衆議院

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第26号 平成23年7月19日(火曜日)

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平成二十三年七月十九日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 中井  洽君

   理事 泉  健太君 理事 城井  崇君

   理事 武正 公一君 理事 手塚 仁雄君

   理事 中川 正春君 理事 若泉 征三君

   理事 塩崎 恭久君 理事 武部  勤君

   理事 富田 茂之君

      井戸まさえ君    石毛えい子君

      磯谷香代子君    稲見 哲男君

      打越あかし君    小川 淳也君

      小野塚勝俊君    大串 博志君

      勝又恒一郎君    金森  正君

      金子 健一君    川村秀三郎君

      吉良 州司君    熊田 篤嗣君

      郡  和子君    近藤 洋介君

      佐々木隆博君    瑞慶覧長敏君

      杉本かずみ君    高井 崇志君

      高井 美穂君    高邑  勉君

      竹田 光明君    玉城デニー君

      津村 啓介君    道休誠一郎君

      中根 康浩君    中屋 大介君

      仲野 博子君    橋本  勉君

      畑  浩治君    初鹿 明博君

      花咲 宏基君    本多 平直君

      三谷 光男君    水野 智彦君

      宮島 大典君    向山 好一君

      村越 祐民君    本村賢太郎君

      森本 哲生君    森山 浩行君

      柳田 和己君    山尾志桜里君

      山崎  誠君    若井 康彦君

      渡部 恒三君    伊東 良孝君

      小里 泰弘君    金子 一義君

      金田 勝年君    小池百合子君

      小泉進次郎君    佐田玄一郎君

      齋藤  健君    菅原 一秀君

      長島 忠美君    野田  毅君

      馳   浩君    古屋 圭司君

      茂木 敏充君    山本 幸三君

      池坊 保子君    江田 康幸君

      遠山 清彦君    笠井  亮君

      阿部 知子君    山内 康一君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   内閣総理大臣       菅  直人君

   総務大臣

   国務大臣

   (地域主権推進担当)   片山 善博君

   法務大臣

   環境大臣         江田 五月君

   外務大臣         松本 剛明君

   財務大臣         野田 佳彦君

   文部科学大臣       高木 義明君

   厚生労働大臣       細川 律夫君

   農林水産大臣       鹿野 道彦君

   経済産業大臣       海江田万里君

   国土交通大臣       大畠 章宏君

   防衛大臣         北澤 俊美君

   国務大臣

   (内閣官房長官)

   (沖縄及び北方対策担当)

   (行政刷新担当)     枝野 幸男君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) 中野 寛成君

   国務大臣

   (金融担当)       自見庄三郎君

   国務大臣

   (消費者及び食品安全担当)

   (原発事故の収束及び再発防止担当)        細野 豪志君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)

   (少子化対策担当)

   (男女共同参画担当)   与謝野 馨君

   国務大臣

   (国家戦略担当)

   (「新しい公共」担当)

   (科学技術政策担当)   玄葉光一郎君

   国務大臣

   (東日本大震災復興対策担当)

   (防災担当)       平野 達男君

   財務副大臣        五十嵐文彦君

   防衛大臣政務官      松本 大輔君

   参考人

   (日本銀行副総裁)    山口 広秀君

   参考人

   (東京電力株式会社取締役社長)          西澤 俊夫君

   予算委員会専門員     春日  昇君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月十九日

 辞任         補欠選任

  稲見 哲男君     若井 康彦君

  打越あかし君     瑞慶覧長敏君

  生方 幸夫君     道休誠一郎君

  小川 淳也君     山崎  誠君

  大串 博志君     金子 健一君

  吉良 州司君     杉本かずみ君

  佐々木隆博君     初鹿 明博君

  城島 光力君     本村賢太郎君

  高井 美穂君     井戸まさえ君

  中根 康浩君     磯谷香代子君

  本多 平直君     小野塚勝俊君

  三谷 光男君     高井 崇志君

  森本 哲生君     近藤 洋介君

  小里 泰弘君     小池百合子君

  小泉進次郎君     伊東 良孝君

  馳   浩君     茂木 敏充君

  遠山 清彦君     池坊 保子君

  富田 茂之君     江田 康幸君

同日

 辞任         補欠選任

  井戸まさえ君     熊田 篤嗣君

  磯谷香代子君     水野 智彦君

  小野塚勝俊君     花咲 宏基君

  金子 健一君     大串 博志君

  近藤 洋介君     森本 哲生君

  瑞慶覧長敏君     打越あかし君

  杉本かずみ君     吉良 州司君

  高井 崇志君     柳田 和己君

  道休誠一郎君     橋本  勉君

  初鹿 明博君     玉城デニー君

  本村賢太郎君     勝又恒一郎君

  山崎  誠君     小川 淳也君

  若井 康彦君     稲見 哲男君

  伊東 良孝君     小泉進次郎君

  小池百合子君     長島 忠美君

  茂木 敏充君     古屋 圭司君

  池坊 保子君     遠山 清彦君

  江田 康幸君     富田 茂之君

同日

 辞任         補欠選任

  勝又恒一郎君     向山 好一君

  熊田 篤嗣君     高井 美穂君

  玉城デニー君     中屋 大介君

  橋本  勉君     山尾志桜里君

  花咲 宏基君     本多 平直君

  水野 智彦君     中根 康浩君

  柳田 和己君     三谷 光男君

  長島 忠美君     小里 泰弘君

  古屋 圭司君     馳   浩君

同日

 辞任         補欠選任

  中屋 大介君     森山 浩行君

  向山 好一君     城島 光力君

  山尾志桜里君     生方 幸夫君

同日

 辞任         補欠選任

  森山 浩行君     佐々木隆博君

同日

 理事富田茂之君同日委員辞任につき、その補欠として富田茂之君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 参考人出頭要求に関する件

 平成二十三年度一般会計補正予算(第2号)

 平成二十三年度特別会計補正予算(特第2号)


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     ――――◇―――――

中井委員長 これより会議を開きます。

 平成二十三年度一般会計補正予算(第2号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第2号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。

 両案審査のため、本日、参考人として東京電力株式会社取締役社長西澤俊夫君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。近藤洋介君。

近藤(洋)委員 おはようございます。民主党の近藤洋介です。

 本日、質問の機会をいただき、委員長、理事の皆様方に心から感謝を申し上げます。

 まず、本題に入る前に、総理、ちょっと明るい話題から伺いたい、こう思います。

 ワールドカップの女子サッカーの話でございます。女子サッカーチーム、なでしこジャパン、大変大活躍をしてくれました。小さな体であれだけの結果を出した。結果というよりも、そのプレースタイルに日本じゅうが希望とそして勇気をもらった、そんな感じがいたします。

 本日、彼女たちは帰国をし、総理官邸にも訪ねる、こういう話でございますが、まず総理、なでしこジャパンのメンバーにどんな言葉をかけていただけるのか、そして感想をお聞かせいただきたい、こう思います。

菅内閣総理大臣 すばらしいプレーを私も生で月曜日の未明に見ておりました。今も近藤さんからもありましたように、外国選手、優勝戦はアメリカでありましたけれども、体格でいえば大きい選手が外国は多いわけですが、それに対して比較的小さな日本選手が、必ずプレーのときには接近して、相手に自由なプレーをさせないその迫力、そして、先行されてもあきらめないでそれを逆転していく、ネバーギブアップといいましょうか、絶対にあきらめないというその気迫、それが今回の優勝というすばらしい結果をもたらしたと思っております。そして、このことは、我が国の国民全部に対して、特に被災地の皆さんに対して大きな勇気を与えていただいた、このように、本当にうれしく、そしてありがたく思っております。

 きょう、昼に来られる予定になっておりますが、改めてお祝いとお礼を心から申し上げたい、このように思っております。

近藤(洋)委員 ぜひ総理からも、日本全体を代表してねぎらいの言葉をかけていただきたいな、こう思うわけであります。

 さて、本題に入りますけれども、国内の政治の状況は、必ずしも明るい話だけではございません。

 総理、私は、二〇〇三年に初当選をいたしました。時の民主党代表は、菅総理であられました。多くの新人が、五十名を超える新人議員が当時当選をしまして、旧民主党、旧自由党の合併の第一期生であります。当時の菅代表のもとで、新しい政権をつくるんだ、国民が主役の国をつくるんだと、初当選の仲間と、そして当時代表であられた菅総理と、居酒屋で酒を飲み交わして熱い話をさせていただいたこと、今も脳裏に焼きついておるわけであります。

 あれから八年、今マスコミ報道では、総理は一日でも長く総理の座にしがみつく、御自分の延命にきゅうきゅうとしているなどと報道をされております。しかし、私は、菅総理はそのような方では決してないと確信をしております。一日一日を総理として懸命に職務に励まれるということは、当然のことであります。出処進退を問うこと自体、一国の総理に対して無礼であります。

 残念ながら、しかしながら一方で、党内においても、総理に対してやや疑心暗鬼の気持ちが生まれておるというのも事実であります。総理の部下たる霞が関の各省庁でも、残念ながらそういう空気が伝わっております。私は、菅総理を信ずる者として非常に残念であります。

 ただ、党内の現状は、やはり党の代表たる総理御自身の責任でもあろうかと思います。総理、このような事態になったことをどのように受けとめられているのか、また、国民の皆様に向けて、政権を預かる今のお気持ち、真摯な総理のお気持ちをまずお伺いしたいと思います。

菅内閣総理大臣 昨年の六月に鳩山総理から総理の座を引き継ぎました。そして、特にことしの三月十一日の大震災そして原発事故の発生以来、私は、私個人というよりも、今のこの日本の危機に対して私の内閣として何ができているのか、逆に言えば、できていないことは何なのかということを常に私なりに判断してまいりました。

 個々にはまだまだ不十分な点はたくさんありますけれども、しかし私は、内閣全体としては、震災復旧復興に対して、それぞれの閣僚、頑張って多くのことを進めてまいっておりますし、また原発事故に対しても、きょうステップ1の段階がほぼ予定どおり終了することになりますけれども、大変な危機状態から一定の収束の方向が見えてきた。そういう意味では、この間、私は、百点とはもちろん申しません、しかし、やるべきことは内閣としてしっかりと取り組み、前進をしてきた、このように思っております。

 その上で、六月二日に私が代議士会で申し上げた、その考え方は一切変わってはおりません。

近藤(洋)委員 ありがとうございます。

 まさに、菅内閣、厳しい批判を受けながらも、しかし、やるべきことはきちっきちっとやってきた、私はこう思う一人であります。

 具体的な事項について質問に入りたいと思います。

 今回の補正予算の目玉の一つになっている、いわゆる二重債務問題であります。

 津波で工場や自分の店舗が流された、住宅が流された被災された方々が新たに事業を再スタートする場合、これまでの借金をどう返済するのか、また、どうやって新しいお金を借りるのかという二重債務問題、これが重い課題としてのしかかっているわけであります。国や自治体や金融機関、被災者、それぞれが痛みを分かち合い、一体となって問題の対応に当たることが必要であります。

 残念ながら、神戸の阪神・淡路大震災のときは、それほど踏み込んだ手だてはこれまで打ってこられませんでした。しかし、この被害の重大さ、広範囲であることにかんがみて、政府・与党や野党も一緒になってこの問題に取り組んでいるわけであります。この二重債務問題にきちんとした対応を示すことが復興に向けた希望につながると考えておるわけでありますが、補正予算でも、まずこの対策の第一弾として七百七十四億円の対策費が盛り込まれました。

 そこで、復興担当の陣頭指揮をとられている平野復興大臣、二重債務問題の対応の重要性についてどのように認識しているか、まずお答えください。

平野国務大臣 今回の震災では、多くの企業体あるいは個人事業者が被災を受けて今なおそのめどがなかなか立たないということで、困難な状況を迎えている企業者の方々あるいは個人事業者がたくさんおられます。

 その背景にあるのは、先ほど近藤委員が御指摘されましたように、これまでの債務の問題がある、プラス、これから事業を立ち上げるに当たっての新しい借り入れを行わなくちゃならない、これが二重ローン問題の背景にある問題でございます。この問題をきちっと解決しなければ、各企業者あるいは個人事業者も次の再建に向かってなかなか決断できない。

 そういう中で、党においては、近藤委員が率先してこの問題に取り組んでいただきました。中身の詰めとあわせて、自公さんとの調整もやっていただきまして、まだ立法措置等の是非等々に向けての若干の調整等はありますけれども、大筋、基本的なことは成案をまとめていただきまして、また自公との合意もやっていただきました。それを受けて政府案という形でまとめまして、今回、七百七十四億円の補正予算を計上させていただいたというところでございます。

 予算成立をすることで、再生に向けて、再興に向けて大きな足がかりになるものというふうに期待をしておるところでございます。

近藤(洋)委員 平野大臣お答えいただいたとおり、この二重債務問題、公明党さん、自民党さん、三党の協議の場を設けて、我々、党としても議論を進めてまいりました。同僚議員でいえば階議員、また大久保参議院議員等、専門家が集まって議論をしてきたわけでもあります。

 この中で、先ほど大臣御答弁いただいたとおり、被災者の方々の声を真摯に受けとめて、まずはだれもが相談できる窓口を各県ごとに設けるほか、事業者の方々を支援するための新たな地域再生のための組織、機構と言っておりますが、これを被災県ごとに設置する方向を打ち出しました。これは、自民党、公明党のアイデアを受けとめてつくったものでございます。

 新たに設置する機構は、再生が可能な事業者、またその意思のある事業者について、これまでの借金を一定期間買い取るほか、出資や融資を行い、地域の金融機関と一緒になって事業の再生を手助けする組織であります。また、支援対象は、小規模事業者の方々でなくて農業者の方々、農林水産業者の方々、また医療機関の方々にも広げる、国は最大で八割を出資する、こういう枠組みであります。

 自民党、公明党さんは法律を制定して機構をつくる案ということを提案されています。政府そして与党は、スピードを重視して、また被災地域の要望を重視する立場から、現行制度をフル活用する、こういうことであります。手法の違いは与野党でありますけれども、目指すべき姿というのは同じだ、こういうふうに認識しておるわけであります。

 そこで、実際に実務を担当されている経済産業省、農林水産省の協力も得て、こういうことでありますが、経済産業大臣、この新しい機構の設置について、被災地域との協議状況について御説明いただけますでしょうか。

海江田国務大臣 ただいま近藤委員から御質問がございましたが、機構はまさに、これまで私どものもとにございました中小企業基盤整備機構、これと地元の民間金融機関がそれぞれ出資をいたしまして、地元のそうした二重ローンの解消に向けた要請にこたえるべく立ち上げをするところでございます。現在はまだ準備期間でございますが、やはり被災県であります岩手県、宮城県、福島県、ここでは既に準備会が立ち上がっております。

 そして、ちょうど昨日でございますが、経産省の中山政務官が岩手県の達増知事をお訪ねしまして、そしていろいろこの立ち上げに向けて議論をいたしました。その中で、今委員が御指摘がありましたけれども、スピード感を持ってこれを立ち上げて、そして本当に困っておられる企業の方々あるいは個人事業者の方に一日も早くこの制度を使っていただくことが大切だという認識で一致をいたしましたので、今この準備委員会をできるだけ早くしっかりとした機構にすべく努力をしているところでございます。

近藤(洋)委員 ぜひこういう問題は、これは上から、中央から制度を押しつけるんではなくて、大臣御答弁いただいたとおり、やはり地域のニーズに合った組織、これが肝要かと思いますので、そういう方向で役に立つ組織をつくっていただきたい、こう思うわけであります。

 また、被災事業者が再生に向けた道筋を歩むに当たって、やはりこれは何といっても民間の金融機関の支援の継続が極めて大事であります。債権を買い取ってもらって、これで、はい、さようならという縁切り寺では、これは全く困るわけでございまして、安定的な金融機関による支援が続くようにしなければいけない。

 そこで、金融担当大臣、金融機関に対して、これはしっかりとその旨を指導する、また、そういうことがしやすい環境を整えることが重要かと思いますが、いかがでしょうか。

自見国務大臣 近藤議員にお答えをさせていただきます。

 今も先生の言われたとおり、経産大臣が政策金融のことを言われましたし、また財政出動の話も、当然こういう非常時でございますから必要でございますが、やはり、ある程度継続的に、長く自律的に経済が発展するためには、御存じのように、民間金融機関の役割が極めて大きいわけでございます。しかし同時に、民間金融機関というのは、原則的に個人から預かった預金を原資にしてお貸ししておるわけでございますから一定の限界はございますが、公的あるいは政府の金融機関と、あるいは財政出動そのものと組み合わせることによって大変大きな力を発揮するものでございます。

 そういったことを踏まえて、今般の震災の発生以来、被災地の金融機関に対しては、返済猶予等の貸し付け条件の変更等に積極的に応じるとともに、各銀行が、金融機関が、あるいは信金、信組が顧客に向けて積極的に相談窓口の設置。これはもう先生、二重債務というのはマイナスからのスタートですから、それをせめてプラス・マイナス・ゼロのスタートにしてくれということを私自身も被災地に行って強く要望されたわけでございまして、まずそういった窓口の設置、国や自治体の支援制度の紹介、それから被災地向けの専用ローン、これは金利が比較的安いわけでございますけれども、そういった取り扱い、それから復興支援のプロジェクトチーム等のさまざまな取り組みをやっています。

 このように、金融機関において、被災地の実情について、コンサルティング機能、これはもう非常に民間金融の経営というのは複雑でございますから、きっかり、やはり民間金融機関はコンサルティング機能を持っていますから、どこに行けばお得意さんがいるとかということ等々を、被災地の生活再建、これも住宅ローンで、まさに二重ローンで、途中で流れたという人もたくさんおられますから、そういった個人の住宅ローンを中心とした生活再建、それから中小零細企業の、水産加工業の方で、設備投資した途端に会社が全部流れたという人もおられるわけでございますから、そういった資金需要等の対応を含めて支援するための体制を図っております。

 もう一個大事な点は、これは、六月二十二日、超党派で、おかげさまで国会を通過いたしました。金融庁といたしましても、地域における面的な金融機能を強化すること、それから預金者に安心していただけることで万全の取り組みを設けるために金融機能強化法の改正を今国会に提出し、先般成立をさせていただいたわけでございますから、自己資本が足らないということがあれば手を挙げていただければ、しっかり政府が自己資本を補てんすることを手伝わせていただこう、こういうことで、しっかり金融機能を被災地でも発揮できるように、さらにできるように、そういった法律をつくらせていただいたわけでございます。

 いずれにいたしましても、先生の御意見、それから三党も、非常にですね、本当に復興しようということは、本当にみんな同じ方向性でございますから、しっかり、金融庁といたしましても引き続き、金融機関が復興復旧に向けて積極的な役割を果たしていくように促してまいりたいというふうに思っております。

近藤(洋)委員 またあわせて、今回の被災というのは、被災三県及び東日本のみならず、全国の中小企業にも大きな影響を与えている、こう思うんですね。この中小企業の金融支援といいましょうか金融対策というのは、これは私は早晩必要になるのではないか。今回の第二次補正予算では、まず当座、急ぎのものを手当てしたわけでありますけれども、今後、この秋、年末に向けて、全国、全体の中小企業の資金繰りに目配りをした措置が、具体的には、信用保証協会の財政基盤強化によって保証枠の拡大であるとか、こういったことが必要になるということは、きょうは、この場では指摘だけ申し上げたいな、こう思うわけであります。

 続いて、今そこにある危機といいましょうか、大変懸念材料の一つである最近の円高についてお伺いしたい、こう思います。

 震災を受けて傷んでいる日本経済にとって、というか、ようやく復興需要で全体的には盛り上がろうかなという兆しが見えつつある日本経済にとって、冷や水を浴びせかけているのが最近の円高だと思っています。震災後もリーマン・ショック以降の円高傾向というのは継続してきたわけですが、ここ最近は一ドル七十九円台、また一ユーロ百十円近辺で推移しておるわけであります。これは、製造業、産業界からは、もう日本での物づくりは限界を超えたという声や、また、英語で恐縮ですが、ミッション・インポシブルだ、こういう声も、悲鳴も上がっているわけであります。

 そこで日本銀行にお伺いしますが、為替の現在の水準の認識、そして、この水準が日本経済に与える影響についてどう受けとめているのか。また、異常な水準を何とか是正するために金融当局として何らかの対策が必要ではないかと考えますが、日銀副総裁、いかがでしょうか。

山口参考人 お答えいたします。

 為替相場の影響については、先刻、先生も御承知のとおり、さまざまな面があるわけでありますが、一つは、輸入コストが低下するという円高のメリットというのも存在します。

 ただ、先ほど先生御指摘のとおり、日本経済は今、震災後の大きな落ち込みから回復していこう、こういう過程にございます。したがいまして、輸出の減少ですとか、あるいは企業収益の減少、あるいは企業マインドの悪化、こういった円高の持つマイナスの効果というものに相当しっかりと注意していかなきゃいかぬ、こういう状況だろうと思っております。

 加えて、やや長い目で見ますと、日本経済については、日本についてはと言った方がよろしいのかもしれませんが、震災リスクがかなり意識されるようになっております。それから、電力供給をめぐる不確実性というのも増加している、こういう状況だろうと思っておりまして、こうした中では、やはり企業が円高を意識しながら海外に生産をシフトさせる、あるいは中長期的に見た日本経済の成長力について低下するのではないかと懸念をする、こういったことが起きやしないかということが気になるところであります。こういったあたりも私どもとしては十分注意してまいりたいと思っております。

 そういうもとで、日本銀行としては、今申し上げたようなマイナス面を特に意識しながら、円高がどのような影響を経済面、物価面にもたらすのか、しっかり注意しながら、必要があると判断すれば適切な措置を講じてまいりたい、このように思っております。

近藤(洋)委員 副総裁は、十分この今の経済の状況下での水準のマイナス面というのを今御答弁いただきました。

 これはやはり注視するだけじゃいけない、こう思うんですね。こうしたものに毅然として対処するという政府、日銀の姿勢が重要だろう、私はこう思うわけです。もちろん、為替の行動というのは一国だけで何とでもなるものではないというのは重々承知しておりますが、この異常な水準が続くマイナス面に対しての闘う姿勢というのが大事ではないか、こう思うわけです。

 そこで、財務大臣にお伺いをいたします。

 野田財務大臣が、震災の直後に、三月十八日に大臣が断行された協調介入、これは非常に効果があったと考えております。久々の大ヒットだった、こう思うわけであります。今回も、大臣、介入を含めて何らかの措置が必要ではないか。為替水準の認識も含めて、大臣からなかなかお答えにくい質問だということも重々承知しておりますので、異常な円高と闘う決意があるかないかということだけでも結構でございます、御答弁いただけますでしょうか。

野田国務大臣 まずは、三月十八日の協調介入について評価をしていただきまして、ありがとうございます。

 三月十一日に未曾有の大震災が発災をして、まさに国難という状況の中で、約一週間たったときに、為替のマーケットにおきまして、まさに無秩序な動きと過度な変動がございました。これが三月十七日でございます。翌三月十八日の早朝に、我が国は介入するということを宣言した上でG7各国に協調を呼びかけましたところ、即応していただきました。マーケットの安定に向けてG7が連帯をした意義というのは大変大きかったというふうに思います。

 その上で、現状の為替の水準、相場のお話がございました。せっかく貴重な質問時間を割いて私に御質問いただいて、そっけない答弁で恐縮でございますけれども、水準、相場観、そして介入するかしないかということは、これは申しわけございませんが、コメントを控えさせていただきたいと思いますけれども、先ほどの日銀の副総裁のお話があったとおり、そういうことを踏まえまして、最近のマーケットの動向は一方的に偏っていると思いますので、しっかりその動向を見守っていきたい、注視をしていきたいというふうに思っております。

近藤(洋)委員 大臣のそのお顔で十分決意がわかりますので、結構でございます。しっかりマーケットを日本銀行と連携して注視していただきたい、こう思うわけであります。

 もう一点、まさにこの円高は、先ほど山口副総裁がおっしゃったとおり、企業の海外移転を加速させる懸念があるわけでございます。まさに、世界は今、各国は企業の誘致合戦を繰り広げておるわけであります。特にすさまじいのは、お隣の国、韓国であります。

 韓国の大邱という市があるわけでありますが、この大邱市の最近のパンフレットを見ると、大邱テクノポリスとして、法人税、所得税、五年間ゼロ、そして財産税、恐らくこれは固定資産税だと思うんですが十五年間ゼロ、また関税は三年間ゼロ、また訓練費用等々、補助金も出す。税金ゼロなんですね。これで、逆に行くなと言う方がなかなか難しいぐらいのすさまじいことをやっている。

 では、片や日本は法人税は何ぼか、この場で言いませんけれども、これは大変な誘致合戦が繰り広げられているわけであります。これは日本も、ここは、引き下げ競争というわけではありませんけれども、何らかの対応措置をとる必要がある。

 その意味では、企業立地の補助金制度、これが有効な手だてか、こう思うわけでありますし、思い切った空洞化対策を、対象を拡大する必要があろうかと思いますけれども、経済産業大臣、いかがでしょうか。

海江田国務大臣 御指摘をいただきました補助金、これは立地補助金でございます。

 これは、過去の補正予算などで手当てをいたしましたが、補助額のおよそ五倍、この設備投資を呼び水となって引き起こしているということでございますので、すそ野産業を含めて毎年およそ二・二兆円の需要創出。それから、やはり雇用も大変大きゅうございますね。およそ十一万二千人の雇用創出につながったと承知をしております。

 今回、この大震災を契機としまして、大変大きな被害を受けた立地県、それから立地県だけじゃありませんで、今、電力の制約もございます。これによって、また海外移転を余儀なくされるという企業も、これは経産省がアンケートなどをとりますとかなりの数ございます。そうしたところに何とか日本にとどまっていただくためにも、この立地補助金というのは大変重要な役割を果たす、そういう認識を持っておりますので、今後の補正予算、あるいは来年の本予算などでしっかりと手当てをしていきたいと思っております。

近藤(洋)委員 まさに海江田大臣から御答弁あったように、電力制約のある中で、一つキーテクノロジーとなるのが電池だと思うんですね、蓄電池システム。例えばこういったものの普及というのも内需拡大にとって大事だと思うんですね。この蓄電池の補助金であるとか、また、これまでの施策でいえばエコポイント制度。家電エコポイントも、対象をぐっと絞っていけば、一つは省エネ、国内の消費、そして企業の設備投資、一粒で三度おいしい、こういう制度になり得るわけでございます。

 こういった施策も、近い将来の課題としてあるのかと思いますので、海江田大臣、ぜひ検討の視野に入れていただきたい、こう思うんですが、いかがでしょうか。

海江田国務大臣 今御指摘のありました蓄電池ということでございますが、これは需要側と供給側、両方ともやはり蓄電池の整備というのは大切だろうと思っております。

 特に需要側、これは家庭用のリチウム電池でございますが、夜間の電力をためておいて昼間使うということでございますが、こうしたやり方。それからもう一つは、主に供給側、つまり電力をつくる側の蓄電池、これはやはりかなり規模の大きなものになろうかと思います。NAS電池と言われているのがそうでございます。

 家庭用の蓄電池の場合でも、やはり一台百万円ぐらいかかるというデータもございますので、財政事情もございますので、ここは財政当局とよく相談をしなければいけないわけでございますが、この蓄電池に対する補助ということも、これからのエネルギー政策の中で重要な位置づけが与えられるだろうと思っております。

近藤(洋)委員 菅総理、先ほど海江田大臣に質問した立地補助金と蓄電池、この立地補助金はそもそも、菅補助金というわけではありませんけれども、菅総理がやった補助金として効果を示したものなんですね。加えて、蓄電池についても、これはまた菅総理が大変造詣の深いといいましょうか、大事だとかねてからおっしゃっていた分野でもございます。

 そこでお伺いしたいんですけれども、総理、復興の要諦というのは、かつて総理がおっしゃった、一に雇用、二に雇用だ、こう思うわけであります。雇用を生むためには、これは産業なんですね。産業なくして雇用は生まれないわけであります。

 そこで総理にお伺いしたいんですけれども、政府は、月内に復興基本方針というものをおつくりになるわけであります。ここで復興の基本的な考え方を、メニューもそろえるということであります。そこで、ぜひ総理、ここは、立地補助金であるとかまた蓄電池であるとかそういったものを、もちろん被災地のみならず日本全国にどんどんやっていこうじゃないか、補助金制度、補助金というか立地政策を思い切って進めるべきだということを総理のイニシアチブで指針に盛り込まれたらいい、こう思うんですが、いかがでしょうか。

菅内閣総理大臣 おっしゃるように、今回の大震災の被災地をどのようにして再生させ、さらに夢のある地域にしていくかということで、復興構想会議においても、この地域に再生可能エネルギーなどを含めた新たなそうしたものを誘致していく、あるいは特区といった形でそういうものを誘致しやすくしていく、こういうことが提案をされております。

 今、低炭素立地、さらには電池のことを近藤さんからお話がありましたが、私も、この補助金を、雇用を確保するためにつくるということで、震災前から具体化しておりました。今回は、そういった意味では、日本の経済全体の再生なくして被災地の再生なし、また逆に言えば、被災地の再生なくして日本の再生なし、そういう観点に立って、今御指摘のありました基本方針の中に、積極的に、こうした特区を含めて新たな産業を被災地に興していく、こういうことについてぜひ盛り込んでまいりたい、こう考えております。

近藤(洋)委員 ぜひよろしくお願いいたします。

 そして、もう一つの今そこにある危機というか、電力、エネルギー政策についてお伺いしたいと思います。

 まず松本外務大臣にちょっとお伺いをしたいのでありますが、フランスでサミットが五月末に開かれたわけであります。震災から三カ月が経過をして、菅総理は、サミットでの冒頭スピーチをされました。他国開催のサミットで冒頭スピーチというのは余り聞いたことがないわけでありますが、未曾有の災害を受けて、日本が対外的に国の基本方針を示す場を与えられた、こう思うわけであります。

 この中で総理は、エネルギー政策として、これまでの、一つに原子力、二つに化石燃料、この二つに加えて、再生可能エネルギー、そして省エネルギーの四つを柱とする、この四つの挑戦に取り組むという旨のスピーチをされております。

 外務大臣、外交の責任者としてお伺いしたいのですが、サミットというのは最も重要な国際会議であり、当然、そこでの発言というのは日本政府の基本的な考え方を示すものと考えますが、そういう認識でよろしいでしょうか。

松本国務大臣 御承知のとおり、サミットというのは、首脳が、それぞれの政府の立場を踏まえて、自分の言葉で意見交換をする場だというふうに理解をいたしております。

 今回のG8のサミットにおいては、今委員からもお話がありましたが、今回、我が国が未曾有の大災害があったということに対する配慮もあったかと思いますが、議長であるフランスの仕切りによりまして我が国に冒頭の発言が認められ、総理としては、先ほど申し上げたようなG8の場であるということを認識されて発言をされたものだというふうに理解をしております。

近藤(洋)委員 そういう配慮の中での発言ですから、やはり重いわけでありますね。

 そこで、総理、やはりこの予算委員会の場ですから、公の場ですからあえてお伺いしたいと思うんですが、さきの記者会見で、将来的に脱原発社会を目指すといった記者会見をみずから行われました。正直申し上げて、最初の印象は、その総理の会見の内容、会見録も総理の事務所からもいただきました、その御発言とサミットでの御発言はちょっとニュアンスが異なるなという印象を受けました。

 三・一一の大震災を受けて、それを体験された総理として、遠い将来、何十年先かわかりませんが、将来的に原発に頼らない社会を築きたいというお気持ちは、これは理解をできます。そのお気持ちは理解をできますが、改めてお伺いしますが、これは総理御自身の個人的な思いということで理解してよいのか、それともサミットで示された政府方針が変更されたものなのか、その御真意をお答えください。

菅内閣総理大臣 サミットと、その直前に行われましたOECDの冒頭のあいさつでも幾つかのことを申し上げました。その基本は、エネルギー基本計画というものが昨年決められていたわけですけれども、それの白紙からの見直しということを申し上げました。

 つまりは、この基本計画では二〇三〇年に原子力による発電を五三%にまで引き上げるということになっていたわけですけれども、今回の原発事故によって、安全性の確認等を考えますと、そうした原子力依存を高めていくという方向は、私は、もう一度白紙から見直すべきだ。そういう意味では、結果として、あるいは方向として、原子力依存度は下げざるを得ないし、下げていく選択をとるべきだというのがこの国際的な会議でもベースとしてあった上で、ではどうするのかというときに、二つの新たなといいましょうか、より積極的に取り組むべきエネルギーとして、再生可能な自然エネルギーそして徹底した省エネルギー、この二つを、それにある意味ウエートとしては変えていく、こういう方向性を提起いたしたものであります。

 そういった意味で、今、長期的な見方として、近藤議員の方からもいろいろな考え方があり得るということも言われましたけれども、私としては、国際会議で申し上げたことと私が先日の記者会見で申し上げたことは、方向性としては決して矛盾はしていない、このように考えております。

近藤(洋)委員 今こうやって伺って、よくわかりました。やはり、大きな方向性と国際社会への発言というのは決して矛盾するものではないということはよくわかりました。

 これから議論を深めていくべき大きなテーマだ、こういうことだろうと思いますし、現時点で、玄葉国家戦略担当大臣、ちょっと質問の順番は変わりますけれども、原子力の位置づけ、今後、中期、長期、短期という形で、国家戦略室が中心になって、また経済産業省、細野大臣、またあわせて協議がされているかと思いますけれども、原子力の位置づけ、現時点での考え方、どういう方向で原子力を位置づけていくかということもあわせて、総理と同じということでも結構ですけれども、ぜひお答えいただけますでしょうか。

玄葉国務大臣 ただいま近藤委員が、原子力の位置づけ、こういう問いでございますけれども、私は、一言で申し上げて、減原発という言葉を使っております。これは、もう政府内でもほぼコンセンサスだというふうに申し上げてよいのではないか。今総理がおっしゃったように、原子力の依存度を下げていく、これはコンセンサスではないか。

 ただ、最終的にゼロにするかどうかというのは、核燃サイクルも含めてさまざまな議論が必要ですから、これはしっかりと政府の中で十分時間をかけて検討する必要性があるのではないかというふうに考えております。

 中長期の方向は、先ほど海江田大臣もおっしゃっていました、あるいは近藤委員もみずから指摘をされましたけれども、短期でも大事なんですが、やはりエネルギーロスをどうするかとか、電池の革命をどうするか、かなり技術のイノベーションにかかってくるところがあるのではないかというふうに考えていまして、これは短期、中期、長期と分けて現実的な工程表をつくり上げたいというふうに考えております。

近藤(洋)委員 ぜひ、その現実的な工程表というのが極めて大事だ、こう思っておるわけであります。

 エネルギーというのは、やはり日々使うものでありまして、これは現実なんですね。東日本大震災を受けて、エネルギーの需給というか電力需給、大変厳しい状況が続いておるわけであります。政府は、東日本地域で、産業界への電力使用制限、また一般国民の方々への節電要請を行っているところであります。この夏の電力不足を乗り切ることができるのか、まだ不安に思っている国民の方も多いかと思います。

 そこで、海江田大臣、まず、この夏の電力は大丈夫なのか。とりわけ、先週、関西電力の大飯発電所のトラブルが発生をいたしました。関西電力管内の需給は大丈夫なのか。政府として、大阪府や自治体や産業界に新たな節電要請をするべきなのかどうか、一定の働きかけは必要じゃないか、私はこう思うわけでありますが、経産大臣、このことも含めてお答えいただけますか。

海江田国務大臣 まず冒頭、きょうはテレビ中継もございますが、東北地方、それから関東の東京電力、東北電力のエリアの中の皆様方には、この暑い中、御不便をおかけしまして、御協力をいただいておりますことに心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

