衆議院

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第3号 平成13年10月26日(金曜日)

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平成十三年十月二十六日(金曜日)

    午前十時二分開議

 出席委員

   委員長 山口 俊一君

   理事 伊藤 公介君 理事 奥山 茂彦君

   理事 佐藤 剛男君 理事 根本  匠君

   理事 海江田万里君 理事 中川 正春君

   理事 石井 啓一君 理事 鈴木 淑夫君

      大野 松茂君    鴨下 一郎君

      倉田 雅年君    小泉 龍司君

      七条  明君    菅  義偉君

      滝   実君    竹下  亘君

      竹本 直一君    中野  清君

      中村正三郎君    林田  彪君

      牧野 隆守君    増原 義剛君

      松島みどり君    山本 明彦君

     吉田六左エ門君    渡辺 喜美君

      五十嵐文彦君    生方 幸夫君

      江崎洋一郎君    河村たかし君

      小泉 俊明君    佐藤 観樹君

      城島 正光君    末松 義規君

      永田 寿康君    長妻  昭君

      松野 頼久君    谷口 隆義君

      若松 謙維君    中塚 一宏君

      佐々木憲昭君    吉井 英勝君

      阿部 知子君    植田 至紀君

    …………………………………

   財務大臣         塩川正十郎君

   国務大臣

   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君

   内閣府副大臣       村田 吉隆君

   外務副大臣        杉浦 正健君

   財務副大臣        村上誠一郎君

   財務大臣政務官      中野  清君

   財務大臣政務官      林田  彪君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局長)  原口 恒和君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    高木 祥吉君

   政府参考人

   (財務省主税局長)    大武健一郎君

   財務金融委員会専門員   白須 光美君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月二十六日

 辞任         補欠選任

  砂田 圭佑君     滝   実君

  増原 義剛君     松島みどり君

  山本 幸三君    吉田六左エ門君

  生方 幸夫君     城島 正光君

  江崎洋一郎君     松野 頼久君

同日

 辞任         補欠選任

  滝   実君     砂田 圭佑君

  松島みどり君     増原 義剛君

 吉田六左エ門君     菅  義偉君

  城島 正光君     生方 幸夫君

  松野 頼久君     江崎洋一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  菅  義偉君     鴨下 一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  鴨下 一郎君     山本 幸三君

    ―――――――――――――

十月十九日

 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案(内閣提出第二号)

同月二十四日

 消費税増税反対、消費税率を三%に戻すことに関する請願(藤木洋子君紹介)(第一号)

 消費税の大増税に反対、税率を三%に引き下げることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二一号)

 同(小沢和秋君紹介)(第二二号)

 同(大幡基夫君紹介)(第二三号)

 同(藤木洋子君紹介)(第二四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二五号)

 同(末松義規君紹介)(第六二号)

 出資法の上限金利の引き下げ等に関する請願(鈴木淑夫君紹介)(第六〇号)

 同(阿部知子君紹介)(第一〇〇号)

 相続税法の緊急改正に関する請願(西村眞悟君紹介)(第六一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案(内閣提出第二号)




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     ――――◇―――――

山口委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。金融担当大臣柳澤伯夫君。

    ―――――――――――――

 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

柳澤国務大臣 ただいま議題となりました銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。

 我が国の銀行等は相当程度の株式を保有しているため、株価の変動が銀行等の財務面の健全性や、ひいては銀行等に対する信認及び金融システムの安定性に影響を与えかねない状態にあります。

 このような状況にかんがみ、銀行等による株式等の保有を制限するとともに、その制限の実施に伴う銀行等による保有株式の処分の円滑を図るため、この法律案を提出することとした次第であります。

 以下、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。

 第一に、銀行等及びその子会社等は、その自己資本に相当する額を超えて株式等を保有してはならないこととしております。なお、この措置は平成十六年九月三十日から適用することとしておりますが、一定以上の株式等を保有している銀行等及びその子会社等が、主務大臣の承認を受けたときは、その適用を一定期間猶予することとしております。

 第二に、この制限の実施に伴う銀行等による保有株式の短期間かつ大量の処分により、株式の価格の著しい下落を通じて信用秩序の維持に重大な支障が生じることがないようにするため、銀行等保有株式取得機構を設立し、同機構が株式の買い取り等の業務を行うことにより、銀行保有株式の処分の円滑を図るなど、所要の措置を講ずることとしております。

 以上が、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案の提案の理由及びその内容であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

山口委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

山口委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。

 本案審査のため、来る二十九日月曜日午後一時、参考人として全国銀行協会会長山本惠朗君、社団法人全国地方銀行協会会長平澤貞昭君、社団法人第二地方銀行協会会長一色哲昭君、日本証券業協会会長奥本英一朗君及び野村證券株式会社取締役社長氏家純一君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、政府参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として財務省主税局長大武健一郎君、金融庁総務企画局長原口恒和君及び金融庁監督局長高木祥吉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

山口委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤剛男君。

佐藤(剛)委員 佐藤剛男でございます。

 連日、柳澤大臣には御健闘、本当に心より敬意を表する次第でございます。

 きょうは、私、いろいろな数字もちょっと確認しながら御質問申し上げたいと思っております。

 なぜ株式の対策をやらなきゃいけないのか。私のおやじやおじいさんというのは、株式には手を出すな、こう言われていたんです。それが家訓だったわけであります。ところが、どうしても株の問題が避けて通れないという原因になっちゃった、これは何なのかというと、私は、一九八八年のときのバーゼル、僕はスイスに三年間いましたけれども、そのバーゼルのところで会議があった。そのバーゼルのときに、BISの基準をつくった。当時、日本の銀行が、ロックフェラーの事務所を買ったり、いろいろなことのあれで横暴をきわめた。そういうふうなことで、欧米資本はいろいろな日本戦略を考えていた。そして、何かの方法でひとつその日本のジャパン・マネーを抑え込もうと、ここまで言うと言い過ぎかもしれませんが、という推察があるわけでございます。

 それで、当時において大失敗をした。なぜか。これは、BIS基準という百分の八、これを、ちょっとわかりやすくパネルを用意しましたが……(発言する者あり)いや、もう大臣御存じのあれですから。

 要するに、国際的な海外取引をやる金融機関には八%しなきゃいけない。それで、この分子のところに、当時日本の大蔵省の優秀なる官僚が出かけていって、当時株式が、ダウが三万八千円だった、五万円になるじゃないかと言われた。それで出かけていって、この分子のところに、ここに株の含み益掛ける四五%を入れてくださいと頼んだ。

 まずそこから確認申し上げますが、柳澤大臣、そういうふうな事実関係については間違いないでしょうか。

柳澤国務大臣 大変国際関係、なかんずく、バーゼルよりも多分もう一つの、ガットのあるところについての国際政治のいろいろな確執、交渉、こういったことに最も通暁されている国際政治家の佐藤剛男先生のおっしゃることでございますので、まずもう非常にインフォーマティブな観察だというふうに受けとめさせていただいておりますが、私どもといたしましては、ジャパン・マネーを抑えるためであるとか、あるいは大蔵省が出かけていってそういう働きかけをした結果であるとかというところは、これは確認できませんけれども、いずれにせよ、保有株式の含み益の四五%を分子に入れるというこのルールができ上がったということは、そのとおりでございます。

佐藤(剛)委員 また、仄聞するところ、ちょうどその百分の八をするときに、夕方、会議が終わらんとするときに窓際で太陽が沈もうとしておった。そうしたら、雲が八に見えた。それで今のところの、その百分の八というのが決まってしまったと。だから、これを、百分の八というのが百分の六になる、あるいは、ここのところの株の含み益掛ける四五%というのがなくなっていれば、こんな株の問題なんというのはないんじゃないですか。

 私の言わんとすることは、大臣、アメリカも今困っておると僕は思っておるんです、株が下がって。ですから、ここのところの、分子のところの含み益掛ける四五%というのをこの機会に日米で取ろうじゃないか、外そうじゃないか。そうすると、私は、この法律も将来要らなくなるし、そして、この銀行が保有する、どうするという問題もないと思いますが、まず、そこら辺、雲の話はいいですけれども、そういう余地があるんではございませんか。

 百分の八を百分の六、まあこのくらい、国内のものですから百分の四になっているわけですが、こうするだけでも大変な、金のかからぬ話だ。アメリカを説得して、ヨーロッパを説得してやれば、これは一つの世界的な、こういう状況のテロの対応の中に非常に有益なものだと思いますが、大臣の御見解をお伺いします。

柳澤国務大臣 今、自己資本比率の計算上、分子に組み入れられるものが、保有有価証券の含み益の四五%ということがもしなければ、非常に幸いではないかというお話がまずあったわけですが、佐藤剛男先生せっかくの御指摘なんでございますけれども、そこで分子がいろいろと株価の変動に応じて変動するということもございますけれども、日本は今、ある意味でそういうぜいたくな状況にないんでございまして、そうではなくて、実は、時価会計の導入によって、含み益とかつてされていたものが評価損という形でバランスシート上あらわれてくる、そのことによって自己資本勘定が減額されるということが問題なのでございまして、含み益の処理の問題よりも、今や含み損ともはや言えなくなった、表へ出ているわけですから何も含んでいるわけじゃありませんけれども、そういう評価損の問題が大きな問題になっているというのが少なくとも現状でございます。

 したがいまして、この問題は、そうした含み益の場合もそうだし、含み損の場合もそうなんですが、いずれにせよ、今の日本の金融機関の現状のように、多額の保有株式、保有有価証券というものを持って、それが市場価格で変動するということから、どうやってそうした影響を遮断して健全性、安定性を確保していくかという問題であるというふうに、ぜひ御理解を賜りたいと思います。

 それからもう一つ、八%の問題は、雲の形から来たという御説でございますけれども、私ども、そうしたことではなくて、実はバーゼルの委員会というのは非常に真摯かつまじめな議論をし、そうした本当の真摯な議論の上で八%というものが決められておりますし、またさらに、最近のバーゼル委員会の検討の状況というのは、どうやって金融機関を諸般のリスクから守るんだというようなことに依然として精力的に取り組んでいるということを承知しておりますので、ぜひまた、いろいろフォローをされた上で私どもにアドバイスをいただければ、このように思う次第でございます。

佐藤(剛)委員 それでは、数字をお伺いさせていただきます。間違えましたら御訂正願います。

 現在、金融機関が持っております自己資本でございますが、これは、私の知識によりますと、三十三兆とか三十六兆とか、こういうことを言っておりますが、その辺の点についての確認。

 そして、銀行が保有しております株、この株式が四十三兆とか四十四兆とか、いろいろ時価によって変わるわけでありますが、日に日に変わるわけですけれども、そのあたりの数ではないか。

 さらに、その自己資本の三十三兆、三十四兆というようなものの中には、国が注入したものが約十兆円ある。それから、今大臣がおっしゃられましたが、そういう会計の、企業会計が変わって税効果会計というのが出てきた。それで約五兆円ぐらいが将来のものとして残ってくる。それからさらに、ことしの三月に、土地の再評価に関する法律ということで、私、議員立法しまして出させていただいたわけでありますが、それが約二兆円弱、一・五兆円ぐらいの実際の将来の自己資本の部分にある。

 それを引きますと、自己資本から十兆円マイナスする、それからさらに五兆円マイナスする、それからさらに一・五兆円マイナスしますと、今の自己資本というのは持っている株の大体半分ぐらいにしかならないんじゃないか。銀行というのは自己資本のすごい不足にあるんじゃないか。本来、金融機関の自己資本を充実するということが一番のポイントではないのか、こういうふうに私は理解するのでありますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

原口政府参考人 数字を含めての御質問でございますので、私の方がまずお答えいたしますが、十三年三月末時点で銀行等の保有する株式の残高、御指摘のように約四十三兆円。それから、基本的項目、ティア1の額が約三十六兆円でございます。また、御指摘にあった公的資金でございますが、これは十三年三月末時点で約七兆円、それから税効果額が約五兆円と承知しております。

 ただ、御指摘のようにいろいろ引くという考え方があるというのは、一つの考え方だと思いますが、一方で、公的資本等、現在定義されております自己資本の額というものは、銀行が抱えますさまざまなリスクを吸収するいろいろな手法として、国際的な合意を踏まえて定められたものだということですので、ずっと引いていくという御議論ではございましたが、公的資本等については、まさにそういう自己資本の持つリスクを吸収する手段として補強されているというふうに考えております。

佐藤(剛)委員 いや、僕が言っているのは、局長、要するに、大体その倍を持っているんじゃないですかと。金融機関が、そういう金融機関の自己資本として持っている株ですよ、保有している株の。こういうふうな数字になるんじゃないですかと。それについて聞かないと僕は進まない。

原口政府参考人 御指摘のように、そういう数字を引いてみますと、今申し上げた数字でございますので、そういう計算も成り立つと思います。

佐藤(剛)委員 つまり、そういう状況に、現状にはなっているわけですね。

 ところで、今の東証第一部の株式時価総額というのは、局長でいいですから、これは毎日毎日変わっているわけだけれども、幾らですか。

原口政府参考人 約三百兆でございます。

佐藤(剛)委員 平成元年、ちょうど先ほど言いました一九八八年の翌年、BIS基準の翌年には、五百九十一兆、約六百兆あったわけですね。五百九十一兆円が時価総額。それが今の時点では、十月の二十三日で、約三百兆、三百八兆です。毎日これは上がったり下がったりするわけでありますが。

 そういうふうなことで見ている中で、国がこれについて、この法律の中でやろうとしておる国の支援措置というのは、局長、幾らですか。

原口政府参考人 政府保証ということでは当面二兆円を予定しております。

佐藤(剛)委員 私が言いたいのは、その二兆円ぐらいの話で、全体の三百八兆のものと、けたが二つ違うんじゃないですか、そういうことを申し上げているんです。

原口政府参考人 先生御案内のように、この制度そのものが銀行の市場での売却を補完する仕組みとしてつくっておりますし、また、政府保証の二兆円というのはその場合の当面の枠取りでございますので、確かに全体の市場規模に比べますればかなり小さい額でございますけれども、当面、セーフティーネットとしての役割としては、この額で足りるのではないかというふうに考えております。

佐藤(剛)委員 私は、銀行は将来、この法律には十六年になっていますが、株式というのは保有しない方がいいと思っているんです。これは、アメリカは株式保有というのを禁止しておるわけであります、別の会社をすればできるようになっているわけですけれども。ただ、今のような株式状況の中で、株式保有というものを自己資本の範囲内に抑え込んでいく、そのために株を出していくという時期が適当なのかどうなのかと私は非常に懸念をしているわけでありますが、反対しているわけじゃないんですが、大臣、そこら辺の大臣の御見解をお伺いします。

柳澤国務大臣 私ども、今総務企画局長が答えましたように、今後とも保有株式の処分というのは、金融機関としてはこれまでもかなりやってきたわけでありまして、そういう線に沿ってやっていくんだろう。もちろん、今日のような株式市場の状況ということになると、そのテンポの緩急というものはおのずと影響を受けることは否定いたしませんけれども、ここのところ、構造改革を一生懸命やってというようなことで、しかも株式市場というのはそういう状況を先取りしてくれるということであれば、通常の株式相場というか、そういうものが期待をされておるわけで、そういう中であれば、大体今までのテンポでもって自分で市場でさばいていくだろう、こういうように思っているわけです。

 そして、それを想定して、今我々が規制しようとしている、自己資本、ティア1並みの限度を置くと、その後どのくらいはみ出す部分があるのかというようなところから今回の買い取り機構を準備しまして、その買い取り機構で、一般勘定、特別勘定を置いて受けとめる。最大限、特別勘定の方に持ってくるものがあるとしても、今までの市場で任意に売却してきたものを前提にできれば、当面二兆円で十分足りるじゃないか、こういう形で二兆円というものを当面のものとして打ち出させていただいておるということでございます。

 したがって、このスキームが、そんなものは役に立たぬではないかというふうには考えなくていいのではないかと私は考えています。

佐藤(剛)委員 私が言いたいことは、やるならば、株式市場をあれするならば、もう少し国が、二兆円だけじゃなくて、せめて三百兆の半分ぐらいのものをやるというなら話は別でございますよ、百五十兆なら百五十兆。それは効果が出てくると思いますけれども、そういう二兆ぐらいのスズメの涙みたいな話でやるということが、市場に任せておけば、それならそれでいいわけなんですけれども、そこに二兆というものを入れ込むというところを私は今問題点として指摘しておきます。

 そして私は、やはり株式市場というのは、市場原理という、売った買った、それで将来の企業のトランスペアレンシー、貸借対照表とか将来の損益計算とか、そういうふうなことで、例えば年金会計にしましても、あるいは税効果会計でも、あるいは連結決算でもこれから、まあ時価会計というのが導入された。そういうことをやることによって、外国の機関投資家というのは企業のそれを眺めているわけですね。そして、日本のトランスペアレンシーというのは、日本の会社四季報だの何だのを見ても当てにならぬと。

 だから、私は、そういうふうな環境をきちんとする。また将来は、減損会計というのは、これは生保だとかゼネコンだとかいろいろ出てくると思いますけれども、そういうふうな形のものはやはりきちんとやる。これこそが、きちんとやれば私は、そんなことを言うとあれですけれども、大体今日本の証券市場の大半は外国からのもので、証券市場というのは植民地化しているような感じを私は持つんですが、そうじゃございませんでしょうか。だから、私が申し上げるのは、何か中途半端じゃございませんかということでございます、その資金。

柳澤国務大臣 今先生御指摘になられたように、株式市場あるいは企業財務のあり方について透明性を高めることが基本的に重要ではないのか、これはこれで私どもそのとおりだというふうに思っておりまして、そうした方向での努力を、現状と比べてかなり厳しいものではありますけれども、次々導入しているというのが実情でございます。

 それで、そういうことをやれば、もうそれで十分であって、今さらこういうものは必要ないではないかということについては、私どもは先生と認識が若干違うところがあるわけでございまして、私どもとしては、株式市場で基本的に彼ら自身の判断で売っていくというのが主体ではありますけれども、期限を切りましたので、その期限を切ったことに伴う、大量かつ短期間に売らなければならないという場面を想定しますと、そこのところは、やはり需給の関係で、もちろん株式相場というのは需給だけで決まるわけではありませんけれども、やはり需給というのはかなり大きなファクターですから、したがって、その需給だけで相場が崩れるというような、これもまた一種のゆがみですから、制度をしつらえたことによるゆがみですから、そのゆがみをできるだけ除去しようという形でこういう制度を置いたものでございまして、そういう意味合いでは、この方のことも御理解を賜りたい、こう思います。

 なお、先生がお触れになられた、今や外国の投資家の方が株式市場の中で非常に大きなウエートを占めているのではないかということは、仰せのとおりでございます。

佐藤(剛)委員 その点、大臣と見解が同じになったわけでございますが、要するに、外国資本、外国の機関家が買いに入れるような環境整備を、例えば企業年金会計の導入、税効果会計の導入、時価会計の導入、将来はPLで減損会計を導入していく、こういうことが、非常に重要なるこういう環境整備の中の株式対策じゃないか、かように私は考えているわけであります。

 そしてまた、さらにあれしますと、今、私どもは、分母をできるだけ小さくして分子を大きくするという体制でやってきたわけですね。例えば国債を買いますと、分母がゼロなんですね。例えば百億買ってもリスクアセットに出ない。だから国債を買うわけですね。

 それから、中小企業に金を貸す、百億なら百億貸すと、百というのはプラスになっちゃうから、それには保証協会の保証をつけて、例の、一昨年五千万という無担保の制度というものが相当、約三十兆近くまで実現した、百八十万件ぐらい活用した。こういうようなことは、この分母というのを小さくしている。それをやらないと分母が大きくなっちゃう。

 ですから、分子をできるだけ大きくするためには、優先株を導入したり、いろいろなこともやったわけで、この今の問題というのは、先ほど来指摘もしていますが、銀行の自己資本というのが低過ぎるから、銀行の自己資本が低いために例えば中小企業には貸し渋りが出てくる、こういう現象が起きて、日銀から金融機関へは金は行くけれども金融機関から下に行かない、こういう現象が出ているのじゃないか。また、そこにあるのじゃないか、さらにそれは、結局BIS基準の問題じゃないか。そこのところで問題を整理したいなと私は思っているわけでございます。

 そして、現在の世界の経済を眺めていきますと幾つかの問題がありますが、当面、注意しなきゃいかぬのは、一つは対米輸出というのは完全に減りますよ。この対米輸出というのは従来の形としては期待できない。そしてアメリカは、テロに勝つまでは洋服も着ません、買いませんというぐらいの形で臨んでいるわけですから、GDPの七〇%を占める消費というのは完全にあれで、貯蓄率は上がっていく。下手すると一〇%か一五%になっちゃう。こんなふうな形になっていきますと、日本のアメリカ向けの輸出は完全に減る。そして、国内において非常にリストラの関係というのが出てきている。

 それから、さらに悪いことには、塩川大臣がいみじくも指摘されたということで私は拍手喝采していたのですが、今中国の人民元が安過ぎる。十年前は一ドル一・五元だった。今や一ドルが八・四ですよ。ですから、向こうはどういう形になっているかといったら、今一ドル百二十円が一ドル四百八十円ぐらいになっているわけです。こんなような話になって、人件費は、向こうが五百円だとすると一万円だ。こんなふうな状況の中で、人件費は安い、チープレーバー。そして、そんなことを言うといかぬけれども、どんどん地方から入ってくる、アリのごとく人口は出てくる。さらに土地は安い。だから、もう今や中国のところにすべて、繊維だけじゃなくて、農業だけじゃなくて、通信機器から何から行って大工業地帯ができ上がってきた。これはひとり勝ちですよ、今や中国は。

 この問題について、私は、あらゆる機会に日本の大臣が、WTOのあれだとかまたはAPECであろうと、あるいは個別にやろうと、そこの問題、人民元とアジアの通貨と日本と、こういうふうな関係の調整というのが必要であり、そうじゃないとデフレ退治も、今デフレというものの一つの大きな原因は、中国が一つの供給国になって安い価格で出してきている、こういうふうなところであるわけでありますから、私は、今やアジア全体の中で中国がひとり勝ちする、ここのところは調整しないとどうにもならない。そして、国内の部分では銀行問題ではないか、そういうことを思うわけであります。

 大臣、もう時間でございますので、私の申し上げました今の世界の経済状況といいますか、日本を取り囲む問題について御見解をお聞きしまして、終わりにしたいと思います。

柳澤国務大臣 大変広範な視野というか、そういう観点からのお話をいただいたわけでございますけれども、私は、地元が輸送機器を中心とした輸出産業の地帯でございますので、そういうことをまさに肌身で感じておる。空洞化の問題、こういうものを感じておりまして、これを前提にした上で我々は一体どういう経済再生のための道をたどるべきかということは、常に、個人的にも私、問題意識があるわけでございますけれども、私の今のこの立場で、それについてここでるる申し上げるのは差し控えるべきであろう、このように思います。

 ただ一点、その前に先生の御指摘になられた、自己資本比率のために今金融機関が資産の持ち方を貸し出しから国債に振り向けているということは、やや一面的な観察ではないか、このように感じております。

 それは、特に中小企業への貸し出しについて、私ども、中小企業の資金繰り、あるいは、中小企業に対する金融機関の貸し出し態度を中小企業の側からどう見ているかというようなことについてのいろいろなDIを割ときめ細かく観察しているつもりでございますけれども、そこに一九九七年から八年にかけてのような状況はむしろ全くあらわれていないというように、若干の変動はありますけれども、思っているわけでございまして、むしろ金融機関は、結局、日本銀行への当座預金の豚積みがいいのか、国債を買って少しでも金利を稼ぐのがいいのか、そういう選択を迫られて、まあ国債がいいだろうというような、しかしこれも、できるだけリスクのない形でこれを持とうというような選択をしているというふうに、これは大ざっぱな話で大変恐縮ですが、そういうふうに考えているというところでございます。

佐藤(剛)委員 それでは、どうもありがとうございました。

山口委員長 次に、谷口隆義君。

谷口委員 公明党の谷口隆義でございます。

 本日は、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案について、若干細かくなるとは思いますが、大臣に御質問をさせていただきたい、また御所見をお伺いいたしたいというように思うところでございます。

 この法案は、目的のところに、銀行業務の健全な運営を確保するため、銀行等の保有制限と制限の実施に伴う銀行等による株式の処分の円滑化を図り、国民経済の健全な発展に資するものというような記載があるわけでございますが、私は、今我が国が目指しております経済、金融の構造改革の理念にも合致しているものである、このように考えておるところでございます。

 戦後、振り返りますと、株式の持ち合いについて日本型の固有の制度であると言われてきたわけでございますが、この株式の持ち合いが、戦後、企業の経営権を守るといったことで本格的に行われまして、一九八〇年代の後半に、御存じのとおり、エクイティーファイナンスといったようなことがありましてこの持ち合いが加速されたわけでございます。

 この株式持ち合いというのは、取引の先、安定取引関係の維持であるとか、また、企業の経営権を守るという意味合いがあったということでございますが、近時、いろいろな問題点が一方で出てくるわけでございます。

 例えば、ガバナンスでございますね。企業のガバナンスも、大手の金融機関が株のかなりの部分を保有しておる、また生損保が株のほとんどの部分を保有しておるといったことで、ガバナンスのところに問題がある、このように言われてきたわけでございます。

 しかし一方でまた、銀行、特にメーンバンクが一般株主の代替ということでガバナンスをチェックするという意味合いもあったというような考え方も言われておるわけでございますが、しかし、いずれにいたしましても、今までのこの株式の持ち合いというのは好ましい状態ではなかったと私は思っておるわけでございます。

 また、そんな状況もあり、今我が国の状況を見ておりますと、今までと状況が一変したと申しますか、大きく変わってまいりまして、企業はROE、自己資本利益率であるとか、またキャッシュフローを重視するような経営に今変わりつつあるわけでございます。そういう状況の中で、株式持ち合いがいわば自主的に解消されつつあるといったような状況がございます。それは大変好ましいことである、このように私は思うわけでございます。

 そんな状況の中で、今回この法案が出される。ことしに入ってから株式市場の動向を見ておりますと、持ち合いの解消ということで、かなりの株が売りに出される、売り圧力が大変大きくなりまして、株式市場全体を押し下げるといったような状況があったわけでございますので、そのような観点でこの取得機構、十年間の制限された期間ではございますが、この機構が一たんクッション役を発揮するというようなやり方で、一挙に持ち合いの解消を行うというようなことは、私は、これは好ましい方向だというように考えておるわけでございます。

 アメリカにおきましても、グラス・スティーガル法が一九三三年に施行されて、今銀行が株を所有できないといった状況であるようでございます。しかし一方、若干緩和の方向も見られるようなことを聞いておるわけでございますが、いずれにいたしましても、英国におきましても、一定限度の保有にとどめておる、一定限度を超えるような株の保有は自己資本から差し引くといったようなやり方がなされておるようでございまして、いわば国際的な大きな流れに合致してきたというように考えるところでございます。

 そこで、お伺いをいたしたいわけでございますが、私は今回この法案が、銀行が一定限度の、今回のこの法案は自己資本の限度というところになっておるわけでございますので、全く持たないという意見もありますでしょうし、自己資本の限度ならいいだろう、いろいろな機動的な対応も必要でしょうから、それはいいんだろうというように思いますが、それが「当分の間」というようにこの法律はなっております。私は、取得制限は、これは今後も継続的な規定としてなされるべきではないかというように思っておるわけでございますが、柳澤大臣のお考えをお聞きいたしたいというように思います。

柳澤国務大臣 この法律の第一条、目的のところに既に「当分の間」というのが出てくるわけでございますけれども、この趣旨は一体何なのかということでございます。

 これは、今、銀行が保有する株式というものについて、どう一体考えるべきなのかということについては、今先生もちょっとお触れになられたとおり、非常に各国の対応は、いろいろな歴史的経緯もあって区々なのでございます。そういう現状が一つあるのと、そういう中で、先ほど来お話に出ておったバーゼルの銀行監督委員会が、やはりこの問題を取り上げて、この保有株式というものを、我々が今回やらせていただこうとしている保有制限という形ではなくて、保有について直接物は言わないけれども、保有している場合にはこれをどうやってリスク管理していくか、そのリスク管理のフォーミュラというものについていろいろな御議論がなされている、こういう状況が他方にあるわけでございます。

 そういうことを考えてみますと、例えば、私どもの金融審議会等でも、保有制限の問題のありようというか、あるいはリスク管理の方でアプローチすべきであるとか、あるいは保有制限でいくべきであるとか、いろいろなお話もあったようでございます。

 そういう議論を踏まえますと、とりあえずバーゼルの委員会の方も話がなかなか結論を見出しにくい状況になって、一年延長だとか、あるいは一年で間に合うかとか、いろいろな取りざたもされている状況でのこうした問題でありますので、私どもとしては、当面、まさにこういう直接的な保有制限をして、今後、国際的な論議であるとか、あるいは銀行のビジネスモデルというものがどういうふうにこれから変遷をしていって、それに対して監督当局がどういう規制をしていくかということは、これからいろいろな手法も開発されてくるのでありましょうので、そういう展望のもとに立つと、「当分の間」ということで、こういう非常にプリミティブな形の制限でございますので、そういうことで対応するという姿勢をこの言葉であらわしておきたい、こういう考え方でこの言葉が入ったというふうに御理解を願えればと思います。

谷口委員 大臣が今おっしゃったように、二〇〇五年にはまたバーゼルで新BIS基準も出てくるようでございますし、アメリカの状況も今緩和の方向にもあるというようなことも聞いておりますし、そういう状況も踏まえて「当分の間」というような御見解のことだというように認識をいたしました。

 それで、次にお伺いいたしたいわけでございますが、この保有制限は、銀行等及びその子会社等ということになっておりまして、自己資本に相当する額を超える額を保有してはならないというようになっておるわけでございますが、この銀行の子会社等というのは一体どういうものを指しておるのか、御答弁をお願い申し上げたいというふうに思います。

