衆議院

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第14号 平成21年2月17日(火曜日)

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平成二十一年二月十七日(火曜日)

    午後一時一分開議

 出席委員

   委員長 衛藤征士郎君

   理事 岩永 峯一君 理事 小島 敏男君

   理事 佐田玄一郎君 理事 鈴木 恒夫君

   理事 田野瀬良太郎君 理事 根本  匠君

   理事 山本  拓君 理事 枝野 幸男君

   理事 菅  直人君 理事 富田 茂之君

      井上 喜一君    伊藤 公介君

      石田 真敏君    石原 伸晃君

      猪口 邦子君    臼井日出男君

      小川 友一君    小里 泰弘君

      小野寺五典君    大野 功統君

      亀岡 偉民君    木村 隆秀君

      岸田 文雄君    北村 茂男君

      小池百合子君    近藤三津枝君

      斉藤斗志二君    坂本 剛二君

      下村 博文君    菅原 一秀君

      杉浦 正健君    園田 博之君

      中馬 弘毅君  とかしきなおみ君

      土井  亨君    土井 真樹君

      中森ふくよ君    仲村 正治君

      葉梨 康弘君    橋本  岳君

      原田 憲治君    深谷 隆司君

      三原 朝彦君   吉田六左エ門君

      渡辺 博道君    大島  敦君

      逢坂 誠二君    川内 博史君

      仙谷 由人君    筒井 信隆君

      中川 正春君    細野 豪志君

      前原 誠司君    渡部 恒三君

      池坊 保子君    上田  勇君

      江田 康幸君    笠井  亮君

      菅野 哲雄君

    …………………………………

   内閣総理大臣       麻生 太郎君

   総務大臣         鳩山 邦夫君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       中川 昭一君

   農林水産大臣       石破  茂君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     河村 建夫君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)   与謝野 馨君

   国務大臣

   (行政改革担当)

   (公務員制度改革担当)  甘利  明君

   内閣官房副長官      松本  純君

   内閣府副大臣       谷本 龍哉君

   財務副大臣        竹下  亘君

   財務大臣政務官      三ッ矢憲生君

   文部科学大臣政務官    萩生田光一君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      谷  公士君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  古賀 茂明君

   政府参考人

   (国家公務員制度改革推進本部事務局長)      立花  宏君

   政府参考人

   (国家公務員制度改革推進本部事務局次長)     岡本 義朗君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房臨時再就職等監視担当室長)    小林 廣之君

   政府参考人

   (内閣府官民人材交流センター審議官)       平山  眞君

   政府参考人

   (総務省大臣官房長)   田中 順一君

   政府参考人

   (総務省大臣官房地域力創造審議官)        椎川  忍君

   政府参考人

   (総務省行政管理局長)  橋口 典央君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          松永 邦男君

   政府参考人

   (財務省国際局次長)   中尾 武彦君

   予算委員会専門員     井上 茂男君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十七日

 辞任         補欠選任

  小野寺五典君     土井  亨君

  尾身 幸次君     中森ふくよ君

  斉藤斗志二君     橋本  岳君

  下村 博文君     石原 伸晃君

  菅原 一秀君     北村 茂男君

  園田 博之君     土井 真樹君

  仲村 正治君     とかしきなおみ君

  野田  毅君     小川 友一君

  葉梨 康弘君     近藤三津枝君

  吉田六左エ門君    猪口 邦子君

  渡辺 博道君     原田 憲治君

  江田 康幸君     上田  勇君

  阿部 知子君     菅野 哲雄君

同日

 辞任         補欠選任

  石原 伸晃君     下村 博文君

  猪口 邦子君     吉田六左エ門君

  小川 友一君     亀岡 偉民君

  北村 茂男君     菅原 一秀君

  近藤三津枝君     葉梨 康弘君

  とかしきなおみ君   仲村 正治君

  土井  亨君     小野寺五典君

  土井 真樹君     小里 泰弘君

  中森ふくよ君     尾身 幸次君

  橋本  岳君     斉藤斗志二君

  原田 憲治君     渡辺 博道君

  上田  勇君     江田 康幸君

  菅野 哲雄君     阿部 知子君

同日

 辞任         補欠選任

  小里 泰弘君     園田 博之君

  亀岡 偉民君     野田  毅君

同日

 理事岩永峯一君同日理事辞任につき、その補欠として根本匠君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 分科会設置に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 分科会における会計検査院当局者出頭要求に関する件

 分科会における政府参考人出頭要求に関する件

 平成二十一年度一般会計予算

 平成二十一年度特別会計予算

 平成二十一年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

衛藤委員長 これより会議を開きます。

 この際、暫時休憩いたします。

    午後一時二分休憩

     ――――◇―――――

    午後三時三十九分開議

衛藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合、国民新党・大地・無所属の会所属委員の出席が得られません。

 理事をして出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

衛藤委員長 速記を起こしてください。

 野党諸君の出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。

 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事岩永峯一君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任に伴い、現在理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に根本匠君を指名いたします。

     ――――◇―――――

衛藤委員長 平成二十一年度一般会計予算、平成二十一年度特別会計予算、平成二十一年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、分科会設置の件についてお諮りいたします。

 平成二十一年度総予算審査のため、八個の分科会を設置することとし、分科会の区分は

 第一分科会は、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、内閣府(ただし地方分権改革、金融を除く)、防衛省所管及び他の分科会の所管以外の事項

 第二分科会は、内閣府(地方分権改革)、総務省所管

 第三分科会は、内閣府(金融)、法務省、外務省、財務省所管

 第四分科会は、文部科学省所管

 第五分科会は、厚生労働省所管

 第六分科会は、農林水産省、環境省所管

 第七分科会は、経済産業省所管

 第八分科会は、国土交通省所管

以上のとおりとし、来る十九日分科会審査を行いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 次に、分科会の分科員の配置及び主査の選任、また、委員の異動に伴う分科員の補欠選任並びに主査の辞任及び補欠選任につきましては、委員長に一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 次いで、お諮りいたします。

 分科会審査の際、最高裁判所当局から出席説明の要求がありました場合は、これを承認することとし、その取り扱いは、委員長に一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 次に、分科会審査の際、政府参考人及び会計検査院当局の出席を求める必要が生じました場合には、出席を求めることとし、その取り扱いは、委員長に一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

衛藤委員長 次に、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官古賀茂明君、国家公務員制度改革推進本部事務局長立花宏君、国家公務員制度改革推進本部事務局次長岡本義朗君、内閣府大臣官房臨時再就職等監視担当室長小林廣之君、内閣府官民人材交流センター審議官平山眞君、総務省大臣官房長田中順一君、総務省大臣官房地域力創造審議官椎川忍君、総務省行政管理局長橋口典央君、総務省自治行政局公務員部長松永邦男君、財務省国際局次長中尾武彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

