衆議院

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第13号 平成17年2月16日(水曜日)

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平成十七年二月十六日(水曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 甘利  明君

   理事 伊藤 公介君 理事 金子 一義君

   理事 渡海紀三朗君 理事 松岡 利勝君

   理事 茂木 敏充君 理事 佐々木秀典君

   理事 島   聡君 理事 田中 慶秋君

   理事 石井 啓一君

      伊吹 文明君    石原 伸晃君

      植竹 繁雄君    尾身 幸次君

      大島 理森君    河村 建夫君

      北村 直人君    小泉 龍司君

      後藤田正純君    佐藤  勉君

      柴山 昌彦君    玉沢徳一郎君

      中馬 弘毅君    津島 雄二君

      永岡 洋治君    西川 京子君

      西銘恒三郎君    根本  匠君

      萩生田光一君    萩野 浩基君

      早川 忠孝君    福田 康夫君

      保坂  武君    三ッ矢憲生君

      御法川信英君    宮下 一郎君

      村井  仁君    森田  一君

      山下 貴史君    石田 勝之君

      泉  健太君    市村浩一郎君

      岩國 哲人君    内山  晃君

      生方 幸夫君    大石 尚子君

      岡本 充功君    加藤 尚彦君

      梶原 康弘君    吉良 州司君

      菊田まきこ君    岸本  健君

      小泉 俊明君    佐藤 公治君

      下条 みつ君    神風 英男君

      鈴木 康友君    田島 一成君

      津川 祥吾君    辻   惠君

      中井  洽君    中川  治君

      中津川博郷君    中塚 一宏君

      長妻  昭君    長安  豊君

      原口 一博君    伴野  豊君

      樋高  剛君    本多 平直君

      松木 謙公君    松原  仁君

      三日月大造君    村井 宗明君

      笠  浩史君    若井 康彦君

      佐藤 茂樹君    坂口  力君

      白保 台一君    田端 正広君

      佐々木憲昭君    塩川 鉄也君

      東門美津子君

    …………………………………

   総務大臣         麻生 太郎君

   法務大臣         南野知惠子君

   外務大臣         町村 信孝君

   財務大臣         谷垣 禎一君

   文部科学大臣       中山 成彬君

   厚生労働大臣       尾辻 秀久君

   農林水産大臣       島村 宜伸君

   経済産業大臣       中川 昭一君

   国土交通大臣       北側 一雄君

   環境大臣         小池百合子君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     細田 博之君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 村田 吉隆君

   国務大臣

   (防衛庁長官)      大野 功統君

   国務大臣

   (金融担当)       伊藤 達也君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)

   (郵政民営化担当)    竹中 平蔵君

   国務大臣

   (規制改革担当)     村上誠一郎君

   内閣官房副長官      杉浦 正健君

   内閣府副大臣       七条  明君

   内閣府副大臣       西川 公也君

   防衛庁副長官       今津  寛君

   法務副大臣        滝   実君

   財務副大臣       田野瀬良太郎君

   農林水産副大臣      岩永 峯一君

   国土交通副大臣      蓮実  進君

   内閣府大臣政務官     江渡 聡徳君

   内閣府大臣政務官     木村  勉君

   防衛庁長官政務官     北村 誠吾君

   法務大臣政務官      富田 茂之君

   外務大臣政務官      小野寺五典君

   財務大臣政務官      倉田 雅年君

   農林水産大臣政務官    大口 善徳君

   経済産業大臣政務官    平田 耕一君

   経済産業大臣政務官    山本 明彦君

   環境大臣政務官      能勢 和子君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    阪田 雅裕君

   政府参考人

   (防衛庁防衛局長)    飯原 一樹君

   政府参考人

   (防衛庁運用局長)    大古 和雄君

   政府参考人

   (防衛施設庁長官)    山中 昭栄君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    佐藤 隆文君

   政府参考人

   (総務省自治税務局長)  板倉 敏和君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          倉吉  敬君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    寺田 逸郎君

   政府参考人

   (法務省入国管理局長)  三浦 正晴君

   政府参考人

   (公安調査庁長官)    大泉 隆史君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 鶴岡 公二君

   政府参考人

   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   天野 之弥君

   政府参考人

   (外務省アジア大洋州局長)           佐々江賢一郎君

   政府参考人

   (外務省北米局長)    河相 周夫君

   政府参考人

   (外務省欧州局長)    小松 一郎君

   政府参考人

   (外務省中東アフリカ局長)            吉川 元偉君

   政府参考人

   (財務省主計局長)    藤井 秀人君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  田中 慶司君

   政府参考人

   (農林水産省消費・安全局長)           中川  坦君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官) 小平 信因君

   政府参考人

   (中小企業庁長官)    望月 晴文君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  梅田 春実君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  岩崎 貞二君

   予算委員会専門員     清土 恒雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十六日

 辞任         補欠選任

  伊吹 文明君     宮下 一郎君

  北村 直人君     柴山 昌彦君

  津島 雄二君     西銘恒三郎君

  根本  匠君     佐藤  勉君

  福田 康夫君     早川 忠孝君

  二田 孝治君     保坂  武君

  岩國 哲人君     加藤 尚彦君

  吉良 州司君     中川  治君

  篠原  孝君     村井 宗明君

  津川 祥吾君     大石 尚子君

  永田 寿康君     三日月大造君

  原口 一博君     松木 謙公君

  米澤  隆君     菊田まきこ君

  坂口  力君     白保 台一君

  佐々木憲昭君     塩川 鉄也君

  照屋 寛徳君     東門美津子君

同日

 辞任         補欠選任

  佐藤  勉君     三ッ矢憲生君

  柴山 昌彦君     北村 直人君

  西銘恒三郎君     永岡 洋治君

  早川 忠孝君     萩生田光一君

  保坂  武君     御法川信英君

  宮下 一郎君     山下 貴史君

  大石 尚子君     津川 祥吾君

  加藤 尚彦君     笠  浩史君

  菊田まきこ君     伴野  豊君

  中川  治君     岡本 充功君

  松木 謙公君     市村浩一郎君

  三日月大造君     内山  晃君

  村井 宗明君     若井 康彦君

  白保 台一君     坂口  力君

  塩川 鉄也君     佐々木憲昭君

  東門美津子君     照屋 寛徳君

同日

 辞任         補欠選任

  永岡 洋治君     津島 雄二君

  萩生田光一君     福田 康夫君

  三ッ矢憲生君     根本  匠君

  御法川信英君     二田 孝治君

  山下 貴史君     伊吹 文明君

  市村浩一郎君     神風 英男君

  内山  晃君     田島 一成君

  岡本 充功君     泉  健太君

  伴野  豊君     米澤  隆君

  笠  浩史君     岩國 哲人君

  若井 康彦君     梶原 康弘君

同日

 辞任         補欠選任

  泉  健太君     松原  仁君

  梶原 康弘君     佐藤 公治君

  神風 英男君     原口 一博君

  田島 一成君     本多 平直君

同日

 辞任         補欠選任

  佐藤 公治君     岸本  健君

  本多 平直君     下条 みつ君

  松原  仁君     鈴木 康友君

同日

 辞任         補欠選任

  岸本  健君     篠原  孝君

  下条 みつ君     長安  豊君

  鈴木 康友君     吉良 州司君

同日

 辞任         補欠選任

  長安  豊君     永田 寿康君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 公聴会開会承認要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成十七年度一般会計予算

 平成十七年度特別会計予算

 平成十七年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

甘利委員長 これより会議を開きます。

 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算、平成十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、公聴会の件についてお諮りいたします。

 平成十七年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じます。

 公聴会は、来る二月二十三日、二十四日の両日とし、公述人の選定等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

甘利委員長 起立多数。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

甘利委員長 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として防衛庁防衛局長飯原一樹君、防衛庁運用局長大古和雄君、防衛施設庁長官山中昭栄君、金融庁監督局長佐藤隆文君、総務省自治税務局長板倉敏和君、法務省大臣官房司法法制部長倉吉敬君、法務省民事局長寺田逸郎君、法務省入国管理局長三浦正晴君、公安調査庁長官大泉隆史君、外務省大臣官房審議官鶴岡公二君、外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長天野之弥君、外務省アジア大洋州局長佐々江賢一郎君、外務省北米局長河相周夫君、外務省欧州局長小松一郎君、外務省中東アフリカ局長吉川元偉君、財務省主計局長藤井秀人君、厚生労働省健康局長田中慶司君、農林水産省消費・安全局長中川坦君、資源エネルギー庁長官小平信因君、中小企業庁長官望月晴文君、国土交通省鉄道局長梅田春実君、国土交通省航空局長岩崎貞二君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

甘利委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

甘利委員長 これより一般的質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。白保台一君。

白保委員 おはようございます。公明党の白保台一でございます。

 限られた時間でございますので、簡潔に、そしてまた、欲を言えば深い実りあるものにしたいな、こう思っておりますので、御答弁よろしくお願いいたします。

 最初に確認をしておきたいと思いますが、けさ、ラジオを聞いておりましたら、昨晩、稲嶺沖縄県知事が、ちょうど今アメリカから、米軍の再編問題でアメリカ議会の再編問題の関係者が沖縄に来ておりまして、その方々と沖縄にある総領事館で会談をした、その中で、初めて稲嶺知事が県外への海兵隊の移設の問題に言及をした、こういう報道がなされております。

 アメリカ局長で結構ですが、お聞きになっていらっしゃるでしょうか。

河相政府参考人 お尋ねの件でございますが、私ども、ちょっと事実関係を承知していない状況にございまして、また調べまして御報告するようにいたします。

白保委員 実は、私ども、党内で米軍再編問題検討のプロジェクトチームをつくっております。その座長の山口参議院議員ですが、先日、十四日に沖縄へ参りまして、稲嶺知事と会談をいたしました。私も同席しておりましたが、その際に、私どもの方から、県として、あれだけ膨大な基地があるわけですから、その基地の再編問題に関して県の考え方というものを示しますかという質問をいたしましたところ、幾つかの具体的な問題が言われました。

 一つは、普天間の危険の除去、これが一つです。そして、最近騒音が非常に激しい嘉手納の騒音問題等を含めた負担の軽減ということと、もう一つは、金武のキャンプ・ハンセンの中にあります最近建設中の、陸軍がつくっております都市型訓練施設、この中止、この三つはしっかり訴えていかなきゃならない、こういう考え方を示されたわけですけれども、そのことをきのうの夜、またアメリカ側との会談の中でも知事の方から言われたようです。報道ですよ。

 そうしましたら、アメリカ側の反応は、率直にこのような、具体的にお話を出されるということは非常にいいことだと。そして世界的な規模での展開を考えておるし、こういうことで非常にアメリカ側の反応はよかった、こういうふうな報道がありました。

 そこで、私は、普天間のヘリが墜落して以来、ちょうど半年が今たったわけでありますが、最大のポイントは、あの基地はどう危険を除去するかということが最大のポイントだ、こういうふうに思います。したがって、その危険除去をポイントとして、この半年間、どのような米軍との協議がなされてきたのか、これについてお伺いをしたいと思います。

町村国務大臣 今、稲嶺知事さんからの三つのポイント、それぞれに重要なポイントである、私どももそう受けとめているところでございます。

 普天間の問題、その他の基地の負担軽減、さらには金武町の都市型訓練施設の問題、それぞれについて私ども真剣に受けとめ、例えば三番目の都市型訓練施設の問題につきましては、何とかそのレンジの変更をできないだろうかというようなことについて、防衛庁と一緒になって、現場を見に行ったり、どういう答えがあり得るかというようなことを、これは今の再編成と関係なくできるだけ早くできないだろうかということで取り組んだりもしているところでございます。一番目、二番目の問題、今後大いに取り組まなきゃいけない問題だ、こう思っております。

 そういう中で、このヘリ墜落事故から、どのようなこの半年間の経過があったか、どういう議論をしてきたのかということでございました。

 特に、事故現場における協力に関する特別分科委員会というものがございまして、これまで四回開かれております。かなり議論は煮詰まってきておりまして、そんなに遠くないうちに答えを出せるもの、こんなふうに私ども、日米の間で議論が煮詰まっているところであります。

 そして、この四回開かれた中では、米軍の施設・区域外での米軍機による事故が起こった際の現場の統制のあり方に関して、日本側の提案に基づいて、新たな日米合同委員会合意の作成というものに向けて、先ほど申し上げたような詰めの協議をやっているということでありまして、特に、現場統制に当たっては日米両当局が共同で行うということを基本原則としてはどうか、あるいは、現場の立ち入り制限、情報提供、緊急連絡手続の実施方法についてより明確に確認をするということ、そして、これらが円滑に行われるための措置について引き続き議論を進めていこうということでございまして、そう遠くないうちに答えを出し、御報告ができるもの、かように考えているところでございます。

白保委員 今、大臣からこの半年間の行ったことについてお話がございました。そこで、御答弁の中にもありましたように、いかにして危険の除去を行うか、そういったことが再編問題とは別に話し合いをされておるということです。

 実は、これは沖縄の地元紙なんですが、大きく、ヘリ、普天間に帰還してくるということで、今月下旬にも二十機、そして海兵遠征部隊二千二百人が今月下旬にも帰還してくるんじゃないか、こういうことが大きく報道をされております。

 そこで、この半年間はイラクへ行ったりしておりましたから、普天間そのものはほとんど機能が停止されているような状況にありました。しかし、これが報道にあるように帰ってまいりますと、同じようにあの狭いところで訓練を行うとなってきた場合に、地元宜野湾市民の皆さん方の不安というものは今大きなものになりつつあります。

 そういう意味で、危険を除去していくという観点からいった場合に、このことが事実なのかどうかということも一つ確認しておかなきゃなりませんし、今後、飛行経路の問題等も含めて、どのように危険除去を行っていくのか、その辺のことについてもお聞きしておきたいと思います。

町村国務大臣 在沖縄の海兵隊が、今イラクに派遣をしているわけでございますが、その一部の部隊がイラクにおける任務を終えたというふうには私どもも承知をいたしております。したがいまして、この任務終了後、沖縄に帰ってくるということになるのであろう、こう思っております。任務終了後、沖縄に戻ることになるということについては、二月十五日に在京米大使館にそのことは確認をしているところでございます。

 では、基本的な問題はどうするのかということでございます。政府としては、委員よく御承知のとおり、SACOの合意に基づきまして、辺野古沖への展開ということを今考えております。これについてもいろいろな地元の反対のお声が、運動があるということもよく承知をしておりますが、今、私どもとしては、これを粛々と進めていくということが基本でございます。

 と同時に、2プラス2、今週末ワシントンで開かれ、大野大臣ともども私も行こうと思っておりますが、日米の間で今行われております再編問題について、一切このSACOの合意に触れないで済むかどうかということにつきましては、どこかで接点が出てくることも、それは当然あるんだろうと思いますが、今明示的に、具体の話をそこまで詰めているわけではございませんので、きょう現在申し上げられることは、やはりSACOはSACOとして粛々と進めていって、普天間の基本的な危険除去というものについて対応していくというのが基本的な私どもの今の考え方でございます。

白保委員 決してSACOを、これをこちらに置いておいて、再編問題だけでという話をしているわけじゃありませんで、県の方もそうですが、SACOはSACOとして推進をしながら、一方で再編問題におけるところの整理縮小というものも考えていかなきゃならない、これはもう当然のことだ、こういうふうに思います。

 そこで、この問題、再編問題についての最後に一点だけ確認をしておきたいと思いますが、外務大臣も、先般、一日に松沢神奈川県知事や稲嶺沖縄県知事、いわゆる渉外知事会の皆さん方とお会いになったと思いますが、その際に皆さん方から言われている話は、2プラス2の前でありますし、今協議をしているところだというお話でございますから、ぜひ申し上げておきたいことは、この再編問題というのは、一つは期待なんですよ、一つは不安なんです。期待というのは、沖縄側はどれぐらい少なくなるのかなという大きな期待があります。もう一方で、抑止力の維持と負担の軽減といいますと、抑止力の維持という部分で、今度はどこへ振られるのか、こういう不安というものが一方ではあるわけですね。

 ところが、この県知事の皆さん方のお話を伺いますと、全く我々には話はない、外務省だけで一方的に決めて、そっと持ってこられるなんということがあった場合には、これは大変なことになると。渉外知事会の皆さん方としっかりとした連携をとりながらこういう問題は行っていただきたいなという声がございますが、外務大臣もお会いになっていらっしゃると思いますので、その辺についてはいかがでしょうか。

町村国務大臣 先日、二月一日でございましたか、松沢知事、稲嶺知事初め関係都道県の方々がお見えになられまして、御要請をいただいたところでございます。一つは日米地位協定の見直し、二番目は在日米軍の再編に係る情報提供と地元意向の尊重ということでございました。

 もとより、米軍の施設・区域の問題につきましては、日本政府が、あるいは米政府が一方的に決めて、これでいきますということが可能である性格のものではございません。

 しかし、一応、案はつくらなきゃなりません。余りこの案が、いろいろ議論をして、中間段階でまたお話をして、またその案が変わったりすると、これもまたまずかろうと思いますので、まず原案は両国政府でつくらせていただく、それを受けて、もうこれが最終決定だという形ではなくて、地元自治体の皆さん方とよくお話をし、御理解も得、また御意見を聞きながら、場合によったらそれをまた一定の変更を加える等々して、できるだけ御理解を得る努力をして最終結論に至りたいな、こう思っているところでございまして、よく渉外知事会の皆さん方のお話も聞き、またよく御意見も聞いて、できる限り皆さん方の御理解、御納得が得られるような仕上がりに持っていきたいものだ、かように考えております。

白保委員 時間が限られておりますので、次の通告のテーマに移っていきたいと思いますが、実は先般の代表質問で、私ども神崎代表の方の質問にもありましたが、国連改革に関連して、初めに常任理事国入りありきではなくして、まさに日本が貢献をし得る、そういう立場に立って考えたときに、我が国が人間の安全保障の分野で大きく世界に貢献する、そういうことが必要であるというふうにとらえるべきじゃないのか、こういう質問がありました。

 したがって、私どもは、その国連改革の中で、時間がありませんのでちょっとはしょっていきますが、国連改革の中で、財政やあるいは組織そのものの改革というものが行われていきますけれども、日本が国連の中でいかなる立場でこの国連改革に臨むのかということは極めて重要であり、単に常任理事国入りが、それだけが改革ではないだろう、こういうふうに思いますので、外務大臣として、この国連改革に臨む姿勢について、基本的な問題としてお聞きしたいと思います。

町村国務大臣 委員御指摘のように、常任理事国入りを私ども自己目的化して、それがすべてであるというアプローチをとっているわけではございません。

 戦後の国連に、いわば旧敵国とした状態から国連に加盟し、国際社会に復帰をして、そして、その後ずっと日本は、平和のためあるいは軍縮のため、あるいは、今委員がお話のあった人間の安全保障等々の分野で、やはりそれ相当の活動をしてきた、こう思っております。それだけのまた実績も上げてきたという自負もございます。

 そういう実績のある国、しかも、アジアでのやはり有力な、大きな力を持った国、こういうものが、いわば安全保障理事会という、会社に例えれば役員会とでも称するんでしょうか、そういう重要な意思決定のできる場に日本がいるといないとでは、やはり国連の、あるいは安全保障理事会の機能そのものも大きく変わってくるんだろう。より効果的に、より力を持った、より機能を果たせる、そういう安全保障理事会にするためには、日本が私は当然その責任を果たしていくという意味での常任理事国入りであろう、こう思っております。

 そういう意味で、今委員が御指摘のあった人間の安全保障を含めて、そうした大きな政策を遂行していくためにも日本が常任理事国入りすることが必要である、こういう考え方にのっとって、特にこの秋にサミットも開かれるという状況の中で、最大限の努力をしていきたい、かように考えているところでございます。

白保委員 そこで、私の経験として、一つ残念な思いで今反省をしていることも実はあるんです。それは何かといいますと、二年前に国連の防災戦略事務局の事務局長とお会いいたしました。その際に、防災戦略事務局長は、アジアをにらんで防災戦略をやる事務局を、日本に事務局の支部を持っていきたいなというお話がございました。なかんずく沖縄に、アジアを望むためには沖縄の那覇にコンパスを当てると、軸を当てると、二千キロ以内に多くの人が入ってくる、したがってアジアの防災のために戦略事務局の支部を持っていきたいというお話があった。あれからしばらくして、昨年スマトラの大地震が起きまして、もっと本格的に我々は取り組むべきだったな、こういうような思いで、今、反省をしながら振り返っているところであります。

 実は、国連は、単にニューヨークに本部があるだけでなくて、ジュネーブに欧州、あるいはまたその他にも、ジュネーブには人権と軍縮の事務局があります。そしてまた、ウィーンには犯罪防止や国際貿易、そしてナイロビには環境、居住問題、そういった事務局がそれぞれにあって、それぞれの本部的な形の役割を果たしている。日本もそれだけの、先ほど大臣がおっしゃった自負のある活動をされているならば、日本も幾つかの国連の機関を持ってきて、今、国連大学の本部はありますよ。ありますが、それだけではなくして、多くの機関を持ってきて、それに貢献する形をつくるべきだな、こういうふうに思っています。

 時間がありませんので急いでもう結論を申し上げますが、実は小渕内閣、森内閣のときにも私ども、代表、代表代行等が代表質問でも質問いたしました。国連アジア本部を沖縄に設置してはどうかということで、両内閣とも極めて積極的な動きをしていただきましたが、そういった面で、私は今、太平洋、アジアを含めて、国連、アジア太平洋の話し合いができる場というものを日本に、なかんずく沖縄に持ってくるべきだ、こういうことを主張してきております。両内閣もこのことについては言ってまいりました。

 沖縄に多くの軍事的な抑止力があるならば、この抑止力を抑止するための話し合いの場があっておかしくない、こんな思いで訴えておるところでございますけれども、その辺のことについて、外務省も関与してまいりましたが、大臣の御所見を伺いたいと思います。

町村国務大臣 かねてより白保先生あるいは公明党の皆さん方がその問題に大変熱心にお取り組みをいただいていること、私もよく承知をいたしております。日本に有力な国連の機関あるいはその支部というものが置かれるということは、日本の国連中心という姿勢を示す意味からも重要な御指摘だろう、こう思っております。

 平成十三年にニューヨークの国連の事情に詳しい国際コンサルタント二社に調査を委託いたしまして、その結果はよく御承知のとおりでございまして、なかなか今、国連の財政も厳しい等々のことで、今直ちに大きな規模の機関を持ってくるというのは難しいんだ、こんなことも出されているようでございます。

 それから、防災の取り組みにつきましては、これは今かなり神戸の方にこれが集積をされている。この間も、国連防災会議も神戸で開かれたというようなこともございました。

 いずれにいたしましても、かねてよりの御主張でございますから、私どもも、今後とも真剣に検討を続けてまいりたいと考えております。

白保委員 時間がありませんから次の課題に移りたいと思いますが、ただいまの大臣の答弁、これは、外務省の姿勢というのは、国連中心主義であるならば、もっと積極的な形でもって物事をやるべきだと私は思います。同時に、これだけ国連に貢献している以上は、これぐらいのことはやってもおかしくはない、こんなことを申し上げて、次の課題に移りたいと思います。

 通告しましたものを幾つかまとめて質問いたしますが、一つは、御存じのように、先般も参議院でも議論が出ました横田ラプコンというのがありましたけれども、沖縄には嘉手納ラプコンというのがあります。航空管制権を米軍が握っています。特に、沖縄においては、復帰後、今日までずっと航空管制権を嘉手納が握ってまいりましたが、三年前でしたか四年前ですか、当時の外務大臣の河野現議長がアメリカのコーエン国防長官とお会いした際に、嘉手納ラプコンを日本側に返還するということで合意をいたしました。

 それから四年間たちましたが、大分時間がかかっております。先般も、その移管に当たっての訓練の場というものを私も視察してまいりました。航空管制のことですから、非常に熱心に、一人の管制官がしっかりと技術を習得するためにはやはり半年ぐらいかかるというんですね。そういうことがあって大変おくれておりますけれども、この現状の問題と、そしてまた、移管した場合に米軍側に特別に配慮しなきゃならない、そういった問題があるのかどうか、そして、民間の安全を確保できるのか、これをまとめてお伺いしたいと思います。

岩崎政府参考人 嘉手納のラプコンの件でございますけれども、先生のお話がございましたとおり、平成十二年に河野外務大臣と当時のアメリカのコーエン国防長官との間で、米軍の運用所要を満たすことを条件に返還する、こういうことで決まったわけでございます。そのために、どういうことで運用所要を満たされるのかどうかとか、こうしたことを含めて、安全にもかかわります問題でございますので、慎重に日米の専門家で協議を重ねてきたところでございます。

 去年の十二月に、移管のための具体的な訓練の計画がまとまりました。現在、私どもの管制官が嘉手納のラプコン内におきまして訓練を行っているところでございます。今現在五名でございますけれども、これを四十名の訓練をしなきゃいけませんので、約三年ぐらいかかる、こういうことでございます。

 米軍の飛行につきましては、やはり軍用機特有の編隊による飛行等々ございますけれども、こうした問題につきましても、民間機の安全に支障がないようきっちり連絡調整しながらやってまいりたい、このように考えております。

白保委員 防衛庁長官にお伺いしたいと思いますが、御存じの防空識別圏、ADIZ、これが南の方に行きますと与那国島のど真ん中を通っている。我が国の防衛というのは領空をやるのかと思いましたら、領空の中に防空識別圏があるというのは一体何なんだろうか。

 何度か質問して、いろいろと答弁を伺っていますが、領空の中に防空識別圏があるというのはどう考えても理解ができない。ほかの国との関係がある、こういうふうに言いますけれども、領空は我が国が排他的な権限を持っているはずにもかかわらず、ほかの国に気を使わなきゃならないというのは一体何なのか。このADIZの書きかえを行う考えはありませんか。

大野国務大臣 確かに白保先生がおっしゃるとおり、与那国島の真ん中で防空識別圏が分かれていまして、東の方は日本の防空識別圏、西の方は台湾の防空識別圏という奇妙な状況になっております。これはもう先生十分御存じのとおり、歴史的な経緯があるわけでございます。

 しかし、防空識別圏と領土、領空という問題は、まさに別の問題でございます。領空の侵犯に対しましては断固たる態度で措置しております。

 したがいまして、この防空識別圏というのが、いわば対領空侵犯措置を有効に行うためにある存在であるということはもう先生御存じのとおりでありまして、事実上の問題としては、我々は、領空、領域の、領土の安全のために万全を期す、レーダーの問題その他監視態勢の問題で万全を期してまいりますけれども、おっしゃったように、不思議な現象になっていることは歴史的に私も十分わかるわけでございます。

 これは、機会がありましたらやはり話し合いができたらなと思っているわけでございますけれども、相手方もある問題でありまして、この点も、先生うなずいておられるとおり、よくおわかりのことと思いますけれども、このような状況は、領空それから防空識別圏、この考え方はちょっと違うということで御理解いただきたい。ただ、我々は安全のためには万全を期す、このことを申し上げたいと思います。

白保委員 全然理解できないんですけれどもね。

 領空というのは排他的な権限が行使できるにもかかわらず識別圏が中にあるというのは、これはちょっと理解できないので、また続けてこの問題については質問いたします。

 最後に、念願の新石垣空港の建設が決まりました。それにつきまして、その役割と今後の進捗について、北側大臣にお答えいただきたいと思います。

北側国務大臣 現石垣空港は滑走路が一千五百メートルでございます。そういう制約がございまして、今は百五十人乗りの小型ジェット機しか運用できないという状況にあるわけでございます。

 しかしながら、この石垣というのは、非常に航空需要が旺盛でございまして、平成十五年度も年間で百八十一万人、三種空港では全国一位の旅客数、実績があるわけでございます。

 こういう制限つきであるためにどういうことになっているかといいますと、重量制限をかけないといけない。東京行きの飛行機は、一たん隣の宮古空港で着陸をしまして燃料を補給した上で東京に行くということで、大変なロスを生じております。

 これは一つの例でございますが、このようなことから、地元の皆様の大変な御努力もございまして、新石垣空港をつくろうということで、私どももその必要性については十分認識をしております。十七年度予算案におきまして、用地取得等を円滑に進めることを前提といたしまして新規の事業化を織り込んだところでございます。

 現在、環境アセスメントの手続が進んでおりますが、さまざまな手続を進めまして、何としても、地元の皆様がおっしゃっております平成二十四年度の供用を私どももしっかりと支援をさせていただきたいと思っているところでございます。これができましたならば、これは観光振興、地元の経済振興には大変大きな影響をもたらすというふうに考えているところでございます。

白保委員 終わります。

甘利委員長 これにて白保君の質疑は終了いたしました。

 次に、樋高剛君。

樋高委員 民主党の樋高剛でございます。

 きょうは、環境政策、社会保障制度そして治安対策また農業政策につきまして、率直に議論をさせていただきたいと思っております。

 大臣の皆様方もお忙しいでしょうから、議論が終わりましたらどうぞ御退席をいただいて結構でありますけれども、国民に答えるように丁寧に、そして誠実に議論をしていただけますればと思います。

 まず、本日、二〇〇五年二月の十六日、私自身、待ちに待った日でございます。歴史的な日、人類にとって大きな、大変意義のある一歩であります京都議定書がいよいよ発効するということに相なった次第であります。環境問題、私自身も、非力でありますけれどもずっと取り組んできた一人として、本当に心から歓迎をするわけでありますけれども、前回も議論させていただきました、喜んでばかりも実はいられないという現実に我々は直面をしているわけであります。

 私自身、温暖化対策、気候変動の問題につきましては、ただ単なる、いろいろな罰則ですとか、上から物事を決めてトップダウンでやるということではなくて、やはり国民的合意あるいはコンセンサスをしっかり得た上で、理解を十分いただいた上で、国民一丸となって各界各層が協調して取り組んでいかなくてはいけない問題であるというふうに認識をしておりますけれども、きょう京都議定書が発効するに当たっての御所見と、そして日本政府としてこの削減目標を達成する見通し、具体的にまずお示しをいただきたいと思います。まず環境大臣から。

小池国務大臣 今御指摘ございましたように、きょう二月十六日、日本時間では午後二時になりますけれども、いよいよ京都議定書が発効という運びになったわけでございます。これは一つの、発効という点ではゴールではございますけれども、これからこの京都議定書によって日本に課せられました役割を担って、そしてそれを果たしていくスタートの日でもあろうかと考えているわけでございます。

 この京都議定書における約束は、御承知のとおり、第一約束期間中に六%我が国は削減をするということでございますけれども、環境省の速報値で、二〇〇三年度におけます我が国の温室効果ガスの排出量は、基準年であります九〇年度に比べまして八%上回っているということで、約束との間には一四%の開きがあるわけでございます。議定書の約束の達成、容易ではございませんけれども、決して達成できない目標ではない、このように思っているわけでございます。

 本日、京都議定書の発効と、それに伴います我が国の責任を踏まえて、政府で、各種温室効果ガスの排出抑制対策、吸収源対策、京都メカニズムの活用など、必要な追加的施策、対策を盛り込みました目標達成計画を策定する、このような手はずになっております。

 具体的には、三月に地球温暖化対策推進本部を開催いたしまして計画案を取りまとめる。そしてまた、これは今御指摘ありました、できるだけ多くの方々にも理解していただくという意味でも、パブリックコメントなどを経まして、四月から五月までの間に閣議決定する、このような流れとなっているわけでございます。

 この目標達成計画、官民挙げて確実に実施することで、我が国としての約束、京都議定書に対しての約束を果たしてまいりたい、このように考えているところでございます。

樋高委員 官房長官に伺います。

 これは小泉内閣としてこの発効の日を迎えたわけでありますから、おのずから、前回も私、総理に伺いました。この削減義務をきちっと果たすということは、小泉内閣が今ここでどういう一歩を踏み出すのか、どういったビジョンを示していくのか、あるいは方策を打ち出していくのかということによって本当にその成果が大きく分かれてくるという思いであります。やはり小泉内閣としてしっかりとした、そして結果の出せる、成果の出せる施策を講じていかなくてはいけないと思うのでありますけれども、官房長官、この点につきましていかがお考えになりますでしょうか。

細田国務大臣 一九九七年にCOP3におきまして京都議定書が採択されて、はや八年近くなるわけでございますが、百四十カ国批准いたしまして、いよいよ本日から発効することは極めて喜ばしいと考えております。我が国としては、きょう、間もなく総理大臣談話も発表いたしまして、このことに関する我が政府の強い決意を表明する方針であります。

 そしてなおかつ、これは政府のみの努力によって到達できるものではなく、官民挙げて、また、今後の研究開発等々さまざまな努力をしていかなければなりません。森林の問題とか、あるいはフロン法、国会でも非常に議論していただきましたが、これも非常に大きな効果を持っているわけでございますし、太陽光発電、原子力発電、風力発電、水素エネルギーの活用、そういったことを複合的に活用しまして、断固たる決意で政府としてはこの実現に向かって邁進してまいりたいと思っております。

 そして、先ほど環境大臣が申しましたとおり、三月中に地球温暖化対策推進本部を開催いたします。内閣総理大臣が本部長でございますが、官房長官、環境大臣、経済産業大臣が副本部長となって、その他すべての国務大臣を本部員としておるわけでございますが、関係省庁挙げて取り組んでまいる所存でございます。

樋高委員 前回の議論でお尋ねしたときに、答弁では、今調整中だとか、あるいは計画を作成中だということを繰り返すばかりでありまして、一体いつまで議論するのかということを、私自身、認識として持っております。

 もちろん、国民的コンセンサスを得るということで、そのプロセスは重要でありますけれども、第一約束期間であります二〇〇八年はもういよいよ三年後に迫っております。そして、温室効果ガス九〇年比マイナス六%を達成するためには、先ほど環境大臣もおっしゃっておいででございましたけれども、一四%、現行より削減をしなくちゃいけない。これは、例えば、家庭の電源をすべて落として、車をすべてとめるぐらいのことをやらないと達成できないぐらいの実は大変高いハードルなわけでありますけれども、本当にこの削減目標を達成できるのか。

 しかも、この京都議定書というのは、当然生みの親は、京都という文言が入っておりますから日本でありまして、むしろ日本は率先してその目標を達成して、そして、法的拘束力があるわけですから、しっかりとした模範を示していかなくちゃいけない、世界にリーダーシップを発揮しなくちゃいけないと思うのでありますけれども、その点について、その懸念につきましてどのようにお考えになっておりますでしょうか。

小池国務大臣 現時点で一四%の削減をするということはまことに厳しい目標であるということは念じているところでございます。それだけに、先ほど来申し上げている官民一体となってということが必要になってきますし、かつての、七〇年代のオイルショックのときは本当にみんな危機感を共有したわけですけれども、しかしながら、この地球温暖化ということについては、昨年の猛暑であったり、それから水害が多発したというようなことで、皆さんもあれと思われた方は多いんですが、それをこれから行動につなげていかなければならないという大きな責務があろうかと思います。

 その意味で、きょうは発効の日そのものでございますので、まず、京都の方におきましてシンポジウムを開いて、そして夜の時間で、ヨーロッパそしてアメリカ大陸などが朝を迎える、そういった時間を、むしろ時差をなくして同時多発イベントで、きょうは京都議定書を批准した国々の連携を確認するという意味でも、ノーベル平和賞を受賞されたマータイさんもお迎えいたしまして、京都でイベントをすることにいたしております。

 ちなみに、メッセージリレーというんですけれども、インターネットを通じて世界じゅうからアクセスできるようになっておりまして、委員の皆様方もwww.kyoto-protocol.jpの方におつなぎいただければ、夜十時からその模様がごらんいただけますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 今の御質問でございますけれども、六%の削減約束を確実に達成するために、各関係省庁の方で審議会を開催するなど、昨年の初めぐらいから地球温暖化対策推進大綱の評価、見直し作業を進めてまいりました。この審議の中でさまざまな追加的対策、施策が提案されておりますが、環境省中央環境審議会の方では、例えば、温室効果ガスの算定、報告、公表制度、自主参加型の国内排出量の取引制度の導入、それから環境税、大規模な国民運動の展開をすること、再生可能エネルギーの地域への集中導入、京都メカニズムの活用など、さまざまな案を提案いただいているところでございます。

 この達成が可能なのかどうかという御質問でございましたけれども、京都議定書目標達成計画におきまして、こういった中のうち、いわゆるプラン・ドゥー・チェック・アクション、PDCAでございますけれども、これらが行えるような、定量的に削減効果が見込める対策を積み上げまして削減効果を検証していくこと、これが重要かと考えております。

 いずれにいたしましても、先ほど官房長官からも決意のほどを政府として申し上げさせていただきましたけれども、あらゆる対策、施策を総動員いたしまして京都議定書の目標達成計画を策定して、官民挙げてこの約束を確実に達成してまいりたい、このように考えております。

樋高委員 私自身が心配しておりますのは、言っていることとやっていることがきちっと整合性が得られるように、しかも、政治というのは結果責任、どんなに一生懸命、不退転の決意で、あるいは強い決意でやっていると言っても、やはり結果を出していかなくちゃいけない。しかも、それは世界が注視をしているという中でありますから、きちっと成果の上がる、結果の出せる、実績の出せる施策を講じていただきまするように強く要望させていただきます。

 なお、きょうは、京都議定書の発効に合わせて、全国の大学生が今月の六日に京都を出発して、自転車でここ国会に向かっている。きょうの、雨が降っている中でありますけれども、夕方の五時には国会正面にお着きになられて、地球温暖化対策、環境を守るということをPRするイベントもやります。官房長官、お時間がありましたら、ぜひ国会正面にでもお迎えに行っていただきたいと思います。

 やはり、環境といいますと、前回も申し上げましたが、どうしても後回し、後回しされかねないテーマでありますけれども、経済と環境の両立というのは十分に可能であるという理念を私自身は提唱させていただいております。日本の世界に冠たる環境技術というのも、国がしっかりと後押しをして、そして経済も成長していく。一方で、環境分野においても日本が世界に模範を示す。同時に示すということも十分に私は可能であるという思いなのでありますけれども、政府は、一方で経済と環境の両立という言葉をいつから提唱し始めたのか、そして、その結果、どのような成果を出していらっしゃるのか、お尋ねさせていただきたいと思います。

小池国務大臣 環境と経済の両立ということ、もしくは統合という言葉を使いますが、いつが一番最初であったか、何月何日ということは申し述べることは私できませんが、ただ、小泉政権が最初に発足したときに、まず小泉総理みずからが取り組まれて、そしてそれが既に効果を上げているのが、省エネ・低公害車の政府公用車における導入ということであった。ですから、その時点からもかなり環境と経済の統合ということについては認識を持ち、また、それを政策の一つのかなめとして進めてきた、このように感じているところでございます。

 おっしゃるように、環境と経済一体となって向上する社会、環境と経済の統合を世界に先駆けて実現することが二十一世紀の我が国のあるべき姿、このように認識をいたしているところでございます。

 また、ある意味で我が国の経済を大きく次なる段階に押し上げていくというのは、環境という大きなテーマに取り組んでいくことによって新しいページもさらに開けていくのではないかと思います。

 例えばISOの14001シリーズの認証取得数でございますけれども、我が国は世界でも断トツになっているところでございまして、既に一万六千件でございます。その次の第二位の英国が八千件といったようなレベルでございますので、その意味では、我が国の環境への経済面での取り組みということも既に進んでいる。

 それから、環境報告書を公表する企業も着実に増加してきておりまして、企業も、環境についての配慮をすることが、社会的責任としてその役割を担っているという認識もかなりふえてきている、このように思っております。

 それから、政府への低公害車の導入ということも一つの後押しになりまして、市場全体でも、低公害車そしてまた再生紙の普及などが進んでいるところでございます。

 環境省といたしましても、昨年五月には中央環境審議会で、今から二十年後の環境と経済が好循環する社会の姿を描きました、環境と経済の好循環ビジョン、HERB構想、ヘルシーで、エコロジー、エコノミー、この両方の頭文字のE、そしてRはリッチ、Bはビューティフルでございますけれども、HERB構想を取りまとめさせていただいたところでございます。

 環境と経済の統合、これは、大きな我が国の目標としてこれからも実践に努めてまいりたい、このように考えております。

中川国務大臣 環境と経済のいわゆるシナジーの成果はどういうものがあるかという御質問でございます。

 今、環境大臣からもお話がございましたが、京都議定書を達成する上で、現時点では、マイナスどころか八%近い上昇になっておりますけれども、エネルギー部門を三つに分けまして、産業分野あるいは民生そして運輸と分けますと、産業分野につきましては、九〇年に比べて二〇〇二年でマイナス一・七%になっております。それだけ産業部門におきまして大変な努力をしているわけでありますが、残念ながら、民生あるいは運輸の方で二〇%、三〇%の逆に増加ということが現在の状況になっているわけであります。

 経済等のセクターの私の立場から、環境に配慮、努力していくということはもう当然でございますから、それは、科学技術とのある意味では車の両輪といいましょうか、卵と鶏みたいな関係になってくるわけであります。

 例えば冷蔵庫の例を挙げますと、二十年前に比べて容量は二倍になっても消費電力が半分であるとか、あるいはまた、自然の最もクリーンなエネルギーである太陽光エネルギーの生産量というのは日本は世界の約半分ということで、断トツの世界第一位でございます。

 さらには、三月二十五日から開催されます愛・地球博、愛知万博でございますが、この日本館のエネルギーはすべて、太陽光と、会場内で発生したごみ、廃棄物、この再利用というか、これをエネルギー化することによって、いわゆる外部エネルギーを一切使わないというようなこともできております。

