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第13号 平成21年2月20日(金曜日)

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平成二十一年二月二十日(金曜日)

    正午開議

 出席委員

   委員長 小坂 憲次君

   理事 小此木八郎君 理事 今井  宏君

   理事 平沢 勝栄君 理事 渡辺 博道君

   理事 高木  毅君 理事 小野寺五典君

   理事 玄葉光一郎君 理事 渡辺  周君

   理事 遠藤 乙彦君

      井脇ノブ子君    浮島 敏男君

      大塚 高司君    奥野 信亮君

      亀岡 偉民君    清水清一朗君

      谷  公一君    藤井 勇治君

      若宮 健嗣君    近藤 洋介君

      高山 智司君    伊藤  渉君

      穀田 恵二君    保坂 展人君

      糸川 正晃君

    …………………………………

   議長           河野 洋平君

   副議長          横路 孝弘君

   事務総長         駒崎 義弘君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月十九日

 辞任         補欠選任

  伊藤  渉君     西  博義君

同日

 辞任         補欠選任

  西  博義君     伊藤  渉君

同月二十日

 辞任         補欠選任

  あかま二郎君     浮島 敏男君

  佐々木憲昭君     穀田 恵二君

  保坂 展人君     日森 文尋君

同日

 辞任         補欠選任

  浮島 敏男君     あかま二郎君

  穀田 恵二君     佐々木憲昭君

  日森 文尋君     保坂 展人君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 国家公務員等任命につき同意を求めるの件

 本日の本会議の議事等に関する件


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     ――――◇―――――

小坂委員長 これより会議を開きます。

 まず、国家公務員等任命につき同意を求めるの件についてでありますが、人事官、総合科学技術会議議員、再就職等監視委員会委員長及び同委員、公正取引委員会委員、預金保険機構監事、日本放送協会経営委員会委員、中央社会保険医療協議会委員、運輸審議会委員に、お手元の印刷物にあります諸君を任命するについて、内閣から本院の同意を求めてまいっております。

    ―――――――――――――

 一、国家公務員等任命につき同意を求めるの件

  人事官

   千野 境子君 小澤治文君四、一任期満了につきその後任

  総合科学技術会議議員

   青木 玲子君 栗田洋子君辞職予定につきその後任

  再就職等監視委員会委員長及び同委員(二〇、一二、三一委員会設置)

   委員長 奥田 志郎君

   委 員 石井 妙子君

       久保田泰雄君

      久保庭啓一郎君

       森田  朗君

  公正取引委員会委員

   浜田 道代君 山田昭雄君二〇、一二、一四任期満了につきその後任

  預金保険機構監事

   飯田小夜子君 三、三一任期満了につき再任

  日本放送協会経営委員会委員

   石島辰太郎君 古森重隆君二〇、一二、二一辞職につきその後任

   勝又 英子君 篠崎悦子君二〇、一二、二一辞職につきその後任

   安田 喜憲君 多賀谷一照君二〇、一二、二一辞職につきその後任

  中央社会保険医療協議会委員

   遠藤 久夫君 三、三一任期満了につき再任

   白石小百合君 二、二八任期満了につき再任

   前田 雅英君 二、二八任期満了につき再任

  運輸審議会委員

   保田眞紀子君 二、一三任期満了につき再任

    ―――――――――――――

小坂委員長 この際、発言を求められておりますので、順次これを許します。渡辺博道君。

渡辺(博)委員 自由民主党を代表いたしまして、意見表明をいたします。

 今般の同意人事に関しましては、民主党は、人事官、再就職等監視委員会、中央社会保険医療協議会に反対されると聞いております。

 特に、人事官候補者であります千野氏は、報道機関はそもそも公正中立なものであると認識し、報道分野を通じて培われた卓越した見識や国際的視野を有しているにもかかわらず、所信聴取の結果というよりも、候補者がマスコミ出身者であるという経歴によって不同意であるかのように理事会で表明されました。先般の所信聴取、質疑の場では、そのようなことが問題であるとは思えなかった。それが不同意の基準であれば、候補者を呼ぶことは失礼に当たり、そもそも所信聴取をする必要はなかったのではないでしょうか。

