衆議院

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第4号 平成16年3月12日(金曜日)

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平成十六年三月十二日(金曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 衛藤 晟一君

   理事 鴨下 一郎君 理事 北川 知克君

   理事 長勢 甚遠君 理事 宮澤 洋一君

   理事 城島 正光君 理事 三井 辨雄君

   理事 山井 和則君 理事 福島  豊君

      井上 信治君    石崎  岳君

      加藤 勝信君    上川 陽子君

      木村  勉君    木村 義雄君

      菅原 一秀君    竹本 直一君

      棚橋 泰文君    中西 一善君

      中山 泰秀君    能勢 和子君

      原田 令嗣君    平田 耕一君

      福井  照君    三ッ林隆志君

      三原 朝彦君    吉野 正芳君

      青木  愛君    泉  房穂君

      内山  晃君    大島  敦君

      小宮山泰子君    五島 正規君

      園田 康博君    中根 康浩君

      橋本 清仁君    樋高  剛君

      藤田 一枝君    古川 元久君

      増子 輝彦君    水島 広子君

      古屋 範子君    桝屋 敬悟君

      山口 富男君    阿部 知子君

    …………………………………

   厚生労働大臣       坂口  力君

   厚生労働副大臣      谷畑  孝君

   厚生労働大臣政務官    竹本 直一君

   政府参考人

   (総務省自治財政局長)  瀧野 欣彌君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       伍藤 忠春君

   厚生労働委員会専門員   宮武 太郎君

    ―――――――――――――

三月十一日

 平成十六年度における国民年金法による年金の額等の改定の特例に関する法律案(内閣提出第二八号)

同月九日

 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第十九条の改正に関する請願(鈴木康友君紹介)(第七七五号)

 同(中谷元君紹介)(第七七六号)

 同(古川元久君紹介)(第七七七号)

 同(松原仁君紹介)(第七七八号)

 同(上川陽子君紹介)(第七八二号)

 同(小西理君紹介)(第七八三号)

 同(中根康浩君紹介)(第七八四号)

 同(松原仁君紹介)(第七八五号)

 同(森田一君紹介)(第七八六号)

 同(岩永峯一君紹介)(第八二六号)

 同(浜田靖一君紹介)(第八二七号)

 同(平井卓也君紹介)(第八二八号)

 同(宮下一郎君紹介)(第八二九号)

 同(篠原孝君紹介)(第八五五号)

 同(長浜博行君紹介)(第八五六号)

 同(八代英太君紹介)(第八五七号)

 同(山田正彦君紹介)(第八五八号)

 同(河村たかし君紹介)(第八八七号)

 同(菅原一秀君紹介)(第八八八号)

 同(松島みどり君紹介)(第八八九号)

 同(井上喜一君紹介)(第九〇九号)

 同(生方幸夫君紹介)(第九一〇号)

 同(斉藤斗志二君紹介)(第九一一号)

 同(羽田孜君紹介)(第九一二号)

 同(山際大志郎君紹介)(第九一三号)

 同(伊藤公介君紹介)(第九三九号)

 同(岡本充功君紹介)(第九四〇号)

 同(渡海紀三朗君紹介)(第九四一号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第九四二号)

 同(細野豪志君紹介)(第九四三号)

 同(三日月大造君紹介)(第九四四号)

 青年の雇用に関する請願(筒井信隆君紹介)(第七八七号)

 同(東門美津子君紹介)(第七八八号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第八六〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第八六一号)

 同(志位和夫君紹介)(第八六二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第八六三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第八六四号)

 同(穀田恵二君紹介)(第九一五号)

 同(吉井英勝君紹介)(第九四五号)

 無認可保育所への公的助成等に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第八〇八号)

 同(石井郁子君紹介)(第八〇九号)

 同(穀田恵二君紹介)(第八一〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第八一一号)

 同(志位和夫君紹介)(第八一二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第八一三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第八一四号)

 同(三井辨雄君紹介)(第八一五号)

 同(山口富男君紹介)(第八一六号)

 同(吉井英勝君紹介)(第八一七号)

 年金改悪反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第八一八号)

 同(石井郁子君紹介)(第八一九号)

 同(穀田恵二君紹介)(第八二〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第八二一号)

 同(志位和夫君紹介)(第八二二号)

 同(志位和夫君紹介)(第八五四号)

 同(生方幸夫君紹介)(第九〇七号)

 社会保障制度拡充等に関する請願(志位和夫君紹介)(第八二三号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第八二四号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第八二五号)

 同(石井一君紹介)(第八八六号)

 同(岩國哲人君紹介)(第九〇八号)

 最低保障年金制度創設等に関する請願(吉井英勝君紹介)(第八五二号)

 乳幼児医療費無料制度の創設に関する請願(志位和夫君紹介)(第八五三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第九〇六号)

 年金・医療制度改正等に関する請願(大島敦君紹介)(第八五九号)

 だれもが安心できる年金制度への拡充に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第八六五号)

 有期雇用労働者に育児介護休業法の適用に関する請願(石井郁子君紹介)(第八六六号)

 年金・医療・介護等の社会保障制度確立に関する請願(馳浩君紹介)(第八九〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第九一七号)

 同(細野豪志君紹介)(第九四六号)

 年金制度の改悪反対等に関する請願(生方幸夫君紹介)(第九〇五号)

 骨髄バンク利用にかかる患者負担金への医療保険適用に関する請願(森喜朗君紹介)(第九一四号)

 保育・学童保育施策に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第九一六号)

は本委員会に付託された。

三月五日

 医療費負担軽減等に関する請願(第四八〇号)は「佐藤観樹君紹介」を「古川元久君紹介」に訂正された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二四号)


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     ――――◇―――――

衛藤委員長 これより会議を開きます。

 この際、御報告申し上げます。

 去る三日、議長より本委員会に送付されました、議員海江田万里君外四十四名からの年金福祉施設の建設と運営に関する予備的調査の要請につきましては、理事間の協議により、衆議院規則第五十六条の三第三項によって、昨十一日、調査局長に対し、私から、予備的調査を命じましたので、御報告いたします。

     ――――◇―――――

衛藤委員長 内閣提出、児童福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治財政局長瀧野欣彌君及び厚生労働省雇用均等・児童家庭局長伍藤忠春君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

衛藤委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。藤田一枝君。

藤田(一)委員 おはようございます。民主党の藤田一枝でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 私は、公立保育所の運営費負担金を今回一般財源化するということでございまして、この問題についてお尋ねをしてまいりたいというふうに思っております。

 御承知のように、この問題は三位一体改革関連でございますので、きょうは総務省からもお越しをいただいております。あわせてよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 私は、地元が福岡県でございます。その地元の西日本新聞というのがございますけれども、その西日本新聞が、福岡県並びに県内九十六市町村を対象にいたしまして、三位一体改革に関する首長さん、知事、市町村長さんのアンケートを行いまして、そのアンケート結果が先日公表をされました。

 それによりますと、七割が三位一体改革を評価しないという結果が出てきております。その理由は、基幹税の移譲が先送りをされた、地方財政の自由度を高める内容ではない、こういうことでございます。まさにそのとおりであろうというふうに思います。

 また、三位一体の影響で、新年度予算案について、六割強の自治体が減額予算案となった。一番大きいところでは、新吉富村という、大分県との境にあります村でありますけれども、最高マイナス二〇%減。率にして二けた減が十二市町村に上ったということでございます。突然の大幅な地方交付税の削減で財源確保ができない、人件費の削減あるいは事務事業の見直し、行政改革にどんなに努力をしても追いついていかない、切実な声が上がっております。

 福岡県も、予算編成に大変苦労をしたと知事が述べております。基金の取り崩しで財政破綻寸前の自治体も出てきています。私も、県内の自治体で話をいろいろ聞いてまいりました。どこも本当に厳しい状況で、異口同音に、人口規模、所得水準の高い大都市圏の優遇である、地方切り捨てである、こういう声が上がってきています。

 本来、三位一体改革は、地方が決定すべきことは地方がみずからが決定していくという、地方自治本来の姿の実現に向けた改革であったはずであります。ところが、これだけ反発が出ている。まさに地方財政全体が非常事態に陥ってしまっているのであります。地方の声というものを今回の改革に当たってどのように反映をしたのか、まず簡単にお聞かせをいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 三位一体の改革についてのお尋ねでございます。

 今回の、十六年度におきましての地方財政対策に当たりましては、地方財政が、借入金残高が二百兆円を超えるというような状況、あるいは交付税特別会計の借入金が五十兆円を超えている、その五十兆円のうち地方団体が負担しなければいけないものが三十三兆円程度になるというような非常に危機的な状況の中で、やはり国、地方を通じまして行政のスリム化は必要だろうということで地方財政計画を立てたわけでございます。

 その中で、三位一体の改革につきましては、今御指摘のございましたように、地方団体におきまして自主的な財政運営ができるような方向で、十八年度までに約四兆円の国庫補助負担金の見直しをする中で税源移譲あるいは交付税の改革をしていこう、こういうことでございます。

 地方団体におきましては、十八年度までにそういう大きな改革をやるということについては、おおむね方向性については賛同されているのではないかと思います。

 ただ、初年度におきまして、補助金におきまして一兆円という額の改革を行ったわけでございますけれども、税源移譲につきましても、所得譲与税の改革ということで、今までできなかった基幹税の移譲ということに一歩踏み出したことについては評価をされているというふうに思いますが、さらに、十八年度に向けまして、地方団体の声もよくお聞きしながら、我々も、地方分権の確立ができますように、地方財政全体の見直しを進めていきたいというふうに考えているところでございます。

