衆議院

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第11号 平成16年3月17日(水曜日)

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平成十六年三月十七日(水曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 田野瀬良太郎君

   理事 鈴木 俊一君 理事 萩山 教嚴君

   理事 村井  仁君 理事 山本 明彦君

   理事 島   聡君 理事 中塚 一宏君

   理事 長妻  昭君 理事 上田  勇君

      江崎洋一郎君    江藤  拓君

      木村 隆秀君    熊代 昭彦君

      小泉 龍司君    河野 太郎君

      七条  明君    田中 英夫君

      谷川 弥一君    中村正三郎君

      西田  猛君    林田  彪君

      原田 令嗣君    宮下 一郎君

      渡辺 喜美君    五十嵐文彦君

      小泉 俊明君    鈴木 克昌君

      武正 公一君    津村 啓介君

      永田 寿康君    藤井 裕久君

      馬淵 澄夫君    松原  仁君

      村越 祐民君    吉田  泉君

      谷口 隆義君    長沢 広明君

      佐々木憲昭君

    …………………………………

   財務大臣政務官      七条  明君

   参考人

   (株式会社みずほフィナンシャルグループ取締役社長)            前田 晃伸君

   参考人

   (株式会社東京三菱銀行頭取)           三木 繁光君

   参考人

   (株式会社UFJ銀行頭取)            寺西 正司君

   参考人

   (株式会社三井住友銀行頭取)           西川 善文君

   財務金融委員会専門員   鈴木健次郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十七日

            補欠選任

             津川 祥吾君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 金融に関する件


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     ――――◇―――――

田野瀬委員長 これより会議を開きます。

 金融に関する件について調査を進めます。

 本日は、参考人として、株式会社みずほフィナンシャルグループ取締役社長前田晃伸君、株式会社東京三菱銀行頭取三木繁光君、株式会社UFJ銀行頭取寺西正司君、株式会社三井住友銀行頭取西川善文君、以上四名の方々に御出席をいただいております。

 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。

 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。よろしくお願いいたします。

 これより参考人に対する質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林田彪君。

林田委員 おはようございます。自由民主党の林田彪でございます。

 今委員長よりごあいさつありましたように、本当にお忙しい時間帯にこうやってお越しいただきましてありがとうございます。

 早速、質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、金融関係、当然でございますけれども、全銀協の会長であります東京三菱銀行の三木参考人にお伺いいたしたいと思います。

 現在の日本の経済と申しますか、久しぶりに三月危機がうたわれない年を迎えた、三月期末を迎えたということになっておりますけれども、これにはいろいろな努力があったかと思います。そういう一応回復基調だと言われている景気基調に対する現在の御認識と、それにつきましては、もう既に発効されて一年と半年ぐらいたっておりますけれども、いわゆる金融再生プログラム、これは御案内のとおり、十六年度末までには不良債権比率を半減するという目標が掲げられておりますけれども、これに対しましてのそういう景気の認識も踏まえた上で、この目標に対する見込みと申しますか、その辺をぜひお聞かせいただきたいと思います。

三木参考人 お答え申し上げます。

 我が国の景気でございますけれども、これは着実に回復していると認識しております。海外経済の好調で輸出が好調でありますほか、国内でも設備投資は出てきておりますし、生産も増加しているということでございます。

 問題は、セクターや地域によってばらつきがあるということが言われ、確かにばらつきはあるんでございますけれども、この点につきましても、地方の一部でありますとか、それから家計部門、こういったところも徐々によくなってきているというふうに認識しておりまして、景気の回復は広がりを見せている、このように思っております。

 また、株価が安定しているということも安心感を与えているということでございまして、昨年とは大違い、三月危機説ということはないというふうに思っております。

 それからもう一つ、御質問の金融再生プログラムによる不良債権比率半減の件でございますけれども、これも達成可能であろう、それが視野に入ってきております。

 大手行で申し上げますと、このスタートの十四年三月には不良債権の額が二十七兆円だったんですけれども、これが十五年の九月までに約十兆円減りまして、現在十七兆になっております。また、懸案の比率でございますけれども、これもスタート時点の八・四%、これが今六・八%まで下がってきておりまして、これは私ども不良債権の処理を進めたことに加えまして、景気がよくなっていることによる新規の不良債権の発生が減少していること、それからまた、不良債権につきまして一部再生、健全化が進んでいるということ、こういったことがございまして、再生プログラムの最終であります十六年度末に不良債権比率の半減、これは視野に入ってきていると認識しております。

 以上でございます。

林田委員 ありがとうございました。

 金融再生プログラムの中核と申しますか、それはいわゆる資産査定の厳格化であり、ましてや資本の脆弱さを克服するということに尽きるんではなかろうかと思いますけれども、それにつきまして、各行ともいろいろな、同じような努力をされておると思いますが、その中で、若干次元の違う報道等がいろいろなされております。

 そういうことで、UFJ銀行の寺西参考人にまず質問でございますけれども、最近、御行と金融庁の検査体制との間でいろいろなことがマスコミ等で報道されております。具体名は差し控えたいと思いますけれども、例えば検査に係る内部資料等の情報を隠した、隠匿したのではないかとか、あるいは検査を忌避する態度を示したんではないかとか、検査における個別の債務者に対して金融庁の方から圧力と申しますかかけるように直訴したとか、もろもろありますし、もっとも、主任検査官を交代させてくれとか、そういうちょっと考えられないようなことまで実は報道等がなされております。

 報道をもとにした質問でまことに恐縮かと思いますけれども、こういう一連の御行と金融庁の検査に対する関係につきましてどういう御認識をお持ちでしょうか。

寺西参考人 お答えをいたします。

 本件に関しましては、私どもといたしまして、株主あるいは預金者の皆様、お取引先の皆様に御心配をおかけしておりまして、大変申しわけなく思っております。答弁に先立ちまして、この場をおかりいたしまして深くおわびを申し上げる次第でございます。

 先生からお尋ねでございますので、少し報道をベースに回答をさせていただきたい、このように思います。

 通年専担検査体制のもとで、昨年八月より、総合検査を受検いたしております。検査官の皆様には銀行の健全性向上のために一生懸命御指導をちょうだいしていると認識しておりまして、当行といたしましても、真摯に対応をさせていただいております。自己査定の正確性、リスク管理あるいはコンプライアンス体制等々に関しまして、金融検査マニュアルにのっとりまして、さまざまな角度から検証していただいているところでございますが、資産査定の内容やその状況等、検査の具体的な内容あるいは状況につきましては、この場でお答えすることはできませんので、何とぞよろしく御理解をちょうだいしたい、このように思います。

 ございました検査におきまして、個別の査定項目につきまして、検査官との間で十分な意見交換や議論を実施いたしておりまして、一部マスコミ報道で見られるような、検査官個人あるいは金融当局との間で感情的な対立が生じているとの認識はございません。なお、検査官の交代を要求したという事実はございません。

 以上、総括的に申し上げますと、金融当局によります検査は整々と進んでおりまして、当行といたしましては、誠実に対応していると認識をいたしております。

 検査対象につきましては、検査の具体的な状況にかかわることでございまして、この場でお答えすることはできませんので、何とぞ御理解をちょうだいしたいと思います。一般的に、検査は総合検査、特別検査など、検査の種別に応じた検査官体制で金融機関の検査を実施いただいていると我々は理解をしております。

 また、これも一部マスコミ報道でございました内部資料というものにつきましては、お取引先の今後の事業計画、事業収支、資産、負債の状況など、さまざまな資料を指しているのではないかとの報告を行内で受けております。

 金融当局に対しまして、お取引先の実態を踏まえた当行の考え方を御理解いただくために、検査官からの御依頼に基づきまして必要かつ十分な資料を提出させていただいており、検査における説明資料は、正確な数を把握するのが困難なほど多量に及ぶのが通例でございます。

 ただし、個別案件等の、担当者が作成しました手控えあるいはメモの類につきましては、別途保管をしている場合がございます。御質問いただきました資料といったものにつきましては、そのような趣旨のものではないかな、こう思います。こうした資料は、通常倉庫として使用しているような部屋に保管しておりますので、一部報道にございました検査官に開示しなかった部屋というのは、こうした部屋のことを指しているのではないかという報告も受けております。

 銀行には、各担当部のメーンフロアに加えまして、さまざまな書類を保管している場所が存在しております。合併後、銀行のスペース、施設に余裕がなくなっている実情もございまして、資料の保存期限に応じまして、日常的に手元から別のスペースへの移動を行っているのが実情でございます。

 検査官より御指示いただいたものにつきましては、当然ながら、組織として正式なものを御説明の際に提出させていただいております。したがいまして、一部報道にございましたような、資料を意図的に隠ぺいあるいは破棄をしたという事実は一切ございません。

 また、内部告発という報道もございました。事実関係につきましては、関係各部より報告を上げさせておりますが、特段の認知はいたしておりません。したがいまして、現状、特段の内部調査は実施しておりませんが、今後、コンプライアンス体制充実の観点から必要と判断いたしました場合は実施してまいりたい、かように考えております。

 また、出所不明なメモに基づくと思われますさまざまな情報がさまざまに報道をされているということも承知しておりますが、出所不明、作成者不明と思われるものに対しましては、この場で御回答することは御容赦をいただきたい、このように存じます。

 以上、長くなりましたけれども、お答え申し上げました。

林田委員 寺西頭取の指揮のもと、一生懸命対応をお願いしたいと思います。

 同じような質問になりますけれども、みずほの前田参考人への質問でございます。

 これも、失礼かと思いますけれども、報道からのいろいろな話が出てきております。一例を申し上げますと、ことしの夏からスタートするいわゆるシステムの完全統合が果たして大丈夫か。二年近くなりますか、ああいう問題を起こしておられる銀行であるだけに、非常に心配されておるというのが一点。

 またさらに、投資信託などでリスクのある商品の違法販売があったのではなかろうか、そういうのも報道されておるような状況でございますし、また、特定の企業への融資が集中して、これらがどうも、変な言い方になるかと思いますけれども、足を引っ張るのではなかろうかなんという一連の報道がございます。

 これにつきまして、参考人の認識をお聞かせいただきたいと思います。

前田参考人 みずほの前田でございます。お答え申し上げます。

 まず最初に、みずほ銀行の金融庁検査に関しまして、一部マスコミに報道されていることにつきましては私は承知いたしておりますが、検査のことに関しましてはこの場での答弁は御容赦をいただきたいと思います。

 なお、私どもは、従来より年に一回程度検査を受けておりますが、検査で指摘されたことに対しましては、常に適切な対応をいたしております。

 また、システム統合に関しましては、ことしの七月に、みずほ銀行は今二つの大きなシステムを動かしておりますが、これを一つにするという準備作業をいたしております。安全確実に移行するために、現在運用テスト等の準備を十分に行っているところでございます。二年前に大きな障害を起こしましたので、二度とそういうことがないように万全な体制で進めているところでございます。

 また、投資信託などの価格変動リスクを伴う運用商品の販売に当たりましては、従来より法令遵守の徹底に努めております。引き続き努力してまいりたいと思います。

 また、当社グループの融資につきまして、特定の企業や業種に偏っているというような御指摘がありました、まあ、新聞の報道があるんですけれども、私ども、三つの銀行が合併をいたしまして二つの銀行になりましたが、統合に伴いまして一部金額が大きくなったのはもちろんございますが、私どもは、業種別の貸し出し、その他貸し出しのポートフォリオそのものを、偏らないように常時モニターをいたしておりまして、貸し出しのポートフォリオの適正化に努めているところでございます。

 以上でございます。

林田委員 ありがとうございました。

 報道からばかりの質問で申しわけございませんけれども、西川参考人にお伺いしたいと思います。

 御行では、大口不動産向けの不良債権と申しますか、これは恐らく合併前からのいろいろないきさつがあろうかと思いますけれども、それが、またこれは報道の言葉で本当に参考人に対して失礼かと思いますけれども、御行の今後の経営のアキレス腱になるのではなかろうかなんということまでされております。そういう実態につきまして、許せる範囲内で御説明をお願いしたいと思います。

西川参考人 お答えいたします。

 当行の不良債権に関する最近の雑誌等によります報道は、そもそもきちんとした取材も行われず、内容には事実誤認や曲解、憶測に基づくものが多くございまして、当行の実態が正確に報道されていないという点は大変遺憾に思っております。