衛藤委員長 これより公務員制度改革等についての集中審議を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。石原伸晃君。

石原(伸)委員 自由民主党の石原伸晃でございます。

 本日は、いろいろな理由があるのかもしれませんが、野党の皆様方が欠席をして、言論の府であるならば、この場に来ていただいて疑問をぶつける中で、一日も早くこの二十一年度の予算というものを通すことが、与野党を問わず、国会議員に課せられた重大な使命ではないかと私は考えております。それだけの大きな危機が我が国を襲っているわけであります。

 さて、大変言いにくいことではございますけれども、今回のこの集中審議の混乱の一因は、財務大臣御自身の健康管理のまずさに起因しているということは、私が申すまでもないことだと思っております。そんな中で、大臣は、私も会見を拝見させていただきましたけれども、今の御心境というものを訥々とお話をされておりました。

 私ども同僚議員に対して、また友党であります公明党の皆さん方に対して、そして国民の皆様方に対して、この厳しい現状の中で揺れ動く国際金融の国際会議に出席をされ、そんな中で不覚にも御自身の体調を崩された、そしてまた辞意を決意された今の御心境を冒頭お聞かせ願いたいと思います。

中川国務大臣 ただいま石原議員からの御発言がありましたように、先週末、私はローマでのG7財務大臣・中央銀行総裁会議に出席をしてまいりました。日程最後の記者会見のところで体調を崩し、特に本委員会、あるいは国会、あるいは国民の皆様等々に多大な御迷惑をおかけしたことを、改めまして心からおわびを申し上げたいと思います。本当にみずからの体調管理の不注意ということで、ひとえに私の責任でございます。

 また、私は、財務大臣あるいは金融担当大臣就任以来、世界の経済、金融が急速な危機状態に入っている、あるいはまた日本の経済も急速に悪化しているという中で、何としても景気を回復することに全力を尽くしてきたつもりでございますし、また、その気持ちは今後も、変わっていないわけでございます。そういう中で、今御審議をいただいております平成二十一年度予算あるいは関連法案を速やかに衆議院で通過することが、私の責務であるというふうに感じております。

 ただ、先ほど申し上げましたように、今回の一連の出来事は、私自身の責任に所存するところでございますので、この予算と関連法案が通過いたしましたならば、私は直ちに辞表を提出させていただくつもりでございます。閣僚を辞任させていただくつもりでございます。

 とにかく、この今の経済状況あるいは景気動向、暮らし、雇用といったものに一刻も早く資するこの予算等の一刻も早い成立を、当委員会の皆様方にも鋭意御審議をいただいておりますが、心からお願いを申し上げさせていただきたいというのが現在の心境でございます。

石原(伸)委員 中川大臣には、十分に御健康に留意をされて、職務をやめるときまで存分に御活動願いたいと思っております。

 さて、公務員制度改革の質問に入らせていただきたいと思います。

 麻生総理は、二月三日の当衆議院予算委員会におきまして、同僚であります田野瀬良太郎理事の質問に答えられ、各省庁による国家公務員の再就職のあっせんと、退職した公務員がいわゆる天下りを繰り返すわたりというもののあっせんを今年中に、二十一年中に禁止する政令をつくると、画期的な御発言をいただいたところでございます。

 私も、思い返しますと八年前でございますが、行革相として、公務員の人たちが退職後に複数の法人を渡り歩いて今よりも莫大な退職金を得ているということが社会問題となりまして、この退職金の方からメスを入れさせていただきました。まず二割カットをさせていただいて、最終的には三分の一まで削減し、また、退職出向という新しい制度をつくりまして、公務員が当時の特殊法人、認可法人に就職されるには、何度何度退職、就職を繰り返しても、退職金は最後に公務員としてやめるときの一度だけにしかもらえないようにというような観点からメスを入れさせていただきました。

 それよりも踏み込んで総理はこの御決断をなされたわけでありますけれども、この問題に対する総理の決意、ここは、総理が言ったけれども本当にやるのかというような声も聞かれますので、改めて決意を聞かせていただきたいと思います。

麻生内閣総理大臣 今石原議員からの御質問がありましたように、各省庁によりますわたり並びに天下りは、法律によりまして三年の経過期間中は認められているのは御存じのとおりです。しかし、今御指摘がありましたように、田野瀬議員の御質問に対して、私は、与党とのこれまでの議論というものを踏まえて、次のようにさせていただきますと申し上げたと存じます。

 わたりにつきましては申請が出てきても認めない、これはすなわち運用の話になりますけれども、私がおります間は認めない、これが一つです。これに加えて、各省庁の天下りのあっせんというのは、これは三年ということになっておりますけれども、三年と言わずに前倒しで実施をいたしますと。これを明確にするために、わたり並びに天下りというものを今年いっぱい、平成二十一年いっぱい、度じゃありません、平成二十一年いっぱいで廃止するための政令をつくるように既に指示をしております。

 政令の制定時期につきましては、意見公募手続、いわゆるあれをやらせていただきますので、意見公募手続などの関係もございますので、それの実施を経まして、年度内をめどに制定したい。すなわち、平成二十一年三月いっぱいということを目途にやらせていただこうと思っております。

石原(伸)委員 今総理は、今年度いっぱいにやらせていただくという新たな期限を明確にお切りいただいたことは、私は評価させていただきたいと思います。これで、一日も早く、総理が御決断をされたことが国民の皆様方に事実として示されるのじゃないか。

 そうして、この工程表、これは甘利大臣が中心になってつくっていただいたものでありますけれども、この工程表の五ページに「「天下り」の根絶に対応した人事制度の構築」というところがございまして、そこを読ませていただきますと、「これらの法改正を厳正に施行する。」と一言入らせていただいております。

 ということは、今総理が御指摘をいただいた政令というものは、この工程表の中で、しっかりとやっていくということをこの工程表も裏打ちしているというふうに私は理解をさせていただきたいと思っております。また、天下りの根絶に向けた新たな人事制度についても、今回総理の示された方針をしっかりと受けて実現をしていかなければならないんだと私は思います。

 そこで、行革相に二点お聞かせ願いたいと思います。

 まず、内閣人事局の設置についてであります。

 時代は大きく変化をし続けております。政治も行政も大きな転換を図り、目まぐるしく変化をする国際情勢に的確に、そして柔軟に対応できる制度を構築していただかなければならないと思っております。その意味でも、今回の公務員制度改革は、内閣人事局に公務員の幹部人事を一元化することで、これまでともすれば縦割り人事の弊害を政治主導で打ち破ろうという画期的なものではないかと私も思うわけであります。