原口政府参考人 この銀行等の子会社等につきましては、銀行法の十六条の二にございます銀行の子会社等の範囲、そこで定められております範囲のものを考えております。

谷口委員 内閣府令で何か出ておるようでございますが、施行細則、銀行法施行細則の中の内閣府令で、当該銀行の子会社等というのが子法人と関連法人等、こういうことでございますが、この基準におきますと、例えば子法人の場合は実質支配力基準といったような基準があるようでございます。また関連法人等でいきますと、実質影響力基準といったようなことがこの基準としてあるようでございますが、これは、いつの時点の段階でこれを子会社等と認定するといいますか、認識するのか、これについてお伺いをいたしたいわけでございます。有価証券報告書の中にもそのような子法人また関連法人というようなことになっておるわけでございますが、実態的にどのような判断をされるのか、お伺いをいたします。

原口政府参考人 判断の基準については、決算を考えております。

 また、実質的な判断といたしまして、現行の連結自己資本比率規制と同様に、重要性の原則とかそういうもので、一般的に財務諸表上等では連結対象外とされている場合がございますけれども、銀行の健全性確保の観点から、そういうものもすべて加えるという措置をとりたいというふうに考えております。

谷口委員 ちょっとはっきりわからなかったのですが、要するに、実態的に、期末であれ期中であれ、その基準を維持しなければいけない、こういうことなんだろうというふうに思います。

 次に、金庫株の法案が、これは私も提案者になったわけでございますが、この十月から施行されております。今まで、自己株式を取得するのが原則は禁止されておったわけでございます。ある一定の条件のもとで、この取得が認められておった。これが今回、取得が解禁されたと申しますか、自由化されたわけでございますが、この保有制限の対象になる株式の中に自己株式があるとしますと、それはどういう対応になるのか、お伺いをいたしたいというふうに思います。

原口政府参考人 自社株につきましては、自社株保有相当分が自己資本から控除されるという扱いになりますので、これを制限対象とした場合は二重に規制がかかるということから、保有制限の対象外とすることを考えております。

谷口委員 自己資本から控除されるということでございますので、保有制限の対象にならないという御答弁でございました。

 それでは、今回、銀行持ち株会社というのがあるわけでございますが、例えば、銀行が親会社の、銀行持ち株会社の株を取得するといった場合に、その銀行持ち株会社の株は対象になるのかどうか、お伺いいたしたいというように思います。

原口政府参考人 細目については今後検討したいと思いますが、基本的には、自社株と同じ性格のものを持つというふうに考えております。

谷口委員 自社株と同じ、要するに、今回この保有制限の条文を見ますと、「銀行等及びその子会社等は」ということになっておりまして、いわゆる連結で考えるのだと。例えば、持ち株会社の方に金融機関が株を持っていくとか、持ち株会社からまたこっちに持ってくるといったようなことは、一つのグループ内の取引でありますから、一体の取引として、一つのグループとして見ていこう、こういう観点ではないかというように思うわけでございますが、そういうことになりますと、例えば具体的なことでまいりますと、みずほという持ち株会社がある、その下に日本興業銀行であるとか富士銀行であるとか第一勧業銀行がある、その下の金融機関がみずほの株を取得するといったことは対象にならないと今おっしゃったというように思うわけでございますが、そういうことでございますね。

原口政府参考人 御指摘のとおりでございます。

谷口委員 それで、その次にちょっとまたお伺いをいたしたいわけでございますが、銀行またその子会社が取得制限を受ける、これについては銀行持ち株会社及び長期信用銀行持ち株会社も準用されますから、取得制限を受けるということになるんだろうというように思うわけでございます、この条文を見ておりますと。

 そこで、一つお伺いいたしたいわけでございますが、先ほど金庫株の法案を、これは十月から施行されておりますが、この中には法定準備金のことが記載されておるわけでございます。これは、今までであれば、資本準備金全体と、あと利益準備金が資本の四分の一に満つるまで積み立てなければならないと言っておったことを、今回、資本準備金と利益準備金の合計を四分の一に積み立てればいいんだというような改正をいたしたわけでございます。しかし、この例外として、銀行法の中で、銀行は、健全性の観点から四分の一ではだめだ、満額を積まなければならないといったような規定になっておるわけでございます。

 これは何を申し上げたいかといいますと、銀行と持ち株会社との間に、今回の取得制限においては一つのグループとして銀行と同じような扱いをしておる。一方で、法定準備金のことに関しますと、銀行ではないのだ、民間企業であるという観点で、資本充実の原則は民間並みでいいんだというようになっておるわけでございますが、柳澤大臣にちょっとお伺いいたしたいわけでございますが、整合性の観点でどのようにお考えなのか、御答弁をお願いいたしたいと思います。

柳澤国務大臣 なかなか技術的な問題でもありますし、法制の立て方としてはかなり微妙な問題もあるということのように伺っておりました。

 銀行については、今度、法定準備金、利益準備金、資本準備金のトータルについて、やはり十分の資本を持った方がいいということで、自己資本の、資本金と同額が満つるようにしなさい、取り崩しは、それを割ってはできませんよということになっている。他方、銀行の持ち株会社については一般の事業会社並みに四分の一までやっていい、こういうことなんですけれども、これは率直に言って、例の金庫株の改正に伴う商法の改正のときに、銀行の方まで一般の事業会社並みの四分の一条項を入れるのかという問題を、私ども、検討させられることになったわけです、議員立法でございましたので。

 しかし、それはやはりおかしいだろう、やはり保守主義でいこう、こういうことになったということでございまして、持ち株会社の方は、やはり銀行そのものではないということで一般原則に従うということでいいんだろう、こういうことで、むしろ、銀行に対してもこういう状況なので四分の一でいいにしようというような話を、やはりおかしい、保守主義でいこう、こういうふうにしたということで、いきさつ的に申しますと、でき上がったということでございます。

谷口委員 今回、申し上げたように、取得制限におきますと、銀行と持ち株会社はほぼ同等の立場で制限を受けるということでございますので、その観点で、整合性の観点からお伺いをいたしたわけでございます。

 それで、次に参りますが、株式取得機構におきます会員資格の問題でございますが、これは金融機関がこの会員資格を持つわけでございますが、銀行持ち株会社はこの会員資格になれるのか、なれないのか。御答弁をお願い申し上げたいというように思います。

原口政府参考人 持ち株会社については、現在、一般の株を保有していないということもございますので、その対象としないということで、法律上、対象にはしておりません。

谷口委員 持ち株会社が保有制限を受けるわけでございますから、この自己資本を超えるといった場合にはこれを売却するということになります。

 今回、売却については、全体のスキームを見ますと、市中に売却もできることになりますから、これは、市中で売却をしたい金融機関は市中で売却をすればいい。また、いろいろ価格の面で、何回かに分けて売るといったことになりますと、どうも思った価格で売れないということになって、また相場全体を引き下げるといったようなことになりますから、そのような観点もあって、機構を利用したいという金融機関も出てくるんだろうというふうに思うわけでございますが、持ち株会社の自己資本を超えた部分をこの機構に売却するといったことは、これは可能なのでありましょうか。

原口政府参考人 今回の機構の設立に当たりましては、今後取得した株をまた機構に売るということは対象外にしようということで、今まで持っている株を持ち合い解消等で売っていく、そういう株に限定しておりますので、そういう観点で、この機構の円滑な運用等の観点も含めて金融界とも相談をした結果、持ち株会社を今入れておく必要はないであろう、こういう結論になったわけでございます。

谷口委員 だから、その会員には入れないということですね、今おっしゃったのは。ですから、売れないということですね、そこの機構には。

原口政府参考人 会員ということを予定しておりませんので、機構に売るということも想定しておりません。

谷口委員 そうすると、準用されて、自己資本を超える株を仮に持ち株会社が持ったといった場合には、市中に売却するというようなことでしかできないといったようなことになるんでしょうか。

原口政府参考人 おっしゃるとおり、市場ということになると思いますが、考え方としては連結として守っていただくということですので、銀行の方で売っていただくという考え方もあろうかと思います。

谷口委員 この取得機構を人為的な介入があるので問題だと言っていらっしゃる方もいらっしゃるようでございますが、先ほど私が申し上げましたように、この機構は、市中で売却しても結構でございますし、一方でこの機構に売却してもいいと、金融機関の自主性に任されておるわけでございますから、人為的な介入というようなことで大きな問題だということは、これは当たらないと私は思うわけでございまして、限定的に十年ということの存続期間のようでございますので、この間でこの持ち合い株といったような状態を解消するために、これは必要なものだというように思っておるわけでございます。

 そこで、この機構の課税の関係についてお伺いをいたしたいわけでございますが、今回、この機構におきまして、民間企業とは若干違う恩典を与えておるようでございます。

 欠損金が出ますと、民間の企業であれば五年間の繰り越しということでございますが、これが十年間の繰り越しということになっております。また、現在、前一年間の欠損による繰り戻し還付は認められておらないわけでございますが、この機構においてはこれを認めようというようなことのようでございますが、いわば課税上の公平公正という観点から見て、どのような観点で今回この機構にこのような恩典を与えるといったことになったわけでございましょうか。お伺いをいたしたいと思います。

大武政府参考人 お答えさせていただきます。

 ただいま御質問になられました機構に関する税制上の措置でございますが、この機構自体がやはり法律によって特別に設置される機構であって、銀行保有株式の売却に係るセーフティーネットとして、時限的に株式を取得し、今先生も言われましたとおり、十年後には売却をいわば完了するとの役割を有効に発揮できるようにという趣旨から、今先生の言われましたような税制上の措置を講じさせていただくということにしたものでございます。

谷口委員 塩川大臣にきょうは来ていただいておりますので、もう簡単で結構でございますが、一つだけお伺いをいたしたいことがございます。

 竹中大臣が、このところ、デノミであるとか転換国債の問題に言及された発言をなさっておるわけでございます。与党の中でも、また野党の中でもいろいろな意見を持っていらっしゃる方がいらっしゃるんだろうというふうに思いますが、経済閣僚として、塩川大臣、このデノミ、転換国債について、御自身はどのように考えていらっしゃるのか、御所見をお伺いいたしたいと思います。

塩川国務大臣 まず最初に、デノミについてでございますけれども、これは相当歴史が古い議論がございました。しかし、現在、円が国際的に現在のポジションにおいて認められて、それで安定しておる状況でございますので、国際的に見て、あえて通貨の変動を来らすということは好ましくないのではないか、これが一点ございます。

 それから、もう一つの点から見まして、確かに円の表示を切りかえることによりまして経済の刺激になるかもわかりませんけれども、国庫の支出から見まして相当大きい支出要件になってくると思いますし、財政の苦しいときでございますだけに、この費用の負担が非常に困難であるということがございます。

 それからもう一つ、一般経済界に見ましても、今コンピューター化しておりまして、そのシステム全体を取りかえるということになりましたら大変なロスも必要になってくるだろうと思っております。

 したがって、このデノミにつきましては、私は、政策としては検討する価値のあるものだと思っておりますけれども、現実的な問題としては難しい問題だろうと思っております。

 それから、もう一つお尋ねがございました担保つきの国債発行でございますが、この担保となり得る株券でございますけれども、これは、それぞれ法律によって政府が保有しなければならぬと義務づけられておるものでございますので、要するに、担保にするとするならば、その義務的な責任を解除して担保価値をつけなければならないと思っておりますが、そこまでやるならば、私はむしろ売却した方がいいのではないかと思っております。

 そういう点、いろいろと角度を変えて検討いたしたいと思っておりまして、結局、このままで国債を発行するということになりましたら、それは単純な国債発行につながってくることでございまして、私たちが言っております国債発行額の制限をするという趣旨から申しまして適当ではないと思っております。

谷口委員 時間が参りましたので、これで終わらせていただきますが、今塩川大臣がおっしゃった見解と私、全く同様でございますので、それだけ申し上げさせていただいて、終わりたいというように思います。

 ありがとうございました。

山口委員長 次に、佐藤観樹君。

佐藤(観)委員 私は、民主党の佐藤観樹でございますが、今テーマになっております銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律案について質問をいたしますが、その前に、緊急のテーマでございますテロ問題についてお伺いをいたします。

 参議院でもテロ特措法をやっておりますし、また我が財務金融委員会でも、金融機関を持っているというところ、また外為法を担当している当委員会として、テロ資金についての監視あるいは制限ということをやっていかなきゃいかぬと、求められているところだと思います。

 そこで、きょうは外務省にもお越しをいただきましたのは、私は、このため、今話題になっておりますテロ資金供与防止条約、これについて、もう現在の外為法なり組織的犯罪処罰法では間に合わないということで今世界的に進んでおるわけでありますので、このことをお伺いしようと思いましたら、まだ閣議決定していないのでこの法案の訳文は出せない、こういうことを言われたのであります。私は、この条約自体は九九年の十二月の九日に国連で決まった話でありますから、訳文ができないという話を聞いて、愕然としたんです、びっくりしたんです。何か間違いじゃないかと思ったわけであります。

 聞くところによりますと、閣議決定をする直前に出して、そのためには関係機関、例えば法務省なり、あるいは物によりますれば当然大蔵省なり厚生省なりいろいろとあると思いますけれども、その調整を待って訳文というのは外に出すんだということで、同じように自民党の方もこのテロ資金供与防止条約について外務省から訳文を出せと言ったら、まだ出せません、こういうことを言われたということも聞きました。私は、もう正直言って、愕然として、あいた口がふさがらない。

 確かに事は大事な話でありますから、正確を期すのは大事でありますけれども、大抵我々が見るときには、カリヤクと読むのかカヤクと読むのか、仮訳のもので来ているわけですよね。最終的に、これから新しい言葉がどんどん出てきますから、サイバーテロにいたしましても何にいたしましても、それをどういうふうに国内で定着させるかということについては、警察庁なり法務省なりいろいろとやらなきゃいかぬことはあると思います。そのことはわかります。しかし、仮訳ということにして、しかも一昨年の十二月に国連で決まった条約でありますから、サインするサインしないはこれから我が国の対応次第でありますけれども、そんなものをいまだに仮訳としてすら国会に出せない、国会議員の求めに応じられないというこの外務省のあり方については、これは大いに改革をしてもらわなきゃいかぬと思います。

 外務省の言っていらっしゃるのも、それは正確を期すということの意味において私もわからぬわけじゃありませんが、しかし、一昨年の十二月に決まったものを、国会議員が質問するというのに、訳はありませんと。

 だから、まだその冒頭に、大抵我々のところに来るのは仮訳であり暫定訳であり、あるいは、この言葉を内閣の法制局なりあるいは関係省庁と最終打ち合わせをしていませんとか、そういう前文をつけて我々のところに出すべきなのであって、そんな一昨年の十二月に国連で決まった条約について国会に出せないという、こういう権威主義なのかエリート意識なのかわかりませんけれども、これは杉浦副大臣、幸いあなたも外務省に長いこといたわけじゃないから、常識として、こんなことがまかり通っているということはこれは間違いであると思いますが、ぜひこのことについては改革をしてもらいたいと思いますが、冒頭いかがでございますか。

杉浦副大臣 御指摘の点でございますが、テロ資金供与防止条約は国連総会で成立したわけでございますが、我が国はまだ署名を済ませておりません。G8の中で我が国が最後になったというわけで、その点では、ある意味では不名誉なことなんですけれども、関係省庁で協議して、検討しているところでございます。

 先生御案内のとおり、条約を署名するに際しましては、国内措置が必要なものについては国内措置をきちっと固めてから署名をする、そして、署名と同時に、例えば法律改正が必要なものについては法律を国会に御提案するということでやってまいっております。今、署名をでき得れば年内に、できるだけ早い時期に済ませたいということで、鋭意、関係省庁、努力しておるところでございます。

 この防止条約は、中身として、ハイジャック、空港テロ等に使用される資金の受領、供与を、その資金が実際にテロ行為の実行に使用されたか否かを問わず犯罪化することを義務づけております。それから、資金凍結等を可能とする措置、また資金の疑いのある取引についての報告制度等の整備について定めておりまして、この最初の犯罪化については、これは構成要件を罪刑法定主義ですからきちっと固めなきゃいけないわけで、これは法務省を中心にしてやっておりますが、この点で難儀をしておるところでございます。今度の事件もあったこともありまして、調整を急いでおるところでございます。

 正直申しまして、この調整の過程で、こうしたらいいだろうか、ああしたらいいだろうかという案が出るわけでございますが、英語の仮訳についても並行してやっておるわけですが、途中経過においては流動的なものですから、ある時点で仮訳として仮に出した場合それが変更されることもあり得るということで、過去にその途中段階の仮訳を外に発表して問題になったケースもあるようでございまして、国内措置の中身が関係省庁間できちっと固まって仮訳も出せるという段階になって出すというのが一番妥当だということで、そういう扱いにいたしております。

 正直に申しまして、確定的な仮訳という、まだ国内措置について関係省庁の間で固まっておりませんので、正式な仮訳もできないということでございます。

 ただ、テロ資金供与防止条約については、全文が十八条ですか、詳細、訳文が出ておりまして、その条約に定められた犯罪化とか凍結等とか、それを国内の法制に落とすという作業でございますので、その点については、仮訳がどうしても必要だということにも、まあそういう必要性も私はないんじゃないかとも思うんですが、御指摘のような御意見はあちこちから伺っておるところでございます。

佐藤(観)委員 今、日本がまだサインをしていないことも知っています。それから、各省庁の調整をしていることも知っています。皆さんの方で難儀をしているのも、それも知っています。問題は、それが最終的に終わったら仮訳として我々のところに、手元に来るという、それでは遅いんじゃないですかということを言っているわけです。

 だから、私は親切に、仮訳でもいいし、仮訳ということがだめなら暫定訳でもいいし、あるいは条件をつけて、これは法務省なり内閣法制局あるいは関係省庁とまだ調整がしておりませんとか調整中ですとかいう、ちゃんと前提をつけて、皆さんのところに出せばいいんですよ。

 仮訳すら、しかも、きのう結んだ条約というならまだわかるけれども、九九年の十二月に国連で決まった条約をいまだに表に出せないというような体制は、これはまことに外務省の体質そのもの。今、あなたは外務省の人が書いてくれたものを読んだんでしょうけれども、政治家として、常識として、こんなことで、国会でも審議に供されない。

 国会といえば、私もきょう質問をやめようかと思ったんです、資料が出てこないんだから。やめようかと思いましたけれども、英語ですから、私のところもそれなりに翻訳をして、内容は大体わかりました。しかし、これは外務省からの仮訳でいかなければ、国会の審議として公式なものになりませんから、だから私はもう十日も前から求めているんだけれども、いまだに出せないと。

 このあり方自体を、余り、外務省の説明聞いたってだめですよ。政治家の常識として、仮訳というのがだめな、それだけ権威があるものだったら、その前の暫定訳なり、私は前提をつけていいと言っているわけですよ。そんなものぐらい出せるようなことじゃなければ、これは国会審議を縛ることになりますし、外務省の体制そのものを問われることになりますので、後の方のその内容的な説明につきましては、これはまた詳しくこれから審議いたします。

 とにかく、仮訳すら出せないというこの問題のあり方、副大臣だけではできないならば、ひとつこの問題を持ち帰って、しっかり外務省で直してもらいたい、改革をしてもらいたい、こう思いますが、その答弁を求めて、その次に行きます。

杉浦副大臣 条約の正文は英語でございます。それを国内法に落とすという作業をいたしておるわけでございまして、行政府の立場としては、先生方に条約の正文をよく御説明申し上げるようにすべきであると思いますので、その点は、帰りまして、よく先生方に御説明申し上げるようにしたいと思っております。

佐藤(観)委員 内容の概要というのは出ていますが、そうすると、我々の立場からいえば、さらにここのところはどうなっているのか、条文でどうなっているのかというのを審査するのが我々の責任ですから、もちろん今ここは条約そのものを審議するわけじゃないけれども、一体この条約を結んだときに、急ぐ話なんでしょう、これは。テロ防止対策なんだから。自衛隊を出すだけが能じゃないわけですよ。テロの根絶のためには資金から縛れということで、各金融機関にいろいろと頼まにゃいかぬわけでしょう。

 それがこれからどういうふうに負担になってくるだろうかということを、そのために私は質問しているわけでありまして、ですから、内容の説明というよりも、まず基本的には訳文を、繰り返しますが、仮訳がだめだというのだったら暫定訳、名称はどうでもいいのです。まだこれは調整していませんという前提をつけてもいいですから、そういう体制ぐらいとらなきゃ、これは国会の審議自身を縛ることになるわけです。

 このことについては、委員長、これは国会審議の話なので、私と外務省の話じゃないのです。国会審議のありようの問題で、おととしの十二月に国連で決まった条約についての仮訳すらうちのところに出てこないという、極めて国会審議を縛ることになりますから、ひとつ委員長、理事会においてもこの件については外務省に対して審議をしてもらうように、理事の皆さんにもお願いをしておきます。どうですか。

山口委員長 理事会で協議をいたします。

佐藤(観)委員 それで、今副大臣からお話があった問題については、私もいろいろと条約を読んでみて、つまり今まで現行法の外為法なりあるいは組織的犯罪防止法というのでは、いわば黒いお金をテロ等に渡すことは、これはいけませんということで今監視をしてもらっているわけですね。今度は黒だけではなくて、今度の条約になると一言で言えば白い、いわば合法的に見える資金というものもテロに行くようなことがあってはいけませんと、一言で言うと。

 ですから、今杉浦副大臣から言われたように、まことに従来の刑法の体系からいって非常に難しいことではないかと思うので、先ほど難儀していると言われていますが、難儀をするのは政府の責任ですから、それはそうなんですけれども。したがって、しかし国際的な流れからいったら、これは今副大臣から言われたように、何か来週の火曜日にはサインをする、閣議で決めるというような話も伝わってまいりますが、全体的にはまずサインをすることが前提になるわけでありますので、そのための国内法、これはなかなかつくるのは難しいことだと私は思うのですが、そのために質問しているのであります。

 こうなってまいった場合に、今タリバンに対しまして、タリバン系のいろいろな組織や個人に対しまして金融庁が中心になって、あるいは外為法の関係でいえば財務省が中心になってやっておるわけでございますけれども、私が質問したいのは、新たな条約ができるとなると一体金融機関としてどこまで対応でき、それは実務的にどのぐらい大変なことになるのかということに関心を持っているわけでありまして、そこのところは金融庁なり財務大臣なり、外務省とやってどんな感じを持っておるのですか。

村田副大臣 佐藤委員今御指摘のとおり、私ども金融庁はマネーロンダリングの所掌官庁でございまして、組織的犯罪処罰法によりまして、犯罪収益、これの疑いのある資金につきまして金融機関に届け出をお願いする、こういう形になっているわけであります。

 今度、テロ資金の場合には、合法的に、今委員も御指摘になりましたように合法的に得た資金、あるいは国連安保理決議一三七三の方からいえば居住者同士のそうしたたぐいの資金の移転について金融機関でもってどういうふうに選び出すことができるか、ここが、まずは対象行為といいますか、あるいは対象人物というものをどうやってえぐり出していくかということがまず第一に金融機関の作業としては大変難しくなってくるのではないか、こういうふうに思っております。

佐藤(観)委員 今は、国連監視委員会からタリバン関係者等ということで百八十八の個人、組織について来てはおるわけでありますので、それをチェックしている、そして若干の報告をしているということでありますが、私が聞きたいのは、その次に、条約ができたときに、白い、つまり直接的に犯罪にかかわっていないであろうと思われる白い資金の割り出しということをやろうとなると、金融機関はどういう体制とどういう対応をしなきゃならぬのですか。

村田副大臣 まさにそこが大変難しいわけでございまして、そこのところについて、ただいま各省集まってどういう構成要件でもって処罰の対象となる犯罪とするかということも含めていろいろ議論をして、そこのところが決まった後で、我々は、金融機関にどうした届け出義務なりなんなりを、実効性の上がるものができるかということをあわせて検討していくことになろうかというふうに思っております。

佐藤(観)委員 本テロの資金問題は、決議としてはテロ対策の十二本目ということでありますが、表の総会に出ているのは九五年のハリファックス・サミットのときからずっと出ているわけで、だからそれ以前からずっと出ているわけですね。

 自衛隊を出すことは一生懸命やって、どんどん早く、早くと言うけれども、こういう問題については日本国自体が対応が非常に遅いのじゃないかということを私は感じておるわけでございまして、ぜひこれは、このことについても、小泉さんじゃないけれども、自主的に、そして国際的にたえ得るように対応をとっていただきたい、とるべきであるということを申し上げて、この問題ばかりやっていられないものですから。

 杉浦外務副大臣、結構でございます。ぜひ私が言ったこと、また委員会でやってもらいますけれども、理事会でやってもらいますけれども、ちゃんと対応していただきたいと思います。

 次に、本法案につきましての問題でありますが、私たちも、リスキーな、リスクの多い株式というものを銀行が保有するということには一定の限度、あるいはゼロだと言う方もいらっしゃいますが、あってしかるべきだというふうに思っております。

 そういう意味で、銀行経営の健全性、堅実性というものからいって、株式保有の限度を設けるということについては賛成であり、また、私も長いこと大蔵委員会時代からいても、日本の資本主義の特徴というのは、持ち合い株が非常に多い、だから株式が市場に出てこない、ちょっと何かやるとすぐ株価が上がる、はね上がる、こういう体質を、株式の持ち合い状況というのが大変問題であるということはかねがね言われておったわけでありますから、そういう意味で、その面では私も制限を加えることについては賛成であります。

 そこで、これはちょっと数字ですから金融庁の方で結構なんですが、この法案自体はことしの三月末の保有株式が対象になっているわけでありますが、公式に、大手十五行、そのときの自己資本及び所有株式、金額で結構でございますのでちょっと挙げてください。

    〔委員長退席、根本委員長代理着席〕

原口政府参考人 本年三月末の時点で、主要行合計で株式等の保有額が三十三兆円、それからティア1の額が二十二兆円でございます。

佐藤(観)委員 したがって、約十一兆円を保有機構をつくればこれから十年でさばいていこうということなのですが、金融大臣、一体、先ほども質問がありましたけれども、銀行がリスクの多い株式というものを持つ、今度はとりあえず自己資本、ティア1までということでありますが、基本的にどうあるべきか。

 つまり、アメリカのように、今少し制度が変わりましたが、グラス・スティーガル法のように絶対禁止だ、今子会社はどれだけか持っていいということになっていますが、というふうに行く道もあれば、ドイツのように六〇%以下を三〇%以下にしようという考え方もあれば、これから日本としてどういう方向にこれは持っていくべきだ、そのあたりの議論はどうなっていますか。

柳澤国務大臣 これは、まさに今回の法案の御審議、特に保有制限については金融審議会の審議を煩わせたわけですけれども、御案内のように、現在の世界の主要国と言っていいと思うんですが、そこにおける金融機関と有価証券との関係、かなり区々でございます。

 したがって、そういうものについての評価はいかにあるべきかということも論議されましたし、他方、先生御案内のように、また、私が先ほど来申し上げておりますように、バーゼルの銀行監督委員会の方では、これをいわばリスク管理というスキームの中でリスク評価をして、しかるべき自己資本を持てばそれはそれで一つの行き方ではないかというふうな形で、いわば間接的な規制というんでしょうか、そういうような形で持っていくというような議論もあるわけでございます。

 それらをにらんで、今日本の金融行政としてはどういうことを考えているんだと言われますと、今私がこの段階でこういう形というようなことを申せないのは極めて残念なんでございますが、正直のところそういう段階でございます。

 したがって、私どもとしては、今回は二〇〇四年、これから三年たったところからティア1の限度でとりあえず保有制限を縛る。まあバーゼルの方がどういうふうに出てくるかというところを見て、我々はその段階で総合的に考えなくちゃいけない。それは同時に、バンキングビジネスと投資ということについてどういうビジネスモデルを日本のこれからの銀行に見出させていくかということとも関連がある。したがって、このしばらくの間は、むしろいわばトラディショナルな移行期間というような形でとりあえずのことをやっておこうというのが我々の議論の現状だということで言わせていただきます。

佐藤(観)委員 私がお伺いしたいのは、いわば銀行がリスキーなものを持つということについての哲学といいましょうか、基本的にどうしていくか。したがって、これは株式だけの問題ではないと思うんです。本格的には、これだけ膨大になった国債の問題、後で最後に財務大臣にちょっとお伺いしますけれども、そういうリスクというものについてもどうするかということもかかわるわけであります。まあ、柳澤さんの在任期間は当面やらなきゃいかぬことをやるということになると思いますので、しかし、国債等のことについても忘れちゃならないことだけを申し上げておきます。

 そういうふうに、こういう制限になってまいりますと、これからの銀行のビヘービアとしては、新たな株式を購入するというのはだんだんなくなってまいりますよね。強いて言えば、銀行のポートフォリオを改善しようということで幾らか中で振替があるかもしれませんが、基本的には銀行の行動としてはだんだん株式を買うという行為自身は非常に少なくなってくる、そういう状況になってくるだろうと思っていていいわけですね。

柳澤国務大臣 やはり、ポートフォリオインベストメントということとしては、今先生が御指摘になったような傾向というのは当然予想されるところです。

 しかし、他面、ベンチャービジネスというようなものについてのエクイティーの取得ということは、全然なしではないんだろうと思いますし、今回もそういったものについては外させていただいておりますが、そのあたりのことが、ビジネスモデルとして一体日本の銀行はいかにあるべきなんだということがまだちょっと固まり切れていない。絶対だめだというよりも、むしろ我々としては、銀行についてもそういうベンチャービジネスに対する資金の供給先として期待をしなきゃならぬ段階だと思っておりますので、そういったことはやはりまだ残るんだろう、また、残っていいだろう、我々はこう思っているということです。

佐藤(観)委員 恐らく、見るところ、ベンチャービジネスというのはそんな大きな株数、資金ではないだろうと思っていますから、それは私もわかります。

 そこで、ことしの二月とか三月ぐらいに本問題がいろいろ出たときに、むしろ柳澤さんは、こういう買い取り機構を設けるやり方じゃなくて、株式投信に繰り入れる、繰り込むというような方式の方がベターではないかということを御主張なさっていた。考え方としてわかるのは、私はいろいろ考えてみて、一体銀行が先々持っていた方がいいと思う、ETFというのはそういうものを組み込むんだと思っていますから、先々持っていてもいいだろうと思うようなものを銀行が放出するだろうか。