 少しこれまでの経緯を申し上げますと、当行は、合併後の初年度であります二〇〇一年度に一兆五千億円余り、そして翌二年度には一兆円余りのクレジットコストを費やしまして不良債権の抜本処理に取り組みました。さらに、二〇〇三年度、そして二〇〇四年度のこの二年間を集中処理期間と位置づけまして、バランスシートのクリーンアップということを経営の最重要課題として取り組んでおります。

 この結果、二〇〇二年三月末に五兆九千億円ございました開示不良債権は、昨年十二月末には三兆三千億円まで減少をしております。比率で申しまして、二〇〇二年三月末は八・九%でございましたが、十二月末には五・五%まで減少しておる、こういうことでございます。

 不良債権処理に当たりましては、当然のことながら、当行の自己査定基準にのっとりまして債務者区分を適切に判定いたしまして、そして、必要な償却、引き当てを行いまして、正確なディスクロージャーに努めております。自己査定基準や個別の査定結果、あるいはディスクロージャーの内容につきましては、監査法人のチェックを受けまして、また金融庁検査におきましてもきちんと御説明をいたしております。当然のことながら、監査結果や金融庁の検査結果につきましては、これまでの決算に反映をさせてきております。

 一部の報道にありますような旧イトマンや旧安宅産業の関連の会社につきましても、これまでにそのほとんどが最終処理済みということでございまして、現状、残っております会社は、前身に関係なく独立の事業基盤を持っておる会社でありまして、報道されておりますように、当時の問題をいまだに引きずっているということは、そういった報道は全くの誤解でございます。

 今後につきましては、この三月末の不良債権残高は約三兆円に削減できる見込みでございまして、そして二〇〇五年三月末には約二兆円、比率にいたしまして三%強でございますが、これまで削減する計画でございます。したがって、金融再生プログラムで目標とされております不良債権比率の半減は、その期限を待たずに達成できる見込みでございまして、極力前倒しして実現してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

林田委員 ありがとうございました。

 今、参考人の方々に、報道からの質問ということで本当に失礼を申し上げました。

 引き続き西川参考人への質問でございますけれども、西川参考人は、三木参考人の後を引き継がれて、今春から全銀協の会長の任に当たられるというふうに聞いております。

 先ほど来、景気は回復したと、皆さんが認識は一緒だということでございますけれども、地方においてはまだまだ、特に中小企業はまだまだ元気が出てきておりません。中小企業は、これは全国を通じてだという、いろいろなお話も聞かされております。そういう中で、いわゆる在来の銀行がと申しますか金融機関がなかなか対応できなかった中小企業分野につきまして新たな動きがある。例えば東京都の新銀行であるとか、あるいは、若手の中小企業者が、自助自立と申しますかその精神にのっとって、中小企業向けに特化したような新たな銀行を立ち上げるというふうにも聞いております。

 恐らく、それぞれの参考人の方々も、御行ではそれぞれ中小企業、小口に向けてのいろいろな取り組みもなされているかと思いますけれども、そういうことで西川参考人に、そういうもろもろの新たな展開を含めまして、現在の覚悟と申しますか、そういうものも含めましてぜひ意見を賜りたいと思います。

西川参考人 お答えをいたします。

 私ども金融機関は、健全な中小企業や個人の資金需要に対しまして円滑な資金供給を行うことは、金融機関としての社会的責務であるというふうに認識をいたしております。当行におきましても、中小企業向けの貸出業務を最重要分野として取り組んでおります。

 具体的に少し申しますと、リスクテーク能力並びに資金供給力の強化に向けまして、従来の担保依存ということではなくて、原則無担保、そして第三者保証不要のポートフォリオ型貸し出しをリスクテーク商品と位置づけまして、当行の全国のチャネルで積極的に推進をいたしております。

 テレビ、新聞等を活用した大規模なプロモーションを実施いたしまして、その商品性につきまして認知度向上を図りました結果、今年度の取り組み実績、これは一月まででございますが、それは約二兆一千億円に達しております。通期では、当初計画を三千億円上回る二兆六千億円の取り組みを目指しております。これは昨年度の実績の約二倍に相当するものでございます。

 また、こうしたプロダクツ面での取り組みに加えまして、商品提供チャネルの強化にも注力中でございます。これまで十分にカバーできなかった地域を中心といたしまして、今年度は三十六拠点ふやしました。さらに、来年度は四十拠点増加させる、そして、約二百拠点でこの中小企業向け貸し出しをやらせていただくという計画にいたしております。

 以上のような取り組みの結果、まだまだ資金需要が乏しい中で、当行の中小企業向け貸し出しは、ようやくにして実勢ベースで残高プラスに転じてきております。引き続き、健全な中小企業に対する信用供与の拡大に最大限の努力をしてまいる所存でございます。新銀行東京など新しい銀行の設立が予定されておりますが、以上のような取り組みによりまして、お客様のニーズに十分におこたえしていけるというふうに確信をいたしております。

 以上でございます。

林田委員 最後の方にございましたように、お客様のニーズに十分にこたえていただくということを当然期待しておりますので、ぜひ頑張っていただきたいというふうに思っております。

 再度、東京三菱銀行の三木参考人にお伺いしたいと思います。

 最近、架空請求といいますか、おれおれ詐欺も含めまして、口座の不正使用とか偽造カードも含めまして、いろいろな面での、ネットワークセキュリティーも絡んでくるんでしょうけれども、いろいろな問題が出てきております。これは、それぞれ小口と申しますか、それぞれ一般の庶民の方々が額に汗して預金をされたものが不正に引き出されるということは、ちょっとやはり耐えられない現象が起きているかと思いますけれども、これに対しまして、特に利用者保護の観点から銀行業界としてどのように取り組んでいられるものであるか、これをお聞かせいただきたいと思います。

三木参考人 お答え申し上げます。

 お答えの前に、済みません、先ほどの御質問で、一点修正させていただきます。

 不良債権の比率でございますけれども、十五年九月の比率六・八%と申し上げましたけれども、六・五%の間違いでございまして、恐縮でございます。全国銀行全体ですと六・八で、六・五でございました。

 ただいま不正利用あるいは盗難通帳等で起きる犯罪についての対応についての御質問でございます。

 私ども銀行協会といたしましては、昨年の九月に申し合わせをいたしまして、これらに対して、例えば通帳の副印鑑をなくすことを含めての対応、これを申し合わせるとか、それから、関係筋との協議を進める、それから、チラシ、ポスターで充実する、そういうことを会員に徹底し、各行がそれぞれに応じて対応いたしております。

 その結果、盗難通帳による引き出しは、最近のアンケートによりますと、ピーク時の十四年度に対しまして、十五年の四月から十二月につきましては四割減ということで、ピークから大分減ってきております。

 しかしながら、口座の不正利用、こちらの方は件数は減っておらないんでございますが、これはまた銀行協会でも申し合わせをいたしまして、口座利用の停止等あるいは強制解約等、強固な毅然とした措置をするようにしておりますので、これについても順次減少していくのではないかと期待しております。

 いずれにいたしましても、預金者の保護ということをよく念頭に置きまして、今後も充実してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

林田委員 そのほかお聞きしたいのはあるんですけれども、時間も参りましたのでやめますけれども、いわゆるペイオフまで残すところ約一年となってきております。恐らく、きょうはメガバンクの最高責任者でございます、いろいろな御努力が必要かと思いますし、ましてや、先ほど来、失礼かと思いましたけれども、いろいろな報道を通じての、まあ下世話なと言ったら表現がちょっと荒っぽくなりますけれども、そういう面に対しましても、いろいろな面でつつがなくといいますか、奮闘され精進されることを祈念いたしまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

田野瀬委員長 次に、五十嵐文彦君。

五十嵐委員 民主党の五十嵐文彦でございます。

 四人の参考人におかれましては、お忙しい中おいでをいただきまして、まことにありがとうございます。御質問を順次いたしますけれども、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

 最初に、私の基本的な考え方を述べさせていただきたいんですが、バブル崩壊後、日本の経済が、先進国では類を見ないほど立ち直りに時間がかかって、ここまで経済状況が悪くなった。その大きな原因の一つは、私は、日本の金融機関そして金融行政のモラルハザードにあると思っております。

 特に金融機関は、晴れている日には傘を貸して、雨が降ると傘を取り上げる、こう言われてきたわけですけれども、まさに、長い間おつき合いをして互いに成長してきた中小企業を、資産の価値が下がったからといって、もう根っこから、すぐお金を返してくれというようなことを重ねてこられました。そのために、フローではきちんと回っている企業が、これが倒産を余儀なくされる。しかも、その資産の目減りも、実際には、提案型融資とかいって、どんどん借りてくれ、こういう案件があるから借りてくれといって押しつけたようなものもかなり多かった。したがって、怨嗟の声が中小企業の方々の間には満ちているわけです。

 数字の上でも、バブル崩壊後、百十兆円の中小向け融資の減が起きております。こうした状況、いわゆる貸し渋り、貸しはがしの結果が数字であらわれているわけです。

 この状況が日本の経済を極めて悪くしたというふうに思っているわけで、単なるコンプライアンス、いわゆる法令遵守だけではない、銀行の取引のあり方、公正な、フェアな取引のマーケットをつくっていくということに対して、もっと真剣にお取り組みをいただかなければならないと思います。

 後でまたお話をしますが、まず最初に、今話題になっております保険商品の銀行窓口での販売の全面解禁問題についてお伺いをいたしたいと思いますが、現在の銀行会長さんは三木さんでよろしゅうございましょうか。では、三木さんにお尋ねをしたいと思うんです。

 私は、貸し手の優位性を利用した押しつけ販売が行われるのではないかという疑いを持たれていること自体が非常に問題なんだろうと思います。そういうパフォーマンスを今まで日本の金融機関が示してきたということが、ここへ来て、全面解禁はまだ早いぞという話につながってきているんだと思います。

 金融商品販売法という法律ができましたけれども、これは一部の投資家保護にすぎません。全面的な消費者の保護、そして借り手の、利用者の保護という面からは非常に物足りない上に、いわゆる、先ほど言いましたマーケットのフェアネス、公正性そのものを担保する法律にはなっていないということで、私どもは、金融サービス市場法、マーケット法というものをつくって、それを担保すべきだというふうに思っております。また、日本版SECをつくって、金融、経済等の投資家保護のためのいわゆる裁判所機能というものをきちんと確立する必要があると思っています。

 それがない限り、銀行の窓販は、全面解禁はまだ早いというのが民主党の立場でありますが、そうした考え方についてどうお考えになるか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。

三木参考人 お答え申し上げます。

 まず、先生御指摘の圧力販売でございますけれども、これは保険業法のみならず独占禁止法においても違反する行為でございますし、私ども、行内で、コンプライアンス上重要な位置づけということで、そういうことをしないように徹底、浸透しているところでございますし、また、金融庁の検査でも厳しくチェックされているところでございます。

 それと、銀行の優越的地位ということをおっしゃっておるんでございますけれども、個人とか中小の分野は競争が激烈でございまして、全体の力関係というのは大変変わってきている、そういう中で圧力販売のようなことをいたしますと、またそれがコンプライアンス違反にもなりますので、銀行の信用は失墜するということで、そういうものはできない状況にあるというふうには思っております。

 しかしながら、いずれにしても、保険の販売につきましては、ワンストップショッピング等での顧客のニーズがありますので、お客様の立場に立ってチャンネルを広げるということが重要ではないか。弊害があるからやめよということではなくて、ニーズもあるわけですから、弊害があるならば、その弊害をどう防ぐかという形で、先生おっしゃいましたような観点も含めまして、そういう、商品規制でなく、行為で規制していただきたいと思っております。

 以上でございます。

五十嵐委員 私の方も、金融の自由化そのものには反対ではないんです、反対ではないんです。ただ、市場の、マーケットのフェアネスが確保されるかどうかというのは極めて重要な問題でありますので、それが前提にならなければならないということを申し上げているわけであります。

 これからの金融というのは、これは、今もう既に景気のよくなっている、上場企業三千社のうちの一割ぐらいは大変よくなっているわけですが、その企業はもう銀行に頼らないわけですよ。みんなもうけた分を返している、過去の融資の返済に充てているわけです。そして、社債を発行して自力で調達をしていくわけですね。直接、金融市場からお金を調達してしまう。あとは、残りは中小企業なわけですが、中小企業は、こうしていまだに融資残が伸びないという状況にある。

