衆議院

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第24号 平成18年5月24日(水曜日)

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平成十八年五月二十四日(水曜日)

    午前十時一分開議

 出席委員

   委員長 岸田 文雄君

   理事 大村 秀章君 理事 鴨下 一郎君

   理事 北川 知克君 理事 谷畑  孝君

   理事 寺田  稔君 理事 園田 康博君

   理事 山井 和則君 理事 福島  豊君

      新井 悦二君    井上 信治君

      石崎  岳君    上野賢一郎君

      加藤 勝信君    川条 志嘉君

      木原 誠二君    木村 義雄君

      清水鴻一郎君    菅原 一秀君

      杉村 太蔵君    高鳥 修一君

      戸井田とおる君    冨岡  勉君

      西川 京子君    林   潤君

      原田 令嗣君    平口  洋君

      福岡 資麿君    松浪 健太君

      松本  純君    御法川信英君

      渡部  篤君    内山  晃君

      岡本 充功君    菊田真紀子君

      郡  和子君    仙谷 由人君

      田名部匡代君    田村 謙治君

      高井 美穂君    古川 元久君

      村井 宗明君    柚木 道義君

      上田  勇君    高木美智代君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

      糸川 正晃君

    …………………………………

   厚生労働大臣       川崎 二郎君

   厚生労働副大臣      赤松 正雄君

   厚生労働大臣政務官    西川 京子君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    大林  宏君

   政府参考人

   (社会保険庁長官)    村瀬 清司君

   政府参考人

   (社会保険庁次長)    小林 和弘君

   政府参考人

   (社会保険庁運営部長)  青柳 親房君

   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十四日

 辞任         補欠選任

  加藤 勝信君     渡部  篤君

  三井 辨雄君     内山  晃君

  村井 宗明君     田村 謙治君

同日

 辞任         補欠選任

  渡部  篤君     加藤 勝信君

  内山  晃君     三井 辨雄君

  田村 謙治君     高井 美穂君

同日

 辞任         補欠選任

  高井 美穂君     村井 宗明君

    ―――――――――――――

五月二十三日

 がん対策基本法案(鴨下一郎君外三名提出、衆法第二九号)

同月二十四日

 患者負担増計画の中止と保険で安心してかかれる医療を求めることに関する請願(伴野豊君紹介)(第二一九五号)

 同(篠原孝君紹介)(第二二一九号)

 同(河村たかし君紹介)(第二二五四号)

 同(辻元清美君紹介)(第二二八七号)

 無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(伊藤忠彦君紹介)(第二一九六号)

 同(黄川田徹君紹介)(第二一九七号)

 同(倉田雅年君紹介)(第二一九八号)

 同(鈴木俊一君紹介)(第二一九九号)

 同(馳浩君紹介)(第二二〇〇号)

 同(水野賢一君紹介)(第二二〇一号)

 同(伊藤忠彦君紹介)(第二二二〇号)

 同(斉藤斗志二君紹介)(第二二二一号)

 同(古屋圭司君紹介)(第二二二二号)

 同(松本龍君紹介)(第二二二三号)

 同(伊藤忠彦君紹介)(第二二五五号)

 同(小此木八郎君紹介)(第二二五六号)

 同(高鳥修一君紹介)(第二二五七号)

 同(富田茂之君紹介)(第二二五八号)

 同(細野豪志君紹介)(第二二五九号)

 同(前田雄吉君紹介)(第二二六〇号)

 同(伊藤忠彦君紹介)(第二二八八号)

 同(今井宏君紹介)(第二二八九号)

 同(岩永峯一君紹介)(第二二九〇号)

 同(小野晋也君紹介)(第二二九一号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二二九二号)

 同(田村謙治君紹介)(第二二九三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二二九四号)

 同(長浜博行君紹介)(第二二九五号)

 同(原田義昭君紹介)(第二二九六号)

 同(堀内光雄君紹介)(第二二九七号)

 同(宮路和明君紹介)(第二二九八号)

 同(望月義夫君紹介)(第二二九九号)

 同(赤澤亮正君紹介)(第二三二九号)

 同(新井悦二君紹介)(第二三三〇号)

 同(伊藤忠彦君紹介)(第二三三一号)

 同(江田憲司君紹介)(第二三三二号)

 同(小川淳也君紹介)(第二三三三号)

 同(西博義君紹介)(第二三三四号)

 同(西村智奈美君紹介)(第二三三五号)

 同(増原義剛君紹介)(第二三三六号)

 同(茂木敏充君紹介)(第二三三七号)

 患者負担増の中止を求めることに関する請願(小宮山泰子君紹介)(第二二〇二号)

 患者・国民負担増計画の中止に関する請願(黄川田徹君紹介)(第二二一七号)

 同(篠原孝君紹介)(第二二一八号)

 同(佐々木隆博君紹介)(第二三二七号)

 患者負担増計画の中止と保険で安心してかかれる医療に関する請願(黄川田徹君紹介)(第二二二四号)

 同(菊田真紀子君紹介)(第二二二五号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第二三〇〇号)

 同(石井郁子君紹介)(第二三〇一号)

 同(笠井亮君紹介)(第二三〇二号)

 同(穀田恵二君紹介)(第二三〇三号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第二三〇四号)

 同(志位和夫君紹介)(第二三〇五号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二三〇六号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二三〇七号)

 同(達増拓也君紹介)(第二三〇八号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二三〇九号)

 同(佐々木隆博君紹介)(第二三三八号)

 同(達増拓也君紹介)(第二三三九号)

 はり、きゅう治療の健康保険適用の拡大を求めることに関する請願(菊田真紀子君紹介)(第二二二六号)

 介護療養病床の全廃、医療療養病床の大幅削減に反対し、療養・介護の環境及びサービスの整備・拡充を求めることに関する請願(黄川田徹君紹介)(第二二二七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二三一〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二三一一号)

 同(達増拓也君紹介)(第二三一二号)

 医療改革法案の撤回と窓口負担の引き下げを求めることに関する請願(菊田真紀子君紹介)(第二二四〇号)

 総合的な肝疾患対策の拡充に関する請願(糸川正晃君紹介)(第二二四一号)

 同(岡本充功君紹介)(第二二四二号)

 同(木村義雄君紹介)(第二二四三号)

 同(菊田真紀子君紹介)(第二二四四号)

 同(笹川堯君紹介)(第二二四五号)

 同(園田康博君紹介)(第二二四六号)

 同(田名部匡代君紹介)(第二二四七号)

 同(原田令嗣君紹介)(第二二四八号)

 同(福島豊君紹介)(第二二四九号)

 同(松浪健太君紹介)(第二二五〇号)

 同(郡和子君紹介)(第二三一三号)

 同(谷畑孝君紹介)(第二三一四号)

 同(村井宗明君紹介)(第二三一五号)

 同(新井悦二君紹介)(第二三四〇号)

 同(柚木道義君紹介)(第二三四一号)

 療養病床の廃止・削減と患者負担増反対に関する請願(岡本充功君紹介)(第二二五一号)

 カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(山崎拓君紹介)(第二二五二号)

 同(安次富修君紹介)(第二三二八号)

 安心で行き届いた医療・介護に関する請願(菊田真紀子君紹介)(第二二五三号)

 医療改革法案の撤回と医療制度改善を求めることに関する請願(園田康博君紹介)(第二二八五号)

 患者負担増に反対し、保険で安心してかかれる医療に関する請願(中川正春君紹介)(第二二八六号)

 原爆被害者への国家補償に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第二三二五号)

 混合診療の解禁反対、特定療養費制度の拡大反対に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第二三二六号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 ねんきん事業機構法案(内閣提出第七七号)

 国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)

 地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)


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     ――――◇―――――

岸田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、ねんきん事業機構法案、国民年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律案及び地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、社会保険事務所の設置に関し承認を求めるの件の各案件を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 各案件審査のため、本日、政府参考人として法務省刑事局長大林宏君、社会保険庁長官村瀬清司君、社会保険庁次長小林和弘君、社会保険庁運営部長青柳親房君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

岸田委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上野賢一郎君。

上野委員 自由民主党の上野賢一郎でございます。

 国民の大変関心の深いこの社会保険庁改革の法律案につきまして、最初に質問をさせていただくことができまして、まことにありがとうございます。

 それでは、早速質問に入りたいと思いますが、法案の中身に入ります前に、昨日報道がありました年金納付の不正免除あるいは猶予をしていた、この件につきまして、まず最初にお尋ねをしたいと思います。

 新聞報道によりますと、年金の未納率の削減のために、本人に無断で免除をしたり猶予をしたりしていたとされております。この事実関係は一体どうなっているのでしょうか。

 この報道に接して、国民の多くの皆さんは、また社会保険庁でこういう不正な事実があった、一体社会保険庁はどうなっているんだというふうなことを本当につくづくと感じられたと思います。これまで一生懸命、改革努力を続けていらしたと思いますが、それが本当に実を上げたものであったのか、職員の意識の改革、そうしたものがきちんと進んでいたのか、そういったことに対して疑念を持たざるを得ません。

 このことにつきまして、まず、その事実関係、どうなんでしょう。そして、この不正行為が事務所単位で、いわゆる組織ぐるみで行われていたのかどうか、この点につきましてお尋ねをしたいと思います。

青柳政府参考人 今般、国民年金の保険料の免除につきまして不適切な処理があったということでお尋ねがございました。

 この点につきましては、国民年金に対する不信を国民の皆様に抱かせたという点、それから大変に御心配をおかけしたという点、また、何よりも直接に、無断で免除の申請を、対象となった方々に大変御迷惑をおかけしたという点につきまして、この場をおかりいたしまして心より深くおわび申し上げたいと思います。申しわけございません。

 その上で、事実関係についてのお尋ねがございましたので、お答えをさせていただきたいと存じます。

 今回の事案につきましては、大阪の社会保険事務局、長崎の社会保険事務局及び東京の社会保険事務局、三つの社会保険事務局の管内、計十九の社会保険事務所におきまして、国民年金保険料の免除等に係ります手続に際しまして、御本人の意思表示がないままに免除等の承認を行ってしまったというものでございます。これは各事務所によって、行った時期は異なっておりますが、平成十七年の十一月からことしの五月までの間の期間内に行われたものでございます。

 この点につきましては、平成十六年の十月以降、実は市町村から被保険者の方々に係ります所得情報をいただくということが可能となりました。このために、未納者の方々について、その所得情報に基づき、保険料の免除や納付猶予の要件に該当するような方が我々でも把握ができるようになったという事情がございます。

 その中で、そうした方々に、たび重なるお電話や文書あるいは戸別訪問などによりまして納付の勧奨というものを行ってまいったわけでございますけれども、それにもかかわらず、その方々から免除、納付猶予についての意思表示がない、したがいまして、このまま放置をした場合には、この方々皆さん、未納者になってしまうということを懸念いたしました。将来、無年金者となるような事態を防がなければならないという意識のもと、本人の利益を考慮してこうした処理を行ったものというふうに把握をしております。

 しかしながら、免除や納付の猶予は御本人の申請に基づいて行うということが法律上の大原則でございます。したがいまして、御本人の意思表示がないままにこうした免除等の承認を行ったという今回の事案は、法律にかなったものではなく、法令に規定する手続とそごを来したということについては大変問題であるというふうに認識をしております。

 今回、判明をいたしました不適切な処理につきましては、すべて取り消しをいたしまして、対象になりました被保険者の方々にはおわびを申し上げますとともに、改めて申請のお願いをしたいというふうに考えております。

 また、この件についての再発防止策ということについては、今回の事案を受けまして、改めて各社会保険事務所におきまして、法令に沿った適切な事務処理を遵守するという意識を徹底させていくことは当然のこととして、異常な量の入力処理時における警告システムのようなものを構築いたしまして、そういった事務処理が不適切に行われた場合にチェックできるような仕組みをつくることや、組織内部の者が事務の改善あるいは不適正な事務執行の指摘を管理者等に対して指摘ができるような仕組みというものを、もっと実効性のあるものとして機能させていくことに取り組みたいと思っております。

 また、業務監察につきましても、仕事の中身に立ち入った充実強化を図ってまいりたいと考えております。

 なお、今般発覚いたしました事案に対します処分につきましては、なお詳細な事実関係について調査を行った上で、厳正な処分を行いたいと考えております。申しわけございません。

上野委員 新聞報道によりますと、社会保険庁さんの調査に対しまして、各事務局長、事務局でしょうか、虚偽の報告をしていたというようなことが報道をされております。そうしたことは事実なんでしょうか。もしそうだとすれば、ガバナンスということを年金改革では非常に重視されてきたわけですが、そのガバナンスが一向に改善されていないというようなことも言えると思いますが、この点についてはどうでしょうか。

青柳政府参考人 若干補足をしながら、ただいまのお尋ねにお答えをさせていただきたいと存じます。

 実は、今回のように御本人の意思表示なしに申請免除の手続をしたという事例は、今回の事案に先立ちますところ、本年の三月に京都におきまして同様な事案がございました。私どもの方でこれを把握いたしまして、こういったことについて直ちに、もちろん手続を取り消し、おわびを申し上げると同時に、こういった事例が法令にはかなったものではないということを明確にすべての事務局に指し示しまして、また、こういった類似のことが行われていないかどうかということについても、その時点で調査をさせていただきました。

 その際に、こういった事例について、例えば今回上がっております大阪でありますとか長崎でありますとか、これは、そういった事例がない、該当なしという回答をしておったわけでございますけれども、結果的に大阪についてはそれが虚偽になってしまったというただいまの御指摘であろうかというふうに存じます。

 私どもといたしましては、三月の時点でせっかく、判明したものをきちんとインフォメーション、流したにもかかわらず、それがその時点で真剣に受けとめられず、またその後適切な対処がされなかったということについては、大変に残念に、悲しく思っている次第でございます。

上野委員 まさに、そうした京都の事例を発端に調査をされたということでございますが、今おっしゃられたように、それが真剣に受けとめられなかったというようなこと、これは非常に問題だと思います。職員の意識というのは、今までの国民の批判を浴びた意識から本当に変わりつつあるのか、変わったのか、そこのところをこれからきちんと見ていかなければいけない、そういうふうに思っております。

 それで、お伺いをしたいんですが、今、大阪など三カ所で発覚したというふうにおっしゃられたんですけれども、これは本当に氷山の一角ではないんでしょうか。ほかでも同じようなことがないのかどうか、そこの辺は、私はもう一度、再度徹底して調査をすべきだと考えますけれども、これについてはどうでしょうか。

青柳政府参考人 今回、五月にいわば大阪からこういった報告があったことを踏まえまして、私ども、緊急に全国に再度調査を行いました。その結果、実は、長崎とそれから東京が今年度に入ってから同様の手続を行ったということが報告として把握されております。

 この二つの件についてはそういうことで、同様の事例であったということから今回公表し、それから大阪と同様に今後処分等の対象にしていくということを考えておるわけでございますが、その他の事務局につきましても、三月と同様に、もう一回調査を繰り返し行わせていただいております。その結果、京都事務局や大阪事務局のような問題のある事例は現時点では確認できておりませんが、引き続き、私ども、この問題は一過性で終わる問題ではないというふうに考えておりますので、さまざまな機会をとらえてこの問題を、再発が出ないように、さらにこういった現場におけるいわば独走といったようなことが生じないように、重ねて配慮しながら、必要な調査があれば行ってまいりたいと考えております。

上野委員 これは、オンゴーイングでいろいろ調査を進められるということだと理解をいたしましたけれども、こうした事例が本当にあるのかないのか、もう一度、再度きちんと見ていただいて、その結果等につきましてはまた御報告をお願いしたいと考えております。

 それでは、今回の不正に関与した職員、事務所長さん、あるいは事務局長さん、複数、多数いらっしゃると思いますけれども、これはぜひ大臣にお伺いをしたいんですが、こうした不正に関与されたと思われる方々に対する処分、これについてはどのようにお考えでしょうか。

川崎国務大臣 今、少し回答させていただきましたように、京都で一つの事案が起きた、それを全国でしっかりそういうことがないよう、もしくは、あったのかという問い合わせをしたのに対して、特に大阪は、一たん、ないと答えてきた、結果として今日報道されるような大きな問題が出てきた。

 そういう意味では、トップに立つ者が何をしていたか。この人が知っていたか知らなかったかは、まだわかりません。知っていて隠したのか、管理者としてしっかり調べないで本省に報告したのか、これはどちらかだろう。いずれにせよ、管理者として、地域のトップとしての責任を果たしていない、私はこのように思っています。したがって、処分問題については、内容をしっかり精査して、どこまで処分するかを決めていかなきゃなりませんけれども、管理者としてその任にあらずということで、昨日更迭を指示したところでございます。

上野委員 やはり早急にきちんとした対応をしていただいて、処分すべきところは処分をする、あるいは人事異動等、更迭等、行うところは行うということが必要だろうと思います。

 そこでお伺いをしたいのですが、今回の事例に関与した職員、それで処分を受けた職員や、あるいは今更迭された方も含めてですが、これが新しい組織、新組織にそのまま移行するということはあるんでしょうか。ないと思いますけれども、その辺につきましてはどのようにお考えでしょうか。

川崎国務大臣 今回、報道、また我々が知る限りでは、かなりのウエートで管理者である所長が関与していた。その職責にある者が部下を使い法律違反をしたとするならば、その人たちがそのまま新しい組織に移行するということについては、一つ一つ吟味をしなきゃならぬだろう、このように思っております。もちろん、場合によっては、当然、いろいろな御意見をいただく中で、新しい組織に異動できないということも選択肢の一つだろう、このように思っております。

上野委員 今回のねんきん事業機構、社会保険庁改革の大変重要な法案がこれから審議をされるということでございますので、今回の事件に関しましても、これと並行して必要な措置をきちんととっていただくように強くお願いを申し上げまして、この問題につきましての質問は、一たんここで終わらせていただきたいと思います。

 それから、組織の問題、これに……(発言する者あり)また続けます、三十分しかございませんので……(発言する者あり)

岸田委員長 静粛にお願いいたします。

上野委員 組織の構造問題ということ、これの一掃ということに対しまして非常に熱心に取り組んでいらっしゃいます。これは、例えば職員の意識改革、これは倫理意識であったり、今回のことで問題になった法令遵守の意識であったり、この意識改革を進めていくことが必要だろうと思いますし、あるいは皆さんがおっしゃっているような組織のガバナンス、これを強化していくということが大変重要だろうと思っております。

 それで、まず最初に、このベースとなる組織の問題についてお伺いをしたいと思います。

 この年金運営の新組織、これはさまざまな選択肢があったと思います。外局にする、あるいは独立行政法人にする、そして特別の組織にする、いろんな選択肢があったかと思いますが、私は、独立行政法人として、例えば人事、処遇面で能力主義が徹底できる、柔軟に対応できる、そうしたことを考えれば、より民間に近い形式というのも選択肢として十分あったのではないかなと考えておりますが、今回、特別の機関として位置づけられたその理由、一部では看板のつけかえではないかというような批判もあろうかと思いますが、そうではなくて、これはこうした組織が必要だという点につきまして、きちんとした説明をぜひお願いしたいと思います。

川崎国務大臣 一昨年の年金の議論、その中におきまして、社会保険庁自体がやってきたこと、サービスの質、予算執行のあり方、保険料の徴収実績、事業運営に関するさまざまな指摘、加えて頻発いたしました不祥事問題、こうしたものをとらえてさまざまな議論をいたしてまいりましたけれども、解体的な出直しをしなければならない、社会保険庁全体を改革、中での改革ではなくて解体的な出直しをしなきゃならぬ、こういう位置づけをいたしたところでございます。

 一方、内閣官房長官主宰のもとの有識者会議、昨年の五月までこうした議論をしてまいりました。

 一方で、年金というものをどう考えるか、行革問題を含めてさまざまな議論をこの場でもいただきました。やはり、年金というものは国が責任を負うべきものであろう、ここだけは曲げてはならないというのも一つでございます。したがって、公的年金については、国の責任のもとに、確実な保険料の収納と給付を確保し、安定的な運営を図ることが必要であり、徴収を初めとする業務全般について政府が直接に関与し、明確かつ十分な運営責任を果たす体制の確立が必要、こういう基本的な認識をまず政府として決めさせていただきました。

 一方で、この組織の構造問題を一掃できるようにするためにどうしたらいいか。外部専門家の登用、職員の大幅な削減、民間企業的な人事、処遇の導入、地方組織、今、県組織になっておりますけれども、これ自体を変えなければならない、ブロックに変えます。要は、やはり人事異動がしっかり行われていなかったという反省もございます。そういったものを含めて、国の機関として位置づける中、どのような態様をつくろうかということで努力してまいりました。

 そうした結果、公的年金の運営主体については、名実ともに国の新たな行政組織として再出発することが必要である。また、新組織は、これは年金運営会議、特別監査官、国家公務員の組織でこのような体系がほかにあるか、ずっと思いめぐらせまして、警察庁に対する国家公安委員会が一つこんな例外的なものを持っているかな。あとは、こういう、公務員のやることに対して運営会議があったり、民間から登用された監察官制度があったりというのは全くない制度でございます。そういう意味では、この組織全体を新しくスタートする、しかし、全体的に信用するものじゃありませんよ、チェックをしっかりやりながらやっていきますよという中の特別の機関ということでスタートさせていただくことになりました。

 そういう意味では、国が責任を持つというと同時に、民間の手法を入れる、そして、やはりしっかりとした透明性を担保するためにさまざまな措置というものをさせていただいて、今回の法案を提出させていただいたところでございます。

上野委員 今お話のありました運営会議とか監察官、非常に新しい試みで意欲的な試みだと思います。ただ、それが本当にきちんとワークするのかどうか、そこのところはしっかりと見ていく必要があると思っています。それはまた別の機会に質問させていただきたいと思います。

 組織の問題でございますが、今度、新組織に移行するに当たって職員の任命ということが出てまいります。私は、新しい組織である以上は、これは一つの考え方ではございますが、社会保険庁職員のみならず、広く門戸を開いて、民間出身者も含めて公平な条件で採用を行うべきではないかというふうに考えておりましたけれども、この点についてはどうなんでしょうか。

小林政府参考人 今お尋ねの新しい組織の職員、どのような任用を行うかということでございます。ねんきん事業機構法案におきましては、まず、社会保険庁の今の職員をそのまま引き継ぐという旨の規定は設けておりません。個別に一人一人辞令を発する方法によって任用を行うという形を法律上とっております。

 ねんきん事業機構、それ自体は公的年金事業を実施いたします国家行政組織ということでございますので、その職員は基本的に国家公務員が担うということでありますが、現在の社会保険庁におきましても、民間出身者の方々の知識あるいは能力を相当入れさせていただきまして、改革に役立たせていただいておるという状況がございます。新組織発足後につきましても、そういう民間出身者の方々の知見を何とか活用させていただくような形で取り組んでまいりたいと思っております。

上野委員 新組織には社会保険庁職員が当然移行するわけではないという理解でよろしいですよね。

 その場合に、どういったメルクマールというか基準で、社会保険庁職員がそのまま移らない、あるいはそのまま採用される、そうしたことが出てくるんでしょうか。その点につきましてどのようにお考えか、教えていただけますでしょうか。

小林政府参考人 ねんきん事業機構の職員につきましては、まず、法律上一般の公務員について求められております服務の宣誓というものに加えまして、公的年金事業という非常に重要な職務、責務を担うにふさわしい人間を移行させていくという観点から、改めて、こういう事業、公的年金事業を行うに当たっての別途の服務の宣誓、これをさせていただくということを一つ考えております。

 また、個別に発令行為によって任命を行うという際におきましては、これまで、いろいろ私どもの中で、業務外閲覧行為でございますとか、そういう不祥事に絡んだ処分等を受けるというようなことがあった、そういう事案につきましても、事実につきましても、総合的に勘案した上で、そういう新たなねんきん事業機構の職員に任用するに際しての判断に、参考資料として考慮させていただくという考えでおります。

上野委員 服務の宣誓、さらに国家公務員よりも上乗せをしてというかより厳しくしてということでございますが、それで足りるということではないと思います。

 今、最後にお話がありましたように、これまでの処分歴等につきましても十分勘案されるということでございますけれども、例えば、以前問題となりました業務目的外の閲覧行為、こうしたものにかかわった職員についてはどのようにお考えでしょうか。

小林政府参考人 業務目的外閲覧、あの事象につきましては、非常に重要な個人データの保護に関する職務義務違反ということで、非常に重大な事案であるというふうに考えております。

 新組織の施行に際して、当然ながら、国家公務員法でございますとか人事院規則、そういうようなものも踏まえまして、今御指摘の業務外閲覧行為を行った者に対しまして昨年の十二月二十七日付で処分を行っておりますので、こういうような処分が行われたことも重視しながら、勤務成績等も十分に考慮しながら、総合的に公正に判断をしてまいりたいと思っております。

上野委員 ぜひお願いをいたします。

 それでは、新組織の合理化計画につきましてお伺いをしたいと思います。

 今回の合理化計画によりますと、四千四百名程度、これは市場化テスト分を除いたところですが、大幅な削減を予定されています。今、全体の職員数が二万八千ですから、約六分の一削減をすると。これは、逆に言えば、これまでどうしてこんなに合理化が進まなかったのかということを指摘せざるを得ないのかなと思います。その点につきまして、これまで合理化が進まなかった理由、これにつきまして御教示をお願いします。

小林政府参考人 社会保険庁におきましては、従来から、入力業務の外部委託化、あるいは都道府県の社会保険事務局単位での業務の省力化、集約化、そういうような形を通じての合理化による定員削減、こういうものを行ってまいってきたわけでございます。

 ただ、これに対しまして、現状、都道府県単位での組織体制を基本にしておるというような点、あるいは社会保険オンラインシステムという非常に巨大かつ複雑なシステムというものを前提に業務を組んでおるというような点から、抜本的な改革、これがなかなか容易ではなかったという点は指摘できようと思います。

 今回の組織改革、いろいろ取り組まさせていただきたいと思っておりますが、そういう組織改革を機に、さらに踏み込んだ改革に取り組むことができる、そういう基盤が整備されるということでありますので、効率的で質の高いサービスの実現に向けて最大限の努力を続けてまいりたいと思っております。

上野委員 ありがとうございます。内部でいろいろな要因があろうかと思いますけれども、きちんと整理をいただいて、合理化すべきところはきちんと合理化できるようにお願いをしたいと思います。

 それで、一万人削減というふうなお話をされておりますけれども、トータル数で見れば、純減といいますか、約六千三百人ということだと伺っております。この六千三百人なんですが、約七年間かけて六千三百人削減するということでございますけれども、定年退職者以外にどういった措置を講じて削減を考えていらっしゃるのか、お伺いをしたいと思います。

小林政府参考人 社会保険庁の人員削減計画につきましては、御指摘のように、六千三百人程度の人員の純減を考えております。この内訳でございますけれども、正規職員がこのうちの千五百、非常勤職員四千八百程度を考えておるところでございます。このうち、正規職員千五百人につきましては、今御指摘の定年退職、さらに勧奨退職というようなものもございますが、今後、こういうような形で毎年四百名程度の退職者があるものと見込んでおります。

 こういうような状況を踏まえた上で、これに見合う採用というものをある程度抑制するという形を通じまして、純減の実現というものに取り組んでまいりたいというふうに思っております。

上野委員 合理化計画が、絵にかいたもちではなくて本当にきちんとした形で進むかどうか、これからもしっかりと見ていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 時間がありませんので最後になると思いますが、徴収率の低下、これが今非常に懸念をされております。平成元年あるいは平成の初めのころは約八割あったわけですが、平成十三年で七〇%、十四年には六〇%台というふうに、最近とみに納付率が低下をしているわけでございます。以前は、たしか市町村が徴収事務を行うということになっておりましたが、地方分権一括法が施行されまして、これを完全に国の事務として切り分けたために、国と市町村が分かれてしまったということがあります。

 それが一つの原因ではないかと考えておりますが、もう一度、本当にそれを国が直接やるのがいいのか、それとも市町村と協力をしてやっていくのがいいのか、その点については議論があるところだと思います。当面は現行の体制を維持するとしても、将来的な課題としてどう考えていくのかということは、私は議論していいのかなと思っておりますけれども、市町村との協力、あるいは一部事務の移管、そうしたものについてはどのようにお考えでしょうか。

川崎国務大臣 大きな部分を占めるとは思っておりませんけれども、やはり移管した中で、徴収率が下がったという要因の一つであることは事実であろう。したがって、市町村との連携というのが大きな課題。そういった意味では、今は各種届け出の受理、口座振替等の関連制度の紹介、これについては市町村の協力を得ております。

 先ほど、今回の未納の問題について、市町村から所得情報をもらえるようになった、新しく変わったというお話を申し上げましたけれども、十六年の年金法改正により、市町村から所得情報をもらえるように変わりました。したがって、より協力関係に入ってきたというふうに考えていただいて結構だと思います。

 加えて、今回の改正法案では、国民年金保険料の未納に対しても、国民健康保険の短期証を発行できる道を開くなど、市町村国保との連携強化ということで法改正をお願いいたしております。

 そういった意味では、委員御指摘のとおり、国が責任を持ちますけれども、市町村との連携というものをしっかり心がけてまいりたいと考えております。

上野委員 ありがとうございます。

 その点を十分御留意いただきまして、お願いをしたいと思います。

 時間が参りましたのでこれで終わらせていただきますが、今回の法案で新しい組織ができるということでございますけれども、私ども、徴収率の向上ですとかサービスがどのように改善されていくのか、あるいは人員削減がどういうふうに進むのか、これを見守っていって、不断の改革が続くように、私どもとしてもしっかりと見ていきたいと考えております。

 最後になりますけれども、今回の不正事件につきましては、改めまして申し上げたいのは、やはり断固とした早急な措置、これをぜひお願いして、その信頼回復ということに努めていただきたいと考えておりますので、その点をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございます。

岸田委員長 次に、上田勇君。

上田委員 公明党の上田でございます。

 まず、まことに残念なことではありますけれども、法案の質疑に入る前に、先ほど上野委員からも質問がありましたが、今般の社会保険庁の不祥事についてたださなければいけないというふうに考えております。

 事案の概要等については、先ほどの質疑応答の中で答弁もありましたので詳しくは触れませんが、先ほど、不適切な行為というような御発言もありましたが、私は、これはもう明らかに法令に違反する違法な行為だと断ぜざるを得ないというふうに思います。

 そこで、今回のこの事案の中で、これは複数の事務局で同様な事案が発生しているわけでありまして、そうしますと、これはやはり社会保険庁から、収納率を引き上げるために、何らかの指示あるいはそういう示唆があったというふうなことも疑いを持たざるを得ないわけであります。

 また、三月に、先ほどもありましたが、同様の事案が発覚をしているにもかかわらずこうした事件に発展するということを掌握できなかった、ここにも大きな問題があるというふうに考えております。

 答弁をお願いいたします。

青柳政府参考人 先ほどもおわびを申し上げましたように、今般の免除をめぐる不適切な処理につきましては、重ねておわびを申し上げる次第でございます。まことに申しわけございません。

 そこで、今のお尋ねの中で、複数の事務局で同様の事案が発生しているということをどう考えるんだというようなお尋ねであったかというふうに思います。

 先ほども申し上げましたように、三月にまずは京都におきまして同様の事例があって、これについて、私ども、そういった手続が不適切である、法令に反するということを明確にしたわけでございますけれども、残念ながら、今般、大阪の事案を契機といたしまして、長崎や東京におきましても同様の事案が判明したということでございます。

 この問題は、先ほども申し上げましたように、平成十六年の年金改正によりまして、市町村から所得情報をいただけるようになった、したがいまして、かなり確実に、この方々が免除の申請をしていただければ免除の対象になるということがわかったということからいわば手続を行ったものでございまして、御本人からの申請がないということで、放置をすれば未納者になるということを現場サイドで非常に懸念をしたということがあるわけでございますが、繰り返しになりますけれども、御本人の意思表示がないということでの手続を行ったことは、法令に規定する手続とそごを来すというものでありまして、大変に法令違反という意味では問題であるというふうに考えております。

 私どもといたしましては、特に今回の案件につきましては、本人の意思表示なく免除等の承認を行うことが不適切であるということを繰り返し申し上げてきたわけでございまして、一部報道でも御示唆がございましたように、例えばそういったことを本庁として何か指示をしたのではないか、組織的に対応したのではないかという懸念については、はっきり、そうした事実はないということをこの場をかりて申し上げさせていただきたいというふうに考えております。