 私は、ちょっと後からお伺いしますけれども、結局機構なんかに出すのは、こういう言い方は悪いかもしれぬけれども、ぼろ株ばかりが出てきて、いいものは自分でとっておいて、銀行としてのポートフォリオの改善に努めるという行動になっていくだろうと私は思うんですよ、常識的に。そんないい株を放出して、機構に売って、あるいは市場に売ってくるなんということは、やはり銀行経営者としては、将来持っていてもなるべくリスクが少ないなと思うものを持つのは当然だと思うので、柳澤金融大臣が構想していたような株式投信というのは、一般論としてはあり得ても、現実には余りあり得ないんじゃないかなというふうに私は思うんですが、その点はいかがでございますか。

柳澤国務大臣 私は、まあマーケット原理主義者というか、その端くれに自分を位置づけてはいるわけですが、そういうときに、銀行の保有株の制限を、今回そうなっているわけですが、例えばティア1にした場合に、やはり相当のボリュームなわけでございます。それはそれでどうやって円滑に消化していくかというのは非常に大きな問題なんでございますけれども、そのときに、できるだけマーケットの力を活用したいということで、ETF、特にETFは、当時は日経二二五のような、非常にその後順調な成長をたどっていると言わせていただいていいと思うんですけれども、そういうものがなかったわけでございまして、私の発想として、そういうものと銀行の保有株の消化というものをコンバインしたらどうだろうかということを考えたのは事実でございまして、そんなことを国会でも話させていただいたことがございます。

 今でも、佐藤委員もこのあたりのことは本当に大専門家であられるわけで、それはそれでとても私もそういう面が非常に強いんだろうなとは思いますんですけれども、しかし、まだ私どもそれを一般勘定には残しているというところからもうおわかりになりますように、一つの道としてやはり考えられるものである。ぜひ、このあたりのことについては、むしろここの場をかりないでやる向きが出てくるんじゃないかということが言えるわけであって、ETFとかその他の投資信託で消化されるということがないということではないんでございます。その中で、そうしたことが、この場を活用するということがあるということも我々予想していていいだろうということでこのスキームができ上がったということでございます。

佐藤(観)委員 大臣の言われていることも私も理解をいたしますが、だから何もこの道を閉ざす必要は当然ないけれども、銀行のビヘービアとして、ETFに入れていいような株を放出するような行動になるかなということを私は思うんです。

 もう一つは、どうしてもこの法案でわからないのは、売却時拠出金ということで、機構に売ったときには売却額の八%を出しなさいというスキームになっていますよね。しかも、価格は時価でしょう。時価で売るものを八%値引きをして、そして機構に出す。こんなものを銀行としては持っていてはたまらぬから、八%出してでもとにかく機構に引き取ってもらおうじゃないかというような株しか私は出てこないと思うんです。

 だから、柳澤さんがちょっと気持ちとしてはあると思うんですが、余り、この機構が活動するのかな、ワークするのかな、機能するのかなと思っていらっしゃるんだと私は今の言葉の端々で思うんですが、八%売却時拠出金を出してまで銀行が機構に売ってください、こういう行動というのは、どういうケースが考えられるんでしょうかね。

    〔根本委員長代理退席、委員長着席〕

村田副大臣 お答えをいたしたいと思います。

 先ほどで、機構には一般勘定と特別勘定があるわけで、おっしゃったETFがかかわるものは一般勘定の方でオペレートする、こういうことですが、これは売った方が全部損失はかぶる、こういう形になっているわけでございます。

 それから、特別勘定の方は八%の売却時拠出金というのを出さなきゃいけない。この特別勘定の方はあくまでセーフティーネットとしての、例えばどういう事態が想定されるか私も具体的に今申し上げることはできないのでありますけれども、銀行の方は、市場に売るのも、それから機構の特別勘定に売るのも任意でございまして、そういう意味で、例えば市場に売るようなことが非常に難しいような事態のときにそういうことで特別勘定をセーフティーネットとして活用される、こういう状況じゃないかなというふうに思います。

佐藤(観)委員 私もそう思いますね。それは、ティア1に近づけるためにとにかく放出しなきゃいかぬ、時期は迫っているわけですから。それで、市場では売れないものばかり機構に持ってくる。いわばぼろ株のごみ箱みたいなのを機構が持つ。最終的に突き詰めて言えばそういう状況でしか考えられない。だって、八%値引きするわけですから、一体これ株主代表訴訟というのは訴えられないんですかね、銀行の経営者は。市場にも売れるものを、値段はわかりませんが市場に時価で売っていいそのままのことを機構の方に八%値引きして売るというようなケース、こんなことを何で経営者がやったんだと株主代表訴訟で私訴えられかねないことじゃないのかなとも思うんで、お答えは言われるとおりだと思いますよ。市場では売れないものから、とにかく減らさないかぬので機構の方に持ってくる。結局ぼろ株ばかり全部機構に吹きだまりのように来るというのが私はこの状況じゃないか。銀行の経営者だってそうだと思うんですが、金融大臣、どうですか。

柳澤国務大臣 これは、将来起こる現実のことでございますので、商売の機微というか資産運用の機微に属することでございますので、私どもがここで何かそれを言葉で表現いたしますと、何か笑いを誘うような話についなってしまうというようなたぐいの話じゃないかと思うんですが、私はあえて言わせていただきますと、やはりこれだけの、ぼろ株と言われたんですが、ぼろ株でないものというのが我々のこの要件でして、ぼろ株はここへ持ってこられない仕掛けに、仕組みになっているわけです。

 それで、そういうものを八%払っても、値引きしてもとおっしゃるんですが、値引きしても出すというのは、やはりそれをそのままどんと出した場合には、八%近く、あるいはそれ以上に値下がりをする、この株の需給関係からいって。そういうようなものが展望される場合にもここへ持ってきていいわけでございます。したがって、そういうこと。

 それともう一つは、八%というのはどこから出てきたかといえば、やはり自己資本比率の最低のところから出てきているわけでありまして、これが現金化されることによってそれだけ資本が楽になるではないかというようなことも考えてこういうスキームにしてあるわけでございまして、そこのところは総合的に商売の観点から考えられて機構に売ることはあり得る。

 それからまた、株主代表訴訟になるんじゃないかというようなお話ですけれども、それはやはり、これは損だけがあってあとリターンが全くないということを決めつけてかかる必要もない。将来またリターンがあり得るというようなことも考えれば、一概にそうした株主の利益を害したということをそこで断言できる性格のものではないだろうと私は考えております。

佐藤(観)委員 売れるものはトリプルBマイナスのものであるということも私も知っておりますし、しかし、つぶれたときの、破綻したときのマイカルはトリプルBだったというようなこともこれあり、それは大臣としては、先は上に、株価も幾らか上がるだろうと思って物を言わなければ答弁にならぬことは私もわかっておりますが、銀行経営者のビヘービアとして、同時期に市場があるのにわざわざ時価で市場に出さずに機構に出すという行為自身、これは株価の損益の問題ではなくて、現実、同じものがどちらのルートでも売っていい、片方のは八%の値引きですよという、そのために一体そういうことをやって銀行がどういうメリットがあるんだろうか。しかも、この機構が銀行界だけでできていればいいですよ、後から質問しますが、国民の税金も最終的にはかかわってくる話であります。

 今どんと出したら株価が影響する、私も銀行関係者にいろいろ聞いてみると、なるべくそこのところはやはり影響しないような売り方をしていますと、銀行協会の会長は、三月だか四月のときに、その辺は十分注意しておりますから我々でできますということを言って、与党や、政府まで持っていったかどうか知りませんが、そんなことしてもらわなくて結構ですという反対の姿勢を示していたわけですよね。

 そういうことからいいますと、私は、考えれば考えるほど、八%値引きして機構に出すか、値引きせずにそのまま時価で市場に出すか、どちらかを選ぶといったら、その金額にかかわる話ですから、将来の損益の話じゃないわけでありますから、そのときに、わざわざ八%値引きして機構に出すという銀行側に一体どういうメリットがあるんだろうかということについて極めて疑問であります。

 しかも、御承知のように、これには二兆円の政府保証をつけるという話であります。しかも、それは当面ということでありますから、状況によっては予算総則でまたふえるのかもしれません。したがって、こういうことを思いますと、どうもこの機構は思っているように機能しないのではないか、機能しないじゃなくて、最終的には結局国民の税金でしりぬぐいをする、こういうことになるだろうと私は思っております。ですから、反対なのであります。

 一体、これがPKOじゃない、株価維持操作じゃないということで盛んに言われていますけれども、トータルで見ればこれは株価維持であり、かつ、お伺いしますが、一体こういう機構、機関を設けている諸外国というのはあるんでしょうか。私は、今大変な状況というのはわかりますけれども、やはり諸外国から見て、公正、そして資本市場というものが、あるいは株式市場というものが発展をしていくような、やはりそこは公正なものでないと、このようないろいろな手練手管をやってみても、結局は、長期的には日本のために何にもならない。最後はどうなるかというと、国民に全部しわ寄せがいくということになると私は思いますが、いかがでございますか。

柳澤国務大臣 ほかにこういうことをやっている国があるのかと言われれば、私もそういうものがあるとここで申し上げる準備もしておりませんし、また、客観的にもそうかもしれない、こういうように思います。

 ただ、私ども、いずれの立法のときも、こういうボーダーレスの問題については、それなりのいろいろな識者の意見というようなものをボーダーレスに聴取しております。実はそう不用意に、勝手というか、やっているわけではないわけでありまして、今日の日本の金融機関の株式市場あるいはその他証券に対するエクスポージャーというものの巨額さというのは十分知っておる人がそういう識者の中には多いわけでございまして、これを解決するには特段の工夫が要るというようなことについては、それなりの評価というか理解をいただいているということも申し添えさせていただきます。

佐藤(観)委員 一番聞いていないのは国民ですよ。国民が負担するわけだから、最後は。技術的にどうあろうとも、最終的には、やはり結局は国民が負担する。今九兆円の資本注入をしたところ、あるいは今度の場合も、それからまた債権買い取り機構の強化をするという話も、結局は、最後は国民に負担がいくわけですから私は聞いているわけであります。

 それで、そういう視点から、早期健全化計画に基づきまして、資本注入行につきまして、役員の報酬とか役員の給与とかあるいは従業員の給与とか、こういったものについて見たところ、その実績というのは計画よりもかなり上回っているところがある。優先株について、配当がなされているからいいという考えなのかどうかわかりませんが、柳澤大臣も、一億円を超えるような退職慰労金というのはいかがなるものかという発言をなさっていますが、今後、この前出ましたフォローアップにつきまして、優先株について配当がなされているにいたしましても、国民感情は、今申しましたように、九兆円を注入し、かつ今度でも二兆円、それから、これからの債権買い取り機構の問題でまた国民の税金が使われるんでしょう。こういうときに、一体銀行の給料はどうなんだ、役員の給料はどうなんだということについては、国民としては非常に怒っているわけであります。

 この点について、ことしの三月付のもののフォローアップが出ましたけれども、一体、これに対して、確かに優先株について配当がなされているようでありますけれども、チェックしてみますとかなり計画を上回って支払われている、こういうことについて金融庁としては今後どういう対応をしてまいりますか。

柳澤国務大臣 フォローアップ作業というのをしておりまして、今先生がまさに御引用になられ、またごらんになられているということが、そのことがもう、我々がこのスキームのもとで期待しているパブリックプレッシャーというか、そういうことが機能しているということだと一つ言わせていただきます。

 それから、そういうようなことがあったときには、当然、フォローアップのときには、その理由というものを徴求、聴取しているわけでございまして、それぞれについて、例えば、リストラをして若い人がやめて、平均給与の高い人たちが残ってしまっているとか、あるいは役員で申しますと、割と長く勤めた人が、計画のときには平均値でやっているわけだけれども、具体の問題になってくると、それはもう高いところあり安いところ、そういうでこぼこが平均値との間で出るということはあり得ることだというような説明を受けているわけです。

 いずれにせよ、その上で、我々は、この金融再生委員会当時に示した方針に従いまして、その結果が三〇%当期利益等でぶれた場合というのが代表的なことですけれども、そういうような場合については業務改善命令を行政上の措置として発しておりまして、それについてこれからどのような改善をすることを想定しているのかというようなことについて徴求をしているというところでございます。

 こういう措置に従って、大幅な追加のリストラ等の代替措置をするというようなことが現在申し出られ、その線に従ってまた実施がされている、こういう状況でございます。

佐藤(観)委員 経営健全化計画、フォローアップが我々に示されることは、それはそれなりに前進とは思います。

 ただ、これを見ますと、平均役員退職慰労金、計画したものよりも実績が倍になっているところとか、某銀行は四千万が八千七百万になっているとか九千万が一億四千百万になっているとか、某銀行、六千万が一億四千九百万とか、あるいは平均給与月額というのも、計画よりも出ているところがほとんどですよ。しかも、この表の中ではボーナスが出ていませんね、銀行のボーナスというのは。

 ですから、こういったことを見ますと、ただ、今、柳澤さんのようにずっと眺めているだけでは、しっかりとこれは行政指導してもらわなきゃ金融庁としての値打ちがない、金融庁がある意味がない、経営健全化計画をつくっている意味がないわけでありまして、このことをしっかりやってもらいたいと思いますが、一言、それだけで結構です、あと、まだたくさんありますから。

柳澤国務大臣 仰せのとおり、しっかりやらせていただきます。

佐藤(観)委員 それから、せっかく財務大臣いらっしゃるのに、法案が金融庁関係が主でありますからそうなったのでありますけれども、国債の膨大な発行、この返還、これから先々大変な状況になってくる。それは、小泉さんが言われるように、五十兆の収入で三十兆借金するというのは、もうこのこと自体、異常。これがまだ恐らく何年か続いてくるのでありますから、大変な状況だと思っています。

 国債の今後の償還の問題あるいは国債市場の問題については、本当は本格的にやらなきゃいかぬのですけれども、ちょっと時間がありませんので、一点だけ、補正予算に関連して、そのことをお伺いしたいと思うのであります。

 というのは、一つは、新聞等によりますと、一兆七千億円の国債発行許可額というのか、限度額というのでしょうかがあって、一兆六千八百億でとまっているというようなことが出ています。要するに、平成十三年度を通して三十兆ということで完全にできるのかどうか。これは我々新聞でしか見ていないものですから、また法案は、もちろんこれはまだ出ていませんから、来月早々に出るのでありましょうが、現時点において、財務大臣として、この三十兆円の枠内におさめる自信を持っている、こういうことが言えるのかどうかということが一つであります。

 それというのは、最近の長期金利とか株価の推移とか、あるいはこれからの国債償還の状況を見てみますと、私は、かなり危機的な状況、一触即発の状況じゃないかというふうに思っているわけであります。

 例えば、ムーディーズが日本の国債の格を格下げの方向で見直すというのを九月の六日になされている。それから、九月の十一日、くしくも米国で同時多発テロがあった日でありますけれども、S&Pが、ネガティブアウトルック、つまり下方修正の見通しというものを出している。

 こういう状況の中で、この補正予算で三十兆を超えるということになりますと、市場はかなり値崩れ的な、つまり、何だ、これも守れないんじゃないか、そういう雰囲気になってくる危険性というものを私は持っていると思っているわけであります。これは、市場関係者等々も、聞いているわけじゃありません。本格的にはまた別の機会にさせていただきますが。

 そういう面でいきますと、この補正予算で残りの一兆七千億以下でおさめるということは非常に大事なことではないかというふうに私は見ているものですから、そこのところは、塩川財務大臣は自信を持って佐藤さんの言われるようにいたしますということになるかどうか、その点についてお伺いいたします。

塩川国務大臣 応援団いただきまして、ありがとうございます。

 おっしゃるように、八月ごろから九月にかけまして、世界の格付民間会社でございますが、それぞれいろいろな予測を出したりしておりまして、これを私は非常に深刻に受けとめておりました。日本の権威にかけてでも格付は守っていきたいと思っておりますので、そのために、やはり三十兆円で、国債の発行は、これからそういう安易な財政の資金に頼らないんだという姿勢を明確にするという必要がございまして頑張っておるところでございまして、御理解のほどお願い申し上げたいと存じます。

佐藤(観)委員 いや、結論的にはおさまるんですか。

塩川国務大臣 補正予算は、この三十兆円以内においておさめてまいります。

佐藤(観)委員 それから、けさ国会へ出てきたら極めて不愉快な記事が出ておりました。それは、本法案の実務的な責任者でございます原口総務企画局長の問題でございます。

 九六年、九七年にあなたが近畿財務局長のときに、大阪地検、大阪高検、神戸地検、兵庫県警、京都地検、九七年のときには和歌山県警、大阪高検、京都地検、京都府警、大阪府警、この接待をしたという記事が、九七年一月、九七年十月、九七年三月、九六年もありますね、したという記事が出ております。

 私が言うまでもないけれども、九六年前後に官官接待ということで大変問題になって、九五年には自粛、九六年には禁止をするということまで、かつ九六年の十一月には大阪高裁が、相手も中身も明らかにできなければ一人六千円が限度、こういう判決まで出ている後に、なおかつ、近畿財務局長である原口さんを中心にして、俗に言う官官接待がなされていたということが報道されておるわけでございます。

 一体これは事実なのかどうかということと、それから、検事長とか刑事部長あるいは高検の検事とか、こういった人を接待してどういうメリットが当時の大蔵省というのはあるのかなというふうに思いますが、特に重要なことは、既にそのときに官官接待ということで大きく世間は問題になり、自粛及び九六年からは禁止ということになっているにもかかわりませず、報道によれば、こういうことがなされています。しかも、これは読売新聞の情報公開請求で開示された文書でありますから、そううそではないというふうに思いますが、まず御本人の答弁をお伺いして、財務大臣としてどう処理なさるのか、お伺いをしたいと存じます。

原口政府参考人 御指摘の会合につきましては、当時、業務の必要性等考慮して行ったものでございますけれども、場所等の選定については、もう少し慎重であった方がよかったかなということを感じておる次第でございます。

佐藤(観)委員 そう私も追及するつもりはなかったんだけれども、場所が悪いだけというようなことを言って、必要性があるようなことを言っています。どういう必要があるんですか、この地検やらあれやら。その当時は、金融事件というのが随分出ていたし、おたくの管内でも旧阪和銀行が倒産するというようなことがあった背景も言われておりますけれども、地検の人や警察の人をどうして財務局がやる必要があるんでしょうか。

原口政府参考人 個別の内容についてはあれでございますが、例えば、一つ例で申しますと、当時、金融機関が破綻をいたしますとそこの警備をお願いしなきゃいかぬというようなこともございますが、事の性格上、これは突然、前広にお願いするわけにもいかないというようなこともございましたし、一般的に、いろいろな情報交換をする必要があったということでございます。

佐藤(観)委員 あなた、余計なことばかり言うからだんだん時間がたってくるんだよ。高検や県警がつぶれた銀行を警備しますか。あれはおのおのの金融機関がちゃんと警備会社を雇ってやるのであって、わざわざあなたが、あなただけじゃないけれども、財務局がわざわざそうしなきゃやってくれないんですか。

 特に、あなた、何で地検や何かが警備に関係あるんですか。これは、素直に認めればいいものを、余計なことを言うものだからどんどん長くなるので……。

原口政府参考人 いや、一例として申し上げたわけで、すべてそういうことであったということではございませんので、御理解いただきたいと思います。

佐藤(観)委員 もう時間ですからやめますが、あなたが監督すべき金融機関が破綻の事件がいろいろと多い。それを調べたり告発したりするのは地検や高検やいろいろなところの仕事なので、何で財務局がお金を出して、しかもそれは公金でしょう、恐らく。恐らくですよ、調べていないから。出して、地検や高検や警察を接待しなければいかぬという、その理由がわからぬ、私には。

 時間ですからまた次の人に譲りますけれども、財務大臣、あなたの管轄下でしょう、これは。事件自身は九六年の話でありますけれども、どういう処理をなさいますか。

塩川国務大臣 私はきょう新聞の写しを、リコピーを拝見しました程度でございまして、これはよくあることでございまして、現在はそういうことはもう全然ございませんが、以前はよく情報交換とかあるいはお互いに意思疎通するとかいうこと等で会合をやっておったことは事実でございますが、その流れの一環として、その当時の局長が先輩のしきたりを因習してやったんではないか、私はそう解釈しておりまして、その当時における状況等はわかりませんのでコメントいたすことはできませんが、あったことに対しまして、この際ちょっと検討してみたいと思っております。

佐藤(観)委員 時間ですからやめますが、私がたびたび言っているように、重要なことは、九五年前後から、前から、官官接待というのは問題になっているわけですよ。そして、九五年には、これは各省自粛しなさい、九六年から禁止になって、今細かい規程がございますよね。ですから、大臣みたいにそういうのんびりしていたことを言ってもらっちゃ困る、これは。ここだけあった話じゃないんで、あの当時は周辺、いっぱい問題があって、今細かい公務員の倫理規程ができているわけでありまして、きょう朝コピーを見たと。私も今、朝コピーを見ただけで物を言っているわけですから。

 今後の処置につきまして求めておいて、この問題については、他の議員もおられますので引き続きやっていただくことにいたしまして、私の質問を終わります。

山口委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時十二分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時一分開議

山口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。末松義規君。

末松委員 民主党の末松でございます。久々に質問させていただきます。

 まず、今回の法案のことに入る前に、きのう日経の記事に、柳澤金融担当相の私的懇話会である日本型金融システムと行政の将来ビジョン懇話会というのが二十四日開かれて、不良債権の問題などの対応について話し合ったということで、新聞の見出しでいくと、「だめな銀行は退出を」というような意見が主流であったと。日本は銀行が多過ぎる、伸びる銀行は伸ばし、だめな銀行は退出を促すべきだという意見が大半を占めたという話なんですが、この点について、金融担当相の御意見、御感想をちょっとお伺いしたいと思います。

柳澤国務大臣 今御指摘の懇話会、二回の会合を了した段階ですけれども、これは事柄の性質上、議事録等の開示についてはそれぞれ座長、蝋山先生がお務めいただいているわけですが、座長が記者会見をされて要旨をお伝えするということで進めさせていただいております。

 まだ、初めの議論というかお話という段階でございますので、どういう意見が出たというようなことについて、出た意見について何かコメントを申し上げるというようなことは差し控えた方がいいんではないか、これからの議論を大いにしていただくということが大事じゃないか、こんなふうに考えます。

末松委員 ちょっと事前の質問にはなかったんですけれども、一応大臣の基本的な考え方の中で、やはり効率の悪い、あるいは非常に厳しい銀行というのは、いや別にこれはひっかけの質問でも何でもないですから、そういう銀行は、やはり市場の原理に照らしてある程度淘汰されていくことが、日本にとって今求められているのか。あるいは、やはり昔からの護送船団という形で、一つのおくれをとっている銀行を基準にして、すべてすくい上げていくことが必要だと、どちらで大体お考えですか。

柳澤国務大臣 護送船団方式の金融行政は、私は、一九九七年十一月の大手行あるいは大手証券会社の破綻という事態において、日本の国の金融というのは明らかに転換をしたというふうに認識しています。

 ただ、いきなりそういう現実を国民にすべて消化しろと言われても、これはもう余りにも激変に過ぎるということから、緊急措置の二法が制定されて、緊急的な対応が行われたわけでございますけれども、これらはいずれにせよ臨時異例の措置であった、こういう状況が現在立たされている我々の金融の状況だし、金融行政の状況である、こういうように思います。

 私は、基本的に市場原理を主として、しかしまた、信用秩序の維持という大事な理念というものもありますので、それらを総合的に勘案して、しかし、そうは言い条、できるだけ自己責任、自己規律のもとでの金融の運営、金融システムの安定というものをかち得ていかなければいけない、こういうふうに考えているということです。

末松委員 どちらも考えていくからというのは、なかなか言葉では美しいんですけれども、やはり最小限のルールの中できちんと競争していかなきゃいけない。それの効率について、やはり市場で判断を下すというのが私自身は基本であると思っております。そう単純なものじゃないよとおっしゃるかもしれませんが。

 それでは、ちょっと今度の、株式の買い取り機構の関係について、この法案についてお尋ねをいたします。

 まず、私の立場は、本当にこういうセーフティーネットが必要なのかという観点からお伺いをします。

 といいますのは、私なんかが見れば、かなり急にこういうことを言い始めたというのは、何か唐突な感じがするんですよ。そもそも、銀行の株の保有については、アメリカ等を含め欧米の方ではかなり制限的な考え方がずっと主流を占めてきたわけです。我々民主党も、そういった意味で、銀行の経営の健全性ということから考えれば、それはやはり株は持っちゃいけないというぐらいまでかなり厳しい考え方をしているわけですよ。

 そういうふうなことが世界的に明白でありながら、日本の銀行というのは、特に株の持ち合いというか、これが常態化してきたわけですね。それには幾つかの理由があるとは言っておりますけれども、それを大蔵省もずっと指導してきたような節もあるわけなんです。それが急に今度、八%という、バーゼルの銀行監督委員会ですかそういうふうな議論にものって、そこで八%以上持ってはだめだと。そうしたら、余分な株が十一兆円分ぐらいある、それを短期間に売らないかぬというようなことからこんなセーフティーネットをつくるというのは、ややいささか計画性がないように思うんですけれども、いかがでしょうか。

 と同時に、今まで銀行の業態をそのまま認めておりながら、急に変わったというところ、これは政府に責任があるんじゃないですか。

柳澤国務大臣 株式持ち合いが非常に行われたということは御指摘のとおりでありますが、それを大蔵省が何か奨励をしたというか、そういうふうなおっしゃり方が今あったやにお聞きしましたけれども、私の記憶ではそういうことはなかったというふうに思います。

 そういうことですが、現実問題として、日本の株式保有については、公正取引的な見地から、一社については五%しか持っていけませんよということはあったんですけれども、銀行の資産保有の健全性の観点から総量規制をするというような規制はなかった、これがこの事案についての銀行法の体系が定めるところであった、こういうことでございます。

 それを、どうしてこういうふうに、唐突にとおっしゃるわけでございますけれども、今委員も若干言及されましたけれども、バーゼルの委員会の方でも、実際に証券、あるいは特に株式についてのリスク管理というもののあり方がどうあるべきかということが実は論じられているわけです。当初の予定ですと、私どもが保有制限をする二〇〇四年には、そのバーゼルの方の規制も始められるというようなスケジュールのもとでの論議が進んでおったわけでございます。

 したがって、私どもとしては、そのバーゼルの二〇〇四年の規制がどういうことになるかですけれども、それ以前に、むしろそのバーゼルの規制というものをスムーズに受け入れられるというようにしておく必要がある、こういうふうにも考えたわけでございまして、若干バーゼルの方は延びましたので、それなら延ばせばいいじゃないかというようなお話にもなりかねないわけですが、そこはやはりもう早目に、前広に、そういう受け入れの体制を整えておくということは悪いことじゃありませんから、私どもとしては、既定の方針に従って、二〇〇四年を目途にして残高そのものを、保有残高そのものを縮減しておこう、こういうことが今回の背景でございます。

末松委員 今大臣言われましたけれども、バーゼルの委員会で二〇〇四年、当初はそうだったという話を聞いておりますし、それが二〇〇五年になったと。この一年間というのは結構大きいのですよね。

 なぜかというと、その十一兆円のうち、銀行で株式を九兆円ぐらいは消化できるといって、あとの二兆円分の株式保有を今度の機構に買い取らせろというような話があるわけですよ。でも、平均して一年間に三兆円ずつ、三年間でやりましょうと。そうすると、二〇〇四年ぐらいまではそこでできるわけですね。そして二〇〇五年という話であれば、あと一年たてばその二兆円も市場で消化をできるわけですよ。

 そういったような、このセーフティーネットをつくる必要がないということは考えなかったのですか。あるいは、そういうふうに延長しろよという働きかけも日本は一切やっていないのですか。

柳澤国務大臣 率直に言って、これは上限を決めたということでして、それ以下であっちゃいけないとかということはありません。むしろ、それ以下である方が望ましいというようなこともあるわけでして、上限いっぱいの保有というのを一年前に実現したといって何か責められることはないわけでして、我々としては、基本のところは、何というか、まだ確たる基準というものを想定しているわけではないのですけれども、バーゼルの基準というのを考えたときに、相当の、この自己資本とティア1と同額というようなこと以上のきついレギュレーションになるというふうに、これは一般論ですけれども、まだ決まっているわけじゃありませんけれども、考えているわけでありまして、今程度の保有の規制というものはできるだけ早く実現した方がいい、こういうふうに考えているということです。

末松委員 答えてください、私の質問に。

 だから、延長を働きかけたとか、あるいは二〇〇五年からとか、そういうことでやればいいじゃないかと。別に、上限云々かんぬんを私は言っているわけじゃないのですよ、期間的なものを言っているのですよ。

 いいですか。私のポイントは、あと一年やれば、二〇〇五年までにやれば、このセーフティーネットが必要ないじゃないか。銀行の市中消化によってということは考えなかったのか。あるいは、その延長を働きかけなかったのか。そう言っているのですよ。答えてください。

柳澤国務大臣 私、答えているつもりですし、また、委員が言われる働きかけなかったのかというようなことの意味がちょっとわからないのですけれども。もう少し、わかるようにちょっと表現していただければと思います。

    〔委員長退席、佐藤(剛)委員長代理着席〕

末松委員 再度申し上げますけれども、つまり、二〇〇二年、二〇〇三年、二〇〇四年、この四年間までに、大蔵省の資料ですよ、それによったら、総量十一兆円の自己資本以上の株式を銀行が今持っている。だから、そのうちの九兆円は従来からの銀行の市場による株式の消化によってそれははけるだろうと言っていて、あとの二兆円ぐらいが実ははけないから、それを株式買い取り機構に買い取らせるというような説明を、私は実は受けたのですよね。それはそんなに間違っていないのかもしれません。

