衆議院

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第1号 平成25年4月12日(金曜日)

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本分科会は平成二十五年四月九日(火曜日)委員会において、設置することに決した。

四月十一日

 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。

      小此木八郎君    塩崎 恭久君

      牧原 秀樹君    山本 幸三君

      岸本 周平君    中田  宏君

      村上 史好君

四月十一日

 小此木八郎君が委員長の指名で、主査に選任された。

平成二十五年四月十二日(金曜日)

    午前九時開議

 出席分科員

   主査 小此木八郎君

      塩崎 恭久君    牧原 秀樹君

      山本 幸三君    岸本 周平君

      三日月大造君    中田  宏君

      宮沢 隆仁君    村上 史好君

   兼務 辻元 清美君 兼務 寺島 義幸君

   兼務 井出 庸生君

    …………………………………

   経済産業大臣       茂木 敏充君

   経済産業副大臣      菅原 一秀君

   防衛副大臣        江渡 聡徳君

   内閣府大臣政務官     山際大志郎君

   経済産業大臣政務官    平  将明君

   国土交通大臣政務官    坂井  学君

   政府特別補佐人

   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           西山 圭太君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           安永 裕幸君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        安藤 久佳君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      糟谷 敏秀君

   政府参考人

   (中小企業庁次長)    富田 健介君

   政府参考人

   (中小企業庁経営支援部長)            守本 憲弘君

   政府参考人

   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   梶原 成元君

   政府参考人

   (原子力規制庁次長)   森本 英香君

   経済産業委員会専門員   乾  敏一君

   予算委員会専門員     石崎 貴俊君

    ―――――――――――――

分科員の異動

四月十二日

 辞任         補欠選任

  岸本 周平君     三日月大造君

  中田  宏君     宮沢 隆仁君

  村上 史好君     鈴木 克昌君

同日

 辞任         補欠選任

  三日月大造君     岸本 周平君

  宮沢 隆仁君     中田  宏君

  鈴木 克昌君     村上 史好君

同日

 第八分科員辻元清美君、寺島義幸君及び井出庸生君が本分科兼務となった。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 平成二十五年度一般会計予算

 平成二十五年度特別会計予算

 平成二十五年度政府関係機関予算

 (経済産業省所管)


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     ――――◇―――――

小此木主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。

 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、よろしくお願いいたします。

 本分科会は、経済産業省所管について審査を行うことになっております。

 平成二十五年度一般会計予算、平成二十五年度特別会計予算及び平成二十五年度政府関係機関予算中経済産業省所管について審査を進めます。

 政府から説明を聴取いたします。茂木経済産業大臣。

茂木国務大臣 おはようございます。

 平成二十五年度の経済産業省関係予算案について御説明申し上げます。

 安倍内閣が発足して三カ月となりますが、日本経済に回復の兆しが見え始めました。国民が新政権に期待していることは、何よりも経済の再生、景気の回復です。そのため、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の三本の矢を同時に力強く実行していきます。

 このような考え方のもと、平成二十五年度当初予算案においては、平成二十四年度補正予算とあわせた切れ目のない対策を盛り込んでおります。これにより、景気の底割れを回避し、景気回復、経済再生の流れをより強固なものとしていきます。

 平成二十五年度経済産業省関係予算には、四つの柱があります。

 第一の柱は、日本産業の再興です。

 日本経済の将来について生まれつつある期待を揺るぎない確信に変えるため、その基礎となる産業の再興を図ります。

 中でも、国内の雇用や貿易立国日本を支えてきた製造業の復活なくして、日本経済の再生はあり得ません。日本のものづくりが世界で勝ち抜くために必要な競争力強化策の早急な立案と実施が重要です。

 また、我が国のGDPの約七割を占め、雇用の面からも大きなウエートを占めるサービス産業のさらなる育成及び海外展開促進が重要です。現時点では、生産性向上に課題があるため、新規市場の創出、国際的な事業展開の環境整備等により、生産性の向上、高付加価値化を図ることが必要です。

 このような観点から、世界で勝ち抜く製造業の復活に向けた部素材分野の研究開発の推進、医療、介護等健康関連産業の育成やクール・ジャパンの推進など、潜在力の高い技術、サービスの事業化及び海外展開支援を行います。加えて、超小型センサーを用いたモニタリングシステムの実証研究といったインフラ管理等の社会課題の解決に向けた研究開発を推進します。これらを重要な分野として、日本の産業再興に全力を尽くします。

 第二の柱は、中小企業、小規模事業者対策です。

 全国四百二十万の中小企業、小規模事業者は、日本経済の足腰を強くし、地域経済と雇用を支える重要な存在です。中でも、中小企業の九割を占め、全国三百六十六万に及ぶ小規模事業者は成長の可能性を秘めており、その活力を引き出すことが日本経済の再生には不可欠です。

 このような観点から、新商品、新サービスの開発や販路開拓支援、ITを活用した支援ポータルの構築、新しいビジネスプランの提案や知的財産管理などの支援を行う専門家の派遣といった、地域経済を下支えしている小規模事業者に着目した施策を充実させています。

 第三の柱は、エネルギー対策の充実です。

 いかなる事態においても国民生活や経済活動に支障がないよう、エネルギー需給の安定に万全を期していくことが重要です。

 まず、省エネルギー、再生可能エネルギーの最大限の導入を推進します。具体的には、最適地が限られる風力発電について、地域内送電網の整備にあわせて送電網の電圧変動等を制御する技術を実証するとともに、省エネ設備の導入支援等を進めていきます。

 次に、資源、エネルギーの安定供給の確保について、リスクマネー供給による我が国企業の権益獲得支援や資源国との関係強化等を通じて、供給源の多角化を図ってまいります。

 さらに、原子力発電所の廃炉対策について、国が主導的な役割を果たし、廃炉に向けて全力を挙げて取り組みます。具体的には、遠隔操作ロボット等の開発、実証、炉内解析技術の高度化といった研究開発の推進を図ります。

 第四の柱として、東日本大震災からの復興は、我が国にとって最重要の課題です。

 特に、福島については、震災から二年が経過した今なお避難を余儀なくされている住民の方々が、一日でも早く帰還し、故郷で生活の再建ができるよう、被災者に寄り添った復興の加速を進めてまいります。

 このため、経済産業省においても、被災地の産業復興の加速に向け、企業立地補助金やグループ補助金等を効果的に活用し、企業立地や事業の再建に全力で取り組みます。

 このような取り組みを実施するため、平成二十五年度の経済産業省予算として、一般会計で総額八千九百四十八億円を計上しております。

 また、特別会計につきましては、エネルギー対策特別会計に七千八百三十三億円、貿易再保険特別会計に二千九十一億円、特許特別会計に千百四十八億円を計上するほか、東日本大震災復興特別会計において、経済産業省関連として二千九十七億円を計上しております。

 日本経済の再生、エネルギー制約の克服、そして大震災からの復興等、我が国が直面する諸課題を解決し、景気回復、経済再生を図るため、本予算を提案いたしました。委員各位はもとより、国民各界各層の御意見に真摯に耳を傾けてまいります。

 御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

小此木主査 以上をもちまして経済産業省所管についての説明は終わりました。

    ―――――――――――――

小此木主査 この際、質疑に入るに先立ちまして、分科員各位にお願いを申し上げます。

 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。

 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中田宏君。

中田分科員 おはようございます。

 きょうは、和やかな雰囲気の中でやりたいなと思っております。

 茂木大臣とは二十年前に一緒に初当選させていただいて、そのときは一緒にやっていたんですけれども、今は、小此木委員長と一緒の側におられて、私はこっちにいるという不思議な感じであります。小此木さんも同期でありますから、そういう意味では、きょうは実にやりやすい環境でもあります。

 また、菅原さん、山際さんのお二人におかれましても日ごろからおつき合いをさせていただいておりまして、前向きで建設的な方々ばかりでありますから、建設的な議論をきょうはしたいなと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

 これは多分、小此木委員長が一番詳しいんですけれども、実は私、横浜市長をやっているときに極めて力を入れた問題に、ごみ処理のことがありました。というのは、循環型社会を本当につくっていかなきゃいけないと思っておりました。

 きょうこの後お聞きをする容器包装リサイクル法、これなども、国会にいるときに実は私も携わってつくった法律だったのでありますけれども、いわばそれを受けて、横浜市長のときに、循環型のシステムを自治体として構築しようじゃないか、こう思って取り組んだわけであります。

 横浜は、御承知のとおり、日本で最大の市、人口が三百七十万人いる巨大な市なんですね。大都市においては、いわゆるごみ処理、一般廃棄物の処理に関しては、とにかく集めたら燃やす、これが主流でありました。横浜だけではなくて、大阪も、福岡も、札幌も、お隣の川崎も、どこも、もうみんなとにかく集めて燃やす。これが大都市においては一番現実的な処理の仕方だったんです。

 現実的というのは何かというと、一つはコスト面です。コスト面として、とにかく混合で集めてきて焼却炉にぶち込むというのが、何だかんだ言って、巨大な焼却炉は必要だけれども、安い。それから、地域の市民たち、住民たちが、その方が楽である。また、仮に分別の指導をしても、なかなか十分にルールが守られないということ。こういったことなどから、大都市の場合は、とにかくごみを一緒くたに集めてきて、一緒くたに焼却炉の中に入れる。こういうごみの処理、処分の仕方であったわけであります。

 しかし、それではいかぬ、こういうふうに思いまして、横浜市の場合は、私が市長に就任したのが今から十一年前でありますから平成十四年だったわけですけれども、その三年後、十七年度から徹底した分別回収に入ったわけであります。

 その間、仕組みをつくりまして、驚くなかれ、横浜市は、現在も十分別十五品目ですよ。そういう意味では、大変な分別収集をすることによって循環型社会をつくっていこうということに向けて大きな歩みを始めました。結果としては、ごみが四〇%減るという大変大きな効果になりました。いわば、その分、再利用、再生利用といった循環型社会に向けた廃棄物の利用の仕方がふえていったと言えるわけであります。

 そこで、きょうは、プラスチック製容器包装リサイクルについて、特にその中でも入札制度のあり方についてぜひお伺いをしたいと思うんです。

 内閣府の規制改革会議においていろいろな議論がなされている中で、エネルギー・環境ワーキング・グループがあります。その中で、リサイクル入札制度の適正化というテーマがあり、そこでどういう議論が進められているのかということを私の方から先におさらいをします。

 「今後の議論の進め方」というメモを私は入手しておりますが、その中に、「市町村等が実施するプラスチック製容器包装の入札制度では、「ケミカルリサイクル業者」に比して処理費用の高い「材料リサイクル業者」に五〇%の優先枠が設定されており、結果として社会コストの増大、リサイクル率の低下を招いている。」「合理的な制度であるか、検証が必要。」という一文があるわけです。

 そこで、まず、この現状の制度がどうなっているのかということについて、簡単におさらいだけお願いをしたいと思います。

安永政府参考人 委員御指摘の容器包装リサイクル制度でございます。

 御指摘のとおり、家庭ごみの容積で見ました場合に、五割が容器包装でございます。この容器包装から出る埋立処分量を削減する、あるいは、ここから出るプラスチックの容器包装を資源として再利用する、これは非常に大事な課題でございます。

 容器包装リサイクル法に基づくこの制度におきましては、プラスチック製容器包装などのリサイクルを、容器包装の製造や利用を行う事業者に義務づけをしております。事業者は、日本容器包装リサイクル協会、我々は容リ協会と呼んでおりますが、こちらにリサイクル費用を支払うことで義務を履行いたしますし、また市町村は、消費者の方々が分別して出された容器包装のごみの分別収集を行い、その収集されたものについて、日本容器包装リサイクル協会が入札でリサイクルを行う者を決定するということになっております。

 また、この容リ協会は、収集されたプラスチック製容器包装のリサイクルを、料金を払ってリサイクル事業者に委託いたします。どの事業者にどの程度の量を委託するかというのは、まさに委員御指摘の競争入札の制度によって決定されるという流れでございます。

中田分科員 今からお伺いをすること、今から議論することにおいて重要なのは、一つは国民の視点に立つこと、それからもう一つは、環境問題としてしっかりと認識をして、そして省資源化を図っていくということ、ここら辺が極めて重要な視点なんだろうと思うんですね。

 例えば横浜なんかでも、分別収集を徹底しますと、都市伝説とでもいうんでしょうか、市民の間でこういううわさが時々出るんです。せっかく分けても何だか最後に燃やしちゃっているらしいじゃないか、こういう言われ方をすることがあるんですね。申し上げたように、都市伝説なんです。すなわち、こちらは、分けていただいたものを、それこそ分別収集をして、結果としてしっかりと再資源化していくルートに流しているんですけれども、どうも、一緒くたに燃やしているらしいじゃないかとか、そういうような話というものが出てくるケースが多いです。だからこそ、きょうはお聞きをしたいんです。

 先ほど申し上げたように、プラスチック容器についてお伺いするならば、要は、プラスチック容器をもう一度プラスチック製品に再商品化する、これは材料リサイクル、マテリアルリサイクルともいいますが、プラスチック容器を化学反応させて熱源として利用していくケミカルリサイクル、この二つの手法で、先ほどもちらっと触れておられましたけれども、現状においては、まず全量の半分、五〇%については材料リサイクル業者だけで入札をして、残りの五〇%については材料リサイクル業者とケミカルリサイクル業者が同じ条件で入札をしていくということでよろしいですね。

 そうなりますと、規制改革会議で出ている議論は、この優先枠のせいで費用がかさんで、リサイクル率の低下も招いているから、優先枠を廃止して両方の業者を対等に戦わせよう、こういうことをいわば意味していることになるんでしょうか。

 そもそも、なぜ材料リサイクル業者だけに優先枠を設定しているのか、その意義をまず問いたいと思います。

菅原副大臣 中田委員御案内のとおり、容器包装リサイクル法は平成十二年に施行されたものでありますが、プラスチックの原材料としての利用が望ましいという観点から、入札制度におきまして、鉄鉱石の還元剤などに化学的に利用するケミカルリサイクルよりもマテリアルリサイクルを優先して取り扱ってきた経過があります。

 この施行当初、材料リサイクルを実施する事業者が極めて少なかったんですね。それで、材料リサイクルを含めた多様なリサイクル手法を確保する、こういう狙いがあったんですが、その後、急激に事業参入が起こりまして、材料リサイクル事業者の落札量が急激に増加をしたという経過があります。

 そのために、材料リサイクル手法の優先的取り扱いを見直すべきという、先ほど来と逆の指摘があったわけでございまして、平成二十一年から二十二年にかけまして、環境省中央環境審議会と経産省の産業構造審議会の合同会合におきまして、このプラスチック製容器包装のリサイクル手法及び入札制度のあり方についての検討を行ったところでございます。

 この会合におきまして、例えばケミカルの方がコストが安いという特徴もありまして、そうしたコスト面、あるいは環境負荷の低減、多様なリサイクルのバランスのとれた組み合わせを維持するといった観点から、材料リサイクルの優先的取り扱いの総量、キャップをはめよ、こうした提言がなされたところでありまして、平成二十二年度から、材料リサイクル手法の優先的取り扱いの総量について、市町村の収集量の五〇%という枠を設けるといった入札制度の変更を行ったところでございます。

中田分科員 菅原副大臣に、端的にもう一回お聞きしたいんですけれども、要は、循環型社会をつくろうということがこの趣旨ですよね。

菅原副大臣 総体的には、御指摘のとおりだと思います。

中田分科員 そういう意味で、先ほど来出ているこの優先枠ですけれども、この背景というのは、循環型社会をつくっていこうという基本理念がまずあるんだろうと思います。

 そういう意味では、循環型社会形成推進基本法、これも既に私たちは持っているわけでありまして、資源の循環的な利用そして処分に当たっては、以下の順番というものがもうオーソライズされています。まず最初に、発生抑制、リデュース。二つ目、再使用、リユース。三番目、再生利用、リサイクル。そして四番目、熱回収、サーマルリカバリー。五番目、適正処分。この優先順位で行うことが基本原則ということになるわけであります。