 しかし、きょうは行政に関する方がたくさんいらっしゃいますけれども、行政というのは変化を嫌うわけであります。幹部人事の一元化のための大きな組織改革に対する各省等々の官僚の皆さん方の抵抗というものも、相当のことがあったのではないかと思います。甘利大臣もこれまで大変御苦労いただいていることをテレビ、新聞等々で見ておりますし、各省を説得され、もう一歩というところまで来ているのではないかと思います。そんな中で、人事院の皆さんだけが内閣人事局への機能移管に反対している。

 きょう、七年前、八年前の平成十三年、十四年の公務員制度改革の議事録を持ってきたんですけれども、当時、私は行革大臣で、たまたまきょう理事に選任されました根本匠議員が内閣府の副大臣で、二人で手分けをしまして、同じようなことを七年前、六年前もやっております。しかし、同じような人事院との意見のすれ違いみたいなものがありました。そして今日を迎えているんだと思います。

 まず、内閣人事局への機能移管に関して、今現在、各省との折衝の結果と人事院との折衝状況につきまして一番新しいところを甘利大臣にお聞かせ願いたいと思います。

甘利国務大臣 石原委員もかつて私のポストにあって大変御苦労された、そのことはよく承知をいたしておりまして、大変敬意を払っているところであります。

 人事院につきましては、麻生総理から、第三回の国家公務員制度改革推進本部、全閣僚が出席するわけでありますが、ここにおきまして、工程表に沿って公務員制度改革を進め公務員制度改革に積極的に取り組んでいきたい、人事院については残る論点について調整を進めなさい、こういう旨の指示があったところであります。

 これを受けまして、私といたしましては、工程表に沿って人事院の機能移管を行った場合に具体的にどのような問題があるのかを人事院に確認しているところでありまして、その結果を踏まえて調整を進めていくことといたしております。

 なお、ほかの行政機関についてはどうだという御質問でありますが、人事院以外の関係する行政機関につきましては、工程表に沿った法案を立案することで合意をいたしております。

石原(伸)委員 今の議論はやはり同僚である根本議員が先週話されたということは、私も議事録等々で読ませていただきました。

 そこで、国民の方々が今の議論を聞いていてどのように思うかということも私たちは真剣に踏まえていかなければならないと思います。今の大臣の御答弁を聞かせていただくと、総理が明確に、工程表に沿って積極的に公務員制度改革を進めてくれと総理大臣は指示をされているわけであります。工程表もわかりました。ここはやはり、工程表に沿ってしっかりと改革を実現してくれというのが国民の皆様方の率直な思いではないかと私は思います。

 そんな中で、きょうは谷人事院総裁にもおいでいただいておるんですが、新聞の一部報道です、雑誌なんかの一部報道です、そうでもないという論調も若干ありますけれども、人事院が協力しない、抵抗勢力じゃないかというような報道もなされております。もちろん人事院は、公務員制度改革は、その必要性というものは当然理解をされているんだと思います。にもかかわらず、機関の移転というものには反対を続けられておる。

 人事院は行政機関の一つでありますので、当然、内閣の所管のもとにある。これも、いろいろお話を聞かせていただいていると、お認めになっている。さらに、内閣の首長たる内閣総理大臣の主宰する国家公務員制度改革推進本部の何回目かの会合には御欠席されたという事実がある。

 そんな中で、やはり当委員会の審議の中で、内閣法制局長官が、級別定数、これは国民の皆様方はなかなかわかりにくいので後で簡単に御説明させていただこうと思いますけれども、こういうものは勤務条件に当たるから、移管は憲法上許されないことではないかと人事院の方がおっしゃっても、法制局の方は、憲法上許容されないことはない、ちょっと紛らわしい言葉でありますけれども、平たく言えば、そんなにそこは問題ないと明快に当委員会でも述べられているにもかかわらず、憲法にかかわる問題であるというような御認識も示されております。

 また、先日私も、ビデオですがちょっと拝見したんですけれども、総裁みずからがテレビに出演されて、内閣の交代にまで言及をされている。さらに、これは二月の十二日の毎日新聞のインタビューですけれども、そうかと思えば、「協約締結権が完全に与えられれば、人事院廃止ということにもなり得る。」と、人事院の廃止にまで踏み込んだともされる発言もされております。

 しかしながら、結論を聞いておりますと、法律が決定されるまでは反対を続ける、こういうふうに言明されているわけであります。

 このような状況を見る限り、冒頭、公務員制度改革の必要性は理解しているということはおっしゃってはおりますが、人事院が公務員制度改革の必要性を本当に理解しているのかと国民の方々は思っているのではないか。さらに、内閣の所管のもとにあるとの御自身の立場を理解されているとも到底思えないんじゃないか。

 そこで、総裁にお伺いいたします。なぜ、人事院は、また谷総裁は、話し合い、総理主宰の会にも出席しないという事実があると言われるような中で、改革に協力的な姿勢をお示しできないのか、御意見をいただきたいと思います。

谷政府特別補佐人 国家公務員制度改革基本法に基づいて公務員制度改革を実現いたしますことの重要性につきましては、人事院としても十分認識しているつもりでございます。工程表の課題のうち、給与制度の検討など人事院として取り組むべき課題につきましては、引き続き真摯に取り組みますとともに、政府における検討に積極的に協力してまいりたいと考えております。

 また、内閣人事・行政管理局の設置に関しましては、人事院として、幹部職員の一元管理を中心的な課題といたします国家公務員制度改革基本法の趣旨に沿いつつ、幹部職員の給与の格付機能を内閣へ移管いたしますことなど、人事院の責務を果たすために必要な機能を損なわないぎりぎりの範囲で御提案もさせてきていただいたところでございます。

 御案内のとおり、人事院は、国家公務員法に基づきまして、内閣から独立した中央人事行政機関として、公務員人事行政の中立公正性の確保及び労働基本権制約の代償機能という責務を担っているものでございます。工程表に掲げられておりますように、任用、採用試験、研修の中立公正性確保に係る諸基準設定等の機能を内閣人事・行政管理局に移管し、人事院は事後チェックを行うにとどめることといたしました場合は、内閣から独立した中立第三者機関たる人事院に任免の基準設定などを担わせることで公務員人事管理の中立公正性を制度的に保障しております現行制度の基本的な枠組みが大きく損なわれることとなると考えます。

