衆議院

メインへスキップ



第11号 平成24年3月23日(金曜日)

会議録本文へ
平成二十四年三月二十三日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 海江田万里君

   理事 網屋 信介君 理事 泉  健太君

   理事 糸川 正晃君 理事 岡田 康裕君

   理事 岸本 周平君 理事 竹下  亘君

   理事 山口 俊一君 理事 竹内  譲君

      五十嵐文彦君    打越あかし君

      江端 貴子君    緒方林太郎君

      大串 博志君    大山 昌宏君

      木内 孝胤君    楠田 大蔵君

      小山 展弘君    近藤 和也君

      菅川  洋君    鈴木 克昌君

      中塚 一宏君    中林美恵子君

      橋本  勉君    初鹿 明博君

      花咲 宏基君    藤田 憲彦君

      古本伸一郎君    三谷 光男君

      三村 和也君    森本 和義君

      あべ 俊子君    北村 茂男君

      齋藤  健君    丹羽 秀樹君

      西村 康稔君    三ッ矢憲生君

      村田 吉隆君    山本 幸三君

      斉藤 鉄夫君    佐々木憲昭君

      豊田潤多郎君    田中 康夫君

    …………………………………

   国務大臣

   (金融担当)       自見庄三郎君

   内閣府副大臣       中塚 一宏君

   財務副大臣        五十嵐文彦君

   内閣府大臣政務官     大串 博志君

   財務大臣政務官      三谷 光男君

   政府参考人

   (金融庁総務企画局長)  森本  学君

   政府参考人

   (金融庁監督局長)    細溝 清史君

   財務金融委員会専門員   北村 治則君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二十三日

 辞任         補欠選任

  小野塚勝俊君     打越あかし君

  大串 博志君     初鹿 明博君

  平岡 秀夫君     橋本  勉君

  古本伸一郎君     大山 昌宏君

  三谷 光男君     花咲 宏基君

  竹本 直一君     あべ 俊子君

  野田  毅君     北村 茂男君

同日

 辞任         補欠選任

  打越あかし君     小野塚勝俊君

  大山 昌宏君     古本伸一郎君

  橋本  勉君     平岡 秀夫君

  初鹿 明博君     大串 博志君

  花咲 宏基君     三谷 光男君

  あべ 俊子君     竹本 直一君

  北村 茂男君     野田  毅君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 保険業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六号)


このページのトップに戻る

     ――――◇―――――

海江田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、保険業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局長森本学君、監督局長細溝清史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

海江田委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江端貴子君。

江端委員 おはようございます。民主党の江端貴子でございます。

 本日は、財務金融委員会にて質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。私は財務金融委員会では実は金融関連の議案で質問することが多く、本日も自見大臣にお越しいただきまして、ありがとうございます。質問の時間も十五分と限られておりますので、早速質問に入らせていただきます。

 まず最初に、今回の保険業法等の一部を改正する法律案の第一条関係は、金融審議会の中に昨年設置されました保険会社のグループ経営に関する規制の在り方ワーキング・グループでの審議を踏まえて御提案をされているかと思いますけれども、そもそもこのワーキング・グループを設置しようとした経緯、背景について教えていただけますでしょうか。

自見国務大臣 おはようございます。江端議員にお答えをさせていただきます。

 近年、少子高齢化や国民のニーズの変化等、国内の保険市場を取り巻く環境の変化を受けて、我が国の保険会社が海外に進出を図る事例が増加をしておりまして、そういった状況も一方ありますし、また、国内でも保険会社の再編あるいは統合の動きが進展をいたしております。

 このため、今先生が言われましたように、金融審のもとに保険会社のグループ経営に関する規制の在り方ワーキング・グループを設置させていただきまして、このような保険会社のグループ経営に関する規制について、今申し上げました国際化している、あるいは少子高齢化がずっと進んでいる、そういった社会構造の変化の中で、今日的なそういった視点から見直しを行う必要があると判断したことから、昨年三月、私から金融審議会に対して諮問を行い、専門的な調査審議を行うためのワーキング・グループを設置させていただいたところでございます。

江端委員 今、社会構造の変化があり、また市場環境の変化があったという御答弁がございました。

 少子高齢化の進展による人口減少や、あるいは景気悪化の影響、また最近は若者を中心とした自動車離れということがありまして、国内の保険会社も市場を海外に広げざるを得ないということがあるかと思います。また、規制環境の変化によって、業界内の再編、グループ経営の効率化、サービス強化を図るということが顧客に対するきめ細かい対応につながるということだと思います。

 日本の保険会社がその活動の場を広げ、またさらに効率化あるいはサービス強化を図るということは大変意義があることだと思いますけれども、しかし、そのことが実際の保険の契約者あるいは国民の皆さんにとってどのような意味があるのかということは、なかなかわかりにくいことだと思います。

 そこで、あえてお伺いしたいのですけれども、今回の保険業法等の改正により、国民がどのようなメリットを享受できるとお考えでしょうか。お願いいたします。

自見国務大臣 先生の御質問でございますけれども、本法案は、今の時代に合った保険業法に変えていこう、あるいは規制緩和をしていこう、こういう趣旨でございますが、そういったことを通じて、我が国の保険会社が、例えば外国の保険会社の買収やグループ内での事業再編を円滑に行うための規制の見直し等を盛り込んでおります。これらの保険会社の経営基盤の強化や業務の効率化が図られるということは、ひいては保険契約者の利便性あるいはサービスの向上につながっていくものでございます。

 そういった意味で、先生は、ちょっと見えにくいというふうな御指摘でございましたけれども、しかしながら、今申し上げましたように、規制見直しの項目、もう一々は申しませんけれども、あるいは、海外で、日本の保険会社が海外の実情に合ったように少し規制緩和をしていただきたいという要望が昔から来ておりましたので、そういったことをきちっと通じて、保険会社の経営基盤を強化することは、ひいては保険に入っておられる国民のサービスの向上につながるわけでございますから、そういった意味で、我々は、そういった保険契約者の利便性やサービスの向上につながるものだというふうに考えております。

江端委員 経営基盤の強化が、すなわち顧客、契約者の利便性あるいはメリットにつながるというような御答弁だったと思います。

 ここから、法案の中の、外国保険会社の買収等に係る子会社の業務範囲規制の見直しに絞って少し質問をさせていただきたいと思います。

 もしあれでしたら、大臣、御答弁はここまでで結構でございます。

 さて、保険会社の海外マーケットへの進出という話がありました。アジアや欧米を中心とした海外マーケットへの進出ということで阻害要因となっていましたのが、今回の法案の対象となっています外国保険会社の買収等に係る子会社の業務範囲規制です。保険業法の第百六条で規定されておりますけれども、保険業を行う外国の会社に限るということで、外国の会社を子会社としようとする場合、当該外国の会社の子会社等は保険会社が子会社とすることができる会社でなければならず、その営むことができる業務は限定されるとされています。

 例をとりますと、例えば、アジアにおいて保険会社を買収しようとしますと、自動車保険について、保険会社がみずから自動車修理工場を保有しているというような場合があります。これは、悪質な修理工場もある中で、保険会社が自衛手段としてみずから修理工場を持つということになるわけですけれども、こうした会社を買収する場合、今の規制では、修理工場を事前に売却しなければならない。これは、入札条件に入れる場合、そういった規制がない外国保険会社に対して交渉上不利になりますし、入札期間が短期間で、調査、確認に時間を要する場合には、入札が不可能となる場合もあるわけです。

 ワーキング・グループの報告書によれば、外国保険会社の買収において規制外の子会社が含まれていた例として、二〇〇七年六月の東京海上日動のアジアジェネラルホールディングスリミテッド、この場合は、投資会社あるいは不動産開発、レンタカーの事業など、いわゆる規制外の子会社が二十一社ございました。また、同じく、二〇〇八年の十二月の同社によるフィラデルフィア・コンソリディティッド社の例が挙げられておりますけれども、この会社におきましては、資産管理会社あるいは保険料の貸付会社など、ほか四社が子会社としてあったということで、これを事前売却して買収したということで、これはうまくいった例ですけれども、これらの案件の陰に、事前に潰れている案件が相当数あるということで、それが今回の、海外市場に進出する際にこういった規制を外してほしいということにつながっているのかと思います。

