衆議院

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第6号 平成16年2月9日(月曜日)

会議録本文へ
平成十六年二月九日(月曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 笹川  堯君

   理事 大野 功統君 理事 北村 直人君

   理事 杉浦 正健君 理事 園田 博之君

   理事 松岡 利勝君 理事 玄葉光一郎君

   理事 筒井 信隆君 理事 細川 律夫君

   理事 谷口 隆義君

      植竹 繁雄君    尾身 幸次君

      大島 理森君    倉田 雅年君

      小泉 龍司君    小杉  隆君

      左藤  章君    鈴木 俊一君

      滝   実君    玉沢徳一郎君

      中馬 弘毅君    津島 雄二君

      中山 成彬君    丹羽 雄哉君

      西川 京子君    能勢 和子君

      萩野 浩基君    蓮実  進君

      二田 孝治君    町村 信孝君

      井上 和雄君    池田 元久君

      石田 勝之君    生方 幸夫君

      海江田万里君    河村たかし君

      木下  厚君    吉良 州司君

      小泉 俊明君    鮫島 宗明君

      首藤 信彦君    達増 拓也君

      中津川博郷君    鉢呂 吉雄君

      平岡 秀夫君    藤井 裕久君

      石田 祝稔君    遠藤 乙彦君

      高木 陽介君    赤嶺 政賢君

      佐々木憲昭君    照屋 寛徳君

    …………………………………

   外務大臣         川口 順子君

   財務大臣         谷垣 禎一君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      石破  茂君

   防衛庁副長官       浜田 靖一君

   外務副大臣        逢沢 一郎君

   財務副大臣        山本 有二君

   防衛庁長官政務官     嘉数 知賢君

   予算委員会専門員     清土 恒雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月九日

 辞任         補欠選任

  伊吹 文明君     能勢 和子君

  丹羽 雄哉君     左藤  章君

  佐々木憲昭君     赤嶺 政賢君

同日

 辞任         補欠選任

  左藤  章君     丹羽 雄哉君

  能勢 和子君     伊吹 文明君

  赤嶺 政賢君     佐々木憲昭君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国政調査承認要求に関する件

 予算の実施状況に関する件


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     ――――◇―――――

笹川委員長 これより会議を開きます。

 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 予算の実施状況に関する事項について、議長に対し、国政調査の承認を求めることとし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

笹川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

笹川委員長 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。達増拓也君。

達増委員 そもそも何のためにイラク戦争を始めたのかということが、今、アメリカ、イギリスでも、国会で特別調査会など、特別委員会などを設け、改めてそこを追及していこうという動きがございます。日本では、政府の方ではそのような調査機関は今のところつくる予定はないようなので、やはり国会が重要なのだな、予算委員会を初めこの国会の審議の中でそのような国の根本のあり方、また国際社会のあり方、こういったことをきちっとさせていかなければならないのだなということを改めて感じております。

 そこで、昨年十二月九日に閣議決定された基本計画、イラク人道復興支援特別措置法に基づく対応措置に関する基本計画、これを改めて読み直してみますと、冒頭、1の「基本方針」のところに、「平成十五年三月二十日、米国を始めとする国々は、イラクが国際社会の平和と安全に与えている脅威を取り除くための最後の手段として、イラクに対する武力行使を開始した。」というふうに書いてあります。

 なるほど、小泉内閣としては、あの戦争が始まった理由、あの戦争を始めた理由として、イラクが国際社会の平和と安全に与えている脅威を取り除くために行った、そのように内閣としては考えているのだなということがこの「基本方針」でわかります。

 ところが、この「イラクが国際社会の平和と安全に与えている脅威」というのは戦争によって取り除かれたのだろうか。戦争からそろそろ一年になろうとしておりますし、一応の戦闘終結宣言、ブッシュ大統領の主要な戦闘は終結したという宣言が行われてからも八カ月たつわけでありますけれども。

 実は、昨年十月十六日に出た国連安保理決議の第千五百十一号、一五一一、この前文の最後のところには、「イラクの状況は、改善されたものの、引き続き国際の平和及び安全に対する脅威を構成する」というふうに書かれてあります。

 なるほど、国際の平和及び安全に対する脅威なので、これは国連憲章第七章問題ということであります。国連を中心に国際社会がいざというときには武力行使も視野に入れた対応をしていかなければならないのがこの「国際の平和及び安全に対する脅威」、これが存在するということは、これはもう国連にとって、国際社会全体にとってゆゆしき事態なわけですが、実は、いまだにイラクではそのゆゆしい事態が解決されていない。

 ということは、まず、これは政府に伺いたいんですが、外務大臣に伺いましょう。この「イラクが国際社会の平和と安全に与えている脅威」を取り除くために戦争をしたわけでありますけれども、依然としてその脅威が取り除かれていないということは結局あの戦争は失敗だったというふうに理解してよろしいんでしょうか。

川口国務大臣 今先生がおっしゃられましたように、イラクによる安全保障理事会決議の不履行並びに大量破壊兵器及び長距離ミサイルの拡散が国際の平和と安全に与えている脅威を取り除くために、やむを得ず米国を初めとする国々による対イラク武力行使が行われ、状況は改善したものの、現在もなおイラクにおける国際の平和と安全に対する脅威は完全には解消されていないということが我々の認識であります。

 イラクの大量破壊兵器については、現在、イラク監視グループが新しい体制のもとで引き続き捜索している、我が国としてもこれを注視していく考えでおります。

 また、政治プロセスの着実な進展と民生の安定を図るということも重要であって、日本を含む国際社会が一致してこれに当たるということが重要なことだと考えております。

達増委員 実にさりげなく、国際の平和と安全に対する脅威がまだ存在するということをさりげなく認める答弁でありましたけれども、国際の平和と安全に対する脅威があるということは、これは国連憲章第七章、それに基づく対応を、安保理中心に国際社会が対応措置を発動していかなければならないゆゆしい事態でありまして、それが今もって続いているその理由というのは、これはきちっと突き詰めていかなければならないところであります。

 恐らく、基本計画のこの「基本方針」が言っている、米国を初めとする国々がその最後の手段として武力行使を開始したときのこの「イラクが国際社会の平和と安全に与えている脅威」というものと、今のイラクが国際の平和と安全に与えている脅威というのは違うものなんだと思います。

 前者は、フセイン政権が大量破壊兵器査察また武装解除等に応じないことによる脅威だったのでありましょうけれども、それは戦争の結果取り除かれた。しかし、それにかわる脅威を、アメリカを初めとする国々の武力行使によって新しい脅威をつくってしまった。

 その脅威は、イラクにおける無政府状態ということでありまして、それが全世界のテロをイラクに呼び込む結果となっている。そして、戦争自体でも一万人とも一万五千人とも、それ以上とも言われる人たちが死んでしまったわけでありますが、戦闘終結宣言後も、日本の二人の外交官を含め多くの犠牲者を出している。それが今我々が直面している平和と安全に対する脅威だと思うんですね。

 そもそも、サダム・フセインが世界に与えていた脅威なるものについては、今となっては大量破壊兵器はどうもないようだということになってきているわけでありますし、あれは、サダム・フセイン政権が、大量破壊兵器はないということをはっきりさせてしまうことで、国際的に、周辺国でありますとか西側諸国でありますとか、立場が弱くなってしまう、したがって、サダム・フセイン政権は大量破壊兵器がないということをはっきりさせたくなかったというのがどうも実態だったようであります。

 無論、そういう中途半端な状態は脅威ではありましょう。しかし、その脅威を武力行使をもって取り除くことについては多くの国々が合意していなかった。米国を初めとする国々、一部の国がよしとしてやったわけでありますけれども、安保理加盟国ではフランス、ロシア、また主要国ではドイツ初め中東諸国、アラブ諸国も合意をしないままに始めた武力行使によって、本来、武力行使以外でも解決し得たような脅威、それを取り除きはしたが、新しい別の、これは軍事力をもってなかなか取り除けない脅威、無政府状態とそれに伴うテロという、テロの呼び込みという、そのような国連安保理決議も認めた新しい脅威が今我々の目の前にあるということだと思います。

 ここは確認したいんですけれども、この国連安保理決議一五一一の前文に言う「脅威」とは、一体これはどういう脅威のことなんでしょうか。

川口国務大臣 安保理の決議の一五一一前文パラ一、ここにおいて、「イラクの状況は、改善されたものの、引き続き国際の平和及び安全に対する脅威を構成する」という決定がなされているわけで、同じ決定が、その前の一四八三、これの前文にも規定をされているわけでございます。それから、それでいえば、六八七においても、すべての大量破壊兵器がもたらす同地域の平和及び安全に対する脅威というのを認識いたしております。

 それで、安保理決議の解釈、有権的に解釈をすると、これは基本的に安保理ですけれども、これらの関連安保理決議、今申し上げたような関連安保理決議の規定にかんがみれば、決議一五一一前文に言及をしている「国際の平和及び安全に対する脅威」、これには、イラクが関連安保理決議の武装解除の義務を継続的に違反してきたことによる大量破壊兵器等の拡散の脅威が含まれ、決議一五一一は、このような脅威が改善されたものの引き続き存在しているということを認定したということだと考えております。

 先ほど余り丁寧に言いませんでしたけれども、一四四一においては、「イラクによる同理事会決議の不履行並びに大量破壊兵器及び長距離ミサイルの拡散が国際の平和及び安全に与える脅威を認識」というふうに書いてあるわけでございます。

達増委員 今の答弁について確認したいんですけれども、今でもイラクには大量破壊兵器あるいはミサイルの拡散の危機が、そういう脅威があるという答弁だと思いますが、さすがに、今の米英統治下のイラクには大量破壊兵器が拡散する脅威というのはまずなくなっていると思われるんですけれども、そうじゃないんですか。

川口国務大臣 先ほど申しましたように、このイラクの大量破壊兵器については、イラク監視グループが新しい体制で引き続き捜索といいますか、やっているわけでございまして、それを我が国としては注視していくという考え方であって、今のイラクにおいて拡散の危険がゼロであるということを断定するということはできないというふうに思います。

達増委員 たとえ大量破壊兵器があったとしても、それは米英等の統治下にあるんでしょうから、発見され次第、適切な国際管理のもとに置かれるか、あるいは解体されるか、決して国際の平和と安全の脅威にはならない状態にあるんじゃないかと思うんですけれども、米英中心の当局はそのような適切な統治を今行うことができないで、いつ外から入ってきたテロリストがその大量破壊兵器を持って外に出ちゃうとか、そういう拡散の脅威が、これはゼロでないと言いますけれども、国連憲章七章の平和と安全に対する脅威と認定しなきゃならないほど、米英の統治というのはもろい、危ない、危険な、責任を果たせていないものなんでしょうか。

川口国務大臣 先生も御案内のように、今、イラクの国内でテロリストたちがいろいろ活動しているわけで、今、統治評議会があり、CPAがありますけれども、それにもかかわらず拡散をする危険というのがゼロとは断定できないと申し上げたのは、そういったことを踏まえて申し上げたということです。

達増委員 やはり、何のために戦争を始めたのか、本当にわからない状態になっていると思います。私は、イラク占領というものは既に失敗していると思いますし、そうしますと、そのイラク占領に至るイラク戦争というものも結局失敗だったと言わざるを得ない、それが今我々が直面している現状だと思います。

 基本計画2の(1)のところに人道復興支援活動が必要な理由がるる述べられているんですが、「そもそも四半世紀にわたる圧政により疲弊し社会基盤整備が遅れているイラクにおいては、今次の武力行使を経て、政権が崩壊し、現在、住民が困難な状況に置かれており、人道復興支援の必要性は、極めて大きなものとなっている。」と。

 ただ、この文章は読めば読むほどよくわからない文章でありまして、なぜ住民が困難な状況に置かれているのか。冒頭、「四半世紀にわたる圧政により疲弊し社会基盤整備が遅れている」ということが書いてありますが、フセイン政権が続いていれば、それは悪い政権ではありますけれども、自衛隊が浄水作業に行かなきゃならないほど住民が困難な状況には置かれなかったでありましょうし、したがって、この「四半世紀にわたる圧政で社会基盤整備が遅れている」というのは今回の人道復興支援の直接の理由ではないはずなんですね。

 そうしますと、その次に書いてある、「今次の武力行使を経て、政権が崩壊し、現在、住民が困難な状況に置かれて」いる。なるほど、やはり政権が崩壊して無政府状態になっているということが住民が困難な状況に置かれている主な理由なんだなというふうにわかるわけでありますけれども、そういう理解で、外務大臣、よろしいでしょうか。

