衆議院

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第2号 平成13年9月14日(金曜日)

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平成十三年九月十四日(金曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 野呂田芳成君

   理事 北村 直人君 理事 小林 興起君

   理事 坂井 隆憲君 理事 自見庄三郎君

   理事 池田 元久君 理事 佐藤 観樹君

   理事 原口 一博君 理事 谷口 隆義君

      伊吹 文明君    池田 行彦君

      石川 要三君    岩崎 忠夫君

      大原 一三君    奥谷  通君

      奥野 誠亮君    梶山 弘志君

      栗原 博久君    橘 康太郎君

      谷川 和穗君    中山 成彬君

      中山 正暉君    丹羽 雄哉君

      葉梨 信行君    萩野 浩基君

      三塚  博君    宮本 一三君

      八代 英太君   吉田六左エ門君

      五十嵐文彦君    岩國 哲人君

      生方 幸夫君    海江田万里君

      金子善次郎君    城島 正光君

      仙谷 由人君    筒井 信隆君

      長妻  昭君    平岡 秀夫君

      松野 頼久君    白保 台一君

      若松 謙維君    達増 拓也君

      中井  洽君    中塚 一宏君

      佐々木憲昭君    山口 富男君

      保坂 展人君    横光 克彦君

      小池百合子君    森田 健作君

    …………………………………

   内閣総理大臣       小泉純一郎君

   総務大臣         片山虎之助君

   法務大臣         森山 眞弓君

   外務大臣         田中眞紀子君

   財務大臣         塩川正十郎君

   文部科学大臣       遠山 敦子君

   厚生労働大臣

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当大

   臣)事務代理

   (科学技術政策担当大臣)

   事務代理         坂口  力君

   農林水産大臣       武部  勤君

   経済産業大臣       平沼 赳夫君

   環境大臣         川口 順子君

   国務大臣

   (内閣官房長官)

   (男女共同参画担当大臣) 福田 康夫君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当大臣)     村井  仁君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      中谷  元君

   国務大臣

   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君

   国務大臣

   (経済財政政策担当大臣) 竹中 平蔵君

   国務大臣

   (規制改革担当大臣)   石原 伸晃君

   内閣官房副長官      安倍 晋三君

   内閣府副大臣       松下 忠洋君

   内閣府副大臣       村田 吉隆君

   総務副大臣        小坂 憲次君

   財務副大臣        村上誠一郎君

   厚生労働副大臣      桝屋 敬悟君

   厚生労働副大臣      南野知惠子君

   農林水産副大臣      遠藤 武彦君

   国土交通副大臣      佐藤 静雄君

   環境副大臣        風間  昶君

   内閣府大臣政務官     阪上 善秀君

   防衛庁長官政務官     嘉数 知賢君

   防衛庁長官政務官     平沢 勝栄君

   政府参考人

   (内閣法制局長官)    津野  修君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    吉村 博人君

   政府参考人

   (郵政事業庁長官)    足立盛二郎君

   政府参考人

   (外務省大臣官房長)   小町 恭士君

   参考人

   (日本銀行総裁)     速水  優君

   予算委員会専門員     大西  勉君

    ―――――――――――――

委員の異動

九月十四日

 辞任         補欠選任

  亀井 善之君     奥谷  通君

  栗原 博久君    吉田六左エ門君

  高鳥  修君     岩崎 忠夫君

  津島 雄二君     梶山 弘志君

  蓮実  進君     橘 康太郎君

  海江田万里君     長妻  昭君

  鈴木 淑夫君     中塚 一宏君

  辻元 清美君     保坂 展人君

  井上 喜一君     小池百合子君

同日

 辞任         補欠選任

  岩崎 忠夫君     高鳥  修君

  奥谷  通君     亀井 善之君

  梶山 弘志君     津島 雄二君

  橘 康太郎君     蓮実  進君

 吉田六左エ門君     栗原 博久君

  長妻  昭君     海江田万里君

  保坂 展人君     辻元 清美君

  小池百合子君     井上 喜一君

    ―――――――――――――

八月九日

 一、予算の実施状況に関する件

の閉会中審査を本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 予算の実施状況に関する件




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     ――――◇―――――

野呂田委員長 これより会議を開きます。

 議事に入るに先立ち、申し上げます。

 このたび、米国において発生した同時多発テロ事件は、数多くのとうとい人命を奪う、極めて卑劣かつ許しがたい行為であります。

 ここに、犠牲となられた方々に哀悼の意を表するとともに、被害者の方々に対し、心からお見舞い申し上げます。

 これより、事件の犠牲となられた方々の御冥福を祈り、黙祷をささげたいと存じます。

 御起立をお願いいたします。――黙祷。

    〔総員起立、黙祷〕

野呂田委員長 黙祷を終わります。御着席ください。

 この際、委員会を代表して一言申し上げます。

 政府におかれましては、在留邦人の安否確認と安全確保に万全を期するよう要望いたします。

     ――――◇―――――

野呂田委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として内閣法制局長官津野修君、警察庁刑事局長吉村博人君、郵政事業庁長官足立盛二郎君、外務省大臣官房長小町恭士君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

野呂田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

野呂田委員長 それでは、基本的質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。自見庄三郎君。

自見委員 それでは、委員長のお許しをいただきましたので、自由民主党を代表いたしまして質問をさせていただきます。

 今回の米国における同時多発テロは、これまでにない新たな危機感と非常に強い緊張感を米国だけでなく全世界に与えました。これはアメリカのみならず民主主義社会に対する重大な挑戦であり、私も強い憤りを覚えるものであります。ここに改めまして、今さっき委員会としても弔意を表したわけでございますけれども、質問に先立ちまして、犠牲となられた方々に対して哀悼の意を表します。

 さらに、日本人で安否の確認ができていない方々がまだ二十四人おると聞いているわけでございますが、心からお見舞いを申し上げるとともに、政府といたしましても、でき得る限りの対策を引き続き講じていただきたいということを申し上げておきます。

 さて、国家による侵略と異なり、テロはその全容の把握が困難であり、正確な情報もとらえにくいと聞いております。今回の事件も、中途では、連邦議会やあるいはホワイトハウス周辺での爆発があったとか、ハイジャック機が十一機に上るといった未確認情報が飛び交いました。一連のテロがいつ終息するのか、なかなか判断がつかなかったというところが正直なところではないかと思うわけでございます。

 問題は我が国にも波及しておりました。事前に、我が国や韓国の米軍の関連施設にテロの攻撃のおそれがあるという情報が米国国務省からもたらされていたと聞いております。

 今回のテロはこれで終わりなのか、それともテロリストが新たな標的を定め、虎視たんたんと機会をうかがっているのか、だれにもわからないと思うわけでございます。そうであればこそ、今回のこのような悲惨な現実を目の当たりにし、これを奇貨として、我が国としても、テロによる残忍な破壊行為を自由主義、民主主義社会全体に対する挑戦として重く受けとめ、同じ価値観を共有する世界の国々と団結して断固戦う意思を世界に表明すべきであるというふうに私は思います。

 小泉総理は、米国がテロに対する報復攻撃に踏み切った場合、支持すると明言をされました。私は、小泉総理の姿勢を高く評価いたします。改めて、今回の同時多発テロに対する総理の見解と、こうした野蛮で、非道で、許しがたい暴力を国際社会が一致団結して排除する努力をすべきだと思うわけでございますが、小泉総理の決意をお伺いしたいと思います。

小泉内閣総理大臣 今回の米国におけるテロ行為に対しましては、米国民のみならず、全世界の方々が、この卑劣な、残虐な殺人行為、破壊行為に対して強い憤りを覚えていると思います。

 私も、既に、日本政府を代表して、ブッシュ・アメリカ大統領に対しまして、これは米国に対する攻撃のみならず、自由と平和を愛する全世界にとっての大きな脅威である、テロリズムに屈しない米国の姿勢を強く支持するということをいち早く政府声明として発出し、また、昨日のブッシュ大統領との電話会談においても伝えました。

 これからどういう事態になっていくか、予測のつきにくい状況ではございますが、我々も、このテロリズムに対して世界各国と協調して戦うというアメリカの姿勢を強く支持して、日本としてもできるだけの援助と協力は惜しまないつもりでございます。

 そのために、政府内において、今回の事件に対する対策室を設けて、いろいろな事態を想定しながら今準備を進め、あらゆる事態にどのような適切な対応をとれるか検討しているところでありまして、アメリカ側の意向も尊重しながら、日本として何ができるかという点につきまして、関係各国とも協調体制をとっていきたいと思います。

自見委員 強い小泉総理の決意をお伺いいたしまして、感銘いたしました。

 そこで、こういう事態になりますと、日本国の危機管理は大丈夫なのか、そういったことを大変、先般からも、自由民主党の中で強い論議があるわけでございます。我が国としては具体的には何をなすのか。当然、我が国は現行憲法がございまして、法体制の体系がございます。

 これは、いろいろ論議のあるところでございますが、米国を初め自由主義、民主主義の価値観を共有する国々との直接の、一緒になっての軍事行動はできないということでございますが、少なくとも自分の国は自分で守る。また、今回標的とされたとのうわさのあった日本にある在日米軍施設だけでなく、世界各国の大使館など日本国内にある他国の施設についても、主権国家として当然守るべき責任を持っているわけでございまして、そういった取り組みが必要ではないか、こう思うわけでございます。

 それで、防衛庁長官にお伺いをしたいわけでございますが、今回標的となるうわさのあった在日米軍基地について、小泉総理が警戒、警備強化の指示を出したと承知しております。しかし、御存じのように、法律によって、自衛隊が警備できるのは米軍と自衛隊が共同使用している施設に限られているということでございます。これは、御存じのように極めて悪質な国際テロに共同で断固、迅速に対処する場合に、どうも心もとないのではないか、こういうふうに思うわけでございますが、防衛庁長官の御見解をお聞きをさせていただきたいと思います。

中谷国務大臣 現在の我が国の領土内の米軍基地に対する警備につきましては、御指摘のような状況でございます。

 しかし、アメリカで起こったテロというのは数千人の犠牲者が出ておりまして、そのテロの規模というものは大変大規模化しておりまして、米国では新たな国家の脅威というふうに位置づけられております。そのテロリストが航空機とかミサイルとか、また生物化学兵器とか、そういうものを使用することも予想されておりますし、現に我が国におきましては、地下鉄サリン事件におきまして化学剤が散布されるなど、そういった経験もございます。

 そういう意味で、米軍基地の警備におきましては、現在までは第一義的に警察が行うという体制でございましたけれども、このような事態を考えますと、日米安保条約を締結しております我が国におきまして、日米安保体制の信頼性の向上を図る上でも、米国の緊急事態に対し、我が国にある米軍及び米国基地の警護は警察とともに自衛隊が行うことによりまして、これらの脅威に対して万全の措置を図ることができるのではないかなというふうに考えております。

自見委員 答弁の中にもございましたように、繰り返しになりますが、テロというものは、いつでもどこでも、どのように行われるか、だれにも予測がつきがたいところがあるわけでございます。まさに国家の最も大事な機能の一つでございます危機管理の観点から、今長官の話にもございましたが、平時において常時警備活動を行うかどうかはともかくとして、やはり臨機応変、機動的に対処できるような仕組みをつくっておくことは、国家として私は最低限必要なことだと思うわけでございます。

 国民の生命と財産を守るということは、国家の最も崇高な、大事な使命だと私は確信するわけでございますが、そういった中で、まさに、テロあるいは地域紛争の多発等、先が見えにくい困難な時代になっていますね。私は、このことは特に必要だ、こう思うわけでございます。

 それで、具体的な提案でございますが、間もなく始まる臨時国会において、自衛隊法の改正案が提出されると聞いておるわけでございます。この改正の中で、現在、平時において共同使用基地については可能となっています警備を、米軍単独の使用の基地についても何らかの形で可能とするような措置をとるべきだと思うわけでございますが、そのことにつきまして、小泉総理大臣及び防衛庁長官の見解をお伺いしたいと思います。

中谷国務大臣 我が国におきまして使用される米軍の基地の警備のあり方におきましても、今回、米国におきまして、これまで想定をされるようなことがなかった事態が現実に起こったことも踏まえまして、米軍のニーズ、また自衛隊の能力及び警察との役割分担等を踏まえまして、法的措置も含めて検討すべき問題だというふうに思います。

自見委員 昨日、山崎拓幹事長初め与党の三党の幹事長会議でも、こういったことは大変重要な話題になったというふうにお聞きしておるわけでございますが、申し上げましたように、国民の生命と財産を守るというのは、もう総理御存じのように国家の最も重たい使命でございますので、ひとつ、まさに非常時においても万々抜かりがないように、そういった処置をきちきちっと責任を持ってやっていっていただきたいということを強くお願いいたしておきます。

 次に、この米国の同時多発テロ事件を受けて、経済への影響が大変懸念をされております。経済も今大変難しい状況にあるわけでございますが、国民の一人一人と直結した、極めて大事であるということはもう論をまたないわけでございます。

 財務大臣あるいは金融担当大臣にお聞きをしたいわけでございますが、こういった非常時でございますから、各国との連携が一層重要となってくるものと考えますが、円・ドルレートの急激な変動などがあった場合、政府あるいは財務省としてどのように対処していくのか。もう一点の質問は、株式市場が動揺している中、政府あるいは当局としてはどのような措置をとってきたのか、あるいはとるのかということを財務大臣及び金融担当大臣に、手短にお聞きをしたいと思います。

塩川国務大臣 お答えいたします。

 こういう緊急のときでございますので、非常に緊張を持って、各国と為替問題等についての連絡を密接にとっております。

 そこで、先日でございましたが、この事件のありました翌日早朝にアメリカの財務長官と話をいたしましたときにも、日本もアメリカも、非常の場合には、為替が乱高下が激しくなった場合はそれぞれ適切な措置を緊急にとるということを申し合わせておりますので、その措置は絶えず準備をいたしておりますが、今のところ、動きは小幅な動きではございますけれども、動いております。この監視に努めると同時に、それぞれの国と連携して、我が国だけの独断でやるんじゃなくして連携した上でやっていきたい、こう思うております。

柳澤国務大臣 このような大変、アメリカ・ニューヨーク、特に私どもの所管の金融業と関係の深いところであのような悲劇が起こったわけでございます。金融関係の問題といたしましては、今財務大臣からお話がございましたように、為替の問題それから決済資金の問題等がまず緊急に手当てされなければならなかったわけでございますが、私ども、資金の問題については、日本銀行と緊密な連絡をとりながらフォローをして、日本銀行の的確な処置が行われるのを見守っていたということでございます。

 私ども固有の問題といたしましては、翌日株式市場をどうするかということがテーマでございました。私どもは、その日のうちにも、また二時半ごろまで協議をして、まず基本的には開場をしよう、場をあけようということを決めましたが、最終決断は朝七時からもう一度会議をして七時半に最終決定をするということで、同じく開場の、そういう考え方を貫いたわけでございます。ただし、乱高下が予想されるということで、値幅制限を通常の場合の二分の一にしたということでございます。

自見委員 まさにこういった非常時でございますから、機動的、弾力的に、そして強力に施策を遂行していただきたいということをお願いいたしておきます。

 さて、少し話題がかわりますが、次は国民の生活の安全にかかわることを農林水産大臣に質問をさせていただきたいと思います。

 いわゆる狂牛病でございます。この牛の海綿状脳症という、これが正式の病名だそうでございますが、感染したと見られる牛が発見されたということでございますが、この経緯及びこれまでの対応をいかにしてきたのか。あるいは、これはまさに我々一人一人の食生活に関することでございますから大変重要なことでございます。

 通常の食肉あるいは牛乳は大丈夫だというふうに聞いているわけでございますが、きょうは全国中継のテレビも入っているようでございますので、国民に対して農林水産大臣から正確な情報を提供していただくことが大事だ、こう思うわけでございますから、いかが認識されているか、時間の都合もございますが、ごく簡単に御説明をいただきたいと思います。

武部国務大臣 まず、牛海綿状脳症、BSEの性質について申し上げたいと思います。

 BSEは異常プリオンを口から取り入れることによって感染し、発病するものでございますから、ウイルスによる感染と違いまして、これを口から取り入れなければ、牛から牛、もちろん牛から人へという伝染はございません。

 また、この病気につきましては、英国で実施されました感染牛のマウスへの接種試験で、パネルをちょっとごらんに入れますので見ていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか、委員長。

 脳、脊髄、目及び回腸遠位部、つまり小腸の最後の部分以外からは感染性は認められておりません。

 したがって、これらの部位以外の食肉や牛乳・乳製品、もちろんニラレバ、テールスープも安全であります。これはOIEの基準でも、これらの部位を除くものは輸出できる、こういうことになっておりますので、このことを国民の皆さん方によく知っていただきたいと思います。

 今般、千葉県下の酪農家で一頭、九月十日にBSE感染を示唆する検査結果が得られましたので、十一日には、専門家から成る技術検討会、東大の小野寺教授が座長でありますけれども、早速開催いたしまして、その結果を踏まえて、現在、BSEの国際レファレンス研究所であります英国の獣医研究所に検体を送り、最終的な判断を求めている次第であります。

 なお、今回発見されました牛は、当然のことながら廃棄処分されておりまして、食用には供されておりません。

 今回の状況に的確に対応するために、九月十日夕刻、遠藤副大臣を本部長とする対策本部を設置いたしました。当該農家の飼養する牛を千葉県の監視下に置き移動させてはならないことや、この牛及び飼料の導入経路等の究明を早急に行うよう指示いたしております。

 また、十一日には、流通・食品産業、消費者、農業団体の方々約四百人にお集まりいただきまして状況を説明するとともに、ホームページ上でQアンドAを掲載するなど、国民の皆様に正確な情報を提供するよう努めているところでございます。

 また、感染した牛からつくられた肉骨粉を含む飼料を介して感染するということを踏まえまして、九月十二日から全国の飼料工場の調査を開始するとともに、現在四百五十万頭飼養されております全国の牛を対象に、約五千八百名の都道府県家畜保健所の獣医師等による調査を九月十二日から開始しております。

 今後とも、国民の皆様に不安を与えることのないよう積極的な情報提供に努めつつ、万全の措置を講じてまいりたいと思いますが、私は、農林省の職員に、思いも寄らないことが起こり得るという前提で仕事をするようにということで、徹底している次第でございます。

自見委員 武部農林水産大臣の今の説明では、いわゆる狂牛病でございますが、これは脳と脊髄と目に、病原性の一部と申しますか、これは従来のウイルスだとか細菌感染と違いますから、そういった病原性のある物質が宿る。ですから、肉や牛乳は食べても安全であるというふうに、これは大変権威のある団体でございますが、国際獣疫事務局がそういうふうに認定しているということでございますから、そのことはぜひ国民によくわかっていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。

 きょうも風評被害が出たというような記事があったわけでございますが、まずきちっと情報開示をする、そして国民に正しい知識を持っていただくということが非常にまた大事だ、こう思いますので、ひとつ大臣先頭に立って、しっかり、こういった病原性と申しますか病原菌との闘い、病気との闘いというものも大変国家の大事な機能でございますから、しっかりそのことを使命を果たしていただきたい、こういうふうに思っています。

 それでは最後に、総務大臣にお聞きをしたいと思います。

 昨今、郵政事業をめぐっての近畿管内における公職選挙法違反の容疑の事案に対する認識をまずお伺いしたいと思います。

 それから、特定郵便局長会は、特定郵便局長の勤務条件の改善等を目指す、いわゆる管理者組合的な任意団体であるというふうに認識をいたしておりますが、特にこの特定郵便局長会の政治活動についてどう思うか、あわせて総務大臣にお伺いをいたします。

片山国務大臣 御指摘のように、過般の参議院選挙におきまして近畿郵政局管内で多数の逮捕者を出しましたことは、郵政事業の責任者として、大変私は遺憾に存じております。まだ事実関係の解明中でございますが、いずれ解明されれば厳正な対応をいたしたい、こう考えております。

 捜査が続いておりますけれども、それを待っておれませんので、緊急に、一昨日、全国の郵政局長・郵政監察局長会議をやりまして、それぞれの局長さんがおつかみになっている服務系統の関係の状況報告を聞きますとともに、再発防止のために何ができるか、そういうことの議論をいたしまして、幾つかの結論を得ることになりましたので、至急それを実行いたしたい、このように思っております。

 いずれにせよ、郵政事業が大変今国民の関心を持たれている時期でございますので、こういうことで信頼を失うということは大変つろうございますし、一日も早く信頼回復のために最善の努力をいたしたい、こう思っております。

 特定局長さんも一般職の国家公務員でございまして、政治的行為は一般職の国家公務員と同じように制限されるわけでございますので、国家公務員法やそれに基づく人事院規則についてさらなる周知徹底を図りたい、その辺の認識をしっかり持っていただこう、こう思っておりますので、よろしくお願いいたします。