 なぜこういう順番になっているのか。これは副大臣の御感想がお伺いできればいいんですけれども、なぜそういう順番になっているのかについて、いかがお考えでございますか。

菅原副大臣 まず、循環型社会の基本法にのっとりまして、行政側も地域も自治体も国民も一体としてこうした方向を目指そうという基本的な理念があり、そうした取り組みを全国的に、例えば中田委員も市長のときにしていただいてきたわけでございます。

 あわせまして、実際問題、この材料とケミカル、双方のリサイクル手法においても、先ほど申し上げましたように、ケミカルの方がコストが安くて済む。しかし、歴史的に、材料リサイクルをふやそうとしてきた経過があって、ある時期、一定的に量がふえてしまった。それを抑制していこうというのが、今回、五〇パーで抑えようとした経緯でありまして、いろいろな今後の検討の中で、このバランスをどのようにすればより循環型社会に近づくかということをしっかり検討して、実行に移していきたい、このように考えております。

中田分科員 今、御説明いただいたことは理解をしつつ、この法律を背景にして、いわば循環型社会の中でも先ほど申し上げた順番があるわけです。

 例えば一番最初は、とにかく物を大切に、有効に使うためには、じゃぶじゃぶと使うことの抑制をしましょうというのが発生抑制ですね。その次に、使えるものはもう一遍同じ形で使いましょうというリユースですね。その次が、形は変わるけれども材料として使いましょうというリサイクルですね。それから、では、それも無理だからというので燃やして、例えば電力回収をする、こういった形の循環型社会。

 いわば三つ目のリサイクルから四つ目の熱回収といったところにおいては、ここでかなり差はあるわけであって、回収の方法が相当違ってきますよね。ここはそういう意味では重要なんですね。なぜ熱回収よりも再生利用の優先順位を上位に位置づけているのかということについては、申し上げたように、少しでも循環型社会をつくっていきましょうという前提に立ったときの順番であるわけであります。

 ちなみに、材料リサイクルの優先を定めた容器包装リサイクル法は平成二十年から施行されまして、五年後、つまり、ことしの四月に、この法律の附則に基づいて見直すということになっていますけれども、この見直しの手続は、今後どういうふうに進めていくんでしょうか。

安永政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、施行から十年を迎えた平成二十二年の産業構造審議会、中央環境審議会合同部会で、入札制度については、環境負荷低減と資源の有効利用、コスト、それから分別をしてごみをお出しいただく消費者へのわかりやすさ、つまり、委員御指摘のように、物が、プラスチックというごみがプラスチックという形になってくるのが一番わかりやすいわけでございます。こういう観点も踏まえて、容器包装リサイクル法の次の見直しの際に、この入札制度について再検討すべきであるとされたところであります。

 御指摘のとおり、本年度が見直しの時期となりますので、入札制度につきましても、今後、環境省と連携しつつ、適切な審議会等の場において、関係者の幅広い意見を聴取しながら、議論をしていくということになっております。

中田分科員 今、答弁の中でも触れていただいたとおり、環境負荷の低減、これがまず一番最初に出てきた見直しの視点ですね。それからその後に出てきたのが、国民にとってのわかりやすさということでありましたね。これは、先ほど私が冒頭に、実は見直しの視点として重要だ、こう申し上げたところにまさに該当するわけでありまして、せっかく住民あるいは国民の皆さんが分別をして循環型社会に寄与していると思っても、形が変わってしまうことによって国民がわかりにくい状態にしないことが非常に重要だと思います。

 そこで、入札制度のことについて先ほどもお伺いをしましたが、今、入札はどういう状態になっているかというと、価格面においては、平成二十四年度時点で、ケミカルリサイクルの落札単価は四万四百八十一円。これに対して、材料リサイクルの落札単価は六万九千七百六十九円で、七割ぐらい、ケミカルリサイクルの方が安いということになるんでしょう。

 ただ、これは循環型社会を築くという趣旨に基づく制度であることは先ほどから何度も確認をしてきましたから、単にコスト面だけで議論すべきものではないわけであります。プラスチック容器を回収してまたプラスチックに再生して再商品化するというこの事業は、循環型社会のある意味では象徴的な役割でもありますし、国民からしたら極めてわかりやすい形であるわけです。

 その意味では、材料リサイクルが減っていくということになれば、分けている側からすれば、もちろん熱回収はしたとしても、何だ、最後は燃やしているじゃないか、こういう話になるわけであって、この点、わかりにくさをさらに深めてしまう結果にもなるわけであります。

 そういう意味では、そうした象徴的な意味を持つプラスチックの今後の利用の仕方について、その重要性というものをどういうふうに認識しているのか。これは政治家の立場からお答えをいただきたいので、菅原さんがお答えするのもいいんですが、大臣、いかがでございますか。

菅原副大臣 中田委員御指摘のとおり、プラスチックをリサイクルして、形は若干違ってもまたプラスチックができることは国民にとってわかりやすいから、材料リサイクルをぜひ存続、あるいはふやすべきだという主張だと認識をいたしております。

 一方で、ケミカルリサイクルは、先ほど御説明があったように、化学的に処理して化学原料として再利用する。例えばこれには、高炉還元剤化やコークス炉化学原料化、こういった手法があるわけでありまして、さらに、燃料として再利用するサーマルリサイクルという手法もございます。

 こうしたさまざまなリサイクル手法をバランスよく実行、実践することによりまして、循環型社会にどういう形で資していけばいいのかということを、これからこうした議論を通じてさらに深化させることが大事だと今改めて認識いたしました。

中田分科員 大臣には後で御感想だけお伺いをすることといたします。

 これは通告していると思いますので、お調べいただいていますか。材料リサイクルの業者の数と規模、それからケミカルリサイクルの業者の数と規模、これは調べてきていますか。

 では、お願いします。

安永政府参考人 お答え申し上げます。

 プラスチック製容器包装のリサイクルは、御指摘のとおり、まず、プラスチック製品の原材料として利用するマテリアルリサイクル、材料リサイクルの側ですね、こちらは、廃棄物処理業者の方、それからリサイクル業を営む中小企業の方が主に担っております。今、具体的な数字を持ち合わせてございませんけれども、基本的にこういう中小の方が担っておるというのが認識でございます。

 一方のケミカルリサイクルは、先ほど菅原副大臣からお答え申し上げましたとおり、例えばコークス代替原料であるとか化学原料用のガスとして使いますので、製鉄会社ですとか化学工業の会社、こういった大企業が主として担っているというのが実態でございます。

中田分科員 まさに、どういうことかというと、材料リサイクルの方は中小零細企業なんですよ。ケミカルリサイクルの方は大企業なんですよ。

 こういうぐあいの中で物事を決めていくということに、大臣を初めとした政治家の皆さんは、そういう意味では、物を決めていくときの価値をどこに置くのか。これから先、中小企業の振興も我々はしていかなければいけないわけでありますし、ましてや、先ほどから何度も言っている循環型社会を引き続き進めていかなければいけないわけですし、もう一つは、国民の視点に立たなければいけないわけです。といったところを考えたときに、先ほど出た、業者の性格の違いということをよく頭に置いてぜひ政治決定をしてもらわなければ困るわけであります。

 二月二十五日の規制改革会議の第三回の会合で、佐久間総一郎委員、この方の肩書は新日鉄住金株式会社の常務であります、この方が、ケミカルリサイクル寄りの発言をしたと聞いております。いわば、大企業の幹部が提案をしているというふうにも言えるわけです。

 ケミカルリサイクルの事業者にとってみれば、優先枠を取っ払って全量対等に入札できるようになれば、自分たちの事業にとってコストが安くなるということは、明らかに、誰が考えたってわかるわけであります。

 この佐久間さんは、このテーマについて議論をしているエネルギー・環境ワーキング・グループの委員としても名を連ねていますし、さらに言いますと、このワーキンググループには小林三喜雄さんという方も委員として入っていますけれども、この方の肩書は花王株式会社の購買部門包材部長であります。すなわち、リサイクル費用を負担する事業者の側なんですね。

 今申し上げたような皆さんにとってみたら、どんな形でリサイクルをするかというのはどうでもよくて、いわば、事業者にとって費用が安くなるというところに重きが置かれているわけです。

 そういう意味では、この人選ということも重要になってくるわけですけれども、規制改革会議、これは安倍総理が進めていくアベノミクスの三本の矢の最後の一本で、非常に重要ですよね。最も重要なこの規制緩和を進めていくために、この会議を設けているわけであります。その意味においては、最初から特定の業界に偏った議論をしているとなったら、これはよくないわけでありまして、ある産業の規制について議論をするのなら、やはり当該産業の利益に絡む人は議論から外すなり、そうした形で客観的な議論をしていく必要があると思うわけであります。

 その意味では、運営方法についてもこれはしっかりと考える必要があると思いますが、山際内閣府担当政務官、いかがでありますか。

山際大臣政務官 委員御指摘の視点のあり方、それは私も同意いたしますが、規制改革会議のワーキンググループの委員の出身がどこかということだけがその議論の妨げになるかどうかというのは、ちょっとそうではないんじゃないかなという気がいたします。

 もちろん、規制改革会議そのものの中からエネルギー・環境ワーキング・グループというものを特出しして、そこで議論を積極的にしようというところで、では、そのワーキンググループのメンバーはどうやって決めるんですかといったら、規制改革会議の中からその分野において興味のある方々に手を挙げていただいて決めていったという経緯はございますけれども、実際に議論をする中では、当然、有識者はほかにも呼びますし、会議体全体として結論を得ていくという形でございますから、その企業出身の方々が入っているからといって、その結論がおかしくなるというようなことでは直接ないんだろうと思うんです。

 ただし、おっしゃっているように、バランスの問題は当然ございますし、最終的には政治判断をしなきゃいけない話になるんでしょうから、そこの議論がどのように進んでいくかということはもちろん私たちとしてもしっかり見ていかなくちゃいけない、このように認識してございます。

中田分科員 今、山際政務官がおっしゃったことは、ある意味、建前としてはそのとおりだと思います。私も多分、そちら側にいたら、そういう答弁をするだろうと思いますね。建前はそのとおりなんです。だからこそ、今、私はくぎを刺したわけでありまして、そういう意味では、コスト面からだけの議論に引きずられた決定をしないでくださいよということであり、この点は、先ほど申し上げた幾つかの視点から考えたら、当然そういう議論の帰結になるだろうと思うわけです。

 また、確かに、肩書、出身ということだけで議論が偏るわけではありませんが、しかし一方では、マテリアルリサイクルといった方面の中小零細企業の側の人がいないのも事実なんです。ですから、そういう意味では、引きずられない議論というものが必要ですよということを、ぜひ、しっかりとくぎを刺しておきたいと思うわけであります。

 そういう意味では、最後に大臣に御感想そして御決意をお伺いしておきたいと思いますが、資源の乏しい我が国において循環型社会を築いていくことは極めて重要な課題ですし、環境面からだけではなくて産業振興という観点からも、これは我が国にとっては成長分野というふうにも言えるわけであります。

 一方で、消費者はなるべく廃棄物が出ないようにしていくということも重要で、日本国や、それぞれの地方公共団体、そして事業者は、廃棄物をただ捨てるという対象物ではなくて資源と捉えて、再利用そして再生利用していくということが必要だと思います。それもできない場合は熱源としてエネルギー回収をしていくのが順番なのでありまして、その意味では、容器包装リサイクルというのはその象徴的な事業であります。

 我々政治家や、それぞれの役所の皆さんも、この制度が持続可能なように見直しをして工夫していくということは必要ですが、その分野を育てていく、発展させていく、成長分野にしていく、こういうことが重要ですから、この点、大臣、ぜひ御決意をお伺いしたいと思います。

茂木国務大臣 循環型社会をしっかりつくり、そこの中でスリーRを進めていくのは極めて重要だと考えております。そして、それぞれの製品、また言い方を変えれば資源によって、最も適切なリサイクルの方法というのは変わってきますし、それに適した事業者というのも変わってくるんだと思います。適切に、そしてきめ細かく、こういった資源のリサイクルが進むような形を考えていきたい。

 容器包装リサイクル法につきましては、本年度が同法の見直しの期限となっていることでありますから、入札制度につきましても、今後、環境省とも連携しながら、委員御指摘のように、審議会の場において、関係者の幅広い御意見も伺った上で検討してまいりたいと考えております。

中田分科員 ぜひ、その点は、よくよく留意をして、一部の意見に引きずられない決定というものをしなければいけませんから、お願いします。

 もう一回だけ言っておきますけれども、マテリアル事業者は零細企業が多いんです。ということは、この分野は、今、ただでさえ事業者は減っているんです。ということは、今回おかしな方向で決定をしますと、マテリアルリサイクルをやっていく事業者はいなくなっちゃいますよ。そして、最終的には、大手のケミカルにどんと入れるという方法しかなくなっちゃいますよ。こうならないように、ぜひ、お願いをしたいと思います。

 以上で質問を終わります。

小此木主査 これにて中田宏君の質疑は終了いたしました。

 次に、三日月大造君。

三日月分科員 民主党の三日月大造です。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 また、茂木大臣初め政務三役の皆様方、省庁、官僚の皆様方、いろいろと御説明また御準備、ありがとうございます。日々お疲れさまでございます。

 茂木大臣、ちょっとお疲れの御様子ですけれども、大丈夫ですか。本当に、いろいろな課題があり、また国会対応あり、大変だと思いますけれども、お互い協力し合うところは協力し合って、将来のために、今を生きる国民の皆様方のために、私たちも含めてしっかり頑張ってまいりたいと思います。

 それで、きょうは燃油、原油高騰対策及び中小企業対策について質問をさせていただくんですが、ちょっとその前に、通告はしていなかったんですけれども、一言だけで結構です、御認識なり御決意を伺っておきたいと思うんです。

 それは、福島第一原発の汚染水漏えい問題なんです。通告していませんので、今お持ちの範囲内の知識なり御決意だけで結構です。

 私、ここに伺う前に、東京電力及び原子力規制庁、そして資源エネルギー庁から、現段階での御説明をいただきました。

 これは大臣も御存じのとおり、四月の五日に、七つある地下貯水槽のうち、第二貯水槽から漏えいが発覚をし、続いて第三、また、漏れているから移さなきゃいけないと言っていた第一貯水槽からも漏えいが見つかった。さらには、昨日の十四時過ぎですか、漏えいしていた第三貯水槽から第六に移す、その移送ポンプの方からも漏えいが出てきたということなんです。

 これは、きょうも御説明を伺っておりまして、それぞれの当事者の皆様方の、もちろん御努力はされているんでしょうけれども、当事者能力はどうなんだろうか。また、見通しはどうなんだろうか。さらには、地下水が毎日四百立米入り込んでいるんですね。そういう水の循環、こういうものの処理はどう行っていくのかということについての対策、これは海に漏れていないか、土にしみ込んでいないかということも含めた対策も私は必要だと思うんですけれども、このあたり、簡単で結構です、大臣の方から。

茂木国務大臣 福島第一原発で、御指摘の汚染水の漏えい、そして配電盤のトラブル初め、事故、トラブルが相次いでおりまして、このことにつきましては極めて遺憾だ、このように考えております。

 そして、今週の月曜日に東電の広瀬社長を私はお呼びいたしまして、社長みずからが陣頭指揮に立って事態の収拾そして再発の防止に当たるように、強く指示をしたところであります。

 四点ぐらい申し上げたんですけれども、一つは、電源の多重化など機能喪失を起こさないための体制をしっかり構築すること、二つ目は、汚染水を外部に漏らさないための万全な対策を講じること、三つ目には、当面の対策だけではなくて、中長期的に汚染水の管理、貯蔵について外部の専門家も入れて検討を行い、そしてその結果を公表すること、さらに、最後四つ目といたしまして、来週、IAEAの調査団も訪日予定でありまして、こういった国際的な知見も活用する中での検討を進め、その結果については、公表するとともに国際的に共有をしてほしいという話を申し上げました。

