衆議院

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第17号 平成16年4月28日(水曜日)

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平成十六年四月二十八日(水曜日)

    午前九時十二分開議

 出席委員

   委員長 衛藤 晟一君

   理事 鴨下 一郎君 理事 北川 知克君

   理事 長勢 甚遠君 理事 宮澤 洋一君

   理事 城島 正光君 理事 三井 辨雄君

   理事 山井 和則君 理事 福島  豊君

      井上 信治君    石崎  岳君

      加藤 勝信君    上川 陽子君

      河井 克行君    木村  勉君

      木村 義雄君    菅原 一秀君

      竹本 直一君    棚橋 泰文君

      中西 一善君    中山 泰秀君

      能勢 和子君    原田 令嗣君

      平田 耕一君    福井  照君

      三ッ林隆志君    三原 朝彦君

      吉野 正芳君    青木  愛君

      泉  房穂君    内山  晃君

      大島  敦君    小宮山泰子君

      五島 正規君    園田 康博君

      中根 康浩君    長妻  昭君

      橋本 清仁君    樋高  剛君

      藤田 一枝君    古川 元久君

      増子 輝彦君    水島 広子君

      西  博義君    古屋 範子君

      桝屋 敬悟君    山口 富男君

      阿部 知子君

    …………………………………

   内閣総理大臣       小泉純一郎君

   厚生労働大臣       坂口  力君

   総務副大臣        山口 俊一君

   厚生労働副大臣      森  英介君

   財務大臣政務官      七条  明君

   厚生労働大臣政務官    竹本 直一君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          須田 和博君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           小島比登志君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  吉武 民樹君

   政府参考人

   (社会保険庁運営部長)  薄井 康紀君

   厚生労働委員会専門員   宮武 太郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月二十六日

 辞任         補欠選任

  左藤  章君     上川 陽子君

同月二十八日

 辞任         補欠選任

  木村  勉君     河井 克行君

  古川 元久君     長妻  昭君

  古屋 範子君     西  博義君

同日

 辞任         補欠選任

  河井 克行君     木村  勉君

  長妻  昭君     古川 元久君

  西  博義君     古屋 範子君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三〇号)

 年金積立金管理運用独立行政法人法案(内閣提出第三一号)

 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三二号)

 高齢期等において国民が安心して暮らすことのできる社会を実現するための公的年金制度の抜本的改革を推進する法律案(古川元久君外五名提出、衆法第二七号)


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     ――――◇―――――

衛藤委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律案、年金積立金管理運用独立行政法人法案、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案及び古川元久君外五名提出、高齢期等において国民が安心して暮らすことのできる社会を実現するための公的年金制度の抜本的改革を推進する法律案の各案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 各案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局公務員部長須田和博君、厚生労働省社会・援護局長小島比登志君、年金局長吉武民樹君、社会保険庁運営部長薄井康紀君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

衛藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

衛藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。藤田一枝君。

藤田(一)委員 おはようございます。民主党の藤田一枝でございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 三人の閣僚の方々が国民年金未納、未加入だった、閣僚みずからが公的年金の責任を果たしていない、空洞化の一翼を担っていた、まさに言語道断の出来事でございます。国民はみんな怒っています。あきれています。

 しかも、坂口大臣は、先日、他の閣僚の状況についても報告をすると言われました。ところが、個人情報だ何だと言ってなかなか出てこない。そして、これだけ問題が山積をしているにもかかわらず、一方では採決だ採決だと言っている。本当にこんなことでいいんでしょうか。年金の制度の信頼というものを今きちっと回復しなければいけない、そういうときに、本当にこんなことでいいのか、私は、そのことをしっかりとお訴えしたいというふうに思っています。

 これは、ぜひ大臣も見ていただきたい。見ていただかなくても御存じかもしれませんけれども、若い人たちに国民年金の加入を呼びかけるポスターでございます。二十になったらば義務だというふうに言っているんです。こういうポスターをいろいろなところに張って、加入を呼びかけているんです。

 若い方たちに対して、このような事態、大臣はどのように説明をなさるんでしょうか。これで本当に、若い方たちに義務だから入ってくださいと言えるんでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

坂口国務大臣 おはようございます。

 年金の制度というのは、御指摘のように、自分のものであると同時に、お互いの支え合いのものであります。世代間の支え合い、そしてまた同じ世代内における支え合い、そうしたものの総合でありますから、御自身の年金に入る、入らないという意思で決まるものではありません。したがいまして、現在、年金に入っていただいていない皆さん方には、早く入っていただいて、そして、お互いに相互扶助の精神に基づいて、この運営が成り立つようにしていただきたいというふうに念願をいたしております。

 そうはいいますものの、最近は、二十以上の皆さん方に対しましては、二十になられた時点でお願いの通知等もいたしております。しかし、過去にはそうしたこともなかなかしてこなかったということもございまして、過去の皆さん方に対して少し手抜かりがあったといったこともあったんだろうというふうに反省をいたしているところでありまして、ぜひ、しかし、これからは、皆さんにお入りをいただけるような体制をこちらも整えながら、そして、皆さんに安心していただけるような体制にしたい、そういうふうに思っている次第でございます。

藤田(一)委員 入ってもらうためには、制度の信頼というものが極めて大事なわけであります。国民年金の空洞化というのが今最大の課題になっている、にもかかわらず、法案提出者が不信感に拍車をかけた。その責任というものは極めて重大だと言わざるを得ません。しかも、法案には、未納、未加入対策、徴収強化対策というものが盛り込まれているんです。まさに笑止千万ではないですか。さらに、未納、未加入の原因が制度にあるかのごとき発言に至っては、現行制度の欠陥を政府みずからが認めているに等しいということではありませんか。

 多くの国民の皆さんは、今回の出来事で、年金制度への不満と不信というものを一層募らせています。そういう国民の皆さんに対して、大臣は本当に、今回のこの政府案、抜本改革だと自信を持って言えるんでしょうか。ぜひその点をお聞かせください。

坂口国務大臣 年金制度は、皆さん方に御理解をいただき、そして御加入をいただいて成り立つものでございます。もう言うまでもございません。

 厚生年金の皆さん方は、これは働いていただいておりますから、その職場職場でおまとめをいただいているということでございますので、そこからいわゆる漏れる人というのはほとんど存在をしない。

 しかし、国民年金の方は、自営業者の皆さん方でございますので、それぞれがこの年金制度に加入をしていただくということにならざるを得ない。加入をしていただきますれば、それに従って保険料も御提出をいただかなければならない。そういうことになるわけでございますから、とりわけ、国民年金の皆さん方に対してどのように、加入漏れのないように、そして、加入していただいた方には継続してお支払いをいただけるように、どうしていくかということが最大の課題でございます。

 したがいまして、そうしたことについては、今後とも一層の努力をしなければならないことでございます。これは、制度だけつくり上げればそれですべて済むというわけではありません。いろいろの制度の中でありましても、その中でいかに努力をするかということにかかってくるんだろうというふうに思っております。それは、民主党さんの出しておみえになります一元化でありましても、やはり自営業者の皆さん方の納入という問題には大変大きな問題がつきまとうわけでありまして、これはもう努力をする以外にないと思っております。

藤田(一)委員 どうしていくのかということについての答えが今回のこの政府案には全然入っていない、こういうふうに言わざるを得ないと思うんです。今、大臣の御答弁を聞いていても、私は、大臣はやはりお気持ちの中に、今回の法案はまだまだ問題がある、そういうふうに思っていらっしゃると思うんです。

 きょうは、その中の一つをお伺いしたいというふうに思っています。先日、大臣が失敗だったと答弁された徴収事務のあり方についてのお尋ねでございます。

 第一号被保険者数は増加をする、保険料の納付率は低下傾向にある、まさに、未納、未加入、この問題をどうしていくのか、そのことが大変深刻になっていたそのやさきに、二〇〇二年、平成十四年度の納付率の落ち込みというのが一層激しくなって、全国軒並み低下をし、特に大都市圏以外での落ち込みが顕著になった。その理由は、この間、減免制度の見直しによる納付対象月数の増加ということを言われていますけれども、それよりも、むしろ国民年金徴収事務を国に一元化したことにあるのではないかということでございます。

 この点については、先日二十一日の我が党の五島委員の質問に対して、坂口大臣が、国がやることになって急激に下がった、市町村と国とではきめ細やかさが違うからどうしてもこういう結果になってしまう、この問題は大変失敗だったと思う、こういう大変率直かつ的確な発言をされました。まさにそのとおりだろうというふうに思います。また大臣は、三月十八日の参議院厚生労働委員会においても、地域における連帯、市町村の努力について言及をされております。

 失敗だったとお感じだったらば、この徴収事務のあり方について直ちに見直すということが必要ではないでしょうか。改めて御見解をお伺いいたします。

坂口国務大臣 これは、今さら申し上げるまでもございませんけれども、地方分権推進委員会の第三次勧告に従いまして、国と地方の業務が厳格に区分をされました。そして、原則として国が直接行うものとして、適用業務など地方自治体が実施すべき業務のみ地方自治体が行うこととされた、こういうことでございまして、この国保の徴収につきましては、国が行うということに整理をされたわけでございます。

 御指摘のとおり、今まで市町村がきめ細やかにやってくれていたと思うんです。かなり努力をしてくれていたというふうに思っております。三千を超えます市町村に対しまして、三百十二の社会保険事務所がそれを行うわけでありますから、どうしても市町村のように細やかな配慮というのができなくなったと、私は率直に今そう思っております。

 しかし、一度こうなったからといって、それで、いや、もう国はだめですから地方にお願いしますということはできないわけでありまして、一度こういうふうに決めていただきました以上、国として最大限の努力をどうしていくか。今まで地方自治体がおやりをいただいていたと同じような方向をどう取り入れて、そして、知恵をどう取り入れて成果を上げていくかということなんだろうというふうに思っております。

 私も、この十四年を迎えましたときに、本当に大丈夫かということを言ったわけでございまして、しかし、大丈夫ですと言いましたけれども、大丈夫じゃなかったわけでありますので、そこは、これは私ももう少し細かく具体的な指示をしておけばよかったと実は反省をしているわけであります。もう少し具体的に、市町村においてどういう方法で皆さん方にお願いをしていくかということについて具体的な指示をしたいというふうに思っているところでございまして、そうすることによって、この落ち込みを回復させたいというふうに思っている次第でございます。

藤田(一)委員 大臣が、本当に大丈夫なのかというふうにおっしゃった、それで、指示をもっとちゃんと徹底すればよかったんだ、そういう思いもされていたという御答弁をいただいた。私は、これはもう地方分権一括法で決まったから見直せないんだ、そういうことではないはずなんですね。

 大臣がそこまでおっしゃって、現実に徴収率が非常に落ち込んでいる、平成十五年度もほとんど恐らく横ばいだろうというふうに思うんです、上がっていないんですよ。そういうことを考えたら、ここはしっかりと見直さなきゃいけない。しかも、見直さなければいけない、見直すべき根拠というのはちゃんとあるんです。それはもう大臣がよく御存じのはずであります。

 地方分権一括法附則二百五十二条というのがあるじゃないですか。これに基づいて、この国一元化問題ということをきちっと見直すということが必要ではないですか。これは第百四十五国会の、五党、つまり、自民党、公明党、社民党、自由党、民主党、五党の共同附則修正なんですよ。内容は大臣も御存じのはずです。これに基づいて見直すことが私は絶対できると思います。

 具体的に今どうのこうのという実態をあえて申し上げなくても、大臣がこの附則に基づいて決断をして、基本論に立ち返って見直すということをされれば、事は動いていくんです。もう一度御答弁をお願いいたします。

坂口国務大臣 今おっしゃっているのは、二百五十二条、「政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」こういう内容でございます。これはいろいろの意味にとれるわけでありまして、ひとつ頑張れという意味も私は含まれているというふうに思っております。

 したがいまして、こういう措置もございますが、振り分けができたわけでございますので、私は、それで努力をまず最大限するということが課せられた第一の任務というふうに思っております。社会保障全体のあり方、それを今後どうしていくかというような問題は大きな議論としてあり得ると思っております。そうしたことは一つ念頭に置きながら、しかし、現在私たちに課せられた任務というものは、最大限これは必死に遂行しなければいけないわけでありまして、我々といたしましては、全力を挙げて取り組みたいというふうに思っているところでございます。

藤田(一)委員 一体それではどうされようとするんでしょうか。この間、特別推進員等を配置するというようなことも何回か御答弁の中に出てきています。しかし、本当にそういう問題なんでしょうかね。

 市町村との連携協力ということ、今大臣も地方分権一括法に制約をされていると言われていた。それだったらば、どれだけ、何人ぐらいの推進員を配置して、どのような業務を行うんでしょうか。納付率向上の見通しというものをどう立てて、そういう職員の配置を新たにやろうとしているんでしょうか。一歩踏み込めば、法定受託事務との整合性というものが一方では問われてしまうじゃないですか。職員の配置の問題で本当に済むんでしょうか。具体的な中身をお答えいただきたいと思います。

坂口国務大臣 これはそれぞれの社会保険事務所において考えなければいけないことですし、国全体としての問題も考えなければならない問題でございます。地域による格差というものもございます。

 それぞれで行わなければならない問題もございますから、一律には言えない問題でございますけれども、しかし、ここは現実に国民の皆さん方にお願いする人をどういうふうにしてつくっていくか、そして、その人たちにどういう立場でおやりをいただくかということを明確にしていかなければいけないというふうに思っておるところでございまして、それらのことを今綿密に検討を重ねているところでございますので、そうしたことを積み上げて、そして我々は実現をしたいというふうに思っております。

藤田(一)委員 事態は非常に深刻なんですよね、この空洞化の問題というのは。これからまたいろいろ考えて検討していこうなんて話で事が済む話では絶対ないんです。

 大臣、市町村が今までどういう努力をされてきたのかということを、まあ大臣もよく御承知だろうというふうに思いますけれども、九八年の六月に社会保険庁が全国三百市町村を対象に実施した、市町村における国民年金事務の実態調査結果というのがあります。これはごらんになったことがございますでしょうか。もしなかったらば、ぜひ一度目を通していただきたいというふうに思います。

 今、大臣が、いろいろな地域格差もあるし、これから社会保険事務所が考えなきゃいけないことなんだと。とてもそういうレベルではない。大変な努力を市町村はやってきたわけです。

 市町村では、適用関係、窓口関係、記録管理、広報、その他の六つの分野で当時の機関委任事務の範囲を超えて業務協力と財政支援を行ってきた。こうした努力のもとに八〇%の検認率というものを確保してきたんです。納付組織も全国七千八百三十六カ所、ちゃんと管理をしていた。これだけのことを、先ほど大臣も全国三千の自治体というふうにおっしゃいましたけれども、市町村一万二千人の国民年金担当者と二千人の専任徴収員で行ってきたんです。

 それが、二〇〇二年、平成十四年の四月から社会保険事務所と国民年金推進員、このスタート時にはわずか全国千八百五十八名です。今年度、一生懸命ふやしてきても、二千五百六十六名、収納指導員六百二十四名の体制に変えたということなんです。

 つまり、新たな職員の配置だとか任命で追いつく話ではないんです。やはり問題は国一元化なんです。

 当時から、国の直接執行事務になれば、執行窓口が住民から遠ざかって、住民の利便性、行政サービスの提供、あるいは広報、関心の低下、こういったものが指摘をされていた。国民年金の収納率の低下、空洞化ということがずっと懸念をされてきたんです。にもかかわらず、当初から無理があったにもかかわらず、先ほど大臣が言われていたように、当時の厚生省は、地方分権推進委員会に対して、責任を持つと言ってしまった。だから第三次勧告が出されたんです。そういう経過をたどってきていて今日に至っている。

 そして、空洞化は本当に深刻な問題になっている。待ったなしの課題、今回の年金改革の最大の課題ではないですか。それがいまだにこういう状態であるということは、今回の法案、とてもじゃないけれども抜本改革とは言えないんです。

 そして、大臣、よく聞いてください。これだけ、平成十四年度、収納率が六二・八%に落ち込んで、昨年の八月に国民年金特別対策本部というのを設置しています。まさに遅きに失している感じがしますけれども、その中で、事務移管に伴う実務対応のおくれということが指摘をされているんです。これはどういうことだったんでしょうか。具体的にお聞かせください。

森副大臣 委員御指摘のとおり、平成十四年度の国民年金の納付状況は、納付月数は約一億三千六百二十七万月と、ほぼ前年度、平成十三年度並みとなったものの、免除制度改正の影響などによりまして納付対象月数が増加いたしましたため、納付率は前年度と比べ八・一ポイント低下し、六二・八%となっております。

 これは、今申し上げましたように、なぜ納付率が低下したかということにつきましては、確かに御指摘のとおり……(藤田(一)委員「納付率の低下じゃないです、実務対応のおくれを聞いているんです」と呼ぶ)いやいや、ですから、先ほど大臣もお認めになったように、確かに実務対応のおくれがあったということも事実でございますが、それに加えましてというか、むしろ、それより大きく、免除制度改正により申請全額免除者が前年度と比べ半減しており、こうした免除から外れた者の納付率が極めて低かった影響が低下要因の五割程度だったというふうに私どもは見ております。

 また、加えまして、厳しい経済情勢のもとで、離職などにより国民年金の第一号被保険者となる者が増加しており、これらの者の納付状況が相対的に低いことが低下要因の一・五割程度と分析しているところでございます。

 しかしながら、徴収業務の事務移管については鋭意準備に努めてきたところでございますけれども、十四年度、特に年度前半においては、必ずしも残念ながら十分な収納対策を実施できなかったことは事実でございまして、そのことは重く受けとめておるところでございます。

 いずれにしても、保険料納付率の向上に向けまして、厚生労働省挙げまして最大限の努力を図ってまいりたいと思います。

藤田(一)委員 副大臣、全然違うことをおっしゃっている。そういうことを聞いているわけじゃないんですよ。つまり、答えられないような実務対応のおくれでしょう。

 要するに、いいですか、今の副大臣は全然お答えになっていない、国は、当時の厚生省は、当初から市町村を当てにしていたということではないですか。実態は、市町村との連携協力なしに住民の年金権の確保だとか収納対策などを維持することは困難だ、このことは厚生省も社会保険庁も認識をしていたということではないですか。だからこそ、国民年金事務の国への切りかえに当たって、市町村との連携協力を前提にした改善案というものを出してきた。納付組織の管理、活用も含む案、こういうものを出してきた。

 ところが、地方分権推進委員会から法定受託事務の範囲についていろいろ指摘をされて、特に、納付組織を活用する場合は社会保険庁が直接管理すべきだと指摘をされて、納付組織の管理も断念をしたんです。結局、市町村との連携協力ということもここで断ち切られた。これが、この実施スタートの前年、平成十三年五月のことですよ。受ける側の市町村は大変このとき混乱をした。対応がおくれるのも当たり前であります。

 こんなどたばたをして、一体何のための国一元化だったのかということが今改めて問われているんです。納付率がこれだけ低下をしたというこの現実の前に、何のための国一元化だったのかということが今もう一度問われているんです。大臣、その点もう一度お答えいただきたいと思います。

森副大臣 これは地方分権一括法の考え方に基づきまして、地方分権推進委員会の議論において、私ども厚生労働省は、当時は厚生省でありましたけれども、当初から一貫して、公式の場では、国民年金の事務については、国が経営責任を負う保険事業でありますので、国の直接執行事務として根幹となる事務を処理し、市町村の住民情報の活用や国民の利便性の確保を図る観点から、届け書の受理などの窓口事務を市町村長にお願いして委任し、法定受託事務とすることが適当であると主張してきておりまして、その考え方に基づいて、それを何とかうまく機能するように今努力をしているところでございます。

藤田(一)委員 いや、何のために国一元化したかということを伺っているのに、全然お答えが出てきていない。国一元化の理由というのが全然わかりません。

 これは地方六団体も反対したんです。地方議会も反対をしたんです。そもそも、地方分権の趣旨に反している。社会保険庁というのは実施庁です。したがって、住民に身近なところで事務の執行を行うということが極めて大事なんです。それに逆行している。

 私は、まさに省庁の権益擁護としか言えない、そんなふうに思います。この当時、地方分権の議論と並行して省庁再編が進んでいました。社会保険庁というのは、人員も持っている、積立金、特別会計もある。職員や業務が地方に移管されて権限やポストが減るというのは困る、こんなことだったんじゃないでしょうか。まさに省益のため、こういうふうに言わざるを得ないと思います。

 いずれにしても、懸念されていた収納率が低下をし、空洞化が現実になった。先ほども言いましたように、先ほど納付月数の問題をおっしゃったけれども、十四年度だけならわかります。十五年度も恐らく横ばいか下回っている、こういう状況じゃないですか。原因がはっきりしてきている。だから、地方分権一括法に基づいて、その附則二百五十二条に基づいて、きちっと見直すということが必要だと申し上げているんです。

 ここで見直さなければ、今後五年で納付率八〇%なんて到底できるはずないじゃないですか。徴収対策の強化ということを考えるなら、国と地方の役割というものを見直して、住民の身近なところでの事務の執行によって、行政サービス、事務執行の効率性を向上させるということが一番大事なことなんです。そのことによって、大臣が言われる情報の取得やきめ細かな対応ということが可能になるんです。

 仕組みを変えなければ、推進員もつくった、納付督励もやった、夜間徴収も行った、強制執行も行った、いろいろ社会保険庁頑張ったけれども雇用構造や経済動向の変化で結局うまくいかなかった、強化策が単なるアリバイになってしまうじゃないですか。だからこそ、ここで基本論に立ち返っていただきたい、このことを先ほどから申し上げているんです。大臣もそれがわかっていらっしゃるから、失敗だったとか、大丈夫ですだとか、心配だったとかおっしゃっている。

 もう一度、きちっと御答弁いただきたいと思います。

坂口国務大臣 先ほどから御答弁を申し上げているとおりでございまして、いろいろの経過はありましたけれども、国がこの事業を引き受けたという厳然たる事実は動かしがたいわけであります。

 したがって、その中でどういうふうに与えられた使命を果たしていくかということは、それは私は特効薬的な方法は存在しないというふうに思います。あらゆる、いろいろのことを組み合わせて、そして国民の皆さん方に納めていただけるようにしていくということをしないといけないというふうに思っておりまして、それをどう構築していくか、その努力をすることが今我々に課せられた最大の課題でありますので、それをまず行って、そして、やはりそれはどうしてもできないことだというのであれば、それはそのときにまた考えなければなりませんけれども、引き受けました以上、これは国として最大限の努力をしていくということがやはり一番大事なことだと思っております。

 御指摘をいただくことは、私も謙虚に受けさせていただいて、そしてそれにおこたえをできるように、一層対策を立てていきたいと思っております。

藤田(一)委員 もっと危機感を持っていただきたいと思うんです。この空洞化の問題というのは本当に深刻で、年金制度の根幹にかかわる問題なんです。ましてや、閣僚の皆さんが入っていないなんという問題が出て、不信感がもっともっと増大をしている。もっと空洞化が進むということは十分に予想できる。これからいろいろと検討する、特効薬はないからいろいろ考えよう、それではもう追っつかない、そういうところに来ているというふうに思います。大臣、もっともっと危機感を持っていただきたい、そのように思います。

 本当に、閣僚みずからが不信感をあおる、こんなような行為をしているときに、徴収強化策だけで問題は解決しないんです。いかに地域における信頼というものをかち得るかということが問われている。ぜひ附則に基づく検討をきちっと行っていただきたい。

 けさの新聞でも、今回の問題というのは年金の質ではなくて政治家の質だなんて、こんなふうに書かれてしまっている。こんな状態で国民に対してきちっと年金に入ってほしいなどと、入ってくださいなどと言えるはずはないんです。どうかきちっと見直しをしていただきたい。大臣、早急に検討をしていただきたい。もう一度御答弁をお願いします。

坂口国務大臣 年金制度全体にかかわる問題でございますから、年金制度につきましては、今般、将来をにらんで持続可能な制度というものを私たちはお示しをしたところであります。そうした制度について、御理解をさらに得ながらいく以外にないわけであります。

 どの制度にもいろいろの問題点がつきまとうことは、それは御指摘をいただくとおりでありますが、そのことについて、やはりきめ細かく国民の皆さん方に御理解を得ていくというのも、政府のこれは大きな仕事の一つでございますから、そのようにしていきたい。そして、この国民年金の問題につきましても、多くの皆さん方に御参加をいただけるような体制を確立したいと考えております。

藤田(一)委員 採決だけを急いで十分な検討もできない、まさに抜本改革の名に値しない、そのことを強く指摘をして、質問を終わりたいと思います。

衛藤委員長 内山晃君。

内山委員 おはようございます。民主党の内山晃でございます。

 本日は、社会保険庁のオンラインシステムの実態、年金積立金の運用実績、国民年金法の一部を改正する法律案についてお尋ねをいたします。私は現役の社会保険労務士ですので、いささか事務的な切り口からお尋ねをさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、社会保険庁のオンラインシステムにつきましてお尋ねをいたします。

 平成十六年度の予算では、電子計算機等賃料、通信専用料が一千二十五億円もの巨額な使途がございます。これはすべて保険料が財源となっているわけであります。この予算がほぼ毎年発生しているわけでありますから、一千億円掛ける十年といいますと、一兆円にもなってしまうわけであります。