自見委員 私は、郵政事業は国民生活あるいは国民経済にとって不可欠な大事な事業だと思っております。今回の事件を今後の大きな反省材料として、正すべきことは正す、しかし同時に、郵政事業に対する国民の信頼を回復するために、片山大臣以下、全国津々浦々の郵便局の職員に至るまで、一丸となって努力していただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

野呂田委員長 これにて自見君の質疑は終了いたしました。

 次に、谷口隆義君。

谷口委員 公明党の谷口隆義でございます。

 まず初めに、九月十一日に米国で起きました同時多発テロ事件についてお話を申し上げたいというように思います。

 事件の翌日、十二日の記者会見におきまして、小泉総理は、我が国は米国を強く支持し、必要な援助と協力を惜しまない決意であり、このようなことが二度と起こらないよう、世界の関係国とともに断固たる決意で立ち向かっていかなければならないと考えております、このように強い決意を表明されたわけでございます。

 我が党におきましても、直ちに神崎代表を中心といたしまして対策本部を設置いたしました。そして、米国で起きた史上最悪の同時大規模テロに激しい衝撃を受けるとともに、極悪非道のテロ犯罪者に対し、強い怒りを禁じ得ない。これは、人類と文明に対する想像を絶する野蛮かつ卑劣きわまる破壊行為であり、平和と民主主義に対する重大な挑戦である。全世界は、こうした残虐なテロ行為に対して断固戦わなければならない。このような考えを表明したところでございます。

 私も、日本政府は、事件に巻き込まれた日本人の早急な捜索、救援に政府の全力を傾注すべきであり、さらに、日本国内での同種のテロを防ぐべく、事態の全容が判明するまで関係各機関は万全の警戒態勢を堅持すべきというように考えているところでございます。

 二十二名の日本人の方々がいまだに安否の確認がなされておらないわけでございます。御家族及び関係者の方々の御心痛をお察し申し上げるところでございます。今回犠牲になられた方々に対しまして深い哀悼の意を表するとともに、米国国民に対しましても心よりお悔やみとお見舞いを申し上げる次第でございます。

 このような大変な事件が九月十一日に起こったわけでございます。本日は、このような大変な事件が起こった、我が国経済に与える影響というところをまず初めにお伺いをいたしたいというように思うわけでございます。

 先ほどから柳澤大臣も取引所のことについてお話をなさったわけでございます。値幅制限をやったわけでございますが、翌日九月十二日には、六百八十円を超える株式市場の下落があったわけでございます。この株の下落、経済にも大変大きな影響を与えるわけでございます。

 また、大和総研のこの事件におきます我が国経済に与える影響の試算が出ておったわけでございますけれども、世界経済の縮小、また円高、また原油価格の上昇、このようなことを総合的に勘案して、マイナス〇・五%、実質GDPの下落が起こるんじゃないか、こういうような試算がございました。我が国経済に与える影響も大変大きいわけでございます。

 そこで、まず初めに小泉総理にお伺いをいたしたいわけでございますが、今申し上げましたこのテロ事件におきます我が国経済に与える影響、また、この事件に対します経済対策、いわば危機管理体制におきます経済対策というような観点で御所見をお聞きいたしたいというように思いますので、よろしくお願いいたします。

小泉内閣総理大臣 今回の米国におけるテロ事件については、安全保障上の観点のみならず、社会経済全体に大きな影響を与えるものと思っております。

 そこで、今、経済情勢についてのお尋ねですが、この点につきましても、我が国としては、金融市場に不測の混乱が起こらないように、対策室を設置した当初から、財務大臣初め金融担当大臣、それぞれの関係大臣等に対しまして、関係各国と協調しながら金融・為替市場、株式市場等に混乱を与えないような万全の措置を、対策をとるように指示いたしました。現在のところ、それほど大きな混乱も起きておりませんが、今後とも、注意深く経済情勢に与える状況をにらみながら、適切な措置をとる必要がある。

 当初、このようなテロ事件というのはだれも起こると思っていない。信じられないような事件でありますが、普通、有事になりますとドルは強いと今までは言われておりました。最近の状況になりますと、必ずしもそういう状況にもなっておりません。

 そういう観点から、いろいろな事態を想定しながらも、我が国自身の対応も必要でありますが、世界が狭くなっております。関係各国との連絡、連携、協調も大事でありますので、それぞれ国際社会等の動向をにらみながら、また協調関係を保ちながら、適切な対策を講じていきたいと思います。

 あとは担当大臣から答弁をいたさせます。

谷口委員 アメリカの株式市場が今閉鎖をいたしておりまして、どうも十七日の月曜日から開くのではないか、このような状況のようでございます。どの程度米国株式市場における影響があるのかどうかというようなこともあるのだろうと思いますが、いずれにいたしましても、大変なこの状況に対する対応、今、総理は大変心強いお話をされたわけでございますが、よくよく見ていただきたいというように思うわけでございます。

 株価が下落いたしますと、金融機関が所有をいたしております株式の総額が下落するといったようなことが、金融機関に与える影響でございますね、これが大変危惧されるところでございます。先般は、IMFが我が国に対して金融審査をしたいなんて言っているような状況でございますが、そんな状況の中で一段の下落があったわけでございます。九八年当時に金融不安が起こって大変な事態になったことがございますが、このような状況の中で、柳澤大臣にお伺いをいたしたいわけでございますが、株価下落による金融機関への影響及び金融不安の招来ということに関しまして、御見解をお願いいたしたいというふうに思います。

柳澤国務大臣 株価の下落が、金融機関がかなり、いろいろな歴史的経緯を踏まえて多額に保有しております株式の評価の低落を招いて、それが金融機関の安定性というものに大きく影響するのではないかということの御指摘でございます。

 観念的に考えますと、先生御指摘のことが懸念をされるというところはそのとおりだと思うわけでございますが、現在のところ、一つは、保有株の銘柄と日経平均の構成銘柄との間にかなり、これは当然のことながら一様ではないのですが、区々な関係がございまして、どちらかというと、日経平均なぞの平均株価に比べますと、連動率と申しますか、これが薄うございます。そんなこともありまして、もちろん、株価の水準いかんでは、特に来期、九月期からは評価損を計上するというようなことがありまして、これが配当原資に影響するというようなことがありましたり、あるいは、場合によっては、減損会計というようなことで、損益勘定に影響しまして、これが当期利益に大きな影響をもたらすというようなところも若干は出てくるかなと、株価の水準いかんですけれども、思っております。

 ただ、一つ、自己資本比率との関係でいいますと、私ども、これは試算でございますけれども、現在のような水準、例えば日経平均が九千五百円くらいになったときにどのぐらい自己資本比率が影響を受けるかというと、大体マイナスの六%ということで、さっきの年度末の自己資本比率が大手行についてはおおむね一一・七%、そういう状況でございましたので、仮にこの水準が九月末に出現するということでありましても、一一%を維持できる、こういうことでございます。

 なお、安定性についていえば、昨日、実は月例経済報告の閣僚会議がございましたけれども、そこで日本銀行からも報告がございましたけれども、現在のところ、ジャパン・プレミアムの現出という事態は全くございません。

谷口委員 本日は、日銀から速水総裁に来ていただいておるわけでございますが、今回、このような事態の中で流動性を確保するために、日本銀行におかれましては対策本部をつくられて、二兆円を上回る当座預金の積み上げというようなことをされたようでございます。

 何点かお聞きいたしたいわけでございますが、一点は、八月十四日に金融政策決定会合が行われて、次の金融政策決定会合が九月の十八、十九というような、一月ぐらいあいておるわけですね。この間に、九月の七日に例の四―六のGDPがマイナス〇・八%というような事態だとか、九月の十一日にアメリカにおけるテロの事件、こういうような事件が連続して起こったわけでございますから、まず金融政策決定会合を弾力的にお開きになるというようなことも必要ではないか、このように思うわけでございます。

 また、今巷間、デフレ経済でございますから、デフレを解消するといったことでインフレターゲットというようなことも出てきておるようでございます。私自身は、これは極めてやはり危険なことなんだろう、ですから、そのような観点で見ていく必要がある。

 それで、三月の金融政策決定会合で、ゼロ%までは持っていく、このようなことで量的緩和に変えられてやられておるわけでございます。ですから、土地を買ったり株を買ったりということでインフレを起こすというようなやり方ではなくて、そこは量的緩和を続けて、例えば外貨建ての資産を購入する等々の施策を講じられて、日銀がしっかり金融政策をやってもらいたいというようなことがあるのですが、答弁をごく簡単にお願い申し上げたいというように思います。

速水参考人 お答えいたします。

 金融政策決定会合というのは、日銀法によりまして、定期的に開催することが定められておりまして、その開催スケジュールを事前に公表することにしております。これは、金融政策の透明性を高め、市場の安定を確保するという観点から、主要先進国で皆こういう共通のやり方をいたしております。そういう、あらかじめ決めておくというのが第一段階でございます。

 同時に、第二段階としては、必要な場合には臨時会合を開催することはもちろんできます。

 第三の段階としましては、今回のように、金融市場といういつ何が起こるかわからないような市場をめぐる環境が急変するといったような事態に迅速に対応できるために、周到に金融調節方針の決定を行っておるつもりでございます。

 今後とも、こうした仕組みを活用しながら、適切な運営政策に努めてまいりたいというふうに思っております。

 第二問として、先生おっしゃいましたデフレを阻止するやり方、御指摘の点、大変興味深く聞かせていただきまして、今後の参考にさせていただきますが、現在のところ日本銀行は、既にこの三月に、物価の下落防止に向けまして、断固たる決意を持って極めて思い切った金融緩和政策をとった次第でございます。その結果、短期市場金利はほぼゼロ%に低下しておりますし、金融市場では資金がじゃぶじゃぶの状態でございます。

 問題は、こうした緩和効果が金融システムの外側にいる企業等にまで十分に浸透していないことでございます。日本銀行としましては、今後とも物価の下落の防止に向けて、中央銀行としてなし得る最大限の努力を行っていく方針であります。

 しかし、ただいま申し上げましたような状況を踏まえますと、金融緩和だけで物価の下落を防止するものではなくて、これにあわせて、金融システム面や経済産業面での構造改革、民間需要を引き出すような財政運営、これらのものが着実に進められていくことが不可欠であると思っております。

 以上です。

谷口委員 次に、この九月七日の実質GDPがマイナス〇・八%下落ということを受けまして、閣議で総理の方から、補正予算をというようなお話のようでございます。

 この補正予算の規模についてお伺いをいたしたいわけでございますが、大変な、GDPの、年間で、名目でいきますと一〇・三%マイナスというような状況もございますし、また、この十一日のテロによります景気の悪化も予想されるわけでございます。ですから、そういう状況の中で、今現在もう既に発行しておるのが二十八兆三千億、一兆七千億の枠の中で、また剰余金、また予備費を取り崩して、またしかし一方でどうも税の減収があるようでございますから、そのようなことを考慮に入れても余り大したことはできない。

 ですから、私は、総理がおっしゃっている構造改革は進めるべきだというように思っております。断固進めるべきだというように思っておるわけでございますが、この三十兆円の縛りにかたくなに固執するんじゃなくて、そこは私は、今回のこの補正は雇用中心というようなことでございますが、一方で、中小企業のセーフティーネットであるとか都市再生であるとか、効率性の高いところにも若干目を向けて、この景気のセーフティーネットも図るべきではないか、このように思うわけでございますが、総理の御見解をお聞きいたしたいというように思います。

小泉内閣総理大臣 景気がよくなろうとも悪くなろうとも、改革を進めていかないことには持続的な経済の再生はないと思っております。今小泉内閣が掲げております改革は、断固として進めていかなきゃならないと思っております。

 そして、税収が五十兆円程度の中で三十兆円じゃ足らないという声がありますけれども、私は、三十兆円以下の国債発行を目標にして、その中で必要な対策を打つという方針にいささかの変わりもありません。むしろ、三十兆円じゃ緊縮予算だという考えを変えることが大事だと。

 必要な対策は何があるか、今までむだな部分は何だったのかという徹底的な見直しが必要でありまして、そして、こういう状況の中で雇用情勢が悪化してきております。その対策としてしかるべき雇用対策に重点を置いて今後必要な予算は手当てしなきゃいかぬ、そういう中で補正予算を検討していきたいと思います。

谷口委員 私は、今おっしゃっていることは十分理解できるんです。だけれども、一方で、優先順位を考えた上で今もうやらなきゃいかぬことがあるならば、そこへ積み上げて、結果としてそれを若干超えるようなことがあってもいたし方ないんじゃないか、こんなようなことを申し上げておるわけでございまして、構造改革はやっていかなければなりません。そういう立場で申し上げたわけでございます。

 次に、証券税制について、本日の朝、与党でも検討いたしました。証券市場の低迷の原因でもありますし、市場参加者がそういうようにやってもらいたい、こういうような要望があるわけですが、申告納税とまた源泉税と、この二つの、二本立てがございますが、このような証券税制について、この臨時国会で、財務大臣に提出をするかたい決意がおありなのかどうか、ごく簡単に決意を述べていただきたいというように思う次第でございます。

塩川国務大臣 私は、端的に答えさせていただきますと、ぜひこの臨時国会に提出いたしたいと思っております。したがいまして、与党の皆さんの方で今協議をしていただいておると思っておりますが、これをぜひひとつ早くまとめていただきたい。

 政府税調におきましても、いろいろと懇談をしたりして話を進めておりまして、政府税調の方としては、国会側、すなわち与党側の意見がまとまったら、直ちにそれに対処を、それを中心にして議論をするということを言ってくれておりますので、私たちとしては臨時国会に間に合うように急ぎたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

谷口委員 済みません、もう一問、これは坂口厚生労働大臣にお伺いいたしたいわけでございますが、雇用のときにミスマッチが大きな原因になっている、要するに、求職と求人との間のミスマッチが大きな原因になっている。このような観点で、一つは年齢の問題、また、自分が行きたい職場につけないというような問題が大変大きく言われておるようでございます。

 このようなことで、一つは、改正雇用対策法がこの十月から施行されます。そのときに、年齢制限につきましては努力規定ということになっておるわけですが、この年齢制限の問題と、あとは何になりたいか、志向だとか能力だとか賃金だとか地域だとか年齢だとか、このような五つのミスマッチがあるんだろうと思います。総じてどのような形で解決していくべきか、これについて御答弁をお願い申し上げたいというように思います。

坂口国務大臣 今、雇用ミスマッチのお話が出ましたが、これは御指摘のとおりでございまして、そして能力におきましてもミスマッチがございますし、それから地域におきましても、年齢におきましても、あるいはまた賃金におきましてもございます。それらの問題を総合的に克服していかなければならないわけでございますから、きめ細かくここはいかなければならないというふうに思っております。

 地域の問題も、今まで東京一本でやっておりましたのを、そうではなくて、いわゆる地域別にいたしまして、その地域地域の雇用によく合った形で対策を立てていくということを今取り上げまして、そして、それぞれの地域で意見を取りまとめていただいているところでございます。そうしたことを中心にしてこれからやっていきたいというふうに思っております。

 今御指摘になりましたように、法律が改正になりまして、十月一日から年齢の問題は正式に俎上に上ってくるわけでございますので、我々もここは、できる限り企業の皆さん方に年齢制限というものをしないように今お願いをしているところでございます。かなり積極的に皆さん方にお願いをいたしておりまして、大体行き渡ってきたのではないかと思っているところでございます。

谷口委員 ありがとうございました。

 公明党が強くこの改正雇用対策法については言ったところでございます。どうかしっかり、また大臣におかれましては頑張っていただきたいということを申し上げまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。

野呂田委員長 これにて谷口君の質疑は終了いたしました。

 次に、小池百合子君。

小池委員 保守党の小池百合子でございます。

 国会閉会中、総理をお迎えしての予算委員会の開催というのは、何と三十五年ぶりのことと伺っております。それだけ異例なことであると同時に、世界もさまざまな今危機に瀕している、面しているという、そういった感覚で、危機管理について何点かお伺いさせていただきたいと思っております。

 まず、今回のアメリカで起こりました同時多発テロ事件、とうとい人命を奪います極めて卑劣かつ許しがたい暴挙であるということをまず表明したいと思いますし、また、犠牲者の方々に哀悼の意を表したいと思います。もちろん行方不明者、邦人の方も含めてでございますけれども、発見に最大の努力を払っていただきたいと願っているところでございます。

 さて、今回の犯人の特定もかなり進んでいるようでございます。パウエル国務長官もかなり断定という方向でございますけれども、考えてみますと、戦後の日本を揺るがしてきたその震源地、中東なんですね。オイルショックしかり、そしてまた湾岸戦争しかり、それによって日本は右往左往するという連続でございました。今回も、犯人の断定ということを待たなければなりませんけれども、いろいろと中東そしてイスラムということが語られているところでございます。

 私も、短い人生の半分以上を中東関連で過ごしてまいりました。そういった中で思いますに、非常に中東そしてイスラム研究が手薄ではないのか。いつも中東、イスラムであるということはこれまでの歴史は語っているわけでございまして、そのあたり、総理はどのようにお考えになりますでしょうか。

小泉内閣総理大臣 中東問題の専門家であります小池さんから質問されるとは、むしろ私より詳しいと思うのですが、このイスラムとイスラム以外の世界との問題については、一様にはいかないと思うんですね、複雑な問題が絡み合っている。

 今回の問題も、単に、今よく言われております、犯人と目される人たちがアラブだからイスラムとの戦いだというのは、余りにも短絡的だと思うのであります。アラブ諸国も、多くは、今回のテロ行為に対して非難をしているわけです。そこを我々は間違ってはいけない。このテロ行為に及んだ犯人たちの行為というものは許しがたいものがありますが、これがアラブ全体とかイスラム全体との戦いだということを決して思ってはいかぬ。

 そういう状況の中で、我々は、これからどういう事態が起こるかわかりませんが、テロリズムに対しては断固たる姿勢をとる、そして、なおかつ、これが無謀な戦争状態に陥らないような注意深い配慮も必要ではないか。そういう点におきましては、いろいろな情報を集めまして、我が国としても冷静な対応が必要である。そういう中で、この許しがたいテロリズムに、アメリカ初め関係諸国と協力しながら断固たる措置をとるということが必要ではないかと思います。

小池委員 総理のおっしゃるとおりなんですね。イスラム諸国におきましても、今回のテロに対しましては大変な非難の声が上がっているところでございます。今、アメリカ国内でもアラブに対して非常に感情的になっている部分があると言われますけれども、十二億を超えるイスラムの民がすべて悪いわけではない。今、日本でもイスラムの方々が随分住んでおられます。そういった意味で、冷静に対応して、そしてまたイスラムが抱えているといいますか、イスラムとは全然別な、あるときにはイスラムをかたって国家の転覆などなどを図るテロリズムこそ、しっかりと研究をしていかなければならないと思っております。

 それから、今回の問題も含めまして、テロには断固とした態度を示すという意味で、イタリアのベルルスコーニ氏も提唱しておられるように、緊急サミットを開いたらどうかという考え方が浮上してきているようでございます。

 私は、一つそれも賛成なんでございますし、また、党としてもそういう考え方でございます。しかしながら、考えてみると、テロサミットを開いてそこに参加しても、国内のテロ対策が日本は一体万全なのか。例えば、スパイ天国として日本は知られているわけでございます。そういった意味で、このサミットの開催等についての考え方、そして国内テロ対策、どういったところから手をつけなければならないとお考えなのか、総理に伺います。

小泉内閣総理大臣 ベルルスコーニ首相のお話が出ましたけれども、一昨晩、ベルルスコーニ・イタリア首相から電話がありまして、このテロ行為に対しましてG8としてどういう対応をとろうかというお話がございました。

 結論から申しますと、アメリカの意向を尊重しながら、G8としても協力しながらこの問題に対処していこうということで意見の一致を見たわけでありますが、この現在のテロリズムに対しましてはいろいろの情報が錯綜しております。そして、表に出せることと出せないこと、たくさんあります。秘密保持の点が非常に重要な点があります。この点を十分注意しなければならない。関係機関とも、現に情報の連絡交換は大事でありますが、どうしても守らなければならない秘密もあると思います。

 そういう点からも、日本としては、危機管理対策、情報管理対策、そういう上で間違いのないような、誤った情報に踊らされない冷静な対応、ウサギの耳を持てとよく言いますけれども、いろいろな情報を収集して適切な対応をとることが危機管理面においても非常に重要なことだと認識しておりまして、対策室としては、いろいろの観点から情報収集に努め、そして、いかに秘密を守るかという点も含めて、どのような適切な対応をとるかということを、関係諸国とも協力しながら進めていきたいと思っております。

小池委員 テロに対しましては、ペルー事件、その教訓にSATというのが進みましたり、また不審船の問題、さらにはさまざまなテロに近い、事前で食いとめたなどなどございますけれども、物事が起こってから対処するというのでは後手に回ってしまう。

