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第7号 平成18年5月25日(木曜日)

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平成十八年五月二十五日(木曜日)

    午前十一時三十分開議

 出席委員

   委員長 大野 松茂君

   理事 秋葉 賢也君 理事 斉藤斗志二君

   理事 原田 令嗣君 理事 福井  照君

   理事 宮下 一郎君 理事 奥村 展三君

   理事 下条 みつ君 理事 谷口 隆義君

      赤澤 亮正君    小川 友一君

      岡本 芳郎君    木村  勉君

      近藤 基彦君    坂井  学君

      杉田 元司君    平  将明君

      高鳥 修一君    谷  公一君

      長島 忠美君    丹羽 秀樹君

      西村 明宏君    林   潤君

      林田  彪君    平口  洋君

      望月 義夫君    森  英介君

      山本  拓君    小川 淳也君

      岡本 充功君    黄川田 徹君

      小平 忠正君    田村 謙治君

      森本 哲生君    鷲尾英一郎君

      石井 啓一君    谷口 和史君

      高橋千鶴子君

    …………………………………

   衆議院調査局第三特別調査室長           佐藤 廣平君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月十二日

 辞任         補欠選任

  菅野 哲雄君     辻元 清美君

同月十三日

 辞任         補欠選任

  三ッ矢憲生君     石原 宏高君

  鷲尾英一郎君     松原  仁君

同月十九日

 辞任         補欠選任

  石原 宏高君     三ッ矢憲生君

  松原  仁君     鷲尾英一郎君

  笠井  亮君     高橋千鶴子君

  辻元 清美君     菅野 哲雄君

五月二十五日

 辞任         補欠選任

  三ッ矢憲生君     杉田 元司君

  盛山 正仁君     赤澤 亮正君

  松本  龍君     小川 淳也君

同日

 辞任         補欠選任

  赤澤 亮正君     盛山 正仁君

  杉田 元司君     三ッ矢憲生君

  小川 淳也君     松本  龍君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 参考人出頭要求に関する件

 災害対策に関する件

 派遣委員からの報告聴取


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     ――――◇―――――

大野委員長 これより会議を開きます。

 災害対策に関する件について調査を進めます。

 去る四月十九日、三宅島噴火災害の復旧・復興状況等調査のため、東京都三宅村に委員派遣を行いましたので、派遣委員を代表いたしまして、私から調査の概要について御報告申し上げます。

 派遣委員は、自由民主党の斉藤斗志二君、福井照君、宮下一郎君、石原宏高君、坂井学君、民主党・無所属クラブの下条みつ君、松原仁君、公明党の谷口隆義君、日本共産党の笠井亮君、社会民主党・市民連合の辻元清美君、国民新党・日本・無所属の会の糸川正晃君、そして私、大野松茂の十二名であります。

 御承知のように、三宅島の火山活動に伴う有害な二酸化硫黄を含む火山ガスの放出により、島民の方々は四年以上の長期にわたる避難生活を余儀なくされてまいりました。このような中で、昨年二月に、避難指示が解除され、本格帰島が開始されたところであります。

 本委員会は、これまでに五回、三宅島を訪問し、被害状況、復旧状況等の視察を行ってまいりました。

 今回の調査は、本格帰島後一年以上が経過したこの時期に、火山ガスとの共生を踏まえた島民の方々の安全対策、生活支援対策、農林水産業対策、観光対策等の今後の対策について引き続き国会として可能な限り尽力するためにも、復旧・復興事業の進捗状況について改めて調査することが重要であるとの認識に基づき、実施したものであります。

 それでは、調査の概要について御報告申し上げます。

 派遣委員は、市ケ谷の防衛庁からヘリコプターに搭乗し、三宅島空港に到着した後、島を周回する都道に沿って視察を行いました。

 初めに、三池地区の家屋被害及び砂防ダムを視察いたしました。この地区は、火山ガスによる被害を最も大きく受けた地域で、現在も高濃度地区に指定されており、居住や立ち入りの制限が行われており、住宅の修繕等で一日四時間以内の滞在のみ認められているということでした。周辺の山腹の木々は火山ガスの影響で白く立ち枯れており、屋根や壁がはがれ落ちたままの住宅が残っていました。