 民主党は所信聴取の対象ポストを広げたいと主張されているが、このような対応をとられるのであれば、無原則に候補者を呼ぶ必要性は感じられません。

 昨年の日銀総裁、副総裁人事のときも同様でありましたが、かかる事態を繰り返していては、候補者選定の段階で拒否されることも発生し、高い能力と豊富な経験が要求される各機関において、有為な人材を登用する選択肢を狭めることになるのではないかと強く懸念をするところであります。

 以上であります。

小坂委員長 近藤洋介君。

近藤(洋)委員 ただいま議題となりました国家公務員任命につき同意を求めるの件につきまして、意見を申し述べます。

 民主党は、一貫して官僚の天下り根絶を訴えてまいりました。再就職等監視委員会は、内閣府に設置することが予定されている新組織でありますが、同委員会が発足しなければ、省庁あっせんによる再就職は直ちにできなくなるはずであります。したがって、民主党としては、いかなる人物であれ、同意することはできないことを重ねて申し上げます。政府は、こうした事態を真摯に受けとめ、天下りバンクである官民人材交流センターを含む制度全体を急ぎ見直すべきであります。

 次に、人事院人事官でありますが、現在、公務員制度は歴史的な転換点を迎え、人事院のあり方についても重大な局面を迎えており、議論されているところであります。一方、総裁に次ぐ最重要ポストである人事官には、半世紀以上にわたって報道機関出身者が六代続けて就任してまいりました。

 大手報道各社が持ち回りで指定席を確保している状況で、報道機関が人事院のあり方について中立公正な報道ができないのではないかとの指摘を受けております。候補者に資質があることは認めつつも、民主党としては、人事院が置かれている現在の重要局面にかんがみ、この機会に新たな分野から人材を求めるべきだと考え、不同意であります。

 なお、先ほど意見聴取の意味がない旨の御意見がございましたが、委員を任命されるのは政府であるわけでありますから、その政府が選ばれた人材に対して意見聴取するのは、これは当然のことだろうと考えております。

 また、中央社会保険医療協議会公益委員でありますが、中立公正な立場から、支払い側委員、医療側委員の間の意見調整を図ることが求められております。今回の候補者のうち、前田雅英氏については、医療制度に関する見識、また実績を考慮すると、中立公正の観点からバランスを欠いているのではないかとの疑問があり、不同意であります。他の二名については、同意であります。

 以上であります。

小坂委員長 遠藤乙彦君。

遠藤(乙)委員 公明党を代表して、意見表明を申し上げます。

 今回提出された人事につきましては、いずれも適正なものと判断いたします。

 特に、人事官の千野境子氏につきましては、意見聴取並びに質疑を踏まえて申し上げますと、極めて、本人の人物、識見、すぐれたものであり、適切な人物と判断するものでございます。

 例えば、女性登用に立つ非常に積極的な姿勢、あるいはまた国際感覚、また公務員の廉潔性についての非常に厳しい感覚、あるいはまた現場の声を大事にしたいといった感覚、これは、いずれも今の公務員制度改革並びに公務員の活性化について極めて重要な視点でありまして、もし就任すれば大きな貢献がなされるものと期待をするところでありまして、そういう点でもぜひこれは実現すべきものと考えております。

 一部に、マスコミの指定席であって、マスコミだから反対という意見もありますけれども、こういった考え方は有為な人材の登用の道をふさぎ、むしろ、大局的には国益に反し、あるいはまた国民に対する利益を損なうものと考えるものでありまして、こういった考え方は不適切であると思っております。

 また、法律に基づく機関につきましては、やはり速やかに人選し、組織発足すべきであると思っております。

 いずれにしても、国家行政の基本である人事については、適材適所、そして有為な人物を登用するとの判断が基本であると考えます。

 以上です。

小坂委員長 穀田恵二君。

穀田委員 国会同意人事について、意見を述べます。

 まず、人事官についてであります。

 三人の人事官で構成する人事院は、公務員の労働基本権制約の代償機能の役割を担い、使用者である政府から独立し、中立の第三者の立場で公務員の賃金を初めとする労働条件について勧告を行うことを最も重要な職務としています。

 ところが、実際には、小泉内閣が二〇〇二年の骨太方針で打ち出した総人件費抑制政策につき従って、人事院は初のマイナス勧告をしてきたのであります。中立公平な機関であるべき人事院が政府の圧力に屈したのでは、労働基本権制約の代償機能は果たせません。