 今までは、認可申請までの間に当該会社が子会社の処分をするということなんですけれども、こういった、保険会社の買収において規制外の子会社が含まれていた場合、それはあくまでも企業努力に任されていたということなんでしょうか。それとも、何か監督官庁として指導を行ったケースはあるのでしょうか。

細溝政府参考人 お答えいたします。

 我が国の保険会社が外国保険会社を買収するといった場合に認可が必要でございますが、その認可申請時点で、当該外国保険会社の傘下にある子会社に業務範囲を満たさない子会社が含まれている場合、これは、監督当局としましては、当該子会社の売却等により規制に適合させるという指導をすることになります。

 ただ、基本的には、保険会社が買収する際には、そこの認可申請の前に、法令への適合性をみずから検討され、何らかの対応をされているようでございまして、これまでそういった指導を行った事例はございません。

江端委員 今までは、認可申請までの間に当該会社が子会社の処分をしており、実際に何か清算をしたといった事例はないということですね。

 さて、今回の見直しでは、子会社となった日から、原則として一定期間、当初五年の保有を認め、それまでの間に、子会社に対して所要の措置を講ずるとしています。一定期間内にその処分が困難である等の事情が認められる場合、その期間を延長するとしておりますが、どのような事情を想定しているのか。また、内閣総理大臣の承認となっておりますが、その手続のプロセスはどのようなものを想定しているのか、お教えください。

森本政府参考人 お答えいたします。

 外国保険会社の買収後五年以内に、業務範囲規制を満たさない子会社を処分等ができないというやむを得ない事情でございますが、例えば、期限内に子会社株式を売却することを決定しておったわけですが、期限直前に相手方の事情により売却できなかったケースなどが考えられます。

 また、そうしたやむを得ない事情の承認の手続に当たりましては、保険会社からの申請を受けまして、金融庁におきまして、当該やむを得ない事情があるのかどうか、現地の事情を必要に応じ、海外当局とも連携しながら判断してまいりたいというふうに考えております。

江端委員 今お話がありましたように、売却ということで手続を進めていても、急速な変化があり売却できない、あるいは現地の資本市場が整備されていないというような理由があった場合ということで、プロセスとしては、その現地の方もしっかりと確認をするというような手続も入れてやっていく、それで一年ごとの承認をとっていくということで理解をさせていただきたいと思います。

 次に、大口与信規制の上限値との関係についてお聞きしたいと思います。

 保険会社の買収というと、取得する株式の保険会社の総資産に占める割合が、大口与信規制の上限値を超えるという可能性があるかと思うんですけれども、今回の対応によって、どのようにこの上限値を超える場合を対応されるのか、このことについてお聞かせ願いたいと思います。

森本政府参考人 お答えいたします。

 保険会社の大口与信規制は、この株式の保有も含めまして総資産の一〇%が上限ということで、内閣府令で定められております。このため、先生御指摘のとおり、外国の保険会社を買収しようとする場合に、この大口与信規制の上限を超えるケースも考えられるわけでございます。

 そうしたことから、今回、この点につきまして、子会社の業務範囲規制とともに、金融審の保険会社のグループ経営に関するワーキング・グループにおきまして検討していただきました。この結果、報告書におきまして、事業リスクの側面が強い株式の取得につきましては、「大口与信規制の対象から除外することが適当である。」といった報告書をいただいております。

 したがいまして、私どもといたしましては、この法案が成立いたしますれば、それに合わせまして大口与信規制の内閣府令を、そうした趣旨で改正してまいりたいというふうに考えております。

江端委員 今のお話ですと、この保険会社の買収による取得というのは、本業の収益機会拡大のためになされるものであって、資産運用に係る信用リスクとは異なるということを背景とされているんだというふうに思います。

 内閣府令で出されるということで、この点も、保険会社においては破綻によって契約者の保護に欠けるようなことが起きてはならないわけで、これから、外国保険会社が非常にリスクの高い会社を持っていた場合などの親会社への影響など、国内外の金融情勢や保険会社のリスク管理体制の変化などを注視していかなければならないということを述べまして、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

海江田委員長 次に、あべ俊子君。

あべ委員 おはようございます。自由民主党、あべ俊子でございます。

 本日は、保険業法の一部改正案に関して質問させていただきます。

 特に、保険募集の再委託についてでございます。今回、このことに関しましては、再委託のあり方ということで、平成十五年、規制改革推進三カ年計画の閣議決定の前にも議論があったところでございます。

 その議論の内容といたしましては、業務の適切な実施を確保できなくなるおそれがあるのではないか、保険会社がみずから委託していない保険代理店の保険募集に関する賠償責任まで負うことになるのではないか、多くの保険代理店を傘下に持つ総代理店は強い販売力を有するようになって、保険会社のコントロールがきかなくなるのではないか、そういうことで、措置困難との結論に達したわけでございます。

 私は、今回、この保険募集に関しての再委託、どういうふうに決まったのか、また、再委託をすることによって、契約者の方のメリットとは一体何か、これを教えていただきたいと思います。大臣、よろしくお願いします。

大串大臣政務官 お問い合わせをいただきました。

 今回の再委託に関する経緯も、今お尋ねがありましたけれども、これは、金融審議会において、保険会社のグループ経営に関する規制の在り方ワーキング・グループにおいて、損害保険協会の皆様からいただいたところであります。これを受けて、私たちも検討してきたわけでございまして、今言われたように、いろいろな論点がございます。

 それで、契約者についてどのようなメリットがあるのかということでございましたけれども、委託、そして再委託という関係が今回可能になります。それにおいて、損保会社、今グループ化がかなり進んでおりますけれども、グループ内における業務の効率化ができるのが一つ考えられると思います。

 さらには、グループの中でもいろいろな経営がございますけれども、比較的人材資源の豊富な保険会社において、保険募集を管理する段階において、保険募集人に対する教育、管理の質がよくなる、行き届くようになるといったことも考えられるというふうに思っています。

 こういった効果を通じて、契約者にとっても、事故時や、あるいはそれ以外のときも、相談とか照会に対してさまざまなサービスの向上が図れるのではないかというふうに思っておりまして、そういったメリットから、いろいろなことを考えてきた次第でございます。

あべ委員 おっしゃっていることが、契約者にとってのメリットとはちょっと聞こえなくて、経営者にとってのメリットばかりが重点を置かれていたかのように思うのですが、すなわち、強い販売力を大手の保険会社が持つことによって、それが本当に契約者にメリットになるかという説明が今なかったわけでございますが、そこをもっと明確にしていただきたいと思います。

大串大臣政務官 御案内のように、損保会社、この数年のうちに相当なグループ化が進んできております。グループ化の中で、それぞれ区々に損保の商品の販売網を持ってやってきているわけであります。

 もちろん、そのグループ会社の中の、そのグループ化における一つ一つの会社においては区々の経営がなされていて、強み、弱みもそれぞれございます。それぞれのある中で、ただ、グループ化してきて、その中で業務の効率化を図り、あるいは業務の向上を図ってきているという面があります。

 それを、保険を募集するという段階においても、今申し上げたような、業務を効率化してきたメリットとか、あるいは業務を強化してきたメリット、こういったものが保険募集の段階においても均てんされていくといったことが、最終的には保険契約者の皆様にも行き届くということになるんじゃないかというふうに考えております。

あべ委員 話がつながっていません。

 すなわち、グループ化が行われることによって効率化があり、顧客の抱え込みができるというところまではわかりましたが、契約者にとってのメリットが全く整理されていない。これは、どこから要望が来て、今回グループワークを立ち上げたわけですか。

