衆議院

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第11号 平成24年2月17日(金曜日)

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平成二十四年二月十七日(金曜日)

    午前八時五十九分開議

 出席委員

   委員長 中井  洽君

   理事 笹木 竜三君 理事 武正 公一君

   理事 西村智奈美君 理事 鉢呂 吉雄君

   理事 若井 康彦君 理事 若泉 征三君

   理事 石破  茂君 理事 小池百合子君

   理事 高木 陽介君

      石関 貴史君    今井 雅人君

      打越あかし君    江端 貴子君

      大西 健介君    柿沼 正明君

      金森  正君    岸本 周平君

      櫛渕 万里君    楠田 大蔵君

      黒田  雄君    桑原  功君

      近藤 和也君    佐々木隆博君

      杉本かずみ君    玉木雄一郎君

      仁木 博文君    野木  実君

      橋本 博明君    花咲 宏基君

      早川久美子君    馬淵 澄夫君

      村越 祐民君    室井 秀子君

      本村賢太郎君    山岡 達丸君

      山崎  誠君    山田 良司君

      山花 郁夫君    湯原 俊二君

      渡部 恒三君    赤澤 亮正君

      伊東 良孝君    今津  寛君

      小里 泰弘君    金子 一義君

      金田 勝年君    小泉進次郎君

      佐田玄一郎君    橘 慶一郎君

      額賀福志郎君    馳   浩君

      山本 幸三君    遠山 清彦君

      東  順治君    赤嶺 政賢君

      笠井  亮君    内山  晃君

      渡辺浩一郎君    阿部 知子君

      照屋 寛徳君    柿澤 未途君

      山内 康一君    田中 康夫君

      中島 正純君   松木けんこう君

    …………………………………

   内閣総理大臣       野田 佳彦君

   外務大臣         玄葉光一郎君

   財務大臣         安住  淳君

   厚生労働大臣       小宮山洋子君

   防衛大臣         田中 直紀君

   国務大臣

   (内閣官房長官)     藤村  修君

   国務大臣

   (拉致問題担当)     松原  仁君

   国務大臣         古川 元久君

   内閣府副大臣

   兼復興副大臣       中塚 一宏君

   財務副大臣        五十嵐文彦君

   防衛副大臣        渡辺  周君

   財務大臣政務官      三谷 光男君

   政府特別補佐人

   (内閣法制局長官)    山本 庸幸君

   予算委員会専門員     春日  昇君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十七日

 辞任         補欠選任

  打越あかし君     野木  実君

  江端 貴子君     山花 郁夫君

  櫛渕 万里君     楠田 大蔵君

  花咲 宏基君     柿沼 正明君

  馬淵 澄夫君     早川久美子君

  湯原 俊二君     桑原  功君

  伊東 良孝君     小泉進次郎君

  小里 泰弘君     額賀福志郎君

  佐田玄一郎君     今津  寛君

  東  順治君     遠山 清彦君

  笠井  亮君     赤嶺 政賢君

  内山  晃君     渡辺浩一郎君

  阿部 知子君     照屋 寛徳君

  山内 康一君     柿澤 未途君

  中島 正純君     田中 康夫君

同日

 辞任         補欠選任

  柿沼 正明君     花咲 宏基君

  楠田 大蔵君     櫛渕 万里君

  桑原  功君     湯原 俊二君

  野木  実君     黒田  雄君

  早川久美子君     本村賢太郎君

  山花 郁夫君     江端 貴子君

  今津  寛君     佐田玄一郎君

  小泉進次郎君     伊東 良孝君

  額賀福志郎君     小里 泰弘君

  遠山 清彦君     竹内  譲君

  赤嶺 政賢君     塩川 鉄也君

  渡辺浩一郎君     中後  淳君

  照屋 寛徳君     阿部 知子君

  柿澤 未途君     山内 康一君

  田中 康夫君     中島 正純君

同日

 辞任         補欠選任

  黒田  雄君     打越あかし君

  本村賢太郎君     馬淵 澄夫君

  竹内  譲君     東  順治君

  塩川 鉄也君     笠井  亮君

  中後  淳君     内山  晃君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 委員派遣承認申請に関する件

 平成二十四年度一般会計予算

 平成二十四年度特別会計予算

 平成二十四年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

中井委員長 これより会議を開きます。

 平成二十四年度一般会計予算、平成二十四年度特別会計予算、平成二十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

 この際、委員派遣承認申請に関する件についてお諮りいたします。

 三案審査の参考に資するため、来る二十四日金曜日、滋賀県及び千葉県に委員を派遣いたしたいと存じます。

 つきましては、議長に対し、委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 なお、派遣委員の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

中井委員長 これより安全保障問題(在日米軍再編問題・北朝鮮問題等)についての集中審議を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。楠田大蔵君。

楠田委員 おはようございます。楠田大蔵でございます。

 民主党・無所属クラブを代表いたしまして、本日、集中審議のテーマとなりました安全保障問題につきまして、在日米軍再編問題を中心に質疑をさせていただきたいと思います。

 その前に、総理、先日、我が地元太宰府天満宮の梅の使節ともども官邸に参らせていただきました。時間をおとりいただき、ありがとうございました。

 昭和五十五年から続く恒例行事でございますが、当時の総理は、くしくも、総理自身が尊敬をされる大平正芳総理でございました。

 ことしは寒さが大変厳しく、七日にお伺いしたときも、例年になく、つぼみのままで総理にお届けをするという形になりましたけれども、しかし、これはむしろ、まさにこれから総理が花を開かせるということを暗示しているとも思えたわけであります。

 総理、大変、内政、外交とも今後難局が続いてまいりますけれども、これからの意気込みをまずお聞かせいただきたいと思います。

野田内閣総理大臣 おはようございます。

 先般の七日に、委員にも御同行いただきながら、太宰府から梅の使節が官邸をお訪ねいただきました。そのときに、梅の鉢植えと梅干しをいただきました。ありがとうございました。

 そのときはつぼみだったんですが、私は、そのとき思ったことは、今、厳しい雪害があります、あるいは原発事故との戦いがあります、被災地における復興があります、経済、金融、厳しい状態です。さまざまな困難がありますけれども、季節季節の花、梅、桜、桃、チューリップ、アジサイ、ヒマワリ、それぞれの季節に国民の皆様が安心して花をめでて和めるような、そういう世の中をつくっていかなければいけないということを、改めて強く思った次第であります。ありがとうございました。

楠田委員 先日の質疑の中で、総理は、世論調査に右往左往しないと申されたと記憶しております。世論で総理が決められるのではなくて、総理自身が世論をつくり上げていくような、そういう強い総理をそろそろ見たいと思っておりますので、私もしっかりとお支えをしてまいりたいと思っております。

 さて、本題に入ります。

 ことしで、さきの大戦で敗戦を喫してから六十七年目、沖縄の復帰から四十年目を迎えます。戦後三十年、沖縄復帰から三年を経て生を受けた私やその世代にとりましては、はるか昔のことのように感じられる年数でもありますが、その実、戦後は終わっていない、そのようなことを思わせる昨今の動きだとも感じております。

 私も、北澤大臣のもとで政務官を務めさせていただいた経験から、数次にわたり日米間で合意してきた在日米軍再編のパッケージを解くことになった今回の変更は、今なお解せない点もやはりございます。

 改めて、今回の変更の経緯について、また今回の見直しのメリット、デメリットにつきましてどのように分析をしておられるか、外務省側から、また防衛省側から、それぞれお答えをいただきたいと思います。

玄葉国務大臣 ただいまの御質問でありますけれども、〇六年に確かにパッケージ化というものを行ったということだというふうに思います。そのパッケージを外すということのメリット、デメリットということでございますけれども、現状をやはり直視しなければならないというふうに私は考えております。

 その現状というのは、まさに膠着状況、膠着状態というものを打開するということの必要性だというふうに思います。そのために、グアムへの海兵隊移設と普天間の移設、これがともに進む方策について、この間、外務省、防衛省、緊密に意思疎通も行いながらまさに議論を行ってきたところであります。その間には、私とクリントン国務長官の外相会談の際の議論もあったところでございます。

 今回、沖縄の負担を先行して軽減していく、つまりは、グアムへの海兵隊移転、そして、それに伴って起こってくるであろう嘉手納以南の土地の返還というものを着実に進め、あわせて、普天間の辺野古移設については、強行する、そういうわけにはまいりませんから、沖縄の皆様に丁寧に理解を求めながらこの移設について進めていくということで、私は、本来の日米同盟のあり方についての議論というものがより進展しやすくなるだろうというふうに考えているところでございます。

田中国務大臣 在日米軍再編見直しにおきましての防衛省との関係の御質問だと思います。

 私は、一月の十六日に防衛相に着任をいたしました。西政策局長がワシントンに行っておりまして、十七日にいわゆる静かな協議を行ったところでございます。帰りまして、その進展について報告がありましたが、最終的には、これを詰めていくということで、二月に入って、今発表になります共同声明に至ったところでございます。

 私は、普天間の問題につきましては、この十五、六年、多くの皆さん方が、諸先輩が御努力をされました。そしてまた、民主党政権になりまして、いわゆる迷走した二年間もございましたけれども、何とか沖縄の皆さん方に御理解をいただいて、そして負担軽減をする、あるいは普天間の問題も解決の糸口を見つけたい、そんな思いで取り組んできたところであります。

 今回の共同発表におきましては、議員御説明がございましたが、パッケージを切り離すメリット、デメリットという話もございました。

 日米協議の狙いについては、これまでも沖縄側から強く要望されていたように、普天間飛行場移設とグアム移転及び嘉手納以南の土地返還のパッケージを外すことによって、グアム移転及び嘉手納以南の土地返還の早期実現を目指そうというものでございまして、私も、週末、沖縄県に参りまして、仲井真知事にもお目にかかります。負担軽減という面で、しっかりと御意見を伺いながら、一つ一つ、一歩一歩前進が図れればということで今取り組んでおることを御報告申し上げたいと思います。

楠田委員 ありがとうございます。

 誤解なきようにまず言っておきますが、今回の変更は、私も、大きな進歩であり、大きなチャンスでもある、そのように思っております。

 ただ、これまでの経緯や情報の伝わり方から、大きく分けて二つの懸念もあると思っております。一つは、外務省と防衛省という国内の足並みの乱れがあったのではないか。そしてもう一つは、対アメリカを初め、世界と渡り合う戦略及び体制をいかに構築していくかということだと考えております。

 一つ目の懸念を示唆するものとして、岩国にさらに千五百人の海兵隊移転を米側が提案したという話が一時出ました。これまで涙をのんで、厚木からの空母艦載機部隊や普天間からのKC130の移駐、米軍宿舎建設のための愛宕山売却の受け入れ、こうしたものを示してこられた岩国及び山口県の方々や、血のにじむ思いで折衝を進めてきた防衛省・自衛隊の思いからすれば、慎重にも慎重を期す対応をとったはずであります。

 報道のされ方なども含めまして、この間の経緯についてどのように総理は考えられましたでしょうか。また、岩国には新たな負担増はないと、改めてこの際、明言もしていただきたいと思っておりますが、よろしくお願い申し上げます。

野田内閣総理大臣 日米両国政府は、普天間飛行場の移設そして在沖縄海兵隊のグアム移転、これらがともに進むように静かな協議をしてまいりました、議論をしてまいりました。その過程においては、私も随時報告を受けております。外務省、防衛省、しっかりと連携をし、意思疎通をしながら、こうした協議を進めてきたものと承知をしておりまして、委員御指摘、御心配をいただいている足並みの乱れというものはございません。

 その上で、在沖縄海兵隊の岩国飛行場への追加移転については、これは十三日に玄葉外務大臣と田中防衛大臣から山口県知事及び岩国市長に述べたとおり、日米間で協議をしておらず、また、岩国、地元にお願いをするつもりはございません。

楠田委員 ありがとうございます。

 もちろん、そうした認識を持っていただき、今まで以上に、それぞれ、外務省そして防衛省のよさなり、また不得意な点もあると思っております、その体制を整えていくということが大変重要だと思っておりますので、あえて触れさせていただきました。

 長く解くことが難しいと思っていたパッケージが解け、一種の高揚感のようなものもやはりあります。その中で、よい面ばかりを強調してしまいたくもなります。しかしその一方で、我々自身が続けてきた従来の説明を少なからず変える必要もございます。

 例えば、グアム移転の人数が、まだこれからの交渉ではありましょうが、数字が変わってくる。また、司令部を移転するのか実力部隊を移転するのか、そうした中で、従来の抑止力の説明との整合性も問われてまいりますし、嘉手納以南の返還のためにも辺野古移転を急がねばというてこが外れてしまうことによって、普天間が、返還がどうなっていくのか、ここも注目されるところでもありますし、また、そうして、グアム以外の新たな移転先はどこになるのか、この点も非常に重要となってまいります。

 負担の軽減と抑止の体制の維持をどう調和させていくか、そして沖縄の振興もあわせてどう図っていくか、その難問を解くのに一筋縄ではいかないと私も感じておりますので、述べさせていただいたところであります。

 好事魔多しと申します。非常に重要な局面だと考えております。両省が、先ほども申しましたように、それぞれのよさを生かして、総理がそれを責任を持って統率し、オール・ジャパンで乗り切らなければならないと思っておりますので、改めて徹底のほどをよろしくお願い申し上げます。

 そして、いよいよ総理自身、初の沖縄訪問が間近と伝えられております。乾坤一てきの覚悟で事に臨んでいただきたいと存じますが、具体的日程とその意気込みをお聞かせいただきたいと思います。

野田内閣総理大臣 予算委員会のお許しをいただいて、二十六、二十七日に沖縄を訪問する方向で、現在、最終調整をしているところでございます。

 まずは、お訪ねをした際には、これまでの経緯の中でおわびをしなければならないものがあります。そういうことをしっかりとおわびをして、その上で、今委員から御指摘のあった、今、日米間で進んでいる協議、抑止力を維持しながら沖縄の負担を早期に軽減していく、この協議の状況等についての御説明をさせていただきたいと思いますし、あわせて、沖縄の振興についての取り組みなども御説明をさせていただきたいと思いますし、さまざまな基地の現状や振興の状況等もつぶさに見てきたいというふうに考えております。

楠田委員 ありがとうございます。

 今回、こうした見方がされていたことの一つに、残念ながら、私の古巣でもあります防衛省自体が少々混乱をしていたということも考えられます。

 僣越ながら申し上げますが、田中大臣は大変よいお人柄の方だと思いますし、非常に明るさと謙虚さを忘れず、粘り強いお方だとも感じております。

 だからこそ申し上げさせていただきたいと思いますが、やはり防衛大臣は、自衛隊員、特にそうした制服組の方々は国のために命をささげ、その隊員の命を預かる、そうした重要な特殊な大臣だ、これは中曽根元総理も触れられておりますが、そうした覚悟と志が必要である、そのように私も思っております。

 そうした中で、やはり背広組、またいわゆる制服組、そうした方々の話をしっかりと聞いていく体制も大変重要だと思っております。

 そうした中で、例えば大臣補佐官、これも北澤大臣のときでございますけれども、西元、及川両補佐官という、制服組また背広組の内局経験者の大御所がついておられました。この制度も利用してはとも思いますが、もちろん防衛省に限らず、我が国自体に、こうした専門家から常に情報を得る、アドバイスを受けて戦略を練るという体制がさらに必要だと思っております。

 この間、後ろにおられる前田秘書官も、防衛省から新たに総理の秘書官になるということも進展したわけでもありますし、また政治家や官僚だけではなくて、民間の方も自由な立場で大局的に発想ができるという意味で、それを生かしていくということも、これからさらに重要だと思っております。

 今回も、あくまでアメリカは大きな世界戦略の中で、時として、意図せず大きな大胆な動きをすることもあるわけでありますし、お手元にもありますように、中国側は、自国から見たさまざまな思惑のもとに、その動きを拡大させております。思惑も非常に感じられます。また、イラン、北朝鮮などの動きも非常に注視をしなければなりません。

 世界の激動の中に取り残されないためにも、今こそ、我が国の戦略を主体的にさらに描き、また同時に、専門的、運用的にアメリカにも提案を示す体制をより強くしなければならないと思っております。そして、何より、アメリカに負担軽減を促すかわりには、我が国が独自に防衛体制をしく、アジア太平洋での平和と安定に我が国自身が主体的に役割を果たす、このような戦略と覚悟が不可欠であると思っております。

 今、アメリカの戦略も非常に変わり、我々同盟国にさらなる役割を期待する。こうした今こそ、我々が対等な真のパートナーとして尊敬され信頼される立場を築くチャンスであるとも思っております。

 そうした覚悟を持って今後の日米協議にも臨んでいただきたいと存じますが、今回の方針見直しを日米同盟の深化にどのようにつなげていくか、また、特に我が国の役割について主体的にどのように考えていくか、この点についてお聞かせをいただきたいと思います。

玄葉国務大臣 今おっしゃっていただいたように、今回の事態は日米同盟深化のチャンスであるというふうに考えております。まさに、主体的に議論をしていくということが大切でございます。

 特に、これまでも検討がなされてまいりましたけれども、計画検討であるとかあるいはミサイル防衛であるとか、宇宙、サイバー、拡大抑止、情報の保全、こういった問題などで、日本と米国の役割分担、あるいは自衛隊と米軍の役割分担、そういったものをこれから、改めてでありますけれども、主体的に議論をしていくということが大切だと思います。

 覚えておられると思いますけれども、橋本総理は大変な御努力をされて、普天間の移設について合意をされたわけですね。でも、あのときは、グアムの移転というのは実はまだなんですね。

 なぜグアムの移転というのが出てきたかといえば、やはり沖縄の負担軽減でもあるんですが、あわせて、二〇〇三年だったと思いますけれども、米軍の再編の、いわば見直しというものが行われる、その機をある意味捉まえてグアム移転。今回も、沖縄の負担軽減が必要である、米軍も新しい国防戦略の指針をつくる、この機を捉まえて、やはりお互いが、沖縄の負担軽減を図りながら主体的にそれぞれの役割分担について議論をして日米同盟を深化させていくということが極めて大切なことであるというふうに考えております。

楠田委員 ありがとうございます。

 まさしくそうした、これからこのチャンスを前向きに生かしていくという大きな局面だと思っておりますので、党側からもしっかりとお支えをする体制を築いてまいりたい、そのようにも思っております。

 先ほど来話がありますように、日本のやるべき役割はさらに拡大をしてまいります。冒頭に申しましたように、敗戦後六十七年を迎えまして、今なお、日本の主体性、真の自立は道半ばであると考えております。私自身の世代からすれば、敗戦後百年、二〇四五年、そのころまでにいかなる我が国の形をつくるか、そうした長期的なスパンも持ってもう一度日本を輝かせるべく頑張ってまいりたい。そのためにも、総理、また政府をしっかりと支えてまいりたいと思っております。

 最後にもう一つ、ホットイシューといたしまして、イランの問題もございます。

 ちょうど時を同じくして、昨日までイスラエルのバラク国務大臣も来日をされておりましたが、特に、我が国の原油輸入の八四%がホルムズ海峡経由であり、この海峡封鎖などに対してどう対応するかについても、今後のシミュレーションをしっかりとしておかなければならない、このように考えております。

 一方で、イランとの関係をどのようにしていくか。原油輸入も大変な量に及んでおりますので、こうした点。しかし、その一方で、当然我々の主体性も求められているわけであります。

 大変難しい問題でございますけれども、これについてどうお考えか、よろしくお願いします。

玄葉国務大臣 まさにホットイシューでございますけれども、イランについては、御案内のとおり対話と圧力ということで、まずは効果的な制裁というものを行っていく。そして、まさに効果的たるためにどうするかということで、さまざまなアプローチをしております。その上で、ある段階でやはり働きかけを直接行っていかなければならないというふうに思います。

 イランの核開発というのは、核拡散という意味で非常に深刻な問題だというふうに思います。一方、さはさりながら、さまざまな事態が起きたことも想定をしておかなければならないということで、それは当然ながらそういった検討を進めているということでございます。

 先ほどおっしゃいましたけれども、確かに、ホルムズ海峡通過の日本の石油というのは八四%、世界全体でいえばたしか二〇%、日本のLNGはホルムズ海峡を通過しているのは二〇%弱ということでありますから、万が一そういった事態になれば、日本経済だけではなくて世界経済に対して大変な影響を与えるわけでありますから、そういった万が一の事態にどうするかも含めて、当然我々としては検討している。

 例えば石油であれば、まずは備蓄の放出を初めさまざまなことを行っていかなければならない、あるいは、他の代替石油の供給というものも含めて行っていかなければならないわけで、万が一の事態にも、日本経済に対してその影響が最小限となるようにさまざまな検討を行っていきたいというふうに考えております。

楠田委員 ありがとうございます。

 我が国として、特に核拡散に反対をし、公海航行自由の実現に協力するために国際社会と協調していくという観点が今まで以上に求められると思っておりますので、今後の対応にも期待をさせていただきたいと思います。

 終わります。

中井委員長 この際、山花郁夫君から関連質疑の申し出があります。楠田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山花郁夫君。

山花委員 民主党・無所属クラブの山花郁夫でございます。

 きょうは、安全保障問題に関する集中審議、特に在日米軍再編問題・北朝鮮問題等ということでございますので、今、私は衆議院の拉致問題に関する特別委員会の筆頭理事を仰せつかっておりますので、北朝鮮の問題などについて集中的に質問をさせていただきたいと思います。

 まず、拉致問題の解決に向けてということで、外務大臣にお伺いをしたいと思います。

 今、楠田委員からは、核の問題についての、イランの核開発についての質問がありました。ちょっとこういう例えをするのは余り適切ではないかもしれませんが、今本当に、原発の事故があって、放射能の問題で大変日本も苦しんでいる中で、核が兵器として使われては絶対にならないという思いを改めて持っております。

 国際社会では、北朝鮮の問題というと核開発、そしてミサイルがあるんですけれども、我が国は特に拉致の問題というのが大変重要な課題でございます。国際社会と協調してこの問題に取り組んでいくことが必要だと思いますし、また、私が外務省で政務官を務めていた折には、このことについて各国に働きかけもさせていただきました。

 ただ、率直に言って、海外、ほかの国の方々は余り御存じないケースがございます。かく言う私も、オーストラリアに出張したときに、今オーストラリアとフィジーとの間で少し関係がこじれておりまして、行ったときにはあちらの方が一生懸命その話をして、ぜひわかってほしいということを言われました。やはりこういった、パラレルに考えていいと思いますけれども、この拉致の問題についても各国にわかってもらうという取り組みが大事だと思います。

 この拉致問題の解決に向けて、こうした国際社会からの理解を得るために政府としてどのような取り組みをしてきたかということについて、外務大臣にお伺いいたします。

玄葉国務大臣 まず、日本国政府のこの問題に対する立場、つまり拉致、核、ミサイルを包括的に解決していく、この立場は御存じのとおりでございます。

 国際社会において拉致の問題にどう取り組んでいるのかということでありますけれども、まず、総理が国連総会の一般演説でこの問題を強く訴えられたということが一つあると思います。

 それと、今おっしゃっていただきましたけれども、山花政務官の御努力、御尽力などもあって、実は北朝鮮の人権状況決議が、昨年十二月十九日でありますが、国連総会の本会議で、過去最多の百二十三票で採択をされたということであります。

 それで、私も、外相会談のたびに拉致の問題というのはほとんどの外務大臣に要請をいたします。そして同時に、この北朝鮮人権状況決議に対して棄権をしている国、反対をしている国に対して働きかけを行っています。

 そういった形で、この問題に対してやはり国際社会全体が取り組んでいく、これはもう主権にかかわる重大な問題でありますので、そういったことを継続して行っていこうと思っていますし、先般は、拉致問題担当大臣と一緒に、在京の大使の方々に飯倉公館にお集まりをいただいて、映画「めぐみ」の上映会を開きまして、各国の在京大使の皆様は涙を流してごらんになっていた方々が多かったです。その後、会話したら、私もこれから拉致の問題を本国に伝えます、頑張りますと。かなり心に強く残ったものというふうに私は考えています。

山花委員 ありがとうございます。

 この北朝鮮で、昨年は指導者が死亡するという事態が起こっております。申し上げるまでもなく、昨年十二月に、金正日国防委員長が死去するということがございました。このことをいろいろと分析もされ、また、情報もとっておられることと存じますが、総理にお伺いしたいと思います。

 今回の内閣改造で、松原大臣を拉致担当大臣に任命されました。これまで議員連盟などでも活動してこられた松原大臣を任命されたということは、拉致問題の解決に向けてという思いもあっての人事だと理解をいたします。

 この金国防委員長の死去という状況を受けて、拉致問題解決のために、松原拉致問題担当大臣にどのような指示をされておりますでしょうか。

野田内閣総理大臣 山花委員が御指摘のとおりでありまして、松原仁さんは、拉致議連、ずっと長い間、中核的な役割を果たしてまいりました。中井委員長と同様に、拉致問題に向けた情熱を強く持っている人であります。しかも、拉致被害者の家族会からの信頼も本当に厚い人であります。そういう熱い思いを持った人に、ぜひこれは、拉致被害者の家族の皆様も高齢化が進んできております、やはりスピード感を持って対応するように松原大臣には指示をさせていただいているところでございます。

山花委員 同じく松原大臣にお尋ねをいたします。

 今のような形で総理から指示を受けているということでよろしいですね。

松原国務大臣 お答え申し上げます。

 昨年、金正日国防委員長が死去をし、北朝鮮では新しい体制が模索されておりますが、誇り高い北朝鮮が国際社会に受け入れられるためには、拉致問題の解決に取り組むことが必要であります。

 改めて申し上げますが、今後の北朝鮮動静については、新しい指導者になったことにより、膠着状況であった拉致問題に対し、北朝鮮側が従来と異なる対応を始める可能性を期待いたしております。この点、総理からスピード感を持って取り組むよう御指示をいただいており、ただ期待しているだけではなく、その可能性のため、総理と綿密に御相談をしながら、あらゆる手段を使って取り組んでまいる決意であります。

 私としては、四月十五日、金日成国家主席生誕百周年が一つの短期的な区切りになると考えております。

山花委員 今、総理からスピード感を持ってという指示があったというふうな答弁がございましたが、これは交渉事ですので、表に言える話、言えない話、というか、言えないことの方が多いということはよくわかりますが、ただ、なかなか目に見える形での進展が見られないなという印象は、これはちょっと率直に言って否めないのかなと思っております。

 去年も、政府主催の拉致問題のシンポジウムが拉致問題対策本部と法務省の方で開かれて、家族会の方も大変お訴えをされておりまして、非常に焦燥感があるなということを私自身感じてまいりました。

 総理に改めてお伺いいたしますけれども、こうした状態でありますけれども、政府として、やはり思い切った対応ということに全力で取り組んでもらいたいと思います。

 今、一般的な御指示については理解をいたしましたけれども、松原担当大臣に具体的にどういう方策で拉致問題の解決に取り組むように指示をされているか、もう少し具体的なところをお聞かせいただけないでしょうか。

野田内閣総理大臣 ちょっと、具体的といっても、これは機微に触れる話もいろいろありますので、若干抽象度が和らぐぐらいの表現になるかもしれませんが、松原大臣には、さっき申し上げたように、スピード感を持ってということを申し上げました。この際に、あらゆる可能性を排除することなく対応してほしいと。ただ、ただです、これは安易な妥協をすることもできません。めり張りをつけて、あえて言うならば、したたかな交渉をやって局面を打開してほしいという思いをお伝えさせていただいているところでございます。

山花委員 また同じような質問になりますけれども、松原大臣にお伺いいたします。

 総理のこうした思いを受けて、御本人の決意も含めてお答えいただければと思いますけれども、拉致問題の解決のために具体的にどういった指示があったかということについて、答えられる範囲で結構ですので、お願いいたします。

松原国務大臣 お答え申し上げます。

 この拉致問題に関して、スピード感を持って解決をする、するべきだというのは当然でありまして、拉致被害者家族の方々にお会いしても、スピード感を持って行っていただきたい、残された時間はわずかであるというふうな、本当にそういった熱い思いを、本当につらい思いを聞かせていただいておりまして、そのスピード感というのは何よりも大事だ。

 先ほど、四月十五日の金日成氏の生誕百年というのが一つのめどだろうというふうなことをあえて申し上げましたが、こういった私の発言を受けて、この委員会も北朝鮮側も当然ウオッチをしているでしょうから、北側にも前向きにこの問題の解決に取り組んでもらいたいと思うところであります。

 私としては、とにかく我々は、接触をしない限りにおいてこういった問題の解決というのはできないのは事実でありますから、あらゆる可能性を排除しないでその問題解決に取り組んでいきたい、このように思っているわけであります。

 ただ、総理からの御指示がございましたのは、そうした中で、安直に妥協はしてはならないと。今まで我々が積み上げてきて日本の意思として主張してきていることを、やはり安直に妥協をすることはなく、その中でこの問題の解決をとにかく目指せ、こういう指示でございましたので、そういった中で、私なりに全力で、スピード感を持ってこの問題の解決に取り組んでいきたい、このように思っているところであります。

山花委員 この拉致問題については、繰り返しになりますけれども、交渉事でありますので、こちらの、日本の立場についてはしっかりと主張していただき、他方、相手方としても、これも交渉事だということもあるでしょう。

 そういったことと、先ほど総理からお話がありました、家族会の方も大変高齢化している。私も本当にそのように思います。シンポジウムなどで家族会の方々も本当に悲痛な思いを述べられるんですけれども、つえをつかれていたりとか、そういう状態でシンポジウムに家族会の方がこうやって出てこなきゃいけないような状況というのは本当につらいものがありますし、また、外国に対して働きかけるというだけではなくて、国内的にも、そういったシンポジウムを通じて理解をいただくということも非常に大事なことだと思います。ただ、でき得れば、一日でも早くこれを解決して、誤解を招かないようにしないといけないですけれども、そういったシンポジウムが開かれなくてもいいような日を迎えなければいけないと思っております。

 ただ、こうした交渉の中で、ある意味、本当に解決を待ち望む当事者の方々がいるという状態は非常に重要なことだと思います。これは、余りずっと時間がたってしまうとその機運がなくなってしまったりとか、そういうことがあってはならないと思いますし、先ほど、相手国からしても交渉事だというのは、むしろ時間切れといいましょうか、そういった、風化してしまうということも期待をされているということがあってはならないと思っております。そのようなことは決してないということを、ぜひ総理の方から、決意も含めて御答弁いただければと思います。

野田内閣総理大臣 決して風化させてはならない、風化はしないと思っています。拉致問題対策の本部長は私です。したがって、その気持ちを込めていつもバッジをつけさせていただいております。

 拉致問題の解決なくして日朝国交正常化はあり得ない、これは基本方針であります。明確にしておきたいというふうに思います。

山花委員 こうした本部長の決意も今伺ったところでございますが、これは解決が本当に長くかかってしまいますと、風化してしまうという懸念はあるわけです。

 決してそういうことがないようにというような決意がございましたが、同じように、松原拉致担当大臣についても、決意も含めて御答弁をいただきたいと思います。

松原国務大臣 今総理からお話がありましたが、私も、あらゆる機会、場面を通じて、北朝鮮に対して明確なメッセージを申し上げているつもりであります。それは、例えば拉致問題が五十年経過して風化しておさまるというふうなことを北朝鮮は期待するなかれということを私は強く申し上げたい。

 日本と北朝鮮は、地政学的にも近い場所にあり、本来は良好な関係が望ましいわけでありますが、その両者にとって、拉致問題、これが解決しない限り、拉致被害者が日本に帰国をすることが実現しない限りにおいて、この問題は未解決の問題として永久に日本と北朝鮮との間に残ることになる。この拉致問題が未解決の問題として、関係者がもしいないような状況になったときに、解決することすらできなくなるということは、先ほど総理がおっしゃった、拉致問題解決がなければ日朝国交正常化はあり得ないという言葉と重ね合わせて考えれば、極めて重大なことであります。

 私は、したがって、だからこそ、この関係者の方々がまだお元気なうちにこの問題を、我々も解決するための努力をするが、北朝鮮側も今の文脈をよく理解し、そして新しい北朝鮮の体制の中で、この問題を解決するために、それは全力で努めてもらいたいというふうに思うところであります。

 先ほど山花委員から、この間のさまざまなシンポジウムのお話もありました。

 私は、実はさまざまなシンポジウムに出てお話もしておりますが、この拉致の問題は、いわゆる政府認定の拉致被害者だけではありません。議論としては、多くのいわゆる拉致の事案であることが排除されない特定失踪者の方がたくさんいらっしゃる、四百七十人とも言われております。また、その中には、実は、特定失踪者の会が例えば日弁連に訴えて、日弁連が認定したような形のいわゆる特定失踪者もおられる、十六名ぐらいいらっしゃるわけであります。その十六名の中の一人は、政府認定としてこれは認定をされました。また、その中の二名に関しては、これは日本国籍ではないということで政府認定ではありませんが、警察によって拉致事案として認定をされたわけであります。

 十六名のうちの三人がそういうことで認定されたということは、日弁連によって、そういった可能性が極めて濃いと、ある種日弁連認定とされた部分というのは、私は、結果として一つの極めて重いものとして考えなければいけない、政府認定とは別でありますが。そういったことも含め、いろいろな議論がこの間行われてまいりました。

 特定失踪者に関しては、さまざまな都道府県に行ったときに、必ずそこに、拉致認定がおられなくても、特定失踪者の、非公表ではない、公表していい人もいるわけであります。そういったことも含め、この問題の、全般というか本質的な解決のために、こういった世論の盛り上がりと同時に、その解決をスピード感を持って、総理の御指示をいただいて求めていきたい、このように思っております。

山花委員 ありがとうございます。

 今、特定失踪者のことについても言及していただきました。本当に、自分の愛する家族がある日突然いなくなってという御家族の方々の思い、受けとめていただければと思います。

 ただ、他方、これは非常にデリケートな話でありまして、万々が一にも事案が違ったということになると、交渉、本当にもう、ダメージどころではなくて、全てがひっくり返ってしまうような話でもありますので、思いも受けとめながら、かつ慎重に、慎重にというのはやらないという意味ではなくて、しっかりとやっていただきたい、このように思います。

 拉致の問題についてはこれぐらいにさせていただきまして、もう一度、済みません、玄葉大臣、先ほど楠田委員からも質問がございました、今イランの情勢が非常に緊迫をしてきております。

 核開発、疑惑というか、自分たちで、できたできたと。できたというか、ウラン濃縮に成功したというような発表をしている中で、ひょっとするとホルムズ海峡が、余り表の場で仮定の話をするのもいかがかとも思いながら、封鎖されるというような事態も想定をしながらやっていかなければいけないと思っております。