 であるならば、あと四年目を、四年目、つまり二〇〇五年も銀行に市中で株を売らせて、そういうふうにやればこのセーフティーネットという、十一兆円ということであればそれは消化できるんじゃないですかということ、もうちょっと突き詰めて考えれば、バーゼルの委員会にそれをちょっと働きかけるというようなことは考えなかったのかと言っているわけです。

柳澤国務大臣 わかりました。

 ティア1と同額の今度の保有制限というのは、バーゼルの委員会とは関係ありません。バーゼルの委員会から言われたのでティア1と同額にしているというわけではないのです。

 バーゼルの委員会の資産のリスク管理というのは、最終的にはリスクウエートに表現されるようなものなのです。そうすると、それはなかなかきつい、正直言って。自己資本とティア1と同額にしておけば、それ以上のきつさというものを銀行が考えなくていいかというと、そういうものじゃないという想定があるわけです。

 したがって、私どもとしては、既定方針でできるだけ早くにこの保有制限というものを実現すれば、早ければ早いほどいい、こういうのが実情なわけであります。

末松委員 まだ正直言って、早ければ早いほどいいということであれば何で二〇〇四年なんだという話が、また当然出てくるわけですよ。

 そこはお答えにならないというのだったら、それはそれでしようがありませんから、ちょっと次の質問に移りますけれども、そのバーゼルの基準の方というのは、基本的にいけば、これは金融監督庁の資料なんですけれども、銀行の業務内容やリスク管理の手法が多様化する中で、すべての銀行に同じリスク計測手法の採用を求め続けるならば、かえってリスク管理の向上の妨げとなりかねないことから、多様な選択肢を提供する必要が高くなったという理由のもとに、先ほど言ったリスクウエートの問題なんかも含めて考えているわけですね。

 先ほど大臣も言われましたけれども、要は、一律に、例えば株式の保有が、リスクウエートのこの分母が、百のところが百五十になったというから、だから、では株式については自己の保有するティア1のレベルまで、日本の銀行はすべてそれに右へ倣えしろというようなことを、どうして決めたのですか。

 もうちょっとリスク管理の多様性ということを考えれば、必ずしもそのバーゼルの基準はそんなことを要求しているわけじゃなくて、バーゼルの基準はあくまでも、八%、これをきちんとクリアしなさいよと言っているだけなんですよ。

 ということであれば、まさしく護送船団方式、それ以外の何物でもないじゃないかということになるのですが、どうですか。

柳澤国務大臣 バーゼルのリスク管理というものは、非常に資産運用の多様化というようなものを認める形で、できるだけきめ細かくこれから資産というものを見ていこう、こういうふうにしているわけですね。そういうことで、株式についても、特にポートフォリオインベストメントに使われる株式なんかについては、恐らくそういうことの一番の規制の眼目になるだろう、こういうふうに思うわけですね。

 そういうことが片っ方で進んでいるというときに、日本の銀行の株式保有がそのバーゼルのリスク管理にうまく適合できていくだろうかということを展望したときに、なかなかこれはきつい、正直言って。こっちの方が最低どのくらいになるかというようなことを交渉当事者というのは大体目星をつけているところなんですが、そういうふうになってくるときに、これをそのときまで、バーゼルのリスク管理があるまで待とうというのは、極めてやはり行政としてもまずい。できるだけその前に保有額そのものを圧縮しておく方が、やはりバーゼルの次に来るリスク管理の体制にうまく適合できるようになるだろう、こういう考え方であります。

 ですから、だから「当分の間」というような言葉も書かれているというふうに先ほどもお答えしたわけですけれども、できるだけリスク管理の方式というものをレベルの高いところで受け入れるにはどういう準備が必要かといったら、本当に今のは明らかに、世界でも類が見られないぐらいの株式保有の比率になっていますから、これの圧縮をまず図っておくことが大事だ、こういう認識が我々にあるということであります。

末松委員 そこまで大臣おっしゃるんだったら、どうして去年からこういうのをしていかなかったんですかね。去年、法案提出してもいいわけでしょう。つまり、私が言いたいのは、ちょっと政府が遅いんじゃないか。

 いいですか。このバーゼルの見直しについてはいろいろとずっと経緯があるわけですよ。それなのに、実はことしまで引っ張って、じゃあと三年間しかありません、銀行の株を一挙に売れば市場が下がります、それで、だからこれは混乱して、それじゃいけませんから買い取り機構をつくらにゃいけませんという論理は、ちょっとこれは無理があるんじゃないですか。だったら何でもうちょっと早く準備をやらなかったんだ、あるいは、もしことしやるんだったら何でもうちょっと遅くこの期限を設定しないんだ、そういうふうにやれば別に買い取り機構なんか必要ないじゃないかと私は申し上げたいんですよ。

柳澤国務大臣 まず、委員がおっしゃっているのは、ティア1同額、最上限同額というのはもっと後の実現でいいじゃないか、後の時期に実現することでいいじゃないか、こういうことだとおっしゃるんだとしたら、それは、私かねてずっとお答えしているように、できるだけ早くの方がいいんですということを申し上げることが私の答えだということでございます。

 今度は、この規制自身をなぜもっと早目にやらなかったということについては、まあそういうそしりというか、そういうものもあり得ると思うんですけれども、片やバーゼルのいろいろな論議というのも、いろいろな紆余曲折をたどっている。ついに若干延ばすということになったくらいになかなか難しい論議が行われているということでありまして、まあそこのところは、行政の一つの裁量として今回の時期が選ばれたということで御理解を願うほかない、このように思います。

末松委員 ちょっと曲解しないでください。私は、銀行のこの保有制限そのものをだめだと言っているわけじゃないわけですよ。ただ、私が問題にしているのは、短期間で株を売るから株式市場が下がるから、だから買い取り機構をつくるという、この一点に私は実は批判をしているわけですよ。必要性がないんじゃないかと。それについて大臣お答えにならないので、もうちょっとお話をさせていただきます。

 つまり、短期間で売らせるということがメーンな理由であるならば、どうも売れないかもしれない、あるいは株式が下がるかもしれないという理由でこの買い取り機構を持っていっているということでありますけれども、ちょっと私聞きたいんですけれども、例えば欧米の諸国で株式の買い取り機構、こんなことをやったところがありますか。

村田副大臣 事実のことなものですから、私の方から答弁をさせていただきたいと思います。

 この法案におきますこのような機構というのは、G7の諸国においては存在しないということでございます。

末松委員 ちょっと今痛々しいお姿で答弁されているので、それ以上追及するのは大変あれですが、G7だって、もともと日本みたいに株の持ち合いをがんがんにやっているところは少なかったということはあるかもしれません。

 ただ、やはり欧米の方も銀行業の健全性を考えるならば、日本もそれを倣って、今あたかも銀行の株の過剰な保有はよくないんだと言われているけれども、少なくとも、昔大蔵省が指導しなかったにしても、それはいろいろな関係者から聞いたときにはそういう情報が入ってきましたから言いますけれども、もしそれを、積極的に推進はしなかったまでも許容はしていたわけですよね、指導監督の立場にある大蔵省が。ですから、そういったところの転換をさせるというんであれば、本当に早くからきちんと方向性を立てて、バーゼルの議論の紆余曲折があるからとかそんな理由じゃなくて、もっと日本としては早くからやるべきだったと。

 柳澤大臣はまたこの大臣のポストに戻られたわけですけれども、その前のときからきちんとそういうのを言うべきじゃなかったのかと思うんですけれども、何かあたかもことしになって、いや、これが正義なんだみたいな言い方をされると、銀行業界の方も何だという話になるんですよね。その点についてはいかがですか。

柳澤国務大臣 株式の持ち合いについてもっと早く手を打つべきであったということでありますが、いや、そう言われればもうそのとおりだと言わざるを得ないんですが、やはり、銀行行政、金融の健全化ということに取り組むに当たっても、非常に問題は多岐にわたり、あえて言えば山積しているわけですね。それをすべてに透徹して、すべて一挙に一動作で片づけろと言われれば、それはもうそのとおりなんでございますけれども、やはり、状況を見て一つ一つ問題を片づけていくほかないというのも、また一つの現実なんです。

 これは、それをすべて神様のように全部見通して周到にもっとやりなさいと言われれば、それはもう、そこまで言われれば、そのとおりですと言わざるを得ないんですが、現実の行政の課題の処理というのは、まあとにかく課題が眼前に来るに応じてそれに対応するということになる。我々はもちろん、将来を見通して、透徹した、また周到な取り組みをしなきゃいけないということは肝に銘ずるところですけれども、現実の姿としては、これも一つ現実として御理解願いたいと言うほかありません。

末松委員 ちょっと大臣、言葉が多いんですよ。ちょっとそこは反省していると言えば一言で済んだわけですよ。何も別に神様を私は要求しているわけじゃないし、だから、その辺の言葉、答え方はうまいんだけれども、ちょっと余り飾らないでいただきたいんですよね。

 だから、そこはちょっと御注意させていただいて、じゃ、今銀行が市場へ株式を出すと危ないというのは、それはわかるんですけれども、今の市場をどう見ているんですか。かなり急落をするというようなことで、この買い取り機構を今やらなきゃだめだという何か特別の理由があるんですか。

柳澤国務大臣 私、今の株式市場について、私の立場にいてこれをどう見ているかというようなことはやはり申し上げるわけにいかないということが基本です。

 ただ、全体としてこういうものが必要だというふうに考えるゆえんは何かといえば、それはやはり、ここずっと銀行が株式の放出をしてきたということが、株式市場の上昇していい局面でもなかなかそれが現実にならなかったという観察もあったということは我々も聞いて知っている、こういうことです。

末松委員 ちょっと後で聞こうと思ったんですけれども、今、特別検査というのをやろうとしていますよね。これで、あるエコノミストの、大手三十社とかいろいろなうわさが出ているわけなんですけれども、そういうのと何かリンクさせて、これひょっとして、例えばこういったぼろ株を引き受けさせるためにああいう特別検査もやっているんじゃないかといううがった見方もあるんですけれども、その点についてはいかがですか。

柳澤国務大臣 私の頭の中でその両者は全く結びついておりません。

末松委員 それでは、ちょっと今の買い取り機構の必要性そのものについて、必要ないという立場からの質問を一応移しまして、今度は、買い取り機構の中でやるについて、国民の負担を最小限にやはりするべきじゃないか、その観点からお伺いします。

 二兆円という政府保証、これはセーフティーネットあるいは心の安定のためにやる額にしては多過ぎるんですよ。まず、国民の最小限負担、この原則についてどう考えていますか。

柳澤国務大臣 これは申すまでもなく、最も大事なことだ、そういうふうに思っています。我々は、この国民負担最小の原則のもとで、しかしまた、実際にワークできるシステムというものをどうつくるかというのが我々の課題だと思っています。

末松委員 それでは、この国民の最小負担の原則を生かすためにどんな工夫をこの法律でやっていますか。

原口政府参考人 国民負担に極力つながらないようにするということで、まず、買い取りは可能な限り国民負担につながらない、一般勘定と申しますか、そこで、ETFとか投資信託の組成あるいは自社株取得を目的としたそういう勘定を設けている。それから、政府保証を付したセーフティーネットとしての買い取り。これには政府保証をつけておりますが、これにつきましても、買い取りの対象株式を限定する。それから、買い取りの開始には運営委員会の議決を要するとする。さらには、銀行等からあらかじめ株式の売却額の八%に相当する売却時拠出金を拠出していただきまして、当初拠出金とあわせて損失が出た場合のバッファーとするという諸方策を講じているところでございます。

末松委員 局長さん、そういう言い方をしても、僕は別に、私がわかるからという理由で聞いているんじゃないですよ。国民の皆さんにこれは知らせるために言っているんですからね。一番わかりにくいような言葉で答えられても困るんですよ。

 まず大臣にお伺いします。

 大臣、この前、共産党の方だったと思いますけれども、たしか、実は、損は国民にさせてもうけは業界でしたっけ、何かそういうふうなことを言われたときに、いや、その指摘は当たらない、負担も、あるいはメリットもデメリットも均衡しているというような発言をされたんですが、私は事前に質問していますけれども、それについて問いたいんですけれども、あのときはたしか、八%、二兆円ですよね、そうすると千六百億円。それに百億円の拠出金。そのうち、多分一年間で一億運営費に充てるとして十年間で十億円。つまり百億から十億を引いた九十億円の拠出金と、それから八%の手数料の千六百億円、だから千六百九十億円。これが最悪の国民負担になる可能性があるのと、銀行の負担が百億円という、こういうことを考えれば、両者の均衡があるわけがないんですが、それはどういう考えでそういう発言をされたのか、お答えください。

柳澤国務大臣 ちょっと計算を間違っているんじゃないかと思うんですけれども、要するに、二兆円の八%、千六百億、それに九十億だから千六百八十億円が銀行の負担、こういうことです。そして、それに対して国民の負担は二兆円ではないか、二兆円と千六百九十億円ではバランスがしてないんじゃないか、こういうことが佐々木憲昭議員の御質問の趣旨でありまして、またいずれ、きょうその議論があるという予告を受けているわけですが、そういう比較というか、これはもう可能性が随分入っておりまして、二兆円が全部すっ飛んじゃうというような可能性の極大、保証ですからリスクがあることは私も否定しませんけれども、そのリスクが一〇〇%という前提でいろいろな御論議をされるというのは、やはりいかがか。

 それから、これはあえて言えばますます議論が燃え盛るのかもしれませんが、あえて言えば、どっちが先に損をしていくかといえば、民間の方を先にさせているということもあるわけでございまして、前後関係では。そういうこともあるわけでして、可能性、リスクというものをまさに現実のものとして議論をするというのは、我々そんなに、保証はしますけれども、リスクが一〇〇%発現するというケースを考えているわけではありませんので、少し話として極端な議論ではないか、こういうことを申し上げております。

末松委員 この買い取り機構の構想については、私いろいろな筋から聞くと、必ずしも金融庁がオリジナルにやろうとしてきたことではなくて、どうも自民党のある幹部から強力にねじ込まれた、それを骨抜きにしたのがこうなったんだというような、これも妙な説明ですけれども、そういうことも聞いたことがありますし、その意味で、ここまで戻して評価してほしいみたいな形もちらっと言われたこともあるわけなんです。

 ただ、その二兆円、だったら二兆円という可能性はやめろと。要するに、銀行の負担が千六百八十か九十か、それは知りません、それは瑣末なことですよ。その中で、例えば八%を銀行が手数料的に払うならば、それに例えば国民と銀行で折半で、さらに八%今度国民分を乗せて一六%というところまでのリスクをあれして折半しようねという話であれば、それは銀行が、金融機能が大切だからということも言えるわけですよ。ただ、二兆円という、何で二兆円なんだというのが、さっきの御説明とも関連するのかもしれませんけれども、それにしても巨額ですよね。あのリップルウッドにしても四兆円近く税金が吹っ飛ぶんだとかなんとかいう話もありましたけれども、国の税金をそんな形で、見せ金ですから問題ありませんというふうなことを余り軽々に言ってほしくないのですよね。

 だから、そういった意味で、本当に国民最小負担の原則というのをこの法律が貫いているのかどうか、そこを大臣、本当にどう考えていますか。

柳澤国務大臣 ですから、先ほども申したように、国民負担最小の原則というものが大事な原則としてありますよ、しかしまた、このシステムを動かさなきゃならない、こういうこともありますよ、そこをどこにバランスを求めるかということなんですよということで御理解をいただこうといって我々は提案をしている、こういうことです。

末松委員 もし、そこまで、国民最小負担の原則が大事だ、最も大事だとさっき言われましたよね。ならば、何でこの法律に、その一条かあるいは基本目的にそれが書いていないのですか。何も書いていないじゃないですか。そこはどうなんですか。

柳澤国務大臣 書いてある、ないというのは大変重要なことかもしれませんが、私どもとしては、そういうことを現実の規定の上、現実の仕組みの上でそういうシステムをつくっておくことがより大事だ、このように考えています。

末松委員 言葉でそんなに何回も言われても困るんですよ。法律にそこはきちんと明記してくださいよ。それだったら話はわかるんです。それは当然常識じゃないか、当然常識ですよ。それが何で法律には、ここのポイントに入っていないのかということなんですよ。いや、実際に使いません、本当に使わないのですかと言いたくなるわけですよ。本当に二兆円で済むのですかとも言いたくなるわけですよね。そのときに、その原則を入れ忘れたという話じゃ通りませんよ。大臣、そこをもう一回お聞きします。

柳澤国務大臣 ちょっと私の話の趣旨が通じていないのじゃないかと思うんですけれども、私どもは、その文言が入っていることも大事かもしれませんが、そのことが現実に仕組みの上ででき上がっていることが大事だというふうに考えていまして、そういう仕組みを我々はつくっているという気持ちで今この提案を申し上げている、こういうことを申し上げたのです。

末松委員 そういう精神規定も入らずに、いや、もうこの仕組みをそういうふうに考えていますから大丈夫ですというほど法律は安易につくられるものなんですかね。

 私はこれ以上申しませんけれども、ここは本当にそういうことを考えて、あなたはさっき言ったんですよ、最も大事な原則だと。それが入っていないものを、国民に何で法律をこういう形で提示するのか理解できない。そこは本当に、できたら修正していただきたいと思います。

 それから、ちょっと財務大臣にお伺いします。大臣、起きてください。

 もしこの政府保証で損失が生まれたとした場合、この損失保証というのは、この財政措置的には一般会計から損失補てんするんでしょうか。あるいは、国債みたいなものでまた対応するんでしょうか。

塩川国務大臣 十年先のことでございますしいたしますので、まだ今のところ予測いたしませんけれども、恐らく一般財源で補足することになると思っております。

末松委員 これは、十年先になってすべてこれを清算されるんですか。ちょっとそこの辺、済みません。私、もうちょっと別の方式かと思っていたので。

原口政府参考人 機構の存続期間を十年としておりまして、そういう最終的な損益の確定なり、それに対する補てんが万が一必要な場合の措置については、機構の解散時に処理をするということでございます。

末松委員 あり得る想定の中で、二兆円か、あるいはそれ以上かもしれないという不安視する方もいます。あるいはそれ以下かもしれないという方もいます。

 そういった中で、いずれにしても、何兆円かという単位なものですから、これ、例えば将来、国民の負担になることは事実なんですよね。ですから、小泉さんが、国債は三十兆円までに抑えるとか、国の将来の借金をふやさないようにできるだけ努力する、そういうことを言っておられる中で、どうもそういった方針と、これは二兆円、三兆円だと、今二兆円という枠がありますけれども、それをまた国民の将来負担にするという関係でいけば、それはまだわかりませんよ、実際。これはそれより使わないかもしれませんけれども。

 そういうところで、もっと言えば、だからこの買い取り機構なるものは私は必要ないと思うんですが、ちょっとくどいようですが金融大臣、再度お願いします。

柳澤国務大臣 セーフティーネットですから、これは、何というか、セーフティーネットとして意味があるというふうに我々考えていまして、こういう仕組みを置いていただきたいという考え方で御提案をさせていただいているわけです。

 セーフティーネットというのは、まず、使われなければ使われなくて一番いいわけです。だけれども、それがセーフティーネットがあるということは、マーケットにどれだけの心理的影響があるのだと専門家から言われるかもしれませんが、いざというときにはここに、いわばオーバーフローしたものを受けとめるものがありますよということは、それなりにマーケット心理にも影響がある。使われないのがいいのだけれども、あることに意味があるという考え方も私はでき得るというふうに思っているわけでして、ぜひこの存在を認めていただきたいと思います。

末松委員 ちょっと仕組みの中に入っていきますけれども、例えば、ちょっと私も見ただけで、先ほど朝も佐藤議員の方からこの質問があったと思いますけれども、銀行としては、自分の持っている株が、市場の株価の方が簿価よりも高ければ、それは市場で売りますね。そういうふうに売れない、いわゆるぼろ株をこの機構に全部買い取らせるのじゃないかという不安があるわけですよ。これはみんなそう思いますね、仕組みを見ていて。

 なぜかというと、銀行の関係者が、この機構の理事とか、あるいは担当の役員かどうか知りません、そういう幹部になるわけでしょう。そうしたら、利害が相反する人が、同じ人たちがやるわけですよ。ということであれば、そういったぼろ株を高値で買って、それで後、低いところで売ってしまうということで国民に損が出る、これは計画的な犯行じゃないかというようなことを言う人もいるんですよ。それについてどう考えられますか。大臣、お答えください。

柳澤国務大臣 お答えします。

 ぼろ株を売るごみ箱になるのではないかということは、株式の銘柄というか、株式の要件を定めておるわけでありまして、そういうことにはならないような担保の規定が置かれているということで御理解を賜りたいのです。

 それから、役員が銀行の出身者であるということですけれども、これは準公務員という身分を与えておりますし、守秘義務もかかっていますから、売り先の金融機関と情報を共有して云々というようなことはあらかじめもう遮断されているということであります。

 なお、それに加えて、これは丁寧なんですけれども、運営委員会でその買い取りの方針、そういうことを決める。これは、第三者的な人たちが委員会を構成して決める、議決をするということになっておりますから、そうした担保も規定されているということで御理解を賜りたいと思います。

末松委員 なかなか理解できないんですよ、そこが。

 運営委員会について、もうちょっとお聞きします。

 あらかじめ質問してあったと思いますけれども、運営委員の責任というのはどういうことなんですか。もし例えば、国民最小の原則からいって、これはちょっと明らかに不合理だというような売買をやったとか、そういったところの判断ミスというようなことというのは、何か責任を彼らはとるんですか、全くとらないんですか。

原口政府参考人 機構の役員につきましては、総会において解任することができるほか、法令等に違反する行為があった場合には、内閣総理大臣及び財務大臣が機構に対して解任すべきことを命ずることができるようになっております。

 また、運営委員会の委員につきましても、職務上の義務違反があった場合には、理事長が解任することができるよう省令で定めることを予定しております。

 そのほか、利益相反行為を回避するための代表権の制限でありますとか、機構の運営委員会の委員に対する守秘義務など、所要の法的制約を課しておりますので、そういうこと全般を通じまして機構の運営の適正が確保されるというふうに考えております。

末松委員 国民から見て、委員が解任されて、ころころかわったって、別に何ら問題ないんですよ。問題ないというか、要するに国民にとって大事でも何でもないんですよ。ロスが国民に来ること自体が問題なんで、それを、だれが役員になって、何かミスを犯したから、ただかわった、かわったというだけが責任ということじゃないと思うんですね。そこはちょっときちんとしておいてくださいよ。

 もし、その委員が自分の資産でもある程度そこで補償するぐらいの気持ちであるんだったら、国民最小の原則というものがあるかもしれませんけれども、一切、おかしい役員がかわりました、ミスした役員がかわりましたというだけで責任をとったなんということは、正直、言ってほしくない。

 それから、質問をさらに続けますけれども、運営委員会の議事録というのは公開されるんですか。それと、同じように保有株のポートフォリオ、これについても公開するんですか。

 あるいはさらに、売買の前にいろいろと公開するのは差しさわりがあることはあるかもしれませんが、売買記録、売買した後それについての記録は、当然国会がチェックするときなんかは必要ですから、当然それは公開されるべきと思いますけれども、その点についてはいかがですか。

原口政府参考人 先ほどの点について補足させていただきますと、まず、機構の運営委員会の委員等が故意または過失によって機構に損害を与えた場合は、損害賠償の対象になるというのは当然のことだと思っております。

 それから、今の情報公開の問題でございますが、非常に直接、間接に株式市場にかかわるという特殊性にかんがみまして、透明性ということも大事ですが、一方における、市場における仕手取引的なものの誘発というようなものを回避しなければいけないといった点も留意する必要があると思います。

 こういうことを踏まえますと、機構の情報公開といたしましては、毎年度の貸借対照表、損益計算書といったような基本的な財務諸表ですとか、あるいは買い取りの株式に関する情報につきましても、個別のものは別といたしましても、可能な限り詳細な情報をタイムリーに開示するということは大事なことだと思います。できるだけタイムリーに開示をしながら、また一方で、ただ市場の混乱を招かないようにというところを十分工夫して、これは運営委員会等で細かいことは議論をしていただく必要もあると思いますけれども、基本的には、できるだけ可能な限り情報をしていくということを念頭に置いてやっていただきたいと思っております。

末松委員 ちょっと話をずらしまして、私、今テロ特措法の特別委員もやっておりますものですから、ちょうど財務大臣がおられますので。

 新聞で見たんですけれども、テロ特措法の関係の財政措置、それが何か予備費から四百九十九億円を出すという話が出ておりますけれども、それの事実関係についてお答えいただけますか。

塩川国務大臣 現在のところ、まだ大きいテロ対策の費用の計上をされておりませんので、今のいわゆるアフガン作戦が現在のような状況でいくならば、予備費で対応できるのではないかと思っております。

 しかし、これは復興に向けての支援とかそういうふうなものはまだ想定されておりませんので、そういうものが来ればまたそれなりの予算の見積もりも必要であろうと思っておりますけれども、現在のところ、そうなっております。

 それからなお、先日派遣されましたアフガンへの物資輸送の費用でございますけれども、あれは本年度の経常経費の中から支出されております。

末松委員 ちょっと時間がなくなってきたので、最後の質問になりますけれども、金融大臣に。

 特別検査についてなんですけれども、これは報道なんかによると今月中に特別検査に着手すると言っていますが、その中で具体的な手順が問題になってきますけれども、関係者によれば、年内は百億円以上の貸し出しがある債務者のリストアップだけで、本格的に着手するのは来年の一月からだとかいう話もありますけれども、その辺は、可能な範囲でここで説明してくれますか。

 それから、特別検査の対象先の選定の基準はどういうふうになるのかということですね。これは、改革先行プログラムにはこういうふうに書いてあるんですよ。「市場の評価に著しい変化が生じている等の債務者に着目した特別検査を主要行の自己査定期間中に実施することにより、企業業績や市場のシグナルをタイムリーに反映した適正な債務者区分及び償却・引当を確保する」とあるんですけれども、このときに、「市場の評価に著しい変化が生じている」というのはどういうふうなことを指すのかということについてもお答えいただきたいと思います。逆に、どういうことを意味するかというと、実は、変化じゃなくて、前々から低迷している企業はこの対象から外されるのか、そういうことなんですけれどもね。

柳澤国務大臣 まず、特別検査の日程のことですけれども、これは、かねて明らかにしておりますが、今月、といってももうあと幾ばくも残すところはありませんが、着手をするという日程で進めるということになっております。

 それから、基準ですけれども、これは、債務者に着目した検査だものですから、非常に風説というか風評につながりやすい事案の検査対象ということになりますので、大変恐縮ですけれども、私ども、これをあらかじめ明らかにするとか、あるいは明らかにするとかということについてはやはり避けさせていただきたい、このように考えております。

 それから、「市場の評価に著しい変化が生じている」ということについては、文字どおりそうですし、格付であるとかあるいは株価であるとかの変化というものを考えております。それから、その他はどうなんだといえば、そこのところに「等」という字が書いてありまして、排除するものではないということでございますが、詳細を明らかにすることは御勘弁いただきたいと思います。

末松委員 これもきちんと頑張ってやってください。

 では、質問を終わります。ありがとうございました。

佐藤(剛)委員長代理 次に、永田寿康君。

永田委員 初めて財務金融委員会で質問させていただきます。本当に楽しみにしておりましたので、ぜひ実りある議論にしたいと思います。

 先ほど来、末松先輩も、柳澤大臣におかれましてはぜひ答弁を簡潔にしていただきたいという話がありました。これはやはり委員会あるいは本会議もそうですが、国会で質問をし、そして答弁をして、それを本当に国民にも公開してやっていくということは民主主義の非常に基本的な機能でありまして、それを大臣が大変言葉を慎重に選ばれてなさるのは大変すばらしいことなんですけれども、しかし、いたずらに審議時間が過ぎていくというのもこれまた民主主義を損なうような行為であるというふうに思います。正直言って、先ほど佐藤先輩もおっしゃいました、条約のまだ和文ができていない、それすらも我々に提供されないということ、これも国会の審議権を侵すものであるというような発言もありました。私、議員になって一年間仕事をしてきて、同じような思いを常に持っているわけですね。ですから、ぜひ実りある議論をして、簡潔にお答えをいただきたいと思います。そのようなことを念頭に置いていただきながら、質問に入りたいと思います。

 まず、この株式買い取り機構の設置と、そして銀行の株式保有の制限、この二つの法案、セットになっていますが、どういうようなねらいがあって、どのような理念、哲学でこの法案をつくられたのか、提出されたのか、そこをお伺いしたいと思います。

柳澤国務大臣 まず、この法律の第一条に書いてあることに尽きるわけでございますけれども、銀行等による株式の保有を制限するということ、それから、その制限の実施に伴う銀行の株式の処分を円滑にするということ、こういうことによって国民経済の健全な発展に役立とう、こういうのが理念ということでございます。

    〔佐藤(剛)委員長代理退席、委員長着席〕

永田委員 その先にある理念を私はお伺いしているわけです。すなわち、それは法律の目的ですから、読めばそのような目的の法律だということはわかるわけですが、それによって、銀行あるいは金融機関の経営環境そして株式市場というものをどのような形にしていきたいと。つまり、なぜこのような法律が必要になったのか。現状認識はどういうような現状認識にあって、それをどういうような方向に持っていこうとするからこの法律をつくったんだという、そういうような意味での理念、哲学をお伺いしております。

柳澤国務大臣 結局、今まで、先ほど来お話にたくさん出てきたわけですけれども、日本の金融機関というのはいろいろないきさつ、理由によって株式の保有を大変増嵩させてきたわけです。そういう中で、一つは、先ほどどなたかも言っておられましたけれども、会社自体のガバナンス、これが非常に、物言わぬ株主ということで弱まっているんじゃないかというようなことも背景としてはあるわけですけれども、同時に、今のこの株式市況あるいは株式というものの本質ですけれども、株価の変動というものは、ほかの証券類に比べてはるかにこれは大幅でありますから、また急激でありますから、非常に株価の変動というのが、特に時価会計の導入等によって銀行の健全性にもあるいは安定性にも大きな影響をもたらすということで、ここでやはりその関係は見直さないといけないということになった、これが保有制限の背景と言えると思うんです。