上田委員 本庁からの指示ではないということではありますけれども、ただ、本当に幾つもの現場でそういうことが行われているということは極めて遺憾でありまして、そういうような疑問を持たれることは当然のことなんだろうというふうに思います。今回のこの事案というのは、まさに社会保険庁の職員の法令遵守意識の低さを物語っているとしか言いようがありません。

 これまでも、不祥事が発覚するたびに、国会におきましても、事案の徹底した解明とそれから関係者の厳正な処分を求めてまいりました。また、国民からも相当強い糾弾を受けてきたわけであります。今こうやってこの組織を新たにして再出発をしようとするその法案を審議しているときにまたこういうような不祥事が発生してきた、これは国民の不信をさらに増大させる極めて遺憾なことであります。

 今回のこの事件について、ぜひ、事件のさらなる徹底的な究明と関係者の厳正な処分、それを要求いたしますけれども、今回どのように対処されるのか、お考えをお聞きしたいと思います。

小林政府参考人 今回のこのような事態が生じましたことにつきまして、重ねておわびを申し上げたいというふうに思っております。

 今般のこの事案に関しまして、御指摘の処分ということにつきましては、私ども、十分に重い気持ちを持ってこの問題に対応したいと思っております。

 現在、この事象がどのような経緯で生じたのか、あるいはこの事務手続がどういう形で発案されたのか、どういう指示があってこういう事象が生ずることになったのか、こういうことにつきまして、詳細な調査に着手をさせていただいたところでございます。この調査結果を踏まえまして、厳正な処分というものを行ってまいりたいというふうに思っております。

上田委員 ぜひそれはお願いをいたします。

 平成十五年に年金法案の審議を行ってきた際にも、社会保険庁職員によります業務目的外閲覧行為が問題となりました。そのときには、芸能人、閣僚、また与野党の国会議員、それからそれを追及してきた何人もの著名なジャーナリスト等々、有名人などに関する本来秘密であるべき情報が次々と流出をしたことが起きました。これはどう考えても、社保庁あるいはその出先からそうした情報が流出したという疑いを持たざるを得ないわけであります。

 しかし、報告された調査の結果では、守秘義務に違反した者というのはたった三人しか明らかになっておりません。しかも、先ほど述べたような事案とは全く関係のないものでございます。これではちょっと、調査が余りにも不徹底、問題の重要性を認識していないと批判されても仕方がないというふうに思いますが、いかがでしょうか。

小林政府参考人 御指摘の業務目的外閲覧事案に関しまして、一昨年、平成十六年の三月でございます。国民年金保険料未納情報に関する個人情報の漏えいが疑われる事案の発生ということを受けまして、職員に対する聞き取り調査、これを行った結果、このときの調査につきましては、三百二十一名の職員が業務目的外閲覧行為に関与したということで、平成十六年の七月に、監督者を含めました五百十三名の処分を行ったところでございます。

 また、これに引き続きまして、今御指摘の国会議員、あるいは著名人の方々の個人情報に係ります業務目的外閲覧行為の有無につきまして、これは平成十六年一年間という期間についての行為の有無につきまして、オンライン通信履歴なりの記録をもとに職員に対する聞き取り調査を行ったところでございますが、三千名を超える業務目的外閲覧行為の関与が判明をいたしました。御指摘のように、その中で、このうちの三名が外部に閲覧した情報を漏えいしたということも判明をさせていただいたわけでございます。

 こういう三名の職員を含めまして、この事案に関しましては、四名を停職、減給二百二十五名、戒告七百四十四名といったような本当に情けない事態でございますが、過去の処分事例に比べても、相当の厳しい処分ということで対応させていただいたところでございます。

上田委員 今答弁にあったんですが、三名が守秘義務に違反したということの報告を受けているんですけれども、この三名の方の内容を見てみますと、いずれも、同窓会の通知のために住所不明の人間の住所を調べてあげたとか、そういう大きな社会問題になったものとは全く違うそうした案件についての三名でありまして、結局は、あれだけ大きな関心を持ったことについては何一つ解明されていないというのが実態なんですね。そんないいかげんな調査をやっているから不祥事が後を絶たないんじゃないでしょうか。もう一度答弁をお願いいたします。

小林政府参考人 今御説明申し上げました調査につきましては、各社会保険事務局の事務局長、こういったような責任者が、閲覧の理由あるいは印字出力の有無あるいは第三者への他言の有無というようなことにつきまして聞き取り調査を直接行いまして、個人情報の漏えいに関しまして、可能な限りの事実関係の把握、確認を行った結果でございます。

 ただ、調査が不徹底ではないかという御指摘があるところでございますが、私どもの調査、これも限界的なものとして、内部調査ということでございます。また、手段も聞き取り調査ということによる事実確認が中心にならざるを得ないというような中での調査でございます。私どもとしては、できるだけの事実確認に努めたところでございますが、何とぞ、そういういろいろな意味でも限界を持った調査であるという点、御理解を賜りたいというふうに思っております。

上田委員 捜査機関ではありませんから、限界があるのはそのとおりなんだというふうには思います。しかし、これだけ大きな問題で徹底して調査を行ったにもかかわらず、全く事実関係が判明していない、これはもう組織のモラルが最低だということなんだというふうに思うんですね。

 だから、一つ一つのことに対してそういういいかげんな対応をしているから、また今回のような法令違反が発生してしまうんだとしか言いようがないわけであります。もう限界があります、これでこれ以上はわかりません、それでは、この平成十五年のときのそうした業務目的外閲覧行為も、漏えいしたものについては公務員の守秘義務に違反する明らかな違法行為なわけでありますから、それをそのようないいかげんな形で放置をしておくから、次から次へと問題が起きてくるのではないかというふうに思います。

 ここはぜひ、限界だなどというようなことを言わないで、これは再度徹底した調査を行っていただき、そして、違法行為が明らかになった場合にはやはり厳正に処分をしていただく、このことを再度お願いいたします。

 今回の法案では、ようやく法案によります改革で組織が生まれ変わるわけでありますけれども、この際、信頼される組織として再生させていくためには、全職員の抜本的な意識改革、これがまず必要であります。

 そして、それだけじゃなくて、これだけモラルが低いということがもう明らかになったわけでありますので、法令遵守を確実に具体的に担保できるための実効性のある対策が必要だというふうに思いますけれども、ここは大臣にひとつ御所見を伺います。

川崎国務大臣 今御指摘いただきましたように、さまざまな今日までの不祥事、そして今回の事件、職員に法令遵守意識に欠ける面があった、これはもう断定してもいいだろうと思います。特に今回の事案は、少なくとも所長レベル、中間管理者と言われる者が承知をして法令違反を行った可能性が高い、したがって厳正な処分を行わなければならない、このようにまず第一に考えております。

 第二の問題として、他地域にもあるのではないか、この問題の徹底した調査をしなければならない。あわせて、最終的には違う者の目でその職場を見るということをしていかなければならないだろう。したがって、人事異動を大幅に行わなければならない。新しい組織ができる前であっても、県間を相当越えた人事異動をしながら、新しい者、違う者の目によって、法令遵守がしっかり果たされていたか、そしてうみを出すだけ出さなきゃならぬ、こんな思いを私どもいたしております。

 そして、今御指摘のように、こうした事案に対して厳正に対処することによって、職員の中に自分たちの公務員という意識をもう一度しっかり根づけていく、このことから始めなければならない、こんなふうに私自身思っております。

 したがって、そうしたものを通じながら、法令にのっとった事務処理の遵守について全職員に対して改めて徹底を行う。しかし、その徹底を行うときに、中間管理者である者がそれを曲げたような事案になった可能性が高いわけでありますから、この辺のところからまず解消しなきゃならないな、こう思っております。

 一方で、職務上の法令違反行為について、職員の通報をもとに早期に発見、対処する通報制度、これはもう法律も担保されておるわけでありますけれども、そこもしっかり機能させなければならない。また当然、職員の教育研修、これも再度、一からやり直しというような考え方で進めなければならないだろうと思っております。

 一方で、そういうものを行っていく管理者に対するチェック、これは年金運営会議、特別監査官、今までの公務員制度にはなかったものを導入して、もちろん上から始めなければならないわけですから、外部専門家による厳しいチェック体制というものを通じながら、上が動き、中間が動き、下が動きという組織にしていかなければならない、このように思っております。

 そして、やはり県単位の年金局というものに大きな問題点があるように私も思います。今回の法案でこの地方組織を抜本的に見直し、ブロック単位に変える、そして人事異動を活発に行わせるということによって、全体をしっかりしたものにつくり変えていかなければならない、そういった意味では、改革のスピードは上げていかなければならない、このように思っております。

上田委員 今大臣から御決意を述べていただきましたけれども、私は、それに加えて、やはりこうした事件が発覚をしたときには、あいまいにしない、一つ一つしっかりとけじめをつけていく。これでもう調査の限界だなどと言って、それでまた結局、多少法令に違反してもいつの間にかまた忘れ去られるんだというような意識になってしまう。だから、ここはやはり、今回の事件、それからこれまで発生したさまざまな不祥事についてしっかりけじめをつけていただくようなことを、ぜひ大臣の指導力を発揮していただきたいというふうにお願いをいたします。

 時間の関係もありますので、法案の内容についての質疑に移らせていただきます。

 まず、今回の法案の第八条の基本理念、それから第十二条におきましても、機構の事業運営に当たりまして、国民の意見を反映させることが定められております。このことは大変すばらしいことだというふうに考えます。

 問題は、国民の意見、すなわち被保険者、事業主、受給権者などの意見、いかにしてそれを聴取していくのか、また、それがさまざまな立場で幅広く、また時には相入れないような意見も表明されるということが当然予想されるわけでありますけれども、それをいかにして調整して反映させていくのか、そういう具体的で信頼に足る方策も必要だというふうに考えますけれども、大臣、それについての御見解を伺いたいというふうに思います。

川崎国務大臣 ございましたように、重層的な意見をいろいろな形で伺う。もちろん、必ずしも今の事業運営と違う御意見もあるかと思いますけれども、やはりしっかり聞きながらやっていくという姿勢を、まずとることが大事だろうと思っております。

 ねんきん事業機構においては、国民のニーズに対応したサービスの提供等、国民の立場に立った事業運営を実現するためには、保険料負担者や年金受給者の意向が十分に反映される仕組みが必要でございます。このため、機構の長である代表執行責任者に対し、被保険者等の関係者の意見を事業運営に反映するために必要な措置を講じることを義務づけております。

 具体的には、この規定の趣旨に沿って、代表執行責任者が被保険者等の自由活発な意見を聴取することができる場として、被保険者、年金受給者、事業主等で構成される運営評議会を開催するとともに、地域ごとに同種の地域運営評議会を開催し、重層的に被保険者の意見を事業運営に反映することができる仕組みを整備することを考えております。また、事業運営に関する重要事項について審議する年金運営会議において、運営評議会の委員から定期的に意見を聴取すること等も行ってまいりたいと思っております。

 そういった意味では、耳の痛いことを余り聞きたくないというものを改めていかなきゃならぬ、耳の痛いことをしっかり聞きながらやっていく組織にしていかなきゃならぬ、このように思っております。

上田委員 こうした姿勢というのは大変すばらしいことだというふうに思います。

 ただ、やはりこういう意見を聞くといっても、せっかく意見を表明したにもかかわらず、果たして本当にどこまで届いたのか、それについてどういうふうに判断し、どのように対処されたのか、そのことは全くわからない、それが一番不信を招くのだろうというふうに思います。やはり、どのような者からどういうような意見が表明されたのか。その意見に対して、機構としてどのように判断をし、どういうような対処をしたのか。そうした一連の手続や判断の流れ、これはやはり透明なものとして、意見を言った人間にもわかるような形をとることが何よりも重要なんだというふうに思います。

 特に、そうした意見が、今大臣からもお話がありましたように、必ずしも全部が反映されるわけではないわけでありますので、それは、なぜそうなるのかということをちゃんと聞いて、検討した上で、それなりの理由があってこういうふうに対処されたというようなことを明らかにしていく、そういうような手続の透明性が必要なんだろうというふうに思いますので、ぜひそういう運用に努めていただきたいことをお願いをいたします。

 次に、この法案で、国民年金加入者の手続の簡素化とそれから未加入者の加入の促進を目的といたしまして、住民基本台帳ネットワークを活用することとなっております。今後、この法案に盛り込まれている措置を実行することによりまして、基本的には、成人になったとき以降でありますけれども、国民全員の住民票コードを社会保険庁が取得をして管理することになるわけであります。

 住基ネットによります個人情報の流出に対する懸念、これは、制度導入以来、大変大きな関心事でありましたし、まだ現在もそうなんだというふうに思います。これまでの質疑の中で、社会保険庁の個人情報保護に関する意識や対策、また、そうした事件が起きた後の対処など、どうも必ずしも十分ではないような気がしてならないわけでありますけれども、この住基ネットを活用することに伴います個人情報の保護、このことについてどのような対策を講じていくのか、国民の皆さんが信頼できるような御答弁をお願いしたいというふうに思います。

青柳政府参考人 住基ネットを活用して、国民年金を中心とする年金の仕事を変えていこうということについてお尋ねがございました。

 私ども社会保険庁におきます住基ネットの活用というのは、ただいまお尋ねの中にもございましたが、被保険者や受給者の方に御負担をかけることなく、年金個人情報に、住所の変更でありますとか死亡等のいわば情報が、正確に、かつ適時に反映されるということを目的とするものでありますので、住基ネットに新たな情報を何かふやすということではなくて、住基ネットを使ってそういった住所変更、死亡等を適切に行っていこうというものでございます。

 まず、いわば保護策という観点からお答えいたしますと、一つには、社会保険庁が住基ネットから本人確認情報を受けるということは住民基本台帳法の規定に基づくものということになりますので、その利用に当たりましては、当然のことながら、住民基本台帳法によるところの目的外利用の制限、あるいは守秘義務違反、こういったものに対する罰則規定の適用というような形で、まずは住民基本台帳法に基づくところの個人情報保護措置が講じられることになります。

 次に、社会保険庁の側で、この住基ネット情報を含む年金個人情報を業務の上で使用する場合において、かつてその情報について不適切な管理だったじゃないかというおしかりをいただいたわけでございますが、現在、社会保険庁の保有個人情報保護管理規程というものをきちんと改めまして、ここで、これに基づきますところの情報の、漏えい防止をするなどの適切な管理に努めているところでございます。

 いずれにいたしましても、今後ともこれらの規定が実効のあるものとなるように、一つには、例えば監視体制を強化する。業務外閲覧をした場合には、私ども、それをシステム上で把握をすることができるというような改善もしております。そういったことを初めといたしまして、個人情報の保護対策の措置を徹底するということが何よりも肝要でございますし、また、あらゆる機会を通じて、個人情報の保護に関する周知徹底と意識の啓発というものを職員に徹底をしていくということが重要であろうと思いますので、両々相まって、この個人情報保護対策に万全を期してまいりたいと考えております。

上田委員 今回の法案では、いわゆる基礎年金番号も法制化をされる、そして住民票コードもあわせて管理をされるというわけであります。これだけIT時代になって、個人情報の流出というのは非常に大きな懸念があるわけでありますので、その管理については本当に万全を期していただきたいというふうに思います。

 もちろん、この住民基本台帳、住民票コードの流出、それ自体がどれだけ個人情報の漏えいに、流出につながるかということについては、いろいろな見方があるわけでありますけれども、ただ、この制度導入時、またそれ以降、大変センシティブな問題であることは間違いがありませんので、そこはぜひ、これまでのように情報がどこからともなく流れて、だれが流したかもわからないなんというようなことだと、なかなかそれは信頼されないので、これはしっかりと、活用を開始するまでに対策を講じていただきたいというふうに思います。

 最後になりますけれども、国民年金保険料の納付率の問題について、若干お伺いをしたいというふうに思います。

 国民年金保険料の納付率、平成七年度には大体八五%だったんですね。それが、それ以降ずっと低下をしまして、十三年度には七〇%近くまで低下をした。特に、平成十四年度には一年間で八ポイント以上下がったわけであります。

 なぜこうした納付率が低下をしたのか、その原因をまずお伺いをし、またその間どういうような対策を講じてきたのか、お伺いをいたします。

青柳政府参考人 国民年金の納付率が低下してきた原因をどのように分析をしているかということ、あわせまして、そのためにどのような対策を講じてきたかというお尋ねがございました。

 まず、原因分析の方でございますが、今お尋ねの中にもございましたように、平成四年度を境に低下傾向にあったわけでございますが、それが平成八年度から非常に低下傾向が強まってきたということは御承知のとおりかと存じます。この背景には、実は平成七年度から、二十歳に到達した方に対しては、本人からの届け出がなくても年金手帳を送付し、職権による適用を行うという形で、従来、いわば未加入という形でしか私ども対処のできなかった方々をきちんと保険料の負担者として一応把握はできる。しかし、その方々が必ずしも納付に結びつかなかった、こういう事情、背景があろうかと存じます。

 数字でその点を押さえていただきますと、平成七年度に未加入者という方々、およそ百五十八万人全国でおられましたが、これは、一番新しい十六年度では三十六万人に減っておる、こういう点を、まずは御認識を賜りたいと存じます。

 さらにお尋ねがございましたように、そうは言うけれども、平成十四年度を境に、大幅に、一年間で八ポイント以上も低下があったじゃないかというお尋ねがございました。これについては、おおよそ三つぐらいの要因がこれにかかわっているというふうに私ども分析をしております。

 その第一の要因は、平成十四年度に、先ほどお尋ねの中にもお話がございましたように、市町村でお願いしておりました仕事を国の方に引き揚げたという変化がこの間にございました。この際に、従来市町村ごとにいわば免除者について保険料免除の適用基準を当てはめをしておりましたものを、国の仕組みということになったことから、全国一律の基準に統一をいたしました。その結果、従来であれば申請免除に該当したものが十四年度以降該当しなくなったということによりまして、保険料率に換算いたしますと、およそ四ポイント程度、低下が生じたというふうに考えております。

 また、先ほど申し上げましたように、トレンドとして未加入者が減り未納者がふえてきたということに加えまして、この間、厳しい経済情勢等に伴う離職等によりまして国民年金の一号被保険者となった方々が増加したわけでございますが、その納付状況が総体的には低かったということが原因ではないかと思われる要因がおよそ二ポイント相当。

 さらに、平成十三年度まで市町村において仕事をお願いしたわけでございますが、特に、いわゆる納付組織という形でいわば自治組織に非常に活躍をしていただいて、そこが組織率の高かったところほど実は納付率の低下の大きさが大きいというようなことも私ども把握をしておりますので、こういった自治組織がうまく活用できなかったこと及び国への事務移管に伴う事務対応におくれがあったこと、これが二ポイント程度のいわば減少につながっているのかなというふうに分析をしております。

 しからば、その対策ということでお尋ねがございました。私どもは、まずは、この未納問題は年金に対する国民の信頼という点からゆるがせにできない大変重要な問題であるとの認識に立っております。

 そのために、一つは、納めやすい環境をどうやって整備していくかということで、例えば、コンビニエンスストアでの保険料収納でありますとか、三十歳未満のいわゆる若年のニート層等の方々に対する納付猶予制度の創設でありますとか、口座振替割引制度の導入、特にこれは割引率を高くすることなどによりまして、納付しやすい環境づくりに努めるというのが第一義でございます。

 第二には、未納者の負担能力に応じたきめ細かな対策ということで、所得情報を活用いたしまして、所得の低い方には免除を勧奨する、そして、所得があるのに納付していただけない方に対しては強制徴収を厳しく適用する。さらには、市場化テストの実施などによりまして、民間のノウハウを活用して効果的な徴収に努めるということをやっております。

 引き続き、今回お願いをしております社会保険庁改革関連法案の中では、さまざま、この納付率を向上するために、クレジットカードによる納付その他の新しい施策も講じておるところでございまして、こういったことを総合的に講じることによりまして、さらなる納付率の向上について努めてまいりたいと考えております。

上田委員 今後の対策についてもお伺いをしようかと思いましたけれども、時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。

岸田委員長 次に、古川元久君。

古川(元)委員 民主党の古川元久でございます。

 大臣、あきれますよね、これ。あいた口がふさがらないというのは、まさにこのことをいうんじゃないかな。懲りない面々という言葉がありますが、社会保険庁ほど懲りていない人たちや組織はないんじゃないか。

 我々、従来から、社会保険庁は廃止をして、国税庁と統合した歳入庁をつくるべきだというふうに主張してまいりました。二年前の年金改革の議論の中でも、次々と社会保険庁の不祥事が明らかになる中で、やはりもうこれは社会保険庁、解体とか再編とかそんなものじゃなくて廃止するしかない、歳入庁だというふうに主張してまいりました。

 しかし、そのことに耳を傾けないで、歳入庁構想をしっかり検討もしないで出してきたのがこの法案です。そして、この法案の審議がまさに始まろうとするところで、またこういう事件が明らかになった。これは、そもそもこの法案は審議するにも値しないんじゃないか。そもそも、我々が従来から主張してきた歳入庁をつくる、社会保険庁は廃止をする、そのことに踏み出すということが必要ではないか。そのことを確認することが、まず法案を審議するその前に必要であろうということで、本日は、我が党の議員はすべてこの事件について事実関係解明をするための質問をさせていただきたいと思っております。

 おとといの夕方、突然の記者発表があって、そしてきのうの朝刊に載って、資料を出してくれと言っても、ほとんど出てこない。これでは審議ができないではないかと言ったら、ようやくけさ、朝になって出てくる。こういうところは、しっかりした審議をするためにも、ここの委員会の場で事実関係をきちんと確認していかなきゃいけないと思っております。

 そういう意味で、トップバッターの私は、まずこの事件の経緯について、事実関係を確認するということを最初に行わせていただきたいと思っております。

 皆様方に資料、これは社保庁の方から出していただいた資料ですけれども、一ページ目は「今回の事案について」というので概略がありまして、二ページ目の「経緯」をベースにちょっと聞いていきたいと思っています。

 経緯、平成十七年十一月に大阪、長崎で申請のないまま免除処理が開始され、十二月十九日に京都で免除処理が行われた。そして、平成十八年二月十日に、本庁の統計リストに異常値が見られ京都事務局へ照会、不適切な免除処理が判明したというふうにあります。

 ここに、三ページ目のところに、異常値が見られたという統計の生データを出してもらいました。そうすると、どこが異常値だというふうに聞いてみましたら、本来この申請免除の月数は、累計となるのでプラス数字となるはずが、これはマイナスになっている、そこで異常値と気がついたということなんですけれども、過去に、あるいは現在もそうですけれども、こういうような形でマイナスになったということはあるんでしょうか。それとも、これが初めてのケースなんでしょうか。

青柳政府参考人 過去にこのようなことがあったかというお尋ねがございました。

 今回のような大幅なものというのは初めてでございますが、小さな、それこそまさにミスというレベルで、結果的にそれを取り消ししたり直したりしなきゃいけないというものはございましたので、マイナスという形のものが過去において生じたということは承知をしております。

古川(元)委員 では、どこまでのマイナスがあれば異常値というふうに判断しておるんですか。

青柳政府参考人 具体的な数値で線引きをしてこういったことを取り扱っているわけではございませんけれども、ごらんいただいてもおわかりのように、八千というような非常に大きな数字でございますので、私どもとしては、やはりこれはちょっとどうして起きた事象であろうかということについて、詳しく調べるということになった次第でございます。

古川(元)委員 京都以外で、こういうちょっと気になる数値があって照会をして調べた、そういう事例はあるんですか。

青柳政府参考人 このデータを端緒として何か調べたというものはございませんで、先ほどもお答えを申し上げましたように、京都でまずこういう事例があったので、ほかにそういうことはないかということをこの事例を端緒に調べたということでございます。

古川(元)委員 では、この事例を端緒に調べたという中で、今回また明らかになった大阪を初めとするそういうところは、何ら統計上では異常が見られなかったということですか。

青柳政府参考人 御指摘のとおりでございます。

古川(元)委員 これは京都に照会して不適切な免除処理が判明したということですよね。これは、要は、減ったということは、勝手に一回免除申請として受け付けておいて、またそれを勝手に取り消した、だからこの八千というマイナスが出てきたということで認識してよろしいですか。

青柳政府参考人 そのように御理解願いたいと存じます。

古川(元)委員 では、どうして京都の事務局はそんなことをやったんでしょうか。これはどこまで把握しておられるんですか。

青柳政府参考人 これは、京都におきましても動機は大阪とほぼ同じというふうに承知をしておりまして、すなわち、市町村からの所得情報がかなり的確に把握できるようになったことに伴いまして、こういった所得情報を活用して被保険者の方にお勧めをするということは、当然どこの事務局でもやっておるわけでございますが、それを一歩も二歩も踏み込んで、御自身から免除の申請がないにもかかわらず免除の処理をしてしまったということであるというふうに承知をしております。

古川(元)委員 では、こういう不適切な免除処理が判明したということ、長官、この二月十日の時点、これは調べて、御存じでしたか。

村瀬政府参考人 まず、資料にありますように、異常値が発生したということは承知しております。

古川(元)委員 では、異常値が発生して、京都で不適切な免除処理が行われていたということについては、この時点でちゃんと報告を受けておりましたか。

村瀬政府参考人 報告を受けております。

古川(元)委員 報告を受けて、どのような指示を出されましたか。

村瀬政府参考人 担当課であります国年事業室長に、京都から事務局の年金保険課長を呼び、具体的な中身を詰めろということで指示をいたしました。

古川(元)委員 どうしてこの時点で発表されなかったんですか、外に対して。

村瀬政府参考人 中身を詳細にチェックする必要があるということで説明を求めましたが、十分説明ができていなかったということで、実はここには書いてございませんけれども、二月の十七日だと記憶しておりますけれども、庁の方から京都事務局の方へ人員を派遣しまして、全件チェック、事務所並びに事務局でチェックをさせております。

古川(元)委員 そもそも何でその経緯をそこには書いてこられないのかと思いますし、では、三月十三日に、国年の事業室長から全事務局長あてに、調査をするようにというメールを出した、この指示は長官がされたんですか。

村瀬政府参考人 私の指示というより、当然やらなきゃいかぬということで、私に報告は上がっております。

古川(元)委員 二月十日に発覚してから、この調査の指示が、メールが出るまでどうして一カ月以上かかっているんですか。

青柳政府参考人 先ほど長官からも少しお答えをさせていただきましたように、こういうことが判明してから、それがどういう形で行われているかということにつきまして、私ども、現地にも職員を派遣いたしましたし、事案を正確に把握することにまずは努めさせていただいた結果でございます。

古川(元)委員 では、三月十三日の時点ではもう事案は正確に把握をしていたということですよね。それでいいですか。

青柳政府参考人 全国の事務局長に対して、同様な事例がないかということを照会がかけられる程度にその様子が把握できていたというふうに御理解いただきたいと思います。

古川(元)委員 長官、でも、京都において明らかに不正が行われていたということがわかった時点で、どうしてちゃんと公表しなかったんですか。

村瀬政府参考人 先ほども申し上げましたように、中身が十分に把握できていないということで、現場へ職員を派遣しまして、すべて洗いざらいチェックをさせていただきました。総件数も含めまして確認ができたということで、こちらに書いてございますように、三月十四日に公表をさせていただいたということでございます。

古川(元)委員 では、ちょっと三月十三日のメールについてお伺いしたいと思います。

 メールの信憑性というのになると、どこまで正しいかというのはありますが、それはこちらから出されておるんですから正しいと思いますけれども、資料にありますが、これは、月曜日の、三月十三日の九時四十四分に出されて、「ご確認いただいた結果については、本日午前中に小職宛メールでご返信下さい。」こんな、言われてすぐ、調査して報告できるものなんですか。

青柳政府参考人 まず、そういった事例を、例えば事務局の中で相談をしてやっていたようなものであれば、直ちにこれは返事が返ってくるものと思います。また、それについて引き続き調べてみる必要があるということであれば、そういったことが返事として期待できると思いますので、まずは一報をいただくという趣旨であれば、決して短い時間ではないというふうに私ども考えております。

古川(元)委員 では、すべてこれは、午前中までに一報はあったんですか。

青柳政府参考人 残念ながら四十七すべてということではございませんが、大部分のものについては一報があったというふうに承知をしております。

古川(元)委員 午前中に出せといって指示して、大部分のものはと、その程度でいいんですか、社会保険庁は。長官、その程度で、民間企業って、午前中に出せと言われて回答が来ない、大部分は来た、そういう指導を、長官が民間からいらっしゃってしておられたんですか。その程度の回答率、そういう形でいいという認識をしておられましたか。

村瀬政府参考人 私が二時間でやれという指示を出したわけじゃありませんけれども、早急につかむ必要があるということで、その判断で、現段階で事務局でつかんでいるものについてはすべてを上げろ、また、事務局から事務所へ確認した上で上げろという緊急の指示だというふうに考えております。

古川(元)委員 この経緯を見ていると、十三日には大阪から、事例のようなことはない、十五日に静岡から、十六日に千葉、長崎、鹿児島とあるんですが、一体、最終的に回答が集まったのは三月の何日なんですか。

青柳政府参考人 最終的には、三月の十六日に四十七事務局全部のものが集まったと承知しております。

古川(元)委員 これは、経緯の方を読んでみると、「意思確認を取って免除等している」というふうに書いてあるわけなんですね。しかしこれは、三月十三日の段階で、国年の事業室長から各社会保険事務局に対して通知された中では、「さて、最近、ある社会保険事務局において、」とありますから、京都とは言っていませんからね。京都でどういうふうになってという話はわからないわけですよね。そういう中で、ここに書いてあるのは、二行目のところ、当該被保険者からの申請を待たずに免除処理を行い、免除承認通知書を送付したといった事例があった、このような事務処理は法令の予定している事務処理手順から見れば不適切なものと言わざるを得ないとあるんですね。意思確認をとらずにとは書いてないんですよね、ここ。申請を待たずにと。

 これは、今の免除は、先ほどからの答弁を聞いていても、何か意思確認さえすれば免除申請があったかのように扱っていいかのように言われておりますけれども、これは今の手続上ではちゃんと申請がなされなければいけないはずですよね。ですから、申請がなされたかどうかという確認を聞いているのに、どうして事務局から、申請をとっている、そういう回答が来ないんですか。意思確認をとって免除等している、どうしてこういう回答が出てくるんですか。

青柳政府参考人 まさに先生のお尋ねの点がポイントであろうというふうに承知をしておりますが、この御提出をいただきました四の資料にもございますように、私どもが照会いたしましたときには、本来の手続でありますところの免除申請をまずしていただいて、それに基づいて免除決定をしていくという本来の仕事のやり方がそのとおり行われていないものはなかったかという照会をしたわけであります。

 それに対して、回答は、お手元の二のところにもございますように、実は、私のところでは、最初に意思確認をもらって、それで免除の手続をして、後で免除の申請書を出してもらうという形になりましたと、これもぐあいが悪いんでしょうかという、率直ないわば疑問が各事務局から寄せられた。それがこの十三、十五、十六で示されているものというふうに御理解をいただきたいと存じます。

 したがいまして、その際に、これを全部取り消しして、もう一回免除の申請をしていただくというやり方も、方法としてはあり得たかもしれません。しかし、私どもとしては、まず御本人が、では私は免除してくれという意思をお持ちであるとするならば、その方にもう一度免除申請を出し直させるというのは、大変に煩瑣なことを、御迷惑をおかけするのではないだろうかと。

 したがいまして、手続が後先にはなるけれども、きちんと免除申請がとれたのであれば、それでやむを得ないじゃないか、こういう判断をしたという事情が背景にございます。

古川(元)委員 申請書を出さなくても、例えば、よく役所の、何日までに申請書類を出してください、例えば税務申告、三月十五日は確定申告の期限です。私は出す意思があります、出しますと言っておけば、三月十六日や十七日に出してもいいということですか。そういうことになりますよね。

 日ごろ、役所のそういう手続で、これは申告がなければ手続できないはずでしょう。意思表示だけで手続をしていい、そういう解釈に、長官、いつ変わったのか。大臣、いつ変わったのか、知っていますか。

