衆議院

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第5号 平成21年11月25日(水曜日)

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平成二十一年十一月二十五日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 玄葉光一郎君

   理事 池田 元久君 理事 篠原  孝君

   理事 鈴木 克昌君 理事 高山 智司君

   理事 中塚 一宏君 理事 後藤田正純君

   理事 竹本 直一君 理事 石井 啓一君

      網屋 信介君    荒井  聰君

      今井 雅人君    小野塚勝俊君

      大串 博志君    岡田 康裕君

      岸本 周平君    小林 興起君

      小林 正枝君    小山 展弘君

      近藤 和也君    下条 みつ君

      菅川  洋君    富岡 芳忠君

      豊田潤多郎君    中林美恵子君

      野田 佳彦君    橋本  勉君

      福嶋健一郎君    吉田 統彦君

      和田 隆志君    渡辺 義彦君

      田中 和徳君    竹下  亘君

      徳田  毅君    野田  毅君

      村田 吉隆君    茂木 敏充君

      山本 幸三君    山本 有二君

      竹内  譲君    佐々木憲昭君

    …………………………………

   財務大臣         藤井 裕久君

   国務大臣

   (金融担当)       亀井 静香君

   内閣府副大臣       大塚 耕平君

   財務副大臣        野田 佳彦君

   財務大臣政務官      大串 博志君

   厚生労働大臣政務官    山井 和則君

   経済産業大臣政務官    近藤 洋介君

   国土交通大臣政務官    長安  豊君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局長)  内藤 純一君

   政府参考人

   (金融庁検査局長)    森本  学君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    畑中龍太郎君

   財務金融委員会専門員   首藤 忠則君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二十五日

 辞任         補欠選任

  枝野 幸男君     小野塚勝俊君

  古本伸一郎君     中林美恵子君

  山尾志桜里君     小林 正枝君

同日

 辞任         補欠選任

  小野塚勝俊君     枝野 幸男君

  小林 正枝君     吉田 統彦君

  中林美恵子君     古本伸一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  吉田 統彦君     山尾志桜里君

    ―――――――――――――

十一月二十日

 業者青年の税制改善のための施策を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三四八号)

 同(笠井亮君紹介)(第三四九号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三五〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三五一号)

 同(志位和夫君紹介)(第三五二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三五三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三五四号)

 同(宮本岳志君紹介)(第三五五号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三五六号)

 保険業法を見直し、団体自治に干渉しないことに関する請願(市村浩一郎君紹介)(第三五七号)

 同(初鹿明博君紹介)(第四三七号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第四八四号)

 同(笠井亮君紹介)(第四八五号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四八六号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四八七号)

 同(志位和夫君紹介)(第四八八号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四八九号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第四九〇号)

 同(宮本岳志君紹介)(第四九一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第四九二号)

 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(奥野総一郎君紹介)(第三五八号)

 同(金森正君紹介)(第三五九号)

 同(郡和子君紹介)(第三六〇号)

 同(松木けんこう君紹介)(第三六一号)

 同(岡本充功君紹介)(第三九〇号)

 同(奥田建君紹介)(第三九一号)

 同(梶原康弘君紹介)(第三九二号)

 同(阿部知子君紹介)(第四二二号)

 同(北村誠吾君紹介)(第四二三号)

 同(鈴木克昌君紹介)(第四二四号)

 同(谷川弥一君紹介)(第四二五号)

 同(馳浩君紹介)(第四二六号)

 同(藤田大助君紹介)(第四七一号)

 消費税率の引き上げ反対に関する請願(渡辺喜美君紹介)(第三六二号)

 消費税の増税反対、食料品など減税に関する請願(穀田恵二君紹介)(第三九三号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三九四号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第四二七号)

 同(笠井亮君紹介)(第四二八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四二九号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四三〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第四三一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四三二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第四三三号)

 同(宮本岳志君紹介)(第四三四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第四三五号)

 納税者の権利を確立し、中小業者・国民の税負担を軽減することに関する請願(野田国義君紹介)(第四二一号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第四九三号)

 同(笠井亮君紹介)(第四九四号)

 同(城井崇君紹介)(第四九五号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四九六号)

 消費税増税をやめることなど暮らしと経営を守ることに関する請願(野田国義君紹介)(第四三六号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四八一号)

 同(志位和夫君紹介)(第四八二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四八三号)

 保険業法改定の趣旨に沿って、自主共済の適用除外を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第四七二号)

 同(笠井亮君紹介)(第四七三号)

 同(穀田恵二君紹介)(第四七四号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第四七五号)

 同(志位和夫君紹介)(第四七六号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第四七七号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第四七八号)

 同(宮本岳志君紹介)(第四七九号)

 同(吉井英勝君紹介)(第四八〇号)

同月二十四日

 保険業法の適用除外に関する請願(和田隆志君紹介)(第五五九号)

 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(田中康夫君紹介)(第五六〇号)

 同(宮本岳志君紹介)(第五六一号)

 同(古賀敬章君紹介)(第五八五号)

 同(首藤信彦君紹介)(第六二三号)

 同(阿知波吉信君紹介)(第六八四号)

 同(篠原孝君紹介)(第六八五号)

 同(仁木博文君紹介)(第六八六号)

 消費税率の引き上げ反対に関する請願(大畠章宏君紹介)(第五六二号)

 同(橋本清仁君紹介)(第五六三号)

 業者青年の税制改善のための施策を求めることに関する請願(北神圭朗君紹介)(第五六四号)

 保険業法を見直し、団体自治に干渉しないことに関する請願(宮本岳志君紹介)(第五六五号)

 同(笠井亮君紹介)(第五九〇号)

 保険業法改定の趣旨に沿って、自主共済の適用除外を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第五八六号)

 同(吉井英勝君紹介)(第五八七号)

 消費税の増税反対、食料品など減税に関する請願(笠井亮君紹介)(第五八八号)

 同(吉井英勝君紹介)(第五八九号)

 消費税を減税し、医療へのゼロ税率適用を求めることに関する請願(岡本充功君紹介)(第六八三号)

同月二十五日

 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(石関貴史君紹介)(第七六九号)

 同(柿沼正明君紹介)(第七七〇号)

 同(笠井亮君紹介)(第七七一号)

 同(城内実君紹介)(第七七二号)

 同(小泉俊明君紹介)(第七七三号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第七七四号)

 同(津川祥吾君紹介)(第七七五号)

 同(平岡秀夫君紹介)(第七七六号)

 同(村井宗明君紹介)(第七七七号)

 同(吉良州司君紹介)(第九六八号)

 同(園田康博君紹介)(第九六九号)

 同(高邑勉君紹介)(第九七〇号)

 同(吉井英勝君紹介)(第九七一号)

 同(渡部恒三君紹介)(第九七二号)

 消費税率の引き上げ反対に関する請願(平岡秀夫君紹介)(第七七八号)

 同(郡和子君紹介)(第九七三号)

 同(渡部恒三君紹介)(第九七四号)

 保険業法改定の趣旨に沿って、自主共済の適用除外を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第七七九号)

 同(鈴木克昌君紹介)(第七八〇号)

 同(宮本岳志君紹介)(第七八一号)

 消費税増税をやめることなど暮らしと経営を守ることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第七八二号)

 保険業法を見直し、団体自治に干渉しないことに関する請願(樋口俊一君紹介)(第七八三号)

 納税者の権利を確立し、中小業者・国民の税負担を軽減することに関する請願(鳩山邦夫君紹介)(第七八四号)

 保険業法の適用除外に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第七八五号)

 消費税を減税し、医療へのゼロ税率適用を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第七八六号)

 同(笠井亮君紹介)(第七八七号)

 同(穀田恵二君紹介)(第七八八号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第七八九号)

 同(志位和夫君紹介)(第七九〇号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第七九一号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第七九二号)

 同(牧義夫君紹介)(第七九三号)

 同(宮本岳志君紹介)(第七九四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第七九五号)

 消費税増税反対に関する請願(宮本岳志君紹介)(第九六四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第九六五号)

 消費税の増税反対、暮らしにかかる消費税減税を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第九六六号)

 消費税の大増税に反対し、生活費非課税など減税実施を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第九六七号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 財政及び金融に関する件


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     ――――◇―――――

玄葉委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言申し上げます。

 去る十九日の委員会において、政党間の協議がまとまらず、やむを得ず開会に至ったことについて、まことに不本意でありましたこと、そして、今後はこのたびの出来事を委員会運営に十二分に生かしていく所存であることを申し上げておきたいと思います。

 さらに、日程の駆け引きに多くのエネルギーを費やされる現状の国会について、改革していく必要性を痛切に感じていることも付言しておきたいと思います。

 財政及び金融に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 両件調査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長内藤純一君、検査局長森本学君、監督局長畑中龍太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

玄葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

玄葉委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹本直一君。

竹本委員 再開されました当財務金融委員会でございますが、きょうに至るまでのいろいろな混乱、非常に私も残念に思っております。我々は、政府はもちろんでありますが、与野党問わず、中小企業の現状を憂う心情は全く同じであると思いますけれども、それに対する対応について、このような、今委員長からお話がありましたような、日程とか、こういったことで余分な時間をとらされ、そして十分な審議ができないという結果に終わっているということ、これを非常に残念に思います。

 きょうは、もう既に衆議院は結論が出ておりますので、そのことに対してどうこうということはございませんけれども、今の日本の経済、そして特に中小企業の現状をどう認識し、どういう対応をとるかということについてさらに質疑を深めて、この時間を有効に使いたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 さて、政府と日銀、金融庁と財務省、きょうは両大臣がおられますので、ぜひお聞きしたいんですけれども、日本の経済の現状についてどう考えておられるのかということでございます。

 二十日の月例経済報告で、日本経済につきまして、景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しい、失業率は高水準にあり、依然厳しい状況にあるとして、物価面については、緩やかなデフレという状況にあるとの認識を示しております。しかし一方、日銀は、二十日の金融政策決定会合では景気の現状認識を上方修正するなど、日銀と政府の間に大きいずれがあるように我々は感ずるわけであります。これが一体どうなっているのかということであります。

 デフレというのは物の値段が安くなることですから、消費者の我々にとっては非常にありがたいことなんですけれども、しかし、物の値段が安くなるということは、実質金利が上がるということでもあります。そういうことで、経済にとって決してプラスになるというものではないというふうに私は認識をいたしております。したがって、このデフレをどのようにして解決していくかということでございますけれども、藤井財務大臣は、物価は金融の問題であり、金融の役割が大事だ、こういうことを言っておられます。また、亀井大臣は、日銀が相変わらず寝てしまっていて起きそうにないと日銀の対応を批判しておられるわけであります。

 今申し上げましたいろいろなこういう政府の対応を含めまして、一体今の日本の景気はどういうことで、何をすればよくなるという認識をお持ちなのか、両大臣について御見解をお聞きしたいと思います。