藤田(一)委員 今伺った限りにおいては、とてもとてもそんなことではないなというふうに思うわけであります。

 本来、三位一体改革の理念というものを現実化させていくということは、地方自治体が行っている事務事業に比べて小さ過ぎる地方税という、この地方税の割合をいかに高めていくのかということであります。と同時に、一方では、補助金、負担金の縮減を行っていく、そして地方交付税の質というものを変えていく、財源保障額というものを変化させていくということがなければならないわけであります。

 そのために、国庫負担金の削減であるとか廃止であるとか、地方交付税の改革だとか税源移譲だとかということを行わなければいけない。これが一体で進まなければいけない、連動して進まなければいけないにもかかわらず、今回は、まさにばらばらな形で、国庫負担金が切り捨てられて、結果的に地方交付税は大きく削減をされたということではないですか。だから、全国知事会にしても市長会にしても、大変遺憾だということを表明したんじゃないでしょうか。大変中途半端な改革になっている、改革にもなっていない、このように思います。

 鳥取県の片山知事は、国が地方をコントロールする仕組みをなるべく手放さないようにしながらつじつま合わせに終始した結果ではないか、削減額よりも質をこそ問わなければならないのではないか、こんな厳しい指摘もしているわけであります。

 要するに、今回の改革は、まさに三位ばらばらゆえに、地方に対する財政負担の押しつけと地域公共サービスの切り下げにしかなっていないと私は考えますが、その点についてはいかがでしょうか、見解をお聞かせください。

瀧野政府参考人 今回、三位一体の改革の中で、十六年度一兆円程度の補助負担金の見直しを行っているわけでございますけれども、それに対応いたしまして、所得譲与税の創設なりあるいは特例交付金の創設を行っておるわけでございます。しかし、一兆円の規模に対して、そういった税源移譲の額が少ないのではないかという声があることは事実でございます。

 しかしながら、一兆円の見直しの中で、事業の見直しをして事業を縮減していこうというものも四千数百億円程度入っておるわけでございまして、そういったものについては税源移譲に結びついていかない。しかし、地方団体にそれを財政的な押しつけをしているわけではないということを理解していただきたいと思います。補助金等の見直しをして、今後も地方団体がやっていかなきゃいけないような事業につきましては、的確に財源措置をしているというふうに考えております。

 もちろん、それに対して、交付税の削減が大き過ぎるのではないかということでございますが、これは、我々は、地方財政計画を立てまして、地方団体が必要最小限度の行政をするのに必要な一般財源の額というものを的確に把握いたしまして、それはマクロとして確保しているというふうに考えております。それを、財政状況に応じまして地方団体に配分させていただくということでございます。もちろん、非常に厳しい財政事情でございますけれども、その確保されました財源の中で創意工夫をしてやっていただきたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 所得譲与税というのは、将来の所得税から個人住民税への財源移譲を実施するまでのつなぎなんですよね。ですから、これは税源移譲の先送りでしかないわけです。今おっしゃられたことでは到底地方は納得できない。

 現実に、本当に初年度だけの問題じゃなくて、来年度以降もっと厳しくなるだろうというふうに予想できるわけです。やはり、改革を推進していく三位一体の展望が本当にあるのか、地域の財政自立というものを可能とする改革なのかということが残念ながら全く見えてきていないと私は言わざるを得ないと思います。この際、生活保護費のようなナショナルミニマムというものを明確にする必要のあるものを除いてひもつき補助金は廃止をして、そして一括交付金にしていく、こうしたことが地方分権を進めていく上で大変必要なことではないかということを指摘しておきたいと思います。

 さらに、先ほど御紹介をいたしましたアンケートの中で、移譲された所得譲与税を削減された補助金の穴埋めに使った、五六・三%、投資的経費に充当した、一六%、こういう数字が出てきております。

 国庫補助負担金というのは、地方にとっては使途が決められている特定財源であります。国から交付される依存財源なわけであります。したがって、三位ばらばらの中で、地方交付税が大幅にカットをされた中で国庫補助負担金のみ一般財源化をすることが、本当に地方、地域の自主性やあるいは多様性、ニーズに積極的にこたえていくことにつながるのか。実際、国の基準が緩和をされたのか、あるいは自己決定、自己責任でサービス水準が決定できるようになったのかというと、甚だ疑問であろうかと思います。

 この点についてどのように認識をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 国庫補助負担金の見直しをいたしまして一般財源化をする中で、御指摘のように、いろいろな国の規制というものも同時に見直していかなきゃいけないというふうに我々も考えております。今後、十八年度の目標年度に向けて、さらにその点については努力していかなきゃいけないというふうに考えております。

 それから、所得譲与税につきまして、あくまでも譲与税ではないかという御指摘もございますけれども、これにつきましては、所得税から住民税、地方団体が徴収しております住民税への税源移譲の一歩といたしまして所得譲与税というものを制度化しようというものでございまして、十八年度までに確実に税源移譲を行うということを政府の中では決めてございますので、それは十八年度に向けて確実にやっていきたいというふうに考えておるところでございます。

藤田(一)委員 要するに、改革をするというふうに言ったとしても、一体、国は、公共サービスというものやあるいは公共事業について、何についてどのような基準を定めていくのか、あるいは、自治体は何について自己決定をし、そして財政システムはどうあるべきなのかという、いろいろな具体的な制度設計の議論というのが残念ながら尽くされていないのではないか、その結果ではないかというふうに私は思います。

 きょうはこの問題だけをやりとりするわけではありませんので、そのことを指摘いたしまして、具体的な質問に入らせていただきます。

 そういう中で、公立保育所運営費の負担金が一般財源化をされたわけであります。次世代育成の観点からも保育対策というのは極めて重要でありまして、自治体の財源不足を考えると大変に心配されるところでもございます。民間保育園にも影響が出る。次は民間保育園の補助金が削減されるのではないかと関係者の皆さんも心配をしています。

 なぜ、今回、公立保育所運営費負担金のみが対象になったのか、そして民間保育所の補助金が対象にならなかったのか、お聞かせをいただきたいと思います。

坂口国務大臣 どういうものを返還してほしいかという地方の御要望はたくさんあったわけでございますが、その中で、知事会それから政令指定都市の市長会、そして一般市長会、この皆さん方、三者ともにそろって地方にゆだねるべきだというふうにおっしゃいましたのが、この保育所行政でございます。

 先ほどから御議論がありますように、地方へ権限を移譲する話と財源の話とは、これは両方からいかなきゃならないわけでございますけれども、しかし、財源の問題はいろいろあるとして、地方でこれはやっていくべきだというふうにお思いになっているものとしては、やはり公立保育所というのは中心なんだろうというふうに思います。

 地方公共団体からのそういう要望がありましたし、公立保育所というのは、地方自治体が独自におつくりになったものでございます。みずからその責任に基づいてこれはおやりになっている部分でございますし、人件費等につきましても、それぞれの自治体がお出しになっているものでございます。

 したがいまして、先ほどから出ておりますように、所得譲与税等を含めまして、今回、公的保育所の権限移譲とあわせて財政的な措置もしてもらったところでございますけれども、それじゃ私立の方をなぜしなかったのかという話でございます。

 同じ保育所ではございますけれども、公的な保育所の方は、先ほど申しましたように、運営、それから人件費、人事、そうしたもの全部、これは公的でございますから、もちろんのことおやりになっている。しかし、私立の方はそうではございませんで、ここはやはり、私立の分も全部市町村にゆだねてしまうということになると、かなり御負担も大きいのではないかというふうに思っております。したがいまして、ここは峻別をさせていただいて、そして、公的な保育所のみを移譲するということに決定をさせていただいたというのが現状でございます。

 公立保育所は、自治体の条例によりまして設置されておりますし、管理運営、これは地方自治体でありますし、基本的には地方自治体の職員の方がそれに当たられているということでございますので、そこはほかの保育所とは大分違うというふうに認識をしているところでございます。

藤田(一)委員 今、大臣の方から、公立保育所は地方自治体、市町村の責務で行っているんだというお話がございました。確かに公立保育所はそうであろうというふうに思いますけれども、保育所の定義というのは、市町村みずからが設置する、または民間に委託をして保育を実施する児童福祉施設ということでございます。

 そういう意味では、先ほど大臣もおっしゃられていましたけれども、私は、保育所予算総体を一般財源化をしていく、そして、自治体の裁量でもって必要なニーズに応じていろいろなことをやっていくということであれば、それはそれで理解ができるわけでありますけれども、今回、公立保育所のみを対象にしたということについては、いろいろな三位一体改革の流れからしても大変わかりにくいのではないか、わかりにくい選択であった、こんなふうに思うところでございます。

 この問題についてはまた別の機会にお尋ねをすることもあろうと思いますが、公立保育所の役割、自治体の責務だということで先ほどおっしゃられたわけでありますけれども、そうした観点からいえば、公立保育所の役割あるいは設置の意義ということについてどのように認識をされていらっしゃいますでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。

坂口国務大臣 公的保育所は、先ほども述べましたとおり、保育所行政の中で、過去におきましても中心的な役割を果たしてまいりました。言うならば、公立保育所からスタートをして、そして保育行政のあり方というものを全体に示してきた。そして、私立の保育所がたくさん出てまいりましたけれども、やはりその先鞭をつけたと申しますか、その一つの見本として公的保育所があったことは、私は間違いのない事実だというふうに思っております。

