衆議院

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第9号 平成21年4月10日(金曜日)

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平成二十一年四月十日(金曜日)

    午前九時四分開議

 出席委員

   委員長 田村 憲久君

   理事 上川 陽子君 理事 鴨下 一郎君

   理事 後藤 茂之君 理事 西川 京子君

   理事 三ッ林隆志君 理事 藤村  修君

   理事 山井 和則君 理事 桝屋 敬悟君

      赤池 誠章君    新井 悦二君

      井澤 京子君    井上 信治君

      上野賢一郎君    大野 松茂君

      金子善次郎君    川条 志嘉君

      木原 誠二君    木村 義雄君

      清水鴻一郎君    杉村 太蔵君

      高鳥 修一君    谷畑  孝君

      とかしきなおみ君   戸井田とおる君

      冨岡  勉君    西本 勝子君

      萩原 誠司君    林   潤君

      広津 素子君    福岡 資麿君

      安井潤一郎君    内山  晃君

      逢坂 誠二君    岡本 充功君

      菊田真紀子君    小宮山泰子君

      郡  和子君    園田 康博君

      高山 智司君    長妻  昭君

      細川 律夫君    三井 辨雄君

      柚木 道義君    福島  豊君

      古屋 範子君    高橋千鶴子君

      阿部 知子君    糸川 正晃君

    …………………………………

   議員           長勢 甚遠君

   議員           上川 陽子君

   議員           鴨下 一郎君

   議員           後藤 茂之君

   議員           西川 京子君

   議員           三ッ林隆志君

   議員           桝屋 敬悟君

   議員           福島  豊君

   議員           古屋 範子君

   議員           長妻  昭君

   議員           山井 和則君

   議員           内山  晃君

   議員           園田 康博君

   議員           阿部 知子君

   議員           糸川 正晃君

   厚生労働大臣       舛添 要一君

   厚生労働副大臣      大村 秀章君

   厚生労働副大臣      渡辺 孝男君

   厚生労働大臣政務官    金子善次郎君

   厚生労働大臣政務官   戸井田とおる君

   会計検査院事務総局第二局長            小武山智安君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   齋藤  潤君

   政府参考人

   (総務省行政評価局長)  関  有一君

   政府参考人

   (総務省自治行政局公務員部長)          松永 邦男君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   木下 康司君

   政府参考人

   (文部科学省高等教育局私学部長)         河村 潤子君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            太田 俊明君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 岡崎 淳一君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       村木 厚子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           阿曽沼慎司君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  宮島 俊彦君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  渡辺 芳樹君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 間杉  純君

   政府参考人

   (社会保険庁長官)    坂野 泰治君

   政府参考人

   (社会保険庁総務部長)  薄井 康紀君

   政府参考人

   (社会保険庁運営部長)  石井 博史君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           小川 恒弘君

   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月十日

 辞任         補欠選任

  木原 誠二君     広津 素子君

  萩原 誠司君     上野賢一郎君

  林   潤君     安井潤一郎君

  岡本 充功君     小宮山泰子君

  三井 辨雄君     高山 智司君

同日

 辞任         補欠選任

  上野賢一郎君     萩原 誠司君

  広津 素子君     木原 誠二君

  安井潤一郎君     林   潤君

  小宮山泰子君     逢坂 誠二君

  高山 智司君     三井 辨雄君

同日

 辞任         補欠選任

  逢坂 誠二君     岡本 充功君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一九号)

 社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(長勢甚遠君外九名提出、衆法第一一号)

 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律案(長妻昭君外六名提出、衆法第一三号)


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     ――――◇―――――

田村委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、長勢甚遠君外九名提出、社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案及び長妻昭君外六名提出、厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付の支払の遅延に係る加算金の支給に関する法律案の各案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 各案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官齋藤潤君、総務省行政評価局長関有一君、自治行政局公務員部長松永邦男君、財務省主計局次長木下康司君、文部科学省高等教育局私学部長河村潤子君、厚生労働省職業安定局長太田俊明君、職業安定局高齢・障害者雇用対策部長岡崎淳一君、雇用均等・児童家庭局長村木厚子君、社会・援護局長阿曽沼慎司君、老健局長宮島俊彦君、年金局長渡辺芳樹君、政策統括官間杉純君、社会保険庁長官坂野泰治君、総務部長薄井康紀君、運営部長石井博史君、経済産業省大臣官房審議官小川恒弘君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第二局長小武山智安君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

田村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岡本充功君。

岡本(充)委員 おはようございます。

 きょうのトップバッターで質問に立たせていただきます。

 まずは、これまで大臣が本会議等でもお話をされています、百年安心の年金と政府として言ったことはない。この考え方は、どういう考え方に立っておられるんですか。

舛添国務大臣 これは、百年安心という、この旗を掲げてやっているのかということでありましたので、百年安心プランという旗があるかどうか、これを国会の議事録や何かで精査をさせました。

 その結果、国会の議事録を見る限り、百年安心プランという旗は公式に立てたという記録がないということで、公式的には政府が百年安心とうたったことはありません、そういう御答弁を申し上げました。

岡本(充)委員 ちょっとワードが変わっているんですけれども、百年安心プランまで必要なんですか。百年安心という案だということ、百年安心の案だということは言ったことがあるんですか。

舛添国務大臣 百年安心とうたったことはありません、こういう答弁を申し上げたと思っております。

岡本(充)委員 百年安心という言葉が出てこないのかという話でありますけれども、きょう皆様にお配りをしております議事録も見ていただきたいんです。

 これは百五十九国会衆議院厚生労働委員会、平成十六年四月七日、自民党の長勢委員の質問に対して、「今回の改革によって百年間は大丈夫なんだ、絶対もらえるんだ、こう政府はおっしゃっておられるわけで、」と続き、その最後の方で「百年間大丈夫だというのを明確に、具体的に説明して、国民の方々もわかるように、安心させてやっていただきたいと思います。」と質問すると、森副大臣が、最後に「以上をもちまして、百年後でも絶対大丈夫ということを申し上げます。」こう言っているんですね。

 長勢委員がその後、「百年間は大丈夫なように設計をしてある、こういうことでありますね。」そうすると、森副大臣が「そうです」と呼ぶ。「もうちょっと力強く言っていただけませんかね。」と言ったら、立ち上がって「そのとおりでございます。」と言っている。

 さらに、これは参議院の百五十九国会厚生労働委員会の平成十六年六月一日です。柳田委員が「百年安心とかなんとかいろいろ耳にしました。」ということを聞くと、今度は大臣であります、当時の厚生労働大臣の坂口大臣が御答弁をされるわけでありますが、この柳田委員に「今回の年金改革というのは百年安心だと今でも思われますか。」と聞かれ、「百年安心にしたいと思っております。」と言う。さらに重ねて「希望で百年安心、そうおっしゃってくれると僕らも分かるんです。」「自由民主党、公明党、パンフレットがありましたね、その一ページ目に百年安心と書いてあったんですよ。」ここは政党の、ある意味広報だと思いますけれども、その後、坂口大臣が言われる、「百年安心にしていくという案を作ったわけでありますから、それに向かって政策努力を重ねていく」。

 つまり、ここで、百年安心にしていく案をつくった、こう言っているわけですから、これを見ると、政府として百年安心ということを言ったことがないとは言えないのではないか。大臣、どうでしょうか。

舛添国務大臣 百年安心ということをうたい文句にしたことはないというようなことでありまして、聞かれれば、こういう財政計算というのは、それは年金というのは十年、二十年もつ、そんなものでいいはずがないわけですから、百年ぐらいのスパンで物事は考えないといけない。それはいつも、どんな新しい制度を設計するときでも、経過措置だけで三十五年ぐらいかかるわけですよ、極端に言えば。今から新しい制度をやるとき。

 だから、百年ぐらいのスパンで物事を考えるというのは当たり前であって、聞かれればそういうことは言いますが、政府として、はい、この案は百年安心プランでございますよと、大々的に、うたい文句というのはそういうものでしょう。

 だから、聞かれればそうなので、委員がおっしゃる、こういう答弁をしているというのはわかりますよ。わかりますが、政府として百年安心ということを、これは百年安心ですよと、うたい文句、宣伝文句にしたことはないということを申し上げているわけです。うたったことはない。うたい文句というのはそういうものであります。

岡本(充)委員 先ほど、でも、議事録を精査したと私に言われましたよね。そういう意味では、議事録を精査して、百年安心という言葉があるじゃないですか。

 そういう意味では、少なくとも先ほどの言葉は、私への答弁は撤回しなきゃいけないし、もっと言えば、百年安心というワーディングを使っていないと言うのであれば、これは、そう答弁された本会議もやはり議事録訂正をされるべきではないかと思うわけですね。

舛添国務大臣 政府といたしましては、百年安心とうたったことはありません。うたうというのは先ほど私が言った意味であって、百年安心という言葉を使ったことがありませんとは答えてありません。

 ですから、うたい文句というのはそういう意味で申し上げているので、百年でこの財政を考えるということを申し上げて、お伺いがありましたからそういうふうに答えているということでありますから、私は訂正する必要はない。うたうという、うたい文句というのはそういう意味だということであります。

岡本(充)委員 では、その次の二ページ目ですね。これは厚生労働省年金局、これはまさに広報に使われた、まさにこれがうたっている文書でありますが、ページが三ページにわたっているので縮小しました。

 表紙が、持続可能で安心の年金制度を維持するために、平成十六年年金制度改正案のポイント、厚生労働省年金局、まさにこれはうたったものであります。

 この中で、「百年間の給付と負担の姿を明確に」と、まず一番目で書いてあります。「明確に」、この先がないんですけれども、これは一体何なのかというと、右下のところを見ていただくと、一番最後でありますけれども、「給付と負担の将来像を明確にすることで、年金制度を安心できるものとしていくことが重要なのです。」

 安心できるものにしていく、つまり、「百年間の給付と負担の姿を明確に」することで「年金制度を安心できるものとしていく」というふうに書いてあるわけですね。これは年金局がつくった文書でありまして、まさにこの中で百年安心ということをうたっているわけです。

 これでも大臣はうたっていないと言われるんですか。

舛添国務大臣 少なくとも、この文書の中に百年安心というワーディングはないわけで、だれがどういうふうに年金制度を設計しようと、サステーナブル、持続可能なものであることが必要なので、では持続可能性を考えるとどうするか。それは、給付と負担の関係をしっかりと見通して、それは十年でどうだという話じゃない。先ほど申し上げましたように百年ぐらいのスパンで考えないと、年金制度というのは、今私たちは平均年齢八十五まで生きるわけですから、やはり百年スパンで考えないといけないということを書いてあるので、おおむね百年の間で給付と負担を均衡する、これは、だれがどういう年金制度を考えようとそれは必要なので。

 したがって、やはり今後、本格的な年金制度の検討を与野党含めてやって、新しい制度はこうですよと国民のコンセンサスを得て、例えばスウェーデン型のようなものを出したとするときに、これは長期の、仮に百年なら百年ぐらいのスパンで給付と負担を考えて、したがってサステーナブル、それは持続可能で安心できますよと。それは、持続可能じゃなくて不安でしようがありませんと言う人はいませんよ。

 そういうことを申し上げているので、国会の議事録を一々細かく、百年安心という言葉が入っているじゃないか、こうじゃないかというのは、それは指摘されるのは結構です。だけれども、大きな、なぜ年金改革をやっているのかという本来の目的は、私が申し上げたように、百年スパンで国民が安心できるように考えようということであるわけです。

 今、私が言いましたね。では、これをとらえて、お前も言ったじゃないかと言われれば、そのままですよ。だけれども、私は、そのワーディングがどうだというようなことよりも、むしろ本質的な議論をした方がいいんじゃないかと思っております。

岡本(充)委員 本質的な議論というのは、まさに百年安心なのかどうか、そこが本質的な議論なんですよ。だから、政府として百年安心と言ったことはないといって逃げの一手を打たれると、やはり困る。

 それは、今、サステーナブルと言われた。ここに書いてあります、「百年間の給付と負担の姿を明確に」と書いて、大臣、見てくださいよ、大きな項目の一番目に書いてある。「明確に」と書いて、その先が書いてないんです。この「明確に」の先の文章はどこにあるかといったら、そのページの横に「給付と負担の将来像を明確に」、同じ言葉ですよ、「することで、年金制度を安心できるもの」にする、こう書いてある。

 だから、先ほど言われた、百年安心と言っていないというけれども、これはもう同じワードがこのままつながっているんですから、百年安心と言っているわけですよ。ここで掲げてやっている。それを百年安心と言ったか言わないか、九十九年ならいいのか百一年ならだめなのか、そういう話じゃないんですよ。サステーナブルだということを政府として広報し、国民に安心してくださいと言ったことがないなどということを、やはり公の場で言うべきではないですよ。

 それは、責任ある政治をする意味では、国民の皆さんにきちっと、我々は確かに安心してくださいと言いました、したがって、今でもこの制度で安心だと思っていますと言うのならまだわかる。もしくは、済みません、確かにそう言いましたけれども、ちょっといろいろな経済情勢が変わってきて、残念ながらそういう制度でなくなってきたと言われるなら、それもわかる。

 しかし、そもそも最初から国民にそんなことは言っていません、私たちはそんな、安心しろなんということを一言も言っていないんですなんというようなことは言わないでもらわないと。これは一番根幹の部分ですよ。この制度で本当にいけるのか、この制度を本当に白地にかき直してやっていかなきゃいけないのか、これを今議論する場で、政府としてのスタンスが半身では困るわけです。

 大臣、もう一度。百年安心だと国民に言われましたよね。皆さんにそうとられても仕方がない、そういう政府としての広報をされましたよね。それだけは認めていただきたい。

舛添国務大臣 百年安心プランの旗を掲げますかと言われたから先ほどのような答弁をした次第であって、それはどこまでの改正をやるか、抜本的にやるかどうするか、しかしあらゆる節目で、何年かにわたって、平成六年に改正をする、そしてたしか九年だったか、それから十六年にやる、その改正のときに、サステーナブル、持続可能性というのを前提に置いてやるのは当然であります。

 それは、あらゆる改正をやるときにそのことを考えていかないといけないので、今委員がおっしゃったように、そういう長期の、つまり百年というタイムスパンの間で給付と負担のバランスを考えて、安心だということで制度設計をしているということであれば、そのとおりでございます。

岡本(充)委員 これは、大臣がそうやって、今言われているような言い方で、国民の皆さんが本当にこの制度に安心を持たれるのか。やはりそういう話ではなくて、もっとわかりやすく、どうぞ、厚生労働省として責任を持って百年安心だということを広報されたということはお認めになられないと、国民の皆さん、前回から続いておりますけれども、国民年金未納だとなかなか納付率が上がらない、それは当たり前ですよ。それは、政府がきちっと広報せずに、そういう逃げの姿勢ではやはりいけない、それを私は強く言っておきます。

 続いて、ちょっと大臣に確認をしたいわけですけれども、いわゆる将来にわたって所得代替率五〇%を確保するという言葉についての確認です。

 厚生労働省としては、法律にも書いてありますけれども、今後、所得代替率が五〇%を維持するように、国民年金法による年金たる給付及び厚生年金法による年金たる保険給付については、その先がちょっとあるんですけれども、「比率が百分の五十を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保するものとする。」というのは、将来というのはどの年を指しているんですか。

舛添国務大臣 具体的な時期、それから、どれぐらいの期間かということを確定したものではありません。つまり将来だと。

岡本(充)委員 それは先ほどの言葉と一緒で、国民の皆さんに、少なくともこのぐらい、ここら辺まではという話をしてさしあげなきゃいけないんじゃないんですか。将来というのは来月ですか、再来月ですか。そんなことはないでしょう。少なくともこのぐらいは安心なんですよ、さっきの安心につながっちゃうわけですけれども、給付をきちっと確保しますよということを言わなければいけません。将来は、最低限いつまでなんですか。

舛添国務大臣 恐らく、今おっしゃるように最低で何年間とか、期間とか、いつまでだとか、そういうことではなくて、将来安心ですよ、まさに国会でお決めになった法律の中にそういうふうに書いているわけですから。

 将来はどれぐらいですか。例えば、私は、あなたは将来どうですかといったら、それは少なくとも、私は自分の寿命が全うするまで年金制度はしっかりしてほしいと思いますね。それから、恐らく、二十ぐらいの人にとってみると、平均寿命が八十五であったら六十五年間、これはしっかりしてもらわないと困りますね。

 ですから、恐らく、将来にわたってしっかりしているということは、今それぞれ生きている人たちが自分の命を全うできる、平均寿命でもいいんですけれども、それまでは、老後の生活をきちんと支えるためにこの制度が安心を与えてくれる、財源的にもきちんとしている、給付もきちんとしている、そういう意味だと私は解釈をしております。

岡本(充)委員 大臣でありますから、私が生きているうちはという話は個人的な話にとどめてもらわないといけなくて、それは、そういうことではない、長らく続かなきゃいけない制度なんです。

 それでは、逆に聞きたいと思います。例えば平成三十八年もしくは二〇五〇年、こういったころは将来に入るんですか、この言葉の。

舛添国務大臣 恐らく入るんだろうと思います、厳密な規定があるわけではありませんから。しかし、今が二〇〇九年ですね、そうすると、五〇年というのは四十年後ですから、将来に入ると思いますね。

岡本(充)委員 そういう意味でいいますと、次から、五ページ目からスタートするいわゆる所得代替率のグラフ、委員各位もかなりいろいろ見られていると思います。

 五ページ目が平成十六年計算ですね、これが厚生年金。六ページが国共済の同じように平成十六年再計算、七ページが地共済の平成十六年再計算、そして八ページが私学共済の平成十六年再計算ということになっています。

 この平成十六年再計算の数字を、さらにいろいろ厚生労働省にお伺いしました。五ページに書いてありますが、実は、このときも議論になりました所得代替率五〇%を、標準報酬月額が平均的な世帯、いわゆる三十六万円においても、二〇二五年、平成三十七年に五〇・二%を確保する、こういう絵姿を平成十六年法改正のときにお示しになられました。

 ただ、このときに、一体どの辺で五〇%を割るのかということを厚生労働省にお伺いしまして、下の図ですけれども、うちでつくりましたが、三十六万四千円になるともう既に五〇%を割り込むということが明らかで、五〇・二%というのは本当に薄氷を踏む、平均報酬月額が三十六万四千円になると、わずか四千円上がれば、この法律が規定をする状態から外れてしまう状況なんだという、極めて際どいものなんです。

 それを指摘した上で、では、ほかの年金はどうなのかということで、先ほどの六、七、八をつけました。百六十六国会に閣法として出されている被用者年金の一元化法ですと、これらが厚生年金に入ってくるということになるわけですが、閣法として提出をされている以上、こういった各共済のいわゆる加入者、受給権者が厚生年金に入ってきた場合にどうなるかということは、シミュレーションはされているんですか。

舛添国務大臣 今のシミュレーションですけれども、先日公表しました平成二十一年財政検証を基礎として試算するためには、各共済がことしの夏以降に終える、それぞれの財政再計算による給付費等の見通しが必要となるため、現時点で試算することはできない、これは事務方に聞くとそういう答えであります。

岡本(充)委員 いや、二十一年計算はそうなんです。十六年計算をもとに、十九年に法律を提出するときに計算をされましたかと聞いています。

舛添国務大臣 失礼しました。

 二十一年財政計算は今言ったとおりですけれども、一昨年の夏、十九年九月五日に、社会保障審議会年金部会で一元化による財政影響について審議を行ったときに、平成十六年財政再計算結果を基礎として、厚生年金及び各共済組合の暫定的な粗い評価を行っており、この評価では、被用者年金一元化によっても所得代替率が五〇%を下回らないものと見込まれておったということです。

岡本(充)委員 それは何%になると、粗い計算でされたんですか。

舛添国務大臣 お答えいたします。

 二〇二六年度以降、五一・八%ということであります。

岡本(充)委員 二十一年計算も同様に出してもらわなければいけないと思うんですね。十月まで数字を待つというのではなくて、閣法として出されている以上は、今後どうなるのか、それをどういう計算でやられるのかということを明らかにしていただかないといけないと私は思います。

 十月と言わずに、この法案の審議をしているうちに出していただかなければいけないと思いますが、それぞれ、きょうお越しいただいております各省庁、総務、財務、文科の皆さん、ぜひ急いでいただきたいんですけれども、お答えいただけますか。端的でいいです。

木下政府参考人 お答えいたします。

 国家公務員共済組合においては、現在、平成二十一年九月以降の長期給付に係る保険料率を算定するための財政再計算作業を進めております。具体的には、国家公務員共済の数理計算を行うための基礎数や基礎率を二十一年再計算ベースに置きかえつつありまして、現在のところ、給付費等の見込みの作成を完了していない現状にあるわけでございます。

 このようなことから、財政再計算作業は七月末ごろまでかかることを何とぞ御理解いただければと思います。

松永政府参考人 お答え申し上げます。

 地方公務員共済年金におきましても、現在、平成二十一年九月以降の長期給付に係ります保険料率を算定するための財政再計算作業を鋭意進めているところでございます。

 ただ、具体的には、地方公務員共済年金の数理計算を行うための基礎数、基礎率、こういうものを十六年再計算ベースから二十一年再計算ベースに置きかえつつあるというところでございまして、地方公務員共済組合につきましても、やはり現時点では給付費等の見込みを作成していない現状にございます。

 このようなことから、財政再計算の作業、これはやはり七月末ごろまでかかるというふうに考えておりまして、御指摘の数理計算を行い、その結果をお示しするということはできない状況でありますことを御理解いただきたいと思います。

河村政府参考人 私立学校教職員共済年金におきましても、同様に、新たな保険料率を算定するための財政再計算作業を鋭意進めているところでございます。

 具体的な作業の行い方、十六年の再計算ベースから二十一年再計算ベースに置きかえるということについては、国家公務員共済年金等と同様でございまして、給付費等の見込みはまだ作成できていない状況でございます。

 この作業については七月末ごろまでかかるというふうに見込んでおりますので、御指摘の数理計算を行うということについては、現在お示しできないということでございます。

岡本(充)委員 それは早くやってもらわないと、では、この審議を七月末までやりますかという話になるわけで、これは大至急出してもらわなければいけません。

 これは、理事の皆さんでぜひ御協議をいただきたいと思います。委員長、お願いいたします。

田村委員長 理事会で協議いたします。

岡本(充)委員 そういうことで、きょうの時間はそろそろ終わりますが、最後に、十二ページのところを見てください。きょうは内閣府にもお越しいただいております。

 改めて確認をしたいと思うんですけれども、「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」、平成二十一年一月に出されました。これをもとに、年金の運用の足元の経済前提を厚生労働省は立てられているわけですが、その中で、最後に一行入っています。「試算は誤差を伴っており、相当の幅をもってみるべきである。」と書いてあります。

 内閣府の御答弁としていただきたいわけですが、この数字をもとに試算をした場合には、出てくる数字に相当な誤差が出てくるということを示しているということで理解してよろしいでしょうか。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の比較試算の作成に当たりましては、経済財政モデルというのを使っておりますが、それの試算に当たりましてはさまざまな前提を置いています。

 そのうち、例えば原油価格や世界経済の動向など、国際環境の変化につきましては、予見しがたい要素があるということは否定できないところでございます。また、我が国の経済は、民間活動がその主体をなすものであるということもございます。こうしたことから、この試算には限界がありまして、誤差を伴うものということで、相当の幅を持って見るべきだというふうに考えております。

 この比較試算の試算結果を使った他の試算、この中には財政検証なども含まれると思いますけれども、それに誤差が生じるかどうかにつきましては、比較試算をどのように使っているかという詳しい内容を承知しておりませんので、お答えする立場にはないというふうに考えておりますが、ただ、比較試算の誤差について申しますと、先行きについての不確実性が高いということにかんがみまして、経済について決め打ちするのではなくて、三つのシナリオを設定して、前提条件が振れる可能性を想定した上で幾つかの試算を行っているということでございます。

岡本(充)委員 それは、内閣府が出した「経済財政の中長期方針と十年展望 比較試算」についてでありまして、これに誤差があるということはお認めになられるわけですよね。だって、書いてありますからね。それは十二ページのところに「試算の方法」、「試算は誤差を伴っており、相当の幅をもってみるべきである。」と書いてあるわけですから、誤差があるということはお認めになられているわけですね。

 この誤差がある数字を使って、つまり、自分たちが出した数字は誤差がありますよと言っている数字をもとにして、さらに、それをもとにして計算をすれば、誤差があるというのは当然だと思うんですけれども、その考え方は間違っていないかどうかだけ改めて御答弁を、端的にお願いします。

齋藤政府参考人 それは、どのような数字をどのように使って試算をしているかということによると思いますので、確定的なことは申し上げられないと思います。

岡本(充)委員 いや、誤差のある数字を使って計算をすれば、その先に誤差がなくなることは、どう使ったってそれはないでしょう。

 誤差があるものを使って計算をすれば、その先に誤差が出ますよねということの確認をしているわけで、それは当然、誤差がなくなって真の値になるわけではないですよね、ですから誤差がありますよねと聞いているんですから、端的にお答えいただきたいと思います。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもの試算に誤差があるということは確かでございますが、その試算結果を使ったものがどのくらい誤差があるかということにつきましては……(岡本(充)委員「誤差があるかどうか」と呼ぶ)誤差があるかどうかにつきましても、それは試算の結果の使い方でございますので、私の方から一概には申し上げられないと思います。