藤井国務大臣 まず、日本銀行と政府との関係がございましたので、非常に大事な話なので、ちょっと読ませていただきます。今、十一月二十日の月例経済のことは委員おっしゃったとおりでございますので、その点ははしょりますが、日本銀行が言っていることを申し上げたいと思います。これは正規の記者会見です。緩やかなデフレ状況にあるとの今回の政府の見解は、持続的な物価下落という定義に基づいたものであり、そうした物価動向の評価という点では、以前からの日本銀行の考え方と異なっているところはないというふうに総裁は答えております。

 私は、その次の問題の対策でございますが、これは財政、金融一体的な対策だと思っております。先ほどのお言葉の中で、私は金融だけの問題と言ったつもりはございません。財政、金融一体をもって解決しなければならないことだと考えております。つきましては、財政については、今菅さんが中心になって、雇用対策であるとか、環境対策であるとか、中小企業を中心とする経済対策であるとかということをまとめておられます。近日中にまとまると思います。あわせて、金融面につきましても、日本銀行に対して、これは日本銀行が主体ではありますけれども、政府のそういう物の考え方と軌を一にした行動をとるということも新日本銀行法の趣旨でございますので、そういうことを期待しなければならないと思っております。

亀井国務大臣 私は完全に日銀が寝てしまっておると言っておるわけじゃございませんが、現在の情勢というのはそんなに甘い状況ではない。物価がどんどん下がっていく中で、物を買う消費者の収入もどんどん下がっていっている、そういう状況が起きており、こういう悪循環がさらに今後続いていった場合は、私は、やはり国民生活が大変な状況になると同時に経済全体が大変なことになる、このように考えております。そういう意味では、財政、金融が車の両輪としてこのデフレ状況をどう解消するかという努力が必要である、このように考えております。

竹本委員 日銀の白川総裁は、デフレ対応につきまして、根本的な原因に働きかける、つまり設備投資や個人消費といった最終需要が自律的に拡大する環境を整えることが不可欠だ、家計の将来の安心感や企業の成長期待を確保することが最も大事な課題だと指摘をしているわけであります。

 金融政策の役割について、需要自体が不足しているときには、流動性を供給するだけでは物価は上がってこない、要は需要と供給の関係でありますから当たり前のことといえば当たり前のことなんですけれども、どうもその辺をもう少し、やはり財務省、金融庁、いわゆる政府と日銀が、大きい一つの目的のために働いているんだという印象を与えるような発言を心がけてもらった方が、私はいいのではないかなというふうな気がいたします。

 これは世界じゅうどこでも、中央銀行の独立性というのはるる議論になることではありますけれども、実態を見ますと、よく話し合っているんですよね。アメリカなんかもそうです。ですから、そういう現状を見ますと、日本は世界の経済大国の一つであります。しかも、主導的な役割を期待されている国でありますから、デフレに苦しめられている日本の経済というのをいつまでも続けるわけにはいかない、そういう認識で、ぜひ、協調というか、よく話し合った上でやっているんだという印象を国民に与えるような発言を意識的にしていただく方が、私はいいのではないかというふうに思っております。

 それから二番目に、今どんどん景気が実は悪くなっておりまして、鳩山不況と言われるような状況に陥りつつあります。鳩山さんだけが原因でないかもしれませんけれども、ともかく、物が売れない、物価が下がるという状況で、特に心配なのは失業率の高さであります。前回も言いましたように、失業を企業内で保蔵してしまっている。

 こういう状態をどう打破するかということでありますが、これも要は需要と供給の関係でありまして、実はこの失業保蔵を、雇用調整助成金等で抱え込んでいるわけでありますが、これを表に出せば、恐らくアメリカと同じぐらいの一〇%ぐらいの失業率になるのではないか、こういうことであります。しかも、そこでワークシェアリング等をやっておりますから、働きがいがない、働く満足感がない、これが非常な閉塞感を国民の間に呼んでいるのではないかというふうに私は思うわけであります。

 そこで、失業している人に職を与えるにはどうすればいいか。やはり仕事をつくることなんですよね。そこにはやはり財政出動が絶対に必要だと私は思っております。

 亀井大臣は、我々自民党時代にはよく積極的な財政出動ということを強く主張しておられました。私はそこは非常に賛成なんですけれども、今の景気に対して財政出動は、必要でないとは言えないでしょうけれども、あるのかないのか、どういう方法でやればそれがより効果的に生きるのか、そういった問題について藤井財務大臣の御見解をちょっとお聞きしたいと思います。

藤井国務大臣 この点は、私は逃げるわけじゃないんですけれども、かつての政権であれば経済財政担当大臣というのがいらっしゃったわけです。現在はその役割を果たしているのは菅さんなんです。

 ですから、私どもの政府の責任者は菅さんであるのも事実であって、その上で申し上げますけれども、あの方が言っておられるのは、財政出動があるということはそれは必要だ、しかし、財政出動だけでは世の中の今の問題の改善にはならない。あの方の言葉を使えば、知恵も大事だということを言っておりまして、私は、菅さんの言っておられる言葉、すなわち、財政出動も必要であるが、よい知恵というか、新しい仕組みであるとかそういうものを考えるということの方もあわせて考えなければいけないというのがあの方の意見だと承知をいたしております。

竹本委員 ともかく、我々の自民党の内閣のときには経済財政担当大臣がおられました。今は菅さんがやっておられるということ、それは私どもわかっていますけれども、一般の国民の方にはそこまでなかなかわかっていない人が結構多いんですよ。だから、どこでやっているのかな、経済無策だと言ってしまっている人もたくさんいるわけです。ですから、そういう意味では、政府の役割分担はともかくとしまして、その辺のところをきっちりとやはり頑張っていただく必要があると思います。

 最後に一問だけ、今回の法案に対する質問をいたしたいと思っております。

 条件変更対応保証を受けますと、特に仕入れ先なんかは、この企業は危ないんじゃないかと思って、全部現金決済でやってくれ、こういう話になるのではないか。そうなると、条件変更を受けますとかえって仕事がやりづらくなるということで、条件変更を求めない、こういう中小企業が出てくるんじゃないかというふうに推測をするわけであります。それで、結局、そうなると中小企業は余りやりたくない。どうも、一般的なアンケート調査をやりましても、約半分ぐらいの中小企業が仮にこの制度ができても私は申請しません、こういった意見があるようであります。

 他方では、いいことをやってくれている、だからぜひ推進してほしいという手紙がたくさん来ているという話は金融庁からも聞いております。それは、少なくとも中小企業に目を向けてくれたということに対する感謝の思いじゃないかと私は思うんです。しかし、実際に使ってみると、仕入れ先から、これはちょっと危ないなと思って、現金で下さい、こう言われ出したら、やはり中小企業は困ると思うんです。この辺のことについて、亀井大臣、ちょっと御返答をお願いいたしたいと思います。

亀井国務大臣 私は、あらゆる政策がパーフェクトに機能するということは残念ながらあり得ないと思います。副作用みたいなものがどんな良薬だって起きるわけでありますけれども、それを防ぐ努力をきっちりとしていかなければならない、このように考えます。

 その面では、一つは、やはり金融機関側の守秘義務、これは課せられておるわけでありますけれども、こういうことも極めて大事であろうと思います。また、そうした金融機関が貸し出している企業の相談役というか、そういうことをちゃんときっちりとやっておるかどうかというのが今度の金融マニュアルの改定の主眼であります。トータルでやはり金融機関が借り手の面倒を見ていく、そういうことをきっちりと金融庁が監督をしていくという姿勢を、極端にきつく今度の金融マニュアルの改定で出しておるわけでもありますし、副作用が起きないような、そういう努力を今後とも金融庁としても、金融機関の協力も得ながらやっていきたいと思います。

 ただ、これを法律として一般的に実施していくわけですから、それを使って経営をやろうということについての妙な意識というものは起きにくいのではないか、そういう面も、希望的観測ですけれども、あるのではないかというようにも思っております。

竹本委員 ぜひ、実際の運用に当たりましてはそういったことにも配慮してきめ細かくやっていただきたいなというふうに思います。

 さて、今回の、言ってみれば債務者に優しい施策をやるわけでありますが、その結果として、本来、金融機関が貸したくない相手にもソフトなローンをどんどん提供していく、あるいは条件緩和するわけですから、銀行の体力は落ちているんじゃないかと外部から思われる可能性、特に外国からそう思われる可能性があるんじゃないか。

 リーマン・ショック以来、実は最近、アメリカの金融機関は完全に立ち直っているんですよね。株価ももとへほぼ戻しておりますし、あの百年に一度の不況だと言われたけれども、アメリカの少なくとも金融システムとその実態は、ほぼ完全に回復したという経済評論家もおる状況であります。他方、日本の銀行の株価はというと、大きく下がったままであります。なぜ日本の銀行は、銀行だけじゃないけれども、ほかの株価もそうですけれども、株価がこんなに下がっているのか。

 そういう中で、さらに銀行にとっては、正直言って余りやりたくないけれども、政府がやれと言うからしようがないからやるということで、どんどんこういうことをやっていきますと、日本の金融機関の国際評価、今はBIS規制でいろいろさらに自己資本の強化をやろうとしているときであります。そういうときに逆の方向をやっていることに対して、外国から見る日本の評価の目がさらに厳しくなるんじゃないか、この辺を非常に心配いたしております。ぜひ亀井大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

亀井国務大臣 私は、日本の金融機関がその社会的責任をきっちりと果たしていくということが、残念ながらそういう面において欠けておった点が多々あった。これは外国の金融機関についても同様のことを言える面もあるわけでありますけれども、そうした社会的責任をきっちりと果たしていく中での株価でなければならない、このように私は基本的に考えておるわけでもあります。

 国際的評価もそうしたことの中で評価をされていくべきが本来の姿であろう、また、そのことが本当の意味の評価を高めていくことにもつながっていく、このように考えています。

竹本委員 今の亀井大臣の言葉に私は全面的に賛成です。

 要するに、銀行が社会的責任を果たしていないんじゃないかという気持ちは私にもあります。だから、中小企業も含めていろいろなところに、社会的な公器として存在を認められ、いざというときには政府が救ってやるんだから、もっともっと困っている人あるいは経済全体に役立つところには積極的に融資をすべきだ。単にプラスマイナスの計算だけで、もうけだけですべてやるべきではないとは思いますけれども、ただ、そうはいうものの、自己資本に対する外国の目、そして日本の銀行のビヘービアに対する評価、非常に厳しいものがありますので、そこをやはり心配しておりますので、こういう質問をしたわけであります。

 最後に一点、条件対応保証でございますけれども、もともとプロパー融資だけを対象にしていたわけでありますが、さきの財金の委員会質問で亀井大臣は、それ以外にも対象を拡大したい、つまりプロパー融資以外にも対象を拡大したい、こういう趣旨の発言があったように私は聞いております。同時に、副大臣の方も、対象に関して再認識をしたいというような発言があったということでございます。