 地下の貯水槽につきましては、汚染水が漏れているということでありまして、これはおとといの夜ですが、私の方から東電に対して、これを使うことはもう無理だということ、できる限り速やかに地上の鋼鉄製のタンクの方に移送するようにということで、今、東電の方でも順次この移送の作業、そして、そのためには鋼鉄製のタンクを増設しなければなりませんから、この増設につきましても、前倒しの対応、こういったことを進めているところであります。

 当面は、まずこの地下貯水槽の汚染水を地上のタンクに移す、そして、今行っております、山側から来ます地下水を一部井戸を掘って抑制しておりますけれども、さらなる抑制を進めること、そしてまた、汚染水、セシウムの方は回収しておりますが、それ以外の放射性物質が取れておりませんので、多核種除去装置、これを一日も早く稼働させることによりまして、トリチウム以外の放射性物質を取り除く。そして、最終的には、なかなか難しいんですが、水と同じ状態でありますから、トリチウムを取り除く研究開発というか、どのような方法が考えられるのか検討を行うこと。そして、海側におきましては、漏えいが起こっても汚染水が海にしみ出さない、起こらない状態をつくりますけれども、仮に起こったとしても、しみ出さないような遮水壁をつくっていく。また、山側におきましては、今、毎日四百立米、これだけ地下水が出てくるわけですから、この量を抑制していって、最終的には入ってこない状態をつくるということが必要でありまして、当面の対策、中期の対策、中長期の対策と分けまして、そこの中で、東電が担う役割、そして原子力規制委員会が担う役割、さらには経済産業省が担う役割、こういったことにつきまして、連携をとりながらしっかり進めていきたいと思っております。

三日月分科員 これは国家的課題だと思います。

 今、海に漏れていないかというお話がありましたが、今、風評被害のために皆さんが懸命に努力をされていらっしゃる中でこの事態が起こっているんです。タンクの増設というお話がありましたが、送電線がいっぱいあって、タンク増設のためのクレーンが動かせないという事情もあるんだそうです。

 ぜひこれは、後手後手に回っておりますが、場合によってはもう全党で知恵を結集して対応に当たるなど、それぞれの機関が責任のなすりつけ合いにならないように、私、相当これは大事な問題だと思いますので、今も取り組んでいただいているとは思いますが、さらに力を入れて取り組んでいただくことを要請し、本題に入りたいと思います。

 いろいろな背景、原因があると思うんですけれども、為替、さらには世界の市場の動向、今の原油、燃料価格の動向について、経済産業省としてどのように把握をされておりますか。

茂木国務大臣 委員も御案内のとおり、世界の原油の需給そして地政学的なリスクなど、さまざまな要因によりまして国際原油価格は決定をされ、また変動もするわけであります。直近でいいますと中東そして北アフリカの地政学上のリスク等の要因によりまして、昨年の末ぐらいから上昇してきておりました。ただ、足元では一服感が見られると思っております。

 また、国内の石油製品の小売価格も、こういった国際的な原油等のコストを踏まえて、また、国内の需給の状況や競争環境なども反映した形で市場の中で決定をされていきます。そういった中で、直近では、為替相場の動向、そして国際原油価格の上昇などの要因によりまして、昨年以来上昇してきておりまして、その動向もきめ細かくフォロー、監視もしてまいりましたが、ガソリン、軽油は五週連続、灯油は六週連続で下落をしてきておりまして、足元では落ちついた動きである、このように考えております。

三日月分科員 今、足元では落ちついた動き、また一服感という大臣の御表現がありましたが、私はこれは細かく監視、そしてフォローしていく必要があると思うんです。

 例えば、円高の局面のときにも、国内の円建ての原油価格というのは下がっていないんです。そして、円安になった局面で、為替の動向を受けて、国内の原油価格というのは上がっているんです。灯油は六週連続で下がっているとおっしゃいましたが、これは暖かくなってきたことの影響も大きいでしょう。

 そして、きょう、滋賀県では、最新の価格でガソリン一リットル当たり百五十四円です。一番安い、例えば埼玉で百五十一円。しかし、鹿児島では百六十一円。やはり地方部に原油価格高騰の影響というものが非常に強く出ると私は思うんです。

 そこで、価格に一服感がある、落ちついてはいるけれども以前に比べて高い水準で今なお推移しているという状況下で、その価格が上がってきた分をどのように転嫁できているのか、また、どのように影響を緩和できているのかといった観点で、数点お伺いします。

 まず、ガソリンスタンド。東日本大震災発災時にも、ガソリンの供給で大変御尽力をいただきました。今なお各地でそれぞれ役割を果たしていただいております。特に、ガソリン価格が高騰してくると、どうしても買い控え、また、車に乗るのもちょっと控えようという動きがあって、市場の中で売るときに、上がった分をより乗せにくい環境にあると思うんです。

 ガソリンスタンドの転嫁がおくれがちになる状況についてどのように把握をされ、特に地下タンクの更新、これは規制強化によってガソリンスタンドの経営が相当大変で、先ほど申し上げた特に地方部で、ライフラインと言われるスタンドがどんどん廃業を余儀なくされているという状況下で、どのように対策を講じていらっしゃるのか、お伺いいたします。

安藤政府参考人 お答えさせていただきます。

 まず、三日月委員におかれましては、震災の際に御指導を賜りまして、大変ありがとうございました。

 今の御指摘の点でございますけれども、まさに委員御指摘のとおり、為替の動向、競争状況等々、さまざまな要因がございまして、一律に、転嫁がどのような形で行われておるのかということは大変申し上げにくい状況でございます。

 昨年の十一月の終わりぐらいから二月初めぐらいにかけまして、円ベースでの原油価格がかなり高騰したというのは御案内のとおりでございます。今大臣からお答えがございましたように、地政学上、為替の状況、さまざまな要因が絡んでのことだと思います。

 こうした中で、まず元売から小売の皆さん方、SSの皆さん方への卸価格の上昇というのがございます。SSの皆さん方が末端で販売される販売価格がどのようになっておるのかということでございますけれども、こういったことで考えますと、あの局面におきましては、かなり急速な原油価格の高騰があったということで、一部転嫁しにくい状況があったのではないか、これが正直な印象でございます。

 他方、足元におきましては、今大臣お答えになりましたように、全体の状況に一服感がございまして、小売の皆様方への負担の増加になる卸価格の上昇というのはやや下降局面に入っておるというのが実態でございます。

 こういったような状況がございまして、さまざまな要因が入り組んでいるというのが正直な状況でございます。

 そういった中におきまして、今御指摘の、消防法の規制強化等々に対応しますための予算につきましては、御案内のとおり、補正予算等々を組みまして十二分の対策を講じさせていただきたい、かように考えておる次第でございます。

三日月分科員 元売から小売に売られるとき、そして小売からお客様に販売されるときに、価格の転嫁がなかなかしにくい状況があった。しかし、最近になって、価格に一服感があり、落ちつきそうだと。

 しかし、二年前と比べますと、一リットル当たりの価格が百三十円から百五十円なんですね。いろいろな要因はあるでしょうけれども、もう吸収不可能な段階に入ってきていると思うんです。これは相当厳しい状況に来ていると思います。

 したがって、もっともっときめ細かな監視とフォローが要ると思うんです。例えばSS、ガソリンスタンドなんかは、なくなったら、またよっこらしょとつくるのは相当力が要りますよ、お金も要りますよ。もちろん、支援のあり方はいろいろと工夫が必要ですけれども、私は、あえて短く御答弁いただいたものと理解をいたしますが、もっともっと真摯で、もっともっときめ細かな対応が要ると思いますので、きょうは、このSSのことについてはこれにとどめたいと思いますが、対応をよろしくお願いしたいと思います。

 物流業界のことについて伺います。

 きょうは国土交通政務官にもお越しいただいておりますが、特に輸送、運送事業者、これはトラックもバスもそうです。軽油の価格が上がると、相当経営にも影響があると思われます。

 昨年の五月、私どもが政権を担わせていただいたときに、上がった分を価格に乗せさせていただこうというサーチャージについて、その促進を導入するよう経済団体に働きかけを行ってまいりました。そして、昨年六月には、公正取引委員会と国土交通省で定めております緊急措置というものを改定して、さらにより強くこのサーチャージについて求めているところであります。

 一部、現政権になられましても、先進環境対応型のディーゼルトラックへの支援を補正予算で積まれるなど、十五億円ですから小さいなと思って見ていたんですけれども、何らかの措置を講じようという御努力はあるんですが、上がった分をサーチャージできる取り組みを国土交通省としてより強く働きかける必要があると思うんですが、いかがでございましょうか。

坂井大臣政務官 国土交通省のサーチャージ導入の現状ということだと思いますが、航空、船舶等に関しましては燃料サーチャージの導入が進んでいる、こういう認識をいたしておりますが、一方で、トラック運送業者のほとんどが中小企業であるというようなこともありまして、大変ここが交渉力が弱い、こういう認識をいたしております。

 実際に、燃料高騰分の適切な運賃転嫁が進んでいないということから、平成二十年にトラック運送業における燃料サーチャージ緊急ガイドラインを策定いたしまして、これに沿って、各地域のトラック運送事業者に対してセミナーを開催したり、日本商工会議所や経団連等々、全国の経済団体に対しても協力を要請するなど、働きかけを行ってまいりました。

 また、別の観点から申し上げますと、適正取引の推進というものが重要であって、そのためには、まだ書面化が十分できていないところもあるということでございますので、書面化の義務づけ、これも必要な施策として早期に実施したい、こういうところでございまして、今申し上げましたような取り組みを今後とも推進させていただいて、速やかな燃料サーチャージの導入促進に向けた環境づくりに努めてまいりたいと思います。

三日月分科員 坂井政務官、今の御答弁はそれでいいんですけれども、帰られたら、ぜひもう一回、国土交通省内で、この対策で本当に十分かということについて確認をして、再度、この団体へのヒアリングや各種方面への働きかけを行ってください。

 先ほどおっしゃった適正化の話も、私は、改善努力の一端は見られると思うんですが、しかし、運ぶ側と運ぶことを頼む側のが余りにも違い過ぎるがために、契約書になっていないんです。これだけのものをこれだけで運ぶという双方が交わす契約書になっていないんです。そして、トラック事業者にセミナーをやっても、商工会議所や経団連に働きかけだけは行っても、なかなか実態が伴っていないということがございます。

 そこで菅原副大臣にお伺いいたしますが、年代も近く、与党、野党それぞれのときに、舌鋒鋭い御質問やわかりやすい御答弁に私は敬服をするんですけれども、ぜひ、産業政策を所管する経済産業省として、この上がった分をきちんと乗せるよう、そして力関係がどうしても弱くなる運送事業者ともしっかりと適正な契約が交わせるよう、私は、もっともっと経済産業省こそが旗を振って働きかけを行うべきだと思うんですけれども、いかがでございましょうか。

菅原副大臣 ありがとうございます。

 年代が近いといっても九違うので、若く見ていただきましてありがとうございます。

 三日月委員におかれましては、昨年まで、国交の副大臣としても、この問題に大変真摯にお取り組みのことと認識をいたしております。

 今お話がありましたように、特にトラック業界等事業者が、先ほど来大臣がお答えしましたように、いわゆる中東、北アフリカの状況あるいは為替等で、本当に自助努力を超える燃料の高騰によって、荷主が結果的に適切な負担を求めても、ガイドラインを定めても、実態として、事業者の負担が大きくなってしまう。こういう中で、この燃料サーチャージ制度の導入を図った状況でもまだ課題があるということ、そういう御指摘だと思います。

 したがって、私ども経産省としては、御指摘を踏まえて、今まで以上に、荷主に対してきちっとこの辺の状況を知らしめるように、つまり、原油を輸入して、備蓄して、精製して、そしてそれをSSに至るまで、当然為替やいろいろな課題もありますけれども、不当廉売がしやすくなるような状況というのはやはりあるんだと思うんです、こういった状況を踏まえて、このサーチャージ制度をより実効あらしめるように国交省と連携して努めていきたい、こう思っておりますし、荷主側に対して、例えば経団連や中小の団体等にも、しっかりその協議を行うように発信をしていきたい、こう思っております。

三日月分科員 副大臣、御答弁はいいんですけれども、ぜひ何らかのアクションを起こすということを約束していただけませんか。いろいろ把握してやろうと思いますとかということだけではなくて、やはり、経済産業省がそこに向かって動いた、それぞれの荷主団体に対してメッセージを明確に発信したということが私は大事だと思うんです。いかがですか、一言。

菅原副大臣 大臣も、各団体から要望等、生の声を聞いておられます。したがって、大臣ともよく協議をしながら、今の御指摘、本当に実効あらしめるように努めていきたいと思っております。

三日月分科員 大臣、お戻りになられましたけれども、大丈夫ですか。大丈夫でいらっしゃいますか。私のこの議論をお聞きいただいていなかったので、大臣に当てる質問をちょっと飛ばしますけれども、ぜひ、大事な問題ですので、よろしくお願いいたします。

 それで、先ほどの御答弁の中にもありましたけれども、特に中小企業に与える影響が大変大きい、打撃が、ダメージが深い、広いというような御指摘もございました。

 きょう、中小企業庁の次長にもお越しいただいておりますが、この原油価格高騰、そして円安の影響、中小企業に与えているインパクトについてどのように現時点で把握をされておられますか。

富田政府参考人 お答えを申し上げます。

 私ども中小企業庁といたしましては、中小企業基盤整備機構とも連携をいたしまして、全国の中小企業、小規模事業者約一万九千社を対象といたしまして、三カ月に一度、その業況、売り上げ、採算、資金繰り等を調査いたしまして、中小企業の経営実態の把握に努めているというところでございます。

 また、これに加えまして、二月に発足をいたしました“ちいさな企業”成長本部、あるいは経営改善・資金繰り意見交換会などの地方会議を通じまして、文字どおり、省を挙げて、地域の現場の声をお伺いさせていただいているという現状でございます。

 御指摘ございました中小企業、小規模事業者の業況でございますけれども、今のところ、経済対策あるいは金融政策の効果あるいは消費者マインドの動き、こういったものを背景として、建設業あるいは小売業を中心に、全体としては持ち直しの動きが見られるというのが私どもの基本的な認識でございます。

 他方、議員からも御指摘ございました、原油価格等の上昇によって影響を受ける中小企業、小規模事業者があることもまた事実でございまして、こういった事業者の方々が収益を圧迫されるような状況になりました場合には、私ども、日本政策金融公庫のセーフティーネット貸し付けというものを活用して、しっかり御支援をしていきたい、このように考えているところでございます。

三日月分科員 今、さまざまな政策の効果があって、全体として持ち直しというお話がありました。表現の仕方はそれぞれあるのかもしれません。回復に向けた動きがあることは、それぞれの団体の方も一部中小企業経営者の皆様方もおっしゃいますが、しかし、実体経済への反映がまだまだない。円安の進行によって輸入原材料の価格が上がって収益を圧迫されている国内需要向けの、例えば製造業の中小企業の皆様方、さらには、これから例えば輸出型大企業の業績が上がる、そして発注がなされる、それでまた生産ができる、物を買ってもらえる、そういう好影響はまだまだタイムラグがあって、後にしか訪れてこず、現時点、そういうものを感じられる状況にはない企業の方々が多いというような判断もあります。

 ですから、一部の大企業の業績だけを見て現在の政策の効果を喧伝されるのではなくて、原油価格の高騰や燃料価格の高騰によってマイナスの状態にある方々に対して、もっともっと目配りする必要があると私は思うんです。

 例えば滋賀県では、多くの製造業の協力会、下請、孫請の協力会の数が半減されて、どこの企業とは申しませんけれども、協力会の企業が企業数として半減。半減ですよ。大手の企業の製造業の、アベノミクスで持ち直したんじゃないのか、いや違うと。輸入して、物をつくって、国内で売るときに、やはりまだまだ製品価格は上がらず、そして仕入れてくるものの価格が上がり、収益が圧迫されているので、こういう中小企業者の皆様方の協力会を半減せざるを得ない、こういう厳しい実態も実はこの局面であらわれているということについては、ぜひ、中小企業庁としても、より認識を強めて、把握、そしてフォローに努めていただきたいというふうに思います。

