衆議院

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第5号 平成21年7月8日(水曜日)

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平成二十一年七月八日(水曜日)

    午前十時一分開議

 出席委員

   委員長 河本 三郎君

   理事 下村 博文君 理事 菅  義偉君

   理事 中馬 弘毅君 理事 原田 義昭君

   理事 山口 泰明君 理事 篠原  孝君

   理事 福田 昭夫君 理事 井上 義久君

      稲田 朋美君    猪口 邦子君

      浮島 敏男君    越智 隆雄君

      大高 松男君    大塚  拓君

      高鳥 修一君    棚橋 泰文君

      土井  亨君    土井 真樹君

      西本 勝子君    萩原 誠司君

      福田 峰之君    藤井 勇治君

      藤野真紀子君    船田  元君

      松本 文明君    村田 吉隆君

      矢野 隆司君    石関 貴史君

      大串 博志君    奥村 展三君

      階   猛君    松本  龍君

      横山 北斗君    鷲尾英一郎君

      佐藤 茂樹君    高木 陽介君

      佐々木憲昭君    菅野 哲雄君

      下地 幹郎君

    …………………………………

   議員           近江屋信広君

   議員           後藤田正純君

   議員           葉梨 康弘君

   議員           篠原  孝君

   議員           武正 公一君

   議員           原口 一博君

   衆議院調査局第二特別調査室長           岩尾  隆君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月八日

 辞任         補欠選任

  伊藤 忠彦君     矢野 隆司君

  小里 泰弘君     猪口 邦子君

  木原 誠二君     藤井 勇治君

  木原  稔君     高鳥 修一君

  永岡 桂子君     大高 松男君

  渡部  篤君     西本 勝子君

  中井  洽君     鷲尾英一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  猪口 邦子君     小里 泰弘君

  大高 松男君     永岡 桂子君

  高鳥 修一君     木原  稔君

  西本 勝子君     渡部  篤君

  藤井 勇治君     木原 誠二君

  矢野 隆司君     伊藤 忠彦君

  鷲尾英一郎君     中井  洽君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 公職選挙法の一部を改正する法律案(村田吉隆君外四名提出、第百七十回国会衆法第三号)

 政党助成法の一部を改正する法律案(葉梨康弘君外二名提出、衆法第二七号)

 政治資金規正法等の一部を改正する法律案(岡田克也君外五名提出、衆法第三四号)


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     ――――◇―――――

河本委員長 これより会議を開きます。

 第百七十回国会、村田吉隆君外四名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案及び葉梨康弘君外二名提出、政党助成法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

 ほかに質疑の申し出がありませんので、これにて両案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

河本委員長 これより両案に対する討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 私は、日本共産党を代表して、公職選挙法の一部を改正する法律案に賛成、政党助成法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。

 最初に、公職選挙法についてです。

 我が国の供託金制度は、制度導入以来、供託金、没収点を引き上げられ、国際的に見て突出して高いものとなっています。これは事実上、自由な立候補を制約するものとなっており、我が党は、抜本的見直しを一貫して求めてまいりました。

 提案者が答弁されたように、高い供託金制度が自由な立候補の阻害要因となっており、民主主義の観点から低めなければならないものであるのは当然です。ただし、引き下げるとはいっても、まだまだ国際的には高い供託金であることに変わりなく、地方選挙における供託金の引き下げも盛り込まれていません。

 不十分ではありますが、法案は、現行制度を一定程度改善するものとなっているので、賛成とします。

 次に、政党助成法についてです。

 一九九五年に政党助成制度が導入されてから、ことし四月までに交付された金額は約四千四百八十億円に上ります。

 提案者は、政党助成金は国民の貴重な税金を原資としているから、政党が解散等を決定した日後における寄附の制限を行い、返還逃れをさせないようにすると説明しています。しかしそれは、合併等による解散で後継政党に引き継ぐ場合には適用されません。また、国会議員選挙に関し、候補者などに対して行われる寄附についても適用されないのであります。これでは、解党し活動が終わっていても、国に残金を返納しない返納逃れを容認することになります。到底賛成できるものではありません。

 そもそも、国民に事実上の強制カンパを押しつけ、税金を山分けするような政党助成制度そのものを廃止すべきであります。

 政党助成制度は、一九九三年、金権政治への国民の批判を逆手にとって、政治改革と称して小選挙区制の導入と一体で創設されましたが、その際、国民の税金を入れるに当たって、政治家個人への企業・団体献金は禁止することを国民に公約せざるを得なかったのであります。

 ところが、その後、企業・団体献金はなくなるどころか、日本経団連による政策買収とも言える企業献金促進策が行われるようになり、そのもとで、大企業に奉仕する政策が推進される一方、国民には痛みと負担が押しつけられたのであります。