 これは結局、前にも言いましたけれども、条件の非常にいいところに実績づくりのために要らない条件変更保証をさせる、そして、どうしようもないところに対しては、これも積極的にやって四割の元を取ってしまう、こういう状況になって、モラルハザードを起こすんじゃないか、これは当然心配をしておるわけでございますが、この対象の拡大について亀井大臣の御見解をお聞きしたいと思います。

亀井国務大臣 このたびの法律については、経済産業省の大変な御協力といいますか、一体になってやったと言ってもいい面があろうかと思います。そういう中で、今議員の御指摘の問題等についても、我々としては、実際の実需にきちっと対応できるような対応をぜひひとつ協力してくれということを強く言っております。

竹本委員 これで終わりますが、要は、経産省とも共同で一体となって中小企業のためにやっていただきたい。以上を申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

玄葉委員長 次に、後藤田正純君。

後藤田委員 このたび、いろいろ国会運営また委員会の運営等で大変な混乱がございましたが、最後にこういう形で質問をする機会をいただきまして、大変光栄でございます。

 今回のいわゆるモラトリアム法案でございますが、この法案を見ておりまして、やはり我々自民党の基本政策と民主党さんを中心とする、国民新党さんも含めた、社民党さんも含めた政権との違いが鮮明になってきたなという気がいたしております。

 我々自民党は、やはり市場経済というものもしっかり守っていくんだ、ただ一方でセーフティーネットもしっかりやっていこう、このバランスをいかにとっていくかが政治の役割である、そのように考えております。それと同時に、成長戦略です。新たな雇用、新たな職場を生むために多少の新陳代謝は必要だ。

 ただ、民主党さんの今回の法案、象徴的でありますし、子ども手当もそうですが、また高速道路の無料化もそうです、何か自分の足腰でこの日本をよくしていこう、日本をさらに成長させよう、そういう政策に欠けているような、そんな気がいたしております。

 百年に一度の経済危機という言葉がよく使われますが、私はあの言葉は好きではないんです。百年に一度というわけではない。日本の場合は、戦後の大変な荒廃、大変な戦後の厳しい中で、我々の先輩方が、本当に一から耕して、種を植えて、芽を育てて、そして広くその果実を分配していた、私はこのように思っております。

 ただ、途中から、これは多分亀井大臣と共通する認識だと思いますが、外から外来種の種が来て、せっかく我が国、我が国民が培った土地の栄養素を外来種の種がどんどん吸い上げて、そこで育った果実も一部の人間がそれを享受してしまった。そういう問題については、恐らく亀井大臣と私は同じ思いであります。

 ただ、社会政策と成長戦略の両立、特に私も貸金業のことも数年前やっておりまして、いささか社会政策に軸足を移し過ぎたかなという気もしました。しかし、やはり政治の役割というのは、社会政策と経済政策のバランスだと思っております。

 そういう中で、今回の法律は、どうしても私が理解に苦しむのは、少しやはり政府の統制経済といいますか国家の介入が過ぎるのではないかなというふうに思っています。

 先般の質疑でも、銀行法の御質問をさせていただいたと思います。銀行法について、改めて申すまでもございませんが、あそこの目的の第一条には二つの項目がございます。一つは円滑な金融、もう一つは金融機関の自主的な努力に配慮する、この二つの両輪というのは極めて大事なんです。

 しかし、今回の法律は、その法律の屋上屋といいますか、私は、あの法律、過去の政治家、行政の方というのはまこといい法律をつくっているな、またいろいろなガイドラインもたびたびに修正してきたなというふうに思っておりますが、なぜ今の法律で対応できないのかな、その点がどうしても理解できません。

 先ほど竹本議員の質問で亀井大臣が副作用という言葉を今回使われたので、私も質疑の通告をしていますが、これの副作用、屋上屋であるということとこの副作用ということについて掘り下げて聞いていきたいと思いますが、まず冒頭、この法律が屋上に屋を重ねているという感覚について、大臣はどうお考えでございますか。

亀井国務大臣 私も年をとったので、昔のことを正確には覚えておりませんが、銀行法の制定以来の大改正を初めてやったときに、私は深く携わりました。と申しますのは、当時の自民党の金融関係に携わっている方々がすべて大蔵省サイドで動かれましたので、私は、銀行業界の皆さん方が、このままで改正されちゃいますと金融界にとっては大変な事態になってくるということで、私の先輩からひとつ一緒にこの問題を検討してみたらどうかという話で、ある意味ではあのとき私と高橋辰夫さんの二人が先頭に立って大改正をやったという記憶がございます。

 そのときの基本的立場は、今議員がおっしゃるとおり、やはり銀行自体が、みずからが、また自律的に金融業についてきっちりとやっていくという、官による統制といいますか、そういうものはやはり極力抑えていくべきだという基本的立場で、あの法律について、ある意味では徹底的に政府とあのとき私は対決をした記憶がございます。それであの改正が最終的にでき上がったわけでありますけれども。

 その後の状況の中で、私は金融の委員会にも属しておりませんし、離れた立場でおりましたけれども、しかし、残念ながらその後の金融界の状況というのが、そういう意味で自律性というか、自助というか、そういう面において極めて残念な、欠けた状況が続いておることの中で、残念ながら、今の産業界にとっての金融界というのが必ずしもその責任を果たしていないという非常に私自身大きな思いを持っておる中で、特にこのたびの中小零細企業、あるいは商店、サラリーマンの方々の状況が、現実において、力のバランスという面においても大きく失われているという中で、政府が前に出ていって金融機関の背中をやはり押す必要がある、このように考える。

 しかし、自由主義経済ですから、命令、強制にわたるようなことはやはりあってはならない。やはり、その中で守られていくというインセンティブをどういう形で与えていくかということが大変苦労した点でもございます。そのあたりのことはぜひひとつ御理解を賜りたいと思っています。

後藤田委員 今亀井大臣が、強制力がないというふうにおっしゃいました。まさしくこれは強制力があってはならないし、逆に、強制力がないのであれば実効性もない、そうなるとこの法案の意味がないのかなと。

 法案を各委員もごらんになっていると思いますが、全部で十一条ですか、その他も含めるとあれですが。その条文の中に、「できる限り、」という言葉が五つも書かれているんですね。ですから、できる限りのことはもう、先ほど大臣おっしゃった、銀行法でほとんど担保されているんですよね、実際は。そこら辺を大臣はわかった上で、アナウンス効果を期待したいという気持ちもわからないでもないです。

 ただ、私は、大臣も先ほど御懸念の一端を開陳されましたが、この副作用ですね。やはり市場経済に与える影響、先ほど竹本議員からもお話ありましたけれども、アメリカですら実はこのような法律はないんですね。ヨーロッパでもございません。あのアメリカ、失業率一〇%を超えて今大変な、もちろんアメリカは自由主義の国ですから、それは当然かもしれませんけれども。しかし、アメリカは政府がやっているんですよ。先般も申し上げましたとおり、住宅ローンの担保の債券の買い取り、こういうことを約百兆円もの金を使ってやっているんですね。

 私ども、先ほど申し上げましたとおり、我が自民党の時代には、市場経済とセーフティーネット、両方のバランスをとりながらやっていたんですよ。いろいろ考え抜いてやっていたんです。役所の方もそれをわかってやっていたんですけれども、亀井大臣がぽんとこの法律を出してきた。多分役所も困ったと思いますよ。(亀井国務大臣「困ってないよ」と呼ぶ)困ってないですか。

 そこで、局長さん、お三人に来ていただいたんですけれども、今後の金融行政、例の、亀井大臣は郵政も御担当されて、民主党さんも天下りはだめだと言っていて、能力があるということで今回社長になられた方もいますね。ただ、私は、その能力のことについて言うと、これだけの赤字国債を出した、政治家もさることながら、財務省の事務方のトップも責任があると思うんです。能力があるとは思えないんですね。

 これから局長さんが長官になって、だれがなるかわかりませんが、ちょっと言質をとっておきたいんですけれども、各三局長さん、この法案はすばらしいと思いますか、一言ずつ、イエス、ノーで答えてください。どうぞ。

内藤政府参考人 突然の御質問でございますので、感じるところだけをお話をいたしますけれども、今いろいろ御議論ございましたように、今の日本の経済の状況、金融の状況というのは、非常に厳しい状況が続いております。昨年来、厳しい状況が続いておりますし、さらに二番底というようなことが心配されているという状況でございます。

 そのような中で、先ほど大臣からも答弁されましたけれども、金融機関の貸し出し態度について背中をもう一押し押すというようなことは、何がしかの取り組みは必要ではないかという局面ではないかなというふうに考えております。

森本政府参考人 お答えいたします。

 大臣から強い問題提起をいただきまして、私どもも、金融機関の現場、第一線で中小企業との間でどんなことが起こっているのかというのを再度認識させていただきまして、この法案を受けまして、検査の実務において効果的に実施されるように努めていきたいというふうに考えております。

畑中政府参考人 お答えいたします。

 今回の法案に対する受けとめ方ということでございまして、議員御指摘ございましたように、金融機関の公共性といいますか、ここでいいますと金融の円滑化ということになろうかと思います。それと、金融機関の自主性という大きな二つの理念があるわけでございますが、私としては、今回の法律は、現下の状況の中で、この二つの要請のベストミックスを追求するというような性格を持っておると思っております。

 そういう意味で、現下の情勢の中では有意義な法律だと考えておりまして、これが成立しました暁には、この法案に則してしっかりと監督行政を遂行してまいりたいと考えております。

後藤田委員 今、畑中さんは、最後に、ベストだ、ベストミックスとおっしゃったんですけれども、あとのお二方はすばらしいという意見はなかったように思います。それぞれいろいろな局長さんがいていいと思います。やはり行政というのは変わらないものでございます。

 先ほど大臣がおっしゃったんですけれども、改めてお伺いしますけれども、この法案は強制力はございますか、ございませんか。

亀井国務大臣 いわゆる法律的な強制力はございませんけれども、やはり遵守をしなければならないという、そうした面でのインセンティブは働いておると思いますし、そうならなければ意味がありませんので、そういうような工夫をしたつもりでございます。

後藤田委員 そうですね、これは、この委員会審議中でも、検査マニュアルの改定だとか監督指針の改定等の資料をいただいておりますが、この中身を見ると、相当金融機関にはプレッシャーのかかる内容になっております、それはそれでいいんですけれども。

 そこで、先ほど来申し上げていますが、金融庁というのは、やはり投資家保護、預金者の保護、そしてまた行政としては国民負担を極力少なくする、そういう役割も、大臣、また局長さん、皆さん持っていますよね。

 この場合、一般的に言えば、借りた金は返さなきゃいかぬのですよ。まじめに返している人たちから見ると、何や、何でやねん、そういう思い、この不公平感というのが、民主党政権になると、「モラトリアム人間の時代」という小此木先生が書いた本がございますが、みんな大人になりたくない、みんな自立したくない、自分の足で立ちたくない、私は、そういう国家に成り下がっていくような気がするんですね。

