衆議院

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第28号 平成18年6月7日(水曜日)

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平成十八年六月七日(水曜日)

    午前九時五分開議

 出席委員

   委員長 岸田 文雄君

   理事 大村 秀章君 理事 鴨下 一郎君

   理事 北川 知克君 理事 谷畑  孝君

   理事 寺田  稔君 理事 園田 康博君

   理事 山井 和則君 理事 福島  豊君

      新井 悦二君    井上 信治君

      石崎  岳君    上野賢一郎君

      加藤 勝信君    川条 志嘉君

      木原 誠二君    木村 義雄君

      清水鴻一郎君    菅原 一秀君

      杉村 太蔵君    高鳥 修一君

      戸井田とおる君    冨岡  勉君

      西川 京子君    林   潤君

      原田 令嗣君    平口  洋君

      福岡 資麿君    松浪 健太君

      松本  純君    御法川信英君

      石関 貴史君    岡本 充功君

      菊田真紀子君    郡  和子君

      仙谷 由人君    田名部匡代君

      古川 元久君    三井 辨雄君

      村井 宗明君    柚木 道義君

      上田  勇君    高木美智代君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

      辻元 清美君    糸川 正晃君

    …………………………………

   厚生労働大臣       川崎 二郎君

   厚生労働副大臣      赤松 正雄君

   厚生労働副大臣      中野  清君

   厚生労働大臣政務官    西川 京子君

   厚生労働大臣政務官    岡田  広君

   政府参考人

   (文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官)          西阪  昇君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  松谷有希雄君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  中島 正治君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬食品局長)            福井 和夫君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  水田 邦雄君

   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月七日

 辞任         補欠選任

  三井 辨雄君     石関 貴史君

  阿部 知子君     辻元 清美君

同日

 辞任         補欠選任

  石関 貴史君     三井 辨雄君

  辻元 清美君     阿部 知子君

    ―――――――――――――

六月五日

 カネミ油症被害者の抜本的な恒久救済対策の完全実施に関する請願(石井啓一君紹介)(第二五五四号)

 同(石井郁子君紹介)(第二六四二号)

 同(逢坂誠二君紹介)(第二六四三号)

 同(亀井静香君紹介)(第二六四四号)

 同(後藤斎君紹介)(第二六四五号)

 同(重野安正君紹介)(第二六四六号)

 同(三井辨雄君紹介)(第二六四七号)

 同(阿部知子君紹介)(第二六七五号)

 同(園田康博君紹介)(第二六七六号)

 無免許マッサージから国民を守る法改正に関する請願(石崎岳君紹介)(第二五五五号)

 同(斉藤鉄夫君紹介)(第二五五六号)

 同(高木義明君紹介)(第二五五七号)

 同(堀内光雄君紹介)(第二五五八号)

 同(村上誠一郎君紹介)(第二五五九号)

 同(高村正彦君紹介)(第二六一四号)

 同(塩崎恭久君紹介)(第二六一五号)

 同(田島一成君紹介)(第二六一六号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二六一七号)

 同(仲村正治君紹介)(第二六一八号)

 同(西博義君紹介)(第二六一九号)

 同(山口俊一君紹介)(第二六二〇号)

 同(山本公一君紹介)(第二六二一号)

 同(杉田元司君紹介)(第二六四八号)

 同(谷本龍哉君紹介)(第二六四九号)

 同(西銘恒三郎君紹介)(第二六五〇号)

 同(吉川貴盛君紹介)(第二六五一号)

 同(阿部知子君紹介)(第二六七八号)

 同(稲葉大和君紹介)(第二六七九号)

 同(上田勇君紹介)(第二六八〇号)

 同(谷畑孝君紹介)(第二六八一号)

 同(保坂武君紹介)(第二六八二号)

 同(渡辺博道君紹介)(第二六八三号)

 同(河村建夫君紹介)(第二七〇九号)

 同(重野安正君紹介)(第二七一〇号)

 同(下地幹郎君紹介)(第二七一一号)

 同(鈴木淳司君紹介)(第二七一二号)

 同(西村明宏君紹介)(第二七一三号)

 同(保坂武君紹介)(第二七一四号)

 同(吉川貴盛君紹介)(第二七一五号)

 総合的な肝疾患対策の拡充に関する請願(石崎岳君紹介)(第二五六〇号)

 同(川条志嘉君紹介)(第二六二二号)

 季節労働者対策に関する請願(小平忠正君紹介)(第二五六一号)

 体外受精等不妊治療の保険適用を求めることに関する請願(福島豊君紹介)(第二五九八号)

 同(松本大輔君紹介)(第二五九九号)

 同(三井辨雄君紹介)(第二六〇〇号)

 同(横光克彦君紹介)(第二六五二号)

 無年金の在日外国人障害者・高齢者の救済に関する請願(石井啓一君紹介)(第二六〇一号)

 同(漆原良夫君紹介)(第二六〇二号)

 同(郡和子君紹介)(第二六〇三号)

 同(近藤昭一君紹介)(第二六〇四号)

 同(斉藤鉄夫君紹介)(第二六〇五号)

 同(照屋寛徳君紹介)(第二六〇六号)

 同(西博義君紹介)(第二六〇七号)

 同(三井辨雄君紹介)(第二六〇八号)

 同(石田祝稔君紹介)(第二六五三号)

 同(菅野哲雄君紹介)(第二六五四号)

 同(坂口力君紹介)(第二六五五号)

 同(重野安正君紹介)(第二六五六号)

 同(高木美智代君紹介)(第二六五七号)

 同(高木陽介君紹介)(第二六五八号)

 同(辻元清美君紹介)(第二六五九号)

 同(丸谷佳織君紹介)(第二六八五号)

 同(大口善徳君紹介)(第二七一六号)

 同(日森文尋君紹介)(第二七一七号)

 同(福島豊君紹介)(第二七一八号)

 医療改悪をやめ最低保障年金制度の実現に関する請願(志位和夫君紹介)(第二六〇九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第二六一〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第二六一一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第二六一二号)

 男女雇用機会均等法等の改正を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第二六一三号)

 進行性化骨筋炎の難病指定に関する請願(山口壯君紹介)(第二六四一号)

 障害者自立支援法の撤廃に関する請願(阿部知子君紹介)(第二六七四号)

 パーキンソン病患者の療養生活上の諸問題救済策に関する請願(塩崎恭久君紹介)(第二六七七号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(山内康一君紹介)(第二六八四号)

 進行性骨化性線維異形成症を特定疾患治療研究事業の対象疾患に指定することに関する請願(福岡資麿君紹介)(第二七〇八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 薬事法の一部を改正する法律案(内閣提出第六七号)(参議院送付)

 職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六六号)(参議院送付)


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     ――――◇―――――

岸田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、参議院送付、薬事法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として文部科学省スポーツ・青少年局スポーツ・青少年総括官西阪昇君、厚生労働省医政局長松谷有希雄君、健康局長中島正治君、医薬食品局長福井和夫君、保険局長水田邦雄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

岸田委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。新井悦二君。

新井委員 おはようございます。自由民主党、新井悦二です。

 本日は、薬事法改正法案に質疑の時間をとっていただきまして、まことにありがとうございます。時間の制約がありますので、発言通告に従いまして順次質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。

 まず、薬事法改正法案の前に、この機会をおかりいたしまして、禁煙補助薬ニコチンパッチについて何点かお伺いいたします。

 健康保険法の中で、生活習慣病の対策として、予防を徹底して生活習慣病有病者、予備軍を二五%減少という政策目標は、長期的に医療費適正化につながるということであり、これからの時代は予防ということが非常に重要であると思っております。その中で、喫煙については、全身に及ぼす悪影響は多くの方々に理解されていると思っております。

 今回、歯科領域について何点か御質問させていただきます。

 歯周病と診断されて禁煙を希望した患者さんが、歯科医院で禁煙補助薬のニコチンパッチを処方していただけるのかどうか、まずお伺いいたします。

松谷政府参考人 喫煙が健康に与える悪影響につきましては、多くの研究等によって指摘されているところでございまして、厚生労働省といたしましても、受動喫煙を防止するための対策を推進するなど必要な施策を講じているところでございます。

 また、医科につきましては、十八年度診療報酬改定によりまして、ニコチン依存症患者さんのうち、禁煙希望者に対する一定期間の禁煙治療等について、新たに診療報酬上の評価を行うとされたところでございます。

 一方、喫煙が歯周疾患に及ぼす影響につきましては、喫煙が歯周疾患の発症や増悪のためのリスク要因であるということが指摘されておりまして、歯科の臨床現場では、歯周疾患の治療の一環として禁煙に係る保健指導が行われているものと承知してございます。

 ただ、歯周病患者さんに対するニコチンパッチの処方についてでございますけれども、歯周病とは別にニコチン依存症の診断を行う必要があること、ニコチン製剤による治療過程においても、禁煙の進行状況や副作用の有無等を考慮し、ニコチン製剤の投与量の調整を行う必要があることなどから、医師のみが行える医行為でございまして、歯科医師がこれを行うことはできないと解しております。

新井委員 私はやはり、歯科診療で禁煙指導というものは、非常にこれは効果的であり、国を挙げての喫煙率低下を目指す中、なぜ処方できないのか。先ほど言われましたけれども。特に歯科疾患に喫煙が直接的にまた間接的に関与しているという明確なエビデンスがあるわけであります。喫煙している人はたばこを吸わない人に比べますと、歯周病に五倍、そしてまた口腔がんには三倍のリスクが高まるほか、外科処置そしてまた非外科処置を問わず、あらゆる歯科治療の予後を不良にしております。

 まず、原因やリスク因子の除去を伴わない治療というものは対処療法であると思っております。禁煙を手助けする薬として、ニコチンパッチをやはり歯科医師が処方することに対して、今局長が言いましたように、医師法違反という見解でありますけれども、歯科医師による禁煙指導というものは非常にまた有効であると考えております。生活習慣病対策としての効果もあると思っておりますけれども、この点を踏まえて、もう一度どう考えているのかお聞かせいただきたいと思います。

松谷政府参考人 喫煙の健康影響については、先ほど申し上げましたように、いろいろ指摘されてございまして、先生御指摘のとおり、歯周疾患に及ぼす影響についてもリスク要因ということで、歯科の臨床現場でその治療の一環として禁煙に係る保健指導というものが行われておりますし、これはぜひまた進めていただきたいと私どもも考えているところでございます。

 ただ、医薬品の処方ということになりますと、これはある程度の厳密さを要求されるということでございまして、先ほど申し上げましたとおり、ニコチン依存症の診断ということ、これは医科の領域に属するということで、医科と歯科の領域の区分というのはなかなか微妙なところもございますけれども、医科の先生と歯科の先生と、ここはチームを組んで共同して禁煙の指導に当たっていただければと思っております。

新井委員 今すぐ結論を出せというわけじゃありませんけれども、やはり歯科医師による処方というものは、ある自治体では要するに必要としているということを認めているということと、また、歯科医師も大学のカリキュラムの中に、やはり皮膚科とか内科、また臨床医学とか薬学とか、そういうものの研修、要するに勉強する機会もあるし、また、全身に影響を及ぼす抗生物質というものを毎日投与しているという実態もあるわけであります。また、国家試験においても禁煙についてはしっかりと出題されているわけであります。

 また、ニコチンパッチについては、やはり副作用というものはそんなに全国的に報告されていないということと、そしてまた、アメリカなどにおいては歯科衛生士がこれを処方して禁煙希望者に非常に効果を上げているということでありますので、ぜひとももう一度検討していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、薬事法改正法案の内容についてお伺いいたします。

 今、我が国は、国も地方も非常に財政的に厳しく、膨張し続ける医療費を抑制するために診療報酬や調剤報酬の引き下げが行われてきました。また、医療や薬剤師を取り巻く環境も大きく変わり、薬学教育六年制や医薬分業の進展に伴い、医療提供体制における薬局の役割の見直しが進められてきたわけであります。また、規制緩和の論議に端を発し、一般用医薬品の販売制度が見直されることになったわけであります。特に、安全性を無視した規制緩和がなされることのないように、慎重に検討していかなければならないと思っております。

 一般用医薬品といいましても、やはり副作用があるわけであります。特に、一般用医薬品における薬害などにおきましては、スモンとかサリドマイドを初め多数あります。また、最近では、薬剤性間質性肺炎とかスティーブンス・ジョンソン症候群など、一般用医薬品による重篤な有害作用の被害も生じているわけであります。

 今回のこの改正において、国民の健康意識の高まりを初め一般用医薬品を取り巻く環境の変化を踏まえて、セルフメディケーションを支援する観点から、安全性の確保を前提とし、利便性にも配慮しつつ、国民による医薬品の適切な選択、適正な使用に資するよう、薬局、薬店において、医薬品のリスクの程度に応じて専門家の情報提供及び相談対応が行われる体制を整備することがあります。

 具体的には、今回の一般用医薬品について言えば、特にリスクの高いものと比較的リスクの高いもの、そしてリスクが低いものの三つのグループに分類し、この分類を基本として情報提供や相談対応の体制を構築することでありますが、薬は日々新しいものが開発されており、また副作用情報なども日々更新されているため、一般用医薬品にかかわるグループの分類は絶えず再検討していくことが不可欠であると思います。

 国はどのように対応していくのか、また、いかにこの薬事情報を専門家やそしてまた販売する人たちに徹底周知していくのか、お伺いいたします。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 一般用医薬品のリスクに応じました成分の分類につきましては、本法案におきまして、平成十九年四月までに、薬事・食品衛生審議会の意見を聞きまして、指定を行うことといたしております。

 また、本法案におきましては、一般用医薬品の区分の指定に資するよう、「厚生労働大臣は、」「医薬品に関する情報の収集に努めるとともに、必要に応じてこれらの指定を変更しなければならない。」との規定を盛り込んでいるところでございます。今後、新たな知見や副作用の発生状況等に基づきまして、申し上げました薬事・食品衛生審議会の意見を聞いた上で、必要に応じて分類の変更を行う予定でございます。

 また、医薬品の販売に従事する者が、御指摘の新たな知見あるいは副作用の発生状況、またはそれによる一般用医薬品の分類の変更等につきまして、常に最新の情報を入手できるようにすることは重要なことであるというぐあいに考えてございまして、厚生労働省が毎月発行いたしております医薬品・医療機器等安全性情報や、厚生労働省それから医薬品医療機器総合機構のホームページを活用するなどいたしまして、迅速に情報提供ができるように努めてまいりたいと考えております。

新井委員 最後に、時間がないので大臣にお伺いいたします。

 販売制度においては、購入者である一般国民の立場に立ってどのような制度が最も望ましいか検討することが重要でありますが、改正内容の周知徹底を含め、今後の取り組みについてお伺いいたします。

川崎国務大臣 委員が御指摘のように、医薬品の持つ特性、効能、効果があると同時にリスクがある。したがって、まず、これを売る側の体制をしっかりしなければならないということで今回御提案をさせていただきましたけれども、一方で、購入者側が新しい販売体制というものをどういうふうに理解し、そして、医薬品を扱う専門家の意見を聞きながらまさに自分の健康を維持していくために役立てていく、そうした側面が一番大事だろう。そういった意味では、これから法案が成立いたしましたならば、国民の皆さん方にこの新しい薬の販売の制度というものをどう周知させていくか、極めて重要なことであろうと思っております。

 しっかり私ども周知をしていきたいと思いますし、また、委員から適切なアドバイスをいただければ、このように考えております。

新井委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

岸田委員長 次に、松本純君。

松本(純)委員 確認しておきたい点が二点ありまして、五分ちょうだいいたしました。

 さて、医薬品については医療用と一般用に区別されておりますが、成分としては共通しているものも多く、一般用だから必ずしも安全というものではなく、医薬品である以上、すべからく有害な作用を及ぼすおそれがあります。しかしながら、国民の目には一般用医薬品は安全なものとして認識されている可能性があり、規制緩和などの要望につながっていると思われます。一般用医薬品といえども重大な副作用が報告されている事例もあり、安全性を確保するためには専門家による情報提供や相談対応が必要です。

 これまでの一般用医薬品の販売においては、薬剤師が必ずしも常時いるわけではない店舗があるなどの問題もありました。今回の制度改正に伴い、専門家が必ず情報提供できる体制をつくることが重要であると考えています。このため、行政による薬事監視を徹底するなど実効ある制度になるような運用がなされるよう、まず初めに強く要望いたします。

 また、第一類医薬品は薬剤師が情報提供しなければならないと義務化されることになったわけで、薬局でも店舗販売業であっても、第一類医薬品を扱う場合には、その管理は薬剤師が責任を持って実施しなければなりません。その点、薬学六年制がことしからスタートしたことはまことによいタイミングだと考えます。これにより、薬剤師が関与することで、よりよく効く薬の導入など、国民の新たなニーズにこたえられるような方向性も開かれるのではないかと期待をしております。

