衆議院

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第26号 平成21年5月27日(水曜日)

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平成二十一年五月二十七日(水曜日)

    午後一時二十分開議

 出席委員

   委員長 田中 和徳君

   理事 江崎洋一郎君 理事 木村 隆秀君

   理事 竹本 直一君 理事 山本 明彦君

   理事 吉田六左エ門君 理事 中川 正春君

   理事 松野 頼久君 理事 石井 啓一君

      赤池 誠章君    石原 宏高君

      猪口 邦子君    越智 隆雄君

      亀井善太郎君    後藤田正純君

      佐藤ゆかり君    鈴木 馨祐君

      関  芳弘君  とかしきなおみ君

      中根 一幸君    林田  彪君

      原田 憲治君    平口  洋君

      広津 素子君    松本 洋平君

      宮下 一郎君    盛山 正仁君

      山本ともひろ君    山本 有二君

      池田 元久君    小沢 鋭仁君

      大畠 章宏君    階   猛君

      下条 みつ君    鈴木 克昌君

      古本伸一郎君    和田 隆志君

      佐々木憲昭君    中村喜四郎君

    …………………………………

   議員           大野 功統君

   議員           七条  明君

   議員           宮下 一郎君

   議員           柳澤 伯夫君

   議員           山本 明彦君

   議員          吉田六左エ門君

   議員           上田  勇君

   参議院議員        尾立 源幸君

   参議院議員        水戸 将史君

   参議院議員        峰崎 直樹君

   財務大臣

   国務大臣

   (金融担当)       与謝野 馨君

   内閣府副大臣       谷本 龍哉君

   財務副大臣        竹下  亘君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    三國谷勝範君

   政府参考人

   (財務省大臣官房総括審議官)           川北  力君

   政府参考人

   (財務省主税局長)    加藤 治彦君

   参考人

   (株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長)    室伏  稔君

   参考人

   (株式会社日本政策投資銀行取締役常務執行役員)  多賀 啓二君

   財務金融委員会専門員   首藤 忠則君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十七日

 辞任         補欠選任

  稲田 朋美君     赤池 誠章君

  佐藤ゆかり君     猪口 邦子君

  原田 憲治君     山本ともひろ君

同日

 辞任         補欠選任

  赤池 誠章君     稲田 朋美君

  猪口 邦子君     佐藤ゆかり君

  山本ともひろ君    原田 憲治君

    ―――――――――――――

五月二十七日

 酒類小売業者の生活権を求める施策の実行に関する請願(伊藤忠彦君紹介)(第二六七五号)

 消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願(松野頼久君紹介)(第二六七六号)

 同(大畠章宏君紹介)(第二七八六号)

 同(仙谷由人君紹介)(第二七八七号)

 同(中川正春君紹介)(第二七八八号)

 消費税増税をやめることなど暮らしと経営を守ることに関する請願(穀田恵二君紹介)(第二六七七号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二六七八号)

 同(志位和夫君紹介)(第二六七九号)

 庶民大増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二六八〇号)

 消費税大増税の反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第二八六〇号)

 同(石井郁子君紹介)(第二八六一号)

 同(笠井亮君紹介)(第二八六二号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二八六三号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二八六四号)

 同(志位和夫君紹介)(第二八六五号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二八六六号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二八六七号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二八六八号)

 保険業法改定の趣旨に沿って、自主共済の適用除外を求めることに関する請願(近藤洋介君紹介)(第二八六九号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案(大野功統君外十一名提出、衆法第二一号)

 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案(大野功統君外十一名提出、衆法第二二号)

 租税特別措置の整理及び合理化を推進するための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案(参議院提出、参法第二号)


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     ――――◇―――――

田中委員長 これより会議を開きます。

 いずれも大野功統君外十一名提出、株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案、銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、参考人として株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長室伏稔君、取締役常務執行役員多賀啓二君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁監督局長三國谷勝範君、財務省大臣官房総括審議官川北力君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

田中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。階猛君。

階委員 民主党の階でございます。きのうに引き続き、政投銀のお話について御質問させていただきたいと思います。

 きのうは、大きく三つ疑問があるということでお話を始めたんですが、二つ目の途中で終わっております。二つ目の途中というのは、今回、危機対応業務を政投銀、商工中金が行うということで、その見合いで出資するということなんですが、この出資が妥当かどうかというお話の途中でございました。

 それで、質問でございますけれども、これは政府参考人で結構ですが、今回、補正予算が原案どおり成立すれば、政府は最大で一兆七千億円、出資が可能となります。これに八%の逆数である一二・五を掛けると、単純計算しますと二十一兆二千五百億ということになります。損害担保契約でカバーされる部分を含めて、最大で十九兆円しか危機対応業務で予定される資産の増加はないにもかかわらず、なぜ二十一兆二千五百億に見合う一兆七千億という数字になるのか、ちょっとこの一兆七千億というのは十九兆に対して過大ではないかと思うので、その計算根拠を教えてください。

川北政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の追加出資の前提となります危機対応業務の規模十九兆円には、今国会で成立いたしました産業活力再生特別措置法、いわゆる産活法に基づく政投銀の出資のスキームが二兆円規模で含まれてございます。政投銀への追加出資の必要額を今回予算計上する上で、融資につきましてはリスクウエートを一〇〇%として計算いたしましたが、この産活法出資に係る株式のリスクウエートにつきましては、六〇〇%として積算いたしました。お尋ねの、一兆七千億円を八%で割り戻すと二十一兆強になる、一方、十九兆円と差異があるという点につきましては、この株式のリスクウエートを割り増しして計算しているということによるのが主たる原因であろうかというふうに思います。

 交付国債の具体的な積算方法について御説明させていただきます。

 十九兆円のうち、現金の出資で三千五百億円しておりますので、その出資金によりまして資本が手当てされた部分を除きますと、約十三・五兆円になります。その十三・五兆円につきましてリスクアセットの金額を計算しております。リスクアセットといたしましては、経済危機対策の各種措置ごとに、日本公庫からの損害担保によりリスクがカバーされると想定される部分を引きまして、それぞれの資産の性質に応じたリスクウエート、出資については六〇〇%、融資につきましては一〇〇%を乗じまして、合計約十七兆円と算出されまして、その八%ということで一・三五兆円ということでございます。この一・三五兆円に三千五百億円の現金出資を足しまして、一兆七千億ということといたしました。

階委員 それで、今回の増資というのは、あくまで危機対応業務の見合いということになるわけです。したがって、危機対応業務による資産増加に対応した経営のリスクをカバーするものであって、それと関係のない通常業務で生じた損失の穴埋めに使われることは想定されていないものと思います。

 ちなみに言いますと、財務省からの資料によりますと、政策投資銀行は二〇〇八年度、証券化関連損失で百四十億円ほど計上されておりますけれども、こういった通常業務で生じた損失の穴埋めに流用することは許されないというふうに思うんですが、その点について、大臣と、あときょういらしていただいている参考人の社長の方からお話を聞きたいと思います。それで、今の、もし流用は許されないという場合は、流用しないための具体的な手段もあわせて説明していただければと思います。

与謝野国務大臣 お答え申し上げます。

 今般の増資は、危機対応業務の大幅な拡大に伴い、政策投資銀行の財務基盤が悪化しないよう、危機対応業務に係るリスク資産の増加に応じて必要な資本の額を手当てするものでございます。