 環境を推し進めていくということは、日本のある意味では科学技術の進歩、そしてまた地球全体への貢献にも、環境だけではなくて、科学技術面あるいは経済面でも貢献できると思っておりますので、委員御指摘のように、経済と環境の両立というのは多面的な機能を持っているというふうに考えております。

樋高委員 経産大臣に重ねてお尋ねをいたしますけれども、いわゆる科学技術の進歩によって環境に対しても貢献するというその理念に私も賛成をいたします。しかしながら、一方で民間任せになってもいけないと私は思います。やはり国としてそれをしっかりとバックアップしていかなくちゃいけない。

 例えば、昭和四十年代ですけれども、オイルショックによってエネルギーが日本になかなか入ってこなくなった。その結果、日本の自動車というのは、省エネルギー、大変燃費効率のいい自動車がその後発生をしたという歴史もあるわけですから、やはり国家プロジェクトとして国が本当にリーダーシップを発揮して、民間任せではなくて、もちろん産官学の連携というのもありますけれども、これもどうしても形だけになっているようにしか私は見えないのでありまして、そこは経産大臣にもしっかりとした指導力を発揮していただかなくてはいけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

中川国務大臣 御趣旨は全くそのとおりだと思います。

 まず国民一人一人が、極端に言うと、家庭や職場での電気のオン、オフから始まっていけばちょっとしたことがということもありますし、いろいろな部分であると思います。

 経済産業政策に限って言いましても、今までも努力してまいりましたけれども、さらに努力をしていく、地球環境を守る、温暖化を防止するということは我々の将来に対する責務でもあるというそのインセンティブが、ある意味ではますます、先ほど申し上げた技術の進歩あるいはまた社会の進歩にもつながってまいりますので、こういうふうにせいというふうに強制するかどうかは別にいたしまして、産業界においても、さっき一・七%減というふうに申し上げましたけれども、さらに努力をしてもらいたい。

 あるいはまた運輸部門についても、国土交通大臣と連携をとりながら、単に運輸部門だけで頑張れということだけじゃなくて、荷主さんとかユーザーの皆さん方にも協力をしていただいて、できるだけの省エネという形でこの環境問題あるいはまた地球温暖化問題、エネルギーの節約に取り組んでおりますので、そういう意味で、経済産業省としても、環境との両立という面で今最大限の、いろいろなところ、産学官あるいはまた環境省も含めて政府全体、自治体を含めて連携をとりながら、先ほど申し上げたような、また委員御指摘のような目的実現のためにさらに努力していきたいと考えております。

樋高委員 官房長官に伺いますけれども、環境と経済の両立という理念、私は重要だと思いますし、それをもっともっと前面に出して、そしてそれが口先だけじゃなくて、きちっとした具体的な施策を持って結果を出していく、成果を出していかなくちゃいけないということを繰り返し申し上げさせていただきたいのでありますけれども、やはり私、冒頭申し上げましたとおり、国民、市民の意識改革、認識こそ、また一方で物すごく重要な要素であろうというふうに思うわけであります。

 技術的解決にも一方で限界があるのも事実でありまして、やはりライフスタイルも転換をしていくということも必要であると思いますけれども、内閣を取りまとめる官房長官としてどのようにお考えになられるか、御見解を伺いたいと思います。

細田国務大臣 おっしゃいますように、政府の努力はもとよりでございますが、お一人お一人の日本国民の皆様方の御協力も必要でございます。

 非常に現状の値が高くて、不可能ではないかというような感じが持たれがちでございますが、実はもとになる数字が、昨年、一昨年の関東地区における原子力発電の大量停止によって四千万トンもふえたということもありますので、そういったことを削って考えて、かつ、フロンその他、非常に大きな効果のものもございます。したがいまして、不可能な目標ではございません。これははっきりと申し上げられると思います。

 しかし、努力も必要でございます。各家庭の皆様方が省エネルギーに努められるとか、あるいは、設置可能な方々は太陽光発電を採用していただくとか、さまざまな個別の積み上げによりましてこういった目標はより効果的になって、単なる目標達成だけではなくて、もっとできれば減らしていく方がいいわけでございますから、そして発展途上国にもいろいろな協力をするということも含めまして、国民お一人お一人の意識につきまして、私ども政府としては今後対策を推進してまいりまして、四月から五月までの間に目標達成計画も政府として閣議決定してまいりたいと思っております。

樋高委員 今必要なのは長期的なビジョンだと思います。

 第一約束期間は二〇〇八年から二〇一二年までの五年間ということでありますが、その先はまた第二約束期間、第三約束期間とずっと継続していくわけであります。第一約束期間のマイナス六%削減というのは、九〇年比でありますけれども、それ以上もっと削減したって当然いいわけですから、ぎりぎりのところではなくて、日本はこれほどまで心を入れかえて数値目標を達成したんだという模範、見本を世界に示す必要があるという思いなんでありますけれども、そのときに、どうしても、場当たり的になってしまっている感が否めない。やはり、三十年後、五十年後も見据えた長期的な施策もきちんと示し、それを理解いただき、そしてその施策を力強く実行していくということが今望まれる、必要なんではないかと思うのでありますけれども、官房長官、重ねていかがでしょうか。

細田国務大臣 これまでの実績を見てまいりますと、日本は、世界の中では実は大変な優等生であります。

 しかし、優等生になって、つまり、第一次オイルショックのときの原油輸入量と今の原油輸入量は、今が一三%減になるほど石油代替エネルギーを経済発展にかかわらず採用してきたとか、さまざまな意味で優等生でございますが、それに甘んじてはいけないので、経済規模も大きいわけですから、今達成している水準からさらに目標を達成するための努力をする。また、そのことが、先ほども両大臣からも答弁ありましたけれども、いわば経済発展にもつながる要素がたくさんあるわけでございます。技術開発、それが経済発展にもつながる、そして地球温暖化に大きく貢献することができるわけでございますから、まさに樋高議員のおっしゃった方向で、私ども政府としても責任を持って取り組んでまいりたいと思っております。

樋高委員 IPCC、いわゆる気候変動に関する政府間パネル、全世界の学者さんがいろいろ英知を結集して、今後の地球の気候変動に関するいろいろな調査研究を行っておりますけれども、本当に驚くべき結果を発表いたしております。

 人が行動することによって環境に負荷をかけるという人為起源によります気候変化についてでありますけれども、地球温暖化といいますが、地球全体が暖かくなるという意味ではなくて気候が変動するということでありますので、一方で物すごく寒くなる地域も出てくるわけであります。そういった理解もまだまだ国民、市民の皆様方には十分伝え切れていないのではないかと思えるわけであります。

 こういった人為起源による気候変化というのは今後何世紀にもわたって続くというふうにもIPCCでは指摘をされているわけでありまして、温暖化対策というのは、おくらせればおくらせるほど後で対策を講じなくてはいけない、その労力が物すごく大きくなってくる。逆に言えば、早く対策を講じれば講ずるほどその対策は小さくて済むわけでありますから、早急に、しかし、ただ単なる、環境に負担をかけないいろいろなメニューを国民の皆様方に、例えば百項目、二百項目お示しをしてどれかやってくださいということではなくて、一つの合い言葉みたいなものをつくって、それを全国民の皆様方に周知、御徹底いただいて、そして国の一つの理念としてしっかりと施策を進めていただきたい、対策を講じていただきたいというふうに思っております。

 そして、環境問題の中で、地球温暖化対策とあわせて同じように重要な問題に、循環型社会の構築という問題があると思います。

 循環型社会の構築といいますれば、昨年のG8サミット、シーアイランド・サミットでありますけれども、総理が提唱して合意した三Rという概念、三Rイニシアチブとおっしゃっているようでありますけれども、これを開始するために、ことしの四月二十八日から三十日まで、東京で閣僚会合が開催をされるということのようであります。

 このリデュース、リユース、リサイクル、日本語で言えば減量、再利用そして再資源化という概念であります。この三Rという理念は大変すばらしいものだと私は思いますし、先進国全体でこれを進める意義もあるというふうに思いますけれども、一方で、その閣僚会議の具体的な中身がまだまだ見えてこないというふうに私は思っております。

 抽象的な理念だけで終わってしまうのではないかと私は懸念をしておりますけれども、この三Rの閣僚会合におきまして、具体的にどういったことを行おうとしているのか、お伺いいたします。

小池国務大臣 地球温暖化から、もう一つの大きなテーマであります循環型社会の構築についてのお尋ねであったかと思います。

 三Rイニシアチブ会合は、おっしゃるとおり三つのR、リデュース、リユース、リサイクルという取り組みを世界的に推進することを目的に開催するものでございますけれども、三Rを推進するということは、すなわち、環境と経済が両立した循環型社会を構築するための重要なかぎでございますし、また、先進国、開発途上国を問わず、国際社会の最大の関心事の一つとなっているわけでございます。

 この会合を東京で開くわけでございますけれども、例えば、我が国におけます経験を諸外国に発信する、また、国際的な推進に必要な方向性や具体的な行動を明らかにするということで三Rの取り組みを世界に広げていきたいということでございます。この三Rのイニシアチブ、我が国が率先をして行う。

 そしてまた、最近はさまざまな循環社会も国境を越えて動いているというようなことも踏まえますと、むしろ世界的に取り組んでいくということの重要性をここで訴え、かつ、それぞれの地域性もございますでしょうけれども、それぞれ抱えている問題をお互いに意見交換して、そして循環型社会を世界において構築していくといったような方向性をつけてまいりたい、このように考えているところでございます。

樋高委員 三Rの推進については、国際会議の主催という形で我が国がリーダーシップを発揮するということは大変重要なことだとは思いますけれども、その一方で、繰り返しになりますが、口先だけではなくて、日本は国内でもしっかりやるべきことをやっているんだよということを示す必要があろうかと思います。

 その観点から、三Rのうちリサイクルについては、各種リサイクル法はもう制定されておりますし、私自身も一部いろいろ議論を今までもさせていただいたわけでありますけれども、優先順位を考えたときに、高いのはやはりリデュース、リユース。リサイクルももちろん大切でありますけれども、リデュースとリユース、これに対する具体的な対策が見えてこないというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

小池国務大臣 御指摘のように、三つのR、同じRではございますけれども、やはり優先順位からいたしますとリデュースそしてリユース、最後にリサイクルという形になっているところだと思っております。

 最初のリデュースをもっとしっかりやれという御質問であったかと思いますけれども、現在、中央環境審議会におきまして今月取りまとめた意見具申がございますけれども、例えば一般廃棄物の処理の有料化などを提言しておりまして、今後その推進に努めていくということになろうかと思います。

 それから、二番目のリユースでございますけれども、例えばこれは一つの試みでございますけれども、サッカー場であるとか、お祭り、イベント会場などでリユースカップの導入を促進いたしておりますし、また、南九州地域において、しょうちゅうの瓶にリターナブル瓶を使用する取り組みなどを支援しているところでございます。

 御指摘のように、三R会議を開くということは、我が国の三Rを促進するということと、やはり世界にイニシアチブをとっていくためには率先してそういった取り組みを実行していかなければならない。そういう気概を持ってこの閣僚会合を開いていきたい、このように思っております。

樋高委員 気になっておりますのが、廃プラスチックの焼却の話であります。

 家庭から出る廃棄物、つまり一般廃棄物の取り扱いにつきまして、中央環境審議会の議論の中では、今まで埋め立てていた再利用できないプラスチックのごみを可燃ごみへ統一を図る方針を示したというふうにも報道されています。

 このプラスチックごみの焼却につきましては、残余容量が逼迫をしている最終処分場の延命にはもちろんなるのですけれども、一方で、リサイクルできるものまで燃やしてしまうということにもなりかねない、また、国民のリサイクルに対する意識も低下させてしまいかねないのではないかというふうな問題意識を持っているのでありますけれども、この点をどのように考えて、そしてどのような対策をとろうとしているのか。これを基本方針に明記するという方針もあるようですけれども、果たしてそれだけで担保できるのでしょうか。いかがでしょうか。

小池国務大臣 御指摘のプラスチックごみの取り扱いでございますけれども、循環型社会形成推進基本法、そしてことし二月の中環審の意見具申を踏まえまして、まず発生抑制する、次に、容器包装リサイクル法などによりますリサイクルを進めた上で、ここがポイントなんですけれども、まずそこでリサイクルを進めた上で、なお残ったものについて、直接これまで埋め立てしていたものを、焼却して熱回収、サーマルでの措置を行うということが適切、このように考えております。

 こういった考え方については、今後速やかに廃棄物処理法に基づきます基本方針に明確に位置づけるということでございますが、この基本方針の考え方を具体化するために、実際にこの作業などに当たっております市町村に対して、標準的な分別収集区分、そして再資源化、処理方法の考え方を示すことといたしております。

 こうした取り組みを通じて市町村などに対する指導を徹底していきたいと思っておりますし、また、来年度創設をいたすこととなっております循環型社会形成推進交付金制度で、国と市町村が協働して循環型社会形成推進地域計画を作成するということになっております。こういった計画におきまして、基本方針を、単にただ明記するということでなくて前に進めていく、そういった措置をとってまいりたい、こう思っております。

樋高委員 二十一世紀は、環境という概念を抜きにして社会は成り立たないと私自身は考えております。経済と環境の両立をしっかりと果たしていくべく、世界に模範をしっかりと示していただきまするように強く要望させていただきまして、時間がありませんので次のテーマに移りたいと思います。

 次に、社会保障制度について議論をさせていただきたいと思います。

 社会保障制度は、介護保険制度、五年ごとの抜本改正ということで、もう既に閣議決定もなさったというふうに伺っておりますけれども、その概要がまだまだ見えてこない。もちろん議論はこれからでありますけれども、介護にかかわる方々は、今注視をして、どういう中身になるのかということを物すごく気になさっておいででございますけれども、まず、具体的に概要を御説明いただきたいと思います。

尾辻国務大臣 このたびの介護保険制度の改正でございますけれども、その基本理念でございます自立支援の観点から考えております。

 まず、できるだけ高齢の皆さんが要介護状態にならない、しないことというのが大変大事なことだと思っておりますから、その視点を一つ持っております。それから今度は、軽度の方が重度にならないようにということがもう一つ重要なことでございまして、そうした観点から、制度全体を、介護予防を重視したシステムにしていくことが重要である、こういうふうに考えて行った改正でございます。

 その改正におきまして、まず、要介護、要支援となる前の段階の方々から軽度の要介護者等まで一体的に介護予防サービスを提供する総合的な介護予防システムの構築を進めていくこととしております。

 具体的には、まず、要介護、要支援となる前の段階の方々に対しては、現行の市町村事業を再編いたしまして統合し、新たに地域支援事業を創設して、より効果的なサービスを提供する。それからもう一つは、軽度の要介護者等に対しては、従来のサービス内容の見直し等により新たな予防給付を創設して、さらに、要介護、要支援となる前の段階の方々から軽度者まで、申し上げたように、統一的な体系のもとで効果的な介護予防サービスを提供していくための介護予防マネジメント体制を構築しておる、こういう内容でございます。

樋高委員 その中で、私ども民主党がお訴えをしてきましたエージフリー化の観点についてでありますけれども、介護ということの普遍性を考えたときに、被保険者、受給者の年齢拡大というのもやはり大きな視点だと思うんですけれども、この点についてはどのような方向性に持っていきたいと大臣はお考えでしょうか。

尾辻国務大臣 今お話しになりました、被保険者それから受給者の範囲ということでございますけれども、これは介護保険制度創設当初からの極めて大きな課題でございまして、そして今回の改正に当たりましても、主要な論点の一つとしてずっと議論が行われてまいりました。

 社会保障審議会介護保険部会では、一昨年の五月以来昨年十二月まで、ずっとこの問題の御議論を重ねていただきました。そして、昨年十二月十日の介護保険部会の取りまとめでは、将来的に制度の普遍化を目指すべきである、こういう御意見が非常に多数でございまして、すなわち民主党のお考えと同じようなお考えだと思います。ただ、一方に、極めて強い慎重論もございました。

 こうした状況を踏まえまして、今回国会に提出いたしました介護保険法等の一部を改正する法律案におきましては、被保険者、受給者の範囲については、社会保障に関する制度全般についての一体的な見直しとあわせて検討を行い、平成二十一年度を目途として所要の措置を講ずるという附則を規定されたところでございます。

 今後は、こうした附則にものっとりまして、給付や負担のあり方など社会保障全般にわたる議論を行っていく中で、介護保険の被保険者、受給者の範囲についても幅広く検討が行われて、結論を得て、申し上げましたように、平成二十一年度を目途に所要の措置が講じられるべき、こういうふうに考えております。

樋高委員 現実の問題でありますけれども、特養老人ホームのいわゆる待機者についてであります。

 私のところにもよくメールや手紙をいただくんですけれども、いざその申し込みをしても、本当に五十人待ち、百人待ち、二百人待ち、そして二、三年待つのは当たり前。待っているうちに、介護をなさっている方々がむしろ要介護状態になるぐらい疲労こんぱいしてしまうという現状も考えたときに、この目の前にある問題も、入所待機者の方々に対する施策も重要だと私は思います。

 国として定員の数もふやしてきたのもわかっておりますけれども、一方で、昨今の方針転換によりまして個室を重視するという方針に転換したがゆえに、本来もっと定員が伸びたはずにもかかわらず、一方で待機している方々がたくさんいらっしゃるにもかかわらず、入所待機者の数は依然として数字が大きいというのをやはり無視することはできないと思いますけれども、大臣はこのことについてどのように対策を講じていこうと具体的に考えていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。

尾辻国務大臣 今のお話でありますけれども、まず介護サービス基盤の整備ということで申し上げますと、私どもが考えておりますのは、できる限り住みなれた自宅や地域で生活を続けられるよう、住宅サービスや地域密着型サービスの充実ということをまず考えてはおります。しかし、といっても、そうした施設の必要な方というのは、今お話しのように大勢おられますから、施設の方の質と量の確保ということも当然大事なことだと考えます。

 そこで、今、特別養護老人ホームにおいて介護の必要な方、お申し込みがあるわけでありますけれども、そして、御指摘いただいたような事情もありますけれども、私どもが今やっておりますのは、必要性が高いと考えられる方から入所していただくという仕組みを講じておりますので、何とか必要性の高い方の入所の道は確保されているのではないかというふうには考えております。

 ただ、申し上げましたように、在宅でというのを考えておりますが、常時介護を受けることが困難な方のための特別養護老人ホーム等の施設の整備というのは、重ねて申し上げますが、これは極めて大事なことでございますので、今後ともその整備を進めていくということには努めてまいります。

樋高委員 整備を進めて、そして一人でも多くの方々がきちっと入所できますように、これは本当に切実な問題でありますので、大臣は自分のこととしてしっかりと施策を講じていただきたいと思います。

 施設給付についてお尋ねをいたしますけれども、施設入所者の光熱水費などの居住費や食費、いわゆるホテルコストにつきまして、今もちょっと話がありましたけれども、在宅と施設の間の不均衡の是正という観点から、施設入所者の負担を見直すべきだという提言がなされているわけでありますけれども、この場合の特養ホーム等の介護保険施設におけるホテルコストにつきましては、原則として保険給付の対象外となるやに伺っております。

 そこで伺いますけれども、医療分野のホテルコストの徴収は考えておられるのか。つまり、在宅介護と施設介護の不公平感は解消されますけれども、例えば、同じ病床で医療保険と介護保険の受給者が隣り合って、ほとんど同じサービスを受けることも想定し得るわけですね。そのときに、医療保険と介護保険とで新たな不公平が生まれるのではないかという疑問に対してはどのようにお答えになりますでしょうか。

尾辻国務大臣 まず、今お話しいただきましたように、施設に入っておられる方と在宅の方との間でいいますと、自宅では当然食事を御自身のお金で召し上がっておられる。ただ、施設に入ると介護保険で今までは見てきた。そこの不公平感がございましたので、施設に入っておられる方々の食費はお出しいただこう、基本的にそういうふうな考え方で今回の改正をさせていただいております。

 そうなりますと、今度は、今お話しのように、医療の方の療養病床との間の問題が生じます。これは、率直に申し上げまして、私どもも気にはいたしておるところでございます。ただ、その御指摘につきましては、それぞれの病床の性格、介護療養病床と医療療養病床とのそれぞれの病床の性格という意味でございますが、そうした性格の違い、あるいは入院、入所する患者の状態、それから医療保険における食費、ホテルコストの扱い、こうしたようなことにつきまして、医療保険制度の安定的運営の観点及び患者に対する適切なサービス提供の観点からどのような対応が適切か、今後検討していきたいというふうには考えております。

 ただ、今お話しのようなことになるとまずいわけでありますから、既に都道府県を通じまして、安易な病床転換は患者に対する継続的な療養の確保の観点から適当でない、それからまた、介護保険事業に定める入所定員総数との関係で、一たん介護療養病床の指定を辞退して医療療養病床へ転換すると、また再指定というのは困難なことも考えられます、予想されますよといったようなことを周知しておるところでございます。

樋高委員 法律が成立した後も、そこの部分を、大臣、しっかりと責任持って注視して、そして対策を講じていただきますようによろしくお願いいたします。

 混合診療についてお尋ねをいたします。

 去年の十二月の十五日でありますけれども、厚労大臣と村上規制改革大臣の間で、保険診療と保険外診療との併用のあり方につきまして基本的合意がなされたということでありますけれども、これは混合診療の解禁ということでよろしいんでしょうか。厚労大臣。

尾辻国務大臣 これは微妙な表現でありまして、解禁と言う人もおりますし、全面解禁ではない、こういう表現もいたしておりますが、少なくとも言えますことは、規制改革・民間開放推進会議が言っておられました十五の具体例がございました。その具体例のうちの一つ、医師、看護師等の手厚い配置というのは今後の検討にしようということにいたしましたけれども、十四について対応可能ということになりましたから、極めて大きく、まあ解禁されたというふうに表現してもいいのではないかと私は思っております。

樋高委員 村上大臣、これは混合診療の解禁という認識でよろしいんでしょうか。

村上国務大臣 お答えします。

 我々が一番考えておりましたのは、患者のニーズと、また、東大病院、阪大病院、京大病院それから日本外科学会の先生方のように先進医療に取り組む医療現場、そういう皆さん方のニーズにどうこたえるかということでありました。

 そういうことで、内容的に言いますと、薬におきましては、国内未承認薬については、確実な治験の実施につなげて、制度的に切れ目なく保険の診療との併用が可能な体制を確立すること。特に、先ほど申しましたように、欧米で承認されていて日本で承認されていない場合は保険がききませんから、例えば末期がんの人たちは、月三十万だった費用が百万になったりして大変だったわけです。そういう中で、欧米主要国で承認された薬については、自動的に治験につなげるために検証の対象とするとともに、患者から要望のある薬については、最長でも三カ月以内に結論を出すことにしました。

 それから、もう一方の医療技術については、医療技術ごとに医療機関に求められる一定水準の要件を事前に設定して、該当する医療機関は、届け出により保険診療との併用が可能な仕組みを新たに設けることにしました。

 そういうことで、先ほども尾辻大臣が言われますように、規制改革・民間開放推進会議が中間取りまとめを出した十五項目のうち十四項目、はっきり申し上げて、最後の十五項目めというのは本質的なものじゃありませんから、ほぼパーフェクトにこの規制改革会議の要望を満たしたということで、私どもは、率直に申し上げて実質的な解禁と言えるんじゃないかな、そういうふうに考えております。

樋高委員 厚労大臣に重ねて伺いますが、別に言葉にこだわっている話ではないんですけれども、やはり聞かれるわけですから、どういうふうに答えたらいいかということなんですけれども、混合診療の解禁という認識で厚労大臣いらっしゃるわけですよね。今、村上大臣は、事実上、実質上中身は解禁をしたんだよということでありましたが、いかがですか。

尾辻国務大臣 申し上げておいた方がいいと思いますので、改めて申し上げたいと思います。

 この議論をいたしましたときに、一番大きな論点の一つが、安全をどう確保するか。医療でありますから、人の命にかかわることでありますから、これをどういうふうに考えるかというのが大きな議論でございました。そして、事前に見るか事後に見るかというような議論もございましたし、それから具体的には、規制改革会議の皆さんが言っておられたのは大きな病院、病院を指定して、その大きな病院であれば、すべての医療行為、混合診療を解禁にしようという御議論でありました。

 私どもは、病院を決めてそれで解禁といっても、なかなか医療の安全というのが守れない面がある、したがって、医療技術ごとに、この病院のこの技術はといったようなことで混合診療を認めるという方がより正しいのではないかということを主張いたしまして、大体そっちの方向で全体を取りまとめております。

 したがって、あとはこれをどう表現するかということであるわけでありますが、私どもが再三申し上げておりますように、大きく、今まで指摘されたことは解決したと思っておりますので、あと、それを、完全解禁と言うか、解禁により近づいたと表現するか、そこの表現の違いだろうというふうに考えております。

樋高委員 今回の議論を見ておりまして私自身感じましたのは、医療というものをそもそもどう考えるのか、医療を含めた社会の仕組みをどういうふうに構築するかという議論がちょっと欠如していたように思えてならないのであります。

 端的に言えば、お金がなくなったからお金に合わせて制度をつくるよという本末転倒の議論になっていたのではないかなというふうに私は思えてならないわけであります。いわゆる医療財政危機という問題に矮小化されてしまっていて、言葉では制度改革あるいは構造改革という御旗を掲げますけれども、事実上、議論の順序が逆なのではないかというふうに私自身思えてならないわけであります。

 もちろん、医療保険財政というのは、先進国、世界各国、大変厳しい中ではありますけれども、必死に社会保障経費、医療の財源も含めた部分をしっかりと確保を、みんな責任を持ってやっていらっしゃるわけであります。セーフティーネットとして政府の責任をしっかりと果たしているわけでありますけれども、何でもかんでも、改革とか、あるいは構造改革とか制度改革とかいう言葉を使って、一方で、冷静に中身を見ておりますと、ちょっと厳しい言い方かもしれませんけれども、みずからの責任を放棄してしまっているのではないかと言われても仕方のない部分がたくさんあるのではないかというふうに私は思うわけであります。

 今回の制度改正によって、皆保険制度、世界に冠たる皆保険制度でありますけれども、それによってWHOでも物すごくいい評価をいただいておりますが、この皆保険制度の崩壊にもつながりかねないというふうにも今言われております。医療に市場原理を導入したアメリカなどでは、例えば、七人に一人は無保険者になってしまって、低所得者の方々が医療へのアクセスを閉ざされてしまったという現実に直面しているわけなんですけれども、この点についてはどのような方策を講じようとしているのか、お尋ねいたします。

尾辻国務大臣 今回の混合診療の議論をいたしますときに私どもが大変気にいたしましたのもそのことでございます。決して医療費削減のためにこの議論をしているわけではない、私どもはそのことを繰り返し述べたつもりでおります。

 したがいまして、いろいろな議論がございますけれども、今回の改革の中で私どもが言いましたことは、そしてそういうことにしたわけでありますけれども、保険導入のための評価を行う保険導入検討医療と、保険導入を前提としない患者選択同意医療とに二つに分けて再構成することにしております。保険導入のための評価を行う保険導入検討医療というのは、これは逆にどんどん急いで、診療報酬で見るべきものをもっとスピードを上げてしっかり決めていこうという姿勢を示しておるわけでございまして、私どもは、そういうふうに、むしろ保険導入すべきものをちゃんとふやしていきますということで決めたところでございます。

樋高委員 今後、まだまだ見えてこない部分がたくさんありますけれども、そういった部分につきましてはしっかりと説明責任を果たしていただきたいと思います。

 医療費という観点からしますと、家計負担、いわゆる保険料負担と自己負担というのは、もう半分近く実はなっております。三分の一が公費、国庫や地方自治体の負担でありまして、事業主負担は約二二%ぐらいでしょうか。知らず知らずのうちに、既に医療費の半分を国民一人一人が今負担をするという形になってしまっております。

 今回の見直しあるいは改正によって、例えば今までは風邪、感冒などでは気軽に病院に行けたのでありますけれども、今ちまたでよく皆様方が聞かれるのは、風邪を引いてもこれからは自己負担になっちゃって、あるいは、今回の見直しによって、そこで処方される薬については保険の分野から除外をするといううわさも、新聞でも一部報道されておりますけれども、こういう軽度な医療について自己負担させるということは選択肢としてあり得るのかあり得ないのか、お尋ねをいたします。

尾辻国務大臣 今お話しのような御意見の方々もおられるものですから、新聞、テレビなどでそうしたことが報道されることは確かであります。しかし、一言で申し上げた方がいいと思いますので申し上げますが、私どもはそういうことは全く考えておりません。

樋高委員 問題は、社会保障制度という国民生活に本来密接にかかわることでありますけれども、やはり日本の将来像というものを先に示した上で、医療はどうあるべきか、国民の健康をいかに守っていくかという議論をしていかなくてはいけないと私自身は問題意識を持っております。そして何よりも、最も大事な国民の理解というものを得ないまま改革と称して物事をどんどん推し進めるという姿自身、私自身も、今後引き続き追及をしてまいりたいと思います。

 次に、治安対策に移らせていただきます。

 警察官を増員すべきという観点に立ってお尋ねをさせていただきますけれども、昨今の刑法犯の総数も伺いましたし、検挙総数も伺いました。また、外国人犯罪も増加をしているということでありますけれども、警察官の人員が足りないということも大きな理由であろうと思います。

 私ども民主党は、向こう四年間で三万人を増員するという大変大きな政策を皆様方に具体的にお示しさせていただいておりますけれども、やはり警察官をしっかりと増員すべきであると私自身思いますが、どのようにお考えになりますでしょうか。

村田国務大臣 現下の大変厳しい治安情勢の中で、先生が警察官の増員につきまして御理解いただいていることに対しまして、心から感謝を申し上げたいと思います。

 今御審議いただいております平成十七年度予算の中でも、大変厳しい財政事情でございますけれども、三千五百人の増員計画を認めていただいておるわけでございます。

 そういうことでございますので、私どもとしては、一つは財政事情、もう一つはやはり質のいい警察官を採用したい、そういう長期計画に立ちまして、一万人計画という中で来年度は三千五百人の地方警察官の増員をお願いしているわけでございまして、そういう意味では、私ども、計画にのっとって警察官の増員を図っていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。

樋高委員 いわゆる空き交番が特に目につくようになってきておりますけれども、空き交番が今全国にどのぐらいあって、それを解消するために具体的にどのぐらいの人員を増員しなくてはいけないのか。あるいは、空き交番を何年以内にすべてなくすように、もちろん、警察官だけではなくて、地方自治体によりましては、例えば警察官のOBの方にお手伝いいただいたりといういろいろな工夫を一生懸命地域地域でももちろんなさってはおいででございますけれども、今、日本の安全神話が崩れつつあるというふうにも一方で言われております。治安をしっかりと維持する、秩序を守っていくということは、やはり国としてしっかりと責任を持って取り組んでいかなくてはいけない最も基本的な施策だと私は思いますけれども、空き交番を解消するめど、何年ぐらい先を想定していらっしゃるのでしょうか。

村田国務大臣 平成十六年の四月の現在で、全国に交番の数は六千五百九カ所ございます。その中で約三割の千九百二十五カ所が交番勤務員の不在が常態化しているということでございまして、いわゆる空き交番と言われているものでございます。

 今お願いしている三千五百人の増員計画の中でも、大体三割を空き交番対策に回したい、こういうふうに考えているわけでございますけれども、私どもとしては、交番勤務員の増加、今先生からも御指摘のあった、その増加によりましてそれを埋めていくということ。それから、交番の配置を見直して効率化を図っていくという措置も必要だろう。第三番目には、昨日も御指摘があったと思いますけれども、交番相談員という制度がありまして、OBの警察官を活用させていただくという制度等もやっているわけでございまして、そういう中で国民の要望にこたえたいというふうに考えております。

 我々としては、空き交番対策としては三千八百人という人数の増員を見込んでおりまして、平成十九年の春には、いろいろ御指摘のあります空き交番をゼロにしたい、解消したいというふうに考えているわけでございます。

樋高委員 法務大臣に伺いますけれども、一方で外国人犯罪は物すごい勢いでふえてきておりますけれども、この外国人犯罪対策、法務省として、もちろん水際対策もやっているでしょうし、さまざまな政策を講じていると思いますが、今、実態どうなっているのか、そしてどのように対策を講じようとしているのか、お尋ねをいたします。

南野国務大臣 お答え申し上げます。

 法務省といたしましては、不法滞在者の存在が治安に対する不安を深刻化させている要因の一つであるということは指摘されておりますので、入国管理局におきましても、先生も既に御存じであると思いますが、摘発方面隊というものを整備するなどしながら、警察等関係機関との緊密な連絡のもとに積極的な摘発を行う一方、入国審査及び在留資格審査、これも厳格化するなど、総合的な不法滞在者対策を一層強化してまいりました。

 これらの結果、昨年一年間におきまして、約五万五千人に対しまして退去強制手続をとっております。その数は、前年と比較いたしまして約一万人増加しております。

 今後とも、不法滞在者の減少に向けまして、強力に不法滞在者対策を推進してまいりたいと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いしたいとも思っております。

樋高委員 具体的なことにつきましては、また今後、機会をつくって詰めてまいりたいと思っておりますけれども、時間がなくなりましたので、次に参りたいと思います。

 最後に農業問題についてお尋ねをさせていただきます。

 まず、日本の農林水産業を取り巻く状況をどのように認識するのかということでありますけれども、従事者の高齢化あるいは新規参入者の減少、輸入農産物などが増加をしているということの中で、極めて厳しい状況に陥っているというふうに思います。

 日本の自給率、カロリーベースでは四割、四〇%ということで、先進国ではずば抜けて低いという状態であります。これは、従来の政府・自民党農政に長期的展望を見据えた施策がなかった、常に場当たり的な政策を実施してきたことや、あるいはガットやWTOなどの国際交渉の場で食糧輸出国の主張を常に受け入れてきたからにほかならないという指摘もあります。

 その結果、国内の農林水産業は衰退の一途をたどって、農業に携わっていらっしゃる方々、従事なさっている農家の方々からは、数年置きに政府の方針がころころ変わる、我々は常に振り回されているんじゃないかと怨嗟の声が上がって、また、国民の大半が我が国の食糧の先行きに不安を感じている現状が多くの世論調査によって明らかになっております。これは、まさに我が国の農政が実に怠慢だった証拠であり、長らく政権の座に安住していた自民党農政の責任以外の何物でもないというふうに申し上げさせていただきたいと思います。

 現在の農業が置かれている状況をそもそも問題意識としてどのように大臣は認識していらっしゃるのか、どのように反省をしてどのように改善しようとしているのか、お尋ねいたします。

島村国務大臣 我が国農業の現状につきましては、なるほど、構造改革の立ちおくれや耕作放棄地の増加、あるいはまた一方で、食の安全、安心に関する国民の関心の高まりなど、状況は大変大きく変化しているところであります。

 また同時に、我が国を取り巻く国際環境も大変厳しく、WTOの精神にのっとって、いわば国際分業の時代である、そういうことで、むしろ農産物は我々に任せろという大農業生産国の言い分もかなりの圧力となってあることは現実であります。

 しかし、そういう中で、我々も当然のことに、やる気と能力のある農業経営の支援を集中化あるいは重点化いたしまして、国内の農業の競争力を強化しようというまず一つの基本に立っております。また、消費者の視点に立った食の安全と信頼の確保、あるいは農業の持続的な発展の基盤となる農村の振興など、重要な課題であると考えているところであります。

 今、ころころ変わるというお話がございましたが、実は私どもは、専門家の各分野の方々にお集まりいただいて、五年ごとに食料・農業・農村基本計画というものを策定し、またこの三月には新たなその計画が成立するという考えに立っております。常に時代の流れあるいは国際環境の変化また国内事情の変化等々をとらまえてこれらに対する対策を講じているところでございまして、食糧の自給率一つとりましても、これは再三申し上げているように、いわば国民の食に対するニーズの変化が非常に大きな影響を持っておりまして、単純に申し上げれば食の洋風化、これによる面が極めて大きいわけであります。

 それらにこれらはいろいろ対応いたしまして、これからの自給率の増強その他については、我々の大きな課題として努力をしていく考えであります。

    〔委員長退席、茂木委員長代理着席〕

樋高委員 離農の問題について、私自身、物すごく大きな危機感を持っております。意欲のある方が、農業を営みたいという方がたくさんいらっしゃるわけであります。今回も基本方針をまた策定なさっているということでありますが、いかに意欲のある方々に農業に従事していただく施策を講ずるかということも私は物すごく重要なことだと思いますし、そもそも食糧自給率というのは、私はこれは国力だという考え方を持っておりまして、自給率をしっかりと高めていくということは、これは政府として、国としてしっかりと指導力を発揮し、そして食糧自給率も高めていく。国内できちんと食糧を生産して国内でいただくということをしっかりと国の施策として、方針として打ち出して、それを、なおかつ数値目標を定めて、期限を定めて対策を講じていくべきだというふうな思いを持っているのであります。

 大臣、個人的にでもいいんですけれども、食糧自給率、今カロリーベースで四〇%であります。やはりこれを五〇%、六〇%と高めていく必要がある、これは我々の次の世代のためにも重要なことであるというふうに思っているのでありますが、その点につきましてのビジョンを最後にお尋ねして、私の質問を終えたいと思います。

茂木委員長代理 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

島村国務大臣 食糧の自給率は、かつて昭和三十五年当時は七九%、四十年に七三%、それがどんどん落ち込んで、現在四〇%ということでございますが、これはまさに食の洋風化、肉食とか、あるいは油脂類の多量摂取、一方で米の消費が大きく後退している、これらに起因するものでございますから、学校給食その他にも呼びかけて、我々は、もう一度国民の食育に力を入れて、国民の協力のもとに自給率を向上させることが将来に向かっての非常に重要な課題である、そう考えております。

樋高委員 しっかりお願いいたします。

 終わります。ありがとうございました。

茂木委員長代理 これにて樋高君の質疑は終了いたしました。

 次に、中津川博郷君。

中津川委員 民主党の中津川博郷でございます。

 きょうは、一時間十五分ということで、質問をたくさん用意してきております。中小企業政策、RCC、デフレ、銀行の提案融資による被害者が今大きな問題になっておりますが、そういうこととか、あるいは金融機関等による個人債務の取り立て、これも今ちょっと目に余るものがあるというような、経済、金融、中小企業を中心に質問をしたいと思っております。また、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病、初めてこの間発表されまして、これも時間があったらやりたいと思っております。

 その前に、実は、二月四日のこの予算委員会で、私の質疑で、とにかく政治の根幹は、国民の生命と財産、そして領土をしっかりと守る、これが政治の柱であるという認識の上に立って、中国のODAの問題あるいは台湾の問題等を取り上げながら、国の外交政策しっかりしろ、毅然とした態度をとるべきだということを申し上げたところでありますが、一週間後に、折しも、「尖閣諸島・魚釣島の灯台管理」、今までこれは民間でやっていたわけでありますが、「政府、実効支配を強化」こういうことでアクションを起こしていただいた。

 私は、これは、遅きに失したという感はあるんですが、大変評価をしたいと思いますし、きょうも大きな地震が朝ありましたけれども、身近なそういう危機管理も含めて、国の安全、安心ということが今非常に国民全体の意識となっております中で、私は、大変日本国民もこれは安心をしたのではないか。しっかりやってもらいたいという気持ちが、私のところにも大変そういう声が来ております。

 そこで、外務大臣、今後この尖閣諸島、この灯台も非常にやわなものであるというふうに聞いておりますし、これはまた補強しなければいけないでしょうし、それから、ここは船でなければ上陸できないんですね。私も空から見たことはあるんですが、これはヘリポートを建設しなければいけないというふうに思っております。同時に、海上保安庁の職員かあるいは自衛隊員かわかりませんけれども、ここにやはり人を常駐させる、こういうことも検討をしなければいけないと思っているんですが、御意見をお聞きしたいと思います。

町村国務大臣 尖閣諸島につきましてお問い合わせがございました。

 先般の事例は、民間人がもう所有し切れないということで、当然ながらこれは国内的な措置ということで、だれも持つ者がいないんだから国がそれを所有するという極めて淡々たる国内的な措置である、こういうことでございます。

 もとより、委員御承知のとおり、尖閣について領土の問題というのはそもそも日中間に存在をしないわけでございます。したがって、正直を言うと、あれこれ特段の措置をとらなくても実はいいわけでありますが、今委員から、例えば灯台の機能一つとっても、それが現実に灯台としての機能を果たしているんですね。近くを走る船にとっては、危険を察知するという意味で大切な機能を果たしている。その機能がもし不十分であるというようなことがあれば、それを補修するなり手入れをするなりというようなことも、それは考えなきゃならないかもしれない。

 あるいは、ヘリポートというお話がありました。今、具体の計画を持ち合わせているわけではございませんが、その辺実情をしっかりと踏まえた上で、今後、必要な対応はしていく必要があるんだろう、かように思っております。

中津川委員 力強い御答弁だと思います。

 同時に、外務大臣、竹島の問題があります。やはり一挙に、これは内外ともに強いメッセージを今この時期に出すべきだと私は思います。

 一月半ばに私も、北方四島、根室、納沙布岬に民主党の同志議員たちと行ってまいりました。猛吹雪の中、遠くにかすんで見えない。そこへ行くまでは晴れていたんですけれども、そこへ行った途端にすごい吹雪だった。何か現実をあらわしているような気がしたんでありますが。

 折しも、プーチン・ロシア大統領がことしは来る。だけれども、私が去年日ロ議連で訪問したとき、アレクセーエフさん、二月か三月というようなことを私は会話の中で聞いたところでありますが、いまだにその日程もはっきりしない。当然、北方四島の問題が大きく絡んできているわけでありますが、これも、今この時期に、私は、強い政府の姿勢を出していただきたい。どう思っているかという点が一点であります。

