衆議院

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第6号 平成15年4月1日(火曜日)

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平成十五年四月一日(火曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 中山 成彬君
   理事 熊代 昭彦君 理事 長勢 甚遠君
   理事 野田 聖子君 理事 宮腰 光寛君
   理事 鍵田 節哉君 理事 山井 和則君
   理事 福島  豊君 理事 武山百合子君
      荒巻 隆三君    石田 真敏君
      岡下 信子君    金子 恭之君
      後藤田正純君    佐藤  勉君
      田村 憲久君    竹下  亘君
      棚橋 泰文君    平井 卓也君
      増原 義剛君    三ッ林隆志君
      宮澤 洋一君    森  英介君
      谷津 義男君    山本 幸三君
      吉田 幸弘君    吉野 正芳君
      渡辺 具能君    家西  悟君
      大石 正光君    大島  敦君
      加藤 公一君    五島 正規君
      城島 正光君    堀込 征雄君
      三井 辨雄君    水島 広子君
      江田 康幸君    桝屋 敬悟君
      佐藤 公治君    小沢 和秋君
      山口 富男君    金子 哲夫君
      中川 智子君    山谷えり子君
      川田 悦子君
    …………………………………
   議員           大島  敦君
   厚生労働大臣       坂口  力君
   厚生労働副大臣      鴨下 一郎君
   厚生労働大臣政務官    渡辺 具能君
   厚生労働大臣政務官    森田 次夫君
   政府参考人
   (防衛施設庁業務部長)  冨永  洋君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長
   )            戸苅 利和君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部長)  海野  洋君
   政府参考人
   (国土交通省海事局次長) 金子賢太郎君
   厚生労働委員会専門員   宮武 太郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月一日
 辞任         補欠選任
  奥谷  通君     石田 真敏君
  西川 京子君     増原 義剛君
  松島みどり君     荒巻 隆三君
  釘宮  磐君     堀込 征雄君
  阿部 知子君     中川 智子君
同日
 辞任         補欠選任
  荒巻 隆三君     金子 恭之君
  石田 真敏君     奥谷  通君
  増原 義剛君     西川 京子君
  堀込 征雄君     釘宮  磐君
  中川 智子君     阿部 知子君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 恭之君     松島みどり君
    ―――――――――――――
四月一日
 健康保険の医療費本人三割負担凍結等に関する請願(重野安正君紹介)(第一一八四号)
 社会保障の拡充、将来への安心と生活の安定に関する請願(荒井広幸君紹介)(第一一八五号)
 同(坂本剛二君紹介)(第一一八六号)
 同(中沢健次君紹介)(第一一八七号)
 同(武藤嘉文君紹介)(第一一八八号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第一一八九号)
 同(荒井広幸君紹介)(第一二一五号)
 同(河村建夫君紹介)(第一二六四号)
 同(佐藤剛男君紹介)(第一二六五号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第一二九一号)
 同(上田清司君紹介)(第一二九二号)
 同(鈴木淑夫君紹介)(第一二九三号)
 同(保坂展人君紹介)(第一二九四号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第一三八七号)
 医療改悪実施と社会保障の改悪反対、充実に関する請願(木島日出夫君紹介)(第一一九〇号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第一一九一号)
 同(一川保夫君紹介)(第一二九五号)
 同(上田清司君紹介)(第一二九六号)
 同(後藤斎君紹介)(第一二九七号)
 同(保坂展人君紹介)(第一二九八号)
 物価スライドによる年金引き下げ反対、最低保障年金制度の創設に関する請願(大森猛君紹介)(第一一九二号)
 同(小沢和秋君紹介)(第一二九九号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一三〇〇号)
 同(春名直章君紹介)(第一三〇一号)
 同(山口富男君紹介)(第一三〇二号)
 公的年金引き下げ反対に関する請願(保坂展人君紹介)(第一一九三号)
 同(山口わか子君紹介)(第一三〇四号)
 無認可保育所への公的助成等に関する請願(山口富男君紹介)(第一一九四号)
 健保三割負担など医療費負担増の凍結・見直しに関する請願(五十嵐文彦君紹介)(第一一九五号)
 同(石毛えい子君紹介)(第一一九六号)
 同(石原健太郎君紹介)(第一一九七号)
 同(小沢和秋君紹介)(第一一九八号)
 同(大島敦君紹介)(第一一九九号)
 同(大島令子君紹介)(第一二〇〇号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一二〇一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一二〇二号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第一二〇三号)
 同(中林よし子君紹介)(第一二〇四号)
 同(春名直章君紹介)(第一二〇五号)
 同(保坂展人君紹介)(第一二〇六号)
 同(松本善明君紹介)(第一二〇七号)
 同(山口富男君紹介)(第一二〇八号)
 同(五十嵐文彦君紹介)(第一二一八号)
 同(川内博史君紹介)(第一二一九号)
 同(川田悦子君紹介)(第一二二〇号)
 同(小林憲司君紹介)(第一二二一号)
 同(日野市朗君紹介)(第一二二二号)
 同(安住淳君紹介)(第一二七〇号)
 同(北川れん子君紹介)(第一二七一号)
 同(小林憲司君紹介)(第一二七二号)
 同(佐藤観樹君紹介)(第一二七三号)
 同(松崎公昭君紹介)(第一二七四号)
 同(山田正彦君紹介)(第一二七五号)
 同(伊藤英成君紹介)(第一三〇七号)
 同(上田清司君紹介)(第一三〇八号)
 同(鎌田さゆり君紹介)(第一三〇九号)
 同(北川れん子君紹介)(第一三一〇号)
 同(伊藤英成君紹介)(第一三八九号)
 同(長浜博行君紹介)(第一三九〇号)
 同(葉山峻君紹介)(第一三九一号)
 パーキンソン病患者・家族の療養生活の質向上に関する請願(今川正美君紹介)(第一二一六号)
 同(今村雅弘君紹介)(第一二六六号)
 同(鈴木康友君紹介)(第一二六七号)
 同(山口わか子君紹介)(第一三〇三号)
 パートタイム労働法の実効ある改正に関する請願(中村哲治君紹介)(第一二一七号)
 同(今川正美君紹介)(第一二六八号)
 同(山内惠子君紹介)(第一二六九号)
 同(山内惠子君紹介)(第一三〇五号)
 同(山井和則君紹介)(第一三〇六号)
 同(永田寿康君紹介)(第一三八八号)
 医療改悪の実施と社会保障の改悪反対、充実に関する請願(山口わか子君紹介)(第一二九〇号)
 医療改悪実施中止と社会保障の充実に関する請願(楢崎欣弥君紹介)(第一三一一号)
 同(日森文尋君紹介)(第一三一二号)
 医療改悪実施と社会保障改悪反対、充実に関する請願(小沢和秋君紹介)(第一三七六号)
 同(大森猛君紹介)(第一三七七号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一三七八号)