 その背景のもとで保有制限をするということになりますと、その制限に適合するために、やはり場合によって非常に短期間に大量な株式の処分をしなければいけない。これはやはり、株式市場というのはいろいろな要因で動くんだけれども、需給というのが影響があることもこれは紛れもない事実だと思うので、そういうものの緩衝の装置というものをつくっておくことがセーフティーネットとして必要ではないか。こういうことで今回、買い取り機構の方の設立もお願いしている、こういうことでございます。

永田委員 確かに、私も現状認識としては、日本の金融機関は株をある意味持ち過ぎている、経済原理を超えた水準まで適正水準を超えて持ち過ぎているという認識は私も同じくしております。なぜそうなったとお考えですか、その原因は何だと思いますか。

柳澤国務大臣 これは識者によっていろいろな議論があり得ると思うんですが、私はまず第一に、やはり戦後の財閥解体ということがありまして、このときにいわば財閥にかわるものとしての株式の持ち合いというようなものがあって、その中心に銀行が位置づけられたというようなことも遠い背景としてはあるだろう、こういうふうに思っています。

 それから、その次にありましたのは、資本の自由化に直面して、やはり各企業が株主というか安定株主を非常に求めたということがあります。その場合にも、やはり現実に資金を持っているということに着目して銀行に安定株主としての立場をお願いするというような動きがあったやに、私も当時はもう役人の初めでございましたけれども、そういうふうに思います。

 それから第三番目に、エクイティーファイナンスというものが非常にいろいろ言われまして、実際にもうそれが実現されたわけですが、そういう場合に、やはり株価が上がった方がいいということが非常に強く言われまして、そういうときに株式を銀行に持ってもらうということが、株価を高水準に維持する、あるいはさらに上昇を求めるというのに好都合だというようなことがあった。

 こういう三つぐらいの、定量的にどうかと言われると全然お答えの用意はありませんが、背景としてそういうことを指摘する者がおりまして、私もその説に首肯しているということであります。

永田委員 まずは大体背景の認識も同じだと思います。

 ただ、今のお話というのは、なぜ銀行が株をたくさん持つに至ったのかというような背景の説明としては私も非常に、中心的な議論を大臣がおっしゃったんだなという感じで賛成をいたしますけれども、しかし、なぜその後に株式の売却が進まなかったのか。すなわち、適正水準よりも余計持っているわけですから、ほうっておけば、理由がなければそれは適正水準まで落ちていくはずなんですよ。それがなぜか進まなかった。そこにどこか原因があるわけですよね。私の認識では、金融機関が株を持つというのは、それは経済原理を超えて株を持つという原因があり、そしてまた、それを売っていかない、持ち続けるということにも原因があるのであれば、その原因を取り除くことによって問題を解決すべきではないのかなという気がしているんです。

 どういうことかと申しますと、要するに、金融マーケット、いろいろほかにも、経済界あるいは金融の世界でも、おかしなことというのは起こっているんです。それがまさに社会経済の中にゆがみとなって今日本をこんなに暗く包んでいるという認識は、別に例を挙げる必要もなく、大臣、幾つか頭に思い浮かぶと思いますが、その中の一つが今のお話ですね。銀行が株をたくさん持ち過ぎている。そのおかしなことが起こっている原因を取り除くことによっておかしな状態にあるものを正しい状態に戻していくというのが、僕は本来正しい姿だと思うんですよ。

 ところが、今回、金融庁を中心とする、この法律で政府のやろうとしていることは、今おかしなことが起こっていて、それにはおかしな原因があるんだけれども、それを最後の姿だけ望ましい姿に戻すために、よりへんてこりんな手を使おうとしている。つまり、おかしな状態にあるものをもとの正しい姿につじつまだけ合わせようとする余り、原因を取り除くという方法ではなくて、よりおかしな方法を使ってしまうというようなことをやろうとしているという印象があるわけです、私には。ですから、この法律は全くとんちんかんで、天下の愚策と言っても過言ではないようなお話で、私はそれぐらい怒りを持ってこの質問をしておりますので、その認識を大臣にお伝えしながら具体的な質問の中身に入っていきたいと思います。

 まず、株式買い取り機構が株を買い取るということは、これはどう考えたって国家的な飛ばしですね。普通の投資家がやったらこれは法律に違反するような、国家的な飛ばしですよ。何せ、リスクを遮断して、そしてバランスシートからその株式を消してしまおうというお話ですから、これはもう飛ばしと言っても過言ではない。(発言する者あり)もちろんそうですね。最後には、しりぬぐいは国民に来るというような制度になっているわけですが、こういうようなことをやると、結局は金融マーケットはゆがむことになるんじゃないですかね。

 今、金融マーケットの中で銀行が株を持ち過ぎている、これは確かにマーケットがゆがんでいるんだと僕は思います。そのこと自体がマーケットがゆがんでいるということでもあるし、また、別のマーケットのゆがみの結果として今みたいな現象が起こっているという認識もあると思います。

 いずれにしても、今ゆがんでいるものを直そうとしても、この法律自体がまた新たなゆがみを発生させるのではないかという、そういう懸念があるんですけれども、大臣、その質問については御答弁はいかがですか。

村田副大臣 前半の御質問で、永田委員の方は、株式の持ち合いが減っていないじゃないか、解消が進まないじゃないか、そういう御質問が、現状認識ですか、ございました。したがって、そういう原因を解消しなければおかしくなるばかりだという御指摘でありましたけれども、要するに、銀行の動きを見ましても、私が今参考にさせていただいているのはニッセイ基礎研究所の資料でございますが、金額ベースでも単位株ベースでも持ち合いの解消は着実に進んでいるわけですね。だから、その過程でもって、今大臣が持ち合いが進んだ原因を三つぐらい御披露いたしましたけれども、銀行の方の姿勢あるいは行動としても、経済合理性に立ちまして、持ち合い解消を進めている、こういう事実がやはりありますので、そこの認識はひとつお持ちをいただきたいということが一点。

 もう一つは、今回の株式保有制限と取得機構の創設でございますけれども、持ち合い解消を目的にした制度ではないということであります。

 本来の目的は、これも大臣が御説明したとおりでございますが、現実として金融機関が非常に株式を保有しておりまして、株式保有からくるリスクに非常にさらされている、それがひいては金融機関への信頼性とかあるいは金融システムに対する信頼性に対しての悪影響を及ぼしている、それを今回の措置によって遮断しよう、こういう目的に出ているということを御指摘したいというふうに思います。

永田委員 しかし、一番最後の質問には今御答弁いただいていないんですよね。金融マーケットが確実にゆがむことになるのではないかという質問、これは次の答弁の冒頭でお答えいただきたいと思います。

 というのは、この買い取り機構というのは、株式マーケットのプレーヤーとしてはとてつもなくへんてこりんなプレーヤーです。何しろ、自分でどんなに損を出しても、最後は自分が責任をとらなくていい、そういう制度になっているわけですよね。こんなポジションで、こんな環境の中で二兆円、三兆円というお金を株式市場で運用しているプレーヤーはほかにはいません。こんなプレーヤーが入ってくるということは、それはすなわちもうマーケットがゆがむということなんですよ。

 株というのは、手を出せば、買った瞬間にリスクが発生するんです。持っているだけでもリスクは発生するし、そして、売却するときにも、売った後にひょっとしたら株はもう少し上がっていたかもしれないという、そういうリスクも当然あるわけですよ。

 ですから、株というのは持てば必ずリスクが発生する。そのリスクを保有者から分離しようなどというのは、それはもう金融の原理原則から見ればできないはずの話なんですよ。それを無理やりやろうとするからマーケットがゆがむわけですね。だから、もともとゆがんでいるのはわかるんですけれども、それを直そうとする余り、よりへんてこりんなものをつくって、よりマーケットをゆがめるようなことになるというふうに思うんですけれども、大臣はそのような認識はなさいませんか。

村田副大臣 株式というものが存在する限り、株式をだれかが持っている、それによってリスクが生じてくるわけであります。

 今回のスキームですけれども、これは一般勘定とそれから特別勘定があるわけですが、原則として、市場で売るかここに売るかというのは、これは銀行の任意の選択なんですね。だから、そういう意味で、私どもはセーフティーネットとしてのそういう機構をつくろう、こういうわけでございます。要するに、一時の売却、それから、保有制限をかけますから、短期間の間にその保有制限を実現するということからしてくるそのリスクというものをこういう機構で受ける。株式市場に与える、そういうことからくるそういう市場のゆがみそのものを、この機構によって一時的に遮断しよう、こういう目的でつくるわけであります。

永田委員 マーケットがゆがむのではないかという質問に相変わらずお答えをいただいていないんですね。ゆがむと思っているのか、ゆがまないと思っているのか。

 僕は、どうひっくり返ったってこれはゆがむと思いますよ。金融庁がどんなに強弁したって、これは、こんな不思議な環境でプレーしているプレーヤーはマーケットには絶対いません。

 一般投資家だって、それは普通の資産家がどんなに株を持っていようとも、それを売却したところで全体の株価が動いたりするような、あるいは金融システムにシステミックリスクが起こるような状態にはならないかもしれない。金融システム全体には悪影響は及ぼさないかもしれない、微々たるものかもしれない。だけれども、株価の変動によって失う資産、そのリスクが、生きている人間、その投資家個人あるいは企業の生命を絶ってしまうかもしれないというような、とてつもないリスクを抱えながら運用している人たちだっているわけですよ。そういうプレーヤーだって、もうそういうプレーヤーがマーケットにはほとんどだ。

 しかし、今回のこの機構というのはそうではないんですね。絶対に倒産しない、そして損が出たら確実に税金から補てんしてくれるという、そういう非常に甘えた環境でプレーをするわけですよ。

 こういう人が入ってくるということは、すなわち僕はマーケットがゆがむということだと思うんですけれども、その御認識はいかがですか。

村田副大臣 永田委員と私の認識とは、そのゆがみがどこに来るかということにおいて、多少、多少というかかなりの見解の違いがあるように感じておるんですが、私どもとしては、今度構想する機構というのが、ほっておいたら一般のプレーヤーが参加する市場がゆがむおそれがあるので、要するにそれを避けるという意味でこの機構をつくるわけだから、この機構がなければゆがんじゃうのを防止しよう、こういうことなんですね。

 だから、ほっておいたらそのままゆがんでしまうものを、それを救おうという、そのためにつくるんだということを、ゆがみがどこに生ずるだろうということを御理解いただけたらありがたいなというふうに思うわけです。

永田委員 私が御尊敬申し上げる柳澤大臣におかれましては、副大臣の今の認識を聞いて大変悲しい気持ちになったのではないかと思われます。

 冒頭の柳澤大臣とのお話の中では、適正水準以上に銀行が株を持っている、このことが既にゆがみなんだ、それを直したいんだというようなお話がありました。であるならば、今の方が、まだ銀行が株をたくさん持っている今の状態の方がゆがんでいるのであって、これを正しい姿に戻そうとするわけですよね。だから、株式市場に銀行がその株を売却するということは、それは、あるべき姿ではないところからあるべき姿に移る過程なんですよ。それが完了した瞬間というのが、とりあえずこの問題については適正な世界、ゆがみのない世界なんですよ。そこに二兆円もの政府保証を受けたプレーヤーが入ってくるわけですから、これはとんでもないお話だという認識であるわけです。

 これはまあお互い認識が違うわけですから、そのような認識の方が政府のトップにおられるということは、私も改めて国民の代表として大変悲しく思うわけであります。

 一方で、それに対して水かけ論をやってもしようがないんですが、これ、最後、損失が出た場合に税金で補てんすることになっていますね。銀行が適正水準よりも株を持つというのは、銀行が独自の判断でやって、勝手にこのような破滅的な事態を招いた。それは銀行がみずからの判断で独自にやったことだと思うんですけれども、それが適正な姿に戻ろうとする間に、このような機構をつくって買い取らせて、損失が出たら税金で埋めるという話をなさる。なぜ、銀行が勝手にやって損をしそうなところ、損失が出るかもしれないというそのリスクを、最後税金で穴埋めしなきゃいけないんですか。これ、最後に税金が出てくるというその理論的な根拠は何なんですか。

村田副大臣 先ほどの御質問にもお答えをしたいというふうに思いますが、銀行が、今永田委員がおっしゃるように、経済合理性を超える株式を保有しているというのが現状である。それを、要するに制限を課してばらしていく。その過程でもって、一どきにそれが市場に出る、その問題をタイムラグを生じさせて吸収していく。そしてその結果、これは個人投資家に行くのかもしれませんし、株式の保有の集まりというか偏りというものをこういう機構というメカニズムを通じながら適正なものに戻していくというわけでありますから、そういうように御理解をいただきたいというふうに思います。

 それで、二番目の質問は何でしたか。(永田委員「なぜ税金を投入するのか」と呼ぶ)それは、要するに金融システムあるいは金融機関の信頼性、あるいは一どきに保有制限を課することによって起こってくるいろいろな問題点、それを防ぐということに公共性がある、そういうことから今想定しているような仕組みをつくった、こういうことだと思います。

永田委員 しようがないですね。議論をちょっと加速するために、きのうの金融庁とのやりとりも御披露申し上げながら、そこから先の議論をしたいと思います。

 まず、一どきに株が放出されるのが、要するに金融というか株式マーケットに大きな悪影響を与える可能性がある。それがひいては、適正水準の株を銀行が持っている場合であっても、そこの部分すらも含み損を出すようなことになって、それで個別の銀行あるいは金融システム全体に対するシステミックリスクが発生する可能性があるというようなことをきのう金融庁からお話を受けていたので、そういうような意味だというふうに理解をします。

 しかし、一どきに出るのが怖い、激変緩和措置で機構をつくるんだというのであれば、一どきに売らなければいいんですよ。つまり、今、大手十五行というのは、基本的項目のおよそ一・六倍の株式を保有しているというふうに言われています。これを一・〇倍まで落とそうという話ですね。一・〇倍まで落とすと、〇・六倍に相当するおよそ十一兆円の株式がマーケットに出てくるから、これを最長十年程度まで延ばして激変緩和措置をやろう、こういうようなお話だと思います。

 しかし、であるならば、一・六倍を一・〇倍まで売却しなさいという制度をいきなりかけるんではなくて、一・六倍を最初認めて、翌年には一・五倍までにしなさいよ、その次には一・四倍までにしなさいよ、その次はもっと少なくしなさいよ、こういうふうに段階的に制限をかけていけば、機構なんてものは必要ないわけですよ。しかも、一どきに売られる心配もない。しかも、そういうふうにすれば税金で穴埋めする必要もないですね。銀行が自分の判断で、まさにマーケット、市場原理にのっとって売却を進めていくわけですから、そうすれば税金のお世話になる可能性もない。

 なぜ、一々機構のようなものをつくって税金にお世話になろうなどということをおっしゃるのか。納税者の代表として、非常に不安と、そして、気持ち悪いな、何か隠そうとしているんじゃないのかな、そういうような疑念を持つんですけれども、いかがでしょうか。

村田副大臣 これにつきましては、先ほど末松委員に対しまして大臣の方から御答弁申し上げたというふうに思います。できるだけ早いうちにということで、先ほどの議論は同じように、もっと長くしたらいいじゃないかとか、あるいは、そうでなかったら、我々が目指していくことが本当に正しいのならもっと早くやるべきではなかったか、そういう御議論の中で大臣が御答弁されたというふうに思いますが、私の方からも、できるだけ早いうちに銀行の株式によるリスクへのエクスポージャーというものを引き下げていきたいということをねらっているということであります。

 かつまた、これは十八年の九月、銀行によってたくさん持っているところもありますから、そういう措置を一年、二年の猶予期間を与えながらだんだん減少させていく、こういう形にしているわけでございます。

永田委員 ですから、要するに、株価が暴落したときに困るから、たくさん株を一どきに売却すると困るから、金融システムがそのときに傷んでしまうと困るから、だからセーフティーネットを張って激変緩和措置を講じているという説明が、もうきのうの金融庁のお役人さん以来あるわけですけれども、しかし、仮に激変緩和措置で機構というものを便宜的につくっていくならば、そこで損失が発生した場合、これは銀行が仮に倒産しようとも、まずは銀行の資産からその損失を埋めるような措置をとるべきなんじゃないのかなと思うんですよ。

 これは八%の拠出金で最初対応するということになっていますね。しかし、八%を超える部分は全部税金だという話になっているんですよ。これは納税者の方から見たら冗談じゃないという話なんですね。八%を超えようが、一〇%になろうが、二〇%になろうが、そういうものはまず第一に銀行から穴埋めをさせて、その結果倒産する銀行があろうが何だろうが、金融システム全体が壊れないうちは銀行をつぶすのが、つぶしてその資産からこの補てんをさせる方が道理というものですよ。なぜ先に税金にお世話になろうとするのか。順番が違いますよ、これは。

 僕だって、銀行がたくさんつぶれて、それでシステミックリスクが壊れて、金融の決済機能とかあるいは預金者保護が破綻するようなことになったら、それは困ると思いますよ。そこは税金で補てんしていいと思います。しかし、この話というのは明らかに順番が違い過ぎる。損が出たら、八%を超えようが何だろうが、まず第一に銀行の資産を処分して、システミックリスクが起こらないうちは、銀行がつぶれようが何だろうが、とにかく補てんさせるのが、これは筋というものですよ。なぜそうしなかったんですか。

村田副大臣 先ほど大臣からも申し上げましたけれども、要するに、損が出る場合、市場のことですから、損が想定される場合もあるし、それから、十年かけて処分をしていくわけですから、株式市場がまた反転していくということも考えられるわけでありまして、その可能性としては両方あるわけでありますので、そういう意味では最大限の、損ができたときの保証として二兆円の枠がある、こういうことだと思います。

永田委員 委員長、今のお話を聞いていただければわかりますとおり、全く答弁になっていませんね。僕は、銀行の資産を先に処分して、銀行がつぶれようが何だろうがそっちで損失を補てんさせるべきじゃないのかというふうに質問したところ、いや、将来株は上がるかもしれないんだから、そういう答弁ですよ。これは全く答弁になっていないので、委員長、これからこういうことがあったら、国会の審議権を侵す時間稼ぎだというふうに私は認識しますから、これから先そういうことがないように気をつけてくださいね。

 それで、税金を使って補てんをするということの根拠、もう一回お伺いします。正確に答えてください。

村田副大臣 先ほど申しましたように、今銀行が永田委員のおっしゃるような経済原則を超えるような株式のリスクにさらされている、そういうことを我々も認識して、その状態を早く正常事態に戻していく。そういう過程でもって、株式市場にいろいろな影響が出てくるだろう。それを避けるため、そのセーフティーネットとしての仕組みをつくることに公共性がある、こういうふうに認めて、要するに、政府保証をする二兆円の枠内でこの組織、この制度を発足させる、こういうことでございます。(発言する者あり)

永田委員 今非常に大きな声でつぶやきが聞こえたと思いますけれども、まさにそこのところの意識改革をやっていただきたいと思っているんです。これはまじめな話ですから聞いてくださいね。

 革新官僚という言葉を聞いたことがありますか。革新官僚というのは、一九四〇年前後、ちょうど戦争が始まるかどうかの時期にばっこしたある官僚のグループであって、これは一つの思想を持っていました。どういうものかと要約しますと、まず企業は国有民営、国が持って民間人が経営をする、そして企業はみずからの利益を追求してはならない、株主は利益を追求してはならない。企業というものは、企業活動というものは、すなわち国家の力を、主に軍事力ですけれども、軍事力を最大にするために存在するのであって、身勝手な利潤追求はしてはならない、こういうような発想でやってきました。それが何と主流派を占めたんですね。

 それで、何が起こるかというと、どんどん事業法を、何とか事業法という法律をどんどんつくって、それでは国家が特定の企業に対して直接に経営上の命令を下すことができるようになっていました。増産計画、減産計画、設備の拡充とか、そういったものまで国が、これは国益の最大化のために必要である、こういうような命令を直接下せるようになっていました。しかし、企業の方としては、そんなことに国が口を出されたら困っちゃうわけですよね。ひょっとしたら損が出るかもしれない、どうするんだという話になった。

 何をやったかというと、国家が命令をして企業行動に制約を加えた場合には、その結果生じた損失は税金で補てんするという項目が法律にあったんですね。しかも、この思想が今でも生きている。だから、今でも一九四〇年体制というのは生き残っていると言われるのはそういうことなんですよ。

 いいんですよ、銀行がつぶれたって。そんなことの責任を金融庁はとる必要はありません。金融庁はマーケットだけ見ていればいいんです。マーケットが生きているように、システミックリスクが起こらないように細心の注意を払っていればいいのであって、個別の銀行がつぶれようが何だろうが、そんなものは税金で補てんする筋合いはないんです。この発想の転換、思想の転換をしていただかないと、構造改革は全く進みません。そういうことを構造改革というんですよ。

 表面的に、銀行が持ち過ぎている株をどんなに売ったって、そんなものは構造改革と呼ぶに値しない。そうじゃなくて、銀行がちゃんとした、透明で公正な環境の中でまずプレーをするように環境をつくってあげる、そしてそのプレーをした結果つぶれたら、そうしたらそれはつぶれた銀行そのものに責任をとらせる、それがシステミックリスクにつながりそうだったら、そこにはセーフティーネットを張ってあげる、これが筋というものですよ。

 どこをどう勘違いしたのか、企業に対して、当局が銀行に対して口を出したら、そこから先の損失は全部税金が穴埋めしなきゃいけないなんという、そういう思想に立っているんですよ。この思想はぜひやめていただきたいんです。(発言する者あり)今のつぶやきも聞いていただきたいんですけれども。

 それで、このセーフティーネットはまた全然おかしな話なんですよ。

 まず、株式市場が低迷をすると、悲しいことに銀行の自己資本が毀損をすることは、これは事実なんですよ、避けがたい事実。もうバーゼルでしばらく前に四五%までは自己資本に認めてよという話をしたものだから、それはそのときはハッピーだったかもしれないけれども、今はもう全然ハッピーな環境じゃないので、今度は株を持っちゃいけませんよという、当時とは全く逆のことを言っているわけですよね。それで自己資本が毀損をする。

 順番としては、まず自己資本が毀損をして、BIS基準を満たさなくなって、ひょっとしたら銀行がつぶれるかもしれないという事態になって、銀行がつぶれたら今度はシステミックリスクが起こるかもしれない、こういうような順番を踏むはずですよね。

 ところが、途中のBIS基準を満たさなくなるかもしれないというところで、我々は既にとてつもなく大きなセーフティーネットを持っているんですよ。預金保険機構はまだ十五兆円の枠を持っていますよね。資本の強制注入というのはできる形になっていますよね。そのときに十五兆円をフルに使っておけば、BIS基準は満たし続けるし、もちろん銀行がつぶれるなんということにもならない。であるならば、こんなセーフティーネットは不要なんじゃないですかというお話なんですよ。

 だから、例えは悪いかもしれないけれども、金融庁のお役人さんとの話で使った例えなのでわかりやすく申し上げれば、ビルの十階に、今にも人がおっこってきそうで、そこに立っている人がいる。そこから落ちてくる。じゃ、そこで助かるようにセーフティーネットを張ろうと。一階までおっこっちゃったら、これはぎりぎり命が助かるかどうかわからないようなところにセーフティーネットを張る、これが今のお話なんですよね。

 しかし、五階にもっと大きな、トランポリンみたいな非常にふわふわしたセーフティーネットが既にあるわけですよ。そこを突き抜ける可能性はほとんどない。なぜ一階にセーフティーネットを張る必要があるのか僕には全然わからないんですけれども、御説明してください。

村田副大臣 永田委員の早口の御質問でありましたので、十分理解できているかどうかわからないところもあるわけですけれども、要するに、個別行が破綻をしていく、そういう状態ということは、我々としても、一連のシステムによりまして、自己資本の回復ができなくて退出をせざるを得ないという状態になったときは、それを守るという気持ちは全くないわけです。

 銀行の金融システムを守るというそのことと、それから株式市場の、我々が一つの銀行の、あるいは銀行界全体の株式の保有から来るリスクに対する全体としてのリスクを分散していく、正していく過程でもって、もう一個、この株式市場が不測の事態に陥るということ、これも、やはり守らなければいけない、そういう一つの目的であろうか、こういうふうに思うわけでございまして、そういう意味で、要するにそれぞれに公共性がある。したがいまして、我々は今想定しているような保有制限とそれから保有機構というものをつくるんだとお願いをしている、こういうことでございます。

永田委員 株式市場に不測の事態が起こるかもしれない、それに備えたいというお話でしたが、株式市場には不測の事態が起こってもいいんです。

 株を買うということはリスクがあるということなんだから、そこのプレーヤーはどんなリスクにも甘んじて我が身を預けなきゃいけないということになっているんですよ。それは、悲しいテロが米国で起こるかもしれない。そのときにダメージを受ける産業というのはもう本当に広範にわたるわけですよ。そういうことは全く予測不能、テロが起こるなんということは予測不能ですよ。だけれども、そういうことも含めて株式市場というのはリスクがあるんだと。株を持っているということは、いつでも自分が持っている株式の価値がゼロになってしまうかもしれないという前提に立ってやっているので、株式市場では不測の事態が起こってもいいんです。それは政府は口を出さないでほしいし、そんなものに税金を使わないでいただきたい。それは認識が全然間違っていますね。

村田副大臣 いや、それは永田委員の御主張と私は見解を全く異にするわけでありまして、リスクでも、やはり想定を超える大きなリスクというのがあった場合に、ちょうど金融システムにシステミックリスクが生ずるような場合には、我々も金融危機対応というものを備えているということですね。だから、同じように、株式市場がもうあらゆるリスクにさらされている、それは結構で構わないという意見には私はくみしない、こういうふうに思います。

永田委員 金融システミックリスクに影響が及ぶようなことがあれば、その場合には株式市場のリスクも限定されるべきである、つまり政府の力で限定していく必要がある、こういうようなお話だったと思いますけれども、そういうことはいいんですよ。銀行が金融システムを担っているのは事実であって、金融システムが壊れては困る、これは民主党も私も認識が全然違っていませんよ、大臣と。

 ただし、金融システムを、特に間接金融の世界での一般預金者保護あるいは決済者の保護、こういうような決済機能の保護みたいなものは、これは物すごく厚いセーフティーネットが張ってあるんです。ペイオフもまだ解禁されていない。仮に解禁される場合であっても、一千万円までは保護されるということが明確化されていて、しかも決済口座にあるものは凍結しないという話ですよね。あるいは、預金者の方として見れば、この銀行が危ないなと思ったら郵便貯金に預けるということだってできるわけですよ。あるいは、キャッシュをそのまま銀行の貸し金庫にほうり込んでおくということだってできるわけですよ。いかようにしても間接金融の機能を守ることはできる。そういうようなちゃんとしたセーフティーネットも張ってあるし、そっちの方は全く心配がない。

 株式が、株式市場がどんなに変動しようとも、銀行がつぶれようとも、金融当局が考えるべきことは、銀行を守ることではなくて金融システムを守ることなんだから、そこは、預金者保護、それはペイオフの話でもいいですよ、郵貯というものもあるんですから。あるいは決済機能も、決済口座は凍結しないという措置をとっているんですから、そういうところで張っていればいいんです。これ以上手出しは無用ですから、マーケットをゆがめるのはやめてください。

 特に今回の、今のマーケットをゆがめるのはやめてくださいという話は後でコメントをいただきますけれども、さらに質問を続けると、実は、マーケットは非常に大きく今既にゆがんでいるんです。

 それはなぜかというと、銀行は、土地を担保にする融資を規制されていますね。それで、株式、これも今保有を制限しようという話になっています。そうすると何が起こるかというと、銀行は、みんなこぞって国債を買うようになるんですよ。ろくに信用できるものがないわけですから、銀行はこぞって株から国債に金を移している。そうすると、マーケットの事情で値段が上下するのは、実は株だけじゃなくて国債も同じなんですよ。株は制限するのになぜ国債は制限しないんですか。この二つの質問、お願いします。

村田副大臣 預金者保護が大変重要だということと、要するに金融のシステムが大事である、こういう御意見が永田委員からありました。私もそれは全く同じでございます。

 ただ、株式市場の方のマーケットのゆがみは、これを直すのはやめろと、こういう話でしたか。(永田委員「いや、手を出さない」と呼ぶ)手を出さないでくださいと。それは私は、委員とは違った観点から、ゆがむのをやはり、ゆがめるようなことをしますので、保有制限ということで、短期間に。そういう意味では、その不正常な状態から市場を守るという措置はやはり必要じゃないかな、こういうふうに思っているわけです。

 それから、永田委員が、そんなことをしたらお金が自由になって、金融機関がみんな国債を買うようになるだろう、そうすると国債をみんな買うようになるよ、そういうのを制限するのか、こういう御質問だったというふうに思います。

 確かに近年、金融機関による国債の保有高は非常にふえている、こういうことですが、これも、金融機関が自分の経営判断でもってリスクとリターンを考えて、資産ポートフォリオを考えていくというわけでございますから、そういう観点から金融機関の国債保有残高がふえてきた、こういうことなんだろうというふうに思います。

 しかしながら、数字を見ますと、国内銀行で見て国債の保有残高は、二〇〇一年、ことしの四月の七十九兆円ですか、これをピークに、金融経済統計月報を見ているんですが、直近時の八月の時点では六十七兆円に減っている、こういうことでございますから、私が先ほど申しましたように、金融機関のリスク、リターンの考量によりまして、自分の判断で国債の保有をふやすか減らすかということは経営判断をしている、こういうことじゃないかというふうに思います。