 今の北朝鮮の交渉事ではありませんけれども、あらゆる可能性を想定して、この事態をどうシミュレーションし、また対応するかということについてやっていかなければいけないと思います。

 ちょっと時間も限られておりますけれども、これもお答えできる範囲でもちろん結構ですので、今どういったことを想定しているのかということについてお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。

玄葉国務大臣 先ほど楠田委員にもお話を申し上げましたけれども、我々の対処方針は、まず効果的な制裁を行って、圧力そして対話、最終的に平和的、外交的に解決をさせていくということが、もう何といっても大切だということだと思います。

 さはさりながら、最悪の事態も含めて想定をしなければならない。それは、先ほど申し上げましたように、日本経済、世界経済に与える影響のみならず、さまざま、仮に何らかの軍事オプションが行われた事態になったときに、我々がなし得ること、なし得ないこと、しかも、それは、事態の前、そして事態の間、事態の後、そういったことも含めてそれぞれ想定しておくということがやはり我々にとっては必要なことである。

 ただ、何より大切なことは、何とかこれを外交的に解決していくということが極めて大切なので、現時点は、特に日米で緊密に連携をとりながら、国防授権法がございますので、そういった問題についての決着をしつつ、国際的な連携でイランに対して効果的な制裁を行っていく、そういう段階だ。

 ただ、一方、日本は、伝統的な歴史的友好関係がイランとありますので、さまざまなレベルで既に働きかけをしてきておりますが、やはりタイミングを見て、さらなる強い働きかけを行う必要が出てくるのではないか、そう考えているところでございます。

山花委員 きょうは集中審議ということで、安全保障問題、特に、私は今、拉致特の委員ということで、拉致問題などについて集中的に取り上げさせていただきました。

 この内閣改造によって松原拉致担当大臣が任命をされたということで、家族会の方々からも大変期待が高まっていると思います。ただ、この辺も非常に微妙なバランスがあって、期待値が高まっているということで私どもも期待はいたしておりますが、余り前のめりにならず、しっかりと、先ほど安易な妥協はしないということを総理からも御答弁いただきましたけれども、しっかりやっていただきたい、そのことを申し上げまして、質問を終わります。

中井委員長 これにて楠田君、山花君の質疑は終了いたしました。

 次に、田中康夫君。

田中(康)委員 国民新党・新党日本の田中康夫です。

 国民の生命と財産を守る、これは国家の政治の根幹ですし、外交の根幹ですし、これぞ安全保障かと思います。この観点に立って、まず、竹島は当然日本の領土である、このように考えてよろしゅうございますね。

玄葉国務大臣 当然、我が国固有の領土でございます。

田中(康)委員 ありがとうございます。

 一月二十四日の外交演説でも、竹島問題は、一朝一夕に解決する問題ではないが、韓国側に対し、受け入れられないものについては受け入れられないとしっかり伝え、粘り強く対応していくと玄葉さんもおっしゃっております。

 竹島は、もう皆様御存じでありましょうが、日比谷公園程度の大きさの島でございまして、二つの、男島、女島というのがあって、あとは三十七の岩礁でございます、断崖絶壁で人が住んでいるわけではございませんが。

 この受け入れられないものというものは具体的に何なのか、そして竹島奪還に向けてどのように対応されていくのか、このあたりをお聞かせください。

玄葉国務大臣 受け入れられないものということについてでございますけれども、今回、外交演説で私があえて竹島の問題に触れたというのは、大平外相のとき以来だというふうに承知をしています。

 それは、昨今の、韓国の閣僚等が竹島を訪問する、あるいは竹島に対して構築物を建造する、そういう動きがある。そういったことはやはり我が国の立場と相入れないものでありますから、そういったことについてしっかりと対応していかなければならないという意味で、ああいった演説をしたということでございます。

田中(康)委員 ありがとうございます。

 昨年の八月一日に、自由民主党の新藤義孝さん、稲田朋美さん、佐藤正久さんが、鬱陵島、これは人口一万人もいる島で人が住んでいる場所、ここに入国をしようという形で行かれたときに、これは大韓民国建国以来の措置で、出入国管理法のテロリスト条項を適用されて、この三名が入国できなかったということがありました。

 何でこの三人は入国しようとしたかといえば、これは愉快犯などではないわけであります。今大臣からもお話があったように、三・一一以降この八月一日までの間に、五カ月間で六人の大臣、七人の国会議員が、韓国の方が上陸をされた。一方で、少なくとも一日に彼らが空港に到着して以降、八月十二日は国会の特別委員会の視察が中止された。十四日と十五日は、ハンナラ党の代表と民主党の代表の竹島への上陸も中止された。八月十日のファッションショー、何でファッションショーをやるのかよくわかりませんが、九月三日と十月十五日の音楽会も中止をされた。これは天候を理由に中止したと言っていますが、恐らく、この三名の方の勇気ある行動の成果なのではないかと思います。

 こうした中、野田さんが十月十九日と二十日に首相として訪韓をされました。この両首脳会談においては、当然、竹島問題、歴史問題には触れられたということでよろしゅうございますね。

野田内閣総理大臣 私がソウルをお訪ねしての日韓首脳会談の際には、日韓の間には困難な問題があることを伝え、その上で、こうした問題が日韓関係全体に悪影響を及ぼさないように、お互いに大局的見地から努力しようという旨の発言をさせていただきました。

田中(康)委員 日本でも、野田さんが、日韓の障害となっている懸案は努力をもって乗り越えられると信じているという発言をされたということが報じられています。ところが韓国では、李明博大統領が、韓日両国間の懸案は、これまで以上に野田首相が誠意を持って積極的に臨むことを期待するという、いわば要求のようなコメントが出て、これが韓国で報道されているわけですね。

 ところが、外務省の首脳会談ペーパーではこの部分が抜け落ちているのではないか。よって、日本での報道が、歴史問題について互いに気を遣い言及がなかった、両首脳により日韓の未来関係が確認されたとなっているわけです。

 この一週間後には、何と竹島の桟橋、今は三百トンくらいの小さな船が停泊できる、こういう場所に、五千トン級の旅客船が接岸可能な堤防を設けるんだということを、韓国の文化財省、そして韓国の国土海洋省が宣言をして、これは聯合ニュースという、日本でいえば共同通信のようなところが大々的に報じた。

 その後、二十八日にはファッションショーを開催している、人がいないのになぜ島でやるのか。コンサートも開催された。もちろん、日本政府もこれに対しては再三中止を申し入れているんですが、残念ながら、韓国の外交通商部は、対応する価値がない旨の発言をしている。ましてや、韓国の事務次官は、韓国ではなぜか竹島を独島と呼んでいるようでございますが、歴史的、地理的、国際法的に私たちの領土、日本政府が関与する問題ではないと、これも聯合ニュースが報じているという形であります。

 私は、孫子の兵法ではありませんが、敵を知り、おのれを知らなければ、安全保障ということ、国民の領土の問題というのは進行しないのではないかと思います。

 これは、私の尊敬する孫崎享さんという、外務省の国際情報局長そして防衛大学校の教授を務められた方のものでございます。

 韓国側の主張、敵を知るということでいいますと、三国史記という最古の文書とか高麗史、世宗実録とか新増東国輿地勝覧、この辺で、当然自分たちのものだと言っている。

 御存じのように、林子平は、海防の必要性を説いた海国兵談の人物でありますが、この人がなぜか朝鮮国の色の黄色で表示しちゃっていた。

 ずっと行きますが、実は国立公文書館に所蔵されている太政官指令の中でもその旨の記載があるので、日本陸軍や日本海軍が、このように朝鮮領土であると。松島と書いてございますが、これは今の竹島を言うわけで、てれこのようなぐあいになっています。

 一番大きな問題は、二〇〇八年の七月に、アメリカの連邦政府の機関である地名委員会が韓国領と記載した。

 これは、政権交代前なんでございますが、残念ながら、このときに当時の政権の官房長官は、日本政府としては特別なアクションを起こす考えはない、米国の新たな判断に期待すると言ってしまっていて、それに対して会見で聞かれますと、首相が抗議を行う意思については、ない、逆に、なぜ必要なのかと述べた。日本の政府が政権交代前にもこのように述べていた。

 私は、このときはまだ小泉純一郎さんが国会議員でいらっしゃいますから、何で、ブッシュさんに電話をして、プレスリーの物まねまでしたのに、けしからぬと言わなかったのかという気がいたします。

 続いて、去年の十二月十八日の日韓首脳会談がございました。このときも共同通信が、その場においては竹島問題を取り上げなかったのはなぜですかと首相にお聞きしたところ、野田さんが、これは外務大臣と役割分担しているからというふうに述べたとなっています。

 なぜ首脳会談で竹島問題という安全保障を取り上げなかったのか。優先順位が低いのか。役割分担と言いますが、これはまさに、国家の最高指導者が、韓国側と意見が違うときにきちんと述べるべきであったかと私は思います。

 この点もお聞きをしたいと思いますが、同時に、今一番問題なのは、私どもの国会にも領土に関する委員会というのがない。いや、北方領土はあるかもしれません。しかし、北方領土とついているわけでして、これは限定的な名称でございましょう。

 そしてまた、政府にも、内閣府に北方対策本部というものがあるかと思います。しかし、私は、安全保障ということをこのように議論するのであれば、やはり領土を扱うセクションというものをきちんと設けることが必要ではないかと思います。

 この点に関して、ぜひ野田さんから、美しい日本を守るという観点から、即断即決で、そのような、名称を変更した包括的な組織を設けるという御答弁をいただければ、私は大変うれしく思います。

野田内閣総理大臣 まず、昨年の十二月十八日、京都における日韓首脳会談の際についてのお尋ねがございましたけれども、私と李明博大統領が会談をする前に、直前でありますけれども、玄葉外務大臣と青瓦台外交安保首席秘書官との会談がございました。このときに、玄葉大臣から、竹島問題に関する我が国の基本的な立場に基づき、ちょうど韓国の国会議員が竹島訪問をしようというときだったものですから、その中止等を厳しく要求させていただいております。

 その後に大統領との会談がございましたから、私の方は、その前のソウルでお会いしたときと同じように、日韓の間には困難な問題があるけれども、全体に悪影響を及ぼさないようにお互いに努力しようという旨の発言をしているということでございます。

 それから、まさに領土、領海をしっかり守っていくということは、これはやらなければなりません。そのために政府としてどうすべきかということは検討させていただきますが、国会の中の位置づけは、これは国会の中で御議論いただきたいというふうに思います。

田中(康)委員 もちろん、国会のこと。しかし、内閣府は北方対策本部という名称なわけです。私は、これは領土問題総本部とかそうした形にするということが、四方を海に囲まれている国として当然だと思いますが、もう一度お願いをいたします。

野田内閣総理大臣 北方の問題に対する問題、これはいろいろな問題があります。やはりそれはそのためのセクションが必要だというふうに思います。でも、今委員から御提案がありましたから、検討させていただきたいと思います。

田中(康)委員 これに関しては領土の本部というものをぜひ設けていただきたいと私は思います。

 続いて、まさに国破れて山河ありといいますけれども、国民が疲弊してしまっては、これは山河があっても国家でなくなる。これは安全保障すら語れないという形であります。

 一昨日の十五日に朝日新聞の一面に、今国民的関心事となっている休眠口座の有効活用ということが載り、また、一昨日、成長ファイナンス推進会議、まさに国民の、国内安全保障の観点から有効活用しようという会議が開かれました。共同議長の古川元久さんに、その戦略と戦術をまずお聞かせください。

古川国務大臣 お答えいたします。

 先日の成長ファイナンス推進会議では、成長マネーの円滑な供給のための方策といたしまして、資金供給源の拡大、仲介・支援機能の強化、そして海外市場との関係の強化について、具体的方策の検討並びに実現に向けて取り組みを進めていくこととしたところであります。その中で、資金供給源の拡大の方策の一つとして、遊休資産の活用も具体的に検討していくことといたしました。

 私、現在の日本というのは、お金がないわけじゃなくて、お金がうまく活用されていない状況と認識をいたしております。体に例えますと、血のめぐりが悪くなっている。ですから、血のめぐりをよくしていくということによって、企業や経済活動が活力を取り戻し、成長していくことにつながっていくというふうに考えております。

 そういった意味では、この休眠預金というのは、言ってみれば余り活用されていない、そういう資金の一つだというふうに思っています。また、現在、休眠預金は、一定の場合に金融機関の収益に計上されているというふうに承知をいたしております。したがいまして、今後、成長ファイナンス推進会議のもとに大臣政務官級の実行会議を設置して、具体的な検討を進めていくことにしております。

 何か、国民の皆さんの預金を勝手に取り上げて使っちゃうみたいな、そういう誤解もあるようですが、そうではなくて、これはイギリスなんかでもやっておりますが、やるためには当然、法改正、法律を整備して、また、預金者の皆さん方から請求があれば、当然そこは返還をしていく。その中で具体的に、さまざまなハードルはあるかもしれませんが、問題をあげつらって、できないということじゃなくて、どうしたらできるか、そういう視点で、今後、国民の皆様方ともしっかり議論を交わしながら、具体的な方策について検討してまいりたいというふうに考えております。

中井委員長 大臣、余分ですが、この問題については、田中議員は二度にわたって予算委員会で提言をされております。一言。

古川国務大臣 大変、田中議員から前からもお話をいただいているものを私もずっと聞いておりまして、何らかの方法でそうしたことも検討できないかなというふうに思っておりました。そういった意味では、議員からの御提言があったこともこうした検討の発端になっているわけでございます。

田中(康)委員 私は余り褒められなれていないのでこそばゆい限りでございますが、二年前に、私、休眠預金が十年たつと金融機関の不労所得になっているということで、金融庁の方にその具体的データをと申し上げたときに、まだ当時データの収集がなかったんですね。再三にわたってお願いを申し上げ、メガバンクに関して毎年三百億円くらいであろうということがわかってきた。今回、新聞にも報じられているように、これに他の地銀等あるいは労金や信金、信組を入れて九百億円くらいだと。でも、現段階でも、まだゆうちょ銀行と農協のデータというものが概算でも出てきていないということで、これはぜひお願いしたいと思います。

 私どもの亀井も金融担当大臣を務めているころから、私ども会派としても、ちょうど一年半前に、「元気の出る日本再生」という概算要求の要請書の中で、これを社会政策を実施する元手とすべきと申し上げ、私も代表質問や予算委員会で五回ほど述べました。

 ところが、先ほどの記事の中には、だが、銀行業界は、もともとは顧客のお金だ、国が使うのはおかしいと反発しているんですけれども、私は、おかしいのは全国銀行協会なんじゃないかと思うんですね。だって、休眠口座は国民のものなんですよ。でも、彼らは今、休眠口座は銀行のものと言っているんですよ。

 しかも、おかしいのは、御存じのように、都合十五年間にわたって、法人税も法人事業税も一円も、三菱UFJ、みずほ、三井住友のファイナンスグループ、また、りそな、中央三井のグループも納めていないわけです。去年だけはなぜか二千四百十八億円納めたというデータがございますが、これも去年だけで、一九九五年三月期から二〇一〇年の三月期までは一円も納めていない。国会議員の給料も高いと言われておりますが、それをはるかに上回る役員の報酬だ。ですから、外形標準課税というのが必要だと申し上げてきたんですが、これはきょうの話ではございません。

 なぜこういうことを金融機関が言っているかというと、最後にお金を出し入れした日から十年以上放置された預金のうち預金者と連絡がとれないもの等を休眠口座に分類、この睡眠預金については利益金として計上するとして差し支えないと、一社団法人にすぎない全国銀行協会の内規で決めている。これを右へ倣えで全ての金融機関が不労所得化しているわけでございます。中には憲法二十九条の財産権はと言う方がいますが、これはマイルもポイントも自動的に失効するわけであります。

 ここの見出しにあったような「復興に活用」というふうにすると国民は方便と感じちゃうかと思います。基金の繰り入れというのも、これは官僚の天下り先ができて、シロアリがたかって、あぶくのように消えてしまいます。ですから、私はこれは、ノーベル平和賞をもらったムハマド・ユヌス氏のグラミン銀行のようなマイクロクレジットとして、意欲のある地域の振興のためのNPOであったり、こうしたところに用いるべきかと思います。

 残念なのは、きのうも全国銀行協会長の永易克典さんが、三菱東京UFJの頭取でございますが、睡眠預金はフィクションだとおっしゃっています。意味がよくわかりません。憲法上の財産権だから、そんなことをしていいのかと言っていますけれども、これは銀行協会の方に憲法十二条をぜひお読みいただきたい。憲法が国民に保障する自由及び権利は濫用してはならない、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任があると書いてあるわけです。

 日本財団会長の笹川陽平さんも先日の産経新聞の「正論」で、逆に、休眠口座は独身時代に納めた一万円以下の小口口座が多いが、一方で大口の仮名預金口座もたくさんあると言っています。永易さんは、いや、イギリスに比べると日本には口座が十倍あるから大変と言うけれども、イギリスは日本の人口の半分ですから、まさにこれこそ、へそくりで誰も家族がわからない口座があるということのあかしかと思います。

 古川さんも宣言されましたから、野田さんも、ネバーギブイン、不退転の決意で、休眠口座というものを、シロアリがたかる基金繰り入れでなく、グラミン銀行を見習って実行するという決意をぜひお聞かせいただきたいと思います。

中井委員長 質問時間が過ぎましたので、答弁なしになります。(田中(康)委員「まだ」と呼ぶ)九分。

田中(康)委員 ありがとうございます。

中井委員長 これにて田中君の質疑は終了いたしました。

 次に、渡辺浩一郎君。

渡辺(浩)委員 新党きづなの渡辺浩一郎でございます。

 きょうは、こうした機会をつくって、防衛省を中心に、ホルムズ海峡等につきましていろいろと御質問をさせていただきたいと思います。

 その前に、私は、個人的な話ではありますけれども、今までおりました政党のところで今の田中防衛大臣に、私の直属の上司でありましたので、いろいろと御指導いただいたことを本当に感謝申し上げると同時に、また、防衛大臣に就任されましたことを心からお祝い申し上げたいと思います。そのことを一言加えさせていただきます。

 さて、日本のエネルギーのもとになります石油が、このホルムズ海峡のところで雲行きが非常に怪しくなってきております。先ほど来から言われておりますけれども、日本の石油の大体八〇%以上、八五%近くがホルムズ海峡を通過している中で、もしもここのところでイランがいろいろな軍事的な行動を起こした場合のことを想定しておく必要があると私は思っております。

 イランが核兵器をつくるであろうということに関してEUとかあるいは米国が経済封鎖をした、そのことによって、経済封鎖を解こうということでイランの方がホルムズ海峡を機雷封鎖するという話が出てきております中で、これは日本にとりましては非常に影響が大きいわけであります。

 そうしたことが想定される中で、日本に非常に大きい影響がありますので、もしも中近東でホルムズ海峡を中心として武力衝突があった場合という前提ではありますけれども、これに対して防衛省は具体的な対応を既につくっているのか、あるいはまたこれから検討していこうと思っているのか、どちらでもいいですけれども、その意識、意欲をちょっと聞かせていただきたいと思いますので、防衛大臣、お願い申し上げます。

田中国務大臣 イラン情勢に関し、自衛隊がとり得る対応についての御質問だと思います。

 イランの核問題をめぐる情勢への対応につきましては、平和的、外交的解決に向け、外交努力を初めとして、政府全体としてこれに当たるべきだと考えております。

 昨日、イスラエルのバラク国防長官の御訪問がありました。平和的、外交的な解決をしてもらいたいと強く申し上げたところでございます。

 現段階では、防衛省・自衛隊として何らかの対応を行う必要がある状況にあるとは認識をしていません。政府全体の対応の中で、防衛省・自衛隊としてとるべき措置があれば適切に対応してまいりたいと思っております。

渡辺(浩)委員 防衛省としては、今の状況の中で、具体的なことはまだ話ができる状態ではないんだろうとは思いますけれども、今大臣がおっしゃったように、平和的に解決するというか、外交的に解決するということは当然でありまして、私は常々申し上げていますけれども、武力衝突がないようにするために、有事も含めてですが、それを真剣に考えるのは外務省でありますけれども、そうではなくて、武力衝突、有事になったらどうするかを考えるのが防衛省の基本的なスタンスだと私は思うんですね。

 ですから、きょうはあえて防衛省の方の大臣にお話を伺うんですが、こうした中で、例えば、今は確かにそういう状況でないのかもしれませんけれども、また後でも御質問申し上げますけれども、イスラエルの空爆が想定される中で、中近東、ホルムズ海峡でのドンパチを非常に想定している中で、そこになったときに、さてそのときに考えるというのは、私はもう手おくれだと思うんですね。したがって、これはやはりきちっと今から想定をしておく必要がある。特に防衛省として想定をしておく必要がある。

 例えば、これは私の素人的な発想でありますけれども、日本の商船、石油を運んでいる船に対してちゃんと護衛艦がつくのかどうかとかを含めて、そういった具体的なことを想定する意識があるかどうかをもう一度伺わせていただきたいと思います。

田中国務大臣 自衛隊でとることができることにつきまして、可能性あるいは法的な根拠についての御質問だと思います。

 先生言われるように、現段階において、自衛隊が直ちに何らかの対応を行う必要がある状況にあるとは認識をいたしておりませんが、今までの経験に照らして、法的根拠があるかどうか、可能性があるかということは、当然頭の体操としてやっておりますが、今の段階では政府全体で対応すべき状況でございますので、先ほど申し上げましたとおり、防衛省・自衛隊では、必要であれば適切に対応をしていきたい、こういう立場でございます。

渡辺(浩)委員 ふだん、私どもから考えると、ホルムズのところで想定される武力衝突の一つは、狭いホルムズ海峡のところを機雷封鎖するだろうというふうに思うわけであります。

 かつて湾岸戦争のときに、紛争の終わった後、機雷封鎖を日本が除去した経験がございますけれども、この機雷封鎖に、日本が参加するかどうかということが大変問われるかなと思うんですね。そのときの根拠、例えば日米安全保障条約に基づいてということはちょっと無理があるかと思いますけれども、あるいはまた国連のというのも現実的ではないかと思うんです。

 しかし、現実にホルムズ海峡のところを機雷封鎖された場合に、日本は全くお手上げになると思うんですね。その間に、いろいろな迂回措置をとるとか、そういった経産省の人たちの努力というのは当然想定されますけれども、防衛省として、その機雷封鎖を除去するということをどうしてもしなきゃいけない、私はそういう状況が出てくると思うんですね。

 そういったときに、そういったことも含めて、防衛省としてそれをちゃんときちっと想定しているかどうかをぜひお伺いしたいと思います。

田中国務大臣 機雷掃海について、一般的なお話でございますが、遺棄された機雷などの場合には、我が国船舶の安全確保の観点から、自衛隊法第八十四条の二に基づき除去することが可能であると言われておりますけれども、今のところ、仮定の話でございますし、現在そのような具体的な検討をしておる状況ではございません。

渡辺(浩)委員 今の大臣の御答弁でわかるんですけれども、イランが機雷封鎖をすることの可能性というのは、これは誰もわからないことでありますが、一方では、よく言われている話でありますけれども、イスラエルがイランにあります核施設を空爆するということの現実味が非常に出てきていると私は考えていますし、また、米国のパネッタ国防大臣も、ことしの春ぐらいまでにあると思うという話も出てきておりますので、そうなったら大変な事態になると思うんです。

 そうしたときも含めて、私はちょっとまた新たに質問させていただきたいんですが、我が国の集団的自衛権をこの場所において行使できるかどうか、そのことが既に検討されているかどうかをぜひ大臣にお伺いしたいと思います。

 集団的自衛権の行使というのは、もちろんあるけれども、我が国の憲法上それは許されていないというのが大前提になっていますけれども、それは今までの政権の中での解釈だろうと私は思っております。しかし、その集団的自衛権を本当に行使していくためには憲法の改正が必要だとしても、それは大変時間のかかることでありまして、この何カ月かの中で非常に大きなホルムズ海峡の動きのある中で、集団的自衛権を行使できるかどうかということも大きな影響を与えると思いますので、その辺のところを、防衛省としての基本的な考え方があればお聞かせいただきたいと思います。

田中国務大臣 集団的自衛権の行使についての御質問をいただきました。

 政府としては、従来から、集団的自衛権の行使は憲法上許されないと解してきておりまして、防衛大臣といたしましても、現時点ではこの解釈を変えるということではございません。

渡辺(浩)委員 今までどおりのことだろうと思うんですけれども、これは防衛省に質問することが適切かどうかわからないんですけれども、集団的自衛権の行使はどういったときにできるのかということをもうそろそろ考えておかなきゃいけない時期に来ているんだろうと思っています。

 多くの人たちが、国会議員が、これを行使しなければ、特に防衛関係に携わっている者にとっては、集団的自衛権の行使ができるかできないかというのは非常に気にしているところでありまして、そのことで、どういった状況ならば集団的自衛権が行使できるかというのは、ぜひ聞きたいところだと思っております。これは防衛省でなくても結構です、基本的には防衛省と思っておりますけれども。

 例えば、武力行使が伴うかどうかとか、我が国の周辺のところでもっていろいろなドンパチがあったときというのは、集団的自衛権の行使ということが非常にシビアなというかデリケートなことになってくるわけですけれども、ホルムズ海峡のところというのは、そういうところと少し離れて、日本にとっても非常に影響が大きい動きであります。国際的にも非常に大きな中で、国際貢献という視点の中で集団的自衛権の行使ということが検討できるかどうかというのを、ぜひ政府としての考え方を聞きたいなと思っておりますので、よろしくお願いします。

玄葉国務大臣 先ほど防衛大臣からもお話がありましたが、基本的に、一般論として法的な話を言えば、一つは、おっしゃっていたように、いわゆる遺棄された機雷の除去のために自衛隊法八十四条の二がある。そして、海上警備行動も、たしか自衛隊法八十二条、これは我が国の船舶の護衛ということである。

 今の御質問は、集団的自衛権というものを行使すべきではないかと。

 現時点は、我が国は、保有はしているけれども行使はしない、こういう解釈に立っているということでございます。

 ただ、集団的自衛権行使に関しての研究、例えば、特に四類型の研究がなされて、公海上において米艦を防護するとか、米国に向かうかもしれないミサイルを迎撃するとか、PKOにおける任務遂行のための武器使用であるとか、あるいは国際平和協力のときの後方支援、後方地域の中の一体化論というものについて、そろそろ越えていかなくてはいけないのではないかとか、そういった議論が行われたということを当然承知しております。

 ただ、現時点で野田内閣として、野田総理いらっしゃいますけれども、野田内閣として、集団的自衛権を行使するという解釈に立っているわけではないということでございます。

渡辺(浩)委員 わかりました。

 私は、今の中近東の動きの中で集団的自衛権の行使がいい機会かな、検討の価値は非常にあるなと思っておりまして、質問させていただきましたけれども、また機会があれば、このことについての質問をさせていただきたいと思っております。

 次に、在日米軍の再編のことでちょっとお伺いさせていただきます。

 在日米軍は、今回、新聞報道によりますと、普天間の移転の問題、それから米海兵隊のグアムへの移転、あるいは嘉手納以南の施設の返還、この三つのパッケージを外して、それぞれ別々にやっていくというようなことに決まったと聞かされておりますけれども、そうした中で、それはそれとして、物事の動きが流動的になって動きやすい面があると同時に、一方では非常に心配することもいっぱいありまして、そのことでちょっと心配事もありますので、政府の方にいろいろお伺いしたいと思っております。

 当然、普天間を辺野古の方に移すことに当たって、それがパッケージが外れたことによって、普天間が固定化されるんじゃないかという懸念がよく聞かされます。その辺のこと、答弁も何回も聞いておりますけれども、私自身もちょっと聞きたいんですが、普天間の移転が非常におくれる、そういうことがあるかないか、ないとすれば、それはどうしてなのかということをぜひ御答弁いただきたいと思います。

玄葉国務大臣 渡辺委員が御指摘のとおり、パッケージを外しました。ただ、一応、誤解のないようにするためにより丁寧に申し上げますと、沖縄の海兵隊のグアムへの移転がある、あるいはグアム以外への移転もあり得る、そういう状況の中で、それに伴って土地の返還は起きてくる、施設・区域が統合されますから。ですから、ここはある意味結びついているわけですね。そういう中でパッケージを外しているということでございます。

 普天間については、今の状況は残念ながら膠着状態で、これを進めていくのに強行できるかといったら、私はやはり強行はしてはいけないんだろうというふうに思うんですね。ですから、丁寧に理解を求めながら、あらゆる努力を行っていくということに尽きるんだと思うんです。

 先ほど、パッケージを外したから進まなくなるだろうと。では、パッケージをそのまま置いておけば、本当にてこになってそれが進むのか。そして、沖縄県民にいわば圧力をかけるようなやり方で、本当に物事が現実を直視したときに進むんだろうか。そうすると、何も進まないまま、このままの状態に置かれてしまうということが起きるのではないか。

 一方で、アメリカの国防戦略指針は見直されて、さまざまな新しい事態に対して対応していかなければならない。実は我が国もそれは同じであるという状況の中で、やはり日米同盟の深化のためにも、物事を前へ進めていく、できるところからやっていくということが私は大事だというふうに、野田総理が最終的に判断をされておられるわけでありますけれども、そう考えているところでございます。

渡辺(浩)委員 時間が迫ってまいりましたので、いっぱい質問したかったんですが、ちょっと割愛させていただいて、最後に野田総理大臣にお伺いさせていただきたいと思うんです。

 我が国の周辺事態で、当然私どもはわかっておりますけれども、それぞれの国が軍事力を高めて、日本にある程度の、それなりの脅威を与えているのが今の現状でありますけれども、そうした中で、アメリカが新しい戦略として、友好国といろいろな連携をとりながらシフトを敷いたというのが今の状況だと思うんですね。

 そのシフトは、まずハワイを中心にして、そこが司令塔になるんでしょうか、それからあと、そこの前方にありますグアムが戦略的な基地というか場所として起きるわけですから、そうした中で、日本が、金、それから軍事力、日本の防衛力ですね、これを高めていくときに相当アメリカと協力をしていく必要があると思います、日本のためにも。

 そうした意識を本当に持っていらっしゃるかどうかということを、ぜひ総理大臣の方から、一言でもいいですからお聞かせいただきたい。

中井委員長 答弁はありませんから、まとめてください。答弁はありません。時間が来ました。

渡辺(浩)委員 はい、わかりました。

 では、ともかくそれをしていただきたいということで、していただきたいというのは、ともかく日本と米国がきちっと連携をとって、お金の面だとか自衛隊の力を強めていくということに尽力をしていただきたい、そのことを私は最後にお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中井委員長 これにて渡辺君の質疑は終了いたしました。

 次に、今津寛君。

今津委員 自由民主党の今津寛であります。

 最初に、天皇陛下のぐあいがよくないということで、大変心配をいたしております。手術が成功されて一日も早く元気になりますように、国民の皆さんとともにお祈りを申し上げたいというふうに思います。

 今の渡辺議員の質問を聞いていて、一つ二つ確認をしたいことがありますので、質問をいたします。

 集団的自衛権のことが今議論されておりましたが、日本国憲法に集団的自衛権というのはあるのでしょうか、ないのでしょうか、防衛大臣。

田中国務大臣 記述はないと思います。

今津委員 記述はない。

 では、保有をしていますか、保有していませんか。

田中国務大臣 保有をしておると思います。

今津委員 保有をしているということは日本国憲法のどこに書かれていますか。

玄葉国務大臣 これは国連憲章に、個別的自衛権そして集団的自衛権というものは主権国家の権利として当然持つものということでございますから、我が国も集団的自衛権は保有しているということでございます。

今津委員 そこは同じなんですが、しかし、その先なんですね。

 日本国憲法に集団的自衛権というのは書かれているのか書かれていないのか、どううたっているのかということは、法制局においてもいまだに明らかになっていない。ですから、解釈改憲をするのか、憲法改正をしなければならないかというところの議論があるところなんです。いろいろと議論があるところなんです。

 自由民主党は、安全保障条約を改正し、片務性を双務性に変えて、そして集団的自衛権を行使できるようにし、安全保障基本法をつくっていきたいということを、この次の選挙で私たちの公約の柱として出していきたいという方針で今党内の議論を進めているということを申し上げておきたいというふうに思います。

 ところで、総理に伺いますが、歴代の総理を初め、普天間を辺野古に移転するということでずっと努力をされて、そして流れもようやくできてというやさきに鳩山先生の発言があって、それから一気にその流れが変わったというふうに私は思うんですね。

 だから、二年前のあの鳩山発言というものがなければ、恐らく辺野古への移転というのはかなり前進していたのではないかというふうに思うわけですが、この流れを変えた鳩山発言、これをお認めになるとすれば、民主党の代表として国民の皆さんあるいは沖縄の皆さん方に謝罪をするべきだというふうに思いますが、どうでしょうか。

野田内閣総理大臣 政権交代以降でありますけれども、県外移設の可能性を追求し、そして検証させていただきました。さまざまな案を検証した結果、現在の日米合意に至ったということでございます。

 この間、沖縄の皆様に大変御迷惑をおかけしたことについては、これまで何回か、この国会の中でも私はおわびをさせていただきましたけれども、今改めて今津委員からの御指摘がございましたので、そのことは率直におわびを申し上げたいというふうに思います。

今津委員 沖縄の皆さん、そして国民の皆様方におわびをされたというふうに受けとめさせていただきたいと思います。

 ところで、昨年の十二月二十八日の環境影響評価、アセスの未明搬入についてであります。

 前日に車で搬入しようとしたのでありますが、阻止をされた。そして、次の日に、未明に真部防衛局長などが搬入をしようとしたが、妨害に遭って全部搬入することができなかった。しかも、守衛室に運んだということはまことによくない、私はそのように思うんですね。

 問題にしようとした人たち、要するに阻止をしようとした人たちの行為というのは、法に触れるのではないかという意見がありますよね。例えば、信用毀損及び業務妨害、あるいは威力業務妨害、こういう法に触れる可能性があると思いますが、総理、どうでしょうか。

田中国務大臣 環境影響評価書の提出についての御質問だと思います。

 環境影響評価書の沖縄県への提出は、行政上の手続であり、また法令上も、普天間飛行場代替施設建設事業の事業者である沖縄防衛局が行うとされていることから、提出時の混乱をできる限り避けることにも配慮しながら、沖縄防衛局の職員が事務的に提出をするということにしたものでございます。

 大変混乱をしたということにつきましては、大変、防衛省としても反省をいたしておるところでございます。

中井委員長 防衛大臣、その妨害をした人たちは刑事犯に問われるんじゃないかと質問者は聞いているから。(今津委員「いや、法に触れるおそれがあるんじゃないかと聞いているんです」と呼ぶ)

