衆議院

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第22号 平成17年6月2日(木曜日)

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平成十七年六月二日(木曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 甘利  明君

   理事 伊藤 公介君 理事 金子 一義君

   理事 渡海紀三朗君 理事 松岡 利勝君

   理事 茂木 敏充君 理事 佐々木秀典君

   理事 島   聡君 理事 田中 慶秋君

   理事 石井 啓一君

      伊吹 文明君    石原 伸晃君

      植竹 繁雄君    尾身 幸次君

      大島 理森君    川上 義博君

      北川 知克君    北村 直人君

      小泉 龍司君    後藤田正純君

      坂本 剛二君    鈴木 淳司君

      竹本 直一君    玉沢徳一郎君

      中馬 弘毅君    津島 雄二君

      西川 京子君    西田  猛君

      西村 明宏君    根本  匠君

      萩野 浩基君    早川 忠孝君

      二田 孝治君    村井  仁君

      森田  一君    森山  裕君

      石田 勝之君    岩國 哲人君

      生方 幸夫君    岡田 克也君

      吉良 州司君    小泉 俊明君

      篠原  孝君    津川 祥吾君

      辻   惠君    筒井 信隆君

      中井  洽君    中津川博郷君

      中塚 一宏君    永田 寿康君

      長妻  昭君    橋本 清仁君

      原口 一博君    樋高  剛君

      古本伸一郎君    米澤  隆君

      佐藤 茂樹君    坂口  力君

      田端 正広君    佐々木憲昭君

      志位 和夫君    横光 克彦君

    …………………………………

   内閣総理大臣       小泉純一郎君

   総務大臣         麻生 太郎君

   法務大臣         南野知惠子君

   外務大臣         町村 信孝君

   財務大臣         谷垣 禎一君

   厚生労働大臣       尾辻 秀久君

   経済産業大臣       中川 昭一君

   国務大臣

   (郵政民営化担当)    竹中 平蔵君

   内閣官房副長官      杉浦 正健君

   内閣府副大臣       西川 公也君

   総務副大臣        山本 公一君

   法務副大臣        滝   実君

   財務副大臣       田野瀬良太郎君

   内閣府大臣政務官     木村  勉君

   法務大臣政務官      富田 茂之君

   厚生労働大臣政務官    森岡 正宏君

   経済産業大臣政務官    山本 明彦君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    阪田 雅裕君

   政府参考人

   (内閣官房郵政民営化準備室長)          渡辺 好明君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  中城 吉郎君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  竹内  洋君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  細見  真君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  伊東 敏朗君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  篠田 政利君

   政府参考人

   (総務省自治行政局選挙部長)           久保 信保君

   政府参考人

   (総務省郵政行政局長)  鈴木 康雄君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官) 小平 信因君

   参考人

   (日本銀行総裁)     福井 俊彦君

   参考人

   (日本郵政公社総裁)   生田 正治君

   予算委員会専門員     清土 恒雄君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月二日

 辞任         補欠選任

  尾身 幸次君     西村 明宏君

  大島 理森君     坂本 剛二君

  河村 建夫君     川上 義博君

  玉沢徳一郎君     西田  猛君

  津島 雄二君     森山  裕君

  福田 康夫君     早川 忠孝君

  吉良 州司君     筒井 信隆君

  篠原  孝君     岡田 克也君

  中井  洽君     古本伸一郎君

  樋高  剛君     橋本 清仁君

  佐々木憲昭君     志位 和夫君

  照屋 寛徳君     横光 克彦君

同日

 辞任         補欠選任

  川上 義博君     竹本 直一君

  坂本 剛二君     北川 知克君

  西田  猛君     玉沢徳一郎君

  西村 明宏君     鈴木 淳司君

  早川 忠孝君     福田 康夫君

  森山  裕君     津島 雄二君

  岡田 克也君     篠原  孝君

  筒井 信隆君     吉良 州司君

  橋本 清仁君     樋高  剛君

  古本伸一郎君     中井  洽君

  志位 和夫君     佐々木憲昭君

  横光 克彦君     照屋 寛徳君

同日

 辞任         補欠選任

  北川 知克君     大島 理森君

  鈴木 淳司君     尾身 幸次君

  竹本 直一君     河村 建夫君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 予算の実施状況に関する件(経済・外交・郵政)


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     ――――◇―――――

甘利委員長 これより会議を開きます。

 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。

 本日は、経済・外交・郵政についての集中審議を行います。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、参考人として日本郵政公社総裁生田正治君、日本銀行総裁福井俊彦君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として内閣官房郵政民営化準備室長渡辺好明君、内閣官房内閣審議官中城吉郎君、内閣官房内閣審議官竹内洋君、内閣官房内閣審議官細見真君、内閣官房内閣審議官伊東敏朗君、内閣官房内閣審議官篠田政利君、総務省自治行政局選挙部長久保信保君、総務省郵政行政局長鈴木康雄君、資源エネルギー庁長官小平信因君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

甘利委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

甘利委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。金子一義君。

金子(一)委員 自民党の金子一義でございます。

 きょうは初めてノーネクタイ、上着なしということで委員会をスタートさせていただきます。総理もきょうはノーネクタイ、胸襟を開いてぜひ議論が進みますように。竹中さんは何で上着を着ているんですか……。ああそうですか。

 話は変わりますけれども、こうやって、ややしばらくの間、国会が不正常な状況が続いておりましたが、この予算委員会を立ち上げるということをきっかけにして昨日から国会が正常化して、いよいよ議論が始まる。きょうは、民主党、社民党の皆様方もこうして御出席をいただいて、さあいよいよ論戦がスタートする。大変、大歓迎といいますか、いいことであると思っております。

 予算委員会は、去年からずっと開かれていましたけれども、一度も審議拒否という状態がなく続いてきた。この予算委員会をきっかけにまた国会が正常化するというのは、ある意味、与野党の理事の皆様方及び委員長、これはもって瞑すべしであると思っております。

 やはり、審議しない、これは全く何も生まれないと思うんです。この間は、呉儀副首相が総理に会わずにキャンセルしてお帰りになっちゃった。これはやはり、会って話をしなければなかなかその中から生まれない。そういう状況がここで出てきたということは、本当にうれしいことであると思います。

 そして、ちょっといきなり恐縮ですけれども、与野党の議論、私、与党筆頭としてお預かりしながら野党の皆様方の御意見もずっと拝聴してまいりましたけれども、それなりに非常にいい意見も、傾聴に値する意見も、意見陳述としてこの委員会、ほかの委員会でもそうでありますけれども、随分ある。そういうものはやはり取り入れていこう、これは与党だ野党だではない部分もございます。

 そういう中で、社会保険庁絡み、年金絡み、いきなり厚生大臣に御質問いたしますけれども、与党公明党の協力をいただきまして、年金のむだ遣いと言われた象徴の年金福祉施設、あれを売却しちゃって整理するという法案をつくり上げまして、今もう参議院では可決をして、これから衆議院に送られる。これなんかも、与野党が議論していった一つの方向だと思っております。

 もう一つは社会保険庁自身の問題。この問題も、官房長官の有識者会議で一定の方向が先月末に出たようでありますが、これも昨日、公明党、自民党協議いたしまして、与党として一つの方向を出させていただきました。

 この与党の方のポイントであります。これまでの外局とは違う、今までの政府組織、外局だ。この外局とは全く異なる新しい組織をつくろう。それから、新しい政府組織に今の社会保険庁の職員の皆さんが自動的に移行できるかといったら、そうではない措置を講ずるというのを入れ込ませていただいたんです。これは、これから厚生大臣のところで、どういう組織にしていくのかということも含めて、実務者会議というものをつくって、来年の通常国会にぜひ出していただきたいんです、間に合わせていただきたいと思っておりますが、そのお考え。

 そして、有識者会議の御意見というのを決して尊重しないわけではありません。しかし、ちょっと何を言っているかよくわからない、有識者会議のは。今とどこが変わるのかというのが私たちにとっても非常にわかりづらい。むしろ、与党側でまとめたものをきちんと取り入れてこれから取り組んでいただきたいと思うんですが、それでよろしいのかどうか、御確認します。厚生大臣。

尾辻国務大臣 今お話しいただきましたように、社会保険庁改革につきましては、まず、内閣官房長官のもとの有識者会議におきまして、先般、五月三十一日でございますけれども、最終的な取りまとめが行われました。この内容につきましては、今もわかりづらいというお話もございましたけれども、(金子(一)委員「内容はいいです」と呼ぶ)お答えすることはいたしません。

 それからまた、与党の……(発言する者あり)いや、答えなくていいとおっしゃっておられますから、お答えをいたしません。

 それから、与党の御意見もいただきました。そうしたさまざまな御意見が出てまいりましたので、今後は、これらの取りまとめを受けまして、その実現に向けた取り組みを進めなければならないわけでございますが、そのためにも、ポスト有識者会議ともいうべき検討の場を私のもとに設けることにいたしまして、今その設置準備を急いでおるところでございます。今後、さまざまな御意見をいただきながら、この中でしっかりと作業を進めてまいります。

金子(一)委員 ぜひ、今おっしゃったように、きちんと取り組んでいただきたいと思っております。

 それからもう一つは年金です。社会保険庁問題はさることながら、やはり国民の関心というのは、厚生大臣、年金の一元化議論がどうなっていくのかなんですね。ここで、この予算委員会も一つのきっかけとして、与野党で両院協議会というのを立ち上げて、そして何回か議論していただいているんです。五月の連休後、ちょっと、残念なんですけれども、議論がとまっちゃっているんですが、これは院の話ですから、我々与野党でさらに継続をさせていただこうと思っておるんです。

 ただ一方、総理はかねてから、年金の一元化の具体的な進め方として、まず、自営業とかなんとか、いろいろなものがあるんですけれども、いろいろな困難もあるから、被用者保険の一元化から先行して進めたいというのをかつて総理がおっしゃっておられたんですが、政府側としてその方向というものを、変わらないのか、あるいは今後の取り組みについて、ポイントだけ、厚生大臣、お答えください。

尾辻国務大臣 公的年金の一元化につきましては、かねてから、どのように制度の財政的な安定性や公平性を確保し、国民にとって真の信頼と安心につながる制度を設計していくか、また、どのように制度の運用を国民にとって身近でわかりやすいものへと改善していくかということが大切であると考えております。

 そうした中で、総理のこれまでの御答弁を踏まえまして、被用者年金一元化についてできるだけ速やかに結論が得られるよう、関係各省と協力しながら全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 また、国民年金を含めた一元化につきましては、事業主負担をどうするか、所得の正確な捕捉をどうするか、納税者番号制度などの諸条件をどのようにするかといった問題について早急に検討する必要があると考えております。

金子(一)委員 与野党両院協議会でこうやって議論が、方向づけが、なるべく我々の責任として出さなければいけないと思っております。したがって、その動きを政府側としては当然見守りたいということだと思いますけれども、なるべく速やかに取り組んでいただけるように、あわせてお願いを申し上げておきます。

 総理、日中関係なんでありますけれども、去年、首脳会談を二回やっておられる。ことしもジャカルタで胡錦濤国家主席と会談される。ジャカルタの、胡錦濤国家主席が会談後で出された五つの項目の中で、ある意味私の印象として非常に、対話を通じていろいろな方面について相互理解を深めていこうという積極的な姿勢をお出しなされた。これは中国側です、胡錦濤国家主席です。

 しかし、現状、四月の中国国内における反日の暴動、あるいはこの間の呉儀副総理の、会わないでお帰りになっちゃったといったようなことで、中国との関係が今非常に難しくなってきているな。一方で、ことし、戦後六十周年の節目で、中国側でも、ことしの夏から秋にかけましていろいろな何とか記念日というのが設定されているだけに、中国の国内における反日感情というのも一方で高まってくる可能性があるんだと思っております。

 そういう中で、今大変難しい状況下でありますけれども、この日中交流というのを改善していくということは我が国としても物すごく大事な課題であると思っております。総理、日中関係のこれからの方向と申しましょうか、どういうふうに進めていかれようとしているのか、考え方をぜひお伺いさせてください。

小泉内閣総理大臣 先々月、四月に胡錦濤国家主席と会談した際にも、過去の歴史的な経緯も踏まえて、未来に向かって、日中の友好関係は重要である、日中関係増進に異論はない、お互いが日中友好関係を重視して今後の交流を深めていこうという共通の認識が持てたと思います。

 しかしながら、ある部分におきましては意見の相違もあります。これはどの国にもあることでございますけれども、意見の相違は相違として、また、過去の経緯もいろいろあると思います。

 しかしながら、現在の日中関係の重要性もますます高まっている。将来を展望しますと、これから中国はますます発展するでしょうし、ASEAN初めアジア地域におきましても、中国の影響力というのは大きくなっていくと思います。また、日中関係のみならず、日中の関係の中において、国際社会における日本と中国との協力する分野というのはますます広がってくる。

 そういう観点から日中関係を重要視していこうということで一致しているわけでありますので、途中経過は多少さざ波が立っても、そういう相違を乗り越えて、お互い大局的見地に立って日中間の友好増進を図っていくということは極めて重要だと思っております。

金子(一)委員 少し質問の仕方が悪いかと思いますけれども、この間、呉儀副総理がキャンセルされてお帰りになっちゃったときに、総理が官邸で記者会見をされたときに、話し合えばわかるのにとおっしゃられたんです。覚えておられますか。

 何を話し合いをされようとしたんですか。ちょっと質問が悪いですか。

小泉内閣総理大臣 何を質問されても結構ですから。

 話し合えばわかるのにと。私は前提条件をつけませんでした。事前の、外務省当局から、呉副首相が会談したいというから、結構ですよ、会談を先方が希望するんだったら、時間をあけて会談しましょう。その際には、私は、何ら条件をつけません、何を話しても結構ですということで予定を設定したわけであります。

金子(一)委員 今度は外務大臣、歴史認識を共有しようということで、共同で立ち上げるというお話がされていますね。歴史認識は多分一致しないんだろうと思いますよ。日韓でもおやりになったようでありますけれども、それは一致するわけないんだろう、あるいは一致しない部分が残るのは当たり前だと思っているんです。

 ただ、それぞれの国と日本との間で、ある意味、文化の違いとか考え方の違いとか、こういうものをお互いに理解し合える状況をつくり上げていくということは非常に大事なことだし、そういう意味で、外務大臣が今御苦労されて歴史認識を共有化しようということを進められるというのは大変評価したいのでありますけれども、どういうお考えでおやりになろうとしているのか、外務大臣にお伺いいたします。

町村国務大臣 歴史認識は、日本国内においてさえもいろいろな考え方があります。まして国が違えば、共通の認識を持つということはなかなか難しい作業だとは思っております。

 ちなみに、日韓の間で共同の歴史研究を三年にわたってやっていただきました、専門家の方、学者の方々。もちろん、ここは同じ認識を持てた、ここは違うという点がある意味でははっきりすること自体、それ自体として私は意味があるだろう、こう思っておりますし、さらに研究が進めばより共通の重なる部分がふえるかもしれない、それはそれでもっといいことだろう、こう思っております。とりあえず三年間が済んで報告書がまとまりつつありますので、さらに新しいメンバーでこれをやってもらおうか。

 同じ発想で、日中の間でもそういう作業を始めたらどうだろうかということを五月七日の京都における日中外相会談で私の方から提案し、向こうもそれは前向きに考えようと。どういう形でどういうメンバーでということは、今、内々詰めているところでございます。

 その際、歴史というときに、特に日中は、二千年にわたる交流の歴史、友好の歴史があります。ある時期、大戦中、対立した時期はありますけれども、また、戦後、国交がない時代はありましたが、その後、友好の歴史が続いているということで、歴史という場合に、ごく限られた対立の歴史だけが日中の歴史のすべてではないということは、私はそのとき申し上げたわけでありまして、それらを全部ひっくるめた形で、お互いの一致点が少しでも拡大できるような共同歴史研究は大切なことなのではなかろうかと思っております。

金子(一)委員 外交というのは人と人の信頼関係、これは言うまでもないこと。特に中国というのはその部分が物すごく大事な、これまでの日中の歴史を見ても大事なことだと思っております。

 ある日本の企業、上海で活動しているんですけれども、武漢でその方のお父様が戦死された、日中戦争で亡くなられた。中国を恨むんじゃなくて、武漢で亡くなられた、そこから平和の灯をともそうというので、桜の木を八千本寄贈したんです。今どんどん、漸次植えておられる。

 この四月に、武漢マラソンをやりたいと武漢市から逆に要請があって、それで、協賛して、やる。しかし、中国の中における暴動があったものですから、実際延期になりました。しかし、その暴動のさなかでも、武漢市からは、ぜひこれは日本からも参加してやってくれと。日本の選手も参加する予定だったんです。やってくれという要請があった。

 こういう話、やはり政治だけでなく、与野党を問わず我々国会議員も、あるいは民間の企業も、中国というのは確かに大陸ですから、上海、北京、沿岸州だけでない、いろんな地域が、それぞれ人脈があるし、そういうものをつくっていて、結果として、日本人のその活動のおかげで、武漢には暴動は全くありませんでした。反日暴動はありませんでした。そういうつながりというのも含めて、これはいろいろな意味での、プロとプロとの交流だけじゃなくて、全体としての交流というのは必要なんだなと。

 円借も有終の美を飾って、日中青年交流基金とか、こういう次世代の青年が交流するようなものをつくっていくといったような考え方というのはかなり我々にとっては大事なことだと思うんですが、外務大臣、いかがですか。

町村国務大臣 すべての国と国との関係で、やはり人の往来は大変重要だろうと思い、金子委員の御指摘のとおりだと思っております。

 昨年は日中間の人的往来が四百万人規模を超えるということで、史上最高の往復でございました。いろいろなレベル、特に青少年交流を初めとして、これも活発にやってきております。外務省ベースだけでも、これまでいろいろな分野の交流、一万八千人以上の青少年交流が累計で行われておりますし、また留学生、日本から行く、中国から日本に来るという方々だけでも、昨年一年、十一万人以上ということでございますから、これは大変な数に上っております。日本から中国に四万人、中国から日本に七万人ということでございますから、これなどは、かつて見ないほどの大きなレベルに達しております。

 そして、先般、日中外相会談でも、より一層文化交流、青少年交流を進めるための日中交流基金というものをつくったらどうかという御提言が二十一世紀日中友好委員会から出されておりまして、これをぜひ具体化しようではないかということを提言いたしまして、お互いに、では年内ぐらいにはこの構想を取りまとめていこうということについても合意を見ているところでございます。

 いずれにいたしましても、今委員御指摘のように、特に青少年を含めて人的交流、文化交流を盛んにしていく必要があるし、それが非常に重要だろうと思っております。

金子(一)委員 きょうは通産大臣がおられませんので、小平さん、春暁のガス油田と東シナ海の日中共同開発、今週、既に行われましたね。報道で見ましたらば、中国はこれまで共同開発、共同開発と言いながら、今週初めて具体案を示されたようです。

 その具体案は、日本海域側で共同開発をやる、それから春暁の開発行為は、日本側がとめろと言っているにもかかわらず中国側はとめない、同意しない、そういう報道がなされているんです。これが事実としますと、ひど過ぎると思っております。

 簡単で結構ですのでコメントを、どんな状況だったのか、教えてください。

小平政府参考人 お答えを申し上げます。

 中国との間での協議が続いておりますので、中国側の提案につきまして詳細を申し上げることは控えさせていただきますけれども、共同開発につきましては、今先生御指摘のとおり、中国側の提案によります対象水域は、中間線と沖縄トラフの間を対象水域とするという提案でございます。

 また、日本が従来から要求をしてきております春暁油ガス田等に関します情報提供と開発作業の中止につきましては、これも先生から御指摘ございましたとおり、中国側としてはこれに応ずることはできないというのが今回の協議の結果でございました。

金子(一)委員 長官、中国側の言い分、こんなものは、け飛ばしてください。

 それで、あなたは、前職、規制改革担当の事務局をやっていましたね。とにかく、粘り腰の小平と言われたあなたですから、中国側と粘り強くやっていただきたいということと、もう一つ、日本の権益の採掘の設定、試掘権の設定が今始まっているようであります。これはやはり、共同開発の土俵に上がる上でも、もちろん法的措置はちゃんととる必要がありますけれども、一刻も早く試掘権を与えて、そして、この共同開発について土俵に上げられるようにしていただきたい。これは回答は要りません、御要望だけ申し上げさせていただきます。

 ちょっと郵政の問題をさせてください。

 これは総理に質問させていただきたいんですけれども、郵政はサービスが今や物すごくいいんですよ。最近は土曜日も日曜日も窓口をあけているんだそうですね。私も数カ月前に、土曜日、閉店になっちゃったんだけれども、手紙を書いてどうしようかなと思って、ちょっと困ったな。通りすがった郵便局のスクーターに乗った方に何とかなるかと聞きましたら、はい、わかりましたと言って、その場で現金と、領収書をくれて投函してくれているという、ある意味いいサービスが今、郵政公社、これは総理が任命された生田さんの経営努力、公社化による一つの効果だと思います。

 しかし、サービスが非常によくなったということなんですが、そういう中で何で民営化をするのか。

 これは総理がみずからお書きになったという手紙なんですね。「郵政民営化が小泉内閣の進める改革の”本丸”であるというのはなぜでしょうか。」という、ちょっと客観的な、第三者的な表現になっているんです。これは総理みずからがお書きになったとお伺いしているんですが、その必要性、なぜ民営化なのか、やはり総理の口から、ぜひそこをお話しください。

小泉内閣総理大臣 郵政民営化が極めて重要な課題である、端的に言えば改革の本丸であるということを言っているわけでありますが、これは単に経済活性化に資するのみならず、財政、行政、金融、物流、各方面における影響は大変大きなものであると思っております。

 そういう中で、今、生田総裁のもとで、郵政公社の皆さんも、将来の民営化に備えて、民間企業に負けないように体制を整えなきゃならないということで努力されているのはいいことだと思っております。

 今の郵政三事業というのは、ほとんど民間でやっている仕事であります、民間でできる仕事であります。にもかかわらず、なぜ郵政公社でなければいけないのか、なぜ国家公務員でなければ今の郵政三事業はできないのかという点から考えれば、私は、国家公務員でなくてもできる、さらに、民間人に任せた方が、今の三事業にとらわれないで各分野におけるサービスも展開してくれるであろう。

 そういうことから、私は、民間にできることは民間にという総論賛成ならば、なぜ反対するのかというのがいまだにわからないんです。私は、郵便局の運営というものは、国家公務員でなくてもできる、民間人によって十分できる仕事であるということから、郵便局を含めた郵政三事業を民間企業に生まれ変わらせて、国民に必要なサービスを展開していただけるような会社になっていただきたいということから、郵政民営化を極めて重要な政策課題だと認識しているわけでございます。

金子(一)委員 あしたから特別委員会で集中審議もありますので、さらに詳しい議論あるいは御答弁があるかと思います。

 もう一つ、総括的な部分だけで恐縮でありますが、総理、反対する議員が自民党の中にもいます。その人たちの反対の理由というのは一つに集約できるんですね、地域のネットワークというのはちゃんと維持していけるようにするんですかと。

