衆議院

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第3号 平成24年11月9日(金曜日)

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平成二十四年十一月九日(金曜日)

    午前十時一分開議

 出席委員

   委員長 五十嵐文彦君

   理事 泉  健太君 理事 緒方林太郎君

   理事 中林美恵子君 理事 古本伸一郎君

   理事 竹本 直一君 理事 山口 俊一君

   理事 豊田潤多郎君 理事 竹内  譲君

      網屋 信介君    池田 元久君

      石山 敬貴君    磯谷香代子君

      江端 貴子君    小野塚勝俊君

      大西 健介君    岡田 康裕君

      柿沼 正明君    川口  浩君

      小山 展弘君    近藤 和也君

      斉木 武志君    武正 公一君

      道休誠一郎君    富岡 芳忠君

      橋本 博明君    宮崎 岳志君

      柚木 道義君    齋藤  健君

      竹下  亘君    丹羽 秀樹君

      西村 康稔君    野田  毅君

      三ッ矢憲生君    村田 吉隆君

      山本 幸三君    大谷  啓君

      菅川  洋君    玉城デニー君

      斉藤 鉄夫君    佐々木憲昭君

    …………………………………

   財務大臣         城島 光力君

   総務副大臣        大島  敦君

   財務副大臣        武正 公一君

   財務大臣政務官      網屋 信介君

   財務大臣政務官      柚木 道義君

   政府参考人

   (内閣法制局第三部長)  松永 邦男君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   福田 淳一君

   財務金融委員会専門員   北村 治則君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月九日

 辞任         補欠選任

  柿沼 正明君     橋本 博明君

同日

 辞任         補欠選任

  橋本 博明君     磯谷香代子君

同日

 辞任         補欠選任

  磯谷香代子君     大西 健介君

同日

 辞任         補欠選任

  大西 健介君     柿沼 正明君

    ―――――――――――――

十一月八日

 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案(内閣提出第一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案(内閣提出第一号)


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     ――――◇―――――

五十嵐委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。財務大臣城島光力君。

    ―――――――――――――

 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

城島国務大臣 ただいま議題となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。

 平成二十四年度の一般会計歳入予算の約四割を占める財源を確保するための特例公債の発行に係る法律案については、さきの第百八十回国会に提出いたしましたが、審議未了のまま廃案となり、依然として、特例公債金を歳入として見込めない状況が続いております。

 こうした中、政府は、去る九月七日に「九月以降の一般会計予算の執行について」を閣議決定し、関連法令の規定や国民生活、経済活動への影響を踏まえつつ、可能な限り予算の執行を後ろ倒すこととしておりますが、こうした措置が長期化する場合は、さまざまな分野で悪影響が生じるおそれも否定できません。現下の厳しい財政状況においては特例公債なくして財政運営を行うことは極めて困難であり、一刻も早くその発行等を認めていただくよう、改めて本法律案を提出することとしたものであります。

 以下、本法律案の内容につきまして御説明申し上げます。

 第一に、平成二十四年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、財政法第四条第一項ただし書きの規定等による公債のほか、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で公債を発行することができることとしております。

 第二に、租税収入等の実績に応じて、特例公債の発行額をできる限り縮減するため、平成二十五年六月三十日まで特例公債の発行を行うことができることとし、あわせて、同年四月一日以後発行される特例公債に係る収入は、平成二十四年度所属の歳入とすること等としております。

 第三に、平成二十四年度及び平成二十五年度において、基礎年金の国庫負担の追加に伴い見込まれる費用の財源を確保するため、公債を発行することができることとし、その償還及び平成二十六年度以降の利子の支払いに要する費用の財源は、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入をもって充て、これを平成四十五年度までの間に償還すること等としております。

 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

五十嵐委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

五十嵐委員長 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第三部長松永邦男君、財務省主計局次長福田淳一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

五十嵐委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

五十嵐委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。緒方林太郎君。

緒方委員 おはようございます。民主党、緒方林太郎でございます。

 本日、このような形で特例公債法の審議に入れることを、本当に野党の皆様方にも感謝の思いをもって、末席理事ではありますけれども、御礼申し上げたいというふうに思います。

 この特例公債法案、今こうやって審議をしていることというのは、本来、予算のあり方、そして法律のあり方から考えると、やはり若干異常な状態にあるというふうに言っていいんだろうと思います。

 憲法の五十九条で法律の規定が書いてあり、そして六十条で予算のことが書かれている。法律案は、基本的に、両院で可決するときに法律となる。衆議院で可決して、参議院でこれと異なる議決をするときは、三分の二の議席をもって再可決をする。そして、予算については、第六十条にあるように、衆議院に提出した後、衆議院で可決をすれば、三十日の間に自動成立をする、これが日本国憲法の定めるところである。

 この考え方、まず、一番最初に内閣法制局にお伺いをしたいと思います。なぜ憲法の五十九条、六十条、このような違いが設けられているのか。内閣法制局。

松永政府参考人 御質問ございましたが、憲法六十条がいわゆる衆議院の優越を規定しておりますのは、予算というものが国家の日々の活動のために不可欠なものであることから、それが成立しないという事態を避けるためのものであるというふうに理解されると考えております。

 その趣旨につきましては、委員から配付されました資料にもございます帝国議会におきます金森国務大臣の答弁のほかに、昭和二十一年九月二十日の帝国憲法改正案特別委員会におきまして、同じく金森国務大臣から、予算というものは国が存続しておりまする限り政府が必要な支出をなすことは当然の要請であり、必ずそれができ上がるようにしなければ、予算制度そのものの本質に照らして不自由なものと思うのです、したがって、予算については特別な制度を設けたとの答弁があったものというふうに承知いたしているところでございます。

緒方委員 ありがとうございます。

 そのとおりでありまして、配付をさせていただきました、これは帝国議会の衆議院での当時の金森徳次郎国務大臣の答弁であります。

 太線を引いてあるところですが、少し読み上げれば、「法律デアリマスレバ、議会ハソレヲ可決スルモ否決スルモ恐ラク絶対ノ自由ナル判断ヲ御持チニナラウト考ヘマス、併シ予算ノ方ハ、国家ガ存続スル、其ノ存続ニハ経費ガ要ルト云フコトガ前提ニナツテ居リマスルト、幾分議会ノ態度モ異ナツテ、批判ノ中味ガ国家ノ必要ナル経費ハ出シテヤラナケレバナラヌト云フコトヲ前提トシテ議決サルルト思ヒマス、」。

 そして、後段のところは、「予算ハ法律ト違ツテ之ヲ何等カノ形ニ於テ成立サセテ、金額ノ大小、費用ノ差ト云フコトハ別トシテ、国ノ入用ナ経費ダケハ必ズ必要ナ時期マデニ動クヤウニシテヤルベキモノデアルト云フ考ヘヲ基調トシテ、ソコニ規定ガ現ハレテ来ル訳デアリマス、」というふうに書いてあります。

 やはり予算というものは、国家の基調をなすものでありまして、望ましくは年度が始まるとき、四月一日、四月一日でなくても、それを少し越えることがあったとしても、少なくとも一定のタイミングで必ず、つつがなく施行されることが必要であると。

 特例公債法というのは、最近、第二の予算と言われることもあるわけでありますけれども、結局、この第五十九条と第六十条の境のところが非常に不分明になってきている、そういうふうに感じるところであります。

 本来、予算というのは年度が始まるときにきちっと施行されるべきものであって、五十九条と六十条のこの違いがある中、恐らく、現在特例公債法がこういう状態になることによって予算が執行できない状況というのは、憲法を制定した方々、憲法の起草者、そしてそれを制定するに携わった、この金森国務大臣を初めとする方々の想定になかったんじゃないかというふうに思います。もっと言えば、恐らく、これほど日本が赤字国債をたくさん発行することが、そもそも、一九四六年、この時点において全く想定されていなかったのではないかと思うわけであります。

 今のこういった法律と予算のあり方、結局、その境が物すごく不分明になってきていて、予算の執行が法律によってとまってしまうという状況、国務大臣として、城島大臣、いかに思われますでしょうか。

城島国務大臣 議員が今御紹介をされました金森国務大臣の発言というのは、まず、今法制局が申し上げましたように、憲法六十条において、予算の議決について、法律よりも強い衆議院の優越が定められた趣旨について、予算が国家の日々の活動のために不可欠なものであり、成立しないという事態は避ける必要があるということを説明されたものであるというふうに理解をしております。

 一方、現在御審議いただいている特例公債法案は、予算ではなくて法律という形式をとるものでありまして、従来より、毎年度、国会で御審議をいただいてきたものであります。

 ただ、財政状況が厳しさを増して一般会計予算の四割までも特例公債に依存している現状においては、この特例公債法案の成立のおくれというのは、そもそも、予算の執行に影響して、ひいては国家の日々の活動に支障が生じかねないという状況に至っております。

 したがって、委員も御指摘の趣旨というのはよくわかるわけでありますが、憲法六十条の趣旨を踏まえつつ、総理も問題提起されているように、予算と特例公債法案を一体的に処理するルールづくりというのが必要な時期に来ているのではないかというふうに私も考えております。

緒方委員 ありがとうございます。そのとおりだろうと思います。

 少し話を戻らせていただきますけれども、こういった今の状況が、予算を執行するために法律を制定していかなくちゃいけない、そして、その法律が通らない限り予算の円滑なる執行が妨げられるということは、恐らく、日本国憲法を制定した方々、そしてそれを起草した方々であり、そしてそれを制定するに携わった方々の念頭になかったのではないかというふうに思いますが、内閣法制局、いかがでありましょうか。

松永政府参考人 お答え申し上げます。

 繰り返しになり恐縮でございますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、帝国議会におきます憲法改正の審議過程におきまして、金森国務大臣の方から、予算というものは国が存続しておりまする限り政府が必要な支出をなすことは当然の要請であり、必ずそれができ上がるようにしなければ、予算制度そのものの本質に照らして不自由なものと思うのです、したがって、予算については特別な制度を設けたとの御答弁があったものと承知いたしておるところでございます。