森本政府参考人 お答えいたします。

 保険募集の再委託の検討は、今回は、グループ経営の進展に応じた規制の見直しの要請という形でなされておりまして、例えば、金融審議会の第一回の保険会社のグループ経営に関するワーキング・グループにおきまして、日本損害保険協会からそうした意見の表明もあったところでございます。

あべ委員 すなわち、契約者からのニーズが直接出てきたわけではないということはわかっているわけでございまして、そうしますと、契約者をどう守るかということが私たちは一番気になるところでございます。

 特に、再委託をしていくことによって、代理店が、しっかりとその情報が伝達できるのか。前の、平成十五年の議論のときにも出てきたわけでございますが、保険代理店の募集に関する賠償責任をどこまで負うことができるのかということが議論になったわけでございます。そうしたときに、この許可の認定、さらには詳細部分を、どのようにして契約者を守ろうとしているのかということが大切になるのではないかと思っております。利用者保護をやはりぜひともしていかなければいけない。

 ここで、大臣にお尋ねいたします。自見大臣、よろしいですか。

 この保険募集の再委託、特に、契約者を守るという観点から、私は、このことに関してはガイドラインや基準を設けるべきだと思いますが、大臣、いかがお考えですか。

大串大臣政務官 まず、事実関係を私の方から御報告させていただきたいと思います。

 今御発言がありましたように、募集人を通じて契約者の皆さんの立場を守っていく、これは非常に大切なことだと私たちも思っておりますので、今るる言われたようなことに対する対応として、こういうことを考えています。

 一つは、保険会社が委託された募集を保険募集人に再委託する場合には、最初に委託した保険会社の、もともとのところですね、許諾を要することとするということが一つ。さらには、委託者である保険会社は、再委託者に対して、保険募集人との再委託契約の変更や解除を求めることができることとするなど、実際に募集を行う再受託者における適正な保険募集を確保するための措置を講じなければならないこととするとか、今賠償のこともありましたけれども、実際に募集を行う再受託者が保険契約者に加えた損害の賠償の責任については、委託、再委託を行う保険会社の双方が負うこととすること等を考えています。

 さらに、再委託に関しては、当局の認可を要件とし、適切な保険募集を確保するための体制が構築されているかということをしっかり確認する体制をとっていきたいというふうに思っています。

 こういったことを通じて、当局としても、契約者の保護に欠けるようなことがないように万全を尽くしてまいりたいというふうに思っております。

あべ委員 大臣にもお尋ねいたします。

 契約者、この方々をお守りする利用者保護の観点から、この詳細に関して、やはりガイドラインや基準を金融庁として出すべきだと思いますが、大臣、いかがですか。

自見国務大臣 詳略は大串政務官の方から御説明があったわけでございますが、先生よく御存じのように、金融庁の大きな使命は、やはりフェア、トランスペアレンシー、そして活力あるということと同時に、契約者あるいは利用者の保護ということが近代の金融庁行政の非常に大事なところでございますから、そういったことを踏まえて、再委託による保険募集が実際に認可された場合には、保険契約者、利用者でございますけれども、保護に欠ける事態が発生しないように、先生から、ガイドラインをつくったらどうか、いろいろな御提案があったわけでございますから、そういったことを含めてしっかり検討させていただきながら、保険契約者の保護に欠ける事態が発生しないように、当局としては、適切、きちっと監督してまいりたいというふうに思っております。

あべ委員 答えがちょっと曖昧でした。方向性はわかりましたが、やるかやらないかでございますので、基準やガイドラインを、大臣、利用者の保護の観点から進めるかどうか。進めるか進めないか、その一言だけで結構でございます。

自見国務大臣 当然、私が今申し上げました利用者、この場合保険の契約者の保護に欠けることがないように万全を、適切に監督してまいりたいということでございますから……(あべ委員「やる」と呼ぶ)やるという先生御指摘の点につきまして、考えていきたいというふうに思っております。

あべ委員 自見大臣の力強いお言葉、ありがとうございました。

 続きまして、少額短期保険業者にかかわる規制の見直しに関して質問させていただきたいと思います。

 今回の見直しに当たって、現在の特例をそのまま延長するのではなく、当初の経過措置期限経過後に当たる平成二十五年四月一日以降の契約者に関しては、上限金額、本則の五倍から三倍へと引き下げることとしているわけでございますが、それでも本則より大分高いわけでございます。

 私が気になるのは、この少額短期保険業者に関して、やはり、さきに述べたとおり、保険会社と遜色ない金額の契約を持っているところが多くあるにもかかわらず、一定の供託金制度はあるものの、生保、損保のようなセーフティーネットがないということでございます。

 このセーフティーネットに関して、きちんと整備する必要があるのではないかということはずっと言われているわけでございますが、これに関しては前向きに検討していただけるんでしょうか。

森本政府参考人 お答えいたします。

 少額短期保険業者の制度は、先生御存じのように、従来規制のかかっておりませんでしたいわゆる共済事業を、契約者保護の観点から規制の対象にしたものでございまして、しかし一方で、少額短期であるということで、参入要件、規制の内容等はそれに応じたものにしておるわけでございます。

 そうしたものの一環として、保険契約者保護機構の対象にはあえてしていないという状況でございまして、私どもといたしましては、そうした少額短期保険業者の業務の状況を引き続き見てまいりたいというふうに考えております。

あべ委員 何を見ているのかよくわからないんですが、セーフティーネットに関しての整備はしないまま放置をするということなんでしょうか。それとも、セーフティーネットに関して、金融庁として責任を持ってこれから取り組んでいくということなんでしょうか。それをお答えいただきたいと思います。自見大臣、いかがですか。

大串大臣政務官 今お話がありましたように、少額短期保険業者に関しては、これまでの法規制の変更の中で、一定の特例も入れながら、現在の状況にあるわけでございます。

 それと、いわゆる契約者保護機構のセーフティーネットのあり方の話ですけれども、私たちでも、契約者を保護していく何がしかのセーフティーネットを持つということは非常に大切なことというふうに思っています。一方で、一般の生命保険契約者保護機構が存在している現状もございます。これとの兼ね合いで、どのようなセーフティーネットをしていくかというのは、セーフティーネットの必要性と、そして少額短期保険の今後のあり方等も見ながら、しっかり検討していきたいというふうに思います。

あべ委員 今おっしゃった今後のあり方というのは、これから先、金融庁は、許可特定保険業者も含めて、どういう方向性に見直していくんですか。縮小するんですか、廃止するんですか、統合するんですか。どうするんですか、方向性を教えてください。

大串大臣政務官 保険業法の改正以降、それまでいろいろな形で、保険業法の外で、いわゆる共済も含めて業務を行っていた方々に対して、例えば少額短期保険業者という枠組みとかあるいは特定の枠組みとかを通じて、今、業務を行っていただいている状況にございます。

 そういった中で、保険というものの機能、さらには、それがどういうふうに消費者の皆様にメリットを均てんしているのかということもよくよくにらみながら、そして、消費者の皆さんの保護に欠けることがないようにというような視点もきちんと持ちながら考えてまいりたいというふうに思いますが、当面においては、現在のあり方において、それらの保険あるいは特定の業者の方々の状況がどうかというのをきちんと見定めていきたいというふうに思っています。

あべ委員 当面とはいつまでですか。

大串大臣政務官 きちんと私たちとして責任を持って判断ができるというそのときに至るまで、きちんとした検討をしていきたいというふうに思います。

あべ委員 責任を持って判断するまでに、どういう情報が必要だと思われていますか。

大串大臣政務官 各種業者の皆様の業の状況、もちろんいろいろな、財務状況も含めた業の状況もありますでしょうし、それらの方々が保険契約者の皆さんとの関係においてどのような保険契約を届けていらっしゃるかというような状況等々もありましょうし、そういったことをきちんと見定めていきたいというふうに思います。

あべ委員 現在、その情報は収集中ですか。

大串大臣政務官 金融庁の検査監督機能は法律に決められております。私たちの平素より持つ監督等々の機能の中で、必要な情報は収集しながら、一方で、制度をつくる部局もございます、そういったところでもきちんとした情報を集めながらやっていきたいというふうに思います。