田中国務大臣 法に触れるかどうかのことについては、今のところ、調査といいますか、しておらないというのが状況でございます。

今津委員 しっかり調査をしていただきたいというふうに思います。

 これからいろいろなところで、とにもかくにも実力で阻止をすれば事が進むことを阻止できるんだということになるので、大臣、これからは毅然として対応してほしいというふうにまずお願いしておきたいと思います。

 ところで、問題なのは、そのことも問題なのですけれども、夜中に、未明に、朝の五時ですか、四時ですか、守衛室に運び込むという行為そのものが私はやはり間違っているんじゃないかと思うんですよ。

 こういうときだからこそ、やはり、政治主導と言っているわけですから、しかるべき人、例えば政務三役が、堂々と昼間、どんなに混乱があろうとも県庁の正門から入っていって、阻止活動があるかもしれないけれどもそこのところは耐えて、そして一度だめなら二度三度と、その誠意を示すということが大切ではないかと思うんです。

 与党の人たちからも、こそくな手段であったという抗議が出ているじゃないですか。それについてどう思いますか。

田中国務大臣 先生御指摘の前段の、大変阻止があったということについては、毅然たる態度で臨みたいと思います。

 また、今後のことにつきましては、私が政務三役と協議をいたしまして、当然、責任ある行動をしていかなきゃいけないと思っておりますので、私を初め政務三役で責任を持って行動するということでいきたいと思っております。

今津委員 田中大臣が就任される前ですから、私はあえて総理に聞いているんです。

 これは、もちろん大臣の前向きな決意というものは当然必要なわけですけれども、何といっても大切なのは、事を進めていく最高責任者の総理の姿勢なんです。だから、何度も何度もこのマイクの前で、総理、早く沖縄へ行って、そして沖縄の皆さん方に謝罪をし、心を打ち明けて、そして、このことを進めるような協力をお願いしたいという努力をしてほしい、こういうことを言っているわけでありますが、要は総理大臣の姿勢に尽きると私は思います。

 この大城立裕さんという方が書かれた「普天間よ」という本を、総理あるいは大臣、お読みになったことがありますか。読んだら読んだ、読まないなら読まない。

野田内閣総理大臣 今御提示いただいた本は、まだ読んだことはございません。

今津委員 この本は、地元の作家の方が、「普天間よ」という題で、沖縄の地上戦で御苦労された沖縄の人たちの気持ちが本当に書かれている。ぜひ読んでいただきたい。そして、沖縄の人たちの気持ちを本当に理解して沖縄を訪ねていただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。

中井委員長 総理は知っているようですから、知っているなら答弁してください。

今津委員 いや、意見ですからよろしいです。

 日本を取り巻く防衛環境であります。

 少しこのことで時間をとってしまったので、はしょっていきますけれども、今さら言うまでもないことでありまして、中国が急速な軍拡をしておりまして、東アジアのみならず、南シナ海においても緊張状態が徐々に増しているということであります。

 中国の基本戦略は、小笠原諸島から米軍の拠点グアム、インドネシアを結ぶ第二列島線に勢力範囲を及ぼすことにある。

 独走の流れを強めているのが、海軍、第二砲兵、そして戦闘機、爆撃機、巡航ミサイルの開発を軸とする空軍の重視戦略。ことしにも就役が予想される訓練空母ワリャーグに加え、二〇二〇年ごろまでには国産空母二隻が完成すると見られております。七十一隻の潜水艦、将来的には八十隻態勢とも言われております。

 核兵器の充実も進み、保有核弾頭についても、二百五十発程度と見られているけれども、アメリカのワシントン・ポスト紙は昨年十一月、中国には五千キロメートルのトンネルがあり、三千発の核弾頭が隠されているとの調査結果を紹介されております。多弾頭化、小型化に向けた研究も進むと見られる。

 宇宙軍創設に向けた研究も加速し、空母キラーとされる対艦弾道ミサイル東風21Dの精密誘導も担うと見られる軍事偵察衛星「遥感」の打ち上げも頻繁になるだろう。

 中国軍は、五年前の時点で、南シナ海、インド洋、西太平洋での作戦能力、米軍に対する抑止力の確保が力点としており、その目標達成に向けた攻撃力の向上に今後も邁進すると見られております。

 当然、周辺国でも、韓国、インドなども海軍を強化いたしております。インドも、シーレーンの最重要海域であるインド洋への中国の進出に、アフリカ東部から東南アジアを結ぶダイヤのネックレス戦略で対抗しているということであります。〇二年から十五年間の海軍近代化計画で、世界第三位の海軍建設を目指すということであります。

 要するに、第一列島線の拠点基地は那覇に置いて、第二列島線の拠点基地をグアムに置こうというのが、今回のアメリカの米軍再編の一つの指針といいましょうか、方向性がそこに出ているというふうに思います。

 防衛大臣にお伺いをいたします。

 いわゆる真珠の首飾り、そして今私が申し上げましたが、インドのダイヤのネックレス戦略、これについて御説明いただきたいと思います。

田中国務大臣 先生御指摘の今の中国の状況につきましては、一般的に、中国海軍等の海洋における活動には、中国の領土や領海を防衛するために可能な限り遠方で敵の作戦を阻止する、あるいは台湾の独立を抑止、阻止するための軍事的な能力を整備する、海洋権益を獲得し維持及び保護をすること、そしてまた自国の海上輸送路を保護することと見受けられております。中国の海洋における活動の動向については、防衛省としても大きな関心を有しており、今後とも注視していく必要があると思っております。

 近海の東シナ海における中国の活動の活発化を踏まえ、不測事態の発生を回避、防止するため、日中防衛当局間の海上連絡メカニズムの構築が急務であると思います。

 先般、インドの武官の方にお会いをしたのでありますが、先生の御指摘でありますインドの動きにつきましても、私ももう少しさらに確認をしてみたいと思っております。

今津委員 私は真珠の首飾りそれからダイヤのネックレスを具体的に説明してほしいと言ったのですが、具体的な説明がなかったのであります。

 そこで、実は、中国のこの拡大戦略において当然アメリカの方も対応いたしておりまして、二〇一一年のクリントン国務長官の、「米国の太平洋の世紀」と称して、フォーリン・ポリシー誌への寄稿があります。御存じだと思います。さらに、オバマ大統領がオーストラリアの連邦議会で演説をし、アジア太平洋の米国のプレゼンスと任務の拡大を最優先するということを言っております。

 さらに、二〇一二年、ことしの一月五日、アメリカの新しい国防戦略を発表し、中国とイランを名指しして、弾道ミサイルや巡航ミサイル、サイバー攻撃など、米軍の前方展開を阻止する接近拒否能力を向上させるだろうと強い警戒を表明したところであります。当然、ジョイントエアシーバトル構想を今後具体化していくということも明快に発言をされております。

 そこでお聞きをするのですけれども、負担の軽減、抑止の維持、これは常に言われていることでありまして、今回も負担の軽減につながっていく。ですから、知事から要請がありました、例えば嘉手納以南の先行返還とかあるいは地位協定の問題とか沖縄振興法の問題とか、そういう要請の中で嘉手納以南の先行返還というものが実施されるようでありますから、非常に沖縄の方々にとっては喜んでいいことなのですが、反面、抑止の維持のことについてお伺いをしたいと思うんです。

 拡大抑止という言葉について御説明いただきたいと思います。

玄葉国務大臣 同盟国に対する核抑止のことだと思います。

今津委員 拡大抑止のことについては、いろいろと述べられているんですね。

 例えば、二〇一〇年のQDRにも拡大抑止のことが書かれています。二〇一〇年のQDRで、これは二〇一〇年の二月でありますが、米国防省は、同盟国やパートナー諸国に向けたコミットメントを強化するために、新たに米軍の前方プレゼンス、駐留や、ミサイル防衛を含む適切な通常戦能力と、核抑止力を結合した地域の抑止構造について、密接に同盟国やパートナーと相談をする。この拡大抑止の考え方は、二〇一〇年の防衛大綱にも書かれておりますし、二〇一一年六月の2プラス2にも明快に書かれているわけであります。

 そのことを御紹介いたしますと、その2プラス2の五ページなのですけれども、「日米同盟の安全保障及び防衛協力の強化」というところで、「米国政府は、地域における抑止力を強化し、アジア太平洋地域における軍事的プレゼンスを維持・強化するとの二〇一〇年の「四年ごとの米国国防政策の見直し」にあるコミットメントを再確認し、また、核技術及び戦域弾道ミサイルの拡散、アクセス拒否」云々かんぬんとある。

 要するに、四年ごとの米国国防政策の見直しの中に、地域における拡大抑止を強化するというふうに書いているわけであります。そのことは2プラス2で確認をされて、QDRにも書いてあるんですが、この日米の拡大抑止、協議機関での協議の中身について御説明いただきたいと思います。

玄葉国務大臣 拡大抑止については、今津委員がいろいろと紹介をしていただいたとおりだというふうに思います。まさにそういった議論を、今回いわゆるパッケージを外すことで、これまでも議論をしてきたんですけれども、日米同盟の深化の中で、本格的に、どこまで表に出すか出さないかということはありますけれども、議論をしていかなければならないんだろうというふうに思います。

 米国は米国で、先ほどおっしゃいましたけれども、事情がございます。国防費を削減する、しかし、アジア太平洋に対しては強くコミットを続ける。イラクの問題もある、アフガンの問題もある。アフガンからは撤退をする。先ほど、アンチアクセス・エリア・ディナイアルの話もされました。A2ADということも米国は言っている。エアシーバトルのことも言っている。その整合性はどこまでとれているかという議論もある。そういうことも含めて、我が国の安全保障にまず資する必要がある。あわせて、アジア太平洋全体の抑止というものを考えていく必要がある。

 もともと、抑止力と沖縄の負担軽減、こういう話で始まっているわけでありますけれども、仮に、三つのパッケージがそのまま、外れないまま、グアムの移転、辺野古移設、そして土地の返還が行われたと仮定した場合に、三つのパッケージを外してできるところからやっていくのと比べて、果たして抑止力がどこまで低下するのかといえば、そうではないんだろうというふうに思うんです。

 ですから、今大切なことは我が国の安全保障です。同時に、先ほど今津委員がおっしゃられたような米軍全体あるいは米国の事情なども含めて、このアジア太平洋全体を安定化していくためにどういう配置にしていくのか、そのことについて、私は、日本は主体的に米国と緊密に議論していく、そういうことが大切だというふうに思います。

今津委員 私がお聞きをしたのは、今の外務大臣の、今におけるあなたの考え方を聞いたのではなくて、二〇一〇年以来、協議機関というものが設けられて、拡大抑止という問題について両国でいろいろと議論をしてきたということなんです。その中身について、それから日本側としてはどういう主張をしてきたのかということについて、お聞かせ願いたい。

玄葉国務大臣 これはもう、今津委員は防衛副大臣をお務めになられていたのでよくおわかりのとおり、文言に、二〇一〇年のQDRにも出て、また一一年に2プラス2で進捗したということもはっきり発表しています。

 では、その中身についてこういう場で申し上げることが適切かといったら、やはり適切ではないんだろうというふうに思うんです。それは、外務、防衛当局が国務、ペンタゴン当局とそれぞれそういった議論を行ってきた、しかし私は、今回のパッケージを外すことで、さらにそのことが進む環境ができたのではないか、そう感じているということを申し上げたかったということでございます。

今津委員 大臣、それは私は違うと思いますね。もちろん、防衛の交渉ですから、国民に言えないところもあるでしょう。しかし、二〇一〇年、これは民主党政権になってからの話なんですよね。自公政権のときの話じゃなくて、民主党政権になってからの2プラス2やQDRで確認されたことなんです。

 だから、あなた方が政権を担当していて、日本国の、特に沖縄を中心とした各種の問題について、日本国の立場に立って東アジアの安定のためにどういう主張をしてきたのか、それが今回の再編にどうつながっていくのかということは、私は日本国民あるいは沖縄の人たちにきちっと説明する必要があると思いますが、いかがですか。

玄葉国務大臣 私が就任前の話は、ちょっと私、よく調べないといけないと思いますけれども、まさにそういったことも含めてこれから議論をしていかなきゃいけないんだと思うんです、私は。

 ですから、今まで非公式にやってきて、今度公式に開始をしますということを発表したわけでありますから、そういったことについて、これは今おっしゃっていただいた拡大抑止だけではないというふうに思います。例えば、ロールズ、ミッションズ、ケーパビリティーズも同じであります。それぞれ、計画検討もそうであります。では、計画検討の中身を、さまざまな中長期的な生起し得るオプションというものを想定して、自衛隊と米軍がどうするかということについて、こういう場で本当に語っていいんだろうかというところと、語れるところとあるのではないかと思います。

 ですから、私は、そういったことを踏まえながら発言をしていかなければならないだろう、まさにそういったことについて本格的に議論できる環境がさらに整ったのではないか、こう考えております。

今津委員 何回も聞きますけれども、どういう主張をしてきたのか、それが今回の再編にどういうふうに具体化されたかということを聞いているわけです。

 それで、日本側の責任者は誰ですか、この交渉の窓口は。

玄葉国務大臣 当然、米国は米国で、米軍の再編というものを戦略的な合理性を持って検討していきます。あわせて、私たちは、我が国の安全保障に資するように、そのことについて、それらを確保していくということが大切だというふうに考えております。

 誰が責任者かということでございますけれども、もちろん、最終的には総理大臣ということでございますが、これは外務、防衛両当局、さまざまなレベルで行っているというふうに申し上げたいと思います。

今津委員 審議官とか局長クラスでやっているんですよ。

 問題なのは、そういう調整されていることが時の外務大臣とか時の防衛大臣にきちっと話をされて、そして総理を中心として、いつも戦略というもの、お互いの共通戦略というものがあるわけですから、日本は日本で、任務、役割、能力という中での主張もきちっとしていっていただきたいというふうに思いますし、特に、負担の軽減にばかり目が行きがちですけれども、抑止というもの、これは非常に大切なことなので、真摯な議論、姿勢というものを要求して、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

中井委員長 この際、額賀福志郎君から関連質疑の申し出があります。今津君の持ち時間の範囲内でこれを許します。額賀福志郎君。

額賀委員 自民党の額賀福志郎でございます。

 野田総理を初め関係閣僚に、米軍再編の問題あるいはまた日本の安全保障、アメリカの新国防方針、それに伴う日本の防衛力整備、あるいは日米同盟関係の強化等々について御質問をさせていただきたい、こう思っております。

 まず、総理、二〇〇六年に、例の普天間を初め米軍再編のロードマップができたわけであります。確かに、時々刻々、世界の情勢は変わっているところがあります。野田総理の外交、安全保障観、特に安全保障観、基本的な考え方は、どういう姿勢で今、国家運営に携わっているのか。総理が最も大事な立場におるわけでございますから、あなたの考え方を聞かせてください。

野田内閣総理大臣 額賀委員は、まさに日米のロードマップをつくられたころに一番御苦労された責任者でございましたので、きょうはさまざまな御教示をいただきたいというふうに思います。

 その上で、私に対する安全保障観についてのお尋ねがございました。

 基本は、みずからの国はみずからで守るということが基本だと思います。そのために、新たに防衛計画の大綱をつくりましたけれども、その防衛大綱に基づいて適切な防衛力を整備していくということが基本であります。

 ただし、先ほど来御議論をいただいているように、アジア太平洋地域における安全保障をめぐる環境は厳しくなっております。我が国だけで対応できるものではございません。その際に大事なのは、やはり日米同盟だと思います。

 まさに、二十世紀の初頭に、一九〇二年に日英同盟を結びました。このことによって、私は日本の外交は機能したと思います。それを残念ながら解消せざるを得なくなったことによって、その後の日本の外交は漂流したと思います。

 同じように、二十一世紀の初頭は、我が国のことは我が国で守るというベースがありながらも、やはり日米同盟を軸として外交、安全保障を考えていき、そして日米同盟を深化させていくということが基本中の基本になるのではないかと思いますし、今行われつつある日米の協議においても、こうした視点の中で議論を進めていきたいというふうに思います。

額賀委員 我々も、自民党は長い間政権を担ってきましたけれども、これはやはり日米同盟を軸として、この東アジアあるいはアジア周辺、日本を取り巻く環境、ロシア、中国、北朝鮮、そういう国々との間の軍事バランスをとって、しかもなおかつ、日米関係を軸にして、その経済発展、そしてボトムアップを行っていってアジア全体の底上げをする、それが我々のアジア戦略の正眼の構えだ、こう思っております。そういう中で議論を進めてまいりたい、こう思っております。

 まず、二〇〇九年の総選挙のときに、先ほど今津先生もおっしゃっておりましたけれども、最低でも県外、できれば国外にと、沖縄県民に対して鳩山政権が普天間移設の問題を提唱して、結果的に、これは何の当てもなく言っていた選挙対策の言い分であったということが暴露されて、鳩山総理は、抑止力を学んでいくにつれて辺野古移設が最もふさわしいと豹変をして、鳩山政権は崩壊をしたわけであります。続く菅政権では、そんなにこの沖縄の問題に関心を持たずに、特段の進展はなかった。

 政権交代から二年半、野田総理、あなたはこの半年余り担っているんだけれども、民主党の外交あるいは防衛政策の推進は間違っていたと思いませんか。あなたの考えを聞かせてください。

野田内閣総理大臣 普天間の移設の問題については、先ほど今津委員からも御指摘があったとおり、そして今、額賀先生からも御指摘をいただきましたとおり、政権交代直後から県外移設を追求し、そして検証しましたが、その結果は、日米合意に戻る、現在の日米合意に至るということになりました。

 この間について、紆余曲折あって沖縄の皆様に大変御迷惑をおかけしたことは、たびたびおわびをさせていただいておりますけれども、これは率直に言って、本当に心からおわびしなければいけないと思いますし、今度沖縄にお訪ねする際にも、そういう謝罪をさせていただきたいというふうに思います。

 今お尋ねは、この沖縄の問題のみならず、全体的な私どもの防衛、安保政策が間違っていたという話でしょうか。

 沖縄については今申し上げたとおりですが、全体としては、やはり我が国の国民の生命財産を守るために全力を尽くしてきているというふうに御承知おきいただきたいと思います。

額賀委員 沖縄の県民の皆さん方や、それから沖縄の負担の軽減と抑止力の維持のために我々がつくったロードマップ全体のことと、あなたたちの安全保障政策がかみ合っていなかった。あなたたちが全体の大局観がない安全保障政策をしていたから、そういう間違いを起こしたんじゃないですか。だから、間違いがあったんでしょうと言ったわけです。

野田内閣総理大臣 全体像、大局的な動きとしては、これは私どもがつくった新しい防衛大綱がございます。

 今までの量、質だけを考えるんじゃなくて、動的なダイナミズムの妙も勘案をしながらしっかりと我が国を守っていこう、こういう大きな方向性を出しながら個別の対応をしていますけれども、私は、全体的な、我が国を守るための長期的な視点、大局的な視点については、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

 個別の問題については、今いただいたような御批判もございますし、反省すべき点はあったというふうに思います。

額賀委員 私は、そういう全体像、きちっとした安全保障、日本の国の安全の防衛策、そういうものがきちっとしている中で、日米同盟をどういうふうに位置づけて、日米同盟の重要な戦略拠点である沖縄県の立場を、どういうふうにそこを位置づけた上であなたたちの防衛政策が成り立ってきたかどうかがしっかりしていなかったから間違ったと言っているんですよ。そういうことがわからなければ、この沖縄問題は民主党では解決できないと私は思う。そこはよく反省をして、ちゃんと立て直してやってもらいたいと私は思っております。

 沖縄の問題と、そしてこの日本の防衛と安全と、東アジア全体の安全、安定、これをきちっと体系的にまとめていかなければ、整理していかなければ、それは沖縄問題、説得できませんよ。そこのところを、総理、よくかみしめてやっていただきたい。

 私は、米軍の再編問題については、今も申し上げましたけれども、アジア太平洋における米国の抑止力となっている在日米軍のプレゼンスがあるからこの地域が安定になっている、そして、それがしっかりとしていくことによって日本の安全も守られるし、地域の安定につながっていくということだと思います。

 その際に、我々がロードマップをつくった際も、やはりアメリカにはアメリカの立場がある、我々は日本の立場で、主体的に、米軍との協力をどういうふうに位置づけて日本の安全をつくっていくかということをもってアメリカと交渉をしたわけでございます。

 私は、国の国内政策であれ、外交、安全保障政策であれ、やはり状況の変化に応じてこれを見直していくことは自然の流れである、こう思っております。

 我々がさきの二〇〇六年のロードマップをまとめたときも、これは、長年、橋本政権が辺野古沖二・二キロに海上ヘリポートをつくろうとやってきたんだけれども、反対陣営が小舟で現場に繰り出して、そして海上保安庁の船が行けば海に飛び込んで、そしてやぐらに登ったり、反対を続行したわけです。海上保安庁の巡視艇は、スクリューをとめなければそういう反対陣営の人たちをスクリューに巻き込んで殺してしまうことになるわけです。したがって、スクリューをとめていく。そうすると、海の上は反対陣営の独壇場になるわけです。したがって、七年も八年も、測量調査のくい一本も打てなかった。そういうのが背景にあるわけですよ。

 そういう中で、二〇〇四年、普天間に隣接する沖縄国際大学に大型ヘリが墜落をして炎上しました。幸い夏休みで生徒もおらず、住居の上ではなかったから、そんなに犠牲はなかったんだけれども、場合によっては大惨事になりかねなかった。その前に、米軍再編の一環として沖縄に来たラムズフェルド長官は、あの普天間の現場を見て、こんな危ないところで訓練をしているのか、事故が起こらない方がおかしいと言ったくらいであります。

 そのころ私は、予算委員会の筆頭理事をしている石破先生と御党の政調会長をしている前原誠司さんと一緒にアメリカに飛んで、ラムズフェルド長官のもとで働いているローレス次官と話をしましたよ。

 何を話したかというと、このまま放置しておいて再びあそこで事故が起こると、宜野湾市民の皆さんはもとより沖縄県民に迷惑をかける、しかも、ひいては日米同盟関係の規律を混乱させることになる。私どもは、できるならば海上ヘリポートを変更して、実現可能なところに移したい、そして一日でも早く普天間飛行場の危険性を除去したい、それを理解してもらいたいという話をしたわけであります。

 ローレス次官、ラムズフェルド長官も、まあお定まりの回答でありましたけれども、それは日本国内で考えることでしょう、日本の中でしっかりとまとめることができるならば、それはそれで検討しましょうということで、あの二〇〇六年のロードマップの作成に突き進んだわけでございます。

 したがって、今回のロードマップの考え方を一部見直しするということは一定の評価を与えてもいいとは思いますが、問題は、これからどこへ進んでいくのかという方向性が正しいのかどうかということだ、こう思っております。それはそれで後で議論をさせていただきたいと思っております。

 私は、総理、原則的には、外交とか安全保障というのは、国家の国益と国民の安全を守るという意味では、与野党の間でそんなに政争の具にするようなことがあってはならないんだろう、そう思います。よっぽど、この前の普天間みたいに、鳩山政権の普天間みたいに間違いがあれば、これは別問題ですよ。だから、そういう国益を追求するという意味では、お互いにしっかりと議論をし、そして国益を追求できる形をぜひつくっていきたいな、こう思うんです。

 総理、どうお思いですか。

野田内閣総理大臣 もうまさに額賀先生の御指摘のとおり、外交、安全保障で、政権がかわったら百八十度激変するというようなことはあってはならないと思います。基本的には、我が国を守るために、国益に沿って、共通の基盤を持って、共通の土俵のもとで議論ができるという環境が国民のためになると思いますので、御指摘のとおりだというふうに受けとめさせていただきました。

額賀委員 二〇〇六年の在日米軍の抑止力の維持と沖縄を初めとするロードマップを合意したときは、自民党政権とアメリカの共和党政権でした。その後、アメリカは民主党政権にかわりました。しかし、日本の国家とアメリカの国家がロードマップの合意を結んだ契約を、アメリカの民主党は継承しましたね。これが私は、成熟した国のあり方だと思うんですよ。

 一九九三年に、自民党政権から細川政権にかわりました。細川総理は、前政権の外交、安全保障は継承しました。その後、あれは北朝鮮の問題でいろいろと日米関係とか東アジアが混乱したときでありましたが、我々は自社さ連立政権をとって村山政権を樹立したわけだけれども、村山総理は、従来の方針を撤回して、自衛隊を認め、安保条約を認めという形で基本線は守ったわけでございます。

 ところが、日本の民主党さんは、政権交代後どういうふうにしたかというと、自民党の時代のロードマップについて、大した議論もせずに、ただ、メンツなのか感情なのかわからないけれども、ロードマップには余り賛成しないと。選挙のときは、先ほども言いましたけれども、普天間飛行場の国外移設、県外移設などといって、政権後の普天間の問題は迷走したということは何度も何度も言ったわけですよ。

 こういうふうに、外交、安全保障の政策を一貫的に進めることができなかった民主党の責任について、野田さんだったらそうじゃなかったんだろうと思うけれども、しかし、野田さんは、鳩山さんだとか菅さんだとか、その後を引き継いで、民主党のリーダーとして責任を果たしているわけだから、逃げるわけにはいきません。

 その点について、あなたは、どういうふうに反省をし、そしてどういうふうに民主党の安全保障、外交問題についての政策を改めて構築していくことになるのか、説明してください。

野田内閣総理大臣 政権交代以降、鳩山総理、菅総理、そして私、三代目であります。

 歴代の民主党の総理がやられてきたことは、当然のことながら、私もその評価は一緒に共通して受けなければいけないというふうに思っています。

 したがって、先ほどの普天間については、その総括としておわびを申し上げさせていただきましたが、これは特定の誰かが思いついてやったことではなくて、まさに民主党の沖縄政策ビジョンを踏まえて発言をされました。それは我々も連帯して責任があるというふうに思っておりますので、その責任に対する御指摘から逃げるつもりはございません。したがって、おわびをさせていただいております。

 一方で、日米同盟が基軸であるということの基本的な姿勢は、それは政権交代の前から私たちは基本的には引き継いできているつもりでございまして、その間で日米の安全保障、防衛の交流等も深めてきておりますので、一方でそういうこともあるということもぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

額賀委員 私が言いたかったのは、やはり外交とか安全保障とか国家的な課題については、いたずらに政争の具にしないで、お互いにきっちりと虚心坦懐に話をしていって国家国民の期待に応えなければならない、そう思いますというのがあなたの返事だろう、こう思っておったんです。もっと素直に言ったらどうですか。

野田内閣総理大臣 いや、その前の答弁の中でそれは申し上げたと思って重ねて申し上げませんでしたけれども、安全保障、我が国の防衛については、まさに共通の基盤に立って、国益に沿っていきたいというふうに思いますし、重ねて御親切に振っていただきまして、ありがとうございました。そういう気持ちは私も委員と共有しているつもりでございます。

額賀委員 私は、二〇〇六年の2プラス2で合意したロードマップについて、沖縄県を初め米軍基地のある地域の負担軽減と抑止力の維持というのをキーワードにしてこのロードマップの整理をしてきました。

 まず、防衛庁長官になったとき、私は、沖縄県とか東京とか神奈川とか山口県、一都七県の知事さん、三十八市町村長さんにお会いしまして、米軍再編と地元の負担軽減のための地元の切実な要請をお聞きしましたよ。もちろん、お聞きした上で現場に行きました。そして、市町村長さんとかみんなから説明を受けましたよ。ある意味では御用聞き長官に徹し、その上で、きちっとした整合性のある安全保障、この基地問題の整理をしなければならないという思いがありました。厳しい注文、絶対反対だと、口角泡を飛ばして反論を受けたこともありました。

 私は、地元のそういう首長さんたちが、いろいろ話をする中で、しかし、情というものはつながるもので、よく来てくれた、よく話を聞いてくれたと、それが人間関係だと思うんですよ。その上で、防衛省の役人の皆さん方も今度は細かい資料を持って説明に行く、そういうやりとりが積み上がっていかないと、地域住民が悩まされている基地問題を解決することにはならない。

 今の民主党の先生方は、各大臣は、一回か二回ぐらいは知事さんに会いに行ったりしますけれども、やはり現場に行って膝を突き合わせて話を聞くなんというのはないような気がする。これではこの沖縄の問題を解決することはできない、私はそう思っております。

 パネル二を見てください。

 その結果、最終的にはどういうことになったかといいますと、今は米軍再編は沖縄の普天間が象徴のようになっておりますけれども、例えば、騒音で悩まされている厚木の空母艦載機は、岩国の皆さん方には申しわけないけれども、岩国に移転されることになります。これは、岩国の皆さん方にも、我々も何回も何回も足を運んで、そして理解をしてもらったわけでございます。

 相模原駅前の基地は返還されます。東京の横田基地も、これは石破先生などとも話をして、戦後六十年もたっているんだから、もうそろそろ、日本の主権国家として、管理権とか返せ、そういうことも直談判したんだけれども、そこまではいかなかったが継続協議になっております。その上で、その空域制限は一部解除してくれました。恐らく、JALとか全日空とかは、相当燃料費が削減されてコストダウンになっていると思います。

 この中で、こういうように全国的に、みんなが負担軽減をさせていったわけです、沖縄はもちろん当然のことでありますけれども。

 象徴的なものが、普天間の移設でございました。

 二〇〇五年の2プラス2で、キャンプ・シュワブの、大浦湾を埋め立てて、そこに海上のヘリポートを移すということになったわけでございますけれども、その後、私どもはよくよく相談をして、一つは、必ず普天間の危険性を除去するために、今度は実行可能でなければならないということ、それから、地元の理解を得なければならないということ、環境に目を配らなければならないということ、さまざまなことを考えて、キャンプ・シュワブの沿岸に、陸上とその海上に幾らかせり出す形でこの移設先を選定したわけでございます。

 当時の島袋市長さんは、住居の上を飛ばないでくれ、それから騒音は最小にしろ、もう一つは環境、ジュゴンとか藻とかいろいろなことについて考えてくれ、もちろん最後は、名護市の地域振興も考えてねというのが条件でした。

 最も難しいのは、滑走路一本では、住居の上を飛ばないで済ませるということは、いろいろ角度を変えてやってみたけれども、できませんでした。いろいろ、いろいろな人の話を聞いたり見たりする中で、離陸する滑走路と着陸する滑走路を別々にすれば住居の上を飛ばなくてもいいじゃないかと。それで、技術屋さんと陸上自衛隊のヘリに乗っているプロの連中に話を聞いて、それは支障はないということでしたから、V字形の滑走路をつくって、そして島袋さんにどうだと言って、理解をしていただいたわけでございます。

 これは、ちょうちょうはっし、すさまじい、血の出るような努力をしなければできません。島袋市長さんだって、地元の人たちを説得しなければならないわけでございます。

 私は、その中で、この普天間の移設先の辺野古の滑走路ができるようになったときに、稲嶺知事さんにこう言ったんですよ、名護市の市長さんがオーケーしたんだから、知事さんも理解してくれますねと。そうすると、知事さんは、なかなかうんとは言ってくれなかった。私の主張している軍民共用化は入っていない、いろいろなことを言いました。

 だけれども、総理、最後に稲嶺知事は、私は沖縄県民の知事だから地元の声を出すけれども、最後、安全保障は国の責任で決定すべきものですと言いましたよ。

 これはやはり、地元の声は聞かなければならない、しかし国の安全保障は、総理大臣が、防衛大臣が、外務大臣が決断をするということであります。それは、地元の声を誠意を持って聞いて、できないことは、総理大臣が泥をかぶって、防衛大臣が泥をかぶって、外務大臣が泥をかぶって、できるものは、謙虚に、知事さんや市長さんの手柄になるということだろうと思います。そういうことをしっかりとやっていただきたい。

 そういう中で、地元を説得していくことが大事だと思いますが、この前の宜野湾市の市長選のときも、民主党では仲間が反対していましたね。民主党、政府の考え方とは違った反対運動をしていましたね、選挙の際に。

 この前、この委員会で我々の同僚の町村先生もそういうことを指摘しておりましたけれども、足元でそういう説得ができなければ、宜野湾市でも名護市でも、沖縄県民を説得できないんじゃないんですか。これは総理の責任だし、党の代表としてのリーダーシップではないですか。きちっと答えてください。

野田内閣総理大臣 まずは、安全保障は国の責任であるという御指摘、まさにそのとおりだと思います。そのために米軍の存在、抑止力があって、特に海兵隊という、まさに前方の、まさに最前線で、打撃力を持ち、機動力も持ち、即応力もある、そういう部隊の存在が必要であるということの必要性というのは、これからしっかりとお訴えをしていきたいというふうに思います。

 その中で、今いただいた、選挙に対する対応のお話でございますが、先般行われた宜野湾の市長選挙については、民主党の沖縄県連は自主投票ということになっておりました。それぞれの、いわゆる一般の市町村の選挙については県連対応となっていますが、県連としては自主投票ということでございました。一部どういう動きがあったか子細には承知していませんが、党としての対応はそういうことでございます。

額賀委員 今度、総理は沖縄に行かれる。二月の二十六か七とか言っていましたね。どういう形で総理の思いを語るのですか。私は、政治家として率直に、役人から用意された文言を読むのではなく、しっかりと語るべきだと思いますが、どうですか。

野田内閣総理大臣 二月の二十六、二十七日という線で、予算委員会のお許しもいただきながら進めようとさせていただいているところでございまして、今、最終的な調整をしているところでございます。

 その際に、沖縄をお訪ねしてまず申し上げなければいけないのは、先ほど額賀先生からも御指摘いただいたとおり、県外移転を求めて検証するということを政権交代後行わせていただきました。その結果、現在の日米合意に至っておりますけれども、この間に多くの御迷惑をおかけしたこと、あるいは最近、去年の、特に沖縄防衛局長の発言など、いろいろとおわびしなければいけないことがございます。そういうこともしっかりと、まずは謝罪をするところから始めさせていただきたいと思います。

 その上で、普天間の移設の問題については、これは日米合意を踏まえて、沖縄の皆様の負担軽減を図りながら実現をしていくという政府の基本姿勢を改めて説明させていただきたいと思います。それは、先ほど来の安全保障の問題、抑止力の問題も含めてきちっと御説明をしながら、その上で、今、パッケージを外して、特に、抑止力を維持しながら沖縄の負担軽減を早期に行っていくという方向性が出てまいりました。その日米協議の状況などもあわせて御説明をしたいと思います。

 なお、沖縄の振興について、二法案について先般閣議決定をしていますので、そういうことも含めて包括的に、今政府が取り組んでいることの御説明を丁寧にさせていただきたいと考えております。