青柳政府参考人 誤解をいただいたのであれば直さなければならないと思いますが、私どもは、意思確認をすれば、後で免除を出すということでいいというふうに考えてはおりません。手続としては、あくまでも、免除申請をしていただいて、その後に免除の処理が行われるのが法令の予定している処理であるということは先生方御指摘のとおりだろうと思います。

 ただ、今回の事例のように、最初に御本人の意思が確認できていた、それに対してもう一度免除申請の書類を出し直してくれとかということを行うことは、結果的に免除の意思を持っておられる被保険者の方に大変煩瑣な手間をかけることになるということについて、私どもとしてはこれを懸念したものというふうに御理解を賜りたいと存じます。

 今後は、このような取り扱いを、例えば私どもとして認めていく考えはございません。

古川(元)委員 では、三月の時点では、福島や熊本、静岡、千葉、長崎、鹿児島のこういうのは認めたということですね、今。これは、不適切だというふうに認識をしながら認めた、そういうふうに理解してよろしいですね。

青柳政府参考人 私の表現ぶりが誤解なりおしかりを受けたとすれば大変申しわけないと存じますけれども、あくまでも、これは、被保険者の方の手続をもし法令どおりにやろうとすると、一たんその方々について、いわばその方々が御意思として持ち、しかもメリットを与える形で行った行政処分を取り消しして再び処分をすることになるということについて……(古川(元)委員「適切なのか不適切なのか、どっちなの」と呼ぶ)

 私どもは、この処理そのものが決して望ましい処理ではないと思っております。しかし、違法ではないというふうに考えております。

古川(元)委員 少なくとも不適切だという認識はあったと。

 それにもかかわらず、三月十四日に京都の話だけ公表して、それ以外については、今回の大阪のものだって法律違反だというふうにはっきりは言っていませんよね。不適切な、誤りだったというふうに言っていますね。何でこの時点でそういう不適切なことについて公表しなかったんですか。長官、どうしてですか。

村瀬政府参考人 今、青柳から答弁させていただきましたけれども、基本的に、当時としては、電話確認なり本人確認に基づいて免除承認をしていまして、それは……(発言する者あり)いや、ちょっと聞いてくださいよ。それはおかしいということで、やはり申請書を当然とるべきであるということで、大阪以外の福島、熊本、静岡、千葉、長崎、鹿児島等につきましては、承認後、本人から正式に申請をいただくということで手続をとらせております。それを三月中に完了しております。

古川(元)委員 後の人たちに詰めていただきたいと思いますが、では、もう少し流れを追っていきます。

 これだけのところでこういう不適切な手続が行われていたのであれば、これは普通、幾つかの営業所とか何かでそういうことが行われていたら、全社的に、こういう問題があった、こういうことはやらないようにと、ちゃんと社保庁本庁から指示を出されて、そういう書類ぐらいあってもしかるべきだと思いますが、何らかの措置、三月十四日、十五日、十六日あたりで明らかになったところで、その後、こういう措置はとらないようにという社会保険事務所への徹底、そういうことは何かとられましたか、長官。

村瀬政府参考人 こちらには書いてございませんけれども、NEWSこくねんという全事務所まで行くニュースを月二回出しておりまして、その中で京都の事案については警告を発している。日にちは、申しわけございませんが、今手元にありませんので、後ほど御回答申し上げたいと思います。

古川(元)委員 それだけですか。長官、よくメールで職員に自分の言葉で語っていますよね。こういうことが起きて、どうもほかのところでも不適切な手続が行われている、それを認識しながら、そのニュースに載せた、それくらいでいいという御認識だったということですか。

村瀬政府参考人 法律に基づいて公正公平な業務をやるというのは当然のことでございまして、それは常日ごろから話しておりますので、あえてこの段階で、公正な業務をやっていただくということで、一般論としては話しておりますけれども、具体策としては私の方からは言っておりません。

古川(元)委員 長官、何で長官がこのポジションにつかれたか、もう一度よく御認識いただきたいんですよ。そういう当たり前のことがこの社会保険庁はできていなかったから、あなたが呼ばれたんじゃないですか。ほかのところの公務員だったら当たり前にやれていることがやれていない、だから呼ばれたんでしょう。

 そして、そこで、これだけ社会保険庁に対する不信感が募っている。長官が何度も言っていらっしゃるでしょう。そういうことができない事例が見えてきて、どうも似たようなことが幾つものところでやられている。何らか庁内で検討して、きちんとした対応をすべきだったんじゃないですか、この時点で。どうですか。

村瀬政府参考人 先ほどの話で、国年事業室長から確認をしたということは、当然、適切な処理をしろという指示だろうというふうに私は思っております。

 一方、私自身はこの間何をやったかということでお話し申し上げますと、極力現場へ行きたいということで現場へ行っておりまして、現場に直接語りかけることによってなくしていきたいということで、先週までで約三百の事務所へ直接行きまして、若い人たちと話し、本来社会保険庁がどうあるべきなのか、今現在、改革法案を国会で審議していただいている中で我々はどういう業務をやっていかなきゃいかぬのかということを、つじ説法じゃございませんけれども、話しているつもりでございます。

古川(元)委員 緊急対応プログラムに基づいて、社会保険庁職員行動規範、資料の十二番目にありますけれども、そういうのが出されたと聞いております。その中に、「法令遵守・公務員倫理」「私たちは、法令遵守を徹底し、高い倫理観と責任感を持って行動します。」これは渡しただけなんですか。

 しかも、「社会保険庁は変わります」という中に、「コンプライアンス研修の実施」ということで、「今年度から、」十七年度からですね、「全職員を対象として、個人情報保護や国家公務員倫理に関する研修を社会保険事務局等ごとに効果的な方法により継続的に実施し、法令遵守の意識についても更に徹底します。」

 私たちから見ると、これは明らかに法律違反だと思いますが、皆さんから見ると、それは不適切な手続だったというだけ。しかし、それでも、見方によっては法令違反という見方だってあるわけなんですから、それであれば、こういうことをきちんと、行動規範やあるいはコンプライアンス研修、そういう中でなされるように長官は指示しましたか、こういうことがあったということを。していないんでしょう。

村瀬政府参考人 現在も、各県ごとに、特に人事評価制度にあわせて、全国六ブロックに分けまして説明会を実施しておりまして、その中で倫理法並びに法令違反の問題についてはきちっと研修はさせていただいております。

古川(元)委員 あと、長官の御指示でコンプライアンス委員会というのができているはずですね。こういう事案が起きたら、なぜこういう不適切な問題が起きたのか、それを委員会にはかけなかったんですか。

村瀬政府参考人 当時はかけておりません。

古川(元)委員 それは、かけるほどの問題ではないという認識だったというふうに理解してよろしいですか。

村瀬政府参考人 今から思えば、きちっとやっておくべきだったというふうに反省をしております。

古川(元)委員 何のために委員会をつくるかですね。まさにこれはコンプライアンスにかかわる問題ですよ。できていたということは、もう認識があったわけですから、それでいてかけない。それで、一般的にわかっているだろうと。わかっているような役所だったら、こんな何回も何回も国会の中で問題になるようなことはないわけですよ。そうじゃないから問題になって、そして長官も呼ばれたわけじゃないですか。それくらいの危機意識というのを長官には持っていただきたいと思うんですけれどもね。

 もう少し、ちょっと時系列的に聞いていきますが、結局、三月、京都については公表があったけれども、実際に全国、あとのところに対して、問題があってもきちんとしたチェックはされなくて、今度、四月二十一日、大阪の事務局長が免除の不適切な処理が行われている旨の投書を受領とあります。この実物は資料の五でありますけれども、大阪正義さんという匿名の人から保険事務局長あてにこういう投書が来たわけですね。

 この投書というのはどのように扱われたんですか。

青柳政府参考人 これは、ございますような投書があったと、大阪の事務局においては、その投書に書かれている事実がどうであるかということについて、確認のために時日を費やしたというふうに報告を受けております。

古川(元)委員 このことは、では、社会保険庁の方には何ら報告もなかったということですか。

青柳政府参考人 お手元の配付されております資料の二で申しますと、五月の十七日のところに、大阪の十六事務所での不適切な免除処理の事実が判明し、このときに事務局長から国年事業室長に報告がありました。

古川(元)委員 では、もうちょっと別の聞き方をしますが、この投書を受領して、実際に大阪の社会保険事務所は調査をしたんですか、この投書を受けて。

青柳政府参考人 大阪の事務局より私ども受けております報告につきましては、大阪事務局の総務部長、保険部長、年金部長、総務課長という者が事務局長への投書について取り扱いの協議をいたしまして、これについては、こういうものが来ているということで、職員にそれを伝達すること、それから本人承諾なしに行っているとの内容を再度確認するように指示すること、それから不適切な事務処理がないように職員に徹底を図ることといったようなことを決定いたしまして、それを事務局長に報告をし、年金部長が事務局管内の四つのブロック、これは大手前と天満と天王寺と難波というふうに聞いておりますが、この所長を呼び出しましてこのことを伝達し、さらに各ブロックの所長からそれぞれの所長に対してこの内容を伝達したというふうに報告を受けております。

古川(元)委員 では、指示しただけで、調査はしていないということですか。

青柳政府参考人 現場において、そういうことはないなということの確認を行ったというふうに報告を受けております。

古川(元)委員 では、その確認ができたということなんですね。

青柳政府参考人 四月二十四日の段階で、全事務所の職員にこの事項の伝達が終了したということの報告はあったようでございますが、その時点で何かひっかかるものがあったというような形の報告は上がっていなかったと承知しております。

古川(元)委員 結局、そのまま放置されて、五月十五日に、ABC放送から大阪事務局に対し、免除申請書の偽造があるのではないかとの取材申し込みがあって、これで初めて事務局長は調査したということですね。それでよろしいんですね。

青柳政府参考人 そのように報告を受けております。

古川(元)委員 では、二十四日から五月十五日まで、確認しただけ、それでよかったというふうに認識していたということですか、これは。

青柳政府参考人 その間に、実は、四月の二十七日に、大阪の事務局管内の所長会議が開かれたということでございまして、その所長会議の席上で、事務局長から、法令に基づき業務を行うことが基本的な使命であるので、法や規定を逸脱してまで結果を求めることはだれも期待していない、必要もない、業務執行に当たっては、その点を意識し、検証しながら取り組んでいただきたいという旨の指示をしたというふうに報告を受けております。

古川(元)委員 その指示をしたけれども現場が従わなかったということというふうに認識してよろしいんですか。

青柳政府参考人 結果的にはそのように受けとめざるを得ないと考えています。

古川(元)委員 さて、これは、十五日に調査して、該当事例があることが判明しましたね。なぜ、ここで大阪の事務局は本庁の方に報告をしてこなかったんですか。

青柳政府参考人 十五日の段階ではまだ全容が判明していなかったというふうに報告を受けております。

古川(元)委員 全容が判明しないと報告しなくていいんですか。

青柳政府参考人 もちろん、事柄によって、一刻を争うという形で報告を上げなければならないような事例もあろうかと存じますが、この場合については、言ってみれば、どのくらいの数の事務所でそういったことが行われていたかというようなことも十五日段階では必ずしもはっきりしていなかったと聞いておりますので、その意味では、二日おくれになりましたけれども、十七日の段階で、全容がある程度わかったところで報告が上がったということで、決して遅きに失したということはないかというふうに承知しております。

古川(元)委員 長官、今の遅きに失したという認識はないという、長官もそういう認識でよろしいんですか。

村瀬政府参考人 私自身のところへ報告が来ましたのは五月の十七日でございます。そのときに、大阪で不祥事案件がどうも起こってそうだということで、まだそのときも正直言いまして細かな全貌がわかっておりません。

 それで、私の方から大阪に指示しましたのは、早く全貌を全部調べ上げて早く公表すべきである、それと同時に、全国の他の事務局でこういう同じ案件がないかどうかということで再調査すべきであるということは、十七日に国年事業室の方へ指示をしております。

 本件を十七日に聞きましたときに一番あきれましたのは、実は、四月の十八日に、先ほど御指摘にありました投書文書が局長あてに来ていたわけですね。その局長あてに来ていた文書が全く生かされていないということに対して、正直言いまして、そのときには、国年事業室も含めて、何をやっているんだというしかりをしたのが事実でございます。

古川(元)委員 これは、京都のがあってまだ二カ月もたっていないわけですね。京都のがあって、みんな指示を受けて、大阪の事務局も受けているわけですよ。それでいて、十五日の段階といいますか、もっと前の段階で、そもそも、そういう投書が来たのに、確認するだけで調査もしないということ自体が私はどうかしていると思います。

 調査をして該当事例があると。先ほど、全事務局あてに調査、とりあえず午前中にと言ったか、どれだけの報告があるんですかと言ったら、とりあえず一報入れてもらえばと。とりあえずの一報も入れられない、入れていないわけですね。それでいて、報告が遅きに失したとは思わないんですか。どうですか。

青柳政府参考人 先生おっしゃるように、まず一報を入れていただければベストだったというふうに考えております。

古川(元)委員 ベストじゃなくて、そもそも入れないのはおかしいでしょう。

 その上で、これは今長官から、再調査は長官の指示でやれという話ですね。

 これは、十八日、資料の六枚目を見ていただくと、またメールの添付文書でこういうものが送られている。「再度あらためて貴局管下の事務所における状況を「局長自ら」ご確認いただく」、そして、これもまた、本日中にメールで御返信ください。

 三月のときに、午前中に返ってこなくて、四日かかったわけですよね。今回、二回目出すのに、また本日中。十八日に、本日中に全部回答あったんですか。

青柳政府参考人 残念ながら四十七事務局全部ではなかったようでありますが、大部分からはとりあえずの一報があったというふうに承知しております。

古川(元)委員 長官、今のを聞いてどう思いますか。

 前に本日午前中と言って返ってこない、大部分。もう少し、現場を知れと言って、現場の人のことで調査するんだったら、時間がかかるんだったら、大至急というならわかるけれども、本日中というのは、何かこれだと、本日中と言われても、ああ、あしたでもあさってでもいいのか、いつものようにやればいいんだなというふうにしか思いませんよ。その程度の意識にしか、これを見ると、全く社会保険庁の危機感がないと言わざるを得ないんじゃないかと思う。

 それに、「「局長自ら」ご確認いただく」とわざわざ「局長自ら」と括弧書きにしているのに、このメール、二回目ですよ、事業室長の名前で出している。その程度の指示でよかったというふうに長官は思いますか。

青柳政府参考人 先ほど、これだけで十分であったかというお尋ねがございましたが、これとあわせて、四十七事務局長に国民年金事業室長の方からすべて電話を入れて、これと同様の内容について念押しをするというのをこの時点で同時に行わせていただいております。

古川(元)委員 長官、これは、調査を自分でしろと言って指示したわけでしょう。何で長官名で出さないんですか。どうして室長に任せたんですか。何でおれの名前で出せと言わなかったんですか。

村瀬政府参考人 御存じのように、役所の場合、本庁の課長並びに室長というのは、各事務局長よりも上のランクにありまして、強い立場なんですよね。したがって、私から直接文書を出さなくても、同じことが指示ということで受けとめていただいているのではなかろうかという形で、私自身の文書にはしておりません。

古川(元)委員 先ほどから申し上げているように、その程度の認識でいいのですかということなんです。二回目ですよ。しかも、これがこのように明らかになればこういう大問題になるという認識は長官はなかったんですか。

村瀬政府参考人 大問題であるという認識のもとに、早急に調べて開示をしろということを指示したつもりでございます。

古川(元)委員 大問題であったら、どうして自分の名前で出さないんですか。前のメールで出して、ちゃんとまともな回答が返ってこなかったわけでしょう。虚偽の報告があったわけでしょう。室長の名前で出しても虚偽の報告を返してきていたわけですよね。そういう体質のところに、先ほど、長官も少し役所にいるだけですっかり何かお役人の発想になってしまったのか、室長の方が地方よりも偉いから、そんな程度の認識で、このメールを出せばいい、それくらいの認識で済むと思いますか。

 しかも、この次の七番目の、翌日にもう一回出されているメール、長官、このメールの中身というのはちゃんとこれを出すときに見ていましたか。

村瀬政府参考人 私は見ておりません。

古川(元)委員 これは先ほどからの議論を聞いていていただければ、おかしいんですよね。「昨日、念のため、貴職管下の社会保険事務所の処理状況を再度確認いただき、結果について小職あてご報告いただいたところ」であります。さっきのお話だと、昨日中には報告は全部からはいただいていないわけですよね。いただいていないのに、いただいたと言ってまたメールを出している。「本日中に全国分を整理完了する予定で作業を進めており、」これは言っていることが前の日のメールと矛盾しているというか、ちゃんとどこまで現場を認識してメールを出しているんですか。

 昨日出したけれども返ってこないから、きょうまでに出せというならわかりますけれども、再度確認いただいた、でももう一回という、これはそういうメールですよね。そうですよね。

青柳政府参考人 若干、そのメールを一日ごとに出しているという、いわば切迫した状況の中で混乱があったかもしれないというふうに思えるかと思います。

 しかしながら、先ほども申し上げましたように、個々の四十七の事務局長とは事業室長が直接に電話で連絡をとりながら、この作業を並行して進めているという状況を念頭に置いていただきますと、丁寧にやれば、まだ回答の来ていないところについては、あなたのところはまだ回答が来ていないけれどもこういうことでやりなさい、回答が来たところについては、例えばこのようなことでやるという書き分けをするというようなことは、余裕があるときには少しは考えた方がよかったかもしれないと思いますけれども、いずれにせよ、やってもらわなきゃいけないことは決まっている以上、それをやってくれということを確実に伝える方法としてメールも使わせていただいているというふうに御理解いただきたいと思います。

古川(元)委員 部長、そうすると、このメールというのは、先ほどの長官によると、これは室長からの指示というか、役所でいういわゆる命令書みたいな、そういうものかと思ったけれども、単に事務連絡的な、かなりそういう意味では、公式的な文書というより、私的な、よろしく頼むねというくらいの、そういうメールだというふうな認識なんですか。

青柳政府参考人 先生も御存じのように、役所の公文書はあくまでも通知その他の一定の様式を経たものを公式の文書といたしますから、それ以外の文書はその限りにおいては公式な文書ではないということになりますが、ここで具体的に行っております指示はあくまでも本庁から各事務局長あてに具体的な作業を指示したものでありますので、これは組織の中においては、いわば公的な拘束力を持つ作業指示というふうに理解をしております。

古川(元)委員 そういう指示があっても、三月のときでもちゃんと聞いていなかったわけですよね。三月の時点でちゃんと聞いていて、先ほど長官が言われたように、きちんと浸透しているんだったら、四月二十八日の段階で東京事務局で申請のないままの免除処理なんか行われるわけがないですよ。どうしてこういうのが行われるんですか。ちゃんと浸透もしていないし、そのことをきちんとチェックもしていない。現場が悪い、現場が悪いという話をしますけれども、現場を監督できていない、これは社会保険庁本体のやはり監督責任はあるんじゃないですか。

 しかも、これだけ問題が起きることについての、先ほどから部長の話を聞いていると、何かあたかも免除になる人のためを思ってやっていたと。結果的にはそういう面はあったかもしれませんが、しかし、これはよく、長官、平成十七年の十一月からこういうことが起きたということを見ていけば、明らかにやはり社会保険庁の方針と軌を一にした形でこういう問題が起きてきているということが見えてくるし、そのことを、この原因究明を少なくとも三月の段階でやるべき話だったんじゃないかと思うんですよ。

 長官がつかれてから、とにかく収納率向上、それを至上命題に上げて、そのためには、やはり一番手っ取り早い方法は、分母を減らすということですからね。分母を小さくする。だから、指示をしておられたのも、まずは免除者になる人、その免除者の数をふやして、そして免除を拡大して分母を減らせと、そのことを中心に収納率の向上をやってきた。そのことについては、長官はお認めになられますよね。

村瀬政府参考人 まず、社会保険庁に来まして一番初めにやりましたという中で、収納率のことを今おっしゃいましたけれども、業務改革プログラムを見ていただければわかりますように、一つはお金の無駄遣いの問題、それからサービスがなっていない、それから個人情報の問題等々、社会保険庁が抱えるさまざまな問題について、やはり具体的に改善をしていく必要があるという形で取り組みをさせていただいたつもりでございます。

 一方、国民年金の収納率という問題につきましては、まず我々の仕事は何かといいますと、年金制度そのものをしっかり国民の皆さんにお伝えすること、そして、十六年の年金法改正によりまして、市町村からの御協力によって所得情報というのがちょうだいできるようになった。今までは、所得にかかわらず納付書を送ったり、それから催告状を出したりということで、非常に非効率な仕事のやり方をしていたわけでございますけれども、所得がわかることによりまして、制度周知の徹底と同時に、どうしてもやはり、お金をお持ちになっていない方々については、年金権の確保という観点からいえば、早く免除のことを教えてあげて、それでもって申請をいただく。

 一方、十分なフローのお金をお持ちになりながら保険料をお納めいただけない方というのは、先生御存じのように、十七年度から本格的に強制徴収を始めまして、最終催告状という観点からいきますと十八万人の方々にお送りさせていただいたということで、ある意味では私は、収納率を上げるというのは、分母も分子も含めて、いかに効率的な収納対策を講じ、結果を出していくのかという形で取り組んでいるつもりでございます。

古川(元)委員 そう言いますが、長官がつくられた納付率八〇%の達成に向けたアクションプログラム、この手順を見ると、明らかにまずは免除を拡大しろと言っているんですよ。これは、十七年度で見れば、ステップの一で、「十六年度末の納付対象月数及び納付月数を把握する。」とあるんですけれども、ステップ二というのは、「法定免除、全額申請免除、学生納付特例の各前年度実績者数等を把握した上で、目標獲得者数を設定」で、ステップ二、ステップ三、ステップ四、ステップ五、そこまではまず未納者対策なんですね、未納者といいますか免除、それをやれということになっているんですね。その後から、強制徴収なんというのはステップ七なんですよ。プライオリティーが、明らかにこれは免除者をふやして分母を減らすということにあったんじゃないか。

 その証拠に、平成十八年度のアクションプログラムになると、こんなことが書いてあるんですよ。「十七年度中に所得情報を取得した者に対する勧奨業務は十七年度中にほぼ完了しているものと考える。したがって年度当初の免除等勧奨については、「学特」及び新規取得者等に対する「申免」、「若年」対策が中心となる。」要は、所得情報を得て免除できる者は免除したから、では次だと。

 そういう意味では明らかに、少なくとも十七年度においては、免除をまず獲得して分母を減らす、そのことに主眼を置いてプログラムを設定したんじゃないですか。違いますか、長官。

村瀬政府参考人 先ほども申し上げましたように、基本的には所得階層に合わせて納付対策を講じるということで、三段階に分けてアクションプログラムをつくらせておりまして、その点では、先生おっしゃるような形ではないと私は思っております。

 ただ、一番効果的なのは何かという問題からいきますと、免除対策をしっかりやるということは、収納率に対して大きな寄与度がある。それと同時に、今までは、催告状、それから集合徴収というのは、御存じのように、所得情報がない中で、すべての対象者に対してお配りをしていたわけです。ある意味では大量の紙爆弾をやっていたわけでございまして、その部分が、分母が整理をできれば、集合徴収をされる対象者も減りますし、それから催告状を出す対象者も減りまして、トータルコストが減ってくるということで、決してその部分をしっかりやることは私は悪いことではない、また、国民の皆さんに対して年金権を確保さしあげるということについても、決して卑下することではないというふうに思っております。

古川(元)委員 それは当然、法令を遵守した形でやられて初めてですよね。それが最低条件ですよ。

 しかし、そうは言われても、昨年の十一月八日に長官が国民年金収納率緊急メッセージというのを出した中に、これは資料の八にありますけれども、「この時期になって、言い訳は無用である。まずは行動を起こし、責任を持って結果を出すことに、全力投球してもらいたい。」「実行すべき事は、既に決まっている。唯、実行し結果を出すことのみ。」この長官の檄が飛んで、それから翌日、どこかの事務連絡という形で、これは公式文書ですよね、九の二なんかを見ていただくと、「「率」を意識した業務実施の徹底」とありますし、十の事務連絡を見ていただくと、「同「メッセージ」で言及されているとおり、この十二月末時点における改善幅二・〇%の確保は、妥協の許されぬ必達水準」である、下の方にも、「十二月末の二・〇%確保は、もはや未達は許されぬ至上命題である」となって、資料の十一の二を見ていただくと、そこで、十二月末の目標値達成のための確認事項で頭に出ているのが「免除等勧奨」なんですね。

 こういう指示が今回の不正事件を生む背景になったとは思いませんか、長官。

村瀬政府参考人 先ほどから申し上げていますように、法令を無視してやれという指示は出したつもりはございませんし、それから、今回十一月段階でこのような連絡をしましたのはなぜかといいますと、十六年度の所得情報が各市町村からちょうだいできるようになりまして、本格的にいただけるのが十六年の十月前後にたくさんの市町村からいただけるようになり、効率的な仕事のやり方をするということで、当然、年度の目標を達成するためには後半戦が勝負であるということで、指示を出したわけでございます。

古川(元)委員 時間が限られていますから、最後に、長官の二月三日に出されたあいさつのところを見てみたいと思うんですが、十三の資料です。この一ページ目のところで、「社会保険庁が信頼を回復するために何をすればいいか」「一つ目は危機意識の共有、二つ目は改革の推進、三つ目はガバナンスの強化」。

 こんな事件が出て、長官、御自分が言った信頼回復のために何をすればいいか、これができていると思いますか、どうですか。

村瀬政府参考人 まず、今先生がお話しされましたのは、二月三日に全国の事務局長を集めました会議で、事務局長に対して話をした中身でございます。

 したがいまして、私自身は、先ほど申し上げましたように、危機意識をまずしっかり持つ、これがやはり社会保険庁が変わる最大のポイントだろうというふうに思っております。また、改革をしない限りやはりだめだということで、改革の推進をする、これは当然のことだろうと思います。三つ目はガバナンスの強化。やはり局長は、局長として自分の事務局の仕事は何をやっているかというのをしっかり見る、これは当たり前のことだというふうに思っております。

 したがいまして、私自身もそのつもりで仕事をしておりますけれども、各事務局長も同じ気持ちで仕事をやってほしいということでお話をしたつもりでございます。

古川(元)委員 いや、私が聞いているのは、ほかの人がやっているかではなくて、言われている御自身がちゃんとこれをやっているかということですよ。

 二ページ目を見ると、「最後に、リーダーと現場力に関する考えをお話しする。」「リーダーとはリーダーシップを持っている人。リーダーシップとは、自分の考えている方向へ部下を導く能力を持っているかということである。そのためには、まず、現場を知り、現場から学んでもらいたい。」そうおっしゃっているわけですよ。長官、この事件が起きて、きょう、今ずっとトレースさせていただきましたけれども、この流れを見て、自分自身に危機意識がちゃんとあったと思いますか。そして、きちんとガバナンスをきかせていたと思いますか。そして、現場のことをよく理解していたというふうに思われますか。

 「現場力についてお話ししたい。」という中で、「当たりまえのことを当たりまえにやり、」とか言っておられますけれども、当たり前のことが当たり前にできていないじゃないですか。できていない役所だったから長官が呼ばれたわけでしょう。それでいて、長官も同じような意識に染まっちゃっているんじゃないですか。このことについての御自身の責任はどのように感じておられますか。

村瀬政府参考人 まず、現行形でいいますと、私は、ここに書いてあるとおり、自分は一生懸命やっているつもりでございます。

古川(元)委員 御自分でやっていると言われても、それは周りが見ての判断だと思いますが。

 そこで、大臣にお伺いしたいと思います、任命権者であるわけでありますから。

 大臣、この事態、この問題の、きょう私の質疑を聞いていただければ、どういう流れでこうなってきている、こういう事態に至っているのかということはある程度御理解いただけたんじゃないかと思います。

 きのう大臣は記者会見で、何かどうも末端の方の人間だけの問題だというような感じのことを言われておりますけれども、そこのところがきちんとチェックできない、そしてちゃんとその現場をマネジメントできない、そしてこういう事態が起きても、今の長官の話じゃないですけれども、きちんとやっていると言う。どう考えても、これは危機意識とかガバナンスという面で監督責任をきちんと社会保険庁が果たしているというふうには思えないと思いますけれども、大臣、いかがですか。

川崎国務大臣 民間の皆さん方にお入りいただいて、月に一遍ぐらいですか、夕方二時間ぐらいの会合をずっと持たせていただいております。その中で、基本的に社会保険庁というものは解体的な出直しをしなきゃならぬ、解体的出直しをしなければならない役所を途中で引き受けていただいて、少しでも改善していこうと努力している、これは長官が先頭に立って努力してもらっていることは事実だ。

 しかし、長官が先頭に立って民間に頑張ってもらっても、この組織形態のままではだめだという結論の中で、今さまざまな努力が行われているけれども、結果論から言えば、中間管理職を含めて下部段階まで、法令を遵守するという意識に欠けた、まことに残念なことでありますけれども、そういった者に対して、今、厳正に対応していかなければならない、こんな思いを持っておりますし、またある意味では、国民の皆さん方にまた年金に対する不信を助長することになってしまったなと、まことに残念に思っております。

古川(元)委員 これは大臣、村瀬長官は、残念ですけれども、ミイラ取りがミイラになっている。これは、長官の責任を含め、根本的な問題だ、こんな法案を議論する大前提の問題だと我々は考えておりますので、この問題についてきちんとした事実解明、そして責任の所在が明らかになること、そのことがなければ到底法案の審議に入れない、そのことを最後に申し上げて、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

岸田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時三分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時二分開議

岸田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。内山晃君。

内山委員 民主党の内山晃でございます。

 午前中に引き続きまして、年金の不正免除の関係でお尋ねをしたいと思います。

 古川議員との質疑のやりとりで、大臣また村瀬長官等の質疑をされたところで少しずつちょっとお聞きしたいことがございますので、お尋ねをしたいと思います。

 まず、川崎大臣、法違反をしていると大臣の発言がありましたけれども、具体的にどのような法違反と大臣は認識をされているのか、お願いをいたします。

川崎国務大臣 年金の未納の免除手続については、最終的には申請者の申請によって、その書類をもってされる、その書類がないのに免除の手続をその担当する職員もしくはその管理者が行ったとしたら、それは当然法違反であろう、したがって、法違反の疑いがある、こういうふうに申し上げました。

内山委員 そうしますと、申請書がないのにもかかわらず免除の手続を職員が行ったということになりますと、具体的に職員はどういう処罰の対象になったりするんでしょうか。

川崎国務大臣 法律上どういう処分、例えば何カ月の処分とか、それは私まだ見ておりませんからわかりません。しかし、法違反の疑いがあると申し上げた。

内山委員 それから、大臣は、先ほど古川議員との答弁の中で、全国の社会保険事務所に再度確認をしたと発言がございましたけれども、前半の方でありましたが、社会保険事務所にどのような内容で確認をされたのか、お願いをいたします。

川崎国務大臣 どういうくだりだったか覚えておりませんけれども、私が申し上げたのは、今回調べたことによってすべて決着とは思っていない、すべて一つ一つやり直さなければならない。そして、そのとき御答弁申し上げませんでしたけれども、結果として問題点が出れば、やはりできるだけ早く速やかに公表して、そして私自身は、その者を、すべて結果が出ましたならば、一つ一つの事案について厳正な処分を行う、こう申し上げております。

内山委員 大臣は、不正があった、違法行為があったのではなかろうかと認識をされているわけですけれども、重複するかもしれませんが、この不正行為はいつからいつごろまで行われて、その原因は一体何だろうというふうにお考えでしょうか。

川崎国務大臣 原因はいろいろなケースが考えられるんだろう。部長からの答弁の中に、何回も面会に行った、しかし会えない、電話をかけても通じない、そういった中で、免除をすれば結果として三分の一の年金権が発生する、したがって、所得の低い人たちにそういうことをよく理解してもらった上で申請手続をすべきだったけれども、何となくやってしまったというひとりよがりの議論も理由の一つであろう。

 もう一つは、もちろん、未納対策をしっかりやれと言われた中でルールに基づかないものをやった。民間会社でいえば、当然、私、民間会社に勤務したものですから、月末になれば売り上げしっかりやれ、期末になれば売り上げやる、その中に空売り上げを計上しちゃったような話で、それは会社の中でも許されない行為でありますし、ましてや公務員ということになれば、法律に準拠した仕事をしなければならない、法律に許されていないことをしてはならない。しかし、そうした中で、しっかり未納対策をやれという中で、そのような、民間でいえば空売りに近いようなことをやってしまったということは言えるだろうと思います。