 その間を何で埋めるのかということですが、今は国債をやたら買って、そして銀行自身が国債バブルのリスクを背負い込んでいるということなんですね。金余り現象が大手の金融機関の中では起きているわけです。新たなビジネスモデルを構築して、これはもうリテールを伸ばす、中小企業と個人向けを伸ばす以外ないのに、そこをきちんとされておられないということに大きな問題がある。

 そうすると、あとはデリバティブに頼るということになると思うんです。デリバティブの領域は今急拡大をメガバンクではしていると思いますが、これは一種の投機であります。投機的な収益に当たります。ばくちになりますので、そのリスクは巨大なものになってくるわけですね。

 この問題をきちんと把握して経営をされていくならば、本来、もっと中小企業を大切にするという行動がなければならないはずなんだろうと私は思います。ところが、先ほども申し上げましたけれども、皆さんのところでもなかなか中小企業向け融資は進んでおりません。

 資料をお配りいたしておりますが、四ページ目を、恐縮ですが、見ていただきたいと思います。中小企業向け貸し出しの状況。大銀行についてそれぞれ書いておりますけれども、この状況を見ますと、どうも皆さんは頭がよくていらっしゃって、なかなか二期連続にはしないで、一期置きに手を抜いて、経営健全化計画で求められた計画目標を達成する年としない年を選んでおやりになっているように見受けられます。これはやはりフェアな姿勢ではない。二期連続だと目立って金融庁ににらまれるから、一期ごとに何とか努力をしようかという気配が見られるわけです。

 最近においても、決して皆さんが胸を張れるほどの数字ではない。今は中間期でありますから最終的にこれはどうなるかわかりませんけれども、UFJは、今期の中間期でも、今期末百億円の目標に対してマイナスが立っている、マイナス七千九十七億円ということであり、また三井トラスト、そしてりそなもマイナスが立っている。三井住友も、辛うじてプラスにはなっているけれども、目標の七百億円にははるかに届かないという状況でございます。

 こういう、いわば公約、我々の世界で言う公約に当たるわけですが、公約を達成できていないということについてどのようにお考えになるか、特に、UFJ寺西頭取にお伺いをしたいと思います。

寺西参考人 お答えをいたします。

 先生御指摘のとおりでございまして、〇三年中間期九月末では、〇三年三月末比九千九十七億円と大きく落ち込んでおるところでございます。ただ、足元、ようやく資金需要に関しましても底打ちというような手ごたえを感じておりまして、この下期に上期のおくれを取り戻して、何とか健全化計画の目標を達成したいということで、役職員懸命に努力をしているところでございます。

 少し具体的な施策についてお話をさせていただきますと、まず一番初めにやっておることは、中小企業に対します貸し出しの推進体制を確立するということでございまして、大きな施策として二つやっております。

 一つは、新規の、新しいお客様をふやしていく、そういう努力をするために新規専担の部門を全国で十七カ所つくって、ここでいろいろな工夫をしながら、新しいお取引先をふやしていくという努力をしております。もう一つは、小規模法人を専門に担当するオフィスといったものも全国で五十四カ所設立をいたしまして、これを拠点に、中小企業の貸し出しを何とかふやしていきたいということで、今努力中でございます。

 また、もう一つの柱は新商品でございます。お取引先が使いやすい商品といったものも開発が終わっておりまして、特に、最短で三営業日で審査が完了する、あるいは担保が要らない、あるいは最大で一億円融資ができるといったような枠組みの新しい商品も発売しておりまして、こういった体制面あるいは商品開発の面を含めて、何とか目標達成に向けて全力で努力をしているということでございます。どうぞ御理解をいただければ、このように思います。

 以上、お答え申し上げました。

五十嵐委員 御丁寧な答弁、ありがたいんですが、なるべく簡略にお願いをいたしたいと思います、重要な問題がたくさんこの後控えておりますので。

 次に、みずほフィナンシャルグループの前田社長にお伺いをしたいと思うんですが、昨年十二月五日の金融庁との検査後の出口協議で口頭指摘があったというふうに言われております。幾つかの重要な指摘があったと言われておりますが、私どもも独自にいろいろ調べたところ、どうもみずほ銀行の中では反社という言葉、隠語が使われている。反社というのは何かというと、反社会的な勢力という存在です。そこの、反社への融資というのがやはりまだなくなっていなかったということが金融庁に発覚をいたしまして、そこで指摘を受けたのではないか。

 九七年三月に露見をいたしました総会屋小池隆一氏への利益供与事件、百十八億円迂回融資が旧第一勧銀、勧業銀行ですね、DKBから行われて、当時の宮崎元DKB会長は御不幸なことに自殺をされたという事件がありました。

 そのいわゆる反社会的な勢力、すなわち総会屋及びその関連会社への融資というのが残っているのではありませんか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 みずほ銀行の金融庁検査に関しましてのマスコミ報道に関しましては、先ほどのお答えと同じでございまして、この場でお答えは御容赦いただきます。

 反社会的勢力に対しての御質問でございますが、私どもは、従来同様、反社会的勢力に対しての対応につきましては毅然たる対応を行っておりまして、現在も同じ方針であります。

 また、総会屋の御質問がございましたが、現在ではそのような事実はございません。

 以上でございます。

五十嵐委員 しかし、反社という言葉は、我々の世界では気がつきもしない言葉であります。はっきりとみずほのグループの中からそういう言葉が使われているということを聞かされたこと自体が、実はまだそうした融資が残っているのではないかという疑いを極めて濃厚にさせることだということを指摘させていただいて、ほかが控えておりますのできょうはこの程度であれですが、別の機会にまたこの点についてはお話をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、UFJ、先ほど寺西頭取は、一切否定をされまして、出所の不明のものは、そんなものは相手にできないという御発言がありましたけれども、私は、それは大変遺憾でございます。

 私どもは、実はかなりの確信を持って資料をおつけいたしております。今お渡ししました資料をおめくりいただきたいと思いますが、その最初のページを一枚めくっていただいて、時系列的に並んでおります。

 これは、金融庁の内部資料でございます。あらかじめ、寺西さんは、防戦をしたいということで、答えられないんだということを言われていますけれども、これはもし事実であれば銀行法違反に相当し、検査忌避というのは大変重大な罪でございます。免許取り消しまであり得る、処分もあり得る、そういう重大な事案でありますから、これはそんないいかげんな答弁で済まされるわけではありません。

 特に、私、前もって申し上げておきますけれども、刑事犯罪の捜査でも、当事者しか知り得ない、あるいは犯人しか知り得ない事実というものが明らかになれば、それは事実と認定をされ、推認されるわけであります。これは当事者しか知り得ない事実がこの中には含まれているんだから、一概に出所がこの中に明らかにされていないから、私は出所は金融庁だと言っているわけですけれども、明らかにされていないからそんなものに答えられないという答弁は、私は認めるわけにはまいりませんので、あらかじめ言っておきます。

 十月七日に一次検査が入り、その検査の資料は十日に返却された。そして、九日には金融庁に通報の電話があり、それに基づいて、同日には早速急襲して実地調査、二次調査をしたところ、段ボール箱で百以上の資料が見つかり、これが確保された。別の部屋に置いてあったということで、これは隠してあったのではないかということで、それは十七日に返却をされた。それから、D社というのはもう御存じのとおりの小売大手でございますけれども、その話があり、検査各班よりD社についての査定内容についての考え方を伝達し、十六日には中間協議を打診したところ、これが大変金融庁を怒らせたわけですけれども、前代未聞の対応だというふうに金融庁では怒りまくっておりましたが、録音、弁護士同席、公認会計士同席をUFJ側から要求した。

 こんなのは、要求した側とされた側しかわからないわけですよ。これが日付まで入って書いてある。

 そして十七日、金融庁側はこのうち録音だけは拒否したけれども、弁護士と公認会計士の同席は受諾したというようなことが書いてあり、二十日から二十二日には再協議が行われた。

 これをお認めにならないんですか。

寺西参考人 お答えをいたします。

 お話をいただいておるメモでございますけれども、いわゆる出所不明でございます。当該メモをどのような方がどのような意図で作成されたのか、当行としてもわかりかねますので、こうした文書に対しましてこの場で回答することにつきましては何とぞ御容赦を賜りたい、このように思います。どうぞ、先生の御理解をちょうだいしたいと思います。

 以上、お答えしました。

五十嵐委員 メモを聞いているんじゃないんですよ、メモはどうかということを聞いているんじゃない。この、今私が申し上げた事実が本当かどうか聞いているんですよ。答えてください。

 極めて重要な疑惑が御行に向けられている。これは免許取り消しにも値するかもしれない重大な疑惑、また、公的資金が注入されている銀行としてのその責務に関する重大な疑惑でありますから、お答えをいただかなければどうしてもなりません。

寺西参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど申し上げました、検査の内容それから状況についてお答えすることを差し控えさせていただきたい、こういうふうに申し上げておりますが、(発言する者あり)記載内容が真実か否かにつきましても、検査内容にわたる話でございますのでお答えいたしかねるということで、何とぞ御容赦を賜りたい、このように思います。

 以上、お答えしました。

五十嵐委員 まさに与党席からも証人喚問という声が出ましたけれども、これは、私はそのとおりだと思いますよ。

 これは重大な事実の隠ぺいですよ。私が聞いているのは、メモをそのまま認めるかどうかということではなくて、メモに書かれている事実を認めるかと聞いているんですから、お答えになるべきであります。この事実関係は、極めて重要な事実関係であります。私どもが国政調査権を駆使してでも、これを、真実を究明しなければならない、そういう、私どもも責務を負っているし、あなたたちも負っているわけです。

 また、あなたが金融庁に駆け込んで高木金融庁長官に検査官をかえてくれと言ったという話がありますが、これについても、これは重大な検査忌避に当たる疑惑ですから、先ほどは否定をしておりましたけれども、一切、あらゆる方法で、電話でも何でも人づてでも、そういうあなたから金融庁への働きかけがあったかなかったか、これについても確かめなければなりません。

 すなわち、高木長官とそして寺西頭取を、もう一度改めて、偽証のできない場で、私は、参考人どころか証人としてお呼びをしなければならない、これ以上回答を拒否されるなら、そう思っているわけですが、いかがですか。最後のこれについては、具体的にお答えをする用意があるかどうかをお伺いしたいと思います。

寺西参考人 お答えを申し上げます。

 繰り返しになってまことに恐縮でございますけれども、検査の具体的な内容あるいは状況等につきましてはこの場でお話をすることはできませんので、何とぞ御理解をちょうだいしたい、このように思います。

 以上、お答え申し上げました。

五十嵐委員 もう一回申し上げます。

 それでは、これをどうして否定されないんですか。そんなものはうそっぱちだとどうして言わないんですか。どうしてうそだと言わないんですか。肯定も否定もしないのは、逃げようというのはどうしてですか。否定できないからでしょう。

 どうして否定されないのか、答えてください。

寺西参考人 先ほどの林田先生の御質問の中で、マスコミ等で報道があったということで関連してお答えをしておりますけれども、検査官をかえてほしいという依頼をしたことは、事実はないということを申し上げております。

 以上、お答え申し上げました。

五十嵐委員 今私が申し上げた、この日付にはこういうことがあったんではないですかという事実関係の確認をさせていただいたんです。私はだてや酔狂でここで立っているわけではないんです。国民にかわって疑問を解明するために立たせていただいているわけですから、その事実関係をどうしてお答えにならないのかということをお尋ねしている。

 出所がどうか。私の方は、出所、自信持っているんですよ。あなたが一方的にそれは怪文書のたぐいだと言っているにすぎない。ですから、そうでしたら、そんなものには答えられないと言うんだったら、簡単に否定できるでしょう、どうして否定をしないんですかということをお答えください。

寺西参考人 お答えをいたします。

 何度も繰り返しになって申しわけございませんが……(五十嵐委員「繰り返しなら答えないでいいです」と呼ぶ)はい。どうぞよろしくお願いいたします。

五十嵐委員 要するに否定ができないということを何度も言われておりますので、これは、先ほど申しましたけれども、何らかの形でもう一度お招きをして、私は、特に証人喚問、私は別に予算委員会だけが証人喚問できるとは思っておりませんので、この委員会においても証人喚問を要求いたします。寺西頭取と、そして高木金融庁長官にも場合によっては参考人としておいでをいただきたいと思いますが、委員長においてお計らいをいただきたいと思います。

