衆議院

メインへスキップ



第1号 平成19年9月25日(火曜日)

会議録本文へ
平成十九年九月二十五日(火曜日)

   午後四時四分開会

    ─────────────

平成十九年九月二十五日本協議委員は、衆議院議長の指名で次のとおり選任された。

     笹川  堯君     小此木八郎君

     大島 理森君     細田 博之君

     小坂 憲次君     林  幹雄君

     根本  匠君    吉田六左エ門君

     漆原 良夫君     石田 祝稔君

同日互選の結果、議長及び副議長を次のとおり選任した。

            議 長 笹川  堯君

            副議長 小此木八郎君

同日本協議委員は、参議院議長の指名で次のとおり選任された。

     家西  悟君     小川 勝也君

     大石 正光君     工藤堅太郎君

     輿石  東君     平田 健二君

     簗瀬  進君     井上 哲士君

     近藤 正道君     長谷川憲正君

同日互選の結果、議長及び副議長を次のとおり選任した。

            議 長 輿石  東君

            副議長 平田 健二君

    ─────────────

 出席協議委員

  衆議院

   議 長 笹川  堯君

   副議長 小此木八郎君

     大島 理森君     細田 博之君

     小坂 憲次君     林  幹雄君

     根本  匠君    吉田六左エ門君

     漆原 良夫君     石田 祝稔君

  参議院

   議 長 輿石  東君

   副議長 平田 健二君

     家西  悟君     小川 勝也君

     大石 正光君     工藤堅太郎君

     簗瀬  進君     井上 哲士君

     近藤 正道君     長谷川憲正君

 協議委員外の出席者

  衆議院事務局

        委員部長    緒方 輝男君

  参議院事務局

        委員部長    山口 一夫君

    ─────────────

  本日の会議に付した案件

内閣総理大臣の指名に関する件


このページのトップに戻る

    ─────────────

   〔笹川堯君議長席に着く〕

議長(笹川堯君) これより内閣総理大臣の指名両院協議会を開会をいたします。

 くじによりまして、私が本日の両院協議会の議長を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。

 なお、参議院の協議委員議長は輿石東君、副議長には平田健二君、衆議院の協議委員議長には私、笹川堯、副議長には小此木八郎君がそれぞれ当選をされました。この際、御報告を申し上げます。

 両院協議会は、国会法第九十七条の規定によりまして、傍聴を許さないことになっておりますので、協議委員並びに協議会の事務を執ります職員以外の方は御退席をお願いをいたします。

 各議院の議決の趣旨について御説明を願いたいと存じます。

 先ほどの両議院の協議委員議長及び副議長の打合会における協議に基づきまして、最初に参議院の議決の趣旨の御説明を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(笹川堯君) 御異議なしと認めます。

 それでは、参議院側からお願いをいたします。工藤堅太郎君。

工藤堅太郎君 参議院の工藤堅太郎でございます。

 私から、参議院における内閣総理大臣の指名について御説明を申し上げます。

 内閣総辞職の通知を受けまして、本日、参議院規則の定めるところにより内閣総理大臣指名のための議事を行いましたが、最初の記名投票におきまして過半数を得た者がなく、引き続き上位二名について決選投票を行いました結果、投票総数二百三十九票、小沢一郎君百三十三票、福田康夫君百六票となりまして、本院は小沢一郎君を内閣総理大臣に指名することに決しました。

 七月の参議院議員選挙の結果は、自公連立政権に対し国民が不信任を突き付けたものにほかなりません。それにもかかわらず、安倍内閣総理大臣は続投を表明し、去る九月十日の所信表明演説において、全身全霊を懸けて内閣総理大臣の職責を果たしていくと述べておきながら、その二日後には突如退陣を表明しました。各党の代表質問を前にした唐突な辞任により政治空白を生ぜしめた安倍内閣総理大臣の責任はもちろん重大でありますが、問われるべきは、このような安倍政権を誕生させ、これを支えてきた自公連立政権自体の責任であります。

 次期総理大臣を指名するに際しましては、今回の参議院議員選挙で示された国民の意思を最大限に尊重すべきであると考えます。国民は速やかな政権交代を求めているのであります。参議院が小沢一郎君を指名するに至ったのは、正にこうした民意を反映するものでございます。

 参議院の議決に御賛同いただくことをお願い申し上げ、以上、簡単でありますが、参議院側の説明といたします。

 御清聴ありがとうございました。

議長(笹川堯君) 次に、衆議院の議決の趣旨の説明をお願いいたします。小此木八郎君。

小此木八郎君 自由民主党の小此木八郎でございます。

 衆議院の議決の趣旨の説明を申し上げます。

 衆議院といたしましては、自由民主党総裁福田康夫君を投票総数四百七十七票中三百三十八票という圧倒的多数で指名をいたしました。

 福田康夫君は、高い見識と卓越した調整力をもって、現下の局面を打開し、地方経済を再生するとともに、自立と共生の社会を実現し、希望と安心の国づくりを成し遂げる人物と確信しているところでございます。