 他方、増額した資本については、従来の資本と区分することはなく、通常業務と危機対応業務の全体の業務の財務基盤となるものであり、どの資本がどの損失に対応するといった性質のものではないと考えております。

 なお、政策投資銀行の資本比率は二十年九月末において二〇%を超えていることから、通常業務に対応する自己資本は確保されているものと考えております。

室伏参考人 お答え申し上げます。

 ただいま財務大臣から御答弁いただきましたとおり、今回の増資は、当行が危機対応業務を安定的に進めていく上で必要となる資本につきまして手当てしていただくものと認識しております。

 また、増額となる資本につきましては、通常業務と危機対応業務の全体の業務の財務基盤となるものでございまして、どの資本がどの損失に対応するといった性質のものではございませんが、あえて考え方を整理いたしますと、通常業務で損失が生じた場合につきましては、既存の資本で補てんできると考えております。

 以上でございます。

階委員 そうすると、きのうさんざん議論したんですが、今回、まず現金で三千五百億出資するわけです。千二百億は既に危機対応業務で資産が増加した見合い分ですので、この千二百億はいいと思うんですが、残りの二千三百億、これについては、実際に資産が積み上がるかどうか、危機対応業務の今後の推移によって決まってくると思います。ですから、今の段階で二千三百億積む必要はないんじゃないかということを議論させていただいたわけであります。

 ところが、これに対して政府の方からは、二千三百億は確実に必要なんだ、つまり、二千三百億に見合う今年度の危機対応業務は確実になされるんだというお話でございました。二千三百億に見合う危機対応業務、これによって生じる追加のリスク資産は約三兆円でございます。この三兆円、今年度中に必ず実行できるというふうに政策投資銀行さんの方ではお考えになりますか。

 これはちょっと質問事項には入っていませんけれども、今の御説明ですと、結局、今回の追加出資の分の三千五百億は、別に通常業務の損失に当ててもこれは法律上は何の制約もないということですから、そうであれば、ちゃんと二千三百億の分については危機対応業務に使っていただかないと困るわけですね。ですから、三兆円、今年度中に積み増していただかないと、この二千三百億の必要性というところにもかかわってくるわけです。

 三兆円ちゃんと積み増す、三兆円リスク資産がふえるというところについて、政策投資銀行はちゃんと業務計画とか予算とか立てられているのかどうか、ぜひ社長、お聞かせください。

多賀参考人 お答えいたします。

 昨年の十二月に入りましてから、危機対応業務というのが私どもに命がおりまして開始をしたわけでございますけれども、先生も御高承と思いますが、昨年の十二月からこの三月までの間で融資、通常というか危機対応融資でございますけれども、一兆を超える実績がございます。それから、CPの買い取りもあわせて始めておりまして、これについては約五千億の実績がございます。

 では、今後一年間についてどのくらい出るかという御趣旨の御質問だと思いますけれども、私どもが現状見ておるところ、一部おさまったという話もありますが、まだまだこれからいろいろな意味で、まさに今回の私どもの危機対応業務が必要となるような企業さんというのはたくさん控えていらっしゃるというような印象を持っておりますので、私どももそういった企業さんの事情にきっちり合うように最大限頑張っていきたい、こういうふうに思っておるところでございます。

階委員 ぜひ社長の口からお聞きしたいんですけれども、私が思うに、今回、これは危機対応業務ということでたくさん取引をしなくちゃいけない。そういう中で、今まで優良行とされてきた政策投資銀行が、ひょっとしたらこれから不良債権が山のように生じて経営困難な事態になることもあり得るかもしれない。そういう新銀行東京のような話にならないようにするために、我々は政策投資銀行さんに危機対応業務をお願いする上で慎重な検討をしなくちゃいけないと思うんですね。

 今回、年間で三兆円積み増すと、もう既に一・五兆円ぐらい取引されていますので、四・五兆円ぐらい少なくともこの一年ぐらいで発生するわけですけれども、その四・五兆リスク資産がふえる、総資産が十二兆の会社でそれだけのリスク資産がふえるということで、将来に禍根を残さないという自信はおありになるのかどうか。絶対に新銀行東京のように経営困難な事態が生じることはないのかどうか。その点について、ぜひ経営者御自身の口で説明していただけますか。

室伏参考人 私どもは株式会社として、健全性、収益性、成長性を兼ね備えた、投融資一体型金融サービスを特色とするオンリーワンの金融機関として育てることが私の使命と考えております。したがいまして、先生がただいま御指摘のようなことがないように、私はよく指導いたします。

 危機対応業務につきましては、当行の経験を生かせる重要な分野でありまして、社会に貢献するとの観点から、株式会社としての健全性等を確保しつつ、精いっぱい前向きに対応していきたいと思います。

階委員 四兆五千億だけでも大変な額ですよ。これで将来もし公的資金を注入するということになったら、ちゃんと経営責任は問われるということだけはよく承知しておいてください。

 次の質問ですけれども、この先、四兆五千億だけではなくて、最大では十九兆円ぐらい危機対応業務関係の資産がふえる可能性があるわけです。そうなってくると、今の体制ではなかなか厳しいのかなと。資本を充実させるだけではなくて、ノウハウを持った人員の確保など組織面の充実も図らなければ、とても対応できないのではないかというふうに考えるんですけれども、その辺について、社長、どのようにお考えでしょうか。

室伏参考人 お答えいたします。

 危機対応業務は、当行がこれまで政策金融機関として培ってまいりましたノウハウやあるいは経験を活用し取り組むべき業務と認識しております。こうしたノウハウや経験を生かす組織・人員体制を構築することによりまして、危機対応業務に適切に対応してまいりたいと存じます。これまでも多様な外部人材の登用にも努めてきたところでございます。

 今回議論されております危機対応業務の規模は過去に例のないものでございますが、私どもは、業務の効率化に努めてまいりますとともに、企業のメーンバンクたる他の民間金融機関と情報の共有化を図るなど協調も図らせていただきながら、企業の皆様が必要とされる資金を必要なときに的確に供給させていただけますよう、万全の体制を整えてまいる所存でございます。

階委員 今何も具体的な話は出てこなかったので、どういうふうに体制を強化されるのか、はっきりしないんですけれども、政府に、大臣にお伺いします。これは、危機対応業務自体の必要性は認めるんですけれども、ただ政策投資銀行にかなり過大な負担を背負わせているんじゃないかという問題意識であります。

 私は、もしも政策投資銀行にこういった規模の危機対応業務を負わせるのであれば、それにふさわしい組織になるための支援というものが政府としても必要ではないか、例えば他の金融機関との経営統合なども考えられるのではないかというふうに思います。一例を挙げれば、私が前にいた新生銀行とかあおぞら銀行、なかなか今のビジネスモデルでは食っていけなくなっているということで、両社経営統合という話もあるようですけれども、そういったもろもろのところ、もろもろの金融機関との経営統合なども検討対象に入るんじゃないかと思うんですが、大臣のお考えをお聞かせください。