 総理がみずからお書きになったこの文章の中でも、「全国に津々浦々に存在する郵便局のネットワークは、私たちにとって貴重な資産です。」とお書きになっているんです。そういう意味で、今の全国津々浦々のものを、過疎地等であっても、考え方で結構です、細目は後でまた竹中さんにお伺いいたしますけれども、総理がどういう前提でお考えになっているのか、方向感を聞かせてください。

小泉内閣総理大臣 全国に張りめぐらされた郵便局、このネットワークは、私は資産だと思っております。これをなくすのだと誤解されている面もありますが、この資産を十分活用して民営化をしていきたい。もとより、現存の郵便局がすべて現状維持のままということではありません。

金子(一)委員 大事な財産として全国のこのネットワークを残していこうという方向を今総理の口からもお伺いいたしました。これをどういうふうに担保していくのか。これは与党の中の、私もずっと出ておりましたけれども、合同調査部会で一番の議論になったところなんです。

 竹中大臣、ちょっと時間がないので、私、きのう議運で配られた、与野党の議運で配られた、政省令に定めることにより、あまねく全国において利用されることを旨として郵便局を設置しなければならない。その政省令の案を拝見しますと、地域住民の需要に適切に対応することができるよう設置すること、いずれの市町村も一つ以上の郵便局が設置されていること、交通、地理その他の事情を勘案して地域住民が容易に利用することができる位置に設置すること、これは、過疎地あるいはそれ以外のところでも共通の基準となっております。

 この中身は特別委員会で議論していただきたいと思いますけれども、そういう方向でいいんですね。

竹中国務大臣 金子委員の御指摘のとおりでございます。

 基本的には、過疎地については、現に存する郵便局ネットワークの水準を維持することを旨として残すということに加えまして、今の三つの基準、この三つの基準というのは、今の公社の設置基準と同じ考え方のものでございます。そういうものをほかの地域にもしっかりと適用して、まさに国民的な資産であるこのネットワークがしっかりと維持されるように、それで民間の活力を同時に最大限活用する、そのような改革を目指しております。

金子(一)委員 竹中大臣にも、政府・与党のある意味合意してきたことをこの法律の中にきちっと盛り込んでいただく、あるいは政省令の中に盛り込んでいただく法案をお願い申し上げます。

 最後に、総理、国連安全保障理事国入りは、去年の九月の国連総会で総理が決意表明をしていただいて、それ以降、町村大臣あるいは政府挙げて御苦労いただいておると思いますけれども、これから国連総会があり、APECの会合があり、中国のトップともいろいろ会われると思います。

 国連安保理事国入りの件について、今後の取り組み方、総理の御意見を伺って、質問を終わらせていただきます。

甘利委員長 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

小泉内閣総理大臣 極めて機運が盛り上がっている年でありますので、ぜひとも、国連改革、日本の常任理事国を含めた改革に精力的に取り組んでいきたいと思います。

金子(一)委員 終わります。

甘利委員長 これにて金子君の質疑は終了いたしました。

 次に、石井啓一君。

石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。

 まず、郵政民営化関連法案に関しまして質問させていただきます。

 この法案に関しましては、政省令が多いという批判がございますけれども、ただ、ほかの法律でも、専門的、技術的な問題あるいは手続に関する問題につきましては政省令にゆだねるということが一般的でございますので、この法案だけ特に多いというわけではございません。四百三十条文で百五十一政省令ということでありますから、特に多いということはございませんので、そういった批判は当たらないと思いますけれども、ただ、政省令でゆだねられている事項の中で、特に重要な事項についてはなるべく国会審議の中で明らかにしていくということは重要であると思います。

 といいますのは、この法案の中身を国民の皆さんにより深く理解していただく、そういう政府の説明責任を果たすという意味でも私は重要だと思いますので、まず総理の見解を伺いたいと存じます。

小泉内閣総理大臣 政省令が多過ぎるという御指摘でありますが、技術的な点等につきましては、過去の法案におきましても政省令にゆだねる部分がかなりあると思います。国会審議を踏まえて、この審議の中で出てきた議論を参考にしながら、しっかりとした政省令をつくり上げていきたいと思っております。

石井(啓)委員 具体的な事例で申し上げますと、これまで行われてまいりました郵政民営化特別委員会の審議の中で、郵便局の設置基準についてどうなるのかということが話題になりました。

 昨日、議運の方で総務省令案を出されまして、その中で、特に過疎地の郵便局、その過疎地はどこかということで、七つの法律に該当するということで、これははっきりしたわけでございます。

 私ども公明党といたしましては、過疎地はもちろんでありますけれども、都市部においても郵便局の配置は十分配慮してほしいということで、政府・与党合意の中で、「都市部についても国民の利便性に支障の生じることのないよう配慮する。」こういうふうにされたわけでありますけれども、この「都市部」というのがどこまでの範囲になるのか、あるいは、「国民の利便性に支障の生じることのないよう配慮する。」その具体的な中身はどうなるか、これはまだこれから明らかにされるということでありましょう。

 また、私も先日質問いたしましたけれども、郵便事業会社、郵便貯金会社、保険会社が窓口会社に支払う窓口委託料の設定の仕方がどうなるのか、これは承継計画にゆだねられている事項です。

 さらに申し上げれば、郵便貯金銀行やあるいは郵便保険会社が移行期間にどれだけ新しい事業を行われるのか、また、預入限度額や契約限度額はどうなるのか、こういったことは民営化委員会がいろいろ判断をするということになっていますけれども、どういう可能性があるのかということについても、ぜひ今後の特別委員会の審議の中でできる限り明らかにしていただきたいと思います。竹中大臣の答弁をお願いいたします。

竹中国務大臣 石井委員御指摘くださいましたように、過去の法令等々に照らして政省令が多いということはございません。技術的なもの、手続的なもの、さらには臨機に判断しなければいけないものは過去も政省令にゆだねているわけでございますが、これも先ほど総理からお話がありましたように、審議の過程で必要に応じて、可能な範囲でぜひしっかりと我々も対応させていただくつもりでございます。

 また、承継計画等、例として窓口委託料の重要事項についてございました。承継計画、これは政府が認可する立場でございますので、基本的には経営の判断によるところも大きいわけでございますが、そうした点につきましても、ぜひ審議の中で十分に御議論をいただきたいというふうに考えております。

石井(啓)委員 それでは、またあす以降、特別委員会も正常化の上の十分な審議が行われるということでありますから、その審議の中で重要事項については順次明らかにしていただきたいと思っております。

 続いて、この郵政民営化に関しまして、かねてより、完全民営化した郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社がどれだけ大量の国債を保有してもらえるのか、こういう懸念がございます。この点については先日の財務金融委員会で谷垣大臣に質問させていただきましたが、別の観点から申し上げたいと思っております。

 民営化に関する骨格経営試算、採算性に関する試算によりますと、移行期の十年で郵貯、簡保の残高は約三分の二に減少すると。現在、郵貯が約二百二十兆、簡保が百二十兆、合計三百四十兆ございますけれども、試算では、二〇一六年度末で郵貯が約百四十兆、簡保が約七十兆、合計二百十兆ぐらいに減っていくだろう、こういうふうに予想されていまして、完全民営化以降はいろいろな努力をする中でその残高が維持される、こういうふうになっています。

 民営化されると、その二百十兆の合計の残高の一部がリスク資産になるということでありますけれども、逆に民営化されなかった場合を考えますと、三分の二に減るというのは民営化されなくても減るんだと思いますけれども、民営化されなかった場合、その三分の二の資産がさらに減少するということも考えられるわけですね。そうすると、民営化されなかったとしても、やはり国債保有というのは相当厳しい状況になる。

 いずれにしましても、民営化したとしてもしなかったとしても、現在三百四十兆の資産で合計百六十兆を超える国債を保有しているわけですけれども、将来、もうそんな百六十兆もの国債を保有してもらうということは到底期待できないわけでございまして、いずれにしても、民営化するにしてもしなかったとしても、国債の安定的な消化の努力はきちんとやらなければいけない、こういうことかと思います。竹中大臣、谷垣大臣、御答弁をお願いします。

竹中国務大臣 郵政の貯金の規模、それと保険の規模が縮小していくであろうということは我々も骨格経営試算で示させていただいておりますが、ほぼ同様の趣旨の意見を生田総裁もこの場で述べていらっしゃるというふうに思います。

 そういう中で、国債管理という観点から、国債をしっかりと消化するという観点からは、やはりまず何といっても、赤字額、国債の発行額を減らしていかなければいけない、これは最大のポイントでございます。その点では、財務省とも力を合わせて、我々も努力をして、「改革と展望」等々でそれを示させていただいているところでございます。さらには、国債の消化の多様化のための措置、これは財務省を中心におとりいただいております。

 同時に、今回、我々としては、民営化に当たって、民営化によって資産運用の多様化を認めていこう、それをさらに拡大していくということが経済の活性化につながるという基本的な考えと同時に、しかし、市場へのショックを吸収するための仕組みはしっかりとつくっていかなければいけない、このバランスは入念にとっているつもりでございます。

 具体的には、いわゆる政府保証のついた旧勘定につきましては、独立行政法人たる承継法人のもとで安全資産に運用するというような仕組みを行っておりますし、同時に、この総合的な資産負債管理は新会社にゆだねる形で、これまでと同じような形の資産運用が当分はショックがない形で維持されるような形、さらには市場に対してしっかりとした情報を提供するというような仕組み、そういうことを合わせわざで、影響、ショックを吸収するような仕組みをつくっております。

 マクロの経済の枠組みをしっかりとするということと、今申し上げたような形を組み合わせまして、委員御指摘のような問題が生じないようにするつもりでございます。

谷垣国務大臣 民営化が予定されている二〇〇七年以降、郵政事業がどういう資産を持ち、どういうふうに投資をしていくか、いろいろな予測がございまして、今全部見渡すことは不可能でありますけれども、しかし、石井委員のおっしゃるように、今後国債をどう安定的に消化し管理をしていくかという視点は、いずれにせよ不可欠なものだと思います。

 その際に、今、国債管理政策というものを展開しておりまして、市場と十分対話をして、市場のニーズを見きわめながら、昨年の十月から国債市場特別参加者制度というものも設けてやっているわけでありますし、また商品の多様化等々、個人国債なんかは相当まだまだニーズがあるのじゃないかと思っておりますし、国際的な意味での多様化も必要だと思います。

 しかし、そういう努力の背後で一番大事なのは、竹中大臣もおっしゃいましたけれども、財政規律をしっかりしていくということがなければ国債管理はうまくいかないと思っております。この点についてはさらにやらなければならないことがたくさんあるわけでございますが、まずは、二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復していく等々の努力を全力を挙げてやらなければいけないと考えております。

石井(啓)委員 それでは、最後、日銀総裁、きょうはありがとうございます、お伺いさせていただきます。

 さきの金融政策決定会合では、日銀の当座預金残高目標の引き下げは行わずに、一時的な残高目標の下限割れを容認する方針を決定されました。内外の市場に混乱はございませんでしたので、ひとまず成功したと思われますけれども、早くも次の一手、これが注目されています。すなわち、今後、徐々に残高目標を引き下げて量的緩和政策の解除に至るのか、あるいは量的緩和の解除条件であるデフレ脱却を確認するまでは残高目標を引き下げないのか等々、さまざまな観測がなされています。

 私はきょうはそのことについて細かく問う必要はありませんけれども、とかく日銀の中では、金融引き締めが勝ちだ、金融緩和が負けだ、引き締めの方がプラス評価なんだという意識があるというふうに言われておりますので、若干心配をしておりまして、金融引き締めの功を焦ることなく、ぜひ、市場また政府と緊密に対話の上、今後の金融政策のかじ取りをやっていただきたいと思います。総裁の見解を伺います。

福井参考人 お答え申し上げます。

 今委員から御指摘がありましたような日本銀行の中の星取り表という話は、随分以前に、特に高度成長時代でしょうか、ともすればインフレになりやすい日本経済という環境の中で、多少ジョークを交えてそういう話があったと思いますが、今、私どもの認識は、日本経済をいかにしてデフレから脱却させるか。今は、世界経済も日本経済も、どちらかというとインフレになりにくい経済、デフレのこともいつも心配しながら運営しなきゃいけない経済でございますので、今もし星取り表をつくるとしたら、そういう偏った星取り表を我々は持たないということでございます。

 それから、先般の金融政策決定会合で日本銀行が決定いたしました措置の内容は、石井委員が今御指摘いただいたとおりのことでございます。実際、私ども、金融市場の状況を見ていますと、金融システム不安が非常に後退した現状におきましては、金融機関の流動性需要がそれを反映して正直に減少しているということでございます。私どもが流動性を供給しようとして短期のオペレーションを行いますと、札割れ現象ということが引き続き顕著な現象として起こり続けております。

 私どもとしては、市場の動向を十分に見きわめながら、できる限りきめ細かな金融調節を行い続けまして、当座預金残高目標の実現に努めていく、これが基本的な方針でございます。ただ、そのやり方がうまくなければ、市場機能に悪影響を及ぼすおそれは、これは否定できない状況になってきております。

 今回の措置は、こうした状況をよく考えまして、金融機関の資金需要が極めて弱いと判断される場合には、当座預金残高がごく一時的に目標値を下回ることがあり得るということにしたものでございます。今回の措置によって何かを積み残しているとか、今の段階で次に何かを予定しているというふうなことは一切ございません。

 今後さらに、経済及び市場がどのように変化するか、これを正確に読み取りながら、その時々の金融政策決定会合においてきちんと検討してまいりたいというふうに思っています。

 いずれにいたしましても、大事な点は、消費者物価指数の前年比が安定的にゼロ%以上となるまで、いわゆる所要準備額を大幅に上回る流動性を日本銀行が供給し続ける、そして金融緩和を継続する、この基本スタンスにはいささかの揺るぎもないということを確認させていただきたいと思います。

石井(啓)委員 時間が参りましたので、以上で終わります。

甘利委員長 これにて石井君の質疑は終了いたしました。

 次に、岡田克也君。

岡田委員 民主党の岡田克也です。

 きょうは、総理の外交姿勢、そして郵政改革について議論したいと思っております。

 始める前に一言確認しておきますが、きょうは総理しか呼んでおりませんので、外務大臣そして竹中大臣、そこにお座りいただくのは結構ですが、答弁は求めませんので、委員長もよろしくお願いをしたいと思います。

 さて、まず、総理に対して、少し重い質問を最初にしたいと思います。

 総理は、極東軍事裁判、いわゆる東京裁判、これについてどういった見解をお持ちでしょうか。

小泉内閣総理大臣 これは、第二次世界大戦後、極東軍事裁判が行われましたけれども、我が国は、我が国を含む四十六カ国が締約国となっておりますサンフランシスコ平和条約第十一条により、極東国際軍事裁判所、この裁判を受諾しておりますし、この裁判について今我々がとやかく言うべきものではないと思っております。

岡田委員 今、総理は、サンフランシスコ講和条約第十一条によって極東軍事裁判所の裁判を受諾していると。それは事実であります。

 その上で、今おっしゃったことが、とやかく言う話ではないというふうに聞こえましたが、どういうことですか。従来の政府答弁は、異議を唱えるものではない、こういう答弁ですね。同じですか。

小泉内閣総理大臣 受諾しているということは、異議を唱えるものではない、とやかく言うものではない。

岡田委員 総理、いろいろな国会での答弁、後でまた申し上げますが、すごく誤解を招きやすいんですよ。総理ですからきちんと答弁していただきたいと思いますが、受諾している、したがって同裁判には異議を唱える立場にはない、こういうことでよろしいですね。

小泉内閣総理大臣 たびたび答弁しておりますように、受諾しているものであり、異議を唱える立場にはございません。

岡田委員 そうしますと、その東京裁判、極東軍事裁判で有罪判決を受けた二十五名、うち七名が死刑判決を受けておりますが、この人たちに対してA級戦犯という言い方を通常するわけでありますが、このA級戦犯に対して総理はどういうお考えをお持ちですか。(発言する者あり)

甘利委員長 静粛にお願いします。

小泉内閣総理大臣 私は、東京裁判におきましては……(発言する者あり)

甘利委員長 答弁中です、静粛に。

小泉内閣総理大臣 A級戦犯のみならず、B級戦犯、C級戦犯、数千人の方々が有罪判決を受けている。それについて、A級戦犯についてどう思うかという御質問だと思いますが、私は、受諾しているわけですから、それについて異議を唱える立場にはございません。

岡田委員 ちょっと総理、多分事実関係を間違っておられると思いますが、極東軍事裁判、これを東京裁判と俗に言いますが、極東軍事裁判において有罪判決を受けた二十五名について、これをA級戦犯、そのほかの軍事裁判、これは日本の国内もあります、国外もあります。それに対して、B級戦犯、C級戦犯、こういう区別をしているはずですが、今の答弁だと、東京裁判でかなり多数の方が有罪判決を受けているというふうに聞こえましたが、そこはいかがなんでしょうか。

小泉内閣総理大臣 明確な事実認識におきましては、後ほど調べて、もし御必要があればお届けしたいと思います。事実関係がどうかということについては、今、はっきりと明確に、私が答えて……(発言する者あり)

甘利委員長 静粛にお願いします。静粛にしてください。

小泉内閣総理大臣 誤解を与えてはいけませんので、よく調べて、調査の上、報告いたします。

岡田委員 総理、こういう話は、私、A級戦犯について質問するということは通告してありましたし、基本的なことですから、やはり間違われない方がいいと思いますよ。

 そこで、この二十五名、死刑七名、終身禁錮十六名、禁錮二十年一名、禁錮七年一名、そしてあと三名の方が、二人は途中でお亡くなりになり、一人、大川周明氏は途中で精神に変調を来して裁判から外れました。

 この有罪判決を受けた二十五名の人たち、重大な戦争犯罪を犯した人たちであるという認識はありますか。

小泉内閣総理大臣 それは、東京裁判でそのような判決を受けたわけでありますし、日本は受諾したわけであります。そういう点においては、東京裁判において戦争犯罪人と指定されたわけであり、その点は、日本としては受諾しているわけであります。

岡田委員 A級戦犯については、重大な戦争犯罪を犯した人たちであるという認識はあるということですね。

小泉内閣総理大臣 裁判を受諾している。二度と我々は戦争を犯してはならない、戦争犯罪人であるという認識をしているわけであります。

岡田委員 私は、もちろん、その二十五名の一人一人を見たときに、いろいろな議論はあるんだろうと思います。しかも、東京裁判そのものについてもいろいろな議論はある。勝者が敗者を裁いた裁判であったとか、事実関係において間違いがあるとか、あるいは、新しい罪を設定して裁いたとか、いろいろな議論はありますが、しかし、我が国としてこれを受諾している、これが議論のスタートだと思うんですね。

 そして、その東京裁判において現に有罪判決を受けたA級戦犯に対して、これは重大な戦争犯罪を犯した人たちである、そういう認識にまず立っていろいろな議論をしていかないと議論が迷走すると思うんですが、もう一度、そのことはよろしいですね。

小泉内閣総理大臣 それは、東京裁判を受諾しているということで十分ではないかと思います。

岡田委員 裁判を受諾しているということは、その二十五名について重大な戦争犯罪人であるという判決が出ているわけですから、そのことは受諾しているということですね。

小泉内閣総理大臣 その裁判を受諾しているわけであります。認めているわけであります。

岡田委員 それでは、具体的な話にちょっと移りたいと思います。

 五月十六日の予算委員会で、総理が我が党の仙谷委員の質問に対して幾つかお答えになりました。そのことに関して、少し具体的に聞きたいと思います。

 まず、総理は、戦没者に対して追悼を行うことに関して、どのような追悼の仕方がいいかということは他の国が干渉すべきでない、こう述べられました。この干渉すべきでないということは、どこかの幹事長が述べられたように、内政干渉すべきでない、こういう意味ですか。

小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないと申し上げたのであって、これをおかしいとは私は思っておりません。

 そして、内政干渉という定義はないんです。内政干渉というはっきりした言葉の定義はないんです。どれが内政か、今それぞれの国が、いろいろな内政問題について、自分の国はこう思うということを他国に対して言います。

 しかし、私の答弁をよく読んでいただきたい。戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでない、これを岡田議員はおかしいと思っておられるんですか。

岡田委員 総理、私ちょっと我が耳を疑ったんですが、何が内政干渉かということはないんだということをおっしゃったと思うんですが、それじゃ、内政干渉の定義、おっしゃっていただけませんか。

小泉内閣総理大臣 それは、その時々、内政というものに対して各国がこれは内政干渉だと言う場合があるでしょう。しかし、内政とは何か、こういう問題について定義はないということを申し上げているわけでございます。

岡田委員 内政とは何かはちょっと横に置くとして、内政干渉の定義を言ってください。

小泉内閣総理大臣 それは、各国で内政不干渉という立場というものはそれぞれの立場がとらなければなりませんが、それでは内政とは何ぞやという定義はないんですよ、内政というのは。それを私は申し上げているんです。

岡田委員 総理、内政干渉というのは、れっきとした、きちんとした定義があります。これは、国会の場でも、政府からの答弁もなされています。ある種の武力その他の強制力をもって一国が自国の自由裁量で決定し得る事項に対して圧力を加えて自国の意向に相手国を従わせようとする行為、これが内政干渉の定義です。ですから、強制力をもって他の国の自由裁量に属することについて圧力を加えて従わせようとする行為、これが内政干渉の定義です。

 ですから、総理が干渉とか内政干渉とか言っておられますが、それは俗な言い方で言っておられるのであって、この国際法上の内政干渉という考え方に立って議論しているんじゃないんじゃないですか。物すごくそれは軽率だと私は思うんですが、いかがなんですか。

小泉内閣総理大臣 一般論として、内政干渉という今岡田議員が言っておられること、それはそうだと思いますが、内政ということについては、その国によってとり方が違うんです。だから、ある国にとっての内政、また日本にとっての内政、そういう点について、どれが内政かという定義はないと申し上げているわけでございます。

岡田委員 総理、私は内政の議論をしているんじゃないんですよ。内政干渉のポイントは、強制力をもって圧力を加えて従わせようとする、これが内政干渉のポイントですよ。

 ですから、今回の、どういう参拝をするか、そういうことについて、それが干渉だとか内政干渉、少なくとも法律的な意味での内政干渉には当たらないということは明らかなんですよ。総理は全く意味を、常識的な言葉でもって発しているわけですよ。そして、そのことが国際的紛争を招いているわけです。

小泉内閣総理大臣 この点も岡田議員は誤解されていると思います。

 私は、戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないと言っているんです。内政干渉をすべきでないということは申し上げておりません。

岡田委員 最初に総理がそう言われればよかったんですよ。私は、内政干渉という意味かと最初に聞いたんですから。そのときには、あやふやにして答えられたわけですね。(発言する者あり)武部幹事長が言われたことは、全く政治家として無知だし、政治家としての常識に欠ける、そういうふうに言わざるを得ないと私は思います。

 それでは、次に、いつ行くか適切に判断いたしますと言われましたね。このいつ行くか適切に判断いたしますというのは、従来総理が言っておられる適切に判断いたしますということと比べれば、一歩踏み込んでいると思うんですね。つまり、行くこと前提の議論ですから。総理は、行くことを前提に述べておられるんですか。