 その上で、東京電力、東北電力につきましては、もちろん避難所でありますとか福祉の施設でありますとか医療施設、こういうところには配慮をしてございますが、一五%の節電をお願いしておりまして、七月の第一週、第二週のデータが出てまいりましたけれども、七月の第一週、第二週の平日の最大の電力需要、前年比、東北電力の管内でマイナスの一四%、それから東京電力の管内でマイナスの一二%となっています。本当に皆様方の御努力のたまものだろうと思っております。

 そして、御質問の関西電力、あるいは、これはもう皆様御存じだろうと思いますけれども、中国電力の三隅の火力発電所、ここでもやはりトラブルが起きましたので、これもとめざるを得ないということになりまして、これは関西を中心とした西日本の電力の需要が大変逼迫してまいります。

 今、資源エネルギー庁を中心に、細かなデータ、やはり自家発電のところなどでも、それこそ供給できるものについては、およそ三千二百件についてアンケート調査をいたしまして、どのくらい供給力があるかということを精査しておりまして、一両日中に、この協力をどういう形でお願いしなければいけないか、関西電力の圏内あるいは西日本の全体についてどういう形でお願いをしないかということを、またこの会議でもって結論を出すつもりでございますから、その結論が出ましたら、恐らくお願いをすることになろうかと思いますが、よろしく御協力をお願いしたいと思います。

近藤(洋)委員 いや、やはりこれは西日本地域が心配ですね。ですから、大臣、きちっと数字を精査した上でしかるべき対応をとっていただきたい、こう思うわけであります。

 時間も回ってまいりましたので、ここはあえて問いはいたしませんが、ことしの夏よりもことしの冬、ことしの冬よりも来年の夏、これは非常に心配であります。原子力発電所の稼働状況にもよるわけでありますが、仮に定期検査に入った原子力発電所が再稼働できない、こういう仮定に立つとすると、そして省エネは現状、去年と同じような、例年と同じような電力状況だ、こうすると、相当マイナスになる、こういうことが予想されるわけであります。

 政府において、この辺、近未来のことをきちんと数字を整理して、そしてどういう対策ができるのかという具体策をやはり示すことが、これは国民もそして産業界もみんな求めていることだろうと思いますので、ぜひここはお願いをしたい、こう思うわけであります。

 特に、国民に、計画停電はさせないということ、この辺も含めて、よい省エネ努力をさせることも含めて、これも右代表して、玄葉大臣、一言お答えいただけますか。

玄葉国務大臣 近藤委員がおっしゃったとおりでありまして、ピーク時の電力不足をいかに回避するか、そして、いわゆる電力料金にはね上がるコスト増をどう抑制するかということについて、特に、我慢の節電よりも政策誘導、制度誘導を、例えば、先ほどお話が出ていたように、蓄電池、スマートメーター、LED、省エネ工場、省エネ住宅、そういったことをしっかり対策として経済対策も兼ねて打ち出すことが大切で、関係大臣とともに相談をしながらしっかりとした対応策を打ち出していきたい、そう考えております。

近藤(洋)委員 その中の一つに、ややちょっと国民の皆さんがひょっとしたらミスリードをされているのかなと思うのが、実は僕は埋蔵電力の話だと思うんですね。

 これは、五千万キロワットあるとか何万キロワットある、こういうふうに言われるんですけれども、本当にそのうちどれだけ使えるのかという議論だと思うんですね。既に相当数はもう電力会社に販売されています。しかも、ピークのときに、自分のためにとっている電気ですから、果たしてそれを強制的に徴収できるのかという法制度の議論もございます。また、本当につながっているのかという議論もございます。

 一体どこまで使えるのかという議論、これも経産省また国家戦略室で現在精査中ということかと思いますけれども、これは、我々が政権をとったときの埋蔵金と違って、僕はそんなにないと思っているんです。本当にそんなにないと思っています。せいぜい数百万キロワットかな、余り余計なことは言えませんが、これもきっちり整理をして、しかし、あるものはすべて使うという努力は必要でありますが、そういう現実的な対応を求めたい。

 これもお答えいただきたかったんですが、時間の関係で割愛をいたします。問題提起だけにさせていただきます。

 そこで、ちょっとこれは通告になくて、鹿野農水大臣、大変恐縮でございますが、重要な点なのでお答えをいただければ、このように思います。

 原子力発電所の問題というのは、もちろん経済の面から、産業の面からも重要なことではありますけれども、安全、安心といいましょうか、その他の部分からの影響、これも大きいわけでございます。放射線の影響、土壌の汚染、農作物、畜産への影響は特に重要でありますし切実な問題、これは命の問題でありますから、経済対策とかを超えた問題、こう思うわけであります。

 そうした中で、先週来、牛肉のえさの問題というのが浮上しているわけであります。福島県そして私の地元の、鹿野大臣の御地元でもある我が山形県、新潟県と広がっておるわけでありますが、やはりきちんとした検査体制を早急に確立すべきではないかと思うわけであります。

 この点は、農林水産省だけじゃなくて、厚生労働省、関係各省連携ということかと思いますけれども、ぜひ、こうした消費者の方々に安心を、また生産者の方々にも安心を持ってもらうためにも対処が必要かと、必要があれば二次補正の予備費を活用してでも措置が必要ではないか、そういう思いがあるわけですが、このことを最後に伺って質問を終わりたいと思います。

鹿野国務大臣 暫定値を超えた稲わらが肉牛に給与されておった、この事実が明らかになってから、農林水産省といたしましても、日々、対策本部を開催いたしまして取り組んできたところでありますが、昨晩夜遅く、山形県におきましても、四戸の農家で暫定規制値を超える稲わらが与えられておったということも公表されました。

 それを受けまして、改めて実態を把握するというふうなことが、これはどうしても必要なことでありまして、そしてもう一つは、言うまでもなく、このような稲わらが給与されないように飼養管理を徹底していく、こういうふうなことで、改めて、そのお取り組みについて、関係県だけではなしに、この際念を入れるということも含めて、全県に実態の調査を要請する。それについては、当然のことながら、農林水産省としても全面的に協力をさせていただく。そのことを、その検査なりというふうなもの等々を、結果というものを、当然のことながら、生産者なり、流通業者なり、そして消費者の人にきちっと提供してまいりたい、こんなふうに思っております。

 そして、山形県におきましては、この四戸の農家のうち三戸の農家、一部肉を保管しておったということで、これを調査いたしました。その結果は暫定値を下回っておった、こういうようなことも山形県から公表されているわけであります。

 それだけに、検査、調査、これを強化していくことが大事だ、このような認識でこれからもしっかりと取り組んでいきたいと思っております。

中井委員長 これにて近藤君の質疑は終了いたしました。

 次に、下地幹郎君。

下地委員 総理、郵政民営化改革法案が審議されていないんです。四月の十二日に特別委員会ができてから三カ月間、一度も審議されていない。

 菅総理、なぜこんな異常な状態が続いているかということなんですけれども、菅総理がみずからの退任のめどを三つの法案とお決めになった。そのことで、七十日間の延長があったにもかかわらず、この三つの法案が最優先だというようなニュアンスの話をすると、この郵政の民営化改革法案も、そして独禁法の法律も、そして公務員の給料を削減する公務員改革法案も、それから国土交通省の交通基本法も、みんな後回しになって、この三本を優先するためにだけ国会が動いてしまう。委員会も、そして役所も、もう成立しないのではないかという、そんな雰囲気になっているんです。

 しかも、民主党の岡田幹事長が、八月上旬には民主党の代表選挙をやると言う。おかしくありませんか。七十日間延長を決めておいて、その中で代表選挙をやったら、十日間代表選挙をやると、国会の運営費が一日二億円かかるから、二十億円近くの無駄をつくることになるんですよ。そういうふうなナンセンスなことをやってはいけないんです。

 今七十日間延長したら、菅総理の役割は、七十日間の中で国家のために国民のために必要な法案を、この三つだけではなくて数多く通していく、私はこれが当たり前のことだと思うんですよね。

 それを菅総理が明確にしないと、こういう国会の空洞化はずっと続いていくんですよ。八月三十一日まで解散はしません、八月三十一日まで総理はやめません、国民のために法案を通すために全力投球をします、このメッセージがなければ、本当に今、国会は、何か総理をやめさせるための法案だけ前に進めばいいみたいな、そういうふうな状況になっている。やはりこれを払拭しないと私はだめだと思いますけれども、総理の明確な答弁をお願いします。

菅内閣総理大臣 まず、この郵政改革法案については、我が党と国民新党の間で成立を図るということでお約束をした大変重要な法案でありますので、できる限り審議に入ってもらいたい。私の方からも、幹事長を初め国対関係者にもお願いをいたしているところであります。

 今、下地議員の方から、私が三つの法案なり予算について申し上げたことが、他の法案が成立しないでもいい、あるいは議論しなくてもいいというふうに受けとめられているという趣旨のお話がありました。もしそうだとすれば、それは全く私の本意とは違っております。

 私は、自分が、私のこの総理という立場にある中で、必要な法案は、国会開催を含めてきちんと議論をして成立させていただきたい。現に原子力賠償に関する法案も議論をいただいております。

 そういう中に、大変重要な郵政改革法案についてもこの国会中しっかりと議論をして、できることならこの国会中に、何らかの与野党合意の中で新しい方向性を決めていただきたい。私からも強く関係者、与野党の皆さんにお願いを申し上げたいと思います。

下地委員 小泉総理は、官から民へ、民ができることは民へ、そのとおりなんですよ。無駄の削減ということをやるのが民の役割、そして利益を追求するというのが民の役割でありますから、その六年間で民営化をしてどうなったかというのは検証してみないといけないですね。

 今、郵政事業を見てみましょう。

 これは六年たちましたけれども、今のままでは郵政三事業は赤字に転落をしていきますよ。だから、もう一度私たちは検証して、なぜあのとき日通のペリカン便を一千億で買収して、今の経営に負担がかかるようなことになったのだろうかとか、会社を五分社化して本当にやりやすいような体制になったのか、三事業一体がいいのかということも私たちは論議しなければいけない。

 そして三つ目には、小泉さんのときには親が株を三分の一持つということに決めましたけれども、そうではなくて、本当の民営化だったらもう親の株は全部売ってもいいのではないか、それでもユニバーサルサービスはできるのではないか、もう一回、小泉改革以上の民営化論を論議してみてもいいんじゃないかと思うんですよ。そしてもう一つには、限度額の問題も、限度額は上げなくても経営ができるのか、上げなかったらだめなのか、こういう論議も私は必要だと思いますね。

 総理、小泉総理はこれ一本で衆議院選挙をしたんですよ。それぐらいの重要な法案なんですよ。この重要な法案をこんなに審議をしないというのは私はおかしいと思うんです。だから、私は、もうそろそろ民主党もこの審議ができない責任を、自民党や公明党や他の野党が審議に乗ってこないからだめだとか、そんなことを言っているんじゃなくて、こういうふうに五通の約束をした、小沢一郎さんと綿貫代表の二〇〇八年の合意文書から去年の十二月の岡田幹事長の書簡まで、民主党の代表が五通もこの問題についてやりますよと約束したんですよ。もう約束を守ってくださいよ。野党がどう言おうと、約束はやるんですよ。これは私は公党として当たり前のことだと思いますよ。

 総理、これ、もうこれ以上先延ばしをしないで、やるならやる、やらないならやらない、だましました、うそをつきました、それぐらいの気持ちで、この延長国会でこの問題にもう決着つけましょうよ。これ以上私たちは待つことはもうあり得ないと思う。ぜひ明確なる総理の、できるかもじゃなくて、やるかもじゃなくて、やるのかやらないのか、この延長国会で。はっきりしてください、これ。

菅内閣総理大臣 おっしゃるように、我が党と国民新党の間でこの件については政権ができる前から合意をいたして、私も代表としてその合意を確認した一人であります。この国会中にぜひこの法案の本格的な審議に入って、そして、できれば与野党の合意の中で方向性を決めていきたい。私として、幹事長あるいは国対委員長を含めて全力の努力を現在もお願いいたしておりますけれども、何としても審議に入るように私からもさらに強く指示をしていきたい、こう考えております。

下地委員 最後に、総理、リーダーシップを発揮しますね。

菅内閣総理大臣 私として、両党の約束は私自身の責任だ、そう考えておりますので、全力を挙げて、審議に入って議論できるように努力いたします。

下地委員 ありがとうございました。

中井委員長 これにて下地君の質疑は終了いたしました。

 次に、小池百合子君。

小池委員 自由民主党、小池百合子でございます。

 本日、平成二十三年度補正予算の審議、私、自由民主党総務会長の小池百合子を皮切りといたしまして、この後、分野別、担当別に審議をさせていただきます。

 まず、冒頭でございますが、やはりこれを伺わなければなりません。

 サッカーの神様は、なでしこジャパンにほほ笑んでくれた。あのすばらしいチームワーク、そしてあきらめない心、監督の見事な采配、心からおめでとうと申し上げたいと思います。日本国民にとりまして、また特に被災地の皆さんにとりまして、元気を分けてくれてありがとう、このように心から申し上げたいと存じます。

 総理、総理には残念ながら、西岡参議院議長や、また若手の方々から随分レッドカードを既に突きつけられているようでございますけれども、さて、総理は、今回のなでしこジャパンの快挙に対してどういう思いを持たれたのか、あきらめない心で、よし、もっと頑張ろうと思われたのか、お答えください。

菅内閣総理大臣 本当にすばらしい結果をなでしこジャパンの皆さんに出していただいたと思っております。

 特に、先ほども申し上げましたが、外国選手に比べてどちらかといえば小柄な日本選手が、ある意味で体をぶつけるように、外国選手とまさに一対一でも負けない活動をして、そして、先行されても追いつく、先行されても追いつく、あきらめないその気持ち、私は、これは全国民が、そしてさらには被災地の皆さんが本当に勇気を与えられた、このように思っております。

 なでしこジャパンのそういった行動については、私も、やるべきことがある限りはあきらめないで頑張らなければならない、このように感じたところであります。

小池委員 拍手がちょっとまばらなように思うわけでございますが。

 それにいたしましても、今回のなでしこジャパンを見ておりましたら、企業スポーツの中で育ってこられた方、午前中は仕事をして、その後、午後に、シャワー室も何も整っていないようなところで練習を重ねて、そして世界一なんですね。

 私はその意味でもすばらしいと思うんですが、男子のサッカーの皆さんというのはプロの世界でも頑張っておられるということを考えれば、かなり経済的にも状況が違うわけでございます。今回、報奨金にいたしましても、海外で男子が優勝するとけた違いの金が出て、そして女子の場合は少ないというふうに聞いているんですね。

 この辺のところをよく精査していただいて、ここは、なでしこの皆さんの快挙をベースにして、もっと女子のスポーツ、それから企業スポーツ、企業が経営がよくないということから、どんどんと縮小してオリンピック選手などを育てるベースがなくなっている。雪印もそう、コクドなどもそうであります。古くからいえば貝塚、東洋の魔女ですね。やはり日本経済がよくあることが、こういったスポーツも育てていくということでございますが、その点、総理、今の私の指摘について、どういうふうにお考えになりましたでしょうか。

菅内閣総理大臣 日本の場合は、今、東京オリンピックのことも指摘をされましたが、多くのスポーツ選手が企業の中で働きながらいろいろな種目で頑張ってこられている、そのことは私も認識をいたしております。

 と同時に、国として、ある意味、従来は、アマチュアとプロというものの中でいろいろと資金的な援助についてもやや制約が強かったようでありますけれども、一定のルールの中で、そうした皆さんにある種の報奨金を出すということもルール化されてきていると思います。

 今回のなでしこジャパンについて、どういう具体的なルール、あるいはどういう形になるか、私は詳細には知りませんけれども、女子のサッカーあるいは女性のスポーツがまさに世界的にも我が国は大変活躍をしている中にあって、特に男子選手と比較してまだ不十分な点があるとすれば、そこは改善されるべきだ、このように考えております。

小池委員 今、総理としての思いを伝えていただきましたので、文科大臣が御担当だと思いますが、しっかりその思いを受けとめて実現していただきたいと思いますし、また企業も、例えば法人税を取ることばかり考えないで、こういったことに対しての費用を受け持っているというか、その企業に対して何らかの配慮をするとか、そういったことがやはり国民の心にも響き、今経営者の方々は、電力不足、デフレ、円高、ありとあらゆる中で闘っている、そこにエネルギーを送るというのが政治の心、スピリットではないか、私はこのように思います。

 さて、サッカーの神様は、なでしこジャパンにほほ笑んでくれましたけれども、いろいろな神様がいます。きょうも、台風で日本列島は大変でございます。地震、そして津波、それに加えて今回の大型の台風ということでございまして、今回の福島第一原発の事故、それから稲わらから広がっている汚染牛肉の話等々は人災と言えると思いますが、しかしながら、その前にも、地震、津波、そして台風などといった災害でございますけれども、何だか、日本が今試されているような、試練を与えられているような、そんな思いでいるわけでございます。そして、その試練を、私たちは日本人の英知をしっかりと傾けて乗り越えていかなければならない。

 そのために今回の第二次補正が政府側から出てまいりましたけれども、実は、私どもも、自民党の予算案としてこのようにまとめさせていただいております。総理も御承知のように、自民党はこれまでも、五百七十七項目に達します各種の、大きな提案から細々とした本当に人の心を感じた、それを政策にしていこうということで提案をしてまいりました。官邸の方にも、「復興への道標」という形で、これまでも次々と提案をさせていただきました。中には、それをつまみ食いされたものもあります。まだ何も手つかずのものもございます。

 しかしながら、我々は、これまでの対応というのは、もう四カ月もたっているんですね、遅い、そしてやることが非常に少ない、ツーリトル・ツーレートだということをずっと指摘した。だからこそ、早急で大胆な二次補正を組むべきである、このように要請をしてきたわけでございます。

 また、私どもも、この対応のおくれということにしびれを切らしまして、議員立法にて震災の対応を加速化するという方向をとっております。

 例えば、おくれにおくれる義援金の支払い、瓦れきの処理、国費で十割負担をせよということで、瓦れき処理法案を提出したところ。それから、被災地の足の確保としてJRなどの復旧予算を補正に盛り込んでおります。湾岸堤防の復旧、これも補正に盛り込んだところでございます。自民党の補正でございます。中小企業の資金繰りの支援でございますけれども、これについては、財政措置で一兆円を上積みして計二十兆円の事業規模としているところでございます。また、二重債務、壊れて流されてしまった家そしてまた工場など、これは本当に喫緊の課題でございますが、これにつきましては我が方で議員立法を出させていただいた。

 四カ月たったのに、瓦れき、ヘドロの除去がおくれています。このような状況の中で、なかなか希望を見出せない。私は、今回の震災、津波の後、一番ショックだったニュースは、六月の下旬に、お墓に避難します、ごめんなさいという一言を残して、遺書を残して亡くなられた、みずから命を絶たれた女性の話でございます。

 私は、この女性の思いと同じ方々は、掛ける何千倍おられるのではないだろうか、そう思うわけでございまして、総理、このニュースは御存じでございますね。非常に悲しいニュースでございます。これについてどのように思われましたか。

菅内閣総理大臣 私も報道でそのニュースを知りました。地震、津波の中で本当に、せっかく何とか命を保たれた方が、復旧復興あるいは避難生活の中で、あるいは将来の問題について、そういった形でみずから命を絶たれたということについては、政治の十分な手当てができなかったことを含めて、反省もし、また大変申しわけなく思っております。

小池委員 申しわけなく思うだけではなくて、政治というのは、それをいかにして、ではその次の人が出ないためにどのようにするかということを誠心誠意行うべきことではないでしょうか。

 さきに脱原発依存社会、後ほどやらせていただきますけれども、記者会見をされました。そのように先のことも重要でございますが、今、目の前で、本当に将来を悲観して、そして希望が持てない、政治の言葉に信頼ができない、そういった思いを抱いておられる方々が、被災地には圧倒的多数がまだそのような状況にあるということを私たちは共有の思いとして持っていかなければ、まさに後の歴史において、その点が私どもにただされるのではないだろうか、こう思うわけでございます。

 さて、愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶというのがドイツの宰相ビスマルクの言葉でございます。私は、本会議場で、たしか五月でございましたけれども、代表質問をさせていただきました。その際に、私の座右の書でもございます有名な「失敗の本質」という本から引き出させていただいて、これまでの政府の対応のおくれということをたださせていただいた。つまり、兵力の逐次投入であり、縦割りの弊害であり、また竹やり精神主義、それから情報は大本営発表というようなこと、これらのことがかつてのあの戦争の際に、日本軍の敗因、失敗の本質としてあったのではないかということを、学際的な研究でそれらのことを分析し、あぶり出し、そして後世の私たちに教えを与えてくれているということだ、このように思います。

 そこで、そのことを考えますと、今回、兵力の逐次投入ということでいうならば、一次補正、これはまず約四兆円でございました。そもそも、それを出すのが遅かった、私はこのように思うわけでございます。これについては後ほど担当の議員からさせていただきますけれども。それからツーリトルということ、四兆円が第一次であり、そして第二次ということで政府側から出てまいりましたのが約二兆円ということでございまして、この中身は、原賠法関係、被災者の支援関係、復旧復興予算八千億、それから地方交付税交付金といってざっくり五千四百五十五億、このような形で約二兆円となっているわけでございます。

 私、一次補正が終わってからすぐに二次補正にかかるかと思っていたんですね。そして、役所、政府の方に話を聞いてみますと、いやいや、まだ十分余っていますので急ぐ必要はありませんというふうに聞いたんです。私は耳を疑いました。それは、一次補正の消化がおくれているのであって、お金が足りているという話ではないんですね。ここからして間違っていると私は思います。

 二次補正は、一次補正が成立した後、直ちに行うべきであります。人命がかかっております。人々の将来への希望がかかっております。政府ができることというのは、まずそれらの手当てをすることでございます。もちろん、被害の実態がどうなっているのか調べないとなかなか積み上げができませんという都合についてもよくわかります。しかしながら、我々は政治なんです。政治というのは、やはり希望を与えるということが一番重要な仕事であり、希望を与えていくために、希望を皆さんに提示していくためには何を優先するのかということを決めることが私たちの責任である、このように思います。

 我が方の自民党案でございますけれども、これは、震災後の経済戦略に関する特命委員会というものを五月十六日に発足させております。自民党の今回の案は総額十七兆円にも上るものでございます。

 しかし、これは、被災地の復旧と、サプライチェーンなどが今回寸断された、企業の努力でかなり復旧はしているものの、今、日本経済全体が非常に厳しい状況にあり、企業の多くは西へ逃げようと思ったけれども、今回また例の大飯をとめるということで関電の話が出てきた、そして、西へ逃げていこうと思ったけれども、そういう話になったら、これはもう外へ行くしかないかと真剣に考えている経営者は実際多いです。そういう中において、被災地の問題だけをやるのではなくて、日本全体の復旧復興を進めていかなければならないということで緊急提言をまとめたもの、それを我が自民党としての第二次補正予算の対案の形でまとめたものでございます。

 それで、この中に幾つか、被災地の気持ち、心を酌んだものも中に含めております。今回の東日本の大震災、津波におきましては、自衛隊の皆さんも家族の方々が流されたり行方不明になったりというような状況にあって、また、過酷な作業の中で命を失った隊員もいます。警察官も、私の持っている数字では、被災地における警察官の方々は、津波で死亡、そして行方不明ということでは、十九名、十一名という数字をちょうだいしておるところでございます。

 そして、私も阪神大震災の経験者でございますが、あのときと比べましても、今回著しいのは、消防の関係者の方々のお亡くなりになった数が圧倒的に多い。死亡、行方不明で二百四十九人、九割が公務であったというふうに伝えられているのでございますが、総務大臣、その数字でよろしゅうございますでしょうか。

片山国務大臣 報告を受けております直近の資料によりますと、消防職員で死者二十人、行方不明者七人、消防団員の方で死者二百八人、行方不明者四十三人で、現時点では二百七十八人の被災が報告をされております。(小池委員「公務中は」と呼ぶ)それは、まだ正確な数字はわかっておりません。

小池委員 阪神大震災の際は、消防団員で殉職なさったのはお一人、このように聞いております。それを考えましても、例えば陸前高田地区で特に被害が大きく、消防団員が四十六名、消防職員も一人亡くなっている。岩手県の田野畑村の消防団員の中には、津波を防ぐために水門閉鎖に向かっていった、このような例もございます。

 そこで、これは共済の制度があるんですけれども、共済は、これだけ多くの死者となりますと、共済金の方が足りなくなってしまうということなんです。この点について、我が党の木村太郎議員の方からも質問主意書の形で政府に投げておりますけれども、この消防団の皆さん、これは皆さんボランティアですよ。昔はもっと、二百万人規模で日本の地元の、地域の防災を支えてきた人たちですよ。この方々が多く亡くなっているということで、そしてまた共済のお金が足りないということで、この自民党案の十七兆円の中とすれば本当にわずかでございますけれども、消防団員に対する賞じゅつ金という形で九十億円を計上させていただいているところでございます。

 この対応をしっかりやらなければ、消防団員の方々というのは、命をかけてもなかなか守ってもらえないんだということで不安になってしまう。

 総務大臣、この点について政府の対応はいかがでしょうか。

片山国務大臣 消防職団員の皆さんの殉職などに対しましてはきちっと報いなければいけないということで、今制度がありまして、政府が関与しておりますのは、一つは賞じゅつ金であります。これは功績の態様によりますけれども、亡くなられた場合、一人三千万、政府から支給されます。これは、都道府県から、それから市町村からもほぼ同額を支給されますので、例えば最高額の三千万ですと、九千万円の賞じゅつ金が支給されることになります。この国の負担分につきまして、一次補正で三十三億円計上しておりますが、これは、その後の被災者の数がふえましたので、しかるべく今後の補正で増額をしなければいけないと思います。

 なお、賞じゅつ金以外に公務災害補償がございまして、これは家族構成でありますとか、それから勤務年数などによって違いますけれども、例えば標準的なケースでありますと、二千五百万円ほど一時的に支給をされるということになります。

 それ以外に、今、小池議員がおっしゃいましたのは、日本消防協会が任意に、これは任意でありますけれども、協会の独自の福祉共済制度として弔慰金制度がありまして、これが資金が枯渇しているということであります。

小池委員 今るる制度の御説明をいただいたわけですが、それはすなわち第二次の補正予算の中には入っていないということを吐露した、そのように受けとめてよろしいですね。

片山国務大臣 賞じゅつ金の不足分については、二次補正には計上されておりません。

小池委員 私は、先ほど、九十三歳、お亡くなりになった方のお話もさせていただきました。消防団員の話をさせていただいております。

 やはり今、国民の皆さんが感じておられるのは、この政府、心がない、このように感じておられるのではないか。そのことにしっかりとこたえるのが、国民生活が第一と今でも言うのならば、そのことをまずされるべきではないかと思います。

 それでは、電力、エネルギーのことについて伺います。

 関電の大飯原発、七月十六日、冷却系のトラブルで手動で緊急停止が行われております。大飯の一号機というのは百十七万キロワットの出力、それがとまって関電は三千四十八万キロワットに低下。それから、この七月の下旬には、加えて二基が定期検査に入ります。十一基中の七基が停止をするということは、約三千万キロワットということに低下するんですね。

 そろそろ夏休みにも入ってきて、電力需要の中身が変わってまいります。ふえてまいります。そういう中において、昨年の最大需要からすれば六・六%不足する、このような予測が出ているわけでございます。

 海江田大臣、先ほどもお答えになっていましたけれども、電力はそもそも足りるのか足りないのか。それから、埋蔵電力の話をされておりますけれども、経産省の数字とほかが言っている数字はどうも違うようでございますけれども、一体どのように見ているのか。この点について伺わせていただきます。

海江田国務大臣 小池委員にお答えをいたします。

 先ほども近藤委員にお答えを申し上げましたが、東北電力そして東京電力の管内では、既に一五%の節電をお願いしております。これは本当に大変御迷惑をおかけして、その中で辛うじて、ぎりぎりのところでやりくりをしているところでございます。

 それから、今委員御指摘のありました関西電力でございますが、これは、御指摘のような大飯の発電所の事故もまた新たに加わりまして、そして今、数字を精査しているところでございます。ただ、これまで、原子力が全部立ち上がらない場合のことしの夏の需給のバランスでいきますと、関西電力でも既に余裕度がありませんで、マイナスになっておりますので、これがさらに深刻なものになろうかということでございます。

 それから、自家発電などにつきましては、これも正確な数字は恐らく一両日中に出ることになろうかと思いますが、これは、近藤委員からお話がありましたけれども、発電の能力と実際に供給できる能力との間にはかなり大きな乖離がございます。それに、もともと自家発電というのは、その名のとおり自分のところで使用するためのものでありますし、それから、系統の側に電力を流す、そういった電線などの設備が整っていないということでありますから、これからそういう設備なども整えなければいけないということでございまして、ことしの夏は大変厳しい状況にあるということは、もう言うまでもないことでございます。

小池委員 先ほども海江田大臣の答弁の中に、これは節電等々、節電とはおっしゃらなかったですね、お願いしなければならないというふうにおっしゃったんですが、それは電力使用の制限令をお願いしなければならないという意味なんでしょうか。

海江田国務大臣 制限令と申しますのは、電気事業法の二十七条、大変厳しい、それに違反がありますと罰金が科せられる制度でございますが、私が先ほどお願いをしなければならないとお答え申し上げたのは、その手前の、制限令ということではありませんで、まさに節約、節電をお願いしなければいけないということでございます。

小池委員 それでは、七月十三日に、総理、脱原発依存記者会見というのを行われました。私は辞任会見かなと思ったのでありますけれども、そこで、原発に依存することのない社会とおっしゃったんですが、私、最後まで聞いていて、いつまでに何をどうするというのがない中で記者会見された。

 そして、こちらに一覧をつくらせていただきましたが、枝野官房長官は、「遠い将来の希望について首相の思いを語られた」。思いは見えないけれども思いやりはというような話がありましたけれども、思いを語るというのは、私もツイッターでよく思いは語っておりますけれども、そういう役割に総理をおとしめているというのは、女房役でどうなんですか。それから、仙谷官房副長官の言葉としては、このように、「党のガバナンスが信用されなくなる」とか「副長官の自分も聞いていない」。中野国家公安委員長、「首相の発表は閣僚に諮っての政府見解、政府の要請という意識を持たれる。そのことを意識して行動してほしい」などなどが出ているんですけれども、この記者会見について、中野大臣は事前には一切聞いておられなかったのでしょうか。

中野国務大臣 具体的な内容についてお聞きしたというわけではありません。

 ただ、日ごろの総理の御発言から、その方向性については納得できる内容だと。そして、同時にまた、閣僚懇で申し上げたことでありますけれども、より一層、閣僚としては、あらゆる御発言については共有をしておきたいということの希望を申し上げました。

小池委員 経産大臣はいかがでしょうか。事前に聞いておられましたでしょうか。

海江田国務大臣 私は、総理からお電話をいただきました。

小池委員 時間的にはどの段階でしょうか。そして、そのとき、どう思われましたでしょうか。また浜岡と同じことをやられたと思ったんでしょうか。どうぞ。

海江田国務大臣 もちろん、記者会見の前でございます。一時間はたっていなかったと思います。

 それから、総理がかねてからそういうお考えであるということは私も感じておりましたので、その思いをお話しになるんだろうということでございます。

小池委員 みんな、思い、思いばかり言うのでございますけれども。

 それで、そもそも官房長官は、この記者会見について、総理の思いをいつ聞かれましたでしょうか。

枝野国務大臣 具体的に記者会見をされるというのは、記者会見をされる前日だったかというふうに承知をしておりますが、総理がお考えになっていることについては、大分前から承知をいたしております。

小池委員 大分前からというのは、よくわかりませんけれども。

 海江田大臣は、脱原発解散では閣議の署名はしない、このように報道で答えておられるようなのですが、それで正しいでしょうか。

海江田国務大臣 解散の大権というのは総理がお持ちになっているものでございますから、それは総理がお決めになることだと思っております。

小池委員 そういう当たり前のことの答弁を求めていなくて、あなたは、脱原発という解散を菅総理が決断したときには、それにおける閣議署名はされるんですか、されないんですかということを伺った。

海江田国務大臣 失礼しました。

 今お話のありましたことは、仮定の問題でございますので、仮定の問題については、今お答えすることはできないということでございます。

小池委員 それでは、新聞報道に対しての、新聞に対する答えというのは、あれはうそになるんでしょうか。

 さて、この件でありますが、脱原発とか縮原発、先ほどは減原発という言葉が出てまいりましたけれども、私は、こういう何か言葉だけのものというのは、このエネルギー問題というのは、国家にとってのまさに中枢のテーマであります。それを、今回の脱原発依存社会云々、そして、あれは自分の思いを語ったものだという、個人的な思いとおっしゃったのか何かでありますけれども、地に足のついた議論をしっかり重ねていかないと、この国の方向性を誤ってしまう、私はこのように思うところでございます。

 安全と経済、この二つをどのようにバランスさせていくのが必要なのかというのは、まさに国家、これまでの太平洋戦争しかりでございます。日本という国の置かれているこの現状、これは、例えば石油資源については、掘って、地熱は出てくるかもしれません、温泉は出てくるかもしれません、しかし、新潟県の一部を除くと、これは残念ながら出てこないという現状であるわけでございまして、本来ならば、あの記者会見というのは、むしろ地に足のついた議論を遠ざけてしまうということで、政治的に大きな失敗だったと私は思うんですね。

 何であの時期にこの会見をしようと思われたんですか。

菅内閣総理大臣 まず、三月十一日のあの大震災、そして、まさに原発事故としても、我が国にとってはもとより、世界でもチェルノブイリやスリーマイルに匹敵する、場合によってはそれを超えるような重大な事故を経験したわけであります。

 その中で、先ほども議論になりましたが、五月末のOECDあるいはG8において、エネルギー基本計画を白紙から見直すということ、これは閣内でもそういう方向性を提起して、基本的にはその方向で議論が始まっておりました。そして、そうした国際会議においても、再生可能な自然エネルギー、省エネルギーというものをもっとふやしていこう、結果として、五三%にまで引き上げる予定であった原子力依存を下げていこう、そういう方向性は既に打ち出しておりました。

 また、この半年、一年、二年といったエネルギーのあり方についても、その間、経産大臣などにも、そういったデータも含めて方向性をしっかり示すような準備をしてくれ、さらには、国家戦略担当大臣のもとで既にエネルギー、環境といったテーマでの議論が始まっている、そういうところでも、我が内閣としてのエネルギー政策についての方向性、こういうものを議論を進めておりましたし、さらに進めてほしい、こういうことを既に内閣でも申し上げ、中でも議論をしていた中であります。

 そういった中で、私の考え方を全体としてどうなんだといろいろ御指摘もいただきましたので、私のそういう議論を、ある意味、進んでいることについての私の基本的な考え方をその記者会見で申し上げたわけでありまして、よく、何か唐突だとかいろいろ言われますけれども、決してそれまで申し上げてきたことと矛盾した方向で申し上げているものではないことは、私の発言をしっかり見ていただければ理解していただけると思っております。

小池委員 であるならば、なぜこんな発言がちぐはぐに出てくるんですか。

 これは、内閣の中でしっかりと共有することができていないからこのようなことになるわけでございまして、いつも先に記者会見をして、ばたばたとその後みんなが取り繕う、混乱をする、迷走をする。浜岡もそうであります。ストレステストについてもそうであります。菅さんのやり方というのはもう大体みんな熟知をいたしておりますが、イコール、それはすなわち混乱ということでありまして、日本の国益にはまさに資さない、このように思うからであります。

 それで、もう一つ気になったのが、原発というのはもはや律することのできない技術とおっしゃったんですね。これについては、すなわち、新成長戦略からもう原発を外すということなんですか。

