衆議院

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第2号 平成23年11月7日(月曜日)

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平成二十三年十一月七日(月曜日)

    午後二時開議

 出席委員

   委員長 中井  洽君

   理事 岡田 克也君 理事 笹木 竜三君

   理事 武正 公一君 理事 西村智奈美君

   理事 若井 康彦君 理事 若泉 征三君

   理事 石破  茂君 理事 小池百合子君

   理事 高木 陽介君

      石関 貴史君    今井 雅人君

      打越あかし君    江端 貴子君

      大西 健介君    大西 孝典君

      大畠 章宏君    金森  正君

      川内 博史君    岸本 周平君

      小室 寿明君    小山 展弘君

      近藤 和也君    佐々木隆博君

      階   猛君    竹田 光明君

      玉木 朝子君    中野 寛成君

      仁木 博文君    野木  実君

      花咲 宏基君    藤田 憲彦君

      村越 祐民君    室井 秀子君

      谷田川 元君    山岡 達丸君

      山崎  誠君    山田 良司君

      湯原 俊二君    横山 北斗君

      和田 隆志君    赤澤 亮正君

      伊東 良孝君    小里 泰弘君

      金子 一義君    金田 勝年君

      佐田玄一郎君    橘 慶一郎君

      野田  毅君    馳   浩君

      山本 幸三君    東  順治君

      笠井  亮君    阿部 知子君

      山内 康一君    下地 幹郎君

    …………………………………

   内閣総理大臣       野田 佳彦君

   総務大臣

   国務大臣

   (沖縄及び北方対策担当)

   (地域主権推進担当)   川端 達夫君

   法務大臣         平岡 秀夫君

   外務大臣         玄葉光一郎君

   財務大臣         安住  淳君

   文部科学大臣       中川 正春君

   厚生労働大臣       小宮山洋子君

   農林水産大臣       鹿野 道彦君

   経済産業大臣

   国務大臣

   (原子力損害賠償支援機構担当)          枝野 幸男君

   国土交通大臣       前田 武志君

   環境大臣

   国務大臣

   (原子力行政担当)    細野 豪志君

   防衛大臣         一川 保夫君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     藤村  修君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (消費者及び食品安全担当)            山岡 賢次君

   国務大臣

   (金融担当)       自見庄三郎君

   国務大臣

   (経済財政政策担当)

   (科学技術政策担当)   古川 元久君

   国務大臣

   (「新しい公共」担当)

   (少子化対策担当)

   (男女共同参画担当)

   (行政刷新担当)     蓮   舫君

   国務大臣

   (東日本大震災復興対策担当)

   (防災担当)       平野 達男君

   財務副大臣        五十嵐文彦君

   財務大臣政務官      三谷 光男君

   予算委員会専門員     春日  昇君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月七日

 辞任         補欠選任

  江端 貴子君     階   猛君

  逢坂 誠二君     玉木 朝子君

  岸本 周平君     藤田 憲彦君

  中野 寛成君     野木  実君

  橋本 博明君     大西 孝典君

  馬淵 澄夫君     竹田 光明君

  山崎  誠君     湯原 俊二君

  渡部 恒三君     大畠 章宏君

同日

 辞任         補欠選任

  大西 孝典君     谷田川 元君

  大畠 章宏君     小室 寿明君

  階   猛君     江端 貴子君

  竹田 光明君     馬淵 澄夫君

  玉木 朝子君     逢坂 誠二君

  野木  実君     中野 寛成君

  藤田 憲彦君     岸本 周平君

  湯原 俊二君     山崎  誠君

同日

 辞任         補欠選任

  小室 寿明君     渡部 恒三君

  谷田川 元君     橋本 博明君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)

 平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)

 平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2号)


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     ――――◇―――――

中井委員長 これより会議を開きます。

 平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)、平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)、平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2号)、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大畠章宏君。

大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。

 民主党・無所属クラブを代表して質問をさせていただきます。

 三月十一日の東日本大震災から既に八カ月が過ぎようとしております。十一月四日現在、東日本大震災で亡くなられました皆さんは一万五千八百三十三人、行方不明者は三千六百七十一名となっております。改めまして、今回の大震災で亡くなられました皆さんの御冥福をお祈り申し上げますと同時に、被災されました皆さんにお見舞いを申し上げます。

 けさ、いつものように私はワールドニュースを拝見いたしました。チュニジアでの民主化運動を発端としたアラブの春の動き、リビアでの武力衝突を経て民主化の動き、ギリシャの財政破綻を発端とした欧州の金融不安やG20の話題、さらにはアメリカ、ロシアでの大統領選挙の動き、韓国でのアメリカとのFTAをめぐる与野党間の激突など、さらには日本国内ではTPPをめぐる議論などなど、さまざまな課題がありますが、きょうは主に第三次補正予算に集中して質問いたしますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 質問に入る前に、十一月五日土曜日、参議院の西岡武夫議長が亡くなられました。これまでの御功績に敬意を表するとともに、心から御冥福をお祈り申し上げます。

 さて、最初の課題でありますけれども、ちょっと字が小さくて恐縮でございますが、これは補正予算案でございます。お手元に、皆さんの方にも七枚紙が配付されておりますので、ごらんをいただきたいと思います。

 総額十二兆一千二十五億円。内訳は、東日本大震災関係経費が十一兆七千三百三十五億円ですが、この中には年金臨時財源の補てん額二兆四千八百九十七億円が含まれておりますから、実質は九兆二千四百三十八億円となります。そのほかにも、B型肝炎関係経費として四百八十億円、その他の経費として災害対策費など三千二百十億円が計上されているわけであります。

 第一次補正予算が約四兆円、第二次補正予算が約二兆円、合計六兆円。今回の第三次補正予算を加えますと補正予算総額は十八兆円規模となり、平成二十三年度の当初予算にこれらの補正予算額を加えますと、平成二十三年度予算総額は百六兆円規模となり、戦後最大の予算となります。

 また、日本国の借金、いわゆる国債や借入金などを合計すると二十三年度末の残額は一千兆を超え、一千二十四兆一千四十七億円に達すると指摘されているところであります。

 そこで、最初に野田総理にお伺いするわけでありますが、今回の第三次補正予算について、その覚悟と決意を述べていただきたいと思います。

野田内閣総理大臣 まず、大畠委員のただいまの御質問にお答えをする前に、大畠委員も触れられましたけれども、参議院の西岡武夫議長が亡くなられました。私も昨日、長崎まで弔問に参りましたけれども、まず冒頭、心からお悔やみを申し上げたいと思います。

 第三次補正予算についての決意というお尋ねでございました。

 野田内閣の最大かつ最優先の課題は、東日本大震災からの復旧復興、そして原発事故の収束と日本経済の再生であります。これらのものがほとんど今回の三次補正予算の大宗を占めています。これまで、委員御指摘のように、第一次補正、第二次補正と六兆円余りの予算を組んで真摯に執行してまいってきたつもりでありますが、これから復興に向けて、そして事故の収束に向けて、経済の再生に向けて本格的に取り組んでいくという意味で、今回の御提出をさせていただいた補正予算案と関連法案はとても重要な法案であると認識をしています。

 ぜひとも、各党会派の御意見もしっかりと耳を傾けながら、一日も早い成立を目指して、一日も早く復興、そして事故の収束、経済の再生を実現していきたいと思いますので、御協力のほど心からお願いを申し上げます。

大畠委員 次に、これも総理に伺うわけでありますが、今回の東日本大震災に関しては、岩手県、宮城県、福島県の東北三県が大変な被災に遭ったことは皆さん御存じのとおりであります。同時に、茨城県、千葉県、青森県など近隣県も大きな被災を受けました。特に茨城県は、福島原子力発電所事故の影響等もありまして、大変厳しい状況にございます。

 第三次補正予算の執行に当たっては、東北三県に加えて、近隣の被災県の実情というものをしっかりと直視して対処すべきと考えますが、野田総理の御認識をお伺いしたいと思います。

野田内閣総理大臣 今回の大震災は、東北三県はもとよりでありますけれども、大畠さんの地元の茨城県も含め、数多くの地域において甚大な被害が出ていることは十分認識をしている次第であります。このため、東北三県以外の被災自治体に対しても、東北三県と同様に、既に東日本大震災財特法により復旧事業の補助のかさ上げなどの措置を講じてきたところであります。

 また、第三次補正予算案は、東北三県に限ることなく、被災した地域の復興事業を支援すべく、現時点において真に必要となる予算を盛り込んだものでございます。

 さらに、復興交付金あるいは復興特区制度についても、これは東北三県に限らず、東日本大震災財特法上の特定被災区域等に係る市町村を対象としており、これらの制度をも活用して、本格的な復興に向けた取り組みを加速していく決意でございます。

大畠委員 次に、第三次補正予算の具体的な内容についてお伺いしたいと思います。

 この第三次補正予算は、先ほど総理も述べられておりましたが、本格的な復旧復興への予算でもございます。そこで、どのような形で被災地などを復旧復興させるのか、その具体的な内容についてお伺いいたしますが、私に答えるというよりも、この委員会を通して国民の皆さんによくわかるように各大臣の皆さんには御答弁をお願いしたいと思います。

 最初に、被災地からの一番の要求は、何といっても社会インフラの復旧復興を強く求める皆さんに対する対応でありますけれども、図表二というものを出していただけますか。

 これは、マスコミでもよく取り上げられましたけれども、国土交通省が三月十一日以降、各地域の被災状況をまとめると同時に、どこがどういうふうに復旧しているかということをまとめた図表でございます。ここまで、今日まで復旧復興に当たっていただきました関係者の皆さん、特に、私の実体験から申し上げますと、道路、鉄道、港湾、空港の復旧工事及び仮設住宅の建設など、土木建設業の皆さんを初めとして多くの皆さんに御尽力を賜りました。心から感謝を申し上げる次第であります。

 そこで、まず道路の復旧の現状と今後の実施計画について、特に、この件については私もこの予算委員会でも各委員、特に被災地を代表する委員の皆さんから御要求、御質問をいただいたわけでありますが、三陸沿岸道路及び宮古盛岡横断道路、釜石秋田線、それから東北中央自動車道など、この案件をぜひとも具体化してほしいという強い要求がございました。

 このことについて、具体的な内容について、現状、どのような形で進めているのか、国土交通大臣にお伺いしたいと思います。

前田国務大臣 大畠委員にお答えいたします。

 大畠委員は、この三月十一日の東北大震災のときに、まさしく現任の国土交通大臣として、あの大変な状況の中で指揮をとられました。そして、特に、救出あるいは救援、そして復旧復興に至る間、大臣、恐らく寝食を忘れて取り組んでいただいたと思いますが、骨格の道路、南北の道路を一日にして復旧し、そこに東西の道路、これでくしの歯作戦ということになりましたが、これを短期間の間に、何とか救急あるいは救出の車が、あるいは作業用の車が通ずるように復旧をされました。そういった支えがあって、何とかあの当時の惨状から、支援物資等も届くようになった、このように承知をしております。

 そういうことで、東日本大震災において被災した道路については、高速道路、直轄道路における応急復旧はおおむね完了をいたしておりまして、第三次補正予算により本復旧に取り組むこととしております。

 また、三陸沿岸道路等については、災害時における緊急輸送路の確保など防災面のみならず、地域産業や観光の振興、沿岸の市町村や拠点都市相互間の連携強化にも大きな役割を担い、地域の期待も非常に大きいということでございまして、特にあのときには命の道ということを如実に発揮したわけであります。復興道路、復興支援道路として、約二百二十四キロを第三次補正で新規事業化することとしております。

 私、昨日、福島県会津から山形県米沢、山形と行ってまいりました。先ほど委員御指摘の東北中央道も現場を見てまいりました。あの当時、新潟、酒田、あちらの日本海沿岸から救援物資が、要するに、太平洋岸の港湾が使えなかったものですから、日本海岸の港湾からいろいろなバイパスルートを通って救援物資を、復旧に随分と輸送を確保したわけでございまして、御指摘のそういった道路もこの第三次補正予算の中になるべく採択できるものは採択すべく努力をしているところでございます。

 国土交通省としては、早期につなぐことがとにかく重要であるということで、三陸沿岸道路の復旧復興等を含めて取り組んでまいる所存であります。

大畠委員 ただいま、命の道という表現がございましたが、まさに命を守る道でもありますし、同時に、今御指摘のところの道路は、復興への道でもございます。ぜひ、被災地の復興のためにも、地域の方々も切望しておりますので、しっかりと第三次補正予算の中でこの道路の建設の推進をお願いしておきたいと思います。

 続いて、鉄道の課題に入ります。

 鉄道も大変大きな役割を果たしました。鉄道というものは、大量輸送に大変寄与するものでありまして、当初、被災の直後は、日本海側の鉄道を通して、たしか八戸までガソリンを運ぶことができました。そしてその後、次々と鉄道の路線の復旧に入ったわけでありますけれども、一番懸念をされておりますのは、もちろんJRの皆さんは一生懸命頑張って復旧に尽力をされたわけですが、いわゆる第三セクターの経営する鉄道がなかなか難しい。特に三陸鉄道をぜひとももう一度地域の人々が乗れるような鉄道として復活してもらいたいという切実な声や、あるいは第三セクターとして大変厳しい状況にもある。

 でありますから、ここのところは現実をしっかりと踏まえて、この被害状況、ちょうどお手元の4の資料は第三セクターの鉄道がどのくらい被災したかという被害総額でありますが、合計約百六十三億円となっております。三陸鉄道、仙台空港鉄道等々でございますけれども、この第三セクターの鉄道の復旧復興というのが地域にとっては大変大事な課題でもございますので、現在どのような形で第三次補正予算等を活用しながら復旧させていくのか、今後の計画も含めて国土交通大臣にお伺いしたいと思います。

前田国務大臣 今委員お示しのこの図面を見ているところでございますが、第三セクターの旅客鉄道は十路線が被災いたしました。そのうちの八路線、すなわち、御指摘の仙台空港鉄道からお地元の鹿島臨海鉄道に至るまで八路線が復旧しておりまして、残りは御指摘の三陸鉄道になります、リアス鉄道ですね。この二路線については約百八億円の被災額というふうに算定されておりまして、年間の収入が三億ちょっとというようなことでございますから、特別の手だてを講じなければ復旧できません。

 ということで、一たん自治体等がこれを取得して、そして国交省として徹底的に支援できるところは支援するといったような方策も含めまして今やっているところでございまして、三セクの二路線、三陸鉄道北リアス線と南リアス線については、最終的には平成二十六年四月ごろの全線復旧ということを目指してやっているところでございます。

大畠委員 非常に地形的にも厳しい状況の中で鉄道事業をこれまでやってこられましたけれども、第三セクターに移行した背景にはいろいろな歴史的な背景もございますけれども、市民の皆さんが生活の足として生活の再建のために利用できるような鉄道として実質的に動くように、ぜひ今後とも御努力をいただきたいと思います。

 次は港湾でございますけれども、港湾につきましては、これも非常に大変な被災をいたしました。

 この港湾のところ、八戸港もそうでありますし仙台港もそうでありますが、そこに大型のタンカーが接岸し、大量のガソリン等を陸揚げする、こういうときに、多くの市民の皆さんから、さすが港は力強い、こういう受けとめ方をされたと思います。港湾の復旧復興についても非常に多くの方の御努力を賜りました。もちろん海上保安庁の潜水夫の方々による湾内の清掃といいますか監視等々もそうでありますし、とにかく、今回の震災に当たっては、それぞれのつかさつかさで全力での行動をしていただきました。

 この港湾の復旧復興というものと火力発電所の再起動というのも大変密接な関係がありまして、電力不足の折、火力発電所の復興に供するために、全力で港湾の復興もやっていただいたところであります。