 しかし、その中身をよく調べてみますと、驚くほどの多くのむだがあります。皆さんのお手元にお配りをしております資料をごらんいただければと思います。

 資料の四のところに、現在ではほとんど陳腐化して利用されていない、旧式で高価な汎用コンピューターに何と六百三十二億円もの賃料を払っています。また、各社会保険事務所の窓口装置として、専用の端末装置約一万台、プリンターなど情報装置で百六十七億円、社会保険庁の業務センターで年金給付システムとして汎用コンピューターなどに二百六億円の賃料を払っています。本当にこんな膨大な電子計算機等賃料、通信専用料が必要なのでしょうか。

 例えば、東京証券取引所、大阪証券取引所加入の大手証券会社三社では、ハード、ソフトを含め年間二百億円前後の経費でITシステムを駆使して運用しております。こうした民間の経費に比べ、社会保険庁のオンラインシステムというのはいかにコストがかかり過ぎているか。大臣、今までコストの低減ということを考えたことがあるでしょうか、お尋ねをしたいと思います。

坂口国務大臣 社会保険オンラインシステム、これは、委員はもう専門家でございますから、専門家の立場での御意見というのは十分私も拝聴したいというふうに思います。

 いずれにいたしましても、三千万人を超えます年金受給者の問題でございまして、しかも大変複雑に絡みました内容を持っております。歴史的にも何回か変化をしてまいりましたし、そうしたことも踏まえて、このオンラインシステムというのはでき上がっているんだろうというふうに私も思うわけでございます。

 これが、新しい、最新式のいわゆるオンラインシステムというものが能力がかなり上がってきているということは、多分それは私も率直にそうあるんだろうというふうに思います。我々の方も、新しいそういうシステムができ上がってくれば、それに変更をしていくということは今後やっていかなければいけないんだというふうに思っておりますけれども、過去の経緯があるものですから、今までの経緯の中で今やっているということでございまして、これから先、さらに能力の高いものが出てくるということになれば、それはそれに対して我々も十分に耳を傾け、目を向けて、そしてそれを採用するといったようなこともやっていかなければいけないというふうに思っております。

内山委員 これはすべてやはり国民から集めました保険料で賄っている、非常にそこの点をないがしろにしてはならない、こう思います。

 そして、今後、徹底した合理化を図り、費用の削減に努力する必要が絶対あります。コンピューター利用の技術が進んでいる昨今、低コストのパソコン版年金ソフトが市販をされております。社会保険庁の年金給付システムで計算した結果と円単位で一円の狂いもない正確な計算ができるものもあります。そういったパソコン版年金ソフトを保険庁のサーバーに入れて運用すれば、移植の費用等も含めまして数千万円で済む。また、サーバー等も今ございますけれども、数億円の費用で済む問題ではなかろうかと思います。こういう抜本的な社会保険オンラインシステムというのを早急に検討し、国民から集めました保険料をむだのないように使わなければならない、こう思います。

 きょうは四十分しか時間がありませんので、この社会保険オンラインシステムにつきましては、また別の機会で掘り下げてお尋ねをしたいと思います。

 次に、年金運用につきましてお尋ねをさせていただきます。

 お手元の資料にございます一番、運用受託機関三十四社というものがリストになっています。この三十四社の経緯というのはどのように決定されたのか、お尋ねをしたいと思うんです。

 平成十四年度には、住友信託銀行に三兆五千億円の資金が配分され、運用手数料が二十四億円支払われているんです。非常に膨大な資金を預け、そして運用実績、これはまだきちっと資料が上がってきておりませんけれども、二十四億円も支払いをしている。この運用受託機関の選択基準というのは一体どのような基準で決めているのか、大臣にお答えをいただきたいと思います。

森副大臣 お尋ねの運用受託機関につきましては、平成十三年四月に年金資金運用基金が設立された際に、旧年金福祉事業団から運用委託契約を承継した上で、その後新たに運用受託機関を選定し、また、旧年金福祉事業団から承継した運用受託機関のうち、一部については解約などの措置を講じまして、今日に至っているものでございます。

 具体的な運用受託機関の選定に当たりましては、年金資金運用基金が定める管理運用方針において、最低限満たすべき条件として、まず資金の管理、運用を行うのに必要な認可を受けていること、次に、過去五年以内に資金運用業務に関し著しく不適当な行為をしていないことなどの基準を定めておりまして、公募の上で、これらの基準を満たす運用機関のうち、過去の運用実績、また、経験を有するファンドマネジャーなどが十分に配置されているか、さらに、リスク管理体制が確立されているかなどの点について評価を行いまして、その中で特に評価のすぐれた運用機関を採用して、過去の運用実績などを考慮して、評価結果が低い運用機関については解約するなどの措置を講じて対処しているところでございます。

内山委員 資料をごらんいただきたいと思うんですが、資料の三番というところに、年金資金運用資金の平成十三年度、十四年度における運用実績を見ますと、アクティブ、パッシブの収益率にほとんど差がありません。また、リスクが少ないパッシブ運用がベンチマーク収益率を下回っております。さらに、アクティブ運用、パッシブ運用ともベンチマーク収益を下回っているケースがかなり多いわけですね。

 資料三番で、平成十四年度で、リスクがほとんどない短期資産の運用利回り〇・〇二%がベンチマークの〇・〇八を下回っている理由というのは一体何ですか。これがすぐれた運用をしているところの実績と言えるんでしょうか。これで果たして適正に管理しているとか、こう思っているんでしょうか。その御所見をお伺いしたいと思います。

森副大臣 現状においては御指摘のような問題点もあるところでございますけれども、年金資金運用基金においては、管理運用方針の中で運用受託機関の解約等に関する基準を定めておりまして、これに該当する運用受託機関については、この基準にのっとって解約等の措置を講じます。

 具体的には、運用実績や運用方針、運用体制等を考慮して、運用受託機関の評価を行い、運用委託契約を継続することは困難であると判断された運用機関や、運用能力が低いと評価されたアクティブ運用機関については解約するなどの措置を講じておりまして、例えば、平成十四年度においては、合計で二十一のファンドを解約しているところでございます。

内山委員 実際、専門家から見ますと、短期資金の運用利回りというのはほとんどリスクはないわけです。それがベンチマークの〇・〇八を下回っているということ自体、非常におかしいと言えます。これは、管理されているかどうかという問題以前の問題ですね。

 こういったところは、質問主意書で資料をお尋ねしておりますけれども、詳しいものが公開されていません。時間がきょうはありませんので、この辺は後ほどまた掘り下げて御質問させていただきたいと思います。

 そして、今、運用受託機関の実績を、何をもとに評価するのか。各運用機関の年度ごとの、例えば去年悪かったからことし少し少な目に出そうとか、そういう資金配分というのは何をもとに決めているのか、もう一度お答えいただけますでしょうか。

森副大臣 運用受託機関の評価につきましては、管理運用方針において定量面と定性面の両面からの評価を行いまして、これを総合して評価することといたしております。

 具体的には、定量評価として、過去五年間の超過収益率、すなわち市場平均を超える収益率などの運用実績、また定性評価としては、投資方針、運用手法、ファンドマネジャーなどの配置状況などの項目を定めておりまして、アクティブ運用機関については、三年ごとの定期見直しにおいて、総合評価の結果が下位四分の一のものにつきましては解約候補といたしております。

 また、年金資金運用基金の運用状況の評価については、厚生労働大臣が定める運用の基本方針において、各資産ごとに市場平均収益率を超える収益率で評価することといたしております。

 資金配分については、資産構成割合に沿うよう新規資金等の配分を行うとともに、市場平均の収益率を目指す運用、すなわちパッシブ運用については、運用実績などの定量評価や、運用方針や運用体制などの定性評価が一定水準以上である運用受託機関に対して、市場平均を上回る収益率を目指すアクティブ運用については、定量評価、定性評価が上位二分の一に該当する運用受託機関に対して新規の資金配分を行うことといたしておりまして、評価基準と同様に、管理運用方針の中で具体的な配分基準を定めているところでございます。

内山委員 切り口を変えまして、この運用受託機関と省との人的交流はどうでしょうか。天下り、天上がり等の実態は、大臣、御存じでしょうか。大臣、お願いします。

森副大臣 厚生労働省におきまして、協力が得られる運用受託機関に対して調査いたしましたところ、旧厚生省を含む厚生労働省の職員で、企画官相当職以上で退職した者のうち、運用受託機関に在籍している者は、平成十六年二月末現在で一人であるとの報告を受けております。

内山委員 その一人というのが、一番大きな、三兆五千億円の運用を委託しているところなんですね。そして、私ども、一部調べました。天上がりというのもあるんですね。省の方に受託機関から派遣をされている、こういったところも上位の大きな資金の運用を委託されている。ここに非常に不透明なものを何か感じるわけであります。

 こういったところを、今、独立法人に移行するというところでありますけれども、積立金の運用が本当に管理されているのかどうか、非常に疑問に思うわけであります。ほとんど運用受託機関に丸投げの状態ではないのだろうか。独立行政法人になっても、さらに実態が見えなくなってしまうんじゃないか。

 これからもっともっと掘り下げて、本来議論しなければならないことでありますけれども、本体年金の方が厚生労働委員会ではほとんど議論をされておりませんので、残念ながら、年金資金運用につきましてはこの次回ということでさせていただきたいと思います。これ以上掘り下げられる時間がないんです、やりたいんですけれども。

 本体年金の議論が全然されずに衆議院は通過してしまう、こういったことはあってはならないと思うんですね。せっかく優秀な官僚の皆さんがつくられるわけですから、国民にその部分を広く知らしめるためにも、細かく質問させていただきたいと思います。

 現行の年金改定につきまして、賃金スライド、物価スライドを用いて計算をしておりますけれども、今回、政府が提案をしております、マクロ経済スライドによる自動調整方式で年金額を改定していくとあります。新規裁定者については一人当たりの平均賃金の伸び率から、既裁定者については物価上昇率から、それぞれ一定スライド率を差し引いて計算するとあります。

 どのような考えでこのマクロ経済スライドを導入したのか、その導入の経緯というのをお尋ねしたいと思います。

坂口国務大臣 委員御承知のように、年金制度は、若い人たち、そして現在もう年金を受けている人たち、いわゆる世代間の、お互いの相互依存になっているわけであります。

 したがいまして、そういう立場からいたしますと、これからの若者に対しましてかなり負担を多くしてもらわなければならないということは、これはもう現在の人口構成上から、ある程度やむを得ないことだというふうに思うわけです。さすれば、これからの若い人たちに多くの負担をしていただくだけではなくて、これから年金をもらう皆さん方につきましても、やはり若干そこは配慮をしていかないといけないのではないかというのが前提の考え方だというふうに思います。

 ただし、もらいます年金の額を、直前になって、あるいはもう既にもらっている人たちに対して、その額を急激に減らしてしまうというわけにはまいりません。名目額は維持していかなければなりません。将来の保険料水準を固定して、社会全体の年金を支える力に応じて年金の給付水準を自動的に調整するというのが基本的な考え方でございます。

 賃金や物価が上昇した場合に、その上昇率から、公的年金の被保険者数の減少率、そしてまた、平均余命の延び率、これからまだ延びる可能性もありますから、そうしたものを控除して年金額を改定していく、年金額の伸び率をそうして調整していくことをマクロ経済スライドと呼んでいるわけでございまして、こうしたことを二〇二三年まで、一応、現在の計画では続けていくことになっております。だから、そこを越えましたら、また物価の上昇に合わせて上昇をしていくということになるというふうに思っております。

内山委員 マクロ経済スライドは、年金額の少ない老齢基礎年金や障害基礎年金も含めて、すべての年金が対象となり、減額をされるんでしょうか、お尋ねをします。

森副大臣 そのとおりでございます。

内山委員 ただでさえ国民年金は、一万、二万円という年金をもらっている人がいるわけですね、老齢基礎年金で。そういった人も、物価が下がるといえども年金額を同時に引き下げていくというような形になりますと、さらに非常に厳しい状況に追い込まれてしまうんではなかろうか、こう思うわけでありますけれども、そういうところの、弱者を救済する何か優しい措置というものは修正等で講じられないでしょうか。これは、すべて一本というのは、非常にやはり、高い年金の方であればいいんでしょうけれども、そういう障害年金や老齢基礎年金という人たちはかなり厳しい状況に追い込まれると思います。非常に危惧をいたします。

 そして、今大臣がお話しになりましたマクロ経済スライドの調整率の要素というのが、公的年金被保険者数の減少数値、そして平均余命の数値というところで、数値が〇・三と〇・六で、合わせて〇・九というのがマクロ経済スライドの減少数値だろうと思うんです。この〇・六と〇・三のそれぞれの根拠は一体何から来ていますでしょうか、お尋ねをしたいと思います。

森副大臣 公的年金被保険者数は、将来推計人口の中位推計を前提として試算いたしますと、今後、いわゆる団塊の世代が高齢者となって被保険者でなくなるとともに、昭和五十年ごろより出生率が人口を維持できる二・一を下回ってきたことで、現役世代入りをする者が徐々に減少いたしますことから、平成十六年、二〇〇四年から平成三十七年、二〇二五年にかけて、年平均〇・六%程度減少する見通しとなっております。

 また、平均余命を勘案した調整率を年率〇・三%としておりますけれども、これは、平成十四年一月に国立社会保障・人口問題研究所が行った日本の将来推計人口において、六十五歳の者の将来の平均余命が、平成十二年、二〇〇〇年から平成三十七年、二〇二五年にかけまして、年平均〇・三六%延びるという前提を置いていることをもとにいたしまして、小数点第二位以下を切り捨てて〇・三%と設定したものでございます。

内山委員 森副大臣が今、人口の中位推計というのを使い、数字を出したということでありますけれども、同時に、今回、保険料の引き上げというのが伴われます、厚生年金、国民年金。こういった保険料の引き上げに伴われまして、国民年金の未納、未加入が新たにさらに増加するんではなかろうか。そして、厚生年金では適用事業所がさらに廃止をし、厚生年金被保険者が資格喪失後、国民年金の保険料を滞納する人がかなりまた出てきてしまうんではなかろうか。こういった人たちのことを、この〇・六の中では織り込めないと思うんです。

 そうすると、今、〇・六と書いてありますけれども、実際には、少したちますと、大変大きな差が出てしまうんではなかろうかと思うんですが、その辺の数値の狂いというものは、おそれはないんでしょうか、お尋ねをしたいと思います。

坂口国務大臣 ここは、マクロ経済スライドによります調整におきましては、厚生年金と国民年金の間の被保険者数の異動の影響ということを受けない形で、公的年金制度全体の被保険者数の増減というものをとっております。

 それからもう一つは、余命の延びを勘案した分を用いているわけでありまして、毎年のスライド調整率自体には、全く影響がないということはありませんけれども、ほとんど影響を及ぼさないというふうに思っております。

 厚生年金被保険者が国民年金の第一号被保険者になるというケースは、当然それは考え得るわけでありまして、その多くの方が保険料を未納した場合の財政影響についてどうかということになりますと、これは、短期的には保険料収入は減少するんですね。そして基礎年金の拠出金単価というものは上昇する。それで、一時的には収支は悪化をする。しかし、その納めなかった人は、この場合、将来その人は年金はないわけでありますから、そうすると、中長期的に見れば、その出さなかった分はそれで帳消しになる、その間はいわゆる積立金で調整をされるということになると思うんです。

 さらに、それじゃ全く損得はないのかということになれば、そうすると、いわゆる積立金の額が若干減るということになりますね、納める額が少なくなる。そうすると、積立金の運用額において差が出るということはあり得るというふうに理解をいたしております。

内山委員 〇・六、〇・三の数字というのも非常に危うい数字ではなかろうかな、こう実感するわけであります。

 次に、公的年金とは国民年金、厚生年金、共済年金のことをいうわけでありますけれども、公的年金全体の被保険者数の減少を、厚生年金の年金額を改定する数値に使うというのは、何かおかしくありませんか。厚生年金の年金をもらう人の数値、マクロ経済スライドの〇・六の中に国民年金や共済年金の人たちも入っているわけですね。その数字を使って厚生年金の新規裁定者や既裁定者の年金を減額していくということは、どうやってもおかしいような気がしますけれども。お答えをいただきたい。

森副大臣 給付水準の調整は公的年金被保険者全体の減少率をもとに行われますため、厚生年金の被保険者の減少割合がそれより大きければ厚生年金に大きな影響を与えるのではないかという御指摘だと思いますけれども、今後、労働力人口の減少が見込まれる中で、女性や高齢者の就業率の増加も見込まれることや、厚生年金から国民年金への保険者の移動が長期間継続して被用者割合が大きく減少していくというのも極端な仮定と考えられますことから、スライド調整の仕組みによって厚生年金財政に大きな影響が生じる状態にはならないのではないかというふうに考えております。

内山委員 この辺を掘り下げますと、とても時間では終わらないんですよ。非常におかしいんですよ、はっきり言って。国民年金や共済年金の人たちの減少が、何で厚生年金の年金額を改定する数値に用いられなきゃならないのか。この〇・六という数字は公的年金被保険者全体の数字で言っているわけですから、やはりその辺は少しおかしい。ただ、ここを今指摘しますと、とても時間内で終わりませんので、次に進みます。

 平成十六年より平成三十五年までの約二十年間にわたりまして、物価が上昇しても、年金額は毎年マイナス〇・九%差し引かれますので、年金額に反映されない、そうですね。そうすると、二十年後の年金というのは、物価との差が大きく開き過ぎて陳腐化してしまうおそれはないだろうか。お答えをいただきたいと思います。

森副大臣 確かに、物価の上下についてはちょっと鈍感な設計になっておりますけれども、今回の改正案で提案しておりますマクロ経済スライドによる給付水準調整の仕組みは、社会全体の年金を支える力に応じて年金の給付水準を調整するという考え方のもと、賃金や物価が上昇した場合に、その上昇率から公的年金の被保険者数の減少率や平均余命の延び率を控除して年金額を改定することにより年金額の伸び率を調整するというものでございますが、既に年金を受給されている高齢者についても、ともに制度を支えていただくよう、新しく年金を受給し始める方と同程度の調整をお願いすることといたしております。

 もうちょっと具体的に申し上げますと、物価上昇率から、新しく年金を受給し始める方と同様に、公的年金の被保険者数の減少率などの調整率を控除して年金額を改定することで調整を行うことといたしております。

 したがって、実際の年金額の改定は物価上昇率によって定まることとなり、仮に物価上昇率が毎年一・〇%という前提どおりであるならば年金額の伸びは毎年〇・一%となりますが、例えば物価の上昇率が二・〇%の場合には一・一%の伸びとなって、一定のスライドは行われることとなります。逆に、物価の伸びが小さくても、名目額を下限として、調整によって年金額を前年度の額よりも引き下げることはしないこととしております。

 こういったことで、若い方と同じ程度の調整をお願いすることについて御理解をいただけるんじゃないかというふうに考えておるところでございます。

内山委員 要は、物価が一%上がってもマイナス〇・九%引かれますから、年金額は〇・一%しか上がらないということですよ。そうすると、十年たって、二十年たったら、年金というのは陳腐化して使い物にならなくなってしまうおそれがあるじゃないですか。このマクロ経済スライドというのはそこに大きな欠陥があるんですよ。物価が上がるとは限らないじゃないですか。ここのところ、ずっと物価が下がっているじゃないですか。来年も物価は上がるんですか。再来年も上がるんですか。

 こういう、やはり十年先を考えただけでも、この政府提案の年金案というのはだめなんですよ。これを多くの国民の方が知ったら、自分の年金というのは物価が上がらなければ上がらない、しかも、賃金なんかと差がついてしまうわけですね。そこにやはり大きな陳腐化が出てしまうおそれがあります。

 ここもやはり掘り下げますと、とても私の時間内ではできませんので、もっともっと重要なものがいっぱいありますので、次に行きます。

 国民年金の保険料というのは、現行の一万三千円から平成二十九年度には一万六千九百円に引き上げられる、こうなっています。これは、十六年度価格で計算をしているだけで、今後の賃金上昇分が含まれていない。実際の最終保険料は一万六千九百円ではなく二万八百六十円と新聞に出ていますね。

 これは、なぜ正しく数字を示さないんですか。これをお願いします。

坂口国務大臣 これは、保険料の上限、負担の限界を考えるに当たりましては、現在の賃金の水準を基準にして表示しておりますので、そこは御理解をいただきたいというふうに思うんです。

 例えば、二〇一七年度におきますモデル年金額といいますのは、確かに保険料も上がりますけれども、しかし年金額も上がっていくわけでありまして、基礎年金は七・三万円、それから報酬比例年金は十一・二万円、合計しまして二十五・八万円。これは、保険料も物価の変化によりまして変化をいたしますけれども、しかし、もらいます年金の方も上がっていくということでありますから、そうしたことを申し上げますとなかなかわかりにくいものですから、現在の賃金の水準で今お示しを申し上げている、こういうことでございます。

内山委員 最終保険料率、厚生年金は年収の一八・三〇%、国民年金は一万六千九百円として、財政的根拠で計算をしたわけですね、賃金上昇率、物価上昇率、運用利回り。こういうところにちゃんと賃金上昇率や物価上昇率を使っていながら、保険料の数字に一万六千九百円ではなく二万八百六十円、こういうふうな数字が出てきますと、国民は何を信じたらいいのかわからなくなりますよね。実際に一万六千九百円じゃないじゃないですか。これは、賃金上昇率も含めて、物価上昇率も含めて計算をするとこういう数字になりますと、当然やはり国民に説明すべきであると思います。

 そして、厚生年金の保険料率は、十四年かけて〇・三五四%ずつ引き上げて一八・三〇%に行くわけでありますけれども、平成十二年の年金制度改革では、社会経済情勢を考慮して保険料水準の引き上げを凍結したわけですよね。現行の保険料率に据え置いた措置をとったわけですけれども、今日の経済情勢というのは、保険料の凍結を解除するほど景気は回復しているんでしょうか。大臣にお尋ねをしたいと思います。

坂口国務大臣 確かに、平成十二年のときだったと思いますが、これは凍結をいたしました。凍結をいたしまして今日を迎えているわけでございますけれども、やはり凍結をしたままで推移をしてまいりますと、今後、将来の年金制度というのはだんだんと厳しくなってくる、将来の若い人たちに対する負担がだんだんとふえてくるということでございますので、やはりここはそれぞれの世代の皆さん方にも御負担をしていただくということにしなければ、年金制度そのものが維持できなくなってくるということでございますので、今回お願いをしたわけでございます。

 現在の経済動向というのは、回復をしてきてはおりますけれども、まだ、国全体に回復が十分行き渡っているというふうには私も思っておりませんが、回復してきていることだけは間違いがございません。しかし、これから先も経済の動向というのはあるわけでありまして、その時々、大変いいときもあるし、大変悪いときもあるだろうというふうに、それは私も率直にそう思うわけでございます。

 しかし、年金というのは、景気がいいから、悪いから減らすというわけにはまいりません。よくても悪くても出ている。よくても悪くても出ているということが、また、景気の悪いときに、その年金額がそのときの経済を支えているという側面もあるわけでございますので、そこも御理解をいただいて、そして払うべきものは、特に保険料につきましてはお願いを申し上げなければならないということでございます。

内山委員 社会保険の適用事業所は、今、年間二万社が適用事業所をやめている現状があるわけです。これはなぜかといったら、十二年のときの景気と今の十五年、十六年の景気というのはとても、さらに悪化していると私は実感を持っています。厚生年金の保険料だけではなく、健康保険料の保険料があるわけですね。そうすると、健康保険料が年収の八・二、現行の厚生年金が年収の一三・五八、合わせて二一・七八、労使折半ですからそれぞれ一〇・八九%という、賃金に対して社会保険料負担があるわけです。やはり、こういう高負担が今耐えられずに事業所が社会保険をやめている現状だと思うんです。

 ここにさらに〇・三五四%ずつ毎年引き上げられるとすると、もっともっと社会保険をやめていく現状がかなり出てくる。先ほどの、公的年金被保険者の数が少なくなる、そういったところに、とても予測がつかないほど、雪崩が起きるほど、社会保険の適用をやめていく事業所がいっぱい出てくるだろうと私は実感を持っています。

 こうすれば、本当に年金制度が崩壊してしまうんじゃないですか。やはり、今の時代というのはとても、応分の負担をしてもらうのは当然かもしれませんけれども、保険料を引き上げられる経済環境ではないと私は思っています。ここはやはり見直していただかなければなりません。

 そして、きょうにでも強行採決か、こういう話もあります。しかし、国民不在の議論です。政府の年金案というのは、保険料を引き上げて年金給付を引き下げる、従来からの小手先の年金改正案です。中小零細企業は高い保険料負担に苦しんでいます。そこに厚生年金は毎年〇・三五四%の保険料を引き上げれば、さらに耐えられない多くの厚生年金離脱者を生み出してしまいます。

 政府は抜本改革と言って、新しい柱で新しい建物をつくり、百年もちますと言ってセールスをしていますが、どんなにすばらしい柱を使って建物をつくっても、地すべりをしている場所に家を建てるようなものです。だれも住まないし、みんな逃げ出してしまいます。民主党の案というのは、その地盤から改良工事する案なんですよ。民主党の案は具体的数値がないと批判をしていますけれども、そもそも政府案と同じ次元の案ではありません。五年先から走る新型の年金設計図で、基本的なフレームを提案しているんです。

 民主党の案というのは、細部は政府案に比べて数字がないと批判を受けますけれども、その細かいところは国民合意のもとに細部を決め、数値を決めていく。ですから、数値がないという批判は的を得ません。