 そこで、医薬食品局長にお尋ねします。今般の改正で一般用医薬品の定義が新たに設けられ、その中で、効能、効果において人体に対する作用が著しくないものとされていますが、これによってより効果の高い一般用医薬品の承認が妨げられるようなことはありませんね。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 委員の御指摘につきましては、厚生科学審議会の医薬品販売制度改正検討部会の報告書におきましても、「専門家による実効性のある情報提供の仕組みを構築するとともに、例えば、国民の新たなニーズに応えられるような、「よりよく効く薬」の導入も見据えて、一般用医薬品を安心して購入、使用できるようにするため、副作用情報の適切な提供等の環境整備を行っていく必要がある。」というぐあいにされているところでございます。

 今回のリスクに応じた販売時の情報提供に係る仕組みの構築等は、当該報告書の趣旨を踏まえ、よりよく効く薬を安心して購入、使用するための環境整備に資するものであり、また、今後、承認基準の見直しや、新たないわゆるスイッチOTCの開発に際しまして医薬品製造業者から相談に十分に応じることなどによりまして、スイッチOTC等よりよく効く薬を含む一般用医薬品の承認の促進を図ってまいりたいと考えております。

松本(純)委員 もう一点確認させてください。

 今回の制度改正において、購入者の視点に立った医薬品販売にかかわる環境の整備などが図られることも非常によいことであると考えております。しかしながら、例えば、第一類医薬品という用語が表示されているだけでは必ずしも消費者にわかりやすい表示となっているとは言えないと思います。新制度が十分に浸透するためには、国民に制度を理解していただくことが重要であります。

 そこで、今回の改正を実効あるものにするためには、外箱表示などの環境整備も含め、国民にとってわかりやすい形で新制度の周知を図るべきであると考えますが、大臣の見解はいかがでしょう。

川崎国務大臣 今回の制度改正案におきまして、購入時にリスクの程度が容易にわかりやすくする、そういった意味で、医薬品の外箱にリスク分類ごとの表示内容を記載することを義務づけることとし、その際に、国民にとってわかりやすい外箱表示、このような検討を今いたしているところでございます。この外箱表示を初め、本制度改正において種々の医薬品販売にかかわる環境整備について行っていくことといたしております。実は、予算的にも措置をさせていただいておりますので、法案が成立いたしましたならば、すぐ周知徹底に移ってまいりたい。

 一方で、メーカーから販売体制の問題まで変わることになりますので、三年ほどのリードタイムをとっております。その中で、しっかり周知することと、途中でわからなくならないように、三年後に向けて、しっかりとした段階を追いながら徹底していくように努力してまいりたいと考えております。

松本(純)委員 国民の安心、安全に御尽力賜りますようお願い申し上げ、質問を終わります。

岸田委員長 次に、上田勇君。

上田委員 公明党の上田勇でございます。

 きょうは、初めに本法案の中の違法ドラッグ対策につきまして何点かお伺いしたいというふうに思います。

 公明党におきましては、青少年層におけます、いわゆる違法ドラッグの乱用やそれによります被害が極めて深刻になっているというような現状を踏まえまして、これまで青年局が中心となりまして違法ドラッグ対策強化を求めます署名運動を実施し、厚生労働大臣の方に提出をさせていただく等、この問題に積極的に取り組んできたところでございます。今回こうした運動が法改正に結実したことは、大変うれしく思っているところでございます。

 そこで、今回の改正につきまして何点か御質問させていただきます。

 まず、今回の改正では、厚生労働大臣が指定する薬物、いわゆる違法ドラッグを指定するわけでありますが、これについては、製造、輸入、販売、広告が禁止されることになりますけれども、実効ある取り締まり、また乱用防止の啓発といった観点から、果たしてそれで十分なのかということは疑問に思います。違法ドラッグの影響や広がりを考えますと、麻薬、覚せい剤等と同じように所持や使用についても禁止するべきではなかったのか、その点について御見解を伺いたいというふうに思います。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 違法ドラッグにつきましては、その使用によりまして、自己の健康被害をもたらすおそれや他人に危害を及ぼすおそれがあるなど、その所持あるいは使用は本来抑制をされるべきものであるということは当然であろうというぐあいに思っております。しかしながら、今回のこの仕組みにおきまして、違法ドラッグは、これは将来的に麻薬に指定されるということもあり得るわけでございますけれども、現時点と申しますか、その時点におきましては、麻薬相当の有害性が立証はされていないものでございます。

 このことにつきましては、本件を御審議、御議論いただきました脱法ドラッグ対策のあり方に関する検討会におきましても議論が行われましたが、その結論といたしましては、麻薬と同程度の有害性が立証されていない違法ドラッグにつきまして、販売等を予定していない個人的な使用のための所持等までも規制することは、有害性の程度に応じた規制の均衡という観点から、現時点で基本的に困難であること、流通段階におきまする規制、取り締まりの強化を図ることによりまして、興味本位や無思慮、あるいは無規範な考え方による入手や使用は相当程度抑制される可能性が高いことといった御指摘をいただいたわけでございます。

 なお、検討会におきましては、好奇心で所持した最初の段階で法的に罰することが青少年の育成によいかどうか、そういった疑問につきましても御指摘があったところでございます。

 今回、これを受けまして、所持、使用の規制までは行わないものの、流通規制を強化し、違法ドラッグの入手機会を厳しく抑制することを内容といたしましたこの対策を改正法案に盛り込んだところでございます。

 なお、薬物の乱用が青少年の間で拡大している理由といたしまして、薬物をファッション感覚で使用するなどの規範意識の低下、薬物に対する正しい知識が不十分で、その本当の恐ろしさを知らないことなどが指摘をされておりまして、違法ドラッグの啓発の際には、それが健康被害をもたらすこと、また、犯罪につながり、社会のルール違反であること等の薬物に関する正しい知識を普及啓発することが最も重要であるというぐあいに考えているところでございます。

上田委員 今の答弁の中にありましたけれども、やはりかなりこの違法ドラッグ、青少年を中心として広がりを見せていて、また、その使用者が麻薬や覚せい剤乱用者の予備軍であるということも判明しているわけでありますので、そういうことを考えますと、早急な対応が必要であるということはもう間違いがないんだというふうに思います。

 今回の改正、その対応が限らざるを得ないということは今の説明で理解をいたしますけれども、もう一方、やはり新たな規制の枠組みを設けても、それを実効あるものにしていくためには、きちんとした監視や取り締まりの体制が整備される必要があるわけであります。今後、国それから都道府県、それらの協力のもとで薬事監視指導体制の強化につきまして、どのように取り組まれていくのか、方針を伺います。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 これまでも、この違法ドラッグにつきましては、薬事法上の無承認無許可医薬品として取り締まってきたところでございまして、薬局あるいは一般販売業者に対しましても、立入調査の実施等によりまして薬事監視指導に努めてきたところでございます。

 今回の制度改正を踏まえまして、厚生労働省といたしましては、一つは、違法ドラッグとして乱用されている薬物に関する情報あるいはその成分の分析方法等を地方公共団体、都道府県に提供する、それから全国の薬事監視員を集めた会議を開催するなどいたしまして、監視指導のノウハウ等に関する情報共有を図るといった取り組みを通じまして、各都道府県におきまして実効性のある取り締まりや適正な検査が実施できるよう、技術的支援の強化や薬事監視員の資質の向上などに取り組んでまいりたいというぐあいに考えております。

上田委員 ありがとうございます。ぜひ万全の体制で臨んでいただきたいというふうに思います。

 違法ドラッグのみならず、麻薬、覚せい剤等の薬物の乱用の問題というのは、相変わらず大きな社会問題となっております。こうした薬物に対する対策の柱というのは、第一には、海外からの侵入防止のための水際対策の強化を含めた取り締まりの強化、そういう供給サイドからの対策であるということ、第二に、青少年対策を含めた乱用防止のための啓発活動、いわゆる需要側からの対策、この二つであるということが言われております。

 政府としては、薬物乱用防止新五カ年戦略のもとで各府省が協力して対策に取り組んでいるところでありますが、関係機関の中心的な役割を担っております厚生労働省としての取り組み及び今後の決意についてお伺いしたいというふうに思います。

川崎国務大臣 政府におきましては、安心、安全な社会をつくるという基本的な理念のもとに、平成十五年七月に策定されました薬物乱用防止新五カ年戦略、薬物密輸入阻止のための緊急水際対策、及び十五年十二月に策定されました犯罪に強い社会の実現のための行動計画のもと、関係省庁が連携して、薬物の供給の遮断、需要の削減の両面から、総合的に薬物乱用対策の推進を図ってまいりました。

 逮捕、検挙者数が、平成十二年、二万七百一人、平成十七年が一万六千二百三十一人、そういう意味では少し減ってきておりますけれども、危険な水域にあることは間違いないと思っております。

 取り締まりの強化として、麻薬取締官の増員等による取り締まり体制の充実、百七十六人だったものが二百二十三人、各省庁とも定数削減の中で強化をさせていただいているところでございます。啓発活動として、薬物乱用防止キャラバンカーの学校等への派遣、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動等の実施をしております。再乱用防止の推進として、保健所、精神保健福祉センターにおける薬物関連問題の相談、指導事業等の実施など、総合的に取り組んでおります。

 いずれにせよ、各省庁連携をしながら対策を強めてまいりたいと考えております。

上田委員 ありがとうございます。

 最後に、一般用医薬品の販売制度の見直しにつきまして、一点お伺いしたいというふうに思います。

 今回の改正案は、一般用医薬品をリスクに基づきまして三分類し、第一類医薬品については薬剤師のみが、第二類及び第三類については、薬剤師に加え都道府県試験に合格しました登録販売者も扱えるという仕組みを新たに構築しようとするものであります。特にリスクの高い第一類についてのみ薬剤師のみが扱えるという、位置づけが違うのは、やはり薬剤師の高度な専門性を必要としていることによるものであろうというふうに考えております。

 私は、今回のこの制度改正というのは、正しい意味でのセルフメディケーションを推進する、その一方で、安全性の確保のため、必要な場合には専門家である薬剤師の関与をきちんと担保するという制度であるというふうに理解をしております。

 もうこれまでも何人かの委員から質問がありましたけれども、ただ、今回のこの制度の改正の趣旨、内容、また国民にとりましてのメリットなどについて、国民に十分わかりやすく広報に努めていただきたいというふうに考えておりますが、厚生労働大臣のお考えを伺いまして、質問を終わらせていただきます。

川崎国務大臣 今回の法改正の趣旨について、委員から具体的にお触れいただきました。

 こうした法改正は、購入者にとりましても大きなメリットであり、専門家の適切なアドバイスのもとで身近にある一般用医薬品を利用するセルフメディケーションを進めることにつながるものと考えております。

 また、医薬品のリスクに応じた外箱表示、マーク表示など陳列方法のルールづくり、着衣、名札の区分、取り扱っている医薬品の種類や相談が可能な時間帯等の店舗における掲示等の医薬品販売にかかわる環境を整備することも、国民の医薬品の適切な選択、適正な使用に資するものであると考えております。

 したがって、関係者にまず周知することは第一でありますけれども、国民全体がこうした新しい制度というものを御理解いただくことが極めて重要であろう。そういった意味で、しっかり周知徹底に努めてまいりたいと考えております。

上田委員 ありがとうございます。

 これで質問は終わりでございますが、今大臣からも御答弁がありましたけれども、やはり医薬品というのは、幾ら低いものであったとしても必ずリスクがあるわけであります。そういう意味では、ぜひ、我々の命、健康に直接かかわってくることでございますので、その安全性については十分配意をしていただいて対処していただきたい、そのように考えていますので、どうかよろしくお願いをいたします。

 以上で終わります。

岸田委員長 次に、糸川正晃君。

糸川委員 国民新党の糸川正晃でございます。

 まず初めに、医薬品販売制度の見直しに関してお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。

 今回のこの制度改正は、一般用医薬品でも健康被害は現に発生している一方、そのリスクや効能、効果、こういうものについて薬を見ただけではわからない。情報提供が不可欠であったりとか、それから現行制度でも、薬剤師などが医薬品のリスクについて情報提供に努める、こういうこととされておるわけでございますが、店舗での薬剤師の不在の実態があったり、こういうことがあるということを踏まえて、大臣にお尋ねをさせていただきたいんですけれども、今回のこの制度改正によって、一般用医薬品の販売制度の実効性、これは向上するのかどうか、お聞かせいただけますでしょうか。

川崎国務大臣 今回の改正案では、医薬品のリスクの程度に応じた情報提供にめり張りをつけ、だれが具体的にどのような情報提供を行うのかをまず明確にさせていただいております。第二に、一般用医薬品のうち、第二類、第三類医薬品については、都道府県試験により資質が確認された専門家、登録販売者が販売できることといたしております。また、三番目に、取り扱う医薬品の種類や相談対応が可能な時間帯等の掲示、またリスクの程度に応じた外箱表示、リスク分類ごとに分けた陳列、着衣、名札の区分等の医薬品の販売に関する環境整備を行うことといたしております。

 これらの取り組みをまず関係者にしっかり周知いたしますと同時に、一般国民に対してこうした制度改正の内容をしっかり伝え、理解をしていただくことによって、この新しい制度というものは実効が上がっていく、そのように理解いたしております。

糸川委員 今大臣が、今回の改正のポイントとして、リスクの程度に応じた情報提供ですとか相談体制の整備、こういうことでございます。実際に、この一般用医薬品をリスクの程度に応じて三グループに分類される、こういうことでございますので、この制度改正が円滑に施行されていくためには、このリスク分類というものが非常に重要であるのではないかなというふうに考えるわけでございます。

 そこで大臣にお尋ねをさせていただきますが、このリスク分類というものはどのような考え方に基づいて行うこととされているのか、お聞かせいただけますでしょうか。

川崎国務大臣 一般用医薬品のリスク分類については、その成分ごとのリスク評価の結果をもとに、副作用等による健康被害が生ずるおそれの程度に応じて、第一類医薬品、第二類医薬品または第三類医薬品に区分することになっております。

 具体的な成分の指定については、改正薬事法が公布された後に、厚生科学審議会の検討部会報告書を踏まえ、医学、薬学的な専門的見地からさらに検討し、薬事・食品衛生審議会における審議を経て、平成十九年四月、来年の四月までには指定を行う方針といたしております。その過程で、いわゆるパブリックコメント、広く意見も聞かせていただきたい、そのようなことの方針で進めさせていただきたいと思っております。

糸川委員 ありがとうございます。

 次に、配置販売業者についてお尋ねをさせていただきたいなというふうに思います。

 今回の改正案では、配置販売業に関しましても、販売に従事する専門家の資質、これを確保していくこととされておりまして、配置員に登録販売者の試験合格が求められる、こういうこととなる一方、期限を切らずに、配置員が試験に合格していなくても既存の配置販売というものが行える、こういう経過措置も定めておるわけでございます。これによって、登録販売者の試験に合格した配置員と、それから試験に合格していない配置員が混在することになってしまって、消費者には両者の違いがわかりにくくなるんじゃないかな、このように考えるわけでございます。

 したがって、消費者側から容易に判断できる、このようにするべきではないのかなと考えますが、消費者の視点に立って、わかりやすい制度を目指す観点から、この辺はどのようにお考えなのか、お答えいただけますでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 御指摘のように、新制度移行後は、配置販売業につきましては、既存配置販売業における登録販売者でない配置員と、それから新制度による登録販売者である配置員とが併存をすることになります。取り扱える品目につきましてもこれは異なるということでございますので、購入者が容易に区別できるようにすることが必要であるというぐあいに考えております。

 そこで、例えば、登録販売者である配置員とそれ以外とを名札で識別できるようにすることや、これは携帯をしなければならないこととなっております身分証につきまして、その旨を明らかにする、あるいは、さらに身分証を色で区別するといったようなことで、さまざまな工夫を検討いたしたいというぐあいに考えております。

 また、国民に対しても、配置員の区分につきまして周知をすることも重要であるというぐあいに考えております。

 いずれにいたしましても、法案を成立させていただければ、具体的に、購入者サイドも含めて関係者の意見を聞きながら検討させていただきたいというぐあいに考えております。

糸川委員 ありがとうございます。

 私も、以前の会社の方で、そういう配置業者の方にお願いをして常備薬なんかをいつも置いてもらったんですけれども、使って足りなくなった分だけ補充される。ですから、その点で、どういうものが中に入っているかなんということは説明されませんし、これはどういう副作用があるかなんということも説明されないわけですね。

 そこで、今回の既存配置販売業者については、配置員の資質の向上の努力義務を課すこと、これで新制度に移行していくように促すということでございますが、例えば一定の講習受講を義務づけたり、それから、全員が難しいという場合でもせめて責任者レベルで、例えば管理者とかを置いて、そういう人については講習ですとかそういうことの義務をしっかりとしていく、そういう対応が必要ではないのかな。そういうことで新薬とかそういうものの勉強をしていただく、それで、お客さんに対してのしっかりとした情報提供ができるような体制をとるということが必要ではないかなと思うわけですが、その辺はいかがお考えでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 委員の御指摘につきましては、法律上の義務として講習に参加することを強制することはできないわけでございますけれども、今回、既存配置販売業者に対しまして、改正法案附則におきまして、配置員の資質向上に努めるという努力義務を課したところでございます。