 そこで、その後の被災県を中心とする太平洋岸の港湾の復旧状況と今後の計画について、国土交通大臣から御答弁をお願いします。

前田国務大臣 委員にお答えいたします。

 公共岸壁がこの三県に三百七十三バースございます。要するに、バースというのは荷役設備を備えた埠頭といいますか岸壁でございまして、電力等の、大型の火力発電所は必ずこういう港湾施設のところにあるわけでございますし、それからコンテナでありフェリーであり、こういったものも岸壁が必要です。さらには、臨海部のいろいろな産業も、鹿島を初めとしてこういう港湾の施設を持って立地しているわけでございますから、まさしく、これは日本の生活、産業、エネルギーにとっても根幹の施設であります。

 その三百七十三バースについて今鋭意復旧をやっているところでございますが、六割の二百三十バースにおいて船舶の接岸が可能となりました。残りについては、この二年間において、特に御指摘の電力、非常に厳しい状況でありますから、大きな発電所のあるところを中心にこれも復旧を遂げる所存でございます。

大畠委員 特に仙台の塩釜でありますけれども、その周辺にも企業群がございまして、大変な被災を受けました。港湾が復活しないと企業群も活動が再開できないということから、私、現地に入りましていろいろと利用されている方々ともお話をしたんですが、国土交通省としては、お客さんのニーズに合わせて、その要求に応じてしっかりと復興させよう、こういう方針でまいったところでありますが、まさに産業界は海外からの資源等が入ってこないと仕事ができません。

 そういう意味では、さまざまな困難な状況もあると思いますが、やはり被災者の方々の雇用の安定というのも非常に大事でありますし、仕事をどうつくるかということも第三次補正予算の大変大きな課題だと思いますので、ここについては前田国土交通大臣の力を入れてのなお一層の御奮闘を期待したいと思います。

 次に、漁業関係についてお伺いします。

 これも、言ってみますと雇用問題でもございます。いわゆる被災者の方々が改めて自分自身の人生を見詰めるときに、どのような形でこれから生活をしていくか、その仕事の場というのが大変大事でありまして、そういう意味では、この漁業関係の復旧復興というのはなくてはならないものでもございます。

 そういう意味から、漁港の復旧復興というのが求められているわけでありますけれども、とにかく、漁港も大変な被害を受けまして、たくさんの港があるものでありますから、復旧工事がおくれている、こういう状況にもございます。

 ちょっと写真を見ていただきたいと思うんですが、お手元の資料の後ろから三枚目の資料でございますが、実はこれは漁港の港湾のところの写真でございます。この写真は決して東北三県のものではありませんで、地元の茨城県北茨城市の大津漁港の写真でございます。

 昨日、午前の大体十一時ぐらいに撮影したものでありますが、現在もこのままでありまして、漁船が着岸できません。ちょうどこの日は北茨城市の第二十三回の雨情の里港まつりというのがこの港湾の後ろの方で開催されておりましたけれども、このお祭り広場の横の岸壁の写真でございます。大津漁業組合の鈴木将之組合長から、何とか漁船が接岸できるような岸壁を復旧してもらいたい、そうでなければ私たち漁業者は仕事ができません、こういう要請を強くいただいたところであります。

 そういうことから、東北三県、そして近県も含めて、漁港の復旧を雇用の確保という観点からも急ぐ必要があると思いますが、農水大臣に現在の状況と今後の計画についてお伺いします。

鹿野国務大臣 今、大畠委員からのお話のとおりに、この大震災で、北海道から千葉県までの漁港、三百十九の漁港が被害に遭いました。

 そういう中で、一刻も早く復旧を緊急的に急がなきゃならない、このような考え方に立って、第一次補正予算におきましては二百五十億の予算を計上いたしまして、緊急措置、とにかく、査定前着工も含めて、ひとまず二百三十四漁港につきまして措置を講じてきたところでございますけれども、いよいよ、お話しのとおりに、本格的な復旧復興に向けて取り組んでいかなきゃならない、このようなことから、今回の補正予算におきましては、いわゆる防波堤や岸壁等の本格的な復旧ということも含めて、所要額二千三百四十六億円を計上いたしておるところでございます。

 懸命に、本格的な復旧に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

大畠委員 あと二枚ほど写真があるんですが、実は、きのう私もそのお祭りに行って、港の後背地でありますから、立ち寄らせていただきました。

 その次の資料でありますが、これは荷さばき場でございますが、このように約一メーターぐらい地盤沈下いたしまして、荷さばき場が宙に浮いたような状況でありまして、全く機能しておりません。こういう状況が現在の北茨城の大津漁港の状況であります。

 もう一枚、写真を出していただけますか。ここが岸壁でございまして、まさにここに漁船が接岸するところでありますが、その先には津波でもって破壊されてしまった岸壁が沈み込んでいる、こういう状況でございます。

 そして、その岸壁の後背地のところでお祭りをやっていたわけでありますが、私たち政治家として改めて、漁業の復旧復興がこの地域の経済の復旧復興にもつながるわけでありますが、これが放置されていたのでは、やはり漁業の再建というのは非常に難しいということを申し上げなければなりません。

 そこで、もちろんこの岸壁の復旧というのも大変大事でありますが、船が流失したという意味で、これは東北三県もそうでありますし、いわゆる造船所の再建、あるいは製氷施設の再建それから冷凍倉庫等の整備が急務であるということを要請されております。それから、漁業者の再建に関する要請もたくさん来ているわけでありますが、ここら辺を含めて農水大臣の、また造船所の再建については国土交通大臣の所管と聞いておりますから、お二人の大臣からそれぞれ御答弁を賜りたいと思います。

鹿野国務大臣 まず、漁船につきましては、今回の大震災によりまして二万五千隻ほど被災を受けたわけでございまして、過般、農林水産省といたしましてもマスタープランをつくりまして、三年間で約半分は何とか復旧をやり遂げていきたい、こういうふうな考え方で今取り組んでおるところでございます。

 当然のことながら、第一次補正は新しい建造なりあるいは中古船のことに対しても施策を行う、こういうことでございますけれども、第三次補正におきましても、百十三億を盛り込みまして、漁船の早期復旧に向けて取り組んでいきたいと思っております。

 また、製氷施設なりあるいは冷凍倉庫につきましては、まさしく、漁業と加工、そして流通、もちろんそこには製氷等の、冷凍倉庫なりの一体的な取り組みが必要でございます。そういう意味におきまして、この第三次補正におきまして、これらの施策というものを支援していく、このようなことから、水産加工・流通業の復興、機能強化の対策といたしまして六百三十九億円を計上いたしまして、今後とも漁業と水産加工・流通業の一体的な取り組みに取り組んでいきたいと思っております。

 また、漁業者の再建でございますけれども、御承知のとおりに、漁船なり、あるいはまた、今申し上げた養殖施設というふうなことに対して取り組んできたところでございますけれども、第三次補正におきましても、当然のことながら、水産業の共同利用施設復旧整備事業というふうなことで、今回とにかく大被害を受けた方々が引き続いて漁業に取り組んでいただける、このような考え方から七百三十一億円を計上いたしまして、今後とももう一度意欲を持って漁業に取り組んでいただくような、そういう施策を盛り込ませていただきましたということを申させていただきたいと思います。

前田国務大臣 お答えいたします。

 今般の震災では、漁船はもう甚大な被害を受けておりまして、約二万一千隻が失われた、こう言われております。太平洋岸、青森、岩手……

中井委員長 前田さん、鹿野さんは二万五千と言っておる。あなたは二万一千と言っておる。数字が違う。答弁を合わせてください。

前田国務大臣 はい。私は、と聞いておりますということでございますが、また詳細を調べさせていただきます。

 いずれにしろ、太平洋岸、青森から岩手、宮城、福島で三十七の造船所が被災を受けまして、今三十造船所が製造、修理等を一部再開いたしております。五造船所が出張修理なんかに応じられるようになった、こう聞いております。

 造船所の復旧のために、機器や資金の調達支援などを行ってきたところですが、今回の三次補正予算案において、この地域における造船業の高度化を図るため、造船施設の集約及び協業化、そういったことを考えて、プランづくりや小型漁船の最新建造技術の普及促進のための施策を盛り込んだ、そういう強い造船業の復活のために施策を進めてまいる所存でございます。

中井委員長 申し上げますが、災害以降八カ月がたっています。数字が役所役所で違うということはおかしい。きちっと被害なら被害を、内閣で、災害本部なら本部で掌握して対策を立てるべきだと委員長は思います。

大畠委員 おっしゃるとおりでありまして、この件については内閣の方でも、数字というのは非常に大事でありますから、ぜひ精査をお願いしたいと思います。

鹿野国務大臣 このたびの漁船の被災数というのは二万五千というふうに、農林水産省といたしましては具体的な数字を出させていただいておりますが、今国交大臣からの、いわゆる二万一千隻を超える漁船や漁具に大きな被害があるというふうなことについては、もう一度調整をさせていただきます。

大畠委員 私も前田大臣の前に国土交通大臣を拝命し、仕事をしてまいりましたが、まさに、どんなにこの予算委員会で整然とした論議がされたとしても、現実に地域の皆さんが生活の再建、あるいはこれからこのような形で生きていこう、そういう道筋が見えなければ何にもなりませんので、そういう意味では、今予算委員長からも御指摘いただきましたが、さらに一層心を引き締めて、お願いを申し上げたいと思います。

 そこで、次に、この課題についても大変大きな課題でございますが、今回の津波というものの被害の中で、海岸あるいは河川の堤防というのが大変大きく破損といいますか破壊をされました。この堤防等の復旧というのは、今後のことを考えますと大変大事でありまして、今後の復旧の実施計画等々、現状も含めてお伺いします。

 特に、私は、防波堤などの水門を閉める作業中に亡くなられました、消防団員の方など関係者が七十二名おられると伺いました。科学技術立国と言われる日本において、水門を一生懸命閉めに行って、そして災害に遭って、命を結果的に失うことになってしまったというのは、本当に私は断腸の思いでありますが、ここら辺はぜひ、同じような災害が起こったとしてもとうとい命が失われないような、再発防止策というものをしっかりと行うことが必要だと思いますので、こういうことも含めて、国土交通大臣に現在の状況についてお伺いしたいと思います。

前田国務大臣 お答えいたします。

 海岸堤防、河川堤防の被害、さらには水門、特にその操作の状況について、どういう改良を加えていくかについての御指摘がございました。

 岩手、宮城、福島三県で約三百キロメートルの海岸堤防がございますが、そのうち約百九十キロメートルが全半壊をいたしました。このうち、復旧復興に不可欠な施設が背後にある、背後に重要な守るべき施設があるところを重点的に、まず五十キロについては応急対応がおおむね完了しております。

 それから、河川堤防については、国管理区間で被災した二千百十五カ所、県管理区間で被災した千二十三カ所について、必要な応急対策を完了したところでございます。

 そして、御指摘の、いざというときには、水防施設ということで水防団の方々が身を挺して守ってくださったわけでございまして、日本人の責任の強さということをまさしく示していただき、それで助かったというケースが各所にあったわけでございます。ということで、水防活動に従事する方々の安全確保のために、水防法の改正といったことも国会に提出しようとしております。

 もちろん、水門の操作の安全確保のための自動化であるだとか、そういったことについては、さらに技術の先端も取り入れて対応してまいる所存でございます。

大畠委員 今の大臣の御答弁の中で、自動化というお話がありましたが、人の命は本当にお金にはかえられませんから、大変財政的には厳しいのは重々承知しておりますが、ここのところは、同じような津波被害があっても水門を閉めるために命がけで行うという作業をしなくても済むような措置は、私はできるんじゃないか。

 七十二名の方々に対して、私たちは今まことに申しわけなく思いますが、ぜひここは、総理大臣、財政的な規模は大変厳しいのはわかっておりますが、せめて、このようなところにはしっかりと予算をつけて、二度と命を失うことがないような対策をとるべきだと私は思いますが、総理大臣に、突然でありますけれども、基本的な御認識をお伺いしたいと思います。

野田内閣総理大臣 大畠委員御指摘のとおり、七十二名の本当にとうとい命をかけて、多くの皆さんのまさに命を守ろうとした人たちがいたということは、気高い精神ではありますけれども、やはりできるだけ命がけで行うことがないような工夫ができないかということは考えるべきだろうというふうに思いました。

大畠委員 私は、それが政治なんだと思いますよ。被災された家族の方の思いなんかを考えますと、そこのところはどうしてもやはりぶち抜いておくということが私は必要だと思いますので、ぜひ総理にもそういう方針で臨んでいただきたいということをお願いしておきます。

 それから、私も被災地を随分見させていただきましたが、特に印象的なのは、仙台市の下水道の処理施設、これが大規模に機能を失って大変な状況でありました。

 当初は、もとに戻すのには三年ほどかかるということでございますが、下水道というのは住民生活にも大変重要なものでありまして、ここについても、第三次補正予算の中で、しっかりと自治体をサポートしながら復旧への道筋をつけるべきと考えております。現在の国土交通省としての現状と今後の実施計画について、国土交通大臣にお伺いしたいと思います。

前田国務大臣 お答えいたします。

 下水の処理場というのは、性格上、どうしてもその一番下流、海に近いところに設置されるわけでございますから、そういうケースが多いわけでございますから、大変な被害を受けました。

 当初、四十八処理場が稼働を停止いたしましたが、現在は十六カ所まで減ってきております。そこまで回復してまいったということであります。

 十四カ所のうち、十カ所については来年八月までの完了を目指しており、残りの四カ所についても、段階的に処理水質の向上を図りながら、早期の完了を目指して対応をしてまいります。

大畠委員 加えて、私も、これは自分自身の宿題でもあったわけでありますが、福島市におきまして、下水処理施設で放射性廃棄物が検出され、その処理が課題となっておりました。

 私自身も、これについては一つの道筋をつけたいと思っておりましたけれども、前田大臣にその宿題をお渡しすることになって大変恐縮でございますが、ここも、私の記憶では、福島市のその仮置き場、放射性の下水の汚泥の仮置き場は十二月いっぱいでいっぱいになってしまうんだ、こういう報告を受けていたわけであります。これも含めて、放射性廃棄物をどのような形で道筋をつけるか、これについても前田大臣に、大変恐縮でありますが、お伺いしたいと思います。

前田国務大臣 前任の大畠大臣から引き継ぎを受けたわけでございますが、まことに難しい課題でございまして、この福島の下水処理場、特に、放射能を帯びた汚泥の処理について、今懸命にその対応を各関係機関と協議しながら進めているところでございます。この席でまだ明確なことを申し上げるところに至っていないのが、まことに不肖の後継者であることを痛切に感じながら御報告をする次第でございます。

大畠委員 この件については非常に大事な課題でもございますし、隣には福島出身の玄葉大臣もおられますので、ぜひ関係者の皆さんの知恵を、総力を挙げて、一つの道筋を早期にお示しをいただけますようお願い申し上げます。

 以上、社会インフラ関係の復旧復興計画についてお伺いしたわけでありますが、次に、医療関係についてお伺いをいたします。

 私も、東日本大震災の対応の中で、まずは緊急の避難所、それから仮設住宅、そして食料、水、ガソリン、灯油の確保と、全力を挙げてきたところでありますが、その中で、医療体制の整備というのが市民の皆さんからも強く求められました。

 この問題に対しては、日本医師会の原中勝征会長を先頭にして、日本医師会の中に災害医療チーム、JMATというチームを編成していただき、被災者の命を救おうと懸命の活動を展開していただきました。この御協力をいただきましたすべての皆さんに感謝申し上げる次第であります。

 そこで、第三次補正予算により、どのような形で被災地での医療体制の整備が進むのか、今後の体制整備計画について厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

小宮山国務大臣 被災地の医療機関の復旧状況につきましては、被災三県で三百八十医療機関がありますが、入院できないものが当初八十四だったものから六十四が回復し現在二十に、そして外来の受け入れができないものが四十五から三十七が回復し八へ、それぞれ減少しているという報告がございまして、診療機能は徐々にですが回復してきていると思っています。