 それから、国債なんですが、やはり株式というのは、要するに議決権を伴うわけでありまして、金融機関が株式を持つか国債を持つかという判断については、多少やはりその判断が違ってくるんだろうな、こういうふうに思っておりますので、我々としては、株式について保有制限を課す、そういうことの並びで、要するに国債の保有残高がふえているからといってそちらの方にも云々というような、そういうことは全く考えていないのであります。

永田委員 全然違います。もう全くお寒い答弁でありますね。

 僕がお話をしているのは、株がマーケットで価格が上下するから、それが自己資本の増減につながるから、だからそれを回避しようということで保有制限をかけるんだというお話ですけれども、マーケットでもって値段が上下するのは国債も同じなんですよ。国債の価格が上下しないなんて僕は言わせませんよ。それで、額として、株よりもはるかにはるかにたくさん国債を持っているわけですよ。それは、金融機関あるいは金融機関の経営あるいは金融システム全体に対する影響というのは、株よりも今や国債の方が大きいという状態になっていて、まさに国債バブルと言われるような状態になっている。

 であるならば、今心配しなきゃいけないのは、株も心配しなきゃいけないんだけれども、本当に早急に手を出さなきゃいけないのは、これは国債なんですよ。国債も価格が上下するということを認識しておられながら、なぜ株とは違う取り扱いをするのかということが大変心配で、そこをまず一つ教えていただきたい。

 さらに、一遍に全部お話ししちゃいますけれども、国債というものは、今、金融機関の自由なポートフォリオの中で国債を買っているんだというお話がありましたけれども、とんでもないお話ですね。制度上、土地担保融資は今制限されていますよね。今度株も、銀行という巨大なプレーヤーに対して株の保有を一定程度制限しようという話が出ているわけですよ。

 すなわち、資産を運用したり買ったりする側から見れば、土地や株というものと国債というのは違う環境にあるわけです。それは銀行にとっても違うし、また銀行という巨大なプレーヤーがそれぞれの三つの資産を別々の規制あるいは環境の中で運用しなければならないという環境に置かれていること自体が既に、ほかのプレーヤーに対して土地や株と国債というものを違うものに見せてしまう、そこに際立った差があるわけですよ。

 ですから、そういうような法的な規制上の違いが土地や株と国債の間にある以上は、これは自由なポートフォリオと言わないんですよ。それはもう既に、既にマーケットはゆがんでいるんです。それは自由なポートフォリオとは言いません。

 ですから、そこは認識を改めていただいた上で、今回、株式保有制限をかける、それを一たんは買い取り機構に売る、買い取り機構に売ったらその代金を、聞いていますか、大臣でも副大臣でもいいんですけれども、その株を売った代金を、では金融機関は何に使うかといったら、こんな環境で融資になんか絶対回しませんよ、国債を買うことになるんです。国債バブルをあおることになるんです。それが果たしていいことなのかどうか、当局の認識をお伺いします。

村田副大臣 私どもが国債が値下がりするリスクという市場リスクを認識していないという御指摘でございますが、それはもちろん、国債の市場リスクというのも存在するわけであります。ただし、株式の値動きと比べますと、やはり国債の方が、その値動き、ボラティリティーの度合いというのは低いのではないか、こういうふうに言わざるを得ないと思います。これは、これまでの数字を見たところそうなる、こういうことだというふうに思っております。(永田委員「どういう根拠ですか、それは一体。過去十年ですか、二十年ですか」と呼ぶ)

 ここで今長い年数のものはありませんが、国債の変動率と比べてみても、株価の変動率と比べた場合に、値動きは国債の方が狭いレンジの中で動いているということは指摘できる、こういうふうに思います。

 あと、永田委員がおっしゃっていることが、私が正確に御質問を理解しているかどうかわからないんでございますけれども、要するに、国債のリスクウエートと、それから土地や土地担保のウエートとか、そういう債権のこれが違っているから、国債は一〇〇だから、みんなその資産運用を国債の方に持っていくんじゃないかという御指摘であれば、我々は、BISで決められたリスクの判定に基づいて、そういう我々の自己資本比率上のリスクウエートというものをそのまま引き延ばしているということを御指摘申し上げたいと思います。

永田委員 ちゃんと質問を聞いて自分の言葉で答えていただければ、こんなにすれ違うことはないと思うんですけれども、ちゃんと聞いてくださいね。

 今株を買い取り機構に買ってもらったら、銀行はその代金で国債を買うことになるんです。これは今の運用環境だったら、絶対に融資になんか回しません。そして、土地担保融資も制限されているし、株も今制限をしようとしているまさにその瞬間ですから、これは株を買うなんてあり得ない。これはもう絶対国債を買うしかないんですよ。国債バブルをあおることになるというのも大問題だし、副大臣、聞いていないとすれ違うことになりますよ。

 さらに、もともとは、これは機構が政府保証を受けて債券を発行して調達したお金ですよ。政府保証を受けて調達したお金が、めぐりめぐって、銀行を通って最後国債を買うようなことになる。これは僕はどう考えたって正義とは思えない。どうお考えになりますか。

村田副大臣 今申し上げた中で、国債のリスクウエートを一〇〇と申しましたが、これはゼロでございますので、訂正を申し上げておきます。

 要するに、御質問に答える前に、銀行の保有資産の推移を見ますと、国債が必ずしもふえているというぐあいでもないんですね。ことしの動きを見ても、国債は、さっき申しましたように減っている。株式ももちろん減っているわけですけれども、一方において、貸出金の方は横ばい程度になっているということでありますから、全体のウエートというのは、貸出金、横ばいというように申しました、ほぼ横ばい。(永田委員「いつの数字を見てやっているんですか」と呼ぶ)平成十三年の三月から見ております。ことしの年度では、横ばいということになっております。

 それで、そういう意味では、要するに、必ずしも株を売った金がすべて国債に行っているということではない、銀行がそれぞれのポートフォリオを考えてやっている、こういうことではないか、こういうふうに思います。

 それで、委員の質問でございますけれども、これは、さっきから何回も申し上げていますけれども、要するに公共性をどこに求めるかということではないかというふうに思います。そういう意味では、我々は、先ほど何回も申しているように、株式に制限を課して、銀行が一定期間の中に保有制限を達成するために保有株式を売却する。それは一般勘定でやる場合もあるでしょうし、市場で売る場合もあるでしょう。それで、市場でもって売れないときのセーフティーネットとして機構に売るということに公共性がありと認めて我々は今の仕組みを考えているんだということを、繰り返して答弁させてもらいたいと思います。

永田委員 もうお話になりません。私の質問に全く答えていないし、何に対する答弁なのかもわけのわからない、公共性なんという言葉を持ってきて。今、公共性の議論をしているんじゃないんですよ、国債のバブルをどういうふうに思うんですかと。

 私が再三申し上げているとおり、委員長、これは注意をしてあげてください。私は先ほどから、国債の価格も上下をする、さらに、当初この機構が政府保証を受けて債券を発行して、そこで調達したお金が銀行を通って国債を買うことになるのはおかしいと思いませんかという質問をしているのに、全くあなたは答えていない。さらに、銀行の公共性なんという話をしているけれども、個別の銀行は公共性なんかないんです。金融システムは公共性があるけれども、銀行には公共性なんかないんです、ただのプレーヤーなんだから。そこは認識を改めてください。

 そして、三カ月前の金融機関の国債保有高、それと比べて今は横ばいです、そんな話じゃないでしょう。きのうと比べたって横ばいですよ。そうじゃなくて、僕が考えているのは、去年の夏ぐらいからばんばん国債の保有高はふえているんですよ。それで、融資残高が減ってきている。五年前と比べたってそうですよ。

 だから、それを、そんな数カ月前で偶然に横ばいだという数字を持ってきて、どういう議論をしているんですか。そんなお寒い議論をやっている副大臣、さっさとやめてください、本当に。僕がかわってあげますよ。僕がかわってあげます、それはもう。

 追い越し禁止の世界ですから先輩方に先にやっていただきたいと思うんですけれども、それはさておき、ちゃんと質問に答えてくださいね。今回、質問に答えなかったら、僕は委員長にお願いして注意してもらうようにしますから。答弁をお願いします。

村田副大臣 もう一度同じ答弁になると思いますけれども、要するに、恐らく委員と全く見解が違っているのか、あるいは理解のすれ違いがあるのか、私も個別の銀行を守るという時代ではないということは、それは同じということは、もう先ほどから何回も申し上げたところであります。

 だけれども、株式市場の、非常に混乱を守る、こういうことも一つは、委員とは違うかもしれませんけれども、私はそこに公共性がある、こういうふうに考えている。そこを、再度繰り返しになりますが御答弁申し上げたいと思います。

永田委員 だから、政府保証をして調達したお金で銀行が国債を買うと国債バブルをあおることになるし、最初の元手が政府保証だったお金で国債を買うことになるのはおかしなことじゃありませんかという質問、四回しても御答弁いただけなかったんで、委員長、次のときに注意をしてあげてください。

 それから、もう時間もないので最後に、ちょっと違う話をしたいんですけれども、塩川財務大臣もおられるのでひょっとしたら御参加していただきたいなと思うんですけれども、きょうのニュースで、RCCが買い取った債権、これを、当然回収するわけですね。回収するときに、その回収した先の企業がつぶれてしまう。それを防ぐために、政策投資銀行に国費を中心とする一千億円の基金を積んで、これではつぶれるかもしれないというRCCが回収に当たっている債務者に対して融資をする、こういう話を政府・与党がしているようですけれども、これは実現の見込みはあるんでしょうか。

塩川国務大臣 突然の質問で、私も用意していませんが、その記事は私はまだ拝見しておりませんので、お答えできないと思います。

永田委員 もちろん、通告にない話ですから、当然、答弁できなくても僕は悲しくは思いませんけれども、この話が事実だとしたら、一体、構造改革というのはどこに行ってしまったのかなと思うわけですよ。不良債権処理をあれだけやりたいと言っていた政府・与党が、あるいは与党は余り言っていないのかな、小泉さんが言っているんですね。内閣は言っているけれども与党は余り言っていないんですよね。この不良債権処理をやりたいと言っていたのに、それを、何ですか、整理回収機構に売って、それを回収するときに企業がつぶれる、つぶれないように政策投資銀行から国費を投入してそれを支えるなんという話は、これは構造改革に真っ向から立ち向かう恐ろしい壁ですね。こんな逆行する話というのは絶対に実現させたくないという意見をぜひ皆様に御披露したくて、今、通告にない話ですけれども、答弁を求めずに意見を述べさせていただいているところであります。

 改めて副大臣、先ほどの国債の話に戻したいんですけれども、まだ時間がある限り続けたいので、お返事がありますでしょうか。

村田副大臣 国債がふえている、ふえているとおっしゃっているけれども、私どものところの資料では、お見せしたいと思いますが、ことしの四月と比べて減っているんですよ、減っている。(発言する者あり)

山口委員長 御静粛に。

村田副大臣 だから、そういうことで、すべてふえるというんじゃなくて、それは銀行が自分たちの判断で、国債を買ったり、貸し出しをふやしたりしているんだ、こういうことを永田委員には冷静に御理解をいただきたい、こういうふうに思います。

永田委員 とにかく質問にここまで答えなかった人は珍しいですね。政府保証で手当てした資金で国債を買う、これが正義かどうかという話、もう六回目ですから、委員長、これは厳重注意をしてください。ひとつこれをお願いします、委員長。

 それから、国債の保有高が減っているというお話、これも、そんな数カ月前の話をしているんじゃないんですよ。ここのところずっとふえているんだから、そういう認識のもとで行政をやっていただかないと、これは明らかに道を間違いますよ。もう本当に、こういう認識の副大臣で行政をやっていけるのかどうか非常に不安なので、ぜひおやめになっていただきたいと思います。私がやります、そのかわりに。

 塩川大臣にも、今いらっしゃるのでお話を聞いていただきたいんですけれども、あなたも、八月ぐらいに株価が一万一千円を切ったときに、そのときにあなたはテレビの定例記者会見でこういうふうに言ったんですよ。株価をこれからもっと反転させるようなアイデアはとんと思い浮かばないと。そんなアイデアが貧困な方には私は大臣をやっていただきたくないんです。ぜひ、そんなアイデアがないんだったらおやめいただきたいです。私がやります、私の方がアイデアいっぱい持っていますから。そういうようなアイデアが貧困な方は、ぜひ行政のトップから手を引いていただきたいです。

 そのように申し上げて、最後、委員長からの御注意と、それから副大臣からの最後の御答弁、御期待を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

山口委員長 見解の相違もありますし、反論という意味でいろいろな、やっているお話と答弁をやっているわけですので、十分御議論をいただきたいと思います。

村田副大臣 永田委員には御自分の御意見もありましょうけれども、私どもとしては、今金融機関に対する信頼を回復していく中で、株という面に視点を当てまして金融機関の信頼を回復する措置として、この株式の買い取り制限と機構の創設をぜひ御理解をいただいてお認めをいただきたい、こう思います。

柳澤国務大臣 先ほどから村田副大臣が懇切に繰り返し御答弁していることでございますけれども、まず第一に、株式を金融機関が手放してそれがセーフティーネットとしての買い取り機関に買われるという場合、かわり金の支払いが当然金融機関に入るわけですけれども、それが国債に行くということを決定論的に決めつけることは、やはり議論に無理があるというふうに思います。それは、やはりポートフォリオとしてどういうところに差し向けるかというのはそれぞれのケースに応じて金融機関が判断することでありまして、非常に図式的に、そういうふうにおっしゃるおっしゃり方もわからないわけではないんですけれども、やはりそこには少し議論の運び方に強引さがあるというのは我々として感じざるを得ないところです。

 それからもう一つ、今、保証をしたもので、その資金で買い取られると。これはこれでもう話が終わっているわけでありまして、保証は何のために行われるかというと、そこの資金が返せなくなったときに保証債務が履行される話であって、あくまでもそれは買い取り機構の資金の返済についての保証ということになるわけです。

 それから、そのかわり金というのは、一たん、これはあくまでも株の対価として受け取られるわけでありまして、その話と先ほどの保証が行われる話が、仮に保証が現実に行われたとしても、とりあえずこれはもう切り離された話だということは明らかではないか、このように考えます。

永田委員 これで質問を終わりにします。ありがとうございました。

山口委員長 次に、鈴木淑夫君。

鈴木(淑)委員 自由党の鈴木淑夫でございます。

 永田委員の速射砲のような鋭利な質問で、村田副大臣さぞお疲れかと思いますが、私は柳澤大臣と塩川大臣に基本的に質問させていただきますので、村田副大臣はどうぞ、お疲れでしたらお休みいただいて結構でございます。

 さて、まず株式保有比率規制から入りたいと思いますが、けさから時々話題になっておりますように、BISの自己資本比率規制が入ってくるときに、我が国はBISへ行ってこういう主張をしたわけですね。日本の場合はメーンバンク制とかあるいは長期顧客関係とかいろいろあって銀行が株を相当持っているんだ、保有規制もないんだ、ついては株の評価益を自己資本に算入してほしいということを主張した。それに対して欧米諸国は、いや、そうはいっても、元本保証の預金を受け入れて商売している銀行の資産としてはリスクがあるから株の保有というのは余り適さないよと言ったのに対して、我が国は一応押し切ってティア2に入れさせたわけですね、株の評価を。

 しかし、今度は、いや、やはり銀行にとってはちょっとリスクが高い資産だから保有規制をした方がいいんだというのでこの法案を出してこられたわけですが、柳澤大臣、これは行き当たりばったりですか。それとも、はっきり哲学の転換があったのですか。BIS規制導入のときに日本政府として言っていたことと今言っていたことは矛盾していますね。ある意味ではそれで、BIS規制、BISの自己資本比率規制を入れるときの欧米諸国の主張に、やはりあなた方の方が正しかったといって白旗を掲げたような感じになりますが、どういうわけでこういう転換が起きたのですか。

柳澤国務大臣 これは鈴木委員の方が当時のいきさつをよりつまびらかに御存じでありまして、私がこれを御説明するというのは何か主客転倒のような感じもいたします。

 しかし、そういう前提でございまして大変恐縮ですが申させていただきますと、私は、BISといえども各資産に対するリスクウエートをどうするかというのはそんなにすべてわかり切った上で方針が打ち出されているというふうには思われません。やはり試行錯誤、暗中模索というか、そういうプロセスを踏みながら一つの合意を得てルールをつくろうというふうにしているように思います。

 しかし、そうは言い条、日本の、ティア2といえども含み益を資本に勘定してくれというのは、先輩方がやったことではありますけれども、交渉の場としては、交渉の中ではそういう主張も多分あり得た話で、それにのっとって主張されたことだとは思いますけれども、今から考えると、含み益というものの見通しというか、性格についての想定というのにやはり問題なきにしもあらずであったのじゃないか、こうは思います。

鈴木(淑)委員 大臣おっしゃるように、今から見るとちょっとまずい点もあったかなというふうに私も思いますが、私は、あの当時私どもがBISで主張していたことは間違っていたんだ、必ずしもそうは思わない。あの時点ではそれなりの理由があったと思うのです。

 それは、さっきちらっと申しましたけれども、日本の長期顧客関係とかメーンバンク制度とかいう中で、ちょっと閉ざされた形ではあるが情報交換をきちっとやった、これはもう世界に冠たる、情報伝達システムとしてもすぐれているんだということを堂々と主張していて、僕はあの時点ではそうだったと思います。そういう日本的な取引慣行が情報面で優位に立っていた最後のころだと思うのですね。だから、そういう日本の慣行はやはり尊重したい、尊重してくれ、だからある程度株は持ち合いになるよ、僕は、これはあの時点では正しかったと思うのですね。

 それからもう一つは、これは結果的に間違ったのですが、株が大きく下がるなんということは考えていなかったから、右肩上がりだから、それを前提に、実はそんなリスキーじゃないんだというのが内心にあったということもあるかと思いますね。

 しかし、その後九〇年代を通じて、御承知のように情報通信革命が急速に進んで、情報というものがあっという間にインターネットで流れるようになる。それをバックにして、グローバル化も進んでいけば、市場化も進んでいく。情報は、もうぐるぐる、いろいろな人が手に入るようになる。だから、長期顧客関係とかいって囲い込んでやっていた日本の方が、情報面で、そういう開かれた欧米流のやり方に対して劣位に立ってきたんだというふうに思います。それがまた、大きく言えば、今日本が構造改革をしなければいけない、開かれた形にしなければいけないと言っている大きな背景だと思いますね。

 だから、それに気がついたから、そういう閉ざされた長期顧客関係に基づく持ち合いとかメーンバンク制とかいうのをこれからやめなきゃいけないと思っている、だから自己資本比率規制を日本も入れるんだ、こういう言い方を私なら海外に出ていって言いたいと思います。済みません、間違っていましたとは言いたくない。あのときは正しかった、だけれども、その後情勢が変わっちゃったということを僕なら言いたいし、そう言っていただきたいというふうに思っています。

 ですから、私は、この株式の保有比率の規制を入れてくることについては賛成なんでございます。

 さてそこで、ちょっと法案を見ていて気になったんですが、この自己資本比率規制は、何かとりあえずみたいな言葉が入っていますね。当分の間、これはどういう意味ですか。私の今言ったような発想からいえば、これは当分の間じゃないですよ、これからはこういう思想でいかなきゃいけないんだと思うのですが、なぜ当分の間という言葉が法案に入っているんですか。

柳澤国務大臣 これは先ほど来お答えしているつもりですけれども、専門家の鈴木委員の前で、もう一度我々の気持ちというか、我々の考え方を申し上げさせていただきたい、このように思います。

 これは、あえて言いますと、やはりBISのリスク管理、あるいはリスクウエートと言っていいかと思うんですが、そのルールが、決まり方にもよるんですけれども、決まった場合に、こういう総量的な規制というものをどうするかということについてもう一度考え直す機会があってもいいじゃないか、こういうことをここで含意させていただいている。

 仮に、もしこの総量規制というものをBISのリスクウエートによる管理というものと並行させて走らせる場合に、ここまで言うと事務方は大臣は言い過ぎだと後から怒られるかもしれませんけれども、あえて言いますと、本当にティア1でいいのか、もっときつ目にする必要はないのか、こういうのも、やはりちょっと我々の気持ちの中にはこれが確定版という気持ちがないものですから、当分の間とにかくティア1の規制で走らせたい、そんなことを思いを込めて、当分の間にさせていただいているということでございます。

鈴木(淑)委員 よくわかりました。BIS規制、今度、二〇〇七年でしたか、新たになる、それをにらんでという意味ですね。

 さてそこで、この買い取り機構の話に移るのでございますが、私も銀行界、証券界等友人が大勢おりまして、会長、頭取、相談役クラスにもおりますので、その人たちの本音を聞く機会がかなりあるのでございますね。主要銀行のそういう経営者たちの本音は、私が承知している限りでは、おれたち銀行のためにこんな機構をつくるというのなら要らない、なぜなら、この株式保有規制の比率を三年内で実現しろと言われたら、おれたちはできるんだよ、大体ここ数年、随分比率を落としてきている、このスピードでいけば楽にクリアできるよ、だから、おれたちのためにこういうことをやってやるというんだったら要らないよというのが銀行側の本音のように思います。

 彼らは、この株式保有、かなりの部分が長期顧客関係にある大事なお取引先との持ち合いになっていますから、これを処分していくことについては、大事なお客様と変なことにならないように相当気を使ってやっておりますよね。それはやはりおれたちの経営権に属するものなんだから、おれたちの自主性に任せてほしいんだ、おれたちの自由度を縛るようなことはやってほしくないという気持ちがかなり強いというのが私の認識でございます。

 そういう観点からこの法案を見ていて、一つお伺いいたしますが、基本的には三年で守ってくれということですね。十六年九月ですが、二年、場合によっては余裕があるよ、だから五年でもいいんだよということで、そこは、一定の比率以上たくさん株を持っている場合とか、その他いろいろちょっと書いてありますが、これが僕はすごく銀行の自由度を左右すると思うのですね。自由度を確保したきゃ、だれだって、どの銀行だって、では、私、五年間でと。実際はその気になれば二年でできるところだって、自由度を確保したいから、それは五年の方がいいと言うと思うのですね。

 ですから、この三年、五年、つまり二年余裕を与えるに当たっての基準というのはすごく難しいんだと思うのです。余り裁量的になっていっちゃいけないと思いますね。一定の比率以上以下とやっても、そこで線を引いたときの上と下でえらい不公平が、すれすれのところで不公平が起こるんですね。

 これはとても厄介な話で、僕は、こんなものすぱっと三年とか五年とかやっちゃえばいいのにと思うのですが、その辺の難しさというのを大臣はお感じになっていませんか。

柳澤国務大臣 これは委員には釈迦に説法ですけれども、すべて線引きをするときにどんな経済事象にも起こることでございまして、私は委員と違ってどちらかというと税制をやった人間なんですけれども、それは税制なんかでは、しょっちゅうと言っちゃ言い過ぎですけれども起こることでございまして、ある種割り切りが必要だというふうに、その困難さはもう十分わかります。

 それから、そこに非常に、公平というかそういうことからすると起こることでございますけれども、これは経済事象に線引きをするというときには免れがたく我々が襲われる、いわば課題というか問題だとは思っています。

鈴木(淑)委員 それはおっしゃるとおりです、税率のときなんか端的に出ると思うのですが。ただ、この問題は、そういう一般論、抽象論で言うよりも、それぞれの銀行の実情を見ていくと、私はこういうふうに思うのですね。

 大手銀行の中で、かなり保有比率が高くて自分でできるよと堂々と言えない連中というのは、まずみんな信託銀行ですね。信託銀行なんです。それ以外の普通銀行の方は大丈夫なんです。それから、長期信用銀行、興銀も今グループを組んでいますが、大丈夫だなというふうに思います。それから、地銀にはほとんどおかしなものはいない。一行だけ、ちょっと高過ぎるのがありますね。それから、第二地銀は大してそういう問題はないでしょうね。だから、割とねらいを定めて見えていると思うのですね、こいつは三年でひょっとしたらやるのは困難かなというのは。だから、そこのところは、そういうものをにらんだ上でおやりになった方が公平かなというふうに思います。

 それから、さっき言いましたように、ですから信託を除いた大手行、それから一部を除いた地銀は大体、こんなもの、ほうっておいたっておれたちは実現できるし、しようと思っているんだという感じが強いですね。そうすると、この保有買い取り機構、セーフティーネット、セーフティーネットとおっしゃいますが、だれのためのセーフティーネットですか、これは。

柳澤国務大臣 正直申しまして、鈴木委員、多くの知己が金融界にいらっしゃって、そういう方と、いわば本音と申しましょうか、そういうことでお話ができる立場にいられることを私もよく理解できるんですけれども、我々が聞いても、こういうように、特に先ほど来の御議論にあったような、公的資金というか公的支援のもとでのこうしたことで、また金融機関が評判を傷つけられるということについて、非常にそれを避けたいということをおっしゃる方がいられること、我々もそのことは承知をいたしております。

 しかし、また他面、これだけのことをやりまして、これは株式の市場とかいろいろなファクターがありますので、私どもとしては、取り越し苦労かもしれませんけれども、やはり需給関係の混乱というものを避けたい、それがひいては金融機関にとっても悪い影響を与えることを避けたいということで、こういうスキームを本当にセーフティーネットとしてつくらせていただいたということでございます。

 委員の含意は銀行のことじゃなくて株式の相場のことじゃないかというところが、口からもうこぼれそうなところまでの表現でございましたけれども、私どもはそういうことでなく考えさせていただいたということでございまして、どうぞ御理解を賜りたいと思います。

鈴木(淑)委員 大臣も正直にニュアンスを出してくださったので、ありがとうございます。そういうことなんですね。銀行のためのセーフティーネットだといったら、銀行は、それなら要らないよと言うと思います。やはり、株式市場側のことだろうなというふうに私は思っております。

 それが実態ですから、これは機構をつくっても、自分でやれるよと言っているような銀行が大半なんですが、これは、機構を通さないで自社株を買いたいというお取引先には喜んで直取で売っちゃうし、それから、益出しできるぐらいの株だったら、市場にも直接売っちゃう。その方が売却時拠出金なんていうのを取られないで済みますから得ですね。そうしたいと銀行は思っているに違いないんですが、それについては、どうぞ御自由にという立場ですか。それとも、機構をつくって、あなた、拠出金ちゃんと出しているんだからこっちを使いなさいよというお立場ですか。どちらでしょうか。

柳澤国務大臣 これはもう申すまでもなく任意でございますから、市場を選択される方を、別にこっちに首に縄をつけて引っ張ってくるなんという気持ちは毛頭ありません。

 ただ実は、今少し、ちょっと銀行サイドのニュアンスも変わってきたんですけれども、当初の段階では、特にETFなんかの組成については、実は複数の銀行の株を集めてやった方が、補完的にあとのほかの欠けた銘柄を買うにしても、その方が非常にうまくできるというようなことがあって、そういう場が提供されるということは十分考えられるというような感じも非常に強くございまして、まだそういう可能性というのは私は高いんではないか、こういうように考えております。

 これは、先ほど申したのは第二勘定というか特別勘定の方で、今申し上げたのは一般勘定の方ですけれども、そういうことは考えられるというのが私どもの考え方でございます。

鈴木(淑)委員 一般勘定側についてはおっしゃったようなことは十分考えられます。ETFの組成なんて、特にそうだと思います。ですが、ふたをあけてみたら特別勘定側は余り使われないということがあり得るなというふうに思います。さっき言いましたように、大銀行、信託以外の主要銀行は自分の力でやれますよ。それから地銀は、もともと一部の例外を除けば、そんなに持っていませんから。そういう可能性があると思うのですが、それでもやはりこれをつくるんだというのは、私は証券側の事情に配慮してだろうと思います。

 ここで、塩川大臣と柳澤大臣、お二人にお伺いしたいんですが、株価というのは、短期的にはもちろん需給で決まります。きょうの株価は上がったか下がったかといったら需給で動いている。あるいは、一週間ぐらいなら需給で動いているんですが、一カ月、二カ月、三カ月、半年というふうになっていったときの株価というのは、何で決まってきているというふうにお考えでしょうか。塩川大臣、いかがですか。

塩川国務大臣 これは、一言で言うと、市場が決めるということでございます。しかし、それでは、市場は何を基準にしているかということになると思いますが、これはやはり企業の実力といいましょうか、その中には、企業の財務内容、それから将来性、そして販売能力、生産能力とかいうようないろいろなものが重なってきておると思いますし、そこへ、最近は為替の関係が相当これに関与してきておると思っておりまして、そういう複合したものが株価を決定しておると思っております。

柳澤国務大臣 もうつけ加えることはないんでございますけれども、今度は、株を買う方の側の事情としては、長期金利が影響することが大いにあり得るんじゃないかと考えています。

鈴木(淑)委員 株価というのは、資産の価格ですよね。株の価格、株価は資産の価格。

 柳澤大臣は、間もなく、これは議員立法で出てくるかもしれませんが、大臣のお考えとしても、不良債権を時価で今度は買おうとしていますが、あの場合、時価というのは不良債権あるいは貸し出しという資産の時価だものですから、恐らくこの資産を持ったときにどのくらい収益が上がるだろうかという、その収益見通しの金利で割り引いた、割引現在価値になるわけですね。これが経済学の教科書で言われる資産の価格、均衡価格だ、ファンダメンタルズだ、こう言われているわけですから、この考え方で言えば、株価というのも、短期的には需給で動くけれども、ちょっと長い目で見たら、その株を出している会社の収益予想の割引現在価値、それにリスクが入ったりしますし、割り引くときの金利は、大臣おっしゃるように長期金利で割り引きますから、長期金利ももちろん響いてきます。

 これが基本だろうというふうに私は考えますが、お二方いかがでしょうか。基本的には、収益予想の割引現在価値が株価だろうなという点はいかがですか。

柳澤国務大臣 おっしゃるとおりだと思っております。

鈴木(淑)委員 そうだと思うのです。

 そうすると、買い取り機構をつくって少しブロックすることによって、株価に影響が出ますか。これは短期的には影響が出るかもしれない。だけれども、基本的にはやはり日本の株価というのは日本の企業の収益予想の割引現在価値、それもグローバル化していますから今や、欧米の連中までそれをどう見ているかにかかってくるわけで、こんなものをつくったって株価を救うための株式市場側のセーフティーネットなんかにならないんじゃないですか、いかがですか。