 両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ますよう御賛同いただきたいと存じます。

 以上をもちまして趣旨の説明といたします。

議長(笹川堯君) これにて各議院の議決の趣旨についての説明は終わりました。

 これより協議に入ります。

 各議院からそれぞれ御意見を述べていただくことにいたします。

 それでは、順次お願いいたします。井上哲士君。

井上哲士君 日本共産党の井上哲士でございます。

 国民はさきの参議院選挙で、貧困と格差を広げた弱肉強食の構造改革路線、戦後レジームからの脱却を掲げた憲法改悪の姿勢にノーの意思を示しました。これは、自民、公明政治への基本路線へのノーという厳しい審判です。

 本来、安倍内閣は、この国民の意思に従い参議院選挙直後に総辞職すべきでした。にもかかわらず、続投した挙げ句、代表質問直前に無責任極まる辞意表明をしたのであります。国民の審判を無視してこの続投を認めた自民、公明両党の責任は極めて重大であり、政権を担う資格が問われております。

 日本共産党は、参議院の決選投票において、反自公の立場の意思表明として小沢一郎議員に投票しました。安倍総理の政権投げ出しに伴う今回の首相の指名においては、参議院選挙で示された直近の民意を尊重することこそ求められていることを述べまして、意見表明といたします。

議長(笹川堯君) 近藤正道君。

近藤正道君 社民党・護憲連合の近藤正道でございます。

 さきの参議院選挙で、国民の自公政権ノーの意思がはっきりと示されました。国民は、格差と年金、政治と金の現状に怒りを示したわけであります。戦後レジームからの脱却など望んでいないことを示したわけでございます。安倍さんの言葉をかりるならば、国民は、総理には安倍さんより小沢さんがふさわしいと判断をし、この国の政治が変わることを強く願ったのでございます。

 本来、安倍さんは参院選後直ちに辞任すべきでありました。国民の意思に反して続投を表明し、所信表明演説直後に辞任するなど、無責任極まりない政治空白を生ぜしめた責任は余りにも大きいと言わなければなりません。だから、国民の意思を無視し、自民党内で政権をたらい回しすることは絶対に許されないのでございます。

 私ども社民党・護憲連合は、参議院選挙で示された直近の国民の意思を尊重し、小沢さんを総理に指名することを決めました。衆議院におかれましても、この直近の民意を強く、重く受け止め、これを尊重していただきたい。そして、一日も早く衆議院を解散して、解散・総選挙を行うべきことを付言をいたしまして、私の言葉とさせていただきます。

議長(笹川堯君) 長谷川憲正君。

長谷川憲正君 国民新党の長谷川憲正でございます。

 参議院は、七月末の選挙におきまして国民の審判を受けたわけであります。民意が二つも三つもあるわけではございません。直近の選挙の結果を尊重すべきである。そういう意味におきまして、参議院での指名の結果である小沢一郎君を総理大臣にすべきものであると考えます。

議長(笹川堯君) 漆原良夫君。

漆原良夫君 公明党の漆原良夫でございます。

 福田康夫君は、本日の自民党、公明党の連立政権合意にありますとおり、構造改革路線の継続とともに、地域の活性化、負担増や格差の緩和など、国民生活に重きを置いた政策の実現、政策の断行を掲げておられます。さらに、優れたバランス感覚と調整力を兼ね備えておられ、参議院第一党となられた民主党の皆さんなどの意見にも耳を傾けつつ、必ずや国民に希望と安心を与える国づくりを進めていくことができる人物と強く確信をしているところでございます。

 両院協議会といたしましては、衆議院の議決どおり意見の一致を見ることを希望し、私の意見表明とさせていただきます。

 ありがとうございました。

議長(笹川堯君) 根本匠君。

根本匠君 自由民主党の根本匠でございます。

 いろいろ御意見を承りました。しかしながら、私どもといたしましては、福田康夫君の改革・成長路線の継続や地方経済の再生に懸ける意気込みには並々ならぬものがあり、必ずや国民の期待にこたえてくれるものと確信している次第であります。

 したがいまして、皆様方の御意見に応ずるわけにはまいりませんので、この辺で結論を出されるようお願いいたします。

議長(笹川堯君) 以上で各議院の意見の表明は終わりました。

 これより採決に入ります。

 まず、採決の順序についてでありますが、先ほどの両議院の打合会の協議に基づきまして、議決の趣旨の説明を願いました順序に従って、まず参議院の指名の議決について、次に衆議院の指名の議決について採決をいたします。御異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(笹川堯君) 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。

 それでは、内閣総理大臣の指名は、参議院の指名どおりに決するに賛成の諸君の起立を求めます。

   〔賛成者起立〕

議長(笹川堯君) 起立十名。これは出席協議委員の三分の二に達しません。よって、成案となることができません。

 次に、内閣総理大臣の指名について衆議院の指名どおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。

   〔賛成者起立〕

議長(笹川堯君) 起立九名。これも出席協議委員の三分の二に達しません。よって、協議会におきましては成案を得るに至りませんでした。

 これにて協議会の議事は終了いたしました。

 協議委員各位の御協力によりまして議長を無事に務めさせていただきまして、どうもありがとうございました。

 これにて散会させていただきます。

   午後四時十六分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.