 被災地の医療機能の復旧復興につきましては、これまでも第一次補正予算で、医療施設等災害復旧費補助金について特別立法によって公的医療機関に対する補助率を引き上げたり、また災害拠点病院や小児救急拠点病院などを補助対象へ追加するなどをいたしました。また、都道府県ごとに設置する地域医療再生基金について、被災三県に対しては交付額の上限額である百二十億円を確保するなどの取り組みを行ってまいりました。

 そして、三次補正の中では、被災三県の中でも特に津波などで大きな被害を受けた地域の医療の復興を支援することを目的として、地域医療再生基金に被災三県合計で七百二十億円積み増しています。

 その具体的な内容としては、被災三県が策定をする医療の復興計画に基づいて、一つは、全壊した病院の移転整備、また損壊した医療機関の再建のための施設整備、二つ目に、医療機関相互の診療情報の連携のための基盤整備、そして三つ目に、被災者健康支援連絡協議会の活動や医師、看護師等の人材の確保、こうしたことに対して支援をしたいと考えています。

 こういう取り組みで、引き続き医療機関の復旧復興に最大限努めていきたいと思っています。

大畠委員 ぜひそういう今の計画を着実に実行していただきたいと思いますし、私は、特に、緊急時の日本医師会の災害医療チームとの連携というのが非常に大事だと思います。

 それから、いろいろな御意見を賜ってまいりましたが、トレーラー型の移動診療所、移動診療車というんですか、そういうものを整備しておいて、言ってみれば各県に一台ずつ置いておいて、通常は無医村地区を巡回して医療サービスに当たる、そして非常時には災害地に向かって医療行為に入るとか、そういうことも検討すべきじゃないかという御意見、あるいは、病院船というものを建造しておいて、通常は離島地域を回ってその離島の住民の方々の医療行為に当たり、非常時には、災害時等にはそのところに急行して医療行為に当たる、あるいはアジア地区等でも災害時にはその医療船を派遣する、そういうことも考えられるのではないか。

 したがって、機動性を備えた医療体制を国としても備えることが必要ではないかという御提言等もいただいているわけでありますけれども、このことについて厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。

小宮山国務大臣 東日本大震災の際には、当初は緊急時の災害派遣医療チーム、DMAT、その後はJMATに大変御活躍をいただきました。

 そのDMATや中長期の医療提供体制のあり方などにつきまして、ことしの七月から、災害医療等のあり方に関する検討会、これを開催して検討を行ってまいりました。そして、十月に報告書をまとめていただいていますが、日本医師会の医療チーム、JMATを初め、関係団体から派遣される医療チームについて、受け入れ医療機関を調整するなどのコーディネート機能を担う組織を都道府県が迅速に設置するべきとの御意見をいただいています。こうした御意見も踏まえまして、厚生労働省として、災害時に関係団体と連携して適切な対応ができる体制を整備するよう都道府県に求めて、また協力をしていきたいと思っています。

 また、トレーラー型と言われましたが、これはトレーラーではないんですが、緊急時に迅速に仮設の医療施設を設置するため、現在、日本赤十字社が、車両で運搬可能な仮設診療所設備、dERUと言うんですが、これを二十台持っていまして、今回の震災でも、発災直後から十二台が被災地に派遣されて、救護活動を実施いたしました。今後も、被災地での応急的な医療を確保できるよう、こうした協力を求めることも考えていきたいと思っています。

 また、船舶につきましては、それを管理する組織ですとか平時の運用のあり方、費用負担、また災害時のニーズへの対応などの課題もあるように思いますが、今後、これは内閣府を中心に、関係省庁で協力をして検討することになっていますので、検討させていただきたいと思っています。

大畠委員 ぜひこの三月十一日の東日本大震災というものを私たちはしっかりとその事実関係を検証して、実はこれは手前みそになるかもしれませんが、国土交通省で「災害時ノウハウ集 いざという時に役立つ八十八の工夫とノウハウ」という資料を、職場の皆さんに動員してつくっていただきました。これは、五月時点から、メモで書きとめたものでありますが、各省庁とも、こういうことがあったならいいなというのをぜひまとめて、そして書きとめておいて、これをベースに、再度あのような大災害に遭遇したくはありませんが、遭遇したとしても最小限にとめられる、そういう対応をぜひ各省庁とも大臣にもお願いしたいと思います。

 そこで、次に、今度は資源エネルギーの課題についてお伺いを申し上げたいと思います。

 この大震災によって、今まで経験したことのない計画停電というものが実施されました。いかに電力が国民生活上欠かせないものであるかということを切実に実感したわけでありますし、多くの皆さんには大変な御迷惑をおかけいたしまして、申しわけなく存じているところであります。

 私は、国の責任の一つとして、国民が必要とする電力などエネルギーは国の責任で供給する、このくらいのことがやはり国には求められると思いますし、また、国民が必要とする資源は国の責任において確保する、このぐらいの基本原則というものがあってもいいのではないかと考えます。

 そこで、経済産業大臣にお伺いしますが、私も、昨年の九月の十七日から経済産業大臣を拝命したときに、レアアースの確保で大変苦悩したわけでありますが、レアアースの確保、あるいは石炭、ガス、オイルなどの資源の確保に関して、国家戦略として今どのようなことを考えておられるのか。また、災害時のガソリン、灯油などの石油製品の安定供給の強化と地熱資源の開発の加速が求められておりますけれども、どのような対策を今行おうとしているのか、あわせてお伺いしたいと思います。

枝野国務大臣 お答えを申し上げます。

 まずレアアースについてでございますが、昨年、中国からの輸出停滞問題が起こりまして、大畠大臣の御尽力によってこれは解消しましたが、その後、さらなる輸出枠の縮小、また新たに価格の高騰や内外価格差問題が顕著になってきているところでございまして、短期的には、まず中国に対して改善を要請するということで、先月、私自身、温家宝国務院総理それから陳徳銘商務部長と面会し、改善を求めたところでございます。

 一方で、こうした一国に供給源が偏っているという状況を解消すべく、昨年改正いただいたJOGMEC法、石油天然ガス・金属鉱物資源機構の法律に基づく国の出資によって、ことし三月、我が国企業がオーストラリアのレアアース鉱山権益を確保し、国内需要の三割強を確保したところでございます。また、先月三十一日には、ベトナムのレアアース開発について、ドンパオ鉱山の共同開発や政府間の技術協力事業について合意をし、両国首脳が文書に署名をいたしました。

 こうした、中国以外の鉱山開発、権益確保によって、日本のレアアース需要の五割近くを近い将来確保できる見込みとなっておりますが、さらに、インドやカザフスタンの鉱山開発プロジェクトをJOGMECを通じて支援しているところでございます。

 政府としては、今回の三次補正予算においても、特にリスクの高いジスプロシウム、これはハイブリッド車などのモーター用の磁石に使われるものでございますが、一方では、使用量削減のための技術開発支援、あるいは鉱山権益取得に対する出資などをお願いしているところでございます。

 さらには、先月ワシントンで、レアアースに関する日米欧三極の合同会合を初めて開催しまして、代替材料開発やリサイクル等を消費国側で協力して進めることでも合意をしております。

 こうした多様な手段をもって、レアアースの安定的な確保、供給ができるように進めているところでございます。

 それから、石油、ガスなどのいわゆる燃料鉱物の関連でございますが、我が国企業による資源の権益確保や資源開発に対して、政府として資金面での支援を強化しているところでございます。

 また、いわゆる資源外交の積極的な展開を通じて、資源国との関係強化を図っております。私自身、九月にインドネシアのブディオノ副大統領、カタールのアティーヤ副首相、アラブ首長国連邦のマンスール副首相と会談をし、我が国企業の権益延長や我が国への安定供給を働きかけているところでございます。

 また、JOGMECによる民間企業に対するリスクマネー供給の機能を強化すべく、この三次補正予算案には約二百三億円を計上し、また来年度概算要求あるいは財投の要求においても、必要な予算の確保に努めているところでございます。

 地熱についてもお触れになられたかと思いますが、電力需給が逼迫する中において、地熱資源の開発に、長期固定の電源開発という観点から強力に政策支援を行うことが必要であると考えておりまして、採掘調査の補助等、来年度の概算要求として百三億円を要求しております。

 また、JOGMECからの出資、保証制度を創設すべく八十億円を要求しているところでございまして、こうした形で、さまざまなルートで権益あるいは資源そのものの開発等を努力しているところでございます。

 さらには、安定供給という観点も同時にお尋ねいただいたかと思いますが、今回の大震災の折、製油所やガソリンスタンドの設備の損壊で大変な御迷惑をおかけいたしました。これについては、三次補正において、製油所、油槽所、ガソリンスタンドを対象とした設備強化の予算をお願いしているところでありまして、さらに来年度予算でもこれは継続してお願いをしたいというふうに思っています。

 各地域の拠点的な製油所等に石油製品での備蓄というのを、従来原油で行っておりますが、行うことで、万一の場合に石油あるいはガソリンを安定的に供給できるような備えを強化してまいりたいというふうに思っております。

大畠委員 そろそろ時間が参りましたので、最後の質問にさせていただきます。

 なお、大震災から学ぶ備えと伝承についてもお伺いしたいと思いましたが、これは次の機会にさせていただきます。

 最後に総理にお伺いしたいわけでありますが、ことしの冬と来年の夏の電力不足を心配する声が多く出ています。さらに、最近では、スズキ自動車、日産自動車などが海外に一部工場移転を決めました。また、国内でも、テレビの国内生産を中止する電機メーカーも出始めました。このまま円高や電力不足の深刻な状況が続けば、製造業の海外移転が加速するのではないかと強く懸念の声が上がっています。

 このような状況を踏まえて、野田総理大臣から改めて、ことしの冬と来年の夏及び今後の電力需給状況についての御認識をお伺いします。

野田内閣総理大臣 国民生活の安定化と、そして産業空洞化を防止して国内雇用を確保するためには、電力の安定供給と電気料金の抑制が重要でございます。

 そこで、お尋ねのことし冬の需給見通しでございますけれども、関西電力、九州電力管内が厳しい見通しとなっております。また、来年の夏についても、原発の再起動がなく、昨年夏並みのピーク需要となった場合には、約一割の需給ギャップが生じる見通しとなっています。

 このため、今月の一日に、エネルギー・環境会議において、エネルギー需給安定行動計画を決定いたしました。この計画に沿って、ことしの冬は、関西電力管内に一〇%以上、九州電力管内に五%以上の節電要請を行うことを決めたところでありますが、これも含め、ことしの冬、来年夏について、予算措置や規制・制度改革などあらゆる施策を総動員することでエネルギー需給の安定に万全を期すとともに、省エネ等による総需要の抑制と電力会社の経営効率化等によって、電力コストの上昇を極力抑制してまいりたいと考えております。

中井委員長 鹿野農水大臣から、先ほどの数字について発言があります。

鹿野国務大臣 先ほど、今回の大震災でどれだけの漁船が被災を受けたかという数字が、国交大臣と私の間で違っておったということの御指摘をいただきました。

 実は、六月の末に、水産復興マスタープランを出しました。その時点におきましては、二万一千五百六隻でございました。これが記述されております。これを国交大臣から申されました。その後に実は各県から被害状況の報告がございまして、九月の末におきましては二万五千八隻、こういうことでございまして、連携不足であったことをおわび申し上げたいと思います。

大畠委員 これで終わります。ありがとうございました。

中井委員長 この際、笹木竜三君から関連質疑の申し出があります。大畠君の持ち時間の範囲内でこれを許します。笹木竜三君。

笹木委員 民主党の笹木竜三です。

 質問を始めます。

 最初に、この三月十一日の「地震発生から津波到達まで」という資料、パネルを見ていただきたいんです。三月十一日、あの地震が発生して、津波、そして原子力事故と起こった当日のタイムテーブルなわけですが、この二時四十六分ごろ、思い出していただきたいんですが、特に質問通告はしておりませんが、総理は、この地震発生当日の発生時点、どんなことをされていましたか。

 私は、今でも覚えておるんですが、文部科学省の役所の中で、民主党の議員とその関係のある文化団体の方々が、いろいろな文化政策についてということで懇談をしていた最中でした。かなり揺れが続くなと言って、テレビはもちろんつけておりましたが、地震速報を、何度か数値は訂正されていくわけですが、それを見ていた。そして、十分後ぐらいに、エレベーターは動いているのかなということで役所のエレベーターを見に行った。そんなことを今思い出すわけですが、総理は、この発生当時、どんなことをされていましたか。

野田内閣総理大臣 三月十一日の午後二時四十六分というのは、参議院の決算行政の委員会で、全閣僚出席で質疑中でございました。正確に言うと、私だけちょっとトイレに出ていました。立ちくらみがしたのかなと錯覚を覚えたということを記憶しております。

笹木委員 それで、総理は答弁中であったというお話でしたが、私もそれを思い出して、最初の十分、二十分が本当に決定的に重要なんだと、当たり前のことですが、そのことをこの時間表を見ても思うわけです。

 これを見ていただければわかるわけですが、地震が発生したのが二時四十六分。地震速報、揺れを感じる三秒前だということですが、私の場合には、揺れを感じてからテレビをつけて、その後、何度か数値が変わっていく、その地震速報を見ていたというのを覚えております。

 四十九分、このときに、気象庁が津波警報、大津波だという発表をした。ですから、これが二時四十六分の地震発生から三分後。これが、結果、途中は省略しますが、三時十四分の、地震発生から二十八分後に、最初の二時五十分の津波の高さの予測は岩手、福島で三メートル、宮城で六メートルと発表しているわけですが、それを二十八分後には、岩手、福島で六メートル、宮城は十メートル以上だというふうに変更しているということですね。

 この修正ができたのは、国交省の、気象庁のGPS波浪計、この役割があってこの修正ができたと聞いております。国交大臣、いかがですか、このいろいろなシステムは、他の地震国、例えばチリにも海外協力でいろいろな支援をしているというふうに聞いておりますが。

前田国務大臣 お答えいたします。

 国交省では、GPS波浪計を沿岸から約二十キロメートルの海域に全国十五カ所設置をしております。港湾整備等に必要な波浪観測を行うというのが目的であります。GPS波浪計は津波観測も可能であり、東日本大震災でも、東北地方において沿岸に達する約十分前に津波を観測いたしました。

 文部科学省の海底地震計、津波計は、より沖合の深いところの震源域における地震・津波観測を行うものと承知しておりまして、国交省のGPS波浪計は沿岸域において観測しておりますから、お互いに役割を分担しながら、必要に応じて今後の整備についても、観測体制、しっかりやってまいりたい、こう思います。

笹木委員 今お答えいただいたように、この表でいうと三時二十一分、釜石港の検潮所で、これは沿岸で観測をしたということですが、その約十分ぐらい前に修正をした、このGPS波浪計の力でやったということです。これは非常に大きなことだと思います。それによって、やはり高台に行かないといけないと判断した方はふえたわけですし、さらに急いでいただいた方もふえた、これは間違いがないことだと思います。

 しかし逆に、岩手、福島で六メートル、宮城で十メートル以上という、この数値が初めて二十八分後に来ているということです。これは終わってからの結果論ですが、もっと早くこのぐらい大規模だということを予測はできないのかということで、これは地震が起きてから、東日本大震災を経てからさらに今力を入れているということですが、文部科学省のもとで新しい海溝の海底観測網、これをこの第三次補正予算でも上げているということですね。説明をいただけますか。

中川国務大臣 津波あるいは地震というものに対して観測網をさらに進めていくということ、これが今回の大災害の中でも私たちが痛感をしているところであります。

 具体的には、そういうことを踏まえて、従来から、東海、東南海あるいは南海の連動地震の震源域において、海底に向けて地震・津波観測監視システムを整備してきておりますが、これをさらに進めていくということ。それから、二十三年度の三次補正におきまして、新たに東北地方の太平洋沖に地震、津波の観測システムの整備を、開設をしていくということであります。

