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第1号 平成18年10月24日(火曜日)

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本国会召集日(平成十八年九月二十六日)(火曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 小野 晋也君

   理事 江崎洋一郎君 理事 七条  明君

   理事 宮下 一郎君 理事 山本 明彦君

   理事 渡辺 喜美君 理事 小沢 鋭仁君

   理事 古本伸一郎君 理事 石井 啓一君

      井澤 京子君    伊藤 達也君

      石原 宏高君    小川 友一君

      越智 隆雄君    大野 功統君

      河井 克行君    木原  稔君

      佐藤ゆかり君    鈴木 俊一君

      関  芳弘君  とかしきなおみ君

      土井 真樹君    中根 一幸君

      萩山 教嚴君    広津 素子君

      藤野真紀子君    松本 洋平君

      小川 淳也君    鈴木 克昌君

      田村 謙治君    長安  豊君

      平岡 秀夫君    三谷 光男君

      吉田  泉君    鷲尾英一郎君

      谷口 隆義君    佐々木憲昭君

      野呂田芳成君    中村喜四郎君

    ―――――――――――――

九月二十八日

 小野晋也君委員長辞任につき、その補欠として伊藤達也君が議院において、委員長に選任された。

平成十八年十月二十四日(火曜日)

    午前九時三十一分開議

 出席委員

   委員長 伊藤 達也君

   理事 井上 信治君 理事 竹本 直一君

   理事 林田  彪君 理事 増原 義剛君

   理事 宮下 一郎君 理事 池田 元久君

   理事 古本伸一郎君 理事 石井 啓一君

      伊藤信太郎君    石原 宏高君

      江崎洋一郎君    小川 友一君

      小野 晋也君    越智 隆雄君

      大野 功統君    木原  稔君

      鈴木 馨祐君    関  芳弘君

      とかしきなおみ君    土井 真樹君

      中根 一幸君    萩山 教嚴君

      広津 素子君    松本 洋平君

      川内 博史君    北神 圭朗君

      北橋 健治君    鈴木 克昌君

      田村 謙治君    馬淵 澄夫君

      三日月大造君    遠藤 乙彦君

      佐々木憲昭君    野呂田芳成君

      中村喜四郎君

    …………………………………

   財務大臣         尾身 幸次君

   国務大臣

   (金融担当)       山本 有二君

   内閣府副大臣       渡辺 喜美君

   財務副大臣        田中 和徳君

   財務副大臣        富田 茂之君

   内閣府大臣政務官     田村耕太郎君

   財務大臣政務官      江崎洋一郎君

   財務大臣政務官      椎名 一保君

   財務金融委員会専門員   鈴木健次郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

九月二十七日

 辞任         補欠選任

  江崎洋一郎君     篠田 陽介君

  七条  明君     竹本 直一君

  渡辺 喜美君     小此木八郎君

同日

 辞任         補欠選任

  篠田 陽介君     江崎洋一郎君

同月二十八日

 辞任         補欠選任

  小川 淳也君     池田 元久君

  長安  豊君     川内 博史君

  平岡 秀夫君     北橋 健治君

  三谷 光男君     寺田  学君

  鷲尾英一郎君     馬淵 澄夫君

十月三日

 辞任         補欠選任

  小此木八郎君     井上 信治君

  河井 克行君     林田  彪君

  鈴木 俊一君     伊藤信太郎君

  藤野真紀子君     長崎幸太郎君

同月十八日

 辞任         補欠選任

  山本 明彦君     増原 義剛君

同月二十三日

            補欠選任

             原田 憲治君

同月二十四日

 辞任         補欠選任

  井澤 京子君     鈴木 馨祐君

  小沢 鋭仁君     北神 圭朗君

  寺田  学君     三日月大造君

  谷口 隆義君     遠藤 乙彦君

同日

 辞任         補欠選任

  鈴木 馨祐君     井澤 京子君

  北神 圭朗君     小沢 鋭仁君

  三日月大造君     寺田  学君

  遠藤 乙彦君     谷口 隆義君

同日

 理事江崎洋一郎君、七条明君及び渡辺喜美君九月二十七日委員辞任につき、その補欠として竹本直一君、林田彪君及び井上信治君が理事に当選した。

同日

 理事山本明彦君同月十八日委員辞任につき、その補欠として増原義剛君が理事に当選した。

同日

 理事小沢鋭仁君同日理事辞任につき、その補欠として池田元久君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