額賀委員 防衛大臣もきょう行かれるそうですね。

 沖縄では、琉球政府のころの話らしいけれども、間違いを犯したり、それから公に損失を与えたり、そういうときは首里城の正殿に行って頭を下げる。昔は膝をついてということもあったそうでございます。まあ、そこまでやる必要はないと思いますけれども、防衛大臣はどういうお気持ちで行かれますか。

田中国務大臣 先生の御指摘のように、首里城にも歴史的な、そしてまた沖縄の心があるということは私も聞いておりますので、機会を見つけて行きたいと思っております。

 さきの日米協議のことにつきまして、仲井真知事初め沖縄の県民の皆様にも御説明を申し上げ、また、今回、嘉手納以南の返還を求める土地につきまして、私、訪問をして、そして推進をしていくという決意で沖縄に訪問をいたしたいと思います。

 沖縄の皆さん方の心が命どぅ宝ということで表現をされておるということも、私、肌で感じてきておるところでありますし、先ほどから先生もおっしゃっておりましたけれども、普天間の問題は、十五、六年の月日がたっておるわけでありますが、その中で、やはり諸先輩の方々、そしてまた同僚の皆さん方が大変苦労をされてきたわけであります。

 そういう中にあって、確かに二年間迷走したという状況はありますし、これは反省をし、また沖縄の皆さん方にも謝っていかなければいけない状況でありますけれども、何とか、日米同盟基軸、そしてまた深化をしていく、そしてまた発展をしていくという、我が国の発展とともども守っていかなければいけない状況でありますので、これを進展させることなくして世界の国々に信用されないという状況ではないか。私も、及ばずながらその解決の糸口を探りたい、そんな思いで今臨んでおるところでございます。

額賀委員 皆さんのお手元に共同報道発表という資料をお配りしていると思います。

 私は、これを読んでみて、なかなか難しくて理解できないところがたくさんあるんですよ。例えば、上から三行目に、「沖縄における米軍の影響を軽減するとともに、」と。「米軍の影響」というのは何ですか。

玄葉国務大臣 まず冒頭、額賀先生の、外交、安全保障は超党派でというお話、そして〇六年のロードマップをまさに長官としてまとめられたということに対して、心から敬意を表したいというふうに思います。

 今の御質問の、「米軍の影響」というのは何だということでありますが、これは英語で言うとインパクトということだというふうに思います。

額賀委員 これは、前の2プラス2とか共同発表では米軍の負担のことを言っているんですよ。もうちょっとわかりやすく書いたらいいじゃないの。

玄葉国務大臣 それでは、答弁で補わせていただきます。負担というふうに申し上げてよいと思います。

額賀委員 どうしてわかりにくい言葉を使うのかなと思って、もうちょっと国民の目線で書いたらどうですか。そうでないと、安全保障も国民に対して理解を得ることはできないと思いますよ。

 それから、二つ目のパラグラフですが、グアムを戦略的拠点とすると書いてあるんですよ。戦略的拠点というのはどういう意味ですか。

中井委員長 玄葉光一郎外務大臣。(額賀委員「防衛大臣じゃないの」と呼ぶ)

玄葉国務大臣 今、御指名がございましたので、私の方で。

 戦略的な拠点、まさに戦略的な要衝、ハブということだというふうに思います。

額賀委員 防衛大臣はどうか。

田中国務大臣 アメリカは、新国防戦略ということで、アジア太平洋の重視という方針を出されました。我が国も、動的防衛力ということで運用を考え、また抑止力の認識を深める、こういう状況の中にありますので、グアムが戦略的な拠点、やはり機動的に、そしてまた運用上円滑に、あるいはアジア太平洋の抑止力としての拠点を充実していくということの戦略的な方向性を示したものであると思っております。

額賀委員 戦略拠点というわけですから、そこにはアメリカが、先ほど今津先生が地図を出しておられましたが、第二列島線の拠点にするということであります。グアムでアメリカは、海も空も、そして今度は海兵隊も入れて戦略拠点にしよう、そして空母の寄港地にもしていこう、要するに、西太平洋地域の発進地域にしていく。アジア重視だから、ハワイからグアムにせり出してきて、この地域をきちっと監視して安定化を図っていく、そういう拠点であろうということだと思いますね。

 それはそれでいいとして、もう一つ、これもわからないんですよ。その次のパラグラフで、「米国は、地理的により分散し、運用面でより抗堪性があり、」と書いてあります。地理的により分散し、運用面でより抗堪性がある、これはどういうことなんでしょう。なぜ分散するんですか。

玄葉国務大臣 これは、御案内のとおり、米国の新しい国防戦略の指針から出てきているというふうに私は思います。

 なぜ分散するのかということについて、ある意味、私がどう推測するのかということだろうというふうに思いますけれども、一般論であえて申し上げれば、やはり危機管理というのは、分散するということは私は大事な要諦だというふうに思っています。つまり、一カ所が全て壊滅をするということになれば、まさに次の作戦展開というのはできないわけで、そういう意味で、抑止力全般を向上させるために分散をさせるという意味ではないかと推測いたします。

額賀委員 おっしゃるとおり、一カ所が集中攻撃を受けて能力を失うということを回避するためにいろいろな能力を分散しておく、そして、一カ所がやられても反転攻勢、抵抗できる能力を持っているということが、後で調べれば、この抗堪性という意味だそうですけれども、では、なぜこういう陣形をしくことになったんでしょう。

玄葉国務大臣 これは全て御存じで聞いていただいているというふうに思いますけれども、やはり安保環境が変わってきていることが一つあると思います。もう一つは、国防費の削減というのはあると思いますが、ただ、国防費を削減するといっても、アジア太平洋に関しては強くコミットするということをはっきり言っております。

 その中で、特定の国をどこまで言うかということはありますけれども、朝鮮半島の問題のみならず、中国の国防力の不透明な増強、そして海洋進出等々もございますから、そういったことも含めて、米国が新しい国防戦略指針においてそれに対応していくということから出てきたものというふうに考えております。

 また同時に、先ほど申し上げたように、他国の装備品の進展なども含めてそういったことを考え合わせた結果なのではないかと推測いたします。

額賀委員 これは米空軍とも関係が深いランド研究所で、いろいろと、中国の安全保障状況とか、中国の専門家なんかが論文を書いたり、そういうものを整理して、中国についての今後の軍事力あるいは戦略意図、どういう展開をしていくのか等々について分析したものがあるんですね。

 それはどういうことかというと、敵の戦闘機が飛び立つ前に高性能な弾道ミサイルで敵基地の滑走路などを先制攻撃する軍事ドクトリンを新たに取り入れている。これは、中国の弾道ミサイル開発などで、米空軍の接近を阻止する防御的な意味が考えられていたけれども、これからはより攻撃的になるのではないかと。そうすると、例えば沖縄の嘉手納基地だとか普天間だとか、そういうところはどういうふうになるかわからないというところが想像できる。

 そうしたときに、やはり、第一列島線から第二列島線の方に、引いたわけじゃないけれども、分散して、きちっと陣形をしき直しているというふうに見た方が合理的なのかなという気がするわけでございます。

 しかし、その際、問題は第一列島線で、我々は、グアム移転について司令部八千人をグアムに移転する、我々が言い出したから、そのお金は我々が一部負担するとやったわけですね。しかし、今度、あなたたちの見直し、それから、あなたたちになってからの2プラス2では、沖縄の海兵隊の部隊構成の中身について、戦闘部隊を含めてグアムに移るように進言をしているところがあります。そうすると、沖縄の抑止力というのは低下します。低下していくわけです。

 その上に、アメリカはアジア全体をにらんで第二列島線のグアムに中心を置いていくということになると、日本そのものである沖縄とか、東アジアだとか東シナ海だとか、そういうところは日本がきちっとした防衛力整備をしていかなければならないのではないのか。

 この点について、きちっと米軍と話し合ったり、あるいは日本の独自の考え方を整理しようとしているのか。これは総理、防衛大臣か。

田中国務大臣 先生の先ほどのお話の中で、地理的に分散をしていく、こういうことの中では、海洋の自由、安全の保護や幅広い緊急事態に対応するため、より柔軟な防衛協力が、将来的に維持可能な基地使用の見きわめなどを通じて、アジア太平洋地域における米国のプレゼンスを東南アジア及びインド洋における機会を捉えることにより拡大しつつ、長期的に受け入れ可能なものとなることを目指す米軍の部隊配置のあり方ということの認識に立っていることだと理解をいたしております。(額賀委員「いや、それはもう聞いていないんだよ」と呼ぶ)

中井委員長 その後も答えて。その後、それで終わりですか。

 兵がグアムへ行く後の防衛力の整備、方針。

田中国務大臣 米軍再編の今後の進め方の協議を開始したところでございますけれども、最終的には、沖縄に駐留する海兵隊のプレゼンスはロードマップどおり確保するということでございまして、そういう面では、引き続き在日米軍の抑止力を維持されるものであると思っております。

額賀委員 何を言っているんだかよくわからなかった。

 要するに、沖縄から戦闘部隊もグアムに行ったりハワイに行くのか。それから、言われているように、豪州とかフィリピンをローテーションで回っていく。そうすると、沖縄の周辺は物すごく抑止力の低下になるわけですよ。中国側からすれば、自由な行動範囲が広がっていくわけですよ。そういうことに対して、自衛隊はどうするのか、日米の間ではどういう話し合いをしているのか、そういうことをきちっとしなければ日本の安全は守れない、そういうことです。

田中国務大臣 実動部隊が行くのか司令部がグアムに行くのか、これは八千人の中からグアムの方に移動するわけでございますが、今のところ、従来のように司令部が行くということと実動部隊が行くかということについては、まだ決まっていないというのが現状でございます。一方、抑止力を維持するためには、沖縄には一万の海兵隊の皆さん方に引き続き残っていただく、こういう状況でございます。

 そしてまた、この八千人はこれから、いわゆるアジア太平洋の重点化を目指して、アメリカは豪州においても海兵隊を本国から移動する、こういうことも聞いておりますが、そういう面では、アジア太平洋地域をアメリカはにらんでいるわけでありますけれども、我が国といたしましては、南西地域の充実を動的防衛力でしていく、こういうことでありますけれども、この協議の中から、我が国が担わなければいけないこれからの問題については、やはり防衛省としてはしっかりと認識をして、そして、先般防衛大綱を決めたわけでありますけれども、それをまた検討、分析をしていくということになるのではないかと認識をいたしております。

額賀委員 あなたたちが2プラス2で書いている普天間それからグアムの問題について、米国は、地域の、地元の人の意向を踏まえて戦闘部隊の移転も考えていきたいということが書いてあるんですよ。あなたたちは戦闘部隊に出ていってもらいたいと言っているわけです。しかも、なおかつ拠点をグアムに移していこうとするのはマッチしているわけなんだけれども、そうすると、そこの、沖縄とか日本本土を守るところの抑止力が減っているでしょう。それをどうやって維持していく、強化していくのかということについて何も考えていないんですよ。

 だから、そういうのが、今の野田総理は最強で最高の内閣なんて言っているけれども、この分野だけは全くそういうことが考えられていない。もう目先のその場その場の解決に追われて、全体像を把握することができない。こんなことでは、民主党に外交、安全保障を任せることができなくなりますよ。そこのところをしっかりと考えていかなければならないんじゃないですか。

野田内閣総理大臣 これから日米の協議をやってまいりますけれども、基本は、抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減を具体的に早期に進めていくということでございます。

 この観点で議論していきますが、まずは、海兵隊がロードマップに沿って一万名は残る。残りの数が、どういう陣容、人員、部隊が移るのか、それはグアムにどれぐらいなのか、ほかはローテーションでどう回るのかを含めて、まだ決まっていません。今委員は文書があるじゃないかというお話がありましたけれども、確定はしていません。

 したがって、予断を持って今言える状況ではないということですが、私どもの基本的な協議の姿勢は、抑止力を維持していくということであります。

 その上で、先ほどの防衛計画の大綱に沿って南西重視の体制も我々は今つくろうとしておりますので、そういうことも含めて、しっかり我が国の防衛を果たしていきたいというふうに考えております。

額賀委員 だから、考え方はわかるんですけれども、抑止力を維持するならば、アメリカの海兵隊の司令部と戦闘部隊の組み合わせ、この地域の安全はもっともっと比重が高まるんだから、日本としては、こうしてほしい、こうすべきだということを持たなければならないんですよ。それで説得をして、アメリカとの連係プレーをとっていく必要があるわけです。

 そういうことの戦略、みずからの考え方を持って、戦略性を持って政策の遂行に当たっていかなければならないんじゃないですかという話を聞いたところ、まだ中身はこれからですからそのときに考えますではないだろう。ちゃんと、みずからの構想を持って、みずからの政策を持って交渉に当たらなければ、アメリカの言いっ放しですよ、それは。そういうことが非常に心配されます。

中井委員長 それでは、午前の最後で、もう一度、内閣総理大臣野田佳彦君。

野田内閣総理大臣 額賀先生から御心配いただいておりますけれども、主体的に、まさに抑止力を維持するという観点の中で、具体的な協議を進めていきたいというふうに考えております。

額賀委員 それでは、午前中は終わりまして、午後にまた論戦を展開させていただきたいと思います。

中井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十一時五十九分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。額賀福志郎君。

額賀委員 せっかく財務大臣においでいただいておりますので、グアムの移転経費についてお尋ねしたいと思います。

 これは2プラス2二〇〇六年で百二・七億ドル。そのうち、真水の我々の負担は二十八億ドル、出融資が六十・幾つだったと思いますが、アメリカは真水が三十何億で、私は、アメリカより負担は絶対に少なくなければならないということでやったわけでございます。

 前回は、我々が、沖縄の普天間の負担を軽減するために、アメリカに頼んで、グアムに移転してもらった。だから、我々は一定の負担をしましょうということで折衝したわけでございます。当初は、全額の七五%にしろということでした。二段階目は、アメリカと日本は真水の財政支出を三分の一ずつ、あとの三分の一を日本の出融資でやれということで、そんなものはのめないと。そういういきさつがあったんですが、今回は、先ほど来の話を聞いていると、どうもアメリカ側がパッケージの見直しを戦略的な感じから言い出している。

 アメリカ側が言い出していれば、では、アメリカが負担するのが原則ですよねという考え方も出てくるわけでございますけれども、いずれにしても、当時の八千人の移転が、今度は司令部層じゃなくて戦闘部隊になって、人数が減ってくるとなると、相当負担額が減ってもいいはずになってくると僕は思うんですね。積算根拠は、海兵隊の皆さん方が住む住居だとかインフラだとか、そういうことを積み上げて計算してきたものですから。

 そこは、財務大臣としての認識はどうなの。

安住国務大臣 額賀先生が御自身でおやりになったこの2プラス2での合意をもう一度おさらいさせていただきますと、百二・七億ドルを合意して、今御指摘のとおり、日本側が六十・九億ドルで、米国側が四十一・八億ドル。しかし、真水といういわゆる財政支出については、日本側が二十八億ドルで、アメリカ側が三十一・八億ドルということの合意に基づいて、これまで予算措置をしてまいりました。

 その積算根拠はさまざまありますけれども、司令部の設置から家族用住宅までやっていく。そのかわり、真水以外のものは、日本でいえばJBICを通した出資ないし融資という形をとるということで、私も、実は一昨年、直接グアム交渉を防衛副大臣でやりまして、移転についての金銭的な合意を得てきたわけでございます。

 ただ、先生、人数のことや施設整備については、玄葉外務大臣を中心に、アメリカ側とともにやってきております。ですから、今度の見直しについても、アメリカ側から一方的な提起があったというよりは、日米間で協議中であると認識しております。

 なおかつ、私もグアムに行って思いましたけれども、例えば、下水や上水の処理については、人数の多い少ないにかかわらず相当規模のインフラ整備が必要になってくるというふうな感じは持っておりますので、今後の交渉の推移を見守りながら対応していきたいと思いますが、基本方針は今の段階では変わりないというふうに思っております。

額賀委員 きょうの新聞で、パネッタ長官は、これは日本側がどういう事情であれ、一切削減はない、全部負担をしてくれると思っているというふうに先制的に言われていますよね。だから、日本は日本の、やはりそういうきちっとしたスタンスを持っていなければ話し合いなんかできないんですよ。だから、そんな程度ではだめなんだよ、財務大臣。しっかりとみずからの、我が国の納税者に理解してもらえる形をつくっていくことが大事と思います。

 それと同時に、これから嘉手納以南の土地が返ってくる。恐らく嘉手納以南の土地だって、そんなに甘くないですよ。例えば、普天間の海兵隊とリンクしている土地というのがあるわけですから、海兵隊が移動しなければ動かせない土地があるはずです。そういうことを明確にしていかないと、それはいたずらに県民にサービスというか甘い言葉を投げかけるだけでありますし、その場合に、今度、返ってきたら返ってきたで、そこの原状回復の金をどうするのかとか、いろいろ出てきますよ。

 それから、普天間飛行場だって、普天間飛行場はいずれ移転されるから、アメリカの人たちに聞くと、ほとんど滑走路は補修していない、便宜的にやっている程度で、これから本格的に補修していくそうですよ。そうしたら、その財政負担はどうするの、そういうことも出てきます。

 だから、財政大臣は、外務大臣なり防衛大臣とも当然調整をするわけだけれども、日本のスタンスをきちっとしておくことが大事だと思いますよ。

 簡単に答えてください。

安住国務大臣 財務大臣の大先輩であります額賀先生の御指摘のとおりなので、納税者の皆さんに納得のいくような予算の使い方にやはり心がけながら、私としても、言うべきところはしっかり言わせていただきながら、外務、防衛両省に財政的な問題については指摘をさせていただきたいというふうに思っております。

額賀委員 あと、この普天間の飛行場には、防衛大臣、補修の問題を今聞いたんだけれども、ことしの秋にもオスプレーが入ってくる。

 具体的に、展開の時期はいつなんですか。

田中国務大臣 オスプレーの配備につきましては、今のところ、年内というふうに私は聞いておりますけれども、しかし、いろいろ地元の方では、この騒音について大変心配をされておるということでありますので、政務官を、アメリカに行って、その状況を把握して、そして搬入のことを考えていきたいと思っております。

額賀委員 いつごろかと聞いているんです。

田中国務大臣 年内と聞いておりますが、これは、秋から年末にかけてと聞いております。

額賀委員 十月ごろと聞いていますが、もうちょっと明確に答えてくれるのかと思ったら、これ以上答えないでしょうから、いいです。

 先ほど午前中の話に戻りますけれども、要するに、沖縄あたりの、前線基地化していくところの抑止力の低下をどういうふうにカバーしていくか、日本の安全とその地域の安定のために日米両軍あるいは日本の防衛力を強化していくか、そのことに関連してお聞きしたいと思っております。

 北朝鮮の弾道ミサイル防衛をしたとき、これは日本一国だけでできないわけですから、海上自衛隊と海軍、航空自衛隊と空軍、それぞれ連携して、何しろ発射されて八分で着弾をするわけですから、その間の緊密な連携をとっていかなければならない。そういうことが、政治で幾ら混乱が少しぐらいあっても、やはり現場でそういう連携をとっていることが、この日米同盟の今まで基礎になってきたんじゃないかな、こう思うんですね。

 そういう意味で、私は、この際、陸上自衛隊と海兵隊、沖縄海兵隊の司令部でもいいし、連係プレーをとって、海と空はいろいろと緊密な連携ができている、陸上自衛隊と海兵隊の関係なども、お互いに連携をして、むしろ沖縄の海兵隊司令部の一部は東京、朝霞あたりに持ってきてきちっと連携させていく。陸もしっかりと日米同盟の中で位置づけがされていくというのは、大きなメッセージになっていくのではないかというようなことも考えられます。

 これは、総理、よく検討してみる必要があるんじゃないかと思います。

野田内閣総理大臣 抑止力を維持するという観点の中でやはり大事な要素は、日米がさまざまなことを想定して共同の訓練を行うとか、あるいは、施設の共同利用を図って連携を図っていくとかという工夫もさまざまあると思います。

 その中で、今まで、空と海の方のまさに共同の対応というのは随分やってきたと思いますが、今先生からまた建設的な御提言をいただきましたので、検討させていただきたいというふうに思います。

額賀委員 もう一つ、日米講和条約五十周年の記念の式典がサンフランシスコで二〇〇一年の九月にあったんですね。宮沢元首相が出られて、私も同行したんですが、その際、宮沢元総理は、これを機会に、限定的に集団的自衛権の行使ができるようにしたらどうだというような提言をなさいました。

 我々も、私の個人的な考えも、こういう非常に地域が不安定なときに、やはり日米同盟関係を緊密に強化していく最後の手段は、集団的自衛権等、本当は憲法を改正して、きちっと明確にしておくべきである。しかし、なかなかすぐはいかないので、解釈変更をして、この地域、日米関係がアジアの安定をきちっとしていくんだということを、世界の中に、アジアの中に発信していくことが今求められている政治の役割だと思う。

 もちろん、宮沢元総理が言うように、その際は、世界どこでもということでは若干問題が出てくるだろうから、限定的に、日本の周辺に物すごくかかわる地域において、一定の上限をかけ、国会承認等々の原則をつくって考えていくことが大事ではないか。

 野田総理、私は、いよいよそういうことを決断するときが来たのではないかと思っています。総理はどうお考えですか。

野田内閣総理大臣 まさに、日米同盟が、アジア太平洋地域、あるいは世界においても、その平和と安定の公共財であるというふうに思いますので、その関係性を強化していくということは大事な観点だというふうに思います。

 その上で、集団的自衛権の行使については、従来から、政府としては行使できないという解釈をしてきたと承知しております。現時点で、内閣総理大臣としてその解釈を変えるということは考えておりませんが、御党においてもそういう問題提起、御意見をお持ちの方もいらっしゃいます。我が党にもいると思います。さまざまな議論があって私はしかるべきだろうとは思います。

額賀委員 ぜひ、野党第一党の我々が言っているんですから、勇気と自信を持って決断をしたらどうですか。

 きょうの質疑を見て、全体的に、私は、本当に民主党政権に私たちの生命と財産を安心して任せられるんだろうか、そういう思いがあります。やはり、この安全保障の問題がきちっとなったところに我々の経済活動ができるし、あるいはまた教育もできるし、きちっとここは、政治の基本でありますから頑張っていってもらわなければならないし、きょうの質疑を聞いている限りでは民主党にはとても任せられない。早く政権を交代して、我々がしっかりと軸をつくっていくことが国家国民のためになるのかなというふうに思った次第であります。

 以上で質疑を終わります。

中井委員長 この際、石破茂君から関連質疑の申し出があります。今津君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石破茂君。

石破委員 私は、政権交代というのはあるべきだと思います。それが可能な制度として新しい選挙制度を入れました。

 野にあるときというのは、単に相手の悪口を言って、敵失を待って、いつか向こうは倒れるだろうというようなことを思ってはいかぬのであって、理由があって政権を我々は失ったわけですから、政策の何が間違っておったのか、どのように改めるのか、党のあり方の何が間違っておったのか、どう改めるのか、それをきちんと決めて有権者の御判断を仰ぐ、私はそういうものだと思っております。

 あの三・一一大震災、大津波、原発事故というのをずっと見ていて、私も何度も現地に行きました。国家非常事態というのがとうとう宣言をされなかった。当たり前です、憲法に規定がないから。国家非常事態というのは宣言をされることがなかった。安保会議すら開かれなかった。

 もう一つは、自衛隊が、服務の宣誓のとおりに、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって職務の完遂に務め、もって国民の負託に応える、この服務の宣誓どおりに活動して、本当に大きな国民の期待に応えたと思っています。しかし、憲法のどこを探しても自衛隊という規定はない。

 国家非常事態というのは、どの国の憲法にも定められている。日本にだけその規定がない。国家非常事態の権限というのは何だと思いますか。どなたでも結構。

野田内閣総理大臣 非常事態に当たっては、今御指摘のあった自衛隊や警察も含めてフル活用をしながら、その事態を克服するために、まさにその宣言をして行使するものだというふうに思います。

石破委員 結局、国民のいろいろな権利がありますね。言論の自由であり、あるいは結社の自由であり、信教の自由であり、国民がいろいろな権利を持ち、自由を享受している。それが侵されたときに守ってくれるのは何なんだろうかといえば、日本国しかないわけですね。

 国民の権利や自由が外敵あるいは自然災害、そういうものによって侵されそうになったときに、それを守ってくれるのは日本国しかあり得ないのだ。その国家の独立というものを、国民の権利を守ってくれる主体である国家の独立を守るために、一時的にその目的に限定をして、国民に義務を課し、国民の権利を制限する。

 それは、言葉としてはすごく受けない。受けないけれども、この国がなくなってしまったときに国民の権利や自由を守ってくれるのは、合衆国でもなければ、ロシアでもなければ、中国でもどこでもない。だから、どの国にも、国の独立を守るための当たり前の権限として非常事態というものが定められている。日本国にはない。

 もう一つ、軍と警察との違いは何かという議論をしました。国の独立を守るのが軍隊です。したがって、その作用はすぐれて対外的なものです。国民の生命財産、公共の治安、これを守るのは警察であり、その作用はあくまで対内的なものです。軍の警察的流用ということはあり得るが、逆は絶対にない。当たり前の話ですね。

 国の独立を守る軍隊、そして国の独立を守るための非常事態宣言、何でこの二つが日本国憲法から抜け落ちていると思われますか。

野田内閣総理大臣 その意味では、例えば自衛隊という位置づけが憲法上にはきちっと明記はされていません。されてはいませんけれども、主権国家として自衛権を有することは当然のことであり、集団的自衛権、個別的自衛権、これは持っているわけであります。その中で、明文化はされておりませんけれども、例えば、今の憲法の前文で平和的生存権と明記されています。十三条には、生命、自由及び幸福追求権、これを尊重すると書いてございます。

 こういうことを踏まえますと、他国から武力の、まさに侵害があったときに、我が国は自衛権がある、守らなければいけないための実力行使はできる、そのための、それを実行する組織があってしかるべきという考え方は、これはたどっていけば出てくることだと思います。

 自衛隊という形で明記はされていません。九条を見ると、戦争放棄、戦力不保持となっていますけれども、必要最小限のそうした行使はできる、実力組織は持てるという解釈でこれまで対応してきたというふうに思います。

石破委員 総理も私も、同じ昭和三十二年生まれであります。同じ時代を生きてきたし、いろいろな経験も認識として共有するところがあるはずです。

 私は、我々の世代というのは、この日本をつくってくださった前の世代に対してきちんとした国を残す責任があると思っているし、それは次の時代の人たちに対しても同じことであります。それが今五十代の人間たちの責任ではないかと私は思っております。そう考えたときに、今まで正しかったと思ってきたこと、今総理がおっしゃったように、今まで考えてきたこと、だけれども、それを変えなきゃいけないことというのはあるんじゃないかと私は思う。政権交代というのはそのためのものでもある、私はそう思っているのですね。

 先ほど、額賀議員からお話がありましたが、ことしは、サンフランシスコ条約が発効してちょうど六十年です。吉田総理が、これだけは一人でやると言って、ほかの代表を連れずにたった一人でサインをした旧安全保障条約、これが発効してもう六十年という年なのです。これはどういう年かといえば、はっきり言えば、日本が独立を回復した年なのです。それまでは、日本は独立国家でもなかったし、国家主権というのもなかったはずです。だから、国の独立を守るという考え方は、国家主権を持たざる日本国が憲法を制定したときに、あるはずがない。その事実を我々は直視しなければいけないと思っています。

 日本国憲法ができたときに、この国に主権はなかった。独立主権国家ではなかった。今から六十年前に日本は独立を回復したのです。だから、国家非常事態というのを宣言するのはGHQの司令官だったはずです。軍隊というのは、アメリカを中心とする連合国の陸海空軍、海兵隊であったはずです。

 独立を回復したからには、当然、その規定を入れなければいけなかった。大半は我々の責任です。それを入れるということをしてきませんでした。あの大震災、大津波で非常事態が宣言をされていれば、もっともっと事態の収拾は早かったでしょう。そして、あれだけ献身的に活動した自衛官たちに対して、やはりきちんと憲法上での定めが必要だっただろうと思っています。私たちは何のために憲法改正と言っているかといえば、それは、独立国家にふさわしい、そういう体制をつくっていかなければ、大もとがぐらぐらしておっては全てがだめになるということだと思います。

 きょうは、普天間基地、この問題を中心とする議論をしています。これは主に外務大臣と議論をしたいことなんだけれども、このことの根底にあるものは何ですか。よく、抑止力の維持と負担の軽減と言いますね。抑止力の維持はまた議論しましょう。負担の中には、土地が使えない、騒音がある、犯罪がある、事故がある、いろいろな負担がありますね。だけれども、そこの根底にあるものは何だと思われますか。総理大臣でも外務大臣でも結構です。

玄葉国務大臣 ちょっとまだ質問の趣旨が十二分に理解できておりませんけれども、我が国国家、そして国民の安全、生命財産、こういったものを確保するために負うべきものであるというふうに考えております。

石破委員 結論を申し上げれば、私は、日本国でできることは日本国ですべきだと思っているのです。日本国でできることであるのに、合衆国がやっているものはないだろうか。そして、沖縄でなくても負える負担、本土で負える負担、それがあるのではないか。逆に申し上げれば、何が沖縄でなければならないのか、何が合衆国でなければならないのかということを突き詰めて考えないと、このことの答えは出ません。

 沖縄に理解を求めると、総理は沖縄に行かれる。沖縄に何の理解を求められますか。何についての理解を求められますか。

野田内閣総理大臣 今の日本の政府の姿勢というのは、普天間は固定化してはいけない、それは辺野古に移設するという方向性であります。

 その際に、沖縄県民の皆様の御理解をいただきながら、負担軽減も図っていくという政府の姿勢を説明するんですが、その際にやはり、沖縄という地理的な状況というのは日本の安全保障を考えたときに極めて大事な位置であるということ、そこにアメリカ軍が駐留をし、そして抑止力になっていることの大事さということをしっかりお伝えしながら、御理解をいただくべく説明をしていきたいというふうに思います。

石破委員 これは、防衛大臣がよく地政学的という言葉をお使いになりますが、なぜ沖縄なんですか。なぜ沖縄が地政学的に大事なのですか。なぜ沖縄でなければならないという判断なんですか。

 沖縄の理解を求める、それは大切でしょう。しかし同時に、本土の理解だって求めなければいけないはずです。なぜ沖縄にこの負担をお願いするのか、それは本土では負うことができないのかということをきちんと言わなければ、面倒なものが自分のところへ来なくていいなと。それは自分の胸に手を当てて反省をしなければいけないことです。だけれども、なぜ沖縄でなければいけないのかということは、沖縄に対しても、本土に住む人間に対しても、同じように理解を求めなければなりません。

 今総理がおっしゃった、地理的な意味というのはどういうことと理解しておられますか。

野田内閣総理大臣 周辺に紛争発生が予想される地域があるということと、まさに第一列島線の中に位置づけられるということと、それから、それぞれの周辺国との距離等々を考えると、沖縄という場所は大変重要な位置を占めている。

 その上に、何かあった際に、特に、即応力、機動力、打撃力を持った海兵隊が沖縄というまさに前方にいるということは大変大きな位置づけであるということは、沖縄の皆様に御理解をいただかなければいけないと思いますし、日本国民として、そのことは共有もしなければいけないというふうに考えております。

石破委員 朝鮮半島、台湾海峡、私は脅威というものはそこにあると思っている。それを政府流に懸念と言っても、それは同じことです。そこにどれだけ速いスピードで駆けつけることができるかということでしょう。そこにおいて、残念ながら今の自衛隊法の考え方では邦人救出というのはできませんから、合衆国海兵隊に、朝鮮半島であれ台湾であれ、邦人、日本人を救出することもお願いをしなきゃいかぬでしょう。一分一秒を争うことなのだ、一分一秒おくれれば事態が取り返しがつかないことになるのだ、だから早くなければいけないのだ、そういう理解だと私は思いますよ。そのことははっきり言わないとわかりません。

 もう一つは、海兵隊というのは常に一二〇%の力を持っていなければなりません。だとすれば、常に訓練、訓練、訓練を積み重ねていかねばなりません。そうすると、ヘリの基地と訓練場が離れてはいけない。それがどこに求められるかということです。これは本土にそういう場所がないかということも考えねばならないことだ、私はそこから目をそらせてはならないと思っています。

 もう一つは、有事になれば平時の五倍から十倍の飛行機が飛んでくるということです。だとすれば、よほど多くのスペースがなければ、そこを収納することはできないでしょう、作戦を展開することもできないでしょう。だからこそ沖縄だという理解だと私は思う。

 もし、そうで間違いないとするならば、総理は、沖縄に行かれてそのことをきちんと述べられるべきだし、日本国民に対してもなぜ沖縄でなければならないかということを誠心誠意説明する義務があると思っている。一つ確認したい。

 もう一つは、なぜ辺野古なのかということです。我々が政権のときに辺野古に決めました。なぜ辺野古なんですか。理由はたった一つですよ。辺野古だけが受け入れてくれるという苦渋の決断をしたからですよ。そのことを軽んじてはいないか。辺野古の人たちがどれだけつらい思いをしてあそこを受け入れたかということを軽んじてはいないか。十三年間くい一本打てなかったではないかと。私は、はっきり言えばこの嘲笑は取り消してもらいたい。

 橋本総理であり、沖縄が私の死に場所だと言った梶山官房長官であり、野中官房長官であり、大勢の人たちが沖縄に命をかけた。比嘉市長であり、あるいは岸本市長であり、島袋市長であり、大勢の人たちが本当に血と汗と涙を流して実現一歩手前まで行った。辺野古の人たちに本当に済まなかったと、まずわびるべきは辺野古の人たちに対してではないのか。

 そして、嘲笑したこと、あなた方は十三年かかってくい一本打てなかったではないかと言った。本土であり、沖縄であり、大勢の人たちの努力を嘲笑したこと、私はわびるべきだと思っている。申しわけなかったとか、反省したいとか、そういうことではなくて、きちんと辺野古の人たちに、そしてもう亡くなられた方もあるけれども、そういう努力をした人たちに正面からわびるべきだと思っているが、御見解はいかがですか。

野田内閣総理大臣 まず、前段のなぜ沖縄かということのお話は、沖縄の皆様にも、そして国民の皆様にも機会あるごとにきちっと説明をしていきたいというふうに思います。

 その上で、くい一本打てなかったことを嘲笑した、そういう言い方をして嘲笑したという御指摘がございました。私としては、歴代の先輩政治家の皆様、それも国政だけではなくて沖縄においても、そういうさまざまな地域のリーダーの皆様に御理解をいただきながら進めてきた努力はとうといというふうに私は思っております。