あべ委員 非常にお答えが曖昧なのでございますが、業界の適正な競争を私は促すべきだと思っておりまして、そういう観点から、やはり適正な制度設計を進める必要があるのではないかと思うわけであります。

 今回、再委託に関しては認める。しかしながら、少額短期保険業者の部分に関しては当面の間という曖昧なことでは、ビジネスモデルも描けないわけでございます。これはやはり、適切な制度設計を進めるという方向性、すなわち適切な競争を促すということの考え方でよろしいんでしょうか。

大串大臣政務官 確かに、今、業を行っている方々においては、予見可能性があった方が業を将来考えるにおいてもいいという面はあろうかというふうに思います。一方で、業法を変えていく中で、いろいろな激変緩和をしなければならないという要請もあります。そういったことを両様にらみながら、かつ実態をきちんと確認しながら、責任のある形で判断ができるようにしたいというふうに思います。

あべ委員 両方にらみながら、判断基準が非常に曖昧で、私はそこが一番無責任なのではないかと思っております。当面という形でずるずるするような形では、本当に保険業界における適正な競争を促すことができないということを考えたときに、これは、この少額短期保険業者を残す方向なのか残さない方向なのかという方向性だけでもわからないわけですか。

 自見大臣、いかがですか。

自見国務大臣 先生御存じのように、制度導入以前に共済事業を行っていた少額短期保険業者については、激変緩和措置として、平成二十五年の三月末までの間、本則の五倍、医療保険の場合は三倍でございますが、保険金額の保険を引き受けることができるというふうにさせていただいたわけでございます。

 そういった意味で、これは、どの方向かというと、やはりそのニーズがある、あるいは社会的な、我々は基本的に自由主義社会でございますから、国家がこういう方向に行きなさい、ああいう方向に行きなさいというのは、やはりそこにニーズがあって、自由主義社会で、やる人がおられれば当然、これは例えばペット保険なんかが入っていると私は思うんですが、ペットは、今確かに、都市ではペットを飼う人も大変ふえてきたというようなこともございますし、社会の変化によっていろいろなニーズも出てくるわけでございますから。

 そこは、やはり自由な経済でございますから、しかし同時に、これは保険でございますから、今さっき言いましたように、安全ということも大事でございますし、確実ということも大事でございますから、そういったことを含めて、金融庁としてもしっかり監督をさせていただきたいというふうに思っております。

あべ委員 大臣、何か、自由社会でありながら、監督しながら安全性も確保という話でございますが、金融庁の役割としては、私は、ある意味、自由市場主義ということであれば、保険会社の適切な競争を促すという観点と利用者保護の観点、この二点が一番重要だと思っております。

 特に、この少額短期保険に関しては守るべきだというふうに大臣はお考えですか。もう政府が渡した紙を読むのは結構でございますので、大臣としてのお考えを聞かせてください。

大串大臣政務官 事実関係をまず私の方から御報告させていただきます。

 先ほど、少額短期保険業者を残すのかという御趣旨の御質問がございました。これは、一連の保険業法の改正の中で、制度として少額短期保険業者というのを導入したわけであります。そういう意味においては、これは制度として導入しておりますので、生きていく制度として私たちは考えているところでございます。

 一方で、激変緩和も必要でありましたところから、今般のいろいろな改正の中でも、三十年三月まで、今の保険上限を引き上げるという意味での激変緩和はしておりますけれども、制度としては、これまでいろいろ変更をしてきた保険業法の中でも、少額短期保険業者においては位置づけているということでございます。

あべ委員 ですから、そのように少額短期保険に関して位置づけていくのであれば、セーフティーネットの整備が必要なのではないかと私は申し上げているわけです。

 ですから、このことに関してセーフティーネットの整備を前向きに検討されるということでよろしいですか。

大串大臣政務官 セーフティーネットに関しては、先ほどるる御報告を申し上げているとおり、一般の保険会社に対する保護機構も、これまで、累次のいわゆる保険会社の破綻あるいは危機的な状況等々を踏まえながら、契約者保護もきちんとできるようにという流れの中で整備してきた経緯がございます。

 そういうふうに、先ほどおっしゃった、適正な競争を図りながら、推進しながら、一方で契約者の皆さんの保護を図るというのは、保険業法の考えるところでございまして、一般的な基礎であります。

 こういった状況を見ながら、少額短期保険業者の状況や展開も見ながら、必要に応じて考えていきたいというふうに思います。

あべ委員 何度聞いてもお答えは出てこないのかもしれませんが、やはり、この業界に関して、適切な競争を促し、少額短期保険の存在意義があるのであれば、利用者保護の観点から、セーフティーネットを前向きにぜひ御検討いただきたいと思うわけであります。

 最後の質問になりますが、民間保険会社の広告に対する金融庁の指導についてでございます。

 これは、自見大臣の非常に温かいお志と前向きな医療者としての心がけで、昨年でございますが、十二月二十日、金融庁監督局保険課長の名前で、保険募集用の資料の適正表示についてという文書が各協会宛てに出されたわけでございます。私は、これは利用者にとっては非常に重要な項目だったと考えております。

 しかしながら、ここのところの再検証を勧めた文書におきまして、どれぐらい再検証されたんだろうかということと、さらには、保険課長の名前で出した文書というのはどの程度の強制力があるのか、保険会社が再検証するかどうかは任意なのかというところをちょっと教えていただけますでしょうか。また、文書を無視した場合に何らかの処分というのはあるのかということを教えていただきたい。

細溝政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年十二月二十日に、委員御指摘のとおり、保険課長名でのそういった文書を発出し、各業界に要請をしております。

 保険業界に対しましては、そもそも、保険会社向けの監督指針で、募集用の資料、広告について、表示媒体や商品の特性に応じた適正な表示を確保するための措置が講じられているか、講じなければいけないというところがポイントになっておりまして、今回、民間医療保険の募集広告に係る議員からの問題の指摘を受けて、保険課長から、この監督指針にのっとってきちんと各社が具体的にやっているかどうかを検証すべしということを命じたものでございます。

 したがいまして、形式は保険課長名通達ではございますが、中身は監督指針にのっとったものということでございます。

 現在、全ての会社から自主点検の結果の報告があり、その分析を進めているところでございます。中には問題がある表示もございます。それらにつきましては、各保険会社において修正または廃止するといった対応をとることとなっております。

あべ委員 ありがとうございます。

 特に、保険を皆さんが安心のために買われるといったことを考えたときに、客観的でわかりやすい情報が提供されるということは非常に大切なことだと私は思います。十二月二十日付で、自見大臣の、医療者としてやはりここの部分は明確にしてさしあげないと国民が保険がわかりにくいという観点で出されたことの意義は非常に大きいと思っております。

 それを考えたときに、今回の課長通達のこの文書は、今金融庁が出している「保険会社向けの総合的な監督指針」という本文がございますが、自見大臣、ここの部分も書きかえた方がいいと思いますが、いかがですか。大臣、大臣。

海江田委員長 ちょっと待ってください。大臣は後から答弁してもらいますが、その前に、まず、細溝監督局長。

細溝政府参考人 業者に対する指導の体系につきまして、一言事実関係を御説明したいと思います。

 保険会社に対しましては、保険業法、それからその施行規則、そして監督当局が出す監督指針、検査マニュアルといったものがございます。そして、こういったものは、できるだけいろいろな事例に対応できるように、それぞれのところで、抽象的な書き方ではございますが、書いてございます。

 ただ、それをいかに具体的に書くか、具体的にするかというのは、各保険会社がそこをしんしゃくしてやることになっております。

 それは、なぜそうなっているかというと、仮に不適正な事例があった場合に、個別で書いてございますと、それを裏読みされる可能性もございます。したがいまして、ある程度抽象的に書いて、そういったことが守られているかをきちんと具体例で判断していくという体制をとっております。