 それから、竹島ですね。私、視察に行こうかと仲間に言ったら、中津川さん、行くと、上陸した途端にやられちゃうよと。韓国の軍隊か警察かわかりませんけれども、銃を持っているというわけであります。こんなのも実におかしなことで、竹島だって、国際法的にも歴史的に見ても明らかに日本の領土であるわけでありますから、こんなのを今韓国に、あそこに定住させている、管理させているということは、まさに日本の恥であります。外務大臣の恥でもあるわけです。小泉総理の恥でもあるわけです。お答えください。

町村国務大臣 中津川議員が大変この領土問題に強い御意思とまた御意見、行動をしておられることに心からまず敬意をあらわしたいと存じます。

 北方領土の問題、私も一月の十四日にモスクワに参りまして、ラブロフ外務大臣とも話をしてまいりました。昨年の十一月ごろであったでしょうか、ラブロフ大臣あるいはプーチン大統領も、テレビ等を通じて二島返還という一九五六年の宣言を言われました。それが出口であるというようなことについては、私どもはもとより賛成できないことは御承知のとおりでございます。

 しかし、あえてこの二島のことを言ったということ自体、私はむしろ評価をしてもいいんじゃないだろうか。なぜならば、彼らは、ある意味では何にもしなければ、ほっておけば、事実上不法占拠した状態がずっと続くわけですから、あえて触れる必要がないという面もあるわけであります。それを、一応ロシア国内で、ある意味では反発を承知の上で、実はこういう問題がロシア政府としてもあるということを認識しているということをロシア国民に向かって語った。そこの部分は、やはり我々はきちんと評価をしていいんだろうと思っております。

 ただ、これはあくまでも出発点でありまして、最終的な解決案にならないということはもとよりでありまして、もしそれが二島最終解決案ならば、一九五六年のときに、それですべて平和条約ができているわけでありますね。そうでなかったという歴史的な経緯を踏まえたときに、私どもは、この問題についてしっかりと粘り強く交渉をしていくということが必要であろう、こう思っております。そういう意味で、先般、二月の七日でしたか、北方領土の日の大会もございましたけれども、しっかりとこれに取り組む。

 また、竹島のお話が出ました。これは、今委員御指摘のとおり、歴史的な事実に照らしても、これが日本の固有の領土であるということは明らかでございますので、ただ、現実的に彼らが実効的な支配をしているという問題があるわけでございまして、この点については、私も、外務大臣就任後、先方外務大臣に対して、このことについて強く申し入れを行っているところでございます。引き続き、毅然とした、また粘り強い態度で、この問題の正しい解決に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

中津川委員 北方四島に関しては、まだ友好条約を結んでいませんから、まさにチャンスですね。

 それから、私、ロシアの国会議員たちと意見交換をしました。向こうは、経済のことばかり、お金もうけのことばかり、日本の大変な経済力、その話題ばかりなんですよ。最初から最後まで、関心はそれに集中している。ある意味では、ことし逃したらもうチャンスがないんじゃないかというくらいな、危機感と同時に、それだけグッドタイミングということを、町村外相、ぜひ認識をしていただいて、北方四島、今答弁で四島ということをおっしゃられませんでしたけれども、これは言い続けなければだめだと思いますね。絶対に腰を折らない、そしてぶれない、あくまでもこれは主張をし続けるという立場をぜひとっていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

 これで結構でございます。外務大臣、どうもありがとうございます。

 いよいよ本論でありますが、まず、中小企業政策について質疑をさせていただきたいと思うんです。

 政府、小泉さんあるいは閣僚全部の方が、中小企業は大事だ、日本は九九・七%中小企業で、八割が雇用されている、中小企業で国がもっているんだ、こうおっしゃられるんです。これは野党も全員同じ。言葉では常にそういう議論をしている。しかし、私も中小企業の経営者でありまして、また経済産業委員会等にも所属していろいろやってまいりましたが、本当にそう政府は思っているのかなと、最近になって非常に疑問に思えてきているわけであります。

 私がきょう配付させていただきました資料をごらんいただきたいと思うんですが、資料の一であります。過去十年間、平成七年度から十六年度の中小企業対策当初予算額及び農業関係予算、これを比較という意味で、参考という意味で併記させていただきました。下が、過去九年間、平成七年度から十五年度の資本金一億円以下の法人税額及び農業所得者申告納税額の推移ということで、九年間の数字を列記させていただきました。

 これを見るといろいろなことがわかるわけでありまして、ちょっと中小企業の予算を見ていただきますと、景気のいいときから、平成七年、八年度はまだまだ今よりもよかった、予算が、一千八百億、一千九百億、十年、十一年、十三年ですね。がたんと下がって、ことしは一千七百億ですね。農業予算、比べてみました。ずっと二兆四、五千億ですか。今年度が二兆三千二百三十七億ということでありまして、これだけを見ても、本当に中小企業の予算、私は少ないと思うんですよ。少ないと思う。

 私たち民主党の党で発表しました予算は二千二百八十八億ということでございますが、私の個人的な見解では、東京商工会議所の会頭がおっしゃっている一兆円ぐらい、これくらいやるべきだ。景気をよくして、企業が税金を払って、雇用をどんどん確保していけば、自然増収。今みたいに、細かく、みみっちく、嫌らしく、ちょこちょこっといろいろなところから増税しているというようなことをしなくたって、まず、景気をよくする、中小企業を元気にさせる、そういう政府のメッセージと、それから具体的な予算づけというのが、私は何よりも必要だと思っております。

 そこで、下の数字なんですが、これは、どのくらい税収を上げているかというと、中小企業の方は、ピークで六兆円を超えておりますが、ここのところ五兆円、去年は四兆三千億ちょっとですね。農業の方は、あれだけ、二兆円、三兆円使って二百六十八億。

 これは一概に比較できないことはわかっておりますよ。私は、農業を決して軽視しているのではありません。そこのところをまず申し上げておきたいんですが、だけれども、これは極端過ぎますよ、この数字。予算が、中小企業は農業と比べて大体十五分の一、そして税収が約二百倍でしょう。

 私は、中小企業、中小企業と言うならば、何か昔、士農工商というのがありましたけれども、農業のこの予算、これは実際、農家にこれが潤うということよりも、主に農業土木ですね。そういうふうに理解しております。(発言する者あり)それにしたら、今やじがありましたけれども、余りにも税収が少ない。

 この辺のところで、これは経済産業大臣ですか、この予算を見て、そしてこの税収の結果を見て、率直な御感想と、これからこの予算委員会で、もっと中小企業予算上げなきゃな、上げたいというのを、大臣、おっしゃってください。

中川国務大臣 中津川委員からいただいた資料、この農業関係については島村農林大臣いらっしゃいますから、あえて、私は、この中小企業関係予算あるいは一億円以下の法人税額を見て、トレンドとして考えますと、委員も御指摘になりましたように、日本経済を支えているのはまさに全国の中小企業である、頑張っておられる。それを、何としても、景気の回復期の微妙な時期であるからこそ、今まで十数年間本当に歯を食いしばって頑張ってこられた、あるいはまたこれから業を起こそうという方に対してできるだけの支援をさせていただきたいということで、制約はございますけれども、限られた中でできるだけの配慮をして、そして予算案として今御審議をしていただいているわけでございます。

 そういう意味で、去年は三位一体の財源の移譲もございましたし、個々にいろいろなことがございますけれども、私は、中小企業に対しての予算としては、いろいろな編成作業の中でこういう形になったということで、ぜひとも御理解をいただきたいと思いますし、他方、中小企業対策といたしましては、いろいろな、予算だけではない対策をとっていることは、委員も重々御存じだと思います。

 例えば、無担保無保証制度であるとか証券化支援業務であるとかいろいろございますし、むしろ中小企業に対しては、そういう予算的な措置と同時に、中小企業向けの融資が、金融は約三百兆円ございますけれども、そのうち政府系の融資が約三十兆、保証が約三十兆ということで、六十兆分が公的な融資あるいはまた保証であり、その中には無担保無保証とかいろいろな特例的な制度もございますので、ぜひとも総合的に御判断をいただき、もちろん、今後また必要なことがあれば、これでおしまい、満足と言うつもりは私ども毛頭ございませんので、不断の努力をして、中小企業の皆さん方の御努力に対してこたえていきたいと考えております。

中津川委員 中川大臣がそんなこと言っちゃだめですよ。中小企業の担当なんですから、本当はもっと予算を中小企業のためにとりたい、やりたいというのを言ってほしいよね。財務大臣じゃないんだから。そう思いますよ。口で言うのはみんなできるんですから。

 私は重ねて、日本は中小企業で成り立っているんですよ。中堅企業じゃないんです。お父ちゃん、お母ちゃん二人で頑張って、従業員が二、三人ふえた、そして、朝から晩まで働いて、本当にそういう人たちが日本の今日のこの姿をつくっているんですね。ぜひ、その強い認識に立って、予算をこの十年間出してみて、この数字だけ見ると、言っていることとやっていることが違うんじゃないか。

 それは、融資の制度、個人保証云々とか、最近それが変わってきているのは私も委員会にいてわかりますけれども、しかし、余りにも少な過ぎる、余りにも農業予算等と比べて極端であるということを申し上げておきたいと思いますので、ぜひとも、最低民主党の予算ぐらい、あるいはもっと上をとるように、ひとつそういう気持ちで、大臣が、中川さんがそういう気持ちでいないといつまでたってもこれは同じです。来年、これはもっと少なくなっちゃいます。

 次に、デフレの認識についてちょっとお聞きしたいんですが、私は、どうも政府の資産デフレの認識は甘いと。どうですか。

竹中国務大臣 中津川委員からは、資産デフレ、中小企業に対していろいろ財務金融委員会等々でも御指摘をいただいてきたつもりでございますが、政府の資産デフレに対する認識が甘いのではないかと。私自身も、いわゆるバブルの崩壊以降、資産デフレは一貫して続いてきている、これを何とかとめたいと思いますし、しかし同時に、とめるのが大変困難な作業が続いていると思っております。

 資産、いろいろありますが、土地については下げが続いている。都市地域等一部に下げどまりの傾向が出ておりまして、これはよい傾向だとは思いますが、まだ全体としての流れはとまっていないと思います。

 もう一つの重要な資産であります株につきましては、一時の七千円台とかで底が抜けるのではないかというような状況はとめたというふうには思っておりますが、株価そのものについても、やはり、まだまだ力強く上がっていくような状況を必ずしもつくれていないと思っております。

 言うまでもありませんけれども、これは企業の価値を高めて、土地の利用価値を高めるということしか方法はないわけでありますので、それに関連する税制でありますとか、都市再生のプログラムでありますとか、そういうもので、政府としても、この利用価値を高めて、期待収益を高めるための方法を一生懸命とっているつもりでございますが、状況は厳しいということは認識をしておりますので、さらにその政策は強化していかなければいけないと思っております。

中津川委員 いや、それだけじゃ足らないんですよ。竹中さんは頭いいんですから、もっといろいろな知恵を出して、この資産デフレを解消するという、政府、具体的に政策を出さなきゃだめ。

 ちなみに、土地がどのくらい下がっているかというと、平成二年、約二千四百五十六兆円、十五年で約千三百兆円。引き算しますと一千百五十六兆円、国富であります土地の価格が下がっている。株でいいますと、八九年十二月、五百九十・九兆、これがピークですね。きのうあたり上がっていますが、大体、きょうこのごろでいいますと三百五十兆円。これを引き算しますと二百四十・九兆円。どのくらい下がったか。土地の一千百五十六兆円と株の二百四十・九兆を足しますと、一千三百九十六・九兆円が泡と消えてしまった。

 日本という国は、中小企業にお金を貸す場合、ビジネスプラン云々というけれども、そんなので銀行は貸さないんです、一銭も貸さない。土地担保、少しずつ今は動いていますよ。しかし、土地がどのくらいありますか、定期預金がどのくらいありますか、そして保証人はちゃんとした人をつけられますか、これで一〇〇%というほど決定してしまう。これだけ下がっていれば、中小企業は死んじゃうのは当たり前ですよ。何で手を打たないんだろうと、私、国会議員になって五年、不思議でしようがない。

 実は、私ごとで恐縮ですが、私、二〇〇三年六月十七日に、当時菅代表に、もう経済有事だということで、地価対策を断行せよと。思い出してください、バブルのとき何で土地が下がったか。国土法、土地基本法というのを発動したんですよ、上限を決めた。それから不動産の総量規制をやった。やるときは極端で、ここまでやらなくてもいいと思うんだけれども、地価税までつけた。それでどんどん下がった。この逆をやればいいんじゃないですかということで提案いたしました、一九八四年ぐらいまでもとに戻すべきだと。

 それから、小泉さんと、内閣の皆さんたちと私が違うのは、デフレのときに不良債権処理を加速したら、こういう中小企業の人たちとか、それから銀行で提案融資を受けた人たち、相続税対策でマンションをつくった、その人たちが倒れて死んで自殺していくんですよ。何でデフレのときに不良債権処理を加速するのかな、私は、不良債権処理をデフレのときは凍結すべきだと当時思っていましたが、今でもそう思っております。

 それから、景気回復のメッセージをしっかり出せと。この三点を、同志のみんな、あのとき二、三十人でしたか、申し入れをした記憶があるわけであります。

 日本という国はそういう金融システムでありますから、私は、その根本的なものを、何で国土法を使わないのかな、土地基本法は発動しないのかなと前から不思議に思っているんですね。いかがですか。

竹中国務大臣 まさに中津川委員といろいろと御議論させていただいたエッセンスのような御質問をいただいていると思います。

 不良債権とデフレの関係でありますけれども、デフレのときに不良債権をするのは大変問題ではないかという御指摘をいただいておりましたけれども、ここはなかなか議論の平行線であるわけですけれども、実は不良債権があるからこそデフレから脱却できないんだという認識を私たちは強く持ったわけでございます。それとの関係で、不良債権が今ようやく半減する中で、経済にも明るい兆しが見え始めているという状況であると思いますので、この点は引き続き、いろいろ論争があるところだとは思いますが、私たちとしてはしっかりとした政策を続けたいと思っております。

 あと、景気回復がやはり重要だというのは、この点は全く異論のないところでございますけれども、地価の対策としてということのパッケージも、確かにあのとき先生が御指摘されたのをよく覚えております。

 実は、政府の政策も決して方向としてはそれと違っているわけではなくて、例えば、都市再生の促進のことは先ほど申し上げましたけれども、土地建物の譲渡益課税の軽減、この措置を継続するでありますとか、金融・証券税制の軽減、簡素化等々いわゆる資産市場の活性化のための政策、これは大変厳しい財政事情の中でも行ってきたつもりでございます。やはり、これを辛抱強く続けるということが今の段階では重要だと思っております。

 それともう一つ、これも先生のずっとの御指摘でありますけれども、土地担保の問題、これは現実問題としては大変深刻であり重要であると思います。

 私が金融担当大臣をさせていただきましたときに、したがって、御承知のリレーションシップバンキングという枠組みの中で、中小金融機関、地域の金融機関はもっと中小企業とのリレーションシップを大事にして、そしてしっかりと前向きの経営をしていただきたい、その中で、土地担保に過度に依存しないような融資制度をしっかりと拡充していってほしいというようなメッセージも出しまして、そういうものが今ようやく広がりつつある状況であると思っております。方向としては、ぜひその方向を続けていきたい。これは今の伊藤大臣のもとでもしっかりと、さらに強化、引き継がれているというふうに思っております。

中津川委員 竹中大臣とはいつも平行線で、いつもけんかばかりしているんですけれども、基本的な認識が違うということ。何か、でも、大分ちょっと私の考えに近づいてきたなという感じもするんだけれども。

 ぜひ、この資産デフレというのは深刻だという認識のもとで、今のままやっていったら、特にこの四月、ペイオフ解禁になりますね。これは後で質問しますけれども、銀行があの手この手で大変な強硬手段、不良債権処理を加速しております。

 そこで、何でこんなことが起きるのかと、私いろいろ考えてみた。質屋さんでお金を借りる場合、例えばこの私の腕時計を質屋に持っていきますと、これは一万円貸そうということで、一万円じゃちょっと、まあ一万円でいいです。それで、用立てできなかったらこれは流れちゃいます。これで終わり。これはノンリコースですね。欧米では、これが広く融資で使われているわけです。

 日本の場合は、中小企業だけじゃないんですよ。提案融資で、相続税対策、マンションつくれといって、バブルのとき、銀行の支店長といつも通ってくるお兄ちゃんが熱心に、借りてくれ、借りてくれと。それでつくって、今この状況で空室がある、返せないという状況で困っている人たちがいっぱいいる。

 結局、土地が下がるというのは、本人が努力しなかったからじゃないんですね。これは、私から言わせれば無策、国の責任ですよ。だけれども、貸し手の銀行は、担保はとる、保証人はとる、金利もとって商売やっているわけです。リスクは余りない。しかし、借り手の方が全部リスクを負う、こんなシステムおかしいんじゃないか。それだったら、最初借りたときのその土地の担保、これで払えなかったら持っていってもらう、いわゆるノンリコース。今民間で少しずつこういうのが取り入れられているということも聞いておりますが、まだまだでありますが、基本的な融資制度をこのノンリコースにしたらどうですか。もし御意見があったらお聞きしたいと思うんですけれども、簡単に。

伊藤国務大臣 ノンリコースのお話がございました。そうしたニーズがあることは承知をいたしておりますけれども、金融機関が利用者の方々のさまざまなニーズにどう的確にこたえていくか、これはまさに経営の判断の問題であろうかというふうに思っております。

 そうした中で、私どもとして、中小企業の金融の円滑化のためにさまざまな取り組みを、先ほど竹中大臣からもリレーションシップバンキングに関するアクションプログラムの問題について御説明があったところでございますけれども、今後とも中小企業のニーズに的確にこたえていけるような経営を行っていただきたいというふうに考えているところでございます。

中津川委員 ノンリコースも積極的に検討する、考えるというふうに今私は受け取りました。それでよろしいですね。まあ、いいでしょう。

 ぜひ、今までの貸し手優位、借り手圧倒的不利、こういうシステムを変えなきゃいけないということで、このノンリコースというのが非常にわかりやすい制度。問題点があること知っていますよ。金利が上がってくるとか下がってくるとかによって大分違ってきますが、問題点をフォローしても、ぜひこれはひとつ検討してもらいたい、こんなふうに思う次第です。

 次に、民事再生法についてお聞きしたいと思うんですが、時間が大分たってきまして、たくさん質問を用意してあるんですが、この民事再生法、私調べて、二つほど、使い勝手が悪い、欠点があるということで、まとめて御質問したいと思います。もっとこれをよくしてもらいたいと私は思っておるわけです。

 中小零細企業の会社は、融資を受ける場合、保証協会を通しますね。本業が黒字でも新規融資がなかなか受けられない、今言ったような資産デフレ、土地が下がったあおりを食っている場合、この民事再生法を使いますと法定費用が何百万もかかってしまう。それから、適用を受けるのに六カ月ぐらいかかってしまうんですね。もっと低コストでスピーディーにやる体制をつくらなければいけないんじゃないかと思います。

 もう一点、質問いたします。

 今、信用保証協会を通してお金を一億円借りたとします。これが焦げついた、それで民事再生法で救済しようとする場合、七割カットするということになったとしましょう。では、この七割の七千万円、これはどうなるかというと、私、調べてみたら、保証協会が補てんするんじゃないんですよ、銀行なんですね。そうすると、この制度を銀行は積極的に活用しようと思わない。これはそうだと思いますよ。だったら会社をつぶして担保を処理した方がいいというふうな考えに傾いていく。私は、この七〇%の債務カット分については保証協会が補てんするようにすればいいんじゃないか、そんなふうに思ったわけです。保証協会でも一〇〇%の弁済じゃないでしょう、七割でいいわけですから。

 いかがですか、最初の質問と一緒に、法務省、財務省、経済産業省ですか、お答えください。

寺田政府参考人 まず、私は第一の点についてお答え申し上げます。

 お尋ねのありました民事再生法でございますが、平成十二年から施行されまして今日まで、かつての和議法に比べまして大分利用しやすい制度として千件前後の御利用をいただいているわけでございます。

 お尋ねのありましたスピーディーあるいはコストがないという点について申し上げれば、かつての和議法に比べますと著しくよくなったという評判はいただいております。現在、かつては四カ月から六カ月かかりましたところを、申し立てから一週間ないし二週間で再生の判断が出るという状況には、東京、大阪のようなところでもいたしておりますし、その他でも相当にスピードアップはいたしております。

 それから、コストの面でございますが、これは一万円の申し立て費用以外にさまざまな予納をしていただく費用がございまして、それについては相当、利用者の方々からすると高額にお感じになる面がございますが、ここも、分割の予納を認める等のいろいろな工夫で、現実に御利用しやすく裁判所の方では対処させていただいているところでございます。

 ただ、おっしゃるとおり、必ずしも完全でない部分があるということは私どもも絶えず注視していかなきゃならないところでございますので、今後ともこの利用のしやすさにつきましては十分に注意を払っていきたい、このように考えております。

望月政府参考人 お答えいたします。

 信用保証制度につきましては、金融機関は、中小企業者が再生手続の開始の申し立てを行った時点で信用保証協会に対しまして代位弁済を請求することが可能になります。また、信用保証協会が代位弁済した後においては、信用保証協会が求償権を取得して債権者として民事再生手続に参加することになりますが、これまでも、中小企業者の実情にかんがみまして、債権放棄を含め柔軟に対応してきているというふうに伺っております。

 いずれにいたしましても、信用保証協会に対しまして、引き続き民事再生案件につきましても適切に対応するように指導しているところでございます。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 民事再生法に基づく中小企業の再生、その間におきます信用保証協会の役割、対応の仕方、これにつきましては、ただいま中小企業庁の方からお答えがあったところでございますし、私どももそのように承知をいたしております。

 それで、先生の方からの御質問は、予算措置についてどうかということであろうかと思いますが、そのような中で、私ども、信用保証制度が円滑に実行に移されるよう、毎年度の予算編成におきまして、中小企業庁とよく相談をし、適正な予算計上を行っている。今後とも、そのように努めたいというように考えております。

    〔茂木委員長代理退席、委員長着席〕

中津川委員 何か、わけわかったようなわからないような答弁でありますが、とにかく民事再生法、ひとつ私が今申し上げたことも踏まえて、使い勝手がよく、ただ和議よりもいいということで満足してはいけないと思う、ぜひ取り組んでもらいたいと思います。

 次に、RCC、整理回収機構についての質問であります。

 中坊公平さんが初代社長になられて、大変話題になりました。当時、不良債権問題が初めて、十年前ですか、表ざたになりまして、住専に六千億公的資金を入れるというような話がありました。住専で不良債権処理が終わったのかな、終わるのかなとみんな思ったわけでありますが、きょう私が質疑しておりますように、ずっと今日まで続いている。もう十年だ、今申し上げました。

 そこで、この整理回収機構の債権回収について、いろいろ、やり過ぎというかひどいというか、そういう話が来ていますので、少しそれについて御質問したいと思います。

 平成十四年一月十一日に預金保険機構とRCCが連名で出した「金融再生法第五十三条に基づく健全金融機関等からの資産の買取価格について」という一文なんですが、私の資料、二と三でありますね。ここに、債権を譲渡されるときの買い取り額の算定方法が書かれております。それで、この三番の「具体的価格算定方法」ということで、ちょっとわからないからお聞きしたいんですが、この算定に当たっては、債務者本人の資産状況などをチェックするのは当然なんですが、連帯保証人の有無、あるいはその連帯保証人の資産状況等は考慮されるんでしょうか、されないんでしょうか。それだけで結構です。

佐藤政府参考人 整理回収機構が金融機関から債権を買い取る際の買い取り価格でございますが、御指摘のとおり、対象債権の担保評価額あるいは対象債務者からのキャッシュフロー、そういったものに加えまして、連帯保証人の有無あるいは連帯保証人の資産の状況といったことを加えて審査をするということでございます。(中津川委員「調べるの、それを聞いているの。それを調べるのかと聞いているの、その中身を」と呼ぶ)調べるということだと思います。

中津川委員 この資料の一番下のところに、三番、「無剰余・無担保で回収見込額ゼロの債権」とありますね。これは何ですか。

佐藤政府参考人 一般に無剰余・無担保債権というふうに言われておりますが、これは、債務者あるいは保証人からの返済が見込まれない、かつ担保物件の処分によっても配当が見込まれない、こういった債権、さらには、担保がそもそもないといった債権のことを指すというふうに承知いたしております。

中津川委員 「基本的にゼロ評価とする」と書いてありますけれども、何かよくわからないんですね、素人は。そういう債権、これは、有担債権であったものが、その後の資産整理、例えば任意売買なんかを経たその後の債権でもRCCは買い取りを行うんですね。

佐藤政府参考人 金融機関からの売却の申し出があれば、買い取ることはあり得ると思います。

中津川委員 それで、RCC、主債務者の資産整理が終わった無担保債権、これ、千円なんですよ。私びっくりしたんですけれども、皆さん、千円で金融機関から買い取っているんですね。千円ですよ。これは私、一律千円と書いてある、びっくりしましたね。それで、その千円の債権、これを盾にして取り立てを行っているという実例を少し御紹介したいと思います。

 三鷹で畳屋さんを営んでおります脇本肇さんという方がおりまして、岡山県のいとこの方に、岡山県信用組合、ここで連帯保証人、住民票を最初そっちに移したんです。これはちょっと個人的な事情があって、プライベートですから申し上げませんが、事情があって住民票を移した。それで、判こも渡したということで、岡山県信用組合の連帯保証人にいつの間にかされてしまった。自分で書いた記憶もない、銀行からも連絡はない。それで、どばっと取り立てが来た中で、脇本さんは、こんなのなったつもりがないということで裁判を今やっている最中であります。

 これは、先般やりました民訴法二百二十八条の四項です。判こを自分が押した記憶も頼まれた記憶もないのに使われて、大変な保証人になってしまった。法務大臣、民訴法二百二十八条の四項、これはこの間も質問しましたけれども、おかしいと思いませんか。

 大臣、ちょっと説明しますよ。私、塾の先生ですから、わかりやすく。

 白紙がありますね。ここに、南野さんが中津川に一億円借りたとほかの人が書く、それで判こをたまたま手に入れて押す。そうすると、これは事実、有効になってしまうんですよ、極端な話ですけれども。わかりますか、大臣。そして、こういう被害がたくさんあるんです。だから、おかしいじゃないかと。

 それで、裁判するでしょう。裁判やっても勝てない。判こを押すと、銀行の方は、これは立証責任で、これで押してありますよと。いや、そうじゃないんだ、いとこに貸して、ある事情があって貸して勝手に使われたんだ、銀行からも連絡ないじゃないかと言っても、それを裁判で立証できない。みんな負けちゃう。これが、南野大臣、民訴法二百二十八条の四項なんです。

 こんなもの、予算づけも要らないんだから取っちゃえばいい。自民党の皆さん、今、議員立法でやろうと。大いにやりましょう、こういうもの。これは、表には出てこないけれども、これだけ、日本は判こ社会、いい文化、伝統、それはそれでいいんだけれども、南野さん、次にまた質問します。これは森山大臣のときは答えが前向きだったんですよ。御自分がそういうことになったら、南野さん、困るでしょう。

 こういうことが、今、この二百二十八条の四項で大変な被害になっているということをぜひマスコミの方も理解をしていただきたい。そして、南野大臣にしっかりこのことを勉強していただいて、次にまた質問しますから、いいですか、ぜひやってもらいたい。

 そこで、問題は、RCCが、担保に入っていない脇本さんの自宅兼店舗である三鷹の物件とか、担保に入っていないんですよ、これを、この人は畳屋さんで、陳情に来て、私は会いましたけれども、本当に生まじめな職人のおやじさんで、こつこつたたき上げて財をつくった。一審が終わって、全部今強制競売を、一審負けたんですよ。こんなことが、千円債権が、先ほど言った千円で買った債権、とりやすいからといって、この連帯保証がついていた脇本さんのところに行っている。RCCというのは、言ってみれば政府の国策会社ですよ。これは、僕、社会的、倫理的、道義的に絶対許されないと思う。いかがですか。これは事実ですからね。担保に入っていないものをとるんですよ、とろうとしているんですよ。まだこれは今係争中ですよ。この事実、これは認識していましたか。もし認識していないなら、いかがですか、金融庁。

伊藤国務大臣 今の御質問、個別のことでありますので、個別の問題について私どもがコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思います。

 したがって、一般論として申し上げさせていただきたいと思いますが、RCCの個別の回収業務に当たっては、個々の債務者の実態を踏まえて、可能な限り任意の話し合いにより返済を行ってもらうよう努めているものと承知をいたしております。

 なお、RCCは銀行法上の銀行でありますので、当庁といたしましても、RCCの債権の回収に当たっては、手続の各段階において、顧客から求められればその合理的、客観的理由についての説明責任を的確に果たすようRCCに求めているところでございます。

中津川委員 国策会社ですよね、今申し上げましたように。RCC、本当にひどいですよ。これは実態をちょっと調べてくださいね。個々のケースだからじゃなくて、個々のケースがあって全体がわかるんですから。絶対にこれは調べてください。

 それから、例がたくさんあるんですが、武内さんという、バブル期にやはり銀行の提案融資で美術館をつくりました。これは財金でもほかの同僚議員も質問しましたけれども、旧富士銀行が武内さんの自宅や奥さんと共有名義になっている土地まで競売をかけている。これをRCCに売り払ってさっと銀行は逃げちゃう。その後は、若いのにその父親の借金をお子さんたちが背負って、もう生き地獄ですよ、今。そして、RCCは、所有物件をすべて売却したら子供さんの連帯保証は外すと言っていたんだけれども、いまだにああでもないこうでもないと言って連帯保証を外していないという。本当にこの話を聞いて、悲惨だな、RCCというのは何なんだと思いましたね。

 RCCの業務を紹介するパンフレットの中で、個人の尊厳を脅かさない、債務者の生活権を脅かさない、過酷な取り立てはしないと言っているんですが、これはうそじゃないか。このこともひとつ調べてもらいたいと思います。

 そこで、RCCという会社は何だろうかということで、金融庁、千円債権、もう一回これに戻ります。全部で何件あって、譲り受け債権全体のうち、これは何%を占めているのか。まとめて質問しますよ。それに、それら千円債権からの回収額の合計は幾らで、平均回収額は幾らなのか。買い取り額に対する回収率についても答えてもらいたい。これは通告しておりますので。それから逆に、買い取り価格の上位二十位についても公表してください。どうぞ、事務的に言ってください。

佐藤政府参考人 千円債権とおっしゃいましたのは、恐らく先ほどの無剰余・無担保債権のことかと存じますが、RCCからの報告によりますと、昨年の九月末までの累計でございますけれども、まず、無剰余・無担保債権の買い取った件数、債務者ベースでございますが、六千三百四十二件でございます。これは譲り受け債権全体に占める割合は五〇・八%。さらに、その買い取った無剰余・無担保債権からの回収総額は百十二億円ということでございます。

 先ほど申しました六千三百四十二件のうち、回収が行われた千八百二十四件という数字で今の回収総額百十二億円、これを割り算いたしますと、一債務者当たり六百十四万円の回収額ということになります。

 それから、上位二十先について公表せよということにつきましては、個別の取引にかかわる話でございますので、御容赦いただきたいと思います。

中津川委員 だめですよ。出してください。

 もう一回。

佐藤政府参考人 債権債務関係に基づきまして、民事上の契約に基づく取引についての処理でございますので、個別の案件でございますので、言及は差し控えさせていただきます。

中津川委員 千円でやって大変な利益を上げている。そして庶民が苦しんで生き地獄、そして自殺を考える、あるいは死んでしまう人もいる。僕は、RCC、本当におかしいと思う、最近特にひどいです。

 次に、ちょっと銀行の話をしたいと思うんです。

 青森銀行というのがあるんですが、広田公さんという方、この間来てお話を聞いてびっくりしたんですが、お父さんが青森銀行からお金を借りて亡くなられた。つまり、遺族が相続放棄すれば自分のところにはかかってこないということなんですが、これは当然、知らなかった。銀行もそんなことは教えないということで、結局、青森銀行は広田さんのお父さんの不動産を取り上げて、息子である広田さんに弁済を求めてきた。その一つとして競売を申し立ててきた。しかもその物件は、相続で得たものではなく、広田さん夫婦が共有持ち分で所有しているもので、広田さんの持ち分が八〇%なんだ。しかも、第一抵当権のついている住宅ローンはまだほとんど残っている。このような物件に対して強制競売を申し立てる。これは金融機関として常軌を逸しているとしか思えない。これはただの嫌がらせでしかない。

 当然ですが、これは司法の場で申し立ては却下されたんですが、銀行の倫理観、青森銀行だけじゃないですよ、最近の銀行の倫理観は本当に、最終的にはだめになったら政府が救ってくれる、銀行は本当におかしいです。こういう話は枚挙にいとまがありません。多分自民党の先生方のところにもこういう悩みや相談というのは多いと思いますよ。

 そこで、金融機関の破産申し立てについて。時間がどんどん迫ってつらいのでありますが。

 最近、破産がどんどんふえている。自己破産というケースでありますが、でも、金融機関が強引に債務者を破産させようというような動きがあったとしたら、これはもう末期ですよ。ところが、そういうことがあり得る。債権者による破産申し立てと言われるもので、この件については一昨年金融庁が調査されたと聞いています。その結果、都銀、信託など大手十二行で過去に七件そういうことがあったということでありますが、これは金融庁、まず、間違いないかが一点。それから、調査から一年たっていますが、新しい事例は出ているのかどうか。お答えください。

佐藤政府参考人 債権者たる金融機関による破産の申し立て、法令上可能であるわけでございますけれども、また実例もあるものと承知いたしておりますけれども、今御指摘の、主要行における破産の申し立て件数七件といった事実関係については、当局としてまだ確認とれておりません。先生から御指摘をいただきまして、現在、鋭意調査をしておるところでございます。

 破産の申し立てにつきましては、債務者のみならず、債権者からも申し立てがあり得るわけでございますけれども、一般に、債権者による申し立てというのは、破産原因の証明が必要であるといった事情もございますことから、割合としては非常に少ないというふうに理解をいたしております。

中津川委員 そんなことはないでしょう。本当は調査していないんじゃないですか。私は、これはちゃんと確信がありますよ。

 大臣、これは直ちに実態調査するようにお願いしたいんですが、この場でお約束できますね。

佐藤政府参考人 先般、先生からの御指摘もいただきまして、現在、鋭意調査をしておるところでございます。

中津川委員 何でこんなこと隠すの、隠さなくたっていいことじゃない。ある議員がちゃんと聞いたことなんですよ、これ。何でも隠そう隠そうと思う、これが役人体質の悪いところなんだよ。だめだよ、これじゃ。

 では、私から言いますよ、それを。この七件というのは、事件性があるとか、あるいは金を借りておいてどこかでプールしておるとか、悪質なケースだったというふうに漏れ聞いておるんです。結局、大体七件こんなようなケースだったというふうに聞いている。これはしっかり調べてくださいよ、隠す必要は何もないじゃないですか。情けないね。

 では、伊藤大臣、こういう隠ぺい体質じゃだめですよ。

伊藤国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。

 先ほど局長からもお話をさせていただきましたように、鋭意調査中でありますので、委員の方には事務所を通じて、私ども今作業をしておりますが、今週中をめどに今作業を続けておりますので、御報告をさせていただきたいというふうに思っているところでございます。

 いずれにいたしましても、先ほど答弁をさせていただきましたように、RCCは銀行法上の銀行でありますので、私どもといたしましては、銀行業務の健全性あるいは適切性というものを確保していくために、その問題について疑義がある場合には、法令に基づいて適切な対応をしていかなければなりません。そうした観点から、RCCに対しても、他の金融機関と同じように、問題があれば適切な対応をしていきたいと考えておるところでございます。

中津川委員 予算委員会の場ですから、ここで堂々と、伊藤さん、やはり発表してもらいたい。うちの事務所に来なくたって構わないですから。

 それで、具体的にまたこんな話があるのかという話を申し上げたいんですが、赤坂に洋服屋さんを出されていた田辺松雄さんという方なんですが、都心の店を売ったお金が十六億円もあったところへ、旧富士銀行、富士銀行のケースはすごく多いんですよ、旧富士銀行が相続税対策として提案融資を持ちかけてきた。よくある話です。それで、言われるままに銀行からの融資に自己資金までつぎ込んで買わされた。ところが、たちまち不動産の下落によるバブル崩壊で焦げついて、田辺さんは亡くなられた。本当に無念の死だと思います。しかし、旧富士銀行はあきらめない。持っている不動産をすべて処理しても残ってしまった債務を取り立てようと、今度は相続人の破産申し立てを申請してきているんですよ。これは異常ですよ。ドラキュラかハイエナかわからないけれども、もう骨の髄まで食べ尽くす、銀行はそこまでやるのか。

 債権者による破産申し立てというのは、悪質な事例で行われてきたというふうに私は自分の調査で理解をしているわけでありますが、結局、これは銀行の側から融資を、借りてくれと勝手に持ちかけておいて、焦げついたら孫子まで。これは生存権の問題。(発言する者あり)

 こういった事例というのは、今、与野党のところからたくさんあるという声が、僕は、多分、先生たちも陳情を受けていると思う。金融庁、この件を把握されているかどうか。そして、こういう事例についてどう思われるか。これは、大臣、お答えください。

甘利委員長 佐藤監督局長。(中津川委員「伊藤大臣、伊藤大臣。いい、要らない。指名していないんだから。私が指名していないのに、委員長、なぜ指名するの。だめだよ、委員長」と呼ぶ)

 先に答弁してから大臣に答弁を求めます。どうぞ。

佐藤政府参考人 個別の事案でございますので、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

伊藤国務大臣 個別の事案についてお答えできないことについては、御承知をいただきたいというふうに思います。

 金融機関が債権回収の過程で、その法的措置の要否を含めいかなる対応を選択するか、その時々の債務者が置かれている状況を踏まえながら、みずからの経営判断により決定されるものと承知をいたしております。

 他方、金融機関においては、与信取引に当たって、契約締結から債権回収に至るまで十分な説明を行った上で取引を行うことが重要であると認識をいたしておりまして、金融庁といたしましても、監督指針において具体的に検証の際の着眼点として示しているところであります。

 今後とも、私どもといたしましては、こうした監督指針に基づいて、顧客に対する説明を十分尽くすよう適切に監督をしてまいりたいと考えております。

中津川委員 だめだよ、役人が読むようなそんな答弁じゃ。大臣の見識を聞きたかったんですよ。多分、聞いている方はわからないと思いますよ、それは何なんだと。役人が二人答えているみたいだ。

 僕は、やはり弱い人、小さいものを大事にする政治じゃなきゃいけないと思うんですよ。倫理観や社会的な責任感というものが今どんどん欠如していく銀行の横暴、これを防ぐには、僕は今の大臣の話を聞いていても、局長も何だかその場しのぎというふうな感じで事務的な答弁しかできない。これはやはり現行の制度運用ではもう難しいと思いますよ。債権者による破産申し立てなんというのは、本当に、よく考えると、とんでもない、まさに金融システムの末期だと言わざるを得ません。

 そこで、省庁令などで、例えばこういうことがまずいいのかどうか、もしやるならちゃんとした基準を設けて、今のような逃げの答弁じゃなくて、真剣に対応しなければいけないんじゃないかと思いますよ。いかがですか、大臣。大臣の姿勢。

伊藤国務大臣 これはそれぞれ金融機関と債務者の間で契約がなされているわけでありますし、また、債権の回収に当たってはどのような方法をとるか、これはやはり金融機関の判断によるところもあろうかと思います。

 しかし、その際に、債権回収の各判断においてやはり十分な説明を行っていくということが非常に重要であります。この点については監督指針の中でも明示をされているわけでありますから、そうした監督指針にのっとって適切な説明がなされているかどうか、十分な説明がなされているかどうか、そのことについては適切に私どもとしても監督を行っていきたいと考えております。

中津川委員 伊藤さん、債権者による破産申し立てというのは、わかりやすい質問をします、小学生でもわかるように。それはあってもいいことなのか、あっちゃいけないことなのか、それが一点。まずそこから、余計なことを言わないで、それだけちょっと答えてください、伊藤大臣。

伊藤国務大臣 今の法律の枠組みにおいては、そういうことは認められているわけであります。

 破産の申し立てにつきましては、債務者のみならず債権者からも申し立てがあり得るわけでありますけれども、一般に債権者による申し立てについては、その破産原因の証明の必要性等から割合としてはごく少ないものと理解をしているところでございます。

中津川委員 だから、割合は少ないということは、さっき七件だと悪質な例を申し上げたんだけれども、ここのところは、伊藤さん、やはり深刻に、真剣に考えなければいけないと思いますよ。ここまで来たら、もう金融システム終わりですよ、銀行がここまでやると。こういうことをもっとまじめにひとつ考えてよ。

 では、もしそれが、破産申し立てするということが可でよしとするならば、具体的な限定とか列挙主義、そういうものを整理しなきゃいけない。単に説明じゃだめだよ、そんな。トップですから、そこまでやはり踏み込んだ発言をしないといけない。まあ、いつまでたっても同じだと思いますが。

 伊藤さん、とにかく、RCC、ひどいですよ。それから、銀行もひどい。ここのところ相談がすごく多いんですよ。私もこういう委員会でよく質問をするので、皆さんインターネットで見たり、今この場でも結構インターネットで、テレビ放映していなくても皆さん、金融の問題、ああ私も同じようなケースだといって。私はよく例を挙げるんですが、これは希有なケースかなと思ったんですが、結構、私も私もというのがたくさんあるんです、ただなかなか出てこないだけでね。

