衆議院

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第6号 平成22年2月5日(金曜日)

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平成二十二年二月五日(金曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 鹿野 道彦君

   理事 池田 元久君 理事 岡島 一正君

   理事 海江田万里君 理事 伴野  豊君

   理事 松原  仁君 理事 山口  壯君

   理事 加藤 紘一君 理事 町村 信孝君

   理事 富田 茂之君

      相原 史乃君    糸川 正晃君

      打越あかし君    小野塚勝俊君

      緒方林太郎君    大西 孝典君

      岡本 充功君    奥野総一郎君

      梶原 康弘君    河上みつえ君

      沓掛 哲男君    黒田  雄君

      小泉 俊明君    古賀 一成君

      近藤 和也君    空本 誠喜君

      田中 康夫君    橘  秀徳君

      津島 恭一君    豊田潤多郎君

      中林美恵子君    長島 一由君

      畑  浩治君    早川久美子君

      平岡 秀夫君    三谷 光男君

      森本 和義君    山田 良司君

      吉田 公一君    若泉 征三君

      渡部 恒三君    赤澤 亮正君

      伊吹 文明君    石破  茂君

      小里 泰弘君    金子 一義君

      北村 茂男君    小池百合子君

      下村 博文君    菅  義偉君

      田村 憲久君    棚橋 泰文君

      谷畑  孝君    長島 忠美君

      野田  毅君    山本 幸三君

      大口 善徳君    笠井  亮君

      阿部 知子君    照屋 寛徳君

      山内 康一君    下地 幹郎君

    …………………………………

   内閣総理大臣       鳩山由紀夫君

   財務大臣

   国務大臣

   (経済財政政策担当)   菅  直人君

   総務大臣

   国務大臣

   (地域主権推進担当)   原口 一博君

   法務大臣         千葉 景子君

   外務大臣         岡田 克也君

   文部科学大臣

   国務大臣

   (科学技術政策担当)   川端 達夫君

   厚生労働大臣       長妻  昭君

   農林水産大臣       赤松 広隆君

   経済産業大臣       直嶋 正行君

   国土交通大臣

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当) 前原 誠司君

   環境大臣         小沢 鋭仁君

   防衛大臣         北澤 俊美君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     平野 博文君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (防災担当)       中井  洽君

   国務大臣

   (金融担当)

   (郵政改革担当)     亀井 静香君

   国務大臣

   (消費者及び食品安全担当)

   (少子化対策担当)

   (男女共同参画担当)   福島みずほ君

   国務大臣

   (行政刷新担当)

   (国家戦略担当)     仙谷 由人君

   内閣官房副長官      松野 頼久君

   内閣官房副長官      松井 孝治君

   内閣府副大臣       大島  敦君

   総務副大臣        渡辺  周君

   財務副大臣        野田 佳彦君

   経済産業副大臣      松下 忠洋君

   経済産業副大臣      増子 輝彦君

   国土交通副大臣      辻元 清美君

   国土交通副大臣      馬淵 澄夫君

   防衛副大臣        榛葉賀津也君

   内閣府大臣政務官     津村 啓介君

   総務大臣政務官      小川 淳也君

   総務大臣政務官      階   猛君

   外務大臣政務官      吉良 州司君

   財務大臣政務官      大串 博志君

   財務大臣政務官      古本伸一郎君

   文部科学大臣政務官    高井 美穂君

   厚生労働大臣政務官    山井 和則君

   国土交通大臣政務官    三日月大造君

   環境大臣政務官      大谷 信盛君

   最高裁判所事務総局総務局長            戸倉 三郎君

   政府参考人

   (総務省自治行政局選挙部長)           田口 尚文君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    原   優君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    西川 克行君

   政府参考人

   (国税庁次長)      岡本 佳郎君

   参考人

   (日本銀行副総裁)    山口 広秀君

   予算委員会専門員     杉若 吉彦君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月五日

 辞任         補欠選任

  城井  崇君     橘  秀徳君

  沓掛 哲男君     近藤 和也君

  平岡 秀夫君     大西 孝典君

  三谷 光男君     空本 誠喜君

  山田 良司君     早川久美子君

  吉田 公一君     相原 史乃君

  若泉 征三君     河上みつえ君

  小里 泰弘君     石破  茂君

  谷川 弥一君     北村 茂男君

  谷畑  孝君     赤澤 亮正君

  阿部 知子君     照屋 寛徳君

同日

 辞任         補欠選任

  相原 史乃君     吉田 公一君

  大西 孝典君     平岡 秀夫君

  河上みつえ君     若泉 征三君

  近藤 和也君     沓掛 哲男君

  空本 誠喜君     三谷 光男君

  橘  秀徳君     城井  崇君

  早川久美子君     山田 良司君

  赤澤 亮正君     棚橋 泰文君

  石破  茂君     小里 泰弘君

  北村 茂男君     伊吹 文明君

  照屋 寛徳君     阿部 知子君

同日

 辞任         補欠選任

  伊吹 文明君     谷川 弥一君

  棚橋 泰文君     長島 忠美君

同日

 辞任         補欠選任

  長島 忠美君     谷畑  孝君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 平成二十二年度一般会計予算

 平成二十二年度特別会計予算

 平成二十二年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

鹿野委員長 これより会議を開きます。

 平成二十二年度一般会計予算、平成二十二年度特別会計予算、平成二十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長田口尚文君、法務省民事局長原優君、法務省刑事局長西川克行君、国税庁次長岡本佳郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

鹿野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池田元久君。

池田委員 おはようございます。民主党の池田元久でございます。

 久々に予算委員会で質問をさせていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

 いよいよ、きょうから二〇一〇年度予算の審議に入ります。この予算は、国民生活に安心と活力をもたらす政策を盛り込んだ予算です。政権交代によって国民の皆様から支持、期待された政策を盛り込んだ予算でございます。委員会で中身の濃い審議を行った上、三月中にできるだけ早く成立するよう、各位の御協力をよろしくお願い申し上げます。

 さて、国民の皆さんの暮らしはどうでしょうか。デフレで企業の売り上げは伸びないまま、商品の値段は下がり、企業の収益は悪化をし、従業員の賃金カットやリストラ、投資の抑制が起こっております。その結果、人々の所得は伸びずに、かつて一億総中流と言われた我々の日本は、今や貧困が大きな問題になっております。

 今お配りをしますが、貧困率の国際比較、相対貧困率は主要国で最悪と言っていいと思います。これについて厚生労働大臣にお尋ねをいたします。

長妻国務大臣 今おっしゃられたように、かつて一億総中流ということでありましたが、我々も現場を歩いて、本当に愕然といたします。年越しの一時宿泊所にお邪魔すると、本当に普通の若者が前の日まで公園で寝起きをせざるを得ない等々で、相対的貧困率というのをこの政府で初めて公表させていただきまして、今パネルにもございますけれども、ワーストフォーということで、先進三十カ国、悪い方から四番目となっておりまして、子ども手当を含めていろいろな施策を総動員して、結果として相対的貧困率が下がるように我々も努力をしていきたいというふうに考えているところであります。

 相対的貧困率は、一億三千万人の日本国民全員の所得を順番に並べて、その中央値の半分以下の方が何%おられるかというような数字でございますけれども、今後もこういう数字をきちっと検証して、本当に日本全国に目配りをした社会保障政策に取り組んでいきたい。命を守るという政治でございます。

池田委員 前の政権は相対貧困率の公表を避けてきたと言われておりますが、どうでしょう。

長妻国務大臣 やはり今までは、相対的貧困率を公表するとその部分の政策を進めざるを得なくなり、今までは毎年毎年二千二百億円自動的に社会保障費をカットするという抑制政策がありましたので、それとの兼ね合いかどうかわかりませんけれども、これまでは公表がされていなかったということでありまして、我々は、貧困問題もきちっと直視をして、鳩山内閣として取り組んでいるところであります。

池田委員 今大臣からありましたように、現状を直視しなければいけないと思います。

 このような現在の日本の状況、国民の暮らしの現状について鳩山総理大臣はどのように受けとめていらっしゃるか、一言お答えをいただきたいと思います。

鳩山内閣総理大臣 池田委員には、これまでも、例えば経済金融危機のときに金融再生のために大変頑張っていただいた。こういうときにぜひまたいろいろなお知恵をおかりしたいと思います。

 この貧困率、御案内のとおり、大変厳しい数字が出ているということを私たちは明らかにしたわけでございます。なぜこうなったのかという原因を究明して、そして解決をしていかなきゃならぬと思います。

 やはりこれは、市場原理、市場主義のようなところに走り過ぎた、マネーゲームが行き過ぎて、結果として格差が国民の間に広がり過ぎた、そこに、一方では富が集中をして、他方では貧困層がふえてしまった、そのように我々は考えております。

 したがいまして、今、特に貧困にあえいでおられる多くの厳しい方々、職がなかなか見つからないという方々もたくさんおられます。そういった方々の雇用失業問題、雇用調整助成金の話などを含めてですが、精いっぱい努力をすること。また、これは成長産業などを含めて、むしろ未来に明るい日本をつくっていく、新たな雇用というものを生むことによって格差というものをできる限り埋めて、貧困率を下げていく努力をしていかなきゃいけない、そのように思っております。

池田委員 総理の御答弁、よくわかりました。

 今、デフレというものに焦点が当てられようとしております。昨年十一月、政府はデフレ宣言をした。その内容、状況判断について、端的に菅副総理にお尋ねをしたいと思います。

菅国務大臣 池田委員御承知のように、このデフレ状況というのは二〇〇〇年代初めから言われていたわけですが、一時的には外需によってそれが少し改善されたということでありましたが、ここに来て、昨年の秋から二四半期の物価の下落、さらには中期的な下落傾向の継続ということの見通しの中で、デフレ状況にあるということを表明いたしました。

 もちろん、デフレ状況にあるということに対して、いかにしてそこから脱却するかということで、その後、既に成立させていただきました二十一年度の二次補正、その前には雇用対策、そして日銀との政策的な共同歩調、こういうものをとっていくということでその後の対策を打ってきたところです。

 まだまだしっかりした効果は出ておりませんが、見通しとしては、来年度の予想の中では、成長率は何とかプラスの方、マイナスからプラスになる、物価上昇率についてはまだマイナスではありますけれども、何としてもそれをプラスの方向に持っていきたい、このように考えております。

池田委員 このデフレについては、私は、認識とそれから対策について分けてお聞きしたいと思います。

 今、政府の方から聞きましたが、日銀の総裁はきょうは海外出張で非常に残念ですが、日銀にお尋ねをしたいと思います。

 余り時間がありませんので端的にお答えをしていただきたいんですが、白川さんはいないんですけれども、白川さんは、政府のデフレ宣言の直前、昨年の十月三十日、いわゆる展望リポートの説明でこう述べているんですね。現在の物価情勢をデフレという言葉で呼ぶかどうかは論ずる人の定義いかんによる、我が国経済は持ち直しを続け、消費者物価上昇率は下落幅が徐々に縮小していく姿を想定している、このように日銀総裁は述べている。それが、政府がデフレ宣言をした後、こう言っているんですね、政府の見解は日本銀行の考え方と異なっていないと。また、同じ認識に立つとも言っている。これは本当ですか。

 日銀のデフレに対する認識ははっきり言いまして甘いし、そのアナウンスメントは国民をミスリードするものではないか。まあ与党ですからこれ以上は言いませんが、はっきりとお答えをいただきたい。

山口参考人 お答えいたします。

 私ども、先生御指摘のように、昨年の十一月の終わりに至りまして、至ってというかその段階では、デフレの状況であるということについて明確な認識を明らかにしたところであります。

 それは何らか見方についての変更があったかということでございますが、それは変更があったということではございません。我々としては、二〇一一年までの見通しとして、消費者物価上昇率がマイナスをつけるという認識は既に十月の終わりの段階で持っておりました。それをデフレという言葉で表現するかどうかということであったわけでありますが、私どもとしても、それをデフレという言葉で表現する方が適当であるという判断に至ったために、先ほど御指摘のような総裁の発言に至ったということでございます。

池田委員 幾らでも話はしていいんですが、後講釈のたぐいじゃないかと私は思っております。

 では、対策の方について、政府と日銀についてお尋ねをしたい。

 デフレ克服のための政策ですが、政府は、デフレ宣言後、これを受けてどのように取り組んでいるか、項目的に端的にお答えをいただきたいと思います。

菅国務大臣 御承知のように、昨年の十二月に、まずは景気回復ということで、デフレを克服するため、雇用、環境、景気を主な柱とした緊急経済対策をまとめまして、二次補正という形で成立をさせていただきました。そして、まさに今御審議いただいている二十二年度予算との間で切れ目のない対策を打っていきたいと思っております。

 同時に、中長期的には、昨年の十二月三十日に新成長戦略の基本方針をまとめました。これは、需要を拡大するということに焦点を置いて、日本の経済を自律的な回復軌道に乗せたいと思っております。

 先ほど池田議員からもありましたが、私はやはり、貧困の問題も含めて、いわゆる市場に任せればいいという傾向が強過ぎたために労働条件などが非常に劣化して、そのこともこうしたデフレ状況を促進したことにつながっている、こういったことの見直しもその中で進めていきたい、こう考えております。

池田委員 その認識は妥当だと私は思います。

 私も財政再建というのは大事にして、随分、予算委員会や財務金融委員会で論議をしてきましたが、ここまで来たら、短期的にかなりの財政出動もやむを得ない、すべきではないか、そういう意見が今エコノミストの間でも大変ふえておりますが、その辺の一般的な見解を一言、答弁をしていただきたいと思います。

菅国務大臣 御承知のように、今回の予算も含めて、決して緊縮予算ということではありません。逆に言えば、財政規律という一方の制約と、もう一方の、今のリーマン・ブラザーズ以来の急激な景気の後退をいかに回復基調に乗せていくかという、その狭い道の中で、ほぼ四十四兆円の国債というところに抑えて、一方では、景気回復につながるような積極的な部分には集中と選択で財政出動をしている。何とかこの中で回復に持っていきたい。

 あわせて言えば、これまではやや財政に頼り過ぎた景気対策の要素が大きかったものですから、それに加えて知恵を出していく。つまりは、エコ住宅とか、あるいはいろいろな規制なりルールを変えることで新たな需要が生み出されるような、そういう知恵を出すということも含めて全力を挙げて対応していきたいと思っております。

池田委員 では、一方の日銀はデフレの克服のための対策をどのように考えているか。時間の制約がありますので、端的にお答えをいただきたい。

山口参考人 お答えいたします。

 私ども、デフレを改善するには二つのことが重要だと思っております。

 一つは、これは当たり前のことでありますが、需給ギャップを解消していくということだと思っています。供給が需要を上回る状態を直していくというのが一つでありますし、それからもう一つは、人々の物価に対する見方、これが下振れないように注意していく、この二つが非常に重要だと思っています。

 こうした観点に立って、私ども、かねてから思い切った金融緩和政策を行ってきましたが、特に昨年の暮れの段階で、超短期の翌日物の金利についてほぼ事実上ゼロ金利という状態をつくっておったわけでありますが、それに加えて、三カ月物を中心とする長めの金利についても低めの誘導を図るという措置を講じました。

 それからもう一点は、私どもは、やはり物価がプラスの状態、特に消費者物価が前年比プラスの状態を実現することが大事であるということを鮮明にすることによって、人々の物価に対する見方を安定させる努力も講じたところであります。

 これらの結果として、私ども、日本経済が物価安定のもとでの持続的な成長経路に早く復帰することを期待している、こういうことでございます。

池田委員 日銀は広い意味での量的緩和とか言っておりますが、実態はどうか。具体的な数字、この統計データ。最近のリーマン・ショックの後の日本銀行が供給する通貨、いわゆるマネタリーベースは伸びていない。日銀は昨年の九月から何のアナウンスもなしに引き締めに入ったのではないかとすら、そういう見解の学者も出るくらい、これはただ言っているだけではなくて、データとしてあります。

 最近は確かに新型オペで当座預金はふえておりますが、それまではほとんど伸びていない。この資料も出そうとしたんですが。これはどうしてですか。端的にお答えいただきたい。

山口参考人 お答えいたします。

 先生がお示しのこの資料のとおり、私どものバランスシートの増加状況というのはこういうことだと思っております。ただ、これ自体は金融緩和の程度を反映したものではないというふうに私どもは理解しております。

 なぜ日本銀行とFRBとの間でこれだけの差が生じたかといいますと、端的に申し上げれば、やはり金融資本市場の傷みぐあいを反映したものというふうに思っております。

 アメリカの金融資本市場は、御承知のとおり、ほとんど壊滅的な状況に一時なったわけであります。それを立て直すために必要な措置がこうした量的な拡大ということだったわけでありますが、幸いにして日本経済自体は、それは相当な苦労を強いられましたけれども、金融資本市場ということに限って見ると、アメリカに比べれば落ちついた状況を維持できた、このことが私どもとそれからFRBとの間の、彼我のバランスシートの大きさの差になっている、このように私どもは理解しております。

池田委員 その今の見解に即して言えば、九八年以来、我々が努力をして、日本は金融機関に対してお金をそうじゃぶじゃぶと出さなくてもいい、そういうことになったわけですよ。その部分はそうです。しかし、この数字で明らかなように、口先ではいろいろあるけれども、実態的には余り緩和をしていない。

 アメリカのFRBは長期国債を三千億ドル、二十七兆四千億円を買い切った。イングランド銀行は既に三十兆円余りの長期国債を買い取っている。けさの新聞によると、もうそれでやめるらしいんですが。資料にあるとおり、各中央銀行は資産を増加させている。日銀はやはりここのところをよく考えていただきたい。

 そして、時間がありませんので日銀についてもう一言聞きますが、国債買い切りの増額とかいろいろ手段が、次の一手は何かということはあると思うんですが、その前にやるべきことが一つあるんじゃないかと。

 いわゆる銀行券ルール。日銀の保有する長期国債の残高を市中に出回っている日銀券の発行残高以下に抑える。非常にもっともらしいんですが、これは法律でも規則でも何でもない、日銀内の部内の取り決めですね。ここを撤廃するところから新しい日銀のデフレ対策が始まるのではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。

山口参考人 お答えいたします。

 私どもが銀行券ルールというルールを設定し、それに基づいて長期国債の買い入れを実施していることはお言葉のとおりであります。

 ただ、これは単に私どもが私どもの内部のルールとして決めているということだけではございませんで、やはり私どもが国債を買うのはどういう考え方にのっとってやっているのかを明確にすることが市場の安定化を促す上で大事だ、こういう判断に基づくものであります。

 日本銀行の長期国債の買い入れが財政面に対する私どものファイナンスであるという誤解を呼び起こした場合には、これはこれで、また金融資本市場に対して攪乱的な影響を与える可能性が高いというふうに認識しております。そうした誤解を与えないようにするという観点に立ったものでありまして、決して私どもの庭先をきれいにするためのルールではございません。

池田委員 今、政府、日銀のデフレ克服の対応策についてお尋ねしてまいりましたが、いずれにせよ、先進国の中で日本だけがデフレに陥っている。このままいけば、また失われた十年ということにもなりかねない。

 政府は、中期には中期財政フレーム、財政運営戦略、長期には、二〇二〇年までですが、新成長戦略を用意しようとしているわけですね。当面は何といっても、もう皆、多くの人を苦しめているデフレ克服の対策が最も優先されると私は思います。政策を総動員して、ワンパッケージの、強力で総合的なデフレ克服対策を打ち出すべきではないかと申し上げたい。菅大臣の見解をお尋ねしたい。

菅国務大臣 思いは池田議員と全く同様であります。そういう中で、新成長戦略の中でも、二〇二〇年までの平均で名目成長率を三%、実質二%、逆に言えば、物価上昇率一%という形で成長路線に戻す、まさに一方でのデフレ脱却をそういう形で実現したい。

 今、日銀の方からもいろいろお話がありましたが、日銀とも意見を交換しながら、しっかり取り組んでいきたいと思っております。

池田委員 最後に一言申し上げたいと思うんですが、当面は何といってもデフレ対策、中期には中期財政フレーム、運営戦略、長期には新成長戦略。総理大臣にお尋ねしたいんですが、短期はやはり景気対策といいますか、一番大事な当面の問題、そういうわかりやすい政策体系、私はぜひやっていただきたい。

 鳩山総理大臣の御見解をお尋ねしたいと思います。

鳩山内閣総理大臣 デフレのお話がありました。まさに、短期的には景気対策を最重視していく。しかし、財政出動とそれから財政健全化、これはうまく両輪のもとで機能させていかなければいけませんから、そういう意味での中期的な財政フレームというものをしっかりとつくり上げてまいりますし、長期的には、今、菅大臣からお話がありましたけれども、新成長戦略、これは二〇二〇年までということではありますけれども、できるだけ早くこれを前倒しで実現させていきたいと思っております。

 国民の皆さんに、ある意味での、経済政策は重視するわけでありますが、むしろ、経済のために人間が歯車になってしまうような、そういう従来型の経済展開ではなくて、人間のための経済、そこに成長が見出される、そういう新しい形の成長戦略をつくり出してまいりたい、そのように思っています。

池田委員 ありがとうございます。

鹿野委員長 この際、古賀一成君から関連質疑の申し出があります。池田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。古賀一成君。

古賀(一)委員 民主党の古賀一成でございます。

 十六年ぶりに与党として質問することになりまして、本当に我慢してきたかいがあったなと。ならば、きょう、提言型の建設的な質問をいたしまして、政治改革、予算の改編というものは恐らく二十二年度では終わりません、民主党が政権をとり続け、二十三年度でまたよくした、こういう長いプロセスも当然私は内在をしておると思いますので、きょうは、限られた時間ではありますけれども、私の提言、そして今後、政府でぜひとも反映をいただこうと思って、質問を数点にわたってしたいと思います。

 さて、来年度予算、マニフェスト、事業の仕分け、政治主導、そして国民の関心が本当に高まったという、今までにはない仕組みでスタートしていて、大変いいスタートを切ったと私は思っております。その中で、今後、こういう点で、この五月あるいは六月から、各省庁、重点施策、事務ベースでの来年度施策は始まるんですよね、そういうものにぜひ、提言申し上げることを反映して、本当に、国民のため、命を守る、いろいろな大きいテーマがありますが、それに生かしてもらいたい、こういう思いでまず質問をしたいと思います。

 今、池田委員の方から最後にありました成長戦略であります。

 私はこれに大変な期待を持っています。恐らく国民の皆様も、政権を争う政治の姿ももちろん関心はあったんだけれども、今の生活の現状からいえば、次なる時代へのシナリオ、夢というものを本当にみんな求めていると思うんですね。

 そういう点で、今後、この新成長戦略というものの主要項目、そして思い、戦略的な発想、それをぜひ総理に、再度でありますけれども、この思いを国民の皆さんに力強く発信していただきたいなと思います。新成長戦略、今後どういうふうに展開していくのか、総理にまずは質問申し上げたいと思います。

鳩山内閣総理大臣 古賀委員には、いつも大変新しい発想のもとで御指導いただいておりますことに感謝を申し上げます。

 今、新成長戦略のお尋ねがございました。

 私どもは、これを六月までに、その中身をしっかりとつくり上げていくために今張り切っておるところでございますが、ある意味で、ピンチをチャンスに切りかえる、今まで供給中心であった発想をこれからは需要サイドに転換していく。

 何がピンチかというと、一つは、いわゆる少子高齢化。これは決してピンチではない、むしろ高齢化時代、長寿時代だ。これをライフイノベーションという発想で、むしろ健康というものをキーワードにしてこの国の成長を導いていくこと、そのことによって国民の皆さんに安心というものをお与えすることが大事ではないか。

 いま一つは、環境、地球環境。これもマイナスのイメージでとらえるのではないんだ、むしろこれが、世界に先駆けた技術を日本が提示して、そこで、日本こそ成長の源になるんだという発想で環境を前向きにとらえていく。グリーンイノベーションと呼ばせていただいていますが、この二つを車の両輪として成長産業を考えていきたい。

 しかも、そのときに、アジアというものに対してもっと視野を広めていくべきではないか。アジアはある意味で全体を内需だというぐらいに発想を広げていきながら、アジアに協力することで結果として日本の経済を前に展開させていける、そのような大きな視野に基づいた成長戦略をつくり上げていきたいと思っておりまして、その中で、例えば中小企業の役割などというようなものを一つ一つ任じてまいりたい、そのように考えております。

古賀(一)委員 ただいま総理から、健康、環境、とりわけ環境技術、これを両輪としてという話がありました。

 そこで、今は、成長戦略の分野について御説明がありました、思いのたけを述べられました。問題は、それでは、それを今度は具体的にどういう人たちが立ち回って、分野だけじゃなくて、どういうフィールドにそういうものは、要するに主役ですね、主役はだれなのかという議論が、私は大きく問題としてあると思っているんです。

 といいますのは、今度の予算編成でも問題になりましたスパコンの技術開発費がどうだとかいろいろありました。でも、絶対忘れてならないのは、日本の地域、中小企業あるいは発明家、本当におびただしい技術が実は日本にはあります。もう御承知のとおり、アメリカは中小企業が大変弱いですね。大抵、NASAの宇宙技術のいい部分を日本の中小企業がやっているという話は、十指に余る事例があります。

 私も、仕事柄、本当に多くのそういう起業家というかベンチャーの人、発明家の話を毎週のように聞きますよ。もちろん、いいかげんなものもあります。しかし、この技術はすばらしいじゃないか、あなた、十年も苦労したか、よくぞここまで頑張ったと。つまり、そういう人たちは、人脈がない、情報がない、資金がないという、いわば三欠病の中でこつこつとやってきた、でも、最後のこれをアジア市場に、これからの日本の医療とか環境とかにこれは使えるというものは相当埋蔵しております。

 これが仮に私のところに来て、ではこれは役所の話、評価をもらおうかといって、各関係省庁、つまり縦割り、タコつぼですね、そこに話をすると、いや、これは水資源ならあの課ですよということで、総合化すればビジネスになる、産業になるものが、縦割りのセクションで結局またもとに戻ってしまうという体質が、実は日本の技術開発、とりわけ中小企業の技術活用には隘路として間違いなくあります。

 そこで、私の提言でありますけれども、この新成長戦略の中に、今世界一を誇る中小企業なり地域の技術、そういうものを総合化する、まとめてあげる、いいものであったら全体をコラボレーションして、政府が横から資金的なアドバイスもするというような、地域に眠る民間のそういう技術というものをどうやって日本の地域経済あるいは日本の国力というか経済力維持のために引っ張り上げて、この宝を製品にしていくという発想をぜひ組み込んでこの成長戦略というものを私は考えていただきたい。それをぜひ、この六月以降、また二十三年度の新規政策とか議論が始まるんでしょう、しっかりとこの点は、政府として、私の提言を御検討の上、体制を組んで実現に向けて動いていただきたいと私は陳情を申し上げたいと思います。

 そこで、国家戦略でもあるんですが、仙谷国家戦略担当大臣からもひとつ、私の今の提言をどう受けとめられるか等含めまして御答弁をいただきたいと思います。

仙谷国務大臣 古賀議員が、日ごろ中小企業の物づくりを中心とした世界で熱心に調査をし、あるいは御議論をいただいていることに敬意を表したいと思います。

 おっしゃるとおりでございまして、組み合わせる力、あるいは総合化する何かというようなものが、やはり少々、その技術開発をした中小企業にとってもネックになって、そこからもう一つ高いところへ自分たちを押し上げることができないということもありますし、日本全体の経済の問題としましても、それを、古賀議員のおっしゃるとおり、まとめ上げて、さらにファイナンスをつけて、さらにマーケティングをちゃんと担える人材をその中に組み込んで、国内でも、あるいはアジアでも、あるいは先進国でも展開できるような体制をつくる。今度の新成長戦略の中では、そういう総合化あるいは組み合わせというふうなものを具体的に書き込んで、そういう体制をつくりたいと思っております。

古賀(一)委員 それでは、もう時間が迫ってまいりますので、次のテーマに参りたいと思います。

 今、仙谷大臣から、総合化という話が出ました。私は、これからの日本の新しい政府の使命というのは、コンクリートから人へという流れがもちろんしっかりあります。しかし、私は、これだけだろうかと。私は、そういう、こっちの分野からこっちに金を移すというだけではなくて、その分野での効率化、総合化、つまり、縦割りから総合化へという一つの切り口も重要な課題として残っているように思います。

 せんだっての参議院予算委員会での林久美子議員の幼保一体化、一元化の質疑応答を聞いておりまして、総理及び大臣にも、総合化の必要性というか、あるいは将来のそれに向けての省庁再編の話まで出まして、大変心強く思いました。きょうは、前原国土交通大臣の所管にかかわることですが一つの事例を申し上げて、私は縦割りを総合化していく試みを、縦割りを全部排除は絶対できませんよ、行政機構である限り、しかし、縦割り一〇〇%で動いているという日本の今の行政、財政の姿が本当に間違いで、総合化する仕組みを何とかこの民主党政権で芽を出し育ててもらいたいという思いで、一つの事例を申し上げます。

 国土交通委員会では何度か申し上げてきたんです、利益誘導でも何でもないんですけれども、私のふるさとは筑後地方でございまして、九州一の筑後川というのが流れております。ここは本来豊かな地域なものだから、道路整備にしても何にしても非常にのんびりしているんですね。道路整備なんかそう急がぬでいい、餓え死にするわけでもない、凍え死ぬわけでもないという、本当に豊かなやはり九州地方の平野なんです。だから、逆に言うと、道路整備というのは、国道でも改築されたことは本当に少ない。国道三号線という一けたでも片側一車、そういうところがほとんどなんですね。

 そこで私が思いついたのは、二百十号線バイパスというのは今、往復四車の設計でずっと用買が来ている。しかし、都市部の困難な地域は、久留米市なんですけれども、いつになるかわからぬ状況というのがある。土地改良事業が終わった後、あと十年後か五年後か二十年後かわかりませんが、それを抜いていくということになる。ならば、あの筑後川に堤防道路があるんです。兼用工作物です。これが狭くなったり二車になったり路側帯があったりなかったり、走るたびに変わっていくんですね。

 そうじゃなくて、これは治水と道路の一体化。同じ元建設省じゃないか。同じく今国土交通省じゃないか。同じ役所の中でコラボレーションをすることによって、ほとんど用地買収は要らないんです。それを道路にもアロケーションをして、堤体、つまり堤の形をしっかりして、立派な道路と強い堤体を一緒にコラボレーションでつくれば、私は、恐らく五倍のスピードで、五分の一のコストでできるんじゃないかと思うんですね。

 だから、私は、いい社会資本、必要な社会資本を早く効率的につくる、そういう仕組みを、少なくとも国土交通省前の話だから、そういう発想で、特会融合というか総合化というか、そういう連携をまずは国土交通省は考えるべきだと思うんですよ。

 地域にとって、国民にとってみれば、どの勘定だ、この勘定だは関係ないです。地域のために早く、いいものを安く、それがこれからの新しい民主党政権における国土交通行政のテーマだし、その点について、私は、財務大臣菅さんと前原国土交通大臣、お二人にひとつ、新しいこういう方向についての所見をお伺いしたいと思います。

前原国務大臣 貴重な御提言ありがとうございます。

 まさに古賀先生がおっしゃるとおりだと思っておりまして、具体的なプロジェクトで道路局の予算あるいは河川局の予算ということで別々に考えるのではなくて、具体的なプロジェクトで一体化してやるべきものがあれば、そういった省の中の局の垣根を取ってしっかりやっていきたいと思います。

 ちなみに、今回、補助金を社会資本整備総合交付金という形で、地方に対してはできるだけ自由に使っていただくという形にしたところでございまして、国の直轄事業についても、具体的な御要望が地元からあれば、しっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

菅国務大臣 おっしゃることについては全く同感でありまして、私は、縦割りあるいはそういうことがもたらしているのは、財政の不効率化と同時に、非常にスピードが遅い、いろいろな民間の方がこういうことをやりたいと言っても、あちらこちら、あちらこちらに行って、行っているうちに疲れてしまって結局それができなくなってしまう、そういうことにあると。

 ワンストップサービスということが別の分野でも言われておりますが、こういうことをやりたいといったときに、それこそ融資の問題から知的所有権の問題から、いろいろなことを総合的に相談できるような形も考える必要があるのではないか。

 そういう中で、先ほどもお話のありました新成長戦略は六つの柱をつくっておりますので、今、国家戦略室の方で、その六つの柱について、それぞれが担当者を決めていくということもやっていただいていると聞いております。

 ですから、例えばライフイノベーション、医療とか介護とかに関しては、この分野のことはここに行けば、関連したことはすべて相談にも乗ってくれると同時に、場合によっては予算措置なども、役所の壁を越えて、まず総合的にはライフイノベーションに関するところはこのぐらい必要だとか、そういう形をとるようなこともぜひ考えるべきではないか。

 ぜひ、これからも古賀委員のいろいろな御指導をいただきたいと思います。

古賀(一)委員 担当を分けて、省庁の壁をできるだけ越えたい、越えるべきだと。そこにはやはり民間の主導性もぜひかませる仕組みを私は考えていただきたいと思います。

 そこで、もう一点は、私も長らく役人をやっていました、五つぐらいの種類の行政をしていましたけれども、そういう経験から見たときに、役所は今までの枠組みでやろうとするんです。それはもう本性ですよ。しかし、例えば、私の経験で言うと、民活、中曽根総理のときの民活とかNTT株の売却益の活用とか、最初はこんなのという雰囲気で動かない、しかし、これがやはりこの流れだとなると、もうびっくりするぐらいみんなそのスキームを考えるんですよ。

 そういうことからすると、この総合化、治水と道路、それはもう山ほどありますよ。例えば介護と住宅行政も絡むんですよ。経済産業行政、介護用の住宅機器を開発して、それを新しい住宅に。ひとりでも住めるような住宅はどうあるべきか。介護料が一兆円オーダーで減るんじゃないかとか、何千億オーダー。そういうコラボレーションなり総合化で本当に多くの効率的な、安くいいものができるという仕組みは、私は無数にあると思うんですね、大げさに言えば。

 そこで、大臣、システムとして、総合化枠というか、二十三年度予算は、国民の重要な課題について省庁連携して効率的にいいものをつくるなら、この総合化枠で優先的に検討してやる、認めるというスキームをつくったときに、霞が関は一気に前向きに知恵を出す。

 タコつぼで縦割りで、みんな役所は、コンピューターの前で国会準備だとかいろいろなことで、みんな下を向いていますよ。それでは日本はよくならない。

 やはり、政治主導の中で、政治がつくった仕組みの中で、人間が省庁の縦割りを越えて頑張ろうという仕組みを、絶対これからの日本の経済活性化、社会の活性化のために、そして行政も活性化してもらわぬといかぬ、そのために、私は、そういう予算の仕掛けというか仕組みを創設していただいたら本当に変わるだろうと思うんですが、もう時間が来ましたのでこれが最後になりますが、菅大臣の所見をお伺いしたいと思います。