 それと同時に、本来ならばそこで新陳代謝が起こって、構造が変わって、新しい成長産業に取ってかわるためのマネーがまさに沈滞してしまう、それで成長戦略が描けない。ここも我が党と民主党さん、国民新党さん連立との大きな違いでございます。

 その点について、経済の体質をすごく弱めるという懸念はございませんか、大臣。

亀井国務大臣 私は、競争のない社会は活力をそぎますから、あってはならないと思います。しかしながら、いわゆる弱肉強食、弱者を養分として自分だけが伸びていけばいい、そういう社会であってもならない、このように考えております。

 そういう意味では、今議員が御指摘の、もう先延ばししちゃえとか、そういうような安易な気持ちを借りた方にも助長するんじゃないかという懸念があるみたいなことをおっしゃいましたが、私は、やはり違うと思います。

 議員もそうだと思いますが、みんな一生懸命生きているんじゃないですか、いろいろな仕事をしながら、金がないならない中で一生懸命働いて、しゃにむに生きているんじゃないですか。少しでも楽をして、ごまかして生きていこうという人もおるかもしれませんけれども、私は、政治は、そうだという判断に立ってすべきではない、このように思います。やはり、中小企業、零細企業の方、歯を食いしばって頑張っている方がほとんどだと私は思っておりますから、そういう意味でのモラルハザードが起きるとは私は考えておりません。

後藤田委員 大臣がおっしゃることはごもっともなんです。みんなそれは政治家すべてが考えていることなんです。ただ、その中で市場経済をゆがめないようにどうしていくか。それは、言うのは簡単なんです、アドバルーンを上げるのは簡単なんですね。しかし、実体経済とのバランスをとりながらやらなきゃいけない。

 だから、私が先ほど申し上げたように、自民党は、まさに市場経済というものを尊重しながら、セーフティーネットも用意したんですね。今回も、緊急セーフティーネットの貸し付け、そして緊急信用保証の対応、これも相当な額をつぎ込んでいるんです、増額しているんですね。

 きょう、経済産業省の政務官がお越しでございますが、今亀井大臣がおっしゃるように、弱者を守るというのは当然のことなんです。ただ、今回の法律を見ますと、では、そういう視点から見ると、住宅ローンを借りている人、そして先ほど来、この前の委員会でも出ていますが、プロパー融資のみに、当時はですよ、亀井大臣の御発言で皆様の顔色が変わって、後でいろいろな形で修正されたかと思いますが、そういうところは、今ある枠の中で対応できないんでしょうか。

 つまり、本当に弱者を守るということであれば、今回、プロパー融資だけじゃなくて、ほかの政策金融の借り入れを受けているところも対象になるんですね。そういうふうになるんですよね、これから。その点について、政務官、それでよろしいか、ちょっと確認だけしておきます。先ほども竹本議員の質問でもありました。

近藤大臣政務官 後藤田先生にお答えをいたします。

 対象の話でございますけれども、金融機関との取引というのは千差万別でございますから、固定的に考えずに、借り手の状況に合わせて制度の運用を図ってまいりたい、このように考えております。

 先ほど亀井大臣がお答えしたとおりでございまして、実際の制度の運用に当たっては、公的金融機関との関係があるからといって一律的に排除するというものではなくて、その状況に応じて運用を図っていきたい、このように思っております。

後藤田委員 改めてお伺いしますが、この法案をこの委員会に提出した当時は、その対象はプロパー融資のみだったんですか。この委員会審議で枠を広げることになりましたか。それについて、細かい話は結構ですが、イエスかノーで、政務官、お答えいただきたいと思います。当初はプロパー融資だという説明を受けていましたが、委員会で修正をされたかどうかということです。

近藤大臣政務官 お答えをいたします。

 当初より、金融機関と借り手の状況に応じて、取引関係は千差万別でありますから、借り手の立場に立って、まじめに事業に取り組んで、再建に取り組まれている借り手の企業の立場に立って制度を運用しなければいけないという制度設計でございましたから、当初からこの考え方は変わっておりません。

後藤田委員 考え方は変わっていないとおっしゃるけれども、最初のたてつけ、この法案をここに出してきたときとは変わったんじゃないでしょうか。変わっていないんですか。それは最初から想定していたんですか。大臣、どうぞ。

亀井国務大臣 何度も申し上げますように、変わっておりません。私は議員と違ってアバウトな頭でありますけれども、当初この法案を私が考えておった、大体そういう方向で内容についても決まっていった、このように考えております。

後藤田委員 改めてお伺いします。

 先ほども申し上げました預金者そして投資家、この方々の保護というものが、もちろん、今回は、金融の円滑化、銀行法における目的の第一項のところをさらに理念的にまた後押しするということでございますが、それをやるんであれば、同時に、銀行の自主的な運営を尊重する、その裏には、預金者、投資家、国民負担がございます。これについてはどういうふうに担保されるんでしょうか。

 もし、この法律、先ほど強制力がないとおっしゃったけれども、いや、実は強制力があるんだと、このガイドラインやマニュアルを見れば、そう大臣はおっしゃったけれども、それによって金融機関が、金融庁が怖い、亀井大臣がおっかない、そしてどんどん、それは申請して、その打率がよければいいですよ、打率が低い、おい、こらと言われて、これは両方あるんですよね。いいところに、では金融庁が怖いから実績をつくるために条件緩和に応じてくれといって、これのモラルハザードも起きるし、同時に、本当に貸しちゃいけない先に貸してしまう。

 それによって、銀行の資本、銀行の体力、これに影響がある。返ってくるはずの金が返ってこない。こういうことによって、預金者もしくは投資家が大変な損失をこうむる可能性があるんですよ。このことを、多分国民の皆さんは、この法案は亀井さんの浪花節、みんな、そうだなというふうに思ってしまうんですよ。これは非常に上手です。

 ただ、実は預金者とか投資家とか国民負担がその後に、この法律に強制力があればあるほど、金融機関がそれを遵守すればするほど、そっちの問題が出てくるんですよ。これをどういうふうに国民の皆さんに説明されますか。

亀井国務大臣 後藤田委員の話を聞いていると、何か暗い、この世はやみだというような気持ちになってしまうわけでありますが、私は、この法律が効果を発揮することによって投資家も預金者も本当の意味で守られていく、このように確信をいたしております。

後藤田委員 今の答弁は、一国の金融大臣の答弁としてはちょっとまだ根性論が入っていると思うんですね。論理的にもうちょっと預金者や投資家を安心させてください。

 例えば、その一つの例として、住宅ローンも今度の条件緩和に入っていますよ。住宅ローンというのはいわゆる証券化商品として流通している。今度の条件緩和によって、その証券の格付が下落するという場合も想定されますね。そうしたときに、もちろん、その価値の下落だけではなくて、それを買っている例えば機関投資家、生命保険、保険会社だとかいろいろな会社がありますね、こういう人たちが国民の皆さんのお金を使って買っていて、それで価値が下落することによる損失によってまた国民が損をするという場合も当然考えられるんですよ。

 そういう細かな、国民全体、市場経済、このことが本当に、この法律では、浪花節で中小企業の皆さんからは神様みたいに一瞬見えるんだけれども、ただ、国民全体からするとこれは大変なことになるということを、後から国民が負担を押しつけられては、これはたまったもんじゃないんですね。ですから、このことは我が党としてはしっかり問いただしていきたいんですよ。

亀井国務大臣 別に私は、浪花節だよ人生はだよなんというつもりはありません。

 しかし、金融商品といいますかデリバティブ商品等は、本来そういうリスクというのは織り込まれておる商品でありまして、こういう措置をとられたからといって、それによって商品価値が下がっていく、そういうことにダイレクトにつながっていくものではなくて、私は、逆に価値が上がっていく場合だってあると思いますよ。

 私は、議員が指摘しておられるような一面的なものではない、そうした商品の動きというのはいろいろな多角的な観点の中から常に決まっていくものだ、このように考えておりますので、議員の御質問、確かに非常にきめの細かい精緻な質問をされるわけでありますが、やはり現実の生活というのは、精緻な理論、そういうことに基づく杞憂とか、そういうことだけで動いていくものではない、それよりも、やはり生きていく力をそうした方々が持っていくということが大事だ、私はこのように思っております。

 ちょっと長くなりますけれども、先ほど議員が言われたんだけれども、弱い者を守るということをおっしゃいましたね。私は余り好きじゃないんです、そういう言葉というのは。守るというのは、力が強い者が弱い者を見下して保護しているというふうなニュアンスがありますね。そうじゃなくて、やはり生きとし生けるもの、みんな一緒なんですよ。状況状況によって、そのときに力がなくなっていく場合がある。それをみんなで助けていく、また、国がそういう場合には助けていくということが大事なので、私は、セーフティーネットという言葉は、強者が弱者に対して施しみたいなもの、哀れみとしてやるべきことではない、このように思っております。

後藤田委員 それは当然のことだと思います。それはそれぞれの価値観だと思いますが、当然、守るものは守るというのは、保守とか、そういう言葉でもあるとおり、当然使われる言葉ですから、それは別にしまして。

 今の大臣の答弁を聞くと、本来のリスクとして織り込めというんですけれども、これは政治がいきなりこういう、我々の立場では屋上屋である、今までの運用改善で十分であると思っている、我々からしても、市場からしても、国民からしても、これは本来のリスクじゃないんですよ。これについていきなり亀井大臣がおっしゃり始めて出てきたリスクになっちゃうんですよ。これはきめ細かいとかなんとかじゃなくて、この問題は本当に多くの国民の皆様が被害を受ける可能性が多分にあるということは指摘しておきたいと思います。

 それと、セーフティーネットについて、さらにちょっとお伺いしたいんですけれども、今回、この法律をどうこうする前に、セーフティーネットの貸し付け、信用保証の枠というのはまだまだ余っていますよね。今回の財源もその中から捻出するかのごとく御答弁もございました。

 だったらなぜ、今、中小零細企業で大変なところはそこにすぐ駆け込んで、政策金融なり信用保証協会なり、そこにまだ枠があるんだから、そこに行けばいいじゃないですか。そこに誘導すればいいではないですか。なぜそれをやらずして、こういう法律がまたぽんと出てきたかがわからない。

 もう一つ、亀井さんは本当に弱い者の味方だといろいろおっしゃるんだけれども、今申し上げたこともそうですが、住宅ローンとかプロパー融資の企業というのは、前も申し上げましたけれども、比較的プライムなんですよ。サブプライムじゃなくて、比較的豊かなんですよ。住宅ローンも受けられない人、信用保証も断られる企業、こういうところに何にも対応していないんですよ、今回の民主党政権は。なおかつ、補正予算を引っぱがして、九月から何の経済対策も打っていない。

 こういうことを総合的に考えたときに、中小企業さんを我々も回りましたよ。この法案は反対が賛成を上回っているんですね、いろいろな調査を見ると。そこにこの法案のかけ声倒れ、逆アナウンス効果、こういうものが内在していると言わざるを得ないんですけれども、今残っている信用保証の枠内でそういう困った中小零細企業をどんどん受け入れる行動はなぜされないんですか。それをせずして、民間金融機関に国から貸せと言う。我々は、それだけ民間金融機関の努力や市場原理を尊重しながらセーフティーネットをつくったんですよ。信用保証の枠も二十兆から三十兆に、緊急セーフティーネットの融資もふやしましたよ。そこで亀井さんがおっしゃる大変な方々の対応をしているんですよ。このバランスをとっているんです、何度も何度も言いますが。

