衆議院

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第20号 平成16年6月8日(火曜日)

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平成十六年六月八日(火曜日)

    午後一時十六分開議

 出席委員

   委員長 衛藤 晟一君

   理事 鴨下 一郎君 理事 北川 知克君

   理事 長勢 甚遠君 理事 宮澤 洋一君

   理事 城島 正光君 理事 三井 辨雄君

   理事 山井 和則君 理事 福島  豊君

      井上 信治君    石崎  岳君

      加藤 勝信君    上川 陽子君

      木村  勉君    木村 義雄君

      菅原 一秀君    竹本 直一君

      棚橋 泰文君    中西 一善君

      中山 泰秀君    能勢 和子君

      早川 忠孝君    原田 令嗣君

      平田 耕一君    福井  照君

      三ッ林隆志君    三原 朝彦君

      宮下 一郎君    吉野 正芳君

      青木  愛君    内山  晃君

      大島  敦君    海江田万里君

      小宮山泰子君    五島 正規君

      鈴木 康友君    園田 康博君

      中根 康浩君    橋本 清仁君

      樋高  剛君    藤田 一枝君

      増子 輝彦君    水島 広子君

      古屋 範子君    桝屋 敬悟君

      山口 富男君

    …………………………………

   厚生労働大臣       坂口  力君

   厚生労働副大臣      谷畑  孝君

   厚生労働副大臣      森  英介君

   厚生労働大臣政務官    竹本 直一君

   厚生労働委員会専門員   宮武 太郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月八日

 辞任         補欠選任

  石崎  岳君     宮下 一郎君

  海江田万里君     鈴木 康友君

同日

 辞任         補欠選任

  宮下 一郎君     早川 忠孝君

  鈴木 康友君     海江田万里君

同日

 辞任         補欠選任

  早川 忠孝君     石崎  岳君

    ―――――――――――――

六月七日

 総合的な肝疾患対策の拡充等に関する請願(大島敦君紹介)(第二九七八号)

 同(木村勉君紹介)(第二九七九号)

 同(木村義雄君紹介)(第二九八〇号)

 同(園田康博君紹介)(第二九八一号)

 同(能勢和子君紹介)(第二九八二号)

 同(樋高剛君紹介)(第二九八三号)

 同(福島豊君紹介)(第二九八四号)

 同(山井和則君紹介)(第二九八五号)

 同(伊藤公介君紹介)(第三〇四三号)

 同(上川陽子君紹介)(第三〇四四号)

 同(城島正光君紹介)(第三〇四五号)

 同(古川元久君紹介)(第三〇四六号)

 同(三ッ林隆志君紹介)(第三〇四七号)

 同(石毛えい子君紹介)(第三〇七八号)

 同(加藤勝信君紹介)(第三〇七九号)

 同(鴨下一郎君紹介)(第三〇八〇号)

 同(小宮山泰子君紹介)(第三〇八一号)

 同(棚橋泰文君紹介)(第三〇八二号)

 同(橋本清仁君紹介)(第三〇八三号)

 同(藤田一枝君紹介)(第三〇八四号)

 同(増子輝彦君紹介)(第三〇八五号)

 同(吉野正芳君紹介)(第三〇八六号)

 同(内山晃君紹介)(第三一二九号)

 同(笹川堯君紹介)(第三一三〇号)

 同(中根康浩君紹介)(第三一三一号)

 同(中山泰秀君紹介)(第三一三二号)

 同(山口富男君紹介)(第三一三三号)

 乳幼児医療費無料制度の創設に関する請願(若泉征三君紹介)(第二九八六号)

 同(若泉征三君紹介)(第三〇三一号)

 同(小宮山洋子君紹介)(第三〇七三号)

 同(山本喜代宏君紹介)(第三一二四号)

 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第十九条の改正に関する請願(亀井静香君紹介)(第二九八七号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二九八八号)

 同(菅義偉君紹介)(第二九八九号)

 同(寺田稔君紹介)(第二九九〇号)

 同(能勢和子君紹介)(第二九九一号)

 同(保利耕輔君紹介)(第二九九二号)

 同(松木謙公君紹介)(第二九九三号)

 同(松本大輔君紹介)(第二九九四号)

 同(井上和雄君紹介)(第三〇三二号)

 同(江田康幸君紹介)(第三〇三三号)

 同(能勢和子君紹介)(第三〇三四号)

 同(萩山教嚴君紹介)(第三〇三五号)

 同(鉢呂吉雄君紹介)(第三〇三六号)

 同(松木謙公君紹介)(第三〇三七号)

 同(松本大輔君紹介)(第三〇三八号)

 同(小野寺五典君紹介)(第三〇七四号)

 同(小泉俊明君紹介)(第三〇七五号)

 同(左藤章君紹介)(第三一二五号)

 臓器移植の普及に関する請願(高木毅君紹介)(第二九九五号)

 マッサージ診療報酬の適正な引き上げに関する請願(大島敦君紹介)(第二九九六号)

 同(園田康博君紹介)(第三〇三九号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(石井一君紹介)(第二九九七号)

 介護・福祉・医療制度の拡充、障害者・家族の費用負担の軽減等に関する請願(大島敦君紹介)(第二九九八号)

 同(橋本清仁君紹介)(第三〇七六号)

 小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(大島敦君紹介)(第二九九九号)

 同(井上和雄君紹介)(第三〇四〇号)

 同(小泉俊明君紹介)(第三〇四一号)

 同(古川元久君紹介)(第三〇四二号)

 同(伊藤達也君紹介)(第三〇七七号)

 同(高木毅君紹介)(第三一二七号)

 同(中山泰秀君紹介)(第三一二八号)

 てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(三ッ林隆志君紹介)(第三〇三〇号)

 同(木村義雄君紹介)(第三〇八七号)

 同(橋本清仁君紹介)(第三〇八八号)

 同(平田耕一君紹介)(第三〇八九号)

 同(増子輝彦君紹介)(第三〇九〇号)

 同(山井和則君紹介)(第三〇九一号)

 同(山口富男君紹介)(第三一三四号)

 雇用・失業情勢の深刻化に対応するための労働行政体制の整備に関する請願(園田康博君紹介)(第三一二三号)

 育児・介護休業法の整備等に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第三一二六号)

同月八日

 乳幼児医療費無料制度の創設に関する請願(徳田虎雄君紹介)(第三一七八号)

 同(山本喜代宏君紹介)(第三一七九号)

 同(牧野聖修君紹介)(第三二四二号)

 あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第十九条の改正に関する請願(河井克行君紹介)(第三一八〇号)

 同(東門美津子君紹介)(第三一八一号)

 同(野田毅君紹介)(第三一八二号)

 同(宮澤洋一君紹介)(第三一八三号)

 同(森喜朗君紹介)(第三一八四号)

 同(佐藤公治君紹介)(第三二四四号)

 同(橘康太郎君紹介)(第三二四五号)

 保育・学童保育施策に関する請願(青木愛君紹介)(第三一八五号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(青木愛君紹介)(第三一八六号)

 同(宮澤洋一君紹介)(第三一八七号)

 同(鎌田さゆり君紹介)(第三二四九号)

 同(佐藤公治君紹介)(第三二五〇号)

 小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(青木愛君紹介)(第三一八八号)

 同(鮫島宗明君紹介)(第三一八九号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第三一九〇号)

 同(原口一博君紹介)(第三一九一号)

 同(鎌田さゆり君紹介)(第三二五一号)

 同(佐藤公治君紹介)(第三二五二号)

 同(筒井信隆君紹介)(第三二五三号)

 総合的な肝疾患対策の拡充等に関する請願(青木愛君紹介)(第三一九二号)

 同(河野太郎君紹介)(第三一九三号)

 同(三原朝彦君紹介)(第三一九四号)

 同(三井辨雄君紹介)(第三一九五号)

 同(宮澤洋一君紹介)(第三一九六号)

 同(泉房穂君紹介)(第三二五四号)

 てんかんを持つ人の医療と福祉の向上に関する請願(内山晃君紹介)(第三一九七号)

 同(能勢和子君紹介)(第三一九八号)

 同(原田令嗣君紹介)(第三一九九号)

 同(三井辨雄君紹介)(第三二〇〇号)

 同(泉房穂君紹介)(第三二五五号)

 雇用・失業情勢の深刻化に対応するための労働行政体制の整備に関する請願(内山晃君紹介)(第三二〇一号)