 残念ながら、政権交代以降、県外移設を追求し、その検証をする過程で御迷惑をおかけいたしましたけれども、歴代の皆さんの御努力を決して嘲笑することは、私の気持ちは全くございません。

石破委員 極めて残念です。私は、総理の人柄を疑うわけではない。だけれども、間違っていたことは間違っていたと正面から認めないと、そしてわびないと、事は進まないですよ。間違っていたことは間違っていた、それによってどれだけ大勢の人が傷ついているか、そのことを正面から見てほしいんです。

 沖縄に行くという、鳩山さんも菅さんもしなかった決断、それを野田さんはした。だとすれば、それを最大限に生かそうじゃないですか。最大限に生かさなくてどうするんですか。

 そして、辺野古の人たちが一番つらい思いをしてきたんです。この人たちに、何を言われても済まなかったと言うことなくして、事は進まないですよ。私は、残された時間はそんなにたくさんあると思っていないんだ。まさしく、誠意を示すというのはそういうことです。沖縄における総理がどういう言動をなさるか。私は、ぜひそういう人たちに、わびてくれ、誠心誠意わびてくれということを申し上げておきます。私たちも、それがあった後はできる限りのバックアップはしていかねばならない、そのように考えております。

 それでは、話は震災へ戻ります。

 今度の二十四年度予算、あの震災を踏まえていろいろな予算が計上されております。防衛省・自衛隊において、あの震災の教訓、反省とは何ですか。三点挙げてください、防衛大臣。

田中国務大臣 東日本大震災の教訓を踏まえて、自衛隊の装備、人員の強化に関する御質問だと思います。

 東日本大震災の教訓を踏まえれば、自衛隊の装備面、人員面の充実を図り、情報収集能力、輸送力、原子力災害への対応能力など、自衛隊の能力の向上を図ることがますます重要だと思っておるところでございます。

 人員につきましては、二十四年度予算案について、統合幕僚監部運用部副部長の新設等による災害対策機能の向上、そしてまた人員の配置転換による第一線部隊の人員の確保に取り組んでおるところでございます。

石破委員 三点、教訓を述べてくださいと申し上げたでしょうが。通告しているでしょう、教訓、反省を踏まえて何ですかということを述べてくださいと。何のために通告したと思っているんですか。三点、教訓。

田中国務大臣 申しわけございません。私にはちょっと質問が届いていなかったので、大変申しわけございません。

 今回の東日本災害の問題につきまして、防衛省のことにつきましては、今までのことから御返事を申し上げますと、十万人態勢で臨んだところでございます。先般、郡山の駐屯地に参りましたけれども、その態勢が、十二分に発揮してきた面もありますけれども、しかし、第一線の人たちの連携というものがいま一つ進んでおらなかったということでございます。

石破委員 通告をきちんとしています。二十四年度予算編成において大震災の教訓を踏まえてということが通告内容にあるでしょう。なぜそれが伝わっていないんだ。

 私は、二十四年度予算審議だから、何が反映されているのかというのは最も大事だと言っているんですよ。通告が届いていなくて答弁ができなかったら、どうやってこれが審議になるんですか。

中井委員長 防衛大臣、まだ指名していないから。大変失礼だけれども、ちゃんと質問を聞いて、手を挙げて、僕が言ってから上がる。

田中国務大臣 大変申しわけございませんでした。

 二十四年度の予算ということで、原子力災害等への対応能力の向上が必要である、また輸送能力の向上、そしてまた情報通信能力の向上が必要であるということの認識でございます。

石破委員 輸送能力の向上は具体的に何ですか。すぐ答えてください。

田中国務大臣 輸送機のC2の取得ということでございます。

石破委員 副大臣に答えさせてください。

渡辺副大臣 御指名でございますので、御答弁をさせていただきます。

 あの日、北部方面隊、北海道の部隊が移動するに当たりまして、民間のフェリーを使いましたけれども、そのさまざまな手続ですとか、あるいは確保に時間を要したということで、そういう意味での、隊員の現地への輸送の確保という点で非常に手間取った、準備ができていなかったということが教訓で一つ挙げられております。

石破委員 続いて、副大臣に伺います。大臣には質問が届いていないようですから、副大臣に伺いましょう。

 一つはそうです、船ですよね。これは、何でそんなことになったかというと、そもそも、おおすみ型の輸送艦は三隻しかなくて、一隻はドックに入っていて、一隻は海外に出ていて、一隻しか使えなかったわけですね。

 災害というのは、どれほど悲惨なものであっても、それでも収束をしていく。これは、有事法制のときに副大臣と随分議論したことですよ。収束していく。だけれども、有事はどんどんエスカレーションしていくんですね。一隻しかなくてどうする。常に一隻稼働する船が必要だとすれば、一隻はドックに入っている、一隻は訓練航海中である、だとすれば、最低一隻動かそうと思えば、三隻要るわけですよね。この船をふやしていかなければならない。民間の船もすぐに、徴用という言葉がいいかどうかはわからないが、できるとは限らない。

 一方において、高速道路無料化という政策が何をやらかしたかというと、フェリー会社の経営が極めて厳しくなって、フェリーの多くは東南アジアに譲渡されたということですよ。だから、フェリーの数も少なくなっている。間違いない事実である。

 だとしたならば、輸送艦をふやしていかねばならないだろう。だとすれば、ひゅうが型とかそういうものを使えばいい。有事にそれを輸送に使いますか、ヘリ搭載護衛艦を。そんなことはあり得るはずがない。まず輸送艦をふやすということが必要でしょう。そして、輸送機も、輸送機というのは基本的に大きければ大きいほどいいはずだ。だとしたらば、C17を入れるということも真剣に検討すべきだと思っている。

 もう一つ、反省の一つは、偵察能力のはずですよ。つまり、阪神大震災のときもそうだったが、RF4、今回のFXで置きかわるあのファントムをもととしたRF4、これは映像伝送装置を持っていませんね。基地までおりて、フィルムをおろして、それで現像するということだから、リアルタイムの情報は伝わってきませんでしたね。この偵察能力をどうするのかということでしょう。

 もう一つは、原子力災害に対応する能力がないということは、核攻撃に対して無力だということなのでしょう。

 偵察能力、大型の輸送機、そして原子力災害対応能力、このことについて、二十四年度予算でどのように反映をしましたか、副大臣。

渡辺副大臣 原子力災害に対しては、今回の複合型の震災の、まさに装備品の限界ということで、我々としては、一つには、無人の装備品を持つということを予算で今回計上いたしました。

 そしてまた、大型の輸送機につきましては、これは、自前の輸送能力を持っていなかったということが今回の大きな教訓として挙げられております。それだけに、輸送機、そしてまた、早期に現場に行って、現地を見たさまざまな映像をリアルタイムで各部隊に、陸海空それぞれが共有できるような、いわゆる一元化された情報を瞬時に我々が得られるような、そうした装備品をやはり考えるべきだということで今回の二十四年度予算には計上をいたしました。

石破委員 本来、これは大臣が答えるべきことですよ。私は防衛副大臣もやったから、よく知っている。大臣と副大臣は全く立場が違うのですよ。総理も財務副大臣をおやりになったから、財務大臣と副大臣が全く違う立場であることは御存じでしょう。どんなに立派な副大臣がいてサポートをしても、大臣は大臣、副大臣は副大臣なのです。どっちが防衛大臣に向いていると思われますか。

 知識があって、その上で判断をするのですよ。瞬時の判断です。広辞苑を引かなくても、適材適所というのはどういうことなのかわかる。見ていればわかる。私は誹謗中傷するつもりもない。だけれども、防衛大臣というのは自衛官の命というものを預かっている。内閣の長である総理が合議体の長としての最高指揮官だ。そして、防衛大臣がそのもとにいる。だけれども、いろいろな命令を下す際において、いろいろな知識、経験、そういうものがなければ、瞬時の判断ができるはずがない。一分一秒の判断のおくれが国の独立を危うくする、大勢の人たちの命を損ねる。そのことの重要性ということは、総理はよく御認識をいただきたい、私はそう思います。

 きょうはテレビも入っている。見ている人がわかっていますよ、誰が何がわかっているか、誰が何にきちんと答弁できるか。私は、防衛というものを総理が軽んじているとは全く思わないんです。そのことをきちんとお示しいただきたい。一分一秒を争う問題です。よく御認識を賜りたいと存じます。

 もう一つ、人員の面で申し上げましょう。

 自衛隊の人員面、何が一番問題ですか、防衛大臣。これは大臣に答えていただきましょう。

田中国務大臣 防衛大綱及び中期防においては、人事制度の抜本的な見直しにより、人件費の抑制、効率化を図るとともに若返りによる精強性の向上などを推進するとされております。

 定員に対して実員との差がございますけれども、やはり若い方々の人員が非常に足りないという状況でございますので、現在、第一線に熟練の方々を配置するといたしましても、これからはやはり、年齢層からすると、若返りを図っていくということが最優先ではないかと思います。

石破委員 私は余り細かいグラフは出したくないんだけれども、一目瞭然、そのお手元のグラフをごらんくださいな。平成二年と平成二十三年、この二十年間で、自衛隊員の数を減らした減らしたというけれども、どの人たちを減らしたんだということを見れば、一目瞭然、一士、二士、昔でいえば一等兵、二等兵、兵隊さんの数、若い人たちの数をがんがん減らして、幹部はふえているじゃないですか。これは一体何なんだ。私たちのときもさんざん議論をした。だけれども、抜本的に変えることができなかった。民主党政権になっても、わからなかったかもしれない。だけれども、この大震災の教訓を踏まえれば、若い人たちがいなくてどうやって現場で復旧復興ができますか。

 大臣はどれだけ自衛隊の活動の現場に行かれましたか。震災の際に、大臣になられてからじゃないですよ、大臣になられる前も党の要職にある方として被災地へは行かれたでしょう。自衛隊の活動の現場、ごらんになりましたか。

田中国務大臣 就任前には、震災が起こってからは行っておりません。日ごろは新潟の高田そしてまた新発田の駐屯地には行っておりますが、就任後は郡山の駐屯地に参りました。

石破委員 新発田の駐屯地の方々も現場にいらっしゃっていますよね。彼らから意見を聞きましたか。

田中国務大臣 震災後は聞いておりません。私は、就任してから郡山の駐屯地で現場の方々に意見を聞いたところでございます。

石破委員 御自身の選挙区の方が行っておられれば、聞くべきでしょうよ。どんなにつらい思いをしたか、何が悲しかったか、聞くべきでしょうよ。何が一番つらかったと思いますか。自衛官たちが何が一番つらかったか。

 震災後、二週間ぐらいたってからか、東松島あるいは多賀城、ああいうところで、まだ津波の水が引かなくて、そこにまだ人が沈んでいる。もうその時点では御遺体と言わなければならないような、そういう状況だったかもしれません。そこへ自衛官たちが、酷寒の中、沖縄から来た部隊だって中にはいたんですよ、そこにいたかどうかは知らないけれども。寒さ対策も十分じゃない中で、本当に身命を賭して御遺体をすくい上げて、そのときに、自分の子供と同じような年の御遺体を抱え上げたときが一番悲しかったと。そういう心を共有しないでどうしてやれるか、私はそう思っているのですよ。

 それは力仕事です、はっきり言って。若い人たちの数が少なくてどうしますか。偉いさんばかりたくさんいてどうしますか。それで数を減らした減らしたといって、リストラするときに、若い社員をたたき切って幹部だけが残るなんというリストラ会社がどこにありますか。ここを変えていかない限り、どうにもならないですよ。そして、若い自衛官たち、今まで五人でやることを三人でやれと言われ、十人でやったことを七人でやれと言われ、どれだけつらい思いをしているかということを考えたときに、この年齢構成はどう考えても異常だと思いませんか。

 そして、日本の自衛隊は最も世界で平均年齢が高いんです。私たちもいろいろ改善しようと思って努力をしてきた。努力をしてきたけれども、そこに定員、実員という話があって、そういうものに幻惑されてはいかぬのであって、どうやって若い人たちをふやすかということ、もう一つは、予備役をどうやって活用するかということを考えていかなければいかぬのでしょう。

 予備役に対する大臣の見解を述べてください。

田中国務大臣 私も、ちょっと前段で、予備自衛官のことの前に、郡山に参りましたときに実際に話を聞きました。十カ月の間に延べ六カ月、自衛隊の方々が被災地に行ってやられたということで、大変、家族の理解のもとに従事した、こういうお話を聞きましたし、先生のお話のようなこともございまして、非常に身につまされる思いでございました。

 予備自衛官の問題につきましては、三万五千人の登録がございますが、今回、五百人の方々がお手伝いをいただいたということでございまして、この活用というものは非常に大事だと思いますし、いざというときには何をやっていただくかということも防衛省としては把握をして、そして声をかけて緊急にやっていただく、こういうことで、大事な制度だと思っておりますので、充実を図っていきたいと思っています。

石破委員 さっきからこのあたりで、今に始まったことじゃないだろうということを口にする人がいっぱいいます。聞こえてきますよね。そうです、私たちもやってこなかった。今までそうだったじゃないか、おまえたちもそうだったじゃないか、そういうことを民主党の人たちはよく言いますね。そうじゃないでしょう。どう改めるか。ましてや、この大震災、大津波、原発事故、こういう未曽有の大災害を踏まえて、だからこそ直していかねばならない点がたくさんあるのではないか。そのときに、どれだけ直せたかということがクリアに見えなければいけないんだ。それが予算審議というものでしょう。

 財務大臣、どうですか。

安住国務大臣 このいわゆるかまぼこ形の人事体系については、一六大綱を作成した自民党政権下でも問題になっておりました。やはり人件費の問題だし、身分の話でもありますので、そのかまぼこにさらに人を追加していこうというふうな考えもあったかもしれませんが、全体の財政状況の中ではそれはなかなか難しいと思うんですね。

 ですから、今回、防衛省の方では今先生も御指摘のような問題点をよくわかっておりますので、いわゆる精強な部隊となると、やはりアメリカ型の軍隊がそういう意味では精強性を持っております。それは非常にきれいな三角形をなしておるわけですから、底辺をふやすということでいえば、先生御指摘のように、いわゆる士、旧軍時代の呼び名でいえば一等兵、二等兵の若い人たちをやはりふやすこと、そのためには、かまぼこの准、曹の部分のところを前線から少し引いてもらうということで体系を直していこうということはスタートしたと思いますので、御理解いただきたいと思います。

石破委員 任期制の隊員がやめた後、ちゃんと就職ができるかということが一番大事なんでしょう。その人たちにきちんとした就職の、自衛隊の言葉を使えば援護というものに予算を割いていく必要があるんじゃないんですか。

 そしてまた、日本ほど予備役の比率が低い国というのはないですよね。ありませんよね。どの国も現役と同じ数ぐらいの予備役は持っている。二倍、三倍持っている国もある。防衛費を効率的に使うというのはそういうことなのでしょうよ。

 予備役の数をふやしていかねばならない。何で予備役がふえないかといえば、例えば、訓練に行くときに有給休暇を使って行かなきゃいけない、みんなが忙しく働いているのに休むよなんて言えない、肩身の狭い予備自衛官。せっかく高い志を持って予備自衛官になったのに、そういうような待遇というものはきちんと国家として見ることが必要じゃないか。このことは私、十数年言い続けてきました。

 防衛省だけでできる話じゃありません。厚生労働省もそうでしょう。あるいは、財務省もそうですね。そういう人たちに応えていかねばならない。財務大臣、それは今回の予算で何が反映されていますか。

安住国務大臣 その問題意識は私も共有しております。

 ですから、地連をうまく利用して再就職ということで、例えば、徐々にでございますけれども、それぞれの自治体に対しての再就職等のあっせんはしておりますけれども、残念ながら、こうした財政状況の中で、その部分の予算を膨らませて、そして積極的に対応していこうというふうな措置をしているわけではなくて、今までの平年度と同じような対応をしております。

 ただ、私が申し上げたいのは、先生、かまぼこ形のところでも、つまり曹が一線から引くことで手当等も下がりますので、そのことも含めて、きれいな三角形をつくっていくのには少し時間が欲しいということだと思います。

石破委員 有事はあした来るかもしれないということなんですよね。これは本当に急いでやらなきゃいかぬ。それこそ、与野党関係ないですよ。

 総理、この予備役の問題ということ、これは政府全体のテーマとしてやっていただきたい。そして、自衛官の若返りということをやっていかないと、若い人たちにどんどん負担がかかる。人間だから、それじゃ行きたくない、そういうことになるだろう、一生懸命務めても次の就職先がない、それではかわいそうだろうということじゃないんですか。

 そういう人たちに対する、予備役そして若返り、これは政府全体をもって取り組むということを、総理、御確認いただけませんか。

野田内閣総理大臣 すばらしい御指摘だというふうに思います。

 自衛隊の精強性、これは私はとても重要な課題だと思うんですね。サーベルをぶら下げた士官がいっぱいいたって、強い組織じゃありません。黙々と訓練をし、練度の高い、地をはう兵隊がいっぱいいて、初めて精強性というのは保たれます。そのためには、今の年齢構成、日本の今の自衛隊の組織というのは、私はやはり問題があると思います。

 かまぼこ形とおっしゃっていましたけれども、やはりその問題は、その後の再就職の問題なんですね。これは、いわゆる今の自衛隊の援護活動だけでは限界があります。政府を挙げて、公的セクターでどれぐらい引き受けるかとか、民間にどれぐらい後押しをしてお願いしていくかというような取り組みをしないと、そう簡単にこれは解決できないんですね。私は、今の御指摘は重く受けとめたいと思います。

 今申し上げたとおり、いわゆる再就職の問題とそれから予備自衛官の問題、この待遇の問題を含めて、今の御指摘は前向きに受けとめさせていただきたいというふうに思います。

石破委員 議論し、検討しという言葉はだめだということを、私、前回申し上げました。いついつまでに成案を得るのだということを示してください。議論し、検討し、結局、何も答えは出ないまま政権は終わりましたということであってはどうにもならないのであって、有事はあした起こるかもしれない、そういう意識をともに持ちたいと思っております。ぜひこのことに答えを出しましょうよ。そして、若くしていく、予備役をふやす、そのことは与党も野党も関係ない、ぜひお願いします。

 官房長官、お待たせしました。

 何でお呼びをしたかといいますと、私、この間、自衛隊合憲の根拠を聞きました。そのときに、私は芦田修正ということを申しました。政府は立場は違うんだ。そのことは、私、言葉が十分足りなかったと思います。政府は違う立場をとっておられます。芦田修正のロジックと政府のロジックはどこが違いますか。どこが違うんですか、ロジックとして。

藤村国務大臣 この前、多分、石破委員も政府の見解というのはよく御承知の上で言っていただいたと思います。

 政府は、従来から、自衛隊の合憲性について、ちょっと繰り返しますが、一に、憲法第九条一項は「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」と規定し、さらに、同条二項が「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」と規定していて、この憲法九条の文言は、我が国として、国際関係において実力の行使をすることを一切禁じているようにも見えます。

 がしかし、憲法前文で確認しています日本国民の平和的生存権や、あるいは、先ほど総理もちょっと言いました、憲法十三条が生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利を国政上尊重すべきこととしている趣旨を踏まえて考えると、憲法九条は、外部からの武力攻撃によって我が国の平和が現に脅威にさらされ、その独立が危機に瀕して、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から崩されるような状況において、これを排除するために他の適当な手段がない場合に、我が国が国家としての自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするため、必要最小限度の武力の行使を行うことまでは禁じていないと解され、そのための必要最小限の実力を保持することも禁じていないというのが、きょうまでの政府見解だと思います。

 二項にありますいわゆる芦田修正は、戦争放棄、戦力不保持を規定した九条を置いた動機が世界平和等の念願にあることを明らかにし、日本国民が平和な世界を創造する熱意があることを表明する趣旨であったというふうに説明されていて、二項の前のところを修正した、最初の書き出しのところですが、というふうに理解しております。

石破委員 ロジックはどこが違いますかということをお願いしたのでございますがね。

 つまり、官房長官が一番最後でおっしゃったように、芦田修正というのは、第一項は不保持の条件を書いたものだという理解ですよね。すなわち、侵略戦争はしないんだということを言っているのであって、侵略戦争はしない、だから、侵略戦争をしないというために、ここはどっちでも読めちゃうので難しいところなんですけれども、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」侵略戦争のためには保持しないよと言っているわけですよ。それ以外は持てるというひっくり返した話になるわけですね。そういう理解をするのですよ。

 ところが、政府の解釈は何なのかというと、先ほどちょっと気になることをおっしゃいました。平和的生存権というのは日本国民だけのものですか。憲法前文に何て書いてありますか。

藤村国務大臣 先ほど申しましたところにおいての、いわゆる憲法前文で確認している日本国民の平和的生存権、こういう言い方をしたかと思います。

石破委員 ここは、法制局がもし教えているとするならば、憲法をきちんと解説して教えてくださいね。

 憲法前文には、「われらは、」日本人のことですよ、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」日本人だけなんて、どこにも書いていないですよ。全世界の国民がということですよ。だとするならば、その論理はおかしくないですか。つまり、幸福追求権と平和的生存権をもとにして、だから出てくるというのは、全ての国民がというふうに書いてあるでしょう、だとすればそれは論拠にならないのですよ。そこは御理解いただけると思います。

 そこで、どこが違うか、結論として何が違ってくるかというと、芦田修正をとった場合には、必要なものであるならば、そこは、装備であれ、あるいは行使の態様であれ、自衛権の行使は、自衛のための戦力は、それを許されるという考え方をすることになるはずです、芦田修正をとった場合には。

 つまり、必要最小限という言い方をされますが、必要最小限というのは絶対的な概念ではないのであって、何と比べてどうなのですかという話になるわけですね。相手が物すごい武力を持った場合には、こっちも持たなければならぬのでしょう。必要最小限という概念は絶対的な概念ではなくて、常に相対的な概念であるはずなのですよね。だとするならば、結果として、芦田修正と政府の考え方というのは極めて似てくるものになるはずなんです。理屈としては極めて似たものになるはずなんです、量的な概念においては。

 ところが、何が違うかというと、午前中の議論に何度も出たように、集団的自衛権が使えるか使えないかということは、芦田修正の立場をとるか、政府の立場をとるかで全く違う結論が出るはずです。その点について、官房長官、どうですか。

藤村国務大臣 ロジックということで、簡単にちょっと、もう一回短く申し上げますと、今おっしゃっているように、芦田修正というのが、一項、それから二項があり、その二項に、前項の目的を達成するためという追加をしたということで、この修正によって、つまり、前項の目的、これは侵略戦争の放棄なのですが、侵略戦争を行う戦力は持ってはならないが、自衛のための戦力は持てるという解釈ができるというのが多分芦田修正であると思います。

 政府解釈、きょうまでずっと答弁してきたのは、これは短く言ってしまいますと、一項で侵略戦争を禁じている。それから、二項で全ての戦力と交戦権の保持を禁じている。その結果、自衛戦争も禁じているのではないか。そこで、しかし、国際法上、日本は国家として当然の権利である自衛権を有するということですので、したがって、自衛行動は憲法上許される。自衛のための、戦力に至らない必要最小限の実力という保持も、これは合憲である。そこで、自衛隊は、自衛のための、戦力に至らない必要最小限の実力であるために合憲である、簡単に言ってしまえばこうかと思います。

石破委員 私は、政権交代というのは、今まで誤っておったこと、やろうと思ってやれなかったことを変えることだということを申し上げているのですよ。今津議員が言ったように、あるいは額賀議員がおっしゃったように、自民党は、やはりそこを根底から変えなきゃいけない、それを国民に正面から問いたいと思っています。

 外務大臣、お待たせしました。

 沖縄の基地の提供というのは、集団的自衛権の行使ですか、日本国の行使ですか。

玄葉国務大臣 ここは、自衛権の行使というものをどう考えるかということだろうというふうに思います。それはすなわち、実力の行使ということなんだろうと。

 そうなったときに、今、石破先生が言われた、米軍の施設・区域というものは、果たしてそういった集団的自衛権に当たるのか、当たらないのか。今、政府の立場は当たらないということでございますけれども、私も、これまでの政府答弁をあれこれ調べましたけれども、かつてはさまざまな解釈というものが、あるいは説というものがあったのかなという感じがしております。

石破委員 委員のお手元にも、あるいは政府のお手元にも、日本国とアメリカ合衆国との安全保障条約、昭和二十七年条約第六号、お配りをいたしています。

 私は、冒頭から、サンフランシスコ条約、安全保障条約発効から六十年ということを言ってきました。旧安保条約です。しかし、今の憲法のもとに結ばれた条約でございます。

 いいですか。一番最初の第一段。「日本国は、本日連合国との平和条約に署名した。日本国は、武装を解除されているので、平和条約の効力発生の時において固有の自衛権を行使する有効な手段をもたない。」

 次のアンダーライン。「平和条約は、日本国が主権国として集団的安全保障取極を締結する権利を有することを承認し、さらに、国際連合憲章は、すべての国が個別的及び集団的自衛の固有の権利を有することを承認している。」

 その次です。「これらの権利の行使として、日本国は、その防衛のための暫定措置として、日本国に対する武力攻撃を阻止するため日本国内及びその附近にアメリカ合衆国がその軍隊を維持することを希望する。」

 「これらの権利の行使として、」という「これらの権利」は何ですか。

玄葉国務大臣 今配っていただいたこの資料の前文の三項めと四項めの話だと思うんです。

 この四項めに出ている「これらの権利の行使として、」という「これらの権利」とは何かということでございますけれども、基本的には、その前のパラグラフで言っている「日本国が主権国として集団的安全保障取極を締結する権利」、そしてあわせて、国際連合憲章は、全ての国が個別的、集団的自衛の固有の権利を有することを承認している、このことを指しているというふうに思います。

石破委員 おっしゃるとおりです。

 いいですか。「個別的及び集団的自衛の固有の権利」ですよね。まさか個別的自衛権じゃないですよね。個別的自衛権の権利の行使として、そうなんですか。日本は、アメリカに基地を提供することは、個別的自衛権の行使なんですか。違うでしょう。これは集団的自衛権の行使以外にどういう読み方があるんですか。

玄葉国務大臣 ここのところがなかなか難しいと思います。

 つまり、先ほどの、いただいたこの前文の三つ目、四つ目のパラグラフでありますけれども、ここに、まさに暫定措置とこの第四パラグラフに書いてございますね。暫定措置として、まさに日本国に対する武力攻撃を阻止するために米軍が引き続き日本国内及びその付近にとどまることへの希望に言及しているということなので、例えば日本国が、米国を、それをもって防衛するということを直接言っているということではないだろうというふうには思います。

石破委員 だから、基地の提供というものを集団的自衛権の行使として、そういう対等な関係を結ばなければいけないという思いがあったのではないかということなんですよ。

 いいですか。民主党が、さきの選挙で対等な日米同盟とおっしゃいましたよね。中身は何ですかということをきちんと詰めていかなければいけない。どこまでお詰めになったかどうかは知りませんよ。そう言うと格好いいからと思われたのかどうか、私は存じませんよ。だけれども、私は、突き詰めて物を考えなければだめだと思っているんですよ。突き詰めて物を考えないから、全てがいいかげんになってしまう。私は、そこをすごい自分に対する反省として持っているのですね。

 例えば、日米地位協定。対等な日米地位協定とは何だろうと考えたときに、日米地位協定と対等だと言われる対象となるべきものは何ですか。NATO協定ですか。アメリカがNATOにおいてNATO同盟で得ている立場と、日米地位協定で得ている立場と、これをもってして対等という比較をしますか。対等な日米同盟というときの対象は何ですか。

 これを考えたときに、例えば犯罪人の引き渡しということを考えたときに、日米地位協定の方がNATOの地位協定よりもはるかに有利ですよ、日本にとって。そうですね。これは何でだ。それは多くの国が加盟しているからですよ。それぞれのやり方で裁かれてはたまらぬからということになっているからですよ。

 例えば、そういうことを考えたときに、合衆国がほかと結んでいる協定と対等かどうかという議論をしても、ほとんど意味がない。何が意味があるかというと、在日米軍といいますよね。在米日軍というものが、言葉を正確に使えば、在米日本国自衛隊というものが仮にできたとして、そこにおいてどんな地位協定が結ばれるか。それと、今の日米地位協定がどんなものか。その比較において、初めて正当な対等性というものが議論されるんじゃないですか。対等性という言葉は、そこまで厳密に使わなければいけないのではないですか。外務大臣、どうですか。

玄葉国務大臣 まず、最初におっしゃったこと、施設・区域の提供の話でございますけれども、私も個人的に、個人的にというのは大臣の立場でよくありませんので、慎重に発言いたしますけれども、あの時代にさまざまな考え方がやはりあったんだろう。それは、つまり、まずは地位協定の前に日米安保条約のその対等性というものを考えたときに、例えばNATOの条約との比較をする、そう考えたときに、我々は米国に対する防衛義務を持っていない、しかし、一方で施設・区域を提供している。そういうところで一定のバランスをとっているというふうに思われます。

 それで、地位協定の話でありますが、私も、地位協定の対等性というものを考えたときに、比較の対象は何だと。この間、中谷委員から議論があったときに、NATOの地位協定、そして米韓の地位協定の話を出しました。おっしゃるとおり、実は、日米地位協定は、かなり進んでいるところがそれらに比べるとございます。

 今回、さらに一歩進めたということでありますけれども、今おっしゃったとおり、本当の意味で比較をするなら、今仮定の話をされたところだろう。ただ、残念というか、実態を言えば、専守防衛である自衛隊が、訓練はできても、現実に米国を守るために米国にいられるかという問題がある。訓練はもちろんできるわけでありますけれども、そういったことではないか。

 また、もう一つあえて言えば、ジブチに自衛隊が行っています。そのときの取り決めがございます。たしかあのときの取り決めは、裁判権、軍人軍属、これは、つまり日本の自衛隊の裁判権というのは日本側が持つ、公務以外もですね。そういうふうになっているということです。

石破委員 グアムをどう使うかという話ですが、例えば、海上自衛隊のP3Cをグアムに置いて、海上自衛隊グアム基地というものを持ってあの地域を哨戒監視することは、現在の法体系の中で許されることだと外務大臣は思いますか。防衛大臣でもいいですよ。では、防衛大臣、答えてください、これは防衛省の話だからね。

 いいですか。今、米軍再編の話がされていますね。グアムをどう使うという話ですね。お金を誰が持つかという話ですが、海兵隊の数が減るのに日本はそれだけ負担しなきゃいけないのかどうなのかという議論がありました。

 では、聞きます。グアムに海上自衛隊の基地をつくり、そこに哨戒機P3Cを置いてあの海域を警戒監視することは、今の自衛隊法で可能ですか。

田中国務大臣 私の知識からいうと、グアムに自衛隊をつくって、そしてまたそれをやるということについては、今の法体系ではできないと思っております。

石破委員 外務大臣、答えますか。

玄葉国務大臣 記憶なので確認しなきゃいけませんけれども、たしか防衛省設置法で、いわゆる哨戒監視というのは不可能ではないというふうに考えております。

石破委員 できるはずですよ、防衛省設置法で。防衛省設置法を読んでいませんか。防衛省設置法と自衛隊法は読んでおいてくださいとこの間言いませんでしたか、私。この二つを読まないと使えないですよ、自衛隊は。いざというときに何条を使ってやるかというのは、大臣の瞬時の判断ですよ。

 グアムをどう使うかというときに、アメリカの海兵隊が、海兵隊がという話ばかりしていてもしようがないでしょう。私はバードンシェアリングからパワーシェアリングという言葉をそのまま使うつもりはないけれども、日本が何ができるかということを考えていかないと、この地域における抑止力を維持することはできないですよ。

 そして、沖縄に海兵隊がいますよね。中盤で言ったでしょう、あそこに置いたアメリカの海兵隊が果たしていることは本当にアメリカでなければできないことですかと。

 今の自衛隊の能力で島嶼防衛、離島防衛は、防衛大臣、できますか。

田中国務大臣 今の自衛隊の状況からいうと、在日米軍の海兵隊の機能を代替することはなかなか難しいというふうに認識をいたしております。やはり在日米軍がいることによって抑止力が発揮できる。

 しかし、我が国も、動的防衛力ということで、南西地域の警戒をする、充実をしていくという状況にございますけれども、さらなる努力をしていかなければいけないという認識でございます。

石破委員 私、今から十年前に初めて防衛庁長官になったときに、何で日本に海兵隊は要らないのかという議論をさんざんしたんですよ。日本に海兵隊的な部隊はあるべきではないか。そして、相浦の西方普通科連隊というのはそれでスタートしているわけですよね。だけれども、一つしか部隊がなくて、ああいうものをふやしていかねばならぬのではないか。訓練の場所も、もっといろいろな状況に適合したような訓練の場所が必要ではないか。海兵隊と言おうが陸戦隊と言おうがいいですが、これは憲法に触れるものでも何でもないんですよ。

 防衛大臣が答弁されたように、島嶼防衛をする能力、離島防衛をする能力、それもアメリカに委ねておいて本当にいいのか、海兵隊が沖縄にいるということで。これをもし日本が代替することができるとするならば、そこで相当に沖縄の負担は減ってくるのではないのかということですよ。

 邦人を救出するために自衛隊法を改正する、それも日本がきちんとやる、当たり前のことですね。それをやることによって、少しずつ少しずつ負担を減らしていくということを我々は考えるべきではないのかということを申し上げているんです。

 総理大臣に承りますが、国防の基本方針というのは御存じですよね、この間議論になりました。あれは、我々が生まれた昭和三十二年に、五月二十日だったと思います、閣議決定したものです。私も総理もことしで五十五だ。五十五年間国防の基本方針が変わらないということは本当にあるのかということなんです。これは法律でも何でもありません。閣議決定です。

 私はこれを何度も何度も読み直してみるんだけれども、この三番には極めて大事なことが書いてあって、「国力国情に応じ自衛のため必要な限度において、効率的な防衛力を漸進的に整備する。」ここには、最小限という余計な言葉がないんですよ。必要最小限という余計な言葉がない。だから、集団的自衛権のお話は、ここから行使不可というのは出てこないんです。

 これは、外務大臣、また議論したいんだけれども、憲法上、集団的自衛権を日本は保有しているかというのは実は物すごく大事な議論で、今、独立主権国家である以上、集団的自衛権を保有していることは当然であるが、その行使は、憲法で禁じられた必要最小限の範囲を超えるので、これを行使することはできない、こういうふうに言っていますね。