 同(児玉健次君紹介)(第一三七九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三八〇号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第一三八一号)
 同(中林よし子君紹介)(第一三八二号)
 同(春名直章君紹介)(第一三八三号)
 同(不破哲三君紹介)(第一三八四号)
 同(藤木洋子君紹介)(第一三八五号)
 同(松本善明君紹介)(第一三八六号)
は本委員会に付託された。
三月二十七日
 社会保障の拡充、将来への安心と生活の安定に関する請願(第四〇五号)は「松沢成文君紹介」を「吉田公一君紹介」に、社会保障の拡充、将来への安心と生活の安定に関する請願(第六六七号)は「鉢呂吉雄君紹介」を「金田誠一君紹介」にそれぞれ訂正された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
 雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第八号)
 雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案(城島正光君外四名提出、衆法第四号)


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     ――――◇―――――
中山委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として防衛施設庁業務部長冨永洋君、厚生労働省職業安定局長戸苅利和君、水産庁資源管理部長海野洋君及び国土交通省海事局次長金子賢太郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
中山委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤公一君。
加藤委員 おはようございます。民主党の加藤公一でございます。
 きょうは、十五分間という大変かわいらしい時間でございますので、たまには私もかわいく質問をしてみたいと思っております。
 時間がございませんので、簡潔に幾つか御質問と問題提起をさせていただきたいと思いますが、まず、昨今、大変残念なことにイラクで戦争が始まってしまっておりますが、このイラク戦争に際しまして、日本国内の米軍基地で働いていらっしゃる日本人従業員の皆さんの安全確保についてどういう施策がとられているのか、これが果たして万全なのかどうか、防衛施設庁の方に確認をさせていただきたいと思います。
冨永政府参考人 在日米軍に勤務いたします駐留軍等労働者、これにつきましては、直接の使用者は米軍ということでございますが、雇用主は日本国政府ということになっております。
 それで、在日米軍基地におきます駐留軍等労働者の安全確保につきましては、労務提供契約に基づきまして、使用者である在日米軍、雇用主である防衛施設庁、共同して責任を負うという原則のもとに、適宜適切に対処するということとしております。
 特に、テロリストによる基地への攻撃、そういった場合などの具体的なテロ行為が行われた場合などには、当庁としましては、すべての駐留軍等労働者を直接軍事的行動に参加させることなく、監督者の指示に従いまして安全に避難させるなど、在日米軍と連携して適宜適切に対応してまいりたいと考えております。
加藤委員 実際働いていらっしゃる方はもとより、御家族の皆さんも大変御心配かと思いますので、その点は重々よろしくお願いをしたいと思います。
 防衛施設庁の方はもう結構でございますので。ありがとうございました。
 では、本法案について、大臣に幾つか御質問を申し上げたいと思います。
 まず、今回の法案で雇用・能力開発機構による債務保証制度というのが廃止をされることになっておりまして、その理由を伺いましたところ、利用実績が大変少ないということが大きな理由だというふうに伺いました。そうなりますと、雇用・能力開発機構が実際行っている業務、制度の中で、ほかにも利用実績が乏しいものというのが存在をしているんではないかというふうに思いますが、その点、大臣はどのように把握、認識をされていらっしゃいますでしょうか。
鴨下副大臣 先生がおっしゃるように、今回の債務保証制度のほか、実績の乏しいものをこれから整理をしていかないといけないわけであります。これは、十三年度から順次廃止してきたものがございますけれども、これから独立行政法人移行時に廃止するものとして、身元保証、それから債務保証、そして駐留軍関係離職者等に対する債務保証、そして職業講習等がございますけれども、それぞれ、身元保証が二件、それ以外のものは御利用いただいていることがゼロ件ということで、これについては廃止をする、こういうようなことでございます。
加藤委員 実際に利用実績がないものはどんどん廃止をしていただくのは当然のことでありまして、進めていただきたいと思うんですが、これは私の聞いたところでありますので確認をさせていただきたいんですが、最近話題の宿舎とかあるいは勤労者福祉施設の運営もやめる、その分の施設を譲渡しているということでありますが、これも廃止をする業務の一つということでよろしいんでしょうか。あわせて、雇用促進融資というのも廃止するというふうに聞いておりますが、それも間違いないか確認をさせていただきたいんですが。
鴨下副大臣 今の宿舎等につきましては、順次整理をしていかないといけないんですが、現実には住んでいらっしゃる方もいらっしゃるわけで、こういうような方々と十分に検討しながらさせていただきたいと思います。
 それから、融資につきましては、今回廃止をする対象でございます。
加藤委員 この問題は、深く議論し出しますととてもこの時間では難しいと思いますので、次の法案のときなどにもじっくりとお話をまた進めたいというふうに思います。
 一方、雇用・能力開発機構で今回廃止をされずに存続する業務というのもたくさんあるわけでありまして、私も少し調べてみたんですが、大変大きな組織でありますし、非常に細かなところまでさまざまな業務といいますか、事業、制度を持っていらっしゃって、これが一体どれぐらいあるのかというのがどうも私も把握し切れません。大臣、副大臣の方から、その点の御認識を伺いたいと思います。
鴨下副大臣 先生のおっしゃるとおり、実際、この訓練、助成金といった制度につきましてはある意味で複雑でありまして、我々もなかなか理解といいますか把握しにくい部分もございます。その数をどのレベルでとらえるのかというようなこととか、それから、性格の異なる制度を同じレベルで数として集計するのはなかなか難しいというのが実態でありますけれども、例えば雇用・能力開発機構の一般業務方法書の第二条の業務の種類の号数で集計しますと、二十一業務中十六業務が独立行政法人移行後も存在するということであります。これも一覧いたしますと非常に複雑になっておりますので、これから整理をして、御利用いただく方々にできるだけわかりやすいようにしていきたい、こういうふうに考えております。
加藤委員 そうすると、存続をする業務、事業と、それから今回廃止をされる業務というのがあるんですが、何を基準にその切り分けをしたのかということも一つ問題になるはずでありまして、これも、独法化するときに、だれが見てもわかるようになっていなければおかしな話ですが、この判断基準といいますか、その物差しは一体どこにあるのか、これを教えていただけますでしょうか。
鴨下副大臣 一番の原則はやはり、先生おっしゃるように、利用件数が少ないということが一つでありますけれども、もう一つの基準としましては、本機構の中で存続しなければ他に代替ができないようなことについては件数が少ない部分についても存続をさせる、こういうようなことで大筋の整理はしてまいりたいというふうに思いますが、個別につきましては、さらにこれから詳細に調べて、そして不必要なものはできるだけ廃止していきたい、こういうふうに考えます。
加藤委員 聞くところによりますと、本法案の次に雇用保険について議論がされるというふうに伺っておりますが、そのときに、この雇用・能力開発機構の問題あるいは雇用保険の三事業と絡めてですが、避けて通れないテーマでございまして、そこではじっくり議論をさせていただきたいと思うのですが、その議論の資料といいますか土台として、今幾つか伺ったことをどなたでもわかるような資料でお出しをいただけないか。