小泉内閣総理大臣 それは、言葉どおりにとっていただいて結構であります。いつ行くか適切に判断する、そのとおりでございます。

岡田委員 いつ行くか適切に判断するというのは、行くこと前提ですねと聞いているんです。

小泉内閣総理大臣 それは、いつ行くか適切に判断するという言葉しかありません。どう判断するかは、人によってとり方が違うでしょう。しかし、それを適切に判断すると、これがいい答弁なんですよ。

岡田委員 総理、いつ行くか適切に判断するという答弁は、総理は撤回されなかったわけですね。

 私は、こういう機会に言い直されればよかったんだと思いますよ。つまり、いつも言っているように、適切に判断いたしますというふうに言われればよかったんですよ。それを、いつ行くかというのが加わっていることによって、もう一歩踏み込んだんじゃないかという誤解を与えているわけですよ。だから、今、私はある意味で総理にチャンスを与えたんですよ。しかし、総理は開き直って、いつ行くかということを今繰り返された。そういう姿勢がまさしく日中関係を、あるいはアジアにおける日本の関係をおかしくしているんですよ。

小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないという私の発言が、なぜ他の国を傷つけているんですか。そこをお聞きしたい。

岡田委員 総理、私もそのことを今聞こうとしたんですよ。総理がそうやって開き直っていることが問題なんですよ。それこそがこの問題の根源なんですよ。

 いや、総理が開き直って、なぜ問題なのかわからないとおっしゃるんであれば、それは一般の人がそう言うならいいですよ。しかし、あなたは日本国総理大臣なんですから、わからないと言って開き直っているんではなくて、もし総理が信念を持ってみずからが靖国に行くべきだと考えているんであれば、そのことをちゃんと理解させる責任があなたにはあるんですよ。それに対して異を唱えている人に対して、こういう考え方で行くんだ、そのことは問題ないんだということを説得しなきゃいけないんですよ。説得もせずに、わからないと言って開き直っている。それは総理大臣のやることじゃありませんよ。

小泉内閣総理大臣 なぜ開き直っていると解釈するんですか。戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉すべきでないという私の答弁がなぜ開き直っているととられるのか、理解に苦しんでおります。

 そして、今までに、私が靖国参拝するときにどう言っているか、よく調べてください。それは、二度と戦争を起こしてはいけない、今日の日本の発展というのは現在生きている人だけで成り立っているものではない、心ならずも戦場に行かなければならなかった方々のとうとい犠牲の上に成り立っているはずだと、そういうことを考えると、戦没者に対して敬意と感謝の意を表するために靖国参拝に行っているんであると、もう何回も説明申し上げてあります。決して、軍国主義を美化するものではないし、日本が軍事大国になるために行っているのではない。この平和のありがたさをかみしめよう、二度と国民を戦場に駆り立てるようなことはしてはいけない、そういう気持ちを込めて参拝しているということは何回も申し上げております。

岡田委員 総理、それがひとりよがりなんですよ。私は、日本国総理大臣として靖国に私自身が行くことはありません。そのことは何回も申し上げているとおりであります。

 A級戦犯が合祀をされている。そして、そのA級戦犯合祀に当たって、A級戦犯を昭和の受難者だと位置づけて合祀している。その靖国神社に総理は行くべきでないと私は考えます。総理がどういう思いで行ったとしても、しかし、A級戦犯が合祀され、そしてそのA級戦犯が昭和の受難者として合祀されている。私は、その一点をもって、靖国には総理として行くべきでないと思います。

 総理、あなたがあなたの考え方を言われるのは結構です。しかし、それが相手に通じていないんです。通じてなければ、きちっと説明して理解させるのは総理大臣の責任でしょう。

小泉内閣総理大臣 これも、私は過去何回も答弁しているんです。A級戦犯のために参拝しているのではない、多くの戦没者に敬意と感謝の意を表したい、そういう気持ちから参拝しているのであって、特定の個人のために参拝しているものではございません。

 私は、岡田代表が靖国に参拝しないということに対して別に批判するものではありません。それは岡田さん自身の考えでしょう。しかし、私が靖国神社に参拝しているということは、今までも申し上げておりますように、多くの戦没者の犠牲の上に今日の日本の繁栄があるんだから、そういう戦没者に対する敬意というもの、感謝というものを決して現在でも忘れてはならないという気持ちから参拝しているわけでありまして、この点については何回も申し上げております。

岡田委員 それでは、現に、総理の靖国参拝を理由として、今、日中関係が極めて緊張関係にある、この事実は認めますね。どうですか。

小泉内閣総理大臣 それは、靖国参拝に対して意見の相違はございます。しかし、全般的な日中関係を考えますと、今までにない日中経済の交流は深まっております。交流も拡大しております。

 私は、一時的な一部の意見の対立が、日中全体の友好関係というものを考えれば、そういう意見の一部の対立を乗り越えて、日中友好関係の重要性をお互いが認識すべきだと思っております。

 そして、私が申し上げておりますように、私の靖国参拝に対する考えがひとりよがりだと言われましたけれども、なぜひとりよがりか、その批判も私は理解に苦しんでおります。

岡田委員 総理、日中関係はいいと言いますけれども、今いいはずがありませんよ。そこまで開き直ると、ひとりよがりじゃなくて、もう完全な開き直りですよ。

 そして、そういう中で、先ほど総理御自身が言われた例えば常任理事国入りの問題、これは、日本としての国の利益、国民の利益のかかった重要な問題だと思います。私は、野党ですけれども、この問題はいろいろなところでサポートしていきますよ。だけれども、幾ら努力しても、あるいは外交の現場でそれぞれが努力したって、まだ中国ははっきりノーとは言っていませんよ、だけれども、日本が常任理事国入りするということについて、今の日中関係、日韓関係、そのきっかけは総理の靖国参拝の問題です。この問題がきっかけになって、常任理事国入りの問題がますます難しくなっているじゃないですか。

 あるいは、六カ国協議はどうですか。北朝鮮をめぐる六カ国協議、この問題は、もちろん拉致の問題の解決のためにも、そして核開発を何とかとめていくためにも、極めて重要な六カ国協議であります。しかし、北朝鮮に対して最も影響力を行使し得るのは中国。その日中関係がこれだけぎくしゃくしていて、もちろん日本だけに責任があるとは私は言っていませんよ。だけれども、総理の靖国参拝の問題が一つの原因になっていることは事実、大きな原因ですよ。

 そういう中で、常任理事国入りの問題とか北朝鮮をめぐる六カ国協議、首脳会談すらできないというこの現状、それに対して日本国総理大臣としてどう考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 首脳会談は、昨年十一月において胡錦濤主席とも行いましたし、その後、温家宝首相とも会談をいたしましたし、ことしになってから、四月においても胡錦濤国家主席としております。

 私は、意見の一部の相違があるから全体の関係が悪いというふうにはとっておりません。また、一部の意見が違うから関係を悪くしようという気もございません。

 この靖国参拝を殊さら取り上げておられますが、岡田代表は、靖国参拝がいけないというんですか、いいんだけれども、中国が言うからいけないというんですか、どっちなんですか。(発言する者あり)

甘利委員長 静粛にお願いします。

岡田委員 私は、まず、国民の皆さん、特に遺族の皆さんが靖国参拝をされるその心情はよくわかります。しかし、日本国総理大臣たる立場にある人が、A級戦犯が合祀され、そして、それについて昭和の受難者とまで言っている靖国神社に日本国総理大臣が行くべきでないというふうに思っています。今、外国政府に言われて行く行かないを決める問題ではありません。それはまずみずからが判断すべきです。ですから私は総理に判断を聞いているわけですよ。

 今現に、これは日中間だけじゃありませんよ。この前シンガポールの首相にお会いしましたが、シンガポールの首相も非常に心配をしておられました。もちろん日韓関係もです。アジア全体が今、この問題をきっかけに日中関係がおかしくなるんじゃないか、そして、日中関係がおかしくなればアジア全体が影響を受けるということを深刻に心配しているんですよ。そのぐらい、今大きな波及効果がある。そして、日本自身にとっても、先ほどの常任理事国、あるいは六カ国協議、拉致の家族の皆さん、そして核開発があれば、日本の安全保障にとって極めて大きな影響がある。

 そういう大きな問題がたくさんある中で、総理として、総理の判断をみずからすべきじゃないか、全体をとらえて、それは総理の信条から見れば問題はあるかもしれないけれども、しかし、そこは総理大臣だからきちんと判断すべきじゃないか、そういうふうに申し上げているわけです。いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣 それは、そうすると、靖国神社に参拝するのは悪くはないけれども、中国の関係を考えて、中国が好ましいと思わない、嫌だと言っているから行くなということなんですか。(発言する者あり)

甘利委員長 静粛にお願いします。質問中です、静粛に。

岡田委員 総理、議論をすりかえないでもらいたいんです。

 A級戦犯を合祀した靖国に日本国総理大臣は行くべきでない、それは自分の判断でそういうふうに決めることであって、外国に言われて決める問題じゃない、私はずっと一貫してそういうふうに申し上げています。そして、総理、自分で判断しなさいと。そうじゃないと言うなら、中国や韓国、この靖国参拝に異を唱えている国に対して、みずからの信念を語って説得しなさい。説得もしない、ほうり出して、何で問題になるかわからないといって言い放つ。

 総理、その結果として、日本の国益は結局どうなるんですか。国民挙げて、あるいは外務省を先頭に、みんなが本当に努力をして、日本の国の利益、国民の利益のために、北朝鮮との交渉、これをいかにしっかり運んでいくのか、あるいは常任理事国の問題、あるいは東アジア共同体をつくっていくために、やはり日中関係、日韓関係、日本とアジアの関係がいかに大事か、そういう視点で大きな判断をすべきだということですよ。総理、そこがおわかりになりませんか。

小泉内閣総理大臣 私は自分の判断で靖国神社に参拝しているんですよ。他の国がいけないとかいいとか言っているから参拝しているんじゃないんです。自分の判断として靖国神社に参拝しているんです。その理由は再三申し上げております。

 そして、中国の首脳とも韓国の首脳とも会談するたびに、靖国の問題が出るたびに、私は私の信条を説明しております。そして、日中関係、日韓関係の重要性も共有していると思っております。

岡田委員 総理、私は、総理の選択肢は三つしかないと思っているんですよ。先ほど来申し上げていることですが、一つは、みずからの判断で行かないと決めること。そして二番目は、相手を説得し、総理の考え方を相手を説得する中で貫いていくこと。しかし、総理はいずれもやらないんです、今。単に放置をして、その間、国の利益がどんどん失われていく。そうしたら、三番目の選択肢しかもうありませんよ、総理。それは、総理が日本国総理大臣をやめることですよ。もうそこまで大きな話なんだということ、日本の国の利益がかかっている話でもある、日本の将来がかかっている話でもある、そういう認識はありませんか。

    〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕

小泉内閣総理大臣 それは、私は理解できないんですね。靖国に参拝しなければ中国との関係がよくなる、中国との関係を考えると、中国が靖国参拝というものに対して不快感を持っていると言うから私に退陣せよという議論とどうして結びつくのか。

 岡田さん自身が靖国に参拝しないということは、私は批判いたしません。中国が靖国に参拝するのを不快感を持つということも、別に私はそういう考えであるということは理解しております。しかし、今の議論を聞いていると、総理大臣の職務として参拝しているものでない、私の信条から発する参拝に対して他の国が干渉すべきではないと思っているんです。

 そして、これはやはり信条の自由というのがありますから、心の問題ですから。そういうことを考えて、私としては、そういう心の問題にまで他の人があれこれ言うから……(発言する者あり)

渡海委員長代理 御静粛に願います。

小泉内閣総理大臣 どうかということを考えるよりも、自分自身の判断で考えるべき問題ではないか。これが、総理大臣を退陣しなきゃならないというふうには考えておりません。

岡田委員 総理、揚げ足をとるつもりはありませんが、言葉をもう少し正確に言われた方がいいと思います。

 例えば、信教の自由の問題だとおっしゃいました。憲法の保障する信教の自由というのは、国家権力が個人に対して特定の宗教を強制しないということであって、日本国総理大臣が、おれは信教の自由があるんだから、そういう話は全く憲法というものがわかっていないんじゃないかと私思うんですよ。

 とにかく、いろいろな意味で粗過ぎるんですが、私がお願いしたいことは一つ。この事態を放置すれば、日本の重要な国の利益、国民の利益、国益が失われる状況にある。それを打開する責任は、少なくとも日本国総理大臣としてのあなたにあります。どうやって打開するのかを教えていただきたい。

小泉内閣総理大臣 日本としては、日中間の交流を拡大していき、なおかつ経済の依存関係もますます深まっております。そのような日中の友好性というのは、両国、認識を共有しておりますので、そのような点について、お互い理解を深めていく必要がある。そういう中で、今後の、日中間の協力はもとより、国際社会の中での協力も考えていくべきではないか。

 一時的な意見の相違があったとしても、将来を展望すれば、日中関係の重要性というのはお互いよくわかっていると思います。そういう中で、今後、話し合い、また交流を重ねていく必要があると思っております。

岡田委員 総理、本当に今日本の国の利益がかかっているんですよ。北朝鮮の核武装、どんどん準備進んでいるじゃないですか。あの拉致家族の皆さん、どうですか。そういった問題について、総理としてきちんと解決する責任がありますよ、総理。あるいは、東アジア共同体ということを総理も言われるけれども、日中がお互いいがみ合って、東アジア共同体なんてできませんよ、そんなもの。

 そのことについて、総理がみずから打開していく責任があるんです、総理大臣ですから。その自覚がないんなら、もう一回言います、総理、やめるべきです、あなたは。

小泉内閣総理大臣 その自覚がないならやめるべきだという岡田さんの意見は意見として承っておきます。

 しかし、信教の自由のために私は靖国参拝しているんじゃないんですから。心の問題だと。心の問題と信教の自由という、宗教と違います。私は、神道を奨励するために靖国神社に行っているんじゃありません。その点はよく考えていただきたい。

 そこで、繰り返しますが……(発言する者あり)

渡海委員長代理 御静粛に願います。

小泉内閣総理大臣 戦没者に対してどのような追悼をするか他の国が干渉するべきでないということに対して、岡田さん、ちっとも答弁しません。これが本当にいけないんですか。(発言する者あり)開き直りだと言っておりますけれども、そう思わないんですか、岡田さんは。

渡海委員長代理 御静粛に願います。

 委員各位に申し上げます。質問も聞こえません。御静粛に願います。

岡田委員 総理、私は申し上げているじゃありませんか。戦没者に対してどういう形でそれを弔うかということは、それは日本が決めることです。しかし、ほかの国が意見を言うことはできます。これは内政干渉ではありません。意見を言うことはできます。しかし、決めるのは私であり、総理御自身です。そのことははっきり申し上げているじゃありませんか。しかし、現実、いろいろな問題がこのことに端を発して起きているときに、それを解決する責任も同時にあなたにあると申し上げているんですよ。

 だから、どういう解決の仕方があるか、私は二つ申し上げましたけれども、私はあなたに、靖国に行くのをやめるべきだと一回も言っていませんよ。自分がその解決策を見つけるべきだ、その責任があなたにあると言っているんですよ。それがない。このまま放置する。それはいつかはなんて言われますが、本当に今重要な局面で、日本にとって、日中関係、日韓関係あるいはアジアの関係、そんな時間はないんですよ。だから私は、それならあなたはやめるしかないというふうに申し上げているわけです。

小泉内閣総理大臣 今、岡田さんは私に対して、靖国神社参拝をやめろとなんか言っていないと言われた。そして、どのようなこれからの日中間の関係を考えているかということでありますので、私は、一部の意見の対立があっても日中の友好は重視だということで、これからいろいろな分野において協力していこうということで、胡錦濤国家主席とも話し合いの中で共通の認識を持ったわけでありますので、経済の交流のみならず、文化、スポーツ、あらゆる分野において友好協力関係を深めていくような話し合いをこれからも進めていきたい。

 さらに、国際社会の中でも、国連改革のみならず、北朝鮮の問題につきましても今協力を進めております。そういう中でお互い話し合いをしていく必要がありますし、将来、時間をかけても、私が日中友好論者であるということをよく理解していただくように、これからも努力をしていきたいと思っております。

岡田委員 私が申し上げたのは、総理御自身がみずからの信念を貫いて、そして、そのことについてアジアの国々に説明をして理解をされる、それだけ説得する自信があるのなら、それも一つの考え方だ、一つの答えだと申し上げたんです。しかし、それができないのなら、それは総理御自身が行かないか、やめるかしかないんですよ。そのことを私は申し上げているわけです。できないんじゃなくて、もしできるというのならやってくださいよ。しかし、総理はずっと言いっ放しじゃないですか。それは日本国総理大臣としてとるべき態度じゃないということを申し上げているわけであります。

 次に、郵政の問題について質問をしたいと思います。

 総理、郵政の民営化ですが、先ほども質問が出ていろいろ言っておられました。簡潔に答えていただきたいんですが、何のために民営化するんでしょうか。まだ国民の多くはそのことがわからないと言っている。私たちもわかりません。何のために民営化するのか、簡潔に答えていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 まず、この郵政の改革というもの、これは国民の利便の向上、そして経済の活性化、行政改革、財政改革、そして物流改革等、広い分野でこの郵政民営化は資すると考えております。

 なおかつ、民間にできることは民間にということについては民主党も賛成していたはずであります。郵便局の仕事は本当に国家公務員じゃなきゃできないんでしょうか。私はそうは思いません。そういう点から考えて、そもそも論に反対だという、公社のままがいいという民主党の考え方については、私はむしろわからない、民間にできないと思っているのかどうか。

 私は、民間人で郵便局の経営はできると思っておりますし、四十万人も国家公務員がやる仕事か。民間人の方でも、現在でも郵政事業に携わっている民間の会社があるわけですから、そういう点を考えて……(発言する者あり)約二十七万人の常勤公務員と短時間公務員を入れると、十二万ですから、合わせて約四十万人の国家公務員がこの事業に携わっているわけであります。四十万人ではないだろうというやじがありましたから、よく説明しておきます。約二十七万人の常勤国家公務員と短時間の公務員十二万人、これを合わせると約四十万人の国家公務員がこれに従事している。

 民間人になれば、公務員がやる必要はなくなる。ほとんど民間人になる。そして、今の三事業しかやれない分野において、民間の経営者になり、民間会社になれば、それ以外の仕事も拡大できる、そして国民のサービスも向上していく。

 私は、そういう観点から、この郵政民営化というのは大改革であると思っておりますし、できるだけ、必要な仕事は公務員がいいという考えを持つ人なら反対はわかりますけれども、民間にできることは民間にという主張を展開していたはずの民主党が、あえてこの公社のままがいいという反対理由は、いまだに理解できないんです。

岡田委員 総理、まず申し上げておきますが、公務員でなくするために民営化するというのは、これは極めておかしな議論ですよ。

 例えば、公社のままでも、公務員であるという選択もありますし公務員でないという選択もあります。民営化しなければ公務員であり続けなきゃいけないということも必ずしもありません。現に、国鉄や電電は公務員ではありませんでした。独立行政法人も、公務員型の独立行政法人と非公務員型の独立行政法人があります。ですから、公務員でなくするために民営化するというのは、私は本末転倒の議論だというふうに思っています。

 そして、総理がいろいろおっしゃった中で、民間であればいろいろ多様なサービスもできる、いいサービスができる、一般論としてはそのとおりです。だけれども、現実を見きわめたときに、今の郵政公社を本当に民間に持っていってビジネスモデルとして成り立つのか。私は、それは成り立たないと。そして、その結果何が起こるかといえば、官の肥大化が起こる、そういう結果に必ずなる。だからそういったことはすべきでない、公社のまま改革を進める、まずそこに重点を置くべきだ、そのことを申し上げているわけであります。

 具体的に申し上げましょう。

 その前にまず、総理が昔から郵政民営化を言っておられて、昔言っておられたのは、私はそれなりに合理性があったと思うんですよ。郵貯、簡保で集めたお金が財投資金に直流して、そこで特殊法人、いろいろなむだなことをやってきた。それをやめなきゃいけない、とめなきゃいけない。その時代は、僕は総理の言っておられることにかなりの理屈の通っていた部分もあったと思います。

 しかし、今や制度は変わりましたよね。したがって、郵貯、簡保で集めたお金を、例えば、二〇〇〇年からこの五年間で郵政公社の持つ国債は五十兆ぐらいから百五十兆近くまでふえています。つまり、総理が政権の座にある間にそれだけ国債の保有がふえた。その中には財投債も入っている。財投債というのは、特殊法人が活動するための国が保証したお金ですよ。つまり、総理自身が特殊法人に対してどんどんそれを支援してきているんじゃないですか。

 公社が国債を買うべきではない、財投債を買うべきではない。そして、個々の特殊法人は基本的には廃止をするか民営化する。どうしても残すものがあったら、それは財投機関債をみずから発行してやっていく、財投債は発行しない。そうすれば、そこで完全に切れちゃうわけです。

 総理がどんどん郵政公社に財投債を含む国債を引き受けさせているから、今の特殊法人のむだ遣いが続いているんですよ。そこの認識はないんですか。

小泉内閣総理大臣 郵政公社の保有している国債が大量である、これは問題であるということはおわかりだと思います。だからこそ、将来、時間をかけて、急にということじゃありません、二〇〇七年四月から始まって、移行期間を設けます。そういうことによって、郵貯、簡保が集めた資金というものは、今まで、安全を重んじますから、国債を保有せざるを得ないでしょう、安全を考えるならば。しかし、それで果たして民間に資金が還流されていくかというと、そうはならないと思います。公社だからこそ制限があるんです。

 官の分野、特殊法人の分野、これがだんだん直ってきます。もう既に二〇〇一年から始まって、二〇〇七年には預託廃止の問題についても終局を迎えます。そうなりますと、公社の郵貯、簡保資金の運用というのは、それは経営者の判断にもよりますが、より有利な活用を始めるでしょう。安定かつ有利な運用をするというのは、役所、公務員がやるよりも、私は民間人に任せた方が発展の可能性は多いと思います。

 今までの道路公団の改革とか、住宅金融公庫の改革とか、あるいは特殊法人を独立行政法人にするとか、年金福祉事業団の廃止とか、いろいろ、特殊法人といいますか、出口の方の改革もしてまいりました。これからも続けていかなきゃなりません。しかし、その資金を賄ってきた入り口の郵貯、簡保のこの入ってきた金というものを、民間になれば、それは採算も考えるだろう、有効性と将来の負担というものも両方考えなきゃならない。

 そういう点を考えれば、公務員が運用するよりも民間人に任せた方が、いろいろなサービス事業も展開されるし、成長分野にその金は行き渡っていくであろうという観点から、私は、今まで官の分野の改革が必要だと。民主党も提言してきたんじゃないでしょうか。私は、そういう方向性として、官の分野に集中し過ぎるお金を民間の分野に流していこうということを考えても、本来だったらば、民主党はこの民営化に賛成していただけるのではないかと期待していたんです。それが、郵政公社のままがいい、民営化に反対だということについては、多少残念に思っているんです。