 しかも、我が党以外の政党は、国民の税金を分け取りする政党助成金にますます頼るようになっており、二大政党の場合は収入の六割から八割をも占めているのであります。その上、使い残して各党で五十二億円もため込むなど、まさに言語道断であります。

 政党助成金は、国民の税金を原資としていますから、その使途を国民に全面公開するのは当然でありますが、今回の法案では、公開についての改正は全く行われていません。

 もともと政党は、思想、信条に基づく自発的な結社であり、その財政は党費と支持者の個人献金などで賄われるべきものであります。日本共産党は、政党助成金も企業・団体献金も受け取らず、党費、個人献金、機関紙などの事業収入で党財政を賄っています。政治家はみずから身を削るべきだというなら、政党助成金は廃止し、企業・団体献金は直ちに全面禁止すべきであります。

 以上で討論を終わります。

河本委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

河本委員長 これより採決に入ります。

 まず、第百七十回国会、村田吉隆君外四名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

河本委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、葉梨康弘君外二名提出、政党助成法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

河本委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

河本委員長 次に、岡田克也君外五名提出、政治資金規正法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。原口一博君。

    ―――――――――――――

 政治資金規正法等の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

原口議員 おはようございます。民主党の原口一博でございます。

 ただいま議題となりました民主党・無所属クラブ提出の政治資金規正法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容の概略を御説明申し上げます。

 いわゆる世襲候補者が、世襲でない候補者と比較して、政治資金の面において有利となっている現状を是正し、多様な人材が国民の代表として活躍できるようにするために、国会議員に係る政治資金の親族への引き継ぎを制限する必要があります。また、政治に対する国民の信頼を回復し、広く国民によって支えられる政治を実現するため、会社その他の団体の政治活動に関する寄附及び政治資金パーティー券の購入の全面禁止、会社その他の団体の政治団体に対する寄附等の指示の制限並びに個人のする政治活動に関する寄附に係る税額控除の拡充等の措置を講ずる必要があります。

 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。

 次に、この法律案の内容の概略について御説明申し上げます。

 まず、資金面での世襲の制限であります。

 第一に、国会議員関係政治団体の代表者の異動の制限として、国会議員等が引退し、または死亡したときは、国会議員関係政治団体の代表者をその配偶者または三親等内の親族に引き継ぐことはできないこととしております。

 第二に、国会議員関係政治団体の寄附の制限として、国会議員関係政治団体は、当該国会議員等の配偶者及び三親等内の親族、これらの者に係る国会議員関係政治団体並びに引退表明をした場合には当該国会議員本人に対して、寄附をすることができないこととしております。さらに、国会議員関係政治団体でなくなった後十年間も同様に寄附を制限することとしております。

 次に、政治資金に関する改革であります。

 第一に、企業、団体の寄附、パーティー券購入の全面禁止であります。三年後の措置として、政治団体以外の企業、団体は、政治活動に関する寄附及び政治資金パーティー券の購入をしてはならないこととしております。また、政治活動に関する寄附及び政治資金パーティー券の購入は、個人によって、または個人の自由な意思により組織され、かつ運営されている政治団体によってされるようにしなければならない旨の基本理念を定めることとしております。

 なお、全面禁止までの間の措置として、国または地方公共団体と一件一億円以上の契約の当事者である会社等については、政治活動に関する寄附及び政治資金パーティー券の購入を制限することとしております。

 第二に、企業、団体の政治団体に対する寄附等の指示の制限であります。企業、団体は、その役職員等に対し、雇用関係等を不当に利用して、または政治団体の会費相当額を支払うことを約束して政治団体の構成員となることを勧誘し、その上で、当該政治団体に、他の政治団体等に対する寄附またはパーティー券の購入をさせてはならないこととしております。

 第三に、個人のする寄附に係る税額控除の拡充等でございます。平成二十六年までの間、政党、政治資金団体その他の一定の政治団体等に対する個人のする政治活動に関する寄附については、年間五万円までは全額税額控除の対象とすることとしております。

 第四に、公的助成の拡充の検討であります。国会議員の公設秘書の増員、政党交付金の増額その他の国会議員及び政党に対する公的助成の拡充についての検討条項を設けております。

 最後に、施行期日でありますが、この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行することとしております。ただし、企業、団体の寄附、パーティー券購入の全面禁止については、公布の日から起算して三年を経過した日から施行することとしております。

 以上が、私たち民主党が提出した政治資金規正法等の一部を改正する法律案の提案の理由及びその内容の概略であります。

 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

河本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、明九日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時十二分散会

     ――――◇―――――


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