与謝野国務大臣 現在の経済金融危機への対応に万全を期す等の観点から、政策投資銀行への必要な追加出資を可能とする規定を設けることとしたと承知をしております。このため、政府としては、こうした追加出資による財務基盤の強化を通じて、政策投資銀行が危機対応業務を的確に実施するものと考えております。

 さらに、先生からの、他の金融機関との経営統合は考えられないのか、こういう御質問でしたけれども、私ども、現時点では他の金融機関との経営統合については考えてはおりません。

階委員 それではもう一つ、残り一つの疑問ということで、今回の政府保有株式の処分時期などを変更することに対して少し御質問させてください。

 本法案によって改正された後の政策投資銀行法の附則の二条一項というところで、政府保有株式の処分完了時期は、従来の平成二十年十月一日から起算しておおむね五年後から七年後となっていたものが、平成二十四年四月一日から起算しておおむね五年後から七年後というふうに変更されています。なぜ起算点を三年半先送りして、処分完了期限の五年後から七年後という部分だけは従来どおりにしたのでしょうか。

 起算点はずらさずに、処分の完了期限を八年半後から十年半後とした場合でも同じ効果なのではないかと思うわけですけれども、そうしなかった理由を、提案者、教えてください。

宮下議員 お答えいたします。

 先生御指摘のように、今回の表現は、二十四年四月一日から起算しておおむね五年から七年後というふうになっております。

 これの背景は、危機対応業務、これに対応して追加出資が二十四年三月末まで時限措置として設けられる、この要因が一番大きいわけでございますけれども、それと軌を一にして、それまでの期間は大規模に危機対応業務が行われ、それから政府がそれに対応して追加出資を行っている、こういう過程にありまして、そういう状態では投資家の皆様が将来を見据えた投資判断を行うことはなかなか難しいのではないか、したがって株式処分も難しいのではないかという判断がございます。

 また、足元でいいましても、現在、民間の公募増資等も滞っておりまして、直ちに市中へ政府保有株式の処分を行っていくというのはなかなか難しいだろうということでございまして、実質株式処分を始められるのはこの追加出資規定が終わった後からということを想定した方が現実的なのではないかということで、そこを起点として五年後から七年後という表現にしたというところでございます。

 なお、法律的にいいますと、株式の全部処分の時期の変更ということでありまして、株式処分の開始時期については昨年十月一日の株式会社がスタートした時点から法的には処分可能となっておりまして、そこを変更するものではございません。

 しかしながら、先生がおっしゃいますように、その効果は法的にどうなんだということで判断を求められるということであれば、当初のとおりスタートを二十年十月一日と置いて、その八年半後から十年半後に全部処分するというふうな表現にしても法律上の効果は変わらないというふうに考えております。

 一にかかって、どうしてこういう表現にしたかということは、今回、二十四年三月末までの時限措置として追加出資規定が設けられ、それを終えた四月一日から起算して物を考えるという方が、今回の対策を踏まえてこういうふうに完全処分時期がずれたというのがはっきりわかるであろう、そういう判断からこういう表現にさせていただいたということでございます。

階委員 ということは、三年半先送りされた二十四年四月一日までの期間においても民営化に向けての移行は進んでいく、民営化の移行期間であることは変わりないということでよろしゅうございますか。

宮下議員 御指摘のように、完全民営化への移行という意味では、法的には今もそのただ中にあるということでございますけれども、今現在は、移行期間中であり、同時に政府保有株式がまだ全部処分されていないという状態の中で、危機対応業務のみなし指定金融機関として位置づけられております。危機対応業務の担い手として役割を確実に果たしていただくことが期待されているところでございまして、先生御指摘のように、今回の法改正では処分する最終の時期だけを変更しておりまして、株式処分自体を凍結する旨の法改正を行うものではないということでございます。

 ただ、実態としては、足元の経済状況、また追加出資が行われる中で株式を売却するというのはなかなか難しいのではないかということで、法的には凍結はしていないけれども、実態的に民営化に向けて株式を売却し始めるというのは難しいのではないかというのが実情でございます。

階委員 私の問題意識は、今までの政府の方針は変わったのかどうかということなんです。

 法案自体の附則二条では、さっき申し上げた三年半後、平成二十四年四月一日という起算点までの間に、危機対応業務見合いの出資の状況とか危機対応業務自体の実施状況とか社会経済情勢の変化などを勘案して、株式の全部を処分する時期についても検討するというふうにあります。ですから先ほど申し上げたような私の問題意識も出てくるわけで、現行法では起算点からおおむね五年後から七年後をめどに株式の全部を処分するということになっていますけれども、これを大幅に先送りしたり処分完了期限を未定にしたりということもこの検討条項では可能になるように読めるんですけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。

柳澤議員 基本的に、先ほど宮下提案者が御説明申し上げましたように、今回の危機対応業務に伴う私どもの変更としては、まず、三年間、二十四年の三月三十一日までは危機対応業務をやるし、また必要ならば政府による増資も行われるということで、ここは勘定に入れずにというか、それを飛ばして二十四年四月の一日から五年ないし七年の期間で完全売却をしよう、こういうことでありまして、基本の考え方は、五年ないし七年で完全売却しようという原則というものは大切にしよう、こういうことの仕組みになっているわけでございます。

 そうはいいましても、なぜこの検討条項を設けたかといいますと、ここで現実に増資が行われるということははっきりしているわけでございます。そういたしますと、これだけの従来の資本に加えて、増資が行われた後の株式の売却というのは、増資の規模に応じて増嵩しているわけでありますので、その増嵩した株式を同じ期間で売り切るということについては場合によって無理が生ずるかもしれない、こういうことでございます。したがって、まず基本のところでは、増資のことを念頭に置きまして、資本の拡大状況を踏まえてこの五年ないし七年の売却終期というものについては検討しなければいけない、こういうことが基本的にございます。

 加えまして、危機対応業務の実施状況によりましては、政投銀の資産の状況がどういう内容になっているかということも踏まえなければなりません。また、かねて階委員からも御指摘があったかと思うんですが、市況の状況、あるいは広く経済、市場の状況というものも当然踏まえなければならないというようなことがございますので、したがいましてこの附則の二条の検討条項を設けた、こういうことになっているわけでございます。

 この検討の結論の方向性については、今言ったような必要性というものにこたえるということが基本でございまして、それ以上のことについて現時点で何か予断を持っているということはないということでございます。

階委員 やはり当然のことだと思います。一兆七千億も増資すれば、それは売却が完了する時期は当然長くかかるわけでございます。それはわかるんですが、だから私が言いたいのは、もし完全民営化ということを所与の前提とされるのであれば、その民営化に支障のないような形で危機対応業務をするべきではないか。きのう申し上げたように、危機対応業務に関しては、将来事業譲渡もできるような形で勘定を別にして管理するとか、そういうことを考えられたらいいんじゃないですかということを言っていたわけです。

 ちょうどこの法案の附則二条でも、政策投資銀行による危機対応業務のあり方についても、株式の全部を処分する時期と同様、検討するという条項があるわけです。そういう危機対応業務のあり方について検討するということは、今申し上げたように、将来事業譲渡もあり得るということも含めて検討するべきだというふうに思うんです。こういった危機対応業務を事業譲渡する、具体的には政策金融機関である政策金融公庫に事業譲渡するということでございますけれども、こういったことも検討するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。大臣、お願いします。