岡本(充)委員 ちょっとそれは答弁がおかしくないですか。

 では、逆に聞きますけれども、誤差がある数字を使って誤差がなくなるものがあり得るのですか。そんなことないでしょう。誤差があるものを使って計算すれば誤差がある、それだけ認めていただければ次の話へ行くんですから。お願いします。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもの試算には誤差がございます。ですけれども、どういう数字を、ですから、その数字によってどういう誤差があるかというのは変わってまいりますし、それをどういうふうに組み合わせてどういう試算をしているかによって、その誤差のあり方が変わってまいります。

岡本(充)委員 でも、誤差はあるんですよね。あるのかないのかだけ。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 それは試算結果の使い方でございます。使い方によって異なるということでございます。(発言する者あり)

田村委員長 よろしゅうございますか。

 多分、今おっしゃられたことは、誤差のある数字をもとにいろいろな数字を出す場合には、その誤差が許容範囲に入るか入らないかというのはわからないということを言われるわけでしょう。

 どの幅で誤差が出てくるかということはわからない、その数字をもっていろいろなものに使う場合、それが許容範囲の誤差になるかどうかはわからないということを言われているんですね。そういうことらしいですね。

岡本(充)委員 誤差があるかないかと聞いているんです。当然のことを聞いているんだから、あると言っていただければ次の質問に行くんです。

齋藤政府参考人 試算でございますから、私どものを含めまして、それは必ず誤差があるということでございます。

岡本(充)委員 誤差が出てくるわけです。

 それで、十三ページを見ていただきますと、誤差がどのくらい出ているかということを話をしようと思いましたが、きょうのところは時間が参りましたので、後刻にこれは続けさせていただきます。

 どうもありがとうございました。

田村委員長 次に、内山晃君。

内山委員 舛添大臣、きょうは三十分しか時間がございませんけれども、大臣も途中から参議院の方にということで、少し前向きな話をしたいな、こう思っているんです。

 先日、四月八日の当委員会での質疑で、私は提案をいたしました、在職老齢年金の見直しをした方がいいのではないか。これが朝日新聞の記事に取り上げられておりまして、やはり記者さんも同じような問題認識を持たれたことで書かれているんだろうな、こういうふうに思っております。今の年金制度のさまざまな解決策というのは今までの延長線上にはないと私は思っておりまして、やはり大きく見直しをしていかなければならない時期になっておるのではなかろうか。

 きょうは、前向きに、年金制度はどうあるべきか、そして現行の年金制度の問題点を指摘しながら質問をさせていただきたい、こう考えております。よろしくお願いいたします。

 まず大臣に、今申し上げましたとおり、年金制度に対する国民の信頼は今極めて危機に瀕している、こう思います。国民の信頼回復に向けまして、制度の安定性、継続性をどのように高めていくのか、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。

舛添国務大臣 最大の信頼性の喪失というのは、委員御承知のように、年金記録問題、これのミスが重なってきたということでありますので、今、これは全力を挙げて取り組んでおります。新しい日本年金機構ができるまでの間に、収束感というようなことが持てるように全力を挙げたいと思います。

 ただ、こういうピンチというか、こういう危機をいかにチャンスに変えていくか。実はこのことによって、この一連の二年間、一生懸命取り組んでまいりましたが、年金に対する関心が非常に高まってきた。

 私は、若いころ、年金の話なんてしたことがありません。それで、ヨーロッパに行くとばかにされる、年金についておまえは考えたことがないのかと。子供からみんな考えている。そして、年金生活者という職業カテゴリーが世論調査のときに必ずある。私は、世論調査の研究をしていてこれは何だろうと、最初わからなかった。それだけの落差が年金の先進国であるヨーロッパ諸国と日本とであるわけですから、これを埋めるために、教育を含めて周知徹底をする。

 それと、申請主義的なものもどうするかなんですけれども、私は、申請主義という言葉によるかどうかは別として、国民の積極的な関与がなければいかなる制度もうまくいかない。全部お上がやってくれる。実は私は、信頼性を相当損なって、今一生懸命、政府や国家に対する信頼性の回復をやっていますけれども、根本的に、日本国民というのはやはりお上を信じているんじゃないか。だから、お上に任せておけば何でもいい、あれだけねんきん特別便を送り、定期便を送り、何回催促してもまだ返事をよこしてくださらない方がいる。

 だから、ぜひこれは、不祥事についてはきちんと対処しますが、国民の皆さんとともに考える、みんなでこの問題を考える必要があると思いますので、今回の一連の不祥事を、その立て直しというか、年金の今おっしゃったようなことを議論するきっかけにしたいと思っております。

内山委員 やはり現状の問題としては、少子化、高齢化の進展、そして人口減少化社会の到来ということになります。年金を含めて、社会保障全体の持続可能な制度はどうあるべきかということを、さらにお尋ねをしたいと思います。

舛添国務大臣 やはりこれは、財源をどうするかが一番大きな問題だと思います。さまざまな工夫によって、比較的少ない財源で、例えば医療にしても介護にしてもその他の分野にしても、相当程度の実績を上げてきていることは確かですが、それが現場にひずみを生んでいる。

 ですから、これは正々堂々と議論をして、高い福祉を求めるのなら高い負担ですよ、低負担なら低福祉にしかなりません、この認識のもとにやって、天からお金が降ってくるわけではありません、しかし、負担に見合っただけのリターン、給付が来るんだという制度設計を我々もしないといけないし、無駄のない努力もしないといけないと思いますので、私は、消費税を含めて、堂々と財源の議論について議論すべきときが来ていると思っております。

内山委員 確かに、今の年金制度は手足を縛られている。この上で何かをせいと言っても、これはやはり厚生労働省だけではできない問題でございます。これはもう重々、年金システム論の部分はいろいろ直せますけれども、それの裏づけとなる財源論をしっかりと議論しなければいけない。これはまさに政治の役割だろうと思います。新しいこれからの時代の年金制度論をしっかりと構築していただいて、それを裏づけする財源論というのを我々も一緒に考えていかなければならないな、こんなふうに思うわけであります。

 今、高齢者間の所得格差が拡大をしています。無年金者、そして低年金問題、この課題をどう考えているか。基礎年金に公費が投入され、基礎年金の国庫負担二分の一を税金で賄うという形に今回なるわけであります。現在、無年金者も、消費税は一九八九年にできていますから、過去に二十年間消費税を納めているわけですね。これからも無年金者は、生きている限り消費税を納め続ける。

 消費税は、現在、老人福祉三財源として、基礎年金、老人医療そして介護に充てられると、これは予算の総則に書いてあるわけですね。私は、やはり無年金者に対して、老後のセーフティーネットとして、生活保護で救済する方法もあるでしょうけれども、消費税を負担している国民の一人として、生活保護ではなく自分の年金として、無年金者に国庫負担相当分を年金として支給すべきではないか、こう考えているんですけれども、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 まさにそれが一つの考え方だというふうに思います。

 今でも公的年金制度というのは、よその国と違って掛金を掛けてなくても、少ないですが、もらえる制度だという形で相互扶助ということになっていますけれども、二分の一の国庫負担ということを考えますと、半分は税金ですから、皆さん、租税の形で負担しているなら、その半分については当然権利があるという考え方は一つの考え方として成り立ちますから、そこで、最低保障機能としてそれを確保する道があるか、これはやはり議論する必要があると思っております。

内山委員 二分の一という税が入るわけでありますから、要は、保険料方式から二分の一が税方式になった、これから四分の三、十割、税になるのかもしれませんけれども、やはり三分の一から二分の一、税方式に移行したんじゃないか、こんなふうな見方もあるわけであります。

 そこで、基礎年金と生活保護、趣旨や内容が異なるのは十分理解しておりますけれども、基礎年金よりも生活保護の給付の方が高いという現状があるわけでありまして、これをどうやって解消したらいいんだろうか、大臣にお尋ねをしたいと思います。

舛添国務大臣 一つは、制度そのものが違いますが、例えば全国遊説していても、生活保護の方がいいじゃないの、何で年金払うの、こんなに低いのにという声がちまたにたくさんあることもよく理解をしています。ですから、制度設計上の違いがあって、では、本当に年金だけで完璧に老後の生活ができるようにするのかどうなのかということで、まずコンセンサスが必要だと思います。

 その上で、もしそうであるとすれば相当な負担になる。そうじゃなくて、自助努力があって自分の蓄えがあります、持ち家を持っている人は資産があります、そういう中での、一〇〇%じゃなくても相当程度を年金で見るという形であれば、今の制度設計は間違っていない。

 もちろん、生活保護を受けるために極めて厳しい条件がありますから、そういう条件がないという意味では、年金制度の方がはるかに気分的に使いやすいということがあるので、それは今後、年金というものを老後の生活の中にどう位置づけるか。もちろん、今でも相当の世帯の方が年金だけでやっているということはありますが、その場合、資産というものをどう見るか、そういうことを総合的に判断してこれは検討すべきだと思います。

内山委員 国民年金の第一号被保険者、自営業者とか言われておるわけでありますけれども、長妻委員も指摘をしておりますが、実は、今、国民年金の第一号被保険者の四割弱が被用者なんですね、サラリーマンなんですね。厚生年金の適用は受けていない。国民年金は自営業者、厚生年金はサラリーマンが加入するという区分けは、今はできなくなってきているんだろうと思うんです。

 この現状をとらえて、今後の年金制度設計はどうあるべきだろうか。大臣はどんなふうにお考えになりますか。

舛添国務大臣 今でも、たしか従業員が五人以上だと被用者は厚生年金に入らないといけないんですけれども、現実的に、零細、それ以下でやっているようなところでたくさんいるわけですから、そういう数が出てきていると思います。

 だから私は、実を言うと、国民年金というのは、みんなが最後はそこに帰っていく大地のようなものであって、その基本があって、その上に厚生年金があったり共済組合があったりする。だから、まずは被用者を一元化しようとしていますが、最後はみんながお世話になる制度なので、これをどういう形で設計し直すのか。

 それは、今、企業の社会的負担ということで、社会的責任ということで事業者負担がありますけれども、国民年金については、やはりみんなが帰っていく大地である。そのためには、定額の一万四千六百六十円ですか、そういう定額でいいのかという議論も先般しましたし、所得比例をどうするのかということもあるので、これは、先ほど申し上げました年金の全体の中でどう位置づけるかということの中で、やはりもっと注意をする、もっとみんなが実はここに最後はお世話になるんだという認識からまず始めることが必要だというふうに思っています。

内山委員 大臣、そろそろ参議院の方にどうぞ。後は、参考人の方と一緒にやらせていただきますので。

 では、質問を続けます。

 障害基礎年金は、国民年金の被保険者が、障害等級の一級または二級の障害の状態に該当する障害になったときに支給されます。障害厚生年金は、厚生年金の被保険者が、障害等級一級、二級、三級の障害の状態に該当する障害者になったときに支給をされます。さらに厚生年金には、障害の程度が軽い場合には障害手当金という制度もございます。国民年金の障害の程度より、厚生年金は広い範囲の障害者を対象として救済しています。

 ここで質問なんですけれども、なぜ国民年金には厚生年金にある障害等級三級がないのか、ぜひお尋ねをしたいと思います。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 先生も御承知のとおり、制度の歴史は厚生年金が大変長うございます。

 この厚生年金において、昭和二十九年、現行法制となったときに、労働能力の制限度合いに応じた、現在の一級から三級及び障害手当金という枠組みが整備されたわけでございます。

 今の御質問は、その後の国民年金創設以来の経緯というものにかかわるものでございますので、若干説明させていただきますが、国民年金が昭和三十六年に制度創設された際の御議論、これも御承知のことかとは思いますけれども、当時これを審議していた社会保障制度審議会の答申では、障害年金は厚生年金一級程度に制限すべきだという御意見も強くあったところ、最終的に、厚生年金の一級及び二級程度として発足したわけでございます。

 昭和六十年改正で、基礎年金ができるということで、双方の年金の一級、二級の内容を調整したという経緯はございますが、おっしゃったような相違が残っているのは事実でございます。

 その背景をあえて足し算して申し上げれば、障害基礎年金が、全国民を対象としたものであるということから日常生活能力の制約に着目し、障害厚生年金は、長い歴史の中で、民間の被用者を対象に、基礎年金の上乗せ給付として今存在しておるわけで、これは労働能力の喪失という観点に着目して年金を支給するという性質の違いというものが、歴史的な経緯とあわせて残されているということだと理解しております。

内山委員 先ほども申し上げましたが、国民年金の第一号被保険者の被用者、サラリーマンが四割弱いる、こういうことを考えますと、今の局長の御答弁は全然矛盾をしてしまいます。論理が成り立たないんです。

 いいですか。国民年金の第一号被保険者のサラリーマン、被用者は、ではどうするんですか。障害者になったときにどう考えるんですか。三級障害程度になったときに、基礎年金の上乗せ、労働能力減退、第一号被保険者のサラリーマンとどこが違うんですか。働いているというのは同じじゃないですか。答弁を求めます。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年の社会保障審議会においても、御指摘のように、人に雇用されて働いている方々は同様の保障を受けるべきであるというのを基本的な考え方に据えるべきだというふうな指摘も受けております。これは、私どもとしても認めている基本的な考え方でございます。

 一、二級と、一級から三級まであることの違いに関しては、基本的には、被用者年金保険というものをそうした理想を目がけてどこまで適用を拡大していけるのかということを、私どもは、従来から問題意識として指摘をされてきたわけでございます。すべて厚生年金が適用されるならば、先生おっしゃられたような結果は出てこないわけでございます。

 国民年金というのは、被用者年金保険に包含できない方たちに、さまざまな方がいらっしゃるだろうけれども、定額主義でこれを包摂していくという判断のもとに行われたものでありますので、内部の方々の構成要素は確かに随分変わってきて、政策的な要請が日に日に強まっているではないかという御指摘はそのとおりだと思いますけれども、公的年金一元化のあり方、被用者年金保険という手法でカバーできる範囲、限界というものはどういうものであるかということとあわせて、すなわち、制度体系の大きな議論とあわせて議論していかないといけないのではないかと考えております。

内山委員 もう一度整理して聞きますけれども、国民年金第一号被保険者が自営業者だったらいいですよ、私が自営業者で何かをやっている。しかし、本来社会保険が適用されるべき法人の企業に勤めていてそこが未適であった、そうすれば、その方は国民年金の第一号被保険者。サラリーマンでありながら、被用者年金ではなく第一号被保険者なんだ。その方がお勤めになっていてけがをした、障害を体にこうむった、そういった場合に、一級、二級では国民年金の障害基礎年金としては救済をされますけれども、三級程度の障害だったらどうするんですか。お答えをいただきたいと思います。

渡辺政府参考人 現行法の示すところは、御指摘のとおり、被用者年金保険でカバーできない方々、そこに問題点があるということは承知せざるを得ないわけでございますが、にもかかわらず、では被用者年金保険ルールを適用できるかというと、それもできない。こういう中での現在の制度選択であるというふうに理解をしております。

内山委員 ですから、そこは、今やはり制度を直さなければいけないという点ですね。厚生年金も一級、二級、三級、国民年金も一級、二級、三級、こういうように、国民年金の第一号被保険者にサラリーマンが加入しているのが四割弱いるという現状を考えたら、国民年金は自営業者で、厚生年金がサラリーマンですという今までの区分けはもう適用できない。だからこそ、そこはもう早急に制度として見直さなければならない、そういうことだと思いますので、強くその辺は検討していただきたいな、こう思います。

 同じく、夫が国民年金の第一号被保険者のサラリーマン、その妻は、国民年金の第三号被保険者ではなく、夫と同じ第一号被保険者として国民年金保険料を納める立場になります。厚生年金に加入している夫と国民年金に加入している夫の、年金の加入の違いによって保険料を納める、納めない、この差というのは非常に問題がある。三号の問題と一緒にすればそれまでかもしれませんけれども、一号の夫の妻が、同じように一号の保険料を納める。非常に矛盾だと思うんですが、いかがでしょうか。

渡辺政府参考人 先ほどと共通する論点だと思います。制度的、構造的な要素を背景に持っている問題だと思います。

 一言で言えば、年金制度の基本的な体系を考える上で、被扶養配偶者というものをどのように位置づけるかという論点が一つ。それから、被用者年金ルールというものを、厳密な自営業者以外にすべて適用できるか。アメリカにおきますように、その他の国にもおきますように、自営業者の方も厚生年金ルール、被用者年金ルールを適用している国々も多々ございますが、それを別にいたしましても、被用者でありながら、被用者年金保険を適用することがなかなかできない方たちをどのような制度体系でとらえるのか、そして、加えて、被扶養配偶者というものを制度の中でどのように位置づけるかという問題でございます。

 おっしゃるような状況が現行制度でございますが、なかなか容易に結論を出しがたい問題であり、いわゆる年金制度の一元化の中の議論とも言えるわけですが、制度の形を一元化したら、今のこの根本的な問題が直ちに解決できる具体的な道筋、出口があるのかという点を指し示している論点だというふうに承知しております。

内山委員 おっしゃるとおり、制度的、構造的な問題点ということでありますので、ここはやはり、これからの年金制度としてしっかりと直していかなければならない点だろうと思います。

 さて、今度は本則の方についてお尋ねをしたいと思うんですけれども、現役時代に高収入の人は年金受給世代になっても高い年金の受給者となる、現役時代に低所得の人だった方は年金受給世代になっても低年金となる、これは残念な結果であります。

 今回、本法附則の検討規定にあります「基礎年金の最低保障機能の強化」とは、一体、具体的に何をするのかお尋ねをしたいと思います。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 まさしく、今後における立法府及び行政府、それから国民各界各層の御議論というものによって、こうした問題点あるいは論点というものにどういう切り口をつけていくかということであると思います。

 しかしながら、現在までのところでも既に、官邸における社会保障国民会議でありますとか、あるいは私どもの社会保障審議会でありますとか、閣議決定いたしました中期プログラムでありますとか、あるいは新聞各社が昨年くしくもさまざまな提言をなされる中で、かなり多くのケースで、最低保障機能の強化、あるいは最低保障年金、あるいは免除制度の見直し、あるいは税方式の基礎年金、さまざまな形で提言は違っていても、おっしゃられるような無年金、低年金の方々というものを意識すれば、どういう政策が妥当なのかという御意見が出てきております。

 これは大変歓迎すべきことだと思っておりますので、私どもとしては、専門的な審議会の中では、さらに具体的に、国民健康保険制度にありますような保険料軽減支援制度に今の免除制度を切りかえていってはどうかとか、あるいは、どうしても結果として、個人単位、定額主義の基礎年金においては、お一人になってしまった場合、十三万円水準から六万円水準に保障水準が半減してしまう、しかし生活の実態は半減するわけではないという点について、一定の加算を設けるという議論もあり得るのではないか、いわゆる年金制度の問題ではないと言って放逐するのではない考え方もあるのではないかということも御指摘いただいておりますので、そういった技術論も含めて、さらにまた御指導あるいは御議論いただきたいというふうに思っております。

内山委員 与党案に質問をしたいと思っていたんですけれども、ちょっと時間的な都合で、ぜひ次回に回させていただきたいな、こんなふうに思うんですが、御了承いただけますでしょうか。

 引き続き質問させていただきます。

 無年金、低年金に対する救済方法として、最低保障年金や保険料軽減支援制度ということが審議会で議論をされています。それぞれ課題が考えられます。

 まず最低保障年金では、受給資格期間を満たせば年金を受給できるため、一定の期間のみしか保険料を納付しない者の対応をどう考えるのか、お尋ねをしたいと思います。

渡辺政府参考人 ここで私どもの社会保障審議会でプロトタイプとして議論をさせていただきましたのは、大変ちょっと、具体の報道機関名で、お許しいただけるかどうかでございますが、御承知のように、某新聞社がということでお許しいただきたいと思いますが、提言された最低保障年金のイメージというものをもとに議論をさせていただきました。

 保険料納付期間の最低二十五年を十年に引き下げた上で、十年間の納付があれば、十年間の納付ですから通常の基礎年金ですと低い額でございますが、結果として五万円の給付が保障されるように税で上乗せする。そして保険料納付期間が長くなれば、その上乗せ部分は順次縮減されていく。それから、国庫負担分を二分の一というよりもう少し高めて、五一、二%だったと思いますが、そのぐらいまで高めることによって、六万六千円水準を、結果として、納付期間四十年の方は七万円とする、こういうような御提案であったというふうに承知しております。

 そこを前提にしながら御議論をいただいたと承知しておりますが、十年納めた人が実際にもらう、本来ならば一万数千円になる基礎年金の額が一気に五万円になり、そこから五年、十年、二十年と、より多く保険料納付されても、余り大きく給付の増額がないという姿でありますと、御指摘のように、保険料納付四十年を義務としていながらも、まあ十年ちょっとぐらいでいいかなというような方々が輩出し、それを横目に見ると、四十年こつこつ納めていこうと思っていた方々にとって、一体いかがな事態かという点は考え直さなきゃいけない。

 そういったことから、そうした保険料納付期間に比例した給付水準の上乗せをしつつ、なおかつ、その方が納めやすい低い保険料でも満額の年金につながりやすい道というものをあわせ行うことによって、こうした最低保障年金と言われるものの難点を回避することができないのかということで、保険料軽減支援制度とか単身加算制度とかいうものの合わせわざということを通じていけば、こうした最低保障年金というものが目指していたものはほぼ満たされていくのではないかというのが、審議会における大筋の議論だったように聞いております。

 これは専門的なところでございますので、十分示唆するところは大きいというふうに思っております。

内山委員 今おっしゃられました保険料軽減支援制度、この支援制度でも、公平性の観点から、所得の捕捉をどうするのかという問題があろうかと思うんですが、その点、もう一度お答えいただけませんでしょうか。

渡辺政府参考人 この制度は、議論のプロトタイプとしては、私ども大変興味深いものだと思っております。それから、先日議論がありましたように、国民健康保険の現場、あるいは介護保険の所得多段階の定額保険料、こういうことを見ますと、地方行政の現場においては実施可能とされてきた方式である。ただ、国政の段階で、国で全国統一的にやることがどのように可能か、あるいは、今地方でやっている地方税情報というものを、そこで御協力いただいて、システマチックにこれを国にいただけるものなのかという点がございます。

 ただ、この点は、一般に国民年金制度を所得比例制度にすることは可能かという設題に比べますと、低所得者対策として、やはり御本人の方々に誘因がはっきりある政策でございます。逆に、所得の高い方々に高い保険料をお願いして、所得再分配するよという形を包含する一般的な所得比例に比べれば、他に例もあること等から、若干敷居は低いと思いますが、御指摘の、所得捕捉はどうかという点は残ります。

 ただ、一点だけ、被用者と一緒になった制度であるかどうかという点もまたあると思います。この中にも一部の被用者はまじっておりますから、おっしゃるように、最後まで論点は残ると思いますが、厚生年金対象者と全部一緒にしたルールということに比べますと、国保や介護で行っているように、一定程度のフィージビリティーというものはあるという御認定のもとに御議論がされたというふうに承知しております。

内山委員 時間が参りましたので、残りの質問はまた次回にさせていただきます。

 ありがとうございました。

田村委員長 次に、冨岡勉君。

冨岡委員 自由民主党の冨岡勉でございます。

 きょうは、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案等について質問をさせていただきます。

 さて、私、日本に生まれて大変幸せだなと、やはりこういった制度を改めて見てみると思います。と申しますのは、生まれて、国民年金に入り、あるいは厚生年金に自動的に入ってしまうわけで、掛金の問題等ありますけれども、自分が障害を受けた場合にはその途中で障害年金も受けられ、また、働き柱が亡くなったときは遺族の方にそういったきちんとした年金が入り、さらにリタイアした場合に老齢年金が受けられる。制度をきちっとして、自由主義圏でありながら社会主義国のような社会保障制度がこれほど整っているというのも、改めて見てみると、非常に大変ありがたいことではないかというふうに思います。

 いろいろな諸外国との比較をしてみる場合には、そういった非常に完備された社会保障制度の中で知らず知らずのうちに、その恩恵に浴しているのに気づかないという面があるのかなというふうに思います。国民は、当たり前としてとらえています。ただ、ない国と比較した場合には、ああ、そうだったのというふうになります。

 ところが、この年金のいろいろな問題もたくさん出てきておりますけれども、そういったほころびも出てきた、制度設計上露呈したというのは、これも紛れもない事実であります。

 私は、自分自身の経験を申せば、二十何歳だったと思いますけれども、国民年金に加入するような制度が発足し、それに入ったわけですけれども、そういった意味で、気づかずに、お金を払っておけばいいよという世代でございました。また、税金も払うようになって、ああ税金も取られるんだなと。その仕組みも気づかぬまま、税金の還付をしに、わずかばかりのお金を戻してもらうために制度を少し勉強した時期もございました。

 ただ、私は途中から、やはり年金記録も、おかしいなと思った、気づいたときがございまして、手帳が自分の手元に二つありまして、これは何でというふうなことを思った時期がございました。

 そこで、こういう国会の場に来ていろいろ調べてみますと、やはり、制度的にひずみが出てきているのはもう紛れもない。つまり、国民年金の方たちは、私を含めて、四十年ぐらい加入しても一人六万六千円ちょっと。厚生年金だと二人で二十三万円余り。あるいは共済年金だともっと多いでしょう。そういった格差の問題があるのが現実でございまして、私は個人的には、やはりこの年金制度というのは、掛金の問題、公金の投入、あるいは会社等の負担の割合、いろいろあっても、将来的には一元化するべきではないかと思っている一人であります。これは制度設計上非常に困難をきわめるかもしれませんが、やらないと不公平感がいつまでも残るかなという、民主党さんの考え方に近い考えを持っている一人であります。