 急いで採決をする理由は一体何ですか。国民のためになる正当な理由は何一つ見つかりません。国民的合意を得るまでしっかりと議論をし、決して強行採決など、断じて行ってはならない、このことを強く申し上げて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

衛藤委員長 園田康博君。

園田(康)委員 今まで同僚の内山委員から、少し技術的な、しかも、この制度の根幹にかかわる話をさせていただいたわけでございますけれども、私からは、少し理念的な、根本に立ち返っての理念的なお話をさせていただきたい、そして本質論を、大臣、率直にお答えをいただきたい、そのように思っております。

 ですが、残念ながら、先日、三閣僚の未納、未加入、そういった問題が出てきたわけでございます。我が党から枝野議員が質問あるいは指摘をさせていただいたのは、個人のミスではなくて、この法律の政府提案者としての閣僚の責任を説いたわけでございます。

 憲法第六十五条、「行政権は、内閣に属する。」そして六十六条第三項、これは、いわゆる行政権の行使については、内閣は国会に対して連帯して責任を負うんだ、そのように書かれています。そういう状況下において、三閣僚ともここにお出ましをいただいたわけですが、国民の皆さんに、国会に対して連帯して責任を負う、そういう発言ではなく、あくまでも個人としてのミスにすぎなかったということをおっしゃっておられたわけでございます。私は腑に落ちません。

 国民に対して、私たちは説明責任と、それから、この法律をお願いするという、先ほど大臣も何度もおっしゃいました、お願いをするということであるならば、それに対するきちっとした説明責任と、それから、みずからの自己責任、これもいわゆる自己責任です、これを果たすべきではないでしょうか。私どもは、そういう思いで、全体の閣僚の年金の支払いに関するきちっとしたものを出していただきたい、そのようにお願いをしたわけでございます。きょうは恐らくこの後出てくるんだろうということでございます。

 しかし、それに対して、残念ながら官房長官は、これは個人情報であると何度も何度もおっしゃった。

 皆さん、個人情報というものをもう一度よく考えていただきたい。我々は国民の代表者であり、国民から正当な選挙で選ばれたわけです。そして、いわゆる公人という立場でいるわけでございますし、閣僚はさらに高度の公人という位置づけにあるはずだと私は思っております。

 同時に、著名人の法理というのがあります。これは、著名人としては、いわゆる政治家あるいは閣僚、そういった方々、あとはスポーツ選手、さまざまな部分がありますが、これはプライバシーの侵害を一部放棄したものであるというふうに通常は私たちは考えるわけでございますが、大臣、個人情報について、未加入の履歴が個人情報であるのかどうか、加入状況を公開することが個人情報であるのかどうか、これをまず最初に御答弁いただきたい。(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛にお願いいたします。

坂口国務大臣 公的年金制度への加入、保険料納付というのは、これは法律上定められた義務でございますし、特に、現在、国民年金保険料の納付率が大変深刻な事態を迎えているというのも事実でございます。

 そうした中で、閣僚におきまして、未加入期間がある、あるいは未納であるという方がおりましたことはまことに残念なことだというふうに私も思っておりますが、他方、社会保険庁のこれまでの未加入、未納対策につきまして反省すべき点もあるというふうに思っております。

 御本人それぞれがこれは提出をしていただいて、そして私は御報告を申し上げる手続をしたいということを言ったわけでございますが、これは、それぞれのプライバシーの問題だというふうに御本人が御主張になります以上、それ以上、私といたしましては、それを御提出いただくということはでき得ない。やはり、提出をしていただいて初めてそれは可能になるわけでございます。

 社会保険庁に聞けばいいではないかという話がございますけれども、それは個人の御主張があって初めて可能なことでございまして、個人からの要請がないものを社会保険庁で調べるというわけにはいかない、これはもう大前提でございます。

 したがって、その上に立脚いたしまして、そして私は各閣僚にもお願いを申し上げたわけでございますので、その結論というものにつきまして、それぞれでお考えをいただいているというふうに思います。後、どういうふうにしていただくかは、お話し合いをしていただいているようでございますので、それに従いたいと思っております。

園田(康)委員 この未加入問題に関して、責任は政府提案者、あなた方にあるんだということをまず御自覚いただきたい。

 そして、今、お願いをしているところ、あるいはお願いをして出していただく、そういうことをおっしゃったわけでございますけれども、先ほど私が申し上げたのは、この情報は本来公にされるべき情報であるんだということなんです。

 つまり、今国民の関心事は、大臣もよくよく御承知をいただいているかと存じます、この年金問題に対して集中をしているんです。その国民の関心事に関して、お願いをして出していただくから出す、そういう態度では、あくまでもみずから皆さんに、私たちも納めているんです、だから皆さんにお願いしますよ、そういう立場でお願いをするのが本来の姿ではなかったんでしょうか。

 だからこそ、私たちは一般の国民とは違うんです、殊さら大臣、閣僚、内閣というものを構成している一人の人間として、一人の閣僚の大臣として、これはしっかりと、これは個人情報というものではないんだということを明言していただきたい。どうでしょうか。

坂口国務大臣 個人情報であることは私は間違いないというふうに思っております。それは個人情報なんです。個人情報ですが、それを、私の方はお願いをしている立場でありまして、そしてお出しをいただく人は全部お出しをいただいておりますし、そして既に記者会見等で明らかにされている三人の閣僚におきましては、既にここの席に出まして、そして皆さん方に弁明もされたわけでありますから、そこはやはり御理解をいただきたい。

 ここで皆さん方が弁明をされたということは、それは個人という立場もありますけれども、それは個人だけではなくて、やはり内閣の一員として、遺憾であったということを言われたというふうに私は理解をいたしております。

園田(康)委員 つまり、大臣、今回のこの三閣僚の方々は、先般、私個人のミスであったというふうにこの委員会で発言されたんですけれども、それは遺憾だということで理解してよろしいんですね。同時に、福田官房長官が、個人の情報だからときのうまで言っていたのです、きのうまで。この発言も遺憾だというふうに大臣がおっしゃったと私たちは理解していいですね。

坂口国務大臣 三人の皆さん方がここで遺憾であったということをおっしゃいましたのは、自分の責任で今日までの経過の中で掛けないときがあった、そのことに対して、これは個人でやっておるわけでありますから、個人の資格として遺憾であった、こういうふうにおっしゃったのだと思います。

 しかし、ここへ出てきてごあいさつになったということは、それは、やはり閣僚の一員であるということもあってここへ出られて、そしてそういう言葉を述べられた、こういうことだというふうに私は思っております。

園田(康)委員 閣僚あるいは私たち公人の持っている個人情報というものは、国民の関心事、つまり公衆の関心事になったときには、これは一般理論として、法理として、これはプライバシーの侵害から除外されるんだという意識を持っていなければいけないわけです。つまり、私たちは一般の国民とはまず違うんだという御認識に立っていただきたいんです。これは、当然のごとく、全議員にも対することであります。当然のことです。

 だからこそ、それ以上に高度の閣僚という、しかも、今回の法律の提案者、先ほど申し上げた内閣の政府提案という形なんです。だからこそ、全大臣が、当然のごとく、これに関しては個人の情報ではないんだ、国民の皆さん、私たちはちゃんと払っていた、あるいはこの部分は払っていなかった、払っていなかったんだったら、申しわけなかったと。そして、どこに問題があったのかということを、この中できちっと明らかにしていかなければいけないんじゃないんでしょうか。

 私たちは、私自身も含めて、きのうまでの閣僚からのさまざまな御答弁あるいは記者会見の話を聞いてみると、大変情けない、国民に対して申しわけない気持ちでいっぱいであります。これだけ注目を浴びているこの法律を、年金法改正に関して、私たちはもっと真剣に取り組んでいかなければいけないのと同時に、責任は重いんだということを、もう一度全大臣、全議員、もっともっと確認をしていただきたい、御認識をいただきたいんです。

 大臣、もう一度、国民に対して、私たちあるいは議員全員が、それだけのプライバシーではないんだと、国民の関心事によってはこれは個人情報の保護の対象になるものではないんだ、確かに一般論としては個人情報ではあるけれども、ここに関しては、公衆の関心事にあるときには、やはりこれは国民に対してきちっと明らかにするんだということを明言していただきたい。(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛にお願いいたします。

坂口国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、個人情報であることには私は間違いないというふうに思いますが、我々の置かれておる立場からいたしまして、ひとつ御提出をお願い申し上げたいということを私が申し上げているわけでありまして、それから後は、それぞれの大臣がそれぞれ御判断をいただくことだというふうに思っております。できるだけ皆さん方の御期待にこたえられるようになればというふうに思っております。

園田(康)委員 大臣、もう一度、今回の問題をきちっと、本当に重要なものであるということを御認識いただきたい、そのように強く申し上げておきたいと思います。

 そこで、今回、抜本改革だというふうに大臣が何度も何度もおっしゃっておられたわけでございます。私も、政治家となりまして、言葉の問題、これを、もう少し自分自身気をつけて使わなければいけないんだなというふうなことを、この委員会質疑を通じて新たに認識をしたところでございます。

 すなわち、抜本的な改革という、抜本的という言葉、あるいは抜本という言葉は、根本的な問題をいかに解決をしていくか、それを取り除いていくかということが抜本ということではなかったでしょうか。

 したがって、今回のさまざまな審議を通じて明らかになってきた問題、あるいはさらに大きな問題として出てきているということが、さまざまな点で出てきたわけです。だからこそ、私も大臣に強くお願いをしておきたい。まだまだこの年金法の法案審議は、私は、もっと続けていくべきである。

 同時に、もっと、私は、半年なら半年かけて審議をするものであると思っておりました。過去の三回の年金審議を見ても、三十時間を下回るものはそんなにありません。同時に、一つの国会では審議が尽くされなかったものだから、衆議院だけでも二回の国会にわたって審議をしている。そういうことを私は申し上げておきたい、そのように思っております。

 そこで、国民がこの年金法に関して不安を大変抱いていらっしゃる、だからこそもっともっと審議が必要だということから、最初に小泉総理がおっしゃった一元化という問題でございます。言葉の問題でございます。

 この一元化、私もさまざまな部分で調べさせていただきました。まず、小泉総理自身が四月九日の厚生労働委員会において、「できれば、将来一元化できるならそれは望ましいなと思っております。」というふうな発言をされているんです。望ましいという言葉は、その制度の中身はどうであれ、望ましいということは、現行の制度よりもさらにそれが進化をして、いいものをつくるんだということをおっしゃっているものだと私は理解をします。

 つまり、今の現行制度、これが余りにも不透明で、あるいは将来にわたってこのまま維持できるものではない、そういう可能性が出てきた、だからこそ現行制度ではだめなんだ、だからこそここで大きな改革というものが必要になってくるんだ、その過程において、将来的には一元化というものがこの中で必要になってくるんだということをおっしゃったのであると私は理解をさせていただいているんですが、大臣、いかがでしょうか。

坂口国務大臣 小泉総理が一元化を発言されて、そして、その中身がいかなるものであるかは、きょうは御出席いただくそうでございますから、御本人からお聞きをいただくのが一番いいというふうに私は思いますが、一般的に言えば、一元化という言葉もいろいろございます。

 過去に何回か、一元化という言葉が、この国会におきましても、あるいは閣議決定におきましても取り上げられてまいりました。過去の場合の一元化というのは、これはいわゆる被用者保険の中の一元化ということが中心でございまして、その被用者保険がだんだんと、旧国鉄でありますとか、たばこ産業でありますとか、あるいは電電公社ですとか、そうしたのはだんだんと一つの形に一元化されてきたことも事実でございます。

 これから先の問題としましては、共済年金をどう一元化するかという問題が含まれているというふうに私は思っております。また、平成九年でございましたか、基礎年金部分は全年金共通をいたしまして一元化をされたということも過去にあるわけであります。

 今回、民主党さんから御提案をいただきましたのは、それに加えて、自営業者等が入っております国民年金もここに一元化をしてはどうかという御提案をいただいている。今回の一元化のお話は、今までの一元化とはかなり違った、さらに一歩踏み込んだ一元化のお話だというふうに私は理解をいたしております。

 総理自身がどれを指しておみえになるのかということは、私もつまびらかにお聞きはいたしておりません。総理が一元化を言っておみえになるのは、現在の基礎年金の上に、被用者保険と同じように国民年金にも二階部分をつくることを言っておみえになるのか、あるいは民主党さんがお出しになっているような案を言っておみえになるのか、それとも他の共済等を一元化していくことをまず念頭に置いておみえになるのか、そこは私もつまびらかにお聞きをいたしておりません。

 これは、だから総理も今後の一つ検討課題であるということを言っておみえになるわけでありますから、私も検討課題であるということはよく理解をしているところでございます。

 昨日でございましたか、連合等ともお話し合いがありまして、年金だけではなくて医療、介護も含め、そして税と保険料を含めて、トータルで一体どうしていくかという話を進めていこう、こういうお話がございましたし、そうした中で、今後、年金制度もどうしていくかということも、その中で一つ大きな課題になってくるというふうに私は理解をいたしております。

    〔委員長退席、宮澤委員長代理着席〕

園田(康)委員 この一元化の御発言でございますけれども、これは閣僚が、先ほどの話とリンクをさせますが、閣僚の三大臣の中で、厚生年金から国民年金に変わった、それに対して制度を十分理解していなかった、そして、自動的に加入をするんだというシステムができ上がっていればそれでよかった、そうなっていればよかったという御発言まで私の耳には聞こえておりました。つまり、私は、総理の発言も含めて――総理はさらに議員年金廃止まで言及されていると聞いています。

 つまり、国民年金、共済年金、そして厚生年金、さまざまな複雑な制度が今こういうふうにいっぱいになってきた、だからこれを一元化してしまえばそのような問題も、加入、未加入の問題もこれでなくなる、根本的になくなるんだという、ここにわかりやすく、小泉総理もそれに乗ったものであると私は理解をしております。どうでしょうか。

坂口国務大臣 そこまで総理がお考えになっているかどうかということは、先ほども申しましたとおり、私はまだそこまで理解をいたしておりません。

 ただ、私は、民主党さんがお出しになっているように、国民年金も含めまして一元化をしていくという案、一つの考え方ではあるというふうに思いますが、私は若干意見を異にいたしておりますのは、自営業者というのは所得がその時々によって変化をする。そして、自営業者は定年制というものが存在しない。そして、自営業者の所得というものの中には、サラリーマンの給料とは違いまして、生活費だけではなくて、次の事業を継続するためのものがその中に含まれている。それらのことをどう整理するかという問題が私はあるというふうに思っております。

 したがいまして、自営業者の皆さん方をサラリーマンと同じ形でその中に押し込めるということには少し無理があるのではないか、もう少しここには自由裁量というものを自営業者の皆さん方には与えることが必要ではないかという気がいたしております。

 私はそうした気持ちを持っておりますけれども、総理は総理としての思いを描いておみえになるんだろうというふうに思っておりますから、そうしたことも含めて今後議論の対象になっていけばというふうに思っております。

園田(康)委員 振り返りますと、もう既に昭和五十七年七月の三十日に、臨時行政調査会の行政改革に関する第三次答申、基本答申において、年金制度の統合一元化の方向というものがここで既に示されております。そこで、昭和五十七年九月二十四日及び五十八年五月二十四日にも行政改革の具体化方策について閣議決定を行い、年金制度に関しては昭和七十年を目途に年金制度全体の一元化を図るんだという基本方針がもう既にここで決められております。その内容についてはさまざまな部分がございます。

 ただ、理念的には、この時点で、もう既に二十年以上も前にこの一元化の議論がなされているにもかかわらず、きょう、あすで議論がなされたというものではないはずなんですね。もっと以前から、この問題に関しては、政府部内あるいは社会保険庁、厚生省、当時の厚生省でしょう、その中でも問題視をされていた。それを、先ほど大臣がおっしゃった、所得把握ができない、国民年金と厚生年金と一つにすることはできないんだ、そういうことを今さらのようにおっしゃっておられますが、もう既にこの時点でこれは問題視されてきたんです。だからこそ、財政的な部分で一元化を図れるように行っていきましょう、何度も何度も、幾つかの審議会でもこれは話し合いをされているわけです。

 なぜ今の時点になって、総理から発言がこの一元化の問題でなされてから、ばたばたとそれに対する答えをつくるんではなくて、もう既に、本来ならばこの時点でやっておかなければいけなかったことではないでしょうか、その問題に関しても。根本的な問題なんです。そして、今回、抜本的な改革、すなわち根本的な、未加入、未納問題、あるいはさまざまな空洞化の問題、少子高齢化の問題、そういう形で出ているにもかかわらず、今回一元化が打ち出せなかったのはなぜですか。これは単なる先送りなんです。そういう問題ある法律だということを、まずこの一番最初の頭からこれを申し上げなければならない。

 だからこそ、その問題解決のために、本来ならばもっと時間をかけて中身の問題に入っていかなければいけなかったわけです。だからこそ私たちは、何かきょう強行採決などということを言われておりますが、それは納得のできるものではありません。大臣、もっとこの中身について、そして一元化の根本的な問題について、なぜ、方針が今のこの時点で、昭和七十年度、すなわちもう五年前には出ていなければいけなかった問題がここまで先送りにされている原因は何ですか。

坂口国務大臣 昭和五十七年でございましたか、そういうお話が出ましたのは、それは被用者保険の一元化の話だったんですね、そのときの話は。それ以後、先ほども申しましたように、旧国鉄、旧専売公社、旧電電公社と、それらがそれぞれ統合化をされていきました。そして、その後、基礎年金部分の一元化というのが行われたわけでございます。

 したがいまして、そうした答申がいろいろあって、それにこたえる形で次々と一元化をされてまいりました。何回も今まで出ておりますけれども、それらは被用者保険の一元化のことを指してきたというふうに私は理解をいたしております。

 国民年金の問題を今後どうするかというのは、確かに私も大事な問題だというふうに認識はいたしております。

 なぜなら、これから自営業者というのは、今、景気が停滞をしたということで少し少なくなったりもいたしておりますけれども、将来は、私は自営業者というのはふえるんだろうというふうに思っております。ヨーロッパにおきましても、アメリカにおきましても、自営業者というのは非常にふえてきております。とりわけ女性の自営業者、若い人たちの自営業者というのが非常にふえてきているという現実を見ましたときに、日本にもその波は押し寄せるのであろうというふうに思っております。

 ですから、この自営業者の皆さんの社会保障をどうするかということは、トータルでこれは真剣に考えなきゃいけない課題であるというふうに、そこは私も思っているわけでございます。

 しかし、自営業者は自営業者としての生き方がある、自営業者の特徴があるということでありますから、自営業者に合ったような制度をどう構築するかということであって、一元化という言葉が先行して、一つにしてしまったら何もかもうまくいくかというと、そこはいきにくい側面もあるということを理解しながら、どういう制度をつくっていくかということになるんだと私は思います。

園田(康)委員 だからこそ、大臣、社会構造の変化がさまざまな形で急速に進んでいるんです。したがって、将来、十年、二十年の話じゃないんです、これは五十年、百年、私たちの次の世代の人たちにきちっとした公的年金制度というものを構築していく必要があるわけなんです。だったら、一刻も早く、さまざまな形で、一元化というものを、今問題になっている部分に対して、こここそ早急に取り組んでいかなければいけないものであると私は思っております。

 そして、さまざまな制度に分かれているからこそ、不公平感や、さまざまな形で今この公的年金制度に対する不信感というものが増大しつつあるんです。だからこそ、ここで本来ならば、抜本的な改革とおっしゃるのであるならば、ここにきちっとしたメスを入れていく必要があったのではないかと私は思っております。

 もう少しこの議論をさせていただきたいと思っているんですが、少し時間がなくなってまいりました。

 私にとっては、今回、この年金制度、本当に国民の皆さんに納得のしていただける年金制度というものを構築していきたい、そのように思っております。だからこそ、与野党問わず、これは真剣に一人一人議員がこれに対して取り組んでいかなければいけない。そして、私もまだまだ勉強不足なところはありますけれども、今回のこの年金制度に対して、私なりに一生懸命調べさせていただきました、勉強もさせていただきました。

 まず、厚生保険特別会計、これの業務勘定というものがございましたね。そして、このうち、我が党の同僚の長妻委員よりもさまざまな形で御指摘をさせていただいた、ピンはね、あるいは何でも会計と言われる福祉施設事業費一千五百四十六億円、これが平成十六年度、ことしも使われてきたわけでございます。

 これだけではありませんでした。もう一つ、特別保健福祉事業費、つまり、この業務勘定の中に、もう一つのへそくりがこの中にあった。社会保険庁にとって、これは、一兆五千億というお金が、平成元年、厚生保険特別会計法の改正附則十九条、これによって、「特別保健福祉事業ニ関スル政府ノ経理ハ当分ノ間第一条ノ規定ニ拘ラズ之ヲ本会計ニ於テ行フモノトス」として、増大するいわゆる老人医療費の拠出金負担増の緩和を図ることを目的として創設された事業がございました。

 この中で、一兆五千億円を一般会計より厚生保険特別会計の業務勘定に繰り入れたわけでございます。そして、その運用益を用いて事業を実施しているというものでございました。

 そして、その事業は、拠出金負担助成事業、いわゆる被用者保険の保険者の老人保健拠出負担に対する助成、これが第一番。そして第二番が、特別事業助成事業、いわゆる被用者保険の保険者が行う老人医療費の適正化等老人保健制度の基盤の安定化に資する事業に対する助成、この二つを行っております。

 まず、副大臣、この特別保健福祉事業の制定過程、詳細な話を聞かせていただきたいと思います。

森副大臣 お尋ねのありました特別保健福祉事業資金について、これまでの経緯を申し上げます。

 まず、厚生保険特別会計の中に、一般会計からの繰入金をもとにして平成元年に設けた資金、一兆五千億円でございまして、その運用益を用いて医療保険の被用者保険者に対する助成を行うことにより、老人保健制度の基盤の安定化を図っているものでございます。

 この資金の創設の経緯は、老人保健制度の改革に伴い、平成二年度から被用者保険の老人医療費拠出負担が増加することとなりまして、その負担軽減を図ることが関係者から求められておりました。一方で、昭和六十一年度から平成元年度までの間に、厚生年金に対する国庫負担を特例的に繰り延べていた、いわば一般会計の借金ですが、平成元年度補正予算においては、将来、国庫負担繰り延べ分の返済に充てる財源を確保しておく必要がありました。

 このような事情から、特別保健福祉事業資金は設けられたものでございます。

園田(康)委員 では、この今までの運用益で行うということであるならば、平成元年から始まって、ことし十六年、十五年までの総額の運用益、どれだけ運用利子が上がりましたでしょうか。総額です。

森副大臣 現在までの運用益につきましては、その資金創設時である平成元年度から平成十五年度までの合計で約七千六百七十八億円、平成十六年度の予定額約九十億円を加えると、約七千七百六十八億円でございます。

園田(康)委員 七千七百六十八億円、大変大きな額でございます。

 本来このお金は、厚生保険の特別会計の中で、きちっと保険者の方々に使われるべきもののお金でございました。本来これは、必要措置として、緊急措置として、当分の間、いわゆる老人医療費のために借りているお財布の中に入れ込んできたものであって、保険料が、今、年金制度そのもの、その存在そのものが大変厳しい状況になっているにもかかわらず、与党の皆さんも今この年金審議をしていて、早くしろ、早くしろ、採決を行えというふうにおっしゃっておられるわけでございます。しかし、だからこそ、それだけ厳しい状況に財政的にあるのであるならば、これだけの一兆五千億、ほかに別会計でとっておいたならば、これは返すべきじゃないんですか。どうなんですか。

    〔宮澤委員長代理退席、委員長着席〕

坂口国務大臣 経緯につきましては、副大臣から御答弁を申し上げたとおりでございます。

 これは、お返しをするときにはもちろんのこと利子をつけてお返しをするわけでございまして、先ほどからお話ございますように、年金財政も非常に逼迫をしておりますから、年金財政の側から見れば、早くそれももうこちらに返してくれということでございます。しかし一方で、今度はそれを借りて使っております老人医療費の方も大変なものでございますから、ひとつしばらくお待ちください、こういうことで今日まで来ているというふうに理解をいたしております。しかし、早く返さなきゃいけないものだということだけは間違いがありませんので、利息をつけて早く返す。

 これは、新しい制度を、一応平成二十年を目指して高齢者医療保険制度をきちんとやることに、これは別途医療保険の方でやっております。十九年から二十年には明確にするということにいたしておりますから、そのときには決着をしなければいけないということでございます。

園田(康)委員 このお金は、本来、一般会計で老人医療費も行うべきものだと私は考えています。総合的にパッケージとして考えていかなければいけないものであって、年金の保険料、その当時は大変バブルで保険料もかなり入ってきました。そして、さらに利子も大きくつきました。年間九百億円に匹敵するようなお金が利子だけでこの中に組み込まれてきた部分がございました。

 しかし、どうでしょうか。今、この平成十六年度、九十億円。実に十分の一までに落ち込んでしまっているんです。これ自体の制度の意味があるんですか。だったら、九十億円であるならば、私もちょっとだんだん、この国会に議員として入りましてからお金の感覚というものが、大きな数字ばかり出てくるものですから、少し感覚が鈍ってきているのかもしれません、九十億円というお金であるならば、老人医療費の一般会計で賄うべき、賄えるものではないでしょうか。だからこそ、もうこういったへそくりをつくって、別勘定をつくって、その中で皆さんの保険料を行っていくなどということは、一刻も早くやめた方がいい。