 そういった意味で、今、今回のテロ事件に関連いたしまして、これからのアメリカの動きなどを詳細に見ていかなければならないわけでございますが、日米同盟、同盟国として、やはり日本にある米軍基地、例えば横田であるとか嘉手納、こういったところの警備を、平時ならば警察で十分かもしれない、先ほど自見先生の御質問にもございましたけれども、ここはこれから、危機管理という点では、最悪のことも考えて初めて危機管理が成り立つわけでございますから、防衛庁長官、はっきりとこの辺のところを断固たる意思を示していただきたいと思います。

野呂田委員長 これにて小池君の質疑は終了いたしました。

 次に、仙谷由人君。

仙谷委員 民主党の仙谷でございます。

 民主党といたしましても、先般のいわゆる同時多発テロ事件、あるいはテロ行為といいましょうか、これにつきましては、人間の尊厳に対する挑戦である、敵対行為である、そして民主主義社会に対する悪質なあるいは悪逆非道な攻撃であるという認識のもとに、民主党の鳩山代表からも声明を出し、かつブッシュ大統領にも書簡を出したところでございます。

 先ほど来、総理の決意等々については十二分に伺いましたので、重ねて二つほど私の方からも、要望といいましょうか、お願いをしておきたいと思います。

 それは、今小池議員も若干おっしゃっていたわけでございますが、テロには徹底的に厳しく対処しなければならないし、国際的な枠組みの中でやっていただきたい。これは当然のことでございます。ただ、もう一つ頭の片隅で、やはり二十一世紀の国際秩序をどうつくっていくのか。そのために、テロに原因があるか、犯罪に原因があるかというふうに言われる方もなきにしもあらずでしょうけれども、しかし物事にはやはり原因がある。この原因については、しばし考える、冷静に判断する思考も政治を進める上では持っていただきたいということが一つでございます。

 それからもう一つは、今回のテロ行為のターゲット、対象は、やはりアメリカの政治の中枢と経済の中枢をねらったというふうに私どもには見えるわけでございます。そういたしますと、今相当不安定になりつつある国際的な金融、経済の環境というものが、このテロ行為によってより大きな混乱やより大きな振幅を招いてはならないということは当然のことでございまして、これは塩川財務大臣が記者会見で、為替市場の安定や金融機関の流動性確保などについて日米間で緊密に連絡をとり合う方針で一致したというふうにおっしゃったようでありますが、ドイツのアイヘル大蔵大臣もG7の緊急会議の開催を提案しているというふうにも報道がされております。

 テロ行為防止についてのサミットも、それはそれで今まで重ねてきておるテーマでございますから、意味はあるというふうに思いますけれども、緊急にむしろやらなければならないのは、国際金融、国際経済問題についての国際間の協調を改めて確認し、協調的な行動についてちゃんとした考え方を練り上げる、このことが重要だと私は思っております。

 日本の方からもそのことに、アイヘルさんがおっしゃったことがこちらに伝わっているのかどうか知りませんけれども、日本の方からも、緊急のG7あるいはG8、そして為替、そしてマーケットの安定についての共同の協調した行動を呼びかけるべきだと思いますけれども、いかがでございましょうか。

塩川国務大臣 御指示いただきましたようなことでございますが、早速に、G7の関係しています財務大臣間、連絡をとりまして、私の方からも声明書を出しました。その声明書は各国共通で出しておりますので、趣旨は徹底しておるように思っております。

仙谷委員 もうちょっと具体的に申し上げますと、先ほど谷口議員もおっしゃっていたわけでありますが、十七日からニューヨークのマーケットが開くわけですね。やはりここが相当重要な局面だというふうにヨーロッパ等々からはニュースが入ってくるわけでありまして、この局面で、やはり日本の当局としても、漫然と過ごすのではなくて注意深く見守って、為替安定のために国際的な協調行動をすべきであるということを重ねてお願いをし、その決意を披瀝していただきたいと思います。

塩川国務大臣 御趣旨を尊重いたしまして、きょうでも、毎日何回となく連絡いたしておりますけれども、その件が国会で議論になったということ等もあわせまして、連絡をとるようにいたします。

仙谷委員 十二分に、為替が乱高下しないように対応をとるというふうに決意を披瀝したというふうに受けとめまして、次の問題に進みます。

 実は、今質問する直前に、大手スーパー、マイカルが自主再建を断念して、法的整理手続を進めることにしたというニュースが入ってまいりました。一時五十六分、NHK報道というふうに書いてございます。

 かねてから我々も、雑誌等々で拝見をしておりまして、そういう事態が来てはならぬなと思っておったわけでございますが、その有利子負債の大きさ等々からして、これはなかなか、現在の物価あるいは売上高の状況からして、売上高というのはマイカルだけの話じゃなくて、小売業の売上高の状況からして、容易ならざる事態になりつつあるのではないかなという心配もしておったわけでございます。

 そこで、マイカルのことをお伺いするのではなくて、総理、これは名目成長率でいいますと、この間の四月―六月のGDPの速報値、マイナス一〇・三%という厳しい、何というのですか、成長の停滞とでもいいましょうか、そういう事態が一方にございます。一方には、株価が一万円割れということでありますが、この同時多発テロを差し引きましても、九月十一日には一万二百九十二円というところまで下落をしていたわけであります。そして、総理が就任されてから一番高かったときは一万四千五百二十九円、こういう株価の状況でございます。時価総額でいいますと、ちょうど百十兆円ぐらい吹き飛んだというか、なくなった状況になっているわけですね。総理はかねてから、一喜一憂しないんだというふうにおっしゃってまいったわけでございます。

 それと同時に、もう一つ指摘したいのは、総理は、総理に就任されてから構造改革を主張されておりますけれども、その主張されている構造改革の何らかの政策が実行されて、それによって痛みが発生したというわけではないんですね。これは旧来の、森さんがつくった予算、森さんの時代につくった緊急経済対策の少々の部分を実行しようかと、この程度の話でここまで来ておるわけでございます。

 総理は先ほど、にもかかわらず、私はその決意やよしと思いますけれども、そういう決意を披瀝されましたけれども、さあ、そこで、何でこうなったのか、つまり原因ですね、なぜこんなことになっているのかということについて総理の所感をお伺いしたいんですが。

小泉内閣総理大臣 これは私が総理就任する前からかねがね言ってきたところでありますが、この十年間、いろいろな景気対策を政府は打ってきたと思うんであります。財政政策を見ても金融政策を見ても、やらないんではなくて、むしろやり過ぎるぐらいやったと言ってもいいぐらいいろいろな手を打ってきた。しかし、なかなか効果は出ない。それはなぜなのかというところから、私は日本の構造改革が必要だと言ってきたわけであります。

 若干時間をかしていただきたいと思いますが、考えてみますと、不況になった場合に最も有効な対策は何か。それは、経済の常識でありますが、財政政策と金融政策、この二つの政策手段によって不況を乗り越えるべきだ。

 財政政策どうか。これは御承知のように、税収が足らないからといって国債発行、借金に次ぐ借金を重ねてまいりました。まさに借金漬けとも言っていいというぐらい。ことしも五十兆円程度しか税収がないにもかかわらず、三十兆円近い国債発行をしております。

 金融政策どうか。これまた、史上最低の公定歩合、ゼロ金利であります。これ以上下げようがないぐらい低金利。

 これだけ大胆な借金政策、金融政策を打ってもちっとも景気回復しない。何なのかということから、私は、日本経済、税金をむだ遣いしている部分があるのじゃないのか、もっと国民の税金というものを有効に使おうということで、特に、公的部門の構造改革が必要だということで、特殊法人等の改革を初め、あるいは規制改革、雇用対策を進めようとしているんですが、そういう観点から、今構造改革は少しやめて景気対策をせよという声が一部に出ておりますが、私は、この構造の問題は即効薬はないと思います。三月や五カ月で目に見える効果が出る――出ている部分もあります。既に……(発言する者あり)菅さんは何もやっていないと言いますけれども、これほど変わった、やっていることはないんです、現実として。私は、この現在の不況というのは半年や一年で回復すると思っておりません。しかし、景気がよくなろうとも悪くなろうとも、やるべき改革をしない限り、構造改革をおくらせて景気がよくなる、借金をすれば景気がよくなるとは思っておりませんから、私が掲げた目標のもとに、やるべき改革を進めていく。現に、その方向にのっとって今プログラムを提示しておりますし、今後ともしかるべき対策は打っていきたい。

 今見てみますと、税金を使っていないところ、規制の恩恵を受けていないところ、政府から補助金をもらっていないところほど改革が進んでいるんです。一番おくれている部分は、税金を使っているところ、規制の恩恵を受けているところ、補助金をもらっているところなんです。そこの部分を徹底的に改革しようということで、私は、財政投融資制度、特殊法人制度、今まで皆さんが反対してできなかったところに初めて手をつけようとしているんです。

 私は、そういう意味において、これからもこの方針のもとに適切な対処をしていきたいと思います。

仙谷委員 私が聞いたのは、なぜできなかったのかということをお伺いしているわけですよね。そこのところを全然お答えにならないわけですよ。つまり、最大限の景気対策あるいは成長政策を打ったけれどもできなかったという、この現象の説明はされましたよ、確かに。なぜなんですかと私は聞いているわけです。

 もっと言いましょうか。これだけの、おっしゃるとおり、小渕さん以降でも四回ぐらい景気対策とか経済対策とかいろいろな緊急対策とかやっているんですよ。ところが、それで百三十兆円ぐらい財政赤字をつくってぶち込んだんじゃないですかね。そして、その段階で成長見通しを立てて、ことごとく外れている。例えば、平成十年は二・四%の成長見通しで実績はマイナス一・一ですよ。十一年は〇・五%の見通しで実績はマイナス〇・二ですよ。十二年は見通しが〇・〇の実績はマイナス〇・六ですよ。これは名目で言っていますけれども。

 ことしは一・〇の名目の成長見通しを立てているけれども、きょう日経新聞という新聞社が、これは日経の優秀なコンピューターを使っていろいろはじいてやった結果の見通しは、多分マイナス二・二だろうと言っている。それを信じないにしても、この四月―六月、七月―九月、あるいは我々に伝わってくる地元での実感、これで、いや一・〇の成長できるはずないよねと。

 今までも、オオカミ少年の反対で、桜の花の咲くころはという話をずっと聞かされてきて、全然――お笑いになっているけれども、笑い事じゃないんですよ、下々というか庶民にとっては。いやいや、本当に。いやいや、小泉さんから比べたら下々なんですよ。庶民にとっては、我々が一緒につき合っている人々にとっては冗談じゃないんですよ。

 この間も、地元に帰っていましたら、もう三百万にしましたと。会社の社長さんがですよ。あるいは、私は報酬取るのをやめました、取れません、あるいは、世帯の収入を三百万で切り詰めるようにしました、そんな悲鳴がどんどん聞こえてくるんですね。改革をやる前に痛みを受けている人が相当いる。それは今の倒産の実情を見てもそうでしょう。月にまだ千五百件ベース、つまり年間一万八千件以上のベースが続いているということですよ。それから特別保証利用、特別保証を九八年、九九年以降やったにもかかわらず、受けたにもかかわらず、その会社が五カ月連続三百件以上倒産しているんですよ。もう事切れたという状況ですね。

 それから、失業率というのは御承知のように五・〇%を超しましたけれども、もっと重要な指標は就業者の人口でしょう。就業者の人口も四カ月連続減少していますよね、前年比。いい数字は一切ありません。

 昨日の月例経済報告を見ると、おかしいんですけれども、月例報告とか速報値の個人の消費というのは、個人部門の消費は減っていない、こう言っているんだけれども、家計調査を見ると、名目で二・七%、あるいは勤労者世帯では名目一・五%、実質〇・四%と、どんどん減っているんですね。これで景気がよくなるということは全くあり得ないわけです。

 そこで小泉総理に聞くわけですが、これは明らかに構造改革路線であって、森さんが、あるいは小渕さんがやった、二兎を追えないから景気回復の一兎を追うんだという路線から明らかに小泉さんは総理になってから転換をされた、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

小泉内閣総理大臣 私は、急激な転換をしますと、これはある面においては急激な痛みを伴いますから、徐々に転換させたいと思いまして、改革を進めていきますが、一遍に緊縮財政路線はとらないということで、三十兆円の国債発行は認めざるを得ないということで出しているんです。構造改革なくしてまず景気回復しろと言いますけれども、この改革を進めないで景気回復は私はあり得ないと思っていますし、もし改革をほっぽっておいて、借金をふやして経済がよくなった、景気がよくなったといったら、改革する必要はないんですよ。

 だから、私は、景気がよくなろうが悪くなろうが、やるべき改革は進めていかなきゃならないと思っていますし、今言われたような、今までどうしてなかなか経済が再生しないのかということから考えますと、不良債権に足を引っ張られている、この不良債権の処理を早く進めようということと、これから新しい雇用の創出、雇用づくり、そして生き残れないような企業に対しましては、失業者が出てくると思いますので、新しい職場につけるような失業対策、雇用対策、これを両面からやっていこうということで、今まで、借金すれば何とか、国債を増発すれば何とか景気がよくなろうという、この一遍の政策を徐々に変えていきたいんです。そうすることによって、私は、低成長をある程度我慢しなきゃなりませんけれども、その先には、世界の激しい競争に生き残れるような経済体制が構築できるのではないかというふうに考えております。

仙谷委員 そうすると、しつこいようですけれども、なぜこんなていたらくというか状況になっているのかということについては、ここまでの自民党政権、小渕政権、森政権、この政策展開が間違っていた、まずそういう認識があって、しかし、原理原則的に正しいところに行きたいけれども、一挙にやると衝撃が大きいから徐々にそこに行くんだ、こういうふうにおっしゃっているというふうに理解していいですか。

小泉内閣総理大臣 今までの政策について、反省すべきことは反省しなきゃならない。そして、これから新しい時代に生き残れるような体制をとるためには、多少の痛みが伴うけれども、それについて多くの方々の協力を得ながら改革を進めていって、少しでも必要な方向に、明るい方向に向かって雇用が出てくるような対策をとっていかなきゃならない。いわば、今仙谷委員が言われたような政策の転換を、急激ではありませんが、徐々に進めていかなくてはならないと思っております。

仙谷委員 私、やはり自民党政治の特徴というのは、総括というのが余りないんですよね、あるいは、けじめをつけるというのが。ここが間違っていたからこうするんだという、この間違っていたからという反省の部分とか原因究明がなくて、ずるずるずるっと、両極端の路線を変えると言ってみても、それは何かまゆにつばをつけて聞かなきゃいけないような話になってくるわけですよ。だからこういうことを申し上げているので、これは総理、はっきりとその辺は、今までの政策はこう間違っていた、これからこういうことをやりたいけれども、それはやったらこういうプラスマイナスが出るけれどもお願いしたいということを、ちゃんと説明責任を果たさない限りわかりませんよ。そこは、ちゃんとやるようにお願いをしておきます。

 それで、時間の関係もありますので、竹中さんにちょっと聞きたい。

 竹中大臣、私、これは二年前の経済戦略会議の「日本経済再生への戦略」というのを持ってきました。当時、竹中大臣が竹中先生であるときにこれの講義を受けました。いやいや、ほとんどいいんじゃないんでしょうか。ただ、問題が二つあるとそのとき言いましたけれども、ここにこう書いてある。

 「経済戦略会議としては、こうした事例を踏まえ二〇〇一年度頃に日本経済が潜在成長力軌道に」、二〇〇一年というのは今ですから、「復帰するという経済回復シナリオを最も可能性の高いものと想定した。ただし、こうしたシナリオは短期のマクロ経済対策を速やかに実行に移し、かつ、次章以下の様々な構造改革を大胆に進めた場合に実現されるものと認識しておく必要がある。」それで、「今後二年間」、つまり一九九九年と二〇〇〇年をバブル経済の集中的清算期間、何か二年間の集中的何とか期間というのは聞いたような気がするんですが、「二年間を「バブル経済の集中的清算期間」と位置づけ、この期間については、金融機関、企業の有する不稼働資産の実質的処理を積極的に進める必要があり、マクロ政策の目標はデフレの悪循環に陥る危険性を回避する点にとどめるべきである。」というふうに記載をされているわけですね。

 その後、日本には停滞シナリオと経済再生シナリオと危機シナリオと三つあるというふうに書かれています。

 私が、これを素直に読んで、先ほど申し上げましたいろいろな指標にあらわれてきたような状態、それから、きょうマイカルさんが法的整理に移られるというようなことも聞き、自分の地元やいろいろな地域に出かけていっていろいろな景気、経済の話でお訴えを受けて実感していること、これとの関係で照らし合わせると、今日本は停滞シナリオの中へ入っちゃったんですか、それとも危機シナリオの渦中に飛び込んだんですか、それとも、経済再生シナリオを実践できる、こういうことになっているんですか、いかがですか。

竹中国務大臣 経済戦略会議のシナリオと今の骨太の方針との御関係ということだと思います。

 それに関連しますので、先ほどの総理とのやりとりで一点つけ加えて申し上げさせていただきたいんですけれども、政権の政策に対する考え方というのは、なぜ経済が悪いのかということに関しては、私はもうはっきりしていると思います。

 それは、議員が挙げられたさまざまな公共事業、それと今まで行ってきた金融の政策、すべて需要をつけ加える政策です。需要をつけ加える政策は、供給のサイドが、つまり売れるものをつくる力がこの社会にあるかどうか、それがあるときには大変有効ですけれども、その力そのものが下がっていっているときには、需要をつけた瞬間はいいけれども、それがなくなったらまたもとへ戻ってしまうということになる。だから、私たちの社会を効率化して、むだ遣いをなくして、しっかりと構造をつくろう、それが供給をつくる政策であり、だからこそ総理が言われる構造改革だということになる、そういう方針がまずベースにあるわけです。

 そこで語られているシナリオというのは、経済戦略会議で考えられた方向と基本的には一致するものだと思います。ただ、当時との大きな違いが一つあるとすれば、経済戦略会議のその議論をされていたとき、基本的には不良債権問題ですけれども、私たちも一つの見誤りがあったと思います。当時の不良債権問題というのは、あくまでもバブルの負の遺産の清算であるという言い方をしてきました。それに対しては、御承知のように、今の不良債権に関しては、バブルのときの不良債権というのはもうかなりの程度終わっているわけですけれども、さらに新たな不良債権が出てきている。これは当時の議論の中にはなかった問題だと思います。

 その意味では、危機シナリオではありません。金融システムは、これはもう与野党協力してそのシステムをつくったから、危機シナリオではない。しかし、発展シナリオには明らかに行っていない。残念だけれども、金融の問題が新たな局面に入ったということで、停滞シナリオと発展シナリオの中間ぐらいのところにある。さらにそれを構造改革で発展シナリオのところに持っていこうというのが今度の骨太の方針に示されているというふうに理解しております。

仙谷委員 竹中先生、そうはおっしゃるけれども、これは危機シナリオの中に、「第一は、デフレの悪循環に陥るリスクである。」「第二は、本格的な金融危機発生のリスクである。」「第三に、米国経済の急激な悪化等、海外の経済状況の急変や外的要因に基づく危機シナリオにも備えが必要である。」こう三つ書いてあるんだが、これは全部大体合ってきているんじゃないですか。

 私は、だから、見通しは正しかったけれども、経済戦略会議が決めたことをやらなかったからこういうていたらくになっているのか、もしくは経済戦略会議も、こういう立派な文書をつくってもできないということを、政治の構造の中で、霞が関の構造の中でできないということを余り御存じなかったのかなということを私は言いたいわけです。

 というのは、いいですか、竹中先生。こういうふうにやると、「雇用面でのセーフティ・ネットの充実に努めると同時に、これを新しい「人的資源大国」としての日本を作る絶好の機会と位置づけ、働く人々のインセンティブ(やる気)を重視しながら、職業訓練・人材教育を中心に十分な支援策を講じる必要がある。」と書いてありますね。

 あのときにも議論をしたと思いますが、まさにバウチャーをやらなきゃいかぬのだとこれにも書いてあります。何でバウチャーができなかったり、人的資源大国の方向に向かうような仕組みが経済社会、労働市場の中でできないでいるのか。経済企画庁がつくった労働市場の問題についての報告書を見ても、ミスマッチの話ばかり書いてある。どうやったら解消できるのか、なぜそうなったのか全然書いていない。

 私は、KSD事件をやってみてびっくりしたんです。労働保険特会という特別会計から何と五千億という補助金が、補助金ですよ、雇用勘定四千億、労災勘定一千億、財団法人、社団法人に五千億という金が流れているんですよ。じゃ、この金で、先生がおっしゃるようなバウチャーの方に行かないでそういうところに吸収されて、全部委託だ、試験だ何だかんだという、そういう構造になっているのが労働市場のミスマッチの一つの大きな原因だと直観しましたね。

 なぜこうなのかというのは、やはり、これは五十五年続いてきた自民党政治、霞が関と政治の関係、そしてOBとの関係、それが非常に大きいと思うんです。竹中大臣が今苦しんだり悩んだりしているのはそうじゃないんですか。