 しかし、一つ一つの実態があると思うんですね、内容分析の中に。ですから、そこはしっかり分析させていただいた上で厳正な処分を行う、こう申し上げておるんです。

内山委員 いつからいつごろまでこの不正は行われていたということが欠落をしておりましたので、お願いします。

川崎国務大臣 これは、これも部長の答弁でございましたけれども、市町村から所得情報がしっかり得られたというのが十六年の末ですか、それからの、したがって所得情報をもらった翌年、要は昨年の行為というふうに全体としては考えております。

内山委員 今、大臣の答弁の中に、お言葉をかりますと、空売り上げ、それで月末の売り上げを帳じりを合わせる。どうも、私が先ほどから答弁を聞いておりますと、国民のための未納を防ぐというよりも、納付率の帳じりを合わせるような気がしてならない。年度末におきまして免除者を入れて分母を小さくするといいますか、そう聞こえてしようがないんですけれども、どうでしょうか。未納者のためというよりも、どうも職員の数値を合わせるのが先に先行しているような気がしてならないんですが、いかがでしょうか。

川崎国務大臣 私は、考えられるケースとして二つのケースを申し上げました。職員が仕事に携わってきて、現実に免除手続をしたらその人の将来の年金権が得られる、そういう立場から法律にないことをしてしまった、すなわち法律違反をしてしまった。もう一つは、自分の業務実績というものの側面からしてしまった。こういう二つのケースが今時点では考えられるだろう。しかし、他のケースもあるかもしれません。したがって、しっかり精査をして厳正な処分を行う、こう申し上げております。

内山委員 村瀬長官にお尋ねをしますけれども、職員が業務実績を上げなければならないような、実は職場環境なんでしょうか、どうでしょうか。

村瀬政府参考人 社会保険庁の本来の仕事は、先ほども申し上げましたように、年金につきまして保険者としてしっかり国民の皆さんに説明をし、そして、納めていただければ結果として年金というものが非常に高い確度でいただける、金額的にいいましても、年金局から出しておりますので、二十代で一・七倍になるということで決して御損な商品じゃないわけですね。そこをしっかり周知しながら収納する、年金権を確保する、これをやるというのがやはり当然の仕事であるというふうに思っております。

内山委員 JR西日本の事故もありました。運転士のやはりノルマといいますか、成績を重視する余りに無謀な運転をしてしまった、大きな事故を発生させてしまった。この社会保険庁の未納率を引き下げるといいますか、こういったために、国民のためというよりも、業務実績をどうも優先してしまっているんじゃなかろうかと思えてならないわけであります。

 今、私の手元に、京都の社会保険事務所が国民年金の免除審査をいたしましたという、お送りした現物があるんですけれども、この中に、免除の希望をされない方は国民年金保険料免除(全額・半額)取消申請書を出してください、こういうものが送られているようなんですけれども、こういう手続というのは、正しい手続なんでしょうか。

青柳政府参考人 免除につきましては、本来の手続は、午前中の質疑の際にもお答えを申し上げましたように、まず免除申請を御本人から出していただいて、その上で所得審査をして決定する、これが本来の姿でございますが、先ほど来お答え申し上げておりますように、現在、所得情報を市町村から私どもいただくことができるようになったことから、私どもが、その所得情報に基づいて、被保険者の方にさまざまな機会、そういったレターも含めて御案内をして、それに基づいて被保険者の方と直接に、いわばいろいろなやりとりをして、最終的に申請書を出していただくというような形につなげていく。その過程における一つのやり方というふうに今お話を伺いました。

内山委員 ですから、この京都が出した書類、全額免除の承認を御希望されない方は、お手数ですが下記の届け出を管轄の社会保険事務所へ御提出いただきますようお願い申し上げます、といったものを出していいんですかと聞いているんです。

青柳政府参考人 その書類を出さないからといって免除の扱いに自動的にしてしまうということになると、まさにここで問題になっているような無断で免除したということになるわけでありますが、そういう御案内をすることによって実際に免除の申請に結びつけるということになれば、これは結果的には手続として完結するものと思っておりますので、そのレターを出した時点で何か違法な問題があるというふうには私どもは認識しておりません。

内山委員 論理が矛盾をしております。

 先ほど、免除の申請を御本人から届け出があって社会保険事務所で受け付けをする、これが普通であると今お話しになったばかりじゃないですか。それが、免除の承認を御希望されない方は取り消し届けを出してください、これはどう考えたっておかしい。

青柳政府参考人 確かに、表現ぶりについては、例えばそれを出さなければ自動的に免除になるかのごとき誤解を与える点がありますので、その表現については、今後、私ども正していきたいと思っておりますけれども、ただ、申し上げたいのは、さまざまな機会を通じて被保険者の方にインフォメーションを、私どもの方として働きかけを出していかなければいけないという点については、ぜひとも御理解を賜りたいと存じます。

内山委員 確認をいたします。

 そうしますと、この書類を出さなかった方は免除の申請をしていないんですね。どうですか。

青柳政府参考人 免除の申請をしていないということは、午前中から繰り返しておりますように、不適切であるということは間違いございません。

 ただし、どういう文章でそういうことの働きかけをするかということについては、不適切なものは正してまいりたいと思いますが、私どもは、むしろ積極的に被保険者の方に所得情報に基づいた働きかけをしてもらいたいというふうに考えておりますので、表現は是正をさせていただきますが、やること自身は続けさせていただきたいというふうに考えております。

内山委員 どうも質問の趣旨を御理解いただいていないようでありますけれども、これを送られた方が、では、御希望されないという意識があって送ったらいいですよ。でも、送らない方は免除にしていないんですか、今回。

青柳政府参考人 京都の場合には、確かに免除の処理をしてしまいましたので、私ども、三月の時点でこれを取り消すように命じたところでございます。

内山委員 最初からそういうふうに言ってくださいよ。したんでしょう。

 何でできるんですか。

青柳政府参考人 繰り返しになりますが、京都においては、そういう文書を出した結果として、最終的に免除処理をしたということについて不適切であると私ども考えておるわけでございます。

 ただ、御本人にその申請をしていただくためにどのような形で情報を提供するかについては、さまざまな工夫が必要なものと考えております。

内山委員 では、そうしましたら、調べていただきたいと思います。

 京都は、だれの指示でこういう書類を、だれの判断で出したんですか。

青柳政府参考人 京都の場合には、三月の時点で、この事象が出た際に、その点について究明をいたしまして、京都の事務局の年金課長がこれを主唱して行ったというふうに承知をしております。

内山委員 そういう手続は、職権でいつからできるようになったんですか。

青柳政府参考人 京都のような形での、職権での処理は、法令上規定をされておりませんので不適切、したがって、これはすべて取り消しをし、それを行った者については処分をさせていただいております。

内山委員 京都以外は、こういうことはありませんでしょうね。どうですか。

青柳政府参考人 御案内の文書一々についてはすべてを確認したわけではございませんが、大阪について同様のやり方をしたということが今回まさに判明をしたわけでございますし、また、長崎についても、最終的にその申請を、きちんと御本人からとり切れなかった事例が千六百件あったということでございます。また、中野については、本年度に入りましてから新たに同様の手続、処置をとったということを承知しております。

内山委員 先ほど村瀬長官は、二月十七日、出向いた先で説明を求めたが答えが得られなかったと答弁されておりますけれども、ちょっと語尾がはっきりよくわからなかったんですが、どうして答えが得られなかったのか、どんな内容だったのか、お尋ねをしたいと思います。

村瀬政府参考人 二月の十日に免除処理が判明しまして説明を求めましたが、説明が十分できなかったということで、二月の十七日に現地へ人を派遣して調査したということでございます。そのように答弁をしていると思いますが。

内山委員 長官が現地に行かれたわけではないわけですね。はい。

 では、人を派遣して、現地でなぜ明確な答えを得られなかったのか、どんな内容だったのか、把握されておりますか。

村瀬政府参考人 まず、行かせましたのは、事務局とそれから該当事務所を一カ所、要するに、組織ぐるみでやっているかどうかを含めてしっかり調べるがために、また、だれの責任下でやっているかということを調査するために、私の記憶では、たしか当時三名の人間を派遣してつぶさに調べたというふうに記憶しております。

内山委員 続きまして、先ほどの質疑の答弁の中で、二月十日、本庁統計リストに異常値が見られた、京都社会保険事務局へ照会、こうありますけれども、だれがこの異常値をまず初めに把握したのか。

青柳政府参考人 国民年金事業室の職員がそれぞれ事務局を担当しておりますので、その国民年金事業室の職員の者がまず最初に気づいたと報告を受けております。

内山委員 これは、やはり常日ごろ数値を見ているものなんでしょうか。それとも一定の日にちごとに確認をしているものなんでしょうか。お尋ねをします。

青柳政府参考人 各県の、免除のみならず、保険料の納付状況等について、毎月ごとにいわばその月の結果が集計されてまいりますので、毎月ごとにいわばチェックをさせていただいております。

内山委員 先ほどマイナスの数値が大きいということで資料もございましたけれども、この資料というのは、過去の分も、今資料としてとることはできるんでしょうか。過去のこういう大きなマイナスのことについて検証したいと思っているんですが、いかがでしょうか。

青柳政府参考人 大変お恥ずかしい話でございますが、過去において長い間こういうことをやっていたというわけではございませんので、おおよそ二年間分ぐらいの形はこのような形で保存しておるものと承知しております。

内山委員 そうしますと、その二年分の数値というのは、過去をさかのぼって、今回こういう事案が発生した段階で確認をされていますか。

青柳政府参考人 特段いたしておりません。

内山委員 過去にはないものと信じたいんですけれども、誤差が小さいものであれば、何か先ほど、ミスではないか、こうおっしゃっておりますけれども、ぜひ過去の数字を公開していただきたいなと思います。いかがでしょうか。

青柳政府参考人 理事会等の御了解がいただければ対応させていただきます。

内山委員 ぜひ、委員長、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

岸田委員長 理事会で協議いたします。

内山委員 本人の確認のみで処理をしていたが、その後は申請を出すことになったと先ほど村瀬長官の発言がございました。本人確認だけの処理というのは、だれの判断でいつからできるようになったんでしょうか、ついでにお尋ねをしたいと思います。先ほど村瀬長官のところで発言がございましたことを確認しております。

村瀬政府参考人 先ほどから申し上げていますように、まず申請書をちょうだいするというのが基本的な考え方でございます。その申請書のもらい方につきまして本人との間で確認事項がありまして、それをもって申請にかえているということで、申請書をおつくりするということがあるということでございます。

内山委員 ですから、今回問題になる以前は本人の電話等の確認のみで処理をしていた、その後、申請書を正式に出すようにして処理を改めた、こういう発言がございました。

 ですから、最初、電話等の確認で、どうして、いつからそういうことをやれるようになったのか、お尋ねをしたいんですが。

青柳政府参考人 電話等の確認につきまして、午前中の答弁でやや不完全なところがございましたので補完をさせていただくという趣旨からもお答えをさせていただきたいと存じます。

 あくまでも、今回、例えば電話でそういう意思確認をしたという処理が適切かどうかというお尋ねにつきましては、後から本人の申請書がきちんと提出をされているということを確認しておりますので、申請書が本人から提出をされた時点で手続としては完結をした、いわば瑕疵があったとしても治癒をしている、こういうことで法律上有効なものというふうに取り扱うこととしているわけでございますので、電話による意思確認を何か一つのルールとしてやってもいいというようなことを組織的に私どもが勧めたり、認めたということはございません。

内山委員 ですから、もう一度申し上げますけれども、村瀬長官は本人の確認のみで処理をしていたと答弁をなさっています。今の答弁とは違いますが。

青柳政府参考人 電話による意思確認云々の処理の仕方については、三月の京都で事案が生じたとき、それから五月に生じたとき、合わせて九の事務局でそういうやり方をしているということをやっと私どもも確認しているわけでございますが、これは、私どもが例えばそういうやり方がいいということで何か提示していたものではなくて、そういうやり方をしているものについても、先ほど申し上げましたように、後からきちんと本人の申請書が提出されることによって手続としてきちんと完結をしたものについては法律上も有効なものだということを解釈として明確にしたということにすぎませんので、私ども、決してこういうやり方をお勧めしているわけでも、それから認めているわけでもございません。

内山委員 もう一度確認をします。

 免除申請の正式な手続の流れをお答えください。

青柳政府参考人 免除申請の正式な手続は、被保険者がその居住地の市区町村長に国民年金の保険料免除・納付猶予申請書によって申請を行い、市区町村長が受理した申請に基づいて、所得の確認等を行い、社会保険事務所にこれを送付し、社会保険事務所長が市区町村長から送付された申請についてさらに審査を行った上で、承認または不承認の通知を行うということが流れでございます。

 ただし、つけ加えさせていただきますと、所得情報を市町村から私どもいただくことができるようになって以来、被保険者の方が直接社会保険事務所の方にこの申請をするということも認めておるところでございます。

内山委員 今の話はよくわかりましたけれども、電話で確認して処理していいとは今おっしゃらなかったじゃないですか。それはどういうことなんでしょうか。

青柳政府参考人 繰り返し申し上げておりますように、ただいまお尋ねがございまして私がお答えしました市区町村経由の方法と、それから所得情報に基づいて直接被保険者の方から申請をいただくという方法が法令上予定されている正式の手続であるということは御指摘のとおりかと存じます。

 ただ、今回の事案に基づいて各事務局から確認をとった際に、最初に電話で本人の意思を確認した後にいわば申請書をお送りして出していただくというやり方をしているものがありました。このやり方については、最終的には申請書を出していただいて手続が完結していることから、法令違反なり不正な手続ではないということを確認したという次第でございます。

内山委員 後ろからごちゃごちゃ言うのは、よくわからなくなってしまいます。

 要は、正式の手続じゃないわけですよね。それを認めていただきたいと思うんですけれども、どうですか。

青柳政府参考人 法令が予定していたものではないということは御指摘のとおりかと存じますが、法律的に有効かどうかという点については、私どもは有効な手続であると考えております。

内山委員 手続が正しいか正しくないかということを聞いているんです。

青柳政府参考人 最終的に申請書が提出されたことによりまして、途中の手続に仮に瑕疵があったとしても、これは治癒をしたものというふうに考えております。

内山委員 先ほども出ましたね。逮捕して逮捕状をとった、そういう流れじゃないですか。だから、そもそもその手続がおかしいんじゃないですか。だったら、またこれからもやるんですか。

 大臣、今、横で聞かれてどう思いますか。大臣。

川崎国務大臣 部長が申し上げていること、私も横で聞いていてちょっとわからない面がありますけれども、簡単に申し上げれば、電話で状況について、例えば免責制度について説明をさせていただく、結果として、それでは私はそのような申請をしたいという御返事をいただく、書類をお送りさせていただく、結果としてその書類が送られてきた、それによって手続が終わったということを申し上げているわけで、電話による説明というものを否定しているわけではない、こう申し上げております。

内山委員 説明ではないんです。電話のみ、本人の確認のみで処理をしていた。本来なら、申請書があって初めて受理をするわけですよね。だから、そうしたら、これからもそういうことが起こり得るんでしょうか。

青柳政府参考人 電話のみをもとに行政処分として免除処分を行うということは全く法律の予定しているところではございません。したがいまして、私どもとしては、あくまでも基本的に申請書をきちんとお出しいただいたことに基づいて申請を行っていくという手続をとってまいりたいと考えております。

内山委員 話がだんだんずれてきましたね。

 最初は本人の確認のみで処理をしていたが、その後は申請書を出すことに改めたと村瀬長官の先ほどの答弁があったじゃないですか。そうすると、これからもそういう形で、帳じり合わせのために電話で確認をしたとして書類をつくってしまうんですか。

青柳政府参考人 適切な手続ではないと思いますので、そのようなことは改めたいと考えております。

内山委員 最初からそういうふうに話せばこんなに時間はかからなくて済む問題でありまして、また再発をするんじゃなかろうかということを危惧してお話をしているわけであります。真摯に議論をしておりますので、まともに答えていただければと思います。

 長官、先ほどの答弁の中で、全国の社会保険事務所、三百幾つと言いましたか、ここに出向いていった、こういうお話がありました。今回出向かれた中で不祥事を起こしたところというのはありますか。

村瀬政府参考人 三百でございますのでほぼ大部分の事務所へ行っております。したがいまして、当然起こっております。

内山委員 せっかく長官が行かれて、いろいろコンプライアンスのこともきちっと考えて仕事をしなさい、こうお話をされているんだろうと思うんですけれども、効果がなかったということでしょうかね。

村瀬政府参考人 当該起こした事務所においては効果がなかったというふうに考えざるを得ません。

内山委員 ぜひ長官には頑張っていただかないといけませんですね、そういうところは。

 それから、先ほどの長官の言葉の中で、コンプライアンス委員会にかけなくてもよいと考えていた、その理由は何でしょうか。

村瀬政府参考人 当初考えておりましたコンプライアンス委員会の最大の眼目は何かといいますと、職員が不正を見つけたときに、そういう組織のところへ訴える仕組みをつくりたいということを主体に考えておりまして、そういう点では、ガバナンスをきかせるコンプライアンス委員会というよりは、現場から間違った処理が起こった場合に対して問題提起ができるように、こういう趣旨で運営したいというふうに考えておりまして、その関係で、先ほど委員の御質問がありました形で、本来、これはコンプライアンス委員会にかけるべきではないかということについて十分かけられなかったというのは、私自身が深く反省をしております。

内山委員 先ほども何度かお尋ねがありましたとおり、村瀬長官は、この不正というのを最初にお聞きになったのはいつの時点でありましょうか、確認をしたいと思います。

村瀬政府参考人 京都の部分につきましては二月の十日でございます。あと大阪それから東京の部分につきましては五月の十七日でございます。それから長崎の部分につきましては、日曜日に聞いております。月曜日に発表しておりますので、五月の二十日でございますか、この日だというふうに記憶しております。

内山委員 長官はこういう日にちで今お聞きになったと確認をさせていただきましたが、長官、組織的にどうも隠ぺい体質で長官に知らせなかったとか、そういうことは考えませんでしたでしょうか。

村瀬政府参考人 それは全く考えておりません。私のところへそれなりに上がってくるというふうに今も思っております。

内山委員 小林次長はきょうおられますか。

 次長は、新聞のコメントで「法令違反を犯していいはずがない。この二年間の改革は何だったのか、残念としか言いようがない。」とコメントを発せられておりますけれども、このコメントの趣旨をお聞かせいただきたいと思います。

小林政府参考人 休みの日の夜でございましたが、新聞記者の方からの突然の電話取材にお答えした内容でございます。

 私、社会保険庁に三年近く勤務をさせていただいております。特に、村瀬長官着任以降、社会保険庁改革に向けてのそれなりのと申しますか、精いっぱいの努力をさせていただいてきておるつもりでございます。そういう中で、こういう、何といいますか、本庁からのいろいろな思いがなかなか伝わり切っておらないという、その事実をまた一つ見せつけられた気がいたしまして、あのような電話取材に対するお答えをさせていただいたところでございます。

内山委員 朝日の大阪版の記事が私の手元にありまして、この記事によりますと、「八年前まで年金担当の課長だった。突然、社会保険事務所のトップらから呼び出され、「免除はあと、どれくらいとれそうかな。早く出してくれ」と言われた。 年度末に納付率が上がらない。「納付率が下がっているので免除の入力を頼む」。部下の職員に、承認の手続きを進めるよう指示した。本人の申請はなかったが、職員はそれに従い、集金や電話など通常の業務の合間をみて専用端末で入力した。」こういう記事が出ています。

 すごいですね。これは、とても一人の担当者でできるようなことではないなと。

 元課長は、こうした不正によって、管内の納付率は結果的に二%程度上がったのではないかと推測する。数値が確定すると、一たん免除の手続をとった対象者について、取り消し作業をその後して、帳じりを合わせたと。

 どうですか、これは、大臣。新聞記事が間違っているかどうかはわかりませんけれども、長官でも結構ですが。

村瀬政府参考人 その前に、先ほど長崎の話を二十日と申し上げましたけれども、日曜日、二十一日でございますので、それを訂正させていただけたらと思います。

 それから、納付率の問題でございますけれども、おっしゃるように、免除を入力すれば分母が減りますので、当然のことながら納付率は上がります。ただし、先ほどございましたように、数値を見させていただいておりまして、異常に免除の数が変わるという部分につきましては、当然のことながらチェックをしてございます。特に、年度末につきましては当然のことでございまして、まだ最終締め切りは終わっておりませんけれども、四月末が年度末でございます。

 したがいまして、そこはしっかり見ていくということでございまして、もしその新聞のようなことがあれば、全くわかっていないままお話をされている方ではなかろうかというふうに思います。

内山委員 でも、これは一人の職員でできることじゃありませんよね。ですから、この辺はきちっと精査をしていただかないと、いかに青柳さんが国民の利便性のためだとおっしゃっても、それは非常にむなしく聞こえてならないですね。やはり職員の実績、数合わせのために、年度末に未納の免除を入れて、そしてその出た数字の後、取り消しをしているのではなかろうかと。

 これを把握するにはどういう資料を見たらよろしいんでしょうか。先ほど過去二年の部分を出してくれと言った部分はこういうところの記録が残りますでしょうか。

村瀬政府参考人 今のところというのは、年度末の事業統計の免除者数が大幅に減ってくると確認できると思いますので、当年度のではわかりませんので、翌年度のところでチェックをすれば可能だというふうに思います。

 それからあと、現在どういうことをさせているかということについてちょっと確認でお話し申し上げたいと思うんですが、京都につきましては、三月中にすべての方々の免除の取り消しをしまして、それで新たに御本人にお会いして、免除申請の手続をとっていただけるようにという処理を既にやらせております。

 一方、大阪につきましては、当然のことながらすべて免除申請の承認を取り消しまして、それでもって新たに免除を出していただく、こういう手続に入らせていただいております。そして、御本人の年金権確保という観点からいきますと、現年度、十七年度分につきましては、六月末までに免除申請をいただきますと十七年度の免除が可能になりますので、その点で、この六月末までがある意味ではその方々に対する勝負のときだというふうに思っておりまして、それはしっかり大阪の事務所にやらせたいというふうに考えております。

内山委員 これから調べていただければ、どういうところに犯罪行為といいますか、違法行為があるのかわかってくると思いますけれども、現に、やはり京都、大阪、長崎ということで帳じり合わせをしているのは事実でありまして、この帳じり合わせをしたときに、大臣は、違法である、こうお話をされておりますけれども、その違法というよりも、刑法にどうもいろいろ抵触する部分があるんじゃなかろうか、こう思っております。

 青柳さん、先ほど免除申請の手続の中でこうお話をいただきましたけれども、コンピューターにデータを入れるはずだと思うんですが、この辺の事務処理というのはどんなふうにやられるんですか。

青柳政府参考人 御本人から免除申請をいただきました後に、コンピューターにそういうデータを入れることによって、いわばデータベースのデータが免除という形の記録に置きかわるということでございます。

内山委員 社会保険事務所から、業務取扱要領というのが手元に私はあるんですけれども、「市町村から国民年金保険料免除申請書等が送付されたときは、申請書の記載内容又は添付書類を確認」して、以下省略しまして、「光学式文字読取装置により入力処理を行う」とあります。これはそれで正しいでしょうか。

青柳政府参考人 そのとおりと承知しております。

内山委員 そうしますと、コンピューターに情報を一たん、例えば免除ですと入れて、それを取り消しした。そうすると、電子情報の書きかえというような、刑法の百六十一条の二というところにどうも当たるんじゃなかろうかと危惧をしているんですが、そういう電子情報をいじると罪になるというふうにお考えにならなかったんですか、青柳さん。

青柳政府参考人 電子情報の書きかえにつきましても、詳細は承知しておりませんが、例えば、明らかに誤りによって入力したようなものについては、一定の手続を経てこれを修正するということは当然予想されていると思います。

 したがいまして、今般の事例のように、本人の承諾、承認なしにそういったいわば入力行為をしたことについては、むしろ最終的にそれが適切でないということを判断した上で取り消しをするという、本来の姿に戻すということが必要になってこようかと思っております。

内山委員 それは当たり前のことでありまして、故意に免除のデータを入れたわけですから、これは不正行為じゃないですか。そうでしょう。それが誤りだから取り消して帳じりを合わせたなんということを、それを堂々と言ってのけるというのは非常に恐ろしいなと思うわけでありまして、非常におかしいですね。

 それと、もう二つぐらい刑法犯に該当するんじゃなかろうかというものを考えているわけでありますけれども、虚偽公文書作成という部分に該当するんじゃなかろうか。社会保険事務所は市町村から国民年金の保険料免除申請書が送付されたときに免除申請手続を行うと先ほどから言っているところでありますけれども、本人の確認をせずに書類をつくっている。架空の申請書をつくるようなものであります。

 きょうは法務省の方がいらっしゃいますので、ちょっと確認をしたいと思いますけれども、法務当局の御見解で結構でございます。

 社会保険事務所の職員が本人に無断で保険料免除の申請書類を作成し保険料を免除した場合、私文書偽造、同行使罪が成立するのではなかろうかと思いますが、御見解をお聞かせいただきたいと思います。

大林政府参考人 お答え申し上げます。

 犯罪の成否は収集された証拠に基づき判断されるべき事柄であり、法務当局としてお答えいたしかねることを御理解いただきたいと思います。

 なお、あくまで一般論として申し上げれば、私文書偽造罪は、行使の目的で他人の権利、義務または事実証明に関する文書もしくは図画を偽造した場合に成立し、同行使罪は、このようにして作成された文書等を行使した場合に成立するものと承知しております。

内山委員 そうしますと、本人が申請書を出していないにもかかわらず社会保険事務所の職員が勝手につくっているということは、まさしく今答弁をいただきましたところに該当するんじゃなかろうかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

川崎国務大臣 職員が勝手に書類をつくって、それに基づいてコンピューターにインプットしたという作業が行われていれば、確かに法律違反の可能性があるように思います。

 ただ、どの刑法が適用されるかどうかについては、これは専門家の判断でございます。私の勘としては、そういうような気がしますねという答弁で、ここはひとつ。

内山委員 国家公務員が刑事罰に該当しますと、たしか懲戒解雇になると思うんですね。

 同じくもう一つ、村瀬長官、どうもやはり青柳運営部長は、御本人のためということで、やった行為が間違っていないみたいな答弁がいろいろありましたけれども、私はやはりどうしても実績合わせのための未納の数値を低く見せるための行為であるとしか感じ取れないんです。

 同じように法務省の方に見解をお聞きしたいんですが、社会保険事務所の職員が保険料の未納率を低く見せかけるために本人に無断で保険料の免除申請をし、国に損害を負わせた場合、背任行為が成立するのではなかろうかと思うんですが、いかがでしょうか。

大林政府参考人 先ほど申し上げましたように、犯罪の成否は収集された証拠に基づき判断されるべき事柄ですが、あくまで一般論として申し上げれば、背任罪は、他人のためにその事務を処理する者が、自己もしくは第三者の利益を図り、または本人に損害を加える目的でその任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えた場合に成立するものと承知しております。

内山委員 まさしくやはり該当するじゃないですか。

 この免除というのは国庫負担、老齢基礎年金の三分の一は年金として受け取ることができるわけですよ。そうすると、今回、大阪の人数が三万七千四百六人、とてつもない人数がいたわけであります。この三万七千四百六人というのは全部取り消しの手続が済んだんでしょうか。

青柳政府参考人 取り消しの手続には入っておりますが、まだ全員の分が終わってはおらないものと承知しております。

内山委員 それは数が多過ぎるからでありましょうか。これは大変ですね。

 仮に、これが今回発覚をしなければどういうつもりでいたのか。

 全額免除の老齢基礎年金というのは国庫負担相当の三分の一が支給されるわけでありまして、十八年度の老齢基礎年金の満額は七十九万二千百円です。老齢基礎年金を計算する加入可能月数四百八十カ月で計算をしますと、一カ月に直しますと千六百五十円になります。免除された月数は千六百五十円の三分の一相当ですから、五百五十円になる。五百五十円掛ける、今回不正に免除された三万七千四百六人に対する一カ月当たりの老齢基礎年金の支給する金額を計算しますと、何と二千万になるんですね、二千万。一年に直しますと、二億四千六百万の国庫負担が皆さんの申請がない書類で支給をしなければならないということになっているんですけれども、大臣、どうですか。一年間で二億四千六百万円も、もしかするとやみからやみへ申請がない方に支給されてしまったかもしれない。どうでしょう、その金額の大きさについて。

川崎国務大臣 先ほど御答弁申し上げましたように、何回か通い、しかし本人から申請の手続がされない、しかしながら、その人たちは本当に所得が低い。だから、ひとりよがりで公務員がそのような行動をしてしまったという見方もある、こう申し上げました。

 しかし、それはまさに国民の税金を使うことに等しいことでありますから断じて許されない、厳正に対処すると申し上げたとおりでございます。

内山委員 今回、不正で行われた行為が国民のための利便性を図るなんということで言い逃れをしてはだめなんですよ。私はそこを強く言いたいために、国庫負担で、例えば年金を計算するとなれば、一年間で二億四千万円も支給しなきゃいけない、さらには不正に従事した職員は刑事罰にも該当する可能性があるわけでありまして、そこの重みを考えますと、長官、どう思いますか。本人の申請は電話で確認をとって利便性を図ったなんて言っておられますか。

村瀬政府参考人 先ほどから何回も御説明申し上げていますように、我々としてはやはり公平公正な行政をやらなきゃいかぬということからいえば、まさにやってはならないことをやったというふうに認識をしております。

内山委員 やってはならないことをやってしまったんですね。大変ですよ。もうこれから、次の社保庁の解体の法案審議なんかとてもできないですね。これは本当に根本的に出し直してもらわないとならないだろう、こう強く。ですから、きちっとその辺の明確な処分が決まらないと、本来の法案審議に入れないですよ。もうこのまま座り込んで、本当に、流会にしたいぐらいなんですけれどもね。

 大臣、大臣の記者会見のことについてちょっとお尋ねをしたいんですけれども、社会保険庁で、三月、京都の社会保険事務所で同様の事件が発生した際に全国を調査をしたが、不正なしとの答えになっていた。今回、東京、大阪、長崎、大阪はないと言っていたわけですけれども、うその報告があったわけですね。これはどういうふうに思いますか。

川崎国務大臣 これも先ほどから御答弁申し上げておりますとおり、京都でそうした事案があったときに、全国四十七都道府県にあります組織に対して、しっかり調べて報告するようにというにもかかわらず、大阪はないということで報告があった。それは、知っていてないと答えたのか、よく調べないでないと答えたのかは、まだ現時点わかりません。現時点はわかりませんけれども、調べろと言って、しっかり調べないで後からありましたと言うようなトップはその任にあらず、中間管理者であります局長の更迭を命じたところでございます。

内山委員 ぜひ、全国にこういう形が波及しなければいいな、しっかり全国の社会保険事務局、事務所を精査していただきたい、こう思うわけであります。

 それと同時に、やはり、見せかけの数値だけを求めていくということが本当にいいんだろうか、なぜ未納が引き続き多いのか。大臣、どうお考えになっていますか。

川崎国務大臣 これは、内山委員も言われた、また長官も言われましたように、三分の一は税が投入されている、二十一年からは二分の一が税投入される。そういう意味では、国民全体で支えながら、かつ自分にとっても有利なものであるという認識をしっかり理解してもらうように、私どもがPRに努めていかなければならない。その辺がまだ不徹底なんだろう、このように思っております。

 そういった意味では、先ほど、年金の意義というものをしっかり社保庁は徹底をする必要がある、しかし一方で、この社会保険庁という形ではとてもそのすべての業務を遂行するわけにはいかないだろうというのが我々の結論でありますので、解体的な出直しを行う、したがって、改革はとめてはいけない、私はそのように思っております。

内山委員 この国民年金の未納の最大の原因というのは、保険料が高過ぎるんですよ。十六年の改正法のときに、一万三千三百円、これを十四年間にわたって引き上げていく法律を与党は強行採決で決めました。今、十八年の四月からは一万三千八百六十円ですよ。これは、自営業者だったら、奥さんの分、御主人の分、掛ける倍ですよ。非常に厳しい中において、この高い国民年金保険料の負担というのが重過ぎるんですよ。これが、与党が決めた十六年の年金改正法ですよ。(発言する者あり)本当ですね。百年は本当にもたないじゃないですか。もう今こういう形で、未納、未加入でばたばたをやっている。