 大臣、もう意味がなくなっているもの、あるいは無意味なもの、無理があるもの、こういったものを一刻も早く是正をしておかなければいけないというふうにお思いになりませんか。先ほど二十年度までということをおっしゃいました。しかし、今回の年金法の審議に関して、一刻も早くやらなければ、この年金自体がおかしくなってしまうから一刻も早く採決をしたいというふうにおっしゃっていたんでしょう。それだけ切迫している状況の中で、これだけ一兆五千億というお金がほかにあるということを、どうしてきちっと国民の皆さんに御説明できないんですか。

 大臣、もっとこのお金の使い道、あるいはこういうことに関してしっかりと取り組んでもらわなければ、私は納得のできるものではありません。もう一度大臣のお気持ち、そして、この年金のお金を、もっともっとこの場できちっと国民の皆さんに、皆さんから払っていただいた保険料は給付以外には払いません、使いませんということを申し上げたわけです、国民の皆さんに対して。それをもう一度、この特別勘定に関しても同じように、保険料以外には使わない、給付以外には使わないということを明言してください。

坂口国務大臣 先ほどから申しましたとおり、お借りをしていることだけはもう間違いのない事実でございます。それに対して利息をつけてお返しを申し上げる。その利息をつけてお返しを申し上げるのは早い方がいいと私も思っておりますが、一方におきます、これはほかに使っているわけではなくて、私たちの高齢者医療に今それを利用させていただいているわけであります。

 額が確かに少なくなってきていることも事実であります。一時の十分の一、おっしゃるとおりだと私も思います。したがいまして、最初の状況とはかなり環境の変化も来しておりますから、早くこれを返して、そして年金の方に入れさせていただくように、これは私も努力をしたいというふうに思っております。

園田(康)委員 時間がなくなってしまいました。

 この問題はまださらに私はやっていかなければいけないと思います。そして、介護保険制度もこれからさらにやっていかなければいけません。この老人医療費の問題もきちっとやっていかなければいけません。同時に、今回のこの問題、すべて総合的に、まだまだ私たちはこの根本的な問題に対してしっかりと考えていかなければいけないんです。

 大臣、最後に問いかけます。

 これをいつまでに、「当分ノ間」というふうに法律にも書かれているんです、だからこそ、国民に対してはいつまでにきちっと返すのかということを明言していただかなければなりません。お願いします。

坂口国務大臣 先ほど申しましたように、一方におきます高齢者医療の問題、その保険制度の見直しを現在やっておりまして、ことし、そして来年の間にはその骨格をまとめたいというふうに思っているわけであります。早ければ十七年、遅くても十八年には国会にその案を御提示申し上げたいというふうに思っているわけでありまして、そうした高齢者医療の問題を一方において決着をいたしておりますから、それに合わせてお借りをしているものは返済をしていくという方向で努力をするということになるというふうに思っております。

園田(康)委員 ありがとうございます。

 そういった形で国民の負託にこたえていく、信頼をかち得ていく、そういうことをきちっとこれからやっていただきたい、そのことを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

衛藤委員長 水島広子君。

水島委員 民主党の水島広子でございます。

 ようやく大臣に一回目の年金の質問をさせていただく機会をいただきました。この年金の法案、私も大変な法案だと思っておりまして、かねてからずっと審議の準備をしてまいりましたし、また、知れば知るほど審議しなければいけないことが次々とあらわれてくるという大変な問題法案でございます。本日はわずか五十分しかいただいておりませんけれども、とてもそれで質問し尽くせるものではございませんので、本日を御縁にまた引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

 さて、事前に通告しております質問に入ります前に、何点か確認させていただきたいことがございます。

 まず一つ目でございますけれども、私は、いつも与党席からの――与党の方ほとんどいらっしゃいませんね、定足数はどうなんでしょうか。こんな状況でちょっと審議できないと思いますので、至急与党の方には御出席をお願いしたいと思いますが、今はいらっしゃらないので余りやじも出ておりませんけれども、いつも私、与党席からのやじというのは聞くに値しないものが多いなと思って聞いておりますが、先ほどから、珍しく、聞くに値する、大変すばらしいやじが飛んでおりました。それは、閣僚の年金保険料の納付状況を明らかにせよというような審議をしておりましたときに、それなら全国会議員だというようなやじが盛んに飛んでいまして、これは大変心を強くしたところでございます。

 なぜかと申しますと、民主党ではとっくの昔に、全国会議員が年金保険料の納付状況を明らかにするというような委員会決議をすべきだというようなことで、実は両筆頭理事間の協議の中で既に提案をしておりますが、与党の筆頭理事の方が、そんなものを出されたら与党はこれを否決しますと断言されたそうでございます。

 ただ、先ほどからのやじを聞いておりますと、与党の方も大分御理解がおありのようでございますので、ぜひ、この点につきましては理事会でお諮りいただきたいと思いますけれども、委員長よろしいでしょうか。

衛藤委員長 理事会に今の趣旨をお諮りします。

水島委員 ありがとうございます。ぜひ委員長はそのようにお願いしたいと思いますし、先ほどからあれだけ大きな声でこれを訴えていらっしゃった与党の皆様ですから、よもや否決されるというようなことはないと思いますけれども、ぜひ御協力をお願いしたいと思っております。

 そして、もう一つ、大臣が年金の保険料を未納、未加入であったという問題でございますけれども、先ほどから、これが個人情報かどうかというようなことで審議が行われてきているわけでございます。

 ここに、我が党の山井議員が出しました質問主意書に対する答弁書というものが今手元にございます。これはいわゆる年金広報に起用したイメージキャラクターの俳優さんなどについての答弁であるわけでございますけれども、このようなものに起用する際には本人の同意を得てきちんと記録を事前に確認するというようなことがこの答弁書に書かれているわけでございます。

 つまり、例の事件が起こったときの閣僚の方たちのいろいろな発言を聞きましても、またこの答弁書から見ましても、つまり、厚生労働省としては年金の広報に起用する方が年金に未加入、未納であるということはよろしくないと判断されての答弁書ということでよろしいんでしょうか。

坂口国務大臣 山井議員から出ました質問主意書、全体を私、記憶しておるわけではございませんけれども、今御指摘ございましたように、閣僚の話でしたね。(水島委員「いや、俳優の話」と呼ぶ)俳優の話。俳優の話は、本人の方の了解を得て、そしてそこをはっきりさせておくべきであったということでございます。

水島委員 済みません、何か先走っていろいろお答えいただいているんですが、今質問申し上げましたのは、基本的な考え方として、そのようなイメージキャラクターとして使う方が年金に未加入、未納であるというのはやはりよろしくないから、確認をして、ちゃんと払っている方を起用したいという考え方でよろしいんですか。

坂口国務大臣 そのとおりでございます。

水島委員 では、大臣にまたお聞きしますけれども、年金の保険料を引き上げるというような法案を提出する提出者が年金の未納、未加入であるということはよろしいとお考えでしょうか、よろしくないとお考えでしょうか。

坂口国務大臣 それは、どなたであれ、国民年金というのはお支払いをいただくというのが国民的義務になっているわけでありますから、払っていないというのは、それはいいことでは決してない、それは残念なことだというふうに申し上げておるわけであります。

水島委員 大臣はこの前から故意にそこをすりかえられて、閣僚としての責任の重みというものを全く考えない答弁をわざとされているんだと思いますが、閣僚としての責任の重みを痛感されて日々お仕事に励んでいらっしゃる坂口大臣としては、本当に、まさにじくじたる思いかもしれませんけれども、これをまたやりとりしておりますと時間ばかりたっていきますので、進ませていただきたい。

 つまり、国民であればもちろん年金に加入している、年金保険料を払っている、義務があるという御答弁でございます。それは一般論として大変そのとおりだと思っておりますけれども、この質問主意書の答弁書を見ますと、「このような事態の再発を防止するため、本年度以降、俳優等を起用する場合には、本人の了解を得て、社会保険庁が保有する被保険者に関する記録により、国民年金への加入及び保険料の納付の状況を事前に確認することとしている。」というふうに書かれております。

 まずここで、一つは、もちろん本人の了解が必要だということになっているわけです。恐らく、本人の了解が得られないときには、残念ながらこのお仕事には起用できませんねということになるんだと思います。ここに、今、先ほど大臣は、すべての方にお入りいただかなければと言っていながら、この答弁書を見る限りでは、それをオープンにするかしないかについては御本人の判断に任せているわけでございます。これは個人情報だという先ほど来の趣旨からいいますと、多分この答弁書の言っていることはそういうことなんでしょう。

 ただ、今度は、これを大臣に当てはめてみますと、法案提出者になるに当たって、みずからの年金保険料の納付状況をちゃんと明らかにすることに同意できて初めて法案提出者になるというふうに、同じように考えられませんか。

坂口国務大臣 大臣でありますから、それは内閣を構成しているわけでございますので、共同責任をとっていただくということは当然のことでございます。したがいまして、大臣に就任をしていただいている皆さん方はお入りをいただくということは、これは当然のことだというふうに私は思っております。

 ただし、過去にいろいろのことがあったのを、それを今どうこうしろといいましても、これはならない話でございますから、そこはお許しをいただきたいというふうに先日も三大臣がおっしゃったとおりでございます。

水島委員 過去のことをどう扱うかということについては、私はやはり二十年以上払っていなかった方が閣僚の座にとどまられるのはどうかなとこれは率直に思っておりますし、多くの有権者の方が同じ御意見だと思いますので、それは有権者の方の御判断をいただきたいと思っております。

 過去をどうするかということ、例えば、自分がそうやって長く過去に払っていなかった時期があるから、それを明らかにしたくないんだという考えの方もいらっしゃるでしょう。その場合に、それを明らかにしたくないから、どうしてもこれに同意できない、だから法案提出者には加われないというのが、この質問主意書の答弁からも考えられる一つの筋道ではないかと思います。

 これは、大臣について同じように言いかえさせていただきましょうか。このような事態の再発を防止するために、法案を提出する場合には、本人の了解を得て、これこれの記録により国民年金への加入及び保険料の納付の状況を事前に確認することとするというふうに大臣についても言いかえることができるわけでございますけれども、その本人の了解が得られるか得られないか、このことによって当然その法案提出者に加わるかどうかというのを判断するというふうに、このような答弁書を書いていらっしゃるんですから、それは当然御自分についても同じではないですか。

坂口国務大臣 それは広告について書いたものでございます。

 この法案提出につきましては、それは法案の今後の内容をどうするか、将来の問題をどうするかという問題が中心でございますので、それに対する御賛同は得られているものというふうに考えております。御自身がその中でどういう年金に過去にお入りになってきたかという問題とは、これは別途の問題だというふうに思っております。したがいまして、年金のこの法案を政府で提出をいたします場合に、すべての皆さん方の、現在、年金にどう入っていただいているかというところまではやってこなかったことは事実でございますが、私は、これは国民としてのすべての義務でありますから、お入りいただくというのは当然のことだというふうに思っております。

水島委員 先ほどから、語るに落ちるといいますか、大臣も繰り返し、国民としての当たり前の義務だというふうにおっしゃっていますので、国民としての最低の義務を果たしていない方が大臣になっていいのかと。うちの子供も上の子は小学校に入りましたけれども、小学生にでもぜひ聞いてみたいところだと思いますけれども。

 本当にその点の問題というのは既にさんざん指摘されているんですが、今私がここで申し上げたいのは、何事も遅過ぎるということはないと思います。今からでも、これ以上法案提出者にとどまるかどうか、つまり内閣に閣僚としてとどまるかどうかを、きちんと自分で了解をして、自分が年金保険料を支払っているということを明らかにするということを条件にして、それでもあえて閣僚にとどまるかどうかということをここでもう一度チェックしていただきたいと思うんですけれども、そのようにしていただけますか。

坂口国務大臣 閣僚の中には、私を初めといたしまして既に掛金をする年齢を経過している者もおりますから、そうした者もおりますので、一律に現在掛金をしているかどうかということは言えないわけでございますが、何はともあれ、お若い皆さん方で掛金をしていただく年齢の皆さん方でありますれば、それは当然掛金をしていただくということが前提だというふうに思います。

水島委員 いろいろと答弁くださっているわけですけれども、とにかく、これはきょうお出しになるとか出さないとかいう話を聞いていますので、もう少し時間を待ちたいとは思います。可及的速やかに全大臣がきちんと御自身の記録を出されなければ、こんな答弁書を書いて、一般市民に対しては記録を出せと、こんなこと絶対言えませんよ。この非常識さというのは、大臣、おわかりですよね。一言御答弁ください。

坂口国務大臣 広告に使います俳優さんに対しましてそれは書いたものでございます。もちろん、閣僚におきましても、支払いをしていない人があったとすれば、それは支払いをしていただくように言うのは当然でありますし、私は、現在はお支払いをしていただいているというふうに思っております。

水島委員 質問時間がなくなってもったいないんですけれども、まだ大臣は勘違いをしていらっしゃっる。お支払いしていただくとかそういうことじゃなくて、これはつまり、払っていない人はイメージキャラクターにふさわしくないということを言っているわけです。この方にさらに払っていただくかどうかという話をしているわけではございません。

 そもそも、年金の広告のイメージキャラクターの方と内閣の閣僚の方と、どちらの方がそういう制度全体に対する信頼感を損ねる力が大きいと思っていらっしゃいますか。

坂口国務大臣 それは言わずもがなでございます。

水島委員 言わずもがなですという答弁は、私は初めていただいたので、どう解釈していいか。

 つまり、これは大臣の方がその影響は大きいということでよろしいんですね、大臣。今うなずかれました。与党の方もごらんになりました。議事録にそのように残させていただきます。今の話はここまでにします。ただ、お昼を過ぎて出てこないようであれば、当然、この続きのことをどなたかがやってくださると思いますので、よろしくお願いいたします。

 さて、自分自身の質問に入る前に、ちょっとまだ確認しなければいけないことがございます。まず一つは、これは金曜日の夜七時から行われました枝野議員の質問に対する答弁の確認をさせていただきます。

 まず一つは、選択エージェンシーの問題でございますけれども、この監修料、そのお金について、その使途について枝野議員が質問しているわけですが、それに対して大臣は、そのお金が、その人個人が使っていたのか、あるいはそれを他の人にも利用させていたのかということについてまで今私も確認ができておりませんから、これは今後確認をさせていただきたいと思いますと明言されています。そして枝野議員は、月曜日には御報告をお願いしますというふうにそこに畳みかけているわけです。

 まず、この点につきまして、確認できましたでしょうか。

森副大臣 その後、関係部局に確認いたしましたところ、監修料を窓口で一括して受け取ったのは事実でありますけれども、監修にかかわった職員に配分して、したがって、各職員が確定申告を行ったとの報告を受けております。

 使途につきましては、聞き取った限り、さまざまなものに使われており、個人的な夜食代やタクシー代なども含まれていると聞いております。また、監修料の受け取りには、課の責任者である課長自身が関与しておらず、承知もしていなかったとのことであり、決して組織的にプールしていたものではないという報告を受けました。

水島委員 その内容も内容で、これは大きな問題がありますけれども、私ちょっと、きのう、厚生労働省というのは一体どういう役所なんだろうと、疑問に思ったことがございます。また我が党の山井議員が、きのう、この点について確認した結果はどうですかというふうに厚生労働省の方に聞いたそうでございます。そうしましたら、いらっしゃった課長補佐の方が、指示は受けていないので調べていません、そういうのは正規のルートで要望してくださいとおっしゃったそうです。

 大臣に要望して大臣がやりますと言ったことが正規のルートじゃないというのは、一体どういう役所なんだろうと思ったんですけれども、何なんでしょうか、この一件は。

坂口国務大臣 それは、私がこの場所で御答弁を申し上げて、そして、そのことにつきましてはちゃんと調べるようにということを言ったわけでありますから。だから、現場といっても、現場もいろいろおりますから、ちゃんとやっている人間がおるから私のところにその答弁も返ってきているわけであります。やらなきゃ返ってきていませんから。だから、今答えているわけでありますから、それは御理解をいただきたいと思います。(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛に。

水島委員 今、そこで山井議員が怒っていますけれども、本当に私もその怒りはよくわかります。

 委員会でこうやって、今大臣に質問したら、副大臣がやっと答弁くださったけれども、これでは連日、自分の事務所に大臣か副大臣に来ていただかないと話にならないということなんでしょうか。そうやって担当の方に何度も聞いているのに、大臣から指示は受けていない、正規のルートで要望してくれ、そんなことを言うような体質というのはやはりおかしいんじゃないかと思いますので、この点につきましては、ぜひ、この後、何でそういうことをきのう山井議員に言ったのか、一体それはどういうことだったのか、ちゃんと改善できるのか、この点について、きちんと省内で確認していただけますか。

森副大臣 大変御立腹ももっともなんですけれども、山井議員がお尋ねになりましたのは官房総務課のようでありまして、これの聞き取り調査をさせておりましたのが国民健康保険課でありまして、そういう意味では、省内の意思のコミュニケーションが悪かったという点についてはおわびを申し上げますし、今後、努めてきちんと対応させていただくように指示をいたします。

水島委員 何度も連絡をした、言いわけはやめてくれと、今、横で山井議員が言っていますので、私も全く同じ気持ちでございます。

 そしてもう一つ、金曜日の答弁について確認させていただきたいんですけれども、政務官が最後のころに答弁した、これはとんでもない変な答弁がございました。私、ちょっと耳を疑って聞いておりましたけれども、速記録を出していただきましたら、本当にそういうふうに言っています。

 これは枝野議員が、年金保険料を引き上げると雇用に悪影響が及ぶということを指摘したことに答えての答弁ですけれども、お説どおり、保険料の引き上げによって企業や個人の負担はもちろん大きくなるわけでございますけれども、企業にとりましても、年金等の保険料負担をすることによって老後の不安を解消いたします、そのことによってやる気を起こさせるという意味で、生産効率が上がるというふうに私たちは考えておるわけでありますという答弁がございます。

 とんでもない答弁ですよ。今、年金制度というものが全くなくて、これからつくっていこうというときには、この答弁は意味があると思います。でも、今より年金制度がよくなるわけじゃないじゃないですか。保険料は上がっていく、給付は下がってくる。そういう中で、今以上に何でやる気ができて、今よりも効率が上がって、今よりも人を雇えるようになるんですか。大臣、この変な答弁、きちんと撤回して説明し直してください。

坂口国務大臣 年金というのは、その時々の状況によって変化をいたしますけれども、年金制度が存在することによって、企業は優秀な人材を確保できることだけは間違いのない事実だと私は思っております。

 その皆さん方の年金の額が、少子高齢社会というこの社会の人口構造の中で変化をしていく、そのことは当然あり得ますけれども、しかし私は、企業が、そうした勤める皆さん方の将来の年金というものについて、それは大きな恩恵を受ける、したがって半額を自己負担しているというふうに理解をいたしております。ですから、そのことは、私はそんなに間違ったことを言っているというふうには思いません。

水島委員 そういう一般論でなくて、明らかに間違ったことをおっしゃっているんですね、政務官は。その後に、悪い影響は出ないというふうに考えておりますというふうに断言されています。これは一体、何の根拠があってこういうことをおっしゃるのか。

 結局、こういうふうにこれが結ばれているということは、つまりこれからのことをおっしゃっているというのがもう一目瞭然なんですけれども、悪い影響は出ないというふうに考えておりますと政務官がおっしゃった直後に、今度は大臣の答弁で、保険料は保険料としての影響というのを私たちも否定するわけではありませんで、それはそれなりに起こり得るというふうに思っておりますと、大臣は今度こういうふうに答えられている。

 つまり、政務官は保険料を上げても雇用への影響はありませんと答えていて、大臣はその数分後に、それは起こり得ると答えています。これは閣内不一致なんですか、それとも大臣が政務官の答弁を正されたということなんですか。

坂口国務大臣 それは、どういう角度からお答えをするかということによって発言の内容というのは私は若干変わってくるというふうに思いますが、企業の中で保険料がふえるということは、そのときだけを見れば、若干の影響を受けることはそれは私はあり得ると思うんです。しかし、長い目で見ましたときに、そのことによって企業が受ける利益というものは非常に大きいというふうに私は思っております。したがいまして、保険料が若干上がるからそれによって企業が大きな影響を受けるということではなくて、それにふさわしい経営というものをやはりしていただかなければならないし、国の方もそれにふさわしい対策というものを立てていかなければならないというふうに思っております。

 企業もこれはさまざまであります。大きい企業もあれば中小企業もございます。私は企業の責任というものは非常に大きいというふうに思っておりますし、企業は一体だれのものかということについて先日もお答えを申し上げましたが、企業というのは、ただ単に経営者だけのものではなくて、そこに働く皆さんあるいはまたその下請をする皆さん全体のものだというふうに私は理解をいたしております。そうした意味で、多元的な意味で企業というものの責任は考えていかなければいけないというふうに思っている次第でございます。

水島委員 企業の責任とか長い目で見るととか、いろいろ今壮大なお話をくださったわけですけれども、これは長い目で見なくても、その場で人がどうやって生きていくか、どうやって働いていくかという深刻な問題があるわけでございます。

 私の事務所なんか、企業ではありませんけれども、株式の配当なども当然私の事務所はしておりませんけれども、収支とんとんの零細事業主と考えていただいていいと思います。私の事務所でも、私設秘書は今皆厚生年金に加入してもらっています。巨額の献金ももらっていませんし、日本歯科医師連盟からも献金ももらっていませんので、本当にささやかな政治資金の中でやりくりしているので大変ですけれども、何とか社会保険はきちんとしようと私も努力をしてきたわけでございます。

 私設秘書は、現在みんな女性なんですけれども、子育てと両立させながら元気に働いてくれておりまして、私は多分、政治家の事務所としては厚生労働大臣に表彰していただきたいくらいの事務所ではないかなと思っているわけです。

 でも、政府案が成立をしてしまった場合の計算をしてみました。どう計算しましても、これはリストラをするか厚生年金を脱退するかという結論しかない、そんな内容の保険料の引き上げであるわけです。

 ですから、私は、これは現実問題として、こんな私のような事務所ではなくても、多くの事業主の方が今同じようなことで頭を抱えていらっしゃると思いますけれども、長い目で見てとか企業の責任がという、その理念論はそれはそれでいいわけですけれども、短期間のうちにこんなに保険料を上げてしまって、それが長い目でというような、そんなことで薄まっていくとお考えなんでしょうか。雇用に与える悪影響にどうやって手当てをされるおつもりなんですか。

坂口国務大臣 短いといいましても、十四年かけて徐々に上げていくわけであります。一年二年で上げる話ではありません。したがって、そこは私は理解をしていただきたいというふうに思っております。

 どういう年金の案をつくりましても、保険料というのはついて回るわけですね。民主党さんがお出しになっております一元化の案を拝見いたしましても、いわゆる中クラスのところ、それからそれ以上の所得の皆さん方のところの保険料というのは、かなりこれはふえると思わなければなりませんね。そうしたことがふえてくるということになれば、それを雇っている皆さん方の側からすれば、それはその半分なりなんなりを負担しなきゃならないわけですから、それはやはり大変なことなんだろうというふうに思います。しかし、それはそれでやはり理解をしていただかなければならないのではないかというふうに私は思っております。

水島委員 理解をすると失業率というのは下がるんでしょうか。理解によって雇用が改善するというのであれば、政府なんか要らないということになるんだと思いますけれども。

 今度は、雇用に与える悪影響ということについては、今まで指摘されていながら、それに対するきちんとした答弁が今まで委員会の中でも全く聞かれておりません。この点については、私きょうほかにもいろいろ質問しなければいけないことがありますので、ぜひ次回以降の質問の中でもっと詰めさせていただきたいと思っております。

 ここでようやく本当の質問に入っていけるわけなんですけれども、昨年の十一月十七日に、「持続可能な安心できる年金制度の構築に向けて」というタイトルで厚生労働省案が発表されたわけでございます。改正の基本的考え方がその中に二つ示されていまして、第一に、社会経済と調和した持続可能な制度の構築と制度に対する信頼の確保、現役世代の負担への配慮と公的年金制度にふさわしい水準の確保、第二には、多様な生き方、働き方に対応し、より多くの者が能力を発揮できる社会につながる制度、この基本的な考え方は賛成でございますし、これをまじめに考えて法案化していきますと民主党案になるわけでございます。

 まず、この二つの基本的な考え方というのは、今回の政府案の中にはきちんと貫かれているんでしょうか。

坂口国務大臣 今御指摘をいただきましたとおり、社会経済と調和した持続可能な制度の構築と制度に関する信頼の確保、それからもう一つが、多様な生き方、働き方に対応し、より多くの者が能力を発揮できる社会につながる制度の構築、こういうことになるわけでございます。今回提案させていただいております改正法案におきましては、この第一のところの部分に関しましては、将来の保険料水準の上限、それから給付水準の下限を法律上に明確に規定いたしました。そして、基礎年金国庫負担割合の二分の一への引き上げの道筋を明らかにし、そして積立金の利用等につきましても明らかにしたところでございます。

 年金制度を支えます現役世代の保険料負担能力の伸びを年金額の改定に反映させて、給付水準の伸びを自動的に調整する仕組みも、これはいろいろの御意見はありますけれども導入をさせていただいたところでございます。