 日本の経済がこのていたらくに陥っているのは、一つは方向性の問題ですよ。竹中大臣おっしゃるように、サービス化に向かって労働力を流動化させる、世代的にも流動化させる、そのためには職業の再訓練だ、再教育だ、スウェーデン型にいえば学びの社会をつくるんだ、そういうコンセプトのもとに資源をそちらに投入しないで、依然として公共事業だ、特殊法人だ、補助金だ。このやり方が、幾ら立派なことを書かれても、結局二年間むだにした。またことしから二年間の集中調整期間というのを不良債権処理でやるとこの間の緊急経済対策で書いてあるじゃないですか。

 何回同じことを繰り返すんだ、何回むだ銭を使うんだということを言いたいわけですよ。いかがですか。

竹中国務大臣 経済戦略会議の答申の中に書かれた政策がなかなか実現されなかったということに対する切歯扼腕の思いは、当時メンバーであった私には確かにあります。

 じゃしかし、一体なぜなのかということになると、これはもう皆さんがまさに御専門家ですけれども、政策決定のプロセスというのは、特に一億二千七百万という大きな人口を有するこの国の政策決定のプロセスというのは、そんなに簡単なものではない。私たちは、この小泉内閣の中で、やはりそうであるからこそ今までとは違うアプローチをとっているというふうにぜひ申し上げたいと思います。

 まず骨太の方針を決めました。つまり、これだけ巨艦のような国、巨艦のような霞が関、永田町の政策ソサエティーを大きく方向転換させるためには、やはり私は手続が要るんだと思います。それを、だから、大きな方針を決めたのがこの骨太の方針であった。こういうものはかつて決めていなかった。

 それで、経済戦略会議の決定はあくまでも一つのリコメンデーションでありますけれども、今度の骨太の方針というのは閣議決定されたわけでありますから、その点は、同じことを繰り返すのではなくて、プロセスにおいて大幅に変わっていると思います。

 さらに、今やっていることは、その方針を受けて、個々の政策を挙げて、個々の政策をどのようなスケジュールでやっていくかという工程表をつくっているわけでありますから、これもまた今までのプロセスにはなかったものである。

 そういったプロセスの転換を伴って、プロセスの転換をするから、それゆえに少し時間もかかるわけでありますけれども、今までの反省を踏まえたアプローチがとられているという点をぜひ御認識いただきたいと思います。

仙谷委員 政治の構造の話が入ってこないんですね。

 そこで、本当は不良債権の問題をちょっとこれから丁寧にやろうと思ったんですが、時間の関係がございますので、高祖さんの事件を、これは郵政改革を推進しようとする小泉さんにも聞かないといかぬ。まさに政治の構造そのものなんですよ。それで、そのことを聞きたいんだけれども、警察庁の方、来ていらっしゃいますか。高祖事件というのは、これはどういう事件ですか。ちょっと説明してください。

吉村政府参考人 お尋ねの選挙違反事件について申し上げます。

 京都府警と大阪府警におきまして、公務員の地位利用による選挙運動の禁止違反容疑で、近畿郵政局長、普通郵便局長、特定郵便局長等、十六名を逮捕いたしております。

 逮捕の容疑事実についてでありますが、京都府警では、普通郵便局内において、このたびの比例代表選挙立候補予定者に当選をさせるため選挙運動の依頼などをしたという容疑で、近畿郵政局の総務部長、普通郵便局の副局長らを逮捕しております。

 一方、大阪府警では、大阪堺特推連と三島特推連、特推連と申しますのは、特定郵便局長業務推進連絡会の略称でございます。その特推連の会合におきまして、それぞれ傘下の特定郵便局長に対し、近畿郵政局長、各特推連幹部らが共謀の上、当該立候補予定者の後援会への入会を勧誘するなどしたという容疑で同人らを逮捕しているところでございます。

仙谷委員 ちょっと私もこの関係がよくわからないんで、新聞を丹念に読んで、それから昨日、特定郵便局長業務推進連絡会というのは何ですかというふうに郵政事業庁の方に申し上げて、何かこれは、郵政省でというか、郵政省の規定でつくられている、そういう公的な集まりというか会議だということを初めて知ったんですね。特定郵便局長業務推進連絡会規程というのが郵政事業庁に存在する。

 それで、連絡会というのは二百三十八ある。その下に部会というのがある。部会が千八百四十一、特定郵便局が一万八千九百十六、だから、特定郵便局が約十局集まって一つの部会。それで、部会が、これ幾つぐらいになるんですかね、六、七十、部会が六、七十集まって連絡会になるんでしょうか。あるいは連絡会というのは、滋賀県でいえば三連絡会、京都府でいえば五連絡会、大阪府でいえば十一連絡会というふうになっておるようですけれども、そういう上から下のピラミッド組織になっているんですね。

 今度の事件の一つは、特定郵便局長さんの集まりを、特定郵便局長業務推進連絡会を通じて集めて、あるいはその部会ごとにいろいろな要請をした、お金の要請をしたり、後援会の名簿集めの要請をしたりした、それが一つの事件、ほとんど大阪府警が扱っている事件はそういう事件だというふうに理解していいですか。

吉村政府参考人 ただいま申し上げましたように、京都府警では普通郵便局関係、大阪府警におきましては特定郵便局長業務推進連絡会の会合におきまして、禁じられた公務員の地位利用行為が行われたものと承知をしております。

仙谷委員 普通郵便局の方は、京都の事件は、例えばどういう形態で犯罪が行われているんですか。答えられますか。それとも片山大臣、わかりますか。

足立政府参考人 普通郵便局関係の容疑でございますが、私どもの理解しておる範囲でございます。これは、郵政のOBが中京郵便局長、副局長、総務課長に働きかけ、これを受けた局長らが、平成十二年九月下旬ごろ中京郵便局において部下に対し、高祖憲治候補の後援会の会員となるよう勧誘したというふうに承知しております。

仙谷委員 そのOBが中京郵便局長に働きかけるについて、何か近畿郵政局の総務部、総務部長、総務課長がそういうことの事務局をやっていたということのようですが、そういうことはございませんのですか。

足立政府参考人 この郵政のOBが所属しておりますのが退職者の会ということでありまして、そういった近畿全体の会の中にOBがいるということであります。

 また、先ほど総務部長とおっしゃいましたが、元総務部長ということであれば、近畿の特定局長会の事務局長ということであるというふうに思います。

仙谷委員 元総務部長でなくて、まさに行為をしたときは総務課長じゃないですか。そうじゃないのですか。それで、参議院選挙中に総務部長になった人でしょう、この西田さんという人は。そうでしょう。

 だから、結局、総務部総務課長なのか総務部長なのかがコントロールタワーになって、支店総務長、支店などという言葉をつくって、総務長、支店担当OB、ブロック長、その辺を全部この総務課長なり各郵政局の総務課長がコントロールしていたのでしょう。その一つである近畿郵政局の京都の事件が普通局ルートと称して発覚したというだけの話じゃないですか。全国的にやっているんでしょう、こういうことは。第四事業として。

 関係者は、関係者と言われる、つまり特定郵便局長の中でももう良心に耐えかねて口を開く人は、こんなこと当たり前じゃないか、今までやってきた、ただ、今度はちょっと厳しかったけどねと。たまたま発覚したから、こんなになって、大ごとになってしまったけれども、当たり前としてやってきたんだと。

 つまり郵便局全体を、いいですか、郵政省全体が選挙マシンになっているんですよ、これ。一方では特定郵便局長なんですよ。一方では普通局の管理職なんですよ。それをアメーバのように使って、上からですよ、使って、集票活動と集金活動をしているんじゃないですか。これは、今まで私ども横から見ていて、ああ、そういうことあるだろうなと見ていたのですが、これほど明らかに発覚した組織的大事件というのは初めてですよ、選挙違反でも。

 細かい話ですけれども、私のところへこういうものが来ています。

 さる特定郵便局の郵便局長さんが、「部会内」、さっきの部会ですね、業務推進連絡会の部会、「部会内各郵便局長殿 お知らせ 部会長より、部会開催の連絡があったと思いますが、部会時下記の諸費用を徴収させていただきますので、お知らせ致します。 記 部会費一万円 自民党友費八千円 自民党員費三千二百円掛ける八名 二万五千六百円 合計四万三千六百円。 尚、自民党員追加分に付きましては、部会長より部会時説明があると思いますので、次回の五月部会にて徴収させていただきます。」

 もう一枚は、それと関係があるのでしょう、日時が書いてあって、午前十時、場所が書いてあります。議題「平成十三年度営業方針について 十二年度総括 貯金新年度目標について 保険手当について 同和研修計画について 全特長野総会について」、長野で開かれた総会への出席とかなんとかということでしょうね。最後に「参議院選挙について」と書いて、「以上 本件は近畿郵政局承認済」と書いた、こういうお知らせ文が私のところへ来ていますよ。

 ということは、郵便局長が公務の流れの中で、参議院選挙についてこういう部会を開きますから集まってくださいという、これはお知らせですね。そのときにお金を持ってきてください、四万三千六百円持ってきてください、自民党費も持ってきてください、八名分持ってきてください、こういうことが行われていた。大臣、どう思いますか、これ。どういうふうにしますか、これ。

片山国務大臣 御指摘の点につきましては、現在、捜査当局が今捜査権を持って事実を解明中でございますから、それはそれで我々は事実の解明に協力いたしますけれども、ただ、服務規律の全般的なありよう、あるいは綱紀粛正については、先ほども申し上げましたが、一昨日、地方郵政局長・監察局長会議をやりまして……(発言する者あり)

野呂田委員長 静粛に願います。

片山国務大臣 再発防止のための十分な協議をしておりますし、先ほども言いましたように、これだけの逮捕者が出たことにつきましては大変遺憾だと思っております。(発言する者あり)

野呂田委員長 静粛に願います。

仙谷委員 こういうふうに、何か人ごとみたいにおっしゃられると、これは心外なんですね。

 これはひとつ大臣にお伺いしなければいかぬのですが、きのうですか、おとといですか、その郵政局長を集めたのは。それで、これはたまたま京都、大阪、つまり近畿の中の一部の京都、大阪の分が発覚したのですけれども、発覚した理由も知っているでしょう。ほかの件で京都がことしの一月に捜索が入って、書類を持っていかれておったからわかったのです。それがなかったらわかっていないでしょう。

 そこで、この手口は、私は全国一律蔓延していると思うのですよ。そうしないと、大阪が四十三万票高祖さんの票をとったわけじゃないのですから、全国的に平均に出てきているわけですから、同じようなやり方でやらないと票は出てこないはず。大阪の堺特推連、三島特推連というところでやられたのと同じことが、つまり特推連の会合を日時を定めてセットして、午前中に、特定郵便局長会と称する、特定郵便局長会は何か任意の団体らしいですね、そこで票集めの具体的な方法なり人員を指示した、こういう事件ですね、特定郵便局長会については。

 こういうのがあったのではないかという前提で厳しく各地方郵政局を調べたことがありますか。あるいは、なければ、これから調べるおつもりはありませんか、内部規律の問題として。

片山国務大臣 一昨日の地方郵政局長・地方郵政監察局長会議におきまして二時間ほど会議をやりまして、状況は聞きました。

 近畿のような状況はないという報告を受けておりますが、そこで私の方から最終的に、一つは、国家公務員法、公職選挙法についての研修をやってくれと、特定郵便局長さんを含めて。研修をやることが一つ。

 それから、公的な活動である特推連の活動と私的な特定郵便局長会、これはしっかり分けてくれと。これがたまたま同じにやっているから紛らわしいので、近畿以外は割にそういうことはやっていないようですけれども、しかし、これははっきり分けてくれと。

 それからさらに、今お話もございましたが、郵政監察局長、そういう制度があるわけですから、綱紀粛正、服務規律について特別査察を監察局がやってほしいと、今までは業務の査察が中心でございましたが。

 そういうことを申し上げておりますし、全容の解明ができたら、管理監督責任を含めて対応いたします。

仙谷委員 大臣、先ほどから、一般的に国家公務員法がどうのとか、そんな話じゃないんですよ。これは習慣になっているんですよ、当たり前になっているんですよ、郵政一家と言われて。

 それで、個人的な活動として選挙運動をするとか後援会活動をするというのは、いいですか、郵政局の現役と特定郵便局長はこの業務推進連絡会でつながっているわけだ。そうですね、上から下まで。そのことと全く関係なしに選挙運動をやるというのであればそれは許されるかもわからないけれども、そんなことはあり得ないじゃないですか。元郵政局長が出る、次は事務次官だという構造の中で、いやいや、あそこにOBがおるよと。全部そのたぐいの話でやっているんでしょう。

 これは、後援会勧誘マニュアルというものもありますよ。奥さんをどう使うか、どういう電話をかけるか、候補者の事務所から直接動員要請があったけれどもそんなことをされたら困るとか、いいとか悪いとかと、全部書いてあるじゃないですか。公私混同というよりも、もう一体なんですよ。分かちがたくくっついている。

 この種のやり方、つまり、霞が関が選挙マシンの中枢を担ったり、そのまた出先の総務課長なり総務部長さんが担ったり、あるいはもっと違うポジションの人が担っているのかもわかりませんが、各省庁、そういうことをやっているじゃないか。

 あなたは、特定郵便局長、大樹会というんですか、それは別の団体だと言うけれども、縦系列の中で横へつけた集団を、業界団体やあるいはそのOBが入った団体を、これは全く別の団体だから全然問題ないんだということでやってきたのが今までの自民党の選挙ですよ。政治連盟も自民党支部も、職域支部というのはそうじゃないですか。その構造が政治の構造として問題なんだということを言っているわけですよ。

 今回の場合、今菅幹事長がおっしゃったように、本当に公務員の地位利用なんですよ。今度の事件は近畿郵政局長が逮捕されているんですよ。もうその上は郵政事業庁長官だ。長官の上は大臣、あなたしかいないんですよ。そういうピラミッドの相当上まで行って、その組み立てが発覚した事件なんですよ。

 もう少しこういうやり方の政治を変えなきゃいかぬという自覚とか、官僚にも、こういうことをやっちゃいかぬということと同時に、この特定郵便局長会とか、こういう任意の団体を、選挙用の団体を解散させるつもりはないんですか、どうですか。

片山国務大臣 特定郵便局長会は、これは任意の私的な団体ですから、任意の私的な団体を我々がどうこうということは言えませんので。ただ、委員御指摘のように、公私の混同と疑われるような運営や実態があるとすれば、これはしっかりと分けにゃいかないと思います。

 それから、いずれにせよ、今捜査当局が捜査をしておりますから、事実の解明、全容の解明ができましたら、我々はその反省の上に立って、どういう服務規律の確保や綱紀粛正の実を上げることができるか、十分努力いたします。

仙谷委員 小泉総理、時間が来つつありますので総理に聞きますが、この事件をごらんになって、日本の政治の問題として、選挙の構造の問題として、どんなふうにお考えになりますか。

小泉内閣総理大臣 公務員がなぜ選挙運動を厳しく制限されているかよく考えなきゃならないということは、常々私が申し上げていたところでありますが、今回のこの郵便局を拠点とした選挙違反事件の捜査を見ますと、常々私が憂慮していたようなことが果たして行われていたのかどうか、まことに遺憾であります。

 私は、そういう観点から、これは、今後、公務員の選挙運動のあり方、また公務員の規律、そして政治構造の問題、これについてもはっきりと改革していかなきゃならないなということを痛感しております。(発言する者あり)

仙谷委員 今処分の話が出ましたが、処分の話もそうなんですけれども、総理、私、小泉政治の最大の弱点はここにあると思うのですよ。

 つまり、どういうことかといいますと、議院内閣制をとって、政党政治という建前をとっている政治のもとで、政党の綱領や路線や基本政策や政策を党内の論議の中から変えて、そこで勝って、つまり党内的に違う意見を言う人に勝って、そしてその党の代表として総理になる、これがイデアルティプスとまでは言わないけれども、どこの政党政治でもあり得る話ですよ、あり得なければならない話ですよ。小泉さん、それはサッチャーもブレアもそうだったわけだ。

 さっきから聞いておりましても、経済政策の話にしても、今度はこの特殊法人あるいは郵政改革の話にしても、党内議論として変えないままあなたは総理大臣になったけれども、総理大臣としてわあわあ言っているけれども、党内の路線とか政策とか基本政策は全然変わっていないじゃないですか。さっき竹中先生がおっしゃっていることも、本当はそういうことを言いたいけれども、言えないから多分、ああいうもごもごと何か霞が関は大きいからなんてそういうことを言っているんですよ、私に言わせれば。

 やはり党を変えなきゃだめですよ。だから従わない人は、このスキャンダルで処分することもあるけれども、その前に、この政策、この綱領に従わないんだったら、あなたなんか公認しない、立候補させない、除名する、それに近いところまでいかないと、こんな重大な局面の中で、こんな政策を実行できるはずないじゃないですか。私は、本当に小泉政治の最大の問題はそこにあると思いますよ。いかがですか。

小泉内閣総理大臣 変わってきているんですよ。私が郵政民営化論者であり、過去三回の総裁選挙に、常に、構造改革のもとはこの郵政事業だ、なぜ国営で維持する必要があるのか、民営化が必要だといって訴えて、総裁選挙に出て、三回目で今度は当選して、総理になっているわけですよ。

 これは今にわかりますよ。今、竹中大臣が言った経済戦略会議、今まで自民党の中でも反対していた。反対していたことを私はやるんですよ。特殊法人、道路公団の民営化、これもやります。郵政公社、国営堅持でなきゃいけないといった去る三月の党大会の決定、私は変えさせます。(発言する者あり)これからです。これから見ていてください。見ていてください。今まで自民党が反対してきたことを総裁としてやろうとしている初めての総裁であり総理なんですよ。これから見ていてください。

 しかし、自民党は国民世論をよく見ています。私は、今までの、反対していたけれども、国民世論を見て、これが国民のためになるんだったら、自民党議員も今までの考えを変えて、今言った私の方針に賛成してくれることを期待しながらやっているんですよ。

 そんなに焦っちゃだめですよ。まだ五カ月たっていないんですよ。これから見てくださいよ。私を早くやめさせればこの改革がストップすると期待している人がいますが、私は、国民の支持がある限り、今言ったこの構造問題、既得権益をどうしても離したくないといって改革に反対する勢力も、やがては国民の目を恐れてこの改革に進んで協力してくれるということを信じてやっているんですよ。三カ月や五カ月で、この今までの大集団、与野党が反対してきたものをすぐ変えろという方が無理ですよ。もう少し時間をください。

仙谷委員 次の機会にまた議論いたします。

 終わります。

野呂田委員長 この際、生方幸夫君から関連質疑の申し出があります。仙谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。生方幸夫君。

生方委員 民主党の生方でございます。

 民主党を代表いたしまして、四十五分間質問をさせていただきます。

 総理は、お得意の分野になりますと答弁が非常に長くなりまして、どうも時間がややオーバーしてしまったんですが、まず今のことに関連して伺いますが、高祖議員の選挙違反事件、非常に今大きな事件になっているわけでございますから、自民党として、高祖議員に対してきちんと辞職を求めるつもりがあるのかどうか、まずお伺いしたいと思います。

小泉内閣総理大臣 今捜査の継続中でありますので、捜査の全容が解明した時点で判断をしたいと思います。

生方委員 現在解明している部分だけでも、大変多くの公務員の方が逮捕をされ、組織ぐるみで選挙違反が行われたということは明らかなわけで、現在の時点でも、私は、十分に、現在わかっている事実だけでも高祖議員は議員辞職に値すると思いますが、いかがでございますか。

小泉内閣総理大臣 予断を持たず、捜査の全容解明を待って、適切な判断をしたいと思います。

生方委員 総理、歯切れのいいところは歯切れがいいんですけれども、こういう問題になると何か先延ばしにして、構造改革の問題も、これは後からゆっくり質問いたしますが、構造改革全体は何となく国民の皆さん方わかっているんですけれども、各論になるとむにゃむにゃむにゃでわからなくなるところがあるので、ぜひとも高祖問題だけは、国民の皆さん方も注目をしているわけで、この予算委員会も随分久しぶりに開かれたわけでございますから、総理としての決意をぜひとももう一度重ねて聞かせていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 こんなにはっきり言っている総理、ないじゃないですか。(生方委員「はっきり言っていないじゃないですか」と呼ぶ)はっきり言っていますよ。捜査段階なんです。一国の総理大臣として、法治国家として、疑いがある者はすぐ罰せろ、そんなことができますか。捜査の全容の解明を待って適切な判断をすると言っているんです。法治国家として当然です。

生方委員 私は、政治家としての判断でございます。これは、もし私がそういうような選挙違反を犯せば、議員の責任として私はやめます。刑事事件で、あくまでも結論が出るのは、それは裁判所が結論を出すのであって、政治家はやはりもっと高い倫理を求められなきゃいけないわけで、きちんとした、判決が出る前にでもきちんと処理をするべきだ、私はこのように考えますが、これ以上は押し問答になりますので、話をやめます。