 そっちの方にどんどん持っていけばいいじゃないですか。そして、信用協会にこそ、政府にこそ、そういうことをさせなきゃいけないんじゃないですか。国がやらないで、政府がやらないで、民間金融機関がやれというのは、これは本末転倒だと言っているんですよ。どうですか。

亀井国務大臣 議員、これは両々相まってやるべきことであって、何度も申し上げますように、民間金融機関が自主的にきっちりとした責任を果たしておる実態があれば、あなたにぎゃあぎゃあこうやって批判されなくて、こういう法律をつくるようなことはいたしませんよ。実態がそういう、議員、耳を澄ましてみなさいよ。本当に怨嗟の的ですよ。こういう金融界のあり方は本来の姿ではないと私は思っています。

 何度も申し上げますけれども、私は何十年前に、ある意味では金融業界の立場に立って、銀行法改正について全面的に私は先頭に立って取り組んだ男ですよ。それが、その後の状況、私がフォローアップしなかった責任があります。ありますけれども、私は見ておれない。だから、民にもしっかりしてもらうということなんだ。

後藤田委員 この辺はもうパラレルですよ。やはり政党が違いますし、考え方が。だから、我々は、まだセーフティーネットの枠があるでしょう、そこでやれますよね、同時に民間もしっかり市場原理のもとで、市場原理をゆがめずに対応していただくという、この両方のバランス、政府の責任というのはまずそれをやってからなんですよ。これをやらずして、銀行の社会的責任、けしからぬ、そういうのは、私は、最終的に銀行の経営体質を弱めて、さらに貸し渋りを助長する、こういうのがあるから、中小企業さんはこの法案に反対が多いんですよ。

 例えば、銀行業務がなぜ許可制かというのはわかりますか。これは預金者を守るためなんですよ。ノンバンク、バンクじゃないところは、資金調達は預金者じゃないんですよ。銀行というのはなぜ金融庁が監督検査する権限があるかというと、許可制だからなんですよ。

 だけれども、許可制だからといって、政府、行政が金融機関に強制する権限はないんですよ、私はそう思いますよ。それはなぜなら、許可制であるというこの背景は、預金者を守るんですよ。だから銀行はいつも、バブルのとき、サブプライムのときに、公的資金、国民の税金を使う権限を、預金者保護という名目のもとにやれるんですよ。

 預金者保護、投資家保護、このことを考えたときに、この法律は、先ほど来申し上げているとおり、銀行の体質を弱め、さらに貸し渋りを助長する法案だと私は思いますし、同時に、預金者、投資家を全く軽視した法案、そして最終的に信用保証も含めて国民負担を増大させる法案、そして最後に、国際経済から、今株が下がっています、今下がっているということは、株価の指標というのは半年先の日本を示しているんですよ。半年先もお先真っ暗なんですよ、鳩山不況は。そういう意味で、どんどんどんどん投資家が日本から離れていきます。そして、世界的に例のない、国が金融民間企業に強制するというガラパゴス法案、私はそういうことを申し上げさせていただきまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。

玄葉委員長 次に、竹内譲君。

竹内委員 公明党の竹内譲でございます。この財務金融委員会で初めて質問させていただきます。

 しかし、その前に、我が公明党としても改めて、今回の採決に対しまして抗議を申し上げておきたいというふうに思います。

 先ほど、委員長は不本意とおっしゃられましたけれども、玄葉委員長等与党の委員会運営は、余りにも強引、性急であり、与野党間の信頼関係を踏みにじるものであったというふうに思っております。法案は既に参議院へ行っておりまして、この状況の中での補充的質疑というのは異常事態だろうというふうに思うわけでございます。

 その意味で、重ねて、今回の強行採決に対する抗議をまず最初に申し上げておきたいというふうに思います。

 その上で、第二次補正予算についてまず最初に御質問いたします。

 本会議質問でも申し上げたわけでございますが、そのときに私は、五番目の指摘事項として、海外の投資家からは、この法案が提出されたことに対して、日本経済の状況悪化の懸念も出ており、結果的に金融制度を不安定にし、国際的信用を失うのではないかということを指摘させていただきました。早速、その後、今、後藤田委員からもあったんですが、東京株式市場の日経平均は五日間続落をいたしました。

 これは昨日のロイターの記事でございますので、ちょっとそのまま読ませていただきます。

 「大手銀行などによる増資への警戒感がくすぶる一方、政府による事業仕分けや亀井静香郵政・金融担当相が返済猶予の必要性を唱えたことに始まり臨時国会に提出された「中小企業金融円滑化法」などの政治不安が、海外を含めて投資家に嫌気されているという。」それからもう一つは、「海外投資家の間で、政治によるカントリーリスクが強く意識されている」とアナリスト等が指摘している。もう一つは、「政府によるデフレ宣言をきっかけに、市場では景気の冷え込みを懸念する声も増え始めている。「中小企業が年末を無事越せるかが焦点になってきた。倒産が続けば雇用や消費への悪影響が避けられない」との声があがった。」こういう記事でございます。

 経済の状況はいよいよ危機が迫ってきたというふうに認識をいたしておりまして、そういう意味では、この中小企業金融円滑化法案ももちろん大事でございますけれども、その前に、本会議でも質問いたしましたように、まずやはり、第二次補正予算というのはもっと早く案をつくって、できればこの臨時国会に出すべきではなかったのかというふうに私は思うんです。

 菅副総理からいろいろお話が本会議でもありましたけれども、しかしここは、私は、経済感覚の鋭い亀井大臣はどうお考えになるのか、この点をお聞きしたいというふうに思います。

亀井国務大臣 私は、現下の情勢は、いつも申し上げておりますように、非常に厳しい状況であると思います。需給ギャップが明らかになっておる中で、内需のうち民需が自律的に出てくるという可能性が残念ながら今非常に少ない状況の中で、外需についても大きく期待が持てる世界の客観状況ではないという中において、政府が何をなすべきかということが今まさに問われておるときであろう、このように私は思います。総理に対しても、私はいつもこのことを申し上げておるわけであります。

 やはり、政府が手を打つ場合には速やかに、そのときそのときにやれること、あとう限りのことをやるべきであると思います。私の立場でやれることは非常に限られておるわけでありますので、私の狭い守備範囲の中でこの法律を出させていただいたわけでもございますけれども、やはりこの需給ギャップを埋めていく、政府としての役割をきっちりと私は果たしていくべきだと。打つ手は早ければ早いほどいい。

 ただ、委員には申しわけないんだけれども、自公政権が選挙目当てにめちゃくちゃなばらまきのような補正予算をやっちゃった、今、それを整理することに時間をとっておるわけであります。そのことはきっちりやらなければならないけれども、同時に、スクラップ・アンド・ビルドの方をやはり急いでやる必要がある、そういう基本的な認識においては委員と全く同じである、このように私は考えております。

    〔委員長退席、池田委員長代理着席〕

竹内委員 ありがとうございます。亀井大臣と認識を共有できたことは、非常に一歩前進だったというふうに思っております。

 そこで、本会議でも私は申し上げたんですが、そのときに亀井大臣が、第一次補正の執行停止分だけで終わるべきではないと。上限二・七兆円はやめさせた、国民生活をどうするかの観点から打つべき手をきっちりと打っていくべきだ、初めに上限ありきではない、結果十兆円となるかもしれない、これは委員会で発言されているんですね。この認識にお変わりはございませんか。

亀井国務大臣 私は、閣僚という立場においても国民新党の党首という立場においても、予算については、上限を決めていくべきではない。もちろん、財源なき政策は絵にかいたもちでありますから、財源をきっちりとしていくというのは当然の話でありますけれども、現在の限られた財源だけにこだわるべきではない。やはり財源は探していくべきもの、つくっていくべきものだというように私は考えておるわけでありますので、そうした積極的な財源探しをしてでも思い切った手を打つべき、私は、今そういうときであるという認識をいたしておるわけであります。

 菅副総理が二・七兆円を上限にと言い出されたときに、私は、それを認めるわけにはまいらないということでお取り下げを願ったという経緯がございますけれども、これについては、内閣におきましても予算の中身について検討を始めておるところでありますので、内容と規模等については今検討されておる。中身が詰まっていけば、できるだけ早期にこれは提出をし、早期に可決をしていただきたい。公明党におかれましても、自公の野党共闘ということにこだわらずに、ぜひ御協力を賜りたいと思っています。

竹内委員 財源がやはり問題だと思っておりまして、そう簡単に財源は出てこないだろうというふうに思うわけでございます。

 そうすると、亀井大臣としては、赤字国債も場合によってはあり得べしとお考えでしょうか。

亀井国務大臣 御承知のように、今の財源、いろいろと予想されている中では、建設国債と赤字国債、それと特別会計の中から引っ張り出すというようなことが言われておるわけでありますけれども、この際、国債についても、内容について思い切った、従来にとらわれない検討もしていくべきだろう、私はこのことも言っておるわけであります。

 まだ今のところ、それが具体的な政府における、私が言っておるようなことなんかも検討がされておるわけではございませんけれども、今大事なことは、議員がおっしゃいましたように財源をどう確保していくか、これは必死の努力をしなければいけない、そういう状況だと思います。

竹内委員 建設国債、赤字国債、特会と。

 今非常に気になったのは、従来にない検討とおっしゃいました。これは恐らく亀井大臣の個人的なお考えかなと思うんですが、できればそこをお聞かせ願えませんでしょうか。

亀井国務大臣 私は、総理に対しても私自身の提案として申し上げておるんですが、例えば無利子非課税国債等々も、使途を環境だとか社会福祉、いろいろなものに限定をするというようなことを含めて、そういう工夫もされたらいいのではないでしょうかということは提言をしておりますけれども、政府として正式に取り上げて検討されるという状況では今はございません。

竹内委員 無利子非課税国債等々、お話を承りました。

 それで、この点につきましては、藤井財務大臣はどのようにお考えですか。この財源の問題につきまして、今、無利子非課税国債等のお話が……(藤井国務大臣「無利子だけですか」と呼ぶ)はい。

藤井国務大臣 これは昔からあるんですよ。常に出てくるんです。

 ただ、こういうことだけは事実あるんです。では、無利子国債、つまり相続税をまけてもらうというのがもう一つくっつくわけですね。では、どういう人がそこに出してくるかという問題なんですよ。今表に出ているお金は、いろいろなものに運用しているんですよ。それをやめてこれに行くかどうかというのは、一つあります。絶無ではないと思います。あると思います。