 といったことで、こういった具体例を監督指針に書くということは通例行われておりません。

あべ委員 具体例かどうかは、私は、契約者を保護する観点から決定すべきだと思っております。特に民間医療保険に関しましては、誰でも入れるけれども誰にも支払わない民間医療保険とやゆされる、そういう商品もございますし、例えば、がん保険といいながら、本人にがんの告知をしていなければそれは支払われないなど、やはり契約の際の中身の説明が足りないということがいろいろなところから出ているわけであります。

 例えば、保険の中にも、その手数料部分が厚いところと薄いところがあるのは御存じだと思いますが、これをもっと明確にすべきではないかという議論もあるわけであります。

 二〇一一年、ニューヨークでは、保険契約における代理店の手数料を明確にするということが出されました。これがなぜ決まったかといえば、すなわち、説明している側の人間が何となく手数料が厚い側の商品を勧めていく、しかしながら、実際の契約内容はどうなのかということが消費者にはわからないわけでございます。

 そういうことを考えたときに、民間保険会社の広告に関して、監督指針を詳細に書くべきではないという金融庁の政府参考人の回答は、私は、まさに役所答弁であると思っております。

 自見大臣、医療者として、ここの部分はもっと明確にすべきだと思いますが、利用者保護の観点から、この監督指針はぜひ書きかえるべきだと思いますが、いかがお考えですか。

自見国務大臣 あべ俊子先生も医療人として日本とアメリカでいろいろ御活躍されたわけでございまして、私も、先生からこの御質問をいただきまして、実際、医療人として、先生も御存じのように、平成十八年の七月二十七日に厚生省の水田保険局長から要請文が出ておりまして、その中に、「公的医療保険の保障範囲について消費者の誤解を招かないよう、客観的事実に基づく正確な記述を行うこと。 例えば、公的医療保険においては、定率の自己負担のほか、高額療養費制度により、所得に応じた自己負担の上限が設けられていること等。」と書いてあります。

 今、これはたしか一般に八万一百円が上限だと思いますけれども、日本は今、公的医療保険は世界で一番だと申しますが、例えば、一月に一千万円の医療費がかかっても、約十八万円までの自己負担をすればいい。このすぐれた制度が、意外と、PRといいますか、一般の方に知られておりませんで、私も医師としてそのことを何度も痛感したもので、先生からの御質問を受けたときに、これはきちっと、たまたま金融の方に来させていただいたわけでございますから、しっかりそこは、保険会社が、保険業法の規定により、保険契約等に関する重要な事項について誤解される表示をすることは禁止されておる、こういうことがございますので、実は、損保業界、生命保険業界等々に課長の要請文を出させていただいたところでございます。

 今回の指導は、このような法令が適切に遵守されているかどうかについて保険会社等にみずから検証することを求めたものでございますが、ガイドラインについても見直すべき点があるかどうか、私も医療人でございますから、しっかり検討をさせていただいて、現実には、今先生言いましたように、一般国民というのはなかなか知識もないわけでございますから、やはりそこはきちっと説明をしていくということが大事だと思いますし、仮に今回の指導も無視して広告等の適正な表示を確保するための体制整備を怠って不適切な表示を行った会社があった場合には、金融庁としては、びしっと厳正に対処することにしたいと思っております。

あべ委員 大臣、ありがとうございます。

 答弁書を真面目に読んでくださって、私の質問に対しては余り答弁してくださらなかった感はございますが、監督指針、ぜひとも書きかえてください。

 時間になりましたので、終わります。

海江田委員長 次に、斉藤鉄夫君。

斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫です。

 まず初めに、自見金融担当大臣に、AIJ投資顧問のことについて質問させていただきます。

 本日早朝、強制捜査がAIJ投資顧問に入ったというニュースが流れております。いよいよ司法の手に、その範囲に入ったわけでございますが、これまで監督する立場にあった金融担当大臣として、このことをどのように感じておられるかということをまず最初に質問させていただきます。

自見国務大臣 尊敬する斉藤先生からの御質問でございます。

 御指摘のように、証券取引等監視委員会がことしの一月から実施しておりましたAIJ投資顧問及びアイティーエム証券に対する検査の結果、虚偽告知等の法令違反が認められたとして、昨日、三月二十二日でございますが、監視委員会より行政処分を行うように勧告をいただきました。

 もう先生御存じのように、これは私、何度も申しましたけれども、証券取引等監視委員会は独立性が法律上担保されておりまして、私の指示、命令というのはできないことになっておりまして、なおかつ委員長さんは検事さん、あと弁護士さんと会計士さんだ、こういうふうに聞いておりまして、国会承認人事でございます。これはもう御存じのように、やはり自由主義社会ではどこまで公権力がビジネスに介入していいかということがあるわけでございますから、きちっとそこら辺でこういう制度はできておるんだろう、こう思っておるわけでございます。

 ですから、監視委員会からの報告ではなくて勧告を受けて、実は、金融庁では、本日早朝、AIJ投資顧問の登録の取り消し、アイティーエム証券に対する業務停止命令六カ月を発出するとともに、同社に対して顧客資産の保全が円滑に進むよう業務改善命令を発出したところであります。

 また、監視委員会は、本日、三月二十三日でございますが、今先生が言われたように、強制捜査に着手したと聞いておりまして、これによりさらなる事実関係の解明が進むことと期待をしております。

 強制捜査といいますと、先生も御存じのように、裁判所に願い出れば、もしそれが合理的であれば物を確保できるわけでございますから、今先生が言われたように、そういったまさに司法の世界に入ったわけでございますから、そういったことで事実関係の解明が進むことを期待しておるわけでございます。

 ただし、当局が監視、監督しております金融機関についてかかる法令違反が認められたことは極めて遺憾でございまして、再発防止策に関して申し上げると、今の時点では、投資一任業者による虚偽の運用報告、虚偽の勧誘、あるいは、投資一任業者による改ざん行為のために第三者のチェック機能が妨げられたといった問題が明らかになってまいりました。

 今後、この問題に対しまして、金融実務を踏まえ、実効性のある再発防止策を、国会でもいろいろな御意見をいただいておりますので、そういったことを幅広く検討する必要がある、こう思っております。

 いずれにいたしましても、さまざまな御批判を本当に真摯に受けとめまして、我々金融庁また証券取引等監視委員会による今後の検査、あるいは、金融庁といたしましても、一斉調査をやったわけでございますから、あらゆる選択肢を排除することなく、関係省庁、特に、これは厚生年金でございますから、先生御存じのように厚生労働省が主管官庁でございますから、そんなところともしっかり、密接に連携をとりながら、金融庁、証券取引等監視委員会、総力を挙げて再発防止に取り組ませていただきたいというふうに思っております。

斉藤(鉄)委員 国民の年金不安を助長する大きな事件です。しっかり対応していただきたいと思います。

 それでは、保険業法の改正案について質問させていただきます。保険契約の移転についてでございます。

 現行の保険業法では、保険契約を移転する場合、包括移転ということで、責任準備金の算出の基礎が同一である保険契約を包括して行わなければならないということになっているわけですが、この規制を撤廃しようということでございます。

 これまでは、この規制の撤廃については、保険契約者保護の観点から問題が多い、慎重に検討すべきもの、このようにされてきたわけですが、今回この規制を撤廃するということは、その契約者保護の観点で問題がなくなった、こういう御認識なのでしょうか。

大串大臣政務官 お答え申し上げます。

 今お問い合わせがありましたように、包括移転、これは、責任準備金を同じくすることによってリスクプロファイルが同じであるということを確保することによって、ひとしく保険契約者の利益が守られる、こういった考え方に立脚するものでございまして、これを今回、一定の例外を加えていくわけですけれども、おっしゃるとおり、その際に契約者の利益が害されるようになってはいけないというのは大きな論点でございます。

 ですから、それが要らなくなったということではなくて、保険契約者の利益が守られるような形で、今回、一定の限度においてその例外的な取り扱いを認めていこう、こういうふうな考え方に立つものでございます。

