衆議院

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第13号 平成21年2月16日(月曜日)

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平成二十一年二月十六日(月曜日)

    午後三時四十分開議

 出席委員

   委員長 衛藤征士郎君

   理事 岩永 峯一君 理事 小島 敏男君

   理事 佐田玄一郎君 理事 鈴木 恒夫君

   理事 田野瀬良太郎君 理事 山本  拓君

   理事 枝野 幸男君 理事 菅  直人君

   理事 富田 茂之君

      井上 喜一君    伊藤 公介君

      石田 真敏君    臼井日出男君

      小野寺五典君    尾身 幸次君

      大野 功統君    岸田 文雄君

      小池百合子君    斉藤斗志二君

      下村 博文君    菅原 一秀君

      園田 博之君    中馬 弘毅君

      仲村 正治君    根本  匠君

      野田  毅君    葉梨 康弘君

      馳   浩君    深谷 隆司君

      三原 朝彦君    盛山 正仁君

      渡辺 博道君    大島  敦君

      逢坂 誠二君    川内 博史君

      小宮山洋子君    筒井 信隆君

      馬淵 澄夫君    笠  浩史君

      渡部 恒三君    池坊 保子君

      江田 康幸君    笠井  亮君

      日森 文尋君    糸川 正晃君

    …………………………………

   予算委員会専門員     井上 茂男君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十二日

 辞任         補欠選任

  笠井  亮君     赤嶺 政賢君

同月十三日

 辞任         補欠選任

  下村 博文君     木村 太郎君

  仙谷 由人君     近藤 洋介君

  筒井 信隆君     吉良 州司君

  前原 誠司君     楠田 大蔵君

  渡部 恒三君     横光 克彦君

  赤嶺 政賢君     笠井  亮君

  阿部 知子君     重野 安正君

  糸川 正晃君     下地 幹郎君

同日

 辞任         補欠選任

  木村 太郎君     下村 博文君

  吉良 州司君     筒井 信隆君

  楠田 大蔵君     前原 誠司君

  近藤 洋介君     仙谷 由人君

  横光 克彦君     渡部 恒三君

  重野 安正君     阿部 知子君

  下地 幹郎君     糸川 正晃君

同月十六日

 辞任         補欠選任

  臼井日出男君     やまぎわ大志郎君

  木村 隆秀君     盛山 正仁君

  小池百合子君     近江屋信広君

  菅原 一秀君     土屋 正忠君

  杉浦 正健君     山中あき子君

  細野 豪志君     笠  浩史君

  前原 誠司君     和田 隆志君

  笠井  亮君     吉井 英勝君

  阿部 知子君     日森 文尋君

同日

 辞任         補欠選任

  近江屋信広君     小池百合子君

  土屋 正忠君     菅原 一秀君

  盛山 正仁君     木村 隆秀君

  やまぎわ大志郎君   臼井日出男君

  山中あき子君     原田 令嗣君

  笠  浩史君     細野 豪志君

  和田 隆志君     小宮山洋子君

  吉井 英勝君     笠井  亮君

  日森 文尋君     阿部 知子君

同日

 辞任         補欠選任

  原田 令嗣君     中野 正志君

  小宮山洋子君     前原 誠司君

同日

 辞任         補欠選任

  中野 正志君     馳   浩君

同日

 辞任         補欠選任

  馳   浩君     杉浦 正健君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十一年度一般会計予算

 平成二十一年度特別会計予算

 平成二十一年度政府関係機関予算

 派遣委員からの報告聴取


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     ――――◇―――――

衛藤委員長 これより会議を開きます。

 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、三案審査のため、去る十三日、第一班大分県、第二班青森県に委員を派遣いたしましたので、派遣委員からそれぞれ報告を聴取いたします。

 まず、第一班の大分県に派遣された委員を代表いたしまして、私からその概要を御報告申し上げます。

 派遣委員は、私、衛藤征士郎を団長として、理事田野瀬良太郎君、山本拓君、枝野幸男君、富田茂之君、委員斉藤斗志二君、三原朝彦君、大島敦君、川内博史君、吉良州司君、楠田大蔵君、横光克彦君、赤嶺政賢君、重野安正君、下地幹郎君の十五名であります。

 このほか、現地参加議員として、岩屋毅君が出席されました。

 去る十三日、現地において、大分キヤノン株式会社大分事業所及び新日本製鉄株式会社大分製鉄所を視察した後、大分全日空ホテルにおいて会議を開催いたしました。

 会議におきましては、大分県商工会連合会会長清家孝君、大分市長釘宮磐君、大分県土地改良事業団体連合会会長森田克巳君及び大分県労働組合総連合事務局長児玉圭史君の四名から意見を聴取しました。

 まず、清家君からは、中小企業の経営悪化の実態、予算の速やかな執行による景気回復の実現などの意見が、

 次に、釘宮君からは、国の施策として地方が実施する事業の補助制度のあり方、直轄事業費の確保等による道路整備の推進などの意見が、

 次に、森田君からは、水田の生産力向上等農林水産業の強化、減反政策の見直し等農業政策の転換の必要性などの意見が、

 最後に、児玉君からは、大分キヤノンにおける派遣、請負労働者の労働環境、労働法制の規制緩和と雇用環境の悪化との関係

などの意見が述べられました。

 次いで、各委員から陳述者に対し、定額給付金について、道路特定財源の一般財源化について、地域における雇用対策、派遣、請負労働者の雇いどめ問題、派遣切り等を踏まえた今後の雇用形態のあり方、郵政民営化の評価などについて質疑が行われました。

 以上が会議の概要でありますが、議事の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。

 なお、今回の会議の開催につきましては、地元関係者を初め多数の方々の御協力をいただき、極めて円滑に行うことができました。ここに深く感謝の意を表する次第であります。

 以上、御報告申し上げます。

 次に、第二班鈴木恒夫君。

鈴木(恒)委員 青森県に派遣された委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。

 派遣委員は、私、鈴木恒夫を団長として、理事小島敏男君、委員小野寺五典君、木村太郎君、木村隆秀君、逢坂誠二君、近藤洋介君、中川正春君、細野豪志君、馬淵澄夫君、池坊保子君、江田康幸君の十二名であります。

 去る十三日、現地において、啓翁桜ふかし施設及びJAアオレン搾汁工場を視察した後、青森市文化会館において会議を開催いたしました。

 会議におきましては、青森県副知事蝦名武君、連合青森事務局長内村隆志君、青森県農業協同組合中央会会長工藤信君及びスワ内観光ブドウ園園主諏訪内将光君の四名から意見を聴取いたしました。

 まず、蝦名君からは、地方財政を支えるために地方交付税の安定及び増額が必要であること、定額給付金による消費拡大のために補正予算財源法案の早期成立を望んでいることなどの意見が、

 次に、内村君からは、雇用が悪化している地方では雇用のセーフティーネットとしての公共事業が必要であること、景気が一層悪化しているため補正予算の速やかな執行及び本予算の早期成立が必要であることなどの意見が、

 次に、工藤君からは、米の生産調整に取り組んでいる農家が報われるような支援策が必要であること、リンゴ農家の経営を安定させるために果樹経営安定対策が必要であることなどの意見が、

 最後に、諏訪内君からは、米の消費を拡大するための政策が必要であること、二酸化炭素を吸収している自然林に対する固定資産税を非課税にするべきであること

などの意見が述べられました。

 次いで、各委員から陳述者に対し、定額給付金の実施による地域活性化の必要性、青森県における道路整備の必要性、国の直轄事業の地元負担についての青森県の姿勢、三位一体改革に対する評価、青森までの新幹線開通の影響、県における雇用創出への取り組みと政府の雇用対策に対する評価、米の生産調整への支援策と米の消費拡大策の必要性などについて質疑が行われました。

 以上が会議の概要でありますが、議事の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。

 なお、今回の会議の開催につきましては、地元関係者を初め多数の方々の御協力をいただき、極めて円滑に行うことができました。ここに深く感謝の意を表する次第であります。

 以上、御報告申し上げます。

衛藤委員長 以上で派遣委員からの報告は終わりました。

 お諮りいたします。

 ただいま報告のありました第一班及び第二班の現地における会議の記録は、本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔会議の記録は本号(その二)に掲載〕

    ―――――――――――――

衛藤委員長 次回は、明十七日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時四十六分散会

     ――――◇―――――

  〔本号(その一)参照〕

    ―――――――――――――

   派遣委員の大分県における意見聴取に関する記録

一、期日

   平成二十一年二月十三日(金)

二、場所

   大分全日空ホテルオアシスタワー

三、意見を聴取した問題

   平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算について

四、出席者

 (1) 派遣委員

    座長 衛藤征士郎君

       斉藤斗志二君  田野瀬良太郎君

       三原 朝彦君   山本  拓君

       枝野 幸男君   大島  敦君

       川内 博史君   吉良 州司君

       楠田 大蔵君   横光 克彦君

       富田 茂之君   赤嶺 政賢君

       重野 安正君   下地 幹郎君

 (2) 現地参加議員

       岩屋  毅君

 (3) 意見陳述者

    大分県商工会連合会会長 清家  孝君

    大分市長        釘宮  磐君

    大分県土地改良事業団体連合会会長       森田 克巳君

    大分県労働組合総連合事務局長         児玉 圭史君

 (4) その他の出席者

    財務省主計局主計官   太田  充君

     ――――◇―――――

    午後一時三十七分開議

衛藤座長 これより会議を開きます。

 私は、衆議院予算委員会派遣委員団団長の衛藤征士郎でございます。

 私がこの会議の座長を務めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 この際、派遣委員団を代表いたしまして一言ごあいさつを申し上げます。

 皆様御承知のとおり、当委員会では、平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算の審査を行っているところでございます。

 本日は、三案の審査に当たりまして、国民各界各層の皆様方から御意見を承るため、当大分市におきましてこのような会議を開催しているところでございます。

 御意見をお述べいただく皆様方におかれましては、御多用中にもかかわらず御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。どうか忌憚のない御意見をお述べいただきますようよろしくお願いいたします。

 それでは、まず、この会議の運営につきまして御説明申し上げます。

 会議の議事は、すべて衆議院における委員会議事規則及び手続に準拠して行い、議事の整理、秩序の保持等は、座長であります私が行うことといたします。発言される方は、その都度座長の許可を得て発言していただきますようお願いいたします。

 なお、御意見をお述べいただく皆様方から委員に対しての質疑はできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。

 次に、議事の順序について申し上げます。

 最初に、意見陳述者の皆様方からお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答え願いたいと存じます。

 なお、御発言は着席のままで結構でございます。

 それでは、本日御出席の方々を御紹介いたします。

 まず、派遣委員は、自由民主党の田野瀬良太郎君、山本拓君、斉藤斗志二君、三原朝彦君、民主党・無所属クラブの枝野幸男君、大島敦君、川内博史君、吉良州司君、楠田大蔵君、横光克彦君、公明党の富田茂之君、日本共産党の赤嶺政賢君、社会民主党・市民連合の重野安正君、国民新党・大地・無所属の会の下地幹郎君、以上でございます。

 なお、現地参加議員といたしまして、自由民主党の岩屋毅君が出席されております。

 次に、本日御意見をお述べいただく方々を御紹介いたします。

 大分県商工会連合会会長清家孝君、大分市長釘宮磐君、大分県土地改良事業団体連合会会長森田克巳君、大分県労働組合総連合事務局長児玉圭史君、以上四名の方々でございます。

 それでは、まず清家孝君に御意見をお述べいただきたいと存じます。

清家孝君 大分県商工会連合会の清家でございます。

 衆議院の先生方におかれましては、平素より中小企業の振興に対しまして多大なお力添えを賜り、まことにありがとうございます。また、今回このような発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 最初に、少し私ども商工会についてお話をさせていただきます。資料の一ページをごらんください。

 市町村合併の影響により、周辺部が取り残される形で、中心部との格差拡大が指摘をされております。私どもは、商工会同士の合併によって、巡回訪問を強化して会員サービスの向上に努め、また、過疎化、高齢化が進む周辺部を活性化するための数々の活動を強化していくこととしております。このために、周辺部にある旧町村部には支所を設置し、会員とともに地域コミュニティーを支えることとしております。

 次に、昨年末に会員企業に対して行いました緊急調査の結果を申し上げます。資料の二ページをお開きください。

 経営悪化の内容は、売り上げ減やコスト高によるもので、コスト削減や資金手当てにより対応することとしております。調査全体の集計結果につきましては、六ページから八ページに参考資料としてつけてございます。

 この緊急調査における会員からの声を踏まえまして、三項目について要望を申し上げます。

 第一点は、三ページの「早急な景気回復の実現について」でございます。

 地方経済の極めて深刻な現状を打開するためには、政府による早急な景気浮揚策の実施が必要と考えております。先日成立した第二次補正予算においては、疲弊した地域経済の立て直しのための臨時交付金など、生活対策等の実施に必要とする総額五兆円規模の関連予算が含まれております。これらの対策が一刻も早く地域に展開されていくために、関連法案の速やかな審議により、第二次補正予算の総額が実施されることとなるよう、お願いを申し上げます。

 第二点は、四ページの「金融の大幅な緩和について」でございます。

 中小企業の資金繰りを支援するため昨年開始されました緊急保証制度は、大変ありがたい制度であり、深く感謝を申し上げます。しかしながら、一方で、地方の中小零細企業は、自社の経営を何とか維持することで精いっぱいであり、新たな融資を利用する体力もなく、むしろ既存の借入金の返済に苦慮しているというのが実情でございます。つきましては、制度を利用したい中零細企業の大半が厳しい財務内容かと思われますが、地域社会に不可欠な企業を育成、支援するという観点から、積極的な融資が行われますよう、お願いを申し上げます。

 また、この制度を利用するに当たり、事業者が最も望んでいるのは既存借入金の借りかえでございます。現行の緊急保証制度では、他の金融機関からの既存借り入れなどを借りかえることはできないと聞いておりますので、これらを含めた一括借りかえが可能となるよう、運用の改善をお願いいたします。

 一方、日本政策金融公庫は、この借りかえ融資に関して積極的に前向きに対応していただき、感謝をしております。今後も、返済期限の長期化による負担の軽減並びに借入金の一時据え置きや金利の引き下げなど、さらなる条件緩和をお願いいたします。

 最後に、五ページ目の「交通・通信インフラの整備について」でございます。

 交通体系や通信体系の整備は、活力ある地域を形成するために必要不可欠でございます。地方ではいまだ整備が行き届いておらず、大都市圏との大きな格差が依然存在をしております。地域間競争の公平を図る観点からは、高速道路の早期完成及び地域高規格道路や地域の基幹的な道路整備の事業促進をお願いいたします。また、高速通信網の整備促進もあわせてお願いをします。

 最後になりますが、九ページの地図で、赤が商工会、灰色が商工会議所の地域でございます。現在、地方分権改革推進委員会で商工会議所と商工会の一元化の議論がされておりますが、平成十七年度と平成二十年度に日本商工会議所と全国商工会連合会であり方を協議した結果、両者の役割や組織のあり方の違いから、一元化せずにそれぞれが機能を強化すべきという結論を得ておりますので、御理解を賜りますよう、重ねてお願いを申し上げます。

 以上、簡単でございますが、どうぞよろしくお願いをいたします。

衛藤座長 ありがとうございました。

 次に、釘宮磐君にお願いいたします。

釘宮磐君 大分市長の釘宮です。

 本日は、このような場をいただきまして、まことにありがとうございます。せっかくの機会でございますので、きょうは、地方自治体の抱える今日的な課題について、私見を交えて意見陳述をさせていただきたいと思います。

 まずは、大分市の財政状況についてでございます。お手元の資料をごらんいただきたいと思います。

 資料一は、地方交付税と臨時財政対策債の推移でございます。本市の平成十五年度地方交付税総額は二百十億円でございましたが、平成二十年度は九十三億円となり、百十七億円もの大幅な減額となっています。このうち、平成十六年度から、三位一体改革によりまして、総額抑制の名のもとに五十九億円もの交付税が削減をされました。ことしの地方財政計画では交付税が増額されましたものの、ほとんど回復されておらず、減少したままでございます。

 次に、二をごらんください。公債費及び扶助費決算額の推移でございます。過去の国の大幅な公共投資による景気対策に呼応して起債を活用しました結果、資料のように、平成十五年度と比較すると、公債費が、平成十五年度百九十四億円だったものが、平成二十年度には二百三十八億円、二三%の増となっており、ここ数年がピークとなります。また、高齢化の進展によります扶助費、これが、平成十五年度で二百四十四億円だったものが平成二十年度には三百六億円ということで、二五%の大幅な増加を来している状況であり、地方が使える一般財源枠は確実に減少しております。懸命な行政改革への取り組みで何とか財政破綻は食いとめておりますが、それも限界に近い状況になりつつあります。

 三をごらんください。市債及び臨時財政対策債残高の推移でございます。実質的な地方交付税のうち臨時財政対策債が占める割合が非常に高く、後年一〇〇%交付税で算入するというふうに国は言っておりますけれども、それはあくまで算定上の数値でありまして、地方が抱える借金であることに変わりはありません。国の財政状況を考えますと、にわかに信じがたいところであります。大分市では、平成十五年度からプライマリーバランスの黒字を確保し続け、市債残高の削減に取り組んでおりますけれども、臨時財政対策債の残高は右肩上がりでございます。

 現在、本市では平成二十一年度の当初予算編成の真っただ中でございますが、歳入においては法人市民税が前年度比で三〇%、額にして二十七億円の大幅な減額が見込まれており、市税全体でも三・二%減と、大変厳しい予算編成を迫られている状況でございます。このように、地方財政の硬直化が進む中、限られた一般財源を駆使して、自治体は、事業の優先順位を決めながら、市民の理解を得つつ、懸命に予算編成に努めております。

 私は、市長になって六年目になりますが、地方分権を一方でうたいながら、国は時に一方的に事業を決めて、その財源を交付税措置をしているという説明をしてきました。交付税というのは、率直に言って幽霊のようなものだ、私はこのように言っております。その姿はいまだ見たことがありません。なぜなら、交付税が年々減額されていることが裏づけておると思います。

 そこで、象徴的な事例を申し上げたいと思います。

 平成二十年度の二次補正予算の中で、政府は、少子化対策として妊婦の定期健康診査について十四回を無料とするとしております。この政策自体は、私は大変すばらしい政策だと思います。しかしながら、本市では、国の方針を受けまして、今年度、二回から五回にふやしました。これは単独事業として実施しておりますが、今回の二次補正予算で、さらに追加の九回実施を二年間限定の補助事業として実施することとしております。しかし、補助事業終了後の財源措置については明示されておりません。十四回で一度始めたものを、補助金が切れたからといってもとに戻せるわけがなく、後は全額市町村の負担となることは明白であります。ちなみに、本市では、五回で約一億円を超えており、十四回で三億円超が将来独自負担となる可能性があるわけであります。

 国の施策として事業を起こすのであれば、最後まで国が責任を持つべきではないでしょうか。交付税に転嫁するやり方はいかがなものかというふうに思いますが、ぜひ善処方をお願い申し上げたいと思います。

 地方自治体は、少子高齢化社会を支える福祉、教育といった行政サービスの大半を担っており、自主自立、結果責任が求められている今日、これらの役割、責任に見合うよう、国と地方の税配分について、まずは五対五を目指し、安定した地方税源の充実強化が必要です。地方消費税は、税収の偏在性が少なく、基幹税目の一つとして地方財源にふさわしい税であり、大きく充実させていく必要があると思います。

 次は、道路整備についてです。

 社会資本の整備がおくれている地方都市においては、道路整備は重要な課題の一つです。とりわけ渋滞緩和や環状道路の整備促進が急務となっており、そのための道路整備予算の安定的な確保は必要不可欠です。

 また、道路の維持管理経費においては、老朽化した橋梁や市民に身近な道路の維持経費の急増が見込まれており、地方に配分される道路特定財源を上回る多くの一般財源を投入しなければなりません。地方公共団体への配分割合を高めること等により、地方公共団体における道路整備財源の充実を図る必要がございます。

 大分市においては、平成十九年度決算における道路事業は百二十四億八千万円、そのうち道路特定財源は三十四億六千万円であり、わずか二七・七%しか占めておりません。したがって、大分市は、道路特定財源の三倍以上の一般財源や起債を道路事業へ投入していることになります。

 地方が必要とする道路整備が引き続き着実に実行できるよう、国が行う直轄道路事業費の確保とともに、地方税、地方譲与税及び補助金を含め、地方枠の確保が図られるよう求めます。

 以上、るる申し上げてまいりましたが、せっかくこういう機会を持っていただきましたが、どうぞ地方のそうした声を国会審議の中で皆さん方で十分議論をし、反映をしていただきますようお願いを申し上げて、私の意見陳述を終わらせていただきます。

衛藤座長 ありがとうございました。

 次に、森田克巳君にお願いいたします。

森田克巳君 二十一年度予算ということについて、私は、きょうは、皆さんに資料をつくっておくべきであったと思ったのでありますが、あえて求められませんでしたので、平素から考えておることと、私が団体活動をしながらでもそれぞれの農村の中で感ずること、これはこうあるべきじゃないかとよく思っておりましたようなことにつきまして、散発的に申し上げるようなことになって申しわけないと思っておりますが、お願いを申し上げます。

 二十一年度予算については、もう既に、私どもも事前に、県を通じながら、あるいは団体を通じて要請してまいりまして、国の予算の非常に少ない中でありますし、苦労の上にでき上がっておることもよくわかっておりますが、原案もできたようでありますので、そして、その原案に対する質疑等も、私ども、一度はそれぞれ所要のところには相談もいただいております。私どもの組織としては、今日の税収等も上がらない中でありますから、これより以上のことはということで、大筋理解をしているものであります。

 特には、農業の部分につきまして言いますと、懸案のもろもろの水田対策、これは減反対策と言っていいでしょうが、これとともに出てきたのでありますが、やはり米粉利用というのが盛んに言われるようになってきました。そのとおりだと思うのでありますが、水田利用で米をつくる、水田の生産力こそ農業の生産力であります。

 そのほか、米粉と一緒にえさ米ということについても、まさに適切でありますが、こういうのも今回本格的な顔出しをいただいております。畜産にとっては避けられないのでありますが、自給飼料対策、そしてまた、今や顕著になってきました耕作放棄地対策、それから、現在の農地をどう確保するかという確保対策、あるいは用水対策、農山漁村の活性化対策等も組み入れて多彩にでき上がっております。私どもは、およそこれでいこう、こんなものだろうなということで思っておりますが、年度が変わりましたら早々からこれが活用できますように、どうぞ切にお願いを申し上げたく存じます。

 きょう、私は、普通の平凡な問題でありますが、特定した幾つかの問題を申し上げて、意見を申し上げ、御参考にしていただきたい、このように思っております。

 今回の不況というのに出会ってみて、私どもは、県の一次産業はいかに愚かであったか、弱かったかということを深く反省させられております。大分県は、歴史的、地理的に見ても、風土として、まさに第一次産業の県でしかないのでありますが、その中でバランスを考えて、それは所得性を考えようということから、第二次産業というのもやはりバランス上ずっと組み入れてきたわけであります。今回の不況に出会って、恐らく多くの県民は何かに気づいておるに相違ないと思うのであります。

 従来、昭和の前半までは、農工併進策ということを華々しくいいながら、私どももやはりそうあるべきだということでついてきたのでありますが、一次産業をもっと強固にしておけば、今回のような不況でも、地方として、私どもの国東から日出、杵築、日田市、佐伯市と内陸に至るまで、こうばたばたと倒れる音がすることはなかったのかもしれないと思っています。一次産業を預かる者として、ただ重厚長大型の産業、続いて自動車、カメラ等の組み立て産業が来る中で、雇用の拡大ということに踊らされて見失った面もあるし、求人倍率だというようなこと、あるいは工業出荷額だという中で、ちょっと見失ってきた嫌いがある、私ども、指導者の認識不足と同時に努力不足であったということを痛感しております。

 私どもは、二次産業から土地を取り上げられ、あるいは人を取り上げられ、そしてまた頼みの水も吸い上げられてしまったのでありますが、今この不況になって、今や私どもの一次産業においては、人々を吸い込むなんというような力は何もないということで、私どもとしては反省しきりなところであります。

 どうしてもやはり、それぞれ一次産業の所得アップを目指して、これから大いに声を上げるということをしていかなくちゃいけない、二次産業に負けるようなことではいけない、雇用対策だとか工業出荷額ということだけではいけないということを深く認識したようなことでありまして、今回の予算等も含めながら、これからはもっと積極的な対応をしていかなくちゃいけないということを心しておるようなことであります。

 まず、私どもの業としては、第一次産業を、どうしても、世界の機構でありますWTOというものと向き合って、それぞれ所得を上げていかなくちゃならないということになると、これは永久の課題で、とてもじゃない、所得を向上させる、目的の所得までいくということはあり得ないんじゃないかというように思っております。WTOは私どもは手が届きませんので、どうか先生方に特段の対応をお願い申し上げ、とりわけ農林水産業、WTOに向き合えば何にもならないような存在であると思っておりますので、特段のお力を賜りたいと思います。

 それから、農業基本法の改正が出てきました。平成十一年に農業の多面的機能というのが非常に認められて、ヨーロッパ風に所得対策ももっとしなきゃいけないというようなことが出てきましたが、平成十七年から、農林省も、農家経営所得安定対策と農地、水、環境対策と、農政の二大柱として始まったようでありますが、私どもは、やはり、米、麦、大豆等をセットにしたような所定の、ゲタ、ナラシとか言っておるような所得対策の中で、私は、必ずしも大分県では効果を上げたとは思っておりません。

 それよりも、むしろ、私は思っておりませんでしたけれども、農地、水、環境対策等については、言うならば、集落が一緒に取り組み、農家と一緒になって水路を整備したり草刈りをしたり農道の整備をしたり、集落の環境向上のためにしておる。そして、農家の皆さんが大変喜んでおる。本来、農家の皆さんがしなくてはならないことでありますが、国と県、市町村から一反で四千四百円という金をもらっておりますが、十アールで四千四百円なんというようなものは、土地改良区等が水田等を維持管理していく、一反から出す年間の費用でありますが、それだって四千円もない、三千何百円でしかないのでありますが、四千四百円というような高い金をいただきながら、農家の負担はなくて、大変喜ばれながら、本来、農家が全部出してやるべきことではないかと思うのでありますが、それを考えてみると、これこそまさに農家の所得対策じゃないかというように思われてなりません。

 今、農業の条件不利地域で中山間地の所得補償というのがありますが、国費が二百二、三十億組んでおります。所得補償対策としてはこういうものしかないが、私は、やはり農業というのは、世界のどの国もそうでありましょうが、もっともっと所得補償型の事業というのを起こしていただきたいということを切にお願いしとう存じます。

 そして、喜ばれております農地、水、環境対策等は、百年後の農業のために農地を残したい、そのために、全国の農振農用地の半分、大分県でも半分でありますが、半分の農振農用地をこの農地、水、環境対策に入れてほしい、こう願っておるんですが、国は諸般のことで全国の半分だと言っていますが、半分なんて言わずに、農地の勢いはそんな勢いじゃなく減っておりますので、日本の農振全面積を、百年後の農業のために、ぜひひとつ対応していただきたいと切に思っております。