 また、工程表では、一般職員を含む職員の給与の決定基準でございます級別定数に関する機能を、これは、課、係等のポストを決めるものではございませんで、職員の給与決定のために、俸給表のどの級を割り当てるかという対象者の数を決めるものでございますが、それを内閣人事・行政管理局に移管するとしております。現在の労働基本権の制約が維持されております間は、人事院が担う代償機能も維持されることが必要と考えております。

 御案内のところでございますけれども、国家公務員に対する憲法第二十八条に規定いたします労働基本権の制約の合憲性につきましては、全農林警職法に係る最高裁判所の判例におきまして、基本権の制約に当たり、これにかわる相応の措置が講じられることが必要であり、勤務条件法定主義と、第三者機関でございます人事院が給与等の勤務条件について国会及び内閣に勧告することがこの代償措置の中核とされているところでございます。

 このような人事院制度にかかわる仕組みの中のどの部分を外すといたしましたら代償機能が損なわれ憲法の趣旨にもとることとなるのかは、最終的には最高裁判所の御判断にまつしかないわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、級別定数は人事院勧告制度の重要な要素でございますので、一方的にこの部分を使用者に移すということとなりますと、代償機能の大幅な低下を招くおそれがあることは疑いを入れません。したがいまして、憲法にかかわる問題あるいは抵触する可能性を含む問題として、慎重な検討が必要であると考える次第でございます。

石原(伸)委員 皆さんわかりましたか。(発言する者あり)わからないですよね。

 単純に考えますと、二つぐらいに集約していいんじゃないのかなという気がするんです。

 一つは、公務員人事の中立公正性の確保です。これは、人事院が法律で中央人事行政機関として位置づけられている。そこで、人事行政の公平中立の確保のために、人材の確保、育成、活動等々は内閣から離れた機関が、すなわち人事院が企画から実施までを担い、政治任用のないように制度的に保障すべきであるという問題と、いわゆる労働基本権、これはちょっと難しいんですね。級別定数というのを、ちょっと今言葉が出ましたので、私なりに表をつくってきたんですけれども、労働基本権、スト権、協約締結権等々を規制されている代償措置に関しては、級別定数は一体だれが決めるのかという問題にかかわって、これまで実は議論されてきているわけであります。

 では、級別定数とは何か。素人が簡単に考えますと、行政職の俸給表によって官職の職は一級から十級まで格付されていて、この各級にそれぞれ何人あてがうか、それが簡単に言う級別定数だと私は思います。

 どんなことかというと、ある課長のポストが重要かどうかというものは、その時々によって、政策状況によって変わってきます。道路公団の民営化をやるというようなときは国交省の道路局のその担当課長が重要でありますし、あるいは行政改革をやるときは内閣府のその担当課長が重要な意味を持つわけであります。どの課長が重要課長で、それを何人置くか、まさに経営戦略、マネジメントを左右する事柄だと私は思います。

 だから、それを内閣人事局が全体の戦力の中で決定できるようにしようということを甘利大臣はおっしゃっておるんですけれども、総裁の方は、中立公正性の確保、代償措置、基本的な基本法の枠組みを超えているから、そしてそれは憲法にも抵触するおそれがあるからだめだと言っているように聞こえるんです。

 でも、多くの国民の方々は、何だ、そういう大切なマネジメントであるなら、内閣人事局において幹部、管理職の人事ぐらい機動的にやった方が今の時代にそぐわなくないんじゃないか、すなわちそっちの方がいいんじゃないかと今の議論を聞いていた方の多くは思うような気がいたしますので、ぜひ甘利大臣、私なりに総裁の言葉をかみ砕いたつもりでありますけれども、それでもなかなか国民の方は理解できないんですね。一体何をもめているのか、ちょっとお願いいたします。

甘利国務大臣 もう石原先生の説明で非常にかみ砕いてお話をいただいたかと思いますが、まず、時系列的に申し上げます。(パネルを示す)

 昨年の六月に国家公務員制度改革基本法がもう成立をいたしました。これは与党だけじゃなくて、民主党も社民党も賛成されました。そのもう既に成立している法律の十一条二号の中に、総務省や人事院その他の国の行政機関、これは財務省を指しますけれども、内閣官房が新たに担う機能を実効的に発揮する観点から必要な範囲で、内閣官房にこれらのところから機能を移管するというふうにもう既に法律に書いてあるんですね。人事院からも機能を移管しますよと書いてあるんです。

 そこで次に、では、人事院からは何を移管するんですかと。

 当時は渡辺喜美行革大臣です。この審議が行われました。渡辺大臣は、具体的にどういう機能を人事院から移管するんですかということに関して、人事院給与局の級別定数を定める部局、これを移管すると。そうしましたら、人事院総裁は、渡辺大臣の答弁は、移管する、ないし事務の見直しをするとおっしゃっているじゃないですか、だから、事務を見直して、もしかしたら残るかもしれないんですよということを御主張されています。

 そこで、この事務の見直しとは何ぞやということを渡辺大臣側に確認をいたしました。そうしましたところ、事務そのものを廃止してしまうことですと。つまり、級別定数管理機能というのは、人事院から移管するから、人事院には置かないということなんです。私どもは、法律、それからその法律を審議した大臣の答弁、やりとりに従って設計しなきゃならぬわけでありますから、それに従って級別定数機能を移管するということをやっているのであって、全くこの既に成立した法律の範囲内で行っていることであります。

 そこで、委員からも御説明がありましたが、級別定数査定、級別定数管理機能というのは何かといいますと、まず、総務省の行管局に機構・定員管理機能というのがあります。ここは、それぞれの省の例えば課長級ポスト全体の数を決めるわけであります。これが総務省の行管局の機能です。その上で、その全体のポストのうちに重要度の高いもの、これはその任務の困難度とか複雑度とか責任の重さで分けているわけでありますけれども、それでポストの格付をするわけですね。これが級別定数の査定機能であります。

 委員おっしゃったように、この国家公務員制度改革基本法というのは、社会経済情勢の変化に対応できる公務員組織たれということなんですね。つまり、世の中の、国内外の状況の変化によって、政府が取り組むべき課題というのは変わっていくわけです。それに迅速に対応できるような組織・人員体制をしきなさいということを言われているわけなんですね。つまり、行政需要に見合って組織、人員の再配置を可能にするようにする、それを内閣のもとで行う。企業でいえば、まさに経営判断そのものなんですよ。企業が解決すべき課題がいろいろと変わってくる、世の中の変化で変わってくる、だから、前はこの課が大事だったけれども、今はこの課の方がもっと重要度が高い、そういう判断というのは、まさに企業側でいえば経営判断そのものなんですね。それをまさに経営判断たる内閣のもとで行おうと。これは、民間の人に言わせれば、何でそんなことがもめているのという話なんですよ。当たり前のことなんです。