 それから、一方で、リトアニアでの原発で優先交渉権を日本は獲得したばかりでございます。トルコ、ベトナム、それぞれ原発の輸出ということを進めているんですが、新成長戦略からこの原発を外すのかどうか、その一点だけお答えください。

菅内閣総理大臣 先ほど、浜岡のこと、あるいはストレステストのことも触れられました。余り細かくは申し上げませんが、浜岡の件については、経産大臣の方からの提案を受けて、二人だけではありませんが、経産大臣とも十分に話をして、そうした要請をいたしたものです。

 それから、ストレステストについてもいろいろ言われておりますけれども、私は、確かに多少手順において私の不十分さやおくれはあったと思いますけれども、すべてを保安院だけに任せていくということでは国民の理解が得られないということで、原子力安全委員会も関与をさせる形に、両大臣あるいは官房長官を含めて方向性を決めていただいたことは大変よかったと思っておりまして、ぜひとも、御党においても、ただ手続だけをいろいろと言われているようですが、中身が悪いのかどうかについて御議論をいただきたい、このように思っております。

 その上で、先ほど、律することができないという言葉を取り上げられました。私も、三月十一日から、もちろん今日までですが、特に最初の一週間、本当に今思い出しても背筋が寒くなるような思いを幾つかいたしました。

 私も、どちらかといえば、従来は、三月十一日までは、安全性をきちんと確認して原子力というものを活用していく、そういう方向で物を考えていたわけですけれども、その事故というものを実際に体験して、そして、ある意味、今回ある程度のところで何とか収束に向かうことができつつありますけれども、そのリスクの大きさを考えたときに、果たしてこの技術を完全に安全なものとしてコントロールでき得るのかどうかということに疑問を感じたことが率直にありましたので、そういう言葉を使わせていただきました。

小池委員 今、福島第一で体を張って収束に頑張ってもらっている人たちに敬意を表したいと思います。しかしながら、今おっしゃったのでは、それでは日本の原発は輸出に資さないということをおっしゃったんでしょうか。今の発言ではそうとられますよ。いかがですか。

 それから、もう時間の関係もございますので、エネルギー基本政策をどういうふうにするかを踏まえてという、また白紙に戻したとおっしゃいましたけれども、これは経産大臣のもとで今研究されているんでしょうか、海江田大臣。

海江田国務大臣 このエネルギー基本計画を定めますのには、法律の定めに従いまして審議会なども招集をしなければいけないということでございますので、まだその手続に入っておりませんが、今、私と国家戦略担当大臣との間で、まず話し合いをしているところでございます。

小池委員 これも、この所掌の明確化をしていかなければ大変な混乱を生じるわけでございます。縦割りの中でのバトルにエネルギーを費やしている時間は我が国にはございません。

 その意味でいうならば、マニフェストにも書かれておられました国家戦略局、国家戦略室ですね、これを進めていくというのをさっさと撤回されてしまいました。私は、今回のこの震災、津波の状況を見るにつけ、いわゆる国家安全保障会議、私どもが提案をいたしておりましたNSCというものをきちっと設立しておけば、このような状況ということは防げたのではないだろうか、そのような思いもあるがゆえに、今回法案を撤回されたのをとても残念に思っているところでございます。

 また、国家戦略担当大臣も、最初、菅直人総理、それから仙谷さん、荒井さん、玄葉さん、これほどくるくるとかわってきているというのは、まさに戦略がない証拠なのではないだろうかというふうに思います。私は玄葉さんに、ぜひ、アドバイスというか私の思いをお伝えすると、ここに、経産省を首になりかけている古賀さんを雇ったらどうですか。ここでこそ彼の生きる道があると思いますよ。どうですか。

玄葉国務大臣 小池総務会長から国家戦略室のお話をいただきましたが、これはぜひとも御理解をいただきたいと思うのは、一緒に具体的な法案の中身をより建設的につくっていただきたい、そういう思いなんです。残念ながら野党の皆さんから理解が得られなかった、そのことと、もう一つは、内閣法との改正の問題で一たん取り下げたということでありますので、よりよい政治主導のための具体策をともに建設的にお考えをいただきたい。

 これは、これから政権交代があっても大丈夫なように、二大政党でともによく考えるべきテーマなのではないかというふうに考えておりますし、国家戦略室は戦略室で、有望な人材をそれぞれの分野、それぞれの方面からしっかりとスカウトして入っていただいて検討がなされていることも申し上げたいというふうに思います。

小池委員 私は、もともとのNSC法案をつくる際に、戦前の総力戦研究所というのを研究いたしました。国家の存亡に向かって何をすべきなのか、若手のエリートたちがそこで案を練り、そしてそのことを東条英機に提言をするんですね。提言の中身は、日本は負ける、日本必敗でございました。齋藤健衆議院議員も最近そのことについての本を書かれたばかりでございます。

 私は、今、国家存亡といいましょうか、国家がこの後どのような方向に行くのかというのは、本当に予断を許さないような状況になってきていると思います。そういう中で、今、民主党の皆様方は、政府そして与党でございます。

 私どもの自由民主党の意思決定過程をここの表に示しましたが、今、私は総務会長、上から三番目の役目を負っているわけでございます。その下に、内閣部会であるとか国防部会など、部会がさまざまございます。そこで議論をします。専門的な議論をし、そこで大きく意見が分かれることもありますが、議論を尽くして結論を出す。そして、その後、政策会議に上げ、石破さんのもとで、そしてシャドーキャビネットの中で、そして党の中で決めた案を、それをさらに総務会に上げて、そこで決定をいたします。元自民党にいらした方々は、その点についてはもう嫌ほど御存じだと思います。郵政のときも、そのように大変な議論を経て結論を得、そして、中には離党された先生方もおられるわけでございます。

 つまり、この中で何が言えるかといいますと、ちゃんと政党としての意思決定のデュープロセスが明確にあるということなのでございます。逆に、内閣部会、部会などはございますけれども、民主党の先生方は部門会議でいろいろ議論をされていると思いますが、それは党の政策に反映されている、このようにお感じになりますでしょうか。

 私どものところには、部門、部会におけるその役割について非常に不満を持っている、そういった方々が私の知る限りは圧倒的に多いということでございまして、そしてまた、党則を見ましても、そのあたりは、野党のときの党則は決まっていても、例えば執行機関会議、役員会、次の内閣なども書いてありますけれども、与党になったときの党則がないんですね。それを与党である限りは、与党の意思決定が明確でないことがこれまでのさまざまな混乱などにつながっているわけでございまして、すなわち、これは民主党の構造的な問題でございます。

 私どもは他党ではございますけれども、今、日本の与党は皆さんでございます。皆さんでございますから、これは責任を持って意思決定をしてもらわなければ、いつまでも党、そして政府内も大混乱が続いているわけでありまして、これが続く限りは、菅さんが次の方に、若い世代かどなたか知りませんけれども、譲られたとしても、これは党としての意思決定、デュープロセスが確立をしていない、ガバンしていない。ガバメントでありながらガバンしていないというのは、これはNGOになるわけです。NGOの人がそう言うと怒ります。我々の方がしっかりやっていますというふうにおっしゃるわけでございます。

 この国の将来は、民主党のこの構造的な問題を解決していただかないと今後も日本の迷走が続くという話につながってしまうわけでございます。

 外交のことについても伺う予定といたしておりましたけれども、時間も参りました。

 最後に、お二人、外務大臣と防衛大臣に一言だけ伺いますが、2プラス2がワシントンで開かれましたけれども、そのときにバイ会談はあったんでしょうか。バイ会談は開かれたのでありましょうか。防衛大臣とゲーツ国防長官、そしてクリントン長官と松本大臣、個別の会議があったのかどうかだけ教えていただければと思います。

松本国務大臣 国会の会期末の中で、残念ながら国会の御理解を十分にいただかない中でありましたが、重要であるということで、米国へ赴かせていただきました。

 したがいまして、参りました日に、国防長官、国務長官と防衛大臣、私とで会食をし、翌日は、朝からいわゆる2プラス2の会談をし、そのまま空港へ参りましたので、国務大臣と外務大臣という会談、二人の会談というのは今回は行っておりません。

 ただ、それまでに何回も意思疎通を行っておりますので、十分足りているというふうに日米の連携は考えております。

北澤国務大臣 バイ会談はございませんでした。今後の日米協議の中でも、国会の御理解をいただいてバイ会談ができれば、さらに日米の同盟は深化していくというふうに思っております。

小池委員 今回、国会の同意なしにということでございますが、私は、国益を優先するならばこれまでの慣例を見直すべきだ、このように思っております。

 それと、今のお二方の答弁によりまして、バイ会談は開かれなかったということが明らかになりました。これはあり得ないことでございます。すなわち、菅総理の内閣というのが今後続くことはないであろうということを踏まえて、まず目先のことだけは片づけたということでございます。

 これからASEAN、ARFも開かれます。これからの太平洋に向けての中国の野望など、さまざま着々と進んでいる中において、やめるのかやめないのかわからないこの政権が長々と続くことは国益に全く資さない、むしろ反してしまう、どこの国を助けているのかわからない、このようなことを非常に懸念する。その意味でも、一日も早い菅政権、菅総理の退陣を心から祈りましてといいましょうか、祈っちゃだめですね。ぜひとも民主党の方々とともに菅総理の一日も早い辞任を実現してまいりたい、このようにお伝えをして、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

中井委員長 この際、茂木敏充君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。茂木敏充君。

茂木委員 自由民主党の茂木敏充です。

 第二次補正予算に関連して、質問をさせていただきます。

 総理、あなたにとって、若干耳ざわりのよくないことから入らせていただきます。

 配付資料の図の一をごらんください。これはマスコミ各社の最近の世論調査です。

 七月に入りまして、内閣支持率は急落をして二割を大きく割り込んでおります。一番直近の時事の調査では一二・五%という数字です。総理も御存じだと思います。これは、鳩山前総理、そして最近の総理大臣の退陣時の支持率よりもずっと低い数字であります。一方で、国民の三分の二、高い数字では八割までが、菅さんを支持できない、こういうふうに答えています。グラフをつくるのも大変なんですよ。グラフの縦軸を途中で切らないと、支持率と不支持率が一枚のグラフに入らない、こういう状況であります。

 さらに、図の右側にあるように、菅総理が続けることで政治空白が生じている、こう考えている国民が七割を超えているわけであります。

 菅総理、この世論調査の結果、そして厳しい国民の声をどう受けとめますか。そして、歴代の内閣でも最低レベルの支持率になっている。なぜそうなっているのか、簡潔にお答えください。

菅内閣総理大臣 世論調査を含めて、国民の皆さんの声は真摯に受けとめなければならない、受けとめているつもりであります。

 先ほども申し上げましたが、私は、三月十一日の大震災発災以来、内閣としてやるべきことがやれているか、それともやれていないか、私なりに見てまいりました。そして、それは百点満点とは言えませんけれども、しかし、きちっと、当初の救命、そして復旧、そして今、復興に向かって歩みを進めております。そして、原子力発電所の事故に関しても、ステップ1がきょうで基本的には予定どおり、一部は予定よりも前倒しで達成し、ステップ2へ向かっていくというところまで来ております。

 そういった意味で、私は、内閣としてやるべきことは基本的に前進している、そのように考えていることも、あわせて申し上げておきたいと思います。

茂木委員 内閣としてやるべきことはやられている、こういう話でありますが、具体的に震災からの復旧状況を見てみたいと思います。

 図の二をごらんください。

 これは震災からちょうど四カ月後の数字であります。義援金の配分はいまだ二五%、瓦れきの処理も三四%、しかも、この瓦れきの処理は仮置き場への搬入率でありまして、本格的な処理というのはほとんど進んでいない。復興プランなどと言う前に、当然やるべき当たり前の復旧作業、これが大幅におくれているんですよ。

 さらに、図の下にありますように、「追加対策が必要な分野」として例示をしてありますが、ヘドロの処理、そして今、被災地で大量に発生しているハエなどの消毒対策、そしてJR七線であったり三セク鉄道の復旧、海岸堤防の復旧など、対策がほとんどとられていない、こういう分野が山積をしております。

 そこで、震災から四カ月以上たった現時点で、被災地の復旧状況をどう見ていらっしゃるか。政府として、明らかにおくれていると認識をされているのか、そうでないと考えているのか、総理、明確にお答えください。総理がお答えください。

中井委員長 数字的なことを、まず平野さんから答えさせます。

平野国務大臣 まず私の方から、客観的な状況について御説明させていただきますと、まず被災直後、何といっても被災民に対して食料を届ける、あるいは燃料を届ける、そういったものの仕事が大半でございました。まずそこに、政府も挙げて、県も自治体もほとんどのエネルギーを集中させました。

 その後、実態を把握する中で、何といっても、まず瓦れきの処理ということでございまして、瓦れきの処理についても、いち早く、法務大臣等、法務省等との連携で処理方針を出させていただきまして、現在、さまざまな批判はございますけれども、瓦れきの処理も自治体の努力等々で進んでいるというふうに理解しております。

 それから、先般、復興構想会議でさまざまな提言がされました。この復興構想会議の基本方針が間もなく出されます。この基本方針を踏まえまして、これから復旧復興に向けてのさまざまな具体策、これをしっかり出しまして、二次補正が成立した次の三次補正、しっかりとした補正予算をつくっていきたいというふうに考えております。

菅内閣総理大臣 今、復興担当大臣からもお話がありましたけれども、例えば義援金、私もいろいろ努力を厚生大臣にもお願いして、早めるような努力をしていただいてきたわけですけれども、現在、三千二十七億円のうち、都道府県には二千五百九十五億円、約八六%が渡り、そしてそのうち二千百三十五億円、約七一%が市町村に送金され、そしてそのうち七百五十八億円、二十四万六千件、約二五%について被災者の方々への配分を終えたところであります。

 確かに、もっと被災者に配分を急がなければと思っておりますが、自治体に対する支援も強めて、さらなる努力をいたしたいと思っております。

 また、義援金についても、赤十字社にも、ある時期、厚生労働大臣に出かけていただき、作業を急ぐようにお願いをいたしておりまして、被災都道府県から市町村への送金についても今後順次完了してまいることになっております。

 また、瓦れきの処理、さらには仮設住宅についても、八月中には、瓦れきの処理は、いわゆる生活地域から少なくとも一次仮置き場には移すという方向で、それぞれの自治体、多少その進捗状況に差はありますが、進んでいると聞いております。また、仮設住宅についても、着工そのものは、九八%に当たる四万九千五百五戸が着工が確定しており着実に進展している、このように理解をいたしております。

茂木委員 着実に進行していると。私は、被災地の被災者の皆さんの実感と全く違っている、こんなふうに思います。

 全力でやっている、これじゃ済まないんですよ。なぜかといいますと、政府の対応のまずさが復旧のおくれにつながっているからなんです。

 具体的に見ていきたいと思います。

 まず、瓦れきの処理、それからヘドロの処理のおくれとも関連をしまして、被災地で大量に発生しておりますハエであったりとか蚊の消毒対策の問題です。

 私も現地に何度か足を運ばせていただきましたが、被災地では今、ハエであったりとか蚊が大量発生して、これから夏、衛生状態の悪化、伝染病の蔓延、これが心配をされています。

 この対策につきまして、宮城県の選出で自身も被災者であります我が党の小野寺議員が、五月二十四日の震災復興特別委員会で、この対策の予算措置があるかどうか質問をしております。これに対して、総理、よく聞いてください、当時の松本環境大臣が、瓦れき処理に伴う衛生害虫の駆除は当然のことながら災害廃棄物処理事業の対象事業と答弁しています。瓦れき処理に伴う衛生害虫の駆除は災害廃棄物処理事業の補助対象、こういう答弁をしています。

 総理、これが政府の見解でよろしいですか。

江田国務大臣 瓦れきが、おくれている筆頭格のように言われますが……(茂木委員「答えてください」と呼ぶ)答えます。筆頭格のように言われますが、私、土日に行ってまいりました。前の法務大臣として見たときとの比較でいえば、これは大きく進んでいる。その上で、今の有害虫、これは廃棄物処理の補助事業の対象になると答えておきます。

茂木委員 違うんですね。松本大臣が二十四日に答弁した三日後、五月の二十七日に、ここに文書がありますけれども、環境省の大臣官房廃棄物・リサイクル対策部の廃棄物対策課長が各都道府県の災害廃棄物処理担当部長あてに文書を出しています。「東日本大震災に係る災害等廃棄物処理事業の取扱いについて」、こういう文書であります。

 その内容を読んでいきますと、二ページ目から、対象となる事業、これが列記をしてあります。そして、三ページ目の最後の部分から、補助対象から除外される経費及び事業という項目がありまして、その中に、「災害その他伝染病流行のおそれがある場合において行われるそ族、」ネズミですね、「昆虫等の駆除のための薬剤散布」という項目が入っているんです。除外される経費、そして除外される事業の中に入っているんですよ。

 国会答弁と被災地への通達、全く違っているじゃないですか。どうなんですか。

江田国務大臣 これは、今申し上げたとおり、ちゃんと処理します。

茂木委員 通達が違っている。国会答弁と通達が全く違うんです、百八十度。どうなっているんですか。

江田国務大臣 大変申しわけありませんが、私、先月の末に就任したところで、その間の事情はつまびらかにしておりませんが、私の責任でこの廃棄物をきっちり処理するということは、環境省が責任を持って処理していくということを申し上げております。

茂木委員 就任したばかり、そんなことは理由にならないんです。それは菅内閣の都合なんですよ。被災地がかえているわけじゃないんですよ。ころころ大臣をかえているのは、菅さん、あなたなんですよ。その問題がこういったところにも出てくるわけですよ。

 ですから、通達を出し直してください。

 そして、この経費が入っていません。これから夏にかけて伝染病の蔓延、被災地では大変大きな問題です。

 そして、予算にしたら五十億ですから。総理がここで決めればできることです。五十億です。総理、ここで決めてください。

江田国務大臣 だから、よろしいですか。別に私が就任間近だから、それをちゃんと、つまり、私自身が知っているわけではないということを申し上げたので、責任がないと言っているわけではありません。

 したがって、これはごみの処理の問題ですから、環境省が責任を持って処理をするということを言っているわけです。

茂木委員 まず、通達を出し直してください。

 それから、今問題になっているのは、単純に瓦れきの処理置き場じゃないんです。瓦れきの処理置き場、撤去した後の水たまりにもハエが出ています。そしてさらに言うと、避難所にもハエが、蚊が出ています。これは環境省ではできません。だから総理、内閣の責任者のあなた、総理に聞いているんですよ。

 五十億の対策費用、ぜひこの補正予算に盛り込んでください。総理、お答えください。

中井委員長 江田君から、ではきちっと説明してください。

江田国務大臣 今、通達について私がつまびらかにしていないというのは、ひとつ御理解ください。

 しかし、その通達がそうなっているなら、それは私の責任で、いろいろと関係の皆さんと相談をして変えます。

菅内閣総理大臣 このハエとか蚊の発生は心配をいたしております。

 先日、防衛大臣の方から、自衛隊の方でこういった駆除の部隊がいるので、それを派遣したいということをお話がありまして、それはぜひお願いしたいということも言ってまいりました。

 そして、今環境大臣からもありましたが、この作業で、補助事業としてやるという方針を明確にされましたので、それに必要な費用については、補正予算と言わず、いわゆる予備費等もありますので、きちんとした財政措置、必要な財政措置はやるように指示をいたします。

茂木委員 五十億のことも決められないようであります。

 総理、あなたのやってきたこと、言ってきたこと、例えば震災翌日の現地の視察、太陽光パネル一千万戸、脱原発、パフォーマンスは得意なんですけれども、総理として決めるべきこと、五十億も決められないじゃないですか。入っていないんですよ。

 これまでの答弁を聞いて、国民の皆さんも、政府が決めるべきことを決められない、このことが復旧のおくれの大きな原因になっている、こういうふうに感じられていると思います。

 さらに見ますと、復旧復興のおくれの原因は大きく四つあります。

 図の三をごらんください。

 第一に、今も指摘をしました決定力の欠如、方針のぶれの問題。瓦れきの処理の十割負担も決められない。補正予算や震災関連法案の国会提出も大きくおくれる。

 二つ目は、実行力の欠如。我々野党が協力して、補正予算であったりとか震災の関連法案を早期に成立させても、行政の、政府の執行が決定的におくれているんです。

 そして三番目は、総合プランの欠如の問題。被災地の早期復旧に何と何が必要か、全体像をとらえていないから、今回の二次補正もたった二兆円。我々は、十七兆円、どうしても必要だ、こういうふうに提案をしております。復旧の総合プランがないから被災地のニーズに断片的にしかこたえられない、こういうことであります。

 そして最後に、四番目として、現場の軽視の問題です。これはやめた松本復興大臣の言動を持ち出すまでもなく、地元自治体への配慮であったりとか支援が明らかに欠けていると思います。

 最初の問題、決定力の不足については今議論しました。方針のぶれについても、消費税、TPP、原発対応、だれの目にも、菅政権、菅さん、ぶれ続けているのは明らかだと思います。

 そこで、これまで余り具体的な事例で議論をされていない二番目の問題点、実行力の不足について少しお話をしたいと思います。せっかく補正予算を成立させても、その執行が明らかにおくれているという問題であります。

 図の五をごらんください。

 一次補正の成立は五月の二日でありますが、この成立から二カ月半以上がたちましたが、例えば瓦れきの処理事業、一次補正で三千六百億円組んでいますけれども、図にあるように、処理した自治体から一千五百億円の請求が来ているのに、支払いは、内示でもわずか二百億円、実際に支払われたのは五千万円、〇・五億円です。公立学校の復旧事業も、一次補正で九百六十二億とっておりますけれども、内示額はわずかに九・七億円、一%ですよ。

 総理、この数字、この進捗率、御存じでしたか、どう思われますか。総理、お答えください。

高木国務大臣 茂木委員にお答えをいたします。

 学校の復旧についてでございました。委員御承知のとおり、学校の復旧については公立、私立を問わず一次補正予算に計上しておりまして、比較的軽い施設の復旧、あるいは応急仮設校舎、こういったものに重点的に計上しておるところでございます。

 一方、いわゆる津波による被災をした学校施設の復旧につきましては、これは大型改装、新装になりますけれども、地域の復興計画と関連することから、今後の補正予算に計上する、そしてしっかり対応していきたいと思っております。

 文部科学省として承知をしておりますのは、各教育委員会に聞き取りをしたところ、着手率については、いわゆる第一次の軽微な施設の復旧については今日現在おおむね七割、このように承知をいたしております。

 今後、本格的な、全壊等の学校につきましては、今後の補正予算の計上の中でしっかり対応していきたいと思っております。

茂木委員 全く答弁になっていません。公立学校についても、一次補正で九百六十億以上とったのに、まだ一%もいっていないという話なんです。瓦れきの処理に至っては、一生懸命、今それぞれの被災地の自治体が頑張っている、それで千五百億円の請求を国に出しているけれども、結局払われたのは〇・五億なんですよ。

 総理、今官僚の方からメモが入ったと思います、お答えください。

江田国務大臣 瓦れきの話については、市町村からそういう概算払いの請求があって、これを今精査しているところですが、着実に進行していくと思っております。

茂木委員 着実に進行していないんです。大半のものはもう六月に出てきています。今、十六の市町村から出てきているんです。そのうち、差し戻しになっている、もう一回つくり直せというのは十一もあるんですよ。どうなんですか、今、被災地の自治体の皆さん、不休不眠で一生懸命作業をやっている。国が新たな仕事、事務作業をつくってどうなるんですか、総理。総理がお答えくださいよ、この問題について。

枝野国務大臣 執行状況に必ずしも十分でないところがあることについては大変遺憾に思いますし、今御指摘いただいたようなケースがあるとすれば、大変、事務処理の扱いとして適切ではないというふうに思っております。

 復興本部の副本部長として、各省に、特にこの今示していただいているグラフで見ますと、一番左の予算額と隣の棒の高さについてはさまざまな事情、状況があろうかというふうに思いますが、少なくとも概算払い額が来ているもの、あるいは現地調査や事前着工等が進んでいるようなもの、つまり、国の方の行政事務のところで出せる部分のところについてとまっていることについては、直ちに、御指摘いただいた二つの件に限らず、一次補正の執行状況をしっかりと把握をした上で、今御指摘いただいたような手続等についてもできるだけ柔軟に対応するように各省に指示をしてまいります。

茂木委員 極めて残念な答弁です。

 実は、金曜日の日に、これは細かい数字にもわたりますから、財務省にも環境省にも文部科学省にも、数字も含めてこのことはきちんと聞きますよと質問通告をしてあるんです。ですから私は、きょう総理から、確かに今までは問題があったけれども、これからはこう改善するようにする、そういう前向きな答弁がいただけると思ってわざわざ具体的に質問通告をさせていただいたのに、各大臣の答弁は全くなっていない、そして総理本人は全く答えられない、こういう状況ですよ。

 総理、どうですか、明らかにおかしいじゃないですか。千五百億円も請求が来ているのに五千万円しか支払われていない。今、瓦れきの処理の問題について我々は、十割負担で国がやるべきだ。これに対して環境省の見解はこうなんですよ。処理費用、自治体負担について、市町村が費用請求を乱発する事態を防ぐために一たんは市町村に持ってもらうんだと。全く被災地の市町村を信じていない。実際に問題なのはどっちですか。払っていない政府じゃないですか。

 総理、どうですか。総理、お答えください。

菅内閣総理大臣 この瓦れきの処理について、大変重要であるという認識のもとで、三千六百二十六億円の第一次補正予算を皆さんの賛成もいただいて成立をさせたわけでありまして、基本的には、自治体がこの瓦れきの処理で負担が生じないように手当てをしてきている形になっております。

 この執行状態については、今、茂木さんのこの資料を見ながら、確かに、千五百十八億の請求がありながらまだ支払いが十分進んでいないというのは、これは、環境省からももう一度よく話を聞いて、しっかりと執行が進むように私からも強く指示をしてまいりたいと思います。

茂木委員 もう一度指摘をさせていただきます。

 震災からの復興復旧のおくれ、これは、国会での与野党の対立とか法案の審議の時間が長い、こういうことじゃないんですよ。関連の法案がまず国会に出てこない、政府の方針が決まらないから出てこない、この決定のおくれが一つ。そして、今見ていただいたように、決めてもその予算が執行できない。そういった政府の執行のおくれに明らかに復興のおくれがある。私はそんなふうに考えております。

 三番目の問題に入ります。

 今の政府に、被災地の状況やニーズ全体を見渡した早期復旧への総合プラン、これがないことであります。ですから、いつも後追いで断片的な対応になる。今回の二次補正がわずか二兆円というのも、まさに総合プランがないことのあかしだと私は思います。

 図の六をごらんください。これは、政府の二次補正予算案と、我が党が本格的な復旧にこれだけは必要だと考えている十七兆円の対策の比較であります。

 今回の大震災では、図の左にありますように、被災地だけでも資本ストックに十六・九兆円の被害が出ております。さらに、日本経済全体も大体十兆円ぐらい傷んでいる。これに対して、政府案と自民党案を比べてみますと、我々の十七兆円に対しまして政府案はわずか二兆円であります。

 主要項目を見ても、見やすいように項目ごとに両案比較をしてみましたが、まず、(1)の被災地の早期復旧のための河川、道路、港湾、下水道などの災害復旧事業が政府案には全く入っていません。そして、全半壊した学校や病院の復旧対策も二次補正には入っていません。

 二番目の被災者の生活再建、被災地の産業の再生も、政府案は我々の三・八兆円の十分の一、三千八百億円で、液状化や盛り土が崩壊した宅地の復旧策もなければ、農林水産業の再建支援も極めて不十分だと思います。

 また、三番目の被災地自治体への支援も、我々の四分の一で、〇・五兆。被災地から非常に要望の強い、一括交付型の災害臨時交付金も政府の案には入っていません。

 さらに、災害から日本経済全体の再生をどうしていくか、こういう面の対策が二次補正には全くありません。(5)にある災害に強い国づくり、(6)の我が国産業の基盤強化策も全く欠落をしています。

 さらに言いますと、政府案では、予算の半分近くの八千億円が予備費。つまり、何に使うか決まっていない、こういう状態であります。なぜこんな中途半端な対策になってしまうのか。被災地はもちろん、国民の皆さんも不思議に感じていると思います。

 実は、政府の今回の二次補正、正確な額でいいますと一兆九千九百八十八億円、これはちょうど平成二十二年度の決算剰余金、つまり、昨年度に使い残した予算と一円単位まで同じ額なんです。まさに、まず財源ありきの、被災地の要望やニーズは全く反映していない、財務省の言いなりの補正予算なんですよ。

 総理にお聞きをいたします。

 二次補正の財源は、すべて昨年度の決算剰余金で間違いないですね。それから、わずか二兆円で被災地の本格的な復旧が進むと総理はお考えですか。

野田国務大臣 事実関係の御確認でございますので、私の方からお答えいたしますが、今回の二次補正の財源、決算剰余金一兆九千九百八十八億円、御指摘のとおりでございます。

 第一次補正予算で復旧の予算を組みましたが、今回の性格は、復旧の万全を期すためという位置づけのもとで各種事業を行うということでございます。

茂木委員 総理、二兆円で足りるか、お答えください。

菅内閣総理大臣 今回、御党が十七兆円規模の二次補正案を出されたことは承知をいたしております。私は、若干、経緯として性格は違うというふうに認識をいたしております。

 今回、政府として出しました二次補正案は、一次補正案が成立をした折から、御党を含めて、まだまだ一次補正に盛り込むべきであったもので急ぐものがある、それは急いで対応すべきではないかという指摘を幾つかいただきました。例えば原子力損害賠償等の問題、それから、先ほど来議論となっておりました二重債務の問題などについては、本格復興のための予算ではなくて、ある意味で一次補正をさらに補うための予算として至急出すべきではないかということで、そういうものを含んで今回の二次補正としたものであります。

 また、ここに、茂木さんの資料の中に「総合プランの欠如」という表現がありますけれども、私たちは四月の中ほどに復興構想会議を設けて、その後、法律でそれを位置づけていただきまして、六月の二十五日に提言をいただきました。これがまさに、これから本格的な復興に向かっての一つの青写真と考えておりまして、ここで言う総合プランに当たるものと考えております。

 これを受けて、基本方針をまとめ、そして大規模な第三次補正ということになるわけでありまして、そういう点では、この二次補正と御党提案の十七兆円というものを比べるのは、まさに、総合プランを含めてやろうとしている三次補正との対応になろうか、このように考えております。

茂木委員 総理、全く私の申し上げていることがさっきからわかっていないんですよ。

 復興の前に、当たり前の復旧がおくれている、そういう分野がたくさんある、それを早急にやってください。一次補正では足りない。一次補正は瓦れきの処理と、そして仮設住宅だけでした。復興の前の、本格的な復旧のことを二次補正でやる。それがどうなんですか、一次補正と二次補正で。

 例えば被災地の漁港、六千億円以上の被害が出ていますよ。一次補正と二次補正、二百五十億しかついていません。病院も相当壊れている。病院が壊れているだけでも、全壊で十件、そして一部損壊二百八十件ですよ。三十億円しか予算がついていないんです。足りない分野は幾らでもあります。ですから、我々は、こういった形の十七兆円の補正が必要だという話をしているんです。一次と二次で十分だとか、余っているんじゃないんです。何が余っているかというと、それは先ほど見ていただいた政府の行政処理能力、それが手が余っているだけなんですよ。実際に足りないんですよ。

 さらに、あなたから三次補正の話は聞きたくない、私はこんなふうに思っています。秋以降になるんじゃないですか。秋以降もやるんですか。だれもそんなことは思っていないですよ。我々が提案しています十七兆円のこの緊急対策、そして重要施策、自民党で特命委員会をつくりまして、町村委員長、そして私が委員長代理を務めまして、党内のエキスパートを集めて何度も議論をしました。そして、これだけは必要だ、こういったものを盛り込んだものでありまして、三次補正とか、秋以降、これでは復興の前の復旧は間に合わない、そしてその復旧の総合プランがない、こういうことを申し上げているわけであります。

 もう少し具体的に言ってみたいと思います。

 図の七をごらんください。これは、政府の二次補正に予算が全く計上されていない緊急対策、そして予算額が不十分な重要施策を抜き出したものであります。

 左上の瓦れきの処理につきましては、先ほどお話をしました。その次のインフラの早期復旧に関連して、今回の二次補正には、寸断されました東北地方のJR七線三百四十四キロ、それから三セク鉄道の復旧予算が全く入っていません。

 総理、どうしてですか。

平野国務大臣 まず、茂木委員にぜひ御理解いただきたいのは、今、地元でどういうことで苦労しているか。それは……(茂木委員「質問に答えてください。時間がないんだから」と呼ぶ)質問に答えます。

 まず、復旧、復旧、復旧復興とおっしゃいますけれども、まず、今、地元では、どこに病院を建てるか、どこに学校を建てるか、どこに工場を建てるか、どこに住宅を建てるか、この土地利用計画を急いでいます。この計画がなければ、復旧計画というのはできません。この土地利用計画というのは、今、自治体がもう本当に汗をかきながら、そこに国の職員も行って、国、県、市町村の中で計画をつくっているということであります。

 繰り返しになりますけれども、この計画なくして……(茂木委員「JRと三セクの話を聞いているんです」と呼ぶ)JRももちろんJRで、今、JRの会社がどういう復興計画をつくるかやっています。そういう中で、そういったものの計画の積み上げの中に復旧復興が始まってくるということであります。

 それでは、何もしていないかというと、そうではございません。地盤沈下対策、今、港、港湾、この機能を復活させるために応急対策をやっています。それから、瓦れきについても、これは何回も申し述べたとおりであります。

 そういう中で、その積み上げの中に仕事が進んでいるということでございまして、この予算を計上したからといって、今すぐ実行できるという状況にないということなんです。

 これは、おくれているという質疑者の指摘は甘んじて受けます。しかし、今回の災害は津波であります。津波というのは、原状のとおりに復旧できないというつらさがあるんです。その中のつらさというものをぜひ理解していただかないと、一次補正予算、二次補正予算、三次補正予算、なぜこういう状況になっているかということが、被災者の皆さん方にも伝わっていかないというふうに思います。

茂木委員 それぞれの事業がどうなっているか、我々も現地を視察したり、それぞれにわかっているつもりであります。そういった中で、具体的な項目について聞いているわけです。委員長、私が聞いている具体的な項目についてお答えいただかないと、どうにもならない。今の平野大臣のお答え、JR七線の問題、三セク鉄道、全く答えていません。

 では、どうなっているんですか。鉄道軌道整備法の規定はどうなっていますか。お答えください。

大畠国務大臣 茂木議員からの御質問にお答えを申し上げます。

 鉄道等、その復興復旧にどういう形でやっていくのか、こういう御質問……(茂木委員「違う、ちゃんと聞いたことに答えて。鉄道軌道整備法の規定はどうなっているんですか、鉄道軌道整備法の規定」と呼ぶ)そのことについては、私、まだ内容について現時点で把握しておりませんが、鉄道の現在の復興状況について御報告を申し上げたいと思います。

 第三次補正予算の中でこれをやっていきたい、そういうことで、鉄道事業の関係の復興については、今準備をしているところであります。

茂木委員 自分の都合のいいことだけはべらべらとお話しになる。そして、私がこれは必要だと思って聞いていることについてはお答えにならない。まあ、困りますよ。もう少し民主党の大臣も自分の所掌の法律を勉強していただきたいな、こんなふうに思っています。

 私の方から申し上げます。鉄道軌道整備法の規定によりますと、一定の条件下で国が復旧費用の四分の一まで補助を交付する、こういうことができるようになっています。さらに言いますと、法改正すればもっとできるんですよ。我々の案では、二分の一補助、それで九百億、こういう形になっています。