 保険によるよい歯科医療に関する請願(藤田幸久君紹介)(第三二四一号)

 社会保障制度の拡充等に関する請願(楢崎欣弥君紹介)(第三二四三号)

 青年の雇用に関する請願(笠浩史君紹介)(第三二四六号)

 年金・医療・介護等の社会保障制度確立に関する請願(鎌田さゆり君紹介)(第三二四七号)

 臓器移植の普及に関する請願(佐藤公治君紹介)(第三二四八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 厚生労働関係の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

衛藤委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言申し上げます。

 去る四日の本会議において、私に対する解任決議案が否決され、信任いただきました。今後とも、委員長の職務に一層精励いたしたいと存じます。改めまして、皆様の御指導、よろしくお願いいたします。(拍手)

 なお、私の国民年金加入状況について申し上げます。

 私は、平成二年三月から平成十四年一月までの十一年十一カ月間、未加入です。これは、平成二年二月の衆議院議員初当選時に、国民年金への加入手続を行うべきところ、これを失念し、手続を怠ったためであります。

 国民年金の加入手続をしっかり行うべきところ、これを怠ったことは、大変申しわけなく思っています。国民の皆様並びに厚生労働委員会の委員の皆様方に対し、心からおわび申し上げます。

 また、国会が正常化された中での、六月四日金曜日の委員会開会について、手続の不手際、連絡の不徹底等のため、混乱が生じましたことは、まことに遺憾であります。

 今後は、このようなことのないよう、公正かつ円満な委員会運営をいたしたいと存じますので、委員各位の御協力をお願い申し上げるとともに、委員長として心よりおわびを申し上げます。

 私といたしましては、年金改革を含む社会保障制度のより一層の充実に向け、全力を尽くすことが、厚生労働委員長である私の責務と考えております。

     ――――◇―――――

衛藤委員長 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。水島広子君。

水島委員 民主党の水島広子でございます。

 坂口大臣、本日もどうぞよろしくお願いいたします。

 歴史は繰り返すといいますけれども、たしか、年金の法案が衆議院で強行採決された後も、私、何だかその後ここで質問に立たせていただいて、何やら腑に落ちないと、そのようなことを言った記憶が、今、突然よみがえってまいりました。

 今回もまた、こうして法案が採決されてしまった後にこういう形で質疑をするというのは、何度同じことを繰り返したら与党の方たちは気が済むのだろうかと思っているところでございます。

 六月四日、強行採決されましたときのこの委員会については、本会議が終わった後に、自民党の、また与党の皆様が委員会室に走る姿を多くの皆様が目撃されているわけですけれども、与党の方たちが委員会室に走っている一方で、私たちには委員会が開かれるという御連絡もいただいていなかったわけでございます。

 こんな手続によって勝手に委員会を開いて、勝手に法案の採決をしておいて、そして、悪かったから、きょうもう一度やり直せということでございます。そんなわけで、私、先ほど突然、きょう質問をするようにという御指示をいただきましたので、質問の準備が十分でないところ、行き届かない点もあると思いますけれども、ぜひ大臣には、いつもどおりの誠実な御答弁をいただけますようにお願い申し上げます。

 また、年金の質疑を振り返ってみますと、私がこの衆議院の厚生労働委員会で質問をいたしましたときの御答弁の内容が、参議院の委員会に行きましてからひっくり返されるというようなことがあったようでございます。この点については、後ほどきちんとした見解を出していただく必要があると思っておりますけれども、大臣の御答弁というのは本当に重いものであるのは、大臣御自身がだれよりもよく御存じだと思いますので、二度とそういうことのないように、よろしくお願い申し上げます。

 さて、本日、この児童手当法改正案についての質疑のやり直しをさせていただけるということでございますけれども、法案についての質疑に入らせていただきます前に、今の小泉内閣の基本的な姿勢、そして厚生労働省という役所の基本的な姿勢に関する質問を幾つかさせていただきたいと思っております。

 まずは、小泉内閣の姿勢でございます。

 もう皆様も御承知だと思いますけれども、例の井上防災担当大臣の暴言問題でございます。

 このたび、長崎県の佐世保市の小学校で起こりました事件につきましては、本当に、私も含めまして多くの人たちが衝撃を受け、また、深く傷つけられているわけでございます。けさの新聞にも、亡くなったお子さんのお父様の手記が載っていました。多分、皆様、涙なくしては読めないような手記だった、そんなふうに思います。

 これほどまだこの事件の傷跡が生々しいときに、井上防災担当大臣は、その傷に塩をすり込むどころか、塩などというものではない、もう、さらに残虐な暴力を私はそこに加えられたように思っております。

 この井上防災担当大臣の発言につきましては、もう既に坂口厚生労働大臣も御存じだと思いますけれども、このような発言、つまり、今回のような本当に日本じゅうに衝撃を与える事件、突然命を絶たれたお子さんの貴重なその存在、その御家族、そして関係するすべての人たちにこれだけ多くの衝撃を与えた事件に対する大臣としてのコメントというものとして、元気な女性が多くなってきたということですかなと、そんなことを発言したこの井上防災担当大臣について、まず坂口大臣の御所見といいますか御意見をお聞かせいただきたいと思います。

坂口国務大臣 佐世保で起きました今回の事件はまことに痛ましい事件でありまして、何と御家族にお慰めを申し上げていいのかわからない、そんな気持ちで私もあのニュースを拝見したところでございます。とりわけ、娘を持つ父親の立場、そのお父さんの心境いかばかりかと私も御同情を申し上げているところでございます。

 井上大臣の御発言、真意、私もよく存じ上げておりません。どういう御趣旨であったのかということを存じ上げておりませんし、直接お聞きをしたわけではございません。また、ほかの何らかの言葉の一つとしておっしゃったのかもしれませんし、私はその十分な御意思というものをお聞きいたしておりませんので、私がここでコメントをすることは差し控えさせていただきたいというふうに思います。

 いずれにいたしましても、こうした事故を防がなければいけない、こういう事故が再び起こらないようにするためにどうするかということで、これは内閣を挙げて取り組まなければならない課題であると私は思っております。

水島委員 よく御存じないということですので、読ませていただきます。加害者の方のことについてだと思いますけれども、この井上大臣の発言。

 女ですからな。女の子だからね。これは従来の考え方をある意味で多少覆すことじゃないですか。男がむちゃやって、なんかしでかす、ということはかつてはあったかもわからんが、女の子がやったというのは初めてじゃないですか。今までありましたかね。男、女の差がなくなってきたんだね。元気な女性が多くなってきたということですかな、総じて。どこの社会も

これが発言の全容でございます。

 私はもう、大臣を辞任するどころか、国会議員もやめていただきたいと思っておりますけれども、改めて、大臣、よろしくお願いいたします。

坂口国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、そうした御発言があったといたしましても、その背景としてどういうことを思い描いておっしゃったのかということ、私、十分に存じ上げておりませんから、私としてこれ以上申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

水島委員 それでは、坂口大臣のお嬢さんあるいはお孫さんが、考えたくないことですけれども、突然こんな事件に巻き込まれて被害者となられたとき……(発言する者あり)これは自分のことに当てはめてもいいと思いますけれども、そのときに、時の大臣がこんなようなコメントをしたとして、それをどのような気持ちでお聞きになりますでしょうか。傷つきませんでしょうか。

坂口国務大臣 先ほど申しましたように、私も娘を持つ親でございますし、また孫も、女の子の孫を持ちます祖父でもございます。同じぐらいの年齢でございます。それだけに、あのニュースを聞きましたときに、本当にいたたまれない気持ちと申しますか、どう表現したらいいのかわからないような気持ちになったわけであります。

 そうした意味では、本当にこういうことを繰り返さないために何が必要なのか。仲のいいお子さん同士であったというお話を聞くにつけまして、どういうふうにそれでは子供たちのつき合いというものを進めていけばいいのか、それを大人はどう見守っていけばいいのか。非常に胸の痛むといいますか、どうしていいか、なかなかその処方せんがわからないという、そんな思いで実は聞いたところでございまして、そうした意味で、これは全力を挙げてこうしたことをよく解明し、そして再発しないように取り組んでいかなければならないことだというふうに思っております。

水島委員 今、坂口大臣の御答弁、この事件のことについてということであれば、本当に私もその大臣のお気持ちは痛いほどわかりますし、大臣がそういうコメントをしてくださるということは、これは大臣として私はふさわしい発言だと思います。