 その際に、人事院側の主張は、結果として勤務条件が変わってくるじゃないか、重要課長が十のうち二つなのと五つなのでは下から上がってくる確率も変わるから、勤務条件になると。確かに、それは付随して出てくるかもしれません。だからこそ、メーンは経営判断部分なんですよ、付随してそういうのが出てくるとしたら、そういうことに対して、人事院に対して、政令に対する意見の申し出をしてくださいとか、あるいは改善勧告はどうぞしてください、そういうのをちゃんと付与するわけでありますから。ですから、それでもけしからぬということにはならぬと思いますし、これはまさに、憲法でいえば二十八条、基本権制約にかかわるところです。

 これについて憲法上の問題があるかどうか、これについては内閣法制局が、移管することによってそれがすぐ問題だということはありませんということをこの国会でも答弁しているわけでありますから、全く問題がないと思います。

石原(伸)委員 あと十分ぐらいお時間を与えるともう少しわかりやすかったと思うんですが、私なりに解釈をさせていただくと、やはり企業と同じで、総合的に、戦略的に、長期的な観点から組織、人件費を含めた全体をトータルに管理することが重要であって、そこを内閣人事局にしっかりと持っていかなければ公務員制度改革にはならぬ、そういう御説明のように聞こえました。

 そこで、総裁と大臣との相違点として一つ言えることは、基本的な枠組みを超えていると総裁は言っている、そして、大臣は法の枠内だと。では、どこが超えるのか超えないのかということを詰めていけば必然的にこの対立は解けて、あと一歩というところまで来ておりますので、甘利大臣にはこれからもひとつよろしくお願い申し上げます。

 それと、さっきの絵を見てちょっと気になりましたのは、総務省の行管局を持ってくる、人事院からも持ってくる。というと、行革ではありますけれども、内閣官房につくる組織が焼け太るんじゃないか。一部新聞の報道によりますと、これは日経新聞ですけれども、次官級を二人置くとか局長はだれがやるとか出ています。焼け太るようなことがあったら、その組織をマネジメントする本局が焼け太ってできたものであるならば、おかしい。十と十を持ってきて二十にするんじゃなくて、その前に、十を五にする、十を七にして十二にして持ってくるみたいな、行革の観点というのは、組織づくりの上、すなわちスリム化だけは大臣にお願いを申し上げたいと思います。

 最後に、総理にお聞かせ願いたいと思います。

 本法律案が審議されるとき、この問題については改めて甘利大臣と議論させていただきますけれども、組織が必要最小限のスリムな組織であるということは私は重要だと思います。そういうものもしっかりと総理には見ていっていただきたいですし、行革、公務員制度改革の推進に向けてのさらなる総理の御決意ということをここでひとつお聞きさせていただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。

麻生内閣総理大臣 行革に限らず、先ほど経営の話もされましたけれども、これは小さきゃいいかというと、なかなかそうもいかないところがありまして、今、いわゆる社会保障の話などなど中負担ということをお願いしているときに、小だけの組織でできるかというとなかなか難しいと思いますね。そういった意味では、簡素ではあっても、少なくとも国民にとって温かい、そういった対応ができるという政府を実現していかなければならないんだ、私はそう思っております。

 したがって、常に、人員含めまして行政改革の推進と無駄排除の徹底というものは、今後とも、これはどの内閣がなさってもこれで終わりということは多分ないので、ずっと永遠にそういったものをやり続けていく、時代が変われば組織もそれに合わせて変化していく。当然のことだと思いますし、機械化が進めばその分だけ人が少なくて済むかもしれませんし、そういった点に関しましては大胆な改革というものを常に進める、そういった決意というものは行政を預かる者として常に心がけておかねばならないものだ、私もそう思います。

石原(伸)委員 終わります。

衛藤委員長 これにて石原伸晃君の質疑は終了いたしました。

 次に、上田勇君。

上田委員 公明党の上田勇でございます。

 きょうは、総理初め各大臣、大変公務多忙にもかかわらず、ずっと待たされたままで大変お疲れさまでございます。

 まさに今、世界的な経済危機と言われている中で、この大事な予算の審議、野党がこういう形で論議を放棄している。極めて無責任きわまりない対応であるということをまず糾弾せざるを得ないというふうに思っております。

 きょうは公務員制度改革についての集中審議ということではありますけれども、まず最初に、中川財務大臣に一言お伺いをしたいというふうに思います。

 それは、先日のG7財務大臣・中央銀行総裁会合後の記者会見の様子を見ておりまして、私は、大臣、一体どうしちゃったんだろうと本当に驚いたところであります。映像を見ていた国民も大変驚き、心配し、また失望したんではないかと思っております。大変遺憾なことであったというふうに言わざるを得ません。

 先ほど大臣から辞意の表明があったということでありますけれども、予算を提案し、また財政と金融という今日最も重要な職責を担われている大臣が、まさに経済危機という、こういう時期に辞任するというのは極めて深刻なことであり、また、特に予算や関連法案の一日も早い成立が望まれている中であります、本日のような国会の混乱が生じていることは国民生活にとっても極めて重大なことであります。野党の対応は無責任きわまりない暴挙である。しかし、残念ながら、大臣にもその責任の一端があるということも言わざるを得ないわけでございます。

 こうした状況について国民にきちんと説明責任を果たす必要があると考えておりますけれども、大臣、ひとつよろしくお願いをいたします。

中川国務大臣 先ほども申し上げましたように、世界の経済、金融が非常に厳しい状況、したがって、世界が注目しておりましたローマでの会合、会合自体は、全体会合も、またアメリカのガイトナー財務長官あるいはロシアのクドリン財務大臣、それからIMF、総理が昨年十一月に提唱されました一千億ドルのIMFに対する融資、これも正式に私、署名をしてまいりまして、成果そのものは、孤立主義に陥らないとか貿易金融をしっかりするとかいったことで、会議自体は成功し、四月のG20サミットに向けて一つの道筋ができたというふうに私は考えておりますが、御指摘のように、最後の記者会見で、体調の不良ということで国民の皆様方にああいう姿をお示ししたということはまことに申しわけなく、深く反省をしているところでございます。