 また、もう一方の多様な生き方、働き方の方に関して申し上げますと、六十歳代前半の高齢者の就労を阻害しないように、働くことに中立的な制度としますために、六十歳代前半の在職老齢年金の一律二割支給停止というのを廃止いたしました。それから、今後高齢期の就労が進んでいくことが見込まれますので、受給開始の選択の幅を広げるために、老齢厚生年金につきましては、六十五歳以降に繰り下げて支給できるようにいたしました。育児をしながら就業を継続する者にも、年金保障が不利にならないように、子供が三歳に達するまで、賃金が低下しても従前の賃金で保険料納付が行われたものとして給付を算定する措置を創設いたしました。また、育児期間に対する配慮期間を拡充したところでございます。そのほか、あってはならないことでございますけれども、離婚時等に厚生年金を分割する仕組みも導入した、こういうことでございます。

    〔委員長退席、北川委員長代理着席〕

水島委員 今おっしゃった、特に、多様な生き方、働き方というものに関しては、御答弁を伺いますと随分矮小化されたなというふうに感じておりますが、その点、これからここで質問させていただきたいと思っております。まず、その前提としまして、多様な生き方というふうにおっしゃっているわけですけれども、そんなことをいいながらいわゆるモデル世帯というものの概念は相変わらずであるわけでございます。

 このモデル世帯というものにつきましては、二月二十五日の予算委員会で民主党の筒井議員が詳細に質問をしております。モデル世帯と言われているモデルには、三つの条件が前提になっておりまして、四十年間夫がフルタイムで勤務していて、その平均月収が三十六万円であったこと、妻が四十年間専業主婦であったこと、この三つの条件が前提になっているということは大臣もよく御存じだと思います。

 問題は、その数ですとか比率がどの程度あるかということになるわけですけれども、この点について、予算委員会での筒井議員の質問に対して、厚生労働省の年金局長はどのように答弁されているかといいますと、実績で申しましても、奥様の年金は奥様の年金として支給しているし、御主人の年金は御主人の年金として支給いたしておりますので、それを足し合わせたものを年金の統計から抽出するのは実は不可能でして、そういう意味では、この人たちが何人おられて何%ということはお示しできないというようなことを予算委員会で年金局長が答弁をされております。

 つまり、実際には数は出ない、このモデル世帯という人たちが何%ぐらいいるかということは計算しようもないという答弁だったと思いますけれども、そのような確認でよろしいですね、大臣。

坂口国務大臣 モデルはあくまでもモデルでありますから、そのモデルに匹敵する人が一体何人いるかと言うことは難しいというふうに局長が言っておりますから、それは事務的にそうだというふうに私も理解をいたしております。

水島委員 こんな議論がつい先日予算委員会であったばかりだというのに、先週の木曜日、私が質問取りをいたしましたときにいらっしゃった方、審議官の方だったと思いますけれども、モデル世帯というのは全体の何%ぐらいなんでしょうねと尋ねましたら、平気な顔をしまして、この「モデル世帯である者の全体に占める割合」という紙を出してこられました。

 これを見ますと、モデル該当率というのは、二〇〇二年、現在受給中の方で五一%、そして、二〇二五年には四二%というのが、ここに書いてあるパーセンテージということになるわけでございますけれども、これは、この数字も出して、予算委員会で否定されていたというのに、相変わらずこんな紙を平気で出してくる。私は、いや、五一%とか四二%とか、ちょっと実感に合わないけれども本当なんですかと一応確認しましたところ、いや本当なんですよ、実は、というふうに答えられた。

 これはどういうことですか。私がばかにされたということなんですか。それとも、何か別の理由があるんでしょうか。

森副大臣 モデル世帯というのは、あくまでもそれを根拠に置いているだけで、実際支給するときは一人ずつですので、実際の数値からモデル世帯に該当する人が何人いるかということを抽出するのは、実はできないわけであります。

 ちょっと、今、水島委員のおっしゃった数字、どういうふうにして出したかわからないんですけれども、何らかの仮説を置いてモデル世帯に相当する人がこれだけいるんじゃないかという、一種の仮定を置いた計算結果であろうかというふうに思います。

水島委員 そんなことは予算委員会でも審議されていることであって、その後に、私が質問の事前通告のときにそういうふうに言っているわけですから、いや、実は予算委員会でもこれは結局計算できないということになったんですよとお答えいただくのが当たり前のことではないですか。どうせ、こんな議員には何を言ったってわからないだろうから、適当な紙でも出しておけと思われたんでしょうか。この点について、何でそんなことをしたのか、きちんと調査をしていただいて、御報告いただきたいと思いますけれども、よろしいですか。

森副大臣 まさか、またとない優秀な水島委員をばかにしてなんということは全くないわけでございまして。ただ、物を考えるときの、ざっとした見当の数字としては、この表も何がしかの意味があるという思いでもって提出をさせていただいたんだと思いますけれども、提出する以上、その数字がどういう前提、仮説に基づいて出たかということをきちんと説明すべきであったと思いますので、後ほど厳しく指導いたします。

水島委員 つまり、今副大臣は、私がばかにされたわけじゃないんだとおっしゃるということは、万人に対して平気でこういうのを配っているということなんですよ。こうやってモデル該当率は半分ぐらいあるんだから、これは半分ぐらいの人が大丈夫なんだということを故意に流しているとしか思えない。そうでなければ、私がよっぽどばかにされたか、どちらかしかないわけですので、これは、きちんと事実関係を調査していただいて、この紙は、もう私は金輪際出さないでいただきたいと思いますし、きちんと、その辺も含めましての御報告をいただきたいと思います。

 ちなみに、今、何らかの仮説を置いてとおっしゃいましたけれども、確かに、これは何らかの仮説を置いて計算されているんですね。ここで計算をしております分母になっているのは、なぜか女子人口全部というのが分母になっています。

 ところが、こちらに、社会保険庁が発行している事業年報の中で、「老齢厚生年金の受給権を持つ女性の数の推移」というので、基礎年金を受給されている女性の中でこのモデル該当率というのを私は計算してみましたところ、これは、政府が出してきているのは五一%なんですが、私がこちらの社会保険庁の年報で計算しましたら、五一%が三五%に現在でも減る。つまり、現時点でも、受給者の中でのモデル該当率というのは、こちらの数字を使って簡単に計算すると、もう三五%しかないということですから、いかにこの計算が意味がないかということ、そしてかなり恣意的ではないかと思っております。この点、詳しく御報告をいただきたいと思います。

 そして、ここで問題になるのは、今回の法案の附則の第二条にわざわざモデル世帯の給付水準を書いているということであるわけでございます。要するに、この附則の規定は、よく読んでみれば、夫が四十年間フルで働き、妻が四十年間ずっと専業主婦でいた場合というような、今、決して数は多くなくなってきているケースについてはこの年金の給付が五〇%は維持されるという意味以上でも以下でもない規定というふうにこの附則は考えられるわけでございます。

 ちなみに、厚生労働省が発表している世帯六類型のうち、モデル世帯を除く類型ではすべて給付水準五〇%未満ということになっているわけですから、このモデル世帯の数が、今簡単に計算し直しても三五%ぐらいまで簡単に減ってしまうようなモデル世帯について五〇%が確保できるということを、盛んに、わざわざ附則の条文に書いているというのが、非常に誤解を招く。このことによって、国民に、だれもがあたかも五〇%が維持されるというような幻想を与えているということの重大な責任については、筒井議員も予算委員会の中で指摘をされているわけでございますけれども、ここの部分、やはり削除するか、あるいは、すべての世帯類型について何%というふうに書くかしないと、非常におかしい。

 何でわざわざこんな附則の第二条なんかつくったんですか。どうでしょうか、これはなくしていただけませんか。

    〔北川委員長代理退席、委員長着席〕

森副大臣 これは、やっぱり現役のときの収入の半分ぐらいをめどにという意味で五〇%という数字が設定されたんだと思いますけれども、モデル世帯という言葉が、ちょっと、水島議員が御指摘のように、若干誤解を与えるんじゃないかと思うんですけれども、これは別に、一番パーセンテージが多いとかそういうことじゃなくて、一人ずつにすると一番厳しい条件の例であるという意味で、そこでもって五〇%が維持できれば全体にできるという一つの目安、言ってみれば目安世帯といった意味合いで使われているというふうに私は受けとめております。

水島委員 全体の八割ぐらいある世帯であれば目安世帯として条文に書く意味はもしかしたらあるかもしれませんけれども、そうじゃないわけです。また、今、五〇%ぐらいをめどにというふうにおっしゃっているわけですけれども、実際のところは、ほかの類型では五〇%を切っているということになるわけです。

 ここでこうやって非常に幻想を与えているという意味でも、この附則の第二条、大変な問題なんですけれども、もう一言つけ加えさせていただきたいと思いますが、読めば読むほど、この附則の第二条というのは、極めて怪しい条文なんですね。この附則第二条の二項には、この今の五〇%という数値、単なる目安でなくて、ここでまたきちんと引用されて書いてあるんですけれども、この比率が五〇%を下回ることが見込まれる場合は、「調整期間の終了その他の措置を講ずる」というふうに書かれているわけでございます。これは一体どういう措置なんでしょうか。

 これは、先日の参考人招致のときに高山参考人も指摘されていたんですけれども、つまり、今回の政府案というのは、前から我々が言っておりますように、保険料の上限を決めて、かつ、給付水準の下限を定めている、これは先ほど大臣がおっしゃったとおりでございます。

 そうすると、それを定めた上でやっていくとなると、つまり、ここの措置というのは、支給開始年齢を六十八歳とか七十歳とかに引き上げていくということを視野に入れているとしか考えられないんですけれども、そういう意味でよろしいんですか。

坂口国務大臣 そこは調整をずっとしていくわけですが、調整措置を緩めるということをそこは意味しているというふうに思うんです。五〇%をなぜ決めたかというのは、それは、現在の高齢者の消費が若い世代の約半分というところから、大体五〇%を維持するということを決めたわけであります。その時々の経済の動向によりまして、若干それは、若干でないときもありますけれども、影響を受けることがある。それに対しましては、二〇二三年までの間につきましてはいわゆるスライド制を導入しておりますけれども、そこで調整をしていくということを言っている。

水島委員 よくわかりませんでしたけれども。つまり、支給開始年齢の引き上げということは視野に入れているのかどうかだけお答えいただけますか。

坂口国務大臣 それは入っておりません。

水島委員 言い切って本当にいいんでしょうか。これは本会議のときからずっと質問してきていることですけれども、保険料の上限を決めて、そして給付水準の下限を決めるということ、それで支給開始年齢も変えないということ、こんな制度というのは本当に可能なんですか。大臣、本当に今の答弁でいいんですか。直すんだったら今だと思いますけれども、どうですか。

坂口国務大臣 現在の制度を実現していきますためには、二つの大きな要素があります。一つは、実質賃金の上昇率です。我々は、一・一を上回るということを前提にいたしております。もう一つは、合計特殊出生率をどう見ていくかということでございまして、二〇五〇年に一・三九という数字を前提にしているわけであります。

 したがいまして、それらのことが、二つの大きな要素が狂わないように、どういう政策展開をこれからしていくかということにかかわってくるわけでありますから、それは、総括的にそれを支えていく政策をしていかなければいけない、こういうことだというふうに思います。

水島委員 何か万能の神のような御答弁をいただいたんですけれども、そもそも政府は、少子化対策、少子化対策と言っていて、出生率は上がったんですか。今までの対策で何が足りなくて、これからどういうことをすると上がるとか、その辺、当然考えられてそういうことをおっしゃっているんだと思うんですけれども、どういうふうに考えられているんですか。

坂口国務大臣 その中で少子化対策が一番重要な課題であることは、もう御指摘のとおりだというふうに思っております。

 少子化対策の中で何が最も効率が上がるかということに対する点検もしていかなければいけないというふうに思っております。残念ながら、日本におきましては、そこまでの点検した数字はございません。しかし、現在、いろいろの角度から少子化対策を実現するようにいたしておりまして、これはそれらのことを総合的に見て、見ていかなければいけない。どういう政策を導入すればどれだけ少子化が改善をされるのかといったことについては、今後、そうしたことを見ながら、さまざまな政策を展開していく以外にないというふうに思っております。

水島委員 結局のところは、希望的観測に基づいて予測値なるものを出しているということでございますから、よくそんな恐ろしいことができるなと、そんな答弁をさせられている大臣は、ある意味で大変お気の毒だと思います。

 ただ、お気の毒と言っていましても、大臣はやはり責任者でありますから、これは修正するなり、引くなりなんなり、出直すなり、それを決めるのも大臣だと思いますので、ちょっと今の御答弁を、もう一度、きちんと誠実に、大臣らしく振り返っていただいて、ちゃんとこうする手当てもできていないのに、そのうち何かうまく当たるでしょうねと言って先のことを約束するというのは、本当におかしい理屈だと思いますので、もう一度ちゃんと考え直していただきたいと思います。

 きょう、私、実は年金分割のこととか、それを質問する予定だったんですけれども、思わぬ閣僚の年金未払い事件のために、大切な年金分割についての質問ができなくなってしまいました。これについて細かく質問した人は今までいなかったはずですので、これは必ず採決前に聞いておかないといけないことなんです。ですから、強行採決とか何か変なことを言っている方がいらっしゃるようですけれども、こういう法案そのものの運用についての重要な質問もされていないのに、採決なんということはゆめゆめお考えにならないようにしていただきたいと思います。

 最後に、今の少子化対策、これが本当の少子化対策になるかどうかはあれですけれども、今回、育児期間中への配慮として、育児休業中の保険料免除が、現行の一年から三年間に延長されるということでございまして、これそのものは結構なことだと思っております。

 ところが、現実には、女性で育児休業をちゃんととれてフルタイムでの勤務を続けられる方というのは、社会的に見れば、まだまだ恵まれている方たちです。現実には、育児休業も取得できずに会社をやめてしまう人も多いわけでございますし、また、自営業者ですとかパート労働者、これは今回見送られたことについて、私、それもきょう質問しようと思っていたんですけれども、この点についても質問できていませんので、これはぜひ質問時間を確保していただきたいと思っております。

 自営業者やパート労働者の育児に対する配慮も、今回の措置の中ではございません。これはちゃんと、被用者の女性について育児休業中の保険料免除という規定が三年間あるわけでございますので、当然、一号の方であっても、例えば一号の場合には免除手続というのをすることになるんでしょうけれども、その場合にも、基礎年金を満額支給するというような措置を同時に講じなければ、とても全体的な育児期間中への配慮ということにならないと思いますけれども、そういう措置をとられるんでしょうか。いつまでに検討されるんでしょうか。大臣、これは明確にお答えいただきたいと思います。

坂口国務大臣 非常に限られた年金財源の中で、どこまで少子化対策ができるかということだと思います。いろいろのことが議論をされましたけれども、年金の中ではなくて、一般財源の中でどう行うか、そして年金の財政の中でどう行うか、それらを総合的に考えていかなければならないというふうに思っております。

 児童手当の問題も出ましたし、それから、年金によります奨学資金の問題も出たりとか、いろいろな問題が出ましたけれども、それは一般的な財源との間で整合性のあるものにしていかなければいけないというふうに考えております。

 したがいまして、年金の中でやるということの意味づけ、そうしたものも今後十分考えていかなければいけないというふうに思っております。今回できましたものは限られておりますけれども、今後も鋭意検討したいと思っております。

水島委員 何か、ほかのことについては、時間をかけてじっくり検討される大臣のようなんですけれども、さっきの上限と下限を決めて約束してしまうとか、そういうのは何も考えないで決めているようで、おかしいなと、改めて今御答弁を伺って思ったところです。

 今のような質問、実は私はたくさん持っておりまして、鴨下理事からも、今、そういう国民のためになる質問をしてくださいよとやじをいただきました。国民のためになる質問、本当にたくさんしなければなりません。今回、質問時間がなくなってしまったというのは、閣僚の方がさっさと年金保険料の納付実績を出していただければ、きょう、あんな質問で時間を費やさないで済んだわけでございます。ぜひこれはきちんと、その点についての、もっと早く出していただいていれば、こんな浪費をしないで済んだということを改めて申し上げまして、そしてまだまだ、年金分割の問題、パート労働者への厚生年金の拡大の問題、いろいろな問題がございます。ほとんど手つかずで残っております。私、ぜひその点を質問させていただきたいと思っておりますので、今後ともぜひよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

衛藤委員長 長妻昭君。

長妻委員 長妻でございます。

 今回は、坂口大臣に御答弁をいただきたいと思います。

 前回の質疑で、私は、コンピューターの経費を問題にいたしました。平成十六年度のコンピューターの経費のうち、福祉という名目で六百四十七億円全額が年金の掛金で支出されている。これを問題にして、では、年金相談のみの業務はこのうち幾らですかという質問をしたら、森副大臣は、分離できないできないと、ずっとこの委員会がとまったわけですが、何のことはない。その後、お役人が私の議員会館に来て、実は分離できるんです、こういうことなんですね。ですから、そういうとんでもないことがこの委員会でたくさん起こるわけです。

 例えば、前回の質疑でも、私は、何で福祉に分けるんだと、こういうことを申し上げたときに、これも新たな話で私もびっくりしましたけれども、実はと言うんですね、お役人が私の会館に来て。平成十三年度までは、福祉という名目でコンピューターの経費に使うのと、事務費という名目でコンピューターの経費に使うのと、九対一に分けていましたと。ですから、毎年度、平成十三年度までは、ずうっと昔から、福祉というきちっとした定義じゃなくて、九対一に分けていた。福祉は全体の経費の九〇%。これは、全額、年金の掛金でやっていた。こういう、九対一という、もう決まっていると。そして、平成十四年度以降は、双方にかかるものは折半にすると。こういう、突然ルールが変わって、全体の中の福祉が五〇パー、事務費が五〇パー、半々にすると。

 ですから、いろいろへ理屈を言われて、福祉というのは、年金相談及び年金の迅速な裁定等にかかわるシステム経費。これは、このお金は掛金で、福祉ということでコンピューター経費を賄うんだというふうに理屈をつけていますけれども、そうじゃなくて、一律に九対一ということがずうっとなされている。そして、今お配りしたものの一ページ目にございます。こういう回答が来ました。

 そして、この資料の三ページ目を見ていただきますと、こういう資料が出てきました。覚書、これは昭和五十四年の三月十三日に社会保険庁長官の八木さんが労働組合に提示した資料であります。この資料を書いた五十四年の三月の十三日の後、五十五年の一月に社会保険のオンラインシステムが稼働しました、NTTデータの。

 この資料では三ページ目の別紙4というところにございますけれども、「オンライン化に伴う切替準備一切の経費については、一般予算とは別個に配付する。」ということで、このシステムができる前から、一般予算とは別にコンピューター経費は充てるんですよと、こういうことを社会保険庁の長官が労働組合に示しているんですよ、こういうふうに。後づけで、保険料は福祉だということで、こういうコンピューター経費に福祉の名目で保険料が使われている。

 「一般予算とは別個に配付する。」という意味ですけれども、これは、当時、いろいろなシーリングがあって、税金で予算をふやすということができにくい状況だった。ということは、これは年金の保険料を充てる、こういうようなことが読めるわけです。これは、あらかじめこういうことを決めて、その後、後づけの理屈でいろいろなことがなされている、こういうことなんです。

 それで、会計検査院に、私も、前回の質疑で検査をしてください、検査をしますというふうなお話をいただきましたので、これはぜひ、この部分、全面的に会計検査院に、検査、協力をしていただきたい。実地検査というのも早晩そちらに入ると思いますので、それをお願いしたい。

 そして、私自身は、年金の掛金は年金の支払い以外にはもう使わない、これをやはり明言して、措置としてやっていただかないと、こういう法律を採決しちゃだめだというふうに私は思うんです。バケツの穴を完全にふさぐ。年金の掛金がどんどんどんどん流れ出ている、その穴を完全にふさぐ。

 その穴の一つが、この二ページ目にございますけれども、私は「なんでも福祉法」と言っているんですけれども、さっきのコンピューターの経費も、厚生年金保険法の七十九条、国民年金保険法の七十四条で、コンピューターの経費から、グリーンピアから、何から何までこれで支出をされているということで、これを削除しない限り、またどんどんどんどん流用が来年も再来年もその後も起こるんですよ、これは、間違いなく。

 ぜひ坂口大臣、七十九条、七十四条、これは削除する、では削除を視野に検討するでもいいですよ、削除という言葉を入れて決意を表明してください。

坂口国務大臣 年金のさまざまな問題について、いろいろな角度から御議論をいただきました。これは、年金にかかわりますさまざまな問題で本当に必要なものもあるわけですね。しかし、年金の中から出してはいけないものもある、そこは私もよくわかっております。そうした中で、国の財政も非常に今厳しい中でありますから、どうしても年金の中で賄うべきものは賄ってほしいという、これは財務省の御意見があることも事実であります。

 平成十六年までそういうことで参りましたけれども、ことし一年限りですよ、こういうことで、平成十七年には改めて議論をさせていただくことになっておりますから、今申し上げられたような内容で私たちも進みたいというふうに思っております。

 法律そのものをどうするかは、これは今ここで私がこうする、ああするということは言えないわけで、それは、これから議論をしていかなければいけないというふうに思っております。

 先ほどの業務取扱費と福祉施設事業費との区分については、十三年まで一対九であったということは、これはもう事実でございますし、十四年からはそれを半々にしてきた、こういうことでございます。しかし、それは、半々であれ、一対九であれ、今おっしゃるように、いろいろの御議論がありますから、本当に必要なものはどれだけなのかということをもう少し明確にして割り振りを考えるということは、これは今後やっていきたいというふうに思っております。

長妻委員 質問時間が参りましたので。

 これは、バケツの穴が全然ふさがっておりません、これは。こういう法案は容認できません。

 以上です。

衛藤委員長 山口富男君。

山口(富)委員 日本共産党の山口富男です。

 きょうは、午前の部は坂口大臣に年金法案についてただしてまいりたいと思います。

 まず初めに、坂口大臣は朝からいろいろな答弁に立たれているんですけれども、国会での答弁について大臣はどういう性格を持つ答弁として答弁に立たれているのか、確認の意味でお尋ねしておきます。

坂口国務大臣 御質問を受けましたことに対しまして、できるだけ誠実にお答えをしたいと思っております。

山口(富)委員 誠実に答えるというのは、それは国会答弁だけじゃなくて、どこでも社会一般にそういう対応は求められるものです。

 しかし、国会というのはそれにとどまらないんです。政府側の答弁というのは、憲法六十三条に規定されているんです。どういうふうに規定されているのか。「内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。」

 なぜ憲法の六十三条にこういう規定があるかというと、国会が内閣のやる仕事についてきちんと監督する仕事をしなきゃいけないんだ、そういう定めでこれは定められているんです。ですから、答弁についていいますと、私は、単に誠実に答えるということにとどまらずに、憲法上定められた問題としてきちんと答弁していただく、そのことをまず最初に坂口大臣に求めておきたいと思うんです。

 その上で具体的にお尋ねしたいんですが、きょう、理事会の了解を得まして、皆さんのお手元に配付した資料があります。これは、昨日夕方の理事会で私が求めまして、厚生労働省の鈴木官房長が直接持ってきたものです。これは、皆さん、読んでおわかりいただけるように、坂口大臣御自身の文字です。

 まず、読んでみますと、「金曜日の私の委員会での発言は各大臣が自分の過去の年金について発言されたものを集約して、おとどけすると云う主旨でありました。 このあつかいについては、現在国会で検討されていることであり、すべては国会におまかせしたい。」こうなっておりますが、このメモがメディアに送られたということですけれども、なぜこれを送ることになったのか、その経過について説明していただきたい。

坂口国務大臣 それは記者会見で聞かれましたから、私はそうお答えをしたわけであります。

山口(富)委員 これは、昨日の理事会での厚生労働省の説明では、閣議の後の記者会見をやって坂口大臣の発言があった。ところが、そこに間違いが含まれていたので、訂正としてこの文書を配ったという。そういう文書じゃないんですか。

坂口国務大臣 不十分な点がありましたり、私が若干思い違いをしていた点がありましたから、そこは訂正をしたわけであります。

山口(富)委員 でしたら、どこを訂正したのか、それを示していただきたいんです。

坂口国務大臣 前段の部分は、これは少し具体的に私はつけ加えたわけでありまして、訂正したというものではありません。後段の部分につきましては、今後の取り扱いにつきましては、これはいわゆる官房長官のところで取りまとめられるというふうに私は勘違いをいたしておりました。しかし、その後で聞きましたら、そうではなくて、国会の方でお取り扱いをいただくことになっているということでございましたから、ここを修正したということでございます。

山口(富)委員 金曜日の、金曜日といえば先週の二十三日ですけれども、そこでの大臣の答弁というのは非常に明確な答弁なんですね。民主党の枝野委員の質問に答えまして、枝野委員の方から、例の三大臣の未納問題がありましたから、内閣の一員として、全閣僚、副大臣についてきちっと調べた上で、ほかに間違いがないかどうか、少し略しますけれども、あいまいな御答弁をされている方がたくさんいらっしゃいますので、全部きちんと調べて報告をしていただきたい、これに対して大臣は、閣僚につきましては、そのように皆さんにお伝えをして、そういうふうにさせていただきたい、こういうふうに答弁されています。これは、どう読みましても、調査をした上で、閣僚の納付状況を含めまして国会に報告するという答弁になっております。ところが、この大臣の手書きの文書で見ますと、趣旨はそうじゃないんだ、「各大臣が自分の過去の年金について発言されたものを集約して、おとどけすると云う主旨」なんだと。これは、答弁を変えたんじゃないんですか。

