましょうよ。

野呂田委員長 官房長官から、まず答弁します。

 あなたは委員長の指名したとおりやってくださいよ。

辻元委員 官房長官でも結構ですよ。

福田国務大臣 せんべつ、せんべつとおっしゃいますけれども、これは内閣がかわりますと、やり方が変わるということもあるのかもしらぬけれども、かつてのあなたの政党でそういうふうにやっておられたかどうか知りませんけれども、基本的にはそういうことはないと私どもは理解しております。(発言する者あり)もらったということを、今そういうことが行われているかどうかということはよく確認された方がいいですよ。

辻元委員 今官房長官はないと言い切られましたので、あったら責任とられますね。どうぞ。

福田国務大臣 幾らでもとります。

辻元委員 外務大臣にもお聞きしたいと思うのですけれども、今回の機密費の流用問題についての報告書を拝見いたしました。この報告書について実務方の責任者はどなたでしょうか。

河野国務大臣 報告書の事務方の責任者は官房長でございます。(辻元委員「どなた、お名前も」と呼ぶ)阿部と申します。これが調査委員会の委員長でございました。

辻元委員 阿部官房長は松尾室長がカードで決済をしていたということは御存じだったのでしょうか。

河野国務大臣 そういう決済をしていたことは恐らく知らなかったと思いますが、調査の中で、これは松尾元室長がクレジットカードで決済をしたがゆえに調査ができたという部分があるわけです。現金で全部これを受け取り、現金で全部使っていたら、なかなか調査は難しかったかもしれない。しかし、松尾元室長が、この口座に公金を入れてカードで決済をしました、こう言いましたから、そこを調べてああいう五千万円を超える不正、明らかに不正であろうと思われる部分があぶり出されたということでございます。

辻元委員 私は、やはり事務方の阿部官房長にこの場でいろいろ質疑をしてみたいですが、ただいま御入院中ということで、入院理由はどういうことでしょうか。

河野国務大臣 過労による入院でございますが、必要とあらば診断書を提出いたします。

辻元委員 そうしましたら、診断書を提出していただきたいと思います。

 といいますのも、これは委員長に、後で協議をぜひお願いしたいと思います。やはり、入院ということできちっと診断書を示して、答弁できない旨を本院にも示していただきたいと思いますので、阿部官房長の診断書の提出を求めたいと思います。

野呂田委員長 わかりました。

河野国務大臣 委員長からの御指示があれば診断書を提出いたします。

 しかし、御質問にお答えをすることは、阿部官房長の後任といいますか、現在兼務で官房長職を行っておる者がございますから、御指名をいただけばその者からも答弁が、ある部分できると思います。

辻元委員 それでは引き続きまして、この問題、疑惑が組織ぐるみであったのか、それともう一つが、外交機密費が官邸に上納されているという疑惑がかかっていることはそのとおりですけれども、この点について……(発言する者あり)疑惑がかかっています。疑惑がかかっているのです。報道もされているでしょう。

 それで、いかがでしょうか。それを晴らすために、多々答弁されていますが、一つは、私たちも独自調査をしていると申し上げました。そして、河野外務大臣は自社さ時代の外務大臣でもいらっしゃったはずなんですが、そのときも含めて上納はなかったというようにお考えですか。

河野国務大臣 繰り返し御答弁をしておりますが、上納はなかった、こう認識しております。

辻元委員 そうしますと、これは各党いろいろ調査をしておるかと思いますけれども、私たちもやります。いろいろな方に聞いて実態を明らかにしていきたいと思いますが、もしもそういうことがあったとしたら、それは責任をとっていただくということになりますね。

河野国務大臣 上納はなかったと私は確信をしております。

辻元委員 私は、今皆さんがどうしてお笑いになるのか、よくわからないんですよ。実際……(発言する者あり)ちょっと不規則発言はやめさせていただきたいと思いますけれども、今調査中ですから、いろいろな証言も出てくると思いますよ。ですから、そういうときにどうされるかということをきっぱりこの場でお聞きしておいた方がいいという意味でお聞きしたわけです。

 次に移りたいと思います。KSDの問題です。

 ものつくり大学について幾つかお伺いしたいと思うのですが、ものつくり大学については補助金が出ております。

 そこで、文部科学省の大臣にお聞きしたいと思いますが、私立大学でこのように、ものつくり大学のように補助金が出た、そういう大学はこの十年間であるでしょうか。

町村国務大臣 先ほど全く同じ質問がございましたので、もう一度同じことを申し上げさせていただきます。

 私立大学を設置しようとする者は、一般的に、みずからの資金を用意するとともに、設立の趣旨や建学の精神に共鳴、賛同する篤志家から資金を募るなどして大学の設置に要する財源を確保することとなっております。