川口国務大臣 まず、政権の崩壊の直後、行政機構の機能が麻痺する等のことがありまして、略奪等の犯罪があったわけでございます。そういったことで、イラクの国民が困難な状況に置かれたということは事実ありました。それは一つあります。

 それから、それに加えて、米英軍によって対イラク武力行使があるその前から、フセイン政権で圧制のもと、たび重なる戦争や経済制裁がありまして、二十年以上にわたって、疲弊した経済社会システムが続いた。イラク国民はそのことによって困難な生活を強いられたということもあります。

 それからさらに、フセイン体制が終わって、連合暫定施政当局、これのもとでイラク人のための道筋が、民主的な政府をつくる道筋が今示されていますけれども、その移行期において、フセイン政権の残存勢力あるいは国外から流入しているテロリスト、そういった人たちが、進もうとしているプロセスを混乱させるということでテロをしている。このテロ、このプロセスを混乱させる人たちの活動、これがまあ順調に進めばそういう問題はないわけですけれども、その人たちがイラクの国民を困難な状況に置いているなどといったことがあると思います。

達増委員 ある意味で非常に正直な文章になっていて、武力行使を経て政権が崩壊したことが住民が困難な状況に置かれている理由だということは、これはもう明らかで、それをはっきり書いていると同時に、ただ、そこだけが原因、理由だとしたら、戦争の大義というものが疑われてしまいますし、今の米英中心のイラク統治がうまくいっていないということになりますので、四半世紀にわたる圧制というフセイン政権時代のことをつけ加えてあるわけでありますけれども、ただ、その四半世紀の間に、日本も積極的にODAやあるいは民間会社の投資などもあって、イラクの主な病院はすべて日本がつくったとか、「社会基盤整備が遅れている」とここには書いてあるわけですけれども、ほかの途上国に比べれば遜色ない社会基盤整備というものが日本の大々的な協力によって行われていたということが実はあるわけであります。

 今、答弁の中で、復興を妨げるテロの存在ということに大臣は言及されましたけれども、やはり無政府状態によりテロがしょうけつをきわめるというこの事態を、この根本を解決しない限り、人道復興支援をしてもかえって新しいテロの標的をつくってしまうことにならないか。

 サマワ、ムサンナ県を中心とするイラク南東部というものは、今まではそれほどテロがなかったということなんでしょうけれども、そこに日本の自衛隊が行き、そして浄水活動を始めるということで、それが新たなテロの標的になってしまう可能性が出てくる。

 したがって、そのようなテロが発生しないような、これは無政府状態に終止符を打つということでありましょうけれども、その根本問題を解決しないままで人道復興支援を進めることはかえって無政府状態に拍車をかける、そういう危険性があると考えるんですが、この点、いかがでしょうか。

川口国務大臣 イラクが今、無政府状態にあるかどうかということですけれども、これは、イラクは今、無政府状態にはない。

 それはなぜかといいますと、連合暫定施政当局が暫定的な施政を行っているわけで、今、その合意ができて、イラク人の手によるイラク人のための政府、これを樹立する、これをつくっていくということが進んでいるわけです。

 したがって、イラクが無政府状態にあるかといえば、そうではないということです。ただ、事実上、テロがその政治プロセスを妨げるという目的を持って横行しているということはあると思います。

 それで、まず、イラクができるだけ早く復興し、イラク人たちが将来に希望を持って平和なそして民主的な国家をつくっていくということが早く行われる、それがイラクのテロに対して抑止となるものであり、イラク人たちがテロをしない、まあイラク人がやっているとしたらですけれども、ということにつながるのであって、また、それが中東全体の和平、平和、安定にもつながっていくということであると思います。

 ということで、国際社会は今、イラク人の国をつくる、政権をつくる努力、これを復興支援して支持していく、支援していくということが何よりも重要であるというふうに私は考えます。

達増委員 今、答弁の中で、テロというのが政治プロセスを妨げる目的で行われているという部分がありました。

 ですから、政治プロセスというものが、テロに大義名分を与えないような、しっかりした政治プロセスであればいいんですけれども、この週末のさまざまな報道によりますと、どうもアメリカ自体、既に描いた政治プロセス、投票、選挙、そしてイラク人の政府をつくっていく段取りについて見直さなければならないんじゃないかということをアメリカ自体も考え始めている。また、国連も、撤退してしまっていたわけですけれども、やはり国連がきちっと関与しないと選挙というものはうまくいかないだろうということで、また改めてアメリカと国連の間の対話が始まっている。

 やはり政治プロセスというものを適正にしていくことが一番なんだと思います。これは前回の予算委員会でも申し上げましたけれども、一国主義的な政治プロセスではなく、多国主義的なプロセス、今、暫定統治、連合暫定当局に参加していないような国々も国連のもとに参加できるような仕組み、そういったことをきちんとつくっていかないと、今の連合暫定当局というのは多くの国が合意しない中で戦争を始めた当事者がそのまま当局となっている。そこにテロの側の大義名分のようなものが出てきてしまうわけでありますし、また、そこに任命された二十五人の統治評議会についても、亡命イラク人や、またイラク在住の代表者も、医者あるいは女性代表といった、アメリカの目から見た代表ということでありまして、イラクの社会、実態を反映しているのかどうか疑問が持たれるような統治評議会が一応最高主権者として今イラクにある。そうした状態をやはり直していかないと、復興人道支援というものがかえって事態を悪化させる危険というものから免れないのではないかと思うわけであります。

 そこで、外務大臣に質問いたしますけれども、サマワの日本報道関係者がテロの対象になっているという報道がございます。これで実際にサマワに駐在していたある通信社がバグダッドに撤退してしまうとか、そもそもサマワ、ムサンナ県を中心とするイラク南東部という今回の派遣の基本計画実施要項の対象となっているその地域は、テロもほとんどなくて治安は安定ということだったはずなんですけれども、自衛隊が派遣されるということをきっかけに今までになかったようなテロの可能性が出てきているとしたら、これはゆゆしき事態でありますけれども、このサマワの日本報道関係者がテロの対象になっているという報道は、これは事実でしょうか。

川口国務大臣 今の質問にお答えする前に、国連のことについて触れられまして、私は、週末にアナン事務総長と電話でお話をさせていただきました。そして、アナン事務総長から、国連の調査団、もう既に入っていますけれども、その話、それから、国連が今後、基本法をつくり、あるいは選挙制度についての取り組み、あるいは、その後、憲法等につながっていく過程の中でより大きな役割を果たすということについての思いということが、お話があった。

 国連の関与が大きくなっていくということは、日本としてずっと、重要であるということを申し上げてきているわけですけれども、そういう意味で、国連が調査団を送ってその第一歩を踏み出したということについては、非常にいいことだと私は思っております。もちろん、治安について十分に国連の安全を確保しながらということではあると思います。

 それから、サマワの報道関係者のことですけれども、これは、イラクにおいては退避勧告を出しております。それは、イラクにおいて民間人や施設を対象とするテロ、これが御案内のように現実に起きているわけでありまして、依然として日本や、日本人や日本関連の施設がテロ攻撃の対象になるという可能性が排除されないということでありますので、退避を勧告しているということであります。

 それで、サマワについては、これは、日本人の滞在者が、報道関係者が大勢滞在しています。そういう状況を総合的に考えて、一月の二十六日と二月の六日、この両日に、改めてイラクからの退避を勧告し、滞在している間の注意を呼びかけるということで渡航情報を出しております。

達増委員 もうちょっと具体的な話を伺いたいのは、さっきの通信社というのは共同通信なんですけれども、報道によりますと、共同通信が入っているビルをねらったテロがある、そういう情報を暫定当局が得ている、その暫定当局の情報を外務省経由で当該通信社に伝えたということなんですけれども、それは事実でありましょうか。

川口国務大臣 イラクにつきましては、我々も情報をとる努力はいろいろしておりますし、また、さまざまな情報には接しております。ただ、具体的にどういう情報があったとかなかったとかということについては、これについて申し上げるということはずっと差し控えさせていただいております。

達増委員 一月二十六日と二月六日ですか、その勧告が出たということの背景に、そのようなゆゆしき事態が展開していると推測できるわけであります。

 したがいまして、やはり、先ほどの答弁でも、大臣、国連の役割、アナン事務総長の意欲、そういったことを答弁されましたけれども、そうした国連がイラクの現状、脅威を取り除いていく、主導権を握る方向の中で日本も役割を果たす。自衛隊派遣ということがあるとしても、国連の旗のもと、米英主導の統治体制のもとでの自衛隊の派遣ではなくて国連が、つまり、国連に加盟するより多くの国々が責任を分かち合うような形の中で日本の自衛隊も所を得て、恐らく選挙監視というようなことが出てくるでありましょう、そのような決定的に日本の自衛隊の役割が求められる場というのは今後出てくる、また、そういう方向に持っていかなければ、今の体制のままでは非常にイラク占領というものが、既に失敗している、そこに自衛隊がまた混乱に拍車をかける危険性というものを懸念せざるを得ないわけであります。

 防衛庁長官に伺います。基本計画では、(3)アの(ア)のところに、自衛隊の部隊等の安全確保というものが義務づけられています。これは、イラク特措法でも自衛隊の部隊等の安全確保というものが義務づけられているわけでありますけれども。したがって、自衛隊も無反動砲ですとか装甲車ですとか、そういった装備を持ってイラクに行くんですが、それらはすべて自衛隊を守るためのものであり、自衛隊を取材する報道関係者の安全確保というものはこのイラク特措法に基づく基本計画では義務づけられていないと理解してよろしいでしょうか。

石破国務大臣 そのとおりの御理解で結構です。

達増委員 自衛隊が派遣されることによって、今までサマワ、ムサンナ県を中心とするイラク南東部でそれほどテロが起きていなかったのにテロを呼び込んでしまう。自衛隊が対象のテロあるいは報道関係者に対するテロ、報道関係者に対するテロはもはや現実の脅威となって出てきているわけでありますが、これはまだ日本が、あるいは日本人がみずからの責任でイラクに行くことで対象となるということなんですが、イラクのほかの場所で既に起きているテロのパターンを見ますと、暫定当局、そのもとで活動している軍に協力している普通のイラク人、また、その周辺にいるというだけでイラク人もテロの犠牲になっているわけであります。

 私は、自衛隊先遣隊、本隊がサマワに入っていろいろな映像が報道されていますけれども、本当に歓迎してくださっているイラク国民、住民の皆様、ああいった人たちがテロの対象になる危険性が生じてしまっているのではないか、このことに非常に胸を痛めておりますが、いざイラクの国民、イラクの住民がテロにねらわれた場合に、このイラク特措法に基づく基本計画というものはそういったイラク国民、イラク住民の安全を確保するということは義務づけていない、そのように理解してよろしいでしょうか。

石破国務大臣 その御理解で結構です。

達増委員 そうすると、憲法との関係あるいは立法政策的にそうしなかったのかもしれませんけれども、これは国際的な常識から見て非常に無責任なことを日本はやっているということになるんじゃないかと思います。

 自衛隊派遣によってそこにテロを呼び込む、特に日本報道関係者に対するテロの脅威ということで既にこれは現実の問題となっているわけでありまして、これがイラク国民、住民にまで及ぶ危険性があるにもかかわらず、そちらの方はオランダ軍でありますとかあるいは地元の人たちで何とかやってくれ、自衛隊は自衛隊のことだけを守るというやり方で派遣する。そもそもイラク特措法という法律に従うからこういうことになってしまうので、改めて、法律の矛盾というものがここにあらわれていると思います。

 というわけで、自衛隊は自衛隊だけを守るという原則なわけでありますが、自衛隊だけが守るのではないようでありまして、報道によりますと、ムサンナ州治安委員会が、これは自衛隊の要請に基づいて、保安要員の増員でありますとか警備強化といったようなことをすると決定したようであります。これは、警察官の人数をふやすとか、自衛隊が行かなければしなくていいようなこと、私服保安部隊員を現在の二百人から五百人に増員するとか、そういったことが決まったようなんでありますけれども、こうした地元の負担というものに対して、これは日本政府が経費負担などすることになるんでしょうか。

石破国務大臣 そのような要請をした事実はございません。また、日本政府はその経費を負担することもございません。

達増委員 今の報道と別に、現地の部族の有志が集まって自警団のようなものをつくって自衛隊を守ろうとかいう報道もなされております。政府としては公式に認めないのでありましょうけれども、このサマワを中心とするムサンナ州、イラク南東部への自衛隊派遣ということが確実に現地の治安情勢というものを変えてきているという実態がございます。