 一体何を雇用・能力開発機構は業務として持っていて、どれを廃止してどれを存続させる、その基準はどうなんだというのが、我々も、もちろん利用される方も、一目見てわかるような資料を出していただいて、その上で、ああなるほど、ではこういう基準でこう仕分けをすればこれで正しいですよねということなのか、それとも、あるいはこの制度はこう変えてもっとこうした方が効率いいじゃないですかという議論がここで進むのか、いずれにしても、そのベースになる資料がないと、どうも我々が今あるデータだけ見ている分ではなかなかつかみ切れないものですから、その資料を御提出いただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
坂口国務大臣 もっとも基本なところは平成十三年の閣議決定でありまして、特殊法人等の整理合理化計画、ここに載っておりまして、ここのときに決められたものは、これはもう有無を言わず整理をしなきゃいけないということになっております。それ以外に、先ほど副大臣の方から御答弁申し上げましたような、そういう一つの基準をつくりまして、それに従って我々の方もしていきたいというふうに思っておりますから、我々が考えております基準と、それによって今後どういうものを廃止したいというふうに思っているかというものをできるだけわかりやすく整理をさせていただいて、御提示も申し上げたいと思います。
加藤委員 では、ぜひその資料は、お待ちしておりますし、またそれをベースにして次の雇用保険の議論というのはさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、ちょっと時間がまた迫ってまいりましたので、最後にもう一テーマ伺いたいと思いますが、もう説明するまでもなく、新規学卒者の方の就職環境というのは大変厳しゅうございまして、きょうが四月一日ですから、幸いにも就職できた方はきょう入社式という方も多いんじゃないかと思いますが、とりわけ新規高卒者の方の就職環境というのはもう本当に厳しい。ちょっとやそっとのことで改善できるとはなかなか思えないような状況だというふうに私は認識をしております。
 そんな中で、先日、厚生労働省のホームページでもパブリックコメントを募集されていたんですが、新規高卒者の方の文書募集を十月一日から七月一日に繰り上げる、こういうことのようでありますが、これはどういう理由で三カ月前倒しをされるのか、その点をお伺いしたいと思います。
鴨下副大臣 事実関係につきまして少し御説明を申し上げますが、本年の三月の七日に開催いたしました高等学校就職問題検討会議におきまして、本年度の採用選考開始期日については昨年度と同様の九月の十六日とされておりますけれども、文書募集開始時期につきましては、昨年度まで採用選考開始期日後の十月一日であったんですが、それを七月一日にする、こういうようなことが決まったわけであります。
 これは、先生がおっしゃっているように、新規学卒者は非常に厳しい雇用情勢でありますので、できるだけ採用選考開始前に、ハローワークや学校等における求人情報のみならず、文書募集による求人情報もあわせて閲覧できるように、こういうようなことで、早い段階からより多くの情報をもとに応募先について十分検討ができるように、こういうような趣旨でありまして、早いと言いましても三カ月でありますけれども、できるだけ多くの方々に御検討いただきたい、こういう趣旨でございます。
加藤委員 もちろん私自身は、この十月一日になる前の段階から、もっとずうっと早くした方がいいんじゃないかということは思っていましたので、これ自体には何の異論もなくて、賛成なんですが、果たして、今回三カ月前倒しをして、このことによってどれほどの効果が見込めるのか、どういうふうにそれは見通しを立てていらっしゃるのか、その御見解を伺いたいと思います。
坂口国務大臣 これからのことでございますし、それがどういう結論が出るか、私たちもいささか不安に思っております。しかし、そこをちゃんとよく見て、そして早い効果が十分に出るのならば、今後さらに検討しなければならないこともあり得るというふうに思っておりまして、御指摘いただきましたように、よくそこは注意、観察をし、そして今後の対策に生かしていきたいと思っております。
加藤委員 実際、文書募集が三カ月早くなって、プラスはもちろんあると思いますし、何度も申し上げますが私自身は賛成なんですが、それだけで高校の新卒者の方の内定率がぐっと上がるなんということは当然考えられないわけで、これは単純に就職環境が厳しいというだけではなくて、やはり高校までの教育期間の中で職業教育あるいは職業意識の啓発ということが全くなされていなくて、いきなり高校三年生になって、はい、一人一社ですよ、最近はちょっと二社になったりしているようですが、順番に回ってくださいねと言われても、納得いく就職ができるとも思えませんし、また、実際に、企業側から見ても、よし、ではこの生徒にうちで働いてもらおうという気にもなかなかならないんじゃないかと思いますので、実は教育期間の部分まで含めて、文部科学省との連携になるとは思いますが、引き続き御検討をいただきたいなと思います。
 時間が来たので終わりますが、本当はここにキャリアカウンセラー、今度はキャリアコンサルタントですね、その件も絡んでくるんですが、またおいおい議論をさせていただきたいと思います。終わります。
中山委員長 次に、佐藤公治君。
佐藤(公)委員 自由党の佐藤公治でございます。本日は十五分間よろしくお願いをいたしたいかと思います。
 先ほど加藤委員の方からも、駐留軍関係で働かれている方々は、まさに、米国によるイラクへの軍事行動が始まり、日本も、総理も政府として支持をした、今までの働かれている状況より危険度が増している。その中で、先ほど加藤委員もその安全性の確保ということで、防衛庁も努力をしていただいているというような答弁がありました。
 ですが、もしもということ、こんなことはあってはいけない。まず予防的な措置として、その安全を期するべく努力、体制を整えていることが大事ですけれども、もしも何かテロ行為等があった場合に、働かれている方々というのは、実際は労災という関係で扱いをされていくことになるかと思います。一般的労災扱いとされていくことになるとは思うんですけれども、今、危険度が増している中、もしも何かあった場合に、その方々に対する対策という考え方、方向性というのがあり得るのかどうか、ありましたら御答弁願えたらありがたいと思います。
冨永政府参考人 今、テロ等が起こったときに、そういった被害が生じないように万全を期するようにということで米側との間で話をしておりまして、駐留軍労働者に関しては安全対策に万全を期してもらいたいということで我々の方から申し入れまして、米側の方も十分配慮するという回答をしているところでございますし、もし何かありました際に、いろいろな、米側と防衛施設庁との間の連絡体制を確保する、あるいは米側が従業員の確認をちゃんとできる状況になっているかどうかを今我々の方で確認しているといったような作業をしてきているところでございます。
 労災については、お話しになったような状況であろうと思っております。
佐藤(公)委員 労災に関しては一般的な労災扱いになるということですけれども、危険度が増している中、特に、極端なことを言えば、もしもテロ等の事態が生じて働いている方々が亡くなったとした場合には、特別な措置、対応ということは特に考えていないということになるんでしょうか。
冨永政府参考人 駐留軍等労働者がテロにより死亡または負傷した場合、これは業務上の事由によると認められれば、労働者災害補償保険法に基づきます保険給付が行われることになると思われます。
 これにつきまして私どもの方から厚生労働省の方に御確認申し上げたところでは、労災の認定は、実際に請求があって、被災状況等を調査した上で個々に判断されるものであるということでございます。過去の事例では、地下鉄サリン事件の際にも認められているということでございます。
佐藤(公)委員 働いている方々は、今、米国による軍事行動による心配というのを家族の方々はやはりされていると思いますので、その辺はできる限りの配慮、または安心できるような体制なり考え方を持ってやっていただきたいと思いますので、お願いを申し上げたいと思います。