斉藤(鉄)委員 保険契約者は保険会社を選んで加入しているのでありまして、従来の破綻、撤退などの際の緊急避難的な使われ方としてではなく、健全な保険会社が再編のツールとして契約移転を行うということについては、契約者にとっては想定外でございます。この保険会社がいいということで契約していたのに、その保険会社が生き残りのために包括ではない移転をするということは消費者、契約者の利益にならないのではないか、このように思いますが、いかがでしょうか。

大串大臣政務官 おっしゃるとおり、保険契約者の皆さんは、この保険会社ならというふうな思い、そういったところも十分見定めた上での考えを持って保険を選ばれるんだろうというふうに思います。

 今回の改正を通じて、保険契約者の皆さんへの利便、利益も向上したいという思いもある一方で、今おっしゃったとおり、保険契約者の皆さんの利益を害してもいかぬといった思いも非常に強くあります。

 そういったこともありますものですから、今回、この包括移転に関する規制のあり方を見直すのに合わせて、例えば、移転するときには、おっしゃるとおり、それを保険契約者の皆さんに伝えなければなりません。伝えるときに、今までは公告という形をとっていたわけでありますけれども、その公告だけでは十分ではなかろうということで、お一人お一人にきちんと、直接お伝えするといったこともやっていきたいということもあわせて考えております。

 さらには、契約移転に関して異議を申し立てたいという方もいらっしゃるだろうと思います。その異議が成り立つためには、その要件がこれまで全体の五分の一というハードルがあったわけですけれども、それを下げることによって、いやいや、その保険会社を選んだわけじゃなかったんだという声がより通りやすくするという意味において十分の一に下げる、こういったことも通じて、保険契約者の皆さんの利益も守られるような形で相並んでいきたいというふうに思っております。

斉藤(鉄)委員 保険会社の立場からすると、例えば、つくってみて余り売れない商品だったということで、移転させればいいということで、無責任な商品開発がなされる可能性はないか。こういう場合は契約者にとって決してプラスにならないと思いますが、この点はいかがでしょうか。

大串大臣政務官 御案内のように、保険商品というのは極めて重要な位置づけを持つものでございまして、であるがゆえに、私たち金融庁において保険業者を監督する際においては、保険商品一つ一つを認可に係らしめて、きちっと見ております。

 そういった中で、私たちがその保険商品の認可を行うときには、販売したはいいけれども、すぐ撤退につながるような、あるいは中止につながるようなものでないようにということを非常によく見ておりまして、その意味で、例えば保険新商品の数理面だとか、あるいはニーズが十分にあるかとか、あるいは販売体制がしっかりしているかとか、そういったことも含めてきちんと見て、それをベースに認可を行うといったことをしてきているつもりでございますので、この辺は、今後も監督のあり方を通じてしっかりとやっていきたいというふうに思います。

斉藤(鉄)委員 では、次に、保険会社の従業員の立場から見ますと、保険会社が企業再編や経営効率化を図る際にこの包括移転を活用する場合、コスト削減、人員削減を目的とした再編がなされる可能性もあるわけでございます。

 従業員の雇用への懸念もあるわけですが、その点についてはどのような配慮がなされるんでしょうか。

大串大臣政務官 保険会社における人事政策というのは、基本的には、保険会社におけるそれぞれの経営判断というものがあろうかというふうに思います。その際に、不当ないろいろな労働関係の取り扱い、雇用関係の取り扱いがある、こういうことがあってはいけないというふうに思います。

 ですから、その際においても、労働関係法令をきちんと遵守してもらってやっていくということは絶対に必要なことでございますし、保険業法の中においても、法令がきちんと遵守される体制となっているかということも、監督していく上での大きな視点でございます。

 ですので、私たちとしても、労働関係法令を含めて法令遵守が行われているかどうか、この点に関しては、通常の監督等々の中でもしっかりと見ていきたいというふうに思っております。

斉藤(鉄)委員 次に、生命保険契約者保護機構に対する政府補助規定の延長についてお伺いします。

 この保護機構は、平成九年の日産生命、平成十一年の東邦生命、それから数年間に生命保険会社の破綻が相次ぎました。こういう状況に鑑みて平成十二年に導入されましたけれども、その後、枠組みを縮小しつつ、今年度までこの政府補助という制度が継続してきております。

 今回、改善されつつあるわけですけれども、この政府補助規定の延長を決めたということでございますけれども、その主な理由が、欧州債務危機を端緒とする世界的な金融資本市場の混乱等にあるというふうになっております。

 まず、我が国の生命保険会社の、いわゆるGIIPSとかPIIGSとか呼ばれる財政が大変厳しい諸国の国債保有額はどのぐらいになっているでしょうか。また、欧州各国向けの融資はあるんでしょうか。

細溝政府参考人 お答え申し上げます。

 平成二十三年九月期に主要生保十二社が公表いたしました欧州周辺国向け、おっしゃいましたPIIGSとかそういった国を含んでおりますが、そういう周辺国向けの投融資残高、これは国債も民間も含めてでございます、これが十二社合計で一・四兆円となっております。

 ちなみに、その十二社の投融資残高の総資産は百八十一兆円でございますので、それに占める割合は〇・八%となっております。

斉藤(鉄)委員 素人からの質問ですが、大したパーセンテージじゃないから心配ない、こういうことでしょうか。

細溝政府参考人 金融庁といたしましては、内外の市場の動きなどを注視しながら、各生命保険会社において適切なリスク管理が行われているか等の観点から、引き続き高い緊張感を持って監督してまいりたいと思っております。

斉藤(鉄)委員 先ほども申しましたけれども、今回、この政府補助規定を延長する主な理由が欧州債務危機にあるということになってございますが、別な観点から聞きますと、こう理由を書くには、何か具体的な根拠があるのかということ、欧州債務危機が我が国の生命保険会社に影響を及ぼす可能性が大きいと考えているということなのかという質問をさせていただきます。

自見国務大臣 斉藤先生にお答えをさせていただきます。

 今先生、質問の中で、日本のいろいろ生命保険会社が破綻せざるを得なかったということを、議会人としての経験として言われたわけでございますけれども、私自身のことを言って大変恐縮でございますけれども、十五年前、私も第二次橋本龍太郎内閣の郵政大臣をさせていただいておりました。ちょうど北海道拓殖銀行があって、破綻をし、山一証券が破綻したときの閣僚をさせていただいておりまして、その後も、先生よく御存じのように、金融国会というのがありまして、本当に、我々が子供のころからなじんでいた生命保険会社がいろいろ合併したり、あるいは外国に買われたりというような状況にあったわけでございます。

 先生、今さっきそういうことを言われましたので、我々も原意識としてそういうことがございますが、今回の措置は、今申し上げましたように、最近の欧州における債務問題の状況と、世界的な金融情勢が依然として不透明な中、保険業者の保護が的確に図れるセーフティーネットを確保するためのものであり、個々の保険会社の経営状況を念頭に置いたものではございません。

 そういった意味で、全体的に日本の金融状況は、先生よく御存じのように、比較的安定をしておりますけれども、やはり、いつこういったことが、いずれにいたしましても、欧州債務危機が我が国の生命保険会社あるいは金融界全体に与える影響については、もう非常にグローバルな時代でございますから、今は全く個々の会社の経営状況は念頭に置いてはおりませんけれども、こういうものは、やはり念には念を入れて、きちっとセーフティーネットというものを構築しておくことがあるわけでございますから、今後とも、予断を持つことなく、しっかり先生たちの御指導もいただきながら注視してまいりたいというふうに思っております。

斉藤(鉄)委員 先ほどのお聞きした数字からしても、今の自見大臣の御答弁は理解できるものでございます。

 我々も、政府補助規定の延長については、やはり保険契約者の安心ということからも大事なのかな、このように考えておりますけれども、片一方で、こういう理由が書いてあると、生命保険会社は危ないんじゃないかと思うことも事実でございます。この点はしっかりとPRをしていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