 そうした一面があります反面、公的保育所は、私立の保育所に比較をして、低年齢児の受け入れでございますとか、そうしたことについてなかなかスムーズにいきにくいというような側面も最近は出てきております。見本としてスタートいたしましたけれども、やはり公的であるがゆえに自由度が少し少ないということもあって、私立の保育所におきましては時間外の人たちをどんどん受け入れていただけるけれども、なかなか受けてもらいにくいというような面もある。あるいはまた、コスト面におきましても、民間に比べて非常に高いといったようなことも最近は出てきているといったこともあって、そうした両面のことが今言われているわけでございますけれども、しかし、立派な保育をするということを中心に考えれば、公的保育所の果たした役割というのは非常に大きいというふうに私は思っております。

 今後もこうしたことにつきましては範を示していただきたいというふうに思っておりますが、しかし、この少子高齢化社会の中で、女性の皆さん方もより多く働いていただかなければならないという状況の中で、今後何が必要かといったようなことにつきましても十分にお考えをいただくのが、公的保育所の役割ではないかというふうに考えている次第でございます。

藤田(一)委員 公立保育所が非常に自由度がなくなっているとか、コストが高いとか、あるいは硬直した状況が出てきてしまっているということであれば、それはやはり変えなければいけないだろうというふうに私も思います。

 しかし、公立保育所というのは、大臣も今申されましたけれども、私は常に、保育所だけではありませんが、公というものは社会のロールモデルでなければならないというふうに思います。そういった意味では、保育所というもの、あるいは保育ということに対するニーズというものはいろいろと変わっていくわけですから、その時代に合った形できちっとそれを先取りしていく役割を、公立保育所というのはやはり持っていなければいけないのではないか。それができていないとするならば、それをできるように変えていくということがまず必要なことではないかというふうに思います。

 そういったことを前提にして、そしてまた、そういう公立保育所というものを目指して、少し具体的に確認をさせていただきたい、お尋ねをしてまいりたいというふうに思います。

 今回、公立保育所の財源が一般財源化をされたということでありますけれども、児童福祉法第二条に規定をする国、地方自治体の責任というのは何ら変更がないということであろうかと思います。したがって、一般財源化を機に、あるいは財源不足を理由に、公立保育所における保育サービスの水準というものが低下をしてはならないと考えますけれども、この点については政府はどのように認識をされているでしょうか、お答えをいただきたいと思います。

坂口国務大臣 そこは、御指摘のとおりと私も思っております。児童福祉法第二十四条の規定、これは全然変わらないわけでございますし、そうした中でおやりをいただかなければならない。先ほども申しましたように、むしろ模範としてお示しをいただかなければならないというふうに思っております。

 今回の、市町村に対して移譲するということによりましてどんな自由度が生じてくるのかということ、これも我々もよく今後考えなきゃいけないというふうに思っております。当面考えられますのは、いわゆる幼稚園と保育所の総合施設のようなものが今計画されているわけでございまして、市町村によりましては、保育所は足りないけれども幼稚園は余っている、あるいはまた、地域によりましては逆のケースのところもございまして、幼稚園の方は入れないんだけれども保育所の方が余っている、双方あって、そうしたことをどうしていくかというふうなことで、各市町村かなり悩んでおみえになることも事実でございます。

 今回、市町村にゆだねるということによりまして、そうしたことを今後市町村で主体的に、どういうふうにお取り組みをいただくかということは、非常に私は可能になったというふうに思っております。建物につきましても、保育所で使われておりましたものを幼稚園でお使いをいただくことも、あるいはまたその逆のことも可能にしているということでございますし、そうしたことも含めて、総合的にいろいろの新しいあり方というものをお考えいただくことができ得る体制は整ったというふうに思っている次第でございます。

 問題は、先ほどから御指摘の、その財源をどうしていくかという問題は確かにあるわけでございますが、所得譲与税等を入れましたし、それらによりまして、比較的ここは何とかやっていただけるのではないかというふうに思っておりますが、今後とも、私たちも、しかしそこはしっかりと見ていかなければいけないというふうに思っております。

藤田(一)委員 今大臣がおっしゃられた、本当に、幼稚園と保育園と、それぞれの地域の実情に応じて相互にうまく組み合わせていくようなことができるようにするとか、いろいろな将来に向けてのことが本来だったらばやられるようにならなければいけない。それは自治体の責任において、自治体の判断においてやられなければいけない、そういうものを目指そうということであろうと思うんです。

 でも、現実、本当にそうなっているのかといえば、とてもとても、先ほど一番最初に申し上げましたけれども、本当に地方は財政不足に陥ってしまっている。突然の交付税の大幅なカットでもって計画が立てられないという非常事態が起きてしまっている。目指そうということと現実との間に本当に大きな乖離が生じてしまっているのが、今ではないかというふうに思います。

 そのことも後ほどもう少しお尋ねをしたいと思いますけれども、今、サービスの水準が財源の問題で低下してはいけないんだということについては、そのとおりだというお答えをいただきました。繰り返しになりますけれども、児童福祉法における市町村の保育の実施義務、あるいは保育の最低基準の遵守義務ということは変更がない、このように理解をしていいということでございますね。確認をさせていただきたいと思います。

伍藤政府参考人 大臣からも御答弁申し上げましたとおり、一般財源化された後もその運営費の負担は市町村に、公立保育所を負担していただくという仕組みになりますが、保育所の実施についての最低基準、こういったものは、今までどおり一律に国が基準を示し、それを遵守していただく、こういう形でやっていきたいというふうに考えておりますので、一般財源化によって自治体の保育の水準が低下するといったようなことは生じないというふうに考えております。

藤田(一)委員 ということでございますので、少し具体的にお尋ねをしたいと思うんです。

 今回の一般財源化に当たって、公立保育所の運営に関して、今もお話がありましたが、財源不足は生じない、運営費負担金相当額を基準財政需要額に全額算入をした、つまり、地財計画上は、歳出規模が変わらない限り、財政保障の枠組みも変わらないんだということを聞いてまいりました。国負担分一千六百六十一億円、都道府県負担分八百三十一億円、合計二千四百九十二億円が一般財源化をされ、その九割が所得譲与税として人口比で市町村に譲与をされる、不足分は交付税が充てられるということであろうかというふうに思います。

 しかし、従来は、負担金によって目に見える形で財源というものが確保されてきました。しかし、今回は、地方交付税の本当に複雑な算定の中に組み込まれてしまいます。しかも、交付税が大幅に削減をされている。

 したがって、先ほど御答弁をいただきました、市町村の義務に変更がないということでありましたけれども、市町村の保育の実施義務、あるいは最低基準遵守の義務、保育サービスの水準の維持向上というものが本当にどうやって担保できるのか、その点についてお聞かせをいただきたいと思います。

伍藤政府参考人 保育の質の問題につきましては、先ほど御答弁いたしましたとおり、これまでと同様の考え方で全国一律の基準を示し、あるいはまた政策的に必要な、例えば、待機児童の問題でありますとか、先ほどの幼稚園との協調といいますか統合のお話でありますとか、そういったいろいろな問題点につきましては国が引き続き政策的にリードをしていく、こういう仕組みは変えておりませんので、これからも、保育の質の確保あるいは水準の向上といったことについては、国がリーダーシップを発揮して施策に努めてまいりたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 それでは全然わからないわけですよ。もう本当にそれぞれの自治体のところは、どうやってやっていったらいいんだろうかと困っているわけです。それは地方が不勉強だからということなんでしょうか。私はそういうことではないと思います。具体的にどう担保できるのかということをお聞かせください。

瀧野政府参考人 保育所運営費の一般財源化に伴います財源手だてのお話でございますが、御指摘ございましたように、その全体を交付税の基準財政需要額の中に算入いたします。一方、補助金に見合うものにつきまして精査をいたしまして、所得譲与税として地方団体に人口に応じて配分をすることとしているわけでございます。

 そういたしますと、今まで負担金で配分された額と人口に応じます所得譲与税の額に団体ごとに違いが生じますので、その部分は的確に交付税に算入して、負担金の額と譲与税の額の差額が地方団体に回るように交付税の中で算入していくということになるわけでございます。

 もちろん、総額が減っているではないかという全体の問題もあるわけでございますけれども、我々といたしましては、保育所の問題につきましては、このような形で全額を措置していくという対応をしたいと思っておりますが、国、地方を通じまして全体の行政のスリム化というのはまた別の問題としてあるわけでございまして、全体の財政運営の中で見直しをしていただいて歳出の合理化をしていただくということは、当然必要なんだろうと思います。しかし、保育所の運営費につきましては、きちんと財政措置をしていきたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 本当に全額措置をしたということであれば、やはり、保育サービスの水準を維持していくということのために、きちっとそれぞれの自治体でこれだけのものを措置しているんだからちゃんと使ってくださいよという話にならなければいけないんですね。

 ところが、一般財源化になっていますから、ある意味では、先ほどから御答弁があるように、それは自治体の自由度だ、裁量度だという話になってくる。だから、どこに使われていくのかということがわからなくなって、そして総額が減っていますから、それぞれの自治体がやりくりをしなきゃいけないということになるので、結果的に保育所のサービスの水準というものに影響が出るのではないかということが心配されるわけです。先ほどそこの確認をさせていただいたら、そういうことはないんだというふうにおっしゃられたから、では、本当にどう担保するのかということをお聞きしているわけです。

 今までの御答弁では、とてもとてもそのことがきちっと確保されているというふうには、安心してできるというふうにはなっていないと思いますが、もう一度御答弁をお願いいたします。

瀧野政府参考人 今回の改革は、国、地方を通じまして財政のスリム化ということもございますけれども、地方団体の権限の自由度を高めていこうということでございます。その中で、財源につきましてもできるだけ自由度を高めるようにしていこうということでございます。