上田委員 今の答弁にありましたように、このG7の会議自体は大変意義の深いものであって、大きな成果の上がった会合だというふうに承知をいたしております。我が国としても、この会議を受けて、景気対策、雇用政策を迅速に実行していかなければいけない、それらを初めとして取り組んでいかなければいけない課題が多いわけであります。それだけに、こうした事態に至ったということは本当に残念であり、極めて遺憾なことというふうに言わざるを得ません。

 また、こういう事態ではありますけれども、私たちとして、今我々が本当にしっかりと取り組んでいかなければいけない景気対策や雇用政策、これは責任を持って対処していかなければいけないというふうに考えているところでございます。

 それでは、本題であります公務員制度改革の質疑に入らせていただきます。

 今日、行政改革というのは最優先の課題でありまして、行政の担い手であります公務員制度に対する抜本的な改革も緊急な課題となっております。私も現在、公明党の公務員制度改革委員会の委員長を務めさせていただいておりますが、必ずしもずっと連続してではありませんけれども、この間、この課題に携わってまいりました。今、行政それから官僚に対する国民の不信というのは極めて大きくなっている、深刻な事態に至っているというふうに受けとめております。

 まず、今国民が最も怒っている天下りの問題についてお伺いをしたいというふうに思います。

 総理は、先ほど石原委員の御質問にもありましたけれども、先日の委員会の答弁で、わたりと天下りをことしいっぱいで廃止するということを明言されました。これは大変大きな前進であるというふうに思っております。

 ここでは、改正されました国家公務員法で、天下り、すなわち再就職のあっせんを内閣で一元化するまでの移行期間を本年以内に終了させるということを言っているんだというふうに思いますが、これまで各省庁ごとで行ってきたあっせんをやめて、内閣のもとで官民人材交流センターに一元化をする。またセンターでは、公務員が退職する際の一回に限ってあっせんを行うということになっておりますので、いわゆるわたりのあっせんというのはこれをもってなくなる。確かに画期的な改革であって、大きな前進であることは間違いがありません。

 しかし、再就職というものそのものは依然として残るわけでありますし、本当にそういう不適切なものがなくなっていくのか、ここはまだ国民が大きく疑問を持っていることじゃないかと思います。果たしてこのことだけでいわゆる天下り問題に対する国民の不信というのは解消されるのか、総理のお考えを伺いたいというふうに思います。

麻生内閣総理大臣 この再就職に当たりまして今一番問題なのは、各省が持っております予算、権限というものを背景にして、いわゆる押しつけ的な人事というのが一番の問題点なんだ、そう思っております。

 したがいまして、各府省がやっておりますいわゆるあっせんというものは、これは全面的に禁止されることになります。官民人材交流センターがそれを全部一元的に行うことになりますので、例えばどこどこ省の人をどこどこ省の人があっせんするのではなくて、この官民人材交流センターがあっせんするということになろうと思います。

 そういった意味では、職員の能力とか適性とかいろいろなことを考えて、再就職の支援、これは、若くしてやめられる方もいらっしゃいましょうし、いろいろ立場によって違いますから、そういった方々は、極めて有能な人材というのは広く民間の方からも希望があるところもありましょうし、いろいろな意味で、私はこういった人材というものは有効に活用されてしかるべきだと思っておりますので。しかし、これが役所の権限、予算をバックにやるのが問題なんですから、そういった意味では、いわゆる天下り問題と言われるものは根絶される、私はそう思っております。

 ただ、今後ともこういったものに関しては不信感がありますから、この不信感に対してはどのように対応していくかというのは、これは、少々時間をかけて丁寧にこういった不信感の払拭というものは今後とも続けていかなければならない大事なところだと私は思っておりますので、はい、あしたからなくなりますと言っても、何となく不信だけが残る。そういったことだと思いますので、そこらのところは今後とも丁寧に対応していく必要があろうと存じます。

上田委員 今、御答弁をいただいたんですけれども、確かに今回の改革というのは画期的なことであって、今までは何となく身内で、内々でいろいろなことを決めていたのが第三者の目に触れるわけになりますので、もし不適切な行為が行われていたら、随分と今度は抑制する効果が大きい。これは間違いがないというふうに思います。

 ただ、残念ながら、これだけではその国民の不信というのが払拭できないのではないか。今総理もおっしゃったとおりでございます。やはり国民は、何かうまい抜け道があるんじゃないか、そういう疑問を持っているんだと思うんですね。

 それは、これまで各省庁も、天下りの押しつけはしていないとか、あるいはわたりのあっせんはしていないとか、そういったことをしきりに言ってきました。しかし、現実を見てみると、そうとしか思えないような事実が余りにも多過ぎる。やはり、うそとまでは言いませんけれども、何かうまい抜け道があるのではないかというのが率直な国民の受けとめ方なのではないかというふうに感じています。

 だから、そういう意味では、今回こうした大きな改革をしたとしても、本当に不適切な押しつけ的な天下りがなくなるのか、根絶できるのか、疑問を持っているんじゃないかというふうに思います。

 そこで、まず、ちょっとその議論の前提となる現状について総務大臣にお伺いしたいというふうに思うんですが、近年、早期勧奨退職、いわゆる肩たたきでやめた方がどのようなところに再就職をされているのか。また、その際はどのような方法で再就職をしているのか。所属する役所によるあっせんなのか、また、みずから探してきたのか、他の方法によるのか。総務省としてどのように現状を把握しているのか、お伺いしたいと思います。

鳩山国務大臣 先生お尋ねの件ですが、平成十九年度の本府省の課長、企画官相当職以上ですから、広い意味での幹部職員ですが、その勧奨退職者数は、これは地方支分部局も含めて千七十一人でありました。このうち主な再就職先は、公益法人が四百九人、自営業が二百三十人、営利法人が百四十人、独法等が六十八人となっているわけでございます。

 それで、勧奨退職者のうち相当程度の方があっせんを通じて企業等に再就職した実態がある、こういうふうに思っておりますが、実際、自助努力によって税理士の資格業務についたり、自助努力で企業に行かれた方がおられるのも間違いありません。

 ただ、問題がございますのは、私は余り言いわけをするのは好きじゃないんですが、このデータをそろえるのに各府省が三日ぐらいの時間をかけて調べたわけでございまして、限られた期間内に最大限の調査をやったんですが、どうも府省により確認の範囲が異なっているようでございまして、もう一回やり直させてください。統一的な方法に基づいて一カ月程度の時間をかけて、この十九年度の勧奨退職者がどこへ行ったかということを調べさせていただきたいと思うんです。