 そこで、今回の制度改正の趣旨を踏まえれば、まず、管理者という責任者のレベルにつきましては、講習の受講ということのみならず、むしろ新しい制度でございます登録販売者試験に合格した者を充てることが望ましいというぐあいに考えておるところでございます。

 また、管理者以外の一般の配置員、配置従事者でございますけれども、一般の配置員につきましても、その資質向上を図る観点から、例えば身分証におきまして講習の受講を区別するなど、講習の受講にインセンティブが働くよう、各都道府県における状況、取り組みなども参考にしながら、また、関係者の意見も聞きながら工夫を考えていきたいというぐあいに考えておるところでございます。

糸川委員 ありがとうございます。

 ぜひ努力義務、努力目標をちゃんと定めて、どこまで国の方で管理をするかというのをしっかりと指針として出していただければなというふうに思います。

 次に、外国から、例えばピルですとかそういうものの医薬品を個人輸入して服用していたりとか、健康食品として販売されているんだけれども実際には医薬品成分が入っている製品など、その危険性をよく認識されないで摂取されている、こういう方がいらっしゃるわけでございますので、このことについてお尋ねをさせていただきたいのです。

 健康食品と呼ばれている製品についても、医薬品成分が含まれていて健康被害が発生するのではないか、実際に発生しているものもあるわけでございます。こうしたものは、医薬品として厳しく取り締まる必要があるのではないかなというふうに思いますが、御見解をお聞かせいただけますか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 健康食品の名目で販売、広告されているものでございましても、医薬品成分を含有しているもの、あるいは効能、効果を標榜しているものにつきましては、薬事法第二条第一項に規定する医薬品に該当いたします。薬事法での取り締まりの対象となります。

 このような無承認無許可医薬品が薬事法に違反して製造、販売、広告等がなされないよう、厚生労働省及び都道府県等に配置されました、人数を申し上げますと三千五百九十人の薬事監視員が健康被害情報の収集や監視に当たっておりまして、医薬品成分を含有していないかを確認するため買い上げ調査を実施する、インターネットを含めました広告を監視する等の積極的な監視活動を行っておるところでございます。これによりまして、平成十六年で申し上げますと、三百二十一件のいわゆる健康食品の薬事法違反につきまして、販売中止等の措置を行ったところでございます。

 この中でも、医薬品成分を含有していることが判明した場合におきましては、その販売、広告等の中止、回収等の必要な措置を行うとともに、健康被害の発生のおそれがあるため、速やかに製品名、医薬品成分名などを公表いたしまして、国民に注意喚起を行っているところでございます。

 さらに、警察当局におきましても、健康食品と称しながら医薬品成分を含有する、効能、効果を標榜して販売している場合につきましては、薬事法違反で摘発をいたしているところでございます。

 今後とも、このような事案につきましては、厳重な指導、取り締まりを行っていくとともに、指導に従わない悪質な事例につきましては刑事告発を行うなど、厳正に対処してまいりたいと考えております。

糸川委員 ありがとうございます。

 最後に大臣にお尋ねをさせていただきたいのですが、今回の薬事法改正を通じて、国民の健康、安全、安心というものを確保していく、これに対しての決意をお聞かせいただければというふうに思います。

川崎国務大臣 今回の薬事法の改正案は、効能、効果とリスクをあわせ持つという医薬品の本質を踏まえ、一般用医薬品の販売に関し、リスクの程度に応じて専門家が関与し、適切な情報提供等がなされる、実効性ある制度を構築しようとするものでございます。今回の改正は、購入者による医薬品の適切な選択、適正な使用に資するものであると考えております。

 同時に、こうした法改正を周知することによって、国民の皆さん方に、薬は効能、効果のあるものであるけれども、一方でリスクを持ったものだということをやはり改めて御理解いただくことが一番大きなことであろうと思っております。

 薬事行政は国民の生命、健康を守る上で極めて重要な施策であり、法案が成立した際には、違法ドラッグ対策も含め、今回の制度改正の趣旨を十分踏まえ、医薬品の安全対策や薬物乱用対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

糸川委員 ありがとうございます。

 私のおじもコンビニなんかで売られているアリナミンVの、アリナミンの開発者で、それでよく話を聞くのですが、そうすると、やはり今は医薬部外品で売られているわけですけれども、飲み過ぎるとさすがに、例えばきょうは徹夜したいからといってたくさん買いそろえて十本も飲んだりとか、そういうことをずっと続けていくと、どうしても体に何らかの害が発生しないとは言い切れないということですので、医薬部外品でもやはり適量を使う、そういうことをしっかりと国の方からも指導していただきたいなというふうに思うわけでございます。

 ありがとうございました。終わります。

岸田委員長 次に、村井宗明君。

村井委員 民主党の村井宗明です。

 私は富山県の出身です。富山は、富山の薬売りといって知られるように、配置販売業が非常に盛んなところなんです。その配置販売業の資格、もちろんいろいろな経過措置を置いていただいているんですが、今回、その資格が廃止されるということになって、そういった業界に携わっている多くの方に今不安が広がっています。

 もちろんいろいろな経過措置をやっておられること、これは説明されるまでもなく私も十分知っております。ただ、そんな中で、本当に法人にまで許可を与える、経過措置を与える。個人に経過措置を与えれば、それは確かに平均寿命というものがありますから、そのうち経過措置は切れるのですが、法人にまで経過措置を与えてその期限を締めないということは、永遠にわたって免許のない方、そして試験を受けていない方の配置販売業、配置薬の販売が残ってしまうわけです。

 そんな中で、私は今二つの考えを持っています。一つは、どうやって国民の安全性を確保するのか、そして薬害というものをどうやって根絶するのか、これがまず第一番です。その上で、もう一つは、配置販売業、三百五十年もの伝統のあるそういった業界、仕事をしてきた人たちのこれまでの伝統をどうやって守るのか、その二つのバランスをしっかりとっていくこと、これを考えなければなりません。

 さて、そんな中で、富山などでは三百五十年にわたる置き薬の伝統があります。今回の配置販売業の廃止に伴って、さまざまな経過措置がつくられています。配置販売業独自の資格がなくなることについて、大臣は、安全性を十分に考える必要性と伝統の間で、今回の改正をどう考えられますでしょうか。

川崎国務大臣 まさに委員が御指摘いただいた両面にわたって考えた上で、今回の法案を提出させていただきました。

 配置販売は、購入者の家庭に医薬品を預け、後日訪問した際に使用した分だけの代金を精算するという、三百余年もの長い伝統の中で培われてきた利便性の高い我が国固有の販売形態、先用後利であると考えております。

 その先用後利の特徴から、配置販売には、購入者の家庭において継続的に対面による適切な情報提供や相談対応を行い、近くに薬局や薬店がない地域や、医薬品を購入するため外出することが困難な家庭に対する一般用医薬品の供給という社会的役割も担っておると考えております。

 今回の改正では、配置販売業については、引き続き一般医薬品の販売形態の一つとして位置づけ、既存配置販売業者を含め必要な情報提供及び相談対応を義務づけること等により、購入者にとってより安心感、信頼感が増し、社会的役割にこたえ得るものとなると考えております。

村井委員 さて、そういった経過措置、非常にありがたいんですが、私が冒頭にちょっと言ったとおり、今回、今配置販売業をしておられる方が経過措置として試験を受けなくてもやれる、これはありがたいことです。非常に富山としては感謝するんですが、一個ひっかかったのは、法人まで経過措置ということで、ずっと試験を受けなくても今までどおり仕事ができるとなると、いや、待てよと。

 そうなると、二十年後、三十年後、四十年後まで、法人だったら代がわりすることもあり得るわけです。そういった方々にはかえってテストを受けていただく、そして知識を得ていただく方が、配置販売業の信頼、そして安全性、そういったものについてもプラスじゃないのかなと私は考えるんです。

 そんな中で、会社が存続すれば未来永劫この経過措置というものが可能と考えるのか、それともどうなのか。この制度の望ましい姿としては、大臣はどのようなものだと考えられますでしょうか。

川崎国務大臣 御指摘のとおり、法律的には、法人が同一法人として存続する限り、引き続き既存配置販売業者として従来どおりの業務を営むことができる構成になっております。

 しかしながら、将来的な方向として、既存配置販売業者についても、配置員が試験に合格して新制度に移行できるようになることが望ましいと考えております。

 このため、既存配置販売業者に対しては、資質向上の努力義務を課すこととしており、関係団体等に対して粘り強く必要な助言、支援を行ってまいりたいと考えております。

 また、配置販売業者が販売可能な品目は現行の配置品目が基本でございますが、新制度では、試験を通って登録販売者を設置すれば、第二類、第三類の医薬品を扱えるようになります。そうした意味では、国民の要望にこたえていく中で、試験に合格し新制度に移行していくというインセンティブも働いてまいると考えております。

 現に、法人の既存配置販売業者について、やはり試験を受けていこうという話がだんだん出始めてきている。これは参議院の審議の経過を踏まえながら動きが出てきたと思っておりますけれども、我々としても、その方向にできるだけ持っていくように努力してまいります。

村井委員 大臣がおっしゃられたように、非常に経過措置、富山県民として感謝を申し上げるとともに、ただ、できるだけやはりしっかり試験を受けていただくよう、特に法人に勤めておられる方も試験を受けていただくよう推進をしていただければ、ますます国民の安全性、そしてそういった置き薬産業の信頼性も高まるものでないかというふうに考えます。

 さて、そんな中で、登録販売業者の試験について、都道府県ごとに実施するというふうに言っておられます。

 ふと考えたんです。都道府県ごとに実施するとなると、四十七都道府県、この県は難しい、この県は簡単、そんなふうにばらつきが出るんじゃないのかなという気がしました。そんな中で、整合性はどうとっていくのか、全国統一基準を設けるべきだと考えますが、どのように考えられますでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 登録販売者の試験の内容につきましては、御議論をいただきました厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会の報告書におきまして、「販売に即した内容、例えば、薬事関連法規、副作用の内容等を中心とした実務的な試験内容とすることが適当」というぐあいにされているところでございます。

 したがいまして、医薬品、一般用医薬品の販売に際して行います情報提供や相談対応に関しまして、医薬品の種類、例えば風邪薬とか整腸薬とか、そういった医薬品の種類ごとに、主要な成分につきまして、効能、効果、副作用などの大まかな内容を理解しているかを確認することがこの試験の本質であるというぐあいに考えてございます。

 そこで、この試験の内容、レベル等に関しましては、都道府県の間で大きな差が生じないよう国が一定の関与を行うというぐあいに考えてございます。例えば、この試験の基本的な考え方、出題範囲、出題方法、合格不合格の考え方等につきまして、法案の成立後に、都道府県を含む関係者から成る検討組織において御検討いただくことを考えておるところでございます。

 統一基準というお言葉が今委員から出たわけでございますけれども、この検討結果を踏まえまして、ガイドラインという形でお示しをすることも含めて、今後検討させていただきたい、このように考えております。

村井委員 さて、新しくつくるルールで、都道府県ごとにテスト、いや、地方分権の時代ですから、私は別にそれで構わぬと思うがですけれども、例えば薬剤師の場合、国家試験ですから、どこかで取れば全国どこででも売って歩けるがです。

 ところが、都道府県ごとにテスト、ふと考えたんです。例えば富山の配置販売業なんというのは、富山で和漢薬をつくってほかの県外に行って配置してくる、ほかの県外で使われた分を後からお金をもらうというシステムなんですが、富山県だけで許可を取った場合、あと、ほかの県に行ってでもその資格は生きるというふうに考えてもいいんですよね。

 また、法人の場合でも、転勤した場合、その県でもう一回テストを受け直すということじゃなくて、一県で取れば、あと、全国でその資格を持っているのと同じだとみなしてもよろしいですよね。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 結論的に申し上げますと、今委員の御指摘のとおりであるというぐあいに考えております。

 一般用医薬品の販売業の許可を受けた店舗や配置する区域等におきまして、販売に際して必要な情報提供等を行える資質を有する者が適切に置かれていることを確認できますよう、登録販売者につきましては、都道府県が実施する試験に合格した後、実際に医薬品の販売に従事する際に、都道府県知事の登録を受けなければならないというぐあいにしているところでございます。

 したがいまして、別の都道府県が実施をいたしました試験に合格した登録販売者につきましても、実際に医薬品の販売に従事しようとする都道府県の知事の登録を受ければ、登録販売者としての業務に従事することが可能でございまして、転勤等をした場合にも試験を受け直す必要はないというぐあいに考えておるところでございます。

 当然のことながら、先ほどお答え申し上げましたように、各都道府県の間で試験のレベル等に大きな差がないということが前提でございますし、そういうことで、先ほどガイドラインをお示しすることも含めて検討していきたいというぐあいに御答弁を申し上げたところでございます。

村井委員 さて、次にお聞きしたいのが、この改正案の附則の第十二条の中に、配置員の資質の向上に努めなければならないという文章が入っています。

 この配置員の資質の向上に努めなければならないという解釈について聞きたいんですが、例えば富山県だと、薬業研修センターで十一日間の研修をやっているわけです。それから、ほかの、全国配置家庭薬協会でも、それぞれ業界内で統一研修をやっていたり、業界内部での資格認定制度なんかをやっているわけですが、こういったものでこの十二条の条文をクリアできる、要件を満たせるというふうに解釈してもよろしいんでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 今委員、十二条につきまして、要件というお言葉をお使いになったわけでございますけれども、資質向上に関する努力義務ということでございます。

 御指摘のように、現在、既に、配置販売業の業界の団体あるいは地方公共団体、都道府県のレベルでございますけれども、そこにおきまして、定期的な講習会等が実施され、資質向上の取り組みが継続的に行われているというぐあいに承知をいたしておるところでございます。

 附則十二条に規定をされております既存配置販売業者における配置員の資質向上は、申し上げましたとおり努力義務でございまして、法的に義務づけられる、強制されるというようなものではないわけでございますけれども、医薬品の販売に当たって安全性を確保していく上で必要なものであるというぐあいに考えておるところでございます。

 そこで、資質向上を図る上では、例えば、薬の効く仕組みでありますとか、主な副作用の種類、症状、副作用が出た場合の対処方法、薬事関係法規、制度等、適切な情報提供、相談を行うに当たっての必要な知識について理解を深めることがこの研修に期待をされているところでございます。

 厚生労働省といたしましては、団体等によりまして適切な研修が実施されますよう、試験合格、先ほどの登録販売者の試験でございますけれども、この試験合格も見据えまして、習得すべき標準的な内容を示したガイドラインのようなものについて、お示しすることも検討していくこととしたいというぐあいに考えておりまして、こうしたことも含めまして、配置従事者のための資質向上に関する方策につきまして、引き続き、必要な助言、支援、指導を行ってまいりたいというぐあいに考えておるところでございます。

村井委員 さて、次に大臣にお尋ねしたいと思うんです。

 今回の改正案では、薬を三種類に分けました。一類、二類、三類です。一類というのは、よく効くかわりにリスクも高い、副作用があるかもしれない。二類というのは、まあそこそこ。三類というのは、リスクが少ない、効き目が少ないかもしれないけれども安全だというものの三種類に分けました。それで、薬剤師がいないと一類は売ってはだめだというルールになった。

 もちろん、これはこれでいいと思うんですが、この三種類、一類、二類、三類の分け方の配分に私はちょっと疑問を感じました。全部で五百種類弱の成分があるんですが、残念ながら、一類、つまり薬剤師がおらぬと売れぬというものはわずか十一成分だけというふうになっています。

 そこで大臣にお尋ねします。二類の中でリスクの高いものをもう少し第一類へ編入することなども検討する必要があるんじゃないかというふうに考えるんですが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

川崎国務大臣 第一類医薬品は、一般用医薬品として市販経験が少なく、一般用医薬品としての安全性評価が確立していない、または一般用医薬品としてリスクが特に高いと考えられる成分を含むものでございます。

 一方、第二類医薬品は、まれに日常生活に支障を来す健康障害が生じるおそれがあるものの、一般用医薬品としての歴史が長く、注意すべき事項が明らかになっているものであり、第一類医薬品ほどリスクが高いと言えないものであると考えております。

 まず、一般用医薬品のリスクに応じた成分の当初の分類については、十九年四月までに、薬事・食品衛生審議会の意見を聞いて指定を行うこととしており、医薬品販売制度改正検討部会で十一成分とされた第一類の成分は、今後この指定においてふえるものと見込んでおります。

 また、分類の見直しについては、本改正法案において見直しに関する規定を盛り込んでおり、今後の新たな知見や副作用の発生状況などに基づき、同審議会の意見を聞いた上で、必要に応じて分類の見直しを行うことといたしております。

村井委員 ぜひ薬害を少しでも根絶するために、薬剤師がいないと売れないというのが十一成分だけだというのは私はどうもひっかかるがです、もう少し厳しくしてもいいんじゃないかなというふうに考えております。もちろん、今後、大臣の指示のもと、いろいろな見直しがかかると思います。