 交付税につきまして非常に減額されているという状況はございますけれども、それは全体の財政運営の問題でございますし、現実に、現在、今までの市町村の保育所運営費の状況を見ますと、負担金及びそれに対応いたしました地方団体の当然の裏負担のほかに、超過負担が相当出ているような状況にあるわけでございます。

 したがいまして、地方団体としては、行政サービスを維持していくということで今までも非常に奮闘されてきたと思いますので、これからもそういう立場で、裁量を与えられますれば、地方団体それぞれの事情に応じまして対応していただけるものというふうに考えております。

藤田(一)委員 いいですか。国の国庫負担の基準というのは、人件費の積算などを見ても、大変勤続年数が短いところをとったりして低いんですね。今お話があったように、もともとから自治体というのは超過負担しているんですよ。地方交付税や何かで、一般財源の中で超過負担をいっぱいしているわけですよ。そこでも影響が出るわけです。しかも今回こういう形で一般財源化をされたということで、だからみんな不安に思っているんです。

 それぞれでちゃんとできるはずなんだとおっしゃるんだったら、ちゃんとできるということを、それぞれの自治体が不安感をなくすために、その説明責任ということをしっかりと果たしていただきたいと思うんですけれども、どういうふうにそれぞれの自治体に対して周知徹底をされているんでしょうか。具体的にお聞かせいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 先ほど申しましたように、全体の必要額を基準財政需要額に算入をいたすわけでございますけれども、それぞれの地方公共団体に対します配分につきましては、実際の保育所入所者数に応じまして、密度補正という補正を通じまして財源措置をしようということとしております。

 その詳細につきましては、きちんと地方団体に通知を出しまして、こういう形で算定をするので財源については措置されるということを、既に課長会議等でお示しをしておるところでございます。

藤田(一)委員 必ずしもそれが徹底されているというふうにも思えない。それが徹底されていれば、こんなにいろいろな声は出ないというふうに思いますけれども、ぜひこの現実をしっかり見ていただいて、そして本当に、先ほど御答弁いただいたように、保育サービスの水準には影響させないんだというふうにおっしゃっていただいているわけですから、そこをしっかりと守っていただきたい、このように思います。

 少し具体的なことがいろいろありますので、もう少しお尋ねをしてまいりたいというふうに思います。

 先日の朝日新聞に、公立保育所運営費負担金の一般財源化に伴って、総務省が二月十九日、保育所としての国の基準を満たさない保育施設の運営にも地方交付税を配分することを決め、都道府県などに通知をしたと報道されていました。つまり、交付税の配分に基準外保育施設も対象にする。総務省いわく、自治体の独自設置を後押しする、幼保一元化や駅前保育所に取り組みやすくするというふうに述べられていました。私は、この記事を見まして大変驚いたわけでございます。

 そこで、総務省にお尋ねをしたいと思いますけれども、従来の児童福祉法上の保育所に限定せず、条例により設置された公立の保育施設のうち、年間を通して開設されているものを基準財政需要額の基礎数値に含めるとしているわけですけれども、対象となる保育施設というものはどのようなものなのか、具体的にお示しをいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 公立の保育所につきまして、先ほど基準財政需要額の中にきちんと算入していくというふうに申し上げましたが、その場合の数値といたしまして、条例により設置されました公立の保育施設のうち、年間を通じて開設されるものというものを広く対象といたしまして、保育所入所人数を把握いたしまして算定をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

藤田(一)委員 いえいえ、どういう保育施設というものを考えているのかというのをお尋ねしたんです。

 基礎数値の中には、保育所の入所者の人数を基本にして数えるということはわかりましたけれども、今回示されている二つの定義では、本当に子供の安全であるとか発育を阻害しない保育かどうか、利用者がそういったことを判断できないというふうに思うんです。一体どういう保育施設というものをイメージしているのか、施設の姿であるとか保育者の配置だとか運営のあり方だとか、総務省が想定をしている公立の保育施設の姿ということを具体的にお示しいただきたい。

 そして、今回、これは内簡という形で出されていましたけれども、この対象となる保育施設というものを具体的に既に想定をされて、現実に幾つかお考えになってこういう措置をとられたんでしょうから、その辺きちっとわかるように、具体的にその姿、あるいは対象としている施設にこういうものがあるというならば、その具体的な施設のありようというものをお答えいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 先ほど申し上げましたように、今後、条例により設置された公立の保育施設のうち、年間を通じて開設されているものを広く対象としたいと考えておりますが、具体的には、児童福祉法上の保育所のほかに、箇所数としてはそれほどないわけでございますが、たまたま保育室の面積要件などで施設の基準を満たさないようなものとか、入所人員数が少ないもの、あるいは保育に欠けない児童も入所させているものとか、保育料の徴収が独自の体系になっているものとか、こういったものがあるというふうに聞いておるわけでございまして、こういったものについて対象にしていきたいと思っております。

 また、地方団体におきましては、待機児童解消に向けまして入所児童者数を暫定的にふやしていきたいというような弾力的な取り扱いをしたいとか、あるいは、駅前保育と言われているようなものについても要望が非常に強いというふうに承っておりますので、こういったものにつきましては、従来は財政面で制約されていたわけでございますけれども、今後、ニーズに応じた多様な施策というものが展開されていくのではないかというふうに考えております。

藤田(一)委員 確かに保育に対するニーズというのは多様化をしていますし、いろいろな形で、従来の保育所ということに固定されないでいろいろなことが行われるということは、今後必要なことだろうというふうに思うんです。

 ただ、それと、全く基準がない、何でも、ではこういうのがあった方がいい、これがあった方がいいというものをみんな認めてしまうのかということとは、少し違うのではないか。今のお話を聞いていますと、交付税算定の対象とするかどうかということについて、総務省として全く基準を設けないということになるんでしょうか。その辺、はっきりお答えいただきたいと思います。

瀧野政府参考人 それぞれの地方公共団体が保育施設を設ける場合に、当然、厚生省の方で一定の基準を示されておるわけでございますので、それにのっとりながら、しかし、それぞれ地方団体によりまして若干ずつ状況が違うわけでございますので、厚生省の基準を基準としながら、それぞれの地方公共団体の状況を踏まえて、議会の審議を経ながら決めていただけるものというように考えております。我々の方で、財政的な立場でございますので、一定の基準を決めるというようなことは考えておらないところでございます。

藤田(一)委員 確かに、自治体の裁量性であるとか自己責任の仕組みということは、これはもう絶対に必要なことでありますから、そのことには全く異論はございません。しかし、子供が保障されるべき最低水準というのは、財源の流れに関係なく、やはりちゃんと堅持をされなければならないというふうに思うんです。

 それで、今おっしゃられたように、そこは厚生省が決めることだというような判断のもとに、しかも、これが公立保育所の運営費負担金の一般財源化に伴ってできてきたということが、私は非常にわかりにくい。さっきから、最初から三位ばらばらだと言っている、結局そこに戻らざるを得ない、そういう中身ではないかというふうに思います。

 それで、厚労省の方に少しお尋ねをしたいと思いますけれども、今、総務省の方では、厚労省の方がその基準は定めるんだ、それにのっとってやられるんだというお話でございました。そうなってまいりますと、条例で定める公立の保育施設が、民間の認可外保育施設に遵守を求めている水準を下回るということは到底考えられないわけでありますけれども、児童福祉法の五十九条の二の二から二の五までの内容というものが当然含まれる、このように理解してよろしいですね。

伍藤政府参考人 公立の認可外保育施設でございますから、これは民間の認可外保育施設のような届け出の対象にはなっておりませんが、都道府県のいろいろな指導の対象には当然なるわけでございますので、そういった観点から必要なチェックも行われるということでありますし、それから、設立する際には当然、市町村の公立の施設でございますから、市町村の議会で議決をし、条例に規定をするというようなことで、そういった際にも、いろいろな基準がどうであるかといったようなことが議論をされ、そういったことを通じて必要な保育の水準というのは確保されるというふうに考えております。

藤田(一)委員 この公立の保育施設の問題というのは、私なんかにしますと、非常に唐突に出てきたという印象を受けるわけであります。どういう基準を守っていくのか、あるいはどういう部分を緩和していくのかということを、本当に具体的に総務省と厚労省としっかりと協議をして決められていったのか、お話を伺っている限りにおいても甚だよくわからなかったわけでありますけれども、この内容について、総務省は厚労省とどのような協議を行ってこられたんでしょうか。

瀧野政府参考人 今回の国庫補助負担金の見直しにつきまして、当然我々、厚生労働省ともよくお話し合いをしてまいりました。そういった中で今回のような対応をすることとしたわけでございますが、今後とも、今回のこういった一般財源化の趣旨を踏まえまして、公立保育所に係りますさまざまな基準のあり方につきましても、厚生労働省と十分お話し合いを進めてまいりたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 一般財源化をすることによってこういうものをまた新たに入れたということが、先ほどから繰り返しになりますけれども、それぞれの自治体においては、本当に財政を確保できるんだろうかと苦労しているところに、さらに不安感を増すようなことになってしまっている部分がやはりあるのだろうというふうに思うんです。

 この公立の保育施設の問題というのは、そもそも、非常に裁量の余地の少ない運営費負担金というものを一般財源化させた、それに対する批判というのは今国会の中でもいろいろな形で出てまいりました、その批判をかわしていく。一般財源化するということは自治体の裁量をふやしていくんだとずっと主張されていた、そのことを何らかの形で入れなければいけないから、批判をかわさなければいけないからこういう措置をとったというふうに私は思わざるを得ない、そんなことでございます。