 そのための施策を、我々自身、ステップアップというんでしょうか、やはり厚生年金、共済年金を一元化し、それから、一緒に、一気にやるというのはどうしても今のところ無理があるかな。財源の問題、それから今まで掛けた個人の権利というんでしょうか、そういう問題がやはりまだ未解決、先が見えていないということではないかと思っております。したがって、こういった委員会で消費税を含めた財源の手当て等をする必要があるかなということで、我々、自民党の部会で一生懸命その議論をしているところであります。

 ただ、本日の問題として、国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案について、ちょっと質問させていただきたいと思います。

 この法案は、平成十六年度の年金改正法に定められている基礎年金の国庫負担の割合二分の一への引き上げを実現するもの、そういうことでありますが、今申しましたように、長期的な負担の均衡を図り、年金制度を現在のままでの持続可能な制度にするものと理解しております。

 そこで、基礎年金国庫負担の二分の一を実施する意義についてであります。

 改めて聞くことになりますが、法案では、二十一年度、二十二年度の二年間は財政投融資特別会計からの繰入金を活用するというふうにしております。恒久的な財源が確保されていない中でも二分の一を実施するとしていますが、このような特例的な措置を講じてまで二十一年度から基礎年金国庫負担を二分の一にするということの意義について、きょうは大臣はもう出かけられましたけれども、担当の方、今までのビジョンを含めて、再度お聞きしたいと思います。

渡辺政府参考人 恐れ入ります、私の方から御答弁させていただきます。

 御指摘の平成十六年の年金制度改正は、大きく言うと四つの柱から成っておりました。

 大変恐縮ながら国民の皆様方に年々保険料の上昇をお願いします、しかし、厚生年金は一八・三%、国民年金は十六年の水準で一万六千九百円という形で法律上の上限を設定いたします、それ以上は上げませんということを約束いたしました。そのかわり、それで足りない部分はどうするのかということについては、物価や賃金が正常に戻ってきたときには、物価賃金スライドというものを少し我慢していただいて、給付を自動調整させていただきます。また、諸先輩そして現在の現役の方々が営々として積み立ててきた積立金についても、これを給付の財源として計画的に取り崩し、活用いたします。この三つの柱を国民にお約束し、残る四つ目の柱を、国ができることとして、基礎年金の国庫負担二分の一の財源を見つけてきて二分の一に引き上げる。これによって、先ほど言ったような保険料の水準、給付というものが安定する、こういうことでございます。

 そういうことでございますので、二十一年度から二分の一に引き上げるということは、長期的な財政計算からしましてもどうしても大事なポイントでございまして、法律上も、あるいは政府・与党のこれまでのお約束からも、私ども、国民に対するお約束であるという位置づけをしております。その結果、恒久財源を待ってこのことを先送りするのではなく、今ある財源を駆使してでもお約束どおり二十一年から二分の一にするということを通じて、持続可能性を確保し、高めていきたい、こういう思いでございます。

冨岡委員 当然な措置だと思うし、できれば恒久的な制度改革まで踏み込んだ上での措置としてほしいんですけれども、現実的にはそれもかなわないということで、野党もその点については反対はないんじゃないかというふうに思っております。

 次に、既に新年度が始まっておるということで、いまだ成立していないわけですけれども、きょうが十日、十五日には今年度最初の年金の支払いがあるんです。この年金の支払いに影響が出ないような措置というのはどのようにして手当てをされるのか、再度、お聞かせ願えればと思っております。

渡辺政府参考人 御承知のとおり、年金は年六回に分けて支給されるということから、今年度の第一回目の支払い日がこの四月十五日でございます。受給者の方に確実に年金がお支払いできるよう、社会保険庁を初めとする関係機関において必要な準備が進められております。

 法律上、今回の改正案が現時点で成立していなくても、給付に関する義務規定は厳然として存在し、実施されておるわけでございますので、国の責任として、この給付は法律の定めるところによりしっかりお支払いするということでございます。したがって、直ちに国民生活に影響が及ぶことはないと思います。

 年金財政におきましても、基礎年金の国庫負担は、現行法令上、年度を単位として行うこととされておりますので、できるだけ速やかな法案の成立をお願いしたいわけでございますが、四月一日を徒過したということだけをもって年金財政に与える影響が出る、そうしたことにはならないものというふうに考えております。

 しかしながら、時間を徒過すれば徒過するだけ、その間の金利負担分と申しますか、あるいは万々が一にもこうした引き上げができないということになりますと大変な事態を招くし、また、積立金の取り崩しという面でも、予想以上に多額の費用を市場から調達しなければいけない、こういうようなことで、そうなりますと、また経済的にも大きな影響を与えかねない、あるいは憶測が飛びかねないというふうに思っております。

 できるだけ早い御審議、成立をお願いし、それができますれば、年度単位でありますので、影響はなく、また給付も御安心していただけるように、ルールどおりお支払いできるというふうに考えております。

冨岡委員 早く通さないかぬということはわかるんですけれども、給付期日を変更するということはお考えでないというふうに理解してよろしいでしょうか。

渡辺政府参考人 ただいまルールどおりと申し上げましたのは、その点でございます。年六回、二カ月ごとに、定められた給付期日にしっかりお支払いをしていきたいということでございます。

冨岡委員 ぜひ、やはりお年寄りというのはリズムが狂うとすべてが狂ってしまうので、私の母も、あら、来ない、何かなというような、そういうのは期待しておりますので、手続上、あるいは利息とかいろいろな問題があると思いますけれども、きちんと手当てをお願いしたいと思います。

 年金制度が抱える課題というのがいろいろ問題になっておりますけれども、例えば国民年金の未納、未加入問題ということで、十九年度のですけれども、保険料の納付率が六三・九%、これは急速に悪化していますね。

 これはちょっと質問外になるかと思いますけれども、こういった面というのは、やはりいろいろな要素が考えられると思います。今言ったような年金の多岐にわたる不祥事の問題が、そういう意味で納付の率を下げているということだと思いますけれども、例えば、国民年金の納付率の向上に対して、具体的に上げるような政策というのは実際にどのようなものがあって、その対策効果というのは見えているのかどうか、もし今おわかりだったらお答え願いたいと思います。

渡辺政府参考人 ただいまお尋ねの点は、私ども、社会保険庁という外局の組織で、さまざまに、今御指摘いただきました年金記録問題などとあわせて大変な課題を抱えておりますが、現場で努力させていただいている、その収納業務でございます。

 過去数年を見ますと、今御指摘あった六三・九%という十九年度より、前は少し高かった。しかし、もっと前へ行くと六二%台だった。たしか平成十七年度は六七%台に上がっていた。しかも、それらはその年度内の保険料を年度内に納めた方の数字でございますので、翌年度にまたがって納められる方が三、四%常時いらっしゃいます。そういう中ですが、当年度分と申しますが、それが下がってきたというのは大変私どもも心配をしております。

 しかし、社会保険庁として、あっちの問題もこっちの問題もたくさん課題がある中で必死にやってくださっておりますので、その努力をまちたいと思いますが、仕組みの上で少しでも手助けになるようなものというのをこの数年間の中で順次実施してまいりました。

 すべて申し上げる材料が今手元にございませんが、先生容易にお感じになられるとおり、最近は皆、口座振替が基本でございます。それから、コンビニ納付というものも認めてまいりました。それから、つい最近からはクレジットカードによる決済というものも認めて、そうしたシステムが稼働するようになってきております。

 やはり、今の暮らしている現役の方々の生活実感に合う徴収方法というものをしっかり導入していくということ、それから、自治体から所得情報を御協力いただいて出していただいております、とりわけ未納者に関して。その中で、地方税の情報からすると、大変ゆとりのある方ではないかという方もいらっしゃるものですから、そういうところにはあえて強制徴収手続を断固として進めていくということで、そういう厳しい面も含めて、対策を近年どんどん講じさせていただいているというところでございます。

冨岡委員 冒頭に申しましたように、私、日本というのは非常に制度的にはすばらしいものを構築したはずだと思っております。今、それが少し、世代間の格差というんでしょうか、そういうもので、払えない子供たち、払いたくても払えない、やはりそういう社会環境、定職についていない方あるいは学生さんが相対的に多くなりました。それは、一万数千円も、毎月払えるわけがない制度設計をどうもしているのかなというふうに思っていますので、私たち政治家自身も、無理な制度設計をしたまま納付率が下がっているという感が、どうしても私の感覚は否めません。

 したがって、早急な財源の手当て、端的に言うなら、二兆二、三千億円、消費税一%でそれぐらいの収入増というんでしょうか、税収がふえるわけでありますので、ここは早くそういった与野党抜きにした議論を、この社会保障制度のきちんとした確立の方に向かうべきではないかというふうに思っております。

 しかし、そうはいっても、現実的に今このような法案を通していかなくてはいけないわけでありますので、どうぞ、与野党抜き、いわばそういった観点から、この法案を一日も早く成立させ、そして政治家がするべき問題に取り組んでいかなくてはいけないと私自身も肝に銘じるわけでございます。

 そういったいろいろな問題点が出てきた中で、私、一つ期待しているものがございます。それは、次の質問項目の社会保障カードという観点であります。

 確かに、保険証、何種類かあります、年金手帳、健康保険証、介護保険証、それを統一するような制度の設立を目指している大変すばらしい発想ではないかと思って、どこの国も、やりたくてもこれはすぐにはできない環境ではないかというふうに感じておるところであります。

 そこで、社会保障カードについて、ちょっと詳しくお聞かせ願いたいと思っております。

 これまでの検討状況、歴史と申しますか、こういう発想に至った経過等をまた改めてちょっと御説明いただき、現況、現状認識として委員の皆様方にもお知らせ願えればと思います。

    〔委員長退席、西川(京)委員長代理着席〕

間杉政府参考人 ただいま先生から、期待をしているという大変ありがたいお言葉をちょうだいいたしましたけれども、もともと、このカードの議論というのは、医療保険の方で、医療の世界で始まった議論でございます。今、紙の保険証が大部分でございますけれども、それをカード化できないか、それからカードの中にいろいろな情報を入れ込めないか、そんなお話からこの話が始まってきたわけでございます。

 ただ、これは私の私論になりますが、その段階で議論がなかなか前に大きく進まなかった。それは恐らく、ICカードを使うわけでございますけれども、そのICカードの中に健診情報から何でもかんでも入れてしまうというふうなことで、では実際、記録の更新なんかはどうやるんだろうかということで、現実的な壁にぶち当たってしまったんだろうと思うわけでございます。

 そうするうちに、年金記録問題が起きてまいりまして、医療だけではなくて、年金あるいは介護、そういった社会保障のすべての分野で、今先生おっしゃられましたような手帳でありますとかあるいは保険証としての役割を果たす。例えば年金につきましては、何も年金の記録を全部カードの中に入れるのではなくて、今社会保険庁が持っていますシステムに、常時、安全かつ迅速にアクセスができる。そういったことで、現在、平成二十三年度をめどにというふうなことで検討が進められているわけでございます。

 これを目指しまして、現在の検討状況でございますけれども、平成十九年の九月から、有識者から成ります社会保障カードの在り方に関する検討会を開催してまいったわけでございますが、昨年十月に中間的な取りまとめを一度いただきました。

 それ以後も、この検討会におきまして、社会保障カードの医療などの現場における活用等について検討を進め、今月中をめどに一定の取りまとめが行われるというふうなことでお願いを申し上げている状況でございます。

冨岡委員 社会保障カードということで、よく番号と間違われる場合が多いので、カードと番号は違うんだよと。地元に帰ってみても、何ですかというような感じなんですね。僕自身、地元で医療界の方々に対して勉強会を二度ほど開催しましたが、ほとんど知りませんでしたね、昨年の段階では。だから、認知度が非常に低いということが一つ言えると思います。今月まとめるという点も、多分、みんな国民は知りませんよ。

 そもそも、社会保障番号というのは、アメリカにソーシャル・セキュリティー・ナンバーということで、薄っぺらい紙でぺりっと破れるような代物で、ああいうイメージでもって国民は番号と錯覚している人が随分おると思います。

 アメリカの場合には、教育機関とか移民局に行って、そういうものをきちんと出して、子供でも一枚一枚発行して、そしてそれが免許を取るときにも学校に行くときにも、何でもかんでもその番号を通している。アメリカというのは、そういった番号制というので、負の面で、悪用されたりあるいは成り済まされたりするということで、番号制度がそのままとまってしまっているような印象を私は持ちます。したがって、日本がその二の舞を踏むことなく、私はICカードであるカードというのは非常に政策的にすばらしいものだと認識している一人であります。

 そこで、今アメリカの例が出ましたけれども、海外において、日本に伍し得るようなそういったICカードをつくる予定、あるいはもう既にされている国について、ちょっと御紹介いただければと思います。

間杉政府参考人 お答え申し上げます。

 社会保障の分野でICカードを導入いたしております主要国として私どもが今承知しておりますのは、フランス、ドイツ、それからオーストリアでございます。

 少し御紹介申し上げますと、フランスでは、ヴィタルカードというICカード式の健康保険証が一定年齢以上の被保険者に交付されるというふうなことで、これを医療機関の受診時に提示をしたり、医療費の還付請求などに使われているという状況。

 それからドイツでは、現在、eヘルスカードという新しいICカード式の健康保険証の導入が予定されており、ほぼすべての医療保険の被保険者に交付される予定だと伺ってございます。eヘルスカードは、フランスとは違いまして、医療保険資格の確認のほかに、患者による健康記録の閲覧などのサービスも予定されているというふうに聞いてございます。

 それからオーストリアでございますが、eカードというICカード式の健康保険証が公的保険の被保険者に交付をされてございます。eカードは、医療保険分野に限らず、年金記録などのさまざまな情報閲覧や電子申請などにも利用されているというふうなことでございまして、私どもの、年金や医療、介護、そういった情報に幅広くアクセスができるという意味におきましては、このオーストリアのものが比較的近いのかなというふうな考えでございます。

冨岡委員 今お話を聞いてもわかるように、この日本の制度が、三つの分野を網羅するようなカードができれば、恐らく世界最先端。そのメリットがどう出るかというのが、今からの質問の内容になるんです。

 それでは、普及のために、利用者が便利と感じることが本当に重要だと思うんですが、どのような利便性があるのか。これはお年寄りにも使ってもらわなくちゃいけないし、その利便性等をちょっとまとめていただければと思います。

間杉政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の利便性ということでございます。

 社会保障カードの実現に向けた取り組みにおきましては、年金、医療、介護といった各制度ごとにではなくて、社会保障全体を通じた情報化の共通基盤をつくるというふうな視点で検討を進めさせていただいているところでございます。

 こうした基盤が整備されることによりまして、利用者の方々にとりましては、年金、医療、介護に関するみずからの情報をいつでも自宅などからオンラインで確認ができるようになります。したがいまして、例えば年金につきましては、常時年金記録の確認が可能になりますので、正しい情報であるかどうか、間違っていた場合には修正を申し出ていただく、あるいは虚偽報告といった抑止が可能となるというふうな効果も想定される、こう考えてございます。

 それから、保険給付とか適用の手続を万が一忘れていた場合にも、保険者がお知らせをするというふうな手続が可能になりますので、そういったことで制度間の異動といったことに対しての漏れを防止するなど、そういったメリットが考えられるというふうに考えているところでございます。

冨岡委員 今までは、三つの証書というんですか保険証だったんですが、プライバシーの侵害あるいは情報の漏出という点ではリスクが分散されていたのを、それを一体化する、一枚にする。住民基本台帳事案じゃないんですけれども、ああいうことが当然起こるということを前提とした制度設計だというふうに理解していますが、そのような不安に対してはどのような対処をしていくというふうにお考えなのでしょうか。

間杉政府参考人 お答え申し上げます。

 このカードの実現に当たりましては、先生御指摘のとおり、プライバシーの問題、個人情報保護の問題というのは極めて大事な問題であるというふうに私どもも考えてございますし、検討会におきましても、その点は大変気をつけて議論をいただいたところでございます。

 具体的に申し上げますと、情報の改ざんとか成り済ましを防止するために、ICカードを活用いたしますが、そのICチップの中に、本人の特定のための極めて秘匿性の高い情報のみを入れるということが一つでございます。

 それから、個人の情報のアクセス記録を御本人みずからが確認できるようにいたしますので、その結果、だれか他人が自分の記録をのぞき見しているというふうなことについては、そういったのぞき見の記録が残るように私ども仕組んでみたいというふうに考えてございます。

 それから三番目に、御指摘にありましたように、年金記録とか医療保険の情報と申しますのは、これは膨大な個人記録の山でございますが、現在はそれぞれの保険者が保有しております。これを一元化いたしますと、情報漏れとか、極めて大きな個人情報の塊をつくってしまうことになりますので、これまでどおり保険者が管理をしていただく。それで、保険者の記録と個人のアクセスとの間には中継のデータベースを私ども置きたいと考えておりまして、個人の方々は、秘匿性の高いカードで中継のデータベースにアクセスすることによって、それぞれ年金の情報あるいは医療の情報、介護の情報につながる、そういった仕掛けを想定しているところでございます。

 このプライバシー侵害の不安を極力解消したいというふうに考えておりますので、私ども、この懇談会の報告ができ上がりましたらば、さまざまな想定も含めまして、さまざまな点、普及啓発に努めてまいりたいなというふうに考えているところでございます。

    〔西川(京)委員長代理退席、委員長着席〕

冨岡委員 ちょっと細かい質問になるかもしれませんけれども、その移行期間についてはどれくらいの期間を考えられているんですか。多分、これは急にぱっと数カ月で変わるような代物じゃないと思っているんですが、そういった制度移行、紙の部分とIC化、IT化をした移行期間というのは、どれくらいのスパンで物を考えられているんでしょうか。

間杉政府参考人 率直に申しまして、やはりコンピューターにふなれだというお方もいらっしゃいますし、そこは丁寧に進めていかなければならない、段階を追って進めていかなければならないというふうに考えてございます。今、ここで直ちに何年というところまでまだ検討が進んでございませんけれども、そこは私どもも気をつけなければならない点だと思っております。

 今、移行の問題をちょうだいいたしました。

 社会保障カードを例えば保険証として御活用いただくというときには、医療機関等でICカードの読み取りをして、オンラインで保険資格の確認を行うというふうなことが通常想定されるわけでございますけれども、しかしながら、移行期間にはなかなかそういうこともできないというふうなことも十分想定されるわけでございます。

 そういう場合でも、健康保険証が発行されていると同じような機能を持たなければ普及になりませんものですから、例えばこの検討会の中で議論されておりましたのは、そのカードに被保険者証としての情報も券面記載をするというふうなことによって、移行期の一助にならないかというふうな検討はあったわけでございます。

冨岡委員 いろいろなトラブルというんでしょうか解決しなくちゃいけないような案件が目に浮かぶわけなんですが、これは、実証期間に多分入っていって、モデル地区とかを設定してやられるというふうに聞いておりますけれども、そういった実証実験というのでしょうかについて、いつ、どこで、どのような形で、どれくらいの期間、あるいは参加人員、そしてどういう項目をチェックするのか、可及的にわかる範囲でお答え願えればと思います。

間杉政府参考人 社会保障カードにつきましては、現在、有識者の懇談会で御検討いただいているところでございますが、二十一年度におきましては、私ども、遅くとも社会保障カードに関する実証実験に入りたいというふうに考えてございます。

 私どもといたしましては、やはり大きなねらいといたしまして、この実証実験を通じて、まずは住民の皆様にじかにこういったカードとかあるいはサービスを実感していただくというふうなこと、その利便性、便利だなというふうなことを実感していただくこと、それから、検討会で御議論をいただいている仕組みが本当に実際に機能するかどうか、その点のチェックというのも大事だろうというふうに思っております。

 私ども、その具体的な実証実験の内容につきましては、これから地方自治体などから公募を行いまして何カ所か選ばせていただき、大規模なもの、小規模なもの、いろいろあると思いますけれども、さまざまな形での実験をしてみたいというふうに考えているところでございます。

冨岡委員 二十一年度というのは、もう入りましたよね。本年度ということでございまして、遠い先ではございませんで、もうここにぽっと一枚紙が出てくるようなこと、はい、代議士、これですよというのが出てこないとおかしい時期だ。

 というのは、これほど大規模に、また、国民の一番大事な部分ですよ、年金とか介護とか医療という一番関心事の部分が、えっ、今年度そういう実証実験をやるのというのが大方の感覚ですよ。だから、これを失敗すると、今まで私たちが脈々と築き上げてきたこの制度設計自体が土台から崩れかねない、そういう危険をはらんで今推移しているというふうに私自身認識しておるわけなんですよ。

 したがって、きょう出せないというかグランドデザインが出てこぬというのは、やはりおかしいんじゃないかというような気がいたします。これほど大規模でしたら、年金問題も医療問題も、あるいは障害者に対するいろいろな複雑な制度を一元化して、そして一枚のカードですべての出入りがわかるような、そういうイメージで私自身デザインしているんですよね。だから、チェック項目とかそういうのがもう出てきて、みんなこの委員会ではもうそれは当たり前のことで、そうよね、さあ実証実験が始まるんだというような認知の高さがないと、これは失敗しますよ。今、僕、ずっと聞いて、紋切り型に質問をしているんですけれども。

 それで、きのうの東京新聞の朝刊にも、これは見出しだけを読みます。「なぜ急ぐ「社会保障カード」」「パソコン弱者排除」「究極の個人情報」の漏出ですかね、「官の天下り先を潤す?」こういう見出しなんですよ。それで、これらの疑問を私の質問の中で幾ばくか払拭するような答えがやはり出てこないといけないと僕は思っているんですよ。

 この実証実験というのは、非常に厚生労働行政のかなめと思ってやはり取り組まないと、本当に失敗しますよ。もう一度聞きますよ。何カ所でやって、どれくらいの規模で、そして項目はどういうふうになっているのか。もうそのカード自身がある意味ではできておかないといけないし、そういう端末の機械とかというのが可視化、目の前に、ここに出せとは言いませんけれども、そういう準備状況、本当にそれが数カ月でできるのかという点についてお答え願いたいと思います。

間杉政府参考人 先生から御指摘のありましたとおり、実証実験というのは私どもも極めて重要な局面だというふうに考えてございます。

 と申しますのは、これまで懇談会を中心に学者の中での議論というふうなことで進められてまいりましたものですから、必ずしもこれが国民の皆様に一つ一つ知れ渡っていないというふうなことにつきましては、私どもも反省をしなくちゃいかぬというふうに思っているわけでございます。

 私どもも、実証実験というのは貴重なPRの場であるというふうに考えておりまして、今年度、現在二カ所を想定してございますが、これでは数が少ないということであれば、もう少し実証実験の場所も、数もふやした形での取り組みを進めたいというふうに考えているわけでございます。

 年金につきましては、カードを差し込めば年金の情報が手に入るというシステム、これは年金の方でもできつつありますので、やはり一番問題になりますのは医療だろうと思います。医療の現場でこれが保険証として円滑に機能をし、かつ、さまざまな医療の記録に結びつく、そういったところが実際にうまくワークするというふうなことをぜひ実証実験の中で私どもとしては取り組んでみたいというふうに考えているところでございます。

冨岡委員 医療の面でいうと、例えばレセプトのオンライン化というのは進んでいないんですよ。そこがぽっこり穴が抜けたまま、先ほどの御答弁からすると、医療の分野でまずやりたい。あるいは介護、そして障害、あの煩雑な、いろいろ、金額のそれを合算するような制度。コンピューター上では容易にできると私も思います。

 例えば、医療のオンライン化、レセプトのオンライン化が進んでいない現時点で、いや、先生、実証実験やります。では、どこでどういうふうにやるのか。その穴埋めがまだできていないんですよね、私のイメージでは。だから、できるところだけでできたら、その制度というのは、できないところはできないままスタートするのか。そういう大きな問題も含みながら、これは今実証実験、そこをチェックするのが実証実験ですから、容易にできるところでしたって、問題点というのは全く出てきませんよ。

 だから、そういう観点から、新聞も前向きに書かないかぬのに、まあ、こういう指摘をするのが新聞の役目だろうと思っていますよ。だから、やはりこれは、厚生労働行政の今までの汚点というか、朝日さんなんかいろいろ責めていますけれども、起死回生のクリーンヒットを打てるそういう制度として、我々委員会もきちんと何回も問題を提起しながら、実際にこういった機械を持ってきて、自分で使ってみて、どういうものがあるとか実感をしながらしないと、こんな大規模な制度設計は、何かちょっと不安を覚えますね。

 そこら辺の決意を、大村副大臣、よろしくお聞かせ願えればと思います。

大村副大臣 社会保障カードにつきまして、冨岡委員から貴重な御意見また御提言をいただきました。

 まさに、医療、年金、介護、国民生活にとっては大変大事な社会保障のサービス、そして利便性を向上させるということで、大変重要な意義を持っているというふうに思っております。

 したがって、今委員御指摘のようなさまざまな課題があるのは事実でございますので、今月中に一定の方向性をまとめて、今年度実証実験、先ほど統括官が申し上げましたが、二カ所程度ということを想定しておりましたが、今回の追加の経済対策等々でもうちょっとふやして、しっかりと実証実験をやって、そして課題も検証しながら、前に向けて進めていくように頑張っていきたいというふうに思っております。