 もし、この政府の民営化に反対するのだったらば、今まで民間にできることは民間にと言ってきたんですから、違う民営化の案があったのなら、違う民営化を出していくのなら、まだ話し合いの余地があります。しかし、相も変わらず、公社のままがいい、郵政三事業は国家公務員がやった方がいいんだという考え方は、我々とは見解を異にしております。

岡田委員 繰り返しますけれども、今や入り口と出口は切れているんですよ。それをつないでいるのは、総理自身の、政府の意思なんですよ。だから、それは、財投債を発行させないということにすれば、そこで切れるんですよ。それだけのことなんです。それをやってこなかったのがあなたなんですよ。百兆円も国債の引き受けはふえているんですよ。

 では、次に移ります。

 民間でできることは民間へということですが、今度の法案を見ると、日本郵政株式会社、つまり持ち株会社です、ここには国の出資が三分の一以上入るということになっていますね。つまり、これは特殊会社ですよ。純粋民間会社じゃありませんよ、特殊会社。そして、その一〇〇%子会社としての郵便事業会社と郵便局会社がある。つまり、これは民営化じゃないじゃないですか。特殊会社じゃないですか。

 私が特に違和感を感じるのは、国の資本がずっと三分の一以上入り続けるこの特殊会社がどんどん事業を拡張する。株式の売買もやる、投資信託も販売する、生保の商品もやる、損保の商品も扱う、果てはコンビニの経営もする、そして不動産のリフォームの仲介もやる。今までやっていなかったことを新たに始めるわけですよ。これが官の肥大化じゃなくて一体何なんですか。

小泉内閣総理大臣 それは、政府が株式を所有しても、民間と同一条件のもとで、また税負担等も公平なもとにおいて事業は展開していかなきゃなりません。政府が株を持っているから民営化と言えないというのは、誤解じゃないでしょうか。

 NTTは政府が株を所有しております。NTTの関連会社も政府が株式を所有しております。しかし、国民も企業もこれは民間会社と思わないかというと、そうじゃありません、民間会社と思っております。そういう点から、政府が株式を持っているからということで民間会社じゃないというのは、そうではないんじゃないでしょうか。

岡田委員 今の郵便局というのは、大きなハードも持っていますし、郵便事業という、民間も一部参入はあるにしても、基本的に国家が担わなければいけない事業をやっている。そこがいろいろ手を出すことの問題を言っているわけですよ。

 では、お聞きしますけれども、その郵便局で貸し付けもやりますね。これは、同じ郵便局の窓口で貸し付けもやり、そういったいろいろな損保、生保の商品の販売もやる。他業禁止という規定が銀行法十二条にありますね。それとの関係はどうなるんですか。つまり、金も貸すし、いろいろな金融サービスもどんどん扱うということになると、今の銀行法で規制している、つまり、お金を貸す、そういう優越的な地位にあるところがいろいろなことに手を出すと、お客の方もなかなかノーと言えませんから、そういうことについてきちんと規制をしていることとの関係をどう整理されているんですか。

小泉内閣総理大臣 これは移行期がありますから。

 郵政が今のままではそういう事業はできません。また、銀行法の関係もあります。そういう点は整合性をとるように、この法案が成立した後に、矛盾がないような規制を改革していきたいと思っております。

岡田委員 総理、申しわけないけれども……(発言する者あり)関係ありません。関係ありません。具体的に、どういう措置を講じようとしているのか言ってください。総理に聞いているんですからね。

小泉内閣総理大臣 それは、どのような事業を展開するかについて、私は経営者じゃありませんから判断するような知識はございませんが、国民の利便に資するような対策はしなきゃいかぬと思っております。

岡田委員 国民の利便という名のもとに、今までの法律の、銀行というものは、その存在が優越的な地位もあるから、いろいろなことができないようにするという仕組みの問題とか、そういったことを全部取っ払って、できるような仕組みになっているんじゃないか。あるいは、住宅のリフォームというのは、基本的に中小企業の分野ですよ。これを、三分の一、巨大な税金の入った会社がやっていくということが本当にいいんですか。

 そしてもう一つ言うと、採算の見通しもあるんですよ。

 例えば、コンビニは売り上げの一〇%の利益を上げることになっているんですよ。だけれども、御存じのように、今日本のコンビニで最もいいセブンイレブンでも、売り上げの六%台ですよ。そのほかはみんな三%台です。そういう中で、非現実的な数字を出して、これで成り立つ、成り立つと言って、結局は成り立たなくて、最後は、これは全部税金で穴埋めをしなきゃいけませんよ。そういう非現実的な民営化は意味がないというふうに私は申し上げているんです。

小泉内閣総理大臣 その点は全く見解が違います。

 それは、コンビニの経営については岡田さん、はるかに知識が深いから、私はどうだとは言いません。しかしながら、現在のままでも官業が肥大化しているんですよ。それをそのまま温存していてはいけないからこそ民営化しているわけであります。

 私は、郵政公社がこれから成り立っていけるような民営化案を考えているわけでありますから、その点について、将来確実にこうなるというのは、それはだれだって、占い者じゃありませんから、一〇〇%予見することはできません。国家公務員がやっていれば確実に大丈夫かといえば、そうでもないんです。民間の経営者がやっていれば必ずうまくいくかということは、そうでもないんです。お互い努力しなきゃ、国営だろうが民営だろうが、発展しないのは言うまでもありませんが、私は、郵政公社が民間の会社になって十分成り立っていけるような改革案を今示しているわけであります。

    〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕

岡田委員 総理、郵貯、簡保で三百四十兆、国民の総資産の四分の一以上という極めて大きなボリュームのお金をどうするかの問題なんです、これは。ですから、ギャンブルはできないんですよ。ビジネスモデルとしてちゃんと成り立つということを示してもらわないと。これは最後はどうなりますか。そういった国民の資産が失われるんですよ。あるいは、それを助けようとしたら、もう一回税金投入して、そしてそれを助けなきゃいけないんですよ。そういったリスクが非常にある中で、私はとてもそんなリスクはとれないということを申し上げているわけですよ。

 では、もう一つ言いましょう。

 銀行がありますね。これは一〇〇%民営化するというお話だ。しかし、示された数字だと、二〇一六年に銀行の資金規模が百四十兆円、利益を六千億円弱出す、こういう想定になっています。そのうち、リスクマネー、貸し付けやあるいはシンジケートローンその他新規業務で三十五兆円運用して三千二百億円の利益を上げる。

 では、この三十五兆円のリスクマネー、例えば貸し付け、まあ、すべてが貸し付けじゃないというお話もあったけれども、しかし、どうやって、どこに貸すんですか。

 三十五兆円という規模がいかに大きいかということは、例えば東京三菱銀行の貸出金の規模が三十五兆、三井住友銀行が五十兆、こういうことですから。そういう中で、それと同じぐらいの規模のお金を、今ゼロからスタートして、取引先もありません、そして専門家もいません、ノウハウもありません。十年後に今のメガバンクと同じぐらいの貸し付けをするというのは絵そらごとじゃないですか。そんなリスクはとてもとれない。いかがですか。

小泉内閣総理大臣 絵そらごととは思っておりません。一挙にやるんじゃないんですから。だからこそ移行期間を設けているんです。その移行期間の間に、そのような体制がとれるような準備をしていかなきゃならないと思っております。

 それを、郵政公社のままでやるというよりも、民営化の方がはるかに大胆で画期的じゃないですか。私は、公社のままでいいというよりは、もっといろいろな事業が展開できる民営化会社にした方が国民のサービスにも資する、そういう観点から民営化を考えているのであって、今の膨大な郵貯、簡保、約三百四十兆円に上る資金が一挙に民間に流れるとは思っておりません。

 しかし、民間の経営、民間会社になれば、それは私は、必ず民間の分野に流れていくもの、またそのような方向になっていくというのは今までの民間の会社の例を見ても明らかだと思っております。

岡田委員 総理、ちょっとよく考えてもらいたいんですが、移行期間というのは十年ですよね。銀行が、さっき言った同じようなメガバンクは、信頼関係をつくって取引先を開拓していく、お互い何十年もかけてやっていくわけですよ。それでようやく三十兆とか四十兆の貸付規模を今つくってきているわけですよ。それを十年で、ゼロからスタートして、どうやってやるんですか。どこにお客さんがいるんですか。結局、それが絵そらごとだというふうに私は申し上げているわけです。何かありましたら、どうぞ。

小泉内閣総理大臣 できない、できるというのは、それはそれぞれ意見があるでしょう。住宅金融公庫だって、廃止できないというのが廃止できたんですから。民間になんか住宅金融公庫の商品は開発できないというのが、民間金融機関は開発したんですから。

 私は、見解によって違うのは悪いとは言いません。そういう見解もあるというのは承知しておりますが、私は、十分移行期間をとって、そのような国民のいろいろな要望にこたえるような対応はでき得ると思っております。

岡田委員 総理、ひとりよがりにならずに多くの人の意見に耳を率直に傾けていただきたいと思います。今、だれも総理に対して間違っていると言えないんですよ。だから、民営化を前提にすればこういう絵しかかけない、そういう議論が今進行していて、しかし、その結果として、国民の重要な資産三百五十兆円が毀損される、失われる、あるいは税金でそれを救おうとして再資本注入になって、一〇〇%民間に瞬間ではできても、また資本注入をして救わなきゃいけない、そういう形になるリスクが非常に高いと思うから、この民営化は私は認められないと申し上げているわけであります。

 最後に、もう一点だけ聞いておきます。

 総理、この郵政法案、自民党の中で党議拘束がかかっている、かかっていないという議論がありますが、基本的にかかっていないというふうに総務会長が言っていますが、そういうことですね。

小泉内閣総理大臣 我が党の中での問題でありますが、普通、党議拘束の場合は、かかっていないというときにあえて言うんです。言わないときは党議拘束がかかっているというのが慣例だと聞いております。

 この問題は、そういう党議拘束がかかっている、かかっていないとか言うまでもなく、自民党議員は良識を持って、最終的には賛成してくれると思っております。

岡田委員 かかっていないと言わない限りはかかっているというと、総理の認識はかかっているという認識ですね、これは。しかし、総務会長は、総務会にかかったのは、国会に出すということについて了承をとったのであって、中身までは了承をとっていない、したがって、改めて党議拘束をかけることが必要になる、こう言っているんです。

 もう一回聞きます。党議拘束はかかっているんですか。

小泉内閣総理大臣 それは、国会運営は幹事長や国対委員長に任せておりますし、岡田さんも、民主党内のことでは、国会運営のことについてはとやかく細かいことまで指示は出さないと思うんですね。

 私は、国会に提出されたからには、最終的には、党内で異論があっても、この政府の法案に、党議拘束かかる、かけない以前に、自民党議員の個々の良識に従って賛成してくれるものと思っております。

岡田委員 終わります。

甘利委員長 この際、筒井信隆君から関連質疑の申し出があります。岡田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。筒井信隆君。

筒井委員 民主党の筒井信隆でございます。

 今、岡田代表からは、ひとりよがりという表現がありましたが、自民党の中ではもっと何か露骨に、ヒトラーとか独裁者という言葉が行き交っているように最近聞いております。

 独裁者というのはどういう特徴を持っているかというと、法の無視というのがまず第一だと思うんですね、法律を無視する。そして、議会を軽視あるいは無視する。これが独裁の大きな特徴だと思います。今度の郵政民営化法案を見ますと、それらの条件に合っているんですよね。

 まず、法律違反がある。郵政民営化は将来しないという規定があるのに、それに何にも手をつけずに、それを無視して民営化法案を出した。

 そして、修正を前提として法案を提出した。与党の中でも修正を前提に了解を求めるといって審議を打ち切ったままだったり、あるいは、政府と与党の合意が成立して、そういうふうな中身に変えるというふうになっているんだけれども、法案がまだ修正されていない。

 修正を前提としながら、しかし修正しないままで国会に法案を出すというのは国会への侮辱ですよ。修正をされたらその法案はなくなるところがあるんだけれども、なくなることが予測される法案を審議してくれというふうに、今、国会に言っているんですから、こんな国会軽視はないですよ。

 それから、先ほど話が出ましたが、政省令への委任、これが民主党の調査ですと二百三十四カ所も今度の関連法案の中にあります。政府が認めているだけで、そのうち百五十一カ所が政省令に委任している。政省令に委任というのは、結局官僚に任せるということですから、国会の審議が何もなくて中身は決められるんですよ。

 何か、先ほどから、技術的な問題とか小さな問題だったら任せていいと言っていますが、今度の法案を見ますと、政省令に委任しているのは、重要な問題をいっぱい委任しているわけですよ。郵便局の設置基準とか、保険の限度額あるいは貯金の限度額、さらには、きょうも報道されていましたが、第三保険、医療保険やがん保険を保険会社が扱うことができるか、これら物すごい重要な問題をみんな政省令に委任している。これは完全な国会の無視でしょう。官から民へじゃなくて、官から官僚へじゃないですか、この法案は。これも問題にしているわけですよ。

 そして、法案ミスがあった。民主党が指摘した。それに対して、法案ミスがあることは認めたけれども、二年以内にそれは改正します、修正します、だからそれまでは、二年間は修正しない。法案ミスを認めていながら、その法案ミスを改正しない、直さない法案を審議してくれと、今、国会に言っているわけですよ。

 こんな国会無視の、国会軽視の法案は、そもそも審議の前にもう一回やり直して出せというふうに民主党は主張していたんですよ、今まで。これは極めて合理的な主張だというふうに、これは自負というよりも客観的に見てそうだというふうに思っています。

 そのうちの一つですが、法律にはっきり、郵政民営化等の見直しはしない、こういう条項があることは、当然総理も御存じだと思いますが、これに関して、その法律ができた、中央省庁改革基本法ですが、当時の自見郵政大臣は、民営化の方向を目指さないという規定であるというふうにはっきり、当時、郵政大臣として国会で答弁しております。それから、その後の野田郵政大臣も、必ずという表現を強くつけながら、将来民営化はしないという規定である、こういうふうにはっきりと答弁しております。さらにその後の八代郵政大臣も、郵政大臣として、将来民営化しないという規定、これがはっきり法律に明記されたんだというふうに国会で答弁しているんですよ。

 その答弁、三大臣の答弁については、総理はもちろん当時も今も御存じですね。

小泉内閣総理大臣 よく承知しております。

 これは、私が民営化論者だということを今言われた各議員はよく知っていますから、公社になるということについても抵抗が強かったんです。私は、郵政公社は民営化の一里塚だと言っていたんですよ。それに対して、自民党の中では、とんでもない、もうこれで改革は終わり、民営化なんて断じて許さないという勢力が根強くあったんです。今もありますけれどもね。

 そういうことから、これでもう改革は公社でおしまい、だからこそ、将来民営化を行わないんだということでそういう規定を入れたんだと思いますが、公社までは民営化を行わない、しかし、公社になって将来を展望すれば、これは自由に判断しなきゃいかぬ。公社のままよりも民営化がいいと思ったら、民営化にするということについて縛られるものではない。

 現に、この規定について、当時の津野法制局長官の答弁を念のために今御披露しますよ。(筒井委員「わかっています。後で聞きますから」と呼ぶ)わかっている、言わなくていい。

筒井委員 今、最初に、将来民営化はしないという規定を入れたんだということを認められましたね、後からちょっとそれを訂正されたけれども。

 この規定が将来民営化はしないんだという規定であるということを、当時の歴代の郵政大臣も、もちろん、さっきは具体例を挙げませんでしたが、橋本総理も加藤幹事長もみんなそう言っていたんですよ。そういう趣旨でこの法律が制定された、小泉総理は当時も民営化論者だったからそれに反対かもしれないけれども。小泉総理が賛成か反対かを私は聞いているんじゃないんです。

 ただ、当時、この法律は、将来民営化しないんだという趣旨で制定されたという事実はお認めになりますね。

小泉内閣総理大臣 それは、公社で打ちどめという議論があって、そういう規定を入れたと承知しております。しかし、公社になった後どうするかというのは、そのときの政治判断です。

筒井委員 今の答えも全然はっきりしていないんだけれども、各歴代の郵政大臣は、公社に今度する、将来民営化しないんだということを明確に規定したんだというふうに言っているんですよ。それは、何回聞いてもまた同じように答えるんでしょうから。

 それともう一人、総理が最高裁判所の判事に任命した藤田さんという現最高裁判事がおられます。その判事が、論文でも明確に、この規定は、今後民営化しないんだ、公社を維持するということを政府に義務づけた規定であるというふうにまず一点言っていること。そして、この規定を廃止しないで政府がこの規定に抵触するような法律を国会に提案したら、その国会提案行為自体が違法であり、許されない。今度の民営化法案みたいな、この規定に違反する法律を国会に提出する行為自体が、法律違反であり、許されないというふうにはっきり言っている。このことは御存じですか。

小泉内閣総理大臣 この点につきましては、参議院でも同じような議論が展開されて、今筒井議員が言われたような指摘もなされました。私、そのときにも答弁したんですが、先ほど申しました当時の津野法制局長官がこう言っているんですね。(筒井委員「いや、知っているかどうかだけ」と呼ぶ)知っているから、いいですか。(筒井委員「藤田さんの」と呼ぶ)

 それで、その藤田さんの議論についてどうかと聞かれたものですから、公社化までのことを想定しているものであり、民営化問題も含め、公社化後のあり方を何ら拘束するものではなく、国営の新たな公社となるということを確認したにすぎないということであり、この問題については既に決着しているものと考えるということを当時の津野法制局長官が答弁しているわけであります。

筒井委員 藤田最高裁判事がそういうふうに、まさに今民主党が主張しているのと同じことを現職の最高裁判事がはっきり書いている。このことは知っているということですからよろしいんですが、しかし、それに小泉総理は今反対である。この規定は、民営化等はしないという規定は、全然、そのままほうっていても問題ないんだ、そういう解釈をしているということで今法制局長官のことを言われたわけですね。そういうことですね。はい、今うなずかれたので。

 それならば、なぜ、以前、小泉総理が片山総務大臣にこの規定の削除を指示したんですか。削除を指示する必要ないじゃないですか。

小泉内閣総理大臣 当時は、党内の議論で、私は郵政公社は民営化の一里塚だと。一方、大勢は、とんでもない、民営化なんか絶対行わないんだ、もう郵政公社で打ちどめだという議論があって、そういう議論が行われました。しかし、私はまだ総理大臣でありませんでしたから、私の意見は暴論だといって退けられたわけであります。しかし、それは公社までの話で、郵政公社は民営化の一里塚だ、まさに私の言っているとおり、今そうなろうとしているんです。

筒井委員 私が質問しているのは、そういうふうにこの条項が、法律が残っていても何ら問題ないと言いながら、小泉総理になって、片山総務大臣にこの削除を指示したのはなぜか、これを聞いているんですよ。別に、必要なかったら何にも削除を指示する必要ないでしょう。

甘利委員長 竹中郵政民営化担当大臣。

筒井委員 いや、これは総理大臣から。いやいや、総理大臣に聞いているんですよ。総理大臣が指示したから、総理大臣になぜ指示したか聞いているんですよ。

甘利委員長 最初に竹中大臣。後で答弁します。

竹中国務大臣 法律の解釈に関してはいろいろなものがありますが、そういう法律の解釈がいろいろある場合に、我々としては一貫して内閣法制局長官の答弁を申し上げているわけでございます。

 その場合に、以前、総理からこの法律について検討しろというような指示が片山総務大臣にあったというふうに私は伺っております。その結果として、検討の結果、これは法律解釈として今申し上げたような解釈で問題ない、そのような結論になったというふうに聞いておるところでございます。

筒井委員 この条項の今の政府の解釈を聞いているんじゃないんですよ。今で言いわけはもうわかっているんですから。

 そうじゃなくて、総理はそう言いながら、これは全然変えなくてもいいんだ、削除しなくてもいいんだ、改正しなくていいんだと今も言っているし、当時、当時はまだ言っていなかったんだ、最近になって言ったんだ。言っていながら、総理自身が片山総務大臣になぜこの削除を指示したのかということを聞いているんです。

小泉内閣総理大臣 私は、いろいろな議論があったから、これは民営化の法案を出すためには削除する必要はないという意見もあったんです。なるほどな、それだったらそのようなことは必要ない。民営化の法案を出すことによって民営化すれば、その問題は解決するという意見でしたから、それならそれでよろしいと。

筒井委員 いや、民営化の法案を出すのに削除をしなくてもいいという意見があったから、それはそれでいいという今意見でしたが、そういう意見があったんだけれども、総理は削除を総務大臣に指示したわけですよ。そういう意見があったら、別に削除を指示する必要ないでしょう。なぜ指示したかを聞いているんです。

小泉内閣総理大臣 今申し上げましたように、当然、今筒井議員が言われるような指摘がなされるであろう、筒井議員が言うまでもなく、党内からそういう議論がわんさと出てくるであろうということを想定していましたから、検討してみたらどうかと言ったんです。しかし、検討した結果、民営化法案を出せばこれは問題ないことだということでありますので、ああ、それならそれで結構だと。

筒井委員 今のような、私のような意見があるから、だから削除を指示した、しかし検討したら、やはり必要ない、だから削除をやめたんじゃなくて、その後、自民党の総務部会で、平成十四年の一月十七日ですが、条文削除反対を全会一致で決めましたね。それは覚えていますか。

小泉内閣総理大臣 ともかく、総務部会の議論は全部知っているわけじゃありませんが、これはもう民営化反対ですから、何を言うかわかっていますよ、何でも反対ということは。そもそも反対なんだから。そういうのを乗り越えて政府は出してきたんですから。そういう抵抗を乗り越えて今これを成立させようと努力しているんですよ。協力してくださいよ。

筒井委員 だから、総務部会で全会一致で反対ということになって、これは削除が不可能だというふうになってから、総理も政府も急にがらっとこの法案の解釈を変えたわけですよ。もうこれは別に改正の必要はないんだというふうに変えたわけですよ。

 だけれども、総理もちゃんと考えてみてください。あるいはわかっているのかもしれないけれども、この三十三条一項で、国営の公社を設立するとあるんですよ。そしてこの六号で、それは民営化しませんというふうに書いてあるんですよ。だけれども、総理の今の解釈だと、六号は、国営の公社は民営ではありませんという趣旨になっちゃう。国営の公社が民営でないなんというのは当たり前の話で、そんなことのために一々法律を規定するはずがない。これはまさに必要のない規定になっちゃう。

 そうじゃなくて、さっきの最高裁判事も各歴代の郵政大臣もはっきり言っていたように、一項の本文で国営の公社を設立します、それで一項の六号でその公社は今後民営化しませんという規定で初めてこの法律の意味が出てくるので、そう解釈するのが当たり前の話だというふうに思うんですが、その点一言。

小泉内閣総理大臣 それは、国営の公社でもう改革は打ちどめということから、民営化を行わないという規定を入れなきゃならないという意見が強くあり、現在もあるということは私は承知しております。

 しかし、検討した結果、そういう条文のために民営化を行わないというのがずっと生きているとすると、これは永遠に改革できないんですよ。(発言する者あり)だから、それは、民営化するというそのときの国会の判断によって、前の、行わないということについては解決されるという判断に立ったわけであります。

筒井委員 永遠に改革できないとはだれも言っていないです。さっきの藤田最高裁判事が言っているように、この条文が、法律が廃止されない限りはずっと永遠に適用されると。この条文を廃止すればいいでしょう。