 生きた農地の対策がこれだと思いますし、今また耕作放棄地がたくさん出てきましたので、耕作放棄地対策、これもまた非常に大切じゃないかと思うのでありますが、そういう対策も出てきております。これも結構な金を、国費だけで三百五十億円近くの金を持っております。

 そういうようなことで、さっきも言いました農地、水は二百五十億ぐらいでありましょう。耕作放棄地対策でも三百五十億から四百億円近くのことをしようとしておりますが、これはまた、一つひっくり返して言えば、耕作放棄地というのは死にかかった農地対策でありますが、さっき申しました農地、水は、生きた農地に対して、百年後に絶対残すぞという試みで進めておる事業でありますので、私は、これを見逃しなく充実して、一〇〇%の農地を百年後の農業のために確保しておいてくださいという思いであります。

 現在の課題は、私が思うに、果たして農業というのは残るのか、今のような農地の整理方のスピードでは到底そんなことはできないと。一方で耕作放棄地は拡大しておる。大分県の中でも、公的に言われるところの農振耕地は六万六千あるんですけれども、そのうち八千六百町歩近くが耕作放棄地、実に一三%ですね。全国でも、四百五十万ヘクタールの中から見ると、耕作放棄地は三十八万ですから九%ですけれども、大分県がいかに、私どもがちょっと注意が散漫であったかということを思わせるのであります。一三%といえば、四、五%も高いというような大分県のこの実態です。これを、私どもはやはり深く反省し、対応していかなくちゃならないと思っております。

 これから先五十年もすれば、わずかに農地が残り、それを六十五歳以上の人がトラクターを動かすけれども、これはあと五年も十年もいけるものじゃありません。そして、終わればもうこれで終わりなのであります。後は続いていませんので終わりであります。

 このようなことを考えますと、やはり農業は農地ですから、農地をいかに守るかということについて御考慮願いたい。それには、農地法や農業委員会法というのもあるのでありますが、農地は所有より利用ということを今ごろ言い出し始めましたが、取得するにしても転用するにしても、農地法三条、五条では強そうで弱い、もっと規制できぬのかということです。

 私どもは今度初めて感じましたが、農振地域内の農地はもう一切転用させぬと。それでも、原則病院だとか小学校は転用できたのでありますが、もうそれもさせぬということを聞いて、これができるのならば、何でもっと早くたがをはめて、農振地域内は一切転用させないというぐらいの決意でできなかったのかという気がしてなりません。圃場整備して八年経過したら転用していいと。農振地域内に県道や国道が通れば、その両側百五十メートル、合わせて三百メートルの農地は転用、農振地域なら農振地域を転用さえすれば、理屈があれば開放して結構だ、なくなって結構だということであります。こういうことでは、農地がこのようにスピードが速くなくなっていくのは当然のことだと思うんです。

 ましてや市町村においても、農家から出ていけばすぐに農振から外してくださいと。そうすると、すぐに農業委員会に出ていきますが、農業委員にしたって、それぞれの人たちでありますが、市町村において出てきたものを、そう安易にだめだというようなことはなかなか言えない。そういう中で、どんどん通過してくる。

 すると、県に上がってきます。そうすると、県から農業会議にかかる。私はその農業会議の委員でありますから、いつも出ておるのでありますけれども、ここで私が感ずるのは、やはり農地が減るはずだと。これは否決していいんじゃないか、市町村はいいと言ったかもしらぬけれども、我々のところではこれは否決すべきじゃないかというのが、やはりなかなかできそうでできないということですね。

 この現実の中から、かくして農地はどんどんと減少していくことだと思っております。ぜひひとつこの辺についてもお考えをお聞き願いたい。

 所有より利用というけれども、今の動きを見ておりますと、利用より転用だと。今、一生懸命所有より利用ということを言っていますが、まさにそうしてほしいと思うのであります。市町村の農業委員会にしても、それぞれ有志から、いや、これは何とかして転用させてくれぬかというような意見があれば、市町村長さん以下、なかなかそう簡単に反対はできないということですね。こういうことも、やはりもっとたががあっていいのではないかということを思います。それは、余りにも農地の減り方が多いということから、そう思うのであります。ぜひひとつ御検討していただきたいものだなとかねて思っておりました。

 それから、荒廃地、荒廃耕地の再生利用対策、これは公共事業等で今度は三百五十億円近くかけておるようでありますが、大変いいことであります。やらなくちゃならぬことでありますが、複雑に絡みついた農地法の手続、農地法が絡んだ土地でありますので、それをひもといて事業に結びつけていく、それを団地化していくなんということは、できそうでできない問題で、大変苦労するに相違ないと思うのであります。しかし、しなくちゃならないことではないかと思っております。

 それとあと、今、膨大な農地と水利施設等ありますが、これはやはり国民的にも、緑あり、いやされた農村空間というようなことからも私は残さなければならないと。それを残すことについて、今度、ストックマネジメントとかいいまして、膨大な施設について、これを順次改修して更新していくという制度ができて、予算がついてやっておりますけれども、こういう制度は非常に好ましいことだと思って、ぜひ続けて対応していただきたい、このように思うわけであります。

 それから、最後に減反をちょっと申しますと、減反は急にやめてしまえといったって、これから作付が全部始まるなんというようなことは私は考えられない。四十年間の私どもの知恵は何だったのかということを言わなくてはなりませんが、しかし、結果としては、やはりすべて農業、農村を失ってしまうのではないか。今日、耕作放棄地を見れば大方想像ができることであります。農地に米を植えていいということになっていれば、植えつけ過多になり、過剰米ができ、米価は下落し、農家所得は減っていく、もうこれはわかり切ったことであります。

 そうすると、このようなことをやれば、中小規模農家というのは脱落していきますし、集落機能というのは低下する。荒廃地をふやし、鳥獣害が拡大する。用水路等は環境劣化してしまう。こういう中で、大変失うんじゃないかと思います。しかし、やはりすばらしい農地が荒廃しているわけでありますから、しかるべき農地は何とか復元させるような努力をして、幾らかでも返すということは、やはり農業は農地ですから、そしてまた、日本の農業は米です。返そうとしている農地は大抵水の設備がついたようなところでありますので、ぜひ生産力の高い農地に対しては特段何か御配慮をしていただきたいと思っております。

 農家も、定住したいため、減反の中で生きておる。そして、減反を廃止して、米価は下がっても上がることはないと思うのでありますが、農地、農村社会がつぶれるとの思いであります。WTOが存在する限り、農業、農村を守るためには、減反策は日本農業の宿命じゃないかなと私は思っております。

 ちょっとまだ幾つか問題を残しましたけれども、私の時間をオーバーしてしまって恐縮に存じます。

 ありがとうございました。

衛藤座長 ありがとうございました。

 次に、児玉圭史君にお願いいたします。

児玉圭史君 大分県労連の児玉です。

 まず、私に意見陳述の要請があったのは約一週間前でした。また、二日前に厚さ三十センチほどの膨大な予算資料が届きましたが、これをすべて読んで参加することは私には無理でした。地方公聴会は広く国民の意見を聞くために大切な制度だと思いますが、今後、形骸化しないための改善を求めたいと思います。

 私は、地域経済に影響を与えている大分キヤノンで起こっている問題を通して、国への要望をさせていただきたいと思います。

 今、キヤノンでは千人を超える大量解雇が起こっていますが、解雇されている労働者のほとんどは請負、派遣会社の社員です。まず、大分キヤノンと契約している請負、派遣会社の労働時間、賃金の状況を紹介させていただきます。

 勤務はどの会社でもおおむね一週間交代で、六時―十五時、夜勤務は十七時―二時で、出勤日はキヤノンカレンダーで統一をされています。給料は若干違っています。日研総業では時給千円、他の手当はありません。残業時間もほとんどなく、賃金支給総額は十五万円から十八万円程度でした。日本ソフト工業では、時給八百五十円、皆勤手当一万円から二万円、残業はほとんどなく、賃金支給総額は十二万円から十五万円でした。フジワークでは、時間給九百五円、通常の賃金支給総額は十八万から十九万円でした。テクノスマイルでは、日給六千五百円、技能手当、通勤手当がついていますが、賃金支給総額は二十万円程度です。

 各社は、賃金の昇格、賞与、退職金もなく、年間所得に換算して百八十万から二百四十万円程度の所得にしかならないという労働条件です。

 キヤノンの請負、派遣で働いていた労働者は、当然ずっと働き続けられると思って大分にやってきました。労働者Aさんは熊本県出身でしたが、山口県のマツダの工場で働いていました。ところが、精神的なストレスから体調を壊し、職場をかえて頑張り直そうと思い、ハローワークで大分キヤノンを見つけました。請負、派遣会社の入社面談を受けたところ、三、四年ぐらいキヤノンで頑張って働いてくださいと言われたので、心機一転頑張ろうと思い、大分に住居を移し、仕事を始めました。

 しかし、この労働者Aさんの場合、会社は十月九日にはキヤノンの減産が始まることを工場労働者に報告しているにもかかわらず、十月十七日付でAさんとの雇用契約書を結びました。勤務を始めて約一カ月ほどたった十一月下旬、Aさんは夕方、食堂に五十人から六十人と一緒に集められ、その場で十二月二十六日でやめてくれ、寮は一月六日までには出ていってくれと口頭で言われただけで解雇されました。解雇されるのがわかっているのなら大分に来ることはなかったと怒っています。

 また、労働者Bさん、Cさんは夫婦です。神戸に住んでいましたが、大分キヤノンでの仕事を見つけ、神戸の住居を引き払って大分にやってきました。請負、派遣会社の面談では、ここはキヤノンの請負なので仕事がなくなることは決してありませんと説明されて、決断をしたそうです。しかし、大分での仕事を始めて一回の契約更新もしないうちに解雇となり、夫婦で同時に失業となりました。寮を出るように言われ、家財道具やその他の荷物もあり、引っ越したり処分したりしなければいけないのですが、そのお金がありませんと途方に暮れていました。

 四十代の労働者Dさん。三月から働き始めましたが、大分キヤノンの平均的な労働者よりも年齢が少し高いこともあり、若い人には負けないよう一生懸命に仕事をしてきました。半年契約の更新で九月に最初の契約更新を迎え、その日はうれしくて、ありがとうございますと会社に言いました。それなのに、十月末には解雇の通知を受けました。解雇理由の説明では、なぜ解雇しなければいけなかったのか、どうして自分たちが解雇者として選ばれたのか、全く説明は行われませんでした。しかも、寮についても、解雇日の三日後には退寮してくれと一方的な話だけでした。

 実は、労働者Dさんは十代の子供を持つ親なのですが、自分の生活が苦しくて養育費さえ送れないと悔しい感情を抱きながらも、懸命に働こうとしていました。Dさんは、解雇通知を受けた後、茫然として家に帰ると、テレビのコマーシャルでキヤノンが期間従業員を募集していました。自分は切られるのになぜだ、このままでは住む場所もない、インターネットカフェで過ごすかホームレスかなど、大きな疑問と怒り、同時に失望に襲われました。

 また、この請負、派遣会社は、解雇通知をした後、別の仕事を全力で探しますと言っていましたが、ほとんど再就職先をあっせんされた人はいませんでした。これが全力で探しますという会社の姿勢かと、労働者は怒りを覚えました。

 実際に私たちに届いたメールです。「相談相手もおらず、悩んでいます。悪い事をして自首をして、警察に逮捕してもらいたいと思っています。逮捕してもらえれば、正月もこせるとおもいますし、出た後でも自立支援センターへ行かせてもらえるとおもっています。ここまで、切羽詰れば、国も会社も変わらざるを得ないと思います。キヤノンを恨みます。」

 大量の解雇が十二月初旬から始まりましたが、ほとんどの労働者はどうしていいかわかりませんでした。その中で、大分県労連と日研総業の社員だった労働者がめぐり会いました。当初、派遣に対する闘いは宣伝されていましたが、大分キヤノンで大量解雇になった労働者は形式的には請負会社の契約社員だったことから、闘えるのか、闘い始めても、寮から退寮を迫られており、住む場所はどうするのか、蓄えが全くなく、生活保障をどうするのかなど多くの問題がありました。しかし、労働者は労働組合に加入することを決意し、解雇は許せないとの思いを大切に、どうやって闘うか、一緒に考えながら進み始めました。

 組合として、まず、生活基盤が全くなくなっている労働者に、最後のセーフティーネットである生活保護を申請することから始めました。そして、労働組合として、要求解決のために、請負、派遣会社、大分キヤノン、労働局、県に対して申し入れを行いました。同時に、寮を退寮させられる問題は緊急の問題であったことから、電話で請負、派遣会社に直接交渉を行い、その場で、出ていくことのできない人はそのままいてもらって結構ですとの回答を確認し、労組結成と同時に退寮させられずに済むことになりました。組合員にとっては大きな安心になったことは間違いありません。

 その後、団体交渉が開催をされ、具体的な要求実現の話し合いが始まりました。現在もまだ話し合いが継続中ですが、寮への無償の居住や越年資金、当面の生活困窮者に対する生活資金の貸し付け、有給休暇の買い上げなど、少しずつ要求を前進させています。現在交渉を行っている請負会社は三社ですが、今後もふえていくことになっています。

 労働組合ができて、組合員の中では寮への居住を初めとする成果が伝達できていますが、組合員以外の圧倒的な数の労働者に伝達することは困難でした。例えば、寮への居住が認められたことを知らずに、結局出ていかざるを得なかった労働者もたくさんいました。

 そんな中で、組合員から声をかけられ、救われた労働者も生まれています。Eさんは、解雇と同時に退寮しましたが、住むところがなく、大分駅などでホームレスをしていました。大分駅の待合用のベンチに腰かけて、寒さと雨をしのいでいました。大分駅の駅員さんも自分たちがホームレスであることを知っていたようですが、何も言わずに放置してくれていたそうです。ますます寒くなる時期で、夜になると本当に寒くて眠ることもできなかったそうです。そんなときはトイレのウォシュレットの便座に座り、便座のわずかなぬくもりで暖をとり、夜をしのいでいたそうです。

 そんなEさんが偶然組合員と遭遇し、労働組合に紹介されました。とりあえず労働組合に加入しましたが、住居のない問題を解決しなければいけなかったので、あいている寮に再度入居させるよう要求しました。当面は組合員の部屋などで居候してもらいながら、雨露をしのぎ、若干時間はかかりましたが、再度寮に入居させることができました。

 女性のFさんも、十二月に解雇されましたが、何も知らされず退寮し、友達の部屋を転々としていました。しかし、組合員から労働組合を勧められ、組合に加入し、早速会社に要求し、寮に再入居することができました。本当に助かった、ありがたいと感謝しています。

 私は、国に対して、このような大分で起こっている労働者の住居の確保、生活の支援、仕事を確保するための政策、財政措置を強めることを求めたいと思います。

 以上です。

衛藤座長 ありがとうございました。

 以上で意見陳述者からの御意見の開陳は終わりました。

    ―――――――――――――

衛藤座長 これより委員からの質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田野瀬良太郎君。

田野瀬委員 四人の陳述人の皆様方には、貴重な御意見、どうもありがとうございました。

 早速、私の方から質問を始めさせていただきたいと思うんですが、清家商工会連合会会長様の要望の中に、速やかに第二次補正の関連法案を成立させて、早く執行しろという要望がございました。私たち政府・与党も、まさにそれを重要に考え、今議論を進めておるところでございます。四兆七千億の本予算の方はもう成立いたしましたのですが、関連法案を今参議院で審議中でございます。御案内のとおりでございます。

 その中に、二兆円の定額給付金が含まれておりまして、これにつきまして、四人の陳述人の皆さん、どんなふうにお考えになっておられるのか、ぜひ御参考に聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

清家孝君 私からお答えします。

 大変地域が疲弊しておりますので、経済がこれだけ崩壊してしまうと、やはり地域を活性化するということがまず第一番でございます。地域を活性化するためには、この臨時特別予算につきまして、生活対策を立ててもらうというのが一番先決問題じゃないのかなというふうに考えておりますので、ぜひ、一刻も早くこの交付金をいただけるように、そして地域が繁栄するような形をとっていただきたいというふうに考えております。

釘宮磐君 定額給付金の問題につきましては、国民のさまざまな議論もあるところでございます。

 私は基本的に、この政策について、これが一定の経済効果をもたらすということについてはそのとおりだと思いますが、果たしてどれだけこれが消費に回るのかということ、ここに一定の懸念を持っております。継続して出していただければ、それは効果は非常に大きいと思いますが、これが一回だけでどれだけの効果があるのか、この辺については若干疑問に思っておるところであります。

森田克巳君 私も、定額給付金についてはいささかの思いを持っておったのでありますが、考えてみますと、それぞれの人の意見を折々に聞かせてもらっておりますと、やはり、それだけのかなり膨大な金が社会に出てくるということでありますので、皆貯蓄に行くというわけでもありませんし、趣旨を解しながら対応していくのではないかなと思うし、私はそういう意味で使おうと思っておりますけれども、家内も同じようなことを言いますから、それが貯蓄に回ってしまうということはちょっと考えにくいような気もするのであります。まあ何とも言えませんけれども。

 やはり政府がやると決めたのなら決めたで、決して害になるようなものではないと思うのでありますが、ほかのいろいろなことを考えれば、これよりこの方がいいなということはあると思うんですね。

 私のは答えにならぬと思いますけれども、定額給付金について、国民的にこれだけの意見があるということの中の一人です。

児玉圭史君 今お話ししたような大分県の労働者の実態、そして今後ふえるさらなる失業者が想定される中で、二兆円というお金の使い方は慎重にしていただきたいと思っています。

 労働者のセーフティーネット、社会保障にこそ優先的に使うべきお金だというふうに思います。

田野瀬委員 ありがとうございました。

 さらに市長さんにちょっとお聞きしたいんですが、効果のあることではあるし、決めたことだからしっかりやるように、ただ、どこまでそれが効果を発揮するのかちょっと疑問な面もあるというお話でございましたのですが、これは結局、やる以上は、国民の皆さんに、明るく気持ちよく、屈託なく受け取っていただいて、盛大に使うていただくということにならないと、確かに成果がないと思うんですね。そういう意味で、市として何か工夫をしていただいておるのか。市町村によってはいろいろと工夫していただいているところもあるようでございますが、そのことをちょっと市長さんにお聞きしたい。

 そして、テレビは連日、ドメスティック・バイオレンスで奥さんが駆け込み場所へ行って住所を隠しておるのに、そうしたらどう支給するんだとか、技術上のことがどっちかといえばネガティブに報道されておりまして、いま一つ盛り上がりを欠くんじゃないかなと思うんです。

 あるいは、ほかに、ネットカフェにおる方々にどうするんだとか、ホームレスにはどうするんだとか、そういう意見が連日放映されるものですから、ちょっと盛り上がりを欠くような思いがあるんですが、そういうことに対しての見通し、きちっとできるのかできないのか、そのお取り組みはどんなふうになっておるのか、ちょっとお聞かせいただいたらと思うんですが。

釘宮磐君 私ども、これは国会の方で関連法案が成立し次第、できるだけ早く国民の手元に届くようにということで、もう既に準備はスタートいたしております。

 そういう意味で、先ほどのどなたかの話ではありませんが、少なくとも、この制度のねらいの趣旨を、決まった以上はしっかりと徹底して、できるだけ消費に回してもらうように、また、地元の商店街等もさまざまな工夫を凝らしておるようでございますので、そうしたものを側面から支援できればというふうに思っております。

 なお、これは私の私見ですが、これほど景気が悪い悪いという話をされますと、健全な人までだんだんおかしくなってくるんじゃないかというふうに思います。そういう意味では、マスコミの皆さんにも、もっと明るいニュースを出していただきたいというふうに思います。

田野瀬委員 あと数分ございますので、本予算の方でございますが、その附則の中に、消費税を、三年後に景気が上向いておれば導入したいという文言が盛り込まれておるところでございます。随分国会などでも議論したんですが、ちょっと今鎮静化しておるんですが。

 今度の本予算は超大型の予算で、景気対策を十分に盛り込んだ八十八・六兆円でございましたか、ただ、その八十八兆円のうちの、簡単に言えば借金ですね、税収と借金で八十八・六兆円でございますが、その借金の方が約四割。ですから、四割を借金して一年間の日本の国を世帯する。

 そんなことをずっと数年続けておるものですから、とうとう五百八十一兆円の借金が積もり積もった。これは、共稼ぎでも何でもいい、四十万円の収入のある御家庭に置きかえますと、毎月二十四万円借金して六十四万円にして、そして積もり積もった借金が五千万円、この家庭に匹敵する、そういう今の国の財政事情にございます。

 市長さんの方から、もっと国の方から税源移譲したり、一たんやりかけたことは国が責任を持ってちゃんと毎年やれというような話もございましたのですが、国も火の車でございまして、結局これは孫子に移っていくわけでございまして、そんなことで、結局、口を開いたら、国も地方も金がない、金がないでは、豊かな国家戦略も、地方も、それぞれ戦略ができてこないですね。

 そんな意味もあって、消費税をぜひ上げさせてほしいという麻生内閣の思いがその附則に盛り込まれたわけでございますけれども、その辺のところについて、商工会長さんと市長さん、もう時間が来てしまいましたので、簡単にちょっと一言ずつコメントいただければありがたいと思います。

衛藤座長 時間に制約がありますので、簡潔にお願いします。

清家孝君 今お話がありました消費税の件でございますけれども、こんなに疲弊をしておる状況の中で、消費税というのは、我々、中零細企業としてはまさに反対ですけれども、財源状況から見たら一番公平な税制と我々は考えておりますけれども、まずやはり基本的に景気回復をした上で、そして皆さんが納得をするのであれば、公平な税制ということで、まあいいんじゃないかなというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。

釘宮磐君 私は、基本的には、やはり今までの国の財源配分のやり方そのものをここで見直していくことが肝要だと思います。そのことをやった上で消費税の導入ということであれば、当然国民は理解はいただけると思いますが、そこが財源論だけですりかえられると、やはり国民の反発を招くのではないか。

 財政が危機的状況にあることというのは、これはもう国民のすべてが理解をしていると思いますので、しっかりとしたそういうビジョンを示すことが大事ではないか。地方分権、これはやはりもう避けて通れないと思いますので。

衛藤座長 次に、三原朝彦君。

三原委員 今回の予算のまた一つのもとになるのは、例の道路特会を一般税化ということでやってきて、道路の臨時交付金六千億だったのをふやして一兆円以上にして、最終的には一兆三千億ぐらい一般にやるというようなことになっていますけれども、清家会長も釘宮市長さんも、どちらもこの大分の道路状況のことを言及されました。

 特に私感じるのは、西九州に比較して東九州、北九州から中津の先の方までは来ていませんから、宇佐までは来ていない。その後、今度、大分から先、鹿児島まで行こうといったら半日かかっちゃう。そういう状況の中で、私は、確かに公共投資に対する批判も、それはあることはあるし、納得できる場合もあるけれども、東九州に関しては、我が地元の市長も今その責任者になって、これをひとつ何とかしなきゃいけないということなんです。しかし、ここのところは、この地域は今、西日本自動車道路がやるようになっているのかな、延岡のあたりへ行くと国の責任のところもありますけれども。

 そういう点に関して、今度の、ささやかでも一般税化したことへの意識、一面では道路の予算が減ってきたというようなことをどうお考えでしょうか。お二方、どちらが先でもいいからお願いしたい。

清家孝君 特定財源ですから、目的税なので、やはりある程度それを理解せぬといかぬと僕は思うんです。

 不公平な道路財源として今まで使用されておると思うんです。これは、いいところは大変立派な道路、今言われたように、西はいい。東はこういうことで全くできていないというのが状況なので、これをどういうふうに考えるかというのが一番大きな問題なんです。

 ぜひやはり的確な行政の予算構成を組んでいただかなければ、一般財源化するという形でやられたのでは、私はガソリンスタンドをしよるわけですけれども、これは、特定財源なんというのは本当に二重課税なので、こんな税制というのはないんですよ。そんな、よそに使うような財源であれば、僕は撤廃してもらいたい。

 我々としては、特定財源として道路に財源を使うということで、真剣にこれを徴収し納めておるので、その辺をよく理解していただきたいというふうに思います。

釘宮磐君 先ほど田野瀬委員さんの言葉の中にもありましたけれども、国の年間予算の四〇%が借金だ、こういう財政状況の中でございますので、私は、道路特定財源も、これを聖域化するということについてはやはり国民の理解というのはなかなか得にくいのではないか。

 そういう意味では、一定の一般財源化についてはやむを得ないというふうに思いますが、私も実は、国会にいるときはそういう立場でずっと物を言ってきていたんですが、実際に地方の立場になってみますと、先ほど申し上げましたように、地方の道路整備というのは大変おくれているわけです。特に九州、また、この東九州というのはおくれているわけです。ようやく自分たちの順番が回ってきたと思ったら、これは一般財源化だというふうに言われたことについては非常に残念でならないわけで、そういう意味では、菅さんが実際に踏査をしてみたそうです、昨年、あの議論の際。私は結構なことだと思います。

 ぜひ、やはりおくれているところ、また必要な道路はきちっと担保してもらう、そのことはきょうここで与野党を超えてお約束をいただきたいというふうに思います。どうぞよろしく。

三原委員 森田さん、うんちくに富んだ農業論を言っていただきました。

 今、我が方の石破大臣は、今百七十万ヘクタールぐらいあるのかな、休耕田とか放置された水田、それをやはり何とかもう一回再利用をということを唱えていますし、いま一つは、御承知のように、お米はもう八百万トン、一人が六十キロしか食べないものだから、幾らつくっても余るような状況になってきちゃったけれども、何とかしなきゃいけない。

 それで、御承知のように、飼料は九割が輸入なんですね。日本の肉の、豚でも牛でも鳥でも、半分は日本で国産といっても、実際は九割以上、つまり輸入した飼料を食わせるから、実際を言えば九割以上が輸入と同じなんですね。それに対する大いなる思い入れがあって言っているんだけれども、反当たり収量が十三俵、四俵とれるぐらいの飼料米をつくってやってみようよというチャレンジの意識を持って言い始めておるんです。

 そしてまた、新しいことをやれば、五万五千円、反当たりでも上げますからというようなことを言っているんですけれども、それに対しての御意見は、どうでしょう、具体性というか実現性はあると思いますか。飼料の方にどんどん向かってでも輸入を抑えてという。

森田克巳君 今言われておりますように、食料自給率を五〇%にしたいというようなことは言っていますが、それは口で言うだけでしょうが、なかなか難しいと思います。

 こういうものを達成するためには、やはり荒廃田の復田とか荒廃農地を動かしていく、そして農地の転用を少しは考えていくというようなことをしなきゃ、私は、とてもじゃない、もう言わない方がいいと思うんです、食料自給率が五〇になるなんて。四〇から三〇になりはせぬかと思って心配するぐらいで。それをやろうと思えば、そういう今申しましたようなことを実行していかなくちゃしようがないんじゃないかと思うんですね、復田対策だとか。そしてその上で、いわゆる米飼料にするだとか米粉だとかいろいろなことを考えながら自給率を上げていく。