田野瀬委員長 理事会で検討させてもらいます。

五十嵐委員 必ずこれについては実現をさせていただきたいと思います。与党でも賛成の声が明らかに上がりましたので。

 それでは、次に移らせていただきます。さらに資料を、今度は三井住友銀行の件でございます。

 今、カネボウの再生機構支援決定をめぐって大きな話題を呼んでおりますけれども、このカネボウを、花王という会社もこれは三井住友銀行がメーンバンクだと思いますが、決まりかかっていたのが、なぜ突然これが再生機構への持ち込み案件に変わったのか。

 きょう、先ほど再生機構の方から担当の方においでいただきまして事情聴取をいたしました。メーンバンクとカネボウとが協議をしたということを言われておりました。協議の上で支援決定をしたんだということを言われたわけですけれども、私も、とにかく不思議でたまらないわけですね。民事再生法というのがございます、民事再生法でやれるものを、なぜ国の機関に持ち込まなければならないのかというのが不思議でたまりません。

 外国からもそういう声が上がっております。もう御存じかと思いますけれども、フィナンシャル・タイムズ、いろいろなことが書いてございます。三月五日付ですが、カネボウのメーン銀行である三井住友が、カネボウに対して、その優良資産を手放すように圧力をかけてきたように見受けられる、ところが、カネボウ側の頑強な拒絶により三井住友は考えを変え、国家により支援された産業再生機構への売却を決意したと思われるというようなこともフィナンシャル・タイムズから解説を受けておりますし、また、同紙の中には、首相アドバイザー氏の言葉によれば、今回の措置は三井住友銀行を救うためだけに借金を産業再生機構に肩がわりさせたのだ、こういうような解説を総理のアドバイザーが言っているというような紹介もされているわけであります。国際的に疑惑の目で見られている。

 そうすると、本来はこれは再生機構に持ち込むべき案件ではないのではないかというのがその疑惑の焦点なわけであります。

 その裏には、実は、カネボウは本当に再生可能なのかという問題もあるんではないかという疑問がわいてまいりました。そして、デューデリジェンス、カネボウの、化粧品事業を初めいろいろな事業があるんですが、化粧品事業だけが黒字とされてきたんですが、実際にデューデリジェンスを産業再生機構がしたら四百七十億円の実は債務超過だった、そういう話がもう巷間広まっております。

 そうであるとすれば、これは産業再生機構に持ち込むべき案件どころか、実は会社整理、会社更生法の世界ではないか、むしろそちらの方が、清算をする方が正しいんではないか。あるいは、百歩譲っても、民事再生法でこれは処理すべき、民間で処理すべきものではないかという問題が出てくるわけです。

 先ほどの産業再生機構の担当者の話では、四百七十億円の債務超過の話については肯定も否定もしない。今どこかで聞いたようなお話ですけれども、否定できなかったんですね。肯定も否定もしていない。これは暗に、そういう数字が出たのではないかということを推定される、推認されるわけです。

 私どもは、同じようなことが実は三井住友さんにはあるんではないかということを調べたところ、ある資料が手に入ったというわけでございまして、それが、お手元にお渡しをいたしましたこの三枚目の資料でございます。

 この三枚目の資料、実は一部リライトしております。実は大もとの枚数は二十枚ぐらいあるんですが、この資料そのものはどういう資料かということを御説明申し上げますと、金融庁が三井住友銀行に言って、依頼をしてつくらせた資料だ、こういうことなんです。その中に、ここには、皆さんに、今お手元にお渡しした分には出ておりませんけれども、悲観的リスク、ペシミスティックリスクというものが実は盛り込まれておりまして、表向きはこういう引当金、こういう債務者区分になっているけれども実際はそうではないよという数字が別途あるんだという話なんです。

 ここに実名が入っているのは乱暴じゃないかと思われるかもしれませんけれども、いわゆる親密、緊密企業で、一行案件、三井住友銀行としか融資関係を持っていない、そういう企業でございますから、ですから、これが表に出ることによってほかの銀行に迷惑がかかるとかそういうことはないんです。そこであえて表に出させていただきました。

 この資料、一番上に大手町建物というのがありますが、与信残高千六百九十八億円、引当金四十四億円と書いてありますが、三井住友銀行の内部資料である主要会社概要による悲観リスクによりますと六百二十一億円なんです、実は。要引き当て額が六百二十一億円。お書き込みいただきたい、もしあれでしたら。次に、東泉地所株式会社というのがございます。同じように二百五十一億円の引当金になっておりますが、実際の要引き当て額は七百五十一億円であります。その後に、東泉建物というのが二つ飛ばして下にありますが、要注意先Cになっておりますが、七十六億円は二百二十九億円であります。その次、泉友不動産株式会社、これは引当金二百三十四億円になっておりますが、実際の要引き当て額は七百七十七億円であります。

 これは私どもが勝手に言っているんではなくて、三井住友銀行が、悲観的リスク、実際にはこれは本音だと思うんですが、本音で言うとこれだけ必要だということなのであります。

 さらに四つ飛ばしまして、ティーケイビル、これは七十六億円になっておりますが、実際は二百二十六億円です。それから南青山ビルディング、これは二百五十九億円が七百七十八億円です。その下、吉祥寺エコービルディング、百十六億円が三百四十五億円であります。

 つまり、実際には、厳密に自己査定をしますとそれぐらい引き当て不足が生じるということでありますから、まさに、先ほどのカネボウの案件でもありましたように、実際にはこれは、粉飾とまで言わないまでも、これは粉飾とまでは言いません、私。粉飾まがいとまでは言えるんだろうと思うんです。

 こういうことが表になってもなお、先ほど全面否定をされておりましたけれども、西川頭取は、過去から尾を引きずった案件はないんだとおっしゃるわけですか。

西川参考人 お答えをいたします。

 この先生お示しのペーパーに出ております会社につきまして、計数はいずれも一年半前の計数でございまして、その後の処理によりましてかなり変わっておるものもございます。少々時点が古いんじゃないかという気がいたします。

 そして、引当金が、別の計算の仕方をすれば今おっしゃられたような数字になるということでございますが、その点は解せないところでございます。

 例えば、この大手町建物それから東泉地所、東泉建物、これは大手町建物グループでございますが、これにつきましては、資産が、資産評価をいたしますと、たくさんの不動産を持っておるわけでございますが、一々収益還元法によりまして資産評価をいたしますと、トータルとして一千億を上回る評価益、含み益がございます。したがいまして債務超過ということでは全くありません。

 今おっしゃられたような引当金の数字は、例えばこれらの会社が破綻懸念先であるということを前提にした引き当てということであろうかと思われます。一々、そのおっしゃられた引き当ての根拠については承知いたしておりませんが、債務者区分が違うんじゃないかということでございます。

 今申しましたように、一千億を上回る含み益があるということは、債務超過ということにはなりません。その評価につきまして、我々はきちんとした評価をしておるわけでございますが、例えば収益還元法を適用する際に、利回りをどういうふうに見るかということによってこれはかなり変わってくるわけでございます。我々は、マーケットで通用する利回りで資産評価を行っておるということでございまして、それであれば、会社の債務超過という事態はあり得ない、そういう認定はあり得ないということでございます。その辺の違いをよく御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。

五十嵐委員 頭取の御説明は全く逆なんですね、逆手をとられているんですが、私どもが査定をしたわけじゃないんです。これは三井住友銀行内部の査定によってこういう引き当てが必要だというんですから、実は債務者区分が、おっしゃるとおり違うんですよ。債務者区分を引き上げているからもとの数字になっているんであって、債務者区分を正直に申告すればこうした引き当て額になるんだというのを私どもは示したわけですから、全くお答えになっていないです。債務者区分が違うんでしょうねと、そのとおりなんですよ。債務者区分が違っているんですよ。隠しているんです。無理に引き上げているんですよ。ということなんですね。

 これは、三井住友銀行が金融庁に言われて、いわゆる親密な企業をまとめてリストにした、二十数枚のリストであります。その悲観リストというものをおつくりなったということ自体はお認めになるんですか、お認めにならないんですか。

西川参考人 お答えいたします。

 検査の際に、悲観シナリオというものは、例えばこういうことを前提に考えてみればどうなんだというようなお話はあったようでございます。それに基づくシナリオということであろうかと思いますが、いろいろ検査との間で議論をした結果、そして、これには監査法人も加わりまして議論をした結果、我々のこの債務者区分の前提となっておる資産評価が結果として容認をされておるということでございます。それはもちろん監査法人も厳重なチェックをしておるわけでございますし、検査としても了解をいただいた、その数字でございまして、我々は、それをそのまま決算に反映させておるということでございます。

 悲観シナリオというものは、最悪、評価がここまで下がった場合はどうなんだということでございまして、その評価のやり方について、収益還元法における利回り、これが重要なんでございますが、それはマーケットで容認される利回りというものを適用しておるということでございますから、御了解をいただきたいということでございます。

五十嵐委員 多少はあると思うんですが、かなり違うんですよね。

 そうすると、これは本音と建前、銀行、バンカーとしては、やはりリスクは金利でとるわけで、金利以外のリスクのとり方としては、これは保守的に見ていかなきゃいけないというのは当たり前のことでありますから、むしろ保守的に見積もって、それに基づいて、リスクがあったら金利でそのリスクをとっていくというのが本来のあり方なんだろうと思います。ですから、これは建前と本音を使い分けている。

 しかも、今言いましたように、物すごく違うわけですね。実際に、この債務者区分も破綻懸念先が要管理以下になっていたり、めちゃくちゃに違うわけでありますから、これは余りにも違い過ぎる。

 したがって、状況的な証拠からいって、実はこれが本音の自己査定ではないかという疑いが極めて濃いということを指摘させていただきたいと思います。

 そこで、今、西川頭取が、確かにこれは二〇〇二年九月期なんです、私どもが独自に手に入れた資料は二〇〇二年九月期でありますから、これは、悲観リスクも書かれた新しい資料をお出しいただきたい。もしあるんでしたら、それも含めて、悲観と楽観と両方のリストをお出しいただきたいと思いますが、いかがですか。

西川参考人 御要請の件につきましては我々サイドで十分に検討いたしたいと思いますが、原則的には、個別の取引内容について、我々は守秘義務もございますので、お出しすることはできないということかと思います。しかし、検討はさせていただきます。

五十嵐委員 ぜひお出しをいただきたい。金融庁を通じてでもお出しをいただきたいと思います。

 先ほど、東泉地所、大手町建物グループは実は一千億円の評価益があるんだ、こうおっしゃいましたけれども、私どもは、皆さんの査定ですよ、三井住友銀行内部資料による査定によりますと、このグループ五社で千二百十三億円の引き当て不足ということになっておりますから、実際に本当に債務超過でないかどうかは疑わしいというふうに言わざるを得ないと思います。

 それから、四十五社がここに書かれているわけですけれども、その総額は、実は全部は私ども把握をしておりません。そのうち、大きい九社だけ、この悲観リスクを用いて、実際の引き当てとの差を計算していきますと、九社については、合計で三千五百十六億円の引き当て不足が生じております。悲観リスクでいきますと四千七百六十七億円、実際の引き当て額が千二百五十一億円ですので、この九社だけで三千五百十六億円。これは、先ほども言いましたように、物すごい差になるんだろうと私は思います。

 そこで、カネボウについても見させていただきました。そうすると、カネボウは、八百十九億七千万円と、二百十六億七千万円の差がありました。これによりますと、カネボウは、表向きは要注意先Cという分類、債務者区分なんですが、実際は破綻懸念先であったのではないでしょうか。それについてはいかがですか。

西川参考人 お答えいたします。

 カネボウにつきましては、かねてから、グループ全体として徹底したリストラをやらなきゃならないという大きな課題があり、我々も、それを早く進めるべきだというふうに考え、会社側にもお話をしてまいりました。その方法として、収益の出る優良事業であります化粧品事業を売却の形で外出しをいたしまして、その売却益並びに資金、売却かわり金でございますが、この資金をもちまして、残る事業のリストラを行い、そして有利子負債の返済を図る、こういう構想を持って、これを進めてまいりました。花王への売却という一つの案は、そういう経緯で出てきたものでございます。