 米国のテロの事件でございます。

 私も、たまたまテレビで見ておりまして、非常に衝撃的な映像が入ってきてショックを受けた一人でございます。テロは何としてでも防がなければいけない、これは各国民全員同じ気持ちだと思います。

 私のところの近くの人が非常に心配しているのは、これでテロに対して報復をやる、また報復をすれば多くの市民の方が巻き込まれて亡くなることになるであろう、そこへまた憎悪が生まれて、またテロになる、それに対してまた報復をするという格好で、大きな世界の大戦になってしまうんではないかというようなことを私の周りにいるお母さんたちが大変心配をしておるんですね。

 だから、テロはもちろん憎んで、犯人はきちんと処罰をしなければいけません。テロが起こってくる最大の原因は、やはり中東に問題があるんだと思うんですね。中東の問題そのものがやはり解決をしない限り、テロの根というのは絶やされることがないと私は思っております。

 それで、総理に一言注文なんですけれども、中東の問題に関しては日本は独特の立場を持っているんじゃないか。欧米と違ってアラブ諸国と根本的な対立構造にはなっていないわけでございますから、日本が国際的に役割を果たすというのであれば、総理が、中東問題をきちんと解決するんだ、その担当の大臣をきちんと決めるぐらいの勢いで中東和平に日本が貢献するべきじゃないか、私はこのように考えておりますが、いかがでございましょうか。

小泉内閣総理大臣 日本の国策として、また外交政策として、中東だけが外交問題ではありません。中東和平は重要でありますが、外交全般として見る必要がありまして、私は、中東だけのための特別の担当大臣を置くのはいかがなものかと。今の時点で中東担当大臣を置く考えはございません。

生方委員 私が言っているのは、中東だけの問題じゃなくて、まさにアメリカでテロが起こるのも中東の問題が原因ではないか、根っこにあるんではないか、だから、世界的に貢献する、アメリカにも貢献するという意味からも、日本が中東問題に積極的にかかわっていくんだという決意の表明としての、まあ大臣を任命するのがいいのかどうかわかりませんけれども、そういう決意を示すことが日本の世界への貢献に対して大事だ、私はこのことを申し上げたんですけれども、重ねていかがでございましょうか。

小泉内閣総理大臣 中東和平の問題につきましては、日本としてもできるだけの努力はしていきたいと思います。

生方委員 これも、本当はこの問題だけでも予算委員会を再度開いていただいて論議をしていただきたいと思います。これは委員長に対して要望をしておきます。

 それでは、次に移ります。

 今、私の手元にメモが参りまして、現在の株価はまた一万円を回復したということになっているようでございますが、この何日間か株が非常に乱高下をいたしました。これは、総理が就任なさったときの株価というのが、四月二十六日の株価で一万三千九百七十三円、これがわずか十日ぐらいで一万四千五百五十六円という最高値をつけました。それから、一万円を割る、これはテロという非常に大きな事件があったのも作用しましたが、私は基本的には時間の問題で一万円は切るというふうには思っておりましたが、一万円を切るという事態まで四カ月しかかからなかったわけです。この間、きのうの終わり値でいいますと九千六百十三円でございますから、約十七年前の水準に株価が戻ってしまった。この間に、国民の資産でもある時価総額が失われた額は百四十一兆円にも達しているわけですね。これは、国民や企業が持っている株式資産の三割にも相当するわけでございまして、株価が下がっているとき、総理は重ねて、株価には一喜一憂することはないというふうに申していたのをテレビで私も知っておりますが、やはり政権を担う総理は株価にそんなにむとんちゃくであっていいはずはないと思うんですが、今でも株価に一喜一憂するべきでないという考えは同じでございましょうか。

小泉内閣総理大臣 何を言っても批判されるのは覚悟ですが、では、一喜一憂すると言ったらいいかというと、そうでもないんですね。余り言葉じりばかりとらえて、一喜一憂しないというのはいい言葉なんですよ。そんなに目先のことにとらわれないで、株価だけが経済じゃない。株価に注視しなきゃならないのは当然であります。株価は経済をあらわす重要な指標だということは認識しています。しかし、毎日上がったり下がったり、上がれば下がる、下がれば上がるのもまた株式市場なんです。

 もうはまだなり、まだはもうなりという言葉もあるでしょう、株式取引している人の間に。そういう点も考えて、株価市場を注視しながらも、本質的な経済再生の道を探るのが政治の責任ではないかと思っております。

生方委員 株式市場に個人投資家が戻ってくるという、戻ってくるというか入ってくるというか、これが非常に重要だと思いますよね。

 それで、経済財政諮問会議でも、つい先日ですけれども、民間議員が共同で、源泉分離課税を廃止して申告分離課税一本にし、その税率を当面一〇%まで引き下げたらどうかというような提言をしておりますね。これを私は直ちにやはり実行することが必要なのではないか、それこそそうした総理のリーダーシップが必要じゃないかと思うんですが、いかがでございますか。

塩川国務大臣 確かにそういう御提案がございました。私たちもそれを聞いております。

 一方、税制を決めていきます根本には、やはり国会とそれから政府の税制調査会との意見が、お互いが一致していかなきゃならぬと思っております。その意味におきまして、経済財政諮問委員会で提案がありましたことは、それぞれの党の方に、与党の方には私どもから申しております。また、政府税調の方にも申しておりますが、それをできるだけ早く検討を進めまして、臨時国会で提案できるような格好に追い込んでいきたい、こう思っております。

生方委員 自民党の税調があって、政府の税調があって、いろいろなものがあって決めていくという手法を変えようというので小泉さんが出てきたのではないかなというふうに私は思いますので、ぜひともそうしたことで、対策が、手を打ったときにはもう既に手おくれだったということがないように、総理の早いリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。

 それでは次に、構造改革について御質問をしたいと思います。

 先ほど竹中大臣の方から、方向転換をきちっと今行っている最中だというような答弁がございました。私もこの間、骨太の方針、じっくりと読ませていただきました。

 そこで、森前総理がお出しになりました緊急経済対策と、私、見比べて読んでみました。そうしたところ、不良債権の最終処理、それからIT革命の推進、セーフティーネットの構築とか都市再生という大きな柱は、ほとんどもう緊急経済対策の中で出ていることなんですね。したがって、これを森前総理が言った場合は、別に構造改革とか聖域なき構造改革と呼ばなかったのに、小泉総理が出てくると、これが聖域なき構造改革になってしまう。

 中身はほとんど私は変わっていないと思うんですけれども、何がどう、森さんがおやりになったことと小泉さんがおやりになっていることと一番違うのか、その点を端的に説明していただきたいと思います。

竹中国務大臣 先ほども御説明しましたように、日本の経済をよくするための方策というのはさまざまな形でこれまでも議論されてきたんだと思います。

 構造改革という形で今回打ち出している一つの大きな特徴は、政策体系全体を自助自律の方向に向かって打ち出すということで、その政策を体系的に行っているというところが一つ大きな前進かなというふうに思っております。

 当然のことながら、第二の点として、それに関連しますけれども、財政の構造の抜本的な見直し、これは特殊法人改革等々を含むわけですけれども、規制の改革等々を含むわけですけれども、それが大きなウエートを占めている。その意味で、非常に包括的な形での議論をさせていただいているというのが一つの方向ではないかと思っております。

生方委員 私は、基本的に重なっている部分がある、どこが一番大きく違うのかということを総理の口からぜひとも説明をしていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 まず、今までの内閣で、これをやるべきだ、あれをやるべきだという議論はかなり出尽くしている面もございます。

 問題は、どれを実施に移すかということで、今まで議論の中でいい提案はたくさんあります。それを具体的に実施に移していく。例えば、今までの公共事業偏重を環境や、あるいは福祉、あるいは科学技術、雇用対策に重点的に配分していこう。当面の、来年度の予算編成におきましても、一律に全部削減はしない、五兆円削減して、必要な分野には二兆円つける。景気が悪いからといって借金をして国債を発行して予算をつければ、これまた景気が回復するものでもないということで、目標を、三十兆円以内に抑えていこうという目標の中で、必要な予算を厳しく吟味していこう。

 なおかつ、今まで税金を使っていた分野、ここは改革する必要はないんだと言っていた部分、特殊法人等の分野、こういう点については、存続が前提じゃない、廃止、民営化を前提に徹底的な見直しをしていこうということで、税金のむだ遣い構造をなくす。

 そして、民間にできることは民間に、地方にできることは地方にということで、徹底的に官と民の役割を見直そうということが、特に今までの政権と違うと私は思っております。

生方委員 小泉政権が誕生してからもう五カ月弱たつわけでございまして、所信表明演説のときにも今のようなことをおっしゃって、矢継ぎ早にこれをやっていかないかぬということで、我々もどんな改革が出てくるのかというふうに期待をしておったんですけれども、ほとんど言っていることは変わらないで、では特殊法人の改革は何か進んだのかというと、ほとんどの官庁の抵抗に遭って今のところ進んでいないというような形で、構造改革、構造改革と言葉だけが先行して実質が伴わないのが、株価が一万五千円をつけてからずるずるずるずる下がってきた最大の原因じゃないですか。いかがでございますか。

小泉内閣総理大臣 既に方針が変わったということは明らかだと思います。方針を転換することが、大反対を押し切ってやっているわけですから。そして、これだけの大きな経済を、すぐ、総理が今までと違うことを言ったといって、多くの議員の議論の積み重ねも必要であります。そして、法案をつくるにも準備が要ります。予算は今執行中です。これから予算編成、十二月まで始まっていくんです。

 方針を立てない限り、変わりようがないじゃないですか。そして、方針を立てたからすぐ変わるか。法律は国会があります。一日で法律を通してくれと言ったら、皆さん怒るでしょう。十分に議論を重ねて、時間をかけていくことが民主主義でどうしても必要なんです。

 まず、今までとは違う方針を立てた。これに対して賛同を得た。そして、これから実行に移していく。一日や二日では変わりませんよ。しかし、変わるという方針ははっきり立てたんです。その方針に向かって今着実に進んでいるんです。御理解いただきたいと思います。

生方委員 国会を通さなきゃいけないこともあるし、通さなくてもいいこともあるわけでございまして、総理の権限でおやりになれることも幾らでもあるわけでございますから、そのことをきちんと国民に一つ一つ示していくことが本当の構造改革だなということになるので、それに対して支持が来るか来ないかというのを判断する基準になると思うんですね。

 今度の構造改革全体を見ておりますと、今度、九月の下旬ですか、改革工程表というのをつくるとか、改革のプロセスそのものをゼロから見直すとか、こういう言葉を見ておりますと、私も十年ほど前に、「リエンジニアリング」という本を何冊か書きまして、アメリカの経済が再生した、企業が再生した手法にリエンジニアリングという手法があったわけですね。そこの中にプロセス改革とか改革工程表とかという言葉が出てきたので、恐らく竹中さんを中心に、このリエンジニアリングの手法で日本経済を変えていこうとしているのではないかなというふうに私は想像するわけです。

 このリエンジニアリングを何でアメリカが行ったのかというと、顧客第一に企業を変えていかなきゃいかぬということが一番大きな原因だったんですね。アメリカもやはり供給過剰でございましたから、供給過剰からいかに需要をつくり出していくのかというときに、顧客の満足度を高めなければいけないということで、リエンジニアリング改革に取り組んだんですね。それが比較的うまくいって、アメリカ経済というのは九〇年代に大きく伸びていったというふうに私は理解をいたしております。

 このリエンジニアリングの手法を政府に取り入れれば、顧客というのは国民になるわけですね。したがって、小泉改革も当然、国民の満足度を一番高めるためにどうしたらいいのかという視点で、せっかくこういうリエンジニアリングの手法を取り入れているのであれば、考えなければいかぬと思います。

 ところが、それを推進しておる竹中さんは、供給サイドなんだと。供給サイドが問題なんだと言って、どうしても需要サイド、国民サイドの方は軽視しているような感じがしてならないんですね。だから、せっかくいい手法であっても、行おうとしている根本が私は違っているんじゃないかと思うんですけれども、総理、いかがでございますか。

竹中国務大臣 御指摘のように、リエンジニアリング的な考え方というのは私も大変重要だと思っています。

 しかし、リエンジニアリングというのは、顧客第一主義にして、企業のまさに生産性を高める、サプライサイドを強化するための政策だったわけですよね。そのときに、顧客を大事にしましょうというのが趣旨でありましたから、まさに、必要な道路はつくるけれども不必要な道路はつくらない。それは財政資金の効率的な配分でありますから、その意味では、議員がお考えのことと私が申し上げていることは、ほとんど一致しているんじゃないかと思います。

生方委員 企業をどういうふうに変えるのかという手法をそのまま政府に取り入れることができないことは、これは事実なわけでございまして、机上の空論をそのまま政策に当てはめることができないのと同じでございますので、同じだというふうに言われても、やっていることが、実際に国民サイドを重視している政策になっているかというと、私は、後ほど申し上げますが、セーフティーネットの問題等を見ても、まだまだ非常に不十分だというふうに思っております。

 ところで、総理にお伺いしたいんですけれども、改革をやらなければいけないというのは、これは国民のコンセンサスとしてあると思うんですね。しかし、大事なことは、改革が目的ではなくて、改革を通してどんな日本をつくっていくのか、これがやはり一番重要なわけですね。総理が目指しているのは、改革を通してどういう日本をつくろうとしているのか、この部分がメッセージとして私はまだはっきりと伝わっていないと思うので、ぜひとも、改革を通してどういう社会をつくろうとしているのか、総理の御意見を聞かせていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 まず当面の問題として、税金のむだ遣い構造をなくさなきゃ日本の経済は立ち直らないと思うのであります。みんな、税金を使ってくれれば痛みがないと思いますけれども、これは、結局、後の世代にツケ回しですね。道路をつくる。地域に行けば、今度は、道路財源を見直すと言ったって反対が多いですよ。自分の地域をよくすることが先だ、この道路をつくってくれない限り地域は発展しないと、みんな陳情ですよ。

 税金が潤沢にあればいいですよ。しかし、税金がないのに、借金までしてつくっていいものかどうか。どこの道路が一番今必要かという視点が必要で、道路をつくってくれという要望にこたえることができなかった、一部しかつくってくれなかった、つくってくれないところは痛みだと言いますよね。

 そうすると、結局、限られた財源の中でどういうふうに配分するか。それは雇用でも同じであります。失業給付を、一年じゃ足りない、二年でも三年でもつけろ。税金があればつけられますよ。しかしながら、余り長くつけると、失業給付がもらえるときまで新しい職場を見つけようとしないという点も考えると、どの期間が必要かということも考えなきゃいかぬ。そういういろいろな、限られた税金をいかに有効に使うか。

 税金がないから今借金をしてきた。しかし、借金も行き過ぎて、借金を返すのに借金をしなきゃならない状況だから、できるだけ借金を減らして、有効な、優先順位をつけて、これからの構造改革を進めていこうというのでありまして、私は、その先には、お互いが自信と希望を持って社会に立ち向かっていけるような、そういう社会をつくりたい。そしてまた、一度失敗してもまた新しい挑戦をしてみようというような意欲にあふれた人が多くなることによってこの社会は活性化していきますし、そういうみずから助ける精神を持つ方が多ければ、真に助けようとしている人たちにも助けを差し伸べるようなことができるのではないか。

 何でも税金に頼って、借金に頼って、この事業をやってくれ、あの事業をやってくれと言うことは、逆に新たな痛みを後で与えていくのではないかということで、私は、当面は、できるだけ税金のむだ遣いをなくそうということに主眼を置くべきではないかと思っております。

生方委員 税金のむだ遣いをいいなんと言う人はだれもいないわけで、それは当然税金のむだ遣いは排していただきたいので、今総理がおっしゃっていることは、やはり強者の論理であるような気がして仕方がありません。

 実は、きのう、九月十三日、投書がございました。総理はお読みになっているかどうかは知りませんが、「倒産の痛みが聞こえますか」という主婦の方の投書でございます。これは朝日新聞に出ました投書でございまして、この方は、おじが経営していた企業が倒産をした。そこへ、自分のお父さんは、おじさんですから、借金の担保、自分も保証をしていた。したがって、倒産をするとお父さんも多額の借金を抱えなければいかぬ。おじさんは、自分の自宅が担保に入っていたので、それをとられなきゃいかぬ。そのおじさんには九十歳を過ぎたお母さんがいらっしゃって、それを面倒見なきゃいかぬ、こういう厳しい状況の方がいて、最後の方で

  テレビでは小泉首相が「痛みに耐えて」と言っている。父や叔父にとって、もう一度やり直す時間が残っているのだろうか。「痛みに耐えて」という言葉には、現実感がない。実際に苦しんでいる人たちの声が届いているのだろうか。

  どう耐えろと言うのだ?

  チャンネルを回すと、首相の息子が笑顔で芸能リポーターに囲まれている。

という格好でこの文章は終わっているのですね。

 一体、この人たちにどう耐えろと言うのですか、総理は。

小泉内閣総理大臣 人によって痛みは違います。全部、企業が倒産しない社会をつくれと言ったって、それは無理だと思います。これは自由主義経済である限り、社会に適応できない企業は、ある場合には倒産せざるを得ないような状況に直面するでしょう。そういうことに対しては、政治として何ができるか、また個人として何ができるかということをやはり考えなきゃならないと思いますが、今言った、テレビに映し出された一場面を論じて……(生方委員「これは私が言っているのではない、この人が言っているのです」と呼ぶ)いや、それは、投書を読み上げたということは、あなたの考えにも合致しているのでしょうから申し上げますが、その問題とはまた別だと思います。

 私も、よくキャッチボールしたと批判されますが、キャッチボールは一回ですよ。テレビ何十回映すの。しょっちゅう、キャッチボールしないでたまには政治をやれと言っていますけれども、キャッチボールはほんの休みの一期間ですよ。ほとんど政治一筋、仕事一筋にやっているわけでしょう。それを、こういう例を出して、国会議員のあなたがそこまでの例を出すというのは、ちょっと違うんじゃないですか、この問題解決に。

生方委員 私は、キャッチボールをやるなと言っているんじゃないのですよ。この人の気持ちとして、自分のおじやお父さんが苦しんでいる、そこで総理が痛みに耐えろと言って、どういうふうに耐えるのですか。自助努力で乗り越えられない部分を政府が何とかする、そうじゃなければ政府の役割はないじゃないですか。

 政府が、総理がおっしゃっている、国民に痛みを味わってもらっても改革をするんだと言っているこの言葉は、全く私は間違えていると思います。何でタックスペイヤーである国民の皆さん方が痛みを感じなきゃいけないのですか。政治の一番の役割は、国民の皆様方の痛みを取ることに私はあると思うのですが、いかがでございますか。

小泉内閣総理大臣 それは、政治としてどこまで雇用対策をやるか、失業対策をやるか、企業が倒産した場合、経営者の責任はどうなのか、経営者の責任まで政治が面倒見なきゃならないのか。そういう点をよく見きわめて、私は対策を練る必要があるのではないかと思います。

 個人の責任、経営者の責任、企業の責任、社会の責任、政治の責任、いろいろあると思います。そういう中において、政治が果たしてどこまでやればいいのかということも私は必要だと思います。

生方委員 やはり憲法には、国民は最低のきちんとした生活をする権利が保障されているわけですね。だから、倒産した方だって、当然きちんと自分たちの生活を守らなければいけない。守るべきことをきちんと政府が保障するということは、憲法にも書いてあるわけです。だから、それはきちんと私は守っていただかなければいけないと考えております。

 政府は、今度の経済構造改革を通して五百三十万人の雇用を創出するというふうに言っておりますね。これは、規制緩和を行ったり、医療や介護、福祉、教育の分野で、それからあと新規事業の開拓ということで、五百三十万人の雇用をつくると。五百三十万人の雇用がもしつくれるとすれば、現在三百三十万人でございますから、雇用問題はそんな深刻にならないで済むと思いますけれども、本当に五百三十万人もの雇用がこれだけの分野でつくり出せるというふうに、総理、お考えになっていますか。

小泉内閣総理大臣 私は、五年間で五百三十万人の雇用づくり、雇用創出を目指して、今努力しなきゃならないと思っております。これは決して実現不可能とは思っておりません。たしか、八〇年代においても十年間で六百万人ぐらいの雇用ができているんじゃないですか。九〇年代においても四百万から五百万の雇用ができていますから、片っ方では倒産する、片っ方では新しい企業が出てくる。

 そして現在も、失業率が五%になって厳しい状況でありますが、大体、失業者数が三百三十万人ぐらいですか。一方では、公共職業安定所、ハローワーク等には毎月五十万人から六十万人、求人が来ている。年間七百万ですね。七百万人の人が欲しいと求人が来ている。どうしてこれだけ失業者が多いのに来ないのかというミスマッチもあります。民間の会社につきましても、今はバブルに匹敵するぐらいの求人が、求人広告があるそうです。だから、私は、雇用対策としてやる余地はたくさんあると思います。