 では、その前に、先ほどどなたかが答弁でおっしゃった、日本国憲法上保有しているという言葉を入れるとしましょうか。日本国憲法上集団的自衛権を保有しているが、日本国憲法上行使できない、この日本語をどう理解したらいいんですかということなんです。これは日本語ではありません。だから、突き詰めて考えようと申し上げているのはそういうことです。

 本題に戻りますが、「必要な限度において、」というのが国防の基本方針です。ここに戻るべきです。そして、最後にこう書いてある。外部からの侵略に対しては、将来国連が有効にこれを阻止する機能を果たし得るに至るまでは、米国との安全保障体制を基調としてこれに対処する。だから、今みたいな話になるんですよ。

 私は、独力防衛とか核を持てとか、そんなことを言っているんじゃありません。どっちが主でどっちが従かということです。

 昭和三十二年の当時に、自衛隊というのはそんなに力を持ちませんでした。しかし、今や、相当の力を持つに至り、法整備も相当に進んできました。だとするならば、例えば島嶼防衛、例えば邦人救出、邦人救出は外部からの侵略のカテゴリーではないかもしれないけれども、では、島嶼防衛としましょうか。そういうものに対して、やはり我が国の自衛隊が主でなければならない。

 外務大臣よく御存じの、アメリカのバンデンバーグ決議というのがありますよね。自分の国のことは自分でやる、そういう国でなければ合衆国は同盟を組まない、これがバンデンバーグ決議でしょう。

 私は、この国防の基本方針が五十五年間全く改定されなかったということ自体が異様なことだと思いますよ。自由民主党はこれを改定する。ぜひ政府におかれても御検討いただきたい。

野田内閣総理大臣 この国防の基本方針が閣議決定された昭和三十二年五月二十日は私の誕生日なんです、どんぴしゃで。まさに時代を感じますね。

 今読み上げたような内容でありますけれども、ここに書いてある「必要な限度」、私は、これは必要最小限の話と同じで、国際環境とか科学技術の進展とかで、これも相対的なものだと思うんです。でも、このことも含めて、改めて基本方針、御党がまた白紙から考えるということでございますので、私は、我が国の防衛のあり方の基本に立ち返って、時代によってやはりいろいろ状況が変わってきています。もうお互い五十四歳ですけれども、それぐらい、半世紀たってもその見直しがなかったということは、多分うかつだったんだなと思います。私は大いに議論すべきだと思います。

石破委員 最後に、北朝鮮の問題について一つだけ言っておきますよ。

 ことしは北朝鮮にとって相当のイベントの年でして、金正日生誕七十年、金日成生誕百年、そして朝鮮人民軍創建八十年ですよ。いろいろなイベントが重なる。それはいろいろなプレゼントをするわけですよ。そのお金を断っていかなければ、あの国の体制は揺らぎませんよ、ほかにもいろいろありますが。

 そのときに、いろいろな方々がいろいろなルートで接触をするということは控えるべきであって、私は、ここは外交の一元化というのは厳にやっていかねばならないことだと思っています。それは政府との意思を疎通してやっていくということであればともかくも、向こうも、一枚も二枚も上手だとは言わないが、非常にこうかつな、あえてこうかつと言います、外交を展開する国ですので、この点は最後に総理に確認したい。

 最後に申し上げておく。では、自民党ならどうするかということを最初に申し上げました。私たちはこういうことをやっていかねばならないと思っています。

 一つは、一般法です。今、ホルムズ海峡に出すとか出さないとかいろいろな議論があります。イラクはイラク、インド洋はインド洋、その都度その都度法律をつくり、今度はどうしようかなんて議論をしている間に事が過ぎ去る危険性がある。一般法の制定は必要です。集団的自衛権の行使あるいは非核三原則、そういうものをきちんと法に定めた安全保障基本法、集団的自衛権を何でもいいから使っていいという話になりませんからね。どうやって文民統制を確保するか、この基本法は必要です。

 有事において、大災害において、総理大臣は自衛隊の最高指揮官だといいますけれども、それは個人ではありません。合議体たる内閣の長です。一人が反対反対と言ったら、総理は命令が下せません。そういうことを回避するための緊急事態基本法。周辺事態法はアメリカしか対象ではありません。周辺事態においては韓国の船もオーストラリアの船も出てくることがあるでしょう。こういうものも対象にしなければなりません。周辺事態法を改正する。邦人救出のための法律をつくる。領海保全だって、今は法律が不十分です。法律が不十分では領海を守ることはできません。

 こういう法整備をやるということを私たちはきちんと国民に問うて、政権を担当したらば、これをきちんとやるべく、今、法律を整備しておるところであります。

 もう一つは、今総理との間で確認した国防の基本方針、これは改定をします。民主党政権になって頓挫をした防衛省改革、何で頓挫したか知らないが、これは絶対にやっていかねばなりません。統合運用、統合運用といいますが、防衛力の整備が統合的になされていなくて、どうして統合運用ができるんですか。

 陸上自衛隊の最高最適、個別最適ですね、陸上自衛隊はこれが一番いい。航空自衛隊の個別最適、海上自衛隊の個別最適。個別最適の総和は全体最適ではありません。大臣がよくおっしゃる運用というもの、オペレーションというものを考えた上で、こういう運用をやるときに陸海空は何の装備を持つべきかというような防衛力整備を統合的にやらなくてどうするか。

 そういう防衛省改革を、私のときに、林大臣のときに、浜田大臣のときに実現一歩手前まで行きながら、これをなぜ葬ったか。私には全く理解ができません。防衛省の予算が足りない足りないといいながら、運用が大事だといいながら、防衛力整備を統合的にやらないでどうしますか。

 防衛省改革をなぜ途中でやめましたか。大臣、知っている限りおっしゃってください。

田中国務大臣 防衛大綱そしてまた中期防という作業に入っていた中にありまして、防衛省改革の問題が少し検討が進まなくなってしまったというのが私の認識でございます。

 私も、いろいろ意見を伺いながら、やはり最大限の、防衛省のこの人材で、そしてまた今の安全保障環境で本当に対応ができるような組織に研究をしていかなければいけないと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。

中井委員長 石破君、時間が来ています。

石破委員 総理に制服補佐官というのは要ると思います。そして、この国会の場において、制服組が答弁をし、議論をするということは必要なことだと思っています。

 きょうは、時間がなくてF35の議論ができませんでした。またの機会にやらせていただきますが、総理、きょうした議論を決して忘れないでください。沖縄に行ったときに、きちんとした謝罪、そしてきちんとした正面からの向き合い、ぜひなさっていただきたい。

 以上を申し上げて、終わります。

中井委員長 これにて今津君、額賀君、石破君の質疑は終了いたしました。

 次に、遠山清彦君。

遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。

 私は、公明党沖縄方面議長もさせていただいておりまして、本日は一時間いただいておりますので、沖縄の基地問題関係を中心に、野田総理初め閣僚の皆さんとじっくり議論をさせていただきたいと思っております。

 まず、野田総理、先日、今月の二日だったと思いますが、私、当委員会で田中防衛大臣に、普天間の飛行場の県外移設は民主党の公約ですか、公約だと思われましたかと伺ったところ、民主党の公約ですと堂々とお答えになりました。

 きょう、改めて総理にまずお伺いをしたいんですが、普天間飛行場の県外移設は民主党の公約だったのですか、あるいは今も公約なんでしょうか。

野田内閣総理大臣 正確に申し上げますと、〇九年のマニフェストにおいては、「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」と記述をしておりました。ただし、当時の総理大臣が県外移設に言及したことの重みを受けて、田中大臣が先日の委員会における御発言になったというふうに思います。

 したがって、マニフェストではございませんけれども、当時の党代表、総理の発言であり、党としての責任において、また、内閣としても追求するべき課題として取り組んできたことは事実でございます。

 同時に、その後の経緯を踏まえまして、二〇一〇年の参議院選挙マニフェストでは、日米合意を踏まえることを表明いたしました。

 沖縄の皆様には、御期待に沿えなかったことについては、党として真摯におわびを申し上げたいというふうに思います。

遠山委員 総理、済みません、確認ですが、二〇〇九年の衆議院選挙のときは県外移設が民主党の公約だったけれども、二〇一〇年の参議院選挙で撤回された、そういう解釈でよろしいですか。

野田内閣総理大臣 マニフェストの正式な記載は、さっき申し上げたとおり、「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む。」というのがマニフェストに書いたことであります。

 ただし、当時の党代表、その後、総理になられましたけれども、当時の鳩山代表が県外移設を言及いたしました。これは、単に一人の個人として思いつきで言ったわけではなくて、党の沖縄の政策ビジョンなども踏まえて発言をしていますので、党代表の発言は公約と同じように重たいものとして受けとめているということでございますが、その後、県外移設に向けてさまざまな努力、検証をいたしましたけれども、現在の日米合意に至りました。したがって、二〇一〇年の参議院選挙マニフェストには、日米合意に基づいて対応する旨を記載したということでございます。

遠山委員 総理、今の御答弁はかなり率直におっしゃっていただいていると思いますが、今まで、民主党の、総理を初めとする閣僚の御発言からは、いわゆる公約だったんだけれども撤回したというように理解できるようなお言葉は余りなかったんです。

 いや、私は、今の総理の御答弁は評価します。要するに、二〇〇九年に、党代表であって総理もやった鳩山さんが本当に党の公約としておっしゃった、それが、二〇一〇年の五月四日でしたか、鳩山総理御自身が沖縄に来て、それを撤回して、謝罪をして、方針転換をされて、それを受けた二〇一〇年の参議院選挙のマニフェストの内容になったということですから。ただ、それが、きょうこの答弁をいただくまで、私自身もいろいろな文献を見てもよくわからなかったということですから、公約として掲げて、そして撤回をしたということは、きょうここではっきりとさせていただきたいと思っております。

 防衛大臣、今総理の御答弁をお聞きになって、そういう認識でよろしいですか。

 それからまた、もう一つ追加でお伺いをしたいんですが、真部沖縄防衛局長の件につきまして、宜野湾市長選挙の前に、更迭もかなり可能性の高い形で検討しているという報道がありましたけれども、この局長の処分について、現状どうなっているか。

 この二点、まとめて簡潔にお答えください。

田中国務大臣 県外移設の問題についての民主党の公約につきましては、今、野田総理の御発言がございました。

 私も常々、鳩山先生が総理になられたということでございますから、マニフェストではそこまで言及はしておりませんでしたけれども、沖縄の方では地域マニフェストでそれをうたった、これに、総理になられて努力をされて公約をした、しかし実現しなかったという状況ではないかと思っております。したがいまして、党としては大変責任を感じると思っておりますし、私もその一人だと思っております。

 それから、真部局長の件につきましては、引き続き調査をいたしております。また、一つは、業務適正化委員会で取り上げておりまして、この問題につきましては、業務としてこういう選挙に臨んでおる面もございます。さかのぼって調査をする。それから、今後、やはり選挙に当たって、防衛省の職員が誤解を与えるようなことがあってはいけないと思っております。

 そういうことで、二点、今やっておりますので、まだ調査中ということで御理解いただきたいと思います。

遠山委員 大臣、真部局長の処分あるいは処遇について、いつまでに結論を出されるんでしょうか。

 大臣は御承知かどうかわかりませんが、沖縄の防衛局のトップというのは、日常的に、米軍基地関係でいろいろな事件や事故が起こったときに、沖縄の県知事を初めいろいろな諸団体が、局長を窓口に、場合によっては抗議をしたり、苦情を言ったり、意見や要望を言ったり、そういう非常に大事な役回りのポストなんです。ところが、あの事件以来、県民の中にもいろいろな解釈はありますけれども、なかなか信頼を置いて話せない、こういう状況であることは間違いないわけですから、これはいつまでにはっきりするか、もう一度御答弁ください。

田中国務大臣 そろそろ調査は終了するというめども立ってきておるところでありますので、そんなに長くない時期に、業務との関係も考えながら対処していくということで考えております。

遠山委員 そう遠くない時期ということですから、今年度中ぐらいにはしっかり結論を出していただけるのかなと認識をして、次の質問に参ります。

 総理、先ほど、私がこれからする質問を先取りしたような御答弁をされておりましたけれども、県外移設については各方面から厳しい批判があって、その当事者である鳩山元総理も弁明に追われた経緯があるわけですが、昨年の十二月二十五日のNHKドキュメンタリー「永田町・権力の漂流」の中で、鳩山元総理は、県外移設というのは、私が勝手に言ったのではなくて、民主党の政策だったんだという趣旨の発言をされておりました。

 そうすると、先ほどの野田総理の答弁とは、この発言というのは整合性がとれるように、多分野田総理の方であらかじめ考えられて先ほどの御答弁になったと思うんですが、一方で、沖縄県においては、鳩山元総理に対する信頼というのは、申しわけありませんけれども、全くないんです。

 ところが、民主党は、最近、この鳩山元総理を外交担当の最高顧問というポストに就任をさせました。これは、沖縄から見ても、また恐らく米国政府から見ても、意味不明の人事と言わざるを得ないわけでございます。

 総理、これも民主党代表としてお伺いしますが、鳩山元総理を党の外交の最高顧問に就任させるというのは適材適所なんですか。

野田内閣総理大臣 鳩山元総理におかれましては、今、党の最高顧問なんですね。その中で、最高顧問級の何人かの先輩議員たちがいらっしゃいますけれども、そういう皆様にもそれぞれ役割をお願いしようという趣旨のもとで、今般のようなお願いをさせていただきました。

 その経験に照らして外交についてのアドバイスを頂戴したいということでありますけれども、これは、政策というよりもむしろ、党外交の面での御活躍を御期待しているということでございます。

遠山委員 野田総理、この件で長くやると次の質問ができませんので一言で言いますが、党外交といっても、元総理経験者でございますから、政府の特使になる資格のある肩書を持った方でございます。しかしながら、この沖縄問題、普天間問題については、鳩山元総理に出てきていただくともう何も進まないということだけは、率直に、沖縄県民を代表して言わせていただきたいと思っております。

 もう一つお伺いしたいんですが、二〇一〇年の参議院選挙で民主党さんが普天間の県外移設という公約を撤回されたと先ほど総理の御発言がありましたけれども、いまだに沖縄県選出の民主党の衆議院議員は、全員、地元において、県外、国外移設をあたかも公約であるかのごとく主張して、活動して回っております。

 私も、先週、宜野湾市長選挙の応援で宜野湾市におりましたが、民主党が党としては自主投票としている中で、落選された候補の応援で、民主党と書いて車を出して、そして県外、国外のことを訴えておりました。この目で見てまいりました。

 この方々は党の公約と違うことを沖縄でおっしゃっているわけですが、次の総選挙で、代表として公認されるんですか。

野田内閣総理大臣 まず、宜野湾市長選挙については、市町村長の選挙というのはそれぞれの県連単位で御判断をいただくことになっていまして、そうした中で、沖縄県連としては自主投票を決定したというふうに承知をしております。

 なお、私どもの政権の基本的な姿勢は、普天間の移転については、これは日米合意を踏まえながら沖縄の負担軽減を図っていくということの中で、沖縄の皆様に丁寧に御理解を求めていくというのが基本的な姿勢でございまして、党の所属議員あるいは沖縄県連の皆様におかれましても、こうした政府の基本姿勢について理解をしてもらい、そしてコンセンサスを得られるように引き続き努力をしていきたいと思います。

 選挙の公認云々というのは、まだそういうことを言及する段階ではないというふうに思います。

遠山委員 では、総理、そういう段階になったときのために一言申し上げておきますが、もし民主党としてこういう方々を公認されるならば、その際に、この人たちは我が党とは違う公約を公約していますが公認しますとはっきり国民に、沖縄県民におっしゃって公認をされるならされていただきたい、その段階になったら、そういうふうにしていただきたいと思います。それが誠実な政権政党の態度だと思います。

 次に、二月八日に発表されました日米共同報道発表について、何点か伺いたいと思っております。

 パネルを出しますが、パネルは後ほど使わせていただきます。

 まず、この共同発表で一番大事なポイントは、二〇〇六年の日米合意以降、日米両政府の公式見解というのは、普天間基地の移設と嘉手納以南のその他の施設の返還につきましてはパッケージ、一括であって、切り離すことはできないというものでございました。しかしながら、今回のこの共同報道発表で、立場を転換されまして、嘉手納以南の普天間以外の施設を先行返還する方向で公式に協議を加速化させるということが明らかになったわけでございます。

 この点につきまして、私、きょうもお会いをしましたが、仲井真沖縄県知事は一定の評価をしております。

 他方で、沖縄県民の中には、先ほど来話が出ておりますとおり、鳩山政権以来の政権の迷走ぶりに対して非常に強い不信感がありまして、本当にこの先行返還ができるのか、また以前の、県外移設をやりますと言ってその後転換したときのように、結局、陳腐なパフォーマンスで終わってしまうのではないかという声が率直に言って強いです。

 わかりやすく言うならば、これは自民党の石破委員もよくおっしゃることですが、政府の信頼がゼロですから、ゼロに何を掛けても解はゼロ、こういう状況になっております。

 私は、この国会の委員会で何度も申し上げましたように、民主党政権になりましてから、日米合意というのは覆水盆に返らずの覆水になっている、つまり、地面に散っちゃった水になっている、地面に散っちゃった水を飲めと言われても沖縄県民は飲めないということを再三申し上げているわけでございますが、これから沖縄に近々にも行かれると言われている総理として、どうやって沖縄県民の信頼をかち得ようとされているのか、決意をお伺いしたいと思います。

野田内閣総理大臣 この予算委員会のお許しをいただくべく努力させていただいておりまして、今、日程の詰めを行っておりますけれども、二十六日、二十七日に沖縄をお訪ねしたいというふうに思っております。

 その際、先ほど、政権交代以降のいろいろ曲折について御指摘いただきましたけれども、そのことや、あるいは沖縄の防衛局における昨年の局長の発言や、あるいは昨今の御心配いただいている問題も含めまして、まずは心からおわびをするところから私としてはスタートしたいというふうに思います。

 その上で、今、私どもの政権としては、日米合意を踏まえて、この普天間の危険性を一刻も早く除去するべく、沖縄の皆さんの御理解を得るべく努力をしていきたいと思っているその基本的な姿勢と、これから具体的にいろいろお尋ねがあると思いますけれども、このパッケージを外して、抑止力を維持しながら沖縄の負担軽減を具体的に進めていくということの説明、それは普天間の固定化につながるものではない、一つずつ具体的に進めていくということの決意というものをしっかり御説明していきたいというふうに考えております。

遠山委員 その姿勢はいいんですが、総理、よく民主党の閣僚の皆さんは、沖縄県民の皆さんに説明をして理解を得たいということをおっしゃるんですが、県民から見れば、結局、閣僚の皆さんが来られても、県知事を初めごく一部の方々にお会いをするだけだ。

 私、この点で思い起こすのは、鳩山内閣で外務大臣をされていた、きょうはいらっしゃいませんが、岡田現在副総理が地元で住民集会を開いて直接対話に臨まれておりました。マスコミはクローズでございましたが、たくさんの人が参加しておりました中の会合の様子を私は後ほど記録で読ませていただきましたけれども、大変な怒号、非難を浴びる中、外務大臣がお話をされていた。そのお話の中身の評価は今は避けますけれども、私は、この岡田外務大臣が沖縄県民の皆様方と直接対話をして政府の立場を説明されたということは、非常に勇気のある行為だったというふうに思っております。

 そこで、総理に伺いたいんですが、総理も含めて閣僚の皆さんも、沖縄に行かれたときに、きちんと住民の皆様方と、つまり、県の行政や市の行政のトップとだけ会うのではなくて、住民の皆様と直接対話をするような機会をつくるということもお考えになった方がいいんじゃないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 岡田当時の外務大臣、今、副総理となりまして、同じような視線で、社会保障と税の一体改革についても車座の議論をどんどん進められております。極力そういう形で多くの皆様の声を直接聞くような機会ということは、この普天間の問題においても肝要だと思います。

 ただし、ちょっとまだ日程調整中でございますので、今何ができるかということはまだ詰めているところではございませんが、短い期間なのでどれだけできるかわかりませんけれども、基本的な姿勢は、そういうものは大事にしていきたいというふうに思います。

遠山委員 ぜひ、防衛大臣、防衛大臣はもっと総理より先に行かれるわけですが、博物館や美術館は論外にしても、そんな時間があるなら、県民の皆さんの一部でも直接意見を聞かれた方がいいと思います。

 私は地元ですから、当然のことながら、いろいろな方々の意見を聞いておりますけれども、嘉手納基地周辺の方とか普天間基地周辺の方とか、場合によっては那覇の一部の方でも、轟音で会話ができないとか授業ができないとか夜眠れなくなったとか、さまざまな声がありますので、それをやはり、新聞の記事とか週刊誌で読むのではなくて、御自分の耳で、相手の目を見て話を聞くという努力が私は大事だと思っております。限られた時間の中での公務であることはよく存じ上げておりますので、そういう中で、最大限努力をしていただきたいと思います。

 次に、玄葉外務大臣にお伺いをしたいと思います。

 今回のこの共同報道発表は、2プラス2も開かれずに唐突に出てきた感は否めません。しかしながら、私は、非常に大きな意義が一つあると思っております。

 それは、今まで変更はできないと言われてきた日米合意が、一部についてでも変更し得るということがある意味証明されたということなわけですが、今回、なぜこの共同報道発表で日米合意の一部、路線の変更がされたのか、その背景にある中で一番大事な要因を簡潔に説明していただきたいと思います。

玄葉国務大臣 遠山委員と恐らく考えは一致すると思いますけれども、やはり、安全保障環境が刻々と変わっていくわけでありますけれども、〇六年にパッケージ化されたこの三つが、まず、沖縄との関係において残念ながら進まない、あわせて、米国は米国として、米国議会との関係でなかなか進まない。お互い困難を抱えている。

 この困難をお互いに知恵を出して乗り越えていこうということで、〇六年の基本的構成要素は変わっておりませんけれども、その進め方について調整しようではないかということで、今回、おっしゃっていただいたように、変わらないとされていたいわばパッケージが切り離されたという経緯があります。

 その背景は、冒頭申し上げましたように、刻々と変わる安全保障環境、あるいはそれぞれの国の財政事情等々がございます。

遠山委員 そうすると、日米双方の事情、日本側の事情というのは、なかなか沖縄県民の理解が得られないということですから、変化というよりも不変化の条件がある。逆に、米国の側、これは後ほどさらに詳しく議論させていただきます。

 きのうもきょうも、いろいろな新たな発言や報道が米国サイドから出てきておりますけれども、そういった米国側の、議会との関係、財政事情の関係、軍事戦略の見直しの関係、こういったことがあって、今回の一部見直しについての協議を開始するという報道発表になったという理解をいたします。

 ちょっと野田総理、一言だけ。そうしますと、今後のことを考えても、これからまたさらに議論しますけれども、日米双方の国内やあるいは国際安全保障環境が変化をしていけば、さらにこの日米合意の内容を変化させる可能性はある、その余地はあると考えてもよろしいでしょうか。

野田内閣総理大臣 まずは今の協議をしっかり進めていって、抑止力を維持しながら沖縄の負担軽減を具体的に早期に進めていくということをやり遂げていくことが大事だと思いますし、当然、沖縄のさまざまな御要望なども踏まえながら、政府として対応していきたいと思います。

 今の御指摘は、もっとその先の日米合意見直しのお話だと思いますが、これはあくまで、お互いが納得できる状況の変化があるかどうか。それは、お互いが納得したときにはあり得ると思いますが、現段階は、今の枠組みの中での協議を進めていきたいというふうに考えております。

遠山委員 わかりました。

 ちょっと視点を変えて、この共同報道発表の中身に行きたいと思うんですが、きょう、パネルでは抜粋で三カ所だけにさせていただいております。全部をパネルにすると字が小さくてよくわかりませんので。

 それで、ただ、外務大臣、一言ちょっと苦言を呈させていただくと、この共同報道発表、私何度も読みましたけれども、これを最初から最後まで読んで抱く感想というのは、日本側に全く主体性がない。日本が一方的に受け身の姿勢でアメリカと交渉していることが、意図していないのかもしれないけれども、すごく浮き彫りになっている文書だと思うんですね。

 その証拠の一つが、この文書全体で、日本、ジャパンが主語なのは一文だけなんですね。これは抜粋したパネルの二番目のところにありますが……(野田内閣総理大臣「米国も一つですよ」と呼ぶ)米国も一つと言いますけれども、そこが総理、一番大事なところなんです。後で言います。日本は……(野田内閣総理大臣「両国もあるよ」と呼ぶ)いや、しかし、「日本はこのイニシアティブを歓迎する。」ジャパン・ウエルカムズ・ジス・イニシアチブでしょう。

 この後、外務大臣にイニシアチブの中身を聞きますが、要は、ほかは全部、両国はとか両政府はと。

 米国はというところも確かに一カ所ですけれども、そこで米国は、米国側の戦略上の事情だとかこの共同報道発表に至った経緯というのを、日本よりは具体的に主体性を持って説明しているわけです。

 日本は、アメリカはこうこうこういう事情だから、こういう結論に至って、今度こういう協議を開始します、日本はそれを歓迎します、以上、終わりなんです。日本側がどういう国家戦略、安全保障戦略を持ってこういう文書を出すに至ったのかというのは、この文書を見る限り、少なくともわからないというふうに指摘をせざるを得ません。

 そこで、まず外務大臣、この「日本はこのイニシアティブを歓迎する。」というイニシアチブはどういう内容ですか。国民にわかりやすく御説明ください。

玄葉国務大臣 端的に申し上げますけれども、国防費が大幅に米国では削減をされようとしている、そういう中でアジア太平洋を重視するということに対して、私たちは歓迎をするということでございます。

遠山委員 外務大臣、それは私が簡潔にと言ったのでそうなったのかもしれませんが、総理に聞きます。

 総理、要するに、国民から見ると、アメリカ政府というのは、全部が日本で報道されているわけじゃありませんが、連邦議会、下院や上院の議員たちとの厳しいやりとりとか、あるいは、きょうの委員会でも議論が出ていましたけれども、中国や北朝鮮、あるいは南シナ海の情勢等、急速に変化するアジア太平洋地域の安全保障環境の検証をして、そして、二〇〇六年の日米合意当時とは異なる、部分的にでもですよ、異なる戦略というのを明確に打ち出して、そこを新たな機軸にして同盟国である日本に要求を出して、この報道発表に至っているというのがこの文書でわかるんです、アメリカは。

 ところが、日本は、基本的に、アメリカさんのそういう事情を聞いて、ああそうですか、それはそうですね、歓迎しますといってここに至っているんです。

 だから、私は、もし首を振って違うというのであれば、ちょっと時間をとってもいいですから、日本としては、今の変化した環境の中で、そして沖縄の状況、国会での論戦の状況も踏まえて、こういう戦略を持っているから沖縄の基地をこうしたい、だからこの発表になったんだということをこの場で説明してください。

玄葉国務大臣 遠山委員は沖縄に詳しいので、また、沖縄をいわば拠点にされているので御存じのように、例えば、橋本総理が普天間移設を決めたときは、グアム移転というのはなかったわけです。〇六年に初めて出てきた。それはなぜかといったら、〇三年からの米軍再編があったからですよ。

 ですから、私は、新しい国防戦略の指針が出ることと、今回、全く関係ないとは言いません。それは言いません。ただ、私たちの安全保障を考えたときに、またアジア太平洋の安全保障を考えたときに、どうやって抑止力を維持するのか、あるいは向上させるのかということを考えたときに、この三つのパッケージを何らかの形で切り離してでも進めていかないことには、そういった抑止力の維持向上、沖縄の負担軽減につながらないだろうということを我々はずっと考え、また、総理とも相談をしておりました。

 その中で、今回、互いに知恵を出そうということであったわけで、これは本当に共同作業なんです、日米の。文書の書き方についていろいろ御意見はあったかもしれませんけれども、ただ、切り離すということを書いているというのはまさに日本からの話でございますので、そこはぜひ誤解のないようにしていただければと。

 その中で、まさに今までも議論がございました。中国の不透明な国防力の増強、海洋進出等々もございます。あるいは朝鮮半島の問題もあります。さらには、まさに地理的に分散という話を先ほど議論させていただきましたけれども、アジア太平洋全体の中でやはり分散をさせることで、むしろ全体のプレゼンスを向上させるという米国の政策に対しても、我々は、それはよろしいだろう、A2ADの問題もあるだろう、そういったものにも日本としても対応しなきゃいけないということがあると思います。

 これから、先ほど額賀先生の質問、私は非常に本質的だと思うんですけれども、例えば戦闘部隊が行くのか司令部員が行くのかで、確かに抑止力に一定の変化が出る可能性はあるんですね。そういったことも含めて、どうやって埋めていくのかとか、そういったことをきちっと日米双方で緊密に協議をして、万全を、万全というのは、我が国の安全保障に資するようにそれらについて確保していくということは、極めて大切だというふうに考えています。

遠山委員 玄葉外務大臣個人の説明能力は高く評価しますが、しかしながら、この文書でそこまでのことは読めないんですよ。

 日本は、それをウエルカムします。外務大臣は、今のお話の中で、普天間移設と他の施設の切り離し、これは日本側が言ったんですよとおっしゃいましたが、日本側というよりも、外務大臣御承知のとおり、沖縄県知事が大分前から御主張していて、それをそのままアメリカに言ったわけで、それは、日本の国家全体の戦略の大きな要素で言われると、ちょっと違和感があるなというのが一つ。

 それからもう一つ、この後の質問でお聞きしますが、私は、アメリカは交渉相手として甘くないと思っているんです。その意味は、普天間移設とほかの嘉手納以南の五個の施設を切り離す見返りは、アメリカ側にとって何かということなんです。

 今、この二、三日のアメリカでの報道を見ますと、少なくとも二つ浮かび上がってきている。

 一つは、沖縄側、日本側が望んでいる他の施設の返還を五つ先にやりますよ、そのかわり、グアムに移転する、二〇〇六年の時点では八千人と言っていた人数を四千七百人にしても、日本側の約六十一億ドルの負担はそのまま負担してもらう、お金はもらう、これが一つの大きな見返りです。

 それで、二つ目は次にするとして、私、ここで伺いたいんですけれども、グアムに行くはずだった八千人が四千七百人に減らされているわけですから、当然、グアムでかかるお金、経費も減るに決まっているんです。日本の負担がそのまま六十一億ドルでいくということは、これは納税者の観点から全く理解が得られないと思います。

 それから、いろいろ、これから協議しますとかという反論しか言いようがないのかもしれませんが、今月の十三日、アメリカの国防総省、ペンタゴンが、二〇一三会計年度の国防予算案を発表しました。それは、全体としては、戦費を除いて前年度比微減の五千二百五十億ドル、約四十一兆円の軍事予算を国防総省が出しているんですが、その中で、沖縄の海兵隊のグアム移転費は、前年度比で八三%マイナスで、二千六百万ドル、約二十億円、大幅というか二割以下になっちゃったんです。

 だから、アメリカ政府は、これは政府ですよ、議会じゃないですよ、政府は、議会の強硬な意見を反映して八三%もグアムへの移転費を削っているわけです。

 そうすると、ここから先は私の推測ですが、日本側がもう負担を変えない、太っ腹で払ってくれる、だからアメリカ側は減らしていいということが、二〇一三年度の会計ということはことしの十月からのアメリカの会計ですよ、出ている。ですから、切り離しを言って、アメリカも乗ってきたからよかったよかったじゃ全然ないですね。この先行返還の見返りにこれが一つ出てきていますが、これはどうされますか。きちんと、外務大臣、日本として減額を要求しますか。

玄葉国務大臣 今、遠山委員がるるおっしゃったことについては、よく留意をしていきたい、まさにこれからなんですけれども、よく留意をしていきたいと思います。

 それと、やはり大きな話をまずきちっとしないといけないと思うんです。

 このアジア太平洋全体の中で、日米同盟は公共財だと言っているわけでありますから、日米のどういう責任の分担、これは経費ということに限らず、どういう分担というのがあるのか、先ほど来から出ているような軍事的な議論も含めてだと思うんです。

 その中で、私は、ワン・オブ・ゼムとしてそういう経費の問題も出てくるし、例えば、今おっしゃったように、グアムに行く数が、まだはっきりしていないんですけれども、例えばおっしゃった数くらいだと仮に仮定したときに、では、ほかがどこに行くのか、それが日本に対する影響はどうなのか、さまざまやはりあると思うんですね。

 ですから、そういった全体を、責任の分担ということも含めて、まずしっかり考えながら、しかし、先ほどおっしゃったようなことをやはり留意しながら協議を進めていかなきゃいけないな、そう感じました。

遠山委員 共同報道発表の最後には、まさに今大臣がおっしゃったアメリカとの協議、数週間ないし数カ月の間に結論を出すべくやるという内容になっておりますから、これは、そういう表現で書いたときにはまあ半年以内ということですから、半年以内に大変厳しい協議をアメリカ側としなきゃいけないというふうに思っています。

 私ども国会議員の立場から言わせていただければ、もし日本政府がアメリカ政府との協議に負けて、だって、アメリカの議会があれだけ強硬にやって、アメリカのグアム移転費は八三%マイナスにしておいて、変化したにもかかわらず、日本が一〇〇%丸ごと出すという話になれば、私は衆議院の決算行政監視委員会の理事もやっておりますので、その委員会でグアムまで視察に行って、本当に日本のお金が、納税者のお金が無駄なく使われているのかと見に行かなきゃいけませんし、この予算委員会でも、そういった観点で厳しく調査をしなきゃいけないということだけは事前に警告をさせていただいておきます。

 それからもう一点、アメリカ側が切り離し論を容認するかわりに見返りとして求めてくるであろうこと、これはちょっと質問を前の方に飛ばしていきますけれども、それはずばり、普天間基地の老朽化した施設の更新です。

 これは、私どもが与党の時代から実際ちらほら出てきた話でありましたけれども、普天間基地のさまざまな施設が老朽化をしているので、ぜひとも日本政府も負担をして更新してもらいたい、こういう要望が自公時代からありました。当然自公時代から、特に二〇〇六年以降は、普天間の移設をするわけだから、もう使わなくなる、移設する基地の施設を更新するなんということはできませんよと言って断ってきた。

 ところが、今回、私が、そして沖縄県民の一部の方が恐れているのは、沖縄県と日本政府が今や協調して要求をしている普天間以外の基地の先行返還をやってあげるんだから、普天間基地の更新、大分前から言っているけれども、なかなか動かないんだからやってくださいよ、こういう要求を強硬に突きつけてくることは簡単に予想できているんですね。

 そこで、外務大臣にまた、交渉に臨む当事者でありますから、あえてお伺いをしますが、そういう普天間基地の施設の、固定化するとかそういう表現は当然アメリカは使いませんよ、施設を更新したいと言ってきた場合、それを受け入れないということをここで明言できますか。