十月十六日

 大増税に反対することに関する請願(笠井亮君紹介)(第五号)

 大衆増税反対に関する請願(菅野哲雄君紹介)(第二三号)

 同(重野安正君紹介)(第二四号)

 同(園田康博君紹介)(第二五号)

 同(高木義明君紹介)(第二六号)

 同(辻元清美君紹介)(第二七号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二八号)

 同(日森文尋君紹介)(第二九号)

 同(保坂展人君紹介)(第三〇号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第四一号)

 同(石井郁子君紹介)(第四二号)

 同(笠井亮君紹介)(第四三号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四四号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四五号)

 同(志位和夫君紹介)(第四六号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四七号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第四八号)

 同(吉井英勝君紹介)(第四九号)

 同(赤松広隆君紹介)(第九六号)

 消費税の大増税反対に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第八九号)

 庶民大増税の中止を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第九〇号)

 大増税反対に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九一号)

 保険業法の適用除外を求めることに関する請願(市村浩一郎君紹介)(第九二号)

 同(金田誠一君紹介)(第九三号)

 同(羽田孜君紹介)(第九四号)

 同(日森文尋君紹介)(第九五号)

同月二十四日

 出資法の上限金利の引き下げ等に関する請願(石関貴史君紹介)(第一五七号)

 同(菅野哲雄君紹介)(第一五八号)

 同(日森文尋君紹介)(第一五九号)

 同(小宮山洋子君紹介)(第二一五号)

 同(川端達夫君紹介)(第二八七号)

 出資法の上限金利の引き下げ等を求めることに関する請願(木原稔君紹介)(第一六〇号)

 同(重野安正君紹介)(第一六一号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第二一六号)

 同(石井郁子君紹介)(第二一七号)

 同(笠井亮君紹介)(第二一八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二一九号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二二〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第二二一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二二二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二二三号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二二四号)

 同(川端達夫君紹介)(第二八八号)

 消費者金融の金利引き下げ等に関する請願(泉健太君紹介)(第一六二号)

 同(川端達夫君紹介)(第一六三号)

 同(菅野哲雄君紹介)(第一六四号)

 同(重野安正君紹介)(第一六五号)

 同(田島一成君紹介)(第一六六号)

 同(田村謙治君紹介)(第一六七号)

 同(高井美穂君紹介)(第一六八号)

 同(高木義明君紹介)(第一六九号)

 同(寺田学君紹介)(第一七〇号)

 同(中川正春君紹介)(第一七一号)

 同(羽田孜君紹介)(第一七二号)

 同(日森文尋君紹介)(第一七三号)

 同(福田昭夫君紹介)(第一七四号)

 同(藤村修君紹介)(第一七五号)

 同(保坂展人君紹介)(第一七六号)

 同(三日月大造君紹介)(第一七七号)

 同(鷲尾英一郎君紹介)(第一七八号)

 同(大串博志君紹介)(第二二五号)

 同(太田和美君紹介)(第二二六号)

 同(岡本充功君紹介)(第二二七号)

 同(金田誠一君紹介)(第二二八号)

 同(河村たかし君紹介)(第二二九号)

 同(小平忠正君紹介)(第二三〇号)

 同(小宮山洋子君紹介)(第二三一号)

 同(後藤斎君紹介)(第二三二号)

 同(佐々木隆博君紹介)(第二三三号)

 同(仙谷由人君紹介)(第二三四号)

 同(園田康博君紹介)(第二三五号)

 同(辻元清美君紹介)(第二三六号)

 同(土肥隆一君紹介)(第二三七号)

 同(仲野博子君紹介)(第二三八号)

 同(西村智奈美君紹介)(第二三九号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第二四〇号)

 同(伴野豊君紹介)(第二四一号)

 同(松本剛明君紹介)(第二四二号)

 同(三井辨雄君紹介)(第二四三号)

 同(吉田泉君紹介)(第二四四号)