緒方委員 そうだと思います。

 決して、私、今の国会がねじれていることがどうだとか、そのことに対していろいろ評価をするつもりはないわけでありまして、これは野田総理も言っているところで、どの党が政権をとってもしばらくは特例公債を、相当しばらくだと思いますけれども、相当長い期間、特例公債を発行せざるを得ないという状況は、これはもうどの政党が政権につこうとも変わらないわけでありまして、予算と一体として特例公債法を処理するためのルールづくりを提案したということであります。

 幾つか案があるわけでありますが、その一つとして、予算の上にキャップをかけることによって、その条件のもとで特例公債を発行するという規定を置いてはどうかというアイデアがあったわけでありますが、財務省、これをもう少し詳しく御説明いただけないでしょうか。

武正副大臣 お答えをいたします。

 予算の上にキャップをというお話でありますが、過日、党首会談では、総理の方から幾つか提案がなされたものと承知をしております。

 一つは、法案の本則を修正し多年度にわたる特例公債の発行を可能とする案、そして、来年度にそのような法案を提出することを法案の附則に規定する案、そして、予算と特例公債法案を一体的に処理することについて与野党間で覚書を交わす案ということでありまして、これが党首会談では提案をされたと承知しております。

緒方委員 最初の一つ目の方なんですが、赤字の対GDP比を二〇一五年度までに半減、そして二〇二〇年度までに黒字化をするということとあわせて、特例公債を例えばこれから三年間ないしは十年ですか、という規定を本則に加えるということなんですが、これを見ていて、本当に大丈夫かなという気もするわけです。

 例えば、これ以上国債を発行しないとかいったことも、上に一定のキャップをかけた上でなんですが、例えば税収が物すごくがんと落ち込んだときのことを念頭に置いて、もうすごく変な話ですけれども、例えば税収が十兆しか上がらなかったときに発行する特例公債もオーケーで、仮に税収がばんとふえて、例えば六十兆ぐらいまでふえたというときであっても、税収がどうあろうが特例公債を発行することについて一定の額までフリーハンドを与えるというのは、そもそも財政の規律からしておかしいのではないかと私は率直に思ったわけでありますが、いかがでありますでしょうか。

武正副大臣 先ほどもちょっと議論がありまして、憲法の制定時に想定していたのかというお話がありましたが、過日、この委員会でも、戦前の公債の発行の額の増額といったことが念頭になかったのかどうかというと、憲法でもやはりそういった点は認識をして制定されているんじゃないのかというふうに私は考えるところであります。

 今の、税収が落ち込んだときに、果たして、その上限を決めての特例公債の増額ということがということでありますが、そうした点も含めて、やはりこれは与野党で胸襟を開いて御議論をいただいて、予算の四割を特例公債が占めるというこうした現状の中での国民生活に影響がないように、また経済に影響を与えないように、ぜひこの国会での御議論といったものを与野党間で進めていただくといったことも大変大事な点だというふうに思います。

緒方委員 特例公債と予算を一体として処理するということを法制度上担保するということはなかなか難しいのではないかなというふうに思います。

 それは、法制度で、例えば、同時期に採決しなきゃいけないとか、そんな法律ができることはなかなかというかほとんど無理だろうと思いますけれども、そういう法律を仮につくるときは、今度は議会の立法権を大きく制限することになるわけでありまして、そういったことを初めとして、法制度をもってして予算と法律、特例公債法の一体処理というものをやっていくということは、なかなか、いろいろな憲法問題であったり、憲法に直接反するものでなかったとしても、その精神に反するということもあるのではないかというふうに私は思います。

 ということで、私は、野田総理が提案したものの中で、特例公債法案の修正ではなくて、いわば、与野党間、できるだけ多くの政党、望むらくは全ての政党が加わる形での紳士協定的なものが一番ベストなのではないかと思います。かつて、平成の初めのころに、暫定予算の取り扱いについて与党と野党の方で覚書のようなものを交わして、それが今でも暫定予算のあり方についてのベースになっているということもございます。

 これは、予算と一体となって特例公債法案を成立させるという覚書、呼び方は何でもいいです、呼び方は何でもいいので、そういった方がいいと思うわけでありますが、このことについて答弁を求めても、なかなか、議会がお決めになることですということだろうと思いますが、城島大臣の方から、予算と一体となって特例公債法を成立させることの思いとその意義について、もう一度御答弁いただければというふうに思います。

城島国務大臣 おっしゃっている趣旨はよくわかっているつもりであります。

 したがいまして、特例公債法案を、従来、毎年度、国会で御審議いただいてきているということによって、財政当局の側でも、財政運営に当たっての一層のある意味で緊張感というものを持つことになる意義があったというふうには思っております。

 しかし、先ほど申し上げましたように、近年、財政状況が悪化して、一般会計予算の約四割を特例公債に依存するようになって、その一方でまた、ねじれ国会のもとで特例公債法案の成立が遅延をしている。こういったことから、財政運営が極めて不安定になっておりますし、我が国経済や国民生活に悪影響が生じかねない状況となっているということだと思います。

 こうした状況を踏まえれば、十月十九日の党首会談において野田総理から提案したように、今御指摘のように、ある面でいうと、財政規律が緩まないように留意しつつ、予算と一体となってこの特例公債法案を処理するルールづくりということが必要になってきているというふうに考えております。

 したがって、三点ほど例を挙げましたけれども、委員御指摘のようなことも留意しながら、基本的には、与野党間の胸襟を開いた論議の中で解決策を見出していただくことに強く期待をしております。

緒方委員 私がこの特例公債法について非常に危惧をするというか懸念を持つというのは、なれでありまして、まず一番最初に、これだけ国債を発行していることになれちゃいけないということがあるんだろうというふうに思います。

 我々は、このことを当然視して、当然、三十八兆、四十兆、こういった国債を発行することは、これはもうそういうものなんだというふうに絶対思っちゃいけない。

 そして、もう一つ怖いなれというのが、特例公債法というのがこういった形でこじれるということに、ねじれ国会だから必ずそういうものだよというふうになれちゃいけないというふうに思います。

 このことを当然視するようになってはいけないし、我々が今置かれている状況というのが普通ではないんだということをもう一度この審議を通じて肝に銘じるべきであろうというふうに思います。

 これは、与党、野党を問わずして、私はそのとき議員でありませんでしたけれども、二〇〇七年、民主党が参議院で多数になった後、いろいろなツールを使って当時の与党の頬をばんばんと張った。そして、二〇〇九年、政権交代をした後、二〇一〇年から参議院で我々が少数になった後、今度は参議院での多数で我々がばんばんと頬を張られている状態にある。誰が最初にやったかということをあえて私は言うつもりはありませんけれども、しかし、今我々が経験していることは、恐らく倍返しで返ってきているんだろうというふうに思います。

 そして、これから我々が肝に銘じなくてはいけないのは、これはうちの政党の中で、誰が言ったとはあえて言いませんけれども、我々が野党になったら四倍返しで返してやるというようなことを言う人間がいないわけでもない。しかし、こういったことを絶対やらせてはいけないと思います。議会人の理性として、財務金融委員会が特例公債でこのタイミングで開催をされているということは今回の国会で最後にしたい、私はそう強く思います。

 一期生として、ずっとこの国会を、三年三カ月見てまいりました。いろいろなことを見てまいりましたが、今の議会の政治のあり方というのが国民の目にどう映っているかということをもう一度真摯に考えて、我々は、議会人としての襟を正すべきだろうというふうに思います。

 質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。

五十嵐委員長 次に、丹羽秀樹君。

丹羽委員 おはようございます。自由民主党の丹羽秀樹でございます。

 本日は、この財務金融委員会で特例公債法案について、城島大臣初めいろいろと御質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、城島大臣に対して、消費税増税法案と特例公債法案の優先順位の中で、さきの通常国会では、野田総理が社会保障と税の一体改革、こちらを不退転の決意で臨んだという結果、この特例公債法案の取り組みが最後まで後回しとなってしまって、法案成立に向けた対応というのが非常におざなりになったというふうに私は思っています。

 私も、さきの通常国会のこの財務金融委員会の中で、三月から、特例公債法案を早く審議するべきだという質問をずっとこの場でもやらせていただいていますが、五月の税と社会保障の一体改革の特別委員会の中でも、総理に対して、特例公債法案の一刻も早い審議入りをという要求をさせていただきました。

 それがなぜ、この十一月になって、この時期にまだ審議をやっているんでしょうか。城島大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

城島国務大臣 消費税率の引き上げを含む社会保障と税の一体改革というのは、社会保障の安定財源確保と財政健全化を同時に達成するために、先送りできない、待ったなしの課題として取り組んできたというふうに思っております。御党を含む民自公三党で協力の上で、本年の八月でありましたけれども、関連法案が成立に至ったということは歴史的な意義があったというふうに私は思っております。

 一方、この特例公債法案も、二十四年度の予算の財源面での裏づけとなるものでありまして、これも極めて重要な法案であるということは論をまちません。

 この法案は、本来であれば、御指摘のように予算と一体的に処理することが必要であるわけでありますが、本年三月に予算を参議院に送付しようという段階では、まだ、野党各党との御理解をいただける道を与野党協議などにおいて時間をかけてもう少し模索することにしたという判断があったというふうに思っております。

丹羽委員 大臣の御答弁のとおりだというふうに思っていますが、さきの通常国会で今のこの特例公債法案が実質審議入りしたというのは、大臣、いつからか御存じですか。実質、この特例公債法案がさきの通常国会で審議入りした時期。

城島国務大臣 まず特例公債法案をめぐる経緯でいくと、一月二十四日に閣議決定をして国会に提出をし、二月二十一日に趣旨説明及び質疑と、衆議院の財金の委員会に付託をした、二十九日に提案理由を説明したというふうに思っております。

丹羽委員 財務大臣、時の国対委員長です。ペーパーを見ずにもっとぱっと答えてくれるものだと私は思っていました。七月ですよ、実質的に質疑へ入ったのが。

 当時、国対委員長としてのお立場で、この特例公債法案というのをどういうふうに考えていらっしゃったのか、その辺も含めてちょっとお聞きしたいと思います。

城島国務大臣 いや、私の記憶によると、質疑は三月にもしっかりと行ってきたというふうに思っております。

丹羽委員 では、それがずっと延び延びになっていたのが国対委員長として当時どうだったのかという、そちらの見解を教えてください。

城島国務大臣 これはやはり一体となって処理したいというふうに思っておりましたので、三月段階で、要するに、十分な、かなりの論議をこの財金委員会でしていただくようにしたと思っております。