坂口国務大臣 何も変えておりません。私は、こういう趣旨のことを申し上げたということを言っているまででありまして、皆さん方にお伝えをしてというふうに言っているわけでありまして、これは、それぞれの閣僚にお伝えをして、御自身でお出しをいただく以外にないわけでありますから、そういうふうに申し上げ、こちらの方では、過去の年金について発言したものを、そして皆さん方からお出しをいただきましたら、それを集約をして、お届けする、こういうことだということも私は申し上げた、何ら、その内容に違いはございません。

山口(富)委員 実は、あの金曜日の日に、午前中の会見で各大臣が、自主的ということでしたけれども、この年金の問題について発言された。これについては、当日午前中に、当委員会の私どもの手元には既に届いたんです、与党側から。どういう発言をしていたのか。そして、これはかなり厚いものですけれども、これに基づいて質問されて、いろいろな疑問があるからきちんと調査をした上で答えてくださいというのが民主党の質問だったはずです。でしたら、坂口大臣が、今回配られたメモによる、過去の年金についての発言されたものを集約してお届けするという趣旨であったというのと、これは食い違うじゃありませんか。

坂口国務大臣 だから、そういうものが配られているということは私は存じませんでした。

 いずれにいたしましても、先日の御質問は、今までの発言の中で不十分な人もある、こういう話でございまして、そうした人たちの問題についてもやはり示してもらいたいという御趣旨ではなかったかというふうに思っております。したがいまして、改めて各閣僚に対しまして、その趣旨をお伝えして、そしてお願いをした、こういうことでございます。集まれば、それを私は集約させていただいて、国会なら国会に提出をさせていただくということになるんだろうというふうに思っておりますが、その取り扱いにつきましては、これは国会の方で御審議をいただいている、こういうことだというふうに理解をいたしております。

山口(富)委員 だったら、大臣は全閣僚に求めたんですか。国会で大臣御自身がそういう答弁をされて、ですから、各大臣から年金問題についての発言を集めなきゃいけないから出しなさい、そういう要請をやったんですか。

坂口国務大臣 そこは、先日そういう御質問がございましたから、各大臣のところに、これは直接言ったわけではありませんけれども、事務方を通じまして、そういう御趣旨があったので、ひとつ提出をお願い申し上げたいというお願いを申し上げた、こういうことでございます。

山口(富)委員 この当日の答弁と、大臣が昨日配付した文書との食い違いにつきましては、昨日の理事会でも問題になっておりますから、これはぜひ理事会でも、私も発言しますが、協議をしていただきたい、このことを委員長にまず求めておきます。

衛藤委員長 理事会で協議をさせていただきます。

山口(富)委員 もう一点、私はこの問題でお尋ねしたいんですけれども、今度の起こった経過というのは、昨日の閣議後の記者会見で、いわば十分不十分はありますが、間違いがあったということで訂正されたんですが、私は、この訂正というのは非常に重大な訂正だと思うんです。といいますのは、金曜日の当委員会で、もうあれだけ閣僚の納付問題が大問題になっているときに、それを火曜日の日に記者から聞かれて取り違えをするような、そのぐらいの重みでしかなかったのかと、私は甚だ首をかしげたくなるんです。

 しかも、大臣がそういうことをやられますから、どういうことが起こったのか、もう一つつけ加えますと、皆さんのお手元にはこれがありますけれども、実は、私の手元にはもう一通あるんです。私は、昨日夕刊を見まして、大臣の官房に、一体、マスコミにどういう文書を流したのか、それをきちんと届けていただきたいと繰り返し要請いたしました。そして来たのは、実はワープロに打たれた文書なんです。しかも、この文書は、そのまま打たれていないんです。加わっているんですね、文章が。句読点とかならまだわかりますよ。文章を整えちゃっている。きょうも質疑の中で、随分、資料の出し方が本当に不誠実だと。先ほど大臣は、答弁は誠実にやるとおっしゃいましたけれども、資料の提出については本当にいいかげんなんです。どうして大臣官房、これは、来たのは、大臣官房総務課広報室ですよ。なぜこんなことをやるのか。

坂口国務大臣 私が答えるのもいかがかと思いますけれども、本人が書きましたものがもう手元にあるんですから、それが一番正しいわけで、それをお持ちなんですから、それでよろしいじゃないですか。

山口(富)委員 いやいや、それはとんでもないですよ。だって、私たちは、国政の調査権を含めまして、内閣の仕事についてきちんと監督する、そういう責任があります。そのときに、マスメディアに対して流したものと同じものをきちんと出しなさいと言っているのに、差しかえて持ってくる。その政治姿勢が、今度の年金の問題でも、後ほど私述べますけれども、国民の皆さんの気持ちとの乖離が生まれている一番の背景にあるじゃありませんか。

 例えば、先ほど大臣は、二つ目のところで、すべて国会にお任せしたいというふうにお述べになりました。しかし、これもおかしな話なんですね。といいますのは、行政府と立法府の区別がついていないんじゃないか。当委員会に対して大臣が答弁した中身を、大臣の責任でちゃんと調べて国会に報告してもらう、そういう答弁をしておきながら、立法府の側の協議に任せる、これはどういう判断なんですか。

坂口国務大臣 私は、皆さんに御提出をいただくようにお願いをした。その後のその扱いにつきましては、これは国会でおやりをいただくわけでありますから、国会が決定していただいたとおりに私はさせていただきますということを申し上げているわけで、何もかも行政がやるわけではありません。これは、立法府でお決めをいただいたとおりにそれはしなければいけないわけでございますから、私は、何ら問題のあることを言ったわけではありません。

 それから、先ほど何かペーパー、これはお手元のものと一緒かどうかわかりませんけれども、これは私が最初言ったものでありまして、だから、ここが間違いましたから、その修正をした、こういうことでございます。

山口(富)委員 それは違いますよ。

 後で、私、お届けしますよ、そういうことであれば。

 それから、今の点で言いますと、立法府に対してきちんとした報告がないままに会見の中でこういう発言をしていく、私はここに当委員会に対する軽視があるというふうに思うんです。

 そして、今度の問題では、各議員の皆さんのところも同じでしょうけれども、とにかく怒りのメールやファクスでもういっぱいです。私のところにも、例えばこんなものが来ています。断固とした態度で責任を追及してほしい、私は昨年から失業中です、もちろん国民年金には加入しています、しかしながら、今回のこの報道により心が揺れています、ばからしくなりますと。

 では、なぜこういう声が生まれてくるのか。私は、その一つに、閣僚に対する対応と年金加入者に対する対応の余りの違いがやはりあると思うんです。ちょうど一週間前のことですけれども、私はこの委員会で、今厚生労働省がやっております年金未納者への強制徴収の問題を取り上げました。そのときに、坂口大臣は、しきりに、いろいろな手だてを踏んだ上でそれをやるんだということをおっしゃっていました。私は、一体どういう手だてを踏んでいるのか、調べてまいりました。

 これは、ことしの一月十九日に発表された、国民年金保険料の強制徴収の実施についてという報告です。これを見ますと、まず、対象者を選定した上で、最終催告状の送付というものを行う、これは約一万件、既に送付されています。そこから、戸別訪問などによる納付の督励をやって、督促状を送付する、これは大体五百件行われています。そして、先日の委員会でも紹介いたしましたが、この督促状には、指定期間を過ぎて完納しないときは財産差し押さえの処分をします、こういうふうに明記されて、既に沖縄では十件が財産差し押さえになっている。その際に、では何を調べるのか。財産調査、滞納者本人、官公署、金融機関、取引先への調査。何を調査しているのか。預貯金、債権、電話加入権、自動車、動産等、これは全部個人情報じゃないですか。

 国民の皆さんに対しては、ここまで、ある意味で非常に強圧的な態度をとりながら、閣僚の皆さんに対しては、これはうっかりだったということで済まそうとする、この食い違いをどう説明されるんですか、国民に対して。

坂口国務大臣 過去の問題につきましては、二年間しかさかのぼれないように今はなっているわけでありますから、それ以前のことを問うつもりはありません。しかし、現在保険料を納めていただいていない皆さん方の中で、十分な財源はある、所得はある、そういう皆さん方に対しましては、ぜひ御参加をいただきたいということを申し上げているわけであります。

 それをするまでは、共産党の皆さんも、なぜもっと徹底的に集めないんだということを言っておみえになった、集め始めましたら、今度は、なぜ強制的にするんだと。いや、山口さんは私は立派な人だと思って御信頼申し上げておりますけれども、なかなか共産党も難しいなと思っていろいろお聞きしているわけであります。

 それは、納めていない人たち全部にそういうことをやるわけではありません。しかし、何度お願いを申し上げても参加をしていただけないという人に対しましては、それはこういうこともあり得るということを皆さん方に御理解をいただかなければならないというふうに思っております。

山口(富)委員 話をすりかえちゃだめですよ。私が言っているのは、国民に対しては、財産調査まで含めて、強制徴収をやる。私たちが言っている保険料の空洞化の問題というのは、納めていない方の多くは保険料が高過ぎるという意見を持っているわけですから、そこへの手当てをやりながら空洞化を防ごうじゃないか、年金の支え手をふやそうじゃないか、そういう提案であって、別に強制徴収をやってくれというようなことを一回も言ったことはありませんよ。

 私がきょう聞いたのは、国民の皆さんにはそういう対応をしながら、閣僚の場合はうっかりミスで済ましちゃう、この落差を国民の皆さんにどう説明するのか、こう聞いているんです。明確に答えていただきたい。

坂口国務大臣 国民の皆さん方にも、二年以上前のことは、申し上げてもそれはもう入れないんですから、それを申し上げているわけではありません。最近の問題について、お支払いをいただいていない皆さん方に対しては、ぜひお支払いをいただきたいということを申し上げているわけであります。閣僚に対しましても、もし払っていない人があるならば、それはどうしても払っていただかなければならないということを申し上げているわけです。そこに格差はないというふうに思っております。

山口(富)委員 私は、今回のことを通じまして、国民の皆さんの公的年金制度に対する信頼というのはかなり揺らいだと思います。先ほど大臣は、私のことを信頼しているというふうに言われましたけれども、国民の側から見たら、今の政府のやり方というのは、とても信頼に足るものじゃないと思うんです。一体、どうやってこの公的年金制度への信頼というものを回復していくおつもりなんですか。

坂口国務大臣 これから、今回改正をいたします年金制度について十分な御議論をいただき、そしてその内容を御理解いただくという以外にないわけであります。そしてまた、御自身の老後だけの問題ではなくて、これは世代間の助け合いであることを皆さん方に御理解をいただく以外にないわけでありますから、そこは粘り強くやっていくということであります。それ以外に方法はありません。

山口(富)委員 今、大臣から、十分な議論をやろうということですから、これからも引き続き十分な議論をやらせていただきたいと思います。

 さて、私は、この間、わずかな審議時間でしたけれども、今度の政府提出の年金法案についてはかなり重大な問題点が明らかになってきたと、このように考えております。

 第一は、年金の保険料の引き上げの問題なんですけれども、これは、とにかく一年の間も全く置かずにぐうっと十数年上がっていきますから、これが未加入者や未納者を増大させて年金の空洞化に拍車をかける、これは国民年金でも厚生年金でもやはりそういう事態が起こるということを指摘しました。

 先日、参考人質疑に出席された高山憲之さん、一橋大教授ですけれども、こういうふうにおっしゃっていました。企業は厳しいリストラを強行せざるを得なくなり、若者が労働力市場から締め出される、手取り所得は伸び悩み、消費支出も低迷し、経済成長が阻害されると。だから、こういうやり方をとると、単に年金制度を壊すだけじゃなくて、日本の経済の土台にも食い込むような被害を及ぼすというのが、参考人の指摘でした。

 それから二点目に、私、この間の質疑で明らかになったと思っておりますのは、給付水準の問題で、これを一律、とにかく水準としては一五%下げていくわけですから、これはやはり大きな打撃になると思います。

 私は、坂口大臣に数字を、図表化したものも示しまして、これは大変参考になるという答弁もあったんですけれども、もう現実には無年金者それから低額年金者が広がっているわけですから、その人たちのところにまで、まあ無年金者の場合はそれ以前の問題ですが、給付水準を引き下げていく、こういうことが行われましたら、やはり、憲法二十五条が定める生存権を壊すような方向に働かざるを得ない、こういうふうに指摘しました。

 そして、三つ目に、財源の問題では、消費税の増税という問題、これは絶対やるべきじゃないということも厳しく指摘してきたところです。私たちは、財源の問題でも、歳入歳出の改革を含めてきちんと提案しております。

 それで、私はこれまでの質疑を踏まえまして坂口大臣にお尋ねしておきたいんですが、今回の政府案について、百年安心の年金……(発言する者あり)委員長、静かにさせてください。

衛藤委員長 御静粛に願います。

山口(富)委員 今度の政府案について、百年安心の年金改革、そういう宣伝が行われているようですけれども、先日の参考人質疑でも、とうとうだれ一人として政府案で安心だという発言は全くありませんでした。

 坂口大臣に率直にお尋ねしたいんですが、今でもあなたはこの政府提出の案について、これは百年の安心の年金改革案なんだ、そういう認識なんですか。

坂口国務大臣 今までの制度、今までの年金改革は五年ごとの改革をいたしてまいりまして、そんなに長い先のことまで計算をしておりませんでした。しかし、今回は、五十年、百年先まで見据えながらどうしていくか、これからの人口動態の変化、あるいはまた経済の問題も検討をしながら、その中でどこまでできるかということを検討したものでございまして、そうした意味では、五十年、百年先まで私たちは見据えた今回の案だというふうに自覚をいたしております。

山口(富)委員 その問題はこの間、参考人質疑で大問題になったんです。

 参考人の方がどういうことをおっしゃられたのか。一人の方は、到底、科学的根拠に基づいた推計と言えるかどうか、考えられない。もう一人の方は、人間の将来予知能力は極めて限られている、三十年先でさえ、あるいは二十年先でさえ正確に予想できるなんということはありません、政府側の言うのは政治的なうたい文句なんだ、これがこの方の結論でした。私も全く同感なんです。

 私が坂口大臣にこれは安心かと聞きましたら、結局それに答えずに、制度の設計としてそのぐらいのスパンで考えているということだけでしたよ。しかも、私は、今与党の皆さんの足元からもこの安心論というのは崩れている、崩れ始めているというふうに思うんです。

 ここに資料を持ってまいりました。皆さんの国会での事務所にもきっとファクスで入っているんじゃないかと思うんですが、財務大臣をやられていた塩川正十郎さんが送ってこられた、四月一日に記者発表したということですけれども、「年金法案の「附則」で制度見直しの確約を!」というものです。ここには自民党の国会議員も名を連ねております。何と言っているのか。「年金改革法案の国会審議が今日から始まりました。ただ、現在の内容には、本格的な制度見直しは含まれておらず、国民年金や厚生年金の空洞化、世代間の不公平などの問題を解決できません。したがって、国民の年金不信もなくなりません。」

 一体安心がどこにあるんですか。与党の側から安心がないと言っているようなものじゃないですか。

坂口国務大臣 それは人それぞれの意見がございます。これはもう年金というのは百人百色、それぞれの意見があるんですね。それは各党とも私はあると思いますよ。だけれども、それは各党ともいろいろありますけれども、そこをまとめていかなきゃならないわけであります。民主党さんも本当に私はよくまとめられたと思うんですね。これは、私は民主党さんの中もいろいろな意見があるというふうに思っております。だから、それは、塩川さんは塩川さんとしての御意見をお持ちになっていることもあるだろうと思うんです。

 しかし、今回この年金制度をこういうふうに出したということは、それは何も手をこまねいて見ておればこういうふうになっていきますということを言っているわけではなくて、それが実現できるような政策をしていかなければならないという政策目標を、我々はそこを自覚するということがもう一方であるわけであります。あわせてやっていかなければそれは達成できるものでないことは事実であります。

 だから、今回出しましたこの年金制度が確立をしていきますような政策展開をやっていきますということを、これは一つは政府が国民の皆さん方にお約束を申し上げて、これからやはりやっていくということの決意表明でもあるというふうに私は思っております。

山口(富)委員 全く明快な答弁じゃありません。国民の立場からいって、年金の保険料の値上げの問題や給付水準の引き下げの問題が、これは長い期間でそれが起こってくるんですから、これは参考人質疑でも、いろいろな方々の立場から述べられましたけれども、もう間違いなく国民生活や経済活動に打撃を与えると言うんです。

 その中で問題になりましたのは、例えば国民年金の未納率の問題でも、改善策がこの法案には全く盛り込まれていない、それから、労働団体からは、年金の支え手の問題であるこの不安定雇用の問題、これを促進する方向で働くということは、結局、年金を壊しちゃうんだ、制度を、そういう発言もありました。

 私はきょうの大臣の答弁、冒頭から、大体国会での答弁とは何かというところから話を始めましたけれども、これはやはり国民に対して単なる政策決定にとどまらない、生活がかかっているわけですから。そうである以上、現実に基づいて、実態に基づいてきちんとした質疑をやるべきだ。そして、現状の無年金者や低年金者の問題を解決するためには、消費税に頼らずに最低保障年金の制度をつくる、私たちはこういう提案をしておりますが、そういう方向での打開を図りたい、そのことを申し上げて、午前の私の質問を終わります。

衛藤委員長 阿部知子君。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 私は本日の質問の冒頭に、まず坂口大臣に、先ほど、年金問題の考え方は百人百色だ、省庁間によっても差があるかもしれない、例えば経済産業省が、もしも保険料が上がった場合に百万人近い人の失業が起こるかもしれないという見解を述べることや、あるいは塩川前財務大臣が、税制ともうちょっときっちり連動していないと、この先行きというものが保証されないのではないかという御意見を出されることに対しても、坂口大臣は百人百色だという御意見でありました。

 では、国会で審議していくために最低限統一しておくべき認識とは何かという原点に立ち返って、一問目を伺いたいと思います。

 非常に簡単なことです。坂口大臣は、いわゆる国民皆年金、だれもが自分がこの国で老いたりあるいは障害を持ったりしたときにきちんと保障されるという意味での国民皆年金ということを共通認識に持たれる、百人百色ではなくて、百人のおのおのがそれを共通認識にしてやっていくというお考えは、まず冒頭、お持ちでしょうか。

坂口国務大臣 全員が年金制度の中に入って、そして、自分たちが年金制度を支えていく、そういう思いにみんながなっていただけるという案が一番望ましいわけでありまして、そういう意味では、私は全員が参加のできる年金でなければならない、そういうふうに思っております。

阿部委員 そこで、この間、不払い問題が発覚した三閣僚問題。

 例えば中川昭一経済産業大臣は、御自身の国民年金未納は、一方で議員年金等々がおありであることと錯覚されたか、あとは、麻生大臣は、もともと麻生セメントの経営者であり、厚生年金をお持ちであったりした時期があって、そのことも御自身の意識の中におありであった、あるいは石破防衛庁長官は、共済年金に医療保険などと一緒で加入するのではないかと思われたと。

 実はこれは、一方では勘違い、あるいは十分に熟知していなかった、そして、そのまま提案者になったという、大臣の資質を問うものであると同時に、逆に、制度が乱立しているゆえに逃げ道、抜け道、そうしたことがあるという現実として考えてみるべきではないかと思いますが、大臣はいかがですか。

坂口国務大臣 そういう意味で、乱立をしていると申しますか、いろいろの年金制度があったことは事実でございまして、かなり集約されてきたことも事実でございます。

 あと、先ほども議論に出ましたけれども、共済年金をどう早く厚生年金と一元化していくか。今回、財政的な面におきましてこれは一元化の方向に動き出しましたけれども、しかし、それだけではなくて、本格的に一元化をしていかなければならない。私立学校の問題もございます。こうした問題を一つにしていく。それとあわせて、国民年金との関係をどうするか。ここは、先ほどから議論になっておりますし、意見の分かれるところでございますが、私は、自営業者の皆さん方の生き方というものと、そして、サラリーマンの生き方というものとの間にはいろいろの点で違いがある。それを、制度さえ一つにすればそれは済むであろうか。そこはよくよく考えていかないと自営業者の皆さん方に大変な負担をかけることになってしまうのではないかということを、私は私の意見を申し上げたわけであります。

 そうした問題はございますけれども、いわゆる被用者保険につきましては、一元化の方向に進んでまいりましたし、これからも進めていかなければならない、そういうふうに思っております。

阿部委員 今三野党がほぼそろって提案しておりますのは、国民年金加入者も含めて一元化という方向をとってはいかがかという案でございます。それは、本当にこのたび明らかになりましたが、議員年金のような恵まれた年金があれば、国民年金未加入状態も全く意識しないで二十数年、二十年近く中川大臣がおられたということにもあらわれているかと思います。

 しかし、私がきょうこの場で指摘したいのは、実はそのこと以上に深刻な現実ということがあると思います。私は、この不払い三兄弟閣僚問題は、本当に国民から見れば唖然としますし、国会でこんなことが論議されているということを恐らく多くの国民は嘆いて、本当にまた政治不信が拡大した、年金不信が拡大したと思いますが、実はそれ以上に、本当に今絶対に論じておかなきゃいけない問題があるように思います。

 というのは、冒頭に大臣にお伺いした、国民皆年金を維持するおつもりがおありですかどうですかという一問にかかわってまいりますが、実は、今、所得のそれなりに裕福な方は、国民年金というものに掛金を納めず、私的年金の方が、もう自分はそれでやっていけるからいいやという潮流が一方で生じております。それと同時に、私がこの間一貫して質問してまいりました国民年金における未加入状態あるいは未納状態は、こうした恵まれた、各大臣のような、経済力もあり地位もあり、そうして、忘れていましたと言えるような人たちの問題ではなくて、もっと深刻な実態が、今、日本の社会に広がっている。

 そのことに対して、このたび厚生省が出された改正案が、あるいは今回の提案が、例えば徴収を強化するとか、これから四段階に、おのおのの納められないと言っている方たちの収入を区分けして細やかに徴収していく、実はこの二つくらいしかおっしゃっておられないのです。私は、それで解決するような事態なのかどうかということを、この際、きょうはしっかりとやらせていただきたいと思います。

 きょうの委員会では、冒頭藤田委員の方から、いわゆる保険料の申請免除において、半額免除それから全額免除という二段階免除がございましたときに、半額免除を導入したのですが実際には未納者がふえてしまった問題について、年金局長に質疑がございました。繰り返しになりますからその御答弁は私の方から紹介させていただきますが、ちょうど徴収制度が市町村から社会保険庁に移って、なかなか徴収がうまく連動しなかったんだということも挙げられておりました。果たして、それだけであるのか否かということも私はきょう問題にしたい。考え方が違うんじゃないかと言いたいのです。

 そこで、資料の一枚目、これはいわゆる平成十四年度に実施された半額免除制度の導入の結果でございます。

 上にまとめてございますが、半額免除制度の導入によって申請の全額免除だった方、二百七十七万人が確かに全額免除者は百四十四万人に減りましたと。ではその人たちが納入してくれたのというと、おっとどっこい未納者になってしまったというのがこの図でございます。いわゆる全額免除、半額免除、二段階、細やかにとやった結果未納者をふやしたというのが確認点でございます。

 次に、今度の四段階免除の図がございます。一ページあけていただきたいと思います。

 ここには、四分の三免除、半額免除、四分の一免除、免除なしと、四段階に今度は区分けいたしましょうという厚生省案がございます。では、こうした提案をなさるからには、おのおのどのくらいの人数の方がここに当てはまるのか。果たしてこれで、未納者は、あるいは未加入者はなくなるのかということについて、実際にどんな見通しと数値をお持ちなのか。まず、年金局長にお願いいたします。

吉武政府参考人 この先生のきょうの資料でございますが、四段階免除、多段階免除を導入しようということでございます。

 それで、現状で申し上げますと、全額免除の対象の方、御夫婦で子供さんがお二人の世帯、所得で申し上げますと百六十四万でございます。これは、サラリーマンと比較していただくために、給与所得控除をこれに乗せますと二百六十万でございます。それから、半額免除の対象の方は、所得で二百八十五万、給与所得ベース、サラリーマンの収入と比較しますと四百二十四万でございます。

 そういう意味で、実は、この免除対象基準というのは非常に厳しいわけではございませんで、全額免除の対象になる方が大体二割弱だというふうに見ています、所得で申し上げますと。それから、半額免除の方が一割。したがいまして、三割ぐらいの方はこの対象になり得るということになります。ただ、現実に、全額免除の所得の幅におられても、免除を申請されずに、自分は保険料を納めるという方が四割おられます。それから、半額免除の方で申し上げますと、半額免除が導入されてまだ時間が余りたっておりませんので、半額免除を活用している方はまだ少ないという状況でございます。

 私どもは、ここにございますように、四段階免除を導入します一番基本的な考え方は、その下をごらんいただきますと、国庫負担の二分の一が実現をいたしますと、今まで全額免除の方は、給付は基礎年金の三分の一でございましたが、これがまず二分の一になってまいります。それから、半額免除の方で申し上げますと、四分の三になってまいります。それから、四分の一免除の方は八分の七という形になってまいります。しかも、その免除制度というのは、十年間追納が可能だということでございますので、自営業の方で所得に非常に変動がありましたときに、後追加して保険料を納めていただければ満額の基礎年金という可能性がございます。

 現実の実態で申し上げましても、免除期間が五年以上の方は、今の年金受給者の中では五%でございます。したがいまして、非常に免除の状態が多いというわけではございませんで、私どもはむしろ、四段階免除を導入したいというふうに思っておりますのは、自営業の方の事業なり家計の収入が非常に変動がある中で、その中で選択をしていただいて、できるだけ満額の年金に結びつくという形で考えております。