 最後に、私どもは政権を担わせていただいていたときに中小企業憲章というものをつくって、これは二十二年六月十八日に閣議決定をし、そして、やはり経済活力の源泉である、さらにはものづくりの担い手である、支え手である地域の働く人たちの雇用の場である中小零細企業の応援を国を挙げてやっていこうということに取り組んでおりました。

 私どもが定めた成長戦略では、グリーン、ライフ、農林水産業、それらを主に支える中小企業といったところに軸足を置いてこの戦略を構築し、予算を確保し、先ほど御紹介いただいた小さな企業の応援を、これは枝野大臣から茂木大臣にもしっかりと引き継がれ、継続していただいていると承知をしておりますが、ぜひ、この中小企業憲章を具現化していく、前の政権がつくったから言葉も発しないということではなくて、こういうものについては継承してやっていくんだ、より強化してやっていくんだというこの御姿勢について、最後に大臣から御答弁をいただきたいと存じます。

茂木国務大臣 おつくりいただきました中小企業憲章には、中小企業を社会の主役と位置づけ、中小企業政策の基本理念、行動指針などが定められていると承知をいたしております。

 憲章に規定されておりますように、中小企業、そして私は零細というよりも小規模企業という呼び方をさせていただいておりますが、これが我が国の経済社会において極めて重要な役割を担っていると認識をいたしております。

 今後とも、この中小企業憲章の趣旨を踏まえて中小企業、小規模企業対策をしっかりと進めていきたいと思っておりますし、例えば平成二十四年度の補正予算、経済産業省関係で、一兆二千億のうち約半分が中小企業、小規模企業予算であります。そして、枝野大臣のもとでおつくりいただきました“ちいさな企業”未来会議につきましても、現在は、“ちいさな企業”成長本部に格上げをいたしまして、今、全国各地での意見交換会等々も展開をさせていただいております。

三日月分科員 終わります。ありがとうございました。

小此木主査 これにて三日月大造君の質疑は終了いたしました。

 次に、井出庸生君。

井出分科員 みんなの党、信州長野県の井出庸生です。きょうはよろしくお願いをいたします。

 きょうは、雇用につながる人材の育成とまちづくりの観点で幾つか助成金が組まれておりますので、それについて伺いたいと思っております。

 雇用につながる人材の育成、まちづくりといったものは、特に地方においてこうした助成金に対するニーズが非常に高いのではないか。ですからこそ、こうした助成金が無駄に終わってしまうことがないように、この助成金をより効果的なものにしていくために、どんなことがポイントになるとお考えか、まず大臣にお伺いをします。

    〔主査退席、牧原主査代理着席〕

茂木国務大臣 人材育成であったりとかまちづくり関係の助成金でありますが、かなり多岐にわたるということもございまして、それぞれの事業について、まずは迅速に執行を行うということが重要だと思っております。

 ただ、迅速にといいましても、一つ一つの案件について、的確な審査、そして採択をする、さらにはその後のフォローアップをきちんと行っていくということが大切だと思っております。

 商店街まちづくり事業、そして地域商店街活性化事業、創業補助金については、外部有識者の皆さんに審査委員会に入っていただきまして公正な審査を行うとともに、採択した後も、定期的に進捗状況を報告してもらうなどして、しっかりと成果をフォローアップしていくことにしております。

 また、新卒者就業応援プロジェクトにつきましては、新卒者と受け入れ企業のニーズを面談等によりしっかりと把握した上でマッチングを行い、職場実習開始後も、その現場、職場を回って状況のフォローを行い、この実習を続けていくのが適切でない、そういうふうに判断した場合には実習を打ち切る、こういったことも行っております。

井出分科員 今御答弁いただいたこと、まさにそのとおりだと思うのです。

 私、今御説明があった四つの事業を今回取り上げさせていただくのは、地元の、特に私の同世代の若い人から問い合わせが多かった。また、私自身もいろいろな予算を見せていただいたときに、これは、地元や私の長野県以外の、そういう地方の商店街においては有効じゃないかと思ったこともあります。

 中身を見ると、要件に合った人たちにとっては、適合できる人や市町村にとっては非常にすばらしいものだ。しかし、もう一つ、大臣がおっしゃったこと以外に必要不可欠なものを挙げるとすれば、周知があるのではないかな。周知の徹底、本当に一般のところまで行き渡らなければ、知らなかった、うちもやりたかったというようなことも起こりかねませんので、そのあたりはまた最後の方でちょっとお伺いをしたいと思います。

 以下、今お話のあった商店街まちづくり事業、地域商店街活性化事業、そして地域需要創造型の起業・創業促進、もう一つが新卒者就職応援プロジェクト、この四つについて、何点か政府参考人にお伺いをします。

 まず、商店街のまちづくり事業なんですが、これは、商店街の防犯カメラ、街路灯、アーケードといったハード面の設備に係る助成金だ、また、こうした助成金は初めてだとも聞いております。

 ハード面、施設に係るものであるからこそ、その審査のときに、審査または認定した後に、やはり現地視察というものが必要になってくるのではないかと考えておりますが、そのあたりはいかがでしょうか。どうして書類審査になってしまっているのか、御答弁お願いします。

守本政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、商店街まちづくり事業、これは、安全、安心という公的な視点に立っての事業でございます。

 その事業の必要性を確認するという観点、また事業の実効的な実施を確実にするという観点から、今回、地域の行政機関からの要請というものをまず前提としてございます。また、事業実施後の効果測定についても、その要請した行政機関が責任を持って実施するということにしております。こうした仕組みによりまして、現地での効果的かつ確実な事業の実施が担保されるものと考えてございます。

 なお、採択の際には、一回の公募で数百件単位での応募が見込まれております。したがいまして、費用対効果も勘案をしながら、書面での審査を行うこととしておりますけれども、事業完了の報告を受けた時点におきましては、必要に応じて現地の調査も行うということにしてございます。

井出分科員 今、最後におっしゃられた、必要に応じての現地の視察、恐らく件数がかさめば必ずそういった必要性も出てくると思いますので、柔軟な対応をお願いいたします。

 次に、地域商店街活性化事業、これは商店街でやっていくイベントに対する助成金と聞いております。

 ただ、毎年その商店街でやっているようなイベント、そういったものは想定をしていない、商店街の集客や販売力の向上につながるイベントを対象に助成をしていく、そのように聞いておりますが、お話を聞いている限りですと、想定しているイベントがちょっと曖昧ではないのか。そこが曖昧になってしまうと、審査の方も非常に幅が広くなって、なかなか難しくなってくるんじゃないかと思いますが、守本経営支援部長、そのあたりはいかがでしょうか。

守本政府参考人 お答え申し上げます。

 従来からもイベントの事業というのはやってございます。ただ、一回限りで終わると、そのときに集客力が向上しても、またもとに戻ってしまうというようなこともございます。

 そういうことも踏まえまして、今回の事業におきましては、イベントを単発に終わらせずに効果を持続させるということでございまして、例えば、イベントの来場者を店舗に引き込んでリピーターとする、会員登録をしてダイレクトメールを打っていく、あるいは、担い手である女性、若者といった方たちに対してしっかりとした研修を行って、持続的にお客様を引きつけるような店づくりを行っていく、そういったものに対して審査をしていくということにしてございまして、実際の審査の内容においても、そうしたところにポイントを上げるようにしている、こういうことでございます。

井出分科員 ありがとうございます。

 引き続いて、今度は、起業、創業の促進の関係。

 地域需要を創造していくということで、地域で活動をしていく者や、その地域の後継者を対象にしたような事業があったりですとか、また、海外への展開を目指すような創業者、起業の支援もあると伺っております。

 この制度は、審査と採択、その後のフォローの過程で、そこは丁寧な審査が入っているのではないか、認定支援機関という地元の税理士ですとか公認会計士、また金融機関など、そうした目も入れていると聞いておりまして、創業を素人が、やったことのない方が創業していくという意味では大変いい制度だと思っているんですが、その予算の設定、八千件を対象に二百億円だと聞いております。また、この事業が、十年来、ないといったような久しぶりの事業だ。そういう意味で、予算規模の設定が、果たして本当に適正な、何かしっかりとした根拠があるのかというところをお伺いしたいのですが、お願いいたします。

守本政府参考人 今回、地域需要創造型等起業・創業促進補助金ということでございまして、地域の小規模な起業、創業、第二創業、あるいは地域からグローバルに成長していく企業というものに対して補助金を出させていただいております。

 今回の緊急経済対策として、地域需要を喚起するという点で非常に重要なものだと思ってございますけれども、地域からの小さな需要ということで、使いやすい小規模な補助金が必要だというような声がございまして、平成二十四年度補正予算では二百億円を措置しまして、約八千件の起業、創業を支援する創業補助金を公募しているところでございます。これにつきましては、実施の実際の事務作業といった実現の可能性も踏まえて、こうしたことにさせていただいているということでございます。

 これにつきましては、今、景気の持ち直しが期待をされている非常に好機でございまして、より多くの応募がなされるように、しっかりと広報を徹底してまいりたいというふうに思っているところでございます。

井出分科員 ありがとうございます。

 起業、創業の支援もそうですし、私、四つの事業をお伺いしたときに、その予算の規模、金額ですとか、また事業の根拠といったものが、ちょっとこれから触れていくんですが、予算を使っていくことが目的化してしまってはいけないな、そういう危機感があります。

 そういう意味においては、どうしてこの助成金をつくったのかというところ、今のお話ですと、緊急経済対策、そして使いやすい小規模なものが必要だという御説明がありましたが、そこはやはりこれからもっと、周知という意味においても、事業を設定した理由の丁寧な説明が必要だと思っております。また改めて、時間があれば触れさせていただきたいと思います。

 もう一つ、四つ目の事業の新卒者就職応援プロジェクトなんですが、これは、就職をしたい新卒希望者、また、採用したいんだけれども、中小企業で小さい企業ゆえになかなか学生から目を向けてもらいにくい、そこのマッチングをしていくということで伺っているんです。ざっくりと言ってしまえば、マッチングをして、そこにインターン、実習で入る学生さんに日当七千円を支給していく。

 私、この制度を最初に聞いたときに、もう二十二年からやっていると聞いておりますが、少しよからぬことを考える会社とかからすれば、採用する気はもともと余りない、学生が技術や経験を身につけるということよりも、自分たちの短期のバイトとして使えるんじゃないかという思い違いをするようなところもあるのではないかな。実際、例えば農業分野ですとか、ほかの分野の研修制度でも、特に農業なんかは、今、新規就農者の獲得が非常に大事なんですが、制度を履き違えて研修生を受け入れている農家もいるというような話を私は結構聞いております。

 そういった意味で、新卒応援プロジェクトが、お金を出す、会社側にとってはかなり経済的に助かるものだと思うんですけれども、それが果たして本当に新卒と中小企業のマッチングという目的にかなっているかというところを伺いたいんですが、お願いいたします。

守本政府参考人 お答え申し上げます。

 議員御指摘のとおり、これは平成二十二年から実施をしておる事業でございますが、その段階から何度か制度の運用の改善もやりながら進めてきてございます。

 これまでの実績を申し上げますと、インターンシップをやったのが約一万四千名、そのうちの六千五百名程度が就職に至っているという状況でございます。

 このマッチングに当たりましては、書類審査だけではなくて、両者からしっかりとヒアリングをさせていただきましてマッチングしておりますけれども、その際には、当然のことながら、事業者側に本事業の目的というものをしっかりと周知徹底して、御指摘のような、単にアルバイトを期待しているというような場合には、それは認めないという運用をしているところでございます。

 また、現実に職場実習が開始された後も、定期的にカウンセラーが現場を回っておりまして、実態をチェックしながら、必要に応じて、インターンシップをやられている方、あるいは事業者の方にアドバイスをやっておりまして、こうして得られた現場の状況も踏まえながら、現在、そういう形で運用改善しつつ進めておるというところでございます。

井出分科員 今御説明いただいて、私もこれまでの実績を見せていただきました。また、運用の面でも、最初は、実習生を受け入れた会社にさらに一人当たり三千五百円の助成金が出る、そういった制度だった。ただ、それはさすがに幾ら何でもちょっと違うんじゃないかというような話があってやめた、そういった改善もあったと聞いております。

 ただ、私がちょっとお伺いしようかなと思ったのは、実際、この制度を使って、ある会社に行ってみた、ある会社に行ってみたんだけれども、どうも経営者が採用する気が全くない、自分も採用されなかったし、一緒にやっていた人間も誰も採用されなかったというような話を聞いております。ただ、採用の問題なので、その方の言うことを私はうのみにはできないと思うんですね。本当にニーズがマッチングしなかっただけかもしれません。だから、それを私は丸々信じ込むつもりはないんですが、どうか、より柔軟な運用をお願いしたいと思っております。

 今、四つの事業について何点かお伺いをしましたが、今回、二十四の補正、十五カ月予算と言われておりますが、こうしたもので、きょう御質問した四事業の予算の総額は幾らになっておりますでしょうか。

守本政府参考人 お答え申し上げます。

 商店街まちづくり事業二百億円、地域商店街活性化事業百億円、地域需要創造型等起業・創業促進補助金二百億円、新卒者就職応援プロジェクト、これは二百八十二億円の内数ということでございますので、総額は七百八十二億円の内数ということでございます。

井出分科員 今、七百八十二億円という数字がありました。

 この四つの事業は、商店街まちづくり、そして地域商店街の活性化、この二つは完全に新規だ。起業・創業は、十年ぶりというか、ほとんど新規に近い。新卒の応援プロジェクトはここ三年ほど実績があって、私が伺っているところでは、例えば二十二年十月から二十三年十二月の一年余り、その一年間で百七億円だと。

 ですから、この百七億円が今回二百八十二億円になって、そのほか新しい事業が二百、百、二百で五百億新しくできたと私は受けとめているんですが、一番危惧しているのは、やはり予算を適正に執行していかなければいけない、だけれども、予算の消化が目的化してしまう、そのおそれを一番懸念しております。

 特に、今回始まっている人材育成の事業というのは、これは雇用の問題ともかかわってくると思うんですが、雇用の助成金というのは今まで厚生労働省がずっとやってまいりました。ただ、厚生労働省の所管の補助金は不正受給の事件が後を絶たない。

 きょうお配りさせていただいた新聞記事をちょっと紹介させていただきたいんですが、これはことし一月二十一日の読売新聞の記事、インターネット版です。

 その四段落目に、助成金の不正受給が全国で相次いで、厚労省によると、同助成金や雇用調整助成金の不正受給件数が〇九年度で九十一件、七億七千万、十年度三百五十五件、三十七億一千万、十一年度が二百九十五件、五十一億七千万と。これは、新聞記事では、不況で件数がふえて審査が甘くなっている、そういう指摘がその後に書いてあるんですが、雇用助成金の不正受給というのは、この新聞にあるような〇九年から始まったような話では全くない。

 私、前に報道の記者をやっておりまして、報道の記者駆け出しのころからもうこれは全国的に、中には詐欺事件に発展するようなケースも見てきている。端的に言えば、やはり審査が甘い。雇用なので、本人確認、身分確認とか、もっと書類は厳しいんですけれども、それでも、会社側とそこに名前を貸す人間が結託してそういうことを、それも全国的にやるようなケースがある。

 これは厚労省が改善していかなければいけないんですが、こうした不正受給というものが、今度、この地域づくり、地域の人材育成においても、これだけはもう絶対にあってほしくない、あってはならないと思っております。

 そうしたときに、今回、今までにない事業が始まって、今までやってきた事業も大幅に、百七億円が二百八十二億円にふえた。大臣も最初に、予算を迅速に執行しなければいけない、ただ、しっかり審査をやっていくんだというお話もありましたが、私としては、不正受給とまでいかなくても、無駄に終わってしまうということがないようにしていただきたいんですが、そこの御決意を、大臣、お願いいたします。

茂木国務大臣 先ほども申し上げましたように、緊急性の高い事業、迅速に執行していくということは重要でありますが、同時に、厳格な審査、そしてまた執行後のフォロー、そういったこともきちんとする中で、予算でありますから、無駄に使われることがないよう、厳正に対処してまいりたいと考えております。