冨岡委員 期待しております。

 実証実験だから、離島とか僻地とか、やはり、しにくい、問題点があるなという、そこら辺がうまくいけば、都会というんでしょうか、大都市はみんな扱えるし、そういうカードの使い方は、カードを実際持っていない人もお年寄りにはおるわけですから、ICカードって何というふうな方たちもやはりいますから、その人たちをすべてこの制度に移行するというのは大変な御苦労があると思いますので、担当官の皆様、ぜひよろしくお願い申し上げます。

 質問を終わります。

田村委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 きょうはまだ大臣いらっしゃいませんが、両副大臣お並びでございます。大村副大臣、どうぞよろしくお願いいたします。

 先ほどの同僚委員の冨岡先生の議論を聞いておりまして、私は非常に感慨深いものがありました。厚労省、社会保障カード、これはまだ質問とは全然関係ない話でありますが、ぜひ申し上げたいこともあるわけであります。社会保障カードをぜひとも整備しなきゃいかぬと私は思っています。私は、厚労委員会を離れて、住基ネットあるいは住基カードの議論をいたしました。あわせて、個人情報保護法あるいは行政の持っている個人情報保護法、この整備も終わったわけでありまして、大分環境も整ってきましたので、ぜひ頑張っていただきたいと私からも一言申し上げたい思いであります。

 その昔、私の記憶では、厚労省は、特にこのカードについては非常に腰が引けておったといいましょうか、省益争いといいましょうか、嫌な歴史が私の心に残っているわけでありまして、そういうものをぜひ払拭して取り組んでいただきたい。住基ネットカードとの連携あたりも、あそこでの作業をぜひとも持ち込んでもらいたいし、参考にしてもらいたいし、連携もしてもらいたいというふうにお願いをしておきたいと思います。

 それでは早速、国民年金法等の質疑に入りたいと思うんでありますが、まずは、今回の法案、基礎年金の国庫負担割合の引き上げの法案であります。私ども公明党にとりましても実に感慨深い法律であります。最初に大村副大臣に、基礎年金国庫負担割合の今日までの引き上げに係る経緯を伺ってみたいと思っております。

 平成十六年改正、先日福島委員が議論いたしましたけれども、公明党と自民党で、平成二十一年度までに何としても二分の一に引き上げる、この方向の確認をして、今日まで至ったわけであります。随分、民主党の皆さん、野党の皆さんからも我が党も厳しい御指摘をいただきながら、年金課税の見直しあるいは定率減税、これも覚えておりますが、苦しい過程を経て、三六・五まで来て、今回ぜひとも二分の一、こういうことでありまして、大村副大臣に、その経緯も踏まえて、今回の法案によりまして、我々政府・与党が確認をしてきた道筋について、本当に国民に対して説明責任といいましょうか、責任を果たすことができたかどうか。私は、何とかできている、こう思っているんでありますが、副大臣の見解を伺いたいと思います。

大村副大臣 今回御提案をさせていただいております法律のポイントであります国庫負担二分の一への引き上げにつきましての経過、経緯につきましては、今桝屋委員が御指摘をされたとおりでございます。

 平成十六年改正で、将来ともにわたって安心できる年金制度を確立するということで抜本改革を行った。その中での大きな大きなポイントが、この基礎年金国庫負担割合三分の一を二分の一に引き上げる、その財源をどう確保して安定したものにしていくかということであったということは、まさに委員の御指摘のとおりでございますし、それに至る、今日に至る過程の中で、今お話ありました各般の税制の見直しの中で財源を確保して今日まで来たということも今御指摘のとおりでございます。

 また、平成十六年の改正以降は、各年度の予算の編成過程におきまして、与党における御議論を経て、この基礎年金の国庫負担割合を逐次引き上げてきたわけでございます。

 そして、今般、この法案におきまして、平成二十一年度及び平成二十二年度におきまして、財政投融資の特別会計からの一般会計への繰り入れにより臨時の財源を手当てして二分の一を実施するということ、そして、税制の抜本改革により所要の安定財源を確保した上で二分の一を恒久化するということ、それまでの間臨時の措置を講ずることで二分の一を実施するということで、二分の一を今般確保し、そして、安定的な財源も引き続き確保していくということをこの法案の中に明記しているわけでございます。

 そういう意味で、この法案を早期に成立させることで、財政及び年金を安定させていく、将来にわたって安定させていくという国民への約束を果たすことができるというふうに考えております。

桝屋委員 国民の中には、当然ながら、十六年改正で決めた道筋ではないか、今回恒久化ができていない、こういう厳しい御批判もあろうかと思いますが、百年に一度と言われるこの金融経済の危機の中でできる限りの努力をしている、こういうふうに私は思っているのであります。

 麻生政権が誕生して、麻生総理の手によって、さらに次の道筋ということで、持続可能な社会保障構築とその安定財源に向けた中期プログラムなるものが昨年十二月に閣議決定をされたわけであります。政府として方針をお示しになったわけでありますが、私はこれは非常に大事なプログラムだと思っております。

 先ほど申し上げた、国民の私ども政府・与党に対する年金財源に対する懸念、これにこたえるものだと私は思っているわけでありますが、この中期プログラム、これはまだ余りメディアの皆さんも報道されませんし、この委員会でも具体的な議論はこれからしっかりしなきゃならぬと私は思っている一人であります。参考人で結構でございますが、この中期プログラム、とりわけその中に示された、資料としてつけられました社会保障制度の改革の工程表、これと年金の財源の問題はどういう整理をされているのか、あるいは年金の機能の強化はどのように整理されているのか、改めて御説明をいただきたいと思います。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年暮れに閣議決定されました中期プログラムでございますが、年金制度から見ますと大きく二点定められております。

 一つは、ただいま大村副大臣からもお話しさせていただきました基礎年金国庫負担を二分の一にするという道筋について、当面臨時の財源、その後恒久財源、その恒久財源の投入が少しおくれる場合には臨時の財源で引き続き二分の一をキープするという点が一点と、もう一点が、今御指摘いただいたような「社会保障の機能強化の工程表」というものを付記してこの中期プログラムが決定されております。

 この工程表におきましては、基礎年金の最低保障機能の強化等に関する課題として、低年金、無年金者対策の推進、在職老齢年金制度の見直し等、育児期間中の保険料免除などが示されており、こうした課題を軸に検討を進め、先般成立した所得税法改正法附則の規定に基づく消費税を含む税制の抜本改革の実施により社会保障の安定財源を確保した上で、段階的に実施していく、こういう考え方が整理されているわけでございます。

 それらを踏まえた今回の法案は、本則と附則に分かれておりますが、中期プログラムをきちっと踏まえてそれを実施していくという観点の法律であり、そのバックグラウンドとしてこの中期プログラムがあるというのは御指摘のとおりであろうかと思います。

桝屋委員 恐らく、我々の衆議院の任期は九月の十日でありますから、近いうちに衆議院の選挙、五月という説もありますし、八月という説もありますけれども、いつかはわかりませんが、この内容は、私どもは国民から問われる内容だろうと覚悟しているわけであります。

 そういう意味では、大村副大臣、通告しておりません、大村副大臣とちょっと一問だけ議論したいのでありますが、大村副大臣の見解を伺いたいと思っているんです。

 今の政府参考人のお答えの中で、まずは二分の一を確保するということは我々の相当重い責任だ、政治の責任だと思っております。同時に、それは端的に言って財源をどうするかということに相なるわけでありまして、消費税議論も避けて通れない議論になるだろう。

 その中で、実は私、麻生総理は正直言って余り好きな方ではないのでありますが、しかし、評価をしている一つとして言わせていただくならば、この中期プログラムの中で、今まで消費税議論をするときに、消費税というのは既に目的税化されている、そしてその使途は、年金、医療、介護にまずは使うんだと。今の状況は全く足らない状況でありますけれども、その中で、年金と医療と介護、これに加えて少子化対策ということを位置づけられたというふうに思っておりまして、ここは私は高く評価したいと思っているわけであります。

 年金の問題は、何度も党内で議論すると、やはり子供の対策、本当に多くの子供が安心して生まれてくる、こういう社会と連動する話でありまして、私は、少子化対策はある意味年金と財源はリンクしていいと思っているわけであります。そういう観点でいきますと、今回の中期プログラムの中で、年金、医療、介護、それに少子化対策、これの将来の給付を見据えて議論していくという位置づけをされたということは私は評価したいと思っておりますが、大村副大臣の見解を伺いたいと思います。

大村副大臣 今、桝屋委員御指摘のように、今回の中期プログラムのポイントは、基礎年金国庫負担割合二分の一を実現する、あわせて、社会保障の中に、医療、年金、介護に少子化対策も加えて、そうした安定した財源を確保する、そしてそれの財源として消費税を見据える、そして景気回復をまず最大限やって、その上で消費税をお願いする、こういった道筋を明確にしたということだというふうに思っております。

 そういう意味で、我々は今回、きょう政府・与党で追加の経済対策を決定するわけでございますが、その中で、当面三年間で景気回復に全力を挙げる、そして、そのことと社会保障の充実、特に公明党さんから今回、子供手当の拡充等々も含めさせていただいたわけでございますが、そうしたことを含めて、安定した財源を確保する中で社会保障を充実していくということがこれからの我々が進めていく大変重要な道である、そのことを中期プログラムの中で示し、また、我々も麻生内閣のもとでもこれを進めていくということが大変大事だということを考えているところでございます。

桝屋委員 通告外のお話をして申しわけありませんでした。

 話はもとへ戻りますが、まずは、やはりこの中期プログラムの中で二分の一は当然の道筋として責任を持たなきゃならぬ、こういうこと。同時に、先ほど参考人からお答えがありましたように、この委員会でも盛んに議論が出ております、基礎年金の最低保障機能を強化しなきゃならぬ、この課題。具体的な話もさっきお話がありました。低年金、無年金の対策、さらには在職老齢年金。先ほども議論がありました育児期間中の保険料の問題でありますとか、こういう問題は、二分の一の財源を確保すると当時にこの作業にもかからなきゃならないというふうに私どもも思っているところであります。

 そういう意味で、今後の年金制度の機能強化について、これは二分の一の財源確保は当然でありますが、同時にやっていかなきゃいかぬ機能強化ということについて、副大臣のこれからの改革のありようについての道筋といいましょうか、お示しをいただきたいと思います。

大村副大臣 桝屋委員御指摘のように、この法案の附則におきましては、中期プログラムを踏まえまして、年金を含む社会保障給付等の機能強化を明確に位置づけているわけでございます。その中で、特に公的年金制度につきましては、基礎年金の最低保障機能の強化といったことを位置づけさせていただいております。

 その中で、今委員もおっしゃられましたように、低年金、無年金者対策の推進、それからまた在職老齢年金制度の見直し、また育児期間中の保険料免除といったところを示しているわけでございまして、こういった諸課題はまさに引き続き着実に検討し、検証し、さらに進めていかなければならないと思っております。

 あわせまして、消費税を含む税制の抜本改革の実施によりまして社会保障の安定財源を確保した上で、これらの諸課題を着実に実現していく、具体化をしていくということが重要だというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、公的年金制度は国民生活に大変密着した、大変大事な制度でございますので、こうした中期プログラムにのっとった方向性を我々は検討していく中で、あわせまして国会の中でも党派を超えて胸襟を開いて国民的な議論の中でこの年金制度改革の前進を果たしていきたい、そういうふうに思っております。

桝屋委員 きょうは大臣がいらっしゃいませんので、大村副大臣の顔を見ておりますともっと話をしたくなりまして、通告しておりませんが、もう一問だけ。大臣がいないということを前提に、どうぞ自由に発言をしていただきたいなと思うのであります。

 年金も医療も介護もそうでありますが、国庫負担、公費負担二分の一というレベルは、もちろんこれから三年、我が国の経済、景気を回復させるということに一二〇%の力を注がなきゃなりませんが、それから先のまさに中期プログラムでありますが、この二分の一というレベルも場合によっては見直しをしなきゃいかぬということも私はあると思っているのでありますが、大臣がいらっしゃいませんから、どうぞ副大臣、御見解をお述べいただきたいと思います。

大村副大臣 発言の機会を与えていただきまして、ありがとうございました。

 日本の社会保障は、自助、共助、公助、こういう形で成り立っているというふうに思っております。そういう意味で、この公的負担、国庫負担、こういったところがどのレベルであるかというのは、それぞれの制度によってあるべき姿というのはおのずとあるのではないかと思います。

 したがって、基本は、ベースは二分の一を確保しながら、あとは保険料、いろいろな共助そしてまた自助といったものを組み合わせてやっていくということがベースだと思います。委員の御指摘は、その中でも所得がある程度ある方は自助、共助でやっていただくということがベースだと思いますが、やはり所得が少ない方、そういった方に対する配慮をきめ細やかにやっていく、そういったこととあわせて、日本の社会保障制度が安定して、そして国民の皆さんに信頼されて、そして、先ほどもお話がありましたと思いますが、引き続き持続的に運営できる、そういった制度にしていくことが大変肝要ではないかというふうに考えているところでございます。

桝屋委員 副大臣、答弁が随分お上手でありまして、明確な御見解をお示しいただけませんでしたが、大分私の気持ちはそんたくしていただいたような気がします。また大臣のいないところでゆっくり議論をしたいと思っております。

 続きまして、野党提出の法案について一、二点議論をさせていただきたいと思っております。

 まずは、今回の法案提出への御努力に敬意を表したいと思います。

 私ども与党としても、今回の二分の一負担の法案本体とあわせて、事業主の皆さん方、大変な厳しい経済の中で保険料の納付がおくれている、この延滞金のありようについて、余りにも利息が高いではないか、国税通則法に合わせて少し引き下げよう、こういう法案を出しましたけれども、皆さん方からは、遅延しております年金について、これに加算金をつける、こういう御提案をいただきました。

 お取り組みに改めて敬意を表したいと思いますが、評価もしたいと思っておりますが、今回、法案提出に至った最大のポイントは一体どこにあるのかということを端的にお答えいただきたいと思います。

山井議員 桝屋議員の質問にお答えをいたします。

 答弁の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。また、今回の法案に対して御評価をいただき、本当にありがとうございます。

 やはり、社会保障の根本の一つは、我が国を今日まで築いてくださった高齢者の方々への敬意、尊敬、思いやりというのが根本であると思います。そういう中で、今回の年金記録問題、何としても被害者を救済せねばならないという思いで、過去二年間、我が党も、百三回年金部会を開いて検討してまいりました。

 その中で、この年金記録問題の被害者の方は、本来の年金額がもらえなかったという被害が一つ、それとともに、たとえそれがおくれて支払われても、物価が上昇しているわけですから、経済的価値が下がっているという二重の被害をこうむっており、本来支給されていた額との差額を支給するだけでは十分な被害補償とは言えません。

 ほかの制度を見ると、国税、地方税で過誤納付があった場合、納税者を過誤納付がなかったのと同じ経済的立場に置こうとする配慮から、還付加算金を加算して還付しております。

 一方、社会保険では、委員も御指摘のように、被保険者が保険料を滞納した場合には年一四・六%の割合で延滞金が徴収されているにもかかわらず、国のミスで支給がおくれても何も加算されず、国民の側だけが不利益をこうむっております。このことに関しては、今与党から、それを軽減する法案を出していただいております。

 やはり、この年金記録問題に対して、せめて、このような加算金を出して経済的な不利益をなくするという法案を与野党を超えて成立させるということぐらいしないと、今の国民の年金に対する不安は解消できないと思いますし、同時に、ことしの一月九日、衆議院の予算委員会で、我が党の仙谷議員が舛添大臣に対しまして、この利息というものを検討すべきではないかという質問に対して、舛添大臣が検討するということを御答弁されました。その前向きな御答弁を聞かれたNHKを見ていられた全国の国民の方々が、やはりそういう配慮をしてくれるのかということで期待をされていたと思うんです。しかし、それから三カ月がたっても、検討したけれどもなかなか難しいという状況に今至っております。

 やはりそこは、政府が検討してもできないことは、与野党を超えて議員が協力してそういう加算金をつける制度というのをつくっていくべきだ、これが私たちの法案提出の思いであります。

桝屋委員 一を聞いて百ぐらい答えられたような気がするのでありますけれども、ありがとうございました。

 今の御説明を伺いますと、御趣旨はわかったのでありますが、結局のところ、提出者の御趣旨は、年金記録問題への対応をしっかりやらなきゃいかぬ、年金記録問題ということが相当大きなウエートを占めておられるな、念頭にあるなということを感じさせていただきました。

 今、山井委員からのお答えの中に、他制度との比較というお話もございました。社会保障分野の中でも、こうした加算金ということをすればいろいろな影響もあるだろうということも念頭に置かなきゃならぬと思っております。

 したがいまして、先ほどの山井提案者のお答えからいたしますと、やはり事は急ぐなという気もいたしますし、年金第三者委員会の活動も進んでいるわけでありますから、ここでせっかくそういうふうにおっしゃって、新しい制度、新しい法律をつくるについて、それが重ねて国民の年金に対する信頼をさらに損なうというようなことがあっては大変だなと。そういう意味で、私は、年金記録問題に特化した取り組み、それも実行可能なものにしなきゃならぬな、こう感じている次第であります。その気持ちはほぼ共有できるなと思っているんですが、いかがでございましょうか。

山井議員 桝屋委員の質問にお答えさせていただきます。

 まさに、思い、方向性は同じだというふうに認識しております。

 年金は、御本人の納付記録に基づいた裁定が行われた後、長期間にわたって給付が行われる制度であり、ほかに支払いおくれというものが想定されるものとして、生活保護制度や労災給付などのような一時的な事情に応じて給付される制度とは性質が大きく異なっています。そのため、記録管理が適正に行われていない記録に基づいて裁定が行われると、その後、年金を受給している間、不利益が続くことになります。

 我々は、そうした年金という制度の特質性を踏まえて、年金記録問題によって遡及して年金が支給される場合に限って加算金を加算することを提案しているわけであります。

 そしてまた、迅速な対応という点ですが、まさに委員御指摘のとおりでございます。

 なぜならば、未払い年金は御本人が生きている間に支払いするのが当然の国の責務だと考えているからであります。特に無年金の方々が百十八万人もおられると推定されており、その中には、記録が消えていたり宙に浮いていたりすることによって無年金になっている被害者、天国から地獄へというパターンの方々がかなりいるというふうに推定されております。

 こういうふうなことを放置していくと、国家的な詐欺を放置するということにもなりかねませんので、実現可能な、そして迅速な対応というものをこの法案は目指しております。

 以上です。

桝屋委員 ありがとうございます。

 提案者の趣旨について理解をさせていただきました。引き続きこの委員会でしっかり議論をしていきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願いをいたします。

 きょうは、若干まだ時間もございますので、その他の話題をどうしても取り上げたいと思っております。委員長のお許しをいただいて、その他の問題も議論をさせていただきたい。

 一点は、四月一日に私がこの委員会で議論しましたフィリピン、インドネシア人の看護、介護候補者の受け入れについて、きのうNHKの報道がございました。報道を正確には覚えておりませんが、第二弾の受け入れに当たって、向こうは希望があるのでありますが、受け入れの方がなかなか大変だという報道があったのでありますが、第二弾、今年度の入国希望の状況や受け入れ施設の状況を若干御説明をいただきたいと思います。

岡崎政府参考人 EPAでの受け入れ、インドネシアはことし二年目の受け入れを行っております。

 三月三日から受け入れ機関の募集を始めたわけでございますが、四月一日時点で、看護関係が二十九機関、六十五人、介護分野につきましては四十五機関、百四人分の求人でございます。

 一方、受け入れ予定につきましては、最大で、看護が二百九十六人、介護が四百九十六人ということで、インドネシア側ではこれを上回る希望者が既に登録しているという状況でございます。

 こういう状況でございますので、本来の受け付け期間、募集期間につきましては三月までだったんですが、このままではまずいということで、四月二十日まで募集期間を延長しまして、今、関係団体等を通じまして受け入れ施設の開拓を進めている、こういう状況でございます。

桝屋委員 わかりました。

 なかなか厳しい状況だなと思っておりますが、始めた以上は、二国間の経済連携協定でありますから、これはきちっと実行したいという思いがあるのでありますが、この前、四月一日の議論で、受け入れ側の施設への支援ということも考えるべきではないかという議論をさせていただきました。御検討もいただいているようでありますが、経産省、厚労省、あるいは国際厚生事業団においてさまざまな支援策があるようでありますが、側面的な支援もさることながら、受け入れ施設への支援ということがやはり重要だなと改めて感じております。

 そこで、きょうは、この厚生労働委員会で経産省も来ていただきました。

 経産省について、受け入れの円滑な促進、あるいは効果ある研修実績といいましょうか、こうしたことについて、しっかり経産省も外務省や厚労省と連携をして取り組んでいただきたいと思っておりますが、お話を伺いたいと思います。

小川政府参考人 お答え申し上げます。

 日本とインドネシア、それから日本とフィリピンとの経済連携協定に関しましては、それぞれの協定の署名の際に、我が国として、発効後二年間でそれぞれ千人を上限といたしまして、看護師及び介護福祉士の候補者の方々を受け入れることというのを先方の政府に約束しているところでございます。

 経済産業省といたしましては、この受け入れ事業の円滑な実施のため、これまで蓄積をいたしましたノウハウを活用いたしまして、入国後六カ月間の日本語研修を外務省と共同して行っているところでございます。

 具体的には、昨年七月に協定が発効いたしましたインドネシアにつきましては、昨年及び本年におきまして、インドネシアの看護師及び介護福祉士の候補生の方々に対しまして六カ月の日本語研修を外務省と共同で実施しているところでございます。

 また、昨年十二月に協定が発効いたしましたフィリピンにつきましては、経済産業省といたしまして、本年五月から、フィリピンの看護師及び介護福祉士の候補生の方々に対しまして六カ月間の日本語研修を実施する予定になっているところでございます。

 経済産業省といたしましては、このような研修生の方々に対しまして、受け入れ施設における日常生活と就労に必要な基本的な知識、それからまた日本語コミュニケーション能力をつけさせるとともに、各人が自主的に学習できる素地が身につくように、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

桝屋委員 言葉の習得に向けてお取り組みをいただく外務省と経産省、お互いに費用を出し合ってやっているようでありますが、より厚労省とも連携を深めていただいて、六カ月の研修で受け入れると現場は本当に言葉だけでも大変なようでありまして、引き続きお取り組みをお願いしておきたいと思います。

 続きまして、雇用調整助成金の話をさせていただきたいと思います。

 きょう、あしたで新しい経済対策を政府・与党が発表するわけでありますが、雇用調整助成金はさらに拡充ということになっております。

 今日までも、年が明けまして一月、二月、三月、相当の、一万とか一万二千あるいは一万三千とかという事業主の方からの申請があり、百万人を超える雇用の下支え、こういう状況になっているのではないかと思います。

 ただ、私どもの地方議員に寄せられた声の中に、現場の事業主の皆さんが、書類が煩雑で膨大な量だ、見ただけで手つかずになってしまう、職人かたぎの従業員四人の町工場で事務員もいなければ事務経験者もいない、とても申請書の提出には至らないというような声もありまして、申請をサポートする仕組み、あるいは申請を簡素化する仕組み、こんなことをぜひ考えてもらいたい、こういう強い要請をいただいております。

 厚労省における取り組み、現場のハローワーク等の取り組み、どういうふうになっているのか、お答えいただきたいと思います。

太田政府参考人 今お話のございました雇用調整助成金の申請に当たっての事業主の事務負担の軽減は大変重要な課題だと考えておりまして、私どもも支給手続の簡素化に取り組んできたところでございます。

 少し具体的に申し上げますと、まず、ことしの二月六日に、休業規模要件の廃止等の支給要件の緩和に伴いまして、支給申請書の様式を大幅に見直しいたしまして、記入項目を約三分の二に削減しているところでございます。

 また、三月十三日には、これは助成対象となる休業等実施時間数の算出に当たりまして、残業時間数と休業等を行った時間数を相殺していたこれまでの取り扱いを廃止したほか、一部の申請書類につきましては、一定の様式ではなくて事業主の任意の様式による申請の受け付けもできるようにしたところでございます。

 さらには、事業主の支給申請を支援するということが大変重要でございますので、各労働局におきまして、事業主団体と連携した集団説明会の実施、また各都道府県社会保険労務士会と連携した事業主に対する相談支援に取り組んできたところでございます。

 さらに、本年度からは、社会保険労務士等の資格を有する助成金支給申請アドバイザーの配置、また事業主団体への委託による相談支援に取り組むこととしているところでございます。

 今後とも、利用される方々の御要望を踏まえて事務負担の軽減に取り組んでいきたいと考えておりまして、できる限り利用しやすい制度になるように努力を重ねてまいりたいと考えているところでございます。

桝屋委員 相当書類は簡素化されたということでありますが、簡素化されたとはいえ、小規模事業主が書類作成をすることはやはりなかなか大変なようでありまして、小規模事業主は、雇用調整助成金を利用する場合も、六カ月ということではなくて、資金繰りの関係もあるんでしょう、一月単位で請求するというようなこともあるようでありまして、それだけにハローワークの窓口が、それでなくても大混乱な中、さらに大変になっている。

