衆議院

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第1号 平成21年5月27日(水曜日)

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平成二十一年五月二十七日(水曜日)

   午後三時開会

    ─────────────

 委員氏名

  衆議院

   委員長 二田 孝治君

   理事 伊藤 達也君 理事 臼井日出男君

   理事 萩山 教嚴君 理事 宮路 和明君

   理事 柳澤 伯夫君 理事 奥村 展三君

   理事 平野 博文君 理事 冬柴 鐵三君

      伊吹 文明君    大島 理森君

      海部 俊樹君    笹川  堯君

      武部  勤君    津島 雄二君

      中川 秀直君    中山 太郎君

      長勢 甚遠君    丹羽 雄哉君

      保利 耕輔君    細田 博之君

      谷津 義男君    保岡 興治君

      赤松 広隆君    小沢 一郎君

      岡田 克也君    高木 義明君

      鳩山由紀夫君    北側 一雄君

      志位 和夫君

  参議院

   委員長 大石 正光君

   理事 小川 敏夫君 理事 佐藤 公治君

   理事 山谷えり子君 理事 脇  雅史君

      亀井 郁夫君    北澤 俊美君

      輿石  東君    芝  博一君

      平田 健二君    広中和歌子君

      簗瀬  進君    岡田 直樹君

      岸  信夫君    末松 信介君

      中村 博彦君    野村 哲郎君

      木庭健太郎君    西田 実仁君

      井上 哲士君

    ─────────────

 出席委員

  衆議院

   委員長 二田 孝治君

   理事 伊藤 達也君 理事 臼井日出男君

   理事 萩山 教嚴君 理事 宮路 和明君

   理事 柳澤 伯夫君 理事 奥村 展三君

   理事 平野 博文君 理事 冬柴 鐵三君

      伊吹 文明君    大島 理森君

      海部 俊樹君    笹川  堯君

      武部  勤君    津島 雄二君

      中川 秀直君    中山 太郎君

      長勢 甚遠君    丹羽 雄哉君

      保利 耕輔君    細田 博之君

      谷津 義男君    保岡 興治君

      小川 淳也君    岡田 克也君

      高木 義明君    鳩山由紀夫君

      山岡 賢次君    北側 一雄君

      志位 和夫君

  参議院

   委員長 大石 正光君

   理事 小川 敏夫君 理事 佐藤 公治君

   理事 山谷えり子君 理事 脇  雅史君

      亀井 郁夫君    北澤 俊美君

      輿石  東君    芝  博一君

      平田 健二君    広中和歌子君

      簗瀬  進君    岡田 直樹君

      岸  信夫君    末松 信介君

      中村 博彦君    野村 哲郎君

      木庭健太郎君    西田 実仁君

      井上 哲士君

 出席国務大臣

       内閣総理大臣   麻生 太郎君

       総務大臣

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(地方分権改革))    鳩山 邦夫君

       法務大臣     森  英介君

       外務大臣     中曽根弘文君

       財務大臣

       国務大臣(内閣府特命担当大臣(金融、経済財政政策))        与謝野 馨君

       文部科学大臣   塩谷  立君

       厚生労働大臣   舛添 要一君

       農林水産大臣   石破  茂君

       経済産業大臣   二階 俊博君

       国土交通大臣   金子 一義君

       環境大臣     斉藤 鉄夫君

       防衛大臣     浜田 靖一君

       国務大臣

       (内閣官房長官) 河村 建夫君

       国務大臣

       (国家公安委員会委員長)(内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、防災))      佐藤  勉君

       国務大臣(内閣府特命担当大臣(規制改革))      甘利  明君

       国務大臣(内閣府特命担当大臣(科学技術政策、食品安全))      野田 聖子君

       国務大臣(内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画))     小渕 優子君

 出席内閣官房副長官

       内閣官房副長官  浅野 勝人君

 出席政府特別補佐人

       内閣法制局長官  宮崎 礼壹君

 委員外の出席者

  衆議院事務局

       国家基本政策委員会専門員    吉宮 孝治君

  参議院事務局

       常任委員会専門員        田中 英明君

    ─────────────

  本日の会議に付した案件

国家の基本政策に関する調査


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    ─────────────

   〔大石正光君会長席に着く〕

会長(大石正光君) ただいまから国家基本政策委員会合同審査会を開会いたします。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 参議院国家基本政策委員長の大石正光でございます。

 衆議院の二田委員長とともに、衆参両院の皆様方の御協力を賜りまして、その職責を全うしてまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

 党首討論は、内閣総理大臣と野党党首との討議を通じ、国家の基本政策を国民の皆様に直接伝えるとともに、政治への関心を高める有意義な機会であります。

 与野党双方におかれましては、党首討論の積極的な開会に御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げます。