 薬というのは、やはり、リスクが高いけれどもよく効くもの、余り効かぬけれどもリスクが少ないものといろいろあるわけです。配置販売業の中では、特に、今言っている第一類、リスクの高いものはそんなにないわけですから、その辺はそういったふうに考える。

 それと同時に、やはり、少しでも薬害があり得るもの、そういったものは一類に分類して、薬剤師が、こういうふうに気をつけてください、でかいと飲んだらだめですよ、それから、こういうふうに飲まないと副作用があるかもしれませんよ、こんな条件の人、例えば妊娠しておる人はだめですよとか、アドバイスする状態で売らないと、私は危ないんじゃないかなというふうに思っています。やはり、ちゃんと一類、二類、三類、リスクと効き目に応じて管理していくこと、それこそが薬業界全体の繁栄につながるものじゃないかなと思うんです。

 さてそれで、一類、二類、三類、今分けておられます。二類の中では、そうやって情報提供が努力義務というふうになっています。三類の分は、情報提供の義務がないという状態に今なっているんですが、これは一類なのか二類なのか三類なのか、つまり、その薬の効き目やリスクについて、もっとわかりやすい分類表示があってもいいと思うんです。

 その辺について、それについての分類表示や広報について局長はどう考えられますでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおりでございまして、第一類、第二類、第三類というぐあいに医薬品を、一般用医薬品を分類したわけでございますけれども、これにつきまして、購入者の誤解や認識不足で事故等が起こらないように、購入者が一目でわかるような、そういった表示あるいは広報といったものが重要であるというぐあいに考えております。

 そこで、外箱や添付文書にリスクの程度がわかるような表示をするというようなことを考えておるわけでございまして、今回の改正法案におきまして、特にリスクの程度に応じた外箱における表示を義務づけることといたしておるわけでございます。

 またさらに、このこと自体、リスク分類の表示を含めまして、新制度の内容につきまして周知を図っていくことは重要であるというぐあいに考えておるわけでございまして、先ほど来、大臣からも御答弁があるわけでございますけれども、この法案を成立させていただきますれば、この法律の実施に向けて、地方自治体あるいは関係団体等ともよく連携をいたしまして、広く国民に新制度の内容、メリットにつきまして周知を図っていきたい、このように考えております。

村井委員 さて、私は、先ほどから富山を含めた配置薬品についての話をしているんですが、ちょっと聞きたいことがあったんです。

 それは何かというと、副作用の疑いがあるものについての報告というのが上がってきていると思うのです。三百件ぐらい副作用の疑いがあるという報告が上がってきていると思うのですが、そんな中で、一般薬と配置薬の区別、その内訳、そして、その副作用の疑いがあるものという報告の件数、その辺についてぜひ教えてください。

福井政府参考人 お答えを申し上げます。

 薬事法に基づきます副作用報告でございますけれども、これにつきましては、医薬品との因果関係が認められないものや、あるいは情報不足により評価できないものも含まれているわけでございますけれども、平成十六年度で申し上げたいというぐあいに思いますが、平成十六年度の一般用医薬品に関する副作用報告は、委員御指摘のとおり、三百件でございました。

 この三百件のうち、医薬品と死亡との因果関係を否定できないというぐあいに専門家から評価されたものは四件でございました。それから、配置販売された医薬品であることが確認できたものは、この三百件のうち十四件でございまして、この十四件につきましては、いずれもその後、回復または軽快をしたというぐあいに報告をされておるところでございます。

村井委員 さて、最後に、大臣にお聞きします。

 薬害など医療被害者の皆さんが、情報公開を求める市民運動をやってこられました。今回の薬事法の改正案とはちょっと別の話で、今回の中に含まれていないのですが、今後、さらに、病院の中のレセプト並み領収書の発行だけじゃなくて、同時に、病院の中だけじゃなくて、薬についても、自分がどんな薬を使ったのか、そしてどんな成分が含まれているのかが、よりしっかりわかるようなものにするべきだと思うのです。

 そこで、全病院、それから、いろいろなところでのレセプト並み領収書の早期発行をするべきだと考えるんですが、大臣はどのように考えられますでしょうか。

川崎国務大臣 たしか、委員から一度御質問があったと思います。今回の診療報酬改定には、必要な情報に基づき患者自身が選択して、患者本人が求める医療を提供していくという、患者本位の医療を実現していく観点から、保険医療機関等に、診療報酬点数表の検査、手術等の各部単位で金額の内容のわかる領収書を無償で交付することを義務づけたところでございます。

 委員の御質問の、さらに個別点数ごとの詳細がわかる明細書については、診療等の都度、時間を置かずに詳細な明細書を発行できるシステムを整えている保険医療機関等は、現在は極めて限られており、義務違反が最終的に保険医療機関の指定取り消しまでつながるものであることを勘案すると、現時点においては義務づけは困難であり、患者から求めがあった場合の努力義務といたしております。

 また、その際の費用については、保険医療機関と患者との関係にゆだねられていると考えておりますが、仮に費用を徴収する場合であっても実費相当とするなど、社会的に妥当、適切な範囲にすべきであると考えております。

 一方で、前回の質問は、公的部門、特に厚生省がやっておる部門についてはすぐ出せるのかと。出せます、また、無料でやっております、こういうお答えをさせていただきました。レセプトのオンライン化を進めておりますので、それがしっかり診療機関でもできるようになりましたら、委員の御質問のとおり、義務的にやれると考えております。

村井委員 私の通告していた十問はあっさり終わったわけですが、通告をしていなかったんですが、きょうの朝日新聞に出ていた話、ちょっと時間が余ったので少しだけやらせていただきたいと思います。

 また社保庁の年金不正の新聞、大臣、きょう読まれましたでしょうか。検証委員会の初会合をやって、そこで出てきた話が、また基準外で、つまり、所得要件が満たされていないのに、まず墨田だけで十二人、免除や猶予をしていたというふうに出ています。この記事を読まれたかどうか、そして、それについてどう考えられるかについてお答えください。

川崎国務大臣 私も、新聞を朝日は読みましたけれども、たしかきのう、長妻委員から村瀬長官が御指摘いただいたことについて書かれてあったと思います。ここでも御論議いただいたと思います。板橋の中で、推進員が自分で勝手に申請書をつくり上げてしまった、その後の処分が、その者はやめてしまったわけですけれども、関係者等の処分が適正に行われなかったという御指摘をいただいたように理解いたしております。

村井委員 ぜひ、きょうは別に集中審議の日じゃないので結構ですが、後日、ちゃんと、そういった所得情報も把握していないのに勝手に免除してしまったという件についても、お答えいただければと思います。また調査を進めてください。

 それと同時に、もう一つここに、検証委初会合の記事がきょうの新聞に出ています。その中で、社保庁は本庁の関与はないというふうに言っているものの、地方ブロックの会議で、この年金不正免除について随分議題になっていた、話題になっていたというふうに出ています。

 そういった意味で、社保庁は知らなかったというこの間からの答弁はよくわかるのですが、地域間では、この年金不正免除が行われていたという情報交換はあったと考えてよろしいのでしょうか。それともなかったのでしょうか。

川崎国務大臣 私は、その事実はまだ確認いたしておりません。また、事務局長、所長から、隣の県と連絡とり合いながらやったという供述といいますか、きちっとしたものはまだ出ていないと思っておりますけれども、いずれにせよ、昨日、検証委員会も立ち上げまして、両政務官をトップにしながら、民間人を加えて、外部からの目を加えて、すべてのことを明らかにしたいと考えております。

村井委員 きょうは、今新聞が出たばかりですし、通告していなかったのでいいんですが、大臣、一つだけ約束してください。この検証委の初会合の資料などは、野党議員が請求したら早急に、特に集中審議の前までにお配りいただくことは可能ですよね。どうですか、大臣。

川崎国務大臣 できるだけオープンにしていくことが趣旨でありますし、そのために民間人を入れたわけですから、隠すものはないと思っております。

村井委員 それでは、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

岸田委員長 次に、三井辨雄君。

三井委員 おはようございます。民主党の三井辨雄でございます。(発言する者あり)はい。しっかり頑張ります。なるべくやじには答えないようにしていきたいと思っておりますけれども、よろしくお願いいたします。

 きょうは、薬事法の改正法ということで何点か質問させていただきたいと思います。

 医薬分業が、これは法律になってからもう既に、昭和三十一年ですから、五十年たつわけでございますが、医療現場では、なかなかこの医薬分業というのは浸透しなかったわけでございます。二十年前で私の知っている限りでは、本当にわずか、数%ということで、九%弱ですか、一割切っておったわけでございます。まさにそういう中で、昭和六十年ごろから急速に医薬分業が進んできまして、現在は既に五〇%ということまで来たわけでございます。行く行く将来は、やはり七割、八割ということを目指していくべきだな、こういうぐあいに私は思っているわけでございます。

 また、今回の医療法改正におきまして、薬局等も医療提供施設として位置づけられたわけでございますから、薬局あるいは病院、診療所というのは、今後とも地域の中でしっかりと社会的役割、責任を果たすべきだ、こういうぐあいに思っているところであります。

 また、これも長年の懸案でございました薬学六年制でございますけれども、四月からいよいよスタートいたしました。この六年制の意味というのは非常に重みがございまして、年限延長というのは、やはり薬剤師の質の向上、あるいはこの職能を通じて国民の健康を保持していく、堅持していくということが大事だということであります。

 この六年制教育、そして医療提供施設としての位置づけ、そしてまた今回の医薬品の販売制度の改革、これはすべてがやはり一体となって、薬局そして薬剤師が社会的な役割、責任を果たしていくべきだ、こういうぐあいに思っているわけでございます。

 そこで、私は、最近、セルフメディケーションという言葉をよくお聞きになると思いますけれども、これについて赤松副大臣にお伺いしたいと思います。

 参議院でも、実は島田議員の議事録も拝見させていただきました。まず、この認識をやはりもっと持っていただくために、例えば、日本大衆薬工業協会が全国の一千人の方を対象に行ったアンケートがございますけれども、セルフメディケーションという言葉の認知度はということで聞きますと、約六五・五%、ほぼ三人に二人の割合の方が知っているというんでしょうか、しかし、この内容を見ますと、内容を詳しく知っている人というのはたった七%台なんですね。また、内容をある程度知っているという人は二五・七%。そしてまた、認知しているとはいっても、言葉だけは聞いたことがあるという人が三二・二%という実態であります。

 今、世間ではこのセルフメディケーションを、やはり余り私は安直にとらえてほしくないなと。テレビのコマーシャルを見ますけれども、これは差し支えあるから申し上げません、その企業あるいはそこのお店にといって誘導するような、セルフメディケーションを安易に使っているんですね。全く国民に誤解を招くような、こういうことは許されるべきでない。私は、ここはもう厳重に、やはり注意なりあるいは勧告なりすべきだ、こういうぐあいに思っているわけです。

 そこで、一般用医薬品がこれから重要な役割を果たしていくわけですから、その中で、やはりまず国民の正しい理解を促すためにも、どのように副大臣お考えなのか、御答弁をお願いいたします。

赤松副大臣 今、三井委員が御自身の体験を踏まえ、かつ、現状におけるセルフメディケーションに対する国民の理解度ということについてお話しいただきました。私自身も、わかっているようでわかっていないというか、非常に自分自身のとらえ方が不確かだったかなという思いがないわけではございません。

 やはり、セルフメディケーションについては、基本的には、WHOが言っている、自分自身の健康に責任を持って、軽度な身体の不調は自分で手当てする、ここに尽きるんだろうと思います。いわゆるお任せ医療というふうな言葉に見られるように、何かぐあいが悪ければすぐ病院に駆けつけるということから、余り薬に対して適切な考えもなしにお医者さんに全部を任せてしまうということではなくて、しっかりと、自分自身が自分の健康について主体的に取り組むということが、まず第一義的に一人一人持つことが大事だろうと思います。

 医薬品にもそれぞれいろいろな特性があるわけですから、それを十分理解して適正に使用することができるように、環境整備を図っていくということが重要ではないか、そんなふうに思いまして、我々としては、広く国民に対する医薬品等の適正な使用のための啓発に取り組みたい、そんなふうに思いまして、今回の薬事法改正案において、医薬品等の適正な使用に関する普及開発に関する条項を盛り込んでいる、こういうことでございます。

三井委員 今、副大臣から御答弁いただきましたように、本当にセルフメディケーションというのは、自己で判断する、個人で判断するというのがこのセルフメディケーションの根源だと思いますけれども、しかしながら、やはり薬剤師、医師のアドバイスがしっかりなければ、やはりいろいろなアドバイスを受けながら、自分で自己管理をしながら、あるいは自分で選択をしていく、薬を選択していくということが今回のこの目的だろうと思います。

 そこで、お伺いしたいんですけれども、副大臣、さらにこれを推進していくためには、今のアンケート調査にございましたように、知ってはいるけれども、聞いたことはあるけれども、中身について全く知らないという方がやはり七割近くいらっしゃるんですね。こういうことを考えたときに、やはりこれからどのように推進されていくのか、御答弁願いたいと思います。

赤松副大臣 今御指摘ありましたように、まず、一般国民の皆さんの主体の確立と同時に、適切な情報を持っておる、知識を持っておられる局の薬剤師さん等にしっかりと聞くという、その相互の関係が大事だろうと思います。

 私ども、今回の改正案によりまして、医薬品のリスクの程度に応じて薬剤師等の専門家による適切な情報提供が行われるとともに、購入者からさまざまな角度で質問、相談があった場合には、しっかり専門家が応じることを義務づけるなど、医薬品の適切な選択や適切な使用に資する情報がしっかりとわかりやすく容易に入手できることになる、そんなふうに考えております。

 具体的には、医薬品のリスクに応じた外箱表示、マーク表示など、また、陳列方法のルールづくり、また、薬剤師さんたちの着衣や名札の区分、取り扱っている医薬品の種類や相談が可能な時間帯等の店舗内における掲示等、医薬品販売にかかわる環境を整備することも、国民の皆さんの適切な選択、適正な使用に資するものであると考えております。

 こうしたことは購入者の皆さんにとっても大きなメリットでありますし、専門家の適切なアドバイスのもとで、身近にある一般用の医薬品を利用するセルフメディケーションを進めることにつながっていく、そんなふうに考えておりまして、しっかりとこのセルフメディケーションの推進に取り組んでまいりたい、そんなふうに思っております。

三井委員 今御答弁ございましたように、やはり情報提供、そしてさらに、やはり安全確保の意味からも、今の外箱あるいは着衣、名札というのは本当に重要だと思います。ただ、外箱も、私のところにもいろいろなことが寄せられてきますけれども、要するに、字が小さ過ぎるとか、あるいは難しい字が多いとか、わかりやすくやはり外箱に表示すべきだ、こういうぐあいに一言お願い申し上げておきます。

 そこで、時間がございませんので、次々質問させていただきます。

 次に、登録販売者についてお伺いしたいと思います。

 今回の制度では、一般医薬品の販売による新たな専門家の仕組みとして、登録販売者ができるということをお聞きしておりますけれども、登録販売者は、都道府県試験に合格することにより、第一類、つまり法的に言う第一類医薬品ですね、これは十一成分ありますが、これ以外の一般用医薬品が扱えるということですけれども、登録販売者というのは、薬の専門家として国家資格である薬剤師と比べて、どのような位置づけになるのか、御答弁を大臣にお願い申し上げます。

川崎国務大臣 登録販売者と薬剤師の基本的な違いというものを私の方から申し上げた方がいいかと思います。

 今回の改正案は、国民の健康意識の高まりや医薬分業の進展等の一般用医薬品を取り巻く環境変化、店舗における薬剤師等の不在などの制度と実態の乖離、薬学教育の六年制の導入に伴う薬剤師の役割の変化等を踏まえて、一般用医薬品の販売制度の見直しを行うものであり、薬剤師とは別の新たな専門家、登録販売者の資質確認の仕組みを設け、リスク分類に基づいて、第二類及び第三類医薬品を扱えることといたしました。

 登録販売者については、一般用医薬品の販売に従事する専門家として、都道府県の試験によりその資質を確認した者であり、リスクが特に高いと考えられる医薬品を扱う場合などを除き、一般用医薬品の販売に際して購入者に的確に情報を伝え、相談に応じられることが求められることになります。

 一方、薬剤師は、薬学を修め、国家試験に合格した者として、一般論として申し上げれば、一般用医薬品の販売の分野においても、より専門的な見地から助言や指導を行っていくという役割は引き続き担っていただくこととなるものと考えております。また、今回の制度改正においても、第一類医薬品は薬剤師のみが扱えることとなっており、薬剤師については、医薬分業の担い手であるとともに、最適な薬物療法の提供、医療安全対策など、幅広い分野において、医療の担い手としての役割を果たすことが今以上に求められていくものと考えております。