菅国務大臣 ごく最近、総合科学技術会議というのがありまして、従来、予算の概算要求をそれぞれの役所が科学技術に対して出していたわけですが、今度は、概算要求の前に総合科学技術会議で、例えば再来年度についてはライフイノベーションとグリーンイノベーションを軸にしてやっていこう、そういう目で、概算要求そのものの方向性を科学技術という分野では総合化しようということを、先日、総理が議長のもとで決めていただきました。

 やはり、総合化というときには、多分テーマを一くくりにした総合化ということになるのではないか。やや抽象的に総合化と言うとどこまでが範囲かわかりませんので、ぜひそういうふうな仕組みを、部門部門ではこれまでもいろいろな省庁が出てきた何とか本部というのがあるんですが、例えばIT本部とかいろいろな本部があるんですが、ややもすれば、単なる出先機関が格好だけ総合化して、実は親元が全部決めているということもあるものですから、そういう仕組みも含めて、ぜひ本当の意味の総合化ができる仕組みを一つ一つの分野で、私どもも考えたいと思いますし、それぞれの戦略室なり行政刷新会議なり、党の方でもお考えをいただければ、このように思っております。

古賀(一)委員 私、残余の質問が三時間分ぐらいありますが、今後の予算委員会でまた御提言をさせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

鹿野委員長 この際、岡島一正君から関連質疑の申し出があります。池田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。岡島一正君。

岡島委員 民主党・無所属クラブ、岡島一正であります。

 きょうは、民主党のマニフェストにありましたけれども、特別会計などを含めた国家予算の総ざらいといった視点から、特別会計のこと、あるいは年金のことなどについてお伺いします。

 二十二年度の予算では、特別会計から大幅な繰り入れや公益法人からの返還など、十・六兆円という税外収入を獲得したわけですけれども、これは、実際は、旧政権のもとでつくられた概算要求といった、ある意味での前提というか、しがらみのようなものがあったと思います。そういう意味では、まだ二十二年度予算の審議中に二十三年度というのはおかしいですが、二十三年度、その予算こそが鳩山政権がゼロベースで取り組むものだと思います。

 二十二年度の政府の予算の説明資料を読みましたら、「ギリギリの努力で過去最大」とうたっておられました。これは、最大の努力ということでいうと、裏を返すと、これ以上は無理なのかなと読めなくもないというふうにもとれましたが、二十三年度の予算編成に向けて、まだですけれども、総理は、特別会計にどのように切り込むのか、お考えをお聞かせください。

鳩山内閣総理大臣 岡島委員にお答えをいたします。

 今お尋ねの、平成二十二年度の予算に関して「ギリギリの努力」というのは、限られた時間の中でぎりぎりの努力を行った、そして、その中では最大限の努力で成果を上げたとは思います。しかし、それでもう百点満点だ、これ以上涙も出ないという話ではない、そう思っておりまして、特別会計、独立行政法人の事務とかそういったものも含めてですが、切り込んでいくのは、むしろ二十三年度、ここに大勝負をかけていきたいと思っております。

 私ども、マニフェスト、これは連立与党でありますから余りマニフェストを言い過ぎない方がいいと思いますが、いろいろとうたわせていただいたものの実現のためには、極力、国債の発行にはよらないで、むしろ歳出の削減で行っていこう、そのように思っておりまして、できる限り切り込んでまいりますし、特別会計の大幅な見直しは二十三年度が本番だ、そのように御理解願いたい。

岡島委員 ぜひお願いしたいと思いますが、特別会計については、これも事業仕分けするんだ、特別会計には怪しいものがある、メスを入れるといった言葉を仙谷大臣などもおっしゃっておられます。

 実際、これをやろうとした場合、行政刷新ということになるんでしょうけれども、単に頭でっかちではいけないでしょうし、実際、取り組むには、要員、そしてコストもあります。体制をどうするのか。その体制なくして、仙谷大臣一人ではできませんから、そういった意味で、そういった事業仕分けについては、どういう体制を組むのか、どういうコストがかかるのか、それは今年度の予算でいえばどういう項目で入っているのか、ぜひお聞かせください。

仙谷国務大臣 行政刷新マターといいましょうか、行政刷新というふうに我々呼んでいるわけですが、旧政権のもとで、行政改革推進本部があり、それから行政の無駄ゼロ削減会議とか、あるいは規制改革会議も内閣府の方にあるというふうな、スパゲッティ状に入り組みながら、区々に分かれて事務をとる、こんな状況であったわけでありますが、今回、独法あるいは公益法人、それから特別会計、そして各省庁の行っている事業を仕分け的手法で改めて見直すということになっております。

 これは閣議決定されておりますので、それに向けて、行政刷新会議は予算としては二億一千万ついておるわけでありますが、ほかの要員も随時いろいろな方法で協力をいただく、あるいは、総合化して一つの目的に向けて仕分け作業を行うためのチーム編成を改めて今しつつあるところでございまして、人員でいえば約六十人ぐらいは常時このことに取り組めるのではないか。予算としては、先ほど申し上げましたような予算でございます。

岡島委員 これは、どれだけの体制を組めるかということが、実は政治主導そのものではないかと私は思っております。ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 次は、前原大臣に伺うことが多いですけれども、空港整備特別会計という、旧の言い方ですけれども、ありました。

 日本の空港は着陸料は国際的には大変高いと言われています。データを見ますと、ボーイング777の場合、国際線の場合、着陸料は、成田四十五万五千円、関空四十五万八千円、羽田六十六万二千円、ロンドン・ヒースローは十万三千円です。パリは二十三万円、ニューヨーク二十九万八千円、そして近いところでは仁川、これは十七万七千円。実はこれは二月三日の換算レートで私が計算したものですので、大臣と違うかもしれませんが。

 世界は安い、日本はこのように高い、こんな着陸料をこのままにしておいて、果たして大臣がいつもおっしゃっておられるハブ空港としての国際競争力、持つんでしょうか。

前原国務大臣 岡島委員のおっしゃるとおりだと思います。

 空港使用料というものも別途ありまして、それについては海外は高い、着陸料は低くて空港使用料は高い。日本は逆であります。いずれにいたしましても、航空会社が支払うのは着陸料でありまして、これが高いと航空会社にしわ寄せが行く。

 今までの空港整備勘定、先ほどおっしゃった旧空港整備特別会計については、この高い着陸料を取って、そして空港の整備をしていくということで、二重の意味で航空会社には負担を強いていた。これからは、もう新たな空港は基本的につくらないということで、この空港整備勘定の見直しを行っていき、着陸料の引き下げも含めた取り組みをする中で航空会社の競争力をバックアップするという形での整備勘定の見直しを、議員御指摘のとおり行っていきたいと考えております。

岡島委員 この問題について大臣、再生支援をお決めになった日本航空を一つの例にとりながら、もうちょっと話を進めたいと思います。

 日本航空が支払っている航空機燃料税、そして着陸料、あるいは管制などの航行支援をする施設の施設料などありますけれども、そうしたものの公租公課支払いというのは、年間で、私が調べたところでは、二〇〇八年、千二百三十二億円あります。これは、実は、社会資本整備会計の中の空港整備勘定歳入全体に占める割合は、JALだけで三〇%を超えているわけです。JALというか日本航空ですね。そして、JALの払う着陸料、これは千二百三十二億円のうち年間三百七億円です。航空機燃料税、四百五十五億円あります。

 もし着陸料が仮に仁川並みとすれば、日本航空は一年間に百五十億から二百億円経費が浮くことになります。そして、航空機燃料税をかけているのは、私が知るところでは、日本とアメリカなど数カ国しかありません。こういったものをもしなくせば、JALは着陸料の軽減と合わせると六百億円経費が浮くわけです。

 そこで、この六百億円の数字がちょっと重要ですけれども、JALの二〇〇八年度の損益を見ますと、航空運送事業の売上高、一兆七千百六十四億円です。営業費用は一兆七千七百七十三億円です。約六百九億円の赤字です。

 つまり、もし空港整備勘定への支払いが、国際的な水準、仁川などの着陸料に合わせていくということになれば、JALの航空運送事業に関しては、JALの赤字はほとんどなくなるわけです。

 ということは、JALの破綻というかああいった問題は、JALの体質にもありますよ、しかし、この旧空港特会に関して見ても、これまで国が重い負担を航空会社に押しつけてきた、そこに大きな問題があった。もう数字が明らかになっていると思うわけです。

 ぜひ、こういったことについての、空港整備のいびつな構造について、大臣の御見解を伺いたいと思います。

前原国務大臣 全く御指摘のとおりだと思います。

 今、国土交通省の成長戦略会議の中の航空部会におきまして、今御指摘のあった観点も含めた空港整備勘定の抜本的な見直しをやらせていただきたい、そのことによって日本の航空産業の競争力強化を図っていきたい、このように考えております。

 あとは、今までつくってきた空港の借金がかなりあります。そのことによって着陸料が高どまりをしているというものもあります。特に大変なのは、議員も御承知のとおり、関西空港、これは一兆一千億円の負債があるということで、こういったものも含めた抜本的な航空政策の改革案を概算要求までにしっかりまとめて、国会の中で議論していただけるような状況をつくっていきたいと考えております。

岡島委員 やはりこれも原資がないというところが問題になると思いますが、原資について若干私の考えもあります。

 日本の空港は、国がお金を出してつくっています。ところが、できた空港からの収益はどこに行っているか。多くの空港関連のいわゆる天下り法人、公益法人のところに回っているわけです。

 例えば、これはデータを見ながら言いますけれども、平成二十年度、成田空港株式会社は、千八百九十五億円の売り上げ、純利益約六十億円です。日本空港ビルデング株式会社は、売り上げ千三百二十三億円、純利益約四十億円。

 そして、これは平成十四年に会計検査院も指摘していましたけれども、駐車場を運営する公益法人、これは全国の空港二十六カ所ぐらいに、収益、一年間百二十四億円あります。このうち、経費を除いた利益が三十七億円です。利益率、何と三〇%ですよ、駐車場。ほとんど公益法人です。これは会計検査院も指摘しているわけです、平成十四年に。その寡占状態は今も大きく変わっていないと思います。

 こうした空港関連の官製法人、公益法人が一年間に一体どのぐらいの売り上げ、収益があるのか。大臣、もしおわかりになれば。

前原国務大臣 お尋ねのありました空港ターミナルビル会社等三十二社の平成二十年度における営業収入は二千六百三十七億円。そして、営業損益、つまり利益は、約二百一億円でございます。

岡島委員 というように、空港、航空会社、極端に高い着陸料などを押しつけられたところはとんでもない赤字、空港関連設備の天下り法人は大きな黒字という状況があります。

 そういったところで考えると、これまでの仕組みというのは、空港に国が金を出して航空会社に負担を押しつけてきた、この仕組みを変えなきゃいけない。ここを変えたら、さっきおっしゃった借金の原資ができるじゃないですか。このいびつな構造、大臣の取り組みについての御見解をお願いします。

前原国務大臣 大変いい御指摘をいただいておりまして、まさに今、成長戦略会議の中の航空部会の一つの大きなポイントとして議論しております。

 特に私が問題だと思っておりますのは、議員も御指摘をされました財団法人空港環境整備協会。公益法人でありまして、ここがかなりのドル箱の駐車場なんかを管理して黒字を出しているし、天下りの受け皿になっている。これについてはゼロベースでやはり見直していかなくてはいけないし、先ほどの二百一億円、これはもっと精査すれば私はもっと出ると思いますよ、内部留保を含めて。

 ですから、こういったところを着陸料の引き下げも含めたものにどう組み入れていくのか。例えば賃貸料を上げるということもあるでしょうし、あるいは一体経営という形に順次していくということもあるでしょうし、今議員の御指摘のところはまさに正鵠を得ていると思いますので、そういった観点での改革を必ずやっていきます。

岡島委員 ぜひ、空港運営にかかわるいびつな構造を正していただきたいと思います。

 次に、消えた年金問題について長妻大臣と原口大臣にお伺いします。

 新年度から、消えた年金を一斉に解消するというために、九百億円ですか、予算が計上されております。これは、幾ら予算をつけても、どういう立場でこの問題に取り組むかという視点が大事だと思うんですね、予算はもちろん大事ですが。年金を受給するその受権者、権利を持っている人たち、その人たちの権利をいかに回復するかという視点が一番大事だ。単にこれまでの誤っていたと言われる数字を合わせるというんじゃなくて、年金の権利を持っている人たちの回復をどうするか、ここが大事だと思います。

 その場合、建設的にちょっと質問をしたいと思いますが、かつてというか去年まで、総理をねらっていた男がいました。今は名古屋市長になりまして、鳩山先生に総理の座を譲ったかどうかは知りませんが、名古屋市長の河村たかしさん、市長が名古屋で独自の調査に取り組みました。

 消えた年金のデータ約四千件について、名古屋市の住民情報などから照合できそうなデータ千九十一件について、名古屋市の持つ個人情報で照らし合わせながら、八百二十五件を国民健康保険の資料とかデータとかと合わせて、彼ら名古屋市役所は、個人から年金データと結びつく個人の連絡先を特定していきました。千九十一件のうち千八十三件がデータとして連絡先が判明しました。

 これについて名古屋市役所では、各職員が六百三十九人について、直接電話をかけたり、あるいは出向いていったり、訪問したりして、そのデータを照合したところ、三百六十件についてデータの本人が判明したわけです。これにかかった時間は約二週間、そして判明率は四五%でした。

 この問題について大事なところは、今やってきた、これまでの政権がやってきたことを中心に言えば、データから人に当たろうとした。しかし、もともと誤って打ち込みされているデータから人を特定すると非効率的なわけです。大事なことは、年金受給者は六十歳なり六十五歳なり、毎年ちょっと変わりますけれども、その人からデータに当たれば、これは答えが出やすいだろうと思うわけです。

 厚生労働省は、十一月十三日ですか、全国の各区市町村に名古屋市のようなやり方での協力依頼を出したと聞いておりますけれども、現時点での協力の取りつけ状況、長妻大臣にお伺いします。

長妻国務大臣 名古屋市長の河村たかしさんは、市長に当選される前からそういう話の意見交換をさせていただいておりまして、これはまさに本当にありがたいお取り組みです。

 どういうことかといいますと、結局、この消えた年金問題、全国民の皆さんの一千万人以上の記録がおかしくなっていた、国民の皆さん十人に一人という大変な問題だということでありまして、その中でどうしても、例の宙に浮いた五千万件の中で、持ち主だと推定される方のうち八万人の人はどこに住んでおられるかがわからないということなんです。

 その八万人の方をどうしようかと考えたときに、河村市長の御協力をいただいて市町村の情報で判明できたということで、その手法を使って、今、千二百九十八市区町村から協力していいよというような御支援をいただいて、既に、その協力の結果、今の時点で七千百八人の方の居場所がわかっているということでありまして、そのうちの一千四百九十七人の記録が本人のものだと確定をしたということで、本当に自治体の協力に感謝しています。

岡島委員 今の取りつけ状況は、私が聞いていた数カ月前と比べればかなりふえているということで、やはりこれはかなり、人から当たるという、ある意味で政治の基本かもしれません、いつも鳩山先生がおっしゃっておられますけれども、それが功を奏してきているんだろうと思います。

 長妻大臣は、九百億円の予算をデータの精査などを中心に計上しておられます。この九百億円の使い方なんですけれども、例えば、各区市町村で実際に電話をかけたり訪問したりすると、これは人件費がかかるわけですね。それをそういったところの経費に、どうなんでしょうか、データの精査という主な名目だと思いますが、各区市町村に直接的に経費の支援をしていくというようなことはお考えにならないでしょうか。

長妻国務大臣 本当に、地方自治体の御協力で、例えば寝たきりで老健施設に入っておられる方のお年寄りがどこにおられるかなどなどの情報を見ていただくということで、私どもといたしましては、御協力いただく市区町村には、電話番号の提供をいただいたときは一件当たり三十円の手数料をお支払いしよう、電話による照会は一件当たり百六十五円、訪問調査は一件当たり百六十五円プラス一日当たり七百三十円ということで、非常に金額としてはまだまだというおしかりをいただくかもしれませんけれども、ぎりぎりの予算の中でそういう経費もお支払いをして協力を呼びかけていくということであります。

岡島委員 ありがとうございます。

 消えた年金については、平成十九年に第三者委員会がつくられたと思います。私は、これは厚生労働省になるのかと思っていたら、よく考えたらこれは総務省にあるということです。

 総務省にありますけれども、これまで苦情申し立て件数などの、あっせんして回復した件数や、あるいはあっせんできなかった件数などについてのデータがありましたらお知らせください。

原口国務大臣 消えた年金に対してのデータでございますが、年金記録の確認第三者委員会における審議状況、平成二十二年二月二日現在でございますが、年金事務所等での受け付け件数は十四万八千七百十六件でございます。そのうち、あっせん件数は四万四千七百九十一件、非あっせん件数五万六千三百五十四件、処理済み件数十万六千百三十六件、そして、日本年金機構において処理をした件数は五千二十七件でございます。

 先ほどの方式、河村方式と私たちは呼んでいますが、無給の総務省顧問として知恵を出していただいていて、コラボをやって人を中心にやればこの件数ももっと上がってくる、そう考えております。

岡島委員 この申し立てについては、第三者委員会の運用に関しましては、大事なことは、年金加入者の立場に立って運用していくということが大事だと思います。

 私のところに、ある女性から、年金の加入記録が途中抜けてしまっていた方、あるいは、記録上は脱退一時金といったものをもらっていたことになっていた、しかし本人は全く記憶がないといったような話があります。ところが、第三者委員会に申し立て手続をしていくと、ここで何とかなるだろうと思ったら、年金に関する資料は社会保険庁に行ってくださいと、ある意味での門前払いのようなことがあったという事実があります。

 このとき彼女は自分のデータを示してほしいと資料要求みたいなものをしたんですね。断られたんです。第三者委員会というのは、そういった方々に、相談者への資料の提供を禁じているんでしょうか。

原口国務大臣 お答えいたします。

 まさにそこが問題で、私たちはこの間、野党時代に百十八回の総務年金合同部門会議をやりました。そこで、この第三者委員会ができないことが大きく二つあるんです。一つが調査、調査権限を持っていないんです。それからもう一つは、個人に従ったデータでないものですから、自分の個人情報なのに第三者委員会からもらうことができない。結果、個人情報の提供は年金機構にお願いしてください、こういうお願いをしている。ここを変えたいというふうに指示をしています。

岡島委員 また、第三者委員会には口頭意見陳述といった仕組みもあると思いますけれども、これは時間はわずか二十分なんですね、相談者ができるのは。それだけでは不十分だというふうな声がたくさんあります。信じろと言われても、親身になってもらうには十分じゃないという意見もありますので、ぜひ温かい心で、私たちはあなたたちの権利を復活させるために頑張っているんだということが伝わるような運用、制度に変えてほしいと思います。

 そして、総務省の第三者委員会は、そうはいっても原口大臣、本年度予算百二十億円ですか、これで全部やるというのはちょっと大変だと思いますね。

 そこで厚生労働大臣、国民と接する場、そこを総務省に任せっきりにするんじゃなくて、年金についての本来の責任ある官庁は厚生労働省ですから、データ精査につぎ込まれる九百億円などをそういった国民に接する分野に振り分けるといったことについてどうお考えでしょうか。

長妻国務大臣 これは、政権交代した後、今までは第三者委員会で判断していたものについて、我々、もう判例が積み重なっていますので、大きく、例えば国民年金の場合は、一定の要件であれば社会保険庁というか、今は日本年金機構ですけれども、その窓口で、第三者委員会を通さないで処理します、そしてもう一つは、脱退手当金、今お話ありましたけれども、これも一定の要件であれば窓口でそのままお認めいたします、もう一点は、標準報酬月額の改ざんも窓口で認めますということで、第一弾、三つの要件緩和を出させていただきまして、今後とも、そういうものを出させていただいて、なるべくスムーズにそれが回復されるというようなことで取り組んでいきたいと考えております。

岡島委員 最後に、こういった問題について、ぜひ省庁横断的に、内閣挙げての友愛の精神で取り組んでください。よろしくお願いします。

 ありがとうございました。

鹿野委員長 この際、山口壯君から関連質疑の申し出があります。池田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山口壯君。

山口(壯)委員 民主党の山口壯です。

 来年度予算をこの予算委員会で審議するに当たり、私は、今地元で最も切実に言われること、すなわち、景気を何とかしてほしい、その悲壮な思いについて私たちがこたえていくことが最も大事だと思いますので、きょうはデフレからの脱却について質問をさせていただきます。

 それに入る前ですけれども、お一言、総理からお考えをいただきたいと思うんですが、政治と金の問題について、具体的アクションとして私たちがまず何をしようか。企業、団体からの献金を全面的に禁止する、そういうことに踏み切ってはどうかとの考えもあります。総理はどういうふうに考えておられるか、お聞かせください。

鳩山内閣総理大臣 いろいろと政治資金の問題で国民の皆様方に御心配と御迷惑をおかけしている、そのことをおわびしながら、やはりその根を絶たなきゃいけない。やはり、政治資金規正法にもっと我々とすれば厳しい目を向けなければいけないのではないか、そのように思います。

 この政治資金の問題に関しては、ぜひ各党各会派で大いに議論して、できるだけ早く結論をお出しいただきたい。基本的にはそのように思っておりますし、今、山口議員おっしゃったように、民主党の中でも積極的に企業・団体献金の禁止に向けて御努力をいただいている、その方向で御努力いただいていると伺っています。

 私としても個人的に、前向きにこれは扱うべき問題だ、そのように思っておりますので、ぜひ各党で御協力をいただいて早く結論をお出しいただけるように、そのように期待しております。

山口(壯)委員 それでは、デフレの脱却問題に入らせていただきます。

 今のデフレの元凶は何なのか、これを見きわめることが、その対策を考える上でも非常に大事です。

 菅大臣、デフレの元凶はどういうものであると見ておられますでしょうか。

菅国務大臣 デフレについて、私は三段階あるかと思っております。

 九〇年代末ごろから物価が下落基調になりましたが、その原因は、需要の弱さ、不良債権問題などの金融的要因、安価な輸入品の流入などがあったと思います。

 二〇〇二年初めごろ、景気の回復が続いたわけですが、これは主に輸出主導でありまして、しかし、この同じ時期にも、賃金が伸び悩んだこともあって、デフレの懸念は払拭するまでには至らなかったのがこの時期だと思います。

 そして、その後、二年前のリーマン・ショック後の世界の景気の悪化を背景として、外需の急速な減少やそれに伴う内需の減少により、大幅な需要不足が生じました。その結果、再び物価の下落が続くようになり、緩やかなデフレ状況に陥ったもの、こういうふうに分析しております。

山口(壯)委員 今、菅大臣から、賃金が伸び悩んでいるという指摘がありました。私は、このデフレの元凶は、賃金が伸び悩んでいること、そこにあると思います。そして、そのことが家計所得の低迷、伸び悩んでいる、そしてそのことが消費の低迷につながっている。したがって、私たちはそのことをどういうふうに解決していくかということが最も大事です。

 我が国の賃金というのは、一九九七年以降、下降基調で推移しています。賃金下落については、もちろんグローバル化の影響もあるでしょう。例えば、中国の低賃金というものが我が国の賃金を低下させている、これは構造問題ですね。マクロ的な需給のギャップという話ではありません。それから、全体として見たら、非正規雇用の増加というものも、全体の所得の減少を通じて消費低迷の原因の一つと言えるでしょう。企業の業績はパートやあるいは契約社員をふやすリストラ効果で回復したけれども、生活者の取り分は減っている。この賃金下落、そのことがデフレの原因になっている、こういう構図があると思うんです。あるいは、年金や医療制度などへの先行きの不安感、こういうことも国内の消費低迷の一因になっているでしょう。

 日本のGDPが伸びていても、あるいは企業がもうかっていても、その成果が個々の働き手に回っていない。国のGDPは伸びているとか言われても、個々の働き手のそれぞれの財布が暖かくならない、実感がわかない。そこがこのデフレの原因の大きな部分です。だから、我々のこの予算においては、それをどうするかということが非常に大事になるんだと思うんです。

 個々の家計の可処分所得をふやすことがデフレ解決の第一歩という見方がここで成り立つわけですけれども、菅大臣、この提案されている予算案において、個々の家計の可処分所得をふやす方策としてどのような項目が含まれているのか、手短にお願いします。

菅国務大臣 私も、労働の取り分が減る中で、例えば介護の分野などはもっと賃上げをした方が、介護サービスが供給もふえると同時にその需要もふえるわけでありまして、GDPの上昇にも資する。つまりは、かつての余りにもマーケット至上主義のために、コストカット、つまり賃金カットが効率化の最大の道だとされたことが必ずしもそうでない分野もあるという意味では、私は、今、山口議員が言われたことは、そういった意味からも同感するところが多いところです。

 そこで、今回の予算では、御承知のように、子ども手当あるいは高校の授業料の無償化などを通して、家計に直接プラスになることにかなり大きな力を入れたところであります。

山口(壯)委員 今までの政策、特に、例えばゼロ金利政策とかあるいは通貨の潤沢な供給によってもデフレ脱却には余り効果がなかったということが、我々、認識としてあるんです。今のデフレが、先ほど指摘したように、例えば中国の低賃金の影響で日本の賃金も下落している、これは構造問題ですね。あるいは、雇用形態として非正規雇用がふえている、これも構造問題です。それから、年金、医療制度への先行き不安感、これも構造的な問題です。需給のギャップじゃないんです。こういうマクロ的な需給のギャップじゃないということを我々は押さえることが大事であり、そして、それが構造的な問題であれば、マネーサプライの増加のようなマクロ経済政策によって対応しても効果が乏しいと、そこで初めてやっとわかるわけですね。

 そういう意味では、金融の緩和政策というのは、私はどっちかというと後ろ向きです。なぜかというと、円安を招いて、例えば企業が輸出で利益を上げたとしても、その利益が家庭に分配される仕組みに今なっていないわけです。個々の家計は実感がわかない、消費の低迷の解決に役立たない。円安で企業はもうかっても、それがいわゆる人件費に回されない。したがって、内需に結びつかない。これを何とかしていかなきゃいけないというのが我々のこの予算の考え方の根本にあると思うんです。

 もう一つ、経済統計を眺めてわかることがあるんですけれども、GDPが伸びているといっても、原油価格が上昇しているときには、日本経済全体としてはそれを人件費のコストダウンで賄っているということなんです。

 配付してある資料、二ページ目を見ていただきたいと思うんです。

 これは三菱UFJの水野和夫さんという方がまとめられた資料ですけれども、これを見ていただければ、右側の欄には、景気回復期として〇一年度、〇七年度を比べてあります。売上高はふえていますね。だけれども変動費、ほとんどが原油高です。原油高については、参考の欄に、〇一年度では二十九・八ドルだったものが六十三、倍以上になっている。そうしたら、人件費というのが書いてありますけれども、人件費が二十八兆から二十六兆まで落ちている。売上高はふえているんだけれども、原油が上がった分で全部ほとんど吹っ飛んで、それを全体としては人件費が落ちていることで賄っている。こういう図柄がはっきりとわかるわけですね。

 したがって、我々政治家は、デフレの脱却ということを考える場合には、この部分を何とかしなきゃいけない、この部分に手当てができている予算案かどうかということが最大のポイントなわけです。

 こういう意味では、逆に、例えば原油代金として支払う分を少なくすればそれだけ働く人の手に回るわけですから、家計の可処分所得がふえて消費低迷の解決につながるということになるんです。それで、原油代金として支払う分を少なくするということは原油に依存する度合いを低くするということですから、鳩山内閣が進めるいわゆるエコな戦略というのは、この意味でデフレの脱却につながり得るものです。CO2の排出量削減と成長は両立します、こういうことですね。

 その意味で、内閣が昨年末に出された新成長戦略の大きな柱の一つに環境を掲げて、CO2排出量削減を取り上げているのは極めて適切なことです。一般には、CO2の排出量削減をすると経済成長のブレーキになってしまうんじゃないかという認識、それは言われる人はおられます。しかし現実には、経済統計を見る限りにおいては、むしろ逆の面がある。今見たとおりですね。

 原油に依存する度合いを低くするということは、賃金下落にストップをかけてデフレの脱却につながる、こういうことがはっきり数字でわかっているわけです。原油を余り使わない社会にならないと、賃金デフレにこれからも苦しまざるを得ないということがさっきの資料でよくわかりました。だから、例えば太陽パネルとか、あるいは各家庭が原油を使わない仕組みに持っていくことの意義が非常に大きいと思うんです。エコポイントはいい発想です。

 来年度予算において、このようなエコ関連の項目としてどのようなものが含まれているのか、お聞かせください。

小沢国務大臣 お答えを申し上げます。

 来年度の予算は、二十二年度予算では一・一兆円という話になっておりまして、公共事業を除いた予算は八千四百二十一億円、二十一年度当初が八千三百七十億円でございますので、前年比増額の予算をつくらせていただいております。

山口(壯)委員 そのような方向でいいと思うんです。

 例えば、景気の二番底というものがよく言われます。三月の年度末までは何とかなりそうな感じですね。ところが、この原因を見てみると、中国とかアジア向けの輸出拡大とか、あるいはエコカー減税やエコポイント制度の効果等が関係もあるんでしょう。しかし、四月以降というのは、年末からの原油高の影響、あるいは悪影響というのが徐々に出てくるおそれがあると思うんです。

 お配りさせていただいた資料の一枚目には、原油の価格、約一年分の価格の推移が書いてあります。一年前には大体四十ドル台だったものが年末から大体七十ドル台、年が明けたら八十ドルを超えたり、今は原油は高くなっています。大体、原油というのは半年以上前に買ったものを使いますから、今は安く買ったものが使われているのでまあまあ何とかなっている。ところが、年末に原油が上がった、その悪影響というのが四月以降に出てくるかもしれないから、我々は、何とかこのことに対応できる予算になっているかどうかということをよく見ていくことが大事になってくるわけです。

 もう既に述べたことですけれども、マクロ経済的な金融緩和政策等よりも、個々の家計の可処分所得が増大するように結びつく、そういうミクロ政策の方が今は効果があるんじゃないかということを、ここでもう一回押さえておきたいと思います。

 我々民主党は人に光が当たるような予算を心がけているわけで、民主党がマニフェストをきちんと実現していけば、個々の家計の可処分所得の増加を通じて、確実にデフレ脱却のきっかけになると思います。

 その意味で、九月中旬以降、我々は旧政権から引き継いだ上で取り急ぎの作業をしたこの平成二十二年度予算案ですけれども、私たち民主党の意が十分に反映されているかといえば、まだまだ道半ばということでしょう。それでも、子ども手当等が実際に始まれば、ある程度の下支え効果も確実に期待できます。そういう意味で、景気の二番底というものは回避できると思うわけです。

 総理、我々、初年度の予算案ですから、マニフェストで構想していたことの、どうでしょう、厳しい人は三分の一ぐらいしかまだ来ていないんじゃないかと言う人もいます。でも、年金とか医療とか、そういうシステムの最終的なチェンジというものも含めて、民主党がマニフェストで構想していることを四年以内にきちんと実現すべく我々は頑張るべきだと思うんですけれども、この点に関する総理の決意を端的にお聞かせください。

鳩山内閣総理大臣 山口委員御指摘のとおり、一年目でありましたから、マニフェスト、まだすべて完璧という状況ではありません。スタートをしたばかりだ、そういう言い方が正しいかもしれません。

 ただ、子ども手当あるいは高校の実質無償化、こういったものが動き出してくるというのは実感として感じていただけると思いますし、そのことによって、今お話ありましたように、一般の方々の家計というものに対して懐ぐあいを少しずつ暖めていくことができる、そのように考えておりますが、まさにマニフェストというのは四年間で私たちがやる、そのようにお約束をしたものであります。

 国民の皆さんのさまざまな御意見というものもやはり真摯に耳を傾ける必要がある、そのようには思っておりますが、基本的なメッセージとしては、マニフェストを四年間で実現する、その意欲で頑張っていきたい。

山口(壯)委員 これまでの政治の発想というものが、集めた税金を再分配する、すなわち、雇用の創出もそういう形でやろうとしているわけですけれども、しかし、巨額の財政赤字の問題もある。したがって、このシステムというものが機能しなくなっているんじゃないかと思うんです。

 旧政権は、バブル経済崩壊後の不況対策というものを税金による公共事業に頼ってきたわけですね。また、今回の世界同時不況でも大型景気対策予算を組んだわけです。

 しかし、世界で繁栄しているのはどういう国か。繁栄というか、ぐっと伸びようとしている国はどういう国かというのを見てみると、自分のところの税金で賄っている国というよりも、例えば中国なんかにしてもそうですね、全世界から資本を呼び込んでいる。あるいはアメリカだって、結局は日本の資本がどんどん行ったりして栄えてきたんじゃないのか。シンガポールもそうでしょう。

 そういう意味では、日本の、我々のこれからの繁栄というものを考えた場合には、税金を使うだけではなくて、世界から人、物、金、全部寄ってくるような、そういう日本にチェンジしなければいけないんじゃないかということを思うんです。

 そういう意味では、本格的に我々の経済を開放経済にできるかどうかというところも問われるわけですけれども、日本の会社の中では、ある意味で、外国から資本が来た場合に割と警戒になる傾向が今のところ強いわけですけれども、私たちはこれからどういう繁栄をつくっていくかということを考えた場合には、我々の税金だけではなくて、考えていかなきゃいけないことがあると思うんです。

 そういう意味では、総理、特に外国企業に対して本格的に日本経済を開国していくという考え方について、どういうふうに思われますでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 外交の山口委員らしいお尋ねでありますが、まさにそのとおりだと思います。

 やはり日本が内向きになり過ぎていたのではないか、そのように思っておりまして、新たな開国という言い方が正しいかどうかわかりませんが、人、物、金、外からもっと資本などが日本にどんどん入ってくるような、そんな魅力ある日本をつくるということが大事であります。

 これは、具体的には羽田の二十四時間国際拠点空港化といったものもありますし、外国から来られた方々、また子弟の方の教育問題といったものがネックになっている、そういう話もいろいろ聞くこともあります。そういったことも含めて、大いに外国から皆さんがやってきて日本で働こうじゃないか、投資しようじゃないか、そう言っていただけるような日本、魅力ある日本にしていきたい、そのように考えております。

山口(壯)委員 さらに、少し中長期的な観点からいくと、日本の内需のみではもう不十分だという感覚はみんな持っていると思います。そうすると、外需、特に中国とかインドとか、ダイナミックな、経済がぐっと伸びてくるところがあるわけですから、そういうところを日本経済にリンクさせて、これを取り込むような経済成長戦略というものが非常に大事ですね。

 特に、中国のGDPというのは、この間発表されて、とりあえず日本がまだ世界第二位にとどまっていますけれども、もうほとんど拮抗していますね。この二〇一〇年中にはほぼ抜くことが確実だろうということすら言われています。若干、気持ちとしてはつらいところですけれども。しかし、現実を見てみると、この中国に対して、中国経済をどういうふうに取り込むかということがとても大事ですね。