 ただ、先ほど申し上げましたように、やはりこれだけの重要法案でありますし、昨年度のこともありますので、与野党間できちっと成立に向けてそういう方向性が出る、そういうことが大事ではないかというふうに思っておりましたので、その段階では、残念ながら、先ほど申し上げましたように、なかなか、野党の皆さんの賛同を得るような状況にはまだ至っていないなと。したがって、これはやはり丁寧に時間をかけていく必要があるなということで七月までずれてしまったということだと思います。

丹羽委員 今の御答弁の中で丁寧に時間をかけてという言葉がございましたが、最終的には丁寧じゃなかったですね。最終的には採決のときはごちゃごちゃの中で採決してしまって、この法案が参議院に送られた後も参議院で結局廃案になってしまったということは、私は、当時の国対委員長としてのお立場上、与党の国対委員長ですから非常に重い立場だというふうに考えています。

 もう一度お聞きします。なぜ今この臨時国会で特例公債法案を審議しているんですか。おかしいと思いませんか、財務大臣。

城島国務大臣 先ほど緒方委員もおっしゃいましたけれども、それはまさしくそのとおりでありまして、この段階でこういった法案の審議をしていただいているというのは、過去にないことだと思いますし、異常事態だと思いますし、大変責任を感じております。

丹羽委員 御答弁いただいたとおり、まさしく異常事態という中で、さきの通常国会では、もうほとんど会期末で強引に採決まで行って廃案になってしまったという中で、時の与党の国対委員長としてどういう環境整備をされたかという、ちょっとその辺をお答えいただきたいと思います。

城島国務大臣 先ほどお答えしたように、できるだけというか、何としても野党の皆さんの御理解をいただかないかぬ法案だというふうに思います。その前のとき、私は政調会長代理として、この特例公債法案の成立に向けて三党協議ということを担当としてやってきたこともありますので、そういったことも含めて、ぜひ賛同を得られるように努力をしたいというふうに、国対委員長としてもそういう立場でおりました。

 したがって、昨年度と同じように、幾つかのルート、特に政調会長レベルも含めて協議をしていただくお願いをし、そういったことを進めてきたというふうには思っておりますが、残念ながら、最終的に合意というか、そういうところに至らなかったということは極めて残念だったなというふうに思っております。

丹羽委員 私も、野党でありますけれども国会対策の中におりまして、そこの中で、御党の方からそういった環境整備の打診がなかなかなかったというふうに実は実感しています。三党協議の話もございましたが、そこでのどういう修正、見直しとか、そういう話が具体的には余り上がってこなかったというのを実感いたしていますが、その辺、大臣、御答弁をお願いします。

城島国務大臣 これまで政府・与党といたしましては、御党を初めとする野党の皆様方に御理解をいただくように、一つは、さきの通常国会での三党合意を踏まえまして、御党の御主張を取り入れる形で、例えば年金の特例公債に係る法案修正を行う、あるいは、さまざまな機会を捉えまして政党間協議をお願いし、先般の党首会談においては、先ほどから申し上げているように、総理の方から予算と一体となって特例公債法案を処理するルールづくりを提案するなど、それなりに懸命に努力をしてきたというふうに思っております。

 ぜひともこの法案を一刻も早く成立をいただくように、引き続き全力で取り組んでまいりたいというふうに思っております。

丹羽委員 再度、同じ質問になりますが、お聞きします。

 時の与党の国対委員長として、この法案がさきの通常国会で廃案になったというとき、その責任についてどうお考えでしたか。お尋ねします。

城島国務大臣 正直言って、大変残念だなという気持ちであります。これは国民生活に大きな影響を与えるものですから、何としても成立をさせることが与党としての責任だという自覚のもとにやってまいりましたので、大変残念であると同時に、責任を痛感したというのが率直なところであります。

丹羽委員 それだったら、責任を痛感したのであれば、時の与党の国会対策の委員長としての責任として、やはり、通常国会を閉じた後、臨時国会を早急にやるべきだったというふうに私は思っています。この十一月になるまで、もう十月の上旬からでもできたんじゃないかというふうに思っています、臨時国会の会期というのは。もちろん、臨時国会の召集は総理の権限ですので、大臣には権限がないかもしれない。その辺は意思統一できたと思うんですが、そういった点でも、結局、今の政府・与党に予算と特例公債が一体であるという見識が欠けているんじゃないかと思うんですが、大臣、どうお考えですか。

城島国務大臣 とにかく今の御質問の、臨時国会の召集とこの法案との関係ということだと思うんですけれども、臨時国会の召集に関しては、国会開催の環境が整うまで若干の時間が必要であったことは、この間の経緯の中で御理解いただけるのではないかと思います。

 自民党の総裁選挙もございました。我が党の代表選挙、あるいはその他の政党の統一選挙もあり、各政党の体制が整い次第、党首会談を開催する旨の確認がございました。当然、国会を開催する以上、国会の持つ意義あるいは使命について与野党間でできる限り認識を共有するということが必要でありますけれども、自民党、公明党との党首会談が実現したのが十月十九日でございました。また、他の政党との党首会談が二十二日からということになりました。

 また、さきの通常国会において特例公債法案が成立しなかったために、地方予算などで執行抑制が余儀なくされているということも含めて、国民の皆様方には、今の、喫緊の課題が解決されていないということについてはおわびを申し上げないかぬな、一刻も早くこれは解決せないかぬなという思いでございます。

丹羽委員 十月の上旬には財務大臣に御就任されていたと思いますが、そのころ、特例公債をほったらかしにしておくと、今みたいな現状が起き始めている、そういう危機感は多分、財務大臣、あったと思うんです。総理にお伝えしましたか、こういった現状が起こるということを。

城島国務大臣 先ほど申し上げましたように、私自身は、政調会長代理のとき特例公債法案の成立に向けて三党協議を相当苦労しながらやりましたので、特例公債法案の成立というのがいかに重要かというのは、いわゆる頭だけじゃなくて、実感をしておりました。

 当然そのことは、もちろん、申し上げるまでもなく、総理自身がより一層、この法案の早期成立というのは一番、喫緊の課題だという御認識であったと思います。そういう思いは、少なくとも総理も私も、そして党幹部も共有していたというふうに思います。

丹羽委員 総理が、さきの通常国会で、税と社会保障の一体改革の法案を通すとき、不退転の決意でということで、私はそのとき、五月に質問いたしました。これは、特例公債をほったらかしにして消費税の法案だけやっているといつか必ず特例公債が足を引っ張ることになりますよ、二年先のサッカーの試合を目指すんじゃなくて、あすの練習をしなきゃいけないじゃないですか、そういう話をしたことを、私自身、今思い出しました。

 そういった中で、やはり、消費税法案も大事だと思うんです。しかし、特例公債の方がもっと、直近に、一番大事なんじゃないかなと私は思うんですが、大臣の御見解はどうですか。

城島国務大臣 先ほど申し上げましたように、いわゆる社会保障と税の一体改革というのは、これはまさに、中長期的には歴史的な法案だというふうに思っております。

 特例公債法案は、まさしく先生御指摘のように、直近ということにおいては最重要法案だというふうに思っております。

 ですから、正直言って、どちらが重いということではなくて、両方極めて重要な法案だという認識で私はずっと参りました。

 したがって、先ほどの御質問にもありましたけれども、当時国対委員長として、この法案を何としても一体的に可決させたいという思いで、御党の国対委員長や、あるいは、社会保障と税の一体改革、三党間の合意ということの方向を当時は模索していましたから、とりわけ三党の委員長に対しては、何としてもそういうことをお願いしたいということで努力をしたつもりであります。したがって、できるだけ一体で採決できるような状況をということで、先ほど、あえて三月中もかなり論議をさせていただいたというふうに思っているのは、そういう思いがありました。

 しかし、その間においても幾つかのところで野党の皆さんの御理解をいただく努力というのがされましたけれども、なかなかその段階では見通しが立たないということがありましたので、予算だけを送ったということであります。

丹羽委員 さきの通常国会でこの委員会で特例公債の参考人質疑をやった覚えがあります。そのとき、参考人の方にも、消費税法案と特例公債、どっちが大事ですかと。参考人の先生方もそれに対してはコメントはされませんでした。コメントはできないほど両方とも大事だというふうに思っています。

 両方とも大事だから、時の国対委員長としてどうして一緒に上手に進めることをしなかったのかというのは、私は今改めて申し上げますが、さきの通常国会で特例公債法案が廃案になったというときの与党国対委員長は今の財務大臣、城島財務大臣です。予算関連法案が通常国会で廃案になってしまった責任者でもある国会対策委員長が、今度はこの法案を成立させるためにこの臨時国会で今御苦労されている、そのことをどうお考えですか。

城島国務大臣 先ほど申し上げましたように、この法案を何としても成立をさせたい、しかも基本的にはやはり予算と一体となって成立させたいという思いでずっとやってまいりました、国対委員長として。最重要法案の一つであると思うからこそ、この法案は何としても野党の皆さんの御理解をいただきたいということで努力をしてきたつもりであります。

 しかし、最終的な中で、最終的というのは予算を送る段階では、残念ながらまだ野党の皆さんの御理解をいただくことができていないということで、それだけ、私としてはぜひとも成立させたいがゆえに、その段階で一緒に送ることを諦めたということであります。何としても御理解いただく時間をもう少しとらないかぬなというふうに思ったのは、この法案がそれだけ重要であると思ったからこそであります。

 ただ、残念ながら、その後の中においても、御理解いただけるところまでいかなかったということで廃案となってしまったことは極めて残念だという思いでいっぱいであります。

丹羽委員 時の国対委員長としてこの法案が廃案になったというのは非常に残念な思いがあったという話が今ございましたが、その責任者として、野田総理が財務大臣に任命されたとき、どういう思いで財務大臣を拝命されましたか。