 竹中大臣、前の担当大臣としていかがですか。感想でいいです。

竹中国務大臣 私は、金融の問題に関して内閣を代表して物を申し上げる立場にはございませんが、先ほどからの御答弁にもありましたように、金融当局として法令の枠組みの中でしっかりと対応をしておられると思います。

中津川委員 私、きょうは農林水産大臣にもお越しいただいて、BSEの問題、勉強して、とにかく食の安全、安心ということで、今国民が大変不安になっていて、質問を用意してきたんですが、申しわけございません、恐縮ですが、楽しみに次回ひとつお待ちいただきたいと思います。

 中途半端な時間になりましたが、とにかく、きょうの質疑、私は、大臣初めいろいろやりましたけれども、満足しておりません。またやりたい、こんなふうに思います。

 法務大臣南野さん、しっかり勉強してくださいね。お願いします。そして、民訴法の問題、この次にあなたの意見を聞きたいですから、法務大臣として、いいですか。

 終わります。

甘利委員長 これにて中津川君の質疑は終了いたしました。

 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時三分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時二分開議

甘利委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。辻惠君。

辻委員 民主党の辻惠でございます。

 この百六十二通常国会で、二度にわたって政治と金の問題について、小泉首相を初めとして質疑をさせていただきました。非常に失望をいたしました。議論にならない。

 東京第二検察審査会の議決についてどう受けとめるのか、政治家として自分の意見を言ってくれというふうに言っても、はぐらかして、言わない。普通、政治家であれば、重く受けとめますというのが当然の結論であります。しかし、重く受けとめるというふうに言うと、何で重く受けとめるのか、重く受けとめてどうするのか、そのことを言わざるを得ない。したがって、その重く受けとめるという言葉を決して吐こうとしない。一般論で終始する。逃げを打つ。まさに私は迂回献金ならぬ迂回答弁だというふうに思います。

 そして、小泉首相がそのような姿勢を示される。それは、トップがそういう姿勢を示すと、ほかの閣僚も右へ倣え、それでいいんだというふうに思う。私は、防衛庁長官の発言を聞いていて、本当に、きちっとまともな答えをしようとしていないというふうに思います。ほかにも多くの閣僚、本当に真剣に答えているのかなという思いがしてなりません。こんな議論の発展しない委員会、予算委員会は本当に嘆かわしい。

 私は、前回の質疑の中で、「忘れられない国会論戦」とか「国会審議から防衛論を読み解く」という本があるというふうに御紹介申し上げました。例えばこれ、「がっぷり四つの因縁対決」。芦田均さん対吉田茂、石橋政嗣さん対中曽根康弘さん、読んで、立場の違い、意見の違いはあるけれども、本当に議論をしている、かみ合わせようというお互い努力をしている。

 今の小泉政権……(発言する者あり)今、時代が違うという話がありましたが、かみ合わせる、議論をするというのは、時代を通して議論にならなければ、やはり国会の意味がないんですよ。本当に、こういう嘆かわしい事態をどうしても変えていかなければいけない。自民党の方々は、政治と金の集中審議もしなくていいとか言って、それにみんなが拍手している。こんな国民を愚弄したことがあるでしょうか。本当に、本当に嘆かわしいというふうに思います。

 きょうは、空理空論ではなくて、しっかりとした議論を、かみ合わせた議論をやっていきたいというふうに思います。

 まず杉浦官房副長官に、まだ二回の質問で私も途中でしり切れトンボになっておりますから、引き続いて質疑をさせていただきたいというふうに思います。

 私は、杉浦官房副長官、一月二十八日の永田議員の質疑に対する答弁では、率直にお答えになっていたと思うんですね。自分の気持ちで、記憶をしっかり思い出して、答えよう、答えようという努力があった。ところが、その後、がらっと変わっております。非常に木で鼻をくくったような、何か、しっかりとまじめに答えなくてもいいんだ、この予算委員会はそれでいいんだ、小泉政権はそれでいいんだ、そういうような姿勢が見え見えであります。改めていただきたい、このように思います。

 まず冒頭で、一月二十八日の答弁、職を賭して答弁しているんだというふうにおっしゃった。しかし、その後、自民党からの寄附の性質について、これは明らかに違う内容の答弁になっている、明らかにこれは矛盾しております。領収証についてもはっきりしない。また、特定寄附の問題についても、これは答弁を変遷させておられる。そして、職を賭して答弁するというのは、何を職を賭して答弁しようとしたんだというふうに聞いたら、いや、とにかく二度にわたって修正した、申しわけない、申しわけないの一点張り。そして、過ちを改むるにはばかることなかれというようなことを言って居直っているんですね。そんなことでは通用しませんよ。

 私は、訂正をしたということ自身、国会を愚弄するものであるというふうに思いますけれども、同様に、答弁の仕方がどんどん変わっていいかげんになっているということ自身で、見識を疑いますよ。

 そこで、今までの答弁で、変遷をした結果、二月七日の時点で、私は前回パネルで示しましたが、きょう資料一の二で資料を示しておりますが、自民党からの寄附について、最終的には、六月の一千万は五百万の政策活動費と五百万の公認料である、十二月の三百万も政策活動費であるということで確定的におっしゃっている。そして、領収証については、千五百万円分、清和研からの分については書いた記憶がないというふうに今おっしゃっている。そして、特定寄附については、党からの政策活動費であるというふうにおっしゃっている。

 その他の面も含めて、もう間違いはないんですか、あるんですか。間違いがある可能性があるんですか。いかがですか、答えてください。

杉浦内閣官房副長官 御指摘を踏まえて調査した結果でございまして、その余、訂正するところはないと承知しております。

辻委員 万一あったらどうしますか。辞職しますね。いかがですか。

杉浦内閣官房副長官 ないとは思いますが、間違いがあった場合には、事情を調べまして、訂正すべきことがあれば訂正させていただきたいと思っております。

辻委員 今までの答えた基本的な部分についてなお答弁が変遷するようなことがあれば、今までのあれは全部うそだったということになるんですよ。だから、その場でまた訂正しますで済む問題ではないんですよ。付随的な問題であれば、そういうことも許されるかもしれない。しかし、中心的な問題、今まで何回も質疑があって、答弁をして、煮詰まってきたその事実関係について間違いがあるという話になったら、これは職を当然辞するんですね。いいですか。

杉浦内閣官房副長官 私の政治資金報告書に勘違い等で誤った記載があって、二度にわたって修正したということは、まことに申しわけないと思っております。

 私の場合は誤って記載したわけですから議論の問題じゃございませんが、永田議員から御質問があって、通告のない事項について私なりに記憶をたどって、よく調査した上でと申し上げた上でのことでありますが、誤ったあいまいな記憶をもとにして御答弁して、自然債務だとか、誤解を皆さんに与えた点は申しわけないと思っておりますが、誠実にその後調べまして、間違っていた点は訂正させていただいた次第でございます。

辻委員 あなた、恥ずかしくないんですか、そういうような答弁、くにゃくにゃくにゃくにゃ、あいまいな、いつでも逃げようとするような。もっとまともに、がっぷり四つに組んで答弁しなさいよ、本当に。

 いいですか、まず、受け取った金額について伺いますよ。これは、資料の一の一です。まず、二〇〇〇年の受け取り金額についてお尋ねしますけれども、あなたの、「杉浦正健後援会 収支報告書の記載」によれば、ここに書いてある五百万、二百万、一千万、三百万は入金になっていた。清和政策研究会ではなくて党からの分があった、こう訂正した、これが入っていたというのは、これはよろしいんですね。いかがですか。これは現金として入っていたんですね。

杉浦内閣官房副長官 平成十二年の分だと思いますが、党の活動費を清和研を通じてちょうだいしたのが二件あるわけですか、六月五日付の五百万と十二月二十二日付の二百万ですが、これは勘違いで……(辻委員「受け取ったかどうかと聞いているんですよ」と呼ぶ)受け取っております。党活動費としてちょうだいいたしております。

辻委員 「自由民主党本部からの交付金」として、自由民主党の収支報告書に三百万、五百万、三百万、一千百万入ったとありますけれども、これは受け取ったことで間違いないんですね。

杉浦内閣官房副長官 自由民主党から公認料として五百万、それから活動費として五百万、合計一千万円、それから五月十八日付ですか、党活動費として三百万ちょうだいいたしております。

辻委員 今おっしゃったのはどういう意味ですか。私は、資料一の一の右側に、三百万、五百万、三百万と記載されているのを受け取ったんですねと聞いたら、自由民主党から公認料として五百万受け取ったとおっしゃったけれども、この五百万は公認料なんですか。間違いないんですか、どうですか。

杉浦内閣官房副長官 先生の提出された表に記載されております五百万円は、政策活動費としてちょうだいしたものでございます。あとの三百万二本もそうでございます。

辻委員 では、具体的に伺っていきますが、清和政策研究会からもらったと当初記載されていた五百万と二百万は、それぞれだれから受け取ったんですか。

杉浦内閣官房副長官 どなたからかはっきり記憶しておりませんが、清和研の事務局の方からちょうだいしたと思っております。

辻委員 自民党からの政策活動費は、清和研の事務局にまず渡されるということがあるんですね。派閥の事務局に政策活動費が自民党から渡されるという、そういう事実があるんですね。いかがですか、それは。

杉浦内閣官房副長官 私は、党からの活動費だということでちょうだいいたしました。

辻委員 質問に答えてくださいよ。自民党の政策活動費が派閥の事務局員に政策活動費として渡されるという事実があるんですね。あなたは今そういうふうに答えたんだから、それを確認しているんですよ。そのとおりでいいんですか。

杉浦内閣官房副長官 私のことをお答えしたわけで、党としてそういうことをしておられるかどうかは私は存じておりません。私は、党の活動費ということで清和研からちょうだいしたわけでございます。

辻委員 私の思い込みを聞いているんじゃないんですよ。清和研の事務局員に自民党から渡された金を、あなたは、その名前は忘れたけれども、清和研の事務局員から受け取ったんでしょう。それを政策活動費として受け取ったということは、その事務局員は政策活動費として受け取ったんだと言ったんでしょう。だから、そうわかったんでしょう。違うんですか。事実はどうなんですか。

杉浦内閣官房副長官 先ほど答弁したとおりでございます。党としてそういうことがあるかどうかは、私は答弁する立場にございません。

辻委員 国民に笑われますよ。あなたは、事務局員から受け取ったときに、どういう趣旨の金として受け取ったか聞かないと、それが自民党から来たものなのか、派閥からもらうものかわからないじゃないですか。だから、そこの事実を聞いているんですよ。

 清和研の事務局から聞いたときにどう言ったんですか、そのとき。はっきり、端的に答えてくださいよ。

杉浦内閣官房副長官 先ほど御答弁申し上げたとおり、これは党の活動費ということで私はちょうだいをいたしました。

辻委員 では、それはだれに確認したんですか。党の政策活動費とだれに確認したんですか。天から降ってわいたんですか。党の政策活動費と、受け取ったお金に何か記入されていたんですか。何であなたはそれが党からの政策活動費とわかったんですか。しかも、最近になって何でわかったんですか。あなたの原体験として、受け取ったときの事実はどうなのかを聞いているんですよ。ちゃんと答えてください。

杉浦内閣官房副長官 何回もお答えしておるとおりでございます。そういうふうに説明を聞いて、党の活動費として私はちょうだいしたわけでございます。

辻委員 今、初めて答えましたよね、そのように聞いて受け取った。清和研の事務局から聞いて受け取ったということだ。だから、清和研の事務局に自民党の政策活動費で渡るということがあるということなんですね。では、それを前提としましょう。

 では、ほかの、例えばこの二〇〇〇年六月五日の一千万、自由民主党から、これは、だれから、いつ、どこでもらったんですか。どういう形でもらったんですか。答えてください。

杉浦内閣官房副長官 どなたからかは、記憶が定かではございませんが、党本部でちょうだいいたしました。

辻委員 では、清和政策研究会名義で当初報告していた二〇〇〇年六月五日付のものは、これは、どこで、いつもらったんですか。

杉浦内閣官房副長官 資料の、六月五日というふうに記載されておりますが、その日かその直前か、清和研でちょうだいしたわけでございます。

辻委員 では、右に書いてある二〇〇〇年六月二日の五百万、これは、いつ、どこで、だれからもらったんですか。

杉浦内閣官房副長官 この五百万円は、自由民主党本部でちょうだいした一千万の内金でございまして、活動費としてちょうだいしたわけでございます。

辻委員 だから、そこが矛盾しているんですよ、あなたは。きょうの冒頭で、左に書いてある五百万、二百万、一千万、三百万は受け取ったんですね、それは現実に受け取ったんですねと言って、あなたは受け取ったと言った。同時に、右に書いてある三百万、五百万、三百万も現実に受け取っているんですねというふうに言ったら、あなたは受け取ったと言った。今の答えと違うじゃないですか。(杉浦内閣官房副長官「同じじゃないですか」と呼ぶ)同じじゃないですよ。あなたが今言ったのは、左側の一千万の中の、右の五百万は一千万の中の五百万だという趣旨で言ったんですよ。今まであなたが言ってきたのは違うんですよ。この一千万と五百万は別々に受け取ったと今まであなたは答弁しているんですよ。どっちが正しいんですか、はっきり答えてください。

杉浦内閣官房副長官 違った答弁をしているとは思いませんけれども、五百万円は党の活動資金としてちょうだいしたわけでございます。この一千万と記載されているうち五百万は公認料でございましたので、訂正をさせていただいたわけでございますが、公認料以外の五百万は党の活動費としてちょうだいをしておるわけでございます。

辻委員 あなた、私が前回、これは二月三日ですよ、パネルを示して、左の方に書いてある一千万、五百万、そして、右に書いてある五百万、三百万、両方とも受け取ったんですか、別々に受け取ったんですかと聞いているんですよ。あなた、それに何と答えたんですか。今思い出してください。ちゃんと議事録に書いてありますよ。どう言ったんですか、あのとき。ちゃんと答えてください。記憶に基づいて答えてください。

杉浦内閣官房副長官 どうお答えしたか、議事録を見ればわかると思いますが、事実は、一千万円をちょうだいした、そのうち五百万円は公認料であるのを誤って記載したわけですから、公認料の方は選挙資金の収支報告書に載っておりますから削除いたしました。その余の五百万円は党の活動費としてちょうだいしたわけでございますので、受け取った金額を一千万を五百万と訂正させていただいたわけでございます。同時に一千万円ちょうだいしております。

辻委員 ちょっと待って、今同時にと。五百万の公認料と同時に一千万を受け取っているということ、そういうことでいいんですね。

杉浦内閣官房副長官 よく御説明しているつもりなんですが、一千万ちょうだいしたわけですが、そのうち五百万円は公認料であったわけです。(辻委員「それはいいですよ。同時にと。右の五百万」と呼ぶ)その五百万円は党活動費でございました。党活動費でございました。同時に一千万ちょうだいしたわけでございます。

辻委員 二月三日の速報版の五十一ページに、右の方も、つまり左の方も、両方とも受け取っていますと言っているんですよ。だから、左の方の一千万も、右の方の五百万も、両方受け取っていますとあなたは答弁しているんですよ。

 だから、きょうの答弁と違うじゃないですか。合計千五百万受け取ったと言っているんですよ、前回は。きょうの話だったら一千万しか受け取っていないと言っているじゃないですか。答弁が食い違っていますよ。何で食い違うんですか。どうして二月三日から二月十六日の間にまた記憶が変わるんですか。明らかにしてください。

杉浦内閣官房副長官 議事録を精査してみないとわかりませんが、前回も今回と同じような趣旨で御答弁申し上げたつもりでございます。

辻委員 後から事実をいろいろこねくり回すからそういう矛盾が出てくるんですよ。

 では、左の一千万、二〇〇〇年六月五日付の一千万の領収証はどうなったんですか。今までこの領収証については、前回の長妻委員に対する答弁でもあなたは答えていないんですよ。この一千万についての領収証はどうなったんですか。今どこにあるんですか。探してください。お答えください。

杉浦内閣官房副長官 この二〇〇〇年、つまり平成十二年分は、十三年以降の分については情報公開法に基づいて領収書を党に請求いたしました。総務省から参りましたのでこれは委員会に提出済みでございますが、十二年分については、もう保存期間が終わっておりますので、領収書を書いたと思いますが、党からいただいた活動費については領収書を提出できない状況でございます。

辻委員 そうすると、この左側に書いてある二〇〇〇年六月五日付の一千万については、領収証を書いた覚えがあるということでいいんですね。

杉浦内閣官房副長官 公認料と党活動費として、領収書にサインしたと思います。記憶がございます。

辻委員 それは、一枚の領収証にサインしたんですか、二枚の領収証にサインしたんですか、どうしたんですか。重要ですよ、これは。答えてください。

杉浦内閣官房副長官 はっきり記憶はございませんが、恐らく二枚だったのではないか。これは推測でございまして、はっきりした記憶はございません。

辻委員 これは自然に考えれば、左側の一千万も右側の五百万も受け取ったというふうに、今までの自然な流れとして見るしかないんですよ。きょう初めて、私が今まで精査しましたけれども非常にあいまいな言い方をされていたけれども、一千万の中に右の五百万が入っているということを明確にされた。

 これは党の総務局長から受け取られたんじゃないんですか。その点はどうですか。

杉浦内閣官房副長官 総務局長だったかどうか、記憶がございませんが、党本部でちょうだいいたしました。

辻委員 当時総務局長だった鈴木宗男さんは、五百万と、別途一千万をあなたに渡したと述べていますよ。具体的に、これはしかるべき場で対決していただきたいと思いますよ、どちらが正しいのか。その点、この問題は非常に、細かな問題じゃないんですよ、答弁の全体の信用性にかかわるんです。予算委員会が始まると突然に、杉浦さんだけ清和政策研究会を、四年、五年前のものを突然に自民党だと変えるというのは、これはもう政治的な思惑で工作した以外の何物でもないんですよ。だから、そこでは絶対、事実関係でぼろが出てくるんです。そのぼろが、今言った一千万、五百万の問題ですよ。

 ですから、この問題については、真偽のほどを、やはりきちっと事実を確認することが、本当はどうなのかということを明らかにすることにつながると思いますよ。その点、求めておきたいというふうに思います。

 これは理事会で検討していただけますか。

甘利委員長 理事を通じてお申し出ください。

辻委員 それで、あなたは、ことしの二月一日付の報告書で、これは一番最後の方ですね、また、正規に出すべき領収書についてはすべて処理していると報告を受けていますと。この正規に出すべき領収書とは、何のことを言っているんですか。

杉浦内閣官房副長官 この表現は、党から活動費をちょうだいしたものについてはきちっと領収書を出しているという趣旨で記載したんだと思います。

辻委員 すべて処理していると報告を受けていますというふうにここに書いてあるけれども、あなたの先ほどの答弁では、二〇〇〇年の分はもう保存されていないからわからないんでしょう。どこで処理されているという報告を確認したんですか。処理されているという事実をどこで確認できたんですか。この点はどうなんですか。

杉浦内閣官房副長官 平成十三年以降のものについてはきちっと出ておりますので、十二年分についても恐らくきちっと出したんであろうという推測に基づいて申しているわけです。その領収書は現実に残っていないようでございます、総務省の方にも。

辻委員 理事会に出した報告書は、そうすると、推測で書かれているということをあなたは今認めているんですよ。理事会に対して、もっと正確に書くべきですよ。こんな、虚偽の可能性も含まれる文書を理事会に出すなんというのは、理事会を愚弄するものですよ。

 では、ちょっと再確認をしますけれども、この二〇〇〇年にあなたの手元に受け取った、公認料であれ、政策活動費でいいですよ、これは左側に五百万、二百万、一千万、三百万と書いてある。右側に三百万、五百万、三百万と書いてある。合計で三千百万ですよ。幾ら受け取ったんですか、このうち。幾ら受け取ったんですか。それを、当然事実を精査して確認されているわけだから、今はっきりそこをお答えください。幾ら受け取ったんですか。

杉浦内閣官房副長官 先生の資料に基づいて御説明申し上げます。

 二〇〇〇年五月十八日、三百万円、党政策活動費としてちょうだいをしております。それから、同じ年の六月五日、清和研を通じて五百万円ちょうだいをいたしております。それから、その下の十二月二十二日、二百万円、これも清和研を通じて党活動費としてちょうだいいたしております。(辻委員「結論だけ答えてください」と呼ぶ)結論をお答えしております。

 その次の二〇〇〇年六月五日、一千万ちょうだいいたしましたが、そのうち五百万円は公認料でございましたのを間違ってここに記入いたしましたので、選挙資金収支報告書の方に記載がございましたので、削除いたしました。残りの五百万円は党活動費としてちょうだいいたしておりまして、これは右の方、自由民主党からの交付金、六月二日付の五百万円と照応しておると思います。その下の二〇〇〇年十二月十三日、三百万円ちょうだいしております。これは右の方の収支報告書の十二月十二日付の三百万円と照応しておると思います。

 以下、清和研、平成十二年、二百万、二百万……(辻委員「いや、二〇〇〇年だけでいいんですよ」と呼ぶ)

 以上でございます。

辻委員 そうすると、あなた、おかしいじゃないですか。当初、一千万というふうに杉浦正健後援会に書いていた、これが五百万だ、別途五百万は右側なんだ、こういうことなんですか。その五百万については、あなたの収支報告書には記載していない、こういうことなんですね。まずそれが一つ。

 それから、結局のところ、そうすると、あなたが自民党から受け取ったということで記載している数字と、自民党が収支報告書であなたに渡したという数字は食い違いがあるんですよ。これはどっちかが虚偽記載になりますよ。その点、矛盾しているんですよ。だから、その二つについてちょっと端的に答えてください。

杉浦内閣官房副長官 全く矛盾していないと思いますが、二〇〇〇年六月五日に一千万ちょうだいいたしましたが、このうち五百万円は党の公認料でございまして、別途、先生も出しておられますが、私のこの年の選挙の選挙資金収支報告書に計上してございますので、ここの記載は間違っておったということで削除したわけでございます。五百万円に訂正いたしました。この五百万円は党活動費としてちょうだいいたしておるわけでございます。党本部からの交付金五百万円と、六月二日の五百万円と、照応した数字でございます。

 十二月の三百万円は党活動費としてちょうだいいたしましたが、これは右側の自民党本部からの交付金と照応しておると思います。

辻委員 いや、だって、これは小学生が考えたって明らかじゃないですか。あなたが訂正した結果、左側の合計は一千五百万ですよ。右側の合計は一千百万じゃないですか。明らかに食い違っているんですよ。だから、どっちかが虚偽の記載なんですよ。その点を私は指摘しているんです。

 あと、繰越金の問題とかいろいろ疑惑は多々ありますけれども、これはきょうのこの機会だけに限らず、なお継続して質問していきたいというふうに思います。ちょっと時間の関係で次に移らざるを得ません。

 そこで、別の質問に入りますけれども、国際興業の、これは結局のところ、新聞報道によりますと、サーベラスが債権を全額買収したというふうに報道されているわけであります。これについて、お手元の資料の二の一では、十月二十三日の段階ではサーベラスが国際興業の全部を一括して二千億で買うというふうに報道されていた。ところが、十一月三十日に、資料二の二では、二千五百億で買うということでどうも決着したようである。

 この問題については、民主党の側で、財務金融委員会で十月二十九日に馬淵委員がこの問題を取り上げて、国際興業の資産を全部を二千億で一括で売却するということは、資産の現状から考えて、またUFJが巨額の債権放棄をすることになるということから考えておかしいではないかということで指摘をした後、それほど時間のたたないうちに五百億アップしたというような事実経過があります。

 このような経過、国際興業をめぐる問題について、これは金融庁として、個別の問題には答えられないというお答えになるんだろうというふうに思いますけれども、検討してみる、つまりフォローする必要はある問題だと思いますが、その点、いかがですか。

    〔委員長退席、茂木委員長代理着席〕

伊藤国務大臣 委員も今お触れになられましたように、御質問の点はまさに個別金融機関の個別の取引先の問題でありますので、私どもとしてコメントについては差し控えさせていただきたいと思います。

辻委員 資料四の二で、これはUFJが全体を処理したというふうに報道される十二月二十九日付の日経新聞ですが、この中で、UFJ銀行幹部、短期決着を優先した余り買いたたかれた面があると国際興業について言っているんですよ。

 これについては財務金融委員会でも、また金融庁に対しても、これは伊藤大臣、報告を受けておられると思うんだけれども、この資産価値は二千億とか二千五百億以上ある、したがって、これは、UFJに急ぐ必要はないということをやはり金融庁として監督する立場から言うべき問題ではないのかということを、伝わっているというふうに思うんですね。これについて、資産評価が甘い、債権放棄が大き過ぎるというのは、金融再生プログラムの趣旨からいっても、これはおかしい。

 このように、非常に拙速的に、しかもサーベラスという外資に、これは私の方の試算によれば、これは二の四で提供しておりますけれども、決算書をもとにピックアップしてそれを簡易鑑定的な形で私の方で評価をまとめたものでありますけれども、三千七百億はすると。現に、私の方が掌握している情報によれば、この国際興業の資産のうち、アメリカのホテルチェーン、キョーヤグループのホテルチェーンを一千八百億で買いたいという買い付け証明もUFJに出ていた。そういう中で、何でこんな拙速的に二千五百億でサーベラスに売らなければいけなかったのか。そして、さらにそれは、帝国ホテルの株式についてはゴールドマン・サックスに、その後、即、何日か後に転売するという新聞記事が出ているわけであります。

 こういうような不良債権の処理等について、金融機関をかなり注視していろいろ指導監督する立場にある金融庁として、国際興業のこの問題についても当然重要な関心を持っていたはずなんですね。それについて何らかの調査なり検討なり、これが問題があるというような、そういう検討はされるべきであったと思いますが、その点、いかがですか。

伊藤国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。

 今委員が御質問されたことは、まさに個別具体的な内容でございますので、その点について私どもがコメントをするということは差し控えさせていただきたいと思います。

 その理由は、やはり当該金融機関やあるいは取引先の競争上の権利でありますとか正当な利益というものを害するおそれがありますので、そうした点から、私ども、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。

辻委員 正当な利益に基づいた行動とは全く思えないということを、これは国民の皆さんの前に明らかにしておきたいと思います。

 金融庁はどこを見ているのか。要するに、UFJ銀行なり、自分が本来監督すべき銀行の非常に非合理的な、いわば資産の外資に対する投げ売り的な、そういう指摘があってもおかしくないような事態を一方では放任しているではないか。他方で、これはこれから伺いますが、ダイエーの問題やミサワの問題について、金融庁はかなり強い指導をされているわけであります。非常に矛盾した行動を起こしているということについて、これは本当にだれの立場に立って、どういう方向を見て今のこの不良債権の処理の問題を含めて考えているのか、極めて疑問であるということを指摘しておきたいというふうに思います。

 ダイエーの問題については、これは新聞報道等によって皆さん御存じでありますが、結局再生機構を活用するということになったけれども、例えば資料三の二で、これは週刊朝日の評論であります。週刊誌についての信用性というのは新聞報道とは若干区別があるのかもしれないけれども、これはこの週刊誌だけに限らないんですね。一般に言われていることは、民間のファンドによる再生とそして再生機構による再生と、実際上は、主要取引銀行から金融支援を受けるとか、また力のあるスポンサーを持ってくるという意味においては、変わらないんですよ。

 結局、そうであるにもかかわらず、再生機構に、ミサワの問題にしてもダイエーの問題にしても、結局それは当事者同士の間だというお話になるのかもしれないけれども、そういう方向に流れをつくっていくということについては、これは、まさに日本の再生、企業再生をどのように今後考えていくのかという立場に立ったときに、やはりいかがなものかなというふうに思いますけれども、その点、金融大臣としてのお考えはいかがですか。

    〔茂木委員長代理退席、委員長着席〕

伊藤国務大臣 答弁をさせていただきたいと思います。

 今の点についても、まさに個別金融機関の個別取引先の問題でございますので、私どもとしての答弁は差し控えさせていただきたいと思いますが、ただ、ぜひ委員に御理解をいただきたいのは、私ども金融庁が個別金融機関の個別債務先の再建の具体的な中身の決定について関与するというようなことは、これはあり得ません。そのことについては御理解をいただきたいと思います。

辻委員 これは議論にわたる問題でもありますから、時間をとって、もう少し具体的な問題をベースにして、どうあるべきかということを含めて、今後質疑をさせていただきたいと思います。

 結局は、これはいろいろなところで指摘されておりますけれども、株主資本主義を原理原則として、企業は株主のものだということで不良債権の処理をするということは、ある種これはグローバルスタンダードに基づくものなのかもしれないけれども、やはり日本独自の企業再生の文化というものを考えるべきじゃないか。単に株主だけではなくて、むしろ日本では、企業の創業者、経営者、そして債権者もいれば、取引先もいれば、従業員もいるわけであります。そういう人たちの立場も成り立つような、そういう意味では、やはり民間における自主再建を基本にしていく、そういう文化を日本においてもつくっていくべきだ。

 自民党の皆さん、憲法改正問題について、日本の歴史、伝統、文化をはぐくむんだということを言っておられる。では、この企業再建の問題についても、アメリカナイズされたそういう産業再生機構的なやり方ではなくて、日本に根づいた企業再生文化をつくっていくべきだろうというふうに思います。その点を指摘しておきたい、このように思います。

 それで、ミサワについてもダイエーについても、UFJについては二〇〇五年の三月に不良債権の比率を三%内にどうしてもおさめよという至上命題があって、そこから、具体的な自主再建の動きがいろいろあったにもかかわらず、銀行の都合で産業再生機構への移管ということがかなり強行されていったというふうに私は見ますし、そういうふうに主張している人たちも数多くいます。

 そこで、このミサワの産業再生機構移管に当たっては、トヨタが非常に大きな影響力を持っていたというふうに報道されております。それは結果としてミサワの側でトヨタの方に三顧の礼を尽くしたという形をとっているけれども、しかし、もともとトヨタの側がかなり強い関心を示していたという事実が報道されております。

 竹中大臣、二〇〇四年の一月ですか、奥田日経連会長と三沢千代治さんを引き合わせるようにあなたが段取りをしたという報道がありますけれども、この事実はどうですか。

竹中国務大臣 報道というか、週刊誌の記事だと思いますが、それは事実ではございません。弁護士を通じまして厳重に抗議をしているところでございます。

辻委員 竹中大臣、あなたは岸本周平さんという方を御存じでしょうか。

竹中国務大臣 知っております。

辻委員 この方はトヨタ関係の会社の渉外部長であられた方のようでありますけれども、選挙期間の間、この方は竹中大臣とはどういう関係におられたんでしょうか。

竹中国務大臣 ボランティアで私の応援をしてくださった一人だと思います。

辻委員 そのときは、トヨタ関係の会社では在籍をして、ボランティアとして活動されたんでしょうか。ボランティアとして活動した期間及びその間の活動の内容について御報告いただきたいと思います。

竹中国務大臣 ボランティアのお一人の方ですので、どういう形をとっておられたのか、申しわけありませんが、ちょっと承知をしておりません。

辻委員 トヨタの関係の渉外部長で、現に職を持っておられる方が、ボランティアでかなりの期間、どうもこれは選挙期間ずっとではないかというふうに思われますけれども、その期間ずっと関与されたというのは、どういうつながりがあるんですか。どういう懇意な関係があるんですか、だれかの紹介なんですか。その点はいかがですか。

竹中国務大臣 仕事をしながらでありますから、土日とか夜とかいろいろ、彼なりに時間のやりくりをしてくれたんだと思いますが、彼は和歌山県桐蔭高校の後輩でございます。

辻委員 この方は、そうすると、正式にはトヨタのどういう部署にいらっしゃって、そのボランティアの期間ですよ、それで現在はどういう部署で働いておられる方なんですか。その点をお答えください。

竹中国務大臣 ちょっと申しわけありませんが、トヨタの中での詳細な部署等々、存じ上げておりません。彼は今、もともと財務省に在籍していた方でもありますので、内閣府の中でもアドバイザー等々として、いろいろと政策にアドバイスをしてくれる方であります。

辻委員 ボランティアというふうに一般に言っても、朝チラシを配布するとかいうようなことなのか、それとも、いわば選挙参謀的な役割を果たして、政策の立案とかそれからいろいろな手配ですね、選挙運動の段取りをするとか、選挙運動というのは役割がいろいろあると思うんですが、あなたの認識されている範囲内で結構ですが、この岸本さんというのはどういう役割を担われたのか。そして、どの期間、どういう形で担われたのか。その点について、もう一度改めてお答えください。

竹中国務大臣 私も初めてのなれない選挙でございまして、もうわけもわからず十七日間外を飛び回っておりましたので、選挙事務所の中でのことというのは、申しわけありませんが、ほとんどわかりません。申しわけありません。

辻委員 トヨタはミサワホームについて六年前から、これは新聞報道でもある。新聞報道が正しいというふうに言っているわけじゃないんですよ。だけれども、少なくともそういうふうに主張している人がいるということを申し上げているんですが、六年前からトヨタホームは、ミサワホームに資本参加をしてトヨタホームを立て直していきたいというような思いがあって、トヨタは非常に、六年前からミサワに何度も申し入れをしていた。

 これは、三沢千代治さんがそのように言っているんですよ。三沢千代治さんは、竹中大臣の紹介でトヨタの奥田会長と引き合わせを受けて、奥田会長から資本参加させてくれというふうな申し出を受けたということを言っているんですよ。つまり、トヨタはミサワホームに対して非常に強い関心を持っていた。それはこの新聞の中でも報道されております。

 だから、そういう意味で、竹中大臣がトヨタの意向を受けて仮にミサワへの橋渡しをするということになれば、これはある種問題が生じてくるだろうし、そのトヨタの渉外部長をボランティアだというふうにおっしゃる、当然そうおっしゃるんだろうけれども、具体的にかなり密接不可分に選挙運動を、かなり深くこれに参加してお手伝いされていたというふうになると、トヨタから便宜供与を受けたという問題になるんですよ。そういう疑問が出てくる。

 だからこれは、あなたは透明性を確保する、透明性を確保するといろいろなところで言っておられるんだから、説明責任をもっとしっかり果たすべきですよ。ですから、このトヨタの渉外部長の岸本周平さんがどういう経過であなたの選挙運動を手伝うことになって、どこまで何をやったのか、その点について、きょうこの場でなくて結構ですから、改めて理事会に報告していただけませんか。いかがですか。

竹中国務大臣 ボランティアですから、企業の便宜供与というふうにおっしゃいましたけれども、ボランティアですから便宜供与ではございません。これは、ボランティアをやってくださる方はたくさんおられますけれども、そういう方に対して、何か細かく私が国務大臣として御報告する必要があるのかな、そういうことではないのではないかと思います。

辻委員 資料の五の一、これは別のところで同僚議員が既に質問しているところでもあるようでありますが、ミサワの幹部が竹中氏応援という中日新聞の昨年の七月十三日付の朝刊があります。

 これは、当時金融相のお兄さん、資料五の二、五の三に示してありますが、ミサワホーム東京株式会社代表者竹中宣雄さん、お兄さんが、ミサワの水谷社長に選挙応援することの理解を求め、電話で全国各地の子会社社長ら十人に五千枚のポスター張りを要請した、社員を使って営業所や社員の自宅にポスター張りをした、グループ会社四社の朝礼で協力を呼びかけた、さらに、グループ会社の社員がはがきのあて名書きをしたという事実が報道されておりますが、まず、この事実については竹中大臣は認識されているんですか。

竹中国務大臣 初めて私が選挙に出まして、兄が兄弟として、肉親として大変心配して応援をしてくれたというふうに思います。そこで、職場の知人や友人に、弟が出ているので自分も応援している、よろしくというようなことは、これは当然言ったのではないかと思います。

 御指摘の中日新聞の記事の中で、ミサワの社長自身が、執行役員が個人としてやっていることで会社としての取り組みではないということを言っておりますので、これは兄があくまでも肉親として、これは先生方も同じだと思いますけれども、心配をしていろいろ応援をしてくれた、そういう範囲であると思っております。

辻委員 要するに、支社の社長とか社員、この人たちがビラ張りをやったりポスター張りをやったりはがきのあて名書きをしたりしたというのは、これはどの時間帯にやったというふうに竹中大臣は報告を受けているんですか。

竹中国務大臣 報告は受けておりませんけれども、基本的に、兄が、自分の弟が出ているのでよろしくと。それに共鳴してくださった知人、友人がこれまたボランティアでやってくれたことであると思います。

辻委員 ボランティアであれば、ミサワの子会社の社長なんだから、自分が社長で、部下の人たち、ないしは、支店がいろいろあると報告されていますよ、そこにボランティアで手伝ってくれないかというふうに言えばいいことであって、わざわざ親会社のミサワホームホールディングスの水谷社長の許可をとる、了承を受ける。そして、これについては、新聞報道の中では、これは問題ではないかと社内で問題視する声が上がった。それに対して水谷社長は、いや、これは執行役員の個人としてやっていることなんだからいいんだということをわざわざ言わせている。

 これは、お兄さんはまさに公職選挙法の組織的選挙運動管理者に当たりますよ。そして、その親会社を使って、そこの指示をさせてはがき書きとかポスター張りをさせている。これは利害誘導に当たるじゃないですか。組織的選挙運動管理者の利害誘導罪に該当するというふうに思いますけれども、竹中大臣、これについてどうお考えでしょうか。

竹中国務大臣 まさに今委員御自身が御指摘してくださいましたように、社長が、個人としてやっていることで会社としての取り組みではないというふうに明言をしておられると承知をしております。

辻委員 残念ながら時間が非常に足りなくなっておりますので、最後に、竹中大臣の資産関係に関して若干お伺いをしたいというふうに思います。

 これは、大臣としての資産公開をされているということがありますし、また、政治家として、参議院議員になられたわけでありますから、これは当然パブリックフィギュアの理論というのがあるわけでありますから、説明責任が公的な存在として当然あるということを前提にお答えいただきたいというふうに思います。

 細かな点は、一つ一つこれは登記簿謄本を指摘していけば指摘できるんですが、時間の関係ではしょりますけれども、千葉県の勝浦市の土地を購入して、九九年にこれを返済している。そして、佃にある三棟を、次々マンションを買われている。これは私の計算によると、結局、九九年三月から二〇〇〇年一月までの十カ月間に一億九千万のキャッシュを用意して支払われているんですよ。さらに、二〇〇二年の一月までにさらに一億二千万。結局、三億近いキャッシュを竹中大臣はいろいろな形で工面して用意されている。

 これはどこから来ているお金なんですか。これは、やはり透明性をはっきり明らかにする意味ではお答えいただけることだと思いますよ。お答えください。

竹中国務大臣 大臣になる前、本もたくさんベストセラーになっておりまして、大変所得が今から思うと多かったなと思う時代がございました。その中で、個人としてきちっと対応したんだと思います。

辻委員 一九九七年に勝浦市の土地を購入する以前に、不動産を購入されたような御経験はおありなんですか、どうなんですか。

竹中国務大臣 そういうこと、私が私人として活動していたときにどういう家に住んでいたかとか不動産を持っていたかということをお答えする必要があるのかどうかちょっとわかりませんけれども、人並みにやっておりました。

辻委員 やはりそこは明確に明らかにされるべきだと思いますよ。

 九九年三月から、つまり、小渕内閣の経済戦略会議の委員に九八年八月に就任されている、それ以降、〇一年の四月に経済財政担当大臣になられるまでの間に二億円のお金が出てきているんですよ。それ以前に不動産のそういう形をやられているのであればともかく、この時期に突然出てきたというふうになれば、これは疑わしいというふうに国民が思う可能性があるんですよ。だから、それはやはり説明された方がいいと思います。

 それから、最後に一点だけ、二〇〇〇年四月四日の佃の四七〇一号室の、これは一億八千百万円で購入された物件というふうに私の方の調査では明らかになっているんですが、登記簿謄本を見ると、あさひ銀行から一億七千万の融資を受けているんですよ。一億八千百万の物件に一億七千万の融資があさひ銀行からついたというのはどうしてなんですか。これについて……(発言する者あり)信用とおっしゃるのであれば、信用リスク検査用マニュアル、まさに竹中大臣が専門のところじゃないですか、これは、処分可能見込み額が担保評価額に次に掲げる掛け目を乗じて得られた金額以下でないと妥当なものとは言えない、七〇%というふうになっているんですよ。一億八千百万で一億七千万の融資がつくなんて、これはどんな信用があるんですか。銀行ににらみがきくという信用があるということなんですか。どういうことですか。

竹中国務大臣 相当の預金があったんだと思います。だから、それが両建てで、むしろ、たくさん借りてくれというふうに銀行から言われたような記憶がございます。

辻委員 この問題、まだ私は十分納得はいっていない。ほかにも質問したい問題があります。さらに質疑はいずれ機会を改めてさせていただくことを申し上げて、終わりたいと思います。

甘利委員長 これにて辻君の質疑は終了いたしました。

 次に、松原仁君。

松原委員 民主党の松原仁であります。

 きょうは、北朝鮮の核保有宣言がなされた、そのことを中心にして政府の対応をお伺いいたしたいと思っております。

 まず、今回の北朝鮮の核保有宣言がなされたとき、細田官房長官は、最初にその話を聞いたときどういう印象を持たれたか、お伺いいたします。

細田国務大臣 昨年の十月に、御党のネクスト防衛庁長官から、私を指名して失言大臣、こう言われました。

 そのときは、私は、地元において、北朝鮮はいよいよ核の兵器化を進めているぞということをたまたま地元の会合で警告を発した、これに対して、けしからぬ、見てきてもいないものを、核を保有しているに違いないなどということを政府の責任者が言うのはけしからぬ、それで失言と言われたんですが、そのときに、ちょっと前から説明しますと、九月の国連総会で、北朝鮮の外務省副大臣が同様の発言をしておりますし、そして、その後の記者会見、日本はボイコットされておりましたけれども、記者団は。そこでも、プルトニウム核兵器の兵器化が完了したというようなことを言っております。