 この際、本合同審査会における発言に関しまして申し上げます。

 野党党首及び内閣総理大臣には、申合せの時間内で活発な討議が行われるようにするため、御発言はそれぞれ簡潔にされるようお願いいたします。また、本日は時間表示装置を使用いたします。表示装置は発言者の持ち時間を示します。持ち時間が終了したときは赤色のランプが点灯いたしますので、御承知願います。

 それでは、国家の基本政策に関する調査を議題として、討議を行います。民主党代表鳩山由紀夫君。(拍手)

鳩山由紀夫君 麻生総理とこのような形で党首討論ができることを大変に幸せに感じております。

 私にとりましては四人目の総理大臣でございますが、国民の皆様方が最も不満に思っていることとか、あるいは一番気に掛かっていることとか、そういうことを国民の皆様方を代表して私の方からお尋ねをし、また意見交換ができればと、そのように思っておりますので、有意義に是非意見交換をしたいと思います。

 その意味では、基本的には内政問題を中心にお尋ねをしたいとは思っておりますが、やはり最初は北朝鮮の核実験のことに関して申し上げなければなりません。

 このことに関しては、私ども野党も与党もありません。北朝鮮のあのような行為に対しては断固抗議をしなければならない、その思いは同じでございます。したがいまして、協力を申し上げるべきところは大いに政府にも協力を申し上げたい、その思いをまず申し伝えておきます。

 ただ、ちょっと気になっておるのは、このような大きな出来事が発生をしたときに、いかに情報というものを入手をして、そしてそれをコントロールするかということが大変重要なことだと思っております。

 言うまでもありません、北朝鮮は日本には事前に通告はなかったわけでありますが、アメリカや中国には通告があったと伺っております。その事前通告、アメリカから日本に対してすぐに通告があったのかどうかということに関して、やや混乱をしているように思われてなりません。中曽根外務大臣はそれはなかったと、外務省の幹部の方もなかったと、しかし一部の官僚の方からはあったと、そんな話が伝わってまいります。

 事実というものを是非国民の皆さんにお知らせを願いたいと。こういった大変大きな出来事に対する情報の入手及びコントロールというものは大変この国の危機管理において大事なことだと、そう思っておりますので、是非皆さん方に、国民の皆さんに事実をお伝えを願いたい。

内閣総理大臣(麻生太郎君) まず、新しく代表にというかな、再び代表に就任されましたことをお祝いを申し上げたいと存じ上げます。

 党首討論は、私どもの方からもこれまで民主党に何度も開催を申し入れてきていたところでもありますので、今回それがようやく実現したことだと思って我々も喜んでおります。是非、我々として、どちらが内閣総理大臣としてふさわしいか、若しくは、どちらの政党が政権担当を担う力があるかということを、こういった党首討論という機会にいろいろ意見を闘わせるのは正しいことだと思っております。

 また、討論でありますので、これは予算委員会等の質問にお答えするというだけではありません。討論と言うんですから、私どもの方から主張いたしますし、私どもの方の質問にもまた意見にも鳩山党首の御意見なり民主党の御意見なりというのを聞かせていただいて、それで初めて討論というものになるんだと思っておりますので、私どもとしては是非その点もあらかじめお話をさせておいていただかなければならないと存じ上げます。

 是非、我々としては、今置かれております状況というものは、よく百年に一度と言われますように、極めて経済危機というものに端を発し、いろいろな危機が我々の目の前に存在をいたしております。したがって、我々としては、国民に対するいわゆる社会保障とそして国家としての安全保障と、二つの保障というものは極めて大きな意義を持っている問題だと思っております。是非、その上で、我々としては、この基本的な二つの保障という問題に関してはどのような考え方をお持ちなのかということが我々として最大の関心事であろうとも存じます。

 是非とも、その点を考えましたときに、まず最初の問題の安全保障の件に関し、させていただければ、北朝鮮の核の実験、これは二回目の核実験であります。国連の安全保障理事会の決議にも、一七一八にも明らかに反した事件でもあります。そういったことに関しましては、断固国際社会で一致して国際社会のメッセージとして北朝鮮にきちんとした国際社会の世論というものを正しく伝えるというのが一番大きな意義であろうと存じます。この点に関しては双方違いがあろうとは思いませんが。

 その意味で、今回の実験に関して、情報がかなり早めに伝わっていたということは事実であります。しかし、その事実をいつの時点でどうだったかというのは、これは双方この種の話はしない約束になってこれまで来ておりますので、これまでこの種の情報をあらかじめ何時何分にいつ来たということを政府として申し上げたことは一回もないと存じますし、他国もそれは同様にそういったことは約束をして、お互いの情報に関してはきちんとしたものを言わないことになっておるというのがルールでありますので、私どもとしてはその点は是非御理解をいただいておいていただかねばならないところだと思っております。