 今、日本で比較的調子がいいところというと、それは東京もそうでしょう、あるいは東海地方もそうでしょう。東京は海外とのつながりが非常に強いですね、金融とかサービスとか。東海地方には輸出の自動車産業もありますし、そういう意味では、海外とつながっているところというのは調子がいいんですね。福岡も、景気がいいのは、中国や韓国からいっぱい観光客が訪れたりして人の交流が活発だ。日本の中で地方都市の中心部にシャッター通りと化している商店街が多く見られるのは、大体海外とつながっていないところというのがほとんどです。

 そういう意味では、中国とかインドとかの経済のダイナミックな活力を日本経済にリンクさせる仕組みとしてどういう戦略を描いておられるのか、菅財務大臣あるいは仙谷国家戦略担当大臣、順番にお答えいただけますでしょうか。

仙谷国務大臣 山口議員が、議員の行動範囲からの経験も踏まえて大変グローバルな視点で、日本の経済の再活性化とでもいいましょうか新しい成長についてお考えいただいていることに、まずは敬意を表したいと存じます。

 そこで、アジアもそうですし、先進国もそうでありますが、先ほど古賀一成議員のお話もございましたけれども、どうもプロジェクトが総合化していない、縦割りにこれもなっておって、したがってそのことでドバイの例の原発入札でも負けるし、これからも海外……(発言する者あり)アブダビだったですか、負けるというようなこともあって、これからもそういうことが繰り返されるのではないかという、これはある意味で国内的な規制の問題でもあったりするわけですが、すべてをやはり、アジアの成長に我々がどう貢献できるのか、そのことをもって結果的に我々の成長に裨益することができるのか、そういう観点が大変重要だと思います。

 日本の得意わざをそこで使っていく。高速鉄道や原発、あるいは水処理関係というようなプロジェクトは、もうすぐにでもファイナンスをつけて始めなければならない、こんなふうに考えているところです。

山口(壯)委員 その関連ですけれども、私たちは、例えばアジアにおいて、中国とかインドとかの経済の活力を取り込んで、そしてまた、我々がより広い経済活動の拡大ができるようにするためには、我々の企業が優位を持つ環境技術を展開して、環境共生型の都市づくり、そういう事業とかプロジェクトというものを成長戦略に取り入れる必要があると思うんです。これについてどういうふうに考えられるか。

 それから、特にそれとの関連でいえば、国際協力銀行、JBICというものがもっと国家戦略に沿って活動できるように仕組みを変える、あるいは体制強化を図る必要があるんじゃないんでしょうか。

 現在、JBICは途上国向けには融資ができるけれども、先進国向けには、例えば新幹線案件があったとしてもできないわけですね。これは戦略的にまずいと思うんです。国際協力銀行は、いわゆる小泉改革の結果の一つとして、単独の機関としては消えてしまいました。単純に公社、公団への天下りの数を減らすということで、日本の国際的な戦略を無視した間違いだったと思うんですけれども、そういう官は悪、民は善という単純思考では国家戦略が策定できないと思うんです。

 そういう意味では、このプロジェクトの話、あるいはこのJBICの話を含めて、仙谷大臣、いかがでしょうか。

仙谷国務大臣 山口議員のおっしゃるとおりだと考えております。

 そこで、このJBICの問題は、改めて、日本が国家戦略的プロジェクトを進める上での重要なファイナンス機関として、あるいは民間金融機関も、自信を持って、リスクをとって参加をしてこれるような状況づくりのためにも、JBICの業務の中身全体をとらえ直す、これは超党派でお願いをしたい、こういうふうに考えております。

山口(壯)委員 鳩山総理あるいは菅副総理・財務大臣、この二十二年度予算案は、私が見るところ、家計の可処分所得をふやすということにおいても非常に意味がありますし、また、それを成長戦略でインド、中国等の活力を取り込みながら、頑張っていっていただきたいと思います。

 終わります。

鹿野委員長 これにて池田君、古賀君、岡島君、山口君の質疑は終了いたしました。

 次に、照屋寛徳君。

照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。

 鳩山総理は、施政方針演説で、命を守りたい、働く命を守りたい、世界の命を守りたい、地球の命を守りたいと述べられました。私は、鳩山総理が、人間が人間らしく生きていくための望ましい政治、社会、経済、教育について、理念、哲学を語ったものだと善解をしております。

 私は、沖縄に生まれ、沖縄から選ばれた国会議員として、次のように願っております。一つは、世界一危険な普天間飛行場を一日も早く閉鎖、返還して、宜野湾市民の、沖縄県民の命を守りたい。二つ目は、辺野古の新基地建設を許さず、命の母なる海を守りたい。三つ目は、日米地位協定の全面改正を実現して、ウチナーンチュの命の尊厳を守りたい。

 そこで、鳩山総理の命を守りたいとの理念、哲学と沖縄との関係でお尋ねをいたします。

 鳩山総理、沖縄には、生命どぅ宝、命こそ宝という言葉がございます。きょうは、私の恩師であり書家の運天清正氏がしたためた色紙を持ってまいりました。冒頭、総理にお上げをしたいと思います。

 全大臣の分、色紙を用意しましたが、代表して鳩山総理にお上げしました。

 鳩山総理、悲惨な沖縄戦で二十万余の命が失われ、二十七年間のアメリカの軍事支配下で、沖縄県民の命が虫けらのように、殺され損のように扱われてきたことをどのようにお考えでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 照屋先生から「生命どぅ宝」という色紙を賜りましたことを感謝申し上げます。

 命を大切にする政治を行いたい、その思いは、沖縄の県民の皆様方にもしっかりとお届けをさせていただかなければならないメッセージだと考えております。

 一方で、御案内のとおり、今お話がありましたように、あの沖縄での戦いで二十万の方の命が奪われてしまった。私も、平和の礎を訪れさせていただいたときに、余りにも多くの命が、虫けらのようにという話がありましたけれども、大変奪われてしまわれたことを痛烈な、痛切な思いのもとで沖縄の県民の皆様方が、しかし日米安保という思いの中で多くの基地問題を抱えながらお暮らしになっている、その現実も勉強させていただいているところでございます。

 今、照屋委員からお話がありました、沖縄の皆様方の命も大事にするような政治というものを新政権の中で心して行ってまいりたい、そのように思っております。

照屋委員 鳩山総理、復帰前から復帰後の今日まで、在日米軍基地の約七五%が集中する沖縄にあって、基地があるがゆえの事件、事故で、ウチナーンチュの命の尊厳と命の価値は、本土に住む日本人と同様に扱われてきたと認識していますか。あるいは、異なる扱いがあったなと思われておるんでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 照屋委員からお話がありましたように、国土の〇・六%の沖縄に七五%の、四分の三ですね、沖縄に米軍の基地があるという現実、その中でさまざまな事件や事故が起こされてきたということも実態、事実だ、そのように考えております。

 言うまでもありませんが、人の命が地域において差があっては決してならない話でございます。少なくとも新政権におきましては、このように人の命が沖縄とその他の地域との間に差が生まれるようなことには決してならないように、できる限りの配慮をしていきたい、そのように考えております。

照屋委員 鳩山総理、昨年八月の衆議院解散・総選挙で沖縄すべての選挙区と、あるいは去る一月二十四日の名護市長選挙で、普天間飛行場の辺野古移設による新基地建設に反対する候補が当選をしました。

 総理は、昨年十二月十五日、移設先について、辺野古でない地域を模索すると明言されました。総理は、辺野古移設あるいは辺野古新基地建設に関する沖縄の民意をどのように受けとめておられるんでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 選挙というものが一つの民意をあらわすものだ、そのように思っております。

 数年前の仲井眞知事を生んだ沖縄の県民も、一つの意思として民意を示されたと思います。その後、昨年の夏の衆議院選挙、これは自民党の候補が敗れ、社民党さん、国民新党さん、民主党の候補が勝利をいただいた、これも一つの民意だと思います。そのときに、私どもがさまざまな普天間の基地の移設問題に関しても議論をしながら民意を問うたのも事実だと思います。さらに、先般、名護の市長選挙が行われて稲嶺市長が誕生した、これも名護の市民の皆様方の民意の一つのあらわれだ、そのように思っています。

 民意というものを粗末にしてはならない、そのように考えておりますし、そのような思いのもとで、昨年、本来、いわゆる日米の合意というものがあった、したがって、昨年の暮れにそれに基づいて結論を出すという話であれば、辺野古ということで結論を出すということになったでありましょうが、それは、そんなことは今無理だという思いのもとで、ことしの五月まで私は結論を延ばさせていただいた。

 その思いを御理解いただく中で、我々として、連立政権の中で積極的に新しい移設先、普天間の移設先というものを考えさせていただいて、これはぜひ照屋先生にも御協力をいただく中で、しっかりとした結論を、アメリカにも理解をしていただけるような結論を出してまいりたい、そのように考えております。

照屋委員 平野官房長官の名護市長選直後の、結果をしんしゃくしてやらなければいけない理由はないとの発言、その後の、地元合意なしでの法的手段行使発言、さまざまな憶測を呼んでおります。平野官房長官の真意を明確にお示しください。

平野国務大臣 先生にお答えをいたします。

 基本的な考え方は、今総理が述べられたとおりでございますが、私の発言に対する真意ということでございますので、私の方から御説明を申し上げたいと思います。

 私は、名護市長選挙の結果としては、これは当然民意の結果であるということは、委員会の中におきましても再三述べさせていただいておるところでございます。また、基地問題の云々につきましてしんしゃくをしない、こういうふうに曲解をされておる報道にあることも承知をいたしております。

 しかし、私の立場で総理から命じられておりますことは、ゼロベースで、要は普天間の基地の問題、特に沖縄県民の負担をいかに軽減するか、安全を何としても担保できるために、危険を除去するための施設はないのかということを、昨年の十二月の十五日に、検討委員会を立ち上げて政府・与党として検討するように、こういうことを命じられました。

 したがいまして、あらゆる可能性、ゼロベースでやはりこの問題を所期の目的のために検討する、こういうことでございますので、検討委員会の場では、そういう危険性を除去するために、県民の皆さんの負担を軽減するために新たな場所がないのか、こういう中において、私は、そういう観点でのしんしゃくはまず予見を与えますからしない、こういうことを申し上げたところでございます。

 しかし、物事を進めていく上においては、総理も申し上げましたが、現地の皆様方の理解を得るということは当然必要なことである、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。

照屋委員 北澤大臣は、去る一月二十九日の会見で、普天間飛行場の移設をめぐり、今の形で継続されることはあり得ない、返還を前提に進んでいるとの認識を示しました。その認識の根拠について伺います。

北澤国務大臣 お答え申し上げます。

 総理もたびたび答弁をさせていただいておりますが、五月までに新しい移転先を、必ず解決をする、こういうふうにおっしゃっておられます。御案内のように、官房長官のもとで検討委員会が開かれております。すべてのことは普天間の飛行場を返還するという原点からスタートしていることでありまして、その思いを持って発言した、こういうことでございます。

照屋委員 北澤大臣、私も大臣の認識はよく理解できます。

 ところで、普天間飛行場は、基地機能を移設して、私は閉鎖、返還すべきだと考えますが、北澤大臣、閉鎖状態になった普天間飛行場を継続使用する、あるいは現状維持をする、そういう可能性については大臣はどのようにお考えでしょうか。

北澤国務大臣 お答え申し上げます。

 普天間の飛行場の返還ということは、その周辺に居住する沖縄の皆さん方の危険の除去、それから騒音被害、そういう大きな負担を減らすということであります。

 ただ、この返還は、二〇一四年が期限ということになっていますが、今の状態からすると、それが完全に履行するかどうかはまだ不明なところがあろうかというふうに思います。この返還は、新しい移転先が完全に機能するようにならないと移行ができないということも一つの現実としてあるわけでありまして、徐々に移転していくのか、あるいはまた完全に新基地ができ上がったときに一気に移すのかという、その辺についてはまだ詳細に検討はされておりません。

照屋委員 北澤大臣、V字形滑走路の現行案に基づく辺野古環境アセスは欠陥であり、違法性すら指摘をされております。鳩山総理が五月末までに必ず移設先を見つけると断言している以上、現行案を前提とした辺野古環境アセス評価書は提出すべきでないと考えますが、大臣のお考えをお示しください。

北澤国務大臣 お答え申し上げます。

 ただいま委員から、学者の意見ということでありますが、私どもは制度に従って環境影響評価を進めてきておりまして、その中で、違法性ということについては、それは当たらないのではないかというふうに認識をいたしております。

 それから、評価書の問題でありますが、現在、手続を進めておるわけでありますが、今の日米の間では現行案があるわけでありまして、それに基づいてV字案も、沖縄県あるいは米側からの発言もあって、沖合へ少し出すというような意見も闘わせておりますけれども、私どもが今進めている環境影響評価書は、あくまでも合意に基づいた現行のままでしております。

 ただ、この評価書を直ちに提出するかどうかということについては、極めて政治的な問題もありますので、関係省庁とも協議をしながら、それからまた検討委員会の進行状況も見ながら協議をして結論を出したい、このように思っています。

照屋委員 岡田外務大臣に尋ねます。

 私は、日米地位協定は余りにも不平等、不公平であり、沖縄県民の、そして日本国民の命の尊厳と安全を脅かす元凶だと考えます。岡田外務大臣の日米地位協定改定への決意と方策を伺います。

岡田国務大臣 日米地位協定に伴うさまざまな問題があるということは認識をしております。

 一つは、話し合いによって、運用によってできる部分もあります。そういったことが十分なされていなかったのではないか、こういう御指摘もございますので、そこはしっかりと日米間で協議をしていきたいと思います。地位協定そのものの改定についても、我々はそのことを視野に置いております。

 ただ、今、日米間でさまざまな議論を行っている。特に普天間の移転の問題について、五月末までにということで協議もやっていかなければならないわけであります。そういうときに、あらゆることを机の上に並べて、そして日米間でやるということになりますと、結局、全体うまくいかないということもあると思います。

 したがって、私としては、五月末までに普天間の問題がきちんと解決をする、その後この日米地位協定の問題についても提起をしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。

照屋委員 岡田大臣、米軍嘉手納基地の航空管制業務、いわゆる嘉手納ラプコンは、二〇〇四年十二月十日の日米合同委員会で、二〇〇七年十二月の返還を目指すことが合意されました。その後、返還は延期されて、二〇一〇年三月までに返還することが日米合同委員会で合意されております。

 間もなく履行期限が到来しますが、三月十一日までに正式返還されるんでしょうか。

岡田国務大臣 嘉手納ラプコンに関しましては、日程的には今委員御指摘のとおりでございます。そして、現在、日本側関係当局は日本側管制官の訓練など移管のために必要な準備を行ってきているところでございます。

 具体的に移管日程がどうなるかということは今、日米間で話し合いをしておりますが、今この場でいつまでにということは、現在調整中でございますので控えさせていただきたいというふうに考えております。

 調整が行われていないとか、あるいは一部報道にありますように、ほかの問題のためにこの問題が話し合われていないとか、そういう事実はございません。

照屋委員 嘉手納ラプコンだけではなくて、首都東京の空も米軍横田基地のラプコンがございます。岡田大臣は、航空管制が主権国家、独立国家の主権にかかわる重大問題だとの認識はお持ちでしょうか。

岡田国務大臣 基本的にそういう認識を持っております。

 ただ一方で、日米同盟、日本に米軍基地がある、その行動ということについての制約、なるべく少なくしなければいけない、こういう要請もございます。そこのバランスをどうとっていくかという問題だというふうに考えております。

照屋委員 前原国交大臣に尋ねます。

 嘉手納ラプコン返還に向けては、米軍方式による航空管制業務が条件となっておりますが、航空管制官の育成訓練は円滑に進んでいるんでしょうか。

前原国務大臣 嘉手納ラプコンの移管に伴う航空局の管制官の訓練につきましては、平成十六年十二月十五日から移管に向けての訓練を行ってまいりました。平成二十年一月には、訓練が当初よりもおくれましたので、移管を延期することとなりましたけれども、現在は訓練を終了しておりまして、終了したメンバー約四十五名が今業務訓練を実施しているところでございます。

照屋委員 岡田大臣と前原大臣に、これは要望でございますが、私は、嘉手納ラプコンが約束どおり来月、三月十一日までに返還されないのは、普天間基地の返還と並ぶぐらい、沖縄にとっても日本にとっても非常に重要な問題だ、こういうふうに考えておりますので、ぜひ、岡田大臣、前原大臣におかれましては強い決意を持って、そして国交省においては周到な準備をして、返還が実現できるように取り組んでもらいたい。私は、それが政権交代に県民が、国民が熱い期待をかけた思いだと思いますので、よろしくお願いをします。

 最後に、前原沖縄担当大臣として今度は尋ねます。

 来年度の沖縄関連予算案に鉄軌道導入に向けた調査費約三千万円が盛り込まれました。県民はこぞって歓迎し、期待をしております。鉄軌道の恩恵を受けていないのは沖縄だけなんですね。戦前はありました。加えて、沖縄自動車道の無料化社会実験の六月実施も決まりました。

 その経済的波及効果や、あるいは、前原大臣として沖縄の公共交通体系の整備はどうあるべきだと思っておりますか。沖縄の自立経済の確立とも絡めて、大臣の思いを存分に語っていただきたいと思います。

前原国務大臣 今、照屋議員から鉄軌道の調査費が三千万円というお話がございましたが、鉄軌道の可能性を含めた将来の公共交通システムのあり方を初め、沖縄振興のあり方の検討に必要な調査が二億円でございまして、その中身についてはまだ調整をしておりますので、三千万円と固まったわけではございません。

 いずれにいたしましても、沖縄振興計画で、「体系的な道路網の整備を計画的に推進するとともに、公共交通の利用拡大を図るなど、交通円滑化のための総合的な取組を強化する。」と記述をされております。それで、モノレールをつくってきたり、それから幹線道路、特に西海岸の整備を行ってきたりしているわけでありますが、今後は少し、那覇近辺では渋滞も多いですし、自動車に偏り過ぎている交通体系がございますので、この調査を一つの契機として、新たな沖縄の交通網の発展のために、沖縄担当大臣として、先生方のアドバイスもいただきながら、努力をしてまいりたいと考えております。

照屋委員 ぜひ鳩山内閣の全大臣が沖縄のために力を尽くしてくださるようにお願いを申し上げて、質問を終わります。

鹿野委員長 これにて照屋君の質疑は終了いたしました。

 次に、下地幹郎君。

下地委員 国民新党は、第二次補正予算で十一兆円、そして今回の二十二年度の予算で九十五兆円の提案をさせていただいたんです。今回は九十二兆円の予算でありますし、第二次補正予算では七兆二千億の予算がつきました。

 それは、なぜこうやって財政出動を大きくするのかということは、麻生内閣のときに四回の予算編成をしました。みんなで百九兆円やりましたけれども、細切れで一兆円、五兆円、八十九兆円、十四兆円と予算を編成したわけであります。この細切れ予算をやらないで、麻生内閣ができ上がったときに十兆円規模の予算編成をして、その後、九十五兆円の予算編成をして、後、補正予算を組まない場合と細切れをやった場合とどうなるのか、こういうふうな調査を民間の経済機関にお願いしてやっていただきましたら、GDPの押し上げ効果は、一括でやると八兆四千億、そのままの今の細切れだと七兆一千億、そしてその差は一兆三千億で、〇・三%ぐらいの差がある。そして、失業を抑える効果においても、一括だと三十四万人、細切れだと二十九万人、五万人の違いがありますよという数字が出てきたわけであります。

 そして、こういうふうに予算をつけようとすると必ず財政規律論者が出てきまして、これ以上赤字国債を出したらだめだ、長期金利が上がっておかしくなりますよと言いますけれども、この十年間のデータを全部見てみますと、大体平均して三十五兆円規模の赤字国債を出しておりますけれども、この十年間、一・四%ぐらいでずっと推移しているんです。また、きのう政府が出しました予算の今後の税収を見ても、二十三年度も三十八兆円、二十四年度も三十九兆円、二十五年度も四十兆円しか税収が集まらない、こういうふうな現象が出てくる。そのままの状況だとまた赤字国債を出さなければいけないような状況になる。そういうことを考えると、ここは早い時期に経済政策をやった方が将来は赤字国債が出ないような仕組みになる、そういうふうな思いで私たちはこの予算を、国民新党は提案させていただいたんです。

 きょう、今、亀井大臣と菅副総理が横にいらっしゃいますけれども、第二次補正予算のときには大げんかしましたね。しかし、亀井大臣は本予算のときに、二十五日に決まりましたけれども、二十四日にも私たちは基本政策委員会の小委員会でこの予算の審議をして、大もめにもめるかなと思ったら、亀井大臣から電話がかかってきて、撃ち方やめと言うんですね。もう九十五兆円の話はするなと。何でですかと僕が聞いたら、これは、二十四日に鳩山総理の秘書の起訴の問題があって、こういうふうな時期には総理を守るのが内閣の仕事、だから、こういうときにはこれ以上内閣を不一致にするような予算の開きがあるようなことはするなと、本当に物わかりのいい発言をしておりました。

 また、その後も、与党の中で、野党が文句を言って野党に引っ張られて政権が倒れるのは運命かもしれないけれども、しっかりと与党はこれを支えなければいけない、こういうふうなことを大臣は申し上げておりました。

 私は思うんですけれども、予算というのは、大事なことは、とにかく三党連立がしっかりして衆議院と参議院で予算を通していく、大臣がおっしゃるように、二兆円か三兆円かの開きじゃなくて、しっかりと三党連立して予算を通すよということを明確にすることが私は景気対策の大きな役割だと思うんです。

 そこで、福島大臣、たまに覚悟をなされるときがあるようではありますけれども、これからしっかりと三党連立で政権を維持していく、これから、外国人参政権の問題も普天間の問題も派遣法の問題も、いっぱい考え方の違うものがあるかもしれませんけれども、違うことがあったにしても、三党連立はしっかりときずなを強くしてこの国のために頑張っていく、そのことをまず福島大臣からお話をいただく。その後、亀井大臣からお話をいただいて、その後、総理がそれを受けて、三党連立の意義について御答弁をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

    〔委員長退席、海江田委員長代理着席〕

福島国務大臣 私たちは、国民のために政治をやっています。政治を志した人々は国民のために政治をする、国民の生活をよくしたいと思っていると思います。社民党もその立場で、命を大切にする政治、生活再建を掲げて衆議院選挙も戦いました。そして、三党合意をつくり、三党の中で一致できる点をきっちりつくり上げて、雇用やさまざまな問題について三党合意の中に盛り込みました。

 ですから、国民の皆さんの期待、政治を変えてくれ、いい政治をしてくれ、生活を大事にしてくれ、平和を実現してくれ、雇用を守ってくれ、その政治を社民党はこの連立三党の中でしっかり実現をしてまいります。そして、社民党の主張もきちっと主張して、内閣を挙げてやれるよう、その中で努力をしてまいります。

 社民党の主張は、それはもちろん、私たちも党の中でも負託をされているわけですし、個人としても負託されている部分があります。それをこの連立三党の中でどう実現していくか、その困難なことを全力を挙げてやってまいります。

亀井国務大臣 議員は同志でありますから、私の気持ちも十分おわかりと思います。国民新党は、別に、大臣を出したいからといって連立を組んでおるわけじゃありません。政策を実現するために、残念ながら国民新党で政策を単独では実現できないから、我々としては民主党、社民党と組んでおるわけであります。

 さっきちょっとあなた妙なことを言ったけれども、本予算の基本政策委員会の中で、あのときはあなたも、まあ私のいろいろな心情も察しておったけれども、あなたを中心に、国民新党も政策委員会のワーキングチームの中で連日がんがん、こうあるべきだという主張をやりましたね。その結果、今大事なのは、からからになっておる地方をどうするかということ、これに思い切って金を出していくということが大きな柱だったですね。それと、中小零細企業が本当に大変な状況になっておることに対して、みずから需要を出していくことができない、そういうときには政府の直接の支出でそういうところに需要を出していくということをやらなければならない、これが国民新党の主張だったですね。

 その結果、電線の地中化だとか立体交差だとか、あるいは都市の緑化だとか防災事業だとか、そういうことについて、鳩山総理、本当に総理はそういうことを具体的に予算の中に入れていくという処置をとってくれました。そうした中で、百点満点じゃありませんけれども、我々としては合意をしたということであると思います。

 今後とも、議員、我々は政策を遂行するために連立を組んでおる、この一点だけは絶対に揺るがすことはできないと私は考えております。

鳩山内閣総理大臣 下地委員にお答えいたします。

 まず、なぜ連立政権になったのか。古い政治の殻を破れ、新しい政治を起こそうじゃないか、大きな国民の皆様方の御期待をいただいて政権交代が果たされた。そして、政権交代は、社民党さん、国民新党さん、そして民主党の三党が結集して初めてなし得たものであった。その思いを私たちはやはりとことん大事にしていきたい、そのように思っています。

 今、それぞれのお話がありました。すなわち、国民の皆様方のために、いかに新しい政治を国民の期待感にこたえられるようにつくり上げていくか、そのために当然大いに議論をすればいいと思います。考え方に違いがあったとしても、そこで基本的な議論というものを大きく行っていきながら、最終的に取りまとめさせていただいて、一つにまとまってこれからも行動をいたしていきたい、そのように思っておりますので、ぜひ、下地委員にもその中で中心的な役割を果たしていただきたい。心から期待しています。

    〔海江田委員長代理退席、委員長着席〕

下地委員 私は、そういうふうな三党連立のきずなを強くして、これからもしっかりとこの三党連立でこれからの日本のかじ取りをしていくんだというふうな意思表示を三党の党首がやるということが景気対策の一番だという思いで質問させていただきます。非常にそのメッセージは国民に理解をされるというふうに思いますから、お互いの個性を出しながらもお互いでまとまっていく、そういうふうなことをぜひ今後もやっていただきたいというふうに思います。

 さて、ちょっとパネルを見ていただきたいんです。

 これは私の方で資料をつくってまいりましたけれども、一番目に、左の方は、小泉構造改革が行われてからずっとの足取りを、予算を書きました。これは市場原理主義であったり、そして弱肉強食、格差社会、こういうふうなものが結果として二番目にでき上がってきている。

 大企業が史上空前の利益を上げる、そして内部留保も百六十兆円で多くなる、そして配当金も高くなる、こういうふうな背景ができ上がってくる要因は、法人税を下げたり、派遣法を認めたり、こういうふうな政府の支援があって大企業は非常によりよい成果を出してきたわけです。

 一方、中小企業にいくとこれがなかなか出てこない。中小企業は五十万社近くが減らされて、大企業と中小企業では景気感というものも物すごく違ってきている。また、この経済における自殺者の数もふえてきている。こういうふうな、全部を申し上げると時間がかかるわけでありますけれども、この後遺症みたいな結果が二番目にずっと書かれているわけです。

 私は、このような結果を見据えて、今度の予算がこれを補えるようなものになっているのかどうかというのが四番目に書いてある対策という意味になってくるわけでありまして、今度の予算は、そういう意味では、中小企業対策だとか労働者派遣法の見直しをするとか、非常に優しい予算づくりになっている。

 また、可処分所得がこれだけ減っている中で、企業を通して給料を上げるというのは今の時期にはなかなか難しい。だから、しっかりと今、永久に続くかどうかは抜きにしても、ちゃんと個別に可処分所得を上げていく。年収五百万円の人で三十四万から三十七万ぐらい可処分所得がふえるわけですから、こういう政策をやりながら経済をつくっていくという方向性は、今度の予算は私はよかったのではないかなというふうに思うんです。

 しかし、次のパネルを見ていただくと、六番目に、マニフェストと言われるものでなかなかできなかったものもあるんですね。暫定税率の問題もそうでありますし、中小企業の法人税の問題もありますけれども、子ども手当の地方分の問題もある。

 こういうふうなできなかったものがあって、このできなかったものの背景は何なのかといったら、やはり一番大きいのは税収減ですよ。税収が集まらない、これが一番大きな理由でもありますし、また、政権が交代してから年内予算をつくるまでに時間が少な過ぎた。今度のような予算のつくり方じゃなくて、新たなちゃんとしたゼロベースから予算をつくれば、私はこうもならなかったというふうに思うんです。

 前政権のしわ寄せをどうやってうまくやりながら自分の個性を出していくのか、苦労に苦労を重ねた予算だったんじゃないかなというふうに私は思います。それにしては、私はいい予算ができ上がっていると思うんです。

 そこで総理にお聞きしたいんですけれども、しかし、そういうこともいつまでも言っておられないんです。だから、先ほど申し上げたように、二十三年、二十四年、二十五年も税収はそんなに伸びないとおっしゃっている。そうなってくると、全部を大胆に改革しながら財政再建もしていかなければいけないという時期が来ますので、私が八番目に書いた、政治ビジョンというところを書きましたけれども、この政治改革、公務員改革、無駄の洗い出し、地域主権の成立、そして税制の抜本的な見直し、こういうふうなことを、私は、この予算が終わりましたら一挙にやるべきだと思うんですね。

 だから、私たちの衆議院と参議院の政治改革もこの議員定数の見直しも、鳩山内閣の中で明確におっしゃる。公務員改革に関しても大胆におっしゃる。そして、無駄の洗い出しも、仙谷大臣を中心にして、公益法人も特別会計も本当に大胆にやられる。そして、地域主権に関しても、どうしたら地域が元気が出るのかをやられる。こういうふうなことを同時にやりながら、しっかりと今後の税制のあり方も、もう時間を置いて論議をするんじゃなくて、これをやりながらやっていけば、私は、税制の論議をしても国民は十分に理解をするのではないかと思うんです。

 そういう意味では、私が書きました政治のビジョンの政策について、同時に全部をおやりになる気持ちがないかどうかを総理にお聞きして、仙谷大臣には、もう私は、とにかくこの特別会計と公益法人の見直し、ここが、税収が伸びない以上はこの鳩山内閣の生命線になってくると思うんです。それをどうやっておやりになっていこうかということを御答弁いただきたいというふうに思います。

鳩山内閣総理大臣 下地委員から、駆け足でありますけれども、大変にコンパクトに、いかに小泉政権時代、弱肉強食という時代で、大変ある意味での格差が拡大して雇用状況がひどくなった、こういうときから、鳩山政権になってどのように変えていくべきかというお話を賜りました。そして、税制のお話もいただきました。

 これをしっかりとまた読ませていただきたいとは思っておりますが、一番大事なことは、国民の皆さんに将来的にはいろいろとまた税制の問題などでも御理解をいただくときが来ようかと思います。しかし、その前に、やはりみずからしっかりと改革を行わなきゃだめではないか、自分から範を垂れろという話になると思います。その意味で、公務員制度改革も重要でありますが、議員みずからがその範を垂れる必要があるという意味で、ここに議員の定数の問題などを提起されたことも、私は正しい発想だと思っております。

 そのようなことを行いながら、すなわち、政治に対する信頼というものを得てからやはり大きな大胆な方向というものをつくり上げていくことが大事だと思っておりまして、特に、下地委員にこの地域主権の確立というところまでしっかりと書き込んでいただいているのは大変ありがたいと思っております。最終的に私どもが大きな国の財政の負担というものを解消していくためには、国と地域のあり方というものを根本的に変えていかないとならない、そのようにも思っておりますので、こういうゴールのようなものをしっかりと我々としても見定めていきながら、一歩一歩着実に改革を進めてまいりたい、そのように思います。

 ありがとうございました。

仙谷国務大臣 大変なお励ましをいただいたと感じております。

 ことしは、この二月、三月で集中的に、独法それから政府関連公益法人、そして特別会計に対する仕分け的手法での見直しを進めてまいるということでございまして、この二月、三月にその準備の調査、分析、フィールドワークというふうなものをやってまいりたいというふうに思っておりますので、どうぞ御協力をお願いいたしたいと存じます。

 そして、特別会計まで本格的に俎上に上げるとすれば、これはますます政策評価的な部分が出てくるのではないかと思っておりまして、そのためにも、昨年の仕分けより以上に、公開性あるいは外部視点をどう取り込むか、それから予算執行の現場の目線をどう取り入れて事業仕分け的手法で見直していくかということが重要になると思っております。

 下地議員の御協力を特によろしくお願いします。

下地委員 最後の九番に書いてありますけれども、予算は伸びない、予算の構造を改革するにはこういうふうにしなければいけませんよと。三十七兆円は変わらないけれども、この後は特別会計で予算をつくってやらないと、いつまでたっても赤字国債を出さなければいけなくなる。だから、仙谷大臣の分野は本当にこの政権の命綱のようなところになっている、そういう認識を持たれてぜひやっていただきたいと私は思います。

 そして、この部分の最後になりますけれども、最後に書いてあるんです。国民新党は「一億総中流・安心社会」、鳩山政権は「人のいのちを守る」と書いてありますから、冒頭で私が申し上げました小泉改革の姿、格差とか弱肉強食だとか、そういうふうな形をつくった市場原理主義、こういうふうな日本社会に絶対戻らないように、人が優しい生き方ができるような社会をつくる、そういうことをいつでも政治の中の中心に置いて総理は頑張ってもらいたいというふうに思っていますから、そのことをぜひ、総理が哲学を持ってこれからも政治を進めていただきたいというふうに思います。

 それで、郵政の問題を少しお聞かせいただきたいんですけれども、大臣、ユニバーサルサービスをこれから維持していかなければならないとなると、今二百六十兆円集まっているゆうちょの残高が百七十兆円に、そして、かんぽ生命も、八千万件あったものが今四千八百万件になっているんですね。一兆二千億円の維持費がなければユニバーサルサービスは維持できません。

 そういうふうな観点からしても、今後大臣がお決めになるさまざまな決定の中には、預金における限度額の撤廃であるとか、保険においては新たな、がん保険とかさまざまな種類の保険とか、そういうふうなものにもこれからチャレンジしていかなければ、これだけ落ち込んだ郵政の今の実態を改善することはできないし、この実態が改善できなければ間違いなくユニバーサルサービスは維持できない、こういうふうな状況になっていますけれども、その件について、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

亀井国務大臣 私は、郵政改革によってメガバンクとかあるいは大きな保険会社をつくるつもりはありません。新たにそういうものをつくるつもりはありません。ユニバーサルサービスを再構築すること、生き生きと活動させることによって地域社会を守っていく、日本経済自身がこれをてこに活性化していくということを考えておるわけであります。

 現在、もう最終段階に参りまして、最終的には総理の御判断もいただいて、来週初めには素案をつくり上げて、法案提出までの間にさらに各界各方面の御意見をもう一度丁寧に聴取する中で法案を提出したい、このように考えております。

下地委員 今大臣がおっしゃったように、メガバンクをつくるおつもりがないというお話でありますから、方向性はわかりました。

 それならば、もう一回、職員の皆さんがモチベーションを上げてお仕事ができるような環境をつくらなきゃいけない。今みたいに、防犯カメラで見ていたり、営業ができなかったり、地域の人とのコミュニケーションができない、こういうふうな形にならなくて、みんなが生き生きとできるようなものができてくると、私は、ある意味、こういうふうな制度をやらなくても売り上げが伸びてきて、ユニバーサルサービスが維持できるということになるかもしれない。そうなってくると、細かいところまで大臣が目配り、気配りをしていかないとだめだと思うんです。