 したがって、薬剤師と登録販売者はおのずとその専門性に差があるものであり、その専門性の違いに基づき、それぞれの役割を果たしていただきたいと考えております。

三井委員 ありがとうございます。

 今の大臣の御答弁の中にもございましたように、薬剤師と登録販売者の格差はございます。しかし、この中で、購入者から見れば見分けがつかないんですね。どういうぐあいに判断するのか。また、購入者から見れば、やはりより専門的な薬剤師に相談したいという要望があると思います。今、リスク分類の中で一類、二類、三類とございますけれども、これはなかなか一般の方にはよくわからないですよね、わかりづらいと思うんです。

 その中で、やはりどういうような形で、どこがどう違うのかということを購入者にわかっていただく。ただ、先ほど赤松副大臣の御答弁の中にございましたように、あるいは名札ですとか、あるいは着衣で分けるとか、それをもっと明快に、明確に分ける必要があるのではなかろうか、こういうぐあいに思うわけでございますけれども、大臣、簡単で結構でございますので、御答弁をお願いします。

川崎国務大臣 御指摘いただきましたように、今回の改正においては、購入者が薬剤師、登録販売者、その他の従業員の違いが容易に見分けられるよう、着衣、名札により区分する旨の根拠規定を省令に設け、個別具体的な対応方法については、業界による自主的なガイドラインで対応することを想定いたしております。

 あわせて、薬局、店舗の掲示においても、当該店舗における着衣、名札の様態をわかりやすく示すこととしており、購入者は混乱することなく、専門家と非専門家、専門家の中での資質の違い、薬剤師と登録販売者の区別を容易に認識できるような体制を整備したいと考えております。

 具体的には、省令における規定内容や実際の運用方法について、法案成立後、関係者の意見を聞きながら検討してまいりたいと考えております。

三井委員 ありがとうございました。

 そこで、ドラッグストアの薬剤師の配置基準についてお伺いしたいと思います。

 現在、どういう大型の店でも薬剤師が一人おればいい、あるいは、小さい薬局でも一人薬剤師がいればいい、こういうことになっているわけでございますけれども、最近、ドラッグストア、大型店舗がどんどんふえる中で、まさにお店に入りますと、見渡せないほど、どこにレジがあるのかわからないぐらいのお店がたくさんあるわけですね。そういうお店でも薬剤師一人でいいのかと。あるいは、小さい薬局で本当にささやかにやっているところでも薬剤師一人でいいと。この問題について、やはり制度改正が必要でなかろうか、私はこういうぐあいに思うわけでございますけれども、御答弁、お願いいたします。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 今回の改正によりまして、薬局及び店舗販売業におきましては、その許可要件といたしまして、一般用医薬品の販売または授与の業務を行う体制が整っていることを求めることといたしております。

 この体制につきましては、一般用医薬品を販売するに適切な情報提供などが行われますよう、現在のように、例えば、御指摘があったわけでございますけれども、店舗の大小にかかわりなく一律の基準ということではなく、売り場の面積やレジの数等に応じた販売に当たる者の配置の仕方等につきまして、これは省令でございますけれども、厚生労働省令で基準を定めることにしたいというぐあいに考えております。

 具体的な内容につきましては、この法案を成立させていただいた後に、実効性があるものになりますよう、関係者の御意見も聞きながら検討させていただきたい、このように考えておるところでございます。

三井委員 やはり目の届かないところまで一人というのは、これはどう考えても不思議な現象でありますので、ぜひ御検討をお願い申し上げたいと思います。

 そこで、今回、第一類医薬品は薬剤師でないと販売できないということになるわけでございますけれども、薬剤師と登録販売者が一緒に働く場面というのは多々あるわけでございます。この登録販売者は、私の思うには、先ほど申し上げた専門性ということであれば、やはり薬剤師がいて、そして登録販売者がいるというのが自然の形だと私は思っているんですね、先ほど大臣の御答弁にありましたように格差があるわけですから。ですから、薬剤師の下で、登録販売者がそこで働く。

 そこで、六年制教育のもとで専門性をしっかり身につけた、これから出てくるわけでございますが、管理者でなければならないと思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。簡単で結構でございます。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 今回の改正におきましては、各業態を通じて、ですから、これは配置販売業も含めてでございますが、管理者を置くことといたしておりまして、この管理者の役割でございますけれども、従業者の監督、医薬品その他の物品管理、開設者への意見具申等であるというぐあいに考えておるところでございます。

 今後、第一類医薬品を扱う店舗におきまして、薬剤師と登録販売者が両方いるようなケースも出てくるというぐあいに考えられるところでございます。こうした場合の管理者につきましては、委員御指摘のように、第一類医薬品を取り扱うということでございますので、そういう観点から考えますと、薬剤師が管理者になるのが自然である、こういう御指摘もある一方におきまして、例えばでございますけれども、登録販売者が常勤でいるということで、ただ、その一方、複数のパートの薬剤師さんが開業時間中切れ目なくいるという場合に、常勤の登録販売者とパートの薬剤師とで、果たしてどっちが管理者として適切なのか、こういう御指摘もまた一方であるわけでございます。

 この点、委員御指摘の点につきましては、この法律案によります改正後の第二十八条、法案の第二十八条に基づきます省令、厚生労働省令上の問題でございます。今後、関係者の御意見も聞きながら検討してまいりたい、このように考えております。

三井委員 そこで、次に、インターネット販売についてお伺いしたいと思います。

 最近、このインターネットが大変普及しているわけでございますけれども、医薬品を販売しているサイトをたびたび私も見かけますけれども、対面販売とは言えないこのような販売方法について、私は、もう以前から大変危険だなと実は思っているわけでございます。

 薬事日報の報道によりますと、共立薬科大学社会薬学講座が行った調査でありますけれども、薬局を名乗って一般用医薬品のインターネット販売を行っていたサイトの二四%で、薬剤師のみが扱える、先ほどの第一類医薬品を販売しているということが明らかになったという報道がございました。

 一般用医薬品と言っても、やはりサリドマイドとか、あるいはスモンですとか、スティーブンス・ジョンソン症候群ですとか、あるいは間質性肺炎だとか、やはり重度の障害、あるいは最悪の場合には命をなくしてしまうというケースもあるわけでございます。

 こうした薬害被害の実態を考えれば、特にリスクの高いこういう第一類医薬品は、対面販売以外の販売方法はなじまないということを私は断言できるわけでございますけれども、今後、このインターネット販売は、いわば野放しの状態にあるわけですけれども、少なくとも第一類医薬品はインターネット販売あるいは通信販売を禁止すべきだと思いますが、いかがでございましょうか。

福井政府参考人 お答え申し上げます。

 インターネット販売についてのお尋ねでございます。

 インターネット販売等の通信販売につきましては、この改正に関しまして御議論いただきました厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会報告書におきまして、一つは、対面販売が原則であることから、情報通信技術を活用することについては慎重に検討すべきであるということが一点。それから、二点目でございますけれども、リスクの程度が比較的低い医薬品、これは第三類の医薬品でございますけれども、これにつきましては、電話での相談窓口を設置する等の一定の要件のもとで通信販売を行うことについても認めざるを得ないというぐあいにされたところでございます。

 厚生労働省といたしましては、医薬品の適正使用を確保する観点から、その販売は対面販売が重要であり、インターネット技術の進歩に目覚ましいものがあるとはいえ、現時点におきまして、販売制度部会の報告書を踏まえた慎重な対応が必要であるというぐあいに考えておるところでございます。

 現状把握しておりますインターネット販売業者につきまして、薬剤師による対面での情報提供が必要となります第一類の医薬品を販売している事案につきましては、実態を確認の上、必要な注意喚起や指導を行っていくことといたしたいというぐあいに思っております。

 ただ、このインターネット販売を行っている業者に対します指導でございますけれども、現状におきましては、現行の薬事法におきましては、これは通知に基づくものでございまして、強制力を持って取り締まるということは困難でございますが、委員の御指摘も踏まえまして、必要な注意喚起や指導をしつつ、粘り強く当該業者の説得を行うこととしたいというぐあいに考えております。

三井委員 今局長から御答弁ありましたように、この一類だけでなくて、最近このインターネット販売を見ていますと、私が見ていても明らかに、健康食品等、あるいは諸々のものがございますけれども、こんなものを実際に売っていいのかと、薬事法違反でないのかと思うようなグレーなものが結構ございますよね。やはりここは、私は法整備が必要だと思いますので、ぜひ御検討をお願い申し上げたいと思います。

 次に、学校薬剤師についてお伺いしたいと思います。

 薬品の適正使用について、やはり私は、小中学生における幅広い啓発活動が以前から必要だと思っているわけですね。今、今回の制度改正もそうでございますけれども、新たに医薬品の適正使用に関する、啓発に関する条文が盛り込まれております。ここはやはり、今度は絵にかいたもちとならないようにしていくことが私は重要だと思います。

 こういった中で、やはりアトピーの子供さんですとか、あるいは医薬品を持参して通学するケースもよく聞くんですね。また、アトピーだけでなくて、一昨年成立いたしました発達障害者支援法の審議の際にも、発達障害者の、ADHD、多動性症候群と言っていますけれども、薬物療法として塩酸メチルフェニデートという薬を飲んでいるお子さんがいらっしゃるわけです。ですから、やはり学校薬剤師が、この発達障害だとかあるいは薬物療法に関する理解促進というんでしょうか、ぜひそれを養護教諭と一緒に私はやるべきだ、こういうぐあいに思っているわけでございます。

 また、学校薬剤師を、私は、今どういう活動をしているのか詳しいことは、失礼な言い方ですがわかりませんけれども、学校医は知っていても学校薬剤師は知らない、こういうケースというのは随分あるわけですから、もっと活用すべきだ、そういうぐあいに思うわけでございますけれども、簡単で結構でございますから、御答弁お願いします。

福井政府参考人 お答えを申し上げます。

 厚生労働省といたしまして、国民の健康に対する意識、関心が高まっている状況におきまして、医薬品を使用する国民一人一人が、その特性等を十分理解し、適正に使用されるよう環境整備を進めていくことが重要であるというぐあいに考えております。

 そこで、先ほど委員から御指摘がございましたが、今回の薬事法の一部を改正する法律案、御提案申し上げている法律案におきまして、第七十七条の三の二でございますけれども、表題は「医薬品等の適正な使用に関する普及啓発」ということでございますが、「国、都道府県、保健所を設置する市及び特別区は、関係機関及び関係団体の協力の下に、医薬品及び医療機器の適正な使用に関する啓発及び知識の普及に努めるものとする。」こういう御提案をさせていただいておるところでございます。

 そういったようなことの中で、今委員御指摘の、教育現場における学校薬剤師などによる啓発活動を積極的に進めていくということにつきましては、厚生労働省といたしましても重要な事柄であるというぐあいに認識をいたしておりまして、現在、各都道府県の薬剤師会、これは各都道府県によって取り組みに、ちょっとレベルにいろいろ差がございますけれども、各都道府県の薬剤師会等から小中学校へ学校薬剤師を派遣いたしまして、児童生徒へ薬教育などを行っているというぐあいに承知をいたしているところでございます。

 先ほど申し上げましたような条項を今回盛り込んでいるわけでございまして、地方自治体ともども、教育現場との連携も含めまして、関係機関、関係団体等との連携を図りまして、広く国民に対する医薬品等の適正使用のための啓発に取り組むことといたしておりますが、特に御指摘を踏まえまして、今後、地域の薬剤師さんが、学校におきまして児童生徒に対する医薬品の適正使用、あるいは薬物乱用防止といったようなことも含めまして、そういった活動によりまして積極的に対応ができるよう、私どもといたしましても配慮をしていきたい、このように考えております。

三井委員 薬の飲み方、適正な利用というのは非常に大事な部分でございます。いつでしたか、薬の食前、食後、食間という、その中で本当に笑えないお話がございまして、食間というのは食事と一緒に飲むものだということをおっしゃっていた方がいらしたんですね。これはわからない方も結構いらっしゃるんですよ、実は。本当に笑い話にもならない、私たちだから知っていますけれども、食事の合間、食間。これはやはり、子供たちには特に飲み方というのを教えてあげなくちゃならない。こういうことも、ぜひこれから今後の課題としてお考え願いたいと思っております。

 そこで、次は麻薬対策について、第三次覚せい剤乱用期ということで、小泉総理が本部長になって取り組んでいるわけでございますけれども、医薬品の啓発だけでなくて、やはり、麻薬あるいは覚せい剤、いわゆる薬物の乱用、依存症というのは非常にふえているわけです。大きな社会問題になってきているわけです。

 私も一昨年来、こちらにいらっしゃる園田議員とともに、私が一応座長、園田先生が事務局長ということで、これまで麻薬に取り組んできたわけでございますけれども、そこで、関東信越厚生局麻薬取締部、麻薬取り締まり事務所ですか、それと府中刑務所も行ってまいりました。それから、この麻薬、覚せい剤の実態について、薬物事犯の受刑者の矯正プログラムですとかあるいは断薬指導の状況について実態を聞いてまいったわけでございます。

 内閣あるいは警察庁それから海上保安庁、いろいろな方からお話を伺ってきたわけでございますけれども、今まさにいろいろなルートで入ってくるわけですね。

 ここに、私はきょう委員長の御了解を得まして、これは私の会館の部屋に張ってあるわけでございますけれども、実はこれはエクスタシー、MDMAという違法、脱法ドラッグなんですね。これぐらいカラフルで、ここにはクラウンですとか三菱ですとかあるいはアルマーニとか、先ほどどなたかの質問に対して局長がお答えになっていましたけれども、まさに子供たちは、やはりこういうカラフルでファッション性のあるものに飛びつくんですね。その後のことは全く考えていません。これは、もしよろしければ、大臣、ちょっと見ていただきたいんです。

 そこで、やはり薬物を一度使いますと、府中刑務所でもお聞きしました、まず再犯率が六〇%、特に女性が多いんですね。女性が大変再犯率が高い。その中で、やはり厚生労働省として、今、第三次乱用期ということで、恐らく大臣が副本部長か何かでおやりになっていると思うんです。実際に成果が上がっているのかどうかということを考えたときに、私は甚だ疑問なんですね。

 そこで、厚生労働省にお伺いしたいんですけれども、これは教育を含めて、これからどのようにお取り組みになっていくのか、お伺いしたいと思います。

福井政府参考人 お答え申し上げます。

 薬物乱用防止についてのお尋ねでございます。

 委員御質問の中にも出てきたわけでございますが、政府におきましては、平成十五年七月に策定をされました薬物乱用防止新五か年戦略それから薬物密輸入阻止のための緊急水際対策、それから同年十二月に策定をされました犯罪に強い社会の実現のための行動計画のもと、関係省庁が連携をいたしまして、薬物の供給の遮断、需要の削減の両面から総合的に薬物乱用対策の推進を図っているところでございます。

 厚生労働省ということで申し上げますと、具体的には、取り締まりの強化といたしまして、麻薬取締官の増員等による取り締まり体制の充実、啓発活動ということで、薬物乱用防止キャラバンカーの学校等への派遣、委員御案内のとおりでございますが、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動等の実施をいたしております。また、再乱用防止の推進といたしまして、保健所、精神保健福祉センターにおける薬物関連問題の相談・指導事業等の実施など、総合的に取り組んでおるところでございます。

 今後とも、関係省庁と連携をしながら、薬物乱用防止対策に積極的に取り組んでまいりたい、このように考えております。

三井委員 取り組みは結構ですけれども、実際に私は、キャラバンカーというのがそれぞれの学校とかあるいは現場に行っているということは余り聞かないんですね。今全国に何台キャラバンカーが実際あって、それで各都道府県に何台あるのか、これはどのような活動をしているのかというのを、きょうは結構です、後ほどぜひお教えいただきたいんです。

 そこで、時間もございませんので、文科省の方、お見えでしょうか、お伺いいたします。

 以前、我々のPTでお聞きしたんですが、そこで文科省の皆さんがおっしゃるには、やはり同じく、キャラバンカーを走らせている、あるいはビデオだとか、そういうもので学校教育の現場で薬物の怖さというのを教えていらっしゃるということなんです。そのときに私は、文科省からいただいたパンフレット、以前も指摘させていただきましたけれども、これは、たばこも酒も薬物も一緒になっている、こんなパンフレットを出しているのはおかしいということを指摘しましたよね。これはその後変わりましたか。

 たばこやお酒は、ある一定年齢になりますと、飲めるあるいは吸える。しかし、薬物は全然違うじゃありませんか。こういうパンフレットを出している。まさに僕は、子供たちにこれを理解させるというのは大変なことだと思うんですね。この後、新しいパンフレットはどうなったのか。これは三部、いろいろなのをいただきましたけれども、どれも酒、たばこ、薬物ですよ。ぜひこれは何としても、やはり薬物は薬物、たばこはたばこ、酒は酒と。やはり薬物は、一度やってしまうと、御存じのとおり、これはなかなかもとに戻れない。