 東北地方のJR七線、そして三セク鉄道、赤字路線が多いんですよ。このまま鉄道会社に任せたらなかなか復旧が進まない、赤字路線のまま廃線になっちゃうんですよ。そして、東北地方においては、本当に鉄道はライフラインですからね。こういったことに対する対策が二次補正で全く打たれていない、こういうことが私は問題なんだと思います。

 次に行きます。被災した医療機関の復旧の問題です。

 病院の復旧費は、一次補正でもわずか三十億円であります。二次補正でも追加予算は全く入っていません。これで、よく聞いてください、全半壊した病院の本格復旧はいつから始めるつもりですか。その費用はどれぐらいかかりますか。お願いします。

細川国務大臣 茂木委員にお答えをいたします。

 まず、全壊、半壊いろいろございますけれども、まずはやらなければいけないのは復旧で、一部損壊したそういう医療施設などについて、これについては第一次補正予算で手当てをしたところでございます。さらに、そのほかに地域医療再生基金というのがございます。そこで、被災三県については満額の百二十億円、これを手当てするということにしておりますが、その前に、この中から十五億円につきましては、この施設整備事業に活用できるようにということで、前倒しで活用するようにということにいたしております。

 そこで、そのほかにも二重ローン問題については……(茂木委員「いいです、いいです」と呼ぶ)はい。

 そこで、全壊の方の病院でございます。それにつきましては、その地域、今後どういうふうな復興でまちづくりをするかという中で、この病院なんかの再開についての位置づけも必要でございます。

 そういう意味で、今、これに向けて被災県の医師会、それから各医大、医学部を持っております大学等の関係者と協議をいたしているところでございまして、今委員御指摘の全壊した病院については第三次補正予算で手当てをする、このように考えているところでございます。

茂木委員 第三次補正予算で手当てをするという話の中で、全半壊した病院につきましては地域医療再生基金でやるという話でありますけれども、厚労大臣、この提出期限、被災三県については何日になっていますか。

細川国務大臣 これについては、ことしの七月の半ばでこの地域医療再生基金についての計画については出してくれ、こういうことで指示はしております。

茂木委員 事実確認をさせていただきます。

 私の理解では、この地域医療再生基金の関連の被災三県につきましては、被災三県以外が五月の十六日から六月の十六日まで一カ月延ばされた、そして、被災三県については十一月の十六日まで延ばされたはずです。

 そうなると、震災から四カ月たった、さらに四カ月待たないとプランも出てこない。十一月の十六日じゃないですか。

細川国務大臣 大変失礼いたしました。

 委員が言われたとおり、十一月になっております。

茂木委員 十一月十六日なんですよ。つまり、三次補正に盛り込むといっても、十一月十六日以降に三次補正が出てくるということになるじゃないですか。

 総理、いかがですか。

野田国務大臣 三次補正については、今月中に復興の基本方針をまとめて、その後、したがって、八月以降に実務的に準備に入っていくということでございまして、十一月云々という定まった時期ではございません。

茂木委員 全く答弁になっていません。

 先ほど細川大臣は、全半壊した病院の復旧、これは三次補正でやりますと明確に答弁をされました。そしてその後、私がお聞きして、では、この地域医療の再生計画、これはいつですかとお聞きをしたら、事務方に確認をして、私の言っているとおり十一月十六日だと。そうすると、十一月十六日にならないと、三次補正は論理的に出てこないということになるじゃないですか。

野田国務大臣 三次補正をつくるプロセスはさっき申し上げたとおりでございます。その中で、医療に対する対応については、それまでの間にどういう形に結論を出していくかということになるかと思います。

茂木委員 私は、細川大臣は、人柄はこの内閣でも最高の方だ、こんなふうに思っているんですけれども、やはりもう少ししっかり、総理のもとで全員対応してほしいな、こんなふうに私は思っているんですよ。

 政府も、よく数字を積み上げてくださいよ。具体的に言います。メモしてください。

 一次補正の八百四十五億円のうち、病院と社会福祉施設関連の予算七百五十四億円、これでは不足が出るんですよ。その分の積み増しが三百七十億円。さらに、未対応の診療所、そして歯科診療所、これが七百六十四億円。そして、地域医療再生基金、先ほど大臣は十五億と言った、その先食いをしているわけですね。この部分で三百十五億。これを合計すると、我々の千五百億になるんですよ。こういうのを総合プラン、そういうふうに私は言うんだと思います。しっかりやっていただきたいと思います。

 時間の関係もありますので、次のテーマに入りたい、こんなふうに思っております。日本経済全体の問題であります。

 今回の大震災の特徴は、被災地に大きな被害を与えただけではなくて、電力不足であったりとかサプライチェーンの寸断などによって日本経済全体にも大きなマイナスをもたらしている、これが今回の大きな特徴であります。ところが、政府の対策にはこういった視点が全く欠けているわけであります。

 そこで、図の八をごらんください。中小企業の資金繰り対策であります。

 リーマン・ショックの後、我々は、一次補正、二次補正で三十兆円まで保証・貸出枠を拡大いたしました。ところが、今回の場合は、一次補正で五千百億円、事業規模でいいますと大体十兆円。恐らくこれは半年でもう枯渇をしますよ。やはり中小企業の皆さんが安心して経営していくためにも、この融資、貸出枠を追加すべきだと思いますけれども、いかがですか。

海江田国務大臣 委員にお答えをいたします。

 今委員の資料を見させていただきましたけれども、この九兆円というのは、私ども被災地を中心にということでございますので、委員がお示しの三十兆円というのは、これはリーマン・ショック以降ということでございますが、確かに、今回のサプライチェーンの途絶などにより全国的な被害も、間接的な影響も出てこようかと思いますから、それに対する、全体のお金でそれくらいになろうかと思います。

 私どもが今、この補正で手当てをいたしますのは、あくまでも被災三県の中小企業に対する手当てということですので、御理解をいただきたいと思います。

茂木委員 融資、貸出枠の拡大は今必要だ、こんなふうに私は考えております。

 海江田大臣も、総理に振り回されて大変な部分はあると思うんですけれども、そういった中小企業の現場もしっかり見ていただきたい、そんなふうに思います。

 それで、今大臣の方からありましたサプライチェーンの関係、日本の物づくりを支えている基幹的な素材産業であったりとか部品産業が今回の震災を機にさらに海外に流出する、こういうことが懸念をされているわけであります。

 図の九をごらんください。

 企業の海外流出の原因、これはいわゆる民主党のアンチビジネス政策、円高無策、CO2二五%削減、労働規制の強化、こういったアンチビジネス政策に加えまして、今回の電力不足、電力価格の上昇、そしてサプライチェーンの分散立地を進めなきゃならない、こういうことによって企業が海外生産へシフトを強めているわけであります。

 図の右側にありますように、震災の影響でサプライチェーンの海外移転が加速する可能性がある、こういうふうに考えている企業が実に七割にも及んでいるわけであります。例えば、スマートフォンの回路向け基板の素材をつくっています、世界で九割のシェアを持っています三井金属、これはマレーシアに生産設備を新設する、こういう予定であります。大臣も御存じだと思います。

 企業の海外流出、これは国内の雇用に直結する深刻な問題であります。早急な対策を打たなきゃなりません。自民党案では、日本国内でサプライチェーンの再構築を進めるための対策として、今回の二次補正に二千億円を盛り込むべきだ、こういう提案をしております。総理、なぜ政府の二次補正にはこういった対策が入っていないんでしょうか。

 さらに、総理、図の一番下をごらんください。ソフトバンクがデータセンターを韓国に移転する、こういうふうに報じられています。ソフトバンクの孫社長、これからは再生可能エネルギーだ、そういうふうに言いながら、ああいったタイプの会社ですとデータセンターが一番電力を食うんですよ、自分のところで一番電力を食うデータセンターについてはとっとと海外に持っていってしまう。総理も孫社長とは何回も会食をされていると思います。孫社長に海外移転を思いとどまるように話されたことはあるんですか。あわせてお答えください。

菅内閣総理大臣 ちょっと質問の趣旨が私には十分に理解できませんが、基本的に、できるだけ、国内立地というものがやはり雇用の面でも重要でありますから、そうした産業が国内で立地が進むように、いろいろな施策は必要だと考えております。

 やはり、基本的には、いろいろなイノベーションを進めて、今回の震災でも、逆に言えば東北地方に世界で冠たる部品産業が存在していたということが改めてわかったわけでありますが、それが可能なのはやはり技術水準が世界の中で極めて高いというところが一つの条件であろうかと思いますので、そういうことを含めて、海外への移転をできるだけ少なくして国内で立地ができるような施策はとってまいりたいと思っております。

 なお、孫社長との個人的なことも言われましたが、何度かお会いをし会食したことはありますけれども、特にこの問題についてお話をしたことはありません。

茂木委員 口では、国内立地が大切だ、こういうお話をされて、日本の技術を守りたいと。ところが、今申し上げたように、七割の企業がもう海外に出ていく、こういうことを検討している。深刻な状態だからすぐに対策を打ったらどうですか、我々は二千億円の対策を入れていますよ、政府はどうして入れないんですかと聞いているんです。それに答えてください。

菅内閣総理大臣 今回の第二次補正の性格は先ほど申し上げましたが、第一次補正である意味積み残したもの、あるいはその後指摘をされて早い対応が必要なものというものに、いわばそれを中心にしたということで、二兆円規模ということになったわけであります。

 次の段階で、復興構想会議からの提案をいただいている青写真に沿って、本格的な復興に向けての予算措置が必要だと考えておりまして、今御指摘の問題も含めて、そういう中で必要なものは盛り込むことになる、こう理解しております。

茂木委員 次の段階でと。いつまで総理は居座るつもりなのかなと、本当に閣僚の皆さんも思っていらっしゃるんじゃないかなと思いますけれども、国内の雇用を守る、そして産業、雇用の空洞化を防ぐ、国として私は一番大切な仕事なんだと思いますよ。その対策を早急な対策ととらえていない、こういうこと自体にやはり私は内閣としての問題がある、こんなふうに思っております。お友達にすら要請できない、こういう状況でありまして、それが菅政権の政治空白につながっている、そんなふうに思います。

 最後に、被災地の自治体の支援の問題に移りたいと思います。

 図の十をごらんください。今回の補正予算での自治体への支援策につきまして、政府案と自民党案を比較したものであります。

 一番上にあります被災者の生活再建支援金補助、これは三千億円で一緒でありますが、二番目の地方交付税交付金、これは政府案では前年度の決算剰余金のみ、財務省に言われたとおりの五千四百五十五億円であります。これに対しまして、我が党では、被災自治体、やはり職員も疲れています、そして職員も欠員している。こういった中で、災害対策などでの臨時職員の雇用経費等々を上積みいたしまして、七千億円にしております。

 さらに、被災地のニーズを一番よくわかっているのは市町村なんです。その市町村が復旧復興に自由に使える一括交付型の交付金、これは地方からも非常に強い要望が出ている。我が党は、災害臨時交付金五千億円の創設を提案しています。

 政府の二次補正、震災以来、本当に不眠不休で頑張っている、踏ん張っている被災地の現場を余りにも軽視しているんじゃないかなと思います。自治体支援の予算、大幅に積み増しをするべきだ、この二次補正でやるべきだ、そう思いますが、総理、いかがですか。

片山国務大臣 今回の地方交付税交付金は、これは財源が今回、前年度の剰余金になりましたので、いわば自動的に出てくるものを積み上げたわけで、財務省の言いなり、まあ言いなりというのは変なんですけれども、機械的に計算ができる、こういうことになります。

 それから、被災自治体が自由に使えるお金、これは私も必要だと思います。今、二つのことを考えておりまして、一つは、これは平野担当大臣の方で考えていただいているわけですけれども、いわゆる一括交付金ということで、細々とした補助金ではなくて、一括して自治体が優先度合いを見て使えるというもの、これは別途考えておりますが、もう一つは、雲仙とかそれから阪神・淡路でもありましたけれども、基金を造成してそこから自由に使っていただくということで、これも今考えております。

 ただ、金利が非常に低いものですから、従来のようなやり方ではなかなか困難であろうということで、例えば今回の地方交付税交付金の中から元金として被災地にある程度の基金の原資となるようなものを交付してはどうかということも考えておりまして、これは二次補正で対応できると思います。

 残余のものは三次補正にならざるを得ないと思います。

茂木委員 総務大臣、正直にお答えいただきまして、財務省の言いなりとは言いませんけれども、財務省の数字の五千四百五十五億円だと。せっかく総務大臣、知事も経験されて民間から入られたんですから、もっと地方の声をこの内閣に反映していただきたいな、私はこんなふうに思っているところであります。

 きょうは一時間にわたりまして議論をさせていただきました。ごらんいただきましたように、最初申し上げたハエであったりとか蚊の消毒の問題、国会で答弁していることと被災地への通達、これが百八十度違っている問題、さらには、被災地から千五百億円処理しましたと請求が来ているのに五千万円しかお金が払われていない、こういった問題もあります。明らかに執行がおくれている。

 そして、三次補正とかいろいろなことも言いますけれども、二次補正でやらなくちゃならない復旧の事業が、本当に、災害復旧でも、病院でも学校でもJRでも、そして日本経済全体でもたくさんあるんだ、こういったことを改めて私は指摘をさせていただきたいと思います。政府案と自民党案、どちらがいいか、今までの議論で国民の皆さんにもよくおわかりをいただけたのではないかな、私はこんなふうに思っております。

 断言をさせてもらいます。政府案では本格的な復旧は進みません。今の菅さん、何も決められない、五十億のハエの対策も決められない、何も実行できない。こういう政権では、本格的な復旧復興、これは決してなし遂げられない、こんなふうに考えております。

 現場からの真摯な声、要望、そして我々の十七兆円の提案、ぜひ、政府・与党としても真摯に対応していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中井委員長 この際、長島忠美君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。長島忠美君。

長島(忠)委員 自由民主党の長島忠美でございます。

 午前中は十分間でございますので、それぞれの皆さんには端的にお答えをいただきたいと思います。

 今までの質疑を聞かせていただいた率直な感想です。私は、菅内閣に一番欠けているのは、いつまでに、だれが責任を持ってやるかということがはっきりしていないんだと思うんです。だから、国民の皆さんにも被災者にも伝わらないんだと私は思うんです。だから、そこのところをきっちり、はっきりさせていただきたい、そういう思いで質問をさせていただきたいと思います。

 私は、かつて被災をした経験者として、やはり被災地に日々希望が広がるような形で施策を講じていくのが政治だと思います。そして、日々深刻な状況があちこちで勃発をするのは、これは政治の無策だと思います。

 先週から、少し深刻な状況が生まれてきました。どうしてもここで総理にお聞かせをいただきたいことが出てまいりました。汚染牛の問題です。

 きょう、東京枝肉市場、価格、A5等級、最高級の牛肉ですよ、県サシ牛の福島産が一キロ四百五十円、宮城産千二十円、新潟産八百円台、そして松阪三千二百四十円。知らずして稲わらを食べさせてしまった、そして知らずして汚染した牛を食べてしまった国民がいる、このことに対してどんな形で対策を講じていくのか、だれが責任を持って、いつまでに対策を講じるのか、菅総理からお聞かせをいただきたい。

鹿野国務大臣 このことは、まず一つは、放射性物質、高濃度のいわゆる稲わらを給与しておったということでありますから、二度とこのようなことが起きないようにするということで、飼養管理を徹底する、そして実態をまず把握する、そして、その正確なる実態を把握して、そのことを生産者なり、あるいは流通業者なり、あるいは消費者の方々に対して正確に提供する、これが行政としてまずとるべき私どもにおける施策である。こういうふうなことで、今、関係県とも連携をとりながら取り組んでおるところでございます。

長島(忠)委員 総理にお聞かせをいただきたいのは、この対策、いつまでに、だれが責任を持って国民に発信をするのかということをお聞かせいただきたい。

 そこで、一つ、私の同僚でありますけれども、今浪人中の、かつて国会議員だった仲間がこの前チェルノブイリに行ってまいりました。ウクライナの医療科学アカデミーで、チェルノブイリ以外の原発が爆発したときにどうなるというモニターを見せられたと聞いています。そのモニターは、日本から聞いて、指導を受けてつくったと言っています。何で、日本はSPEEDIといういい調査機関がありながら、そのことを踏まえてこの対策を練ることができなかったのか、残念でならないと言っています。

 だから、菅総理、この対策、いつまでに、だれが責任を持って農家やそして国民に知らすことができるのか、だれに指示をするのか、お聞かせをいただきたい。

菅内閣総理大臣 まず、今回、牛の肉の中に基準以上のセシウムがあったということについては、それを事前に防止できなかった、その意味では、私自身含めて責任を感じており、大変申しわけなく思っております。

 その上で、まずは、このような牛がどの範囲まで存在し得るのか。現在、農林水産省さらには厚生省の方で現状を把握するということで努力を急いでいただいております。私は、まずは、そういう事実関係を把握する中で、市場に出回っているものは間違ってもそうしたものがないという状態をつくること、それが第一である、このように考えております。

 そういう意味で、最終的には原災本部長として出荷制限等については私の責任になりますが、もちろん、農水大臣そして厚労大臣等の、実際の現場の状況の把握ということを踏まえて、そうした皆さんとしっかりとした議論をした上で対応を確実なものにしていきたい、こう考えております。

長島(忠)委員 総理、私が聞いたのは、だれが責任者でこの対策をまとめますかということを聞いたんです。私は、いつまでにということも聞きました。今聞いていると、菅さんの内閣は、検討します、相談します、その上で結論を出しますと言うばかりで、だれが責任をとるのか明らかになっていないじゃないですか。だから、そこのところを聞いているんですよ。

 だから、同僚議員が多分午後から質問します、それまでにはっきりしておいてくださいよ。いつまでに、どういう形で責任者を決めて国民に発信する、今答えられますか。答えられたら答えてください。

鹿野国務大臣 まず一つは、やらなきゃならないことは、福島県の考え方に沿って、計画的避難区域あるいはまた準備区域におけるところの肉牛の全頭検査、そしてそのほかの地域におきましては全戸を検査したいということに対して、近々、やはりそのことに対して政府としての考え方を明確にしていくということが必要であると思います。

 そしてもう一つは、できるだけ早く、多分、総理の今御発言の中にも本部としての基本方針というふうなものがありましたので、本日中にまさしく出荷停止というようなことにおける本部の方針を出される。こういうふうなことの中で、まず、今日の状況というものを考えたときに、汚染された牛肉が消費者の方に出回らないようにする、市場に出回らないようにするというようなこと、そして全体の把握を、一刻も早くつかんでいく必要がある、こういうようなことで対策を講じていかなければならないと思っております。

長島(忠)委員 できるだけ早くという言葉をこの震災が始まってから各委員会で何回、何百回聞いたことなんでしょうか。(発言する者あり)四カ月過ぎて。

 私は、何でこんなことを言うかというと、このまままた三カ月、四カ月対策がおくれたら、東日本の畜産業者なんかだれもいなくなりますよ。通常の、一生懸命努力をして汗を流して、やっといい牛になった、国民の皆さんから喜んで食べてもらえるだろうと思って市場出荷をした、何の責任もないのに三分の一以下の価格ですよ。

 だから、このことをきちんと早急に対策を練るために、だれが責任者で、いつまでに対策を立てて国民に知らせるかということを私に教えてください、私はそのことを受けて国民の皆さんにそのことを伝えますからと言っているんですよ。だから、いつまでに、だれが責任者なんですか、総理。

枝野国務大臣 今回の件については幾つかの視点があるかというふうに思いますが、今農水大臣がお答えいただきましたとおり、流通させないということについては、農水大臣、厚生労働大臣、それから食品安全担当のところで県とも御相談をして、福島県の対応については、これは国会の御審議との関係がございますが、何とかきょうじゅうにも方針をお示ししたい。この場合は、原子力災害対策本部長である内閣総理大臣の責任で判断をさせていただきます。

 それから、せっかく本当に丹精込めて牛を育てられた農家の皆さんの受けている経済的あるいは精神的な影響について、これは原子力災害の補償の対象ということに当然なってまいりますので、これはルールに基づいて進めてまいりたいと思いますし、その間のつなぎ等、必要なことがあろうかと思いますが、これは農林水産政策として農林水産大臣のもとで進めてまいります。

 必ずこれについては、今回畜産家の皆さんが受けられた、今の価格の問題を含めた損害については、最終的には国の責任でしっかりと補てんをしてまいります。

長島(忠)委員 私は、いつまでにだれがということを聞いたつもりなんです。今いくと、何かまだ、農水大臣とか経済産業大臣とか、いろいろな人がその中にかかわってくる。最終的に責任をとる人をやはり決めてもらいたいと私は思います。総理が責任をとるんだったら、総理、私が全部直轄でやりますよとはっきりおっしゃればそれでいいんですよ。だから、瓦れきの問題だって、なかなか片づかないというのはそこじゃないんですか。どこの省庁が本当に責任をとって各省庁をまとめているのかわからないから、こういう事態がどんどん大きくなってくるんじゃないですか。

 午前中の質疑の時間が終わりました。昼から、このことを含めて、さらに細かな問題で総理の見解を伺いたいと思いますから、どうぞよろしくお願いをいたします。

中井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    正午休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。長島忠美君。

長島(忠)委員 お昼休みを挟んで質問をさせていただきます。

 午前中の質問で、私はいろいろお昼休みの間に考えさせていただきましたけれども、どうも答弁で、いつまでにだれがやるかということを感じ取れなかったのは非常に残念であります。この後、先輩議員が質問することにそのことはゆだねたいと思いますが、ただ一点だけ。

 けさ、東京食肉市場に同僚議員の小野寺議員が行ってまいりました。そこで、それぞれ上場をされる牛に対して、とてもここでは言えないようなやじが飛んでいた、そんな状況であるということをぜひ閣僚の皆さんからお受けとめいただきまして、いつまでにだれがこのことに対して、農家にも被災地にも、そして国民に対しても対策を示せるということをぜひお示しいただきたいと思います。

 私は、もう一点、どうしてもきょうの質問の中で聞きたかったことがございます。それは、地方との関係でございます。

 災害復旧は、地方との信頼関係がなくして成り立つものではないと私は思っております。私は、この発災以来、事あるごとに、地方に人と物と金と権限を渡してくれ、そして、地方がみずから立ち上がるところを国は支援してあげてほしいというお願いをしてまいりました。

 先ほど茂木議員の質問に対して、総務大臣から復興基金らしきものに少しお触れをいただきましたけれども、私は、地方がみずからの裁量で、そしてみずから自立するために、再建するために、アイデアを凝らして使える自由な裁量の復興基金を早く創設してあげなかったら、希望を見出すことはできないんだろうと思います。五月三十日の復興特の質問で、枝野官房長官からは早急に検討して示したいという答弁も実はいただいております。

 総理にお聞かせをいただきたい。民間というか地方というか自治体というか、それぞれが立ち上がるために自由になる裁量の復興基金の必要性について総理はどういうふうにお考えか、基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。

菅内閣総理大臣 御指摘の復興基金については、復興構想会議の提言においても、「地域において、これまでの震災時の事例や民間寄付金の活用事例も参考にしながら、」「必要な事業の柔軟な実施を可能とする基金の設立を検討すべきである。」このように提言をされております。

 復興基金については、今後、被災地の御意見や実情も十分に伺いながら、できるだけ前向きに、必要な支援ができるように検討してまいりたいと思っております。

長島(忠)委員 どうも言葉で、総理はそのことを必要だというふうにお考えなのか、提言をいただいたからこれから検討するというふうにしか私は聞こえなかったんです。この答弁とあわせて、そのことをもう一回お答えをいただきたいと思うんです。

 復興基金の設立年月日、阪神・淡路では発災から七十四日後、我々、中越大震災では発災から百二十九日後、そして新潟県中越沖地震では九十三日後、既に復興基金が創設をされて、我々はそれぞれの地域でアイデアを凝らしながら地域の復興に向かっていくことができた。もう既に百二十九日、一番遅かった中越地震より日にちを過ぎようとしています。

 本当にこのことを総理は必要というふうにお考えなのか。そして、今の日数をお示ししたことから考えて、かなりおくれていると思うんですが、そのことについてお考えをお聞かせいただきたい。

平野国務大臣 各自治体が自由な裁量で使える補助金あるいは基金、これについての必要性はしっかりと認識しております。

 おくれているというお話がございますが、少なくとも特別交付税等々についての措置、一次補正予算でもしっかりと措置をしております。今回の二次補正予算でも、地方交付税交付金の中の大半は特別交付税、被災地に回るというふうに理解しております。そういった点では、当面の自治体の裁量で使えるお金というのはきちんと配慮をしている、そういう形になっていると理解しております。

 ちなみに、基金でございますけれども、委員御案内のとおり、阪神・淡路のときは、これは運用益を使うということで基金が設置されました。今回、基金を設置するに当たりましては、これは午前中、片山大臣からも答弁ございましたけれども、運用益というのがなかなか期待しづらいということもございまして、その点も踏まえつつ、この基金の問題についてはきちっと検討してまいりたいというふうに思っております。

長島(忠)委員 そこが少し、基本的に私と考え方の違うところなのかもわからないんですよ。

 自治体が使える裁量を、やはり特別交付税ということはわかりました。ただし、みずからのアイデアで使っていく基金等についてはどういうふうにお考えなのか。では、平野大臣がこの復興基金の担当者で責任者であるという受けとめ方でいいんですか。そのことだけ、総理、お答えください。後でまた、平野大臣が言ったのはだめだなんと言われても困りますから。

菅内閣総理大臣 現在、復興本部が立ち上がっておりまして、私が復興本部長、そして官房長官と平野大臣が副本部長という形になっております。この問題についても、復興本部としてきちんと物事を定めていきたいと思っております。

長島(忠)委員 総理にあえてお伺いします。この基金の内容について把握をしておられるかどうか。

 百三十項目、新潟県中越沖地震ではメニューをつくりました。その百三十項目の基金の内容について、ごらんになるか、お聞きになったことはありますか。

菅内閣総理大臣 百三十項目、一つ一つきちんと把握しているかと言われますと、そこまでは把握いたしておりません。

長島(忠)委員 いや、私が聞いたのは、ごらんになったことがあるか、お聞きになったことがあるかと。把握しているかしていないかじゃないんです。ごらんになったことはありますか。

菅内閣総理大臣 ごらんになるという意味がちょっとわかりませんが、そういうものが存在しているということは承知をしておりますが、その詳細については必ずしも把握をいたしておりません。

長島(忠)委員 今、官房長官と平野大臣と三人で責任をとってこのことを解決していかれると言った。でも、総理大臣は、その百三十項目を私は多分ごらんになっていないんだと思う。

 百三十項目、どういう立場で、被災者がどういう思いでその復興基金をつくってもらったかという思いを、やはり災害対策本部長から受けとめてもらわない限り、被災者は救われないんじゃないですか。

 平野大臣、百三十項目のことをごらんになったことはありますか。

平野国務大臣 申しわけありませんが、見ておりません。

長島(忠)委員 正直なところ、被災者の立場になって今の答弁を聞いたらどう思うんでしょうか。

 被災者が、今自分たちの力でどうにもならない状況にいるときに、政府から何とか助けてもらいたいと思っているのに、我々の事例は参考になるかならないかわからない。阪神・淡路は大きいから参考になるかもわからない。でも、その小さな事例でも、こんなことがあったんだよ、被災者は一生懸命我々のところにアクセスをしている。それで、山古志に、どんなことがあったんですか、こんなことはどうしたんですかと聞かれている。復興基金の百三十項目、ぜひ、この三人の皆さんは見るべきじゃないですか。そして、それが、自由な裁量というところから生きる希望を持ってきたということを認識すべきじゃないでしょうか。

 私は、この災害が起きてから各委員会で少しずつ質問をさせていただいて、遅いという感じを否めないんですよ。復興基金、今お聞かせをいただいたように、まだ内容すら把握をしていなくて復興基金を論じていらっしゃる。本当に、必要性ということを今日まで議論をしてこられたのか、疑問でならないんです。

 一つ重ねてお聞きをしたいんですが、私が、四月三十日、予算委員会で、この夏場、避難所は大変なことになりますよ、避難所の対策を急がなかったら避難所で助かった命を失うことになりますよと言ったときに、当時、厚生労働大臣は、氷を立ててもやりますよ、大型クーラーを入れてもやりますよと答弁をしてくれた。私はそれが実行されていると思っていた。少なくとも、私が聞いたり見たりする避難所では、氷の柱が立ったところもないし、大型クーラーが設置されたところもない。一体これはどういうことなんですか。

 厚生労働大臣、答弁ありますか。

細川国務大臣 長島委員からは、いろいろとこの委員会でも御提言をいただきました。クーラーの問題もそうでありますし、それからバリアフリーの問題で、砂利のところを簡易舗装ということもぜひというふうなことで御提言をいただきました。それらにつきましては、私ども厚生労働省の方として、そのような形でしっかりやるようにということで通知も出して、周知徹底も図っているつもりでございます。

 今言われました氷柱の問題、これも連絡もさせていただいておりますし、クーラーの問題も、設置できないところにつきましてはいろいろ工夫もするようにということで通知もさせていただいております。それが現実にまだ設置されていないようでありますならば、これは、大変暑い夏でありますから、できるだけの工夫をして設置できるような、そういうことを詰めていきたいというふうに思います。

長島(忠)委員 私は、被災者のために我々が対立することは被災者の望みではないと思います。だから、私は、最初の委員会、四月の災害対策特別委員会が始まったときに、やり過ぎるぐらいやってくれたんだったら我々は何にも言いませんよ、我々の目で見て足りないことがあったら批判をしますよ、そう言ったはずです。やり過ぎるところが見えてこないんですよ。やり過ぎるところがあれば、我々は批判もしないし、協力をしていきますよ。

 でも、今被災地は大変な状況にあると思いますよ。四週間ぐらい前ですか、ある新聞に出ていた。帰ろうとする意思のある人たちがだんだんだんだん減ってきているというんですよ。ふるさとを離れたいと思う人なんか一人もいないはずですよ。それが、残念ながら、このままの状況が続くんだったら、ふるさとに帰れなくなってしまうかもわからない、選択をせざるを得ない人が少しずつふえている、この状況を一日も早く打破をしなければいけない。仮設住宅ができても移ろうとしない。仮設住宅で生活をすることすら困難な世帯が出てきている。

 我が党もずっと、義援金の配分を急いでくださいと。政府は、対策をしましたから早くなります、早くなりますと言いながら、現実にはまだすべてを配り終えているわけではない。だから、そこで義援金の対策は、総理の口から、何々大臣、責任を持っていつまでにやりなさいという目線が欠けているんじゃないかなと私は思うんです。

 義援金の配分については、いつまでに完了させなさいという指示は出ているんですか、出ていないんですか。総理、お聞かせください。

菅内閣総理大臣 義援金について、これまでも相当指摘をいただいております。基本的にできるだけ早くということはもちろんでありますけれども、政府としてその方向で進めているところです。

 現在、御承知かもしれませんが、九万三千七百件の申請がいわゆる財団法人の都道府県会館に届いて、その五六%に当たる五万二千件について支給をされております。こうしたことについて、できるだけ早くそうした支援金あるいは義援金が被災者に届くように、それぞれの担当ないしは関係する閣僚には指示をいたしております。

 ただ、これはいろいろな性格がありまして、例えば義援金の場合は、基本的には赤十字というところでの一つのルールがあるようでありまして、いついつまでに何々をしろと命令という形になかなかできない。そういう意味で、自治体と一緒になって全力を挙げて進めていく、こういう姿勢で臨んでいるところです。

長島(忠)委員 私が被災者であったら、今のお答えで救われない思いになったかもわからない。何で、日本の国の最高権力者が、それはそれぞれできるだけ早くするように指示をしていて、その思いはいろいろな団体があるからかなわないかもわからないと言われたら、どうするんですか。総理あるいは大臣のできることはたった一つじゃないですか。被災者が困っているからいつまでに配れ、そのためにおれたちも力をかす、人が足りなかったら人を言え、幾らでもやるよ、そういう姿勢が足りないんじゃないですか。

 もう一つだけ。私は、被災者だけではなくて、義援金を送ってくれた人の声にもこたえていないと思いますよ。義援金を送ってくれた人は、必ず一日も早く届けてほしいと思っているはずですよ。ここで総理が、七月いっぱいに義援金を配れ、八月十五日までに配れと何で言うことができないのか。

 私が被災をしたとき、いっぱい義援金について手紙が来ました。一つだけ紹介します。貯金通帳のコピーがついていました。こう書いてありましたよ。私にできる精いっぱいのことです、年金の三カ月分を送ります、一日も早く被災者に届けてくださいと。七十七歳のおばあちゃんからです。今回義援金を寄せてくれた人にもそういう声がいっぱいあるはずなんですよ。

 菅総理、いつまでに配れと言ってくださいよ、ここで。

細川国務大臣 長島委員からは大変御心配いただいて、私ども、しっかりやらなければと思っておりますが、第二次の分につきましても市町村の方に既にお送りをしている、こういうことで、最終的にその第二次の配分につきまして、今市町村に送られている分について各被災三県にお問い合わせをいたしましたならば、岩手、宮城、福島県、それぞれ八月の上旬までには大体完了をいたします、こういうようなお答えをいただいておりまして、第二次の配分につきましても八月の上旬に大体行き渡るものだというふうに考えております。

長島(忠)委員 私は、ぜひこれから、この被災地に向き合っていく、市町村が最前線ですよ。最前線の市町村が被災者と信頼関係をなくしたら、どんなに政府がいいことをやっても県がいいことをやっても伝わりませんよ。夜中に避難所を一回回ってほしいと思いますよ、皆さんから。どういうことが起こるか。被災者がモラルハザードを起こしてしまったら、被災地は立ち上がるために大変な、市町村が大変な思いをしなかったら立ち上がってもらうことはできないんですよ。

 自分たちのできる自立の第一歩は仮設住宅、そう思ってもらえるようにするために万全の施策をとる必要があるのではないですか。仮設住宅の生活対策はどなたが担当をして責任を持っていかれるんでしょうか。平野大臣ですか、対策についてお聞かせください。

平野国務大臣 政府においては、復興本部の重要な仕事の一つだと思っております。

長島(忠)委員 平野大臣が仮設住宅のこれからの対策について責任を負っていかれるという御答弁だというふうに受けとめてよろしゅうございますね。

平野国務大臣 復興本部の副本部長として、そういう気持ちで取り組んでいきたいと思います。

 ただし、その場合に、関係大臣がおられますので、厚生労働大臣、国土交通大臣等々としっかり連携をとってやる、こういう趣旨でございます。

長島(忠)委員 時間がなくなりましたので、最後に私、総理に私が言ったことに対する見解を求めたいと思うんです。

 地方自治体の長が今聞いたような答弁を聞いて、仮設住宅の生活は平野大臣だ、あるいは厚生労働大臣だといろいろな形で乱立をしてしまったら、私はどこに行ったらいいんでしょうかということになりかねないと思うんですよ。やはり組織はシンプルに、だれが責任をとってくれて、いつまでに結論を出すかということを明確にすべきだと私は思っているんです。そのために、最初から言っていた、省庁の優秀な連携を生かしたらどうだ、一つずつ関係省庁連絡会議をつくって解決をしていったらどうかと私はずっと申し上げてきたつもりだ。やはり、それがなければ地方との信頼関係を継続することは私はできないと思うんです。

 だから、そのことについて、最後に総理から、もう時間は終わっていますから、短く答弁を求めて。

菅内閣総理大臣 御指摘はそのとおりだと考えて、平野大臣のもとにそうした省庁を束ねた形の事務局をつくって対応してきているところでありますし、これからも努力したいと思います。

長島(忠)委員 ありがとうございました。

 いつまでにだれがやるかというのを出せない内閣は私は支持はできない。だから、そのことを出せないんだとしたら、我々にきっちりわからせていただきたいということを申し添えて、質問を終わります。