海江田委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 法案の内容についてお聞きしますけれども、今回提案された法案には、保険会社の業務についてさまざまな規制緩和が盛り込まれております。その中で、保険契約の移転に関する規制緩和が入っております。

 移転単位規制というのが撤回されて、包括移転というものがなくなる。こういう要請は、契約者の側から要請があったとは到底思えないんですけれども、これは、企業経営者側からの要望ということでこういう改正が行われるということなんでしょうか。

森本政府参考人 お答えいたします。

 この保険契約の包括移転の規制の見直しにつきましては、近年、保険会社のグループ経営の進展を踏まえた規制の見直しということで、保険会社等から要望があったところでございます。

佐々木(憲)委員 結局、会社側からの要望で、契約者からの要望ではないということなんですが、これまでも、保険契約の包括移転というのは許可されればできたわけです。

 包括移転が行われたケース、この十年間に何件あって、その理由、背景は何でしょうか。

細溝政府参考人 お答え申し上げます。

 平成十四年以降の十年間の保険契約の包括移転の事例は、十一件ございます。この包括移転が行われた背景ごとに分類いたしますと、保険事業からの全面撤退によるものが九件、一部の保険種類からの撤退によるものが二件となっております。

佐々木(憲)委員 これは圧倒的に、会社が破綻する、あるいは日本から外国資本が撤退して会社そのものがなくなるケースが非常に多いわけであります。それは、そうなったら包括移転というのはやむを得ない、そういう状況は。

 ところが、今回の改正案を見ますと、保険会社が自分の経営判断で保険商品をほかの保険会社に移転しやすくしよう、商品の切り売りとも言えるものであります。それを認めることで移転を容易にして、より利益の上がる、そういう体質に変えたいと。

 これは会社側の都合でありまして、経営者はそれで効率が上がると思うんでしょうけれども、契約者から見ますと、例えば、今までは損保Aという会社の自動車保険に加入していた、ところが、ある時点で、保険会社側の一方的な都合で、契約者の意思とは関係なく、自分はAだと思っていたら、いつの間にかBの会社の保険に加入していた、こういう話になるわけですね。

 これは、信頼していた契約者から見ますと、だまされたような感じになるんじゃありませんか。大臣、どうですか。

森本政府参考人 保険契約の包括移転の見直しの趣旨でございますが、先生御指摘のように、保険会社にとりまして再編や特定の分野への経営資源の集中が容易になる、この結果、保険会社のより効率的な経営が可能になると考えられるわけですが、一方で、保険契約者にとりましても、保険事故時の相談、照会等々の対応が向上する等、メリットも期待されるところでございます。

佐々木(憲)委員 到底、それはメリットとは思えないですね。

 金融審議会の保険会社のグループ経営に関する規制の在り方ワーキング・グループの議論の中で、全国消費生活相談員協会の丹野美絵子さんが保険契約の移転について問題点を指摘しておりますが、これはどんな内容か、紹介していただけますか。

森本政府参考人 このワーキング・グループでの議論は現在全て公開になっておりますので、個別の先生の御意見も紹介させていただきます。

 丹野先生からは、審議の過程で、破綻、撤退以外の平時の場合において、契約者が保険契約の移転を希望することは通常なく、平時の契約移転の契約者にとってのメリットが必ずしも明らかでないとか、契約移転を行いやすくすることで保険会社の経営の効率化につながるかが不明であり、移転単位規制を見直す必然性があるのか不明であるといった御意見をいただいたところでございます。

 この審議の過程では、そうした御意見も踏まえまして、保険契約者の保護のルールをかなり強化いたしました。この結果、先生からは、議論の取りまとめに当たりまして、今までの議論を踏まえて書き込んでいただいたものだと評価させていただきたいと思いますといった御理解をいただいたところでございます。

佐々木(憲)委員 これは本質的な解決にはなっていないと私は思います。

 例えば、保険に加入する理由を、生命保険文化センターが行った調査があります。それを見ますと、商品がいいということで加入した場合、五一・八%、これは理解できますね。健全な経営をしている会社だと加入会社を信頼したというのが二二%、営業職員や代理店の人が親身になって説明してくれた、営業職員要因といいますか、これが四七・九%ですね。

 したがって、保険会社を信頼している、あるいは営業の職員が非常に親切であった、こういうことで保険に入るわけです。だから、契約した保険会社が、いつの間にか違う保険会社に自分は移転させられている、そうすると、今までつながりのあった代理店とか営業の担当者が突然別の人にかわるわけです。これは非常に、契約した本人にとっては想定外の事態なんです、自分が望んでいないわけですから。Aという保険会社と私は契約したんだと。その保険会社は厳然としてあるわけですね。

 したがって、例えば、切り売りされる保険の加入者個人が、保険契約の移転に反対をして、前の会社と契約を継続したいんだ、こういう場合は認められるんですか。

森本政府参考人 お答えいたします。

 保険契約を移転する場合に、先生御指摘のように、反対であると異議を申し立てられた保険契約者の方の取り扱いにつきましては、今回、この異議の申し立て手続を相当充実しております。

 まず、異議の成立要件を五分の一から十分の一に引き下げますとともに、また、なぜ異議を申し立てたのかといった理由を監督官庁に保険会社が通知することになっておりまして、監督官庁におきます認可の際に十分参考にさせていただく。さらに、そうした異議を申し立てられた方が契約の解除をなさりたいという場合は、解約控除なしの解約を行えるようにするといった措置をとっておるところでございます。

佐々木(憲)委員 要するに、今までと同じ会社と継続した契約ができないということなんですね。本人が異議申し立てをするという仕掛けはつくった、参考にはいたします、しかし継続はできませんよと。今の話だと、解除することをやりやすくしますよ、もう保険からは出ていってくださいと。こんな話は、これはもう到底認められない。

 保険というのは信頼によって成り立っているわけですからね。ですから、会社の都合で、一旦合意した契約が全く違う形で変えられてしまう、あるいは、継続しようとしても、もうあなたはこの会社とは縁がありませんからどうぞ出ていってください、こんなやり方をするというのは、これは余りにひどいじゃないですか、大臣。こういう改悪は私はやめた方がいいと思いますけれども、どうですか。

海江田委員長 きょうは特に時間が限られておりますので、手短に。

自見国務大臣 佐々木先生の御質問を聞かせていただきまして、今局長から、保険会社の方から移転単位規制を撤廃してほしいという話がございましたが、同時に、保険会社が国内できちっと経営基盤が安定するということは、当然保険契約者に対しても利益になるわけでございまして、会社がきちっとそういった意味で保険会社の業務の効率化を図れるということは、基本的には、我々は保険契約者の利益になると思っております。

 特に、保険会社の変更の場合は、保険契約の重要な事項の変更であり、保険契約者の保護に十分な配慮が必要でございますから、そういった意味で、今局長が言いましたように、個別、あるいは個別の通知、異議の成立要件の引き下げ、あるいは保険契約者の保護を確保するための措置を講じた上で、保険契約の移転に当たっての移転単位規制を撤廃することとしました。

 今先生から御質問のございました、そういった意味で、基本的に、保険会社が、きちっと経営が安定する、あるいは世界の今の金融のグローバル化の中できちっとやっていけるということがまず何よりも契約者に対する貢献だというふうに私は思っております。

 ただし、大企業が非常にもうけてけしからぬという御意見は、先生のお立場もわかりますけれども、やはりそうではなくて、そういった面も、きちっと保険契約者の利益ということも目に入れておかないと当然いけませんけれども、そういったことを……

海江田委員長 手短にお願いをいたします。

自見国務大臣 きちっとバランスをとって判断をしたというふうに思っております。

佐々木(憲)委員 要するに、契約者については何の保護もないんですよ、このやり方だと。切り捨て以外の何物でもない。会社の利益が上がればいい、そういう仕掛けになっているということを指摘して、質問を終わります。