玄葉国務大臣 遠山委員は全て御存じでおっしゃっていると思います。これも率直に申し上げれば、議論は今、全くしていません。

 ただ、私は、他方、そういった補修のような話というのは、全く今回の協議と本当に同じ類いの話なのかという問題はあるのではないかと個人的には思っているんです。

 つまりは、例えば、一年使うのに、二年使うのに補修が必要だといったときに、本当にしないでおくことができるのか、それが例えば地域の皆さんにとって安全なのかどうなのか、そういったことはまた別の話として考える必要があるんじゃないかという、一般論として言えば、そういうことは言えるのではないか。今回の協議でどうだこうだということではないのではないかというふうに考えています。

遠山委員 今、大臣、かなり苦しい御答弁だったと思いますけれども、要するに、余地としては、普天間基地の施設の中で、今の外務大臣の説明を私なりに解釈すれば、一年や二年の通常のメンテナンスで必要な更新まで拒否するわけにはいかないという表現で、更新する余地を残したわけです。

 ただ、アメリカ軍の施設というのは、究極は軍事機密扱いで、いろいろなことを隠すことが堂々とできるわけです。それはいい悪いではなくて、海外の領土に軍事基地を置くということはそういうことですから、主権は向こうにあるわけですから、詳細を知るということはなかなか難しい場合もあるわけですね。

 ただ、私、きょう申し上げておきたいのは、今後の協議の中で、私ども日本国民、あるいは特に沖縄県民の皆さんにとって、これはもう普天間の固定化への第一歩、第二歩なのではないかと捉えられるような更新の事業を容認してしまったら、それは物すごい政治的に大きな意味を持ったメッセージになりますので、これからこの共同発表に基づいて行う協議の中で、議題になるかどうかも私はわかりません。わかりませんけれども、私の推測では、先ほど冒頭に申し上げたように、アメリカは甘い交渉相手ではないということは、アメリカにとっての何かメリット、見返りというものがあるからこの話に乗ってきたんだと私は思っておりますので、そういう点できちんと留意をして、国民の声を踏まえて対応していただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 では、ちょっと次のマップをお願いしたいと思います。これは、沖縄にある米軍基地のうち、海兵隊関係の基地だけを明示させていただいた地図でございます。

 今回の共同報道発表でも、普天間飛行場の代替施設に関する現在の計画、すなわち、この地図の下にある普天間飛行場を、上のキャンプ・シュワブの辺野古弾薬庫と書いてある地域の端っこの、辺野古崎のところにV字でつくるというのが現行案になるわけでございますが、この現行の案が唯一の有効な進め方というふうに書かれているわけでございます。

 私の質問をシンプルに言うと、なぜ辺野古じゃなきゃいけないのか。私の前の委員からも同じような質問があったわけですが、私の申し上げたい観点は、沖縄県でも、その他の都道府県でも、この沖縄の下にある普天間飛行場、本当に那覇空港に近いです。那覇空港に飛行機が着陸するときに、横を見ていても見逃しちゃうぐらい近いんですね、町のど真ん中にあって。その飛行場、たったこの一つの飛行場を何で動かせないんだという意見が非常に強いんです。

 ところが、この後、外務大臣にお聞きしますが、実は、海兵隊の基地というのは普天間飛行場だけじゃない。上にも幾つかあるわけですね。こことの関係性というのが国民の皆様にはきちんと説明されないまま、普天間飛行場の移設問題という言葉だけが歩いているわけですよ。

 今の私の話も踏まえて、外務大臣、なぜ、普天間飛行場を辺野古に移すことが唯一の有効な進め方という判断になっているんですか。

玄葉国務大臣 遠山委員には大変よい示唆を与えていただいているというふうに思います。

 つまりは、普天間のヘリの飛行場だけならどこにでも移れるんじゃないかという誤解をする国民の皆様がいらっしゃる。これは先ほど石破先生の質問にもございましたけれども、この海兵隊というのは、まさに今お示しをいただいた資料のキャンプ・シュワブ、そしてキャンプ・ハンセンの陸上部隊を、まさにこの普天間のヘリ、CH46とかCH53とかが運ぶ。そして、さらにはロジがあって、補給とか整備がある。つまり、一体となって、海兵隊はユニットとして動くということでございます。これは全て御存じのとおりでございます。

 ですから、普天間の飛行場だけを、残念ながら、移せる場所があったから遠くに移すというわけにはいかない。つまり、一体として統合運用がなされて初めて、機動性、即応性を持った海兵隊の機能が果たせる。それは、有事のときだけではなくて、訓練そのものもそうであるということでありますから、まさに平時においても、ヘリだけが遠くにあればなかなか訓練もできないということで、本当に沖縄の皆様には心苦しいのでありますけれども、一体的な、ユニットというか、海兵隊の統合運用をお願いしないといけない、御負担をお願いしないといけないということだろうというふうに思います。

遠山委員 ということは、外務大臣、今までは、国会の議論でも、あるいはマスコミのテレビ番組の議論でも、普天間飛行場をどこに動かすかという観点でずっと議論をされてきたけれども、実は、普天間飛行場を沖縄の外に出すという場合には、キャンプ・シュワブとかキャンプ・ハンセンの機能も一緒にくっついて移動しないと海兵隊として機能しない、そういうことをおっしゃっているということでよろしいですか。

玄葉国務大臣 基本的にはおっしゃるとおりだと思います。

 ですから、問題は、仮に、非常に近い地域に飛行場を移せるということであれば、またさまざまな議論はあり得るんだろうというふうに思いますけれども、全体として、基本的には、一定程度離れた場所に行くという場合は、必要になるということだと思います。

 同時に言えば、これまでも何回も議論になってきましたけれども、やはり東アジアの潜在的紛争地域にほぼ等しく近い沖縄という地政学的有利性。この中で、先ほど申し上げたような統合運用を海兵隊が行っていく、その機動性、即応性。そして自衛隊も、当然、我が国自身、防衛力の整備をしていく。それが相まって、全体の、我が国に対する抑止力というものになっているというふうに考えております。

遠山委員 そうしたら、外務大臣、ちょっと時間の関係で、これは要望にとどめておきまして、続きはまた別の機会にやりたいと思います。

 要するに、普天間飛行場が、輸送部隊の機能と司令部機能、そして、例えばキャンプ・ハンセンとかキャンプ・シュワブが、訓練でありますとか、あるいは輸送部隊が運ぶ物資だとか武器だとかそういうものを置いてある、そういう重要な機能を担っていて、それが一体的に運用されているので今のような話になっているんだということであれば、それが国民にわかるようにきちんと機能をブレークダウンして。

 だから、一つの機能だけが動くのではないかと思っているから話が堂々めぐりするわけでありまして、もし一緒に動かすとしたら、どういう機能を一緒に県外に、国外に動かさなきゃいけないのかということをきちんと国民に説明をしないと、同じ土俵で議論ができないという意味で、外務省としても努力していただきたい。これは要望として申し上げておきたいと思います。

 ただ、その上で、野田総理、お伺いしたいことがあります。実は、御承知のとおり、沖縄県民八割、最近の世論調査では九割が普天間の県外移設というものを望んでいるというのが現実でございます。

 私、今回質問するに当たって調べたんですが、海外にある、米国以外にある米軍基地が縮小、撤退した事例がどれぐらいあるのかということでございます。

 一九四七年から一九九〇年まで、相当な数の米軍基地が撤退をしております。今、ざっと、早口で、一部だけ申し上げます。

 まず、ヨーロッパでは、ルクセンブルク、オーストリア、キプロスなど六カ国・地域。太平洋では、クック諸島、フィジー、ニューカレドニア、サモアなど十九島・地域。アフリカ、中東地域は、アルジェリア、リビア、モロッコ、チュニジア、ガーナ、イラン、サウジアラビア、パレスチナ、スーダンなど十八カ国。中南米で、ブラジル、ペルー、ベネズエラ、エクアドル、コスタリカ、グアテマラ、メキシコなど十二カ国。アジアでは、ビルマ、ベトナム、セイロン、台湾、インドなど六カ国でございます。これを全部合わせると、六十一カ国・地域で米軍が過去に撤退をしている。

 それから、一九九〇年代に入りましてから、数は減っておりますが、フィリピンのスービック基地、一九九二年。パナマのアメリカの軍事基地、九九年。そして最近では、同じくエクアドルの最後の基地が二〇〇九年。こういうことになっているわけであります。

 ある学者さんの本で指摘されていることを申し上げると、この六十カ国以上で米軍基地が撤退したケースの半数以上が、きっかけが政権交代だったんですね。つまり、野党だった勢力が、政権をとったら米軍基地の撤退をしますといって、政権をとって撤退させたという例が大体この六十幾つのうちの約半分ということでありまして、日本の民主党政権も、何となく二、三年前が思い浮かぶわけでございます。

 私は、今、もちろん日本政府が日米同盟を軸としてしっかりとした安保戦略を立てるということを同時にやりながらも、しかし米国も、先ほど来申し上げておりますように、財政事情の悪化、米国議会での厳しい追及等含めまして、いろいろと変化をさせてきている中で、正直言って、総理大臣が毎年、自公政権時代も含めて、ころころかわっているからできないと言われればそれまでですが、そろそろ日本も、大きな安全保障のグランドデザインの中で、別に沖縄全部の米軍基地をなくせという議論を今、国会でしているわけじゃありません。この普天間基地については、あるいはその機能については、きちんと地に足のついた議論をして、沖縄県民も納得できる解決策を見出せる方法というのは、この世界各国、六十数カ国で米軍基地が縮小、撤退した例があるということを考えますと、できるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 それぞれの国の事情、いろいろあったんだろうと思いますし、一回撤退しても、その後戻ってくるケースもありますね、出たり入ったり。例えばフィリピンなんかは、今はそうだと思います。

 等々、いろいろな事情はあるというふうに思いますけれども、日本の場合は、先ほど来の議論があるとおり、沖縄というこの地理的な特性を考えて、抑止力を維持するという意味においては、やはり米軍の存在は極めて大事だというふうに思います。

 そのことの説明は、ますます今アジア太平洋地域における安全保障をめぐる環境が厳しくなっておりますので、その意義というものを改めて沖縄の皆様にきちっと御説明をしながら、御理解いただけるように努めていきたいというふうに思います。

遠山委員 なかなか難しいと思いますが、総理の御発言の中にも外務大臣の御発言の中にも、抑止力という言葉が出てまいりました。これは、我々が与党のときにも抑止力という議論を多少しているわけでございますが、今、沖縄でも、あるいは本土の一部の学者の間でも、抑止力ということの中身、定義、それから本当の実態についてさまざまな意見が出ているところでございます。

 私、正直に申し上げまして、国会に約十年おりますけれども、日米安保の話に関係して、この抑止力ということについて、きちんと専門的な議論を国会で、石破理事はよく個人的にされていますけれども、国会全体で、抑止力とは本当に何であって、どうして日米同盟が日本にとって必要で、それが沖縄にどういう関与があるのかということは、もうちょっと深掘りして議論する必要があるんじゃないかということを申し上げておきたいと思っております。ちょっと時間の関係で、答弁は結構でございます。

 それで、もう最後の質問でございます。厚生労働大臣、わざわざ一問のために来ていただきましたので、させていただきたいと思います。その前の質問はちょっと、もう最後、割愛をさせていただきます。

 野田総理、答弁は厚労大臣に伺いますが、野田政権の閣僚の皆さんがどれだけ認識されているかわかりませんが、沖縄では、まだ第二次世界大戦当時の遺骨がきちんと収集されずに放置をされているという問題がございます。

 これはいつはっきりとわかってきたかといいますと、今から三年前、ちょうど民主党さんが政権をとられたころでございますが、沖縄県那覇市真嘉比という地域の丘陵地帯、約六千平方メートルで、公共工事が始まるので、その前にということで、沖縄で遺骨収集ボランティアをしているガマフヤーという団体が遺骨収集作業を行いまして、そこで二カ月で百七十二体の御遺骨が発掘をされました。百七十二柱と正式に言うそうですが。それ以後、県も市も、どうも沖縄にはまだ旧日本兵を中心に多数の遺骨がそのままになっていると。

 私自身も実は、一昨年十月十六日に、このガマフヤーという団体の方々と一緒に、西原町というところで遺骨収集作業に参加をさせていただきました。

 私は、その団体の方から、遠山さん、ここを掘ってくださいと言われて、西原町の、コンビニエンスストアがある県道から車で五分ぐらい入っていった丘陵地帯の林の中に、ぱっと見、ちょっとわからないんですが、旧日本軍が掘ったざんごうの跡がだあっとありました。要は、沖縄本島の決戦のときに、沖縄本島北部、読谷村のあたりから上陸した米軍が首里城を目指して南下してくるのを食いとめるために、それぞれの丘陵地帯に日本兵が決死隊で配置されまして、機銃とか銃を持ってそこに潜んで、それで、ほぼ全員、全滅しています。

 そのざんごうの一つに私は案内されて、そこで、三時間ですけれども、作業服を着て自分で堀りました。正直言って、堀りながら体が震えました。というのは、掘っていると、六十六年前の、日本兵が自分でつくったであろう壁が出てくるんですね、その当時のままで。私自身、信じられなかったのは、六十六年間、この私が手で掘るまで誰も掘らなかったのかということが信じられない思いをしたんです。

 このガマフヤーという団体は、総理、ボランティアスタッフを中心にやっているんですが、ボランティアだけじゃ手が足りないんです。それで、実は、今年度で終了する緊急雇用創出事業を活用して、数十人のホームレスの方とか失業者の方を一時的に雇って、そしてこの団体の方が指導して遺骨収集をやるという形で、那覇市とか与那原町でやっているという状況なんですね。

 厚労省は、予算もとって、日本の国外の、私も外務大臣政務官をやっているときにラバウルに行きまして、日本から来た遺骨収集団の調査の、記念碑とかを拝見しましたけれども、要するに、国外の遺骨収集、当然やっていいんですよ。しかし、日本で唯一、唯一と言ったら、北方領土の方もいらっしゃるので、唯一大規模な白兵戦が行われた沖縄の遺骨収集に全く手がついていないということは、我々の政権時代の反省も含めて、これは非常に問題だというふうに今思っています。

 ぜひ、もう予算案が出てしまっている中ではありますが、厚労省として前向きに支援をして、沖縄県の遺骨収集はできる限り国の支援も入れてやるということでやっていただきたいんですが、いかがでしょうか。

小宮山国務大臣 戦没者の遺骨の収容は、国の責務ですし、どういう戦域でもしっかり進めなければいけない。特に、沖縄という、非常に近い日本の中でということはしっかり力を入れなければいけないというふうに思っています。

 今御紹介いただいたように、二十三年度から、沖縄県への委託事業としてNPO団体などの情報収集のための経費も盛り込みましたし、二十四年度予算案では、この委託事業費を増額いたしまして、御紹介いただいたようなボランティア団体などの活動に対する支援も拡充することにしています。

 そういう意味で、情報収集もしっかり行いまして、沖縄県とも連携をしながら、ボランティア団体の皆さんのお力もおかりして、今御紹介いただいたようなこともしっかり活用して進めていきたいというふうに考えています。

遠山委員 大臣、前向きな姿勢も結構ですし、情報収集もいいんですが、ぜひ予算措置もきちんとやっていただきたいという要望が一点。

 それから、たまに、遺骨収集作業ということで、どこかで公共事業が始まる前に、文化財の発掘調査と似ているんですけれども、業者に発注してやるケースがあるんですよ。ところが、これは現場で、さっき私が御紹介したガマフヤーの団体の方とかに聞きますと、いわゆる営利企業に遺骨収集をこの辺でやってねと発注すると、ブルドーザーを持ってきて、重機でがあっとやっちゃう業者が残念ながら存在するということなので、ぜひ、沖縄でやるならば、現地の遺骨収集の実情をわかっている方々。それから、沖縄の場合、不発弾が出たときは自衛隊に出動を願って不発弾処理もやらなきゃいけないという微妙な問題も含んでおりますので、そういう専門の方々が沖縄はおります。ただ、予算がないんです、人手もないんです。緊急雇用創出事業を使ってごまかしてきたんですが、それは今年度で終わっちゃうんですよ、来年度はないんです。

 ですから、ちょっと厚労省でこれから知恵を出していただいて、六十六年前のお話ですけれども、国の名のもとに、家族を思いながら亡くなった日本兵の遺骨がまだ多数沖縄に眠っているということを理解していただいて対応していただきたいということを申し上げて、私の質疑を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

中井委員長 これにて遠山君の質疑は終了いたしました。

 次に、赤嶺政賢君。

赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。

 きょうは、米軍再編の見直しについて質問をいたします。

 日米両政府は、二月八日、米軍再編の見直しに関する基本方針を公表いたしました。一つは、グアムに移転する海兵隊の人数と部隊構成を見直す、もう一つは、グアムへの移転と嘉手納基地以南の土地の返還を普天間基地の移設と切り離すというのがその中身であります。

 まず総理に伺いますが、このような見直しを行うことになぜなったのか、総理の認識を伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 普天間の危険性を一刻も早く除去したいという思いでこれまで取り組みをしてまいりましたけれども、なかなか膠着状態から脱却することができない。その中で何か知恵が出せないのか。すなわち、これは沖縄県からも御要請がありましたけれども、具体的に沖縄の負担軽減を先に進めていく、あるいは嘉手納以南のところの土地の返還等を進めていくということを何とか切り離してできないかという私どもの思いと、それから、アメリカにおける国防費の削減をしなければいけないという、あるいはその一方で新しい国防基本戦略の方針が出てきているというような、いろいろな諸事情がありながら、これは共同作業として何とか知恵を出していきましょう、柔軟に対応していきましょうというところから議論が始まったということでございます。

赤嶺委員 膠着状態になった状態、パッケージを外せばうまくいくのではないか、こういうお話でありますが、何で膠着状態に至ったのかということが大事だと思うんです。

 日米両政府が普天間基地の返還に合意したのは九六年の四月であります。ところが、それにかわる新たな基地の建設を条件としたために、返還は一向に実現しませんでした。日米両政府は、新基地建設を断念するのではなく、進まないということで、今度は米軍再編のもとで、海兵隊のグアム移転と嘉手納以南の土地の返還をパッケージとすることで、あくまで辺野古新基地建設を進めようとしてきました。沖縄が県内移設を受け入れたら、日本政府がグアムの基地建設にきちんと金を出す、そして海兵隊も移転してやる、嘉手納以南の基地も返還してやる、これをパッケージと呼んできたわけですね。しかし、このような条件をつけても、新たな基地は建設できなかったのであります。

 もともと、沖縄の米軍基地は、アメリカが国際法にも違反して、住民の土地を強奪してつくったものです。本来、無条件で返還すべきが当然であります。パッケージが出されたときに、県民を愚弄している、このような怒りが沖縄県内に噴き出しました。返還を求めたら、新しい基地をつくれと言われる。余りにも愚弄したやり方だという怒りの声が広がりました。

 総理に伺いますけれども、今回明らかになったことは、いかなる条件をつけても沖縄に新たな基地の建設はできない、基地のたらい回し路線は破綻した、そういうことではありませんか。

野田内閣総理大臣 普天間の危険性を一刻も早く除去しなければならないという、これは日米共通の認識であります。

 その上で、唯一具体的に可能な方法として、今回の日米の共同のあの文書の中にも書いてございますが、辺野古への移設ということを書かせていただいておりまして、その御理解を得るために、むしろ、沖縄の皆様の望んでいる負担軽減を早目に具体的に実行することによって、その環境に資するようにしていきたいと考えております。

赤嶺委員 普天間で危険な基地は辺野古に持っていっても危険なんです。それが何で日本政府は理解できないのかというのが県民の怒りなんです。

 今、一刻も早く沖縄県民の負担軽減を図るためにパッケージを外した、嘉手納以南の土地の返還を先行して進める、そのことによって新しい基地建設への理解を得たいと皆さんおっしゃってまいりました。

 しかし、ロードマップの合意では、嘉手納以南の土地の返還は、普天間基地の移設だけではなくてグアム移転も条件とされていました。海兵隊がグアムに移転した後に土地の返還が可能になる、このように書いています。この条件はなくなるんですか。

玄葉国務大臣 まず、赤嶺委員が先ほどおっしゃった、普天間の基地が辺野古に行ってもその危険性は変わらない、これは私は認識が違います。それは、普天間は密集地にある基地であるということがまず何よりあると思いますので、そこの認識がまず違います。

 おっしゃるとおり、海兵隊がグアムに行く、その結果として生じるのが土地の返還でございます。つまりは、これからグアムに行くだけではなくなるかもしれません。つまりは、グアム以外も含めて海兵隊の数が減る、その結果として生じる土地の返還、それは施設・区域が統合されて土地の返還がなされていく、そういうことでございます。

赤嶺委員 外務大臣は、普天間は密集地で辺野古は密集地でないから赤嶺の意見と違うようなことをおっしゃったんですが、どちらにも沖縄県民が住んでいるんですよ。県民の命の値打ちというのは、密集地も過疎地も、そしてああいう集落も同じなんですよ。今の玄葉外務大臣の発言というのは、アメリカ側が繰り返し繰り返し言ってきたことなんですよ。同じことを日本の外務大臣がアナウンスしている。非常に恥ずかしいことですよ。

 それじゃ、あれですか、嘉手納以南の土地の返還というのは海兵隊がグアムに移ってからだ、そういう条件がついているんだ、こういう理解でいいわけですか。

玄葉国務大臣 これは、この間も何度も申し上げてまいりましたけれども、グアムのみならずということにこれからなるかもしれませんけれども、その結果海兵隊の数が減るわけですから、その結果生じてくるのが土地の返還であって、その土地の返還について可能な限り早期に実施できるように全力を挙げていきたい、そう考えております。その部分はリンクしております。

赤嶺委員 海兵隊のグアム移転と嘉手納以南の土地の返還はリンクしていると。

 あと一つ、これまで政府は嘉手納以南の土地の返還の条件を説明してまいりました。それは、土地の返還には、グアム移転に加えてもう一つの条件は、移転後に沖縄に残った基地を統合する。つまり、県内移設、今ある返還する基地の機能は県内のどこかに統合する。この移設条件は、これは今回の見直しで取り払われたんですか。

玄葉国務大臣 詳細はこれからなんですけれども、今おっしゃったことは、私が先ほどから申し上げていることを繰り返しておられると思うんです。

 ですから、グアム初め、さまざまなところに移転します。そうすると、施設・区域があきます。それが統合されていきます。そして土地の返還というものが起きてくるということでございます。

赤嶺委員 つまり、嘉手納以南の土地の返還には二つの条件がついている。一つは、海兵隊の移転だ。もう一つは、移転先の基地の機能の、沖縄県内への基地機能の統合だということですよね。だから、移転先を探さなきゃいけないわけですよね、統合するということは。

 そうじゃないですか、外務大臣。それはそういう議論としてここまで来ているんですよ。こういう認識、ないんですか。

玄葉国務大臣 施設・区域が統合されて、土地の返還がなされるということでございます。

赤嶺委員 普天間基地の移設という条件は嘉手納以南の土地の返還の際になくなったわけですが、これまでの移設条件の二つは残ったままであります。私は、これでは実際には嘉手納以南の土地の返還はなかなか進まないと思うんですよ。

 返還対象の一つ、嘉手納以南の土地の返還、この中に那覇軍港がありますよね。那覇軍港というのは、一九七四年に沖縄県民に返還されることが合意されているんですよね。ただし、移設条件つきでありました。だから、あれから四十年たっても何も動いていないわけですよ。

 つまり、沖縄の基地の機能の統合であれ何であれ、移設条件をつけたらその基地は動かなくなる。今までも返還合意をやった基地というのは幾つもあるんですよ。だけれども、それが移設条件つきだったら動かなくなる。こういうような点を私は指摘しておきたいと思うんですよ。

 名護市辺野古への新基地建設は、いかなる条件をつけても、それから莫大な振興策も投入いたしました。それでも、これは自公政権の時代ですね、実現できませんでした。返還合意からもうすぐ十六年。新基地建設、これにしがみつくことは、まさに普天間の危険の固定化につながっていくものであります。普天間基地は無条件で閉鎖、撤去する以外に解決の道はない。これが、皆さん、この間の米軍再編で膠着状態だった。これを見直すというなら一番何を見直すか。県内移設では沖縄の基地問題は解決しない、普天間基地の危険を除去するためには無条件撤去以外にはない、このことを学ぶべきだということを私は強く申し上げておきたいというぐあいに思います。

 もう一つは、先ほど総理は、アメリカのいろいろな要素、日本側の要素、いろいろかみ合ってという、こういう説明がありましたが、まるで日本政府がアメリカと一緒になって今回の見直しを進めてきたかのように聞こえます。

 今回の発表文書でこう述べています。アメリカは、「地理的により分散し、運用面でより抗堪性があり、かつ、政治的により持続可能な米軍の態勢を地域において達成するために、アジアにおける防衛の態勢に関する戦略的な見直しを行ってきた。日本はこのイニシアティブを歓迎する。」このように述べております。この戦略的な見直しというのは、アメリカが言い出したことではありませんか。

玄葉国務大臣 先ほど来から委員会で申し上げてまいりましたけれども、それは、アメリカはアメリカで新しい国防戦略の指針というものがつくられた、その機を捉まえて、我々自身は我々自身で我が国の安全保障に資するためのことを考えている、確かにそういう意味でタイミングが一致したという側面はあろうかと思います。

 ただ、先ほどの質問にもございましたけれども、この共同発表の文書、「イニシアティブを歓迎する。」ということは、国防費が削減をされていく中でもこのアジア太平洋にしっかりとコミットするということに対して、我々はやはり我が国の安全保障に資するものというふうに考えておりますし、分散にしても、この抗堪性という訳がいいか、これは英語でつくっているものですから、私もどうもこの抗堪性という訳がいいかどうかというのはあります。復元力というか、レジリエンスということなんだと思いますが、いわゆる地域全体における米軍のプレゼンスというものを向上させていく、そしてあらゆる不測の事態に対応できるようにするということは、これはアジア太平洋全体の安定にとって必要なことでありますし、我が国の安全保障にとっても必要なことであるというふうに考えております。

赤嶺委員 アメリカの戦略見直しというイニシアチブに沿ってアジア太平洋の平和と安全といいますが、その中身というのは実態がわからないわけですね。

 今回、グアムに移転する海兵隊の規模を八千人から四千七百人に縮小して、残りをオーストラリアやフィリピン、ハワイなどにローテーションで派遣する方向で調整している、このように報じられております。このような見直しを行うことになったのは、今も外務大臣もおっしゃいましたけれども、アメリカが深刻な財政赤字を抱えているからであります。アメリカ議会が国防予算を含む財政支出の削減を求めてきたからということであります。

 海兵隊のグアム移転の経費は、当初の計画を大きく上回る可能性が指摘されてきました。去年五月のアメリカ政府監査院、GAOの報告書では、日米の負担総額で一・七倍、アメリカ側の負担額は三倍近くに膨らむことが指摘されております。このような巨額の財政支出はもう負担できないというアメリカ側の議論がありました。だから、海兵隊の移転規模を縮小して、より安上がりに効果的にアジア太平洋で部隊を維持しようとしているのです。

 総理に伺いますが、結局、今回の見直しは、こうしたアメリカの国内事情に合わせて行うことになった、そういうことではありませんか。

玄葉国務大臣 ですから、もう先ほど来から申し上げておりますように、日米の共同作業でございます。今の膠着状態を打開するということに対して、持ちかけたのはむしろ日本側でもございます。ですから、これはそういう意味では日米の共同作業というふうにお考えをいただきたいというふうに思います。全く実際にそのとおりでございます。

赤嶺委員 日本側の膠着状態を外すというのであれば、嘉手納以南の土地の返還についても二つの条件を取り外す、パッケージを全てなくする、県内移設ではなくて閉鎖、撤去の見直しの協議を行うべきだろうと思うんです。

 もう一つ、私、よくわからないんですけれども、見直しに伴う経費を誰が負担するのかということです。

 ロードマップは、移転経費百二・七億ドル、そしてそのうち日本政府が六十・九億ドルを負担する、そのうち二十八億ドルが真水、つまり日本政府が米国政府に資金を直接提供し、残りは出資や融資を行うという枠組みでありました。その前提は、沖縄の海兵隊八千人がグアムに移転するということでした。今回、それが四千七百人、ほぼ六割に縮小されるわけです。当然それに見合って日本の負担額も削減される、このように理解してよろしいですか。

玄葉国務大臣 部隊構成、人数、こういったことについてこれから日米間で正式な、公式な協議を始めてまいりますので、その結論を得ていかなければならない、協定の問題は。

 経費の問題も、先ほども申し上げましたけれども、さまざま国会での御議論に留意をしながら進めてまいりますけれども、まず考えなきゃいけないのは、日本と米国がこのアジア太平洋で同盟関係を公共財だと言っている中で、どういった責任の分担を行うべきなのか、米軍と自衛隊はどういう役割分担を行うべきなのか、先ほど石破先生からも御提起のあったような話もさまざま含めて議論して、そのうちの一部が経費の問題だというふうに私は考えています。

赤嶺委員 この経費の問題というのは、グアムというアメリカの領土につくる米軍基地の経費負担のことですね。私たちは、こうした財政負担そのものに反対であります。米軍がアメリカに戻ることに伴って必要となる費用は、アメリカ政府自身が負担するのが当然であります。アメリカ国内の基地建設にまで日本が財政負担することは、憲法上も、そして日米地位協定からいっても許されない、このように思います。

 ただ、政府の立場からいっても、これまでの負担額は八千人が前提になっているわけです。それが縮小されるのであれば、負担額もそれに見合って削減されるのは当然だ、このように考えます。誰が考えてもこう考えると思うんです。

 そうした基本のところ、基本点で日本とアメリカの共通認識はつくっておられるんですか、それともつくっていないんですか。

玄葉国務大臣 先ほど来から申し上げておりますけれども、これからの議論になります。

赤嶺委員 財務大臣、どういう認識ですか。

安住国務大臣 今外務大臣からお話しいただいたとおりで、始まったばかりでございますから、今後の話し合いの推移を見守りたいと思います。

 ただ、先生、インフラの整備とかそういうことに関しては、仮にその人数が正確にそうなったとしても、例えば下水や上水などの処理場の施設の経費というのはそんなに経費そのものが下がるわけではなくて、しかし、想定し得るものとしては、例えば住宅の戸数が減るとか、そういうことはあり得るかもしれませんが、トータルとして幾らになってというようなことは予断を持っておりません。

赤嶺委員 安住大臣は防衛問題にも大変お詳しいというぐあいに私は認識しておったんですが、今財務大臣がおっしゃったのは真水の話じゃないですよね。インフラの整備は真水じゃないですからね。海兵隊は減る、減ったら八千人分の真水の負担は減って当然と考えるのが、日本の財務大臣だったら当たり前じゃないですか。

 ただ、この点にかかわって、きのう、大変気になる報道がありました。アメリカ議会の公聴会で、アメリカのパネッタ国防長官が、日本政府は非常に寛大で、計画にどのような変更があろうと支援すると言っている、日本側の交渉姿勢に非常に喜んでいる、このように述べたことが報じられました。外務大臣、アメリカにそのようなことを言っているんですか。

玄葉国務大臣 そういうコミットをしているはずがございません。それと、パネッタ国防長官の発言というのは、基本的に普天間の移設のコストに係る場面で、基本的にはそこで述べられているというふうに理解をしています。

 いずれにしても、これからでございます。

赤嶺委員 私も公聴会のやりとりを確認してみました。

 グアム選出の下院議員ボルダーロ氏が、移転規模の縮小に伴って日本が財政支出を削減することはないのかと質問したのに対して、パネッタ長官は先ほどのように発言しています。下院議員が削減の可能性を重ねて確認したのに対して、パネッタ長官はノーとはっきり答えています。

 実際には、負担額は削減しないという同意を与えているのではありませんか。

玄葉国務大臣 先ほど来から申し上げておりますけれども、そういうコミット、同意をしているという事実は全くございません。これからの議論だということでございます。

 繰り返し繰り返し申し上げることになりますので、もうそろそろ、この問題といいますか同じ問いはおやめいただければと思います。

赤嶺委員 全然説明もしないで国民の疑問が晴れると思ったら大間違いですよ、外務大臣。

 総理に聞きますけれども、移転規模が縮小になれば、それに見合って日本の負担額を削減することは当然です。誰が考えても当然です。今回のパネッタ長官の発言について、きちんとアメリカに確認すべきではありませんか。その上で、政府の経費負担の方針、このようにするということを明らかにすべきではありませんか。

中井委員長 玄葉光一郎外務大臣。十分、答弁は謙虚におやりください。

玄葉国務大臣 はい。

 改めて御説明いたしますけれども、おっしゃった公聴会でございますけれども、普天間代替施設の建設、これは環境許可を得なければならないこともあり、大変高価な事業である、しかし同時に、日本側は、たとえこの普天間の移転の形態がどのようなもの、この移転の形態というのは普天間に係ると思いますけれども、移転の形態がどのようなものとなろうともこれを支える、これを支えるために多くの資金を提供すると非常に寛大にも発言してくれているというふうに言っているわけですね。ですから、先ほど私が申し上げたようなところに係って基本的には言っている。

 そして、これは繰り返し申し上げますけれども、これまでの財政負担と同額を約束しているなんということをおっしゃいますけれども、全く現時点でそういうことはなくて、これから議論をするということでございます。

赤嶺委員 国民の常識に沿って、移転する海兵隊が減れば日本の負担も、日本政府の理屈からいっても減るのは当たり前だよね、そういう方針を持っていないんですかと言ったら、これから協議する。そうしたら、幾らでも疑問が出てくるじゃないですか。

 だから、パネッタさんが公聴会でああいう発言をするなら、問い合わすべきじゃないか、そして日本政府の方針をはっきりさせるべきじゃないか、こういうことを聞いているんですが、総理、いかがですか。

玄葉国務大臣 今のお話でありますけれども、先ほど来から遠山委員の質問に、そういうことに留意をしながら全体のこれからの協議を進めていくというふうに、もう既に申し上げております。

 あと、念のためパネッタ国防長官に確認をしました、普天間の代替施設の建設に関するものでの発言ですねと。そのとおりだということでございます。

赤嶺委員 この問題、私は安全保障委員会でも、一昨年以来何度も取り上げてきました。アメリカは日本政府に対して、グアム移転経費の追加負担を求めてきておりました。しかし、合意には至らなかったわけです。そこで、今回アメリカが、移転規模は縮小しながら日本の負担額は変更させないことによって、実質的により多くの負担をさせようとしている、そうであれば極めて重大だという立場から質問をしているところであります。