 したがって、私どもは、情報としてはそのようなことを、去年来北朝鮮が主張していることはよく承知の上で米国等とも対応しておりましたので特段驚いてはおりませんが、このたびも外務省のスポークスマンが明確に言っておるということは、いよいよ去年来言ってきたことを重ねて言っておるなと。これは一つの挑発行為でもあり、そして我が方は、米国を中心としながら全部共同してまさに六カ国協議を進めてきておりますので、まさにこの六カ国協議が成功裏に核廃棄に結びつかなければならないということを意を強くしたわけでございます。

松原委員 この北朝鮮の核保有について、官房長官としては、既に昨年の段階から事実上そういうのを持っているだろうということを認識していたということでありますが、それ自体もし認識していたとするならば、それに対してどういう行動をとるかという点において、私は、日本の外交は不十分だった、これは町村さんの方の話になるのかもしれませんが、そう思うわけであります。

 今回の北朝鮮が核を持つと言ったということは、それは持っているだろうと言われていたけれども、本人が持っていると言ったわけですから。それは、持っていなくても持っていると言うこともあるかもしれないけれども、これは持っていることは間違いない、こういうところに来ている。

 例えば、アメリカがイラクに対して、大量破壊兵器を持っているのではないかということで、疑わしいと。イラクは、持っているとは言っていなかったわけでありますが、持っていると言って攻撃をしたということを考えたときに、北朝鮮は、核は明らかに大量破壊兵器であります、これを持っていると言ったということは、一般論として、官房長官、これはイラクよりもたちの悪い状況になっている、こういうふうに認識しておられますか。

細田国務大臣 イラクについては経緯がございまして、一たんウラン濃縮等の核兵器開発に着手いたしました。そして、それがIAEA等の議論を経て、一たん廃棄をしたということを宣言いたしました。しかし、その後、それは着々とひそかに進められているのではないかという疑惑があって、その後続いておったという状況はございます。

 これに対して北朝鮮は、ちょっと私が申し上げたことについて表現上あるいは意味上も少し違うところは、核兵器をミサイルで本当に今撃てるような、ねらえるような段階にあるかといえば、まだでございます。それから、プルトニウムとウランに分けますと、彼らは黒鉛炉というものを持っていまして、そこからはいいプルトニウムが抽出されますから、プルトニウム爆弾、つまり長崎原爆と同じタイプのものを、ほぼプルトニウムを抽出したということは、各国とも専門家は皆認めております。

 しかし、プルトニウム爆弾は、これは十月十八日、幾ら私が声を大にしても御党議員が認めてくれなかったんですが、しかし、これは進んでいるんだ、それから爆縮実験も別途やっておるし、これを、本当に核実験につながる可能性もある段階に近づいているし、それをミサイルに載せれば、テポドン、ノドン等によって撃てるようになる段階も近いかもしれない、そういうことを申し上げたのだと言ったわけでございます。

 そうしたら、見たこともないものを持っているかのように言うのはおかしいということを言われましたので、私は、ちょっとその辺は、御党がだんだん意見がそろってきたなと思って喜んでおりますが、確かに、我が国にとってみれば非常に重大な関心を持つべき事態である。

 ただ、そう言うとまた御党から、これは日朝平壌宣言にもう既に違反しているんじゃないか、だから全部を破棄してすべての協議等はとまるべきではないかとおっしゃいますが、そうではなくて、ぎりぎりのところまで進めておる、彼らはまさに表立ってはっきりと言い始めている、したがって、六カ国協議でしっかりと抑え込まなければならない。そういう意味では、皆様方と同じ認識でございます。

松原委員 先ほどから、御党、御党という話でありますが、私は、北朝鮮に対しては一貫して強硬な立場に立っているわけでありますが、私に対しての答弁をしてほしいんですよ、過去の話じゃなくて。今私は、建設的に、この日本のまさに国家的な危機をどう乗り越えるかということに対して質問しているわけだから、そこをやはり細田さん、きちっと答えてもらわないと、時間もだんだんなくなっちゃうし、ああいう答弁をされていると。

 先ほど、この北朝鮮とイラクで、そういった意味ではイラクの方が、一回それを廃棄すると言って、いろいろな経緯でまただましたみたいな話をしたけれども、それを言うなら北朝鮮だっていろいろな経緯は過去あったわけですよ、核の問題については。かつてそういったものがあったわけですよ。

 私が申し上げたいのは、少なくとも、北においては、核を持っていると言っている。イラクは、大量破壊兵器はないですと言っていて、したわけだから。そういった意味では、私は、北に関しては、一般論としてはイラク以上に悪質ですねと言っているんですよ。だから、一般論として悪質ですよと答えてくれればいいんです。答えてください。

細田国務大臣 私は、おっしゃるとおりであると思っております。特に、プルトニウムの問題についてはそうですし、アメリカが今問題にしているのは、プルトニウムだけでは解決しない、ウランの濃縮をカーン博士等との連携、あるいはリビアとの連携等によって、さまざまな形で進めておるから、こちらをパッケージにして一括して検証、廃棄をすべきであると。ここが六カ国協議の焦点でございますから、まさにおっしゃるように、イラクよりはるかに悪い状態になっておる、こう思っております。

松原委員 つまり、細田官房長官の認識としては、イラクよりも北朝鮮は厳しい環境だと。当たり前であります、それは持っていると言っているわけだから。本来であれば、それはイラクをたたくなら北朝鮮もたたくところだ、こういうことを私は官房長官は意識として持っているというふうに認識していますよ。これはお答えいただかなくて結構ですよ。イラクよりも悪質だということは、イラク以上に北朝鮮に対しては国際的には強く出るべきだという認識を持っているということで、今うなずいていますから、官房長官。それとも答弁できますか、今のことを。

細田国務大臣 まさに議員おっしゃるとおり、今喫緊の課題の一つは、北朝鮮の核に対して、六カ国協議において、近隣五カ国が相協力してきちっと会談に引きずり出して、引きずり出すといいますか出させて、そしてきちっとした廃棄、検証をさせる、このことは最大の日本の安全にかかわる問題であります。

松原委員 六カ国協議に向こうは当面出ないと言っているわけですよ。いろいろな条件をつけていまして、六カ国協議は、やめにするとは言っていないけれども、出ないと言っている。出てこない状況がこれはどれぐらい続くかわからないし、そのときにまた、出る条件としてさまざまな援助をしろと言ってくるかもしれないわけです。

 私は、実はこの予算委員会でおととい、与党自民党の茂木さんが質問したわけでありますが、その中で茂木さんが言っているのはなかなかいいことを言っていると思ってね。今回の声明でまさに核兵器の製造を宣言している。宣言している以上、北朝鮮の核問題の安保理への提起は極めて妥当であり、早急に検討、準備に入るべきだと。(発言する者あり)いや、議事録を読んでいるから。早急に検討、準備に入るべきだ、こういうふうに言っている。

 これに対して、これは町村さんが答えているのが、今直ちに六カ国協議から国連安保理へと移る段階には現状ない、こういうふうな話でありますが、私は、では、どの段階になればそういう段階になるのか。

 私は、ここで申し上げたいのは、北朝鮮が核保有宣言をしたということの前後で、これは官房長官にお伺いしたいけれども、内々製造しているのはわかっていたとさっきおっしゃった。その宣言があった前と後で、政府として全くこれは対応は変わっていないんですか、北朝鮮に対しての意識は。

細田国務大臣 北朝鮮の表現は、昨年夏以来、ずっと一貫して同じように表現しております。したがって、世の中には今非常に、初めてのように聞かれる方が多いんですが、私ども政府としては、はっきり現状認識しつつ、今どういう状態であるかということはよく承知しております。

 その中で、日米間でも極めて緊密に協議をしておる中で、あくまでも当事国、近隣国である六者協議で、ここで引っ張り出して徹底的に討議をして廃棄させることの方がより効果的であるということで、米国も今、韓国や中国にもしかるべき政府要人を派遣して説得をさせているところでございますから、最大に効果のあることをやっておる。

 それでなおかつ、どうしてもそれがきかないという場合の決断は、また関係国協議をいたして、国連に引っ張り出すということはありますが、国連というのはやはり全世界ですから、効果があるようでありますが、近隣諸国、特に中国も含んだ近隣諸国が圧力をかけることも効果がより大きい面もありますから、今のせっかくつくった枠組みです、これを、しばらくはアメリカ大統領選挙の様子を見たりして北朝鮮がサボっておりましたが、ここでぎりぎりと今締め上げているところでございますので、もうちょっと締め上げ作業をやってまいることが正しいと思っております。

松原委員 私は、今の質問は、北朝鮮の核保有宣言の前と後でどう変えたんだということを言っているわけ。北朝鮮が前から持っていると言っていたといったって、今回宣言でこれだけはっきり言ったのは、これは一つの大きな事柄ですから、このことに関しては、我々は核を持っているぞとはっきりと国際社会に対して北朝鮮が宣言したことに対して、これだけはっきりしたのはやはり今回初めてですよ。

 それに対して、いや、従来からそれはあった、今回の宣言自体に対しては、政府としては、官房長官が前に言ったように、冷静に対処するということだけれども、何も従来と変わらない状況で、とりあえずは従来の流れの中で解決をする、こういうことですか。これによって、政府はこれに対する新しいアクションというものはとらないんですか。

細田国務大臣 プルトニウムの抽出あるいはウランの濃縮についての関係国、特に日米間の認識は、去年あるいはおととし以来ずっと一貫して一致しております。

 したがって、このたび明らかになったというふうには実は思っておりませんが、そこは見解の相違もあるかもしれません。こうやって明確に言いましたから、いよいよわかったわけでございまして、ようやくわかっていただけたかという感じもあります。

 そこで私が申し上げたいことは、というのは、私を失言大臣と言ったんですからね、去年は。(松原委員「そうかな、言っていない」と呼ぶ)それは言ったんですよ、予算委員会で。そのちょっと腹立たしい面も言わせてください。失言大臣と言ったんです。

 そこで、私の考えは、松原議員と同じで、これは日本の安全のためには断固廃棄させなきゃいけません、核は。そのためにアメリカと共同をして六カ国協議でやらなきゃならぬと、これはベストな枠組みですから。

 ただ、冷静に対応というのは、もちろん記者会見ではそういうことを言っておりますが、今ここでかっと怒って直ちに制裁というような意味ではなくて、六カ国協議で、さっき言ったように、ちょっと言葉は悪かったんですが、ぎりぎりと締めていくということが核廃棄、核廃棄を実現しなきゃいけませんから、そのことでございます。

松原委員 いや私は、だからいいんですよ、一言で。いろいろとそれは今おっしゃるけれども、大事なことは、北朝鮮のこの宣言が、前からそれはわかっていたことだから、されたところで、内閣としてはこれに対して特別にそのリアクションはとらないと、特別にですよ、このことに対して。そういうふうな今答弁だったというふうに認識をしています。

 私は、それじゃいけないと思うんだよ。これだけ大きく北朝鮮が核保有宣言をした以上、日本の国民は、今までそれは細田さんは、官房長官は知っていたかもしれぬけれども、これだけオープンになって、北朝鮮が核を持っているとマスコミが報道し、一般の国民の方々は、では北朝鮮がもしかしたら核兵器を飛ばしてくるかもしれない、国民にそういうふうな不安の心理が働いたときに政府は何をするのかということを聞いているわけです。それに対して、ぎりぎり締めるといったって、それはではどう具体的に締めるのかという話もないし、私はやはり、政府がこれに対してどういうふうな行動をとるかということが問われているんだということを申し上げたい。恐らくそれに対しては特段ないと思うので、これはもういいですよ。次に行きますよ。

 私が申し上げたいのは、ここに至る間で、北朝鮮が核を持っているということに関して、細田さんは知っていたと。これが問題で、今度、北朝鮮の核を許容しないと。それはみんな言っていますよ、みんな言っていますけれども、現実に持っていると言っているんだから、この部分では許容しているわけですよ。許容しているわけだ、現実に。

 これに対してどういうふうな行動をとるかというのが問題なんだけれども、実は私は、今細田さんはアメリカと極めて綿密な連携をとってきたとおっしゃってきた。だったら、アメリカに対して、北朝鮮の核が、これはプルトニウム型にしてもあるという認識を持っていたときに、その前からそういう話があったと思うけれども、これをなぜ廃棄させるような、かつてアメリカがリビアに対して圧力を加えたような圧力を北朝鮮にかけていると言いながら、不十分であるからここに至ってしまったわけだから、なぜそれをやらなかったのか。

 私は今ここに幾つかの新聞の記事を持っていますが、例えば、これは読売新聞の平成十六年、昨年の十二月二十三日の記事、アメリカが北朝鮮に対して出したメッセージ。これはプリチャード前朝鮮半島和平担当特使が言っている。これが言っているのは、二〇〇三年八月に彼は北朝鮮に対して言ったと。アメリカが、核関連物質の北朝鮮から第三者への移転を真の限界線、レッドラインとし、この段階を超えた場合は厳しい対応を北朝鮮にとらざるを得ないと言っていると。

 ということは、逆に言うならば、北朝鮮が核を持つことを許容するような発言をプリチャードが言っている。これはもう読売新聞に載っていますよ、これだけ大きな記事で。これは個人の見解でプリチャードさんは言ったと言っているけれども、北朝鮮側はアメリカの政策として受け取ったと。つまり、アメリカが、北朝鮮の核を廃棄するという表看板と別に、実際の、これは個人の資格でと言いながらそういう話を、アメリカのプリチャードさんが言っている。これに対してはどう思いますか。

細田国務大臣 これは、そのプリチャードさんの考えというのは明らかに誤りであります。つまり、アメリカが六カ国協議で絶えず言っているCVIDという、検証可能な廃棄、不可逆的な、つまり後戻りできない、そして完全な廃棄、この四条件については、極めて北朝鮮が嫌がって、それを四の五の言って逃げ回ったり会議を忌避したりしてきたことは事実でございます。

 それに加えて、プルトニウムと、ウランの問題も新たな証拠として持ち出されているものですから、プルトニウムについては北朝鮮がある程度覚悟していた節はありますが、しかし、ウランということになりますと、この濃縮の事実を徹底的に国内に立ち入って検証すべきだという議論に入ったときに、極めて後ろ向きになった。しかし、アメリカは決してそれを緩めたりすることなく、毎回激しい議論を繰り返しておるということは事実でございます。

松原委員 それであるなら、このプリチャードさんのこういった言動というのは抗議を、それは古いことだけれども、抗議をしなきゃいかぬ。抗議をする意思はありますか。

細田国務大臣 日米両国政府間で、私が先ほど言いましたような考え方は全く差がございませんので、全く同一でございますので、時々は議員団が行って仲よくしようとかいうのもありますね、アメリカの議員団なんかも。そういうことについても、これは全く実態に合わないことであると理解を示して、猶予するべきでないということは、日米の共通の方針であります。

松原委員 読売新聞の西暦二〇〇三年二月五日、平成十五年の二月五日、この中に一面に載っている記事。これは何と書いてあるかというと、これはアメリカのコーエンさんが言っていると。

 一月二十日の朝、東京・永田町のキャピトル東急ホテルでの朝食会、これは読売に載った記事ですから。来日したコーエン前米国防長官が自民党国防族議員にこう尋ねると、会場は騒然となった。出席者の一人、米田建三内閣府副大臣は、日本にとっても死活問題だ、国民に日米同盟は何だったのかとの不信感が広がると指摘した。続いて久間元防衛庁長官は、米国はイラクを武装解除すると言いながら、大量破壊兵器を誇示する北朝鮮にはなぜ軟弱な姿勢で対応するのかと声を荒げたと。これは、北朝鮮が核兵器を何発か保有するようになった場合、日本は容認できるかということをコーエンさんがその場で聞いたと。

 このことはどう思いますか。

細田国務大臣 日本もアメリカも決して軟弱ではございません。国際交渉によってまず目標を達成する、このために共同して邁進することが最大の今の懸案でございます。

 したがって、いろいろな認識においてはその発言と共通の点もございますけれども、決して甘く対応するというようなことはあり得ないと思っております。これは我が国国民の平和と安全の基本的な問題であります。

松原委員 読売の記事はその後、コーエン氏の発言は、アメリカなど国際社会が、既に保有しているとされるプルトニウムの廃棄も含めた北朝鮮の完全非武装化をあきらめているのではないかという懸念を日本政府や与党内に生んでいると。まあ生んでいないんでしょうけれども、今の話だと。

 こういう発言がコーエンさんからあったり、またプリチャードさんとかあったりする。これに関して、では政府は、こういったアメリカの北朝鮮との接触や、北朝鮮が多少核を持ってもしようがないというようなニュアンスに聞こえるこういった言動に対しては、これを認識していますか。認識していたとしたら、これに対してどういう行動をとっていますか。

細田国務大臣 私人の甘い考えについては、全く実態を御存じなくて言っておりますので、ようやく我が国においても、実態認識においてはっきりと国民世論においてもそろってきておるということを認識しておりますが、日米政府間では全くそごがございません。厳しく、すべてを廃棄するように、しかも、プルトニウム、ウラン両方とも関連装置をすべて廃棄すべきであるという方針に変わりはありません。

松原委員 これは国益の問題ですから、頑張ってもらわなきゃしようがないわけですが、少なくとも御党の久間先生が、米国はイラクを武装解除すると言いながら、大量破壊兵器を誇示する北朝鮮にはなぜ軟弱で対応するのかと声を荒げたと記事に書いてある。コーエンさんの話はこれぐらいの内容があったわけですよ。

 これは、やはりきちっと、つまり日米のまさに信頼関係というものが、北朝鮮が今核を持ったと宣言して、それに対して、イラクはやったわけですよ、持っていないと言いながら。しかし、北朝鮮に対して、これから何年かたって、結局持っていた、持っているのが続いたとした場合に、これは日米安保というか日米の信頼関係を裏切ることになるだろうというふうに私は思うので、そこはきちっと、本当に日本外交の大きな悲劇にならないようにしていただきたい、こう思うわけであります。

 では、次の質問に移ります。

 そういった意味で、私は、冷静に対処といいながら、これに対してはきちっと対処するべきだと。国民の安心を求める。国民の安心からいったら、だから今みたいな話で、こういった記事を読売で見ている人もいるわけですから、本当に安心できるのかという話になってくる。

 私は、やはりそういった意味で、北朝鮮のこの問題については、六カ国協議に北朝鮮がああいうふうに当面出ないと言ってきておる状況で、ぎりぎりとといったって、ぎりぎりとというのは、具体的に何かあるんですか。ぎりぎりという表現は非常に勇ましいです、ちょっと教えてください。

細田国務大臣 米朝も国交がございません。しかし、近隣の諸国で、北朝鮮と極めて近く、また主導的立場にもある国もございます。そういった国へ今米国が極めて強力に、この場に出てきて会談に臨まない場合には、我々米国も考えがあるぞという趣旨のことを言って、今国交はないんですが、六カ国協議にはこれまで出ているということで、再度着席するようにということを言っておるわけでございます。

松原委員 さっき、茂木さん、おられるね、ここで、やはりこちらとしては、いつまでに六カ国協議に戻らないんだったら国連安保理にこれは付託せざるを得ないということで行動するべきだと私は思うんですよ。茂木さんの質問に対して町村さんは、移る段階に現状はない、こう答えているけれども、では、どの段階で移るのか。それで、これに対して北朝鮮から言われっ放しでなくて、やはり外交ですから、それは外交の硬軟取りまぜる。対話と圧力という点で、圧力の部分で、きちっとこれは、いつまでに北朝鮮が六カ国協議に戻る、やると言わなければ、我々は国連安保理に付託する構えを持つぞ、少なくとも構えを持つぞということぐらい言わなきゃしようがないと思うんですが、この答弁では、現状はその段階ではないということですが、町村さん、御答弁をお願いします。

町村国務大臣 十四日でしたか、茂木委員の質問に対して私はそう答えました。

 先ほども、中国の外務大臣と私は電話で会談をいたしまして、ちょうどこの週末ぐらいから、まだはっきりしていないようですが、中国共産党の中連部長が北朝鮮を訪問するということで今調整をしているようでございますが、それに向けて、日本側の考え方、そして中国が、ちょうど私どもは今週末、お許しをいただきましたからアメリカに行ってまいりますけれども、中国からのメッセージということでアメリカにこれを伝えてくれというようなお話もありました。

 いずれにいたしましても、今、そういう調整をしながら関係国で北朝鮮に働きかけをしているところでございますから、今直ちに国連に持っていく、安保理に付託をするという状態には今はない、私はそう思っております。

 ただ、将来、何月何日までにどういう条件がというようなことを、あらかじめ条件を明示することは、私は外交のやり方としていかがかとは思いますが、将来の選択肢の一つとして、それは安保理付託ということもあるであろうということは、先般の茂木委員に対してお答えをしたとおりでございます。

松原委員 北朝鮮側がこういうはったり、アドバルーンを上げてきた、もう本当に宣言をして。泥棒が居直るような話ですよ。それに対して、我々は、いろいろな考え方はありますよ、しかし、今までの北朝鮮との交渉の中で、日本側も一つのアドバルーンを打ち上げるべきだと私は思う。それは、どういう条件づけをするのか、日程でいくのかどうかわからないけれども、我々も、それだったらばこれは国連安保理に付託せざるを得ないよと、現実の可能性を模索する行動も同時にとるべきだと私は思っておりまして、とにかく、黙して状況を見ながらというのでは、私はいけないのではないか、国民の理解はそれで得られるとは思っていません。むしろ、日本としてどう打って出るのかということを、やはり政府はこのことに対してアクションをとるべきだろうというふうに申し上げたい。

 私は、そのアクションとして、一つは、今言った国連安保理に扱う、もう一つは、やはり日朝平壌宣言の明白な違反をしたということに対して、既にこれは抗議をしているということであろうと思いますが、この発言を受けて外務省はどのような対応をしたのか、お伺いいたします。

町村国務大臣 何か、日本政府が黙して何も語らないと今断定的に委員はおっしゃいましたが、そんなことはございません。私どもは国際社会に向かって、関係国に向かって、あるいは北朝鮮に向かって、いろいろなルートを通じて日本の考えを明確に申し述べているということは、ぜひ御認識を賜りたいと思います。

 その上で、日朝平壌宣言のお話に今お触れになりました。日朝平壌宣言がもうこれで、違反したんだからもう意味がないとか、白紙だとか、無効であるとか、いろいろな言い方が出されております。

 私どもとしては、これが今無効であるとか意味がないとか白紙になったとかいうことを言うよりも、これが一つのいわばてこになっているわけでありますから、日本と北朝鮮との間で核の問題、ミサイルの問題、拉致の問題、それぞれあるわけであります。特に拉致の問題は、すぐれてこれは日本と北朝鮮のバイの関係ということでございまして、これをベースにしながら対話とそして圧力という方針で今臨んでいる最中でございますから、私どもとしては、これを直ちに、もう平壌宣言はなくてもいいじゃないかということにはならないであろう、こう思っております。これに基づいて、しっかりと先方に誠実な対応を求める。

 ただ、いつまでもこうした対応を続けるのであれば、不誠実な対応を続けるのであれば、私どもとしては経済制裁を含む厳しい対応に出ざるを得ないよということも、昨年来、既に先方に伝えてあるところでございます。

松原委員 北朝鮮側は、巧みなプロパガンダというか、もう瀬戸際外交を展開してきている。やはり政府が、もちろん町村外務大臣もさまざまな外交ルートを通してやっている、それは当然やっているだろうと思います。問題は、外交の中における世論操作的な部分で大分北朝鮮はやってきているというふうな印象を私は持っています、あえてこうやって宣言を高らかにするということは。

 ですから、これに対して日本の国がどういう宣言をするのか。何も宣言をしないというよりは、一般国民にわかる形での具体的な何か行動をとるということが、私は今のこの日本の社会では必要だろうということを申し上げたわけであります。これに対しては、今、そういうことではなくて、外交の専門ルートでやっているというので、これ以上聞きません。私は、それでは政治としては不十分だろうということを指摘しておきたい。

 同時に、こういう中で、私は、やはり対応の一つとして、今、例えば、私も所属しておりますが拉致議連の中では、人の往来に関する問題を取り上げようというふうなことも前々から議論されております。昨年の予算委員会の前に改正外為法が成立をしました。また、特定船舶入港制限新法が成立をした。こういうふうな中で、我々は、人の出入りに関してどうなんだろうか、こういうことを申し上げたいわけであります。

 実は、人の出入りということで申し上げますと、今、朝鮮総連というものが存在をしている。朝鮮総連に関して、朝鮮総連関係の方で、北朝鮮の日本で言う国会議員に相当する代議員がおられると思うんですが、おられるかどうかをまず御答弁いただきたいと思います。政府参考人で結構です。

大泉政府参考人 私どもの承知しております限り、六名の方がおられると思います。

松原委員 北の国会議員である人間、六人いると今お話があったわけであります。非常にこの辺をどう扱うかというのは問題なわけでありますが、この六人の北の国会議員。朝鮮総連という組織自体が、これはもう完全に北の、北朝鮮のある意味での思想的な求心力の中にある団体であるというふうに承知をしているわけでありますが、その朝鮮総連の中に六人の北の国会議員の人がいる、こういうことであります。

 言ってみれば、この六人の方々は、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法ということで、日本と北朝鮮の間を基本的に自由往来している、こう承知しておりますが、御答弁いただきたい。

三浦政府参考人 御質問の趣旨が、恐らく個人の方の出入国の履歴の内容をお尋ねだというふうに理解しましたが……(松原委員「自由往来できているだろうということ」と呼ぶ)出入国は、法律の建前で、できるようになっております。(松原委員「自由往来できる」と呼ぶ)自由ということではございません。(松原委員「ではビザなんか要らないじゃない」と呼ぶ)再入国許可証というものを取得して出国しまして、それで戻ってくる、こういう手続になっております。

松原委員 要するに、これはサンフランシスコ平和条約のときに日本国籍を離脱した人またその子孫に関してでありますが、事実上、日本と北朝鮮の間をビザなしで往来できる、こういうふうなことになっているわけであります。

 私がここで申し上げたいことは、その中で、確かに、平和条約によって国籍を離脱した者で日本に在住している人間、人である。しかしながら、北朝鮮の国会議員である場合は、私は、この特例に入れていいのかどうか、大変に疑問を感じているわけであります。少なくとも、その北朝鮮の、他国の命運を左右する立場にある国会議員で、その国の日本に対する敵対的立場に主体的にかかわることがあり得る国会議員が、日本にビザとかそういったものに関係なく行ったり来たりできるというのは、私は極めてこれは問題だろうと思うのであります。

 特に北朝鮮の場合は、既にこうやって核保有宣言をし、極めて日本に対して敵対的な言動を弄しているわけであって、私はこれは法務大臣にお伺いしたいわけでありますが、こういう、事実上もう自由往来といいますか、日本と北の間をビザなしで行ったり来たりできる、こういう状況が正常だとお思いになるかどうか。法務大臣、お答えいただきたい。

南野国務大臣 お答え申し上げます。

 いわゆる在日朝鮮人の方の再入国を制限することにつきましては、これは、入管特例法第十条第二項の趣旨から考えて困難であると考えております。

松原委員 私が聞いているのは、特に北朝鮮の、事実上日本で言う国会議員に相当する人が、ビザなしで自由に日本と北朝鮮の間を往来するというのは、これは、特にその国が日本に対して敵対行為に出る可能性が強い状況で、おかしいと思いませんかということを聞いているんです。

南野国務大臣 私の意見ということをお求めでございますが、これについては差し控えさせていただき、いわゆる法の枠組みとして今申し上げたとおりでございますので、もう一度読ませていただきますと、いわゆる在日朝鮮人の再入国を制限することにつきましては、入管特例法の第十条第二項の趣旨から考えて、それを困難であるというふうに考えているということを御報告いたします。

松原委員 政治家同士の話でありますのでお伺いしているわけでありますが、例えば、アメリカの国会議員は日本に入国するとき基本的にビザを取得する。これは、それに対して日本側が拒否するということは現実にあり得ないですが、一応そういうことがあるわけですね。北朝鮮の国会議員が出入りする場合は、アメリカのそういったものの、そういう要素もないと。

 つまり、極めて自由に、実際、本人の意思で自由に往来できるということなのでありまして、その国が日本に対して敵対的な行為をしている場合に、その国の、少なくとも代議員、国会議員ですよ。それはそういう答弁を公安調査庁がしていますから、随分前に、十年ぐらい前の答弁を見て。その国会議員が自由に出入りするのは、私はちょっとやはり納得できないというふうに、日本の主権を守る立場から納得できないということを申し上げているんです。官房長官、お伺いいたします。

細田国務大臣 そういう方々は、在日の方として、恐らくはもう出生以来、お生まれになって以来、ずっと日本で活動しておられる方だと思います。たまたま、こちらの在日の人たちからも、選ばれたかどうかわかりませんが、向こうの国会議員として議会等に参加するために帰るという任務をしていると思うのでございますが、先ほど来のいろいろな発言、敵対的発言があることをもって、直ちに、その人たちは国会議員であることはわかっておるけれども、本国の国会に出席してはならぬということが適当かどうかという点は、いろいろ今後考えるべきことであろうと思っております。

松原委員 いや、私は、北朝鮮の国会議員が、だから、それは朝鮮総連の人全部とは言いませんよ。率直に言えば、朝鮮総連自体がいわゆる破防法の調査対象団体だということで、これも本当は聞きたいのですが、時間がなくなってきたので、ちょっとこれは省いて話していますけれども、この破防法調査対象団体のリーダーであって、しかも北朝鮮の国会議員、国会議員ということは、北朝鮮のいわゆるさまざまな政策に、それは公安調査庁はそう答弁しているんだから、その立場の人間が日本と北朝鮮の間を自由に往来できると、現実問題として。

 そして、例えば、既にこれは産経新聞に記事が載っているわけでありますが、十八日から北朝鮮を訪れていた在日本朝鮮人総聨合会の許宗萬責任副議長は二十五日、訪問を終え経由地の北京に到着。日本側の経済制裁発動論議などについて、北朝鮮指導部と協議した模様だと。これは産経新聞の記事ですよ。こうやって自由に往来して、北朝鮮に行って、これを受けて今度は一定の時期になって核保有宣言をばんとぶち上げるとか。

 そういう日本の世論を見ながら、ある意味では世論調査をしながら、場合によっては、この許宗萬さんについては、これは週刊誌に書いてありますが、これはもう週刊誌情報ですからわかりませんが、飯島秘書官との関係があると書いてある。この中で飯島秘書官自身は、確かにここで言っていますよ、総理は外交の一元化と言っている、なぜ朝鮮総連のような破防法に指定されている団体の人間と会わなきゃいけないんだと。つまり、飯島秘書官のこの発言は、破防法調査対象団体だということで、朝鮮総連の人間と何でおれが会う必要があるんだ、こういうふうに反論しているわけですよ。

 そのトップの人間ですよ、日本に敵対的な行為をしている、破防法調査対象団体の。しかも、北朝鮮の国会議員。例えば今具体的に許宗萬さん、これは産経新聞に載っている。こういう人が出入りをしている、こういったことを自由にしておくというのは、日本の国益にかなうと思いますかどうですかと聞いているんです。

細田国務大臣 やはり両面あると思ってはおります。

 つまり、在日の人は極めて数も多いわけです。その中には、本国のさまざまな行為について、極めて恥ずかしい行為であって、ぜひとも本国の政策を変えてもらわなければ我々の立場がないじゃないかと。この間のサッカーの試合などでも、応援に来たり、いろいろな方が現に生活しておられるわけですが、そういう中で、それぞれの国会議員の方が、向こうの国防委員長のもう全くおっしゃるとおり、断固同じ政策で、日本をたたけというような御意見であるかどうかということも含めてよく検討しなければならない。

 むしろ、日本の国論、今おっしゃったような、国会でこれだけ議論が沸騰して、松原議員からそういう意見すらあるということがよく先方に伝わるということも、非常に大切なことだと思っております。

松原委員 私がそれを言って、それが先方に伝わることも大事でしょう。それに対して、官房長官がそのとおりだというメッセージを発することはもっと大事なんですよ。それはおかしいということをメッセージで。

 私は、北が核保有宣言をして、その状況で、この法律をさらに改正する法律をつくるとなったら時間がかかりますが、少なくとも政府のメッセージとして、北朝鮮が核を持ったと言った、この核は明らかに日本に対して一番脅威なんですよ。だから、これに対して、少なくともこの場で官房長官が、確かにおかしい部分がある、検討課題だ、そういうふうに答弁してくれれば、それが一番強い日本のメッセージになるんですよ。それは答弁できませんか。

細田国務大臣 御意見、よく承りました。それがまた、そういう御党の御意見でもあり……(発言する者あり)そこで、いや、そこで踏み込んでいるわけではなくて、いや、済みません。そういう空気が非常に強まっているということは大変大事なことです。これは日本の国会において、よく、しっかりと承りました。

松原委員 私が申し上げたいのは、もう一つは、やはりこの総連というのは破防法調査対象団体なんですよ。この破防法調査対象団体というのはどんなところがあるか、ちょっと教えてもらえますか。

大泉政府参考人 公安調査庁におきましては、破壊活動防止法に基づいて、御指摘の朝鮮総連を調査しておりますほかに、オウム真理教、あるいはいわゆる過激派であります革共同中核派、革労協解放派などの調査を行っております。

松原委員 これは平成十四年十一月八日、ちょうどあの拉致被害者が五人戻ってきた後だと思いますが、我が方の中川正春さんの質疑に対して、そのときの公安調査庁の方が答えているのは、朝鮮総連については鋭意捜査をしているところでございまして、破防法に関しても、十分にその適用を考えて調査をしている現状でございますと。

 これはその後、どうなりましたか。

大泉政府参考人 先生御指摘の答弁でございますが、公安調査庁がかねて破防法に基づきまして朝鮮総連を調査の対象としておるわけでございますが、この答弁がなされたときも、具体的に破防法適用の請求手続を行うことを検討したという趣旨ではございませんけれども、その可能性も考えつつ、鋭意調査に取り組んでいるということが述べられたものと承知しております。

松原委員 これはちょっとレクでいろいろと話を聞きましたらば、誘拐、特に拉致事案にかかわっているとした場合にも、誘拐というのは破防法の適用対象じゃない、こんな話があったんですが、私は、一言ここで申し上げれば、百人を超える日本人を誘拐すれば、それは国家騒擾罪みたいなものでありますから、単なる誘拐ではなくて、破防法の適用というものも検討するべきだっただろうというふうに申し上げたい。

 ところで、その破防法調査対象団体の朝鮮総連の総会に、昨年の五月二十二日ですか、小泉自民党総裁がメッセージを出している。これはもうマスコミでも随分扱われたわけであります。先ほど飯島秘書官の発言で言いましたが、ここで、「なぜ朝鮮総連なんていう破防法に指定(を検討)」と、「を検討」というのは括弧で入っていますから、飯島さんの発言は、破防法に指定されている団体の人間と会わなきゃいけないんだ、こう言っているわけですよ。こういう認識を持っている。しかも、今公安調査庁が言うように破防法の調査対象団体であります。その朝鮮総連に小泉総理が五月二十二日にメッセージを出している。私は、少なくとも、こういう団体にメッセージを出すこと自体が非常に不適切ではないかというふうに思っているわけでありますが、このメッセージが、小泉さんの第二回目の訪朝の唯一のこれが公式な文書発言になっているわけですよね。

 これは、小泉さんがここにいれば一番お聞きしたいわけでありますが、どういう意図でこれをやったのかということを本人に聞きたいわけでありますが、かわってというか、本人がいないので官房長官、小泉さんはどうしてこれにメッセージを出したと思いますか。

細田国務大臣 これは自由民主党総裁として、だれかから依頼があったのかもしれませんが、これに対してメッセージを総裁として寄せております。

 実は、同じこの五月二十八日の朝鮮総連の大会は、朝鮮総連のホームページによりますと、御党民主党においても国際局長藤田さんが御出席になって藤井幹事長のメッセージを代読しておられる。社会民主党は常任幹事会のメッセージが届いた等々ありまして、これは多分いろいろな関係があって、依頼があって、そして儀礼的なメッセージをそれぞれの党も含めて、党としてお出しになったのではないかと拝察しております。

松原委員 私は、今、儀礼的と細田さん言うんだったら、この内容、儀礼的じゃないですよ、具体的ですよ。

 小泉さんのメッセージ、全部読むと非常に長いので全部読めないのですが、「私は二十二日、平壌を訪問し、」これは小泉さんのメッセージですよ。「金正日国防委員長との間で日朝首脳会談を行いました。今回の首脳会談においては、金正日委員長との間で、日朝関係や核、ミサイルなど北東アジア地域の平和と安定にかかわる安全保障上の問題などにつき、大局的かつ率直な議論を行いました。この中でも、特に皆様に対して以下の四点をご紹介したいと思います。」極めて、儀礼的なメッセージを超えていますよ、これ。

 「第一に、今回の首脳会談の結果、今後の日朝関係を進めていく上で、日朝平壌宣言がその基礎であり、同宣言を双方が誠実に履行していくことが再確認され、」云々。そして「第二に、日朝間の重大な懸案の一つであった拉致問題について、一部とはいえ」云々と。「第三に、わが国として国際機関を通じ食糧二十五万トンおよび一千万ドル相当の医薬品などの人道支援を行う考えであることを表明しました。」これは朝鮮総連の総会で小泉さんは具体的なメッセージで書いていますね。このメッセージ自体が、こういったものを文書で日本国内ではなくて、この文書しかないんですよね、小泉さんの肉声の文書はね。「第四に、私は、在日朝鮮人の方々に対して、差別などが行われないよう、友好的に対応する考えを伝えました。」

 そして、「わが国と朝鮮半島は、歴史的・地理的に密接な関係にあり、」云々。「このような観点から、今回の首脳会談で得られたこれらの成果は、わが国を含む北東アジア地域における安全保障環境の改善に資するものであったと考えています。私は、今回の首脳会談の結果を踏まえつつ、日朝間の諸懸案の解決に向け早期に具体的な前進を図り、もってわが国と朝鮮半島との更なる関係の改善、ひいては日朝国交正常化の実現に向け、最大限努力を払っていきたいと考えています。 平成十六年五月二十八日 自由民主党総裁 小泉純一郎」

 これは、儀礼的なメッセージというよりは、日朝平壌宣言における成果、国防委員長との間で取り交わした成果を、国内的にはこういう文書というのは存在していないにもかかわらず、朝鮮総連の総会で小泉総理はそれを報告した、こういうふうに認識されるわけでありますが、ちょっとこの点、官房長官。

細田国務大臣 この自由民主党総裁としてのメッセージの内容的には、特に、特別の内容が盛り込まれているとは考えておりませんが、これは党としての行為でございますので、ちょっと官房長官が答えることではないので、お許しいただきたいと思います。

松原委員 特に小泉さんのこのメッセージが届けられたということの、北朝鮮に対するまさにメッセージですよね、強いメッセージだった。あのときはちょうど小泉さんも、経済制裁は日朝平壌宣言に違反しない限りしませんというふうなことも言って、まさか、例えばその後において、横田めぐみさんの遺骨がにせものであるとか、核保有宣言までやってしまう、泥棒が何が悪いんだという居丈高に居直るような、そういう状況になるということは御本人は想定していなかったと思いますが、これだけのメッセージを出したということは、少なくとも、それは与党自由民主党の総裁であり、日本国の総理大臣という立場を考えた場合は、私は、これはやはり極めて軽率だったというふうに思わざるを得ないということを指摘しておきたいわけであります。

 そういう中で、小泉さんは、「今回の首脳会談で得られたこれらの成果は、わが国を含む北東アジア地域における安全保障環境の改善に資するものであったと考えています」と言っていますが、こういうふうなメッセージのこの文書は、これは五月。それで、現実に北朝鮮が核を持つ、六カ国協議にはもう当面凍結して参加しない、こういった現実を考えるならば、小泉メッセージのこのときとは完全に状況は変わってしまった、このとおり進んでいない。

 このことは一般論として、官房長官、答えてください。

細田国務大臣 その後、ジェンキンスさんが帰ってこられた後は状況が非常に大きく悪くなっておること、そして、その後の先方の態度とか遺骨問題を含めまして、非常に我が国から見れば問題であるということ、そして核の問題も、これは前から相当進めていたことを明言しておりましたけれども、ここに至ってスポークスマンが明言するという状況に至ったこと、それぞれ大きな今展開する局面を迎えていることは、まさに松原議員のおっしゃるとおりであると思っております。

 政府としては、今後、この状況を打開すべく交渉等努力してまいりたいと思います。

松原委員 少なくとも、この小泉さんのそのときの総連におけるメッセージと現実は全然違った。私は、これはミスジャッジだったということはやはり小泉さんは、きょうここにいませんが、認識をしているべきだと思うんですよね。

 私申し上げたいのは、今、経済制裁論議がある。さっき町村さんもそういう話をおっしゃった。総連においてこういう発言をしたことが、経済制裁を発動するために、総理がちょっとあのとき総連に行ってああいうメッセージ読んだから、制裁発動はちょっと考えようというふうになったらいかぬということは、強く政府の皆さんに申し上げておきたいと思います。