中井委員長 この際、古屋圭司君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。古屋圭司君。

古屋(圭)委員 自由民主党の古屋圭司でございます。

 きょうは午前中の委員会等々で私も聞いておりましたが、同僚委員から、何で菅直人総理大臣が国民の信頼をこれだけ失ってしまったのか、あるいは、被災地のおくれ、あるいは原発状況の対応のまずさ、ほとんど人災に等しいんじゃないか、総理として政策遂行のための当事者能力が全くないということを、具体的な指摘をもって議論されました。しかし、残念ながら、正面からその質問にお答えをされていない、これが率直な印象でございます。

 さて、私はちょっと違う視点から質問させていただきたいと思うんですが、その前に、私の質問にも関係のあることでございますので、これは事前に通告をしておりませんが、極めて単純な問題でございますので、確認をさせていただきたいと思います。

 総理は、先週の十六日、土曜日、午前中は一体何をされていましたか。新聞によりますと、総理動静では、公邸にて過ごす、こういうふうに出ておりますが、それで間違いないでしょうか。

菅内閣総理大臣 事前の通告をいただいていませんので、今思い出しておりますが、土曜日は、昼からは福島の方に出かけましたので、それまでは公邸におりました。

古屋(圭)委員 そうですね。公邸にいたということでございますが、実は、その日は、天皇皇后両陛下御臨席のもと、日本体育協会の百周年の記念事業が、あのIOCのロゲ会長も実は出席をして盛大に開催をされたんですね。残念ながら、ここには総理は出席をされずに、福山官房副長官が代理で出席をして、代理あいさつをしています。今総理から答弁があったように、午後に福島に視察に出かけた。そして、そのとき、実は、福山官房副長官も視察に同行をしているんですよ。ということは、総理は百周年記念に出席することは十分可能であったわけでございまして、天皇皇后両陛下が御臨席をされる記念すべき式典に正当な理由なく代理出席をさせるという不遜な態度は、総理、あなたの立ち位置を象徴していると思いますよ。

 この点について、どう思われるんですか。

菅内閣総理大臣 決して、私がそういうことについて何か意図を持って出席しなかったということではありません。

 ロゲ会長は、たしかその前日に、多くの国際オリンピック委員と官邸に来られまして、多少の時間をかけて表敬の訪問をいただきました。そして、翌日は、視察に出る準備等も含めて午前中いたしておりまして、そうした形になってしまいました。

 そういう点で、私として、特に何か意図を持ってやったとか、あるいはやらなかったということではありません。

古屋(圭)委員 私が質問させていただいたのは、なぜ出なかったんですかという一点です。ぜひ、しっかり質問に答えるように委員長からも指示をしていただきたい。

 これはこれ以上言いませんが、要するにそういうものが菅総理の立ち位置、基本姿勢だということなんです。これは国民の皆さんにとってもとんでもない話ですよ。ましてや、我々はオリンピックを二〇二〇年に誘致しようとしているんですよ。そのこと一つ考えても、極めて問題だということです。これから私が指摘する問題にも関係がございますので、冒頭に質問させていただきました。

 さて、菅内閣そして民主党が今抱え込んでしまっている本質的な問題について質問します。

 すなわち、国家の主権であるとか安全保障というものを考えたときに、時の与党であるとかあるいは与党を目指そうという政党が絶対につき合ってはいけない、関係を持ってはいけない団体があります。具体的に言えば、例えば極左の過激派政党とかその関係者、あるいはそこから派生する団体、そしてその勢力。しかし、こういった団体に対して、今の民主党に深く浸透してしまっているという信じられないような事実がこの一週間で判明をして、明らかになってまいりました。あらぬ方向への暴走の危険性というのを否定できないというふうに私は思うんです。それは、国家にとっての菅総理が言う最小不幸社会ならぬ最大不幸をもたらす爆弾を抱えているということなんであります。

 このことについてはさきの参議院の予算委員会で礒崎委員からも質問がございましたが、私も改めてこの点は取り上げさせていただきたいと思います。

 それでは、ここにパネルを用意していただけますでしょうか。

 こちらに用意をさせていただいたパネルは、いかに菅総理、民主党と、献金先団体、こういうふうに真ん中に書いてありますが、これは過激派の集団であります。そして、右側、北朝鮮の拉致、これが一体の関係をなしているかということでございます。

 まず左の、テレビの皆さんからは向かって左でございますが、民主党本部から菅直人総理に、草志会、約一億五千万の寄附がありました。このうち六千二百五十万円が、そして東京都連が、菅総理が務めておりますが、六百万円が、そして民主党の国会議員から、鳩山前総理が一千万円、その他合わせて三千五百八十三万円、そして地方議員十六名から今判明しているだけで一億六十三万円、延べ二億四百九十六万円が真ん中に書いてありますいかがわしい献金先団体に献金をされているわけであります。

 では、この中で市民の党、MPD、あるいは市民の会、これはいずれの団体もキーマンは斎藤まさしこと酒井剛でございます。この人は名実ともに過激派の人間でありまして、公安がマークしている人間であります。

 実はこういった雑誌、これにもインタビューではっきり載っておりますが、「理戦」という雑誌でございます。テレビの皆さんにもお見せしましょう。

 まず、今でもこの酒井氏は、共産主義革命をやろうと思っている、改革一筋、三十年間ほかに考えたことがない、改革の手段として選挙を最大限活用している。また、これは民主党の関係で、民主党の当時の幹事長、藤井幹事長にも選挙の指南をしている。そして、かつて横浜市議会で市民の党所属の議員が国旗掲揚に反対をして六時間議場占拠して地方自治法上最も厳しい除名処分を受けています。すべてファクトベースであります。

 市民の党は、消費税の廃止、保険ではなく税による介護、累進課税の徹底、原発の即時廃止など、典型的な極左社会党政党の理念と一致するものがあります。

 もう一方、MPD、これも実は酒井剛がつくったものでございます。これは、開会の大会には何とポル・ポト派からメッセージが来るなど、公安にもマークされている団体。市民の党と同じビルにあり、かつ事務担当者が同じ、実質的には市民の党と一体。要するに、この斎藤まさしこと酒井剛が一体になって、この市民の会という政治団体も斎藤まさしがつくった団体であります。こういう構図であるということをまず御認識いただいた上で、質問させていただきたいというふうに思います。

 これは単なる政治とお金の問題を超越した重大問題であるということを冒頭に指摘させていただきたいと思います。

 まず、菅総理は、斎藤まさし、市民の党、市民の会を承知しておられますか。参議院の答弁では、市民の党に関するいろいろな指摘は報道で出ているが、私は何も承知をしておりません、こういうふうに答弁をされています。いかがでしょうか。

菅内閣総理大臣 斎藤まさしという人物は知っております。

古屋(圭)委員 ということは、参議院の答弁は虚偽の答弁ということですよ。だって、市民の党、全部記事には、酒井剛、斎藤まさしの記事も出ているんですよ。すべて出ているんですよ。にもかかわらず、今そういうふうに言われたということは、完全な虚偽の答弁である。

 承知をしている、どの程度承知をしておられるんですか。どの程度の関係ですか。承知をしておられる程度なのか。長いおつき合いがあるのか。いかがですか。

菅内閣総理大臣 いろいろな活動の中で、協力をする場面もあったということです。

古屋(圭)委員 極めてあいまいもこ、要するに、本当のことを言いたくない、言われたくないというのがもうありありじゃないですか。ならば、参議院の予算委員会の答弁で、はっきりそれをおっしゃってもよかったことですね。

 それでは、ちょっとパネルを一つ出してください。写真のパネルです。

 これは実は「市民の党ごとう祐一(ゆういち)さん推薦」ということで、かつて神奈川十六区で補欠選挙をやりましたときに、この後藤祐一候補と菅直人氏、そして左側が酒井剛氏でございます。仲よさそうに握手をしております。そして下の方には、連携をしていきますということが細かく書いてあります。

 こういう関係であるということは、多少知っているとかいうことではなくて、実は、先ほどお示しをした「理戦」という季刊誌、雑誌にも、菅直人氏とは私は三十年来のおつき合いである、また選挙のお手伝いも、何度も菅直人氏の選挙のお手伝いをしているということをはっきり公言いたしております。

 実は、後藤祐一候補のこの写真、覚えておられますか、総理。

菅内閣総理大臣 写真そのものは覚えておりません。

古屋(圭)委員 ということは、後藤祐一氏とこうやってやったということもさっぱり覚えていないということですか。どうですか。合成写真だということですか。

菅内閣総理大臣 議員もおわかりだと思いますが、私たち、いろいろな機会に写真を撮ります。ですから、必ずしも、どういう顔ぶれでどういうふうに撮ったか、そういうことを一つ一つ覚えてはおりませんので、そういう意味で、この写真も、私の記憶の中で定かでないという趣旨のことを申し上げたんです。

古屋(圭)委員 そう来ると思いました。そこで、もう一枚写真がございます。

 これは、実は武蔵野市の都議会議員選挙の写真であります。これは、市民の党の候補者と民主党の候補者が二人いましたが、一本化をしたんです。武蔵野市といえば菅総理の選挙区ですね。これを知らないとは私は言わせませんよ。二〇〇五年の都議会議員選挙で、こうやって仲むつまじく、みんなで、四人で握手をしています。このことは認識しておられますか。

菅内閣総理大臣 先ほど申し上げましたが、写真そのものをどういうときに、どういうメンバーで、どの場所で撮ったかということを聞かれると、私としてはその記憶をはっきり定かにはいたしておりません。

 今言われた都議会の選挙をあの民主党の公認候補で戦ったことは事実であります。

古屋(圭)委員 今、この候補者と連携をして、市民の党と連携して選挙を戦ったことは覚えている。ということは、先週の参議院の答弁がでたらめだったということじゃないですか。全くそんなことを承知していない、こうはっきり本人が言いましたよ。市民の党、それから関係する団体等、私は報道されていることを一切承知しておりませんと、はっきりそう言っているんだから。こういうことが、その場限り、言いわけする菅総理の面目躍如だ、私はそう思います。

 そこで、もう一つ菅総理がおっしゃったことがありますね。それは、ローカルパーティーとの連携強化ということであります。

 ローカルパーティーと連携強化する、そのものは別に悪いことだとは思いません。それでは、このいかがわしい政党、市民の党、あるいは市民の会、MPD以外に、民主党がこれだけ資金をじゃぶじゃぶほうり込んで、ずぶずぶの関係にある団体、そういったローカルパーティーというのは存在しますか。

菅内閣総理大臣 少し御質問が、よく趣旨がわからないんですが、他のローカルパーティーといいましょうか、そういうものの関係について、特に今御指摘をいただくようなことがあるとは承知しておりませんが。

古屋(圭)委員 ということは、ローカルパーティーとの連携強化という言いわけをしていますけれども、実はそうではないんです。市民の党、市民の会、こことの連携強化ということにほかならないのではないでしょうか。今そのことをはっきり、そう本人が認めたということですよ。これは極めて大きな問題であります。

 さて、政治資金報告書の調査報告によりますと、市民の党、そして市民の会は、人件費として五千五百万円、ある年はほとんど人件費ということで突出をいたしております。この団体がいわば民主党候補陣営にボランティアと称して運動員を派遣して、裏で人件費を支払っていた疑いというのは、これはぬぐい切れません。つまり、悪質な運動員買収の構図、こういうふうに考えられるわけであります。このことについては、きょうは政治と金という次元で質問するのではありませんけれども、この問題があるということを指摘した上で、今後しっかりこれは追及をしていきたいというふうに思います。

 そこで、なぜこのような、二億円を超える資金ですよ、党本部、菅氏、国会議員、地方議会、こちらを見てください、全部トータルすると二億四百九十六万円。これだけの巨額の資金がなぜこの市民の党や市民の会に流れなくてはいけないんでしょうか。私はどう考えてもその理由がわからない。総理、どう思われますか。

菅内閣総理大臣 この市民の会への寄附に関しましては、政治資金規正法にのっとって寄附をし、収支報告にきちんと記載しており、法令に沿ったものであります。

 寄附については、当時の党役職者としての職務を果たすため、ローカルパーティー、市民の会と党の活動の連携支援のためのものであります。

古屋(圭)委員 その答弁は先週聞きました。私は、なぜこれだけの巨額の資金がこの一つの政党、一つの政治団体に入っているのか、この問題を聞いたんです。恐らくお答えされないでしょう。私は、この問題は極めて重大な問題をはらんでいるということを指摘させていただきたいと思います。

 それから、こちらのパネルで、地方議員十六名で一億円ですけれども、実はこの中に菅総理の地元の市会議員も含まれています。Y氏は三年間で七百三十万円をこの市民の党、市民の会、いかがわしい団体に献金をしております。市会議員Sも三百六十万円出しています。この人たちのほかの政治団体の収入はほとんどありません。それから、収入もいわゆる歳費が中心であります。そういう人間がどうしてこれだけの巨額を出せるのか、摩訶不思議でございます。

 まあ、このことを言っても一切総理はお答えされないでしょうから、国民の皆様にこういう本質的な問題があるということをぜひ御認識いただきたい、こう指摘をさせていただきます。

 そこで、総理に一点だけ確認します。

 民主党本部から菅総理に一億四千九百八十万円を寄附、これは私も政治資金報告書によってチェックをいたしました。この一億四千九百八十万円、これで民主党から菅総理、草志会への金額は間違いないですね。

菅内閣総理大臣 私の政治資金に関しては全部報告してありますので、きょう事前に御質問があれば自分でもチェックをしてまいりましたが、私の報告書に書いたとおりであります。

古屋(圭)委員 報告書に書いてあるとおりということは、私がチェックしたものと同じでございますので、一億四千九百八十万円であるべきであります。しかし、この数字が変わってくるということは極めて大きな問題が発生する可能性があるということだけは指摘をしておきます。

 さて、もう一つ、民主党とこの三つの団体との関係というのは、民主党と一体である。要するに、このグラフに書いてあるように、大きな外枠にあるように、三つの関係者が一つの皿の中に入っているということでございます。

 その証拠として、まず、MPD・平和と民主運動、市民の党、これはいずれも平河町にある龍伸ビルというところに存在をしています。代表はいずれも酒井剛でございます。この龍伸ビルは、北朝鮮送金王と言われる人物が銃殺をされるまでは経営しておりまして、今その関係者が引き継いでいる。そして、これにとどまらず、この団体に献金した民主党議員、ここに複数書いてあります、左側の方に。この民主党の議員の事務所もこのビルに実は入居をしているんですね。さらに、会計責任者とか担当者が何と重複しているんですよ。同一人物が極めて多い。

 こういうことでございまして、要するに、極左過激派政党と連携強化にほかならないんですね。これは金額自身も異常ですし、私は、この構図というのは極めて恐ろしいということをまずテレビをごらんの皆様にしっかり御認識いただきたいというふうに思います。

 その上で、この右側にある北朝鮮拉致の問題について私は質問させていただきます。

 総理は今、政府の拉致対策本部の何の役をお務めでしょうか。

菅内閣総理大臣 本部長です。

古屋(圭)委員 そうですね。そのとおり、本部長をやっておられます。すなわち、拉致問題解決のための最高責任者が菅総理であります。

 そこで、この森大志という人間、三鷹市会議員選挙に出馬しました。ことしの春の統一地方選であります。父は、ハイジャック犯リーダーの故田宮高麿、母は、石岡亨さんと松木薫さん拉致の実行犯森順子、こういったことを御存じだったですか。

菅内閣総理大臣 全く存じ上げておりません。

古屋(圭)委員 今、後ろの方のやじで、親がどうだったから何なんだと。多分その話が出ると思いまして、この森大志氏の素性というものは、実は、森大志を含むよど号のハイジャック犯の子供たちというのは、この故田宮高麿が北朝鮮内に日本革命村小学校というものをつくり上げて、テーマは、立派な金日成主義革命家になるため、日本語の勉強を含め徹底的な思想教育をしているということが専門家から、あるいは八尾恵という、かつての逮捕歴がある拉致にかかわったテロリストでございますが、この八尾恵氏は、「謝罪します」という著書でそういうふうに記述をしております。これは間違いないことでしょう。

 すなわち、確かに、このハイジャック犯あるいは拉致実行犯の子供だから悪いということを言っているわけではありません。その子供であり、なおかつ、それだけ思想教育を受けた人間が日本に帰ってきて日本の市会議員に出るということ自身が、これが北朝鮮拉致、そして、何と市民の党と市民の会にこれだけ、二億円を超える政治献金をしっかりしている政党がその実態である、なおかつ菅総理は拉致対策本部長でございますよ。このことを認識されて、今こうやって私が指摘をさせていただきました。この指摘によって、私は、拉致被害者の家族の皆さん、三十年以上塗炭の苦しみを味わっている人たちですよ。総理も何度か面会をされていますね。この人たちも、強力にこの問題に対して抗議をされておられます。

 知っていたか知らなかったかは水かけ論でございますけれども、ファクトとして、こういう人間を公認している、あるいは推薦して選挙に出している政党、そして、その政党に民主党から多額のお金が出ている、なおかつ総理は拉致対策本部長である、このことをもっても、これは拉致対策本部長を辞任すべき、それぐらいの話ですよ。

 しかし、私は、まずここで申し上げたい。こういう事実がはっきりになった以上、認識をされた以上、家族会の皆様にここでしっかり謝罪をしていただきたいと思います。

菅内閣総理大臣 私は、拉致被害者の皆さんについて、政府として、あるいは日本国として、一日も早くすべての拉致被害者の皆さんの帰国を実現する、そのことがこの拉致本部の最大の役割であり、それぞれ担当大臣に直接は担当していただいておりますが、私も本部長として、そういう姿勢で臨んできているところであります。

古屋(圭)委員 それは当然のことですよ、本部長として。しかし、今私が指摘したのは、そういったしっかり拉致問題を率先垂範して解決していかなきゃいけない総責任者が、こういう関係のある団体に、政党に、民主党から多額の献金をしていた、このことに対する謝罪というのはないですね。

 私は、それでは、もう一点聞きます。

 拉致対策本部をつくられて、何回か会合をやっていますね。そのうちの一回は、実は、拉致対策本部指示、ペーパーで出した最初で最後の、今、菅直人総理のときの会合でございます。これは、平成二十二年の十一月の二十九日に行われております。恐らく一回しかそのペーパーを出しておりませんので、これは事前通告をしておりませんので、総理は多分覚えておられると思いますけれども、もし覚えておられなかったら、後ろに事務方がいてそのペーパーあるでしょう、十一月二十九日の、拉致対策本部、ないですか。拉致問題聞きますよと言っていたのに、出してこないわけですね。わかりました。時間がありません。私はそれを冒頭だけ菅総理に読んでいただきたかったのですが、私から読み上げます。

 「拉致問題の解決に向けて」、十一月二十九日、「本部長指示」とはっきりうたっています。「北朝鮮による日本人拉致問題は、我が国に対する主権侵害かつ重大な人権侵害であり、許し難い行為である。」こういうことをはっきりうたっているんですよ、総理。

 そして、その上で、きょう委員長に座っておられる中井委員長がかつて担当大臣のときに、これは何度もやり合いました、なぜ基本方針と対応方針をつくらないのかと。そうしたら、いや、紙に書くだけでは意味がない、こういう答弁でございましたけれども、やっとこの期に及んで八つの方針をつくり上げました。そのうちの一番最初に書いてあるのが、1、拉致被害者家族へのきめ細かな対応と書いてあるんですよ。

 総理、きめ細かな対応ということはどういうことですか。相手をおもんぱかる、そういうことももちろん含まれるわけでありまして、今回、このような信じられないような構図が明らかになって、それを、まして拉致対策本部長であった菅総理が知らないと言い放つ。このことは謝罪しても謝罪し切れない話ですよ。

 もう一度改めて申し上げます。この予算委員会の場で、ぜひ、拉致被害者家族の皆様に謝罪の言葉を言っていただきたいと思います。

菅内閣総理大臣 私は、拉致被害者の皆さん、長い経緯の中で、まだ帰国できない家族を持って本当に御苦労されている中で、私も本部長として、そういう意味では、なかなかその帰国がかなわないことについて大変申しわけなく思っております。そういった意味で、まだまだこの問題での帰国がかなっていないという点ではおわびを申し上げなければならないと思います。

 ただ、今御指摘の三鷹市議会選挙に、ある人物が立候補した、そして、それがこういう関係だと今、古屋さんがお話しになりましたが、私は、全くこの人物も承知しておりませんし、その経緯も承知をいたしておりません。

 ですから、この人物が三鷹市議会選挙に出たということについて、何か私が謝るというのは、私の全くあずかり知らないことでありますので、そういう意味で、この問題で謝るということは、私としてはそのことについて謝るということにはならないと思っております。

古屋(圭)委員 今、この森大志氏のことをあずかり知らぬと。これは全くうそですよ。

 例えば、市民の党の機関紙「新生」というのがあって、これは最近は廃刊になりましたけれども、月に二、三回、定期的に発行されているんです。ここで菅氏が定期的にインタビューに答えたり、あるいは寄稿をしたりしているんですよ。例えばこういったものが、コピーがあります。こうやってあるんですよ。

 そして、それだけにとどまりません。例えばその機関紙には田宮高麿が北朝鮮から送ったメッセージがあって、それには北朝鮮の拉致の問題についても書いてある。自分たちの子供たちのことについても、要するに思想教育を受けているということについても言及しているんですよ。ということは、そのことを全く知らなかったというのは私は通用しない話だと思う。

 それにしても、そういうことがあったとしても、家族会の皆さんに、ここで、いやしくもそういう関係団体と結果として民主党が関係を持ってしまったということに対して、謝罪の一つもないんですね。

 もう一度お聞きします。その点について謝罪の一つもされないんですね。

菅内閣総理大臣 私も、この拉致問題に関連して、過去の言動、行動についていろいろ批判をいただき、私として不注意な点があったことなどについては、そのときそのときで、おわびといいますか、私の不注意さを認めておわびをしたこともあります。

 ただ、きょう御指摘になった件は、ある人物が三鷹の市議会選挙に出ていたと。そのことについて私は本当にあずかり知りませんので、そのことを理由に何か謝るということについて、私としてそういうことにはならない。もし私自身がそういうことを何か手伝ったとかなんとかしたのであれば、それは決して適切ではないと思いますが、あずかり知らぬことについて、それをどうこうということにはならないと思います。

古屋(圭)委員 いや、びっくりしました。あずかり知らぬことと言い放った。これこそ菅直人の無責任そのものですよ。

 だって、森大志氏は市民の党から推されて出ているんですよ。その市民の党に民主党から二億円を超えるお金が出ているんですよ。この事実関係一つとっても、今の理屈は全く通用しないということですよ。

 この政権は、国家を運営することも、主権を守ることも、そしてまた今度の災害対策で速やかに対応することも全くできない。この政権に日本を任せることは、日本を転落させていくことにつながる。私は、菅直人総理大臣の即時退却だけではなくて、民主党そのものが政権を担っているということに極めて問題があると思います。四K問題についても、もう既に破綻している以上、早くリセットすべきですよ。そのことを強く要求して、質問を終わります。

 以上です。

中井委員長 この際、小里泰弘君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小里泰弘君。

小里委員 自由民主党の小里泰弘でございます。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、パネル一をごらんいただきたいと思います。

 福島第一原発におきまして、事故収束に向けて作業をする作業員のうち六十九人が所在不明となりまして、さらにその後、その所在不明者の数は百三十二人に上ることが明らかになっております。このままでは、いわゆる被曝線量の管理ができないために、今後、将来健康被害が発生をしても、例えば労災の認定が受けられないというような事態も出ることが予想されるところであります。

 作業員が名前を偽って採用されたという報道があるところでございますが、例えば累積の被曝線量が既に限度を超えていたり、あるいはその他のいろいろな問題があったがために名前を偽らざるを得なかった、そんな可能性があるところでございます。契約を急ぐが余りに、ずさんなチェックに終わってしまったんじゃないか、そんなことがまた指摘をされるところであります。

 本来、原発への立ち入りというものは厳重な管理が求められるはずであります。ずさんな管理体制、あるいはテロ対策上の不備というものも懸念をされるところであります。

 この事態をどのように受けとめているか、まずは東京電力にお伺いをいたします。

西澤参考人 先生の御質問にお答えいたします。

 現在は、バーコードを利用した的確な被曝の線量管理等を行っております。

 御指摘のとおり、そこに、新聞記事等でございますけれども、六十九名の連絡がとれないというのは六月二十日時点でございます。現時点では、それは十四名程度にまで減らしてきております。これは、三月に作業に従事して入った方の、身元がわからないという時点の数でございます。

 これにつきましては、名前がダブルチェックであったり、ずっと追跡調査をしておりますけれども、名前が二重であったり、それから海外の方へ行っているとかという形で、いろいろ追跡が非常に困難なところがございますけれども、現時点は十四名でございます。

 現在、当社のホームページ、それから連絡窓口を協力企業も含めて置いてございまして、今その方の追跡をしっかりしなければいけないというふうに思っております。

 初期のときの非常に厳しい作業環境の中で、当社の管理が不行き届きであった点はおわび申し上げたいと思います。

 以上でございます。

小里委員 ずさんな管理体制であったということをお認めになったわけであります。

 監督指導すべき厚労省として、見解をお伺いします。

細川国務大臣 今、東京電力の方から説明がありました。当初、管理は、線量計を渡すときに、そこでペーパーに名前を書くとかいうようなことで管理をしていたようでありまして、もう少ししっかりした管理をすべきだったと思いますが、六月からはバーコードなどで管理をするようになりまして、作業員全員をしっかり把握するようになっております。

 先ほど出ましたように、三月分で現在十四人、そして四月分で百十八人行方不明でありまして、そこを東京電力の方で今追跡のしっかりした調査をさせているところでございます。

小里委員 本来、福島第一原発におきましては、過酷な作業環境、居住環境、そしてまた健康管理のあり方が問題視をされてまいりました。それがゆえに人手不足にもつながっているんじゃないかと思います。さらに、この問題は、今後の作業の進捗というものに大変な影響を及ぼしかねないわけであります。

 それだけに、宿舎の整備なども含めて、東京電力が一括をして責任を持って環境の改善、すなわち労働環境の改善あるいは居住環境の改善等々を含めて、しっかり当たっていく必要があると思います。

 東京電力の見解をお伺いいたします。

西澤参考人 お答えいたします。

 協力企業も含めて、働いている方の作業の改善につきましては、先ほど先生から御質問ありましたけれども、宿舎等につきましても、今仮の宿舎を順次Jヴィレッジの方で整備させていただいております。今月中には一千人以上を超える者が宿泊できるという形にしたいという形で、今鋭意建設に励んでおります。

 あと、食事等もいろいろ当初ありましたけれども、これもかなり改善されておりますし、それから、健康の面では、これは海江田大臣とか細野大臣の御指導、御支援もありまして、二十四時間体制で医療の方もきちっと整備するような形が今整ってございます。

 以上でございます。

小里委員 炎天下の高温多湿の作業環境、そして密閉性の高い防護服を着ておりまして、まさにサウナ状態であります。加えて、被曝のリスクを負いながらの作業でありまして、今恐らく日本で一番重要な現場において携わっている作業員の皆さんであります。その環境の整備というものは、今後の作業の進捗、原発事故の収束に向けて不可欠の要素であると思っております。

 厚労省に、もう一回、監督官庁としてお伺いいたします。

細川国務大臣 小里委員がおっしゃるとおり、原発で働いている作業員の方の健康管理というのは大変大事なことだというふうに思っております。

 とりわけ、今大変暑い夏でございますので、そういう意味でも、例えば、日中の作業はさせない、二時から五時までは作業をさせない。あるいは、休憩するところには、しっかりした冷房のある休憩所、これもつくるようにさせまして、千二百五十人ぐらい入れる冷房のきいた休憩所、これもできました。

 それから、医療の方は、免震棟では二十四時間のお医者さんがいたんですけれども、さらに診療所をつくりまして、そこにはチームを派遣するということで、複数のお医者さんも待機をするような、そういうことをさせていくところでございます。

小里委員 まさに事故収束に向けまして大事な要素であります。官民含めて、しっかりした対応をお願いしたいと思います。

 続きまして、パネル二をごらんいただきたいと思います。震災関連の主な法案、予算案の提出日と成立日を示したものであります。

 ごらんになってわかりますとおり、それぞれの法案につきまして一週間程度のスピード審議で成立をしております。自由民主党は、今回の震災に当たりまして、国会対応におきましてもほとんど審議拒否をすることなく、震災関連法案の審議に協力をしてまいりました。

 パネル三をごらんいただきたいと思います。

 自由民主党は、震災発生以来、自民党ならこうするという対策案を、例えば、政府としての組織体制のあり方、避難所対策のあり方、中小企業対策、雇用対策、そして復旧事業のあり方に至るまで、第一次提言から第三次提言まで、五百七十七項目の具体策を政府に提言してまいりました。このほとんどを、多くを政府においては取り入れて、震災対策に生かしてこられたはずであります。玄葉大臣は、政調会長としてもその経緯を最もよく御存じのはずであります。

 自由民主党は、このように持てるノウハウすべてを提供しながら震災対策に協力をしてまいったと思いますが、いかがでありましょうか。

中井委員長 その前に、西澤君を帰していいですか。(小里委員「どうぞ。ありがとうございました」と呼ぶ)

 どうぞ御退席ください。

玄葉国務大臣 小里委員がおっしゃいましたとおり、自民党からは三回にわたって貴重な御提言を、石破政調会長を先頭に、実務の責任者は恐らく小里委員だったのではないかというふうに思いますけれども、しかも、具体的に御提言をいただいているというふうに私は認識をしておりまして、それもでき得る限り取り入れるという方向で努力をしております。

 ただ、三次はかなり巨額にわたる財源が必要である。今回、二次補正の提言も自民党の方でされておられますけれども、たしか十七兆ということでございますから、そうなると、当然、私たちはこれから三次補正でその多くを対応していくということにならざるを得ないんだろうというふうに考えております。

小里委員 もう一度パネル二をごらんいただきたいと思います。

 今玄葉大臣の話で、自民党は一生懸命協力をしてきた、それを可能な限り政府は取り入れてきた、対策案を取り入れてきたということでございました。ただ、いかんせん、提言を受け入れる、実行する政府にスピード感がないんです。対策が、実行が遅いと思います。

 このパネルでごらんになってわかりますとおり、全般的に、法案、予算案の提出がおくれました。例えば、第一次補正予算、震災発生から四十八日目に提出をされておりますが、阪神・淡路と比べますと十日以上遅い提出であります。復興基本法は二カ月おくれました。そして、今回の第二次補正予算案は一カ月以上おくれております。

 パネル四をさらにごらんいただきたいと思います。これは、自民党の提言と、これに対する政府の対応状況を示したものであります。

 これは五百七十七項目の中での具体策の代表例でありますが、やはり全般として、自民党の提言に対して政府の対応がおくれております。

 例えば、震災対策を政治決断をもって迅速に進めていくべき震災対策専任大臣でありますが、その設置を自由民主党は三月十四日に提言をしておりますが、実際に設置をされたのは六月二十七日でありました。震災対策は、申し上げるまでもなく、最初の一カ月、二カ月の初動対応が肝心である。そこが勝負であるということを考えますと、まさに遅きに失し過ぎた感があるところでございます。

 被災者生活再建支援金の補助率アップも、大分早い時期から訴えておりましたが、やっと今度アップされることになりました。また、被災地の復旧事業全般にわたりまして取り組みがおくれております。

 実は、先週、宮城の被災地に参りまして、市長さん、町長さん方と意見交換を行ってまいりました。その意見交換会で、例えば学校の復旧事業でありますが、松島の町長さんがおっしゃるには、八月からやっと査定が始まる、調査が始まる、本来は夏休みが明けたらちゃんとしたところで授業を始めたかったなと嘆いておられました。

 あるいは、海岸堤防、三県だけで延長百九十キロメートルにわたりまして損壊をしておりますが、いまだもって、土のうを積んでしのぐしかないという状況であります。国交大臣がうなずいておられるとおりであります。

 あるいは、鉄道復旧予算、三セク鉄道の話が午前中もございました。この補助率アップが全くなされません。どころか、予算も確保されないままに、仕方がないから、今、自治体から借金をして何とか復旧の事業を進めている、そんなかわいそうな状況でございます。

 このように、全般として、相当復旧事業もおくれております。政府が復旧に向けて動いている姿が見えない、一本のくいも打っていないという被災地の声であります。こんな声に、総理、どうお答えになりますか。

平野国務大臣 先ほど玄葉大臣も答えられましたけれども、自民党さん並びに公明党さんからは、いろいろ有意義な提言をいただいております。

 それで、この自民党の提言と政府の対応ということでございますけれども、この中では、今の小里委員の指摘をそのまま受け取らなくちゃならない部分もございますが、少なくとも復旧、例えば海岸堤防、あるいは漁港、学校、病院、こういったものにつきましては、まず、その準備に時間がかかるということだけはぜひ御理解いただきたいと思います。

 例えば海岸堤防でございますが、これは、今回の津波で完全に壊れた海岸堤防が相当の延長にわたってあります。今何をやっていくかといいますと、今後の堤防を設計するに当たってどういう津波を設定しなければならないか、まずこれをきっちり詰めなくちゃなりません。これは、中央防災会議の専門会議からきちんとした答申をいただいております。その上で、この復旧事業、単なる復旧、現況復旧では対応できません。これからの海岸堤防は、津波が越波してくることを考えた上で設計をしなければならない。粘り強い堤防という提言も、復興構想会議あるいは中央防災会議等々でもいろいろと提言をいただいています。

 今、例えばこの海岸堤防等につきましては、国土交通省が中心になって全体の計画づくりを進めております。その間、応急措置として、土のうとおっしゃいましたけれども、土のうでまず防ぐということをしっかり対応してきたということでございます。

 いずれ、鉄道復旧についてもそうであります。例えば、JR線をもとの路線で復活させていいかどうか、この決断も大変です。例えば、陸前高田にあるJR線は全部やられていました。そしてそれは、路線がどこにあるかといいますと、平場であります。(小里委員「JRのことを言っているんじゃないですよ」と呼ぶ)例えばの話です。そういう話の中で、さまざまな御提案をいただいております。

 ただ、復旧復興を急げという小里委員の御指摘については、これは真摯に受けとめなければならないというふうに考えております。

小里委員 先ほども申し上げましたように、被災地の感覚とは大分隔たりがあると言わざるを得ません。

 海岸堤防につきましても、これは国交省から、もっと早くこの準備を進めておれば、もっとましな復旧事業ができたんだ、もっと早目に対応できたんだ、そういう声が伝わってきておるんですよ。それに、さっき申し上げましたように、三セク鉄道は、政府がやってくれないから、補助率をアップしてくれないから、予算をつけてくれないから、もう自主的に借金をして進めているんですよ。そういうところに何で手を差し伸べないんですか。

 総理は、五月二十三日の復興特の質問で私が一次補正の不備というものを指摘しましたときに、一次補正で不足するところはどんどん指摘をしてください、二次補正で対応するとおっしゃったんです。党首討論でも総理は、当然二次補正は大規模なものになると言い切ったじゃないですか。にもかかわらず、その時々の総理自身の御都合によりまして、二次補正に対する方針が二転三転をしました。その結果、一応二次補正をやりますというだけの、アリバイづくりの補正予算にすぎなくなってしまっているんです。違いますか、総理。

菅内閣総理大臣 いろいろと自民党から建設的な御提案をいただいていることには、私からもお礼を申し上げたいと思います。

 ただ、ここで、震災対策専任大臣の設置ということを提言された、確かにそのとおりでありますが、その後、内閣法改正という形で、それが可能になるような大臣、副大臣、政務官の増員のお願いを野党の皆さんにしているわけですけれども、残念ながら現在まで御同意をいただけないことが、率直に言って非常に制約になっていることはぜひ御理解をいただいて、今後のためにも、その内閣法改正も御理解をいただければと思っております。