 前に廃止をやろうとしてできなかったから今あきらめちゃって、今度だって、それを廃止して、削除して、そして一緒に提案すればいいんですよ。それを全然無視して、全く矛盾する法律を残しながら、それをそのままにしながらやっているから、法律無視だ、こういうことを認めていったら法律の意味がこれからなくなっちゃうじゃないか、こっちはこういう主張をしているんですよ。

小泉内閣総理大臣 言い分はよくわかりました。そういう言い分もありますから、法制局長官によく検討していただいたら、法制局長官はその必要はないということであるから、我々としては、その解釈に従って今回の民営化法案を提出しているわけでございます。

筒井委員 法制局長官は全く専門家らしからぬ解釈ですよ、これは。

 それで、法制局長官、さっきのものを読み上げようとしておりましたので、私の方からちょっと言いますが、当時の法制局長官がこういうふうに言っているんです。「公社を設立するために必要な措置を講ずる際の方針の一つとして、民営化等の見直しを行う旨を定めているもの」「公社化以後のことまでも規定したものではない」。「見直しを行う旨を定めている」なんて、これは何か間違いでしょう。言ったのも間違いだし、その後もこの議事録、訂正されていませんね、法制局長官。

阪田政府特別補佐人 今委員がお読み上げになった議事録の部分は、率直に言って、これは言い間違いであろうと思います。

 改めて、今の、御議論のあった中央省庁等基本法三十三条一項六号の趣旨を申し上げたいと思いますが、これはもう既に、郵政公社法を提出した平成十四年ですか、三年前のときにもさんざん、総務委員会それから本会議でも御議論がなされ、当時、総理それから所管の大臣であられた片山大臣、繰り返しこういう趣旨のこと、すなわち、三十三条一項六号は郵政公社をつくるまでのことを決めたものであって、それ以降の組織のありようを規律したものではないということを申し上げていますし、それは、政府が質問主意書の答弁書でも明らかにしておるところであります。

 藤田先生のお話が今ございましたが、藤田先生も、ちょっとどういう理由でということを述べておられないように承知していますので、それに対して的確な反論になるかどうかは別でありますけれども、法令解釈の手法というのは、一般的に、大まかに言いまして……(筒井委員「藤田さんについての意見聞いていないよ。時間がないんだから、こっちは。時間がないんだから」と呼ぶ)

甘利委員長 答弁を続けてください。

阪田政府特別補佐人 大まかに申し上げまして、その規定の文章の文法的な意味に即して解釈をする文理解釈と言われるものと、その法律の立法目的であるとか規定が置かれた趣旨というものに照らして考える論理解釈とか目的解釈と言われるものがあります。

 まず、詳しくは申し上げませんけれども、その最初の文理解釈という観点で申し上げますと、今の基本法の三十三条一項、この柱書きの部分をごらんいただきますと、「政府は、次に掲げる方針に従い、総務省に置かれる郵政事業庁の所掌に係る事務を一体的に遂行する国営の新たな公社」これを郵政公社と言っているわけですが、「を設立するために必要な措置を講ずるものとする。」と書いてありまして、その後に一号から八号までずらっと掲げてあるわけですね。

 それで、今委員がおっしゃっているのは、そのうちの第六号だけが、ここの、総務省に置かれる、所掌に係る事務を一体的に遂行する郵政公社を設立するために必要な措置を講ずるための方針ではなくて、郵政公社ができた後のことを規律するものだということをおっしゃっているわけですが、それは、第一号から第五号あるいは第七号及び第八号との対比でいきますと、それは大変不自然であって、そのように解することは到底できないという考え方であります。

筒井委員 全く聞いていない質問に長々と答えて、時間延ばしですか。もう時間がなくなっているんだよ。

 それで、今一つ、言い間違いだというふうに言われました。もとの内閣法制局長官が国会で言ったことが言い間違いであると言われた。しかも、その後全く議事録も訂正していない。

 それで、もう一つあるんですが、「第六号を設け、さらに国営というような条文にしている」、これも間違いでしょう。これも全然訂正されていない。

 こんな短いところで、厳密であるべき法制局長官が二カ所も正反対の、正反対の言い間違いですよ、ちょっとしたてにをはじゃないんですよ。見直しをしないと見直しをする、正反対の間違い、国営と民営の正反対の間違い、それを二カ所でやって、しかもその後も全然訂正もされていない。こんなことで、こんないいかげんと言わざるを得ないことで、厳密な条文の解釈をゆだねることができますか。どうですか、総理。法制局長官のそういう姿勢では、全くそんなところに厳密な解釈はゆだねることができませんよ。

甘利委員長 阪田長官、簡潔に答えてください。

阪田政府特別補佐人 簡潔にお答えします。

 今御指摘のありました「それから、なぜ、」というところでありますけれども、「第六号を設け、さらに国営というような条文にしているか」ということは、これは間違いでも何でもないので、柱書きのところで国営の公社をつくると言い、そしてさらに重ねて、なぜ第六号を置いているのかということの説明を申し上げたものだというふうに理解をしております。

筒井委員 法制局長官に聞くと、さらにまた長々と、今はまあよろしかったけれども。

 そういう法制局長官の言いかえがあったわけですが、しかし、総理自身が、先ほど申し上げたように削除を指示して、できなくてやめた。それで今度は全くほうっておるわけですから、もう一度首相に申し上げますが、私たちは、法律を無視している、そして新しい法案を出してきたことを問題にしているんです。これについてちゃんと改正を提起して、これについて国会で議論してくれというならそれは問題にしないんですよ、そうしたらそれは中身の問題になるわけですから。そういうことをはっきり理解していただきたいと思います。

 それから二つ目、もう時間が大分なくなりましたが、先ほどの法案修正の問題。修正前提で法案を出すことは、修正前提でありながらまだ修正しないままの法案を出すことは、国会に対する侮辱であり、国会軽視であるという点です。

 この点に関して総理は、自民党の合同部会で園田座長が、修正前提で同意を求めて、了解を求めて質疑を打ち切った、こういうことがあったことは御存じですか、覚えていますか。

小泉内閣総理大臣 よく覚えていませんが、党の各機関の議論を通過することができた。国会に提出するように努力している、大変苦労され努力されていることに対して私は高く評価しておりますし、どういう形で党の部会なり協議会を乗り越えたということについては、詳細は承知しておりません。

筒井委員 修正前提で了解を求めた。修正前提というところを総理は聞いているか、知っているか、こういう質問です。そこだけで限定してお答えいただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 そういう議論が行われて、党の中には根強く今後修正していくという意見があるということは承知しておりますが、政府としては修正することを考えておりません。

筒井委員 それも厳密に答えていないんだけれども、園田座長がそう言って了解を求めたかどうかの質問なんですが、もう答えていないからいいです。

 それで、政府と与党の合意の中でいろいろな修正部分が出てきたわけですが、郵便認証司というのが新たに創設をされることになりました。これは主務大臣が任命することになりました。この郵便認証司というのが何人ぐらいいるのか、どういう身分なのか、よくわからないんだけれども、ただ、この郵便認証司は、内容証明とか特別送達とかそういう仕事をするというふうに合意によって修正されたようでございますが、この郵便認証司が内容証明や特別送達の配達の際に事故を起こして、何か他人に、他者に損害を与えた場合には、これは国が補償するわけですか。

竹中国務大臣 まず、修正、修正とおっしゃいましたが、これは与党とのいろいろなお話し合いの中で考えてきたものを徐々に徐々にいろいろな考えを積み重ねてありますので、どの時点で何を修正するかとか、まずそういうお話ではないということでございます。

 その上で、認証司でございますけれども、これは、内容証明とか特別送達とか、そういう従来と同様の信用性を維持するために設ける仕組みでございます。その中で、今委員御指摘のように、郵便事業会社と局会社、それの使用人のうちの管理または監督の地位にある者であって、必要な知識及び能力を有する者の中から、それぞれの会社の推薦に基づいて総務大臣が任命をするということでございます。

 その際に、公的な役割を担うわけでありますけれども、国家賠償等々の問題がお尋ねだと思います。

 公権力の行使に当たる公務員が、故意または過失によって他人に損害を与えた場合には、これは国または公共団体が賠償責任を負うと規定しているわけでございますけれども、ここで言う公務員は、国家公務員法上の公務員に限るわけではございません。公権力の行使に従事する者が含まれるというふうに解されているわけでございます。例えば公証人等がそれに当たりますけれども、公証人は国家公務員法上の公務員ではありませんが、公権力の行使に従事する者とするのが判例通説だと承知をしています。

 したがって、この認証司の行う認証事務が公権力の行使に当たる場合には、国は、国家賠償法に基づく損害賠償責任を負うことになるというふうに考えております。

筒井委員 そうしますと、確認なんですが、郵便の内容証明、特別送達に当たる職員は、国家賠償法に言う公務員である、こういうことですね。

竹中国務大臣 例として公証人を挙げましたけれども、それに従事する者が、公務員ではないけれども、公権力に従事する者と。したがって、認証司の行う認証事務が公権力の行使に当たる場合には、これはそのように国家賠償法に基づく損害賠償責任を負うということです。

筒井委員 明快じゃないですよ。

 私が聞いているのは、その仕事に当たる認証司は、国家賠償法に言う公務員に当たるんですねと。当たらないなら当たらないと言ってください。

竹中国務大臣 公権力の行使に当たる場合には国は賠償責任を負うということ、これで趣旨は十分かと存じます。

筒井委員 全然答えていないな。

 国家賠償法に言う公務員に当たるのか当たらないのか、どっちかでしょう、これは。あいまいな、どっちでもないということはないでしょう。どっちかと私は聞いているんですよ。

竹中国務大臣 これは判例によるわけでありますから、その方が行っている認証事務が公権力の行使に当たる場合には、そのような形でこの法律に定められた賠償責任を負う。これは判例によって実態が判断されるということでございます。

筒井委員 次の方の重要な質問に入りたいんだけれども。国家賠償法に言う損害賠償の対象であるということは認めているので、国家賠償法上に言う公務員であるかどうかですよ。それを確認して次の質問に入りたいんです。公務員であるのかどうか、それを聞いているんですよ。

竹中国務大臣 何度も申し上げておりますように、そういう方が公権力の行使に当たる場合は、そのように、ここに当たる公務員というふうにみなされるということでございます。

筒井委員 要するに、国家賠償の対象になる場合はという限定をつけているけれども、それでもいいですから。国家賠償法上に言う公務員ですね。そのことを何も明言しないから。

竹中国務大臣 ですから、それは判例で認められるわけでございますけれども、今御指摘のような、委員のような特定をなさるような場合は、つまり公権力の行使に当たっている場合は、それは公務員になるということでございます。

筒井委員 極めてあいまいなままで、よくわかっていないんだと思うんですが、あいまいな、いいかげんだということがわかったので、最後に一点だけ、重要な問題、こっちの方を聞きたかったんだけれども、今度、移行期間中に、持ち株会社は貯金会社と保険会社の株を完全処分することを義務づけていますね。これはグループ経営、一体経営を否定するという趣旨ですね。

 先ほど岡田代表は、持ち株会社と郵便会社、それから窓口会社、これは株を持ち合っているんだから一体じゃないかと。それは全く事実そうなんですよ。民営とも言えないんですよ。それで、今またさらに聞いているのは、貯金会社と保険会社、この株を完全処分する、こういうふうに法案ではなっていますが、これは一体経営、グループ経営を否定するという趣旨ですね、移行期間終了後は。

竹中国務大臣 そもそも、なぜこのように完全処分をするかといいますと、銀行と保険はほかの持ち株会社等々と違いまして、商法の一般法人でございます。持ち株会社、郵便は社会的な機能を入れますから、これは特殊会社。だからこそ、一般法人であるからこそ、これは完全に処分をしていただかなければいけない。ここは大変重要なポイントであります。これは、金融業というのは何よりも信用を絶対的な背景としますので、まずそれをスタート台にしていただくということです。

 一体経営については、一体経営の範囲を、委員は、資本を持っていれば一体、持っていなければ一体ではないというような聞き方をもしされるのでありますならば、それはそれなりの考え方かもしれませんが、これはいろいろな形で代理店契約等々をしながらお互いに共存共栄を図っていくわけですから、その意味では、一体的に相互に利益があるような経営をするということは当初から想定をされているわけでございます。

 その後において、完全処分後にどのような資本関係、そしてどのような関係を持つかというのは、これは努めて経営の判断になると思いますが、当然のことながら、今持っているビジネスモデルから考えますと、相互に、お互いに補い合うということは予想されると思います。

 その際に、株を持つかどうかということに関しては、一般の商法会社として、また一般の特殊会社として、一般の法規の中で、例えば独禁法とか銀行法とかそのような規制はございますし、特殊会社の場合は特殊会社の本来の目的の範囲というのはございますが、そこは政府が特に新たに特別に規制するということは行わない。その範囲で、まさに一体的に、経営を行う範囲で資本を少し持つことが必要であると常識的に考えられる場合はそれを特別に拒むものではない、そのように判断をしているわけであります。

筒井委員 法案では、一体経営、グループ経営を否定している、完全処分によって。しかし、今度、自民党と政府の約束によって、一体経営、グループ経営をやってもいいというふうに合意した。これはもう明確だと思うんですが、ここのところは重要な問題なので聞きたかったんだけれども、ちょっと時間がなくなったから、また今度質問することにします。

 終わります。

甘利委員長 この際、岩國哲人君から関連質疑の申し出があります。岡田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岩國哲人君。

岩國委員 民主党を代表して質問いたします。岩國哲人でございます。

 本日は、総理にわざわざ御出席いただいておりますから、いずれ郵政民営化特別委員会等で各閣僚の皆さんにも御質問させていただくこともあろうかと思いますので、できるだけ多くの質問を総理にさせていただきます。

 まず最初に、前回の予算委員会でも申し上げましたけれども、私の選挙区は以前の小泉総理の選挙区とすぐ隣り合わせでございまして、私は昨晩も青葉区のたまプラーザ駅で夜一人で立っておりました。ほかに演説する人はありませんから、私一人立っておりました。けさは、緑区の十日市場の駅で一時間半立っておりました。

 この青葉区、緑区を中心に、いろいろなところで、総理に対して親しみを感じていらっしゃることもありますけれども、今から申し上げる、質問させていただきます四つの問題、まず靖国の問題、そして郵政民営化の間違いの問題、景気判断が間違っているんじゃないかという問題、そしてなぜ税金を上げなければならないのかという問題、この四つの問題については、私は総理に直接お伺いしなければならないと思います。

 まず最初の、靖国の問題についてでありますけれども、先ほどから我が党の岡田代表との議論も私はずっと聞いておりました。総理は、いつ行くかお決めになっていらっしゃらないようですけれども、きょうからそういう服装で、大変夏らしい服装でいらっしゃいますけれども、靖国にはそういう服装でやはりお参りになられるんですか。靖国に参拝されるときにはやはりそういう服装で参拝されるのかどうか、それをまずお伺いしてから次の質問に入りたいと思います。

小泉内閣総理大臣 私は、どのような服装がいいか、今までは、和服で参拝したときもあるし、モーニングで参拝したこともあるし、普通の礼服で参拝したこともありますし、背広で参拝したこともありますが、どういう服装であるかというのは今考えておりません。そのときに判断したいと思います。

岩國委員 私は、委員会でも、本会議ではなおさらそうですけれども、やはり一流の国の立法府としては、それなりの雰囲気というものがあろうかと思います。私は決して頑固でもありませんし、特に古いとは思っておりませんけれども、そういう意見も多数あるということを申し上げておきます。靖国に参拝されるときは、それらしい服装で行かれるのでしょう。

 しかし、この靖国の問題について、多くの方から、たまプラーザでも十日市場でも心配の声が上がっています。中国や韓国との関係を悪くしてまでなぜ特定の神社にお参りされなければならないのか。

 まず最初にお伺いいたします。天皇陛下は靖国神社に、戦後六十年間、何回お参りしておられますか。

小泉内閣総理大臣 調べておりませんので、正確に何回参拝されたかは存じておりません。

岩國委員 お調べになったことはないというのは、私は間違っていると思います。天皇によって任命された総理大臣の肩書を使う人が、任命された天皇陛下がその神社に行っておられるか行っておられないか、当然、普通の人間だったら気になるはずでしょう。

 天皇陛下は伊勢神宮に行っておられます。出雲大社にも行っておられます。国民統合の象徴としての天皇陛下が靖国神社に行っておられるのかおられないのか、行っておられるとすれば、なぜ外国はそのときに問題にしなかったのか、当然気になるはずでしょう。総理自身がうっかりとしておられても、周りには補佐官がたくさんおられるじゃないですか。国民統合の象徴として、そして総理大臣の任命者としての天皇陛下が戦後六十年間に何回行っておられるのか、あるいは一回でも行かれたことはあるのかないのか、当然、総理大臣自身がそれはちゃんとお調べになって出かけるものじゃありませんか。

 総理を任命された天皇陛下が、六十年間仮に一度も行っておられないとすれば、どういう理由でおいでにならないのか。総理が、亡くなられた方への追悼の意を、そして今後の平和を願ってというのであれば、総理大臣以上に、日本人にとって大切な天皇陛下という国民統合の象徴、その方こそ先頭に参拝されるべきでしょう。そういうことをお考えになったことはないんですか。お答えください。

小泉内閣総理大臣 私は、天皇陛下が何回参拝されたかというのは存じておりませんし、また、そのようなことをあえて、何回参拝されたか調べる必要があるとも今でも思っておりません。

 天皇陛下が政治的意思を持って参拝しているとは思っておりません。そういうことを考えますと、いまだに私は、岩國議員の御指摘ですが、何回参拝したのかということを調べて、そういうふうに国会で質問が出たら答弁しないとおかしいという御指摘もありますが、私はそこまで、天皇陛下が何回参拝されたか調べる必要はないんじゃないか。

 天皇陛下も、それぞれの思いがあったと思います。政治から超越していかなきゃならないというお気持ちもあったと思います。そういう点について、何回か参拝されたことは承知しておりますが、何回参拝されたということは承知しておりません。

岩國委員 私が調べましたら、天皇陛下は一回も靖国には参拝していらっしゃらないと私は思います。

 何回か参拝されたということを総理は承知しておられるんですね。そして、そのときに国会も問題にすることはなかった。中国も韓国も問題にすることはなかった。総理大臣を任命した国民統合の象徴である天皇陛下が何回か参拝しておられながら、深夜ひそかに私用車で天皇陛下が行かれるはずはありません。行かれるときは必ずそれは公用車で、公式の参拝に間違いないはずです。であるならば、なぜ外国は国民統合の象徴としての天皇陛下が靖国に参拝されることについて異議を唱えず、小泉総理が参拝されるときにだけ問題にするんでしょうか。そのことをお考えになったことはありませんか。なぜ自分だけがこんなに問題にされるのかなと。一遍もそれを調べようとされたことはありませんか。

 仮に参拝されたとすれば、どういうお気持ちで参拝されたのか。参拝されていないとすれば、なぜ参拝されないのか。それをお答えください。

小泉内閣総理大臣 私は、天皇陛下が何回か参拝されたということは承知しておりますと申し上げているんですけれども、参拝したことがないということは承知しておりません。

 それで、私がなぜ靖国神社に参拝するかということについて、もう一度答弁しましょうか。

岩國委員 いやいや、結構ですよ、先ほど聞いておりますから。天皇の参拝あるいは参拝されないということについて、総理が十分にお調べになっていないということはよくわかりました。

 それでは、今までの総理大臣について、どういう参拝の仕方が行われたか。私はそれなりの資料を入手いたしましたけれども、中曽根総理が八五年八月十五日、これはかなり新聞に大きく報道されました。一年後おやめになりました。おやめになったときに、この衆議院の本会議の席上で、九月十六日、十七日と、なぜ行くべきでないかということについて、総裁として、総理として国民に説明されました。総理はそのとき本会議に座っておられましたか。お答えください。

小泉内閣総理大臣 そのとき座っていたかどうか覚えておりません。

岩國委員 そのときに中曽根総理がなぜ行くべきでないかという説明をされた。それは、今回の靖国問題に絡んで総理自身お調べになったことはありますか。

 どういう気持ちで中曽根総理が一度参拝され、そして二度目は参拝されなかったかということについて、中曽根総理が間違っておられるのか、中曽根総理は正しくて小泉総理が間違っているのか、同じ自民党の総裁として、同じ戦後の総理大臣として国民は迷っています。本会議で中曽根総理がきちっと説明されたのは、戦争の指導者や政治家は国民的に批判されねばならない、戦争指導者や政治家と国の命令で出撃し戦死した将兵たちとは明らかに立場、責任が違う、近隣諸国から批判が出て日本が孤立したら果たして英霊が喜ぶか、第一線で戦ったまじめな将兵たちは公式参拝見送りを理解してくれると思う、このように答弁しておられるんです。

 こういう考え方は、小泉総理は共有されますか。全くこれとは相反する御意見を持っておられるんですか。中曽根総理の本会議でのこの国民に対する説明、これについて総理はどのようにお考えになりますか。

小泉内閣総理大臣 私は、中曽根元総理がどういう気持ちで参拝をされたのか、またどういう気持ちで参拝を取りやめたのか、それについては中曽根元総理御自身の考えでありますから、その考えを尊重しております。

岩國委員 中曽根総理のお名前を挙げましたけれども、それ以外に自民党の総裁としての先輩、あるいは総理としての先輩、今御存命中の方は何人もいらっしゃいます。そういう方の御意見で、小泉総理と一人でも同じ意見の方が先輩の中にいらっしゃいますか。橋本総理あるいは宮沢総理、森総理あるいは海部総理、羽田総理、この中で、どなたかお一人でも同じ意見を持っていらっしゃる、総理はやはり公式参拝をことしもすべきだという御意見を持っていらっしゃる方はいらっしゃいますか。お答えください。

小泉内閣総理大臣 私は、総理経験者といえども私とは違いますから、私と同じ意見を持っているとは言える立場にはございません。違う意見の方もあるし、理解を示されている方もおられると思いますが、だれがこうでだれがああだということはわかりません。

岩國委員 けさの新聞等も報道しておりますけれども、今まで総理を経験された方で小泉総理と同じ意見をおっしゃっている方は一人もいない。こういう新聞記事を見ると、余計国民は心配になるんです。

 小泉総理は、先ほどひとりよがりという表現が、どなたかお使いになったか、あるいは総理だったかもしれませんけれども、そういう行動で中国や韓国と関係を悪くするということは、私は総理として大変問題だと思うんです。私は、総理自身、中国へ行って中国の大学の学生にでもしっかりと議論し、説明してもらいたいと思います。

 私は、四年前、客員教授を引き受けております天津の南開大学というところで、教科書のことが問題になりました。靖国のことが問題になりました。私も、行きたくないなという気持ちも心の中にはなかったわけではありません。しかし、行きました。案の定、私の講義が終わってから中国の大学生から質問が出ました、教科書の問題について。私は答えました。日本は常に少数意見というものを尊重する。あの教科書は自由選択に任されて、結果的には〇・〇一%。九九・九九%の人はそうでない歴史教科書を選んだということ。常に少数意見を認め、そして尊重するという国の方が、本当はしなやかで強い国ではないかと私は思う、決して中国のことを申し上げているわけではありませんと。多くの学生の半分だけは、私の話を聞いて頭を縦に動かしてくれました。残り半分は頭がとまっていました。しかし、私は、正直に自分の思うままに説明してよかったと思います。