柳澤国務大臣 いや、それは先ほど先生もお認めになられたとおり、短期的には、その短期というはどのぐらいに見るかはともかくとして、やはり需給も大きなファクターだというところに我々は着目しているということでございます。

鈴木(淑)委員 この短期は私はせいぜい一カ月とか二カ月とかだと思います。半年になったらもうきいてこないと思いますね。もう少し、三カ月でもやはり収益見通し、その背後にある景気の見通し、今度の同時多発テロの影響、アメリカ経済がどうなるか、いろいろなものが入ってきますが、最終的にはそれが日本の企業の収益見通しに収れんしてそれの割引現在価値だと私は思うものですから、こういう買い取り機構をつくったときに諸外国の専門家が何と見るだろうかということを僕は心配しています。

 日本の当局というのは、株価というのがこんな程度の、三百兆の中のほんの二兆ですか、一応考えられていますのは政府保証二兆で、今の時価総額は三百兆。そんな程度の株をブロックして需給をいじってみる。しかもその需給をいじるのに御丁寧に政府保証までつける。そういう需給に対する介入で株価操作ができるなんて考えているのかしらという疑いというか、日本の市場というのはそんなものかね、そういう見方が海外に出ることを私は恐れているんですね。

 本来、グローバル化しちゃった中に日本の株式市場はあるんですから、どう見たってグローバルな投資家たちの日本の企業の収益予想で動いているものを、時価総額三百兆円の中の二兆円ブロックしたら何か株価が維持できると思っている、そういう市場に対する無理解あるいはそのために政府保証までくっつけようとしている政府介入の姿勢、これは逆に日本の株式市場の評価を落とすんじゃないですか。こんなものはつくらない方がいいんじゃないですか。塩川大臣いかがでございますか、お二方にお伺いいたします。

柳澤国務大臣 鈴木委員のお話で、株価というのは長期的というか中長期的にはその企業の収益力というか収益を現在価値に直したものに収れんしていくんだ、これはもうそのとおりなんです。そういう株価ができるだけ常に実現されるマーケットが私はいいマーケットだと思うんです。

 ところが、今度の保有制限によってそのことが一時攪乱される、できるだけ理想に近いイールドカーブというか価格のカーブが乱されるというのを、私どもが少し手をかすことによって、できるだけ常にそういう中長期的に本来実現されるべき価格が実現されるようにする、こういうことなのでございます。だから、鈴木委員の今の問題の提起には、これは株価対策なんだということが心の中に前提としてあるものですから、そんなものやったってききゃしないよという話になるんですが、我々はそうじゃなくて、攪乱要因をできるだけ取り除いてやらなきゃいけない、こういうことを申しているということであるということで御理解を賜りたいんです。

 それからもう一つ、レピュテーションの問題、我々当然考えました。考えましたので、当然そうした意見を徴したりなども、これはまあ詳細に申し上げるわけにいきませんけれどもしておりますけれども、今の日本の金融機関の株式市場のリスクに対するエクスポージャーを考えると、まあ一つの方法かというような感じを私どもは得させていただいたということでございます。

塩川国務大臣 この株式とかあるいは為替というのは時々刻々移っていきますし、最近の経済の変化というようなものは激しい移り変わりでございます。そういう点から見まして、これは発想した当時は確かに一つのセーフティーネットになるだろうと思っておりましたけれども、私も二兆円ということを聞きまして、これはもう将来また額を上げるんだろうと思いますけれども、ちょっとこれは私も、まあ二兆円というのはどこから来たのかなと思っているんですけれども。

 そういう意味で、現在の情勢から見て二兆円が適正かどうかということは、自分自身としては、制度としてはこれは必要な制度だと思うんですが、ちょっと二兆円というのは私自身で見て、これは役所じゃございませんが、財務大臣がそんなことを言っていたってえらい大変なことになりますよ。ちょっとこれは、私、額が中途半端な額だなと思っています。

鈴木(淑)委員 二兆円程度で株価対策になるのかなという非常に正直なお答えをいただきました。私もそう思います。

 結局、柳澤大臣は、これは中長期的な基本的な株価対策にはならないかもしれないけれども、攪乱を防ぐために必要なんだとおっしゃいました。ただ、これについても、銀行の経営者に言わせますと、冗談じゃないよ、大事なお取引先の株を攪乱的に下落させるような売り方なんかするもんですか、そんなことを私たちがするわけがないと真っ赤になって言いますよ。まあ、それは御紹介しておきますけれども。

 ただ、だめでもともと、だから、ちょいと攪乱を防ぐためにこれをつくらせてよという場合に、最後に問題になるのは、しかし、それはだめもとで済まないで、何かまずい副産物があるんじゃないか。僕は両方向にあると思うんですよ、損が出る方向ともうかる方と。朝から皆さん方は損が出る方を心配しておられます。ろくでもない株の吹きだまりになりはしないかということですね。そっちを皆さん心配しておられます。

 マイカルの場合だって、トリプルBマイナスの時期というのは倒産するかなり近くまでそれで、倒産したときは下がっていましたけれども、かなり近くまでそうですよ。だから、トリプルBマイナスのやつは大丈夫だといって、ここへ買ったら、実は銀行はちゃんと知り抜いていて、やがて倒産するようなのばっかりここへ押し込んできているということを懸念する委員が非常に多い。

 これは私は一理あると思います。そういうことになっちゃうと税金で穴埋めする話になる。そんな危険なことをしていいのか、そういう副産物は一つあると思うんですが、逆の方向の副産物も私の頭の中にあるんですね。つまり、銀行をもうけさせちゃう、結果的に。これは銀行をもうけさせる仕掛けだったじゃないかと後になって気がつく可能性があります。

 というのは、これは十年でしょう。私は十年の間株が低迷を続けると思っていないです。皆さん方と協力して構造改革実現して、日本経済絶対立て直したいというのが私がのこのこ国会議員になった理由なんで、一生懸命やります。皆さん方もそうでしょう。十年株が停滞するわけがない、どこかで上がります。そうしますと、この株式保有比率のせいで三年以内に売っちゃわなきゃいけなかった株、三年以内に売っちゃうと、まだ値段は低いので損が出るかもしれない、あるいはもうけも小さいかもしれない。それをうまいことこの機構に引っ越しさせておいて、十年以内のようやく回復したというところで売れば、出資金の二倍までは入ってきますから、これは、何のことはない、銀行をもうけさせる仕掛けだったねという可能性があるんですよ。

 十年だったら、私、むしろそっちの可能性の方が高いんじゃないか。ですから、セーフティーネットとかなんとか言いながらつくったけれども、結果的には銀行がもうける仕掛けじゃないか、こういう批判が後世出る可能性があります、十年以内に。

 私は、だから、いわゆるぼろ株が集まっちゃって、損をして、税金をつぎ込むという方よりも、十年持っていたらこれはもうかっちゃう可能性が高いんじゃないかと。また、十年でもうかるぐらいしなかったら、我々力を合わせて日本経済を立て直さなかったら、どうなります、日本経済。国民の暮らし向きはどうなります、えらいことになっちゃいますよ。だから、これはやはり僕ら力を合わせて立て直すんだと。そうすると、もうかっちゃうんだ、銀行が。これが、副産物として、ちょっと不公平で許しがたいという話になりかねないですよ。

 だから私は、もう何回も言いますが、こんなものをつくるなという方です。こんなものをつくるとそういう批判を、そんなことは考えてもいられないかもしれないけれども、後世浴びる可能性がありますよ。銀行は利口だから、そういうことを頭の中で考えているかもしれない、十年間だったら絶対もうけられるなと思っているかもしれない。

 いかがですか、今の私の話。こういう考え方もあるんだというのは初耳ですか。それとも、実はそういうこともあるんだと思っていたけれども、今まで言わなかったということでしょうか。私はそっちが心配。後世、批判を浴びますよ。いかがでしょう。これもお二方にお伺いしたいと思います。

塩川国務大臣 いや、そういうぐあいに銀行がもうけてくれるようになったら結構なことだと私は思います。もうけたものは法人税でしっかりともらいますから。だから、それはいいと思うんです。

 そのようなことに私はなるであろうかなと思います。損になるよりは、そちらの方に動いてくれることを願っております。

柳澤国務大臣 ぼろ株の話がその前提としてお話に出ましたけれども、これは、形式基準は、確かにトリプルBマイナスなんですけれども、その上にやはり運営委員会の議を経るというところがありますので、そう言うと、ある特定の会社のようなものは買わないということを私が必ずしも言っているわけではありませんということをつけ加えないといけないんですけれども、いずれにせよ、私は、そういうごみ箱にはならないということは、もうこのスキームを構想した一番最初から考えておった点でございます。

 それから、加えまして、今のお話、これからもまだほかの党の代表の方がいろいろ論議をされるようですが、非常にバランスをとっていただいたという意味ではありがたい御議論でございまして、ここに感謝を申し上げておきます。

鈴木(淑)委員 いや、感謝していただくために言ったわけではないので。

 その議論が朝から抜けていると思いましたし、それから、後世そういう批判を受ける可能性があるんだということを両大臣は今から考えていただいた方がいいんじゃないかと。そういうことを考えても、私は、この機構をつくるのはまずいというふうに考えているんだということを申し上げたいと思います。

 時間があと数分あるようですが、これをもちまして私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

山口委員長 次に、佐々木憲昭君。

    〔委員長退席、奥山委員長代理着席〕

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 提案された法案に即して質問をいたしますが、その前に、前提として、柳澤大臣の基本的な認識をお聞きしたいんです。

 日本の大手銀行の体力についてなんですが、日本の大手銀行というのは、財政で支えられなければやっていけないようなひ弱な存在という認識なのか、それとも、一定の体力を持っているんだ、こういう認識なのか、その辺はどういうお考えでしょうか。

柳澤国務大臣 大手銀行の中には、全く自己資本の中に公的な資金が入っていない銀行もあるわけでございますけれども、多くの銀行に公的資金が入っているというのも事実でございます。ただ、一般に、議論の中で想定されているようにそれが多大なシェアを持っているということは実はないわけでありまして、パーセンテージからいっても、ちょっと記憶なのであれですけれども、そんなに何%ポイントというようなものではないというふうに記憶していまして、私のそのときの感覚では、公的資本、公的資本と言われているんだけれども、自己資本の中に占めるシェアというのは、マージナルなところでは大事な役目を果たしているんでしょうけれども、そんなに大きなウエートを占めているのではないという感じを持ちました。

 そういうことを、後でもし私の持っている記憶が誤りだったら訂正しますけれども、基本的に、今世の中の人に印象を与えているように、大きな公的な支えがなければもう立ち行かないんだというような状況にはないというふうに私は思っています。

佐々木(憲)委員 先ほどの御答弁で、公的部分というのは比較的シェアが少ないので、基本的には大手銀行は体力があるという認識だというふうにお伺いをいたしました。

 そこで、そういう銀行に対して、今回提案された仕掛けが用意をされているわけであります。それで、今度の法案の仕組みですけれども、銀行に対して、自己資本相当額を超える部分の株式の保有を制限する。その株の買い取り業務を、銀行保有株式取得機構というようなものを創設しまして株式を買い取り、市場の動向を見ながら売却を進める、こういう仕掛けになっているわけですね。

 もちろん、金融というのは公共的性格を持っていますから、銀行経営の健全性というのが株価によって大きく左右されることになることを防ぐということは必要だと私は思うんです。そのために銀行が保有している株を制限する、これは必要なことだというふうに思います。しかし、そのために大事なことは、何よりも銀行の自己責任、あるいは一定の体力に基づいた自己負担、これがやはり必要だというふうに思うんです。ところが、この出された法案は、機構の買い取り資金の借り入れに政府保証をつける、機構の解散時に株が下がって損失が出れば税金で穴埋めする、こういう仕組みになっているわけであります。

 そこでお聞きをしたいんですけれども、機構が最終的に解散するときに、株価の低落で、先ほど上がる話もありましたが私は低落の方をお聞きしているんですけれども、株が下がって損失が出た場合、銀行はどの程度これを負担する仕掛けになっていますか。

原口政府参考人 本法案において、機構が解散する際の利益と損失の分配について規定しておりますが、万一機構に損失が生じた場合、まず銀行等が株式売却時に売却額の八%を拠出する売却時拠出金に補てんし、さらに不足する場合には当初拠出金に補てんするということでございますから、仮に二兆円全部使い切ったという場合は八%が千六百億円となりますし、当初拠出金については百億を予定しておりますが、これはこれから十年間の運営等に要して使った残りの額ということになろうかと思います。

佐々木(憲)委員 つまり、銀行の側は負担をする場合の上限というのが決まっているわけであります。それでも埋めることができなければ、国が財政的な穴埋めをする、要するに、簡単に言えば、税金の投入をする、こういう仕組みになっているわけですね。そういう理解でいいですね。

原口政府参考人 御指摘のとおりでございます。

佐々木(憲)委員 先ほども二兆円という話が出ましたけれども、現在想定されている株式の買い取り限度額は、一応二兆円ということであります。そこから割り出しますと、銀行の損失負担額というのは、二兆円の八%の売却時拠出金一千六百億円、それから当初拠出金の百億円の残余金、すなわち、全体として千六百億円プラスアルファ、これが銀行負担の上限になる、そういう理解でよろしいですね。

原口政府参考人 今の保証枠を使い切った場合という前提で、二兆円という前提を置けば、そういうことだと思います。おっしゃるとおりだと思います。

佐々木(憲)委員 そうしますと、国民負担の上限というのはどうなるんでしょうか。財政負担に金額上の上限というのはあるんでしょうか。

原口政府参考人 理論上で申しますと、政府保証を二兆円つけた場合、仮にその株が全部毀損されたというケースになろうかと思いますけれども、そのときに政府保証額限度いっぱいが使われる、細かいやりとりは別としまして、ということだろうと思いますが、少し、そこは計算上の話であって、なかなか想定しがたい状況かなというふうに考えております。

佐々木(憲)委員 現実にそういうことが起こることは想定しがたい面も確かにあると思います。しかし、問題は、銀行の負担はあるところまでで、それ以上はしませんよ。二兆円の場合は銀行負担は千六百億プラスアルファ、ここまでしか負担はしませんよ。しかし、国民の方は、それを超えたら、二兆円のところまですべて負担の可能性というのが広がるわけです。

 これは極めて重大な仕組みでありまして、例えば銀行と財政負担と同じ金額になる、これは水準としては株価がどのぐらいになったらそうなりますか。

原口政府参考人 ちょっと突然のあれでございますが、御指摘は、千六百億円強の損失が機構に発生するとき、こういうことでございましょうが、これは、ちょっといろいろな前提を置かないとなかなか試算も困難かなという気がしております。

佐々木(憲)委員 例えば一兆八千四百億以下になりますと国民負担が発生するわけですね、つまり銀行負担が一千六百億強ですから。それで、さらにそれが下がって一兆六千八百億以下になりますと、国民負担の方が銀行負担よりも大きくなる。つまり、二割程度株価が下がれば、銀行よりも国民負担の方が大きくなる。二割、三割の株価低落というのは、これまでも幾らでもあったわけであります。そういうことを考えますと、これは余りにも銀行負担が限定されていて、国民負担に非常に大きく依存する、こういうことになるんじゃないかと思うんです。

 銀行が抱えている過剰な株式、第一義的にはそれを保有した銀行に責任があるわけであります。ところが、株価の下落で生まれた損失、それは銀行は一定額しか負担しない。しかし、株保有にも株価下落にも関係のない国民には大変大きな、際限のないとはちょっと言いませんけれども、大きな負担を負わせるという仕組みになっているわけです。

 そこで、柳澤大臣にお聞きしますけれども、銀行が抱えるこういう株のリスクをいわば国民が肩がわりする形に株価が低落した場合にはなるわけでありますが、なぜ国民がそういうものを負担しなければならないのでしょうか。その責任は国民に一体なぜあるとお考えなんでしょうか。

柳澤国務大臣 これはもう、その法律の目的として我々がいつも申しておることですけれども、信用秩序というのは公共性を持つ、だから信用秩序が動揺したり毀損したりするということは極力避けなければいけない、こういう大命題からきているわけでございます。

佐々木(憲)委員 今、私の質問にお答えになっていないわけであります。信用秩序論についてはまた後でちょっと議論したいと思いますが、株が落ちて、その損失部分を国民の側が負担しなければならない。なぜ国民にその責任があるんでしょうか。単純な質問なんですよ。素朴なんです。

柳澤国務大臣 これは、要するに、株の現在の保有状況、これをそのままにしておくということは非常に日本の金融システムをリスクにさらし過ぎるという状況がある、したがって、これを是正しなければならない。これは、もう公益です。それを公益の観点から命じて、そして銀行にそういう行動を義務づけるわけでございますが、それが円滑に運ぶ、これは株式市場の動向を含めて円滑に進むということを確保するためにこういうシステムをつくったということでありますから、結局はそれは金融システムの安定、あるいは信用秩序と言ってもいいんですけれども、そういうところに資することになる制度である、こういうことだと申し上げたいと思います。

佐々木(憲)委員 どうも質問にお答えになっていない、あるいは答えられないのかわかりませんけれども。私は、国民に責任がないのに国民がなぜ負担するのかと聞いたのに、それに対してはお答えにならない。公益性があるというお答えでした。しかし、公益性をしっかり維持することこそ銀行の責任じゃないんでしょうか。銀行が本来果たさなければならない役割というのは、一定の利益を上げることはもちろんですけれども、同時に、いわば経済全体の基礎をなすところの金融というシステム、これを安定させていく、それは銀行自身の責任なんですよ。銀行業界の自己責任でやるべきなんですよ。それを責任のない国民に負担をさせようというのが今回の仕掛けの最大の問題点だと私は思うわけですね。

 大臣自身、ことしの三月、こういうことをおっしゃっていましたね。銀行保有株式買い取り機構の構想がいろいろ出たときに、柳澤大臣は、できるだけ公的なものが出ていくことは慎むべきだ、何かだあっと財政資金に寄りかかるようなことはやはり避けるべきだ。なかなかいいことをおっしゃったと思うんです。こういうふうに発言しておられたにもかかわらず、今回提案された内容は、だあっと財政資金が出る、そういう仕掛けになっているわけでありまして、どうも大臣が春におっしゃったことと違うことをこの法律ではやろうとしているんじゃありませんか。

    〔奥山委員長代理退席、委員長着席〕

柳澤国務大臣 佐々木憲昭委員が御理解において私どもとちょっと食い違うかなと思うのは、やはり、保有制限というものを公共の立場からかけている、我々が義務づけるということの意味合いというか、そういうものを全くすっ飛ばした議論をされると今言ったようなお話になるんではないか、こういうように思います。

 それから、私が早いころにできるだけ財政というものが出ない方式がいいということを言ったために、今日こういうように一般勘定と特別勘定を分けて、どちらかというと、特別勘定というのは全くのセーフティーネットとして、限界的あるいは補完的な制度として位置づけられたというところにその趣旨が生かされているというふうに考えているわけです。

佐々木(憲)委員 保有制限をかけること自体は、私は方向としては正しいと思うんです。それを別にすっ飛ばして言っているわけじゃございません。銀行は、株価によって経営が左右されるというような状況はやはり好ましくないと思います。したがって、株の保有制限というのは必要だと思います。

 問題は、それを一体国民の税負担を伴うような仕掛けをつくってやる必要があるのか、それとも、銀行自身が自己責任でそういう負担も含めてみずから計画的にその水準をクリアするようにやるべきなのか、この選択なんですよ。政府がやっている選択は、国民に負担を負わせる仕掛けをつくるという選択なんです。

 しかし、私は、その選択というのは、多くの国民から見て、なぜそんなことを国民がしなきゃならぬのか、負担をしなきゃならぬのかという素朴な疑問から質問をさせていただいているわけです。私は、銀行が公共性を持ち、公益性を持ち、そして一定のリスクをとりつつ金融システムを安定させるために経営努力をする、これは当然のことだと思う。それをしっかりとそういう方向にやはり指導し監視するといいますか、これが政府が行うべき仕事ではないかと思うわけです。

 そこで、株の保有制限ということで今新しく出ていますけれども、銀行はこれまで株を保有することによって、利益をかなり上げていたんじゃないか、大変大きなメリットを享受してきたんじゃないかと思うわけですね。

 金融庁にお聞きしたいんですけれども、例えばこの五年間に大手十六行、どの程度の益出しを行ってきたか、株式売却益の総額、これは幾らになっていますでしょうか。

高木政府参考人 お答え申し上げます。

 保有株式の売却というお話でございましたけれども、我々ちょっと、把握している計数が保有株式等売却ということで、やや債券除きの数字となっておりますので、お許しいただきたいと思います。

 平成八年度から十二年度までの過去五年間に主要十六行が株式等売却によって得た利益は約十六兆でございます。それから、それによってこうむった損失は約二兆ということになっております。

佐々木(憲)委員 今の数字でも明らかなように、大手十六行がいわばこの五年間大変な益出しをやってきたわけです。約十六兆円強、これは大変大きな金額であります。売却損というのはわずか二兆円程度ということですね。ですから、株を保有し、その株を益出しをして懐に入れてきたのが差し引きしても十四兆円、これは丸々銀行に入ってきたわけであります。

 配付した資料を見ていただきたいんですけれども、この配付資料の一ページ目でありますが、ここでは、大手都市銀行の九行だけをとりましても、右下にありますが、売却益は約十二兆円、売却損は一兆三千億ということであります。

 柳澤大臣にお聞きしたいんですけれども、保有株式の売却でこれほど大きな利益を上げている。この利益を見ても、これ以上支援する必要があるのかなと思うほどの利益であります。この事実は、今回の法案の提案に当たりまして考慮されたでしょうか。

柳澤国務大臣 全く銀行に株式売却の行為というものを任せてしまう、ゆだねてしまうということであれば、それはまさに自己責任の世界というふうに私ども言うことができるわけでございます。しかしながら、私どもは、日本の金融システムという公益を実現するために義務づけをするわけですね。三年間に自己資本のティア1相当額以下にしなさいということを言うわけでございますので、その絡みで私どもは、いろいろないわば善後措置と申しますか、そういうものをやはりかぶせた方がそれが円滑に実現されるだろうということから今回のようなスキームを考えたということでございます。

 今、これだけ、十四兆ですか、ネット十二兆ですか、そういうものが売却益としてあったんじゃないかということでございますけれども、これは佐々木委員御案内のように、このところずっと大手銀行は不良債権の処理というものに大きな資金を必要としておりまして、業務純益、さらには株の売却益というようなものを動員して不良債権の処理に当たってきたということでありまして、今佐々木委員が懐に入れたというお言葉を使われたんですが、そのお言葉から含意されているような状況には到底なかったということも御案内のとおりであります。

佐々木(憲)委員 これだけ大変な利益を上げていたことは、これは厳然たる事実でありまして、不良債権処理に使ったと言いますが、その不良債権処理のやり方がいいのかどうかというのは根本的な議論があると思うんです。我々から言わせていただきますと、不良債権と言われるものの中には、圧倒的多数は、現在の長期不況の中で、一生懸命頑張っても中小企業の経営者は業況はなかなかうまく好転しないというのが現状なんですよ。まじめに働いてもそういう状況が広範にあるわけです。それを不良債権としてばさっと銀行取引を締め上げていいのかどうかというのが根本的に問われていると思うんです。それはそれとして、別な議論を我々持っておりますが、そこには今は入りませんけれども。

 いずれにしましても、一方では、株価が上がってもうかったら、先ほどの議論では銀行の懐に入る。それ以上、一定の水準以上になればもちろん国庫に入りますけれども。しかし、上がったら銀行に入っていく。これまでも株の益出しで十数兆円の莫大な利益が上がっていた。ところが、株が下がったら、上がったときの利益、益出しの利益は銀行が懐に入れるけれども、株が下がってしまった場合は後は国民に負担をしてもらおうじゃないか、どうもこういう話は余りにも銀行にとって虫がよ過ぎる話だというふうに私は思うわけです。

 そこで、もう少し突っ込んでお聞きしたいんです。この機構の株式買い取りの対象となる銀行、これはどのような銀行かという点をお聞きしたいんですけれども、具体的にお聞きしますと、大手銀行十六行のうち自己資本相当額、ティア1を超えた株式を保有してる銀行、これは何行あるか。また、その金額が自己資本相当額の一五〇%までの銀行は何行か。一五〇から二〇〇%まで、さらに二〇〇%以上、こういうふうに分類するとそれぞれ何行か、この点について数字をお答えいただきたいと思います。

原口政府参考人 大手行ベースにつきましては、これは有価証券報告書に記載されている貸借対照表上の株式の額に基づいて、本年三月末現在の株式保有額の自己資本に対する割合を計算したものでございますが、大手行ベースでは、一〇〇%から一五〇%の銀行は七行、一五〇から二〇〇までの銀行は六行、二〇〇を超えて保有している銀行は三行となっております。

佐々木(憲)委員 ということは、大手銀行十六行はすべて株を買い取る対象であるということですね。

原口政府参考人 対象という言葉で申しますと、仮にそういう上限を超えていなくてもいろいろな別の要請で株を売る場合に、この会員であればこの機構を使うことができますので、そういう意味では限られているということではございませんが、十六行ベースが保有制限の対象となる一〇〇%を超えているという御指摘はそのとおりでございます。

佐々木(憲)委員 それでは、地方銀行と第二地銀についても同じように数字をお答えください。

原口政府参考人 地銀につきましては、六十四行中一〇〇%から一五〇%の銀行は七行、二〇〇%を超えて保有する銀行は一行でございます。また、第二地銀につきましては、五十二行のうち一〇〇%から一五〇%保有している銀行が二行となっております。

佐々木(憲)委員 今お答えになりましたように、地銀の場合は全体で八行でありますし、第二地銀は二行であります。しかも一五〇%を超えている地銀、第二地銀は一行しかございません。わずか一行ですね。しかし、大手銀行は九行であります。圧倒的に大幅に超えているのは大手銀行である。これは皆さんにお配りした資料の二枚目、これは金融庁が作成した資料でありますが、そこにその実態がはっきり出ているわけであります。

 以上で明らかになったように、自己資本比率を大きく超えて保有している銀行はいわば一握りの大銀行に集中しているということであります。この法案の株式保有制限の達成に向けて機構を活用して株式の売却を進めるというのは、これは大臣、大手銀行が中心というふうに言ってよろしいんじゃないでしょうか。

柳澤国務大臣 日本の金融システムというのは、非常に大手銀行それから地銀というようなものが全体としてこのシステムを形づくっております。金融システムの動揺というときも、やはり大手銀行がしっかりしていかなきゃいけない、しっかりしていなきゃいけないということで、資本注入等におきましても、そういうようなことに着目して、最初はそこから着手していたということも事実でございます。

 そういうことで、大手銀行がしっかりしていることが結局は金融システム全体として安定をしているということになるわけでして、直接の例えば資本注入、あるいは今度の株式の保有制限がそこに適用されるからといって、すべて該当の銀行だけだというふうに直接的な考え方をなさるというのはどうかなと思うわけであります。

佐々木(憲)委員 かなり苦しい御答弁でありますが、実態からいえば、今お認めになったように大手銀行が中心なんですよ。そこがしっかりしてもらわなきゃならぬというふうに裏返しておっしゃいましたが、つまり、大手銀行の株を買い取る仕掛けになっている、これは実態からいったって、そういうことなんですよ。実際に地方銀行の話もされましたけれども、ことしの三月で地方銀行と第二地銀、株式保有額というのは平均して自己資本相当額の五割台におさまっているわけです。ところが、大手十五行になりますと、株式保有額というのは自己資本相当額の一・六倍を超えているわけですから。だからそれが現実の姿であって、株式買い取り機構を用意してそして買い取るということになりますと、必然的に大手銀行がほとんど額でいってもその対象になる。

 私は、結局、いろいろな理屈をおっしゃいますけれども、大手銀行の過剰な株を買い取る機構をつくり、その機構で保有した株が仮に大幅に下がったときに税金を投入する仕掛けをつくる、つまり、国民の税金でいわば大手銀行が持っている株のリスクを負担する、こういう形になっているところに非常に重大な問題があると思います。

 そこで、先ほど信用秩序に影響を与えるからだ、こういうふうにおっしゃいました。しかし、大手銀行が中心になっておりますこの過剰な株の保有、これを解消していくことがそれほどシステム全体に、経営がおかしくなるほど重大な影響を与えるんだろうか、株の下落に直結するんだろうか、これは大変私は疑問に思うのです。

 例えば、金融審議会で、乾総務企画局長は、四月の十三日に、こう言っているのです。銀行の二、三兆円の部分を今回対象にするというふうにおっしゃいましたね。この二、三兆が売買高の一%にすぎない、そういう委員の発言がありまして、その発言に乾局長は同意して、次のように述べているわけです。「銀行の株の売却だけでは株価というのは決まらずに、あくまでも三百兆全体の需給の中で株価というのは決まってきたということでございます」

 それから、委員であります富士銀行常務取締役の前田氏はこう言っているんです。「三年前に約三兆円の政策保有株式を持っていましたが、」つまり持ち合い株ですね、「五年間で一兆円売却するということを計画致しまして、ここ三年ぐらいで約六千億、大体年間二千億の売り切りを実施してまいりました」「銀行が売るから株価が下がるとか、持合い解消だから株価が下がるという見方は大きな誤解だと思います」「問題をすり替えているだけでして、我々から見ますとほとんどこれは間違いだと思います」

 つまり、銀行自身も、あるいは金融庁の局長自身も、銀行が持っている二、三兆の株を売るぐらいでは全体の株価にはそんなに影響はないんだ、その株価が决まるのは三百兆円という全体の株取引の動向によって決まるのであって、何か、それが放出されたらシステムに影響がある、こんなことは間違いであります、そういう誤解は正さなきゃならぬというような趣旨の発言をされているわけです。