 本当はどこから出てくるか。隠れた金なんです。これが大事なことなんです。隠れた金をもう追及しないというのなら出てくるでしょう。しかし、そういうことが、社会的正義というか公平からいっていいのかという問題がもう一つあります。そこいらを十分検討する必要はあると思います。

 昔からこの議論はありますから、議論の対象としては私はおかしくないとは思っておりますが、今のような大きな問題があるということだけ、つまり、社会的公平を破るということは、表に出ているものでもそうですが、裏金というものがもう一つある、しかし、ほとんどは裏金から出てくるであろうということは想像にかたくない、これだけ申し上げておきます。

竹内委員 それでは、あと亀井大臣は、補正予算の中身についてもしっかりコミットするとおっしゃっておられました。国民新党の代表として、補正予算の内容としてどのような対策を打つべきか、お考えをお聞かせください。

亀井国務大臣 私は、民需が自然に出てこない場合は、政府の支出によって直接的に内需を生んでいくという努力をせざるを得ない。これはケインズとかフリードマンとかそういう高邁な経済理論以前の話でありまして、人間の営みがこういう事態になった場合は、当然政府がそういう手を打たなければ、国民の生活は大変な事態になっていくと私は考えております。

 私は、中身についてはやはり、従来のような、ただ大手ゼネコンがそれによって巨額の利益を得ていく、そういうような形で、ただ額だけふやせばいいとか、そうした仕事が出ていけばいいだろうという観点からではなくて、今、地域がからからになっておりますから、その地域に対して、私は総理にも申し上げたんだ、北海道をどうするんだ、沖縄をどうするんだ、四国をどうするんだ、中国地方をどうするんだと。そういう具体的な地域地域、また、どういう業種に従事しておられる方々が大変な状況になっておられるのか、そういうところに着目して、それに対する具体的な処方せんを出していくというようなことでやっていくべきだ、私はこのことを申し上げておるわけであります。

 また全体として、例えばエコカーということが言われておりますが、これはもちろん継続すればいいと思いますけれども、さらにエコ住宅というような形で、総理が二五%提案もされておりますけれども、そういうことにつながっていく。住宅をそういう観点から思い切って政府が大規模に助成をしていくということ。

 あるいは、東京なんかもそうですが、日本じゅう電柱が林立をしながら電力会社が営業しておるわけであります。これを政府も支援して、これを地下に埋めていく。あるいは、この間も悲惨な事故が起きましたが、あかずの踏切だらけですね。このあたりをやはり思い切って立体交差にしていく。

 あるいは、これは総理もいいなということを言われたんですけれども、例えば花と緑のまちづくり、これを全国的に、意図的に、大々的にやっていくということとか、あるいは防災公園を都市にどんどんつくっていく。これは何も大手ゼネコンの仕事ではありません。その地域の、今どんどん店をしまっていっている中小零細の建設業者等に直接仕事が出ていく話でもあります。あるいは、下水道だってそうですね。

 そういう具体的なことを、やはり急いでこの補正予算の中でやっていくべきだ。その額については、私は結果として生まれてくることであって、ただ、私のおります国民新党は十一兆円という規模を提示いたしましたけれども、それは結果であります。

 そういう形で思い切った措置をやるべきだ、こういうふうに考えています。

竹内委員 アイデアとしては非常におもしろいと思いますし、我々も賛同できるなというふうに今感じた部分もございました。

 あかずの踏切もたくさんございますし、また、今出ませんでしたけれども、渋滞をしているその道路の下を掘っていくというような公共事業もあるでしょうし、また、電柱の地中化なんかは私の地元の京都なんかでも一部やってまいりましたけれども、これは観光にも大変効果があるということで、これは賛同できるんじゃないかなと。

 いずれにしても、早くこれを出さないといけないんじゃないかと思うんです。菅副総理は、来年、年明けにこれを出すというような悠長なことをまたおっしゃっていたんですが、本当にそれでいいのかなというふうに思うんです。いろいろ新聞等によりますと、今亀井大臣がおっしゃったように、金を使わずに知恵を使うとか、財政に依存しない景気浮揚だということを菅副総理は強調されているんです。しかし、亀井大臣はこれに対して、雲をつかむような話だというようなことで反論されたという報道記事もございます。

 この辺の菅副総理との意見の違い、路線の違いがあるんでしょうか。そこをお聞きしたいと思います。

亀井国務大臣 基本的に私は、菅副総理とあるとは思っておりませんし、藤井財務大臣ともあるとは思っておりません。

 ただ、いろいろと表現のされ方の中で、金よりも知恵とおっしゃっておりますけれども、やはり知恵だけでは現実化しないわけである。金がくっついていかなければ、知恵も現実にもならない。そういう点では、私は、菅さんも財政出動されることについて反対をしておられるわけでもないと思います。

 コンクリートから人へということを総理自身もよく言われておられますが、この委員会で民主党の今井議員が、人のためのコンクリートだということをおっしゃったので、私、今度総理にお会いしたらそのこともお伝えしようと思っているんですけれども、やはり象徴的な言い方として言っておられることをもって中身を判断して、意見が違うというように思われても私は困る点があるのではないかと。

 総理も言っておられるのは、やはり人を大事にするという意味で言っておられる。菅さんも、ただ金目だけをあれするんじゃなくて、やはり金の使い方の知恵をもっとみんなで出そうじゃないかというお考えだと思いますので、そういう点については、私はもう全然意見が一致をしております。

    〔池田委員長代理退席、委員長着席〕

竹内委員 鳩山政権の所信表明の中で、人間のための経済という表現がございました。私どもも、ここは非常に賛意を示すところでございまして、もともと我が公明党も、もう四十五年も前から、人間のための政治だ、人間のための経済だということを当初から言っておりまして、そういう意味で人間主義ということを掲げてやってきたわけでございます。ようやく、そういう意味では、それをいかに具体化するかという具体論が問われているんだろうというふうに思っております。

 ついでながら、コンクリートから人へということの私なりの感想を申し上げますと、言わんとすることはわかるんです、人が大事だということで。ただ、その前の部分で、コンクリートからということを余りに言い過ぎると、建設土木産業に携わっている方々は、本当に今悲嘆に暮れているというか、我々、あすの未来はない、この年末年始も当然ですし、将来にわたっても抑圧される業種なのかというふうな大変つらい思いをされていることもあるんですね。だから、やはり政治家はそういう部分のこともよく気をつけて発言しないといかぬのじゃないかなと私は思っておるわけでございます。

 実際に、京都でも小さな、本当にもう道路の公共事業の入札で食べているというような事業者の方々がいっぱいいらっしゃるわけでありまして、本当に今もう不安でいっぱいだ、困っているという方が多いということも、ぜひ政権にあられる方々も御認識をいただきたいというふうに思うわけでございます。

 そこで、中長期成長戦略はまた明年に菅副総理は出すというようなことでおっしゃっておられるわけですが、恐らく、今お話しされたようなことと重なる部分がかなりあると思いますので、私は、当面の来年度の予算編成につきまして、重要な問題点につきましてちょっとお聞きをしておきたいと思うんです。

 子ども手当の特に制度設計につきまして、ここが一番肝心かなめのところだと思いますので、どうされるのか。

 まず一番大事なことは、所得制限はされるのかどうかですね。ここにつきまして、亀井大臣のお考えをまずお聞きしたいと思います。

亀井国務大臣 私は、子ども手当について直接の所管をしておるわけではございませんが、閣僚という立場で、また政策基本委員会のメンバーという、全体について申し上げるという立場にもございますが、私は、子ども手当という考え方、いわゆる子を大事にしていく、そういう考え方は極めてすぐれていると思いますし、やるべきことだと思っております。

 藤井大臣もよく言われるんですが、子供は何も夫婦だけのものではなくて、社会的存在なんだ、国家自体のまたこれは宝物なんだ、したがって、その親だけではなくて社会や国家がそれを育てていく、そういう責任があるんだと。その延長線上で、所得には関係なく子ども手当を出した方がいいんだというお考えのようですが、私は、それはそれとしても、やはり子供たちを育てるのは第一義的には親の責任であろうと思います。

 自分が飲まず食わずであっても子供を育てていくというこうした親の愛情、これが基本に親子の関係についてあるべきであって、それに対して社会とか国家の役割というのが出てくるものだ、私はこのように認識しておりますので、そうした親子の関係において子を幸せに育てていく、ちゃんと育てることについて経済的に大変困っておられる方々に対して国とか社会がこれを支援していくということは、私は、当然あってしかるべきだし、そういう意味から子ども手当を支給されるということはいいことだと思いますけれども、簡単に申し上げますと、私とか藤井大臣とかあるいは委員のような方々の子供に、これは社会的存在だからということで一律に、あすの日も大変だという家庭と同じように子ども手当を出していくのは、私はどうかなと。

 そういう金があるのであれば、困っているところにもっと額をふやしていくとか、あるいは保育所とかいろいろな別な形で支援をしていくということを考えた方が私はいいのではないかな、そういう考え方を持っておりますが、この問題についても今後、私は所管ではございませんけれども、閣内においていろいろ議論がされていくと思いますので、私なりに意見は述べていくつもりでございます。

竹内委員 藤井大臣のお考えも。同感ですか、大体。

藤井国務大臣 亀井さんがかわって言ってくれた面もありまして、こういうことなんですね。

 第一義的には親御さんですよ。しかしながら、本質的には、社会からの預かり物だという考えを我々はとっているわけです。二十になったら社会にお返しするわけです。そして、次の世代を担っていただく。二十までは、二十までというかお子さんのときは、やはり第一義的には親御さん、保護者が責任を持つというのは、これは当たり前のことであります。

 そして、もう一つの意味は、私は、少子高齢化対策としてもこれは非常な意味を持っているというふうに考えております。

 所得制限なしで私たちが提案したのは、社会からの預かり物だから、親御さんの生活が云々とは一応切り離そうという考えでできております。ところが、今亀井さんも言われましたし、もう一つ、社民党さんにもそういう御意向があるというのは事実でありますので、私が言ったのは、論点の一つではあるということは申しております。

竹内委員 ちょっとその表現がよくわからないんですが、所得制限をかけた方がいいという意味ですか。

藤井国務大臣 これは今、税制調査会で議論をいたしております。そのときに、今のような御意見が特に二党からあるのは事実であるから、当然そこも議論の対象とする、こういう意味でございます。

竹内委員 きょう山井政務官も来られていますので、ちょっと御発言を求めます。

山井大臣政務官 竹内委員にお答え申し上げます。

 厚生労働省といたしましては、所得制限を設けないことを前提に予算要求をいたしております。ただし、予算編成過程を通じて、政府全体で制度の具体的内容を決定していくというふうに考えております。

 諸外国と比べますと、日本においては、高齢者に対する年金、医療、福祉の給付は多いけれども子育て支援が不十分であったということで、今回このような子ども手当の創設を検討しております。

 以上です。

竹内委員 では、その必要な費用ですが、全額国が負担するのか、それとも、今の児童手当のように事業主や地方も負担すべきなのか。この点につきましては、亀井大臣、藤井大臣、両大臣の御意見をちょっとお伺いしたいんですが。