 私は、総理も中国の地を踏んで、一日も早く、二十一世紀を支える、そして次の世代を支える日本の若い人のためにも、中国の若い人たちに総理の考えを、なぜ靖国に参ることは正しいと、そして他国からあれこれ言われるべきことではないということを、総理の信念を、場合によっては東京都知事さんと御一緒にでも結構です、中国の若い学生に向かって、私のようにクラスの中で、授業の中でお話しになったらどうですか。

 総理、そういう機会があれば、中国の大学の中へも入って学生と一緒に議論していただけますか。大学の私の学生たちと一緒に。大勢とでは問題ならば、たとえ一人とでも結構です。そういうお気持ちはありますか。お答えいただけませんか。

小泉内閣総理大臣 私の考え方というのは、たび重なる中国首脳との会談でも申し上げております。

 学生との対話をするかどうかでありますが、それは政治家の判断です。いつすべきか、すべきでないか。人に言われてするべきものではないし、時期を見なきゃいけないと思っております。私は、いつ対話をした方がいいか、しない方がいいか、それは自分で判断したいと思っております。

岩國委員 こういう難しい関係にはありますけれども、あの中国の若い学生たちと一遍議論をしてみたい、そういう機会があるならば、早く来るならば、そういう機会を持ってみたい、そういうふうな思いは持っておられませんか。

小泉内閣総理大臣 将来、いつ、友好的な雰囲気で会談できるか、あるいは反日感情の中で対話するかというのは、今想定することはできません。どの国の方々とも、どういう対話なり会談がいいかということにつきましては、その国の情勢、環境等をよく考えながら判断していかなきゃならない問題だと思っております。

岩國委員 だれかが段取りしてくれれば、そういう機会が来ればそのときに考えるというよりも、総理、私は日本の総理大臣としてもっと勇気を持っていただきたいと思うんです。そういう大きな役割を持ち、責任を持っておられる政治家の一人として、私はそういう機会をぜひつくってもらいたいと念願し、そういうことを向こうにも話をしている。一日も早く、そういう若い学生たちと、クラスの中で、キャンパスの中で議論し、総理は総理なりのそういう説明をされるでしょう、そういう対話から、話せばわかるというのは、こちらの方から話す機会をもっともっとつくるという努力をし、そういう意思表示をし、総理自身が出かけていくという勇気を示されることではないかと私は思います。

 ぜひ、そういう日が一日も早くやってくることを、そして私自身も、私の学生と一緒に総理がいつか議論していただきたい、そのことをお伝えして、次の問題に移りたいと思います。

 郵政民営化についてお伺いいたします。

 この郵政民営化について、アメリカの議会でも民営化がいろいろと議論され、そして三年前、ブッシュ大統領は特別委員会を設置いたしました。特別委員会は、将来的に郵便量が減っていくかもしれない、世界最大の郵便国、世界の郵便量の四〇%を占めているアメリカが、二十年、二十五年、三十年、郵便量が徐々に徐々に減っていくであろう、そのときに、このポスタルサービス、均一の料金で、そして全米あまねく同じサービスを提供しなければならないというこの大事な郵便事業というものについて、民営化すべきか、すべきでないか。ブッシュ大統領によって指名された特別委員会の報告書は、二年前の七月三十一日提出されました。

 総理は、この中身については御存じですね。そして、その中身について、その結論について、総理はどのようにお考えになりましたか。

 総理にお伺いしております、総理に。総理自身は、アメリカの郵便事業というものは、民間事業ではできない、すべきでないという結論がその中に入っております。これについて、なぜアメリカは民営化しないのか、なぜ日本は民営化するのか、これはかつて麻生大臣に質問させていただきましたけれども、今回は総理自身のお口から聞かせていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 そのレポートは私は読んでおりませんが、内容については、竹中大臣等関係者から報告を受け、聞いております。

 そこで、アメリカでうまくいかなかったから日本でもうまくいかないという議論もあります。しかし、アメリカの事情と日本の事情と違う面もありますし、この郵政民営化に当たっては、アメリカのみならず各国の事例も参考にしております。

 そういう観点から、私は、アメリカの例を参考にする点も多々あります。それは、成功例、失敗例、両方あると思います。そういう点も考えて、よりよい民営化に持っていく必要があると思っております。

岩國委員 今まで何回も議論してまいりました。ドイツの例、オランダの例、イギリスの例、ニュージーランドの例、いろいろな例があります。ドイツのように、民営化に踏み切って、結局、ポストはふえたけれどもポストオフィスは減ってしまったというがっかりの例とか、あるいはニュージーランドのように、民営化したら外国に買われてもう一回つくり直したといううっかりの例とか、がっかりの例とかうっかりの例は我々随分聞かされておりますけれども、アメリカのように、日本に民営化しなさいと言いながら自分はちゃっかり、ちゃっかり国営を守っていこうという。がっかりとうっかりとちゃっかりのこの三つの中で、日本はどれを学ぶべきなのか。アメリカと一番関係が深い、経済的にも、あるいは経済のシステムでも。そして郵便量では一番大きいこのアメリカの例こそ、我々はもっと参考にすべきではないか、そのように思うんです。

 そういう郵便事業の民営化に、アメリカが結局は民営化すべきでないという明確な結論を出しているときに、なぜ日本は郵便事業は国営で残そうとされないのか、アメリカはできないけれども日本はできるのか。どこがアメリカと日本では違うんですか、もう一度お答えください。

小泉内閣総理大臣 アメリカと違う最大の点は、郵貯にしても簡保にしても、この日本のような郵政事業はしていないですね。そういう点も違うと思います。

 成功例、失敗例、今ドイツとかニュージーランドとかいろいろ例を出されましたけれども、決して私は、アメリカのみならずいい国の、うっかりとかがっかりとかちゃっかり引用しようとは思っておりません。各国の例を参考にしながらしっかり民営化させたいと思っております。

岩國委員 郵貯とか保険がなければアメリカと同じようにしっかり国営でやっていけるんですか。しっかりというのは、民間会社に命令することじゃなくて、しっかりの自信があれば国がやるべきことでしょう。国がやってくれた方が安心だ。アメリカも国でやっている。ならば、しっかりと国営で、官営でやるべきだと私は思うんです。

 次に、この会社の名前について。

 この四つの会社をおつくりになりました。この会社の名前は、いろいろな方がお考えになったんでしょう。小泉総理としては、改革の本丸とおっしゃるときに、郵政株式会社とか四つの会社がありますけれども、こういう社名については、小泉総理自身も愛情を持って、この会社でぜひいきたいという気持ちを込めてお決めになったんですか。それとも、どなたかがいろいろ出された中で、二百個ぐらいの中からこれがやはりいいだろうとお決めになったんでしょうか。

 総理自身のお気持ち、愛情というものがこの中へ入っているかどうか、お答えください。

小泉内閣総理大臣 名称を決めるときに、私は、自分で独断専行したくない、皆さん、どういう名称がいいかということで幾つか案を出してきてくれと申し上げて、そういう中で、なるほどみんなこういうのがいいのかな、やはり郵便局、郵政というと郵の字に愛着があるのかな、そういうことを感じましたね。

 そこで、いろいろ出てきた案で、皆さんこれがいいと言うので、それでは、独裁者と言われないように、そのように皆さんのいい名前にして結構です、そういうふうにして決めました。

岩國委員 それでは、麻生大臣にお伺いします。

 麻生大臣、これ以外に、もうちょっと易しく、あるいはもっと魅力的な、何かこれはいいなと御自身が思われたような名前というのは頭の中に浮かんだのか、案として提示されたのか、全くそんなのはなかったのか、三つのうちの一つをお答えください。

麻生国務大臣 それは、たしか郵政公社でいろいろな方々の意見を聞かれた中からまとめて挙げてこられたと私の記憶ではありますので、総務省がこの名前とかあの名前とかいって、これがいいだろうとかあれがいいだろうとかいったという記憶はありません。

 ただ挙がってきた中で、こういう案がありましたというのにお答えして、持ち株会社の方が郵政株式会社、そして窓口ネットワークなんというのは、まずネットワークの意味も全く通じない方もいっぱいいらっしゃいますので、そういった意味では、片仮名よりは漢字の方がよろしいのではないかということで、実際は、二万四千からのいわゆる窓口を持っております今の郵便局というものがそのままになりますので、窓口株式会社では何の窓口かわからなくなるから郵便局窓口株式会社、それもまたちょっとおかしいのじゃないかと。

 当時、そういう意見がいろいろ出されておった記憶はありますけれども、基本的には、郵政公社の方々の御意見を最大限に尊重して、郵便局株式会社が窓口というものになったと記憶します。

岩國委員 これは、漢字の方が感じがいい、こういう御意見ですけれども、その漢字の漢は、ちょっと字が違うんじゃないですか。これは両方とも官庁の名前ですよ。官庁の官を使って、その「官字」を使っているんでしょう。

 郵政というのは、これは官営時代、国営時代の名前そのままですよ。昔の名前で出ています。郵便局、これもまた昔の名前で出ています。民間会社で、局という名前を使っている会社はどこにありますか。民間会社で、政府の政を名乗っているところはどこにありますか。これはまさに官名詐称じゃありませんか。官の名前を偽って、同業他社に対して政府のバックがあるかのごとく、政府の信用でこの事業をやっていますと。そういう競争相手を持った他の民間会社はたまらぬだろうと思います。これは官名詐称。漢字の漢は、あの中国の漢字の漢ではなくて、これは「官字」ですよ、官の名前をそのまま使っている。

 なぜ官の名前を避けようとされなかったのか。抜本的な民間への改革というのであれば、名は体をあらわすということを日本ではよく言います。小泉総理、本当はあなたは名前そのものをすっかりと民間らしい会社に変えなきゃいけなかったんです。なぜ変えられないのか。変えれば仕事はうまくいかないからですよ。この名前を使ったままで、民営といいながら、官営化でいきたかったからですよ。それは、関係した大臣の中にも役人の人の中にも、同じ気持ちがあったに違いない。だから、いつまでも株式を持ってみたり、官庁の言葉を使ってみたり、こんなことをやっているんです。名前を変えるべきです。

 私は、法務委員会でこのことを質問しました。南野法務大臣、そのときに私は質問いたしました。商業登記法によって、こういう誤解を与えるような、公の機関であるかのごとく誤解を与えるようなものは認められるのか。局長ははっきりと私に答弁していただきました。

 法務大臣、こういう名前は、商業登記法によって設立登記は受け付けるのですか、受け付けないのですか。お答えください。

南野国務大臣 この前もいただきましたが、きょうまた御答弁させていただきます。

 まず、公の機関と紛らわしい商号ではないかというようなお話もございました。混乱が生ずるおそれがあるけれどもそれについてはどう考えるかということでございますれば、会社がどのような商号を選定するかは原則としてその会社の自由とされておりますが、取引等に混乱を生じさせるような商号は、公序良俗に反するものとして登記することができない扱いとされております。

 御指摘のような民営化に伴う会社の商号につきましては、その適法性について十分検討された上、法律で商号及び事業内容が定められていると承知しておりますので、取引等に混乱が生じるおそれはなく、公序良俗に反するものではないと認識いたしております。

 さらに、先生の御質問でございますが、郵政という語を含む商号は適法かというお尋ねでございます。これも今申し上げたとおりでございますけれども、この適法性につきましては十分検討がされたものである上、一つとしては、法律で商号及び事業内容が定められることとされており、国の機関と異なることは対外的に明らかであること、またもう一つは、郵政という文字を冠する会社と同一事業内容を重複する国の業務はなくなること、これは、今、官から民に移行するということでございますので、そのようになりますれば、取引の相手方が同社を国の機関と誤認するおそれはないということから、適法であると考えております。

 以上でございます。

岩國委員 法務大臣、これは、法務委員会での答弁と違っておりますよ。

 寺田民事局長は、この中にも何人もその部屋の中で答弁を聞いていただいた方がいます、要するに、公的機関を連想させるような名前は認められないとはっきり答弁されたんです。そして、私はそれを受けて、明快な答弁をありがとうございました、日本郵政株式会社というものは商号として登記できないということを御確認いただき、ありがとうございましたと言って、私の質問を終わっているんです。

 法務省が商号として登記を受け付けないような法案を、なぜ我々はこの国会の中で審議しなきゃならぬのですか。同じ内閣の中で、隣の省が提案している法案で、その株式会社の名前で、これは認められません、これも認められません、会社の名前が認められないような法律をなぜここへ出してくるんですか。おかしいじゃありませんか。

 大臣、先ほどの答弁は間違いないんですか。この間の法務委員会で私が聞かされた答弁と今の答弁とは全く一致していますか、一致していませんか。それだけお答えください。

南野国務大臣 お答え申し上げます。

 局長の答弁と一致いたしております。申し上げるならば、繰り返しでございますが、郵政を冠する会社と同一の事業内容を重複する国の業務はなくなることになるわけでございますので、取引の相手方が同社を国の機関と考える人がいれば、それはもう少し勉強していただきたいなと思います。そういうことがないことでありますから、適法なものであると考えます。

岩國委員 法務大臣、あなたの答弁、私は問題だと思いますよ。

 こうして明らかに、では、あらゆる名前が、おかしな名前が出てきても、こういう業務をやらないことになっております、取引相手の勉強が足りません、こんなことを一々言うんですか。これが法治国家の法務大臣のおっしゃる言葉ですか。私は大変がっかりいたしました。そういう、相手の勉強が足りないと、一々一々勉強が足りないのは、こういう問題になるような名前をつけておいて。

 これを認めたら、これから小泉政権においてもその他の政権でも、またこれからも進むであろう官から民へ、中央から地方へ、いろいろな会社が次々と民間委託あるいは民営化によってできてきます。そのときに一事が万事、これと同じように、昔の名前で出ています、そして、やれ局だ、やれ政府の政だ、こんなものを使い出したら、日本の社名が混乱するじゃありませんか。

 上場会社の中に、局のついている会社が上場されている例がありますか。東京証券取引所の中に政府の政がついている会社がどこにありますか。それも押し切って、この場合だけは大丈夫だ、東京証券取引所も上場を認める、法務省も登記を受け付ける、こうおっしゃっているんですね。どうぞ御確認ください。

南野国務大臣 今のところそのようなのは、今ちょっと手持ちに準備がございません。申しわけありません。

岩國委員 これでは答弁にならないじゃないですか、委員長。聞いておられましたか。

 日本で一番大きな会社ができようというときに、その会社の名前に疑問がある、疑惑がある、問題があるということを私は指摘しているわけですよ。

 委員長、ちょっと時間をとめてくださいよ。甘利委員長、お願いします。

甘利委員長 法務大臣に申し上げます。もう一度、岩國委員から質問をしてもらいます。そして、それを受けて、もう一度答弁をしてください。

 岩國哲人君。

岩國委員 私は、法務委員会で質問し、そして寺田民事局長から答弁を受けたのは、公的機関を連想させる名前は許されないということなんです。いいですか、この名前は公的機関を連想させるどころか、公的機関そのものの名前なんです。

 郵政というのは、百年以上も国民が育て支えてきた名前なんです。ある意味では、これは国民の財産ですよ。この名前を持っていくんだったら、のれん代を払えと我々国民は言わなきゃいかぬのです。郵便局にしてもそうですよ。国民が親しみ支えてきたこの郵便局という名前を、黙って持っていくということはないでしょう、一民間会社に。国民に対してのれん代を払わなきゃいかぬ問題なんです。

 なぜ、公的機関を連想させるどころか、公的機関そのものの名前を使わなければ民営化ができないのか。それは小泉総理、竹中さんに対する質問になりますけれども、法務大臣に伺っているのは、こういう名前を民間会社の名前として登記を認めるんですかということを伺っているんです。はっきりと答えてください、民事局長の答弁は間違っていたのかどうか。

南野国務大臣 局長は、公の業務があるときには、それを誤認するような商号は認められない、そういうふうになることを申し上げたということでございます。

 それから、郵政につきましては、民営化されれば国の業務ではなくなりますので、誤認するようなおそれはないと考えております。

 以上でございます。

岩國委員 いいですか、法務大臣は、あのとき、私の前でその質問を聞いておられたでしょう、答弁も聞いておられた。法務大臣が今ここで紹介された寺田民事局長の答弁は違いますよ。公的な業務がある場合には云々というのは、そんなものはついておりませんでした。それから、特定の法案によってそれを排除する場合、それはありました、道路株式会社法とか。

 しかし、今回のものによって、この郵政株式会社はほかの人に使わせませんよ、郵便局株式会社はほかの人に使わせませんよ、それが法案の中に書き込んであればこれを使ってもいいということには必ずしもならないんです。おわかりですか。もともと、この会社が会社として設立登記を認められないような法案の中に、これ以外のものは認めませんということをあれこれ書いてみても、全く役に立たないんです。第一、寺田民事局長はそのことにそのとき言及しておらないんですから。あなたは、この予算委員会で、にせの答弁を、虚偽答弁をなさるんですか。お答えください。

南野国務大臣 お答え申し上げます。

 局長の答弁とそごはございません。公の業務があるときにはそれを誤認するような商号は認められないということは局長は申し上げております。でも、これから民営化されるわけでございますから、郵政につきましては、民営化されれば国の業ではなくなるわけでございます。そういうことでありますので、今申し上げたとおりでございます。

岩國委員 私は、これは官名詐称罪で告発すべき問題だと思います。

 そういう、法務省自身の答弁がぐらついたり、そして、官名、官の名前そのものを使わせて、公的機関をなくす、公的サービスをなくすというのであれば、公的な名前を連想させるような言葉は払拭するのが世間の常識、世界の常識じゃありませんか。こうした、法務大臣……(発言する者あり)日本については政党の名前にもいろいろついています。それも問題かもしれませんけれども。

 この問題については、今回そればっかりやっているわけにいきませんから、法務大臣のその答弁を私は今後も追及せざるを得ないし、また、郵政民営化特別委員会でこのことはしっかりと議論をしなければ、私は、国民を納得させることにならないと思います。

 郵政民営化について最後にもう一問、竹中大臣に伺います。

 この日本郵政株式会社、問題のその漢字の会社ですけれども、この会社は、株式を持つということになっていますね、貯金、保険の。社債を持つことはできないんですか。社債は持てるのか持てないのか、どこを読めばそれがはっきりするのか、お答えください。

竹中国務大臣 この日本郵政株式会社、持ち株会社ですけれども、商法上の株式会社でございますから、同法の規定によりまして、普通社債、転換社債を発行することは、これは可能でございます。

 また、この日本郵政株式会社はいわゆる持ち株会社の特殊会社でありまして、日本郵政株式会社法に基づく規制をそれなりに受けることになります。

 この日本郵政株式会社法に何が定められているかといいますと、普通社債の発行につきましては、同社がみずからの経営判断と責任において、金融市場の動向に合わせて機動的かつ弾力的に資金調達ができるように、これは特段の規定は設けておりません。

 他方、転換社債につきましては、これは普通社債の発行や借入金による単なる資金調達と異なるところでございます。予約権の行使によります新株発行等によって、資本金を増加させるとともに、株主構成、つまり会社に対する支配権に影響を与えるということになりますので、これは、日本郵政株式会社法におきまして、新株発行の場合と同様に、主務大臣である総務大臣の認可事項としているところでございます。

 一定の政策目的を実施するために国が出資をして設立した特殊会社であります日本郵政株式会社、この将来にわたる適切な業務運営の確保のためには、やはりこのような主務大臣の関与が必要だと思います。これは、NTTやJT等他の特殊会社、民営化されて国の関与が必要になる特殊会社においても同様の取り扱いでございます。

岩國委員 株式を三分の一保有しなければならない、これは大変議論の多いところでありますけれども、しかし、転換社債が無記名で発行された場合に、その転換社債が一晩にして転換されて株式になる。転換社債の保有制限あるいは取得制限といったものがなければ、この三分の一条項は抜け穴になってしまうということだけを指摘しておきます。これは、いずれ特別委員会でまた、この法の不備については追及をさせていただきたいと思います。

 次に、厚生大臣、御出席でいらっしゃいますから。

 最近の景気認識について予算委員会でも御判断をお伺いしました。若い人の職場というのは全然広がっておらないんですね、失業率が減ったということですけれども。

 お手元に資料を差し上げましたけれども、ニート、フリーターを入れた場合に、現実の失業率は、二〇〇二年、五・四%、若い人は七・五%、そして、二〇〇三年になっても若い人は七・五%。しかし、これは表面上の就業者についてであって、実際の失業者、フリーターあるいはニートと言われる潜在的あるいは別の意味の失業者に対して、それを含めた場合にはどうなるか、試算してもらいました。これは、若い人の失業率というのは、フリーター、ニートを入れますと、一八%の若い人がきちっとした安定した職業についておらないということなんです。景気は一向に改善しておりません。

 もう一つ、生活保護世帯への予算。大臣に以前もお伺いしました。この十年間、このパネルでもおわかりのように、どんどんふえ続けているんです。過去三十年間、生活保護予算がふえているときに税金がふえた例がありますか。過去、二十年ぐらい前に、この生活保護予算というのが減っていった時期がありました。そのときには、増税予算も組まれ、そして消費税も導入されたことは御承知のとおりです。しかし、そのころとは全く今、環境は違うんです。

 我々が小学校のころに習った仁徳天皇の民のかまど、あの話をよく思い出します。企業収益は向上した、それは丸の内の方の煙突、かまどだけの話であって、民のかまどは、依然として若い人の雇用の問題、職場の問題、そして生活保護世帯が毎年ふえている。

 しかも、このふえ方が問題なんです。毎年当初予算がふえているだけではなくて、当初予算で足らなくて補正予算で千五百億、二千億円と、次々と積み増しでしょう。なぜ毎年、十年間継続して見積もりがこんなに狂うのか。いつも甘い当初予算で、そして年度末になると積み増し。次の年もまた当初予算を組む、年度末になると補正予算でまた積み増し。十年間、こんなことを繰り返してきて、景気や暮らしがよくなったということを厚生労働大臣として実感しておられますか。

 このグラフを眺めながら、じわっと、もうそろそろ税金をふやしていいころだなという気持ちがわいてきますか。お答えください。

尾辻国務大臣 まず、お出しいただきました数字でございますけれども、現実の失業率は、これはこのとおりでございます。

 それから、フリーター、ニートを加えた失業率でございますが、これも、お求めに応じて私どもが出した数字でありますから、このとおりでございますけれども、ただ、フリーター、ニートを加えて失業率を計算することがどうかということが一点ございます。

 例えば、この中で、「フリーター・ニートを加えた「失業率」」を出しますための数字の中で申し上げますと、二〇〇二年、フリーターの数は二百九万人でございますけれども、何らかの形で仕事をしておる人間も百八十万人おりますから、そうした数字を加えて、その人たちを、何らかの形で仕事をしておる百八十万人も失業者の中に入れて計算するとそういう数字になるということを申し上げたところでございます。