 そして、面積でいろいろするのはやはり水田ですよ。水田が生きない。日本農業は水田ですよ。だから水田がどうなるかということに尽きると思うんですね。それが生きるような施策というものの一つとして、今荒廃地とかの対策、それと、今ある事業で非常に管理しようとしているような事業を見直してほしいと思うんですね。

三原委員 御承知のように、農業あたりでは今度でも予算について三兆円を超すぐらいまでになりましたから、何とかまた現場にいる人のアイデアをいただいて考えなきゃいけないと思います。

 ところで、大分というと、例の一村一品の発祥の地ですね。今我々でも、農商工連携なんて言いまして、それで何とか消費者の方に安くていいものが、安心したものが入れるようにいろいろなことをやってみようとアイデアを出しているんですけれども、その点に関して、今行われていることに加えて、何かもっとこういうことをやればうまくいくぞというようなことがあれば、清家会長さん、教えていただきたいと思います。

清家孝君 農商工連携の件につきましては、私は、農商工連携サミットを内閣府で福田総理なんかと一緒にやったときに、事例発表しながらこの方法を取り上げてもらったわけですけれども、やはりこれだけ地域が疲弊しておる中で、農も商もないんです。縦割りをなくして一体となって地域おこしをするのが今の時期じゃないのかなということで、今、休耕田を活用して、大分県の場合は、スイートピーとかホオズキとかいろいろな転作をしながら、それを商工会が窓口でインターネットで売ったり道の駅で売ったりして生計を立てるような形をしておるので、その事例を発表して、この農商工連携というのはいいんじゃないのかなということで取り上げられたのが農商工連携の一環なんです。

 これは、ぜひ全国的に広げてもらえば、第一次産業の農業の後継者もできてくるんじゃないのかなというふうに私は考えておりますので、ぜひひとつよろしくお願いします。

三原委員 ありがとうございました。

衛藤座長 次に、大島敦君。

大島(敦)委員 きょうはありがとうございます。民主党の大島です。

 私の時間は二十分ありますので、各陳述人の皆さんには十分心置きなくしゃべっていただければと思います。

 まず釘宮市長にお伺いしたいんですけれども、今回、予算の中で、雇用の対策の予算としては四千億円の基金が積み上げられております。この基金は、前の景気後退期にも同じような基金を四千億円ばかり積み立てまして、市町村が中心となって雇い入れのさまざまな事業を起こしたときの助成のための措置として考えられております。

 特に今回は、前回のときにも農業、林業の方の職場をふやさなくちゃいけないということがあったり、あるいは介護ということも前回の景気後退期にもございました。今回の場合には、特に介護に関して、国としても今後大きな雇用の場が見込めるということで伸ばしていきたいと考えているとは思うんですけれども、その点につきまして、市長から、具体的なアイデア等ございましたらぜひ教えていただければと思います。

釘宮磐君 まず、国の緊急雇用対策としてのふるさと雇用再生特別交付金事業、また緊急雇用創出事業臨時特例基金事業、これは四千億ほど計上されております。

 これは、私どもとすれば、懸案課題を解消するためにこの事業をぜひ活用したいというふうに思っておりますが、ただ、残念ながら、実施案の提出期限が年末を挟んで三週間ほどしかなかったんです。早く出せということで、結局検討する時間がほとんどないようなことでありましたので、これだけの税金を投入するわけですから、地方自治体に十分考えさせる、そして、よりそのことが地方自治体にとって効果が上がる、せっかくお金を使うわけですから、効果を上げるために知恵を出させる時間をいただきたい、このことはぜひお願いを申し上げておきたいと思います。

 それから、雇用の問題で、私はいま一つは特に介護現場の問題について少し申し上げたいのであります。

 実は、これから高齢化がどんどん進んでまいりますと、介護現場というのは人がこれからますます必要になってきます。しかし、残念ながら今介護現場は、今回大分は派遣切り等が大変大量に出ました、したがって、介護現場の皆さんがぜひうちにというふうに募集をかけましたが、実際には来ないんです。なぜ来ないかというと、やはり介護現場が、きつい、汚い割に給料が安いんです。

 したがって、介護現場というのは、私も団塊の世代ですから、もういよいよ、事実私は母親の介護という問題で介護がいかに大変かということを今感じておりますし、そういう意味ではしっかりと整備しておかなきゃいけない。日本で今若者が失業しているのに東南アジアからわざわざ連れてこなきゃならないということ自体、私は雇用政策の大きな矛盾を感じるわけです。

 したがって、今回三%上げるといいますが、これは、実際三%上げても、事業主が実際に給料に反映させるかどうかというチェックというのはほとんどとれないわけですね。ですから、そういう意味ではしっかりとその辺を、私どももチェックはしていきたいと思いますが、そういうことをぜひ一つの要綱等でお示しをいただくことが大事ではないかな。

 あわせて、やはりなぜやめるのかという最大の要因は、自分が子供を大学にやるころにはとてもじゃないけれどもこの給料じゃやっていけないということで、みんなやめていっちゃうんですね。今の介護職員の給与表というのは、ほとんど据え置かれたままなんですね。ですから、二十万そこそこで四十、五十まで働けといったら、それはその現場にはやはりとどまりません。

 私は、ぜひこれからこの問題を整理するためにお願いをしたいのは、やはり定期昇給財源をきちっと持って、上げられるような標準給与表を義務づけるようにすべきだというふうに思っています。したがって、職員の勤続年数が平均的に長い事業所については、それを加算でつけていくというようなシステムをぜひ御考慮いただけたらいいのではないかな。そうすれば、いい介護施設には職員がずっととどまりますから、そこには門前市をなす、そういう意味では利用のインセンティブも働いてくるのではないかな。このことをぜひ私は提案をさせていただきたいなというふうに思います。

大島(敦)委員 釘宮市長、ありがとうございます。

 多分、八年前の本当に景気の後退期には、大分若年層の失業者がふえて失業率がふえたので、彼らが安い賃金でも介護の職場に入っていただいたということがあったかと思うんですよ。その後、景気が徐々にはよくなってきて、大体年間でも二百万とか、よくて二百五十万ぐらいで、なかなか、三十代を超えて結婚して子供をつくるとなるとちょっと心もとないなということで介護の職場から離れる方が非常に多くて、私の知り合いの小さなお店の経営者の方からも、大島さん、介護福祉士さんが介護の職場をやめて転職したなんて話も聞くところなんです。

 ですから、これから雇用がもっと悪化して、若い人たちの失業率がふえてくると、意外とまたもう一回介護の職場に若者たちが入るかもしれないんですけれども、それは抜本的な解決にはならないと思っているのです。

 ですからこれは、やはり政策の中では、二十代、三十代、四十代、ある程度経験に応じて社会的な生活を普通に営める給与というのは、釘宮市長のおっしゃるとおり必要だと思うんですね。ですから、非常に貴重な御意見で、まことにありがとうございます。

 もう一つは、市長で申しわけないんですけれども、先ほど出た定額給付金なんです。

 私の知り合いの市長さんから、大島さん、定額給付金は通った、市民の皆さんに給付をした後に残ったお金までもう一回国に返さなくちゃいけないのは、何となくそれは市の方に残してほしいなという意見が多いわけですよ。これは、多分市長もそういう気持ちはあるかと思うんです。物すごくこれから三月苦労して、でも、本予算は通ったんですけれども関連法案がまだ通っておりませんので、何が起こるかわからないのが政治の世界ですから、きのうも元首相の方の御発言もあったとおりまだ紆余曲折があるかもしれないので、その点も踏まえて、市長としては、まずは、定額給付金をもしも給付することになったときにどうすればいいのか。

 一番いいのは、それだけ渡して自由に使わせてくれというのが多分一番市長としてはありがたい使い方なのかもしれないんですけれども、もしも、この定額給付金を配った後の財源について、残してほしいのかほしくないのか、率直な意見を、そもそも論と今後の話を聞かせていただければなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

釘宮磐君 非常に難しい質問ですね。

 少なくとも、これが国会において可決をされ、いよいよ実施をされるということになれば、当然、私ども行政として、これを着実に遂行していかなきゃならぬというふうに思っています。

 それをもし受け取らなくて残った分は地方に残してもらえるということであれば、それ自体は決して望まないことではありませんが、ただ、そうなると、今度は受け取らないことを何か奨励してしまうようなことになってしまってはいけないというふうに私は思います。

 それ以上に、私は、決まった以上はぜひみんなで、どこかで聞いた話ですが、盛大に使っていただいて、やはりその地域の経済を潤していただきたい、それまでは大いに国会で議論をしていただきたいというふうに思います。

大島(敦)委員 定額給付金で申しわけないんですけれども、多分振り込みだと思うんですね。振り込みだと、消費に結びつくかというと、なかなか結びつかないところがあるかな。やはり現金でいただくと、その帰りがけにちょっと使いたいという気持ちがあって、そこの制度設計がもう一つ工夫が必要だったのかなと思うんです。

 清家さんに伺いたいんですけれども、先ほど御意見の中で、今まで借りている借入金の一括借りかえ融資の実行ということがありました。特に、商工会さんですから、本当に小さな企業の皆さん、小規模事業主の皆さんが多いかと思うんです。

 その中で、財務大臣もようやく最近現状認識が整ってきたのか、企業にも二通りあって、一つにはこれまでの小さな企業と、輸出関連で売り上げが大きく急激に落ち込んだ企業があるということで、ようやく整ってきたのかなと。私自身も、小さな会社を見ていると、本当に十二月からの売り上げが、一次、二次、三次になってくるに従って、もう三割減、五割減、七割減になってくるものですから、この一括借りかえの融資の実行ということで、去年の政策よりももう一段踏み込んで、例えば半年とか一年の、金利は払うんだけれども返済は猶予してくれよという声が多いかなと思うんですけれども、その点につきましての率直な御意見を伺えればありがたいんですけれども。

清家孝君 金融対策につきましては、私、中川大臣と金融庁長官それから監督庁長官とお話をして、一番問題はやはり借りかえなんです。

 借りかえは、今まで制度として、借りかえをした場合には不良債権として積み増しをせないかぬかった。それをなくしてくださいということで、ようやくこれが通って、借りかえができるようになった。こういう不況の時期に新たに借りても返済ができぬわけですよ。だから、自分の経営状態によって毎月払えるような金額で払うようなシステムにしてくださいと。それで、借りかえの期間延長を十年に延ばしていただいて、そういう結果で、何とかこの年が越せたわけです。

 次は今度の期末なんです。一応これについては、やはり財務内容いかんによっては貸さぬところもあるんです。それをどういうふうな形で基本的に対応していくかというのが、一応大きな問題点があるわけなので、今後やはりそういう施策についても政府と検討しながら、本当に零細企業で今日本を支えておるんですから、皆さんが元気になるような金融対策を立てていかぬと困るんじゃないかなというふうに考えておりますので、ぜひその辺の御理解をよろしくお願いしたいというふうに思っております。

大島(敦)委員 派遣の問題について伺いたいんですけれども、釘宮市長のところは大分ですから、今新聞紙上をいろいろとにぎわわせておりまして、失業者の方が非常にふえてきているのかなと思うんです。その中で、失業者の方でも、地域の住民票を持っていらっしゃらない方が多いかもしれない、あるいは地域の方もいらっしゃるかもしれない。

 私たち、衆議院の調査局の資料を読ませていただくと、昨年から釘宮市長はタイムリーに、早目にいろいろと対策をとっていただいておりまして、本当にありがとうございます。その中で、地域としてどういうような失業対策、雇用対策が望まれるか、先ほどは、市長挙げられました、交付金と創出事業の四千億円の改善点について述べられたんですけれども、今のこの局面で、特に、先ほどもキヤノンを見た後に新日鉄さんも見させていただいて、大きな企業も多くて、輸出に大きく依存しているとすれば、これから結構影響が出てくると思うんです。

 それについて、市長が考えられている雇用対策について、もう一度全般的な面から述べていただければ助かるんですけれども。

釘宮磐君 今大島委員さんが御指摘のように、大分市はキヤノン、東芝また新日鉄等、日本の製造業の拠点工場が集まっておるわけでありまして、そういう意味では、今回の派遣切りというような事態では、私どもも大変憂慮して、早速相談窓口を開設するとともに、いわゆる公営住宅の臨時入居、さらには市職員の臨時採用等の枠を設けて対策をとりました。

 ただ、大分市の場合は、比較的、大分市に住民票を置かずに大分市のそういう事業所に通っていた人がかなり多いようでありまして、結果的に相談件数は百五十五人ということでございましたし、また、公営住宅や、民間の企業が社員寮等を提供したのもあきが残ったというような状況でございました。

 そこで、私は、まずこうした派遣の問題については、やはり、ある日突然家を失う、また仕事を失うというようなことが起こるわけでありまして、そういう意味では、セーフティーネットがきっちりと張られていなかったというところに一つ大きな問題があるんだろうと思いますし、そのことは、できるだけ早くやはり国会で法改正をする等やるべきだというふうに思います。

 それと、いま一つは、私は、やはり若者の安易なフリーター化や早期離職というものを阻止していかなきゃならない、そのためには、職業意識をきちっとやはり子供のころから植えつけていくということが大事ではないかというふうに思うんです。そういう意味では、学校教育の中でそうした職業の選択についての意識を高める、そうした取り組みを行うべきだと思います。

 私どもは、実は、中学生に職業意識を高めるために、若い勤労者が講師を務めて、若年者職業意識向上事業というものをやってまいりました。これは非常に好評でありまして、少なくとも、農業そして日本の伝統工芸、こうしたたくみのわざとかいうようなものも含めて、大いに子供たちに職業のすばらしさというものを体験させ、また説明をしていくというような取り組みも進める必要があるのではなかろうかなというふうに思います。

 今、どちらかというと派遣切りの問題だけが言われておりますけれども、やはり新たな雇用をどうするのか、そして若者の職業意識をどういうふうに醸成していくのか、こうしたことをセットに考えながら、国においてはこれからの雇用政策というのをしっかり考えていただきたいなというふうに思います。

大島(敦)委員 ありがとうございました。

衛藤座長 次に、富田茂之君。

富田委員 四人の意見陳述者の先生方、本当にありがとうございました。

 まず、清家さんにお伺いしたいんですが、今大島委員の方からもお話がありましたけれども、中小企業金融ということについて、今お話しいただきましたように、条件緩和して、この年度末どう乗り切っていくかというのは本当に大事な視点だと思うんですね。

 先ほど、意見の際に、緊急保証制度をつくってもらったのは中小企業経営者として本当にありがたいというお話をいただきました。実は、二月十日までの数字があるんですが、二十六万五千九百三十七社、五兆九千百八十三億の承諾実績があります。これは六兆円ですので、そういう意味では、あと一日か二日でこの枠を使い切ってしまう。二次補正で二十兆に広げましたので、関連法案が通れば、またそこのところをきちんとやっていって、中小企業経営者の皆さんに安心していただけると思うんですが、残念ながらまだ関連法案が通っておりませんので、何とか野党の皆さんにも協力していただいて、中小企業の皆さんに安心していただきたいというふうに思います。

 おっしゃっていました条件緩和の部分は、実は、昨年の臨時国会でも大分議論をしました。まず、緊急保証で信用保証を八〇パーから一〇〇パーに上げるのが大事だと。一〇〇パーに上げたんだから、金融機関の方はその分助かるわけですね、何か事故が起きたときに。だったら、それを金利に反映させるなり、返済期限にきちんと持っていったらどうだというような議論も予算委員会でさせていただきました。

 もう一つ、先ほど清家さんの方から御指摘いただきましたように、金融庁の方の検査マニュアルが厳しいままでは金融機関は安心して貸し出せない、何かあった場合に自分の方が責任を問われるということで、中小企業に対する融資のマニュアルも見直してもらいました。そのために少しずつ金融が緩和してきたんだと思うんですが、もう一歩、本当に実際にこの年度末を乗り切るためにどういったことがあったら安心だなというようなところ、何かもう少し御示唆がありましたら、遠慮なく教えていただきたいというふうに思うんですが。

清家孝君 年は越したわけでございますけれども、今度の期末、二、三月というのが一番山場が来るんじゃないかなというふうに思っておりますけれども、大半の借りかえができるところはもう終わったと思います。次は、やはり経営内容が悪くてどうするかなというのが、金融機関の判断で一応今引っ張っておるという状況があるので、できる限りこの幅を広げてもらいたいというのが、今私から意見陳述をした中に入っておるわけです。

 その辺についてもよく御理解を願って、もう少し緩和をすれば、今倒産の憂き目に立っておる企業も救われるんじゃないかなというふうな感じがしますので、ひとつその辺についてもよろしくお願いしたいと思います。

富田委員 大事な御意見だと思います。

 ちょっと手助けすればここを生き延びて、従業員の皆さん、また従業員の家族の皆さん、そして地域に一生懸命貢献されている中小企業の経営者の方を手助けできるようになると思いますので、ここは与野党、意見変わらないと思いますので、貴重な御意見を承って、予算委員会の中でもしっかり議論をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

 次に、釘宮市長にお尋ねしたいと思います。

 市長にこの席でお会いできて本当にうれしく思っております。実は、九三年、私、初当選したときに、細川連立内閣で地方分権推進法を一緒につくった同志であります。本当に、釘宮磐節というか、強固な信念を持たれて、地方分権が大事だというふうに、私、初当選でしたからいろいろなことを教えていただいて、今は立場は違いますが、本当にきょうは貴重な御意見をいただいて、ありがとうございます。

 具体的な御意見を幾つかいただきましたので、御質問させていただきたいんですが、まず、妊婦健診の十四回の件で、二年間限定の補助事業なので、三年以降は全額市町村負担となるのは明白じゃないかというお話がありました。

 この十四回の無料健診は、我が公明党が一生懸命、特に女性議員の皆さんを中心にいろいろなところで取り上げましたが、なかなか風穴があきませんで、今回、緊急の経済対策の中に、少子化対策も大事だということで、何とか入れることができました。

 おっしゃるとおり、三年目以降もきちんと地方交付税措置でできるように私たちは全力を挙げていきたいと思いますし、今回ちょっと工夫をして、七百九十億円、五回から十四回に上げる分の半額を都道府県にきちんとしておいて、残りの半額の部分を地方交付税措置で、市町村の首長さんに、実施していただけるところに都道府県から基金を半分出す、それはきちんと十四回分は保障しますよという二年間限定の措置。

 これは、十四回やっていただいたところに三年目以降も何とか地方交付税措置で持っていきたいというちょっと思いを込めてこのような制度を設計したという状況なんですが、市長のおっしゃるように、三年目以降、十四回から減らすわけにいかないんだから、市町村の負担にならないようにというところは私どもも国会の方でしっかり議論していきたいと思いますが、何かもう一工夫することがありましたら、この点についてまずひとつ教えていただければと思います。

釘宮磐君 富田委員の今回の全額無料化に向けての御努力をなされたというお話を聞きまして、今まさに少子化が進んでおりまして、少子化にどのように手助けをしていくかというのは行政の役割であります。

 ただ、お言葉を返すようでありますけれども、地方自治体にとってやらなければならないいろいろな行政には優先順位がございます。限られた財源、先ほども申し上げましたが、一方で交付税は減らされ、そして民生費は、実は私ども、来年度の生活保護費は一挙に五億円ふえるんです。そういうふうな自然増がどんどんふえていっています。したがって、こうしたものが新たにぽっと出てきて、それが新たに一億円、二億円、三億円というふうな形で出されると、地方自治体はたまったものではない。

 これは実は全国市長会でも大変問題になっておりまして、少なくとも今回は、言葉は悪いですけれども、現ナマでくれる。現ナマでくれるのなら、私どもとしてはそれは結構です。しかし、これが先々、また交付税でだと。さっき私言いましたけれども、交付税というのは姿が見えないんですよ。これは算入している、算入しているというけれども、算入がどこにされているのかというのは見えない。ですから、そこに全部逃げ込まれると、地方自治体は最後はもう破綻です。

 ですから、そこの選択は少なくとも私は地方自治体にさせるべきだというふうに思いますので、きょうはその点についてはぜひお願いを申し上げておきたいと思います。

富田委員 今の点はしっかり心にとめて、予算委員会でもっと議論をしていきたいというふうに思います。

 もう一つ、釘宮市長から介護現場のお話をいただきました。本当に大事な点だと思います。三%報酬をアップしても、事業主の方が給与に反映するかどうかチェックできないというお話がありました。

 これは実は、先日の予算委員会で、私も舛添厚生労働大臣に質問しました。最初この三%アップが出たときに、現場で二万円給料がアップするんじゃないかという話が先行しましたけれども、そのうち、二万円という数字がなかなか答弁として出てこなくなりました。

 なぜ出てこなくなったかというと、市長がおっしゃったように、経営者の方と従業員の方で給料を決めてもらわなきゃならない。経営者の方の方に報酬アップ分が行ってしまうのではないかというのが出てきて、すんなり二万円というのが予算委員会の現場でも数字として出ません。せめて二万円アップしたいということでこういうことをやったわけですが、今回の措置は、介護報酬を上げますと保険料にはね返りますので、そこをはね返らせないような措置ということでやりました。

 先ほど釘宮市長から、標準給与表を義務づけるべきだ、必ずこの給与で生活していける、結婚して子供も産んで、子供をきちんと育てられるような給与にしないとなかなか介護現場で人材は育たないという御指摘をいただきました。本当にそのとおりだと思います。

 厚生労働省の調査ですと、介護現場で働いている男性の方の全年齢の平均給与が三百十一万ぐらい。一般の方の全年齢の平均給与が五百十五万。二百万近く差があるので、これでは幾ら使命感を持っていても、やはり現場から離れていってしまう。特に一年以内の離職率が二二%近くということで、やはりきちんと定着していただいて、ノウハウ、技術を身につけた方にいい施設に行っていただくということが本当に大事だと思います。

 先ほど、標準給与表を義務づけるべき、また、きちんと給料の体系が、安心して行けるような体系をつくるべきだというのはそのとおりだと思いますので、これはしっかり各委員受けとめさせていただいて、ここに反対する政党はないと思いますから、現場できちんとやっていきたいと思います。

 もし御意見がありましたら。

釘宮磐君 全くおっしゃるとおりでありまして、介護現場は、ぜひ進みたい、そういう志に燃えた方というのはたくさんおるわけですね。だけれども、実際に行ってみたら、その現場が全く思ったほどの働く場となっていないということが一番落胆をしているところだというふうに思いますので、ぜひその点については、標準給与表等を設けるなどの措置をとっていただきたい。

 あわせて、今回の改定で事業主がどのように処遇改善に努めたかということは、ぜひ積極的に開示することを求める、そうしたものを私ども行政が立入検査できるようなこともぜひ提案をしておきたいというふうに思います。

 なお、先ほど三%という話がありました。私は、三%で給料がよくなるとは思えません。したがって、さっき田野瀬委員が消費税の話をされました。私は、消費税に対しては相当ないわゆる反発があると思いますが、介護については、介護現場の職員の処遇をきちっとして、日本の介護の状況をこれからもっと整備するんだということであれば、一定の保険料の値上げは国民の理解が得られるのではないかというふうに思っております。

富田委員 ありがとうございました。

 チェック体制ですが、これも予算委員会で舛添大臣に質問したときに、厚生労働省としてもちゃんとフォローアップして、給料にどれだけ反映したかはチェックしていきます、きちんとそういったことをしてくれる施設に対しては、また別のインセンティブが働くような何らかのプラスアルファを考えますというふうに具体的な答弁がありましたので、ぜひ現場の行政の皆さんと厚生労働省で連携していただいて、ここをしっかりフォローアップしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 次に、森田陳述人にちょっと教えていただきたいんですが、農業のことについて詳しく御意見をいただきました。

 実は私、千葉県の出身でして、減反違反の四分の一は千葉県がやっております。千葉の土壌は水田以外になかなか転作ができなくて、減反と言われても、もうこれしかお金にできるものはないんだからということで、お米をどうしてもつくってしまう。そういう現場で政治活動をしておりますので、先ほどいろいろお話をいただいて、厳しいなというふうに思いました。

 その中で一つ、農地、水、環境対策ということで、農振地域全面積をそれの対象にすればいいじゃないかという御指摘がありました。そのように、所得補償型の事業ということの観点からもう少し考えていくべきじゃないかという御指摘があって、なるほどなと思ったんですが、ちょっとそのあたり、それほど詳しくないものですから、もう少し、森田さんのこれまでの御経験を生かして、こんなのはどうだというのがもしありましたら、具体的に教えていただければと思います。

森田克巳君 確かに千葉はそういう減反、実態はそうでありますが、これはやはり一つの定めとしてみんなが実行していく。これはやはりどこかにたがを入れなくちゃいけないんだけれども、それが入っていないから、とにかく正直者がばかを見るみたいなことにしかなってこないんですね。

 そして、一方ではまた、八郎潟干拓とか、あんなところに行ってみると、あんな大干拓をつくっておって、減反なんか何もせぬで、大変もうかっていて、億の銭でもうかったなんというような話を聞くと、やはり減反というのについては何か教えられるし、しかし、やるからにはやはりやらなくちゃならぬ。それでは、ああいうふうな大きなところのものはどうするのかといえば、これはまた絶句するんじゃないかと思うんですね、例えば八郎潟みたいにやっているところは。

 だけれども、それでもどこかでたがをしないと、そういうことをしておるのなら、また機械を整備するときにはもう融資とかいろいろは一切しないよ、もう全部自分の現金で買っていけというようなことになれば、また幾らか制約になるかしらぬけれども、何にも制約がなければ、まさに正直者がばかを見る方式みたいなことが繰り返されておる。これはやはりどこかで何か対処していかなくちゃならない。しかし、政府もそれをやるのは難しいことだろうと思います。これは私どもの大分県においてもそうですね。

 本当に減反をしないと、今度は逆に、今あなたの言いました農地、水なんかになっても、国と県と市町村が金をつけるわけでしょう。本当に市町村にしてみると、おまえのところはここらあたり減反を一つも市に協力せぬのに、何で市費を出してこれをせんならぬかということにしかならないんですね。ほかの事業にもそういうことで及ぼしていかれるので、とんでもないところでぬれぎぬを着なくちゃならぬ。本当にこういうところがいいんじゃないかと思ったって、それが恩恵にあずかれないというようなことも出ますから。

 減反策というのは、もうこれは宿命ですから、何とかしっかりやっていく。しかし、難しいというのもまたよくわからぬではないんですね。わからぬではないんですけれども、やはりそういう対応が必要ではないかと私は切に思います。

 農地、水を、農振面積のということについては、私は、今、政府は二百万ヘクタールの農振農用地に対して百万台ぐらいは残そうではないかということをやっていますけれども、なぜ百万か。それじゃもう百万にはすぐなりますよ、今のような減少で落ちていきますと。五十年もたたないうちに日本農業はなくなってしまうということになるんではないかと思うんですね。