 そういうことでまいりますと、これは事業評価の仕方いかんでございますが、金額がどうなるかということによって変わるわけでございますが、我々の計算によりましても、債務超過にはならないという判断をいたしておりました。そういう判断から、我々の債務者区分を判定してきておるということでございます。したがいまして、破綻懸念先等ではないという認識でございました。

五十嵐委員 時間が来てしまいましたけれども、カネボウについては不良在庫の存在というのが言われておりまして、これをきちんとカウントをすると債務超過になるという疑いが濃厚で、これは、産業再生機構においても、私の指摘に対して否定ができなかったということでございます。

 そして、このことは実は、先ほどのフィナンシャルタイムズの指摘にもあるように、銀行救済という色彩が非常に濃いと私どもも判断をしております。いわゆる産業再生案件ではありますけれども、金融問題、金融システムに密接にかかわる事柄でございますので、引き続き、私どもは、当委員会においてカネボウの産業再生機構支援の問題について追及をしていく必要がある、こう思います。

 そのために、実は内閣府担当大臣、金子一義大臣が、この委員会に専属の大臣ではないわけでありますけれども、この委員会にお招きをいたしまして、なおこの問題について質疑をする必要があると存じますが、委員長においてお取り計らいをいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

田野瀬委員長 理事会で検討させていただきます。

 五十嵐君。

五十嵐委員 それでは、時間が来たので、引き続きこの問題についても追及をさせていただきたいということを申し上げまして、同僚議員に譲ります。

田野瀬委員長 次に、中塚一宏君。

中塚委員 五十嵐委員に引き続きまして、民主党の中塚一宏でございます。

 参考人各位におかれましては、まことに御苦労さまでございます。

 きょうは、前半はネットワークセキュリティーの問題をお伺いし、後半については、中小企業に対する融資、貸し渋り、貸しはがしの実態についてお伺いをしたいというふうに思います。

 最近、情報通信会社、また通信販売の会社等々で顧客名簿が流出をするというふうな事態が相次いでおりまして、高度情報化社会ならではというか、ネットワークの安全性、セキュリティーというものが大変注目をされているわけなんですけれども、特に金融機関ということになりますと、マネー自体は実は情報であるということもありますし、金融機関の場合は他よりもより一層のネットワークに関するセキュリティーというものが要請をされるということであります。みずほ銀行ではシステムの本格統合ということを控えていらっしゃるというふうに聞いておりますし、きょうの質疑についてよくお聞きをいただいて、また会社で御検討いただきたいというふうに思うわけです。

 まず、一番初めに三木参考人にお伺いいたしますが、あなたの会社では、そしてまた、本日招致をいたしております四大メガバンクと言われるような大銀行において、セキュリティー責任者というものを会社に置いていらっしゃるのかどうか、お答えを願います。

三木参考人 お答えいたします。

 情報セキュリティーの専門統括部署といたしまして、私どもでは、情報セキュリティ管理室、こういうのを設置しております。そうしまして、そこの室長が行内全体の管理統括の責任者ということになっております。加えまして、そのもとに、各部署ごとのセキュリティー責任者ということで、これは、部長、室長、支店長、支社長、そういう場所の長を任命しております。

 各銀行とも、ほぼ同様にセキュリティー責任者を置いているものと認識しております。

 以上でございます。

中塚委員 そのセキュリティー責任者は、システム運用管理、外部に委託されていると思うんですが、外部に委託をしたシステム運用管理会社とは別に、あなたの銀行のセキュリティーに関してちゃんとしたアドバイスを受けていらっしゃいますか。要は、第三者からのそういうアドバイスを受けているかどうかということについてのお尋ねです。

三木参考人 お答え申し上げます。

 セキュリティーにフォーカスいたしました外部監査、これは定期的に受けておりまして、アドバイスを受けております。そして、その外部監査の結果でございますけれども、これは、セキュリティー責任者が報告を受けまして、内容を分析の上、委員会あるいは経営会議に報告されております。

 以上でございます。

中塚委員 昨年の夏なんですけれども、アメリカのFBI、そしてCSI、コンピューター・セキュリティー・インスティチュートというところがありますが、それがネットワーク・セキュリティー・サーベイというものを発表いたしまして、五年間にわたって五百二十八団体の情報セキュリティー調査というものを行ったということで、これは、きのう皆さんのところから担当の方がおいでになりましたから、こういうものについて質問するというふうに通告をしてありますので、もう恐らく御存じのことというふうに思います。

 そして、そのCSI、FBIの出したレポートというものに基づいて、これまたアメリカにSANSインスティチュートというセキュリティーの会社がありますけれども、そのSANSとFBIがトップ二十脆弱性というものを発表しています。

 というのは、これはSANSとFBIの規定するネットワークの脆弱性に関する優先検証事項二十項目というものがあるわけなんですけれども、その優先検証事項二十項目というものに基づいて、日本の会社が上場三千社に対してネットワークの脆弱性を調査し、評価した結果というものがありますが、それについては御存じでしょうか。

三木参考人 お答え申し上げます。

 ただいまの御質問の件につきましては、寡聞にして内容を私は詳細存じておりません。また、後半の御質問につきましても、調査、評価については詳しい内容は承知しておりません。

 ただし、先ほど申しました責任者が、その点で重要なものであれば私ども報告をもらうことになっております。

 以上でございます。

中塚委員 極めて重要なものなんですね。

 では、資料を、一枚のものを配付をお願いできますか。

 極めて重要なものなので、東京三菱さんの方でセキュリティー責任者というのを置いていらっしゃるのであるならば、当然、実はこのことについても報告がなければいけないというふうに私は思います。それほど大変に重要な課題であるというふうに認識をいたしております。

 そもそも、実は、政府のネットワークセキュリティーに関してもお寒い状況でありまして、例えば住基ネットのセキュリティーに関する委員会というのがあるんですが、この委員長さんは、確かに優秀な方ではいらっしゃるんですけれども、セキュリティーの専門家ではないんですね、イメージングの専門家なわけなんです。そういった意味で、政府自体もネットワークセキュリティーということについては大変に脆弱であるということなんですが、ただ、政府が脆弱だから民間金融機関が脆弱でいいというふうにはならないというふうに思います。

 今、お手元にお配りをしましたのは、アイ・サイナップ社という会社が、二〇〇三年の一月初めに、上場三千社に対して、先ほど申し上げましたSANS、FBIによる警告を基準に脆弱性を調査し評価したレポートの結果です。三千社分あるんですけれども、本日は、金融機関、特に参考人でお越しをいただいております四行について評価した部分だけを抜き取ってあります。

 この見方なんですけれども、かぎのかかっているマークと、かぎの外れているマークがあるのがおわかりいただけるというふうに思います。そして、このかぎのかかっているマーク三つが安全です。かぎのかかっていないマーク三つはもうぼろぼろ、ネットワークに関しては極めて脆弱であるというふうな結果になっているわけなんです。

 この結果を見ますと、まず、みずほさんはかぎ一個ですね。というわけで、これではとても安全だと言えるような状況ではないということです。そして、UFJホールディングスはかぎの外れたのが一個ということですから、それよりもなおネットワークが脆弱であるという結果が出ておりますし、東京三菱、今お答えをいただきました三木参考人の銀行にいたしましても、かぎが一つ外れておるということになっています。また、三井住友フィナンシャルもかかったかぎが一個だけというふうなことになっているわけなんです。

 この結果を見て、まず、みずほの前田社長、どういうふうな御感想をお持ちになりますか。

前田参考人 今初めて拝見したんですが、私ども、ネットワークのセキュリティーに関しましては、万全な手当てをしていると自負をいたしております。

 ただ、どういう調査、どういう目的でやられたか、私ども存じておりませんので、この御指摘、どの部分が弱いかというのは、我々、中で見まして、改善するものは改善したいと思います。

 以上でございます。

中塚委員 続いて、席の順に、三木参考人、そして寺西参考人、西川参考人に同様の質問をいたします。

三木参考人 私どもも、これは初めて拝見いたしましたけれども、外部の監査コンサルタントから評価は受けております。

 そして、セキュリティー対策というのは本当に重要なことでありますが、完全ということはないということでございますので、また、技術の発達に伴いましてアタックの方も非常に高度化、巧妙化してまいりますので、セキュリティー対策を今後とも充実していかなければならないと痛感しております。

 以上でございます。

寺西参考人 お答えいたします。

 私どもも、原則、毎年外部監査によってシステム全般のセキュリティーについては監査を受けておりますし、また、インターネット等からの外部の攻撃を受ける可能性のあるシステムにつきまして疑似ハッキングといったようなこともやってございます。

 ただ、こういう評価があるということも、これは事実でございますので、さらにこういったものに磨きをかけてまいりたい、かように考えているところでございます。

 以上、お答え申し上げました。

西川参考人 私もこの調査資料は初めて拝見いたしました。

 技術的な細かい点まで承知はいたしておりませんが、要すれば、システム面の技術が日進月歩で進んでまいっております状況下、そしてまたコンピューターウイルスも同様に進化していくという状況下にありまして、企業のセキュリティーバージョンの陳腐化リスクというものを経営としてどう判断してリスクコントロールしていくかということかと思います。

 そういう意味で、こういったレポートも参考にしつつ、また、必要に応じて外部のコンサルティング会社の助言等も得つつ、優先順位をつけて対応していくということが肝要かと思っております。

中塚委員 前田参考人、ネットワークは万全だとか、やや安全だとかいうふうには言わない方がいいと思うんですね。というのは、この委員会もインターネットで中継なんかされていて、恐らく見ている人はいっぱいいるわけで、その中にはハッカーとかクラッカーというふうに呼ばれる人がたくさんいるし、今の前田社長の御発言を聞いて、じゃ、やってやれというふうな人間だって出てこないとは限らない。

 FBI、SANSというところで、世界で一番その面では権威、信用があるというふうに言われているところの調査結果なわけですから、きょうはお帰りになったら早速自社のネットワークセキュリティーをチェックし直していただかなければいけない。それほどの重大課題。というのは、やはり私は、これはコーポレートガバナンスの一部だと思うんですね。前田参考人はそのことを痛いほど実感されているはずなわけですから、参考人という機会で取り上げさせていただいているわけなんです。

 今、いろいろ御答弁ありましたけれども、こういう結果を踏まえての御答弁だったわけですが、次に、前田参考人に伺いますけれども、今、あなたの銀行で、セキュリティー問題で何が起きているのかということを把握していらっしゃるのか、そしてまた、その問題について対処をしていらっしゃるのかどうか、お答えいただけますか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 私どものグループでは、私ども持ち株会社でございますが、それぞれ子会社、子銀行、たくさんの会社がございます。同じルールでセキュリティーに関してのチェックをいたしております。また、外部の専門機関によりますシステム監査、それから外部からの侵入テスト等を実施いたしておりまして、当然、それに備えた対策を実施いたしております。

 銀行本体のシステム部門、勘定系のところ、こういうところに今まで侵入されたことはもちろんございませんが、ネットワークで外とつながっているのももちろんございます、そういうところに関していろいろな侵入があるという事実も十分承知しておりますし、それに対する対策も、都度適切な対策を打っているところであります。

 以上であります。

中塚委員 次に、三井住友銀行の西川頭取にお伺いをしたいんですが、先ほど五十嵐委員の質疑の際に資料の提示というのもあったわけなんですけれども、日本で、多くの情報漏えい事件というのは、いわゆるサイバー犯罪というふうに言われるものの九割、九〇%近くが内部犯行によるものだということなんですけれども、そのことは御存じですか。

西川参考人 お答えいたします。

 情報漏えいにつきましては、一般的に、内部犯罪の方が外部からの不正侵入によりますものよりも大量のデータを持ち出せる可能性が高いというふうに認識をいたしまして、内部につきましても十分な管理をしてまいらなきゃならないというふうに考え、いろいろな手を打っておるところでございます。

中塚委員 いろいろな手を打っているというふうにおっしゃいますけれども、それでは改めて伺いますが、情報漏えいの内部犯行ということに対して、具体的な対策というのはどういうふうにとっていらっしゃるんでしょうか。

西川参考人 お答えいたします。

 システム部門につきましては、二十年余り前から、開発と運行部門の分離体制をしいております。また、利用部門につきましては、しかるべき責任者、これはセキュリティー管理責任者と称しておりますが、これと情報管理担当者を定めまして、権限を必要最低限に絞るなど厳格な運用をしておるということでございます。