 アドバイザー等の配置もあるようでありますが、局長、お願いしておきますけれども、社会保険労務士を安く使おうなんということを余り軽々に、きょうは内山先生いらっしゃいますけれども、どうも社労士を使うと言えば済むような雰囲気がありまして、例えば一定以下の小規模事業主については社労士さんの支援が受けられるような、ハローワークに一人アドバイザーがいるからいいじゃないかということじゃなくて、ハローワークに到達しない事業主がいっぱいいるわけでありまして、そうした方々については、社労士さんの活用のための、例えば助成金の中に社労士さんへの報酬も入れるとか、何か考えた方がいいなと私は思っているのであります。

 百年に一度と言われる大変な状況でありますので、これは副大臣、ぜひとも引き続き、今日までいろいろ取り組みはしていただいたようでありますが、現場の状況をしっかり見ながら、さらに御検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

渡辺副大臣 社会保険労務士の皆さんに御協力をいただくということは大変ありがたいことであり、これからも御協力をいただいて、手続等スムーズに進むようにしていきたいと考えております。

 雇用調整助成金を利用する中小企業の皆様に対しては、これまでも各都道府県社会保険労務士会と連携して、中小企業事業主を対象に各種助成金の活用方法や申請方法についての相談援助を行っているわけでありますけれども、本年度から新たに、先ほどもお話ありましたが、社会保険労務士等の資格を有する助成金支給申請アドバイザーを各都道府県労働局、ハローワークに配置しまして、支給申請に向けた相談支援を実施するとともに、事業主団体への委託によりまして、助成金申請を検討中の企業に対して、社会保険労務士等の皆様による専門的な相談、個別相談を実施することにしておるわけであります。

 雇用調整助成金については、経済情勢や雇用情勢が大変急激に悪化している中で利用が急増しているところでありますので、社会保険労務士を初めとする外部の人材も積極的に活用することにより、事業主が助成金をこれまで以上に利用しやすくなるような環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。

桝屋委員 副大臣、社労士は厚労省のしもべではありませんから、ぜひ、必要な人件費等、しっかり打つべきものは打っていただきたいなとお願いしておきたいと思います。

 それから、妊産婦健診助成、これもどうしても気になるのできょうちょっと取り上げたいんですが、平成二十年度の補正予算で積まれました妊産婦健診臨時特例交付金七百九十億、これが今現場で展開をされております。五回から十四回ということで、全国の自治体で動きが始まっておりますが、三月三十一日までに受診した妊婦健診について、では拡大したからといって、還付が受けられるというような動きが今現場で進んでいるわけでありますが、喜んで窓口へ行ったところ、母子手帳を発行した後の妊婦健診でなきゃ還付は受けられませんよ、こういうことがあった。

 この方は、病院での初回受診で妊娠と確認されて、そのまま血液検査を受けて、さまざまな検査を受けた後、いろいろな諸費用合わせて一万六千円請求された、こういうことであります。この方の場合、最初の子供は、病院で妊娠を確認されてから、次回の血液検査までに母子手帳をもらってください、こういうふうに言われて、あとの健診は母子手帳をもらった後でありますから、そういうことだったそうでありますが、母子手帳との関連で、現場において今どういうことが起きているのか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。

村木政府参考人 妊婦健診の公費負担の問題でございますが、一般的には、母子保健法におきまして、市町村は、妊娠の届け出をした者に対して母子手帳を交付するということになっておりますので、一般的に、お母さん方は、病院に行って妊娠をしたということがわかりますと、それを市町村に届け出をして、そのときに母子手帳をもらう。その母子手帳に公費負担を受けるための受診券がついてくるというのが一般的なやり方でございます。

 したがいまして、妊娠の届け出をして、母子手帳と一緒に受診券を受け取った後、その受診券を使って受けた妊婦健診について公費負担が行われるというのが一般的なこれまでのやり方だというふうに承知をしております。

桝屋委員 そうすると、今みたいな事例があるわけでありまして、病院の窓口で、その辺を本当にうまくやっていただければいいのでありますが、私も、妊娠したことがないからちょっとその辺はわからぬのでありますが……(発言する者あり)いや、してみろと言われてもこれだけは何ともなりませんが、市町村と医師会とで連携して、これは趣旨をしっかり徹底をするということなんでしょうが、舛添大臣は、できるだけ負担をさせたくない、ゼロでいきたい、こうおっしゃっているわけでありまして、具体的ないい知恵はないんでしょうか。重ねて御説明いただきたい。

村木政府参考人 今ほど、原則的なやり方について御説明はいたしましたが、これはそれぞれの市町村で工夫をしていただいているところもございます。

 一例を申し上げますと、まず、ある市町村では、手帳をもらう前の健診についても事後的に償還払いをするというやり方をとっているものがございます。

 それから、産婦人科医会と協議をいたしまして、あらかじめ医療機関に一回目の受診券を準備をしている、もう医療機関の側に一回目のものはお渡ししてあるというやり方をとっているところもございます。

 また、ある自治体におきましては、一回目の妊婦健診は、届け出をして受診券をもらってから、次の機会に改めて受診をしましょうということを医療機関が説明をしてくださってそのようにするというようなやり方をとっているところもございます。

 いろいろな工夫の状況があるようでございますので、私どもも必要な回数、全部の回数について公費負担があるという形を目指したいと思っておりますので、こういった情報を自治体にも御紹介をしまして、工夫をしていただけるように努力をしたいと考えております。

桝屋委員 常々、舛添大臣は、妊産婦健診あるいは出産一時金について相当の思いを持って取り組まれている。そのことが、今多くの国民にメッセージとして伝わっております。各市町村でも、五回から十四回、三年後は頼むぞという声とともにそういう取り組みをいただいているわけでありまして、そういう意味では、初回健診は対象じゃないのよというようなことが一律に定着するというのはいかがなものかなと。

 今のような事例をぜひとも市町村にしっかりPRをしていただきたいし、回数の拡大、妊婦健診の拡大とともに、そうしたきめ細かな配慮、本当に子供を産み育てるということに対して国を挙げて温かい気持ちだなと、こういうことが伝わるように、副大臣、ぜひともさらなる取り組みをお願いしておきたいと思いますが、お話をいただきたいと思います。

大村副大臣 まさに桝屋委員の御指摘のとおりでございまして、この少子化対策、妊婦健診も含めて、これはもう全力で取り組んでいかなきゃいけない課題だと思います。引き続きまたしっかりと取り組んでまいります。

桝屋委員 この問題は、きょう大臣がいなかったのは寂しいのでありまして、副大臣、ぜひ、こういう議論をしたということを大臣にきょうじゅうにお伝えをいただきまして、お取り組みをお願いしたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

田村委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十一時三十六分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時一分開議

田村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。菊田真紀子君。

菊田委員 民主党の菊田真紀子でございます。

 午後のトップバッターということで、質問を四十分間させていただくことになりました。舛添大臣、そしてこの法案の提出者の与野党の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、質問に先立ちまして、雇用調整助成金について一つ、地元で起こっている現状について大臣にお伝えをし、また見解を求めたいと思います。

 今、大変な経済情勢の中で、雇用調整助成金、この制度のおかげで、大変多くの中小零細企業が何とか従業員を解雇せずに頑張っておられるということで、大変助かっているところでございます。

 先日、私の地元の社会保険労務士から相談がありました。先般、受給要件が見直されて、二月の六日から、事業所全員が一斉に一時間以上行われる休業についても助成の対象となりました。これを特例短時間休業というそうでありますけれども、ある事業所がこれを利用して、朝の始業時間を三十分間遅くして、夕方の終業時間を三十分間早く終わらせる、全体として一時間の労働時間短縮をしたいということでございました。こういう相談を社会保険労務士の方が受けたわけでございます。

 ところが、新潟労政事務所に問い合わせてみますと、できませんというお答えでありました。これはなぜかといえば、厚生労働省の指示だという返答でございました。いろいろやりとりしたんですけれども、らちが明かなかったものですから、直接厚生労働省に問い合わせてみたところでございます。厚生労働省の回答は、時間単位の運用を行っているので、今までとの不公平感が出ることや、時間の確認をしづらいということを理由に挙げて、このようなケースは認められないというお返事でございました。

 しかし、一時間以上行われる休業であることに変わりはございませんし、時間を確認しづらいとおっしゃっておりますけれども、タイムカードや出勤表というのが残されるわけでありますから、厚生労働省の回答は合理性を欠くというふうに私は思っておりますし、納得ができません。一時間を三十分と三十分に分割するやり方を認めないことについては、法律には明記されておりません。

 厚生労働省は、この制度を弾力的に運用すると言いながら、現実にはこの程度の運用さえ認めていない。全く頭がかたくてお役所的な対応ではないかというふうに思っておりますけれども、大臣は、このようなことが現実にあることについてどういうふうにお考えでしょうか。

舛添国務大臣 今、菊田さんがおっしゃった案件については、私のところには上がってきておりません。

 したがって、具体的にどういう状況であるかというのをもう少し把握しないといけないし、今初めてお伺いするので、状況をよく把握した上で、基本的には、これはもう雇調金を使ってできるだけ雇用を守ろうというのが本来の目的ですから、委員おっしゃるように弾力的な運用があってしかるべきなんで、少しこれは預からせていただいて、どういう状況であるか私が把握した上で、弾力的な運用ができるのならば、そういう方向にこれは指示を出したいと思いますので、ちょっとお時間を賜れればと思います。

菊田委員 このことについては、私は質問の通告をしておりませんし、実は厚生労働省の回答待ちであります。少し検討させてもらいたいということでありましたけれども、やりとりをしている限りは非常に前例踏襲主義というか、過去にそういう事例があったかどうかを調査してみないとわからない、こういうことでありました。

 しかし、現場はもう一日も早くこういう制度を利用したいということでありますので、せっかくの制度でありますから、ぜひ弾力的な運用をしていただきたいと思いますし、多分こういったケースはいろいろなところであるのではないかなというふうに心配をいたしておりますので、ぜひこれからも善処をお願いしたいと思います。

 それでは、通告に従いまして質問に移らせていただきます。

 まず、都道府県労働局雇用均等室の存続についてお伺いをしたいと思います。

 昨年十二月八日、地方分権改革推進委員会から第二次勧告が出されました。その中で、都道府県労働局は廃止、ブロック機関に集約されることが求められました。労働局がブロック機関に集約されると、労働者は身近な権利救済機関を失い、事業主もきめ細かい支援が受けられなくなることが懸念されます。

 今、未曾有の経済危機、雇用危機の中、雇用均等室や都道府県労働局が一層の存在感を発揮して雇用対策を進めなければならない状況の中にあります。特に、女性が子育てをしながら働き続ける上で困難に直面することがまだまだ多く、子供を持つ母親が就職することは非常に厳しい状況です。また、昨今の厳しい経済情勢の中で、子育て中の母親が真っ先に解雇やリストラの対象にされるケースもふえています。

 そうした女性たちが、身近な相談窓口として都道府県労働局内にある雇用均等室を頼りにしています。これまで四十七都道府県にあった相談窓口が集約をされ、八カ所になることになれば、県境を越えて相談に行くことになりかねません。そして、現実にはこのようなことは不可能なわけでございます。

 都道府県労働局や雇用均等室については、働く女性に対する支援のとりでとして、その機能を都道府県単位に残して、これ以上、組織、機能を縮小することのないようにしてほしいとの声が多数上がっています。二月には小渕少子化・男女共同参画担当大臣、三月には松本官房副長官を通して麻生総理大臣と河村官房長官あてに要望書が出されています。さらに、鳩山総務大臣、舛添厚生労働大臣にも要望書がお渡しされたと思いますが、舛添大臣は、こうした声を受けとめて、どう行動していただけるか、御見解をお聞かせください。

舛添国務大臣 地方分権改革であれ、いかなる改革であれ、最終的には国民のためにやるわけですから、国民の利便性が失われる、不便になることが多くなるというのは、これは改革の名に値しないというふうに思いますし、今まさに委員がおっしゃったとおり、私は福岡県の出身ですけれども、九州一つをまとめてしまえば、鹿児島の人も博多まで出てこないといけないと、今おっしゃったようなことになります。

 ですから、ハローワークにしても、まさにナショナルなネットワークであるから意味があるところもある。そして今、労働局にしろ、男女の雇用均等を守る組織にしろ、きめの細かい対応がブロック化によってできないのであれば、それは甚だ問題であるということで、この分権改革の提案に対しては、そのことを毎回反論として申し上げ続けておりますし、今これだけ雇用が大変なときに、ただ削減すればいいということではないと思いますので、原点は国民のための改革であるということで、私は、今委員がおっしゃった認識と全く認識をともにしておりますので、今後ともそういう反論をして、きめの細かいサービスができるように、厚生労働行政を主導していきたいと思っております。

菊田委員 ありがとうございました。

 改革大綱が平成二十一年中を目途に策定をされるということでありますので、ぜひ今大臣が答弁された立場でこれを守っていただきたいというふうに思っております。

 中には、ハローワークとか労基署で対応できるんじゃないかというような意見もあるというふうに伺っておりますけれども、働く女性の相談や解決には、やはり性差別の有無を判断するノウハウや専門性が求められるケースが多々ありますので、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 それでは、年金のことについて御質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、厚生年金について質問をさせていただきます。

 現在、厚生年金保険料を滞納している事業所でありますけれども、平成十九年五月末で約十万件、平成二十年の九月末では約十六万件ということでございました。わずか一年四カ月の間に六万社もふえているという現状でございます。さらに、厚生年金未加入の事業所は平成十九年度で約十万社と報告を受けております。

 つまり、滞納と未加入で二十六万社以上ある現状について、大臣はどういう理由と考えておられるでしょうか。

舛添国務大臣 これは、細かく一つ一つの事業所の状況を見てみないとわからないと思いますけれども、基本的には今の厳しい経済情勢を反映しているのかな、そういうふうに考えております。とりあえずは、今の認識という点ではそういうふうに思っております。

菊田委員 今大臣は経済情勢ということをおっしゃいましたけれども、まさにこの景気低迷で、中小零細企業にとっては労使折半する厚生年金保険料の負担が非常に重くて、正社員を、パートやアルバイトなど短時間雇用や派遣社員、いわゆる非正規の雇用に切りかえる事業所がふえていると私は地元を回っても感じるわけでありますけれども、こういう現状に対して、大臣の認識と、そして対策があるのかないのか、この辺についてお伺いしたいと思います。

舛添国務大臣 これは、みんなが公平に年金について負担していただかないといけない。特に折半して半分は経営者が持つということになっているわけであります。ですから、まず文書でそういうことじゃだめですよということをお知らせし、それから、ある程度以上の規模のところでもやっておられるならちょっと呼び出しをする、さらにそれでも聞かなきゃ立入調査をやるという形で、とにかくお支払いくださいよということは申し上げています。

 確かに厳しい経済情勢ではあるんですけれども、公平性という観点から見たら、どんなに苦しくても頑張って払っておられるところもあるので、そういう事業所との公平性ということも考えないといけないというふうに思っておりますので、督促する、勧奨する、いろいろな手だてについてお手伝いをする。しかし、やはり年金というのは老後の生活の基礎で、みんなが支え合わないといけないので、ぜひそれを御理解いただいて、御負担していただければと思っております。

菊田委員 ありがとうございました。

 今おっしゃった対策は非常に大事だと思いますけれども、こういう話をいろいろ聞いたり、あるいは現場を回っておりますと、やはり、好むと好まざると、終身雇用がなくなって、そして企業が社員の年金や老後の生活を守る、保障するという従来のセーフティーネットがなくなってきているということであります。

 企業単位の社会保障制度はもう限界なのではないかというふうに思うわけであります。個人単位の社会保障制度を構築していかなければならないのではないか。あるいは、景気がよいときには社会保険の拡充が言われます。しかし、一たん不景気になると、今度はその縮小が言われる。こういう目先の議論ではなくて、本当にこれからの年金、医療、介護、労働、それぞれの保険制度はどうあるべきかということを真剣に議論していかなければならないということを私も感じているところでございます。

 そこで、今回、与党は、こうした中小零細企業の負担軽減を図るために、納付期限から三カ月間は延滞金利率を国税と同じ四・五%にするという法案を出されたわけでありますけれども、対象となる事業所はどれくらいと見込んでいるか、与党に質問させていただきます。

長勢議員 先生からも今お話ありましたように、厚生年金保険料を滞納しておる事業所数、昨年の九月末で約十六万五千件というふうに伺っております。今までですと大体滞納期間が六カ月程度というふうに伺っていますので、それの半分の三カ月間軽減されることになる。

 ただ、今大臣からも御答弁ありましたように、景気状況によってこの対象事業所数というのはさらにふえるということもあり得るかと思っております。

菊田委員 私は、今回こういう企業の負担軽減を図って、与党の皆さんが大変御苦労されて法案を提出されたことは非常に評価したいというふうに思っておりますけれども、そもそも、これまで国税には一定期間の利息軽減措置があったのに、厚生年金保険料など社会保険料になかった理由は何であるか、政府にお伺いします。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 御承知のとおり、現在の厚生年金保険料の延滞金の仕組みと同様に、国税の延滞税というものがございます。戦前のことになりますけれども、そもそも国税でこうしたことが設けられましたのは、もう明治四十四年にさかのぼるわけでございます。日歩三銭というところでスタートしたと聞いております。その後ずっと、昭和に入って、昭和十七年に厚生年金保険ができたということでございます。そのときも国税と並んでいた制度でございました。

 一方、税制というのは、昭和二十五年に、御承知のように、シャウプ勧告を受けて大きくさま変わりいたしました。その際に、従来あったこの延滞金、国税における延滞税と申しますか、そういうものが利子課税と延滞加算課税に分離されたりして、全体の体系が変化したときがございました。そのときから社会保険と道が少し分かれてまいりまして、今日に至るまで、国税の方はそういう二つに分かれた税がまた昭和三十七年に現在の延滞税という形に統合されて、現在の一四・六%に相当する日歩四銭に統一されたわけでございますが、パーセント表示になったのが昭和四十五年ということではございますけれども、本質的にはこの昭和三十七年の国税通則法制定時から現在の姿になってきております。その昭和三十七年の国税通則法制定の際に、督促状発行の日から十日を経過した日前の期間分について日歩二銭とするという現在のような体系が生まれ始めたわけでございます。

 ただ、いずれにいたしましても、国税はいろいろな税制改革の中でそうした変化を遂げてまいりました。厚生年金保険料はできた当時税金と同じでございましたけれども、そのまま、率については合わせてきていますが、体系として、最初のうちは軽減するという仕組みをとらないまま今日に来ているというものでございます。

 国内にもこの一四・六%ないしは一四・五%という延滞金の制度を抱えている法律が数十本に上りますが、その中で、とりわけ現下の経済情勢を加味して、社会保険、労働保険の中で今回特別な措置を講じてはいかがかという御提案をいただいているものと理解をしております。

菊田委員 そこで与党にお伺いしますけれども、なぜ三カ月なんでしょうか。どうせやるなら、もっと思い切って負担軽減を図ることは検討されなかったのでしょうか。

長勢議員 大変景気が悪いということもあって、中小零細企業では保険料のお支払い、あるいは、さらには延滞金の支払いに大変苦労されておられるということを我々も切実に考えて、今回の提案に至ったわけでございます。

 当然、どうせ軽減するのならずっと、三カ月だけじゃなくてやればいいのではないかというような意見もなかったわけではありませんけれども、従来から、今も局長から答弁があったように、少しちぐはぐしていた点がありますが、強制的に、義務的にお支払いをいただく税金、保険料は似た性格のものと思いますので、今回そこまで踏み込むということになれば、他の強制的に徴収する全体の問題も議論しなきゃならなくなる。しかし、この際は、国税の例に沿ってそこをやるのが早急にやるべきことだろうということで、今回、三カ月と国税に倣った改正にさせていただきました。

 仮にそれ以上やるということになれば、国税のことも含めてもっと広い議論が必要だろうと思います。

菊田委員 施行は来年の一月一日からということですけれども、遡及適用については考えておられるでしょうか。

 済みません、これは通告しておりませんけれども。

長勢議員 もっと早く施行されれば一番いいんだと私も思いますが、システムを改修する等々の事情があって、このようにいたしました。

 遡及するということは検討いたしておりません。

菊田委員 ありがとうございました。

 全体とのバランスがあり、また限られた時間の中でこれを実現していくというのはなかなか大変な御苦労があったわけですけれども、今回こういう形で法案を提出していただいて、大変ありがとうございます。よく議論をしながら、よりよいものをつくっていかなければならないというふうに思っております。

 続きまして、国民年金について少しお話をさせていただきたいと思います。

 国民年金の未納者数についてでありますけれども、平成十九年度は約三百万人でございました。未加入者数が約九万人でございますので、大体三百十万人以上の人が未納、未加入になっているという現状でございます。納付率が六四%でありますので、約四割の人が払うべき保険料を払っていないということであります。

 大臣、この四割の人は、払えないのでしょうか、それとも払わないのでしょうか。

舛添国務大臣 それは一人一人の状況を見てみないとわかりませんから、私が、払わないのか、払えないのか、それはちょっと即断はできないと思います。

菊田委員 でも、こういう実態を把握していくことは非常に大事なことだというふうに私は思っております。

 例えば、社会保険庁が出している国民年金被保険者実態調査というものがありますけれども、それを見ますと、納付対象月の保険料を一月も納付していない、いわゆる一号期間滞納者、これが、平成十四年の調査と平成十七年の調査、二回の調査を比較してみますと、三年間で百五十五万人ふえているんですね。

 この一号期間滞納者でありますけれども、そのおおよそ五割程度の人が、実は生命保険や個人年金に加入しているということがわかります。ここから何を読み解くかということでありますけれども、公的年金制度が信用されていないのか、公的年金制度だけでは足りないと思っているのか、あるいは公的年金制度を利用するより、年金を納めるより、民間の生命保険や個人年金を優先しているのか。どういうことでこの四割の人が払わないのかということを、やはりしっかりと実態を把握して対策を考えていかなければならないと思っております。

 この一号期間滞納者が国民年金保険料を納付しない理由でありますけれども、先ほど申し上げた実態調査の中で、その理由が報告されています。

 まず一番多いのが「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」だと答えている人。次いで「年金制度の将来が不安・信用できない」という理由の割合が非常に高いということが目につきます。特に、若年者層で年金制度を信頼できないというふうに考えている人が多く、これがすなわち一号期間滞納者の増加、年金の滞納につながっていると私は見てとれると思います。

 この若年者層ですけれども、二十代、三十代、正社員として働きたくても働けない、フリーター、アルバイトあるいは派遣社員、次から次へと転職せざるを得ない、不安定な働き方や収入しかない人たちであります。

 私たち民主党は、国民年金を含むすべての年金を一元化して、職業を移動しても、あるいは専業主婦の方も、個人単位で一つの年金制度に加入することを提案させていただいております。また、一定以下の所得の方には全額税金の最低保障年金を上乗せする制度を提案させていただいておりますが、大臣は、私たち民主党の提案する年金制度に対して、どのような御見解をお持ちでしょうか。

舛添国務大臣 すべての年金の一元化、これはさまざまな利点もありますが、例えば、今は厚生年金は半分は事業主が持っています。これの負担が個人に来たときにどうするかということの問題もありますので、その負担のあり方。

 それから、やはり経過措置をどのようにこれはやっていくのかということも問題があります。例えば財源について、全額税方式にするということになれば、この一元化とも当然かかわってくるわけです。そこまでの御質問ではないんですけれども、やはり、今受給している方は、今まで一生懸命こつこつ掛金を払ってきた。例えば消費税で取るとすると、また二重に取られるのかなというようなこともあって、経過措置をどうするかということがあるので、やはり、財源の措置は、今私があえて申し上げたのは、そういう問題が最大の問題になるのかなと。

 それから、最低保障をどういう形で決めるのか、これは朝も議論があったと思いますけれども。

 いずれにしても、それは一つの提案として、これは国民全体で今のような問題を少し議論してやることが必要だろうというふうに思っております。

菊田委員 近々衆議院選挙があると思います。私たち民主党が政権についたらどういう年金制度をつくるのか、これをしっかりと訴えて、国民の皆さんにどちらを選んでいただくのか、ぜひ大いにやりたいというふうに思っておりますけれども、全幅の信頼そして安心を国民の皆さんがお寄せすることができる年金制度を本当に一日も早く実現していかなければならないと思っていますし、大臣にはその本格的な議論のリーダーシップをぜひとっていただきたいというふうに思っております。

 年金にかかわるいろいろな数字があるわけですけれども、例えば国民年金を滞納する人、厚生年金未加入の事業所、あるいは納付率、これらの数字は景気に左右されているのでしょうか。

舛添国務大臣 恐らく、どれぐらいの割合が景気に左右するかということはあると思いますが、もちろん全く影響がないということはないというふうに思います。

 その他、納付率に対してはさまざまな理由があると思います。先ほど委員もおっしゃったが、年金記録問題なんかで不信感が高まってくれば、そういう意味で納付することのインセンティブが失われていく、将来もらえないんじゃないかという不安感があれば、これはまた納付しなくなる。そういうことを総合的にやはり解決せぬといかぬと思っております。

菊田委員 今、若い人、二十歳から三十歳までの人で国民年金を払っていない人は、おおよそ二人に一人ぐらいいるというふうに聞いております。今、日本で失業している人約三百万人、そのうち十五歳から三十四歳までの人が約六割であります。まさにこうした人たちは、年金どころじゃない、年金なんか払える状況じゃないということでありましょう。私は、やはり景気にもかなり大きく影響を受けているのではないかというふうに思っております。