 やはり根本的に、これは社保庁だけの問題じゃなくて年金制度そのものから、もう一度国民が安心できる年金制度にしなければならない、こう強く私は感じております。

 さて、これから法案審議があるわけでありますけれども、その法案審議の中の数値でちょっとお尋ねをしたいことがあります。

 十七年度の催告状というのが、その資料で見ますと三千九百六十七万件、電話が十七年度で八百二十九万件と、物すごい数値が出ているわけでありますけれども、この費用というのは一体どのくらいかかっているんでしょうか。

青柳政府参考人 国民年金の収納対策の関係ということでお答えをさせていただきますと、平成十七年度の予算におきます主な収納対策経費、約百三十二億ということでございますが、その中で、特に特定のございました催告状、これについては十九・二億という予算になっております。

内山委員 お金を集めるのにも物すごいお金がかかるんだ。この費用は当然国民が納めている保険料で賄われる。費用対効果、これはどうでしょうか。長官、物すごい費用がかかっています。どうお考えですか。

村瀬政府参考人 今資料を調べていますので、その前にちょっと御答弁させていただきますけれども、国民年金の場合には、まず収納以前の問題としまして、制度の徹底という問題もございます。やはりその部分にも当然コストがかかるわけでございまして、そういう点では、親切丁寧に御説明しながら保険料をお納めいただくということで、多少のコストというのは当然かかってくるんだろう。

 では、これが高いか低いかという部分でございますけれども、これは国民年金でいいますと、徴収額百円当たりについて三円十七銭。ただ、政管健保、厚生年金という、基礎年金全体という見方をしていきますと、厚生年金、政管健保につきましては百円当たり〇・一三円という形になっております。両方合わせますと〇・三四円という形でございますので、これを高いと見るか低いと見るか、決して私は高い数字ではないのではなかろうかというふうに思っております。

内山委員 やはり、我が党が言っております社保庁と国税庁、歳入庁というのをつくって、もっと低コストで保険料が集まるような仕組みを根本的につくらなければ、これはもう制度が破綻しますよ。今の数値で、百円当たり云々というんじゃなくて、百三十二億円もかかっている、その大きなロットで見たら、やはり大変効率が悪い集め方だと思います。

 ぜひともこういうところは、私たちは全力で、費用対効果、もっともっと国民のために保険料が使える制度にしなければならないと強くお訴えをさせていただきたいと思います。

 残すところあともう少しでありますけれども、少し時間が早くなりますが、ここで私の審議を終わりにしたいと思います。ありがとうございました。

岸田委員長 次に、園田康博君。

園田(康)委員 民主党の園田康博でございます。

 引き続きまして、この国民年金の不正免除事件につきまして質問をさせていただきます。

 何度かもう答弁がございました。それを聞いておりまして、先ほど大臣も、本当に情けないというようなお言葉が、御発言がありました。私自身も、国民の信頼をしっかりとこれから得ていかなければいけない、そういう時期にこういう不正事件というものが起きたことに対しては本当に残念でありますし、また、この国会の中の本質的な議論が、これで時間を別のところに費やさなければいけないということに対して、大変私自身も不満を感じております。

 したがいまして、この不祥事に関して、しっかりとした対応をしていかなければいけないのではないかということを、まず申し上げておきたいと思います。

 そして、何点かお伺いをしたいわけでありますが、まず、大臣、今回、先ほども御答弁をされました大阪の保険事務局の事務局長を更迭したということに関して、いわば、これはもう管理責任者の任にあらずということで更迭をされたというふうにおっしゃいました。

 これは、行政処分という形で受け取ってよろしいんでしょうか、もしくは、どういう手続に基づいて更迭という処置を行ったのか、まず、そのことから御答弁をいただきたいと思います。

川崎国務大臣 簡単に言えば、人事異動ですね、人事異動です。要するに、今、事務局長が、県の局長が、こういう事態になって三月時点で調べろというのをきちっとした回答をよこさずに、このような問題が出てきた。もうこの人に、大阪の実態を調べ、改善させる手を打つという、その職務を果たす責任を持つような人ではないという判断を私自身がして、長官に更迭を命じたところでございます。

 したがって、多分、次の担当者がそこへ赴任することになるだろう、そして新しい人の手によって全体を調べられるということになります。

園田(康)委員 そうしますと、これは処分ということではなくて、人事異動という形でよろしいんですね、人事異動でございますね。

川崎国務大臣 したがって、処分といいますのは、事実関係がしっかり確定をして、法に照らしてどうなるか、こういうものが決まった時点で処分というものが行われる。そこは、私は厳正に対処すると申し上げているところでございます。

園田(康)委員 そうなりますと、これから事実関係が明らかになって、そして明確な行政処分がここでまず大臣から下されるものであるというふうに理解をしますが、それでよろしいですか。

川崎国務大臣 それは、大阪のトップならず、少なくとも所長、中間管理者もかんだような思いが私はあります。また、その下もかんでくるだろうと。また、先ほど、一つ一つも法令違反じゃないかという御指摘も内山委員からいただきました。そういったところをしっかり調べて、問題がある点はすべて厳正に処分をする、このように考えております。

園田(康)委員 そうしますと、この人事異動でございますが、ほかの事務局の事務局長に関しての人事異動というのはなされないんでしょうか。今回発覚いたしました東京それから長崎、そして、京都については、人事異動は行われないということでよろしいでしょうか。

川崎国務大臣 民間会社においては当たり前の話ですよ、更迭というのは、人事異動。そして新しい人が入って仕事をするということですから、どうぞ御理解を賜りたいと思います。

 何でしたっけ。(園田(康)委員「ほかの事務局長は」と呼ぶ)ほかのところについては、正直言って、京都の問題については、今調べて改善をすることに努力をしてもらっておりますし、彼ら自身も自分できちっと申請をしてきたことも事実です。そういう意味では、大阪の事案のように、京都の事案が出て、管理者としてしっかりしなさいよと言ったのにもかかわらず、ないという形で返ってきた。ないのは、知らなかったからないのか、隠すためにないと言ったのかわかりませんと申し上げました。しかし、いずれにしても、このトップに大阪の問題をしっかり調査して解決する手段を描いていくのは無理であるということで、更迭という人事を行ったということでございます。

 他の者については、今一つ一つの仕事をやらせておるところでございますので、すぐの更迭までは今時点では考えておりません。

園田(康)委員 そうしますと、大阪の事務局長だけをやる資格はないということで更迭をし、そして東京とそれから長崎に関しては、これは同じく京都の後でございますけれども、彼らはまだやる能力があるからこの事務局長にそのままやらせるという判断だということでしょうか。

川崎国務大臣 行政処分は別ですよ、行政処分と一緒にしないでください。人事異動という点では、今すぐ行うということではなく、今の局長にしっかりその状況を調べさせて報告させたい、こう思っております。

園田(康)委員 もう一つ総合的に申し上げますと、大阪の事務局長に関しては悪質性が高いと大臣は記者会見でおっしゃっておられませんでしょうか。したがって、悪質性が高いから大阪の局長を更迭したんだというふうに私は聞こえたんですが、それで間違いないでしょうか。

川崎国務大臣 一つ一つの事案の中の判断において、大阪においては、当初ないということで、本当に調べたのか、先ほどから申し上げている調べたのか、知っていてないと答えたのかもわかりません。しかし、いずれにせよ事の重大性は大阪が一番厳しい、このように考えております。

園田(康)委員 そして、東京、大阪、長崎以外においてもこういう事例がないかどうか再度調査をさせるというふうに記者会見でおっしゃっておられますけれども、それでは、この再調査というものはどういう方法で行われますか。

川崎国務大臣 確かに、残念ながら隠ぺい体質というのがあったから、三月時点の調査依頼にもかかわらずその時点では判明せずに、その後今日の課題が出てきてしまっているということは、事務所によっては隠ぺい体質を持っているところがある。したがって、私どもが再調査を命じて、一つ一つの事案、本省からも人が行かなきゃならないと思います、そうしたものを詰めていく中におきまして、また問題点が生じてくるかもしれません。いや、もうすべてトップの者が解明をして、一〇〇%私どもに間違いのない報告をしてくれるか。

 しかしながら、こういう事案が出て、私は余り人のいい子にはなれませんから疑いの眼を持って見ざるを得ない、非常に残念なことです。仕事を任せている人に対して、その報告に対して疑いの眼を持って、この書類は合っているかなという疑義を持ちながらやっていかなきゃならぬ。長官がやるわけでありますが、非常に残念な仕事だろうと思いますけれども、国民の信頼を回復するためには、そういった立場で我々は詰めていかざるを得ない、今日の情勢はそうした認識をいたしております。

園田(康)委員 いわば前回の審議の中で、社会保険庁のさまざまな不祥事が明るみに出て、そして私自身も何かまた裏切られた気持ちでいっぱいでございまして、二度あることは三度あるとは思いたくはありませんが、もう、こういう形で次から次へと出てきた不祥事に対して、先ほど大臣は解体的とおっしゃったわけでありますけれども、私は、これは解体をするしかもう道が残されていないんじゃないかと。

 では調査をして、それで何か、この先再度新たな道が見つかるのかというと、私はもう懐疑的に見ているんですけれども、大臣は、まだその辺は見込みがあるというふうにお考えなんでしょうか。

川崎国務大臣 組織やそこで仕事をしている人たちに対して、さまざまな疑惑の目が向けられていることは事実です。しかし、一方で、私どもこうした仕事をしている者として、最後は人を信じたい。したがって、しっかりとした管理システムなり仕事のシステムができ上がったら、一人一人の人が法律に間違いのない仕事をしてもらい、また国民へのサービスが向上できる、そういう思いを持ちながら今回の改革をさせていただいている。

 ただ、県単位の組織というものについてやはり問題がある。改革が終わるまで、法律が通って、二十年になりますとブロック単位に変わるわけでありますけれども、その前にやはりブロック単位と同様な運営に移していきませんと。県単位で固まってしまって、そして出るべき情報が出ない、その中でなれ合い組織になっておったということは間違いないと思っておりますので、できるだけ広域的な運営、人事異動ができるようなことを今からでも考えていかなければならないなと。そして、やはり組織でありますから、でき得れば大きな人事異動を行って、他の人によって今までやってきた目を検証してもらうというようなことも大事であろうと思っております。

 そういった意味では、少し大がかりな人事異動も考えてみてくれぬかと。もちろん、きのうからの話でありますから結論には至っておりませんが、私はそんな思いでおります。

園田(康)委員 大がかりな人事異動というのは人心の刷新というところにつながってくるのだろうというふうに思いますけれども、やはりそれは確実に必要なことだ、どの組織においても確実に必要なことだと私も思います。しかしながら、今回のこの事例を見ると、かなり悪質な面が私は見てとれたわけでございます。したがって、単なるそういう流動的な人事異動をするだけで果たしていいのだろうかと。

 しかも、今度は社会保険庁村瀬長官にお伺いをしたいと思うんですが、先ほど我が党の古川委員からも、午前中質問させていただいたときに、全国三百カ所、それぞれの事務所をめぐって長官なりの訓示を一人一人に、現場の人間に対して行ってきたということがございましたね。

 私も、長官が行っておられたその様子をいわばちょっとかいま見たところでございますけれども、先ほど出たリーダー論でおっしゃっておられる、第一には、現場を知り、現場を学ぶ、第二に、愚直なまでに誠実である、第三に、部下を信頼し、部下を育て、そして正しい評価をすることが大切であるというふうに言って歩かれたわけでございますよね。

 結果的に、長官がこういうことを言って回ったんだけれども、人を信じて、部下を信じてやってきたわけでありますが、ここですべて裏切られたというふうに思われておりませんか。

村瀬政府参考人 私自身は一〇〇%裏切られたとは思っておりません。

 先ほど大臣の御説明の中に、何らかの形で組織的にガバナンス機能を入れなきゃいかぬのではないかという話があったと思うんですが、その中で、実は、社会保険庁が今現在考えておりますのは、監察官制度というものを持っております。監察官制度、実は、地区単位、局単位で監察官制度を十七年度まで持っていたわけでございますけれども、遅まきながら、先ほど大臣のお話にありましたように、ブロック体制を二十年の十月に行う前提としまして、監察官だけをこの十八年の十月からブロックに集中してチェックする仕組みを講じようということで、現在動いております。

 そのときに、例えば関西ブロックということで先ほどの大阪とか京都というのがあるわけですけれども、大阪の人間が大阪の業務監察をやるという形ではなくて、違う局の人間が業務監察をする、こういう形でチェック機能を働かせる、組織的に変えようかという仕組み。

 もう一つは、新しい組織になりますと、業務監査それから会計監査という監査官制度を設けるわけでございまして、その部分につきましては、新組織になる前に、この十月から新たな人を迎えたい。会計監査につきましては公認会計士の方をお願いする。それから、業務監査につきましては、業務監査に詳しい役員クラスの人を民間から非常勤で迎えるという形で、やはり手は打っていかざるを得ないんだろうというふうに考えております。

園田(康)委員 「社会保険庁は変わります」という宣言をパートワンとパートツーという形で長官みずからおっしゃり、そして、そういう組織体制を変えていこうというふうに努力されていらっしゃるのはわかります。先ほど、私も一生懸命やっておりますというふうにおっしゃっておられますよね。

 しかし、それが、長官の思いというものがいわば一人一人のそういう職員まできちっと伝わっていないという現状、今これをやっていると言っている、そのさなかから起こってきた今回の不祥事、事件ではないでしょうか。したがって、今回、その調査それから実態把握というものを相当な厳しい目でやらなければいけないと思うんですよね。恐らく、これは内部調査だけで事が済む話ではないというふうに私は思いますよ。

 そういう点では、いつものごとくではありませんけれども、はい、自分たちで調査をやりました、はい、これで終わりですというようなことを言われても、私はそれで納得のできるものではないというふうに、まずこの場で先に言っておきたいというふうに思います。

 それからもう一つ、今度は部長で結構でございますが、先ほどの答弁でちょっと私はまだ気になっていることがあるんです。要は、免除申請を受け取る前の段階、すなわち、いわば最終的には免除申請を受け取った段階で瑕疵が治癒されるというふうにおっしゃいましたね。そうですね。

 これから質問に移ります。それで、瑕疵が治癒されるというふうにおっしゃったわけでありますけれども、確かに、そういう違法性阻却という面はあろうかと存じます。

 まず、今回の、理事会に提出をしていただいた、これは民主党に提出をしていただいたんでしょうか、「今回の事案について」という文面の中で、丸が五個あって一番最後、ここからですけれども、「同時に五月十九日の調査においては、全ての事務所における免除等の勧奨等に関する書類を提出させ、問題となる事例がないか確認したところ、四事務局(岩手、兵庫、佐賀、沖縄)において、電話等により申請意思を確認した上で処理を行い、その後に申請書を受領した事例等があったが、これらについては、本人の申請意思を確認しており、かつ、申請書が存在することから、京都事務局や大阪事務局の事案のような問題のある事例ではない。」というふうに書いておりますが、このことを部長は指しておっしゃっておるということで、まず確認をさせていただきます。

青柳政府参考人 先ほどのお尋ねの事例はこのことに関してのお尋ねであるということで、お答えを申し上げたつもりです。

園田(康)委員 公式な発表は、いわば問題のあった事例というふうに今回発表されたのは、京都、大阪、東京、長崎、この四県であったというふうに発表され、そして、この四県、岩手、兵庫、佐賀、沖縄については問題のある事例ではないというふうに、これは公式発表という形でよろしいんですね。

青柳政府参考人 すなわち、一度処理をしまして、通知をしたりしたことを全部取り消しして、その取り消したことを御本人にきちんと通知しなければならないという事例がさっきお話のございました京都を初めとする四事例であったと。それ以外のものについては、最終的に申請書類がいただけましたので、その意味で、改めてそのことを何か御本人の方に御通知したりなんだりする必要はないという意味で問題事例とはしなかった、こういう整理でございます。

園田(康)委員 しかしながら、部長、よろしいでしょうか、手続的には、一時的にでありますけれども瑕疵があったわけですよね。

青柳政府参考人 先ほどの繰り返しになるかもしれませんが、最初に電話から、意思確認から入ったという点はございますけれども、後に本人の申請書が最終的に提出をされております。そして、その時点でいわば手続として完結をしたわけでございますので、法律上も有効なものとして取り扱うことができる、このように考えている次第でございます。

園田(康)委員 申請書が出た段階では法律上完結する、有効になったのはわかります。手続上、その申請書が出されるまでの間は、これは問題のある事例だったんですね。治癒される前ですよ。

青柳政府参考人 これは、あくまでも私どもは、法律上有効なものとして取り扱うことができるのは、申請書が提出されたその時点であるというふうに考えておりますので、その申請書が提出されなかったと仮に結果的になったとすれば、まさに長崎の事例がそうであったわけでありますが、その申請書が提出されなかった分については、これはやはり不適切なものというふうに扱わざるを得ないと思います。

園田(康)委員 いや、ですから、手続的に、最終的には法的に有効であったとしても、途中段階においてそういう問題のある手続を行ったということに関しては、これは免れない事実ですね、この四県に対しても。

青柳政府参考人 法令の予定している手続ではなかったという意味ではおっしゃるとおりかと思います。

園田(康)委員 そうすると、過去において、この社会保険事務局の管轄の中で、問題のあった事例の手続を、いいですか、法的には治癒されたかもしれないけれども問題のある手続をやったのは、公式にある四県プラスこの四県も入るということで理解しますけれども、それでよろしいですね。

青柳政府参考人 私どもがこういう形で手続をしたものについては、三月の京都の時点で六事務局、これは、最終的に長崎については全部のものをとり切れなかったので今回不適切なものとして公表させていただいたわけでございますが、それと五月の時点での四事務局、これがすべてでございます。

園田(康)委員 したがって、そうすると、こういう手続を行っていたのは全部で十事務局という形でございますね。

青柳政府参考人 そのとおりでございます。

園田(康)委員 大臣、これだけの、四十七地方事務局があるうちの十事務局が、確認がとれただけでもこういう手続を行っていた。瑕疵のある手続を、過去にですよ、最終的には法的に治癒はされたといっても、手続的に問題のある手続を行った、こういうことが明らかになっているんですよね。これに対して大臣はどのように対処されますか。

川崎国務大臣 これはもう一つ一つのことを、先ほど言いましたようにしっかり検証しなきゃならないんだろうと思っています。

 例えば、三月一日に電話確認をした、三月十五日に書類が届いた、その中間地点、三月十日ぐらいにコンピューター処理を行ってしまった、来る前に。これは多少問題点があるんだろう、こう思います。一方で、準備手続は行ってきたけれども、当然、書類が届いた時点で、三月十五日に事務処理を行ったということになれば、これは全く瑕疵のない話でございますので、そういった面も含めて、ある姿というものはきちっとしていかなければならないだろう。

 それで、先ほどから再三答弁させていただいているとおり、すなわち、三月十五日、書類が届いた時点でコンピューターに入力の手続をとらなければならない、これがもう正規の手続であることは間違いない。

園田(康)委員 そうすると、そういう事例を行っていなかった事務局が、現段階で確認されているのは十事務局であるということですよね。

 恐らく、今後再調査をされるということで、私は、今後これ以上広がりがないということを信じたいのでございますけれども、しっかりとした再調査を行っていただくように、また長官からもしっかりとした指示を出していただくことをお願いしたいと思います。

 そして、京都の事務局の処分に戻りますけれども、年金課長を処分したというふうに先ほどおっしゃいましたけれども、どういう処分を行ったんでしょうか。

小林政府参考人 京都社会保険事務局年金課長につきましては、減給一月十分の一という処分を行っております。

園田(康)委員 京都の場合は、こういう免除手続を行ったのは何件でしたでしょうか。

小林政府参考人 手元の資料によりますれば、八千二百二十七名の被保険者の方について行われた行為というふうになっております。

園田(康)委員 八千件を超える事例を行った、年金課長がそういう指示をしたということで、これが明らかになって、そしてその処分が減給一カ月十分の一、これでよろしいですね。

小林政府参考人 処分としてはそのとおりでございます。この者につきましては三月末をもって退職をいたしております。

園田(康)委員 自主退職ですか。

小林政府参考人 自主退職といいますか、自己都合退職ということを聞いております。

園田(康)委員 そうすると、恐らく大阪の事例というのはこれはもっと大きな広がりになってくるのではないかなと思うわけなんですが、この減給一カ月の処分をまず行ったということに関して、これはどういう規定に基づいて行われたのですか。

小林政府参考人 懲戒処分ということで、国家公務員法に基づく、法律に基づく懲戒処分というものでございます。

園田(康)委員 いや、それで一カ月というふうに決めたのはどこで決まったのですか。

小林政府参考人 こういうような処分につきましては、類似の事例等の、これまでの先例というようなものに照らし合わせながらその均衡を保つような形で量定を定めるということになっておりますので、これまでのさまざまな類似の事例なりも参考にしながらとらせていただいた量定でございます。

園田(康)委員 そうすると、これは年金課長一人だけが処分を受けたのですか。そのほかに処分を受けた者はいませんか。

小林政府参考人 担当しておりました社会保険事務所長四人の方については、訓告という、これは矯正措置としての処分でございます。もうお一方、社会保険事務所長は、文書厳重注意という処分を行っております。

園田(康)委員 事務所長が注意ということですね。そうすると、では、ほかの大阪、東京そして長崎については、まだこの全容が明らかになっていないから、ここの処分についてはこれからだということなんですね。わかりました。

 それでは、今度でございますが、まず、ほかの四県、岩手、兵庫、佐賀、沖縄について、ちょっとごめんなさい、前後しますけれども、先ほどに戻りますけれども、これが治癒をされるというふうにおっしゃったわけでありますけれども、これがどの段階で治癒されるかというと、それは本人からの申請書が出てきてからということになりますが、その期間は一体どれぐらいまで許容されるというふうに見ていらっしゃるんですか。

青柳政府参考人 当然のことながら、法令上定めのあるものではございませんが、先生御存じのように、免除の申請については、現在、さかのぼりでこの免除の申請ができるということになっております。

 したがいまして、御本人が最終的に申請書を提出した段階で、いわば希望していた時点まではさかのぼって効果が発生することになりますので、その期間は、いわばさかのぼりが十分可能な期間であれば、当然その全期間が有効なものというふうになろうかと考えております。

園田(康)委員 さかのぼり期間が二年間でございますね。一年間。

青柳政府参考人 説明が足りず失礼しました。

 御存じのように、免除について、その申請のために使います所得というのが毎年七月ごろに入手ができるものですから、免除の手続は七月から翌年の六月という一年間のサイクルでやっております。したがって、そのサイクルの範囲の中でさかのぼりができるというふうに御理解いただきたいと思います。

園田(康)委員 そうしますと、まず、電話の意思確認がとれてから一年後に本人からの申請書が出れば、電話で意思確認をした段階で免除申請の登録をする。といっても、その後、一年後に申請が出ればそれでいいというふうに理解してしまうんですけれども、それでよろしいんですか。

青柳政府参考人 今の一年間というのは、その書類の有効性ということでむしろ御説明をしたつもりでございます。本来であれば、これは意思確認をすれば直ちにその手続に入り、申請書を出していただくということが必要になってくるというふうに考えておりますので、一年間待っていいというふうにこの問題を考えておるわけではございません。

 ただ、一年前までの期間、さかのぼりの有効な期間まではこの効果が有効なものとして発生すると御理解いただきたいという趣旨でございます。

園田(康)委員 本則に戻れば、確かにおっしゃるとおりで、こんなものは当然認められるはずがないわけであります。最初に本人からの申請があって、そこで初めてこの免除申請というものが成り立つというわけですから、当然私自身も、これが一年間有効であるというふうに思っているわけではありませんし、これを適用して今までのほかの事例も何か治癒しようというふうに考えているわけではないんだということであります。当然、そのように解釈をすべきだというふうに思います。本則に戻って解釈をすべきだと思うわけであります。これは確認をさせていただきます。

 したがって、今回のこの事案で幾つか出てきましたけれども、まだ当初の段階でさまざまおっしゃっておられたその内容を総合していくと、いわばほかの事務局においても、当初発表していた事務局以外にも、そういう瑕疵のある手続が過去にあった。これに対しても私は厳正なる処分というものを念頭に置いておかなければいけないのではないかというふうに思うわけであります。

 したがって、今回、一つ一つの処分というものもあわせて長官が吟味をし、そして、長官だけではありませんね、これは外部からもいろいろな御指摘を受ける、そういう部分も私はあってしかるべきであろうというふうに思いますし、先ほど議論が出ておりましたいわゆるコンプライアンス委員会というものも設置をされているわけでありますので、ここにもきちっと諮問をし、そしてその裁可を仰ぐという形も早急にやらなければいけない事例であろうというふうに思うわけであります。では、長官。

村瀬政府参考人 今御指摘の点につきましては、大臣からもお話がありまして、大至急、局長会議を開催して徹底をしたいというふうに思っております。

 それから、先ほどの手続の関係で、いろいろな面で瑕疵があった部分につきましては、やはりしっかり免除申請をちょうだいしてから入力を、手続をとるという本来の筋に戻る形ですべてこれから徹底するつもりでおりますので、御報告をさせていただきたいと思います。

園田(康)委員 さらにといいますか、では、もう一つ長官。これ以外にはもう不祥事は社会保険庁にはありませんか。

村瀬政府参考人 質問の趣旨で、これ以外というのは、これというものの定義は、今お話がありました免除の問題という意味でのこれでよろしいんでしょうか。(園田(康)委員「もっと広い意味で何でも、社会保険庁にもうないですね、そういうたぐいのものは。ないと思われますか」と呼ぶ)

 これは、私はないと信じたいと思っておりますが、これについては、もし何か起これば適宜きちっとしっかり厳しく対応していきたい、これしか現段階では申しわけないんですが言いようがない。

園田(康)委員 長官、社会保険庁内のさまざまな話を、リストとして、長官のところにそういう報告というのは来ていないでしょうか。

村瀬政府参考人 ちょっとおっしゃっている趣旨がよくわからないんですけれども、私のところにはさまざまな形で報告をもらう仕組みはできております。

 まず、社内、社外を含めて、私あてのメール、手紙という形で必ず来るようになっておりまして、目を通しておりますし、それからあと、職員からはいろいろな形での提案制度を含めて制度的にメールでのやりとりができる仕組みも持っておりまして、これもすべて私が見える仕組みができてございます。

 それからあと、事務ミス、それから、私が言っていますのは、サービス品質、業務品質、それから事務品質という言葉を使っておりまして、できるだけきちっとした対応をしていきたいということで、そういうもののミスが起こった場合については、ミスを起こさないようにするために報告制度を求めておりまして、それを各事務所に開示している。こういう単純ミスがありますよ、注意しましょうよ、こんな形でもやっておりまして、できる限りいろいろな手だてを使って間違いのない仕組みはつくっていきたい、このように考えております。

園田(康)委員 私は確認はまだしておりませんので断定するわけにはいきませんが、長官、こういうリストをごらんになられたことはありませんか。「職員等による事件・事故及び事務処理誤りの状況」、括弧づきで社会保険事務局長、それから各所長に限るというリストはごらんになられたことはありますか。

村瀬政府参考人 リストをごらんじゃなくて、私がつくれという指示をしてつくらせております。そして、事務局長、事務所長に対して、それを明示させて、間違いないようにしろ、そして公表をしなきゃいかぬものについてはしっかり公表しろということで、各事務所、事務局単位で公表もさせております。

園田(康)委員 公表しなければならないものは公表しろというのはどういうことですか。つまり、公表しなくてもいいものもあるということですか。

村瀬政府参考人 中には、国民の皆様方に御不便をかけていない内部的なミスのものもございまして、その部分はあえて公表する必要は私はないと。

 したがって、ちょっとデータは今持っておりませんけれども、その件数でいきますと、六十数件のうち七割程度は公表させていただいているんじゃなかろうかというふうに思っております。

園田(康)委員 その中で、先ほど大臣、うみを出さなければいけないものはうみを出すというふうにおっしゃっていただいたわけでありますけれども、そのリストというものは、これはすべて公開しても別に差し支えないものでございますね。

村瀬政府参考人 実は、生データで全部出してございます。

 したがいまして、どこの事務所で、だれが、どういうことが起こって、どうなったかというところまでわかる仕組みもありまして、公表という観点からいきますと、当然事象の公表であれば構わないんですけれども、具体名だとか、何かいろいろ消さなきゃいかぬ問題がありまして、先ほど申し上げましたように、これは公表すべきであるというものについては、特に、例えば被保険者の皆さん方に御迷惑をかけるという部分については、当然のことながら公表しているという一つの基準でもってやっております。

園田(康)委員 その被保険者の方に御迷惑をかけるというのはどういう事例でしょうか。

村瀬政府参考人 例えば、保険証を間違えてお送り申し上げた。保険証を、御存じのように企業へお送りするわけですね。企業経由で御本人に行くわけですけれども、その企業が、Aという企業から申請があった保険証が、たまたまBという企業に間違って送付した、そういうケースの場合について言えば、ある意味では個人情報が間違ってほかの企業さんへ行ったわけでございまして、そういう場合については、当然これは、御本人にお話をした上で公表が必要であれば公表する、こんな形で運営しているというふうに思っております。

園田(康)委員 では、まずそのリストの存在は、これは一般には公開されていないわけで、庁内のいわば局長、事務所長クラスに限って今配付をされているということなんですね。そうですね。

 わかりました。では、ぜひ、委員長、このリストの提出をちょっと私は求めたいというふうに思うわけですが、お諮りをいただきたいと思います。

岸田委員長 理事会でですか。(園田(康)委員「はい」と呼ぶ)では、理事会で協議いたします。

園田(康)委員 その中で、今、長官、健康保険証について、Aという事業所に送らなければいけないところをBというところに送ってしまったという事例もあったというふうにおっしゃいましたが、これは単純なミスだというふうに私は今聞こえたわけであります。つまり、本来ならばA事業所に送るのを、書き間違えてB事業所に行ってしまったというふうになるわけでありますけれども、愛知県の笠寺保険事務所だったでしょうか、交付をする際に、他人に成り済ました人間が来て、その人間に対して、確認もせずにそれが交付されてしまったという事例はありませんでしたか。

青柳政府参考人 ただいまお尋ねのありましたような健康保険証等の詐取の事例は、お話しのございました笠寺以外にも、六カ所ぐらいの社会保険事務所でそういう事例がございました。

 私ども、これは、本人確認、あるいは当該届け出書の内容審査というものが不十分であったことから、結果的には、提出されたその資格取得届が虚偽であって、健康保険証を詐取されたということが判明いたしましたので、特段の被害や御迷惑をおかけすることは最終的にはなかったというふうに承知をしております。

園田(康)委員 本当になかったと言えますか、部長。本当になかったと今断言していいんですね。

青柳政府参考人 少なくとも私どもの方には、何か特段の被害なりについての報告はございません。

園田(康)委員 わかりました。今後、保険証の交付というものは、これは相当気を使っていただかないといけないわけですよね。大臣も御承知のとおり、今、身分証明書のかわりにもなります。これが、いわゆるクレジットであるとか、そういったお金を借りる、その身分証明書扱いにもなるわけですよね。そうすると、私もよく知りませんけれども、むじんくんであるとか、そういったところに持ち込んで、窓口で簡単にそれでもって現金をとるということすらもできるわけですよね。

 したがって、これは単なる、何もなかったからよかっただけで済まされる問題ではないというふうに私は思うんですが、これに対する対処はどのようにされたんでしょうか。

青柳政府参考人 ただいま先生御懸念のように、特に政管健保につきましては、被保険者証を一人一枚という形でカード化をして使いやすくしたということから、特に今、そういったことについての配慮をしなければならないというふうに認識をしているつもりでございます。

 こういった事象が起こりましてから、私ども、一応、対策として考えて対応いたしましたのは、一つには、健康保険証を窓口で交付する場合には、来訪者がその企業の従業員であることの確認を身分証等によって十分に行うということ、初歩的な問題ではありますが、これを徹底したいと思っております。また、資格取得届によりまして基礎年金番号を払い出すということになるわけですが、年齢等に注意する、あるいは職歴等の確認を行うということで、確かに成り済ましではないということを確認してまいりたいと考えております。