 だから、そんな現実があるんだから、どこかでぴしゃっとしたたがで農地を確保しなければならないんじゃないかと思うけれども、国民がそういうところからは離れてしまっておる。しかし、百年後の農業で、かつて五十年前にもっと言うべきだったなんというような反省が出てくると思うんですけれどもね。あれよあれよで、減りかかったら本当に減るんですよ。私の県で全国平均より五%も多く耕作放棄地を抱えておるなんて、私はそんなふうなことなんか、大分県でいつの間にこんなになったのかと。もとより九州でもトップですけれども、全国的にもトップクラスじゃないかと思うんですね、一四%。

 これは減反とも関連これありで、非常に難しい問題なので私は答え切らぬですけれども、何かたがを入れるということだと思いますけれどもね。お答えにはならぬと思います。

富田委員 ありがとうございました。

 残りの時間がありませんので、児玉陳述人に、先ほど、政府に望む施策として住居の確保、生活支援というようなお話がありました。

 これは実は、第二次補正予算の中で、雇用対策の中でそういう政策をやっておりまして、前倒しをして雇用促進住宅を提供しよう、あるいは生活資金にすぐ困る方にハローワークを通じて労働金庫から貸し出ししようという政策をとりました。これは二次補正の前倒しという形で十二月の中旬からやりまして、私、連合千葉の会長さんに会いに行きましたら、政府・与党の雇用政策で住宅政策と生活資金を考えたのは初めてじゃないかというふうに言われたんですね。

 多分大分でも、そういう御相談があったときに、こういった方法があるよということでお話をされていたと思うんですが、そのあたりはどんな状況だったんでしょうか。

児玉圭史君 実際に解雇された労働者が生活する場がないというのは、非常に切実な問題でした。

 それで、そういう公的なものがあるということはテレビなどで情報は入っていますが、まず、例えば私のかかわっているキヤノンで解雇された労働者の場合に、基本的に所得水準が低いということがあります。新聞をほとんどとっていません。テレビが備えつけであるだけです。携帯電話を持っているだけ。パソコンなどは持っていません。そんなお金はありません。そうすると、私たちが想像する以上に彼らは情報というのは限られているんです。そして、働き方が短期の派遣という、実態は派遣なんですけれども、そういう働かせ方をしていますから、人としての交流や情報交換というのは非常にありません。県外から来ているということもあります。そういうことで、そのような制度が仮に大分で適用されるものがあったとしても、情報として非常に遅い、なかなか伝わらないというのが現実でした。

 だから、ほとんどの方はどうしていいかわからないという状況の中で、とりあえず今住んでいる寮にそのまま住もう、そして、事業者の方とまず話し合いをして、当座の雨露をしのぐ場所を確保しようというのが私たちが選択した道です。

 国の制度としてそのような制度があるのは大いに歓迎したいと思います。しかし、実際に大分で起こった短期間の大量解雇に対してこの制度がどれだけ有効に活用したのかというのは、しかるべきところで検証された方がいいのではないかと思っています。

富田委員 もう時間が来ましたのでこれで終わりますが、清家さんと市長にはお願いをしておきたいんです。

 定額給付金が支給されたときに、できるだけ地元で使っていただけるような工夫をしていただきたいと思いますし、私は今、千葉県の習志野に住んでいるんですが、市立習志野高校がこの春甲子園に行きます。習志野から甲子園まで、前回行ったときにバスが一万三千円だった、今回一万二千円で行けるようにしろというふうにバス事業者に市長と商店街で頼みまして、こんなふうにいろいろなアイデアも出るなというふうに思いましたので、ぜひお二人にそういった御協力をいただければと思います。

 ありがとうございました。

衛藤座長 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 きょうは、四人の先生方の意見陳述、中小零細業者の問題でも地方政治の問題でも、それから農業の問題、雇用の問題、いずれも本当に大事な課題としてこれからの予算審議に生かしていかなければいけないなということを痛感したわけです。

 きょうは、実は、公聴会の前に大分キヤノンに行ってまいりました。大分キヤノンの動向というのは国政でも大変注目をされておりまして、これからの日本の雇用、労働のルールのあり方、大事な問題が提起されているんじゃないか、このように感じています。

 本社の労務担当の諸江専務が出ていらして、短い時間の説明があったんですが、年末から年始にかけての、大分でいえば千人以上の大量の解雇、雇いどめ、対応が甘かった、このようにおっしゃっておりました。そして、御手洗さんが経団連会長を務め社会的な存在感や期待がはるかに大きい中で、キヤノンへの批判は経済界への批判と同じ、間違った対応をしたら企業として葬られるという記事も見せていただきました。まさにそのとおりだと思います。

 私たちは、やはり、仕事を失った人々の居住と生活と再就職の支援、セーフティーネットの問題、それから、これ以上の雇用破壊を許さない、現に派遣として働いている人たちが職を失うことのないように、正規雇用に移行できるように措置をしていくべきだ、二度とこういう事態が起こらないように労働者派遣法の抜本的な見直しということを国会でも提案をしてきているところであります。

 特徴は、やはり、日比谷の派遣村を見てもそうでしたけれども、日本の社会で何でああいうことが起きるのかというのが国民の根本にあった疑問だと思うんですね。あの人たちは、雇用保険、失業手当をもらっていなかったのだろうかということと、何で企業の生産調整が直雇用調整に結びついて大量の解雇が生まれるのか。それが今キヤノンの雇用形態ということで議論になっている点でありますが、偽装請負から派遣労働法違反、そして今度の期間工、請負とか、その雇用形態というのは一体どんな問題を含んでいたのかということを児玉さんにお伺いしたい。

 それから、労働組合を結成して、職や住まいを失った人たちの支援活動を頑張っていらっしゃるということだったんですが、今、皆さんはどんな要求を掲げて活動していらっしゃるのか、この二点についてお話を聞かせていただけたらと思います。

児玉圭史君 まず、キヤノンの雇用形態について御質問がありました。

 資料でも準備をさせていただきましたが、大分県の企業立地推進課というところが定期的にキヤノンの雇用形態については集約をしています。私が持っている一番新しい数字では、十一月の時点では、大分キヤノンは直接雇用で四千六百二十六人、派遣が百三十人、請負が四千百十人という状況になっています。キヤノンマテリアルの方では、直接雇用が千九百七十人、派遣が十五人、請負が千六百人となっています。

 キヤノンの一つの特徴は、他の製造業と比べても請負による社員の比率が極端に高いということなんです。大分キヤノンの比率でいうと四六%、キヤノンマテリアルでいうと四五%が請負社員として働いているというのが現状になっています。今回、大量解雇の問題になっている労働者は、まさに請負社員として働いていた労働者に集中的に被害が生まれているというふうなことなんです。

 雇用形態との関係では、やはり、労働法制の規制緩和、働かせ方の規制緩和、これがあるというふうに考えていますが、キヤノンにおける大量の首切りも、こういう請負という形態による雇用が約四五%から六%にまで拡大をしているということが、このような減産の事態に至ったときに一瞬にして大量の解雇が可能になっているからくりだというふうに思っています。

 私たちは、契約としては請負契約になっていますが、キヤノンの生産工程の中で働いていた労働者であることは間違いありません。それから、社会的な責任からいっても、キヤノンは絶対によその会社の首切りなどというふうには言えないと思っています。あわせて、その働かせ方の実態は、私たちは限りなく偽装請負ではないかというふうに考えているところです。

 現在、私たちは解雇者と一緒に運動を続けていますが、御質問のあったように、要求は大きく言って三つに集約されます。住居の問題、生活保障の問題、そして今後の仕事の問題です。労働組合に結集、たどり着いた労働者は、寮については無償で居住させることができていますし、越年資金を支給させたり、生活資金を貸し付けさせたり、そのような要求は少しずつですけれどもかち取られています。

 しかし、労働者の実態は、お金がなくて病院に行けなかった、そういう労働者がたくさんいまして、この解雇を契機に一気に体調を壊すという人たちもたくさん生まれています。キヤノンは、労働者の仕事と住居と生活の保障を奪っただけではなくて、今、健康と命までも奪ってしまうのかというふうに私たちは思っています。引き続き団体交渉などで話し合いを続けていますが、現在、まだ全面的な解決には至っておりません。

 このような状況の中で、私たちは、解雇された労働者の要求を前進させるために、一つは、キヤノンと請負会社が社会的責任を自覚して解決に臨むことを強く求めたいと思っています。それは、先ほど諸江専務のお話がありましたけれども、一月二十一日の朝日新聞でも、社会的責任に言及を始めていますし、大分キヤノンでの請負会社に対する諸江専務のお話の中にも、みずからの社会的責任を認め、そして、問題の適切な解決、措置のための要望書を請負会社に今求めているという情報も聞いております。

 いずれにしても、言うだけではなくて、本当に解決をする立場でキヤノン自身が今のこの問題に当たっていただきたいということをまず要求の解決に当たっては強く求めています。

 二点目の大きな要求ですが、やはり、国に対しても、現在の離職者支援の制度、または雇用保険の受給の中身を含めて、改善の措置が見られていますが、一層の改善を求めたいというふうに思っています。

 国の政治、政策の中で、一番私たちが感じているもので欠けているというふうに考えているのは、キヤノンなどの大企業に対して大量解雇をやめさせるという毅然とした政策や姿勢が感じられないということなんです。キヤノンでいえば、三・七兆円を超える内部留保を持ちながら、私がお話ししたような事態が一瞬にして起こっています。このような解雇が許されていいはずはありません。大企業に自浄能力が欠落しているのであれば、政治の力で、ルールある企業活動に、企業の社会的責任を果たさせるようにぜひ力添えをしていただきたいと思っています。

 三つ目に、この問題を解決するに当たって、キヤノンは誘致に際して県と市と立地協定書を結んで進出をしています、しかし、今回の大量解雇に当たっては、キヤノンも県も市も立地協定書の立場で動いたとは私たちは感じておりません。このことが問題が拡大している要因の一つになっているのではないかと思っています。

 協定書の一条では、「工場の設置は、地域労働力の活用により、地域経済の浮揚及び地域産業の発展向上に寄与し、もって会社、県と市の繁栄を図ることを目的とする。」というふうに明確に書かれており、第十条には、「会社は、経済情勢並びに不測の事故により、操業短縮等やむなきに至るおそれのある場合は、事前に県及び市に連絡してその対応策に最善の措置がとられるよう配慮するものとする。」というふうになっています。

 現在、キヤノンから県や市に対して連絡が行われたり、対応策に最善の措置がとられたという形跡はありません。県や市が協定書に基づきそのような行為をキヤノンに求めたということもまだ私たちは知りません。県や市が協定書に基づき毅然とした対応をとるならば、今のような事態には、ここまでにはならなかったのではないかとも考えています。今からでもぜひ、県や市自身が、協定書に基づいた対応をキヤノンに求めていただきたい、そのことが要求の解決の一つの寄与につながるというふうに思っています。

 最後に、要求の解決に当たっては、国会における法律は非常に重要なものになると思います。現在審議をされている派遣法の改正で、原則禁止という原点に戻すことが必要だというふうに考えていますし、キヤノンのような請負契約の会社、雇用形態に対して、厳格な基準の確立と、その運用によって偽装請負については一掃することが必要であると思います。そして、日本における働かせ方のルールとして直接雇用が原則であるということを国会の中でぜひ確立していただきたい。そのことが、大分だけではなく、日本の労働者にとって大きな意味を持つのではないかというふうに考えています。

赤嶺委員 どうもありがとうございました。

 厚生労働省の発表によりますと、三月までに新たな失業者が十二万五千人、業界団体の試算で、製造業だけでも四十万人が職を失うというのに加えて、今度は、十二月に解雇されて、雇用保険の給付、九十日間が終わる人たちも出てくるわけですね。辛うじて十二月は雇用保険でセーフティーネットがあったけれども、それも切れてしまうという本当に深刻な事態はいまだ変わらないと思うんです。

 私、もう一つ、キヤノンなど大企業の社会的責任について痛感するのは、地域の雇用の拡大のために大分県も大分市も誘致の補助金を出していらっしゃる。雇用の拡大のために県民や市民の税負担で来たのに、これだけ雇用を混乱させているというのは、やはり社会的責任でいかがなものかと思います。

 自治体も本当に苦労されていらっしゃると思います。私も名古屋市にも行ってまいりましたけれども、生活保護の申請書がたまって処理できない、住宅が確保できない。地方自治体だけでセーフティーネットが欠落しているところをカバーしなきゃいけないという御苦労もあると思うんですけれども、釘宮市長も、今回のこの問題、どんなふうにお考えなのか、御意見を聞かせていただきたいと思います。

釘宮磐君 今回の派遣どめの問題については、これは広く日本の雇用という問題として深刻な影を落としておるというふうに思っておりますし、とりわけ大分はその象徴的な都市と言われております。

 したがいまして、派遣法については当然国会の方でしっかりと議論をしていただきたいと思いますが、あわせて、先ほども私申し上げましたが、やはり若者の職業観、要するに、余りきついのは困る、それから組織に縛られるのは嫌だ、そういうような声を私ども聞きます。現に、先ほども申し上げましたが、本市において、例えば福祉の現場であるとかタクシー業界、農業現場、こういうところから、ぜひ私どもにということで求人が届いたわけですね。しかし、そこにはやはりなかなか行かないという現実もあるわけであります。

 したがって、私は、先ほど申し上げましたように、この問題についてはすべてのことを検証しながら、今後あるべき雇用のあり方というものをしっかりと議論し、そして国として長期的な視野で日本の今後の雇用政策をどのように進めていくのかということをしっかりと明らかにしていただきたいというふうに思います。

赤嶺委員 どうもありがとうございました。

 先ほど森田先生の方からも、農業にもっと雇用力があるような、そういう農業の再建をしていかなければいけないというお話がありました。私も同感であります。

 今の雇用が崩壊している現状のもとで、内需を拡大していく、輸出大企業応援ではなくて、農業や水産業を振興していくというのを強い問題意識として持っているわけですが、もう一度、今の御議論を通しての森田さんの御意見、一分か二分しかないんですが、よろしくお願いします。

森田克巳君 農業は確かに懐が深いというのは事実なんです。ただ、今の失業者との間でいろいろなミスマッチというんですか、なかなか自分たちのところに来ないということです。失うのは速いものですよ。

 例えば、磐さんのところの大分市の「みつば」などというのは十ぐらいの法人でやっている日本一の団地なんですね。百五十人ぐらいおったのが、ああいうキヤノンとか東芝とかいろいろなものができて、ぽんとあっちの方に百人ぐらいとられてしまうんです。それで今度は、さあこうなったら帰ってくるかといったら、その人たちは帰ってこないんです。やはりこういうところに一つの問題があるんです。

 農業法人に帰ってきてくれないかとかいろいろな要求はあっても、皆さんが乗らないということです。それはやはり農業のつらさという。本当にやる気があったら、経営者とか何かになるぐらいまで農業に入り込んでしまえば、それはおもしろくなるんですけれども、ただ働いて、荷車引いていって、こうしよう、ああしようの単純な労働をやれというと、今まで物をつくって、余り美しくなかったかもしれないけれども、ああいうことでやっていた人と、土がいつも手につくというような労働には画然と差があるということですね。人々が受けないということです。本当は一次産業というのはもっと吸い込んでもいいはずだと思うんですけれども、それが吸い込めないということです。

 しかし、これはもう民度が皆さんずっと上がってしまっているから、農業に対する考え方も違うし、全体として民力の上がっておる中で、どうにもならない現実だと思うんですけれども、たくさんの需要が私どもの林業の中にも水産業の中にもあるということです。しかし、それがちょっとうまくマッチングしないということです。これだけの問題です。趣味のある人とか地域で漁師だったという人たちはすぐ帰って船に乗るぞとなるかもしれないけれども、ほかの人はなかなかそうはいかないということです。

 それがまとめてばあんと入ればいいんですけれども、例えば今、「みつば」みたいなところで百五十人ぐらいおったのが百人ぐらいぽんととられて、さあ今度こうなったから欲しいから集まってくれと言ったら、まあ二人か三人来たとかいうような話ですね。

赤嶺委員 ありがとうございました。

 これで質問を終わります。

衛藤座長 次に、重野安正君。

重野委員 陳述人の皆さんにおかれましては、御多忙の中にもかかわらずこうして御出席をいただき、また、貴重な御意見を拝聴させていただきました。本当にありがとうございました。二十分という限られた時間でありますので、端的にそれぞれ質問したいと思います。

 まず、清家会長にお伺いいたしますけれども、きょうは経済界の代表という認識で私は受けとめております。

 キヤノンにおいて派遣労働の実態というものが浮き彫りにされてきたわけですけれども、経済界、いわゆる人を雇用する側の立場に立って、どうあるべきなのかという問題提起が、私は、働く側にも、雇う側にも投げかけられていると思うんですね。今まで進出してきた企業のいわゆる雇い方について関心を持ったということは、私は、失礼かもしれませんが、なかったんじゃないかと。今度キヤノンで発生しました事象は、そういう認識を呼び起こすという点において本当に大きな出来事だったというふうに私は受けとめているんですね。

 そこで、この国における雇用のあり方という問題ですね。この間、派遣労働者とか多様な働き方という名において、多様な雇用の仕方がずっと法制化されてきました。小泉さん以来、逐年規制が緩和されてまいりました。その結果がこういう経済事態において一斉に発生をした。派遣会社の皆さんの会が発表するに、五十万人というんですね。政府の発表でも十三万人、こんな事態というのは異常であります。

 そこで、こういう出来事を経験した、そして大分で特徴的に発生しました事象を受けとめて、経済界としてどういう認識を持って、今後どうあらねばならないのかというふうなものが私は議論されているんだろうと思うんですが、そこら辺の状況について説明いただければありがたいと思います。

清家孝君 私は零細企業の代表なので、今の大企業の問題については余り詳しくわかりませんけれども、やはり労働条件の問題については政府の方が的確な処置をとるということが一番大事じゃないかなというふうに考えておりますし、中零細企業にとってはこれがチャンスという機会で、今雇用の問題については取り組んでおるわけです。一人でも多くの立派な技術者を取り込んでいきたいというのが今の現状なんです。我々は、そういう雇用の問題については、抱え込む姿勢を今一生懸命やっておるというのが現況なんです。

 あと、大企業の問題につきましては、我々が考えることではなくして、やはり政府として雇用問題をどういうふうな形で今後取り組んでいくかということが大きな課題になろうかと思いますので、その辺はよろしくお願いします。

重野委員 それでは、次に釘宮市長にお伺いします。

 この間の、年末から今日に至る過程の中で、大分県の自治体は、全国の自治体でも比較的、先駆的に取り組んでこられた。特に、釘宮市長、杵築の八坂市長の二人は、新聞にも報道されておりますけれども、素早くその対処方針というものを市役所の内部で確定をして取り組んだということを私は評価しております。

 ただ、その取り組んだ結果、途中の総括になると思うんですが、市長が期待をしたような形につくった制度が回転をしたのか、あるいは、そのネットの中にかかって何カ月間か市で働いている人がいるんだろうと思うんですが、そういう方々がどういう受けとめをされているのかという点について検証する必要があるんだろうと思うんですが、まず、その点についてお伺いいたします。

釘宮磐君 私ども、昨年の十二月五日に大分市緊急雇用相談窓口というものを開設いたしまして、個別相談等に応じたわけであります。

 先ほどお答えしましたが、相談件数が百五十五人ということでありまして、これが多かったかといえば、その辺の判断というのは私どもができるところではございませんが、基本的には、生活資金の融資等の相談というのが二十二件ありましたが、実際に融資されたケースはございませんでした。それから、住宅についても先ほどもお話ししましたが、私どもが用意した市営住宅については三戸の入居があったところであります。

 市役所の臨時職員については応募が五十二名ございまして、実際に採用をしたのが三十五名ということであります。なお、今後の採用予定もございますが、この辺は一定の成果があったのかなというふうに思います。民間の方からもさまざまな申し入れがございましたが、残念ながら、民間へのそうした求人に対して採用されたというケースは余り多くなかったというふうに思います。

 私は、そういう意味では、先ほどからたびたび申し上げておりますけれども、まだ選択をしているという感を持たざるを得ないという側面もあるというふうに思っております。

 特に、今後の雇用のあり方でありますけれども、やはり雇用にはいろいろな雇用形態というのがあってしかるべきだとは思いますが、例えば派遣労働というようなことであれば、特定の技能を持った人、知識を持った人を派遣するということであればこれが本来の姿ではないかなというふうに思います。

 ただ、一方で、子育てを終わった人が、かつての勤め先にまた再就職をする、しかもそれも時間が限られた中で自分の自由な時間に選択をして勤めるというようなものは、今後さらに雇用へのニーズが多様化してくる時代になると思いますので、私は、そういうことはぜひ避けるべきではないというふうに思っております。

重野委員 それでは、次に森田陳述者に伺います。

 長い間、大分県の農政を引っ張っていく任に当たっておられます森田陳述者らしい意見だったなと私は思うんですが、今、こういう農業以外の二次、三次産業においては、いわゆる雇いどめ、そういう流れが一つの流れとして続いている。そして、際限なく首を切られる、働く場所を失った人が町にあふれる、こういう形で進んでいるわけです。

 先ほど、森田陳述者の意見の中で、ミスマッチ、では、そういう仕事を失った方々が即、一次産業にカムバックして、そして上流域を守っていくぞということにつながるかというと、なかなかそうはなっていない、私もそういう認識を持っています。

 今、この国の川下、川上という議論があるんですが、川上におけるマンパワーというのは決定的に不足をしているし、もうこの集落の寿命もあと二十年とか、そんな話がごくごく当たり前のように語られているわけです。そうなると、いわゆる第一次産業というのは単になりわいの業ではなくて、その第一次産業が即、上流域を守れるか守れないかということに直結するんだろうと思うんですが、そういう認識に立てば、もっともっとそういう認識というものを広めていくということが求められている。

 一次産業の最前線で頑張ってこられた森田陳述者のそこに対する思いと、そして、こういうことをやったらいいのではないかというふうな提案があれば、それは即、今の情勢にマッチすることにつながっていくんじゃないか。できれば、そういう町で職を失った方々が、思いを持って上流域に帰ってそこでやるという条件をつくるためにはどうしたらいいのか、そういう提案があればお聞かせいただければありがたい、このように思います。

森田克巳君 私から特別何もありませんけれども、キヤノンの雇用の実態というのは、今回、あのように職員を集めて採用したというが、何だ、半分以上派遣職員だとか、そういう不確かなものであったのかと。キヤノンならそんなことはないだろうと前は思っていたのでありますが、大分におって、長くあの実態を見ておって、初めて、ああ、キヤノンというのはこんなことをするのかという思いがしたんですね。だから、やはり労働者、従業員の人が怒るはずですよ。三日たったら出ていけなんて人間のすることじゃない、そういうふうに思うんですね。

 それと、例の杵築市長が、すぐに雇用をと、そう言ったって、二、三人の臨時雇用で一カ月とかなんとかいうあれを見たときに、私は、個人としてうちの常務を呼んで、おい、だれかがぴしゃっと呼びかければ、大分県に公益法人だとかいろいろな団体がたくさんある、農協だとか水産業とか、そういうところはみんな人を雇っているわけですから、三人ぐらい義務的に出せと言えばできぬはずはないと。三百か四百ある公益法人とかいろいろで、千五百も二千もすぐできるじゃないかということを思ったんです。

 ちょっと余り格好いいかなということで、私のすべきことじゃないと思ってやめたんですが、ちょっとだれかが旗を振れば、それは私たちの土地改良連合会だってそれぞれのことをしていますから、三人か五人ぐらいの臨時雇用を三カ月持つなんというのは、今だって欲しいぐらいです。だから、できるんですけれども、今回、そういうことにはなりませんでしたけれども、これは考えなければいかぬということですね。

 ただ、杵築市長さんに言っても、それは無理ですよ、十人も二十人もああいうところの市で。やはり二、三人しか採らなかったようです。あれは呼び水としてやったんでしょうけれども、我々がもっと呼び水にならなければいけなかったのかもしれません。知事からの発議とかあれば、それはまた多くの皆さんが、それぞれの団体の皆さん、組合とかいろいろ、ああ、それならうちも三人採ろう、うちも三人採ろう、三人採ろう、二人採ろうというふうになれば、千人ぐらいになるのはそう苦しくなくてできると思うんですね。

 終わります。

重野委員 今、一次産業、上流域にエネルギーを注入するという意味で、もう長年、その第一線で頑張ってきた森田さんですから、いや、こういう手があるぞ、おれはこんなふうに思っておるけれどもなかなか今まで言う機会がなかったというようなものはないですか。

森田克巳君 ちょっと趣旨がわからないのですけれども、上流域というのはどういう意味ですか。

重野委員 上流域というのは、林業であるとか農業である、そこがしっかりしなければ、上流域、川上は守れぬでしょう、そういう視点に立って何かいい知恵はないですかと私は聞いている。

森田克巳君 それは、私も今ちょっと急には思いつきませんけれども、しかし、山林も含めての上流ですから、それは山林だって、雇用の機会はありますよ、今のあんな間伐材をやっていくと。それで、林道だとかあの辺の雇用だとかいうのは、今度の予算でも大分確保しておるじゃないですかね。だから、何かやろうと思えばかなりできるんじゃないかと思うんですね。

 ただ、向こうは来ないという要素が頭の中に浮かびますね。こんなところまで来ぬだろうとか、やはりこういう労働は嫌だろうとかいうようなことになりがちです。入ってしまえば、本当にその気になってやれば、生涯の業を保つことができるわけなんですけれども。

 今社会にいろいろな制度があるじゃないですか、農業の中でとらえても、法人でも、こうすればいい、ああすればいいとか。そして、法人の中で働いていて、気がきいた人なら、独立しておまえがやれというようなことで、その地域の中で同業の仕事をするならおまえがやれといったときに一つぐらいの法人をつくるぐらい、普通の人なら、わけはないですよ、そんなもの。だけれども、それもミスマッチですね。答えにならぬでしょうけれども。

重野委員 それでは、児玉陳述者にお伺いしますが、私はこう思うんですがということを申し上げますので、そうだというのであればそうだと言ってほしいんですけれども。

 やはり、小泉さん以降の規制緩和の流れが、先ほど陳述者も述べられていましたけれども、労働法制の世界でもどんどん緩和されていって、当初、派遣労働者という概念においては、例えば通訳とかそういう特殊なものに絞られておったのが、自来、ずっと緩和されてきて今に至っている。そして、今の結果が、きょうも大分キヤノンでも、キヤノンの社員が二千六百五十一人、期間労働者が千九百十人、請負が二千七百人と、あのキヤノンの工場の中で働いている労働者の過半数をはるかに超えて、そういう非正規の労働者がいるという会社側の説明でした。そうなってしまったんですね。