与謝野国務大臣 与党から提案されている法律案においては、検討条項が設けられ、政策投資銀行による危機対応業務のあり方、株式の全部を処分する時期について政府において平成二十三年度末を目途に検討を行うこととされております。政府としては、今般の国会審議も踏まえつつ、法律が成立した後、この検討条項に沿って検討をしてまいりたいと思っております。

 なお、危機対応業務は、政策投資銀行を含め民間金融機関である指定金融機関を活用するものであること等から、政策投資銀行が完全民営化等に際して日本公庫に事業譲渡することは制度上想定されておらず、御指摘のような事業譲渡は現行制度の考え方に立脚すれば適切ではないと考えられるのではないかと思います。

階委員 これまでの政府の方針と対立するような今回の法案だと思うんですね。というのも、今議論されましたとおり、大規模な増資をするということが予定されて、それによって保有株式の処分時期の先送りということもあらかじめ定められているわけでございまして、こういうことをするのであれば、民営化自体、民営化そのものを抜本的に見直さないと、一体政策投資銀行はどこに進んでいったらいいのかということがわからなくなると思うんですね。

 そこら辺を、大もとのところをまずはっきりさせておかないと、制度論だけで枝葉末節の話になってもしようがないと思うので、ぜひその辺は根本的なところから議論を進めていただければと思っております。

 時間が参りましたので、きょうはこの辺で質問を終わります。どうもありがとうございました。

田中委員長 次に、松野頼久君。

松野(頼)委員 民主党の松野頼久でございます。時間が十五分しかございませんので、早速質問に入りたいと思います。

 まず、銀行等の株式保有の制限等に関する法律の一部を改正する法律案についてお伺いをいたします。

 特に今回この法案で、株式とあと金融商品、いわゆるREITそしてETF等を買い取るということが特徴だと私は思っているんですが、なぜこういう金融商品まで買い取るのかということをお答えいただけますでしょうか。

大野(功)議員 まず、松野先生初め先生方に厚く御礼申し上げたい。というのは、さきにこの法律につきまして議員立法で提出させていただきました。直ちに御審議いただき、成立を見ております。

 その際、参議院の財政金融委員会で御党の先生方から、もう少し対象範囲を柔軟に考えて広げてみたらどうか、こういう御意見もございましたし、また附帯決議でそのようなことも明記されております。我々は、いい御提案には直ちに反応する。そこで、今回こういう改正を見たわけでございます。

 ただ、今回、御指摘のETF、それから優先株、優先出資証券、そしてJ―REITでございますが、やたらにふやすというんじゃなくて、やはり法律の基本的な目的に照らしてやっていかなきゃいけない。そういうことで、目的は、まずあくまでも銀行の財務体質を強化していく、弱めないということ。銀行の金融機能の信用収縮を招かない、貸し渋り、貸しはがしなどは絶対起こさない、日本の金融機能は安心だ、こういうことでございます。

 一方、これは場合によっては国民に御迷惑をおかけするかもしれない法案でございますから、やはりそこは国民負担の発生をできる限り回避していく、こういう買い取りの公正性という観点が必要でございます。

 特にJ―REITについて申し上げますと、二〇〇一年に始まっておりますが、J―REITは、賃貸収入のキャッシュフローを配当金として組成されておる出資証券でございますが、これは、今現在見ておりますと、株式と同じように非常に株価が上下、株価リスクが大きいんですね。特に、分析によりますと、外人投資家の換金売りということも関係しているかもしれない。こういう問題が一つあります。

 さらに先生にお訴え申し上げたいのは、ETF、優先株等は、銀行全体で見て、主要行と地域銀行に分けて見ますと、ETFの場合は地域銀行は三六%しか持っていません。それから優先株、優先出資の方は、地域銀行というのはわずか六%なんです。ところがJ―REITの方は、驚くなかれ、九〇%地域銀行が持っている。地域経済と密着している地域銀行でありますから、やはりそこは十分勘案していかないと、地域の信用収縮が起こってはならない、こういう問題があるわけでございます。

 しかしながら、そういう問題があるからといって、先ほど申し上げましたように、いわばJ―REITの公正性あるいは国民負担の問題、こういうのがありますから、上場されていること、まずこれが一つですね。それから二つ目は、発行主体が非常に安定している、信用がある。それから三つ目、こういうようなことを念頭に置きながら、買い取り要件を明快にしていかなきゃいけない、トランスペアレンシー、透明性が必要だ、こういうふうに考えております。

松野(頼)委員 まず、金融機能を安定するということでありますけれども、地銀は、地域の中小零細企業をまずしっかりと支えて、中小零細企業にお金を貸してその会社を大きくして、金利を得て、そしてなりわいを立てるというのがそもそもの一番やるべきことだと私は思うんですね。要は、投資先がないからといってJ―REITを買ってみたりファンドで回してみたりということ自体が、私は地銀のそもそもの趣旨から逸脱をしているのではないかというふうに思っておるんです。

 そしてもう一つ。金融機能を安定させるためというふうにおっしゃいましたけれども、お配りした資料の二ページ目をごらんください。J―REITをどれだけ持っているかというと、地銀は二千四百億しか持っていないんですよ。この二千四百億がたとえゼロになろうとも、では、それで金融機能は危うくなるんでしょうか。私はそんなことはないと思います。

 そして、昨年審議をしました金融機能強化法、金融機関が危なくなったときには、貸出先の中小企業に迷惑をかけないという目的から、私どもも賛成をさせていただいて、そのときに資本を注入したからといって責任論ということを言わずに、この法律がきちんと機能するようにということで私どもは通したつもりでおります。ですから、そういうセーフティーネットの法律はもう既にあるんですね、何もこれを買い取らなくても。という思いを私は持っているんです。

 ただ、株式というのは出資金ですから、地銀は上場していない株式も持っています、五%ルールの中で。これは別に、それによってキャピタルゲインを得ようというわけではなく、きちんと企業と銀行の関係を強化したいという思いで銀行が株式を持っているという側面がありますので、ここを買い取るというのは、百歩譲って一つのいい案なのかなというふうに私は思うんですけれども、ただ、金融商品まで買い取るというのはモラルハザードなのではないかというふうに私は思います。

 そういう中で、もう一つ伺いますけれども、もし国がこの金融商品を買い取った場合、そこで損が確定をされます。損が確定をされた場合には、明らかに運用の失敗ということが経営者には出てくるわけですね。このときの経営責任というのはどうなるんでしょうか。

柳澤議員 金融機関によりましていろいろな資産運用があるわけでございますけれども、そういう資産運用をして、それが損失を生じたということについて経営責任をどう考えるかといえば、一般論としては、それは当然、それに応じた責任を感ずるということはあるだろうと思うわけでございます。

 しかし、経営責任というものについて、どういう内容について委員が今そのお言葉を使っていらっしゃるかということは、私、判然といたしませんけれども、ただ言えることは、一律に直接に責任を問うていくということについては、やはりケース・バイ・ケース、慎重に考えていくべきことであろう、このように考えるわけでございます。