 先遣隊、それに先立つ調査団が行ったときにはテロはほとんどなくて治安は安定といったところが、だんだん治安の危険度というものが増してきている。こうした状態をつくる、地元の人たちに対する安全確保の責任は負わない一方で地元のイラク住民をテロに巻き込むおそれがあるような活動をしてしまう、これはやはり無責任のそしりを免れないのではないかと思いますが、防衛庁長官、いかがでしょうか。

石破国務大臣 委員のような御議論も、それはあるでしょう。政府はそのようには思わないということでございます。

 委員の御議論に従えば、自衛隊が行くので危険になる、自衛隊が行くので危なくなる、地元の人たちも危険にさらされる、だから自衛隊は行くべきではないのだ、こういうお話なのだろうと思います。

 しかしながら、それは委員御案内のとおり、コアリションというのはどういうものなのだと。では、ムサンナ県において、サマワにおいて、だれが治安を担当し、そしてまただれが人道支援を行いという役割分担でございます。

 それは、日本の自衛隊だけで行くのだということになる場合には、あるいはそういう御議論もあるのかもしれません。しかしながら、私は、自衛隊が行くことによって、あそこで本当にきれいな水がいつも飲めるということ、あるいは病院が復旧されるということ、学校が直るということ、それに対する期待は物すごく大きいし、私たちは本当にその期待にこたえなければいけないのだと思っています。

 そのときに、少なくとも自分の部隊は自分で守る、ほかの国の方々に御迷惑をかけたり、あるいは地元に御迷惑をかけたりということではなくて、少なくとも自分の部隊は自分で守るということ、そこにおいてはきちんとした責任を持つのだと思っています。

 そしてまた、現地の治安というものは、あるいはオランダ軍、あるいは地元の警察、あるいは重層的に現地の部族の皆さん方やそういう方によって守られるということであって、私たちが行くことによってテロを呼び起こす、テロを呼び起こすから無責任だという御議論には、私はなかなか賛同し得ないものを感じております。

 加えて申し上げれば、現地の記者の方々、日本からいらっしゃる記者の方々ですが、当然退避勧告が出ているのは外務大臣から答弁があったとおりでございます。しかしながら、その人たちがいわゆる管理のもとに入った人という概念に入った場合には、当然それはお守りするということになりますし、それはイラク人においても例外ではありません。

 要するに、そこはみんなでやっていくのだということであって、自衛隊が来るからテロが起こる、テロが起こるからみんなに迷惑がかかる、みんなに迷惑がかかるから行くべきではないということになりますと、では、一体だれがあの水、あの学校、あの病院を復旧するのかということについてどう考えるのかという問題に帰着するのではないかと私は思います。

達増委員 さっきから言っているように、政権が崩壊した後の米英を中心とする暫定当局がきちんと治安の維持とかいった責任を果たしていないからテロも起きるわけでありまして、そういう状況で自衛隊が行くから事態を悪化させると言っているわけであります。

 ですから、さっき外務大臣も言っていたように、国連中心の暫定統治の形にスイッチしてその中で治安を確保、そういう体制であれば日本も治安の確保に対して協力できると思いますよ、こんな中途半端な法律で手足を縛っていくんじゃなくて。国連の、つまり多国主義的な合意ないままの戦争開始、その当事者がそのまま統治をしているからおかしいのであってということを繰り返し言っているわけであります。

 そういう中で、手足を縛っていくこの法律のおかしさをもう一つ指摘させていただきますと、十二月十八日に決定された実施要項の中でも、戦闘行為が行われるに至った場合のことが定められているわけでありまして、「活動の一時休止、避難等」云々とあるわけでありますけれども、そもそも、戦闘行為が行われないようなところに、そこを非戦闘地域と定めてこの基本計画やら実施要項を決めていたのではなかったか。

 つまり、現に戦闘が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる地域において活動を実施するというふうに、これは法律でそうなっているし、基本計画でもそう定めているわけであります。だから、もし、その地域で戦闘行為が行われてしまったら、この基本方針そのものが間違いだったということになってしまわないでしょうか。つまり、そういう戦闘が行われることがないと認められる地域にしか自衛隊を派遣してはならない、そういうところでしか活動してはならない、そういう法律があるはずなのに、結果として基本方針が間違っていた、そういうところに自衛隊を派遣してしまった。

 何やら、きょう参議院の方で国会承認、採決されるようでありますけれども、こんなことに国会が承認をしてしまえば、戦闘行為が行われた時点で国会の承認も間違っていたということになってしまうわけでありまして、この一点をとっても、国会がこんな法律に基づく派遣に承認を与えるわけにはいかないと思うんですが、この点、防衛庁長官、いかがでしょう。

石破国務大臣 私のお答えの仕方が悪かったかもしれませんが、国連がやるようになれば自衛隊が行けばいいのだというお話ですが、そのようにスイッチがオンからオフにぱっとかわるような事態の推移にはならないのだろうと私は思っております。

 要は、先生もよく御存じのとおり、民生の回復というものと治安の安定というのはそれこそ表裏みたいな関係にございます。治安が安定するということは民生の回復であり、やはり仕事がある、病院に行ける、学校に行ける、そのことによってテロリストがつけ入るすきがだんだん少なくなってくるのではないかと思っています。

 国連が活動するのが望ましいことです。しかし、そこに至るまでに日本は何もしなくていいのだろうかと。やはり私は、先生もよくごらんのとおりだと思いますが、あの現地において地元の人たちが歓迎していること、そして、けさのニュースで出ておりますように、先遣隊が迎えた、本隊の一部が入りましたですよね。我々は、治安維持をやるわけでもない、人道復興なんだ、イラクの人たちと一緒にやろうと言っているその思い、私はそれをきちんと実現していきたいと思っております。

 余計なことを申し上げました。

 今のお話でございますが、これは、イラク特措法をどう読むかというお話だろうと思っております。つまり、同法八条の手続というものをどう考えるかです。仮に戦闘が近傍で行われるようになった、それは直ちに違法になるのだということになるならば、この法律第八条の意味は全くございません。そういうことが全くないということを言っておるわけではなくて、そういうこともあるであろう、したがって八条というものがある。それは、この法律はそういう構成になっております。

 それは、委員がこの法律を、おれはこのように読むのだ、だから違法なのだというふうに、委員の法律の読み方はそうなのかもしれません。しかし、私どもは、そのような法律の読み方をいたしておりません。委員の御議論に従うとするならば、この法律の八条の持つ意味は一体何であるのかということになってまいります。

達増委員 どうも、我々はこう考えているからいいのだという小泉総理の答弁に似たような答弁になってきましたけれども、今の点、答弁を会議録で皆さん後から読んでいただければ、本当におかしな、矛盾した法律、失敗の可能性、違法の可能性を内包する、後から法律学者が振り返れば、とんでもない、珍しい法律だということで教科書にも載るんじゃないかというような法律だと思いますけれども、これでは承認できないということを改めて申し上げて、私の質問を終わります。

笹川委員長 これにて達増君の質疑は終了いたしました。

 次に、生方幸夫君。

生方委員 民主党の生方でございます。

 まず、石破防衛庁長官にお伺いしたいんですが、フセインが逮捕され、逮捕ですか、確保された後も、イラクの情勢というのは、今、非常に流動的である。日本の大使館員が大使館から離れて、離れたところで勤務をしているというような情報とか、いろいろな情報が錯綜しているわけで、我々も、現地に行っているわけではないので実態がどうなっているのかよくわからない、報道陣も、バグダッドと恐らくサマワ周辺にいるだけでイラク全土がどうなっているのかという状況はなかなか把握しづらい状況になっているというふうに思うんですが、とりあえず防衛庁として、フセインが逮捕される前とフセインが確保された後とでは治安状況はよくなっているのか悪くなっているのか、どういう認識を持っているのか、お伺いしたいと思います。

石破国務大臣 フセインが拘束された後も予断を許さない状況は続いているという認識を持っております。

 つまり、委員御存じのとおり、では、フセインが拘束されていろいろな襲撃事案が劇的に減ったのかといえば、それは必ずしもそうではございません。ですから、フセインが拘束されたことによって非常にドラスチックな変化が生じたという状況ではないと思っています。

 しかし、それは、断定的に、フセインが拘束されても意味ないじゃないか、こういうような御議論にもならないだろうと思いますが、数の推移を見てみれば、私は、予断を許さない状況がなお続いているというふうに理解をいたしております。

生方委員 要するに、よくなったとも悪くなったとも言えない、同じ状況だというふうに認識しているということでよろしいんですね。

石破国務大臣 何をもって同じと言うかというのは極めて比較の対象が難しゅうございますが、フセインが拘束されたことによって劇的に治安が改善されたという状況にはないということだと思っています。

 しかしながら、それは、攻撃の質でありますとか、そういうものに当然変化が見られることでございますけれども、回数そしてまた規模等々からいって劇的な変化はない。しかし、フセインが拘束されたことによる効果というものは、それはあるのでしょう。そしてまた、これからも起こってくる。

 いずれにしても、フセインが拘束されたということが、これから先、イラク人によるイラク人のための政府をつくるということにおいて非常に大きな意味を持つものであるということは言えると思います。

生方委員 大使館がどういう状況にあるのかについても、報道が十分になされていないので我々はよくわからないんですけれども、今現在、日本の大使館は、外務大臣にですが、バグダッドの大使館内に勤務しているんですか、それとも、そうじゃない場所で大使館業務をこなしているというふうに理解していいんですか。

川口国務大臣 イラクにおける大使館の関係者は、しかるべく勤務をいたしております。

 ただ、具体的にどのような体制になっているかということにつきましては、これは、館員の安全そしてその保安上の必要性といった観点から、これについて申し上げるということは御容赦いただきたいと思っております。

生方委員 日本大使館の勤務状態がどうであるのかということを具体的に聞きたいわけではなくて、これは、オランダ大使館が攻撃をされたという事実がございますね。だから、オランダ軍と同じところに展開しようとしている自衛隊がある日本も攻撃される可能性があるという形で勤務体制を変えたのか、あるいは、具体的にオランダの場合は事前に攻撃の予告があったということですが、そういう具体的な情報に基づいてどこかへ移動したのか、そのどちらか、お伺いします。

川口国務大臣 まず、イラクについては、邦人の退避勧告を出している国でございますから、そういう状況であるということをもちろん頭に置いて大使館の関係者は勤務をしているわけでございますけれども、これも先ほど別な委員の方の御質問で申し上げたことと同じようなことなんですけれども、政府としては、イラクにおいて情報をとるということに努力いたしておりますし、また、さまざまな情報には接しております。ただ、具体的にどのような情報があったか、あるいはどのような情報がなかったかということについては、これはお話をするということを差し控えさせていただきたいというふうに思っております。

 これはずっと、同じような性格のことについてはそのように申し上げさせていただいているわけでございます。

生方委員 やはり、自衛隊の部隊が展開するには情報をどういうふうに把握するのかということが非常に重要だというふうに思うんですよね。

 それで、これまでの一貫した我々の質問に対しての答弁を聞いていても、どうも外務省と防衛庁の間の情報の交換というのが余りうまくいっていないんじゃないか、また、防衛庁の情報収集能力というものがどのぐらいあるのか、極めて疑問符がつくような状況が続いているわけですね。

 外務省は外務省でいろいろな情報のとり方があるんでしょうけれども、防衛庁としては、独自にどういう情報のとり方をして、どういう分析をしているのか、お伺いしたいと思います。

石破国務大臣 現地におきまして、いろいろな連絡要員を派遣いたしております。そこにおきまして、各国の状況、情報交換の内容等々を把握いたしております。そしてまた、サマワにおいてでございますが、オランダ軍あるいはCPAからの情報提供というのを適時適切に受けておるということでございます。

 ここからこんな情報を得ていますということをつまびらかに申し上げられないことは、もちろん、委員御案内のとおりでございます。

生方委員 そのイラク側の情報というのは、例えば、サマワの市民の中に情報を提供してくれる方を何人か置いていて、サマワで何かあった場合は直ちに自衛隊の方にそれが伝わるというような体制はとっているんですか、それは全然とっていないんですか。

石破国務大臣 そういう情報提供者をリクルートしたかどうかということについては、もちろん、お答えができることではございません。

 ただ、一般論といたしまして、先生もよく御案内のとおりでございますが、部族の指導者において、要するにサマワを選びましたのは、よそ者が来ればすぐわかるという社会が構成されている。それは、先生のような都会の選挙区はよくわかりませんが、例えば私の地元なぞ参りますと、見たことないやつというのはすぐわかるわけであります。そういうふうにして、どうもおかしいなということになれば、それはすぐに伝えるということもございましょう。よそ者が来ればわかるんだ、それをきちんと伝えようねということ、それはやはりシステム、システムという言い方がいいかどうかわかりませんが、機能はしているということであります。