 麻生総理は、景気回復には全治三年かかるとおっしゃっています。そのような中で、政府は、二〇〇九年度以降には国民年金の納付率が八〇%と劇的に改善するという前提で年金財政検証を示されていますが、これは無理があるのではないかと思いますけれども、どういう根拠でしょうか。

舛添国務大臣 それは一昨日でしたか議論したように、これは一つの目的であります。それで、平成十七年に六七・一%ということで、前年比で三・五ポイント上げました。ただ、その後、年金記録問題などに忙殺されているということで、日本年金機構ができるまで、相当頑張って記録問題については解決を目指したいというように思っています。

 私は、全力を挙げて年金の納付率を上げるキャンペーンを含め努力をしていけば決して到達できない数字ではないと思っていますし、片一方では、例えば厚生年金の対象をパートの人にも広げるということをやっていますので、そういう人がふえていけば、これはいろいろなところで、昨日も問題になった内閣府の試算にしても、六五という数字もあれば、八〇という数字もあれば、まさに私が今申し上げたパートなんかに拡大した場合、九〇ということもあり得るので、それはまさに行政の努力としてやっていかないといけないというように思っておりますので、年金記録問題、ある程度のめどがつけば、全力を挙げて納付率の向上と。

 そして、若い人たちに、老後、自分の将来の設計を考えるときに、民間の生命保険会社に掛金を払うよりは、半分税金であるということを考えてもはるかに有利になるわけですから、やはりこれは歯を食いしばってでも頑張って出していただく。そういうことが年金制度を安定したものにする基本であるし、本人の将来設計にも役に立つし、はるかに民間よりも有利であります、やはりそういうことをるる御説明していく必要があると思っております。

菊田委員 もちろん目的そして目標に向かって努力するということは大事ですけれども、そのこととどういう前提で財政検証をしていくかというのは私は別だというふうに思っております。

 これからさらに景気が悪化して、保険料を払えない人が多く出ると予測される中で、現状を維持することだってかなり難しい。楽観的な数字ではなくて、むしろかたく見積もっていくことの方が私は大事ではないかなというふうに思っております。

 ことしの年金財政検証では、現行制度で百年後も所得代替率がモデル世帯で現役世代の収入の半分を下回らない五〇・一%となるということが示されていますけれども、そもそも政府が言うモデル世帯は現実の国民生活とかなりかけ離れているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 これは、国税のときも財務省が前提とするモデル世帯というのがあるわけでありまして、それは一つの類型を示しているわけで、これだけ社会的な大きな変化が起こるときに、それは委員がおっしゃるようにいろいろなパターンがあり得ると思いますけれども、一つの参考だということだと思います。

菊田委員 では、その一つの類型、いろいろなパターンの中の一つのパターンとして聞きますけれども、二十年後、三十年後に年金をもらう人たちの中で、今政府が言っているモデル世帯と同じ世帯はどれだけあるんでしょうか。

舛添国務大臣 それは二十年後、三十年後になってみないとわかりません。国民の意識がどういうふうに変わるかもわかりません、家族構成だって変わるかもしれません。

 ですから、そういう意味で、シミュレーションというのはさまざまな前提を置いているわけですから、継続的に同じような前提でやってきている、そこに一つの意味がある。それで、何度も申し上げているように、来年のことを予測するのに、ことしの数字で実績は六〇%だ、だからこれを使えというのはわかるけれども、そうじゃなくて、十年後、二十年後の先を見通してやっている話です。ですから、それは一つのシミュレーションであるということを何度も申し上げているので、そこはよく御理解いただければと思います。

菊田委員 では、私たち国会は、どうなるかわからないシミュレーションをもとにして議論をしているということですね、大臣。

舛添国務大臣 きちんと前提を置いて、それは数学でもそうでしょう、どういうパラメーターを置いてどういう変換式にやればどうなるということをやっているので、そういうことを一切やるなというならあれですけれども、財政検証は五年ごとに行うと法律に定められてあって、そしてそこに、きちんとしたデータを、どういうデータを使うということをちゃんと書いてやっているわけですから、法律に基づいてやっているということであります。

菊田委員 私は、やはり大臣からもっと自信を持って責任のある発言をしていただきたいと思うんですよ。このモデル世帯は、私たち政府が今想像できる、あらゆる数字、あらゆるデータをもとにして、最も近い、最も現実性がある世帯としてつくっていますというふうにおっしゃるのが大臣の仕事だというふうに私は思いますよ。非現実的な数字やモデル世帯をもとにして制度設計していますということを、今この国会の場で国民の皆さんに言ったのと同じだというふうに思っております。

 午前中も百年安心の年金制度のことについていろいろ話がありましたけれども、もう本当に、どこからどこまで信じていいのか、信用していいのか全くわからないような状況である、まさに看板に偽りありだなというふうに思います。

 時間が限られてまいりましたので、最後に、野党提出の年金遅延加算金法案について質問をいたします。

 なぜ民主党はこの法案を提出したのか、この法案の趣旨と意義についてお答えください。

内山議員 御質問いただきましてありがとうございます。提出の趣旨と意義ということについてお尋ねをいただきましたので、お答えをいたします。

 現在の状況は、年金記録が訂正された場合であっても、過去にさかのぼって正しい年金額が支払われるのは半年から一年以上かかると言われております。さんざん待たされたあげく、そのおくれた年金給付に対して何の金利も付されていません。その一方、保険料の延滞納付には一四・六%という高金利が付されており、国民の側のみが不利益をこうむっている現状であります。

 年金は現役を退いた後の生活の糧でありますから、適正な年金が支給されるかどうかでその方の人生は大きく変わります。つまり、本来支給されるべきときに受け取れず、大幅におくれて支給されること自体が、その受給者にとっては多大な損失になります。せめて、記録訂正によって支給される年金額は、現在価値に見合う額とするようにすべきです。

 この法律案は、過去に遡及する期間の物価上昇率等を勘案して加算した金額を支給できるようにすることで、本来の年金額が支給されていた場合と同じ経済的立場に置くようにするものです。国が受給者の方に対して行う当然の行為と考えております。

菊田委員 この法案を実現するためには、システム開発や必要経費の積算などいろいろ準備が大変だというふうに思いますけれども、今お話がありました意義そしてまた趣旨の達成のために、ぜひ迅速に、確実に実現をしていただきたいというふうに思います。

 いつから施行されるんでしょうか。

内山議員 年金受給者の多くの方は高齢でありまして、その上、記録が訂正されても年金が支払われるまでは何カ月も、場合によっては一年、二年と待たされてしまいます。残念ながらお亡くなりになった方もいらっしゃると思います。したがって、一刻も早く加算金のお支払いができるようにしなければならないと考えます。

 加えて、来年の一月からは、社会保険庁は廃止され、日本年金機構に移行することとなっております。民主党は、日本年金機構に移行してしまってからでは年金記録問題自体がうやむやにされてしまうのではなかろうかと大変危惧を抱いておりますので、六カ月以内に施行したいと考えています。

菊田委員 ありがとうございました。ぜひ、確実に、年金の被害に遭ってしまった方たちを救済するためにこれが施行されるように、御期待を申し上げたいと思います。

 もう時間がありませんので終わりにしたいと思いますけれども、舛添大臣、大分お疲れのようでありますけれども、ぜひ頑張っていただきたいと思います。衆議院選挙用のいろいろなポスター、麻生総理ではなくて舛添大臣とポスターを撮る方が非常に多いようでありまして、麻生さんよりは舛添さんの方が一生懸命で、あるいは信頼できるというような期待感が非常にあるのではないかなということであります。

 安倍総理、そして福田総理、その総理がそれぞれ、自分の在任中にはこの年金問題をしっかりと信頼できるものにするんだというふうにおっしゃったけれども、みんな途中で投げ出してしまった、そして今現在に至っているわけでありますから、先頭に立って年金問題の解決、信頼の回復に努めていただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

田村委員長 次に、長妻昭君。

長妻委員 民主党の長妻昭でございます。

 本日も質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございます。

 年金の質疑に入る前に、もう一つ重要な問題といたしまして、病院の耐震化の問題でございます。

 日本には、震度六強の地震が来たときに、倒壊のおそれのある病院というのがたくさんあるということで、調査を要請いたしましたら、四月十五日までに全都道府県から分析結果をもらうということでございますけれども、特に、Is値〇・三未満の病院が具体的にどういう状況であるのかということを、できる限り具体的に公表していただきたいと思うんですが、いつごろ公表になる予定でございますか。

舛添国務大臣 この件の病院の耐震調査について、この一月に各都道府県に対しまして調査を依頼しているんですけれども、ちょっと調査票の提出もまだおくれているところもあるというようなことで集計に時間を要していますので、さらに、再度これは各都道府県に督促をしたいというふうに思います。遅いので、再度既に依頼したところもありますので、もうちょっと時間をいただければというふうに思います。

 集計が完了し次第、都道府県ごとの耐震状況、それから、我々が直接管理します国立病院機構については細かく耐震状況の公表を、速やかに行いたいというふうに思っております。

長妻委員 そして、厚生労働省が非常に手落ちがあると思いますのは、耐震補強に関して、文部科学省はきちっと全国の、まあ公立に限っておりますけれども、ガイドラインを出して進捗管理をしている。確かに、病院というのは八割が民間でございますが、災害が起こったときに、これはもちろん一番重要な拠点の一つになるわけでありますので、厚生労働省がきちっと責任を持って耐震改修計画というのを立案する、こういうことを明言いただければありがたいと思うんですが。

舛添国務大臣 委員おっしゃったように、学校と病院とで若干違うところもあります。

 ただ、この問題は非常に重要でありますので、まず、「自然災害の「犠牲者ゼロ」を目指すための総合プラン」というのを二十年四月に中央防災会議で決定しておりまして、その中に、二十二年度までに災害拠点病院の耐震化率を七割強とするという目標を設定いたしました。

 したがいまして、では、この災害拠点病院というのはどうするのかということで、二十一年度予算におきまして、災害拠点病院及びその他の病院も含めて、国の負担割合は今まで三分の一だったのを二分の一に引き上げるということで、この耐震化をさらに進めるようにしておりますし、それから、今般の経済危機対策においてもこの耐震化ということが盛り込まれる予定でございます。ですから、大きな計画をつくるということもありますが、今のような予算措置を使いまして、できるだけ早く、まず調査をし、耐震化をやりたい。

 ただ、今一番頭を悩ませているのは、学校の場合は、春休みとか夏休み、児童がいないときにできるんですけれども、中に入院患者がいるというのは、これをどうするかということを今非常に悩んでおりますが、いずれにしても、これは人の命にかかわることですから、予算措置も今度さらにふやしまして、全力を挙げてやっていきたいと思っております。

長妻委員 ぜひ強力に推進をしていただきたいと思います。

 そして、年金の件でございますけれども、この委員会で審議を私も聞いておりますと、非常に不可解というか、つまり、百年いけるいける、勝てる勝てると言ってどんどん突っ込んでいって、結局は、最後ぎりぎりのところに来てバンザイする、こういうようないつものパターンではないかということを非常に危惧するわけであります。もう認めるところは認める。制度を大きく変えなきゃいけないというのは、多分、与党の議員の方は全員思っていると私は思いますよ。でも、それを言うとお役人が怒っちゃう、反対するから、まあ微修正でいきましょう、百年もちますと。

 こういうことは大臣が脱却するというふうに言っていただきたいんですが、午前中の答弁も聞いていますと、百年安心とはうたっていない、これは私が本会議で聞いたときの、開口一番、舛添大臣の答弁でもありましたけれども。ただ、百年安心とはうたっていないけれども、百年安心とは言っていると。

 このうたっているというのと、言っているというのはどういう違いがあるんですか。

舛添国務大臣 ここで広辞苑みたいな議論はちょっともうやめたいと思いますので、確かに議事録、けさ、あれは岡本さんでしたか、出された中に森副大臣とか坂口大臣だとか、私もああいうのを見ていますけれども、それは、百年安心と希望したいとか、百年安心という言葉は確かに出ております。ですから、そういう気持ちでやったことは確かでしょう。

 私が申し上げたのは、はい、この改正案、百年安心プランですよというような言い方で政府が喧伝をしたのではないということを申し上げたので、そういうことを本会議では申し上げたので、政府の公式見解で申し上げたのではないということ。あなたがおっしゃったのは、百年安心プランの旗を掲げ続けるのかということを言ったけれども、旗を振った覚えはないよということを申し上げましたが、それは議事録には希望したいとかそういう文言が書いてある、これも認めることはやぶさかではありませんけれども。

 ここから先は、その前提として、やはり百年ぐらいの単位で年金制度を、今から新しいのを設計するにしても考えないといけない、これは間違っていないと思いますよ。そこで、いろいろな条件で、これはやはり考え直した方がいいというのは、私はそれは柔軟に考え直すことはやぶさかでないので、いろいろな議論を与野党超えてやりましょうと言っているのは、そういう意味です。

 だから、そっちの方が大事なので、ちょっと広辞苑的な議論は余り生産的ではないかなという気がしております、答弁している私がそう言うのもおかしいけれども。

長妻委員 いや、これは本質的な話なんですよ。制度を抜本的に変えなければ、百年安心できないと我々は確信しているんです。制度を抜本的に変える。では、制度を抜本的に変えるということはするんですか、しないんですか。

舛添国務大臣 それが簡単に言えれば、私も大臣として苦労しませんよ。(長妻委員「そうしないと百年もたないって」と呼ぶ)いやいや、違うんです。それは抜本的に変えるといったって、こっちからこっちに、右から左に大きく変えるのを抜本的に変えるというわけでしょう。そうしたら、経過措置とか、そこから出てくるマイナスはどうするんですか。

 例えば、先ほどの菊田さんとの議論もあったけれども、もし消費税でやるとしたときに、では、今受給している方は、掛金を今まで掛けていたのにまた消費税で取られるのかと。こういう人に対してどうするんですか。百年変えるとか変えないということを言っているんじゃなくて、あの法律だって、五年ごとに検証して、検証の結果、だめだというのなら考え直すとたしか書いてあったはずですよ。

長妻委員 百年、今の制度でいけるという趣旨の答弁で、これは本当に危ないですよ、行政のトップが、責任者がこういう発想で。

 こういうことを言っている方がおられるんです、「政府がどんなに「一〇〇年安心」と謳っても、自戒を込めて言えば、もはや信用する人は誰もいないのだ。年金制度はまさに「負のスパイラル」に陥っている。」

 これは、だれが言ったと思いますか。

舛添国務大臣 わかりません。

長妻委員 配付資料十三ページでございますけれども、これは麻生太郎衆議院議員なんですよ。総理になる直前に、中央公論という雑誌に書かれておられる。「政府がどんなに「一〇〇年安心」と謳っても、」うたってもというのは、うたっていると言っているんですよ、麻生総理自身が。「自戒を込めて言えば、もはや信用する人は誰もいないのだ。年金制度はまさに「負のスパイラル」に陥っている。」と言う人が、今、総理大臣なんですよ。

 私、この発言だけ見ると見識があると思いますよ。これは大臣、方針転換、大転換、今答弁でくさびを打っていただきたいと思うんですが、いかがですか。

舛添国務大臣 まず、これは麻生さんがおっしゃったことですから、しかも総理になる前におっしゃったことですから、麻生さんにお伺いいただきたいというふうに思います。

 それから、例えば、仮に民主党が政権をとられて、そして民主党が新しい年金改革、大改革案というのを出される。そのときに、これは十年しかもたない案ですよということでお出しになりますか。そして、私が野党で質問する側になって、長妻大臣、これはあなた、何年の計画でおやりになっているんですかと言ったときに、百年と言われて、そして例えば、百年に一度の未曾有の経済危機が起こる。そういうことが起こったときに、変えないんですか、百年間。あなたの案はそんなに、神様がつくった案のように無謬であって、百年間ずっと変わらないんですか。

 それは我々だって人間だから、人間がやったもので問題があれば、法律の中にも五年ごとに検証して見直すと書いているんですから、それは見直しはやりましょう。だけれども、何をもって抜本というか。だから、抜本はいいんだけれども、抜本に伴う抜本的なマイナスが生じることを、抜本的にどうするんですか。

長妻委員 いや、これは本当に亡国の答弁じゃないんでしょうかね。百年間、今の制度の微修正で持っていくというのは、これは大変な間違いだと思いますよ。

 それで、今麻生さんにお伺いしていただきたいと私に要請されたので、これは、委員長、こういう発言をずっと、総理大臣になる前ですけれどもされておられるので、ここに来て、採決前に答弁していただきたいと思います。

田村委員長 理事会で協議いたします。

長妻委員 そしてもう一つ、これは舛添大臣に本当に良心的に御答弁いただきたいのは、例えば財政検証の今回の計算ですね。我々はいろいろな問題点を申し上げています。もう話し出したらこれはいっぱいあります。その中で一点だけ申し上げますと、山井議員も指摘しましたけれども、国民年金の納付率ですね。今年度から八〇%で計算しているんですよ。今年度というのは、もうきょうは今年度なんですよ。八〇%。

 舛添大臣は、本当に、個人の立場でも結構ですけれども、今年度、国民年金の納付率が、今は六〇パーちょっとですけれども、一気に八〇パーになる、そういうふうに現実になるというふうに個人的にもお考えですか。

舛添国務大臣 私は非常に正直な人間ですから、問題があることは問題があるということで申し上げていて、だから、シミュレーションというのはそういうものだということも申し上げている。

 経済前提の委員会にしても、例えば出生率にしても三つぐらいのパターンを設けている。出生率というのをめちゃくちゃ低目に出しています。では、これが今度高目になったらどうするんですかという逆の問題も起こってくる。だから、行政の努力目標をそこに置いていいのかという議論をこの前も指摘した。

 ただ、では、今六〇だったら六〇でずっといいんですか、もっと下がっていいんですか。それはやはり理想は高くやって、理想に向かって行政が邁進するというのは何も悪いことじゃないので、そこの数字を入れています。ただし、もし仮にその数字が、今後十年、二十年、三十年と続いて全然上がらなければ、それは答えは違っていますよということは既に申し上げているわけですから。

 だから、あくまでシミュレーションというのはそういうもので、前提をどういうふうに置くかということだから、おっしゃるように、前提が変われば変わってきますということです。

長妻委員 いやいや、私が聞いているのは、舛添大臣に良心に従ってお答えいただきたいのは、現実的に、今年度八〇%の納付率になるというふうに予想されますかということです。

舛添国務大臣 今年度どうするか、それは努力はしないといけないけれども、これだけの経済情勢では非常に難しいですよ。だけれども、その数字が永遠永劫、二十年後、三十年後に続くという前提じゃなくて、だって内閣府の試算だって、先ほど申し上げたように、パートとかなんとかが入ってから九〇という試算だってあるわけですから、どれを採用するかで、あなたはかた目の方がいいよということを言っているので。

 しかし、やはりこれは、年金記録問題もあと一年ぐらいで大まかなところがうまく収束的な方向に向かっていけば、もっと人員を納付率を上げるためにやることができますから、今から一年、それは厳しいですよという答えを、正直に言えば言いますよ。

長妻委員 大臣、だから私が不可解なのは、八〇パーという数字を政府が努力目標というか、それはいいんですよ。ただ、何で今年度からずっと百年、八〇パーなんだと。それは、さっき言われたように、今年度は六〇パーにして、来年度は六二パーにして、そういうふうに財政検証の前提数字を置かないで、いきなり何で八〇でいくんですか。

 私は、別に八〇が永久的にだめだと言っているんじゃなくて、絶対にこれはできないんですよ。だから危険なのは、大本営発表じゃないですけれども、勝った勝った勝った、勝っている勝っている、いけていると言って、最後、もうどうしようもなくなってバンザイするというパターンを繰り返さないためにも、なぜ正直な数字を出されないのか、こういうことを申し上げている。

 それで、もう一つ、我々は国民年金も含めた年金一元化、これがまず必要だということを申し上げているんですが、もう非常に時代おくれになっているんですよ、国民年金、厚生年金、この年金の分け方の考え方が。

 例えば、前回は障害年金のお話を申し上げましたけれども、障害年金は、国民年金では三級はないということで、国民年金は稼得能力を勘案しない、生活だけだ。でも、当然、国民年金だって働いている方、会社に勤めている方もおられるわけでありまして、それが無視される。

 そして遺族年金は、これもおかしいことがあるんですね。男女差別、男女格差と言ってもいいかもしれませんが、今現在、例えば四十歳の御夫婦がおられた。商店で働いて自営業をされている。共働きというか夫婦で働いている。子供は大体小学生が多いと思うんですが、小学生だという場合。御両親とも国民年金です。夫が亡くなった場合は妻に遺族年金が出る。ところが、妻が亡くなった場合は夫に出ない。これは何でなんですか。

舛添国務大臣 だから、昔の固定した考え方で、男が働いて妻が被扶養者になっている。それから先ほどの、国民年金と厚生年金の違いについてもおっしゃって、それは私も見て、何でこういう違いがあるんだろう。

 それは、つくられた歴史的な淵源をたどってみると、働いているサラリーマンその人の稼ぎでもって生計をやる、だから生計をともにする。では、これは遺族年金の対象になるよというような形と、国民年金はまた別の観点でということですから、まさに委員がおっしゃるように、今こう見てみると合点がいかないな、不合理だな、統一していないな、基準が同じでない。それは先ほど内山委員も一端はおっしゃった、一昨日もたしかおっしゃったと思いますが、山ほどありますから、それはやはり一つ一つ検証していって、まさにこういうことを変えていかないといけないというふうに思っていますので、これはぜひ議論をして変えていきたい。

 だから、まさに一元化をやることのいいことは、そういう問題点を一元化という中で解消していく、そういう改革につながる点は非常にいいと思いますが、この前、阿部さんがおっしゃったように、では事業主の二分の一の負担をどうするの、簡単に一元化しちゃだめよと言う委員もこの中にもおられるわけで、これはもっと議論をする必要があると思います。

長妻委員 いろいろな評論的なお話はわかりますけれども、それをもう何十年議論しているんですか、こういうひずみ。先ほど、昔はという話がありましたけれども、おっしゃるように時代おくれになっているわけで、遺族厚生年金は配偶者に出るわけですから、別に夫だろうが妻だろうがこれは受給される。そうしたら、国民年金、基礎年金の遺族基礎年金、この男女差を即刻直すということを明言いただけませんか、ここで。

舛添国務大臣 これは、社会保障審議会の年金部会において、今のようなことも含めて一つ一つ今議論を積み上げていただいているところでありますので、これも大きな問題だと思いますから、どういう形で、どういう大きな改革の中でこれを変えていくのか。

 一つのやり方は、それこそ厚年と国民年金が違う、その取り扱いが極めて不合理である、それは歴史的な理由はあるけれども、そういうところから一つ一つ小刻みに直していくというのも一つの手かもしれませんが、私は、それよりも、むしろ今のような問題点がなぜ起こるかというもとをたどった上で、ある程度まとめた改革の方が手法としていいのではないかなと思っています。

 ただ、これは、改革の手法について私が一人で独裁者的にやるような話ではありません。国民的な議論をやり、審議会できちんと議論を積み上げないといけないというように思っていますので、そういう方向で取り組みたいと思っております。

長妻委員 ある程度まとまった改革なら、いつ出すのか、百年安心、こういうことを言い続けて、本当にそれができるのかということであります。

 これは内山議員も質問申し上げましたけれども、在職老齢年金制度、これも時代おくれになっているのではないかということでありますけれども、なぜこういう制度があるんでしょうか。

舛添国務大臣 それは、自助、共助、公助、こういう社会保障制度の中で年金というのは何なんですかというときに、まずは世代間の助け合い。ですから賦課方式になっている。今の若い人が高齢の方を支援するのは、自分が高齢になったら当然若い人に支援してもらうから、そういう社会的な仕送りということを申し上げた。

 そうすると、個人的な仕送りを考えてもわかるように、親は年とって七十になろうが、外車に乗っていて大金持ち、それでは息子が安い月給から仕送りする必要はないわけです。そういうことを考えると、働いてお金をもうける能力のある人には、今の原理からいうと仕送りの必要がないということで、所得に応じて減らされていくという制度が残っている。

 もしそれを単純にやめましょうということになったときに、仕送りする側、つまり若い人たちに、私より大金持ちに何でお金を送る必要があるのかということに対して説得的な説明ができないといけないので、そこは内山さんがおっしゃったように、いや、しかし一兆数千億円、こんなものは納税という形で二分の一になるなら、当然みんなにリターンしていきますよと。

 それから、働いてもらうことによって健康を保ち、税金で養われる方から税金を払う方に変わってもらう。一石二鳥にも三鳥にもなると私は思っていますので、きちんと、それをある程度検証して国民に説得すれば、それは変えていいと思いますが、仕送りという概念からしての反論がまず出てくることを御留意願いたいと思います。

長妻委員 これは舛添大臣が言われたように、年金局の資料では、八ページの一番下から二行目でございますが、「一定の賃金を有する高齢者については給付を制限すべきである」。

 大金持ちについては御遠慮いただく、こういう発想なんですが、非常に不可解な時代おくれの発想がいろいろあるのは、例えば、もう現役を引退されて、アパート収入で月二百万の収入がある、この場合、厚生年金はとまるんですか。