 その際、従来から、国や地方公共団体が政策上の必要性や地域住民の学習ニーズなどを踏まえて、特定大学の設置に際して、大学設立のため資金を助成したり、あるいは土地を提供したりする例も見られるわけであります。

 過去において国の助成がなされた例といたしましては、例えば自治医科大学、昭和四十七年二月認可、国から十億円、都道府県から百五十億円、都道府県負担分は、国が特別交付税により措置をしております。それから、産業医科大学、昭和五十二年十二月認可、これについては、労働省と北九州市が……(辻元委員「十年間の間に」と呼ぶ)答弁中です。それぞれ設置経費を負担しております。

 したがいまして、昭和四十七年と昭和五十二年の二回があると申し上げております。

辻元委員 今のは単なるごまかしですよ。十年間の間にあったかなかったかを答えてください。十年間の間にあったかどうか。十年間の間に設立があったかどうかを聞いているんですよ。なかったわけですよ。もう結構です。もう結構ですよ、委員長。

野呂田委員長 いや、ちょっと待ってください、ちょっと待ってください。これは答弁を要するケースですから。

 町村大臣。

町村国務大臣 委員長の御発言の許可をいただきましたからお答えしますが……(辻元委員「委員長。もう結構です、本当に。ちょっと、結構です」と呼ぶ)

野呂田委員長 いや、答弁を要する問題ですから。

 町村大臣。

町村国務大臣 いつであるかということを御説明したのですから、したがって、結論は、十年以内にはないと申し上げております。

辻元委員 大臣、簡潔にお答えいただきたいと思います。

 もう一つ、これは厚生労働大臣にお伺いをしたいと思います。

 今回、佐渡から行田市に場所が変更されております。この場所の変更に伴って、埼玉県側やそれから行田市の方に誘致を働きかけるのはだれが行うのでしょう。

坂口国務大臣 これは、どこにつくるかということにつきましては、幾つかの候補があったというふうに聞いております。そして、最終的に、やはり生徒さん方が集まりやすいところはどこなのか、そしてまた、地方の市町村として、都道府県としてこの財源を出せるところはどこなのか、そうしたところから決まった。それで、それはだれが決めるかということは、これは学校の当事者と、そしてその決定をする人たちが決めた、こういうことです。

辻元委員 だれが働きかけたのかということを問うたわけですよ。これもまた、ちょっと角度の違う御答弁だったと思いますね。

 私は、いろいろ資料を調べていきますと、ここに、例えば昨年の十二月の埼玉県の県議会の議事録がありまして、土屋知事がこのものつくり大学設置の経緯を問われて、こう答弁されています。

 「去る平成九年九月、労働省の担当の審議官の方から、いわゆるものづくりの技能離れが進み、熟練技能者不足や後継者難がいわれる中で、「職人さんにステイタスを」という趣旨のもとに始まった、「職人大学構想」をベースにした、「ものつくり大学」の建設構想の推進について、埼玉県のご協力をお願いしたいという働きかけがございました。」かつ、参議院時代に大変お世話になりました、かつて本県志木市在住で、村上さんのことですね、この方とも非常に親しかった、お世話になっていました、この村上さんやそれから経団連の名誉会長などにも御協力をお願いしたというような答弁で、労働省が働きかけをしてきたというように答弁しているわけです。

 そしてさらに、これは行田市の議会全員協議会で配られた「これまでの経緯」という資料もありますけれども、ここにも、九七年の九月十八日、二十四日に労働省岩田審議官が市長に面会し、大学の内容などについて説明したい意向がある旨、労働省姉崎企画官より連絡が入るとか、九月二十四日には、労働省岩田審議官及び職業能力開発局技能振興課佐々木課長が市長を訪問し、大学設立の趣旨及び行田市への打診の経緯について説明と、ずっとこうなっているわけですよ。

 普通、労働省が率先して、一私立大学の設置について自治体にどんどん率先して働きかけていっていると。これは今市議会の方でも随分議論になっていることなんですが、そういうことを労働省として、監督官庁としてやることは妥当であったかどうか。いかがですか。これじゃ、まるで労働省が一私立大学の、一つの官庁が率先して、とにかく必死で県や市に誘致をアピールしに行っているわけですよ。これはおかしいと思いますよ。

坂口国務大臣 労働省がそういうお話をしたことは絶対になかったとは申しません。しかし、それはある程度行田市でつくるということが固まった後の話でありまして、それを固まった後でどういうふうにしていくかということについてはお願いに行ったと思いますし、それは監督官庁として当然のことだと思います。