城島国務大臣 この特例公債もそうでありますけれども、今の日本の財政状況が極めて厳しいということ、さらには、きのうから論議がありますけれども、景気動向も大変下振れリスクがあるという中で財務大臣を拝命するというのは極めて身の引き締まる思いであるというのが、聞いたときの率直な思いであります。したがって、それこそ全身全霊を傾けて努力する以外ないなという思いで引き受けました。

丹羽委員 多分、安住前大臣もさきの国会会期末、この特例公債、何とかならないのかなと本当にいろいろとお考えになられたと思います。今の委員長も当時副大臣でございましたのでいろいろと考えていらっしゃったと思いますが、やはり本当に、十一月になってこの審議を行っていること自体、異常事態ですよ、大臣。まさに時の与党の国対委員長が今財務大臣。今、民主党の幹事長代理が総務大臣。特例公債法案が通らずに、地方交付税の管轄が総務大臣ですよ。何をやっているんですか、これは。おかしなことですよ、本当に。手前みそでやっているようなもので。

 ちょっとここから、地方交付税のことについてお尋ねしたいと思っています。

 今回、特例公債法案が大幅におくれているという状況、地方の状況を、大臣、どのようにお考えですか。

城島国務大臣 昨日も地方六団体の皆さん、それから、先日は全国の知事会の皆さんとの意見交換会の中でもこの問題が出されまして、状況というのは、直接、お話も含めて、私も、もちろん総務大臣はもっと直接だと思いますが、承っております。

 特例公債法案の成立が見込めない限り、特例公債金のいわゆる三十八・三兆ですけれども、歳入としては見込めませんので、一般会計の歳出予算の執行が税収等の範囲内でしか行えないという状況になっておりまして、御指摘のように、こうした中で、地方交付税の交付を例年よりも後ろ倒しせざるを得ない状況となっておりますが、これがもし長期化すれば、地方単独事業を中心に、子供、高齢者といった皆さんへの福祉のサービス、あるいは地域の経済活性化、雇用対策、あるいは住民の安全、安心の確保といった身近な行政サービスが抑制されるおそれも否定できないというふうに私も思っております。

 こうした事態を避けるためにも、先ほどから申し上げているように、私としても、政府としても、この法案の早期成立ということに向けて全力で取り組んでおりますし、与野党間でも建設的な話し合いが進むことを心から期待をしているところでございます。

丹羽委員 今、財務大臣がいろいろな意見交換、要望を聞いた中で、地方六団体という話もございましたが、そういった中で、本当に地方がどれぐらい予算執行の抑制に対して苦労しているのか、そういったことを何か具体的に、大臣、きのう聞かれましたか。

城島国務大臣 総務大臣もかなり詳しくその内容をお聞きになっておりますけれども、例えば、代表例で言いますと、追加借り入れをせざるを得ないところが出てきているということで、この金利負担だけで約五千七百万円の追加の負担があるというようなお話も聞かせていただきました。

丹羽委員 まさに道府県の利子負担五千七百万、これは十一月一日時点の数字が出ておりますが、これは誰が負担するんですか、財務大臣。

城島国務大臣 いわゆる九月度分については、三カ月まとめてではなくて月割りにいたしました。この分については、閣議決定もありますので、十分国の方で配慮していくということを検討しなきゃいかぬな、そういう部分だというふうに思っております。

丹羽委員 国の方で配慮してくださるということはもちろんですけれども、その国の財源は何ですか。

城島国務大臣 それは、まさしく、これからのトータルの財源の中で、この特例公債法案もそうかもしれませんが、いろいろな面で捻出をしていくということになると思います。

丹羽委員 工夫して捻出していただきたいと思っていますが、基本的には税金ですよ、この五千七百万円というのは。これは、国民のみんなが税金で負担しているんですよ、特例公債がおくれたことを。そういったことを考えないといけないと私は思います。無駄遣いをなくすということは非常に大事かもしれませんが、その一部だと思います、この特例公債法の、道府県の利子負担を借り入れするということは。

 そこで、今度ちょっと総務省の方にお聞きしたいんですが、地方自治体及び国民に対する影響が実際生じている現状を見て、今回の特例公債の法案が遅延したということについて総務省はどういうふうにお考えでしょうか。

大島副大臣 お答えをさせていただきます。

 先ほど城島大臣からも御発言がありました。きのう、国と地方の協議の場がありまして、特例公債法案について、地方六団体の皆さんから、審議入りについては本当にありがたい、ありがとうございますということで御発言がございました。もう一つは、できるだけ早く通してほしいということがありまして、総務省としても、月割りで交付をさせていただいて、各団体の皆さんには、基本的に、行政サービスが支障を生じないように、一時借り入れなどの資金繰り対策を講じていただいておりまして、お手数をかけていただいているのかなという気持ちがあります。

 ただ、各団体ともに適切に対応していただいておりますので、今のところはそう大きな支障はないとは思うんですけれども、御負担をおかけしていることは確かでございます。

 以上です。

丹羽委員 ありがとうございます。

 今、実際に支障が生じている自治体があるという話も総務副大臣の方からもお話がございましたが、そこの中で、今の政府の対応というのは、どういったことをやっているのか、総務副大臣、御答弁いただければありがたいと思います。

大島副大臣 ありがとうございます。

 各団体ごとに、一時借り入れなどでの資金繰りの対応をしていただいていると承知をしております。

丹羽委員 総務副大臣も財務大臣もそうですが、本当にこれは地方にも大きな、不交付団体、都市部はまだそんなに大きな影響は出ていないですが、地方の方に行くと、公共事業とか、本当に整備しなきゃいけないものとか、道路も悪くなってきています。道路だけじゃありません。改修しなきゃいけない橋とか河川工事とか、そういったいろいろな状況を見ると、まさにこれは、あえて何度も言いますが、十一月になってもこの特例公債法案をやっているというのは本当に異常な事態だというふうに考えております。

 この特例公債法案の成立がおくれたということの国債市場における影響というのは、大臣、どのように考えていますか。マーケットで。

武正副大臣 お答えいたします。

 国債市場の動向は、経済金融情勢など、さまざまな要因で変動し得るものでありまして、一概に申し上げることは困難でありますが、市場関係者は、特例公債法案の成立までの間、利付国債の発行が休止されるという異例かつ異常な状態を前に、不安を抱えている状況であります。過日御紹介したプライマリーディーラー会議でも、そうした危機感を共有させていただきました。

 今後、特例公債法案の成立がさらにおくれ、利付国債の市中発行が休止に至った場合、法案成立後の発行再開時には、毎月の国債発行額を増額させる必要が生じまして、このような事態に対し、先ほどの市場関係者からは、休止時に一旦金利が下がった後、発行再開時に金利が急上昇する可能性、あるいはまた、昨年夏、米国において見られましたような、政治リスクを契機とした国債の格下げの可能性、あるいはまた、日本国債市場に対する信認の喪失が中長期的な金利コストの増大を招くおそれ、さらには、日本企業の資金調達コストにも影響を及ぼす可能性があるなどの意見が聞かれておりまして、国民負担の増加、国債発行コストの増大、そして日本経済全体に影響を及ぼすということで、そうした懸念をしております。

丹羽委員 今、副大臣がお答えいただいたとおり、まさに日本国債の格下げの可能性も増加しているという話、経済雑誌でも出ていましたし、そして、十二月四日の十年物国債の入札、国債発行をとめるという話も実際問題として上がってきています。日経新聞なんかにも載っています。そういった中で、足元の国債発行が危惧されるようなことはあってはいけないというふうに思っています。

 そういった危機管理というのは、財務大臣、どういう御見解か、教えていただければ。お願いします。

武正副大臣 先ほどちょっと触れましたが、プライマリーディーラー会議において、今の、十二月の発行がもし万が一ない場合には当然その一、二週間前にやはりいろいろと準備というか対応をしていかなきゃいけないということで、リスク管理といった点からはやはり、一、二週間前に手を打つといったことから、一日でも早く、少なくとも十一月中旬には成立させていただきたいというような声もあったことも御紹介をさせていただきます。

 また、国債の格付懸念については、今フィッチがシングルAということですが、もう一社シングルAになれば、欧州の銀行などはリスクウエート、今の〇%を二〇%に上げなければならない、こういったことから影響は相当大きいと考えておりまして、今御指摘の国債発行の安定消化に対する危機感、これについては強く有しておりまして、やはり今後とも国債発行が必要な状況にあることは間違いありません。

 そういった意味では、やはり財政再建、これについて、財政運営戦略で既に、二〇一五年度の基礎的財政収支赤字、対GDP比の半減、これに向けて財政健全化を推進していく必要があるというふうに考えております。

 また、その上で国債管理政策の具体的な取り組みとして、市場との対話、各種会合を行っておりますし、市場関係者との議論を密に行い、またIR活動、特に諸外国の機関投資家に対して、しっかりと、国債発行計画の策定、機動的な見直しとともにPRに努めてまいりたいと思っております。流動性の供給入札といった点にも重点を置いておりまして、こうした取り組みを通じて円滑な消化に万全を期すよう、今委員御指摘のように、危機感を持って取り組んでまいりたいと思います。

五十嵐委員長 続けて、城島財務大臣。

城島国務大臣 今の武正副大臣のことで全て尽きていますが、あえて一点だけ追加を、私なりの危機感ということで申し上げさせていただきますと、十月二十六日に国債市場の特別参加者会合、プライマリーディーラー会議というのが四十六回目でありました。私、財務大臣として初めてのようでありますけれども出席をさせていただきまして、そうした皆さん方との意見交換、これは二十五社だったと思いますけれども、二十五社ほとんどの皆さんから切迫した生の声を聞かせていただきまして、私自身も大変危機感を持って対応しているつもりであります。

丹羽委員 大臣、副大臣ともに非常に危機感を持たれていらっしゃるので、その点は私も安心していますが。しかし、一番の課題は政治リスクですよ。この政治リスクを回避しない限り、またこの同じような危機感というのは訪れるんじゃないかなというふうに私は思っています。

 そこで、こういった国会運営が今後生じないために、来年度以降の予算と特例公債の発行を一体的に成立させるためのルールづくりというのを政府が十月二十日付に御提案されましたが、その具体的な内容について御答弁いただきたいと思います。