 特に、今回の証券化商品への投資というものについては国際的にもいろいろな論議を呼んでいるところでございまして、例えば、格付会社というものを信用して投資をしたんだけれどもということで、では格付会社が急速にこの格付を変動させた場合の責任の所在というようなものはどこにあるべきなんだろうかということについて議論が行われていることは、委員も御承知かと思うわけであります。現に我が国におきましても、この間のことについては検討が進められているということだと思います。

 さらに言いますと、投資信託というビジネスモデルの場合に、信託をされるというか商品を売る側の主体の問題、一般的にはエージェンシーの問題といって議論されているようですけれども、そういう人たちの責任ということと、投資家の方の責任というのをどのように位置づけていくべきかというようなことが今回の金融危機での問題の一部というふうに私は考えておりまして、今後に対して問題を提起しているだろう、我々はそれの解決に努めていかなければならない、このように考えております。

松野(頼)委員 投資家といっても相手は金融機関でプロですから、資産査定の機能ももちろん持ち合わせている。自分のところで直接不動産融資もやっているというプロがこのREITを、一体どことどことどこの物件を一つの金融商品として売却をしてその家賃をリターンするんですかということを聞けば、一体幾らで土地を仕込んで幾らで建てて、幾らの家賃を想定しているかなんということは、プロですから一目瞭然なんですよ。一般投資家ならわかりませんよ。プロですからね。その明らかに運用を見誤ったものを国が買い取るというんですから、私は相応の責任というのは発生をするというふうに思っております。

 特に、きょう資料をおつけいたしました。一枚目の、何日か前に東京新聞の一面に元RCCの社長さんが書いている記事、ぜひこれを読んでみてください。私から見ても、例えば坪八百万で売っているマンションをREITで立てて、では一体幾らの家賃を取れば利回りが回るのか。とてもとても利回りが回らないようなものを平気で証券化商品として売却をしているんですね。

 REITをやっている友人たちに聞くと、やっている最中から、これはロシアンルーレットだともうわかっていてやっているんですよ。例えば坪八百万のマンションで、坪五万円で貸せば十五年、租税公課を入れても二十年で回収できますよ、ちゃんとこれだけの配当は出せますよと当然数字の上ではいくんですけれども、坪五万円の家賃の住宅で、借りられる人が本当に実際には何人いるのかというと、ほとんどいない空想の世界、バーチャルの世界なんですよ。

 数字の上では、坪五万のリターンがあれば、当然家賃で合いますよ、それで何%返せますという計算は立ちますよ。だけれども、実際の社会の中で坪五万円の家賃を払える人というのはほとんどいない。それがわかっていながら、二年、三年前のミニバブルのときでさえ、お金が集まってきちゃうから、土地を仕込んで建物を建てて、空想の家賃の利回りの中で販売をして、それをプロである金融機関が買って、それを損をしたから、では国のお金で、税金で補てんをしましょう。こんなことは明らかにモラルハザードだというふうに僕は思っております。

 相手はプロですから、一般の投資家じゃありませんから、資産査定もできるプロですから、それが見誤って国に買ってもらうのであれば、私は当然その経営責任というものは明確化するべきだというふうに思っております。どうか御答弁いただけないでしょうか。

柳澤議員 国の関与の仕方というのは、先生もつとに御承知で大変恐縮なんですけれども、我々は損失を補てんするということを言っているわけではありません。我々が買うのは時価でございますから、損失が発生するとなると、まず一次的にはその金融機関に発生する。しかも、我々が買い取るかどうかというのは、これは買い取り機構、取得機構の運営委員会が決める基準に基づいて行うわけでありますから、ただいま御指摘になるようなそういうものというのが我々の基準に当てはまるものになるかどうか、これは私どもも、今言ったようなことであるとなかなか難しいのではないかと考えているわけです。

 先ほどの御質問というのは、そういうスクリーニングを経た商品を買い取り機構が買った場合、さらにまた損失が生まれたときはどうするかというお話についてお答え申し上げたということでございます。

松野(頼)委員 金融機関もプロですから、プロとして何でそんなに赤字を出すような商品を買われたのかということは、ぜひしっかり今後チェックしてまいりたいというふうに思っております。

 時間が参りました。どうもありがとうございました。

田中委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 まず、政投銀の総裁にお聞きしたいんですが、政投銀の役割は、長期にわたる事業資金を供給するということにあるということでありますが、これまでの経緯を見ますと、前身の北東公庫、開発銀行等は、むつ小川原開発、苫小牧東部開発、臨海副都心開発、こういうことで大プロジェクトを推進してきた。しかし、それが採算がとれず、膨大な税金を無駄にして国と地方に大変な財政的な負担を負わせた、そういう部門を抱え込んできた経緯があるわけです。いまだにその負の遺産を抱えているわけです。

 そういう中で、民営化されるということになっていきますと、財投機関債などの資金調達手段は失われるわけでありまして、今後、自然エネルギー、環境保護、長期資金の供給としては必要な分野というのはあるわけですが、採算がとれないということで、だんだん長期資金の分野は縮小の方向に行く、こういうことになるのではないかと思いますが、総裁の見解を伺いたい。

室伏参考人 お答えいたします。

 まず、株式会社化後の移行期間におきましては、自力で安定した資金調達体制の確立を円滑に進めるため、財融借り入れや政府保証債の発行といった政府信用による調達が法律で規定されております。一方、財投機関債にかわる手段として、社債の発行や金融機関からの借り入れを行うことによりまして、自己調達のウエートを高めるべく進めております。

 その上で、移行期間中に、ユーロMTNや仕組み債など多様な資金調達手段への取り組みを進めるとともに、資金提供面におきましても、借入期間を初めとするお客様のさまざまな資金ニーズに適切に対応してまいるよう努力してまいります。

佐々木(憲)委員 移行期間の話を聞いているんじゃないんですよ。民営化後どうなるのかと聞いているんですよ。

室伏参考人 民営化後は、先ほども申し上げましたように、財投機関債にかわる手段として、社債の発行とかあるいは金融機関からの借り入れ、その他いろいろな方法が考えられますが、自己調達についてのウエートを高めていきたい、かように考えております。

佐々木(憲)委員 質問に答えてください。

 資金調達手段が民間の金融機関並みに変わる、つまり公的な支援がなくなるわけですね。しかし、不採算部門をたくさん抱えているわけです。長期資金の供給が減っていくのではないかと聞いているんですよ。全く質問に答えないというのはどういうわけですか、一体。

 ともかく、採算がとれなくなって長期資金がだんだん短くなっていく、こういうことになるに違いない、このことをはっきり言っておきます。

 次に、提案者に伺いますけれども、出された政投銀の改正法案では、危機対応融資として実施される融資の原資は、日本政策金融公庫が財政投融資資金と政府保証債で資金を調達して、政策投資銀行に融資することで確保される。本法案ではさらに、政府が政策投資銀行の資本増強のために、三千五百億円の現金出資と一兆三千五百億円の交付国債による支出で、合計一兆七千億円の財政支出を行う。

 今回の資本増強で政策投資銀行は、長期資金貸し付け八兆円、民間銀行の融資の債務保証五兆円、改正産業活力再生法の出資スキーム二兆円、新たに合計十五兆円、こういう大企業支援というものが全体としては可能になる。こういう大変な政府資金のてこ入れによる大企業優遇策ということになるわけでありますが、中小企業向け対策というのはほとんど、これは性格上対象になっていないということであります。これは前回質問をいたしました。