 さて、厚生労働省、大臣、副大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、離職者のことといいますとやはり雇用状況。その大もとというのは経済状況だと思いますけれども、その経済状況は、これはもう何回も何回も委員会における議論は平行線の状態だとも思います。私は、当然、厚生労働大臣、副大臣、経済閣僚の一員という位置づけで、経済に対する現状の認識そして今後の方向性ということを簡単、簡潔にお話し願えればありがたいと思います。
坂口国務大臣 現在の状況を端的に申し上げれば、企業の経営は若干好転をしてきている、あるいは設備投資は若干よくなってきている、そういうプラス面も見られるわけでございますが、しかし、イラクの問題もこれあり、明確な答弁を出すことは難しい、一言で言えばそういうことだというふうに思っております。
佐藤(公)委員 厳しいという状況のお話だったと思いますけれども、ちょうどこの法案を五年前に議論したときに、まさに政府委員もしくは委員の方からもいろいろな話が経済状況に関して出ておりました。
 二つの指標で見ますと、まず、完全失業率が当時三・五%というのは、我が国におきましては、戦後の混乱期を除きまして、統計開始以来最悪の水準である、それがなかなか改善されない、そういう現状であるというふうに考えており、それから、私どもの公共職業安定所の窓口で扱っております業務統計、これで見ますと、有効求人倍率が〇・六四倍ということでございまして、これも過去の数字から見るとかなり厳しい数字になっていると。経済状況は大変厳しいということを五年前も、当時話がありました。
 特に、今回の駐留軍関係でいいますと、沖縄のことの話も出ておりました。沖縄の失業率が当時六・五%、全国平均が三・五%、全国平均の三・五%も大変高いのですから、沖縄の失業状態は極めて深刻な状況だと受けとめるべきだと思いますと。つまり、当時よりも経済状況がまた一層厳しくなっている。
 そこで、お伺いしたいんですけれども、そういう経済状況が厳しくなっている中で、当時、橋本内閣からの引き継ぎでまさに増税そして医療費負担ということで、経済状況をより悪化させて、経済状況を失速させているというのが実情だったと思います。また、当時九兆円以上の国民負担と言われている部分がありましたけれども、ことしもまた同じような医療費負担、それで一部増税というようなことをやっている。また同じようなことによって国民負担を強いることによって、経済はどんどん失速してしまう。そういう中で、当然雇用環境も悪い状態になるだろうということが予測できるのに、いまだに同じような政策または変更をしようとしていないというふうに私は思いますけれども、同じような繰り返しのことをまた大臣、副大臣、内閣、政府でやるんでしょうか、やらせるんでしょうか。
鴨下副大臣 先ほど大臣が答弁を申し上げたように、確かに五年前と比べると、雇用情勢、特に失業率等につきましては厳しい状況にあることは間違いないと思いますし、それに対して我々は対応しなければいけないというふうなことは、先生御指摘のとおりでございます。
 ただ、今回の駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法に基づく離職者対策につきましては、この両法の対象者が国の政策の実施に起因する環境の変化に伴って生じたことであることから、国としてこれらの方々の再就職の促進と生活の安定を図っていく必要がある、こういうような前提でございますから、こういうようなことから、離職者対策として、三年間にわたる就職の援助や職業転換給付金の支給など、他の離職者に比べますと、ある意味で、国の施策に伴って離職するというような観点から、相当手厚い措置を既に講じているということは事実でございます。
 したがって、確かに五年前と比べて厳しい状況にあるというような御指摘のとおりでありますけれども、そういう中で、これ以上の措置をするというのは、他制度との関係から申し上げても、現段階においてはなかなか難しいというようなことでお答えをさせていただきたいと思います。
佐藤(公)委員 私の質問に対して副大臣の方が先にいろいろと答弁されちゃったので、ちょっと、次に聞きにくくなってしまうんですけれども。
 私は、この離職者に対します扱いをよくしろ悪くしろということを言っているんじゃないんです。経済状況が悪化しているのに、また健康保険等々の国民負担を四月一日、これから非常に負担を強いていくことになりますよね。そういう一九九七年、八年のときと同じことを今また繰り返して経済の悪化を促進させているということになりませんかと。つまり、この制度自体というよりも、経済本質論の部分での話し合い、そこの部分をどうお考えですかと。
 こちらの野党四党においても、健康保険法三割負担をやはり二割に凍結すべきだ、今経済状況が厳しいんだからそれはとめるべきだということを主張しているにもかかわらず、そういう議論もこの委員会でさせていただけないような状況。同じことをまた五年後に繰り返して、また同じ失速をさせる、そういう状況の本質論的な部分、副大臣、どう思われますか。
鴨下副大臣 御指名でございますので一言お答えさせていただきます。
 先生おっしゃるように、さまざまな、例えば医療それから年金等も含めまして御負担をいただいて、それで結果的に庶民の皆様の財布が厳しくなって、それが景気の、言ってみればデフレの方向に行っているんじゃないか、こういうような話であると思います。
 これは政府を挙げてやらなければいけない話でありますし、なおかつ、厚生労働省の方はできるだけ、ある意味で失業等も含めて雇用をつくるというようなことにつきまして精いっぱいやらせていただきたいと思いますが、川上の方でのさまざまな経済政策を総合的に考えませんと、ある意味で雇用についてはなかなか、我々だけ頑張ってもというようなことがございますので、そのあたりは御理解をいただきたいというふうに思います。
佐藤(公)委員 副大臣、理解できないですよ。さっきから、御指摘のとおりとか、理解していただきたいということをおっしゃいましたけれども、それは理解もできないし、御指摘のとおりと言ってくださるんだったら、それを早く何とか変えていただく、それが大臣、副大臣の仕事だと私は思います。
 もう時間がありませんので、文句ばかり言っているとすぐ終わっちゃいますので。
 実際問題、五年前の、経済状況も悪化している、就職状況、労働状況、環境も悪化しているような状況の中で、五年たったんですが、実際、一部削除もしくは廃止ということがありましたけれども、駐留軍関係の離職者の方々のデータを見させていただくと、十四年度だけでも二千六十八人というようなデータ。そのうち発給件数が二十一件で、就職件数は六件。発給件数からしたらば二八・六%。十三年度に限っては、二十六件の発給件数に対して一件だけという、まさに三・八%。せっかくある程度手厚くしているにもかかわらず、これの、まあ、発給件数が少ないということはいいことだと思います、いいことだと思いますが、発給件数に対して就職件数というものが、細部にわたっての資料を私も全部見ておりませんけれども、低いようにも思われます。
 実際、三年という期間で継続をまた今回もしていますけれども、一回このやり方、内容というのをもう少しよく考えて、この発給件数の方々、そういう方々がより再就職がしやすいような内容、制度の改善を図るべきな部分があるようにも思えたりする。また、なぜ三年という期間設定をしたやり方をまた今回もとるのか、また、三年というのをどうして決められたのか、その辺いかがでしょうか。
鴨下副大臣 先生おっしゃっているのは、離職者の求職手帳の期限についてのお話だろうと思いますが、この有効期間について三年というようなことを設定している理由は、他の制度、特に、例えば炭鉱離職者求職手帳等の有効期限も三年というようなことでございますし、それから、他の離職者と比べまして、先ほど申し上げましたように、制度的には、極めてといいますか、相当手厚い措置を講じている、こういうようなことの中で、制度間のバランスを考えさせていただくと三年というのが適当だというふうに考えているわけであります。