 この問題、これからもいろいろと出てくるだろうと思いますので、またその都度、御質問させていただきたいというふうに思います。

 そういう状況ですので、さらに厚労省の方に具体的に、私は本当に心配なのでお尋ねをしたいと思いますけれども、今の総務省の話を伺っていても、運営費負担金の一般財源化に伴う改革の成果なんだ、多様な保育施設を設置していくということは改革の成果なんだというような趣旨でございます。

 しかし、自主性あるいは多様性の名のもとに何でもやっていいということではありません。事子供の保育の問題であり、子育ての問題であります。したがって、当然、児童福祉法の原理というものが尊重されなければなりませんし、仮に最低基準を満たさない部分があったとしても、総合的には基準内の保育所に劣らない水準というものをきちっと確保していく、保証していくべきであろうというふうに思いますけれども、この点について、もう一度御見解をお示しいただきたいと思います。

伍藤政府参考人 先ほど来申し上げておりますとおり、一般財源化をした後も今までどおり、いろいろな基準につきましては国が統一的にお示しをし、それを遵守していただくということを基本にしながら、先ほど来出ておりますような、自治体がそれぞれの特殊な事情に応じてそれぞれ個別に判断をし、議会で議論をし、条例で決定をして実施する。そこはある程度弾力的にやっていただくという部分があるかもしれませんが、基本的には、全国的な水準をきちっと確保するということを基本にしながらやっていきたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 これも当然のことだと思います、確認をさせていただきたいと思いますけれども、そういうことであれば、児童家庭局がこれまで出してきた子供の生活に関する各種の通知だとか通達だとかがあろうかと思います。そしてまた、今後、児童虐待対策などを考えれば、保育所というのは、どのような保育所であったとしても第一線を担っていくわけでありますから、今回総務省が出してきたこの公立の保育施設ということにも、そうした趣旨あるいは通知、通達というものは当然に適用される、これは確認できることでございますね。そういう理解でよろしゅうございますね。

伍藤政府参考人 その点につきましても、基本的には、保育のあり方とか保育の水準というものについて今まで通知等でお示しをしてきたものについては、できるだけこれを遵守していただくということが基本でございますので、いろいろな機会を通じてこれを徹底してまいりたいというふうに考えております。

藤田(一)委員 ありがとうございました。

 それでも私は、この公立の保育施設というもののイメージがつかみにくいんです。条例で設置をするというふうになっておりますので、どうもわかりにくい。

 厚労省として、この公立の保育施設なるものが今後増加をしていく可能性があるのかどうか。地方は財源がなくて非常に苦労しているんですよね。それを、いろいろな基準を少し緩和したからといって、公立の保育施設というものをあえて条例で定めてどんどんふやしていこうというようなことが可能性があるのかどうか。その辺の見解をお聞かせいただきたいと思います。

伍藤政府参考人 自治体がそれぞれの特殊性といいますか地域の実情に応じて設置をしておるものでありますから、これが今後、交付税の対象にするという措置を契機にふえるのかどうかということは、私ども、一概に判断をいたしかねるし、なかなか予測のつきがたいところでございます。

 ただ、先ほど来の議論で、私どもが幾つかの県を通じてサンプル的に聞いてみたところでは、今回、こういう交付税の措置の対象にするということで初めてこういった施設が出てくるということではなくて、これまでも既に、幾つかの県におきまして、あるいは僻地保育所で、今私どもの国庫補助の対象にしておりますのは、十人以上の僻地保育所というものを国庫補助の対象にしておりますが、そういう定員さえも満たせないような地域もあって、非常に少ない人数で保育をしておる、あるいは、施設がなかなかなくて公民館等で保育をしておる。既に、幾つかの県で、かなりの数のこういった個別の保育をやっている実例もあるということでございます。

 こういったもののうち、一定の水準を満たしているものは交付税の措置の対象にしていこう、多分、総務省の出された内簡はそういう趣旨だろうと思いますので、こういったものが今後どれだけふえるのかというのはなかなか予測がつきがたいことではございますが、既にいろいろな工夫をされて、自治体でそういった形で保育の実施に当たっておるというのが実情でございます。

藤田(一)委員 僻地保育所というのは当然そうであろうというふうに思いますけれども、それ以外、私もよくわからない部分があります。今いろいろお尋ねをしてまいりましたけれども、公立保育所の運営費負担金のみを一般財源化していくというその合理的理由というものが、どうも私にはやはりわかりかねます。特に、次世代育成が大変重要になっているときに、こんなちぐはぐなことでいいのか、大変危惧をするところでもございます。

 そこで、ちょっとお尋ねをしたいんですけれども、次世代育成支援対策推進法の成立を受けて、今、市町村の行動計画の策定準備が進められているというふうに思いますけれども、その進捗状況について把握をされておりましたらば、簡単にお聞かせをいただきたいと思います。

伍藤政府参考人 これは、十六年度末までに各市町村、都道府県で計画を策定するということになって、今、必要な準備を進めておるところでございます。特に、今年度は、どういったニーズがあるかということを、住民に直接ニーズの把握のための調査をするということで、これも順調に推移をしておるというふうに都道府県を通じて聞いておりますので、来年度中に策定をするという計画は順調に今のところはいっておるというふうな認識でございます。

藤田(一)委員 新年度の保育対策関係予算というものを見ましても、待機児童ゼロ作戦の推進であるとか、あるいは多様な保育サービスの整備ということが大変積極的に盛り込まれているというふうに思います。

 とするならば、なおのこと、今お話がありましたように、計画の策定というのが順調に進んでいるということであれば、まず市町村が行動計画を策定して、その中で子育て支援センターというようなものを設置し、その中で、それぞれの地域特性を踏まえて、公立保育所やあるいは民間保育所の役割というものを明確に位置づけ、そしてさらに、必要と思われるサービスというものを上乗せする、あるいは横出しをしていく、そうしたことを市町村の自主的判断でやれるようにするための改革、税源移譲であるとか地方交付税の改革であるとかいうことがまず、本来必要だったのではないか。

 それが今回、ちぐはぐに、そしてばらばらに一般財源化が行われた、この影響がどう出てくるのか、私は大変心配をするわけでありますけれども、この影響についてどのようにお考えでございましょうか。

伍藤政府参考人 一般財源化によりまして保育の水準とか保育行政が後退することはないというふうに私ども思っておりますし、これはまさに、住民自治といいますか、議会で住民が監視をして、どうなるかということをきちっと把握しコントロールしていただく、こういうことであろうと思います。

 片や、市町村の子育ての支援計画というのは、この財源の国から地方への移しかえというものとは別に、どういった施策をこれから市町村として進めていくことが妥当か、こういったことで今計画づくりに当たっていただいておるわけでありますから、こういったものが、計画づくりの熱意が冷めるとか、これがトーンダウンするといったことはないと思いますし、こういったことこそ、まさに地域の住民のいろいろな意見を反映して主体的に市町村でおつくりをいただきたい、こういうふうに思っておるところでございます。

藤田(一)委員 先ほど来、この一般財源化に伴って財源不足は起きないんだ、そのためのきちっとした説明も、あるいは通知もそれぞれの自治体に行うんだというお答えをいただいてまいりました。しかし、それでもやはり現実に地方は不安を持っている。しかも、この子育ての計画というものは、財源がなければ計画は当然できないわけでありますから、そういう意味で、当然いろいろな意味で影響が出てくるんではないか。

 やる気をそがれることがないというお話でしたけれども、今これだけの財源不足に陥って、一生懸命改革をしよう、本当にこれからの地域というものをよくしていこうという意欲を持って、それぞれの自治体が活動をしている、改革に当たっている、その意欲が今回の財源不足によって本当にそがれてきてしまっているという指摘すらあるわけです。

 そういう意味からすると、私は本当に危惧をせざるを得ない。どうかしっかりとこの辺について、こういう不安がないように、次世代育成というのが極めて大切なことだということは改めて申し上げるまでもないわけですから、しっかりとそこを押さえていただきたい、このように思うところでございます。

 今回の一般財源化というのは、私はやはり、先ほどから申しましたように、財源の移譲ではない、そして財源の転換でしかないというふうに思います。そういう状態であるにもかかわらず、先ほどの公立の保育施設に見られますように裁量権を盛り込んできた、そして外してはならない基準が非常にあいまいになってきている、そういう危険性が出てきている、これ自体、非常に次世代育成に反することではないか、こういう心配も実はしているところでございます。

 先ほどからの御答弁では、そういう心配はないんだとおっしゃっていらっしゃいますけれども、しかし一方で、財源が非常に深刻だというのは、これは地方ももちろんでありますけれども、国もそういう状態であることは十分承知をしています。そういう中で、何を改革していくのか、何を基準を変えていくのかということをしっかりと議論がされなければ、あるいは前提というものをしっかりと踏まえていかなければ大変危険なことになってしまう、このように思います。

 改めて、今回の公立保育所運営費負担金の一般財源化が、三位一体改革の本来の目的である自治体の自主性、自立性というものを高めるどころか、保育水準やあるいは住民サービスに重大な影響を及ぼすものであって、地方に負担と不安を押しつける以外の何物でもない、このように思うところでございます。

 そういった意味から、今回の一般財源化は到底容認できるものでないということを最後に申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