園田(康)委員 本人確認をするのは当たり前のことですよね。しかも、先ほどの話じゃありませんけれども、法令を無視するような、そういう形も、当然それもあってはならない話でありますよね。なぜこんな初歩的なことが、今まできちっとできていなかったんでしょうか。そして、これから社会保険庁が生まれ変わりたい、生まれ変わるということで、これが本当に変わっていくというのが、私には、実感としてまだとれない。まだとれない。

 もう一つ。この年金未納に対して、徴収員という、国民年金推進員というのがいらっしゃいますよね。いらっしゃいますね。長官、御存じですか。わかっていますね。それで、その国民年金推進員に対するいわば給料は、今どういう形で支払われていますか。

青柳政府参考人 これは、予算の支出の費目としては、諸謝金という形の支出の費目で払わせていただいております。

園田(康)委員 諸謝金ですよね。別の形で、私はこの委員会でも追及をしていたところでございますけれども、これは年金保険料から、いわば事務費として払われているものでよろしいですね。

青柳政府参考人 大変申しわけございません。ちょっと私勘違いしておりまして、謝金というのは、年金相談員なんかは謝金でございまして、推進員の方は、非常勤職員としての人件費でございます。

 それから、財源につきましては、人件費に相当するものについては国庫負担で見る、ただし、事業費については保険料を充てさせていただくということでございますので、年金相談員は保険料で見させていただいて、この推進員は税金、一般財源で見させていただいているという考え方になっているんだと承知しております。

園田(康)委員 そうすると、この年金推進員は国庫負担の人件費で払われているわけでありますけれども、これはいわばパートタイムのような扱いなんでしょうか。

青柳政府参考人 推進員さんの勤務形態は、通常の国家公務員では対応できないような夜間でありますとか休日でありますとか、そういうときに各家庭に赴いていただいて、勧奨していただくというのが仕事でございます。したがいまして、公務員のように決まった時間に週何時間働くというよりも、その方のいわばノルマというか、その方の働くべき時間に応じて時間給を支払うという形でございますので、通常の人件費の払い方とはちょっと違った払い方になっておるということでございます。

園田(康)委員 これらの方が、今、全国で約五千人いらっしゃる、登録はいらっしゃるんですかね。この方たちに払われているそのお金、人件費、このお金の領収書というのは、ちゃんと存在しているんですね。

青柳政府参考人 国民年金推進員は、まず、予算上の定員が平成十八年度で三千三百三十四名ということになっております。

 また、この方々についての給与の支払いについては、先ほど申し上げましたように、人件費としての支払いでございますので、給与簿がきちんと備えつけられまして、それに基づいて適切な支出がされているものと承知しております。

園田(康)委員 そうしたら、相談員の方は、これは何人いらっしゃいますか。

青柳政府参考人 相談員だけの数がちょっとわからないんですが、いわゆる謝金職員という形でお金が払われている者については、約五千名と承知しております。

園田(康)委員 たしか私もそのような説明を受けた記憶がございます。

 そこで、この約五千人の謝金職員の方々からの領収書というのは、全部きちっとこれはとってあるんですね。

青柳政府参考人 これらの支出の管理は各事務局において適切に行われているものと承知しておりますので、それぞれの領収書がきちんと管理されているものと承知しております。

園田(康)委員 そうすると、その謝金の架空の領収書をつくって、そしてそれをプールして、自分たちの、いわば飲み食いかどうかわかりませんけれども、自分たちの遊興費に使っているということは今後一切出てこないというふうに、長官、断言できますね、そういう不正はやっていないと。

村瀬政府参考人 当然やっていないと思います。

園田(康)委員 では、そういう調査も、あわせて、長官、やられるおつもりはありませんか。

村瀬政府参考人 そのために会計監査をやる職員が今おりまして、会計監査が全国を回ってやっているわけでございますので、その定点観測はしっかりやっているというふうに思っております。

園田(康)委員 質疑時間が来ておりますけれども、今、定点観測というふうにおっしゃいました。しかし、これはつぶさに調べていくと、恐らく、これは非常にここの部分は、監査がきちっと行き届かない、グレーゾーンに一つはまっているのではないかという疑いを私自身は持っています。したがって、今後この調査がしっかりと行われることを強く要望させていただきまして、私の質問を終わります。

岸田委員長 次に、山井和則君。

山井委員 これから五十分間にわたりまして、川崎大臣と村瀬長官に、今回のこの保険料の免除、猶予の不正問題についてお伺いをしたいと思っております。

 一言で言うと、これはまさに年金納付率の偽装問題であります。今国会では、耐震偽装の問題が大きな問題となりました。

 社会保険庁にとって最も重要な数字を一つ上げろと言われたら、村瀬長官、どういう数字ですか。

村瀬政府参考人 どういうふうにお答えしたらいいか非常に困るのですけれども、先ほど申し上げましたように、私が社会保険庁長官に任命されましたのは、さまざまな不始末をしっかり直せということで、先般も申し上げましたように、まず、お金の使い道をしっかり正せ。それから、国民のサービスがしっかりなっていないんだから、しっかり国民の視点になったサービスに変える。そして収納率も上げなさい。さまざまな案件があった上でやっておりまして、それが変わります宣言に入っているんだろうと思います。

 したがいまして、私自身は、やはり変わります宣言の中のものをしっかりやっていく、それは業務改革プログラムのものをしっかりやるというのが私の仕事だろうというふうに思っております。

山井委員 質問にしっかり答えてください。一番大事な数字はと聞いているんですから。

 村瀬長官が一番力を入れておられるのは納付率の向上じゃないですか。この間、二年間。そして、今問題になっているのは、その納付率が偽装されているということなんですよね。

 午前中の審議にもありましたように、大阪では、本人に無断で不正に免除、猶予をしたことによって、二%、納付率が上がっているわけです。長官は二〇〇七年度までに八〇%を目指すと言って、この後も説明をいたしますけれども、どんどん厳しくリーダーシップをとっておられた。しかし、肝心のその数字が偽装されているのではないかということであります。

 ここ一連のこの報道によって、国民の年金に対する信頼はまた失墜しております。また社会保険庁か、また偽装したのか。そして、先ほどの内山議員の質問の中でも、これは刑事罰にも相当するかもしれない。本来、こういうことをやったら、民間の企業だったらこれは業務停止ですよ、勝手に本人に無断で手続をやって。午前中から答弁を聞いていて、そういう反省、危機感というのが全然ないわけです。

 法案審議ということを与党の方々、おっしゃっておられますが、その前提じゃないですか。年金に対する信用が失墜していますよ。納付率という最も重要な数字ですら、社会保険庁は偽装しているのかということではありませんか。

 それで、少しこの間の問題点をおさらいしてみたいと思っております。

 わかりやすくパネルを持ってきました。

 本来、納付率というのは、分母が納付対象者で、実際の納付者、これを上げるということですよね。だれが考えても、この納付者をふやすというのが本来のやり方なわけです。しかし、この納付者をふやすというのはなかなか大変だ。そこで村瀬長官が力を入れられたのが、この分母対策というものなわけですよね。実際納付者がふえなくても、納付対象者の方を免除や猶予で減らしたら、見せかけの納付率はアップする、こういう小手先のことをやっているわけです。

 資料を見ていただきたいと思います。実際、猶予と免除は不正にやっているじゃないですか。では、これを見ていただきたいと思います。資料、多いですが、七ページ、見てもらったらわかりますように、平成十四年、十五年、十六年と、納付率は確かに六二・八、六三・四、六三・六と上がっています。しかし、村瀬長官、御存じのように、実際、納付月数というのは、一万三千六百二十七、一万三千四百九十二、これは万月でありますが、こういうふうに、年々、納付者数と月数は減っていっているわけなんですね。そういう意味では、根本的な対策というのはできていないわけです。

 この間の、本人に無断で不正に免除した、不正に猶予した、そういう意味では、この年金の納付率が偽装されているというこの現状に対して、まず村瀬長官の見解をお伺いします。

村瀬政府参考人 制度にあるものを純粋に対応しているということで、偽装ということについては若干違うんではないかと思いますが……(山井委員「不正の部分を言っているんですよ、不正の部分を」と呼ぶ)いや、先ほど納付率のことでお話がありましたから、それについてまずお答えをさせていただきたいと思います。

 まず、ここにあります納付率でございますけれども、納付月数と納付対象月数に合わせてやっているわけでございます。したがいまして、納付対象月数が必然的に減れば納付月数は減るわけでございまして、そういう点ではパラレルの関係には必ずしもない、対象の絞り方によっては全然違ってくるんだろうというふうに思います。

 したがいまして、納付率を上げる手段としましては、私は、分子をしっかりふやすことと、分母を法令に基づいてきちっと整理すること、この両方があって納付率を上げるということが、まず正しいやり方ではなかろうかというふうに思います。

 それから、あと、先ほど八〇%という話がございましたけれども、八〇%は平成十九年度の目標でございまして、平成十五年度に目標数値は決定をしております。

山井委員 一つ基本的なことを村瀬長官にお伺いしたいんですが、今回の経緯ですね、朝から古川議員の質問もありましたが、今回の経緯を見ておりますと、十三ページに、昨日、社会保険庁から提出いただいた経緯、五月十五日、ABC放送から大阪事務局に対し免除申請書の偽造があるのではないかとの取材申し込みというのがあっております。三月の時点、京都でこの不正が発覚したときに全国調査したときには、どこもほかは不正やっていないという回答だったわけですよね。ところが、これ、私も関西ですから見ておりますが、夕方の「ムーブ!」という番組ですよ。そこからの取材があってこの問題が出てきたんです。

 村瀬長官、ということは、その番組の取材がなかったら、今回のこの不正の免除の問題はこんなに明らかになっていなかったということですか。

村瀬政府参考人 私自身は、先ほどから申し上げていますように、五月十七日に事実関係を確認を、第一報を受け取りまして、詳細な事実関係を知ろうということで指示をして、その結果、公表できるものはすぐ公表すべきであるという方針に基づいてやらせましたので、五月十五日のものが果たしてその中にあったかどうかというのは、私自身はありませんし、現場がどう思っていたかというのは現段階では確認をしておりません。

山井委員 ここに書いてあるじゃないですか。この取材を受けて調査は動き出したわけです。

 つまり、社会保険庁の自浄作用によって今回この問題が明らかになったんじゃないんですよ。そういう取材や、あるいは、古川議員も取り上げたこの二十八ページにあります大阪正義さんですか、この方からの告発によって明らかになったわけなんですよ。そういう意味では、この調査の不十分さというのがこれは明らかになっていると思います。

 それで、村瀬長官にお伺いしたいと思います。

 現時点では社会保険事務所十九カ所でこういう不正が明らかになっていると認めていられるわけですが、十九カ所以外については本当にないんですか。

村瀬政府参考人 現段階では聞いておりません。

山井委員 現段階では聞いておりませんということは、今後出てくる可能性もあるということですか。

村瀬政府参考人 ないと信じておりますけれども、先ほど大臣の方からも、厳しく中身をもう一度再チェックしろという御指示もありまして、これからやらせていただくところでございます。

山井委員 村瀬長官、これは割と重要なことですよ。十九だけの問題なのか、全国的にこれが広がっているのか、これは根本的な問題ですよ。今まで出ていた納付率のデータも、全部これは再計算しないとだめになってくるわけです。いつまでに調査結果を出すんですか。

村瀬政府参考人 まず納付率の問題でございますけれども、まだ本年度納付率というのは公表をしておりません。

 それで、現在、大阪並びに長崎のものにつきましては、すべて免除ではないという前提で、納付率を変えるという処理をさせていただいております。したがいまして、これからの調査の中で納付率の問題で修正が必要な部分が出てくれば、正しいもので公表させていただくというふうに考えております。

山井委員 村瀬長官、質問に答えてください。

 十九以外にあるかもしれないから調査をするということなんでしょう。それはいつまでに調査をするんですかと聞いているわけです。

村瀬政府参考人 できるだけ早くやりたいと思っております。

 先ほど申し上げましたように、第一弾としては、事務局長を早く集めて話をしたいというふうに思っております。

山井委員 村瀬長官、やはり事の重大さをわかっていないですよ。これから、政府は法案を出して法案審議を求めているわけですよね。それに対して、十九カ所だけの不正行為だったのか、全国に広がっているのか、これから調査しますと。

 それじゃ、実態が全然わからないじゃないですか。いつ調査結果出すのか、待ちますから、いつ出すのか言ってください。

村瀬政府参考人 まず、第一段階で調査をした部分につきましては、先ほどの部分でお話し申し上げている部分でございます。したがって、それをさらに再調査という形でございますので、個別に当たらないと、今すぐ、では、いつまでできるかという形では出てきません。

 ただ、どういう文書で処理をしているかということがはっきりしておりますので、全くやっていないところはどこかという、そちらの方からは早くどんどんどんどんお答えができる形になるのではなかろうかと思っております。

山井委員 先ほど村瀬長官は、現時点ではほかにあるかどうかわからないとおっしゃった、そして調査はこれからしていくとおっしゃった。ということは、十九カ所でしか行われていないのか、全国に広がる話なのかは、現時点ではわからないということですね。

村瀬政府参考人 先ほどから申し上げておりますように、第一弾段階の調査では十九であったということの御報告はしておるわけでございます。

山井委員 そういう現状認識じゃ、これは本当に法案の審議にならないですよ。十九なのか、全国各地でこれをやっていたのか。先ほどまさにおっしゃったじゃないですか、納付率も、不正に免除していたのか猶予していたのかによって、全部再カウントするんでしょう。十九カ所以外にあるのかないのかもわからない。

 そして、村瀬長官、新たにこれが全国に広がっていたら、長官、どう責任をとられますか。

村瀬政府参考人 どういう形で結果が出てくるかわかりませんので、それに対して、今責任をどうとれというふうに私にお話しいただいても、なかなか話しかねるというのが現状だろうと思うんです。

山井委員 昨日、大阪の保険事務局の局長が更迭をされました。先ほど川崎大臣は、いや、更迭という名の人事異動だということをおっしゃって、私もびっくりしましたが。

 村瀬長官、この十六カ所の大阪の不正免除は組織的なものと認識されていますか。

村瀬政府参考人 個々に調べないとわからないと思いますけれども、どちらかといいますと、事務所長が自分の権限下でやったというふうに認識をしております。それをとめられなかった、十分管理できなかったのは局である、こういう位置づけで思っております。

山井委員 そのだれがどういう指示系統でやったかという調査はいつまでにされますか。

村瀬政府参考人 処分をやるためには、当然のことながら事実関係を把握しないとできませんので、早急にそれはやらせていただきたいと思っております。

山井委員 いつまでにその結果が出ますか。

村瀬政府参考人 申しわけないんですが、できるだけ早くというお答えにさせていただけたらと思います。

山井委員 要は、十九カ所だけの問題なのか、全国的に行われていた問題なのか、調査はこれからするからわからない。そして、一番大きな問題だった大阪においても、組織的だったのか個人的だったのかもこれから調査するからわからない。ということは、今出てきている不正免除の問題が氷山の一角なのかどうかもわからないということじゃないですか。

 そういう状況で、これから社会保険庁を変えようという法案の審議ができないわけですよ。真相究明と実態把握なくして、対策は立たないんですよ。これは、耐震偽装の審議のときにも、嫌というほど私たちが学んだことなんですよ。現状認識ができていないわけですよ。そういう現状認識もなくて、どうやって改革をしていくかという法案をよく出してこられるなと私は思うんです。

 それで、今、村瀬長官は大阪の保険事務局長が更迭された理由を、それは監督ができなかったという部分をおっしゃいましたが、川崎大臣、なぜ大阪の保険事務局長を更迭されたんですか。

川崎国務大臣 さっきから御答弁申し上げておりますとおり、三月時点で京都の問題が出てきた。したがって、全都道府県に、それぞれの組織にしっかり調べて報告するようにと言ったときに、ないという報告があった。そして、その時点で、しっかり調べた結果がなかったのか、わかっていてもないという報告をしたのか、これはわかりません。

 しかしながら、現実に今回こういう事案が出てきて、この大阪のトップに立つ者では、今の大阪の実態をしっかり解明をして次の対応をすることについては無理であろうということから、更迭をして新しい人にその任に当たらせる、こういう判断をいたしたところでございます。

山井委員 私たちは、法案審議のために時間は待ちますので、法案審議の前にしっかりと実態調査をして、この問題の真相を究明してほしいと思います。それは、真相がわからないわからないと答弁されていて、現状はわからないけれどもこう変えたいんですというような、そんなむちゃな話はないわけです。

 それで、村瀬長官にお伺いします。

 今回の本人の許可を得ず不正に免除する、あるいは猶予する、こういう年金の納付率の偽装方法があるということをいつ知られましたか。

村瀬政府参考人 京都の件につきましては先ほど申し上げた日にちでございますし、大阪の件については先ほどの日にちということで、申し上げたとおりでございますが。

山井委員 ということは、三月の中旬まで、こういうふうな不正で本人の承諾を得ずに勝手に免除や猶予をしてしまっているといううわさとかそんな話を、全国三百カ所回られたと聞きましたが、全国回っていて、二年間やっていて、全く聞かれたことはなかったわけですか。

村瀬政府参考人 現実問題としては、やっている話は聞いておりません。

 ただ、いろいろな意見交換の中で、免除自体が申請免除から職権免除に変わる手だてはないかとか、それから、免除自体が継続免除方式がとれないかとか、いろいろさまざまな意見は出てきております。

 ただし、これを現在の法令でいってどうかということであれば、当然申請免除でございますから、それを間違った形でやっている、手続ミスをしているということは、私自身は確認をしておりません。

山井委員 やはり、これは強くノルマを課してやっていけば、こういうことが起こるのではないかというのは、まさに現場主義の村瀬長官だったら気づいていてよかったんじゃないかな。

 それで、具体的に見てみたいと思いますが、例えば、村瀬長官は、社会保険事務局・事務所グランプリというのをやって、こういう納付率を競わせたり、あるいは、十一月八日には社会保険庁長官の名前で「「国民年金の収納率」緊急メッセージ」というのを出しておられますね。当面の目標は、免除対策、納付督励、強制徴収の実施により、全国の十二月末における改善幅を二%とする、この時期になって言いわけは無用である、まず行動を起こし、責任を持って結果を出すことに全力投球してもらいたいというふうにおっしゃっておるわけです。実行すべきことは既に決まっている、ただ、実行し結果を出すことのみと。そしてまた、その中で目標値を厳しく定めておられるわけです。

 私の資料の一番最後の三十六ページを、字が小さいですが見ていただきますと、私読みます、ちょっと字が小さいですから。アクションプログラム、目標納付率。私、今回の事件でなぜ大阪、なぜ京都なのかなということは、ちょっと不思議に思ったんですよ。これを見てみたら、例えば十六年度実績、京都は六二パーを、十七年度には七一・三、九・三%上げなさい、大阪は五四・三、そして十七年度目標が六三・五、九・二%上げなさい、つまり、ほかに比べて非常にハードルが高いんですよね。

 そしてまた、これはその前のページにありますが、各保険事務所ごとに目標値を決めているわけです。もちろん、私は、目標値を決めること自体は悪いと言いません。しかし、やはりここに無理があったから、今回のような不正な免除、猶予というのが起こったのではないか。

 村瀬長官の、これは分母対策と言われるわけですね、分母対策と言われるこのやり方、先ほどお見せした、分子をふやすんじゃなくて納付対象者を減らす、このやり方自体が結果的には不正な免除や猶予を招いてしまったのではないか、そういう意識は村瀬長官は持っておられますか。

村瀬政府参考人 まず私の文書を見ていただきたいんですけれども、免除だけやれということは一切言っておりません。免除、納付督励、強制徴収、この三つが徴収率を上げる最大のポイントであるということで、すべてをやりなさいという指示をしているつもりでございます。また、事業をやる以上は、各目標を定めて、それに対して的確に仕事をやるというのは、これは当たり前のことだろうと思います。

 また、納付率という観点でいいまして、たまたま今、大阪、京都ということが話されましたけれども、今までやっていなかったからこそ納付率が上がらなかったということで、しっかりやっていただく必要が当然あるんだろうというふうに思います。

山井委員 そうしたら、村瀬長官は、今回のこのような不正行為が行われた責任は全く自分にはないというふうに思われるわけですか。

村瀬政府参考人 あるかないかと言われても非常に困るんですけれども、私の役割は何かといいますと、先ほど申し上げましたように、一つの仕事としては、国民年金の収納率を上げる仕事が私の仕事になってございます。

 では、それはだれがやってくれるかということになりますと、当然、四十七の事務局と三百十二の事務所でございます。三百十二の事務所が働きやすい環境をつくって、数値に基づいてしっかり仕事をやっていただく、これは私は、当然のことだろうというふうに思っております。

山井委員 この朝日新聞の昨日の朝刊によりますと、分母を消せ、上からの必達目標、「上からは「分母を消せ、消せ!」と口やかましく言われた。村瀬さん自身の口癖だったと聞いている。」こう書いてありますけれども、どうなんですか。村瀬長官自身も、こういう分母を減らせということを口やかましくおっしゃったんですか。

村瀬政府参考人 極めて心外な記事だろうというふうに思っております。私は、申し上げましたように、すべてをやれと言っておりまして、決して一つだけやれというふうには言ったつもりはございません。

山井委員 川崎大臣にお伺いしたいと思います。

 今回のこのような不正な免除や猶予がなぜ起こったかということで、昨日の記者会見において、記者さんからの質問に対して、納付率の引き下げを意図したものではなかったと思うというお答えをされているんですね。(川崎国務大臣「引き下げ、引き上げだろう」と呼ぶ)そうです。大臣、それはどう思われますか。それは意図したものでなかったと、今でも思っておられますか。

川崎国務大臣 私は、先ほどの答弁で二つの側面を申し上げました。一つは、担当者が何回も訪ねる、電話をかける、結果として、極めて所得が低く、かつ納付するのが難しいだろう、しかしながら、これを御理解いただければ年金というものが将来保障されていくし、また、所得が生まれた段階で十年さかのぼって支払うこともできる、したがって、自分は親心でやっているのにな、これを聞いてくれない、そういった中で、ひとりよがりで、やってやったらいいんだろうという判断をした人もいるだろう、もう一方で、やはり数字を上げるという目的を、手段を選ばず、まさに法律に照らしてやってはならないことをやってしまった、この二つの側面があるだろうと思っております。

 いずれにせよ、両方とも、どういう理由にしろ、法律に照らして違反だろうと思いますので、厳正に対処すると申し上げております。

山井委員 先ほどお聞きした答弁では、大阪の保険事務局の局長が更迭されたのは監督責任を果たさなかったからだ、指示したかどうかはわからないということを答弁されていました。

 ということは、幾ら村瀬長官がこれは自分とは関係ないとおっしゃっても、こういう年金の納付率に対する深刻な国民の不安を招いた、実際、こういう違法行為を常態化して放置していて、それが全国に広がっているかもしれない、そういう状況において、川崎大臣は村瀬長官の監督責任ということをどう思われますか。

川崎国務大臣 そういった意味で、大阪の問題については京都の事件以来の話でございます。先ほど御質問ございました長崎の例、東京の例も、どうであるかと言われたときに、大阪の事案に照らしてみれば、他の案件というものは少し違うように思っている。したがって、大阪の案件については、すぐ担当者をかえて、徹底的な調査、新しい体制づくりに励んでほしいということで、人事の更迭を命じたところでございます。

 したがって、村瀬長官は、今そうした全体の解明のために、まず四十七都道府県の局長を集めてもらってしっかり話をしてもらい、そして、その局長から再度こういうことはないんですねと、一人一人の局長に村瀬さん自身から語りかけてもらおう、こう思っております。

山井委員 結局、村瀬さんのやってきたこの二年間の中でこういう不正というものが起こったというのは事実なわけですね。そして、かつ、マスコミからの五月十五日の取材がなかったらこのことの実態も明らかになっていなかった。三月の調査では全くこういう問題は出てこなかった。自浄作用もないわけですよ。これでも村瀬長官に監督責任はないとおっしゃるわけですか。

 これは村瀬長官にお伺いしたいと思います。

 昨年、年間の納付率はいつ発表になりましたか。

村瀬政府参考人 正確な日にちは今覚えておりませんが、六月の上旬だったというふうに記憶しております。

山井委員 昨年六月の上旬ですか。

 ことしはいつ、前年度の納付率は明らかになりますか。

村瀬政府参考人 今までの予定からいきますと、同じ時期ぐらいにやりたいというふうに思っています。

 ただし、先ほどもお話ありましたように、内容のチェックというのが入ってくると、若干時間はずれ込むかもわかりません。

山井委員 大阪の場合は、不正な免除、猶予によって二%ぐらい納付率が上がっていた。そして、全国にもこういう不正があったかどうかということはわからない。これから調査するということは、正確な納付率というのはいつ出るんですか。

村瀬政府参考人 大阪について申し上げますと、四月にさかのぼって、すべて免除の部分について、先ほどありました三万六千件ですか、あの分につきましては解除をいたしますので、当然、それによる納付率ですから、委員おっしゃっているような不正な納付率なんというのは出てこないというふうに私は思っております。

 京都も、その件につきましては三月までにすべて終わっておりますので……(山井委員「全国を聞いているんです、全国を」と呼ぶ)

 全国は、先ほど申し上げましたように、個別の調査をし次第ということですから、例えば、大丈夫だというところは個別にできますけれども、それをやらない限り正しいものは出てこないということで、しばらくお待ちくださいというのが先ほどの答えでございます。

山井委員 今この場で聞いたって、前年度の三月末までの納付率も、いつ出てくるかもわからない。そうしたら、法案審議の最大の前提じゃないですか、納付率が上がっているのか、下がっているのか、前年度が幾らだったのか。そういう基礎的なデータも出てこない。年金審議のときでも、年金審議の一番重要なデータというのは出生率ですよ。それが、審議が終わってからぽろっと出てきた。

 今回、私たちは待ちますよ、その納付率が出るまで。そして、そういう現状を踏まえてしっかり法案審議をすべきだと思いますが、村瀬長官も、どう思われますか、その点について。

村瀬政府参考人 まず、先ほども申し上げました二月末の数字というのは出ているわけですね。その中で、大阪の部分は、これは当然修正しなきゃいかぬ。それから、長崎の部分も修正しなきゃいかぬということで、二月の段階における数字というのはある程度出るんだろうと思います。

 三月の最後の段階については、先ほど申し上げましたように、大至急局長を集めて再確認をします。その上で、できるだけ早く出したいというのが私の方のお答えだというふうにお考えいただきたいと思います。

山井委員 結局、その二月の時点でも、十九以外にも不正が行われていたかどうかがわからないわけですよね。そういう根本的なデータも出てこないわけじゃないですか。

 川崎大臣、お話を聞いていてどう思われますか。恐らく、私は、多くの国民の今の感想というのは、社会保険庁、またこういう偽装が明らかになったと。まず納付率なり不正がどこまで全国で行われているのか、そして、本当の納付率は何%なのか、そして、組織的にやっていたのかどうか、そういうことをまず解明しないと、その社会保険庁をどう改革するかというような議論には入れない、実態がわからないんですから。

 私、きょうもカウントしていたんですが、与党の上野議員も十七分間がこの年金の不正免除問題ですよ。上田議員も十数分間、半分以上が不正給付問題ですよ。つまり、法案審議といったって、法案審議の前提が成り立たないじゃないですか。これは私たちだけが言っているんじゃなくて、それが多くの国民の思いだと思いますよ。こういう一番肝心な年金の納付率までが偽装されている、そういう状況において法案の審議はできない。

 川崎大臣、どう思われますか。集中審議をまずやって、真相究明をして、実態把握をする、それが先決だと思いますが、大臣、いかがですか。

川崎国務大臣 一昨年の年金の議論以来、社会保険庁を解体的に出直しをしなければならないという中で、与党の中でずっと議論をしてまいりました。また、村瀬長官も、まさに二年後には解体的に出直しをしなければならない途中経過的な社会保険庁を引き受けながら、少しでも職員が意欲を持って働いてもらいたい、国民の奉仕者としてしっかりやってもらいたい、こういった思いで今日まで努力されてきた。

 しかしながら、一方で、またこのような事件が出てしまった。まことに残念だと思うと同時に、やはりこの組織は解体的な出直しをしなければならない。したがって、法案の審議をお願い申し上げたいと思っております。

山井委員 ぜひこの集中審議をまずすべきだということを理事会で諮っていただきたいと思います、委員長。

岸田委員長 理事会で協議いたします。

山井委員 恐らく、きょう朝から聞いていられた若い与党の議員さんもびっくりされていると思うんですね。今までの年金改革の議論を聞いていなかった人も、こんな現状なのかと。本当に、こんな現状で法案審議どころじゃないということをお感じになったんじゃないでしょうか、これは。

 午前中から議論を聞いていて私は思うんですけれども、村瀬長官、そもそも年金制度の問題点を現場に解決を押しつけていったんじゃないですか。納付率を九%上げろとか、一二%上げろとか。でも、実際、若い世代なんかはどうやって面談するんですか。電話するのも大変ですよ。そういう時代の変化、納入の難しさ、そういう制度の根本的な問題をほったらかしにして、その制度の矛盾を、現場にむち打って、もっともっと数字上げろ、数字上げろと。それをあおった結果が、やむにやまれず現場がこういう違法行為にまで走ってしまった、そういうことじゃないですか。

 村瀬長官、やはりこの年金制度では納付率を上げるのは無理がある、村瀬長官はそう思われませんか。

村瀬政府参考人 なかなかお答えがしづらい質問でございますけれども、まず、我々がやらなければいかぬことは何かといいますと、やはり収納する要員を確保することが必要だ。だから、職員が収納にもっと責任を持って動く、こういう組織にやはりすべきだろうということで、今回、与党との協議の中でも、与党の御議論の中でも、まず収納要員をふやしたいということで議論いただきまして、今回の改革法案の中でも、システムを駆使し、また、外部委託をしながら、千人規模で収納要員をプラスにするんだ、こういう形をやっていただいております。

 したがいまして、現行のシステムの中でも、職員、収納要員をふやすことによって、また今回、先ほどありましたように、使い方は間違えましたけれども、所得情報をいただくことによって、きめ細やかな納付ができる。こういうことをやっていけば私は必ず収納率は上がるのだろうというふうに思っております。

山井委員 やはりその認識が間違っていると思います。今のシステムで納付率をどんどん上げていくというのは、ある意味で非常にコストもかかりますよ。

 村瀬長官、そこでお伺いしたいんですけれども、なぜ若い世代の方々が年金保険料を払ってくれないんだと思われますか。そこが今の問題点の根本ですよ。その現状認識を持っていられないと、納付率も上がらないと思います。なぜ、この分子の方ですね、実際の納付者はふやしにくいんですか。なぜだと村瀬長官は思われますか。

村瀬政府参考人 まず、十六年度の年金法改正で、先ほどおっしゃったように、若い方々がなかなか納めにくいということで今回の猶予制度ができたわけでございます。そして、三十歳までは猶予ができる。三十歳以降、ある程度ゆとりがあるときに、さかのぼって納めていただく仕組みをつくっていただきました。それから、十六年度の年金法改正におきまして、その免除制度というものの中で多段階免除ということで、納めやすい仕組みをおつくりいただきました。

 そして現在、与党の協議の中では、適用の拡大ということで、十六年度の年金法改正でできなかった二分の一というのも御検討いただいているところで、さまざまな形で現在御検討をいただいております。

 したがいまして、その制度を的確に使っていけば、若年者に対する年金権の確保というのも私はできるんじゃなかろうかというふうに思っております。

山井委員 やはりここは、かねてから年金審議の際に私たち民主党が主張しているように、基礎年金の部分を消費税にしていく、そういう抜本的な改革をしないと、百年安心ということにならないわけですよ。そういう制度改正を、国民年金を含む一元化という抜本的な改革をせずに、小手先でこういう納付率だけを上げよう、そういうことをすること自体に無理があるわけです。

 そこで、川崎大臣にお伺いしたいと思いますが、私たち民主党は、やはり一体化して歳入庁にしてやっていくという方法でしかこの問題は根本的に解決できないのではないかと思いますが、その点について、川崎大臣、どう思われますか。