 同(市村浩一郎君紹介)(第二八九号)

 同(岩國哲人君紹介)(第二九〇号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二九一号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二九二号)

 同(筒井信隆君紹介)(第二九三号)

 同(長浜博行君紹介)(第二九四号)

 保険業法の適用除外を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一七九号)

 同(石井郁子君紹介)(第一八〇号)

 同(笠井亮君紹介)(第一八一号)

 同(穀田恵二君紹介)(第一八二号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第一八三号)

 同(志位和夫君紹介)(第一八四号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第一八五号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第一八六号)

 同(吉井英勝君紹介)(第一八七号)

 同(石井郁子君紹介)(第二一四号)

 同(長浜博行君紹介)(第二八五号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二八六号)

 消費税・住民税・所得税の大増税反対等に関する請願(笠井亮君紹介)(第二一一号)

 大衆増税反対に関する請願(仙谷由人君紹介)(第二一二号)

 同(笠井亮君紹介)(第二八三号)

 消費税の大増税反対に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第二一三号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二八四号)

 事業主報酬制度の創設に関する請願(筒井信隆君紹介)(第二八一号)

 保険業法の見直しを求めることに関する請願(長浜博行君紹介)(第二八二号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 国政調査承認要求に関する件


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     ――――◇―――――

伊藤委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 このたび、財務金融委員長を拝命いたしました伊藤達也でございます。

 我が国の財政及び税制のあり方はもとより、金融システム、経済情勢に対し、内外から深い関心が寄せられているところであり、当委員会に課せられている使命はまことに重大なものがございます。

 委員長といたしましても、その責務の重大さを十分認識し、甚だ微力でありますが、各委員の皆様方の御理解、御協力をいただきまして、公正かつ円満なる運営に努めてまいりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

伊藤委員長 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事小沢鋭仁君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任並びに委員異動に伴い、現在理事が五名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤委員長 御異議なしと認めます。

 よって

      井上 信治君    竹本 直一君

      林田  彪君    増原 義剛君

   及び 池田 元久君

を理事に指名いたします。

     ――――◇―――――

伊藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 財政に関する事項

 税制に関する事項

 関税に関する事項

 外国為替に関する事項

 国有財産に関する事項

 たばこ事業及び塩事業に関する事項

 印刷事業に関する事項

 造幣事業に関する事項

 金融に関する事項

 証券取引に関する事項

以上の各事項につきまして、今会期中国政に関する調査を行うため、議長に対し、国政調査承認要求を行うこととし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

伊藤委員長 この際、尾身財務大臣、山本金融担当大臣、田中財務副大臣、富田財務副大臣、渡辺内閣府副大臣、江崎財務大臣政務官、椎名財務大臣政務官及び田村内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。財務大臣尾身幸次君。

尾身国務大臣 このたび、財務大臣を拝命いたしました尾身幸次でございます。

 経済を活性化しつつ財政を再建するという困難な課題に、財務大臣として立ち向かうことになり、身の引き締まる思いであります。

 本委員会における御審議の開始に当たり、一言ごあいさつを申し上げますとともに、今後の財政政策等を運営するに当たっての基本的考え方を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。

 初めに、経済財政運営に関する基本的な考え方について申し述べます。

 我が国経済は、長い停滞のトンネルを抜け出し、民間需要に支えられた景気回復を続けております。政府としては、このような回復の動きを持続可能なものとするため、構造改革を今後とも強力に推進するとともに、引き続き、日本銀行と一体となった取り組みを行い、物価安定のもとでの民間主導の持続的な成長を図ってまいります。

 他方、我が国財政は、長期債務残高対GDP比が今年度末で一五〇%を超える見込みであるなど、先進諸国の中で最悪の水準にありながら、国民負担率は三八%と、先進諸国で実質的には最低の水準になっております。

 財政の健全化は極めて重要な課題であり、子や孫の世代に負担を先送りしないよう、成長なくして財政再建なしの理念のもと、基本方針二〇〇六において示された方針に沿って、二〇一〇年代半ばには債務残高対GDP比を安定的に引き下げるため、今後五年間で基礎的財政収支を確実に黒字化するよう、歳出歳入一体改革をしっかりと進めてまいります。