 なぜそう申し上げるかというと、平成十八年度に、これはきちんと調査した結果ですが、千百四人勧奨退職がいるんですが、各府省のあっせんが八百十二件とすごい割合なんです。七割強の方があっせんを受けている。ところが、三日ぐらいで調べたこの今の十九年度は、千七十一人のうちあっせんは三百二十九人と、これはすごく減っているんです。これは本当に減っているならばいいんですが、まだ調査の時間が十分でなかったために少なく出ている可能性がありますので、これをもう一回一月くらいかけて精査をしてから正確な御報告をしよう、こう思っております。

上田委員 ありがとうございます。

 今の御報告いただいた数字というのは非常に重要な基礎だと思うんですが、というのは、これは多分、今大臣が御報告をいただいたのが先日新聞等でも報道されていた数字だというふうに思います。

 今数字は精査中ということでありますけれども、ここを見る限り、いわゆる省庁のあっせんは受けずに再就職をしている。ということは、これは、今言ったように税理士になるみたいに資格を持って自営に行く方はいらっしゃるでしょう、また家業を継ぐとかいろいろな特殊なケースがあるんだというふうに思いますが、それ以外の人たちは自分で探しているということになりますね。自分で探して、自分のこれまでの役所の仕事と関係ないところに再就職をする、それはもう自由なことではあるんですが、果たして本当にそうなんだろうかというと、疑問に感じます。

 そういう意味で、自分で探したということになれば、これは、官民人材交流センターで一元化をするといっても、各省あっせんではないから一元化の対象にならないので、引き続き同じようなことが起きてしまうんじゃないかという疑問を感じたわけであります。

 ただ、実際には、この国家公務員法の改正で、あっせんを一元化するとともに、今度は行為規制も導入されているんですね。現役の職員が求職活動を行う、すなわち、自分で自分の天下り先を探すということも禁止をすること、そういう行為規制が導入をされました。この措置もあわせて、いわゆる天下り、不適切な天下りを抑制していく一定の効果が期待できるというふうに考えておりますけれども、この点、御見解いかがでしょうか。

河村国務大臣 御指摘の点でございますが、今上田委員御指摘になりましたように、改正の国家公務員法によりまして、新たな行為規制が再就職に関してかけられることになっております。

 まず第一点は、今御指摘の、各府省が再就職のあっせんをやることは、もう役所ごとのものは全面的にやめて、中立公正な仕組みによる官民人材交流センターへ一元化する、このことがあっせん規制という表現になると思います。

 三点ございますが、もう一つは、いわゆる営利企業に限らず、非営利法人も含めてであります、すべての法人を対象にして、職員が在職中にみずからの職務と利害関係のある法人について求職活動をやることは禁止するということ、これは求職活動の規制になるわけであります。

 もう一点、三点目は、再就職した元職員が離職後二年間は、もとの職場の現職職員に対しての契約とかあるいは行政処分に関する働きかけは禁止する、これは働きかけ規制という表現をしております。このような形のものを導入したわけでございます。

 このような再就職に対する規制というのはこれまでなかったことでありますが、この点については国民からの強い批判も受けました。新たな規制をやることによりさらに、これは透明性を高めるという意味もございますが、いわゆる第三者機関であります再就職等監視委員会を設ける、これが監視機関になるわけで、これで厳格な監視体制を整備する、こういう方向をとっておるわけでございます。

 これによって、先ほど総理からも御答弁あったのでありますが、いわゆる予算や権限を背景とした押しつけ的なあっせんによる天下りを根絶していく、そして、公務の公正性といいますか、それに対する信頼の確保が必要だ、このように考えております。

 いずれにいたしましても、この再就職等の規制に関しましては、今回の改正法律、いわゆる公務員の基本法がございます、この改正法律の趣旨を踏まえて適正に運営をしていくことが大事である、このように考えております。

上田委員 ありがとうございます。

 今、総務大臣また官房長官からもお話がありましたとおり、これまで天下りの根絶に向けて非常に大きな改革を実施してまいりました。ただ、やはり国民が不信を抱いているいわゆる天下り問題を根絶していく、そのためには引き続き改革を進めていかなければいけない、これもまた事実だというふうに思っております。

 ちょっときょう資料を用意させていただいたんですけれども、天下り問題を根絶していくためには、ここにあるように非常にたくさんの方面での取り組み、改革をやはり同時に実施をしていかなければ、本当の意味での根絶にはならないんだというふうに思っております。

 まず、公務員が今、余りにも早い年齢で退職をしている、だから、その後の生活について、仕事がなければ生活が成り立たないという面があります。ですから、退職年齢を引き上げていくということも必要なことであります。

 これまでにも、早期勧奨の退職年齢、平成十四年から引き上げて、今五十七歳程度までにはなってまいりました。ただ、それだけでは、退職年齢を引き上げるというだけでは人件費がどんどんふえていくだけでありますから、それを抑制していくということから、専門スタッフ制、これは平成二十年度に制度化されておりますし、また再任用制度、一たんやめた方をもう一度任用するというような制度も既に導入をされております。

 これから、今後のことを考えれば、工程表にもありましたけれども、原則として、やはり定年の六十歳までは勤務できる環境をつくる、このことが重要だというふうに思います。したがって、勧奨退職慣行やそれにかかわる諸制度は廃止をしていかなければいけないだろう。

 さらに、総人件費を抑制していくためには、専門スタッフ制度やまた再任用の制度をもっと活用していかなければいけないわけであります。これらについては、先日、甘利大臣のもとで決定をしていただきました工程表においても、二十二年までに法制上の措置を講ずるということになってはおります。

 また、勤続年数によって給与が上がっていって、高いまま維持されているというような現行の給与体系も見直していかなければならない課題の一つだと思います。さらに、その先としては、やはりこれは民間企業の動向もあるんでしょうけれども、定年の延長といったことも検討しなければいけない課題だというふうに思います。

 次に、再就職あっせんの方法でありますが、これは内閣に一元化をされた、また、わたりのあっせんも廃止するということであります。

 また、ルールの強化についても、今官房長官から御説明があったとおり、従来は、営利企業に再就職をするときのみが人事院による事前承認のルールがありましたけれども、今度は、独立行政法人や公益法人、実はこっちが、先ほどの総務大臣のお話でもあります、こっちが多いわけでありますから、これも対象になるわけであります。また、求職活動やOBによる働きかけも禁止をするという行為規制も導入をされた。また、再就職情報の公開、これも十四年度から各省庁ごとに行われておりますし、これからは内閣で一元的に行う、透明性も高まるというふうに思っております。