 今御指摘がありました一次補正、二次補正の考え方であります。

 当初、緊急のものは予備費で対応してまいりました。そして、一次補正案については、御党を初め、野党の皆さんの理解もいただいて、成立をさせました。そして、確かにある時期、復興構想会議の提言が出るのが六月の終わりであることが予定されておりましたので、それを踏まえて本格的な復興予算ということの段取りも考えたわけでありますが、その間の国会審議等で、一次補正に十分盛り込めなかった幾つかの課題、例えば二重ローンの問題とか原子力災害に対する補償スキームとかに必要な費用とか、そういうものをいろいろ御指摘をいただきましたし、検討してみましたらそれは急ぐべきだ、そういうことで、今回、審議をいただいている二次補正案を出したわけであります。

 今後、既に六月の二十五日に、復興構想会議から復興の青写真もいただいております。これを基本方針という形で今月中にはまとめて、そして、本格的な復興のための第三次補正という形に、これはできれば与野党共同で仕上げていきたい、このように考えております。

小里委員 震災専任大臣の設置に言及がございました。

 内閣法を改正するまでもなく、閣内の調整でこの担当大臣は設置をできたはずでありまして、実際に今回もそうなさったはずであります。そもそも、内閣法の改正を出したといいながら、我が方には、自民党にはほとんど働きかけはなかったんですよ。私も国会対策副委員長でありますが、とんと記憶がないわけであります。

 そもそも、五月の復興特で、私は、一次補正が不十分であって、二次補正を待たないと本格復旧は始まらない状態であると申し上げました。それどころか、今や三次補正を待たないと本格復旧も復興も始まらない情勢でありまして、一次補正から二次補正、さらに三次補正と、どんどんずれ込んでいっているんですよ。

 被災地におきましては、今、怒りの声というか、もうあきらめの雰囲気すら漂っているような情勢でありまして、こういった事態をもたらした総理の責任というものは非常に重いと私は思います。

 例えば、三次提言におきまして、「県立病院等、全壊した病院には一次補正で復旧予算がついていないことを踏まえ、二次補正での早期の措置を図ること。」という提言を行いました。これに対して、先日、厚労省から回答がございました。すなわち、総理の指示で二次補正は原子力関係と二重ローン関係のみ、しかし、厚生労働省としても、この問題を無視するつもりはなく、三次補正で組み込めるよう現在調整中と、極めて苦渋に満ちた回答であります。

 要するに、総理の指示で復旧事業がおくれているんですよ。総理がいろいろな震災対策の邪魔をしておられる。だから、私たちは総理に交代をしてくださいと申し上げているわけであります。

 パネル四にありますように、すべての課題にわたりまして、私どもは、大分早い時期に提言をしてまいりました。逆に申し上げれば、自民党だったら、もっと早く対策が打てたはずであります。自民党政権だったら、あと一カ月、二カ月あるいはそれ以上早く対策が進んでいったということを私は自信を持って申し上げる次第であります。

 瓦れき処理、最後の項目にございます。この瓦れき処理につきましても、三月三十日の第一次提言の段階から提言を申し上げてまいりました。三回、四回にわたりまして、瓦れき処理の具体策を提案してまいりました。しかしながら、政府におきましては、抜本的な対応策というものは全く施されないままに、遅々として進まない現況があるわけであります。そこで、私どもは、瓦れき処理のための特別措置法を諮ることによりまして政府の対応を促していこうということで、つい十日ほど前にこの法案を提出した次第でございます。

 総理、お伺いをいたします。瓦れき処理がおくれているその原因は何でしょうか、幾つかお答えください。総理、お答えください。

江田国務大臣 瓦れき処理の問題が、おくれているものの一つに、典型的なものと挙げられていることはよく承知をしております。しかし、本当におくれているかどうか、これはやはり私は本当に皆さんに考えていただきたいと思うんです。

 私は、四月初めに法務大臣として気仙沼へ行ってきました。そのときに、津波の状況はよく見てまいりました。本当にもう身の毛もよだつような事態でした。そして、先週、土日に、今度は宮古とかあっちの方へ行ってまいりました。

 そうすると、確かにそれは仮置き場ではありますよ。仮置き場ではあるけれども、生活の現場からはちゃんと移されているんです。そして、今、七月の十四日の数字でいえば、ほぼ四〇%近くまで処理をされております。あるいはまた、八月の末には、ほぼ沿岸の市町村すべてにおいて一次処理まで、一次仮置き場にまでは移す、そういう方針で前へ進んでいます。おくれたおくれたということだけ言わずに、どういう状況で進んでいるかというのをちゃんと見ていただきたい。

 これほど大量の瓦れきがあって、しかも、その底には御遺体が埋まっていたというような状況の中で、自衛隊十万人をつぎ込みながら、潮もかかっている、あるいはヘドロもかかっている、そういうものをやってきているのでありまして、ここのところは国民の皆さんにもよくわかっていただきたいと思っております。

小里委員 全く答弁になっておりません。

 先週、被災地の意見交換会で、多賀城市の議長さんだったと思いますが、こうおっしゃっておられました。学校のすぐそばに瓦れきが五メートルも積んであるんですよ、悪臭がたまらない、ハエがたかって授業にならないと。大変な声でありました。

 グラウンドとか野球場とか公園とか、使えるところをすべて使って、今もう一次置き場で使われて満杯状態なんです。ここから次の段階に一刻も早く移していかないといけないんです。今は第一次仮置き場にある、これを次の二次仮置き場に運んでいかなくてはならない。さらにその先の最終処分まで、本当に気の遠くなるような作業工程が待っているわけであります。

 四〇%とおっしゃいましたけれども、第一次仮置き場、その中のほんの入り口の部分の、その四割にすぎないんですよ。全体から見れば、まさに瓦れき処理はまだ緒についたばかりであるということをしっかり認識していただきたいと思います。

 瓦れき処理がおくれている原因でありますが、まず、被災自治体が被災業務で手いっぱいであること。あるいは、費用負担に負担があること。仮置き場、最終処分場が確保できないこと。あるいは、契約の基準や単価がはっきりしないこと。実施主体すらはっきりしないということ。瓦れき処理がおくれているいろいろな要因が考えられるわけであります。

 それぞれについて、私どもは、その要因を検証いたしまして、具体策を法案という形で盛り込んだわけであります。

 パネル五をごらんいただきたいと思います。

 まず、瓦れき処理を国の責務といたします。

 被災自治体からの要請により、国みずからが自治体にかわって瓦れき処理を行うことといたします。

 処理費、施設整備費等々、瓦れき処理の経費全般にわたって国が一〇〇%補助することといたします。

 そして、復興に向けて瓦れきの再生利用を図る。例えば、瓦れきの大きな部分を占めるコンクリートくずなどを防潮林とか新しい復興のまちづくりの地盤に使うといったようなことによりまして、これはまた最終処分にも役立つ話であります。

 仮置き場、最終処分場の確保のためには、全国の自治体に協力を要請いたしまして、その費用を国が全額持つことといたします。

 そしてまた、契約の内容に関する統一的な指針を定めまして、事業者や自治体が安心して取り組めるように工夫をしていきたいと思います。

 アスベスト被害の防止も大事な課題であります。

 海の瓦れき処理もなかなか実施主体がはっきりいたしません。

 ヘドロの処理に関しましても、感染症、悪臭の予防をした上で、そして無害化処理を行った上で、これも再生利用を図ろうということにしたわけであります。

 被災地の意見交換会では、ぜひこの自民党案でいっていただきたいということでございました。

 ちなみに、政府案はこの二番の部分だけしかないんです。代行規定、自治体にかわって国が代行をし得るとしただけでありまして、その他一切の具体策は盛り込んでいないわけであります。政府案には大事な部分が入っていない、ぜひ野党案でこれを早期に成立させていただきたい、そうすれば瓦れき処理は格段に進んでいくという被災地の声でありました。

 総理、この自民党案、野党案というものをのんでいただきたいと思いますが、いかがでありましょうか。

江田国務大臣 野党の皆さんが大変前向きに、さまざまな知恵を出して法案を提出していただいていることは、私どもも高く評価をしたいと思います。

 ただ、今幾つかおっしゃられた中で、具体的に海のことであるとかアスベストのことであるとかなどなど、これはすべて我々はちゃんとやっております。ちゃんと法律に書いていなきゃやれないとかいう話じゃないので、きっちりやっていますから、その実際にやることについて皆さんの協力をぜひいただきたいと思っております。

 あるいはまた、国が責任を持ってというお話ですが、私どもが出しております法案についても、「国が被害を受けた市町村に代わって」と、ちゃんと国が主体になって、そして国の中で環境大臣がやるということを書いてあるのでありまして、我々の方が役割分担はよほどしっかりしていると思っております。

 そして今、仮置き場まで持っていって、これから先が大変な仕事ですので、ここで私ども政府の法案を出したわけであります。ぜひ御理解をいただきたいと思います。

小里委員 やっている、やっているとおっしゃいますけれども、被災地には全く届いていないんですよ、徹底されていません。一度被災地で意見交換会をやってみてください。

 通達だ何だと、そういうことで指示を出されましても、全く現場に届かないんです。だから、法律にしっかり定めることで行政に対して義務づけにつながっていくんです。そして、国として、国会の意思として、こうやって瓦れき処理を進めていくんですという明確なメッセージを被災地に送っていこうじゃありませんか。どうですか。

 そして、費用のことも若干おっしゃったようでありますが、今の政府案では、まずは自治体が巨額の借金を背負うことになります。そして、四年目あるいは六年目から、十年以上かけて毎年その借金の返済をしていく、そのたびに国が補てんをするということになっておりますが、そんな先のことは当てにならないというのが被災地の正直な声であります。

 一割負担とか二割負担とかいっても、ほかの事業とかを合わせると、市や町の年間予算を超えてしまうんです。後で国が見てくれるというんだったら今見てください、これが被災地の声でありまして、このことはまさに至極当然のことであろうと思っております。ぜひ、我が党の案でしっかりと対応を図っていただきたいと思います。

 時間がありませんから、これは要請にとどめさせていただきますが、放射性物質を帯びた瓦れきの処理につきましては、また特段の配慮を要することになります。したがいまして、自民党におきましては、別の法律案を提出するべく今作業中であります。政府におきましても、ぜひしっかりと明確な対応を図っていただきたいと要請をするところでございます。

 最後でございます。パネル六をごらんいただきたいと思います。

 このように、私どもは、特別立法に関連しまして終始協力をしてまいりました。

 例えば、復興基本法案、津波対策の推進に関する法律案を初め十七法案が既に震災対策法案として成立をしておりますが、そのほとんどが自民党の提言に沿った内容であります。

 さらに、原子力損害賠償仮払い法案、瓦れき処理対策法案、二重ローン救済法案を初め七法案を、自民党から、また野党共同で議員立法として今国会に提出をしておるところでございます。

 さらに、被災地のニーズをいただきながら準備を進めている災害対策の議員立法法案、七法案以上を予定しているところでございまして、しっかりと対応を図っていただきたいと思うところでございます。

 思い浮かべますと、昨年の口蹄疫に際しましても、政府の対応が大いにおくれました。そこで、私どもは口蹄疫対策特別措置法を準備して、これをもとにして対策の推進を図っていったわけであります。赤潮被害のときもそうでありました。

 私どもは、民主党がやらないなら自民党がやる、その精神でもって、今回の震災対策におきましてもしっかりと推進を図ってまいりたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

中井委員長 この際、金田勝年君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。金田勝年君。

金田委員 自由民主党の金田勝年でございます。

 本日は、限られた時間で総理の政治姿勢を中心にやらせていただきたい、こういうふうに思っております。

 そこで、まず総理にお尋ねしたいと思います。

 たしか、昨年の十二月の十二日だったと思います。総理がみずからの言葉として、半年間だったと思います、これまでは仮免政治だったというふうにおっしゃったと記憶しております。それがいつから、今どういう政治になったのか、お答えいただきたいと思います。

菅内閣総理大臣 私にとっては、昨年の六月に政権を担当して、そのとき申し上げたのは、それまで二十年近く先送りをしてきた社会保障の問題等々、そういう問題にしっかり取り組みたいということを申し上げました。そして、三月十一日の震災、さらには原発事故、まさにそれに遭遇をいたしまして、何よりも急がなければならないのはそれに対する対応だ、そう考えて、この数カ月間、内閣一体となって全力を挙げてまいりました。

 私は、この間の復旧復興に関して、いろいろと御意見はありますけれども、自治体も被災者の皆さんも御苦労される中、同時に政府関係者も全力を挙げて、百点とは申し上げませんけれども、一つ一つ改善が進んでいると思っております。

 それに加えて、原発事故に関しては、きょうちょうどステップ1の終了の時点を迎えますけれども、当初は本当にこれを抑え込むことができるかという、私自身も思い出しても背筋が寒くなるような時期もありましたけれども、幸いにして、この収束に向かってステップ1がほぼ予定どおり進行し、次の段階に進むことができる。こういう意味では、やらなければならない仕事に関して内閣として全力を挙げてやってきている、このように考えております。

金田委員 私は、今どういう政治、仮免政治からどういう政治に変わったかとお尋ねしたんですが、どういう政治ですか。もう一回、一言で言ってください。

菅内閣総理大臣 今申し上げましたように、やらなければならないことを全力を挙げてやっている政治だと思っています。

金田委員 それで、私の方からどういう政治かということを申し上げるとすれば、去年の十二月、この日本の国の総理が仮免許政治と言ったときに、私はどっと倒れました、こんな責任感でいいのかと。私は、今の政治を一言で言うならば、免許取り消しになった無免許政治だというふうに思っております。その心は簡単であります。例えば、原発を今例に出されました。浜岡原発にしろ、玄海原発にしろ、ストレステストにしろ、どれも党内の論議や手続を経ずして、そして決定を首相みずから行ったことに対して非常に混乱を引き起こす。そういう状態では、これは免許取り消しになった無免許政治そのものの典型なのであります。

 そこで、私は思うんですが、これは何もこの危機管理の問題だけじゃないんですよ。危機管理の問題以前に、この国は多くの課題に直面をしております。しかも、国難ともいうべき大変な問題をいっぱい抱えている。ならば、そのときにどういうスタンスを、約束を国民の皆さんとしたのか、そしてそれをどういうふうに実現していったのか、手続はどうとったのか、そこが問われるのが本格的な政治であります。

 そういう意味において、政治家が絶対に行ってはいけないことは、約束をしたことについてのぶれ、このぶれがあるときに本当に心配なのであります。口ではいいことを言う、そしてそれを真に受けた国民の皆さん、有権者が政権の立場を与える、政権与党になった、そうした途端に、あれはそのときの状況で言ったことだ、これでは、もう日本の政治はどん底に落ちてしまうわけであります。

 だから申し上げたい。私は、ぶれない政治、言葉に責任を持つ政治、それをぜひとも国民の皆さんの前で誓っていただきたいのであります。なぜなら、申し上げます。それは、今みたいな、大震災が起きて本当に大変な状況、この状況の中で、多くの被災者の皆さんの命と希望がかかっているのであります。この命と希望を守る、そして、それをしっかり受けとめて、国が一緒になって助け合い、支え合っていく、そのときの、頑張る、それが我々政治家に課せられた課題なのでありますから、そのときに、もし無免許政治でぶれる政治であるならば、これは大変な危機感を覚えるわけであります。

 そこで……(発言する者あり)入ります。今お手元に、一枚目のパネルにございます。

 私は、今回の同志の皆さんの議論でもう既に明らかになりましたから、繰り返しはいたしませんが、二次補正は非常に遅かった。ツーリトル・ツーレートという言葉が、月並みですが、使われている。私は、そのとおりだというふうに思っております。要するに、何のために国会を七十日間も延ばしたんだ、あるいは、一・五次補正とか言われてもいる、菅総理の延命のためのお茶濁しのような補正なのではないかと言う人もいるんです。だから、なぜもっと、被災者それから被災地のそういう要望、希望、そういうもの本位になっていないのかということが非常に残念であります。

 私どもは、十七兆円の本格的な補正案というのを用意していたにもかかわらず、この後の検討にすべて先送りされたことは非常につらい。でも、それは、きょうは時間が限られていますので、同志の諸君からの話がございましたから、私からは、私の地元の秋田で、東北六県と書いてありますが、全国の知事会議が行われた。その全国の知事会議で出た、地方の現場で本当に責任を持って頑張っている皆さんの意見というものが出ておりますから、これを引用させていただいております。

 ごらんいただくとわかりますが、東北の六県の知事アピールの前に、もう既にたくさんの指摘が出ました。国政の停滞、政府に不信感がある、現場感覚がない、東北は一つという認識で復興に取り組むけれども、取り組みが遅い、国の調整力や指導力が不足している、それから、情報インフラの整備に国が責任を持っていない、持つべきだ、原発事故の影響で復旧のおくれがある、子供の県外流出も悩み、これが被災地の東北の皆さんの、知事の意見なのであります。

 そして、共同アピールというのが出ております。ここに書いてある五項目であります。福島原発事故の早期収束はそうですが、二番目もあります。三番目に、農業の復興。木材産業、やはり復興のための地元の木材というのは盛んに使用されなければいけません。高速道路の不連続区間の早期整備ですけれども、今回の……(発言する者あり)こういう要望をちゃんと確認してからお答えいただきますから。

 こういうものについて、例えば、被災地が太平洋側にあって、そして日本海側の港から米軍も入ってきました、自衛隊も入ってきた、そして救済のために被災地に向かうことができたのであります。物資もそうだ。

 だから、本当に東北全体の中でのそういう位置づけ、そういう現場の声を、ここにたくさん出ている、政府に反省を求めるその声も含めて、これを全部前提として、どういうふうに、皆さんと国の立場でしっかりと国難に当たっての覚悟を決めてこれを実現していくことが、今回の補正予算では無理なところがいっぱいあります。

 復興はこれからです。ですから、予算が、例えば第三次ということも言われていますけれども、これは今の総理がやるというふうに私どもは思っておりませんが、しかし、これをやるときに、その三次補正でしっかりとこの国の復興をするために、地域の復興をするためにいろいろな課題を盛り込むときに、もし予算が通っても、これを執行するときにはもうことしは間に合わないというようなことがいっぱいあるわけです。中には復旧で足りないところもいっぱいある。

 だから、そういうものをどういう覚悟でおやりになるのか、そこをまず総理と平野復興大臣からその心構えをしっかりと一言でお聞きしたい。

平野国務大臣 東北六県知事共同アピール、たくさんの内容をいただいております。原則自由、必要最小限の規制の特区制度等、中には復興構想会議で提言いただいたというところともオーバーラップするものはございますけれども、何といっても被災三県の知事が含まれていること、それからあと、先ほど金田委員から御紹介がございました、太平洋岸の港湾施設が機能不全になったとき、秋田から、あるいは山形から、あるいは青森から、家畜のえさあるいは食料、ガソリン、こういったものが入ってきまして、そういった意味における東北六県の一体性というのは、改めて今回の被災によって感じたということでございます。

 いずれ、さまざまな問題がございますけれども、まずは一日も早い復旧復興を目指して、私たちも今一生懸命努力しております。そして、何よりも地域の声を聞くということについては、私ども、三月十一日の被災以来、閣僚一人一人、当時私は閣僚ではございませんけれども、一日も欠かさず心がけてきたことだと思っております。そうした声も踏まえて、しっかりとした計画をつくって実行する、これに尽きるのではないかというふうに思っております。

菅内閣総理大臣 まさに被災地の皆さんの声をしっかり聞いて復旧復興を進めていこうということで、特に、四月の段階で復興構想会議をつくりまして、六月の二十五日に復興に向かっての青写真をいただきました。これをまとめるに当たっては、被災三県の知事にも参加をいただきました。今回、知事会から幾つかのアピールや御指摘をいただいている中にも、それと共通するものがあります。

 また、今、平野大臣からもお話がありましたように、特に震災直後の太平洋側の港がほとんど使えない中で、日本海側の港あるいはいろいろな道路網が健在であったことが、そういった機能を果たした大きな要素だと理解しております。

 そういった意味で、今後、東北地方の復旧復興を考えるときに、東北地方というものを一つの大きな積極的な意味での単位として、お互いに助け合いながら、ある意味、いざというときには代替的な機能が果たせるような、そういう復興につなげてまいりたい、こう考えております。

金田委員 やはり、政権を預かる立場というものは非常に、先ほども申し上げた、東北被災地の命と希望というものに責任を持たなければいけない。復興への責任といいますか、そういうものを持たなければいけないわけですね。そのときに、間違っても無責任で試行錯誤的な対応になってはいけない。

 そこで、次の質問に移りますが、要は、民主党政治のぶれというものがこの震災の危機管理の場合にも出てくるおそれがあるということについて、私は、覚悟を決めてしっかりやってほしいということを申し上げているわけであります。

 そこは、このパネルをごらんいただきますと、まず危機管理(大震災・原発)以前に、内政、外交で数多くの民主党政治のぶれがあった。言葉に責任を持たない政治、公約に責任を持たない政治が行われていたんだと。国民に約束したことと全く違う形になっているというのが右側であります。

 まず、一番大事なことを申し上げますと、財源論で国民に約束をした。国の総予算は、一般会計、特別会計合わせて二百七兆円ある、その全面的組み替えと無駄の削減で幾らでも、一割や二割は簡単に出てくると皆さんおっしゃっていた。政権をとる前の党首の方も言っていた。政権をとってからの財務大臣もおっしゃった。それに、マニフェストそのものに十六・八兆円を、二十五年度までに新しい財源を用意し、その中ですべての選挙で約束した歳出、子ども手当であれ、それからガソリン税の暫定措置であれ、全部実現しますよ、皆さんの希望にこたえますよとやった。

 ところが、どうなったか。右側を見てください。全く確保困難でありまして、公約の破綻がある。鳴り物入りで始まった事業仕分け、二年間で一兆円しか出てきていない。そして、その結果、赤字国債の発行になっているんです。

 ですから、先ほども申し上げた、結局、これまでのそういう約束を守らなかった場合のツケが国民の皆さんに現在と将来の負担として転嫁されることになるということについて、非常に問題なのであります。

 だからこそ、仮免政治というふうにみずからおっしゃっていたその政治の中身は、その程度の軽いものの認識しかないのかなというふうに思いますが、この点について、総理、簡単に、まず反省をして、国民の皆さんに謝罪をしてから前に進む、そういう段取りが必要だというふうに思います。どうぞ、総理、一言で答えてください。

菅内閣総理大臣 この政権担当の前にマニフェストで提起した問題の中、幾つかのことでそのとおりに実行できなかったことがあったことは率直に認めて、申しわけないと思っております。

 そういう中で、多くは、十分ではないかもしれませんが、マニフェストに沿って前進したものも相当程度あるわけであります。そして、この三月十一日の大震災を経て、その後については、これまでのマニフェスト、ある意味ではその基本は大事にしながらも、この震災対応あるいは原発対応が優先的に対応すべきもの、そういう姿勢でその後の財政運営に取り組んできたところであります。

 そういった意味で、この二次補正についても、まさにこの震災及び原子力事故対応を重点的にやっているということは御理解をいただけるもの、こう考えております。

金田委員 一番の問題は、財源があると言って財源がない、だから消費税、右下にある消費税の一〇%に引き上げというふうに持ち込む、こういうのは、政権になる前に言っていることと、選挙で政権をとってから今言っていることが違うということに尽きるのであります。

 そこのところのほかに、時間の関係で、その後を説明いたします。

 いいですか、事業仕分けで賄えない部分を赤字国債の発行で賄っている。しかし、もう一つ、景気のための三段構えの経済対策といいながら、三段目の本予算では、経済に乗数効果が最も大きい公共事業を大幅に削減。二年間でマイナス一八%、そしてまたマイナス五%をやっている。

 例えばアメリカのオバマ政権なんかは、グリーンニューディール政策でしっかり地方の景気を高めるために、こういう公共事業というのも大切だという考え方もとっているのであります。しかし、我が方は、こういう形でしわ寄せを、景気の方に出てしまう。だから、どうなるか。デフレがそのまま続いてしまう。

 それから、次の農政の決定であります。

 食料自給率五〇%を目標にして、昨年の三月、閣議決定をしている。食料自給率五〇%ですよ。それが、去年の秋には、TPPに参加すると言った。自給率は、農林省の計算によれば、その結果、一四%になる。五〇%と一四%のこの大きな矛盾をどう解決するのか。

 食料安全保障の不安があって、生産者や国民の皆さんは食料安全保障に対する不安もある。それに加えて、農林予算で戸別所得補償をやったのは、その分は農林予算の中に入れて、三十六年ぶりの小規模な予算になった。

 だから、こういうもろもろの結果、初めに左側にある方は、夢を与え、約束をし、右側は、結果はこうなっているという状況なんですよ。

 そしてもう一つ、社会保障と税の一体改革があります。

 これは、去る七月一日、本部で決定ということで閣議報告をされているようですけれども、この一体改革、年金制度、最低保障年金、所得比例年金、例外なく一元化、この三つはマニフェストの三本柱だったんですよ。これをやると言っておいて、すべて結果は右側の先送りであります。できるというふうに書いてあるのは、二分の一国庫負担と被用者年金のみの一元化であります。こういう状況。

 あるいは、後期高齢者医療制度の廃止と言っておいて、結論は出ませんでした。年齢で区分するという中身は変わっておりません。

 そしてまた、子ども手当、月額二万六千円はあきらめたんですね。月額一万三千円、そして二万六千円までの分の財源はない。

 そして、社会保障の財源問題は、マニフェストでは国民の皆さんにどう約束したか。マニフェストでは、社会保障は、増税も要らない、それから歳出の問題も削る必要はないということを言っておったわけですよ。それが今、消費税率一〇%に引き上げなければいけない。しかし、党内の議論の中で時期は玉虫色の表現になっている。

 こういう状況を国民の皆さんはどう受けとめるか。左側で約束して右側で処理する、こんな違いは物すごく大きいんですよ。この大きい実態をどう受けとめるか。これが政治家の約束であったとするならば、これはもう詐欺とすら言えるのではありませんか。非常に重要なことです。

 どういうふうにこの点について、仮免許政治だからといって許されるものではないし、国民の皆さんに謝れば、その時点で免許取り消しの無免許政治。ですから、解散ないし総辞職をして、無免許になっている状態だということを申し上げなければいけないんです。

 どうですか、総理、一言答えてください。短くお願いしますね。

菅内閣総理大臣 いろいろ多岐にわたることに触れられたので、どのようにお答えしていいか戸惑っておりますが、少なくとも社会保障と税の一体改革に関しましては、冒頭申し上げましたように、私は、この十年、二十年、残念ながら先送りしてきた大きな政策課題であると。そういう意味ではそれをしっかりと取り組まなければならないと考えまして、昨年七月の参議院の選挙のときも私の方から問題提起をいたしましたが、残念ながら、大変私の表現が不十分で、国民の皆さんに厳しい審判をいただきました。

 しかし、この必要性はそれでも基本的にはある、変わらないと考えて、社会保障全体のあり方をこの間でしっかり議論していただきました。

 つまり、どちらかといえば高齢者に大きな保障をしてきたこれまでの社会保障を、若年層を含めた全世代に対しての社会保障という形にしていく。そして、それを前提に、それを維持可能な、持続可能なものにしていくにはどうしたらいいか。そういう中から、税負担の問題も含めて内閣として決め、政府の内閣に対する報告といたしたところであります。

 そういった意味で、いろいろとたくさんのことを指摘いただきましたけれども、特にこの問題に関しては、一つの方向性を持って、これから与野党の協議の中で実現できるかどうかはまさにこれからにかかっておりますけれども、我が党として、あるいは我が内閣として、こういう考え方だということをお示しできるところまではきちんとやれた、私はそういうふうに感じております。

金田委員 消費税につきましては、消費税を含む税制改革の議論を、協議をしていこうというのが選挙前の約束だったんですよ。それが、消費税一〇%。

 しかし、財源はあるというふうに言っていた。景気とは関係なく、きっちりと無駄の排除で財源を用意できると言っていたことに対して、こういう形で出てくるということについては、このほかにも、この下に書いてありますけれども、例えば、最低でも県外と言った普天間問題。それから、その後進展が全くない、どうなったかもわからないCO2の二五%削減。あるいは、さっき言った、マニフェストの三本柱と言われた年金の最低保障年金制度あるいは例外なく一元化、これはことしの二月の議論でも、絵にかいたもちだというふうな表現をされたときもあった。

 だから、そういうふうに、その後のできもしない絵そらごとを掲げて、結果、全然違う、こういう信頼を裏切るような政治を行っているのでは、政治のぶれ、言葉に責任を持たない政治が行われる心配があるということであります。

 そこで、それがこの、皆さんのお手元にあるからごらんいただきたいんだけれども、小沢さんと、それから内部の人々からこういう表現が出ている。それから、日経ヴェリタスで記事としてインタビューに応じられております与謝野大臣の発言も出ております。

 小沢さんの発言。「いまの民主党の欠陥は、」云々とありますね。「基礎的な勉強」云々。それから、「政策判断の基準っつうのが自然と作られてくる。」こういう表現があります。しかし、「だから危機が起きるとどうしたらいいかわからなくなるんだよ。」これをよくごらんください。

 それから、与謝野さんは、「意思決定プロセスがはっきりしていた。」そして、「外から見える意思決定プロセスがない。」こういうふうにおっしゃっているわけですね。

 これは、要は、政権を預かる立場、そして復興の責任を担う立場として皆さんが、要するに、総理自身の覚悟というものも必要なのはもう当たり前なんですけれども、国難の中であるだけに、やはりこういうものに対してどういうふうに対応するかというのが民主党さんの中で問題となるということを、内部の方から御指摘があるわけです。

 これについて、総理、どう思いますか。

菅内閣総理大臣 政策決定に関しては、私も野党時代は、自民党のされていた二元制といいましょうか、内閣については、どちらかというと、私の目からは、大臣主導というよりは官僚主導で、事務次官会議で物事が最終的にまとまってくる。一方で、党の方の政調会とか総務会の方で物事が、いわばそこで了解されない限りは内閣で閣議決定をされない。

 そういう姿を見ていて、少なくとも私が野党時代に感じたのは、内閣そのものもやはり政治家がきちんともっと責任をとれる体制にすべきではないか。そういう考えから、鳩山内閣が誕生したときに、鳩山総理が事務次官会議を廃止する、そして政務三役中心の内閣の運営にしていく。そのことは、確かにまだまだ不十分な点はあったかもしれませんが、私は、それ以前の内閣のあり方とは大きく変わって、政治的な意見がきちっと反映をしてきたと思っております。

 ただ、反省を申し上げれば、その時点で党の機能が一時的に、政調会などを廃止されたこともありまして、党の機能が逆に、ややこの位置づけがあいまいになった。現在、政調会も復活をし、そういった意味では、内閣における政治的なきちんとしたルールと同時に、党の中の政策決定プロセスについてももう一度改めてきちんとした体制をつくる、そのことが必要だと私自身も感じているところであります。

金田委員 ただいま、このパネル二つごらんいただきました。この二つの指摘は、一つは、決め切れない、決めない、そういう話に加えて、やはり、政策力とか、しっかりと政策を遂行していく能力とか、そういうものについての小沢さんの意見であり、そういうものが足りないということをおっしゃっているし、また、そういうシステムがなければいけないということを民主党の皆さんに対して、四百五人も衆参合わせていますから、非常につらい、耳に響く話だろうと思いますけれども、そういう政治システムがないんだと。

 もちろん、菅総理は、指導力とか、仮免許から、もう無免許だと私は思いますけれども、その中でどういうふうにリーダーシップを発揮するのかというのはあったと思うんですけれども、しかしながら、それに加えて、民主党内でのそういう状況というものが非常に問題なんだということを小沢さんと与謝野さんがおっしゃっているということで、本当にこれは内部の方からの貴重なアドバイスなのであります。

 要するに、国難を前にして、今まさに、そういう三位のしっかりとした民主党内での対応というものがないがゆえに総理も苦労しているんじゃないかという、そこまで言っているとは思いませんけれども、総理も、またそれを支える民主党の皆さんも意見が割れる。党内でのそういう手続を経ることもない。あるいは、そういう実行力、実現力が政治家にとって大事なときに、それがあらわれてこない。だから、そういうものを、しっかりと国を支える覚悟というものを、国政を担う覚悟というものを、やはり民主党の皆さん、四百五人の皆さんと総理が持っていただかなければいけない、そういう御指摘だと思うんですね。

 その次には、改革をしっかりやってもらわなければいけないんですが、六月一日の日の、不信任決議案前日の前総理鳩山さんと菅総理の覚書というのがあります。それが非常に問題である。

 三項目出てくるんですが、一番目、民主党を壊さない。今の民主党に直さなきゃいけないところがあったじゃないですか、今、菅総理。にもかかわらず、壊さない。二番目、自民党に戻さない。一回つかんだ政権は、何ぼ公約に反することをやろうとも離さない。三番目は、復興に努める。

 何で三番目が復興に努める話が出てきて、被災地の命と……(発言する者あり)二次補正は、言ったでしょう、ツーリトル・ツーレートということで、同志の諸君と同じことだということを申し上げたはずだ。

 しかも、その中で頑張るにしても、ただいまのような、復興に努めるのが三番目。一番、二番、三番、順番が、民主党を壊さない、そんなことを前総理と今の総理で覚書を交わすような状態では、この国の政治は、無免許政治に黙って国民はしているということになるんですよ。無免許政治であれば、先ほど申し上げたように……(発言する者あり)大事なことだから、静かに聞いてくれ。

 無免許政治であれば、その結果として、負担は国民の現在と将来の負担に転嫁されていくんです。それが、先ほどごらんいただいた、約束したこととその結果の右と左なんですよ。その右に出てくるものが結果で、それに国民は黙って従うしかない。

 しかも、政権を選択するタイミングはいずれあるだろうと。だったら、早く解散や総辞職やそういうことでしっかりと、民主党を壊さないのではなくて、民主党を改革するような方向でやってもらわないと、この国は全くよくならないということを申し上げたいのであります。

 総理、一言で御意見を伺いたい。

中井委員長 菅直人内閣総理大臣。時間が来ていますから、短くお願いします。

菅内閣総理大臣 党のあり方について、それぞれ、いろいろな御指摘を紹介していただきましたが、その御指摘は、私は、全く当たっていないというふうには申し上げません。参考にすべきところは多々ある、このように感じております。

 そして、今最後に私と鳩山前総理との間の文書について触れられましたが、もちろん今最も重要なことは、復興復旧、震災対策等、原発事故対策であります。そのことは当然前提の上で、私と鳩山さんという立場でありましたので、党のことを考え、やはり政権をしっかりと運営する中で、何年か後には当然総選挙を迎えるわけですから、そのときに、それまでの民主党政権全体が国民の皆さんから信頼されるような、そうなるために努力しようという、そういう意味で二人で話をしたわけであります。

金田委員 被災地の皆さんの命と希望がかかっているこの国難であります。そのときにしっかりと民主党の皆さんが、四百五人いる民主党の皆さんが、しっかりとこの国を守るというその背負う覚悟を持って対応していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

 以上です。

中井委員長 この際、武部勤君から関連質疑の申し出があります。小池君の持ち時間の範囲内でこれを許します。武部勤君。

武部委員 自民党の武部勤です。

 まず最初に、今、被災地の皆さん方がどういう思いで国会の動きを見ているかということを我々は真剣に受けとめなきゃならないと思うんですよ。

 けさからの質疑の中で、まあ、やじは国会の花という一面もありましょう。しかし、民主党の皆さん方の半分、笑いの渦になるような、そういう不謹慎な態度はみっともない。笑われますよ。特に、私は、民主党の菅政権、あえて民主党政権と申し上げますよ。安全と安心という問題に対する認識が希薄である、危機管理意識が甘過ぎる、そういうことを指摘せざるを得ません。