辻元委員 固まった後とおっしゃいましたけれども、もう一つ、ここに、ものつくり大学の母体の財団に四省OB天下りと、それがなってから労働省慎重姿勢を転換と、これは当時報道もされています。

 一九九六年に省の方針が変わったと幹部が発言したと。六月に大学設置を推進する自民党の国会議員連盟が発足、翌七月、事務次官とものつくり大学を担当する職業能力開発局長が人事異動で議連会長の村上議員に近いとされる人物に交代した後だった。

 そして、その翌年、一九九七年に、この母体となった財団ですが、四月に大学基本構想をまとめたことや、六月に労働省OBがこの財団の専務理事についたことが概算要求に貢献されたとされている。だが、KGS、これはこの財団ですね、その基本構想は労働省の指導助言のもとでまとめられ、OBも労働省が人選してこの財団に推薦していた。同時期に文部省もOB二人をこの財団に職員として紹介。さらに九八年には、建設、通産両省のOBも常勤理事に加わったと。そこからぐっと進んでいっている。これはもう周知の事実になっているわけですよ。

 そうなってきますと、これは本当に、労働大臣、どうですか。紹介しているわけですよ、OBの人を。自分たちでつくっているわけですよ、省内で。

坂口国務大臣 KSDあるいはKGSに対して、労働省の職員がそこに再雇用されていたことは事実であります。しかし、それは必要性があった、ものつくり大学につきましては必要性があったからでありまして、技能と技術を兼ね備えたそういう大学をつくるということは、これは当然そのときの内閣としてそれは進めるべきだということがあったからだと思うのです。むしろ、その当時は平成八年から九年ですから、自社さ政権のときですから、私よりもあなたの方がよく御存じだと思います。

辻元委員 ですから解明しようとしているんですよ。これ、きっちり解明しなきゃいけないと思って真剣にやっています。

 それで、今の、必要があって意義が認められたらどんどん天下りも紹介して、そして立案をしていく。ほかにいっぱい必要な政策はありますよ。なぜこれがこんなに補助金もつき、先ほど言いました十年間で多額な補助金がついて私立大学を設置なんということはなかったわけですよ。

 さらに、KSDについてはそのほかにもいっぱいいろいろ、例えば顧問、相談役については、顧問についてはいろいろなところから天下りの人が来ているわけです。東京地方検察庁、国税庁、もう一人国税庁いらっしゃいます。総理府、警視庁、東京労働基準局、労働省というように、顧問にもうどんどん入れていったわけですよ。こういう構図そのものが、今回のこの事件の温床になっていると私は思います。

 それ以外にも、例えば私は、こういう天下りと、それから議員と、それから一部業界の癒着を誘発し、その癒着の中で自民党が今まで政治献金を媒介にしてやってきた政治そのものが今問われているんじゃないかと、この間ずっと言ってまいりました。

 それで、その他の、例えば、前回、福祉の問題、医療の問題についても、医療改革を推進するということを抜本的に見直そうという記述、これを先送りする記述の前後に日本医師会がだだだだっと何千万円ずつも政治献金を入金していたこともこの委員会で取り上げたはずです。

 そして、さらにそれ以外にも、例えば、私はきのう、特定郵便局の問題です。特定郵便局の郵便局長さんに、この特定郵便局の郵便局長さんというのは法律で政治活動ができないはずなんです。嘆いているわけですよ。何と言って嘆いているか。もうすぐ選挙だと。

 何でもうすぐ選挙だったら困るの、あなたたち政治活動できないでしょう。自民党の党員を十人集めなきゃいけないと。そして、さらに細かく言っていましたよ。自民党を支持する党友を百三十人集めなきゃいけない。印鑑をついて、自分の名前も入れて、そして提出しなきゃいけない。毎年ですよ、これ。ノルマなんですって。ところが、十人だと四万円かかって、一割キックバックがあるらしいですが、四万円かかるけれども、そんな毎年四万円払って党員になってくれと言われへんから、自分らで立てかえていると言っていましたよ。

 今回、KSDの問題でも、党費の立てかえ、自民党の架空党員の問題が大きくクローズアップされていますけれども、きのう私が話をしたこの特定郵便局長さん、これは違法行為ですよ。政治活動できません。それは総理も御存じだと思うのです。それ以外にも――できないんですよ。調べましたよ。