 そこで、生活保護についてのお尋ねでございますけれども、生活保護の方の数がこのところ急激にふえておる、これは先生にも先日来御指摘いただいておりますし、そのとおりでもございます。ただ、生活保護になぜなるかという、この要因の分析はいろいろございまして、これも御案内のとおりでございますが、高齢者の方々が大変ふえておられる、あるいは母子世帯の方の割合がうんとふえているというような事情もございまして、極めて複合的な原因でこれがふえておりますので、予算も毎年そうした中で狂うことがあることを御理解いただきたいと存じます。

岩國委員 要するに、大臣のお話を伺えば伺うほど、私は、谷垣大臣が税金をふやすということは間違いだと思うんです。こうした一般の家庭が苦しいからこそ、生活保護予算というのはふえているわけでしょう。これは、とても増税を認めるような環境にはありません。

 そして、郵政民営化の問題についても、本当の問題は、入り口の郵便局のあり方ではなくて、お金の使い方の出口の問題でしょう。つまり、人間の体でいえば、おしりの手術をやる谷垣大臣のところへ行かなきゃいけないところを、竹中さんのところへ歯の手術に行っている。入り口と出口の取り違えだと私は思います。その結果、日本の経済に大きな負担をかけてしまうということ。

 私は、小泉総理について、靖国の問題を中心にして、天皇陛下が行かれないところへおいでになるという不敬罪の問題があると思います。もう一つは、郵政民営化で国民の経済に負担をかけるという、そちらの不経済。二つのフケイザイについて、我々民主党はこれからも国会審議の中で追及していきたい、そのように思います。

 私の質問時間が終わりましたので、これで終わります。ありがとうございました。

小泉内閣総理大臣 私は、天皇陛下の問題については、政治的に利用したくありません。その点も御判断、御理解いただければと思います。

甘利委員長 この際、島聡君から関連質疑の申し出があります。岡田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。島聡君。

島委員 民主党の島聡でございます。

 小泉首相、今ずっと国会の審議を聞いておりまして、非常に小泉首相の答弁というのは危ういなという思いがしました。外交においても、極めて、率直に、毅然という外交というのははやっているんですけれども、練達して、熟達して、きちんと考えて慎重にやるという外交もやっておられないな。郵政の民営化の問題についても、総論はそれはいいでしょう、だけれども、各論まで来るとなかなか、理解もまだ危うい。小泉総理、細部に、細かい部分にいろいろなものが宿っている、そういう感覚を持った次第でございます。

 今、岩國先生も靖国の問題をされましたので、きょうは、森岡政務官、お着きでありますか。森岡厚生労働政務官が二十六日の自民党代議士会で、読売新聞の取材でございますが、A級戦犯は罪人ではないというような、極東国際軍事裁判、日本国として受け入れた政府の見解に反する意見を言われた。それに対して、細田官房長官が、あの発言は事実関係には種々誤りも含まれている、そういうように記者会見で言われた。

 森岡さん、細田官房長官が言われた、どこが誤りだと思いますか。

森岡大臣政務官 お答えをさせていただきたいと思います。

 私は、先日、自由民主党の代議士会で発言をさせていただいたわけでございます。自由民主党の一代議士としてお話をしたわけでございまして、党内の会合でございます。自由に発言できる場でございます。(発言する者あり)

 違うとおっしゃるならば、例えば、民主党の西村真悟先生のホームページには私のことを褒めてくださっているんですよ。ところが、鉢呂議員は私に辞任しろとおっしゃっているんですよ。同じ政党の中でおかしいじゃないですか。自由に物が言えるのが自由民主党でございます。

 以上です。

島委員 余りに認識を忘れている。政務官、あなたは政務官をやっているんでしょう。辞任してから言いなさいよ。

 発言は自由にする、責任はない、いいかげんな、それが自由民主党。自由を全く履き違えている。あなたはそれを言うなら、本当に辞任してから言いなさいよ。どうですか。

森岡大臣政務官 私は、政治家であると同時に、今、小泉内閣の政務官として働いているわけでございます。特に、いろいろな厚生労働省が抱えている問題と取り組んでいるわけでございます。そういう立場で話したわけじゃないわけでございまして、あくまでも、小泉政権の中では、私は総理の指示に従ってこれからも行動してまいります。

島委員 あなたは議院内閣制ということを全然わかっておられない。政治家の言葉が本当に軽くなっていると思う。これは総理の大きな責任だと思う。存在が耐えられない軽さなんだ。政治家の言葉というのは、本当にそこから発するということは、非常に言葉が命。

 森岡政務官、議院内閣制において、内閣の方針というのは非常に大きな方針です。内閣の方針、非常に大きな方針です。戦後、この日本、平和国家をつくり上げてきた大きな方針です。その方針と異なったならば、議員をやめろとは言わない、内閣をやめて発言されるというのが私は筋だと思いますが、どうですか。

森岡大臣政務官 私はこれからも小泉総理の方針に従ってまいります。

島委員 今、小泉総理の方針と言われた。ということは、森岡さん、要するに、A級戦犯は国内では罪人ではないと言ったのは小泉総理の方針だ、そういうことですか。

森岡大臣政務官 先ほど小泉総理が答弁されたとおりでございます。私もそれに従います。

島委員 小泉総理、森岡さんが代議士会で発言されたこういうようなことは小泉総理の方針と同じと今おっしゃいましたけれども、それでいいんですか。

小泉内閣総理大臣 私は、今の森岡政務官の答弁を伺っていまして、極東軍事裁判、これを受諾したことに対して異議を唱えるものではないと受けとめております。

島委員 では、森岡さん、それでいいんですね。要するに、森岡さんが代議士会で言われたことは言われたこと、ここで言うことは別だ、そういうふうに二つ、二枚舌を使われる政治家である、そういうことですか。どうぞ。

森岡大臣政務官 決して二枚舌ではございませんで、私は、政治家として私どもの会派の中で発言したことでございまして、私は今、厚生労働大臣政務官としてこの予算委員会に呼ばれているわけでございます。あくまでも小泉政権の方針に従ってまいります。

島委員 厚生労働大臣政務官、国務大臣も同じですが、それは国務に対して責任を持ちます。今の、また誤解していらっしゃると思いますが、外交においても当然責任を持つわけであります。

 何度も繰り返しますが、内閣の方針と違った場合ならば、あなたはやめるべきだと私は思います。そして、代議士として堂々と言っていただければいいと思うんですが、森岡さん、どうですか。

森岡大臣政務官 何度もお答えしているとおりでございまして、私は小泉総理の方針に従ってまいります。

島委員 先ほど、ホームページで私のことをと言われた西村さんは、さすがに私どもの政党の政治家でございますから、そのときには、政務次官でしたか、きちんとやめられました。それが議院内閣制の本意であります。それが政治家の言葉。政治家というのはそこまで覚悟して言うんですよ。覚悟して言わずに、こっちはこっち、あっちはあっち。だから軽くなる。そういうことをやっているから、国会の審議もみんな軽くなって、政治家の言葉が軽い、軽いと言われる。

 これからも恐らく、これは厚生労働委員会を含めて、森岡政務官に対してもっと詳しく同僚議員がきちんと追及するでしょうから、とにかく、もう一度申し上げますが、議院内閣制においては、言葉に責任を持って、政務官としてやられるならば、やめるべきであると再び申し上げて、質問に入ってまいります。

 日韓関係について質問を申し上げます。

 昨年の六月でありますが、私たち民主党岡田代表が新任してすぐに韓国に参りました。私どもも同行させていただきましたが、これは、民主党はアジアを重視する、その思いを表明した韓国への訪問でありました。

 そのとき、日韓関係というのは、総理、本当によかったんですよ。冬ソナなんというのがブームでありまして、それで、何かこういう文化交流があるといいですね、そういう話をした。ところが、一年たって今どうか。非常に厳しい状況にあると私は思っています。

 総理、首脳会談が近々あると聞いております。きのう、韓国の外交通商相が定例会見で、今後の首脳会談では靖国神社参拝問題が両国間の関係で重要な問題の一つであるという話をされました。首脳会談では、総理はこの問題についてどのように対応をされるおつもりですか。

小泉内閣総理大臣 首脳会談というのは、報道に出てきたことだけを言うのではありませんし、報道に出てきたことを言うこともないときもあるんです。そのときになってみて、お互い率直に意見交換するんです。首脳会談が始まる前から、こういう公の場で、こう言います、ああ言いますと言わないのも一つの礼儀なんです。外交の交渉の中で、お互い調整しながら、どういう話し合いになるのか、どういう問題を議題にするのかという調整を仮にしたとしても、全くそのことが議題にならない場合もあるんです。する場合もあるんです。その時々によって、首脳によって違う場合があるんです。ですから、報道に出てきたとおりのことをやるというような誤解は持たないでいただきたいと思います。

 私は、率直に意見交換をしていきたいと思っております。

島委員 総理は、それが外交上の礼儀なんですと言われました。今、日韓の関係の中において、その礼儀という問題が一つ大きな問題になっています。

 この五月二十四日に、谷内事務次官が韓国の国会議員団と話をしました。そのときの韓国政府の情報問題について、余り厳密じゃないので云々という発言があったわけであります。そして、それが韓国国内で問題になりまして、日本としては遺憾の意を表したという話になっています。

 外務大臣にお聞きしますけれども、非公式会談においてこういうことを話した、話さないということは、国際慣例上、話さないのが礼儀なんじゃないでしょうか。外務大臣、お願いします。

町村国務大臣 あくまで一般論で述べれば、当然、きょうはこの会議の内容は一切お互いに言わないようにしようと言って始めた内容を外に言わない、これはごく当たり前のことでございます。

 ただ、現実問題、例えば私どもも、これはオフレコ記者懇談ですよと言ったものがぱっと流れたりとか、国内においても海外においても、なかなか当初の約束どおりにならないことも現実しばしばあるというのも事実であろうかと思います。

 しかし、お互いに率直な議論をしようという了解のもとで、したがって、これはオフレコですよと言ってそれがそのまま外に流れるということは決して好ましいことではないというのは、委員御指摘のとおりだと私も考えます。

島委員 今回の問題、韓国に対して我が国は遺憾の意を表した。だけれども、韓国の方は、いわゆる遺憾の表明で終わらせられることではないと考える、これは外務省からもらった言葉ですが。

 逆に、私ども、この問題については毅然とした態度をとる必要があると思う。きちんと、今、ケース・バイ・ケースとおっしゃいましたけれども、これはあくまで非公式なものが漏れたわけですから、しかもこういう問題になっているんですから、それを漏らしたことに私は抗議すべきだと思いますが、町村外務大臣、どうですか。

町村国務大臣 抗議をする、しない、いろいろな選択肢はあろうかと思います。一つ一つのことについて、私どもが不満に思ったり、おかしいと思ったりすることもあります。また逆に、先方がそう思うこともきっと日本にもあるんだろうと思います。その一つ一つについて全部抗議をするという選択がいいかどうか、そこはやはりよく考えなければいけないんだろうな、こう思っております。

 日本政府の考え方というのは既に谷内次官本人の口から述べているところでもありますし、それは先方にももう伝わっておりますので、またこれを改めて抗議だ云々ということにして今ここで大きな声を立てても余り意味のないことではないかと思うので、私どもは、もう本件についてはこれ以上述べないという方針で官房長官等とも話し合ったところでございます。

島委員 中川経済産業大臣、済州島からお帰りだというふうに思いますが、昨年六月に私ども民主党の訪韓団が行ったときには非常にいい関係で、FTAもすぐ進めようという話をしておりました。各野党、与野党の議員、党首と話をして、やってまいったわけであります。

 当時、例えば関税は韓国九%で日本三%で、韓国不利なんですけれども、FTAを進めるんですがどうですかという話をした。でも、韓国側からすれば、このままいくと中国の大きな経済圏にのみ込まれるから、世界第二位の日本と、そして第十位ですか、韓国がやると一七%の経済圏になるから、それは進めていきたい、そういう大きな思いがありました。

 でも、聞くところによりますと、このFTAの推進というのが今なかなか進んできていない。これは一つの日韓関係の今のいろいろなぎくしゃくもあると思いますし、そして、ちょうどお帰りになったばかりでございましょうから、特に日韓関係の今の状況、肌で感じたことを含めて、FTAをどのように今後進めていくかについてお答えいただきたいと思います。

中川国務大臣 今、島委員御指摘のように、日韓の間で、FTAといいましょうか、もっと広い意味のEPAという経済連携協定の交渉を一昨年の十二月から始めたところで、ことしいっぱいで合意したいということで作業を進めていたわけでありますが、昨年の十一月の第六回以降ストップしているわけであります。

 その間、十二月の小泉総理、盧武鉉大統領のトップ会談でも、小泉総理から、質の高いEPAをつくっていくことが両国のプラスになるという御発言もあったわけでありますけれども、現時点において、民間レベル、事務レベルあるいは私や外務大臣等々閣僚レベルでも、これはお互いにとって、今、島委員御指摘のように、プラスになるんだという前提で始め、そういう確信を持って交渉しているわけでありますから、ここで急に作業そのものをストップするということは、正直言って、私ども、若干困惑しているところがございます。

 これをまとめることによって、お互いに、多少譲り合うところもありますけれども、トータルとしてプラスになるという認識は変わっていないと思っておりますので、引き続き、日本側としては、目的達成のためにこの交渉を進めるという方針は変わっておりません。

島委員 ぜひともこのFTA推進をよろしくお願いしたいと思いますし、私どももそういう思いで外交政策を進めていきたいと思っております。

 さて、郵政の法案に入っていきたいと思います。

 先ほどの中央省庁改革基本法三十三条の話でありますが、あの質問主意書を出したのは私でございます。あのときは、総理、郵政民営化を本当に進めようと思ったら、この法律、ごまかしじゃなくて進めようと思ったら、きちんとここを変えるべきだという思いで、私、主意書を出したんです。それが、何か法制局長官、法制局というのは内閣法制局ですから内閣の見解ですね、郵政公社後のことは規定していないというような姿勢で、何となくわかりにくくなったまま進めている。それが今の状況だ。本来、内閣法制局長官がああ言ったとしても、三十三条をきちんと廃止して、その上で出し直してやるというのが本当の筋だと私は今でも思います。

 それで、総理、今、郵政民営化の話でいろいろありました。私どもが今すごく思っておりますのは、非常に肥大化する、どんどん大きくなっていくんじゃないか。

 例えば、総理、一つ言いますと、この本で研究したときに、総理は、銀行、生保は地域分割すべきだと言っていた。私、余りこの会議に行かなかったんだけれども、そのときを割と覚えている。つまり、三百五十兆円あって二百五十兆円というのは、四大メガバンクと同じ貯金の大きさです。そして生保も、これは四大生保と同じ大きさです。だから、分割しないと、大きくなって金融自体席巻されてしまう、そういう意見があった。

 だけれども、今回、分割論というのが書かれていないし、おりてしまった。これは分割しないと、地域分割ということも考えていかないと、とても肥大化するような銀行になると私はいまだに思っているんですが、どうでしょうか。

小泉内閣総理大臣 私は、分割がいいかどうかというのは経営者の判断ですから、やろうと思えばできますね。しかし、私が独自にああしろこうしろと言うよりも、専門家の意見を聞いてまとめた方がいいのではないかと前も今も思っております。

 今後、民営化の段階で分割がいいかどうかということ、この法案で否定するものではありませんし、経営者がどう判断するかだと思っております。

島委員 生田総裁にお越しいただいております。

 済みません、時間がありませんので手短にお願いしたいんですが、経済財政諮問会議では、生田総裁は、それこそ経営者の観点から、分割すべきでないと言われた。それについて御発言をお願いしたいと思います。

生田参考人 日本郵政公社の生田でございます。

 私は、諮問会議にお招きいただいたときは、まずネットの問題で、ネットの分断の話も出ましたので、ネットというのはやはりネット、全国にまたがっていて初めてバリューがあるわけで、機能的なので、これは切るべきではないということを言いました。

 それから銀行につきましては、旧勘定と新勘定、旧勘定は一応形としては別の組織に行くわけですから、新勘定というのは徐々にこれから民営化とともに始まるわけです。そうすると、新装開店みたいなものですから、まずは一本でスタートしたらどうでしょうか、一本の方がいいと思いますと。それで、いずれ例えば分割するとしても、地方改革なんかがどうなるのかを見ながら、将来、色濃く経営者の意見を入れて判断していただきたいと申しました。

 それから生命保険につきましては、日本の生命保険会社の中で地方別というのは実際上ないわけでありまして、生命保険というのは、どうやら民間の業態を見ても分割というのはなじまないようですということをお答えいたしました。

島委員 今のお話もありましたように、総理、分割もあり得るという話ですから、肥大化しないようにするためには、これは大きなキーだと私は思っております。

 時間の関係がありますので、次に、総理、今国民が一番わかりにくいのは、金融というのは、これは割と専門家はわかりますけれども、国民はわかりにくいところがあります。それで、一番身近な郵便事業に関しては、いわゆる参入、信書便法案で参入があったとはいえ、まだまだ私は不完全だと思っています。

 消費者物価指数の推移を見ますと、一九五五年を一〇〇としますと、例えば通話料金は、現在で八五になっています。下がっているんです。ところが郵便料金は、一九五五年を一〇〇とすると、九七年の、ちょっと古い数字で恐縮ですが、一一〇〇なんです。それだけ上がっているんです。全体とすると、総合だと六〇〇ぐらい、一九五五年からとれば。

 そういう意味でいくと、これはまだまだやればできるところが多い。だけれども、参入基準も含めて全然改正をされていませんね、今回の法案に関しては。その辺の問題についてはどう考えられますか。

小泉内閣総理大臣 競争が始まれば、価格の競争もサービスの競争も商品の競争も、これまた、今我々が想像するようないろいろなものが出てくると思います。料金についても、たしか、下がったことなく上げている、郵便について、はがきにしても封書にしても。

 私は、今後、民営化の努力、あるいは現在でも公社の努力によって合理化、効率化を進めておりますが、競争相手は一つじゃありませんから、かなりの数が現在でも出ておりますし、大口のものについては割引で低価格競争、もう始まっております。はっきりどの程度まで値下げされるかわかりませんが、価格の面でも競争が始まると思っております。現に、道路公団を民営化して、民営化前は値上げすることはあっても値下げすることはなかったのに、民営化ということで、もう既に値下げが始まっています。

 私は、そういう点から考えてみれば、これは今も、民営化の議論が始まっているからこそ、合理化、効率化を進めていかなきゃならない、新しい時代に対応して、民営化の体制に持っていかなきゃならないという厳しい対応が今なされているんだと思います。

 今後も、そういう点からも、民営化の問題というのは大きく各企業の効率化、合理化を促す面において役立つのではないかと思っております。

島委員 さて、民営化の問題、あすから郵政民営化対策特別委員会で大変な議論があると思うんですが、その前に、竹中大臣がそこでいろいろな答弁をされることが多いと思いますけれども、ちょっと竹中大臣のコンプライアンスについてお尋ねをしたいと思います。

 これは資料が配付されていると思いますが、「味の手帖」という雑誌の中で、竹中大臣が参議院選挙に出られたときの記事が出ております。中で、Tシャツでマル平というのがあった。あれはイメージが当たりましたと。そういうマル平、竹中平蔵のマル平というマークを書いて、そして選挙運動をやった。

 きょう、総務省の選挙部長にお越しいただいていると思いますが、これは公職選挙法百四十六条の違反に当たると思いますが、いかがですか。

久保政府参考人 個別の事案につきましては、具体の事実関係を承知する立場にございませんので、その点、御理解をいただきたいと存じます。

 なお、一般論として申し上げますと、公職選挙法第百四十六条というのがございます。これは、何人も、選挙運動期間中は、公職選挙法第百四十二条または第百四十三条の禁止を免れる行為として、公職の候補者の氏名もしくはシンボルマーク等を表示する文書図画を頒布し、または掲示することができない、そういうふうに規定をしております。

 そこで、一般論でございますが、この規定に違反する行為という場合には、ただいまも申し上げましたように、頒布または掲示された文書図画に候補者の氏名やシンボルマーク等が記載されていること、それから、選挙運動用文書図画の頒布または掲示の禁止を免れる行為としてなされたものであること、さらには、選挙運動期間中になされたものである、こういった要件が必要とされておりまして、記載の内容や、頒布または掲示の時期、場所、方法等を総合的に勘案して判断されるものと解されております。

島委員 つまり、マル平マークはだめなんですよ。竹中さん、それについてはどう思われますか。

竹中国務大臣 改めて質問をいただきまして、一年前のあの選挙を思い出します。本当に、初めてのなれない選挙で、先生方みたいに選挙のことにはなれておりませんで、一生懸命選挙をしたのを覚えております。

 そのとき、公職選挙法百四十六条のお話、委員から賜りました。これは私の理解では、私のシンボルになるような、私の顔とか私の名前とか、竹中平蔵とか、そういうものをポスターとか名刺とかでばらまいたりしたら、これは当然のことながらいけないということなんだと思います。

 これは、準備期間の短い中で、すごく簡単なユニホームみたいなものをつくって、それでビラ配りをしてくださった方々がいらっしゃいますけれども、基本的には、これは平和の、それと平成の新しい風、それと平のサラリーマンの心がわかる政治、まさにそのようなイメージで選挙戦略を訴えさせていただいたところでございます。

島委員 竹中国務大臣、実はこういう問題、コンプライアンスだから、法令遵守義務と説明責任をきちんとされればいいと思ったんだけれども、これは平蔵じゃなくて平和です、こういう答弁の仕方をされて、だれがこれを信用しますか。これはひどい。ともかくこの問題、個別事案に関しては私どももきちんと調べて、それでやらせていただきますが、これは余りにひどいと思います。

 これからこういう議論をしていくときに当たって、竹中大臣、やはり身をきちんとしないといけないと思いますから、しっかりやるべきだと私は思いますよ。

 そして、次、お聞きします。

 きょうは鈴木康雄郵政行政局長にお越しいただいておりますが、今回の法案で、郵貯、簡保が、二〇一七年以降完全に株を放出した後、また買うことも許されるという話になりました。持ち株会社が買ってもいい、そういうような形になってきますと、例えば今のNTTとよく似ています。NTTの持ち株会社があって、NTT東西があって、NTTコミュニケーションズというのがある。これは一〇〇%の出資です。それから、NTTデータというのが五四%、NTTドコモというのが六三・五%、持ち株会社が持っている。そういうことも可能なような形態になる、そういう話であります。

 我々が心配しているのは、民主党が心配しているのは、そういう形になっていくと、天下りもふえるし、官僚との癒着もふえるし、複雑ないろいろなことが起きるんじゃないか、そういう心配をしているんです。

 具体的に申し上げます。

 鈴木康雄郵政行政局長、これは読売新聞の報道ですが、NTTコミュニケーションズ、あなたが電気通信事業部長だった当時ですか、そのときにタクシーチケットをもらったという報道がありますが、まず、この事実関係はそうか、それから、何でくれたと思いますか。

鈴木政府参考人 お答え申し上げます。

 電気通信事業部長の職にあった平成十三年の夏に、利害関係者であるNTTコミュニケーションズの鈴木社長及び青木総務部長と東京大学の赤門前のすし屋で飲食をして、その経費を先方に払っていただきました。さらに、その秋、十三年九月ごろ、今申し上げた二人と麻布十番のフランス風中華料理屋で会食し、その費用の全額を私が負担いたしました。その際、青木総務部長からタクシーチケット十枚程度を受け取り、そのうち三枚程度を使用し、残りは廃棄いたしました。