 我が党の赤澤亮正君が、昨年の六月十一日に自民党、公明党で提出した津波対策推進法案について質問をいたしました。残念ながら、総理の認識も関係閣僚の認識も、この法案の存在すら知らなかった。

 東日本大震災、なぜ、あのようなおびただしい犠牲者が出たんですか。なぜ、あのような甚大な被害が出たんですか。福島第一原発の事故が、その対策に困難をきわめているのはどうしてですか。私は、一にかかって、津波に対する我々の認識が甘かったと。近年にもスマトラ沖大地震、これも、津波による死者が多数出ました。

 そういう意味で、私はまず、この法案について国民の皆さん方が余り存じていないと思いますのであえて申し上げますけれども、我々は昨年六月十一日にこの法案を出したんです。なぜこの法案を出したかというと、昨年二月二十七日のチリ沖地震、これで津波警報も出たし、避難勧告も指示も出ました。避難したのは、何と三・八%ですよ。こんなことで一体いざというときにどうなるんだろうということで、この法案に取り組んできたんです。そして、自民党と公明党で共同で提出しました。しかし、一度たりとも与党民主党は審議に応じてくれなかった。たなざらしにされたんですよ。(発言する者あり)その後、臨時国会もあるじゃないですか。そういう詭弁を弄するんじゃないよ。去年のうちに、昨年のうちにこの法案を成立さすことはできたはずだ。そして三月十一日のあの大震災なんです。

 我々の法案をほぼ丸のみしてこの法案が成立しました。私は、このことについて、この間の審議においては、総理は余りにも認識不足であった。今この法案の中身を吟味していただいていると思います。どのようにお感じになりますか。

菅内閣総理大臣 私は、今回の三月十一日の大震災、津波、そして原発事故、今、武部議員からもお話がありましたように、私自身も含めて、そうした問題に対する、確かに、甘さといいましょうか、安心、安全という面で十分な危機感を持っていなかったということは率直に認めなければならない、こう思っております。

 その中で、今、津波対策についての法案を言われましたが、同時に、原子力事故に関しても、いろいろなこれまでの原子力行政のあり方、あるいは事故に備えたいろいろな体制が、十分な体制があったかと言われれば、私は、残念ながら、そうした体制も含めて十分ではなかったと思っております。

 そういった意味で、津波について、昨年の六月に御党初め出された法案を、確かに、早い段階で成立させ、そして避難などを周知徹底していれば、今回の被害、相当程度その被害を小さくできたという御指摘は、それは私たちも反省の気持ちを含めて受けとめなければならないと思っております。

 と同時に、それに伴って起きた原発事故等については、今いろいろな議論が出ておりますけれども、私は、もう一度根本に戻って、どのような形で原子力行政を進めていくべきなのか、エネルギー政策をどう進めていくべきなのか、これは我が国の将来にかかわることでありますので、それぞれの党が真摯にこの問題を受けとめて議論を進めていく必要がある、こう考えております。

武部委員 質問にお答えいただければありがたいと思います。

 私自身も、継続審議にしてしまったということについて、本当に胸が引き裂かれるようなそういう後悔をしているんです。

 大川小であったかと思うんですけれども、この先避難するかどうかと先生方が相談しているその間に、先生も生徒も津波にのまれてしまったんですね。もしこの法律を、我々が体を張って、命をかけて昨年のうちに成立させていればな、そういう思いが本当に強く残りました。

 ぜひ、これからさまざまな問題について、特に危機管理能力、それからもう一つ、けさから聞いていると、どうも、我々も農水大臣時代に苦労しましたけれども、行政の縦割りの問題、この弊害、こういったことがさまざま、今回も大きな問題として障害になっているように思えてなりません。

 例えて言うならば、福島産の肉牛に関連してであります。

 放射性セシウムに汚染された稲わらを給餌し、そしてその牛が出荷され、流通してしまった。もう四カ月も過ぎているんですよ。

 先ほど鹿野大臣の答弁を聞きまして、今調査中だ、検討中だ、福島県がやろうとしていることについても、それを受けて政府としても対応したい、そういう答弁に終始していたと思うんです。三月十一日の時点でもっと食の安全の問題、安心の問題、さまざまな風評被害の問題が野菜だとか農畜産物で出ていたじゃないですか。食品の安全確保に対する厚労省や、特に消費者及び食品安全担当大臣の顔が見えない。これは、安全な牛肉しか市場に出回らない体制、BSEの際には全頭検査をやりましたよ。莫大な金もかかりました。また、冷凍牛肉一万二千六百トン、これに二百九十億以上の金をかけました。そして、これを焼却しました。しかし、そのことによって消費者の、これで安全なものしか出回らないんだなという安心感につながっていたんだ。安全と安心の間に距離があるということをしっかり閣僚の皆さん方は認識してもらいたいと私は思います。

 そして、えさの問題です。

 肉骨粉について、私どもは、飼料にも肥料にも、輸入、製造、出荷、一時的に全面停止、こういう手も打ったんです。

 稲わらはどうしていますか、お答えください。

鹿野国務大臣 今回の事例というふうなものが明らかになったわけでございますので、各県に対して今、稲わらについての調査を依頼いたしまして、当然のことながら、暫定値を超えた場合は、もちろんそれはえさにするというようなことは控えていただかなきゃなりませんけれども、この飼養管理そのものについて再び私どもとしては各県に対して要請をし、そしてそのことが農家の方々にきちっと行き渡るように、これは団体あるいは県を通じてということだけではなしに、肥料屋さん、あるいはえさ屋さん、あるいは獣医師さん、そういうふうな方々からもきちっと飼養管理をしてもらうような、そういうことで要請をさせていただいておりまして、二度とこのような汚染された稲わらが牛のえさに給与されるということがないように、今懸命に取り組んでいるところでございます。

武部委員 問題は、今、福島産やあの周辺の県や地域だけの問題じゃないんですね。これは全国の畜産全体にわたる問題なんです。

 けさの新聞も見ましたけれども、「宮城の生産者国へ怒り」「焼き肉店戦々恐々」、私はこの新聞記事を見ると、自分が農水大臣で苦労したときのことを思い出すんですよ。

 ですから、これは福島県や周辺地域だけの問題ではないということで、まず全頭検査を徹底してやる。全頭検査、これはそんなに難しいことではないと思いますね。全国中央卸売市場五カ所及び福島の市場に対する放射能調査機器並びに人員の配置、これをやってください。そして、放射能に関する検査を行って、安全性が証明された牛肉のみ出荷する。この体制が整うまでは出荷停止。上記の市場は、仙台、さいたま、東京、横浜、大阪の五カ所でありますから、東北並びに北関東の牛肉についてはほとんどカバーしている。安全性が確保されたものについては、証明書を発行し、流通させる。

 先ほども長島さんの質問にもありましたけれども、A5級といえば、これはもう最上級の肉ですよ。それが今、四百五十円ですよ。三重産は三千二百円ですよ。新潟産は八百円だと言った。これは、牛肉の消費が伸びなければ肉は売れないんですよ。焼き肉屋さんにもお客さんが来ないんですよ。

 そういうことを考えると、これだけのことは国が責任を持ってやってください。全頭検査をやる、すべて国がその費用は負担する、出荷に至るまで。それらを明言してください、明確にしてください。

枝野国務大臣 現在、農林水産大臣、厚生労働大臣、それから食品安全担当大臣と総合調整をいたしまして、牛肉の安全性と畜産農家の皆さんの安心のための最終の詰めを、予算委員会の裏側でも事務的に詰めをしているところでございまして、間もなく方針が発表できるかと思っております。

 今御指摘いただいたとおり、流通している食肉については、えさのわらの放射性セシウムが問題になっていますので、今、そういったものを与えた農家の方というのは、把握ができているところについては、これは先生が大臣の時代などに御尽力いただいて、それぞれの牛についての個別識別番号がございますので、流通経路を全部追いかけて、全部とめております。そして、それぞれ安全性、肉の方の放射線量の調査を行っておりまして、もちろん、そうしたもので安全性が確認されないものは、それ以上流通させないとやっております。

 それから、原発周辺のところについてしっかりと、原発周辺についてはすべての肉について一頭一頭やる。それから、近県の地域について、飼料を全部しっかりと確認するという作業を行うという手配をいたしております。

武部委員 そんな、確認する作業とかなんとかというのは事務的なことでしょう。全頭検査をやるか、そのことによって出荷停止になる、その費用は国が負担するか、そのことを明言するかしないかですよ。四の五の四の五の説明ばかりしていたら、またみんな疑うんですよ。あなたたちに対する信頼は失われていくんですよ。安全と安心の間に距離があるというのは、幾ら安全なものを出したって、消費者に安心してもらえなければ買わないんですよ、売れないんですよ。

 もう一度言ってください。やるかやらぬかだけですよ。総理、菅総理。

枝野国務大臣 今申しましたとおり、放射性セシウムを帯びているえさを食べたと思われる食肉については流通させない、そして、それぞれについて、流通させる場合には一頭一頭安全性を確認する、こういう方針で今進んでいるところでございます。

武部委員 これは、何でもない牛だって、先ほど言ったように、値段が、牛の枝肉価格が下がっているわけでしょう。生産者はどうなるんですか。国がその肉を買い上げてください。そこまでやらなくちゃいけませんよ。BSEのときは全部やったんだ。何千億という金を使ったんですよ。冷凍牛肉を焼却するために二百九十億の金を使ったんですよ。金がかかるのは当たり前じゃないですか。それは、安心を確保するためにそれだけのことは必要なんだ。これは福島県や近県の皆さん方だけの問題じゃないんですよ。全国の畜産農家にも影響を与えている。あるいは流通業者に対してもですよ。どうするんですか。

 そういう認識がないから、私は、今の内閣は安全、安心の問題について認識が甘過ぎる、危機管理能力が全くない、こう言わざるを得ないんです。これは、我々のときには十日間でやりましたから。だから、もう四カ月もたっていて、何をしていたんだ。きょうはそこまで責めませんが、ぜひそのことを、また最後に答えてもらいますからね。

 特に風評被害の問題。これは、細野さん、あなたは食品安全担当大臣ですね、あなたの責任ですよ。消費者が安心感を持って信頼してくれなければ、生産者も、そこの出口が一番大事なんだ。どうですか。

 それで、さっき、関係閣僚が会って打ち合わせしたんですか、官房長官。

 細野さん、あなた、答えてください、いつやりましたか。

細野国務大臣 武部委員御指摘のとおり、私は、原発事故担当と同時に、食品の安全の問題、さらには消費者庁も担当しておりまして、この牛肉の問題が発生をしました直後、福島の皆さんからも悲痛な声が聞こえてまいりましたので、すぐに農林水産省、厚生労働省の三役との打ち合わせを先週の時点でいたしております。きょうは、終日予算委員会でございましたので、その会議には出席をできておりませんが、関係者と協議をいたしまして、先ほど官房長官が指摘をされたとおり、間もなく我々としての方針を示す予定にいたしております。

 情報伝達のあり方についても、ちょうど今、消費者庁の長官の方から厚生労働省、農林水産省の方に要請文を出しておりまして、しっかりと、それこそチェックをする体制とともに、消費者に対する適切な情報提供を強く要請しているところでございまして、当事者としてしっかり取り組んでまいりたいと思います。

武部委員 恐らく、農林水産大臣、厚生労働大臣、細野大臣、官房長官、打ち合わせしていないでしょう。この三月十一日以来、そういう会合を持ちましたか。そういう会合をきちっと持っていれば、今度の放射性セシウムに汚染した稲わらが飼料として生産者に渡ったり、それが給餌されたりということはなかったはずですよ。これは想定外じゃないですよ、当然想定される問題ですよ。

 私は、その認識の甘さを強く申し上げたいということと同時に、BSEのときにはBSEマル緊というのをやったんです。これは、生産者は出荷できないわけでしょう、それから、牛の枝肉が低落するとコスト割れになるでしょう。そういうコスト割れになったもの、さらにえさを与えてつないでおかなきゃならぬもの、これはコストがどんどんかかるんですよ。その物財費については、十分の十、全額国が負担したんです。そのぐらいのことをやってください。

 それから、予算は、はっきり言いますけれども、この畜産対応の、一次補正、二次補正、全くありませんね。組んでないんです、想定していないんです。それから、農水大臣に経験者として申し上げますけれども、農畜産業振興機構、ここにあるお金を大臣の指示で組み替えて予算措置はできますから。

 ぜひ答えてください。全頭検査、それからBSEマル緊のように、かかった物財費、コストはきちっと国が負担する、生産者にも負担はかけない、安心してください、安全なものしか出回らない体制にします、答えてください。そうしますか。

鹿野国務大臣 今後の生産者対策でございますけれども、まず具体的な措置といたしまして、当然、出荷停止あるいは自粛というような状況になっていますので、それに対して、やはり償還の猶予とか、あるいはまた支払いの猶予とか、あるいは飼料メーカーに対する支払いの猶予とか、そういうふうなことを関係者にお願いをしているわけでありますが、今、武部委員から御提言のあったことにつきましては、当然そういうふうな御提言も踏まえて、今後の具体的な策につきまして今後詰めてまいりたいと思っております。

武部委員 総理、この問題については国が責任を持ちますとはっきりここで明言してください。そうすると、あしたから枝肉が上がってきますよ、消費者は安心しますよ。

菅内閣総理大臣 市場に出回る牛肉が、出回っているものは安心できるものだ、汚染されていない、基準以上の汚染がないものだ、そういうふうにきちんと言えるように、万全な措置をとるよう国の責任でやってまいります。

武部委員 もう一度申し上げますけれども、これは福島県産の牛肉だけの問題じゃないんです。全国の畜産全体の問題です。それから風評被害、これをきちっと抑え込むには、消費者にしっかり安心してもらえるような、そういう体制をつくらなくちゃいけないんですよ。

 それと同時に、私は最後に、今各大臣も真剣に聞いてくれたと思いますので、これ以上申し上げませんが、我々もいろいろな対応をやったと思います。農水省は、みんなしっかりわかっているはずですから、鹿野大臣、しっかりやって、記者会見でも何でもいいですから、できればきょうじゅうに発表してもらいたいと思います。

 特に私は思うんですけれども、先ほど長島委員が話しておりましたけれども、あの当時、私は自民党の幹事長でした。皆さん方も御記憶があると思いますけれども、あのとき長島さんの山古志村では、千二百頭余りの牛が泥沼におぼれかかったんですよ。これをヘリコプターで四百回以上往復して助け上げたんです。しかし、今は菅政権のもとでの原発事故によって、牛は野生化しているじゃないですか。豚は共食いしていますよ。野生化した犬猫は、その内臓を食べているんですよ。

 家畜は我々は家族の一員と思っています。そもそも、民主党政権は家畜に対して非常に薄情だと思わざるを得ないんです。

 結論として、もう一度申し上げます。すぐに全頭検査を指示してください。費用のすべては国が負担すると明確にしてください。そのことに同意していただけるなら、次に質問を進めます。いかがですか。これは農林大臣、あなたが一番親近感を感ずるから。大臣が言われればできるんですよ、私はやってきたんですから。

鹿野国務大臣 先ほど官房長官から答弁がありますとおりに、出荷停止、そして、このことは具体的に、総理が本部長である本部として出していただくというふうなことを考えておりますということでございます。

 そして、全頭検査、これは福島県も要請もいたしておるところでございますけれども、いわゆる計画的避難区域そして準備区域、そこは全頭検査、その他は全戸検査という形で、しっかりと取り組むというふうなことにつきましても、本部としてもそういうふうな考え方で今詰めておるところでございまして、この費用等々についてはどうするかということは、内閣全体として、これは具体的な形で取り組んでいきたいと思っております。

武部委員 非常にあいまいで残念です。テレビを見ている人たちが本当にがっかりしていると思いますよ。

 それから、もう一つつけ加えておきますと、先ほども言いましたように、三重県産と、それぞれ枝肉価格が違うんですね。低落してしまった。これは、生産者の責任でもだれの責任でもないですよ。それは国がしっかり対応しなきゃ、特に現地については、マル緊、これは四半期ごとでしょう。BSEのときには一カ月ごとにしましたからね。全国平均にしますと、高いところ、三重県もプラスして、そして平均をとるわけですから、ぐっと上がっちゃうんですよ。被災地の生産者については、被災地で毎月毎月きちっとした地域算定をやって、そして対応するということでなければならぬということを申し上げておきます。

 時間がありませんから、後で必要があれば担当者をよこしてください。

 私も、菅さんに予算委員会でひどいことを言われているの、これ。十三年の十月四日、今私が言っているようなことを言われているんですよ。農水省の認識が甘い、ヨーロッパでどういうことが起こっているか、それを先読みしなさい、このままいくと五千億、いや、それ以上の金がかかるかもしれない、それをとめなきゃならぬじゃないか、思い切ったことをやりなさいと言われたんですよ。(発言する者あり)あのときはいいことを言っていた。

 もう時間ですね。さあ、それでは最後に、私、もう一度総理に、綸言汗のごとし、言行は君子の枢機なり、私は、本会議における討論で、このことを拳々服膺していただきたいということを申し上げました。総理、このことを覚えておられると思います。どう思いますか。

菅内閣総理大臣 私自身、自分が語った言葉について、きちんと責任は持って行動したい、こう思っております。

武部委員 言行は君子の枢機なりというのは、言行は指導者にとっての要諦である。綸言汗のごとし、一度言ったことはもとに戻らない。私は、きょうの午前中からの議論を聞いて、残念ながら菅総理は結果責任が欠如している。

 総理だけじゃない。小沢さんの問題についても、あいまいに終始しているじゃないですか。普天間の問題について、最低でも県外と言った鳩山さん、これが破綻して、次の選挙はやめると言った。その鳩山さんに、ペテン師だ、詐欺師だ、そう言われなければならない日本国の総理大臣。我々、野党という立場でありますけれども、こんなつらいことはないんです。私は、そういう意味で、民主党に猛省を促したい。

 菅さんにお尋ねしますが、郵政解散を小泉さんが打って出たときに、シングルイシューで解散するというのは民主主義のルールに反する、論外だとおっしゃいました。今も変わりませんか。

菅内閣総理大臣 あのときの解散、私の記憶が間違っていなければ、参議院において法案が否決をされた、そしてそれに対して衆議院を解散される、そういう形であったと記憶いたしております。

 シングルイシューであっていいか悪いか、これはシングルの中身にもよると思います。大きな争点、例えば戦争にかかわるような争点もあるし、かなり小さな争点もあります。ですから、私は、一般的にシングルイシューであってはならないという趣旨でそのときに申し上げていたかといえば、そういう意味で言ったわけではありません。

 ただ、いわゆる郵政に関して、果たしてそれがそれに値するものかについては当時から疑問を持っておりました。

武部委員 郵政民営化は、あらゆる改革につながる改革の本丸だ、官から民へ、国から地方へ、簡素で効率的な小さな政府、その一環なんですよ、その突破口なんですよ。このことを論じてもせんないことでありますが、私は、もはや菅さんだけの問題ではない、このように思いますよ。民主党自体に、与党としての危機対応能力も、政権担当能力も、自覚も責任もない、こういうことがはっきりしてきたじゃないですか。民主党は一刻も早く政権を自民党に譲ってください。

 我々は、東日本大震災の復旧復興が成るまでということで、随分協力してきました。しかし、幾ら協力してもらちが明かない。政治が、国会がだらしなさ過ぎる、多くの国民はそう見ていますよ。私も同じように思います。もはや堪忍袋の緒が切れた。

 もう一度申し上げます。一刻も早く我々に政権を譲ってください。そのことを申し上げ、私の質問を終わります。ありがとうございました。

中井委員長 これにて小池君、茂木君、長島君、古屋君、小里君、金田君、武部君の質疑は終了いたしました。

 次に、池坊保子さん。

池坊委員 公明党の池坊保子でございます。

 私は、野党だからいたずらに政権与党を非難しようとは思っておりませんが、きょう、この審議されます第二次補正予算は、総理並びに閣僚、民主党の皆様方に申し上げたいと思います、規模が極めて小さい、そして遅い、この二点だけは申し上げておきたいと思います。

 ここにいらっしゃる皆様方、日々心に刻んでいただきたいことは、復興復旧は、被災者の方々に寄り添い、ともに痛みを分かち合い、その上で現場が何を望んでいるか。私たちは政治家ですから、少しでも安心、安全な生活を取り戻していくことができるように政策決定して実行していくことだと思います。

 今まで菅総理が立ち上げられた政策は、一貫性がなく、そのたびごとに被災者にさらなる不安と不信を与えていたと言わざるを得ないと思います。

 私は、文部科学委員会に十五年所属し、教育、文化、芸術、スポーツ、科学技術の進展に力をかしてまいりました。とりわけ子供の教育環境整備が、何よりも先を歩んでいる人間の果たすべき使命と責任と思って頑張ってまいりましたけれども、このたびの東日本大震災並びに原子力発電所による事故は、極めて子供に大きな不幸をもたらしたと言わざるを得ないと思います。

 私は、きょう、子供の視点に立って幾つかの質問をしたいと思っております。

 先週の水曜日、青少年特別委員会で埼玉県の加須市に行ってまいりました。言うまでもなく、加須市は、緊急避難地域三キロの双葉町から町役場、町長、人口七千人のうちの二割の千四百人が移り住みました。今もなお九百名の人たちが、九十歳のお年寄りから乳幼児までいるのです。話せば話すほど、被災者の苦悩、嘆きが感じられます。

 自営業の人は、失業手当が出ない、三世帯が同じところに住んでいたけれども、別々に、家族のきずなも失われた、早く働きたい、早く家族が一緒に住みたい。

 子供たちは、例えば高校生の受験生は、勉強する場がない、消灯が十時ですから、仮設のトイレで勉強しています。女子中学生は、着がえる場がないストレスを抱えています。小さな子供は、七月の七夕の日に、早くおうちに帰りたい、そう書いたのです。

 津波が来るということで、手元にあるハンドバッグだけを持っていった。それで、翌日、家を見ようと思ったら、緊急避難をしてくださいと言われた。お金もない、下着もかえられない。ようやく百万の原子力損害賠償金と四十万の義援金が出た。でも、これは世帯別ですね。ですから、八人家族だと、おじいちゃん、おばあちゃんが別のところにいらっしゃったら、おじいちゃん、おばあちゃんのところに行って、自分たちのところには来ないというのが現実です。

 私は、御答弁は要りませんから、ぜひ総理並びに平野復興大臣に、これは世帯別でなく個人別に手渡すべきと思います。なぜならば、赤ちゃんだってミルク代がかかります。生きるということは生活費がかかっているのですから、ぜひこれは検討していただきたいと思います。

 そして、被災者を救助するための災害救助法も、県から市、町、そして本人に出るんです。だから時間がかかり過ぎます。これがかえって邪魔になっている。町にすぐに来てほしい。これも、平野復興大臣、しっかりと総務省と御相談の上、個人、町に行くようにお考えになるべきと私は考えております。

 おばあちゃまが、私たちはもういいです、だけれども、子供たちは守ってあげてください、子供たちが元気だと私たちも希望が見えてきますと言いました。

 私は、福島の放射線を危惧し、子供たちだけを預けている東京江東区の夢の島に行ってまいりました。親は福島で仕事をしているんです。兄弟と、あるいは一人で、知らない土地に行って頑張っている。子供がぽつんと、寂しいけど僕頑張るよ。私は、いとおしくて、抱き締めてあげました。

 政治家に必要なのは、私は、思いやり、愛情だと思います。それから想像力なんですよ。ここにいらっしゃる総理、閣僚の方々に、ぜひ想像力を持っていただきたいと私は望みます。

 十四日に参議院で、原子力事故による被害者に係る緊急措置法というのが出されました、これを野党で可決いたしましたが、なぜか民主党は反対されました。なぜ反対されたのか、私は不思議でならないのです。

 そもそも、政府が出している原子力損害賠償支援機構と、私たち野党が出した原子力事故による被害者に係る緊急措置法というのは、スタンスが違うように思います。

 政府は、東電の側に立って出していらっしゃる。私たちはそうじゃないのです。被災者たちがどんなに早期に救済してほしいと願っているか、その視点に立ってこれを出しました。いつ収束するかわからない東電の事故に対して、支払いに時間がかかる、そして賠償額の決定も決まってこない、だから国が想定賠償額の二分の一以上を仮払いするということなんです。私は、これは国がこの事故を認めるか認めないかにかかっているのではないかと思います。

 総理は何度も、公明党、自民党が原子力を推進してきたとおっしゃいました。ということは、国がしてきたということですね。

 それからまた、ここにいらっしゃる閣僚の方はサインをなさったからごらんになっていると思います。文部科学省が科学技術白書を出しました。その中に、政府は、原子力を含むエネルギー政策の見直しはもとより、科学技術政策の見直しについても検討を進めなければならないと書かれております。明確に、科学技術の原発対応を見直さなければならないということを認めているということなんだと思います。

 総理、この原子力の事故に対して、国が責任があるとお認めになりますか。お聞きしたいと思います。

菅内閣総理大臣 原子力政策は、長い間、国の政策として進めてきたものであり、もちろん、私たち現政権も大きな責任があり、これまで進めてきた歴代政権にも責任があり、国としても責任がある、このように認識しております。

池坊委員 野田財務大臣はどのようにお思いになりますか。端的にお答えください。

野田国務大臣 総理の御意見と同じでございます。

池坊委員 つまりこれは、国が責任があるんです。ですから、きめ細やかにきっちりとした損害賠償をすべきというふうに私は考えております。

 もちろん、賠償の支払いは、第一義的には東電がするべきです。そして、東電が全部できたら、それにこしたことはございません。しかし、東電による第一次、第二次の進んでいる仮払いは、御存じでいらっしゃいますね、対象が狭く、補償額も少なく、生活は保障できないと被災者の方々が言っていられるんです。

 自主避難並びに間接被害者の救済も私は必要というふうに思っております。だから、基金で第一次補正的に支援し、立てかえた後で、しっかり東電に請求したらいいのではないかと私は思うんです。

 御存じのように、学校法人の仮払いを東電は拒否いたしました。それが新聞に載ったら、途端に、またそれを撤回いたしました。私立の小学校、幼稚園、学校関係者は非常に心配しております。こういうようなことでいい、大丈夫だと総理はお思いでしょうか。

菅内閣総理大臣 今、池坊議員御本人も言われましたように、あるいは私が申し上げましたように、原子力政策全体に対しては国は大きな責任を持っていると思います。

 今回の事故に関しては、まさに第一義的には東京電力がその賠償の責任を負うものだと考えております。そういう中で、できるだけ適切、的確、迅速に、損害を受けた方に賠償の支払いが進むことが重要だ、こう考えております。

池坊委員 東電が払ってくれたら言うまでもありません。

 今、総理はおっしゃいました、的確に迅速に。的確に迅速にされていないからこそ、野党は、被災者の立場に立って早期救済法というのを出したのです。きめ細やかにするべきではありませんか。

 野田財務大臣、いかがでいらっしゃいますか。このような狭いのでもいいとお思いですか。何か財務省はこれに対して反対していらっしゃると伺いましたので、ぜひ御答弁をお願いいたします。

野田国務大臣 別に反対しているという事実はございません。機構法の枠組みの中で、交付国債、政府保証、こういう形で、東電が賠償責任を果たすために国としても万全を期すというのが基本的な姿勢でございます。

池坊委員 それは、政府がお出しになった支援機構の中でということですか。その支援機構では足りない、遅い、だからこそ、これだけじゃだめだというふうに申し上げているのです。

 もう一度お答えくださいませ。

野田国務大臣 制度の枠組みとしては今申し上げたとおりです。運用面において改善すべき点があったら、これはしっかりお聞きしていきたいと思います。

池坊委員 野田財務大臣は、野党の民主党のときに精彩がおありになったけれども、今やもう全く財務省の言いなり、財務省の優等生という感じがして、私は非常に残念で、本当にお変わりになるんですね。私は本当に残念だというふうに思っております。

 なぜなら、東電が足りないから、それを仮払いしましょうというふうに言っているんですよ。それを枠組みがどうたらこうたらとおっしゃるのは、私はおかしいと思います。

 私は、この協議段階において、政策プロセスが余りにも不透明で、民主党が標榜なさった脱官僚、官僚主義じゃないんだよ、政治家主導だよとおっしゃったことに対して異議を申し立てたいような思いになりました。

 私ども野党と与党とは、被災者のためを思って本当に真摯に協議を重ねてまいりました、それは何十回となく、本当に根気よく。ところが、民主党の議員はいつもその場では何にも回答をなさらない。それで持ち帰ってくると、財務省と折衝をなさると思うんです、いつもゼロ回答なんですね。私、どうなっちゃったのかと。

 選挙のときに、さっきも申し上げたように、皆様方は、もう政治家主導でやるよ、国民も、ああ、それはいいと拍手を送ったのではありませんか。にもかかわらず、もう今や官僚の言いなり。私は、必要なことは、脱官僚なんて思っておりません。官僚は英知を持っているんですから、使ったらいいんですよ。そして、決断するのが政治家なんです。

 今、民主党は反対なんですね、官僚に依存したり、そして決断できないで、言いなりになっている、こういう状態。菅総理、どうお思いになられますか。

菅内閣総理大臣 私は基本的には、内容で判断する、あるいは議論していただきたいなと思っております。例えば、私がいろいろなことを言ったときに、唐突だとか、ぶれたとかといろいろ言われます。確かに私の問題提起が十分でない場合もありますけれども、それ以上に、その中身がどうなのか。今おっしゃったことも、その中身について議論をすることの方が生産的ではないかと思っております。

池坊委員 私、総理に、唐突だ、ぶれたなんて申し上げていないんです。先ほど一貫性がないとは申し上げました。それは一貫性がないのは事実でございますから。すぐに枝野官房長官が修正なさったりするのは、政策に対して一貫性がないからではございませんか。そのことを私は申し上げて、ぶれたなんていうふうには、ほかの方はおっしゃって、私も思ってはおりますが、この場では言ってはおりません。

 それから、内容です。今申し上げたのは、内容がきめ細やかでない、遅いということを申し上げているのです。これは大切なことではございませんか。

 そして、遅くて範囲も狭い。例に出しましたね、私立の学校法人はだめですよと言って、撤回した。これこそ、ぶれているから被災者は心配なんじゃありませんか。そういうふうに申し上げているのです。

 財務大臣いかがですか、今の質問に。

細野国務大臣 池坊委員御指摘のとおり、小さな経営主体に対してもしっかり仮払いをするようにという趣旨であったにもかかわらず、中小企業は対象になっていたけれども学校などは対象になっていなかったということで、検討はしておったようでございますが、迅速にそこもしっかりと仮払いの対象にするようにということで私の方からも申し上げて、そういう方向で土曜日に結論を出したというふうに承知をしております。

 できるだけ早く、七月中にも仮払いできるように、今督促をしているところでございます。

中井委員長 菅内閣総理大臣から、政治主導について、ちょっとおかしくなっているじゃないかということで、答弁させます。

菅内閣総理大臣 私は、今の細野大臣の答弁で、この問題については御理解いただけたのではないかと思います。

 先ほど、官僚の立場と政治家の立場についていろいろ池坊議員の方から話がありましたので、一概に、もちろん官僚の言うことばかり聞くこともありませんし、かといって、何でもかんでも官僚の意見を無視してやってもいいとも思っておりませんでしたので、そういう意味で、中身によるのではないですか、そういう趣旨で申し上げたところです。

池坊委員 私が申し上げた質問の趣旨に内容がないとおっしゃったのかと思いましたので、それで訂正してくだされば結構でございます。

 細野大臣、申し上げたいのは、そのように、朝に言ったことがマスコミに書かれたら、またそれは撤回する、そういうことだと被災者が不安になるとお思いになりませんか。私がその立場に立っておりましたら、不安ですよ。これはだれでも思うことです。そのたびごとに、それは検討します、それでは困るのですよということを申し上げたいのです。おわかりいただけますか。はい。

 政府の原子力損害賠償支援機構法案も、ようやく四カ月たって提出されました。遅過ぎませんか。政治主導がなされていたら、こんなに遅くにならないはずです。余りにも遅いから、私たち野党は被災者のためを思って、被災者とともに、救済法を早期に救済したいから出したんです。

 私が聞くところによると、大株主である東電のメーンバンクがたたき台をつくって金融庁に持ち込んだ。そして経済産業省がこれを取り入れた。そして財務省に来て、慌てて財務省がこれを修正した。余りにも遅いからなんですよ。これで一体政治家主導と言えるのかと私は申し上げたいんです。

 東電の最新の有価証券報告書によりますと、メーンバンクは東電に対し、七千六百九十億円の長期貸し付けがございます。また、発行済み株式総数に対する所有株式数の割合が二・二四%に当たる。つまり、東電の大株主ですね。そういう人間がたたき台を持ってきたから私はいけないというふうには申し上げませんけれども、まずそれは政治家主導が遅かったからではないでしょうか。

 それから、東電と大いに利害関係のある組織の意向がもし強く反映されているとしたら、この法案に対する信頼性のみならず、政府が標榜していらっしゃる政治主導に対する信頼も大きく私は揺らいでいくと思うのです。

 野田財務大臣、この提出を遅かったとお思いになりませんか。私ども野党が出したら急にこの法案をお出しになって、この法案を通さなければ野党のも通せないというふうにおっしゃっているようですけれども、私どもは見るに見かねているのです。これをどうお思いになりますか。

海江田国務大臣 池坊委員にお答えいたします。

 これは私が担当でございますので、お許しをいただきたいと思います。

 先ほど池坊委員のお話でメーンバンクがつくったというお話がございましたけれども、メーンバンクがつくったものではございません。これは、関係の大臣が集まりまして、随分議論をやりました。そして、議論の中で大分修正もございましたけれども、もし時間がかかったという御非難があるとすれば、それは私どもがかなり時間をかけて案を練ったということではないだろうかと思います。

 そのメーンバンクがつくったということでない証拠と申しますか一つの事例としまして、私どもは、メーンバンクを初めとした、ステークホルダーと言っておりますが、すべての関係者に協力を求めるということで、ひとときは債権放棄というようなこともございましたけれども、それは債権放棄ということではございませんけれども、やはりそれなりの、応分の負担をしていただこう、そしてその負担を、こういう負担をしたということをきちっと報告いただこうということでございますので、その点はぜひ御理解をいただきたいと思います。

池坊委員 遅かったのは事実です。ですから、言いわけは聞きたくないと思います。早くしようと思えばいろいろな方々からの意見を聴取することはできるわけでございますから、これに時間がかかったなどということは、海江田さん、ふさわしくないと申し上げたいと思います。

 今必要なのは、日々生活している被災者の身になって手を差し伸べることなんです。何の瑕疵もなく苦境に立たされている人を救うことなくして、未来はないのです。

 ですから、民主党の方々、どうぞ衆議院の質疑の中で、財務相や経済大臣のおっしゃることに耳を傾けることはいいですけれども、しっかりと政治主導でこの内容を審議していただきたいと私は思います。

 それでは、第一次補正予算の執行状態について質問いたします。

 五月の連休にいたしました。四月にやる時間があるのにねと思いましたけれども。私どもは早くに成立させたい。ところが、第一次補正予算からもう二カ月たっていますね。執行がどれだけできているか御存じですか。四割ですよ。

 例えば、文部科学ですと、七月十二日現在、二八%です。なぜだとお思いですか。災害補償査定が余りにも厳しいからなのです。文部科学省は教育委員会に対して、今まで二千万以下は現地調査は必要としない、これを一億まで引き上げていいと言いました。にもかかわらず、地方財務局の人がべったりくっついて、校舎内のクラック一つ一つの写真を撮ってこい、クラックを撮るだけでは大きさがわからない、メジャーを当てて示せ、クラックを立面図に落として持ってこなければ査定はできない。これで五百万から六百万の改修費。

 今、地方自治体は人手がありませんよね。とてもこんなことできません。ですから、コンサルタントの会社に頼んでいるんです。それが二百万なんです。私、これはオーバーじゃありません。いろいろなところを現地へ行って見てまいりました。