 津波到達については、このシステムが進んでいきますと、今よりも十数分前に前倒しをして緊急津波速報システムの構築ができるということ、それから、地震については、先ほど御指摘のありましたように、十数秒前という形でさらに速度が速まっていくということ、こんな体制を整えるべく、予算に計上をしております。

笹木委員 今、文部科学大臣が言ったように、地震の速報についても、今回の海溝型であれば大体十数秒早くということ、それを目指している、それが可能だ、津波についてもさらに早く、今回よりも十数分早くわかるように、最大の高さがこのぐらいだということを予測できるようにする。

 地震の場合でも十数秒早くなれば、ガスを切るとか、あるいは、地震の観測計を持っていない私鉄とかそういうところは、それでスピードを落としていくことをより早くできる、それから、ドアをあけておくとか、いろいろなことが可能になると思います。

 これでかなり早くなることを目指すわけですが、先ほど国交大臣も言われていました、沿岸から二十キロメートルのところにGPS波浪計が置いてある、これと、今言った、直接海の海溝の底に観測網を置くことで、これは二百キロメートルぐらい遠いところに置く、この両方で連絡しながらより正確な数値を出していくということだと思います。

 ただ、ここでお伺いをしたいのは、これは、文部科学省の計画を見ても、国交省のGPS波浪計を見ても、太平洋側がほとんどなんですね。ほとんどの研究者の方も言われるように、内海だから日本海は津波は少ないと言われています。しかし、御存じですよね、今、原子力発電所の地震、津波の想定についても見直しをしている。一五八六年の天正地震とか、そのぐらいまでさかのぼれば、日本海側でも大きな津波があったという記録があります。

 海溝が多い太平洋側と同じようにとは言いません。このGPS波浪計と海底の観測網、それと検潮所、GPSではない波浪計、こうしたことをもう少し分担を考えていただいて、日本海側にももう少しこの整備をしていただけないかと思っておりますが、そのことについてお答えいただきたいと思います。

平野国務大臣 今回の大震災における津波警報のあり方、これはいろいろな観点から、今、防災部局を中心に、気象庁と連絡その他もとりながらやっております。

 一点だけ、ちょっと委員の指摘にない話ですが、この話の中で非常に重要な点がございますので、補足をさせていただきますけれども、二時四十六分に震災が起こりまして、四十九分に第一報が出ておりますが、そのときに、委員から御指摘がございましたように、気象庁の発表は、岩手県では三メートル、宮城県では六メートルでした。その後、GPSを使いまして、十五時十四分に六メートル、約三十数分後に六メートルと修正されまして、一時間後に十メートル以上と修正をされます。しかし、岩手県では地震から二十五分で二十メートル超の津波が来ております。気象庁が第一波の修正を六メートルとした段階では、岩手県は津波に襲われています。ましてや、一時間後の十メートル以上なんというときには、今度は宮城県で津波が来ているということでありまして、これがなぜそうなったのかということが非常に大きな課題になっております。

 これは、マグニチュード八以上を超えた段階では地震計は振り切れて正確な予想ができなかったという根本的な問題がございますが、この点に対して気象庁は非常に対応が早くて、今、マグニチュード八以上についてもできるだけ早く地震のきちっとした速報ができる、それから津波の予想もできるという体系は確立しております。

 そのときに、GPSでありますとか、いろいろな海底のひずみ計等が重要な役割になってきまして、委員の御質問にあるのは、太平洋側だけではなくて日本海側も必要ではないか。これは、いろいろ優先順位等々があって、まずは今、東南海等々を中心に考えておりますが、いずれ地震の発生確率が低いとしても日本海側でも起こり得るということでございまして、段階的な整備というのはやはり私は必要だというふうに思っております。

 前段の話は、その表を持ち出しまして、これは中央防災会議の専門会議の中で非常に議論になったところでございまして、参考までにちょっと発言をさせていただきました。ありがとうございました。

笹木委員 ぜひ、今大臣が言いましたが、この地震の、そして津波の反省を踏まえて、今後の被害を少しでも少なくしていくこと、今、日本海側のこともお話ししましたが、総理に最後に確認をとっておきたいんです。

 例えば、東海、南海、東南海、この地震の確率はかなり高いというふうにずっと言われてきております。そして、その連動の地震の可能性もかなり高いと言われております。

 今回の原発事故、そしてその後のいろいろな対応あるいは備えの反省から感じるんですが、この首都圏での地震を考えると本当に大変な話なんですが、ここも全くタブー化は一切なしにして、ありとあらゆることを想定して国民の知恵を結集する、そのことが必要だと思います。そのことを総理に確認したいと思います。

野田内閣総理大臣 想定外のことが起こったということを言いわけにしないようにしなければいけないというのが、危機管理の一番大事な観点ではないかと思います。想定できないようなこともあらゆることを想定するのが危機管理だと思いますので、そういうことを踏まえて、今、中央防災会議などでも、災害対策の基本的な法制の問題を含めて、さまざまな検討をいただいているものと承知をしています。

笹木委員 次のテーマに行きたいんですが、今お話ししましたように、地震とか津波、海での災害ということで大きな被害も受けるわけですが、この第三次の補正予算で、マリンサイエンスの拠点形成とか海洋生態系の調査、こうしたこともやっておりますが、海産物、海洋生物を初めとする海の恵みもたくさん我々は恩恵を受けているわけです。

 総理は、民主党の代表選挙のときも、そして総理大臣になった最初の本会議での所信表明でも、三つのフロンティアということを言っておられますが、その中で、海のフロンティアということを代表選のときから訴えてきておられます。そのことについて、思いをここで聞かせていただけますでしょうか。

野田内閣総理大臣 我が国は、国土面積は世界で六十番目という小さな島国であります。しかし、管轄海域は世界で六番目の大きさになります。加えて、海ですから、立体ですから体積があります。深さを含めると世界で四番目のいわゆる海水体積にかかわっている国である。しかも、五千メートル以深、この深いところは世界一であります。

 その深い部分に、メタンハイドレートであるとか海のレアアースであるとかレアメタルであるとかという鉱物資源も豊富にあると言われています。このフロンティアを大いに開発するということは日本の国益にかなうというふうに思っておりますので、宇宙とともに海、日本は国土面積は狭いけれどもフロンティアはたくさんあるんだということを主張させていただきました。

笹木委員 この表にも書いているわけですが、メタンハイドレート、これは石炭、石油に比べて二酸化炭素の排出量、石炭が一〇〇だとしたら石油が八〇、メタンが五七と排出量が少ない。今、総理が言われたように、深海の深くに低温で高圧で氷状の塊のようにしてあるということです。日本でも東部南海トラフ、ここに大規模にあるというふうに推定がされている。

 あるいは、海底の熱水鉱床、これは基本のメタルとか、あるいはガリウムやゲルマニウムのレアメタル、そうしたものが噴出した熱水に含まれていて、その後沈殿をしている。沖縄トラフとか伊豆、小笠原、我が国の排他的経済水域にこれもかなりの量があるというふうに言われています。

 それで、その下を見ていただきたいんですが、経産大臣と文部科学大臣にお聞きをしたいわけです。

 メタンハイドレートの場合には、計画として、平成二十三年度中までに陸上にて長期の産出試験を実施する。そして、こちらがより重要なんだと思うんですが、海洋での産出試験、二十四年度と二十六年度に日本近海で行うという計画が出されています。それで、二十八年度から三十年度にかけて商業化の実現を目指すという計画になっています。

 海底の熱水鉱床、これについては、平成二十四年度までに資源量の探査と環境影響評価手法の開発、採掘技術の開発をやる、平成二十五年度以降は実証実験を行う、こういうようなスケジュール的なものも既にでき上がっているわけです。

 今、現状はどのぐらい進んでいるか、改めてここでお聞かせいただけますでしょうか。

枝野国務大臣 御指摘いただきました海底の資源は大変重要であるというふうに思っております。

 まず、メタンハイドレートでありますけれども、これはとにかく、井戸を掘るだけではだめなものですから、要するに氷のように固まっているものですから、そのための生産技術の開発ということで、今御指摘のとおり、来年度からは、日本近海での、海での実験にも入りたいという段階に入っております。

 そのために、来年度の予算では、要望枠三十一億円を含めて百五十三億円の予算のお願いをしているところでございまして、ことしから大幅に伸ばさせていただければ、何とか実用化に向けて進めるのではないだろうかと思っております。

 それから、レアアースを中心とする、それ以外のいわゆる鉱物資源のことでございますが、これは現在JOGMECが資源量調査を進めていると同時に、最新鋭の海底資源調査船白嶺を活用した資源量調査や採鉱のための、鉱山を掘るための技術開発を行う予算を要求しているところでございまして、技術開発に若干の時間はかかるかとは思いますが、これが着実に実現できますと、日本の資源問題のかなりの部分のところが緩和をされるというか、解消に近い状況に持っていけるのではないかと思っておりますので、文部科学省など関係省庁と連携協力をして、できるだけ早く実用化、商業化できるように進めてまいりたいと思っております。

中川国務大臣 経産省は技術開発という分野で後押しをしていくということでありますが、文科省の方は、探査という、その前の基本的な部分で投資を考えております。

 具体的には、海底の資源を自動的に見つけ出すことのできる自律型無人探査機、これの建設を二十三年度末に完成を予定しております。それから、そこからサンプルを採取することのできる遠隔操作型の無人探査機、これを二十四年度の完成を見込んでおります。さらに、これらの探査機を運用するための船舶でありますが、これは二十七年度までに竣工するということで予算を積み上げていきたいというふうに思っています。

 具体的に、二十四年度では、海域としては五つの地域をターゲットにして探査をしていくということになっていまして、一つは、沖縄本島の北側沖、それからもう一つが種子島の沖合、それから八丈島の周辺、そして、あとは南鳥島の周辺というような形と、それからもう一つが拓洋第五海山と名前がついていますけれども、これはさらに南鳥島の西の方に向けた地域であります。

 こういう形を具体的に設定しまして、さらに進めていきたいというふうに思っております。

笹木委員 ぜひしっかりやっていただきたいと思います。

 もちろん、これは実用のためにはコスト等の問題があるわけですが、結局、熱水鉱床のレアメタルも、そして、まだ説明はしなかったですが、レアアース、これも我が国の排他的経済水域、ここでかなり可能性がある。しかも、レアメタルとレアアースは大体それぞれが同じ場所にある、そういう頻度が高いというふうにいろいろな専門家も言っております。

 結局、技術はまだ完全に確立されていないわけですが、これは世界じゅうどこも確立をしていない。海底から深く引き揚げてくる技術と、もう一つは処理した後の廃棄物をどうするか、始末をどうするか、この二つが最大のネックだと聞いております。ただ、この二つの技術を我が国が確立すれば、世界で最前線を走ることにもなるし、他国の海域でとる資源を共同で開発する、そういう道にもつながっていくわけです。ぜひ、スケジュールを意識しながらしっかりやっていただきたいと思います。

 次に、除染についてお伺いをしたいわけですが、いろいろ説明も聞かせてもらっています、資料も見ています。ただ、本当になかなか大変だと思うのは、細野大臣がまさに苦労されている最中だと思いますが、建物の屋根とか壁を削り取った場合でも、撤去した場合でも、その撤去したものをどこに保管するか。土壌の場合でも、除去した土壌をどこに置くか。芝生でも草でも樹木でも樹皮でもいいわけですが、結局、その刈り取ったものをどこに保管するか、この問題が常について回るわけですね。

 それで、ずっと聞いてきたのは、この廃棄物の容積というか量を減らせる方法はないのかということでずっとお伺いをしてきました。二つぐらい、それにつながるような技術が開発をされつつあるというふうに聞いております。文部科学大臣、お答えいただけますか。

中川国務大臣 この効果的な除染技術の確立と、それからあと廃棄物の少量化といいますか、そういうことにかけて、今、日本原子力研究開発機構がみずからその開発、実証の取り組みを進めております。そのほか、大学、民間企業等から提案されているさまざまな除染技術について、有望なものは実際に試験を実施する等、取り組みをさせていただいております。

 そんな中で、特に、土壌粒子の飛散を抑制するポリイオンと、放射性物質を吸収する性質を有する粘土を農地等土壌に同時に散布するということで、放射性物質を吸着した表土を通常よりも薄くはぎ取ることができるという技術がございまして、これは作業者の被曝を低減するとともに発生する土壌の量を少なく抑えるということで、有望な除染技術として期待をしております。

 さらに、飯舘村や伊達市の比較的小規模なモデル地区において有効性を確認したところでもありますので、この大規模な実証をこれから行っていくということになっていきます。

 全体で四十ぐらい提案をJAEAは今受けておりまして、それを一つずつこのような形で精査しながら有効に活用していきたいというふうに思っております。

笹木委員 お聞きしているところですと、汚染水のセシウムの濃度を低減させる、その結果の廃棄物が非常に少ない、今言った、最初にお話しになったその技術ですね。あるいは、土壌を固化して、薄い膜が残るんだけれども、かなり深いところからもセシウムを吸収して、薄い膜だけを取れば、それで残りの土にはセシウムが残っていない、この技術。この二つとも、非常に廃棄物の容積の低減化が図れる。これがあればかなり、もちろん置く場所の問題、保管場所の問題はあるわけですが、今よりもいろいろな問題は少しクリアできる部分がふえてくるのかなというふうに感じております。

 課題は何ですか。これを実用に、本格的に被災地で使っていくに当たっての最後の課題は何になっているんでしょうか。

中川国務大臣 一つは、コスト的に、非常に広い範囲をカバーしていくということになりますので、これにたえ得るところまでコストを抑えられるかどうかということが一つあろうかと思います。

 さらに、固化としても、ただ散布するということだけではなくて、技術的な裏づけの中で有効にそれを活用するということですから、先ほど申し上げたように、チームでつくって、それを技術的に確立した上で広げるというようなプロセスが要るんだろうというふうに思います。地域も含めての参加になりますので、その辺の対応を一つ一つやっていきたいと思っております。

笹木委員 いろいろ課題がまだ残っているわけですが、ここをクリアすると本当に成果は大きいんじゃないかと思います。頑張っていただきたいと思います。

 次に、被災地で今いろいろ、復旧復興に向けた建設の資材の調達とか、あるいは廃棄物の処理とかにもかかわって、農水省から、森林・林業の再生にもつながるわけですが、この三次の補正予算で、復興木材安定供給等対策、あるいは木質バイオマス関連施設の整備、こうしたものが今回挙げられておりますが、農水大臣、御説明をいただけますか。

鹿野国務大臣 復興木材安定供給対策ということにつきましては、今日までも、いわゆる木材需要というものを少しでも何とかしていかなきゃならない、こういうふうなことから、いろいろ具体的な策をとってまいりまして、平成二十一年度から三年間、補正予算におきまして、森林整備加速化・林業再生基金というふうな措置をやってまいりました。

 これは、各県知事さんも、非常に使い勝手がいいということから、引き続いて強く要望、要求をされておられまして、この取り組みというふうなことによって、復興木材の安定供給と、それから被災地を含めたところの地域の雇用の拡大というところに結びつけていきたい。このようなことから、今回の三次補正におきまして、三年間引き続いてこの措置を、具体的な事業を展開してまいりたい、このようなことで一千三百九十九億円を積み増す、こういうふうな考え方におるところでございます。

 それから、バイオマスの件につきまして今御指摘いただきましたが、御承知のとおりに、今、間伐材が、年間約二千万立方メートルが林地内に残っております。これを何とか搬出をして、そして間伐材の活用を考えていかなきゃならない。

 それから、もう御承知のとおりに、今回の東日本の大震災で、被災地域におきましては、木質系の震災廃棄物、瓦れき、これを利用していく、こういうふうなことから、何とか木質バイオマスの発電施設等々をつくって整備をして、そして具体的な有効利用を考えていかなきゃならない。これを農林水産省としても支援をしていきたい、こういう考え方でおるところでございます。