 時間がなくなってしまいましたが、最後に、ちょっとこれは、今、北朝鮮が対南工作ということでありますが、日本に対してどういう工作をしているのか。不審船がかつては頻繁に来ていたということは既にさまざまな報道でも明らかになっているわけでありますが、最近、その不審船では見つかってしまう。私が一部聞いた情報では、不審船ではなくて潜水艦に乗って、これからは対南工作をしようというふうになっているのではないかと。その場合、清津の連絡所の北朝鮮の対日工作員が、私の情報ですと、どうも昨年の春ごろから興南周辺の潜水艦基地で訓練をしている、こういうふうな話が伝わってきているわけでありますが、このことについて公安調査庁は承知をしているかどうか、お答えいただきたい。

大泉政府参考人 北朝鮮工作員の不法活動に関しまして、種々の情報に接しているところでございますけれども、御指摘のような具体的な事項について当庁が把握している情報の内容等を明らかにいたしますことは、今後の調査に影響を来すおそれがございますので、答弁は差し控えさせていただきたく存じます。

松原委員 そういう不審船というか工作船から潜水艦に切りかえてというふうな情報が入っているわけでありますが、そういったものを、それはこの国会の予算委員会で答弁ができなくてもいいかもしれません、私はこのことを質問することも大事だと思って言っているわけでありますが、少なくとも、こういうことについて各省庁間で連携をとっていただいて、そして、前から言っているような、拉致問題も含む北朝鮮全体の、拉致を特に中心として、これをきちっと解明する特別な部署というものはやはり必要だろうということも申し上げておきたいわけであります。

 もう時間がなくなりましたので、最後、総括をさせていただきますが、私は、今回の北朝鮮の核保有宣言に対して、一つは、国民の目に見える、それは玄人がやっていることは当然やって当たり前であります。しかし、向こうがやってきているのは、玄人がやっていることでありながら、あくまでもプロパガンダをやってきているんですから。つまり、前から持っていても、あえて持っていると言った、このプロパガンダに対して、我々はどのような対抗策を声を大にしてやるのか。やはりそれは、明確な、めり張りをつけた行動をとるべきだろう。これが第一点。

 第二点としては、先ほど私がコーエンさんの話とかを申し上げましたが、日米のこの関係に対して、少なくとも、従来、この半世紀ずっとやってきたこの関係できちっと対応できるように、さまざまな違う観測を呼ぶような発言に対しては、もう一回集約をして、これはどういう意味だったのか、それを内部で検証してもらわないといけないだろう。これが二つ目。

 三つ目は、さっき言った、許宗萬さんという個名を出させてもらったけれども、総連で、しかも国会議員の方々が事実上自由に往来できる、日本に対して敵対行為をしている国の主体性に関与する人間が自由に往来できるというのは、これはどう考えてもちょっと問題なのではないか。これはやはり検討するべきだ。そして、今言ったような部分の、対南工作も従来と違う様相を呈している、工作船から潜水艦になったりしている、この辺に対してもきちっとやっていく。

 こういうことを当然、一つの国家である以上、きちんと対応していただいて、そして、抜かりなく、特にこの北朝鮮核保有発言に絡む前後の事実をやはりきちっと有機的に見て、効果的な対策をとるように強く要請して、私の質問を終わります。

 以上です。

甘利委員長 これにて松原君の質疑は終了いたしました。

 次に、大石尚子君。

大石委員 民主党・無所属クラブの大石尚子でございます。

 きょうは質問の時間を与えてくださいまして、ありがとうございます。通告させていただきましたように、四つの課題について御質問申し上げたいと存じます。

 まず初めは教育問題。

 文部科学大臣に、今、学力が低下しているというようなことも話題になっておりますけれども、どうすれば子供の心を育てることができるか、どうすれば、良好な人間関係を営める、構築できる、実践できる、そういう人に子供たちが育っていくか。そのために、特に義務教育の課程というものをどのような方向へ改革していけばいいか。このような問題意識から御質問申し上げたいと思います。

 一昨日、また、二度と再び起こってほしくない事件が大阪府寝屋川市立中央小学校で起こりました。大変すばらしい人材であられた先生の命が失われました。そして傷ついた先生方もおられます。そういう報道に触れるたびに、私どもは、一体何をどうしたらいいのかと、本当に痛ましい気持ちに、焦る気持ちに襲われるわけでございます。

 特に私、この事件から思うことは、お亡くなりになりました先生の御冥福を祈るとともに、大変な被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げると同時に、加害者になった少年も、これはほかのいろいろな事件に子供が巻き込まれております、被害者になるだけではなく、加害者になる立場。そういう立場に置かれた子供たちも、もしかして、もっと好ましい人間関係の中に、いい教育環境の中に育つことができたら、みずからそういう人生を歩まなくても済んだのではないか、そういう思いがいたします。

 そうしたときに、私たち大人の責任というものは大変重大でございますし、人間の子供は、早産児と言われるくらいに、育て方によって、どのようにでもとはいかないまでも、かなり変わってしまう。これは、当然のこと、親が何語をしゃべるかで言葉が決まる。それから、赤ちゃんがもし仮にオオカミに育てられれば、オオカミの行動様式をまねて遠ぼえをするようになるわけでございます。それだけに、私たちの責任は重大であるということ。

 そして、今私がここに持っております、これは長崎県の教育委員会のデータでございますが、小学校と中学校の生徒に死のイメージを調査したもの。「死んだ人が生き返ると思いますか。」こういう問いに対して、何と、小学四年生は一四・七%、小学六年生が一三・一%、そして中学二年生が一八・五%、生き返ると言っているのでございます。

 私、平成十三年の教育三法が本会議に提出されましたときに、小泉総理にも質問させていただきました。情報通信技術革新というものがもし負の影を落とすとしたら、それは教育の現場ではないか。とにかく、子供の育ちざまが変わってきている。それに対してどういう教育改革を、きちっとしたデータに基づいて中身を改革していかなければいけないだろうということを既に指摘させていただいているのですけれども、子供が人間を、人をどう認識し、そして、子供がいいコミュニケーション能力を養っていけるようにするためにはどうしていけばいいのか、そのようなことを描きながら、中山文部科学大臣と忌憚ない御意見を交換させていただければと思うのでございますが、伺わせてくださいませ。

中山国務大臣 大石委員が御指摘のように、おとといの事件、起こってはならない事件がまた起こったな、そういう思いでございまして、ああいう事件が起こるたびに、被害者そして加害者、本当に、双方とも重苦しい気持ちを抱かずにいられないわけでございます。人の命の大切さといいますか、心の教育というのが本当に大事だなということを痛切に感じまして、実はきょう、お昼の時間に文教委員会で所信表明をさせていただいたんですけれども、その中でも、子供たちがこの世に生を受けたことのありがたさを自覚して、そしてその一生を幸せに、有意義に送れるような教育をしなきゃいけない、こういうことを実は申し上げたところでございます。

 委員御指摘のように、今の世の中というのは、子供たちがすくすくと素直に育ちにくい、そういう社会環境になっているんじゃないか。情報化社会ということで、そういったものも子供たちの心に、影といいますか、マイナスのそういったものも落としているんじゃないかな、そういうことも考えるわけでございます。

 今、私ども、教育改革に一生懸命取り組んでおりますが、学力の向上策とあわせて、心の教育をどうしてやったらいいのか、これはなかなか簡単には解決策の見つからない難しい問題ではございますけれども、それを何とかみんなでいろいろな知恵を出し合いながら、御指摘ありましたようにいろいろな調査等もいたしまして、そういったものも総合して、心の教育といいますか、命の大切さ、ありがたさというものをどのように子供たちに理解させていくかということについて今取り組んでいるところでございます。

大石委員 子供の育ちざまが変わってきている、それをどう防いでいったらいいか。家庭の中の教育機能がかなり落ちている。母親や父親、家族の関係の中で、いい人間関係をたくさん体験できないで子供が育ってしまっている。それでしたら、小学校、中学校の先生方、どういうふうな方々に先生になっていただけばいいか。

 今、子供が不登校と申しますけれども、先生の不登校もまたふえてきております。それで、特に、これは青少年の育成に関する有識者懇談会の資料を拝見した中でも、なぜかわかりませんが、平成六、七年ごろから、子供の不登校もふえるし、親の離婚もふえる。それから教職員の病欠、いわゆる病気でお休みになる先生方の中で精神的疾患の率がふえる。先生方の病欠の理由は、今はもう大体半分は精神的疾患でございます。こうしたときに、義務教育の教員養成課程というものを根本的に考え直す必要があるのではないか。

 こういう観点から、今、中央教育審議会等でもいろいろ議論されておりましょうけれども、大臣はどのような方向でこの義務制の先生方の養成課程を改革しようとしていらっしゃいますのでしょうか。

中山国務大臣 御指摘のように、子供たちも心の悩み、いろいろ抱えておりますが、それを教える側の先生方もまたいろいろと心の悩みを抱えた先生方がいらっしゃるということも、これはやはり大きな問題だ、このように考えておるわけでございまして、特に、児童生徒の心身の発達にかかわる先生方の心の病ということになりますと、これはもうどうしたらいいのか、そこにさかのぼって、確かによく考えるべきだと思っております。

 御承知のように、これまでも、大学の教職課程におきまして生徒指導や教育相談に関する科目を必修にするとともに、現職教員を対象に生徒指導上の問題や心の健康問題に関する研修等を行ったり、養成、研修を通じて資質の向上に努めておるところでございますけれども、近年、心の悩みや不安を抱える児童生徒、あるいはいじめ、不登校などのいろいろな問題が急増しているわけでございます。

 平成十年でございますが、教職員免許法を改正いたしまして、大学の教職課程のうち、生徒指導、教育相談及び進路指導に関する科目の単位数を引き上げておりまして、二単位から四単位に引き上げております。あわせて、教育相談の一環として、カウンセリングに関する基礎的な知識の修得を義務づけておるわけでございます。

 今後とも、各大学の教職課程が、児童生徒が抱える問題等に即したものになりますように一層の改善充実を促すとともに、現職の研修の推進も図ることによりまして、まず先生方に、そういった子供たちの心の悩みを理解し、そして指導できるような技術といいますか、そういったものもあわせて身につけるように今努力しているということでございます。

大石委員 ただいま、先生方にカウンセラー的な養成が必要だという意味のことをおっしゃいました。これは知識の教育ではないわけでございます。カウンセラーとして自分自身を高めていけるかどうかということは、それなりの年月、自分自身の人格の変容をなし遂げて、子供の心をつかみ、子供の心を引き出し、そして子供を理解し、例えば今回のような学校の事件が起こったときに、臨床心理士の専門家を呼ばなくても、先生方が全部カウンセラー的であればそこに対応できる、そういうように学校現場を変えていかなければならないわけでございます。

 去年の、たしか予算の分科会でございました。前文部科学大臣、河村大臣とお話し合いをいたしましたときに、教員の養成課程を「六年制にすべきだという声もあります。」という御答弁をいただいております。四年ではもう足りないのではないか。それでしたら、四年の今の教育課程の上に専門的な大学院大学的なものを乗せればそれで済むのか。それではいけないと思うのでございます。

 ですから、そういう意味で、教員養成の期間を今よりももっと年限をかけて、延長させる必要があるのではないかということ。それからカリキュラムにしても、教員になる人の人格を形成できるようないろいろなカリキュラムをそこに必要とすると思うのでございますが、そういった点、もう一回お答えくださいますでしょうか。

中山国務大臣 望むべくは、臨床心理士とか、あるいは精神科医の資格を持った方に先生になってもらうというのが一番いいんですけれども、現実にはそこはなかなか難しい問題もあるわけでございまして、現在は、児童生徒の不登校や問題行動等に対応するために、臨床心理士とか精神科医の資格を有する者をスクールカウンセラーとして学校に配置しているという状況でございます。

 今御指摘ありましたように、大学院でそういったことをやったらいいじゃないか。去年も御指摘いただいているわけでございますが、御承知のように、中教審で専門職の大学院についても御検討いただいているわけでございまして、そういった中で、こういった現職の先生方も対象にして、カウンセリング等に関する高度の専門性と実践的指導力を身につけさせる教育を行う、そういったことも専門職大学院で行うということも考えられるんじゃないかな、このように考えております。

大石委員 時間がございませんので要望を申し上げますけれども、奈良県の県立高校で教員養成コースをつくるという話題が出ております。教員養成課程というのは、ある年限をかけて先生になる方の人格を養成していかなければならないという課程でございますから、私は、四年制大学に専門的な大学院大学を二年加えて、そこで教員の専門教育をすればいいとは思っていないわけでございます。むしろ、六年なら六年の年限を通しての、いろいろな体験学習を含む、そういう課程を通して先生自身を養成していく必要があるのではないかと思っておりますので、いろいろなコースが考えられるかと思いますが、ぜひ今後とも精力的にこの問題の解決に当たっては取り組んでいただきたいと思います。これは御要望申し上げまして、次に、第二番目の課題に移らせていただきます。

 きょう、たくさんの大臣がこちらにお顔を見せてくださいました。これはどういう大臣に来ていただいたのかと申しますと、我が国の大陸棚画定の問題にかかわっておられる省庁の大臣でございます。

 大陸棚画定の問題と申しますのは、もう御案内のとおり、国連海洋法条約に基づきまして、二〇〇九年、平成二十一年でございますか、それまでに国連の大陸棚限界委員会に、日本の大陸棚がどのような形で延び、それが日本の国土と同じ地質であるということをきっちりと証明する。そうすると日本の国土の一・七倍の大陸棚の権益が認められる。ただし期限がある。

 もうあと正味三年きりないのに、やっと昨年の八月に、大陸棚調査・海洋資源等に関する関係省庁連絡会議というものが設けられた。その前に同類のものが十四年に立ち上がっているのですけれども、これを格上げされて、そして全省庁的に取り組まれたのだと思います。しかし、私は本心、本当に間に合うのだろうか、日本の権益が守れるのかどうか、そこを大変心配いたしております。

 そこで、まず官房長官に、我が国の大陸棚画定問題を、どうその重要性というものをとらえておられて、どういうタイムスケジュールに基づいてこれをなし遂げようとされているのか、お伺いしたいと思います。

細田国務大臣 御指摘のように、我が国はすべて海に囲まれた海洋国家でございますので、二百海里を超えた大陸棚の設定は、我が国の国益に直結する重要な課題であると思っております。

 調査の問題につきましても、内閣官房に大陸棚調査対策室を設置いたしまして、昨年八月には各省の関係省庁連絡会議で基本方針を定めて、内閣官房の総合調整のもとで政府一体となって取り組んでいるところでございます。

 今後の方針といたしましては、海域における調査を平成十九年までに完了し、これをもとに平成二十年までに大陸棚の限界に関する情報の取りまとめを終了して、平成二十一年一月には国連への提出を行うこととしております。

 これは断固我が国としては完遂すべき事業であると考えておりまして、外国の中には、簡易な調査をした結果、その調査が否定されるというような国もございます。やはり綿密な調査をしなければなりませんので、そのための予算もつけておりますし、今後もしっかりと調査してまいりたいと思っております。

大石委員 そのための予算をしっかりとつけているというお話でございましたが、平成十五年、十六年あたりのいろいろなマスコミの報道でございますとか、あるいはいろいろな方のホームページ等を拝見いたしますと、前福田官房長官は六年間で約一千数百億円の予算の措置を約束されたということでございますとか、あるいは新聞の報道でも、四年間で約一千億円の費用がかかる、そのような報道を見受けるのでございますが、今回、予算は百十八億円くらいでございます。これをあと四年、六年、その倍率にいたしましても、とてもそのような額にはなりません。これは予算の面からも本当に大丈夫なのでございましょうか。

細田国務大臣 当初の所要予算を非常に大きな予算として推定を申し上げたことがあったことは事実でございます。その後、平成十七年度予算案におきましても経費百十八億円を計上しているところでございますが、実は、この間、かなり詳細に調査いたしました結果、大学等によって調査が行われておる既存のデータがかなり活用できることがわかりました。

 それから、十六年度の調査結果から見て、一部の海域においては調査を効率化して行うことが可能であるというようなことも判明いたしましたので、そういった知見を活用しながら、すべてについて調査を完了すべく、今準備を進めているところでございます。

大石委員 それでは、お越しくださいました大臣の皆様方に、ここ一年、平成十六年度に各省庁でどのような実績を上げてこられたのか。これからあと正味三年間でなし遂げられるそれぞれの調査の、大体どれくらいを既になし遂げておられるのか。

 順番でございますけれども、この取り組みに対する各大臣のお気持ちも含めて、去年の予算の分科会で文科大臣にこの件で御質問させていただいておりますので、まず文科大臣からお話しくださいますか。時間が余りなくて申しわけございません、簡潔にお願いいたします。

中山国務大臣 それでは簡潔にお答えいたしますが、文部科学省は、平成十六年度から、海上保安庁と分担いたしまして、伊豆、小笠原海域を対象とした調査を行っております。

 具体的には、独立行政法人海洋研究開発機構の保有します二隻の研究船「かいよう」と「かいれい」を用いまして、人工地震波等を利用して海底下の地殻構造を明らかにする地殻構造探査を実施しておりまして、これは平成十九年度までには終える予定になっておりまして、ことしも二十五億円の予算を予定しているところでございます。

 国連への申請のための資料の作成に当たりましても、必要な支援を行いまして、提出期限に間に合うよう積極的に貢献していきたいと考えております。

大石委員 それでは、従来からこの問題に取りかかっておられます国土交通大臣、いかがでございましょうか。

北側国務大臣 大陸棚の限界延長の問題は、我が国の国益にとりまして極めて重要な課題であると考えております。

 国土交通省の中では海上保安庁がこれを担当しておりまして、精密海底地形調査、海底の精密な調査をやっております。もう一つは地殻構造探査。さらに海底の下の地殻がどのようになっているか、この調査を今科学的にさせていただいておるところでございまして、十六年度につきましては五十四億円の予算をちょうだいいたしました。予定どおり、その調査はこの十六年度内に終わる見通しでございます。

 さらに十七年度予算案につきましては六十七億円の予算をお願いしておりまして、ぜひこれもその規模を確保させていただきまして、今後、十九年末の調査完了に間に合うように万全を期してまいりたいというふうに考えております。

 この件につきましては政府一体で取り組む必要がございますので、内閣官房の総合調整のもとで、関係省庁と連携をとりまして進めさせていただきたいと思っております。

大石委員 民間の協力を求めておられる窓口も大臣のところでございますか。

北側国務大臣 そのとおりでございます。日本大陸棚調査株式会社という民間企業に協力をいただいておるところでございます。

大石委員 ありがとうございます。

 それでは次に、経済産業大臣、お願いいたします。

 経済産業大臣が予算復活折衝で三次元の物理探査船を復活されたという、百一億でございましょうか、この船の建造、これは大変大事なことだ、私もよかったと思っているんですけれども、それと、この大陸棚画定の調査事業との関連も含めて教えてくださいますでしょうか。

中川国務大臣 経済産業省といたしましては、まず、大石委員御質問の最初の方の大陸棚の画定作業について申し上げます。

 基盤岩採取、海底ボーリング調査というのが経済産業省の分担でございまして、平成十六年度には計三回の調査航海を行いました。予算額は二十四億九千万円で、順調にやっているところでございます。十七年度も、引き続きこの石油資源等の探査技術等の基礎調査を行ってまいりたいと思います。

 それから、今御指摘のありました、大臣折衝でお認めいただきました三次元調査船、これは、海洋国家である日本ではありますけれども、こういうような船を各国持っておりますが、いわゆる三次元調査船と言われる先端的な調査船は日本は一隻も保有していないというのは大変残念なことでございましたので、今御指摘のように、十七年度におきましては百一億円、そして、三年をかけましてトータル二百三十億円ぐらいで最先端の船をつくりまして、これは文字どおり、ただ穴を掘って採取するんじゃなくて、十本から二十本のケーブルを海洋に流して、そこからいろいろな電波を発して三次元的に地中の構造調査をやる、あるいはまた、それによって石油、天然ガス等の資源をかなり具体的に把握できるということであります。

 ちなみに、今、東シナ海で三次元調査をノルウェーの船を借りてやっておりまして、できるだけ早い時期にこの調査結果を発表させていただきたいと思っておりますが、自前の船を日本として今まで持っていなかったということでございますので、できるだけ早くこの船を完成させまして、日本の近海の資源調査を三次元の最先端技術でやっていきたいと思っております。

大石委員 お尋ねいたしました大陸棚の調査にその船を使うのかどうか、これは予算の中に入っておりませんので、違うのではないかしらと思うのですけれども。

中川国務大臣 現在の海洋法条約に基づく、平成二十一年までの調査については既にスタートしておりまして、これは白嶺丸という自前の船で既にやっております。それはあくまでも、さっき先生御指摘のように、大陸棚の地質がどこまで延びているか、その外辺はどこまでかということの調査でございます。

 それで、三D船は、今申し上げたように来年度から三年ぐらいかかる船でございまして、時間的な問題からいっても、それから、それは、先ほど申し上げましたように、より精密度の高い調査をやる船でございますので、委員御指摘の現在の大陸棚調査は白嶺丸で十分対応できているわけでございますけれども、資源を有効利用するための調査という、より現実的といいましょうか、より資源を利用するための資源調査船というレベルで新しい船を今つくる準備をしているわけでございまして、現在の調査の作業とは直接的には関係ございません。

大石委員 現在行われている大陸棚を画定するための調査には直接は関係ないという御答弁でございました。

 ところが、衆議院本会議の小泉総理の所信の中に、こうお話しになっているわけでございます。「海洋国家として、大陸棚を画定するための調査」、これは今一生懸命皆様で取り組んでいただいて、国連の方へその調査結果を出す、このことだと思います。「大陸棚を画定するための調査や周辺の海底資源を探査する船舶の建造など、海洋権益の保全に努めてまいります。」この総理大臣の認識と中川大臣の認識とちょっとずれているんじゃございませんか。

 これは、私、この所信を伺ったときに、ああ、すごく前向きに取り組んでくださっていると思ったんですけれども、これはどうも総理の認識が間違っていらっしゃるんじゃないかと思うんですけれども。

中川国務大臣 今の大石委員の、議事録をお聞きしますと、大陸棚の調査や海洋資源のというふうに読まれましたよね。ですから、大陸棚の境界の画定のための調査は、今、文科大臣や国交大臣がおっしゃったように、そして私が述べたように、現在、既に白嶺丸という船でやっております。

 それから、海洋海底資源をきちっと自前で三次元的に、より精度の高いレベルでやるためには、先ほど申し上げたように、今は外国の船を借りなければできないという状況でございますので、そのための自前の船をつくるというのが、今お読みになった部分の後段の部分に当たるわけでございまして、大陸棚の画定の調査や海洋資源……(発言する者あり)ごまかしていないつもりでございますけれども。両方とも白嶺丸でやり、それから三D船が、多分、三D船ができれば、もちろん大陸棚の地質等の調査も当然できる、カバーできるわけでございます。

 そういうふうに考えておりますけれども、現時点では、これから三年間でつくろうということでございますから、現にやっている作業は、白嶺丸という、現在存在している船でその目的に十分到達できるようにやっているわけでございます。

大石委員 今我が国が直面している大陸棚を画定するための調査というのは、これは、排他的経済水域、それが二百海里、それからさらにそれを百五十海里延ばせるか延ばせないかという事業でございます。それにはその船は間に合わない。

 もう一回読ませていただきます。「大陸棚を画定するための調査や周辺の海底資源を探査する船舶の建造など、」これはつながっているんでございます。点で切れていない。これは、中川大臣の認識が間違っておられるのではなく、小泉総理が間違って受け取っていらっしゃるのではないでしょうか。官房長官、御見解を。

中川国務大臣 今、大石委員がお読みになった文章を文科大臣からお借りしました。「大陸棚を画定するための調査や周辺の海底資源を探査する船舶の建造など、」と、この間にポツも間もないから、ですからワンセンテンスで、調査をする船の建造や探査する船の建造などというふうに大石委員はお読みになっていらっしゃるんだと思いますし、そういうふうに読めないことはないわけでございますが、現実に、御承知のとおり、大陸棚を画定するための調査、これは、白嶺丸あるいは文科省、国交省等で既にやっているわけでございまして、要するに、調査や、周辺の海底資源を探査する船の建造、これが、認めていただきまして今御審議をいただいております、総額二百三十億円の三次元調査船でございます。

大石委員 これは続いておりますので、私の読み方の方が普通だろうと思います。もし中川大臣のように御説明なさりたいのであれば、「調査や、」そこを議事録を訂正していただきたいと思うのですが、官房長官、いかがでございますか。

細田国務大臣 意味は中川経産大臣が申し上げたとおり、今の三次元船というのは、海底のいわゆる背斜構造等、ガス田や油田を探査するための専門船でございますので意味が違うんでございますが、もう一度文章を精査したいと思います。

大石委員 では、ぜひよろしくお願いいたします。

 実は、きょう、あと五分で官房長官がここをお立ちになるということで、他の大臣には本当に申しわけないのでございますが、少し質問をあちこち入れかえさせていただきまして、官房長官のおいでになるうちに伺っておきたいことがございます。

 この次に防衛庁長官からいろいろ取り組みを伺うのでございますが、つい先日、防衛庁の船まで出動したわけでございます。結局、間に合わなくなるから海上自衛隊の船まで動員されたのではないか。大変私は心配いたしております。

 それで、あと引き続き大臣のお話を伺うのでございますが、このような進捗状況で本当に間に合うのかどうか。これは、きちっと調査して、学術的にレベルの高い調査を出せば、そうすれば大陸棚限界委員会でパスするかどうか。これはまた別問題の大変政治的な問題も含む、これは後ほど外務大臣にお話しいただきたいと思うのでございますが、そういう中で本当に間に合うのかどうか。もし間に合わなかったとき、これだけたくさんの大臣がおられて、一体どなたが責任をとられるのか、それを教えてくださいませ。

細田国務大臣 我が国にとって大変大事な問題ですから、当然責任を持って、しかも予算も、限られた予算の中で最も有効に使いながら、全部の海域を調査し終わらなければなりません。したがって、この点は政府の責任でございます。

 ただ、先ほど申し上げましたように、当初膨大な予算がかかると言いましたことよりは、現実に、既存の調査データがかなり活用できるぞということもわかってまいりましたことと、十六年度の調査結果から、一部海域についてはかなり効率化した調査を行えるということで取り組むことができるということが判明しております。

 いずれにしても、どこかほかの国のように、調査をして国連の方に出した結果、審査にパスしないようではとんでもないことでございますので、そういうことの絶対にないように取り組んでまいります。

大石委員 万が一のときはどなたが責任をとられるのでございますか。全部の大臣でございますか。

細田国務大臣 政府として責任を持って取り組みますので、御理解をいただきたいと思います。

大石委員 そのときはどなたがそのまま大臣におられるのかと思いますと、本当に心配になってまいります。ぜひそこは、皆様の情熱と誠意とで、これは後でまたもう一回言うことになろうかと思いますが、ぜひ官房長官もしっかりとインプットしておいていただきたいと思うのでございます。

 それで、あと二、三分になってしまいまして、その間に、申しわけございません、最後の予算関連法案の提出の仕方について、ちょっと御意見だけ伺わせていただきたいと思います。

 これは、予算関連法案の提出と称しまして、幾つもの中身の違った法案を等でくくって出してこられる。例えば、私は、今、安全保障委員会におりますけれども、そこでも五つの法案がくくってある。こういう法案の提出の仕方。中身が本当に類似のものならよろしいんですけれども、いわゆるミサイル迎撃の問題とそれから陸海空の統合の問題とを一緒にしちゃうとか、例えばの話でございます、その中身について聞くのではございません、そういう関連法案の提出の仕方、予算関連法案のくくっての提出の仕方はおかしいと思う。

 そういう提出の仕方はやめた方がいいと思っているのですが、幸いにして、同じような意見を自民党の国対委員長が述べていらっしゃるのがわかりました。これは、第八十回国会、大分昔のことでございます、昭和五十二年五月二十四日、ここで中川現国対委員長は、「こういった関係のない法律を一緒の一部改正案として出すことについて、私は大変望ましいことではない、これは行政府が立法府の審議権というものに、」と、これはちょっと長くなりますので。行政府と立法府の関係、これを大変痛烈に批判なさって、疑義を唱えておられる。

 中川国対委員長もそうでいらっしゃるのですから、こういう法案の出し方というのは今後検討していただく必要があるのではないかと思いますが、それに対しての御意見だけ伺わせていただきたいと思います。

細田国務大臣 国会に提出する法案の関係については、かつて内閣法制局長官の答弁もございます。これは後ほどでも個別にお渡ししたいと思っておりますが、考え方の整理として、その要旨を申し上げたいと思います。

 政府としては、国会で御審議いただく法案について、常にその時々の政策を踏まえまして、精査を重ねた上で必要なものを提出しておるのでございますが、複数の法律改正を一つの法律案で行う場合には、従来から、次の基準に従って処理をしているわけでございます。

 三つございます。一つは、法案に盛られた政策が統一的なものであり、その趣旨、目的が同じであること。二つ目には、法案の条項が相互に関連しており、一つの体系を形づくっていること。三番目でございますが、実際上の考慮として、できる限り同じ委員会の所管に属する事項に関するものであることが望ましいこと。こういった基準を考慮しながら対処しておるところでございます。

大石委員 これは素人的な発想かもしれませんが、体験上、私はいつもおかしいと思っておりますので、ぜひ大臣の皆様も、これから関連法案を御提出になられますときに、やたらとくくらないようにお願いいたしたいと思います。

 それでは、次へ進ませていただきたいと思います。官房長官、ありがとうございました。

 お待たせいたしました、次の大臣の皆様。

 それでは次に、防衛庁長官、つい、一月の二十日でしょうか、いよいよ、海上自衛隊の持っている最新鋭の海洋探査船「にちなん」が、この大陸棚画定の調査のために出動いたしましたね。なぜ今ごろ、そして、今後どうされるのでございますか。そういうことも含めて防衛庁としての取り組みをお話しくださいますでしょうか。

大野国務大臣 まず、なぜ今ごろということでございます。

 しかし、大陸棚の調査というのは政府が一丸となって取り組んでいくべき大変重要な問題である、こういう認識のもとに、防衛庁といたしましては、海上自衛隊の海洋観測船、先生がおっしゃいました「にちなん」でございますけれども、本年一月の後半から二月後半の予定で、本州南方海域において、先ほど国土交通大臣からお話がありました精密海底地形調査に携わっております。

 大陸棚調査の重要性にかんがみまして、いわば海上保安庁が実施しております調査に協力していこう、補完していこう、こういう気持ちでございます。今回の調査で得ましたデータというのはすべて海上保安庁に提供する、こういう形になっております。

 今後どうするんだ、こういうお尋ねでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、この問題、各関係省庁一丸となって取り組んでいくべきことは当たり前のことでありますけれども、防衛庁といたしましても可能な限り協力をしていく、こういう姿勢でございます。関係省庁と密接な連絡をとりながら、調整をとりながら、平成十七年度以降もこの調査をやっていこうと思っております。

 ただ、今回は海上自衛隊の活動の一環としてやっておりますので、予算上は何ら措置していないことを申し添えておきます。

大石委員 先ほど官房長官が、予算が最初の見積もりよりも大分軽減されているということの理由について、既にあるデータを使えるということをおっしゃいました。

 防衛庁、特に海上自衛隊は、潜水艦等の関係から、海底に対するデータをたくさん持っておられると思います。それも、先ほど官房長官がおっしゃいました、既存のデータが使えるという中に入っているのでございますか。

大野国務大臣 防衛上の問題として調査している問題、それから大陸棚調査として調査をしている問題、どこに境界線があるんだという問題はありますけれども、その辺は公表を差し控えさせていただきたいと思いますので、御理解ください。

大石委員 それでは、お待たせいたしました、外務大臣にお尋ねいたしたいと思います。

 この大陸棚画定の問題というのは、先ほどもちょっと申しましたが、国連の中にある大陸棚限界委員会、そこは個人の資格で世界各国の学者さんが選挙で出ておられるようで、それで日本からも参加しておられますが、日本のデータの審査には日本の学者は当たれない、他の国の方々によって審査されるわけでございます。

 しかし、ロシアのデータが却下されたように、日本がどのようなデータを出しても却下されないで通るという保証は全くないわけで、そして、これは大変政治的なにおいのする、各国、自国の国益を踏まえていろいろな方を送り込んでおられましょうから、日本の国益が最終守れるかどうか。一番最悪の事態を考えますと、皆様で精力的に調査してくださって、学術的にかなりのレベルの調査報告を出して却下された、しかし、そのデータは、秘密会議といえども他国の方々の手に落ちる、手のうちを明かしてしまうということになりかねない。ですからロシアのデータも精度を欠いていたのではないかと思う。先ほど防衛庁長官から、データをオープンにできないというようなお話がございましたが、ここで集めるデータもオープンにしたくないものではないかと思うのでございます。

 そこら辺の兼ね合い、大変政治的な配慮を要する事業であるがゆえに、外務大臣の今後のお取り組みはどのような方向になるのでございましょうか。

町村国務大臣 大変お詳しい委員に、余り詳しくない私が答弁するのはいささか気が引けるのでございますが、この大陸棚限界委員会、これはあくまでも個人の資格で参加をするということになっておりまして、九七年から二〇〇二年までは千葉大学の葉室教授、二〇〇二年から二〇〇七年までは玉木東大教授という方々が審査に当たるということでございます。世界じゅうの二十一名の委員で構成され、地質学、地球物理学または水路学の専門家でおられる、こういうことのようでございます。

 日本としては、こういう委員会の皆さん方をできるだけ、日本の取り組みあるいは国際的な理解を深めるために日本にもお招きしてシンポジウムを開いたり、そういう活動をまずやっております。それから、国連のいろいろな会合に外務省としても参加をしたり、また、各国がその委員会に出した情報について、必要な日本としての調査をする。

 したがいまして、例えば、先ほどのロシアの話でございますけれども、詳しくはよくわかりませんが、北方四島があたかもロシアの大陸棚の関係での情報を含んでいるというような形になっておりましたものですから、これに抗議をして、その結果、委員会の方からロシアに対して、日本と協議を行うように勧告が出されたといったような経緯もあったようでございます。

 昨年五月にこの日ロの協議が行われ、現在二回目の協議の日程調整をしているというようなことでございまして、現在はそういうようなことで、外務省なりに一生懸命やって、政府全体の成果が上がるように努めてまいりたいと考えております。

大石委員 ありがとうございました。

 あと、農林水産大臣と環境大臣、このお二方は直接調査事業には携わっておられないと思うのでございますが、大変この資源の問題には関係の深い大臣でおられます。

 農林水産大臣、何か時間が、本当にごめんなさい、少々で恐縮なんですが、一言。

島村国務大臣 大陸棚画定調査は、我が国の海洋資源を確保し、利用する上で極めて重要な調査であると認識いたしております。

 農林水産省といたしましては、平成十七年度に、大陸棚における定着性の生物資源、すなわちカニ類とか貝類とか、これらの調査を行うことといたしております。大陸棚画定調査を踏まえつつ、定着性の生物資源の適切な管理と持続的な利用に積極的に取り組んでまいる、こういう考えでおります。

大石委員 環境大臣、きょう二月十六日、本日、京都議定書発効日でございますよね。くしくもそういう日に質問させていただいているわけでございますが、環境問題は海洋資源問題にも大変大きなかかわり合いのある問題でございます。したがって、その取り組みの決意を含めて、この大陸棚画定の問題にどのような思いを持っておられるか、お願いいたします。

小池国務大臣 まず、大陸棚に関係しての調査でございますけれども、環境省では、海洋環境モニタリング調査、これは、生態系がどうなっているのか、そして、海の底の汚染の問題などの調査、こういったことを通じまして関係省庁連絡会議に参画し、この問題に環境省としても取り組ませていただいております。

 そしてまた、きょう二月十六日、京都議定書発効の日ではないかということでございますが、先ほど、午前中もお答えさせていただいたんですけれども、きょうは、皆さんの、国民みんなの発想を変える日ではないかなと思っております。

 超党派の議連でもサマータイムの導入なども御議論いただいております。それから、例えば、私、女性として思うんですけれども、こんな高温多湿の日本において、何で男性たちは皆さんネクタイを締めて上着を着ておられるのか、不思議でしようがありません。これによって二度ぐらい体感温度が違うんですね。そうすると、冷房の温度の設定がより低くなってくる。そうすると、そこで働いている女性たちはみんながたがた震えているんですよね。ということは、私は、ひょっとしたら少子化の原因はネクタイにあるのではないかと。大体、女性の疾病の関連は冷えからくるというのが多うございますから。

 何の話をしているかわからなくなりましたが、いずれにいたしましても、本日の京都議定書の発効というのは、そういった意味で、私たちの生活の様式、これでいいのかということを問う、そんな日にしていきたい、このように思っております。

大石委員 ありがとうございました。

 これで全大臣の大陸棚画定問題に対する御答弁をいただいたわけでございますが、これは、全員が一堂に会して、同じ問題を共通に認識していただいたということ、これをぜひ糧にしていただいて、絶対に失敗の許されない事業でございますので、取り組んでいただきたいと存じます。

 実はあと二分になってしまいました。最後の、米軍再編に関連して、外務大臣並びに防衛庁長官にお尋ねすることが、大変時間がなくなってしまいました。

 ちょうど今週末から、両大臣はアメリカに出張されるわけでございますね。それで、日米安全保障協議会委員会、いわゆる2プラス2の会合に臨まれる。ここでどのようなことをお話しになられるのか。また、この米軍再編に伴って、日本の防衛をどうするか、基地問題をどうするか。これは大変いいチャンスでございますので、今こうだからどう改善しようかというよりも、原点に立ち返って、原点から日米間で話し合える、そういう場を多くお二人につくっていただきたいと願っておりますので、そういう観点から一言ずつ伺って、あとは安保委員会の方に移させていただきたいと思います。

町村国務大臣 これまでも、二年近くにわたりまして日米間で話し合いをしてまいりました。久しぶりに2プラス2という形で、閣僚レベルでの会合が開かれます。

 一応、私どもは三段階の議論をやろうかと思っております。今やっているのが、安全保障等に関する共通の認識、戦略目標をまず第一段階。それに基づきまして、より具体的に、米軍あるいは自衛隊がそれぞれのケースに応じてどういう役割と任務を果たすか、果たすべきであるか。それに応じた形で、第三部は、ではどういう基地のあり方、施設のあり方ということを具体にやっていこう、こういうことでございまして、今はまだ、願わくば第一部の共通認識について今回合意が得られればいいな、こういう思いでやっていきます。

 それから、次第にそういった具体論、各論に入ってまいりまして、また、先ほど御質問もございましたが、それぞれ関連する自治体もたくさんございますので、そういう皆さん方ともよくお話し合いをしながら進めてまいりたいと考えております。

大野国務大臣 ただいま大石先生から、原点に立ち返って話し合ってこい、こういうお話でございました。

 確かに、安全保障環境は大いに変わってきております。また、科学技術の発達によりまして、情報力とかあるいは機動力が格段と高まっている、こういう問題もございます。

 今回の話し合い、私は、これからの日米同盟をどう考えていくか、このスタート、礎ぐらいの気持ちで、それから、これからの日本の安全、東アジアの安全、こういう問題の方向性を定める、このぐらいの気持ちで話し合ってきたいと思っております。

大石委員 時間がなくなってしまいました。ぜひ、基地は縮小、国民の負担は軽くという方向性をしっかりと踏まえて話し合ってきていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

甘利委員長 これにて大石君の質疑は終了いたしました。

 次に、鈴木康友君。

鈴木(康)委員 民主党の鈴木康友でございます。

 本日はまず、豊島区の放置自転車税、この問題を取り上げて、法定外税のあり方についてちょっと考えてみたいというふうに思います。

 地方分権が国家的課題であるというのは、これは異論のないところであります。政府の方では今、三位一体改革を進められておるわけでありまして、その内容についてはきょうは問うことはしません。

 ただ、いずれにしましても、地方へ権限移譲あるいは財源移譲をしていかなきゃいけないということは、これはもう意見の一致するところであるわけであります。そうした中で、また課税自主権を強化していくという方向も打ち出されているわけでありまして、今法定外税が、徐々にではありますけれども、ふえております。

 平成十四年度の決算額で二百四十三億円、地方税収に占める割合が〇・〇七%、そして平成十五年度決算額では、資料にありますように、三百九十一億円、割合は〇・一%となっています。

 かつてこの法定外税については許可制だったものが、平成十二年の地方税法改正で届け出制というか、大臣の同意で済むようになったということで、非常に導入しやすくなったわけでありますが、反面、これはきちっとしたルールあるいはガイドラインというものをつくっておかないと、取りやすい特定少数者から税を取るという、本来あるべき地方自治の本旨に倣って地方の課税自主権を強化するという、その趣旨がねじ曲げられていくような気がしてならないわけであります。その一つの例が、今回の豊島区の放置自転車税ではないかなというふうに思うわけであります。

 昨年五月に、この件に関しまして大臣の方から一回差し戻しをされました。その後いろいろな検討が行われたということも伺っておりますけれども、九月に意見書をつけて同意をされたということでありますけれども、まず、その経緯についてお伺いしたいと思います。

麻生国務大臣 今、法定外税につきましての本来の趣旨の点については鈴木先生と意見が一致しているように思いますし、また同時に、これをむやみにやると問題だぞという点も御指摘のとおりだと思っております。

 今、例として挙げられました豊島区の自転車というのは、これはいわゆる国鉄の駅の前にいろいろ放置自転車が多くて、それが通行にえらい騒ぎになっておるということで、これについては豊島区としては、とてもじゃないけれどもやっておられぬ、これは幾ら片づけても片づけてもどうにもならぬと。現場へ行きましたけれども、これは確かにすごいことになっております。