井出分科員 ちょっとお答えのしにくい質問になるかもしれません。

 こうした四事業の予算が執行できない。現に、補正予算がぎりぎりで成立をして、今大体の事業が第一次公募締め切り間際だと。その件数を聞いていると、本当に大丈夫なのかな、そういう思いが少しあるんですが、予算が執行できなかった場合はどうなるんでしょうか。

茂木国務大臣 予算が執行できなければ、不用として立つことになります。

    〔牧原主査代理退席、主査着席〕

井出分科員 それぞれのもの、内容は非常にいい事業だと思いますので、ぜひ効果のある予算執行をしていただきたい。

 そうしたときに、先ほどちょっと申し上げたんですが、周知をしっかりしていくことが大事になる。その中で、特に、どうしてこの事業を始めたのか、何のためにやるのか。まちづくり事業は、その名前で、商店街まちづくり事業というのはすごく問い合わせが多いんですよ、商店街で頑張っている人から。だけれども、それはハード面の整備で、よくよく聞いてみると、先ほどお話があった、行政が必要だと。ですから、お話だと、公のものであって、個人のものではない。だから、そういうところもまず周知をしなければいけないと思います。

 起業、創業の支援でいえば、後継ぎの方に支援をしていく、それがある。私の地元なんかは、後継ぎの人が非常に多いですよ。そこに上限で五百万出るとなれば、やってみたいなと思う人がいますよ。だけれども、新しい事業を始めてほしいと。そうなると、なかなかそれに適合できない。いや、俺は今までやってきたものを守りたいんだという人もいるかと思うんです。だったら、この事業はどうして新しい事業を始める後継者に支援をするのかというところの説明も、周知としては必要だと思うんですね。

 緊急経済対策、不況だから、地域活性化が必要だ、そういったことは、国会でも、いろいろなところでも御説明を受けてきました。だけれども、一般の、補助金を受けたい人たちにとっては、先ほど申し上げたような、もっと細かな説明をしていかなければ、自分のニーズに合うかどうかわからないと思うんですね。

 そういった意味で、周知が非常に大切になってきますし、そこを本当に細やかにやっていただきたいと思うんですが、その周知について、大臣に思いを伺います。

茂木国務大臣 先日も、経済産業省の幹部、それからまた中小企業庁の幹部、さらには各地方ごとの経済産業局長を呼びまして、委員御指摘の周知、経済産業省が先頭に立ってきちんとやっていくことが重要だと申し上げました。

 もちろん、現代ですからホームページによります周知であったりメールマガジンによります周知、こういったことも重要でありますが、例えば団体、商工会であったり商工会議所、全国に四千七百できました認定支援機関等を通じた周知、こういったこともしっかりと進めていって、こういう事業があるんだ、そういうものを活用して、それがさまざまな創業であったりとか新しいビジネスにつながる、そういう呼び水にできる機会に本当になっていくように努めてまいりたいと考えております。

井出分科員 周知の方は、私も協力できるところはさせていただきたいと思っております。

 最後に一点なんですが、今、四事業とも一次の公募が締め切り間際、締め切った。その対象件数を考えれば、これから二次、三次と公募が続いていく、それは私の方でも考えております。

 予算化されているものなので、新たな予算を伴うような制度、運用の変更というのは難しいと思いますが、せっかくその募集が一次、二次、もしくは三次と分かれておりますので、その都度その実態を見て、特に、審査と採択、その後のフォローについては、本当に効果の出るような柔軟な運用の見直し、対応をやっていきながら、当初の目的を達せられることをお願いいたしまして、私からの質問を終わりたいと思います。

 本日はありがとうございました。

小此木主査 これにて井出庸生君の質疑は終了いたしました。

 次に、宮沢隆仁君。

宮沢(隆)分科員 よろしくお願いいたします。日本維新の会、宮沢隆仁であります。

 テーマは、技術者の海外への頭脳流出ということを中心に議論をしていきたいと思います。実は、このテーマは先日の予算委員会で茂木大臣にちょっとお答えいただいたテーマなんですが、きょうは深掘りをさせていただきたいと思います。

 私、もともと医者で、全く専門外のテーマなんですが、なぜこういうテーマを選んだかと申しますと、先日、私の地元は長野市なんですが、地元の小集会において、地元の電子機器の会社を経営している支持者から、有能な技術者の海外流出が日本企業の衰退の原因になっているのではないか、国は何もやっていないのでしょうかという質問を受けました。私、その場ではちょっと何も答えられなかったものですから、早速持ち帰って少々勉強してみましたら、これは大変だと思うに至りまして、門外漢ではありますが、質問をさせていただくことになりました。

 この点に関しては、さまざまな報道が新聞、雑誌等でなされておりまして、そのサマリーをちょっと読み上げますと、業績不振の大手メーカーがリストラを繰り返し、ベテラン技術者が職を失い、技術を求める海外メーカーに転出する、そして、技術を身につけた海外企業にシェアを奪われ、日本企業はさらなるリストラを迫られるという悪循環が続いている。

 それから一方では、転職者側に立ちますと、海外に人材が流出する原因は、まずは給与と待遇、仕事のやりがい、それからリストラ、この三つが主な原因として挙げられております。この中で日本企業が人材をうまく生かせていない実態があります。

 この間、経産省からもレクを受けまして、頭脳流出に関する企業利益損害の定量的データについて、これは私が説明するよりも専門の方から説明を受けた方がいいと思うので、まず、この資料一と二を使って御説明を願えますでしょうか。よろしくお願いします。

西山政府参考人 今の先生の技術流出の実態についての御質問でございますが、お手元にお配りをいただいております資料も使いながら御説明をさせていただきます。

 昨年の十二月に、技術流出の実態を調査するために行いましたアンケート調査結果を公表いたしまして、過去五年間でいわゆる営業秘密に該当するものが漏えいしている事例があるかないかという質問をさせていただきました。

 その中で、今お配りをいただいている資料にございますように、一ページ目の左側の円グラフでございますけれども、明らかに漏えい事例があったとするものが六・六%、それから、恐らく情報流出があったとするものが六・九%ということでございますので、それら二つを合わせますと、約一四%程度の企業が何らかの営業秘密の漏えいを経験しているというふうに考えられます。

 なお、ここで申し上げております営業秘密の漏えいといいますのは、もちろん国内企業から国内企業への漏えい、流出も含まれております。その点について申し上げますと、明らかな情報漏えい事例があったというふうに回答した企業のうちで、外国企業に漏えいしたというふうに認識している企業が一四%、相手が国内企業であったと認識している企業が六〇%、約六割ということは申し上げさせていただきたいと思います。

 加えまして、この資料で申しますと二ページ目になります。今度は、営業秘密の漏えいに伴いますいわゆる損害の規模ということになります。これも左側の円グラフということになりますけれども、割合として一番多いのは、一千万円未満、一番小さい規模のものが全体で三一・一%ということになりますけれども、このグラフで明らかでございますけれども、かなり大きな額、極端な場合には一千億円以上のものも一・一%あるといったような分布になっているというところでございます。

 以上でございます。

宮沢(隆)分科員 どうもありがとうございました。

 まずはこの資料一ですが、約一四%が何らかの漏えいがあったと。その中の、右の棒グラフで、中途退職者が五〇%、もう一つは、上から五番目、定年退職者によるものが六・二%ある。ここを私はちょっと注目をしてみました。

 それからもう一方、資料二の方ですが、左側の円グラフ、結局これは、別に各企業が定量をしていたわけではない、ただの印象だと思うんですが、本当にだから正確なところはわからない。結局、企業の規模によっても違うんでしょうが、一千万円から一千億円以上ということで、この円グラフの左側、カラーでなくて申しわけないんですが、四四・八%が漏えいによる被害額はわからないと認識しているということなんですが、でも、やはりこれだけの企業がこの右側に入っている、漏えいを認識しているというのは、重大な事態ではないかと思います。

 それから、資料二の右側の棒グラフ、人を通じた情報の漏えいがあると認識している、真ん中の外国の競合他社一〇・八%、これが今回問題になるところなんですが、もう一つは、下から二番目に、わからない、その他、一番下ですね、ここもかなりパーセンテージが多いです。だから、この中にもかなり含まれている可能性がある。少なく見積もっても、恐らく二割とか三割ぐらいはあるのではないかなという、これは私個人の勝手な推測ですが、そういう印象を受けます。

 もう一つ資料があります。三と四です。今度は、企業の頭脳流出に対する認識ということで同様に調査をしていただいております。これも説明をお願いできますでしょうか。

西山政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、企業として営業秘密をどういうふうに管理をしているかということに関するアンケート調査結果が、資料の三と四に相当するものでございます。

 まず、営業秘密の管理の基本といたしまして、従業員等との間で秘密保持契約を結んでいるかどうかというのが一つの論点になるわけでございますけれども、これは、資料三の下の円グラフで申しますと、締結しているというところを足し算をいたしますと、全体で約五五%が、従業員については秘密保持契約を結んでいるということになります。これに対して、役員に対してということになりますと、約四〇%が締結をしているというのがアンケート調査の結果でございます。

 また、他方、個別の秘密保持契約ではなくて、いわゆる就業規則というもので対応している企業も、この資料の外でございますけれども、アンケート調査結果で調べておりまして、個別の秘密保持契約を結んではいないが、いわゆる就業規則で投網をかけるように対応しているという企業が、秘密保持契約を結んでいないものの約半数超、五四%程度ということになっております。

 したがいまして、全体を整理いたしますと、個別契約で従業員に対して対応している企業が約五五%、就業規則という形で対応している企業が約二四%、残りがいずれの措置においても対応していないということになるわけでございます。

 それから、次の資料四に、営業秘密の管理の具体的なやり方、内容について問うているところがございます。

 これは、営業秘密の管理につきまして仮に訴訟等で実際に契約を履行するということになりました場合に、営業秘密をどれだけ的確に、厳密に管理していたかということが一つの材料になるので調べているものでございますけれども、これによりますと、営業秘密として管理すべき情報の営業秘密としての区分状況というのを見ますと、左側の円グラフでございますけれども、ほぼ全ての営業秘密について何らかの区分をしているのが三六%程度ある、三六・五%あるということになっております。

 他方、このグラフの外でございますけれども、営業秘密をさらに例えば極秘と秘に分けるなど、その秘密の程度、情報の重さの程度に応じて区分をしている企業は全体の約二五%ということになっておりますし、必ずしも極秘、秘ということに限らず、何らかの意味で格付を行っている企業というのが約六割ということになりますので、営業秘密の管理については、一定程度行われているというふうに考えております。

 ただし、先生が御質問の特に退職者の扱いにつきましては、やはり、契約の中で適切な秘密保持契約を結んで管理をしているという企業は必ずしも多くないというふうに考えられるというのがアンケート結果でございますので、ここについてはまだ課題があるというふうに認識をしております。

 以上でございます。

宮沢(隆)分科員 どうもありがとうございました。

 この資料三ですが、締結していないという方を見ると、従業員の方で四三%ですか、役員の方では五五%ですね。私はもちろん企業のことはわかっていないんですが、この辺はちょっと大臣にお伺いしたいんですが、企業がこの程度の認識であることに対してどのような感想をお持ちでしょうか。よろしくお願いします。

茂木国務大臣 済みません、御質問の趣旨がよくわからないんですけれども、もう少し詳しく質問していただけますか。

宮沢(隆)分科員 質問の根底には、この程度でいいのかという、私、個人的気持ちがありまして、これがもし頭脳流出の原因になっているのであれば何らかの対応はしないといけないだろうと思うんですが、そこを企業の自主性に任せるべきなのか、経産省としてもっと強く指導をしていくべきなのかという、そのような観点です。

茂木国務大臣 日本人の技術者が働きがいのある職場であったりとか処遇改善を求めて労働移動する、こういったことを一律に規制する、制限するということはできないんだと思います。

 しかし、その一方で、技術開発を通じて企業が築き上げてきたノウハウ等の技術情報、これはまさに企業にとって競争力の源泉ということになってくるわけでありまして、それを適正に保護していく、こういったことは極めて重要だ、そんなふうに考えております。

 平成十五年に不正競争防止法に営業秘密侵害罪を創設いたしまして、その後も毎年のように改正を行って、特に外国での情報横流し行為への処罰の拡充であったりとか、また、罰金額の引き上げなど罰則規定の強化を行っているところであります。

 それで、せっかく委員の方から経済産業省の資料を使いながら御質問いただいていますので、資料の二を見ていただきますと、これは、アンケート調査の中で漏えいがあったと答えているところに限って調査をしている部分です。それによっての被害額が左に出ています。そして右側の方が、漏えい先がどこかということで、恐らくこれは、アンケート調査でありますから、見方とすると、被害額はわからないというのが半分ぐらいいるわけですね、これで。

 一方で、人を通じた情報の漏えい先ということでいいますと、国内の競合他社が四六・五%、そして外国の競合他社が一〇・八%、五割強ぐらいが競合他社。競合他社に行って、同じような事業をやっているところの技術情報であったりとかそういうのが漏れた場合には、それは当然、被害額というか、そういったものは大きくなってくるのではないかな。

 こういったことから、ある程度、どういう情報は持ち出していけないとか、どういう立場にある人が持ち出した場合は問題があるんですよ、こういう定義というか規定をしておくことは必要だろう、こんなふうに考えております。

 先ほども秘密保持契約というお話がありましたけれども、例えば経済産業省におきまして、重要な技術者等に対して、退職後にライバル企業への一定期間の再就職をしないような義務づけ契約、競合避止義務契約、こういったものを結ぶとしたらどういうケースだったら当てはまりますよということで、まずは企業において、自分の会社で守るべき情報というのは何なんだ、これを明確にすること。そして、ではこの契約の対象になる社員というのは誰なんだと。その情報に接した技術者だけ、全く関係ない、受付にいた女性までその対象で義務契約を結ぶ必要はないわけでありますから、そういった技術情報に接した技術者を対象にすること。そして、再就職が制限される範囲、期間が適切で、代償措置もある場合にはそのような契約が有効になる。こういう整理をさせていただきました。

 現在、企業や産業界にこの情報提供を行っているところでありまして、企業に任せるだけではなくて、政府としてもきちんと、情報の流出であったりとか保護、これに対応する対策をとらさせていただいております。

宮沢(隆)分科員 どうもありがとうございました。守るべき情報の定義、対象となる社員の定義、確かに重要だと思います。

 その後質問しようと思っていた制度の工夫等もお答えいただきましたので、次の質問に移らせていただきます。

 先ほど、資料一の方で右の棒グラフ、一番上の、中途退職者によるものという五〇%というデータがありますが、恐らく、雇用者の流動性というものも絡んでくると思うんです。日本のいわゆる中堅の高度技術者に対する各企業の処遇というのが低い、あるいは、リストラされちゃうから結局中途退職者は動かざるを得ないのでほかの企業に行く。そのときに秘密情報も持っていっちゃうという結果になるんだろうと思うんです。

 この中途退職者の処遇について、何か経産省として企業に指導するとか、あるいは、雇用を世話するということがあるのかどうかちょっとわかりませんが、その辺の工夫はやっておられますでしょうか。よろしくお願いします。

西山政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、企業としてどういうことをまずやっているかということからお答えをさせていただきます。

 これはもちろん個別の企業によりますけれども、一つは、どうしても大事なノウハウ、これは必ずしも営業秘密に限りませんけれども、について保持しているような技術者については、特段の、例えば雇用の延長措置を講じる、つまり、定年になってもさらに雇用を延ばすということをやっているとともに、もちろん、企業として経営判断の限りにおいて、金銭的なインセンティブの提示ですとか、あるいは表彰制度のようなことで、ある種の引きとめということをやっているというのが第一点でございます。