 部族において自衛隊を守ろう、そういう言い方をしましたらば、こういう御指摘を受けまして、自衛隊は人に守ってもらうのかよ、こういうお話がございますが、それはそういうことを言っているわけではありません。きちんと情報を提供しようという意味でございます。あるいは、ファトワのことも御案内のとおりでございます。

 そういうような形でいろいろな情報というものが現地の方からお伝えいただく、そういうような信頼関係というものは構築できていると思いますし、今後もさらにその強化に努めなければいけないと思っております。

生方委員 私がこういうことを重ねて聞いているのは、やはり、きちんとした情報をきちんと把握していてきちんとした判断ができるということがあると思うんですね。

 宿営地で地雷が発見されたという事実も、報道によれば、二日後ぐらいに発表されたというようなことがあって、やはりシビリアンコントロールという観点からも、現地で何が起こっているのかということが十分に把握されて、あるいは、現地が先行して判断しちゃったことが後から間違えていたということになって、それを取り消すのに時間がかかればかかるほど大変な処置をしなければいけないということで、その情報を十分に防衛庁長官なり背広組がきちんと把握しているのかどうかということが非常に重要だと思うんですね。

 そこで、もう一点お伺いしたいんですが、報道の仕方ぶりも含めて、あそこにいわゆる制服組じゃない背広組の方が行くという予定は今後ございますでしょうか。

石破国務大臣 現在でも、二人おります。今後も、それは必要と判断する限り、その者がずっととどまるかどうかは別にいたしまして、いわゆる背広組という者も現地にはおります。

生方委員 ちょっと質問を変えたいと思うんですが、自衛隊の所期の目的は、浄化装置を設置して水をきれいにするというのが所期の目的ですね、今現地に行っている部隊の。これは恐らく、機材を設置してチグリス川から水をとって、その浄水をして新しいきれいな水にして、それをサマワの市内に持っていくという設備をつくるわけですね。

 これは、設営された後は、ごく簡単に考えれば、イラクの方にその運営を任せても何ら問題はないと思うんですけれども、設営した後に一部分ないしは運営、運用をイラクの現地の方に任せるという計画はございますですか。

石破国務大臣 以前も、ほかの委員からもそのような御指摘をいただいたことがございました。

 これは、浄水セットというのは、水道の蛇口にひょいっとつけて、ひねるときれいな水が出てきます、そういう簡単なものではないわけであります。

 これは、私も実際に動かしてみてこんなに困難なということを申し上げられるだけの知見はございませんが、相当に大がかりな、つまり、一日当たり七十トンの水を浄水し、ウイルス等も除去するということになりますと、相当に高度、複雑な装備であります。そのメンテナンス等々にもかなりの知見を要すものでありますし、将来的にその可能性が全くゼロだというふうに完全に排除するつもりはございませんが、現在のところは、それを私どもの方で責任を持って管理運営するということが大事ではないかと思っております。

 それは同時に安全の面というのを考えるわけでございますが、もちろん、現地の方々にたくさん一緒に仕事をしていただきたいと思うのは当然であります。しかしながら、そこの浄水機能というものがいわゆる今回の活動のメーンになります。そうしますと、そこの地区で本当に現地の方々にすべてお任せしていいかどうか、そこに、先ほど達増委員からもお話がございましたような、そういう懸念がないかどうかということもよく慎重に勘案をしていかねばならないことであります。

 私が今考えておりますのは、例えば給水所において警備をしていただくとか、そういうような形でもって必要に応じ地元の方々に御協力をいただくということはあり得ると思いますが、基本的に、私どもの装備品でございます浄水セットというものを現地の方々にすべてお任せするという考えは、ただいま現在持っておりません。

生方委員 恐らく、設置に時間はかかるとは思うんですけれども、設置をしてしまえば、あとは自動的に動いてメンテナンスだけだというふうに思うんですね。したがって、恐らく、設置をした方は次のまた仕事ということに移っていくと思うので、私は、雇用をつくり出すという意味からも、現地の期待も大きいんでしょうから、できる限り現地の人に、できることは現地の人に任せて、いつでも自衛隊の皆さんは撤退できるような形にする方が望ましいのではないかということを申し上げておきます。

 それから、劣化ウラン弾がその地域にまだ残っているのではないかというような報道もなされております。

 これは、石破長官も、自然界にないような放射性物質が検出された地域には立ち入りをさせないというような報道がなされておりますが、自衛官が持っていく放射線用線量計というのは、これはアルファ線も検知できるようなものを持っていっているんですか。

石破国務大臣 現地に持ってまいります部隊用も個人用も、アルファ線の検知をする能力はございません。

生方委員 ございませんということは、アルファ線があってもわからないということでいいんですね。

石破国務大臣 能力はございませんので、わかりません。

生方委員 私も専門家ではないのでわかりませんが、報道によれば、大気中に放出される酸化ウランの微粒子はアルファ線を出す、この微粒子が体内に入ると白血病やがんを引き起こす原因になるのではないかというふうに考えられているわけで、アルファ線が感知できないと、これは、劣化ウラン弾が弾として撃たれて、その後、空中に舞うわけですね。空中に舞ったものを吸ったことによってイラクでもたくさんの子供が白血病にかかったりしているわけで、そのアルファ線が、肝心なアルファ線が感知できなければ、それは放射線用線量計を持っていっても意味がないじゃないですか。最低でも、それはアルファ線がきちんと感知できるものを持っていかなければいかぬじゃないですか。

石破国務大臣 私も専門家ではないので、みんな受け売りみたいな話で恐縮です。

 結局、劣化ウランというのは、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を全部出すのだそうです。つまり、ガンマ線というものを検知するとすれば、とにもかくにも何かあるね、自然界に存在しないものはあるねということはわかるわけでございまして、アルファ線のみを出してガンマ線を出さないということがあるとするならば、委員御心配のようなことは起こり得ることでございますが、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を全部出すということがまず前提としてございます。

 それで、アルファ線というのは一体何なんだ、そのアルファ線というものを感知できるというのは一体どういうことなのだということを調べてみました。これは、委員がごらんになっているものと私が読んでいるものと違うのかもしれません。あるいはまた御指摘をいただきたいことでございますが、私が今認識をしておりますのは、アルファ線というのは紙でさえ透過しないほど透過力が弱い、アルファ線の透過力は極めて弱い、また、空気中においても数センチメートルしか透過しないという性質を有しております。

 よりまして、アルファ線検知器というものは世の中にないわけではもちろんございませんが、それを持っていってどう使うのかといいますと、例えば、何でもよろしいのでございますが、ここに万年筆がございますが、こういう物体があったとする、この物体の表面汚染を検知するために使う。実際にそこへ持っていって、これが汚染されているのかどうなのかということを検知するために使うのがそのアルファ線の検知器というものであるということでございます。

 したがいまして、逆に申し上げれば、劣化ウランに対応するためにはどうすればいいかというと、透過力がより強いガンマ線を検知いたしますところの検知器を持っていった方が、アルファ線を検知する機械を持っていきまして、これはどうだ、これはどうだ、これはどうだという形でやりますよりも、これはより隊員の安全を確保するに有効ではないかというふうに私どもは考えたところでございます。

 参議院でも実物を持ってまいりまして御説明いたしましたが、部隊用のものと、そして個人用の装着用のものと持っていっております。自然界にないような、そういうものがあった場合には、あるいはある一定のレベルを超えて蓄積した場合にはそれがすぐに了知できる、そのような仕組みになっておるわけでございます。

生方委員 それはわかりました。ガンマ線が出ているところにはアルファ線も出ているんだということで見るということでわかりますが、では、現在、サマワ周辺で部隊を展開するわけですけれども、調査をして、そこら辺でガンマ線を認知したというところはあるんですか、周辺で。

石破国務大臣 現在、そのような報告は受けておりません。

生方委員 これは、宿営地の周辺、どのぐらいまで調査をなさっているんですか。

石破国務大臣 これは、自衛隊が活動いたします地域はそれは持っていくということでございます。半径何キロとか、そういうことを申しましても、その半径以外のものもございましょうし、余り正確なお答えにはならないと思います。自衛隊が活動する地域におきましては、部隊用のものも個人用のものも持ってまいるということでございます。

 個人用につきましては、これは、そこにあるかどうかというのを検知するわけではなくて、そこがどれぐらいのガンマ線というものを蓄積したかということ、済みません、表現がちょっと適切ではないと思いますが、その個人に対して危険かどうかということとその地域が危険かどうかということ、両面で見てまいりますので、劣化ウランというものが人体に影響を与えるというような、私ども、そのような認識は持っておりませんけれども、しかし、世の中に、すべてわかっているわけではない、わからないこともある。委員の御指摘もございますし、各方面からの御指摘もございます。自然界に存在しないような、そういうものがあるかどうか検知をする、それは自衛隊の活動する地域全域というふうに御理解をいただいて結構です。

生方委員 少なくともサマワの宿営地とその周辺には今のところガンマ線が出ているということはない、したがって、劣化ウラン弾がある心配はないということでよろしいわけですね。

石破国務大臣 おっしゃるとおりでございます。

生方委員 これも参議院の論議で御答弁をなさっていたと思いますが、今までかかった費用は、人件費等はもちろん除いているんでしょうけれども、六十億円ということでよろしいんですか。

石破国務大臣 参議院において、吉岡委員かと思いますが、六十億円というお答えをいたしました。それに変わりはございません。

生方委員 これは、内訳はどういう内容のもので六十億円かということが一点と、それから、いつまで滞在するかわかりませんが、これから、仮に年内、どれぐらいの予算というのを予定しておるのか、お伺いしたいと思います。

石破国務大臣 六十億円の中身でございますが、土地を使用するための経費、取りつけ道路の設置工事、土地整地工事等に要する経費あるいは宿営地設営に必要となる資機材の取得に要する経費等がこの経費には含まれておるところでございます。土地使用の経費につきましては、これも何度か答弁を申し上げましたが、調査を継続中でございます。お答えを差し控えますが、それ以外の合計が六十億円弱ということでございます。

 もう一度申しますと、陸上自衛隊の宿営地設営に関する経費につきましてはもろもろございますが、その中には、土地使用あるいは工事に要する経費、資機材の取得に要する経費等が含まれておりますが、土地使用の経費については地権者との調整を継続中でありお答えを差し控えなければならない、それ以外の経費は六十億円弱ということでございます。

 これからどのようにということでございますが、それは、国会に出させていただいております平成十六年度予算におきましてお願いをしておる予算額でございます。

生方委員 額は幾らですかというふうに聞いているんですけれども。

石破国務大臣 十六年度予算につきまして計上しております経費、詳しい、細かい額までちょっと今調べてお示しをいたします。

生方委員 それでは、その間に川口外務大臣にお伺いしたいんですが、この間、私が質問したとき、サマワに関連した予算はとりあえず五百五十九億の中には含まれていないということでございましたが、サマワの復興計画、いろいろ出されておりますが、この予算というのはどこから出る予算なんですか、それとも、全然これはお金がかからないことなんですか。

川口国務大臣 この前、御答弁をしたときに、サマワに関する予算はこの中に、この補正予算に含まれていないというふうに答弁をしたつもりはございませんで、サマワ評議会を対象としている案件はないというふうに申し上げたわけでございます。

 それで、サマワについて、補正予算でやるのと、それから、既にもう決定をした支援、十五年度予算でというのもございます。

 その十五年度予算ということで申し上げれば、これは発表を既にいたしていますが、警察車両の供与、これはイラク全体で六百二十台ということですが、そのうち、サマワについては二十台を配備する予定でおります。それからもう一つ、国連人間居住計画、ハビタットですけれども、ここを通じて行います学校再建事業それからコミュニティー再建事業、この二つがございまして、サマワについてもこれは入っております。学校でいえば六十五校、それから、コミュニティー再建事業で住宅は一千戸ということを考えております。これは十五年度の通常予算から支出をしたということでございます。

 それから、サマワについて申し上げますと、さらに、給水車の供与ですとか、サマワ総合病院に対する緊急に必要な医療器具、消耗品、医薬品の供与、それから、サッカーボールなどのサッカー器材の供与、また、病院、学校、公共施設の修復等の草の根・人間の安全保障の無償資金協力の対象になるような小規模の案件がございまして、これは案件を平成十五年度中に形成するように今努めておりまして、その場合には、同じく十五年度の通常予算から出るということになります。