 したがいまして、我々としては、一番の問題は、この種の話が起きた後の対応として国際社会とどのような対応をするか。私は、少なくともアメリカの大統領と話をし、そして韓国の大統領とも話をし、そしていろいろな他国との話等をした上で、国連におけます安保理の決議を速やかに実行すべく、ロシアの議長の時期ではありましたけれども、ロシア議長のきちんとした対応として、今回の安保理決議は極めて厳しいものになるというものを、今、目下我々が作った文章でこれを今作成しつつあるというところまで来ておりますので、一番肝心なのは、この種の問題が起きた後の対応が一番大事なんだと、私どもはそう思っております。

鳩山由紀夫君 全然質問にお答えいただけないのは残念でありますが、私ども、当然のことながら、国民の皆様方に政府がいかにサービスをするかということであり、このような北朝鮮の核実験という大きな問題が生起しかかっているときには、いち早く国民の皆様方に対してそれを知らせる義務があるのではないか、そのようにも思うわけであります。これを隠して、結果として知らなかったと言ったり、あるいは事前に知っていたと、そのこと自体が、今、麻生総理がお話しされるんだったら、それ言わないことになっているんだとすれば、皆さんおっしゃっているじゃないですか。知らなかったと言ったり、あるいは知っていたと言ったり、そのようなことに対してもっと情報管理をうまくなさらないと、この国もたないんじゃないかと本当に心配でございます。

 安全保障の問題もいろいろとこれから将来、麻生総理とはしばらくの間、党首討論が、機会があろうかと思いますので、そのときに大いにやり取りを申し上げたいと思っておりますが。

 私は、一番大事なことは、時の総理がこの国をどのようにしたいかと。すなわち、ビジョン、理念というものがまずあって、この理念に基づいてどういう具体的な政策をつくり上げていくか、これが極めて大事であるのに、どうも今までの自民党総裁・総理になられるときに、総裁・総理になることが目的であって、なって何をやるかということがなかなか決まっておらない。だからこそ、結果として……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 官僚任せの政治になってしまっているんじゃないでしょうか。私はそのことが一番心配でございます。

 私は、これは、つい先日ありました代表選挙のときに……(発言する者あり)静かにしてください。私が申し上げたのは、友愛社会というものを建設をしたいということを申し上げました。このことに関していろんな批判の声も聞こえてきます。でも、私は、これは非常にある意味で古いけれども極めて新しいテーマだと、そのように思っているわけでございます。

 今、この国に欠けているのは、社会におけるきずながずたずたに切れてしまっている、一人一人の皆さん方に居場所がない、これは大変深刻な事態だと思います。私は愛という言葉を用いましたが、きずなのある居場所を一人一人が見出して、みんなが役に立っているな、みんながそのことによって幸せを感じられる社会をつくりたい。一言で言えば、人の幸せを自分の幸せと思えるような、そんな世の中にしたい、そのように思っておりますが、少なくとも今の日本の政治はまるでそうなっていない。相手の幸せをねたんでみたり、人のむしろ不幸というものを喜んでみたり、こういう世の中が結果として政治も悪くするし、社会も悪くしているんじゃないか。

 なぜ、そのような現実が起きてしまったか、総理にお伺いを申し上げたい。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 友愛という精神は、昭和三十年、たしか鳩山一郎内閣総理大臣のときに使われた言葉だと思います。中学三年生ぐらいでしたけれども、かなり記憶が残っている言葉でありましたので、私どもとしては、その言葉を大事に使われる、私は、人に対する情愛というものを掲げられているというのに関しましては私ども全く異論はありません。

 ただ、問題は、今、話はこの種の理念、抽象論というのではなくて、現実問題、我々は百年に一度と言われるような経済危機というのに直面をいたしておるのは事実です。それに伴いまして多くの、雇用の問題が発生してみたり、また住宅の問題が起きてみたり、また新たに朝鮮半島の脅威などなど、数え上げれば切りがないような現実論を抱えておりますので、それにどのように対応していくかというのは我々時の政権にとりましては最も重要な案件だと思っております。

 その上で、私どもは小さくても温かい政府というのをたしか最初のころに、もう七か月ぐらい前に申し上げたと思いますが、そういったようなことを申し上げてきておりますので、我々はきちんとした対応をしながらもということを申し上げて、政府は小さくすればいいというだけではないのではないかということも申し上げてまいりました。

 また、最初に、我々はどのような形で国をというお話がありましたので、我々としては、この置かれている状況というものを今後とも日本としては、ほころんできているようないろいろな福祉の面に関しても我々はきちんとやっていかねばならぬということを申し上げてきておるのであって、我々としての理念というものがないとおっしゃるのであれば、私どもの方こそきちんとした理念はそれなりに申し上げておりますし、そして、現実問題として、政権交代と言われますけれども、政権交代は手段であって目的ではありません。