衛藤委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午前十時休憩

     ――――◇―――――

    午前十一時四十四分開議

衛藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。中根康浩君。

中根委員 民主党の中根康浩でございます。

 ただいま議題になっております件につきまして、るる御質問申し上げていきたいと思いますので、どうぞ誠実なる御答弁を賜りますように、よろしくお願い申し上げます。

 まず、これは静かにお見守りをしていかなければいけない、お見舞いの気持ちをあらわしていかなければいけない部分ではありますけれども、その一方で、今回提案されています介護保険の認定というところに若干かかわってくるものですから触れておきたいんですけれども。

 長嶋茂雄読売前監督、三月四日の日に脳梗塞でお倒れになられました。昨日の東京新聞の夕刊によりますと、最悪の事態は免れ、今のところ合併症もない、最も危険な時期はほぼクリアした、安堵の表情でお医者様は語っておられる。右手には依然として強い麻痺が残っているが、話しかけると言葉に笑顔で応じ、食欲も極めて旺盛であるということで、私どももほっとしているわけなんですけれども。

 まさに国民的ヒーロー、英雄であった、私たちに夢と希望を与えてくれていた長嶋さんが、やはり生身の人間であった、お倒れになったということなんですけれども、現在はベッドサイドにとどまっているリハビリなんですが、これも段階的にグレードアップして、徐々にリハビリをたくさんやっていく、そして、お医者様は、決して軽くない症状が今もある、しかし長い目で見守っていただきたいというようなコメントもおっしゃっておられるわけなんです。

 大変残念な、御病気ということなんですけれども、このことによって国民の健康に対する関心が高まっていく、あるいは介護保険で、介護予防というところもこれから議論していくわけなんですけれども、そういったリハビリということに対する関心も、まさに長嶋さんが身をもって私たち国民に御示唆をくださっている、こんなように感じながら、長嶋さんの健康の回復を心から念願している、祈っておるところなんです。三月五日の日に、小泉総理が長嶋前監督に対してエールを送っておられます。

 大臣、こういった介護のこと等に絡めて、絡めてといいますか関係して、どうぞ、健康をつかさどるといいますか、その最高責任者である厚生労働大臣として、坂口大臣からも長嶋監督にエールを送っていただくというわけにはいかないでしょうか。

坂口国務大臣 その前に、おくれて参りまして申しわけありません。

 元気のシンボルのような長嶋さんでございましたし、長嶋さんが脳梗塞で倒れられたというニュースは、本当に日本国じゅうに大きなショックを与えたというふうに思っております。とりわけ中高年にとりましては、長嶋さんのその御病気というものが自分のことのように感じられたというふうに私も思っております。

 こうして、もう倒れられてしまった以上、長嶋さんの今後につきましては、一日も早く回復をしていただきたい、一日も早くリハビリに取りかかって、そしてお元気になっていただきたい、もう心からお祈りを申し上げる次第でございまして、もとどおり元気なお姿で、そしてまたあの野球のユニフォームを着て国民の前にぜひあらわれていただきたいと念願をしている次第でございます。

 長嶋さんのお元気になられることを、そしてもう一度大きく活躍をしていただくことをお祈りしたいと思っております。

中根委員 本当にそう思いますね。ユニフォームを着て、また、ぜひアテネ・オリンピックで金メダルをとっていただきたい、大臣ともどもそのことを夢見ていきたいと思っております。

 そういったことを通じて、この要介護認定なるものが、やはり自治体に対して、一般財源化していくわけなんですけれども、まだまだこの認定というものに対して、確立されたもの、あるいは安定的に運営されて事業が執行されているとは言いがたいような状況があると思います。これは保育所の問題も同じなんですけれども、市町村で一人一人の、それぞれの必要に応じた、きちんとした認定がされていくかどうか、この一般財源化によってどのようになっていくか、お尋ねをいたします。

坂口国務大臣 一般的な障害者の問題につきましてはこれからでございますけれども、また介護の問題につきましても、これから来年にかけまして、いろいろと皆さん方にも御審議をいただくことになるというふうに思っております。

 長嶋さんのことにも関係するわけでございますけれども、いずれにいたしましても、介護の状況というもののその前の段階をいかにしてみんなが元気を維持していくかということが大事でございまして、そういう意味で、いわゆる介護を受けなければならない段階に至るまでの国民の健康管理をどうしていくかといったことに、もう少し目を向けていくべきだというふうに思っております。

 したがいまして、多くの皆さん方が自己管理というものを、このごろ一生懸命おやりをいただいているのは大変すばらしいことだというふうに思っておりますけれども、介護制度そのものにつきましても、やはり介護の必要になった人だけではなくて、そこに至らない人たち、その前の人たち、そこに対してももう少し目を向けていかなければならないというふうに私は思っている次第でございます。

中根委員 それでは、さっき藤田議員が保育所のことについてるる質問されて、若干重なる部分もありますけれども、私なりの表現で、また改めてこの保育所を中心に議論を進めていきたいと思います。

 少子化あるいは次から次へと起こる児童虐待事件、こういった、女性が子供を産まない、あるいは育てない、子供が幸せになれない、そういう社会はやはりどこか間違っている。その責任はだれがとるか。だれかがとらなきゃいけないとしたらやはり政治がその責任を担っていかなきゃいけない、そういうふうに覚悟をさせていただいている、これは大臣も同じ気持ちではなかろうかと思います。

 まさに子供は未来からの預かりもの、国の宝です。教育や保育は、まさに税金のむだ遣いをやめて、ばらまきをやめて、第一の優先順位をつけられる中で、きちんと予算が確保されていく大きな柱だと思わせていただいています。

 そういった意味で、本来、就学前の子供の教育や保育は、厚労省と文科省の縄張りのようなものを取り払い、一元化し、そして子供の生活に最も近い市町村で、権限もお金もそういったところに移譲していくということについては同じ方向性を持っているものと思っています。

 したがいまして、公立保育園の運営費の一般財源化にすべて反対というわけではありませんが、しかし、今回この法案が出されてきたいろいろな経緯を見るとき、先ほど藤田議員が指摘しましたように、この法案が、とても子供たちやあるいは親、そういった現場の、直接かかわっている人たちの目線から出てきたものとは到底言えない、余りにもその視点が欠落をしていると言わざるを得ないと思っています。教育論、保育論ではなくて、単なる財政論。よく小泉内閣に対して形容される数字合わせ、つじつま合わせ、あるいは、次代を担う子供たちを政争の具としているとしか思えないような経緯がそこにあると感じています。

 先日、大臣は、BSEと鳥インフルエンザ、このことをあわせてモウ、ケッコウだと。確かにもう結構なんですけれども、そういったユーモアをお持ち合わせの大臣なんですけれども、まずこの三位一体、三位ばらばらと藤田議員がまさに看破をしたわけなんですけれども、まずこの三位一体という言葉そのものなんですけれども、モウ、ケッコウと同じレベルかもしれませんが、大臣、キリスト教徒ではないと思いますけれども、日常的にこの三位一体という言葉を使っておられるということに対して、何か違和感を感じておられるということはありませんか。

坂口国務大臣 今回の三位一体の話は、補助金や譲与金あるいはまた税制の問題等あわせて起こってきたことでございまして、今回三位一体という言葉が初めて使われたわけではなくて、そうしたことを総合的に行うというときによく使われるわけでありまして、先日、総理がこれはキリスト教の中の言葉だというふうにおっしゃったので、初めて私はそうかなというふうに思ったわけでございますが、もう一般的な言葉として通用しているというふうに思っております。これは、総合的に進めていくという代名詞だというふうに思っておりますので、今後は私も、そうした三位一体の精神というものを十分にやはりわきまえていきたいというふうに思っております。

中根委員 藤田議員が言ったように、まさに三位ばらばらにならないように、一体化して進めていく、これだけは約束をしてもらいたい。約束が守られていないから、私たちはこうやって質問させていただくということになるわけなんです。

 今回の法案なんですけれども、まず初めに確認をしておきたいことがあります。平成十五年度に、障害児保育にかかわる分三十二億円が既に一般財源化されて市町村に行っております。このことによって、市町村における障害児保育、どのようになったか、現場の状況をお知らせください。

伍藤政府参考人 お尋ねの障害児保育事業につきましては、これは昭和四十九年から実施をしておったものでございまして、保育所における障害児の受け入れの促進を政策的に誘導してきた、こういう実績のあるものでございます。

 ただ、長い期間実施をしてまいりまして、国の補助事業としてやってまいりましたが、既に地方の事務として定着をした、こういう認識のもとに十五年度から一般財源化をして、その経費につきましては地方交付税の基準財政需要額に盛り込んで措置をする、こういう形にしたわけでございます。

 お尋ねの、その後の状況はどうかということにつきましては、これはまだ年度途中でございまして、私ども、県を通じて、四月の中旬までには、どういった、どの程度の障害児を保育しておるか、こういった実情をつぶさに把握しようということで、今そういう要請をしておるところでございます。

中根委員 三十二億円が一般財源化されて障害児保育が充実したという話は一度たりとも聞いたことがありません。恐らく同じことが公立保育所の運営費千六百六十一億円についても言えるのではないか、そんな気持ちでさっきから心配をして、確認をして、担保はどうだ、これからどうなっていくんだ、きちんと約束してくれるのかというふうに申し上げているということを御理解いただきたいと思います。

 今度のことは、振り返ってみると、新聞報道等をまとめてみますと、十一月の十八日、小泉総理から平成十六年度予算において補助金一兆円削減の指示が出され、厚労省として二千五百億円の削減が割り当てられたというところから始まったと聞いています。

 当初、厚生労働省は、生活保護負担金千六百八十一億円を含む二千四百五十五億円の削減を提示しました。ところが、この生活保護負担率引き下げについては地方から猛反発があった。麻生総務大臣が仲介役として、公立保育所の運営費を一般財源化することがいわば和解案として提示され、落ちついたということになっています。