 本当に仕事が欲しい人と人が欲しい人があるんですから、こういうミスマッチをどうやって、うまくマッチするようにしていくのも雇用対策として重要でありますので、私は、その点についてもきめ細かな雇用対策が必要ではないかと。そういう点に向かって、できるだけ五百三十万人を目指して雇用づくりに努力していく。同時に、やむを得ず職を離れなきゃならない人たち、それに対してどういう新しい職場を得てもらうような対策を講ずるか、この両面が必要だと思っております。

生方委員 私は、この間、台風が東京へ来た日、飯田橋のハローワークへ行ってまいりました。こんな雨あらしの中、雇用を求めて来ている方がいらっしゃるかなというので行ってきたんです。たくさんの方がいらっしゃっているんですね。

 総理は行ったことがあるかどうかわかりませんけれども、今端末がたくさん置いてありまして、そこへいろいろな条件を入れていくわけですね。私も座ってやってみました。自分の年齢とか、自分がやってきたことでできそうな職種とか、自分の希望の月収とかどんどん入れていったら、最初の求人数はたくさんあるんですけれども、一個項目を入れるたびに減っていくんですよ。一番最後に行ったら、もうゼロになっちゃうんですね。だから、自分たちがやりたいことと雇用のミスマッチといっても、やはり五十歳を超えるともうそれだけで、五十歳というだけでもう既にこんなに減っちゃうわけですね。

 総理がおっしゃるように、確かに再就職の支援としてたくさんのプログラムが用意されております。それを見ても、例えば、私は昔からパソコンをやっておりますから別にパソコンはどうということはないんですけれども、パソコンをそこで二カ月か三カ月習ったとして、それを習ったからといってそれが次の仕事に生かせるかというと、なかなかそういうことにならないんですよね。

 だから、もうちょっときちんとケアをする。一人に一人までケアの人をつけるということまでにはいかないでしょうけれども、やはり機械でただ探させる、もちろん、そこでいいのがあったらこちらへ来て相談をするというシステムもあるようですけれども、イギリスとかスウェーデンのように、もっときめ細かな、きちんと、例えば、私が希望の月収を入れたとしたって、本当はもっと少なくてもいい場合だってあるわけですから、そういう細かい、人間としてのケアをするようなシステムをつくることが必要なんじゃないかと思うんですけれども、いかがでございますか。

坂口国務大臣 ミスマッチがそういうふうにして存在することは私も認めますし、そこを何とかしなければならないというふうに我々は思っています。

 しかし、一番大きいのは、何が大きいかといえば、やはり賃金が合わないというふうにおっしゃるのが一つ多い。それから、もう一つは、おやめになる方がどちらかといえば二次産業の方が多くて、そして、求職の方は今度は三次産業が多い。二次産業と三次産業とのミスマッチ。この二つが非常に大きいわけですね。先生もおっしゃるように、ハローワークで打ち込んでいきますと、もうどんどんとそれは減っていきますが、そこが一番大きいわけであります。

 これから先に、その皆さん方に、本当にその人たちが就職をしていただきますまでの間のつなぎをどうやっていただくかという問題も一つあります。

 それから、もう一つは、その皆さん方に本当に就職してもらうまでの間の技術指導ということもあると思うんですが、これは、今おっしゃるように、技術指導の方は、今までやってきたこととそう違うことをやるといっても、これはなかなかできませんし、しかしまた、やったとしても、それが今度はそれに対する求職があるかどうかということもまた別問題でございますから、そこはなかなか難しい問題でございますが、できるだけ、こういうことをやってもらう人だったら欲しいですよ、私のところでとりますよという企業を探して、それから、それに合った勉強をしてもらう、技術を身につけてもらうというのが手っ取り早い方法ではないか、そんなことをやっていきたいというふうに思っています。

生方委員 雇用されている方たちも大変ですが、雇用をしている方の中小企業の方たちも今非常に厳しい状況に置かれているというふうに聞いております。

 総理は、貸しはがしという言葉を聞いたことがございますか。

小泉内閣総理大臣 ございます。

生方委員 貸しはがしという言葉は、中小企業の経営者に対して金融機関が融資を引き揚げるというのを貸しはがしというふうにいう。

 きのう話を聞いたんですけれども、倒産件数は、さっき同僚議員も申し上げましたように、月千五百件ぐらいです。そのぐらいで推移をしておりますけれども、実は、倒産じゃなくて企業の消滅というのが非常に多い。倒産というのは不渡り手形を出すから倒産をしたというのがわかるんですけれども、もう手形を出す余裕もないような企業が消滅をしてしまう。消滅というのは一体どういうことなんですかと聞いたら、夜逃げをしちゃうと言うんですね。夜逃げをしちゃって企業がなくなってしまうその消滅というのが、実は倒産件数の十倍はあるだろうというふうに言われているんですよ。本当にこれは極めて深刻な事態で、これが恐らく自殺者数万人、三万人というような数字につながっていってしまうんではないか。

 したがって、雇用されている方も大事ですけれども、これだって、不良債権の処理で、来年四月からペイオフが行われるというんで、地方の金融機関が生き延びるためにいわば引きはがしちゃうわけですから、これは必ずしも自己責任というよりは、政府の不良債権処理がおくれているという部分がこういう人たちに非常に大きな痛みを負わせているわけでございまして、その痛みに対してやはり政府がケアをする必要があると思うんですが、総理、いかがでございますか。

平沼国務大臣 お答えをさせていただきます。

 確かに、金融サイドの不良債権あるいは産業サイドの不良債務というものを処理してまいりますと、やはり中小企業に非常に大きな影響が出ることは事実であります。そこで、やはりセーフティーネットをいかに構築していくかということが大変大切だと私どもも認識しています。

 そういう中で、新しい形で、それまでは特別保証制度という形で大変実績を上げましたけれども、この四月一日から新しい信用保証制度をやりました。金融機関の倒産でありますとか大型倒産によって、やる気があって潜在力がある企業、そういった中小企業が厳しい目に遭ったときには、例えば無担保の保証というものを、八千万円のものを倍増の一億六千万円で対処をさせていただく、それからまた、貸付制度というものも構築をして、なるべくきめ細かくそれに対応させていただこう、こういうふうに思っています。

 それから、特別保証制度のことをちょっと申し上げたのですけれども、やはり非常に効果はあったと思います。しかし、まだこの支払いを一生懸命やっておられる方があります。しかし、今の、現下の厳しい状況の中で、今、約九万件ぐらい、条件変更して、そういった意欲のある方々に対応する、それをもう少し広げてもいいじゃないかと私どもは思っています。

 それからもう一つ、セーフティーネットの一環といたしまして、やはり会社を再建、民事再生法によって企業が再建途上にある、そういった企業に対して、いい部分に着目をして、そこにインセンティブを与えてさらに伸びていただこう、こういうことで、ディップファイナンス制度、こういうものもさらに充実して、そういった意欲があって潜在力のある中小企業、中小企業は日本のいわゆる企業の基盤でございまして、五百万社のうち九九・七%が中小企業ですから、そこをしっかりとやっていくということが政府として大切なことだと思って取り組んでいきたいと思っています。

野呂田委員長 柳澤金融担当大臣、答弁をひとつ。

柳澤国務大臣 今、生方委員の方から不良債権処理に伴って消滅というような話があるんだがというお話がございましたけれども、私どもも、不良債権処理は進め、しかもそれは単なる引き当てでなく、できるだけバランスシートからライトオフするという方式をとるようにということを言っておりますが、直接的にはそれは大手企業の場合でございまして、多分手形は出しておられる方々かなという感じもいたします。

 いずれにしても、地域金融機関の場合は、その顧客である中小企業の皆さん方と非常にもう人間的な、事情がよくわかったつき合いをしておりますので、そういう基盤に立った処理をするように、きめ細かく対処するようにということを申し伝えているところでございます。

生方委員 特に地方のしにせと言われている企業が今非常な痛みをこうむっているということでございますので、確かに、伸びる企業が伸びるように援助することは日本経済の活性化にとって非常に大事ですけれども、だからといって今まで日本経済を支えてきたその中小企業がただ消滅をしてしまうというのは非常に寂しい話でございますので、ぜひともきちんとした対策を打っていただきますようにお願い申し上げます。

 もう一点、外務省の一連の疑惑についてお伺いをしようと思います。

 ずっと不祥事が続いておりまして、松尾の事件から始まりまして、デンバーの総領事の公費着服、ハイヤー券着服、パラオ大使館職員による公金流用、ケニア大使館公使による公金流用、そして九月の浅川事件というふうに続いているわけでございますが、外務省は現在どんな調査をおやりになっているのでしょうか。

小町政府参考人 お答えいたします。

 松尾元要人外国訪問支援室長に関します事件につきましては、外務省の中に調査委員会を設けまして内部調査を進め、同元室長が公金を横領した明白な疑いがあることが判明いたしましたために、一月二十五日に同元室長を警視庁に告発するとともに、報告書を発表いたしました。その後、外務省は、捜査当局に対します協力を積極的に進め、同元室長は三月十日に詐欺容疑で警視庁により逮捕され、現在公判が行われております。

 また、七月の九州・沖縄サミットのためのハイヤー契約にかかわる公金詐欺の疑いで二名が逮捕されましたことを踏まえまして、外務省は、省内に調査・再発防止のためのタスクフォースを立ち上げまして、同種の事案の有無等を調査すべく、関係者に対します聞き取り調査や関係書類の精査を行っております。

 ことしの九月六日に、アジア太平洋経済協力会議関係にかかわります公金詐欺容疑で浅川元欧州局課長補佐につきましては、外務省としても内部調査を行ってまいりましたが、その過程におきまして、捜査の本格化に伴いまして、警察当局の要請に応じる形で関連情報を積極的に提供するなど、捜査に全面的に協力してまいりました。

 他方……

生方委員 いいですよ、もうそれで。

 時間がないので田中大臣に申し上げますけれども、私は外務省から話を聞きまして、どういう調査をしているのかと。ホテルで課ごとにプールをして無料で泊まった事案があるというようなことを事務次官も認めておられましたので、当然キャリアの方に宿泊をした事実があるのかどうか聞いていますかと言ったら、聞いていないと言うのですね。それから、ホテルやデパート、それから出入りの機関に対しては、どんな事実があったのか聞いているかと。

 それで、外務省ですからよく飛行機を利用するわけですね。航空会社を調べているのか、いや、航空会社は調べていません、エージェントを使っていますから。では、エージェントを調べているのですかと言ったら、エージェントは調べていないと言うのですね。外務省はしょっちゅう海外へ行くわけですから、航空券というのは御承知のようにいろいろな種類のものがございますから、そこでももし悪いことをしようと思えば、悪いことをする余地がたくさんあると思うのですね。

 だから、キャリアの方に何の話も聞いていないということとか、航空会社やエージェンシーに全然調査をしていないとか、調査が極めて私は不十分だと思うので、やはり内部に任せておいて調査をすれば、ノンキャリの方がキャリアの方に話を聞くというのは非常に聞きづらいということもあるので、ぜひとも大臣、外部の方を導入して徹底的に調べることが国民の外務省に対する信頼を高める唯一の道だと思うのですけれども、その点だけお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

田中国務大臣 お答え申し上げます。

 御指摘の点も、私も気づいている点もございますが、根本的にこの外務省の一連の不祥事というものは、どうやって国民の皆様から外交に対する信頼をかち取るか、もう一回外務省が再生するためにはどのようにすればいいかという、まず基本的なコンセンサスは皆が持たないとならないというふうに思っております。それは、もうキャリアもノンキャリアも関係ありません。

 それで、いろいろなアプローチの仕方があると思いますけれども、基本的には、やはり人の面と、それからお金の面とあると思います。それからもう一つは、制度の面と、それから心の問題とあると思いますので、そうした切り口でもってあらゆる英知を傾けておりまして、今官房長が言ってくださったような監察ですとか査察ですとかあるいは会計制度の一元化等、いろいろありますけれども、これがベストだとは思いません。つらくても、やはりうみを出し切るための覚悟をみんながして、そして再生に向けてできることからやるということ、その方向性をしっかりと持っていくことしかないと思います。

 一つやってこれでおしまいということはあり得ないと思いますので、ですから、いろいろ御指摘もあるかと思いますけれども、とにかく基本は今おっしゃったようなこと、外部にさらすということ、外部の皆様の声も聞きながら、透明性を持ってやっていくということに尽きるというふうに思います。よろしく御指導いただきたいと思います。

生方委員 これで終わります。

野呂田委員長 この際、城島正光君から関連質疑の申し出があります。仙谷君の持ち時間の範囲内でこれを許します。城島正光君。

    〔委員長退席、北村(直)委員長代理着席〕

城島委員 引き続き論議をさせていただきます民主党の城島正光でございます。

 時間が限られておりますので、雇用問題の、特に総理の認識を中心に論議をさせていただきます。

 先ほど生方委員もちょっと触れましたけれども、私もこの夏、地元をいろいろ回っておりまして、それこそパートの皆さんとかあるいは失業されている皆さんとか、あるいは中小企業経営者、あるいは商店街の皆さん、いろいろな形でひざを突き合わせてお話をさせていただきましたが、ほとんど異口同音に一致しているところは、いわゆる構造改革、小泉内閣が掲げる構造改革の必要性というのは、大体皆さんそういうことでは賛同されていると思います。

 しかし同時に、今のこの政治、そしてまた国会の動きに対して、やはり歯がゆい思いがある。すなわち、本当に自分たちも今、将来に明るい見通しがあれば痛みを甘受しようという気概は皆さんあると思いますが、本当にわかってくれているのかという思いは、やはりかなり強いのじゃないでしょうか。特に、例えば中小企業経営者あるいは商店街の皆さんからすると、もう痛みを感ずるどころじゃなくて、我々からすると十年間痛みを受けっ放しで、どちらかというとふらふらしている状況だ、もうこれから生きるか死ぬかというぐらいのところまで来ているというのが、一つは中小企業経営者の皆さんやあるいは商店街の皆さんだと思うのですね。

 そうした皆さんから見ても、やはり国会は夏休みなんかとっている暇はないのじゃないか。一生懸命とにかく論議して、早くいい政策を、具体策を、もう選挙も終わったのだから、総理は選挙が終わってから具体策だとおっしゃったのだから、そういう動きを見せるべきじゃないか、強いそういう指摘がある。それはやはり我々としても受けとめる必要があるのじゃないか。

 やはり政治というものが、そして我々政治家というものが、日々の庶民あるいは経営者の暮らしの中にしっかりと根を張っているのだ、そういう暮らしの薫りがするような、そういう政治というものを展開していかないと、やはり今のこの状況を国全体で乗り切っていくということにはつながらないというふうに思うわけでありまして、そういう観点から、ぜひ、動きが見える、そういう庶民の暮らしをしっかり理解した政策というものを打ち出していただきたいということをまず申し上げておきたいと思います。

 雇用に関してでありますが、先ほどもう既に主なポイントの数字が出ておりました。完全失業率、戦後最悪の五%だ。しかし、実際の失業されている人は、この二月の統計が内閣府から出ましたけれども、一〇・四%。すなわち、就職活動が、職が、探してももう見つからないからあきらめているという意味では実質失業者でありますが、その人たちを入れると完全失業率の倍の一〇%いっている。考えてみると、十人に一人が失業している、こういう状況ですよね。

 そういう極めて深刻な状況だし、まして、先ほども論議がありましたが、実際、職を探しても、四十五歳以上の有効求人倍率は全国で〇・三七ですから、これはなかなか容易なことでは職にありつけない。中高年層、まさに家計の大黒柱の人たちがもし非自発的失業ということでなっていったときの再就職の厳しさというのは、これは現実的には生半可なものじゃないということだと思います。

 ですから、今の失業情勢というのが、よく言われるように五%の失業率も、これも前から坂口大臣とも論議しましたけれども、中身を見ると、今の日本の失業の構造というのは、五%ということを分解すると、そのうち構造的なものが恐らく三・七ぐらいいくのじゃないでしょうか。いわゆる景気が悪いという需要不足による失業率は一・三%ぐらいだと思うのですね。そして、日本の今の状況からいうと、失業率〇・一%改善するのに必要な成長率は一%だと言われているのですから、この需要不足による一・三%の失業を改善する、五%じゃなくて一・三ですよ、そのうちの一・三%の失業率を改善するにも、成長率二%を六年ぐらいやらないと一・三は解消しないという、そういう面では極めて深刻な状況だということをまず踏まえなければならないというふうに思うわけです。

 ですから、痛みが伴う、構造改革の過程においては失業がふえる、それは言葉としてはそのとおりだと思いますが、総理、少々失業がふえてもしようがないというようなことであっては絶対ならないと思いますよ。やはりどんな状況でどんな改革をやっても、働く意思と意欲と能力がある人には常に職を与えるということが国の政治の根幹でしょうから、そういう姿勢に立った雇用というものに対する認識をぜひ持っていただきたいというふうに思いますが、この現下の失業情勢、そして雇用の状況についての総理の御見解をまず承りたいと思います。

小泉内閣総理大臣 お話しのとおり、雇用情勢が厳しい状況だからこそ、これから開かれます臨時国会も雇用対策国会というような気持ちで臨もうということで、今それぞれ対策を練っているわけであります。

 職を求めている人に対してできるだけの機会を提供する、そして職を探そうとする意欲を持ってもらおう、また職についてもらうという対策を今きめ細かに練っているところでございますので、これからも、皆様方のいろいろな御意見を聞きながら、少しでも多くの人が職につけるような方策を講じていきたいと思っております。

    〔北村(直)委員長代理退席、委員長着席〕

城島委員 そういう点で、補正予算の中で一体どういう点を重視した雇用政策あるいはセーフティーネットが出てくるのか注目したいわけでありますが、最初申し上げたような観点から、もう一刻も早くこの問題に、国民に対してのメッセージを送る意味でも、政策決定をお願いしたいというふうに思います。

 ちょっと資料を配っていただきたいのですが。

 我々民主党は、この数年間、雇用問題というのは深刻だと何度も申し上げて、いろいろな提言をしてまいったわけでありますが、もちろん、失業対策、雇用対策では、新しい産業、そういったものを創出していく、すなわち雇用を生み出していくということが基本にあることはもう間違いありません。と同時に、まさにセーフティーネットというものがもう一つきちっとセットでなければならないというふうに思っています。

 そういう点では、今まで我々は、できれば官民挙げて協力できるような再就職支援システムの構築ということをポイントとしては以前から申し上げてきましたし、二点目としては、今、実際職についている人も含めてですけれども、まして失業者になれば、中高年層は教育費あるいは住宅ローン、これは大変な負担になるわけでありますから、こうしたものに対する支援というものをやはりきちっととる必要がある。そして、第三が、まさに再就職につながる、ここが一つ大きなポイントですけれども、職業訓練、能力開発、ここを、抜本的な仕組みも含めてですけれども、充実させる。第四点目が、失業者に対する生活保障という意味での長期の失業者に対するセーフティーネットというものが必要じゃないか。この四点を中心にいろいろ、この予算委員会も含めてでありますが、提起をさせていただきました。

 今、お手元に配付させていただきましたのは、実は四月二日の段階で、我々としては、特に不良債権の処理を断行するということについては我々も賛成でありますから、そうであれば、まずこうしたセーフティーネットということを整備した上でこれを早急に実施してほしいという意味で、この四月に既に「セーフティー・ネットに関する対策」ということで提言をした内容であります。

 時間が限られておりますので内容の詳細な説明は省きますけれども、要するに、雇用保険制度の充実という観点、これで、できれば我々としては、雇用保険財政が今不安定でありますから、この安定化のために二兆円規模の基金を創設する。

 それからもう一つは、今申し上げましたように、一番大事な、職業能力開発支援制度ということで、雇用保険が終了した人に対して、そしてもう一つ大事なのは、雇用保険の対象外の、いわゆる自営業者を廃業したような人たちも含めてでありますけれども、そうした方々に対して、生活支援及び再チャレンジの教育支援制度、この二つの制度を新たに設けて、特に教育支援制度については、今の制度プラス年間六十万円程度までは国庫負担ということで、積極的な、再チャレンジする意味での教育支援制度をつくるべきじゃないか。そして、今申し上げました住宅ローン、教育費といったことについても配慮することが必要じゃないかということを、四月段階で出していたわけであります。

 ぜひ、こうしたことも含めて補正予算の中で十分論議をしていただいて、不安のないようなセーフティーネットを構築していただきたいと思うのでありますが、補正予算の中でこうした部分についてどういう方向で取り組まれるか、御見解をお聞きしたいと思います。

塩川国務大臣 先般、閣議において大体補正予算の方針を決定いたしました。おっしゃるように、雇用対策というものは最大の重点になってきておりまして、それに対します措置は十分に講じてまいりたいと思っております。その一つといたしまして、先ほどもお話ございますミスマッチを解消する方法、それから新しい雇用の創出を図っていくというところに重点を置いた措置を講じていきたいと思っております。