 それから、補正予算についても、例えば、過去に我が国が手がけた病院、サマワ総合病院の施設の復旧ですとかレントゲン等の機材の供与という支援、また、移動式の発電機、変電機ですけれども……(生方委員「時間がないのでそのぐらいにしてください」と呼ぶ)はい。これはイラク全体ですが、その一部はサマワに行くというようなことも想定されております。

生方委員 今申し上げた学校の関連設備とかコミュニティーの建設とか病院の復旧というのは、これは現地に行った自衛隊の皆さんがやるということの理解でいいですか、それとも、イラクの方を雇ってやるということなんですか。

川口国務大臣 今申し上げた国連人間居住計画を通ずる学校再建事業、それから、コミュニティーの再建事業で住宅をつくるというのは、これは国連経由でいたします。このハビタットは、イラク人を雇って、イラク人がこれを監督し、なおかつ、実際につくるのもイラク人ということで考えております。

石破国務大臣 失礼しました。十六年度は百三十五億円を計上いたしております。

生方委員 自衛隊の皆さんがおやりになること、給水以降、給水設備が設置された以降おやりになることの主なものは何なんですか。

石破国務大臣 予算との関連で言われますと、いつからワークするようになるかということとも絡んでまいりますが、予算的に申し上げれば、この百三十五億のうち、陸上自衛隊の活動経費というのは百八億円を予定いたしております。それは、いろいろな給水施設あるいは浄水施設、それを動かしますお金でありますとか、その地域におきまして活動します諸経費等々を含んでおります。

生方委員 私が聞いているのは、給水関係以外、恐らく設備を設置して動かせばそこの人数はもう要らなくなるわけですから、それ以降、何をおやりになる計画ですかということです。

石破国務大臣 これは、浄給水のみを行うものではございませんで、ほかの活動もいたします。つまり、学校の修復でありますとか、病院の修復の指導等々を行うことになっております。

 委員御指摘のように、給水セットを設置したらばもうお金はかからぬではないかというお話でございますが、給水セットを動かしますにも、これは相当のお金がかかるものでございます。したがいまして、自衛隊が活動しますもろもろの、もろもろのなどと言いますと、さらに細かく示せということかもしれませんが、そのような施設修復、補修等々の経費もすべて含んでおるものでございます。

生方委員 これで質問を終わりますけれども、国連がやるものと自衛隊がやるものとイラクの現地の人がやるものと、何かごちゃごちゃになっているようで我々にはよくわからないので、いずれにせよ国民の税金が出ていくわけですから、具体的に、どこにどういうふうに使われてどうなっているんだということをやはり逐次御報告していただきたいということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

笹川委員長 これにて生方君の質疑は終了いたしました。

 次に、池田元久君。

池田委員 きょうは、イラクへ派遣される自衛隊の位置づけや派遣期間などについて、まずお尋ねをしたいと思います。

 昨年十一月、アメリカ、イギリスの占領当局、CPAは、イラクの統治評議会と、ことし六月までに暫定政権を発足させてイラクの主権を回復し、占領統治を終わらせることで合意をしたということです。これは御存じだと思います。

 しかし、ここへ来て、主権移譲が延期される可能性が出てきたと言われております。政府はこの事態をどのように把握しているか、お聞きしたいと思います。

川口国務大臣 今先生がおっしゃいましたように、昨年の十一月の十五日にCPAと統治評議会の間で合意ができまして、今後の政治プロセスといたしまして、二〇〇四年の五月末までの暫定議会の選出、六月末までの移行行政機構の選出と承認、これによって統治権限の移譲を実現させる、そしてその後で、恒久憲法の制定を経て二〇〇五年末までに新しい政府を選出するという、そのプロセスを経て政治プロセスが完結をするということが合意をされているわけです。

 それで、今差し当たって重要なのは、基本法を二月の末までに制定するということで考えているわけでして、その基本法において選挙についてもいろいろ決めていくということになるわけですけれども、他方で、暫定議会の選出方法をめぐって意見が一致をしていないという状況があります。これは、国連が今チームを派遣いたしていますので、そして、その選挙のあり方について調査をして報告をすることになっています。

 この課題、これは重要な課題でございます。これについて、CPAと統治評議会が協力をして取り組んで、政治プロセスをきちんと進めていく、着実に進めていくということが重要であって、我が国としては、この状況、国連調査団の報告、これを現在注視しているということであります。CPAと統治評議会が緊密に協力をして、そして権限移譲に向けてのプロセスを進めていくということが重要であるというふうに考えます。

    〔委員長退席、北村(直)委員長代理着席〕

池田委員 事態を、特に国連の調査団の帰趨を注視しているという話でありますが、今おっしゃったように、暫定議会の選出につきましては、多数派を占めるイスラム・シーア派は直接選挙の主張を譲っておりません。難航が予想されます。

 さて、アメリカは当初、相当期間、数年間を想定して権限の移譲を行うとしてきましたが、昨年十一月、突然方針を転換して占領の早期終結を打ち出したわけです。最近になっても、パウエル国務長官などの発言を見ますと、早期終結にこだわっていると見られております。このブッシュ政権の思惑はどのように見ていますか。

川口国務大臣 思惑ということかどうかでございますけれども、米国は、十一月十五日にCPAと統治評議会の間に合意があったわけでして、この合意を守りたいというふうに強く考えているというふうに考えています。

池田委員 端的に聞きますが、アメリカの考えは、方針を転換した理由は何か、答えていただければと思います。

川口国務大臣 明確に違う方針があってそれを転換したということかどうかということなんですけれども、やはり事態というのは非常に流動的に動いているわけでございますから、常にこれは、日本もどの国もそうですけれども、事態の変遷を見ながら方針を決めていくということであると思います。

 そういう意味で、イラクをめぐる環境等をきちんと把握した上で統治評議会とそういう合意に至ったんだと私は考えています。

池田委員 今の発言を聞くと、何か場当たりでいつもやっているというような印象も受けるんですが、これは、国際社会の多数の見方として、ブッシュ政権は大統領選挙への悪影響を恐れて占領の早期終結へ方針転換を打ち出した、このような見方がもう支配的であります。

 イラク戦争自体もそうだと言えるんですが、ブッシュ政権の対応は、一国への攻撃、戦争、そして占領するという重大な行動としては、極めて軽々しく身勝手と言わざるを得ません。そういうふうに日本政府も言うべきでありますが、恐らく答弁としては出ないでしょうから、私はそういうことを申し上げておきたいと思います。

 さて、では、いつまで自衛隊はイラクに派遣されるのですか。外務大臣。

川口国務大臣 これは、私がお答えをする立場かどうかでございますけれども、いずれにしても、今まで防衛庁長官がおっしゃっていらっしゃいますように、イラクの復興のニーズが何か、そのために我が国として何をしなければいけないか、それをするときに、自衛隊の役割、これがそれぞれの時点でどうか、そういったことを総合的に考え、判断をする話であるというふうに思います。

    〔北村(直)委員長代理退席、委員長着席〕

池田委員 防衛庁長官にお尋ねしますが、自衛隊がいつまでイラクに派遣されるか、基本計画ではどのようになっていますか。端的にお答えをいただきたいと思います。

石破国務大臣 十六年十二月十四日となっております。

池田委員 政治プログラムは六月三十日までに主権を移譲するという。しかし、今盛んに言われていることは、おくれて来年の一月一日になるかもしれないということです。いずれにしても、占領が終結した時点でCPAは解散をし、現在のイラク統治評議会は役割を終了するわけです。

 占領統治が終わっても自衛隊はイラクに駐留するのかどうか、石破長官にお尋ねをしたいと思います。

石破国務大臣 まず、法的な面からお答えをいたしますと、イラク特措法というのは、今先生が御指摘のような主権の移譲がなされたといたしましても、法律そのものの仕組みからいって、そのような事態が起これば全く事情が変わるのか、この法律は根拠たり得ないのかといえば、そのようには考えておりません。これが一点です。

 それからもう一点は、イラクにおいて民生の安定というものが本当になされたのか、我々がお手伝いをしなくても、水は供給され、あるいは学校は修復され、病院は修復されというようなことになったかどうかということが、やはり自衛隊が引くべきかどうかという一つのメルクマールになるのだろうなというふうに私は思っております。

 我々としては、だらだらいつまでもいるというようなことは考えておるわけではございません。

池田委員 だらだら居続けるつもりはない、それはそうでしょう。

 派遣、駐留を続ける場合、主権移譲、つまりイラクが主権を回復した場合、イラクでの自衛隊の位置づけ、法的位置づけはどうなるんでしょうか。これは外務大臣。

川口国務大臣 自衛隊の法的な位置づけについて、これは、昨年の十一月のCPAと統治評議会の合意、これにおきまして、イラクにおける連合軍の地位もカバーをする治安に関する協定が今後CPAと統治評議会との間で作成をされるということが盛り込まれているわけです。

 それで、我が国政府として、この合意の具体的な意味内容や、CPAとそれから統治評議会との間で合意されることになる治安に関係する協定、これについて、関係国と連携しつつ関係情報を収集するということをやりますとともに、CPA等と協議を行っておりまして、これは、政府部内においてもさまざまな可能性を踏まえながら検討をしているということであります。

 いずれにしても、自衛隊、それの任務の円滑な実施のために派遣をされる自衛隊の隊員、この法的な地位をどうするかということは、これを円滑に確保していくということで考えております。

池田委員 聞きたいことに答えていらっしゃらないと思うんですが、そんな難しい話ではありません。意見の対立とかそういうことじゃなくて、主権が回復して自衛隊が派遣、駐留を続ける場合、イラクでの自衛隊の位置づけはどうかということをお尋ねしているわけです。

川口国務大臣 まさにそれをお答えしたということなんですけれども、三月にCPAと統治評議会の間で合意がまずできるわけですね。その合意に基づいて、今後のイラクにおける、例えば米軍とか英軍とか、そういう人たちの地位がどうなるかということについて、それが三月にできる協定の中に含まれるということになっているわけです。それは、米軍、英軍だけではなくて、他の軍隊についてもそれが含まれるということになっているわけです。

 具体的にそれがどういうことなのか、具体的などういう意味内容を持つのか、それは、CPAと統治評議会の間で合意される合意の中身、これが何なのかということによるわけですね。したがいまして、それについて、先ほど申しましたように、関係国と連携をしながら関係の情報を集めるとか、それからCPAとも協議を行っているということでして、いろいろな可能性がありますので、そういった可能性を踏まえて検討をしているということであるわけです。

 いずれにしても、大事なことは、自衛隊の法的な地位がきちんと確保されるということであるわけですから、それを確保していくということで考えているということです。

池田委員 ちょっとわからないのですが、CPAと統治評議会の協議はいいですけれども、主権移譲後、イラクにとっては主権回復後、自衛隊の位置づけはどうなるんでしょうか。

 三十分しかないですから、防衛庁長官に端的にお聞きします。

石破国務大臣 それは、政治プロセスに関する合意の中で、二〇〇四年三月末までに、治安協定は、イラクにおける連合軍の地位についてもカバーし、イラク国民の安全と治安のために広範な行動の自由を与える、こうなっているわけであります。これは何も、これをこのまま引いてきて連合国の一員であるというようなことを申し上げているわけではございません。

 そこに主権が移譲された後にどうなるのかということについて、今話し合いがなされておりますので、それがどういうものになるかということがわかりませんと、今ここで余り予想みたいなことを言っても、かえって委員の御質問には正確に答えられないのではないかと思います。

池田委員 あと四カ月か一年以内にイラクの主権が回復される見通しが強いわけですね。その段階で、自衛隊のイラク国内での、イラク領域内での法的な位置づけについて、どうして明確な答弁をできないんですか。話し合って、やってください。

川口国務大臣 同じことになるわけですけれども、連合軍に対して、米軍、英軍に対して、これは今占領軍として駐留しているという状況がありますね。その後、その人たちの地位がどうなるかということを、ことしの三月にできる、スケジュールどおり、政治プロセスで三月末までにということになっていますので、三月末までに、その治安に関する協定、これについての合意が行われるわけです。これがどういうものになるかということが今はっきりわかっていない状況であるわけですね。それで、CPA、その中に、それが決まれば、米軍、英軍、そして連合軍の地位がどうなるかということがそこに書かれるということであるわけです。

 それで、我が自衛隊、これは連合の一員ではありますけれども、連合軍ということではありませんが、CPAの十七号によって、連合の国の軍隊というのは、そこに同じ扱いを受けるということになっているわけですから、そこがどのように決まっていくかということは、まさに三月末の合意を見ないとわからない。