 それで、もう一つ、今郵政は二十九万人近くの職員がいますけれども、それ以外に二十一万人近くの臨時職員、非正規社員がいるんですよ。まず、日本最大の会社で四八%が非正社員というようなことは、やはり国の企業のあり方としていかがなものかと私は思うんですね。

 そういう意味では、大臣はこの視点にも、今、三年以上も四年以上もアルバイトで頑張ってきた、非正社員で頑張ってきた人、頑張ってきたら本採用になれるよと。そういうふうなものをやれば、私はモチベーションが上がって営業利益にもつながるというふうに思うんですけれども、そういうことについて、大臣は手直しをするお気持ちはありますでしょうか。

亀井国務大臣 今議員から、まさに郵政改革の中でやろうとしている大きな柱を御指摘になりました。

 残念ながら、議員も御承知のように、構造改革という名のもとで、コストダウンのために人間を人間扱いしない、こうした社会風潮ができ上がってまいりました。

 今度の郵政改革は、それを直していく大きなてこにしなければならない。私は既に齋藤社長とも話をしておりますが、現在の非正規社員、二十二万近くおられますけれども、パートの方がいいとかいろいろな都合で非正社員を選ばれる方は別でありますが、正社員として仕事をしたいという方は原則として正社員としていくことを、私は改革の中で一つの大きな柱としてこれをやっていきたい、このように考えております。そういう方向でいたします。

下地委員 細かい話ですけれども、大臣、もう一つ質問させてください。

 今、この郵政民営化を行ってから、一括購入になって、地方の郵便局が買う鉛筆一本まで東京で全部契約をして送り出す、こういうふうに、一番地域と密着しなければいけない郵便局がそういう形になっちゃったんですね。こういうふうなあり方ももう一回手直しをしていかないと地域の人たちの信頼は集まらないと思いますけれども、こういう制度も手直しするおつもりはありますか。

亀井国務大臣 これも、既に齋藤社長との話を始めております。

 二年前から、地域への調達というものは地域に発注をしておったのを、今は中央で一括発注しちゃっているんですよ。そういう状況は、郵政改革によって地域を元気にしていく、そういうことにおいては大変な阻害要件になります。地域を大事にしていく、そのことをそういう物品調達の面においてきっちりとやらせていきます。これはもう、今までの契約関係はやめさせます。

下地委員 もう一度、郵便局が地域に根差してできるような、そういうふうな仕組みをぜひおつくりいただく。こういうふうな間違ったことをきちっきちっと手直ししていくのが政治の役割なんですね。今の郵政改革は全く地域を無視した改革でありましたから、政権がかわったんだから、もう一回きちっと手直しをしていきましょう。そのことをぜひお願いさせていただきたいというふうに思います。

 最後になりますけれども、総理、普天間の問題です。

 五月までにお決めになるというようなことをずっとおっしゃっておりますので、その五月までにお決めになるという強い思いを、もう一回だけお話を聞かせていただいて私の質問を終わらせていただきたいんですけれども、よろしくお願いします。

鳩山内閣総理大臣 下地委員がかねてから普天間の移設問題に大変熱心に御議論をいただいておりますことを大変参考にさせていただいております。感謝をいたします。

 御案内のとおり、普天間の移設問題、普天間の基地周辺に住んでおられる方々の危険性、これを早く除去しなければならないというところから生じたことでございます。

 したがいまして、この移設問題に関して、私どもは、最初は辺野古という案が出ておりました、しかし、すべてをゼロベースにして考えていこうではないかという方向のもとで、平野官房長官をトップといたします沖縄の基地問題検討委員会、これは国民新党さん、社民党さんも御協力をいただいて、三党で精力的に今議論を進めて、さまざまな視察なども行っていこう、そのように熱を燃やしているところでございます。

 この議論を行いながら、一番は沖縄の県民の皆様方の負担をいかにして軽減させていただくか、そして、当然アメリカの皆さん方にも理解を求めなければなりません。すり合わせを行っていきながら、政府として責任を持って五月末までにしっかりとした結論を出したい、出します。

 したがいまして、国民新党さん、下地委員にもぜひとも全力的に御協力をお願いいたします。

下地委員 小委員会は順調に進んでおりますから、自信を持って、五月までに大丈夫だと国民に訴えてください。

 ありがとうございました。

鹿野委員長 これにて下地君の質疑は終了いたしました。

 次に、金子一義君。

金子(一)委員 自由民主党の金子一義でございます。

 野党のトップバッターとして、鳩山総理、本来は、財政、経済、外交、そして政治資金問題を取り上げたいんですけれども、この大事な予算の審議入りを前にして、国会の審議を無視するという重大な国家行政の機密漏えい問題が出てまいりました。この点について、まず質問をさせていただきたいと思います。

 平成二十二年度の国交省予算の箇所づけ、配分額が民主党本部に渡された、民主党各県連を通じて地方財政当局に流された。この資料は、国交省事務当局の作業中の資料をいわゆる政務三役が持ち出した疑いがあるんですよ。国会審議を前にして、民主党を通じて予算箇所の配分額を民主党県連に流す行為は、まさに公正に使われるべき国民の税金をことしの夏の参議院選挙に利用するという、なりふり構わぬ利益誘導政治ですよ。

 そこでまず、昨日の予算委員会の審議入りの冒頭に馬淵副大臣が釈明発言をせざるを得ない状況になってきた。持ち出したのは、馬淵副大臣、あなたと言われているんだけれども、そうなんですか。イエス、ノーで答えてください。あなたにはまだその後質問があるから。

馬淵副大臣 お答えさせていただきます。

 今、金子委員から御指摘のございました、持ち出したあるいは漏えいとおっしゃるその資料につきましては、私どもとしては、地域の要望の取りまとめを行ってきた党側からの、その検討状況についての要請、教えてほしいということの要請に対しまして、関係資料を適宜見繕ったものを中間的な状況説明としてお出ししたものでございます。

 これにつきましては、御提出を私どもの方でさせていただいたものでございます。

金子(一)委員 前原大臣、あなたも二月の記者会見で、直轄道路の路線問題について、民主党を通じてだけ民主党県連に話をしているわけではない、つまり、民主党県連には話をしているということを認めているんだ。地方整備局を通じても自治体に内示をしていると言ったんだよ、内示。そういう言葉を使っているんだ。

 こういう……(発言する者あり)いやいや、民主党を通じて県連に話をしている。これは、予算審議前にこういう内示ということは、あなたはこの記者会見をやったとき、今は違うかもしらぬけれども、やったときは、財政法の違反、認識はなかったんですか。守秘義務違反だという認識はなかったんですか、当時。

前原国務大臣 前大臣でいらっしゃいますのでよくおわかりだと思いますけれども、十一月に事業計画というもので、個別の事業に対してどのぐらいのお金をつけるかということを地方に対してお示しするということをやります。

 今回、政権交代がありましたために、公共事業を一八・三%、平均でかなり減らすことになりまして、地方自治体がその点について御心配をされている、こういうようなことで、仮配分の説明をやるべきではないかということでございます。

 私が記者会見で内示という言葉を使ったことについては、これは仮配分の誤りでございまして、訂正をさせていただきます。

金子(一)委員 前原大臣、今の答弁でちょっと落とし穴にはまっちゃったよ、あなた。わかる。

 地方整備局を通じて内示したと言ったけれども、まだしていないでしょう。党には話しているんだよ。だから、今の説明は全くでたらめ。整備局を通じて内示したと。まだ内示していないんだ。党に先に話しちゃったんだ。守秘義務違反なんだよね。これは、また後でやります。

 そこで、馬淵副大臣に……(発言する者あり)いやいや、あなた、また後で聞くから。後でまた答弁してもらうから。

 馬淵さん、あなた、党の要請を受けて、最終的に整理したものを党に提示した。それから、奈良県で県連に説明をしたときには、予算審議前に県連や自治体に明らかにされるのは画期的と言っているんだよ。確信犯じゃないか。財政法違反の確信犯でしょう、あなたは。

 予算委員会の理事会は、この問題だけで二日間も空転しているんですよ。我々は、まだまだこの問題は事実関係を追っかけていきます。地方自治体からもかなり、いろいろな報道が来ます、事実が出てきます。これから予算委員会はまだまだもめますよ。馬淵さん、財政法違反や守秘義務違反の事実が出てきた場合、あなたは政治責任をとって辞任する覚悟はあるか。

馬淵副大臣 お答えをさせていただきます。

 まず、委員が御指摘の報道につきまして、これは朝日新聞奈良版ということでございます。私の発言がここで取り上げられておりますが、箇所づけ並びに仮配分について述べたものではなく、あくまで、これまで予算審議終了後、三月末に公表されてきた事業箇所ごとの事業評価、この結果を一月末をめどに前倒しして公表したこと。これは、予算審議に資するようにということでこれを述べたものでございます。

 このように、金子委員がかつて大臣でいらしたとき、昨年でございます、私は、この事業評価というものについては事前にしっかりと審議に資するように提出すべきだということを申し上げてまいりました。政権交代となりまして、前原大臣のリーダーシップのもと、私どもは、この事業評価結果を一月末までに御公表させていただくということを画期的と述べたものでございます。

 また一方で、繰り返し申し上げますが、今回、この仮配分というものでございます、これは大臣からも御説明がございましたように、あくまで、私どもとしては、負担をいただく地方公共団体への、その状況の御説明に使わせていただくものでございます。これを私どもは仮配分と称して行っておるところでございます。

 そして、重ねて、御指摘のとおり、法令違反が明らかとなるという場合に、当然ながらこれは厳しい判断が求められるとは思っておりますが、私どもは、財政法に反する行為ではない、このように政府全体として認識をしております。

 以上でございます。

金子(一)委員 当たり前じゃないの。政府全体として財政法違反として認識したら、鳩山内閣は飛ぶんだよ。あなたの首だけじゃないんだよ。当たり前のことを言うなよ。

 そこで、今また、馬淵さんも落とし穴にはまっちゃったんだね。あなたは記者会見で仮配分とみずから言っているんだよ。地方公共団体にまだ内示していないのに、民主党県連に通知しているんだよ。そして、民主党の県連は、各地方自治体に説明に行っているんでしょう。(発言する者あり)行っているでしょう。次々と報道が出ているよね。

 これは平野官房長官に聞きますよ。

 あなたは一部報道でと言っているんだけれども、まず富山県。富山県では、県連の幹事がわざわざ富山県庁に行って事業説明をした。御丁寧に写真の報道つきで出ていますよ。(発言する者あり)全国でしょう。岡山県では、県連の会長、これは民主党の議員だけれども、民主党の議員が、党本部から連絡があって、同日中に県や各市町村に連絡をした。一部報道の話じゃない。まだまだ幾らでもありますよ。奈良県の話も、青森県もそうでしょう。自治体に説明した後に、それぞれ記者会見をやっているじゃないですか。記者会見の議事録もとれますよ。そういう状況の中で、一部報道というのはどういうことですか。

 そして、多分、長官は箇所づけではないとおっしゃるだろうけれども、民主党県連は自治体に対して予算説明と言っているんですよ。地方自治体はそういうふうに受けとめているんです。そのことを、あなた、どう思うか。

平野国務大臣 金子先生にお答えいたします。

 まず冒頭、予算委員会で私の発言というパネルをお出しいただきましたが、私がきのう理事会、委員会で御説明を申し上げた言葉の中に、「事実を認識はいたしておりません。」と書かれておりますね、パネルでは。事実はない、こういうことを申し上げておるわけであります。それをまず一つ訂正いたしておきます。

 一部報道というのは、私の接した部分ではそういうことが会見の場での質問にもございまして、そういうことで私は聞いたところでございます。

金子(一)委員 ちょっと何を答弁いただいたのかよくわからぬが、個別箇所づけという事実はないとおっしゃりたいんだと思うけれども、しかし、さっき言ったように、民主党の県連自身は箇所づけと受けとめて自治体に説明しているんですよ。そして、自治体はそうやって受けとめているわけ。これは、私も国交大臣をやったのよ、見ればわかりますよ、幅があったとしても。予算が通ったらすぐ出てくるでしょうよ。それをあなた、事実はないというのは強弁、無理だよ。

平野国務大臣 先ほど来答弁しておりますように、箇所づけということの認識にはない、こういうことでございます。したがいまして、これは当然、予算が予算委員会で御議論いただいて、その結果として財務大臣が決裁をして出していくものだ、こういうことですから、当然、それ以前に出ていくものでは箇所づけなんという言葉はありません。

金子(一)委員 副大臣は仮配分と言い、国土交通大臣は内示と言い、どうしてこれは。あなたは箇所づけではないと言っているんだけれども、自治体はみんな道路予算の説明を受けたと言っているんですね。

 それでは、官房長官、この表を予算委員会に出してくださいよ。予算委員会に、民主党が県連に配られたという資料をこの委員会に提出すると、あなた約束してくださいよ。

平野国務大臣 私の立場で、今のことにお答えする立場には私はないと思います。

 改めて申し上げます。

 これは委員会で御議論いただいた結果の帰趨に私は従いたいと思っています。

 まず、先ほどの金子さんのお話でございますが、箇所づけという概念は、先ほど私も言いましたが、予算成立後に財政法の規定に従って実施計画を策定して財務大臣の承認を得たものであるということを申し上げているわけであります。

金子(一)委員 当たり前でしょう。さっき言ったとおり、あなたがこれを箇所づけだと認めちゃったら鳩山内閣は飛んじゃうんです。そんなことは当たり前。だけれども、委員会に諮るんじゃなくて、内閣のかなめとしての、取りまとめ役である官房長官、あなたにこの資料を出してくださいということを、約束を求めているんです。あるんだよ。

 でも、あなたはこれは箇所づけじゃないと盛んに言っているんだけれども、出されなければ箇所づけかどうかわからないでしょう。私はたまたま持っているけれども、一部だよね、一部なんだ。これが箇所づけかどうかというのは、出してもらわなきゃわからないじゃないですか。出すと約束してください。

平野国務大臣 先生のもとにあるのがどういうものか私は承知しておりません。したがいまして、このことについては理事会で御議論、この委員会で御議論いただきたいと思います。

鹿野委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鹿野委員長 それでは、速記を始めてください。

 それでは、今の金子君からの質疑につきまして、前原国土交通大臣。

前原国務大臣 民主党に伝えました仮配分は、検討作業段階のものを一たん整理したものにすぎず、当該情報が地方公共団体に対してその意味が正確に伝達される前に公になると誤解等を招くなどにより、国と地方公共団体との間の率直な意見の交換等が損なわれるおそれがございます。今後、負担をいただく地方公共団体との調整を行っていく必要があることから、提出は差し控えたいと思います。

金子(一)委員 ひどい答弁だね、前原さんらしくない。こんな答弁だめだよ。(発言する者あり)

鹿野委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鹿野委員長 速記を起こしてください。

 金子君、どうぞ。

金子(一)委員 理事会で話し合っても協議がまとまらないんじゃないですか、委員長。こんなことを続行させるなんというのは。今まとまっていなかったじゃないか。

 最後に、それでは、平野官房長官、この問題はこれからも次々と我々やります。やっていきます。そして、あなたが言われたように、きのう言ってくれたんだよ、あなた、事実関係を十分精査すると言っているんだ。精査するのに、県連に出した資料を出せと言っているんだよ。約束してくれと言っているんだ。いいですか。その上で、内閣においてしかるべく処分、検討。その前提としての資料をお出しいただきたいということを重ねて約束してください。

前原国務大臣 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、国と地方公共団体との間で今後率直な意見交換の妨げになるおそれがありますので、提出は差し控えたいと思います。

金子(一)委員 全く納得できない答弁なんだけれども。

 だって、前原大臣、さっきから言っているように、地方自治体には地方整備局を通じていまだに、まだ連絡していないんだ。アポイントすらとれていないところがあるでしょう。でたらめな記者会見をあなたはやっちゃったんだ。一方で、民主党の県連には連絡しちゃったんだ、話をしたの。今言っていることは、だから、とんでもない答弁をしている。

 もう一遍、官房長官、提出するということを約束してください。あなたが答弁してください。

平野国務大臣 お答えをいたします。

 今、金子先生から言われていますが、今後、事実関係を十分精査の上というのは、前振りがあって、そのことできのう理事会で御議論いただいて、私がその場で説明をし、御了解をいただいたものと解釈をいたしているわけであります。

 したがって、今後、私どもにおきまして十分に、こういう問題が起こったことに対して、どういうことなのかということを十二分に精査をして、それにおいて対処する、こういうことでございます。

鹿野委員長 金子君、もう質疑の終了時間は来ていますので、どうぞ踏まえて発言してください。

金子(一)委員 それでは、最後の質問。

 鳩山総理、これが、あなたが言う政治主導の民主主義ですか。予算を民主党の参議院選挙に使う、利用するとみんな言われているんだ。これが民主党の政治主導ですか。

鳩山内閣総理大臣 私どもは、政治主導というのはそのようには考えてはおりません。もっと国民の皆様方の意思に従って、今まで官僚主導でなかなか政治の姿が見えなかった、それを国民の皆さんに見える形で、意思が通じるように政治を変えていきたい、それが政治主導だと我々は考えています。

鹿野委員長 金子君の質疑時間は終了しておりますので、午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時七分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

鹿野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りいたします。

 最高裁判所事務総局戸倉総務局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

鹿野委員長 質疑を続行いたします。

 この際、石破茂君から関連質疑の申し出があります。金子君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石破茂君。

石破委員 自由民主党の石破であります。

 まず最初に、私のスタンスを申し上げておきます。

 昨年の総選挙で自由民主党は敗北をいたしました。厳粛な事実であり、政権交代が実現をいたしました。

 これは、なぜそのようなことが起こったか。民主党の勝利であると同時に、自民党の敗北であったと私は思っております。

 私たちは、相手を批判するばかりではだめだ、そのように思います。そして、今何が一番問題かといえば、内閣の支持率も下落をしている、そしてまた民主党の支持率も下落をしている、しかしながら自民党の支持率がそれにかわるものとして上がっていない、そこが極めて問題だ、私はそう思います。

 参議院選挙で、三年前、我々は厳しい警告を国民からいただいたと思っています。それに十分こたえることができなかった。たび重なる総理の交代、閣僚の交代、あるいは政策提示のまずさ、苦しい人、困っている人に対する思いやりの欠如、そういうものが自民党的なるものとして国民から審判を受けたのだ、私はそう思っております。

 我々自由民主党は、批判をするだけではない。では、おまえたちはどうなんだ、必ずそう言われることがよくわかっています。私たちは、闘わねばならないものが二つある。一つは、権力をもてあそび、そしてまた、みずからのために権力を利用しようとする、そういう勢力とは断固として闘わねばならない。あわせて、我々は国民から拒絶された古い自由民主党とも闘っていかねばならない、そのことはよくわかっております。

 私はそのスタンスに立って質問をしたい、このように思っております。

 政治家の役割というのは何なんでしょうか。勇気と真心を持って真実を語る、私はそれが政治家の役割だと思っている。真実を語らねばならない、それを語る勇気と真心を持たねばならない、きょう一日自分がそうであったか、そういう自問自答はいつもしなければならない、そうでないとわかったならば、一日も早く政治家なんぞやめるべきだ、私はそう思ってやってまいりました。

 私はこう思うんです。権力をもてあそんだ者は必ずその報いを受ける、そしてまた、安全保障をもてあそんだ者は必ずその報いを受ける、財政をもてあそんだ者は必ずその報いを受ける、国民の心をもてあそんだ者は必ずその報いを受ける、政治はそうあってはならない、そのように考えております。

 質問の順番を変えます。

 まず、お尋ねします。

 国の形とはどうあるべきだろうか、午前中の金子委員の質疑を聞いていて私は本当にそう思いました。国会とは何だろうか、行政とは何だろうか。予算の審議に入る前に、仮内示、あるいは仮決定。言葉は何でもいいです。内示じゃないというふうにおっしゃるのでしょう。言葉はどうでもよろしい。仮配分、いろいろな言葉はありますよ。内示じゃないと。

 これは、金子委員から、その資料をこの委員会に出してくれというお願いをしました。それにこたえられるかどうか、官房長官、お答えください。

平野国務大臣 委員にお答えをいたします。

 委員会の理事会で御議論いただきたいと思います。

石破委員 あなたに聞いているんです。あなたは出す用意があるかないかということを聞いているんです。

平野国務大臣 理事会の結論をお待ちいたします。

石破委員 余りいいかげんなことを言わないでもらいたい。

 国会で審議が始まる前に、これは仮配分であると。仮配分でもだめですよ、このようなもの。仮配分だからよいというものじゃないでしょう。そういうものが出るということ自体が極めて問題である。私の鳥取県でもそのようなことがあった。そのものの資料も私は持っています。その現物がどのようなものであるのかということについて、内閣の中で精査をし、処分も含めて検討するというお話でした。

 いいですか。これは国会を無視している、そういうことなんです。この国会にそれをきちんと出さないで、何で予算の審議なんかできるんですか。国会を無視したということではないですか。これはよかったことだ、これからもどんどんやるんだ、それが政治主導だ。これが国会無視でなくて何ですか。憲法無視でなくて何ですか。権力を持ったとしたら何をやってもいい、そういうものじゃないでしょう。この場に出してください。

前原国務大臣 金子前大臣にお答えした中身と同じで恐縮でございますが、民主党に伝えた仮配分は、検討作業段階のものを一たん整理したものにすぎません。当該情報が地方公共団体に対してその意味が正確に伝達される前に公になると、誤解等を招くなどにより、国と地方公共団体との間の率直な意見交換が損なわれるおそれがあります。今後、負担をいただく地方公共団体との調整を行っていく必要があることから、提出は差し控えたいと思います。

 なお、一つだけ。党との調整はいたしました。それが県連を通じて流れたということについては極めて遺憾だと思っております。

石破委員 極めて遺憾だと、今、前原さんは言いました。前原さんは、正直で誠実で、個人的には私は信頼する友人であります。あの彼が遺憾だということをおっしゃいました。このようなことがあるべきではないということをおっしゃいました。だとするならば、これが一体どういうものであったのかということが出されないで、何で審議ができるのか。お答えいただけない限り、この審議は続行いたしません。

鹿野委員長 石破君に申し上げます。

 昨日におきまして、平野官房長官からこの問題につきまして、今後、事実関係を十分精査の上、内閣においてしかるべき処分を含めて対処させていただきます、こういうことでございますので、そのようなことで、質疑を続行してください。

石破委員 委員長、それは、二十数年前、政治改革をともに闘ってきた同志であった鹿野先生のお言葉とはとても思えない。

 私は、この国会に対してどうなんですかということを申し上げているんです。国会に対して出すべきだということを申し上げている。国会に対してそれで責任を果たしたというふうに平野さんは思っているか。

平野国務大臣 何回も申し上げておりますが、今回の事案については、誤解を招く発言があったということで、申しわけないということを昨日の理事会並びに委員会冒頭で私はおわびを申し上げました。その上で、今後、その事実関係を十分に私は精査をして、それについての対応を考えます、こういうことを申し上げました。

石破委員 誤解を招くのは地方に対してだとおっしゃいました。私は、国会に対してどうなんだということを申し上げているんです。

 国会に対してどうなんだ。国会を無視したということについてどう考えるのか、そのことについての意識はどうですか。

平野国務大臣 きのう、委員会の冒頭に、委員長を初め、理事、委員の皆さんに、迷惑をかけました、誤解を与えましたということで陳謝をしたことですから、国会に対して私は陳謝をしたわけであります。(発言する者あり)

石破委員 とても理解ができません。

鹿野委員長 では、速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鹿野委員長 速記を起こしてください。

 それでは、石破君、もう一度。

石破委員 では、もう一度お尋ねします。

 この基本的質疑の間に資料を出していただけますか。

 国会に対しておわびをするというふうにおっしゃいました。そうであるならば、それがどういうことであるのか。おわびして済むんだったら、世の中に警察も何にも要らないんだ。何があったのかということを、国会に対してわびるからには、これが資料でありますということを提出するのは当然ではないですか。

平野国務大臣 何回も申し上げますが、理事会で出せということであれば、従います。(発言する者あり)

鹿野委員長 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鹿野委員長 速記を起こしてください。

 石破君、もう一度どうぞ。

石破委員 それは今、どんどん審議を進めればいいんだ、続行だというようなお話がありますよ。本当にそうですか。これは審議の前提だ、前提として申し上げているんです、前提として。これをきちんと明らかにしなければならない。

 国会に対して申しわけないとおっしゃった。そうだとすれば、どういうことなのか。国民の代表たる国会に対しておわびをしたというふうにおっしゃいましたね。そうだとするならば、これがどういうことであったのか、今後このようなことがあるのかないのか、どういうような問題であったかということを明らかにしないと。国会を余り軽視してはいけませんよ。国会無視じゃないですか。そのことについてどう考えるのか。

平野国務大臣 先輩の石破先生にこういうことを言っては大変申しわけなく思いますが、私は、きのう委員会冒頭に、誤解を招いて、そういうことで混乱をしたということについてまず陳謝をしました。この事実関係については十分精査をさせていただきます、その後私どもとして対処をいたします、処分のことを含めて、こういうふうに申し上げたところでございます。

石破委員 だれが、どう誤解をしたんですか。

平野国務大臣 誤解を招いたということが、私どもの方から……(石破委員「だれが。だれの誤解を」と呼ぶ)

 委員会、理事会の方から、そういうことについて、どうするんだということを理事の方から求められましたので、私はそう答えたのでございます。

石破委員 もっと議論はきちんと真摯にやりたい。だれの誤解を招いたのだということを申し上げているんです、だれの誤解を。そして、そのことをきちんと明らかにしないと、この国会の予算審議というのは一体何なんですかということになってしまうんですよ。

 その意味は、私の言っている意味はおわかりですね。

前原国務大臣 石破委員は長らく与党でおられたのでおわかりだと思いますが、十一月の末に事業計画ということをそれぞれの箇所について出しております。そして、それを調整して、そして仮配分ということで自治体に対して地方整備局を通じて投げかけようとしていたものについて、党からも要望を受けておりましたので、党と調整をしているときに、これが県連を通じて外に出たということについては、私は、これは想定外でありましたし、極めて遺憾だと思っております。

 そして、これから地方との話し合いの中で、今のこの仮配分については数字が変わってくる可能性があります。これもおわかりいただけると思います。国会審議をしていただく中で、事業計画に基づいて国会審議をしていただく中で最終的に、先ほど金子前大臣がおっしゃったように、財政法にのっとって、予算が決まった段階で内示をし、正式な手続をするということで御理解をいただきたいと思います。

石破委員 その仮配分の資料を出していただきたいと言っているんです。もうこのことでいつまでもやっているのも、これは時間の、浪費とは言わないけれども。

 もう一回、きちんとした、出すか出さないかという答弁を求めます。

前原国務大臣 繰り返し、恐縮でございますが、これから地方自治体と相談をしていってまだ動き得る数字でございますので、誤解を与えないために提出は差し控えさせていただきたいと思います。

石破委員 全く答弁になっていない。前原さんらしくもない。

 なぜ党に出したのかということが問題なのですよ。そして、なぜ党に出せて国会にこれが出せないのかということです。このことはきちんとやってください。国会と内閣との問題なのです。総理、いかがですか。

前原国務大臣 繰り返しで恐縮でございますが、党からも要望をいただいておりましたので、仮配分についての状況を説明し、それが県連等を通じて漏れたことについては、想定外でございました。極めて遺憾だと思っております。

 したがいまして、今、予算の議論を事業計画に基づいてやっていただきまして、最終的に、予算の決まった段階で箇所づけ内示ということになるということで御理解をいただきたいと思います。

鹿野委員長 石破君。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

鹿野委員長 速記を起こしてください。

 石破君に申し上げます。

 今、質疑なされた件につきましては、官房長官の方から、今後、事実関係も十分精査の上、内閣においてしかるべき処分を含めて対処させていただきます、こういうようなことでございまして、当然、どういうふうな資料であるかということも含めて、そのいろいろな実態というものを精査の上、内閣においてしかるべき処分を含めて対処させていただきます、こういうことでありますから、どうぞ、ひとつ質疑をお続けいただきたいと思います。

 石破君。

石破委員 それは、この基本的質疑の間にきちんと出す。いいですか。これは議会と内閣との関係はどうあるべきかという根本の話だから言っているんです。

 そして、遺憾なことであったとおっしゃいました、国会に対して謝ったとおっしゃいました。であるならば、これがどういう問題であったのかということをきちんと明らかにするというのはなぜできないのか、私にはよくわかりません。そこは本当に真摯に誠実にやっていただきたい。こういうようなことで議論の時間を費やさせないでもらいたい、私はそう思っているのです。

 それでは伺います。次へ移ります。

 官房長官、天皇陛下の国事行為ではなく、私的な御行為でもなく、いわゆる公的行為、これは憲法第何条に基づくものかという議論がありましたね。このことについてのお答えを下さい。

平野国務大臣 質問の意味がもう少しわからないので、もう一度、済みません、よろしくお願いします。

石破委員 谷垣総裁との議論の中でこのことが問題になったではありませんか。国事行為ではない、もちろん私的な御行為でもない、要人との会見あるいはいろいろな施設を御訪問になる、そういう公的行為は内閣が責任を持つということでしたね。この陛下の御活動、御行為は憲法第何条に基づくものなのかという議論が谷垣総裁との間でありましたね。これは第何条ですか。

平野国務大臣 突然の御質問でございますが、過日に谷垣先生の方から御質問いただいた件でございます。

 公的行為ということでございますが、これは憲法に規定されているものではありません。

石破委員 第何条に基づくかというのは、憲法の一番最初にある国民統合の象徴、国民の象徴、それに基づくものだというふうに私は考えるのですよ。だとするならば、陛下の御活動というものは、御行為というものは、常に公平であらねばならぬ。内閣が責任を持てばそれでいいというものではないはずです。内閣の指導と助言がある、だから何をなさってもよいのだ、責任を持つからそれでよいのだ、これが国民主権だ、そういう考え方ではないのだ、私はそう思っています。

 総理にお尋ねします。ルールはしゃくし定規であるべきではないとおっしゃいました。今でもそのお考えに変わりありませんか。

鳩山内閣総理大臣 天皇陛下の公的行為に関しまして、しっかりとしたルールというものがあるわけではありません。一番大事なことは、天皇陛下の御公務その他に差しさわりのないような形で、しかし、この日本にとって重要な行為だと思われたときに対して、極力その思いを理解して進めていくということが大事だと思っております。

 私は、例えば今回の行為、三十日ルールというのが一応あることは承知はしておりますが、一方で、例えばそのことを数日間短くなったとしても、この日本にとって大変望ましいことだ、親交にとって望ましいことだということであれば、また、陛下の御理解がいただければ、行為として臨まれるものとして認められるものではないか、そのように考えています。

石破委員 私は、しゃくし定規に適用するのがルールだと思っているんですよ。どんな国であっても、どんな人であっても同じように対応される、それがルールである。それが憲法一条の、国民統合の象徴であり日本国の象徴である、そういう陛下のお立場にかなうものだと思うからお尋ねをしているのです。

 それでは、お尋ねします。憲法の有権解釈、これはだれが行いますか。

平野国務大臣 行政におきましては、内閣でございます。司法においては、これは当然裁判所でございます。

石破委員 有権解釈という意味がわかっていますか。有権解釈の定義を述べてください。

平野国務大臣 突然の御質問でございますから、しっかりと御通告いただいたら、きちっとお答えをしたいと思います。

石破委員 私は、憲法に関することを聞いているんです。事前の通告があるとかないとか、そういうレベルの問題ではないでしょう。法制局長官が出てこないというのはこういうことでもあるのです。

 有権解釈というのは、法的拘束力を有する解釈のことをいうんです。それが学理解釈と違うところなんです。

 では、内閣法制局長官というのは一体どういう立場に立っているのかということなのですね。内閣法制局は、主任の大臣はだれですか。

平野国務大臣 総理大臣だと思います。

石破委員 そう、総理大臣ですね。その後ろからのアドバイスはそれで正しいんです。内閣総理大臣です。そして、内閣に対して意見することができる、このようにございますね、法制局設置法に。

 だとするならば、その意見を退けるということはあり得ることですか。

平野国務大臣 意見、助言をいただいて、最終責任は、内閣で決める、こういうことです。

石破委員 それでは、公明党の浜田参議院議員が質問主意書を去年出されました。その答えは当然、官房長官はごらんだと思います。

 ここにどう書いてあるかというと、これは十月の二十六日の話です。「鳩山内閣においては、内閣を構成する政治家たる閣僚が責任を持って行政の政策の立案・調整・決定を担うこととしている」それは確かにそのとおりだ。「が、政府による憲法解釈についても、内閣が責任を持って行うこととしている。」こう書いてあります。「ついても、」と「も」でつなげてあるんですね、ここのところは。かなり苦心の作だと私は思って読みました。書く側はかなり苦しかったんだろうと思います。何でここで「も」になっているか。

 お尋ねするのは、内閣法制局の意見と政治家たる閣僚、ここは分けますよ、政治家たる閣僚の意見が食い違ったときに、どうしても食い違ったときに、それを罷免して内閣の考え方を通すということは理論的にあり得ると思われますか。

平野国務大臣 そういうことは想定をいたしておりませんが、先生のおっしゃる理論的と、そういうことであれば、可能性はあるんだろうと思います。

石破委員 その答弁は、多分、国会初登場の答弁です。そういうことなんですね。違うということであれば、罷免をして、国民主権であるから内閣の意見を通す、それはあり得ることだということでした。わかりました。結構です。

 それでは、お尋ねします。憲法についてというふうな通告をしてありますから、お答えください。

 憲法によって、集団的自衛権の議論はもういいです、この間、定義はやったから、総理との間で認識の共有はしました。憲法九条によって集団的自衛権は保有をしているが行使をすることは許されない、こういう解釈ですね。それを変えないと前回の質問で総理はおっしゃいましたね。憲法九条のどの部分から集団的自衛権の行使は許されないと総理はお考えですか。

鳩山内閣総理大臣 これは、日本国憲法においては武力行使をしないということをうたっているわけですから、それは、いかにその同盟国、例えば同盟国が武力攻撃を受けたとしても、日本が、だからといって武力行使をすることはできない。

 その意味で、私どもは固有の権利として自衛権、これは個別的であれ集団的であれ有しておりますけれども、その行使というものは行えない、そのように私は理解しています。

石破委員 なぜ、では武力の行使で、憲法九条を御存じですよね、「国際紛争を解決する手段としては、」こう書いてありますね。個別的自衛権はよくて何で集団的自衛権は悪いのか、憲法九条のどこから出てくるんですか。

平野国務大臣 改めましてお答えをいたします。

 憲法九条のもとにおいて、我が国に対する武力攻撃が発生した場合の必要最小限度の自衛権の行使を除き、武力の行使は禁じられている。集団的自衛権の行使につきましては、自衛権発動の三要件のうち我が国に対する武力攻撃の発生という要件を満たしていないため、憲法上許されないものと解します。