 ただ、先生おっしゃるように、じゃ、三年たったらもうそれで終わりかというと、そういうことではなくて、その後にもし就職を希望される方々については、公共職業安定所においてできるだけきめ細かく就職の指導や職業紹介を行っていく、このことはもう言うまでもないわけでありますので、よろしくお願いいたします。
佐藤(公)委員 もう時間が来ました。
 私が言いたいことは、やはり実質効果を上げるような形で、ほかもやっているからそれでいいんだじゃなくて、やはり本当に実質的な効果を上げるための制度に検討した上での延長であるべきだと思いますので、その辺は今後検討をよろしくお願いいたします。
 以上で終わります。
中山委員長 次に、小沢和秋君。
小沢(和)委員 両法案について検討いたしましたが、駐留軍離職者臨時措置法、漁業離職者臨時措置法とも、これまでの措置を今後も五年間延長しようという提案であり、当然のこととして賛成をいたします。
 いただいた資料では、ここ数年、両法案の関係とも該当者はわずかで、そのため二〇〇三年度の予算は両方とも大幅に減額されております。今後も新たな該当者の発生は少ないだろうと考えておいてよいかどうかお尋ねをします。
 一つだけ大臣にお尋ねしたいのですが、駐留軍関係離職者は、二〇〇一年度では、新規認定者二十六名に対し、年度末就職指導票所持者は八十三名となっております。この数字の傾向はここ数年同じであります。その意味は、この法に該当する失業者と認められ、雇用保険の求職者給付、つまり失業手当の期限が切れた後、三年間は特別給付金などを受け、職業訓練も受けるが、その多くは三年間たっても再就職できないままになっているということではないのでしょうか。漁業離職者も同じように、求職手帳の発給を受けた者の半数以上が再就職できないままに三年を終わっているのではないか。そのとおりなら、このやり方では余り効果が上がっていないということになるのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょう。
坂口国務大臣 この駐留軍関係の離職者でありますとか漁業関係の離職者の今後の発生につきましては、国際環境の変動等もございますしいたしますので、これからの状況を予測することはなかなか難しいというふうに思っております。
 しかし、沖縄に関する特別行動委員会、いわゆるSACOの最終報告に基づきまして、米軍の施設の一部返還が平成十九年度末までを目途としておりますことや、あるいはまた、日中漁業協定あるいは日韓漁業協定の枠組みに基づきます規制の強化など、最近の我が国をめぐる国際環境が依然厳しい状況にあることも考慮していかなければならないというふうに考えております。
 お話のとおり、この駐留軍関係離職者でありますとか漁業離職者は、特別な勤務形態の中で長期間業務に従事をしておみえになりますことでありますとか、雇用機会の非常に乏しい地域に多く偏在をしているというようなこともございまして、再就職が困難な状況でありますことから、先ほどお話ございましたように、離職をされて、そしてその後なかなか就職に結びついていかないということが多いのではないかというふうに思っております。
 そうした意味も含めまして、三年間につきましては職業転換給付金の支給をさせていただいている、そうしたことも今後継続をしていかざるを得ないというふうに思っている次第でございますが、しかし、それだけではなくて、この皆さん方、再就職をしたいというふうに御希望のあります皆さん方に、できる限りその皆さん方にもやはり対応していかなければならないわけでありまして、地域に偏りはございますけれども、私たちは、その地域に見合った雇用というものの発掘にやはり努めていかなければならないと思っているところでございます。今後ひとつ、そうした点も注意をいたしましてやっていきたいと思っております。
小沢(和)委員 きょうはこの法案に関連して、遠洋まき網漁業関係で昨年三月から五月にかけて行われた、まき網漁業始まって以来の六カ統という大規模な減船の問題でお伺いしたいと思います。
 大中型まき網漁業は、ほぼ年間を通じて、黄海、東海の日中暫定措置水域や中間水域で操業しております。こういう海域での漁獲の不振もあり、国の資源回復型減船事業に率先して取り組むため、日本遠洋旋網漁業協同組合は、昨年、六カ統の減船を行いました。これは確かに自主的減船という形をとっておりますが、国策に沿った減船であり、国際協定の対象海域で操業を行っていることを考えれば、一番失業者に有利な今回の法案を適用して手厚い援助をすることはできなかったのか。この法律の適用対象には、以西底びき網漁業が入っておりますが、同じ海域で操業するまき網漁業はなぜ入っていないのか。
 今回のまき網漁業関係の失業者は、漁業経営の改善及び再建整備に関する特別措置法、以下、漁特法と呼ぶことにいたしますが、それで救済されたと聞いております。余り救済の内容に違いはないというのですが、やはり国際協定締結による犠牲者への救済措置に比べれば不十分な点があるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
戸苅政府参考人 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法につきましては、操業区域ですとか漁獲量に関します国際協定によりまして規制が強化され、それによって緊急に漁船の隻数を縮減することを余儀なくされる、それによって離職者が出る、そういった方の再就職の促進のために特別な措置を講じようということを目的にやっておるところでございます。
 一方、今御質問の大中型まき網漁業の減船につきましては、サバ資源が低水準にあるということで、これの回復のための漁獲量削減策の一環として行われているということで、国際漁業協定等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の特定漁業には当たらないということでございまして、漁特法に基づく政令指定によって所管の省庁が対策を講じているというところでございます。厚生労働省としても、陸上の産業部門に再就職しようという方については、職業転換のための給付金の支給など、再就職の促進に支援を行っている、こういう状況でございます。
小沢(和)委員 先ほど一カ統、二カ統という言い方をしたのですが、一カ統というのは、まき網では五隻で一つの単位になっているということです。ですから、六カ統の減船といえば、乗組員も相当な数だと思いますが、今回の減船で失業したのは何人か。そのうち何人が漁特法の適用を受け、現在まで何人が再就職できたか。
 私は、先日、長崎市まで出かけまして、長崎県旋網漁業協同組合を訪ね、役員の方に減船問題と離職者対策について伺いました。これまでは、年金をもらえるようになった高齢の漁船員に引退してもらい、かわりに若手を再就職させるなどのやりくりができたが、これだけ大量に失業するとそれも限界だということであります。特に大変なのは、生月や奈良尾などの島に漁船員の居住地が集中しているため、そこは地域全体が失業状態になり、再就職するためには家族ぐるみ島を出ていかなければならず、一挙に過疎が進みかねない。地域の浮沈にかかわる深刻な問題になっているということであります。
 こうなると、個々の失業漁船員の再就職援助とともに、そういう特殊な地域に対し、国と県で緊急の支援策を講ずる必要が出ているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
金子政府参考人 御質問の前段の、離職と再就職の状況について御説明をさせていただきます。
 今回の大中型まき網漁業の減船に伴う離職状況でございますが、離職者数は二百五十九人と承知しております。このうち、海上職域への再就職を希望した方は百九十八人、うち、既に再就職された方は七十二人となっております。離職者のうちでいまだ再就職ができていない方につきましては、引き続き職業転換給付金を支給し、職業訓練の受講指示を行うとともに、個々の離職者の状況に配慮したきめ細かな職業紹介などを実施することにより、再就職の促進に努めているところでございます。
戸苅政府参考人 漁業離職者の方のうち陸上産業に従事しようとする方については、先ほど申し上げたとおり、厚生労働省でも、雇用対策法の規定に基づきまして、職業転換給付金の支給ということで生活の安定と再就職の促進を図っております。