 そして、今まで我々は、こういう形で劇的に千人を超す方々が一遍に雇いどめになるなんという機会に出会わなかったんですけれども、しかし、本来、労働法制の規制緩和というのは、このときに備えて着実に緩和されてきたんだろうというふうに思うし、ここのところは立ちどまって、今、国会においても、野党三党、そして民主党も含めて労働法制をもう一度見直すという取り組みがなされておりますけれども、そこについて児玉陳述者の意見をお伺いしたいと思います。

児玉圭史君 おっしゃられているとおり、今日の事態を引き起こしているのは労働法制の規制緩和の結果だというふうに思っております。

 現在、国会で野党初め、労働法制に対する再規制の動きが審議されている、進められているというのも承知しておりますので、ぜひ、国会の中で労働者の働くルールを再度確立できるような、そういう法案を通していただきたい、成立させていただきたいということを強く願っております。

重野委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

衛藤座長 次に、下地幹郎君。

下地委員 長時間にわたり、御苦労さまでございます。私が最後でございますから、簡潔に質問しますので、簡潔にお答えいただきたいと思います。

 私ども国民新党の結党の由来が郵政民営化反対の政党でありますから、それにかかわる質問を一点させていただきたいと思うんですけれども、郵政民営化が行われましてから今日までの間に、陳述人の皆さんが、郵政民営化してよかったね、本当にこれが正しい改革だったというふうなものの具体的な事例がありましたら、三十秒以内でお答えいただきたいんですけれども。

清家孝君 民営化の件につきましては、まだはっきり結果が出ておりませんので、我々としては、これは言うことはないので、一応政府の方が今進めておりますから、この成果が出て我々が評価するんじゃないかなというふうに考えております。

釘宮磐君 郵政民営化については、国会で大変な議論を呼び、国民の選択の中でこれが実現をしたわけであります。しかし、今実際に民営化をしたことによるさまざまな弊害等も出ておるということもあるようでありますので、そうした問題をしっかり整理しながら、あるべき姿を大いに今後議論していただければと思います。

 ただ、私ども心配しておりますのは、やはり過疎地域の郵便局が、実際問題、今後整理されていくのではないかというような懸念は持っております。

森田克巳君 今、ちょうど民営化の途上ですから、それぞれ合わないところがあって、ああいう今日的な話題を起こしておりますけれども、ああいう巨大、国営的なものがやはり四つも五つもあって、ああいうふうにかんぽの宿をたくさんつくるみたいな、目が届かないみたいな、ああいうふうな集団で、組織であっていいはずがないんじゃないかと思っています。

 そういう意味では、これは今、成功かどうかと言うけれども、しかし、あのときやったのは、それなりに見識を持って、勇気あることであったし、よくぞできたですね。あの巨大な集団だから、とても根から掘り上げて倒すなんてできぬと思ったんですけれども、それまでできたんですけれども。しかし、あれを、幾つに分けてもいいですけれども、一つの軌道に乗せるというのはまだ時が要ると思うんですね。

 そして、その間にどんどん大臣もかわる、政府の担当者はかわっていくという中で、かんぽの宿なんかのことも今象徴的に考えて、やはり何かあったのではないかなというようなこと、こんなふうにしていく方がよかったのかなというような思いを私は持っています。

 しかし、まだそれは途上ですから、これは今から、どうだ、いいだとか成功しただとかは言えぬでしょうけれども、途上の中ですね。

児玉圭史君 民営化をしてよかったことは何もありません。私の事務所の近くのポストがなくなりました。もとどおりに戻してもらいたいというのが希望です。

下地委員 私たちは、公社にも国営にもするつもりはありませんので、ちゃんと国民のために頑張れる郵政のやり方を修正しながらやっていきたいというふうに思っておりますから、また御理解いただきたいと思います。

 それで、きょう、キヤノンへ行きましたけれども、世界的な企業を誘致するときは、本当に誘致をして、世界の景気がいいときは本当にいいんだなということを感じました。しかし、世界の景気が悪くなったら、日本の中の大分県にまでこんなに大きな影響を及ぼすというようなことも感じました。

 そういうふうな中で、釘宮市長さんに、企業誘致の責任というのはどんなものがあるんだろうかと。今、一つ誘致をした、成功したというふうに思っていましたけれども、こういうふうな解雇の状態が出る、こういう誘致をしたこととその責任論というのを、どうやってこういう場合に果たしていくのかというのも、首長の責任は難しいなというのを改めて感じました。

 それと、清家さんにもお伺いしたいんですけれども、こういうふうに大企業に地域の経済を任せるというのはやはり怖いな、やはり地方の中小零細企業がしっかり頑張らないとだめだなというふうに思いましたけれども、そういう経験を見ての清家さんのこれからの対策といいますか、そのことをお聞かせいただきたいというのを、二つ、お願いしたいんですけれども。

釘宮磐君 企業を誘致するということは、雇用の場を確保するということで、私ども、積極的に誘致に動いたわけであります。

 今回の派遣どめの問題については、私どもは、あくまで正規労働者を雇用してくれるように、特に地元の採用をしてくれるように、大分キヤノンには誘致の際から、またその後もずっと申し入れをしてきておりまして、実際にその数は上がってきております。

 したがって、一定の成果をおさめているわけでありますが、ただ、言われるように、今回の派遣労働の問題、請負派遣の問題等、これが社会的な批判を受けるような状況になっておりますので、これについてはしっかりとルール化をして、これからのあるべき雇用というものをしっかりキヤノン側にもとっていただくようにお願いをしていきたいというふうに思っています。

清家孝君 日本の経済そのものは、我々零細企業が、中零細、小零細企業がほとんど九九・七%まで国を支えておるという自負はあるわけです。

 それから、一応、大企業との連携はやはりあくまでとっていかなあかんと。やはり連携をとって、こういう過疎県でございますから、地元への技術移転をしながら共存共栄でやっていくということが一番大事じゃないかなというふうに考えております。それができたら初めて雇用の問題についての解決がついていくんじゃないかなというふうな感じが私はしますので、ぜひそういう形を進めていきたいというふうに考えております。

下地委員 私は沖縄の出身なんですけれども、沖縄でも百二十社コールセンターが来たんですけれども、九五%が臨時職員です。だから、今まで、東京から、予算をとって、東京の企業を誘致するということが最大の景気対策だと思っていましたけれども、やはりこれは何か雇用の膨張だという感じがしますね。これからは地場産業をしっかりと伸ばしていくことと企業誘致とのバランスを相当考えないと、そのことが非常に今回のことで私たちは教訓として持たなければいけないことではないかと思っていましたので、そのことを政治も私たちも考えていかなければいけないというふうに思っています。

 それで、もう一回釘宮市長に。

 先ほど財政の話がありましたけれども、私、きのうの本会議でも質問したんですけれども、財政健全化、公債費比率であるとかさまざまな指数みたいなものが市長さんの何か能力みたいに評価されるようになってまいりましたね。この市は赤字がどれだけあるか、公債費比率がどうだとかといいますけれども、しかし、振り返ってみると、これは市長さんの力だけではどうにもならないことがあるんですね。これ以上財政の比率や公債費比率なんかを追い求めると、私は、間違いなく住民サービスが低下してくるんじゃないかと心配するんです。

 だから、この五年間で四十七兆円、地方交付税とか公共工事とか減った分を一回戻してから、それからこの制度を入れるべきだということを申し上げてきたんです。先ほどからるる財政のお話を聞かせていただいたんですけれども、特効薬は何でしょうかね。この五年間ぐらいの時限で、もし、これをやってゼロまで財政を戻したら、あとは市町村の能力だよと。特効薬を一番、二番と挙げたら、何が一番特効薬だと思いますか。

釘宮磐君 少し口幅ったい言い方ですが、私は、基本的には地方に任せてほしい。要するに、手足を縛って走れ走れと言われても、走れないわけですよ。したがって、ある日突然、国からこういう事業をやれと言われて、それを受け入れなきゃならない。それでは私どもが計画的に財政運営をやろうとしても、いわゆる天からそういうものが降ってくると、これは受け入れざるを得ないわけであります。

 先ほど、私は交付税措置という話を申し上げましたが、最近の例では、障害者自立支援法による本人負担の軽減措置、これを実は市町村交付税の中に入れているんですよ。要するに、国がええ格好をするために市町村はその分を全部負わなきゃならないということですね。

 私は、だから、そういう意味では、ちょっと言い過ぎたら御勘弁いただきたいと思いますけれども、国がやるべきこと、地方がやるべきこと、これを早く整理をしていただいて、そして地方にはこれで頑張れというふうに言えば、私どもは市民に対してこれでやるからということで頑張りようもあるんですが、来ると言っていたものが来なくなったり、それは全部交付税の中に入っていますというふうに言われてしまうと、計算できなくなるというか。

 私は、実は、中期財政見通し、向こう五年間の財政見通しを全部オープンにしています。したがって、市民はそのことを十分承知をしてくれていますから、そういう意味では、市民の意識は、自分たちの町は自分たちでつくろうという意識を持ちつつあるんですね。そのときに、国の方から、これを今度こういうふうにやるようになったから、それは交付税に入れてあります、それは財政措置しなきゃならないわけですね。しかし、交付税の中には、どうも、どこにどういうふうに入っているのかわからないというようなケースが非常に多いわけであります。

 そういう意味では、私は、特効薬は、やはり早く分権をして、そして財源を地方におろして、地方に自主自立、そして結果責任を負わせる、そういうふうなことを求めたらよろしいのではないかというふうに思います。

下地委員 ありがとうございます。

 この方向が私も一番いいんじゃないかなと。この方向にするには政権交代しかありませんね。これをきっちりやった方がいいのかなと思います。

 最後になりますけれども、児玉圭史さんにお伺いしたいんですけれども、先ほどからいろいろお聞きをして、事例もお聞きをしましたけれども、こういうふうな緊迫した雇用情勢の中で、県であったり市町村であったり商工会議所であったりキヤノンであったり労基署であったり、総体的な雇用問題に対する緊急会議というのは大分では持たれているんですか。

児玉圭史君 私は知りません。

下地委員 私は、やはりそこら辺のところを全体で持たれて、意識をして、先ほど誘致責任というのも申し上げましたけれども、全体でそれをやっていかないと、どこの県でもなかなか誘致やこういう問題は解決できないんじゃないかなというふうに思っております。

 私はこれで終わります。森田陳述人は私以上にしゃべっていますから、これで終わらせていただきます。

衛藤座長 以上で委員からの質疑は終了いたしました。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 意見陳述者の皆様方におかれましては、御多忙の中、長時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただき、まことにありがとうございました。

 本日拝聴させていただいた御意見は、私どもの予算委員会の審査に資するところ極めて大なるものがあると存じます。ここに厚く御礼を申し上げます。

 また、この大分地方公聴会開催のため格段の御協力をいただきました関係各位に対しまして、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

 これにて大分公聴会を散会いたします。

    午後四時二十分散会

    ―――――――――――――

   派遣委員の青森県における意見聴取に関する記録

一、期日

   平成二十一年二月十三日(金)

二、場所

   青森市文化会館

三、意見を聴取した問題

   平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算について

四、出席者

 (1) 派遣委員

    座長 鈴木 恒夫君

       小野寺五典君   木村 太郎君

       木村 隆秀君   小島 敏男君

       逢坂 誠二君   近藤 洋介君

       中川 正春君   細野 豪志君

       馬淵 澄夫君   池坊 保子君

       江田 康幸君

 (2) 意見陳述者

    青森県副知事      蝦名  武君

    連合青森事務局長    内村 隆志君

    青森県農業協同組合中央会会長         工藤  信君

    スワ内観光ブドウ園園主 諏訪内将光君

 (3) その他の出席者

    財務省主計局主計官   藤井 健志君

     ――――◇―――――

    午後一時開議

鈴木座長 これより会議を開きます。

 私は、衆議院予算委員会派遣委員団団長を仰せつかりました鈴木恒夫でございます。

 私がこの会議の座長を務めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 この際、派遣委員団を代表いたしまして一言ごあいさつを申し上げます。

 皆様御承知のとおり、当委員会では、平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算及び平成二十一年度政府関係機関予算の審査を行っているところでございます。

 本日は、三案の審査に当たり、国民各界各層の皆様方から御意見を承りますため、当青森市におきましてこのような会議を催させていただいているところであります。

 御意見をお述べいただく皆様方におかれましては、週末の大変御多用の中にもかかわらず御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。どうか忌憚のない御意見をお述べいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、まず、この会議の運営につきまして御説明申し上げます。

 会議の議事は、すべて衆議院における委員会議事規則及び手続に準拠して行い、議事の整理、秩序の保持等は、座長であります私が行うことといたします。発言される方は、その都度座長の許可を得て発言していただきますようお願い申し上げます。

 なお、御意見をお述べいただく皆様方から委員に対しての質疑はできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。

 次に、議事の順序について申し上げます。

 最初に、意見陳述者の皆様方からお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑に対してお答え願いたいと存じます。

 なお、御発言は着席のままで結構でございます。

 それでは、本日御出席の方々を私から御紹介申し上げます。

 まず、派遣委員は、自由民主党の小島敏男君、木村隆秀君、木村太郎君、小野寺五典君、民主党・無所属クラブの中川正春君、細野豪志君、馬淵澄夫君、近藤洋介君、逢坂誠二君、公明党の池坊保子君、江田康幸君、以上でございます。

 次に、本日御意見をお述べいただく方々を御紹介いたします。

 青森県副知事蝦名武君、連合青森事務局長内村隆志君、青森県農業協同組合中央会会長工藤信君、スワ内観光ブドウ園園主諏訪内将光君、以上四名の方々でございます。

 それでは、まず蝦名武君に御意見をお述べいただきたいと存じます。

蝦名武君 まず、地方財政関係について述べさせていただきます。

 平成二十一年度の地方財政対策において、地方交付税が別枠として一兆円増額されたことは、本県を初め地方がこれまで切実に主張してきたことに対して一定の対応をしていただいたものと受けとめており、まずもって感謝申し上げたいと思います。

 地方財政は、これまでの地方交付税の大幅削減、青森県でいいますと、十六年度から二十年度までで一千六百四十二億円、年度換算で三百二十八億という大幅削減の影響に加えて、景気の後退等により危機的状況に立たされております。本県を初めとする地方にとって、地方交付税はセーフティーネットであり、その機能が十分発揮できるよう、地方交付税総額の復元、増額及び安定的な地方税財源の確保について、引き続き一層の御支援、御協力をいただきたいと思います。

 また、東北新幹線八戸―新青森間の平成二十二年十二月開業に伴い、JR東日本から経営分離される現在の東北本線青森―八戸間は、北海道と首都圏とを結ぶ物流の大動脈であることから、これを引き継ぎ、維持管理する地元の負担に御配慮いただき、貨物線路使用料の増額や財政支援制度の確立などの実効性の高い支援措置を講じられるよう、特段の御支援、御配慮をお願いします。

 次に、地域活性化・生活対策臨時交付金の活用についてであります。

 国の第二次補正予算に盛り込まれた地域活性化・生活対策臨時交付金を活用し、本県では、中小企業金融対策や産業基盤整備のほか、特に小中学校の耐震化診断、耐震化工事に係る市町村負担軽減策を平成二十三年度までに集中的に講じることとしております。これは、いつ起こるかもしれない災害から、青森の未来を担う宝であり、何物にもかえがたい子供たちの命を守ることが私たちの責務であるとの思いで、この緊急策を講じようとするものであります。

 国においては、耐震診断の費用について、診断の結果、耐震力〇・七を超えると補助の対象にならないということから、県において二分の一の補助をすることといたしました。また、耐震診断をして、診断の結果、〇・三未満のものについて、手厚い対策が講じられていますけれども、耐震強化策を講ずるよりも建てかえた方がよいとの判断もなされるわけでありますが、これに対しては何らの対応もなされていないということで、市町村は大変困っているという状況であります。

 次に、県内の雇用、経済状況についてお話しいたします。

 本県における二十年度の解雇者数は、十二月末、三千三百三十九人と前年度の一六九%に達しており、十二月の解雇者数は四百九十九人と、前年同月比、百五十一人に対して三・三倍となっております。また、十二月の有効求人倍率は〇・三五と、沖縄に次いで低くなっており、全国平均の〇・七二を大幅に下回り、極めて深刻な雇用状況となっております。

 このため、十二月十七日に知事を本部長とする青森県緊急雇用対策本部を設置し、市町村や関係団体と連携しながら、県内の雇用改善に全力で取り組んでいるところです。

 県としては、国の第二次補正予算に盛り込まれたふるさと雇用再生特別交付金事業と緊急雇用創出事業による基金も最大限に活用して、雇用の確保に万全を期していきたいと考えておりますので、緊急雇用対策の速やかな実施と、雇用情勢が特に厳しい本県を初めとする東北地方への重点的な配分について、特段の御支援、御配慮をお願いいたします。

 また、中小企業は資金繰りに非常に苦慮しておりますので、緊急保証制度のさらなる指定業種の拡大や、来年度までとされている実施期間の延長など、中小企業への支援もあわせてお願いいたします。

 また、青森県は三方を海に囲まれた水産県であります。漁業者は、燃料の大幅な高騰など、経営が非常に苦しくなっています。中小企業者の保証制度と同様な漁業緊急保証制度の構築を図るようお願いをしたいと思います。

 次に、定額給付金についてであります。

 地元新聞社がこのほど行った定額給付金についての意見募集では、回答者の九五%が受けとると答えております。知事も、定額給付金は地元市町村で使うことで地域活性化の効果があるとの考え方を示しております。

 県内の商工会議所、商工会では、定額給付金の実施に合わせ、地元で使える商品券の発行を検討するなど知恵を絞っております。現在、県内で、四十市町村のうち三十二市町村において、プレミアのついた商品券を発行して、地域での売り上げがふえるように取り組んでいるところであります。県としても、商品券の発行が地域の消費拡大につながるよう、印刷費や広報費などについて、既存の補助事業を拡充して側面から支援できないか検討しているところであります。

 このように、県、市町村、関係団体が一体となって雇用、経済対策に取り組んでおります。県としては、ふるさと雇用特別交付金と緊急雇用創出事業を二十一年度当初予算に盛り込んで、直ちに事業化するため、市町村に資金の五〇%を配分し、県と市町村、民間が連携しながら雇用対策を着々と進めているところでありますが、第二次補正予算関連法案がいまだ採決されていないことは極めて遺憾であります。新年度早々の事業スタートに向けて、関連法案の早期成立を強く要請いたします。

 次に、道路整備についてであります。

 本県における乗用車の保有台数は八十二万五千台と、ほぼ一人一台の普及率となっており、自動車交通に依存する割合が約九八%と極めて高くなっています。

 しかしながら、本県は全国で唯一、同一県内の二十万人以上の都市が高規格幹線道路ネットワークで結ばれていないなど、幹線道路ネットワークの形成はいまだ十分でない状況にあります。また、気象的、地理的条件により、落石崩壊等による通行どめや豪雪による大渋滞、路線バスダイヤの大幅な乱れ等が発生し、社会活動に重大な支障を及ぼしています。

 このため、幹線道路ネットワークの整備や道路防災対策、冬期間の円滑な交通の確保、通学路の安全確保等、本県にとって真に必要な道路整備が今後も着実に進められることが重要と考えております。

 平成二十一年度の道路関係予算は、補助事業費、直轄事業費とも圧縮されておりますが、本県の高規格道路整備率は全国、東北平均を大きく下回っており、その整備に充てられる国直轄事業費についても東北平均の約半分という状況にあることから、全国一律ではなく、道路整備がおくれている本県に対し重点的な配分がなされるようお願いします。

 また、昨年末、仮称でありますけれども、地域活力基盤創造交付金九千四百億円が内示されましたが、この新たな交付金について、新年度から速やかに予算執行できるようにすること、これまでの地方道路整備臨時交付金と比較して地方負担がふえないようにすること、安定的、恒久的に確保されるようにすることが必要と考えております。

 青森県のように先端産業等の製造業が少ない地方は、公共事業が雇用の確保に大きく貢献しております。青森県は、建設業で七万五千人の雇用を確保しておりますけれども、これは約一一%に当たります。公共事業は平成六年から八年の半分以下となっております。そのため、農業をしながら建設業に従事して生活を立てていましたけれども、米の価格は最盛期の半分程度、公共事業も半分になり、地方の農業者は極めて厳しい生活を強いられているわけであります。したがって、先ほども言いましたように、青森県の道路整備はおくれているわけでありますので、この辺について特段の配慮方をお願いしたいと思います。

 最後に、環境公共について述べさせていただきます。

 青森県は、世界自然遺産の白神山地など、緑豊かできれいな水をはぐくむ山々、優良な農地、三方を囲む海など、食に極めて恵まれた自然環境を有しております。この地域特性を生かして、米やリンゴ、野菜、畜産物、魚介類がバランスよく生産されており、食料自給率一一八%、全国第四位の食料供給県となっております。

 県では、重要施策の一つとして、生産者の収益性アップを目指し、消費者の立場に立った販売重視の攻めの農林水産業を掲げ、知事のトップセールスなど各種施策を展開しております。特に、安全、安心で消費者に信頼される農林水産物の生産に欠かせないきれいな水づくりを進める山、川、海をつなぐ水循環システムの再生、保全や、環境保全型農業につながる日本一健康な土づくり運動などを推進しております。

 また、農林水産業を支えることは地域の環境を守ることにつながるとの考え方から、地域が協働し、地域の資源、技術、人材を活用して農林水産業や農山漁村の基盤づくりを行う公共事業を、これは三村知事が提唱したものでありますけれども、環境公共と位置づけ、全国に先駆けて提唱し、取り組んでいるところであります。

 県では、環境公共の推進により、豊かな自然や美しい景観、伝統的な風習、文化など、かけがえのない地域資源を将来に引き継いでいくことができると考えております。

 農業は、環境を守るためにさまざまな貢献をしていること、三九%の食料自給率の日本の食料を支えているのは地方の農業者でありますことをいま一度認識していただき、環境公共について、その観点からこの予算を大幅に増額してほしいと考えています。

 いずれにいたしましても、二十一年度当初予算と関連法案等についてはできるだけ早い時期に成立させていただきまして、雇用対策、景気対策、さまざまな対策に県、市町村挙げて取り組むことができますよう重ねてお願い申し上げて、私の陳述といたします。

 ありがとうございました。

鈴木座長 ありがとうございました。

 次に、内村隆志君にお願いいたします。

内村隆志君 連合青森の事務局長を務めております内村と申します。

 大分、蝦名副知事と重複する部分もございますが、原稿として仕上げてきましたので、そのまま報告させていただきたいというふうに思います。

 地方における経済状況について、まず三位一体改革の影響を含めて今後の対策について申し述べさせていただきたいと思います。

 まず、私ども連合青森は、労働組合という立場で、結成からこれまでの二十年間、中央、全国との大きな格差がある地場の賃金、労働条件等是正を一つの柱として運動を進めてまいりました。しかしながら、ここ数年は、その格差がさらに拡大をする、失業率は高どまりの状態、さらには、せっかく多額の教育費を支払い卒業させた子供たちがどんどん県外に流出をする、約半数の高校卒業、また大学の卒業の八割が県外の方に就職せざるを得ないというような状況になっておりまして、将来の地域経済を担う若者が激減をし、高齢化に拍車がかかるというような深刻な状況になってございます。

 今日、全国的に、消費、雇用、企業収益の悪化等、日に日に深刻さを増す経済状況となっておることは言うまでもございません。とりわけ、リーディングカンパニーにおける決算での大幅な赤字、大量の雇いどめ、解雇は、関連業界やその他の分野の経済、雇用情勢にも急激な悪化をもたらしている状況にあると認識をしてございます。

 しかしながら、先ほど、蝦名副知事からあったように、青森の雇用状況というのはさらに厳しい状況にあるということでございます。先ごろまでのイザナギ景気を超えたと言われる好景気は、青森においてはほとんど実感できずに収束をする一方、今回の不景気のあらしはあっという間に県内に波及し、地場大手企業の倒産や製造業を中心とした派遣切り等も相次ぎ、先ほどのお話にありましたように、十二月の有効求人倍率は〇・三五と、一年前からさらに〇・一ポイント低下をいたしました。

 マイナス〇・一ポイント、全国の下落率に比べれば確かに低いということも言えるかもしれませんが、百人の就職希望に対し雇用は三十五人しかない、逆に言えば百人中六十五人が仕事につくことができないというような、異常な状況になっているということでありますし、派遣切りが大量に発生した際には、まさにハローワークの周辺で渋滞が起きるというような、職を求めた方々の強い状況で地域が混乱をするというような事態すら起きているということでございます。

 そもそも青森の雇用状況は、これまでも全国最下位クラスで推移をしてまいりました。県内経済が脆弱な原因は、さまざま複合したものがあろうかというふうに考えられますが、豪雪、そして新幹線、道路網の整備のおくれ、インフラ問題と関連し企業誘致の低迷、第一次産業中心の生産性の低い経済基盤とこうした中での一次産業の衰退。こうした中で経済、雇用を下支えしてきたのは、実際のところ、公共事業を中心とした国の支援があったからだというふうに思ってございます。一般的には批判が多いわけではございますが、産業、雇用が極端に弱い、少ない地方においては、やはりこの公共事業のウエートが極めて高かったというのが実情でございます。

 しかし、三位一体改革による国庫負担金、地方交付税の大幅な削減による県、市町村の財政の縮小が進んでおり、県では、二〇〇〇年の九千二百億円をピークに、来年度予算は六千九百億円台と二五%の低下の中で、公共事業を含め経済対策は大幅に縮小され、選択の事業というような言い方も県ではしておりますけれども、地域に落ちていくお金というのは明らかに縮小している。そうした中で、建設業界の倒産が高い水準で推移をし、結果として地域経済を疲弊させているというような状況にございます。

 経済縮小の大きな要因は、税源移譲が不完全なままで行われた改革によるもので、二十一年度予算においては緊急対策として別枠一兆円の増額が図られたわけではございますけれども、改革前とは全国で三兆円の乖離があると言われ、本県においても十五年度と比較して四百五十億円もの減額となってございます。

 また、個人県民税等の税源移譲がされたとはいえ、逆に景気後退により地方税の減少が大幅に想定をされるというようなことも懸念をされております。繰り返すようでございますが、ばらまき、無駄、財政赤字の原因等、さまざま公共事業については批判もあるわけでございますが、最低限の公共事業は地方にとってセーフティーネットであり、真の地方分権の確立とあわせ、税源移譲の確実な実行と、景気の悪化の中での地方が存続するための交付税総額の増額を強く要望するところでございます。

 また、二十一年度予算についてでございますが、雇用対策にかかわるさまざまな施策は、この間、連合本部等を含め労働界からの御意見も十分加味したものになっているんだろうというふうにとらえてございます。しかしながら、今回の景気の悪化は予想以上に規模もそしてスピードも速く、解雇による直接的な消費の減少のみならず、企業業績や雇用の先が見えないとの社会全体に対する不安、不景気不景気と言われる中で、消費者の購買意欲が減退し、また政治不安も含めた未来への不安感も大きな要因となり、マインド不況も深刻になっているというふうにとらえてございます。