 第二点は、先ほど大臣から御答弁申し上げた点と重なりますけれども、仮に中途でやめた場合についても、もちろん、これは何でもかんでもというわけにはいきませんけれども、一定の管理をされている営業秘密に触れる立場にあった人について、一定の条件のもとに、いわゆる競業避止義務契約というのを結ぶことによって、仮に転職をした後でも、企業が保持しているそういういわゆる営業秘密に相当するものは、仮にそれを転職先で使った場合には当然契約違反に問われるといったような契約がございまして、これを導入するかどうかというのは、先ほどこれも大臣から御説明いたしましたように、導入する場合に、ある種の代償措置、転職の自由ということにもかかわりますので、を講じる必要がありますので一定の条件が必要ではございますけれども、こういう条件であればそういう契約を導入することが適切ではないかということについて周知を図っているところでございます。

 さらに、これは営業秘密という話からはやや外れますけれども、個別の企業の営業秘密ということではなくて、一般的に日本のものづくり企業としての技術を持っている人たちができる限り日本の中にとどまって活躍できる工夫ということになりますと、さらに企業によっては、必ずしも自社内で雇用延長とか再雇用をするだけではなくて、ある種の指導者あるいはコンサルタントといったような立場で、日本のほかの企業とともに、その技能を国内で活用できるような仕組みということも取り組まれているというふうに承知しておりますし、また、経済産業省といたしましても、そういう意味で、例えば大企業で活躍された技術者が、これは営業秘密ということではございませんけれども、その技能を中小企業でもまた提供して活躍できるような、異動をサポートするような仕組みも行っているところでございます。

 以上でございます。

宮沢(隆)分科員 どうもありがとうございました。

 結局、経産省の立場としては、企業に指導するということで、そういう解釈でよろしいですかね。そこだけちょっと確認させてください。

西山政府参考人 私どもとしては、例えば競業避止義務契約については、どういう場合でどういうやり方をすれば有効かということについて、指針、ガイドラインをつくって、それを周知しているということでございます。

宮沢(隆)分科員 最終的には結局各企業の企業努力によるということで、私も、それ以上はある意味干渉し過ぎるのもよくないだろうと思っております。

 それで、ちょっとこの質問項目にはなかったんですが、今、TPPにゴーサインが出まして、恐らく、雇用の流動性というのはインターナショナルにどんどん促進されていくだろうと思います。

 それで、これは恐らく想像するしかないんだろうと思うんですが、TPPが本当に動き出したときの技術者の交流、頭脳流出、そういうことを総合的に含めてどういうことが想定されるかというようなこと、もしお考えになっていることがありましたらちょっとお答えいただければと思うんですが。もし難しければ、難しいということでも結構です。

茂木国務大臣 これはTPPにかかわらないんですが、まず、今、企業の活動というのはグローバル化をしております。そして、一つのものをつくるのでも、サプライチェーンが国内にとどまらず、国際的にいろいろな部品の生産であったりとかアセンブリーといった形で、そういったサプライチェーン自体も国際化をする、こういう時代に入っているんだと思います。

 そういった中において、国境を越えた労働の移動、こういったものは私は進んでいくと思っております。そして、先ほど申し上げましたように、やりがいのある職場であったりとか、さらには、処遇の改善を求めてそういった労働の移動が起こる、これは当然の動きであると思っております。

 ただ、それが特定の企業にとって余りにも不利益になる、こういったことについてはきちんとした保護措置なりが必要だと思っておりますが、かえって、この秘密保持とか技術流出、こういったことに余り厳しくなりますと、例えば、国内でもこれから産業の新陳代謝、こういったものを進めていかなきゃなりません。本来だったら、残念ながら伸びがとまっている産業、それから、新しい成長産業に労働が移っていく。だから、雇用の制度も、過剰な労働維持型から円滑な労働移動型にシフトしていく必要がある。

 こんなふうに考えておりまして、そういった観点もあわせながらこの問題は検討していく必要がある、そんなふうに考えております。

宮沢(隆)分科員 どうもありがとうございました。今のお答え、非常に私は勉強になりました。そこまで考えていただいているということで、ある意味安心をいたしました。

 法的対策等をお聞きしようと思っていたんですが、もうほとんどお答えいただきましたので、私の質問はこれで終わりにいたします。

 どうもありがとうございました。

小此木主査 これにて宮沢隆仁君の質疑は終了いたしました。

 次に、寺島義幸君。

寺島分科員 民主党の寺島義幸でございます。

 ふなれでございます。お許しをいただきたいと思います。

 冒頭、大臣にちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、先ほど、モニターとか見ておりましたら、同僚議員のときにも離席をされておったんです。これから私も大臣に少しばかり質問させていただきたいわけなんですが、何か体調が悪いとか、緊急事態でもあられたんでしょうか。(茂木国務大臣「いや、花粉で、鼻をかんでいただけです。ここでかんでは失礼になりますから」と呼ぶ)いいえ、とんでもない。そうですか、大丈夫ですか。

 そういうことで、大変な中でありますけれども、幾ばくかの質問をさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げる次第であります。

 初めに、商工団体の国の支援の必要性等についてお伺いしてまいりたいと思います。

 いわゆる平成の合併によりまして、かつて三千二百以上あった市町村が、今は千七百ぐらいになっているんだろう。減少しているわけであります。こうした中、地域の商工団体も統合が進められているわけでありますが、なかなか進まない面もあるわけであります。

 地域の商工団体は、都市部におきましては商工会議所、そして町村部におきましては商工会が形成されているわけでありますが、商工会と商工会議所は、それぞれ根拠法がもちろん違うわけであります。構成されている根拠法が違うことから、小規模事業者の割合や意思決定の方法なども基本的には違っているわけであります。

 私の地元でも、長野市であるとか佐久市は、長野市はあれなんですけれども、なかなか合併が進まない。依然として、商工会議所があり、商工会が存在する。合併に伴いまして、一行政一商工団体というような行政指導というか、商工団体の統合が進められているわけでありますが、私は、こうした状況において、単なる効率だけを追い求めた合併というのは果たしていかがなものかなというふうに思っています。

 地域社会において、商工会や商工会議所は、商工業の振興団体にとどまらず、地域の祭りなどのイベントの主たる担い手になっている。お祭りとか地域づくりには欠かせない商工会、小さくなればなるほど、町村においては役割が非常にあるわけであります。

 そうした中、やはり個々の団体ごとに異なった歴史的背景も持っているわけであります。にもかかわらず、商工会や商工会議所への支援の削減が続いているというふうに思うわけであります。地元でお聞きしますと、今では商工会の事務局長も置けないし、指導員等も人数を減らさなければやっていけないというような窮状も耳にいたしておるわけであります。

 そうした状況で、小規模企業等への経営指導など本格的な任務の遂行、あるいはまた地域社会において期待される役割を十分に果たすことができなくなってきているわけでありまして、地域経済の衰退に拍車がかかっているという現状であり、その意味においては大変危惧をいたしておるわけであります。

 そこで、商工会や商工会議所が地域経済において果たしている公的な意義に照らせば、現在、このような状況は非常に問題があるというふうに思っているわけでありまして、財政支援を含めた対策を国としてきちんと講じていく必要があると思いますが、まず茂木大臣の見解をお伺いさせていただきたいと存じます。

茂木国務大臣 確かに、市町村合併が今進んでおります。そのペースと、商工会議所それから商工会が同じ市の中に併存する、こういった状況があるわけであります。

 戦後でいいましても、昭和二十年代の後半から三十年代にかけて、第一次といいますか、昭和の合併ブームというのがありまして、当時一万ぐらいあった市町村が、町が市に合併される、村が市に合併される、こういった形で三千三百ぐらいに統合される。そしてまた、平成の合併によりまして市町村の数が千八百ぐらいに減ってきているわけでありますけれども、例えば私の地元でも、昭和二十年代の後半に村の市への合併が行われましたが、そこの中でも商工会はまだ残っているところがございます。

 恐らく、旧市街の持っている産業構造であったりとかその地域の事情と、旧村とか町の産業の構造であったりとか構成する企業のタイプの違い等々から、商工会を残した方がいい、こういう御判断で残っている場合もあるのではないかな、そんなふうに思っております。

 地方自治体が商工会、商工会議所向けの予算をどうするか、これについては、地方分権の趣旨を踏まえて、地方自治体の判断というのを尊重しなけりゃならないわけでありますが、経済産業省としては、商工会、商工会議所が地域の中小企業、小規模事業者の支援で重要な役割を担っている、そしてまた、地域社会において、商工会や商工会議所は、さまざまなイベントとか事業も展開をしております重要な存在であると認識をいたしております。

 このため、商工会、商工会議所の全国組織であります全国商工会連合会、日本商工会議所が行います商工会、商工会議所等の経営指導員の研修等に対して予算措置を行っているところであります。そういった支援はしっかりとやっていきたい。

 その一方で、商工会議所にしても、さらには商工会にしても、それぞれの地域の企業の集まりであります。そこの中で、企業の社長さんであったりとかそういった方々がやはりしっかりと、この地域をつくっていくためにはどうしたらいいんだ、そういう主体的な取り組み、こういう意識を持っていただいていると思いますけれども、厳しい状況だからこそ、そういった思いをさらに役員の皆さんに強めていただきたい、私はそんなふうに思っています。

寺島分科員 ありがとうございます。

 大臣おっしゃられるように、地方自治体の主体性、これは私も大事だと思っております。

 以前、国にお尋ねをしたことがあるんですけれども、交付税において財政支援措置が講じられているわけですね、商工会に対する支援というのが。それが、国に聞きますと、交付税措置で支援していますよ、こう言うんですけれども、県に言わせると、財政措置が、要するに地方交付税の中に一体となって入っちゃっているもので、よくわからない。簡単に言えば、知事の裁量権の範囲の中にあるみたいな話になっちゃいまして、そこで地方自治体の主体性が問われるんだろうというふうに思うわけであります。

 となると、私どもから見ているとわかりづらいという面があるわけでありまして、先ほど大臣おっしゃられるように、中小企業あるいはまた小規模事業者への支援というのが大事であるとするのであれば、商工団体へ直接財政支援措置をするというような方策をぜひ考えていただきますように、これはちょっと強く要望しておきたいと思いますので、お願いいたします。

 次に、再生エネルギーの推進についてであります。

 我が国は、欧州等で再生エネルギーの普及拡大に実績を残している再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が昨年七月から開始されております。一二年の十二月末の段階でありますが、約五百二十万キロワットが設備認定を受けているなど、着実に導入量が増加しております。そうした中、太陽光発電は全体の九割を占めているというふうに聞いております。

 今後、再生エネルギーの急速な拡大によりまして、電気料金の上昇が予想されるわけであります。買い取り価格の設定に当たっては、国民負担が過重になり過ぎないよう、再生可能エネルギーの導入と国民負担に配慮した適正な価格を設定する必要があると考えております。

 我が国に先んじて再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を二〇〇〇年に導入したドイツについて申し上げますと、特に太陽光発電の急激な導入量の増加により、いわゆる国民負担が増加をいたしておるわけであります。

 二〇一三年の年間負担総額は、前年比で約五〇%増の二百億ユーロを超えて、一般家庭の買い取り制度による負担額は、一九九九年に月間〇・三ユーロだったものが、十五ユーロ、約千三百円にまで上昇した、こういうことであるわけでございまして、この十年間で五十倍にも膨らんできた、拡大をしてきたというふうに聞いております。さらに、このうち半分は、実は太陽光発電に起因するものとされているわけであります。

 そこで、政府は、ドイツはなぜこのような状況になってしまったと考えておられるのか伺います。そして、我が国においても、最初から、買い取り価格の高い価格設定について多くの懸念が示されているとも聞くわけでありますが、ドイツと同様の状況にならないように、具体的にどのような対応をされるおつもりなのか、まずお伺いをいたしたいと思います。

平大臣政務官 お答え申し上げます。

 ドイツの賦課金が高くなっている理由でございますが、委員御指摘のとおり、二〇〇〇年から再生可能エネルギーの買い取り制度を導入しておりまして、もう十四年目ということでございます。結果として、水力を除く再生可能エネルギーの割合が、今、ドイツは一八・六%になっている。そして、ドイツの電気料金に、今委員が御指摘したように、かなりの額がはね返ってきているということでございます。

 一方、日本は、水力を除く再生可能エネルギーの割合は一%程度でございます。今、日本の賦課金は月額百二十円程度ということでございますから、ドイツの賦課金の十分の一ということになります。

 しかし、委員御指摘、御懸念のように、今後十年、二十年と制度が進んでいけば、同じことになりかねないということかと思います。

 そこで、政府といたしましては、まずは、固定買い取り制度の中に、量産効果によるコスト低下が起こっている場合には、そのコスト低下をしっかりと織り込むということをやっております。毎年、買い取り価格にしっかりと反映させていくということでございます。

 ちなみに、平成二十五年度の新規参入向けの買い取り価格については、今御指摘をいただいた太陽光発電設備の価格低下を反映して、引き下げを行っております。平成二十四年度はキロワットアワー当たり四十二円だったものを、非住宅用では三十七・八円、住宅用では三十八円といたしました。毎年見直しをいたします。

 あわせて、この制度自体も、制度レビューを三年ごとにやりますし、制度全体も十年を目途に抜本的に見直すということが規定をされておりますので、こうした機会を捉えて、再生可能エネルギーの普及の状況と賦課金の負担水準を両方見ながら、適切に見直してまいりたいと考えております。

寺島分科員 見直していくということであります。

 そこで、再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の導入につきましては、要するに、地方経済への波及効果も考慮してほしい、考慮する必要があるというふうに考えています。

 同法の附則七条で、集中的に再生可能エネルギー電気の利用の拡大を図るため、制度開始から三年間は、調達価格を定めるに当たり、供給者が受ける利潤に特に配慮すると。制度開始後三年間は、再生エネルギーの集中導入、要するに促進する方に回っていたわけなんですけれども、そればかりやっていますと、値段が上がっちゃうということになって、結果において国民負担がふえてしまうということになりますので、指摘をしておきたいと思います。

 しかし、そうした中、現状では、都市部の大企業の資本による地方の発電設備の設置が進んでいます。施設は地方にあるわけですが、仕事は大都市の大企業がやっているということで、制度の恩恵を受けるのは都市部の大企業のみ、要するに、大きな、資本力のあるところで、エネルギーの生産拠点である地方に余り及んでいないという声も実はお聞きをしているわけであります。

 そこで、今後、制度運用に当たりましては、地方にも同程度の利益が還元されるような配慮をする必要があると私は思っているわけでありますが、そうした具体的な施策等についてどのようにお考えになっておられるのか、お伺いをいたします。

平大臣政務官 今冒頭にございました、賦課金と業者のインセンティブのバランスはよく見ていかなければいけない、そのように思います。

 また、地方にということでございますが、そもそも固定買い取り制度自体は、先ほども申し上げたとおり、業者がもうかるようにするという反面、賦課金を抑えていかなければいけないという両方を実現していかなければいけないものですから、発電に際して通常要する費用をカバーするという設定になっておりますので、ここで余り高目に設定をして地域に配慮をするという制度設計にはなっておりません。

 他方で、経済産業省としては、地域企業が再生可能エネルギーによる発電事業に参入しやすくするために、中小企業向けの再生可能エネルギー投資に対する低利融資制度を設けているところでございます。平成二十五年度においても、この融資制度の拡充を行うこととしております。

 固定買い取り制度が導入されたことによって、長期的なキャッシュフローとか事業計画が立てやすくなっていますので、これに対する、地域の企業体もしくはJVが参入をする際に、しっかりと金融面で支えていくということで取り組んでまいりたいと思っております。

 ちなみに、地域の企業が主導したメガソーラーを設置する事例や、さまざまな地域で市民から資金を募集し、それを原資にメガソーラーや小水力発電の建設を進める計画が生まれているところでございます。

 これは完全に私の私見ですが、地域でエネルギーを回す、また、地域の金融機関も、地域の経済が低迷している中で、貸出先がないということで預貸率が落ちている部分がありますので、預金もお金も地域で回す、エネルギーで回すというモデルができるのではないかと思っていますので、また委員の方からも御示唆をいただければ大変幸いでございます。