 私が今この質問をしましたときに、与党の皆さん、なぜかこぞって、水島さん、その質問は失礼だ、坂口大臣に失礼だと、何やら元気づいてそういうやじを飛ばされておりました。

 ただ、私は、やはり何か事件が起こったとき、そのときには常にそれを自分の我が身に重ね合わせて考える、それが共感というものの原点だと思っております。こんなことがもしも自分の子供に起こったらどうだろうか、そういうことを常に考えていかなければ、政治というものにきちんと取り組んでいけないと思っておりますので、相変わらずそういうやじを飛ばされる与党の皆様の感覚というのは、やはり日本の政治にこれほど共感がなくなってしまうのは、そうやっていつも自分を一段違うところからこういう事件を見ているからなんだな、そんな方たちにこういう問題をきちんと解決できるわけがないし、そういう方たちの中から選ばれている防災担当大臣だからあんなことを平気でしれっと言ってしまうのかなと、今改めて感じました。

 この点については……(発言する者あり)また、それでもまだ、違うよとやじっている方がいらっしゃるようですけれども、坂口大臣といたしまして、本当は私、この井上さんのような方と同じ内閣の中で仕事をしたくない、そこまで言っていただけるかなと思っておりましたけれども、そのような御意向はございませんでしょうか。

坂口国務大臣 それぞれ担当してやっているわけでございますし、とりわけ、私は厚生労働という、本当に、お子さんの健康の問題やら、あるいはまた子育ての問題やら、そうした問題を担当させていただいている大臣でございますから、特別に今後のことにつきましては十分配慮をしていかなければならないというふうに思いますし、そうしたことは、閣内におきましても、他の大臣の皆さん方にもお訴えをしていかなければならない立場だと考えております。

水島委員 防災担当大臣が子供の人権に鈍感でいていい立場だとはとても思えませんし、防災というのはそういう仕事じゃないかと思いますし、有事法制に関しましても、基本的に、社会で暮らす一つ一つの本当に小さな命にまでも目を向けていく敏感さこそむしろ必要ではないかと思いますけれども、その点について、今の御答弁ですと、厚生労働大臣は子供の人権に豊かな知識を持っていなければいけないけれども、防災担当大臣というのはちょっと部署が違うんだ、そういう御答弁ということでよろしかったんでしょうか。

坂口国務大臣 私は、私の立場と申しますか、厚生労働省としての立場を申し上げたわけでありまして、いずれの立場の大臣であったといたしましても、やはりこの問題に対しましては、なぜこうしたことが起こるのかということについて、真剣な取り組み、真剣な対応というのが必要なことは申し上げるまでもございません。

 そうしたことを念頭に置いた上で、しかし、厚生労働省でありますとかあるいは文部科学省でありますとか、直接の担当をいたしておりますところの大臣としては、一層にこのことについての、今後の問題点としての努力というものが要求されるということを申し上げたわけでございます。

水島委員 ぜひ大臣には、内閣の中でしっかりと発言していただきたいと思います。

 今回のこの井上大臣の件につきましては、例えば、こういう大臣がそのままやめないで続けてくれた方が、民主党にとっては選挙が有利じゃないかなんて言ってくださる方もいるわけですけれども、私はこの問題をそういうふうに党利党略では絶対に考えたくないと思っています。

 坂口大臣がどれほどいいことをここでおっしゃっても、閣僚が一人こういう発言をするだけで、政治不信、政治家にもうあきれて顔も見たくないという気持ちは強まっていくわけです。特に今回の事件というのは、子供たち、そして子供を持つ親たち、そして関係するすべての人たちにこれだけ大きな衝撃を与えている本当に特別な事件でございますので、その事件の社会に与える影響の重さを考えれば、また例の失言が出たというようなレベルで済まされることではないと思っております。

 政治不信をこれ以上強めないためにも、しっかりとこれは内閣としての御決断をいただきますように、坂口大臣は、特に子供の健康に関する、本当にそこを一番よくわかって仕事をされている方であるわけですので、これは内閣の中でしっかりと存在感を出して、こんな人は大臣をやめるべきだということをしっかりと発言していただきたいと重ねてお願いを申し上げたいと思っております。

 特に、私のところに来ますメールを見ますと、今回の発言に対しては、怒りを通り越してもうあきれてしまった、もう政治なんて見たくもない、怒る気にもならない、そんなメールが来るというのは大変末期的な症状だと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 さて、この件はしっかりと坂口大臣に今後内閣の中で頑張っていただくことといたしまして、次にもう一つ、厚生労働省、今度は完全に大臣が責任を持たれている役所でございますけれども、この厚生労働省の基本的な姿勢について首をかしげなければならないようなことがございましたので、質問をさせていただきたいと思います。

 先日、たしか年金の質疑のときに、大臣への質問の中で私がちらりとDVの問題について、恋人からのDVを受けていた方が、事実婚状態にはなかったにもかかわらず、男性が家に泊まっていたという理由で児童扶養手当を返せということを言われた、そういうようなことをちらりとここで触れましたところ、これは御丁寧な大臣のことでございますので、その後、早速指示をしてくださいまして、担当の方がどういうものかというのを調べて報告に来てくださったわけでございます。報告に来てくださったところまではよかったんですけれども、その報告の仕方、またその内容、そのときに私の方から質問をしましたときの対応、これはDVということをわかっているんだろうかと、本当にちょっとこちらが目をみはってしまうような、そんな対応をされたわけでございます。

 詳しくは、その具体的な一件につきましては、今当事者の方が県への異議申し立て手続に入られるということでございますので、事実関係についてはそちらできちんと明らかにしていただきたいと思っているわけですけれども、そもそも、ちょっとここで基本的なことを質問させていただきたいと思うんです。

 確かに、事実婚状態、つまり、本人たちは結婚する意思があって、結婚しているというような気持ちになって家庭生活を営んでいて、でも婚姻届は出していない、そういうのを事実婚というふうに呼んでいるんだと思いますけれども、これはこういう理解でよろしいでしょうか、大臣。

坂口国務大臣 私もそんなに詳しく法律的にきちっと押さえておるわけではございませんが、おっしゃったとおりだと私も思います。

水島委員 そういう事実婚状態にあって、そこにお子さんがいらっしゃって、その事実婚の方たちが親としての責任を果たしてお子さんを養育しているということであれば、これは本来の児童扶養手当の枠組みから外れるということは、それは私も理解しているつもりでございます。それは婚姻届が出ているか、出ていないかという違いであるわけでございますけれども。

 ですから、事実婚が児童扶養手当の支給対象から外されているということそのものはそうだと思うんですけれども、ただ、このときに、事実婚の認定というのはかなり難しいものがあるわけですが、例えば、女性の側は、相手が暴力を振るうような男性だからもううちからは出ていってほしい、この関係を解消したいと思っていて、出ていってくれと言ったのに、男性が、自分を追い出すんだったら暴力を振るう、あるいは子供にも暴力を振るう、そう言って出ていってくれないで居座っているような状態は、それは事実婚というふうに呼ぶんでしょうか。

坂口国務大臣 私にそんな難しいことを聞かれてもなかなかわからないわけでございますが、事実婚という限りは、やはり双方の思いが通じていて、正式には入籍していないけれども、しかし思いは通じている、一つの家庭を形成していこうというふうに思っておみえになる御家庭というのが一般的ではないかというふうに思います。

 その間に意思の疎通がなくなって、そしてそこに暴力ざたが起こり、もうこうした関係は、実際に夫婦ではないけれども、お互いの気持ちが通じ合った仲ということで暮らしてはきたが、そこも非常に難しいということになったときに、それはいわゆる法律で縛られていた御家庭とは、縛られていたと言ったらちょっとおかしいですね、法律上の御家庭というのとはまた違って、そこは非常に、心の中の変化に伴って解消もまた自由になるような関係ではないかというふうに私は思いますけれども、ちょっと余り詳しくはわかりません。

水島委員 例えば、ある女性が、私が母子家庭の母親だといたしまして、ある男性と知り合って、知り合った当初はよさそうに見えるということはよくあることでございます。それで、その男性の住まいは遠くの地方で、時々仕事でこっちの方に来て、来れば、それは人情もありますし、最初は恋心もあるでしょうから、うちにどうぞ泊まってください、そういうこともあるでしょう。ところが、そのうちに男性の方が仕事をだんだんしなくなってしまって、完全に無職の状態になって転がり込んできてしまって、出ていってくれなくなってしまった。そして、出ていってくれと言ったら、殴るけるの暴行を加えられる、何か人に言ったら殺すぞと言われる。