 ただ、こうした再就職あっせんの方法やルールが強化はされたんですけれども、適正、透明な運用が必要なんですね。やはりこれがちゃんとこのとおり運用されるということが重要であります。そのためには、再就職等監視委員会が早く本来の機能をするような形にしなければいけないんですが、残念ながら、今、国会同意人事のこともあって委員長が決まらないという現状にもあります。こういったことが行われてくると、やはり将来的には、官民人材交流センターのあっせんする機能というのはどんどん縮小していくのではないか。ただ、むしろ管理や監視の機能というのが主体になってくるんですが、ここは引き続きどうしても必要なことであるので、やはりこの再就職等監視委員会を早く機能させなければいけないというふうに思っております。

 さらに、今度は受け入れ側のことを言えば、独立行政法人や公益法人等への支出、これもやはり削減をすることが、不適切というか疑われるような関係をなくしていく意味で重要であります。二十一年度予算では、独立行政法人には一千三百七十七億円削減をしました。公益法人については、約四割、五千五百五十一億円の支出を削減しております。

 そういう意味では大きな改革でありますが、引き続き、将来的にはやはり、公務員OBの役員のいる法人、そこへの支出というのは原則なくすぐらいの改革をしていかないと、この不信感というのは払拭できないんだろうというふうに思います。

 さらに、独立行政法人、公益法人等の役員の待遇についても、これまでは、独立行政法人の退職金の削減、先ほどもちょっとお話が出ておりましたけれども、三分の二削減をするということも行いました。さらに、独立行政法人や公益法人の退職金や給与、この水準の適正化のためのさまざまな取り組みも行ってまいりました。引き続き、こうした適正水準それから透明性の確保が重要になってきているというふうに思っております。

 そういう意味では、この天下り問題、本当の意味で国民が納得いただけるような根絶をしていくためには、たくさんの方面に及ぶ改革を同時に進めていかなければならない、非常に難しいし、また重要な問題だというふうに思っております。しかも、これは現在、実際に機能している制度を動かしながら改革をしていかなければいけないわけでありますから、単に目標を示したかけ声とかスローガンだけではできないことで、一つ一つやはり丁寧に確実に前に進めていく、こうした取り組みが必要だというふうに思います。

 先日決定をしていただきました工程表に盛り込まれている部分もあるんですが、さらに具体的で包括的な天下り問題根絶に向けての行動計画みたいなものを策定していただいて、これは、それに基づいていろいろな制度の改革を着実に進めていく、そういった取り組みが必要ではないかと思っておりますが、ぜひ今後の取り組みについて甘利大臣に御意見を伺いたいというふうに思います。

甘利国務大臣 お話の中にも出てまいりました工程表でありますけれども、今月の三日に国家公務員制度改革推進本部において決定したわけでありますが、定年まで勤務できる環境の整備を進めて、早期退職勧奨についてさらなる是正を図る、そのために、二十一年度中可能な限り早期に人事院に対しまして勧告の要請を行いまして、二十二年に所要の法案を国会に提出し、そして二十三年から実施に移すという段取りを定め、いわゆる天下りの根絶に対応した新たな人事制度の実現に取り組むわけであります。

 また、先ほど来御指摘があります、これは官房長官の担当でありますけれども、再就職等監視委員会の同意人事に野党にも御賛同いただいて、早期に委員会を発足させることで、各府省等に関する規制違反の調査等を厳格に行いまして、再就職に関する透明性が確保されることになると考えております。

 独立行政法人改革につきましては、独法整理合理化計画の実施状況を厳しく監視して、事務事業のあり方を徹底的に見直しているところでありますし、理事長、監事の人事への内閣承認の導入あるいは不要財産の国庫納付の義務づけなどにつきまして所要の法整備を行う独法改革法案を昨年の四月に国会に提出をして、今審議をお願いしているところであります。

 また、公益法人改革につきましては、昨年の十二月から新たな公益法人制度が始まりまして、五年かけて移行するものと承知いたしております。これによりまして、民間有識者による第三者委員会が公益性の判断や監督を行うということになりまして、いわゆる役所の関与が排除されることになったわけであります。

 なお、平成十九年通常国会で成立をしました改正国公法によりまして、非特定独立行政法人や公益法人への各府省からの再就職のあっせんは暫定期間経過後には禁止されて、官民人材交流センターに一元化することとされているわけであります。

 全体の公務員制度改革を設計していく中で、いろいろ指摘されている点を取り込んで、指摘されたような問題の発生しない新しい公務員制度を抜本的に構築していくということになっております。

上田委員 ありがとうございます。

 今、国民の不信が非常に強まっているこの天下りの問題、これはやはり引き続きしっかりと成果を残していく、こうした改善をしてきたというのをちゃんと示しながら粘り強く進めていかなければいけないことだというふうに思っております。

 やはり単にスローガンやかけ声だけでは、これだけの実際に動いている制度を改革していかなければいけないわけですから、それはなかなかできない。やはり一つ一つの着実な実績を残していくということが最終的には納得のいく改革に結びつく。そのためにも、ぜひ、今お話しいただきましたような包括的な、計画的な取り組みをお願いしたいというふうに思います。

 ちょっと時間がなくなって恐縮でございます。先ほど石原委員のときにも工程表の中での級別定数の問題についての御質問があって、甘利大臣から非常に丁寧にわかりやすく御説明をいただいたというふうに思っております。私も、大臣の御意見というのは十分理解できるものであって、それに沿った形での改革が必要になってきていると思っております。

 先ほど人事院からも何か慎重な意見もありました。それについても耳は傾けていただいた上で、ただ、この改革はやはり進めていかなければいけないことでありますので、ぜひ大臣に、今国会での法案の提出も含めて、成立も含めて、改革を強力に進めていっていただきたいというふうに考えております。

 最後に、もし御所感があれば伺って、終わりたいと思います。

甘利国務大臣 総務省から移管を予定しております機構・定員管理機能、それから、人事院から移管を予定しております級別定数機能、これは、個々のポストの全体の数をしっかり査定して、必要な数がどのくらいか、その中でさらに重要度で色分けをする、これはすなわち、行政需要の変化に対応した組織、人員の再配置を迅速にできるようにするという、内閣がどうしても持っていなければならない機能であります。これをきちんと付与した内閣人事局によって、内外の変化する諸課題に迅速に果断に対処できる体制をしっかり築いていくという決意のもとに取り組んでいきたいと思っております。

上田委員 以上で終わります。

衛藤委員長 これにて上田勇君の質疑は終了いたしました。

 再度理事をして野党諸君の出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

    〔委員長退席、鈴木(恒)委員長代理着席〕

鈴木(恒)委員長代理 速記を起こしてください。

 野党諸君の御出席が得られません。

 次回は、明十八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時十一分散会


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