 企業における先行的な解雇がますます進む中、仕事起こし、雇用創出をより強く打ち出さなければ、この不況をとめることができないのではないかというふうに思います。

 百年に一度の危機と言われているわけですから、百年に一度の対策が必要だというふうに考えてございます。そういう意味では、二十一年度予算が閣議決定された以降さらに状況が悪化していることも踏まえ、二十年度補正予算を含め二十一年度予算の早期成立と発効、状況次第では早目の追加対策を行うべきだと考えます。

 特に、アメリカ・オバマ政権が行おうとしているグリーン・ニューディール政策のように、環境やエネルギー政策に重点を置いたインフラ整備、そして、雇用の崩壊を招いた派遣労働法を含めた規制緩和の抜本的見直しを強力に進めるなど、未来に向けた明確なメッセージの発信により、国民、労働者が将来の雇用と生活に対し、安定と希望が持てる政治のリーダーシップを強く期待するところでございます。

 大変まとまりのない内容でございましたが、以上で意見陳述とさせていただきます。

 ありがとうございました。

鈴木座長 ありがとうございました。

 次に、工藤信君にお願いいたします。

工藤信君 議員の先生方、大変御苦労さまでございます。

 JA中央会会長をしております工藤でございます。

 本日は、JAグループ青森を代表し、また一生産者として日ごろ思っている事柄を、国への要望等を含め、米の生産調整、リンゴの経営安定対策、野菜の価格安定対策、国産の自給飼料等を中心に述べたいと思います。

 私は、昭和四十八年に学校を卒業以来、平成八年春まで二十五年間、主に関東方面で出稼ぎをしてまいりました。当時は出稼ぎに頼らない農業をしようと叫ばれていましたが、本県の、特に津軽地方の農業、農家は、出稼ぎとともに歩んできたと言っても過言ではございません。

 ちょうどその時期は国の減反政策が始まったときでもありました。

 本県の場合、毎年のように冷害や台風、自然災害を受け、またリンゴや野菜が豊作になると価格が下落する、非常に不安定な所得ということで、安定した所得の確保にはほど遠い環境でありました。このことが、農業後継者が育たなかったり、本県全体の所得が向上しなかった原因でなかったのかなと考えております。

 そのような意味から、国に対しては、初めに、農家が安心して暮らせるよう農業政策と予算の確保をお願いしたいなと思っております。

 まず、米の生産調整についてでございます。

 昭和四十年代から現在に至るまで、生産者は長年にわたり、米の価格安定のため、国策である米の生産調整に取り組んでまいりました。しかし、生産調整は、我々生産者の取り組みも不十分なことがありまして、十分に機能せず、また国民の食べる量も年々減少していることもあり、米価は、青森県産ですけれども、最高時の一万九千に比べ現在は一万四千円台と、大幅に下落している状況でございます。この間、生産費の上昇もあり、生産農家の経営は大変厳しい状況が続いております。このことは、兼業農家はもとより、専業農家、大規模農家であっても例外でなく、同じ状況であります。

 また、米は、本県において、リンゴや野菜など複合経営の中でつくられており、作付面積が減少し価格が下がったとしても、依然として本県農家にとっては重要な作物であり、加えて米のできふできや価格問題は本県経済にも大きく影響する重要事項であるとまず初めに御理解いただきたいと思います。

 基本的な考え方として、米の価格安定を図るために、今後とも生産調整及び米から他の作物へ転作誘導は必要と考えております。その際、生産調整実施者の所得確保のための対策を国が責任を持って実施していくということが不可欠であると考えております。

 今後の生産調整について、三つの点をお願いしたいと思います。

 第一に、生産者が安心してできる長期的な政策をお願いしたいと思います。国の農業政策は毎年のように変わりますが、我々生産現場、特に生産者は対応に苦慮しております。もっと長期的展望に立った政策を示していただきたいと思います。

 第二に、生産調整達成のための具体的な財源の確保をお願いいたしたいと思います。生産調整を達成するためには、参加者と不参加者との公平感確保も重要ですが、生産調整参加者に対し、米をつくるのと同様のメリットを与えることが最重要課題であると認識しております。そのため、所得補償に必要な財源を確保することは、これもまた国の責務であろうと考えております。

 第三に、生産調整については、地域全体での取り組みに、より重点を置いた支援対策をお願いしたいと思います。現在のように全国のすべての米生産者に生産調整を求めることは限界が来ておるのではないかなと思います。生産者の中には、兼業農家もいれば、自家消費分のみを生産している農家もおります。生産者個々の取り組みではなく、地域全体、集落全体で生産調整に取り組むことに対する国の支援を今以上にお願いしたいと思います。

 生産調整については以上でございます。

 次に、リンゴの経営安定対策について申し上げます。

 本県農業の中で、リンゴ産業は重要な役割を果たしておりますが、二十年産リンゴは、春先からのたび重なる霜、ひょうの被害による低品質のリンゴが大量に発生したことや、生産量が平年に比べふえたことなどから、近年にない価格低迷に出荷団体、生産者は苦しんでいるのが実情であります。このため、本県単独事業による需給調整対策や消費拡大事業に取り組んでいるところでございますが、まだまだ十分な効果が見られない状況にあります。

 また、過去に、国による果樹経営安定対策が平成十三年度から実施され、その際には、平成十三年、十四年度の二カ年間で総額六十億円の補てん金が生産者に支払われ、大いに助かった経緯があります。ついては、再度、国による果樹経営安定対策事業を検討してくださるようお願い申し上げます。

 次に、野菜の価格安定制度について申し上げます。

 本県は、長芋、ニンニク、ゴボウなど、全国に誇れる野菜を数多く生産しておりますが、昨今の景気停滞等の影響により価格が低迷し、生産資材の高騰等もあって、生産者は大変厳しい状況に置かれております。

 このような状況に対応するため、国による野菜の価格安定制度が重要な役割を果たしておりますが、最近のJA合併により、相当数の野菜出荷量がありながら、野菜価格安定制度への加入要件である共販率等の条件を満たすことができず、制度から外れなければならない産地がふえている状況にあります。ついては、相当数の野菜出荷量が確保でき、かつ消費者に安定的に供給できる産地については、共販率にかかわらず価格安定制度の対象となり得るよう、制度の有効な活用をお願い申し上げたいと思います。

 最後に、国産の自給飼料について申し上げます。

 輸入飼料の価格高騰や景気後退による国産農畜産物の消費減少により、生産者は厳しい経営環境に置かれております。つきましては、次の二点についてお願い申し上げます。

 第一に、国産の自給飼料を安定的に供給するため、飼料用米等の安定生産の強化をお願いしたい。特に遊休農地の有効活用により国産飼料生産に取り組む団体等への支援を強く要望したいと思います。

 第二は、配合飼料の価格安定制度のさらなる充実をお願いして、私からの意見とさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

鈴木座長 ありがとうございました。

 次に、諏訪内将光君にお願いいたします。

諏訪内将光君 さっきJAの会長さんも言われましたけれども、この辺は農家、農村が大分疲弊しております。私は、勝手に、絶滅危惧種農家の代表として参加いたしました。

 昔から、百姓は生かさず殺さずと言われますが、農家がいなくなって一番困るのは都市消費者であると私は思います。

 食料自給率のアップには、消費者がどれくらい、はっきり言って無理してでもお米を食べるかが大変大きなかぎになるのではないでしょうか。テレビなんか見ますと、松浦亜弥さんですか、米消費キャンペーンをやっておりますけれども、もっとキャンペーンをやった方がいいように思います。また、しゃれなんですけれども、例えば米米CLUBとか使って、命の米米キャンペーンなんかいかがでしょうか。

 それに、一九九五年にWTO、世界貿易機関が発足してから、農産物は投機の対象となっているような気がします。高く売れるのならばアルコールの原料とさえなっております。現実に、アメリカを見ましても、ブラジルのサトウキビとか見ましても、アルコール原料となっております。

 日本人、大和民族の命を守るのは黄金色のお米が一番よいのではないでしょうか。穀物、特にお米は、私は、貯蔵がきくので、食料安全保障のためにも一番であると思います。例えば、これは私ごとなんですけれども、私はブドウをつくっていますけれども、ブドウというのは、おいしいのはいいんですけれども、貯蔵はできませんし、その点、米は非常に食料安全保障になると思います。

 米を消費者に多く食べてもらうためには、昔のように、農家から米を多少高く買っても、消費者には米だけではなく米粉も安く売ると、大分消費が伸びると思われます。お米のパンも今大分研究されているようですけれども、米粉が安くなりますと、お米のラーメンとか、そういう研究者もあらわれるような気がします。

 消費者も、農家を助けるのではなく、自分たちの家族を守ると考えて食べてもらいたいと思います。農業を守ることは自分を守ることです。農家は、消費者がお米を初めとする国内の農産物を食べてくれなければ、なすすべは恐らくほとんどないと思います。供給はできると思うんですよ。でも、消費されないとこれはどうにもなりませんし、荒れた田畑は、外国からの穀物がストップしましても急にはもとに戻ることはありません。農家は、最後には、自分の家族の分だけのお米と野菜は家庭菜園のように趣味でつくると思います。そして、結果的に、一番、食べられなくなって困るのは消費者です。

 農業には未来を感じられないから後継者は育っておりません。現実、私の町、三戸町というんですけれども、そこでも、私より若いのが何人もいないんですよ、ほとんど。私、五十六ですけれども、私の町内、隣、隣を合わせても三名ぐらいしかいないですね。十年に一人ぐらいしか出ていません。

 そして、アダム・スミスも国富論に、本に書いていますけれども、農産物だけは基本的に自由貿易から外すべきであると書いております。農業こそは未来の命の保険であると思います。

 私といたしましては、定額給付金よりは、農家からお米を多少高く買っても消費者に安く売った方が、地方の活性化にもなり、自給率も高まり、一石二鳥になるのではないかと考えております。

 それから、次のあれに入りますけれども、三戸から私が来る途中、山を見ているんですけれども、杉山が日本じゅう多いんですけれども、自然林を、私は、固定資産税と相続税は無税にしたらいかがかなと思っています。

 雑木林といいますけれども、雑木林という表現は私は好きじゃないんですよ。雑木の雑ということは、ぞうきんとかなんとか、かす、取るに足らないという意味ですから、雑木林という表現をやめて自然林の方がよいかと思います。

 なぜかといいますと、都会の人たちが排出しているCO2を、地方、田舎の人々の森林が吸収しているのに、税金が取られるのは納得がいかないからです。都会の方々のしりぬぐいをさせられているのですから、免税の対象にするべきであると考えます。

 自然林がふえますと、いろいろなメリットがあると思います。第一、都会への安全な水の供給のためにもなります。当然、田とか畑へも水を供給できます。それに、二番、山崩れ等の災害がかなり減ります。それにCO2の吸収ですね、さっき言いました。そして、自然林がふえますと、海の恋人であり、魚や海産物、昆布等が多くとれるようになり、漁業者のためにもなり、消費者も喜ぶのではないでしょうか。そして、杉林が減ると花粉症が減り、患者さんも喜ぶようになると思います。そして六番目、国土の景観がよくなり、国民の心もいやされ、山菜等も多くとれるようになると思います。

 そして、免税で税収が減った分以上の効果が私はあるのではないかと思います。ただし、木を売って利益が出た場合には所得税の課税をするといいと思います。それに、公共事業の建物はすべて国産材にすると地域活性化にもなると思います。

 もうちょっと大きい話ですけれども、さっきJAの会長さんも言われたとおり、ガソリン等にグリーン税を設けて、熱帯雨林保護とか、そういうようなものの基金にしてはいかがでしょうか。これなら国民も外国からも文句は出ないと思います。

 次、三番目に行きます。

 購買促進減税、これは、購買促進減税という言葉はないんですけれども、私が勝手に考えた経済造語です。

 GDPを見ますと、GDPのうちの政府支出は大体一割、九%です。それに対して、GDPの約六割が個人消費です。現在の景気が低迷しているのは個人消費が減っているからだと思います。要するに、物を買わなくなっている。

 だから、個人消費をふやすためには、具体的には、これは異論が出るかもわかりませんけれども、所得の多い人がカードを使って、特にたくさんお金を使った人の所得税を、累進課税じゃなく、いっぱいお金を使ったら累進減税にしてやればいかがかなと思います。そうすることによって、お金をたくさん稼いだ方、所得のあった方はいっぱい使うでしょうし、そうするとそのお金が回ると思うんです。皆さんがお金を使わないとよくないし、早い話、お金、所得を、いっぱいもうけた方は、おだてて、がばがば使ってもらう。そうすると、お金を使ってもらうことで内需がふえ、普通の方の懐にも金が回ってくるのではないでしょうか。

 以上です。どうもありがとうございました。

鈴木座長 ありがとうございました。

 以上で意見陳述者の方々からの御意見の開陳は終わりました。

 重ねて、御準備をいただきましたこと、感謝を申し上げます。

    ―――――――――――――

鈴木座長 これより委員からの質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小島敏男君。

小島委員 御指名をいただきました自由民主党の小島敏男です。

 きょうは、意見陳述者の皆様には、お忙しいところを私ども予算委員会の地方公聴会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。

 私は、生まれ育ちが埼玉県なものですから、雪というものは余り縁がないわけなのでありまして、今四人の方々のお話を聞きながら、埼玉県の悩みとこちらの悩みというのは全く違うんだなということを感じたわけでありますけれども、私が中学校を卒業してから今日までの間に、埼玉県の人口は大体四百五十万人ぐらいふえているわけですね。そうなりますと、勢い、その人口増に対応するために道路整備なんかもみんなおくれまして、学校整備もおくれてしまったということでありまして、そういう点ではこちらの悩みのこととはちょっと違うのかなと思います。

 特に、副知事からお話がありました、新幹線が来るということがありました。新幹線が来た場合に、二十二年ですか、新幹線が来るのは。三時間十分で東京とつながるということが書いてあるわけですけれども、そうなると、相当さま変わりに変わっていく状況もあります。ですから、今世界じゅうがこういう状態で、地方が疲弊しているわけでありますけれども、このときこそ、新幹線が開通したときに何をどうするかということを今考える時期だと思うんですよ。

 そういうことで、今の、ブドウ園の諏訪内さんからお話がありましたけれども、観光ブドウ園というんですから、観光においても、環境においても、それから学卒者が、内村さんからもありましたけれども、卒業したらすぐいなくなっちゃうんだということで困っているわけでありますけれども、そういうのを新幹線が来ることによって何か変化をもたらすための方策というのがあるのかどうか、まず最初にお伺いします。

蝦名武君 ありがとうございます。

 新幹線が二十二年の十二月にやってくるわけであります。そうしますと、大体、東京と青森県の県庁所在地が三時間で結ばれるということで、大阪と同じ距離になるということになります。そこで、我々としては、まず観光で徹底した交流人口の増加を図ろうということで、今、県、市町村挙げて取り組んでおります。

 それから、JR東日本では下北半島と津軽半島にリゾート列車を走らせるということでございますので、下北半島と津軽半島を結んだ観光のルートを開発しようと考えています。

 それから、今、観光ブドウ園とか観光リンゴ園とかさまざまあるわけでありますけれども、我々としては、いわゆる達者村というのをつくって、団塊の世代の方々が青森県に来て、さまざま、農業をしながらやっていく、そういうものでも今一生懸命取り組んでおります。

 例えば、リンゴ園についても、あるいは牛でもそうなんですけれども、そういうものでオーナーになっていただいて、さまざまやっていただく。そして、それをでき上がったときに送ってやるとか、さまざまなことをやるようにして、今、観光産業も含めて一生懸命努力しているところでございます。

小島委員 ありがとうございました。

 定額給付金の関係が、先ほどお話がありました。県内で九五%の方が給付金はいただくというようなアンケートが出たということなんですけれども、今、国の方では、定額給付金を見直せとかいろいろな意見が出ているわけですよ。だけれども、景気というのをどういう切り口でつかまえるかといっても、今、世界じゅうがわからないんです、はっきり言って。どういうことをしたらば、一番景気に対して、不況から脱出できるかというのはわからないで、世界じゅうが苦労しているんですよ。

 そういうことで、地域の活性化ということであれば、やはり定額給付金は上げた方がいいと私は思うんです。今、ブドウ園主の諏訪内さんは、それだったらもう少し農業関係にやればいいとか、こういう意見はさまざまあるんですけれども、事ここまで進んでくると、やはり給付金の関係については、県でも何でも、これは実行してもらいたいというのが地方の本音じゃないでしょうか。いかがでしょうか。

蝦名武君 今の定額給付金につきましては、県としては、各市町村の商工会議所、商工会がプレミアムのついた商品券を発行してほしい。そうすることによって、いわゆる預金通帳に入ったものが生きるためには、一万円に対して二千円のプレミアをつけるとか、さまざまな方法でやると結構売れるわけですね。それをその地域の商店街で使えるような仕組みにすれば、今、商店街が大変廃れているわけでございまして、シャッター通りとかさまざま言われているところがありますので、そういうところで使っていただくと、地域の活性化に相当つながるというふうに考えております。

小島委員 ありがとうございました。

 それでは、内村事務局長さんにお伺いするんですが、私は、連合の事務局長というから構えたわけなんですよ。ところが、話を聞いていて、全くまともな話をしたので、まともと言っては失礼なんですけれども、今の現状を非常に分析しているなという感じが私はしたんです。ですから、ああ、これはそうだなという考え方を持ったんですけれども。

 中でも、一つには、今、地方が疲弊しているということ。これは、地域的に日本を見るとみんなそうだと思うんですけれども、その中で、いずれにしても早く予算を通しなさいよ、そしてその後に、できたらば、もっと違った方向でもいいから、補正でも何でも大きいのを組んで、早く地方が活性化するようにしてほしいということを言われたので、全く私もそのとおりだなという感じを持ったわけです。

 一つには、学校を卒業してもということを今副知事さんにお伺いしたんですけれども、これは外に出ていってしまう。新幹線が来たらばどういうふうに変わるかということを今聞いたわけなんですけれども、今の状態で、国としてどういうことをやればそういう流出が内輪でおさまるかどうかということを、何かお考えがあったらばお知らせいただきたいんです。

内村隆志君 先ほど意見の中でもお話をさせていただきましたけれども、地域に働く場がないというのがそもそも根本的な原因になっているということでございまして、お話ししたとおり、なかなか企業が来やすいような状況というのはない。中央と、どうしても、大きな消費地というのは関東なり関西なりだというようなところからいえば、そことの連携をとるためには、なかなか距離的な部分でのハンディがあるということで、企業も誘致をするというようなところには踏み込めないというのがあったのかもしれないんですが。

 そういう意味での新幹線効果というのは期待をしつつ、一方では、盛岡まで新幹線が来てから青森に新幹線が届くのに二十年経過をしてしまった。その間に、経済的には一定程度下り坂の方に向かってきて、今、新幹線が来たからダイレクトにその効果が出るのかどうかというのは見込めないような状況になり、そして、多分、定かではありませんが、盛岡まで来るときは、地元負担というのは新幹線をつくるのでもほとんどかからなかったわけですけれども、それ以降については、地元からの多額の負担という部分なり、並行在来線というのに対する負担。新幹線が来ること、それ以外に、県なり市町村が活性化するために財源を使いたいというのが、どんどんそっちの負担金にとられてしまっているというようなことがあるわけでありまして、そういう意味では、新幹線効果というのをうまく生かす条件というのは非常に小さくなってきているというふうに思っています。

 ただ、お話しさせていただいたとおり、地元で何か新しい仕事、そこには国を含めて財源を投入していただいて、さまざま、先端、中期的、将来に向かって必要だというような、エネルギー関係とかそういうところというのは、やはり国の責任で力を入れていただく、そういうことが必要かというふうに思います。

小島委員 どうもありがとうございました。

 大体お話はわかったわけですけれども、青森の実態をお話しされていて、公共事業がやはり生活基盤としては大切だったんだ、それががくんと減ったために非常に困っているというお話も聞きました。今の政策とすると、急激に下げてきたことというのは、やはり景気の上昇に合わせて下げてきたんですけれども、今の世界的な不況の状況の中で、公共事業が非常に大切であるし、地方を活性化するという意味でも大切だということは皆さんと話し合っていることですから、必要な道路だとか公共事業はどんどんやっていくべきだと私も思っています。

 それから、今、工藤中央会の会長、いなくなってしまったんですけれども、ちょっと方言があってわかりづらい点があったのでわからなかったんですけれども、それでは、諏訪内さんにお伺いしたいと思うんです。

 雑木林というのは、ぞうきんに例えられたということなんですけれども、そうじゃなくて、今もう人工林が日本じゅうを覆っちゃっているわけですよ。杉花粉だとか何かで、それで雑木林が今見直されているときに来ているわけですね。

 それで、我々の関東の北部の方では、武蔵野の面影を残すというと雑木林なんですよ。保水能力もありますし、相当、四季折々の風情を私たちに提供してくれるので、そういうものが人工林にかわっていたところに非常に落胆をしているんですけれども、雑木林はだめですか。

諏訪内将光君 いや、違うんですよ。私は雑木林はよいと言っているんですよ。ただ、雑木林じゃなく自然林という表現の方がいいんじゃないかと。雑木林ということは、雑ということは、ぞうきんとかみたいに、取るに足らないという意味だと思うんですよ。そうじゃなく、自然林と言った方がみんながなじみやすいのかなと思っているんです。

 要するに、杉とか松とかは大切な木であって、昔、広葉樹は取るに足らないと。だから、ちょっと表現を変えた方がいいのじゃないかと思って、そしてそこは無税にしたらいかがかなと思っておるわけです。

小島委員 自然林ですね。

 ブドウ園を観光という形で位置づけていますけれども、新幹線が来て、三時間でこちらに来られるということであると、やはり都会の人たちが本当に喜んでスワ内ブドウ園に訪れるということももう間近だと思いますので、その受け入れの方をぜひ頑張っていただきたいと思います。

 皆さんにはすばらしい意見をお聞かせいただきまして、本当にありがとうございます。以上で終わります。

鈴木座長 次に、木村太郎君でありますが、工藤参考人がちょっと今御退席されておりますので、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鈴木座長 それでは、再開いたします。

 木村太郎君。

木村(太)委員 四人の方、本当にありがとうございました。

 限られた時間ですので、先に幾つかまとめて聞いて、また、お答え、御意見をいただきたいと思います。

 まず、新幹線のことでありますが、もう四半世紀、盛岡にとめられまして、ようやく新青森開業というのが目の前に迫ってきた。ここで、今までのみんなの努力を考えたときに、県のトップとしての、意義と、また現実的に、地元の負担というかこういったことに対して、私ども、党としても、新幹線特別委員会あるいはまた与党PTでいろいろと地元の軽減を図る努力をしておりますが、今のスキームに対してまたお考えがあればいただきたいというふうに思います。

 それから、道路関係も、真に必要な道路、私も地元の県民の一人として、まだまだやらなきゃいけないというふうに考えております。そこで、国直轄についての御心配の御意見がありましたので、具体的にまたありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

 私ども、きょうは委員会として来ておりますが、時に、国会の議論あるいはまた予算委員会の場でも、公共事業の無駄、もちろん無駄は見直しをしなければなりません。しかし、その中身、あるいは、地域、地方、その実情を踏まえない中で新幹線さえも社会悪みたいなことで予算委員会で取り上げたこともありました。こういったことも含めて率直な御意見をいただきたいというふうに思います。

 そういう点では、連合の内村局長さんの、先ほど小島委員がおっしゃったとおり、私は大変ありがたい、連合としての、連合青森だからこその思いが、開陳があったんじゃないかなというふうに心から敬意を表したい、一つの産業でもあるということも指摘してくれたことも大変ありがたく感じたところであります。

 それから、内村局長さんにお聞きしますが、世界的な今の経済金融不安ということが仮にないとしても、国政の中で、与党、野党、それぞれの考え方はありますが、一部で最低賃金千円ということを議論として訴えている方々もいらっしゃるわけですね。もちろん県別ごとに最低賃金ということを決めているわけでありますが、実際、この青森県で千円ということは可能かどうか、どう思われるかということです。

 もちろん、働く方、労働者の方々、賃金、収入、これは高い方がいいわけでありますが、しかし、経営者、あるいは中小企業、零細企業等を考えれば、千円にした場合、経営そのものがどうなのか。そのことによって雇用そのものがなくなり、収入そのものがなくなる、こういうことを私は心配するわけでありますが、最低賃金千円というふうな考え方は連合青森としてはどう思っているのか、お聞かせいただければな。

 この二つを聞いて、後ほど、工藤会長にお聞きしたいと思います。

蝦名武君 まず、新幹線のスキームについてお答えいたします。

 まず、盛岡から新青森まで来るときに条件が提示されました。一つは、建設費の三分の一を地元が負担すること、そして、並行在来線については県が引き取って運行することということであります。

 まず、新幹線の三分の一の負担につきましては、これはやむを得ず了解をしてやっているわけでありますけれども、いわゆる三分の一の負担というのは青森県が今のところトップでございまして、これが函館まで行くとなりますと、約三千億を超える負担をするわけであります。その大半を借金にしていくということでございます。

 今、プライマリーバランスをゼロにしようということで一生懸命頑張っていますけれども、いわゆる新幹線を敷設するための地方債というのは多額に上っておりまして、大変苦しいのであります。しかしながら、一般財源一〇%、九〇%を地方債を発行してやるんですけれども、その四五%を国がいわゆる交付税で財源補てんする、これを七〇%まで上げていただきました。これは、将来の負担が非常に軽減されるということで感謝しております。けれども、これにつきましても特段の配慮をお願いしたいと思います。

 それからもう一つ、並行在来線についてであります。

 もちろん、これはJR東日本から資産の譲渡を受けるということもございますけれども、そのほかに、実は、青森県の場合は東北本線ということがございまして、北海道との物流を確保するために貨物列車が二十両編成で一日に四十本運行しているのでございます。今、我々が青い森鉄道ということで並行在来線を引きますと、旅客輸送というのは二両程度でございまして、本当は簡単な線路でやれるはずなのに、貨物線が通るために、非常に安定した基盤の強い線路をつくらなきゃなりません。

 実質の貨物線の利用量というのは八五%で、並行在来線は一五%ということになるわけでありますけれども、現在のスキームは、六〇%が貨物、四〇%が並行在来線。大変な大きな負担です。現在、岩手県の目時というところから八戸までで、大体二億、約三億の赤字を県が負担している。これが、もしこのまま貨物線の使用割合が六〇%ということになりますと、四十億掛ける四割で十六億も負担しなきゃならない、膨大な負担になるわけでございます。

 しかしながら、いわゆる住民の通学通勤の足を確保する、あるいは年配の方々のそういうものを確保するためにこれはしなきゃなりません。ということで、青森県の財政負担は大変厳しいものになるというふうに考えております。ぜひ貨物の線路使用料を実質に合わせたものに上げていただきたい、それが非常に私どもの望みでありますし、また、貨物列車が上げられないということであれば、並行在来線に国からの財政支援をお願いしたいということであります。