 そんな状態で家に転がり込んできて、子供を全く扶養ももちろんしない、子供に暴力すら振るっている、そういう人が家にいるというときに、これは事実婚状態になっているのだから、つまり一つ屋根の下に暮らしている。最初はこの人はいいなと思って結婚も考えましたと。それは、人を家に泊めるとき結婚を考えて泊めるというのは、そういうふうに言う方は多いと思います。そういうふうに当初結婚を考えていました、そういう人が家に泊まるようになりました、そのうち仕事もしなくなって、暴力を振るうようになって、帰ってくれと言っても帰ってくれなくなりました。それでも、もともと好き合った同士が一つ屋根の下で暮らしている、そこには子供もいる、外形的に見ればこれは事実婚状態だから、その間の児童扶養手当を返せ、こういうことを厚生労働省は指導されているんでしょうか。

坂口国務大臣 具体的な例でどうなのかということを、私、ここで明確にお答えすることはなかなかちょっと難しいと思うんですが、今少し所管から聞いた話も総合して言えば、その人、その女性の方が過去において違う男性との間の関係があった、そしてまた現在その暴力云々の男性との間の関係ができた、そうしたことで、過去との継続の中で考えていることと、新しい男性との間で考えていることとは、少し違うんだと思うんですね。

 私、具体的なことを十分に存じ上げませんのでわかりませんけれども、過去に例えば結婚をしておみえになったといったようなときには、その男性が例えば亡くなられたとか、おみえにならなくなったといったときに児童扶養手当というのは出るんだろうというふうに思いますけれども、その方が新しく結婚されるとか、あるいはまた事実婚であった場合にどうなっていくのかということでしょうか。

水島委員 それは、新しく結婚されるときはまた対象外になるということぐらいは存じているんですけれども、今、要するに質問の趣旨は、外から見たときに、単に男女が同じ屋根の下で暮らしていて、それは、同じ屋根の下に暮らしている、最初のうちは結婚の約束もあったようだ、そんなような関係の男女が一つ屋根の下に暮らしているからといって、それだけをもってその家庭がどういう家庭であるかということは判断できないんじゃないかということなんです。

 実際にはその女性は早く関係を解消したがっているけれども、相手側の暴力が怖くて結局追い出すことができずにいる、恐怖におびえて同じ屋根の下にいなければならない、これは決して少なくないケースだと思いますけれども、こういう場合にも、その後、ようやくそれを申し立てることができて、何とか晴れて暴力から自由になって、それでもまだ心の傷に苦しんでいる方から、その間は事実婚状態だったんだから、児童扶養手当をその分は返せ、そういう話になるんでしょうか。

坂口国務大臣 ここは自治体の判断も入ってくるんだろうと思うんですね。そこを事実婚というふうに考えるかどうかということなんだろうというふうに思いますので、そこは、具体的な例で、なかなか一律にお答えをしにくいわけでございますが、事実婚でないということであるならば、それは、お話はその前の状態の継続というふうに考える方がいいと思いますけれども。

水島委員 事実婚であるかないか、最初のころの大臣の御答弁と総合してみれば、今の御答弁で十分かなという感じもいたしますけれども。つまり、暴力によって一方的に居座られてしまっているような関係は事実婚とは呼ばないだろうと大臣最初に御答弁くださっていましたので、少なくとも、最初は、仲がよかった時期は事実婚状態と呼んでいいかもしれなけれども、その後、出ていってほしいのに出てくれなくなった、暴力の中で苦しめられていた、そういう時期まで事実婚状態にあったというふうに一方的に判断するのは、やはりおかしいんじゃないだろうかと私も思います。

 そのあたりはぜひ、これは結局、DVの被害に遭っている、暴力の被害に遭ってかなり傷つかれている状態の方に対して争われることになりますので、本人に何か書類を書かせたりするときにも、相手がどういう精神状態にあって、どれほどその説明が頭に入っているんだろうかというようなことは当然配慮しながらそういう説明をしなければいけないと思いますけれども、このあたりについて、この件といいますか、全体的に、暴力の被害に遭っている方たちに対して、いろいろと何か手続を進める場合ですとか、あるいは何かの説明をする場合、あるいは事情を聞く場合、特段の配慮が必要になるのだというようなことを改めて徹底していただくことはお願いできますでしょうか。

坂口国務大臣 さまざまな例があるというふうに思いますから、それぞれの例に対応していかなければならないわけでありますので、一律に割り切って、これはこうだ、ああだというふうに決めることのできない、大変さまざまな判断のでき得る境界線上のお話になるのではないかと思います。その境界線上のお話は、それぞれのケースというものをよく見定めて、そして判断をするようにということだろうと思いますから、そこは徹底したいと思います。

水島委員 ぜひお願いいたします。

 特に、本当に境界線上の事例が多いと思います。そういう中で、例えばこの前御報告に来てくださった方との対話の中でも、私が、例えばこういう見方もできるんじゃないんでしょうか、これはこういう立場だったからこういうふうに発言したんじゃないんでしょうかと、いろいろと私なりに想像をめぐらせて、いろいろな角度から光を当ててみようとしても、いや、そんなことないんです、この人はこういう人なんです、この人は何とかなんです、だってこう言っているでしょうと。

 そういう態度でやられてしまうと、私が仮にDVの被害者だったとして、役所の窓口の人にそういう態度でやられてしまいましたら、本当に恐ろしくて、それ以上、自分が何かできるかなというような気持ちはもうなくなってしまうと思います。その点については本当に特段の配慮が必要なんだということを改めて、今大臣約束してくださいましたので、お願いを申し上げたいと思います。

 どうしてもまだ世間全般に、残念ながら、例えば母子家庭の方たち、児童扶養手当をもらうような方たち、そういう方たちに対しての偏見があるなと、今回この一例を通じて感じました。また、DVに巻き込まれてしまうような方たちにもやはり偏見があるなということを感じたわけでございますけれども、もともと、ほうっておけば多くの人が偏見を今まで持ちがちであった領域でございますので、その辺については本当に特段の配慮を、大臣の方から重ねて自治体の方たちにも御通知をいただけますようにお願い申し上げます。

 残り時間が少なくなってまいりましたけれども、ようやくこの児童手当法の改正案についての質問に入らせていただきます。

 児童手当、民主党ではこれを子供手当と呼んでおりますけれども、この子供手当については、民主党でももちろん、子育て支援、次世代育成支援の一つの柱として考えておりますし、民主党の場合は、これを抜本的に拡充いたしまして、基本的には義務教育が終わる年齢まで、そして食費、被服費を賄える水準、そのように計算をしております。そして、民主党では、これを、扶養控除と配偶者控除を切りかえるというような形で、この額をきちんと確保できるように計算も済ませているわけでございます。

 子育てに関する経済的な負担ということを考えますと、こうやって食べること、着ることについては子供手当で基本的に賄っていく、そして、学校については、教育費の負担もかなり大きいですから、これは奨学金をもっと使い勝手がいいように、働きながら本人が返せるような仕組みというのをきちんと確立していくことによって、子育てに関する経済的な負担というのは随分解決していくのではないかと思っております。

 そして、そのような民主党の子供手当に関する案からいたしますと、今回の政府案、何でこんな中途半端な改正をするんだろうかと、非常に疑問に思うような内容だと思っております。

 まず、基本的な認識として伺いたいと思いますけれども、そもそも、坂口大臣は、児童手当というのはどのような制度が望ましいというふうに考えておられますでしょうか。

坂口国務大臣 少子高齢社会の中でどういう政策が最も望ましいかということにつきましては、先日も少し申し上げたんですが、私は、もう少し科学的なデータの積み上げというものが大事だというふうに思っております。

 何を、どういう政策を掲げたら最もこれは望ましいかということも考えていかなければならないというふうに思っておりますが、その中で、アンケート調査等で見ました場合に、やはり経済的な理由というものがかなりな分野を占めていることだけは紛れもない事実でございます。

 したがいまして、子育てをするために、働きやすい環境でありますとかいろいろなことがございますけれども、その大きな三つか四つの柱の中の一つは、やはり経済問題というものが、若い御夫婦と申しますか、お父さん、お母さんの気持ちの中にあることだけは事実でございます。それだけに、すべてではありませんけれども、この皆さん方のお手伝いをしていく、そして子育てのための努力をされるその一助にしていくということが大事ではないかというふうに思っております。