中塚委員 内部犯行と並びの話になりますけれども、次に、前田社長にお伺いいたしますけれども、前田社長の銀行、どれくらいの出入りの業者があなたの銀行の顧客情報にアクセスできるかということは把握をされていますか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 私どものお客様の情報にアクセスできます外部の委託業者は、当社グループの中のシステム会社等一部の会社に限られております。もちろん、外部委託に当たっては適切な管理を行っております。

 以上であります。

中塚委員 ということは、顧客情報にアクセスできるあなたの銀行の社員も含めて、そしてまたその出入りの業者ということも含めて、信用調査というのはちゃんとしていらっしゃるということですか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 会社そのものの信用調査はしていますが、個別にアクセスされる方の、個人の方の信用調査はいたしておりません。

 以上であります。

中塚委員 ということで、やはりこれは、ちゃんと調査をされた方がいいと思います。そういったことが、結局、今お配りをしたこの一枚物の紙の結果ということにもはね返ってきているということなわけですね。

 多少専門的になりますが、ファイアウオールという言葉がありまして、それは外部からのネットワークのアクセスについて防壁を設けるということなんですが、このファイアウオールというものが内部犯行に対しては無力である。今、信用調査はしていない、個人についてはしていないというふうにおっしゃっていましたけれども、ファイアウオールが内部犯行に対しては無力であるということは御存じでしたか。前田参考人に。

前田参考人 ただいま御質問の件でございますが、内部犯行に対しては無力である、確かにそういう一面もあると思います。

 私どもは、内部犯行を起こさないように、入退室の管理、ユーザーID、パスワードの管理、それからいろんなチェックを定期的にもちろん行っております。そういうことで、内部犯罪で外に流出しないような形の対策を打っておりますので、そういう意味では、これはいつまでたっても完璧というのはないわけでございますので、都度必要な手当てをするということだと思います。

 以上であります。

中塚委員 セキュリティーの基本というのは、実は性悪説に基づく必要があるんだそうです。管理職も含めてシステム運用管理に携わるすべての人を信用しないところからセキュリティーの確保というのは始めなきゃいかぬ、何が起きても、正常な、もとの状態に戻せるかどうかが重要であるということで、これは私の意見ではなくて、ネットワークセキュリティーでの権威の意見であることをお伝えしておきたいというふうに思います。

 そしてまた、一〇〇%完全な仕組みとかシステムということもあり得ないわけですから、技術の進歩も日進月歩でありますから、ハードウエアもソフトウエアも壊れないものはないということだし、また、それを操る人間も完璧ではないということです。ですから、必要なことは、本当に最大限の努力をしているかどうかということに尽きるということになるわけなんです。

 次に、ハードウエアもソフトウエアも壊れないものはないという点で、データリカバリーについてお伺いをしたいというふうに思います。

 これは前田参考人に引き続き伺いますけれども、データリカバリーに対して、どういうふうな対策をとっていらっしゃるのか。昨年のシステム統合のときの混乱というふうなときにも、振り込んだ振り込まないとかいうふうな話がいろいろありましたけれども、九・一一のアメリカの同時多発テロのときも、ニューヨークの証券取引所のコンピューターも破壊をされているんですね。ところが、これはちゃんと何事もなく復旧をしたわけなんですけれども、これをデータ・インテグリティー・ソフトウエアというふうに言いますが、そういった対応というものはちゃんとおとりになっているのかどうか、いかがですか。

前田参考人 お答え申し上げます。

 大変悲惨な九・一一のテロのことを思い出したんですが、私ども、九月十一日にニューヨークで被災に遭いまして、多数の行員が亡くなりました。このようなテロ事件が起こったわけでございますが、私どもは、コンピューターセンターのバックアップセンターは隣の州につくっておりましたので、あれだけの大テロが起きましたが、銀行業務につきましては、すべて隣の州でバックアップは完了いたしました。

 以上であります。

中塚委員 きょうの質疑の模様は、先ほど申し上げましたとおり、インターネットで中継をされておりまして、私に、今回、この質問をするということでいろいろ指導をいただいたネットワークセキュリティーの権威、慶応大学の教授でありますけれども、その方もごらんになっておりますから、四方の御発言というものを再度検証いたしまして、また改めて質問をしたいというふうに思います。また、加えて、何事もないように、一刻も早くネットワークセキュリティーの確保というものをお願いしたいというふうに思います。

 次に、中小企業への融資の実態についてお話をしたい、お伺いをしたいというふうに思います。

 まず、私の問題意識として、今の政権のもとで、小泉・竹中金融政策のもとで、皆さんは三つの課題をこなさなきゃいけないわけですね。その三つの課題というのは、まず第一に、自己資本比率を上げるということですね、経営の健全性を確保しなさいということ。そして、二つ目に、不良債権を処理しなさいということを言われているわけですね。そして、三つ目に、中小企業向けの貸し出しをふやしなさいということを言われている。

 この三つの事柄は、全部トレードオフの関係にありますね。不良債権を処理すれば自己資本比率はへこんでしまうということになりますし、また、貸し出しをふやすことによって自己資本比率も下がっていくことになるということになります。この三つをやりなさいということになると、資本注入ということにもなってくるわけですね。要は、資本を追加してあげるからこの三つのことをこなしなさいよという話であります。

 ところが、私ども選挙区におりましても、見聞きする話は、一番のしわ寄せというのは何といっても借り手、特に中小企業に行っているというふうに言わざるを得ません。私、選挙区が近いものですから、きのうも電車で選挙区の方に戻りまして、通っておりますが、電車に乗るときに、知り合いの中小企業の社長がちょうど同じホームにおりまして、つかつかっと寄ってきまして、あした銀行のお偉いさんに質疑をするんだという話をいたしましたら、ちょっと聞いてくれと言うわけです。

 それは何かというと、要は三月期末に向けて金を借りてくれ金を借りてくれというふうに言われていると。別に金を借りる必要はない、資金需要はない、だから結構です、お断りしますと言うと、一%の金利でもいいから借りてくれというふうに言うということなんですね。これは、要は三月期末に向けて中小企業向けの貸し出しをふやさなければいけないというふうなことがあって、現場の担当者はそうやって走り回っている。ところが、その会社が本当にお金を貸してほしいとき、融資してもらえますかというふうに言うと、今度は、金利は三%とか四%という話をされる。これが今の中小企業向け金融の実態だということをまず申し上げたいというふうに思います。

 では、資料を配ってください。

 続いて中小企業向けの融資、今度は貸し渋り、貸しはがしの問題に入りますが、私のところにもいろんな意見が寄せられてまいります。こんなにひどい貸しはがしに遭っているとか取り立てに遭っているというふうな、いろんな事例の相談が参りますけれども、その中でも特に、もう私は本当にこれを聞いたときにびっくりいたしました、それをちょっと御披露したいというふうに思いますし、これはすべての銀行の頭取にお聞きをいただいてよくお考えをいただきたいというふうに思います。

 お配りをした資料は、これは「面談記録」というタイトルをつけてありますけれども、実は、裁判所に提出をいたしました書類の写しです。そして、その裁判所に提出をした書類には全部実名が載っております。しかし、プライバシーに配慮をするということもあって、名前はすべて伏せてあります。

 この会社は、融資先というのは寺西頭取のUFJ銀行です。最初のおつき合いは、旧東海銀行、支店が出店をしたときの昭和六十年六月にさかのぼる。そして、この方のお父さんは毎年高額納税者ランキングに載る資産家として有名で、出店したてのその旧東海銀行の担当者が毎日のように自宅を訪れていたというふうなことから取引を始めた。私の手にありますのがその裁判所に提出をした原本なんですが、そのように書いてあります。

 取引当初は、債務を一本化するということで旧東海銀行から二十億円を借り入れ、散在する債権者に対する弁済に充てました。このときは、旧東海銀行の融資担当の方は、銀行の胸のバッジを外して一緒に取引先を回って協力をしていただきました。

 昭和六十二年ごろ、ディスカウントストアがそのお父上の所有地での出店をしたいという申し込みをしてきたので、旧東海銀行の担当者に指導を受けた結果、店舗建設資金を借入金の二十億円の中から支出をすることにした。

 その後、旧東海銀行から、融資債務の一部を返済した際、私どもが不動産抵当権設定登記の極度額の減額をお願いしたところ、担当者は、これからも事業をしていくのでしたらこのまま登記は残しておいた方が経費がかからなくていいですよというふうに言われましたので、そのまま抹消しないでおくことになりました。

 バブルのころにはよくあった話なんだろうというふうに思います。

 そして、別の土地については、融資を受けることのないまま、ほかの銀行に借りられては困るということで空の抵当権設定登記をした。後に支店長にそのことを申し上げましたら、銀行はお金が動かないのに担保をつけることはしないということで、大騒ぎで調査をしたけれども、実際に融資なくして担保だけが設定されるという事実が判明をしました。しかし、これらの空担保の問題も、私どもは旧東海銀行を信頼していましたから特に問題にはせず、そのままにお任せをすることにしましたと。

 その後も銀行の方々はよく自宅や会社にいらっしゃって、担保が余っているから何かやって金を借りてくださいというふうにおっしゃっていました。

 そして、お父上が亡くなります。

 私どもが債務を負担するようになったのは平成三年からでした。現在、UFJグループに対する負債は合計約四十億円に膨らんでおります。平成四年七月三日、父が亡くなり、それから十二年間経過しますが、この間、私どもは旧東海銀行から融資を受けることはなく、ひたすらそれまでの融資債務を返済してきた。旧東海銀行は、これまでの良好なつき合いがあって、当初は返済についても良心的に対応してくださいましたが、支店長の交代を機に態度を豹変するようになり、強硬的な回収を迫るようになりましたというふうにあります。

 十四年一月、旧東海銀行が合併によってUFJ銀行になる直前でしたが、顧問税理士の方と一緒に支店を訪ね、支店長、支店長代理と面会をし、金利の引き下げをお願いしますと、両名は快く前向きに検討するとの御回答をしていただきました。

 その後、UFJ銀行となって、一年間ずつの証書貸し付け融資分の書きかえの時期が来た際に、再度金利引き下げのお願いを支店長代理にいたしますと、今金利を下げる準備をしているが、一年間にしていくと計算が面倒なので三カ月にしておきましょうと言われました。私どもは銀行側の都合があるのであれば仕方がないと思い、それでお願いをする旨を申し上げた。

 しかし、その後もUFJ銀行からは金利引き下げを含んだ書きかえに応じる回答がなく、私どもは、その年の七月八日だったと思いますが、支店長、顧問弁護士の先生に事務所にまで来ていただき、顧問税理士の先生も同席で今後の返済について協議をいたしました。

 その後、三カ月間かけて、十月九日、再度弁護士の事務所に支店長にお越しをいただき、この日に、担保不動産をゆっくり二年間かけて任意売却して返済に充ててくれれば残額は債権放棄する旨の回答をされたということです。そして、譲渡税や登記等の諸経費も控除していいというふうにお話をされた。このときは銀行の対応に感謝をしたというふうにおっしゃっています。

 その後、土地の売却、UFJ信託から土地の売却等について申し入れが入り、協議に入りますけれども、結局、話に出てくる売却価格は相場より相当安いというのと、あと譲渡税の控除の話が全く出てこない。要は代金から譲渡税を控除するといった約束が全く出てこないから、心配でなかなか売却の決心がつかなかったということです。

 そして、一度UFJ銀行に土地の売却方針等についてお伺いをしたいと思い、平成十四年十月以降、UFJ銀行の支店に何度も電話をして支店長との面会を申し入れましたが、十五年三月、ちょうど一年前ですけれども、になるまでは忙しいとのことで面会約束をしてもらえず、話ができないまま時間が推移をいたしました。

 そして、昨年の三月六日、突然UFJ銀行の支店長の方が会社の方にいらっしゃって、私どもに対する債権は三月二十四日にUFJストラテジックパートナーに不良債権として売却する、売却先は銀行のRCCみたいなところだと説明され、私はRCCみたいなところなら金利等について話し合いがあるものとばかり思っていました。ところが、このとき私が幾らで売却したのかを尋ねると、支店長は笑いながらないしょと答えました。