舛添国務大臣 基本的には、これは、適用事業所に勤務しない者を在職支給停止の対象とすること、そこの問題に来るわけですから、サラリーマンとして働いていて事業所から賃金をもらっているというときにはなりますけれども、そうじゃないケースの場合にはならないと思います。

長妻委員 いや、それも不可解ですよね、大臣。

 つまり、そういう趣旨なのに、アパートの収入を月二、三百万もらっている人は別にとまらない。適用事業所に勤めている被保険者のみがこの制限を受ける。つまり自営業の方はとまらない。あるいは、未適用事業所に勤めておられる方はとまらない。

 そして、これも時代おくれだと思うのは、九ページでございますけれども、自営業の方でも、常時五人以上の従業員を使用している以下の十六業種は適用される、ところが、十六業種以外は適用されないというふうに業種で差があるんですね。適用されるのはここに書いてあるような、工場とかそういう系統でありますが、同じ条件でも、例えば理髪業とか旅館業などは適用されない。

 適用される、されないは、何でこういう基準で決めているんですか。

舛添国務大臣 これは、まさに過去、どういうことでこれを決めたかということなんですが、五人未満の個人事業所、それから農林漁業などの業種はそこに入っていないというふうに思います。

 これはどういう理由かとちょっと調べさせますと、一つは、実態把握が困難だとか、小規模で変動が著しいとか、それから適用技術上の困難性、業務量が膨大であるという事務処理上の、むしろ技術的なことが理由であるということが一点ありますけれども、ただ、要するに原則を言えば、一人でも人を雇っている事業所であれば、全員、これは原則的にはちゃんと適用されるべきだと私は思います。

 ただ、どうしてもそういうときに政治の現場で、ちょっとそこまでやられるとうちはもちませんよという、本当に零細の方々に対する特例措置ということで当時おやりになったんだろうというふうに思いますから、必ず、こういう制度設計のとき、大原則をやったときに例外規定をどう設けるかということになると思うので、そういうところの全体のバランスでその当時の方がお決めになったというふうに思っていますが、私は、これは、本来は原則どおりやるべきだというふうに思っております。

長妻委員 大臣、御理解いただきたいのは、従業員の数が全く同じでもこの十六業種は適用されて、これ以外は適用されない、こういうことなんですよ、全く規模が同じでも。

 私が社保庁の職員の方に聞きましたら、例えば理髪業とか旅館が適用されないのは、これは昔はチップというのが多かった、チップが多いところは所得把握ができないから除外しているんですと。

 これはいつの時代のことですか。こういう何十年前のことがずっとほったらかしになって、国民年金、どんどん格差が開いているというのに、アフターサービスという考え方は企業では当たり前なんですけれども、全くと言っていいほどこの分野にはない。ほったらかしになって、そして百年安心だということで強行突破していこう、こういう今の姿勢を変えていただきたいということなんです。

 今、未適用事業所に勤めていれば、同じ年収でも在老がかからない、こういう不公平がありますけれども、もう一つ重要なのは、百年安心の年金にするには、金集め、徴収の体制を整備するということが何よりも重要だ。

 我々は、歳入庁ということで、社会保険庁の選ばれた職員を税務署に吸収合併して、そして税金と保険料を一緒に集める。所得捕捉がきちっとできる組織でないときちっとした適用ができない、こういう確信を持って申し上げているんですが、案の定といいますか、この未適用事業所というのがどんどんふえているわけでございます。

 これは、社会保険庁にも事前にデータを見せていただきましたけれども、過去三年でどれだけ、幾つから幾つぐらいにふえているのかというのもお教え願えればと思います。

舛添国務大臣 未適用事業所の数は、二十年三月末で十万四百七十事業所であります。

 今の数字は三月末ですけれども、比較するための、それより前の数字が今ちょっと手元にありませんが……。失礼いたしました。では、ちょっと申し上げます。

 逆にさかのぼりますと、十九年度が十万四百七十事業所、十八年度が九万七千四百二十七事業所、平成十七年が六万三千五百三十九事業所というような形になって、確かにふえていっているわけであります。

長妻委員 どんどん未適用事業所がふえて、もう捕捉不可能になっている。しかも、この数字は、確実に未適用だと確認した数字の氷山の一角にすぎないということで、これは総務省に聞きますけれども、総務省は、適用すべき事業所で適用していない未適用事業所はどのくらいだと把握されておられますか。

関政府参考人 お答え申し上げます。

 私ども、平成十八年に、厚生年金保険に関する行政評価・監視を行っております。

 先生が今御指摘の点でございますけれども、私どもが試算をいたしました結果は、適用漏れのおそれのある事業所数、約六十三万ないし約七十万事業所と推計しておるところでございます。

長妻委員 これは、社保庁が捕捉している七倍も適用漏れのおそれがあるというふうに総務省は言っているんですよ。これは、ほとんど仕事ができていない、この体制ではもう業務ができないというふうに私は判断せざるを得ないと思うんですね、歳入庁のような考え方をしないと。

 総務省にお伺いしますが、そうすると、適用漏れのおそれのある被保険者の人数と、これについて社保庁あるいは厚労省に勧告していると思うんですが、どんな勧告をされたのか、そしてその勧告が守られているのかどうかというのもお尋ねをいたします。

関政府参考人 人数でございますけれども、これは、就業構造基本調査をもとにいたしまして雇用者数を出しまして、そこから既に適用対象となっている人数を引き、それから共済組合加入者を引くというような試算を行いまして、その結果、適用漏れのおそれのある被保険者数につきましては、約二百六十七万人いると推計をしたところでございます。

 それから勧告でございますけれども、相当な数に上る適用漏れ事業所があるということでございますので、私どもの勧告といたしましては、厚生年金保険と雇用保険の適用事業所別の情報の突合データを、社会保険事務所におきまして常時効率的に活用できる電算システムを構築すべきではないか、こういう勧告をいたしました。

 私ども、勧告をいたしましたときに、相手省庁から原則二回、回答をとることにいたしておりますけれども、昨年の三月とことしの三月に回答をもらっております。この点につきまして、厚生労働省におきまして、社会保険業務の業務・システム最適化計画による現行システムの刷新に合わせて、適用事業所のデータをシステム上で関連づけを行うということにつきまして、引き続き検討を行っているということでございました。

 私どもといたしましては、引き続き、どういう状況になるのかということを注視してまいりたいと考えておるところでございます。

長妻委員 これは平成十八年九月の勧告ですよ。これは二年半ぐらい前だと思うんですけれども、それで、社保庁は、現行システムの刷新に合わせてやるかやらないか検討すると、いまだにそういうことを言われているんでしょうか。

 舛添大臣、いつまでにこれをやるんですか。

舛添国務大臣 今、総務省の方から部分的にお答えがありましたけれども、平成十九年三月から、まず、民間調査会社の電子データによる新設法人情報等を活用して、平成十八年十一月に社保の事務所に導入したパソコンシステムによって、未適用事業所の効率的な把握を行うということをやっております。

 それから、雇用保険の適用事業所情報及び法務省からの登記情報については、社会保険事務所で常時効率的に活用できるように、先ほどの最適化計画によって、現行システムの刷新に合わせて、今、電算システムの構築を行うことを予定しております。(長妻委員「いつですか」と呼ぶ)まだ具体的に、いつ実現するというところまではいっておりません。

 そのほか、徴収業務の取り組みの強化その他の取り組みをやって、できるだけ早くこういう、払わないといけないところが滞納しているというようなところをなくしていきたいというふうに思っています。

 それから、もう一つ背景にあるのは、法人組織であればかなり捕捉はできるんですけれども、例えば先ほどの旅館なんかにしても、何々株式会社とかというふうになっていれば、法人組織なら簡単なんですけれども、個人で経営しているさまざまな経営形態、これの把握が非常に難しいということですから、例えば法務省の登記簿からは、それは全然見つけられません。

 そして、先ほどの総務省の数字は一定の基準を置いての推計なので、いずれにしても、実態をさらに解明できるように努力したいと思いますが、さまざまな要因がここにあるということもつけ加えておきたいと思います。

長妻委員 いや、これは本当に、仕事ができていないというふうに言わざるを得ないのかと思います。

 総務省にお伺いしますけれども、適用すべき事業所の中で、未適用、適用漏れのおそれのある事業所の割合、これはどのくらいのパーセントだというふうに……。

関政府参考人 私どもの方は、先ほど、六十三万ないし七十万事業所あるというふうに推計をいたしました。

 これは、労働保険で、適用漏れ事業所が約五十万ないし六十万あるというデータを厚生労働省の方からいただきました。その労働保険の適用の範囲と厚生年金保険の強制適用の範囲が異なるものですから、具体的に言いますと、個人事業主で一人から四人までしか雇用していないケースは、厚生年金保険の場合には強制適用になりませんので、そういう事業所数を除きまして、この五十万ないし六十万の労働保険の適用漏れ事業所に、これは約六割になるという計算で掛け算を行いまして、三十万ないし三十六万の事業所があるという数字をまず出しました。

 それから、社会保険庁で、厚生年金保険の適用済み事業所、それから雇用保険の適用済み事業所、この二つを突合させておりまして、そういう作業をやっておるということをお聞きしまして、その二つの突合の過程で、厚生年金保険の適用漏れが疑われる事業所が三十三万事業所ある。

 この二つを合計いたしまして、先ほどの六十三万から七十万事業所という数字を出したということでございます。(長妻委員「パーセントは。全体の何%が未適用なのか」と呼ぶ)

 先生の今の御質問の趣旨、もう一つ十分理解できておりませんけれども、そういう数字につきまして、私どもの方では推計はしていないということであると思います。

長妻委員 これは六十三万から七十万事業所ということで、社保庁が把握しているよりも非常に多い数だ。私も、ある社会保険事務所の所長さんにお話を聞くと、やはり所得捕捉できなければこれはできませんよということを素直に言われていた方もおられます。

 舛添大臣、ぜひ、国税庁は所得情報というのは詳細に持っているわけで、そこと一緒の組織にしないと、これは永久に解決できないと私は考えております。そして不公平が生じてしまうというふうに考えておりますので、百年安心にするにはこういう徴収体制も、ぜひ民主党の案を取り入れていただきたいと思います。

 そしてもう一つは、住基ネットとの照合でございますけれども、旧台帳、これは五千万件の外にあるものでございまして、非常に年齢が高い方が入っている、入力されていない納付記録でございますけれども、旧台帳は住基ネットとなぜ照合をしていないんでしょうか。

舛添国務大臣 旧台帳についても、住基ネットとの照合は一部やって、既に解明について照合を行っているので、やらないということではありませんよ。ちょっとそこを誤解なさっているんじゃないかなと思って、ちょっと今、合点がいかなかったんですけれども、もう一度質問の意味を言っていただくとありがたいんですけれども。(長妻委員「これ、訂正してください、訂正」と呼ぶ)

 ちょっと私が委員の質問を思い違いしていたようで、今から住基ネットとの照合はしますが、今、例のマイクロフィルムで保管しています旧台帳は千四百六十六万件ありますけれども、これは御承知のように、磁気ファイル化するための入力作業は行った。その上で基礎年金番号との突き合わせを実施して、旧台帳の記録が本人の記録である可能性がある方、六十八万人おりましたので、これは昨年の五月に、年金加入記録の確認のお知らせを送付いたしました。

 その結果、六十八万人に対して、二十一年二月末時点で五十八万人から回答をいただいております。回答いただきましたので、その方々に直接電話したり、訪問したりして調査を行いまして、約三十六万人の方から訪問や電話の回答をいただいて、そのうちの約八割の二十九万人の方について、本人の記録であると確認できたところでありまして、そこまでが今までやった作業であります。

 今後、なお残って、まだ解明されていない部分については、住基ネットとの照合を行うということで、現在実施している回答と、つまり電話や訪問による調査と並行して、今、どういう形で住基ネットを使っていくかを検討しているというのが現状です。

 ちょっと問題の意味を取り違えていましたので、先ほどの回答はそういうことでございます。

長妻委員 これも本当に驚くんですけれども、五千万件以外の、旧台帳プラス船員保険、入力されていない納付記録一千四百六十六万件、これは高齢の方で、最年少の方でも今七十一歳の記録なんですよ。七十一歳以上の記録なんです、すべてが。

 思い起こすと、ここの委員会で初めて記録問題を質疑して、この問題も明らかになって、きちっとやると言っていながら、基礎年金番号との照合はして三十六万人のみ判明したということでありますが、そうすると、差し引き千四百三十万人は全くわからないままほったらかしになっている。

 だから、我々は基礎年金番号を全部つけなさいということを何度も申し上げているんです、何度も。基礎年金番号がないから照合できない。でも、そういうふうに言うと、いや、住基ネットと照合しているから大丈夫だとずっと言われ続け、しかし、千四百三十万件は住基ネットとも照合していないということで、もう何年たっているんですか。これは全件照合していただけますね、住基ネットと。

舛添国務大臣 一気にすべてができるわけではありませんから、昨年の五月に今申し上げた六十八万人を捜し出して、それは基礎年金番号との突き合わせをやったわけですから。そして、まずここから解明したい。その上で、昨年の六月に、住基ネットとの照合を検討しますということであって、今それを端緒につけようとしているという状況でありますから、一気にすべてできればいいわけですけれども、残念ながら、着実に、できるところから一つずつやっているというのが今の現状であります。

長妻委員 すごく工程表に漏れが、漏れといっても、非常に大きい中核のところの漏れがぼこぼこあるんですよ。これは確かに舛添大臣は、役所が大きいから、全部に目配りして全部の会議に出席するというのは不可能でしょうけれども、年金記録担当の政務官というのは、ちゃんと役所の中に張りついてこういう指導をしているんですか、大臣。

舛添国務大臣 それは副大臣も政務官も、それからとりわけ、私のもとに年金の作業委員会があり、さらにそれの拡大作業委員会を開きまして、今週もやりました。私はそれに全部出て、今週のものは出て、いろいろな指導をしております。

 省を挙げてこういうことをやっておりますので、手抜きをしているということではありません。

長妻委員 でも、この前も言いましたけれども、社保庁の幹部の人に担当政務官の名前を聞いたら、顔を見合わせて、わかりませんという返事があったんですよ。我々は、政治主導ということで、百人以上の与党議員が局ごとにきちっと監視をするということで、責任を持って政治主導でチェックをする。こういうことがほったらかしになって、政務官というのはどういう仕事をしているのかというのが非常に不思議であります。

 そして、この四ページでございますけれども、これも不思議なのは、結局、特別便で、あて先不明で二百八十万人が返送されたわけですね。未到達ということになったわけですが、この二百八十万人は住基ネットと照合して、きちっと再度送るという作業をしているのでございましょうか。

舛添国務大臣 まず、本当に何度も何度も呼びかけを、あらゆるメディアを使って、あなたのところにねんきん特別便が来ていなかったらぜひ知らせてくださいよということで、それで、来ていないという方にはもちろん、住所変更届を出してもらって、そこに出していく。

 あらゆることをやっておりますし、住基ネット情報も活用してやっていきたいというふうに思っていますので、これはぜひ国民の皆さんに協力していただくしかないので、そういう意味で何とかフォローアップを、もちろん、届いている人には二回ぐらいフォローアップを返事が来ない人にはしていますけれども、届いていない方に何度もお呼びかけをしていますので、ぜひお答えをいただきたい。

 それで、実は私の姉もそういうケースだったので、調べてみたら、全く自分が知らないところの住所に行っていたということで、これはすぐ訂正を出させて、今、彼女はちゃんと受け取っています。それはなぜかというと、周りで話していて、なぜ私だけ来ないのと言って、あなたは来たか、あなたは来たかと言って、うちは来たよ、来たよと言って、厚生労働大臣の実の姉に届いていない。本当に私もその住所を知らない、同じ福岡県なんですけれども、そういうことがありました。

 ですから、これは口を酸っぱく、いろいろなところで申し上げている。住基ネットも活用します。長妻委員を含めて皆さん方も、届いていない方はぜひ、電話で構わないので社保庁の事務所に連絡してください、そういうふうに言っていただきたいと思います。

長妻委員 これは、ポイントは別に難しいことじゃなくて、五千万件の中で解決している記録は別にして、全件を住基ネットと照合する。そして、すべての国民の皆さんに、最終的には職権で基礎年金番号をつける。これはやり方も別に難しい話じゃありませんので、この基礎を、何で一番中核をやらないのかというのが非常に不思議なわけであります。

 そして、これは委員長にちょっと質問したいんですけれども、以前から我々は、三人の元社保庁長官をここにお呼びして、かつては予算委員会でも要求しましたけれども、この消えた年金問題について多くの示唆すべき事実を御存じの方三人をお呼びして、お話を聞きたいと。しかも、消えた年金問題でまだ処分された方は一人もおられません。文書の注意もだれ一人おられません。もう数百億円以上の税金がこのために注ぎ込まれているにもかかわらずなんです。

 この長官のうちの一人は、国民年金の紙台帳のほとんどを占める普通台帳というものの廃棄命令を出したときの長官でございまして、五カ所目にわたりということで天下っている。国会で指摘したら五カ所目は最近やめられましたけれども、こういう方も非常に多くのことを知っておられる。

 そしてもう一人の方は、年金検証委員会でヒアリングの対象者となって、かなり細かくお話しになっておられるようでありますし、もう一人の方もそうであります。

 これを、きょうも、ここに来ていただいて質疑をするというふうに私も思っているわけですけれども、来られないというのは、これは委員長、原因は何でございますか。

田村委員長 理事会で引き続き協議中でございますので、まだ結論が出ていないということでございます。

長妻委員 これはもう何度も何度ものことなので、ちょっと委員長にその様子を聞きたいんですけれども、これは、どこのだれが反対してこれが合意できていないんですか。

田村委員長 それは理事会のことでございますので、理事会を通じて、理事の方からお聞きをください。

長妻委員 これは、具体名を挙げて申しわけないんですけれども、もう何度も何度も言って反対され、実現できない。耐震偽装のときは参考人、民間の方を呼ぶ。これは、官僚のOBというのは呼ばないような何かブロックが働いているのかどうか。はっきり言うと、自民党が呼ぶのに反対しているんですよ。自民党は前からずっと反対しているんですよ。これは何で反対しているんですか、与党、自民党の方。(発言する者あり)どうぞ答弁をお願いします。

田村委員長 どなたに。(長妻委員「今、答弁すると言うから」と呼ぶ)お呼びになられていませんので、答弁できません。

長妻委員 自民党は何で反対するんですか。私も、一回目で実現できなければこんなことは言いませんけれども、予算委員会からずっと何度も何度も言って、一度も国会にそういう人がだれも来ていないんですよ、これだけ大きな問題で。何で反対するんですか。自民党の議員全員が反対なんですか。賛成、呼ぶべきだと思う議員は一人もいないんですか、自民党の議員。

田村委員長 長妻委員、理事会の方でいろいろな議論はしておりまして、その議論は御党の理事の方にもお話があると思います。そちらの方からお聞きをいただければ、理由というのはわかると思います。

長妻委員 そうしたら、委員長、もう一回協議をきちっとしていただけますか。

田村委員長 協議は引き続きやっております。

長妻委員 そして、自民党が反対しているかどうかということも、この委員会の議事録に残る場で委員長から報告いただけないですか。

田村委員長 そのような慣例はございません。

長妻委員 慣例がなくても、では、委員長個人はどうなんですか、どういう意見ですか。

田村委員長 委員長個人としては、意見というものは、基本的には余り発言するものではございませんから、それぞれの理事同士のお話の中で、私が議事を進めさせていただいているということでございます。

長妻委員 私も、こういうことを申し上げるのは、もう本当に何度も何度も申し上げて、全部ブロックされて、耐震偽装問題のときは民間人は呼ぶ、何で官僚のOBは守られるのかということについて、前例があるのかどうか知りませんけれども、ぜひお呼びをいただきたいということを、再度委員長に申し上げます。

田村委員長 引き続き理事会で協議をさせていただきます。

長妻委員 そして、これも何度も申し上げていることなんですけれども、無年金の問題。ここでも、総務省の推計数字で、二十五年を超える五千万件の中の記録が五十一万件ある、ほぼ人数だということで、五十一万人可能性があるということも明らかになったにもかかわらず、サンプル調査をしない、無年金の実態調査をしないということを舛添大臣は言われているんです。

 無年金者に対する実態調査なり、具体的にどういうような形で無年金という方が生まれて、それが、本来は受給権があるのに無年金にさせられている、こういうケースがあるのかどうかというのを、私はサンプル調査がベストだと思っているんですが、舛添大臣は、サンプル調査をしなければ、どういう手法で無年金者の実態把握をするということを考えておられるんですか。

舛添国務大臣 総務省の担当がそこにおりますけれども、総務省がやった数字で〇・一%と出たのかな。ただ、それをそのまま掛けて五十一になりますねと言うから、はい、そうですよと言って、その数字はひとり歩きさせるような数字であるべきではないのは、五千万のうちで解明したものがあるじゃないですか。残ったものの中でやるなら、やって意義があって、あくまでそれは一つの指標ですから。

 だから、長妻さんの論理を突き詰めていくと、五十一万は大きいじゃないか、だからやらないといけない、サンプル調査をやって一万しか出ない、それなら大したことないな、そういう議論に論理的になりませんか。まさにそういう言い方をこの前なさったんですよ、サンプル調査の意義はどこにあるか、こんなに大きな数字だと言わないとおまえらは動かないだろうと。

 サンプル調査はやっていないけれども、一生懸命、私は一年半、粉骨砕身してこの問題に取り組んできて、一億二千万人に送って七千万の回答を得て、そのうちの九割の六千三百万人が片づいたと言っているわけですから、サンプル調査をしないなら私が動かないんじゃなくて、サンプル調査をしなくても動きますよということをまず申し上げた上で、基礎年金番号を持っている方についてはねんきん特別便をお送りしている。それから、基礎年金番号がないからねんきん特別便を送れない人については、生存者として住基ネットを使ってやった方々に対して、これは既に、二十五年以上の方々には、約二万五千人ですけれども、確認してくださいと送ったわけですから。

 そしてさらに、この前長妻さんもおっしゃったように、しかし二十五年いかなくても、加入期間が十年以上だったら可能性があるんじゃないのと。確かにありますよ。したがって、これは今大急ぎで、六月中にもお知らせを送付するように、一生懸命やっているということであります。

 サンプル調査をする手間と暇と人手があれば、一つ一つ、一人でも多くの人を救っていく。これはもうずっと、ほぼ二年間、あなたと私の対立点でありますけれども、私がやっているのは全く何の成果も出ていないなら批判は甘受しますけれども、成果は出ているじゃないですか。

長妻委員 いや、舛添大臣、認識がこれは全く違いますね。だんだん今は開き直り答弁に聞こえるんですけれども。

 では、そもそものことを言いますよ。銀行で、たった一人の人の預金が消えていたらどうなりますか。銀行はお取りつぶしですよ、一人でも。これだけの現実で、かつ、無年金というのは年金がゼロか、あるかなんですよ。それが既に、千人以上が社保庁のミスなどの理由で無年金にさせられている、これが判明しているわけです。

 しかも、社保庁の資料で、百十八万人が無年金だと。私は、この無年金はミスじゃなくても問題だと思います。つまり、日本は皆年金の国なのに、これだけの無年金がいるというのも驚く数字なわけでありまして、しかも記録漏れで無年金にさせられているというのは、私は、一人でも、これは本当に国家の恥ですよ。

 こういう現実があって、私は百十八万人全部調査しろと申し上げましたけれども、それは物理的にできないというのも私はわかりますよ。だから、三千人のサンプル調査をぜひしていただきたい。これは国家の威信にかかわることなんですよ、本当に。銀行だったらつぶれますよ。何でやっていただけないんですか、三千人のサンプル調査。三千人が嫌だというなら、何千人ならいいんですか。本当にこれ、心からお願いしたいんです、心から。もらえるのに、お気の毒な方が私はいっぱいいると思うんですよ。千人というのは、氷山のほんのほんの一角だと思いますよ。ぜひ前向きに答弁していただきたいんです。

舛添国務大臣 それはもう何十年にもわたる社会保険庁の不祥事があり、そしてさまざまな、申請主義から始まる、それはもちろん社会保険庁の責任について私も追及はしておりますけれども、例えば紙台帳から磁気テープになり、そういう媒体も変わってくる。

 とにかく、この問題はさまざまな要因があります。要因があるのを一つ一つ、あなた、何十年のこの問題の山を今解決しているわけじゃないですか。だから、何度もこれは、もう二年間あなたに言い続けてきた。サンプル調査をする暇と金があったら、一人でも早く救って全員やりますよ。それが私の答えです。

長妻委員 いや、こういう詭弁で何でやっていくんですか。

 私、この前も申し上げましたけれども、経済対策というのは必要ですよ。すごい、景気いい数字が躍っていますよね、十兆、何十兆。長期金利が上がっているのも不安ですけれども。

 そうだったら、人、物、金がないなんて言わないで、何で三千人ぐらいのサンプル調査すらできないんですか。それはいろいろ必要な経済対策はありますけれども、安心、安全を確保するというのが、国民の皆さんの一つの、これは経済にもいい影響が出るわけで、そして、これは完全に政府の不祥事なんですよ。真摯に反省していかなきゃいけないにもかかわらず、そういう御答弁で、しかも、最も被害が深刻な方が無年金だと私は言っているんですよ、無年金だと。ゼロですから、ゼロ円ですから。人生返せということですよ。