城島国務大臣 先ほどから論議になっておりますように、現下の厳しい財政事情にあっては、いかなる政権でもこの問題というのは常に、当分抱える話であります。すなわち、特例公債なしには今の財政を運営することができないという現実があると思います。

 したがって、今のねじれ国会のもとでも安定的な財政運営を行っていくためには、財政規律を揺るがせないという観点、これは大事だと思いますが、そういう観点も踏まえつつ、予算と特例公債法案と一体となって処理するためのルールづくりというのがどうしても必要ではないかというふうに我々も思っております。

 こうした認識のもとで、十月十九日の党首会談においては、野田総理の方から、一つは、法案の本則を修正し多年度にわたる特例公債の発行を可能とする案、あるいは、来年度にそのような法案を提出することを法案の附則に規定する案、それから三点目に、予算と特例公債法案を一体的に処理することについて与野党間で覚書を交わす案という提案がなされたものだというふうに承知をいたしております。

 毎年の特例公債法案を政治的ないろいろな駆け引きの材料にしてしまう悪弊を断ち切るためにも、まさに、おっしゃるように政治リスクということを断ち切るためにも、与野党間で胸襟を開いて論議を進めて解決策をぜひ見出していただくことを強く期待しておりますし、財務省としても、最大限の協力をその面においてはさせていただきたいというふうに思っております。

丹羽委員 御党からの野田総理からのいろいろなさまざまな提案の中で、本当にまさに、でもその場しのぎの提案が結構多いと思っています。抜本的な提案にはなっていないような気がしています。

 そこで、やはり財政健全化の面でも税収をどうふやすかということも、これは財務省としても考えなきゃいけないというふうに私は思っています。税収をふやす場合、やはり経済対策を組む。その経済対策で一番効率的なものというのは、やはり補正予算であったり、さまざまな方法があると思いますが、その辺、財務大臣、お考えはございますでしょうか。

城島国務大臣 ちょっと一点。先ほど、PD会議は二回目だそうでありまして、初回以来、大臣が出席するのは二回目に修正をさせていただきます。

 今御指摘の点は、やはり、ある面でいうと歳出削減だけではなくて、成長戦略というんでしょうか、成長戦略を本気で取り組んでいく必要があるのではないかという御指摘ではないかというふうに受けとめております。

 歳出削減については、もう御案内のように、いろいろ、政権交代以降、事業仕分けも活用しながら、公共事業関係費の大幅な削減など大いに取り組んできたというふうに思っておりますが、こうした取り組みや、終わりなき事業であり、常にやり続ける事業だというふうに思っております。

 成長戦略につきましては、やはり、本年七月に策定されました日本再生戦略に沿って、グリーン、ライフ、農林漁業等の成長分野における新産業の創出、あるいは海外需要の取り込みなど、物、人、お金を動かしていく総合的な取り組みについて、これはあらゆる手段を総動員しながら、デフレ脱却と経済活性化に全力を尽くしていきたいというふうに思っております。

 いずれにせよ、日本再生戦略を具体的に実行に移し、力強い経済成長を実現して、歳出歳入両面から最大限の努力を行ってまいりたいというふうに思っております。

丹羽委員 丁寧な御答弁、ありがとうございます。

 財政健全化、これは、やはり成長戦略を考えていくしかないというふうに私も思っています。税収が増税増税ばかりだとやはり厳しくなってくるので、どこかで転換点を見出して成長戦略を、そしてまた歳出をどのように削っていくのかということも大事なことだというふうに思います。

 さまざまな要素があって、大臣も、先般G20の方に行かれて、いろいろなお話があったと思います。世界各国もそういった同じようなリスクを、政治的なリスクであったり、財政上のリスクであったり、いろいろなリスクを抱えた中で本当にバランスを考えながらやっていかなきゃいけないというのが、また、今の我が日本の国の状況もそのように考えております。

 ぜひ財務大臣、バランスをとりながら我が国の財政をしっかりとした方向に持っていっていただきたいと思っていますし、今後、次年度、こういった特例公債がまたおくれる、審議がおくれるというような心配がおありのようでしたら、早く政権の座をおりていただいて、そのために国民に信を問うていただくことを切に希望しまして、私の質問を終わらせていただきます。

五十嵐委員長 次に、大谷啓君。

大谷(啓)委員 国民の生活が第一の大谷啓でございます。きょうは、質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。

 さきの通常国会でも質問に立たせていただきましたが、大臣がかわられましたのでまた改めて、同じような内容の質問になるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

 東幹事長の代表質問、あるいは、きのうの本会議での牧先生の質問でもございましたが、私どもの党としては、特例公債法、これをやはり政局に絡めるべきではない、政争の具にすべきではない、やはり速やかに成立させるべきだという基本的なスタンスは持っておりますが、年金特例公債、消費税の増税を償還財源にするということがどうしてもひっかかっておりまして、なかなか簡単に賛成するわけにはいかないというふうに考えているわけでございます。

 そもそも、私は消費税増税に反対をして離党せざるを得なかった、こういうことですから、やはりそれが認められないというのは当然なんですけれども、それ以上に、最近の経済の状況を見ておりますと、そもそも民主党内で消費税増税を議論していたときの前提となっていた経済情勢よりも徐々に徐々に悪くなっている。見通しも決して明るいものではない。そう考えますと、本当にこのままで、要は二〇一四年四月に消費税を八%にするという判断ができるのか、ここにやはり大いに懸念を持っているわけです。

 自民党の安倍総裁も、今のままの経済状況では消費税は上げられないのではないか、このようなことをおっしゃっておりますし、やはり消費税が上げられないという状況が現実のものとなりつつあると私は認識しなければいけないというふうに思っております。

 まず初めにお伺いしますが、何で年金特例公債という形で、消費税増税を償還財源にする、こういう形にしなきゃいけないのか、その理由について大臣からお答えをお願いいたします。

城島国務大臣 お答えしたいと思います。

 年金財政の安定のために基礎年金の国庫負担の割合を二分の一に引き上げる必要がありますが、その財源を赤字国債に依存するということは、将来世代に負担を先送りするということでありまして、それは適当ではないのではないかというふうに思っております。消費税率引き上げによって安定財源を確保した上で、財政規律を堅持しつつ対応するということで、今回の判断になりました。

 また、消費税率引き上げまでの平成二十四年度及び平成二十五年度においても、基礎年金の国庫負担割合を二分の一とする必要がございます。

 このため、今回の特例公債法案では、さきの通常国会における野党の御提案も踏まえまして、消費税率引き上げ分を償還財源とする年金特例公債を発行することとしているものでありまして、これは必要な規定ではないかというふうに考えております。

大谷(啓)委員 もう本会議でもお伺いした答弁ですので、特に感想はございませんが。すぐに財源、いわゆる子や孫の世代に先送りしない、ここで財源を確保するという話になるわけですが、金に色はつかないわけですから、やはり目標は税収を上げていくんだということだと思うんですね。

 私は、消費税増税に反対しているのは、やはり経済が悪くなる、結果として税収増が見込めない可能性も十分あるんじゃないか、こういうことで反対してきたわけですから、今のように、将来にツケを回さないためにというのはちょっと理由にならないんじゃないかなと。私の立場からすればですね。要は、私は、経済をよくして、そこで税収を上げて、まずそこで十分賄えるんじゃないか、こういうふうに考えているわけです。

 やはり、今懸念しておりますのは、もし消費税を上げられなかったときにどうするのか。恐らく答えは、いやいや、そのとき考えますということなんだと思いますが、本当にそういう事態になったら、やはりマーケットリスクは相当あると思うんですよ。消費税の増税分を償還財源にすると言っていたのに、その消費税増税ができないと。まあ、このままの経済情勢でも私は厳しいと思いますが、仮にリーマン・ショックのような事態が起こったときに、やはり消費税を上げるべきじゃないという話になる可能性は十分ありますね。そのときにどうするのかということを明確にしていない。そのとき考えればいいやと。ここはやはり政府として余りに無責任じゃないかなというふうに思うんですが、いかがですか。

城島国務大臣 大谷さんから、もう答弁の結論みたいなことを言われましたけれども。

 それは確かに、そのときの総合的な責任ある政権の中で判断することだと思いますが、あえて今の御質問に答えさせていただきますと、消費税率引き上げに当たっては、税制抜本改革法におきまして、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、御承知のように、所要の措置を講ずる旨の規定が置かれております。附則十八条三項ということだと思います。

 この当該規定に基づく措置を講ずる場合でも、その内容は、税率引き上げを提示するかも含め、そのときの政権において、やはり経済や財政の状況等を踏まえて適切に判断されるべきものであるというふうに考えております。

 仮に、消費税率引き上げを停止するということになる場合は、やはり年金特例公債の償還も含めた社会保障の充実、安定の財源をどのように確保するかについても、その時点において、そのことにおいても厳しい検討や判断が必要になってくるというふうに思っております。

大谷(啓)委員 ということは、やはり、今そういう、消費税が上げられなかったときどうするかは決めない、その判断をすべきときに、年金特例公債の償還財源として消費税増税分があるんだということも踏まえて判断しなきゃいけない、要は将来の消費税増税の判断の足かせになる、こういう理解でよろしいですか。

城島国務大臣 いや、政府としては、少なくとも、今申し上げたような附則十八条三項がありますので、この前の日銀との共同文書もそうでありますし、とにかく何としても早期のデフレから脱却をする、そして、大谷委員御指摘のように、さらに税収を上げるための成長戦略をとっていくというところに今全力を挙げることが大事だというふうに思っております。

大谷(啓)委員 いや、それは十分わかるんですけれどもね。やはり私は、本当にこれは、消費税をプラス三%、プラス五%にするというのは、国民生活に影響が及ぶのみならず、やはり日本の経済にとって大変悪影響というかマイナスの影響が出るのは、これは誰もが認めるところです。

 ですから、やはりそのときの経済情勢を慎重に考えなきゃいけない、こういうことであの附則十八条というのがつくられたわけです。私は、あの文言自体に全く納得はしていませんし、景気トリガーのようなことを言いますがそういうものにもなっていないと思いますが、それでも、与野党合意も含めて、あの附則十八条を入れたわけですから、やはり経済のことを考えて判断するということが極めて重要なんだと思うんですね、法案の中身として。