 あわせまして、人口の減少等によりまして雇用機会が著しく不足している地域につきましては、過疎雇用改善地域ということでこの指定をいたしまして、その地域に事業所を設置する等によりまして地域内の求職者の方を雇い入れる事業主に対しての、事業所の設置に要する費用、新たに労働者を雇い入れた場合の助成等を行います地域雇用開発促進助成金の支給ということで、地域の雇用構造の改善を図っている。
 あわせまして、地域の創意工夫で、緊急、臨時の雇用就業機会を創出するということで緊急地域雇用創出特別交付金がございますが、これの活用も図っていただくということで対応してまいりたいというふうに考えております。
小沢(和)委員 財政力もない長崎県旋網漁協として、役所などと一緒に対策委員会をつくったり、手弁当で再就職の世話に走り回ることが重い負担になっていると聞きました。日中、日韓漁業協定による漁業への影響対策として、それぞれ二百五十億円、六十億円の基金が設けられております。地元から、こういう再就職対策費用なども基金からの支出の対象にしてほしいと訴えられましたが、検討する考えはありませんか。
海野政府参考人 日韓・日中漁業振興財団の基金は、両国との新しい漁業協定の締結に伴いまして、両国漁船との漁場競合の激化など、影響を受ける我が国の漁業者の混乱を回避し、その経営の安定に資することを目的につくられたものでございます。
 基金の使い方については、従来から幅広い対応が可能となるように努めておりますけれども、先ほど厚生省の方からお話がありましたように、東海、黄海のまき網漁業というのは、この水域でのサバ資源の悪化に対応して減船をしたものということでございますので、先生御指摘の漁協の経費に対する支援というのはこの基金の支援の対象とはなりがたいものというふうに考えております。
小沢(和)委員 大変冷たいお答えですが、思わぬ財政負担で苦労している地元の漁協にどういう形でもいいから援助してほしいということを私は言っているわけです。そういう気持ちに何かこたえるようなものはないんですか。
海野政府参考人 先ほど申し上げましたように、このまき網の減船は、東海、黄海の資源が悪いということに伴って行われている減船でございますので、国際協定とは直接結びつくものではございません。したがって、現在の日韓、日中の基金というのはちょっと使うことができないだろうというふうに考えております。
 ほかにどのようなことができるかということについては、実態が、漁協がどのような活動をされているのかということもよく調べてみたいと思います。
小沢(和)委員 だから、できるだけ温かい措置を講じていただきたいということをもう一度言っておきます。
 何といっても、地元の根本的な願いは、外国の水域内への安定的な入漁体制を確立することであります。今我が国と韓国及び中国との間で、毎年相互に、入漁に関する操業条件などの改定交渉が行われております。近年、日本と両国の関係は全体として改善されてきていると思いますが、そういう改善を基礎に、もっと長期的に両国水域に日本の漁業者が安心して操業できるよう安定的な入漁体制を確立することはできないのか、国としてどういう努力をしているのか伺います。
海野政府参考人 お答えいたします。
 韓国及び中国との操業条件協議におきましては、これまで韓国及び中国の排他的経済水域に入漁する我が国の漁船の操業に必要な漁獲の割り当て量、隻数、こういったところを確保できているところと考えております。
 排他的経済水域における日韓、日中の相互入漁に関する具体的な条件につきましては、それぞれの協定に基づきまして漁業共同委員会が毎年決定するということとされております。
 今後とも、我が国のまき網漁業者が必要とする漁獲の割り当て量、隻数、こういったものは、漁業者の方々の意見も十分踏まえながら、その必要なものを確保するように努めていきたいと思っております。
小沢(和)委員 時間が来ましたからこの質問で終わりますが、ただ入漁の保障だけでなく、東海、黄海全域の漁業資源を持続的に利用できるようにするため、日本だけが資源管理を推進するのではなく、中国、韓国と協力して共同の資源管理体制を確立する必要があります。この点で、我が国として両国にどういう働きかけを行い、どういう見通しを持っているのか、最後にお伺いします。
海野政府参考人 東シナ海、黄海を取り巻く日中韓の三国は、一九九六年に国連海洋法条約に加盟しております。この条約は、排他的経済水域での資源管理の実施を、沿岸国の責務であるという沿岸国主義をとっておりまして、日中韓三国それぞれが自国の排他的経済水域についてはその管理を進めているところでございます。
 また、排他的経済水域の境界画定がなされていないために設けられました、日中間では暫定措置水域、中間水域、それから日韓間では暫定水域でございますけれども、こうした水域でも関係国と共同して資源管理を実施していくことが協定に規定されております。
 このうち、日中の暫定措置水域におきましては、資源管理措置の枠組み、これが既に定められておりまして、二〇〇二年から日中共同の管理措置が実施されているところでございます。
 それから、日中の中間水域、それと日韓の暫定水域につきましては、資源管理措置の枠組みがまだできておりませんで、協議中でございます。引き続き、共同で資源管理を推進していくように両国に働きかけをしていきたいと思っております。
小沢(和)委員 終わります。
中山委員長 次に、金子哲夫君。
金子(哲)委員 社会民主党・市民連合の金子です。
 特に、駐留軍関係離職者等臨時措置法の関係について、幾つか御質問したいと思います。
 第八十四回国会でこの法案が審議されたときに、附帯決議の中で次のような一項があります。「沖縄県の厳しい雇用情勢に対応するため、離職者の雇用機会を確保するための対策の効果的な実施を図ること。」ということで、今日の状況は、まさにこれと同じような状況が沖縄の状況だというふうに思いますので、そういう観点から少しお伺いしたいと思いますけれども、駐留軍離職者は、全体として、沖縄にかかわる者は大体どれぐらいいらっしゃるんでしょうか。
戸苅政府参考人 平成十四年の十二月末現在で、ハローワークに求職申し込みをされている駐留軍関係離職者の方は全国で七十四名でございます。そのうち沖縄県の方が十四名で、全国の二割弱、こういう感じでございます。
金子(哲)委員 この対策措置の中に広域求職活動費とか移転費というようなものが計上されて、そういう措置がとられるようになっているわけですけれども、これらは大体どれぐらい活用されているでしょうか。ちょっと質問を出していなかったんですけれども、もしわかれば。
 といいますのは、沖縄の場合、県外移転も含めて、県外への移転というのは、こういうものを活用して、再就職先としてどれぐらい沖縄から県外への移転が図られているのかということがわかれば、お答えいただきたいと思います。
戸苅政府参考人 御質問のとおり、沖縄県内、非常に雇用情勢が厳しいということで、相対的に雇用機会の多い他県に就職を希望する方には、広域求職活動費と移転費、これが支給されるようになっております。
 ただ、最近の状況を申し上げますと、駐留軍離職者の方の高齢化も進んでいるということもありまして、前回、五年間法の期限を延長しましたのが平成十年でございますが、それから平成十四年の十二月までで見ますと、両給付金とも実績はゼロでございます。みんな、県内に就職したいという方が非常に多かったということだろうと思います。
金子(哲)委員 ということは、余り活用されていないということですね。
 といいますのは、今先ほども話がありましたように、沖縄の雇用状況が大変厳しいという状況の中で、駐留軍離職者の方の場合には、県内で再就職先が今までのケースの場合は見つかったということで、これらの制度が活用されていないということですけれども、私が言うまでもないことですけれども、失業率も、先日発表された完全失業率、沖縄の場合、やや好転をして七・三%ということになっておりますけれども、大体、平成十四年度の平均が八・三%と都道府県の中で一番高い。さらに、有効求人倍率も〇・三七と非常に低いという状況ですから、県内での就職活動というのが、これは駐留軍離職者のみならず、全体の雇用状況として大変厳しいと思います。
 さてそこで、実は、イラクへの軍事行動が開始をされて、このようなことが既に沖縄にはかなり影響が出ているというふうに言われております。