 それで、九カ月間ほど、それこそいろいろ現場に行ったりなんかして慎重に見てみたんですが、基本的にこれをノーと言うためには三つの条件が要るんですが、これはほかの税と重複しているということで、負担が極端に過重ではないかという点が一点。もう一つは、物流に障害になっておるのではないかという点が二点。それから、国の経済政策に照らして不適当という、この三つに該当しない限りは、基本的にはオーケーと言わざるを得ないというルールになっております。

 そういった意味では、今回の話においては、一番肝心なのは、納税をする側の人が特定という、鉄道事業者ということになりますので、その理解が得られるというのが絶対条件ですよ、それがないとなかなかですよということを申し上げて、いろいろ話をされたんですが、とにかくやってみたけれども両方ともなかなか同意が得られないところだったので、私どもとしては意見書を付してオーケーを出したところですが。

 豊島区側も、実施をするに当たっては施行日を決めておられたんですけれども、それは実質的には一年延長されるということになって、まだ鉄道事業者側と目下協議中というのが今のところで、これは今後はやはり、残りまだ時間が半年ぐらいありますので、その間いろいろ協議を継続していただいた上で、双方納得するような形をつくり上げていただきたいと思っております。

鈴木(康)委員 今の大臣の御指摘のところは大変大事なところでありまして、払う側が今回の場合非常に少数に限られているので、きちっと払う側の理解を得るというところが大事であります。ですから、そうした鉄道事業者の理解を得るようにという異例の意見書をつけられたわけですね。

 ところが、その協議が今進んでおりません。事態はむしろ悪くなっていて、事業者の方も非常に反発を強めているわけですね。大臣が憂慮した事態になっているわけでありますが、これはどうですか、一回同意しちゃったんだからほっておくというんじゃなくて、再度意見書を出すとか、何かそういう手を打たれるおつもりはありませんか。

麻生国務大臣 これは、鈴木先生、物すごい難しいところで、一番最初にこの法の趣旨を言われましたとおりに、法定外税というのは基本的にその当該担当者同士が話し合わないかぬというところに、話し合いがまだ継続中のところに、いきなりすぽんと地方税を担当いたします総務省が割って入るという形になりますので、もしそういう事態を双方から希望されればまた話はその段階で考えねばいかぬとは思いますけれども、まだ半年以上ある話でもありますので、事の経緯を見た上で判断をさせていただかないかぬかなと思っております。ただ、今この段階でやるかと言われれば、今の段階でやるという意思があるわけではございません。

鈴木(康)委員 その点は後ほど再度お話をしたいと思いますが、そもそも今回こういう問題が起こったのは、この税の受益と負担の関係が極めてあいまいである、ひずんでいるというところが問題なわけですね。

 鉄道事業者がこの受益者であるかというと、どうもそうじゃない。自転車で来る人が自転車を禁止したら鉄道に乗らないかというと、そうじゃないですね。バスで来たり徒歩で来たり、これによって乗降客数に影響はないわけですよね。鉄道事業者はきちっと税金も払っているし、本来の義務を果たしているわけですね。そこへこういう税金をかけられるというのは、これは罰金みたいなものですよ。

 本来、受益を受けるのは自転車の所有者で鉄道を利用する人たち、放置をしている人であるわけでありますが、そういう意味からすると、本来はそういう人に税金をかけるべき事例であると思うのですが、その点どうですか、大臣。

麻生国務大臣 まさに、豊島区の例を引きました場合は、少なくとも、あそこまで徒歩、バス等々の通勤施設というものは、ほかに手段というのはあるわけで、何も自転車に乗ってこなければいいじゃないかというのは確かにそうなんだと思いますので、今言われたように、受益と負担の関係がはっきりしていないとか、税の公平の原則に照らしてみてもちょっとこれは基本原則との整合性が疑問視されるという点は、そういう御意見があることは私どももよく承知しておるところであります。

 地方税法に基づく判断として、これ以外に、その三つの条件を満たしていればということになっていますので、そういうことに今回させていただいたのですが、この放置自転車の問題は、おっしゃるとおり、第一義的には間違いなく自転車に乗っている本人なんだと思いますし、区の施設の受益者というものも、これは間違いなく自転車を利用したり放置したりする本人、すなわち個人であるのですが、鉄道利用客の中に圧倒的に自転車を利用している人が多いという実態に照らして原因関係を認めるというところからスタートをさせております。

 これは、仮に駐輪場を今度鉄道会社がつくられるなんという話になると、また別の経費がかかることにもなります。そういったところでもありますので、なかなか難しいところであろうとは思いますけれども、この種の問題は、これはたまたま、ほかにも例がないわけではありませんけれども、これが難しいがゆえに、区側も少なくとも一年間施行をちょっと延期する等々、いろいろ目下、思案、検討中というところだと思っております。

鈴木(康)委員 地方税法の七百三十三条の件とか、それは後ほど制度論としてお話を申し上げたいと思うんですが、例えば、これはこういう形で実施されると、では鉄道会社が仮にこの税負担をするとなると、利益からそれを出すのか。鉄道会社は株式会社ですから、株主も怒っちゃいますよ。私が株主だったら豊島区を訴訟します。あるいは、仮に、これはとても耐えられない、では料金に転嫁するかとなったら、豊島区の自転車を放置している人のために他の乗降客がその負担をするというのは、これは極めておかしな話になると思うんです。

 これは財務大臣、どうですか、税の原則からいって、こういうことはどういうふうにお考えになりますか。

谷垣国務大臣 きょうは、委員から自転車放置問題の御議論があると聞いたのでこのようなネクタイを締めてまいりましたけれども、今委員がおっしゃったような御批判があることは、私もよく承知をしております。他方、自治体が放置自転車の問題をどう解決するか、非常に自治体関係者の頭痛の種である、悩みの種であるということもよく承知をしております。

 ただ、現状でどうかとおっしゃられると、先ほど総務大臣から御答弁されたとおりでございまして、私としては、法定外税というものはこれからも推進すべきもので、要するに、それぞれの地域でやる施策がどう負担と受益の関係があるのかというのを対話しながら地方がやっていただくというのは正しいのだと思うんですが、その際には、やはり今も御指摘があるような、受益と負担の関係であるとか公正中立であるとか、取りやすいところから取るというようなそしりのないように、それぞれ工夫をしていただくということが必要ではないかと思っております。

鈴木(康)委員 この件に関しては、政府税調の会長の石先生も、これは極めて遺憾であるというコメントを出されているわけですね。これは本来、税でやるべきものじゃなくて、事業者と区がきちっと協議をして、どうするか対策を立てればいいわけですから。しかも、その協議会はあるんですよ。そして、その協議会をやっているわけですから。

 こういう形で、どうも豊島区を見ると、この税を使って交渉材料にしているとしか思えないですね。事業者のいろいろな協力を引き出すために、一つ、これを使っている節があるわけですけれども、こういうことに法定外税を使うというのはまことにけしからぬと私は思うんですが、総務大臣、どうですか。

麻生国務大臣 豊島区において、今言われましたように、自転車を放置した本人からは、少なくとも撤去に関しては、撤去保管手数料というものを自転車の所有者から徴収したり、また、商業施設があそこにずっと御存じのようにありますので、新築、改築のときには駐輪場についてのいわゆる設置義務というものを課しておりまして、そこそこ豊島区もそれなりに努力しているのは見えるんですが、それにしてもちょっと自転車はすさまじいというのが現在の実態です。

 そういった形で、約十一億円ぐらいは豊島区も負担しておる。今回、鉄道事業者から取りますのはほぼ二億円前後と予想されるんですが、そういったものになりますと、二割前後ということになりましょうが、そういったもので総合的に判断して、先ほど申し上げたような結論になったんです。

 石会長が昨年の十月でしたか、これに対して問題があるという感想を述べられたということは私どもも読みまして知っております。同意を行いましたのは九月、だから翌月の十月の月に、私ども総務省から政府税調にも報告をさせていただいたところなんですが、政府税調の委員の方々には消極説、積極説、さまざまな御意見があることは承知いたしております。

 総務省としては、地方税法に基づく法律判断としては同意を行ったところではありますけれども、御存じのように、今後その意見を踏まえて、これは先ほど申し上げましたように、やはり当事者間でよほどよく話し合っていただかないと、先ほど言われたような話で、あっちこっちあっちこっち、善意と思ってやっても、結果としては変な形で広まっていくという危険性は常にあると思っておりますので、私どもとして、そういった御指摘になるようなことにならないように、注意をしていかないかぬところだと思っております。

鈴木(康)委員 それで、法定外税のあり方について、続いて議論したいと思うんですが、皆さんのお手元に配付してあります資料の二枚目を見ていただきますと、今の状況が出ているんですね。

 これは、豊島区の放置自転車対策税のみではありません。いろいろな税金がありますけれども、どうもこれは、迷惑施設とか特定企業をねらい撃ちにしたような税金ばかりなんですね。これはどうですか、総務大臣。例えばセメント税とか石灰岩採取税なんて取られたらたまらないでしょう、大臣。どうですか、これ。

麻生国務大臣 今言われましたように、地方自治法の、先ほど言われました第二百五十条の二というところで法定外税の協議というものをやることになっておるんですが、そこで基準を定めて、地方行政団体に対して、今言われましたとおりに、こういったものをやったものは公表せいということで、その法律の中にも、「基準を定め、かつ、行政上特別の支障があるときを除き、これを公表しなければならない。」というように定めてありますので、それに基づいて、今言われたような形でずっと累次にわたってやっておりますけれども、これはすべて、全部がこれと書き出すわけにはいきませんものですから、一々、それができるたんびたんび、同意基準をあらかじめ設定しておくというのはなかなか難しいものですから、法定外税の性格上、どうしてもそういうことになります。

 もう御存じのように、ずっといろいろこれまでの例が引かれて、出しておるところなんですけれども、住民の負担が著しく過剰と認められているものでないとか、地方団体間の物の流通、いろいろ例を引いて書いてありますので、同意、不同意の基準のあり方については今後とも検討していかなければいかぬところだと思っています。

 そこにありますように、核燃料税の話とか、いろいろ例は多々御指摘のあるところだと思っておりますので、こういったところをねらい撃ちするような形になるというのは、取りやすいところから取るという形になり過ぎると、これはおっしゃるとおりの問題がありますので、その地域において特に特定の企業をやるというやり方は、これは公平という原則からいって、ちょっと待ったということになるんだと思っております。

鈴木(康)委員 本当に、御指摘になったその同意、不同意の基準の部分がやはり今非常にあいまいだと思うんですね。国と地方自治体の場合であれば国地方係争処理委員会というところに訴えることができるんですけれども、こういう特定少数納税義務者の人たちというのは訴えるところがないのが非常に問題だと思うんですね。

 一回、大臣よく御存じのとおり、横浜市が馬券税のときにこの委員会に訴えて、そのときにも、国の経済施策に照らして適当でないという文言は非常に抽象的でわかりにくい、きちっとした判断基準を具体的に整備しなさいという指導も出ているわけなんですけれども、その後どうですか、その改善の状況というのは。

麻生国務大臣 今御指摘のありました横浜の馬券税の場合は御存じの経過を経るんですが、法定外税につきまして、今後の留意事項として、それ以後、納税者等への十分な事前説明を行うこと、かつ、特定かつ少数の納税者に対する課税の場合は納税者の理解を得るように努めることなどなど、そういった処理基準というのを通知をさせていただいているんですが、昨年の地方税法の改正によって、特定の納税者という、いわゆる法定外税の納税額の十分の一を納付することになる者につきましては、条例案を審議するときには、必ず議会において納税する側の意見を聴取しなきゃいかぬ。される側が、県議会なら県議会、市議会なら市議会でそういったのをしなければならぬという制度を決めております。

 そういった意味においては、当該議会において納税者意見を踏まえて条例案を審議することということにいたしておりますので、今後とも、いわゆる訴えるところがないという御意見は私も正しいと思っておりますので、そういった形で反対論を述べるのを公の場でするという機会をつくっておくというのは大変大事なことだ、私もそう思っております。

鈴木(康)委員 今御指摘ございましたように、地方税法が改正になりまして、そういう特定の少数の納税者に税をかける場合は、地方議会のところで意見を言えるような、そういうのができましたけれども、恐らく私は、二つこれは不満があると思うんですね。

 一つは、つくるときに意見を言う場がない。それは、今回そういう形でできたと思うんですね。これは意見の聴取ですから、本来であれば私は協議の場というふうにすべきだと思うんですね。これは、意見聴取して、後の扱いはもう地方議会にお任せですから、一方的に意見を述べるだけになってしまう。本来であれば、例えば協議をして事前の同意を得るとか、何らかのそういう格好が私は望ましいと思うんですね。

 あるいは、もう一つ出口のところで、今度、それが仮に不服だったときに、不服を申し立てる場が、もうこれで、あと、不服を申し立てようと思ったら裁判しかないんですね。これは訴えるしかないんですよ。いきなり裁判に訴えなきゃ不服を申し立てられないというのは、これも私、制度の不備だと思うんですね。

 ですから、例えばさっきの同意、不同意の客観的基準をきちっと明確につくっておけなんといったって、これはなかなか難しいと思うんですね。法律の文言に書くなんというのも難しいと思う。だとしたら、例えば、きちっと専門家を集めた第三者機関みたいなところをつくって、不服審査会みたいなところをつくって、もしそういう少数者が不服であった場合にはそういうところに申し立てできる、専門家がそこできちっと審査をして、それを、例えば総務大臣に対して意見を具申して、大臣が再度検討できるような、これは地方税法を改正すればこういうことはできると思うんです。そういうふうに私はルール改正すべきだと思うんですけれども、どうですか。

麻生国務大臣 これは、今御提案をいただいたところなので、裁判官不服審判とか、いろいろほかにもこういった制度というのはあるところなので、今御提案をいただきましたので考えさせてはいただきますが、議会というのは仮にも民意を反映した形になっているルールになっていますから、これで一応通っちゃうとなかなか。法案も国会で通ると、条例も県議会、市議会で通ったものに対して、始まったのに対していかがなものかというのは、再度議会で討論に付すとかいろいろな形のものもあろうとは思いますけれども、一方的に裁判に即行くというのはどうか、その前に何か前段階がもう一個あってもいいのではないかというのは、一つの提案だと思って受けとめておきます。

鈴木(康)委員 議会の整合性をどうするんだということの御意見もありましたけれども、だとすれば、あるいは、事前にきちっと協議の場で事前同意をとるような手続をちゃんと設けておくとか、そうしないと、これは本当に、この法定外税というのが特定少数者に対する罰金みたいなことになるとまずいと思うんですね。そういうひずんだ形にならないように、今後もこれは少しきちっと見ていきたいというふうに思います。

 続いて、ちょっと整備新幹線のことについてお伺いをしたいと思います。

 まず、新規着工分の財源措置でありますが、お手元にお配りをしております資料をごらんいただきたいと思いますが、これは整備新幹線の新規分の財源スキームであります。

 この三線で約一兆一千六百億、これは二十九年度までに完成をさせるということですね。財源措置としては、今JRが六十年かけて払っている七百二十四億円、これは、二十四年度で今の既設分が終わりますから、新規着工分に充てる。それが四年半で三千二百五十八億円。大分先のことですけれども、これを担保に三千億円借りる。それプラス公共事業費の七百六億円と、それから、この七百六億円とJR分の七百二十四億を足した半分、これが地方公共団体の負担分でありますが、七百十五億円、この千四百二十一億円、これの五年分で約七千百億。これを足すと一兆百億です。これに、コストを削減していって、千五百億円コスト削減をして帳じりを合わすということでありますが、これでよろしいんですね、国交大臣。どうですか。

北側国務大臣 おおむね、今の委員の御指摘で結構だと思います。

鈴木(康)委員 これは何かきれいにつくっていますけれども、まだ入ってきていない金を先食いして、何か、見切り発車とこういうのを言うんですけれども、駅までつくっているところもあるそうでありますが、こういうのを当て込んでとらぬタヌキの皮算用をするのはどうかと思うんですが、どうですか、大臣。

北側国務大臣 委員が先ほどおっしゃいましたように、既設の新幹線の譲渡収入を財源とさせていただいております。既設の新幹線譲渡収入というのは、平成三年に既設の新幹線、東海道新幹線等ですね、その新幹線をJR三社に売却した際の売却代金のうちの一兆一千億円の金額でございます。これにつきましては、六十年間で元利均等払いで返済するという取り決めをさせていただきました。

 したがって、毎年七百二十四億円の、これは確定的に支払いがなされているわけでございまして、そういう意味では、単に何か国債を発行して借金するとか、そういうものではございません。将来の確定的な、間違いなく入ってくる毎年毎年の七百二十四億円というものを財源といたしまして、あくまでその範囲内での活用でございまして、これは決して将来の国民、子孫に負担を大きくかけてしまう、そういうたぐいのものではないということはぜひ御理解をお願いしたいと思っております。

鈴木(康)委員 百歩譲って、そのとおりに収入があるとしましょう。ただ、これを見ると、千五百億円コスト削減するわけでしょう。これは本当にできるんですかね。さっきはとらぬタヌキの皮算用と言いました。これはどんぶり勘定と私は言うんじゃないかと思うんですけれども。千五百億コスト削減、これは約一割でしょう。できるんだったら最初からやりゃいいんですよ。本当にこれは予定どおりできるんですか。もしできないとしたら、どこかでまた帳じりを合わせなきゃいけないんですけれども、予定どおりいかなかった場合、どうされるおつもりですか。

北側国務大臣 工法につきましても、どんどん技術的に発展をしております。そういう新規工法に基づきましてやれば、相当コスト削減ができる部分がございます。

 また、その他種々あるわけでございますけれども、これにつきまして、かなり技術的な問題もありますので、必要であればきょうは政府委員が来ておりますので答弁させますが、今おっしゃった金額というのは、全く根拠のないものではなくて、積み上げをして挙げた数字でございます。

鈴木(康)委員 ここは予算委員会ですから余り揚げ足取りをしたくないんですが、最初の一兆一千六百億つくったときはそういう技術革新は盛り込んでいなかったんでしょうか。

梅田政府参考人 鉄道局長でございます。答弁を申し上げます。

 最初に見積もりをした時点でそういう技術革新は見込んでいなかったのかということでございますが、具体的にちょっと申しますと、新規着工分につきましてコストの削減を今回やることにいたしました。

 例えば、一つは、松任に車両基地をつくります。これは、面積はそのままのつもりでございますが、そこにつくる施設につきましては、大阪まで新幹線が通るということを前提にした施設計画でございました。我々そこをきちっと見直して、必要最小限の施設しかつくらないというようなことにしております。

 また、在来線の施設につきましても、既存の駅施設はできるだけ活用するということにしたいというふうに思っておりますし、また、青函トンネルにつきましても、いろいろ工事の間合いをどういうふうにとるかというような工夫をいたしまして、そういうことを考えまして削減しているところでございまして、個々の項目について、お時間があればもっと細かく説明いたしますが、根拠はちゃんとございます。

鈴木(康)委員 わかりました。

 ところで、実は、これは昨年の十二月十六日、政府・与党申し合わせの中に根元受益という概念が出ているんですね。根元受益に関するJRの負担額についてはこれらの区間の開業時に精査をするという項目が入っているんですが、これは官房長官にお伺いした方がいいんですか、この根元受益というのは一体何ですか。

細田国務大臣 これは国土交通大臣にお伺いしていただきたいと思いますが、これは、言葉がいいかどうかはちょっとわかりませんけれども、過去にいろいろな新幹線、私もいろいろ担当をしていたこともありますが、議論するときに、どうも波及効果で、今分社化しておるわけですが、他の企業等、地域等に利益が出るぞ、そういった概念整理をした、それがここに書いてあるものだと思っております。

北側国務大臣 今回、政府・与党間申し合わせに書かれております根元受益、正確に定義を申し上げますと、他社線区の新幹線整備に伴って、それに接続する自社線区の新幹線の流動量が増加することにより発生する自社線区の受益の増加ということでございます。

 具体例で申し上げますと、北海道新幹線で申し上げますと、新青森以降の話でございますね、ここは北海道新幹線になります。北海道新幹線が新函館までできますと、新青森までの当然、流動量がふえるのではないかということによって生じる利益、それを根元受益というふうに申し上げているわけでございます。

 ちなみに、そんな話は今までないんじゃないかという多分御指摘なんだと思うんですが……(発言する者あり)例えば、この今の例で申し上げますと、今も大島先生おっしゃいましたが……

甘利委員長 不規則発言に答える必要はありません。

北側国務大臣 盛岡―八戸間、これを開業いたしました。この盛岡―八戸間につきましては貸付料をちょうだいしているわけです。この貸付料の算定に際して、盛岡から八戸の開業に伴って、東京―盛岡間の受益も当然織り込んでこの盛岡―八戸間の貸付料の算定というのはなされているわけでございます。これはあくまで自社エリアの話でございますが、全くそういう意味では同じ理屈でございます。

鈴木(康)委員 ということであれば、これは、今JR各社分かれているわけですけれども、JR東日本がJR北海道のエリアで新幹線が延びたことによって根元受益が発生する、これは逆も真なりですね。北海道に新幹線ができれば、今度、北海道から東京へ新幹線で行く人がふえるかもしれない。そうすると、これはJR北海道にも根元受益が発生するということですか。

北側国務大臣 ちょっと御質問の趣旨が私まだ理解できておらないと思いますが、具体的な名前を申し上げますと、JR東日本が新青森まで当然新幹線の運用をしているわけでございます。それ以降は北海道新幹線ということでJR北海道になるわけでございますね。この新青森から新函館まで整備されることによって、新青森まで運用しておりますJR東日本が流動性が増して受益があるというふうに考えているわけでございます。

鈴木(康)委員 これはきちっと考えますと、JR東日本の路線がありますね。そこからJR北海道の方に延びるから、そっちへ行く人がふえるから根元受益だと。では、北海道も、新しく路線ができた、今度本州とつながる。今まで北海道の中で利用されていた方だけじゃなくて、遠距離の利用者もふえるようになる。これは根元受益が発生したというふうに言えませんか。

北側国務大臣 JR北海道の方にも、この新幹線が仮に整備されましたら、当然これは貸付料という形になるわけなんです。その貸付料の算定に当たって、当然さまざまな要素は考慮されることになります。

鈴木(康)委員 ただ、今回、この根元受益の話が出てきたときに、JRは完全に蚊帳の外だったわけですね。平成八年のときに、一回政府・与党とJR三社の話し合いの中で根元受益の議論が出て、いろいろけんけんがくがく議論した結果、白紙撤回されたという事実があるというふうに聞いています。それが今回、当事者のJR抜きでまたこういう議論が蒸し返されてきたというのは、どういう経緯があったんでしょうか。

北側国務大臣 平成八年に、政府・与党、JR間で議論がなされたことはそのとおりでございます。ただし、その際は、このいわゆる根元受益の問題について、最終的な結論は出なかったわけです。まあ、今後の継続的な論議にしようということになったというふうに私は理解をしておるところでございます。

 先ほど来申し上げていますように、自社と他社とが分かれる関係でそういう問題が特に出てくるんですが、自社内部では、先ほど申し上げたように、盛岡―八戸間で、当然、そうした流動量の増加ということを貸付料の算定に当たって重要な要素としているということは、これはJRの側も理解をされているというふうに思っております。

鈴木(康)委員 ぜひこれは、当事者でありますJRも、JRも完全民営化されたわけですから、株主の皆さんもいるわけですから、JRも加えて協議をしていただきたいし、私は、本来、根元受益で上がってきたお金をどうやって徴収して、それを何に使うかわかりませんけれども、上がった利益は法人税とか法人事業税とかという形で、企業ですから、そういう形で払うのがしかるべきだと思うんですね。また改めてこの根元受益の話はさせていただきたいと思います。

 時間も限られておりますので、続いて、ちょっとイランのアザデガン油田の問題について御質問したいと思います。

 実は、昨年のちょうど同じ時期の経済産業委員会でもこの問題について私は質問させていただきました。約一年たつわけでありますが、このアザデガンの問題を考えるときには、イランという国のカントリーリスクと、もう一つは油田自体が持つ開発のリスク、この二つを考えていかなきゃいけないと思うんですね。きょうはちょっとその辺のことをお伺いしたいと思うんですが、まず初めに、イランの、皆さんも御承知のとおりの核の問題であります。

 ちょうど昨年のころよりも、実は、このイランをめぐる核開発の問題がさらに私は深刻になっているような気がします。先日のブッシュ大統領の一般教書演説の中でも、イランは第一のテロ支援国家というふうに位置づけられましたし、ウラン濃縮計画やプルトニウム再処理計画を放棄するように求めているわけですね。あるいは、この前、ライス国務長官が欧州を歴訪したときには、この問題について、いわゆるEU3と言われる欧州三カ国とイランの交渉について、その経緯を当分見守るというふうな発言をされています。一方で、同じ日に、今度はアメリカの中央軍の幹部が、対イランの軍事作戦の見直しを行っているということを明らかにしています。

 イランについては発言者によって微妙にニュアンスが異なってくるわけでありますが、ある意味でいえば、私は、アメリカがイランに対する揺さぶりをしているというふうにも思えるわけです。今の時点ですぐにアメリカがイランに軍事行動を起こすというふうには考えにくいと思いますが、ただ、このアメリカとイランの関係というのは非常に厄介な状況にあるということは事実だと思うんですね。

 実は、先日、外務大臣はハラジ外相とお会いをされて、この問題についても恐らくお話しになられたと思うんですが、今のこのイラン情勢についてどのように御認識をされているか、まず外務大臣にお伺いしたいと思います。

町村国務大臣 今委員御指摘のように、アメリカとイラン、特にアメリカのサイドから見て、イランの核の現状について相当な疑念が呈せられているというのは御指摘のとおりでございます。イラクは全く問題ないと盛んに言っているわけでありますけれども、このことが大きな議論になっているわけでございます。御指摘のように、直ちに今イラクと同様な軍事力の行使があるという状況では確かになかろうかと思います。

 そういう中で、日本も、イランのこの核問題につきましては、ずっと一貫して、こうした疑惑を晴らすようにという働きかけをしております。

 二月九日の日にハラジ外務大臣との会談を行いました。私から先方に対しまして、こうした国際社会の懸念を払拭するためには、ウラン濃縮関連・再処理活動の例外なき停止を初めとして、累次のIAEA理事会のすべての要求事項というものを誠実に履行しなければいけない、日本は三十年余にわたって、IAEAとの関係でいえば極めて誠実にそれを履行してきたから、今日、日本のそういった国際的な信用が確立している、それに比べてあなたの方は、ここ十何年もIAEAにすっかり黙ってやってきたではないか、これではだめですよということを相当強く申し上げました。

 さらに、今委員御指摘のEU三カ国、英仏独との話し合いにつきましても、基本的には私どもはEUの立場を支持してイランと話し合いをしているところですけれども、しっかりEUのリクエストにもこたえなきゃいけないし、特に原子力の平和利用と盛んにおっしゃるのならば、それが客観的に保障できる、そういう合意をつくらなければ認められないんですよということを大分強く申し上げておきました。

 イランの方は、いやいや、私どもは平和利用以外全く考えておりません、核兵器なんてとんでもありません、盛んにそういうことでありましたが、どうもいまいち、EUとの話し合いも率直に言うと難航しているというのが現在の姿かな、かように思っております。

鈴木(康)委員 恐らく、外務大臣の御認識で正しいんだろうと私も思います。

 そのときに、これはどういうふうに今後推移していくんだろう。アメリカの方はかなり強硬になっていて、平和利用も含めて一切の核開発を認めないというような状況になってきているわけですね。ところが、ではイランの側はどうかといえば、二十年以上もかけて国を挙げてやってきたわけでありまして、今さら欧米に言われて、平和利用まで含めての核の開発を一切やめる気なんか毛頭ないという状況にありますから、ずっと平行線でいきますと事態がどんどん悪くなるような気が私はするんですけれども、その辺の御認識、外務大臣、どうですか。

町村国務大臣 委員御指摘のように、現状、ちょっと北朝鮮とは違った意味での膠着状態に入りつつあるような状態かなと思います。しかし、今EUの方も相当精力的にイランと話し合いをしているという状況で、イランの方もやはり自前の安全なエネルギーが欲しいと。彼らは今原油を輸出しているわけですが、いつまでもこれを輸出できるかどうかわからないではないか、もうちょっとペトケミ等にも使いたいではないか、いろいろなニーズがイラン自身の経済にとってもあるんだろう、こう思われるわけであります。

 そういう意味で、このまま悪い状態にずるずるっといかないような、日本としても、またこれはIAEAと一緒になって努力をして、そういうにっちもさっちもいかない膠着状態に陥らないような努力をすることが日本国政府の務めであろう、かように考えます。

鈴木(康)委員 そこも極めて重要な点だと私は思うんですね。イランの油田開発というのは、イランの政情の安定を抜きにして考えられない。

 御承知のとおり、アメリカはまだ、イランに対する経済制裁法、むしろ強固にそれを言っているわけでありまして、それを盾に、日本に対しても事あるごとに、アザデガンの油田の契約破棄のようなことをにおわせてきている。アメリカに言われてこれを破棄するなんということはとんでもないことだと私は思いますし、そんなことは言われる筋合いはないというふうに思うんですが、さはさりながら、アメリカのこういう圧力というのは、これは非常に悩ましい問題であると思うんですね。

 先ほど大臣おっしゃられたように、一番いい解決方法というのは、やはりIAEAの監視のもとに、イランが、ちゃんと査察も受け入れて、平和利用だけに専念をする、アメリカもそれをきちっと理解をしてくれる、これが一番大事だと思うんですね。そのために日本は外交努力をしていかなきゃいけない。

 先日、外務大臣と同時に小泉総理も、外相と会われたときに、小泉さんが、EU3諸国を支持して、合意を期待するというふうに言っているわけですが、人ごとみたいに、期待するだけではだめだと私は思うんですよ。やはり日本が、ここはきちっとアメリカとイランの中へ入って、イランに対しても平和利用の推進に専念させる、アメリカに対しては、平和利用がきちっと確保されるのであればそれを認めなさいよと。なかなか難しいと思いますけれども、そういう外交努力を一生懸命やる必要があると私は思うんですけれども、もう一回決意をちょっとお伺いしたいと思います。

町村国務大臣 小泉総理もただ単に願望を述べただけではないと思っております。政府を挙げて、今委員が言われたような方向での努力をするということが非常に重要であろうと思います。

 ただ、なかなか、ここでいつも壁にぶち当たりますのは、率直に言いますと、本当の情報、本当にイランがでは何をやっているのかという、いわゆるインテリジェンスという部分が、アメリカの方はより多くあるし、日本は非常に乏しいという面があります。したがいまして、そこの情報、もちろん必要な交換はやっているわけでありますが、最終的にそこに行き当たるケースがしばしば、これは北朝鮮のときもそうなんですが、あるんですね。そういう状態になる前に、私どもとして、両国あるいはEUと一緒になって外交努力を傾注していきたいと考えます。

鈴木(康)委員 イラン情勢についてはこの辺にしておきたいと思いますが、今度はアザデガンの開発について少し、時間も限られておりますので、お伺いしたいと思います。

 昨年、ちょうど経済産業委員会で私が質問させていただいたときに、これは、国際石油開発を中心として日本の企業のコンソーシアムでこの開発事業をやるんだということと、どうしてもやはりメジャーの参加が要るんだ、この二点が問われておりました。

 そのときに、日本の企業の参加状況でありますが、トーメンと石油資源開発、ここが参加を予定しておったわけでありますが、トーメンさんは離脱をし、当時、石油資源開発も前向きに検討をしているという御答弁だったわけですが、今、この日本のコンソーシアムのつくられ状況というのはどうなっているのか、経済産業大臣、お願いします。

小平政府参考人 お答えを申し上げます。

 これは民間ビジネスにかかわることでございますので、詳細についてお答えを申し上げることは避けさせていただきたいと思いますけれども、ただいま委員御指摘のございましたように、操業主体、いわゆるオペレーターになっております国際石油開発、従来からほかの企業にも参加を呼びかけまして、コンソーシアムをつくるべく、外国の企業それから国内の企業とも交渉を行ってきております。

 ただいままでのところ、具体的にどの企業がということで進展があったというふうには承知をいたしておりません。

鈴木(康)委員 一年もたっていますよ。後でちょっとまた御質問しますけれども、民間企業のやることだから他人事みたいなことを言わないでくださいよ。後でちゃんと質問しますけれどもね。

 もう一つ、これはメジャーの参加が極めて重要だということでありました。最初、シェルがかなりこの交渉にも協力をしていただいていたわけですが、シェルが撤退をした。その後、フランスのトタールが前向きに検討しているということでありましたけれども、トタールの参加はどうなったんでしょうか。

小平政府参考人 シェルがこのプロジェクトに参加をしないということになりましたのは、委員の御指摘のとおりでございます。

 ほかのメジャーにつきましては、これは交渉事でございますので、具体的にどの企業がどうということを現時点で申し上げるのは、大変申しわけありませんけれども控えさせていただきたいと思います。

鈴木(康)委員 これは、昨年の二月に契約が成立をして、そして三月に発効しています。約一年間が準備期間ということで、もうそろそろ操業というか事業に入らなきゃいけないんですね。そういう状況の中で、いまだにこんな状況で大丈夫でしょうか。後でまた御質問しますけれども、この契約条件というのはバイバック方式という、期限限定ですからね。一年おくれると数百億のロスが出ると言われている事業ですよ。今の状況で大丈夫ですか。

小平政府参考人 お答えを申し上げます。

 これも、契約の詳細にわたりますので、イラン政府との間で守秘義務契約がございますので、詳細については申し上げられないわけでございますけれども、国際石油開発の方では、契約に基づきまして下請の入札作業等の開発作業を進めておりますし、他方で、イランのサイドにおきましても、現地における環境整備等を行うというのが契約の内容になっておりますので、その点につきまして、今、双方取り組んでいるという状況でございます。

鈴木(康)委員 時間がないので簡単にお答えいただきたいんですが、アザデガン油田の開発と並んで、バンゲスタン油田というのが大きなプロジェクトとして今イランの開発案件としてあるんですね。

 実は、これは四社のメジャーが参加に最初名乗りを上げました。シェルとENIとBPとトタールという四社であります。ところが、早々にシェルとENIが撤退して、BPとトタールの二社が残ったわけですが、BPさんはアメリカの圧力を気にして離脱をしましたし、トタールも、これから議論しますけれども、いわゆるバイバック方式という契約条件がネックになって逡巡していると聞いているんですね。

 結局、今のこのイランの石油開発を見ると、極めて高いカントリーリスクとこの契約方式がネックになって、メジャーがみんな引いているんですよ。こういう状況について、御認識しているかどうか。認識しているかどうかだけで結構です。

中川国務大臣 アザデガン油田は、二〇〇〇年から始まって、今鈴木委員御指摘のとおり、ちょうど一年ほど前に日本のインペックスとイラン側とで合意したわけでありますが、ここに至るまでも大変な紆余曲折があったことは委員も御指摘のとおりであります。

 そして、アザデガンは文字どおりイランの中にあるわけでありますから、先ほど外務大臣とのやりとりのような、こういう別のまた大きな要素もあるわけでございます。

 そういう中で、日本としては、私も石油大臣、外務大臣ともお会いをした中で、石油その他、日本とイランの友好関係をさらに広げていきましょうと向こうが言いますから、それはそれでもちろんやりますけれども、しかし、世界で唯一の核被爆国として、この核問題というものも同程度に我々としては無視することはできません、極めて重要な問題ですということを私も常に言い続けているわけでありまして、それは先方も理解しているところでございます。

 そういう前提でありながら、他方、重要な石油資源としてのアザデガンを今民間ベースで着々とやっているというのが現状でございまして、もちろん、メジャーを含めて各石油メーカー、いろいろな判断があると思いますけれども、日本としてはそういう前提で進めているということでございます。

鈴木(康)委員 先ほどエネ庁長官が、民間の事業であるというふうなお話がございました。昨年もこの質問のときに、都合が悪くなると民間企業の話だということでありますが、私は、これはどう見ても国策の事業であると思います。国の対応が中途半端では絶対に失敗してしまう。石油公団のときと同じ轍を踏むんじゃないかということを極めて心配しているわけです。

 今回も、国際石油開発さんにちゃんと伺ったら、この資金調達は、自己資金と、それから石油天然ガス・金属鉱物資源機構、これは石油公団が独法になったものですね、ここの出資と、それから国際協力銀行からの借り入れを検討しているということでありました。恐らく、この借り入れは機構の債務保証がつくと思うんですね。つまり、やはりこれは国がきちっと後ろ盾になってやっている事業なんですね。ですから、民間の事業だなんて、そんな人ごとみたいなことを言われたら困るんですね。やはりこれは国の事業だという観点で、その辺の御認識をもう一回伺いたいと思います。

中川国務大臣 鈴木委員の御指摘はもっともでございまして、先ほどからの、イランという特別な国、そしてまた、このアザデガンというのは十五万バレル・パー・デー、その後二十五万まで上げていくわけでありますから、日本が一日四百五、六十万バレル輸入している中にこういうものがぽんと出てくるわけでありますから、エネルギー政策上極めて大きいという意味で、もちろん契約主体は、日本側はインペックスを中心とした民間でありますけれども、今お話のあった石油天然ガス機構とかJBICとか、そういうものも絡んでくる可能性もあるわけでございますので、主体は主体として、私どもも、エネルギー政策あるいはまた政府全体としてのイラン政策も含めて当然注意深く見守って、ある意味では、ほかの油田開発以上に注意深く、慎重に見守っていかなければいけないと思っております。

鈴木(康)委員 時間も来ましたけれども、中川大臣、慎重な御答弁でしたけれども、実は私は、エネルギー問題に非常に関心を持っていますし、安定供給に人一倍腐心をしていますし、甘利委員長と一緒にエネルギー基本法もつくりました。だから、エネルギーの長期戦略が必要だということを嫌というほど感じているんですね。

 日本にとって、石油というのは大事な資源でありますし、またこの安定供給というのも必要なんですよ。そのためには、上流を押さえる、できるだけ日本の権益を確保した日の丸油田がたくさんあった方がいい、これも理解できるんですね。だとしたら、やはりこれは国を挙げてやっていく必要があるんですよ。

 このアザデガンのプロジェクトというのは、先ほども申しましたように、イランという特殊な国を抱えた、カントリーリスクが物すごく高いんですね。まずこれをきちっと解決していかなきゃいけないし、もう一つは、このバイバックという契約方式、これはみんなメジャーが逃げてしまうような契約方式ですよ。今、これはイランの国内でも見直しの機運があるというふうに聞いていますけれども、今の日本との契約も含めて、これは契約条件を変えるぐらいの国を挙げて努力をしていく必要があると思うんですね。それくらいの本腰入れてやらなきゃ、いや、民間のやっていることですなんという逃げ腰だったら、これはやめた方がいいですよ。

 百歩譲って、もしこのアザデガンの油田を捨ててもいいんだ、これをてこに、イランあるいは中東に日本の権益を大きく拡大していくんだ、そのための捨て石だというのであれば、もっと私は国に執念があっていいと思う。だったら、あのサウジのカフジの油田の権益も失わずに済んだと思います。

 そういう執念が私足りないと思うんですね。そのぐらい力を入れてやっていかないと、今のあの中東で石油権益なんか確保できませんよ。大臣に最後に御答弁いただいて、質問を終わりたいと思います。

中川国務大臣 そういう決意は、まさにエネルギー政策というのは国の重要な政策の一つでございますから、そういう意味で、石油、特に中東でのウエートが、中東全体のことを今鈴木委員がお考えになった御指摘でございます。そういう意味で、もちろん採算性とか、それからまた、特にイランの場合には、先ほど申し上げたようないろいろなリスクがあることは事実であります。

 ですから、そういうことも見ながら安定的な供給ということが必要でありまして、今ちょっと、聞き間違いかもしれませんけれども、これが捨て石になってもいいからというようなお話があったとするならば、このアザデガンも極めて、いろいろな意味で大事な問題であります。確かにバイバックという特殊な契約方法になっておりますけれども、いずれにしても、イランの政治情勢あるいは核問題も含めてトータルとしてこの問題に取り組んでいき、できることなら安定的な石油確保の一つにしたいというふうに思っております。

鈴木(康)委員 どうもありがとうございました。

甘利委員長 これにて鈴木君の質疑は終了いたしました。

 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 私は、郵政民営化に関して、政府の基本方針とその具体化の方向を示した政府から与党への説明文書をもとに質問をさせていただきます。

 最初に、第三種、第四種郵便制度の意義についてお伺いします。

 社会政策的なこの低料金制度は、視覚障害者への情報バリアフリーや通信教育への支援、障害者団体や各種団体の活動の支援となることを通じて、日本の学術、文化や民主主義の発展などに貢献していると考えます。

 そこで、麻生大臣と竹中大臣にお伺いいたします。

 この第三種、第四種郵便の意義をどのように認識しておられるか、どのような意義があるとお考えか、お答えいただきたいと思います。

麻生国務大臣 御存じのように、第三種郵便というのは新聞、第四種郵便というのはいわゆる点字とかその他植物の種とかそういったようなもので、いわゆる政治、経済、文化等々の報道をするなどなど、新聞、雑誌の定期刊行物を対象としたものが第三種と言われている内容でして、第四種の方が、通信教育とか点字とかいろいろ、植物の種子等々を内容とする郵便物、こう三種と四種とそれぞれ分けられているんですが、これは郵便法で定められておりまして、低料金ということでやってきているんですが、実態としては、第三種郵便物は一年間で約八億六千万通、第四種郵便物が約四千万通と極めて広く利用されているものでありまして、これは学術や教育の普及とかその他福祉等々の増進に重要な役割を果たしてきているんだと思います。