亀井国務大臣 ちょっと、どこが負担をするのかという区分まで私にお聞きになられましても、その前提についても私とまだちょっと意見がきっちりと調整をされていない状況でありますので。

藤井国務大臣 これは、ちょっと誤解があるのは、マニフェストには国が全額払うとは一切書いてありません。これが一つです。

 それから、きょうは山井さんも来ていらっしゃいますが、厚労省の概算要求には、どういうふうに負担するかということは予算編成過程において検討する、こういうふうに書いてございます。

竹内委員 山井政務官はどのようにお考えですか。

山井大臣政務官 竹内委員にお答えをいたします。

 概算要求では、厚生労働省としては全額国庫負担を前提として要求をしておりますが、その中に、このことに関しましては、予算編成過程を通じて政府全体で制度の具体的内容を決定するというふうに書いております。

 以上です。

竹内委員 これは報道ですけれども、菅副総理は事業主や地方自治体も負担すべしということをおっしゃっているようなんですね、報道によりますと。そういう負担の考え方も児童手当と似ていますし、児童手当ももともと、当初公明党がもう四十年も前から地方議会で提案をして、国に採用されるようになったという経緯がございます。

 本質は、子供は社会からの預かり物で、直接給付をしていこう、こういうことでございましたから、そういう意味では、この子ども手当を先取りしてきたのは公明党の児童手当でございまして、四十年も前からやってきたわけであります。その本質においては、児童手当と子ども手当は変わらないんじゃないんでしょうか。私は同じだと思うんですよね、そういう意味では。ただ、どこが違うかというと、額が違うというぐらいではないかなと思うんですが。(発言する者あり)

藤井国務大臣 今ここから話が出ました。発想が違います。それは、保護者の方の立場だけから見る考えとそれから社会から見る考えと、その違いがございます。

竹内委員 まず、親が子供の面倒を見る、同時に、社会からの預かり物であるという考え方も全く共通していると私は思います。ほとんど差異はないというふうに思っております。そういう意味で、所得制限もありましたし、それから地方や事業主負担もありました。

 こういう財政難の折になってまいりましたから、ここは私の考えですが、財源がないのであれば、従来の児童手当を引き延ばすというような考え方に戻られたらどうかというふうに、これは私の個人的意見でございます、そういう考え方もあるだろう。十二歳までになっておるのを、もう少し金額を多くするとか、あるいは十五歳に引き延ばすとか、そういう手もあるんじゃないかということを藤井財務大臣には申し上げておきたいというふうに思います。

 そこで、いろいろお聞きしたいんですけれども、だんだん時間も迫ってまいりまして、質問通告をしておりますので、日本航空問題につきまして、一千億の資金供与枠をつくったというふうに報道されておられます。日本政策投資銀行は財務大臣の所管であると思いますので、この資金使途と資金需要原因等につきましてどのように認識されておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

藤井国務大臣 所管は国土交通省であることは御承知のとおりだと思いますが、前原さんが中心になりまして、十一月十日だったと思いますが、五省で協議した文書をまとめております。

 それに基づきますと、まず運航に差し支えることはやはり避けなければいけない、こういうことが一つあります。そのために、運航のための経費については政投銀としても考える、ただし年金の問題は別だということを言っております。その文書の上にはっきり書いております。

 運航とは、燃料代とかそういうことであります。年金の問題は全然別だという前提に立っておりまして、そのことを明記して、次のところに、書き方がわからないという人がいるんですが、これはこういうことが書いてあるわけです。法的措置も含めて検討すると書いてあるんですよ。これはどういう意味かと申しますと、今起こっている事態からおわかりのように、まず日本航空の社員なり日本航空自体がみずから年金を引き下げることによって年金に迷惑をかけないような形にするということもあり得るわけでありますから、それを残してあるわけです。ところが、もしそれがだめならば、これは当然、法律をもって対応いたします。

竹内委員 これもきょうの新聞報道でございます。これは産経新聞なんですが、「現時点で政投銀の融資は焦げ付く恐れがあるが、政府支援策では来年の通常国会で特別立法を成立させ、事後的に政府保証を受けられるようにするとしている。」それほど危ないのかと。そして、融資といいながら、これは事後的に保証してというようなことになれば、実態は税金を投入するのとほとんど変わらない話になるのではないか。本当にこれでいいのか。

 つまり、融資をするという以上は、やはり担保があるというだけでは融資できません。返済能力があるかどうかということが最も問われるわけでございまして、そういう意味でさまざまな問題を今抱えておるんですが、こういう安易な資金供与枠を今この時点で、何も決まっていない段階で供与していいのか。この点、藤井財務大臣、いかがでしょうか。

藤井国務大臣 今申し上げましたように、運航に差し支えるという観点だけからこれを見ております。もし、今のようなお話になるとすれば、これは多額な年金という問題が非常に大きく影響していると思います。

 御承知のように、企業年金部分でございますね、根っこの部分は別でございますが、企業年金部分で穴が三千億あると言われておるわけです。そういうものについてどう考えるかによって、今おっしゃったような事態はいろいろと考えられると思いますし、企業再生機構に対して日本航空はこの援助を申請しております。そういうことなどいろいろ含めて、これからいろいろ動いてくると思います。

 もちろん、国土交通省が所管になってやるわけでありますが、私どもの立場からいたしますと、今申し上げましたように、年金部分には一切さわらないという大前提のもとにこのお金を出しているということを申し上げたいと思います。

竹内委員 資料要求したいんですが、国土交通省にはこの一千億の資金使途の中身を提出していただきたい。つまり、何にいつどれだけ要るのか。これはやはり、既に年金に使っているんじゃないかという疑惑があるわけであります。

 私も八〇年代前半までは銀行の融資の実務をやっておりまして、亀井大臣が委員会でおっしゃられました古きよき時代の銀行員として、いろいろな企業を育てながら、なおかつ厳しい目で企業再建もやってまいりましたので、この辺は重要な問題だというふうに思っておりますので、日航の資金使途につきまして資料要求をいたします。

藤井国務大臣 国土交通省の問題であることに加えて、これは委員会としてお決めいただくことだと思っております。

竹内委員 まだまだ議論したいんですが、ちょっと時間ももう迫ってまいりましたので、最後に、中小企業金融円滑化法について私の希望を申し上げておきたいと思います。

 今申し上げましたように、私もバブルの以前のきちんとした融資をやっていた時代のそういう経験もございますので、そういう意味でいうと、今のこの法案が出てくること自体が非常に残念で仕方がないというふうに思っております。

 銀行の経営は、一般的には中小企業融資でつまずくことは余りないんですよね。むしろ、大口融資先への融資で傾くことが多いというふうに思っております。そういう意味では、むしろ大口融資先、大企業へきちっと検査をしてもらいたいというふうに思いますし、この日航の問題とかこういうので債権放棄をぼんぼんやって、それで中小企業は厳しくやっているみたいな話では、絶対に国民の納得はいかないというふうに思うわけでございます。

 しかしながら、かといって中小企業の融資を甘くしていいという問題でもございません。やはり、亀井大臣、性善説とおっしゃっていましたけれども、性善説だけでは融資はできないわけでございまして、本当に悪い方もいらっしゃいますので、本当にその両面を持たなければきちんとした融資はできないというふうに思っております。

 そういう意味では、我々、銀行百年の歴史の中で、昔は本当に鍛えられたんですね。どうやって会社を見抜くか、工場を見抜くか、人物を見抜くか。さまざまな観点から徹底的に、融資というのはどうやるか、金を貸すというのはどういうことかということを本当に厳しく鍛えられて育ってきた覚えがあります。そういう意味では、ぜひ、そういう新しい金融人を、また組織を育てていただけるような金融検査マニュアルにしていただきたいということを希望しておきたいと思います。

 最後に、亀井大臣の御発言を求めて終わります。

亀井国務大臣 全く委員の御指摘のとおりだと私は思います。

 一事をもって判断するわけにいきませんが、聞くところによると、今メガバンクを中心に、委員のように本来の融資業務よりも、当時、バブル時代にそうじゃない形での融資を支店長あたりでおやりになったような方々が、今経営陣の中枢部に大勢入っておられるというようなことも一つ問題だということを私は仄聞したこともあるんです、そういうことは一部のことだと私は思いますけれども。

 委員おっしゃるように、やはり社会的使命を果たしながら、今後金融界が政府からああだこうだと言われないように、またこんな法律をつくられなくてもいいような銀行経営をひとつやってもらいたい、私はこういうふうに思っています。

竹内委員 終わります。

玄葉委員長 先ほどの資料の要求につきましては、政府におきましてしかるべく対応ができるように、委員長から一言申し上げておきたいと思います。

竹内委員 ありがとうございました。

玄葉委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 まず、藤井財務大臣にお聞きをしたいと思います。

 税務行政について、前回私が質問をしたときに、大臣は、税務運営方針、これが税務行政の基本である、こういう明快な答弁をいただきました。民主党はマニフェスト、民主党政策集ですね、インデックス二〇〇九、この中で、そのことに関連をして納税者権利憲章の制定という政策を掲げておられますけれども、これの目的、ねらいという点について、まず説明をいただきたいと思います。

藤井国務大臣 これは、民主党が野党であった時代にも長く勉強をしてまいりました。結局、納税者と課税当局が対等でなければならないのが、現実は、課税当局が上で納税者が下というような運営が行われていた。そして、それを直していく一つの重要な手段として、納税者には権利があるんだと。一例で申しますと、前置主義とか理由を付記しないとか、こういう問題は、これで対等と言えるのかというあたりから始まっておりまして、今二つだけ申し上げましたように、非常に重要な点が、この納税者権利の中の内容の重要な点だと思っております。

佐々木(憲)委員 私ども日本共産党も、今から十七年前、一九九二年二月ですけれども、納税者憲章の提案というものをやっておりまして、この実現のためにずっと今まで奮闘してまいりました。

 当時、税務署による人権無視の税務調査、強権的な徴税というものが大変大きな問題になりました、現在も続いておりますけれども。任意調査というわけですけれども名ばかりで、仕事の都合も聞かず、通知もしないで税務調査に訪れ、権力を振りかざして、たんすをあける、ハンドバッグをあける、こういうことをやったり、例えば、入院給付を受けている業者の命の糧である生命保険、これを差し押さえて解約する、その返戻金を滞納額に充当する。人道上からいうと許されないようなことが発生したわけです。業者も農家も、こういう一方的な、例えば推計課税で事実と異なる修正申告に泣く泣く判こを押させられるとか、少なくともこういう被害が続いてきたわけでありまして、中には自殺に追い込まれた人もいるわけです。

 我々は、今大臣がおっしゃったように、やはり納税者は基本的に対等の主権者として尊重されなければならない、その人たちの権利というものをしっかりと保障することによって初めて納税の義務が果たされるものだというふうに私は思っております。そういう意味で、今回の民主党の提案も、我々はまだ中身は十分聞いておりませんが、方向としては同じだろうと思うんですね。