 海兵隊の移転先はグアムだけではないということ、外務大臣、そのようにおっしゃいました。今回の見直しにかかわって、オーストラリアやフィリピン、ハワイなどにローテーションで派遣される部隊の訓練費用あるいは施設整備費を新たに負担することになるのではないかということが指摘されております。

 しかし、ローテーション移転というのはアメリカ自身の戦略に基づくものです。このような費用は負担することはない、こう理解してよろしいですか。

玄葉国務大臣 何度も同じことを申し上げて恐縮ですが、これからなんですね。

 つまり、どういう形で部隊が動いていくのかということもこれからです。人数もこれからです。そして、それぞれ移転先が決まったときに我が国の安全保障にどの程度資してくるのかといったことも含めて考えなければならないし、それは経費の問題だけじゃなくてむしろもっと大きな、日米のアジア太平洋の中での同盟関係が公共財であるということに立ったときに、お互い責任の分担をどう考えていくのか、そういう中で考えていく話で、まさにそのワン・オブ・ゼムとしてこれから協議をしていくということになります。

赤嶺委員 まさにこれではローテーション移転まで日本政府の負担につながっていくのではないかという危惧を覚えます。

 財政負担にかかわってもう一点聞きます。

 真水事業の執行状況について防衛大臣に確認しますが、二月七日の参議院の予算委員会で、我が党の井上哲士議員に対して、二〇〇九年度予算は三百四十五億円がアメリカに資金移転され、そのうち執行されたのが二百十八億円相当、二〇一〇年度予算は四百八億円が移転されたが、アメリカでは全く執行されていない、二〇一一年度予算は百四十九億円を計上しましたが、アメリカへの資金移転もされていない、こういう説明でありました。

 これは間違いありませんね。

田中国務大臣 今議員がお話しになりました真水予算措置状況等につきましては、御質問のとおりでございます。

赤嶺委員 要するに、三年前に計上した予算が執行されずにまだ残っている、二年前の予算は全く執行されていない、一年前の予算はアメリカに渡されてもいない、こういう状況であります。

 ところが、政府の来年度予算には、グアム移転のための新たな事業が盛り込まれております。海兵隊の下士官隊舎の設計費として七億円計上しています。インフラ整備では、海兵隊の上水道整備の一環として、貯水槽の整備で十五億円、電線の整備で五十三億円を計上しております。

 三年分にもわたって予算が執行されずに残っているのに、なぜ今回新たな経費を盛り込んだのですか。

安住国務大臣 七億円は事実でございます。

 未執行については、アメリカ国内でのいろいろな問題を抱えておりますけれども、私も実は一年半前ですか、直接訪問したときに、やはりグアム政府と連邦政府の間でもさまざまな問題等があって、執行できない部分があるということは事実でございます。

赤嶺委員 三年前は一部しか執行されていない、二年前は執行されない、一年前からアメリカに送らなくなった。だけれども、四年目のことし、まだ計上している。これは、国民が聞いて納得いく話ではありません。

 そもそも、アメリカにどれだけの海兵隊を移転するのか、どういう部隊を配置するのか、部隊構成になるのかというのを外務大臣はおっしゃっておりました。これから検討が始まったということです。その結果が出ないうちは、何をどれだけ整備するかは決まらないはずですよね。

 実際、米軍は、昨年十二月から日本の真水事業の契約手続をストップしています。どこからいっても今回の予算計上はおかしい。総理、これを削除すべきではありませんか。

田中国務大臣 真水事業の執行が停滞している中での二十四年度予算についての御質問でございます。

 さきの日米共同発表でも確認したとおり、米国政府のグアム移転事業へのコミットメントは変更がございません。我が国の政府としても、沖縄の負担軽減のため、グアム移転事業を着実に進める必要があると認識をいたしております。

 かかる認識のもとで、グアム移転事業を着実かつ早期に完成させるためにも、平成二十四年度予算案は引き続き必要なものと認識しておりますし、本事業に係る日米のコミットメントは変わらないという認識で進めておるところでございます。

赤嶺委員 総理、きょうの閣議で消費税増税の大綱を決めております。国民には増税を押しつけながら、アメリカには湯水のように、精査もしないで税金を投入する。こんなのは国民は到底納得できるものではないと思います。

 もう時間がなくなりましたが、沖縄から八千人移転して、沖縄に海兵隊が幾ら残るのか、これも不明の問題。八千人のうち一部岩国に行くということが報道されて、政府は否定しましたが、日本国民同士で米軍基地を押しつけ合う、こんな悲惨なやり方はやめて、基地はたらい回しではなくて無条件に閉鎖、返還すべきであるということを強く申し上げて、質問を終わります。

中井委員長 これにて赤嶺君の質疑は終了いたしました。

 次に、照屋寛徳君。

照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。

 去る二月八日、日米両政府は、米軍再編に関するロードマップ見直しを共同報道発表しました。今回の米軍再編見直しによって、いわゆる普天間飛行場の辺野古移設と海兵隊のグアム移転、嘉手納以南の六施設の土地返還のパッケージ論が破綻し、抑止力の名のもとにおける在沖米海兵隊の駐留根拠も崩壊したと思っております。それでもなお野田政権は普天間飛行場の辺野古移設が唯一有効であるとの方針を堅持しておりますが、私は、普天間飛行場の県内移設には断固反対であり、辺野古移設は不可能と考えます。

 野田総理、普天間移設を唯一有効とする根拠を具体的に御説明ください。

野田内閣総理大臣 これまでの長い間の経緯がありますけれども、我が政権の前にもいろいろと民主党として県外移設を追求してきた経緯もございましたけれども、最終的には、今日の日米合意を踏まえた対応をすることになりました。

 その日米合意についてのコミットメントについては、今回も認識は変わらない、辺野古移設が可能性のある唯一有効な方法であるということを今回確認させていただいた上で、改めて、抑止力を維持しながら、そして沖縄の負担軽減を早期に具体化していくことによってそのことが実現できるように環境整備をしていきたいというのが、今私どもが進めている取り組みでございます。

照屋委員 野田総理は、来る二十六、二十七日に、就任後初の沖縄訪問を予定しているようです。総理は、けさからの予算委員会で、訪問目的を、一連の経緯をまずはおわび云々とおっしゃっております。総理、沖縄県民は、総理の、あるいは閣僚の上辺だけのおわびを求めているのではありません。野田総理は、沖縄県民が総理の就任後初の来沖に何を期待しているとお思いですか。

野田内閣総理大臣 沖縄の皆様が一番望んでいらっしゃることは、この今議論している問題については、普天間の危険性を一刻も早く除去することだというふうに思います。

 そのために、私どもの政権としては、辺野古への移転が唯一有効な方法だと思っております。そのためにも、沖縄の負担軽減も進めていく、そのことをきちっと御説明したいと思うんですが、その前段階のところで、今なお県外移設を望んでいらっしゃる方が多いということは承知していますし、私どもは、政権交代以降、それも模索をし、そして可能性も探ってまいりました。その間に本当に御期待をいただいたことに対して、そして、その結果、今日の日米合意に至ったことについて、曲折がございましたことを改めて私の口からおわびを申し上げたいというふうに思っております。

照屋委員 総理、そこが沖縄県民と民主党政権の大きな溝なんです。野田政権が辺野古堅持から方針転換をして、県外、国外移設に本気で取り組まない限り、総理が何度沖縄を訪ねても県民の理解は得られない、私はこういうことを強く申しておきたいと思います。

 同時に、田中防衛大臣も十八日には再来沖されるようですが、決して歓迎はされないでしょう。予告をしておきます。ただ、その際、大臣は、せめて一切コーヒーを飲まないで、沖縄のおいしいさんぴん茶を召し上がってください。

 玄葉大臣にお伺いをします。

 今回の米軍再編見直しの共同発表に至る過程で、在沖米海兵隊一千五百人を岩国へ移転するとの米側の打診があったようですが、事実でしょうか。

玄葉国務大臣 これは、繰り返し申し上げてまいりましたけれども、協議をしていないということでございまして、かつ、先般、御案内のとおり、追加的な負担について岩国にはお願いをしないというお話を私も田中防衛大臣もさせていただいたということでございます。

 既に岩国には、厚木から空母艦載機がかなりの数、これは数字を申し上げていいかどうかというのがありますけれども、かなりの数が参ります。また、普天間が仮に何とか頑張って移設ができたとすれば、KC130も行くということもございます。そういったことで、岩国にこれ以上の追加的な負担はお願いをしない。

 ただ一方、私は、沖縄の皆様が本当に米軍専用基地を七四%抱えておられるということに対して、一般論でいつも申し上げるわけです。もっと負担を全国で分かち合う、そういうことをやはりみんなで考えていかないといけないのではないかということをもう一方で常に考えているところでございます。

照屋委員 外務大臣、ロードマップ見直しの日米協議がこれからだというのは私だってわかりますよ。私が聞いているのは、米側からそういう打診があったのか、なかったのか、それを聞かせてください。

玄葉国務大臣 いずれにしても、これは一切協議をしていないということでございます。

照屋委員 どうも外務大臣の表情を見ていると、打診があったようですな。包み隠さず言ってくださいよ。そうじゃないと、対等な交渉なんかできないじゃないですか。

 それで、外務大臣と防衛大臣は、去る二月十三日、それぞれ山口県の二井知事や岩国市の福田市長と会談した際、玄葉大臣は、追加的な移転をこれ以上お願いすることはない、田中大臣は、一切考えていないというのが防衛省の結論だと述べて、岩国への海兵隊移転を米側に拒否する姿勢を明らかにしました。私は、両大臣が海兵隊の岩国移転を拒否する理由や根拠を具体的にお聞きしたいと思います。

田中国務大臣 在沖海兵隊の岩国への移駐を拒否する根拠と理由についての御質問だと思います。

 山口県や岩国市には、米軍再編により、空母艦載機の移駐やKC130の移駐など、多大なる御負担をお願いしているところでございまして、在沖海兵隊の一部が岩国基地へ移転する旨報道されたことにより地元の皆様方に大変御不安を与えたことは、大変遺憾だと思っております。

 防衛省としましては、これ以上の負担増は認められないということで、米軍再編に対する山口県及び岩国市のお考えについて十分に理解をしており、先日も両氏が御訪問されましたけれども、これ以上お願いする考えはない旨を申し上げたところでございます。

照屋委員 総理も同じようなことをおっしゃっていますが、私や沖縄県民が思うのは、山口県が反対と言ったら拒否をするのに、沖縄が幾ら反対と言っても辺野古移設は強行する。沖縄だって、もう負担は限界なんだ。山口にこれ以上の負担を追加できないなら、なぜ沖縄には基地負担を追加するのか。これでは沖縄差別ではありませんか。総理、答えてください。

玄葉国務大臣 まさに、先ほど申し上げましたように、私は、沖縄の負担を全国で分かち合うということを常々考えておりますし、これからも考えていきたい。

 同時に、これまで三つのパッケージになっていたことで沖縄の負担軽減というのが進まなかったというところがあります。言葉は悪いんですけれども、一種てこにして、沖縄の負担が、なかなか普天間の移設、てこにならなかったというところがあるわけですけれども、やはり沖縄の負担というものをこういう形で先行して軽減させていくということも一つの進展であるというふうに私は考えておりますし、これまで、十分ではないと思いますけれども、一つ一つ地位協定も努力を重ねて運用の改善を図ってきているということも、照屋先生、ぜひお認めをいただければと思います。

 さらに努力を重ねてまいりたいと考えております。

照屋委員 私や多くの県民は、とても納得しないでしょうね。そのことが構造的な沖縄差別なんです。

 さて、防衛大臣、現在、嘉手納基地周辺住民二万二千五十八人が原告となり、第三次嘉手納基地爆音等差しどめ訴訟が提起されております。私も家族ぐるみで原告に名を連ねております。

 田中大臣、第三次嘉手納爆音訴訟の請求金額は、約九百五十一億二千三百万円であります。これまで全国で国を被告とする爆音訴訟で、国が敗訴した事件の数と、支払った賠償金額は幾らでしょうか。

田中国務大臣 これまでの国を被告とする全国の米軍基地の騒音訴訟の件数と、損害賠償の総額についての御質問だと思います。

 件数は十件であり、原告に支払った損害賠償の総額は約二百二億円でございます。

照屋委員 大臣、資料も配りましたが、では、国が支払った約二百二億円の賠償金のうち、アメリカに日本政府として求償すべき金額は幾らになるんでしょうか。また、その根拠は何でしょうか。

田中国務大臣 米国のみが責任を有する場合は、米国が七五%、日本が二五%ということでございまして、日米双方が責任を有する場合には両国間で均等で定められております。

 金額までは確認をしておりません。

照屋委員 私は、だから田中大臣には防衛大臣の資質はないと言うんですよ。こんな大事なことをしっかり答えられない。これも日米地位協定と絡む問題である。

 大事なのは、アメリカに求償すべき七五%、しかもこれは地位協定で決めてある。二百二億円のうち、私の資料でも約百三十億円、びた一文取っていないんです、日本政府は。そうでしょう、外務大臣。

玄葉国務大臣 取っていないと思います。

照屋委員 これは、今、正直な外務大臣が認めたとおりで、びた一円も取っていない。大変な問題でしょう。取っていない、そんなのははっきりしている。しかも、これは自公政権から民主党政権になっても全然取らぬ。交渉すらしない。したふり。こんなお金があれば、被災者の支援に回しなさいよ。子供たちの教育のために、お年寄りの福祉のために使いなさいよ。なぜ、アメリカに求償すらできない、こんな弱腰なのか、私はもう唖然としてしまう。

 これはどういうことかというと、財務大臣も関係ありますよ、総理も。被害を受けた基地周辺の住民が裁判を起こす、その結果、政府が賠償金を払う。被害住民への賠償金を、納税者の被害住民が支払っているということじゃありませんか。これは沖縄県民からしたら、アキサミヨーと言って、ブチクンになってひっくり返りますよ。国民だって同じでしょう。そんな不条理があっていいと思いますか、財務大臣。

中井委員長 答弁の前に、御資料もいただきましたが、私も知らないところもたくさんありますが、確定した損害賠償金は幾らかということをきっちりと資料として出してください。まだ控訴やら最高裁に行っているのはあるんだろうと拝察をいたします。その中で、本当に米軍に請求をしているのか、していないのか、こういったことを含めて、資料はありますか、あるんですか。ないんだから、きちっと出してください。(発言する者あり)あるの。

 それでは、まず先に渡辺周副大臣、その後に財務大臣に答弁させます。

渡辺副大臣 米軍機の騒音訴訟の、二十三年十月二十四日現在で、米軍関係飛行場の合計金額が、申し上げますと、二百二億でございます。

 それで、先ほどの、委員……

中井委員長 それは確定しているの。

渡辺副大臣 これは防衛省の資料でございます。

中井委員長 確定しているの。沖縄支部やらの裁判だけれども、確定しているの。

渡辺副大臣 はい。損害賠償金は、これはもう決まっておりまして、ここで申し上げますけれども、日本政府とアメリカ政府の協議の中で……(照屋委員「いいですよ、時間がないよ。もう二百二億とわかったから」と呼ぶ)よろしいですか。

照屋委員 こういう不条理があるから、沖縄県民は怒り狂っているんだ。ひどいでしょう。総理だってひどいと思うはずですよ。

 そういう中で、最近、国民新党や民主党幹部から、嘉手納統合案の提唱がなされております。嘉手納基地は、世界一危険な飛行場だと言われる普天間以上に危険なんだ。嘉手納統合案に対する玄葉大臣のお考えをお聞きします。

玄葉国務大臣 まず、その前に、先ほどの話でありますけれども、基本的に、お互いに分担を要請するとの立場で協議を重ねてきているけれども妥結を見ていないということで、先ほど私が申し上げたような状況になっているということでございます。

 その上で、ただいまの嘉手納の統合案でありますが、これは、この間の経緯に鑑みて、今おっしゃったような騒音等の負担が増大をしていく、あるいは運用上の所要の問題等々があって、嘉手納統合案というのは、この間も出てきたけれども、採用されなかったというふうに私は承知をしていますし、私たちは、今回改めて、日米両政府とも辺野古ということで強くコミットしていくというふうに考えているところでございます。

照屋委員 野田総理にお伺いをしますが、私は、現行の日米地位協定の抜本的、全面的な改正を図るべきだ、日米地位協定の全面改正なしにウチナーンチュの、そして日本国民の尊厳は守れない、こういうふうに思います。

 二〇〇八年三月に、当時野党の民主党、社会民主党、国民新党で、日米地位協定改定の三党統一案を作成、合意しております。この三党統一案は今なお生きているとお考えですか。三党統一案を米側に提起して、抜本改正を実現する意思はあるのか。米側に提起するというのが政権交代以後の三党連立政権合意なんですね。それを尋ねます。

野田内閣総理大臣 委員御指摘のとおり、二〇〇八年に民主党、社民党、国民新党との間で地位協定の改定案をつくったということは承知をしております。

 日米地位協定については、これまでも累次国会で御説明をしてまいりましたけれども、今後とも、日米同盟をさらに深化させるよう努めていく中で、普天間飛行場の移設問題や在沖縄海兵隊のグアム移転など、他の喫緊の課題の進展を踏まえつつ、その対応について検討をしていく考えでございます。

 その一方で、事件、事故、騒音、環境といった具体的な課題については引き続きしっかりと取り組んでいく考えでございますし、最近では昨年末に、軍属に対する裁判権や飲酒後の自動車運転による通勤の取り扱いといった日米地位協定の刑事分野で日米合同委員会において改善措置に合意をしたところでございまして、こういうことを一つ一つ丁寧に改善をしていきたいというふうに思います。

照屋委員 玄葉大臣、去る二月九日の予算委員会で、国民新党の下地委員が、日米地位協定改定に向けた協議機関の設置を提起しました。これに対して野田総理は、運用改善で前進があることも評価してほしいとした上で、全体的な結果がどうなるかは別として、協議機関をつくることは大事な提起だと思うと答弁しております。

 外務大臣、日米地位協定に関する正式な協議機関は日米合同委員会でしょう。そうではありませんか。日米合同委員会とは別に新たな協議機関を設置する必要があるんでしょうか。その目的、効果は何を意図しておるんでしょうか。

玄葉国務大臣 これはぜひ提案をされた議員さんに聞いていただくというのが本来だというふうに思います。

 私の理解で申し上げれば、おっしゃったとおり、日米の地位協定は、同協定の実施に関して相互間の協議を必要とする全ての事項に関する日米政府間の協議機関として日米合同委員会を設置しているということでございます。

照屋委員 最後に申し上げますけれども、委員長からも厳しい指摘がありましたように、この普天間や嘉手納だけの爆音裁判の国が敗訴し確定をした賠償金額のアメリカへの求償問題ではなくて、厚木や横田や小松を含めて、全国で二百二億円支払った、その七五%をアメリカに求償すべきだ。一円も求償していない。これは本当に、これほどの不条理があるんだろうかと私は思います。ぜひ、防衛省、外務省、財務省、改善することを強く望んで、終わります。

中井委員長 これにて照屋君の質疑は終了いたしました。

 次に、柿澤未途君。

柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。

 きょうは、対中政策のお話をしたいというふうに思います。

 きょうは、安全保障問題、在日米軍再編問題・北朝鮮問題等、こういうことの集中審議であるわけですけれども、しかし、この両テーマとも、極めて重要なファクターとして中国の存在があることは疑いのない事実だというふうに思います。

 私は、中国が、東アジアの平和と安定に積極的に寄与して、国際社会において責任ある利害共有者、ステークホルダーとして信頼されることが重要だというふうに思います。

 その点でいうと、今の共産党一党独裁の中国は、私たちと基本的な価値観を共有していない面がある。つまりは、自由、民主主義、人権、自由貿易のルールにのっとった通商の枠組みに入る、こうした価値観を中国は必ずしも共有していない。まさに、オバマ大統領が習近平副主席に言ったことでもあると思います。

 まず、北朝鮮問題に関連してお伺いをいたしたいと思います。

 金日成、金正日、金正恩、三代にわたり、閉ざされた独裁国家のもとで国民への圧制を続け、対外的には核開発と軍事的挑発を続けている。その後ろ盾となっているのは、紛れもなく中国であります。

 かつて中国は、六者協議の中でイニシアチブを発揮する場面もありましたが、今や、全く擁護できない北朝鮮をかばい、安保理常任理事国として、天安撃沈事件の北朝鮮非難決議を名指しを避けた議長声明に弱め、最近も、安保理理事国から、安保理の北朝鮮制裁活動を妨げていると暗に批判を受けるような存在になってしまっております。

 この間、中朝首脳の相互訪問が頻繁に行われて、金正日前総書記は、二〇一〇年から二〇一一年の間、一年間に三回も中国を訪問している。貿易と投資は顕著に増加して、金王朝を支えているのは、政治的にも経済的にも間違いなく中国であります。

 北朝鮮が核、ミサイルの開発を放棄し、そして拉致問題を解決して国際社会に受け入れられる、そのために今の中国が果たしている役割はポジティブなものなのか、ネガティブなものなのか。また、北朝鮮問題に対する中国の役割をどのようなものであるべきと期待するか。あわせてお伺いをしたいというふうに思います。

玄葉国務大臣 中国は、日本にとって最も重要な二国間関係の一つということでございます。

 どう見るかというような話でありますが、直接的な問いは、北朝鮮に対しての話でございました。六者の議長国でございます。

 おっしゃられたように、中国と北朝鮮の関係というのは、安全保障あるいは貿易等々、あるいは人的交流等々であります。したがって、拉致の問題を含めて、中国が北朝鮮に対して働きかけをすることを我々が中国に要請するということは、やはり非常に大切なことであるというふうに考えております。

 中国は、北朝鮮に対してやはり一定の影響力を有しているというふうに私は考えております。

柿澤委員 これは総理にも、北朝鮮に対して中国が果たすべき、期待する役割、通告しておりますので、御答弁をお願いします。

野田内閣総理大臣 ただいま外務大臣が答弁されたように、中国は六者協議の議長国であります。そして、北朝鮮に対するやはり影響力というものは大きいものがあると思います。

 したがって、昨年の暮れに金正日国防委員長が亡くなられた後、ちょうどタイミングが合ったんですけれども、訪中をさせていただいた折に、胡錦濤主席、温家宝首相、それぞれ首脳とお会いした際に、情報収集の強化と関係国との連携というのが我々にとっては大きな課題でございましたので、その点について、中国の首脳に働きかけをさせていただいたという経緯がございました。

柿澤委員 その中国が必ずしもポジティブな役割を今北朝鮮に対して発揮していない、私はこのようにも感じられるわけであります。これについて、暴走する北朝鮮を中国も抑え切れないんだ、こんなふうな見方がありますけれども、私はこれは違うというふうに思っております。

 プリンストン大学のクリステンセン教授は、これはよいことを言っておりまして、近隣の弱体な国家で、しかも同盟関係にあり、経済的に完全に依存している北朝鮮に影響を与えられないとすれば、どうして中国を大国とみなせるだろうかと。これはそのとおりではないかというふうに思います。

 私は、北朝鮮問題の解決を中国頼みにする、他力本願で言っているわけではありません。今の北朝鮮の行状を容認し、支援するような中国であれば、そんな国は、私たちと価値観を共有する責任あるステークホルダーとはみなせないということを言いたいのであります。

 続いて、チベット問題についてお伺いをしたいと思います。

 チベットで何が起きているか、総理は御存じでしょうか。チベットでは、ことしに入り、チベット族の一万人のデモ隊に治安当局が発砲して、死者が出たり、また、僧侶の焼身自殺が相次いでいるとされております。二〇〇八年以来、最悪の情勢だというような評もあります。

 アメリカも、一月二十六日、国務省の次官が深刻な懸念を表明しております。

 今のチベット、インターネットも遮断をされて、電話も一部の地域ではつながらない。海外のメディアも入れない。それどころか、二月の十九日から三月末まで、外国人そのものを立入禁止にしてしまった。何が起きているのか、外からの目が届かないようにしているわけであります。

 その一方、共産党の機関紙である人民日報は、中国の人権状況は史上最高の時期にあると、チベット族にいかに優遇政策をしてきたか、こういうことを含めて、連日報道を繰り広げている。

 このようなチベットの現状について、日本政府としてどのような見解を持っているか、総理にお伺いをしたいと思います。

玄葉国務大臣 我が国といたしましては、中国におきましても、国際社会における基本的な価値である人権、そして基本的自由が保障されることは重要だというふうに考えております。

 日中人権対話、これは昨年十一月に実施しておりますけれども、そういった機会を捉えて、チベットの人権状況につきましても、関心を持って我が国として注視をし、中国側にその旨を伝達しているところでございます。

柿澤委員 今のお話を聞いていましても、関心を持って注視をする、ある意味では価値評価を避けて御答弁をされる、こんな状況であるわけです。

 このような民族弾圧としか思えないようなことを今行っている。デモや騒乱は、チベットには限りません。民族問題だけでなく、中国国内では今、官吏の腐敗や、また貧富の格差、強制収容等に抗議のデモや衝突が頻発をして、今や、毎日毎日五百件近くもこうしたデモや衝突が起きているとされています。

 中国には言論の自由がありません。そもそも、例えばツイッター、使えない。フェースブック、使えない。世界的なネットコミュニケーションのインフラそのものを遮断しているわけであります。公の場における共産党批判は御法度。めったなことを言えば、身の安全もおぼつかない。昨年来、中東でいわゆるジャスミン革命が連鎖的に発生し、波及を恐れる中国当局はさらに神経をとがらせている、こういうふうにも報じられています。

 そんな中、民主派で知られる作家の余傑氏がアメリカに亡命をいたしました。二〇一〇年十二月、あの劉暁波氏のノーベル平和賞授賞式のまさに前日に、国家安全当局に拘束されました。余傑氏本人によれば、拘束中に、共産党批判を書いたその指を一本一本へし折ってやると言われて、全裸にされ、殴る蹴るの拷問を受け、最後は気を失って病院に搬送されたといいます。言論弾圧による命からがらの亡命だということが言えると思います。

 そして、劉暁波氏ですけれども、ノーベル平和賞受賞者となった今もなお、国家政権転覆扇動罪により投獄中であります。オバマ大統領を初め、劉暁波氏の釈放を求める声が世界的に上がったときも、残念ながら、日本政府は極めて腰の引けた言動に終始をいたしました。私自身がこの予算委員会で取り上げて、釈放を求める決議案の国会提出にもかかわったから、私も鮮明に覚えております。残念ながら、この決議案もたなざらしのまま、廃案に終わっております。

 この劉暁波氏の釈放について、今、日本政府としてどのように考えているか。まずこれを外務大臣にお伺いし、そして、このような事例に代表される中国の人権状況について、総理として改善を求める考えはないか、お伺いしたいと思います。

玄葉国務大臣 当然、劉氏につきましては、釈放されることが望ましいというふうに考えております。

野田内閣総理大臣 国際社会において共有している基本的な価値、普遍的な価値である人権であるとか基本的な自由が保障されることが基本的には望ましいというふうに思います。

柿澤委員 玄葉外務大臣、釈放されることが望ましいというお話をされました。

 これは、一昨年、まさに予算委員会で、この劉暁波氏の釈放をめぐって当時の菅総理にお尋ねをしたときに、何度も何度も尋ねて最後に出てきた言葉が、この望ましいという、みずからの能動性が全く欠如している言葉だったわけであります。

 玄葉大臣は、先日の外交演説において、ミャンマーに対して政治犯の釈放を強く求めたと高らかに語られております。ならば、私は、中国に対しても同じでなければならないと思います。

 次回の日中首脳級の会談で劉暁波氏の釈放を求める考えはないか、お伺いをしたいというふうに思います。

玄葉国務大臣 ただいまの釈放の話というのは、幾度も表明をしてきていますから、中国側に当然伝わっているものというふうに思っております。

 適時適切な形で、どういう場でどういうことを言うのがよいのかということをよく考えていきたいというふうに思います。

柿澤委員 たびたび望ましいと言っているから中国には伝わっているでしょう、これでは、日本がどのような価値観を大事にして、そして、中国に対して何を期待し、求めているかということが伝わらないではありませんか。

 このことについては、もう一昨年来、国際社会で大変大きな世論になりつつある、この流れに、日本はやはりむしろ率先してかかわっていくべきだというふうに申し上げておきたいと思います。

 余傑氏も劉暁波氏も、中国の民主化を求める〇八憲章に署名した知識人三百三人の一人であります。〇八憲章には、中国が共産党一党独裁を脱して、直接選挙による民主化をすべきだ、こういうことが書かれている。

 私は、中国に不満の内的なマグマがたまって、それこそジャスミン革命のように矛盾が一気に表出して社会が不安定化するよりも、台湾のように進んで自由選挙による民主主義体制に移行すべきだ、このように考えております。

 台湾では、旧独裁政党だった国民党の馬英九氏が、自由選挙で先日、総統に再選されています。明治の日本も、このような形でみずから国会開設を宣言して自由選挙に進んでいった。そう考えれば、私は、このような提案は、和平演変どころか、長期的に見れば中国共産党のためにもなる、こういう提案だというふうに思っております。

 そして、このように同じ価値観を共有する新しい中国とであれば、私たちは、まさに責任あるステークホルダーとして信頼をし、ともにアジアの未来を語り合うことができるようになるというふうに思うんです。これは、日本にとってまさに最大の安全保障ではないかというふうに思うんです。

 総理の見解をお伺いしたいと思います。

野田内閣総理大臣 先ほども申し上げたとおり、国際社会と共有の価値観を持つようになるということは、これは私は中国にとってもプラスだと思います、人権であるとか基本的な自由であるとか。

 選挙については少しずつ民主化の動きが出てきているというふうに思いますが、一方で、ほかにもいろいろなルールがありますよね。よくEASなどでも私ども主張しましたけれども、海洋をめぐるルールを遵守するように、国際法にのっとって対応するようにとか等々、やはり国際社会といろいろな価値観を共有していくことが肝要だと思いますし、いろいろな意味で、そういう意味の対話はしていきたいというふうに思います。

柿澤委員 最後に、尖閣諸島についてお伺いをしたいと思います。

 二〇一〇年九月の中国漁船衝突事件の直後、私は、超党派の国益と国家主権を守るために行動する議員連盟のメンバーとして、尖閣諸島上空を飛行いたしました。それまでは、ほぼ例外なく、海上自衛隊かあるいは海上保安庁の飛行機に乗せてもらうのがこういう場合は通例だったんですけれども、このときはなぜだか断られて、パネルでごらんのように、民間セスナ機を自費でチャーターして飛ばしました。写真は、二〇一〇年十月九日、石垣空港で離陸前に撮ったものであります。

 国会議員が自国の領土を視察するのに協力を断られる、そんな話があるのかというふうに思いました。あのときは、中国を刺激したくなかったのかもしれない。日本は自制するんだ、これをエスカレートさせてはいけない、尖閣諸島中国漁船衝突事件の直後であるから、そういうふうに政府は考えたのかもしれません。

 しかし、中国の公船が尖閣の接続水域に入り込む事例が多くなっているのは、実は、むしろ、あの漁船衝突事件以来なんですよ、二〇〇九年八月の民主党政権発足以来。というより、二〇〇九年一年間を通して、中国の漁業監視船がこの接続水域に侵入してくる事例というのは、それまで一度もなかったんです。それが、二〇一〇年九月十日から始まって、漁船衝突事件直後から二十七回、ほとんど毎月のように侵入をしている。あっちは全然自制していないんですよ、むしろ行動をエスカレートさせている、こういうふうに受けとめられても仕方がない面がある。

 こういう状況の中で、もし私たちが超党派議連として尖閣上空の視察をする場合、政府として、必要な協力をいただけますか。これは、状況が許せばもちろん協力するというふうに答弁をしていただきたい。あらかじめ申し上げておきます。

 それと、これまで、二度の日中首脳会談では、野田総理、尖閣諸島の問題に触れられていないようですけれども、次回はぜひ、首脳同士の会談で、尖閣諸島は日本固有の領土であると、きちんと伝えていただきたいというふうに思います。

 この二点について、野田総理の御答弁をいただきたいと思います。

中井委員長 まず、この中国公船の侵入事案が、こういう事実であるのかどうかの確認を願いたいと思いますが、誰かできますか。外務大臣、大丈夫ですか。

 外務大臣。確かなら確かと答えてください。

玄葉国務大臣 私、手元にございませんので、確定的なことは言えませんが、こういった接続水域に中国の漁業監視船が来ているという事例は、たびたびございます。

野田内閣総理大臣 海上保安庁の航空機を利用した視察について、前回は何か断られたというお話でございましたが、これは、それぞれ、海上保安庁が、その目的であるとかあるいは業務の繁忙があるかどうかとかを踏まえて、その都度、個別具体的に判断をされていると思いますが、そういう事情を勘案しながら、許されればもちろん、許されればというか、可能ならばお乗せするということはあり得るというふうに思います。

柿澤委員 もう一点、首脳会談において、尖閣諸島は日本固有の領土であると、今度こそきちんと伝えていただきたい、このことを総理答弁として質問通告をさせていただいています。よろしくお願いします。

野田内閣総理大臣 尖閣諸島は、国際法上も歴史上も我が国の固有の領土であります。したがって、領土問題は存在しません。

柿澤委員 結局、このような形で、今後も取り上げるつもりがない、こういうことをおっしゃられたのかというふうに思います。私たちから言わせれば、言うべきことも言わない、そして、事実上、こうした問題に私たちは目をつぶる、こういう姿勢なのかなというふうに感じられます。(野田内閣総理大臣「領土問題としては言えませんよ、そんなこと」と呼ぶ)

 それでは、もう一度御答弁いただければと思います。

野田内閣総理大臣 領土問題として私から口にするということはありません。何かの事案が起こったときに厳しく何か抗議するとか、それはあると思います、もちろん。だけれども、領土問題ではないんです。ないということは、これは明確に申し上げたいと思います。

柿澤委員 それでは、このような、接続水域におけるこうした漁業監視船が侵入している事案があの事件以降頻発をしていることについては、いかがですか。

玄葉国務大臣 これは本来国交大臣だと思いますけれども、海上保安庁の船が、領海、領土に入るなと言って退去を求めて、大体退去していく、こういう状況でございます。

柿澤委員 私は、これでは、戦略的互恵関係というよりも、一方的自制関係なのではないかというふうに思います。

 やはり、もっともっと中国が責任あるステークホルダーとして東アジアの平和と安定に寄与する、そのために日本がどのような行動を促していくべきなのか、そのことをぜひ考えて行動していただきたい。このことをお願い申し上げまして、時間も参りましたので、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

中井委員長 これにて柿澤君の質疑は終了いたしました。

 次回は、来る二十日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時散会


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