 そして、私も患者団体のダルクの皆さんともお会いしました。この皆さんも、本当に、人には言えない、身内にも言えない、もちろん学校の先生にも言えない、非常に悩んでいらっしゃるんですね。そして、何の補助もなく、皆さんでそれぞれ持ち寄って生活していらっしゃる。やはりこういう皆さんにも、私は手を差し伸べていく必要があるだろうと。また再犯をしないように、もう彼らが家族でみんな、家族でというより、その仲間で監視し合うという状況なんですね。

 そこで、私は何が言いたいかというと、やはり教育の現場、子供たちにこの怖さ、以前お聞きしたときに、アメリカではトラウマになったとおっしゃったんですよ。トラウマになぜなったのか、その理由もお聞かせください。

西阪政府参考人 お答えいたします。

 先生御指摘のように、青少年の薬物乱用問題につきましては、憂慮すべき事態であるというふうに認識しております。

 私ども、学校教育を中心に対策を講じているところでございますが、現在の学校のカリキュラムにおきまして、平成十四年度から新しく学習指導要領が制定されておりますが、そこで、従来の中学校、高校に加えまして、新しく小学校高学年から薬物乱用防止の指導内容を充実したところでございます。

 それにあわせまして、薬物乱用防止教室の推進、それから先生御指摘いただきました小中高校生対象のパンフレットの配布などをしているところでございます。御指摘いただきましたパンフレットにつきましては、現在、新しい学習指導要領の改訂の作業が進んでおりますので、新しい学習指導要領に基づきまして必要な見直しも行って、新しくしていきたいというふうに考えているところでございます。

 また、薬物乱用防止教室につきましては、本年四月に通知を発出いたしまして、すべての中学校、高等学校におきまして年一回は教室を実施すること。そして、その際、できるだけ効果的に教えるという観点から、警察職員、麻薬取締官OB、学校薬剤師などの専門家の方々の協力を得るようにという指導をしているところでございます。

 それから、今後の課題といたしましては、これも先ほど先生御指摘いただきましたが、近年、MDMAなどの合成麻薬が若者の間に広まりつつあるという状況がございますので、本年度、新しくMDMA等の合成麻薬などの危険性を中高生に啓発するための地域フォーラムを開催する、あるいは教師、保護者を対象といたしましたシンポジウムの全国開催の拡充ということに取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

 今後とも、関係省庁と連携協力しながら、学校における薬物乱用防止教室の推進に努めてまいりたいと考えております。

三井委員 根絶するためには、今交通事故でも何でもそうですけれども、やはりビデオなり、あるいは生々しい現場、そういうことをやっていますよね。まさに、麻薬を使ったら、あるいは覚せい剤を使ったらこういう症状になるんだと。極端に言えば、交通事故で正面衝突して、そこに本当に血を流して転がっていた、そういう場面も今の子供たちは見ているわけですよ。もっと薬物は怖いわけですから。禁断症状になったらこうなりますよということをある程度子供たちに、鉄は熱いうちにたたけと言いますけれども、そこがやはり大事ではないかと私は思うんですね。

 私なんかも、実はたばこをやめて五カ月になりましたけれども、やはり自分の意思で……(発言する者あり)いや、決して自慢するわけじゃないんですが、今回の医療法と健康保険法改正に願をかけて実はたばこをやめたわけですけれども。

 まさに、強い意思をつくるためにも、やはり今そういうような場面を、例えばたばこだと肺がんの場面とか、あるいはそういう状況を、薬物というのは大変怖いものだということを知らしめることは大事じゃないでしょうか。

 先ほど私は、トラウマについてはお知らせしてなかったのであれですけれども、以前、私もがっくりした、何でトラウマということになるんだろう、アメリカで失敗した、そういうものを見せて失敗したとおっしゃったんですよ。ですから、どういう理由なのかというのをずっと考えているんですけれども、よくわからなかったんです。

 ぜひとも、やはり教育の現場、子供たち、小さいところから、厚労省と文科省としっかりと、キャラバンカーなり、あるいは麻薬取締官のOBとか、そういう皆さんが本当に、あるいは学校薬剤師でも結構です、フル活動する。

 これは暴力団の資金源になっている。あるいは、府中刑務所に行ったときも、外国人の売人であふれているわけですよ。この人たちに三十六カ国の言葉を使わなきゃならない。通訳が要るんだそうです。私は、残念だったのは、部屋も日本人ですと二人部屋に三人入れられるんです。外国人ですと、大きいから二人部屋に二人なんですよ、一人部屋に二人でしたかね。そういうぐあいに、まさに、何でこの人たちのために、売人のために無駄な税金を使うのかということも、私は本当に不思議に思いました。

 その意味で、ぜひとも、誘惑に負けない、そして、こういう薬に手を染めないということにしっかり取り組んでいただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

岸田委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。

 本日は、共産党の高橋委員の御好意初め、理事会の皆さんの御承認で私の質疑時間と交代をさせていただきました。どうもありがとうございます。早速質問に入らせていただこうと思います。

 今回の薬事法の改正は、そもそも、昭和三十五年に薬事法ができ、その後、とりわけ昭和三十年代の後半から四十年代、我が国が経験した大きな薬害、キノホルムによりますスモンという問題、あるいはサリドマイド、クロロキンなど、非常に不幸な、患者さんたちにとっても大きな弊害を生んだ薬害の経験に学びながら、より安全で、そして逆に言うと、先ほど来各委員が御指摘のように、自分の体を自分でコントロールしていくための安全性の確保を、販売する側、そして受け取る側の双方で確立していこうという法改正だと理解しております。

 しかしながら、この法案のでき上がった形を見てみますと、実は本来の趣旨から大きく逸脱する部分があるのではないかと思いますので、この審議を通じて、そうではないことの御答弁をいただいて、結果的には、この法案、賛成していきたいとは思っておりますが、御答弁のいかんにもよりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 冒頭、私は、先ほど御紹介しましたスモンの薬害問題で質疑をいたしたいと思います。実は、スモンという病気、お若い委員の中には御存じない方もおいでだと思いますが、ちょうど私自身は、学生時代に、そうしたスモンの被害でしびれ感、歩行困難などをお持ちの多くの薬害の患者さんにお会いいたしました。実は、日本国内の被害者数と申しますのは一万一千百二十七人と言われ、うち認定された方は六千五百人という報告がなされております。

 実に、このスモンの原因となったキノホルムは、もともと、一九七〇年代をとりますと、キノホルムを含む薬品の数は百八十種に上ったと言われております。医療機関で処方される薬だけでなく、薬局で購入する市販薬、そしてさらには配置薬の中にもこのキノホルムを含むものがございました。

 私は、富山あるいは奈良等々で盛んな配置薬という長い文化と伝統を持った業法を否定するものではありませんが、しかし、薬と申しますのは、よく言うように、薬にも毒にもなるというたちのものでございますから、この際、まずしっかりとスモンの事件を思い起こして薬事法の改正は行われるべきだと私は思います。

 そこで、厚生労働省にお伺いいたします。キノホルムを含む成分のものが配置薬にもあったという事実、並びに、中にはそこのキノホルムを服用してスモンという状態になった患者さんがいるであろうということについての、まず厚生労働省の認識を伺います。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 配置薬によりますスモンの被害につきましては、私ども厚生労働省に保存されている行政文書のチェック、あるいは裁判所におきます文書保存状況に対する照会を行うとともに、スモンの原因となりましたキノホルムにつきまして、配置薬としての販売及び被害の有無につきまして、当時の担当官あるいは関係の企業、関係の自治体へ照会を行ったところでございます。

 その結果でございますけれども、キノホルムは、昭和三十六年の二月から約十年間でございますが、厚生労働大臣の定める配置販売品目指定基準に上げられておりまして、地方自治体におきまする品目指定の状況から見まして、実際に配置薬として販売されていたというぐあいに考えております。

 また、行政文書等からは、被害が生じたということの確認はできませんでした。

 事情を申し上げますと、スモン訴訟につきまして、厚生労働省に残っております各原告との和解調書、それ自体は、実は例文の引き写しということでございまして、投与医薬品が配置薬なのかそうでないのかということを判断することができませんでした。

 それから、スモン訴訟におきまして、服用した医薬品を特定するために用いた製剤使用証明書あるいは鑑定書等の書証でございますけれども、これは裁判所にあるわけでございますが、文書保存期間十年を経過しており保存されていない旨、東京地方裁判所の担当官から聞いておるところでございます。

 したがいまして、私どもといたしましては、今申し上げましたように、行政文書等からは、被害が生じたということの確認はできませんでした。

 ただ、スモン被害者の団体が編さんをいたしました文献、いわばスモンの被害、訴訟につきましての歴史を書いた本がございます。この文献におきまして、診療所で処方された医薬品とあわせて配置薬を服用し、スモンと鑑定された事例がある、そういう旨の記載があることは承知をいたしておるところでございまして、配置薬でスモン被害が生じたことを否定はできないというぐあいに考えております。

阿部(知)委員 行政上、何年の期間文書を保存するかというような問題が、実は、ここは大きく関係していると思います。そして、配置薬の中にもあったという事実も確認されております。

 私は、本日、実は、患者さんの団体にお願いいたしまして、キノホルムの投薬証明、これは、太陽堂製薬株式会社という当時の配置薬にかかわる薬の会社であります、そこで、配置薬として患者さんというかスモンになった方に渡り、後に医師の診断書がついて、スモンという診断がなされ、認定がされている方の投薬証明と診断書を持ってまいりました。

 私が、あえてこの段、このことを持ち出しますのは、やはり本当に、亡くなっていかれた患者さんを含めて、じくじたる思い、本当に自分の人生を返してくれという思いが、長い歴史の中で消え去り、なかったことにされるのであれば、余りにも私たちの審議は意味がないと思います。

 この書式、お名前は消してあります、プライバシーがある。読ませていただきますが、ここには、まず投薬証明書の方は、配置薬にかかわります、奈良県の配置薬の配置員の方が書かれました。正実だと思います。

 そして、医師の診断書の方は、昭和四十六年四月、約一週間、水様下痢頻回、一日数十行、流れるという意味ですね、ありて、止瀉の目的で、下痢をとめる目的で、越中富山反魂丹整腸複合胃薬を服用し、引き続き、四十六年四月末ごろから、両下肢、両手のしびれが出現した、両足先のしびれ、あるいは両ひざまでしびれは上昇し、歩行は不自由となり云々と。

 その後、治療がなされましたが、この方は、引き続いて、この診断書が五十四年代ですが、歩行困難が持続しておるという認定患者さんのお一人であります。

 私は、あえて、御本人の了解も得てまいりましたので、これは厚労省に差し上げますから、きっちり歴史として残していただきまして、二度とこのようなことがないように、御研さんに努めていただきたいと思います。

 委員長の御了解を得て、お渡ししたいと思います。

岸田委員長 はい。

阿部(知)委員 さて、私が今、配置薬のことで問題にさせていただきましたが、村井委員もお取り上げのように、配置薬に関しましては、いわゆる法人による配置薬の販売ということも含めて、今後どれくらいの期間、いわゆる薬事についての十分な知識をお持ちでない方がこれにかかわるか、この見通しが立たないという状態で、この法案が成立しようといたしております。

 事務局サイドへのお尋ねですが、例えば、今回、お薬の危険度を、一、二、三、A、B、Cに分類されました。さて、配置薬の中には、この危険度分類で二に分類されるようなものは幾つ入っておりましょうか。もっとも、薬剤師のみが扱える、二、三は販売員が扱える、配置業者については何の規定もございませんが、配置薬の中に第二類分類のものがどのくらい入ってございましょうか。

岸田委員長 厚生労働省、お答えは準備できますか。(阿部(知)委員「恐縮です」と呼ぶ)

 では、阿部知子君。

阿部(知)委員 ごめんなさい、これは予告していないので。でも、調べていただきたいです。

 少なくとも、私自身がチェックした中で問題と思う薬剤がございます。衆議院の調査室からいただきました資料を見ておりましても、例えば、二類に分類されております燐酸ヒドロコデイン、よく燐コデと言われるお薬ですが、これは配置薬の中に入っております、私の調べた限り、二類の分類でございますが。

 では、さて、この燐酸ヒドロコデイン、よくせきをとめるため燐コデという名前で使われますが、現在、非常に私が懸念いたしますのは、今、御高齢社会となりました、そして、高齢者の皆さんに最近とても多い、救急車等で駆け込まれる病気の一つに、腸閉塞というのがあります。イレウスといいます。これは腸の動きがとまってしまう。もともと、お年を召されると、腸の筋肉が弱ってまいりまして、便秘をなさったりいたします。そうした弱った腸の作用を持った方が燐酸コデインを内服されますと、一たん腸がとまったような状態になり、ひいてはイレウスのような、腸閉塞のような、重大な疾患を来します。

 私が案じますには、配置薬をお売りになる方の中に、果たしてどれくらいこうした御認識がおありであろうか。今は、やはり、個人の側の抱えるリスクと、薬剤が及ぼす危険度がきっちりと理解されないと、風邪薬の中にすら危険がある時代でございます。

 例えば、私は小児科医ですが、多くのライ症候群と言われる子供の急性脳症が、一般市販薬のアスピリンから生じております。また、今、子供に熱性けいれんというのがよくあります。これも、一般感冒薬の中の抗ヒスタミン剤、二類にも分類されておりますが、マレイン酸クロルフェニラミンとか、いわゆる抗ヒスタミン作用を持つものは、子供の熱性けいれんの誘因になります。

 私が医療現場でよく思いますのは、やはり、まだまだ、お子さんをお育てのお母さん方も、あるいは御高齢な皆さんも、御自身の体の特徴のしっかりした知識がない。であれば、やはり販売する方、これは置き薬の中にも含まれますので、もっとしっかりした知識が必要ではないか。大臣、私の今の、きょう、これは投げておりませんけれども、まずこの一点について御認識を伺います。

福井政府参考人 先ほど、委員の方から、突然のお尋ねでございましたけれども、現在の配置販売品目指定基準、これと、A、B、C、このBとCでございますけれども、今回、リスク分類における成分数でございますが、Bにつきましては、約二百成分でございます。そのうち、現在配置販売品目基準に収載されている成分は百十五、Cが二百七十でございますが、うち、この配置基準に収載されているものが百五十五成分、こういうことでございます。

 それから、まさに今、委員御指摘がるるございました。そういったこともございまして、これまで配置販売業につきましては、例えば開業するに際しましても経験年数といったものは問うておったわけでございますけれども、これは本日の審議の中でもるるお話があったわけでございますが、江戸時代以来三百年余にわたりまして、ずっとそういった形でもって営まれてきた業態でございます。一定の社会的な役割も果たしているというぐあいに私は考えておりますけれども、そういうことの中で、今回、本則におきまして登録販売者の試験、これをお受けいただくというぐあいにしたということでございます。

阿部(知)委員 今の御答弁は少し誠意を欠くと思います。皆さん問題にされているのは、法人格でそうした資格をお取りの方のことを問題にされている。これは、ちょっとお待ちください、参議院以来のことだと思います。

 例えば、伺います。法人格をお持ちの業者がございますね。そこに働く人たちは、一体どのくらいの期間そこに定着されるでしょうか。私が参議院の質疑の中を読み返してみましても、三年から四年でくるくるかわる。二十年、三十年、四十年、五十年、本当に富山の薬売りという方々ではない方が法人にお勤めでございます。一体、この法案を提出するに当たって厚生労働省は、毎年毎年何人の方がこの法人格を持った配置業者の会社にお勤めになり、どんな研修を受け、どのような知識をお持ちなのか、実態は把握しておられますか。お願いします。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 この配置販売業を行いまする、委員の御指摘はいわゆる法人販社でございますけれども、この配置従事者の入れかわりが激しいのではないか、こういうお尋ねだというふうに受けとめさせていただきました。

 この配置販売業を行います法人販社の配置従事者につきまして、私ども詳細なデータ等をもってきちっと確認したわけではございませんが、今回の法律改正に当たりまして、業界の方々からもいろいろとヒアリングをさせていただいたところでございます。

 もちろん個々の会社によって異なるわけでございますけれども、業界の方からは、新入社員で入ってきても二、三年で半分ぐらいの方はやめてしまうということを伺っておりますが、これはほかの業態におきましても、最近は入られてから結構早くかわられるという方がおられるということも一方ではあるのかなと思います。

 それから、委員御指摘の、いわば社内研修についてのお尋ねでございます。

 個々の法人販社において社内研修がどう行われているか、もちろん私は全体を把握しておるわけではございませんが、これも今回の制度改正に当たりまして、いろいろと関係の業界の方からヒアリングをいたしました。

 これは、ある会社でございますけれども、採用時におきまして、医薬品の基礎知識や薬事法規、あるいは、きょうも言葉として出たわけでございますが、先用後利といった配置販売業の心得などについて研修を行いまして、その後ベテランの配置員に同行して一カ月の現場研修を行うというぐあいに聞いております。

 また、採用後は、月に一回社内勉強会を開催いたしまして、薬効別に製品の効能、効果、副作用あるいは飲み合わせ等について研修を行うといった取り組みの例があるということでもって承知をいたしておるところでございます。