城島委員 ぜひ、そういう観点での積極的な取り組みの中で、一生懸命働く人たちにとって報われるような社会に近づくように頑張っていただきたいと思います。

 以上で終わります。

野呂田委員長 これにて仙谷君、生方君、城島君の質疑は終了いたしました。

 次に、中塚一宏君。

中塚委員 自由党の中塚でございます。

 まず最初に、質問に先立ちまして、今回のアメリカの同時多発テロによりまして命を落とされた方、また負傷されました方、そしてその御家族に心よりお見舞いを申し上げます。また、行方不明者の一刻も早い発見と、合衆国の一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げる次第でございます。

 この委員会の冒頭、委員長が万全を期すということをお話しになりました。その万全を期すということの中に、我が国自体の危機管理体制をしっかりと整えていくということがあるというふうに思います。いわゆる自衛隊の防衛出動に関する法律の整備ということになるわけですが、有事法制について、一刻も早くこれを整備しなければ、我が国の安全を保障することはできないというふうに思うのですが、総理、いかがでございますか。

小泉内閣総理大臣 常に非常時に対する備えを平時から行うということは、政治の要諦だと言われているとおり、大変重要なことだと思います。

 特に、さきの米国におけるテロ行為等は、だれも予測し得ない、信じられないような事件でありまして、こういう点に対しましても、平時から危機管理対策としていろいろな観点からの検討が必要であり、我々としても、そういう有事に対してどういう対策が必要かということを、今までもやってまいりましたけれども、また、今のようなテロ行為にかんがみて、抜けている点はないか、あるいはこれから対策を新たに設ける必要はないかという幅広い観点から有事即応の態勢をとる必要があると思っております。

中塚委員 それで、有事法制の整備についてはいかがなんでしょうか。次の臨時国会において有事法制をちゃんと整備するということが必要だというふうに思いますが、総理、もう一度お願いします。

小泉内閣総理大臣 有事の法整備につきまして、今までも検討を進めております。いろいろ広範な問題点がありますので、この臨時国会にはまだ準備が整う段階にはありませんので、各党責任者との議論も踏んまえまして、しかるべき準備ができ次第、国会にも審議をお願いしなければならないのではないかと検討を進めているところでございます。

中塚委員 今、準備が整わないという総理の御答弁があったわけですが、政府は昭和五十年代から有事法制について研究をしているはずです。そして、平成十年、自自連立という連立政権ができました、十一年には自自公連立という連立政権ができまして、そのときに、この有事法制というものはきっちりと整備をしなければいけないということで合意をしていたにもかかわらず、自民党、公明党の反対によってそれが整備をすることができなかったという経緯があるわけですね。

 有事、安全保障というのは、本当にシンキング・アンシンカブルですから、考えられないことを考えておかなければいけないわけです。安全保障会議も招集をされているということですから、ぜひともこれは臨時国会において有事法制を整備するべきであるというふうに考えます。もう一度、総理、お願いします。

野呂田委員長 中谷防衛庁長官。(中塚委員「いや、総理で結構です」と呼ぶ)ちょっと、まず担当大臣から聞いてください。

中谷国務大臣 防衛庁といたしましても、自衛隊の行動につきましては、法的整備がなければ行動できません。政府部内の検討作業を急いでいただきまして、できるだけ早く成立していただくように、我々も全力で尽くしたいというふうに思います。

中塚委員 全力で尽くすというふうにおっしゃるのですが、何を一体どういうふうに尽くすおつもりなんですかね、もうお答えは要りませんが。

 テレビなんかを見ていましても、あの国際貿易センタービルに飛行機が突っ込むような瞬間というものは、本当に、ついさっきまでの日常とは違うことが次の瞬間に起こるわけですね。だから日本の危機管理、安全保障体制というものをちゃんと整備をしておかなければいけないというふうに思います。

 はっきり言って、今の御答弁をお聞きする限り、総理が真剣に日本の安全保障のことをお考えになっているとは思えません。こんなことでは日本の安全を保っていくことはできないというふうに考えますが、ぜひとも、この有事法制の整備だけはお願いをしたいというふうに思います。

 そして次に、総理はブッシュ大統領を支持するというふうに発言をされております。支持というのは、精神的な支持もあるし、物質的な支持もあるというふうに思います。いろいろな形があるというふうに思うのですけれども、今、ブッシュ大統領は、G8、P5にあちこちと働きかけをしているように聞いております。これは、ひょっとすると国連によって、安全保障理事会または総会によって、今度の報復措置というものが国連の活動になっていく可能性というものも考えられないわけではないわけですね。そのときに、支持をすると言われている小泉総理としては、一体どのような国際貢献を考えておられるのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

小泉内閣総理大臣 これは、テロ行為に対しまして米国がまずどういうような対応をとるか、それを見きわめて、できるだけの協力をしたいと思っております。

中塚委員 私は、総理がブッシュ大統領を支持するというふうに御発言になったときに、既にこれは、できること、できないことというものはちゃんと考えておられるというふうに思ったわけです。やはり一国の総理として、リーダーとしてそういうふうに御発言をされるわけですので、その辺のことはちゃんと注意をしていただかなければいけない、考えておいていただかなければいけないというふうに思います。

 私どもといたしましては、国連の平和活動、つまり世界への貢献ということについては積極的に行っていかなければいけないというふうに考えておりますし、またこのことは、それこそ平成十年の自自連立、十一年の自自公連立においても、国際貢献の法整備を行うというふうにしていたわけですが、こういった国際貢献について法律を整備するというお考えはおありですか。

小泉内閣総理大臣 今までも、憲法の枠内でできる限りの貢献策を考えて実施に移しているわけであります。その点には変わりございません。

中塚委員 できることとできないことがあるというのは、それはもう当然であるというふうに思います。ただ、できないことであっても、やった方がいいことというのもあるはずです。

 今、安全保障会議を招集されているということです。せっかくの機会ですから、ぜひそこで御検討いただきたい。

 そもそも安全保障会議は法律でメンバーが決まっておりますが、それを今は全閣僚でもって構成されている。そのこと自体がいいのか悪いのかという問題はあると思います。危機管理ですから、本当は総理がリーダーシップを発揮なさって、全部指揮をされるのがいいのだろうというふうに思いますけれども、ただ、そういうふうに安全保障会議を招集されているわけですから、有事法制また国際貢献、そういったことについてもちゃんと検討していただきたいというふうに思います。

 次に、もう一つ日本ができる、今回のこういったテロ事件への貢献として、本物の改革を断行するということによって世界経済の安定というものにも貢献していかなければいけないというふうに思います。

 構造改革と言う以上、やはり仕組みを変えるようなものをしていかなければいけないわけですが、残念ながら、本年の四月に小泉総理が御就任になってからもうすぐ五カ月、間もなく半年になろうとしているわけですが、実際、有効な政策なり具体的な法律というものが通されたということはありません。そのせいで景気もどんどんと落ち込んでしまっているわけです。

 総理自身が構造改革なくして景気回復なしというふうにおっしゃっていたわけですから、今、景気が落ち込んだことによって補正予算の議論が出てくること自体、おかしいというふうに言わざるを得ないわけです。

 私どもといたしましては、従来型の考えの延長線上の補正予算については、これはもう成立をさせても景気に対して効果はないというふうに考えております。かねがね総理もそのように御発言されていたというふうに思いますが、今やるべきは、補正予算ではなくて、総理の御持論の構造改革を前倒しして行うということだと思うんですが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣 改革を前倒ししてやると同時に、今失業者がふえている状況でございますので、雇用対策をしっかりやろうということでの補正予算というのは必要であろうと思っております。

中塚委員 前倒しというふうにおっしゃいますが、実際、前倒されていないわけですね。ですから、補正予算ということではなくて、構造改革というのは、何も来年度の予算でなければ実施をすることができないということではないと思います。補正の中に制度改革、構造改革になるようなものを取り込んで実施をするということだって十分に可能だというふうに思いますし、それを実施することが本当の構造改革であって、景気回復にもつながるというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。

塩川国務大臣 十四日の日、きょうでございますか、決定いたしました総理指示がございまして、それは補正予算に際して緊急に要する施策の方針を書いてございます。それは、歳入歳出の洗い直しを踏まえて、雇用、中小企業に係るセーフティーネットの充実策を図るということがまず第一。それから二番目には、構造改革に直結し、かつその実施の緊急性の度合いに応じて絞り込んでこういう要求をするということをやっておりまして、構造改革の要件については、既に七分野につきまして私たちの方で、政府の方でもその指示をしておりますが、このことは既に発表いたしました骨太の方針の中に明記してございますので、ごらんいただいたら結構かと思っております。

中塚委員 そういう方針を出されたということではなくて、次の臨時国会において補正予算の中に来年度の制度改正を取り込んで実施をされればいかがかということをお尋ねしているわけです。

 結局、従来型の景気対策というのは金がないからできない、そして新しい発想の構造改革というものも、自民党の税調を初め頭のかたい人が多いし、役所の考え方も古いということで、実施をできない。結局、何にもすることができないし、今度の二十七日ですか、国会が始まったって、補正予算は冒頭に出てくるわけではないんですよね。これも、十月の末になったり十一月の初めになったりするわけです。

 だから、今こそ構造改革を断行する、総理自身が構造改革なくして景気回復なしというふうにおっしゃっていたわけですから、それを実施するという姿勢を強くアピールしていただかなきゃいかぬし、それをやるべきだというふうに思います。

 また、景気対策は別に財政出動を伴うものばかりではないというふうに思うんですね。例えば、公共投資だけが需要の追加じゃありません。構造改革そのものが景気対策になるものだってあるというふうに思います。規制の撤廃、緩和ということをすぐに実行されれば、お金のかからない景気対策であるというふうに思いますが、総理、いかがですか。

小泉内閣総理大臣 また担当閣僚から答弁を後でしていただきますが、今言っていることは、すべて改革プログラム、きょう提示した中に含まれております。

 補正を出す必要はないという議員の観点でありますが、私は、従来型の公共事業積み増しの補正はやらないと言っているわけであります。雇用対策等、これからの構造改革に資するような対策は、許す限りの、財政状況を考えながら、打っておくべきだと。

 もちろん、お金を使わなくても、規制を改革することによって出る対策もあります。ここで全部、きょう言った改革工程表を発言しますと時間が足りないようでありますので、省略いたしますが、これをよく読んでいただければ、いかに改革が先行しているかわかると思います。

中塚委員 プログラムを読めというふうにおっしゃいますが、骨太の方針も読ませていただきました。プログラムもこれから読ませていただきますけれども、じゃ、それは一体いつ実現をされるんですかね。そうやってスローガンがどんどんどんどん飛び交ってはいるんですけれども、実際何もされていないから景気だってここまで落ち込んでしまっているわけですよね。

 だから、臨時国会において補正予算が要らないとは私は言っていません。補正の中に来年度の制度改革のようなものを取り込んで、前倒しでやればいいじゃないかという話をしているわけです。そして、その中には、景気対策は別に公共投資だけじゃないわけだから、規制の撤廃、緩和もやればいいし、あと特殊法人を廃止されるということであれば、そういったことも全部一気に今片をつけてしまえばいい、官業の民間開放、そういったこともやればいいということをお話をしているんですが、いかがですか。

石原国務大臣 中塚議員の御質問の中で規制改革がございましたので。

 本日の閣議の中で、もう既に七月二十四日の中間取りまとめの中で各省庁で話がついているものにつきましても、十三年度中の措置と書いてあるものも前倒してすぐにやれ、また、十四年度措置というものを一年前倒して今年度に措置しろ、そして、そんな中で予算措置が発生するものがあるのであれば補正予算の中で取り組んでいくということを小泉内閣では決定をさせていただいたところでございます。

中塚委員 今、各省の取りまとめというお話がありましたけれども、そういうやり方をしているから、結局いつまでたったって改革が進んでいかないわけですよ。一体いつどういったものがどういうふうになるのかという全体の像が明らかにならないから、痛みが伴うといったって、みんな不安で不安でしようがなくなってしまうわけですよね。

 だから、特殊法人の廃止にしたって同じです。各省からその特殊法人を廃止するのか民営化をするのかという意見を出させてくるというのではなくて、総理自身が特殊法人はもう必要ないというふうにお考えならば、まず廃止をするということを総理がお決めになって、あと具体的なプランを役所に、官僚に任せてみる、そういったやり方でお進めになればいいんじゃないですか。総理、いかがですか。

小泉内閣総理大臣 一カ月や二カ月でできるものじゃありません。五カ月でできるものではございません。独断専行を排さなきゃいけない。長年必要だと言っていた意識をまず変える。変えた。そして、いろいろな考えを持っている方がおられますから、いい案をじっくり練ってこれからやっていく。私は民主主義の政治家ですから、全権を与えて、一人でやれなんてだれも言いませんからね。独裁と指導力とは違います。多くの方々の意見を聞きながらいい案を出して改革を進めていこうというのが大事ではないか。せいては事をし損ずるということがありますから。

中塚委員 今、総理は民主主義の政治家というふうにおっしゃいましたけれども、何も総理は武力で自民党の総裁になられたわけではないですね。選挙によって総理は自由民主党の総裁になられた。選挙によって勝ったということは、総理は支持をされたということなんですよ。だからこそ総理は、お考えになっているビジョンというものをすぐに実行しなければいけない。八割、九割の人が支持をしているのも、そういったことへの期待というものが多く含まれているというふうに思いますよ。いかがですか。

小泉内閣総理大臣 選挙で勝ったから野党の意見を聞かなくていいという状況でもないでしょう。少数意見も大事にしていく、議論を聞いていく、そういう中で与党の合意を得ながら私の考えを実行に移していく、その過程が大事だと思います。選挙で勝ったから何でもいいといったら野党なんか要らなくなっちゃうじゃないですか。その点もよく考えてもらって、いい案を出していい策を実行していくのが時の政権政党の役割であり、政府の大事な仕事だと思っております。

中塚委員 今、野党の意見を聞いてというふうにおっしゃいました。それだったら、私ども自由党は、この前の通常国会に引き続き今度の臨時国会にも、特殊法人を三年以内に一括をして廃止するという法律を提出いたします。この前の通常国会では審議もされないで廃案になりました。どうですか総理、それに賛成していただけませんか。

小泉内閣総理大臣 いずれ特殊法人改革法案が国会に提出されます。練りに練ったいい案を出してまいりますが、その中でも、野党の対案が出れば、野党の意見にも耳を傾け、修正すべき点は修正して、お互い協力してよりよい案をつくっていく、そういう姿勢は大事ではないかと思っております。

中塚委員 いずれ出すから、そのときに野党の意見を聞いてやるというお話ならば、総理こそ野党なんて要らないというお考え方じゃないですか。それはおかしいと思いますよ。

 いずれにしても、景気も大変悪化をしているし、国際情勢もこれだけ不安定になっているわけです。すぐに実行をしていただかないと、先ほどから初めて言ったというふうにおっしゃっていますが、初めて実行をした総理大臣になってください。

 終わります。

野呂田委員長 これにて中塚君の質疑は終了いたしました。

 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 まず最初に申し上げます。

 去る十一日、アメリカで発生した同時多発テロは、極めて野蛮で卑劣な犯罪行為であります。私たちは、国際正義と人道の名において、このテロ行為を怒りを込めて厳しく糾弾するものであります。テロの犠牲となった多数の方々とその家族の皆さんに対して心から哀悼の意を表明するとともに、負傷された方々、救命救援活動に携わっている方々にお見舞いを申し上げます。

 日本共産党は、事件の真相解明とともに、テロの根絶を目指し、軍事力による制裁、報復でなく、法と理性に基づいて問題の解決が図られることを求めるものであります。

 それでは、小泉総理に、雇用失業対策に絞って質問をしたいと思います。

 七月の失業率は五%となりまして、大変不安が広がっております。国民の声にどうこたえるか、これが問われていると思います。九月二日の夜、NHKで「緊急討論・待ったなし日本経済」、雇用問題に関する緊急討論が行われました。そのとき、次のような声が紹介されております。

 四十六歳の男性、五月に倒産になり、失業しました。大学の子供を抱え、住宅ローンを抱え、絶望の日々を送っておりますが、政治とは国民の財産、生命を守ることが使命だと思います。こういう声がありましたし、四十一歳の男性からは、ことしの一月に四年半勤めた会社を解雇されました。職安やインターネットでの求職活動は既に百社を超えていると思います。しかし、面接までは一、二回だけです。履歴書の段階で御縁がなかったものとの返事が返ってくるだけ。蓄えももう底をついています。九月に振り込まれる失業給付が最後です。

 こういうふうに大変深刻な事態が、声が寄せられているわけでありますが、総理にお聞きしますけれども、職をなくすというのは単なる痛みというようなものではないと思うんです。家族も含めて生きる糧を奪われることだというふうに思います。五%の失業率が発表されたときに、小泉総理は、ある程度の失業増はやむを得ないというふうに述べたそうでありますが、私は非常に冷たいと思うんです。国民の切実な声に正面からこたえる、これが本当の政治ではないんでしょうか。

小泉内閣総理大臣 何を言っても批判される立場でありますから仕方ありませんけれども、言葉じりだけをとらえればそういう解釈もあるのかなと思いますが、私は、改革に対する決意は変わらないということを言ったまででございます。そして、失業が出た場合の雇用対策はしっかりやらなければいけないということで、これから開かれます臨時国会におきましても、雇用対策国会というべきものであるなという認識を持って国会に臨もうとしているということを御理解いただければありがたいと思います。

佐々木(憲)委員 失業対策を考える場合には、その原因を明確にするというのが大事だと思います。そこで、失業者がふえる原因として、私は大手企業の人員削減の問題というのが大変大きな要素としてあると思うんです。

 ここにパネルを用意しまして、資料も同じものですが配付をさせていただきます。

 これは、東京証券取引所上場企業の千七百九十四社の従業員の数がこの青いグラフで示されておりますが、五百三十六万人、一九九四年の時点で雇用されておりました。どんどん減らされまして、二〇〇〇年、昨年の三月時点では四百二十八万人であります。つまり、この間に百八万人減らされている。これに反しまして、完全失業者数は、九四年、百九十二万人でありました。この赤いグラフですね。二〇〇〇年には三百二十万人。現在、これが三百三十万人にふえております。

 このようにして、この間、大企業が減らした分だけ、簡単に言えば、完全失業者数がふえている、こういう数字になっているわけであります。

 そこで、もう一枚パネルをお示ししたいと思うんですが、これは最近、大手メーカーが、大手電機メーカーですね、八社が大規模なリストラ計画を出しております。この一番右側にその計画がありますけれども、この八社でこの五年間に、合わせまして約七万人近い従業員の削減を行っております。

 利益はそれではどうなのか。経常利益は、五年間の総計で二兆二千億円であります。この赤い部分の隣にことしの三月期の経常利益を示しましたけれども、すべてのこの八社の大手電機メーカーは黒字であります。

 ところが、今度はリストラを競い合いまして、八万人も人を減らす計画を出しているわけですね。私は、これは非常に重大だと思うんです。このほかに、従業員の中には派遣労働者もおりますし、季節労働者あるいはパート労働者など、これらを入れますともっとこの数は大きくなります。また、このほかに下請労働者もいます。また、家族もあります。こうしますと、何十万人という方々が、このわずか八社、この関係で影響を受ける。

 私は、これは大変なことだと思うんですけれども、個々の企業が目先の利益のためにリストラをやる、それ自体、私は大変身勝手だと思いますけれども、それ以上に重大なのは、このようなことをそれぞれの大企業が競って実行するということになりますと、いわばリストラ競争であります。大量の失業者が生まれ、大変な社会不安を招く。日本経済にとって大変な不安、大きなマイナス、こういうことになると思うんです。これは私は、雇用問題について、雇用に対する大企業の責任を放棄することになるんじゃないか。

 総理に伺いますけれども、このようなリストラというのはやむを得ないものと考えておられるのか、それとも、企業には雇用の責任がある、社会的責任がある、その責任を果たしてもらわなければならない、こういうふうに考えておられるのか、それは一体どちらでございましょうか。

小泉内閣総理大臣 結論から申し上げると、両方あると思いますね。経営者としての社会的責任、そして同時に、会社を倒産させてはいけないという責任感、多くの従業員を抱えて新しい時代に対応できるような体制をとろうという経営努力、いろいろあると思います。

佐々木(憲)委員 私は、今示しましたが、倒産させてはいけないといいますけれども、一体この八社の中で倒産の危機にある会社はありますか。これだけの、過去五年間で合計二兆円を超える経常利益を上げ、ことしの三月期ではすべて黒字であります。合わせて約七千億円近い黒字を出しております。

 つまり、これだけの利益を上げていながら、いわばこれらの企業というのは、ITバブルで過去最高水準の利益を上げてきた企業でございます。また、これからITは成長分野だと豪語してきた大企業ばかりであります。ことし多少見込み違いが出たからといって、経営責任を棚に上げまして、そのツケを労働者と下請、こういうところに押しつけていく、私は、こんなことは絶対に許せないというふうに思うのですよ。本来、大企業というのは、企業の規模が大きくなればなるほど、雇用に対する責任も一層大きくなる。