 そして、今お配りをしたこの二枚の紙へとつながっていくわけなんです。Bさんという方がお借りになっている方、そして支店長はUFJの支店長です。

 Bさんが、ごぶさたしております、支店長はお忙しいですね、なかなかお会いしていただけなくてというふうに言ったときに、全く無言で何も答えない。Bさんは、いろいろ御迷惑をおかけして申しわけございません、私どもも懸命に頑張っています。

 A支店長は、突然、あなた、宗教は何かね。

 Bさんは、突然の質問に意味がわからず、私は仏教ですけどというふうに答えます。

 支店長は、楽しそうに、クリスチャンなら死なないんだけどね。仏教か。あなた、一人で死んじゃだめだよ。げらげら大笑いをしながら、何にもならないからね。死ぬときは夫婦二人で死んでください。

 Bさんは、仏教徒でも死んだりしませんよというふうにお答えになります。

 支店長は、話題を変えて、白い封筒を渡しながら、あなたの債務を売ることにした。

 Bさんが、え、何ですか、私に不良債権でもあるんですかというふうにお聞きになる。

 A支店長は、すごい大声で、当然ですというふうに答える。

 Bさんは、支店長、私たち夫婦は、財産、債務、何でも二分の一ずつ共有しているのに、何で私だけなんですか。おかしいじゃないですか。夫婦一緒に売らないんですか。

 A支店長は、ああと言うなり、同席の担当者と二、三分くらいないしょ話。どうしてだ、ああ、そうか等つぶやく。結局質問には回答せずに、大体ね、一カ月に二百万や三百万しか払わないなんて、いいかげんにもほどがあるよ、おたくは協力的じゃないんだな、どうして売らないんだ、土地をというふうに発言をいたします。

 それに対してBさんは、一カ月に一千万円以上返済をしているので、不思議に思いながら、譲渡税と手数料を置いていただけるんですか、売買代金から控除していただけるんですか、残債務を放棄してくれるんですか、前の支店長はそう言っていましたけど、どうなんですかというふうにお尋ねになります。

 A支店長は、げらげら大笑いをしながら、何言っているんだ、常識で考えてみなさい、銀行がそんなもの置くわけないだろう。そうか、税金が怖くて売れねえんだ。

 Bさんは、だって支店長、来年の三月になったら譲渡税を払わなくちゃならないので、地獄ですから。

 A支店長は、げらげら大笑いをして、それで売れねえんだ、譲渡税で。

 Bさんは、それだけではありません。

 A支店長は、楽しそうに笑い声を上げる。

 Bさんは、うちの弁護士が、税金は大丈夫だろうか、銀行は置いてくれるんだろうかと心配して言っていました。

 A支店長は、普通は譲渡税なんか置かないんだから、弁護士が正しいよ。もし税金のことが心配ならば、競売しちゃって税金払わなきゃいいんだ。競売だ競売だと言いながら大笑いをする。

 こういう会話の記録が残っております。

 さて、ここでお伺いをいたしますが、寺西参考人、今のこのお話を聞いてどういう御感想をお持ちになりますか。

寺西参考人 お答えをいたします。

 不良債権といいましょうか、私ども金融業でございますので、債権の回収とか処理に当たっては、個別の債務者の方々の御事情といったものも十分に踏まえて、機械的、画一的な対応をするなということを行内で徹底をいたしております。

 そういった中で、お客さんとの間で解決がうまく図られていない案件もあるわけでございますが、その中でも、できる限り先方と十分な話し合いを行う等、極力真摯に対応していこう、これが我々の基本的な考え方でございます。

 この資料はどういうところから出たのか、今お話をいただきましたが、私は確認しておりませんけれども、我々は、今申し上げましたように、お客様の事情といったものにもちゃんと入り込んで、いろいろなお話を十分にさせていただいて物事を進めたい、これが基本的なスタンスである、こういうことでございますので、御理解をちょうだいできればと思います。

 以上、お答えいたしました。

中塚委員 今、この会社は民事再生手続の申し立てをされております。

 続いて裁判の提出書類の方を読みます。

 私どもは、UFJ銀行以外の銀行、取引先とは父の死後も良好な関係を保ってきており、UFJ銀行の豹変ぶりは全く理解できません。現在、この会社の方も通常どおり営業しており、資産状況もそれほど変わりはございません。昭和六十年以来良好な関係を築き上げ、平成十四年の支店長との話し合いにおいても、ゆっくり二年間かけて担保不動産を任意売却して返済をすれば残額は放棄するという合意に達したにもかかわらず、約束をほごにしただけではなく、不良債権として譲渡し、破産申し立てというのはあんまりです。

 現在、私どもは、他の債権者とは良好なおつき合いをさせていただき、支払いもきちんと合意して問題なく行っております。このたび突然破産申し立てをしてきたUFJグループについては、昭和六十年からのつき合いから多少甘えたりしてきたのかもしれません。その破産手続の中でも、UFJに対する破産申し立ての取り下げのお願い、裁判所に対する申し立て棄却のお願い、種々してきましたが、民事再生手続により、裁判所と監督委員の先生の監督のもとで、法律に従って資産を処分し、借金をできるだけ多く返済する方法があることを知り、今回の申し立てをお願いをしましたというふうにあります。

 今、頭取が言われたことと違うんじゃないでしょうか、現実は。例の商工ローンの問題のときに、目玉を売れとか腎臓を売れというふうな話がありました。でも、あのときでも死ねなんということはなかった。

 この資料がどこから出たかおわかりにならないということでしたけれども、それでは、ちゃんと調べていただけますでしょうか。そして、調べた上で、それに対してきちんと対応をとっていただけますでしょうか。

寺西参考人 お答えをいたします。

 私ども、先ほども申し上げましたように、お客様とはしっかりとしたお話し合いをして、真摯にいろいろな問題に対して努力をしていくということが私どものベースのスタンスでございますので、いろいろなものはこの延長線上にあるというふうに私は考えております。ぜひ御理解をいただければと思います。

中塚委員 御存じないというふうにおっしゃったから、あるいは資料がどういったものかわからないというふうにおっしゃったから、私は、お調べをいただけますか、そして、調べた上でちゃんと対応をしていただけますかということをお尋ねしているんですが、いかがでしょうか。

寺西参考人 お答えをいたします。

 行内で事実を確認の上、適切に対応したい、このように思います。

 以上、お答えいたします。

中塚委員 その件については、ぜひとも御報告もいただきたいというふうに思います。五十嵐委員の質問の際に、再度この委員会にお越しいただきたいというふうな要請もあり、理事会で協議をすることになっておりますので、ぜひその際にでも御報告をいただきたいというふうに思います。いかがですか。

寺西参考人 お答えを申し上げます。

 今申し上げましたように、行内で事実を確認して適切に対応したい、こういうふうに思っておりますので、いろいろな対処の仕方があろうか、こういうふうに思っております。ぜひよろしくお願いをしたいと思います。

中塚委員 実は、銀行法を見ますと、こういうふうな取り立ての仕方というのを禁止する規定というのはないんですね、貸金業規制法の方にはあるんですけれども。まさに銀行法が想定をしないようなことが行われているということでもありますから、貸金業法の適用は受けるが銀行法の適用は受けないということであるならば、もうほとんど脅迫まがいというふうに言わざるを得ないような、そういうふうな取り立てが行われているということ、そのことを申し上げておきたいというふうに思います。

 最後に、各行の頭取にお伺いをいたしますが、中小企業向けの融資、そしてまた、この貸しはがしの実態というものをるるお話をいたしましたけれども、皆さんおのおのの銀行では現場の担当者に対して一体どういうふうな指導をされているのかということについて、前田参考人から具体的にお答えをいただきたいと思います。

前田参考人 お答え申し上げます。

 私ども、中小企業向けの貸し出しは、みずほ銀行にとりましては大変重要な課題でございますので、都度、支店長会議などをやりまして、良質なお取引先に良質なお金をお貸しする、それから貸し出しの仕方、リスク分散の仕方、それから新商品をどういうぐあいにどのようなお客様に売るのか、そういうことを含めて適切な指導をいたしているところでございます。

 以上でございます。

三木参考人 お答え申し上げます。

 中小企業への貸し出しが私どもの非常に重要な社会的使命であるということ、また営業の根幹である、これはほかの銀行さんも同じだと思いますが、私どもも当然そうでございます。

 各支店への指導等でございますけれども、まず、中小企業貸し出しをふやす、これが支社の業績考課、これに反映されるように、中小企業の貸し出しがふえればそこの店の成績が上がるようになっております。それから、昨年の秋でございますけれども、場所長の裁量の権限を上げまして、中小企業の貸し出しをよりやりやすく、促進するようにしておるところでございます。

 それに加えまして、これもほかの銀行さんもやっておられますけれども、新しい新商品、特に無担保、第三者保証なしというのを中心に、そういったものを取りそろえまして中小企業の貸し出しを推進しているところでございます。

 以上でございます。

西川参考人 中小企業融資につきましての全体としての方針は、冒頭に林田先生の御質問にお答えしたとおりでございます。

 私は、中小企業に限らずでございますが、銀行と取引先との間では、長期継続的な信頼関係を構築するということが何よりも重要なんだと思います。貸し出しの実行後も、お取引先の業況等を常時モニタリングをいたしまして、日ごろからお取引先との間で密度の濃いコミュニケーションを持つことが必要だというふうに考えております。

 当行では、仮にお取引先の業況が悪化した場合においても、お取引先の声をよく聞き、それぞれのお取引先の状況に応じて必要な措置をとっていくよう徹底をいたしておりますし、行内の規定におきましても、その旨明確に定めております。

 以上でございます。

中塚委員 そのお話を聞きますと、本当に実態を御存じないというふうに言わざるを得ません。

 新規の貸し出しは、確かにいろいろな商品をおつくりになっていて、テレビコマーシャルも盛んに流れております。でも、今一番困っているのは、借りかえに応じてもらえないというふうな悲鳴です。そして、もう一つは、貸してあったものを返してくれというふうに言われて、返せばつぶれてしまうというふうなことが相次いでいる。

 私の支持者でも、昨年末から今月に至るまで、毎月三社、四社というふうに倒産をしております。それはすべて、不良債権としてRCCに売却をされたり、またあるいはサービサーに売却をされる、そのことの発端というのは、借りかえ融資に応じてもらえないということがほとんどなんです。そして、中小企業は個人保証をしていますから、家屋敷は全部とられる、担保に入っているものはみんな持っていかれる。それを売って借金を返済しても、翌年には譲渡税がかかってくる。そういう実態をぜひともこの機会に御理解をいただいて、口先だけじゃなくて、本当に銀行として、免許をもらって仕事をしているわけですから、公的な使命を負って、しかも資本注入まで受けているわけですから、ぜひとも中小企業の融資ということについてもっと真剣にお考えをいただきたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わります。

田野瀬委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。時間が短いので、きょうは全銀協会長の三木参考人にお聞きをしたいと思います。

 まず、政府提出の金融機能強化特措法案ですか、金融審議会の作業部会の議論では、金融機能強化勘定を締めた場合欠損金が出る、仮に出た場合、銀行が一定の負担をするという案も検討されたそうでありますが、これに対して全銀協の三木会長が猛反発をしたと報道されております。三木さんは、銀行に負担を求めるような法案が出たら大反対だ、こう言ったそうですが、それは事実でしょうか。

三木参考人 お答え申し上げます。

 確かに全銀協の記者会見の場で、私は、損失負担の問題につきましてそのようなことを申しました。

 これは、特定の金融機関が公的資金を導入いたしまして、そしてそれがうまくいかないということで損失が出た場合、ほかの金融機関にその損失を求めるということになりますと、これでは日本全体の金融機関が弱体化される、共倒れになりかねないということを私は懸念いたしまして、そのように発言いたしております。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 国民には負担はさせるが銀行は負担をしないよというのでは、これは通用しないということを私は申し上げておきたいと思います。

 次に、経団連がことしから企業献金のあっせんの再開を目指しているわけでありますが、我々は、これは経団連が政党政策を丸ごと買収するものだというふうに思います。こういうものはよくないと思います。