 この一連の経緯からわかるのは、公立保育所運営費を一般財源化することについて、どうしたら総理の指示に従うことができるか、数字合わせをすることができるか、そういうきゅうきゅうとした厚生労働省あるいは総務省、そういった無責任な態度しか私たち国民には見えてきておりません。

 総理も、あるいは麻生大臣も厚労省も、何らの、子供や親を思いやる、子育てに対する、保育や教育に対する哲学や理念が存在せず、大切な子供の保育を政治取引の材料としてしまっている、こういったことに対して大臣はどのような見解をお持ちでしょうか。お尋ねをいたします。

坂口国務大臣 厚生労働省が取り扱っております補助金というのは全体の半分あるんですね。全体で二十兆、その中で十兆、もう少し多いんでしょうかね、十兆を超えていると思います、十一兆近いと思いますが。少なくとも五〇%は厚生労働省関係の補助金なんです。だから、補助金削減という話が出ると、それでは全部同じような割合でいくということになると、厚生労働省のやっていることの半分を一般財源化しなきゃならないという話になってくるものですから、私もいささか、この一般財源化の話が出ましたときに、いや、これは大変なことだなというふうに思ったわけでございます。

 その中で、一番大きいのが国保、その次に介護、そして生活保護、そして保育所と、それから障害者の施設運営も含めてでございますか、これら全部、今挙げましたもので大体九五、六%は占めるだろうというふうに思っております。これはどれをとりましても市町村から余り歓迎のされないものばかりでございまして、しかし、その中で、都道府県知事会あるいはまた政令指定都市の市長会、それから一般市長会、三者そろって、厚生労働省の関係のところで受けてもいいというのは何かという話が出て、三者そろいましたのが保育所だったわけでございます。

 我々の方は、自由度ということになれば、保育所あるいはまた生活保護といったところではないかというふうに思っていたわけでございますが、まだこのことが、一般財源化は始まりでございますから、今後どうなっていくかということに対する市町村の御心配もあるし、一番初めとして何をやるかということにつきましては、御相談を申し上げて、保育所ということにしたわけでございます。

 保育所も、では全部やったらいいかというと、これはなかなか大変なことでございますし、そこまで広げる必要はなくて、一応公的な保育所にとどめるということでどうだろうかということでお話し合いがついたということでございます。

中根委員 何となくやはり歯切れが悪くて、恐らく大臣もこのことについては十分納得しておられないんじゃないかということがやはり今感じられてくるわけなんですね。公立保育所の運営費が、麻生大臣のごり押し、あるいは泣き落としかわかりませんけれども、そういったものの犠牲に、取引材料になってしまったんではないかということは否定できないんじゃないかと思います。

 今、国を挙げて少子化対策、次世代育成支援対策、待機児対策に取り組まなければならないというのは言うまでもないことです。その先頭を担うのがまさに厚労省。十七年度からスタートする次世代育成支援、十六年度が最終年度に当たる新エンゼルプラン、公立保育所の運営費の一般財源化、これはアクセルとブレーキを同時に踏む、そんなような施策が並べ立てられているというふうにはお思いになりませんでしょうか。

伍藤政府参考人 御指摘のとおり、エンゼルプランは十六年度が最終年度でございます。進捗状況を見ますと、既に十六年度の最終の目標水準をかなり上回る項目が出てきておるぐらいに順調といいますか、かなりハイペースで目標達成ができつつあるというふうに認識をしております。

 その後、十七年度以降をどうするかということを、今後、これからまた考えていく必要があると思っておりますが、そういった中で、一般財源化がこれにブレーキをかけるんではないかという御指摘でありますが、これはそれぞれの個別の事業の性格に応じて、財政負担を国、地方がどういうふうな形で行うかという財政論の問題でございますし、エンゼルプランとかそのほかの計画づくりをどうするかということにつきましては、それとは別途の観点といいますか、地域でどういう施策をどういう優先順位で取り上げていったらいいかという、まさに住民が判断をしていただいて、その地域で、どういった地域づくり、あるいは子育ての支援、そういったものにどれだけ重点的に取り組むか、こういうことだと思いますので、今回の一般財源化とそういう計画づくりが直接に関連するものであって、しかもそれにブレーキをかけるというふうには私どもは認識はしておらないところでございます。

中根委員 厚労省の認識と国民の認識あるいは自治体の認識、これが大きく食い違うというところがやはり明らかになってしまう、そういう御答弁だというふうに思います。

 実は麻生大臣から、こういった生活保護じゃなくて保育所だというふうに和解案が示されたのは十二月の一日だと聞いています。そして、厚労省、財務省、総務省などが折衝を繰り返し、途中では公立保育所人件費分の千二百億円だけが一般財源化され、そして生活保護負担金の一般財源化とあわせて検討されたという時期もあったそうであります。

 結果的に、総理の裁定で生活保護負担問題は二〇〇五年度以降に先送りになり、公立保育所運営費の全額分千六百六十一億円ということで決まったんですけれども、この迷走ぶり、こういった脈絡のなさといいますか理念のなさ、一貫性のなさ、こういったところが、ひいては子供たちにしわ寄せをもたらして、児童虐待、そういったことにもつながっていってしまうんではないかと私たちは心配をさせていただいています。

 ある意味では、厚労省にしてみれば、公立保育所だけでなくても、とにかく何でも、二千五百億円とかそういった総理が示した数字、これが満たされれば国民の生活なんかどうだっていい、自分たちのメンツさえ、自分たちの立場さえ立てばそれでいいというようなふうに国民からとられても仕方のないこの一連の経緯と言えるのではないでしょうか。

 運営費を一般財源化することで一番心配しているのは、やはり言うまでもなくて、先ほどの藤田議員がおっしゃられるように、市町村において、少なくとも今までのように運営費は確保されて、地域間格差が生じない、子供たちにとって心身ともに健全な発達ができるような環境が整えられる。

 そもそも、大体、今までだって十分とは言えなくて、市町村が超過負担をしている、そういった中で、もう一回繰り返しになりますけれども、自治体の裁量に任せれば、もしかしたらその首長さんの御意向によって、そのお金が幼稚園の方に回るかもしれない、保育所の関係だといって保育所の周りの道路をきれいにすることに使うことになってしまうかもしれない。今までのように、最低でも子供たちのために使われる、子育て支援のために使われるという担保をもう一回約束していただけないでしょうか。

坂口国務大臣 今お聞きしていて、それは少し違うなというふうに思いながら聞いていたわけでございますが、やはり一般財源化をするということは、市町村もこれは求めておみえになるんですね。一般財源化してほしいと。だから、さまざまな問題を挙げておっしゃっている。一般財源化をして、その中で地方が何に使うかという優先順位は地方につけさせてほしい。保育所にすべてを投入したいというところは、道路のお金であってもこれは保育所に使うということもできる。あるいはまた、逆のことも今おっしゃったようにあるのかもしれない、これは今までの整備の状況によりまして。そうしたことを地方にゆだねてほしいというのが地方の御意見だと思うんです。だから私は、そこはそういうふうに進めていくということは地方も国の方も一致しているし、そのことに地方も私は異存がないんだろうと思うんです。

 そうした中で、今後、そこをどんどんふやしていかなきゃならないが、それに対する財源をどうしてくれるかということでそごを来している。財源については、地方財源としてちゃんとそれは位置づけてほしいというお話に今はなっているというふうに思いまして、きょう午前中にも答弁もありましたけれども、総務省の方も、そこは地方財源としてこれから位置づけていきます、平成十八年を目指してとおっしゃいましたですかね、まあ来年もう一年ありますけれども、これから地方財源を明確に位置づけていこうということに多分なるんだと思うんです。その過渡期でございます。過渡期でございますから、地方の方も、自分たちに任せてほしいと言いはしたけれども、しかし、自分たちでやるということは大変なことだということも今御自身で御理解をいただいているところだろうというふうに思っております。

 そこに必要な財源が今後どうなるかということはこれから一生懸命やっていかなきゃならないわけですが、しかし、国にしろ地方にしろ、大きな赤字を抱えていることだけは間違いのない事実でありまして、これはこのまま、国も地方もでございますけれども、今までどおりにやっていったら赤字は膨らんでいくばかりでありますから、そこをどう節減をしてどう効率的にやっていくかということを、国も地方も考えなければならない。では、そこをどういう知恵を働かせていただくかということは、これはまた地方に課せられた任務だというふうに私は思います。そうした意味で、そうしたことも考えながらやってくださいよということを国の方も申し上げているというふうに私は理解をいたしております。

 どうぞひとつ、そうした意味でございますので、過渡期でございますのでいろいろ混乱もございますが、税源としてはそうしたことで地方にゆだねていくということをはっきり総務大臣もおっしゃっているわけでございますし、財務大臣もおっしゃっているわけでございますから、そこは私も間違いないんだろうというふうに思っております。その辺のところは理解をしていただいて、今後どのように国の問題と地方の問題を構築していくかということを考えなきゃいけないというふうに思います。

中根委員 今、図らずも、大臣のお言葉の中には、地方に任せたから絶対に大丈夫だという言葉、そういうものとは逆の、むしろ心配だというような表現のお言葉があらわれてきたというふうに思っています。

 過渡期だからということでは済まされない。国民はもうそういう保育サービスが充実したところに引っ越せばいいと思っていらっしゃるかもしれませんけれども、そんなこと簡単にできるわけがないことだし、やはり、ナショナルミニマムというものは、どこの自治体に住んだってそれは提供されなければならないものであることには間違いない。財源が確保されなければならない、三位一体ということで言っているわけですから当たり前の話で、だからという話ではないと思います。