寺島分科員 ありがとうございます。

 地元でもそうなんですけれども、個人でやっている小さな方々は、国の支援もいろいろな制約があってなかなか受けられなかったり、制度が変わっちゃったりということで心配している向きもあるんですが、一方、大規模にやりますと、計算が成り立つわけですね。二十年間で十年間やれば、そういう計算が成り立つので、どうしてもそんな気がするわけでありますが、やはり、さっき御答弁いただいたように、地域できちんと回るような仕組みもお考えをいただければというふうに思います。

 風力発電についてであります。

 我が国における風力発電は、二〇一一年度末に約二百五十万キロが導入されています。そのポテンシャルは、洋上風力がメーンで占め、約十九億キロワットにも及び、理論的には我が国の電力を全て賄うことができることになってしまうわけであります。

 特に、北海道や東北には風の状況のよい地域が多く存在しているわけでありますが、しかし一方、一般的に、風況、つまり風の状況のよい地域は、沿岸、山間部などの遠隔地であることが多く、要するに海岸線ということで、円滑に事業を営むには送電線網を整備する必要があるということであります。

 風力発電は、陸上と比較すると、洋上の方が当然のことながらよいわけであります。しかし、風車の設置、維持管理とか、海底ケーブルをやらないかぬとか、そういうことで費用もかかるし、漁業者への補償等大変な面も実はあるわけであります。

 経済産業省の二十五年度予算においても、洋上風力発電の技術開発や実証研究事業に百四十五億円の予算が投入されているわけでありますが、千葉県の銚子沖あるいはまた福岡県の北九州沖で、発電設備を海底に固定して、着床式の実証実験を行っているわけであります。また、福島県では、浮体施設をチェーン等で海底に係留をして、浮体式洋上風力発電設備を設置して、洋上の技術の確立を目指しているわけであります。

 さらに、環境省においても、平成二十五年予算の中で、洋上風力実証事業に十六億円の予算が予定され、長崎の五島市沖で浮体式の風力発電の実証実験が行われているわけであります。

 政府の予想している風力発電の技術が経済性を持った形で実用化されるまでの工程等について、詳細にお聞かせをいただきたいと思います。そして、目標ではなくて、いつの時期までにやるんだという政府の強い意思をお聞かせいただきたいと思います。

平大臣政務官 今議員御指摘のとおり、風力発電、特に洋上風力発電は、大変高いポテンシャルを持っていると同時に、さまざまな課題を抱えているということでございます。

 今後、洋上風力発電は、再生可能エネルギーの大幅な導入拡大には不可欠な技術と我々も認識をしております。海底基礎工事や構造設計など、解決すべき課題も同時に多く残されております。まず、実証実験をしっかりして、民間が参入できる環境を整えなければいけないと考えております。

 議員が御指摘いただいた着床式、ちゃんと水中の地面に固定をした着床式の洋上風力発電については、昨年の十月、我が国初となる本格的な洋上風力を銚子沖に、また来年三月には北九州沖に設置をします。今後二年間にわたっては、設置の工法や気象条件、発電量などのデータの取得と分析、評価を進めていく予定になっております。

 また、浮いている形、浮体式の洋上風力については、先ほど触れていただきましたが、福島沖に今年度中に、世界初となる本格的な浮体式の洋上風車を一基設置いたします。さらには、来年を目途に、世界最大級となる七千キロワットの浮体式の風車を二基設置する予定でございます。これは、高さ二百メートルにも及ぶ、圧巻、実際に見たら、おおっというぐらいの設備になろうかと思いますけれども、それを設置する予定であります。

 今後は、平成二十七年度末までに、世界をリードする浮体技術の開発や、漁業との共生の方法を模索いたしまして、安全性、信頼性、経済性の評価などを総合的に進めていく予定でございます。

 こうした実証実験を着実にまずは実施すること、そして関係省庁と連携し、洋上風力の安全基準などを整備いたしまして、必要な環境整備を行うことで、実証事業終了後速やかに洋上風力発電が事業化できるように努力をしてまいりたいと考えております。

寺島分科員 ありがとうございます。

 こういう場で行政の皆様方に質問して、いついっかまでにというのはなかなか出ないわけでありますが、意気込みはよくわかりました。二十七年度末までに実証完了、速やかに終わられまして、そして民間の皆様方が参入しやすいように御努力をいただきたいというふうに思います。

 地熱であります。

 我が国は火山が多いわけでありまして、地下深部にはマグマが存在し、膨大なエネルギーが蓄積されていると伺っております。地熱発電は純国産の貴重なエネルギー資源でございまして、高い供給安定性を有して、原子力発電にかわるベース電源としても期待されると思っています。

 現在、地熱発電設備は全国十八カ所に約五十四万キロワットの発電設備を有しているということですが、そのポテンシャルは、産業技術総合研究所の推計によりますと、原子力発電約二十三基分に相当する二千三百四十七万キロワットもの地熱資源があるとされておりまして、インドネシア、米国と並ぶ、世界最大級の地熱資源量を有しているとお聞きいたしております。

 しかし、アセスメントから開発に至るまでのリードタイムが十年以上かかるということや、有望な地熱資源が国立公園や国定公園などに多く存在すると言われておりまして、さらに、温泉事業者の反対等により、一九九九年に運転を開始しました八丈島地熱発電所以降は開発が実は進んでいない実態があるわけであります。

 そうした中、平成二十四年三月に、環境省はそれまでの通達内容を変更したわけであります。国立・国定公園内の第二種、第三種特別地域及び普通地域内において自然環境の保全や公園利用に支障がないものは認めることとされたわけでありまして、ある意味で一定の前進があったというふうに理解をいたしております。

 そこで、今後、固定価格買い取り制度の実施や立地規制の緩和などを受けて、地熱発電が増加することも予想されるわけでありますが、開発を促進するためには、現状で三年以上かかっている環境影響評価の短縮化を行う方策を考えていただく必要があると思うのですが、その必要性についてお伺いをいたします。

平大臣政務官 お答え申し上げます。

 地熱発電は、我が国の国土の特性からいっても、大変ポテンシャルの高いものと考えております。

 委員御指摘のとおり、まずは、アセスメントを含めて実現するまでに大変長い時間がかかるということ、国立公園などの規制の制約があること、地元の了解を得なければいけないといったさまざまなボトルネックがあるわけであります。

 今お尋ねの環境アセスメントについては、昨年の十一月に、国の審査や事業者による周辺環境の調査の期間を短縮するための対応の方向性として、例えば一年以上かかる現況調査の前倒し実施について検討することなどを取りまとめまして、現在、長ければ四年程度かかってしまっているわけでありますが、その手続をおおむね半減するべく、対応の具体的内容についてさらに検討を進めているところでございます。

 半減を実現するために、今、環境省とも連携をしておりますので、ぜひとも実現をしてまいりたい、そのように思っております。

寺島分科員 期待しておりますので、よろしくお願いいたします。

 先に進みます。電力システム改革についてであります。時間もありませんので、端折って手短にお伺いします。

 私は、電力システム改革を進めることで、電力市場の競争を活性化させ、競争原理に基づき技術革新を促すことにより、電力料金の引き下げという電力需要家への利益をもたらすことを期待しています。

 さらに、新たな事業者の参入により電力需要家の選択肢を拡大し、同時に、再生可能エネルギーの導入拡大と地域分散型電源の構築を進め、結果として、災害に強い電力の安定供給を確保することが最終的な目的だと認識しています。

 まず、電力システム改革に伴う電力の安定供給についてでありますが、これらは国民生活や経済活動、国全体にかかわる大きな問題であり、しっかりと議論を詰めていく必要があると思うわけであります。

 私も電力システム改革の必要性は十分認識するところでありますが、政府は前政権が取りまとめた基本方針をそのまま引き継いで議論を進めたようにも見え、流れの中で改革を実行しようとしている。意気込みはわかりますが、拙速感は否めない部分もあると感じています。

 前政権が行ったという点だけで政策の是非を判断することは不適切でありますが、議論が不十分なまま改革が実施され、結果において電力の安定供給に支障が生じるようなことになれば、実際に被害を受けるのは国民の皆様でございます。

 そこで、今回の電力システム改革に係る議論において、電力の安定供給確保に関する議論は尽くされていると大臣はお考えなんでしょうか。見解をお伺いいたしたいと思います。

茂木国務大臣 議論が不十分だ、こういう御指摘をいただきましたが、昨年から専門委員会におきまして、十二回にわたりまして専門的な議論をしてまいりました。もちろん、省内においても、そしてまた党内におきましても、相当な時間をかけてこの議論をしてきたわけであります。

 そして、私は、改革は大胆に、スケジュールは現実的に、こういったことで、法案を提出する時期はいつになるのか、それぞれ三段階に分けた改革はどうするのか、こういったこともしっかり検討した上で、国会の方に審議をお願いしているつもりであります。

 もちろん、電力の安定供給、これは必要不可欠、極めて重要だと考えております。そのために、四月の二日に閣議決定をいたしました電力システムに関する改革方針では、まず、安定供給義務を新しくつくられます送配電事業者に課した上で、大きく三つの措置を講じることにしております。

 具体的に申し上げますと、まずは、送配電事業者が日々の電力需給の状況を監視し、需給の調整を行うなど、高品質の電気の安定的な供給に責任を果たす、こういった考えを基本にいたしております。

 二つ目に、送配電網の建設そして保守が確実に行われるよう、送配電部門については、料金制度により投資回収を保証するなどの必要な措置もとっております。

 さらに、小売業者の破綻といった事態にも備えて、最終的な供給保障サービスや離島への安定供給についても送配電事業者が責任を負う、こういった形にしております。

 最初の広域系統運用、これにつきましては、二年後から新しい機関を立ち上げる。そして、最終的な改革、これにつきましては二〇一八年から二〇二〇年。そして、発送電の分離、これにつきましても二〇一八年から二〇年。その間に、例えばシステムの検証であったりシステムの開発、そういったこともしっかりと進めて、順序を追ってやっていきたい、こんなふうに考えております。

 そういったことも十分に議論をさせていただいた上で、今回の法案については国会に提出をさせていただきました。

寺島分科員 時間が参りました。

 電力の安定供給、まさに大事なことでありまするけれども、一方で、需要者利益といいますか、消費者の利益も大事なわけであります。電気料金等が上昇してしまった場合、消費者、需要者を保護するというような対策もしっかりと講じていただきたいというふうに要望をいたします。

 質問が残ったわけでありますけれども、大変失礼いたしましたことをおわび申し上げながら、質問を終わります。

 ありがとうございました。

小此木主査 これにて寺島義幸君の質疑は終了いたしました。

 次に、辻元清美君。

辻元分科員 本日は、予算委員会の集中審議等に引き続きまして、原発、エネルギーの政策について質問をいたしたいと思います。

 原子力規制委員長、おかけになっていただきまして、まず規制委員長に質問をしたいと思っております。

 この間、先日の集中審議でも、国会事故調に対しての東電の虚偽答弁による調査の妨害案件のような議論もございまして、その過程でも委員長自身も御答弁されておりますけれども、さまざまな事故調の事故の原因についての見解が分かれる点があるというようなお話でございました。ですから、それを原子力規制委員会としてもやはり真相究明をしなければならないという趣旨の御答弁をされてまいりました。

 その中で、先日、原子力発電所における事故分析に係る検討会というのが立ち上がったと聞いておりますが、この検討会では、そのような国会事故調や東電の事故調や政府事故調、政府事故調というのは東電のヒアリングをもとにして検討されたものと承知しているんですが、そのような見解の違いのようなことも含めて、真相を究明していく場として検討会が立ち上がったんでしょうか。

田中政府特別補佐人 田中でございます。お答えいたします。

 まず、若干公式的な発言になりますけれども、福島第一原子力発電所事故の継続的な事故分析は、私ども規制委員会の重要な所掌業務の一つとされております。そういう意味で、若干立ち上がりがおくれたということはありますけれども、長期的にこれから原子炉内の調査も含めて、きちっとした検討、調査をしていきたいと思っております。

 それで、今御指摘のありましたように、幾つかの事故調査においては判断とかに見解の違いもありますので、できるだけそういったことについても、きちっと現場の検証も含めて進めていきたいというふうに思っています。

 そのため、今回、ようやくですけれども、外部の有識者、できるだけそういった現場のことについても詳しい方々にも入っていただいて、人選を進めて発足させたというところでございます。

辻元分科員 今、見解の違いも含めて今後しっかりやっていただくということで、外部有識者を入れてというお話でした。このメンバーについてお伺いしたいと思います。

 といいますのも、さまざまな見解にある意味中立でというか、予断を持たずに今後しっかり点検をしてもらわなければならないですし、規制委員会をつくったときも、例えば電力業界との関係、過去の資金提供があったか、ないかとか、それから過去の御発言とか、さまざまなことを点検して、この事故を受けて、今までどちらかというと、国会事故調等の、民間事故調でもそうですけれども、原子力村という言葉まで出てきましたけれども、電力関係の事業者のとりこになっているというような話が随分国会でも議論されました。ですから、そういうことがない人を選ばなければならないということだと私は認識しております。

 その中でちょっと疑問を持つ方がいらっしゃるので、この際私はちょっとお聞きしておきたいなと思って、きょうは質問いたします。

 その中で、奈良林直教授、この方は東芝出身の北海道大学の大学院の方だと承知していますが、この方の人選については、委員長みずからが選ばれたんでしょうか。どなたかから推薦というか選ばれたのか。そして、委員長が前からこの方の研究成果とか御存じの方なんでしょうか。

田中政府特別補佐人 原子力規制委員会は、これまでもたくさんの外部有識者の協力を得て、いろいろな規制基準の検討を行ってまいりました。そのときの基本的なスタンスですけれども、まず、透明性、中立性を確保するということを基本としております。

 そのための一つの判断の基準として、私どもとしては、任命する直近三年間については電気事業者等の役員等の経歴がないこと、それから、電気事業者等からの報酬とか受領の有無、そういうこと、それから、個人の研究または所属する研究室に対する電気事業者からの寄附等の有無については、公表していただくということを求めています。

 それで、御指摘のありました奈良林先生ですが、北海道大学において同氏が参加する共同研究に対して東京電力から四百万ぐらいの共同研究費を提供されていたということは、私も把握しております。

 ただし、今回の事故調査の内容を考えますと、要するに、沸騰水型、BWRについてのプラントに詳しい方にぜひそういう協力を得たいということで、いろいろ検討をさせていただきまして、結局、今、そういったいろいろな私どもの判断で、奈良林先生がベストであろう、要するに、ベストというかベターであろうということで選ばせていただいております。(辻元分科員「御存じの方なんですね」と呼ぶ)はい、よく御存じの。

辻元分科員 わかりました。

 今の資金提供のことは、前政権のときもかなりいろいろ、基準を決めなきゃということで三年間に決めたというのは承知しているんですが、一部報道で、かなり多額の資金提供があったと。これが三年以内なのかどうかということはありますけれども、それ以前に、二〇〇六年度に東京電力から八百万円、二〇〇七年から二〇一〇年度に東京電力から計二千三百五万五千九百四十円の研究費とか、それから、これは電力関係ではないですけれども、資源エネルギー庁からかなり、二〇〇七年から二〇一〇年度まで六千四百万円の受託研究費というのを、これはエネ庁に確認をいたしましたけれども、受けている方なんですね。

 私、この報道の真偽は一度お確かめになった方がいいなということを、きょうちょっと申し上げたいと思っております。

 というのは、やはりこの事故の原因究明というのは、本当に誰が見てもこの人ならという人にやってもらった方がいいと思いますので、ひとつそれをちゃんと点検してみてくださいということを要請を一つしたいことと、それと、あわせまして過去の御発言、ちょっと疑問を持つことがあります。

 過去の発言なんかについても多分点検されてのことと思いますけれども、事故が起こってから東京電力のインタビューにお答えになっていて、福島第一原発事故専門家インタビューという、二〇一二年の九月です。東電のホームページにも載っているという話も聞いたんですけれども、ここに、国会事故調の報告書について、事実を無視した非常にひどい報告書だという見解を私は持っています。国会事故調も政府事故調も原子力の専門家がほとんど入っていないと言ってもいいですとかとこう来て、国会事故調の記述は、非常に意図的に結論ありきで報告書を書いているようにしか見えませんとか、それから、これはウイルという雑誌の二〇一二年十月号で、櫻井よしこさんとの対談、これは櫻井さんがやっていらっしゃる財団が関係もされているようなんですけれども、こういう御発言、国会事故調は技術的問題点を指摘できていないばかりか、間違った指摘をしているのですとインタビューでおっしゃっているんですね。