 昨年末、全銀協会長の三木会長に対しまして、銀行業界の献金をまとめるようにという協力要請があったと言われていますが、これは事実ですか。

三木参考人 お答え申し上げます。

 全銀協として具体的な寄附の要請というのは受けておりません。また、全銀協として寄附の取りまとめを行うというつもりもございません。日本経団連の政治寄附に関しましては、御承知かと思いますけれども、企業の自主判断ということが前提でございまして、個々の企業が、したがって個々の銀行が判断することでございます。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 そうしますと、東京三菱銀行としては、自主判断として、献金に応ずるということなのか、それともそれはしないということなのか、そこをお聞かせください。

三木参考人 お答え申し上げます。

 私どもとしましては、現時点でまだ決めておりません。

 金融業界全体といたしましてはまだ集中処理期間の厳しい状況にありますので、また公的資金の入っている銀行については、これは非常に厳しい状況にあろうかと思います。

 私ども自体につきましては、今後の情勢等をよく見きわめまして考えたいと思っております。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 私は、こういうものはやるべきではないと思うんです。銀行業界全体としては税金の注入を受けているところがたくさんあるわけであります。それが政党に献金をすれば、国民の税金の一部を政党に還流させるという性格のものになるわけで、これは絶対やるべきではないということを申し上げておきたいと思います。

 次に、銀行は、バブル時代に、相続税対策などと言いまして、さまざまな提案型融資を行ってまいりました。その中には、お年寄りなどの返済能力を超える融資、過剰融資があった。この点については銀行に大きな責任があると私は思います。

 以前の参考人質疑の中で、銀行側としても、行き過ぎがあったとお認めになっているわけでございます。

 三木参考人は、東京三菱銀行の頭取として、以前、財務金融委員会で、債権の回収についてこう答弁されていました。二〇〇二年四月二十四日でございます。長期総合ローンについて聞かれまして、「これにつきましては、本当に個別の債務者ごとに御事情がございますので、私どもとしましては、機械的に対応することなく、よく御事情を伺いながら、お話し合いを進めながら解決したいということで、解決の道を探っているところでございます。」こういうふうに答弁されました。

 また、二〇〇二年の十一月十五日に、私の質問に対しても、「私どもといたしましては、競売のみで解決するということをもちろん考えておるわけではございませんで、」「可能であれば、双方の納得ができるような、そういった解決を私どもは望んでいるところでございます。」こう答弁をされましたね。

 この考えに今でも変わりはありませんか。

三木参考人 お答え申し上げます。

 今先生がおっしゃいました考え方に変わりはございません。

佐々木(憲)委員 しかし、私は、実際にやっておられることが違うのではないか。ここでお話をされたことと随分実態が違う。昨年の秋ぐらいから、東京三菱銀行は、まともな話し合いなしに一方的に次々と競売にかけていくということをやっております。

 幾つか事例を挙げたいと思います。これは本人も了解の上ででありますが、名前を出させていただきます。

 例えば、東大阪市の杉山利一さん。この方は、相続税対策になると勧められまして、銀行と生保がセットになった変額保険に入りました。借入金と税金は死亡時の保険金で全額払えるという話でありました。ところが、父親が、平成十四年五月二十日、八十六歳で死亡したけれども、保険金三億円。これでは到底、元利合わせて四億五千万円というのを払えない。東京三菱銀行は、まともな話し合いもなく、賃貸マンション、自宅、変額保険を差し押さえるというやり方をした。本人は、このままでは身ぐるみはがされることになり、家族ともども死を意味します、こういうふうにおっしゃっているわけです。

 あるいは、国立市の白井文男さん。平成十五年九月に保険を差し押さえられた。十月から十二月にかけて、アパート、貸し家の強制競売を申し立てられた。駐車場は信用保証会社によって二回目の競売申し立てとなった。このとき、心労のために母親が倒れて歩行困難になった。

 市川市の九十四歳の鈴木あいさん。この方は、変額保険の契約まで一度も銀行員とも保険外交員とも会っていない。しかし契約をしてしまった。本人はその後、保険契約を解約しました。ところが、連帯保証人の家族に対して不動産物件の競売をかけてきた。この人は、このままでは住むところもなくなり、生きていけなくなります、こう訴えています。

 次に、八潮市の立川邦広さん。必要もないのに三菱銀行は相続税対策という名目の提案をし、加入させられた。二回にわたって借り入れをし、計十一口の変額保険に加入した。ところが、今になって変額保険全部に信用保証会社の差し押さえを受けている。このままいくと、不動産や自宅にまで競売をかけられてくるおそれがある、こういう不安を訴えているわけであります。

 これらの事情を考えますと、共通しているのは、このほかにもたくさんあるんですけれども、まともな話し合いは行われていないんです。相手の事情も考慮もしない、保険の差し押さえや不動産の売買、そして自宅の競売、こういうことを次々とやってくる、まさに問答無用のやり方をしているわけでありまして、国会では、機械的な対応はしない、話し合いをする、こういうふうに言っていますけれども、どうも実際に答弁していることとやっていることが全然違うんじゃありませんか。

三木参考人 お答え申し上げます。

 私ども、個別の事情と実態に即した対応をしているつもりでございます。短兵急かつ機械的な対応をしているわけではございません。変額保険につきましても、非常に数多くの裁判上の和解をいたしております。それから、判決が確定した場合におきましても、その後、十分な話し合いで決着するというケースも相当数ございます。お話出ましたように競売のみが解決策ということは全く考えておりません。

 御指摘の、幾つかのケースが出ましたけれども、それらは実は、裁判になる前も裁判中も和解の解決を図るべくお話し合いをしたいということであったんですけれども、合意に至りませんで、最終的に裁判所の判断をいただいたということのケースだと思います。その後も、話し合いには、現時点ではまだ残念ながら応じていただけないということでございまして、ぜひ話し合いに応じていただきたいということでございます。

 最終的に返済不可能と判断される場合に、やはり預金を預かる銀行といたしましては、十分話し合いの上ですけれども、債権回収に努めざるを得ないケースというのもございますが、できる限り話し合いで解決したいということは、以前もそうでございますし、現在も変わっておりません。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 話し合いに応じてもらえないと言いますけれども、あなた方がやっているのは、話し合いをする前に次々と競売にかける、保険は差し押さえる、そういうやり方をしているわけですよ。裁判と言いますが、あなた方が回収のためにそれをやらせているわけであります。

 ですから、もう一度確認しますけれども、それでは、こういう方々が、ぜひ話し合いに応じてほしい、こういう要請をする、その場合には、そういう強権的なやり方は取り下げて、ともかく話し合いで解決をしていく、そういう姿勢に立つのかどうか、ここを確認したいと思います。

三木参考人 お答え申し上げます。

 私どもは、はなからそういう恐喝的なといいますか、強権的な行動に出ていることはございません。話し合いを本当に求めております。その上で、これがつかない場合に、やむを得ず第三者、これは裁判ということが多いわけでございますけれども、そこの意見を聞く、こういうことになっているわけでございます。

 今、先生おっしゃいましたように、裁判後であっても話し合いに応ずるという意向があれば話し合いに応ずるかということでございますけれども、それは私どもは話し合いをさせていただきたい、むしろこちらもそのように願っております。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 あなたが答弁をされたとおり、話し合いを進めて、お互いに双方が納得できるような解決をしたいというふうにここでおっしゃったわけですから、以前の答弁でですね。本当に双方が納得するようにやっていくのかどうか、そういう姿勢があるのかどうか、もう一回確認します。

三木参考人 お答え申し上げます。

 当然そういう姿勢はございます。話し合いで解決したいと思っております。しかし、話し合いがどうしても平行線で、どうにもならないようなケースもございまして、そういう場合はやはり第三者の意見を聞かなければならないと思っておりますが、そういうものが決着した後でも、私どもは、また話し合いにはぜひ応じたいといいますか、話し合いで解決を優先したいと思っております。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 強権的なやり方をやって、それが終わった後で話し合いというんじゃ、話にならないわけですから。そうでしょう。

 問題は、あなた方が実際には過剰な融資をやってきたわけです。例えば、あなたは、三菱銀行の取締役のときに提案型経営を先頭に立って推進してきた、そういう実績のある方ですよね。ここに一九八九年七月の金融ビジネスという雑誌のコピーがございますが、ここにもちゃんと写真が載っておりますけれども、三木さんは、「富裕層に対しては、個々のニーズに合致した提案型営業が重要になる。このため、当行には約四十人の個人財務相談員も置いている。」こういうふうに言って、この方針のもとで、ともかく、必要がないお年寄りに、相続税対策ですからということで、高齢者などに過大な融資を押しつける提案型融資を行った。変額保険を初めとする商品をいわば売りまくったわけであります。

 この変額保険というのは、保険料だけではなくて金利までも一括して融資をする、大型フリーローン、そういう形で融資をして、満期になるまで元金は据え置くんですよ、元金は減らないんです、融資残高は減らない。金利は複利で年々ふえていく、土地建物は担保にとる。こういうやり方をするわけですから、バブルが崩壊したら借金が残って、これはもうともかく土地建物を押さえるんだと。

 今までこういう形で過大な融資をしてきた責任というものについて、やはり感じてもらわなきゃいけないと私は思います。その責任を棚上げして、融資を受けた側が借りたんだから、全部ともかく身ぐるみはぐまで取り上げる、それは余りにも一方的なんです。やはり、ここはお互いに話し合いをして、銀行はあのバブル時代の過剰融資の責任もあるわけですから、お互いに納得のいく形で解決をする、そういう姿勢に立たなきゃいけないと思うんです。

 どうですか、その辺の、みずからの責任も踏まえてお答えをいただきたいと思います。

三木参考人 お答え申し上げます。

 まず、提案型営業のことをお話しになりましたけれども、お客様のニーズにこたえまして、銀行がそれにふさわしい商品、ふさわしいサービスを提供していくという提案型の営業というのは、これは力を入れていかなければならない一般的な営業手法だと、当時も言っておりましたし、現在でも思っております。

 そして、そういうインタビューの記事がありましたから、そのころ言ったんだと思いますけれども、その点は変わっておりませんが、それは変額保険について直結して言及したものではないということではございます。

 しかし、変額保険につきまして、これは、私どもはいろいろ御説明をし、最終的な意思決定、御判断はお客様にしていただく、そういうきちっとした手続をしてやったものだということではございますが、その後の経済情勢の変化等で大変厳しい状況に置かれておられますお客様があることも十分承知しております。したがって、私どもとしては、お話し合いによりまして、ケース・バイ・ケースで、十分よくお客様の立場も理解しつつ、しかしながら、私どもとしても最大限の回収努力はしなきゃなりませんので、接点を求めていきたいと思っております。

 重ねて申し上げますが、お話し合いで解決したいという気持ちは全く変わりませんし、ここでまた申し上げます。

 以上でございます。

佐々木(憲)委員 実態を聞いてみますと、この提案型融資というのは、いわばバブル時代に、ここに駐車場をつくったらいいですよとか、マンションを建てたら有利ですよということをどんどん提案してやってきた。しかも、それは、相手は大部分がお年寄りですよ、財産のある。そういう方々にそういう提案をして押しつけておきながら、バブルが崩壊してうまくいかなかった、それはもう借りた方の責任だ、銀行は取るだけ取るんだと。これでは余りにも一方的だということを私は言っているわけです。

 しかも、その変額保険の融資の先頭に、いわば三木さん自身は変額保険を推進する立場に立ってやってきたわけじゃないですか、三菱銀行の中で。ですから、その責任もあるわけです。

 三菱銀行は、あの短期間の間に、三年間で、大変個人融資をふやしまして、融資残高では業界トップにのし上がるんですよ。こういうやり方をして三菱銀行というのは一番大きな銀行にのし上がっていったわけです。しかし、そのあおりで、まともな説明を受けずに融資を受けた、相続税対策になるのかなと思ったら相続税対策にもならない、そういう状態がずうっと広がったわけです。ですから、その点を十分に踏まえて反省していただかなければならない。

 これは何も東京三菱銀行だけではなくて、ほかの銀行にも共通した面だと私は思います。

 そういう点で、私は、被害者とお話し合いをするということを今言われましたので、きちっと話し合いに応じていただいて、ともかく、競売で路頭に迷わせるというようなことをどんどんやるというやり方だけは直ちに中止していただくということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

田野瀬委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。

 参考人各位におかれましては、御多用中のところ御出席の上、貴重な御意見を賜りまして、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして、厚く御礼申し上げたいと思います。

 ありがとうございました。

 次回は、来る二十三日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三分散会


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