 十二月の四日、自民党の厚生労働部会が開かれました。そこに社団法人全国私立保育園連盟の幹部が陳情に行って、公立保育所運営費の一般財源化反対をお訴えになられました。私立の人たちが公立保育所の運営費の反対になぜ押しかけるか。つまりは、公立保育所の運営費の一般財源化が将来は私立保育所の運営費の一般財源化にも波及してしまうのではないか、そういう危機感を持ったからだと思います。

 その日の自民党の厚生労働部会では、公立保育所の一般財源化は反対と決議をされています。そして、私立の団体の人たちも反対と陳情している。にもかかわらず、こういう形で、自民、公明が与党というこの政治体制の中でこの法案が、一般財源化することは自民党の人たちだって反対していた、そういったことがこういうふうに法案として出てきた。

 この一連の経緯の中で見てとれるのは、民間の保育所、私立の保育所の人たちと自民党の方々との太いパイプがあるということ。例えば、この全国私立保育園連盟の人たちが、平成十五年度の予算対策請願集会というものを十一月二十七日に開いておられます。来賓として、全国保育問題議員連盟会長の自見庄三郎衆議院議員が出席をしておられます。そして、その後に引き続き行われた、日本海運倶楽部大ホールというところで行われた、少子社会保育を語る集いという集会が開かれた。ここに出席したのは、全国保育問題議員連盟の国会議員や、あるいは秘書さんたちなどが、二十三名と三十七名出席をされた。厚生労働省からも保育課長が出席をされたそうです。そして、そこで、一般財源化反対と大きな声を上げておられるというふうな記事が「保育通信」という全国私立保育園連盟が出している機関誌の中に書いてあるわけなんですね。そこに出席している人たちがいろいろずっと書いてあるわけなんですけれども。

 今、ちょっとこの一時間ばかりの間に総務省へ行って、収支報告を若干ちょっと見てきました。そうしたら、ここに出席した人たちに、この保育園連盟から献金が出ている、やっぱりねという感じで出ているんですね。

 たくさんの方じゃないんですけれども、平成十二年の十月に、保岡興治さんに十万円。十三年の五月に、尾辻秀久さんに十万円。その六月に、保岡興治さんに十万円。十四年の七月に、パーティー券として保岡興治さん、なぜ保岡興治さんがこんなに出てくるのかわかりませんが、保岡興治さんの十万円分のパーティー券を買ったと。それから、もう一つ、小泉純一郎総理が代表を務めておられる日本保育推進連盟というのが千代田区平河町一の四の三というところにあるそうなんですけれども、この団体から清水嘉与子さんに二百万円。自由国民会議というところに二十二万四千円とか、六十三万六千円とか、こういう数字が出てくるんですけれども。

 こういう自民党の方々と私立保育園の方々との深い関係、そのことが、いろいろ今までも理由をおっしゃっておられましたけれども、公立保育所の運営費はしようがないけれども、民間の保育所の運営費は絶対に一般財源化しないと、実はこういうことに理由があったんではないでしょうか。いかがでしょうか。

坂口国務大臣 どういう大会があったか私よく存じませんけれども、公的な保育所と一般の保育所、私立の保育所を比較いたしましたときに、私立の保育所が非常に厳しい財政の中でおやりをいただいていることだけは事実だと思うんです。人件費につきましても大変な違いがございます。そしてまた、その他の運営費につきましても非常に厳しい中でおやりをいただいていることだけは紛れもない事実でありまして、もし仮に今回、私立の保育所のも一緒にこれを行っていたとしたら、騒ぎは大変なことになっただろう。騒ぎといいますのは、保育所の側ではなくて、市町村の側の騒ぎが大変なことになっただろうと私は思うんです。公的なところにとどめたがゆえにまだ御辛抱いただいているんだというふうに私は理解をいたしております。そうでなかったら、これはもう市町村としては大変なことだ、やっていけないというような話に私はなっただろうと思うんです。

 そうしたこともあって、私たちは、現在の私立の保育所が置かれておる立場というものもよく理解をして、そして、そうすべきではないということに決定をさせていただいたわけでありまして、最終的に判断を私がさせていただいたということでございます。

中根委員 やはり納得できない御答弁だったと思いますね。これはもっともっと調べればきっといろいろなことが出てくるんでしょうけれども、とりあえず、今ちょっと見ただけでも、こういう自民党の議員連盟の方々と、それから私立保育園の団体の方々との、太い癒着と言っては言い過ぎかもしれませんけれども、太いパイプ、連係プレーがあった、そのことが、公立保育所はまあしようがないけれども、民間保育所は、絶対にそこまでは及ばせない、こういう裏取引があったと見るのが、こういう一連の経緯の中からすれば普通の考え方じゃないでしょうかね。

 それと、先ほど申し上げましたように、この反対集会、反対反対と言っていたところに、厚労省の保育課長が出席して、同じように反対反対と言っていたということ、これについてどう思われますか。

坂口国務大臣 保育課長が行っていたかどうか、私もそこまで存じませんけれども、関係の団体がどういうことをおっしゃるのかということを多分聞きに行っていたんだろうというふうに思います。

 先ほどから自民党の関係だとか、いろいろなことをおっしゃいますけれども、そんなことで決めているわけではございません。私は全然関係ないんですから。私は全然、その会合に一万人お集まりになったか何か知りませんけれども、私にはお呼びもありませんし、出席もしていなかった。その私が決めたんですから、これはもう全然関係ありません。

中根委員 先ほどからの答弁を聞いていると、やはり大臣は、恐らくこの保育所の運営費一般財源化は反対だったんだろうと思いますね。だけれども、生活保護とかいろいろな絡みの中で、自民党の力に押し切られて、大臣も納得せざるを得なかった、こういう構図が推測をされると思っております。

 裏取引がなくて、子供たちが犠牲になったんではないというように、やはりきちんと市町村で、今までの水準で満足するのではないですよ、今までのものが担保されればそれでいいと言っているわけじゃない、子育て支援が大事になってくる、子供たちがこれから本当に大切になってくる中で、今まで以上のものがお金としてはつけられなくてはならない。

 諫早湾の干拓をやめて、ここにつければいいじゃないですか。そういうふうに最優先を、この子育てというもの、あるいは福祉というもの、介護というもの、こういったことに重点を置いていただきますように。今、私が決めたんだと大臣おっしゃるんだったら、これからもどうぞリーダーシップを持って決めていっていただきたいと思います。

 もう少しあるんですけれども、民間保育所に関する国の負担について、今後とも引き続き国が責任を持って行うものとするという合意がなされた十五年十二月十日、官房長官、総務大臣、財務大臣、厚労大臣、自民党政調会長、公明党政調会長、この六者によってなされている。この日は、三位一体改革を担当する麻生総務大臣が国際会議出席のためにジュネーブへ出発しなければならない日だった、だから、どうしてもその日まで、まあ自民党さんなりなんなりのこの六人の方々あるいはその背景にある方々の日程的な都合によって、どうしてもその日のうちに決めなければならなかったという事情で、まあこの辺で話を打ち切っておきましょう、公立保育所の運営費で、まあ何とかそれで数字合わせしましょうということになったんだろうというふうに思います。

 スケジュール論、財政論が相変わらず最後の最後まで優先されて、本来あるべき保育の姿、子育てのあり方というものがそこには完全に抜け落ちていた。民間の保育所の方々の団体との関係もあわせて、いつもこうやって、スケジュールとかあるいは票とかお金とか、そういうことで国の大切な政治が、保育行政が決められていってしまう。コネや利権をうまく使う人だけが得をして、本当に弱い立場の人たち、一生懸命生活している人たち、子育てに懸命になって頑張っている人たち、その人たちが報われない。本当にその人たちがどうして税金を納めているか、そういうところにきちんと使ってもらいたいという思いで税金を納めている、その国民の気持ちに全くこたえようとしていない。

 こういった一連の経緯の中から見てとれる無責任さ。妥協の中で、結果的に国民にしわ寄せがもたらされていく。そういうあり方に対して、私たちは、考え直してもらいたい、政治のあり方をつくりかえてもらいたい、そんな思いで質問に立っているということを、ぜひ大臣、御理解をいただきたいと思います。

 それともう一つ、来年度の施設整備費、これはどうなっていくか、教えてください。

伍藤政府参考人 今回一般財源化いたしましたのは保育所の運営に係る運営費でございまして、施設整備につきましては、これは従来どおり国庫補助の対象にするということでございますので、これは保育所に限らず、社会福祉施設全体についてそういう方向で運営をされていくというふうに考えております。

中根委員 そういうそのまま国庫負担のまま続けていくものと、それから一般財源化するものがある。どうも理念の一貫性がないんですね。これは国がやっていくから、これは地方にやってもらうから。

 国がやっていくという施設をきちんとやっていくという決意があるんだったら、もしかしたら、この運営費の方だって、国がやっていくというふうな決意のもとでこれからだって続けていくという選択肢だってあったかもしれない。

 そういった中で、もともと総理から割り当てられていた数字を穴埋めするためには、どうしたら、どこから引っ張ってきたらいいだろうか、ちょうどここに千六百億円なり千七百億円なり、ちょうどいいころ合いの数字があった、では、これをやろう、こういうことじゃなかったかなと、どうしても最後までその思いをぬぐい去ることができない、そのことだけをお伝え申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

衛藤委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十五分散会


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