 そうした意味では、小学校に入るまで今までやってまいりましたけれども、あるいは小学校を卒業するところまで、いろいろの考え方はあるわけであります。少なくとも中学校を卒業するまではという御意見もあるわけでございます。しかし、いろいろ財政上の厳しい制限もあるわけでございますので、そうした中で、小学校の中でも特に低学年というのは、両親にとりましては経済的な負担も大きい、いろいろのことを心配もしなければならない年齢であるといったようなことで、何はともあれ小学校の低学年のところまではまず一度達成をして、そしてまた次のステップを考えよう、こういうことでございます。

水島委員 ちょっと全体的なことも伺いたいんですが、今の御答弁の中で、小学校の低学年の方が高学年よりも経済的な負担が大きいというようなデータがあるんでしょうか。

坂口国務大臣 経済的な負担が大きいといいますよりも、やはり小学校低学年の方が、例えば小学校から帰ってくる子供を家庭にすぐ一人戻しておくというわけにもいかない。そうした意味で、いろいろの心配をしなきゃならない年齢層であることだけは間違いないというふうに思うんですね。ですから、そうした心配をしなければならない年齢層に対して、やはり家庭としても気を使っていかなければならない、私はそういうことだと思うんですね。

 そうした意味で、私は、小学校低学年というのは高学年の皆さん方とは少し違うというふうに思っております。

水島委員 どうも厚生労働省は、学童保育のことについても何か小学校低学年という考え方で、まるで小学校の高学年になれば子供は放課後一人でいていいんだというような考え方をとっているのかなと、前からちょっと腑に落ちないんですけれども、そういう考え方なんでしょうか、本当に。

坂口国務大臣 高学年になったらほうっておいてもいいということを申し上げているわけではなくて、高学年は高学年でそれは気をつけていかなきゃならないですけれども、やはり高学年よりも小学校の低学年のときにはより一層の注意が必要ではないかということを申し上げているわけであります。

水島委員 高学年であっても、それこそ子供でございますので、むしろ、放課後子供が一人でいるようなコミュニティーじゃないようにしていかなければいけないということの努力は、これは高学年に関してもしていただかなければいけないと思っているわけでございますので、そこはきちんと御認識いただきたいと思うんです。

 いずれにいたしましても、先ほど大臣は、財政的な問題もあり、そのようにおっしゃったわけですが、民主党と同じようにやれば、今の政府のような中途半端な額ではなく、本当に食費、被服費を賄える水準を義務教育年齢まできちんと出すことができるというふうな民主党の計算なんですけれども、なぜ同じようになさらないんでしょうか。

坂口国務大臣 民主党の計算方法をじっくりと一遍聞かせてもらわなければいけませんが、それはあれでしょうか、扶養控除のところの税制改正をして、それを児童手当に変えるという案……(水島委員「はい、扶養控除と配偶者控除です」と呼ぶ)配偶者控除、それは一つの考え方だというふうに思っております。

水島委員 一つの考え方とおっしゃったんですけれども、そもそも大臣の頭の中では、児童手当と扶養控除の関係というのはどういうふうになっているんでしょうか。

坂口国務大臣 やはり、扶養控除といいますときには、これは、所得の多いところの人により多くのメリットが行く。しかし、児童手当ということになりますと、所得の多い少ないはなくなって、同様の、経済的平等性と申しますか、同じように行く。

 高所得者のところにも同じように児童手当を出すか出さないかという問題もございますけれども、もう全員出すということであるならば、それは平等に行くということになりますし、扶養控除の場合にはそうした違いがあるというふうに思っております。

水島委員 残念ながら時間になってしまったので、もっともっとこの点を議論させていただきたかったんですけれども、今大臣がおっしゃった問題点というのは、民主党案であれば実はすべて解消をされております。

 今おっしゃったように、確かに、扶養控除という控除という仕組みはあくまでも所得がある程度ある人にしか適用されないものでありますから、だから、それなら現物給付でという、児童手当を支給していくということは、民主党の税制全体の考え方でもあります、控除から手当へというふうに、すべてそのように考えているわけですけれども、その場合に、今大臣は、控除だとそちらばっかりだから不公平だから手当でということなんですが、ただ、政府の場合には、今度は児童手当に関しては所得制限があるわけでございますので、何だか非常に連続性のない、変な二つの制度が同居をしてしまっているという形になっていると思います。

 民主党案であれば、十分な額、十分といっても着ることと食べることの必要十分な額ですけれども、その額を所得制限なしで支給して、そのかわり、当然高所得の方に関しては、それをきちんと課税対象とすることによって払い過ぎた分を返していただく、そういう形をとっていますから、民主党案の方が連続して、すべての方たちに対しての必要なサポートを提供しているものと思っております。

 また、子供の立場から考えても、それであれば、子供であればすべての子供がもらえるという意味で、子供一人一人に対して平等な仕組みということになるわけでございますし、また、この制度そのものが、児童手当というと、何か児童手当をもらっていない世帯の方が所得が多いんだとかどうなんだというような、そういうものではなく、本当に、子供であればみんながもらえる手当であって、そして、高所得者の場合にはそれをきちんと税金としてまた払っていくという制度にした方が、制度としての中立性も、また子供に対するメッセージとしても、はるかによい、すぐれた仕組みではないかと私は思っております。

 ぜひ、この民主党案、後ほど大臣のお手元に届くようにしたいと思いますので、御検討をいただきまして、ぜひ政府案として採用していただければ、つくりました本人といたしましても大変光栄でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 ありがとうございました。

衛藤委員長 次に、中根康浩君。

中根委員 民主党の中根康浩でございます。

 水島先生に引き続きまして、児童手当等を中心に質問を行わせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず初めに、委員長に改めて確認したいんですけれども、委員長、どうしてあのときにうそをついちゃったんですか。

 委員長、今になって、やはりうそをつかなければよかったのになというふうに思っていらっしゃると思うんですけれども、思わずうそをついちゃったということもよくあることではあるんですけれども、うそはよくないと思いますよね、やはり。今はやはりそういうふうに反省していらっしゃるということが、きょうの委員会の冒頭のお言葉につながったということでしょうか。

衛藤委員長 そのことについて、本来は答える必要はここではないと思いますが、理事会でちゃんと申し上げます。

 以上です。

 どうぞ、続けてください。

中根委員 本当に、委員長、表情を変えられないポーカーフェースなものですから、どんなふうなお気持ちでいらっしゃるのか推測がつきかねる部分があるんですけれども、うそはよくないなということを、この委員会活動を通じて改めて感じさせていただきました。余りいいことはないですね、やはり。

 それから、国民の意見をきちんと聞かなきゃいけないということも、改めてよくわかってまいりました。七〇%以上の人が、今回の年金法案についてはこのまま通すべきではない、成立させてはいけないという気持ちを持っていながらも、与党の方々あるいは政府の方々は強引に押し通してしまった。次の七月の参議院選挙で必ずその国民の意思はあらわれてくるものと私たちは確信をさせていただいております。

 これからも、もちろん与党の方々とも政府とも協議をしながら、よりよい年金制度の実現、改革に向けて、本当の意味での改革はむしろここから始まるというふうな思いで取り組ませていただきたいと思いますので、これで百年安心だというふうにはとても国民の皆様は思っておられない、むしろ不安の始まりであるということであるわけですので、その不安を解消していくために、改めて仕切り直して頑張っていかなきゃいけないと思っております。

 それと同じことが児童手当についても言えるんだと思います。

 ここに、ちょっと前の、児童手当についての投稿、新聞の投書みたいなところの欄にあるんですね。「二カ月の子がいるからもらえるならもらっておく。しかし、少子化対策としてはほとんど効果がない。こういう中途半端なお金の使い方は結局むだになることに何で気がつかないのだろう。」会社員、三十一歳男性。児童手当の改正には「反対。単なるばらまき政策。子どもが小さい時に必要なのはお金でなく人手。保育所を増やす方が役に立つ。」会社員、二十五歳女性。「「国はこんなことをやってます」とアピールするだけ。保育園や幼稚園に無料で預けられるくらいにしないと、インパクトがない。」会社員、四十三歳女性。

 というように、児童手当制度についても、少子化対策としての効果ということについては非常に国民の皆様自身が不安に、あるいは疑問に思っておられるということを、むしろこれは、政府はいろいろなデータを持っておられますので、当然よくおわかりのことだと思います。