 これは、明治四年、郵便というものが創業されたとき以来、当初から設けられているものでして、時代の変遷とともに郵便の内容も随分いろいろ変わってきたんだと思いますが、その意義というものは極めて大きいものだというように私どもは理解をいたしております。

竹中国務大臣 制度の意義及び概要について今総務大臣から御答弁がございましたけれども、郵政の民営化に当たりましても、このようなまさに社会的な使命といいますか、社会性を持った郵政の機能というのは大変重要であるというふうに認識をしておりまして、そういった認識に基づいてしっかりと制度設計をしたいと思っているところでございます。

塩川委員 学術、文化、福祉の増進に役立っている、意義は極めて大きい、しっかりとそれを踏まえて制度設計を行っていくというお話でした。

 三種、四種の果たす役割の具体例として、私、北海道の障害者団体の方のお話を伺いました。障害者や子供、お年寄りは郵便局に守られているんだ。三種、四種で郵送される会報というのを会員の方は待っているんだ。障害者団体の会報誌は会員の障害者の方にとって生きていく勇気を与えるものであり、第三種郵便は障害者にとって人間らしく生きていくあかしとなっている。健常者の方なら自分たちで会報を配れるけれども、身体障害者の方にとっては、郵便局の職員が、いわば会員の一人となって手配りをして、その会員の心をつなぐ会報を届ける、そういう役割を果たしているんだ、そのように意義、重要性を強調しておられました。

 こういう三種、四種の制度はきちんと維持されるべきだと考えております。現在、郵政公社では、三種、四種郵便については法律で規定をされております。郵便法で低い料金にすることが定められているわけですが、民営化で利便性が向上するということならば、現在よりサービスが後退しないというのは最低限の条件であります。

 そこで、竹中大臣にお伺いしますが、郵政民営化で便利な郵便局をもっと便利にというのならば、現行郵便法の三種、四種郵便制度も法律に盛り込むのは当然のことだと思いますが、いかがでしょうか。

竹中国務大臣 先ほども申し上げましたように、私自身、この三種、四種の郵便が今果たしている役割は大変大きいと思っております。各地でいろいろな郵政民営化に関するタウンミーティング等々を行ったときも、目の不自由な方のケア、ボランティアをしておられる女性が、やはりこの、特に盲人に対する第四種のサービスについて、いかに重要かということを涙ながらに訴えるようなシーンもありまして、私自身、大変その重要性は認識をしております。

 これは今後、今制度設計しているところでありますけれども、こういった重要な、社会的な機能がしっかりと残って、そしてまさに利用者の利便に資するような、そういう制度設計をしていくつもりでおります。

塩川委員 そうしますと、法律にきちんと盛り込んで、三種、四種を維持するというふうに考えてよろしいですか。

竹中国務大臣 法律の書き方そのものは、まさにまだ法案を今作成しているところでございますので、しっかりと検討させますけれども、郵政が持っている社会的な機能については、引き続きこれは提供義務を課すというようなことは、これは基本方針にも明記をしておりますので、そういうことがしっかりと担保されるように制度設計と法案の作成を行いたいと思います。

塩川委員 郵便法の中で、四種の各項目につきまして、通信教育ですとかあるいは点字発行物ですとか、そういうものについては、各項目を挙げて、これについては低い料金にしますと法律上明記をされているんですけれども、そういう規定として残すということに考えてよろしいんですか。

竹中国務大臣 まだ、今その枠組みの議論を、制度設計の議論をしておりまして、法律の条文の書き方のところまで私自身まだ詳細に見ている段階ではないのでございますけれども、委員御懸念のような第三種、特に具体的には盲人の点字の郵便物等々、これは本当に重要だと私も思います。そういうことがきっちりと安心して続けてもらえるような仕組みにして、それが担保されるような、そういう法律の構成をぜひとりたいと思っております。

塩川委員 三種は定期刊行物で、うち心身障害者団体発行のものは特別割引になっております。四種については、通信教育、点字、盲人用録音物、植物種子、学術刊行物となっているんですが、これは、ではきちっと残ると考えてよろしいわけですね。

竹中国務大臣 今の郵政が果たしている重要な社会的な機能については、これはしっかりと残すように制度をつくりたいと思います。

塩川委員 現行の枠組みで保障されているものについて、これから制度設計上考えるというのでは、その先々どうなるのかが大変心配になってくるというのは率直に思うわけです。個々に具体的に検討すべきだということが有識者会議の中の議論などでも行われているわけですから、私は、今のままでは、本当に保障されるのか、そういう国民の懸念は消えない、このように思うわけです。現行サービスさえ守れないような、そういう制度設計であれば、それは国民にとって利便性の向上にはならないというふうに考えます。

 そこで、仮に、法律上何らかの形で制度が継続をされたとしても、経営上継続するために何らかの担保が当然必要であります。第三種、第四種郵便を維持するための財源的な担保はどうするのか。政府が与党に示した文書の中でも、この三種、四種は重要だという中で地域・社会貢献基金というのが挙げられていますが、この三種、四種についてはこういう地域・社会貢献基金で賄うというお考えなんでしょうか。

竹中国務大臣 現状、郵政、これは第三種、四種というような社会的な機能を果たしているわけでございますけれども、いわゆるリザーブエリアを持って、その中で、この全体の収益、収支の中で第三種、四種を賄うというようなことをやっております。現実に、この郵便部門は第三種、四種のサービスを行った後にも黒字を出しているわけでございますから、この点、大変しっかりとした運営、経営を今の郵政はしておられるということだと思います。

 世界の例を見ましても、例えば民営化された後のヨーロッパの郵政につきましても、こうした盲人の点字サービス等々、そうしたリザーブエリアでしっかりと行われているのが現状であると思います。いずれにしても、そういった機能はしっかりと続けていただかなければいけないと思います。

 それとの関連で、先般、関係大臣で相談した今後の基本的な方向ということで四つの項目についてお示しをしたわけでございますけれども、そうしたことを賄えるような仕組み、社会貢献、地域貢献の仕組みも検討してはどうかということを今考えておりまして、これはまだこれから関係省庁でしっかりとした制度設計をしなければいけませんが、現状でもリザーブエリアで賄われている、加えて、民営化された後もそれがしっかりと賄えるような仕組みにしたいと思います。

塩川委員 三種、四種の維持のためには実際どのぐらいの費用がかかっているのか、こういう試算というのはお持ちなんでしょうか。

麻生国務大臣 二百二十六億、たしかそんな記憶です。

塩川委員 郵政公社が出されている資料で見ますと、第三種が二百十六億円、四種で三十億円が負担をしているという数字ですけれども、そういう数字ということでよろしいんでしょうか。

竹中国務大臣 ちょっと急なお尋ねですので、私の記憶の範囲でございますが、第三種、第四種で、先ほども麻生大臣がおっしゃった数字とほぼ変わりませんが、第三種、第四種、合わせて大体二百五十億円ぐらいというふうに私も承知をしております。

塩川委員 竹中大臣がおっしゃっておられるように、そうすると、現行のサービスは当然のことながら郵政公社で全部賄っているわけですから、今後についても、郵便会社になった場合に、三種、四種については郵便会社の負担できちっと行うということなんですね。

竹中国務大臣 御指摘のとおり、今、二百五十億ぐらいの収支の赤が出るという試算を郵政公社はしておりますが、それを郵政公社自身は御自身のリザーブエリア等々を含めた収益の中で賄っておられる。こうしたことをより確実に社会貢献、地域貢献等々で行えるような、そういうような仕組み、地域貢献、社会貢献の仕組みをさらに明確につくって、この負担等々もより明確になるような仕組みにしてはどうかということを関係大臣で今話し合ったわけでございます。

 いずれにしても、そういう仕組みを使って、第三種、第四種がしっかりと続けられるような、財政的な基盤も含めたしっかりとした仕組みをつくりたいと思っております。

塩川委員 現行で自前でやっているものですから、今後もやれるのであれば当然それで結構なわけでしょうけれども、しかしながら、一方で基金という話が出てくるわけですよ。そうすると、基金という話を持ち出す必要がないんじゃないでしょうか。

竹中国務大臣 基本的にはいろいろなお考えがあろうかと思います。別に基金がなくてもできるんじゃないかというお考えもあろうかと思いますし、その内容をさらに明示的にするためにも、そういう基金を設けた方がよいのではないかという考え方もあろうかと思います。

 関係大臣で話し合いまして、社会貢献と地域貢献の枠組みをこの際しっかりとつくった方がよいのではないかということで、そのような考え方を今示させていただいているところでございます。

塩川委員 つまり、政府の中では、今まで自前でやってきた三種、四種を、先行きのわからない、どうなるかよくわからない基金で置きかえようという話も出ているわけで、そういう点では、本当にできるのか、永続的な制度になるのか、そういう点での国民の不安は解消しないんじゃないか、このように思っております。

 基金についてはまた後でお聞きしようと思うんですが、次に、郵便局ネットワークの維持の問題についてお尋ねいたします。

 郵政事業は、郵便のユニバーサルサービスだけではなく、郵便局ネットワークを通じて金融のユニバーサルサービスを提供しております。政府が与党に示しました、お手元の配付資料一枚目にあります「具体化の方向」の中では、二つ目の黒ポツのところに、「過疎地については、現行の公社法施行規則(現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として具体的設置基準を規定)に準ずる省令とする。」とあります。

 窓口会社に対しては、過疎地において現行の郵便局ネットワークを維持するように努力義務を課したのはなぜなんでしょうか。窓口会社に対して、ここにありますように、過疎地に郵便局ネットワークを維持する、現行のネットワークは維持するんだという努力義務を課したというのはどういう理由なのか、お尋ねいたします。

竹中国務大臣 郵政は、言うまでもなく、大変大きな社会的な機能を果たしております。郵便事業そのものは、これは国際的に見ても、したがってユニバーサルなサービスを義務づけるわけでございますし、それに合わせる形で、郵便局のネットワークについても、すべての国民がアクセスできるようなそういう利便性を保ちたいというふうに考えております。すべての国民がアクセスできるような形でその利便性を保つということを、基本方針にそういった旨のことを明記しているところでございます。

 それを実現するための一つの具体的な形として、ここに書いておりますように、「住民のアクセスが確保されるように配置する」との努力義務を規定して、具体的な設置基準は省令で定めて、その際に、基本方針についてはさらに、過疎地についてはさらに配慮するということも明記をしているわけで、それを受ける形で、過疎地については現行の公社法の施行規則に準ずる省令とする。ちなみに、その施行規則というのは、「現に存する郵便局ネットワークの水準を維持する」云々。そのような考え方に基づいて、ここで示されたような具体的な方向を提示したわけでございます。

塩川委員 つまり、過疎地においては現行の郵便局網というのがユニバーサルサービスを提供していて、このユニバーサルサービスをきちっと維持しようということを示していると思います。そういう必要性を認めながら、なぜ法令上は設置の義務づけではなくて努力義務なのかということなんですよ。すべての国民がアクセスできるというのもかなり漠としたよくわからない表現ですけれども、現行の郵政公社法二十条には「郵便局をあまねく全国に設置しなければならない。」と設置の義務づけが行われているわけです。

 なぜ、今回の基本方針におきましては、この現行水準を維持することを求める設置義務ではなくて努力義務どまりなのか、お聞きしたいと思います。

竹中国務大臣 私たちは、郵政を民営化したいというふうに考えているわけでございます。もちろん、これに対して賛成、反対、いろいろなお考えはあろうかと思いますが、民営化することの最大のポイントというのは、経営を自由に行ってもらうということだと思います。

 経営を自由に行うということは、できるだけ義務づけを軽くしたい。できるだけ義務づけを軽くしたいという民営化の趣旨と同時に、社会的な機能を引き続き果たしてもらいたい、その両方をうまくバランスさせたいという思いがございます。そうした観点から、ここでは努力義務という形での規定を考えたわけでございます。

塩川委員 民営化というのが、経営の自由度を高める、経営を自由に行うことなんだ、義務づけを軽くするということになりますと、やはり民営化において、過疎地の店舗が撤退する自由も、当然のことながら経営の自由ですから生まれるという中で、今の話が出てくるのかなというふうに思ったわけです。

 私、その点でも、現行では設置の義務づけですから、ねばならないでなっているわけですけれども、努力義務ですから、そういう意味では、努力義務のもとで省令で幾ら担保しようとしても、法令上はもう穴があいているわけですから、その省令が本当にきちっと守られるのかと。郵政公社法にあるような「郵便局をあまねく全国に設置しなければならない。」というもとでの現行の省令とは違うんですよ。だから、同じように過疎地において店舗が維持できるという法的な保障がないということなんじゃないでしょうか。

 その上で、過疎地以外については、現行水準を維持するという省令さえ設けないという話ですから、もともとの大義名分で、便利な郵便局をもっと便利にするといいながら、現行のサービスさえ守れないということになるんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

竹中国務大臣 さまざまな経済環境の変化の中で、郵政の経営も、これは郵便事業におきましても金融事業におきましても、大変厳しい状況に直面していくということが予想されるわけでございます。だからこそ、経営の自由度を持って、そうしたことに対処をしていってもらいたい。努力義務でございますけれども、これは、監督官庁の一般監督権限の中でその実効性は確保できるというふうに私は思っておりまして、具体的には、大いに自由度を持っていただいて、経営環境が厳しくなる中で、柔軟で大胆な経営をしていっていただきたい。

 過疎地については今申し上げましたように特別な配慮をした上で、しかし、人口稠密地域につきましては、これはまた店舗のさらなる効率化等々の余地はこれはこれで間違いなくあるんだろうと思っております。そうしたことをしていくことによって、まさに、この郵政というシステムが持続可能な形で国民に引き続き良質なサービスを提供していけるということになるんだと思っております。

塩川委員 法令上穴があいているわけですから、過疎地の店舗、郵便局を守りますといっても、その保障というのはやはり見えてこないわけですね。その上で、人口稠密地域における配置を見直すという話もありましたけれども、都市部での統廃合をするというのは、それは経営側の都合であり、国民利用者の要求ではないわけです。都市部においても、郵便局は駅前などではなくて住宅地の中にある、住宅に近いところにある。そうした郵便局の統廃合は、やはり利便性の後退になるということを指摘しておきたいと思います。

 その上で、郵便局が残ったとしても、そこで金融サービスが行われるのかどうかということが次に問題になってくるわけです。

 郵貯会社、郵便保険会社について、このペーパーでは、免許を与える条件として、自立するまでの間、つまり十年間の移行期間でしょうけれども、安定的な代理店契約があることを法律上義務づけると書いております。言いかえれば、この移行期間を過ぎた十年後、十年間以降は、窓口会社に金融サービスを委託するかどうかは郵貯会社、郵便保険会社の経営判断次第ということなんじゃないでしょうか。自立後の郵貯会社、郵便保険会社は、金融窓口業務からの撤退は自由だということになりますよね。いかがでしょうか。

竹中国務大臣 二点申し上げたいと思います。

 委員の御懸念、私も地方の人間でございますからそれはそれでわかるわけでございますが、現実問題としまして、これは、窓口ネットワーク会社、今二万四千という非常に大きなチェーン店が、その郵貯会社等々とどういう委託契約を結ぶか。これは一括で、当然のことながら、窓口ネットワーク会社は一括して商品を提供する。例えば、銀行の窓口へ行って、A支店では定期預金を置いているけれどもB支店では定期預金を置いていない、そういうことは現実にはないわけでございます。したがって、当然一括して委託契約が結ばれると思いますので、私は、実態的な心配というのはないというふうに基本的に考えております。

 さはさりながら、民営化に伴って過疎地云々という心配は、地方の実感としてわかるところでございます。そうした点も踏まえまして、第二の点として、それをさらに確実なものにするために、ここで言う地域貢献事業計画、社会貢献事業計画等々を策定して、それをまた基金等々で財政的に担保するという方法を提起しているわけでございます。

 これは、もしこの地域で、ある地域で、和歌山の山間部で、本当に何らかの理由で金融サービスがなくなってしまって、郵便局でどうしても金融サービスをしてほしいというときは、そうした地域の声を、地域貢献という形で金融サービスを提供してほしいということで、その郵政が吸い上げて、その郵政の地域貢献の枠組みの中で、金融サービスについても、地域のニーズに応じて地域貢献の一つとして提供していくことが可能であるという枠組みを、この中で考えているわけでございます。

塩川委員 裏返せば、基金をもらえなければ撤退しますよという話が出てくるということになりますよね。これが今出している案の実体だと思います。撤退するかどうかは郵貯会社、郵便保険会社の自由ということが前提に、基金の話が出てくるということになります。

 現行の郵便局ネットワーク、大臣もおっしゃったように二万四千七百局のうち、郵便を配る集配局はそのうちの約四千八百局であります。残りは、郵貯などの金融サービスが中心です。当然、経費の大半を郵貯と簡保事業で賄っております。郵貯・簡保会社が郵便局からの撤退は自由となれば、過疎地は言うまでもなく、無集配局を中心とした郵便局ネットワークは危機にさらされることになります。だから、移行期間については、安定的な代理店契約を法律で義務づけるということになりました。郵貯・簡保会社に郵便局ネットワーク維持のコスト負担をその十年間については義務づけるという格好になるわけですよね。

 自立後に撤退の自由を解禁すれば、私は、基金の話はありますけれども、原則撤退の自由ということになれば、無集配局を中心とした郵便局ネットワークが危機にさらされるのではないかという懸念は払拭できないんじゃないかなと思うんですけれども、改めていかがでしょうか。

竹中国務大臣 そうならないような制度設計をするということでございます。

 基金等々について、これは考え方を提示した段階でありますので、制度設計をこれからしっかりとして、ぜひ広く御議論を賜りたいというふうに思いますけれども、これは、例えばきちっとした手数料のようなものを払えればどこの銀行でも置くわけですね。それは、きちっとした手数料等々を払えるような、それに資するために基金というような仕組みを考えているわけでございますので、これは具体的に、今一生懸命この制度設計を、これから各省庁相談をして検討したいと思っておりますけれども、今委員が御懸念になっているようなことが起こらないように、しっかりとこの枠組みをつくってまいります。

塩川委員 民間会社任せでは、いわばこういう基金なしには郵便局ネットワークが維持できないという話であります。

 せめて窓口会社の経営が維持できるように、手数料を払えるように、手数料を払って成り立つように、それに資するように基金の話が出てくるわけですけれども、私、そこでお聞きしたいのが、基本方針では、窓口会社の経営について「適切な受託料の設定及び新規サービスの提供により、地域の発展に貢献しつつ、収益力の確保を図る。」と書いてあります。「適切な受託料の設定」と「新規サービスの提供」と。基金という話は出てこないわけですよね。つまり、基金といういわば事実上の補助金をもらうというのはどこにも書いていないわけで、ここにもありますように、みずからの経営努力で地域貢献を行うことをうたっていたはずであります。基本方針にも書いていない基金、いわゆる実質的な補助金を投入するというのは、基本方針で描いたこのビジネスモデルが破綻をしたということを示しているんじゃないでしょうか。

竹中国務大臣 基本方針には社会貢献をするというふうに書いているわけです。社会貢献をするときに、今、委員は補助金をもらうというふうに言いましたけれども、これは郵政のお金でありますから補助金ではありません。これはリザーブエリアでやるのかその他の収益でやるのか、郵政の中での資金を基金として活用してしかるべく社会貢献を行うということでございますから、まさにこの基本方針の枠組みに沿って、それを具体化する一つの方向として我々は提示しているわけでございますので、これは基本方針に沿った考え方だと思っております。

塩川委員 窓口会社の業務内容については出てこないんですよ。自前でこういう地域貢献を行いますという記述ですよね。その上で、補助金と私が言った話ですけれども、大体株式の売却益を国庫に入れるわけじゃないですか、それを入れないでこっちに使っちゃうわけでしょう。ですから、いわば国庫に入れない、本来国庫に入っているものがこちらに流用されるわけですから、そういう意味では、実質的な税金が投入されている、補助金じゃないかということを示しているんじゃないでしょうか。

 ユニバーサルサービスや地域・社会貢献サービスを維持するためには、これまで税金投入なしのサービスを行ってきた今の郵政公社の形態というのが今まで機能してきたわけです。これを解体するというのが今回の民営化の目的で、市場における経営の自由度の拡大を通じて国民の利便性が向上するのが民営化だと言ってきたわけですけれども、これまでのサービスさえ維持できないということが明らかになったんじゃないでしょうか。国民の不安が大きくなるのは当然であります。

 そこで、地域・社会貢献基金について伺いますが、この基金によって賄う事業、地域貢献事業、社会貢献事業というのはどんなものをお考えなんでしょうか。

竹中国務大臣 その中身そのものについては、まさに今制度設計をしているところでございますので、委員言われたような重要な社会的な使命を果たすための、そのような仕組みにしたいと思います。

塩川委員 三種、四種も基金で手当てをし、過疎地の郵便局維持も基金で手当てをする、何でもかんでも基金で手当てするという話ばかりで、今あるサービスさえ民間任せじゃできないということを示しているわけです。

 この基金をどのぐらい積むんでしょうか。それは、制度として存続させるためには、取り崩すというわけにいかないですから、積んで、運用益を出して、それで充てるということなんでしょうかね。その辺、実際どうなるんですか。基金はどのくらい見込んでいるんですか、どのぐらいの支出がこういうサービスに対して行われるとお考えなんでしょうか。

竹中国務大臣 それもまた制度設計の話でありますので、どれだけのサービスを行って、どれだけの金額範囲を設定するのかというようなことについては、これは各省庁と相談をしてしっかりとした枠組みをつくって、先生方にもぜひ見ていただきたいと思います。

 ただ、いずれにしましても、これは一方で我々は骨格経営試算を行っておりますけれども、経営そのものが破綻しているわけではありません。そうした仕組みの中で、環境がどんどん厳しくはなりますけれども、しっかりと経営は当面していけるんだというような骨格経営試算、委員御存じだと思いますけれども、示しておりますので、それはそれで御参照いただきたいと思います。

塩川委員 麻生大臣はいかがでしょうか。事務次官はちょっと心配している声を上げていましたが、麻生大臣は、こういう基金という制度、大丈夫だというふうにお考えですか。

麻生国務大臣 事務次官のお話というのは、この案に対して複雑な気持ちという話ですか。あの話を例にしておられるんですか。どの話かよくわかりませんのでちょっと質問に答えようがないんですが……(塩川委員「大臣のお考えをお聞かせください」と呼ぶ)いや、事務次官と比較されるとそれになりますので。

 私の考え方はさらに複雑な気持ちなんですけれども、正直なところ。これは選挙と同じで、出るときはみんな当選すると思って選挙に出るのと同じでして、商売をしたらみんなもうかると思って自由主義経済ではやることになっておるわけです。私もそう思って商売をしてきましたからわかるんですが、そのとおりにいくかどうかはわからぬという感じを持っておかないと、これは経営者としては極めて危ないことになります。

 基金というものは、これは利益が出たうちから積むわけですから、その利益が出ないと基金は積めませんから、そういった意味では、制度設計というものはきちんと利益が出るような制度設計にしないと、基金も積めない、配当もできない、国庫に金も入らない、サービスも維持できないということになりますので、制度設計が最も大事だという意味で、私どもは大変複雑な気持ちと申し上げるのはよくわかるところです。

塩川委員 民間にできないことを郵便局がやっているということを認めて民営化計画を撤回すべきだと申し上げて、質問を終わります。

甘利委員長 これにて塩川君の質疑は終了いたしました。

 次に、東門美津子君。

東門委員 社会民主党の東門美津子です。

 長時間、本当に皆さんお疲れさまでございます。二十五分という短い時間ですので、ぜひ最後までよろしくお願いいたします。

 冒頭二点ほど、通告はしておりませんが、けさ地元から飛び込んできたニュースについてお伺いいたします。

 これはけさの地元紙ですが、「海兵隊の県外移転要求 知事、米基地見直し委と面談」というふうに出ております。大臣御存じないかもしれませんが、けさ冒頭で別の委員からも質問がございました、そのときは北米局長が答弁なさっておりましたけれども、同じ意見です。

 その中で、稲嶺恵一知事は在沖米軍基地の視察に訪れた米連邦議会の海外基地見直し委員会の七委員と面談し、在沖海兵隊の基地、兵力、訓練を一体のものとして県外に移すよう強く求めたというふうに出ております。その中で、会談後、知事は、米軍基地再編の中で海兵隊の県外移転が一番大きなテーマだ、それを一番に持っていったとおっしゃっておられます。そのほかにも三点ほど順位をつけておっしゃっていらっしゃるようですが、この知事の、この記事に対して、外務大臣としてコメントがありましたら伺いたいと思います。

町村国務大臣 恐縮でございますが、今コピーが届いたものですから、拝見をしたので、その三点というのはちょっとあれですが、この海兵隊の県外移設を一番に要請した、知事がこういう御意見だということについて私がどう思うかというお尋ねであると理解をいたしました。

 アメリカ海兵隊、相当、数がたくさんいるわけであります。海兵隊の特色というのは、委員御承知のとおり、大変機動性に富んでいる、あるいは非常に柔軟に事態に対処できるというある種の特色があるわけであります。したがいまして、いろいろな事態、例えばテロ、ゲリラといったような事態にも海兵隊というのは多分対処しやすい組織の特性を持っているのではないか、こう想像できるわけであります。したがって、日本のあるいは極東の平和と安全のために、私は、海兵隊の持つ意味というのは大変大きいと思います。

 したがって、全部海兵隊が丸々沖縄からいなくなるという事態はなかなか想定しがたいものがあるわけでございますが、こうしたことも含め、海兵隊が今後どのくらい沖縄にとどまるという計画がアメリカ側にあるのか。まだそこまでの議論が至っておりませんので、知事の御意見は知事の御意見として私も頭に置きながら、今後、具体の話を次第にアメリカ側としていこうかなとは思っております。ただ、なかなか、ある意味では抑止力の一つの象徴的な存在が在沖縄海兵隊であるということもまた、念頭に置かなければならない大きなポイントであろうとは思います。

東門委員 もう一点は防衛施設庁の長官にお伺いいたします。

 同じ、けさの新聞ですが、「安保の丘封鎖へ」というニュースがありました。これは米軍、防衛施設局が告知をしたという報道なんですが、その件について、施設庁長官、いかがでしょうか。これは前からあった話が今出たのでしょうか、それとも急に出てきたことなのか、それが一点。

 もう一点、これはアメリカ側から申し入れがあったのか、あるいは日本政府側から、いわゆる防衛施設庁側から申し出たものなのか、それをお聞きしたい。これが二点目。

 三点目。六十年間、通称安保の見える丘ですが、そこはずっとそのままにしておかれた。いろいろ、ちょっと手を加えられても、そのままそこから嘉手納空軍基地が見えるという状況にあったのに、なぜ今封鎖をするようになったのか。

 三点、ぜひお聞かせください。

山中政府参考人 これは、嘉手納基地の施設・区域として提供しておりますところにおいて、不法投棄あるいは黙認耕作等の実態がございました。やはり適正に施設・区域の管理を行うという観点から、そういうふうに不法投棄あるいは黙認耕作をされている方々に対する注意喚起の意味も含めまして、たしか告知をする看板等を立てたりしておりますが、そういうことについて、米側とどういうふうに適正に施設管理を行っていくかということを協議してきたわけでございます。その結果、やはりフェンスの設置というものが適当ではないかということで、当然地元とも、いろいろ御意見を伺うなり、調整をして進めていかなければいけないことだと思っております。

 とりわけ、安保の丘というものについては、これはそれぞれのお立場でいろいろなとりようがあるところでございます。もちろん、道の駅というものがあって、そこから基地は十分眺められるではないかというような見方もございます。これは、ただ、これまで長い沖縄の基地をめぐるいろいろな議論あるいは歴史の中で、私自身も、特別の意味を持つものではないかというとらえ方をいたしております。

 したがいまして、今どうこう手を決めてかかっているということではございませんが、施設・区域の適正な管理という観点から、米側とも、あるいは地元ともよく調整をして取り進めていくべき問題だというふうに考えております。

東門委員 済みません、ちょっと最後の方が聞こえなかったので確認ですが、「今月下旬からフェンスを設置することが十五日までに分かった」ということですが、下旬からそれはフェンスの設置に取りかかるということですか。済みません、もう一度。

山中政府参考人 これは全体をどうするかということはございますが、今、現地、局の方ではそういう心づもりでやっております。

東門委員 それでは、残りの時間は、短うございますが、通告に従って質問をしてまいりたいと思います。

 せんだっての補正予算締めくくり質疑の際、私は、在日米軍の再編とSACO最終報告との関係について質問をいたしました。その際、町村外務大臣は、再編協議の中でSACO最終報告との接点が出てくることもあり得る旨答弁され、また、普天間飛行場代替施設は地元の反対がなければ五年ないし七年でできたはずだという趣旨の発言をされておられました。

 しかし、地元の賛成が得られず、全く進捗していないSACO最終報告そのものに問題があるとはお思いにならないのでしょうか。政府がSACO最終報告にとらわれている限り、それ以上の発想が出てくることはあり得ません。SACO最終報告を白紙に戻して、地元が受け入れられる整理縮小案を得るべく、再編協議に臨むべきだと思いますが、外務大臣の見解をお願いいたします。

町村国務大臣 SACO最終報告、一九九六年十二月に出され、そしてこの普天間飛行場の移設に係る政府方針を閣議決定したのが九九年十二月ということでございます。その間に、大田知事から稲嶺知事にかわる等々の政治的なプロセスもあり、また、県内でいろいろな住民投票等々のプロセスもあり、したがって、非常にいろいろな面で時間が地元的にはかかっているというのは実態かと思います。

 しかし、さはさりながら、このSACO最終報告、私どもはこれを着実に実施を今してきているところであります。なぜならば、これは沖縄県民の負担軽減という目的に沿っているわけで、確かに普天間の問題はなかなか期待したとおり進んでいないのは事実でございますけれども、その他の、例えば訓練や運用の方法の調整であるとか、騒音軽減対策の実施、地位協定の運用改善、こうしたものについては、しっかりとSACO合意に基づいて、最終報告に基づいて進められております。

 土地の返還については、なかなかこれは地元の自治体とうまく話が調整できない、地権者との関係等々もあって時間を要していることも事実でございますけれども、そしておくれているものもありますけれども、全体としては、私は、このSACOの最終報告は進みつつあるし、これを今後引き続き実施していくという方向は間違っていない、こう思っております。

 ただ、この普天間につきましては、率直に言って、今、辺野古沖ということで調査をしかけているところでございますけれども、その途中でございますが、なかなか地元の方々の反対も強いということもよく承知をいたしております。ただ、私どもといたしましては、この平成十一年の閣議決定に従い、沖縄県を初めとする地元の公共団体と協議を行いながら、普天間飛行場の移設、返還にしっかり取り組んでいくという基本的なラインは現状変わっていないわけであります。

 ただ、先ほど委員も私の答弁にもお触れをいただきましたが、現在、アメリカ側とのトランスフォーメーションのいろいろな議論をする中で、SACOで今決まっている話と全く別に議論ができるかというと、やはりそうではなくて、接点があるという表現をしたでしょうか、ある部分それは触れてくるところがあるんだろうと思いますが、今、具体にどこをどうだというところまで率直に言ってまだ議論が進んでおりませんので、この場で申し上げることはできませんが、ある段階で両国が、ではこれで一応いいかという原案ができました段階で、改めて県を初めとして各自治体に御提示を申し上げ、そしてできる限りの理解を得ながら最終的な決着という形に持っていければ、このように考えているところでございます。

東門委員 施設庁長官、ボーリング調査の進捗状況はいかがでしょうか。

山中政府参考人 これは、昨年の四月に、公共用財産の使用協議、これも県と調いまして、私どもは直ちに調査を実施したいということでおりましたけれども、結果的には、気象状況ですとか、安全に調査を進めていくというような見きわめをつけまして、昨年の九月から作業を開始いたしました。

 いろいろな準備作業がございまして、例えばブイを海中へ投下して調査箇所の位置を確認いたしましたり、潜水作業員が海中に潜りまして写真撮影をして海底の状況を確認する、あるいはジュゴンのはみ跡の確認も行うというようないろいろな準備作業を行い、それが整いましたのが昨年の十一月。そこでボーリングの足場の設置の作業に取りかかって、今日に至っているということでございます。六十三カ所調査箇所を予定いたしておりますが、現時点で、四カ所が足場を設置済み、一カ所が設置中ということでございます。

東門委員 それで、六十三カ所全部終わる、設置をする、ボーリングの調査箇所、いつまでに終わるというふうに見ておられますか。

山中政府参考人 これは、気象状況でありますとか、これは実際問題、私ども非常に遺憾に存じておりますが、移設、代替施設の建設に反対をされている方々の海上における抗議行動等がございます。いろいろな与件を考慮して判断をしていく必要があると考えておりますけれども、大体、同時に八カ所の海底の掘削を前提に考えますと、通常考えて、半年程度かかるのではないかという見積もりでございます。

東門委員 外務大臣、今、辺野古は動かない状況なんですよ。ボーリング調査も思うように進まないんですよ。三百日以上そこで座り込みをしている方々が多くおられます、地元の方々。外務大臣把握しておられると思うんですが、そういう中で調査が強行できるのか。とても信じられない、私には考えられないことなんです。

 私は、今月の初めにアメリカへ行ってきました。そこでカート・キャンベル氏にお会いしてまいりました。彼は、御存じのように、SACOを作成したときの国防総省側の担当でございました。はっきりと彼が申しましたのは、SACOはもう破綻している、見直すべきだ、見直すということは恥じるべきではないということまで言いました。

 私たちがアメリカ側に要請項目として持っていきましたのは、あの危険な普天間の飛行場、町のど真ん中にある、宜野湾市のど真ん中にあるあの普天間の飛行場の即時閉鎖、返還、これが一点目。二点目が、辺野古への新たな基地の建設、これはそのままSACOのメーンのものになります、この一、二点が。三点目が海兵隊の撤退でございました。

 一、二につきましては、アメリカの私たちがお会いしたシンクタンク、あるいは議会議員の皆さん方、あるいは政府の方々、政府の方々は直接言葉にはしませんでしたけれども、普天間の危険性ということを十分認識しておられる。これはどうにかしなければいけないというのをはっきりと持っておられました。

 アメリカでさえそうなんですよ。であれば、県民の負担の軽減はよくわかる、その負担はよくわかる、負担の軽減をするように努めたいと、それは小泉さんもおっしゃっておられます、私の内閣の大きな仕事だと。それをもっと柔軟に見直すぐらいの気持ちが必要ではないかと私は思います。普天間をまず閉鎖してもらう。現在の米軍のトランスフォーメーションの中で、日本政府側がはっきりと打ち出していく、これがまず第一点ではないかと思います。

 二点目に、あの辺野古、あれはどんなことがあっても私は基地の建設はできないと思います。本当にみんな必死で頑張っているんです。それを、外務大臣、行かれましたでしょうか、あそこでその方たちのお話でも聞いていただいたでしょうか。聞いていただきたい。施設庁長官、お聞きになりましたか。聞く耳持っていない政府なんですよ。もっと地元の人たちの声に耳を傾けてください。アメリカ側は傾ける耳をしっかりと持っているんです。私たち野党の議員が行っても、しっかりと会ってくれるんです、そして話を聞いてくれるんです。どうして日本政府は県民に閉ざすんですか、耳を。もっとあけていただきたい。

 そして、トランスフォーメーション、十九日に2プラス2がある、それは共通戦略目標の合意だというふうに報道されております。そうだと思います。その後、個別の基地のあれが出てくると思うんですが、ぜひそこで普天間の閉鎖、知事もそういうふうに転換してきています。そして、辺野古への移設はもう断念するしかないとぜひ言っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、町村外務大臣。

町村国務大臣 私も、普天間の隣接をする大学のあのキャンパスでヘリコプターが事故を起こしたその現場を見て、さらに、あの近くの丘ですかな、普天間が一望に見えるところからも様子を見てまいりました。確かに住宅地、できた当初はそうでもなかったんでしょうが、今やもう全く住宅に取り囲まれた中。

 であるからこそ、あのSACOの合意の中で、これを普天間以外のところにやはり移さなければならない、こう考えたわけでありまして、何ゆえに辺野古ということになったかといえば、それは普天間の現状が、これはやはりこのままでは大変だということを認識したから、あのSACOの合意ができてきたというふうにお考えをいただければ、こう思っております。

 その上で、今委員は、普天間の閉鎖、辺野古は断念せよ、この二つの話をいただきました。

 これからの話でございます。どれだけの海兵隊の活動のためにどれだけの飛行場が要るのか。別途、嘉手納というものがある。果たして沖縄に飛行場が一つという姿になっていいのであれば、辺野古という話は多分出なかったはずなんですね。やはり二つの飛行場が要る、あるいは普天間代替の飛行場が要るというふうに判断したからこそ、ああいう判断が出てきたんだろうと思います。それが現在でもなおかつ有効であるのかどうなのか、その辺は、当然のことですが、議論の対象にはなってくるだろう、こうは思いますが、しかし、その代替のプランといいましょうか、それがはっきりしないうちから、とにかく普天間は閉鎖だということを直ちに結論として導くわけにはまいらないわけでございます。

 私は知事とも会い、またこういう場で、あるいは、大変恐縮でした、委員にもわざわざ外務省に足をお運びいただいて、お話もじっくり承らせていただきました。私は大きな耳をみずから持っているつもりでございますので、今後とも議会の場、その他住民のお声にも十分耳を傾けながら、しっかりとした政策を進めていきたいと考えております。

東門委員 今の大臣の御答弁なんですが、まず第一に、SACOの中で県内移設としたことに大きな間違いがあったんですよ。なぜ県内でたらい回しなんですか。七五%とあれだけ集中しているところに、なぜ県内移設が出てきたのか。私、これは大きなミスだったと思います。これはやはり今からでも見直すべきだと思います。

 それから、いわゆるSACOがつくられた九年前と今、状況はかなり大きく変わっていると思います。だから米軍の再編が出てきていると思います。それをとらえないことはないと思うんです。状況が大きく変わっている、その中で見直すべきは見直していかないと、私は本当に大きな禍根を残すことになると思います。それで……(発言する者あり)はい、伊藤先生、賛成だと今こちらで小さな声でつぶやいておられます。

 大臣御存じのように、アメリカが言っているトランスフォーメーションは、駐留そのものよりも緊急展開能力を重視する発想に基づいています。そうですよね。そのトランスフォーメーションの中で、今直ちに閉鎖するというわけにいかないよとおっしゃったんですが、普天間飛行場の基地機能を沖縄県内で維持すること、それは現在でも本当に必要なことなのでしょうか。もし、いつ多数の死傷者を出すとも限らない危険な飛行場、それは否定できないと思います。その飛行場を代替施設が完成するまで九年、十年、あるいはそれ以上も市街地に放置してまで県内移設が必要な基地機能があるとすれば、それは何かを国民、県民に具体的に理解できるように説明する必要があると思います。

 沖縄県内で普天間の基地機能を維持しなければいけないその理由、基地機能とは何か、御説明いただきたいと思います。

町村国務大臣 これは、まさに米軍の再編成以前の問題として、日本のあるいは極東の平和と安全を維持するために、自衛隊がみずからどういう機能を果たし、米軍と共同でどういう機能を果たすという、その根っこからの全部の議論になりますから、ちょっと時間の制約もあり、今それをとうとうと私が申し述べるには時間が足りないかもしれませんが、私はやはり、今、これから再編成の議論をアメリカとしていく中で、今議員が御指摘になったような、なぜ沖縄にこれだけの施設が必要なのかということは、そこはきちんと説明をしていくということが求められていることは当然であろうと思います。

 確かに、委員御指摘のように、いろいろな変化が起きております。冷戦時代のような大規模侵攻というような状況は、非常にその可能性は薄らいできた、確かにそうだろうと思います。軍事技術も大きな変化を遂げてきた、輸送能力も上がってきたという面があろうと思います。他方、かつての大規模侵攻ではなくて、むしろゲリラといいましょうかテロといいましょうか、そういう、ある日突然小さなグループがぱっと動き始めるといったような事態にも、警察対処もあるかもしれないけれども、大規模になればそれは軍が対処をするというときに、先ほども申し上げましたように、例えば海兵隊というのは、まことにそれに対応しやすい機能、組織を持っております。

 そういったことなども考えたときに、アメリカが、もちろんそれが今結論だと言っているわけじゃありませんよ。アメリカの従来の主張は、そうした今の新しい事態に対処するに当たっても、米軍の海外における前線基地、なかんずく海兵隊の基地というのは大変に有効な働きをしているんだという認識がある。だからこそ、そこからストレートに直結するかどうかわかりませんが、普天間の持っている機能というものはやはり重要なんだと。しかし、そこは確かに周りに人家がいっぱいあるから、したがって移設するという話がやはり出てきた。そこで、大田知事から稲嶺知事にかわり、稲嶺さんは、一定期間に限定して軍民共用ということを選挙公約に掲げて当選をされたわけであります。

 私どもとしては、やはり稲嶺知事がそういう公約で当選をされたという、それも県民のお声だと思って、私どもはそれを受けて、今自治体と共同作業という形でこれを進めているんだという認識でいるわけであります。

東門委員 稲嶺知事が軍民共用空港ということをおっしゃったので、それは県民の負託を受けたとおっしゃいました。

 大臣、一つお忘れですよ。使用期限十五年、これも稲嶺さんの公約でした。いかがでしょうか。

甘利委員長 時間がもう終わっております。簡潔にお願いします。

町村国務大臣 一定期限ということでさっき申し上げましたように、十五年ということです。

東門委員 終わります。どうもありがとうございました。

甘利委員長 これにて東門君の質疑は終了いたしました。

 次回は、明十七日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時四分散会


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