 そこで、政投銀の今回の改正法では、スケジュール、先ほど皆さんにお配りしておりますけれども、三年半の先送りをしているわけですね。保有株式の売却開始の時期を三年半先送りする理由、内容的にも私どもはこの大企業奉仕、こんなのはやめろと言いたいわけですが、しかし、三年半先送りするその理由、端的に言うとどういう理由なんですか。

七条議員 お答えさせていただきます。

 三年半ほど先送りということでございますが、恐らく、今もこれは買うことができるわけでありますから、三年ほど延長するということではないかと思いますし、そういう意味の趣旨であろうと思ってお答えをさせていただきます。

 これは、平成二十年の十月よりおおむね五年ないし七年後をめどに全部を処理するということでございますし、しかしながら、今現在の危機的な経済あるいは金融情勢下のもとで、今、民間の公募増資が滞っている等々の理由もありまして、直ちに市場での政府保有株の処分を行うことが事実上非常に難しいのではないだろうか。

 もう一方で、危機対応業務を大規模に実施し、政府が追加出資を行っている過程において、投資家が将来を見据えて投資判断を行うことができる、株式処分ができることになることも非常に難しい状況が今はある、そういうふうに考えますときに、平成二十四年三月までの期限を切ってこれらについても対応していこう、こういうふうにして、今延長していこうと思っているところでございます。

佐々木(憲)委員 要するに、政府が進めている危機対応策の推進、その必要のために三年半延期する、簡単に言うとそういうことですね。

七条議員 今申し上げたとおりでございますけれども、今の現状の中ではなかなか、政府が持っているものを市場で買い取ることが事実上難しい、あるいは株式を処分することについても、投資家の判断を狂わせてしまうことになってはいけないから延長をしていきたい、こういうことでございます。

佐々木(憲)委員 与謝野財務大臣にお聞きしますけれども、政府系金融機関の民営化について大臣は、予算委員会で五月十一日に、「一応、法律では民営化を前提として物事は書かれておりますけれども、私は、政策金融改革は大不況を前提にしていないという点で欠陥がある改革であったと思って、私自身もそれにかかわったことについては反省の念があります。」「やはりこういう不況なとき、政府あるいは政府の機関が率先して融資機能を担わなければならないときに必要な手段、ツールというものを持っていなければならないというのは、今回の不況を通じて確信に至るような気持ちでございます。」このようにおっしゃっているわけですね。

 これは、今回の政策投資銀行あるいはその他の商工中金の民営化、こういうものについても、こういう立場から見ておられると理解してよろしいですね。

与謝野国務大臣 あの当時はやはり、世界的な同時不況あるいは欧米における深刻な金融危機ということを全く考えないで、ただ官から民へというようなことで物事が進められていったわけでございますが、実際に、日本も経済危機に直面をいたしますと、やはり公としてなさなければならないことが幾つか出てくるわけでして、そういうときの手段、道具として何を持たなければならないのかということは、国会の皆様方にもお考えいただかなければならないし、政府としてもまた考えなければならないことであると思っております。

 そういう意味では、当面、政投銀の機能について、いわばこの経済金融危機がおさまるまでの間は多分いじる必要はないのではないかというのが、この議員立法の趣旨ではないかと私なりには理解しておりますけれども、そのとき申し上げたことと今の心境は全く同じでございます。

佐々木(憲)委員 私も大筋で、大臣の言うことは大変理解ができるわけでございます。

 提案者にお聞きしますけれども、完全民営化されてしまったとしたら、その後は、中身は別として、政府が行う危機対応政策、こういうものは今のように実行できるのかできないのか、そこをはっきり、できるできない、どちらか言っていただきたい。

七条議員 お答えさせていただきます。

 完全民営化をするということ、仮定ではございますけれども、今般の改正をします原点につきましては、今、百年に一度の非常に厳しい経済状況にある、それで、危機対応のために期間を限定して政府から政投銀に対して出資を可能にする、その追加出資に伴って、財政基盤の強化を土台にして、政投銀は危機対応業務を積極的にとり行う、こういうことになっていくと思います。

 完全民営化をしてしまったときにつきましては、今度は、危機対応制度は民間金融機関の申請に基づき、いわゆる指定金融機関としての業務を実施する。危機対応も、当然のことながら同行の経営責任においてやっていかなければならないことである、当然そういうことであろうと思いますし、我々もそう考えています。

佐々木(憲)委員 つまり、採算がとれないようなことは民間自身はやらないわけでありまして、今与謝野大臣がおっしゃったように、政策手段としての公的な金融機能、これはもうなくなるわけですよ。だから、今政府がやろうとしていることを少なくとも三年半はやるために、完全民営化というのを当面先送りしておこう、そういうことになっているわけです。

 したがって、民営化された後、仮に百年に一度がもう一回起こった、そう簡単に起こるのが百年に一度かということもありますが、別な形で同様の深刻な危機が生じた場合、政府としては政策手段を完全に失ってしまうわけですよ。三年半でもう済んで、後はすべて経済は安定ということにはなりません。

 そういう意味でいいますと、何が起こるかわからないわけですから、完全民営化なんてやめてしまった方がいいと私は思う。今のような公的手段を失う。その公的手段を大企業本位に使うか中小企業本位に使うかは、そこは議論がありますよ。しかし、手段として、ツールとして国は持たなきゃならぬ。これは必要なんですよ。だから、あなた方は民営化について、これはちょっと危ないな、したがってちょっと先送り、理由はいろいろつけましたけれども。

 そういう意味で私は、今の政投銀の政策、提案された政策は本当に大企業本位でどうにもならぬわけですけれども、民営化そのものはやるべきではないという立場でありまして、ここは与謝野大臣と私は完全に一致しているような気がするんですね、どういうわけか。

 それから、もう一つ大臣にお聞きしたいのは、資料の最後につけてあります中小企業向け貸し出しの増減ですけれども、公的機関であります政策金融公庫、下の赤いところ、ずっと下がっていますね。これが、以前国民生活金融公庫であり中小企業金融公庫であった部分なんですよ。どんどん下がっていて、民間の方は横ばいで、全体として民間は、中小企業は下がっていますが、そのほかは上がっている。

 この点について、きちっとこれは指導して、公的ツールを生かすという立場でやるべきだと私は思いますので、財務大臣の見解を最後にお聞きしたいと思います。

田中委員長 簡潔に御答弁願います。

与謝野国務大臣 そのように指導します。

佐々木(憲)委員 終わります。

     ――――◇―――――

田中委員長 次に、参議院提出、租税特別措置の整理及び合理化を推進するための適用実態調査及び正当性の検証等に関する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として財務省大臣官房総括審議官川北力君、主税局長加藤治彦君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

田中委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。松野頼久君。

松野(頼)委員 済みません、再び質疑に立たせていただきました。

 今度は、参議院の法案の租税透明化法に関して伺いたいと思います。

 去年も同じ議論を私はやった覚えがあるんですが、ガソリン税の暫定税率のときに、租税特別措置法という法律がございます。大前提として、租税とは公平かつ中立でなければいけない。公平、中立、簡素というのが大前提だというふうに思うんですね。要は、だれが聞いても、ああ、そうなんだなと公平でなければいけないというのが大前提だと思います。