石破委員 憲法九条のどの部分から出てくるんですかということを聞いておるわけですね。私が何でこんなことを聞いているかというと、法制局の長官の見解と内閣の見解が異なったとき、内閣というのは閣僚のことですね、それを罷免することもあり得るというふうにおっしゃったんです。では、どんな憲法の理解をしておられるか、それをお尋ねしたかったんです。

 そういう理解はそういう程度のものであるということですね。つまり、どの部分から出てきますか。では、「国の交戦権は、これを認めない。」という部分から出てくるのか、「国際紛争を解決する手段としては、」そこから出てくるのか。そこはきちんと法律を理解してやらなければ、この国はとんでもないところに行きかねないですよ。そのことをきちんと、一般の議員に聞いているんじゃない、総理大臣、そしてまた官房長官、この国を動かす最高責任者であるあなた方だから聞いているんです。

平野国務大臣 憲法九条のどの部分からかということでございます。

 第一項、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」これを規定いたしております。さらに、第二項につきましては、「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と規定しており、このことを前提に禁じているわけでございます。

 しかしながら、憲法前文で……(発言する者あり)いやいや、私は、その一項、二項に基づいての考え方に立っております。

石破委員 今、二項とおっしゃいましたね。二項によって禁ぜられているという理解でよろしいですね。

 一項ですか、二項じゃなくて一項なんですね。

平野国務大臣 この一項、二項を含めて、そういう考え方に立っております。(発言する者あり)

石破委員 政治家同士の議論です。きちんとした理解をしなければなりません。そのようなことはこういうところでやるなと言う人は、この問題の重要性を全然理解していないからそんなことを言うんです。

 この国の平和をどのように守るのか、その根幹が憲法九条なんでしょう。これをどういう認識を持っているかということにきちんと答えるのは、それは内閣総理大臣と官房長官の義務でしょう。

平野国務大臣 誠意を持って答えているつもりでおります。

石破委員 私は、憲法の理解というのを、私たちも含めて、きちんと理解をしないと本当に大変なことになると思っているんです。言葉の使い方も、気をつけて使わなければいけません。

 地域主権という言葉をよくお使いになりますね。主権て何ですか。総理でも官房長官でも結構です、主権て何ですか。

平野国務大臣 私の理解するところによりますと、国のあり方を決める最高権力、こういうふうに理解をいたしております。

石破委員 国のあり方を決めるですよね。国民主権というのは、国のあり方を国民が決める、国内的な権利なのですよ。それが対外主権と違うところなんですよ。

 そうすると、地域主権ということは、国のあり方を地域が決めるということですか。この答えはいいです。この答えは、地域のことは地域が決めるんだ、そういう意味で言いましたというお答えなんだと思います。そうでしょう。ですけれども、主権というのは、国民主権というのは、国のあり方を国民が決める、そういうものなんだ。それを地域に移すということは、これはどういうことなのか。連邦国家でもつくるのか。主権という言葉はもっと気をつけて使うべきではないのか。

原口国務大臣 石破委員にお答えいたします。

 憲法の中には、国民主権とそれから国権という言葉があるわけです。

 国権というのは、今、石破委員がお話しになったように、主権者たる国民がみずからの国の形を決めるということでございまして、地域主権というのは、憲法九十二条において、補完性の原則、団体自治の原則、そして住民自治の原則、これが定められておるわけですけれども、主権者たる国民がみずからの地域についてみずから責任を持つという意味でお話をしておるところでございますので、御理解をよろしくお願いいたします。

石破委員 だから、そういう答弁になるのでしょうねと最初に申し上げておいたんです。原口さんのそういう答弁は何度も私読みました。原口さんがそのようにお考えであるということも承知の上で申し上げました。

 主権という言葉はもっと気をつけて使わなければならない。私は、憲法に対する内閣の感覚はどうなんだということを申し上げているんですね。

 では、冒頭の議論に戻りますよ。

 陳情は民主党に一本化をしなさいということですよね。そしてまた、先ほど、それを伝えるということについての議論がありました。このことの意味は一体何なんだろうかということなのですよ。つまり、憲法第十五条、「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」と定めます。何人も、平穏に請願する権利を有し、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない、憲法十六条です。憲法八十六条、内閣は、予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない、こうなっていますね。

 憲法の規定というのは、このように、請願権、陳情もそれの一部です、だれにもそれを認めて、差別的な待遇をしてはならないと定め、公務員は全体の奉仕者であると定め、そして、予算というのは国会の議決を経なければならないと書いてあるんですね。

 憲法をきちんと御理解された上でこの内閣を運営されているとは私にはとても思えないのですが、聞いてみます。(発言する者あり)

平野国務大臣 わからないところもありますが、お答えいたします。

 当然、請願は請願権に基づいてあるものでありますから、そのルールにのっとってやっていただく。結構なことだと思っております。

石破委員 もう一度内閣は、国民に対する恐れとか憲法に対する恐れとか、そういうものをきちんと持つべきではないかと私は思うのです。憲法というものをきちんと読み、それぞれの趣旨をちゃんと理解をした上で内閣は運営されなければならない、私はそう思いますね。

 一丁目一番地と言っておられる地域主権だ。一丁目一番地という言葉はすごく受けがいい。これが一番と。だけれども、主権というのは何なのかといえば、どの憲法の教科書を読んでも、国民主権というのは国家のあり方については国民が決める、これが国民主権であるというふうに書いてあるんです。地域主権という言葉は、主権という言葉に敏感な感覚を持っていれば必ず違和感を持つものなんです。持たない方もおられるかもしれません。私は、持たないことの方がよほど問題だというふうに思っています。

 そしてまた、総理初め、閣僚も含め政務官も含め、公務員は全体の奉仕者でなければなりません。一部の奉仕者であってはなりません。族議員化を排すという言葉は確かに国民受けはするでしょう。ですけれども、党全体が利益誘導集団と化したとするならば、これほど恐ろしいものはないのです。私はそう思いますね。ぜひその点はよく御認識をいただきたいと思います。

 次に行きます。安全保障についてお尋ねをしましょう。今の憲法九条ともかかわることでございます。

 総理、五月までに決めるとおっしゃいましたね。それは、五月三十一日までに何を決めるのですか。

鳩山内閣総理大臣 先ほどの石破委員のお話で、私は、陳情といわゆる利益誘導型の陳情行政というものが余りにもひど過ぎたということで、それを解決するために新たな方法を見出してきた……(発言する者あり)いや、そうです。私どもはそのように思っておりまして、請願というものを否定するつもりもありませんし、まさにそれはこれからも大いにやっていただきたい。

 それで、今お話がありました安全保障、普天間の話でございます。

 普天間の移設先を私どもとしては五月末までに決めるということにいたしております。そのために、平野官房長官を長とする沖縄基地問題検討委員会というものをつくらせていただいて今精力的に議論しているところでありますが、私どもとしては、普天間の移設先をどこにするかという議論を、最終的にアメリカにも理解を求め、沖縄の県民の方々、地元の方々の理解を求めて、政府として最終的に結論を出す、そのように考えています。

石破委員 理解するとかしないとかいうことではなくて、地元が、はい、これでいいです、どこだか知りませんよ、これでいいですというふうな意思表示をきちんと行い、合衆国政府がこれでいいという意思表示を行い、三者の意思が合致するのが五月の末まで、こういう理解でいいですね。

鳩山内閣総理大臣 今、石破議員からお話がありましたように、合衆国の政府もこれでよい、わかったと理解をいただいて、地元の方々も納得をしていただくという形で最終的な案を政府として決めるということでございます。

石破委員 グアム協定は条約ですね。法的な拘束力を有しますね。現行のグアム協定のことを言っているんですよ。二〇一四年までという期限も明示をしてあるのですよ。移設先も明示をしてあるのですよ。

 当然、グアム協定の改定も含め合衆国政府が了解するのが五月の末だ、こういうことですね。

鳩山内閣総理大臣 当然に、私どもとしては、新しい移設先を決めるということでございますから、そのときまでにあらゆることをこなしていく必要があると思います。

岡田国務大臣 若干補足させていただきます。

 グアム協定そのものを改定するというのは、これは一連の手続でありますので、今総理が言われたのは、そういう手続まで含めて言われたものではなく、合衆国との関係で合意に事実上至るということを申し上げたものでございます。

石破委員 いいです、外務大臣が何を答えられても、後で総理がひっくり返されたら聞く意味がないので。

 総理に聞きます。私が決めるとおっしゃっておられる総理に聞きます。グアム協定の改定に合衆国が同意をするというのも五月の末まで、よろしいね。

鳩山内閣総理大臣 私は、先ほどから申し上げているように、アメリカの理解も求め、そして沖縄を初めとする地元の皆さんもわかったと理解を求めて、政府案として最終的なものをつくり出していく、それが五月の末まででございます。

石破委員 答弁をすりかえないでください。そこはもう何度も聞いて、わかりました。

 ですから、協定の改定までを五月にやってくれということを私は言っているのではありません。協定の改定をすることに合衆国政府が合意をするということも含めて五月の末でなければ、条約の遵守義務が憲法にはあるんですよ。御存じですね。条約遵守義務がある。確立した国際法規並びに締結した条約は、それを誠実に遵守することを必要とする、これが憲法にあることは御存じですね。

 では、あなたは、昨年の選挙のときに、国外、最低でも県外とおっしゃいましたね。そのときに、どこか当てがあっておっしゃったんですか。

鳩山内閣総理大臣 今までのさまざまな経緯というものを私としてもすべて理解しているというわけではありませんでしたが、しかし、さまざまな選択肢の中で辺野古ということに決まってきたという思いは理解をしておりました。その中で、海外あるいは県外というもの、特に県外にもさまざまな議論があったと承知をしておりますので、県外あるいは国外ということに対して全く理解もなく申し上げていたというわけではありません。

 ただ、沖縄の県民の皆様方の感情などを考えたときに、私としてはそれが望ましいという思いで申し上げたことは事実です。

石破委員 条約遵守義務というのは、物すごく重いことなんですよ。そして、我が国は、国際連盟脱退以来、条約をたがえたことは一度もないのですよ。

 そして、合衆国が同意しない限りは、今の協定の内容がそのまま残るのですよ。わかっていますね。そして、合衆国の同意がないということであれば、今のがこのまま残るか、もしくは日本政府として一方的に協定を破棄するか。そうすると、条約法条約の世界に移るんですよ、これは。本当にそういうようなものが……(発言する者あり)単純な条約じゃないに決まっている。単純な条約ではない。

 だから、日程も、そしてまた移設先も、日本国政府の義務もきちんと定めたのがグアム協定であり、それは法的拘束力を有するいわゆる狭義の条約である、その条約を誠実に遵守する義務を日本政府は負っている、そういうことなんですよ。だとするならば、政権がかわったからそれでいい、そのようないいかげんなものであっていいはずがない。もしそれを守らなければ、今のが残るんです。

 一つだけ聞きます。アメリカ合衆国政府が協定の改定に同意をするまで含めて、そうでなければ移転できないんだからね。ほかのところへ行かないんだからね。そこまで含めて五月末。いいですか、協定の改定までは求めません、協定の改定に対して合衆国が同意する、そこまで含めて五月の末、間違いないですね。

岡田国務大臣 委員の議論は、ちょっと私は納得できません。

 例えば、もちろん、条約、これは守る義務がある、当然であります。法律も同じです。しかし、例えば法律について、我々が選挙のときに、既に成立している法律についてこれをこういうふうに改正するんだということを言うことは、別にそれは法律を守らなければいけないという義務に反することではありません。条約についても、今ある条約について、我々はこれを変えたい、こう主張することは、そのこと自身が問題であるわけではありません。

 ですから、今、グアム協定は生きています。生きていますから、先ほどの防衛大臣、午前中の答弁にもありましたように、例えば環境影響調査などは我々否定しているものではありません。しかし、今我々は、そのグアム協定の内容についてこのままでいいのかということについて議論をしているわけですから、最終的に相手のアメリカ政府もそのことについて納得をするということであれば、それは変えることは可能なんです。変えるまではそれに拘束されますけれども、それまで、変わるまでの間はもちろん拘束されますが、変えるということを否定するものではない、これは当たり前のことだと私は思います。

 したがって、五月末までということは内閣として決めるということであって、しかし、それを改定するということは、これは国会にもかかわる話であります。ですから、日本でもそれは、五月末までにできるかどうか、そんなことを我々が勝手に言うわけにいかない問題だと私は思います。

石破委員 つまり、ここにしたいということを決めるんだということを今外務大臣はおっしゃったんですね。ここにしたいということを決めるんだと。アメリカがそれに合意をするということは、当然、協定改定をしなければ移設はできない、名護以外にね。だって、今のがそのまま残っているんだから。

 協定の改定ということも含めて合衆国政府が同意の意思を示さなければ、何もないのと一緒じゃないですか。何も決めないのと一緒じゃないですか。ここにしたいという意思が表示をされただけじゃないですか。総理、どうですか。総理。

岡田国務大臣 私は、今の議論というのはよくわからないんですね。

 ですから、政府間で約束をする、しかし、その後、手続が議会などで要る、議会できちんと調ったことを条件に政府間で合意するということは、何ら不思議ではないと私は思います。

石破委員 何ら不思議ではありません、そのとおりです。だから、ここへ移転するということについて合衆国政府が同意をすれば、当然協定の改定ということになるのでしょう。同意はしたけれども協定の改定に同意をしないなぞということは常識から考えてあり得ないことだ、そうですね。あり得ないですよね。

 ですから、同意をした、そのことは、この同意に基づいて協定の改定もしようね、そうでなければ名護以外に移らないもんね、そういう理解でしょう。

岡田国務大臣 ちょっと、言っておられる意味がよくわからないんですが、政府間で合意をする、もちろん、合意するまでは今の協定が、合意して、その上で国会にお諮りする、きちんと手続を経たら新しい協定が発効する、それまでの間は今の協定が生きている、こういうことだと思います。

石破委員 当たり前のこと。この間から申し上げているんだけれども、余りに当たり前の答弁をなさらないでくださいね。当たり前のことだから。

 私が言っているのは、協定の改定をしますということまで含めて合意なんですね、当たり前のことですよねということなんです。

 そうじゃないか、そうなのか、それだけお答えください。

鳩山内閣総理大臣 当然、アメリカの政府が合意をするということで、合意をしたけれども、グアム協定はこれは変えられないみたいな話をしたら合意にはならないはずでありますから、当然のことだと私は思います。

石破委員 わかりました。それを最初に言っていただければよかったんです。協定の合意も含めてそうですかということを聞いているわけですからね。合衆国として協定の改定もいずれこの内容でいたしますという意思が表示をされて、それが五月の末までだということをおっしゃいました。ありがとうございました。

 それでは、この間も聞いたんですけれども、なぜ今、海兵隊がこの地域に必要であるかどうか、お尋ねしましょう。

 総理は昨年、抑止力の観点から、普天間基地の機能全部をグアムに移設することは困難だとおっしゃいました。この普天間の機能の全部とおっしゃるからには、部分があるんですよね。つまり、緊急空輸機能であり、ヘリポート機能であり、そして空中給油機能ですね。この三つです。

 そして、空輸機能と給油機能というのは、最初からほかに移すことに決めているんです。このヘリポート機能だけどうするかということが議論になっているんです。最初から全部をグアムに移設するとかしないとか、そういうお話では全くございません。そこはかなり事実の誤認があるんだろうと思います。それはよしとしましょう。

 抑止力の観点からとおっしゃいました。

 総理、ちょっと変なことをお尋ねしますが、随分いろいろな本をお買いになりましたが、防衛白書はお読みになったことはありますか。

鳩山内閣総理大臣 必ずしも精査はしておりませんが、さらっと見ることはございます。

石破委員 この国には、防衛政策のあり方の根本を定めた国防の基本方針というものがあります。御存じですか。

鳩山内閣総理大臣 国防の基本方針というものが存在することは理解しています。

石破委員 そこにおいて、日米間の関係についてどのように書いてありましたか。

北澤国務大臣 お答えいたします。

 日米安保体制を基調とする、これに政府は非核三原則を明示する……(石破委員「基本方針を聞いている」と呼ぶ)基本方針、国防の基本政策のうちの四項目のことでしょう。今言ったことでいけないんですか。(石破委員「もう一回言ってください」と呼ぶ)

 では、詳しく申し上げましょう。

 昭和三十二年に国防会議、閣議において、我が国の国防の目的を明らかにし、その目的を達成するための基本方針として四つの方針が決められました。国際協調と平和努力の推進。内政の安定による安全保障基盤の確立。三つ目が、効率的な防衛力の漸進的整備。日米安保体制を基調とする。こういうことであります。

石破委員 それは詳しくも何も答えていない。

 日米安全保障体制を基調としということが書いてありますね。これを基調としてやっていかなきゃならないんです。そして、国際連合が有効に機能するまではという条件つきなんです。これは、昭和三十二年、今から五十三年前、定められて以来ずっと我が国の基本方針となっていて、日米の安全保障体制を基調としてやるのが、ずっと我々の方針なんです。

 だとすると、この地域の安全保障環境、つまり、総理が抑止力とおっしゃったからには、何かに対する抑止力でしょう。この地域の安全保障環境というものをどのようにお考えですか。

 これは、総理、御存じだと思いますけれども、外交のやり方について二つの考え方があるんです。

 一つは、ウィルソン主義、ウィルソニアン・パラダイムと言われるものです。これは、国際関係が進展をし、いろいろな条約が結ばれ、経済関係が密になってくれば、それは世の中から戦争はなくなるのだ、これをウィルソニアン・パラダイムというふうに言ってきました。

 もう一つは、現実的なパラダイムというものがあります。これの根幹は、どのようにしてバランス・オブ・パワーを保つか、こういう考え方です。我が日本国はなぜさきの大戦に突っ込んでしまったのかといえば、このバランス・オブ・パワーというものを失念して、合衆国、ソ連、中国、この三つを敵に回して戦ったということであのような結末になったと思っています。そして、日本軍に何ができて何ができないのかということを国民も政府もきちんと理解をしていなかった、それがあのような結末になったんだと私は思います。

 自衛隊に何ができて何ができないのかということをきちんと知らずして、何で安全保障がつかさどれるのか、そして、この地域に今何が起こっているのかということを正確に理解せずして、何で安全保障がつかさどれるのか、そのことは総理もよく御理解のことだと思っております。

 その上でお尋ねをいたします。

 今、これの価値評価は別です、中国が軍事力の近代化ということを非常な勢いで進めています。一〇%ずつ国防費が伸びています。これは、何のためにこのようなことが行われているというふうにお考えですか。(発言する者あり)

岡田国務大臣 これは、中国がどういう意図を持って軍事力の強化をやっているかということは、今正確にはわかりませんが、しかし、特に海軍力の強化ということが見られますので、これはやはり、これから中国の経済力もふえていく中で、さまざまな海上権益について、中国側がそれを守るための準備をしている、備えている、こういうふうに考えられます。

石破委員 では、防衛大臣に聞きましょう、外務大臣に聞いてもこれ以上出てこないから。

 海軍力と今外務大臣はおっしゃいました。ほかに強化されているものは何ですか。

北澤国務大臣 中国のことですか。(石破委員「そうです」と呼ぶ)

 中国は、空軍力も、それから、海軍かもしれませんけれども、空母について非常に大きな関心を寄せております。

石破委員 空母を何のために持つかという意図はここでせんさくしても仕方がないです。そんなことは中国に聞けと言う人がいますが、そんなことで外交ができるか。我が国としてどのように考えるか。

 同盟国たる合衆国が、先般、QDRというものを出しましたね。その中で中国についてどういう評価がなされているか、知っていますか。

北澤国務大臣 今手元に資料がございませんから正確なことは申し上げませんが、中国の軍拡に対しては極めて注目をして対応する、こういうおおよその意味だろうと思っています。

石破委員 QDRはきちんと精査をすべきです。唯一の同盟国がどのような認識を持っているかということはきちんと精査をしないと、どこに基地を受け入れるか、そういうような話は一切できないんです。迷惑施設をどこに移すかという話じゃないんです。

 命を守るということは大事です。その前提として国の独立と平和を守るということが最も重要で、そのために自衛隊はあるんです。脅威認識というものがきちんとできなければいけません。

 合衆国の分析、そしてまた私どもの分析からしたときに、中国が強化をしているのは海軍力、空軍力ですが、その中においても特に、潜水艦の能力、そして巡航ミサイル、精密誘導兵器のことですね、そして弾道ミサイル、サイバー能力、宇宙攻撃能力、これを物すごく高めつつあるんです。

 中国は、かつてのソ連のような失敗は絶対にしません。合衆国と同じだけの軍備を整えよう、同じものを同じだけ持とう、経済力に見合わないような軍拡がいかなる結末を招いたか、そのことは中国はよく知っているはずです。アメリカと同じような軍事力は持たない。しかしながら、潜水艦、そして巡航ミサイル、精密誘導兵器、弾道兵器、そういうものを持つことによって、合衆国がこの地域におけるプレゼンスを示すということに拒否する能力を高めようとしている、そう考えても決して不思議ではないでしょう。

 そして、では、もう一つ伺いましょう。北朝鮮に対して、マニフェストでは、断固たる措置をもって臨むというふうにお書きになりましたね。これは具体的にどういうことですか。

岡田国務大臣 まず最初の、先ほど石破委員の言われたことですが、アメリカが中国についてどう考えるのか、あるいは日本は考えるのか。石破委員は一つの考え方をお示しになったと思いますが、いずれにしても、重要なことは、日米両国が同盟国として共通の認識を持つことであります。

 したがって、先般一月十三日に国務長官と合意をした、もう一度日米同盟というものについて見直しを、見直しというのは、考え方をきちんと整理をしよう、できれば一九九六年の橋本総理とクリントン大統領のときのあの再定義、それを、時間もたちましたので、もう一度見直していこう、こういう考え方で、その大前提としてまずスタートしたのが、東アジアを取り巻く安全保障環境について日本とアメリカが共通の認識を持つ、そのための作業を今スタートしているところでございます。

 それから、あらゆる手段というのは、もちろんそれはあらゆる手段でありまして、政治的にも経済的にも、経済制裁も含めて、そして安全保障面では、我々は攻撃する能力はありませんから、その範囲の中でできることを、あらゆることをやるということであります。

石破委員 これをどこに置くかということですが、アメリカ海兵隊をどこに置くか。この図をごらんくださいな。お手元にお配りをしております。円が書いてある資料ですね。総理、お持ちですか。

 これは、沖縄と、グアムに移した場合に、例えば朝鮮半島、例えば台湾海峡、これにどれだけの日数を要するかということを書いたものでございます。

 沖縄であれば、朝鮮半島であれ台湾海峡であれ、そして今外務大臣がおっしゃったかもしれないけれども、我が国自衛隊は海兵隊というものを持っていませんので、島嶼防衛に対して真っ先に合衆国と協力しながらやっていかないと、我が国の島嶼防衛というものは極めて困難ですね。そうすると、西日本の島嶼部も含めて一日以内に到達できるのが沖縄。これは高速輸送艦を使った話をしているのですよ、佐世保から船が出るという話をしているのではありませんよ。グアムからだと二日ないし三日。そして、一日のおくれがとんでもないことを招きかねない、だから地理的な条件が大事なのだということが防衛白書にも書いてある。このことについての御認識はいかがですか。

北澤国務大臣 総理の答弁の前にちょっと申し上げますが、もう釈迦に説法だろうと思いますけれども、基盤的防衛力というのは五十一年大綱から我が国の防衛の基本になっておるわけでありまして、今言われたことは、日米の共同の中で対応をしていく、こういうことでありますから、もう御案内のことと思いますが、五十一年大綱で基盤的防衛力構想というものがうたわれておりまして、我が国に対する軍事的脅威に直接対抗するよりも、みずからが力の空白となって我が国周辺地域の不安定要因とならないよう、独立国としての必要最小限の基盤的な防衛力を保有する、これにより、日米安全保障体制と相まって、侵略を未然に防ぐ。そういうことで、今委員が言われたようなことに対応すると。

岡田国務大臣 委員のおっしゃること、私もわからないわけではありません。ですから、沖縄とは言いませんが、日本に海兵隊は必要であるということは国会で既に答弁申し上げているところであります。

石破委員 私は、名護がこれを受け入れてくれたというのは奇跡に近いことだと思っているんです。県外であれば、国外であればどんなにいいかということは、私も当然思います。そして、基地があるから沖縄は豊かじゃないか、そんなことは間違っても言ってはいけません。基地がなくても豊かな沖縄であるべきなんです。基地がなくても、ほかの県と同じように幸せが共有できる沖縄であるべきなんです。だれも、基地を受け入れたいところなんかどこにもないんです。

 しかしながら、この状況を考えたときに、基盤的防衛力整備計画の構想の説明なんかいいですよ。私はあなたより何倍も知っているから、そのような説明をしていただかなくて結構です。そういう話ではなくて、力の空白を埋めるためにどうすればいいのだというお話をしているのですね。そうなったときにどのように考えるかということを申し上げているわけですよ。

 ベストを追い求める余りワーストが残ったということは避けなければいけません。ベストを追い求める余りワーストが残った、そういうことは絶対にあってはならないと思っているんです。

 私たちは、この十数年間、先ほど環境影響評価における評価もいただきました、一つ一つやってきて、この二〇一四年ということができる、その直前まで来ていたんです。それを、もう一度、県外、国外、はっきりした当てがあったわけではないが、沖縄の方々の気持ちを考えれば、国外、最低でも県外とおっしゃいました。私は、ベストを追い求める余りワーストになるということを恐れているのです。

 そして、北朝鮮のお話をもう少し続けましょう。防衛大臣、お答えいただいて結構ですよ。

 北朝鮮の認識についてですが、今、合衆国、この間、オバマ大統領が日本そして韓国、中国を歴訪されましたね。そのときに、李明博大統領とオバマ大統領の間で、この北朝鮮に対しては一括解決方式、いわゆるグランドバーゲンと言われるものです、これを全く正しいというふうにオバマ大統領はおっしゃいました。北が完全に放棄をする、それに対して対応する、こういうものです。

 このグランドバーゲンのやり方で本当に正しいんだろうか。このしばらくの期間といいますか、ここ数年間、それは我々の政権の責任でもございましょう、北朝鮮の核能力というのは格段に向上したんです。ノドンミサイルは完成の域に達している、そして爆縮技術も小型化技術も昨年の実験によって相当に高まったと見るべきだろう。我が国にとって問題なのは、テポドンではありません、ノドンのお話なのです。そうすると、北朝鮮は、大変な力を持った、そういう自信を持っているはずですね。

 では、これに対してどう対応すべきなのか。対話と圧力と言います。だけれども、この圧力がきちんときくということがあって初めて対話はあるのですが、中国としては、北朝鮮が暴発されてはたまらぬ、難民が押し寄せられてはたまらぬ、米軍が中朝国境まで来ることもたまらぬ、そういうことがあって、突然崩壊するということが起こらないために援助を行っているのだと私は思うのですね。そうすると、日本と中国と韓国とアメリカの間で、どうすればそういう懸念が払拭されるのかということをきちんと押さえておかないと、今の状況には対応できないのではないかと私は思うんです。

 対話と圧力、それはだれも否定しません。だけれども、対話を有効あらしむるのは何か、圧力を有効あらしむるのは何か。我が国として、グランドバーゲン方式のままで、それでいいか。そして、日米の安全保障体制というのは本当に有事に機能するものであるのかということをきちんと確認しておかねばなりません。何せ指揮権が別なんですからね。指揮権が一本じゃないんですからね。調整して行うということになっている。

 アメリカと韓国の間には、どのようにして戦うかという計画があります。日本の場合には、もちろん集団的自衛権は行使できませんから、ともに戦うということはあり得ません。しかしながら、その前に、どのようにして日米協力を行うか、周辺事態法をどのように適用するか、そのことも含めて北朝鮮に対応するためには、日、米、韓、中、このことの認識をきちんとしておくことが必要ではないかと思いますが、総理、いかがですか。

岡田国務大臣 現在の北朝鮮の状況は憂慮すべき状況だと思いますが、日本とアメリカと韓国、この三カ国の北朝鮮に対する対応は現在きちんとそろっております。過去においては、それがばらばらな時代も残念ながらありました。しかし、現時点においては三カ国の方向はそろい、そして、きちんと今の国連で決められた制裁をやっていく中で、個別の取引には応じない、まず六カ国協議の場にしっかり戻す、それまでは我々は、忍耐を持って、そして現在の制裁を続けていく、その方針で完全に一致しているわけでございます。

石破委員 あえて中国を外されましたね。この中国との間で、つまり、総理が、この十年間、何回アメリカを訪問されたか私は存じません。ある方は、ワシントンには一回も来たことはないよとおっしゃっていたけれども、まさか本当じゃないと思います。まさかそんなことはありますまい。中国に何回行かれたか、それも存じません。

 ですけれども、私は、中国との対話は重要だと思っているのです。北朝鮮に対してどう対応するか、中国の懸念をどう払拭していくかというために、今、外務大臣がおっしゃった中に中国も入れて、きちんと話をすべきではないのですか。

岡田国務大臣 六カ国協議への復帰まで、まず復帰を求めるということについて、日中韓とアメリカ、四カ国の間で、その意思の違いといいますか、考え方の違いはございません。

石破委員 では、もういいです。

 中国と本当の関係を結んでいこう、この地域で北朝鮮のこういう状況を何とか打開しよう、中国と特別な関係を結んでいかねばならない、その議論はきょうはしませんが、その思いをお持ちの総理です。だとするならば、この問題についてもきちんとした議論をしていかねばならない。

 そして、韓国で、あるいは台湾で、この普天間基地の移設問題というのが大きな不安を招いているということも御存じだと思います。この議論を進める上において、前回も申し上げましたが、日米安全保障条約は日米間だけのものではありません、極東の平和と安定、これも日米安全保障条約の目的なのです。韓国がどう考えているか、あるいは、これは政府としては聞けないのかもしれないが、台湾がどう考えているかというのも、非公式ルートで幾らでも聞けるでしょう。

 この問題、すべてよく議論を詰めていただいて、もう政権をおとりになって四カ月なんです。五月の末まで、二、三、四、五、あと四カ月です。私たちはどんな議論をしてきたか、そのことがもし必要であれば、幾らでもお話をいたします。なぜこうなったかもお話をいたします。まだ政権をとって日が浅い、そういうことではないと思っております。ぜひ、この点はよろしくお願いを申し上げます。

 次に……(鳩山内閣総理大臣「委員長」と呼ぶ)総理どうぞ、何かあれば。

鳩山内閣総理大臣 先ほど中国の話がありました。中国に対しては、我々としては、さまざま、軍事的な意味での注視をしなきゃならない一方で、北朝鮮の問題の解決のためには大変重要な国だという認識は持っております。

 先般も、参りましたときに、温家宝総理が、北朝鮮に行かれて、さまざまな情報を私どもに提供された。そういう情報というものが大変大きな意味を持ちますから、私は、今、石破委員がお話しされた、日米はもとより韓国そして中国、この四カ国というものの、北朝鮮の、例えば核、ミサイル、そして、我々、拉致の問題がありますけれども、この問題を解決するために、連携を大変しっかりとらなきゃならない、その認識は持たせていただきながら、だからこそ、日米の安全保障のところに揺らぎがあってはなりませんから、普天間の問題に関してしっかりと対処していくということでございます。

石破委員 では、予算について伺いましょう。

 ばらまきだというお話がある。それに対していろいろな反論がなされている。それどころか、IMFのカントリーレポートが去年出しましたが、このままいくと二〇二〇年には日本は財政破綻になる、こういうお話もある。あるいは、きのう財務省が出したのかな、数年後に国債は五十五兆出さなきゃいかぬ、そういうような話が出ている。

 国民が思っているのは、これで本当に景気よくなるんですか、この国の財政は一体どうなるんですかということなんですね。今までの経済政策を御存じの上で、財政状況を御存じの上で、我々なら変えてみせる、それが政権交代であったはずだ。ですから、前政権がどうのこうのなどという話ではないのです。

 ばらまきではないかという批判があります。農林大臣、日本の農業生産額というのは世界第五位であるということを御存じだと思います。日本農業はだめだ、だめだと言われるけれども、世界第五位の生産額なんです。オーストラリアやロシアの三倍ぐらいあるんです。先進国では第二位の農業生産額なんです。日本の国は、世界である意味最も農業に恵まれた国なんです。光も水も土もそう、そういうものにみんな恵まれて日本の国はここまで来ました。

 私は、率直に言って、自分が農林水産大臣時代に、これは評価をすべきだけれども、一番問題なのは、持続可能性があるかどうかということでした。つまり、基幹的農業従事者という言葉を御存じだと思います。主に農業に従事する人。その六割が六十五歳以上になってしまった。十年前は五十五歳以上だった。二十年前は四十五歳以上。この状況を変えねばならないということでやってまいりました。そのためにどうやって経営を強化するかということもやってまいりました。

 そこにおいて、さて、戸別所得補償政策です。これは自給率を向上するためにとおっしゃいましたよね。花とか野菜とか果樹は、これはカロリー関係ありませんから、自給率の向上にはプラスになりませんね。これは含むんですか、含まないんですか。

赤松国務大臣 お答え申し上げたいと思います。

 石破前農林大臣には、私どもの政策も、党は違いますが、いいことはいいときちっと評価をしていただいていますし、これからもいろいろな形で御指導賜りたいと思います。

 今御質問あった件については、あくまでも本年の、自給率向上も含めた、あるいは米に対する交付の、一、二を合わせて五千六百十八億円、これはあくまでもモデル事業ということでございますので、本年度の事業の中では、花ですとかあるいは畑作の野菜でありますとか、そういうものは含みません。

石破委員 これは、私は意見だけ申し上げておきます。

 これをいろいろなものに拡大していく。そういうものは含まないとおっしゃいましたね。ですけれども、では畜産はどうなんだろうかという話になってくるんです。

 私は、戸別所得補償と考えたときに、来年の国民が国産を食べる量はこれだけだと決めまして、それを各都道府県に割り振りまして、各集落に割り振って、個人に割り振るという作業は物すごく大変なことだと思っているんです。だれがそれをやるのか。

 そして、生産目標を定めて、それに従ったかどうかをだれがきちんと検証するか。コストの差を補うのだから、それをどれだけでつくった、どれだけで売った、全部把握をしないと、平均値ということになると必ず問題が起こってくるんですね。ここのところはよく考えなきゃいけない。

 そして、単純に考えれば、一生懸命頑張ってコストを下げた、一生懸命頑張って高く売った、そういう人はもらえなくなっちゃうんだね。それで本当にいいんだろうか。

 農業というのは、土地改良の予算をばんと削って、意図はともかくとしてですよ、この戸別所得補償に充てる、私は財源もよく考えるべきだと思う。

 そして、限界集落に対して、今の条件不利地域直接支払いというのはそれこそ限界があって、私は、地域というものをどう活性化していくか、そういうことについて、JAも含めて、土地改良区も含めて、新たな仕組みというのをつくっていかないと、大臣のお地元はそうじゃないかもしれないけれども、本当に限界集落というのは大変なことになると思うので、そのことだけ申し上げておきます。答弁は結構。