 だから、そういう意味で、現時点でこの年金特例公債の償還財源を消費税増税にするということを決めることによって、やはりこれが増税の判断の足かせになるというのは、ちょっと余りに問題が多いのではないかなというふうに思っております。

 やはり、要は、恐らくわざわざ年金特例公債という形にするのは、いわゆる中期財政フレームというのがあって、中期財政フレームの中でしっかりとやっていますよ、これは別でちゃんと将来ここからお金を出して返しますから、こういう理由だと思うんですけれども、私はやはり、ここは中期財政フレームののりを越えて、やむなくいわゆる通常の赤字公債でこの年金財源を確保してやる方がいいんじゃないかなと思うんです。

 これは当然、恐らくマーケットのリスクがありますね、要は国債を当初の想定より多く発行するわけですから。ただ、そのリスクと、万一、来年消費税増税ができなかったときにマーケットに与えるリスクを比較すると、私は、消費税を上げられない可能性が徐々に高まっているように見える中で、やはり後者の方がリスクが高いんじゃないかなと思うんですが、その辺の判断はいかがですか。

城島国務大臣 大谷先生はどちらかというとやはり、来年ですか、上げられないんじゃないかという、かなりそういう観測のもとでの御質問でありますから、そういう前提に立ったときにどっちのリスクかということでありますが、それはなかなか、現段階でどちらがリスクが高いというのは、政府側としてお答えするのは難しい質問だと思います。

大谷(啓)委員 だから、本当はその辺も、今答弁は必要ないですが、やはりそういうこともしっかりと分析をした上で判断をしてほしいなというふうに私は思うわけでございます。

 消費税を上げられるかどうか、これはやはり経済情勢が極めて重要で、デフレ脱却に向けて力を入れるというお話がございました。

 最初に申し上げましたが、我々が消費税増税を民主党内で議論したときというのは、例えば、内閣府の経済財政の中長期試算でしたか、あれの慎重シナリオでも、二〇一二年実質二・二、名目二・〇、二〇一三年には実質で一・五%、名目で一・七%で、二〇一三年度にはいわゆる実質と名目が逆転するんだと。慎重シナリオでもそうだという前提で、増税しても大丈夫というようなお話だったと思うんですが、最近、内閣府のいわゆる景気の基調判断も引き下げられました。日本の景気は大体三月ぐらいをピークにどんどん落ち込んできているという判断が今言われております。月例報告を見ても、ここ三カ月、景気判断というのはずっと悪い。

 こういう状況の中で、要は、今申し上げた消費税増税の議論の前提となったいわゆる成長率、これについては今どのように考えられておりますか。

武正副大臣 現下の経済情勢についての認識いかにということでございますが、今御指摘のように、我が国の経済は、世界景気の減速等を背景として、このところ弱目の動きとなっております。先行きについては当面は弱目の動きが続くと見込まれますが、その後、復興需要が引き続き発現する中で、海外経済の状況が改善するにつれ再び景気回復に向かうことが期待されるということであります。

 ただし、欧州や中国等、対外経済環境をめぐる不確実性は高く、こうした中で、世界景気のさらなる下振れや金融資本市場の変動等が我が国の景気を下押しするリスクとなっていることに留意が必要と考えております。

 いずれにせよ、今後の景気動向については十分注視するとともに、切れ目のない政策対応を行ってまいりたいと思います。

大谷(啓)委員 よくわかるんですが、あの当時、やはりこれから復興需要で日本の景気は持ち直していくんだ、こういう説明だったわけですね。恐らく多くの議員も、震災が起こってだあんと落ち込んで、その後、十八兆円の予算執行によって、いわゆる復興需要で景気が持ち直す、東京から大阪からずっと全国に行き渡っていくんだ、こういうようなことを予測していたんだと私は思います。

 今の景気が悪くなっている状況というのは、やはりその持続性がちょっと足らなかったということだと思うんですね。今、復興予算の使われ方の問題も多々批判されておりますが、やはりそれ以上に、復興需要がこれから発現するというよりも、既に息切れ状態なんじゃないかな。私は、その辺もしっかりとこれから分析すべきだと思うんです。

 デフレ脱却に向け、デフレ脱却に向け、これは十分わかるんですが、やはり経済というのは生き物ですからね。経済が生き物だというのは、城島大臣、これはどういう意味だと思われますか。

城島国務大臣 いろいろなことがあると思いますが、私も二十五年民間企業で働いたことからすると、やはり、よく言う、気というのでしょうか、前向きになれるかどうか全体的な雰囲気、企業の中でもそうですし、日本全体で、経済が成長していくとか、あるいはそういったふうなムードというのでしょうか、そういったことがすごく大きいなというふうに私は感じております。

大谷(啓)委員 確かに気が大事ですね。

 やはりそれ以上に、生き物だと言われるゆえんは、当然、体調がよくなったり悪くなったりもします。病が見つかったときに、やはり、いかに早く治療に取り組むかということが極めて重要で、その機を逸すると、病がどんどんどんどん深刻になって、金もかかるし時間もかかる。早く見つければ見つけるほど、少ない金で、短期間で治すことができるということもやはり一つあると思うんですね。

 そういう意味では、月例報告で三カ月連続どんどん下方修正されているという中で、やはりもっと、いわゆる経済対策というものを全面的に押し出さないと私はだめだと思うんですね。いわゆる日本再生戦略も、総理は応援歌というふうにおっしゃっておりましたが、会社にしても、企業経営が苦しくなって、企業の財務が苦しくなって、そのときに、これから新しい事業、これをします、あれをしますと言うだけじゃよくならないんですよ。やはり、この事業をやるときにしっかりとお金を調達してそこに投資をするから、それがうまくいったら初めて成長につながる。今の政府はそこの姿勢が少し足りないんじゃないかな。

 そう考えますと、やはり、一年後に今の状況を回復させ、デフレが脱却できている、このようにはとても思えないんですが、城島大臣の御見解はいかがでしょうか。

武正副大臣 今の経済の下振れというような懸念の中での経済対策というようなお話だと思いますが、我が国経済の再生に道筋をつけることは政府として最大の課題の一つと考えておりまして、先般、経済対策の策定について総理から指示があり、十月二十六日に、第一弾として、緊要性の高い施策について予備費等の使用を閣議決定しております。

 引き続いて、総理指示にあるとおり、遅くとも今月中を目途に、日本再生戦略にあるグリーン、ライフ、農林漁業の重点三分野を初めとする施策の実現の前倒し、それから、今復興のお話がありましたが、東日本大震災からの早期の復旧復興及び大規模災害に備えた防災・減災対策、それから、やはり大事だということの一つに、規制改革そしてまた民間の融資、出資の促進策など、財政措置によらない経済活性化策などを柱とする経済対策の策定、実施に取り組んでいくということで、対策の規模等については、現在、各省庁において対策に盛り込むべき施策を検討しているところでありまして、予断を持ってお答えできる状況にありませんが、デフレからの早期脱却と、特に経済活性化に向けて、政府一丸となって切れ目のない政策対応に全力で取り組んでまいりたいと思います。

大谷(啓)委員 よくわかるんですけれども、やはり、気が大事ですから、これでやっていけるんだというようなものが必要で、財政出動、これが相当なボリュームでこれから必要になってくるんじゃないかな。特に、私は増税反対ですけれども、本当に来年消費税増税を実現しようと思えば、中期財政フレームに縛られるのも大事かもしれませんが、やはりそれ以上に、大所高所からの見地で日本の経済再生にもっと力を入れていただきたい、このように思います。

 やはり、経済の再生がなければ税収が上がるはずがありません。消費税の税率を上げるだけで税収が上がるわけではありません。両輪もなかなか難しいと思いますが、経済再生、日本の成長というところにぜひ重点を置いた施策を取り組んでいただきたいというふうに思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

五十嵐委員長 次に、斉藤鉄夫君。

斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫でございます。

 城島議員また武正議員とは、これまでいろいろな局面で一緒に働かせていただきました。

 今回、財務大臣また副大臣になられまして、心からお祝いを申し上げる次第でございますし、日本の経済や財政健全化、活性化のために御尽力いただくことを心から願っております。

 それでは、早速質問をさせていただきます。

 初めに、城島大臣の三党合意に対する御認識をお伺いしたいと思っております。

 公明党は、野田総理そして城島国対委員長のラインで決断された三党合意を、一つは社会保障と税の一体改革という政策面において、もう一つは決められる政治という政治的意味合いにおいて、高く評価しているというか、我々がやったことですけれども、この三党合意を着実にこれからの日本の政治において進めていかなくてはならない、このように考えております。

 このことに対して城島大臣はどのようにお考えか、まず最初にお伺いします。

城島国務大臣 斉藤先生からのエール、ありがとうございました。

 三党合意に対する基本認識は、今斉藤先生がおっしゃったこととほとんど同感でありますが、あえて私の方からつけ加えさせていただくということで言いますと、この三党合意は、衆議院での長時間にわたる御審議の中で整理された論点を踏まえて、さらに御党を初め三党で真摯に御議論いただき、三党がそれぞれ、それぞれの政策を持ちつつも、立場の違いを超えて、お互い譲り合いながら、国民の視点に立ってまとめていただいたものであるというふうに私は認識しております。

 これによって、社会保障と税の一体改革について大きな方向づけができましたし、社会保障・税一体改革関連法が成立したことは、今先生がおっしゃったように、決断する政治、決める政治ということへの断固たる決意を示した画期的な成果であったと私は強く認識をしております。

 引き続き、公党間での約束であるこの三党合意を基礎に、社会保障・税一体改革の残された課題に一つ一つ道筋をつけていくよう努力いたしますし、御協力をお願いしたいというふうに思っております。