 そういう中で、この租税特別措置法というのは、公平性というのは一体どういうふうに担保されているんだろうかというところに多々疑問が残る案件がたくさんありますので、一つの政策として一定期間特別措置法でやってみたら、それでよければ本則に入れればいい、その政策の目的が達成されれば廃止をすればいいというふうに私は実は思っているんですね。

 それと同時に、この特別措置を受けて幾らの減税がなされたのか、どの企業が、一体幾らの減税がなされて、その減税のおかげでどういう効果があったのかという政策評価が明確でなければいけない。その政策評価を見て、本則に入れるなり、もう役割を終えるなりということを整理していかなければいけないのが租税特別措置法だというふうに私は思っております。

 そういう中で、財務大臣、資料をお配りさせていただきました。

 まず、大きな問題だなというふうに思っていますのが、資料の五ページ目をごらんください。これは、経過年別法人税関係の租税特別措置という資料をきのう財務省につくっていただきました。これを見ていただくと、五十年以上続いている特別措置法が三本、四十五年以上続いている特別措置法が五本等々、四十年以上、三十五年以上、三十年以上、二十五年以上、二十年以上、十五年以上と、特別措置と称してこれだけの長期間にわたって続いているのがたくさんあるわけです。

 去年も、大臣、こういうのは一回整理した方がいいんじゃないでしょうかということを実は私は申し上げたんですけれども、大臣、これを見ていかがでしょうか。

与謝野国務大臣 これは多分、税法という法律の組み立て方の問題があるのであろうと思っております。

 五十年以上続くとかあるいは四十五年以上続くものの中に、これは続いて当然だというものばかりではないか、一見してそういうふうに思うわけでございます。ですから、そのことをどの法律の部分に書くかという技術的な話と、あるいはこれを続けていいかどうかという話とは、やはり分けて考えられるのではないかと思っております。

松野(頼)委員 一枚めくっていただきたいと思います。これは、前の国税庁長官の泉さんという方が書かれた本であります。

 その中で、まず、税制以外の措置でその主張するところの目的達成のための有効な手段がないのかどうかを検討して、要は補助金で何とかならないのか、交付金で何とかならないのかということを検討して、ほかに適当な手段、方法が見出せない場合に限って行うべきであり、租税特別措置は一種の補助金、交付金と同一の結果となることから、決して安易に新設すべきではないというふうに言われているんですね、専門家が。

 もう一枚めくっていただきたいと思います。下の線を引いてあるところです。

 なお、一般的に、租税特別措置は、ややもすれば既得権化ないし長期化していく傾向があるので、できるだけ短期に改廃することが必要であるというふうに考えている。

 これは、前の国税庁長官の方が自分の経験から書かれている本なんです。

 もちろんこれは、減税しちゃいけないと言っているわけじゃないんですよ。当然、必要なものは必要として減税をすればいいし、本則に、それが必要ならば入れればいいんですよ。特別措置と称して五十年以上もぶら下げておくこと自体、私は大きな問題だというふうに思うんです。

 去年も申し上げましたけれども、ぜひそこはしっかりと精査をして、これは本則だ、これは政策目標を達したからもうやめましょうということを何年かに一度整理して、そしてまた、時代によって必要なもので、こういうのをちょっとやってみようじゃないかということも出てくると思います。そのときには、三年、五年、一回やって、それでまた政策評価をして、入れるなら入れる、もう役目が終わったなら廃止をするということが私は必要だと思います。現在、三百八項目、租税特別措置法がぶら下がっておりますので、ぜひ整理をしていただきたいというふうに思います。

 もう一つ、公平の分野で一つ具体例を挙げて伺いたいと思うんですが、これも去年、額賀財務大臣とやりとりをいたしました。牛は、百万円以下の取引に関しては無税なんです。豚は無税じゃないんですね。なぜ牛と豚が違うのか、御説明いただけないでしょうか。

加藤政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘の肉用牛の特例措置、租税特別措置、これは畜産政策上の要請から創設され、現在続いておるわけでございます。

 肉用牛の経営につきましては、牛肉の輸入自由化等の状況の中で、肉用牛というのは生産に長い期間を要する、一たん生産基盤が縮小した場合には回復に長期間を要するという、他の豚とか鶏とは異なった特徴があると伺っております。

 この件につきましては、結局生まれてから、製品と言うと恐縮でございますが、出荷できるまでの期間というのがやはり肉用牛が非常に長い。そのために、一たん何かあるときに経営基盤の回復が難しいというのが、農林水産行政上の牛の最大の特徴だというふうに伺っております。

松野(頼)委員 去年も同じ議論をさせていただいて、要は肥育期間が牛は長い、豚は短いということで御説明をいただいたんですが、では、馬はどうなんですかということを去年聞いたら、委員会がとまったんです。

 馬は肥育期間が牛より長いんです。私の地元や長野では馬を食用として食べるし、牛も一頭産む、馬も一頭しか産まない、同じなんですよ。だから、牛は百万円以下は無税とされて、馬は税金がかかるんです、この公平性をどうやって説明するんですかといって、去年、委員会が二時間とまったんですけれども、それをことしも改善されないままに放置しているから、もう一回こういうことを聞いているんです。

 この税としての公平性はどうなんですか、一体。もう一回御答弁いただけないでしょうか。

加藤政府参考人 この租税特別措置、先ほど申し上げましたように、税法上の制度でございますが、特定の政策目的を達成するために行っているものでございます。

 この件につきましては、私ども、農林水産省から伺っているところで、最終的な判断は政府・与党全体で決定しておるわけですが、まず馬と牛の違いについては、牛につきましては、年間四十九万七千トン生産されて、国民のたんぱく供給源として重要な地位を占めておる。一方で馬肉というのは、生産量もそうでございますが、一般的な消費という面では、やはり供給の問題として牛とはちょっと違うのではないかということで、これはそこに差がある、農林水産行政上の差があるというふうに承っております。

松野(頼)委員 農水省に私は聞いているんじゃないので、財務省に聞いているのは、税としての公平性はどうなんだということなんですよ。

 要は、四十九万トンで、数が多ければ減税するんですよというなら、豚との違いが出ないじゃないですか。では、馬はいいんですか、つぶれちゃって。そうじゃないんですよ。農林水産上の説明を聞いているんじゃなくて、税制上の公平性というものを聞いているわけです。税は公平じゃなきゃいけない、これは大前提なんですね。もう一回御答弁ください。

加藤政府参考人 税制の一般論で申し上げると、租税特別措置というのは、特定の政策目的のために特別な配慮をするものでございますから、そういう意味では、所得に応じて課税する本則とはもともと異なるということで、ここは租税特別措置の性格として御理解いただきたいと思います。

松野(頼)委員 それはすごい答弁だと思いますよ。では、租税特別措置は公平じゃなくていいということですか。

加藤政府参考人 公平という概念は幾つか、いろいろあると思います。私どもが申し上げているのは、一般的に、歳入調達手段としての税法としての公平性という場合に二つ、水平的公平とそれから垂直的公平とあるわけでございます。

 恐らく、先生がおっしゃっておられることは、水平的な公平の面を重視されたお話だと思います。水平的な公平の場合は、やはり同じ所得なら同じ課税が行われるというのが最も一般的な水平的公平です。