 したがって、我が国としては、CPAと話をしたり関係国と話をしたりということをしながら、いろいろな可能性を踏まえてこういったことを検討しているということです。

 それで、大事なことは、我が国として行っている自衛隊の役割、法的な地位、これが適切な形で確保されるということが重要ですから、それを行っていくという考えでおります。

池田委員 全く不明確でありますが、国際法上、政府当局が存在する状況であれば、その同意を得る必要があるということですね、川口外務大臣。

川口国務大臣 外国の軍隊がよその国に駐留をするということについては同意が必要だということです。

池田委員 前段階でCPAと統治評議会が協議して、主権移譲後のことまで決定はできないわけでしょう。要は、もっと大きな原則があって、主権、まさに主権を回復するわけですから、その主権国家の意思で日本の自衛隊を駐留させるかどうか決めるわけですよね。違いますか。

川口国務大臣 ですから、それも含めて、どのような形になるかということは、CPAと統治評議会との三月末の合意、これがどういう形になるかということによるということで、いろいろな可能性がありますので、それを踏まえて考えているということでございます。

池田委員 時間が余りないんですが、川口さんは七月二日には、先ほど私が申し上げたように、「一般的に国際法上、」「当該国の政府当局が存在をする状況であれば、その同意を得る必要がございます。」と答弁されています。主権移譲後、同意をとるわけですね。当然のことを聞いているんですよ。

川口国務大臣 ですから、三月末の合意によってその後の形というのがどのようになるかが決まる。それから、承継を例えばするのかしないのかといったようなことが、さらにこれも新しい事態としてある。そういったことを踏まえて、きちんとした自衛隊の法的な地位が確保されるように、政府の中でいろいろな可能性、これを考えて検討しているということであるわけです。

池田委員 極めて大事な点が不明確であります。

 ここで次に行きたいんですが、これではちょっと次の話もできませんので、委員長、しっかりとした答弁をするように注意を促していただきたいと思います。

川口国務大臣 何度も同じことを申し上げることになるんですけれども、三月末に合意ができます。三月末に合意ができて、そこで連合軍と、統治評議会とCPAとの間で、主権が移譲された後、移転した後、どういうような関係で、連合軍がどういうような取り決めでいるかということが決まっているわけですね。その同意が引き継がれることになるのか、あるいは改めてそれは確認されることになるのか、その時点でですね。それが確認をされることになるのか、可能性としてはそういう可能性もありますし、そうでない可能性もある。そういうことを踏まえて、今、政府の中で検討しているということであるわけです。

池田委員 もっと審議を前へ進めたいんですが、今の答弁は非常に不明確で、さらにもう一点、主権移譲後に相手国の同意をとる必要がありますねという質問に対しても答えはしていない。その点をお答えいただきたいと思います。

川口国務大臣 前にも申し上げましたように、外国の軍隊が駐留をする、まあ駐留をするというか行くというときには、一般論として同意が必要であるということです。

 先ほど来申し上げているのは、主権移譲後のその同意の取りつけ方、これについてはいろいろな形があるということを申し上げているわけです。

 手続は、例えば、三月末の合意、これを新しい政権が確認するということになるのか、あるいはまた別途のやり方があるのか、それについてはいろいろな可能性がありますので、その手続については今はっきり決まっているわけではないので、それも踏まえて我が国としては検討をしているし、手続について検討をしているということを申し上げているわけです。

池田委員 先ほどから質問しております一点、最後の一点、相手国から、この場合は主権回復したイラクから、自衛隊の駐留について同意をとるんですねという話をしているわけです。とるかとらないか聞いているわけです。

川口国務大臣 先ほど来申し上げていますように、原則、一般論として申し上げて同意は必要であるわけです。その同意が、イラクの場合においてどのような形で同意を取りつけるということが必要なのか、その手続。ですから、単に、三月末に合意ができたとして、その合意をさらに確認するだけで済むのか、あるいはそれ以外のほかの方法があるのかということは、その手続については今議論をしている。

 いずれにしても、そういったいろいろな形、手続的にはいろいろなやり方がありますけれども、何らかの形を使って同意を取りつけるということがなければいないということは、自衛隊が滞在をすることはできないということは明確であるということであります。(発言する者あり)

池田委員 答えていませんよ。

 非常に不明確で、前段階の話はともかく、主権回復後、イラクから自衛隊の駐留について同意を得るんですか、要らないと言うんですか。とるかどうかが聞きたい。

川口国務大臣 申し上げていることは、一般論として、同意がなければ自衛隊はイラクの中にはいられないということであります。

 それで、その同意の取りつけ方、これはいろいろなやり方があるので、それについては、今後、三月末にできる連合軍と統治評議会との間の合意、これに大きく依存をする、そういうことを申し上げているわけです。

池田委員 一般論ではなくて、イラクから自衛隊の駐留について同意を取りつけるかどうかについては全く答弁はありません。それから、同意の取りつけ方云々と言っていて、非常に不明確な、だれにもわからない答弁をしておりますので、これでは質問できないと思います。

笹川委員長 川口外務大臣、イラクについて答弁してください。

川口国務大臣 これ以上明確に申し上げられないと思って答弁していますが、イラクに自衛隊がいること、これに際してはイラクの同意が必要である、これはもう前から申し上げているとおりです。

 それで、それをどのように求めるのかということは、さまざまやり方がありますということを申し上げているわけです。

池田委員 予算委員会の質問でこんなばかな答弁はありませんよ。端的に、同意をとるかどうか具体的に聞いているわけです。何も答弁していないじゃないですか。

川口国務大臣 同意は必要でございます。(発言する者あり)

笹川委員長 静粛に。

 川口外務大臣。

川口国務大臣 二つのことをずっと申し上げているわけですが、同意は必要であります。

 それから二番目に、それが同意を改めてとるという具体的な行動、これを意味するかどうかということは、これはまさに三月の合意、あるいは、今後基本法に場合によっては書かれるかもしれませんし、そういったことによるということを申し上げているわけです。

池田委員 同意をとる必要があるかどうかを聞いているんではなくて、イラクから同意をとるのかどうか。

 しかも、あなたは七月二日の委員会で明確に言っているんですね。「我が国の自衛隊は、当局の同意をとって、それで活動をする、そういうことになります。」と言っているわけですよ。これはCPAよりも、主権移譲後はイラク政府なんですよ。それを何か、同意の取りつけ作業がどうだこうだ、それは主権移譲以前の話じゃないですか。主権を持っているのは、あなたが好きな法律論で、まさに主権国家の意思として駐留させるか、重大なことを決めるわけですよ。そうでしょう。全くおかしい。

川口国務大臣 同意が必要であるということは、これはそのとおりです。

 それで、先ほど来、同意をとるというふうに言葉を使っていらっしゃいますが、その同意をとるという言葉の具体的な意味でありますけれども、同意をとるということが、その新しくできた政権に対して、日本政府として、自衛隊をこれから駐留をさせます、同意していただけますかということを、今申し上げたことを言って同意をとるのか。あるいは、三月末に合意をされるCPAと統治評議会との合意、これを単に確認するという形なのか。そのやり方については今後決まっていきますし、それから、基本法に場合によっては書かれるかもしれない。

 ですから、同意をとるという言葉の意味をそういう具体的なアクションということでおっしゃっていらっしゃるとしたら、それは今後のいろいろな流れ、動きにまたなければいけない。ですから、手続論の話の説明をしているわけです。

池田委員 全く不明確というか逃げているというか、要するに、あなたが言っているその協議なるものの協議する構成組織というのは、CPAにしても、それからイラクの統治評議会も、主権移譲後は解散するんですよ、なくなるんですよ。ですから、主権国家になるイラクから自衛隊の駐留について同意をとるかどうか、その一点を聞いているわけです。

川口国務大臣 二つの側面を申し上げているわけです。

 同意が必要かどうか、これは同意は必要ですということはもう再三再四明確に申し上げています。それで、その同意をとるということの具体的な言葉の意味をどのような意味で先生がおっしゃっていらっしゃるかということであるわけです。

 同意をとるということが、具体的なアクション、改めてゼロから出発をして、改めてその政権にいいですかと聞くということをおっしゃっていらっしゃるのであれば、それはそういうことがあるかもしれないし、そういうことでないかもしれない。それは手続論の話であります。

 ですから、新しい政権の同意が必要だということは明らかであるわけでして、その同意をどのような具体的な形で、例えば一つのやり方としては、CPAと統治評議会との間で三月末にできる合意の中に書いてあるかもしれませんし、いろいろなやり方、改めてその時点で新しい政権にいいですかということを聞くかどうかということは、手続論の話であるということを申し上げております。

 同意は必要であるということを言っています。

池田委員 話を聞いていると、イラクの人たちは何と思うんでしょうかね。同意をとらないで自衛隊が駐留するような、そんな空気すら、そういうおそれすら私は感じたわけです。こんなことでいいのか。イラク戦争に大義がなかったんですが、駐留にも大義がないというか、その根拠がない、そんなことで名誉ある日本の国はいいんですか。これはもう強く指摘したいと思います。

 それともう一点、とにかく言っていることがわからない。予算委員会でこんな答弁しちゃだめですよ。委員長、これは理事会でしっかりとした見解を出すように委員長にお願いをします。

笹川委員長 既にお約束の時間は経過しておりますので、最後にもう一度川口外務大臣が答弁をして、これで……(池田委員「委員長に言ったんですよ」と呼ぶ)わかりました。了解しました。理事会で。

 それでは、質問時間が終了いたしましたので、次の人、やってください。

 これにて池田君の質疑は終了いたしました。

 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 相次ぐ答弁の撤回、そして先遣隊の報告書の前に文書がつくられていた問題、いろいろ続いたわけですが、問題は、サマワの治安が安定しているという政府の見解です。政府は、どういう根拠に基づいて、サマワの治安は安定しているというぐあいにおっしゃっているんですか。

川口国務大臣 ずっといろいろな調査、情報の把握を行って、そこでそのように考えているということでございます。

赤嶺委員 私、根拠を聞いているんですが、ずっといろんな調査を聞いているんじゃないんです、根拠を聞いているんです。

川口国務大臣 根拠というふうにお聞きになられたものですから、その情報は、どういうところで、どういうやり方でとってきたかということをお話をしたわけですけれども、ずっと申し上げていますように、イラクの治安情勢というのは全般として予断を許さない、治安が課題であるということは申し上げてきたわけです。

 その脅威の度合いというのは地域によって異なるということでございます。いわゆるスンニ・トライアングルと言われる地域、ここではテロリストが、イラクの警察やソフトターゲットや、そして連合軍に対して攻撃をしているということが顕著にあるわけです。

 それに対して、南部サマワ、この治安は比較的安定している。現地の治安維持を担当するオランダ軍、これも警戒態勢をとっていますので、これまで大きな事件もなく、住民は不審者を通報すると先ほど防衛庁長官がおっしゃっていらっしゃいましたけれども、そういったやり方で治安当局に対しては協力的であるというふうに承知をいたしております。

 ただ、もちろん、今後とも治安情勢については引き続き注視をしていくということが必要であると思います。

赤嶺委員 「陸自派遣に伴う最新の現地治安情勢等について」の先遣隊報告の治安の安定の一番最初に、サマワの市評議会の実質的な機能がありました。今、外務大臣はその一番最初を省いてその根拠を説明しておりましたが、根拠の説明そのものが崩れていると言わざるを得ません。

 そこで、評議会が機能していないもとで、ここでどういうルートで支援をしていくかという問題について若干お尋ねしたいんですが、私、これは防衛庁が説明用に出しているイラク関連資料を持ってまいりました。

 「医療支援のイメージ」というところをあけますと、医療支援のイメージは、「地域のニーズに応じ、ムサンナー県・市評議会等と連携して実施」と。「市評議会等と連携して実施」とあるわけですね。

 それから、「建設・修理支援のイメージ」について、「地域のニーズに応じ、ムサンナー県・市評議会等と連携して実施」、こうあるわけです。それで、ここで「計画作成支援」というところに行きますと、「市評議会等における整備計画作成に際して、効果的・効率的な作成要領を支援して予算の獲得を促進」。これも市評議会等における整備計画作成に際するということが言われて、このような説明がされております。

 「給水支援のイメージ」も同じです。「ムサンナー県・市評議会等と調整し、」とあります。

 防衛庁が作成した説明資料で支援の前提となっていた市評議会が機能していないということになりますと、こういうこの説明文書、これはどのように今の段階で説明いたしますか。

石破国務大臣 市評議会というもの、それは民主主義の発展過程において重要なものであるということは事実ですし、その紙を委員に提示させていただいたときに市評議会が機能しておったということなのだと思います。