 ヨーロッパでは、例えばEUは、一般労使協議指令というのがありまして、リストラや雇用に対する規制のルールをことしの六月の理事会で合意して、年内にも採択されるという予定だそうでございます。また、EUの行政執行機関である欧州委員会は、ことしの七月十八日に、企業の社会的責任の促進、こういう政策を発表しまして、雇用などについての企業の社会的責任を求めていくことを明らかにしております。

 ところが、日本では、大企業が先頭に立って、大量に雇用を削減している。いわば社会的責任を放棄していると言わざるを得ないと思うのです。それでは本当に労働者が過剰で減らさなきゃならぬという状態なのかどうか。私は実態を聞いてみましたけれども、本当に、人が減らされているために職場に少数の人員しか保証されない、したがって、大変な労働強化あるいは長時間労働を強いられている、こういう訴えが寄せられます。

 厚生労働大臣にお聞きしますけれども、残業を多くのこれらの企業でやっておりますけれども、残業しても残業代を払わないというのは、これは労基法違反で犯罪であります。ことしの四月に厚生労働省はサービス残業をなくすための通達を出されました。私は、内容は大変いいと思います。今紹介をいたしましたこれらの企業は、少なくとも最低限のルールであるこの通達を守っているのかどうか、これは厚生労働省としては調査をされましたでしょうか。

坂口国務大臣 その問題にお答えをいたします前に、確かに大手電機メーカー等でリストラがやられておることは事実でございますけれども、これは外国の企業も含まれているわけでございます。ですから、この数字が全部国内の数字ではないというふうに思います。

 また、企業によりましては関連の企業への移行をする人もこれは含まれておりますから、例えば上の日立製作所でございますと、一番の、どうしてもやめてもらわなきゃならないという人は二千三、四百人ではなかったかというふうに私は思っておりますが、ちょっと正式の数字は今手元に持ち合わせておりませんが、そういうふうに思います。ですから、この数字が全部これは国内におけるものではないというふうに思っています。

 もう一つ、それから、この掛ける印になりましたのも、これも、大企業が確かに人数が減っていることは事実だと思いますけれども、そのこととそれから完全失業者がふえていくのは、もろにこれは関係しているものではないと私は思う。これを見ますと、いかにも下がるのと上がるのとでこれが相関があるような感じがいたしますけれども、私はそうではないというふうに思っておりまして、完全失業率の中身を見ていただきますと、それは一つは、自発的におやめになった方が百十四万、大変多い、そうしたこともあります。そういうことが一つ。

 それから、今御質問がございましたところにつきましては、今、鋭意各企業に対しまして、こういうことになりましたからということの説明、説得をしているところでございまして、四月から九月までの間に約四千回、約三十万事業所に集まっていただきまして、そしていろいろの今説明をして、説得を、説得というより納得をしていただいているところでございます。ですから、もうこれは九月で終わりますので、終わりましたら、その後、どういうふうな状況かということを調べるということに進んでいくだろうというふうに思っています。

佐々木(憲)委員 何か、今お答えを聞いておりますと、大変大企業のこのやり方について弁護的な立場といいますか、そういう姿勢が見えるわけでありますが、私が出しましたのは、これはほとんど国内ですよ。ですから、外国があると言いますけれども、それは一部ありますよ、しかし、この削減のほとんどは国内でやられます。これはもう事実、その数字をしっかりと押さえていただきたいと思うんです。

 それから、もちろん関連企業に出向、配転というのがありますけれども、しかし、その関連企業は、受け入れるとこれは結局過剰だという形になって、また人を減らさなきゃならない。つまり、玉突き解雇というのがあちこちで起こっているんですよ。そういう実態も、厚生労働省としては当然正確に押さえなきゃならぬというふうに私は思います。

 そこで、通達の件ですけれども、通達を出した以上、これは周知徹底するのは当たり前でありまして、問題は、それが守られているかどうかということを調べるのが本来の仕事だというふうに私は思います。

 そこで、具体的な点を挙げますと、例えば松下など大手電機メーカーの組合が加盟しております連合大阪の調査があります。ここでは四四%の労働者がサービス残業を強いられていると答えております。これらの大手企業は最低限のモラルさえ守っていないと思うんですね。これだけサービス残業があるということは、人が余っているんじゃなくて人が足りないということですね。つまり、足りないから残業させるわけです。しかも残業代を払っていないわけですから、これは法律違反です。そういうことを放置しておいて、さらに大規模なリストラ計画を出されてまともに物も言わないというんじゃ、これは本当にいいかげんな態度と言わざるを得ないと思うんです。

 総理、ちょっと聞きますけれども、これまで政府は産業再生法などでリストラ奨励というのをやってきました。しかし、これまでのそういう姿勢を今改めるべきだと思うんです。こういう身勝手なリストラを規制する手だてをとる、これが今政府がやるべき政治の方向ではないんでしょうか。

小泉内閣総理大臣 それは、各企業においてどのような雇用対策をとっているか、それぞれ違うと思います。そういう中において厚生労働省等の通達、これについては今大臣が努力されておりますので、その周知徹底についてより一層の努力が必要ではないかと思います。

佐々木(憲)委員 どうもきちっとした姿勢が見えないわけであります。

 例えば日本の労働時間をとりますと、国際的に見ても、例えばドイツの電機産業の労働時間は年間千六百時間です。日本の場合は二千百時間。五百時間多いわけですね。その上、こういうサービス残業がはびこっている。ですから、労働時間を短縮するということによって雇用を確保していく、こういう方向を当然目指すべきだと思うんですね。

 きのう発表されました政治資金報告書によりますと、リストラを大規模に推進しているこれらの大手電機メーカーから多額の政治献金が国民政治協会を通じて自民党に渡っているということが明らかになっておりまして、業界団体の日本電機工業会から七千万円、東芝、日立、松下がそれぞれ二千九百六十四万円、ソニーが二千万円、富士通が一千万円、NECが一千二百万円、こういう、軒並み自民党に献金が入っているんですね。だから、どうも歯切れの悪い答弁が出てくるのはそこに原因があるのかなと思わざるを得ないわけです。

 ことしの八月三十一日に国連の経済社会文化権利委員会が日本に対して勧告を発していまして、過剰な労働時間を許していることに対して深い懸念を表明する、こういうことを言っております。ですから、今大事なのは、時間が過剰なのであって、リストラを後押しするんじゃなくて、リストラ規制に踏み出し、労働時間短縮に踏み出すべきだ、このことを最後に申し上げまして、時間が参りましたので終わります。

野呂田委員長 これにて佐々木君の質疑は終了いたしました。

 次に、横光克彦君。

横光委員 社会民主党・市民連合の横光克彦でございます。

 先ほどからお話がございますように、去る十一日、アメリカにおきまして前代未聞とも言える同時多発テロ事件が発生して、世界を震撼させました。あの事件によって亡くなられ、傷ついた本当に多くの方々に対しまして、犠牲者の方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 まだ二十四名の在米邦人の安否がわかっていないようでございます。非常に心配でございます。懸命に現地で努力されていると思いますが、どうか政府におかれましては、先ほども本委員会でも要望いたしましたし、一日も早く安否の確認をしていただきたい、このように思います。

 正直申しまして、あの映像を見ておりまして、これは私だけでなく多くの方々が思ったんじゃなかろうかと思うんですが、一瞬私は映画を見ているんじゃないかと錯覚するほど、現実ではあり得ない、信じられないような映像だったわけですね。しかし、それは紛れもなく恐ろしい現実の出来事でございました。

 ただただ破壊しかない、そして何の罪もない一般市民を数千人という形で一瞬にして命を奪うという、狂信的なテロの恐ろしさというものをまざまざと見せつけられたわけでございます。それだけに、平和のとうとさというものも感じたわけでございますが。

 このような史上例を見ないような凶暴な無差別テロは、たとえどのような理由があろうとも断じて許してはならない、このように考えております。私たちの国も含めて、全世界が協調してテロ撲滅に向け万全の対策を講じる必要があろうかと思います。

 ただ、今アメリカの方でも、この事件に対しまして報復、いわゆる軍事的な報復という動きが強まりつつあります。これもまた当然の感情でしょう。何の罪もない人が一瞬にして、あれだけの国民の命を奪われたわけですから、アメリカの国民の皆さん方はほとんどそういう思いでしょう。私たちの国も巻き込まれているんですから、そして、全世界の人たちもテロに対しては怒りを持っている。ですから、そういった動きがあるのはわかります。

 しかし、私は、そういった軍事的な報復手段というのは最後の最後の手段ではなかろうか。今やらなければならないのは、あのような悲惨な事件を何とかしてここで終わらせること、そしてまた暴力による殺りくという悪循環を断ち切ること、このことが私は、今非常に重要ではなかろうか。武力を伴った報復措置では必ず同じ報復が生じます。この繰り返しによって、本当に、世界全体のテロ戦争というものに発展しかねないという脅威がございます。

 そしてまた、今回本当に罪のない人たちが巻き添えになったように、報復によって、今度は新たな罪のない人たちが巻き添えになる可能性がある。ですから、ここは冷静かつ理性的な対応もまた必要であるということを訴えさせていただきます。

 パウエル国務長官が、きのうこういう談話を出しておるんですね。

 アメリカは怒りに任せて好き勝手な戦闘行為に出る国ではない、最終的には、時間と人をかけ、世界が納得する証拠を突きつけ、テロの実行犯とそれを支持している国民を特定し、裁きの場に引きずり出し罰を下す、パウエルさんはこのように申されている。私は、こういった方法で今回対応をするべきだという思いを非常に強くしているわけでございます。

 これはアメリカで起きたことですから、アメリカの大統領が決めることでしょう。仮に武力を伴う報復措置を決定した場合においても、我が国におきましては、福田官房長官の談話にもございますように、あくまでも憲法の範囲内でできることを最大限にやる、これが私たち日本の国の、同盟国の義務であろう、このように考えております。

 さて、このテロ事件によりまして、アメリカの経済は大変な打撃、はかり知れない影響を受けたと思います。それでなくても、アメリカはITバブルがはじけていわゆる景気の減速傾向が鮮明になっていたときだけに、この事件はさらにこれに追い打ちをかけるというようなことになってしまいました。アメリカのみならず、世界の金融、経済の中枢が破壊されたわけですから、アメリカの経済が回復することはさらにおくれてくるであろう、これはもう避けられないであろう、そういった状況だと思うんですね。

 一方、日本の経済状況、先ほどからお話がございますように、非常に厳しい。四―六月期のGDPはマイナスである、失業者も過去最悪の五%、潜在的な失業者を含めると一〇%を超えている、そして株価は一万円を切るか切らないかという低迷をしている。非常に厳しい中でございますが、それだけに日本経済の最後の頼みの綱は、私はアメリカ経済の回復だったと思うんですね。これが最後の頼みの綱だと。そのアメリカの経済が今度は打撃を受けたわけですから、さらに日本にも影響が大きくなったということをまず認識しなきゃいけないと思うんです。

 このような厳しい、以前にも増して厳しい状況になっているわけでございますが、そういった中でも、総理はあくまでも構造改革を断行されるおつもりなのか、改めて決意をお聞かせください。

小泉内閣総理大臣 改革なくして成長なし、これに変わりありません。

横光委員 確かに総理のそのお考えはよくわかるんです。先ほどからも言われていますように、持続的な回復基調に乗せるには構造改革しかない、今もそういった御意見でございました。

 しかし、余りに硬直的になるのではなく、時と場合によっては柔軟な対応もまた必要になってくるんではなかろうかと思っております。とにもかくにも第一に考えてほしいことは、国民の生活、これを第一に考えて改革に取り組んで、改革を進めてほしい、私はこのようにお願いを申し上げます。

 さて、総理は、参議院選挙で、古い自民党を壊したい、そうテレビコマーシャルで国民に訴えられました。そして、この訴えに多くの国民、自民党員以外の方々も賛同を示したと思うんですね。そして、今なお高い支持率の要因の一つになっているんだと思うんですが、古い自民党という言葉を使っておりますが、古い自民党を壊したい、この古い自民党とは、具体的に総理はどのようなことをお考えなんでしょうか。ちょっと国民にお示しいただきたいんですが。

小泉内閣総理大臣 古い自民党というのは、本当に古い自民党を壊したいんですけれども、自民党はやはり新しく変わらなければならないと思う。時代に対応できるような政党にしたい。

 例えて言えば、私が自民党総裁、総理に就任する前は、どちらかといえば、自民党の幹部の皆さん、候補者の皆さんは、自民党の支援団体を非常に重視したんです。無党派層は自分たちを応援してくれないと思ってあきらめちゃったんです。一番大事なのは、選挙のときに必ず投票に行ってくれる自民党の党員であり、日ごろから自民党を支援してくれる業界、団体だ、いつ投票に行ってくれるかわからない、あるいは自民党なんか嫌いな人たちを相手にしたって自分たちは当選できないよという考えの方が多かったんです。選挙対策もそれが重点だったんです。

 私は、無党派層こそ宝の山だと言っていたでしょう。だから、総裁になってから、むしろ自民党の支援団体が怒るようなことをあえて言ったんです。自民党は国民政党なんだ、だから、自民党の支援団体は大事なんだけれども、それよりも最も大事なのは国民の視点だよと。

 どの政党にも属していない、党員でもない多数の国民の支持を受ければ、必ず自民党の支援団体は自民党を応援してくれる、自民党の党員は応援してくれる。だから、自民党が一番焦点を当てなきゃならない、重視しなきゃならないのは国民一般であるだろう、いわゆる無党派層を大事にしなさいというのが、私が無党派層こそ宝の山だと言った趣旨なんです。

 案の定、今度の参議院選挙、どうですか。私の主張に反対の支援団体の人も当選したけれども、むしろ、一度も自民党に投票したことのない、自民党なんか嫌いだといった人たちも自民党候補を応援してくれたからこそ、予想以上の好成績を参議院選挙で自民党は集めている。この視点をこれからも自民党は失ってはいけないと思っております。

横光委員 ちょっと総理、私は古い自民党というのはどういうのかと聞いたら、全然、新しい支持者のことをべらべらしゃべって。

 古い自民党、言葉で、テレビで言ったんですよ、あなたは。ということは、それなりのイメージがあるわけでしょう。ということは、今お答えになりませんでしたけれども、あなたが思っている古い自民党というものは、いわゆる族議員政治に代表される自民党の旧態依然とした政治手法、政治体質、これを正したい、そういう思いがあったと思うんです。いわゆる政官業癒着を打破したい、それが古い自民党を変えたいというところにあったと思うんです。それをすることによって、あなたの言う構造改革を推進したい、それでよろしいですね。――はい。それを答えてくれなかった。私が答えてしまった。

 そうなりますと、先ほどから議論になっております高祖議員の件ですが、まさに古い自民党の体質、手法での今度の違反事件だと思うんですね。そうなりますと、総理、あなたは公認したわけですから、総理として聞くんじゃない、総裁としてお聞きします。総裁として公認して、その公認した方がいわゆるあなたが言う古い自民党的な形で通った。あなたは、それを壊したいと言った以上、それに対して何らかの責任があるわけです。何らかじゃない、大きな責任がある。

 このことを考えたときに、先ほどの答弁では、捜査の段階であるし、それを見きわめてという、いわゆる判で押したような答弁でございますが、私はここで、あなたが古い自民党を壊したいと言ったのであるならば、その言葉を実行していただきたい。それはやはり責任を行使していただきたい。議員辞職を勧告する。これは捜査の問題でもない、あるいはあれにひっかかる問題でもない。これだけ大きな道義的な社会的な問題を生じた以上、十分にその責任はあると思うんです。議員辞職勧告をするおつもりはありますか。どうですか。

小泉内閣総理大臣 議員というのは、国民から選ばれた非常に重い地位だと思っております。それだけに、責任も強い。過去、政党の党首がやめろと言っても言うことを聞かない、国会で辞任勧告決議を突きつけてもやめようとしない議員も、つい最近おられたわけであります。

 そういう点から考えても、最終的には私は議員本人の判断を、自覚を持ってみずからの責任を考えることが必要だと思っています。しかも、今言われた問題につきましては捜査中であります。その捜査の全容解明が行われた後に、やはり我が党の公認候補としてどう身を処すべきかという点については、総裁として、またその時点で判断をしなきゃならないなと思っておりますが、現時点におきましては、私は、捜査の状況を見守り、捜査の解明が行われた後で判断すべきではないかなと思っております。

横光委員 今の総理の御答弁で、本当に自民党を壊してほしいと思っている人が多くいたら、相当落胆したんではなかろうか。これまでの歴代の自民党総裁、自民党総理のお答えと全く同じでございます。何ら変わってはおりません。私は、あのコマーシャルの言葉というものを本当に形にする一つの機会ではなかったかと思っております。

 次に、ちょっと痛みのことについてお聞きしたいんですが、構造改革には痛みが伴う、改革には痛みが伴うのは当然のことだと思います。しかし、総理のおっしゃる構造改革が始まる前から、もう国民には大きな痛みが今広がりつつあるわけでございます。

 とりわけ失業者の痛み。先ほどから言われていますように、大変な失業者の量でございます。十人に一人という、潜在的な失業者を含めますと、そういった事態になっている。そういった中で、さらに、大手の電機企業が約八万人を超えるリストラを表明している。また、自動車産業では十四万人、これから二〇〇五年に向けてリストラをせざるを得ないだろうという予測も出ているんですね。

 さらにその上に、これから、先ほど強い決意を示されました構造改革が始まる。そうなりますと、その中心であります不良債権の処理、このことによって、これはもう政府がはっきり失業者が出ると言っているんですから、このことがさらにまた上乗せされる。これは二十万人とも言われていますが、到底そんな数じゃないでしょう。要するに、膨大な失業者がこれからふえる可能性がある。痛みはもうどんどん広がっているばかりでございます。

 そして、その痛みは、もうただの痛みではない、激痛だ、激痛になろうとしているんです。ただの痛みなら我慢できますよ、総理。激痛だとなかなか我慢できませんよ。真っ暗の中で我慢してくれ我慢してくれと言われても、我慢できない。そのトンネルの先の方に少しでも明るさが見えれば、何とかしてその明るさのところに近づこうとして我慢しますよ。つまり、何年間、どれくらい我慢すればどういった明るい展望がある、これを総理は構造改革の中で国民に示さないから、国民は恐らくこの痛みというものに最後は耐え切れなくなるのではないか、そういう気がいたしております。

 いま一つの痛みは、医療費の負担増でございます。

 医療保険財政が危機的な状況にある、とりわけ政管健保はもう後がない。よくわかっております。しかし、この危機的な状況は今に始まったことではないんです。四年前、一九九七年、自社さ政権のときに、この危機的な状況を打開するために、あのとき抜本改革に取り組んだんです。そして、そのときの厚生大臣が、小泉さん、あなただったんですよ。あの医療制度の改革に与党三党で合意した、私はそのときのメンバーだったんですよ、その改革協議会の。そのときには、医師会の皆さんも製薬業界の皆さんも健保組合の皆さんも、みんなけんけんがくがくの、徹夜に徹夜を重ねて協議して、そして合意にこぎつけた。そして、このとき一番喜んでくれたのは厚生省の皆さんなんですね。要するに、これまでは聖域だった、そこを結局改革することができたといって一番喜んだのは厚生省の方々だった。

 その改革を二〇〇〇年に実行するから、九七年の秋から、十月から先行して保険料の一割から二割、そしてまた薬剤の窓口負担、これをお願いします、そのかわり二〇〇〇年にはこの改革を実行しますよと、そして国民に負担増をお願いしたんですね。しかし、残念ながら、私たちが政権を離れてしまった。離れてしまったらこの改革がすべて白紙に戻されてしまったのです。そして、負担増だけは国民に負わされてしまったのです。つまり、国民を結果的にはだましてしまったことになったのです。今でも断腸の思いです。そのときの大臣があなたでした。その認識はもちろんおありですね。おありだと思います。

 ですから、私は、患者だけじゃなくて、そのときの改革も医療提供者のサイドの痛みもともに伴う改革案でございました。今回も厚生労働省がまとめようとされておりますが、国民の、患者サイドの負担の方がやはり大きい。ここは何としても、総理の改革の力で、医療提供サイドの人たちの痛みも満遍なく、ともに痛みを分かち合いながら進めていただきたい。

 要するに、こつこつこつこつ働いて保険料を納め続けてきた一般大衆、ほとんどの勤労者が悲鳴を上げるような改革であってはならない。そして、高齢者の方、長生きすることを祝福できないような改革であってはならない。このことを心から、総理の実行力、決断に、これの年末の政府の決定にぜひこぎつけていただきたい、このことをお願いいたしまして、質問を終わります。

 どうもありがとうございました。

野呂田委員長 これにて横光君の質疑は終了いたしました。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後五時一分散会




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