 したがいまして、どのようなことを現実問題として民主党はなさろうとしているのか、そこが我々から見ますと、社会保障の問題も、また安全保障の問題も、その点に関しましては極めて不安を抱かざるを得ないというのが多くの国民の気持ちだと考えております。

鳩山由紀夫君 いろいろお話を伺いましたけれども、理念的な部分は一切聞かれませんでした。残念であります。

 私ども、当然のことながら政権交代は目的では全くありません。スタートラインだと思っております。そこから新しい日本が生まれるんだと……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 そのスタートラインに我々は立たなければいけない、そこから何をやるかということをこれからお話を申し上げたい。

 私が、具体的な話がなかなか見えないとおっしゃるものですから、時間の制約がありますが、一つこういう具体例を申し上げたい。それは三鷹第四小学校の例であります。

 そこでは、当然教師はおりますが、教師のほかに二百名のボランティアの教師がエントリーされています。そして、二十人のクラスに一人の先生と三人、四人のボランティアの教師が付いて、そして例えば分数の教育を行うときに、なかなか落ちこぼれが多くて子供たちが困っている。それに対して一人一人個人指導をして、今はまさに落ちこぼれがなくなっていると。子供たちも満足をして、ボランティアの人たちも子供たちに幸せを与えることによって幸せを感じることができる。

 私がさっき申し上げたように、みんなが幸せを、人の幸せを自分の幸せに感じることができる、それはまさに社会のきずな。あなた方はこういうのを小さな取るに足らないつまらない話だみたいに思っておられるかもしれないけれども、それがまさにこれからの日本を築き上げていく私は原動力だと思っています。すなわち、一人一人が何が幸せかを感じ取れるような社会、居場所というものを一人一人が持てる社会というものをつくり上げていかなきゃならない。

 しかし、それには、今の御案内のように、こういう話を冷笑するような人たちの考え方を、やっぱり去っていただくような政権交代をしなきゃならないわけです。(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 すなわち今の、具体的に申し上げますが、今の麻生政権、自公連立政権ですが、これは官僚任せの官僚主導の政権じゃありませんか。それに対して私たちは、国民、市民、生活者に起点を当てたそういう政権をつくりたいんです、皆さん。

 もっと言えば、いわゆるタックスイーター、税金というものを食ってばかりいる人たちに発想を求めるような世の中ではなくて、タックスペイヤー、税金を支払っている側に立って、その発想の下で一つ一つの政策をつくり上げていく。中央集権的な発想がまだまだあなた方にはあるんです。その中央集権の発想をすべてやめて、地域のことは地域に任せる、地域主権の国づくりに変えていく、それが私たちの考え方です。

 もっと分かりやすく言えば、皆さん方、業界中心の縦国家なんですよ。そういうものに対して我々は、市民の連帯を大事にする横社会というものをつくり上げていきたい。こういうことを私たちは革命的な志でやらなきゃいけないと思っているんです。一言で言えば、古い政治よ、さようならです。新しい政治をつくるという発想にどうしてもっと麻生政権、前向きになれないんですか。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 今、三鷹小学校という一例を引かれたんですが、全体像がよく見えてこないので、いま一つ、それを全国でやるということをやる場合にどのような、具体的にどのような政策にして、どのようなルールを作って、どのような予算を付けてということを具体的にやっていかないと、なかなか我々としては目に見えてこないんだと思っております。三鷹小学校以外にもそういう例がないわけではありませんから。そういった意味では、今の例を申し上げられましたけれども、それだけではなくて、お互いにそれぞれの居場所を考えているというような話も極めて抽象的ですんで、是非、現実問題としていろいろな例を引かれるというのに伴って、それに合わせて政策を実現する、政策として結論、具現化していくということが最も大切なんだと思っております。

 これが一番大切なんじゃないんですか、政治家しているんですから。我々は学者しているわけではありませんし、評論家しているわけでもありませんで、現実問題をやらなければならないという立場におりますので、そういったものをきちんとして我々はやっていかなければならない。

 また、官僚目線というお話がありましたけれども、公務員には私は公務員としての仕事があると思っております。公務員というものは、誇りを持って、公のために、国家のために尽くすような誇りを持ってやれるようにしてやるというのが基本であって、官僚バッシングだけやっていてもなかなかうまくいかないのではないかと。

 加えて、官僚を使われる立場に今なろうと目指しておられるんでしょうから、そのときには、官僚ということを言われるというんであれば、官僚に対して是非、その公に尽くす公務員というものを、きちんとその人たちをやる気にさせるような方法を、社長になられるおつもりなら、そういったものを考えておかれないと、とても役人、公務員というのは動かないと思いますよ。それが基本だと思います。