 具体的にはこれは政令で定めてまいりますが、今申し上げました、大体二割、一割ということを基本にいたしまして、四分の三免除というのは今の半額免除の中でございますので、基本的にはその三割の内数というふうになってまいります。四分の一の免除は、その三割から、今のところさらにふえるという状態でございますが、これは先ほど申し上げました、相当の利点もございますので、所得の関係で、具体的には法律に基づきまして政令で定めたいというふうに考えております。

阿部委員 そのような御答弁でしたらば、次のページをあけていただきたいと思います。

 これは第一号被保険者における就業状況別世帯所得の状況という図でございます。これも今回社会保険庁にお願いして初めて出していただきました。

 このような表を出しますのは、私と大臣が論議するときに、一号被保険者は自営業をモデルとしていると大臣がいつもおっしゃいますので、私は、その比率は、現在、自営業御本人一八%、家族で一〇%で、二八%内外で、実はここに書いてあるような常用雇用だけれども第一号被保険者にいる、臨時、パートで第一号被保険者にいる、無職で第一号被保険者にいる、そういう人の方がマジョリティーなんだということを一つは示したいのと、その人たちの所得把握をどのようにしているかという図でございます。

 ここにお示しいたしました大体二百万円未満、これは先ほどの局長の御答弁だと半額免除になる方たちと見ていただいていいと思いますが、ここだけでも、半額免除の方だけでも大体この図の三分の一、全体の三分の一が半額免除、そして、さっきの四分の三免除まで含めれば半分くらいになるんだと思います。

 では、国民年金というのは、一律一万三千三百円の定額で、その方の所得に関係なく、たとえ逆進性があろうとも所得に関係なく取る、もともとそういう考え方ではなかったのでしょうか、坂口大臣にお願いします。

坂口国務大臣 この表は、前回でございましたか、私も初めて拝見したわけでございます。阿部議員のところには届いておりますけれども、私のところには届いておりませんで、初めて私は見たわけでございますが、決して嫌みを言っておるわけではございません。

 こういう内容、さまざまな方が中におみえになるということは、この表を拝見しますとよくわかります。

 御指摘のように、国民年金というのは、現在で一万三千三百円という値で一律にしてあって、そしてそこに、不可能な皆さん方につきましては、先ほどから出ておりますように、半額とか、あるいはまた四分の一、四分の三というようなのを今回は導入をしようということになっているわけでございます。

 いわゆる所得の高い人から見ると、この国民年金制度というのは非常に年金の額が低いということになると思いますし、今度はまた、所得の少ない人から見れば、一万三千三百円を払うのがなかなかつらいということになるんだろうというふうに思います。

 そこはいろいろ立場によって違いますけれども、そこを一定の一万三千三百円という、現在でいいますと、そこに線を設けて、そして一律にお願いをしている。額としてはそんなに高い額ではないというふうに私は思いますけれども、しかし、低所得者の皆さん方からしますと、これは高いということもあり得る、これは率直に私も認めるところでございます。

阿部委員 大臣に前回お示しした図とまたこれは違うんです。また保険庁にお願いして、新たなんです。実は、こういう所得分布が出るのは初めてなんだと思うんです。

 私がきょう言いたいのは、所得に比例した年金方式でいいのなら、今私どもも含めて野党が言っている所得比例を考えてくれまいかというのが一つ。それから、基礎年金部分、皆年金にするのであれば、現在のように制度が乱立していてわかりづらいということも含めて、逆にどのくらいの額あれば暮らしが成り立つかという最低ラインをちゃんと国は明示して、今回の改正案で一番私が懸念いたしますのは、現状の基礎年金部分も一五%下がってしまうということです。これはぎりぎり、かつかつの人も窮地に追い込むという意味で、強く――企業負担の問題も私はこれまで随分取り上げてまいりました。ただ、時間等の制約で、せめて国民年金の問題だけでも明らかにしようとした場合に、何度も言いますが、この図を見ていただければわかるように、左側三分の一が半額免除、そして四分の三免除までいけば半分、だったら所得比例じゃないの。所得比例で考えて、その逆進性を高めない考え方をとらないと、もう第一号の国民の年金と言われる部分が成り立たなくなっているんだよということを言いたいわけです。大臣はこの点はいかがでしょうか。もちろん減免はいいこととある意味思います。しかし、それは実態を見て、そうせざるを得ないのであれば、制度の骨格から立て直さないといけないのではないか、いかがでしょうか。

 ごめんなさい、私はこれで最後の質問なので、もし私の事実認識が誤りであれば申しわけありませんが、そうでなければ大臣にお願いします。

坂口国務大臣 社民党の方で今おつくりになっております案が、基礎年金部分というのを、いわゆる最低保障年金でしょうか、基礎年金に当たるんでしょうか、ちょっとよくわかりませんけれども、そこにどのぐらいな額をおとりになっているのか、私はお聞きしたことございませんので、よくわかりません。

 いずれにいたしましても、現在の基礎年金の額のところ、これは確かにこれで十分ではございませんけれども、いわゆる一号被保険者に入っておみえになる高齢者の皆さん方の老後の消費生活を拝見いたしましても、決して年金の額におさまっているということはないわけでありまして、それ以外にもかなり御用意をいただいているということがその中からうかがえるわけでございます。

 したがって、私は、いわゆる自営業や、それからここに挙げられておりますような御家族の中に、可能な人と可能でない人とはあると思いますけれども、可能な皆さん方はそれなりに老後の御用意をなすっているというふうに思います。もし、この中で、そういうことができ得ない皆さん方に対しましては、これは福祉の世界の中でどうしていくかということを考えるということだろうというふうに考えております。

阿部委員 この表からわかることは、大臣がおっしゃる可能でない人が一千万人規模で生じてしまうということです。年収二百万、もちろんこれは控除後ですが、そういう方たちは将来半額免除で、先ほど局長はもう五年くらいで抜けるんだとおっしゃいましたが、繰り返しいろいろな方がこの層に入ってきたときに、一千万人規模の生活保護が生じてしまいます、その考えでいくと。そのことをどうしても阻止しなければ我が国のいろいろな福祉政策も社会保障政策も成り立たないという認識で、本当にこれからの基礎年金部分、所得比例部分の論議をさらに進めていきたいと思いますので、くれぐれも強行採決などないようにお願い申し上げて、私の質問を終わります。

衛藤委員長 午後一時三十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時五十九分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時三十二分開議

衛藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 再開に先立ちまして、民主党・無所属クラブ、日本共産党、社会民主党・市民連合所属委員に対し、事務局をして御出席を要請いたさせましたが、御出席が得られません。

 再度理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。

 速記をとめてください。

    〔速記中止〕

衛藤委員長 速記を起こしてください。

 理事をして再度御出席を要請いたさせましたが、民主党・無所属クラブ、社会民主党・市民連合所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。

 これより内閣総理大臣出席のもと質疑を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鴨下一郎君。

鴨下委員 自由民主党の鴨下一郎でございます。

 総理そして大臣、大変お疲れさまでございます。

 このような大変不正常な中で、国民の注視する年金問題を審議しなければいけない、まことに残念でございます。今から、いよいよ審議も大詰めでございます。総理、わざわざおいでいただいて、この中で、私たちは与党として立派な法案をつくり上げていく、このために、大臣そして総理にお話を伺いたい、かように考えている次第でございます。

 年金法案の改革案につきましては、これは四月の二日の委員会で提案理由説明がございました。それ以来、精力的に審議が行われて、本日も含めますと九日間、そしておおむね三十時間の審議に及びました。この間、参考人も来てもらいました。それから、多少、野党、与党の山あり谷ありのことはございましたけれども、政府案だけではなく民主党案についても私たちは審議をさせていただいたわけでございまして、そういう意味では、今までになく、言ってみれば民主党案そして政府案、こういうような形で議論ができたということは、ある意味で画期的ではあると思います。

 ただ、残念なことに、その制度論については、お互いにすれ違うところもあるし、相入れないところもありましたが、ただ、この年金というのは、それこそ国民が注視して、なおかつ三千万人の給付者、そして七千万人の保険を納めている方々が、それこそ自分のこととして、いつもいつも心配をしてこの審議を見守っているわけでございますから、きょう、午前中には民主党も出席して、それこそ制度論について政府に対してのさまざまな建設的な提案もあったわけであります。こういうようなことを国会の審議の中でやる、これがまさに言論の府として国会の役目なんだろうと思いますし、国民の負託を受けてきた民主党の議員にもそれをぜひ実行してもらいたい、このように思う次第でございます。

 さて、それでは、いよいよ審議も大詰めでございますので、私は、その大詰めに従ってこれまでの審議を振り返って、基本的な論点について、せっかく総理もお出ましでありますので、政府の姿勢さらには考えを確認してまいりたい、このように思います。

 まずは、保険料財源の給付以外の使用についての話でありますが、いろいろと議論の中で、年金の保険料が本来の給付以外に使われていることが残念ながら明らかになりました。特に、今回は保険料の値上げをお願いするわけでありますので、財政が窮迫している中で、そういう意味でのむだは絶対に許すことはできないわけでありまして、与党でも、そして自民党の中で、今、衛藤委員長を中心にいろいろと議論しまして、それこそグリーンピアや年金福祉施設等の整理は断固やる、こういうようなことを決めているわけであります。

 政府としても、今後、保険料を給付以外に使わない、このことについてどう改革を推し進めていくのか、これはまず大臣にお伺いをいたしたいと思います。

坂口国務大臣 グリーンピアの問題を初めといたしまして、年金施設に対するさまざまな御意見をちょうだいいたしました。

 今も鴨下議員が御指摘になりましたとおり、今後、非常に厳しい財政の中で国民の皆さん方にも御負担をいただかなければならないわけでございますから、この福祉施設なるものにつきましては例外なく整理をし、そしてその見直しを行うということを断行したいと考えているところでございます。

 いろいろとまた御指導をいただければ幸いでございます。

鴨下委員 次に、国民年金の未納問題でございます。

 平成十四年度の国民年金の保険料納付率は、前年度から八%低下した、こういうようなことで六二・八%、こういうようなことであります。

 その原因の一つには、これは十四年度の徴収につきまして市町村から国に戻された、こういう事務処理の変更が相当な影響があると思いますけれども、国民年金に対する言ってみればPR不足、それから徴収の方法について甘さがあったといえば、そのことについては我々は甘んじてその御批判に耐えなければいけないわけであります。

 また、先週には、一部の大臣が国民年金の未納だった、こういうようなことでありましたけれども、そのことについては大変残念には思いますが、国会議員の責任の重さ、それから大臣の重さにかんがみて、これからみずから気を引き締めて、そして率先して国民年金の納付というようなことについてはぜひ御尽力をいただきたい、こういうふうに思っているところであります。

 ただ、それだけではなく、こうした問題には、やはり制度の運用やそれから適用のあり方、こういうようなことについても私たちはいろいろと考えなければいけないところもあるんだろうというふうに思いますが、この国民年金の保険料の徴収について、大臣、一層言ってみれば積極的にお取り組みいただけるかどうか、このことについて御答弁をいただきたいと思います。

坂口国務大臣 平成十四年から国におきまして徴収を行うということになった、その十四年から非常に落ち込んだということは、大変私も責任を感じているわけでございます。どういたしましてもここは、今までどおりの、あるいはそれ以上の加入者を確保しなければいけないというふうに思っております。

 理由はさまざまだというふうに思います。いわゆる所得の多い人にもございますし、所得の少ない人にもございます。所得の少ない皆さん方に対しましては、それなりの段階的な減額措置もいたしまして払っていただきやすい体制を整えていく、そしてまた、支払いのしていただきやすいような体制もつくり上げていくといったこともやらなければいけませんし、ましてや所得の多い皆さん方に対しましては、ぜひとも御参加をいただくように、この年金制度は自分の老後のみならず、これはお互いの、相互扶助の精神の上に成り立っていることをひとつ御理解いただいて、御参加いただくということにしなければいけないというふうに思っております。

 制度上の問題もございましょうし、運営上の問題もあろうかというふうに思いますが、今まで以上に、ひとつ全体に見直しを行いまして、払っていただきやすいような環境を整えるということがまずやらなければならない仕事だというふうに思っている次第でございまして、努力をさせていただくことをここにお誓い申し上げたいと思います。

鴨下委員 その問題に関しまして、きょうの新聞にも、言ってみれば納付を怠った期間が二年でおしまいになるというのではなく、少しさかのぼって納める期間を長くできたらどうか、こういう意味で、追納ができる範囲を二年から少し引き延ばしたらどうかというような議論がありますけれども、このことについて、もし大臣、きょう何らかのコメントをいただければ幸いであります。

坂口国務大臣 ここは、御指摘いただくのはごもっともな点があるというふうに思っております。したがいまして、ここは少し見直しをさせていただいて、まあ、少なくとも五年ぐらいはさかのぼってお支払いをいただけるようにしないと、他の制度との整合性もとれないというふうに思いますので、そこはしっかり検討し直しを行いたいというふうに思います。

鴨下委員 引き続き、給付と負担についてのお話を伺います。

 今回は、厚生年金の保険料が引き上げられる、こういうようなことでございますが、まず、保険料がどこまで引き上げられるかわからない、こういうような不安が今まであったわけでありまして、厚生労働省は、私はこの点については、年金に対して国民の皆さんに訴えていくのが、多少ミスリードの部分があったんじゃないかと思うんです。五年ごとに再計算をして、その都度ちょっとずつ上がったり、給付がちょっとカットになったり、そうしますと、五年ごとに一体いつまでそういうことが行われていくのかというような、先行きが見えないということに対して、言ってみれば、国民は非常に不安に思ったんだろうと思います。

 ですから、今回は私は、この制度改革というのは抜本改革だと思っているんです。それは、国民に、いずれこうなりますよという将来の最終的な姿をお示ししたという意味では、非常に意義が深いだろうというふうに思います。

 ただ、やはり厚生年金の保険料等を引き上げていくことによる、例えば経済に対する影響だとか、それから雇用に対する影響だとか、こういうようなことについては、経済団体の皆さん、それから労働組合の皆さん、そして、それこそ一般の国民の皆さん、いろいろな思いで今回の制度改正を見守っているというふうに思いますが、大臣、ぜひ、このことにつきまして、国民が安心してこの制度の中で年金を、給付を受けたり、保険料を払っていくことに安心感が出るように、コメントをいただきたいというふうに思います。

坂口国務大臣 今回の案をつくりますときにいろいろの議論をいたしました、その結果として、五年ごとに見直しをするということによって皆さん方が非常な不信を抱くというようなことが今後あってはならない、もう少し長いスパンで将来を見て、そして、お願いするところはお願いをしなければならないということになりました。

 そうした中で、負担につきましては、これは、少子高齢社会に対応していくわけでございますので、一八・三〇%まで、十四年かかってでございますけれども、徐々に上げていかざるを得ません。これはお願いをしなきゃならない。一方におきまして、年金額については、これは、現在の五九%という平均の値に対しまして五〇・二%まで、これも徐々にではございますけれども、引き下げを行わなければならない。負担をしていただきます方も少し少な目に、そして今度は、給付を受けていただきます方も少し小ぶりにといったことで、両方をお願いしなければならないことになったわけであります。

 これは、お願いをする側といたしましては、まことにつらいことでございます。しかし、現在の少子高齢社会の中で進んでいきます以上、いつかはそれが訪れるわけでございまして、その将来を見据えて、本当のことを申し上げて御理解をいただくというのが、今の政治に課せられた任務ではないかというのが我々の考え方でございまして、皆さんにも御賛同をいただいたわけでございます。

 今後、そのことが経済に対してどう影響をするか。一八・三〇に、十四年かけてではありますけれども上げていきますときに、そのことが経済にどう影響を与えるかといったこともありますので、そうしたことにも十分目を向けながら、この年金の制度だけではなくて、年金以外の政策につきましても、ひとつ、さまざまな御意見を申し上げて、そしてさまざまな政策を立案させていただいて、これは一緒に考えていかなければならないことだ、かように考えている次第でございます。

鴨下委員 今、大臣が、年金に限らず、介護だとか、それから高齢者医療だとか、あらゆる社会保障全体のバランスを考えながら年金も考えなければいけない、まことにそのとおりだろうというふうに思います。年金についても、御高齢になって、いわば介護に厚くサービスを受けたい方は多少年金についてはいろいろと調整をさせていただくとか、ある意味でこういう総合的なバランスのある制度というのをこれから私たちは用意していかなければいけないのかなというふうに思っているわけであります。

 総理、せっかくおいででありますので、一問伺います。

 せんだって私、たまたまある老人ホームの方とお話をしていたんですが、その中で、その老人ホームで亡くなった方のお骨が百八十柱保管をしてあるということなんですね。私は驚きまして、それはどうしたんですかと言ったら、いや、遺族がお骨を持っていかないんだ、そして貯金通帳だけ持っていってしまうんだ、こういうようなことを聞いて、私はショックを受けたんです。

 そういう意味で、やはりお年寄りが安心して最後を過ごしていけるようにするためには、これは、介護、そして年金、こういうものを単純に分離するのではなく、きちんとした総合的な判断で、言ってみれば、皆さんが安心して老後といいますか高齢社会を過ごせる、こういうような仕組みをもう一度我々は年金審議の後には考えていかなければいけないんだろう、こういうふうに考えているわけでありますけれども、せんだって新聞で仄聞するところでは、総理がそういうようなお考えをお持ちで、社会保障全体についての協議会をつくられる、こういうような話を、報道でありますけれども、聞いたんです。

 そういうようなことを含めまして、年金、その次には、明年は介護の問題もございます。さらには高齢者医療も取り組まなければいけません。そして税制の総合的、抜本的な改革もやらなければいけない。こういう中で、ぜひ総理、社会保障全体のバランスをとるような仕組みをお考えいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

小泉内閣総理大臣 社会保障制度というのは、年金だけではありません。介護、医療、この基本であります社会保障について、経団連の会長の奥田さん、連合の会長笹森さんも、先日官邸にお越しになりまして、そのようなお話をいたしました。できれば多くの国民の声を聞いてくれるような場を設けたらどうかというような話もいただきました。

 年金も大事、介護も大事、医療も大事。いずれも、給付は多ければ多いほどいい、負担は軽い方がいいという多くの国民がございますが、やはり、給付を受けるためにはどの程度負担が必要か、また、だれが負担するのかという問題もありますから、この給付と負担も含めた社会保障全体を協議する場を設けたらどうかというお話でありますので、私は、それも必要だと思っております。

 この年金法案が成立した後にでも、皆さんと胸襟を開いて、率直に、社会保障全体の姿等、あり方等、考える場を設けてもいいのではないかと政府としても考えております。

鴨下委員 時間ですから終わりますが、民主党の皆さんもおいでいただいたようでありますので、ぜひ、そういう意味では、正常な状態で採決が行われますようにお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

衛藤委員長 次に、福島豊君。

福島委員 公明党の福島豊でございます。

 本日は、総理大臣に御出席をいただきまして、御礼を申し上げる次第でございます。

 また、総理として四年目を迎えられましたことにお喜びを申し上げる次第であります。これからもますます頑張っていただきたいと思っております。

 この年金制度改革法案の審議も三十時間を過ぎ、大詰めを今迎えようといたしております。本日、私は、この法案の審議を振り返りまして、その間さまざまに指摘されましたことを踏まえて、総括的に質問いたしたいと思っております。もちろん、民主党の皆様からいただきましたさまざまな御指摘についても、本日、改めて私からも聞かせていただきたいと思っております。

 今回の年金制度改革案の議論におきましては、民主党がいわゆる対案を出されて、抜本的な改革ということが大変大きな論点となったわけでございます。しかしながら、現在求められている抜本的な改革、抜本改革とは一体何なのかということについては、終始議論のすれ違いが続いたのではないかと私は思っております。この点については、まことに残念に思っております。

 私は、今回の改革で最も大切な要素は、少子高齢化の進行に対してどのように対応していくのか、給付と負担をどのように調整して安定した財政運営を図っていくのか。

 これは政府の案では、保険料の上限を固定し、そしてマクロ経済スライドによって自動的に給付を調整していくという仕組みを導入したわけでありますが、ここのところが、少子高齢化に対応する仕組みとしては最も大切な点であるというふうに思っております。そしてその中で、国民にとっては、マクロ経済スライドと言われてもわかりませんので、負担と給付が一体どうなるのか、ここのところが一番大切であります。その具体的な姿、将来像を明確に示し、理解を求めたことは、高く評価されるべきであると思っております。

 一方、民主党の提案は、その中核、少子高齢化社会に対する中核的な対応というのを、みなし確定拠出方式、いわゆるVDCでありますけれども、これを導入するということを提案したことではないかというふうに思っておりますが、大変残念でございますけれども、この点については十分な議論を展開していただくことができませんでした。一元化ということがより大きな論点として掲げられたわけでございますけれども、一元化は、決して、少子高齢化、人口構造の大きな変化に対応する議論とは重ならないわけであります。ここのところに、議論のすれ違いが起こった最大の理由があるのではないかと私は思っております。

 また、民主党の提案について一言だけ申し上げれば、本来、被用者年金制度の中で解消されるべきいわゆる過去債務の負担を、保険料の引き上げを回避するという一点から、国民に広く負担を求める消費税ですべて賄う、こういう主張をしたわけでございますけれども、公平性の観点からは到底理解されるものではない、私はそのように思っております。

 本日、総理が御出席でございます。総理に、まず初めに、今回の年金制度改革の最大の意義は何であったのか、この点を国民に対して訴えるという意味から、御発言を求めたいと思います。

小泉内閣総理大臣 高齢少子社会といいますが、ますます高齢者がふえていくにつれまして、では、若い人がそれを支えていけるような形でふえていくかというと、そうじゃないですね。今の人口構造を見ましても、かつての人生五十年から人生八十年、しかも百歳以上の方が既に二万人を超えるという状況。

 年金制度が出てきたときには、人生五十年で、八十歳なんというのは長生きの部類だった。しかし今、もう長生きの部類じゃなくて、平均寿命ですね。その当時、六十五歳から支給するということでありましたけれども、当時は出生率もかなり高くて、多いときで、戦後、年間二百七十万人ぐらい生まれたんじゃないでしょうか。しかし、最近は年間百二十万を切っていますね。となりますと、もう二十年先を見通せるわけです。現在生まれている方々を見れば、支える若い人、二十年間、もうこれ以上ふえないのはわかっているわけです、二十年先はともかく。そうなると、現在のような給付と負担の関係でもつかと考えますと、よほど税金を投入しないともたない。

 そういう点から、持続可能な制度にするためには、給付される側から見れば、給付は多い方がいいんですが、これはやはり負担する側の立場も考えなきゃいけないということで、給付と負担と税金をどこまで投入しようかという問題を考えないと、持続可能な制度にならない。五年ごとの見直しを、これから当分、将来にわたって、では上限はどの程度がいいか、負担の上限はどの程度がいいかということを考えて、五年後に見直すということではなくて、将来にわたって一つのモデル対象をつくりまして、給付の上限は五〇%程度、負担の上限は、厚生年金ですと一八%程度、そこで、基礎年金部分の負担は三分の一から二分の一に引き上げていこうということを示したわけであります。

 いずれにしても、年金というのは、お互い支え合っていくわけですから、給付される側も、我々の子供、孫の世代が保険料を負担してくれるから自分の給付は受けられるんだ、若い人たちも、いずれ年をとる、今は年金要らないよと思っていても、その世代になってみれば年金は欲しいという気持ちになってくるものだと思います。そういうことから、お互い、給付される側、負担する側、両者が支え合っていこうという精神のもとに、年金制度を持続可能なものにしていきたいというのが、今回の改正案の趣旨でございます。

 もとより、厚生年金、共済年金、国民年金、いろいろ制度が分かれております。こういう点についてもいろいろ議論のあるところは承知しておりますが、どのような制度になろうとも、給付と負担、そして税金投入、この三点は、どんな制度であっても考慮しなきゃならない重要な課題でありますけれども、今後とも、そういう点については、いろいろ話し合いの場があってもいいと思っております。

福島委員 どうもありがとうございました。

 先ほど総理から、年金制度改革のみならず、医療保険制度、そしてまた介護保険制度、こうした社会保障制度全般の見直しについて幅広く国民の意見を聞く、そういう場を政府として設けるということも必要ではないかという御発言がございました。現に、厚生労働省におきましては、明年の介護保険制度の見直しに向けて、具体的な検討が進んでいるわけであります。また、医療保険制度につきましても、社会保障審議会で検討を進めております。政府全体としてのこうした大きな流れの中に、厚生労働省としての取り組みもきちっとリンクしていく必要がある。

 そういう意味で、先ほどの総理大臣の発言を受けまして、厚生労働大臣として、社会保障制度改革全般の問題にどのように取り組んでいかれるのか、御見解をお聞きいたしたいと思います。

坂口国務大臣 いずれにいたしましても、社会保障全体を見て、そして国民の皆さん方にそれをどうお願いをするのかという総括的な見方というのが大事なんだろうというふうに思っております。

 これは総理から御答弁のあったとおりでございまして、年金、医療、介護、あるいはまたその他の、雇用保険等も含めてでございますが、国民の皆さん方に負担をしていただきますときには、それは一つの財布であり、一つの財布から出していただくわけでありますから、全体としての保険料というのは一体どれぐらいになるのか、そして国が税として負担するのはどれぐらいになるのか、それに対するそれぞれの対応いたします給付は一体どれだけになるのかといったことを総括的に明らかにしていく必要があるというふうに思っております。