笹木委員 実は、一週間ほど前にも、地元の福井と美山地区の山林所有者あるいは森林組合の方々と、現場の作業を見せていただきながらお話をしたわけですが、ここに資料で出しているわけですが、まさにこういうことが話題で出ていました。

 最近、豪雨、昔なかったような、かつて日本ではなかったような、すごい勢いの豪雨も多いけれども、それにしても、すごい雨が来たときに、川のはんらんとかあるいは洪水になる、余りにも簡単になりやすい、これはやはり山の保水力が落ちているからじゃないかと。そこで、皆さん関係者の方々ですから、ちょうど見せていただいたのは、作業道とか路網の整備をかなり今進めてやっている、その現場を見せていただきました。

 そこの現場を見ながら話を聞かされたわけですが、ここに書いてあるように、間伐をしていないと表土の流出が著しく、森林の水源涵養機能が低くなる、間伐が適切に実施されている森林は林内に適度に光が差し込み、水源涵養機能や土砂流出防止機能が高くなる、こういうことが書いてあります。山の保水力が間伐をしっかりやることで高まっていく、そうじゃないと低くなっていくんだと。

 もう一つの資料ですが、日本とドイツとオーストリアの林業の比較ということです。

 ドイツは非常になだらかな傾斜の山が多いということ。日本とオーストリア、オーストリアも非常に急峻な山が多い。その日本とオーストリアを比べても、今お話しの路網の密度。

 例えば私の地元でいうと、作業道一メートル当たり六千円か七千円でできると言っていました。路網だったらもっと安くできますね。そんなにお金はかからないけれども、きめ細かくそれを敷いていくことで間伐の機械が入れやすくなる、まあ、小さい機械ですが。そのことによって間伐もやりやすくなる。このことを怠っていたから、間伐もできなくて、非常に保水力も落ちてきたんだ。

 オーストリアは、まさに一ヘクタール当たり八十九メートルの路網密度がある。日本は十七メートルの密度しかない。オーストリアは自給率が一〇〇%。日本は今二六%。こうしたことも、その資料を見ながらですが、専門の方々からいろいろな話を伺ってきたわけです。

 政権交代してから、森林と林業の再生をということで、森林法の改正、あるいは路網、作業道の整備ということで、いろいろな動きをやってきました。来年には再生可能エネルギー買い取りの法案が実際に始まります。木質のバイオマス、これを買い取っていただくことが始まるわけです。

 今までは、間伐をしてもそれがなかなか収入にならない、だからますます意欲も衰える、この悪循環でした。これが、間伐にも使われる、今大臣がお話しになった木質バイオマス、そうした施設も整備をしていく、こうしたことをしっかりやることで、森と緑の再生をぜひこれからも引き続き力を入れてやっていかないといけない、そう思います。よろしくお願いします。

 次に、高校無償化について、前回の臨時国会でのこの予算委員会で、公明党の富田委員からいい提案がありました。

 高校無償化は非常に喜ばれている。ここにも書いてありますね、全国知事会の決議文でもあるように、教育の機会均等にも、あるいは保護者の経済的負担を軽減することにも寄与をする、基本的には今後も制度を維持していくべきであると。

 しかし、さらに改善すべきことがあるとしたら、こちらの政策効果の検証にもあります低所得層に対する手当て、この改善がさらにもう少し必要じゃないかという点と、もう一点は、富田委員が指摘をしていたとおり、このことで、扶養控除の見直しで負担増になっている定時制とか通信制、特別支援の教育を受けている生徒の家庭は負担増になっている、ここをどうするんだ、ここがおかしいじゃないかということで、前回やりとりがありました。

 結局、高校生修学支援基金を都道府県に設けたけれども全く活用されなかった、どうするんだということで、この補正で今、さらに三年延長する、そういうことで補正に予算を上げている、そういうことですね。

中川国務大臣 御指摘のとおりでありまして、前回、公明党の富田委員からもこのことについては御指摘がありました。

 当面、先ほどのお話のように、高校生修学支援基金を活用して対応していくということでありますが、しかし、二十四年度概算要求において、改めて、基本的には給付型の奨学金を準備することだろうということ。これは、これまでさまざまに国会議論の中で御指摘があったわけでありますが、ここに踏み出していこうということで予算要求の中に組み込んでおりまして、芽出しでありますが、ここと、それから先ほどの高校生修学支援基金との併用で、組み合わせて実質的に効果のある対応をしていきたいというふうに思っています。

笹木委員 これでさらなる改善をする、それで非常にいいと思います。喜ばれている制度なわけですから、さらなる改善を求めていくということだと思います。

 ただ、総理に、これは今、結論じゃなくていいので、ちょっと感想を聞かせていただきたいんですが、総理は、三つのフロンティアの中で、グローバル人材ということも言われています。これで国内にいる高校生に対してはその改善点も含めてかなり進むと思うわけですが、海外にいる日本人の高校生、その家庭に対する高校の支援金あるいは実質無償化に相当するような支援をしていく。海外で高校時代を過ごしていくその日本人の生徒が、やがては日本に戻って活躍するかもしれないし、海外で残って活躍するかもしれません。

 グローバル人材ということを考えたときに、さらなる改善というときに、海外での日本人の高校生に対するこの制度のさらに適用を考えていくことも検討事項の一つとして必要なんじゃないか、そう思うわけですが、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 現行の高校無償化制度では、我が国の法的ないわゆる効力が及ぶ範囲でありますので、海外の教育施設は対象にはなりません。

 一方で、グローバル人材の育成というのは大事な課題でありますので、多分、だから、留学のための後押しであるとか、そのための奨学金であるとか、そういう方法でむしろ世界に雄飛するための後押しをしていくということを考えた方がいいのではないかと私は思います。

笹木委員 はい、わかりました。

 それで、最後に、この資料を見ていただきたいわけですが、今回の東日本大震災、そして原発事故を受けて、たくさんの寄附が被災地に集まっている、そういうふうに言われています。震災前なのでもう随分昔のように思いますが、去年の年末には、クリスマスのころには、タイガーマスクということでランドセルを贈る、そういう運動も非常に国民の中に広がっておりました。

 しかし、この表を見ていただければわかるように、そうはいっても、一年当たりで平均して、まあアメリカは非常にお金持ちが多い国ですが、日本とイギリスとアメリカを比べてみると、日本は一人当たり一年間に二千五百円、イギリスは四万円、アメリカが十三万円。非常に、人のために役に立ちたいとか協力をしたい、そういう気持ちが広がっているのは確かなんですが、それがなかなか日常的にまだまだなっていない、広がりがまだまだ欠けるところもあるということです。

 それで、我々は昨年の年末に寄附税制ということで大きな前進をしました。余り時間がなくなってきてしまっているんですが、恐縮ですが、金融担当大臣と「新しい公共」担当大臣に、どういう前進があったか、一言御説明いただけたらと思います。

自見国務大臣 笹木竜三先生、国会議員になられる前から非常にボランティア活動を一生懸命やっておられたということは、大変尊敬をいたしております。

 今、プランドギビング信託について説明をせいということでございますが、これは非常に画期的な税制でございまして、ことしの六月に実現をしたとお聞きしていますけれども、いわゆるプランドギビング信託、特定寄附信託については、個人が寄附を行いやすくするための環境整備の観点から、金融庁と文部科学省が共同で要望を行いまして、当該信託の財産から生じた利子は非課税にするということでございまして、平成二十三年度税制改正で講じられたところでございます。

 これはもう先生が今言われましたように、まさに現在、複数の信託銀行において当該措置を活用した具体的な商品化の検討が進められている状況と聞いておりますが、金融庁といたしましては、本措置の利用を通じて、金融機関が個人と新しい公共の担い手でございます認定NPO等の間の橋渡しを行い、新しい公共が一層前進することを期待している税制でございます。

 先生御存じのように、私も被災地に行かせていただきましたが、大変、ボランティアの方が本当に全国から集まってこられまして、見えるところ、見えないところ、本当に使命感を持って活躍していただいたということは、本当に私も行かせていただきまして痛感、実感したわけでございます。日本もやはりそういう社会を目指して、しっかり社会を構築していかなければならないということを私自身も感じたわけでございます。

 この税制、信託でございますけれども、しっかり育てていきたいというふうに思っております。

中井委員長 終わってください。

笹木委員 はい。時間になりましたので、申しわけない、ここで終わらせていただきます。

中井委員長 この際、階猛君から関連質疑の申し出があります。大畠君の持ち時間の範囲内でこれを許します。階猛君。

階委員 民主党の階猛です。

 本日は、質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。

 被災地に種をまきましょう。被災地に生まれた小さな芽を大きく育てましょう。これは、野田総理がさきの所信表明演説でおっしゃった言葉です。まさしくそのとおりだと思います。

 この三次補正、天文学的な数字の予算を議論するわけでございますが、私は、被災地に生まれた小さな芽を大事にしなくてはいけない、このように思っております。私が見つけてきました被災地に生まれた小さな芽、少しだけ御紹介させてください。

 これは、陸前高田市高田松原の倒れた松、その松を使ってつくったキーホルダーでございます。小さくて、ちょっと見えづらいかもしれません。十センチぐらいの大きさです。このキーホルダーは、地元の女子大生が復興ガールズというグループを結成しまして、地元の木工業者さんに頼んでつくってもらって、これを全国で売って、その収益の中から高田松原を復活させる会に寄附をして、後援活動をするためにこれを今販売しております。

 また、もう一つ。盛岡市は、先ほど自見大臣からもお話がありましたけれども、被災地で活動するボランティアのためにキャンプをつくりました。盛岡市と宮古市のちょうど間ぐらいにある川井地区というところに、かわいキャンプというのをつくりまして、全国津々浦々から訪れるボランティアの皆さんのために宿泊施設を設けている、こういうこともやっております。

 さらに、もう一つ。市とNPOが協力して、盛岡市内中心部に、盛岡に避難してこられている多くの避難した方々、今大体二千人から三千人いると言われておりますが、その人たちが集まって交流の場をつくれるような、そういうこともやっております。

 その交流の場の中でどういうことをしておりますかというと、ぞうきんをみんなで輪になって縫って、そして、その縫ったぞうきんの枚数に応じて一枚当たり二百円ずつ、これをつくった人にあげましょう、少しでも生活の足しにしてほしい、こういうことをやっております。

 しかし、実際集まった人たち、本気で縫おうと思えば一日に何枚も縫えるわけでございますが、ぞうきんを縫うよりも、みんなで久しぶりに会えたねということでお話に花が咲いたり、あるいはこのぞうきんを一生懸命縫うことで自分の希望につなげていこう、こういうことでございます。

 ひとつ、このぞうきん、すばらしいぞうきんです。見てください。これは、六十代の女性、大槌町から避難された方、「ふるさと」という文字が入っております。娘さんが津波で、ピアノの先生をしていたそうでございますが、ピアノも何も流された。こういう親御さんの気持ちをこの「ふるさと」という言葉に込めてつくった、本当に丁寧に織られたぞうきんでございます。

 こうしたせっかく芽生えた小さな芽、これを我々は育てていかなくてはなりません。今、ともすれば、震災から八カ月がたちまして、人々の記憶の中から震災ということが薄れつつあるのではないか、報道はほかのことに行っているのではないか、私も被災地の議員であります、そのように感じて危惧を抱いております。

 そうした中で、野田総理には、これから寒い時期、精神的にも肉体的にもつらい時期に入る東北の被災地の皆様が、これからも希望を持って暮らせるよう、また、全国の皆様から引き続きこれまでと同じような支援を継続していただけるような、そういう気持ちになれるような、復興に向けての強い決意をぜひ御自身の言葉で語っていただきたいと思います。よろしくお願いします。

野田内閣総理大臣 被災地に生まれつつある新しい芽の動きを御紹介いただきまして、本当にありがとうございました。

 そういう芽をしっかりお育てをしながら、そして花を咲かせるようにしていくことが私どもの仕事だと思います。野田政権の最大かつ最優先の仕事は復興であるということを何度も申し上げてまいりました。そのことは決して忘れません。国民の皆様も忘れないと思います。

 いずれの日にか、岩手に生まれてよかった、宮城に生まれてよかった、福島に生まれてよかったと思っていただけるようにするためにも、今回お願いをしている第三次のこの補正予算、今までは復旧に万全を期す内容の予算でありましたが、いよいよ本格的な復興に向けて力を注いでいくためのさまざまな事業が盛り込まれております。こうした予算をしっかりと執行していきながら、復興に向けて力強い動きが出ていくように全力を尽くしていくことを改めて国民の皆様の前にお誓いを申し上げたいと思います。

階委員 しかと受けとめました。きょうテレビをごらんの皆様、岩手に限らず、宮城、福島、そしてそれ以外の地域の方々も本当に心強く思ったと思います。ありがとうございました。

 本題に移ります。

 まず、希望を失わないようにするためには、瓦れきの処理ということが何よりもまず解決しなくてはならない問題でございます。被災地では、宮城、岩手、何とか三年間で瓦れきを片づけたい、しかし、膨大な量でなかなか進まない。そういった中で、十一月二日から、岩手県で処理し切れない瓦れきの一部を東京都で引き受けていただくことになった。これはこれで大変ありがたいことだと思っております。

 しかしながら、そのような取り組みがほかの地域で広がっているかというと、残念ながら、まだまだでございます。やはり放射能汚染への不安ということが大きいわけでございますが、私も、いろいろ調べますと、この放射能含有量は、岩手の場合でいいますと、ほとんど取るに足らないものではないか、このように思っております。

 私は、環境大臣を初めとして、ぜひ、この放射能含有量は問題ではないということを強く発信していただきたいと思います。環境大臣、いかがでしょうか。

細野国務大臣 階委員御指摘のとおり、この災害廃棄物の問題というのが復旧復興の大きな壁になっておりまして、何としてもこれを処理しなければならないと考えております。

 そのためには、例えば岩手県ですと、十一年分の廃棄物がございますので、広域処理というのが欠かせない。これは我々がしっかりとやっていかなければならない課題だというふうに思っております。

 東京都が受け入れを決断していただいて、具体的に処理が始まりました。これは大きな前進であると思っております。それをさらに広げていくために、私自身も、市町村の皆様に御説明させていただきましたし、私の地元である静岡県や選挙区の市町村に対しても首長さんに直接御連絡をして要請させていただいております。皆さん、やろうという気持ちにはなっていただくわけでありますが、やはり最後になかなか踏み切れないというのは、地域住民の皆さんからさまざまな不安の声が上がっているということでございます。

 非常に重要な御指摘をいただきましたので、一つだけデータを御紹介しますと、例えば、今東京で処理が始まっております宮古市の災害廃棄物でございますけれども、既に、実証試験によりまして、どれぐらいの放射性のセシウムが出てくるのかということについて計測をいたしました。灰から出てきた濃度で百三十三ベクレル・パー・キログラムです。焼却をすると十数倍もしくは三十数倍に濃くなりますから、いかに通常の廃棄物がそこにあるのかということをあらわしている数字だと思っております。

 私どもは、八千ベクレル以下であれば安心をして処理していただけると考えておりますので、この百三十三ベクレルというのは、極めて低い、安全が完全に確保されている、そういう数字でございます。こういう数字なんだということをしっかりと、首長の皆さんはもちろんですが、国民の皆さんにも知っていただいて、岩手県、そして宮城県の廃棄物処理の広域化ということでやってまいりたいと考えております。

階委員 ありがとうございます。

 今大臣からもお話がありましたとおり、岩手では、十一年分、四百七十六万トン、宮城では、私が調べたところでは、二十三年分、千五百六十九万トンの瓦れきが発生した。しかし、この瓦れき、被災地住民の心情であるとか、あるいは悪臭、火災の危険、さらには仮置き場にとどまることによる土地利用の阻害、こういった問題を考えますと、ほかの地域の受け入れも進めていきながらも、何としても早く進めていかなくてはなりません。