 それから、道路の関係についてであります。

 道路につきましては、先ほども説明いたしましたように、青森県は、高規格道路の整備率というのは、十九年度末で六一%、全国及び東北平均の六七%を下回っておりますし、また、国直轄事業というものも東北平均の半分にしかなっておりません。なぜこうなっているのか、私ども、非常に不満であるわけであります。

 先ほども言いましたように、青森県は、青森市と八戸市、あるいは弘前市という、この三、大きい都市があるわけでありますけれども、その道路整備がなされておりません。例えばキヤノンのつくったものを八戸港から海外に出すといったときに、わざわざ青森を経由して行かなきゃならぬということで、膨大な金がかかる。それでも、キヤノンにお願いして、何とか八戸港から出してほしいと。八戸港というのは、実は、アメリカの、北米航路の中で一番近いのでございまして、横浜とか行くよりも一日半近いのでございます。それは非常に有利であるということでございます。要するに、津軽にはキヤノンとかそういうさまざまな先端産業が配されている、そういうものを八戸へ運ぶための道路が今のところはございません。

 そのほかに、今、新幹線が通るだとか、あるいは、青森から下北に行くまでの道路も、例えばむつ市に行くまで二時間かかるということでありますし、大間マグロで有名な大間まで行くとなりますと三時間かかるということでございます。

 そういうことで、ぜひ、国直轄につきましても、これから、減らさないように、ふやしていただいて、何とか道路整備をお願いしたいと思います。

内村隆志君 木村委員から、最賃千円は青森においては可能かどうかというような御質問だったというふうに思います。

 確かに、それぞれ青森の企業の体力というのは弱いということは言えるわけですけれども、そもそも、最賃というものがどういう位置づけかというような議論の中では、生活できる水準というのが、今、三分の一が非正規労働者になっている中では、きちっと確保される。その最賃が適用される人が非正規の中ではかなりの割合を占めるわけでありますので、そういう意味では、現行六百三十円という青森の最低賃金、これでは十万円程度にしか一カ月働いたとしても収入がないという話になりますし、かつてのように、非正規なりパートなり、最賃の適用になる方が学生バイトなり補助的な主婦の収入ということであれば、それはそれで我慢というような話があったのかもしれませんけれども、それを主たる収入として生活をつくる、営むというようなことで考えたときに、子供を産み育てるというところも含めれば、六百三十円というのははるかに低過ぎる、余りにも低過ぎるというような思いはします。

 県の平均賃金が今二十四万円ちょっとというような話でございますので、普通に仕事をした場合には千幾らというような金額というのは、普通の労働者であればそうなんです。今、非正規の方でも、正規の職員と同じような仕事をやらされて六百三十円なり七百円なりというような賃金しかもらえないというのは、やはり矛盾といいますかおかしいというような感じがしております。

 千円という金額に一気に持っていくということは、経営者側も、今々、そういう体質改善といいますか経営改善というものはできないだろうというふうに思ってございますので、それは段階的にということにはなると思いますが、やはり、当たり前の生活ができるということでいえば、千円を目指して、社会的にもそういう取り組みというのは進めるべきだというふうに考えております。

鈴木座長 ありがとうございました。

 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鈴木座長 それでは、速記を起こしてください。

 馬淵澄夫君。

馬淵委員 民主党の馬淵でございます。

 本日は、この地方公聴会、意見陳述者の皆様方、ありがとうございます。

 私の方からは、先ほど来、青森における疲弊した地方のお話を伺わせていただきまして、地域に根差した皆様の御意見を、ぜひともきょうは忌憚ないところをお聞かせいただきたいというふうに思います。

 ただ、青森が、元気がない元気がないというばかりではないこともよく承知をしております。今はちょうど、こちらの青森市のスポーツ会館ではカーリングの全日本選手権が行われているということで、チーム青森女子の皆さん方、四連覇を目指して頑張っておられるということも聞いております。青森から、こうした大きな発信をまたどんどんどんどんとしていただきたいなというふうにも思います。

 さて、先ほど来、疲弊した地方の状況、地域の状況というお話を、行政側からは蝦名陳述人から、また、労働者側ということで内村陳述人からお話を聞かせていただきました。こうした疲弊した地方の話については、当然ながら、国会でも大きな議論となっております。ただ、皆様方には、今、国で一体どういう議論をしているのか、大変おしかりをいただく部分も多うございます。

 つい直近でも、総理が、過去における構造改革、その最も代表的な郵政民営化についてはみずからは賛成はしていなかったといった発言に対して、また、構造改革を実践されたとする元総理が、ただただあきれるばかりといった発言をされたということも報道されておりましたが、こうした構造改革については、実は、昨日行われた本会議の中で極めて重要な答弁がなされました。

 これは、昨日の本会議で、我が党の原口議員の質問に対しまして鳩山総務大臣がお答えになったことなんですが、この構造改革の一環の一つであります三位一体改革について、先ほど来蝦名陳述人からも、厳しい地方財源の削減の中で、厳しい財政の中で、本当に、今、有効な政策が打てない状況にいる、こういった意味のことをおっしゃったと思われますが、この三位一体改革について、原口議員からの質問に対して鳩山総務大臣は、これは失敗ではなかったか、こういった答弁をなさっておられます。

 このように、国、中央においても、この構造改革の中で三位一体改革に対する疑念というものが閣内からも出ておりますが、今、行政の立場におられる蝦名陳述人、また、働く立場の代表としての内村陳述人、それぞれ双方から、この三位一体改革に対する評価というものをお聞かせいただきたいというふうに思います。

蝦名武君 三位一体改革については、その本元が、まず、地方に分権する、地方分権を行うということを前提で行われたというふうに認識しているわけであります。したがって、地方の各都道府県知事も、あるいは市町村の方々も、いわゆる財源もついて地方に分権されるのであればそれを受けるということで、三位一体改革についてはそれぞれ賛成をしてやったわけでありますが、結果として、大幅な財源のカットがあったということであります。

 青森県でいいましても、先ほども言いましたように、十六年から二十年度で千六百四十二億、年度換算で三百二十八億、これを、年度換算の交付税の割合で、平均で割り返すと一四・五%のカットになる。自主財源の少ない青森県みたいなところが約一五%もカットされますと、どうやったらいいかわからないというくらいのショックを受けたわけでございます。

 しかしながら、県も、職員の数を一五%削減するということでやりましたし、各補助金についても、あるいはかさ上げ補助をやめる、補助金も二割程度カットするということで、財政改革を進めて今何とかやっておりますけれども、青森県も、基金が、三村知事が引き継いだとき七百十億ありましたが、二十年度末で二百億になってしまうということで、基金も枯渇してまいりました。

 したがって、いわゆる地方分権というものを進めるのであれば、財源をきちっと確保して地方に渡すべきである、そうしないで、一方的に地方に財政負担を押しつけるのはいかがなものか、こう考えているわけでありまして、そういうことを理解していただければありがたいと思います。

内村隆志君 中身としては蝦名副知事とほぼ同じでございます。

 財源と権限を移譲するということが今回の三位一体の趣旨だったというふうに考えておりますが、権限もさほどという思いはしますけれども、財源のところについては、まさに、先ほどお話をさせていただいたとおり、大幅にまだ乖離がされているというような状況の中で制度だけがスタートしてしまったということに、今、全国的に、特に地方においては、矛盾といいますか、困難な状況が強いられているということでございます。

 以上です。

馬淵委員 ありがとうございます。

 今、国会の中でも、総務大臣のこのような発言のもとに、過去の、改革という名のもとに行われた政策に大きな懐疑が示されている。今、まさに現場の、地方行政の立場の方々、あるいは働く方々の代表者たる方々から、いかがなものか、また、乖離が激しいんだということの明確な意見をいただいたというふうに承りました。

 さて、こうした、今まさに我が国の置かれた状況をしっかりと見据えながら、ならば、改めて新たな改革の方向性、あるいは地域活性化の方向性というものを我々は政治の世界の中でつくり上げていかねばならないと考えているわけであります。

 今日におけるこの未曾有の経済危機の状況の中で、雇用についてお尋ねをしていきたいというふうに思います。

 先ほど、内村陳述人から、就職の、有効求人倍率について、これは蝦名陳述人からもお話ございましたが、昨年十二月、有効求人倍率が〇・三五倍と極めて厳しい状況にあるということで、就職支援というのは喫緊の課題であるということ、これはもう言うまでもありませんが、現在、連合として進めている就職支援事業というものについてはどういったものを考えておられるのか、また、現場から国に対して求められる施策というものについてはどのようなことを考えておられるのか、これは内村陳述人から御答弁いただきたいというふうに思います。

内村隆志君 連合として、就職支援活動、どのようなことをやっているのかというような御質問だったというふうに思います。

 これは、連合独自という形ではなかなかやれることが限定をしてございますけれども、今回、二月立ち上げということで、国の地域共同就職支援事業ございますけれども、そちらに、連合青森の役員が理事等を務めております労働福祉会館というところが事業委託を受けて、再就職支援また非正規雇用問題というような事業を展開するということで、今準備を進めているところでございます。

 これは、雇用対策ということでさまざま国の方が施策を講じているわけでありますが、人件費の問題やら、補助対象としてはいろいろな規制がかかって、一般の民間でもなかなかしり込みをするというのが現実問題としてはあるようなんです。

 ただ、この問題につきまして、労働組合としても、放置をしていくというか、どこも受けないような状況になっては大変だということで、その部分については、さまざまな負担も出てくるかもしれないけれどもということで、労働組合全体としてこの事業の委託を受けていこうということで、企画提案の方に手を挙げさせていただきまして、今回、その取り扱いが決定をいただいたということでございます。そういう意味では、そうした形で、間接的ではありますが、国の事業を有効に使いながら、就職支援ということに対して労働組合としても責任を持つということで、今進めさせていただいているということでございます。

 また、現場からのどういうふうな支援が必要かというようなことでございますけれども、やはり、職業開発、能力開発等々の施策というのをもっともっと進めないと、なかなか、本県においても、生産性が低いというような言われ方をしています、人材としては有能な方が多いというような言い方をしますけれども、職能、能力の機会が非常に少ないということでは、そのことにもっともっと力を入れていくというところ。

 ミスマッチというような言い方をよくされますけれども、仕事がないないというふうなことで、仕事を探している人もいるわけでありますが、御案内のとおり、看護また介護というような職場においては、なかなかそこに定着をしないというような状況というのが常態化をしてございます。それは、資格の問題だけじゃなくて、やはり、仕事に対しての介護保険の方からの支出というのがどうしても低過ぎて、そこに長く勤め切れるというような状況にない。要するに、仕事の割には生活が維持できないというような、そういうとらえ方をどうしてもしてしまうということでは、介護保険の方からの支出と、加えて、この雇用創出的なところを加味したような施策ができないかというような思いは持っております。

 以上でございます。

鈴木座長 馬淵委員、ちょっとお待ちいただいていいですか。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鈴木座長 速記を起こしてください。

 馬淵委員、どうぞ。

馬淵委員 ありがとうございます。

 今、介護報酬あるいは看護報酬含めた、こうした社会保障周辺、あるいは、人にかかわる産業に関する人件費の負担等々、こういったところに施策としてお金を振り向けられないかといった御意見をいただいたというふうに理解をいたします。

 その意味では、我が党も、現行の緊急経済対策あるいは生活対策というものに対しては、我々としては、人への投資により振り向けるべきだということを申し上げてまいりました。

 ただ、先ほど来お話ありますように、実際に事業主が負担にたえられるような状況をつくらねばならないというのも大きな前提となります。

 そこで、先ほど木村委員からもお話ありました、最低賃金の話を少しだけさせていただきますが、この最低賃金千円の話も、単に事業主への負担を求めるのではなく、こうした施策については、世界的に最低賃金が低く抑えられているという現状を踏まえて、むしろ、中小や零細企業に対する事業者支援という形で新たな政策を考えるべきではないかといった観点から、一部そういった政策として我々としても打ち出したものでもございますので、事業主に単に負担を求めるということではないということも御理解をいただいた上でまた議論を進めさせていただきたいというふうに思います。

 こうした雇用の問題というのは、かつての、財政政策をいわゆる公共事業を中心に振り向けていくという形から雇用が確保されるといった、高度経済成長モデルに基づくものではもはやないのではないか、新たに人への投資といった分野に振り向けていくべきではないかということを我々としては強く感じているわけであります。

 さてそこで、公共事業ということについて少し話を伺いたいというふうに思うわけでありますが、この公共事業、先ほど蝦名陳述人から、これはまさにこの青森においては重要な産業としての大きなパイであるということをお話しもいただきました。さらには、これも、内村陳述人からは、最低限の公共事業は地方にとってのセーフティーネットである、このようにおっしゃっておられます。

 他方で、安易な箱物であったりあるいは行政の無駄遣いというものは、これは厳しく今指摘をされているところでございます。新たな生産活動に結びつかないこのような投資は、当然ながら、非常に厳しい国民不断の監視がなされているわけであります。

 そこで、お尋ねをさせていただきたいと思いますが、先ほど来、セーフティーネットであるといった御意見、あるいは青森においても非常に重要な産業の位置づけであるといったところの中で、地方にとっての公共事業の役割、具体的な事業として有効なものは何かということを、これは蝦名陳述人並びに内村陳述人の両名から、端的に御意見をいただきたいというふうに思います。

蝦名武君 箱物行政については青森県も凍結をしているわけでございます。

 何よりも、青森県の場合は舗道の整備、あるいは雪が降るということでございまして、雪が降ると渋滞もするということでございまして、道路整備が非常に大切であると考えております。

 道路整備の場合は、地元の建設業者がほとんど受注できるし、あるいは農家の方々が土木労務者として働いて所得を得ることができるという部分がございまして、やはり、そういう公共事業については、地方として、やっていかないと、青森県の農業の所得の割合は四割程度でございまして、農業外の所得が六割以上を占めるということであります。したがって、それがなくなってしまうと、農業だけでは食べていけないということになるわけであります。したがって、公共事業で地域地域の道路を整備しながら、土木に携わる方々の生活を守る、それが結果として農業を守ることにつながってきたと私は考えております。

 それが今どんどん減らされて非常に厳しい状態になっているということでございまして、農業もだめ、そういう所得外も全然稼げない。先ほど出稼ぎの話もありましたけれども、青森県は出稼ぎ日本一ということでありましたけれども、最近はほとんど減ってしまいました。もう出稼ぎもできない状況になっている、いわゆる力仕事だけの出稼ぎというのはなくなってしまったわけでありまして、そういう意味からいきますと、公共事業というのは地方にとって極めて必要であるということであります。

 それから、産業にとっても必要だと言っているわけでございまして、青森県みたいに、製造業がなかなか誘致できないという状況の中でありますけれども、例えば弘前だとか、八戸の港をうまく使ってさまざま貿易をしていくということができるわけでございまして、道路整備があればコストが安くなる。そうすると、青森県で誘致してきた企業がいろいろなものをつくって、それを全部横浜とか東京に持っていって運んでいくよりは、八戸港から運んだ方が非常にコストが下がるということもあるのでございますので、その辺を十分考えて、さまざま、公共事業についても配慮していただきたいというふうに思っております。

内村隆志君 私の方からも、公共事業の関係については、最低限という意味で、道路整備というのはどうしても必要だという認識は持ってございます。

 といいますのも、今、看護師また医師の確保の問題も含めて、財政問題がもっと大きなネックにはなると思いますが、公立病院の診療科というのが非常に速いスピードで進んでございます。バス等の公共機関も赤字赤字ということで、減便というのも含めて、それぞれがちょっと離れた病院に行かなくてはいけないというような地域がどんどんどんどんふえてきているという意味では、やはり最低限の道路整備というのは継続をする必要があるということ。

 ただ、一時的な公共事業ということのみならず、中長期的に雇用創出をする公共事業というのは何かということで考えた場合に、例えば、人件費問題もちょっと絡んではきますけれども、先ほどお話をさせていただいた介護の問題、特別養護老人ホーム等については、待機者が数十万人というような話がされてございます。その待機が解消されない一つの要因ということでは、施設をつくるための補助といいますか、そういうものがなかなか進んでいないからだという話も伺ったことがございますので、これから高齢化社会、やはり介護関係の施設に公共事業的な意味での補助を注入して、そこで介護者の労働、雇用創出をするということと、社会福祉としての介護ということも充実させていく、そういう形での公共事業のあり方というのが求められてくるんだろうというふうに思っております。

馬淵委員 ありがとうございます。

 道路整備、そしてまた、のみならず公立病院やあるいは特養といった社会保障分野に対する公共事業ということで、行政側、働く側としての意見ということで賜りました。

 二千二百億毎年削減されてきた社会保障費、我々もこの問題については大変注視し、また、真に必要な道路とは何かということでの社会資本整備の税の使い方から、新たな公共投資の本来のあるべき姿は何かということを国会の審議の中で明らかにしてまいりたいというふうに考えております。

 今いただいた意見というのを国会の予算委員会の中で十分に生かしていきたいというふうに考えますが、今道路整備のお話はお二方ともに出ました。さて、道路整備となりますと、これは補助事業、またあるいは直轄事業ございます。

 そこで、タイムリーなお話としては、先ほど来新幹線のお話もございましたが、昨日、新潟の泉田知事が、整備新幹線のいわゆる県の負担、直轄事業の負担三分の一について、これはちょっとなかなか受け入れることができないといった趣旨の発言をなさいました。また、こうした直轄事業の負担金、いわゆる地方の裏負担と呼ばれるものでありますが、これは、二月の前半に、大阪府の橋下知事が同様に、国の事業の大阪の負担金については最大二割拒否だ、こういったこともおっしゃっておられます。

 いわゆる直轄事業の負担金の地方の負担割合というのは、例えば道路などであれば、新直轄の高速でいえば四分の一、あるいは国道であれば三分の一といった形で、社会資本整備の部分について地方負担が求められます。これについては、泉田知事あるいは橋下知事おっしゃっておられるのは、国が決めた事業で、そしてその負担を押しつけられる、こういった御意見を述べられております。ただ一方、国の方にも言い分はあって、そうした国の決めた事業といえども、それはもともと地域の、受益者の要望に沿ったものだといった意見もございます。

 そこで、昨日の本会議、これも同じく同僚の原口議員が質問の中で、この直轄事業の裏負担、国の押しつけだ、このように橋下知事がおっしゃっている、いつまで直轄事業の裏負担を地方に一方的に払わせるつもりですかということで、鳩山大臣に答弁を求められました。この原口議員の質問に対しては、鳩山大臣が相当に重要な答弁をなさいました。少しここだけ読ませていただきますが、公共事業の直轄負担金の問題でございましてということで、これは確かに余り評判のいい制度ではないと思っております、ただ、現在の国と地方を通じた役割分担あるいは財政状況の中で、地方に三割とか三分の一負担を負わせるということが起きているわけでございまして、ここからが重要なんですが、これは国と地方の権限配分の問題としても根本から考え直していかなければならない事柄であると思っておりますと。

 総務大臣が、いわゆる地方財政法の所管である総務大臣が、国と地方の権限の配分の問題として根本からこれは見直さなければならないと。これも、さきの構造改革含め、重要な答弁をなさったと私は思っております。

 そこで、副知事にお尋ねをさせていただきたいんですが、いわゆる直轄事業の地方の負担について、鳩山大臣は、これは根本から見直すべきだとおっしゃっておられます。そして、泉田知事あるいは橋下知事、国の押しつけ的な地方の負担については、これは受け入れがたいとおっしゃっておられます。

 今、新幹線が二十二年の二月ということで、目前に控えておられるということでありますが、今後、道路が必要だというお話もございました。こうした直轄事業の負担について、ぜひ、ここは蝦名陳述人から忌憚なきところの御意見を聞かせていただきたいというふうに思います。

蝦名武君 直轄事業の負担金については、当然、地方財政に大きな負担をかけているというのは事実であると思います。

 しかしながら、今、大間にJパワーの原子力発電ができるのでありますけれども、今これは国直轄ではございません。そのために道路がなかなか整備されないという状況にあります。何とか直轄にしてほしい。がけ崩れがあったりしてとまっちゃうと、大間の方々あるいはあの辺の方々がむつ市に来れないということもあるわけでございます。

 ですから、私どもは、先ほども言いましたように、道路整備というものは青森県の地方においては命にかかわる問題であるということから、道路整備は非常に必要であると考えております。したがって、この国直轄に基づく一部負担についてはやむを得ない面があるというふうに考えておりますが、それはもちろん負担が少ない方がいいに決まっていますけれども、ただ、その場合に、やはり、国と地方との間で十分な協議をしながら予算措置をしていく、そして、地方もそれに対して、その道路は必要だからそれにこたえていくという、国と地方の関係をできれば対等にして、そして話し合い、協議しながら進めていくという方向に整理させてもらえば大変ありがたいな、こう思っているわけであります。

馬淵委員 ありがとうございます。

 権限の配分の問題、これはまさに地域が主体となって行っていくべきではないか。対等にお話ができるということはそういうことだと思います。重要な御答弁をいただいたなというふうに思いますが、このように、国と地方の問題についてはようやく国会の中でもまともな議論に私は入りかけているなというふうに思っております。

 こうした地方の直轄負担金の問題について今御答弁をいただきましたが、さて、直轄事業、国がやり、そして補助事業、これは地方でというような区分ではなく、やはり、本当に必要な社会資本整備は、これは国民のインフラとしてしっかり提供すべきではないかというのが我々民主党の中でも重要な議論としてあります。その最も典型的な例がいわゆる高速道路の無料化案でございます。

 全国の高速道路を無料に、これはもともと、受益者負担という言葉はございますが、そもそも社会資本である道路というものは無料であるというその原則に立って、高速道路の無料化というのを提唱しております。これについては、物流コストの低下によって、まさに景気低迷の地方の活性化につながるということを考えておりますが、ここについては、とりわけ、先ほど来、県内の産物の物流のコストも含めて、全国への配送も含めて大変苦労されている、ゴボウやあるいはニンニクといった有数の産品を発しながらもなかなか低廉な価格でこれを全国に展開していくのに非常に努力をされているというお話がございました。

 工藤陳述人、さらには、ブドウ園を営みながら、いわゆる地産地消から地産外消といった展開も含めてお考えになっておられると思われます諏訪内陳述人、お二方から、こうした、本来社会資本が国民が享受できるインフラとして、これは当然ながらに受益者は、一部の道路を使う者ではない、全国民なんだというその立場に立って無料化という政策が実現されていく中で、どのような皆さん方のお立場における影響があるかということを、工藤さん、諏訪内さん、両名から端的に御意見をいただきたいというふうに思います。

工藤信君 先ほどは失礼しました。

 リンゴ、野菜、出荷そして運賃というのは生産者負担です、直接費用です。そして、いわゆる高速料金無料というふうなことに関しては非常にありがたい方策だなと。せんだって、我々と、県のトラック協会会長さん初め、一緒になって県の方に、無料、これは多少疑問がある、しかしながら、今の進めている三〇%減では余り効果が少ない、やはり五〇なり六〇なり、もう少しかさ上げした形で安くできないのかというようなことはお願いをしております。

諏訪内将光君 私も、そこまでいけるかどうかはわからないですけれども、安くなるとか無料化は大賛成であると思います。そして、そのことによって都市と農村のかけ橋になるのではないかと思っています。これはちょっと関係ないんですけれども、農業トライアスロンとか、いろいろな農業のイベントというのを私は今考えているんですよ。それも活性化にもなるのではないかなと思っています。

馬淵委員 ありがとうございます。

 実は、無料化は現実に行われている区間がございます。この青森の隣の秋田では、日沿道で、既に有料と無料の区間ができております。新直轄道路が無料になっておりまして、この秋田の日沿道や、あるいは静岡の四バイパス、あるいは山陰道等、こうした道路を見ますと、有料道路を無料にすることによって、最大のものでいえば二七〇%の交通量増になっております。

 このように、無料化、そもそも産業の根幹となる物流になる貨物、こうしたところにまできめ細やかに配慮する政策というのが今まさに地域の活性化の中で求められているのではないかと私どもは考えております。今お二方の意見を賜りまして、大変心強く感じさせていただきました。

 もう時間も参りましたが、今四方から意見をいただきまして、今後の予算委員会の中での質疑に十分役立たせていただきたいというふうに思います。

 どうもありがとうございました。

鈴木座長 この際、木村太郎君から、先ほど質疑のできなかった工藤陳述者に対する質疑の申し出がございますので、これを許します。持ち時間の範囲内でお願いいたします。木村太郎君。

木村(太)委員 では、済みません。

 工藤会長さんにお聞きしますが、米政策のことでありますが、先ほど、三つの大変すばらしい御提案をいただいたと思っております。現実に、東京オリンピックのころから見ますと、米の消費というのが半分に落ち込んでいる、また、今現在三〇%の農家が生産調整に協力していない、こういうことを踏まえても、なお、農協という位置づけを大事にしながらの先ほどの大事な御意見だったと思っております。

 その中で、私どもは、やはり、生産調整を実施している方々にもっともっとメリットを与えなければならない、正直者がばかを見てはならないということ。また、大豆、麦が今まで転作の奨励の中心でありましたが、例えば、今の自給率のカロリーベースでいきますと、仮に畜産の飼料を国産で全部賄うとすれば自給率はかなり向上する、こういったことを踏まえて、米粉や飼料米ということも今回の予算案の中に盛り込んでいる。つまり、生産調整は、会長がおっしゃったように、堅持すべきだ、その中で、水田のフル活用をしていくということを今回の予算の中で我々は打ち出してきていると理解しているわけですが、いま一度御意見をいただければな。

 それから、個々に対してではなくて、集落というか組織というお話がありました。これも既に、農家の皆さんの御要望にこたえて、各地域で協議会をつくっていただいて、補助の姿を協議会で決めていただく。大豆の場合は、十アール四万八千円のところもあれば四万五千円のところもある。では、その協議会からそのメンバーである個々の農家に対しての意思疎通がきちっとされているかどうかということも、ある面では農業団体を預かる立場から教えていただければなと思います。

 もう一つ、リンゴのことでありますが、私も会長と全く同じ御意見でありまして、果樹経営安定対策を支援対策に移行する際、年がかわりまして三年前に移行しましたけれども、当時の県の皆さんあるいはリンゴ関係の農協関係の皆さんにも、これは私は慎重にすべきだということを私なりには言ってまいりました。

 なぜならば、県単で進めてきたものを好評だったので国の事業にした。そのときミカンとリンゴが対象になって、他の果樹地域から反発もあっても取り組んできたわけですね。しかし、その使命は終えたみたいな雰囲気が一部から出てきて、結果的には支援対策に移っていった。私は、県でやったものを国の制度にした、それを一回やめてしまえば、またもとに戻すには大変な努力が必要だと感じたわけです、その時点で。結局、今、県の皆さんの御理解もいただいて、県単で経営安定対策をまた実施している。

 この辺は、やはり、リンゴの産地としての関係者の意思疎通というんですか、これをいま一度大事にしていただいて、もちろん、また、リンゴだけじゃなくて他の果樹の産地ともやはり連携して、我々国に対して、国政に対して御意見をいただければ大変ありがたいなというふうに思います。