 答弁したいですか。はい、どうぞ。

赤松国務大臣 私は選挙区は主に名古屋ですけれども、しかし愛知県そのものは大変な農業県でございますので、大変一生懸命にやっております。

 また、石破議員が御指摘のように、日本の農地の生産性というのは欧米に比べて二倍、三倍ですから、そういう条件は十分にあるということでありますし、多分、委員御指摘の点は、米の戸別所得補償はいいけれども、しかし、あとの果樹、野菜、花、これをどうするんだと。野菜と果樹とか花とか畜産とか、そういう話だと思います。

 これは、今三党の連立政権ですから、国民新党、社民党とも合意の上でということですけれども、民主党のマニフェストでは、次年度から、二十三年度の本格実施の中で、畜産あるいは水産、酪農、そういうものについては、この米の戸別所得補償制度の実績を見ながら、本格実施の中ではそれを加えていきたいというのが基本的な考え方でございます。ただ、あと、果樹、野菜等については、別の支援制度を考えていくということになるのではないか。

 どちらにしても、まずモデル事業でことし一年しっかりやってみる。それを踏まえた上で、国会での議論、そしてまた野党、与党の皆さん方のいろいろな意見をしっかりいただいて、よりいいものに、二十三年本格実施をしていきたい、こんなことを考えております。

石破委員 コンクリートから人へという話があります。公共事業というのは本当にピーク時の半分以下になりました。私たちも随分と削ってきました。コンクリートから人へというのはとても大事なことです。そうであれば、耐震化の予算というのもこれは削るべきではないと思っています。予備費等々も含めてきちんとした対応を望みます。

 私の鳥取県でも耐震化率は今六二%、全国平均六七%を下回っているんですね。あるいは、耐震性がない、未確認と言われている棟数は二百八十三もあるのです。このことは早急な手当てをお願いいたしたい。これは要望です。お答えは要りません。

 そして、これは時間がないのではしょりますが、国の財政を家計になぞらえてはいけない、私はそういう単純な議論はまずいんだと思っています。なぜならば、国家は家計と違って通貨発行権を持っていますから、そして、中央銀行は金利を決定いたしますから、このことを完全に一緒くたにしてはいけないんだと私は思っています。

 その上で、この財政をどうするのか。すなわち、政治主導であるからには、無駄遣いというものが起こらないように、きちんと緩みが出ないようにやっていくんでしょう。消費税を上げたらば無駄が出る、緩みが出る、私はそうじゃないと思っているんです。消費税だって全部借金返しに充ててはいけません。それはきちんと目的税化もしていかねばならぬのでしょう。しかし、その前に金利政策をどうするのか、金融政策をどうするのか、そのこともきちんと言っていかねばならぬことだと思う。財政の出動には限界がある。では、金利をどうする、金融政策をどうする、デフレをどうする。デフレが起こりましたよ、宣言するだけだったらば、それはだれだってできるので、そうじゃない、この金融政策というものをどうするか。

 自民党がやってきた政策を去年の十二月の末で打ち切られた、このことに私は非常に残念な思いを持ちました。私は今すぐ消費税を上げるべきだ、そういうことを言っているのではありません。この議論は並行して行うべきだということと、財政政策と一緒に、デフレ回避のために金融政策がいかにあるべきか、総理のお考えを承りたい。

菅国務大臣 御承知のように、十二月一日に経済政策を出したその日に、日銀が臨時の政策決定会議を開かれて、自主的に、三カ月物の〇・一という低金利政策をさらに強化する、さらには、その後、誤解かどうかわかりませんがデフレ容認と見られていた日銀が、プラスゼロからプラス二の間が適切だという方針を明確にする。

 まだまだ、もちろん私たちも、もっといろいろな政策があることはわかっておりますが、やはり日銀の独立性ということも考えて、基本的な認識で、デフレ脱却への道を政策調整しながらともに進めていこうというところでは一致をしておりますので、これからもそういう方向で財政政策と金融政策が連動していくように努力したいと思っております。

石破委員 具体的には、この後、同僚議員がきちんと詰めます。必要なのは抽象論ではない、具体的にどうするかということですから、私どもとして考えを述べ、お答えをいただきたいと思います。

 最後に、総理、お教えをいただきたいのだが、贈与ということで処理をなさるということをおっしゃいました。民法上、贈与は、これは契約ですから、私が上げる、ありがとう、もらう、こういう意思が合致して初めて契約です。民法に書いてあります。これは、流れにするとこういうことになるんだろうと私は思っているのですがね、詳しく説明しませんけれども。このどこで贈与契約ができたのか私にはよくわからないんです。

 総理がおっしゃったのは、検察が贈与と認定したものですからとおっしゃいました。これは、法務省、検察が認定されたことですか。あるいは民事局、これは契約ですか。

千葉国務大臣 法務省で認定をいたしておりますのは、捜査によって何が立件できるか、こういうことでございます。この贈与かどうかということについての認定をしているということではありません。

石破委員 総理は、検察が認定したものですからとおっしゃいました。そうではないと今法務大臣はおっしゃいました。そういうことですね。

鳩山内閣総理大臣 検察の調べの中で、このような母から私に対する資金供与がある、提供があるということがわかった。その中で、私も全く知らないことであったために、これは贈与とみなすべきではないかと考えて、だから贈与と自分としては考えて、みなしてですが、申請をして、そして贈与税を支払ったということでございます。

石破委員 答弁の中で、検察が認定したものですからというふうにおっしゃったので、そのことをお尋ねいたしました。

 どこで贈与があったんだろう、これはこれから国税が判断するということで、国税庁、よろしいか。

岡本政府参考人 あくまで一般論としてお答え申し上げます。

 贈与の時期につきましては、当事者の意思や、その財産の管理運用の状況等を総合的に勘案して判断することとなります。

 いずれにしましても、国税当局としては、個々の事実関係に基づき、法令等に照らして適正に取り扱いと考えております。

石破委員 結構です、まだそうは決まっていないというお話ですからね。

 それでは、何にお使いになったのかということです。個人的にお使いになった、あるいは個人としての政治活動にお使いになった、それを明らかにしてくださいねと言うと、公正を阻害されるので、全部終わらなきゃ明らかにならないとおっしゃいました。ですけれども、刑事訴訟法を御存じですよね。請求すれば見ることができる、返してもらうことができる、これは国民に与えられた権利です。そして、政治倫理綱領、私たちが議員になる一年前、昭和六十年、ここに定められたのは、みずから明らかにするよう努めなければならない。

 総理、あなたが求めれば、その資料はあなたは手に入れることができるんですよ。ぜひそれをやっていただきたい。いかがですか。

鳩山内閣総理大臣 これは前から申し上げておるわけでありますが、今、御案内のような状況でありまして、公判が終わって、すなわち、一応、昨年の十二月に検察としての処分はあった。しかし、処分は終わったけれども、公判が最終的に確定をしていない。そこで正確に、すべてがわかった段階で正確に行うのが私は適当だということでございますので、その時期を待ってということを再三申し上げているのでございます。

石破委員 刑事訴訟法百二十三条、後で法務大臣から聞いてください。これは、押収物の還付を求めることができると国民に認められた権利なんです。そして、政治倫理綱領は、疑いを持たれたときはみずから真摯に明らかにしなきゃいけない、そう書いてあるんです。それをやってください。

 もう一つ、最後に伺います。

 あなたの秘書であった芳賀さん、この方は名目的な秘書だったんですか。すべて勝場さんに任せているというふうに総理はおっしゃっておられるが、この方は名目的な秘書さんだったんですか。

鳩山内閣総理大臣 名目的な秘書ではありません。政策担当秘書を務めておりました。

石破委員 経費について、勝場がその処理を一手に引き受けてくれていました、こういうふうにおっしゃっていますよね。政策についてはそうでしょう。この資金についてはどうだったんですか。

鳩山内閣総理大臣 資金については、確かに、勝場元秘書にゆだねていた、任せていたというのが実態でありました。

石破委員 その資金についてはすべて任せていた、芳賀さんはそのことについては一切知らなかった、総理も御存じなかった、そういう方が秘書であったということを、今、総理はおっしゃいました。そのことはきちんと認識をしておきます。

 以上で終わりますが、総理、本当に、二十数年前、ユートピアで金を出した、幾らかかるか出した、みんなひっくり返って驚いた。鳩山由紀夫さんは二億円だった。すごいね、鳩山さんのところは広いし、あのころは全国で二番目に広い選挙区でしたからね、事務所もたくさん持たなきゃいけなかった、大変だ。こういう政治はやめよう、政治は力、力は金、数は力、そういうようなものからは決別しよう、私たちはそういう思いで始めたはずだった。お金がなくても、資産家じゃなくても、あるいは官僚じゃなくても政治家になれるような、そういう政治をつくろう、そういう思いをあの当時、我々は共有していたはずだ。総理は今もその思いをお持ちだと思う。

 二世もそうですよ。総理も私も含めて、資産は断トツに違うけれども、二世がなりやすいというのは、要は、名前が売れている、信用代がただだ、だからなれているんです。そのことの原罪意識を我々は持って、この政治改革に取り組んできたはずなんです。どうかその思いを忘れないでください。その思いで政治に当たっていただきたいし、政治のあり方、間違っても権力をもてあそぶことがないように、私物化することがないように、そして、疑惑を持たれたときは真摯にこれを解明する、その気持ちを忘れないように心から望んで、質問を終わります。

鹿野委員長 この際、棚橋泰文君から関連質疑の申し出があります。金子君の持ち時間の範囲内でこれを許します。棚橋泰文君。

棚橋委員 自由民主党の棚橋泰文でございます。

 冒頭、本日の予算委員会、午前中、信じられない発言が飛び出しました。国民新党の下地政調会長が、補正予算に関しては菅さんと亀井さんが、政策でかどうかは知りませんが、厳しくやり合ったけれども、本予算に関してきちんとこれはやろうと思っていたら、亀井さんから撃ち方やめという連絡が入ったと。なぜだと聞いたら、総理の秘書が起訴された、こういうときは内閣は総理を守るのだと。

 これはあれですか、この予算は政策で議論されているのではなくて、鳩山さんの命を守るためにつくった予算なんですか。そうであるならば、まず、国会議員として以前に一国民として、出し直していただきたい、総理、これをまず強く申し上げます。

 その上で、鳩山さんにお伺いをいたします。

 この予算は、税収と公債金、国債の発行が、要は借金の方が収入よりも多い予算なんです。これは、あなた方はいつも自民党のせいにしますが、この予算自体は、あなた方がマニフェストに従って組んだばらまき予算なんです。二十兆以上お金が浮いてくると言ったのはあなた方です。どうか、特に今選挙権のない子供たちにツケを残すような、こういう予算はやめていただきたい。

 その中で、あなたに聞きたいのは、国債発行が、公債金が税収よりも多かった、収入よりも借金が多いような予算を組んだのは何年ぶりでしょうか。また、それはいつのことでしょうか。

菅国務大臣 まず、確かに二十二年度の来年度予算で、税収が非常に落ち込む中で、国債四十四兆円、それを上回った予算を出さざるを得なかったことは、これは今の経済情勢と、ぎりぎりの、マーケットに対する信認と、その狭い道で選択をしたことであります。

 前の政権のことという言い方は余りしたくありませんが、御承知のように二十一年度予算においても、税収見通しを麻生内閣で四十六兆とされたのが三十七兆しか入りませんでしたから、結果として五十三兆の国債を発行せざるを得なかったわけであります。そういう意味では、残念ながら、実質上、二十一年度予算も、続く二十二年度予算も、来年度予算はこれからですが、税収以上の国債発行になりそうだということは、厳しい状況だということの認識を含めて、そういう状況であることは認めざるを得ないと思っています。

 たしか、こういうふうになったのは、昭和二十一年、戦後の予算のときだったと思います。

棚橋委員 そのとおりです。戦後六十三年ぶり。昭和二十一年、どういう状況だったですかね。総理もお生まれになっていなかったと思いますが、まずそのことを強く申し上げます。どうか後世代に、選挙のための人気取りでばらまきをするような予算はやめていただきたい。

 例えば子ども手当一つをとっても、私は昨年の秋、厚生労働大臣に厚生労働委員会で、給食費を払わない御家庭からなぜ天引きしないのかと強く迫ったところ、それを言い出したら……(発言する者あり)おかしい、おかしいのね。総理はそう言っているんだよ。そう言い出したら、厚生労働大臣は、国保の保険料までと、どんどんどんどん広がるという話でした。

 ところが、総理はこの間、考えてみるとおっしゃって、結局この六月支給、払えるけれども給食費を払わないで、パチンコや、簡単に言うと携帯電話の方を払うような親御さん、この方々は、子ども手当をもらっても給食費は天引きされるんですか、ことしの六月の支給に。これを総理自身がイニシアチブでおっしゃったことですから、お答えください。

鳩山内閣総理大臣 ことしはもう既にこの問題に関しては法的に出ておりますので、変えることはありません。

 ただ、給食費を払わない御両親、お子さんが大変傷ついておられるということも事実であります。これはやはり何とかしなきゃいけない、その認識は持っておりますので、まずはさまざま、窓口とかあるいはパンフレット、そういうものを通じて、極力給食費は払っていただく、そのように指導を強くいたしたいと考えています。

棚橋委員 それで払われるぐらいなら苦労しないんですよ。納税しなきゃいけないのに贈与税を脱税している人までいるんですから、その程度の注意では無理です。これをまず強く申し上げます。

 さて、総理、この国が今残念なことに希望がなくなっている背景には格差社会がある、私も同感です。しかし、一番の問題は、所得による格差も問題だが、資産による格差の方がもっと問題だと私は思います。

 そこで、総理御自身が所信でおっしゃった労働なき富、そして脱税疑惑について御質問いたします。

 パネルを、資料一枚目をごらんください。

 まずは、鳩山さん、あなたは国会答弁では、中学生か高校生のころ、ブリヂストンの株を三百五十万株、おじいちゃんから生前贈与を受けたとおっしゃっていますが、これが、一昨日の終わり値ですと五十二億五千万円。これは労働なき富でしょうか、これが第一の質問です。

 第二は、贈与税に関してはしっかりやったと思っておりますという趣旨の答弁をしておりますが、だれが、どう、幾ら納めたんですか。

 これは通告してあります。この二点について短くお願いいたします。

鳩山内閣総理大臣 まず、労働なき富についてお尋ねがございました。

 私も確かに施政方針演説で、資本主義社会を維持しつつ、行き過ぎた、いわゆる道徳なき商業あるいは労働なき富というものをどのように制御していくべきかということが大事だ、そのことを申し上げたところでございます。

 言うまでもありませんが、ガンジーの時代と今とは状況が違います。経済状況も大いに違っているわけであります。私が今の時代に思う労働なき富というものは、いわゆる行き過ぎたマネーゲームとか、いわゆるカジノ経済と言われるような行き過ぎた金融資本主義、これは何とか是正をしなければならない、その趣旨で申し上げてきたところでございまして、そういう意味で申し上げれば、いわゆるこういった例えば配当所得などを初めとする、現在の状況の中で許されている資産を取得することに対して、それを一概に労働なき富だということを申し上げたわけではございません。

棚橋委員 申しわけないんですが、全くお答えが出ていません。

 要は、中学生か高校生で五十二億五千万円のお小遣いをもらうことが労働なき富なのか。それから、何よりもこの贈与税、しっかりやったと総理はおっしゃっているじゃないですか、国会で。だれがいつ納税したんですか。これは質問通告しているんです。お答えください。

 委員長、時計をとめていただけませんか。

鳩山内閣総理大臣 私は、確かに祖父から生前贈与でブリヂストンの株式を取得いたしております。現在は三百五十万株所有しているわけでございますが、このお尋ねの株式は、私が十代のころ、昭和の三十年代半ばに譲り受けた、そのように記憶をしております。

 したがいまして、このブリヂストンの上場前か後かという話はわからないところでございますが、保有する株式に関しましては、法令等にのっとって、国会議員の資産等の報告及び閣僚の資産公開において報告をしているところでございます。

棚橋委員 私は、中学生、高校生でこの時価五十二億五千万円の株をもらうことが労働なき富なのか、それから何よりも、この贈与税はしっかり納めたと総理はおっしゃっているから、だれがいつ納めたのか……(発言する者あり)静かに。それを聞いているのに総理は全くお答えにならないので。しかも、これは質問通告しています。突然聞いたんじゃないんです。

鳩山内閣総理大臣 労働なき富と私が施政方針演説で申し上げたのは、先ほど申し上げたように、行き過ぎたマネーゲームあるいは金融資本主義というものによって生じたような富のことを指して、これは何らか制御する必要があるのではないかという意味で申し上げたところでございまして、そのような意味で、私における資産に関して、それが労働なき富だというふうに感じているわけではありません。(棚橋委員「贈与税はだれがどう納めたんですか。贈与税の話、今までにしているじゃないですか」と呼ぶ)

 贈与税に関しては、当然、私自身が適正に払っております。

棚橋委員 鳩山さん、すばらしい。中学生、高校生のときに贈与税を適正に払ったんですか。それなのに、何で今回はお母さんの方の贈与税を払っていなかったんですか。いや、すごい。

鳩山内閣総理大臣 当然それは、私はまだ十代の半ばのころでありますから、そのことに関して調べて適正に払っているということでありますが、当時の私が払ったという記憶はありませんでしたが、結果として払っているということでございます。

棚橋委員 残念なことに、私が質問通告をいたしました件、だれがどのように幾ら払ったか、これは通告しております。それに対して、払ったはずだとかそういうケースですから、この件については、きちんとお答えいただけるように、理事会でまず協議をいただきたい。

鹿野委員長 理事会で協議いたします。

棚橋委員 その上で、二つ目の資料、お願いいたします。

 ちなみに、総理は、労働なき富は金融工学等を利用しながらマネーゲームをやっている人間だと言いましたが、私もその点に関して賛成できるところはあるんですが、少なくとも、金融工学をやりながらマネーゲームをやっている人間は頭を使っていますよ。中学、高校でいきなり五十二億五千万の小遣いをもらっていませんよ。

 さて、このブリヂストンの配当に関してお伺いいたしますが、平成二十年で八千四百万円の配当がございます。これは年収三百万円の方の何年分に相当する金額でしょうか。(発言する者あり)

鹿野委員長 御静粛に願います。

 もう一度どうぞ、棚橋君。

棚橋委員 静かにしてください。総理が聞こえないんです。

 八千四百万円の配当は、年収三百万円の方の何年分に当たりますか。

鳩山内閣総理大臣 それは、計算していただければと思いますが……(発言する者あり)二十七、八年分ではないかと思います。

棚橋委員 今、民主党席から八という応援の声が入ったんですよ。ところが総理は、二十七、八年分とおっしゃったんですね。

 文部科学大臣に。もうこれはお聞きしませんが、この国の義務教育課程においては、八十四割る三ぐらいは教えているんじゃないんですか。まあ、これ以上言いません。

 ただ、まさにあなたは、命を守りたい、苦しい生活をしている人と言いながら、五十二億五千万円の株を中学生、高校生のときにもらって、毎年八千四百万円もらっているんです。これが労働なき富の大罪です。(発言する者あり)

 ちょっと、静かにお願いします。静かに。

 さて、本題に入ります。(発言する者あり)

鹿野委員長 御静粛に願います。

 委員長として申し上げます。質問者の言っていることに対して、違うということならば、どうぞ、お答えとして明確にお答えください。

 棚橋君。

棚橋委員 資料の三をごらんください。

 問題の、鳩山由紀夫さんに対しての、今度はおじいちゃんではなくてお母ちゃんからの毎年一億八千万円、今わかっているだけで十二億六千万円でしたか。これは総理、本当に知らなかったんですか。もし知らなかったなら、いつどうやって知ったんですか、教えてください。

鳩山内閣総理大臣 これは何度も申し上げておりますが、それは知らないはずはないというのがあるいは常識かもしれません。しかし、全く存じ上げておりませんでした。

 そして、いろいろと報道などでこのことがうわさされたことは理解をしておりますが、正確にそのことを私が理解したのは、検察で処分が下った日でございます。すなわち、十二月の二十四日ではなかったか、そのように記憶しています。

 それから、五十二億という話でございますが、少なくとも、小学、中学のころのそのブリヂストンの株価がそのようになっているということはないと思っておりますし、私はそのような認識をしておりません。現在の時価のお話をされても、私としては、中学の時代の思いとしては、そのような発想はありませんでした。

棚橋委員 本当に鳩山さんに経済政策を任せていいんでしょうか。だって、時価で話すのは、当時の時価が低かったって、当時の物価は低かったんですから、当たり前じゃないですか。

 さて、では、鳩山さん……(発言する者あり)委員長、ちょっと静かにさせていただけませんか。質問が聞こえません。

鹿野委員長 御静粛に願います。

棚橋委員 申しわけないですけれども、御静粛にお願いします。

 鳩山さん、知らなかったと。去年の十二月の二十四日に検察の処分があって知ったということなんですね。(鳩山内閣総理大臣「そうです」と呼ぶ)そうですね。本当に知らなかったんですかね。

 まず、ここに民主党の一期生議員の方、授業参観も兼ねてたくさんいらっしゃいますが、本当に……(発言する者あり)

鹿野委員長 質疑者に申し上げます。議員に対するものではありませんから、どうぞ、鳩山総理大臣ほか閣僚に質問をしてください。質疑は、内閣との関係ですから。(棚橋委員「済みません、委員長の声が聞こえないので、まずこちらを」と呼ぶ)

 静粛にお願いします。静粛にお願いします。

棚橋委員 では、内閣に対する質問ということですから、お聞きします。

 民主党の、もうリーダーである原口さん、総理が知らなかったことを信じますか。

原口国務大臣 棚橋委員にお答えいたします。

 総理が御存じなかったというのは事実だと思います。

棚橋委員 では、民主党のリーダー、前原さん、信じますか。

前原国務大臣 信じております。(棚橋委員「すばらしい」と呼ぶ)

鹿野委員長 指名してから質疑を行ってください。

棚橋委員 すばらしい。北朝鮮でもここまではいかないと思います。

 もう一人……(発言する者あり)

鹿野委員長 棚橋君、どうぞ。

棚橋委員 済みません。もう一人聞きたい方がいらっしゃったんですが、連立与党を組む福島さんは信じているかどうかを聞きたかったんですが、どこにいらっしゃるんですか。

鹿野委員長 今、お手洗いの方です。

棚橋委員 それでしたらしようがありませんが、時計をとめていただけませんか。

鹿野委員長 いや、後ほど聞いてください。(棚橋委員「質問には流れというものがあるんです」と呼ぶ)後ほど聞ける話ですから、後ほど聞いてください。(棚橋委員「委員長、質問には流れというものがあるんですよ」と呼ぶ)私は受け付けません。

棚橋委員 わかりました。そこまで委員長が強権的におっしゃるなら結構です。

 鳩山さん、あなたは、あなたが知らなかったことは検察の捜査の過程においてもそう認められたとおっしゃっていますね。間違いございませんか。あなたが母からの十二億六千万円の贈与については知らなかったということは検察の捜査の過程でも認められたとおっしゃっていますが、間違いございませんね。

鳩山内閣総理大臣 そのように認識しております。(棚橋委員「鳩山さん」と呼ぶ)

鹿野委員長 棚橋君、委員長のきちっと指名の中で発言をしてください。

棚橋委員 失礼しました。

 鳩山さん、そういうのをうそつきというんです。

 いいですか。白いハト、黒いハトという議論がありましたが、十二月二十四日にあなたが不起訴になったのは、嫌疑なしではないんですよ。嫌疑不十分なんです。つまり、検察は、あなたが知らなかったなんて認定していないんですよ。要は、公判で有罪に持ち込めるだけの証拠がなかったということです。しかも、この問題は、あなたの脱税、相続税法違反、贈与税をちょろまかしたことに対する事件じゃないんです。政治資金規正法違反に関してなんですよ。

 法務省刑事局長にお伺いしますが、鳩山由紀夫君に関して、脱税に関して不起訴処分としたことがございますか。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 検察当局におきましては、鳩山総理大臣について、友愛政経懇話会の収支報告書の作成事務等を統括していた者らとの共謀による友愛政経懇話会の収支報告書虚偽記入、その会計責任者の選任、監督上の過失に関して必要な捜査を行ったというもので、いずれもこれを認めることができなかったということから嫌疑不十分による不起訴としていると、その旨公表しているものというふうに承知をしております。

 脱税事件に関しては、検察の処分等はなされておりません。

棚橋委員 鳩山さん、どうも中学生、高校生のころから生前贈与の贈与税を納税されたと言うんですから、税法あるいは法律はお詳しいんでしょうが、同僚議員から幾つも質問が出たように、実は贈与というのは、贈る側が勝手に、はい、上げると言っても、それで成立しないんですよ。いただきますと言って、民法上も、あなた方はわかっていないけれども、相続税法上もそうなっているんです。

 そうなると、あなたがもし十二月二十四日に本当に知ったなら、納税はことしの二月の十六日なんです。まだ納める必要ないんですよ。なのに何で七年分に分けて、七年分だけ納めたんですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、当然また去年の二十一年分は二十一年分として納める予定にしておりますが、やはり国民の皆様方に、大変これはおかしいではないかという思いを持っておられたと思いますから、検察の方から、母からの資金提供は贈与とみなすのが適切ではないかと。自分としては、貸し借りみたいなことをやっていたという認識も全く当然ありませんし、全く知らなかった話でありますだけに、これは贈与だとみなすのが適当だ、だとすれば、それがわかれば極力早く申告して納税した方がよろしかろうと、その判断をして、まだ二十一年度は済んでおりませんが、その前の部分に関して納税をしたと。納税者としてやはりその責任を早く行うべきではないか、その認識のもとで行ったわけでございます。

棚橋委員 実は、十二億六千万円でしたっけ、これは七年分に分けて納税すると、本税贈与税は五億七千五百円なんです。ところが、もし昨年の十二月二十四日に知ったとしてことしの納税をすると、本税は六億二千七百二十万円なんです。つまり、七年分に分けた方が本税は五千二百二十万円安くなるんですよ。すごいですね。

 もう少しお伺いしますが、平成十三年以前の分はなぜ納税しないんですか。わからないと。あっ、時効だからわからないということなんですか。

 もう少しお伺いしますが、十二月二十四日にこのことを知ったということですが、だれからどうやって聞いたんですか。まず、そこを教えてください。まず、だれからどうやって十二月二十四日に、あなたの口座に毎月一千五百万円ずつ入っているのか、現金か別にして、そういうお金が来ているということをなぜ十二月二十四日に知ったのですか。だれからどう教えてもらったのかを教えてください。

鳩山内閣総理大臣 これは、調査担当の弁護士が勝場の担当弁護士に照会をし、確認をしたというところで、最終的に額を私も理解したのでございます。

棚橋委員 あなたは、この件に関してお母様とは全くお話をなさっていないんですか。

鳩山内閣総理大臣 はい、全くしておりません。

棚橋委員 前の答弁では、母とは一度電話で話して、知らなくて申しわけなかったというふうに、総理、御答弁なさっていませんでしたか。

鳩山内閣総理大臣 ですから、事前には何も話をしておりませんでした。そして、その処分が出た後に、昨年のいつだったかは正確には覚えておりませんが、一度短く母に電話をいたしました。

棚橋委員 まず、またそういう、さっきの話とこの答弁とうそになりますから、それはやめてください。

 その上で、ということは、十二月二十四日以降に、昨年のうちにお母様と話されたときに、なぜ、お母ちゃん、いつから振り込んでくれていたんだということを聞かなかったんですか。

鳩山内閣総理大臣 その話で一言謝罪をしたときに、もうその話はいいということでありましたので、私からは何も聞きませんでした。

棚橋委員 つまり、この問題を解明する気が全くないんじゃないですか。何度も言うように、もし本当にあなたの言うことが正しくて十二月二十四日に知ったならば、平成十三年以前も含めて、振り込まれていたのか現金かは知りませんが、来ていた分、贈与を全部ことしの二月十六日の確定申告で出さなきゃいけないんですよ。これは本当に脱税になりますよ、まあ、やっているかもしれませんが。なぜそこを確認しないんですか。

 それから、問題は、これは法務省刑事局長にお伺いします。

 仮に検察が鳩山さんの脱税を起訴しようとしても、現行憲法下では鳩山さんを起訴することができますでしょうか。御答弁を短くお願いします。

西川政府参考人 まず、仮定の御質問には答弁を差し控えたいと思います。

 また、検察当局におきましては、今回の捜査の過程で明らかになった事実について、刑事事件として立件すべきものはすべて立件して処理したものと承知をしております。

棚橋委員 残念なことに、法務省まで、仮定の問題、鳩山ファミリーの問題については触れないということだそうですが、憲法の常識的な解釈として、内閣総理大臣鳩山由紀夫君は鳩山由紀夫君の同意がなければ訴追されないんですよ。普通の方は、仮に脱税で検察庁が起訴する、当然これは裁判になります。あなたは自分が検察を信頼していると言いながら、検察に事前の同意書でも渡していない限り、検察は起訴できないんです、憲法の規定で。

 それから、普通の方であれば、もし検察庁が起訴猶予、不起訴としたときに、検察審査会で二回起訴相当の議決がなされれば、これまた起訴されるんです。ところが、憲法の解釈では、憲法には「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。」とありますから、訴追されないんですよ。

 もしあなたが潔白で、検察にすべて任せていると言うならば、政治資金規正法の方は不起訴になりましたけれども、この脱税の話はまだ終わっていないんですね。だったら、事前に検察庁に、私は潔白だからどうぞ御自由に、裁判で争いますからと言って、事前に私を訴追してもいいという同意書を出すつもりはないんですか。

鳩山内閣総理大臣 大臣として、総理として、訴追を受けないということぐらいは存じておりますが、しかし、私は、検察が公正にすべて判断をする、そのように信じておりますし、そのような中で、私自身も受けるということであれば、それはそれで正直にというか、すべて私としては事実を包み隠さず申し上げているつもりでございますので、そこはたとえ総理であっても処罰を受けるものは受けるべきだ、そのような思いでいたわけでございますので、その理解はどうぞなさっていただきたいと存じます。

棚橋委員 理解できませんし、質問に答えていません。

 そういう思いがあるならば、どうぞ、私は潔白だから事前の同意を、憲法上の、国務大臣鳩山由紀夫君に対する訴追に関して、内閣総理大臣鳩山由紀夫として同意するからと、なぜ事前にその同意書を出せないんですかと聞いているんです。出すつもりはありますか、ないですか。

鳩山内閣総理大臣 今申し上げたとおりでありますし、その意味では、出す意味もないと思っております。

棚橋委員 つまり、検察に任せていると言いながら、自分は絶対訴追されない立場のままいるんですよ。

 法務省刑事局長に御質問します。

 刑事訴訟法上、国務大臣が訴追されない間は時効はとまりますか。例えば、いわゆる被疑者、犯罪人が海外に逃亡した場合には時効がとまるという規定が刑事訴訟法にあると思いますが、国務大臣の場合は明文の法律で時効がとまりますか。短くお答えください。

西川政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、明文の規定はございませんが、憲法七十五条の解釈といたしまして、これは法務省の所管外ではございますけれども、あくまで文献によれば、憲法七十五条ただし書きで「これがため、訴追の権利は、害されない。」とあるのは、通常の公訴時効は停止する趣旨であると解されているものと承知しております。

棚橋委員 要は、明文の規定はないんですよ。

 もう少し総理にお伺いします。

 総理は、脱税をしていた、贈与税をちょろまかしていた。しかし、私腹を肥やしたことはないとおっしゃいましたが、なぜ、国から脱税をしていて、贈与税は納めずに、私腹を肥やしていないという理屈になるんでしょうか。それは、政治活動に使えば私腹を肥やしたことにならないということなんでしょうか。

 僕にはわからないのは、国から、納めるべき税金、これを脱税していっている、簡単に言うと盗んでいたわけですよね。それを、盗んでいても私腹を肥やしたことにならないというのはどういう理屈なんでしょうか。そこを教えてください。

鳩山内閣総理大臣 これは、あなたが信じる、信じないというのはいろいろあると思います。しかし、私は、自分は真実は一つしかないと思っているから正直に申し上げているんです。知らなかったんです。知らなかったから、脱税なんて意識があるわけないじゃないですか、それは。ですから、私は、脱税をしているという認識は全くありませんでした。

 ただ、現実問題として、母からの資金提供というものがあったということがわかった段階で、それが事実だとわかったものだから、納税者の義務として納税をしたということでございまして、そこに私自身として、脱税だとかいろいろとおっしゃるけれども、そのような意識がないということは重ねて申し上げておきたいと思います。

棚橋委員 まず、なぜ脱税していても私腹を肥やしたことにならないのかということに関して全く御答弁がないんですが、簡潔にお願いできますか。(発言する者あり)答弁がないから同じ質問になるんですよ。なぜ脱税していても私腹を肥やすということにならないのか、短くお願いできますか。

鳩山内閣総理大臣 脱税をしていると思っておりません。それは、判断をするのは当然国税がいろいろとされるかもしれません。しかし、私は全く知らなかったことでありますから、脱税の意識は当然ありません。したがって、私腹を肥やしているという認識もありません。

棚橋委員 つまり、知らないで盗んだら私腹を肥やしたことにならないという理屈ですよね。わかりました。(発言する者あり)委員長、静粛にさせてください。

 そこで、鳩山さんにお伺いをいたします。

 よろしいですか、もしあなたが本当に知らなかったならば、何度も言うように、平成十三年以前も含めて全額まとめてことしの確定申告で納めるべきなんです。そうすると、今あなたが納めている平成十四年までだけで五億七千五百万円よりも、五千二百二十万円高く納めなきゃいけないでしょう。

 しかも、納税者としての義務を果たしていると言うならば、平成十三年以前の分も調べるべきじゃないですか。しかも、これはあなたが十二月二十四日に知ったなら、その段階で贈与が成立していますから、平成十三年以前の分も贈与税の納税義務はことしの確定申告で出るんです。

 なぜ、お母様にも聞かない、関係者にも聞かない、それでいて納税者としての義務を果たしているということになるんでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 先ほどお話をいたしましたけれども、これは弁護士が勝場の弁護士と照会をして、確認をして、二〇〇二年の七月から二〇〇九年の六月までということで、そのことを弁護士同士の照会で確認をした、私はこれが事実だと思っています。

 したがいまして、それに基づいて、贈与だとみなして贈与税を払ったということでありますので、私はこれ以上の真実はない、そのように思っています。

棚橋委員 この国では、鳩山さんが事実だと思えばすべて事実になるんでしょうか。

 では、平成十三年以前には、一切贈与はないんですね。お願いいたします。

鳩山内閣総理大臣 今申し上げたように、弁護士同士の確認の中でそのような事実が判明をしたということでありますので、当然なかった、私はそう理解をしています。

棚橋委員 あったらどうしますか。あったらどうしますか。

鳩山内閣総理大臣 仮定の話ですけれども、当然私はないと信じておりますし、もうそれ以上のお答えはできようがありません。

棚橋委員 ちなみに、鳩山さん、国民の三大義務とは何ですか。(発言する者あり)