 三百五十万トン、広域処理が必要だということでございますが、東京都で受け入れを表明しているのは五十万トン、残り三百万トン、どうにかしなくてはなりません。

 環境大臣、その点について何か考えていらっしゃることがあれば、もう一度お願いします。

細野国務大臣 御指摘の数字が、まさに今の状況をよく示しているというふうに考えております。

 三百五十万トンを広域処理しなければならないわけですが、めどが立っているのが、東京都で受け入れていただくことが決まりました五十万トンのみ。残り三百万トンを安全にしっかりと全国で処理していくということが大事でございます。もちろん仮設の焼却炉なども導入をしましてやっておりますけれども、それも限界がございます。

 ですので、これからのかぎは、しっかりと、さまざまな市町村に対して直接働きかけまして、全体としては、安全だということをもちろん申し上げるわけですが、個別に市町村や都道府県に働きかける中で、広域処理に応じていただける、そういうところを見つけてまいりたいと考えております。

階委員 ぜひよろしくお願い申し上げます。

 次のテーマに移ります。被災地での学生ボランティアの活動支援というテーマでございます。

 私が先日訪れた岩手県立大学では、ボランティア活動をしていた大学生が、地元の五大学ともタッグを組んでともにNPOを立ち上げて、学生ボランティアの養成などに取り組んでいこう、もっともっと活動していく人をふやしていこう、こういうことを考えているそうです。しかしながら、活動費がなかなか工面できない、こういう悩みもございます。

 今回の第三次補正予算、新しい公共の関連でこのようなNPOへの支援、可能なのかどうか、この点について担当大臣から御答弁をお願いします。

蓮舫国務大臣 お答えいたします。

 今まさに御指摘いただいた新しい公共の担い手を支援するために、政府としては平成二十二年度の補正予算で、新しい公共支援事業を措置しております。これは都道府県に交付金を交付するわけですけれども、実際に岩手県では、学生の専門性を生かしたボランティア派遣を支援する事業として使われているという報告も上がってきております。

 今回の第三次補正予算案におきましては、岩手県、宮城県、福島県の三県分の支援事業予算の積み増しとして八・八億円を計上しています。学生のみならず、新しい公共という部分で多くの方たちに、活動を支えるために使っていただきたいと考えております。

階委員 今大臣から、学生のみならず使っていただける予算なんだということでございました。私、学生が立ち上がったということに大きな意義があると思っております。

 文科大臣にお尋ねしますけれども、学生がこういうことに取り組むことによって、来ていただいた仮設住宅の方々も大変喜びます。また、学生にとっても、特に福祉の分野などで実地訓練といいますか生きた教育になるわけです。さらに、地域に、その後、定着する人材を育てることにもつながります。文科省としても積極的に支援すべきだと思っております。特に岩手県に限ったことではありません。全国にこういう取り組みを広げていってはいかがでしょうか。

中川国務大臣 御指摘のとおり、何とか、学生がそうしたボランティア活動に参加がしていける環境というものをつくっていく、特に大学の中でそうした仕組みをつくっていくということが大事だというふうに思っています。

 まず一義的には、実は、四月一日付で各大学等への通知をしまして、授業を欠席した場合の補講だとか追試の実施への配慮、あるいは、ボランティアを授業の一環として位置づけて単位の付与ができるというふうな制度をつくっていく。今、国公立では四割ほどが単位の認定が始まってきているということであります。

 あるいは、先ほどお話しになりました岩手県立大学でのNPO等々があるわけですけれども、これを大学として受けとめた場合に、このボランティアのNPOだけじゃなくて、周辺の、例えば、地元の産業界であるとかあるいは被災の自治体であるとか、あるいはまたほかの大学等の連携もあるかと思うんですが、そういう連携ができるための地域復興センターというのを大学につくっていくようにということ、これを一つのスキームとしまして、今回の三次補正で二十億円、ここに予算化をして、歩み出してほしいということを言っております。

階委員 何せ相手は学生ですから、わかりやすい手続にしていただいて、ぜひ活用してもらえるように、そして、今回生まれた小さな芽が大きく育つようにお願いしたいと思います。

 次のテーマに移ります。

 津波被害を最小化するための方策についてお伺いします。

 まず国交大臣にお尋ねしますけれども、岩手県が、震災後に定めました新たな国の基本方針に基づいて防潮堤の高さを見直したということでございます。

 陸前高田市の住民説明会がこのほど行われた際、新たな防潮堤の高さ、それにかさ上げを施した土地の高さ、それであっても居住するのに不安だという声が多かったと報じられています。

 防潮堤の高さの基本方針を定め、県に通知した国交省としては、地方の判断で基本方針と異なる高さの防潮堤を整備することは認めるのかどうか、ここを教えてください。

前田国務大臣 お答えいたします。

 制度そのものは、基本的には、知事が最終的にはお決めになる事業かと思いますけれども、そのための基本的な基準みたいなものを国交省において示しているわけですね。

 国交省では、今回の震災の教訓を踏まえ、災害には上限がない、そして、何としても命を守るというこの二点、これは実は、社会資本整備審議会というのが、国交省の社会資本整備の一番大もとのところで有識者が集まって審議をしてくださるわけですが、七月にこの審議会が三月十一日の大震災の教訓を導き出す議論をしていただきました。その一つの結論、教訓として、災害に上限なし、命第一という方針を出していただきました。

 これは何を示しているかというと、施設計画において、際限のないすべての、要するに、想定外というのは総理のお言葉のようにあっちゃならない。しかし、そうかといって施設計画で、すべてハードで対応するということはできない、不可能なことでありますし、逆に、常に災害というものに対して多重防御の、施設的な対応と、もう一つは、常にソフトの面で災害に対して対応するということ。釜石の例なんかもあるように、そういうソフト、ハードを組み合わせて対応していくという趣旨でありまして、その趣旨に沿って地元の計画というものをまとめていただいたものだ、このように承知をしております。

階委員 国の方針としては、今おっしゃったようなことが最も合理的である、これは理解いたします。

 しかし、委員の皆様にはお配りしている資料四という地元の新聞記事がございますけれども、説明会をしますと、今回の計画の堤防の高さ、従来よりは高くしたものの不十分ではないかという意見が出たり、逆に、余り堤防の高さを高くするよりも、堤防の高さはほどほどにとどめて、浮いたお金でもって避難路であるとか高台移転の予算に振り向けるべきではないか、こういうお話も出ているんだそうです。

 そこで、復興担当大臣にお聞かせ願いたいんですけれども、今のような国の堤防の高さの基本方針は、あくまで国がお金を出すときの基準という考え方にして、市町村が自身の判断でもっと高くしたい、その場合補助金が不足するわけですが、その分は、今回の補正予算の目玉である復興交付金の効果促進事業分、いわゆる使い勝手のいい交付金の部分で充当できるようにしたり、逆に、基準よりも低くしたいという場合には補助金が余るわけでございまして、避難路整備や高台移転などの代替手段に柔軟に充てられるようにすべきではないか、すなわち、市町村が納得できるようなやり方にすべきではないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。

平野国務大臣 今回の地震、津波の教訓の一つは、いわゆる構造物に依存した防災計画にはやはり限界があるということなんだろうというふうに思っています。そのために、中央防災会議に専門委員会を設けまして、今回の震災の教訓等々を議論しました。

 これからの津波防災を考えるに当たっては、二つの津波を想定する必要がある。それは、一つは、過去の津波の発生状況を見まして、数十年から百年程度ぐらいで発生する確率がある津波、これは堤防によって守ろう、しかし、それ以上の津波、今回の場合は千年に一遍とも言われております、そういった津波も来るということの中で、その津波については、やはり基本的には逃げるという前提で、さまざまな防災計画をつくろうという考え方に立っております。

 しかし、逃げるとしても、住宅の場合では一つの限界があります。それは何かといいますと、津波が夜来るといったときにどうするかということでありまして、住宅地については、やはりできるだけ高いところに移動していただくのが基本ではないかというのが構想会議の提案でございました。

 何を言いたいかといいますと、堤防を多少高くしたとしても、原則は住宅の高台移転というのは、やはり変わらないんだろうということであります。それからあと、堤防を低くしても高くしても、避難路の整備は必要だということであります。

 ですから、国は、一定の考え方でもって堤防の高さを提示して、これは陸前高田においても、前の堤防からするとかなり高い堤防になっております、構造もかなり頑丈になります、そういった堤防を用意して、その前提で地域全体の防災計画を立ててはいかがでしょうかという、そういう御提案をしていると思います。

 その中で、堤防等々についてのさまざまな議論がございますが、委員の御提案の中では、復興交付金の中で促進事業費を使うという御提案で、これは御提案としてなかなかいいアイデアかなとも思うんですが、補助金の世界の中ではそういう使い方はなかなか難しくて、これが交付税とか特別交付税という形であれば可能かもしれませんが、今の段階では、やはりこういった一定の考え方で国が提示をして、それを基本にしていただいて、どうしてもかさ上げが必要な場合には、国交省さんと県と地元で徹底的に議論して、かさ上げが必要だという理屈が通った場合には今の制度の中でそれをやるということが私は基本ではないかというふうに思います。

階委員 住民の皆様の納得を得ることが一番大事です。大臣のお考えはわかります。ぜひ、しっかりと説明していただいて、地元の皆様が、よし、これでやろうという気持ちになれるような堤防の高さ、取り組んでください。

 次のテーマでございますが、また復興担当大臣に伺います。

 資料の五というところに最近の新聞記事もつけております。これは会計検査院の指摘したことでございます。

 前政権の最後の方でリーマン・ショックというのがございました。緊急経済対策ということでいろいろな基金を地方につくりました。雇用の基金であるとか安心こども基金、自殺対策あるいは高校生修学支援、それぞれ目的、意味はあったとは思うんですけれども、実際使われたかどうかといいますと、交付金の約三・四兆円のうち、ことしの三月末で二兆円が未使用になっているということでございます。

 今回の補正予算で同じようなことが繰り返されてはいけない。被災地は既に他の業務で繁忙を極めております。この先、補正予算がどんと来たとしても、それをちゃんとこなせるのかどうか、私は大変不安に思っています。そこの予算をちゃんと使いこなしていくための手だてについて、御説明ください。

平野国務大臣 大変いい質問をいただいたというふうに思っております。

 まず、リーマン・ショックの基金というお話がございましたけれども、今回の震災の場合には、まず、公共施設の復旧、あるいは高台移転、それから雇用促進、さまざまな予算が用意されていまして、これは多分ほとんど地元で、むしろこれは足りないという声が出てくるぐらいの今回の予算内容になっているのではないかというふうに思います。

 そこで、階委員の御指摘は、今の市町村の体制で大丈夫かということであります。

 市町村はもう既に今、目いっぱいの仕事をされていると思います。仮設住宅の建設は終わりましたけれども、例えばそれの見回りをどうするかとか、あるいは雇用対策をどうするか、それから復興計画をどのように策定していくか、この中には土地利用計画の調整もあります。さまざまな仕事をしております。今回、三次補正が通りますと、十二兆円の予算がそこに加わります。全部が全部市町村ではございません。もちろん県もやります。国もやります。そうしますと、これは通常の仕事の何倍にも相当する仕事量が多分ふえてくるんだろうというふうに思います。

 今、既に市長会、町村会、あるいは知事会等々も協力しまして、たくさんの人を送っていただいております。県も努力しております。国も努力しております。しかし、それだけではなかなか足りないのかなということで、今、復興本部の方では、国土交通省あるいは関係省庁と調整しながら、どれだけの人が要るだろうかということをさまざまシミュレーションしております。そのシミュレーションを踏まえまして、国として人を派遣しなければならないということであれば派遣をする、あるいは、URさん、鉄道機構も今既に支援をいただいておりますけれども、そういった支援もお願いする、さらに、ほかの自治体にもお願いする、こういった体制の整備が急務だというふうに思います。

 既に各自治体の被災市町村は、これまでは制度の要望でしたけれども、これから体制の要望をしなくちゃなりませんという要望もいただいております。この点については、被災自治体としっかり連携しながら対応していく必要があるというふうに考えております。

階委員 ありがとうございました。

 これまではどちらかというと被災地の立場からの御質問でしたが、この復興に当たっては被災地以外の方々から、冒頭申し上げましたとおり、温かい支援をいただかなくてはならない。今回の予算でも臨時増税ということも打ち出しております。しかし、我々も、この額がなるべく少なくならなければ被災地以外の方々の御理解もいただけないような、そういう気になっております。大変申しわけない気もあります。

 そうした中で、今回、復興財源の調達方法、現時点で、五兆円程度については歳出削減、税外収入で賄い、これを前提に、臨時増税の規模は十一・二兆円となっているわけです。しかし、民主党の中でも、私も議論に参加しましたが、今後十年間でさらに二兆円程度税外収入をふやしたらどうかということで、増税額を九・二兆円まで圧縮していく、こういう方針をとっているわけです。この二兆円については、今のところ、日本郵政株、JT株、エネルギー特会の保有株、こういったものの売却検討のほか、さまざまな税外収入等による努力で財源確保に努めるとあります。

 このさまざまな税外収入等による努力、具体的にいかなる努力を考えていらっしゃるのか、現時点でどうなっているのか、財務大臣からお願いします。

安住国務大臣 お答えいたします。

 全く私も心苦しく思いながら、税の御負担も国民の皆さんにやはりお願いをさせていただきたいと思っておりました。

 総理からも再三お話ありましたように、次の世代にというよりも、今の世代を生きる人たちで頑張って何とか、この大災害でございますから、賄っていきましょうということで、増税をさせていただく。ただし、階さんがおっしゃったように、できるだけこの額を圧縮したいという気持ちは私も同じでございます。

 ですから、今後、五兆円の税外収入プラスというところでは、株式の売却等ということがあります。さらに、その他というところでは、項目は決めておりませんけれども、政府の持っている保有資産や例えば配当金等を含めてさまざまな種目について検討させていただいて、出せるものは出していくという基本的な姿勢に立って対応していきたいと思っております。

階委員 そこで、私から、二兆円の捻出方法について一つの御提案でございますが、先ほど申し上げたように、JTとか東京メトロなど売却予定株式として既に含まれているもの、あるいは、これから売却を検討するという日本郵政株、エネルギー特会保有株、こういった政府保有株の配当金を復興財源に使ってはどうかと考えております。

 私も昔、銀行時代に株式投資の経験がございまして、よくそこで言われるのは、企業価値のなし崩し的実現が配当金だ、つまり、株式とその配当金は一体不可分といいますか表裏一体のものだ、こういうことが言われるわけです。

 今申し上げた四銘柄だけで、総額年間八百五十五億円配当金が上がっているそうです、直近の数字で。これら四銘柄、売却まで平均五年かかるとして、大体四千二百五十五億円の財源となるわけです。こうしたものを復興財源として、二兆円の捻出方法として考えたらどうか、この点について、財務大臣、御意見をお願いします。

安住国務大臣 総理が財務大臣当時にも大変貴重なアドバイスをいただきまして、階さんからの提案を委員会でいただいたことを承知しております。

 もちろん、会計別にさまざま縛りがありますので、出せる配当金については、私としてもそれは十分検討をしていきたいと思いますし、二十四年度予算のこれからの編成等の中で検討するものも出てくると思います。

 また、NTT株、それから日本政策投資銀行の、帰属をする配当については、産業投資支出等を上回る場合には例えば会計法で一般会計に入れるとか、そういう細かなこともありますので、そうしたものを全部精査しながら、しかし、おっしゃるように出せるものについては検討していきたいというふうに思っております。

階委員 ぜひ前向きな検討を実現に向けてお願いします。

 次のテーマに移ります。

 やはり、被災地の復興について国民の皆様、特に被災地以外の皆様の御協力を得るためには、行政刷新ということはしっかり進めていかなくてはなりません。行政の無駄を省き、非効率なものはなくし、そして真に有効な事業に資源を投入していく、こういう取り組みがまさに総理が言われる仕分けの深化だということだと思います。