 新たに人事官となるべき人は、この間の人事院のあり方に対して批判的な見地を持つべきでありますが、先日の聴聞会で、千野氏は、マイナス勧告を適切と評価されました。

 また、公務員制度改革について、政府は、根幹問題である労働基本権の回復を先送りして、第三者機関である人事院の機能を政府・使用者に移管し、使用者権限を一方的に強化する方向を打ち出しています。

 こうしたもとで、人事官には、労働基本権の早期かつ完全な回復について、確かな見識、また、日本の公務員の状態がILO勧告や国際労働基準に照らして重大な問題があることの認識が必要です。この根幹問題について、千野氏は、先日の聴聞会で見解の表明を回避されました。

 以上から、千野氏の人事官任命に賛成することはできません。

 次に、再就職等監視委員会委員の提案は、昨年の臨時国会で提案され不同意となったメンバーと全く同じ提案です。

 再就職等監視委員会は、昨年の公務員法改正による天下り規制の事実上の自由化とワンセットで設置されたものであり、天下り容認システムとも言うべきものであります。

 同委員会は、天下りの新たな機関である官民人材交流センターが本格始動するまでの移行期間の三年の間は、政府も廃止すべしとした省庁による天下りあっせんを承認する機能が与えられています。こうした天下りあっせん自体を認めることはできません。

 したがって、再就職等監視委員会の設置自体に問題がある以上、その委員の任命に同意することはできません。これは、前国会でも申し述べたところであり、その見解はいささかも変わるところがありません。

 以上で、意見表明を終わります。

小坂委員長 保坂展人君。

保坂委員 社民党から、内閣から提出された同意人事についての意見を述べます。

 まず、再就職等監視委員長及び委員についての提示ですが、社民党は、そもそも官民人材交流センター、我々は天下りバンクと呼んでいますが、これは天下りにお墨つきを与えたことになりかねず、これまでの事前規制、人事院の関与もなくして、事実上、官製談合や税金の無駄遣いを防いでいく効果があるとは到底思われないと考えております。むしろ、労働基本権の保障など抜本的な公務員制度の改革が必要であり、ILO勧告を満たした労働基本権の付与など労使関係の改革が優先である、こういう理由で、そもそも設置自体を認めることができないので、不同意であります。

 続いて、人事官ですが、意見聴取をさせていただいた結果、今触れた、憲法により保障された労働基本権制約の代償機関としての人事院の権能について、現在政府の提示した工程表をめぐっての議論におけるスタンスも明確ではなく、また、道路関係も含んだ独立行政法人の評価について私質問しましたが、これについての認識も不十分と考えます。また、マスコミ出身者の指定席となっていること自体も改めるべきだという理由で、不同意といたします。

 中央社会保険医療協議会委員、前田さんについては、この間の発言内容を精査した結果、医療崩壊が言われる中で、庶民の立場、患者や家族の側に立った発言が少なく、行政寄りの姿勢が強いと判断し、不同意といたします。

 以上です。

小坂委員長 それでは、本件は、本日の本会議において議題とするに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小坂委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

    ―――――――――――――

小坂委員長 次に、本日の本会議の議事について、事務総長の説明を求めます。

駒崎事務総長 国家公務員等任命につき同意を求めるの件についてお諮りをいたします。採決は三回になりますが、順序は印刷物のとおりであります。

 本日の議事は、以上でございます。

    ―――――――――――――

       採決順序

 1(反対 民主、共産、社民、国民)

  人事官

                千野 境子君

  再就職等監視委員会委員長及び同委員

   委員長 奥田 志郎君

   委 員 石井 妙子君   久保田泰雄君

      久保庭啓一郎君   森田  朗君

  中央社会保険医療協議会委員

                前田 雅英君

 2(全会一致)

  総合科学技術会議議員

                青木 玲子君

  公正取引委員会委員

                浜田 道代君

  預金保険機構監事

                飯田小夜子君

  日本放送協会経営委員会委員

      勝又 英子君    安田 喜憲君

  中央社会保険医療協議会委員

      遠藤 久夫君    白石小百合君  運輸審議会委員

                保田眞紀子君

 3(反対 共産)

  日本放送協会経営委員会委員

                石島辰太郎君

    ―――――――――――――

小坂委員長 それでは、本日の本会議は、午後零時二十分予鈴、午後零時三十分から開会いたします。

    ―――――――――――――

小坂委員長 次に、次回の本会議及び委員会は、追って公報をもってお知らせいたします。

 本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十一分散会


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