斉藤(鉄)委員 これから、どういう局面になっても、この三党合意を信頼関係を持って実行していくという政治体制を続けなくてはいけないと私は考えております。

 しかし、この三党合意の実行には大きな乗り越えなくてはならない山、谷がございます。例えば、社会保障国民会議をどうするのか、それから、その社会保障国民会議の中で話し合われる年金、医療、介護について、それぞれの党の認識をやはり一致させなくてはいけない、このように思います。また、先ほど大谷委員からも話がありました、来年の十月には、半年後の消費税増税を判断するという局面もあります。また、税制改正についても、今年度中に方向性を出さなくてはいけないということもございますが、これらを実行できるかどうかは、いずれも、三党の信頼関係が成り立っているかどうかということだと思います。その信頼関係なくして、例えばこの年末に行わなきゃいけない税制改正協議なんかできるはずがありません。

 そういう意味で、総理が三党首会談でおっしゃった近いうちに信を問うというお言葉、これを守っていただくというのが、私は、一番大きな、この三党合意が実際に日本の政治プロセスの中で実行できるかどうかの最大のポイントだと思っております。

 あの八月八日の党首会談から、もうちょうど三カ月以上たちました。このことについて、これは総理の心のうちかもしれませんが、城島大臣はどのようにお考えでしょうか。

城島国務大臣 今の、近いうちに信を問うということについては、まさに解散権のお話になりますから、これは総理大臣の専権事項でありますので、私としては、先ほども実は記者会見で問われましたけれども、これは一切コメントをすることは控えるべきだというふうに思っております。

 いずれにしても、今、その前にお触れになりました国民会議の立ち上げを含め、社会保障・税一体改革の中で残された課題については、まさしく公党間の約束である三党合意を基礎に、今後、着実に具体化していきたいと考えておりまして、経済状況への対応等を含め、三党の信頼関係をより強固にしていけるようこれまでもお願いしてきたところであり、三党間の協力を改めてお願いしたいというふうに思います。

斉藤(鉄)委員 私は、今大きな曲がり角に立っていると思います。この三党合意が着実に実行されていく、そういう方向になるのか、それとも、信頼関係がなくなって、ある意味で日本の政治が国民から信頼を失って漂流していくのか、その境目にある、このように私自身は考えております。

 今回の特例公債法でございますが、まず、粉飾的な手法であったいわゆる年金交付国債、これを三党合意に基づいて年金特例公債とした点、この点は評価をしたい、このように思います。また、特例公債を発行せざるを得ない状況であって、法案の必要性は認めます。我々、与党の時代もこの特例公債法をお願いしてきたわけでございます。

 しかし、当初予算に反対をした、その当初予算の歳入面の裏打ちとなるこの法案は、このままでは賛成できない。特に、前回の国会で採決が行われ、我々反対をいたしました。そういうことから、今回、一字一句、全く同じ法案が出ているわけでございまして、そのまま賛成しろと言われましても、なかなか賛成しづらいわけでございます。

 我々、この特例公債法に反対せざるを得なかった理由は、予算に反対だから。では、なぜ予算に反対したか。いろいろ理由はありますけれども、大きく財政規律を失った水膨れ予算であるからということを、私ども、何回も申し上げてきたところでございます。

 例えば、自公政権時代は、国債発行額三十兆円、平均しますと三十一兆円、三十二兆円近くですが、これがやはり、民主党政権になって四十数兆円になっているということも含めて水膨れ体質であるから、つまり、財政規律、放漫な財政、歳出であるからということでこの予算に反対をした。したがって、それを裏づけるこの特例公債法に賛成できないということでございます。

 しかしながら、先ほど挙げた二点という面で非常に評価できる、また、認めざるを得ないという状況もよくわかる。せめて、この放漫な姿勢を改める、減額の方向に持っていく、こういう姿勢は出せないものか、このように思いますが、大臣、いかがでしょうか。

城島国務大臣 斉藤先生の御指摘、過去からそういう御主張というのは私も伺っております。

 ただ、我々も、無駄とかあるいは非効率の排除ということについては、政権交代以降、事業仕分けを実施するとともに、公共事業関係費、この縮減などを行ってきているというふうに思っております。また、最近では、東日本大震災からの復旧復興に係る財源に充てるため、国家公務員給与の平均七・八%引き下げも実施してきているところでありまして、いわゆる、民主党政権として歳出削減に向けて大いに取り組んできたというふうに思っております。

 また、マニフェスト事項につきましても、昨年八月九日の三党間の確認書を踏まえて、高速道路無料化あるいは子ども手当の見直しなど、与野党間で意見の一致を見たものについては誠実に対応してきているというふうに思っております。

 さらなる予算の見直しにつきましては、引き続き、二十五年度予算における対応を含め、与野党間での御議論の結果を踏まえて、適切に対応してまいりたいと思っております。

 一方で、先ほど先生の御指摘がありましたけれども、現下の厳しい財政事情にあっては、いかなる政権であっても、特例公債なしで政権を運営することはできないわけでありますので、一刻も早い法案成立が国民的課題としては求められているのではないかというふうに思っておりまして、与野党間で胸襟を開いた議論が行われ、この一日も早い成立を強く期待しているところでございます。

斉藤(鉄)委員 非常に水膨れした予算、国債発行額も非常に大きくなっている、この点について、これを減額させていく、縮減させていく、放漫な姿勢を少しでも改めていくという姿勢を出していただくことが非常に大切かなと思っておりますが、いかに水膨れかということを、きょう、図を一枚配付させていただきました。

 実は、この図を使ってここで議論いたしますのは、安住前財務大臣とは三回やりましたので、四回目でございます。安住前大臣とやったときは予算委員会でもやりましたけれども、もう一度この図を出させていただいて、城島大臣の御見解を伺いたいと思います。

 この図は、基本的に、民主党政権になってから八兆円ぐらい水膨れしたという図でございます。横軸が年度、縦軸が予算歳出総額でございます。二〇〇九年の、リーマン・ショックのところだけはその平均に入れておりません。そのかわり、民主党政権になってからのいわゆる災害対策、大震災対策の予算も一切入れておりません。ある意味では公平な立場で比較をしたということでございまして、右の方にいろいろ、自公政権時代の八年間と民主党政権になってからの三年間を比べました。

 まず、歳出総額ですけれども、この左側の図にありますように、平均すると約十・七兆円ふえております。右側に行きまして、国債発行は十二・八兆円ふえております。しかし、税収は四・九兆円減っております。いわゆる借金返済、国債費は三兆円ふえております。

 ということで、我々、水膨れ分ということで、まず歳出の方から見ますと、歳出増から国債費がふえる分は差し引いてあげなきゃいけないということで、十・七から三・〇を引くと七・七ですか。それから、収入の方からすると、国債発行が十二・八兆ふえましたけれども、税収は四・九兆減っていますから、それを差し引いてあげなきゃいけない、これが七・九兆になるわけですか。ほぼ八兆円、収入の面からも歳出の面からもふえているわけです。

 これがなぜふえたのか、安住前財務大臣と何度か議論をしたんですが、最終的に、ふえたのは、安住大臣はこのように答弁されました。

 社会保障費の自然増が四・一兆、年金差額が一・六兆、児童手当の増が一・八兆、地方交付税が〇・九兆、中小企業対策が〇・二兆、地域活性化が〇・六兆、合わせて九・二兆。それに、ここがちょっとよくわからなかったんですが、道路特会から直入で〇・七兆円入ってくるようになった、エネルギー特会から直入で〇・二兆入ってくるようになった、合わせて〇・九兆。先ほどの九・二兆と足すと十一・一兆。しかし、公共事業で三・四兆減りました。したがって、十一・一と三・四を、差し引きすると七・七兆。ちょうど八兆円近くになるわけでございます。したがって、この八兆は無駄じゃないんだ、ちゃんと使うべくして使って八兆ふえているんだ、こういう安住さんの答弁でございます。

 しかしながら、もう時間がなくなったのであれですけれども、一つは、社会保障の自然増をそのまま放置している。我々自公政権時代はこれを極力抑えました。抑え過ぎたから政権を失ったんだという説もあるぐらいでございます。その努力が全く民主党政権下でされていないということ、そこが一番大きなポイントではないかと思います。

 基本的に、無駄を削って、その中からこれらの施策を行うといった民主党の本来の趣旨からすれば、そのほかを削られなかった、したがって、そのふやした分そっくりそのまま特例公債の増額につながっている、これこそ、いわゆる無駄削減の努力が足らなかったのではないか、そのことをあらわした図だと思います。

 したがって、何らかの、これを削減する姿勢ぐらい見せるべきではないか、このように思うんですが、もう一度、財務大臣の答弁を求めます。

武正副大臣 斉藤先生から、私も予算委員会で何度となくこれを拝見させていただきました。今御紹介いただいたとおりの、実際のところは水膨れではないという政府としての見解ですが、ただ、今御指摘の社会保障関係、医療も含めた歳出の不断の見直し、これはやはり引き続きとっていかなければならないというふうに認識をしております。財政審などでもそういった指摘を受けているわけであります。

 また、行政事業レビューも、これも徹底してやっていこうということで、閣議決定を含めて、各省各庁、予算執行の任に当たっておりますので、そこでやはり大臣、副大臣、政務官が先頭に立って、歳出の見直しを徹底して図っていくことも含めて、不断の取り組みをしていくことが緊要であるというふうに任じて進めてまいりたいというふうに思っております。

城島国務大臣 今の副大臣の答弁どおりでありますが、いずれにしても、我々も、中期財政フレームを含めて、徹底した無駄の削減というもの、これはもう永遠の課題だというふうに思っておりますし、今回の予算編成においても、それは徹底をしているところでございます。

 だから、そういう趣旨においては、先生の御主張と我々が今持っている基本姿勢は変わらないというふうに私は思っております。

斉藤(鉄)委員 時間になりましたので終わりますが、このような我々の分析では、今回、特例公債が三十八兆を超える額、その中には、基本的にこれからの補正等で減額できる部分があるのではないか、そういうチェックもしていかなくてはいけないのではないか、少なくとも、そういう方向性を政府は出すべきではないかということを申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

五十嵐委員長 次に、佐々木憲昭君。

佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。

 きょうから法案の質疑に入りましたので、最初に、法案に関連して初歩的な質問をしておきたいと思います。

 公債特例法案は、当初、政府案がありましたが、民自公三党の合意に基づいて内閣修正されました。しかし、衆議院で与野党合意のないまま採決が強行され、参議院で審議未了、廃案という結果になったわけです。