 それで私は疑問を持って、この方はどういう方だろうとお調べしていったわけです。

 まず、こういう発言は御存じでしたか。

田中政府特別補佐人 全てつまびらかに理解しているわけではありませんけれども、奈良林先生がたびたびそれに近いような発言をしているのは承知しております。

辻元分科員 そうしたら、先ほど、公正中立な立場でと、特に今、国会事故調の報告書、先日の予算委員会の集中審議でも前の田中事故調委員が来られましたけれども、この事故の原因について津波なのか地震なのか、これは国民も大きな疑問を持っているわけです。その一方の国会事故調の報告書に対して、私は偏見とまでは言いたくないですけれども、かなり偏ったお考えをお持ち。これを承知して選ばれたということですか。

田中政府特別補佐人 この事故調査委員会は、奈良林先生だけではなくて、私どもの更田委員を中心としまして、大勢の専門家も御協力いただいて調べるということを、技術的にはきちっといろいろな考えを公開の場で議論をして、それで明らかにしていきたいと思っています。

 それで、最終的には私どもがその議論を踏まえて委員会として判断するということで、プラント全体の状況が細かいところがわからないままにやるよりは、きちっとそういうことは、奈良林先生がどういうお考えを持っていようが、とにかくそこのところできちっと議論をすることで、きちっとした、本当の科学技術的な判断ができるのではないかということで選ばせていただいております。

辻元分科員 ちょっとしつこいようなんですけれども、なぜこれをずっと言うかといいますと、規制委員会を立ち上げるとき、超党派で議論した折に、一つのポイントは、やはり過去の姿勢。しかし、田中委員長に対しても先日も申し上げましたが、さまざまな御意見がございまして、しかし、やはり過去の原子力政策に対しての反省ということをいち早く表明もされて、そのもとに立ってやっていこうという姿勢を高く評価した人たちがいらっしゃいました。

 いろいろそのほかにも、例えば事故の前は、電力会社でさまざま講演をされていることが多いようなんですが、北海道電力のほくでんエネルギー講演会では、研究結果により、微量の放射線は体に影響を及ぼすことがわかっています。放射能を怖いと思う気持ちがあるかもしれませんが、正しい知識を持つことが大切です。日本の原子力発電所は、旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所とは異なり、原子炉格納容器で守られているため、万一事故があったとしても、外部環境に影響を及ぼすことはありません。これは、事故の前に、二〇〇八年に御発言されている。

 事故の後、二〇一一年の四月三日ですから、事故が起こってしばらくたったときに、やはり放射性廃棄物が出ているんじゃないかとみんな恐怖を持っているときに、これはテレビの番組で、塩を二百グラムとると成人男性の方は、致死量というんですけれども、半分の方が亡くなられます。ところが、プルトニウム239の経口致死量、飲み込んだ場合、これは三十二グラムです。ですから毒性というのは、まあ、飲み込んだ場合は塩とそんなに大差がないんですと発言されたり、それからさらに、これは北海道大学で事故後の御発言なんですけれども、講義の中で過去の戦争を引き合いに出されまして、大本営発表で国民が神風が吹けば日本は勝つと思い込まされていたことと現在の状況を重ねて、こうおっしゃっています。

 戦争は危ないと言ってきた人を非国民と呼び、非難した。それが日本の社会だった。今、原子力は大事です、安全性を高めなければならないんですと言うと、御用学者だと非難される。私は今、第二次世界大戦のときと全く同じ状況が起こってしまっていると思っていますという発言をされているんですよ。

 奈良林さんのような立場から見たらこう見えるかもしれませんけれども、原発の危険性について指摘してきた人たちが、安全神話のもとで進められておりましたので、事故はないということを前提に、彼は非国民と言っていますけれども、御用学者とか言っていますけれども、原発が危ないと言う人たちを異端児扱いしてきたということは大きな反省なわけですよね。

 私、この御発言から、専門性にも疑問があるし、それからやはり、私たちがこれからどんな方を有識者に入れるというときに、姿勢ですよね。過去の問題に対して、やはり、大きな反省のもとに次どうしようという反省が感じられないと思うんですよね。

 こういう御発言、御存じでしたか。

田中政府特別補佐人 今先生がおっしゃっていただいたようなことまでは承知しておりませんけれども、今回に限っていいますと、多分、奈良林先生の御専門と違う発言もされているように今お聞きしました。

 私どもは、今、事故調査という、あくまでも技術の点について協力をいただくということでお願いするということで考えておりますので、過去のことについては、ちょっと私自身が今コメントする立場ではない。

辻元分科員 私、これをあえて取り上げさせていただいたのは、過去の発言もしっかり点検した上で田中委員長としてどういう御判断をされるのかわかりませんけれども、一回選んでいらっしゃるので、なかなかそれをまたかえるというのは難しいかもしれません。それもわかりますよ。

 しかし、これから規制委員会が有識者を選ぶ局面はまだいろいろあると思います。そのときに、先ほどの資金の件は、これはちょっと点検していただいて後で報告してほしいと思いますけれども、そういうことが言われておりましたので真偽のほどを知りたいと思いますけれども、過去の発言とか専門性だけでは、原子力の、特に規制ということに限って申し上げれば、納得は国民に得られないと思うんです。やはりその方の姿勢ですよね、そこをしっかりと原子力規制委員会では考慮に入れるということをしていただきたい。それが信頼につながると思います。

 これは指摘しましたので、この後も私、ほかの方も含めてどういう方に、今後の規制、これから事故の原因究明という大事な局面も参りますので、引き続き質疑もしていきたいと思っておりますので、その点、ちょっと組織の中でもよく考慮していただきたいと思います。

 茂木大臣に、この前からの続きなんですけれども、自民党では、これは総理も御発言されていますが、十年でベストミックス、一方、原発への依存度は低減していきたい、そして、自然エネルギーは三年全力でまずやってみる。

 そうすると、私はこれはずっと疑問なんですけれども、原発は今大飯は稼働しておりますけれども、まず、ことしの夏は何とか電力は乗り切れるということですよね。いかがですか。

茂木国務大臣 ことしの夏の需給状況につきましては、今、最終的な取りまとめに入っておりまして、今後、これがまとめられた段階で発表したいと思っております。

辻元分科員 去年も何とか乗り切りました。

 これはもうきのう、おとといぐらいから報道されていますけれども、国民の皆さんも節電を頑張った、そして企業の皆さんも、苦しい、最初は節電かなんなあと思っていたけれども、節電してみたら、かえってコストダウンにつながってよかったというようなアンケートも、経産省がおとりになって随分出てきていると承知しています。この節電量が大体原発の十三基分であるというのも、これは昨日から報道されてきました。

 そうすると、これから安全性が確認された原発は再稼働したいということですよね。ということは、今も電力は何とかやっている。そして、今の感じでいけばますますみんな節電を頑張りそう、コストダウンもありますし。しかし、原発を徐々に動かしていきたい。いきたいというか、いこう。ということは、電力は何とかやれるけれども、原発を動かして、安上がりというか安い電力、要するに電気料金を下げたい。だから原発を再稼働させたらいいというお考えですか。というのは、矛盾するんですよ、電力は今やれていますからね。

 それともう一つお聞きします。三年以内に自然エネルギーを一生懸命最大限やります。伸びると思います。伸びていったら、原発も動かしている、自然エネルギーも動かしているといったら、電力は余るんじゃないですか。そうすると、原発の稼働率を落としていくのか。安いエネルギーということを追求していくのであれば、残念ながら、自然エネルギーの方がまだお金がかかりますから、今までは、それで原発を動かしていく、安いエネルギーということで自然エネルギーを抑えてきたわけですよ。ところが、自民党の、できるだけ原発の依存度を減らしていく、そして自然エネルギーも必死でやる、原発再稼働すると言ったら、電力がじゃぶじゃぶ余ってしまうんじゃないかなと。何か全部整合性が私はどうも理解できなくて、この間ずっと大臣とやっていますけれども、いかがですか。

 安い電力を供給するために、火力とかだったら高いから、今できているけれどもやめて、何とか今エネルギーはこれでやっていけているけれども、安くするために原発を動かすんですか。

茂木国務大臣 委員、いろいろな研究もされ勉強もされているんですが、今の発言は、私は、この発言に限ると極めて楽観的過ぎる、そんなふうに思っています。

 今、日本は原発がほとんどとまる中で、発電の九割、これを火力に頼っております。それも、残念ながら最新式の火力ではありません。旧式の火力のたき増し等を行うことによってどうにか供給力を保っている。もちろん、この二年間、今まで以上に国民の皆さんにも省エネに協力をしていただいた、そういった成果も出ておりますけれども、今、需給が完全にこのままでも安定するという状況ではなくて、きちんとやはり、できるだけクリーンで安価で、そしてまた安全なエネルギーの供給を行っていく、こういうことが重要だ、そんなふうに考えております。

 再生可能エネルギー、これも最大限の導入を図っていきたいと思っています。そのための固定価格買い取り制度、これも続けていくわけでありますけれども、例えば再生可能エネルギー、太陽光、風力、これは残念ながら電源として安定性がないんですね。当然、昼間だって照る日もあるし照らない日もある、風だって吹いたり吹かなかったりということなんです。一日でも動くんですよ。

 そして、それを安定させるためには、蓄電池の技術が必要なんです。蓄電池の技術については、確かに日本は世界一のレベルです。しかし、今コストが四万ですから。これを二万三千まで落とさないとなかなか難しいんですよ。そういったことを一つ一つやっていかなくちゃいけない。

 そういった上に立って、安定供給をどうするか、ぜひお考えいただきたいと思います。

辻元分科員 今みたいな御答弁は、ずっともう何回もされているので承知しているんです。

 そうすると、三年間自然エネルギーを頑張りますよね、それで自然エネルギーはふえていく。そして節電もさらに進んでいくと思いますよ。そのときに原発との関係がどうなるのかと言っているわけです。なぜかといいますと、今、クリーンで安全とおっしゃったんですけれども、その間に使用済み核燃料はどんどん出ていきますね。

 さらに、私たちが、ある目標、二〇三〇年代というのを決めたのは、そこに向けて、廃炉についてもこれから法律をつくっていかなきゃいけないと思います。日本原電だって経営破綻するかもしれないですよ、はっきり言ってこのままいけば。

 廃炉についても、炉は資産だけれども、これを廃炉にすると言った途端にこれが負債になってしまうから、債務超過を起こしてしまうところもあるので言えないわけですよ、言った途端にそうなるから、電力会社も含めまして。一方にそういう事態があるわけです。

 そうすると、原発の棚卸しじゃないけれども、電力会社も、そして政府も含めて、ある程度、幾ら再稼働さすといっても、私たちは三十年、四十年先も見込んで政策を立てなければいけませんので、棚卸しをどうしていくかという時代に入ったと私は思っているんです。その中で、いや、十年間かけてベストミックスという話をしているので、その辺の棚卸しをどういうふうにしていくスケジューリングを立てているのか。

 一方で自然エネルギーを伸ばしていくわけですから、自然エネルギーが伸びていったら、では、原発をフェードアウトしていく方向に行くのかというある一定の政治の意思を示しながら、それは廃炉基本法みたいなものが要ると私は思います。そしてさらに、これの経済的な負担を一体どこがするのか。電力会社は今おびえていますよ、どうしようかなと。でも言えない。廃炉と言っちゃった途端に債務超過になるかもしれない。

 そういうことを私たちは見据えなきゃいけないので、十年と三年、そしてできるだけ低減するというのは、どういうようなお考えでおっしゃっているのかと聞いているわけです。今の御答弁は今までの答弁なんですよ。だから、そういう意味で申し上げています。

 それで、ちょっと答弁が長いので、もう一個先に聞いてから。防衛省、来てくださっていますか。

 原発の自衛隊による警備について検討しているというようなお話も聞いたんですが、それはどうなっていますか。

江渡副大臣 辻元委員にお答えさせていただきたいと思います。

 新聞等ではそのような記事等が出ておりますけれども、今現在、防衛省において、原発等の警備を行うということ、それらの検討ということはまだしておりません。

辻元分科員 先日から、テロ対策について田中委員長は、それは別のところで検討するというような御答弁もされてまいりました。

 これ、茂木さん、再処理をどうするかということもこれから大きな課題になってきて、私はもう無理だと実は思っております。「もんじゅ」も、やはりもうこれは断念せざるを得ないと思っておるわけですが、そうすると、一方プルトニウムがたまる。イギリスにたまっているプルトニウムについては、イギリスが引き取ってもいいというような話をしたとかしないということも伝わってきますけれども、日本の中のプルトニウム、各電力事業者でどんどんたまっていって、再処理してこれをMOX燃料で使うというのもなかなかうまくいっていないですよ。たまるプルトニウムをどんどん消化していけないでしょう。

 そうすると、日本国じゅうに、そのプルトニウムを守る、これも含めて、では自衛隊が守るのか、それを何十年も先までやるのか。先ほど、クリーンで安価と言いましたけれども、クリーンという面から見れば、そういう核のごみであったりプルトニウムみたいなものとかかわらざるを得ない原発というのは、そこまで見据えてどうしていくのかという決断が必要なんじゃないかなと私は思うんですね。

 ですから、茂木大臣にお伺いしたいのは、廃炉についてです。もう間もなく直面すると思います。特に、先ほど、一つの会社の名前を挙げて恐縮ですけれども、原電も深刻だと思います、活断層の問題も出てきておりますので。その他古い原発も、ケーブルを全部燃えにくいまたは燃えないものにかえるというのは、莫大な費用もかかりますですね。どのようにお考えか。ちゃんとやはりその道筋を示していく。

 ところが、廃炉というのを、認めたくないと思っているとは思わないけれども、そういう空気が漂っているんですよ、何となく。これはいかがですか。

茂木国務大臣 先ほどから、辻元議員、民主党としては二〇三〇年代に原発ゼロを目指す、その一方で、中長期のロードマップでは廃炉に三十年から四十年かかる、そこでもう矛盾が出ているんです、完全に。その間に、では人材をどう次へつなぎとめるんですかとか、そういう研究はどう続けるんですかと。そういったこともきちんと私は民主党政権でもやっていただきたかった、こういう思いを持っております。

 廃炉については、まず今直面する問題として、福島第一の一号機から四号機の廃炉を進めなきゃなりません。これも、東電任せにするわけではなくて、研究開発、そして遠隔操作のロボットであったりとか、さまざまな部分については、国が前面に出てこの問題に取り組んでいきたい。

 そこの中でしっかりとした技術を確立しながら、廃炉が必要な原発が出てきたら、その技術も共有しながらしっかり進めていきたい、こんなふうに考えています。

小此木主査 辻元君、もう質疑時間が終わっております。

辻元分科員 はい、わかりました。

 もう一つ、人口減少社会に入ります。電力の必要な量というのもダウンサイジングですよ。それで、多分これから、二〇五〇年になったら人口が減るという統計も出ています、少子化対策もしますけれども。節電の技術も進んでいくと思うし、意識が変わってくる中で、この原発の廃炉の問題というのは非常に大きな国家の課題だし、先ほど、決めたけれどもやっていなかったとおっしゃって、やろうと思ったら政権を取り返されちゃったんですよ、自民党に。だから、ちゃんとやってください。これはまた引き続き議論をしてまいります。

 規制委員会委員長も、先ほど御指摘させていただいた点も踏まえて、人選その他、今後の進め方もしっかりやっていただきたいと思います。

 質問を終わります。ありがとうございました。

小此木主査 これにて辻元清美君の質疑は終了いたしました。

 次回は、来る十五日月曜日午前九時より開会し、引き続き経済産業省所管について審査を行うこととし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時四分散会


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