鳩山由紀夫君 極めて上から目線の麻生総理らしいお答えをいただいたなと思います。

 私は、もっと分かりやすく言えば、政府による解決は、これはお金が掛かり過ぎる。ある意味での悪平等という弊害に陥る。それに対して、市場原理というものにすべてをゆだねると、今度は弱肉強食という世界に入ってしまう。悪平等と弱肉強食、これはどちらとも国民の皆様方に幸せを与えるものではなかった。だから、私たちは今、第三の道を模索をしなければならない大事なときなんです。その発想は、むしろ今までボランティアとかNPOとかコミュニティ・スクールとか、なかなか大きな光というものが政治に与えられてこなかった分野に対してもっともっとそういう政治の光というものを当てることによって、全体として……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 全体としてコストも掛からないんです、ボランティアが中心で頑張れる社会なんですから。コストが掛からないし、満足もより得られる、そういう様々な仕組みがもういろんなところでできてきているんです。もっともっとまじめに、総理そして麻生政権を構築しておられる方はそのことをまじめに御覧になっていただかないと大変であると。だからこそ、私たちはやはり、分からない方々がそちらにおられると政権交代をしてスタートしなきゃならないな、その発想にならざるを得ない。

 私は、ここであえて申し上げたい。友愛社会の国家を築いていくときに二つのことが必要なんです。それは、一つは、やはり国民の皆さんに、そうはいったって政治に対して信頼ないねと言われたら終わりですから、政治に対する信頼というものを回復させなければならないこと。それから、やっぱり上から目線の官僚主導の政治というものを打破していかなきゃならないんです。この二つが我々の起点です。

 そして、今日、政治改革推進本部というものが開かれて、岡田本部長の下で私どもは政治と金の問題、確かに西松の問題ありました、反省の中から我々としては結論を出しました。それは……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛にしてください。

鳩山由紀夫君 ちょっとうるさいですね。

会長(大石正光君) 御静粛にしてください。

鳩山由紀夫君 企業・団体献金をパーティー券も含めて三年後には完全に禁止をするというのが一つです。それから、いわゆるダミーの政治献金、政治団体からの献金、これは三年後ではなくて今からすぐにすべて禁止をする。それから、世襲に関しても当然制限をする。三親等以内、同じ選挙区からは出られないことを党規で決めると。

 このことを、私たちは三つのことをまず決めましたが、是非、これから法案をすぐに準備をいたしますので、政治とお金の問題に関して、自民党さん、公明党さん、与党の皆さんも協力をして法案の成立を図ろうじゃありませんか、国民のために。

内閣総理大臣(麻生太郎君) まず、基本的に官僚目線、上から目線というのがよく使われるお好きな言葉だというのはよく理解しておりますが、国民目線と、国民目線と言われる言葉を使われるんだったら、やっぱり国民からして今最大の関心事は西松の問題だと思います。この国民からの目線というものは一番の関心事であって、これに対して鳩山代表として十分にその点に対して説明を果たされたと思っておられるでしょうか。

 また、責任を取られたというような話をされますが、責任を取られた方が鳩山代表に次ぐ代表代行になっておられるのは責任の取り方なんでしょうか。私らから見ますとなかなか、国民目線から見るとなかなか理解し難いんだというのが正直な実感だと、私はほとんどの方がそう思っておられる。これは世論調査にもよく出てきている数字だそうですから、是非その意味できちんとした説明責任というものを十分果たされないと、これらの御質問に対してはなかなか問題なのではないかと。

 少なくとも、今回の企業とか団体献金禁止を打ち出されておられますけれども、これは違法な献金の疑いで小沢代表の秘書が逮捕されたことがきっかけではなかったんですか。私どもからはそう思っております。

 したがって、これは現在の……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 現在の法律ですら守られていないという疑いがあるということだと思っておりますので、少なくてもこの改正法の前に、現行法ですら守られていないところが問題なんだと、私どもはそう思っております。

 したがって、秘書の違反の……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 秘書の違反を契機に、秘書の違反を契機に制度が悪いと言うのは論理のすり替えだと思います。

 私どもは、そういった意味で、是非この点に関しては十分な説明をされるというのが大事なのであって、そうしないと、少なくとも、違反の話を棚上げにして制度の変更をというのは、これは単なる論旨のすり替えだと言われてもやむを得ないところだと思います。

 また、企業献金、また世襲の話、いろいろ御論議があっております。私はいいことだと思います。是非、これまでいろいろな論議を積み重ねて、少なくとも後援会には企業、団体からの寄附は禁止になったわけですから。そういった意味では、それを犯された方がそこにいらっしゃるわけで、そういった意味では是非きちんとした決着を付けねばならないのではありませんか。私どもはきちんとそういう疑いがあるから逮捕されたということだと思っております。(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 是非、そういった意味では、我々としては、きちんとした対応がなされるようにならないと、この話は何となく空理空論ということになりかねないという感じがいたしております。