 それでは、それがなくなったのですべて何にもできないのだという御指摘については、必ずしもそうではない、いや、むしろそうではないのだということです。

 それは、市評議会というものはすべて行政機構そのものではございません。民主主義の発展過程において、自薦の中からCPAが任命をしたというような答弁を申し上げたかもしれませんが、行政機構というものはサマワにおいて存在をしておる、それが存在をしているからこそサービスが行われているということは、外務大臣から累次御答弁があったとおりであります。そしてまた、ムサンナ県というのも、県の行政機構があり、そしてまた評議会というものがある、そしてCPAというものがある。

 それは、そこにサマワ市評議会というものがきちんときちんとワークしていればさらにそれは望ましいことではございますが、サマワ市評議会の現状が委員御指摘のとおりだとして、それでは我々が何一つできないのかといえば、そのようなことはございません。いろいろなニーズというものを上げてこられる。そこは、あるいは重層的な治安の維持も行われている地域でございますから、部族長の御意見もあれば、あるいは宗教指導者の御意見もあるかもしれない。要は、どういう形で支援を行えば現地の民生が向上するかという実質論の問題でございます。

 そこで、評議会のことにつきましてはもうこの国会で撤回も申し上げ、おわび申し上げたことでございますが、その上でなお実質的にどういう形で一番支援ができるかということを考えていかねばならぬことだと私は思います。

赤嶺委員 私、支援が何一つできなくなっているんじゃないかということを質問したんじゃないんです。皆さんは、市評議会と連携してやるとか、あるいは「計画作成支援」に至っては、市評議会における整備計画作成に際してと。市評議会が整備計画を作成するわけですから、この説明は今の段階でどういうぐあいに皆さん説明なさるんですかと、それを聞いているんです。

石破国務大臣 形式論理で言葉の遊びみたいにとられたらば大変申しわけのないことでございますが、例えば「医療支援のイメージ」で、「地域のニーズに応じ、ムサンナー県・市評議会等と連携して実施」というふうに書かせていただきました。「建設・修理支援」も同様でございます。そしてまた、「給水支援のイメージ」につきまして記させていただいたところは、「ムサンナー県・市評議会等と調整し、地域の給水体制と連携して給水活動を実施」する、このように書かせていただきました。

 つまり、ムサンナ県というものがあり、知事が存在し、行政が機能している。あるいは、ここで「等」と書きましたのは、サマワ市の行政当局、行政機構というものでございます。それは、いろいろなものがあって、いろいろなものと協議をしながら、答弁の繰り返しになりますが、どういうような給水の支援が一番望まれるものであり、どのような学校の修復が、どのような医療機関の修復が望ましいか。

 それは、サマワ市評議会というものだけ書いていれば委員の御指摘ということにはなりましょうけれども、それは「等」というふうに書いてございます。その「等」とは何かといえば、今申し上げたような、それは重層的な、いろいろな現地の行政あるいは秩序、そういうようなものが維持をされている。そのことのみをもって全く成り立たないというふうに委員が御指摘になっているとは思いませんけれども、私ども、より現地の方々の御期待に沿うような活動を心がけてまいる所存でございます。

赤嶺委員 今の説明、全くむちゃくちゃですよ。

 「市評議会等」と書いてあると。市評議会だけで書いてあったらそれは違うんだけれども、「等」と書いてあるから、「等」という中にいろいろ含まれているからこれで説明は十分だという話、全く通らないんじゃないですか、こんなの。後から取ってつけたような説明は、絶対に国民は納得いきませんよ。機能していない市評議会を真っ先に書いておって、市評議会に意味があるんじゃない、「市評議会等」、「等」に意味がある、こんな文書の説明がありますか。これは絶対に納得がいきません。

 それで、ちょっと次の質問に移りたいと思います。次は、バグダッド飛行場の問題です。

 バグダッド飛行場の問題についてですが、五日の午後、四発の迫撃砲弾の攻撃がありました。アメリカ兵が一人死亡して、そして一人が負傷する、空港の施設内にも着弾した、このように伝えられています。

 石破長官は、今回の攻撃に関連して、六日の記者会見で、「いかなる状況において攻撃が行われたかということについて、最大限調査する」「航空自衛隊の活動に非常に影響のあることですから、鋭意調査を行う」、こう述べております。

 どのような調査を行い、そしてどういう情報をつかんだんですか。

石破国務大臣 先ほどの御指摘ですが、「ムサンナー県」とも書いております。

 私どもは、むちゃくちゃな、全くニーズも把握せず、でたらめなことをやるというようなことを考えているわけではございません。どうすれば本当に地元の方の、テレビでごらんになっておるような、そういう水、医療、学校、そのようなものを待ち望んでいる人のためにどうすればできるかということを考えておるわけでありまして、それは国民は全く理解をしないというのは、委員の御指摘は承りましたが、私ども、そのようなことがないように努めてまいりたいと存じます。

 それから、どのようにとらえておるかということでございます。バグダッド空港に対する攻撃でございます。

 二月三日に、バグダッド国際空港におきまして、ロケット弾二発が撃ち込まれたが被害はなかったと承知をしております。二月五日、バグダッド国際空港の外の検問所において、迫撃砲が撃ち込まれ、アメリカ軍兵士一名が死亡、一名が負傷したと承知をしておりまして、これらの件につきましては、現在米軍が調査を実施していると承知をいたしております。

 私ども、米軍と緊密な連絡をとりまして、そのような現地の情勢の把握に努めてまいるということでございます。

赤嶺委員 報道によりますと、バグダッド空港の施設内にも着弾したとあります。バグダッド空港の施設内にも着弾しておりますか。

石破国務大臣 そのような報道を確認いたしております。詳細は、現在、特に米軍と連携をとりながら、把握に努めておるところでございます。

赤嶺委員 だれによる攻撃か、この点についてはいかがですか。

石破国務大臣 現在のところ、確実にかくかくしかじかの者による攻撃であるということが判明したとは承知をいたしておりません。

赤嶺委員 調査中、調査中、判明していないという答弁の繰り返しなんですけれども、報道では、今回の攻撃を受けて、バグダッド国際空港への乗り入れは当面、見送る方針を固めた、このようにあります。この点はいかがですか。

石破国務大臣 現時点で、イラク国内におきます輸送任務飛行をいつ開始するかは決定をいたしておりません。現在行っております訓練等の状況、イラク国内の各飛行場の安全性等、各種要件を慎重に勘案してこれを決定していくことになるわけでございまして、バグダッド国際空港への乗り入れを当面見送るという方針を固めたということはございません。

 今後、先ほど述べましたように、イラク国内の各飛行場の安全性等、各種要件を慎重に勘案して決定をすることになるわけでございまして、治安の情勢の把握につきまして努めてまいりたいということでございます。

赤嶺委員 バグダッド空港の施設内にも着弾をしている、そして、今、いつから始めるかはまだ決めていないという御答弁だったんですが、諸要件をよく検討してという、答弁の中にありましたが、それは、バグダッド空港が非戦闘地域ではない、そういうことについても、そういう要件についても検討なさるんですか。

石破国務大臣 各種要件を慎重に検討してまいるということでございます。

赤嶺委員 それは、バグダッド空港が非戦闘地域でないという、あるいはあるという、その要件についても当然検討の対象にしていくわけですね。

石破国務大臣 自衛隊の活動が非戦闘地域で行われなければならないということは、累次申し上げておるとおりでございます。

赤嶺委員 ですから質問しているんですよ。質問に答えていないじゃないですか。バグダッド飛行場が非戦闘地域であるかどうかの要件についても検討するんですねと。

石破国務大臣 ただいま申し上げましたように、二月の三日や二月五日にバグダッド国際空港付近に攻撃があったという報道は承知をいたしております。この事実関係を含めまして、この飛行場に関連する情報につきましては、引き続き注視をしていかねばならないと考えております。

 これまでに我が国が独自に収集をいたしました情報、諸外国や国際機関等から得られた情報等を総合的に勘案し、活動期間中の状況変化の可能性等も考慮すれば、現時点におきまして、バグダッド飛行場等は非戦闘地域の要件を満たすと考えておりますが、非戦闘地域の要件を満たすといたしましても、現に航空自衛隊がバグダッド飛行場にて対応措置を実施するに当たりましては、その時点での現地の治安状況を踏まえつつ、安全面に最大限の配慮をすることは言うまでもないことでございます。

赤嶺委員 今の答弁は実施要項を決めたときの答弁と同じであります。

 その後、今回の事故が起こりました。バグダッド空港の施設内に着弾をしている。そういう事件が起きた現時点に立って、自衛隊の活動上の要件について長官は検討するとおっしゃいましたが、その要件の中には、バグダッド空港が非戦闘地域であるかどうか、そのことについてもきちんと検討するということでよろしいんですね。

石破国務大臣 今お答えをしたとおりでございますが、いずれにいたしましても、自衛隊が行います措置につきましては、非戦闘地域でなければならないということでございます。あわせまして、安全の確保ということにも配慮をしなければならないということでございます。

 現時点におきまして、バグダッド空港が非戦闘地域の要件を満たすというふうに現時点におきましては考えておることでございますけれども、いずれにいたしましても、我々の行動が、法にのっとって、法の趣旨をきちんと充足して行えるべく努めるのは当然のことでございます。

赤嶺委員 答弁が本当にはっきりしません。

 法の趣旨にのっとって検討するというのであれば、これは当然、非戦闘地域であるかどうかという要件を満たしているかいないか、そのことも検討すべきじゃありませんか。それとも、そういう検討は対象から外しているということですか。もう一切非戦闘地域であるかどうかの検討はバグダッド空港については必要ない、そういうことでありますか。

石破国務大臣 そのようなことが必要ないとは一言も申し上げておりません。今答弁を申し上げたとおりでございます。

赤嶺委員 結局、バグダッド空港を、非戦闘地域であるかどうかというこの要件についても再検討せざるを得ない、そういう状態が起こっていると思います。これは明らかに、実施要項で非戦闘地域という実施区域に決めたことと相反してくることにつながります。それはいかがですか。

石破国務大臣 そのようなことにはなりません。

 常に、その要件を満たすかどうかということは、きちんきちんと検証していかねばならないことであります。ですから、状況を注視するとか事実関係の掌握に努めるとか、そのようなことを申し上げておるわけでありまして、委員の御指摘のようなことであれば、そのようなことも必要がないわけでございます。そういうようなことが必要であればこそ、法にのっとったきちんとした措置の実施が必要であればこそ、正確な事実関係の掌握に努めるという作業を行うことは当然でございます。

赤嶺委員 本当にむちゃくちゃな説明です。

 この間私がイラク特で質問したことについて、バグダッド飛行場は非戦闘地域であるとする根拠の中に、長官はこう言っておりました。「外部からの侵入を防ぐため、防護手段により周囲を囲まれた一定の広さを有する隔離された場所である」と、バグダッド空港は。「そのような場所の内部まで攻撃が及ぶことは想定しがたく、およそ戦闘行為が生ずるとは考えていない」、このように言っておりました。

 米軍がきちんと守っているから、バグダッド空港は非戦闘地域だから大丈夫だ、こういう理論まで持ち出していたわけですが、現に迫撃砲が打ち込まれている、それで空港の施設内に着弾している。その理屈さえも成り立たなくなっていると思います。政府の説明からいっても、バグダッド空港は非戦闘地域であるという要件を満たしていないと思います。

 これらについてもきちんと検討する、そういうようなことが必要ではないかと思いますが、いかがですか。

石破国務大臣 いずれにいたしましても、我が国の航空機に対しましてそのような攻撃があるという認識は、現在のところいたしておりません。

 累次申し上げておりますとおり、我々が行動を行う地域というのは非戦闘地域でなければならない。さればこそ事実の掌握というものに努力をするのだということでございます。それは、委員御指摘のような答弁を私いたしておりますし、その認識に変化はございません。しかしながら、事実関係の正確な掌握に努めるべきことは当然のことであります。

赤嶺委員 バグダッド空港内で活動するのは、航空機だけではなくて、連絡調整員も活動するわけですよね。既に連絡調整員が活動する飛行場の施設内に攻撃が加えられた。それについて、だれによる攻撃なのかわからない。そして、そのこと自身がもう、非戦闘地域であると皆さんが断定した根拠が崩れていると思います。

 極めてあいまいなやり方で、先に派遣ありきで非戦闘地域を設定したものであるということを指摘いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

笹川委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。

 次に、照屋寛徳君。

照屋委員 社会民主党の照屋寛徳でございます。

 私は、これまでの予算委員会やイラク特における審議を通して感じますのは、政府は何としてもイラクにおける人道復興支援の名目で自衛隊を送らなければならない、こういうことがどうも先んじておるんじゃないか、こういう気がいたします。