鳩山内閣総理大臣 教育と納税と労働、働くことだと理解します。

棚橋委員 見事なフォロー。

 それで、鳩山さん、納税者としての義務をきちんと果たしてください。この国の財政がここまで悪くなったのは、一つは、何といっても、あなたのように納税しない人がいるからですよ。(発言する者あり)静かにしてください。

 第二に、一番の問題は格差社会です。それも、頑張って手元に残るんならいいけれども、要は、おじいちゃんが金持ちなら子供も金持ちで、どんなどら息子でも孫が金持ちという社会は、正しい社会ではないですよ。そうしないためにも、この問題について十分にあなたは解明していただきたい。まずそれを強く申し上げます。

 その上で、先ほど申し上げたように、この本予算自身が、先ほど下地議員みずからが言ったように、鳩山さんの命を守れ、そういう連立の枠組みでなされたようなものですから、もう一度組み替えていただきたいのと、何よりも、菅さんが民主党代表だったときに、民主党政権になれば株価が二倍、三倍になると言いました。

 では、そこまで言うなら、この予算が成立したら、半年後には失業率はどれだけ減るんですか。名目賃金はどれだけふえるんですか。その点、どなたでも結構ですから、教えてください。

菅国務大臣 株価について、どの時期にどういう発言をしたか、率直なところ、私の記憶にはありません。

 十二月の三十日に発表しました新成長戦略においては、二〇二〇年までの平均的な成長率、目標ですけれども、名目で三%、実質で二%、二〇二〇年にはGDPを名目で六百五十兆円、これを目標にいたしております。

棚橋委員 今回はこれで終わらせていただきますが、もう少しその点、経済政策を勉強した上でお願いいたします。

 その上で、これは質問通告でも出しておりますし質問主意書でも出しておりますが、鳩山由紀夫さんに対するお母ちゃんからの毎月の一千五百万円、どのような経緯で毎月なされたのか。平成十三年以前はどうなのか。それから、秘書さんが二人、公設秘書を解雇されていますが、私設秘書として残っています。なぜなのかも知りたいですが、その秘書さんの勤務実態と年収。さらには、先ほどお話しになった、ブリヂストンの株の生前贈与のときに贈与税を納めているというんですから、その贈与税を納めた時期と金額。さらに、六幸商会について、鳩山さんが株式を取得した時期と、それから何%を保有か。

 これをこの委員会できちんと明示していただきますことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。

鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

 この際、菅義偉君から関連質疑の申し出があります。金子君の持ち時間の範囲内でこれを許します。菅義偉君。

菅(義)委員 自由民主党の菅でございます。

 鳩山総理に、小沢民主党幹事長の資金管理団体であります陸山会の不動産取得をめぐる虚偽記載問題を中心にお伺いしてまいります。

 昨日、民主党の衆議院議員であります石川氏を含む三人が起訴されました。民主党は常日ごろの政治活動の中で、透明性だとか説明責任だとかクリーンな政治だとか、そうしたものを訴えて国民の支持を得てきたと私は思っています。

 しかし、ここに来て、この政権の責任者である総理とそして小沢幹事長の元秘書など五人が次々と逮捕されて起訴されているという、極めてこれは異常な事態だと思います。

 そういう中で、非常に残念なことですけれども、民主党の皆さんから異論や批判の声がほとんど出ていない。民主党に自浄作用・能力がないのではないか、こう言わざるを得ないのであります。小沢幹事長も全くと言っていいほど説明責任を果たしていない、総理の対応も適切でない、これが国民世論の大半であります。

 そこでお尋ねをしてまいりますけれども、石川議員の起訴を含む三人の処分がきのう出ましたけれども、これについて、民主党の代表として総理はどのような見解をお持ちでしょうか。

    〔委員長退席、海江田委員長代理着席〕

鳩山内閣総理大臣 菅委員にお答えをいたします。

 御案内のとおり、石川議員、現職の民主党の議員が起訴をされたということは、総理大臣としても、また民主党の代表としても、大変遺憾なことだと思っておりまして、国民の皆様方に心からおわびを申し上げなければならない、そのように思います。

 そして、私は、行政の長として申し上げるならば、検察が公正な捜査を行って、まさに法と証拠に基づいて必要な判断がなされたのだ、そのように理解をしておりまして、これ以上個別の案件について申し上げることは差し控えさせていただきますが、国民の皆様方にやはりおわびを申し上げなければならないことだ、そのように認識しております。

菅(義)委員 起訴という処分が下って、総理が指名しました小沢幹事長でありますけれども、幹事長の秘書が三人起訴されたわけでありますから、当然、総理に幹事長から、みずからの責任問題も含めて報告があったのではないかなと私は思いますけれども、この点についてはいかがですか。

鳩山内閣総理大臣 まず、小沢幹事長とはまだこの件に関しては話をしておりません。いずれ近いうちに話をしたい、そのように思っております。

菅(義)委員 これは、普通の政党ではこういうことはあり得ないと思いますね。だって、自分の秘書が三人も逮捕されているわけですから、私は、小沢幹事長は総理に、当然みずからの責任問題も含めてそれを報告する義務というのがあるというふうに思います。

 そこで、起訴処分が決定した石川議員に対して民主党がどのような処分を行うかということであります。

 総理は、きのう、ぶら下がりの記者団の中で、本人が判断をすることだ、そしてそれを党が判断する、こういうふうに言われたということを報じられておりますけれども、そのとおりですか。

鳩山内閣総理大臣 きょうは総理としてこの場におりますので、お答えする立場ではありませんが、一般論として申し上げれば、まず、このようなことになった以上、議員本人が政治家としての判断をなすべきものだと思いますし、そのことを昨日も申し上げました。

菅(義)委員 私は、国民から、先ほど冒頭申し上げましたけれども、クリーンな政治、そういう中で支持を得た民主党の代表者としては、そこはこうした答えというのはあり得ない、こういうことを指摘しておきたいと思います。

 さらに、小沢氏の責任問題であります。

 嫌疑不十分で不起訴になったということでありますけれども、小沢幹事長みずからが銀行から借り入れたものに署名をしているなど、これは明らかに黒に近い灰色だろう、このように思うわけであります。

 そこで、小沢幹事長は、刑事責任とは別に、政治的道義的責任というのは当然あり得ると思いますけれども、これについて総理はどう考えますか。

鳩山内閣総理大臣 小沢幹事長御自身の責任問題ということでありますが、まさにこの問題は、政治家個人の資金管理団体にかかわる問題が問われたわけでございまして、そして、結論として、検察は不起訴という処分になったということでございます。

 だから、私どもとしては、総理としてこの場にいるものでありますので、これ以上お答えをするべきではないと思ってはおりますが、ただ、報道されている、いろいろとさまざま、何かあたかもグレーのような話をされておられたわけでありますが、検察の捜査によってそのことは事実としては認定されなかったのではないか、そのように考えております。

菅(義)委員 しかし、みずからの秘書が現職の国会議員も含めて三人も逮捕されているんですよ。これに対して全く責任をとらない。そして、その幹事長を指名した総理も、このことに今のような答弁は、私は国民から理解されることはあり得ないだろうというふうに思います。

 そこで、石川議員に対してでありますけれども、昨日、私たちと公明、みんなの党、野党三党で辞職勧告決議案を提出いたしました。「国民の信頼と負託にそむくのみならず、国会の名誉と権威を著しく貶めた。」こういう理由でありますけれども、きょう午前中の報道で、山岡国対委員長は、辞職勧告決議案に、審議するに当たらない、採決には応じない、こうしたことを述べたということが報道されておりますけれども、総理、この点についてはいかがですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、現在、総理の立場で話をするべきでありまして、今まさに議員辞職勧告決議の話が出たわけでありますが、このことに関しては当然国会で御議論をいただきたいと思っております。

    〔海江田委員長代理退席、委員長着席〕

菅(義)委員 民主党の代表者としてはいかがですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、この場では、民主党の代表というのではなく、総理としての立場で今議論を申し上げているわけでございまして、したがいまして、国会のことは国会でぜひ御議論をいただいて、結論を出していただきたいと思います。

菅(義)委員 それは御都合主義というものじゃないでしょうか。

 ところで、福島大臣にお尋ねします。

 社民党は政治と金の問題について極めて潔癖で厳しい対応を今日まで行ってきました。今回の石川議員の辞職勧告決議案に賛同していただけると思いますけれども、いかがですか。

福島国務大臣 私はここに大臣として来ております。社民党は、きのう、幹事長を含め、私も、記者会見あるいはぶら下がりという形での意見表明を行いました。

 今回、衆議院議員が起訴されたことは、まことにこれは残念なことです。また、現職の議員として道義的政治的責任があるというふうに考えております。その責任はやはり重いと思います。御本人が、進退も含めて、辞職勧告決議の前に進退を判断されるということだと思います。

 そして、私は菅委員に申し上げます。

 私も国会で、何度も何度も何度も自民党に対して、自浄作用を発揮せよと。プロジェクトチーム、かつて社民党も民主党も、問題があったときにつくったことはあります。自民党は一度も、私の記憶ではつくったことはありませんし、また、企業・団体献金の禁止を私たちは言っておりますが、ぜひ、これは、この間、菅委員は賛成できないとおっしゃいましたが、賛成してくださるよう、自民党もともに政治の浄化に関してやってくださるよう、お願いいたします。

菅(義)委員 委員長、注意してくださいよ。閣僚は質問されたことに対してのみ答えるべきですよ。

 賛同するんですか、しないんですか。どうなんですか。

福島国務大臣 今答えたとおりです。

菅(義)委員 全く答えになっていない、こう思います。

 それで、今回の民主党の姿勢でありますけれども、私は岡田外務大臣にもお尋ねしておきたいと思いますが、かつて政治資金規正法で私どもの坂井隆憲衆議院議員が許諾請求を受けた、そのとき、岡田幹事長として、当時は、まさに、その許諾請求をする前に辞職すべきだ、そして、当時、小泉総裁でありましたけれども、小泉さんも説明責任がある、こう強く主張したのが岡田外務大臣でありました。今はいかがでしょうか。

岡田国務大臣 きのう、逮捕という事態になって、恐らく御自身、今いろいろ考えておられると思います。その段階で私の個人的な見解を述べるべきではないと思っております。

菅(義)委員 ただ、当時、民主党の幹事長時代、そういう発言があったということをぜひ思い出していただきたいと思います。

 さらに、今回のこの不祥事に対しての対応でありますけれども、これまで、逮捕された国会議員は例外なく議員辞職だとか離党をしました。また、秘書が逮捕されて起訴された場合も同じようなことであります。

 例えば、小沢幹事長と同じ選挙区、私どもに玉沢徳一郎さんという衆議院議員がおりました。秘書が在宅起訴、政治資金規正法違反です。金額は三百七十万円でした。それであっても本人は責任をとって離党されています。そして、坂井隆憲衆議院議員は、私ども自由民主党は離党でなくて除名をいたしました。

 こうしたことが今日まで行われてきておりますけれども、石川議員は、議員を辞職どころか、離党も考えていないようであります。そしてまた、小沢幹事長に至っては、何もなかったように、みずからの秘書が三人も逮捕されて起訴されたにもかかわらず、続投を続けようということであります。

 総理、今私どもの話をさせていただきましたけれども、こうした過去の例とも照らし合わせても、余りにも自浄作用・能力がなさ過ぎる、こう言われてもしようがないと思いますけれども、いかがですか。

鳩山内閣総理大臣 石川議員の起訴に関して、今、本人が考えている、そのように思っております。私は、まずは本人が政治家としての意思をどう示すか、それが先であると思います。そのときに党としても考えてまいりたい、そのように考えています。

菅(義)委員 やはり私は、党としてのしっかりとした判断をすべきであるということを申し上げたいと思います。

 また、きのう、横綱朝青龍、暴行事件の責任をとって本人は引退を表明しました。高い位置につく人間というものは、やはりみずからの判断ということが大事だというふうに思います。自身でけじめをつけられました。政界の最高権力者であると言われる小沢幹事長は全く潔さがない、こういうことも報道されておりましたけれども、そのとおりではないかなというふうに思います。

 そして……(発言する者あり)委員長、静かにするように言ってください。注意してください。

 政治資金と倫理についてお尋ねをしてまいりますけれども、私たち衆参両院議員で、政治倫理綱領というものを私どもは決めています。国会議員の手帳の中にもあります。その内容というのは、疑わしいことがあったら責任を明らかにするように努めていこう、みずから進んで解明しよう、説明をしようということです。いわゆる司法で言う推定無罪、疑わしきは罰せずとは全く異なることであります。

 総理は、これまでの小沢幹事長の問題について、検察の捜査を見守りたい、こう言い続けてきました。きのうで起訴という新たな段階になったわけでありますから、総理の責任のもとで小沢幹事長に説明をさせる、私はそういう指示をすべきじゃないかと思いますけれども、いかがですか。

鳩山内閣総理大臣 小沢幹事長は、検察の聴取にも数度応じましたし、その後、記者会見もして、国民の皆様方におわびを申し上げながら、事実関係の説明もしてまいりました。そして、きのう、あの形で処分がされたということでございます。不起訴という形になったのは御案内のとおりでございます。

 政倫審に関して、これは当然本人の意思というものが一番求められることだと思っておりますから、そのことに関しては、本人の意思で説明するという話であればそのことで結構だと思っておりますが、私の方から、今、不起訴という事態の中で、政倫審に小沢幹事長に臨んでもらいたいということを申し上げる必要はない、そのように考えております。

菅(義)委員 いや、私は、やはり民主党の代表として総理に指導力を発揮していただきたいというふうに思います。

 そして、この問題が出てから少し気になっていることがあります。それは、政治資金規正法の処罰が形式犯だとか、あるいは、訂正すれば直る、訂正をすればいい、そういう発言が小沢幹事長からあったということです。

 総理、御存じのように、政治資金規正法が改正をされ、政党交付金が、税金が配られるようになってから極めて重い罰則になったという御認識は総理にあると思います。そして、虚偽記載が極めて重大である、このことも総理は御存じですね。

鳩山内閣総理大臣 虚偽記載の重さは重々理解しています。

菅(義)委員 それでは、具体的に陸山会についてお尋ねをします。

 これは政府参考人にでありますけれども、小沢幹事長が陸山会の代表になったのはいつですか。

田口政府参考人 お答え申し上げます。

 陸山会の届け出状況を確認いたしましたところ、代表者が小沢一郎氏へ異動した旨の届け出につきましては、平成六年十一月二十四日に届け出がされているところでございます。

菅(義)委員 今パネルで示していますけれども、小沢一郎幹事長が陸山会の代表になった翌日からこのマンションが買われているんです。十一月二十五日に二カ所、そして十二月二十二日。一カ月足らずの間に四カ所もマンションを取得しているんです。これは明らかに、蓄財だとか、そうした思いの中で私は取得されたというふうに思っております。資金管理団体というよりも不動産管理団体陸山会、こう言った方がいいのじゃないかと思うぐらい、これだけマンションを実は買っております。

 そして、資金管理団体で不動産を所有すれば相続時には税金がかからない。不動産を取得している団体は現在でも陸山会だけであります。これは参議院で答弁をもらっていますけれども。それも、これだけ多く陸山会は所有をしています。

 平成十九年の法改正の中で、議員立法で、資金管理団体が不動産を取得することを禁止しました。それは、国民の浄財をもとにした政治資金の使途として不動産購入というのは適切ではない、そうした世論の批判を受けてであります。しかし、今なお陸山会でこれだけ不動産を所有している。このことについて、政治資金を所管する原口大臣、陸山会に対してどのような見解を持っているのか、お尋ねをします。

原口国務大臣 菅委員にお答えいたします。

 個別の案件について、菅委員も前総務大臣でいらっしゃいましたから、答えられないというのが総務大臣の答えであるということはおわかりのとおりだと思いますが、一般論として言うと、十九年改正というのは新たな政治資金管理団体における取得を禁じたものでございまして、保有を禁じているものではございません。

 念のため、十九年以前についても、政治資金管理団体がどのような不動産を取得していたかということについても調べさせていただきましたけれども、かなりの部分、政治資金管理団体で、陸山会以外での所有というものもございました。それはなぜなのかなというふうに考えますと、それは、やはり先ほどのような税制上の問題というのもあるのかもわからないと思いますが、それから先のことについては私が答弁することではないと思います。

菅(義)委員 今、いわゆる不動産を所有しているのは陸山会だけであり、そして、これだけの数のものを所有しているということであります。

 そして、陸山会の収支報告書というのは極めて不透明な部分がたくさんあるんです。例えば、問題の土地でありますけれども、本来であれば平成十六年に土地を購入しながら、収支報告書には十七年に土地の売買を記入していることが明らかになっています。

 実際の支出と違う年に支出を計上することについて、このことについて、政府参考人、いかがですか。

田口政府参考人 お答えいたします。

 政治資金規正法におきましては、その年における収入及び支出を収支報告書に記載することとされているところでございます。

 いずれにいたしましても、総務省といたしましては、個別の事案について実質調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場にございませんので、お答えは差し控えさせていただきたいと存じます。

菅(義)委員 いずれにしろ、実際に購入した年度を違う年度で報告しているということであります。

 さらに、このパネルをごらんになっていただきたいのですけれども、平成十六年の陸山会の収支報告であります。小沢さんから十月二十九日に四億円を借りているということが記されています。そして、定期預金の部分に、この年に限って平成十六年十月二十九日と、わざわざここで定期預金を組んだかのように見えるような細工が施されています。これは、一般の人が見たら、あたかも小沢氏が貸した金で定期預金を組んだかのように錯覚を起こす記載だというふうに思います。実際は違っているということが小沢事務所の説明により明らかになっています。

 収支報告書の資産等の内訳に、定期預金の場合に年月日を入れる必要があるのか、政府参考人に伺います。

田口政府参考人 お答え申し上げます。

 政治資金規正法におきましては、政治団体が十二月三十一日において資産等を有する場合には、一定の事項の報告書への記載が求められているところでございますが、その中で、預金または貯金につきましては、預金または貯金の残高を記載することとされており、年月日につきましては、記載は義務づけられていないところでございます。

菅(義)委員 これをごらんになっていただければわかりますように、小沢幹事長の借入先の日にちが十六年十月二十九日で、そして定期預金の残高が十六年十月二十九日と、あたかも小沢氏から借金をして定期を組んだような細工を施しているということであります。

 さらにパネルをごらんになっていただきたいのでありますけれども、原資不明の四億円を取り崩して、平成十七年に、また十八年の二回に分けて、二億円ずつ小沢氏に返済をしています。この返済について極めて疑問が多いということは、我が党の西田参議院議員が指摘をいたしております。

 ごらんになっていただきたいんですけれども、十七年に陸山会から小沢氏に対して二億円の借入金返済がされております。そして、このパネルには「領収書等を徴し難かった理由」に、「十七年十月三十日」、「自動引き落しのため」と記載をされております。しかし、これを調べましたら、この日にちというのは日曜日なんです。日曜日に銀行から自動引き落としすることはないということを、私、銀行から伺っていますし、まさに、一般的に二億円もの自動引き落としはないということです。まさにこうしたことが陸山会の資金報告書には掲載をされております。

 そして、陸山会が数多くの不動産を所有することが問題になって、平成十九年の二月二十日に、小沢幹事長は当時、記者会見を開いています。現在もその会見の様子が民主党のホームページに載っています。そこで、問題の土地を取得した原資については政治献金が原資であり、そして、十七年の陸山会の事務所費の内訳を記した配付資料の中に、「深沢事務所・寮・作業場地代」に三億四千二百六十四万円支払ったと小沢氏が説明をしておりますけれども、しかし、ことしの一月の説明によれば、それは政治献金が原資ではなくて、自分と妻子の名義の口座から引き出し、金庫に保管していた金を購入資金にしたということであります。これはみずからが説明をしています。政治献金ではなかったということをみずから明らかにしているわけであります。国民に説明する会見を利用して、うその説明をしていたということであります。

 この土地購入原資とされた資金は、結局何に使われているのかわからないのが現在の状況です。そして、このときの記者会見の中に、百人ものマスコミがいたとさえ報じられていますけれども、みずから確認書というものを示して、自身に不動産の権利が全くない、そう主張しておりましたけれども、この確認書さえ、日付を偽装して、前の日につくった、そう実は報道されておりますし、二回目の検察の事情聴取で小沢幹事長はこのことを認めたという報道もあります。

 総理、当時は幹事長でした。この確認書の真偽について、こうした報道があって、確認されたでしょうか。

鳩山内閣総理大臣 私どもは確認はしておりませんし、こういった個別のことに関しては、行政の長としては所見は差し控えさせていただきたいと思います。

菅(義)委員 総理、それは全くおかしいと思いますよ。随分前から報道され、これだけ重要な事案を民主党の代表として確認していないということは、私は信じられません。

 さらに、総理は、当時、この確認書、そして小沢さんの説明に対して、一点の曇りもない、一点の曇りがなかったと評価をしていますけれども、今これだけ事実関係が違って、今はどうですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、今、この件に関して、まさに検察の捜査によって事実認定が行われているわけでありますが、事実認定自体を承知していないために答えることはできないわけでございますし、私は、小沢幹事長がかなり丁寧に記者会見をされて自身の潔白を証明しようとされてこられたこと、そのように承知をしております。

菅(義)委員 総理、そうじゃないんです。当時、記者会見をしたときは、原資については政治献金のお金だと言って、この一月には、小沢幹事長は、自分のお金と妻子のお金を金庫に保管したもの、そう言っていますから、事実関係が明らかに違ってきているんです。

 これについてはいかがですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、どちらが事実かということは承知をしておりませんが、検察の捜査の中で明らかになってきている話ではないか、そのように思っています。

菅(義)委員 極めて残念でありますけれども、これは小沢幹事長みずから説明を変えていることでありますから、私は、総理から答弁を欲しかったというふうに思います。

 さらに、資金洗浄の疑いであります。(発言する者あり)ちょっと静かにさせてください。委員長、静かにさせて。

 さらに、資金洗浄の疑いがあります。

 十七年三月から五月の間に、四億円もの出どころ不明の資金が陸山会の口座に入金をされて、すぐまた引き出されるということがありました。これについて、小沢幹事長はこの資金移動については、故人である知人から預かり、新券に交換するため陸山会の口座に入れたと供述したと報じられています。つまり、陸山会の口座を使って新旧の紙幣を四億円も交換を行っているということであります。これは、新券にかわったのが十六年の十一月ですから、旧札を新券にかえるためにこのような工作をしたのではないか、不正に得た資金をマネーロンダリングしたのではないか、こういうことが疑われてもいたし方ないと思います。

 さらに、多額の資金をなぜ自宅に保有しているのか。そして、手元資金があって四億円もの土地代を払いながら、わざわざ多額の利子がかかる融資を受けてあたかも土地代金に充てたように装ったのか、疑問は募るだけであります。

 さらに、先ほど申し上げましたけれども、世田谷の土地購入の問題につきましても、最初は政治献金、その次は金融機関の融資、そして相続遺産、自己資金と、説明が変遷をいたしております。ちなみに、小沢幹事長は、五十八年一月二十日の産経新聞に、私の父は票田を残してくれたが遺産はなかったと、本人の談話も掲載をされて、相続遺産はなかったということであります。

 総理はこれまで小沢さんを信じると言ってきましたけれども、これだけ説明が変わっている小沢幹事長を現在も信じているんですか。お答えいただけますか。

鳩山内閣総理大臣 いろいろと、記憶というものにどこまで正確かというのはあるかもしれません。しかし、私は、一連の小沢幹事長の発言は基本的に信頼をしています。

菅(義)委員 しかし、これだけ小沢幹事長みずからが説明を変えているんです。それだけ事実関係が違ってもまだ信用しているということでしょうか。

 さらに、今申し上げましたけれども、小沢幹事長個人でなければわからない問題ばかりであります。また、立件をされた以外にも、政党助成金の移動など、約三十億円ものお金が動いております。秘書だけの責任にとどめるものでは私はあり得ないと思います。

 こうした、だれしもが当たり前に抱く数々のこの疑惑に対して、小沢幹事長は国会の場で明らかにする責任があると思います。しかも、会見で言ったことを、その説明を二転三転と平気で変えているわけでありますから、本件に関しての集中審議と、小沢幹事長に対しては、偽証罪のある証人喚問を強く求めたいと思います。

 委員長、お取り計らいをお願いします。

鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

菅(義)委員 さらに、民主党の体質について伺っていきます。

 総理は、検察と対決姿勢を示そうとする小沢幹事長に対して、どうぞ闘ってくださいと言われた。このことは、検察を含む法務省を監督する立場にある総理の発言としては極めて重いものがあると思いますし、指揮権発動ととられてもおかしくない、私は不見識な発言であったというふうに思います。

 こうした発言が検察の判断にも影響を与えたのではないかという見方もありますけれども、総理、いかがですか。

鳩山内閣総理大臣 全くそのような意図は私にはありませんでした。

 小沢幹事長が、自分は潔白である、だからこの問題はしっかりと闘っていきたい、そのように申しました。その思いを了としたということであります。

 検察は、当然、私は行政の長として、公平公正に法にのっとって処分を下すべきものだと思いますし、そのようにした、そのように今でもかたく信じています。

菅(義)委員 総理は行政の最高責任者ですから、言葉はぜひ注意をしていただきたい。検察が厳正に公平な捜査をできる環境をつくるのも、私は総理大臣の役割だと思いますので、このことを申し上げます。

 さらに、民主党内の検察批判の動きであります。

 小沢幹事長が検察との対決姿勢を鮮明にしたときに、捜査情報漏えい問題対策チームだとか、あるいは石川代議士の逮捕を考える会など、こうしたことが党内で結成をされ、まさに検察に対して圧力と思われるような行動が行われておりますけれども、党として行うべきは、事実関係を解明することだと思います。

 西松建設のときは調査チームというものをつくられました。今回は全くつくっていないようでありますけれども、なぜ行おうとしなかったのでしょうか。

鹿野委員長 どなたに質疑ですか。

菅(義)委員 民主党の代表の総理に伺いたいと思います。

鳩山内閣総理大臣 私は、石川君のことに関しては、さまざまな同僚議員の思いの中で、このことに対して何とかしたいという友人の思いがこのような形になったものだと思っておりまして、しかし、そのことが検察に対する圧力とかそのように思われるのはいけないということで、官房長官を通じてこのことの自制を求めたわけでございます。

 今、一番大事なことは、検察が処分を検討している中で、冷静に見守ることがまず第一だ、捜査権を持っている検察が一番ある意味で正確に調査ができるわけですから、その捜査を冷静に見守るべきだ、そのような思いであったわけでございます。

菅(義)委員 捜査は捜査として、やはり政党は政党として真相究明、解明をすることは、私は当然なことだというふうに思います。

 総理に、小沢幹事長の権力について少しお尋ねしてまいりたいと思います。

 鳩山政権が発足したときに、田中金脈を追及したジャーナリストの立花隆さんは、現在の民主党の小沢支配について、政権発足当初から警鐘を鳴らしておられました。小沢幹事長が数の力を背景に政治的決定権をすべて自分の管理下に置いて、個人の政治力を次々と強大なものにしていく、その政治手法について、かつてソ連の書記長であったスターリンが党書記長職の権限を一方的に高めていったことになぞらえて、このことを警鐘を鳴らしておられました。国民の皆さんも、数は力であるという、こうしたことを非常に危惧しております。

 百四十三人の国会議員を引き連れて中国を訪問する。あるいは、正月に百六十六名もの国会議員が新年会に小沢さんの家にわざわざ全国から来る。ことし一月の新聞の世論調査によれば、政府・与党で最も影響力がある人との問いに対して、小沢幹事長と答えた人が六八%です。総理の一〇%を大きく引き離しています。

 党内の権力が小沢さん一人に集中しているんじゃないか、小沢独裁、小沢支配下のもとにあることは、国民がこのように、七割に近い人がそう思っております。

 我が党の谷垣総裁も、さきの代表質問で、内閣の実態は小沢内閣、小沢独裁である鳩山政権はもはや民意に支持された政権としての正統性は失われている、こう述べましたけれども、総理、このことについていかがな見解か、お聞かせをいただきたいと思います。

鳩山内閣総理大臣 イメージというものがかなり増幅されているな、そのように思います。もし菅委員が民主党の中にお入りいただいて実態をよく見ていただければ、決してそういうものではないということをおわかりいただけると思います。

 例えば、幹事長を閣内に入れるべきかどうかというような議論などもいろいろありました。そのようなことではなく、今回、幹事長には閣の外でリードをしていただく。党のことは幹事長、しかし、政策、一番大事な内閣、この国、国民の命をどう預かるか、その政策づくりというものは基本的に政府に一元化していこうではないか、その思いは、今でもそのとおりに行動しているつもりでございまして、いろいろとイメージづくりというものが先行されるのは、実態としてあると思います。

 しかし、どうぞ民主党の実態を、現実をよくごらんになっていただければ、それは杞憂だと御理解を願えればと思います。

菅(義)委員 私も、当然、政府で一元化されて、権力、政策決定が行われている、こう期待をしておりましたけれども、昨年の暮れの道路のこと、暫定税率の維持、これを決めたとき、いかがだったですか。政府内で、さまざまな対応をしよう、マニフェストにこたえようとしていたんですけれども、小沢幹事長が言って、命令するような形で、あの映像の中で維持が決まったのではないでしょうか。

 そして、最後に総理に申し上げますけれども、総理は非常に洞察力のある政治家だと私は思いました。

 申し上げます。総理は、自自連立政権ができるその直前に、夕刊フジのコラムにこう書いているんです。御記憶にあるかもしれません。

 小沢氏の発想は、明文化された法律でも内閣次第でどのようにでも運用可能というもの。独裁者の思考なのです。

  「自自連立」政権が続いて小沢首相が誕生することになれば、「オレは法律だ」「オレに従え」と振る舞われるつもりなのか?とても、法治国家の政治家の発言とは思えません。戦時中の統制国家が復活する危機感を感じますよ。

これは総理が署名入りで書いています。いかがですか。

鳩山内閣総理大臣 私は、まさに自自連立政権のときにそのように感じました。そして、そのときまでの私の小沢観というものは、そのような思いが事実ありました。

 しかし、その後、私はかなり徹底的に小沢幹事長と議論をいたしました。その自自連立に対して大変後悔をされておりました、あれは誤りだったと。あの幹事長が心から、あのことに対して、自自連立に対する謝罪というか、間違ったという表明をされた。

 そのときに私は、かつて、ある意味で、自分の気に食わなければ何でももう外に出してしまおうというそういう発想ではなくて、そうではない、逆に、権力というか力を得て国民のために仕事をさせてもらうためには、むしろ包容力というものが大事なんだという発想に大きく小沢幹事長が変わっていった、そのように理解をしておりまして、かなりの議論の中で私の思いというものを変えていったのも事実でございまして、だから、小沢幹事長自身が、自分は変わらねばならぬというようなことも民主党の中で堂々と話をされて、今はそのような小沢幹事長であるということを、どうぞ菅委員も御理解を願いたいと存じます。

菅(義)委員 これで終わりますけれども、少なくとも、総理が小沢さんに対してまさに独裁的政治家だと思っていたこと、このことは、さすが総理大臣になる人の洞察力は大したものだなと実は思いながら私はこのコラムを読ませていただきました。

 最後に、小沢幹事長の三人の秘書の方の参考人としての招致を求めますので、委員長、お取り計らいをいただきたいと思います。

鹿野委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

菅(義)委員 以上で終わります。

鹿野委員長 この際、伊吹文明君から関連質疑の申し出があります。金子君の持ち時間の範囲内でこれを許します。伊吹文明君。

伊吹委員 鳩山総理、お久しぶりです。あなたは小沢さんの幹事長として、私は福田さんの幹事長として、一年間大変苦労したことを思い出しております。

 そのことの中で、きょうは幾つかのことを質問したいと思いますが、もちろん、人間の節義として、二人だけで話したこと、表に出ていないことは当然この場では質問はいたしません。

 まず、あなたの御家族と私は、大変深いというか御縁がございます。私が初めて社会人になりましたときに、御尊父の威一郎先生は私の保証人になってくださいました。そのときに、威一郎先生は職業欄というところに国家公務員と書かれたんですね。私は、大蔵省何々課長とかそういうふうにお書きになるのかなと思っておりました。初めて社会人になって、ああ、やはり長い間しっかりと練れたおうちの方はこういう表現をするんだなと私は思いました。それ以来、私は、バッジは国会と会館のときだけつける、そして、職業を問われたときは、党の幹事長だとか何々大臣ということは言わない、必ず特別職の国家公務員ということを書いております。

 その御尊父は、御家庭の中のことは私はよくわかりません、私とおつき合いをしていた限りは大変穏やかな方でした。しかし、一度激怒されたことがあります。それは、主計局長をなさっていたときに、来年はこの予算は要求をいたしませんと言った省庁が明くる年に平然と同じ予算を要求してきたときに、約束は守らなければならないんだということを大変激怒されたのを私は覚えております。しかし、とても穏やかな、人を傷つけちゃいけないという御性格で、そのことがかえっていろいろなことになったということもあるんだと思います。

 まず私は、幹事長時代にお互いに仕事をしてきて、鳩山さんに三度違約を受けたという苦い経験があるんです。総理は、いや、そうじゃないよとおっしゃると思いますが。

 一番目は、総理とはむしろ無関係ですね。こういうことは無理なんじゃないかなと控室で二人で話していた、あの大連立のときですよね。小沢さんは、公党間の約束をして持って帰って、党内で反対を受けて引っ込められました。これは、一般の企業で業務提携をしようというときに、代表取締役が約束して帰ってきて取締役会でうまくいかなかった場合は、当然辞職をするんですよ。しかし、平然としてその地位にまたとどまられたわけですね。

 それから二番目は、日銀の、総裁のときは私は直接関与していなかったけれども、副総裁のときは、これじゃいけないと思って随分二人で議論をしました。二人だけで話すのは危ないなと思ったから、私は幹事長代理である細田代議士に御一緒に来てもらって、鳩山総理は幹事長代理であった今の官房長官を連れておみえになりました。

 そのときに、これは報道されていることですからそのまま言いますと、大蔵省の次官でなく、そして総裁にならない限りは私が党内を説得しますというので、まあ、危ないなと思ったから合意文書にサインしましたね。それは、今自民党の幹事長室に残っておりますよ。当時の小沢代表はそのとおりやってくださらなかった。

 鳩山総理は大変責任を感じて、私は幹事長をやめるとおっしゃいましたね、あのとき、党内で。私は、そういう責任のとり方をされるのなら、昔から御縁のある鳩山由紀夫先生のことだから、党内ではいろいろ意見がありましたけれども、私が我慢をしていたら、小沢さんに何か肩を抱かれたという報道がありましたね。そのときにころっと留任をされちゃったんですよ。これが二番目。