 御承知のように、沖縄は観光業が産業の中心になっているわけですけれども、一昨年の九・一一のテロの影響で、観光客といいますか、修学旅行生も含めて大幅減を来した。それで、沖縄の経済状況に大変大きな影響を与えたということがありますけれども、私が二月に沖縄に行ったとき、実は、かなり回復したんだけれども、そのときに、新たなお客を呼ぶために、宿泊料をダンピングというか値下げをした状態でお客を集客した。それを、今の状況ですから値上げをすることはできない。だから、今、引き続いて値下げをしたままの状況で、ぎりぎりの状況でホテル、旅館業が行っている。それで、沖縄の県の資料を見ますと、幸いにして平成十四年は割合と観光客が好調だったという数字がありますけれども、さっき言いましたように、実情は、個々の企業、ホテル、観光業の中ではぎりぎりのところでやっている。
 それで、今度のイラクへの軍事行動が開始をされて、それがどのような状況になっているかといいますと、三月二十七日現在ですけれども、既に修学旅行等のキャンセルがもう出てきている。合計で八十一件、八千九百七十九人のキャンセルが出ております。修学旅行は、三十七校で五千六百九十八名です。大体、本来、平成十五年の四月−六月で予定されていた修学旅行が、四百七十校、七万五千人ぐらいが予定をされていたということですから、約一割近くが既にキャンセルになっている。一般の団体も、四十四件、三千二百八十一名のキャンセルが出ている。先ほど言いましたように、トータルで八千九百人のキャンセルが出ている。
 これはかなり深刻な影響が出てくる可能性が、先ほど言いましたように、旅館の費用もダンピングというか値下げしたままの状況ということになってまいりますと、かなり大きな影響が出ると思いますけれども、その点について厚生労働大臣としてどのように認識をお持ちでしょうか。
坂口国務大臣 沖縄に対しましては、前回のアメリカにおけるテロ事件のときにも非常に大きな影響を受けられたわけでございます。ようやく最近回復をしてきたやさきでございますが、イラクの件で再び若干落ち込んできているというお話は、私、今初めてお伺いをしたところでございます。
 全体としまして海外旅行が少なくなっていることは聞いているところでございますが、同じ国内であります沖縄におきましてもそういう事態が出てきているということになりますと、あのときにもいろいろのことをお互いに考えたわけでございますので、観光業も中心にしまして沖縄に対します対策というものを、これは厚生労働省の中だけではなくて内閣全体でひとつ考えていかなきゃならないことだというふうに思っておりますので、他の省庁ともよく連携をとりましてこれからやっていきたいというふうに思います。
金子(哲)委員 昨日ですか、ニュースで流れまして、厚生労働省にイラク問題の対策特別委員会が設置をされたという話が出まして、私はそういうことの中に雇用問題などもあるかと思ったら、生物化学兵器に対する対策委員会だけということでありますけれども、私はこれは大事な大きな課題だと思います。
 今大臣がおっしゃったように、これは厚生労働省だけでなくて、経済産業省も含めて総体的にやらなきゃいけないと思いますが、現実的に、たった一週間ですね、二十日から始まって、この一週間の間にこれだけのキャンセルが出ているということは、これはまだ長期化をする予想もありますから、かなり深刻な状況になるということになりますから、ぜひ十分な対策をとるべきだというふうに考えておりますけれども、ぜひお願いしたいと思います。
 そういう中で、例えば、私も先日沖縄に行ったとき、これは別に、基地の問題を調査に行って、雇用問題を調査に行ったわけではありませんけれども、新卒の高卒者が、これはこの委員会でも論議になったところですけれども、なかなか就職できない人たちが随分ふえている。これは、沖縄の状況も深刻だということを、それはもう雇用状況がそういうことですから、高卒の新卒者もそういう状況だと思うんですけれども、こういったことに対して全体として対策を打たれていると思いますけれども、それらの問題については、どのような対策がやられているでしょうか。
戸苅政府参考人 この三月卒業の新規高卒者の就職状況でございますが、全国の高卒の就職内定率、一月末で七四・四%でございますが、沖縄につきましては三六・七%とかなり低い水準でございます。未内定者の方が千五百五十九人ということでございます。
 そういうことで、十四年度の補正予算で若年者のジョブサポーターという制度を設けまして、これを沖縄県には三名でございますが配置いたしまして、個別相談あるいは求人開拓、それからトライアル雇用、就職面接会等々、総合的な一連の対策を講じて、何とか就職支援をし、実を上げたいというふうに思っています。
 特に沖縄につきましては、若年問題、非常に従来から深刻だということで、沖縄県あるいは沖縄開発庁、今内閣府でございますが、ともいろいろ相談いたしまして、いろいろな対策を講じております。特に、沖縄若年者雇用開発助成金等の特別な支援も講じてきたということでございますが、今後ともいろいろな施策を効果的に実施するということで、若年者雇用の対策に今全力で取り組みたいというふうに考えておるところでございます。
金子(哲)委員 ぜひ、今の高卒、大卒も含めて未就職の問題は、別に沖縄に限ったことではなくて、これは本当に希望に燃えて卒業した人たちが就職できないという深刻な問題ですから、さらに強化をしていただきたいということ、特に沖縄の場合には、今お話がありましたように、より深刻な状況ですから、特に対策を強化していただきたいというふうに思います。
 それと、私、先日沖縄に行ったときに、ことしの八月に沖縄、戦後初めてと聞いておりますけれども、モノレールが開通をするということで、ちょうど試運転が行われた直後だったのですけれども、実は今、沖縄でバス会社の統合問題が起こっております。
 四社、バス会社がありますけれども、これがバス会社の統合計画というのがもう既に、本来はもう実施の段階だったようですけれども、補償の問題とかいろいろなことでこれがまだ進んでいないようですけれども、このバス会社、観光業を中心としてバスの問題があるわけですけれども、モノレールのスタートとあわせて、この問題も実は大きな雇用問題を引き起こしかねない重要な問題だというふうに思います。
 そういう意味で、そこの中で一番大事にしなきゃ、何かいろいろ、補償の問題とかいろいろなことが論議をされているようですけれども、これらにかかわる雇用問題ということについて、これは厚生労働省の中でも、そういう問題が惹起しているということは把握されているのでしょうか。その点、まずお伺いしたいと思います。
戸苅政府参考人 沖縄の県内バス四社の統合問題、非常に深刻な、雇用に影響を及ぼす可能性もあるというふうに思っています。
 そういった意味で、もしこれが大きな事態になるということであれば、例えば、当該事業所にハローワークの職員が出かけていって、あらかじめ離職前からのきめ細かな職業相談あるいは教育訓練についての手だてをとる、アシストハローワークと呼んでいますが、そういったものをやるとか、それからいろいろな助成措置、支援措置がありますので、そういったもので機動的に対応する、こういったことになるのではないかと思っています。
金子(哲)委員 今局長がお答えになったのは、確かに、離職をするという前提のもとで、それについてはきめ細かくやろうということですけれども、その前に、今こういう雇用状況ですから、確かにそういう離職をされた方に対してしっかりとした施策を打つということは大事ですけれども、今の時点で、そういう離職者をできるだけ抑えていくという、これは県も含めてかかわっているようですから、そういった問題についてもっと連携をとってやはりやることが重要だと思うのですよね。
 後で、結果としてそのことに対策を打つということも、それはもちろん離職者に対して十分な手だてをとっていくということも重要ですけれども、今の雇用状況の中で、沖縄の雇用状況を考えたときには、新たな離職者をどれだけ抑えるかということ自身が極めて重要ですし、私鉄のバス企業でありますけれども、いずれにしても公共交通手段としての役割を担っていたわけでありますから、そういう意味でいいますと、事前にかなりやはり指導強化をしていくということは可能だと思うのです。