 今までは、経済状態が非常に好ましい時期でございましたから、そういうことが余り言われなくてもこれで済んできたわけでございますけれども、これから先、それほど経済成長が大きいとは思えません。そうした中で、これからの負担というもののあり方について、ここで一遍整理をするということが大事な時期になってきているのではないか。社会保障全体として、そして税と保険料、双方から見て、どういう割り振りにし、何に税を使い、何に保険料を使うのかといったことについての議論というのが必要になってきたと考えているところでございます。

福島委員 今回の年金制度改革の議論におきましては、社会保険庁の業務の問題が繰り返し取り上げられたわけであります。年金制度本来の課題というよりも、むしろ、その業務のあり方がどうなっているんだ、本当に効率的にこれが行われているのか、いろいろな指摘がございました。その中で、例えば、現況届の事務の効率化ということについては、住民基本台帳ネットワークがありますので、こうした情報を活用しようという方向も示されたわけであります。

 福祉施設の処理の問題と並んで、社会保険庁の業務をいかに効率化するのか、そしてまたそのサービスをいかに高めていくのか、その徹底した見直しが必要であるというふうに私は思っております。今回の議論の中で、年金制度に対しての信頼がいろいろと損なわれた、こういう指摘もあるわけでございますけれども、その一つ一つの指摘は、その業務のあり方、これがどうなんだということにつながっているというふうに私は思っております。

 そういう意味で、指摘された一つ一つの課題にとどまらずに、棚卸し的に、包括的にその業務のあり方というものを見直すべきではないか。例えば、社会保険庁長官に民間人を据えるというようなのも一つの考え方ではないかと私は思っておりますけれども、そうした業務の見直しに向けてのお考えをお聞きいたしたいと思います。

坂口国務大臣 きょう午前中、内山議員からも御指摘をいただいたところでございまして、例えば、現在総括的に年金ならば年金を計算いたしておりますこの計算システムというのが、一体、現在の水準からいってどの程度のものなのか。御指摘ありましたように、本当はもっと機能の高いものに今はなっていて、もっと単純明快にこれは事が進むのかもしれない、けさお聞きをしながら、私も実感としてそう思った次第でございます。

 したがいまして、現在は、より多くの財源をかけて、そして大きな施設で、設備でやっておりますけれども、その必要性があるいはなくなってきているのかもしれない。これは、最近の進化、ITの、あるいはまた全体の進化というのは大変なものでございますから、そのことは我々も十分に入れて考え直していかねばならない。そして、年金のお金は年金に限定をするということでなければならない。あるいはまた、その中で使用いたしますさまざまな財源につきましても、本当に、整理をするものは整理をし、そして限定的に、そしてできるだけかからないようにしていくものはしていかなければならない。そうすることによって、人の配置にも大きく影響を及ぼしてくるというふうに思います。

 長官等のお話もありましたけれども、そうした民間の力というものもここにできるだけ導入をして、そうして、今までの体質をやはり変えていくという努力がなければならない、私も率直にそう思っている次第でございます。

福島委員 次に、この委員会での質疑の中では、保険料を毎年引き上げていくと雇用のあり方が変わってくるのではないか、正規雇用から非正規雇用に変わるのではないか、このような懸念が示されたわけであります。

 今回の年金制度改革案では、パート労働者に対しての厚生年金の適用拡大の問題については五年後の課題とされたわけであります。こうした保険料の引き上げに伴う雇用のあり方の変化に対しての懸念もあるわけでありますので、この五年後のパート労働者に対しての厚生年金保険適用の問題について、具体的にどのような検討をしていくのか。これは、年金制度のあり方だけでありませんで、雇用制度のあり方そのものについての議論も同時に必要であるというふうに思っております。これからの方向性についてお示しをいただきたいと思います。

坂口国務大臣 これは、御指摘のように、雇用と年金と双方から見ていかなければいけないというふうに思っております。

 パート労働者の皆さん方の問題につきましては、今改正におきましてもできれば少し改革をしたいというふうに思っておりましたけれども、パートで働いておみえになります皆さん方からも大変な反対がございました。もちろん、経営者からもございました。

 そうしたことを踏まえて、今回、やむを得ず見送りにさせていただいたわけでございますが、ここは、一度にやるということではなくて、やはり段階的に正規の雇用の皆さん方と同じレベルに引き上げていく、段階的にやっていくということが大事ではないかというふうに思っております。

 そうした段階的な体制をどういうふうにつくり上げていくかといったことをこれから決めながら、そして、できる限りパートの皆さん方も年金に加入をしていただけるような体制をつくり上げていくということが大事ではないかというふうに思いますし、それはまた、大きな意味では、日本の社会の経済状況をどう改革し、つくり上げていくかということとこれは大きく結びついてくるというふうに思いますので、そうした大きな立場からの経済のあり方、動向ということも十分ににらみながらやっていかなければいけないというふうに思っているところでございます。

福島委員 一元化の問題が大きくクローズアップされました。一元化につきましては先ほど総理からも議論がありましたが、そうした制度の議論の前に、もう少しやることがあるのではないか。それは、制度間の移動をしたときに手続が極めて煩雑であるということであります。

 政府に入りますと共済に移行する。これは、実は健康保険だけでありまして、年金は移らない。しかしながら、現場の誤解によって年金の方もなくなってしまう、こんな事態もあるというふうに伺っております。

 ですから、現行の制度の中にありましても、国民年金から共済年金に移る場合とか、そしてまた逆の場合もあるでしょうし、また厚生年金からの移動もあるでしょうし、そうしたものが、一人一人の国民の負担としてそれぞれ届け出てきちっとやらなきゃいけませんということではなくて、基礎年金番号があるわけでありますし、ITの技術も進歩しているわけであります。

 そうしたことが、より簡素に、そしてまた誤りのないように、本人に責任を課すということではなく、そういう仕組みの見直しをぜひ進めるべきであるというふうに思いますけれども、御見解をお聞きしたいと思います。

坂口国務大臣 私も、今回の年金の改正の議論をいろいろとやります前には、年金番号というのは全国民についているんだと私はそう信じておりましたが、そうではございませんで、古い方と申しますか、その皆さん方にはついていない人も多い、若い皆さん方にはついているということがわかってまいりました。

 そうしたことについても、今後、どんな制度になりましてもそこがすぐに把握のできるような体制をつくり上げていくということが大事ではないかというふうに思っておりまして、御指摘をいただきましたことを十分に踏まえていきたいと思います。

福島委員 この委員会におきます審議におきましては、十分議論されなかったのが高齢者の雇用の問題であります。

 今回は、年金制度改革法案と同時に、高年齢者等の雇用の安定に関する法律の改正案が提出をされたわけでございます。生涯現役社会を目指してそれを築いていく、これは年金制度を安定させるための大変大きな土台となるわけであります。この法案の提出というのは一つのステップであると私は思いますけれども、その意義並びに今後の取り組みについてお聞きをいたしたいと思います。

坂口国務大臣 今回の改革案の一つの中に、六十五歳までの雇用の確保をどう図るかという問題がございます。二〇一三年には基礎年金の部分が六十五歳になり、そしてその後は、二〇二五年には二階部分のところが六十五歳になっていくわけでありますから、定年の引き上げ、あるいは継続雇用ということを抜きにしては考えられないわけでございますので、ここに谷間ができないように今後進めていかなければならないというふうに思っております。

 今回提案をいたしております六十五歳までの定年延長あるいは継続雇用というのは、まだこれで十分にそれが保障されるというところまでは正直言って至っておりませんけれども、第一歩をここに踏み出すことができ得たというふうに思っておりまして、ここを足場にしまして、企業の皆さん方にも積極的にお願いをしていきたいというふうに思っております。

福島委員 もう質問時間が終わりましたので、最後に、先ほどの鴨下委員と重なる質問を総理にいたしましたが、総理にお願いでございますけれども、四年目に入られまして、先ほども、社会保障制度、年金、医療、介護、包括的に検討するという決意をお示しになられたわけであります。

 二十一世紀において安定した制度運営ができるような、そしてまた国民に信頼されることができる社会保障制度の再構築のためにぜひ全力で取り組んでいただきたい、そのことをお願いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。

衛藤委員長 古川元久君。

古川(元)委員 民主党の古川元久でございます。

 まず、総理、これまでのこの年金問題をめぐる、いろいろ明るみになってきたこと、また議論を踏まえまして、今回、与野党とも、年金の抜本改革が必要だ、そういう認識に至った背景には、現在の年金制度に対する国民の不信が極度にまで達している、そういうことがあると思いますけれども、今のこの状況の中で、現行制度に対する国民の不信感が少しでも解消したとお考えですか。

小泉内閣総理大臣 今までの議論の中で出てきた点、御指摘の点を踏まえて、改善すべき点は改善していかなきゃなりませんが、年金というのは将来も安定した形で維持していく必要があるという点では共通しているのではないでしょうか。私は、そういう点から、国民は、社会保障の重要な問題であるということについては強い関心を持っておられるんだと思います。

古川(元)委員 国民は確かに関心を持ちました。そして、先週金曜日に、この政府・与党案を提出した提案者である閣僚の三人が国民年金に加入していなかった、言えば未納だったということが明らかになりました。

 こういうことが明らかになったにもかかわらず、その問題について何ら、総理としてきちんとしたコメントもなく、そしてまた、公党間の協議の中で、本来は、これは、政府案を提出した閣僚、そこは、坂口大臣が金曜日にここで、月曜日まで閣僚の分全部、ちゃんと納付記録出しますと言ったにもかかわらず、それをほごにした上で、そして、そもそも筋違いでありますけれども、我々の、民主党の次の内閣の、ではその閣僚も出せという話になった。

 では、そこまで言うのであれば、国民の皆さん方の不信を解消するためには……(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛に願います。

古川(元)委員 私たちも出しましょうという決断をして、そして、きょうのお昼までにお互いが一緒に出すという約束をしたはずであります。そのことは総理も承知のはずだと思いますけれども。そして、私どもは、もうこれを既に用意しております。今すぐでも出せます。

 それを突然、政府・与党の方は、六時まで待ってくれと言う。どういうことですか、これは。まさにこういうことこそ、制度に対する国民の不信をさらに拡大するものではありませんか。いかがですか。

小泉内閣総理大臣 各党、政党間の協議があると思います。よく協議をしていただき、この年金法案は審議をしている最中でございますので、質疑の中で正すべきは正していただいて、できるだけ早く成立していただきたい。

 そういう中にあって、今まで審議の過程で出てきた問題点、改善すべき点、これはやはり今後与野党でよく協議する必要があると思っております。

古川(元)委員 今後じゃないですよ。与党はきょうの昼までに出すと言ったんですよ。我々もちゃんと用意しました。今すぐにでも我々は出せます。ぜひ今すぐ出してください。それがなきゃ、もうこれ以上質問できません。

小泉内閣総理大臣 委員会の運営は、それぞれの責任者が理事として、委員長を中心に協議されていると思います。私どもも、その協議に従ってきょうも出席しているわけでございますので、協議をしていただきたいと思います。

衛藤委員長 古川元久君。――古川元久君。――古川元久君。質問の時間ですから、どうぞ。古川元久君。古川元久君、質問を続けてください。古川元久君。――古川元久君、質疑を続けてください。(発言する者あり)――古川元久君、質疑を続けてください。――質疑を続けてください。質疑を続けてください。質疑を続けてください。――質疑を続けてください。古川元久君。(発言する者あり)

 御静粛に願います。

 古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。(発言する者あり)

 御静粛に願います。

 古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。(発言する者あり)古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、古川元久君、質疑を続けてください。(発言する者あり)古川元久君、質疑を続けてください、委員長の指示に従ってください。古川元久君、質疑を続けてください。質疑放棄とみなされますよ。質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。古川元久君、質疑を続けてください。委員会の最中です。古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。

 坂口厚生労働大臣。

坂口国務大臣 各大臣は、みずからの問題、個人情報でもありますから、個々に記者会見するでありましょう。ただいま常任委員会が開かれております。大臣はその質疑対応中であります。(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛にお願いします。

坂口国務大臣 国会対応が終われば、しかるべき対応があると存じます。

衛藤委員長 古川元久君、質疑を続けてください。古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。もう一度、厚生労働大臣、質疑を。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続行してください。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君。

 坂口厚生労働大臣。(発言する者あり)

 御静粛に願います。

坂口国務大臣 先日お話ありましたように、各大臣にはお願いをいたしました。各大臣は、みずからの問題でありますから、個々に記者会見をするというふうにおっしゃっておみえでございます。(発言する者あり)

衛藤委員長 御静粛に願います。

坂口国務大臣 ただいま、各常任委員会が開かれています。大臣は質疑応答中でございますので、国会対応が終われば、しかるべき対応があるというふうに存じます。ですから、きょうの各委員会が終われば、対応されるものと思います。

衛藤委員長 古川元久君、質疑を続行してください。――古川元久君、質疑を続行してください。委員長の指示に従ってください。――質疑を続けてください、とにかく。――古川元久君、質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を続けてください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、質疑を続行してください。(発言する者あり)

 総理をきょうは呼んでやっているんだよ。継続してください。きょうは、小泉内閣総理大臣にお越しをいただいて質疑をやっております。継続してください。――古川元久君、委員長の指示に従って質疑を続けてください。――古川元久君、質疑を継続してください。古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってやってください。(発言する者あり)

 本日は、十三時半から小泉総理大臣に御出席をいただき、委員会質疑をやることになっております。これは合意したとおりであります。それを、決めたとおりであります。古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。――古川元久君、古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。

 きょうは、一時半より総理にも御出席をいただき、質疑をするようになっております。質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、審議を継続してください。質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を続けてください。持ち時間はあと五分になっていますよ。――古川元久君、審議を継続してください。質疑を継続してください。古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。――古川元久君、質疑を継続してください。しない場合は質疑放棄とみなしますよ。古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。質疑がない場合は、質疑放棄とみなしますよ。――古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。質疑をしない場合は、既に質疑時間が終了いたしておりますが、質疑放棄とみなします。古川委員、よろしいですか。――古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。――質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。質疑しない場合は、質疑放棄とみなさざるを得ません。――古川元久君、質疑を継続してください。(発言する者あり)

 あと二分以内に質疑を再開しない場合は、質疑放棄とみなします。(発言する者あり)古川元久君、質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。何度も申し上げて、質疑を再開しない場合、二分以内に再開しない場合は、質疑放棄とみなさざるを得ません。(発言する者あり)

 きょうは、十三時三十分より総理の出席を、小泉総理の出席を求め、この厚生労働委員会を、質疑を開きました。質疑を続行してください。

 古川元久君、質疑を継続してください。あと一分で質疑を行わない場合は、質疑放棄とみなさざるを得ません。(発言する者あり)古川元久君、早急に質疑を継続してください。委員長の指示に従ってください。あと一分で質疑を始めない限り、質疑放棄とみなさざるを得ません。ぜひ質疑を再開してください。――古川元久君の質疑の時間は終了をいたしました。(発言する者あり)――質疑を始めてください。

 次に、三井辨雄君。――次に、三井辨雄君。

 先ほど言いましたように、古川元久君の質疑の時間は過ぎました。

 次に、三井辨雄君。質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を……(発言する者あり)

 次に、三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。

 古川元久君、質疑の時間は終了いたしました。

 次に、三井辨雄君。――三井辨雄君。――三井辨雄君、質疑を始めてください。(発言する者あり)三井辨雄君、先ほど、十五時二十四分より三井辨雄君に指名をいたしております。どうぞ質疑を行ってください。三井辨雄君、質疑を行ってください。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、十五時二十四分より指名をいたしております。指名をいたしております。質疑を始めてください。総理の時間は三時間ぐらいしかいただいていません。どうぞ……(発言する者あり)総理出席の時間は三時間しかいただいておりません。どうぞ質疑を始めてください。――三井辨雄君、十五時二十四分より指名をいたしております、質疑を始めてください。――質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。十五時二十四分より三井君の質疑の時間になっております。質疑を始めてください。質疑を始めてください。(発言する者あり)

 次に、三井辨雄君、早急に質疑を始めてください。三井辨雄君。――三井辨雄君、質疑を続けてください。質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井さん、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。

 十五時二十四分に三井辨雄君に対する質疑の指名をいたしました。質疑を始めてください。質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、もう始めてください、とにかく。三井辨雄君。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。既に十五時二十四分より指名をいたしております。質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。

 本日は、十三時半より、小泉内閣総理大臣の出席を願って、三時間質疑をやるように決まりました。三井辨雄君、質疑を始めてください。既に十五時二十四分より指名をいたしております。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。十五時二十四分より指名をいたしております。質疑を始めてください。質疑を始めてください。――三井辨雄君、十五時二十四分より質疑の指名をいたしております。質疑を始めてください。質疑を始めてください。――質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。質問開始は、十五時二十四分からになっております。持ち時間は三十分であります。至急に質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。十五時二十四分より指名をいたしております。――三井辨雄君、質疑を始めてください。質疑時間は、十五時五十四分までの三十分間となっております。質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。既に十五時二十四分より質疑時間は始まっております。指名をいたしております。早急に質疑を始めてください。――三井辨雄君、指名は十五時二十四分より始めております。早急に質疑を始めてください。委員長の指示に従ってください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。委員長の指示に従ってください。質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。――三井辨雄君、質疑を始めてください。三井辨雄君。

三井委員 民主党の三井辨雄でございます。

 古川議員が先ほど質問しておりましたが、そういう中で約束をしていた、そしてさっきの総理の答弁の中で、与野党協議会をつくって協議をしましょうと、私たちは与党の理事の皆さんに呼びかけをしました。ところが、委員長はそこで何ら、与党の理事の皆さんに声をかけたでしょうか。声かけていないじゃないですか。

 そしてまた、古川議員の質問について、これは、時計もとめない、速記もとめない。速記をとめていないじゃないですか。

 私たちはきちっとこういうものを出しているんですよ。筆頭間で何度これをやりましたか。約束、これで二回もほごにされているんですよ。閣僚の加入状況を出してくださいと。

 そこで、総理にお伺いします。

 総理、ところで、年金に入っていらっしゃいますでしょうか。お伺いしたいと思います。

小泉内閣総理大臣 私は、今もう六十を過ぎていますから、もう年金を払う年は過ぎました。払うべき期間は払っておりました。

三井委員 それは、総理、何の年金でしょうか。厚生年金でしょうか、国民年金でしょうか、共済年金でしょうか、お伺いいたします。

小泉内閣総理大臣 国民年金でございます。

三井委員 これは私は、マスコミ、週刊誌報道とかでしか存じていませんが、そういう中で、では、総理は今まで国民年金をずっとお掛けになったということでございますか。厚生年金は一切掛けていなかったということで理解してよろしゅうございますか。

小泉内閣総理大臣 私は、議員になって、払うべき期間は国民年金を払っていたということでございます。

三井委員 その前を教えてください。

小泉内閣総理大臣 それは私は、過去、議員になる前はどうだったか、自分でも詳しくは覚えておりませんが、払うべき期間におきましては払っておりました。

三井委員 今までのこの中で、委員長には私は大変……(発言する者あり)時間じゃないですよ、まだ。与党の皆さんに、理事の皆さんに声かけていただかなかったというのは、本当に残念なんですね。

 ところで、委員長にもお聞きいたします。委員長は、年金に入っていらっしゃいますでしょうか。

衛藤委員長 はい。(発言する者あり)まあ、でも、答える立場じゃないということですから、はいだけ。(発言する者あり)済みません。

 委員長に対する、個人に対する質問には答えることはないようでありますから、皆さんに出します。(発言する者あり)はい、入っております。(発言する者あり)理事会で協議、はい、理事会で協議します。わかりました、はい。理事会で協議します。

 続けてください。今続けると言ったでしょう。早く。三井辨雄君。

三井委員 委員長、答えてくださいよ。(発言する者あり)いや、答えるべきじゃないですか。我々は、全議員を、委員長が答えなければ……

衛藤委員長 理事会に――はいですが、詳しいことは理事会で協議をします。委員長のことですから。

 もう、続けてください。どうぞ。(三井委員「続けられません」と呼ぶ)三井辨雄君。(三井委員「委員長、答弁してください」と呼ぶ)後刻理事会で協議をします。

 どうぞ。はい、どうぞ。三井辨雄君。どうぞ。

三井委員 それで、委員長、いつ理事会をやっていただけるんですかね。

 先ほども何度も私たちは、協議会の中で、昼から理事会をと言ったじゃないですか。それさえなさらないじゃないですか。

衛藤委員長 質問を続けてください。三井辨雄君。時間が来ていますよ。はい、どうぞ。

三井委員 では、委員長、理事会を何時に招集していただけるか、それだけお答え願います。

衛藤委員長 後刻です。後刻です。後刻理事会に諮ります、どういうぐあいにするか。

 三井辨雄君、どうぞ続けてください。(発言する者あり)

 今申し上げましたように、後刻理事会に、協議をします。

 続けてください。三井辨雄君、時間が過ぎますよ。――三井辨雄君、どうぞ。

三井委員 委員長、私たちは決して審議拒否をするんじゃないんですよ。この大事な法案を、まずは国会議員みずから年金に加入して、未加入なのかどうなのか、はっきりとこの場で――今本当に経済状況も悪い、そして、まさに先ほど午前中の質問にありましたように、我が党の皆さんが質問していました、そういう中で、本当に大変な状況の中で年金を払っているわけですよ。まずは国会議員みずから出すべきじゃないですか。それも、提出者である総理中心に、やはり閣僚の皆さんがきちっと示すということは当たり前だと思うんですね。それが本来の姿ですよ。それもない。

 そして、我々、城島筆頭が何度も筆頭間でやった中で、それじゃ、閣僚の皆さんの未加入の問題について出しましょうと。そのとき、坂口厚生大臣は、月曜日にお出しになると。そしてまた、それもほごにされて、そして――きょうの十二時前後にお出しになると言ったんですよ。それが一切出てこないじゃないですか。そして、我々のNC大臣のをすべて出せと。これ、そろえたじゃないですか。まるでだまし討ちじゃないですか、これでは。

 これは、国民の皆さんにとってわかりにくいですよ。だから、まずは委員長の状況を教えてくださいよ。いつおやりになって、理事会で。今からすぐでもいいですよ、やってくださいよ。

衛藤委員長 審議を続けてください。三井委員、申し合わせの時間を……(発言する者あり)

 先ほど申し上げたとおりでございます、入っています。どうぞ。

三井委員 委員長、じゃ、その前はどうなんですか。その前です。

衛藤委員長 委員長は答える立場にありませんので、後日理事会に協議をいたします。

 三井辨雄君、審議を続けてください。時間が今八分オーバーいたしております。――議事を進行してください。今既に十分経過をいたしております。三井辨雄君、どうぞ。

三井委員 委員長――何でこういうときに出てくるんですか、筆頭理事が。

衛藤委員長 委員会で委員にということでございますから、理事会で協議をします。

 どうぞ、一般に対する質疑を続けてください。

三井委員 いや、理事会は、先ほど……

衛藤委員長 質疑時間が十分以上過ぎております。

三井委員 総理が答弁したのに、今度は注目の委員長――それじゃ、理事の招集しましたか。やってないじゃないですか。それを何度も私が理事会をやりましょうと言っても、やらなかったじゃないですか、じゃ、委員長の前の年金問題についてといって。

衛藤委員長 言ったじゃないですか、私は、入っていますって。

三井委員 やっていただけますか、それじゃ、早急に。

衛藤委員長 はい。

三井委員 早急にって、いつですか。

衛藤委員長 三井君、質疑時間が十一分経過をいたしております。――質疑を続けてください。大島君の時間になっております。(発言する者あり)

 今お答えしたとおりです。

 どうぞ。十二分過ぎております。――三井辨雄君、質疑時間が終了いたしました。十四分オーバーをし、質疑時間が終了いたしました。三井辨雄君、持ち時間が、十四分オーバーし質疑時間が終了いたしました。――はい、三井辨雄君。もうこれで最後です。

三井委員 委員長、申しわけないですけれども、こんな大臣の答弁、あるいは委員長のもとでは、とても質問できません。ここで私は質問を取りやめます。退席させてもらいます。退席します。退席します。

衛藤委員長 次に、大島敦君。大島君。――次に、大島敦君。――次に、大島敦君。――大島敦君。――次に、大島敦君。――次に、大島敦君。

    〔委員長退席、宮澤委員長代理着席〕

    〔宮澤委員長代理退席、委員長着席〕

    〔委員長退席、宮澤委員長代理着席〕

    〔宮澤委員長代理退席、委員長着席〕

衛藤委員長 ただいま事務局をして質疑者大島君に出席を要請いたさせましたが、御出席が得られません。やむを得ず次の質疑に進みます。

 次に、山口富男君の質疑に入ることといたしておりますが、質疑をしないとのことでございますので、やむを得ず次の質疑に進みます。

 次に、社会民主党・市民連合所属委員の質疑に入ることといたしておりましたが、御出席が得られません。

 北川知克君。

北川委員 動議を提出いたします。

 内閣提出、年金関連三法案の質疑を終局し、討論を省略し、直ちに採決されることを望みます。

衛藤委員長 北川君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立多数。そのように決しました。

 国民年金法等の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立多数。可決されました。(発言する者あり)

 年金積立金管理運用独立行政法人法案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立多数。可決されました。

 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立多数。可決されました。

 三案の委員会報告書の作成は、委員長に御一任いただくことに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

衛藤委員長 起立多数。そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

衛藤委員長 これにて散会いたします。

    午後四時三十八分散会


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