阿部(知)委員 二つ大きな問題があると思います。他の業態が二年か三年でくるくるかわっているからこれもよいとなったら、こんなに大事な法改正はする必要がないんです。

 例えば、薬学部を六年にした、薬の管理、安全性をもっと周知徹底しようという流れです。何で二、三年でころころ半分がかわってよくて、そして、御答弁の中で抜けたのだと思いますが、実は社内の当初の研修は四日間です、わずか四日間。いいですか、医薬品の基礎知識、配置業にかかわる規定、配置販売員の心得その他、四日です。六年に比べて四日。それで、同じ薬を、二類も三類もほぼ同じ数、もちろん一類は扱いませんでしょう。しかし、私がお伝えしたように、二類にも、三類のものにすら危険なものはございます。そうした中で、なぜ今回の法改正できちんとした経過措置の期限を区切らなかったのか、私はこれが最大の問題だと思います。

 大臣、いかがですか。二年か三年でくるくるかわる販売員。四日間の研修。もちろん、後は月一でやるかもしれません。しかし、厚生労働省が望まれたことは、そうした安易な薬の販売を拡大することだったのですか。そうでないならば、大臣としてきちんとした見識をお示しいただいて、この取り扱いについて明確な御答弁をいただきたいです。

川崎国務大臣 一つは、今日までの歴史的なこと、また、それを利用されている方々がたくさんあるという一つの事実。

 しかし、もう一方で、社会全体をどういう方向に引っ張っていくか。すなわち、薬の効能、効果がある一方リスクがあるというものをやはり国民全体に理解していただくためには、専門家がその仕事に従事していく、もしくは専門的な知識を持った者がその仕事に従事していくという方向性を定めていかなければならない、こうした側面があると思っております。

 今回、配置販売業につきまして、確かに、経過期間といいながら、何年という年数を定めなかったことは事実でございます。

 しかし一方で、こうしたものをできるだけ登録販売者としての試験を受けて資格を取ってもらうという方向に進めていきたい。一方で、配置販売業者自身も、社内における研修、また外部における研修等をしっかりしていただきながら、資質の向上に努めていただかなければならない、こんな仕組みをさせていただいたところでございます。

 確かに、委員御指摘のように、早くすべての者を高いレベルに合わせてしまえ、これは理屈としては一つの切り口だろうと思いますけれども、一方で今日までの実績があることも事実でございますから、私どもとしては、なるべく試験を受けて資格を取るという方向を目指して努力してまいりたい、このように考えております。

阿部(知)委員 何度も申し上げましたけれども、長い歴史のある個々人を問題にしているわけではありません。二、三年でくるくる転職する。そして、正直申しまして、ここにいただきましたデータの中にも、配置従事者二万八千五十七人のうち、社内的な試験で、一応の知識の合格といいますか、点検をなさる方たちの合格者数というのは一万六千七百四十一、六割でございます。その受験者数も一万七千何がし。すなわち、全員が受けるわけじゃないんです、社内研修にしろ何にしろ。

 長い歴史を持った富山の薬売りの方が、ここにそんなに多くおられるわけではありません。業として、会社として人を雇い、ウ飼いのウ匠のように人を派遣し、そうやってやっている内容そのものがあいまいなまま、不確実なまま、ここが、私どもの重大な薬害という問題に残るということを大臣にはきちんと認識していただいて、行政的な面で多大な御尽力をいただきたいと思います。これは確認をさせていただきます。

 そして、次の質問に移りたいと私は思いますが、もう一つ、例えば先ほど来、薬は薬にも毒にもなると申しましたが、一、二、三の分類の危険度はあったとしても、例えば三類でも飲み合わせによっては危険になるものもございましょう。そうしたことをかんがみると、やはり早期の、危険が発生した、何か出来事が発生したときのモニター制度並びに報告制度というものが大変に重要になってくると思います。

 これまで、医療関係者あるいは医薬関係者、医師や薬剤師には、例えば、それを投与された方に生じたさまざまな被害とおぼしきものを報告せねばならない義務がございますが、この配置業者についてはいかがでしょうか。

福井政府参考人 お答えをいたします。

 現行薬事法におきましても、配置販売業の配置従事者も含めましてこの配置販売業者等は、医薬関係者という言葉で薬事法上は出てまいりますが、必要な副作用に関する情報を国に報告する義務が課されております。

 具体的に申し上げますと、平成十六年度の副作用報告を見ますと、先ほど御答弁申し上げたわけですが、配置薬に関する報告が十四件ございました。このうち、実際に配置に従事しておられる方々、配置従事者の情報がきっかけとなったものは九件、この十四件のうち九件ございました。この九件の副作用報告につきましては、配置従事者が顧客、購入者とのやりとりの中で副作用情報を把握いたしまして、配置販売業者を通じて当該医薬品の製造販売業者、製造業者に連絡をしまして、これを受けて製造業者が必要な調査を行った上で厚生労働省に報告が上がってきたということでございます。

 厚生労働省といたしましては、配置薬の安全対策に万全を期すために、委員御指摘のとおり、副作用情報の的確な収集が必要だというぐあいに考えております。このため、先ほど来申し上げておりますように、今回の改正法案におきまして、既存配置販売業者は配置従事者の資質の向上に努めなければならない旨規定を設けたところでございます。その一環として、副作用情報の収集が的確に実施されますよう、都道府県あるいは関係団体が行います講習等に際しまして、必要な助言あるいは指導、こういったものを行ってまいりたい、このように考えております。

阿部(知)委員 私があえて今のような質問をいたしましたのは、実は、いつも私ども議員が大変にお世話になっている調査局の厚生労働調査室の資料の中で、例えばページ九十七、局長もちょっとごらんいただきたいですが、配置薬業界については副作用報告は現行法上規定なしになってございます。これを、各委員、皆さんお読みになるわけです。

 もちろん、調査室と厚労省の独立性もあるやもしれません。しかし、こうした混乱を来しやすい実態があるんだと思います。薬事法上の関係者というふうに認識されていないとり方もあるんだと思います。報告が義務化されているか否かは極めて重大な事態です。このいただきました冊子、本当にいつも役立てておりますから批判はしたくないのですが、そういうふうな、専門家の中にすら誤解が生じるのです。そういう体制で配置薬が扱われております。

 最後の質問ですけれども、あわせてお願いいたします。

 私は、それと同時に、例えば、独立行政法人医薬品医療機器総合機構がなさいました医薬品の副作用による健康被害実態調査報告書、ここが窓口でございますが、この実態調査でも、薬害が起きたと思ったときに、どこに窓口があるかということがわからないという声が一番強いわけでございます。

 であれば、病院あるいは薬局、配置業等々にかかわります方はもちろんのこと、御利用になる一人一人の方に、この存在、医薬品医療機器総合機構がきちんと伝わるように、例えば配置業の中に一枚のファクスを入れる、起きたときには連絡ください、それくらいの徹底したモニターがあっていいと私は思います。よろしくお願いします。

福井政府参考人 お答え申し上げます。

 第一点目の点につきまして、私ども誤解が生じたようなことがあるとすれば申しわけなく思っております。医薬関係者には配置の関係者も入るんだということについて、きちっと周知徹底をしていきたいというぐあいに考えております。

 それから、医薬品医療機器総合機構の消費者くすり相談室の件についてのお尋ねかというぐあいに受けとめさせていただきました。

 厚生労働省といたしましては、医薬品の適正使用あるいは健康被害の防止のために、副作用を初めとする一般の方からの相談につきまして、専門の機関が適切に対応していくことが重要であるというぐあいに認識をいたしておりまして、平成六年に現在の総合機構に消費者くすり相談室を設置いたしまして、一般の方々からのさまざまな相談に応じているところでございます。相談実績を申し上げますと、平成十六年で八千七百九十件の御相談があったということでございます。

 それから、この配置薬を含めます医薬品の製造業者に対しましては、一般の方からの相談に応じることができますように消費者相談窓口を設ける、それから連絡先等を添付文書に記載するようにということで指導をいたしております。

 さらに、各都道府県の薬剤師会や配置の業界団体が相談窓口を設けまして、一般の方からの相談に応じているというぐあいに承知もいたしております。

 それから、個別の医薬品の添付文書には、当該医薬品による副作用に関する情報等、医薬品の固有の情報をより充実させるべきであろうというぐあいに私ども考えてございまして、限られたスペースの添付文書に、お話の点につきまして記載するよりも、これら相談窓口の情報につきましては、厚生労働省あるいは総合機構のホームページに掲載するなどの方法によりまして、広く国民に周知することが適当であるというぐあいに考えております。

阿部(知)委員 御自身たちでとられたアンケートの中でも最も多い答えが、知らないよということなんですね。ホームページに出していますというのは答えになりません。患者さんがじかに薬を手にとるときに、問題があったらここに行けばいいんだな、ここに相談すればいいんだなという形にやらなければ、それこそ社会保険庁と一緒です、調査だけはやって、後は野となれ山となれ。本当に被害者が、本当の意味で救済に結びつくような、実のある、心ある施策をやってこそ、この法改正は意味があると思います。今では足りないということを前提に私は質問させていただきました。さらに御検討いただきたい。もう時間がないので、大臣と言いたいがやめますが、よろしくお願いいたします。

 終わります。

岸田委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 一般用医薬品について、リスクの程度に応じた情報提供を行うとして、今回、三つの分類がされました。私は、専門家による実効性ある情報提供の仕組みを構築しようとするこの試み自体は、非常に重要なものであり、当然あるべき姿であろうと思っております。

 そこで、まず一類については、薬剤師が、特にリスクの高い医薬品として、質問がなくても行う情報提供を今回義務といたしました。二類については努力義務、三類は不要とそれぞれなっておりますが、いずれの分類においても、相談があった場合の応答は義務とされました。この点について、まず、それはなぜかということを伺います。

福井政府参考人 一般用医薬品を三つに分類いたしたわけでございます。

 第一類の医薬品につきましては、これは販売が開始されてからまだ時間がたっていないということで、その評価が定まっていないということでございます。また、非常にリスクが高い医薬品であるということでございまして、これにつきましては薬剤師のみが扱えることといたしまして、さらに、販売に際しましては文書をもって情報提供をするということにいたしたわけでございます。

 それから、第二類の医薬品でございますが、これは第一類の医薬品ということほどではございませんけれども、長年使用がなされてきて評価が定まっている医薬品でございますが、まれに入院以上、入院すること以上の健康被害が生ずるおそれがあるというものでございまして、これは法律上、情報提供については努力義務ということにしたわけでございます。

 それから、第三類の医薬品でございますけれども、これは第二類ほどでもない、いわば軽い体調不良というようなことはあることはあるわけでございますが、第二類ほどリスクが高いというものではない。これにつきましては、実際の医薬品の販売の場面におきまして情報提供するということは、当然、行われた方がいい、ベターであると考えますが、法律上の義務としてまで情報提供を義務づけるまでのことはないというぐあいに考えて、法律上の情報提供義務はかけておらないところでございます。

 一類、二類、三類、いずれの医薬品につきましても、購入者からいろいろと相談があるということが当然あるわけでございまして、三類の医薬品であっても、例えばほかの医薬品と飲み合わせをしたとか、もろもろ、いろいろなことでもって相談があるわけでございますが、これにはきちっとやはり応需する、対応するということが必要であると考えて、相談があった場合の対応につきましては、これは法律上の義務というぐあいにいたしたところでございます。

高橋委員 そこで、その相談の内容なんですけれども、今、局長少し具体的におっしゃいましたが、やはりいろいろな薬を実際に飲んでいる、お医者さんから処方してもらうときも、すべて、今飲んでいる薬はどんなものがありますかというものを出した上で、これは大丈夫ですとか、そういう判断をされますよね。同じように、薬局においても、今こういう薬を飲んでいるけれども大丈夫なのか、それは、今飲んでいるのは三類だけれども、二類と合わせても大丈夫なのか、そういうさまざまなことが出てくるわけで、それにはかなり専門的な知識が求められるのではないかと思うわけです。

 それで、この新たな仕組みの中で登場する登録販売者がそういう専門的な要請に本当にこたえ切れるのだろうかということについて、いかがでしょうか。

福井政府参考人 委員のお尋ねは登録販売者の資質についてのお尋ねであろうというぐあいに受けとめさせていただきました。

 都道府県におきまして、登録販売者につきまして試験を実施するということにいたしておるわけでございますが、この試験の中身、内容につきましては、厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会の報告書におきまして、「販売に即した内容、例えば、薬事関連法規、副作用の内容等を中心とした実務的な試験内容とすることが適当である。」というぐあいにされたところでございます。

 したがいまして、医薬品販売に際しまして行う情報提供、あるいは申し上げました相談対応に関しまして、医薬品の種類、例えば風邪薬とか整腸薬、こういう種類ごとに主要な成分について効能、効果、あるいは副作用、それから委員御指摘の飲み合わせ、こういったことにつきまして内容を理解しているかどうかを確認することがこの試験の本質であると考えておるところでございまして、委員御指摘の販売に関する専門家の資質の確保ということでございますけれども、この都道府県試験の実施により確認をしていきたいというぐあいに考えております。

高橋委員 このことは参議院でも随分問題になったわけですけれども、国の関与があるべきではないかという質問をすると、それは都道府県の試験であるという答弁がされてきた。ここでは、局長、今詳しく中身についてお話しされました。ということは、都道府県が行われる試験であるけれども、その試験の中身について、統一した一定以上のレベルが保たれるということに対し、国が責任を持つと理解してよろしいですか。

福井政府参考人 お答えを申し上げます。

 登録販売者の試験につきまして、難易度等において都道府県の間で大きな差が生じないよう、国が一定の関与を行うということといたしております。

 具体的な関与といたしましては、現時点で、例えば、その試験の基本的な考え方、出題の範囲、出題の方法、合格、不合格の考え方等につきまして、法案成立後、これは関係者から成る検討組織において御検討いただきたいと思っておりますし、その検討結果を踏まえまして、地方公共団体、都道府県に対しましてガイドラインといったようなことでもってお示しをすることについても検討していきたいというぐあいに思っております。

 責任関係のお尋ねでございます。

 御指摘の事務は、法律論として申し上げれば、これは自治事務でございまして、法律上の実施責任は都道府県知事にあるということでございます。しかしながら、実質的には厚生労働省が必要な助言、これは地方自治法の二百四十五条の四でございますけれども、技術的な助言の規定がございます、この規定に基づきまして、必要かつ適切な助言を行いまして、これらの事務の適正を期してまいりたいというぐあいに考えております。

 したがいまして、実質的な責任は厚生労働省にあるということでございます。

高橋委員 ありがとうございます。実質的な責任は厚生労働省にあるということが確認されました。

 そこで、現在、都道府県の試験を受けて薬種商として登録されている業者、一万三千八百三十かと思いますが、この方たちに対しては新たな試験を要しないことになります。そうすると、今お話しされたこれから資格を取ろうとする方たちと、何十年前かわかりませんけれども資格を既に取ってもういいんですよという方たちとに、非常に整合性がないのではないかという気がいたしますが、いかがでしょうか。

福井政府参考人 現在の薬種商の方々につきましては、今回の法案におきまして、申し上げました登録販売者試験を受けることなくそのまま、いわば登録販売者になり得るということにいたしております。

 これは委員御案内かと思いますけれども、現在におきましても、薬種商の方々につきましては、これはいわゆる資格といったようなものではないんですが、店を構える、店舗として営業する都道府県知事の許可でございますけれども、この許可と一体となった形で都道府県知事の試験が既に実施をされておりまして、それに既に合格をしているということでございますので、現にそういうことでやっておられる方々につきましては、新たに登録販売者試験を受けることなく登録販売者になるというぐあいにしたところでございます。

高橋委員 ですから、それがダブルスタンダードではないのかと聞いているんです。今お話しされたように、店舗の許可と一体となって都道府県の知事の許可を得た。それは当然、店舗の開設をするに当たっては、いわゆる実務的なことは承知をしていると。ただし、薬剤師は一人配置するということがあるわけですから、専門的な問題はそちらにお任せということもこれありだったかと思うんですね。

 ですから、その当時の、しかも各県に任されていた試験と、今後やられようとしている、国が中身についても十分吟味すると言われている試験とは、当然バージョンアップされてきて、おのずと違うものではないか。だったら、それに見合うだけの研修の機会なり一定の資格の取得なり、やはり考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

福井政府参考人 委員御指摘の点でございますけれども、一般用医薬品の取扱品目という観点から申し上げたいと思うわけでございますが、今回、登録販売者は第二類及び第三類の医薬品を扱い得るということでございます。第一類の医薬品は扱えないわけでございますけれども、第二類、第三類の医薬品というのは、現行、薬種商の方々がこれまで取り扱ってきた医薬品でございます。そういうこともございまして、新たに試験を受けるということではなしに、取扱品目が今後の登録販売者と同じでございますので、そういう観点からも、試験を受けることなく登録販売者になり得るという点については不合理なことではないというぐあいに思っております。