 また、世襲の話が出ましたけれども、各党でいろいろルールを作られるのはいいことだと思います。私どもも少なくとも、安倍幹事長代理のころだったと記憶しますが、あのころから公募という制度を積極的に採用させていただいて、多くの地域で公募というものを正式にスタートをさせていただいて、その支部でいろいろされる。私は、その中で選ばれた方が有為な方であれば、それはそれなりの立派なその支部、その党の選択なのであって、私どもとしては、その党の中においての論議というものはきちんと踏まえて行われるべきなんだと、私はそう思っております。

 また、法律に関して言わせていただければ、企業献金のお話も法律というお話だったと思いますが、それに対しては先ほどお答えしたとおりであります。

会長(大石正光君) 与野党の皆様に申し上げます。

 議事の妨げとなりますので、発言者以外の方は御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 総理、今大変聞き捨てならない発言をされました。私どもの側に政治資金規正法、犯した人がいる。決まったわけじゃないですよ、これは。決まったわけじゃないですよ。これから裁判で決着が付く話ですよ。

 その話で申し上げれば、そちらにもたくさんおられたじゃありませんか。(発言する者あり)

会長(大石正光君) お静かに願います。

鳩山由紀夫君 おかしな話ですよ。それを、漆間官房副長官がおっしゃいましたよね、自民党には捜査は及ばない。及んでないんですよね。同じことをして、一方では秘書が逮捕、起訴をされ、他方では何にもおとがめなし……(発言する者あり)

会長(大石正光君) お静かに願います。

鳩山由紀夫君 こんなばかなことが行われている、これが検察官僚のやることなのかと。我々は、そこで官僚国家に対してしっかりとした歯止めを掛けなきゃいけないと、そう真剣に思っているわけであります。

 それから、国民の皆さんが一番関心のあるのがこの話だということに関して申し上げれば、新しい体制ができて、この新しい体制のおかげで、さいたまの市長選挙も勝利できましたよ、おかげさまで。国民の皆さんが大変期待感を持っていただいているということは、我々にとっても大変有り難いことだと思っているんです。

 小沢代行の説明責任に関して申し上げれば、これは私が幹事長時代にこの第三者の方々に集まっていただいて第三者委員会というのをつくりました。そこに、もう既に小沢代行を呼んで二時間ほどヒアリングしました。そこで説明責任の部分がほとんど理解されたようでありますから、いずれ近いうちに報告書が出ますから、それをどうぞ御覧になってください。(発言する者あり)

会長(大石正光君) お静かに願います。

鳩山由紀夫君 もっと大事なことは、小沢代行の説明責任の話ばかりで、検察も第三者委員会に来るのを逃げましたし、メディアの方も逃げましたよ。だれも来ないですよ。おかしいんですよ。こういう一方的なこの国の在り方というものに対して、だから私たちは上から目線の政府に対して、国民の目線に立った政治というものを今こそつくり上げていかなきゃならない、そう重ねて申し上げたい。

 更に申し上げれば、全然今の企業・団体献金に関して答えになってないじゃないですか。是非頼みますよ。これは別に我々だけがやらなきゃいけないという話じゃないんですよ。皆さん方も一緒にやって、そのことによって国民の皆さんが日本の政治も政治家も少しはましになったねって言われたいじゃありませんか。そのためにももっともっと努力しようじゃありませんか。まだこの通常国会、時間が残っていますから、我々は法案を必ず出します。どうぞ通すために御協力を心から願いたいと存じます。

 時間が大分なくなってまいりましたが、私から申し上げたいことがまさにその官僚目線の話でございます。

 民主党の若いメンバーが中心となって調査をいたしました。つい先日、結果が出てまいりました。天下りです。どのぐらいいると思いますか。四千五百の天下り団体に二万五千人の天下った方々がおられて、そこにですよ、国の予算がどのぐらい出ていると思います、十二兆一千億円のお金がそこに流されているわけです。(発言する者あり)

会長(大石正光君) お静かに願います。

鳩山由紀夫君 そこのうちの半分が随意契約ですよ。どうなっているんですか、これは、この国は。まさに官僚の利権をそのまま擁護する政治家たちがこのような信じられない天下り天国をつくってしまっているじゃありませんか。どうお考えなんですか。

内閣総理大臣(麻生太郎君) まず最初に、企業・団体献金の話ですけれども、私どもの話聞いている範囲では、明らかに後援会というものには企業、団体から献金はできなくなっているんじゃないんですか。基本的にそうなっていると思います、でしょう。そこに明らかに出されたと思われているからこういった話になったんだということなんじゃないんですか。私どもは、その点が一番肝心なところで、それが一番の多くの疑念を抱かれているのに対して、説明責任をきちんと果たしておられますかと聞いておるんであります。

 責任を果たしておられないという世論というものに合わせて代表を引かれたんだというのはそれなりだと思いますが、その後すぐ代表代行に、間に置かれました。また、その後、そのときには一心同体だとか、殉ずるときは殉ずると言っておられた方がそのまま代表になっておられますので、そういった意味では、我々としてはなかなか、あれ、この間の話と違うではないかと、正直にそう思っております。