 また、この地区の沢では、噴火に伴い多量の泥流が流出、はんらんし、その後も降雨時にはたびたび泥流が発生していることから、人家、道路を泥流から保全するための砂防ダムの設置工事が進められ、既に二基が完成していました。現在は、火山ガスの影響による山腹荒廃で流木を含んだ泥流が依然として発生しているため、流木対策を考慮した新たな砂防事業を実施しているところであるとの説明を受けました。

 次に、伊豆避難施設を視察いたしました。同施設は、平成十五年三月に完成し、島民の方々が一時帰島する際の宿泊施設として利用されてきました。本格帰島後は、高濃度の火山ガス発生時の島民等の最終的な避難場所として位置づけられております。

 次に、三宅支庁において、東京都の松崎総務局特命担当部長、三宅村の平野村長等から、これまでの復旧・復興状況等の説明を聴取いたしました。松崎部長からは、都としても復旧に全力を挙げて取り組んでおり、そのためにも航空路の早期再開に向け支援していきたいとのことでありました。また、平野村長からは、島の人口や産業の現状、特に今後は観光による島の振興を考えているとの説明を聴取いたしました。

 その後、派遣委員との間で、火山ガスの現状及び対策、空港の復旧状況等について意見交換を行いました。意見交換の後、平野村長から火山ガス対策に関する技術開発の要望について、また、高松三宅村議会議長から三宅島の自然回復について要望を受けました。

 次に、三宅小学校を視察いたしました。噴火当時は小学校が三校ありましたが、火山ガスによる影響や児童数を考慮し、当面、この小学校の校舎を使用して、三校の合同体制により授業を行っているとのことでありました。校舎には、脱硫装置、火山ガス濃度の表示計等が設置され、また、各窓には開放防止のためのセンサーが備えつけられているなど、児童の安全確保のための対策が講じられておりました。

 次に、島の水産業の中心となっている阿古漁港を視察いたしました。同漁港では、機能回復を図るため、噴火で沈下した施設のかさ上げや、被災した冷蔵・貯氷施設、給油施設等の復旧を行い、昨年二月より島内での水揚げが再開されているとのことでした。しかし、漁具や漁船の準備ができないため、漁をする人自体が減っていることを危惧しているとの説明を受けました。

 その後、特別養護老人ホームを視察いたしました。同施設は、噴火に伴い閉鎖されたままであり、現在、早期再開を目指して施設の改修準備が進められているとのことであります。施設の中は設備の劣化が進んでおり、再開に向けて作業が山積している状況が見受けられました。

 最後に、高齢者在宅サービス支援センターを視察いたしました。同施設は、高齢者の方に福祉サービスを提供するための施設として昨年四月に開所され、現在二十九名の方がデイサービス等の各種サービスを受けておられます。

 以上が調査の概要であります。

 今回の調査を通じ、まず、火山ガスの影響があるにもかかわらず、行政、島民が一体となって意欲的に村の復旧・復興に取り組んでおられる姿に深い感銘を受けました。しかし、同時に、火山ガスとの共生を踏まえた島民の方々の生活再建はまだ道半ばであり、島の再生に向けて生活面、産業面でのきめ細かい支援策が引き続き重要であることを改めて認識した次第であります。

 なお、今回の調査に御協力いただきました政府、東京都、三宅村、航空自衛隊入間ヘリコプター空輸隊等の関係者各位に心から御礼を申し上げまして、報告とさせていただきます。

 この際、お諮りいたします。

 三宅村からの要望事項につきましては、これを本日の委員会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔要望事項は本号末尾に掲載〕

     ――――◇―――――

大野委員長 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 災害対策に関する件、特に首都直下地震等の地震防災対策の調査のため、来る六月一日木曜日午前九時三十分、参考人として東京大学地震研究所教授阿部勝征君、富士常葉大学環境防災学部教授重川希志依君及び東京都危機管理監島田健一君、以上三名の方々の出席を求め、意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、来る六月一日木曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時三十九分散会


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