川崎国務大臣 自営業者等の納税者、サラリーマンを除いた場合は三百五十万、年金の対象は二千二百万、かなり母数、先ほどから母数、母数という話をされるけれども、母数が余りにも違う組織を一緒にしても、効率が上がるものではないと思っております。

山井委員 抜本改革を先送りしている、そういう意味では、私は根本的な責任は小泉総理にあると思っております。それで、社会保険庁長官の首をかえてどうなるという、根本的な問題では全くありません。

 一つ私は村瀬長官にお願いしたいんですが、この二ページ目、朝日新聞の記事の中に、分母減らしということを組織的にやった社会保険事務所のケースが書いてあるんですね。

 「通知免除等の取り消しに係る作業計画について」と題する文書が職員に配られているわけであります。そしてそこについては、「Q 納付率の粉飾目的で分母減らしを行ったとあるが?」それに対して「A 申請書一枚を出さなかったばかりに年金を受け取れない事例を何度も見てきた。勇み足ではございましたが、積極的に行動した結果です。 A4判一三ページ。想定問答集のほか戸別訪問や電話対応をこなし」云々かんぬん、こういうふうなマニュアルがあるわけです。

 やはり、現場でどういうふうに行われていたかということを、これはきっちりと把握する必要があると思いますが、早急にこの資料を委員会の理事会の方に提出してほしいと思いますが、村瀬長官、お願いします。

村瀬政府参考人 今おっしゃっている部分というのは今初めて私も見たのですが、大阪の方の某事務所でつくっている部分だというふうに記憶しております。

 理事会の方で御指示があれば、お出しさせていただきたいと思います。

山井委員 いや、これはちょっと、理事会の問題じゃないんですよ。何でもかんでも理事会と言ってもらったら困るんですよ。出してもらったらいいんですよ。出してもらえますか。

村瀬政府参考人 では、出させていただきます。

山井委員 それで、少し戻りますが、納付率、例年は六月上旬に出しているということをおっしゃっていますが、そうしたら、ことしも再調査をしない部分のものとかは、第一弾は六月上旬ぐらいに出してもらえますか。第一弾はいつ出しますか。それとも、めどは立たないんですか。

村瀬政府参考人 先ほどから架空の数字だとおっしゃっているんですが、それを出して何をされるのかというのがよくわからないんですが、必要であれば出させることは構いません。ただ、せっかくやるのであれば、しっかりした形でお出し申し上げたいというように思います。

山井委員 わかりました。そのしっかりした形で、いつごろ出されますか。

村瀬政府参考人 先ほどから何回も申し上げていますように、早くに調査をしてということで、調査期間がまだ決まっておりませんので、それができた段階で、どれくらいということで御報告申し上げたいと思います。

山井委員 この問題は、やはり、年金にとっての出生率、そして社会保険庁にとっても納付率というのは一番重要なデータであるわけです。

 先ほど、二月までのデータは出ているということをおっしゃいましたが、その二月末までのデータについても、こういう不正な免除や猶予というものが含まれている可能性はあると認識しておられますか。

村瀬政府参考人 先ほど申し上げましたように、京都は三月末で全部終わっておりますので入っておりません。大阪と長崎については入っております。したがって、今、大至急その分の取り消し処理をするように手はずを整えさせているということでございます。

山井委員 先ほどインターネットのニュースを見ましたら、損保ジャパンの社長が不祥事の引責で辞任をされたと、一部業務停止になっているわけですね。保険契約の水増しとかそういうもので引責辞任をされたわけであります。もちろん、御本人が何をされたということではないでしょうが、監督責任ということだと思います。

 やはり、民間の発想でいくと、お客様、消費者あるいは国民の信用を失ったというのは、これは本当に大問題であると思います。今回のこの年金の免除、猶予を四万人分以上、少なくとも勝手にやった。やはりこういうことに関して、ますます失われてしまった年金に対する信頼というのは、非常に大きな問題と思います。

 そのことについて、村瀬長官としてはどのように責任を感じておられるのか、お伺いしたいと思います。

村瀬政府参考人 損保ジャパンの例を出されましたけれども、私はよく中身を存じ上げておりませんので、本件についてはコメントを差し控えさせていただきます。

 私自身の問題につきましては、まずやらなければいかぬことは何かといいますと、やはり信頼を回復するために、先ほどさまざまな御指摘がある部分を、まずきちっと正すということだろうと思います。その結果につきましては、また大臣とよく御相談を申し上げたいというふうに思っております。

山井委員 この三十三、四ページに、まさに長官が非常に力を入れられたアクションプログラム、分母対策というものが入っているわけですね。三十三ページには、右の方には、社会保険事務局・事務所グランプリというものがつけてありますし、また、左のアクションプログラムについての策定手順。その中の幾つかを三十四ページに入れましたが、留意事項、納付対象月数の削減対策(分母対策)ということについて、具体的な目標値を設定し、これを展開して取り組んでいる。そして、ステップ二についても、二行目のところに、分母対策ベース部分。ステップ三、分母対策強化部分。そして、三、納付対象月数の削減対策(分母対策)ということを言っているわけです。

 今回の不祥事でつくづく感じるのは、このような分母を減らしていく、そして分子を強制徴収によって上げていく、やはりこういうやり方には限界が来ているのではないかと思っております。

 最初におっしゃった八〇%の目標、これの達成というのは、長官、現状では非常に難しいんじゃないですか。そのことについて、こういう状況になっても八〇%の目標達成はできると考えておられるのか。もしできると考えておられるならば、どういう道筋でやっていくのか、今までどおりでできると考えておられるのか。そのことをお伺いしたいと思います。

村瀬政府参考人 現在、目標値という観点で、十七年度ということからいきますと、六九・五%というのを目標値に掲げてやらさせていただいております。それがどういう結果が出るかまだわかっておりませんけれども、二月末現在という数字からいきますと三・八%ということで、では、当年度、それが一〇〇%達成できるかということについては、極めて厳しい状況であることは間違いないというふうに思っております。

 ただ、今後、分子対策という観点からいえば、分母をしっかり整理した上で、職員をふやし、そして強制徴収も三十五万件程度までふやそう、そして十九年度は六十万件までというふうに考えておりますので、この部分については、現段階においてはまだまだ望みを捨てない数字なんだろうというふうに思っております。

山井委員 きょうの議論を聞いていて、十九カ所以外にもあるかどうかわからない、また、組織的にやっているかどうかもわからない、また、その結果がいつ出るかどうかもわからない。そしてまた、今回のこのような深刻な不正行為についてもマスコミからの取材がなかったらわからなかった。そういう現状では、これから法案を審議するにしても、現状の実態がわからないわけなんですよ。

 このような今までの、十一月の八日に出た、先ほど読み上げました緊急メッセージ、目標値を設定して分母対策、分子対策をやっていく、こういうやり方自体が限界がある。やはり、これは方向性を変えないとだめだというような認識は、この期に及んでも村瀬長官としてはないんでしょうか。いかがですか。

村瀬政府参考人 私は現状の社会保険庁長官でございます。したがいまして、私に与えられたことをまずしっかりやるということが仕事だろうというふうに思っております。

山井委員 時間が参りましたが、この五十分間の答弁を聞いても、現状に対する危機感そして反省。今回のことによって、どれだけまた年金に対する信用が失墜し、一歩間違うとこんなことでますます若い世代が年金に入らなくなってくるという可能性も大きくなってくるわけです。

 そしてまた、今回気になっているのは、安易に所得の少ない人や若い人は免除や猶予でいいじゃないかということになると、全額受け取れる人がどんどんどんどん減っていってしまうわけなんですね。やはり、低所得者を年金でどんどん切り捨てていく、そういう選別、そういうものを私は感じてなりません。

 耐震偽装の問題と同じように、真相究明、実態把握なくして改革案は出てこないんです。そういう意味では、しっかりと調査をしてもらって、その調査を一日も早く、組織的なのか、十九カ所以外どこがあるのか、そういうデータ、そして、前年度のこの三月末までの納付率は何%だったのか、そういうことをきっちりと委員会に出していただいて、そして、それが出た上で法案の審議をやっていきたい。逆に言えば、そういう根本的な実態把握もデータも出てこないのに法案の審議をできるはずがない、そういう法案の審議をしても国民から理解と信頼を得られるはずがない、そういうことを強く訴えて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

    〔委員長退席、北川委員長代理着席〕

北川委員長代理 次に、糸川正晃君。

糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。

 本日午前中に、私は、教育基本法の改正で質問に立たせていただきました。今そういう非常に重要な法案をやっているわけです。これは、これからの国の根幹にかかわることを審議しておるわけでございます。教育にかかわるということは、国のことを考える、要は、我々国会議員ですとかそれから政府の役人の方ですとか、そういう方々がしっかりと手本を示さなければいけないというふうに思うわけです。しっかりとした体制がとれないのであれば、今いろんなそういう議論をする場がないのかな、そういうふうにも思ってしまう。

 それだけ国民が注目をして、国会というのは何をやっているんだろうか、社会保険の加入のことを勉強しようじゃないかとか、いろんなことを勉強していたら、不正なことがあるとかそういうことがどんどん出てきてしまう、こういうことでは、国民の皆さんも、本当に国を信用していいのかな、こういうふうにも感じてしまうのではないか。今こういう時期に、いろんな審議が重なっているわけですから、しっかりと誠意ある対応を社会保険庁の方にも出していただきたいなということをまず言わせていただいて、審議に入らせていただきたいというふうに思います。

 年金制度というものは、国民一人一人の老後生活を支える重要な役割を果たすものでございます。年金制度が国民の信頼を得て安定的に運営される、こういうことが何よりも重要であって、そのためには制度の実施主体というものが国民にとって十分に信頼できる存在でなければならないわけです。ですから、本日の先ほど民主党さんが出されたようなこういう社会保険庁の不正というものは、本当に信頼を失ってしまう、せっかくこういう審議をしようとするのに非常に問題があるということでございます。

 そこで、社会保険庁を廃止、解体し、ねんきん事業機構というものを新たに設立する、こういう今回の改革案がこうした目的の達成につながるのか、まずそこについてお尋ねをしていきたいというふうに思います。

 大臣、社会保険庁について、これまでのさまざまな不祥事などの問題の深刻さを踏まえて、独立行政法人化ですとか民営化などを求める意見もあった、こういうふうに承知しておりますが、ねんきん事業機構、こういうものを国の機関とする理由、これは何なのか、まずお聞かせいただけますでしょうか。

川崎国務大臣 厚生労働委員会のさまざまな法案の審議を通じながらもお話しさせていただいておりますけれども、基本的には年金は国が責任を持ってやる、ここをしっかり押さえなければならないと思っております。

 一方で、社会保険庁については、サービスの質、予算執行のあり方、保険料の徴収実績、事業運営に対するさまざまな指摘、加えて不祥事の問題、さまざまな御指摘があって、まさに解体的な出直しをすべきだ。

 そこで、さまざまな運営体系というものが議論されたところでございますけれども、私どもといたしましては、内閣官房長官主宰の有識者会議において議論が行われた結果、昨年の五月に、公的年金については、国の責任のもとに確実な保険料の収納と給付を確保し安定的な運営を図ることが必要であり、徴収、これは強制徴収も入りますので、徴収を初めとする業務全般について政府が直接に関与し、明確かつ十全に運営責任を果たす体制の確立が必要ということで、国として責任を持とうということをまず決めさせていただきました。

 一方で、やはり、さまざまな御批判の中で、民間的な手法を入れていかなければならない、従来のような国の機関であってはならないという切り口の中から、組織の構造問題を一掃することができるよう、外部の専門家の登用、職員の大幅な削減、民間企業的な人事、処遇の導入、地方組織の抜本改革等の構造改革を行う、こうした中で今回の法案を出させていただきました。

 そして、行政組織として再出発することに当たり、新組織は今申し上げたような今までの国の機関とは違うという意味では、年金運営会議と特別監査官、公務員がやっているものでこういうものは基本的にありません、あるとしたら警察庁に対して国家公安委員会というものが一つの行政組織としてはあるかな、それ以外はないと思っております。したがって、特別の機関として国が責任を持ちながら、一方で透明性を担保しながら、また民間の皆さん方の知恵も入れながらやっていく組織をつくり上げようということで、ねんきん事業機構という組織をお諮りを、今法案として出させていただいたところでございます。

糸川委員 新しい組織を、ねんきん事業機構というものをつくるわけですから、そうすると、社会保険庁がとらなければいけない責任というものを引き継ぐのか引き継がないのか、そういうことも含めて今後議論をしていかなければならないのかなというふうに思います。

 今回の改革案では、社会保険庁の廃止ですとか解体、政管健保の国からの分離ですとか、それから人員の大幅削減を行う、こういうふうに言われておりますが、この改革案がこれまでの社会保険庁の事業運営上の問題点を解決する処方せんとなるのか、国民の年金制度に対する信頼感というものを増せるのか。むしろ、社会保険庁において、これまでの事業運営のあり方の反省をしっかりとして、改めるべきところは改めて、国民に対して責任のある実施体制というものを築いていくことこそが重要な改革なのかな、こういうふうにも思うわけです。

 実際に、責任が、今度新しいものに変わったら今までの過去のことはもうわからないよ、知らないよということじゃなくて、しっかりと取り組むということが本当の改革になるのかなと思いますので、そこのところについて御見解をお聞かせいただけますでしょうか。

小林政府参考人 これまで社会保険庁に対しましてさまざまな御批判、御指摘をちょうだいしたところでございます。まずは、私ども、こうした御批判、御指摘を一つ一つしっかりと受けとめて、これを踏まえた上で速やかに変えていく、こういう努力をしていかなきゃならないと思っております。

 こういう観点から、一昨年来、さまざまな専門分野の民間のスタッフの方々に改革への参画をお願いしておりますし、また、サービス利用者の方々あるいは第一線で働く現場の職員の声をしっかりと業務改善につなげていくような仕組みを整備しようとしております。

 こういうような体制を整えつつ、緊急対応プログラムあるいは業務改革プログラムというものを策定させていただきまして、これら、項目としては百三十項目にわたる改革の事項を盛り込んであるわけでございますけれども、こういうものを踏まえつつ職員の意識改革にも取り組んでまいりたい、こういうことで考えております。

 また、社会保険庁の組織改革のあり方につきましては、先ほど大臣の御答弁の中にありましたように、内閣官房長官主宰の有識者会議で一定の方向性を示していただきましたので、この方向性に沿った形で、公的年金と政管健保の運営の分離、あるいは国民の意向を十分に反映させ、適正、効率的で透明性の高い事業運営を確保するため、外部専門家の登用でございますとか、職員の大幅な削減、民間企業的な人事、処遇の導入、地方組織の抜本改革、こういった改革を行わせていただきたい、こう考えております。

 今回の二つの法案につきましては、こうしたさまざまな提言、取りまとめの方向に沿って、組織改革を行いますとともに、国民年金保険料の収納対策といったようなものにもさらに一段と強化をさせる業務改革についても、さらにもう一段の取り組みを進めることとしているものでございますので、公的年金制度に対する国民の信頼回復というためにも、この改革を着実に進めてまいりたいと思っております。

糸川委員 今、民間の声とか外の力に頼るとかそういう声があって、そういうところからいい意見を取り入れて中の改革をしていくんだということですけれども、やはり外からの力ですとか民間の声というのも重要だと私も思いますが、まずは本当に中からの改革というものがなければ、幾ら外からの声があっても、意識的に変わっていかなければ何もよくならない。その辺を御理解いただいて、今次長が意識改革のことをおっしゃられましたが、実際、業務運営というものをしっかりと改善していくためには、職員一人一人の、意欲を持って業務改善に取り組むんだ、こういうことが重要なわけです。

 そのために、職員のモチベーションというものも高めていかなければならないわけですね。そこに意識改革の取り組みが必要なのではないかなと。自分の省庁が何かおかしくなっている、トップの方ではこんなことをやっているとか、そういうことではモチベーションがだんだん下がっていってしまう。それでは結果として絶対によくはならないんです。ですから、これから意識改革の取り組みというものが重要であるというふうに私は思いますから、その取り組み、どういうふうに取り組んでいかれるのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。

小林政府参考人 意識改革をしっかり進めるべきと御指摘をちょうだいいたしました。まことに、私ども、これは重要な柱と位置づけてございます。

 この意識改革を進めていきますために、まず、平成十六年の十月から、内部改善提案制度というのを導入させていただきました。これは、第一線で働いていただいております現場職員からのすぐれた職場改善提案、業務改善提案、こういったものを吸収するというような仕組みとして、内部からの改革を促進する一つの仕掛けとして導入をさせていただきました。

 また、二つ目として、平成十七年度より、各社会保険事務局あるいは事務所の年間の主要な事業実績を評価させていただきまして、すぐれた実績を上げたところについては表彰を行うという、社会保険事務局・事務所グランプリという取り組みも開始をさせていただいております。

 また、もう一つ重要な動きといたしまして、平成十七年の十月から、他省庁に先行させていただきまして、職員の能力あるいは実績を評価して、これを給与、処遇、こういったものに反映させていこうという観点から、新人事評価制度、これの試行を開始したところでございます。今後、平成十九年度までに全職員を対象にいたしました本格的な人事評価制度の実施をさせていただきまして、改革に意欲的な職員がしっかりと適正に評価される、そういう仕組みの整備をしてまいりたいと考えております。

 今後、これらの取り組みを着実に進めていくことによりまして、主体的に業務改善に取り組む職員意識というものを醸成しながら、組織全体のパフォーマンスの向上につなげていきたい、かように思っております。

糸川委員 そうすると、今、次長さんが言われたような意識改革というのに取り組んでいくんだという姿勢があるならば、やはり職員の人たちが自分の成績をよく見せようというためにこういう不正を働かないように、しっかりとそれは監督していただいたり、それから、一生懸命やっているんだろうというふうに国民が思っても、実際にこういうことでニュースが出てしまうと信頼はすべて失われていく、一生懸命取り組んでいる人たちも本当に無駄になってしまう、そういうこともしっかりと考えていただいて、これは本当に真相をしっかりと明らかにしていただくということが義務なのかなというふうに思います。

 そうすると、今までもたくさん議論されてきましたけれども、今回の、さまざまな保険料の無駄遣いがあった、こういうことが指摘されておるわけでございますので、社会保険庁として、これまでどのような部分について無駄遣いがあった、こういうふうに認識をされているのか、それから、今後どのようにこれは改善していくのかということで何かお考えがあるならば、お聞かせいただけますでしょうか。

小林政府参考人 これまで国会の中におきましてもさまざまな御指摘をちょうだいした点でございます。職員宿舎あるいは公用車といったような内部管理事務経費あるいは年金福祉施設の整備費といったような、年金給付にかかわりのない経費に年金保険料を充てたというようなことにつきまして、保険料の無駄遣いという厳しい御指摘をちょうだいしたわけでございます。

 これらの経費につきましては、平成十七年度以降、年金保険料は年金給付と年金給付に関係すること以外に使わないという方針のもとに、先ほど申し上げました内部管理経費については国庫負担という形で整理し直し、年金福祉施設につきましては廃止する方向での対応というようなことも取り組ませていただいております。

 また、予算執行に当たって、これまでも、庁内に設置をいたしました調達委員会というようなところで経費の削減に努めているところでございますが、今後、組織改革にあわせて設置をさせていただこうと思っております年金運営会議あるいは特別監査官、こういったところの目による厳しいチェックのもとに、厳正な予算執行を行って、徹底的な無駄の排除を図ってまいりたい、かように考えております。

糸川委員 今回、年金事務費に保険料を充てるという特例措置をやめて、年金事務費に保険料を充てる、こういうことを恒久化する理由というものが何なのか。保険料の充当がなし崩し的に拡大するのではないか、私はそういう懸念があるんですけれども、そこについての見解をお聞かせいただけますでしょうか。

小林政府参考人 年金事務費に保険料を充てる特例措置に関するお尋ねでございます。

 今回の社会保険庁改革におきまして、適正、効率な運営を確保しながら、公的年金制度への信頼を高めるという観点から、ねんきん事業機構の設置というようなことも含めた抜本的な見直し、これを進めておるところでございます。

 年金事務費につきましても、こうした改革の一環といたしまして、受益と負担の関係の明確化を初めとする観点から、その一部に保険料を充当するという仕組みを導入させていただきまして、費用の適正化あるいは事務の効率化を図ることとしております。今回の社会保険庁改革法案に、このための所要の規定を盛り込んでいるところでございます。

 また、昨年の財務大臣、厚生労働両大臣合意におきまして、年金事務費の一部に保険料を充てる措置の恒久化に当たりましては、平成十七年度予算における取り扱いを踏まえまして、職員人件費を除く保険事業運営に直接かかわる経費について保険料を充てるということを原則とすることといたしております。

 またさらに、年金運営会議等新しい仕組みによる厳しいチェックのもとに経費の削減に努めることとしておることから、御指摘のような保険料の充当がなし崩し的に拡大するというようなことはないものと考えております。

糸川委員 本当にそれがそういうふうに拡大しないようになるのかどうか、それはしっかりと確認をさせていただきたいなと思いますが。

 もう時間がございませんので最後になるかなと思いますが、無駄遣いの根拠との批判の強かった福祉施設の規定について、円滑な実施を図るための措置、こういうふうに改正することとしている理由というものがどういうものなのか、また、これまでと何が変わるのか、お聞かせいただけますでしょうか。

青柳政府参考人 福祉施設の規定の改正についてのお尋ねがございました。

 現行国民年金法の第七十四条という規定及び厚生年金保険法では第七十九条という規定がございまして、ここにおきまして、被保険者等の福祉を増進するため、必要な施設をすることができる旨が規定されております。この規定に基づきまして、これまで保険料を財源として厚生年金会館等の施設の整備や年金相談等の事業を行ってきたところでございます。

 平成十六年度の国会におきます年金制度改正の議論の中で、今後、年金保険料は年金給付及び年金給付に関連する経費以外には充てないということにいたしましたし、また、厚生年金会館等の施設につきましては、これはさきの通常国会で、独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構という機構法案というのを成立させていただきましたが、この機構が昨年の十月から活動を開始しております。ここに出資をいたしまして、平成二十二年の九月末までに施設を譲渡または廃止するということにしております。

 そうしまして、今回の社会保険庁の改革関連法案の中では、これまでの考え方を引き継ぎまして、例えば、国民年金法第七十四条におきます必要な施設をすることができる旨の規定をまずは廃止いたします。その上で、国民のニーズに対応してサービスの確保を図らなければならない、例えば年金相談等の事業につきましては、年金事業の円滑な実施を図るための措置ということで明確に位置づけをいたしまして、その具体的内容を列挙することによりまして範囲の明確化を図り、事業運営の透明性を確保するということをねらったものでございます。

糸川委員 今回の社会保険庁を廃止したり解体したり、そういうことだけで、いろいろな不正があったからとか、疑惑があったからとか、トラブルがあったからといって、消してうやむやにしていこう、そういうふうになってしまったらいけないんです。新しい体制をつくろうとするのであれば、それに見合うだけの透明性ですとかそういうものをしっかりと打ち出していただいて、今この時期にこういうニュースが報道されているということはしっかりと真摯に受けとめていただいて、まずはこれを解決するという姿勢をしっかりと出していただきたいなというふうに思います。

 ありがとうございました。終わります。

北川委員長代理 次に、高橋千鶴子君。

高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、質問に先立ちまして、原爆症認定判決に対して厚労省が不当な控訴をしたことについて、抗議を一言したいと思います。

 五月十二日に、大阪地裁において原爆症認定訴訟の判決が出ました。原告の請求を全面的に認め、全員を原爆症と認めました。この判決では、従来の機械的な認定を改めて、被爆の実態に即して遠距離被爆などを認めるように制度を改めるなど、従来の原爆症認定行政の抜本的な転換を求める画期的な判決だと言えるものであります。判決を受けて、「血の通った審査方法に改めよ」「早急に基準の見直しを」など、マスコミ各紙の声も広がったことは当然でありました。にもかかわらず、厚生労働省は五月二十二日に控訴をいたしました。この控訴は、被爆者の切実な声を踏みにじるばかりか、被爆の苦しみをさらに増大させるものであり、断じて認めることはできません。まず、質問に先立ってこのことを強く抗議したいと思います。

 それでは、質問に入ります。

 本日午前から議論をされております年金保険料の不正免除問題についてでありますが、ともかく残念でなりません。社会保険庁の解体的出直し論がまさに今国会で大きな争点となっておりますが、私は、いわゆる民間にできることは民間への小泉改革には本来最もなじまないのが社会保障の根幹である年金行政であろうと思っております。しかし、だからといって、こうした問題をそのままにしておくことはできません。

 一月三日の東京新聞の世論調査で、公的年金について「安心できない」「あまり安心できない」と答えた方が合わせて八四%に上るということが報じられました。一昨年の年金法改正直後の世論調査よりも上がっており、依然として国民の不安感は解消されていないと受けとめるべきです。そして、その理由としては、「受け取る年金が少なく、生活が苦しくなる」四七%、「今の年金制度は立ちゆかなくなる」三六%。百年安心どころか、スタートして既に不安感を大きく国民に与え、さらに今回の問題が年金行政に対する不信感を一層拡大させたということは想像にかたくないのではないでしょうか。

 本来、所得が低く自力で払うことができない方に免除や納付猶予を認めて年金受給権を保障してやることは大変重要なことであり、私はぜひやってほしいと思います。しかし、今度のことは、よかれと思ってやったなどという言いわけでは済みません。年金制度そのものが立ち行かなくなる、そういう問題であるととらえ、真相の究明と本当の意味での再発防止策に取り組んでいくべきだと考えております。

 そこで、村瀬長官に伺います。先ほど来何度か答弁がございましたけれども、改めて伺います。長官自身がこの問題を把握したのはいつで、またそれはどのようにして知らされたのか、このことについてお願いいたします。

村瀬政府参考人 以前から答弁しておりますように、五月十七日の日に国年事業室長から話を聞いたのが発端でございます。

高橋委員 先ほど、京都の問題は二月十日と答えたと思いますが、いかがですか。

村瀬政府参考人 失礼しました。今回の問題というのは大阪の問題ということでお答え申し上げましたので、京都の問題は、先ほど申し上げましたように二月でございます。

高橋委員 だれによってもたらされましたか。

村瀬政府参考人 二月十日につきましては、国年事業室長から、先ほどのデータに基づきまして、京都で免除で、ちょっと細かい数字は申しわけないんですが、約八千名程度のマイナス計上が出ているということでおかしいということで話をしたのが発端だというふうに記憶しております。

高橋委員 私は、今回の問題をいつと伺ったときに、はなから大阪の話だ、二月の話が念頭から消えている、そのこと自体に大きな問題があると思うんです。それは、京都の問題がどうして起こったのか、なぜそれが再発防止ができなかったのか、そこを真摯に受けとめる姿勢がないからこそこうした問題が繰り返されたのではないか、このことをまず指摘しておきたいと思うんですね。

 まず、この間幾つか指摘をされたことに、昨年十一月八日の長官による緊急メッセージ、国民年金の収納率について、これが大きなプレッシャーになったのではないかということが随分指摘をされてきました。これを聞くとまた、いや、そうではないとお答えになるでしょうから続けます。それが十一月八日です。

 その後、長官は、いろいろブロックにも出かけて、会議に行ったり事務所にも直接出かけてお話をしているということを繰り返し述べているわけですけれども、その直後の十一月の中旬のあるブロックの内部的な会議でこのように述べております。日程をいろいろ調整してもらったと言った後で、国民年金の収納率の問題はその後で発生した。その後で発生した、収納率の問題は。これは去年の十一月ですね。

 ということは、十一月というのは、もらった資料によりますと、ちょうど大阪と長崎などで申請のないまま免除処理開始が行われた時期であります。ただ、それは発覚していないことになっております。偶然なのかどうか、一体、国民年金の収納率の問題とは何か、伺います。

村瀬政府参考人 今お話しいただいた某所のお話というのはちょっとよくわからないんですが、私、月に大体十日から十五日ぐらい出張しておりまして、各事務局、事務所を回っておりまして、いろいろなところでいろいろな話をしております。国民年金の収納率という観点からいきますと、緊急メッセージ以降、国民対策本部の会議を各県ごとに行っておりまして、そこでさまざまな話をしてございます。そのときに、今おっしゃった部分というのはどこでどうなのか、ちょっと申しわけないんですが、もう少し詳しくおっしゃっていただかないと明確な答えはできないのでございますが。

高橋委員 収納率の問題がなかったら、別にそれはそれでよろしいんです。お心当たりがないということですね。

村瀬政府参考人 今のお話の文面だけでは、ちょっと申しわけないんですが、心当たりはございません。

高橋委員 では、運営部長にも同じことを、お心当たりありますか。

青柳政府参考人 私は、役目上、どちらかというと長官の留守番の方が長いものですから、ブロック会議その他で、これは年に一回か二回出られるかどうかぐらいでありますけれども、昨年の場合は、たしか東北に行った記憶はありますが、そこで何か納付率の問題が起きたというようなことを話題にした記憶は、残念ながらございません。

高橋委員 私がこのような聞き方をしているのは、しゃべったかどうかではなくて、十一月の時点で、収納率の問題を、あったと自覚をしていれば、どこでもしゃべるだろうと、だから聞いているんです、お心当たりがあったかどうかということを。もう一度、長官。

村瀬政府参考人 ちょっとごめんなさい、収納率の問題ということですけれども、私は収納率を目標に掲げて、先ほど申し上げました、十一月八日には、プラス〇・六を十二月末にプラス二・〇にしてほしいということをすべてに語りかけておりますから、その部分は話しておりますが、それ以外のことは話していないと思いますが。

高橋委員 では、これについては詳細な調査を今後お願いしたいと思います。発生したとお話をしておりますので、それをこれ以上、それがどこでだったかということは明らかにすることができませんので。

 ただ、長官自身は、それはもう雑誌にもなっている、週刊社会保障の中で、二月三日の社会保険事務局長会議で発言されていることは、ほとんど要旨が載っております。その中でも、例えば昨年の六月十四日に、収納率で結果を出すことを説明し、改革に後ろ向きな人、邪魔をする人には去っていただきたい、こう述べたということを長官みずからがお話をしております。だから、後ろ向きな人は、ちゃんとやろうとすれば、これはもうそういう意味なんだよということでの、かなりの圧力がかかったのではないかということが想像にかたくないわけです。

 その後の会議で、収納率を何としても二%まで上げたい、所得情報をちょうだいして、四月まで遡及できる免除、免除はまだ全国的に前年比一・五%しか上がっていない、去年と違う情報を持っているのになぜやり切れないのかとまで会議で強調されています。

 つまり、先ほど来お話があるように、アクションプログラムの中にも、免除ということが最大になっているんじゃないかと言われましたけれども、このような形で、長官は、まず免除をやれとお話をしてきたのではなかったでしょうか。

村瀬政府参考人 先ほどから申し上げておりますように、収納対策ということからいえば、分母対策の免除、強制徴収、それから効率的な納付督励ということで、すべてをやるということでずっと申し上げております。したがって、ことし、先ほどのアクションプログラムの中身を見ていただければわかると思うんですが、十六年度の年金法改正によりまして所得情報が的確にもらえるようになったということで、免除勧奨対象者の総数が、所得情報をいただく県におきましては、総数どれくらいかというのが読めるようになったわけでございまして、それが行動計画の中に入っておる。したがって、それを達成するために各県事務局、事務所は動いているということでございまして、決してそれだけを私はやれと言ったつもりはございません。

 それから、先ほどもう一点お話ありました、邪魔をする人云々という部分でございますが、これは局長会議で言っております。それは何かといいますと、職員一人一人が危機感を持って、みずから変わってもらいたいということでお話をしております。

    〔北川委員長代理退席、委員長着席〕

高橋委員 それで、四月三日の、長官が出された「職員の皆さんへ 平成十八年度のスタートにあたって」というところで、三月十日の閣議決定を経て、ねんきん事業機構法案が提出されましたということが言われて、これまで取り組んできた社会保険庁改革を、目に見える形で国民にお示しすることが必要ですと。そしてその中で、我々の仕事は法律に基づいた公平公正な業務を遂行することですということを言われております。当然のことではありますが、四月の三日でありますので、これは当然、京都のこともあり、その後のことを意識してお話をされたと確認してよろしいでしょうか。