 テレビをごらんの皆さんも、特定郵便局長さんに自民党の党員になってくれへんかとか、選挙頼みまっせと言われたことないですか。あれは違法ですよ、はっきりと。

 そして、党費の立てかえをしていたというようなことや、それ以外にも、農林もそうですよ、いろいろな財団法人が……(発言する者あり)総務大臣、違法ですね。

片山国務大臣 特定郵便局長も一般職の国家公務員でありますから、同じように政治的行為の制限は受けますけれども、国家公務員法と人事院規則で。しかし、例えば党員になるとか仲間でいろいろ話し合うとか、そういうことは結構でございますからね。強力に勧誘するとかそういうことはやはり問題になる、こういうふうに思いますので。

 ただ、テレビでそういうことを宣伝していただく必要はありませんし、私どもから十分注意しておりますから、御心配なく。

辻元委員 はっきり申し上げて、例えば、この四万円分を立てかえることも違法ですし、勧誘することも違法です。そういうことが実際行われているじゃないですか。

 それで、このリクルート事件のときにどういうことを、このリクルート事件けじめの措置の文書というのをつくられたのが久世元金融再生委員会委員長ですよ。この人が中心になってリクルートのけじめの措置というのを決められたそうですよ。その久世さんが党費の立てかえで、二億円ですか、一部企業に立てかえてもらいましたなんて言っている。その人がリクルートのときの措置文をつくっていらっしゃるわけですね。

 橋本総理もこのとき随分あちこち行脚されていて、リクルート事件というのに対してどう反省し、政治改革に取り組むかという御説明をし、それに納得していただけるまでには、いかなる話を申し上げても国民には耳を傾けていただけないというのが党の責任者としての私の気持ちでありますというように、これは一九八九年に発言されているわけです。私は、ちっとも自民党は変わっていないと思いますよ、このときと。

 総理、いかがですか。私は、もうこの党費の立てかえ問題、架空党員問題というのはKSDの問題だけではないと思います。その他のそれぞれの公益法人と自民党との関係、そして今特定郵便局の問題も指摘いたしましたけれども、すべてにわたって総点検をされた方がいいと私は提案申し上げたいと思います。

森内閣総理大臣 いろいろ御指摘をいただきましたこと、ありがとうございます。

 先ほど片山総務大臣からも申し上げたと思います。そうしたことは厳格にきちっと党としていたしております。ただ、今度の問題で、先ほどからの御質問にもお答えを申し上げておりましたけれども、党員の集め方とか、そしてその手続について、もう一遍よく精査をして誤りなきようにしたいと思っております。

 ただ、あなたは特別の調査だけをなさったことだけをそこでテレビに向かっておっしゃっているわけですけれども、もっと多くのまじめな、好意的に一生懸命やっておられる方もたくさんあるんですから、そういう方々によってやはり党員というものは、党というのはでき上がっているわけですから、どうぞそういう面も理解をしていただきたい。

 ただ、あなたは意図的にそういうことを、特定局の何とかを取り上げられるんなら、では自治労や日教組はどうなっていますか。

辻元委員 あと一分ありますので、最後に申し上げ……

野呂田委員長 辻元議員、質疑の時間が終わりました。

辻元委員 どうして、一分あるじゃないですか、あと。一分あります。

 ですから、これはKSDの「沙羅双樹」という雑誌なんですけれども、ここに、橋本元総理が来賓で行かれたときに、このときに元総理は、ちょうどこのときにまた逮捕者が出たときだったわけです。三塚大臣がおやめになったときだったんですよ。

 このとき、行政に対する大変な不信が募っています、特に、二名の逮捕者を出し、一名の自殺者を出し、しかもなお、捜査は続行し、三塚大蔵大臣、小村事務次官の辞職という、深刻な事態に発展してしまった大蔵省の不祥事に対して、この場をかりて皆様に心からおわび申し上げたい、こういう発言をされているわけですね。

 これは、KSDの、それも村上さんに相談をして、どう言えばいいかしら、では、やはり国民の皆さんにおわびをした方がいいんじゃないと村上さんにアドバイスされた、これは書いてあります。

野呂田委員長 辻元議員、時間が来ました。橋本大臣から答弁いたします。

 あなたの時間は終わったんです。

辻元委員 こういう雑誌にも、これは喜劇ですよ。自民党の喜劇としか言いようがないと私は思っています。

橋本国務大臣 大変失礼ですが、今委員長から許可を得て。

 私は、村上さんに、何もリクルート事件のときにおわびを国民にすることの了解をとっておりません。それから、いずれにしても、おわびをすべきことは私は自分の言葉でおわびをしてまいりました。

辻元委員 証人喚問を求めて、終わります。

野呂田委員長 これにて横光君、辻元君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして各会派一巡の基本的質疑は終了いたしました。

 次回は、来る十三日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時二分散会




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