 この行為は国家公務員の職務に係る倫理にもとるものであり、公務に関する国民の信頼を損ねたことと深く反省いたしております。

 以上でございます。

島委員 鈴木さん、あえて確認しておきますが、NTT東西とかデータとかドコモとか、ほかにそういうようなことをされたことはないですね。

鈴木政府参考人 他の会社とはそのようなことはございません。

島委員 ないのが当然であると思いますし、あったら大変なことだと思います。

 郵政行政局長、これから郵政民営化特別委員会でもいろいろな形で審議されると思いますが、そういう形の中において、今、ないとここで言われましたから、あったら大変なことになるということをまず前もって申し上げておきたいと思います。

 委員長、予算委員会、間もなく私の持ち時間も終わります。きょう、ある方が、きょうはスキャンダル物かと言われましたけれども、私があえてそれをやりましたのは、予算委員会において政治と金の問題をずっと私ども追及してまいりました。委員長もこの場で、田中筆頭理事の発言に対し、国会終了までに、政治と金の問題について、証人喚問について委員会としてきちんと、あるいは理事会としてきちんと討議する、総理もそういう発言をされましたし、そういうことがございました。国民の皆さん、今郵政民営化問題、余り興味がない。というよりも、政治と金あるいは政官業の癒着、そういうものをどうするんだ、その方にすごく今国民の皆さんが注目しておられる。だから、私はあえてきょうそれをしました。

 委員長、間もなく国会が閉じます。通常国会が閉じます。ずっと理事会でやっておりました証人喚問の問題につきまして、理事会でもう一度真剣に討議していただくことを要請いたします。

甘利委員長 各党理事間で御協議をお願いします。

島委員 国民の信頼をかち取るためにきちんとやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

甘利委員長 これにて岡田君、筒井君、岩國君、島君の質疑は終了いたしました。

 次に、志位和夫君。

志位委員 小泉首相に、靖国神社参拝の問題について質問いたします。

 ことしは、戦後六十年の節目の年であります。それなのに、中国、韓国を初め、アジアの国々と日本との関係がこれまでになく悪化していることには、大変心が痛みます。その最大の原因が、日本側の問題でいえば、過去の戦争や植民地支配に対する日本政府の姿勢、特に首相の靖国神社への参拝問題にあることは明瞭だと思います。

 靖国神社とは一体どういう神社なのか。これは、靖国神社の中心的な刊行物で、宮司が特別のあいさつを書いている靖国神社「遊就館図録」という本であります。遊就館というのは、靖国神社がその境内に設置している日本の戦争史の展示館でありますが、この本の冒頭で、靖国神社の宮司は、日本の過去の戦争についてこう述べております。「近代国家成立の為、我国の自存自衛の為、さらに世界史的に視れば、皮膚の色とは関係のない自由で平等な世界を達成するため、避け得なかった戦ひ」、このように述べています。あの戦争を、「自存自衛」のための戦争、「自由で平等な世界」、すなわちアジア解放のための戦争としております。ここにはむき出しの形での、日本の戦争は正しかったとする歴史観、戦争観が述べられております。

 そこで、首相に伺いますが、首相は、靖国神社がこういう歴史観、戦争観を持った神社だという事実を御存じでしょうか。御存じかどうか、端的にお答えください。

小泉内閣総理大臣 靖国神社がそのような考えを持っていろいろな発言をされているということは承知しておりますが、私は、靖国神社という存在については、これは明治維新以来、心ならずも戦場に出なければならなかった方々、そうした命を失った方々を多く祭られている神社であると承知しております。

志位委員 そういう神社だということを知っているという答弁でした。知った上での行動だということになりますと、大変重大な意味を持ってまいります。そこで問題になってくるのは、日本の戦争は正しかったとする靖国神社の戦争観と首相が四月にジャカルタで行われたアジア・アフリカ会議で述べた政府の立場とが果たして両立し得るのかという問題であります。

 首相は、ジャカルタでのスピーチで、一九九五年のいわゆる村山談話を踏まえて、過去の戦争への反省とおわびを次のような言葉で述べました。「我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻み」ます、こうおっしゃいましたね。

 そこで、首相に問いたい。あの戦争を、「自存自衛」のための戦争、「自由で平等な世界」、すなわちアジア解放のための戦争、日本の戦争は正しかったというこの靖国神社の戦争観は、首相がみずからの言葉でお述べになった侵略への反省という日本政府の立場とは決して両立し得ないものである、これは明らかだと思いますが、この認識を総理に伺いたいと思います。

小泉内閣総理大臣 靖国神社には靖国神社の考え方があるでしょう。これは政府と同じものではございません。

志位委員 私は、認識が同じかどうか、両立し得るかどうか、これについて聞きました。はっきり答えていただきたい。

 靖国神社は日本の戦争が正しかったという戦争観を持っている神社です。日本政府の公式の態度は侵略への反省です。この両方が両立し得ないということは余りにも明らかです。両立できるかできないか、この認識を私は聞いたので、はっきりお答えください。両立できるのかできないのか。

小泉内閣総理大臣 私ははっきり申し上げているつもりなんですが、靖国神社の考えは靖国神社としてあるでしょう。しかしながら、政府の発言というのは、今、私のアジア・アフリカ会議での演説文も引用されましたように、戦争に対する痛切な反省をしているということを述べているわけであります。

 なおかつ、靖国神社には多くの戦没者の霊が祭られているわけであります。そして、私は、靖国神社に参拝するときは、そのような多くの戦没者に対する追悼の念を持って参拝している、同時に、二度と悲惨な戦争を繰り返してはいけない、そういう気持ちで参拝しているわけであります。

志位委員 私は、両立するかどうかを聞きました。首相は、違うという言葉は答えました。しかし、両立するかどうかということについてのはっきりとした御答弁はありませんでした。しかし、私は、それでは済まない問題だと思います。

 靖国神社が、政府の立場、侵略への反省という立場を根底から否定する戦争観、歴史観を持っているという問題は、その神社に首相が参拝することが適切かどうかの根本にかかわる問題です。ですから、事実に基づく真剣な吟味と検討が必要だということを強調したいと思うんです。

 もう一問伺います。

 靖国神社は、日本の戦争は正しかったという戦争観に立って、日本が戦った反ファッショ連合国の側に戦争の責任を押しつけるという主張を行っております。その攻撃の矛先は、アジア諸国だけでなく、アメリカにも向けられております。

 先ほどの、靖国神社「遊就館図録」を読みますと、太平洋戦争の開戦の事情についてこのように述べております。この部分でありますが、「大東亜戦争 避けられぬ戦い」という表題で、次のような叙述があります。

 大不況下のアメリカ大統領に就任したルーズベルトは、昭和十五年十一月三選されても復興しないアメリカ経済に苦慮していた。早くから大戦の勃発を予期していたルーズベルトは、昭和十四年には、米英連合の対独参戦を決断していたが、米国民の反戦意志に行き詰まっていた。米国の戦争準備「勝利の計画」と英国・中国への軍事援助を粛々と推進していたルーズベルトに残された道は、資源に乏しい日本を、禁輸で追い詰めて開戦を強要することであった。

こう述べられているんですね。

 すなわち、ルーズベルト大統領が、不況から脱出できないことと、ドイツとの戦争計画が米国民の反戦意志に阻まれていたことに悩んで、その行き詰まりから脱出する活路を日本に開戦を強要することに求めたとはっきり述べております。ここでは、日米開戦の責任がアメリカ政府の側にあるとあからさまな形で主張しているわけであります。

 この主張というのは、当時、日米開戦、すなわち真珠湾攻撃に当たって、日本の軍国主義の戦争指導者たちが述べたことそのままではありませんか。

 首相に伺いたい。靖国神社は、日米開戦の責任はアメリカにありという立場をとっている。この歴史観、戦争観も、日本政府は到底これを受け入れることができないものであると思いますが、総理の認識を伺いたいと思います。

小泉内閣総理大臣 歴史家の間では、また歴史学者の間では、さまざまな議論があると思います。しかし、私は、戦争を二度としてはいけない、戦争に対する痛切な反省の念というものを表明しております。

 そういう観点から、靖国神社がどう考えておられるか、それは別にして、戦没者に対する追悼の念を込めて参拝している人が多いんじゃないでしょうか。私は、靖国神社に参拝することが靖国神社の考えを支持しているんだというふうにはとらないでいただきたいと思っております。

志位委員 総理は、日米開戦の経緯についてさまざまな議論があるとお述べになりました。しかし、この問題での歴史の審判というのははっきり下っていると思います。

 靖国神社は、アメリカが日本を経済制裁で追い詰めて戦争を強要したと言いますけれども、当時、国際社会が行っていた石油などの禁輸の根本には日本による中国侵略があったわけです。これをやめさせることがアメリカの要求の中心でした。これをけしからぬとする靖国神社の主張が、侵略への反省という政府の立場と相入れないことは明らかだと思います。

 そこで次の問題ですけれども、総理は、戦没者への哀悼のためということをおっしゃいました。私は、一般の国民の皆さんが参拝するのと、総理が日本国の責任者として参拝することは全く違った意味を持っていると思います。今問われているのは、総理が追悼の気持ちを表明する場として靖国神社を選ぶことがふさわしいかという問題であります。

 靖国神社は、みずからの「使命」は「英霊の武勲の顕彰」だと述べております。これは、戦争で亡くなった方々を追悼することじゃありません。あの戦争を正当化する立場に立って、その戦争での武勲、つまり戦争行為そのものをたたえるということです。だからこそ、この神社には、A級戦犯は祭られていても、空襲や原爆、沖縄戦で亡くなった一般の国民は祭られていないのであります。つまり、靖国神社とは、日本の戦争は正しかったという侵略戦争を正当化する歴史観、戦争観を持ち、戦争行為をたたえることをその「使命」としている神社なのであります。

 総理が日本政府の責任者である以上、そういう神社が戦没者を追悼する場としてふさわしいか、これを真剣に検討すべきではないでしょうか。総理がどんな信念を持っていようが、首相として靖国神社に参拝することは、侵略戦争を正当化するこの神社の戦争観に日本政府の公認というお墨つきを与えることになるのではないか。

 首相は、適切な判断を行うとおっしゃいました。判断すべき中心点は、まさにこの点にあると思います。このことを真剣に検討することを強く求めたいと考えますが、総理の答弁を求めます。

小泉内閣総理大臣 私は、靖国神社を参拝することによって戦争を正当化するつもりは全くありません。そこを誤解しないでください。

 戦争をした責任ということについては学者の間でもいろいろ議論がありますが、日本は戦争を起こしたんですから、戦争責任は日本にある。戦争を避けられたのではないか、あくまでも戦争を避けるような努力をしなきゃならなかったと思っております。

 そして、現在、あのような戦争に突入した、これは二度と戦争をしてはならない、そういう気持ちで靖国神社に参拝し、そして総理大臣であろうがどのような個人であろうが、どのような思いを込めて参拝するか、それは自由じゃないでしょうか。私は、今までも何回も申し上げているように、二度と戦争を起こしてはいけない、同時に、心ならずも戦争に赴かなければならなかった多くの犠牲者、こういう方たちのとうとい犠牲の上に現在の日本があるということを決して忘れてはならない、そういう気持ちから、戦没者に対する敬意と感謝を込めて参拝しているものである。決して戦争を美化したり正当化するものではありません。

志位委員 靖国神社があの戦争を正当化する役割を持っているということは、この討論で総理も否定されませんでした。やはり、そこに参拝するという行為そのものがその正当化にお墨つきを与えることになることは明瞭であります。その中止を強く求めて、私の質問を終わります。

甘利委員長 これにて志位君の質疑は終了いたしました。

 次に、横光克彦君。

横光委員 社民党の横光克彦でございます。

 郵政民営化についてお尋ねをいたします。

 きょうは総理、抽象的ではなく具体的に、国民にわかりやすく御答弁をいただきたいと思います。なぜ今郵政事業民営化なのか、なぜ今なのか、そしてこれをすればどのように変わるのか、また国民にとってこの民営化によるメリット、デメリットは何なのか、こういったことをお尋ねしたいと思うんですが、どうか誠実な答弁をお願いしたい。

 先ほど、竹中大臣、マル平はどこから見ても鬼平の平蔵をとって竹中平蔵の選挙活動をしたというふうに受け取るのが当たり前でございますが、平和、平成、こういうふうに御答弁をされました。まさにこれこそ私は、こじつけであろう、詭弁であろうという気がしてなりません。これは総理の影響がうつってきたのかな、そんな気がしておるんですが、どうかそんなことのないようによろしくお願い申し上げます。

 まず、私、国民の声というものの問題からお聞きしたいと思うんですが、私たちは、まさに国民のために今ここにいるわけでございます。立法府で法律をつくり、そのもとに行政府が執行する、そういった意味で、国民の声というものは私たちにとって非常に大事なことで、尊重しなければなりません。昨年の参議院選挙で自民党は非常に厳しい審判を下されたわけですが、その後総理は、国民の声にこれからは耳を傾ける、国民の声を大切にする、そういうふうに約束をされました。その国民の声ですが、現在どうでしょうか。

 郵政の民営化について今さまざまなアンケートがございます。このパネルでわかりやすく説明いたしたいと思いますが、八割に上る人たちが民営化のメリットのことに関しては説明不足であると。この半年、あれだけ毎日毎日、郵政民営化という文言がテレビや活字に躍らない日がないにもかかわらず、国民はわかっていない。そして今、こういった反応を示しているわけですね。

 そして、そういった説明不足を感じているものですから、この法案について、今国会にこだわる必要はない、あるいは民営化の必要はない、合わせますと六五%。今国会で成立させるべきは二七%しかない。これは毎日新聞の世論調査ですが、五月十日のNHKの世論調査では、この六五%が七一%にもなっているんです。わからない法律ですから今国会では慎重にやってほしい、そういった声が今、国民の声なんですね。

 そしてさらに、地域の代表者であります地方議会、全国の都道府県議会四十七すべてにおいて、この民営化に対して反対あるいは慎重審議の意見書が採択されている状況。これはすごいことですよ。私は地方の県議会だけかなと思ったら、とんでもない。東京を含めて、北海道から沖縄まで、すべての県議会でこういった採択がされている。まさに地域住民の声なんですね。そして、市町村議会では八八%となっておりますが、これは二〇〇四年十二月末現在で、現在は九〇%を超えているというような状況なんです。これが今の国民の声であるということ、これをまず申し上げたいんです。

 となりますと、こういうふうに国民が望んでもいない郵政民営化を最優先の課題だということになりますと、これは、国民の声を大切にするという総理の約束をもうほごにするということにほかなりません。いかがですか。

小泉内閣総理大臣 全国の都道府県議会で郵政民営化反対の決議がされている、与党の自民党にも大勢の反対議員がいる、民主党も反対している、社民党も反対している、共産党も反対している、そういう中で民営化法案を出す。まさに政界の奇跡だと言っているゆえんであります。

 そういうことから、私は、民主党も社民党も審議拒否をされないで議論をしていただければ、国民の多数は、郵政民営化、やはりした方がいいなということになっていくと確信しております。

横光委員 最初に注意したとおりの詭弁が早速始まってしまいましたね。これだけの国民の声をあなたは真っ向から受けようとしないんですよ。それを尊重しようとしないんですよ。そうでしょう。もっともっとほかにやってほしいという声がいっぱいあるにもかかわらず、何で国民がそんなに性急には望んでいないこれを改革の本丸と位置づけてやるのか。

 きょう、各議員の部屋に、車いすで障害者の方たちがいろいろ請願に行ったと思うんです。これは障害者自立支援法、今厚労委員会でやっておりますが、とにかくこれをやめてほしいと。大変な応益負担になる、一割負担ということで大変な問題になる。この人たちは、実は、二月のみぞれの降る日に全国から二千人ぐらいの方が集まって、請願デモをやりました。このときに私も対応したんですが、本当に、重度の方たちが防寒具を着て、その上にレインコートを着て、そして、この法律が通ってしまったら私たちは地域で生きていけないという、まさに命がけの請願をやっているんです。こういった声には耳を傾けないで、もっともっとゆっくり、慎重にやってもいいんじゃないかという国民の声にも耳を傾けない。それを私がさっきから、国民の声を尊重しないと言っている。そういったものがなぜ改革の本丸になるんですか。

 本丸というのは、それを改革しようとするのは、いわゆる本丸を落として新しい本丸を建てようというんでしょう、民営化という。しかし、その法案、今回出されている法案を見てみると、どうですか。ほとんど現在と変わらないような内容になっているじゃないですか。郵政公社と変わらない内容になっている。現在の本丸が白い本丸で、小泉さんは黒い本丸をつくり直そうとしている。でも、出てきて建ち上がろうとしている本丸を見たら、白でもない、黒でもない、何か灰色のような本丸ができつつあるので国民は余計わからなくなる、これが現在の姿なんですよ。これだと、まさに民営化でも何でもない、名前だけの民営化。郵政公社と全然変わらない。このことについていかがですか。

小泉内閣総理大臣 郵政民営化に反対されているのはわかりますよ。(横光委員「国民が反対しているんです」と呼ぶ)横光さんも。(横光委員「はい」と呼ぶ)そして、郵政公社のままがいいというので、そして、同じだというんだったら、何で反対するんですか。郵政公社のままがいい、郵政民営化には大反対だ。違うから反対しているんでしょう。同じだったら、賛成してくれればいいじゃないですか。

横光委員 またまた詭弁を。

 私たちは、郵政公社のまま、現在の郵政公社という経営形態の中で改革をやるべし、あなたたちがやろうとしている改革は郵政公社の経営形態の中でもできるんだ、そういった立場なんです。ですから、違うんですよ。それをそのような形で、もう信じられません。国民は恐らく、今の答弁を聞いてあきれ返っているんじゃなかろうかと思うんです。

 もっと正面からがっぷりやってくださいよ。きょう、元大関貴ノ花関の葬儀がございましたが、あの方はなぜあれだけ国民的人気があったか。まさにあの小さい体で、横綱にはなれませんでしたが、横綱より人気があった。それは、真っ正面から小さい体でぶつかっていく、その姿にみんな非常に共感を覚えた。今、総理は真っ正面から来ない。張り手とか猫だましとかけたぐりとか、そんな形で答弁するから国民は非常にわかりにくくなってしまうんですよ。

 ですから、何とかもっともっと国民にとってわかりやすい、内容についての細かいことはこれから、あしたからの特別委員会で質問することになりますが、何か総理の御答弁を聞いていると、国民からすると、ああ、そうだな、そうなのか、それならば民営化がいいな、早くやってほしい、こういう声が上がらなきゃならないんです、本来であるならば。それを、これだけ膨大な金を使って政府が広報を出していながらも、なお国民の関心はこの程度。関心が薄いということは、期待をしていないということでございます。

 先ほど、これまた水かけ論になっておりますが、中央省庁等改革基本法の三十三条一項六号、これは自民党の議員の方もおっしゃっておられましたが、私はまさにこの法案の一丁目一番地だと思いますよ。ここからやはりちゃんと国民にわかりやすく訂正をしてからスタートしなければならない。いずれにしても、これは水かけ論になっておりますが、あの基本法をつくったのは我々立法府なんですよ。立法府の総意に基づいてあの法案をつくったということは、これは我々立法府にいる人間にとっては非常に重い責任があるということを申し上げておきたいと思います。

 そして、もう一つおかしいのは郵政公社法ですね、基本法にのっとってできた郵政公社法。郵政公社が現実にスタートしてもう二年を過ぎようといたしております。この郵政公社法の審議は大変な論議を、議論をしたわけです。衆議院で五十三時間、参議院で三十二時間。これほど長期にわたって国会で論議してつくった法案。小泉内閣、小泉総理が提案した郵政公社法です。そして小泉総理のもとで成立したんです。

 その郵政公社法にどのように書かれていると思いますか。二十四条、二十六条、二十七条。一期四年の中期経営目標を定め、それを具体的に実行するために中期経営計画を定め、その達成状況について評価を行わなければならない。義務づけられているんです。一期四年間の目標を立てて、それを実施して、その結果を評価しなければならないという義務づけまでされているんです。それをつくったのは、小泉さん、あなたなんです。

 ところが、どうですか。この郵政公社がスタートしてまだ一年にも満たないうちに民営化のことを言い始め、折り返して二年たったときには法案を出してくる。自分が出した郵政公社法と全然違う、否定する法案を今度出してくるわけですね。(発言する者あり)信頼もなければ、私は、ある意味では義務づけている法律に違反することさえみずからがやっているんじゃないかと思いますよ。この点、いかがですか。

小泉内閣総理大臣 郵政公社は民営化の一里塚だ、一期四年。だからこそ、四年たった二〇〇七年四月から民営化するんですよ。早く民営化しないとますます時代に対処できないような形になるのを恐れているんです。

 この時代の激しい変化に立派にやっていけるような、国民サービスが向上するような、そして財政負担、小さな政府を目指すために、経済活性化のために、国家公務員に郵便局の経営を任せるよりも、民間の方に任せることによって創意工夫がいろいろ発揮されてくるであろうということから民営化を考えているのであって、私は、ちゃんと、四年たって公社の対応が一区切りついた二〇〇七年四月から民営化を実現していこう、そして移行期をもって完全民営化していこうと、用意周到な準備を重ねてやってきたわけでございます。

横光委員 総理、それは四年たってからおっしゃることだと思いますよ。あなたが自信を持って出した郵政公社法でしょう。それが欠陥法案であるということをあなたみずからやっているようなものですよ、まだ四年の目標達成が終わっていない中でこういうことをやるということは。

 あなたは、郵政公社の総裁に生田さんをお願いしてやってもらったんでしょう。そしてこの二年間、郵政公社がどれだけいろいろな改革に取り組んできたのか。そういうこともしっかり見据えた上で、そして四年間たって、その結果なお民営化が必要だというのであるのならば、国民の皆様方も恐らく納得がいくかもしれません。しかし、全然そういうことじゃない。みずからつくった法案を半ば放棄して、これと全く百八十度違う法律を出そうとすることに対して、私は一政治家として非常に怒りを感じているわけです。

 いずれにいたしましても、この郵便局、僻地それから離島、いろいろなところでサービスをやっている。そして、大震災や地震や災害、こういったときにも次の日から配達する。民間はしましたか。すべてストップしておるんです。こういったことのサービスの低下。あるいは、身体の不自由な方たちのサービスをやっている、独居老人のひまわりサービスをやっている、こういったことが民営化になって果たしてできるか、多くの人たちは非常に危惧を感じているわけです。

 私は、民営化になってJR西日本があのような大惨事を起こしましたが、結局あれは、民営化になったために利益追求、効率化、この結果も理由にあろうかと思うんですね。そして、結局、安全の公共性が崩れていった。今度はこの民営化によって、私は、国民のもう一つの大事な、安心の公共性、公共サービスが崩れていくのではないかと非常に危惧していることを申し上げまして、質問を終わります。

甘利委員長 これにて横光君の質疑は終了いたしました。

 以上をもちまして本日の集中審議は終了いたしました。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後五時三十二分散会


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