 したがいまして、言葉というものは極めて大事にしなくちゃいかぬと思いますので、私どもとしては、そういったようなことを私どもとしては大事にするというのはすごく、我々としては今後とも政治というものの信頼を回復していく上でも物すごく大事なことだと思っております。

 企業献金につきましては、先ほど御答弁を申し上げたと思いますが、企業献金というものについては、企業にも社会としての一構成員としての立派な存在意義があると思っております。きちんとした法律で認められておりますので、その企業・団体献金はきちんとした政党に出さなければならないというルールに決まっておりますので、そういった形で政党に企業が企業としての献金をするということに関しては、我々が論議して認めたルールなんではないんですか。そういったことを考えた上で、もちろん、団体、労働組合含めまして、団体からのいろいろな献金というものがいろんな形でなされているのは御存じのとおりでしょう。

 そういった意味で、我々としては、今申し上げたような形をきちんとした形で対応していくというこれまでの経緯がありますので、いろいろ論議をされるというのは全然問題がない。私どもは前からそれは大いに賛成ですとずっと申し上げてきていると思っておりますので、これは政党間でいろいろ話をしていただかなきゃならぬのであって、私の申し上げているのは、今回の端を発した元々の話をきちんと、この企業・団体献金の禁止にすり替えるのはいかがなものかということを申し上げておるのであります。是非、その点が私どもと一番論旨が違っているところだと思っております。

 また、今の話に関しましては、天下りの話に関しましては、法律によって向こう三年間、天下り、わたりということに関しては認められておりましたけれども、私のときに、わたりに関しては、天下りに関しましては、いずれも今年から禁止ということにいたしたと記憶をいたします。

 したがいまして、そういった三年以内の話を、きちんとした対応をしたというのも、我々ははっきりした対応をしてきていると思っておりますので、今その種の問題というものを、今後ともいろいろな随意契約の話、また入札の話、我々は今後とも、こういったものがきちんとした開かれた形でやれるように今後とも努力をしていかなきゃならないと、基本的にそう思っております。

鳩山由紀夫君 何か積極的にやっていただけるのかやっていただけないのかさっぱり分からない御答弁でありました。

 ただ、是非、この企業・団体献金、我々すり替えの議論をしているつもりは全くありません。李下に冠を正さずという言葉をお贈りしておきたいと思いますし、是非、正しいことをやっていたと、オープンで、全部オープンにしていた、でもそのことによっても逮捕されてしまった、ならばその元を絶たなければいけないでしょうということで、我々は……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 うるさいですね。ちょっと静かにしてください。

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

鳩山由紀夫君 だからこそ私たちは、この元を正そうじゃないか、元を絶とうではないか。私も企業・団体献金を最初からすべて悪だと決め付けるつもりはありません。しかし、現実の問題として、このようないろんな事件が起きてしまう、このことによって政治に対する信頼が失われる、この繰り返しだけはもう避けなきゃいけない。小沢代行だけの話じゃないですよ。そちら側にもむしろ数としては余りにも多く同じことを起こしている方がいるのに……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 静かにしてください。

鳩山由紀夫君 何もおとがめないということの方が私にはよっぽどおかしな話だなと、そう思っています。ただ、この話を繰り返していてもまさにせん方ない話で、是非、我々法案を出しますから、皆さん方の御協力で成立をしていただきたい、重ねてそのことをお願いをしておきます。

 それから、余りにもめちゃくちゃな補正予算であることはあなた方が一番お分かりになっていると思います。これは官僚任せの弊害極まれりという話でありますが、もう総理がアニメの殿堂、アニメがお好きなことはお分かりですけれども、百十七億円を何で、ソフトパワーは重要だと分かりますけれども、箱物にそんなお金を使う必要があるのか。このことは、逆にいわゆる漫画喫茶の民業圧迫になるじゃありませんか。こういうことを平然と行ってしまう。

 それから、役所にだけは七十一億も掛けて地デジ対応のテレビを入れるっていうんでしょう。七万一千台を何で国民の皆様方ではなくて役所が先に地デジ対応のテレビを入れなきゃならないんですか。エコカーにしても、何で、役所は最後でいいはずなのに最初に一万五千台、五百八十八億ですよ、ばかにならないお金ですよ、それをあっという間にもう目をつぶって判こを押してしまう。こんなことに補正予算を使っていいんですか。補正というのはそもそも緊急性のあるものに対して使われる予算でなければならないのに、まるで緊急性がないものに平然として使われてしまっている。この国の仕組み、やっぱり官僚任せだな。