 僕は、公明党さんの政策についてすべて否定するわけではありませんし、むしろすばらしい政策もお持ちだし、ここにおみえの福島先生なんかは発達障害の問題については本当に先見的に、先駆的に取り組んでおられますものですから一緒に活動しておるわけなんですけれども、この児童手当について、公明党さんが、何というか、必要以上にといいますか、選挙を意識し過ぎて、慌てて、性急に、いわゆるばらまきというようなものにつながるような形で、今度の改正、あるいはそのための審議、必要な手続をとらずに、民主主義の原則あるいは約束を破って今回この国会が行われていたということに本当に残念な気持ちでいっぱいであります。

 さっき、年金法案については七〇%の方が反対だということをマスコミが調査しておられる、それから、今も新聞の投書の紹介で、反対の、あるいは疑問の、不安の意見がたくさんあるということ、どうして政府はきちんとこういったことに目を通さないのかなというか、目を向けないのかなというふうに思うんですね。

 その一方で、振り返ってみてください。年金のあの書類をつくる、全国の社会保険事務所とそれから市町村に年間六億円以上のお金を使って設置をしていてほとんど使われていなかったあの印刷システム、パピアートというもの。ドラえもんとか、おかまとかと呼ばれているものですよ。例えば、一番多いところだと、山口市の社会保険事務所なんか十一台も設置されていて、ほとんど使われていなくて、その存在すら知らなくて、どこかにほこりをかぶっていてというようなむだ遣いが行われていた。この経緯はどうだったでしょうか。

 あるとき社会保険庁の職員の方が日刊工業新聞を見ていて、そうしたらカワグチ技研のパピアートというものが紹介をされていて、ああ、これだ、これが私たちの望んでいたものだったんだ、すばらしいとかいって、カワグチ技研とコンタクトをとって、それで契約にこぎつけたという、絵にかいたようなストーリーがあったわけなんですけれども。

 そういうふうに、そういったところではしっかりと新聞とかマスコミをよく見ていて、日刊工業新聞を何で厚生労働省の方がそんなにしっかり見ているのかなというふうに思いますけれども、年金とか児童手当とか、こういう問題については、マスコミが国民から吸収したそういった声をしっかりと真正面から受けとめようとしないというのはどうしてかな。

 やはり、無理があるというか、そういったやり方をしているとどこかで行き着いてしまう。やはりそこは、最終的には国民の声ということでありますので、選挙で厳しい審判が下されるに違いないというふうに思わせていただいております。

 それで、児童手当なんですけれども、きょうは、平成十六年度特別会計予算、これをちょっと広げてみました。二百二ページ、ここに、厚生保険特別会計の児童手当勘定というところの歳入の欄の〇六〇一―〇一というところ、〇〇からなんですけれども、「積立金より受入」というふうに書いてあるんですけれども、この児童手当勘定の積立金というのは一体どんなものなのかなと。

 例えば、ちょっとぺらぺらとめくってみると、そのすぐ後に船員保険特別会計というのが載っていまして、そうすると、船員保険特別会計には積立金明細表というものがついていて、ああ、なるほどな、そうか、船員保険特別会計の積立金というのはこういうふうになっているんだということがわかるようになっているんですけれども、児童手当勘定の積立金というのがどこかに見当たらないような気がするんですけれども、どうなっているんでしょうか。

    〔委員長退席、福島委員長代理着席〕

坂口国務大臣 私も十分に理解しているかどうかわからないんですが、積立金というふうに書いてありますのは、前年の支給と支出の差をこの積立金というふうに書いてあるというふうに言っておるんですが、もう少し詳しくきちんとしまして、お届けするようにいたします。今は私も、それ以上ちょっと十分にわからないものですから。

中根委員 厚生保険特別会計法の八条ノ二というところに、「児童手当勘定ニ於テ決算上剰余ヲ生ジタルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ同勘定ノ積立金トシテ積立テ又ハ同勘定ノ翌年度ノ歳入ニ繰入ルベシ」ということでありますので、ある意味では、今大臣が言ったことというのは当たらずとも遠からずということではあるんでしょうけれども、しかし、積立金というふうにきちんと銘打ってあるということは、では、一体幾ら積み立ててあって、積み立てているうちの幾らが今回この歳入として受け入れられたかということなんですが、この百二十七億四千五百三十六万円が、積立金と称されている積立金の総額というふうに考えていいわけですか。

坂口国務大臣 申しわけありません、ちょっと具体的なことがわかりませんので、後で整理をいたしましてお届けをさせていただきます。

中根委員 せっかくですから、後ろの方でおわかりになる方がいらっしゃったら、副大臣にお教えいただいて、お答えいただければいいんですけれども。

 もし、剰余金がすべて積立金ということになるのであれば、前年度百二十億円も余しちゃったのかなということで、百二十億円も余しちゃったのなら、例えば支援費制度、百億円足りなくてみんな困っていたわけですよね。これはどうしましょうか。まあ科目が違うのかもしれない。何か裁量予算であちこちからかき集めて何とかやりくりしたというふうに聞きますが、こういうところから持っていけばよかったのになというふうに思っちゃうんです。

福島委員長代理 この際、お諮りをいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として厚生労働省雇用均等・児童家庭局長伍藤忠春君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。(発言する者あり)

中根委員 だから、後ろからアドバイスしていただいて。

 これはやはり、大臣や副大臣もきちんと把握しておっていただいた上でこれからの厚生労働行政に当たっていただかないといけませんので。ただ時間が過ぎて、それで、この中根康浩の質問が終わったから、ああよかったよかったということじゃいけませんので、この際、しっかりお互いに勉強していきましょうよ。

福島委員長代理 今のお諮りにつきましては撤回をさせていただきますが。

 通告のない質問ということですか、これは。

 谷畑副大臣。

谷畑副大臣 今事務方とお話をしますと、少し計算をしておって、今数字を答えることができないので、後ほどにまた、わかり次第答えたいと思いますので、ぜひひとつ、順序を変えていただけたらありがたいと思います。

中根委員 それでは順序は変えますけれども、こういう特別会計予算書というものは、例えば、さっきも申し上げましたけれども、船員保険の方は積立金の明細表が出ているんですけれども、積立金の明細表とかそういったものを記載しなくてもいいのか、それは任意なのか、必ずしなければいけないのか。予算書というのはそもそもどういう性格のものなのかなという、あわせて後で教えてください。

 それと、児童手当なんですけれども、児童手当法第一条、ちょっともう一回読んでみますか。

 「この法律は、児童を養育している者に児童手当を支給することにより、家庭における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会をになう児童の健全な育成及び資質の向上に資することを目的とする。」ということだとすると、これは少子化対策というよりも、どちらかというと、やはりこの児童手当が創設された当時の、多子貧困対策というふうに言われていたものであるように読み取れるような気がするんですね。それを少子化対策ということに無理やりこじつけようとするから、児童手当をばらまいてみてもなかなか出生率は上がってこない、ばらまきだと言われてしまうということにつながるんだと思います。

 その児童手当制度の中で、何といいましたっけ、育児何とか、ありましたよね、子育て支援事業みたいなものが。そういったものがあるんですよ。そういった事業、一子目に五千円、二子目に五千円、三子目に一万円、しかもそこに所得制限をつけてとかいうのじゃなくて、今回の法律改正によって二千五百億円の新しい財源を使うということであれば、そちらの子育て支援事業の方に特化して、保育所の増設とか、さっきも出た学童保育の充実とか、そういったものの方に集中的に投資をしていった方が、むしろ女性の子育て支援とか、あるいは結婚、出産を促すインセンティブにつながるような気がします。

 やはり児童手当というのは、少子化対策じゃなくて、実は、多子貧困ということで始まったから少子化対策には向かないというふうに思った方がいいんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

谷畑副大臣 先生指摘されますように、次世代育成支援というのはこれという決め手がないというのか、事実、出生率が一・三二ということで、このままでは日本の人口は大きく減っていく、こういうことは事実であります。そういう中で、やはり今後ともこの次世代育成ということに真剣に取り組んでいかないと、日本の国自身の活力も失われていくんだ、こういうことで、我々も全力投球をしているわけであります。