 財政再建を行うに当たり、無駄や非効率な歳出を放置したまま負担増を求めるということになれば、国民の理解を得ることは困難です。国民負担の最小化を第一の目標に、歳出削減を徹底していく必要があります。

 こうしたことから、十九年度予算編成に当たっては、めり張りをきかせつつ、厳しい歳出削減方針を貫き、財政健全化に向け最大限の努力をしてまいりたいと思います。

 新規国債発行額については、十六年度三十七兆円、十七年度三十四兆円、十八年度三十兆円と減額してきたところですが、十九年度予算においても十八年度予算の三十兆円より減額し、可能な限り縮減してまいりたいと考えております。

 歳入改革については、このような歳出改革を徹底して実施した上で、それでも対応し切れない社会保障や少子化などに伴う負担増に対して、安定的な財源を確保するため、抜本的、一体的な税制改革を推進し、将来世代への負担の先送りを行わないようにします。

 現在の諸情勢を勘案すれば、十九年度予算の歳出削減の状況、来年七月ごろに判明する十八年度決算の状況、医療制度改革を踏まえた社会保障給付の実績等を見る必要があり、これらを踏まえて、税制改革の本格的、具体的な議論を行うのは来年秋以降になると考えております。

 いずれにせよ、財政再建の重要性にかんがみ、十九年度予算につきましては、従来の改革努力を継続し、徹底した歳出削減に取り組んでまいります。

 国を支える税金を国民が負担することは、民主主義国家の基本であります。代表なければ課税なしとのスローガンのもと、アメリカの独立戦争が戦われましたが、これは言いかえれば、代表あれば課税ありということです。自分たちの代表が国の支出のあり方を決めることの裏腹として、国を支える税金を負担しなければならないということを、幼いうちから学ぶことが重要であります。今後、租税教育のより一層の充実に向けて、関係各方面に働きかけてまいります。

 資産・債務改革については、平成二十七年度末に国の資産規模対GDP比の半減を目指し、国の資産を約百四十兆円規模で圧縮することとしております。このため、財政融資資金貸付金残高の圧縮を行うとともに、民間的な発想も生かしながら、宿舎、庁舎も含む国有財産全般の売却、有効活用等に、今後とも積極的に取り組んでまいります。

 次に、世界経済の安定と発展への貢献について申し述べます。

 国際社会における責任を果たし、我が国経済の将来にわたる発展に資する観点から、国際機関やG7、アジア諸国等と協力し、世界経済の安定と発展に貢献していくことは重要な課題であります。特に、我が国と密接な関係を有するアジア諸国との間で、通貨危機の予防、対処のための枠組みであるチェンマイ・イニシアチブのさらなる強化や、アジアの貯蓄を域内の投資に活用するためのアジア債券市場育成イニシアチブの推進など、幅広い分野での協力関係の強化に努めてまいります。

 為替相場については、経済の基礎的条件を反映し安定的に推移することが重要であり、今後とも、その動向を注視し、必要に応じて適切に対処してまいります。

 また、経済連携について、引き続き、各国との交渉の進展に向けて努力するとともに、WTO交渉の早期再開のために全力を尽くす方針であります。

 これに関して、先般、経済上の連携に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定に署名したところであり、同協定を実施するため、今国会に関税暫定措置法の一部を改正する法律案を提出しております。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

 以上、財政政策等に関する私の考えの一端を申し述べました。今後とも、皆様のお力添えを得て政策運営に万全を尽くしてまいる所存でございます。伊藤新委員長を初め委員各位におかれましては、御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)

伊藤委員長 金融担当大臣山本有二君。

山本国務大臣 このたび金融担当大臣に就任いたしました山本有二でございます。委員会の皆様、委員の各位に今後とも御指導いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 本日は、現下の金融行政について一言申し述べさせていただきます。

 我が国の金融システムをめぐる局面は、前政権の大きな課題でございました不良債権問題の正常化を達成し、今後は、金融機関がみずからの責任と判断で適切にリスクをとって金融仲介を行い、資源の適正配分機能を果たしていくことが重要となっております。また、幅広い金融サービスの利用者の安全、安心を確保することも、活力ある金融システムを実現する上で不可欠でございます。