 その極め付けは、役所やあるいは独立行政法人に対する施設整備費、どのぐらいだかお分かりですか。本予算で六千四百九十億円だったと思いますが、本予算でも六千四百九十億円だったのに、補正だけで二兆八千億円付いているんですよ。何で役所の整備のためにこんなお金があっという間に付けられてしまうんですか。これはまさに官僚の官僚による官僚のための予算だと言われて、お答えできますか、皆さん。

 官僚の悪乗り、お手盛り、焼け太り、そんな予算じゃありませんか。私たちはだからこそ、こういう無駄遣いを徹底的になくすために今日まで戦ってきたんです。あなた方が本来ならばやらなきゃいけないことを野党の我々が協力をしてやってきたんです。そのことに対して、もっとあなた方は評価をされるべきです。是非、こんな無駄遣い、一掃させようじゃありませんか。そのためにはこんな補正予算やめようじゃありませんか。

内閣総理大臣(麻生太郎君) いろいろ御意見があるようですけれども、まず最初に、先ほどの話を伺って一つだけどうしても気になったところがありますので、ここだけ再確認をさせていただきたいんですが、正しいことをやったのに秘書が逮捕されたと言われたんですか。

鳩山由紀夫君 本人としては、政治資金規正法にのっとってすべて行ったにもかかわらずと、これは本人が昨日保釈をされました、そのときの弁であります。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 基本的に御本人の話であって、正しいと思ってやったけれども法を違反していたという話はよくある話ですから、少なくともそれをもって国策……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 国策捜査のごとき話にすり替えられるのは……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 本人が正しいと思ったというお話ですけれども、本人が正しいと思ったことであっても、少なくとも間違った場合は逮捕されるということは十分にあるのであって、それは国策捜査ということには当たらないのではないかと、私どもは基本的にそう思っております。

 また、いろいろな今国の予算の話がありましたけれども、まず基本的には、我々は今回の複数年度の予算、単年度ではなくて複数年度の予算編成をということを考えないと今回の危機には対応ができないと、私どもはそう思っております。したがいまして、我々としては、複数年度の予算をするための考え方の一つとして基金というものを使わせていただいたというのが基本であります。したがって、これが今回の経済危機に対応するに当たって、きちんとした対応をしていったというように御理解いただければと思っております。

 また、東京の外環の道路の話にしても、その他長期間掛かるものに関しましては、我々としては、今年度のものを考えた場合、時間としては、我々としてはある程度時間が掛かるというのは当然のことだと思います。

 また、自動車、テレビのお話がありましたけれども、少なくとも御党では、次の中期目標に関しましては、たしか最大限二二%か、一九九〇年比でと、たしかそういう目標を、極めて高い目標を掲げておられました。それを達成するためには、その目標を達成するためには、我々としては、かなりな個人の経費が掛かるということも覚悟していただかなきゃいかぬ。

 私どもは、そういう御意見が出されておりましたけれども、少なくとも可処分所得で二十二万円新たに掛かることになります。加えて、光熱費も十四万円掛かる。合計三十六万円もの支出が掛かるということを世論が認めているかといえば、多くの世論はそれに対しては反対のパブコメを寄せておられるというのも御存じのとおりです。

 したがって、きちんとした対応というものを考えないと、理想だけ掲げても現実論としてそれだけの経費、負担を国民が払うということに関しては理解が得られない。我々は、それに対してきちんとした対応を我々なりに考えさせていただいた結果であります。

会長(大石正光君) 持ち時間を超過しておりますので、発言を短くおまとめいただきたいと思います。

鳩山由紀夫君 分かりました。

 何か意味のない答弁を長くされて時間だけつぶされて、それで党首討論だと言われたら、もったいないですよ、国民の皆さんに。本当に残念でなりません。

 結局、皆さん方の考え方は、官僚に依存をして予算を組む、しかしほとんどが借金だと。借金で、これはやっていられないから、二年後には消費税の増税だと。こんなめちゃくちゃな予算を組むような政府には早く御退出を願うように私どもも全力を尽くしてまいりたいと思います。

 まず、国民の皆様方が新しい政治を起こすために協力をしていただいて、そのことで誇りに思えるような国を是非つくっていきたいと思いますから、これからもどうぞ党首討論、存分にやろうじゃありませんか。

 終わります。(拍手)

会長(大石正光君) 以上で鳩山由紀夫君の発言は終了いたしました。──総理、短時間に御発言を願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 一言だけ、今後のこともありますので、一言だけお答えします。

 答弁が長過ぎるというお話でしたけれども、これは討論であって答弁ではありませんので……(発言する者あり)

会長(大石正光君) 御静粛に願います。

内閣総理大臣(麻生太郎君) 今後とも、討論をさせていただく上には、答弁を求めるというような形ではなく、討論を申し込んでいただくようにお願いを申し上げます。(拍手)

会長(大石正光君) 本日の合同審査会はこれにて散会いたします。

   午後三時四十九分散会


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