 こういう納税者権利憲章の制定というのは国際的な流れになっていると思うんですが、OECD三十カ国の中でこういう憲章が制定されているのは何カ国あるか、それから先進七カ国の中ではどうか、この点、確認をしたいと思います。

藤井国務大臣 ちょっと正確じゃないんですが、OECD三十カ国中二十幾つだったと記憶いたしております。

野田副大臣 お尋ねのOECD諸国における納税者権利憲章の制定状況ですけれども、二〇〇八年現在、加盟国三十カ国中二十三カ国が作成、公表しています。

 それから、G7、先進七カ国では、二〇〇九年十一月現在、アメリカ、イギリス、フランス、イタリア、カナダ、五カ国で制定をしております。

 以上です。

佐々木(憲)委員 そういう意味でいいますと、これは日本はおくれていると言っていいと思うんですね。一九七〇年代から八〇年代にかけて、こういう制定が欧米諸国で次々と行われました。例えば、アメリカの納税者の権利章典、フランスの税務調査に関する憲章、イギリスの納税者憲章、カナダの納税者権利宣言、こういうものがどんどんつくられてきたわけです。アジアでも、韓国などでもつくられております。

 私は、この納税者権利憲章というのは大変大事なものだと思いますので、ぜひこれは財務大臣として具体的な提案を行っていただきたい。政府としていつまでにこれを実現していくか、お考えをお聞かせいただきたい。

藤井国務大臣 私は、評判の悪い税務署長というのを一九六〇年代にやりまして、今のお話はよくわかります。随分変えてきたつもりなんです、そのころから。しかし、まだ残っているというのも事実でしょう。それから特に、公務員というか、権力行政を持っていることは間違いないんですが、最も権力行政を持っているのが国税職員なんですよね。だから、それゆえに非常に謙虚であれということは、私はずっと言ってまいりました。

 そういう意味からいって、今の佐々木委員の御指摘は大変大事なことであると思っておりますし、私どもが選挙を戦うに際してお約束したことであります。ただ、平成二十二年度の頭からどうかというようなことについては今お答えしかねますが、民主党の選挙公約であるという事実だけはまず申し上げておき、その間にこれを実行させていただきます。

佐々木(憲)委員 では次に、亀井大臣にお聞きをしたいと思います。

 前回私は、この中小企業金融円滑化法に関連をして、農家や漁業をされている方はどうか、これは適用になると。それで、私のところにこういう訴えが来ているんです。

 高齢者、年金生活者ですね、さまざまな保険料を払って生活が大変だ。借りかえで安い利子になれば、どうにか払っていくことができます。銀行では、年金生活者は借りかえができません。年金者も住宅ローンの借りかえができるようにしていただきたい。

 こういう訴えがあるわけです。

 今度の法案は住宅ローンの条件変更についてでありますが、年齢による制限、これはあるのかどうか、高齢者、年金生活者も対象になるのか、これをお聞かせいただきたい。

亀井国務大臣 ございません。

佐々木(憲)委員 わかりました。

 では次に、三大メガバンクでありますが、この融資が、中小企業向け、しっかりやられているかというと、私は、そうではない、現状は違うんじゃないかと。そこで確認したいんですけれども、三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大メガバンクのグループで中小企業向け貸し出しというのは、九月期中間決算で前の年に比べて一体どういう数字になっているのか、ふえているのか減っているのか、これを確認したいと思います。

大塚副大臣 数字ですので私からお答えさせていただきます。

 まず、メガバンク三行合計ですと、ことしの九月末の中小企業向け融資は百八・八兆円、一年前が百十二・八兆円ですから四兆円減少しております。個別行につきましては、各行の決算短信から見る限り、三菱東京UFJが一・二兆円減少、そして三井住友が〇・九兆円の減少、みずほの場合は、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行を足しますと一・三兆円の減少となっております。

佐々木(憲)委員 これは、亀井大臣、大変大きな減少なんですよ。一年間で四兆円減っているんです。中小企業への資金供給というのは銀行の本来の役割であるとみずほグループの社長も言っていながら、こんなに減っているわけです。なぜこういう事態になっているのか。貸し渋り、貸しはがしというものがかなり横行しているのか、どのように認識されていますか。

亀井国務大臣 もう委員御指摘のとおり、やはり中小企業に対する責任が大きいと思います。大企業の場合は証券市場等の直接資金調達の方法もあるわけですけれども、そういう面からいいますと、メガバンクが現在そういう状況にあることは非常に残念な状況でありますので、そういう意味での努力を促していきたいと思っています。

佐々木(憲)委員 三大グループとも黒字経営なんですね。普通株の公募増資などによって資本増強も進めております。各行とも預金が貸し出しを上回る金余り状況にある。これは貸し出しの体力はあるわけです。それでいながら中小企業の融資というのは減少している。

 今回、中小企業金融円滑化法というのが成立したとして、具体的に中小企業の融資がふえる、こういう保証はありますか。

亀井国務大臣 私は、今までよりも円滑化するであろう、このように思いますが、一つ大きな問題が今ございますのは、中小零細企業等において新しい事業展開、設備投資をしていこうという意欲が今減退をしておるという非常に残念な状況があると思います。私はその点が日本経済における大きな問題ではないかと。そういう意味で、この法案が成立いたしましても、そうした融資を受ける対象の方々が事業に対する意欲を持たなくなってきておるというこの現状をどう変えていくかということが、私は、当面政治の大きな課題ではないか、このように考えています。

佐々木(憲)委員 金融というのは、各企業の営業を、あるいは経営の将来を支えていくものですから、金融だけで解決するわけじゃありませんので、確かに言われるように、各中小企業が経営が成り立つ、その成り立つ前提としては需要がしっかり伸びていく、特に家計を中心とする民需が伸びていくというのが基本だと思うんですね。そういう政策を国がやるかどうか。これはなかなか一朝一夕にはいかないかもしれないけれども、しかし大きな展望として、私は、そういう意味では国民生活優先の、あるいは福祉型の成長路線というものに切りかえていくということが、中小企業にとっては一番成長の近道ではないかというふうに思っております。そういう点では共通の認識があるというふうに思います。

 もう一つ、銀行に対しては、やはり中小企業向け融資の目標ですとか計画とか、そういうものをある程度持っていくようにしていかないと、銀行に丸投げではだめだと私は思います。その点は改善の余地があるというふうに私は思っております。

 それからもう一つは、政府系金融機関、特にこれまで国民生活金融公庫ですとか中小企業金融公庫等が役割を果たしてきたんですが、今政策金融公庫というふうに変わりましたけれども、本来、国民生活金融公庫などは、民間の銀行が相手にしない中小企業が駆け込む駆け込み寺と言われていたわけですね。その駆け込み寺が駆け込まれても拒否するようなことであっては、これはもう全然話になりませんから、そこを改善するのがもう一つの点だというふうに私は思っております。

 その点で、亀井大臣の地元、広島県の中小企業の方がこういう訴えをされているんです。

 これは政策金融公庫の対応がまずいという例なんですけれども、福山市で解体業をしているAさんですが、兄に保証人になってもらいセーフティーネット融資で五百万円の運転資金を要請した。九月八日に経営改善計画書を持って面談したが、その場で公庫の課長に、この経営改善計画はAさんの希望であって、実現する可能性はない、半年か一年先、経営改善が実現すれば融資の道を考えないものではないと言われた。

 本来なら、経営改善計画の何が不十分で、どうすれば融資の対象になるか、亀井大臣が言っているコンサルティングのような、そういうことを援助していくというのが金融機関もやはり必要だと思うんです。

 Aさんは、従業員五人の生活がかかっているから助けてほしい、こういうふうに頼んだけれども、貸せないという一点張りで、その後、新しく開拓した受注先の注文書、これも添付して面接したけれども、公庫としては今後よくならないと判断した、これだけの回答で、融資してくれない。

 それからもう一つ、福山市ですけれども、四十年間建築設計事務所を経営してきたBさんの例です。

 政策金融公庫に三百万円の融資を申し込んで、七つの改善点、理由を言われて断られた。一つ一つそれを改善するということで説明をしたが、聞き入れてもらえなかった。十月八日に決算書、受注工事明細を提出して申し入れた。

 Bさんは、この大不況で資金繰りが困難になった、そのため、家族や従業員の協力のもと、役員報酬の減額、従業員を独立させ、銀行の借り入れ条件も変更するなど努力してきた。現在大手の建設会社や病院などの設計を受注しているけれども、政策金融公庫はこれを評価してくれない、こういうふうに訴えて、銀行は条件変更に応じているのに、政策金融公庫は新規融資を認めないと。この方は、この法案で銀行への義務規定が盛り込まれているが、公庫が協力しないという実態が現にあるんだ、こういう話ですね。

 それから、もう一点だけ。三点目は、愛知県津島市の例ですけれども、鉄工所を経営しているCさんです。

 売り上げ減少のため、融資を受けて、リース料を一括払い、既存融資の借りかえを行って、十年で返済したいと愛知県信用保証協会に申し出たが、税金の分納や条件変更中であることを理由に拒否された。事業計画について、保証協会は、その内容をよい方向に向いていると評価し、事業主の誠実性も認めているようだけれども、税金の分納、条件変更を理由に政策金融公庫は融資を断り続けている。

 こういう事例がたくさんあるんです、もう時間がありませんから言いませんけれども。こういうことは、やはり政策金融公庫の姿勢に問題があるんじゃないか。私は、公庫の総裁にもここへ来ていただいて、この点、改善の質問をしたことがあります。一般論としてはいいことを言うんですけれども、どうも現場がそうなっていないというのが私の実感でありまして、この点、大臣、どのように改善されるか、最後にお考えを聞きたいと思っております。

亀井国務大臣 おっしゃるように、政府系金融機関の果たしている役割というのは、民間金融機関と同様、あるいは、場合によってはそれ以上の重要性があると思います。

 私どもとしては、経済産業省とも本当に緊密な連絡をとりながら、両方がうまく機能していくということについて協議をしておるわけであります。直嶋大臣も、大臣の非常に強いリーダーシップのもとで、そうした金融機関の現場の状況をきちっと改善していくようにというきつい指示もされておりまして、私が聞くところによると、今、大変な取り組みがなされておる最中だ、このように了解をしております。

 ただ、私は今のお話を聞きましてつくづく思いましたのは、そうした職員だけじゃなくて、もう日本人全体にモラルハザードが起きてしまっておるという悲しい悲しい現実があるというように私は本当に思います。そう嘆いてばかりおるわけにはまいりませんので、銀行もあるいは政府系金融機関も、職員を徹底的に、本当に徹底的に鍛え直すということをぜひやっていただきたい。

 私どもの分野については、金融庁ですが、検査監督の主体をそういうところに、コンサルタント的な機能を果たしておるかどうかということが今後の金融検査の、これが眼目だということでおりますので、頑張っていきたいと思っています。

佐々木(憲)委員 ありがとうございました。終わります。

玄葉委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時四分散会


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