 同時に、イラク特措法そのものが、私は、憲法の理念や規定、あるいは戦闘地域、非戦闘地域という概念設定が、現下のイラクの治安情勢等に照らして考えると、もう前提を欠いた法律になっておるんではないか、こういうふうに強く指摘せざるを得ません。

 先ほどバグダッド空港の攻撃の問題も出てまいりました。これまでの政府答弁は、自衛隊が行くところはこれすべて安全で、そして非戦闘地域だ、こういう考え方、判断に基づいておるわけですね。しかしながら、イラク特措法に基づいて、私は、より厳密に、一たんは非戦闘地域だと思って判断をして自衛隊を送っても、時々刻々変わる状況によってそこが戦闘地域になってしまうんだということもしっかり踏まえてやらなければいけないのではないかということをまず申し上げておきたいというふうに思っております。

 ところで、自衛隊の宿営地の建設でありますが、これは、現在の進捗状況はどのような状態になっておるんでしょうか。

石破国務大臣 予定地を一カ所に選定いたしまして、当該土地の地権者の方に対しまして、土地の利用につきまして御了解を得ますとともに、その使用に要する経費につきましての調整を継続的に行っておるところでございます。

 一方、地権者の方の御了解をいただきまして、当該土地の測量作業を実施させていただいております。また、建設作業の一部といたしまして、取りつけ道路を建設させていただいておるというのが現状であります。

照屋委員 宿営地予定地の所有権問題というのは完全に解決をされておるんでしょうか。それから、賃料でしょうか、使用料、これは、今大臣の御答弁ですと、まだ確たる合意には至っていない、でも、了解を得て測量作業とか建設作業は進んでおるようでございますが、マスコミ報道ですと、所有者の方の提示する使用料、賃料と政府の提示をしている使用料、賃料との間で大きな開きがあるということも報道されておるんですが、現在、この使用料交渉というのは、具体的にどういう段階まで進んでおるんでしょうか。

石破国務大臣 現在、先生御指摘のように、土地を使わせてください、使って結構です、また、取りつけ道路をつくらせてください、結構ですということになっております。

 そこにおいて所有権はどうかというお話がございました。私が承知をしておりますのは、多部族にわたって、そして極めて多数の人にわたって所有権が分かれておる、イスラム法に共有という概念があるかどうかちょっと私存じませんが、所有権として、多くの部族に属する多くの人々に所有権が分散しているというふうな認識は持っておりません。

 そこで、使っていいよ、取りつけ道路をつくっていいよというお話でございますが、そこの支払い額につきまして、現在調整中でございます。したがいまして、どれぐらいの乖離があるとか、そのようなことにつきましては、ちょっとお答えをお許しいただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、適切な支払いというものはしていかなければならない。そこにおいて重要なのは公平性であり、その公平性というのは、その支払い、いかなる形になるかは別にいたしまして、支払いを受ける方々に対する公平性、あるいは他国との均衡、そのようなものによく留意をしていかねばならないことだと思っております。

照屋委員 フセイン政権崩壊後のイラクにおける土地の所有制度というのは、いまだ必ずしも確立をしていないという考えを述べる人たちもおられるわけですね。実態もそうかもしれません。

 私がただしておるのは、オランダの宿営地建設の際に、所有権というか、使用料をめぐって宿営地建設後にトラブルが発生をした、こういう事例もあったやに聞いておるものですから、恐らくは複数の部族間であるいは使用料の交渉をやっているかもしれませんが、部族長というんでしょうかね、そこにまとまって使用料を払われる。しかし、それがさらにその土地の利用形態によってその部族を構成している人たちに恐らく分配をされるんでしょうけれども、その間のトラブルや抗争への発展可能性はない、こういうふうに見ていいんでしょうか。

石破国務大臣 そういうことがないように細心の注意を払ってまいるということでございます。

 例えば、羊をめぐりましてもいろいろなお話がございますですよ。私どもとしては、どうすれば一番そういうトラブルが起こらないのかということにさらに配意をしていかねばならぬ。

 委員冒頭御指摘になりましたように、それでは、民法典が現在改正作業があるとか、そういう情報も存じてはおりますが、その改正がなされるまでは現行法がワークをするというような考え方も成り立つのだろうと思います。そのあたりにつきましては、よく関係国とも調整をしながら、先生御指摘のような、ですから冒頭、多くの部族に所有権がまたがることはないということを申し上げました。そういう点によく注意をしながら、そういうようなトラブルということが起きないように現地におきまして活動を行っておるということでございます。

 先生の御懸念のようなことが起こらないようによく注意をしてまいります。

照屋委員 次に、部族による自衛隊の警護ということがいろいろ言われております。これは自衛隊の宿営地予定地を所有する部族ら、あるいはサマワ市における主力の、有力な部族のリーダーたちが集まって部族長会議を開いて、そこで日本の自衛隊を守るための警護部隊をつくるということが昨年十二月に決められた、こういう報道があるんですが、それは事実なんでしょうか。

石破国務大臣 報道は存じております。ただ、個々具体的に、これはある新聞の一月十七日付の記事を先生御指摘だと思いますが、部族が自衛隊の警護を計画している、百から二百名の若者を選び銃で武装させ、警護を務める計画が発案されたという、こう伝聞調になっておるわけでございますが、そのようなことが実際に行われていた、あるいは警護部隊をつくる計画を有している等の具体的なお話には接しておりません。

 累次答弁を申し上げておりますとおり、自衛隊部隊の宿営地の警備、部隊行動及び移動時における警護につきましては、基本的に陸上自衛隊が行うわけでございまして、きのうも、例えば移動におきましても、自衛隊が自分たちで警護をしながら、警備をしながらキャンプ・スミッティまで到着をしたわけでございます。

 ただ、これもどなたかにお答えをしたかもしれませんが、現地の方々を警備要員として雇用させていただくということはあり得ることだと思っております。どういう形でどれだけの方が、これもまた公平というお話になってこようかと思いますけれども、現地の方々を警備要員として雇用させていただくということはあり得ることでございます。

照屋委員 その現地の人の警備要員というのは、もう具体的に交渉しておられるんですか。

石破国務大臣 まだいたしておりません。

照屋委員 それでは次に、自衛隊による武器弾薬の輸送と武器携行兵士の輸送問題について、二、三点お聞かせをいただきたいと思います。

 総理も長官も、この間の予算委員会やイラク特における審議の中で、自衛隊は武器弾薬は輸送しません、ただし、武器を携行している兵士については輸送するんです、こういう趣旨のことをこの間答弁をしておるわけですね。

 それで、復興人道支援による物資の輸送あるいは安全確保支援活動による輸送活動で自衛隊がまず運ぶ物資の中身の点検というのは自衛隊独自で行われるんでしょうか、お聞かせください。

石破国務大臣 ごめんなさい、中身の点検というのは具体的にどういうことなのか、私よく理解をいたしかねますが、これを運んでちょうだいなと言われて物資を渡されて、それを全部あけて見るというような確認をする作業というものは考えておりません。

照屋委員 物資を運ぶ際に、航空自衛隊は、これはカタールにある米軍の前線司令部の統制、指示を受けて物資を運ぶんでしょうか。

石破国務大臣 いろいろな調整は当然行います。これはクウェートにおきましても行います。いろいろな調整を行わなければ、適切な物資の輸送というものはコアリションの中において果たすことは難しいと考えております。

照屋委員 そうすると、航空自衛隊が物資を運ぶ際に、当然、イラク特措法の範囲で可能な空輸物資やあるいは空輸先を選ばなければいけないわけですよね。当然ですよね。運んでくれと言われて、どこにでも運ぶ、どんなものでも運ぶということにはならないと思うんですね。

 それとの関係で、オーストラリアはサンプリング検査、現地で、他の荷物とともにこん包されている武器弾薬ですね、中身のサンプリング検査みたいなのを実施しているようですけれども、日本の自衛隊はどうされるんでしょうか。

石破国務大臣 先生御指摘のオーストラリアのサンプリング調査について、詳細に承知をいたしておるわけではございません。

 では、日本はそれをやるのかね、こういう御質問だと思いますが、私は、これは関係国同士の一つの信頼関係において行うものだというふうに思っておりまして、オーストラリアがやったかどうかにつきましては正確に承知をいたしておりませんが、日本国といたしまして、サンプリング検査のようなものを行うことは想定をしていないところでございます。

照屋委員 そうすると、運ぶ荷物の中に武器弾薬が入っているかどうかという確認作業は日本政府独自ではなさらない、こういうことになりましょうか。

石破国務大臣 これは当然のことでございますが、クウェートにおきまして、何を運ぶか、どこへ運ぶかというリストは出てくるわけでございます。何を運んでいるかわからなくて飛行機が飛ぶということはございませんで、当然、何を積むかによりまして飛行機のバランスも変わってまいりますし、飛び方も変わってまいりますので、そういうこともこれあり、何をどこへ運ぶのかというリストは出てくるわけでございます。

 先生御指摘のように、法には武器弾薬は運ばないというふうには規定がしてないわけでございますけれども、政府として、武器弾薬を運ばないということを申し上げておるわけですね、法とは関係なく。日本国としては、武器弾薬は運びませんということを申し上げ、そしてまたC130の能力等々もすべて申し上げまして、その上でコアリションの中で調整をされている。そして、そこのリストに武器弾薬というふうに出てこないとするならば、それはそれを運ぶことになると思います。

 それが、いや、リストを見ただけではだめなのであって、抜き取り検査をすべきであるという御主張であるとするならば、それは私ども、信頼関係に基づいてそこまでは予定をしていないというお返事になるわけでございます。

照屋委員 今ちょっと長官の答弁が、私の理解が行き届かなかったのか、要するに、武器弾薬を運ばないという政府の方針は変わらないんでしょう、これは変わりませんよね。そして、今もう一つおっしゃっていたのは、コアリション、要するに有志連合というんでしょうかね、その中で荷物を運んでくれ、C130で運んでくれと言われたときに、一々荷物の中身まで日本政府としては点検をしないんです、こういう趣旨で今の答弁を理解してよろしいんでしょうか。

石破国務大臣 こういうことでございます。

 日本が武器弾薬を運ばないということは、これは米軍を中心とする有志連合の各国はよく承知をいたしておるところでございます。したがいまして、日本に対しまして武器弾薬を運んでくれというようなリクエストが来るということは、想定されることではございません。

 仮に、何を運ぶかということにつきましては、これは私どもが主体的に決めることでございます。日本国として武器弾薬は運ばないというふうに申し上げているわけですから、これは私どもは運びませんという選択も、それは当然、主権国家として主体的に決し得るものでございます。

 委員御指摘のようなことが起こるとするならば、それは、武器弾薬ではないよと言って積み込みまして、我々も武器弾薬ではないからよかろうということで積みまして、でも怪しいから調べてみようという行為まで行うかと言われれば、それは、信頼関係に基づいて我が国はそのようなことを行わないということは有志連合においてよく承知をせられておることでございますので、私といたしましては、その信頼関係を大切にしたいと思っておるわけでございます。

照屋委員 最後に一点だけお聞きをしますが、武器弾薬の輸送ではなくして兵員の輸送をする際に、武器を携行している兵員、部隊は輸送する、こうおっしゃっている。その場合に、携行している武器の上限というんでしょうか、種類というんでしょうか、それには何か制限はあるんでしょうか、ないんでしょうか。

石破国務大臣 ここまでが許されて、ここから上になれば許されないという明確な基準があるわけではございません。

 これは、通常携行するかどうかというようなことを申しますと、何をまたいいかげんなことを言っておるかというおしかりをいただくのかもしれませんが、これはやはり、委員もいろいろな観点から米軍の輸送等々ごらんになったことがあり、私よりもそのことに通暁しておられると思いますが、通常兵員が携行するものというのはおのずから軍であればわかるものだと私は思っております。通常携行するもの、つまり、人員の移動に伴いまして通常携行するものは積みますが、それ以外のものは積まない。それはやはり軍事常識というものに帰結することが多い。

 ただ、それに名をかりまして実は武器弾薬を運んでおるのではないかというような評価を受けることがないように、私ども、総理が武器弾薬は運ばないというふうにおっしゃった趣旨をきちんと体現してまいることが必要であると考えております。

照屋委員 終わります。

笹川委員長 これにて照屋君の質疑は終了いたしました。

 次回は、明十日午前九時から委員会を開会し、平成十六年度総予算の基本的質疑を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時七分散会


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