高橋委員 それは、先ほど来阿部委員も指摘をされた、配置薬の経過措置と同じ理屈になるわけですよ。

 これまで扱ってきたとおっしゃいますけれども、せっかく今回、リスクの程度に分けて、その程度自体がどうかという議論もありましたけれども、しかし、情報提供をむしろ適切に行おう、積極的に行おうということで法改正をしたと言っていらっしゃる。

 しかも、相談には十分応じるとおっしゃっているのに、これまで売ってきたからいいでしょうということで整理をされるのはいかがなものかということは、やはり強く指摘をしておきたいと思うんです。

 それで、続けますけれども、現行、薬剤師の配置は、とにかく、店がどれだけのレジがあるかとかにかかわらず、一人いればいいという仕切りになっていたかと思います。

 それで、一般の販売業でありますと一七・八%、薬種商販売業でありますと九・一%ということで、厚労省の調べでも薬剤師の不在率というのがやはり問題になっているわけです。

 その不在のときの対応などが本当にきちっと徹底されているのか。大型店がふえているわけですから、そういう中では、一人いたとしても十分な情報提供ができているというふうには到底思いにくいわけですけれども、その点についてどう担保するのか、伺いたいと思います。

福井政府参考人 大型のドラッグストアがふえている、この広い店舗の中で薬剤師が一人しかいない店舗もあるけれども、それが医薬品販売に際しての安全性という観点から適切なのか、こういうお尋ねかというぐあいに受けとめさせていただきました。

 今回の改正によりまして、薬局及び店舗販売業におきましては、許可の要件といたしまして、一般用医薬品の販売または授与の業務を行う体制が整っていることを求めることといたしております。

 この体制につきましては、一般用医薬品を販売する際に適切な情報提供が行われるよう、委員の御指摘にあったかと思いますが、現在のように、例えば店舗の大小にかかわりなく一律の基準ということではなしに、売り場の面積やレジの数等に応じまして、販売に当たる者の配置の仕方等につきまして厚生労働省令で基準を定めるというぐあいに考えております。

 具体的な内容につきましては、実効性が上がるものとなりますように、今後、関係者の意見も聞きながら検討していきたい、このように考えております。

高橋委員 そのことは、ぜひ、それこそ関係者の意見も聞いて、どういうふうになっていくのか私たちもちょっと注目をしていきたいと思っております。

 私は、今話をした大型店の問題などは、多分審議会の中でも随分話題になったと思うんですね。どの方が薬剤師なのかよくわからないだとか、いろいろなことがなったと思うんですが、そういう今の営業の形態ということが、やはり、副作用の報告、相談、この実態とも影響するのではないかということを考えているんです。

 先ほど阿部委員の質問に対して、配置薬業者も医薬関係者に入りますよ、だから報告が十四件ありましたよというお話でありました。

 しかし、その十四件という数字を、だからそれしかないんだよと受けとめるのか、それしか知られていないんだよと受けとめるのか、そこが非常に大事だと思うんですね。

 薬事法の第七十七条の四の二に、副作用等の報告というものがございますが、「その他の医薬関係者」の中に、配置薬だとか薬種商も入るんだというふうにはちょっと読めなかったなと思います。

 実際に、私のところに来る配置薬の方は、三年どころか、三カ月程度で毎回新しい人がいらっしゃいますので、なおさらそういうことはわからないだろう。

 また、大型店であっては、そもそも薬剤師さんを捜すこともわからないような中で、買った方がそういう制度があるんだということ、報告をするんだということをよく知らないのではないか。

 それから、その中で働く多くのパートさんとかそういう方たちも含めて、その制度があるということ、相談をされたらちゃんと責任ある対応できる方に意見を上げるとか報告する仕組みになっているんだよということが本当に徹底されているんだろうか。

 そういう反省をやはりしっかり見るべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

福井政府参考人 先ほど委員が薬剤師不在の実態というようなことをお述べになられたわけでございますけれども、現在、一般用医薬品の販売に際しましては、一般用医薬品の分類というものがなされておらないわけでございまして、いわばめり張りのついた形での情報提供が行われていないといったような実態もあるわけでございます。

 そこで、今回、医薬品をリスクに応じて分類いたしまして、そのリスクの程度に応じて情報提供のあり方を定めていくということでこの法案を出させていただいておるわけでございます。

 いずれにいたしましても、今回のこの法案、成立をさせていただければ、一般国民に対しても、今回のこの制度改正の趣旨、内容といったものを広く周知していきたいというぐあいに考えております。

高橋委員 いずれにいたしましてもの前に、いわゆる副作用の報告ですとか救済基金ですとか、そういう制度が買う側にも売る側にもやはり徹底されていなかったという認識はお持ちですか。

福井政府参考人 どこまでやればこれがきちっとやられていたかどうかという点につきましては、これはなかなか評価が難しいというぐあいに思いますけれども、先ほど阿部委員がお取り上げになられましたアンケートといったようなものを拝見させていただきましても、十全にやられているという認識は私は持っておりません。

 したがいまして、今回、こういった形で改正法案を提出させていただいて、販売に際しての国民に対する一般用医薬品に関する情報提供を、めり張りのきいた形できちっとやっていきたいということでございますし、また、救済制度という言葉が出ましたが、医薬品副作用被害、健康被害の救済制度につきましても、これまでもるるいろいろな形でもって広報には努めてきておりますけれども、もっと広く知れ渡りますように、いろいろな工夫を重ねていく必要があるとは考えております。

高橋委員 そこで、今回の見直しによって、コンビニでも、要件を満たせば、今販売をしている医薬部外品以外でも販売ができるようになると思いますが、いかがでしょうか。

福井政府参考人 委員のお尋ねは、コンビニで医薬品販売の業態、この許可をとらないで販売ができるかというお尋ねでございましょうか。

 今回の改正におきましては、医薬品の販売に関しまして、リスクの程度に応じて薬剤師等の専門家が関与して、実効ある情報提供等がなされる体制の整備を図るものでございまして、販売業の許可を受けるためには、構造設備基準等の条件に加えまして、適切に情報提供を行うことができるように、薬剤師または登録販売者、専門家を配置することを求めることといたしております。この許可を受けなければ医薬品を販売することはできないものでございます。

 逆に申し上げますと、仮にこれらの許可の条件を満たす、構造設備基準を満たす、それからそういった人的な要件を満たすということであれば、これはコンビニにおきましても医薬品の販売は可能でございます。

高橋委員 伺ったのはそのことであります。

 つまり、コンビニでも薬が売れるようになったねと今インターネットで出されたことが参議院で問題になりましたが、もうその次の段階へ私は行っています。つまり、店長さんが登録販売者になって、資格を取って、条件を整えれば売れるようになるんだと、医薬部外品でなくても一般医薬品が売れるようになるというお話だったと思うんですね。いや、何で手を挙げるんですか、聞いていません。今そうおっしゃったじゃないですか、要件を満たせば販売できるようになると。

 ただ、そのときに、やはりコンビニというのは二十四時間営業です。圧倒的に多くの時間は高校生などのアルバイトも多いです。そうすると、先ほど来お話になっている報告の問題ですとか相談の応需の問題ですとか、本来、原則的に言うと、その資格を持っている人がいなければそれを売っちゃいけないという話になるんだろうけれども、本当にそこが徹底できるだろうか、そういう懸念を持っているんです。いかがですか。

福井政府参考人 ただいまの委員のお尋ねでございますけれども、薬剤師または登録販売者は、一般用医薬品を販売する際に、るる申し上げてございますように、情報提供を行うとともに、これは販売時だけでなく、先ほど相談のことを私申し上げましたが、販売後の服用前あるいは購入前にも相談対応を行うことが求められるということでございますので、いわば、ありていに申し上げますと、お店をあけている時間におきましては、これは必ず専門家がいるということを要件にいたしておるわけでございます。

 御指摘のように、許可を受ける際に人的、物的な要件を満たす、だけれども、登録販売者の資格を取った店主がある時間いなくなってしまうということであれば、その時間帯は医薬品の販売はできないということでございます。

高橋委員 ですから、できないのはわかっているんですけれども、アルバイトの高校生とかがたくさんいる中で、なかなかお客さんとの関係でそこがスムーズにやれるだろうかということを不安に思っているわけです。そこは本当に徹底しなければならない。私は解禁するべきではないと思っていますから、そこは、今売らないとおっしゃいましたから、その徹底をしろということにとどめておきたいと思います。

 同じことが、やはりインターネットでも起きるのではないか。先ほど三井委員がアンケートのことを紹介しておりました。四月十九日の薬事日報だと思います。共立薬科大学の福島、丸岡両氏が調査を公表しまして、いわゆる薬局を名乗って一般用医薬品を扱っているサイトを調査したら、三千四百六十八件もあったと。売っているのが二百七十九件で、二四%が一類、八八%が二類を扱っていたというものでありまして、やはり非常に野放し状態なのかなということを感じているわけなんです。

 やはり厚労省として、そういう実態について何らかの形で調査を行ったことがあるのか、また、両先生から指摘をされているように、これは例えば第三者のチェック機関ですとか、そういうものをしっかり設けるべきだという指摘もございます。あるいは薬害被害者の皆さんは、そもそも、これはリスクが避けられないのだから、原則禁止とすべきだという要求もされております。いかがでしょうか。

福井政府参考人 調査をしたのかというお尋ねでございますが、私どもの局の監視指導・麻薬対策課という課がございますけれども、この課におきまして、各都道府県庁を通じて、実態は、ちょっと手元に数字ございませんが、現時点で把握をいたしておるということでございます。

 それから、どうすべきか、こういうお尋ねでございます。この問題につきましては、本件を御議論いただきました厚生審議会の部会におきまして、対面販売が原則であるということでありますので、「情報通信技術を活用することについては慎重に検討すべきである。」こういうことでございます。それからもう一点は、リスクの程度が比較的低い医薬品、第三類医薬品については「電話での相談窓口を設置する等の一定の要件の下で通信販売を行うことについても認めざるを得ない」というぐあいにされておるところでございます。

 この点につきましては、対面販売の原則ということから厳しく制限をすべきである、こういう御意見もある一方で、その利便性あるいはIT技術の活用により対面販売に準じた対応も可能として規制を緩和すべきだ、こういう御意見も正直申し上げてあるわけでございます。

 こうした状況の中におきまして、厚生労働省といたしましては、医薬品の販売は対面販売が重要である、そういう基本的な考え方に立ちまして、インターネット技術の進歩には目覚ましいものがあるとはいえ、現時点では、販売制度部会の報告書を踏まえて慎重な対応が必要であるというぐあいに考えております。

高橋委員 もう一点、簡潔にお答えいただきたいと思うのですが、三つの区分は今後も見直しを図っていくことになるのか。

 これは、逆の、つまり、一類だったものが使用経験を重ねたことで二類になるとか、あるいは医薬部外品になるということは十分考えていらっしゃると思いますが、その逆もあるだろう。リスクが意外に高かったとか、あるいは副作用の報告があったとか、そういうのを踏まえて、三類から二類、二類から一類ということもあるというふうに考えてよろしいでしょうか。

福井政府参考人 委員御指摘の点でございますけれども、これはもちろん理論的には、例えば二類から一類ということもあり得るとは思いますが、しかし、実際、実態を考えてみますと、医薬品につきましては、世の中で長く使われることをもってリスクの程度が明らかになってくるということでございますので、理論的には委員御指摘のようなこともあろうかと思いますし、今回の法案の上でも、そういった副作用なりの知見の収集に努めるということといたしておりますけれども、一般的に申し上げて、二類から一類というよりは、一類から二類へ、あるいは二類から三類へという流れということで考えております。

高橋委員 やってみないうちから結果を言わないように。理論的にはあるとおっしゃったんですから、当然、そうしたことも認めていく、やはりそれがこの間の薬害の教訓ではなかったかなと思っております。

 大臣に、最後に一言だけ伺いたいと思います。

 やはり地域に身近な薬局や薬店があったときは、マンツーマンで指導や相談が受けられました。お客さんの特徴もよくつかんで医薬品を販売しておりました。今や、規制緩和が進み、町の薬局や薬店が消えて郊外型の大型店に集約が進んでおります。しかし、そういう中で、大型店の方でも、逆にOTC型、もっとカウンセリングに切りかえなきゃいけないなという反省もこれありということがございます。

 「医薬品は効果がありかつ安全であるということが究極の存在意義であり、消費者も医薬品にそれを期待していること、換言すれば、人のための医薬品であって、医薬品のための人であってはならないこと」、これは七九年の福岡のスモン判決の要旨でありますが、そういう原点に立ち返り、やはり利便性が余りにも先に来て、安全性が後景に追いやられることはあってはならないと思いますけれども、大臣の見解を伺いたいと思います。

川崎国務大臣 医薬品という生命関連商品の販売に当たりましては、当然、安全性の確保が大前提だと考えております。一方において、国民の利便性への要請もあるわけでございますので、今回の法案を提案させていただきました。

 厚生科学審議会医薬品販売制度改正検討部会報告書においても、「改正の理念」「新しい制度は、全ての一般用医薬品を一律に扱うのではなく、安全性の確保を前提としつつ、購入者の利便性にも配慮し、一般用医薬品の適切な選択、適正な使用に資するよう」にという提言をいただいているところでございます。

 前提で申し上げましたように、安全性の確保が前提で進めてまいりたいと思います。

高橋委員 これで終わります。どうぞよろしくお願いいたします。

岸田委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

岸田委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。高橋千鶴子君。

高橋委員 日本共産党を代表して、薬事法の一部改正案に反対の討論を行います。

 本法案の違法ドラッグ対策は必要な措置であり、賛成できるものであります。

 また、一般用医薬品の販売時の情報提供が、従来は努力義務とされていたものを、リスクの高い第一類については薬剤師による情報提供を義務化したこと、また、相談を受けた場合はすべての医薬品について応答することを義務づけたことは評価できるものと考えております。

 しかし、以下の点で賛成できません。

 反対の第一の理由は、店舗販売に際して薬剤師が不在である実態を改善するのでなく、新たに薬剤師以外の専門家として登録販売者を指定して医薬品の販売を行わせることです。これは、薬事法の原則である薬剤師の情報提供による医薬品の販売という原則を崩すものであり、薬の安全な使用を担保する仕組みを形骸化させるものであります。

 第二の理由は、本改正案では、一般用医薬品をリスクの程度で分類し、それぞれに情報提供、販売方法を規制しますが、ハイリスクの第一類には現在の一般用医薬品四百八十五成分のうちわずか十一成分しか入っておりません。第二類とされている中にも医療用として使用されているものも多く、スティーブンス・ジョンソン症候群など重篤な副作用を引き起こしたものも含まれております。これらの分類については見直すべきものです。

 反対の第三の理由は、経過措置に関してであります。

 現に営業している配置販売業者の法人事業者については、従来どおりの二百七十成分の配置薬を扱う限りは、資格試験なしで期限なく業務を行えることになります。この配置薬には解熱鎮痛薬、風邪薬など比較的リスクが高い医薬品も含まれており、経過措置の中で旧制度の不備がそのまま温存されることは、医薬品の安全使用にとってマイナスと言わざるを得ません。

 以上、述べて、反対の理由といたします。

岸田委員長 以上で討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

岸田委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、参議院送付、薬事法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

岸田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

岸田委員長 次に、内閣提出、参議院送付、職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。川崎厚生労働大臣。

    ―――――――――――――

 職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

川崎国務大臣 ただいま議題となりました職業能力開発促進法及び中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 人口減少社会を迎える中、我が国経済社会の活力を維持向上していくためには、今後の経済社会を支える青少年の実践的な職業能力を高め、その雇用の安定を図るとともに、団塊の世代が職業生活からの引退過程に入ることに伴う二〇〇七年問題に的確に対処し、我が国の産業の発展に不可欠な現場力を強化すること等が喫緊の課題となっております。

 政府といたしましては、青少年がものづくり等の現場の戦力となるよう実践的な職業能力を習得すること、現場を支える熟練した技能等が円滑に継承されること等を促進するため、本法律案を作成し、ここに提出した次第であります。

 次に、この法律案の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。

 第一に、職業能力開発促進法の一部改正であります。

 現場における実習と教育訓練機関における座学とを効果的に組み合わせて実施する実習併用職業訓練を事業主が労働者の実践的な職業能力の開発及び向上を図るための措置として位置づけるとともに、青少年を対象とした実習併用職業訓練の実施計画が青少年の実践的な職業能力開発を図るために効果的であると認められる場合に、厚生労働大臣がこれを認定することとしております。

 また、労働者が熟練した技能等を円滑に習得することを促進するために事業主が講ずる措置を明確化することとしております。

 第二に、中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律の一部改正であります。

 個別の中小企業者または事業協同組合等が、実践的な職業能力の開発及び向上を図ることが必要な青少年にとって良好な雇用の機会の創出に資する雇用管理の改善に関する計画を作成し、都道府県知事の認定を受けることができるものとすることとしております。

 なお、この法律は、平成十八年十月一日から施行することとしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

岸田委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十五分散会


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