村瀬政府参考人 京都はもちろんですけれども、やはり我々は行政機関でございまして、公平公正に行政をやる、これは当たり前のことだということでそれを入れさせていただいている部分でございます。

高橋委員 そうすると、やはりこの間の、長官自身が把握をもっと早い時期にされていたのではないかということを思うわけですけれども、その点についても今後もう少し整理をしていきたいなと思っております。

 そこで、少し具体的な話をさせていただきたいと思うんですが、きのういただいた資料の中に京都の内訳がございます。民主党さんが統一資料で出されたものの中にもございますけれども、これを整理しますと、昨年の十二月十九日に五つの社会保険事務所が、一万六千百五十九件、免除承認通知書を送っております。その後、十二月二十六日から翌年一月二十日までの間に納付意思の確認ができた方について手続の取り消しを行ったとされています。これが五千五百九十九件です。つまり、免除承認通知書を送ったら、五千五百九十九人も払う意思があると言ってきた。ここは確認してよろしいでしょうか。

青柳政府参考人 京都におきます事例として承知しておりますのは、平成十七年の十二月二十六日から十八年一月二十日までの間で免除承認の手続の取り消し件数が五千五百九十九件あったということを承知しております。

高橋委員 そうすると、午前の古川委員の質問の中で、勝手に免除して勝手に取り消したということかというのに対して、部長はそうだと答えました。先ほどの答弁を訂正されますか。

青柳政府参考人 勝手にというところ、ちょっと正確にどう申し上げたかあれですが、いずれにいたしましても、今回の事例は、京都の事例につきましても大阪その他の事例につきましてもそうでございますが、御本人が免除申請をするという手続をされない上に、さらにその御意思の確認も全くされないで免除処理をしてしまった。免除処理をした後に問題になりまして、これは公表とあわせておわびをしたわけでありますが、おわびをする際には、御本人の方々に、こういう形で取り消しをさせていただきますという御通知をさせていただいております。

高橋委員 ですから、さっきの古川委員の質問は、要するに、機械処理を事務所が勝手にやって、それを勝手に取り消したということに対して、お認めになったんですよ。私はきのう職員の方に何度もそのことを聞いたんです、機械操作だけでやったんですかと。それで、そうではなくて、五千五百九十九件、納付意思があったから、ちゃんと書類が、本人から届け出があったから、その分は引きましたよと言ったんです。ここは大事なところなんですよ。そうでしょう。

 だって、これまで何度も説明されました。つまり、幾ら連絡をしても連絡とれないんだ、そういう方がこのままだと未納になってしまうんだ、だから免除をしたんだなどとおっしゃっていたじゃありませんか。ところが、通知書一通送ったら、五千五百人も納付しますと言ってきたんですよ。何でそのことをしっかり受けとめないんでしょうか。そうですね。間違いないですね。続けますよ、いいですか。

 それで、払うという人を除いた一万五百六十件には免除承認通知書を作成しました。一万五百六十件です。ところが、発送されたのは、そのうち八千二百二十七件です。つまり、二千三百三十三件は、京都西社会保険事務所は通知書をつくったけれども発送していないんです。これは、要するに、これを今つくったけれども、出せばやはり法律違反だな、そういう気持ちが働いたということだと思うんですよ。そうですよね。確認したいと思いますが。

青柳政府参考人 おおむね今先生がおっしゃったような経緯で、最終的に発送しなかったというふうに承知しております。

高橋委員 その後、本人から、では私は免除申請をいたしますよと言った方が、全部で千七百九十六件上がっているわけです。そうすると、初めにピックアップした一万六千百五十九件のうち四五%以上の方が、払う、あるいは申請をする、そういう意思を示したということなんですね。ここをしっかり見るべきではないか。

 さっき言ったように、全然連絡がとれないなんということではないというんですよ。だけれども、大阪の資料にはこの内訳は全然ありません。社会保険事務所ごとの、申請しましたよとか、払うと言いましたよとか。なぜですか。もっときちんと実情をつかんで、提出していただけますか。

青柳政府参考人 大変申しわけございませんが、現時点では、京都と同じようなベースでは数字が整理されておりません。数字が整理され次第、何らかの形でお示しをしたいと思っております。

高橋委員 そこはよろしくお願いしたいと思います。

 全体の数しかわかりませんけれども、最初に案内を出したのは六万三千二百七十七人ということになっております。かなり大きな数字でありますね。問題はその後のことなんですけれども、これが今度はどうなるか。

 三月十三日に、京都南社会保険事務所長の名前で、「国民年金保険料の免除承認についてのお詫びとお願い」ということで、要するに、この問題が発覚して以降どういう措置をとったかということなんですけれども、おわびの言葉の前に、お送りいたしました国民年金保険料免除申請承認通知書は、御本人から免除申請書の御提出がなかったにもかかわらず事務処理を行い、決定通知書をお送りしておりますので、法律的に保険料免除の決定の効力がございません。したがいまして、あなた様が、国民年金保険料免除申請書の御提出をされていないか、保険料を納めていらっしゃらない場合には、保険料が納付されていないという状態になっておりますので、納めていただくか、あるいは申請書の提出をいただきますようお願い申し上げますと。

 これは非常に大きな意味を持っていますね。つまり、免除申請書が送られてきたときは、ああ、申請していないけれども免除になるんだったらいいかなと思った方もいらっしゃるかもしれません。そうしたら今度は、効力がございませんと。勝手に免除して、今度は勝手に未納扱いされる、こういうことが許されていいのか。

 これが本当に一人の落ち度もなく、大阪も含めて、こうしたことがないように措置されたでしょうか、確認されたでしょうか。いかがですか。

青柳政府参考人 免除の仕事の基本は、お一人お一人ときちんと対面をして意思を確認し、申請をしていただくということが基本でございます。

 したがいまして、今先生が御懸念になったように、確かに一度、何か、申請もしていないけれども免除ということにしてくれるのかなということで、いわばぬか喜びをされた方が、ああ、何だ、これはやはり申請しなきゃいかぬのかということで、二重の意味で御不快な思いを抱かせたかもしれないということについては真摯に反省をしなければならないと思いますが、いずれにしろ、御本人の意思をきちんと対面して確認し、申請をしていただくという本来の姿に戻すということで、御理解を得てまいりたいと考えております。

高橋委員 ぬか喜びして、二重の意味で不快な思いをした、これはもう大変な発言でございますよね。

 いずれにしても、では、そのことによって損害があった、要するに、本当はもっと後になって、追納したりだとか免除したりだとかいろいろなことをしたかもしれないけれども、免除だと思っていたら、いつの間にか未納だったよ、そういういわゆる穴があくということはなかったと断言していただけますか。

青柳政府参考人 現在、私ども、毎年、国民年金の被保険者の方に対しましては、保険料の納付状況を一年ごとに、一年間の様子をお伝えするということを社会保険料控除証明書とあわせて行わせていただいております。

 したがいまして、そこに例えば未納というような印あるいは免除というような印が必ずございますので、御本人の方は、最終的には一年間の保険料の通知を確認していただければ、自分の思っていたことと扱いが違うということで、後々になっていろいろな御迷惑をおかけすることは極力防げるのではないかと考えております。

高橋委員 何で一般論でお話しされるんですか。今回問題になった方たちに対して、一人一人に対してきちんとフォローされていますかということを聞いているんです。

青柳政府参考人 先ほども申し上げましたように、まずは、議員もお手元にお持ちでございますように、そういうことのおわびとお知らせの通知を一つずつさせていただいております。その上で、申請をする御意思のある方については、お一人お一人から、きちんとその御意思を反映すべく申請を出し直させていただくということで取り組ませていただいております。

高橋委員 この点が落ち度がなかったかどうかというのは、もうちょっとたって、もう一度証明をする必要があるのかなということを指摘しておきたいと思います。

 何か、百歩転んでも免除なんだから、本人に別に迷惑をかけていないじゃないかというふうな思いをされる方もあるかもしれません。しかし、一たんは免除かと思ったのに、いつの間にか未納になった、そういうことがあってはならないわけですから、その点は本当にくれぐれも徹底していただきたいということを言っておきたいと思います。

 そこで、次に、厚労省の責任はどうなんだろうかということを少し考えたいんですけれども、この間、納付率が一定下がってきた理由には、若年者の年金の適用の問題ですとか免除の基準を厳しくしてきたとか、そうした背景がやはりあったかと思います。

 平成十六年度の社会保険庁が達成すべき目標についての評価、これを拝見しますと、こんなふうに書いているんですね。「二十歳到達者のうち自主的な届出により適用した六十五万七千人の保険料納付率は七七・四%であったが、届出がないため職権により適用した六十三万一千人の納付率は二七・七%にとどまっている。」

 つまり、住基ネットなどの整備によって、職権によって二十歳到達者には年金の適用ができるようになった。ただし、そのことが、やはりさっきの話にも関係しますけれども、自覚がないものですから、納付率に著しく差が出ているわけですね。自主的に届け出した方は七七・四%、職権は二七・七%、こういうふうに差が出ている。

 このことに対して厚労省はどう評価をしているかといいますと、適用率が一〇〇%だ、このことで評価をしているわけです。「適用そのものについては、住基ネットの活用、職権適用の実施等により、社会保険庁にて把握した二十歳到達者に対して、順調な成果を上げている。」これが厚労省の評価でございます。

 このように、若年者が年金未納になっている、無年金の状態になっているというのは、本当に今の社会がもたらす深刻な背景というのがございます。先ほど来も、幾つか職権適用のお話がありました。ここをどうしたら解決ができるのかということに真剣に向き合わずに、適用が一〇〇%だからいいなどと言っているだけでは、これは解決の見通しがつかないわけですね。そういう評価をされている。

 さっき大臣は、思い切った人事交流を今回の事案に関して考えているということをおっしゃいました。しかし、改めて原点に立ち返って、チェックをするべき厚労省の責任はどう考えていらっしゃるんでしょうか。大臣に伺います。

川崎国務大臣 今の質問はちょっとよくわからなかったんですけれども、要は人事交流の話ですか、それとも、何の御質問だったか、ちょっと聞いていてよくわかりませんでした。

岸田委員長 では、高橋千鶴子君、もう一回お願いします。

高橋委員 大変失礼しました。

 前段にお話をしたのは、収納率が悪化している問題について根本から分析をしないで、職権適用されているからいいじゃないかという評価をしている、そういう見方だけでは社保庁の問題をなかなか分析はできないだろう、責任はとれないのではないかということをちょっと連想したわけでございます。

 ですから、これをそれぞれの保険事務局や事務所の責任だと言うだけに及ばず、毎年毎年、社保庁の行政のやり方について評価をしている監督官庁として、どういうふうに責任を感じていらっしゃるのかということを伺ったわけです。

川崎国務大臣 一つは、二年前からのさまざまな議論の中で、社会保険庁をもう廃止してしまえという極端な意見もございます。しかし、いずれにせよ、業務をだれがやっていくのか、だれが担っていくのかということをしっかり考えなければならない。したがって、社会保険庁の解体的出直しということで私どもはこの案をまとめさせていただいた。したがって、この未納率の問題も含めて、あのときの不祥事問題も含めまして、社会保険庁体質全体に問題があるというのは一つの構図としてある。

 もう一つは、よく御質問いただくのが、市町村から国が引き受けることになったから、市町村にそのまま任せておいたらこれだけ下がらなかったんじゃないかという御質問がよく出てまいります。それに対して、先ほど高橋委員が御指摘いただきましたように、若年者に対する対象をきちっと広げたがゆえに未納がふえていったんだという御解明を、よく私どもが答弁の際に使っておるお話を今お話しいただいたんだろうと。

 したがって、そういうものに対しては、例えば全額免除、半額免除というものから、四分の三免除、四分の一の免除と一つはきめ細かくする。それから、三十歳以下のニートに対する対策を行う。さまざまな方策を講じながらやらせていただいている。

 したがって、支払い能力ということに問題がある方々には、免除対象にして、しかし年金権というものだけは発生をし、将来、所得がふえてくれば十年さかのぼって払うことができるというようなさまざまな措置をする中で御理解を賜りたい。また、クレジットカード等で払うということも、いずれにせよ、若年者に向けてしっかり年金の説明をし、理解をいただき、また納められる人には納めてもらう、少し難しい人たちにはしっかりとした免除適用を行う。

 こんなことを私どもは考えておりますので、確かに一つの一因であるという認識は一緒でございます。

高橋委員 やはり二つのことが言えると思うんですね。

 大臣がお話しされたように、社会保険庁の体質の問題である。このことをやはり、この間も随分いろいろな問題が起こってきて、それで解体的出直しをするとおっしゃっておりますけれども、その節々に国はどのようにかかわってきたのだろうかと国自身の責任をしっかり受けとめていただきたい。

 それから、その背景にある年金行政そのものに関しては、免除を多段階にするだとか、そういうことはサービスの中で幾らか工夫でできますけれども、しかし、年金制度そのものがもう維持できないのじゃないかとか、その制度そのものに国民が非常に不安感を持っている。そのことに関してはやはり国自身の責任ではないかと思っているんです。

 年金法の一条には、憲法二十五条の二項に則してということで年金制度の目的が書かれております。それは、二項というのはまさに国自身の責任を明記しているわけでありますから、その点については、今後どのように向かおうとしてもやはり握って放すべきではない、年金行政を国民の本当に社会保障の根幹として維持して、発展させていくための国の責任を果たしていただきたい。そのことを指摘して、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

岸田委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 先ほど来の各委員の御指摘のように、年金問題は国民の最大の関心事であり、またそれを、本来は信頼を持ってつかさどるべき社会保険庁が、相次ぐ不祥事によって、このたびの法案の提出にあるような看板のかけかえを行うという段になりまして、本当にこの法案の審議に入っていけるだけの実態の解明がされたんだろうかという疑義が大きく持ち上がってきての今日の委員会だと思います。

 私ども野党はこぞって、やはり、何が起こったのか、やみはどこまで深いのか、このことを解明しないと本当の改革にはならないということで、本日は事実解明のための集中審議を行っていただきたいと理事懇でもお願いしておりました。それに対して、与党の皆さんは、とりあえず法案の審議に入るんだということで、中途半端な形で本日の委員会が持たれておるわけです。

 そして、この委員会の中で、私も午前中から各委員の御質疑を聞きながら、聞けば聞くほど、やはり変、何かおかしい、解明されていないことがもっとあるんじゃないかというふうに思いました。

 冒頭、村瀬長官にお伺いいたします。

 長官は、記者クラブでの会見、二〇〇五年の十二月十三日でございますが、ここで、社会保険庁の長官をお引き受けになったときに、「組織として落ちるところまで落ちた、これ以上落ちようのない中でスタートを切った」というふうに御認識であるとここに述べられております。

 今般の事態は、この落ちるべきところまで落ちた後お引き受けになって、さらに落ちたのか、いかがでしょうか。

村瀬政府参考人 判断基準が極めて難しくて申しわけないんですが、私が来たときには不祥事案件等を含めて極めて危機的な状態であった、その部分を何とか少しでもよくしたいということで、必死になってやってきたつもりでございます。

 ただ、ここに来て、また先ほど、十九の事務所なのか、はたまたもう少し上なのかというのはありますけれども、三百十二のうちの幾つかのところで起こったということに対してはやはり体質が十分変わり切れていなかったところが残ったということで、大いに私自身も反省をしております。

阿部(知)委員 長官は御就任以降、午前中の上田委員の御質疑の中にもありましたが、例えば、職員による個人情報ののぞき見の実態、全貌についてはしっかりと把握していらっしゃるんでしょうか。

村瀬政府参考人 第一次の処分段階においては、私じゃなくて前任の長官がやっておりますけれども、第二次以降につきましては、特に与党の皆さん方と、いろいろ御指摘を受けまして、つぶさに調査をいたしました。それは私の権限下で処分をしておりますので、把握をしております。

阿部(知)委員 当然、全貌を把握されて、それなりの対応をされて、その組織に今回のことが起こったわけですね。

 となると、何が一番足りなかったでしょうか。

村瀬政府参考人 先ほどから、公平公正な法律に基づく業務をやるんだということが我々の仕事であるということで、それができなかったということですから、最低限守らなきゃいかぬ法令を守るというところが十分でなかったというのがやはり一番大きなところではなかろうかというふうに思っております。

阿部(知)委員 まさに長官がおっしゃったように、最低限のところが守れないんですね。上を求めるべくもない、法令の遵守という最低限のライン。極めて私は事態は深刻だし、申しわけないが、もしかして、長官がおやりになったという職員ののぞき見問題の実態解明もいわば表層で終わっているんじゃないかと思わざるを得ません。

 私は、本日、その問題以外に、最低限のラインが守れなかったと今、長官がおっしゃった事態について、一体いつから起こったと認識していらっしゃいますか。もう一度、確認の答弁です、お願いいたします。

村瀬政府参考人 事実確認ということからいきますと、先ほど、京都で十一月という話があったと思います。私自身が知りましたのは、京都が二月十日、大阪が五月十七日でございますので、実際、起こっていたのは十一月、十二月から起こっていたというのは事実だというふうに思っております。

阿部(知)委員 先ほどの青柳運営部長でしょうかの御答弁の中にありましたが、これまで書類上、書類上というかパソコンの処理上、マイナスに出てくるようなものはちょこちょことはあった。すなわち、一回免除申請をして、しかし、それをまた勝手に取り消す等々のことはこれまであったやもしれないような御発言でもありました。

 私は、その点も明確にお調べいただきたいです。幾つ数が、多かったから今度は気がついたとおっしゃいました。しかし、これまでも同じような、御本人の申請にのっとらない事務手続で勝手に処理をしたり、勝手に取り消したり、今、いろいろなものはデータベースに入り、自分の全く知らないところで自分にかかわることが決められる時代になっています。

 その意味で、これから、社会保険庁、名前を変えるかもしれません、どんな組織になるやもしれませんが、その中で、本当に今明らかにしていただくことは、私にかかわる情報は私の承諾抜きにはどんなものも一歩も前に進まないんだということを確定していただかなければ、国民はだれもこの組織のあり方を信じないと思います、どんなに新しい看板、「ねんきん」と平仮名にしたとて。

 青柳さん、まず一点、数が多かったからわかったとおっしゃいましたが、これまでのマイナスに出てきたいろいろなデータの実態の解明をまずお願いできますか。

青柳政府参考人 委員長のお許しを得ましたので、お答えをさせていただきます。

 先ほども御要求がございましたように、理事会で扱いを決めていただければ、私どもの方で可能なものを出させていただきたいと思います。

阿部(知)委員 私は、これはさっきも同じようなやりとりがあって、さっきの委員は委員長に投げられましたが、そういうことは理事会に投げることじゃないんだと思っています。事実のデータですから、事実のデータまで一々委員長や理事会に聞いていたら審議なんか成り立ちません。

 あなた方の誠意が問われているんですから、そういう態度やめてくれますか。どうですか。

青柳政府参考人 委員長のお裁きが先ほどございましたので、それはよろしいということであれば、私どもの方で努力をさせていただきます。

阿部(知)委員 何でも主体的にやっていただきたいんですね。自分たちがかかわっているんですから。自分たちの組織で起こったんですから。それを主体的にやらないのがまず第一の無責任なんですよ。そこを理解されない限り、何か人ごとですよね、ずっとさっきからの委員会の審議は。私はそれに一番憤りを感じます。

 そして、村瀬長官、お願いがございます。私は、本当にいつからなのということが今もって、ちょっとはてな、クエスチョンなんです。

 きょう、お手元に配らせていただいた資料は、実は話題の大阪。大阪社会保険事務局と、大阪の中でたまたま一番目に出ていたので天王寺の社会保険事務所の例を挙げました。

 ここのどこに着目していただきたいかというと、下から三段目、全額免除督励というところがあります。これが、全額免除をされる方の一番目に目標獲得者数というのがあります。何か保険契約みたいですよね。目標獲得者数が十九万九千二十三というのが五、六、七、八、九、十から四月までずっと同じ値です。

 そこで、細かな二段目、その次は獲得者数というのになっています。これは、全額免除を、これまでは、申請にのっとって全額免除なさった方だと思います、法令を遵守すれば。そういう形で処理されてきたことを信じたいですが、ところがです。無保険になるのがお気の毒だからやりましたという繰り返しの御答弁にしては、月によって非常にばらつきがあります。この目標獲得者数分の獲得者数を達成率というふうに上げると、五月は一・二八%、六月が四・六〇%云々、八月、九月になると急に、国民のためを思うのか、二六・〇九%、三五・七四%と上がってまいります。

 もちろん月々のばらつきがあることは私もある程度理解いたします。しかしでございます。私は、この段階でも、果たして本当に申請という手続にのっとって事が運んだのかどうか、やはり正直なところ疑義がございます。この点については既にお調べでしょうか、お願いいたします。

村瀬政府参考人 免除の仕組みでございますけれども、七月から六月というのが免除期間でございます。そして、この七月、八月、九月の免除の数が多いというのは、実は前年度免除対象者の方々に対して免除勧奨をさせていただいております。したがいまして、前年度免除、本年度も、やはり残念ながら十分な所得がない、したがって免除申請をされたいという方は、今まで何回も免除申請をされた経験がある方はこの七月、八月、九月で大々的に免除をさせていただくということで、ここが多くなります。

 それから後、十月以降の部分につきますと、これは、実は市町村によって違いますけれども、市町村から十六年度年金法改正で所得情報がいただけるようになりまして、私どもから未納者に対しての所得がどうなっているかということを市町村に確認して、その結果をいただきます。それに従いまして免除勧奨というものをさせていただきますので、これが十月以降はこの分が入ってくる。早いところは十月、遅いところはこれが十一月、十二月になる、こういうふうにお考えいただけたらと思います。

阿部(知)委員 では、一応御答弁どおりに理解したとして、十、十一、十二は、先ほどの、これは大阪の例ですから、申請を成りかわって、意を酌んで、そんたくしてなされて数値が多いです。そして、それが一段落すると一、二が減って、三月の期末、三月で締めるときになるとまた高くなります。

 私が知りたいのは、本当に、その方のためということを繰り返しおっしゃいますが、これは、ある意味での数値の達成のため、非常にばらつきを持って、そして、先ほど、長官の通達が出た十一月以降はわっと上がる、十二月までで一たん下がる、そしてまた三月で上がるというようなトレンドを持っております。

 この今回の成りかわり、成り済まし申請があたかも国民のためというような言い方で、大臣もそう御答弁でございます。ただ、大臣の場合は、それ以外にも業務達成の問題があったでしょうということもおっしゃっています。この段になって、問題を起こして、国民のためというふうに言われるのは、やはり私は一人の職業人としての倫理に大きくもとると思います。

 そして、かてて加えてです。長官、長官は現場に何度もいらしたとおっしゃいました。私は、きのう、関係者にヒアリングをして驚いたのですが、こうした申請に際して、申請書が手元になくても事が通過していくことがあるんでしょうか、教えてください。

村瀬政府参考人 先ほど青柳から別の委員の御質問に御答弁させていただいておりますけれども、基本的に申請書がないまま承認したのがあるということで、その部分につきましては不適正な処理だということで修正をする。一方、手続上の問題で、先に確認をして申請書だけ後だったという部分については、たしか九つの事務局でございますか、御報告申し上げたということでございまして、現段階においては、すべての方々から申請書があった部分について承認をしているということでございまして、この部分につきまして、先ほど大臣の方から、さらに詳細に調べろということで、緊急な会議を開いてやるということが先ほどの御答弁でございます。

阿部(知)委員 私は、どんな役所の仕事も、私は実は医者で、いろいろな診断書を書いたり申請書を書く側です。本当に何度も何度も要求され、一文字違ったって突き返され、そしてまず御本人の署名と捺印で初めて事が進む、それがよかれあしかれ役所の仕事だったと思います。

 でも、今長官は、いとも簡単に、申請書がなくても事が進んでいる事務所があるとおっしゃいました。お認めになりました。先ほどの他の委員の質疑でも一緒です。そういうことがもしかして常態化しているのであれば、どうですか、長官、三百カ所回ったと言われる中で、現場はきちんと、まず申請書、書類を何枚か見て、その方のものと確認して、次のステップをちゃんと踏んでいるか。これはどうですか、長官、回られた結果、実感として。

村瀬政府参考人 まことに申しわけないんですけれども、個々の事務所の書類自体を私がチェックをしてございません。

 これについては、先ほども申し上げましたように、業務監察官制度を含めて、しっかりやるような手配をしたいというふうに思っております。

阿部(知)委員 事はこれからのことじゃないんですよ。現状でも、本当に書類がなくてフリーパスなんということはないんですよ。しかし、一番そうしたことに厳密たるべき、そして、長官はおっしゃいましたよね、行政サービスの中で一番の評価を得たのが社保庁だというふうに記者クラブでもおっしゃっているじゃないですか。当たり前のイロハのイ、書類の確認、目視確認。どんな事故だって、鉄道事故だって何だってそうです、人間がまず目視で確認すること。こういうペーパーレスの時代になったからこそ、やはりそこの基礎的な部分をちゃんとしないと、どんな仕事もできないと思うんですね。

 私は、こういうことはこの場では本当は言いたくないことですが、例えば損保ジャパンの場合、御本人ではない人が印鑑を勝手に押しちゃったということで今問題になっていますね。長官は、きょうのことでまだ御存じないと言いました。成り済ましとか成りかわりとか、こんなものは民のベースでも官のベースでも、どっちだって絶対にあっちゃいけないんですね。それが、たまたまどこかの事例でありました、あるいは委員長や大臣の御指示だからこれから調べます、それじゃ、トップのガバナンスもへったくれもないじゃないですか。本当にそういう形で二年お預かりになってきたのですか。

 まず今、その件に関して、どうしてこんな初歩的な、事務の初歩ですよ、どうしてこんなことが起こったと思われますか。お願いします。

村瀬政府参考人 まず第一点目の行政サービスという観点でトップになったという話、あれは山口県の例で申し上げたところでございまして、山口の例に倣って、全国見習って頑張ろうよ、こういう意味で使わさせていただいていることを御承知おきいただきたいと思います。

 それから、あと、事務品質、業務品質、サービス品質ということで、やはり仕事上品質を上げることが大事であるということを申し上げておりまして、そういう点では、先ほど委員からお話があったようなことというのは、私自身は現場では起こり得ていないという前提で今まで仕事をしてきております。

 したがいまして、今回こういう問題が起こったということは、先ほども申し上げましたように、遅まきながらでもやはりしっかりしなきゃいかぬというふうに、今、現段階では考えております。

阿部(知)委員 私は、なぜそうなったかというところに、やはりずっとこの委員会の審議を聞いていて一番の違いは、例えば青柳さんはこれを不適切な事例と表現されるわけですよ。それで、例えば、大阪の社会保険事務所に来たメールか投書かわかりません、その国民の一人は、これは違法な事態だというふうにして投書しているんですね。国民は違法と思い、やっていらっしゃる実務サイドの運営部長は不適切と思い、長官はこの審議の中でだんだん、最低のことすらできなかった、法令遵守ができなかったというふうに変わってはこられましたよ。ここに、国民の感覚と社会保険事務所の間に大きなずれがある。特に、法令遵守ということ、コンプライアンスということについて大きなずれがあるとお認めになりますか。

村瀬政府参考人 先ほどある委員からの質問にもその話がございまして、コンプライアンス委員会の持ち方自体が若干まずかったということを御答弁申し上げたつもりでございます。

 私としては、やはりコンプライアンス委員会というものをもう一度しっかりやり直さなければいかぬだろうというふうに、今、現段階で思っております。

阿部(知)委員 若干じゃないんですよ。大いにですよ。原点ですから。法治国家なんですから。本当に、だからこそ、保険契約だってそうですよ、やっちゃいけないことはあるわけですよ、金融庁に監督される前にも。

 本当に、これでは国民は、あの投書だってやむにやまれぬ、京都のことがあったのに何にもはっきりしない、隠されちゃっている、次に大阪だ、いや全国にありそうだという投書ですよ。長官が、国民の実感と、やっているサイドのこれだけの実感のずれを、若干のコンプライアンス委員会の問題と思っていらっしゃるんだったら、大きな勘違いです。根本的なコンプライアンスがないんだと私は思います。すなわち、ガバナンスの第一はコンプライアンスですよ。そこから始まるんですね。その点をぜひ、私はきょうの質疑の中でしっかりと長官には理解していただきたいです。

 大体、社保庁の行動規範というのを長官がおなりになってから出しましたね。ここの三番目、「安心と信頼」という、「私たちは、」「国民の信頼があってこそ成り立つことを認識し、安心と信頼をしていただける業務運営を致します。」まずこれが大バツだったわけですよ。ダブルバツ。そして、法令遵守、六番、「私たちは、法令遵守を徹底し、高い倫理観と責任感を持って行動します。」これもバツ。これは全部で七つあるうちの、今読んだ三番目も六番目も、花丸というのはあっても花バツというのはないので、ダブルバツですね、どう考えたって達成されていないんだと思います。

 では、長官、なぜこういうことが起こったのか。

 例えば、長官は民間部門から来られて、これまで扱っておられた、例えば損保ジャパンの場合のいろいろな車の損害保険とかと比べて、この年金という、私は、長官が商品と呼ばれたけれども、それはちょっと御理解が違うんだと思いますよ。そこに大きなずれが来たんじゃないかということも思うんですね。

 保険の商品は、ある程度それを購買したい財力のある方に対して、きちんと法令を守って売り買いが行われます。年金の場合は、特に未納、滞納、収入が少ない、困難をきわめる方に懇切丁寧に、どのような方策があって、そして、どうすれば一番その方のためになるかを時間をかけて、本当の納得の中に成り立っていかなければならないんですね。

 効率も一概には言えません。だって、一カ月、二カ月、一人の人にかかることなんかあるわけです。そうした公務サービスを各事業所ごとに競わせて、その成果を出して、おまけに、長官、人事評価に用いますよね。去年の十月ですよね、施行が一部始まったのが。今度の人事評価の管理職の一番目の項目、何だったか覚えていらっしゃいますか、長官。

村瀬政府参考人 今御指摘のように、一番初めは納付率にしてございます。

 ただし、それは全体の中での一つだという位置づけでございます。

阿部(知)委員 長官、やはり私はここは、長官は民間から来られて、ある意味で伏魔殿の社会保険庁の中で本当に苦労されたと思いますよ。そして、何とか民間手法を入れようともなさいましたでしょう。例えば、自動車の損害保険の場合に、継続のときに一々御本人に申請書を出していただかないですよね。その手法も導入されようとしたのかもしれません。でも、何度も申しますが、保険という商品とこの年金という問題は、背後の矛盾の、そしてそれを全員に、皆さんに何とか持っていただかなきゃならないという公共サービスであるという意味で違うんですね。

 そこで、その一番手に、ワンオブ、一つだとおっしゃるかもしれないが、業務の量的成果の一番、国民年金保険料納付率、これによって各所長は評価、査定されるんですね。当然それが、例えば大阪で十六カ所の社会保険事務所の所長たちのすなわち評価になるわけですよ。そうしたことについてお気づきでありましたか。

村瀬政府参考人 業績に合わせて評価をするということは、私は決して間違っているとは思いません。ただ、問題はその業績が何の業績かという中身の問題だというふうに思っておりまして、それと同時に、項目がいろいろあるわけでございまして、一つだけですべての評価をするわけじゃない。たまたま一番目にあるというふうにお考えいただいてよろしいんじゃなかろうかというふうに思います。

阿部(知)委員 たまたま一番目にあるものがグランプリの第一項目に来て、去年の九月の長官の出した通達ですよ、事務所ごとのグランプリをやるんでしょう。その一番手が納付率じゃないですか。母集団が違って、経済状況と社会背景が違って、その中で何%改善できたかというような一律のテーマを出してやれるような仕事ではないんですよ。その公共サービスというものをどう考えるかという哲学なくして、ただ効率を上げればいいとやれば、当然、現場はひずんできます。もちろん、もともとゆがみもひずみも問題もありました。ただ、最低限のものすら、法令の遵守すらできなくさせたのが、私はこのむちだったと思います。

 そして、実態の解明は、まだ十九カ所以上にもあると言われています。ぜひこの委員会では全貌を解明して、のぞき見事件のいいかげんな解決では、またぞろ腐ったと同じように、今度のことがまたまた大きなぽっかりしたやみにならないような委員会審議を委員長にもお願いして、終わらせていただきます。

岸田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二分散会


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