 例えば、ある市は、八千万の改修工事、十三校するのに、一千八百万を建築設計事務所に払っているのですよ。なぜか。市町村の現場の人は、人手が足りない、国から職員をもっと派遣してほしいと言っています。にもかかわらず、地方財務局がべったりくっついて、いろいろ難しいことを言うからなんです。

 野田財務大臣、大変まじめな方と伺っておりますが、冷房のきいた部屋だけで法律をおつくりになっていたら、きっと間違えることもおありかと思います。現場にどうぞ足を運んでいただいて、現場の執行を見ていただきたいと思います。非難をしているのではございません。もしこれを御存じなかったら、ぜひこれは変えていただきたいと思います。二八%でしたら、夏休みに改修工事は行われません。いかがでございますか。

野田国務大臣 お答えいたします。

 財務省としては、被災地域における公共工事の前金払いの割合の引き上げの特例を設けたり、あるいは、補助事業者の資金繰り負担の軽減を図るため、概算払いの協議に積極的に対応することとし、さらに、今御指摘のあった、公共土木施設等の災害復旧事業における災害査定立会においては大幅な事務手続の簡素化を図るなど、補正予算が円滑に、そして迅速に執行されるように取り組んでおります。

 今、具体的に何か問題点があったら、ぜひ御指摘ください。私の方からは、これは被災地のために適切に、そして柔軟に対応するように指示をしています。

池坊委員 今申し上げました。つまり、査定が現場において厳しいということです。その査定をもうちょっとどうにかすることができないのか。それは大臣、現場にいらっしゃらなきゃおわかりにならないし、現場の意見をきっちりと把握なさっていただきたいと思います。

 書類はわかっているんです、書類はみんな行き届いています。ところが、現実にはそうでないということを申し上げている。だから二八%なんです。だから夏休みにできないんですよ。この事実を絶対に把握なさって、きょうお帰りになったらすぐにこのことをお調べいただき、そして現場の人たちが夏休みにできるように、いたずらな査定の厳しさはやめていただきたいというふうにお願いいたします。

中井委員長 野田君に答弁させます。

池坊委員 では、次の質問もしたいので、一分でお願いいたします。

野田国務大臣 一分以内にお答えしたいと思います。

 この立会というのは、事業費が経済的になっているかどうか、あるいは工事費の積算は適正であるかというための必要な措置なんです。この姿勢は変えてはいけないと思いますが、硬直的な対応とか、これはあってはならない、避けなければいけない。柔軟に対応するように、改めて指示をしていきたいと思います。

池坊委員 あと一週間後に私は現場に参りますから、そのとき速やかにできておりますことを願っております。

 第二次補正予算について私は申し上げたいと思います。

 子供が危ない、お母様、保護者たちの心配は尽きないのです。子供の命を守りたい、そう言って公明党が一生懸命第二次補正に盛り込んだものがこのようなものでございます。

 まず、福島県に創設いたしました福島県原子力被災者・子ども健康基金、これは、省庁横断的な事業などを継続的、中長期的に実施いたします。

 その第一が、福島県民健康基本調査です。長期健康調査の実施をいたします。福島県には二百二万人の方が住んでいらっしゃいますので、これを子供を中心として特にしてまいります。

 その二つ目が、福島県内の子供、妊婦に対してフィルムバッジなどの個人用積算線量計を貸与いたします。十五歳以下の幼稚園、保育園、小中高の子供たちと妊婦の方々に。

 これを見ていただきたいと思います。こういうのをここにやるんです。これは内側にして、こうやってとめます。そうすると、一カ月に自分が受けました放射線量がはかれて、また一カ月後に企業に持っていきます。そうすると、何カ月後かの自分の放射線量が測定できるのです。

中井委員長 上へ上げないと見えない、それで隠れて。

池坊委員 はい、これです。皆さん、ごらんになりましたか。

 三つ目には、福島県内の校庭、公園、通学路などの除染事業を行います、子供たちが公園で遊ぶことができるように。

 そしてまた、福島県内の校舎等の防暑対策です。一マイクロシーベルト以上、あるいは以前一マイクロシーベルトに校庭がなっていた場合に、みんな窓を閉め切っちゃうんですね。子供でも熱中症になります。ですから、エアコンをつける、それから扇風機をつける、窓ガラスへの熱を遮断するテープを張るというようなことです。

 それから、林間学校等による福島県内の子供の心身の健康確保事業です。これは何かというと、放射線を浴びたら困るわとお母様、お父様が心配されて外で遊ばせない。子供はエネルギーが余っておりますから、ストレスをためますから、これは二十四万人の小中高校生の一割、本当は全部したいんですよ、この二万四千人を六泊七日で林間体験学習をさせます。もう放射線の心配なく思いっ切り、ストレスをなくしていく、必要なことだと思います。

 この基金とは別に、公明党が主張いたしまして、福島県外も含めた校庭などの放射線低減事業です。福島県はもとよりのこと、福島県外の学校施設などで、毎時一マイクロシーベルトを上回る校庭などについて表土の処理などを速やかに行って、線量低減を講じるものです。

 また、福島県及び全国の放射線測定調査の強化です。福島県のみならず、全国各地に放射線モニタリングポストや線量測定システムを増設するなど、網羅的な放射線モニタリング体制を強化するものです。

 総理、伺いたいのですが、この基金ですけれども、当然これは国が一〇〇%担保する、それでよろしいんですね。

 なぜこのようなことを申し上げるかといいますと、かつて高校生修学支援基金というのが創設されました。これは、高校生を支援したい、ところが、都道府県が二分の一持たなければいけないので使い勝手が悪いと言われて、これは使い切っておりません。

 つまり、法律をつくってしまえばいいというものではないんですよ。それがどういうふうに執行されて、みんなのために役立っているか、私は大切なのはここではないかと思っております。

 総理、これは一〇〇%ちゃんとやっていただけますね。

菅内閣総理大臣 御指摘の福島県原子力被災者・子ども健康基金は、福島県が設置する基金に対して交付金等を交付するものであります。

 県側の負担については、その具体的なあり方を今後決定していくことになりますけれども、健康診断などの健康事業については一〇〇%国が補助することでありますが、除染事業については、現在のところ、おおむね五〇%補助とする方向で検討が進んでおります。

池坊委員 この五〇%というのは心配なんですよね。総務大臣、大丈夫でしょうか、これの御通知はいたしておりませんでしたが。しっかりと地方交付税などで担保していただかないと、いつも、法律はつくった、だけれども、その地域は困ってしまうということが多いので、きっちりとこれは担保できるようにしていただきたいと思います。大丈夫でしょうか。

 総務大臣でしょうか。海江田大臣ですか。では、海江田大臣。

海江田国務大臣 今、総理からもお話がありましたけれども、この基金の使い道というのは、大きく分けまして二種類ございます。一種類が健康管理・調査事業というので、これが国からは七百八十二億円出ております。その中で言います、先ほどお話のありましたフィルムなんかそうでございます。それから、子供の心身健康確保事業、林間学校などに行くというようなところで、今お話をしました七百八十二億円についてはほとんど国が全額負担ということでございます。

 今委員御指摘の二分の一というのが、土地の改善事業でありますとか、それから都市公園の緊急改良事業、環境緊急改善事業という、主に放射線の線量を低めるために土地を改良するということが今二分の一になっておりますが、これはまさにこれから県との間でしっかりと議論して、県の側ももちろん財源がなければいけないわけでありますから、そういうことについての話し合いも同時に行いまして、やはりこれだけ予算を組んだわけですから、それがしっかりと執行されるようにしなければいけないと考えております。

池坊委員 何度も申し上げるように、大切なことは、まず法律をつくることです。そして、それが執行されることです。執行されなければ、私たちが一生懸命第一次補正予算をつくったって、現場の方たちは喜ばれないんですよ。第二次補正予算、子供たちの命を守ろう、安心、安全な生活をしてほしいと私たちが願ってつくったって、現実には、それが執行されなければ、そんなもの机上の空論でしかありません。

 私たちは現実を見なければいけません。役人はわからないかもしれない。私は、政治家はぬくもりのある心でもって現実に現場がどうしているか、これをしっかりと見きわめることが必要かと思っております。

 きょうの私のテーマは、子供、女性、障害者に温かいまなざしを、光を当ててくださいということです。

 公明党の主張により、復興庁が創設されました。復興基本法には、基本理念として、「被災地域の住民の意向が尊重され、あわせて女性、子ども、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべきこと。」という内容が盛り込まれております。

 総理は、復興に当たっての、女性、子供、障害者等の多様な国民の意見を尊重していくことの重要性をどのように認識していらっしゃいますか。

菅内閣総理大臣 復興構想会議の場合も、女性の委員の方が少ないということで、もっとふやすようにという御指摘も各方面からいただいております。

 御指摘の復興基本法では、その基本理念として、「女性、子ども、障害者等を含めた多様な国民の意見が反映されるべき」ということを法律でも掲げております。今後のまちづくりなど、女性、子供、障害者等の方々を含め多様な意見の反映を図るなど、復興に当たってはこの基本理念にのっとって対応する必要がある、このように考えております。

 復興関連の会議については、運営を含めて、女性の視点を重視しつつ、女性の参画という観点にも十分配慮をしてまいりたいと思っております。

池坊委員 政権与党のイメージというのは、国民から見ますと、言っていらっしゃることはいいんですよ。ところが、現実に実行に移されているとき、それが違うなというイメージ、余りにもちぐはぐだというような気がするんです。

 今も総理がおっしゃいましたね、会議の中に女性の視点が入っていないこと、お認めになりましたでしょう。復興、防災の意思決定の場に、女性の参画というのは絶対必要だと私は思います。なぜならば、人口中、半分は女性がいるんです。そして、このごろ、何ですか、お父さんが子供を育てておりますね。ですけれども、やはり女性が担い手になっているのが多いんです。ですから、子供の視点を入れるということは、やはり女性も参画しなければいけないと思います。

 中央防災会議には、女性は二十五名中一名ですよ。都道府県防災会議の女性の割合は、何と四・一%です。復興構想会議、御存じですか、十五名中一名ではございませんか。

 今月中に策定する復興基本方針に、具体的な女性参画の記述を入れていただきたい。これは、今、入れると総理はお答えになったように思いますけれども。現在の復興対策本部事務局や現地対策本部に、さらに今度設置される復興庁に、女性、子供、障害者の視点から横断的に復興対策を検討する部署をしっかりとつくっていただきたいと私は思います。そして、担当者を配置していただきたいと思います。

 総理、いかがでございますか。

平野国務大臣 復興本部の事務局にも、各省にお願いして女性の職員を配置させていただいております。まだ少ないという御批判もいただいております。これから各省にお願いして、女性の職員をもっとふやしたいというふうに思っております。

 あわせて、今先生御指摘いただいたような点も踏まえまして、女性の視点は本当に大事だと思いますので、その視点をしっかり入れたようなこれからの復興、これを目指したいというふうに思います。

池坊委員 それは、しっかりと会議に女性を参画させる、二つ目には、復興庁に必ず女性、子供、障害者の視点を入れるということで理解してよろしいんですね。端的に、それでよろしいんですね。うんとうなずいていただいているので。これは多くの女性たちが喜ぶことだと思います。そして、これは極めて当たり前のことではないかと思います。

 私は、残念に思いますのは、菅総理は原点が市民活動家でいらっしゃいます。どうして女性、子供、障害者の視点に細やかに気を配っていただかないのかなと私は思っております。

 私が今望んでおりますことは、多分、国民全体が望んでいることだと思いますけれども、原点が市民活動家でいらっしゃる菅さん、地位に綿々としがみついていらっしゃるのではなくて、今まで、不条理なことを正しくできるように、あるいは光の当たらないことに対して光を当てたい、そう思ってきめ細やかに頑張っていらしたのではありませんか。私は、そういう市民活動家の菅さんの方がとても菅さんらしいなと思っております。

 今、総理にしがみついて、リーダーシップと独裁とをお間違えになっていろいろな意見をおっしゃるのではなくて、私は、あの真摯でまじめな市民活動家にお戻りになって活躍いただくことを心より願い、私の質問を終わらせていただきます。

 委員長以下皆様、ありがとうございました。

中井委員長 この際、江田康幸君から関連質疑の申し出があります。池坊さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。江田康幸君。

江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。

 総理、あなたはやるべきことをやってきたと言いますが、被災地では、今も二万人以上の方々が避難所生活を余儀なくされ、瓦れきの撤去も遅々として進んでいないのが現状であります。政府の対応は遅い、政府は一体何をしているんだ、これが現場の声であります。被災者の心を真剣に受けとめていないと私は言わざるを得ないと思います。

 今回の補正予算も、二兆円という極めて中途半端な規模であり、復旧復興を加速するものではありません。総理の延命が目的なのですか。結果として、本格的な復興に向けた第三次補正予算の編成も大幅におくれるわけであります。

 加えて、総理は、思いつきや場当たり的な発想で一貫性のない指示を出し、ますます現場が混乱し、震災や原発災害への対応をおくらせています。政治空白を招き、復興をおくらせているのは、総理、あなた御自身ではないですか。このことを指摘させていただいて、質問に入らせていただきます。

 先日、公明党の東日本大震災対策本部のメンバーとともに、岩手県の宮古市、釜石市、大船渡市、山田町など三陸沿岸の被災地を訪ね、市長、町長を初め漁業関係者の方々と対話を重ねてまいりました。その現場の声や要望、意見を踏まえて質問させていただきます。

 まず、災害廃棄物、いわゆる瓦れきの処理についてでございます。

 瓦れき処理は、復旧復興の第一歩であります。被災地で最も必要とされている対策の一つであります。東北三県に限っても瓦れきの量は約二千二百万トン、石巻では百年分、平均しても十二年分の瓦れきを一挙に被災市町村は抱えたことになるわけであります。しかし、その処理は三割程度しか進まず、七割は手つかずの状態。

 公明党は、七月の一日、瓦れき処理を国の責務として促進する災害廃棄物処理特別措置法案を四野党共同で衆議院に提出いたしました。その内容は、被災自治体の要請に応じて国が代行すること、そして処理の費用と施設の整備費用のすべてを国が負担することを柱とするものであります。

 本来であれば、震災後直ちに政府が提出するべき法案であります。四野党の法案提出から一週間たって、やっと政府は、野党案をコピーしたかのような法案を提出いたしました。

 江田環境大臣にお伺いをいたします。

 政府案では一番の論点が抜けております。大臣、わかっておられますでしょうか。政府案では、処理にかかった費用の自治体負担分を後から地方交付税で補てんすることにより、結果的には国が全額を負担するとしておりますが、これは現行の特例措置でできることではありませんか。全く現場の要請がわかっていらっしゃらない。野党の法案提出に突き動かされてやっと出てきたその政府案の内容は、国が代行することもあるが、市町村負担はそのまま、それ以上の規定は全くないという薄っぺらな法案であります。

 四野党案のとおり国が全額負担するとして、被災地の要請にこたえる法案にしたらどうですか。明確にお答えください。

江田国務大臣 この問題については既に委員以前の御質問にも答えたところでございますが、瓦れきの処理というのが遅いことの典型のように言われます。確かに早いとは言えません。しかし、これは本当に大変な仕事でございまして、七月の十四日時点で、この沿岸市町村の、量でいいますと三九%仮置き場に持っていった、八月末までには市町村のほぼすべてが仮置き場まで移動する、そこまではできるというところまで市町村の皆さんの大変な御努力でやってまいりました。

 そこで、ここから先が大切なので、これは国が市町村の意向を受けて代行しよう、その実際の仕事は環境省がちゃんとやっていこうということで今回の政府案というものを出したのでありまして、一番重要なときにしっかり出したと私ども思っております。

 さて、その上で、今費用の点をお話しになりました。既に補助率のかさ上げをし、さらに交付税について措置するということをしておりますが、これはごみの処理の一番の基本の基本ですので、そこのところは変えない。つまり、市町村がごみ処理については基本の責任を負い、さらにそれを国がきっちりと補てんしていく、その基本は変えないが、しかし市町村の負担にすることはない、このことを私ども法案でしっかり書き込んでいるわけでございまして、これは市町村の皆さんにもぜひ御安心をいただきたい。きっちり国が責任を持ってその部分は補てんをいたします、そのことをこの法案で言っているわけでございます。

 ぜひ御理解をいただきたいし、さらに、今野党の皆さんが法案を出されていることもよくわかっておりますので、ぜひこれは野党の皆さんも、我々は、政府の方としては法案を出しましたから、与党としっかり御議論の上、すばらしい国会での結論を出していただきたいと思っております。

江田(康)委員 大臣、やはりわかっていらっしゃらないと思います。国の事業であり地方の事業だ、互いにそれを負担し合っていくんだ、その姿勢は平時であればいいでしょう。しかし、今は緊急時であります。被災した市町村には通用しない話であります。瓦れき処理は復興の第一歩。国が前面に立って代行する、国が全額負担すること、これが大事なわけでございます。

 どういうことがわかっていらっしゃらないか。江田大臣は、自治体経験または自治体から話をお聞きされておればわかることかと思いますが、現行制度は、最大九割を国庫補助として残りは自治体負担で、すなわち、借金を一たんさせて、後から交付税で補てんする、これで一〇〇%だと言われますけれども、後々本当に国から手当てされるのだろうか、また、手当てされてもどれが瓦れきの処理分かわからない、さらには、瓦れきの処理分があってもほかが減らされるのではないか、市町村はこういうことで不安に思っているわけですよ。

 その一割なり二割といっても、さっき言ったように、二千二百万トン、石巻では百年分、その規模は膨大なものでありまして、その処理費用は大きいんですよ。市町村の一般会計の大部分を占める、そういう市町村だってあるんです。だから、市町村にとっては、足腰が弱っていて、そして財政力もないそういう自治体は、国にこれを受け持ってもらいたい、こういう強い強い要請を私はこの沿岸市町村からもう何度も何度も受けてまいりました。

 総理にお聞きしたい。復興対策本部長としての総理にお聞きします。

 市町村の不安を解消して膨大な瓦れき処理が迅速に進むために、国が前面に出たらどうですか。責任を持つ、全額国庫負担としてわかりやすくしっかり手当てをすると答えてください。総理、財務省の考えなどに引っ張られずに、本来のあなたが言う政治主導で、この被災市町村の要請に、被災者の心にこたえてもらいたい。いかがですか。

菅内閣総理大臣 江田議員がおっしゃっているそのこと自体、私も非常に重要な指摘だと思います。つまりは、自治体が一時的にしろ負担をしなければならないことが、将来たとえそれが国から返ってくるとしても、それがまだ時間差がある、あるいは確実かどうかがやや不安だ、こういう思いから瓦れき処理が進んでいないとすれば、それは決して本来の姿ではないと思っております。

 もう一度、江田環境大臣とよく話をして、少なくともそうした心配がないように、自治体がやるべきだ、あるいはやろうとしていることについては、政府がきちんと支払いについても、場合によっては自治体に一たん仮払いをさせるというような形では、仮払いといいましょうか、支払いをさせるという形ではない形も含めて、どうやればそういう弊害がなくなるのか、しっかりと相談をしてみたいと思います。

江田(康)委員 今、菅総理また復興対策本部長からそのようにありました。しっかりとそれについて検討をして、お答えを出していただきたいと思います。

 続けて、菅総理にお伺いをいたします。

 約二千二百万トン、十二年分にも上る膨大な瓦れきは、被災市町村だけでこれを処理することはできません。これまでも公明党は、全国の自治体に協力を要請して、そして広域で処理を進めるように、これを政府に申し上げてまいりました。これについて、全国から、現在、五百七十二市町村が協力を申し出ていただいておりますけれども、震災から四カ月もたつのに一件も実現しておりません。一件も実現していないわけです。政府は広域連携を進めている、進めていると江田大臣もおっしゃいますけれども、被災地では、政府は何をしているのかとの怒りの声すら上がっているんです。総理、これが実態ですよ。

 野党法案を成立させて広域連携を進めていく、これもまた大変に重要なことでありますが、いかがですか。

江田国務大臣 広域処理の件について、確かに、四月八日付で、被災県と沖縄県以外の四十二都道府県に協力を依頼している。そして、その結果、全国四十二都道府県、五百七十二市町村あるいは一部事務組合から、焼却処理、破砕処理、埋立処理などにつき、合計四百八十八万トンの受け入れ表明があったところまでは参りました。しかし、それがまだ現実のものになっていないのは委員御指摘のとおりで、この点は大変申しわけないことだと思います。

 ただ、一つ重要なのが、この中には放射性物質による汚染のおそれがあるものがあるんではないかという危惧が受け入れ側に起きておりまして、そういう危惧はない、これはちゃんとモニタリングをして、そういう放射性汚染のおそれというもののないものをちゃんと委託するという、その調整にやや手間取っているところがありますが、これは鋭意努力をして、広域処理が早急にできるように頑張ってまいります。

江田(康)委員 これは、三カ月前も同じ質問をしています。一件も進んでいない。放射性物質の汚染が懸念されるというならば、それこそ国が前面に出て、そしてそれを港に運んで、コンテナに詰めて、そして被災市町村に運ぶ、これを全部国が責任を持つから、だから心配しなくていいと被災市町村を説得する、そういうような積極的な姿勢ではない。それが、一件も広域連携が実現していない、そういうことであろうと思います。この法案を成立させて国の責任を明確にすること、それを私は希望いたします。

 もう一つ、菅総理にお伺いをいたします。

 予算執行の件でございますが、概算払いがようやく始まりました。しかし、申請できたのは石巻市など十六自治体のみであります。手続が煩雑、そして事業者にもいまだ支払われていない。一次補正で瓦れき処理に三千五百億円が積まれております。交付が決まったのは、総理、幾らだと思われますでしょうか。わずか五千万円ですよ。ほとんど執行されていないではないですか。受注した被災地の事業者も、収入がなく、非常に困っておられるのが現場です。

 総理や大臣は、瓦れき処理は進んでいる、そのように先ほどからお話をされますけれども、迅速な処理をおくらせている、それが予算執行ができていない政府の重大な責任じゃないですか。いかがですか。

江田国務大臣 私の手元にあるまとめ、これは七月の十五日現在でございますが、被災市町村から概算交付に係る書類が出されておるのが事業費で二千十九億円、既に、既にといっても小さな額でございますが、二百八億円については内示をしている。これが実は四件にすぎないということでございます。そのうちの二件については既に概算払いの手続を終了して、今これから払おうというところでございますが、いずれにしても数が少ないことはそのとおり。

 ただ、これは我々、環境省の職員を現地に派遣していろいろと調整をしながらやっているんではありますが、概算払いに該当しない部分がちょっとあったものですから、そのあたりの最終的な詰めを今行っているところで、これも急いでいきたいと思います。

江田(康)委員 説得力がないというか、二件でしょう、五千万円ですよ。三千五百億円積んでいるのに五千万円しか執行されていない。こういうような状況だから、市町村の不安は解消せずに迅速な処理が進まない、このことをこの予算委員会でも再度確認をさせていただきたいと思います。

 また菅総理にお答えしていただきたいんですけれども、瓦れきの処理に加えまして、これから被災住宅や公共施設の解体処理が始まってまいります。私、先日視察しました岩手県の山田町や、陸前高田市、宮城県の石巻市など多くの被災地では、公立病院や学校が津波による甚大な被害を受けているんです。住宅の解体は廃棄物処理事業の対象でありますけれども、公共施設はその対象となっておりません。多くの被災自治体から強い要望があります。被災自治体の財政力、大変厳しい。その負担は重いわけであります。復興への足かせになります。

 公共施設の解体費用については、非常時の特例として国が補助すべきであると強く申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。

高木国務大臣 江田委員にお答えいたします。

 公立学校施設の災害復旧事業については、何といいましても、教育活動を速やかに行う、こういう要請からなされておりまして、まさに全半壊した校舎あるいは学校施設で、その敷地において新築復旧する際の支障があるものについては、解体処理については国庫補助の対象としております。

 文部科学省としましては、今後、設置者の要望にこたえ、適切にこの件については対処してまいりたいと思います。

中井委員長 細川君、答えますか、病院。病院はいいですか、細川君。(江田(康)委員「同じ答えならばいいです」と呼ぶ)病院はいいですか。

江田(康)委員 同じ答えならば結構でございますが、先ほど高木文科大臣は、同じ場所に新築するものについては対象になると。そんなことはあり得ないじゃないですか。一たん解体をして、子供の命を預かる学校や、命を預かる病院は高台にまた引っ越していかなくちゃならないわけです。これからの復興ビジョンの中で、町はそういう計画を立てています。それに合わせたそういう制度に国がすべきじゃないですか。それをやらずして、対象が違う、そのようなことをよくも言えるものだと思います。

 これは、私が首長の皆さんから強く強く、本当に要請を受けて賜ってきた件であります。国はしっかりとこれにこたえていただきたい。総理、どうですか。

菅内閣総理大臣 確かにおっしゃるとおり、公共施設、例えば公立病院や学校などの解体処理がすべて自治体負担となっているということで、それが進まない大きな理由になっているという御指摘は大変重要だと思います。これについてどのような対応があり得るのか、現在の二次補正で難しければ次の第三次補正などで対応をすることができるか、前向きに関係省庁に検討させてみたい、こう思っております。

江田(康)委員 今、三次補正というお話も出ました。それを検討するということは評価をしたいと思うんですけれども、しかし、三次補正は冬になるとも言われます。遅くなって解体が全く進まない、こういうような状況は私はあってはならないことだと思いますので、早急に国で対応を検討していただくことをお約束していただきたいと思います。

 次に、原発問題に入らせていただきます。放射能汚染への対策等についてでございます。

 まず、菅総理にお伺いをいたします。

 政府は、年間二十ミリシーベルトを超えるおそれのあるホットスポットについて、伊達市の四地区の百十三世帯を特定避難勧奨地点に指定いたしました。生活圏全体が避難の基準を超えているわけではない、だから注意喚起であるとして、この避難の判断は住民にゆだねたわけであります。避難を希望する住民には支援があり、そして未指定で避難する世帯や、指定されても避難しない世帯には支援がない。住民への不安や大きな混乱をこの指定に関しては招きました。苦渋の判断で、六割の皆さんが避難を希望していると聞いております。政府は、避難先の確保や生活の支援に万全を期しているのか、お答えをいただきたい。

 またもう一つ、判断を住民任せにするのは全く無責任だと私は思います。特定避難勧奨地点は地域が限定されております。非常に狭い範囲に高い放射能を検出するわけでありますが、避難勧奨そのものを解除するために、まず国が責任を持って除染をして、それから指定をするかどうかを決めればよかったんじゃないですか。そのくらいの時間はあるわけです。二十ミリシーベルトといっても年間であります。それを一週間でやる、国がまず先に出てその除染を行う、こういうようなことが何でなかったか。避難する方々は、今、多くの避難先で、高齢者の皆様が避難して、この被災による関連死として亡くなっておられる。避難にはすぐそういうようなリスクが伴うわけであります。そういうようなことを国が実施せずに、上から目線で避難勧告を出す、おまけに判断は住民任せ。

 伊達市は、市内全域で独自に学校、道路、山林の除染を進めて、住民の健康管理に当たっています。まさに国が代行して全面的に支援することが当然ではないですか。避難指示を出すなら、同時に国の支援を出すのが筋であります。まさに総理の無責任な政治姿勢の象徴ではないですか。菅政権の政治姿勢を問わせていただきます。

細野国務大臣 先週末、私は伊達市に行ってまいりまして、地域の住民の皆さん、PTAの皆さんが御参加になって学校の除染活動をされているのを拝見してきました。また、短い時間でしたけれども、私もお手伝いをしてきました。そういった意味では、特定避難勧奨地点に当たる地域を持っておられる伊達市の皆さんがそういう御努力をされていることには、非常に感謝の気持ちでいっぱいでございます。

 今、江田委員の方から御指摘をされたような、一部にそういう意見があることは十分承知をしております。ただ、私どもとしては、この特定避難勧奨地点の指定におきましては、県や市町村と十分に協議をした上で、小さいお子さんを持っていらっしゃるとか、もしくは、それこそ妊娠をされている方がおられるとか、そういう事情も勘案をした上で判断をしたものでございます。

 もちろん、避難をしていただくからには、その支援については県や市町村と力を合わせて全力でやること、さらには、できるだけ早く帰ってきていただけるように、ホットスポットについての除染活動を国としても全面的に支援をすること、それはあわせて行っていく必要があると考えておりまして、実際にその努力をしているところでございます。

江田(康)委員 これから除染も徹底してやるということでございますけれども、その前にやっていく、こういうようなことがやはり必要なんです。

 これからホットスポットが拡大する可能性もあります。そういうようなときに、まず指定して、さあ避難しなさい、その後に除染します、これでは私は絶対いけないと思うんですね。除染の予算もとっております、それを機敏に使っていく、国が前面に出てやっていく、これが今求められていると思います。

 このような政府の政策の出し方、これについては、例えば屋内避難区域であった南相馬市が自主避難を指示されたときもそうでした。その後、緊急避難準備区域に指定された区域内の病院は、今度は入院規制がかかったんですね。それは、緊急に避難できるように、すぐに避難できるために入院することはできない、そういうような入院規制がかかりました。しかし、避難準備区域ですから住民はそこに住むことができるわけです。そして、病院にもかかる、入院もしなくちゃならない、それをできなくなった、医療の危機に陥った、そういうようなこともございました。私は、現場からこういうお声を聞いて、その対応を国に求めたわけでございました。

 政府が指示を出すなら、それがどれだけの影響力を持つかということをまず考えなくてはならないんじゃないですか。住民が生活できるという環境をまず整える、保障する、これを忘れてこのような避難勧告を出していく、これが今、政府への、被災者の身に寄り添わない、そういう姿勢として、国民は、被災者の皆さんは政治に不信感を持っているわけであります。これを被災者の心に寄り添った政策にしていっていただきたい、強く申し上げておきます。

 次に、これは菅総理並びに細野大臣にお伺いいたします。

 菅総理は、七月の九日、民主党の全国幹事長会議で、原子炉の廃炉や土壌の浄化を念頭に、この事故の処理は三年、五年、十年、最終的には数十年単位の時間がかかると述べられました。これは、政府の中長期的な工程表の素案に基づく見解でしょうか。お答えをいただきたい。

 またしても、十分な説明もない、唐突な思いつき発言であって、避難している住民に大きな不安を、また落胆を与えました。廃炉まで数十年というのはわかりますけれども、これが避難されている方々にとっては、戻れるまで数十年かかるのか、こういうふうに苦しめたわけであります。なぜきちんと立て分けをした発言をしなかったのか、この総理発言の真意を総理に問います。

 また、この件について指摘された細野大臣は、廃炉と住民の帰宅は全く別だ、このように釈明されましたが、これもまた不十分。東電の工程表における原発の収束状況に基づいて、おくれているのかどうなのか、住民はいつ帰宅できるのか、帰宅できる条件とは何なのか、避難している皆様にわかりやすくここで明確に示すべきであると思います。どうでしょうか。

細野国務大臣 まず、廃炉までの期間でございますけれども、これはどうしても十年を超える期間がかかってくることを想定しております。

 現在、その長期的なロードマップをどうつくっていくのかということで、内々の、政府内でのさまざまな情報収集をしておりまして、今週中には、政府の原子力委員会のもとにそういう長期ビジョンをつくる会議体を立ち上げ、さらには統合対策室としてもまたチームを立ち上げまして、できるだけ早い段階でそのめどを示すことができるように努力をしてまいりたいと思っております。

 廃炉までは十年以上の時間がかかるのは現実でございますけれども、一方で、警戒区域の解除であるとか、さらには計画的避難区域、そういったところから今避難をされている皆さんへの対応というのは全く別に考えております。

 きょう発表いたします第一ステップから第二ステップへの工程表改定に伴いまして、第二ステップの冷温停止というのがこれから現実的に視野に入ってまいります。その第二ステップが終わった段階というのは、冷温停止状態が実現をし、さらには放射能の外部への飛散というのが厳格に管理をされているという状態を示しますので、そのときには、いよいよ、そうした避難をされている方で、帰っていただけるところの方には現実的に戻っていただける、そういう状況が現実的になるものと思っております。

 ただ、その条件といたしましては、モニタリングがしっかりなされ、さらには除染が行われ、インフラの整備が行われる、それらの諸条件が必要でございます。それは、第二ステップが終わるのを待つのではなくて、第一ステップが終わった段階、すなわち、これからまさにその三つの作業を鋭意行っていく中で、第二ステップが終了したときには、できるだけ早く避難をしている方々に戻っていただけるような努力をしてまいりたいと思っております。

菅内閣総理大臣 もう今詳しく細野担当大臣からお話がありましたが、廃炉ということまで展望すると相当の時間がかかるという趣旨で申し上げました。

江田(康)委員 今、菅総理の発言はそういうことであったということですが、やはり、思いつきというか唐突である、そのように指摘せざるを得ないと思うわけです。

 やはり、発表される、公表されるその向こうには被災者の皆さんがいらっしゃいます。避難者の皆さんがいらっしゃいます。たとえそれが民主党の全国幹事長会でもしかりであります。そのことをしっかりと踏まえて、細野大臣そしてまた菅総理、しっかりと間違いない適正な情報を伝えていただくように、これは私の方から強くお願いをしておきます。

 もう最後の時間でございますけれども、最後に、こういう放射能問題、放射能汚染対策、これに関する、いわゆる放射性物質による環境汚染については、我が国にはきちんとした法律がないわけです。すなわち、今回のような原発事故により大量の放射線が施設の外に放出されることは我が国は想定していなかった、だからこの法律がない。

 今回の放射性物質によって汚染された水、大気、土壌、そしてまた、今農畜産物、大変な問題でございますが、こういう対応が非常に困難な状況を生み出してきたのは、我が国に、施設から外に、一般環境に出た放射性物質に対する対策が、これを担保する法律がないということが大きな大きな問題であるということを言わせていただきます。

 公明党は、自民党の皆様とともに、また野党共同となるかと思いますけれども、放射性物質対策に関する法案を今国会に提出する予定でございます。これは、国に責任ある対応を求める、また、今自治体が個別に実施している大気や水、土壌のモニタリングに関して、国が方法や基準を定めて、学校や校庭の表土や瓦れき処理についても適正に集積、管理する体制を国に求めるものでございます。

 この法案の提出をしっかりと野党として公明党がリードしてまいりたい、そのように思います。これが出てきたときには、民主党、一緒になって、早急な法案の成立を図っていただきたい、そのように思います。

 最後に、菅総理、あなたの原発の再稼働をめぐる場当たり的な対応、それに追い打ちをかけるような唐突な原発方針によって、国民や立地自治体の政府に対する不信は極限に達してしまいました。もちろん、原子力の安全性を徹底して高めることは必要であります。しかし、国の根幹にかかわるエネルギー政策の方針がまさに場当たり的に変わって、しかも閣内亀裂まで引き起こす。

 国の根幹である電力やエネルギーは安定供給しながらシフトするということが大事であって、それを示さない総理の脱原発方針は、一国の総理として極めて無責任と言わざるを得ません。

中井委員長 江田君、時間が過ぎております。

江田(康)委員 当然のことながら、閣内や与党から猛反発を受けて、個人的見解として撤回されました。総理、もういいかげんにしていただきたい。あなたの思いつきや場当たり的な政治姿勢が、これまで積み上げてきた議論をすべて破壊して政治空白を招き、震災からの復興をおくらせてしまっている。

 国民の圧倒的多数は、菅総理が一刻も早く退陣して、新しい総理のもとで……

中井委員長 江田君、再度申し上げます。

 時間が経過しています。

江田(康)委員 国民のため、被災者のための第三次補正予算が早期に編成されることを期待申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中井委員長 これにて池坊君、江田君の質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

中井委員長 この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に富田茂之君を指名いたします。

 次回は、明二十日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時一分散会


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