海江田委員長 次に、豊田潤多郎君。

豊田委員 新党きづなの豊田潤多郎でございます。

 私は保険業法に非常に思い入れがありまして、私ごとになりますけれども、少し古い話ですが、二十年余り前に、当時、まだ金融庁が発足していない、大蔵省に銀行局があった時代ですが、その銀行局の保険部保険第一課の総括課長補佐を務めたことがあります。

 まさに生損保の両方の保険業界を監督するところでありまして、銀行局に保険部というのがあり、その保険部の、二つ、第一課、第二課というのがありまして、第一課が総括と生保を担当、第二課が損保を担当、そこの第一課の総括課長補佐ということで、生損保、主に生保を担当しておりました。

 当時は三つ課題がありまして、一つは、生保と損保の間の業際問題、それから二番目が、いわゆる所得課税における保険控除の話、それから三番目が、郵政省が担当しております簡保との競合の問題、これが当時の大きな三つの課題でありまして、第一の課題の生保と損保の業際問題は、銀行局保険部の中で解決できる問題、第二の税制の問題は、大蔵省の主税局と銀行局保険部との関係、最後の簡保の話は、郵政省、他省との業際問題、こういうことになるわけです。

 当時は、そういうことで、それなりに私も大変忙しい毎日を過ごしましたけれども、今や時代が大きく変わりまして、まさに国際化がどんどん進んでいるということであります。この国際化の進展の中におきまして、今回の保険業法の改正というのは、かなり前向きにそれに対応をするという姿勢が見られますので、私としては、また新党きづなとしては、基本的にこの保険業法の改正には賛成という立場であります。

 ということで、御安心をいただきたいんですが、一つ気がかりなことがあります。

 と申しますのは、生命保険契約者保護機構に対する政府補助規定の期限延長、五年間延長ということが出ているわけですが、このことについてちょっとお尋ねをしたいと思います。

 まず第一に、政府補助規定の期限延長がなぜ必要なんでしょうか、これをお答え願いたいと思います。

中塚副大臣 今回、五年間の延長をお願いしておるわけなのでありますけれども、前回の改正、平成二十年ですけれども、リーマン・ショックがございまして、その際に、国際的な金融資本市場の混乱等に対応すると。その当時、経済の安定には三年程度必要だというふうに考えられておったところでございます。当時の麻生総理大臣の所信表明演説の中に「日本経済は全治三年」という言葉があったということで、三年間の延長ということでありました。

 今般、昨今の金融経済情勢につきましては、まだまだリーマン・ショックの影響もございます。それから東日本大震災の影響もございます。それから、やはり欧州の債務危機等に端を発しまして、世界的に、世界金融市場の混乱が続いているという状況にあるということでございます。

 特に、この債務危機問題ですけれども、国家の信頼が揺らいでいるという意味において、今までよりはその混乱の収束に長期間かかるのではないか、長目の期間かかるのではないか、そのように考えまして、五年間の延長をお願いしておるところでございます。

豊田委員 去年の十二月でしたか、自見大臣の方からだと思いますが、同じような御説明がありました。私自身は、それも一つの理由であるかなと思うんですけれども、再度お尋ねしたいのは、三年が今度五年ということになりましたけれども、その五年の根拠をもう一度、少し詳しくお話しいただければ。ただ、単なる、三年だから二年延ばして五年ぐらいかというようなことかもしれませんけれども。副大臣、よろしくお願いします。

中塚副大臣 三年、五年ということでありますが、まず一つは、やはりリーマン・ショックの影響というものがまだまだ尾を引いているという認識にあるということであります。

 それから、あともう一つは、先ほど申し上げましたけれども、この欧州の債務危機問題でありますが、私どもも日夜、この件については注意深く監視をしておるところなのでありますが、ギリシャの問題もどうやら何となく一服感があるわけなのでありますけれども、それこそマーケットでは、次はどこだみたいな話も出てくるということであって、この債務危機問題は、まだまだ抜本的な解決には至っていないのではないか、そういうふうに考えております。

 そういったことも踏まえまして、さらには、やはり東日本大震災の影響もございます。今回もたくさんの保険金が支払われたといったようなこともございまして、従来は三年でお願いしておったわけでありますが、今回は五年でお願いをさせていただいております。

豊田委員 御説明はそれなりにごもっともだと思うんですけれども、ちょっと五年というのも長いような気も私はしております。

 幸いにして、この政府補助規定は今まで一度も発動されていません。これはそれなりに、事前に、そこまでいかない段階で金融庁なり監督当局がきちっと対応されたということだと私は思います。

 それは評価するんですけれども、やはりこういうものが三年から五年とか、余り長いスパンで、政府が最後は面倒を見ますよということは、ある意味ではマーケットに安心感を与え、業界にも安心感を与えるのかもしれませんが、裏を返せば、逆に親方日の丸ということで、何か業界なり、あるいは契約者の人も含めてですけれども、自助努力というか、そういうものがどうしても欠如していくんじゃないか。

 だから、こういう裏腹の関係が、五年というのはちょっと私は長いんじゃないかなという感じが個人的にはしています。ただ、震災もあり、かなり今の経済状況は厳しいということで、五年ということで業界なり契約者の人に安心してもらうというのも一つの見方かもしれませんが。

 今後、ぜひ金融庁の方に運用面で配慮をお願いしたいんですが、こういう政府補助というのはあくまで最後のセーフティーネットであって、これがあるから何でも大丈夫だよというような感じで、その業界なり契約者の人たちが、そういう安易な態度なりということにならないように、常々、金融庁としては、厳しい監督を続けていただきたい、こういう政府補助のシステムを使わなくて済むように今後も努力をしていただきたいと思います。

 あと二分ありますので、自見大臣、二分間でお答えを願います。

海江田委員長 手短にお願い申し上げます。

自見国務大臣 二十年前に豊田議員が、まさに当時の大蔵省で生損保の責任者、課長補佐というのは第一線でございますから、やっていただいたということで、大変うんちくのある、御示唆ある御意見をいただきました。

 確かに、ラストリゾートといいますか、最後の安心として国家というのは必要でございますし、東日本大震災、千年に一遍のような津波も来たわけでございます。

 そういった中、同時に、これはみんな、基本的には民間の企業でございますから、やはり金融規律を持って、きちっと民間企業としての活力を持ってやっていただくということも大変大事でございますので、そこら辺は、豊田先生はよくおわかりでございますけれども、きちっと、両方にらみながら、バランスをとりながら、しっかり、やはり契約された方々の安心のためにも指導してまいりたいというふうに思っております。

豊田委員 以上で質問を終わります。

海江田委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

海江田委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党を代表し、保険業法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。

 反対する第一の理由は、盛り込まれた規制緩和の項目が、MアンドAの促進や保険会社のグループ経営を合理化するためのものであって、消費者や保険契約者には利便性の向上が全くなく、むしろ権利を侵害する内容であるからです。

 保険契約の移転に関する単位規制の撤廃が行われれば、保険会社の勝手な経営判断によって、保険契約を分割し、他の保険会社に売ることができるようになります。保険契約者にとっては、契約していた保険会社が強制的に別の保険会社に移されることになり、認められるものではありません。

 多くの人々は、保険会社の信頼度、代理店、営業者への信頼で保険契約を決めており、一方的に保険会社がかわることがあってはならないことであります。このような切り売りを促進する規制緩和には反対であります。

 その他の規制緩和の内容も、保険契約者の保護を軽視し、保険会社の経営の効率性、収益性ばかりを追求するものとなっており、到底、賛成できるものではありません。

 第二の理由は、生命保険契約者保護機構に対する政府補助の延長の問題です。

 保険会社の破綻処理と契約者保護は保険業界の責任と負担で行うべきであり、現行法で決められた適用期限で廃止すべきであります。

 以上の理由から、本保険業法等の改正案には反対といたします。

海江田委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

海江田委員長 これより採決に入ります。

 保険業法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

海江田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

海江田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。

 金融に関する件の調査のため、来る二十七日火曜日、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

海江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、来る二十七日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十時三十二分散会


このページのトップに戻る
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.