 ですから、私は、政府がやるべきことというのは、こういう仕組みをつくるということじゃないと思うんですよ。銀行の自己責任に基づいて、銀行自身が過剰な株を持っているものについては、計画的に銀行自身が銀行業界全体として水準を達成していく、それを促していくというのが本来金融庁の役割じゃないか、政府の仕事じゃないかというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

柳澤国務大臣 その限りでは同じなんです。株式の保有制限をして、そしてそれを市場で売るように促していくんです。その促していく一つの制度としてこういうものもセーフティーネットとしてしつらえておこう、こういうことでございます。

佐々木(憲)委員 その促す制度としてこういうものをつくる必要はないというのが我々の見解であり、かつ、銀行もあるいは金融庁自身の専門家もそうおっしゃってきているわけでありまして、どうも、何かこういう仕組みをどうしてもつくらなきゃならぬという必然性は全く感じられません。

 こういうものを一度つくりますと、どうしてもこれは自己運動を始めまして、まだ足りない、もっとやるべきだということで二兆円という制限を取っ払って。先ほど塩川大臣も何かそういう話もされていましたね、これは中途半端だと。これは本当に重大でありまして、一体二兆円でおさまるのかどうか。四兆円なり五兆円なり、そういうことになる危険性はあるんじゃありませんか。超えないという保証は一体どこにあるんですか。

柳澤国務大臣 先ほど来の話で、銀行は、さっき先生もおっしゃられたように、自力で市中にかなり売る力を持っているじゃないか、私どもそのように思っています。ですから、これは、本当に期限どおりに保有制限に適合するというようなことを考えたときに、やはりその保有制限に適合するために売ろう、ここにも駆け込み寺みたいに売った方がいいね、市場で売るよりはこっちの方が八%出してもいいだろう、こういうような判断があるときどうぞお使いください、こういう話なのでございまして、今佐々木委員がおっしゃるように、何かリスクを移転するとかというようなお話もありましたけれども、時価なんですね。時価マイナス八%なんです。九二%なんですね、時価の。

 そういうことでございますから、これはよっぽど考えて使うということになるわけですから、塩川大臣は非常に私に助け船を出していただいたんだろうと思いますけれども、そういうふうにこの機構が、特別勘定の方が大いに使われるというふうには、むしろ限界的なものだというふうにとらえておいた方がよろしいのではないかと思います。

 それはリスクのあるものですから、我々もそういうように保証をつけて、その最後の締めがどうなるかということをしておりますけれども、十年間持っていたらやはり中にはふぐあいになるものもあるだろうけれども、それを補って余りあるほどのものがそこに生まれてこなければ、日本の経済というのは本当に、十年も株価が下がりっ放しというか、やはりそういうようなことではいけないという方が、むしろ議論としてはあり得る議論なのではないか、こう思います。

佐々木(憲)委員 どうもはっきりしないわけですね。つまり、自力で売る力があるというのであれば別にこんなものをつくる必要はないわけでありまして、時価だというけれども、時価で売るのならそれでいいじゃないですか。何も八%お金を出して、銀行側からすれば余計に負担をして売る必要はないわけだから。どうも、大臣が答弁されていることは矛盾だらけで、我々は納得できないわけです。

 もう時間が参りましたので答弁は要りませんけれども、大体、私は、今まで政府がやってきたことを考えてみますと、住専のときにあれだけ税金を使って大問題になった、その後もいろいろな形で税金を使う仕掛けばかりつくってきて、七十兆円の枠までつくって、もう既に二十七兆六千億円公的資金を使われた、返ってこないのは九兆円もある。こういう、国民負担がどんどんふえているにもかかわらずさらに新しい税金投入の枠をつくるということは、もうこれは銀行の自己責任でやらせるのが必要であって、これ以上こういうものをつくる必要は一切ないということを申し上げたいというふうに思います。

柳澤国務大臣 返ってこないもの、九兆円というお話でございましたけれども、これは佐々木委員も百も承知でおっしゃっているんだろうと思うんですね。これは預金者に預金の還付として返っていったものですし、また金融債の保有者に金融債の償還として返っていったものだ、それがなかりせば預金者も金融債の保有者も全く困る状況になる、これが再生法の趣旨でございますので、確認でございますが申し上げておきます。

佐々木(憲)委員 それを税金でやる必要はないと私は言っているんですよ。銀行の自己責任であるということを言っているんです。ここが根本的に違う点であります。

 以上で終わります。

山口委員長 次に、植田至紀君。

植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀でございます。

 今回、法案に沿いながらお伺いしたいと思いますけれども、まず、今回の法案の一つの柱であります、いわゆる株式等の保有制限にかかわってお伺いをさせていただきます。

 保有の制限はいいだろうというのが一般的な話なのかもしれませんが、私自身はいささか疑問もございまして、実際、取得機構をこしらえる以上何らかの制限が必要だということで、機構先にありきじゃないかという気もいたすわけです。そういうところもございますが、まず、おさらいの意味も込めて、今、こうした株式保有制限の背景になるところから幾つかお伺いさせていただきたいと思います。

 そこで、まず、コーポレートガバナンスの機能の観点から幾つか伺いたいわけですが、日本の産業の構造改革がおくれている原因の一つに、やはりコーポレートガバナンスが適切に機能していないということがあろうかと思うわけです。そのことにかかわって御所見をお伺いしたいわけですけれども、経営監視という意味でのコーポレートガバナンスが適切に行われていない要因ということと株式持ち合いということとのかかわりでいけば、そもそも株式持ち合いは、企業グループの維持でありますとか融資等のビジネスチャンスを提供する一方で、企業には安定株主を確保するというメリットを提供していたという、実際、そのことが企業監視という意味での企業統治、コーポレートガバナンスが適切に行われていない一つの要因、それが、ひいては産業全般の構造改革がおくれているという要因としてあるのではないかと思っておるわけなんです。

 まず入り口、そこから御見解をお伺いしたいと思います。

村田副大臣 コーポレートガバナンスが適切に行われてこなかったのではないか、こういう御指摘でございます。

 委員は、株式の持ち合いのかつて言われたメリットについても言及なさいましたので、そういう株式持ち合いのメリットもかつてはあったのだ、そういう認識の上に立って、銀行と事業会社の株式の持ち合いの結果、議決権の行使による経営監視という意味でのコーポレートガバナンスがうまくワークしてこなかったということもやはり認めざるを得ないというふうに思います。

 今日、持ち合い株の解消に伴いまして、それから、市場によるいろいろな経営の監視というものが強まる中で、企業が収益性を向上させて経営の透明性を確保する、こういう意味でも持ち合いの解消を進めていくということが必要になってくるだろうということだと思います。

植田委員 ありがとうございます。

 お手、どないされたのですか。お仕事でお骨折りは敬意を表しますが、お体、御自愛くださいませ。私も風邪を引いておりまして、いつもは早口なんですが、ちょっと声が出ませんのでゆっくりと話をしております。

 そこで、次に、持ち合い解消が進んでいる要因にかかわってですけれども、実際、株式持ち合いが認容できなくなってきている現状、状況があるというところは、これは認識を共有できるところだろうと思うんですけれども、過去にはこうした持ち合いについて、言い方を変えれば、特に資金調達効果や安定取引の維持という観点からでは、長期的な経営の意味では意味合いがあったのだけれども、最近は、やはりそうしたメリット自体が薄れてきている。特に、資本効率であるとかキャッシュフローを重視した経営が求められるようになってきている。そういう意味で、なかなか持ち合いというものが認容できなくなった。そこが直接的には持ち合い解消が進む背景としてあるのかなというふうに理解するわけですが、その点についても、まず御見解をお伺いしたいと思います。

村田副大臣 御指摘のとおりだと思います。

 それに加えて、株式に対します時価会計の導入ということもありまして、銀行側からいいますと、そうした株式保有によるリスクから遮断をしたい、そういう要因も働いているか、こういうふうに思います。

植田委員 そこで、全般として、持ち合いは解消の流れにあるわけですけれども、今回の法案が取りざたされるようになってきてから、実際、持ち合いは事業自体と結びついておるわけでございますので、その辺の影響を考えながら、逆に売却が進まない場合もあるのと違うやろかというふうに思うわけです。というのは、実際、こうした法案が出てくるこの間の中で、特に事業会社から銀行に対して、持ち合い株を放出せんといてくれや、そういう要請もあったように伺っています。

 そうなってくると、逆に、いわば、かつてからありました安定株主を提供する機能という意味においての役割は今でも、とりあえずこれはいい悪いは別にしての話、現実に果たしているということになると、一番冒頭申し上げました、いわば経営監視という意味でのコーポレートガバナンスの構造を変化させるところまでの持ち合い解消が進むのか、進まないのか、その辺、疑問点もある。進まない可能性もあるんじゃないだろうか、そういう問題も出てくるかと思うんですが、その点はいかがでしょうか。

村田副大臣 委員の御質問にちゃんと答えることになるかどうかわかりませんが、一方において、持ち合いが今日でも完全に悪い、例えば、ベンチャーあるいはエクイティーファイナンスをするようなケースにおいては引き続き銀行がそういう観点から株式を持つ、そういう事態というのは想定されるわけですけれども。

 しかしながら、全般的な傾向といたしまして、事業会社側からいいましても、一般株主へのインベスターリレーションズ活動を強化しているとか、資本効率とかキャッシュフローを重視した経営に転換する、そういう意欲がありまして、そういう意味では着実に、全く持ち合いといいますか株式を銀行とあれとの間で持つということの意味というのがゼロにならないまでも、確実に議決権行使による経営監視、そういう方向に進んでいるということは、全般的な傾向としてはあるのではないかと思います。

植田委員 一つ一つ、今御確認させていただいておりますが、背景の話でございますから、そういう御認識ということで、私の方は結構でございます。

 そこで、事実関係として、実際、持ち合いの解消が進んでおるようでございますから、ちょっとデータだけわかれば教えてほしいわけですが、上場企業全体に占める銀行の保有株式の状況、現状はどうか、特にここ数年の傾向及び最新の状況はどうなっているのかということで、これは事実関係でございますので、お聞かせいただけますでしょうか。

原口政府参考人 本年九月に全国証券取引所協議会が公表いたしました資料をベースに計算いたしますと、平成十二年度末現在における全上場企業の発行株式に占める銀行等金融機関の保有株式の割合は、株数ベースで三〇・五%となっております。また、この割合は、平成十年度は三四・三%、十一年度は三〇・九%、十二年度は三〇・五%と、近年減少傾向にあると承知しております。

植田委員 いずれにしても減少傾向にあるわけです。

 そこで、もう一度おさらいとして、今までおっしゃったことを取りまとめてでも結構ですけれども、改めて確認させておいていただきたいのは、金融当局としてのお考えとして、ここ数年、今のデータでも明らかなように、大手行中心にだろうと思いますが、持ち合い解消が積極的に進んでいるわけですね。その背景、理由、そこは改めてその認識をお伺いしたいのは、次の質問、要するに保有制限という手法が果たして適切なのかどうなのかという私なりの素朴な疑問につながるところですので、こうした大手行中心に解消を積極的に進めているその背景、理由についてどのように分析されているのか、取りまとめて改めてお話をお伺いできますか。

村田副大臣 先ほどもお答えをいたしましたけれども、株式の持ち合いにつきましては、企業と銀行との関係を含みます昨今の社会経済情勢の変化等を踏まえまして、銀行と事業会社双方において、双方の経営戦略に基づきましてポートフォリオの見直しが行われてきた、その結果、持ち合いの解消が進んでいるということが第一点。

 もう一点は、時価会計の導入を踏まえまして、大手行を中心に保有株式の価格変動リスクを回避する、縮減する、こういうことから株式の売却が進められている、こういうことだと思います。

植田委員 とすると、基本的に、そうした傾向はこれからも続くだろうというふうに思うんです。

 そこで、この銀行のリスク管理と株式の保有制限にかかわる件について、次に進めていきたいと思うわけですけれども、恐らく、最近の株式売却の傾向というのはこれからも続くと予想されるでしょうし、実際、銀行の株式の売却による株価水準への影響というものはやはり限定的なものだろうというふうに考えられると思います。とするならば、株式保有制限ということをあえて設けるよりは、むしろ銀行の自主的な判断にゆだねても別に構わないのと違うやろかと私思うんです。

 というのは、しかも、銀行もいろいろな資産を持っていますから、何も株式だけに着目した制限というものは適切なのかどうなのか、やはり私ちょっと疑問符がつくんですが、どうなんでしょうか。

村田副大臣 委員がおっしゃるとおり、銀行が株を持つかどうか、あるいはどれだけ持つかどうかにつきましても、これは基本的に銀行の経営判断であるというふうに思いますし、それから、銀行への監督上の措置としては自己資本規制があるわけでありまして、そういう観点から全般的に見ている、こういうことであります。

 ただ、銀行が持っている、現在抱えている株式というのが、それがかなりの規模に及んでいる、こういうことにかんがみたときに、これが、株価の価格の下落によりまして、銀行の金融システム全体に与えます信認を揺るがしかねない状況にある、こういう観点から、銀行の株式保有に対して一定の制限を課して、そして一定の期間にその制限の達成を求めていく、こういうことにしたわけであります。

植田委員 そもそも、基本的には余り適切とは言えない手法なんじゃないんでしょうか。

 要するに、今おっしゃることはわかります、私、まず入り口の話で申し上げたので。基本的に余りこういうことは好ましくないけれどもというのがまくら言葉としてついた上で、今御答弁いただいたというふうに御理解させていただいてよろしいですか。いいですか。

 となると、やはり過渡的な規制ということであるとするならば、幾ばくかのそうした理由も理解できなくはないんですけれども、要するに一律の規制をこうして課すということについては、やはり、それぞれの銀行の性格、個々の、こうした銀行の、そもそも、それこそ公共的な機能を果たしているわけでございますし、また、今、システミックリスクと密接な関係を持っておる、そういうところからいえば、法律でそもそも健全性というものの維持を要求されているのが銀行という存在でございます。

 そういう意味では、株式保有にかかわっては、そうした性格にかんがみながら、少なくとも、現在のリスク管理というものが適切かという点でまず検証をしていく必要があるのじゃないのかなというふうに思うわけです。そういう意味では、一律で規制というものは、今も、繰り返しになりますけれども、過渡的な規制ということでもなさそうですから、私としては、やはり基本的には適切ではないんじゃないか。

 ですから、現在のリスク管理が適切かという点についてまず検証が必要になってくるんじゃないのかなというふうにも思うわけなんですが、その点はどうなんでしょうか。

村田副大臣 現在のリスク管理能力が適切であるかどうか、こういうことでございますが、金融機関が、銀行が自己のリスク管理能力の範囲内にその株価の変動リスクを封じ込めるといいますか、そういうことに関して、私どもは、銀行の自己管理によって適切になされているというふうに思いますが、しかしながら、なおかつ銀行が保有している株式の額というのが相当大きい、こういうことに着目しているということでお答えを申し上げたいと思います。

植田委員 株式保有リスクによってシステミックリスクが起こってくる可能性というのに対応策として必要だという御見解なんでしょうが、既に早期是正措置等があるわけですよね。既存の制度がある。それと並んでわざわざ今回この保有制限をするということが本当に必要なんだろうかということが、私、頭悪いのかもしれませんけれども、非常に疑問なのでございます。

 いや、既存の制度やったら対応できないということであれば、その理由についてお聞かせいただければ結構ですし、機能しているんだけれども心配があるんだというのやったら、その心配が何なのか、御教示いただければ結構でございます。

村田副大臣 バーゼルでも改めてこうした銀行等のリスク管理について新しい措置を決めようとしているわけでありますし、そういう中で、我々としてはできるだけ早いうちに、今回の場合には、時間を定めて、要するにそうした適正な水準に銀行の株式保有の水準を引き下げたい、こういうことでありまして、そういう意味で、急いでいる、時間的要素があるんだということを御理解いただきたいと思います。

植田委員 要するに、急いでますねんということなんですが。非常にわかりやすいお話ですけれども。

 そこで、規制のあり方について、この間いろいろと議論があったと思います。議事録の要旨とか見ていましても、かなり百家争鳴の感があったように思いますけれども、それこそ全面禁止したらええやないかということから、そんな制限は要らぬのと違うかというところまでかなり交錯しておったんですけれども、その辺の議論、具体的に、代表的な議論はこういうことがあって、そして今、急いでいるとおっしゃいましたけれども、そこに帰着したのがどういう判断によるものなのかということをお聞かせいただけますか。

原口政府参考人 この株式保有制限に関して金融審議会でいろいろ御議論いただいたわけでございますが、肯定的な意見としては、銀行が適切なリスク管理の観点からも株式を保有し過ぎているのは事実であり、また、持ち合い解消が今後も続く保証はないので、法律で銀行の株式保有に一定のルールを設けることにより、銀行が進めようとしている持ち合い解消を後押しすべきではないかとか、あるいは、株式保有には景気変動の幅を大きくするといったような問題があり、このような性格を有する資産は他にもあるが、銀行の保有額の大きさを考えると、株式保有制限については特に対応が必要ではないかといったような御議論がございましたし、一方、否定的な意見としては、最近の銀行の株式売却傾向は今後も続くと予想される上、銀行の株式売却による株価水準への影響は限定的であると考えられることから、銀行の株式保有制限を設けることなく各銀行の自主的な経営判断にゆだねてよいのではないかというようなものがあったと思います。

 審議会におきましては、そういったさまざまな意見を踏まえて議論を尽くしていただいた上で、六月二十六日の報告において、「その保有する株式総額を早急に引き下げるための明確な措置として、銀行の自己資本を超える株式の保有を禁止する上限規制も是認できる」といった結論をいただいたわけでございます。

植田委員 幾つかの意見を御紹介いただきましたけれども、必ずしも制限ということについて否定的でなかったにせよ、株だけの一律制限というのはおかしいのと違うか、やはり債券や貸し出しを含めた総合的なリスク管理が不可欠なのと違うかという意見、かなりあったと思います。そうした御意見を抑えながらなぜ、今回の制限を決めたという理由はどこにあるんだろうか。

 そこで、やはり取得機構の設立というものがまず先にあって、それの理由づけをするためにやはり制限が必要だという、ずっと話をお伺いしていると、私、そんなうがった見方をしているのだろうかなと思うわけなのですが、その理由について改めてお伺いいたします。

村田副大臣 確かに金融審議会の部会でもいろいろな意見があったことは事実であります。繰り返しになりますけれども、委員の方は、今ある既存のシステムで十分ではないか、こういう御指摘もありましたけれども、さはさりながら、銀行の持っている株式によります、株式所有によりますリスクのマグニチュードが非常に大きいということによりまして、早期にそうした状態から脱却したい、そういう意味で今回の措置を御提案させていただくことになりましたということです。

植田委員 リスクのマグニチュードが大きいというのはいかなる判断なのかという、御説明として、はい、わかりましたというふうにちょっと言いがたいところでございます。私、余りぎゃあぎゃあ言わない方ですので、怒りませんけれども、非常に抽象的ではないですか。

 具体的に、現行の、さっきも質問しましたけれども、例えば時価会計の導入で含み損益の開示であるとか早期是正措置等設けられている。要するに、それだけでは対処できないというのであれば、それで対処できない理由が那辺にあって、当然ここで保有制限という一つの対応策が導出される必然的な根拠というものがリスクのマグニチュードと言われても、はい、そうですかとちょっと。もうちょっと詳しく教えていただかないことにはちょっと理解しかねると思いますので、その辺、ちょっと丁寧に御教示いただけますか。

柳澤国務大臣 先ほど来大変緻密な質問の積み重ねをいただいていて敬意を表するわけですが、リスクのマグニチュードが違うというのは、このごろ、リスクを数学的というか確率的にはかる手法が金融工学の中で大変発達しているようでして、私も詳しいことまでは到底消化ができないのですけれども、バリュー・アト・リスクという観念がありまして、そういうところからリスクウエートを導き出してくる、こういう手法があるわけでございます。

 株式という資産の場合は、このリスクウエートを非常に大きくとらないといけないのだ、リスクが現実化してこうむる損失をカバーし得ないのだ、こういうのがありまして、これが自己資本比率の分母なのでございます。貸し出しだったら一でいいわけですけれども、株式という資産の場合には一・五とかあるいはもっととてつもない数字を倍率として掛けなければいけないというような、そういう動向があるわけです。

 いきなりそういうものが出現するかといえば、それは各国ともに、そんなことを言ってもというようなことで、いろいろな揺り戻しがあって議論が紛糾していますから、そういうものがいきなり現実化するというふうには見なくてよろしいかとも思うのですが、少なくとも、そういう論議が進んでいるというようなことがバーゼルの銀行監督委員会の中にありまして、そういうものに、すごいリスクウエートを掛けられるというような資産についてはやはりかなり縮減を図っておくということが必要なのではないか、それも早急に必要なのではないかというのが今村田副大臣の言われたことでございます。

植田委員 保有制限が必要だという理由、根拠をどんどん深く聞けば聞くほど、それはそれで非常に私もよくわかりますが、それだったら、そういう保有制限を設けて銀行が健全にやりなさいということで、何で取得機構なのだという、要するに、取得機構が必要な理由からどんどん離れていくような気がするのですが、きょう全部聞けるかどうかわかりませんので、取得機構にかかわっては後でお伺いします。

 ちょっと観点を変えて、疑問をちょっと呈させていただきますと、実際、これからの、雇用の創出に当たった新産業の育成というのは当然大きな課題です。ですから、ベンチャー企業育成というものの重要性を考えたときに、そうした育成に果たし得る銀行の役割というものも考慮することは当然至当なことだと思うわけですが、そんなときに言ってみれば総量規制みたいなことをやって、銀行が新たな株式投資を困難にするような条件をわざわざつくることがあるのだろうかという観点からもやや疑問符がつくのですが、その点はいかがでございますか。

原口政府参考人 先生の御指摘の点につきましては審議会でも議論がございまして、金融審議会の六月の報告におきましても、株式保有制限のベンチャー企業への影響を勘案して、「ベンチャー企業の株式等については、政策目的をも考慮した上で、その取り扱いを決めることが必要である」という提言をいただいております。これを踏まえまして、今回の株式保有制限におきましては、未公開企業の株式につきましては対象外とすることを予定しておりますので、そういう意味では、銀行によるベンチャー企業への投資に支障を生ずるということはないと考えております。

植田委員 いずれにいたしましても、私がずっと申し上げてきましたのは、要するに、銀行自身が適切にリスク管理をすればいいではないかということなのです。

 というのは、例えばアメリカを含めた国際的な潮流から見ても、銀行の規制はあると聞いておりますけれども、それは一方でビジネスモデルの多様化は認めているのだけれども、一方で銀行自身の自己管理、自主管理という面をやはり重視しよう、そういうのがこの間の潮流だろうと私なりに素朴に理解をしているわけなのです。そういう流れを考えたときに、どうもそれには逆行しているのではないかなという、またこれ、ささやかな疑問でございますが、その点はいかがでしょうか。

原口政府参考人 おっしゃるように、きめ細かくリスク管理をしていくということは当然必要でございますけれども、当面、株式につきましても、その手法等も必ずしも国際的にも議論がまだ収れんをしていない。しかし、一方で、日本の銀行の持つ株式の量でありますとか、先ほど副大臣からマグニチュードという言葉を使わせていただきましたけれども、その影響度が非常に大きい。当面とり得る措置として、今回御提案しているような保有制限のやり方を考えているということでございます。

植田委員 いろいろな意見も銀行界にもあるようですから、例えば合理性のある持ち合いがあるから、一律で制限を課すこと自体は行き過ぎと違うのかという声もちらほらと聞かれますけれども、実際にここのところずっと、冒頭申し上げましたように、そうした持ち合い株の売却の傾向というものは、特に規制を設けるとか設けないにかかわらず、それこそお急ぎになっていると先ほどおっしゃいましたけれども、そのお急ぎになっているというのはどれくらいの年数かわかりませんけれども、ここ数年くらい見渡してみれば、そんなにその傾向は変わらないのと違うか。そうなれば基本的に、仮にこういう制限を設けようが設けまいが、市場に出して売れるものはみんな市場で、そんな余計な負担をせぬでも市場で売れるわけですね。やはりそうなれば、売れ残りのジョーカー、ばばをどこかに何とか引き取ってもらわなければいかぬという話にやはりいってしまうわけですよね。実際、ほっておいたって、今の実績でいけばいくわけでしょう。なのに、何でわざわざこんな保有制限を設けたのだというのがぐるぐる回っているような質問をしているようですけれども、答弁もぐるぐる回っているような感じがするのです。

 要するに、売れるでしょう。というのは、売れるのは売れるわけです。売れ残りをどうかしようかという算段がどこかにありまして、今時間がありませんからそれは後日にしますが、売れているじゃないか、売りに出しているじゃないか。その傾向に、要するにそういう自然の流れに任せればいいのに何で保有制限なんですかということは、同じような話をまたされるのかもしれませんけれども、やはり聞きたいところですので、ちょっと取得機構の話にかするような話もさせていただきましたけれども、流れとしてはそうなっているんだから、それにお任せしていいんじゃないのという素朴な疑問というのはやはり間違っているんでしょうか。いかがですか。

村田副大臣 同じような、同趣旨の御質問でありまして、やはり国際的な動向もにらみながら、かつまた、日本の金融機関が置かれている信認、そういう面から見ても、正常な状態といいますか、あるべき姿をできるだけ早く適正に、適切に実現したいというのが今回の趣旨であろうか、こういうふうに思います。

植田委員 お話はよく理解はしています。日本語として、言葉としてはよくわかっておりますけれども。

 要は、私自身は、実際、そういう株式の保有制限の問題といったって、それは資金調達であるとか資産運用全体の中でとらえるべき問題であって、例えば、国債とか株式とかいう形で資産運用の一部を抽出して、規制を設ける設けない、そういう話自体は疑問なんです。

 そのことと、例えば、不良債権の処理がしんどい、その困難性にしたって、また自己資本の脆弱性にしたって、それはやはり、つまるところは今の日本の銀行業の収益性の低さということに問題があるんやないやろかと。そうなれば、ほんまに銀行の健全性であるとか、あるときに、そういう公共性とかなんとかというのを答弁の素材にお使いになるのではなくて、ほんまに与信機能の維持とか健全性というものをお考えになるということであれば、もうちょっと本質的な、いわゆる銀行業の収益性をどう回復させていくのかという、やや大きな話をきちんとまず論じることが先決なのではないかと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

村田副大臣 おっしゃるとおりでありまして、不良資産の処理を進めるにいたしましても、やはり銀行がその収益率を向上させていく、そのために新しいビジネスモデルを構築していかなければならない、そういう地点に今金融業が立っているということは御指摘のとおりだと思います。

植田委員 だから、むしろそちらの方を先に議論すべきなんじゃないかということでございまして、もし御指摘のとおりということであれば、そっちが先と違いますかということでございますので、今回の法案が先なのかなという、もう出てしもうてから言うたかてしようがないのかもしれませんが、こういう場でその点についてはやはりきちんと論じさせていただきたいと思います。

 そこで、きょうの最後になりますが、金融市場への影響にかかわって何点かお伺いしたいんです。

 実際、銀行の株式保有を制限した場合、当然売らなあかんわけですから、では一体だれが銀行にかわってその株式を保有することになるのかということですけれども、実際、個人投資家、機関投資家ということでとりあえず考えた場合、この点は、保有制限をするというのであれば、まず、個人投資家なりがやはり株式市場に参入しやすいそういう仕組みというものもつくってやることも必要になってくるんじゃないだろうかと思うわけです。

 これは機関投資家による株式投資でも言えるわけですけれども、これも直接金融と間接金融との、直接金融へのシフトという観点から、そういう意味で、条件整備というものもやらぬことには一体だれが買うんですかということで、売れる株は売りに出てみんな買っちゃうでしょうけれども、恐らくばばがあるから何かこしらえはるということですから、全部売れるんだったらこしらえる必要ないわけですのでね。一体だれが買うのかといったときに、買う側の条件整備というのも必要なんじゃないのかな、そういうふうに思うわけですけれども、その点はいかがでしょうか。

村田副大臣 委員が御指摘されるように、根本的な問題の解決、こういう意味で、我が国の資本市場を活性化させる、充実させるということで、我々も、間接金融から直接金融へという流れも促進させよう、こういうふうに思っているわけです。一つは、プレーヤーについての厚みをもっと持たせる、こういう意味で、個人投資家とともに機関投資家も十分活躍できる場を、そのインフラの整備をしていかなきゃいけない、こういうことだろうと思います。

 そういう観点から、今回、金融庁といたしましても、八月の八日に証券市場の構造改革プログラムを公表いたしまして、例えば、個人投資家の証券市場への信頼向上のためのインフラ整備、あるいは、ETFについての御議論もありましたけれども、個人投資家にとって入りやすい商品としての投資信託を魅力あるものにしていく措置とか、あるいは税制改革、これもお願いをしてきたところでありますし、なおかつ投資家、投資教育というものを国民全般に広げていく、こういう四つの柱で証券改革プログラムというものをうたい上げたところであります。

 こういう措置とも相まちまして、要するに、今おっしゃったような根本的なところで、受け入れ、証券市場の方が銀行が持っている過大な株式をばらしていく過程でもって受け皿になる、そういう環境も整えていきたい、こういうふうに考えているわけです。

植田委員 私は、今のは保有制限を了として、そういうことをどうせやるならやりなさいと言っているわけではないんですが、いずれにいたしましても、そういうこと、今おっしゃられたことに限って言えばそれは了とできる話なのかなと思って伺っておりましたが、保有制限をやるからそれの基盤整備をやってくださいという意味で私は今の質問をしたわけでは決してないのでございます。

 ちょうど時間が参りましたので、ちょうど法律の大体うまく半分終わりましたので、次回、取得機構の方についてお伺いしたいと思います。レクは昨晩済んでおりますので、結構でございます。

 以上できょうは終わります。

山口委員長 次回は、来る二十九日月曜日午後零時三十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時八分散会




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