 ぜひそういうことを大臣に、今先ほどおっしゃいましたように、こういう沖縄の対策というのは重要だということをおっしゃっておりますから、そこに、新たなこういう問題で雇用不安をさらに増大していくというようなことがないように、他の各省庁や沖縄県とも連携をとりながら、厚生労働省としても事前の対策をぜひ強めていただきたいと思いますけれども、その点、最後にお伺いして、終わりたいと思います。
坂口国務大臣 バス会社のお話もよくお聞きをいたしております。したがいまして、そうしたことも含めまして、沖縄の雇用対策、大変大事でございますから、取り組んでいきたいと思っております。
金子(哲)委員 時間になりまして、終わりますけれども、ぜひ沖縄、沖縄のみならず、雇用問題は深刻でありますので、ぜひ十分な対策をとっていただきますように最後にお願いして、終わりたいと思います。ありがとうございました。
中山委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
中山委員長 これより討論に入るのでありますが、その申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
中山委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
中山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
中山委員長 次に、内閣提出、雇用保険法等の一部を改正する法律案及び城島正光君外四名提出、雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案の両案を一括して議題とし、順次趣旨の説明を聴取いたします。坂口厚生労働大臣。
    ―――――――――――――
 雇用保険法等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
坂口国務大臣 ただいま議題となりました雇用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 雇用保険制度につきましては、厳しい雇用失業情勢の長期化等により、受給者が増加する一方で保険料収入が減少し、極めて厳しい財政状況にあり、こうした財政状況や雇用就業形態の多様化の進展等制度をめぐる諸情勢に的確に対応し、失業した労働者の生活の安定及び再就職の促進を図るとともに、将来にわたり安定的な運営を確保し得るものとしていくことが求められています。
 このため、給付について、受給者の早期再就職の促進及び多様な働き方への対応の観点からの見直し、再就職の困難な状況に対応した重点化等を図るとともに、保険料率について、労使負担の急増を緩和する配慮をした上で、必要最小限の引き上げを行う等の措置を講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
 以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一は、雇用保険法の一部改正であります。
 まず、基本手当日額について、受給者の再就職時賃金の実情等にかんがみ、その上限額を引き下げるとともに、給付率について、基本手当日額の高い受給者層を中心に、その額の減少に応じ引き下げの程度が逓減するように見直すこととしております。
 次に、基本手当の所定給付日数について、通常労働者と短時間労働者ごとに定めている現行の体系を見直し、倒産、解雇等による離職者については現行の通常労働者の日数に、それ以外の離職者については現行の短時間労働者の日数に一本化するとともに、三十五歳以上四十五歳未満の倒産、解雇等による離職者については日数の延長を行うこととしております。
 また、就業促進手当を創設し、支給残日数が所定給付日数の三分の一以上ある場合には、常用雇用以外の就業にも基本手当の一定割合を支給することにより、基本手当受給者の多様な形態による早期就業を支援することとしております。
 このほか、教育訓練給付及び高年齢雇用継続給付について、失業者の給付への重点化等を図るため、給付率等の見直しを行うこととしております。
 第二は、労働保険の保険料の徴収等に関する法律の一部改正であります。
 雇用保険の失業等給付に係る保険料率について、賃金総額の千分の十六とし、平成十六年度末までの間は暫定的に千分の十四とすることとしております。
 第三は、船員保険法の一部改正であります。
 船員保険についても、雇用保険法の改正に準じて所要の改正を行うこととしております。
 最後に、この法律の施行期日につきましては、平成十五年五月一日としております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第でございます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)
中山委員長 次に、大島敦君。
    ―――――――――――――
 雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
大島(敦)議員 ただいま議題となりました雇用保険の財政の安定化及び求職者等に対する能力開発支援のための緊急措置に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 今年一月の完全失業率は五・五%と昨年十月と並んで過去最悪の数字となりました。我が国経済は低迷を続け、経済社会の先行きに対する不安感、閉塞感はこれ以上ないというほど深まっております。多くの勤労者、しかも世帯の主たる生計者が離職を余儀なくされ、かつ長期にわたって再就職が困難な状況に陥っているばかりではなく、多くの自営業者が廃業に追い込まれております。
 この際、雇用保険財政の安定化を図り、再就職、創業のための能力開発を積極的に支援するなど、政府の責任のもとで抜本的なセーフティーネットを整備することによって、国民の不安を解消し、安心して暮らすことのできる社会を構築することこそが、政治に課せられた使命であるとの思いから、必要な緊急措置として、この法律案を提出することとした次第であります。
 以下、その主な内容を申し上げます。
 第一に、求職者等能力開発支援制度を創設いたします。民主党は以前より再就職や創業のための能力開発訓練の委託先を質、量とも充実を図り、こうした能力開発訓練に係る費用を援助することを主張してきたところですが、この法律案では、こうした能力開発訓練の受講を要件として、雇用保険の失業等給付が終了した非自発的失業者、一年以上失業している自発的失業者及び一定の自営業廃業者に対する最長二年間の能力開発手当の給付制度を創設するという内容を盛り込んでおります。そして、この制度が職業を求める方々にとって真に使いやすいものとなるよう、能力開発訓練の内容を求職者のニーズにこたえられる幅広いものにするとともに、能力開発手当の受給手続にテレビ電話を利用できることとしております。
 第二に、失業等給付資金を労働保険特別会計の雇用勘定に設けます。これは、現在の失業等給付の給付水準を確保して雇用保険に対する不安を払拭しつつ雇用保険の制度的安定を図るため、失業等給付費等を支弁するため必要があるときに使用することができる資金であり、一般会計から二兆円規模をこれに拠出することとしております。
 現下の雇用失業情勢をかんがみれば、破綻寸前の雇用保険の求職者給付の水準を確保するために必要な緊急財政措置を講ずることは、政治の責任であります。また、再就職、創業のための能力開発手当の創設は、やる気がありながらも、必要な職業能力開発に専念できない多くの失業者にとって、生活の安定を図るとともに、新領域での就業の可能性を広げ、個人が主体的にキャリアを開発する一助となると考えられます。新たな発想で、二十一世紀にふさわしいセーフティーネットを築いていくために、全会派の賛同をお願い申し上げまして、趣旨の説明といたします。ありがとうございました。(拍手)
中山委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。
 次回は、明二日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時十四分散会


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