 そういう中で、先生指摘されるように、やはり二つの要素というのか、一つは、保育所を建設したり、あるいは待機児童ゼロ作戦であったり、あるいはまた放課後の子供たちの、いわゆるクラブにおける支援活動であったり、あるいはまた地域におきましては、ファミリーサポートを含めて、そういう地域ぐるみでどう子供を育てていけるか、こういうようなことの施策をしているわけでありますけれども、同時に、この児童手当も確かにいろいろ議論がございます。今まで、小学校に入るまでということでありましたけれども、なぜ小学校三年まで、第三子まで児童手当を出すのか、これがまたどれだけの効き目が、効果があるのかと指摘されることの議論はよくあるということもわかります。

 しかし、いずれにしましても、育児休暇をとったり、あるいは保育所の建設だったり、そういうことと同時に、また、現物支給といいましょうか、小学校三年までそういう形で、財政の許せる範囲の中で児童手当も手当てをするということも効果があるということも言われておるわけでありまして、この両面作戦で次世代の育成にさらに努めてまいりたい、このように思っておりますので、よろしくこれからもお願い申し上げます。

中根委員 児童手当制度というものは本当に、創設から見てみると、変遷に次ぐ変遷を繰り返していて、これは変遷といいますか朝令暮改と言っても過言ではない、迷走を繰り返していると言ってもいいような気がします。

 そういった中で、児童手当が創設されてから合計特殊出生率は、児童手当が創設されたのが昭和でいうと四十七年、この年が合計特殊出生率は二・一四、ここからいろいろな制度の変更はあったんですけれども、二・一四から上がった試しがない。一貫してその数字は下がり続けていって、平成十四年には一・三二にまでなってきているんですね。

 これについて、平成十二年の四月の十二日に、国会答弁でもやはり認めているんですね。松本純さんという方、どこの政党の方かわかりませんけれども、松本純議員さんに当時の真野章厚生省児童家庭局長、今の社会保険庁の長官でしょうか、政府参考人として、「正直申し上げまして、今回の改正でストレートに出生率が上昇するかということにつきましては、家族手当制度、児童手当制度が出生率を引き上げるかどうかということについては、出生率についてはいろいろな要素が絡んでおりますので、この制度との因果関係ということにつきましては、海外の調査研究を見ましても、効果があるという研究もございますし、効果がないという研究もございまして、なかなか一概にはお答えをしにくいところでございます。」というふうに、当時の真野厚生省児童家庭局長さんもこの児童手当の出生率回復、向上、少子化対策については大いなる疑問を呈しておられるわけで、このことの反省が、あるいは総括が、児童手当というものに対してきちんとした検証がされないまま、参議院選挙に向けて、少しこの辺でお金を、お小遣いを与えておけば自民党さんの方に投票してくれるかな、公明党さんの方に投票してくれるかなというような、もしそういういかがわしい思いがあったとしたならば、これはばらまきというふうに言わざるを得なくなっちゃうわけなんですけれども、今回の改正で出生率の回復というものにどの程度の自信を持っておられるのでしょうか。

坂口国務大臣 いろいろのお話がございまして、先ほどの現金給付の妥当性につきましては、これはいろいろ我々の方もアンケート調査その他やっているわけでありまして、それを見ますと、やはり子供さんのある家庭とそうでない家庭とではかなりな違いがございます。

 いろいろの調査をやっておりますけれども、子供のいる家庭におきましては、この効果というもの、妥当性というものに対しまして、約七〇%の賛成があるということでございます。したがって、民主党さんも、先ほど中学校卒業まででございますか、十八歳まででございますか、政策としてお取り上げになっているんだというふうに私は思っております。先ほどお聞きしたところでございます。

 先ほども少し申しましたとおり、少子化対策として何が一番大事かということは、これはもう少し科学的な調査、科学的な検討というのが私は必要だというふうに思っております、何を一番優先すべきかということにつきましては。それによって、今後、いろいろの組み合わせではあるというふうに思いますけれども、その中で何を優先していくかということが大事だというふうに私は思います。

 私、スウェーデンに参りまして、スウェーデンでいわゆる少子化対策としてさまざまなことを行っている。スウェーデンにおきましては、どの政策をしたら最も効果があるかという詳細な検討もしておみえになるわけであります。そこで、私が、何が一番効果がありますかというふうに聞きましたら、それは家族手当だというふうにおっしゃった。児童手当とは若干違うというふうに思いますけれども、家族手当。それは、もう少し年少者と申しますか、生まれましてから三年以内とか小学校に入る前とかという若干低いところにウエートがあるように私はお聞きいたしましたけれども、しかし、そうしたことが非常に少子化対策としては効果がある、最も点数が高いということを言っておみえになる。ここは、そういう政策を導入して、しかし、導入したけれども思うように上がらなかったというときには、なぜ上がらなかったかということについてのまた検証をしておみえになるわけであります。

 日本は、なかなか基礎的なデータが今までなかったものですから、そこまでいかなかったのですけれども、ぼつぼつそういうことを行って、何を一番優先すべきかということを考えなければならない時期に来ているというふうに思っておりますので、今後そうしたことについては、ひとつ省の方もしっかり取り組んでいくべきだということを今言っております。

 この児童手当につきましては、そうした御家庭の中のいろいろの御意見を聞けば、それはやはりそれなりの効果がある、やはりここは継続をしてほしいという御意見が多いことは事実でございます。

 だから、大きな柱は三つか四つでございます。一つは、やはり働きやすい環境にそれは使ってほしいというのが一つ。一つは経済的な理由でございます。それからもう一つは、やはり保育所等の充実といったようなことが挙がってきている。働く環境、保育所、幼稚園、それから経済的な支援、これは、やはりいつ聞きましてもこの三つが主な柱でございます。働いておみえになります女性の中には、どちらかといえば経済的理由よりも働きやすさということに御賛成になる方が多いということも事実でございます。いろいろ、それぞれの環境によりまして違いはございますけれども、やはり一つの柱であるというふうに思っております。

中根委員 確かに、あるものがなくなってしまえばそれは大変ですから、もう生活の中に織り込んでいますので、五千円なりとも一万円なりとも。しかし、今度、例えば小学校の一年生、二年生、三年生を持った親御さん御夫婦が、いや、児童手当、この四月から自民党や公明党さんのおかげで一万円もらえるようになったよ、五千円もらえるようになったよ、では、ちょっと今晩あたり頑張って、二人目の子供でもつくってみようかねなんという話になると思いますか、これ。インセンティブというふうに、そういう言葉をよく使われますけれども、この額で、子供をふやそうとか、よかったね、助かったねという、本当にその額になるとはとても思えないんですけれどもね。

 どうせなら、もっと、例えば、今一・三二とかあるいは一・二九とかというふうに言われているぐらいなんですから、二人目あたりにどんと出すとか、三人目まで行き着くまではなかなか大変ですから、一人目から二人目の間に大きな壁が、ハードルがあるような感じがしますので、二人目あたりに、どうせ出すならどんと出すとか、何かめり張りのきいたといいますか、今までとちょっと違った視点で児童手当というものを考えていかないと、今も大臣おっしゃいましたように、検証するということがやはり大事だと思うんです。

 今まで余りにも検証されなさ過ぎた、政治によって左右されて、本質的なところが忘れかけられてしまっていたのではないかなというふうに、この児童手当については思わざるを得ないんですけれども、子供のある家庭では七〇%の方が評価をしている、ない家庭のアンケート調査、今お持ちだったみたいですけれども、どうなんですかね、ちょっとお聞かせください。

坂口国務大臣 四八%でございます。

中根委員 四八%という数字をどうとらえるかなんですけれども、子供のない家庭というのが結構僕の周りでも、子供がいらっしゃる家庭は三人、あるいは僕の同級生では四人というのも何人か実はいるんですけれども、三人とか四人とかいても一・三幾つということは、ゼロを何とか一とか二に持っていかないといけないと思うんですね。そこが大事なところだと思うんです。

 そうすると、ない家庭が四八%しか評価していないということは、やはりもう少しこの評価を高めないといけない。女性が結婚をしたり働きに出たりする機会費用に見合う、そういう児童手当制度に、本当に意味のあるもの、有効なものにつくりかえていく必要があるか、もしくは、子育て支援事業、保育所とか幼稚園の預かり保育とか学童保育とか、そういったものにある意味では集中的に特化して投資をして、ある一定の期間、もう思い切って保育所をふやしたよ、思い切って子育て支援政策やりましたよと、あっちこっちあっちこっちに、児童手当も、これも、あれも、これもというんじゃなくて、そういった期間も思い切ってやる必要があるのかもしれないなというふうにも思わせていただいております。