 それから三番目は、これは議長の権威を大変傷つけたと思いますが、今回もマニフェストで約束違反になっている暫定税率、我々はこの税率を維持していこうとしていたわけですけれども、ガソリン値下げ隊という旗印を掲げて、私はこれはいかぬと思ったので、三月三十一日までに法律が通らなければ現在の法律をそのまま適用するというつなぎ法案を出したんですよ。そのときに、衆参議長がごあっせんになりました。しかし、それは結果的にそのとおりにならなかったんです。これは議長の権威を大変傷つけちゃったと私は思います。

 いろいろ言い分はあると思うんですけれども、やはり一国の総理という印綬を帯びたときには、約束をしっかり守っていくというのが基本だと私は思うんですが、簡単に心境を述べてください。

鳩山内閣総理大臣 まず、尊敬する伊吹委員から十六年前に他界したおやじの話を言及していただいて、ありがたく思っています。

 おやじが常日ごろ言っておりましたのは、おれが一番尊敬しているのは伊吹先生だとおやじが言っておりました。(伊吹委員「そういううそをついちゃいけないよ」と呼ぶ)いや、本当にそうなんです。それで、どういう方なのかなという思いで関心を持って接させていただいておりましたし、幹事長の時代も、できる限りその意味で、与党と野党の立場でありますが、国のために同じ思いであれば、当然、ある意味での、闘うところは闘いますけれども、協力すべきところはあるな、そのように思っておりました。

 大連立に関して、当時の小沢代表、どこまで確約されたのか私にはわかりませんが、私どもとして、役員会でそれは無理だという話を当時の小沢代表も理解をされて、そこで結論を一度出したわけでありますが、その後、小沢代表は、御案内のとおり、やめる、代表として職を辞すということを発言されたものですから、むしろ、私どもが、今やめるべきではないと。本人もこの大連立というものは無理だと理解をされたということですから、その意味で、説得をしてとどまってもらったというのが一点目でございます。

 また、日銀の副総裁人事も、私も思い出しておりますが、伊吹幹事長には、今お話があったような条件の方なら大丈夫だということはそのように感じてはおりましたし、党内の大半はそれで十分だという思いでありましたものですから、これは説得をして、何とか理解を求めるということでございました。しかし、現実そのようになりませんでしたので、代表との間で、テレビなどでの発言もあり、そのようにならなかった。

 そこで、私としては、伊吹幹事長に約束をしたことが履行できなかったものですから、幹事長をやめるということは申し上げました。しかし、そこも強く、ある意味で小沢代表との間の信頼関係が逆にそのようなことで深まったのも現実なんですけれども、そのような大きな事件の中で、おまえがいなきゃ困るということで押しとどめてくれたものですから、私としては幹事長職にとどまったというのが二点目でございます。

 暫定税率のときには、確かに、衆参の議長、副議長にも結果として御迷惑をかけたということにはなったと思っておりますが、しかし一方で、当時の河野議長のあっせん文の中でも、議長と私との間で、実は、余り厳しいものにするといかぬから、ここのところの文案は君のためにつくってあるんだぞというような話をしていただいたのも事実でございまして、そのもとで、私としてもあのような結論を出したということでございます。

 懐かしい思い出でございますが、いろいろと、必ずしも当時の伊吹幹事長の期待にこたえられなかったということに関しては、申しわけない思いを表明させていただきます。

伊吹委員 今、御心境はそのようなことですが、きょう私がここへ立っているのは二つの目的があります。一つは、日本国の行政の最高責任者であり、与党の、まあ、最高の立場におられると期待していますけれども、鳩山さんがどういうお人柄の人であるかということをテレビで大勢の人に理解していただくということが一つ。それから、政治資金の問題もいろいろ大切ですけれども、やはりお互いに、野党は野党らしい矜持を持ち、与党は与党としての自覚と責任を持ってもらいたいということ、それを通じて、民主党と自民党の国家観あるいは目指すべき国家ビジョン、これを国民の皆さんに判断していただいて、この次の参議院選挙の投票行動の一助にしていただきたいということです。

 今、お話を伺いました。テレビの皆さんはこれをどう聞かれたか私はわかりませんが、党内で、当時の小沢代表からはこう言われた、あるいは、役員会に諮ったらこうだというお話はそうでしょう。しかし、交渉事、約束事には相手があるんですよ、相手が。だから、いみじくも言われたように、マニフェストは国民との約束であり、これを履行するのが私の責任だということを言っておられる。これはそのとおりおっしゃっている。

 しかし、鳩山総理は多分、鳩山威一郎先生と安子さんや、あるいは長い御家系の中で恵まれて育ってこられたから、人を傷つけないとか、そのときうまく話を合わせていくというお気持ちが強いから、自分では意図していないけれども、結果的に、党内の事情はわかりますよ、それを信じた相手を裏切るというか、うそをつくつもりはないんだけれども、結果的にそういうことになっちゃう。

 これはぜひ、これから一国を担っていかれる場合には、少し慎重にやってもらいたいというのが私の希望です。お答えは要りません。

 それで、そのことが結局、総理の立場、与党の立場ということを必ずしも自覚しない発言になるということなんですよ。先ほど来もずっと言われていましたけれども、闘ってください、不起訴を期待すると。これはぶら下がりで言っておられますよ、国会内で。先ほど来、ここに座って、私は総理大臣としてとおっしゃったんだけれども、参議院の補正予算審議のときは、小沢さんとはともに政権交代をなし遂げた、私は代表であり、小沢さんは幹事長であると、国会の場でそう言っておられるんですよ。

 だから、もう今や与党のトップであり総理大臣で、野党の幹事長や代表じゃないんですよ。あなたの下には、強制捜査権を持っている法務省の外局である検察庁があり、そして、財務省の外局である国税庁があるんですよ。あなたのその一言は、人情としては私はよくわかりますよ。人間として、小沢さんと一緒に闘ったんだからぜひ小沢さんは信頼したい、それは結構です。しかし、一国の総理としては、それをどう行政の構成員が受けるかということをやはり考えて御発言にならないと私はいけないと思いますよ。

 習近平さんの訪日のときの対応もそうです。

 先ほど来、憲法の論議が石破さんのところであったけれども、この日本国憲法、これは皆さん持っていると思いますが、この第一章に「天皇」というのがあって、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」と。そして、行政権は、日本は議院内閣制ですから、与党の支配下にあるんですよ。しかし、与党の支配下にはあるけれども、公務員はすべて、我々特別職の公務員も国民すべてに奉仕をしなければならないんです。だから、ある党の有利なために、あるいはある党の影響力を行使したと、実際していなくても、疑わせる発言は絶対にしちゃいかぬですよ。

 私も与党の幹事長として中国へ行きました。そのときに胡錦濤さんが出てきて、私どもは百六十人も連れては行っておりませんが、我々は公明党の幹事長と私と両党合わせて十名で行ったんですが、約五十分ばかり親密な話を、意見交換をしました。そのときに私は、私は一政党の幹事長ですよ、国家主席にお目にかかるということは外交上いいんでしょうかということを聞いたんですよ。中国の要人は、いや、胡錦濤さんは中国共産党の総書記です、伊吹さんは自民党の幹事長だから、それは構わないんですと言って会ったんです。

 これは、伝聞でいろいろなことを言うと間違うといけないから、公の新聞が書いていることを私は読み上げますから、もし間違っていれば新聞社にぜひ注意をしてやってもらわないといけないのは、内閣が要請した、あるいは、小沢氏強く要請、みんなそういう記事になっていますよ。だから、これからすると、胡錦濤さんは国家主席として小沢さんに会っているわけじゃないんですよ。中国共産党総書記として民主党幹事長の小沢さんと会っておられるんですよ。

 だから、習近平さんが来られて、十分時間があって宮内庁がオーケーだと言えば、それは外交上内閣が必要だと思えば会われたらいいですよ。胡錦濤さんが来たときに事実そういうことをしたわけだから、自民党政権は。しかし、今回は宮内庁長官があれだけの抵抗を示しているでしょう。それをやはり無理押しするということは、与党が支配している議院内閣制の内閣官房や、しかも、官房長官や外務省は、それは時間的に無理だということを一時言っているんですね。これだけはやはり私はぜひ注意をしてもらいたい。

 もう一つ、先ほど来問題になっているこの予算審議の、箇所づけか仮試算かということなんですけれども、これも財政法違反だとかどうだとかということの議論があったけれども、これは明らかに私は憲法違反じゃないかと思いますよ。

 憲法では「財政」という項目があって、その八十三条に「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。」国費を支出し、または国が債務を負担する、つまり、地方自治体にこれこれの補助金を上げますよという約束をすることは、これは国会の議決が終わってから。

 だから、自公政権のときは、衆議院が通れば、一カ月ルールがあるから、行政の作業の開始を許可して、そして予算が通ってから配賦をして、ましてや与党の我々のところへそんなものは一切来ませんよ。そのことだけはやはりしっかり注意を……(発言する者あり)いやいや、当時の与党と言っているの。よく聞いて、そして勉強して、不規則発言は構わないんです、いい不規則発言で結構なんですが、やはり、一寸の鉄が人を刺すように、サンショウは小粒でもぴりりと辛いように、私はさっきテレビを見たら、ずっと皆さん方を映していますよ。有権者が見て、この人に票を入れてよかったなという不規則発言と行動をしてください。ぜひ総理にそのことを私は強くお願いをしておきたい。

 そして、これはいい与党になってもらいたいから申し上げているんです。皆さんがいい与党になり、我々が、かつて皆さんが野党のときに出任せを言ったり場当たり発言をしたりしたことを反面教師として、今しっかりした野党としてやっていく、これが私は正しいことだと思います。

 今皆さんが困っているのは、結局野党時代に気楽に言ったことの後始末をすることにみんな困っているんですよ。それはよくわかりますよ。(発言する者あり)四年間でやっているということは、あのマニフェストを掲げて選挙をしたことを知らない人が言っているんです。後で私はきっちりそのことを説明します。

 ですから、皆さん、普天間の問題も、外務大臣や官房長官が言われたことは、まあ、官房長官が言ったことは名護の市長選のすぐ後だから、必ずしも、政治的には私は言っちゃいけないことだと思うけれども、日本の主権を最後に守らなければならない場合は、そういうことも法制的にはあり得ることなんですよ。やはり沖縄の方のおかげで日本は核武装もせず、そしてその軍備の増強の費用を公共投資や何かに回してここまで豊かな国になった。だけれども、沖縄の方の県民所得は今低い、そして基地もたくさんある。だから、全国民の税金を集めて、少しでも沖縄の方の合意を、ガラス細工のようにして時間をかけて時間をかけてつくり上げたのが、あの名護の辺野古への移転案だったんですよ。それを、選挙の前に、国内か国外へという発言で、今、そのガラス細工はばらばらになったということですよ。

 さて、その後、あなたに言われたくないとか、これはまあ訂正されたんだけれども、前の政権のツケだとか云々ということが言われますが、そうかどうかをこれからちょっと私は検証したいと思います。

 まず、今お手元に配ってある補正予算のマクロ効果というのをごらんいただきたいと思います。これは野田財務副大臣にお伺いしますが、あなたは藤井さんと一緒に大変な御努力をなすって補正予算と本予算の作成をされましたので、あなたにお伺いしますし、菅財務大臣も、適宜、発言したいときは手を挙げて発言していただいて結構です。

 まず、補正予算が七兆だとかどうだとかという話が言われていますが、マクロ経済的にいうと、ごらんのように、二十一年五月に成立をした麻生内閣の補正予算の税収見積もりが、五月ですから、全く自民党としては間違ったんですね。これは自民党の責任として公平に認めなければいけないでしょう。そして、間違ったから、その分を国債で埋めた以外は、結局、予算の内容を組み替えておられるだけなんですよ。予算の内容を組み替えておられるわけです。

 だから、あなたはまず、私が示したこのグラフが補正予算の実態に合っているかどうかを確認してください。

野田副大臣 伊吹委員にお答えをいたします。

 おつくりいただいているこのパネルの、自公政権でつくった当初、それから第一次補正と比べての二十一年度第二次補正、この表とか数字は正しいものだというふうに思います。

伊吹委員 そうすると、参議院のときには乗数効果がどうだとかこうだとかという話が菅財務大臣とうちの林参議院議員の間にありましたが、マクロ的に、中身が組み替わっているのはいいですよ。中身は、それは賛否いろいろあります。例えば、私の地元というより、これは前原さんの地元だね、COP3の国際会議場というのがあって、ここはもう五十年ぐらい前の建物だから、耐震強化費が麻生内閣の補正予算に入っていたんですよ。しかし、それは不要不急だというので削られています。外国の要人が地震でぺちゃんこになって日本の名声が落ちるという判断もあれば、地震が来なければそんなものは必要じゃないじゃないかという判断もあっても構わない。それはおのおの、それを最終的に投票で判断してもらうんだから。だけれども、財政支出としては一千億もふえていないんですよ。

 しかも、これは亀井さんが頑張ったからこれで済んでいるけれども、頑張らなかったら麻生内閣の財政支出より少なかったのよ、補正予算は。しかも、同じようなものを九月から成立のことし一月まで支出をしなかったということが、景気に対して非常に悪い影響を与えたと思います。

 総理、どうですか。

菅国務大臣 まず、自民党側といいましょうか自公政権での一次補正のころに、私もそちらの席でいろいろ議論しましたが、リーマン・ショックの後でもありましたから、規模の問題でそんなに私たち当時の野党が、けしからぬと、少なくとも民主党が言った覚えはありませんで、中身が問題だということをずっと言い続けてまいりました。

 そして、まず一次補正の見直しから始めたわけですが、歳出の内容をまさにコンクリートから人へという方向に変える。これは、規模の問題以上に、私は、大きな日本の財政の構造を変えない限りは、その後に来る財政再建も含めて不可能だ、そういう認識でおりましたので、この数字がマクロ的な、マクロというよりは、数字の上では確かに一千億円の増になっておりますけれども、中身が変わったことそのものが私は一番本質的だったと。

 あえてそれに加えて言えば、御存じのように、この第二次補正で、今後一年間でGDPを〇・七%程度押し上げるという見込みでありますし、また、これによって雇用が八十万人の維持プラス二十万人の創造ということで、百万人の雇用が維持ないし創造されたということを申し添えておきたいと思います。

伊吹委員 それはちょっと違うでしょう。それは、麻生内閣のときの補正予算であればどの程度の効果があり、そして、あなたは乗数理論のときに消費性向、消費性向という話があったけれども、財政支出は、例えばケインズが言っているのは、こちらの穴を掘ってこちらに積み上げる、積み上げた土をまたこちらへ持ってくる、これであっても有効需要にはなる。しかし、こんなばかなことはやっちゃいかぬ、これは当たり前のことなんです。

 中身は胆沢ダムへ行っているのかどこへ行っているのか、それはわかりません、我々は。しかし、財政支出としては、その財政支出の内容が、家計に入れる場合と公共投資に入れる場合と、それでは、麻生内閣のときの財政支出と、あなた方が組み替えられたこの七兆四千億の財政支出の乗数効果はどうなりますか。

菅国務大臣 まず、先ほど〇・七%と申し上げましたが、確かに、単年度では、いろいろマイナス効果もありまして、マイナス〇・四ということと合わせますと、トータルではプラス〇・三%の効果だと見込んでおります。

 それから、ケインズの名前が出ましたけれども、私は、確かに、ある時点で例えば国債を出して歳出をしなければいけない、そういう危機的な状況はあると思います。ですから、先ほど申し上げたように、第一次補正の規模については反論いたしませんでした。

 しかし、もう少し本質的なところで見ると、多くの場合、乗数効果というのは、一兆円なら一兆円を歳出したときに、つまり、公共事業であれば一プラスCプラスCの自乗プラスみたいな数字ではいきますが、これはどこかから一兆円持ってこなければいけないわけでありまして、歳出の効果の計算式には一応理論上はなっていますが、歳入がどこかから、一年先にお金が使えないか、あるいは増税であればそのときに家計から一兆円持ってくるか、それによる歳入側のマイナスについては合わせた議論になっておりませんので、まあ、余りケインズの理論まで批判をするとちょっとおこがましいかもしれませんが、私は歳出側だけの理論になっていると思っています。

 その上で、今もお話のありましたように、一般的には公共投資は乗数効果は一ないしはそれ以上になっておりますけれども、こういった家計支出の場合は、せんだって参議院で詳しく答弁をいたしましたけれども、そうした計算式が内閣府のモデルでは、とても所得構成とか年齢構成まで含めた計算式はありませんので、現在のところは消費傾向の〇・七を使っているということを申し上げておきたいと思います。(伊吹委員「消費性向です」と呼ぶ)消費性向の〇・七を使っているということを申し上げておきます。

伊吹委員 鳩山総理、あなたに言われたくないとか、自民党の与党時代のツケがとかいう発言が閣僚からありますけれども、あえて言えば、まあ不規則発言している程度の人はそのころはいないからわからないだろうけれども、小沢一郎さんは、この予算を二十四年間、自民党の国会議員として賛成しているんですよ。そして、総理は、田中派、竹下派の応援を受けて、昭和六十一年から九三年の離党まで七年間、予算に賛成しておられるんです。そして、自社さ政権のときは、あるいは細川内閣のときは、制度減税をしているんですよ、大きな制度減税をしているんです。それがみんな積み重なっているんです。

 それから、当時の野党の皆さんの国会での議事録も私ずっと調べました。こんな減税じゃ少ないとか、こんな財政支出をしろとかというのを次々と言っておられますよ。朝日新聞の社説も、みんな減税志向です。

 だから、中身のことはいいですよ、与党になったら、もうあなたのせいだとかどうだとかということはやめて、お互いに協力をして、現状をしっかりといい方向へ国民のために持っていくというのが大切だと思いますよ。どうですか。

鳩山内閣総理大臣 それは、政治というものは当然国民の皆さんの暮らしのためにある、そう思っておりますから、そのために野党の皆さんと大いに議論しながら協力をしていく、当然だと思っておりまして、そのことによって、切磋琢磨してよりよいものができてくる、そんなふうに私も思っております。

 かつて私も自民党の中におりましたことも事実でございますし、それぞれいろいろな経歴の中で今民主党の行動を強めているところでございますので、民主党は民主党、あるいは連立与党は与党としてしっかりとした政策をつくりたいと思いますが、ぜひ自民党さんにも同じ思いで国民の命のために頑張っていただきたい、心から期待をいたします。

伊吹委員 先ほど総理も、四年間でやればいいんだと。先ほど不規則発言で、これを公約に掲げて選挙をしたのかなと私は驚きましたが、ここに皆さんがつくられた、民主党の政策を実行する手順を御説明しますという工程表があるんですよ。二十二年度に何をやるかということが明示してあるんですよ。四年間でやったらいいというものじゃないんですよ。二十二年は、五兆五千億使った例の子ども手当じゃなくて、その半額の二兆七千億をやりますと。そして暫定税率は二十二年からずっとやりますと。みんなここに書いてあるんですよ。

 それで、この次のページ。これは鳩山さん、あなたの顔が載っているところなんだけれども、この財源は、国債を発行せずに、すべて無駄を省いて、そして税外収入である積立金等をやって、そしてあとは租税特別措置を廃止して予算編成をしますと言っているんですよ。だから、これを見れば、四年間でやったらいいという話じゃないんですよ。二十二年は何をやり、二十三年は何をやりということをずっと言っておられるんですよ。

 そこで、実際の予算編成の数字を出しましょう。これは野田財務副大臣に確認していただきましょう。

 自公政権の当初予算は八十八兆五千億でした。マニフェストどおりやれば、無駄と税外収入と租税特別措置の処理で七兆一千億を出します、それで子ども手当と暫定税率とその他をやります、こういう予算になるはずだったんですね。

 ところが、これは全く民主党のせいじゃないことがあるんですよ。これは公平のために言っておきます。毎年、お年寄りがふえたりすると、社会保障費が当然伸びてくるんです。これは自公であれ、皆さんの政権であれ、当たり前です。国債がふえれば、国債費がふえます。だから、これはマニフェストに書いていなくても当然やらなければならない。こういうのが民主党のマニフェストに忠実な予算だと思いますが、いかがですか。

野田副大臣 そちらで書かれているパネルの「民主党マニフェストに「忠実な」予算」という書き方はこのとおりだと思うんです。その横、「「嘘だった」二十二年度予算」というのは、これはちょっと違うと思うんです。(伊吹委員「数字が違いますか」と呼ぶ)

鹿野委員長 ちょっと、答弁しますので。

 どうぞ続けてください。

野田副大臣 数字がまず違うと。解釈です、私ども。

 例えば「税外・増税」、これは恐らく税制改正の部分を含んだところで〇・一兆ふやしていると思うんですが、一・二兆。その下の、歳出削減を一兆円とこれは書かれていますよね、二重丸がついているところ。これはちょっと私どもの解釈は違います。ここは二兆三千億あると思っています。

伊吹委員 そういう答弁をされるだろうと思って、次のパネルを用意しておきました。

 これは、まず、一兆三千億、要求段階であなた方は減らしているんですよ。一兆三千億、要求段階で。概算要求をさせないという行為をしたわけです。これはこれで構わないですよ。しかし、お金に色はついていないから直に行っていないんだけれども、結局、地方の配慮をするために交付税を七千億ふやしたんですね。これはマニフェストに何も書いていない。それから、決算調整資金の繰入額が不足しているから、七千億ここへ充当している。

 そうすると、結局、この黒い線から上のマニフェストのところは約一兆円の、もちろん、暫定税率が約束どおりにならなかったじゃないかとか、あるいは子ども手当を地方へ押しつけたじゃないかとか、押しつけたから交付税の手当てをしたんでしょう。いろいろなことはあるんだけれども、結局、一兆円だけは国債発行で賄わざるを得なかったんですよ、マニフェストの部分は。これは間違いですか。

野田副大臣 結論から申し上げますと、御指摘は間違いだと思います。

 というのは、ちゃんと説明しなきゃと思いますけれども、マニフェストの主要項目にどれぐらいかかったかというのは、伊吹委員がつくられた、これはマニフェストどおりの三兆一千億円です。三兆一千億円です。ちょっと下の方、違うなと思うのは、交付税の増は、一般会計ではこれは九千億円ふえていますので、〇・九でございます。そこは少し数字が違うと思いますが。

 問題はマニフェストの財源ですけれども、まず、九十五兆円、十月十五日に各府省から概算要求が出てきた時点で、それを取りまとめる段階で一兆三千億削りました。これは御指摘のとおりです。だから、これは下に書く話ではなくて、まず上に載っかる話だ、歳出削減として。

 その上で、事業仕分け等で歳出削減、これは事業仕分けの評価結果と横断的な見直しを加えて約一兆円削減をしました。これで二兆三千億円です。加えて、公益法人の見直し等によって基金を国庫に返納するというのが、ここで入ってくる税外というところだと思います。これが一兆円を超えているということで、都合でいうと、マニフェストを実現するために私どもは三兆三千億円の財源確保をしたということを認識していまして、新たに国債増発をしたということではありません。

伊吹委員 これは説明の仕方、見解の違いですよ、率直に言えば。交付税をふやす、そういうこと、あるいは決算調整資金、これをやるのであれば、マニフェストに入れておけば上へ上げていいですよ、マニフェストに入れておけば。だけれども、そんなものは入っていませんよ、マニフェストには。

 だから、まあこれはいいでしょう、私が申し上げているのは、要は、なかなかこれは、あなたがいみじくもおっしゃったように、来年度の予算編成をして、その中で、今一万三千円ですか、それを二万六千円満額出すのは難しい、いや、総理は満額出すんだ、いろいろな議論があるけれども、私は非常に難しいと思いますね。非常に難しい。そして、税外収入もほとんど枯渇してきている。

 だから、私どもの谷垣総裁が、野党として、あの人も鳩山さんと同じように人を傷つけたくない優しい人だなと思って私は聞いていたんだけれども、社会保障がこれからどんどんどんどんふえていくので、税制改正と社会保障費の財源を一緒にやりましょうという提案をしたじゃないですか。野党としてこういう提案をするということは、私は珍しいと思いますよ。少し前向きに受けとめて、国民の皆さんにテレビで、一緒にやりたいと。あなた方だけに増税で票を減る危険を負わさないということを言っているんだから、やったらいいじゃないですか。

鳩山内閣総理大臣 谷垣総裁の温かい、差し伸べられた手ではございました。それはありがたく思っておりました。

 ただ、やはり社会保障費を含めて大変これから厳しい状況になることを考えたときに、特に年金が中心ではありますけれども、どのようにしてそれを賄っていくかということは、まず一義的に、与党の方で十分に検討をして方向性を出すべきだと思います。

 与党が何もというか、我々は、民主党時代には民主党時代の案というものは用意をしておりますが、連立政権ということでありますので、その連立政権でしっかりとしたものにしていかなければいけません。それには多少の時間がかかります。全く与党として、あるいは内閣として案も出さないうちに一緒にやりましょうと言うのはなかなか無責任だと私は思っておりますから、基本的には、我々が我々の案をつくらせていただく中で、ぜひ野党の皆様方とも協議をすることも考えてまいりたい、そのように考えております。

伊吹委員 いつごろまでに案はできるんですか。

菅国務大臣 幾つかの要素がありますが、もうすぐにでもスタートをしたいと思っていますのが、社会保障と税の共通番号の議論です。

 それから、年金制度の抜本改革、これは、我が党はかなり以前から最低保障年金をやっておりますが、今の自公の皆さんはかつて二つに大きくまとめると言われましたが、それも必ずしも進んでおりません。年金問題もそう遠くない時期に議論を始めたい、こう思っております。

 そして、単年度的に言えば、先ほど来いろいろ温かい御指摘もいただきましたが、まだまだ離れですき焼きという状況が残っている可能性が高いものですから、それについてはしっかりと行政刷新会議を中心にお願いしたい。

 そういうことを考えますと、この一年ぐらいは少なくともそういったことでしっかりとやるべきことをやりながら、次の展望を六月ごろには、中期財政フレームあるいは財政戦略というものを出すことで方向性を国民の皆さんにも示したいと思っております。

伊吹委員 こればかりやっているわけにいかないので。

 総理、民主党には民主党の政策を判断する基本的な物差しというものが当然あると思うんだけれども、福島さんのところは古い政党だから大昔から綱領があって、何度も何度も直しているんですね。だけれども、ある。民主党には、党大会での決定文書というのはあるんだけれども、綱領というものは私はないと思うんですが、なぜないんでしょう。

鳩山内閣総理大臣 私ども、必ずしも綱領というものはつくっておりません。ただ、大事なことは、国民の皆様方のために一番重要なことは政策立案だという思いでございまして、どういう思いでこの国を担っていくか、どういう国を目指すのかという思いは、考え方というものの基本は、マニフェストにも当然その中で具体策を書いているわけでありますが、つくらせていただいているところであります。

伊吹委員 あなたが言っておられること、マニフェストに書いてあることとおやりになっていることは、かなり私は違うと思いますよ。

 それで、では、簡単なことを聞きましょう。総理、入学試験は認める、必要なものだと認めますか。あるいは、特許権というものの権利を認めてあげるということはいいことだと思いますか。あるいはまた、ユニクロの安売り商法というのはどういうふうにお考えになりますか。

鳩山内閣総理大臣 入学試験、何の入学試験かわかりませんが、入学試験というものによって、ある意味でその試験によって、その成績で、当然、倍率が高いときに結論を出すというやり方は、私は十分考えられるものだと思っております。

 特許権というものも現実にあるわけでありますので、知的財産権の議論というのはいろいろあろうかと思っておりますが、特許権も当然存在を認めるべきだと思います。

 あと何でしたか、忘れましたが……(発言する者あり)ユニクロの安売りですか。ユニクロの安売り、その安売り商法で、これは経済にのっとってユニクロが商売されているわけでありますから、それを一概に悪いとかいいとか言うべきものではありませんし、消費者が選んでいるわけですから、よろしいんじゃないでしょうか。

伊吹委員 民主党のこの九八年四月二十七日の第一回党大会のものをずっと見ると、経済については、市場経済の原則を透徹すると書いてあるんですよ。しかし、一般社会を動かすルールは何だということは書いていないんですよ。消費者のため、消費者のためということをずっと書いておられるんです。

 やはり、競争社会、市場原理がいいかどうか、自立した国民をしっかりと尊重していくかどうかによって、子ども手当だとか農家の生産費補償だとかをやるかやらないか、あるいは、そこに、何というんでしょうか、所得制限をつけるかつけないか、そういう議論がみんな違ってくるんですよ。

 だから、与党になられたんだから、やはりきっちり出されたらいいですよ。我々は、再出発をするに当たって、常に進歩を目指す保守政党たる自民党の基本政策というので、こういうことをずっと書いています。そして、これによって、国民の皆さんもぜひ自民党のウインドーを開いていただいて、これをごらんいただきたいと思います。

 そして、どういう国家像をつくっていくか。(発言する者あり)いや、抽象的なものすらない人はそう言っちゃだめなんです、それは。抽象的なものでもつくればいいよ、とりあえず。それをつくって、国民の皆さんに、どちらの価値観が正しいのか、歴史観が正しいのか、国家像がいいのかということをやはり月曜日からは議論してもらいたいな、私はそう思ってこれを出しました。

 与党になられたんだから、民主党の綱領、基本的な価値観、政策を判断する基準、目指すべき国家像、中で矛盾のないように、ぜひ私はつくっていただきたい。

 最後に、時間がないので、もうこういう質問は私はまことにやりたくないんだけれども、鳩山総理、あなたは、結果的にお母さんから贈与をいただいたお金で収入を虚偽記載してやっていた。故人の名前、不存在の人の名前、あるいは二十万円以下の名前を出さなくてもいいパーティーのところに、秘書さんでしょうね、御存じなかった、入れておられて、それを直されましたね。直されたときに、相手勘定に活動するための費用があって、それをどういうふうに賄ってきたか。この賄ってきた方の収入が間違っているということになると、これは収支が合わないから、借入金を立てられたんですよ。あなたから寄附をさせたら一千万の量的規制違反になっちゃうから、借入金を立てられたんですよ。

 そこで、総務省の選挙部長が来ているから私はぜひ聞きたいんだけれども、来年というか修正した次の年、総理の政治活動を大幅に縮小しない限りは、また借入金を立てないといけないんですよ。お金が集まらない、だから偽装したんだと秘書さんは言っているわけだから。一生懸命パーティーをやって、駆けずり回って収入をふやすという手はありますよ。だけれども、それは難しいからというのでやられたんですよ。これをずっと、借入金をずっと重ねていって、最後に総理がいずれ政治活動をおやめになるときに、資金管理団体に借入金の山が残りますね。民法上、総理は多分債権を放棄するということでそれはきれいになるんだと思うんだけれども、このことは、金を持っている者が結果的に借入金という形でどんどんどんどん積み上げておけば、それによって政治活動ができ、権力を手に入れて総理大臣まで上り詰められるけれども、借入金を出せない人はできないんですよ、これは。

 だから、選挙部長、そういう事態を想定していますか。ぜひお答えください。

田口政府参考人 総務省としては、個別の事案につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で、一般論として申し上げますと、政治団体の解散後における政治家の貸付金の処理につきましては、政治資金規正法が規律する対象となっていないところでございます。

伊吹委員 それからもう一つ。

 私はきのう、特捜部長の記者会見をずっと中継で見ていたんですが、小沢一郎氏について、共犯として有罪を得る見込みが非常に薄いので今回は起訴を見送ったということを言っておられますよ。ということは、正犯は二人の秘書さんなんですよ。小沢さんに政治資金規正法についての共犯の容疑はないということを言っておられるのであって、例えば、政治資金として買った、借入金だった、私が積み上げた資産だ、預かっていた金だと、現ナマの性格がくるくるくるくる変わっているんですよ。

 だから、例えば、一般論として、政党交付金を政党の責任者が政治団体に交付する、あるいは個人に交付するということは、これは全く自由なんですよ。しかし、その交付されたお金で、一般論としてですよ、交付された者の個人名義の土地、不動産あるいは現金としての保管、そのようなことが行われる場合は、これは業務上横領じゃないかと私は思いますよ。

 それから、さらに言えば、国税庁の次長が来ておられるから、これは総理にも関係することだから、何に使ったということと関係があるんですが、参議院の予算委員会での審議で、税務調査を受けているかと聞かれて、はいと言われて、もう一度確認されて、はいと言われましたね。

 ということになると、裏金と政治資金は違うんですよ。裏金は、個人の雑所得としてすべて課税されちゃうんですよ、脱税として。ところが、政治資金として受けたら、量的規制違反という政治資金規正法上の違反は成るんだけれども、税務上は課税されないんですよ、幾らになっても。だから、このあたり、何に使われたどうだとかということをしっかりと私は詰めてもらいたい。

 それで、今、私の地元で、一カ月千五百万はとてもだめですが、伊吹さん、千五百万息子にやっておきますよ、わかったら修正申告します、それで通るんですねという雰囲気がありますよ。これが二月の十五日からの確定申告にどういう影響を与えるか。

 税というのは国家の基本の問題だから、この辺のことを、間違っていないかどうかを、まず国税庁次長、雑所得として課税される、政治資金であれば、裏献金であれば課税されない、それを確認した上で、総理の最後の、民主党代表として、個人のことじゃなくていいです、一般論として聞いていますから。小沢さんの問題もあなたの問題も含めて、納税意識を低下させないように、最後に御答弁ください。

 どうぞ、国税庁。

岡本政府参考人 お答えいたします。

 一般論としてお答えいたしますが、政治家の方個人が提供を受けた政治資金については、所得税の課税上、政治家の個人の雑所得の収入金額として取り扱っております。

 例えば、この場合に、所得税法上、収入の基因となった行為が適法であるかどうかを問わず、現実に収入を得ている場合には、これにより生ずる所得が課税の対象とされており、政治資金規正法に違反するものであっても、それにより所得が生じていれば課税されることになります。

 ただ、団体に対して、政治資金団体に係る収支については、課税の対象から除外されることになります。

鳩山内閣総理大臣 政治資金の問題に関しては、やはり、政治家本人の問題でありますだけに、これがいろいろと言われている状況の中では、極力、まずクリアに説明をすることが一番大事なことだと思っておりまして、私のことで先ほどお話がありましたけれども、最終的な公判が終わった段階では、私の支出の部分、先ほどいろいろと問題があるかもしれぬみたいなお話がありましたから、そのようなことはないとは思っておりますが、国民の皆様方に御理解をいただけるように、できる限り尽くしたいと思っています。

 また、納税の意識というものがこのことによって決して減殺されてはならない、そのように思います。私自身のことに関しては全く知らなかったということではありました。それは事実ではありますけれども、しかし、現実に資金提供を受けていたというのが実態でございますので、しっかりと納税は行っていきたい。国民の皆様方の納税意識に対して何らか働きかけることも必要か、そのようにも思っております。

伊吹委員 終わります。

鹿野委員長 次回は、来る八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時十三分散会


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