 最後に、蝦名副知事さんや内村局長さんから早期の成立という言葉をいただいたことを、我々委員として重く受けとめたいと思います。

 以上です。

工藤信君 現場を預かっている者としては、正直者がばかを見るというようなことは、もうどこへ行っても聞かれる話です。ですから、先ほど言ったんですけれども、予算の確保、いわゆる産地づくり交付金、この額が決まっている中で減反する面積をふやすと結果的に薄まるということが非常な弊害としてあらわれたんですよ。特につがる市、十和田市に関してはその下がった額が大きいということで、協力している人がなお協力しながら所得が下がる、こういうような状態だけは避けてもらいたいというのが、先ほど込めた、中に入っている気持ち。

 そして、私は、自分の地元、これでもう四十年以上になるんですけれども、青森県の特定農業法人ということで第一号で認定された鬼楢営農組合の副組合長を長く務めています。この中では、我々は、メンバーには、いわゆる国の仕組み、制度をうまく利用して、しっかりとした所得を取らせているつもりです。

 このことは非常にありがたいわけですけれども、いかんせん、我々の努力不足もあって、県内すべての地区に必要な集団化がなされていないというのも現実でございます。これは今順次進めているところでして、ようやく集団化をしながら、あちこちでできてきたその集団をうまく活用しようというのであれば、やはりその選択権、先ほども言ったんですけれども、全稲作農家が均等にいわゆる転作しようというのではなくして、そこの集団化をうまく活用した方法というようなものをできないのか。そのことがいわゆる所得の減につながらない、結果的に米の生産調整にはつながるというふうな仕組みができないのかというふうなのが私は生産者の声ではないのかな、こう思っています。

 そして、私は、我々に協力していない、転作に協力していない大きな農家の代表者方とも、数名と意見交換したんですけれども、彼らは彼らなりに必死にやっているというのをわかりました。つくったものを自分で売るんだよというふうなものがはっきりわかりまして、この日も、我々もやはり、その場で、組織として気づかぬ部分があったのかなということもわかっています。

 ただ、米の需要というふうなものから考えたときには、やはり八百五十万トン何がしが正規な流通量であるとするのであれば、その八百五十万トンぐらいのものをしっかりと国が保管していく。それ以上のものに関してはやはりいろいろな知恵を出さざるを得ない状況であろう。実際、今ある技術、知識そして機械、環境、米づくりはやはりやりたい、これはやはり思いが、個々の部分であります。ただ、組織になった場合は違いますけれども。ですから、組織をしっかりと組織として守る、そして、稲作農家は稲作農家として、この強い思いというふうなものもやはり守ってあげたいなというふうな部分があります。我々の統制率が若干低い部分はそこの部分にあらわれているのかなと思っていました。

 それと、リンゴのことですけれども、十三年、十四年、三十億ぐらいずつ出たんですけれども、あの原因は、一つは無登録農薬の使用の風評被害でした、青森県に関しては。あれは山形県で発生して、山形県では、実際消費地で検出されているんですけれども、青森県ではあのときは検出されなかったんです。風評被害というだけで価格が低迷したんです。産地としては、販売努力は我々は一生懸命したつもりです。ところが、その風評被害によって価格が暴落して、国の制度を、我々は、まさかあの時点でああいうふうに発動してもらえるとは考えてはいなかったんです。あれがもらえるようでは我々は産地として生き残れないというふうな強い思いがあったんです。そのぐらい、生産技術、販売、いわゆるテクニックみたいなものを磨きながらやってきていました。

 ことしも、運悪く、ひょう害、霜害によって大分下級品が多くなりまして、今価格が低迷しているわけですけれども、県知事の御協力もあって、いろいろと販売努力をしながら、過去とは全然違います、十三年、十四年とは。今は価格は下がっておっても物は動いているんです、リンゴは。動いています。ただ、そういうものが多い、下級球が多いということで、一個六十六円に今大消費地ではなりました。これが九十八円、百二十八円と、一個そのぐらいの、我々から見て適正価格というふうになればありがたい。我々はそれを常に目指しているということでして、こういうふうな年というのは、先ほどもありましたけれども、百年に一度というようなことでして、ぜひとも、前のような国策としての安定事業、これを再度立ち上げてもらいたいなというような思いがあります。販売努力は惜しまず頑張っているところです。

鈴木座長 次に、池坊保子君。

池坊委員 公明党の池坊保子でございます。四人の方々には、貴重な御意見を伺いまして、ありがとうございました。

 私は、東京に生まれ育ち、そして現在京都に住み、東京で仕事をしております。四人の方々のお話を伺って、いかに都市の視点で物事を判断していたかに、今深い反省をいたしております。

 蝦名副知事に、三点お伺いしたいと思います。二点は要望でございますが、九五%の方が定額給付金を受けたいと言っていらっしゃるとのこと、推進してまいりました者としては、大変うれしく思っております。その中にあって、プレミアム商品券のお話がございました。今百三十ぐらいの地方自治体がこれを実行しようとしております。どんどんふえてまいると思いますけれども、県としても、ぜひ普及、広報に努めていただきたいと思います。

 御存じのように、プレミアム分は六千億の地域活性化経済対策費の中から捻出することが可能でございます。それからまた、事務に関しては、多大な、煩雑なお仕事、作業をお願いするわけでございますが、この八百五十二億でしたか、それは国が手当てをいたしますので、私は、臨時職員などの採用にお使いいただければ雇用創出になるのではないかというふうに考えております。

 それから二点目は、経済の不況によって学業を継続することができなくなる子供たちが急増しております。大学生というのは学生支援機構が手当てをいたしておりますけれども、高校生は、私立、公立も含めまして、都道府県マターでございます。これも私は、鳩山大臣に、地域活性化経済対策費、これは生活対策でもあるので、この六千億の中でこれを使うことができないかとお尋ねいたしましたら、ああ、そういうことも大変いいことだという答弁もいただきました。

 ただ、学校においては、なかなか生徒たちにその通達ができないのが現状でございます。どうぞ、知事部局、教育委員会を通じまして、きめ細やかに、生徒たちにそういうものが使えること、そして先生方にもそのことを御通知いただけたらというふうに考えております。

 それから、学校耐震化でございます。

 一万棟のうちのとりあえずは六千棟、でも前倒ししながら、学校耐震化というのは私もずっと推進してまいりました。議員立法で国の手当てを三分の一から三分の二に引き上げ、三分の一は裏負担ができるようにいたしております。言うまでもなく、これは子供が安心、安全に学べる、何かありましたときの大人の避難場所でもございます。

 それからまた、地域の雇用対策、いい意味での公共工事だというふうに思っておりますので、ぜひ進めていただきたいと思いますが、先ほど、建てかえの方がいいんだというお話を副知事はしていらっしゃいました。これは、一貫制教育とかあるいは少子化によって学校の数が減るので建てかえの方がいいというふうにお考えなのか、その辺をちょっと伺いたいと思います。

蝦名武君 まず、定額給付金につきましては、各市町村も、いわゆるプレミアム分については商店街とか商工会に、その一部をもちましてやっていこうということで、市町村と商工会議所、商工会あるいは商店街振興組合と連携しながら進めているということであります。

 三村知事も、せっかく入る金でありますから、やはり地元で活用していただくことが非常に大事だということで、県を挙げて、市町村に、さまざま連携しながら、商工会議所、商工会にもそういうものをぜひやっていただいて、地域で金が使われるようにいろいろやっていくということで、今一生懸命取り組んでいるところであります。

 また、先ほど私立高校、学校の継続できない方もいるということでございますけれども、この辺、なかなか難しい点もありますけれども、今回のさまざまな国の施策につきましては、市町村ともあるいは教育委員会とも連携をとりながら、これをきちっと実行していきたい、こう思っています。

 学校の耐震化につきましては、実は、三村知事から、学校の耐震というものは非常に大事だ、四川省で子供たちがたくさん亡くなったことを考えれば、早急に整備する必要があるということで、早速調べまして、そうしましたら各市町村から相当程度上がってきたということであります。

 大変手厚いあれがなされておりますけれども、各市町村に聞いてみましたところ、地方負担の一般財源で使う部分については余裕がないということで、なかなか実施できない。あるいは、耐震診断をすれば、〇・七以下であると直さなきゃいかぬということになりますと大変な金がかかるということもございまして、なかなか進んでおりません。青森県は、非常に耐震化診断もおくれているわけでございます。

 ですから、県としては、市町村の持つ三分の一を、この活性化基金を使いまして実は補助することを知事が決断したということでございまして、大体、当初百五十億見込んでおりましたけれども、百二十億円あるということでございまして、それを二十一、二十二、二十三年度の三年間で集中的にやっていこうというふうに考えております。

 先ほども言いましたように、これは地方のいわゆる建設業者がすべてできるものでございまして、まさに地方の公共事業としての意味も十分あるということでございますから、雇用にも大きな効果を上げるものと考えておるわけであります。

 それからもう一つ、これは〇・三以下になって、学校を、体育館もそうなんですけれども、〇・三以下である、そうするとすぐ直さなければいけない。これを補強するよりは建てかえた方が安く済むという事例が多々あるんですね。これも各市町村から陳情されまして、そういう建てかえも、この〇・三以下の国の手厚い保護のもとにやられるものに何とか充当できないかということを配慮してほしい。

 それからもう一方で、市町村においては、今子供たちがどんどん少なくなっておりますので、統廃合という問題もあるわけでございます。したがって、統廃合するのに今ここで補強しても意味がないのではないかということもあるわけでございまして、それが耐震化率が進まない大きな原因にもなっているというふうに聞いております。

 したがいまして、そういうことで、子供たちというのは日本の将来を背負って立つ宝でございますから、小学校の設備につきまして、学校の施設あるいは体育館につきましては、手厚い保護をしていただいて、市町村ができるような仕組みをつくっていただきたい。特に、先ほども言いましたように、〇・三以下で、直す、補強するよりは建てかえた方がいいという場合も、ぜひそれは認めていただきたい。そうすれば、そういうものも一挙に進むということになりますので、この辺の御配慮をよろしくお願いしたいと思います。

池坊委員 これは持ち帰りまして、建てかえの方がより効率的であるならばそうすべきではないかと思いますから、それで適用できるように、これはすぐに持ち帰って相談したいと思います。

 内村連合事務局長にお伺いしたいと思います。

 先ほど、地域に働く場がないのだというお話でございました。確かに、有効求人倍率〇・三五というのは、四十七都道府県の中の四十六番目でございます。

 さまざまな雇用形態を創出していくことが私は必要なのではないかというふうに考えております。私どもの党でも、どんな地域雇用推進ができるのか、あるのかということで、今PTを立ち上げておりますけれども、一九三〇年代のニューディール政策、これはテネシー渓谷等が有名でございますが、その公共工事の第二次として、フェデラル・ワンという文化芸術政策、そういうものの推進というものもしてまいりました。

 私は、ちょっと視点を変えまして、農閑期のときに出稼ぎの方がたくさんいらっしゃるんだと思うんですね。農閑期の雇用ということで、いろいろな創意工夫をしたらいいのではないか。

 その一つといたしまして、例えば、農閑期のエネルギーが私は青森や弘前のねぶた祭りで爆発していくんじゃないかと思うんですね。だけれども、あのねぶたの基盤整備というのも、そこまで手が回らないから、だんだんあれも古くなっていく。ああいうものをつくりかえる。そうすると、そこに職人さんも来る、それから紙もある、いろいろなものを使う、これは景気浮揚にもなっていくと思うんです。

 例えば、ここには三内丸山がございます。さっき、高速道路引き下げとございまして、私の住んでいる京都にもし青森の方が行きたいとお思いになりましたら、二万二千円かかりますのが土日祝日は千円になります。京都の方もぜひ青森に行ってねと私は言っておりますが、その逆もございます。それによって経済の活性化もある、それからまたいろいろな雇用が生まれてくるのではないか。

 私は、日本の伝統文化の一つである生け花の発展、育成に努めてまいりましたので、公共工事とともに、別の、ちょっと視点を変えた雇用形態というのを創出していくことが必要なのではないかというふうに考えております。そういうようなことを、内村連合事務局長、いかがでいらっしゃいますか。

内村隆志君 イメージとしては、今までも冬の間に農業者ができる仕事というようなことも県の政策としても検討してきたというのはあるんですが、やはり農家が冬の間に、柔軟な発想なりスキルも含めてやるというのはなかなか難しかったというのがあって、一方では、冬にもできる農業というような形で、冬の農業というような考え方も、副知事の方が詳しいわけですけれども、進めてきたというのがございます。

 ただ、そういう意味では、何かまだ新しいやり方というのが実際のところはイメージし切れていないというのがこの間の課題なのかなというふうに思っています。ねぶたなりの関係でも、冬の間からねぶたはなかなかつくらないものですから、そういう話にもなり切れない。

 ただ、そういうお考えをどう具体化していくのかというのは、労使だけじゃなくて、社会的にもいろいろ議論をしながら、一つの正式な企業というのをどう立ち上げるかというのが一番いいかとは思うんですが、そこまでの間のつなぎという意味では、そういうこともさまざまな場面で検討させていただくということで、お答えにはなかなかならないと思いますけれども。

池坊委員 主婦が内職でしておりました仕事が確立して生業になったというような例もございますので、ぜひ、さまざまな雇用形態をお考えいただけたらなというふうに思っております。

 二兆円ほどの地域支援費というのがございますが、その中の地域雇用創出推進費、例えば、青森市ですと五億八千万、弘前だと五億四千二百万ということでございます。試算でございますから、大体これぐらい。ですから、どうぞその中でいろいろなことをお考えいただけたらというふうに思います。

 工藤参考人並びに諏訪内参考人にお伺いしたいと思います。

 先ほど米の生産について言及されました。私は、安全保障の上からも、食料安全保障として、自給自足、せめてお米だけはそれがなされなければいけない。私は御飯が大好き人間でございますので、文部科学副大臣をしておりましたときも、今、学校給食というのは、週三回米食なんですね。これを週四回にはぜひしましょうよというふうに言い続けてまいりました。

 同時に、米粉パンというのも、もっともっと工夫されて、安くておいしかったら、おなかによくもつので子供たちにいいのではないかというふうに思っておりますし、また、おはしを持つというのは脳の活性化にもいいですし、それから、食事のマナーにも役に立つというふうに考えております。

 それらのことを思いながら、農業に未来が開けないというふうに諏訪内さんはさっきおっしゃいました。多分それは、工藤さんがおっしゃいます三つのいろいろな、財源確保ができていない、それから何か、メモをいたしておりましたけれども、その三つの要素があるからなのかなというふうに思っておりますけれども、それ以外にも、どんなことがあったら子供たちが、あるいは後継者が育つのか、夢が持てるのかというようなことで、もし御意見がございましたらお聞かせいただきたいと思います。お二方に、どうぞよろしくお願いいたします。

工藤信君 私が一番感じるのは、やはり親のせい、親が食べないと子が食べない。米もリンゴも同じだと思っています。ですから、リンゴで言わせてもらうと、四十代、五十代になると食べる、若いうちは食べない。若いお母さんが食べないと子供たちも食べない。米も、やはり若いお母さん方が炊飯器を使って炊いて子供に食わせるというふうな部分、ここが時間的な余裕がないというんですか、この辺が私はよく聞かされる部分なんです。

 ただ、学校給食の部分で、週四回御飯を使ってもらえるとするなら、非常に我々としてはうれしい、ありがたい、結構な話かなと思います。

諏訪内将光君 私も、さっき池坊先生が給食を三回から四回、進められていること、非常に心強く思います。

 そして、やはりお母さんとかみんながどんどんお米のレシピを研究して一生懸命食べさせる、これが最終的に農家を救う道であり、国民の命を救う道だと思います。それ以外にはちょっとないんじゃないかなと思いますね。要するに、買っていただけなければ農家後継者は育ちませんので。

 以上です。よろしくお願いします。

池坊委員 都市に住む人間も、もっともっと農業政策を身近なものとして真剣に取り組んでいかなければいけないという思いを持ちました。

 ありがとうございました。

鈴木座長 次に、江田康幸君。

江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。

 本日は、四人の意見陳述人の皆様におかれましては、大変お忙しい中、この地方公聴会で我々に地域の実情、そして課題、さまざまな点についてお教えをいただきまして、心から御礼を申し上げます。

 私の方も、最後の質問者でございますので、最後になってきますと、大体同じようなことの質疑応答になるかと思いますが、御了解いただきたいとも思います。

 まず、一点目でございますけれども、百年に一度と言われるこの世界の同時不況、また、そこに日本が大変な経済危機に陥っている、こういうような状況の中で、この青森県も大変厳しいということを先ほどお伺いしました。有効求人倍率が〇・三五である、百人のうち六十五人は失職するというようなことでございます。このような大変雇用が厳しい中で、まず一点は、国の雇用対策について皆様方の率直な御意見をお聞きしたいと思うんです。

 こういう状況の中で、三年間で二兆円程度、そして百六十万人の雇用を維持、創出するという政策を掲げているわけでございます。まずは雇用を維持していくことが大事だということであり、そして、不幸にも離職した人においては、その住まいも確保するとともに、しっかりとセーフティーネットを、雇用保険の適用拡大を初めとしてやっていく、こういうことが大事だ。そして、何よりも大事になってくるのは、やはり再就職支援、雇用の創出であるということで、こういう観点から雇用対策を立てているわけでございます。

 その最後の、雇用をいかにつくるかというところにおいて、ふるさと雇用再生特別交付金、また緊急雇用創出事業、そして地域活性化・生活対策臨時交付金、さらには地方交付税の一兆円、こういうものが組み立てられて、そして、いよいよ補正においても、本予算においても、今、審議を経て成立をしていくわけでございます。

 まず、ふるさと雇用再生特別交付金、これには、やはり地域ブランド商品をいかに開発して、そしてまた大都市部へいかに販路開拓をしていくかというような、農業の再生、地域の再生にも非常に重要な、そういうところまでも使っていける、そういう交付金もございますし、また、緊急であるということで、自治体の仕事を直接に行っていただく。それには、先ほど自然林のお話もありましたけれども、やはり森林整備等においても進めていく、そういう雇用の創出もございます。介護、福祉の仕事をしていただく、こういうようなこともあるわけでございます。

 今まさに成立せんとしている、準備されようとしているこういう交付金について、青森県の方のお考え、またどのように活用していくか。また、内村連合青森事務局長には、雇用全体でもいいけれども、それに対する評価をいただきたいと思います。

蝦名武君 今のふるさと雇用再生特別事業と緊急雇用創出対策事業につきましては、私どもは、昨年の十二月の十七日に、連合も含めた雇用対策本部をつくりまして、これを県と市町村、民間が一体となって活用していこうということで、もう既に入っているわけでございます。県においても、市町村に二分の一を配分するということで、もう既に配分もしております。

 市町村の中でさまざまな事業ができるように、市町村も、二十一年度当初予算で相当程度やれるように今一生懸命努力しているところでございます。これは県内の雇用にとって非常に有効であるというふうに考えております。

 特に、青森県のように求人倍率が低い場合に、こういう形でさまざまな雇用が確保できるということは本当にありがたいことだ、こう思っておりますが、ふるさと雇用再生特別対策事業というのは、これは全部民間が実施する、民間、NPO法人となっております。いわゆる県と市町村が実施できないということもあるわけでありますが、しかしながら、青森県みたいにNPO法人も民間企業もなかなかできない状況にあるときに、やはり県も市町村もできるような仕組みにできないか。

 それから、もう一つ、緊急雇用創出対策事業につきましては、人件費の割合がおおむね四分の三以上、こうなっているわけでございます。これもなかなか、制度を使うに当たって、非常に慎重にならなきゃならない部分があると思いますので、もう少しその仕様の緩和、基準の緩和をしていただければ、もっと有効に使えるのではなかろうかとも考えているわけでございます。

 いずれにしても、我が方は、民間、それからNPO法人、市町村、県、今連合もございますけれども、それと連携しながら、これを最大限、青森県には今のところ九十八億円くらいに、二つ合わせるとなるということなので、これを三年間で徹底して雇用のために使っていきたい、こう考えております。

内村隆志君 今、副知事の方からございましたように、それぞれ県の方で今、早目早目ということで、この資金の活用ということを検討、また動いているというようなことでのお話は伺ってございます。

 そういう意味で、どちらかというと各地方の方が一生懸命、大変だというのも含めて事業展開をしているわけでございますけれども、二次補正の取り扱い、中身を全く問題視しないでということではございません。まだ表明はしてございませんでしたけれども、定額給付金問題には不満を持ちつつも、やはりこうしたさまざまな中身を含んだ補正も、そして二十一年度予算についても、地方のことを考えていただいたら、国もいろいろな意味での判断をしていただきながら早急に成立をさせていただくというところをぜひお願いしたいということでございます。

江田(康)委員 ありがとうございました。

 そういう中で、地方にとって大変に大事なのが農業でございます。一次産業、そういうような中で、私もちょっとこれは改めて聞かせていただきたいんですが、日本の食料自給率を上げていく、そういう農業生産、また担い手支援、こういうものを本当に今こそ進めていかなければならないと思っています。

 昭和四十年当時、七三%だった自給率が今や四〇%。これはやはり、基本的には米の消費量が半分に減った、こういうところが大きいわけでございます。これをいかにしてふやしていくか、これは非常に大事なことで、それともう一つは、畜産系の飼料が、これは輸入品がふえている、国産が減った、こういうようなところが、消費が、また需要が上がっていけばこれは大きく食料自給率に貢献できるということでございます。

 先ほど来お話があるように、米粒ではなくて米粉の方の利用を大きく促進していく。今、大変おいしくできるようになってきているということで、需要も大きく上がると思いますが、それに学校の米飯給食をさらに推進する、こういうことも先ほどもありました。

 私思うに、さらに、飼料用の米をつくること、減反の対象となる休耕田をいかに活用していくか。先ほども木村先生がおっしゃいましたけれども、水田をフル活用していくという方向性のもとで、やはり飼料用米を大きく展開していくというのが非常に大事なことでないかと思っております。

 JA青森の工藤組合長にお聞きをしたいんですが、先ほどもありました、あえてもう一度聞きますけれども、生産調整と今後の食料自給率の向上について、そのお考え。やはり私も、水田をフル活用していく、そういう施策を大きく進めていくことがまた大変重要ではないかと思っております。国の支援策とか、それに対して御意見を一度お伺いさせていただきたいと思います。

工藤信君 何といっても、コストに見合う収入というふうなのが確保されなければ、これが年々で変わるのであれば、だれもこれはできないわけでして、集団化、組織化して、せっかく機械を投入しても、それがいわゆるコストに見合わないというような状況になると大変なわけでして、その辺がしっかりと長期的な形で保障されるというようなことであれば、これは積極的に入っていけるのかな、こう思ってございます。

 ちなみに、少し話がずれるんですけれども、私が農業をやりながら、リンゴをつくったわけですけれども、そのころはリンゴ二十キロを収穫しますと作業員を二名使いました。今は一人の作業員を使うんです。二十キロ、二箱必要です。これぐらい我々のいわゆる生産費が高騰して、そして我々が販売しているリンゴは安い、こういうような状況なんです。これが一番典型的にあらわれている点で、だれもが感じている点です。

江田(康)委員 あと、最後、若干でございますけれども、先ほどから、新しい雇用創出ということで、グリーン・ニューディールとか環境公共とかいうようなことをこの青森で本当に真剣に考えておられるということで、大変感心をいたしました。

 麻生政権も、全治三年の中で、治療だけではなくて、次の新たな産業また雇用を創出していかなければならない、そういう期間にすることが大事だと。また、アメリカのオバマ大統領も、十年で千五百億ドル、五百万人の雇用を創出していくと。

 こういうような世界的な潮流の中で、新たなグリーン・ニューディール、こういうものが進んで、日本もその先頭に立っていく、こういうようなことを進めていくわけでございますが、これは何も、太陽光発電をどんどん進めたり、次世代の自動車を進めたり、そういう都市型のことだけではなくて、先ほどおっしゃっておられました青森県においての環境公共というようなところでのお考えというのがオール・ジャパン的に非常に大事だと思います。

 そういう意味で、もうわずかな時間ですけれども、この環境公共について、農山漁村の生活環境は、農林水産業を守ることが地域の環境を守ることにつながる、こういうことですけれども、経済にも大きく貢献をしていくというようなことにおけるお考えを最後にお聞かせいただきたいと思います。

蝦名武君 大変ありがたい話でございますが、タラというのは魚に雪と書く、雪の降りますころ、冬にとれるわけでございます。ことしはタラが大変大量にとれました。なぜとれたかということであります。

 それは、佐々木青森市長によると、やはりブナ林、ブナをずっと植えて、山に植林をしたことが結果として陸奥湾の魚のための栄養が豊富になって、あるいは水がきれいになって、そして来たのではなかろうか、こう言っております。

 ですから、やはり、さっき我が方が言いましたように、山と川と海をつなぎながら、それをきちっと整備して、きれいな水を、我々人間もそうですけれども、植物だとか魚だとか、そういうものにも提供していくことが結果として資源が豊かになっていくということが、このもともとの考え方の基本にあるわけでございます。

 三村知事が盛んに進めているのは、今農業者が田んぼをやっている、その田んぼも保水力があって、それが日本の自然環境を守っている、大きく担っているわけであります。それが、耕作放棄地がどんどんできて、今まさに市町村の田んぼが荒れているわけでございまして、そういうものを守っていくためにも環境公共が大事だと。

 そういう整備をすることが、結果として農業を守り、食料自給率を守り、あるいは自然を守っていくことにつながるんだということでございますので、単に公共事業を悪者論をしないで、環境を守るための公共というものについて、もう一度その根底から考え直して、山と川と海をつなぐ水循環システムというものをもう一度考え直して、これらについてはきちっとした予算をつけて、もちろん各地域には棚田というのもあるわけでございますから、そういうものを守るためにも、しっかりとしたものをして、環境公共をしていただきたいというのが私どものお願いでございます。

江田(康)委員 ありがとうございました。

鈴木座長 以上で委員からの質疑は終了いたしました。

 近藤洋介委員と小野寺五典委員は汽車の関係で退出いたしました。お許しをいただきたいと思います。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 意見陳述者の皆様におかれましては、御多忙の中、長い時間にわたりまして貴重な御意見をお述べいただき、本当にありがとうございました。

 本日拝聴させていただきました御意見は、当委員会の審査に資するところ極めて大なるものがあると存じます。

 形式的に申し上げるわけではありません。私は、横浜の北部を選挙区にしてございますが、人口急増の地帯で暮らしております者からいたしますと、本当に、きょうの皆様の御意見は、目からうろこが落ちるような、ある一種の驚きを持って聞かせていただいておりましたことを正直に申し上げたく存じます。本当にありがとうございました。

 また、この会議の開催のため格段の御協力をいただきました関係各位に対しまして、心から感謝を申し上げます。本当に皆様、ありがとうございました。

 これにて散会いたします。

    午後三時二十二分散会


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