 ただ、この場合は、あえて租税特別措置によって、同じ所得でも異なる取り扱いをすることを立法上認めるという御決議を国会でいただいておりますので、ここのところはまさに政策判断、税だけの問題で判断するのではなくて、トータルの判断でこういう法律が今つくられて施行されておるということでございます。

松野(頼)委員 だから、この泉さんは、補助金や交付金でできないのか、税でやらずに補助金、交付金でそういう政策目的が達成できないのか、それがない場合は租税特別措置法をやむを得ず使いましょうと言っているわけですよ。

 牛、豚、鶏、例えば農水省の補助金ベースでいうと、牛は四千億、豚は百億、鶏は十二億なんです。それだけ、補助金ベースでもちゃんと差をつけているんですね。それがあるにもかかわらず、さらに租税特別措置法をやっているということ。

 別に僕は、畜産農家、牛の農家を助けちゃ、減税をしちゃいけないと言っているんじゃないんですよ。だったら、豚とか馬も公平に減税をしてやらなきゃおかしいじゃないかということを言っているんですよ。これは別に、やめろと言っているんじゃないんですよ。勘違いしないでいただきたい。

 要は、補助金、交付金で何とかならないのかを見て、それがなければ特別措置をやりますというのが特別措置なんですよと、これは財務省が推奨した本で出しているじゃないですか。にもかかわらず、こういう公平性が担保されないままのものを、牛は何年続けているんでしたっけ。牛は結構長く続けているんですね。

 私は、この租税特別措置法というものを根本的に見直して、補助金でやるのか交付金でやるのか、それとも短期間だけ政策誘導という形で税でやるということは、僕はあり得ることだというふうに思いますけれども、今のように、三百八項目まさに既得権化しているような状態、公平性も担保できない状態を長く続けているということ自体が私は大きな問題だというふうに思っております。

 大臣、今の議論を聞かれてどうですか。

与謝野国務大臣 熊本と違いまして我々東京では、馬は走るものということなので、多少食文化の違いがあって、御議論はよくわからないというのが正直な気持ちでございます。

松野(頼)委員 ちょっと、税を所管する担当大臣の答弁としてはいささか適当なのかなというふうに思うんですけれども、もう一回まじめに答弁してくれませんか。

与謝野国務大臣 多分、牛に対する租税特別措置というのは、畜産政策の一環として定められたものと今理解をしております。そういう意味では、牛肉の自由化とか、厳しい国際競争にさらされている特に牛肉について、補助金あるいは租税特別措置でそういうものを守るというのは、政策としては私は正しいのではないかと思っております。

 一方では、鳥なんかは国際競争力は一定程度ありますし、豚も国際競争力は、十分ではありませんけれどもほとんどある、畜産振興事業団で値段の調整をしていますから。そういう意味では、国際競争からは守られている別な方法がある。

 そういう意味では、馬はどうかといえば、馬というのは本当にイメージとして、走るためにあるというのが我々のイメージなので、畜産の分野に入るんですけれども、食文化という考え方は全くないので、先生がなぜそういう御主張をされるのか肌ではわからないわけです。

松野(頼)委員 いずれにしても、私は、税というのは、公平、中立、そしてでき得れば簡素、この大原則をやはりしっかり守るべきだというふうに思っていまして、別に特別措置を否定するものじゃないですけれども、やはり一定期間の政策目的を達したりした場合、政策評価をして整理をして本則に入れる、廃止をするということを私はしっかりやるべきだというふうに思います。

 最後に、提案者にぜひ伺いたいのは、今回、租税透明化法という法律を出されて、どういう効果をねらわれてこの法律を出されたのか、ぜひ一言御答弁をお願いいたします。

峰崎参議院議員 こういう場を与えてくださいまして、本当にありがとうございました。

 私は、提案をした民主党の議員だけじゃなくて、すべての国会議員の皆さん方にお願いをしたいわけであります。

 今度の法案というのは、やはり税制を本当に透明にしていく、そして国民が政治に対する信頼を取り戻していくという上に当たって非常に重要な法案だということで、私たちは提起をしてまいりました。

 その意味で、この租税特別措置をずっと、私は一九九二年に当選をいたしまして、九三年の細川内閣のときには与党で、そして自社さ政権では税制改革の消費税の引き上げにも従事してまいりました。そのときに一番やはり、この租税特別措置の論議、通称電話帳、こう言われているものについて、本当に根拠はあるんだろうか、そしてこれは効果が上がっているんだろうかと。

 そういう意味で、実は先ほど、五十年以上にわたったものがあるというようなお話がございましたけれども、たしかあのときは、国際観光ホテルに関する設備投資に対するいわゆる租特というのがございました。これは一体何年からあるんだと聞いたら、ちょうどアメリカ軍が進駐軍として駐留してきたときに、余りにも水洗トイレが完備していない、それ以来ずっと続いているというふうに聞き、実は今名前を変えておりますが、いまだにそれは存続しております。

 そういう意味で、我々は、これらの租特というものをやはりもう一回透明度を高めて、そしてその評価をきちんとした上で、必要なものは必要だと。そして、先ほどありましたけれども、どうしてもこれは必要だということを認識すれば、租特でなくて本則に加えればいいというふうに思っております。

 その意味で、今度の租特透明化法案、参議院の審議の中で、企業名を公表することがなければ非常にいいんだけれどもな、こういうふうにおっしゃられたので、その点は修正しても構いませんよ、こういうことまで実は参議院の場で私は答弁をさせていただきました。

 その意味で、この法案をぜひ通していただいて、修正協議の上でも構いませんので、ぜひ日本の租税、これから恐らく、附則百四条によってこれからの中期プログラムの問題を実現していかなきゃいけない。その上に当たっては、租税というものが本当に国民にとって納得できるものでなければいけない、透明感を持ったものでなければいけない、公平なものでなければいけないということが問われる。これは恐らく、租税特別措置だけでなくて、消費税においても所得税においても問われる大きな課題だと私は思っておりますので、ぜひ、この法案についても実現をさせていただきたいなというふうに思うわけでございます。

 その意味で、衆議院の皆さん方の、本当に財務金融委員会の皆さん方の賢明なる判断を心からお願い申し上げて、発議者の立場からの要請そして答弁にかえさせていただきたいと思います。

松野(頼)委員 どうもありがとうございました。

 私は、議会は税のためにあると言っても過言ではないというふうに思っております。いろいろな意見があると思うんですね。これは私が議運をやっているときから提案をしているんですが、ぜひ、税は税で一つ歳入委員会をどっしりつくって、いろいろな国民の皆さんの声を僕らが代弁をして、ちょうちょうはっしできるような委員会を設置してほしいということを実は議会の中で常々申しておりました。

 ぜひ、こういう活発な議論が起こるようなことを祈念申し上げまして、感謝をして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

     ――――◇―――――

田中委員長 この際、御報告いたします。

 去る二十一日、議長より本委員会に送付されました、議員長妻昭君外百十一名からの平成二十一年度第一次補正予算等に関する予備的調査の要請につきましては、理事会の協議により、衆議院規則第五十六条の三第三項によって、昨二十六日、調査局長に対し、予備的調査を命じましたので、御報告いたします。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四十八分散会


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