 今後は、金融仲介機能のさらなる充実を図る観点から、個人保証に過度に依存しない融資を促すとともに、地域密着型金融の機能強化等、金融機関の自主的、持続的な取り組みを促す枠組みを推進してまいりたいと存じます。

 他方、利用者の安全、安心の確保の観点から、多重債務問題の解決を目指し、関係省庁と連携を図りつつ、貸金業者の参入要件の厳格化、過剰貸し付け抑制のための厳格な総量規制の導入、出資法上限金利の利息制限法の水準への引き下げ等を内容とする制度改正に取り組んでまいります。

 以上のような各種の施策は、安倍内閣が大きな課題として掲げております再チャレンジ可能な社会を構築する上でもかぎになってくると考えております。

 続いて、金融資本市場の構造改革と活性化について御説明いたします。

 我が国経済にとって、自由な競争と利用者による幅広い選択を可能とする、活力ある金融資本市場を形成することが重要な課題であります。また、情報開示の充実や証券会社の市場仲介機能の適切な発揮等を通じて、投資家から信頼される、公正、透明な市場を確保することも求められております。

 こうした問題意識のもと、貯蓄から投資への流れを加速し、我が国の市場が内外の円滑な資金供給を通じた経済発展に貢献するよう、金融商品取引法制の適切かつ円滑な施行など、制度インフラの整備を図ります。また、市場監視機能・体制の強化に引き続き取り組むとともに、世界最高水準の取引所システムの構築等を通じた取引所の国際競争力の強化にも、関係者と連携しつつ努めてまいります。

 本国会には、先ほど申し上げました多重債務問題の解決を目指し、貸金業の適正な運営を確保するとともに資金需要者等の利益の保護等を図るため、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案の提出を予定しております。当委員会の伊藤委員長及び委員の皆様におかれましては、よろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。(拍手)

伊藤委員長 財務副大臣田中和徳君。

田中副大臣 このたび財務副大臣を拝命いたしました田中和徳でございます。

 財務省の行政運営に国民の高い関心が集まる中、尾身大臣の御指示を仰ぎつつ、富田副大臣、また江崎、椎名両大臣政務官とともに、誠心誠意職務の遂行に当たる所存でございます。伊藤新委員長を初め委員の皆様方の御指導と御鞭撻をよろしくお願いいたします。(拍手)

伊藤委員長 財務副大臣富田茂之君。

富田副大臣 このたび財務副大臣を拝命いたしました富田茂之でございます。

 この重責を果たすべく、大臣の御指示を仰ぎつつ、田中副大臣とともに、職務の遂行に全力を傾注してまいる所存でございます。伊藤委員長を初め委員の皆様の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)

伊藤委員長 内閣府副大臣渡辺喜美君。

渡辺(喜)副大臣 このたび金融担当副大臣を拝命いたしました渡辺喜美でございます。

 ついこの間までこちらに座っておりましたので、立場が逆になって大変戸惑っておりますが、伊藤委員長、増原筆頭、池田筆頭、委員の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。(拍手)

伊藤委員長 財務大臣政務官江崎洋一郎君。

江崎大臣政務官 このたび財務大臣政務官を拝命いたしました江崎洋一郎でございます。

 椎名大臣政務官とともに、大臣を補佐しつつ、職務に全力を尽くさせていただきます。どうか委員の皆様、私、この財務金融委員会でもお世話になりますが、委員の皆様、ぜひ御指導、御鞭撻のほど、よろしく御指導お願い申し上げます。(拍手)

伊藤委員長 財務大臣政務官椎名一保君。

椎名大臣政務官 このたび財務大臣政務官を拝命いたしました参議院の椎名一保でございます。

 伊藤委員長を初め委員の皆様方の御指導、御鞭撻をお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)

伊藤委員長 内閣府大臣政務官田村耕太郎君。

田村大臣政務官 内閣府大臣政務官の田村耕太郎でございます。

 金融関係の政策を担当しております。職務の遂行に全力を尽くしてまいります。皆様の御指導、御協力、どうぞよろしくお願いします。(拍手)

伊藤委員長 次回は、来る二十七日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前九時四十八分散会


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