 そこで、今月の二十日から二十三日にかけて、行政刷新会議では、提言型政策仕分け、今までとはちょっと違う仕分けを行うということでございます。事業仕分けとは対象や提言型という結論の出し方が違うというのはわかりますけれども、いま一つ国民の皆様には行き届いていないんではないか、理解が不十分ではないかと思っております。

 そこで、この提言型政策仕分けの具体的内容と、これを行うことによって期待される効果をわかりやすく蓮舫大臣から御説明をお願いします。

蓮舫国務大臣 お答えいたします。

 今、階委員と財務大臣との御議論でもございましたが、我が国が抱えている最優先の政治課題は、東日本大震災という国難をどうやって乗り越えていけるか、そのための事業と財源という議論も当然行わなければいけない。他方で、我が国は、財政事情を見ますと、毎年多額の財政赤字を計上しておりまして、公的債務残高は一千兆円に迫っている。

 こうした現実を踏まえますと、今回は、これまでの仕分けのように、個別の事業の無駄であるとか非効率の削減という視点にとどまらず、政策的、制度的な問題、大きな課題に掘り下げた議論を行いたいと考えておりまして、野田総理の強い指導力のもとで、今月二十日から四日間かけて提言型政策仕分けを行っていきます。

 これまでの外部性、公開性という特徴を存分に生かして、国民の皆さんと一緒に、今私たちが抱えている政策の課題、それを乗り越えるべきさまざまな、政策はどういうものがあって、あるいは痛みというものもあるでしょう、そこにあえて挑戦をして、どういうものが今私たちが乗り越えなければいけない課題なのかを政策ごとに議論をしていきたいと考えております。

階委員 事業仕分けにかわって、政府の方では提言型政策仕分けに取り組むという今回の取り組み、ぜひ私も支援、御協力したいと思います。

 そして、総理にもお尋ねします。

 一方で、従来の事業仕分けは、実は回を重ねるごとに、やはり政府・与党の中だけで仕分けをしても限界があるのではないか、ともすれば、なれ合いと言うと語弊がありますけれども、そういう危険性があるのではないかということで、今回、私も理事を務めております衆議院の決算行政監視委員会で、国会の中で事業仕分けをしたらどうだろうかということで、野党の理事の皆さんとも大変建設的な意見交換をしながら準備を進めております。

 政府は政府で提言型政策仕分けで大変忙しいとは思うんですけれども、この事業仕分け、国会初の試みを何とか成功させて、今回の年末の予算編成に間に合わせたい、そのためには早急に実行したいと思っておりますので、ぜひ総理の方からもこの協力の姿勢を示していただければと思います。いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 蓮舫大臣のもとでいわゆる提言型の政策仕分けをこれからやっていただく、これは今までの事業仕分けの一つの進化形だと思います。

 もう一つ、今回の衆議院の決算行政監視委員会で与党と野党が力を合わせて事業仕分けをやるというのも、これは行政だけではなくて国会でもお取り組みをいただくということも、これも別の意味での深化だと思っていますので、その意味では、まさに行政の透明性の向上、そして政治、行政に対する国民の信頼を確保するために大変大きな意義があるというふうに思っております。

 なお、これまで政府が行ってきた行政のいわゆるレビュー、レビューシートも使っていただくということでございますので、そういう蓄積を踏まえた上で、なお政府でお手伝いができることは何でもお申しつけいただければというふうに思っております。大変意義のある試みだと受けとめております。

階委員 ありがとうございます。

 本当に国会が活性化する一つのきっかけになればと思って与野党で一生懸命取り組みますので、本当に野田総理にはいい御答弁をいただいたと思います。ぜひよろしくお願い申し上げます。

 次のテーマでございますが、ちょっとまた別のテーマになります。

 これから被災地は、生活支援も大事です。住まい、仕事を確保していく、それも大事です。そして、もっと大きなことは、被災地がもとに戻るだけではなくて、今までよりももっとすばらしい地域になるような、そういう大きな取り組みも必要ではないかと思っております。

 国際リニアコライダー計画というものがございます。

 科学技術政策担当大臣にお尋ねしますけれども、この国際リニアコライダー、ILCと呼んだりしますけれども、ILCは、世界最先端かつ世界唯一の素粒子物理の研究施設として、来年の末までに詳細な設計計画が研究者の間でまとまる予定だと伺っております。

 岩手県の北上山地は地盤のかたさなどから有力な候補地と目されております。この研究施設ができれば、周辺に国際研究都市、関連産業の集積地ができ、世界の頭脳と技術が集まります。単に震災復興にとどまらず、科学技術立国の推進、国際社会への貢献という意味で大変意義のある重要なプロジェクトだと思っております。ぜひ国家戦略として積極的に取り組むべきだと考えておりますが、いかがでございましょうか。

古川国務大臣 お答えいたします。

 国際リニアコライダー計画によります復興につきましては、私自身、被災後、岩手県を訪問して達増知事にお目にかかったときに、直接知事からも大変熱い思いを伺わせていただきました。

 そういった意味では、今委員がおっしゃいましたように、被災地の復興において、こうした宇宙創成のなぞに迫るという、そういう大変大きな夢やロマンのある、そうしたものが一つ象徴としてあるというのは、私は、そういうお気持ちはすごく認識をいたしているところでございます。

 ただ、今この計画は、国際協力のもとで大型施設をつくって研究を行うというもので、現在は、研究者レベルの段階で国際的な設計活動や検討が行われている段階であるというふうに伺っております。先ほど委員からもお話がございましたように、二〇一二年末に技術設計レポートの完成を目指して、今研究者間で努力が続けられているところでございまして、現在のところはまだ各国とも政府レベルでの検討はしていないというふうには聞いております。

 ただ、先ほどからお話し申し上げていますように、この計画というのは、非常に夢やロマンもありますし、委員からも御指摘があったように、国際貢献とかさまざまな要素もあります。また、さらには、こうした大規模な研究施設が東北地方に建設されれば、これはさまざまな波及効果もあるというふうに考えられますので、今後とも、関係する各国の動向や研究の進捗状況をしっかり注視しながら議論を進めていきたいというふうに考えております。

階委員 ぜひ今後とも前向きな取り組みをお願いしたいと思います。

 再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度というのも被災地の未来への希望につながる話ではないかなと思っております。

 経済産業大臣にお尋ねします。

 この冬も電力需給は、特に東北地方、寒い地域でございます、大変厳しいものがあります。電力の安定供給を考えると、風力、太陽光、地熱など、自然エネルギーに恵まれた東北でこれらを活用した発電設備の設置をどんどん促進していくべきではないかと思っております。

 来年七月から固定価格買い取り制度が始まるということですが、民間資金をより多く投入して設備の設置を促していくためには、なるべく早く買い取り価格や買い取り期間を示して投資採算を立てられるようにする必要があるのではないかと思っております。現在の固定価格買い取り制度の買い取り価格や買い取り期間の検討状況について教えていただきたいと思います。

枝野国務大臣 固定価格買い取り制度の価格の決定については、調達価格等算定委員会に御議論をいただくことに法律上なっておりまして、これについては国会同意人事でございますので、国会での同意が得られた後に委員を任命することになります。

 ただ、例えば算定委員会の運営等に関する規定等、委員の皆さんの任命を待たずにできる政令等については、十一月四日に閣議決定をして、十日に施行いたします。さらに、委員の皆さんをお決めいただいたら速やかに御検討いただけるような準備については、経済産業省において鋭意進めているところでございますので、いずれ国会の方に同意人事、行くと思いますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

階委員 ぜひ早急な進め方をお願いいたします。

 最後に、二重ローン対策の進捗状況について少しお尋ねしたいと思います。

 金融庁の方では、個人版私的整理ガイドラインをつくられて、それを今運用していると思うんですが、余り利用状況は芳しくないというふうにも聞いております。さらなる活用を促すためにどういう方策をとられるか、この点について、金融担当大臣、お願いします。

中井委員長 階君、時間がありません。時間がないときに自見さんに聞いたら、時間が突破するよ。

 短く一分で答えてください。

自見国務大臣 階議員にお答えいたします。

 もう省略しまして、私的整理ガイドラインの活用については、運用の見直しを求める声がございましたから、十月の二十六日、運営委員会において運用の見直しを決定したところでございまして、それ以来、利用される方がふえておりますので、またいろいろな先生方の御意見を聞きながら、しっかり個人的私的整理ガイドラインの利用をふやしていきたいというふうに思っております。

中井委員長 御協力ありがとう。

階委員 これで質問を終わります。どうもありがとうございました。

中井委員長 これにて大畠君、笹木君、階君の質疑は終了いたしました。

 次に、下地幹郎君。

下地委員 私はきょうは、消費税と普天間の件と電力の件について質問をさせていただきたいと思うんです。この三つとも、政治にとっては魔物なんですね。いろいろなこと、政局になる、そういうふうな課題のあるものですから、ぜひそのことを、総理のお考えを聞かせていただきたいと思います。

 私の政治の師は山中貞則先生でありまして、自民党のミスター税調と言われた先生であります。この先生が平成元年に消費税を導入したわけであります。導入をした自民党の税制調査会の部屋を出るときに、党本部を出るときに、空に一点の曇りなしというような発言をなされて、直間比率の見直しをしなければいけないと。当時は七四対二六でありましたから、この直間比率の見直しをしていかないと、将来、法人税と所得税と酒税の三つの税だけに頼っていたら日本の税制はまかりならぬ、そういうふうなことでこの見直しをしたわけであります。私は、そのことは正しいことでありますし、今の税制の根本をつくった意味では尊敬を申し上げているわけであります。

 しかし、こういう大義があったにしても、平成元年に消費税を導入して、平成二年の第三十九回の衆議院選挙では二十七票差で負けるんですよね。あれだけ選挙の強い先生が、消費税というその大きな魔物で、政治家として落選をしてしまう。当時は自民党もある意味議席を減らしてしまって、社民党がふやす、八十五人から百三十六人になる、そういう大きなことになったわけです。

 その後、九年後です。今度は橋本総理大臣が、平成六年に消費税の税率の見直しを決めて、九年から消費税を実施するわけです。橋本元総理大臣は、とにかく財政再建をしていかなければいけない、次の世代に借金を残してはいけないというようなこともあって、医療費の負担の見直しもしました。省庁の再編成もしました。公共工事の大幅削減もしました。そして最終的にこの税制の見直しを、税率の見直しをするということもやったんです。しかし、平成十年の第十八回の参議院選挙で自民党は惨敗をしてしまって、そのときからねじれというものができ上がって、連立政権というのがスタートすることになるんです。

 山中先生の直間比率を見直すというのも正しい。橋本元総理大臣の、その次の世代に財政の赤字を残さないというのも正しい。しかし、大義があっても理解をされなくて選挙に負けてしまう、ここが難しいところなんですよね。

 また、それと同時に、平成元年のときには六・六兆円の国債発行だったんです。消費税を入れて、平成元年から平成八年の八年間で百五兆円の国債を発行している。六・六兆円だったものが、平均すると十三兆円、国債発行がふえているんです。平成九年から平成二十三年は五百十四兆円の国債を発行している。平成九年のときには十八・五兆円だった発行高が、平均して三十四兆円発行している。何で、消費税を入れて財政再建といいながら、国民には理解されないで選挙は負けるわ、赤字の財政再建はできないかということになるんです。

 それで、総理、きょう総理のところにペーパーを出してありますけれども、消費税が財政再建にちゃんと回るような仕組みをつくってから消費税を上げないと消費税は財政再建に回らない、こういう事実が僕はあるんじゃないかと思うんです。

 だから、今、書かせていただいていますけれども、国民に理解されるためには、議員定数の削減をしたり、公務員改革をするということをやらなければいけない。そして、省庁再編成もして、今何か外交が弱いと言われるから、外務省と経済産業省の貿易局だとか、総務省にある情報通信国際局だとか、こういうふうなものも合体して、強い外交ができるようなシステムをつくるとか、そして新しく国債発行する、私ども国民新党が言っている無利子非課税国債という新しいものにもチャレンジするとか、そして国有財産の大胆な売却をするとか、こういうことをやりながら、景気がよくなって税収が上がるようになってから消費税を導入しないと、総理が考えているような、一人当たり八百万円、もう一千兆円を超えましたということがなかなか国民に理解できないのではないかと思うんですよね。また、実体も残らないんじゃないかと思うんです。

 消費税を上げるということが反対とか賛成とかという論議がある前に、上げた以上は、上げた次の姿、安心できるような社会ができているのかということと、負担を国民にお願いする以上は、あなた方は何をやったんですかという答えをちゃんと示してから消費税の論議をしていかないと、私は、同じことになってしまうんじゃないかという心配をしているんです。

 消費税を上げる、財政再建を心配する、総理の考え方は一つも間違いじゃありませんよ。しかし、それが理解をされて、効果があるものにするためには、ただ単にサミットに行って国際公約をして、何が何でもやりますよではなくて、もっと国民と対話をして、丁寧にやりながら、自分の考え方を、消費税の考え方をやってからやらないとだめじゃないかなと思うんですけれども、そのことについて総理のお考えをお願いします。

野田内閣総理大臣 山中先生が税調で消費税の引き上げを決めたときに、部屋から出るときに上を向いていらっしゃったと聞いたことがあります。それは天を仰いでいたというよりも涙を隠していたというお話で私は伝えを聞いたことがありますが、その山中先生のときよりも、あるいは橋本先生のときよりも日本の財政状況ははるかに悪くなっています。

 その中で、社会保障について不安を持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃる。年金、医療、介護等々を持続可能なものにしていく、あるいは少子化対策もしっかり講じていくという上では、持続可能な財政でなくてはなりません。

 その意味で、どうしても避けて通れないのはやはり歳入改革だろう。歳出の改革はもちろんやるんです。これからもやります。公務員制度改革もやりますし、やらなければならないことは、徹底して無駄断ちをやっていきます。

 それから、増収の道も考えます。成長分野にお金を投じて、税収が上がるようにする。だけれども、それだけでは足りない部分は、歳入改革は避けて通れない、先送りできないという認識であります。そのことはきちっと国民の皆様に御説明をしていかなければいけないと思いますし、いきなり国際公約ときょう本会議でも言われたんですが、そうではなくて、このことは私は代表選挙でも明確に申し上げました、その後の所信表明演説でも触れました、国会でも御質疑をいただいています、記者会見でも申し上げておりますので、いきなり国際社会でこの考えを言っているわけではないということはぜひ御理解をいただきたいと思います。

下地委員 総理のお考えはわかります。僕も、総理がおっしゃっているように、財政の危機をどう乗り切るかというのは一緒なんですよ。ただ、今までの先輩方の事例を見て物事をやっていかないと、このままで、大義だけでそのまま進んで、せっかく政権交代したのにまた逆戻りすることは私はこの国にとってよくないと思うから、消費税を上げたにしても、ちゃんと理解をしながら、政権が支持されるような仕組みをつくる経験則をお持ちになった方がいいですよということを私は申し上げさせていただきたいと思います。

 それと二点目ですけれども、これは四番目に書いてありますけれども、国有財産の売却ということを書いてありますけれども、今、国有財産の売却で一番大きく国庫に貢献できるのは、郵政株の売却益だと思うんですね。それで、NTTの総資産が三兆四千億で、一千五十万株売って、売却益が十四兆円出ました。日本郵政は総資産が十兆円で、一億五千万株ありますから、三分の二やって一億株、それでやると十兆円は何とか出てくるのではないかという予測をされております。

 今回、何とか修正協議もしながら、与野党の御協力をいただいて今国会で郵政の法案が通る、そして来年三月までに主幹事証券会社の決定をなされて、二年以内には上場できるんじゃないか、そういうふうな事例がいっぱいありますけれども、こういうふうな順調なスタートを切れば、二十六年の後半ごろには上場して株式の売却ができる、そういうふうに考えてよろしいんでしょうか。財務大臣、お願いします。