 それで、児童手当についてもう少しやってみたいと思うんですけれども……(谷畑副大臣「先生、先ほどの、宿題をもらったので」と呼ぶ)そうですか。積立金ですね。ではちょっとお願いします。

    〔福島委員長代理退席、委員長着席〕

谷畑副大臣 先生の先ほど宿題をいただいた件でありますけれども、予算書二百二ページの、積立金より受け入れ百二十七億円の話でございますけれども、企業の児童手当の積立金というものは、率によってとっているという関係上、積立金というような形でいわゆる決算書には記入をしているわけでありますけれども、その年ごとに児童手当で支出をしていくわけでありますので、その支出の分をどうしても補てんしなきゃならぬ、そういうことで、いわゆる歳入不足を補うために受け入れておるということでありまして、現在、平成十四年度では残高は六百九十五億円があるということであります。これは決算書に出ておるということであります。

 そして、それだけのお金があるんだったら障害者の支援費に使ったらどうだという話ですけれども、これはもう先生御存じのように、それは流用できないということになっております。また、障害者の支援費の問題については、今議論されたりして、来年の介護保険等含めての中にという、こういう議論も今行われておりますけれども、大いに議論しながらどうしていくかということが非常に大事じゃないか、こういうふうに思っています。

中根委員 剰余金ということで、余って、それがそのまま翌年度に積立金名目で来るのであれば、支援費の方に裁量的に回してもというふうなことを申し上げたのであって、積立金としてそういう形で積み立てられているのであれば、それはもう目的外に使うことは、法律、例えばこのスペシャルオリンピックのあれみたいな感じで、なかなか難しいのかもしれません。

 この積立金の明細表、どうしてこの予算書に載っていないんでしょうか。

谷畑副大臣 財務省と検討しながら、前向きにきちっと予算書に載せられるよう努力をしていきたい、こういうことであります。現在は載っていなくて、決算書に出ておるということでございます。

中根委員 これは、財務省と検討して努力しないと載せられないものなのか。多分もともときちんと載せなきゃいけないんだろうなというふうに思いますし、どうせ国会議員も国民も予算書なんてそんなに見ないからというような勘ぐりがもしそこにあったとするならば、それはやはり、そういった思い上がりみたいなものがむだ遣いにつながる、いろいろな汚職事件につながっていくという、アリの一穴になりかねないわけですので、そういったところは、見ても見なくてもというわけではありませんけれども、必ず国民が見ているんだという思いで一つ一つのことを丁寧にお仕事していただかなくてはいけないとお願いをさせていただきます。

 児童手当なんですけれども、児童扶養手当とか、それから今度マクロ経済スライドとか、いろいろ問題になりましたけれども、年金の支給には物価スライドというものがあるんですけれども、この児童手当というものについては、物価スライドという考え方、まあ、物価スライドする前にどんどんどんどん制度が変わっていっちゃうものだからあれなんですけれども、物価スライドという考え方はないんでしょうか。どうなんでしょうか。

坂口国務大臣 その制度は取り入れておりません。物価スライドという制度は取り入れておりません。

中根委員 経済的な援助をするというか、そのことによってということであれば、やはり価値が目減りをしてはいけませんので、物価が上がれば、やはりその価値を保つためにスライドをして引き上げていくというようなことは、この児童扶養手当にはある、年金にもある。どうしてここだけないのかな。まあ、ここだけかどうかわかりません、ここにはないのかなというふうに思いますけれども、これ、ないということは実際今教えていただきましたけれども、なぜないんでしょうか。

坂口国務大臣 それは、必要なときには、額の引き上げということをまた法律でお願いするということだろうと思います。

中根委員 年金も百年を視野に入れて考えているわけですが、年金が百年を考えるにはやはり出生率というものもいろいろ考えて、出生率が違ったらどうなるという議論もあるわけですから、その出生率を回復させるための一つの貴重なツールといいますか手段、政策としてこの児童手当というものをとらえておられるんだろうと思いますので、中長期的に考えて、その都度ばさっばさっと上がっていけばそれはいいんですけれども、それだと、ばらまきになったり、政党の政策、選挙によって左右されてしまうということもあるものですから、これは物価にスライドさせていく、そういう仕組みも考えてみてもいいんじゃないかなというふうに思うんですけれども、それはないということなんですね。

 もう時間が少なくなりましたので、ちょっと話題を変えます。

 児童手当につきましては、ことし、もうこれで法律は衆議院については終わっちゃったものですからね。だからこんなちんたらした言い方をしているんですけれども、僕は。しかし、参議院の審議、まだこれからありますし、しっかりと検証して――採決されちゃった後なものですから本当に残念なんですけれども、強行採決されなければ、その前にこういったことできちんと議論していきたかったんですけれども。

 あのとき、どうして理事会も開かれずに、自民党や公明党の皆さん、この厚生労働委員会を開いちゃったんでしょうか。どうして民主党と児童手当のことを一緒に議論しようとしなかったんでしょうか。本当に議論の機会を奪われてしまって残念でならないんですけれども。

 児童手当は、効果は少ないとはいっても、やはり現金としてもらえるものはありがたいものですから、これは楽しみにしていらっしゃる方もあるわけですが、だからこそ、もっとしっかりこの法律が採決される前に議論したかったなという、そういった意味で、国会のルール、約束事をきちんと守ってもらえれば、私ども一期生の、よく国会のルールというか、そういうことがわからない者でも、右往左往しながらも、質問の機会だけは与えられたんだろうなというふうに思って、少し、やはり委員長、これからもまた、委員長のうそが、委員長が未納問題でうそをついたものですからこういうことになっちゃったんですよ。やはり、うそはみんなに迷惑かけるんですね。一つのうそを繕うために、二つ目のうそをついたり三つ目のうそをついたりということになっていっちゃうわけですから、ここはやはり、もうこれからはうそをつかないということで、改めてお願いをしておきたいと思います。

 前回の厚生労働委員会と、それから決算行政監視委員会でもお尋ねをした日本パラリンピック株式会社のことについてなんですけれども、日本パラリンピック委員会、日本障害者スポーツ協会の責任者が北郷さんという方であるということは皆さん御案内のとおりで、その北郷さんの高校時代、東大時代の同級生が日本パラリンピック株式会社というものをつくって、そこが障害者向けの郵便制度、特別割引制度を使って、本当だったら百二十円ぐらいかかるものを割引の八円で郵便物を送っていた。そういった制度を悪用して日本パラリンピック株式会社はお金もうけをして、それを日本パラリンピック委員会の方に寄附金としてというような構図をつくろうとしておられるわけなんですけれども。

 そのことについて、六月二日付で、厚生労働省社会・援護局の障害保健福祉部企画課長名で、財団法人日本障害者スポーツ協会会長あてに「日本パラリンピック株式会社との関係の整理について」ということで、これは大臣も御存じですよね、このことが出たのはね。これで、日本障害者スポーツ協会と日本パラリンピック株式会社との関係について「速やかに整理を行い、資金調達に関する透明性の確保等所要の措置を講ずるとともに、その結果について平成十六年七月末日までに報告願いたい。」というふうにありますので、本当はすぐにでもこれは整理して御報告いただきたいわけなんですが、こういったものが出ておりますので、七月の末日までお待ちをするということで。

 日ごろ私たちの目がなかなか行き届かない、行政も光が当てられない、そういった障害者のいろんな特典とか割引とか、あるいは障害者スポーツという美名を悪用して、金もうけをしたり自分の立場をよくしたり、それが将来勲何等、今は何等と言わない、立派な叙勲につながっていったりということをもくろんでやっていらっしゃる方がいるとするならば、一番弱い人の立場に立たなきゃいけない人たちが一番弱い立場におられる方々を食い物にして金もうけをしている、こういったことがあっては絶対にいけない、このことだけを最後に申し上げて、それと、悪いことはいけない、委員長のうそが今回のすべての行き違いの原因であったということを指摘して、やっぱりうそだけはいけない、そういったことをやっぱり確認し合って、委員長も冒頭そういうふうにおっしゃったわけでありますので、そのことを確認し合いながら、質問時間が来てしまいましたので、終わらせていただきます。失礼いたしました。

衛藤委員長 次に、社会民主党・市民連合所属委員の質疑に入ることといたしておりましたが、質疑者の通告が得られません。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時四十三分散会


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