 全く同じ内容のものを今回提出をされたわけですが、まず、その修正内容についてです。

 本年度分の基礎年金国庫負担を二分の一に引き上げる。その財源を、当初、交付国債だったんですが、これをつなぎ国債、すなわち年金特例公債に変えるというものになっております。

 いずれにしても、償還財源に消費税増税分を充てるということでありまして、これは将来にツケを回さないためという説明でしたが、しかし、消費税に頼るわけですから、ツケは国民に将来にわたって回るということに変わりないのじゃありませんか。

城島国務大臣 いわゆる赤字国債ということと今回の消費税を償還とするということを明確に決めるということで、それは概念的にも、先ほどから御説明しているように、将来世代への負担というものにするのか。今回の社会保障・税一体改革の基本も、やはり基本的には、将来世代への負担というものをできるだけなくしていこう、そういう中での社会保障の充実と、その財源として、上げる消費税は全て社会保障に使っていくということからして、本質的には我々が説明しているとおりだというふうに私は思っております。

佐々木(憲)委員 その説明は何度もされているわけですけれども、実は、社会保障に全額回るというのは違うということは、岡田副総理が私の質問に対してお認めになっているわけです。しかも、年金、医療、介護、子ども手当、この部分での給付減、負担増というものが今後とも続いていく、こういうことになりますので、何か社会保障のためだと言うけれども、実態は違うんですよ。

 もう一度もとに戻りますが、基礎年金国庫負担二分の一の財源ですけれども、これは自公政権時代から課題でありました。二〇〇三年十二月十七日の税制改正大綱、この中で、所得税、住民税の定率減税の廃止、それから老年者控除、公的年金等控除の見直しと廃止、こういうことによりまして基礎年金国庫負担の財源とするということが当時の大綱に明記されて、そのとおり実施されたと思いますが、これは事実ですね。

城島国務大臣 そのとおりであります。

佐々木(憲)委員 つまり、年金国庫負担二分の一の財源として、所得税、住民税の、我々から見るとあれは大増税ですよ、これを当時自公政権がやりました。全体として三兆円近い大増税になって、家計に大変大きな負担をかけたわけです。そのために、これが実施されるときには、各自治体に大変な抗議の電話、あるいは直接抗議に駆け込む人たちがふえたわけですね。列島騒然というような事態になった。

 こういう状況だったために、その前からも負担がじわじわふえてきたということもあって、もう政権交代だという話になって、それで民主党がこの怒りに乗って政権交代を果たしたわけです。

 城島大臣は、当時、実施された所得税、住民税の大増税に賛成でしたか、反対でしたか。

城島国務大臣 二〇〇三年ですよね。多分反対したのではないかと思いますが。

佐々木(憲)委員 多分、民主党の方々は反対したと思います。

 それで、政権につきましたが、所得税、住民税の増税部分はもとに戻りましたか。

城島国務大臣 それはもとに戻っておりません。

佐々木(憲)委員 これは戻っていないわけですね。

 つまり、国民に年金国庫負担分を増税でお願いしますと言って増税をしたわけですが、それがけしからぬという話になって政権交代をした。政権交代したけれども、しかし、それはもとに戻さなかったんです。

 ということは、年金国庫負担の増税は既にやっているわけです。今度も同じ国庫負担二分の一の財源のためだという口実で、消費税増税を当てにした年金特例公債が出されるわけですね。これは、同じ理由で二回増税するということになるんじゃありませんか。

武正副大臣 委員御承知だと思って御質問だと思うんですが、先行減税ということが前回の消費税増税後あるいはそのタイミングでなされて、あのときは恒久か恒久的かというお話もありましたが、その後、増税ということでされたと承知しております。

 また、あわせて、抜本的な税制改正、これがやはり宿題として自公政権時代からあったというふうにも承知しておりまして、そういった中で、今回、消費税を含む社会保障・税一体改革、これが行われたと承知しております。

佐々木(憲)委員 説明になっていないわけですけれども、これはどこから見ても、一つの目的、一つの証文で二回取り立てるということになっているわけですよ。結局そういう形で二度も増税を押しつけるというのは、私はもう絶対許せないというふうに思っております。

 そこで、消費税増税でどうなるのか。城島大臣は、前回の私の質問に対しまして、景気への影響は、ならしてみると影響はないんだ、つまり、駆け込み需要があって、同じ分、反動減が起こる、そういうことだというふうに見ているんだと思いますが、しかし、国民の立場から見ますと、消費税増税を初めとする国庫負担というのは、それは当然、各所得を奪うわけであります。所得の移転が起こるわけですね。

 つまり、消費がその分抑制されるというのは、これはもう誰が見たってそうなるわけでありまして、これは恒常的に消費税増税その他の負担分が家計の所得を奪う形になる、これははっきりしているんじゃありませんか。

城島国務大臣 前回も申し上げたと思いますが、負担増の面から見ると先生おっしゃるとおりでありますが、今回は、いずれにしても、この五%増税した分は、先ほど委員は全部じゃないとおっしゃいましたが、基本的には社会保障の充実、安定というところに向かうわけであります。

 そうしますと、充実するもの、あるいは維持するものということで、お一人お一人にとってはそれぞれいろいろありますけれども、社会保障の安定というところ、あるいは、場合によっては給付を受ける、給付がふえるというところもあるわけでありますから、負担増だけではなくて、社会保障というものが安定をしていくということによって、安定感が出てくる、将来生活設計においてもより安心ができる。

 まして、今回の社会保障の中でいうと、子ども・子育てについては重点的に七千億投入する予定になっておりまして、そうした世代からすると、今までよりははるかに子育てということが楽になるというか、それを援助する部分もありますから、それは、そういう面でいって、負担と給付というバランスの中でやはり見ていく必要があるんじゃないかと思います。

佐々木(憲)委員 各家庭から見てどうなるのかということを私は言っているわけです。

 つまり、世帯ごとに、一体、給付がどうなるのか、負担がどうなるのか、そして増税分がどうなるのか。これを見ますと、これは相当な負担になりますよ。消費税増税分で十三・五兆円、それ以外で我々計算したところによると六・五兆円ですから、合わせて約二十兆ですよ。それが各家庭に大きな負担になっていくわけです。

 前回私質問いたしましたように、今、政府にこの試算を、各世帯類型ごとに要請をしておりますから、その結果が出た時点でまた質問したいと思いますけれども、結果的には、国民負担が非常にふえて、所得がその分失われ、そして消費が冷える、これはもう明確であります。そういう点を無視して、何かいいことをやったかのように言うのは、これはとんでもない話であります。

 次に、復興予算の流用問題についてですが、復興予算は被災者の支援あるいは被災地の復興のために使うというのが基本だと思いますけれども、城島大臣、どのようにお考えでしょう。

城島国務大臣 復興予算についてでございますが、御指摘のその点については、まず、復興基本法は、国会において議員立法で、かつ多くの政党に御尽力いただいて成立した法律であるということを承知しております。したがって、まずは、この復興基本法にのっとって対応しているわけであります。

 いずれにしても、復興関連予算というのは、この基本法の趣旨に沿って措置してきたものでありますが、個別の事業については、いろいろ御指摘やあるいは御批判を受けていることも事実でありますので、こうした御指摘や御批判、あるいは国会や行政刷新会議等での議論を踏まえて、今のところ、我々としては、被災地が真に必要とする予算はしっかりと手当てをしていき、それ以外のものについては厳しく絞り込むとの方針のもとで、今後予算編成をしてまいりたいと思っております。

佐々木(憲)委員 実際に使われる内容を見ますと、これはもう大変な、復興と本当に関係あるかなと思うようなことが次々と出ております。

 被災地の復興とは直接関係のない大企業に補助金が出される、あるいは違法な国民監視を続けている自衛隊の情報保全隊の器材購入費とか、あるいは諫早湾干拓事業の調査費だとか、それから内閣府のキャリア・アップ戦略に関する事業費とか、刑務所の職業訓練経費とか、あるいは反捕鯨団体シーシェパードの妨害活動に対する安全対策、核融合エネルギーの実用化を目指す国際熱核融合実験炉研究支援事業、それから原発輸出に向けた調査等委託費。

 こういうものを見ますと、何でこれが被災者のためになるのか、被災者支援になるのかどうか、現地と関係ないじゃないか、こういうことが盛り込まれているわけです。それが当たり前だというようなことで各省庁が要望して、それを認めてしまう。

 復興基本法の話を今されましたけれども、この復興基本法に重大な問題がありまして、この中には、「活力ある日本の再生を図ることを目的とする。」と書いてあるんですよ。「活力ある日本の再生」というなら、何でも使えるということじゃないですか、その名前がつけば。

 そのために、基本方針を見ましても、庁舎等が被災した場合の公的機関の業務継続体制の強化、まあ、被災した場合ということは、それは被災地であればあり得ると思いますが。それから、今度はそれから広げまして、今後、国の庁舎等について耐震化を初め防災機能の強化を図る、つまり、いわば官庁の建物の防災機能強化だということで、被災地と関係ない地域の、例えば、今までも、税務署の耐震を全国あちこちでやるとか、そういうことに使われるのは、これは全くの流用であります。

 私は、こういうやり方については、根本が、先ほど言われた復興基本法の法律の中にそういうことを許す条項が入っているからこういう事態になったんじゃないかと思う。どうですか。

五十嵐委員長 時間が来ていますので、手短にお願いします。

城島国務大臣 これは、先ほど申し上げましたように、議員立法で成立した基本法でありますので、そこはやはりその趣旨にのっとって対応していくということになると思います。そういうことにのっとってやったんだと思います。

 御指摘のようなことはこの前から受けておりますので、そこは真摯に受けとめるということになると思います。

五十嵐委員長 佐々木君、まとめてください。

佐々木(憲)委員 大体、議員立法でそういうことを決めたこと自体が問題であって、我々はこういうやり方には反対をしておりました。何でこんなことをやるんだということで、さらに質問は次回に続けていきたいというふうに思います。

 以上です。

五十嵐委員長 次回は、来る十四日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十九分散会


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