安住国務大臣 凍結法の中で売却ができないことはもう御存じのとおりですから、何とか早期に法案を成立させていただいて、その上に立って、三分の二の株式の売却というものを視野に入れていかなければならないというふうに思います。

 東証で、証券会社の幹事を決めて、それでその売却までの手続については、これは、二、三年でというのはケース・バイ・ケースですね。

 私は、四社体制とか三社体制、とにかく、組織を効率化して、魅力ある会社にもう一回日本郵政全体をすることによって、やはりその価値が上がっていけば、非常にそれは国民にとっても大きな財産になると思いますので、そうしたものをしっかり、基礎をやった上で売却の準備というものを進めていったらいいのではないかというふうに思っております。

下地委員 いろいろ調べたら、二年あれば何とか上場までは持っていけるんじゃないかというんです。しかし、今財務大臣が言ったように、なかなか経営が厳しいですから、すぐに上場して価格が上がらなかったら、株価が上がらなかったら意味がありませんから、会社のもう一回やり直しをしていかなきゃいけない。それには一年ぐらいかかる。二十七年ごろから売却し始めれば、私はそれなりの価格が、株価がついてくるんじゃないかと思うんですよ。

 総理、二十七年となると、二十七年まで今度の復興債は発行しますけれども、大体、償還期限が十年ぐらいだと五兆円から六兆円ぐらい、国民にお願いして税収を取っているんですね。残り、二十七年以降で大体五兆円から六兆円ぐらいになるんです。それが、復興期間が二十年になると、三兆円から五兆円ぐらいになって、残りが六兆円から八兆円ぐらいになる。復興期間が三十年になると、三兆円から四兆円ぐらいが二十七年までに増収になって、残りが七兆円から八兆円ぐらいになるというふうになるんですけれども、この株価が、二十七年に十兆円ぐらい郵政の株式売却の益が入ったとしたら、二十七年以降の増税に関しては、その財源があれば、今回の復興債の財源確保法の附則に書いてあるように、二十七年に十兆円の売却益が出れば、その後の増税に関しては、これはやらないというようなことでいいわけですね。

安住国務大臣 できるだけ税負担のお願いというものを避けたいということは私の気持ちにもあります。

 しかし、これから福島の、例えば除染がいい例ですけれども、多分いろいろな意味で経費や負担はかかってくるだろうと思いますので、国全体としても財政的には非常に厳しい状況です。予算編成に本当に余裕が率直に言ってなくなってきている状況ですから、本当に大事なとらの子の、国民の財産であるこの郵政株の、もし売却をしたときのお金をどう使うかについては、今、下地さんからも提言のあったような使い方を含めて、その時点で検討させていただきたい。

 ただ、余り皮算用ばかりしても仕方がないので、まずしっかり法案を通して、そしてしっかりした組織体制を会社につくってもらって、そうした階段を一つずつ上がっていくということを地道にやった方がいいと思います。

下地委員 私は地道なんですよ。だけれども、将来はこうなりますよという姿を見せないと国民もなかなか理解できない。

 だから、今度の財源確保法案に書いてあるように、この財源は東日本の復興のために使うと書いてありますから、そのために、税はちゃんと見直しをして軽減すると書いてあるので、ここは早目に通して東日本の方々の財源に充てるということが大事だというふうに思っていますから、そのことの意気込みだけ、総理のお気持ちを聞かせてください。

野田内閣総理大臣 御指摘のように、今回の郵政関連法案がこの国会で成立をさせていただいた暁には、株式の売却を通じまして、復興のためのいわゆる臨時の税制措置、その部分を圧縮することが可能になりますので、数字はまだ何とも言えませんが、そのことは可能になりますので、それができるように、今回の郵政関連法案、これは亀井代表とも改めて八月末に合意をさせていただいておりますので、一日も早い成立を目指していきたいというふうに考えております。

下地委員 次に、二つ目の魔物の話をさせていただきたい、普天間ですけれども。

 これは、今まで、この普天間の問題で多くの人が政治家としておやめになったりしていますね。一番わかりやすいのは、鳩山由紀夫先生は総理大臣をおやめになる、比嘉鉄也名護市長も認めておやめになる、こういうふうなことが普天間では多くあるわけなんです。これは、本当に普天間の問題は魔物なんですよ、十六年間、そういうような状況になっておりますから。

 それで、この前、玄葉大臣が、鳩山総理の最低でも県外発言は期待を高めてだめだったということをおわびしたいというふうに言っておりますけれども、このおわびの意味が私には少しわからない。疑問が二つある。

 一つは、県外、国外と言ってできなかったことをおわびしたいのか、これが一点。もう一つは、できなかったというだけじゃなくて、この発言によって鳩山政権が普天間の移設問題を混乱させたとお考えなのかというところが二点あるので、この二つについて、私の方からちょっと説明させていただきたいと思うんですよね。

 沖縄の人は、普天間の移設は県外、国外なんです。私、下地幹郎も、普天間の嘉手納統合とか言っておりますけれども、それも時限つきで、最終的には沖縄の負担を減らしたい。これは、アジアの安全保障の状況はありますけれども、全部勘案しても、十五年のスパンなのか二十年のスパンなのかわかりませんけれども、県外に行ってもらいたいというのは私の考えでもあります。また、すぐに県外だと言う人もいますけれども、私は、それはできないんだというふうに言って話をしているわけなんです。

 もう一つは、外務大臣がそう言うと、県外、国外の論議はもうやらないんじゃないか、こういうふうな旗はもうおろしちゃえ、ずっと沖縄に置いておけというようなイメージを沖縄の中で持たれるケースが多いので、私は、それが誤解のないように、沖縄は過重な負担があるということを十分に認識していただいて、最終的には安全保障の状況も加味しながら沖縄から移していくというのは、いつでも政府は頭の中に入れておかなければいけないと思うんです。これが一点。

 二点目には、図にも書いてありますけれども、これは普天間の問題を見ていただきたいと思うんです。

 稲嶺知事。当選してから、軍民共用の十五年使用期限問題を言って、ずっと最後まで稲嶺知事はこの論議をして、小渕内閣総理大臣とも小泉さんとも合意することはありませんでした。そして稲嶺知事は、L字案が出てきたときには、私は海上案でなければ県外移設という県の考え方と相入れず反対だと言っています。V字案が出てきた場合には、基本合意は私は締結したが合意はしていないと言って記者会見で話をして、最後までもめて、稲嶺知事は知事をやめたんですよ。

 仲井真知事が来たんです、次の知事が。仲井真知事が来たら、仲井真知事は、V字案がそのまま通るのかと思ったら、百メートル沖合にずらせと言って、ずっと四年間、国とぶつかるんですよ。

 だから、この鳩山さんの発言があったからとかなかったからではなくて、もう自公政権のときからこの普天間の辺野古移設の問題は混乱して、まとまったことがないんですよ。これはもう間違いなくずっとそうなんだから。そして、鳩山さんの発言があって、それは過重な負担があるから仲井真知事は県外、国外というようなことをおっしゃっているかもしれませんけれども、ただ、自公政権のときから普天間がうまくいっていたということはなかったということだけは認識をしておかなければいけないということをしっかり持っておいてもらいたいというふうに思います。

 それで、総理にちょっとお聞きしたいんですけれども、今回総理が、日米合意どおり仲井真知事に認めてもらいたい、埋立認可をいただきたいということは、仲井真知事の選挙の公約が県外、国外なものですから、これは県外、国外の公約を破っていただいて日米合意を認めてもらいたい、そういうことを政府がお願いしているというふうに解釈していいんですね。

野田内閣総理大臣 昨年五月の日米合意にのっとって、そして普天間の危険性を一刻も早く除去すべく沖縄の負担の軽減を図っていくということの中で、知事初め沖縄の皆様に御理解をいただいていくというのが私どもの政権の基本姿勢でございますので、理屈から言うと、仲井真知事がどういう公約を掲げていたかは私も承知していますけれども、そういう立場で、極めていろいろ紆余曲折があって、おわびしなければいけない部分もありますが、御説明をしながら御理解をいただいていくというのが基本的な姿勢でございます。

下地委員 それで、総理、大事なことは、自民党政権のときにまとまらなかったと厳しいことを言いましたけれども、自民党政権は提案しましたよ。八千人グアムに行くとか嘉手納以南を返すとか、あれはなかなか簡単にできることじゃないですね。沖縄の人にV字案を提案して、のんでもらいたいというときに、自民党政権のときにはちゃんと、これはやりましょう、あれはやりましょう、兵力を削減しましょうと持ってきたんです。

 今、民主党政権の中で、普天間を辺野古に移設してもらいたいといって、何の条件も出していない。こんな公約を破らなければいけない政治的に厳しい環境の人に、公約を破れるような環境づくりの条件を提示していない。具体的に仲井真知事がやりやすいような環境をつくるというのが、私は外務大臣と防衛大臣の仕事だと思いますよ。

 地位協定を見直すとか、八千人を一万五千人にするとか、嘉手納以南を、そういうことをアメリカと交渉して、これでもか、これでもかと提案しながら仲井真県知事と相談をしなかったら、謝るだけでは簡単には公約破れませんよね。それは当たり前だと思いませんか。

 だから、もう一回しっかりと、自分たちは新しい政権になって、この案を認めてくださいというならば、仲井真知事と相談する前にアメリカと相談しなきゃいけないよ、何をやるか。それをやってから、玄葉さんは沖縄に行って提案しなきゃいけないんです。

 謝るだけで済むんだったら、簡単ですよ、こんなの。私はそれが足りないというふうに思いますね。(発言する者あり)そう。そういうことをやると、後ろからも声が出たように、やる気がないと思われるんです。

 そのことをもう一回交渉してから持っていかれた方がいいと思いますよ。

玄葉国務大臣 今おっしゃったこと、いろいろな御提案がありました。一つの進め方であり、考え方なんだろうと思います。

 日米合意自体が、まさに、嘉手納以南の土地の返還、あるいはグアムへの移転の問題がパッケージになっている。現時点で日米合意を着実に進展させていく、本当に心苦しいわけでありますけれども、沖縄の皆様、まさに日本全体で負わなければならない御負担、〇・六%の土地に七四%の米軍専用基地が集中している、こういう現状の中で、まことに心苦しいのですけれども、理解を得ていく、そういう方針で、現在のところ、一つ一つ積み重ねていきたい。

 同時に、可能な限りにおいて、今おっしゃったことと若干関連するかもしれませんけれども、事件、事故、環境、騒音、そういったものをしっかりと結果を出していくということが大切だというふうに考えております。

下地委員 大臣、岡田先生が横で、日米合意に書いてあるだろうと。この日米合意をつくったのは自民党なんですよ。民主党の新しい政権になって、新しい提案がないんですよ。いや、日米合意の中の内容の九割は、もう十割か百割は、これは自民党がつくったものじゃないですか。それを追随しているだけの話なんだから。だから、僕は、新しい政権で新しいやり方をしようというんだったら、何かそれにつけ加えて提案したらどうですかと言っているんです。そこが僕の言いたいところなんですということです。

 ちょっと待って、もう時間がないので。

 それで、最後になりますけれども、電力の問題を枝野大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、この電力料金の問題、余りにもちょっとひど過ぎて、私も、この原価方式というのを見直さないとおかしくなるんじゃないかと思うんですね。

 燃料費、それと経費をプラスすると、もう七〇%が原価に乗れるようになっていますから、これでは電力料金、下がりませんよね。

 それで、もう一個のパネル、最後のを、時間がないので見ていただきたいんですけれども、沖縄が一番所得が低いところなんですけれども、一番電力料金が高いんですよ。ワットアワー七千八百円ぐらいですけれども、東京よりこれも九百円ぐらい高い。

 それで、この電力会社の給与というのは、十一人の役員で大体平均が二千八百万ぐらいするんですよね。沖縄の平均所得が百九十万。そういうような方、社長さんになると五千万もらっていると言われている。

 それでいて、沖縄電力がこの十年間で、私が調べただけでですよ、大体六十億から七十億の損失を出していますよ。ゴルフ場に手を出して失敗するとか、いろいろなもの。それでいて、毎年二十四億円の補助金をもらっているんですよね。それで一番高い電力料金を出している。これはやはりおかしくありませんか。

 これは、この電力料金の出し方をもう一回検討してやらないと、電力会社には管理者はいるけれども、経営者がいない。大体、仕事を失敗したら社長の給料はどんどん下がっていくんですよ。会社の給与も下がっていくんです。それで、会社をどう立て直すか。普通だったらもう倒産していますよ。だけれども、電力会社というのは、原価に全部乗せられる仕組みになっているから、全く下がらない。

 こういうのをもう一回この政権で電力のあり方を見直して、安い電力料金は国民にはもっと提供できるはずだ。これだけ円高の状況になってきている、そういうふうなことを考えると、この支援策をやはり僕は枝野大臣はしっかりやるべきだというふうに思う。

 そして、もう原価の料金の出し方を見直しをする。そして二つ目には、もう子会社を持たさない、投資をして失敗したら責任をとらす。そういうことも明確にして電力料金のあり方を考えていく、こういうようなことをおやりになるつもりはないのか。特別監査をもう一回入れて電力を洗いざらいもう一回チェックし直す、そういうようなことをやる気があるのかどうか。お聞きをしたいと思います。

枝野国務大臣 御指摘のとおり、今回の原発事故がありまして、東京電力の経営財務についていわゆるデューデリを行った結果として、これは東京電力に限らない全体としての総括原価方式のもとでの問題点が幾つも浮かび上がってきていると思っております。

 そこで、まずは現行の制度のもとでできること、つまり、総括原価に何を入れて何を入れないか、あるいは総括原価の金額の査定の仕方、こういったことについては、既に有識者会議を設けて、年明け早々にでも、まずできることから一気にやるということの作業に入っています。

 と同時に、総括原価方式そのもの、これは電力会社のあり方そのものともかかわってくると思っています。

 今御指摘いただきました、例えば役員の方の給与であるとか、あるいは関連事業をどこまでやっていいのかとか、そういった問題も、現在の電力会社は、地域独占の上に総括原価方式で確実に利益が上がるという全く無競争の状況にある。そういうことを前提にするならば、例えば役員の給与であるとか、あるいは、そういった競争がなくて確実に利益が上がっているところを本業にしながら、民間に参入をして民を侵食するようなことをやることはいかがなものかということになります。

 一方で、今のシステムそのものを、本当に今の地域独占がいいのかどうか、あるいは総括原価方式がいいのかどうか、このことはさすがに二、三カ月というわけにいきませんので、来年の夏ぐらいまでをめどにして、そのことを含めて、全体のパッケージとして、電力供給のあり方、そして電力料金のあり方をゼロベースで見直す作業を始めているところでございます。

 御指摘いただいた問題点も踏まえた答えが出せるように努力してまいります。

下地委員 強い国家をつくるためには、安い電力をつくることが大事ですよね。輸出に勝つ日本、そういうふうなことをやるためには、もう一度この電力会社の見直しを徹底的にやる。私はこれはもう非常に大事だと思っていますから、そのことをぜひやっていただきたい。

 野田総理、課題はいっぱいありますけれども、焦らずゆっくり戦略を練って、それでぜひやってもらいたい。総理は日本新党から入りましたけれども、日本新党の細川政権のとき、ウルグアイ・ラウンドがありました。その後、国民福祉税がありました。その後、選挙制度の見直しがありました。そういうふうな課題をしっかりとこなさないことが、政権がまた移ってしまった最大の要素になっている。

 だから、同じような課題、TPPもある、消費税の問題もある、選挙制度の見直しも最高裁の判決でやらなきゃいけない、ちょうど同じような三つの課題を、総理の尊敬する細川総理がやったあのことと同じようにならないように、国民に理解されながらその改革をやっていくためには、私は丁寧におやりになる方がいいということを最後に申し上げて、私の質問を終わります。頑張ってください。

 ありがとうございました。

中井委員長 これにて下地君の質疑は終了いたしました。

 次回は、明八日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時散会


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