 そういう中で、何で三千人のサンプル調査をしないんだ。何千人ならやるんですか、何人なら。することがなぜできないんですか。人、物、金の制限なんですか。

田村委員長 舛添大臣、時間が来ておりますので、簡便に御答弁ください。

舛添国務大臣 目的に達するためにはどういう道が一番近いか、そして、御高齢の方一人でも救うためにどうすればいいか。何度も言いますように、サンプル調査をやることがどれだけこの問題を先に進めるか、全く私は理解できない。一人一人を、一人でも多くを、今、目の前で救う、このことに全力を挙げた方がいいと思います。

長妻委員 これで質問を終わりますけれども、今の御答弁といい、百年安心といってずっと強行していくといい、本当に最後にバンザイしないでくださいよ。そういう状況になると思いますけれども、そういう無責任なことを軌道修正して、ぜひ我々の意見も取り入れていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

田村委員長 次に、郡和子君。

郡委員 民主党の郡和子でございます。また今週も質問に立たせていただきます。

 きょうも、大勢の先輩議員が、給付水準の将来見通しの財政検証結果について質問を行いました。この給付水準というのが、年金法に書かれている給付水準の下限の百分の五十を何としても上回らなければならないために引き出された数字ではないのか、現実とはかなりかけ離れているということで指摘をさせていただいております。私も、追加で質問通告をさせていただきましたものを、冒頭、聞かせていただきます。

 この財政検証結果の前、試算の前提になる会議が開かれた際に皆様方に配られた資料というのが手元に入ってまいりました。

 経済の中位、高位、低位ということで数字を出して計算をされているわけですけれども、経済の中位でもって五〇・一%ということを出されてきたというふうに承知しております。その経済の中位の中でも、賃金の上昇率、もともとの試算の前提になるところで出されてきた数字、二〇〇三年は賃金上昇率マイナス〇・六、二〇〇四年がマイナス〇・二、二〇〇五年がマイナス〇・二、そして二〇〇六年がマイナス〇・三、二〇〇七年が同じくマイナス〇・三、二〇〇八年がマイナス〇・一、そしてことし、二〇〇九年度はプラスに転じて〇・一となって、来年、二〇一〇年度には何と三・四になっています。その後数年高い数字で、いわば前半の実績でありますマイナスを何とか帳消しにして二・五に結びつけようという数字操作がなされた上で、この二・五という数字を持ってきて経済中位の計算がなされたということなんだろうと思います。

 そこでお尋ねいたしますけれども、この賃金上昇率〇%、一%、二%、それぞれの場合の計算の数字をお示しいただきたいと思います。

    〔委員長退席、三ッ林委員長代理着席〕

舛添国務大臣 今の議員の追加質問ですが、現時点では今言ったような試算は行っていないということであります。

郡委員 なぜ二・五%というふうにそろえた計算だったんですか。もう一度お尋ねしますが、それならば計算をしていただきたいと思います。〇%の場合、一%の場合、二%の場合の賃金上昇率でもってつくった数字をお示しいただきたいと思います。数字を入れかえるだけで、簡単なはずだと思いますが。

舛添国務大臣 これはそう簡単ではなくて、やはりきちんと精査して、数字をはじき出すのに二、三週間はかかるというふうに聞いております。

郡委員 では、二、三週間で出していただけますね。この国年法の審議の間に、その数字をもとにつくられた給付水準についてどうなっているのかぜひ見せていただいて、審議をさせていただきたいと思います。二、三週間だということですけれども、もう少し期限をはっきりと言っていただけますか。それによっては審議ができなくなりますので。

舛添国務大臣 ちょっと細かく事務方に詰めさせますが、なるべく急がせるようにいたします。

郡委員 ということで、本法案の審議中にお出しいただくということで確認をいたしました。ぜひお示しをいただきたいと思います。

 それでは、続きまして、先週私が申し上げました在日外国人の無年金の問題について、引き続き質問させていただきたいと思います。

 一九八二年の国年法の改正で国籍条項が撤廃されたとき、日本は既に国際人権規約を批准しておりました。一九七九年のことであります。それにもかかわらず、過去の国籍要件を持った方々に対して、無年金になるということがわかっていながら、この制度創設時に内国人に対してとった経過措置というものをとらずに、そのまま無年金の状態に置いております。

 八一年二月二十八日の当時の園田直大臣の答弁では、難民条約を早期に批准するために間に合わないから、とりあえず経過措置を設けず条約批准を進めて、後に早急に整備するという旨の答弁がございました。つまり、当時の政府も、条約の批准を急ぐけれども、この格差、差別というのは問題があるというふうに認識をしていて、是正しなくちゃいけない、そういうふうなお考えではなかったのかというふうに考えます。何しろ、国籍条件を撤廃する以前に人権規約を批准していたわけですから。

 この人権規約ですけれども、きょう私がお配りさせていただきました資料の一というところをごらんください。自由権規約委員会の見解ということで、その一番下のところに箱でくくりました国際人権規約。社会権規約の第二条は、「締約国は、この規約に規定する権利が人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的もしくは社会的出身、財産、出生又は他の地位によるいかなる差別もなしに行使されることを約束する。」そして、第九条の社会保障です。「締約国は、社会保険その他の社会保障についてのすべての者の権利を認める。」また、自由権規約の第二十六条では、「すべての者は、法律の前に平等であり、いかなる差別もなしに法律による平等の保護を受ける権利を有する。」というふうにされているわけであります。

 老齢福祉年金の場合は、全額国庫負担、つまり税金で賄われております。また、二十歳前の重度障害者に対する障害基礎年金ですけれども、これも六割は税金で賄われております。日本人には必要な措置をとりながら、税を負担してきた在日の外国人の差別をそのままにしてきたというのは不当だというふうに私は思います。

 現に、過去の国籍要件による無年金者の放置は、今申し上げました国際人権規約の恣意的な解釈によるものとして、国連からたび重なる勧告を受けているというふうに承知しています。

 直近では、今申し上げました一枚目の資料ですけれども、ジュネーブ、二〇〇八年十月十三日から三十一日、自由権規約委員会の最終見解ということで勧告がされております。「締約国は、年金制度から外国人が差別的に除外されないために、国民年金法に定められた年齢要件によって影響された外国人に対して、経過措置を講じるべきである。」というふうになっていますけれども、それを受け、どのような検討をされたのでしょうか。具体的にお答えください。

舛添国務大臣 今委員が示された自由権規約委員会の指摘がありましたけれども、具体的には、年金制度について、国として経過措置を講じていない。それは、委員御承知の、このことを理由に提訴をされた裁判において最高裁で結審したものについて、国側の主張が認められて勝訴が確定している。そういう理由で、措置を講じていない。

 ただ、今、これに対しては福祉的措置を検討すべきではないかということで、谷議員や南野議員、超党派の議員連盟による議論が今も続いておりますので、その御意見も賜りながら、引き続き、政府としてどう検討するかということを考えていきたいと思っております。

郡委員 大臣、今、最高裁の判決のことをお引きになりましたけれども、最高裁の判決が出されましたのは二〇〇七年の十二月二十五日のことでございます。このジュネーブの勧告はそれより後に出されているんですね。

 つまり、これはどういうことかというと、最高裁の判決、確かに国は勝訴しました。責任はないということになりました。憲法に違反しないけれども、立法裁量による、そういう判断だったわけですけれども、この勧告は、その最高裁の判決にも勧告をしているというふうにとらえてしかるべきなのだろうと思いますよ。

 そして、今、議連の皆さんたちの名前を出されて、それを見ながらということでしたけれども、立法府を盾にして行政が怠慢であってはやはりいけません。そう思います。これは、ぜひとも、今の勧告に対してしっかりとした答弁をしていただきたいと思います。

 具体的に、どういうふうに答弁されるのか。それはいかがですか。

舛添国務大臣 先ほど最高裁の判決を引きましたが、その後も、御承知のように、二〇〇九年の二月三日には、地裁レベル、つまり京都地裁で国が勝訴をした。それから、今度、福岡では、十九年九月十八日に提訴があって、今も係属中ということでございます。

 前回も御議論申し上げましたように、十四年七月の坂口試案からずっと始まった一連の動きがございます。この外国人無年金障害者に対して、立法府の方では今おっしゃったように動きがありますので、今、具体的に細かくここまでやっているということを申し上げる段階ではございませんが、今後、まさに議員の方々の検討ぐあいも含めて、よく一緒に検討したいと思っております。

郡委員 在日無年金者に対する対策の見通しについて、二〇〇六年の三月三十日、参議院の厚生労働委員会で年金局長は、「現時点で特定の対策を念頭に置いたスケジュールを申し上げるべきような段階にはない」というふうに答弁をされております。

 それからまた、二〇〇八年の十二月八日に、日弁連が主催しました、参議院議員会館で行われた、国際人権規約委員会第五回政府報告書審査についての報告集会において、在日無年金者の救済のための検討、特に、特定障害特別給付金法附則第二条に定められた検討に関する今後のスケジュール、これを厚労省の担当にNGOが聞いております。そうしましたところ、年金局の国際年金課係長は、私が担当者であり、スケジュールを組み立てる立場にありますが、今はスケジュールを組み立てる時期ではないというふうに回答いたしました。

 これは、厚労省としての現時点での公式見解ということになるんでしょうか。

舛添国務大臣 その前にちょっと一つ、前の答弁で訂正させていただきたいのは、最高裁に行って国が十九年に勝訴して、その後の話ではないかということなんですが、先ほど申し上げました二十一年二月三日は、原審が京都地裁で、それに対して最高裁にて国側が勝訴ということなので、つまり、最高裁の勝訴は二〇〇九年二月三日のものがございますから、そういう意味で、ちょっと私も地裁と最高裁の整理がよくできていなくて、失礼いたしました。ですから、最高裁で結審した、特に京都地裁原審の二〇〇九年二月三日というものについては、これは最高裁の判決でございますので、そこはちょっと訂正をさせていただきます。失礼いたしました。

 それから、スケジュールを組み立てる時期ではないということでありますけれども、今、厚生労働省としても、まだその段階にないということでございます。

郡委員 附則の第二条の解釈については、先週、内閣法制局からも御答弁がありまして、基本的には、国として検討しろということだったと思います。

 行政府すなわち内閣全体並びに立法府において検討を命じるということだったわけで、先週、渡辺局長が答弁なさった、第一義に議員の先生方による改正という動きがあるのだという認識は、附則における検討の主体の解釈としては全く誤りであるということが明らかになったんだと思っています。福祉的措置についての検討を立法府にげたを預けるような形で御答弁されていますけれども、それは改めてもらいたいというふうに思います。

 ところで、国籍要件を撤廃した国民年金法の一部改正が施行されました日の一九八二年の一月一日以前に二十歳未満で障害の初診日がある外国人障害者が、日本に入国して一定の期間居住する場合は、障害基礎年金は支給されるのでしょうか。

渡辺政府参考人 在日の外国人ではない、外国で生まれ育った外国人の方で、国籍要件が撤廃された一九八二年一月一日時点でまだ二十を超えておらず、二十前に障害の初診日がある場合、こういう特定した場合についてのお尋ねだと承知いたします。

 制度は、外国生まれか在日の方であるかを問わず、当該、一九八二年一月以前に初診日のある外国人については、その方が一九八二年一月時点で二十に達していたかどうかで障害基礎年金の支給を決定する制度となっております。

 したがいまして、お尋ねの、一九八二年一月時点で二十未満であった方については、外国生まれの方であっても、日本に住所を有する場合、すなわち外国籍の方であれば、外国人登録がなされている場合には、障害基礎年金が支給されるものと承知しております。

郡委員 ぽんぽんと短く聞かせていただきますので、短い御答弁でお願いいたします。

 今、支給されるというふうにおっしゃいました。滞在期間が留学生等の短期在留であっても障害基礎年金は支給されるんですか。

渡辺政府参考人 お答えいたします。

 先ほどのようなケースで、いらっしゃっている方が短期留学生などの場合でもそうかというお尋ねだと思いますが、留学生など滞在予定の期間が短い場合であっても同様に、一九八二年一月時点で二十未満である場合には、外国人登録がなされている場合に、障害基礎年金が支給されるという仕組みになっております。

郡委員 支給されます。

 障害基礎年金が支給される場合、年金保険料の免除はあるんでしょうか。

渡辺政府参考人 障害基礎年金の受給者は、法定免除の対象者でございますので、国民年金保険料は全額免除となります。

郡委員 つまり、厚労省が御説明になっている拠出制の問題というのも、それからまた定着という問題も、難しい課題だというふうにおっしゃっているわけですけれども、ここでは完全にその弁解は崩れているのだと思います。今おっしゃられたように、福祉的措置は、国籍国の責任ではなくて居住国の責任において行われるのが本来の姿であります。

 それでは、社会保険庁に。受給人数と受給総額はお幾らなんでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 質問の趣旨は、二十前に障害となり障害基礎年金を受給している者のうち、外国人の受給者の数、それから支給総額は幾らか、こういう御趣旨だと思います。

 これにつきましては、まず受給者でございますけれども、外国人であるか否かで特段取り扱いを変えるものではございませんことから、お尋ねとなっております外国人の障害年金の受給者数それから支給総額については把握をしてございません。

 なお、外国人がわからない場合に、二十前障害による障害基礎あるいは福祉年金の受給者について数字があれば述べよという御要請があったやに承知しておりますが、それについてあえてここで申し上げれば、なおということになりますけれども、二十前に障害となった障害基礎年金の受給権者数は平成十九年度末現在で九十五万八千人という数字になってございます。

郡委員 外国から短期でも入ってきている方々で障害年金を受けている方の数は把握されていない、支給総額もわからないということでしたけれども、本当はこれはすぐにいつでも回答できるような状態にあらねばならないと思います。

 なぜであるならば、給付をし過ぎた場合、過誤給付を防ぐ効果というのがあるからだと思います。税金も保険料も、定住外国人を含む国民が納めた大切な税金を使っているわけですから、そして給付しているのですから、消えた年金のようなことがないように、しっかりとそれを捕捉しておくのが重要なのではないでしょうか。

 例えば、その方が本国に戻られた後も、届けをせずそのまま帰ってしまわれたらば、現況届というのを一年に一度出すことになっていますが、それで一体どうなったのかわからないという状況までずっと給付が続くんですよ。その方が帰られた本国まで追いかけて、お金を返してくださいということをされるんですか。そんなこと、だめですよ。そんな無駄なことをすることもないように、しっかり捕捉しておくべきだと思います。

 短期の留学生に支給がされまして、また保険料が免除されているという状況の中で、日本で生まれて日本で育った特別永住権を持つ在日外国人は、日本国籍取得後も障害基礎年金が支給されていない人たちがおります。在日外国人障害者間におけるこの格差を放置するというのが、厚生労働省の主張する公平さを欠くものだというふうに思いますし、また人権上も許されないと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 これは、委員御承知のように、どの段階で制度を導入し、制度を変えたかという制度設計上の問題もたくさんあるというふうに思います。

 二十前に初診日のある障害者、これが二十になったから年金を支給できる。これは、八二年までは国籍要件が存在したので、例えば在日の方もだめでした。ただ、これは難民条約の批准との兼ね合いから、留学生、特別永住者、これは外国人、日本人を問わず、二十歳前に初診があった方については支給している。こういう法改正がなされて、しかも、この法改正が遡及効果を持たなくて、将来に向かっての効果しかないということにあるわけであります。

 ですから、残念ながら、八二年一月時点で二十に達していれば、留学生であるか特別永住者であるかを問わず障害年金が支払われていないわけで、この件をめぐる訴訟もございますけれども、最高裁での判断は、違法性とか違憲性はないという、法改正の効力も含めてのそういう判決が出ています。

 ただ、委員がおっしゃるように、こういう方についての福祉的措置で余りに差があるじゃないかという問題認識は持っておりますので、これは政府としてどうするか、先ほども申し上げましたように、議員の方々ともよく相談をしながら、どういう形で解決できるか、今後さらに検討を進めたいと思います。

郡委員 そうですよね。違憲、違法でなければ放置していいというものではないです。在日無年金のこの方々というのは、任意加入当時の未加入者、未納者とは異質な背景をお持ちになっておられるわけです。そういう中で無年金状態になっている。しかも、外国からの留学生については、年金が納税の義務を果たさずとも受け取れるような、そんな仕組みになっているわけです。これはぜひとも、これまでの制度、政策の誤りであったということを認め、新たな制度、措置を講ずるべきだというふうに思っています。

 実は、先週も、自治体がたくさんいろいろやっているというふうなことをお話しいたしました。これまでに、地方自治体から政府に対して、外国籍の無年金障害者などに対する救済が繰り返し要望されていると思いますけれども、自治体から出されている要望または意見の経緯、それから件数、これなどを明らかにしていただきたいと思います。

渡辺政府参考人 お許しいただければ、特定障害者特別給付金法の施行された平成十七年四月一日以降でお答え申し上げます。所管課において受け取らせていただいている陳情書等の件数でございます。十七年度四件、十八年度十四件、十九年度十五件、二十年度十三件でございます。

郡委員 二十年度で十三件ということでありました。私のきょうの資料の二の一と二にも、各自治体や市長会、また知事会などからの要望というものもこれだけに上っているということを加えさせていただきました。

 また、資料の七とそれから資料の八ですけれども、ごらんいただきたいと思います。

 各自治体においては、独自にこれらの方々を救済する措置をとっています。横浜では、高齢者の方々に支給月額二万一千五百円、対象者が三百二十二人というふうになっています。神奈川の下のところ、ちょっと見ていただきたいんですが、県福祉部の方からのコメントを書き添えさせていただきました。外国籍の無年金者に対しては国の救済がないことから、国の制度ができるまでの間、市町村と共同して福祉的な措置として福祉給付金制度を創設し、実施というふうにあります。それぞれの厳しい自治体の財政事情の中で、国の制度ができるまでの間、一生懸命に頑張っている。昨年度も、地方議会で、東京都下ではこの制度を幾つかの自治体が新設されましたし、兵庫県でも支給額の増額などをしております。

 これだけ多くの地方自治体がこういう制度を導入し、また要望を上げていながら、経過措置を講じられないわけですけれども、一体妨げになっているのは何なのでしょうか。

渡辺政府参考人 行政としても、議連の皆様方と並行しながら検討していく上でも、よく出てくる論点になるわけでございますが、妨げという表現は、私どもはそのような意識は持ちませんけれども、ことしの二月の最高裁の判断のような司法の判断が立法政策をめぐって確定して出ているという中で、行政としてどういうふうに受けとめ、その検討の幅を考えたらいいのかというところが一つございます。

 また、受給権を有しない外国人の方々に対して、収入が低いということに着目して何らかの福祉的な措置を講ずることについては、さまざまな理由により受給権を有しておらず、収入が低い日本の国籍を有する方々との中での、同じ福祉という中でのバランスということが考えられなきゃいけないと思っております。

 いずれにしても、法の附則第二条の規定の趣旨を踏まえ、関係者の御議論をよく踏まえながら、政府としても引き続き検討してまいりたいと思っております。

郡委員 今、局長、また同じ福祉の中でのバランスというふうなことをおっしゃいましたけれども、先週も申し上げましたし、今週もお話をさせていただいていますけれども、この方々は、自分で加入したくても加入できなかった。保険料を払っていないんじゃなくて、払うことができなかった、入りたいというふうに意思を持っていながらです。そういう方とのバランスを欠くと。要するに、日本で保険料を払っていない人たちと同等な扱いをすることではないということを私は申し上げたわけです。

 今、いろいろな課題があるということでしたけれども、国の制度設計がなされないので、ここにお配りした自治体のみならず、北は北海道から西は九州大分まで、本当に多くの自治体が対策を講じているんですよ。神奈川では、高齢者が七百七十八人、障害者五十人。それから関東地域、東京、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木、山梨、高齢者が二百六十五人、障害者が十三人。そして兵庫では、高齢者が八百四十九人、障害者が百四十二人。合わせて、わかっているだけで二千九十七人。これは調べられる範囲での数値ですし、申請をされている、受給をされている方の数字ですから、該当者と推定される人たちというのはもっともっと多くいらっしゃるんだと思います。こういう方々を、先ほど言われたような理由で、また法の枠の外に置いておくのがいいのでしょうか。

 先週、金曜日に質問いたしたときの事前説明では、国際年金課において、この問題を解決するために、これまでも折に触れて検討しているというふうにお話をいただきました。しかも、仮に在日無年金者に給付金を支給するとすれば、どのような論点があるかなどを検討しているというふうな説明でした。

 さまざまな論点があり、困難な問題があるということだったのですけれども、あの特定給付金が施行されてから、もう四年が経過しております。今回も、勧告などもあり、検討を続けられているのだろうというふうに思いますが、その検討をされた論点や困難な問題点、蓄積された検討成果を、ぜひとも資料としてこの委員会に御提出いただきたいというふうに思います。附則で示されたものは、立法府で行うという趣旨ではなく、行政府とあわせてということですから、認識を共通させていただきたいと思います。ぜひ資料の提出を要請したいと思いますが、いかがでしょうか。

    〔三ッ林委員長代理退席、委員長着席〕

渡辺政府参考人 私どもの検討状況について、さまざまな御指摘、御叱正もいただく、これは大いに私ども真摯に受けとめなければいけないと思っておりますが、制度の検討というものにつきましては、担当課の担当職員レベルで、現行制度の中でのさまざまな整合性で検討するというレベルの検討、それから、先ほど来も申し上げておりますような、立法府の動き、他の行政施策あるいは広い意味での政策の動き、そういったものとの関係、司法の動きとの関係など、もう少し幅広い視野に立って、何らかこういう問題について前進させることのできるきっかけはないかどうかというのは、正直、私個人も局長という立場で常々気にかけ、検討しているというような性質のものでございます。

 したがいまして、単に紙で出すということより、とりあえず、お許しいただければ、二、三の論点についてこの場で私の口からお話し申し上げ、また、先生にも一緒に考えていただいて御指摘いただければというふうに思っております。よろしゅうございましょうか。

郡委員 何としても紙は出さないということなのでしょうか。

 日韓局長級協議が、平成三年からずっとこの間、毎年毎年開かれていて、そこでも重要議題の一つにこの問題がなっているということも先週申し上げました。その資料も、きょうは私がお配りいたしました資料の中に、ちょうど二〇〇四年のときの第十三回の資料をつけさせていただきました。資料五、それから資料六です。

 資料五につきまして、三をお読みいただければと思います。「無年金在日韓国人障害者問題や」ということで、韓国側から日本政府に対して一層努力をしてほしい旨の要請があって、このときに、年金課長、それから社会・援護局からお役人の方が出ているという、名前も出ています。

 ここでどういうふうなことが話し合われたかというのが、私の知り合いが要請しました資料では黒塗りになってわからなかったということを申し上げましたけれども、韓国の外交通商部のホームページに、どんなふうに日本政府が答えているのか、検討の度合いというものが載っておりました。日本側は、無年金の外国人高齢者、障害者等に対する事後救済措置の必要性について意見が出ていることもあって、今後、社会保障制度の枠内での救済方法について引き続き検討する旨を説明したというふうに載ってございました。

 こういったことは、あれですか、何も文書の資料は出さずに、口頭で、役所がつくった台本を、せりふを、このお役人、出られた方々がただ読んでいるという状況なんですか。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 外交交渉の場でございますので、ノンペーパーで意見交換をするということも一つのパターンでございます。今までは、私ども、ここの点について、厚生労働省として出席した者の発言はノンペーパーで行われております。

郡委員 では、もう一つ申し上げましょう。

 国連を含め国際機関からさまざまな勧告がなされているというところで、二〇〇六年の人権委員会、ディエヌ特別報告者の方が、人種主義、それから人種差別、偏見及びあらゆる形態の差別について、日本政府に対して勧告を行っています。それに対する厚生労働省のコメントというのもあるわけですよ。こういうもの、文書になっているじゃないですか。

 国民年金制度は、一定の保険料を拠出した者に対し、老齢、障害等の保険事故に該当した場合に給付を行うという社会保険方式をとっており、原則として、国民年金に加入せず、保険料を納付していなかった者については給付を行うことはできない、そして、外国人に対しても、いろいろ難しいということを文書で書いているわけじゃないんですか。それをぜひお示しいただきたいということです、この委員会に。

渡辺政府参考人 今お読みいただいたようなことにつきまして、私ども、現時点での考え方、論点について、私は議事録に残る形で、ここで御答弁申し上げるという考え方でまいりました。

 それで差し支えなければ、それを後ほど紙にしてお渡ししたいというふうに思っております。

郡委員 なぜ議事録、では、議事録を資料にしろ、検討している資料として議事録を参考にしろということをおっしゃるんですか。

田村委員長 渡辺年金局長、はっきりと御答弁ください。

渡辺政府参考人 お許しいただければということで申し上げましたので。

 きょう、ここで私の方が御答弁申し上げることではなくて、きちっと、その答弁予定のものについて、紙にして資料として提出するようにという御要請であるというふうに理解をいたしました。それでよろしゅうございましょうか。そのように検討させていただきたいと思います。

郡委員 この委員会に提出をしていただくということで、今局長もそのようにするというお話でしたから、待っておりますので、ぜひ下さいますように。

 三日には、大臣から大変前向きな御発言もいただきました。実態調査について大きな関係団体にお願いする等、何らかの手だてが打てないかというふうなことをおっしゃっていただいたわけですけれども、今、個人情報保護法あるいはプライバシーの意識の向上などで大変難しい問題をはらんでいるんだろうと思います。

 例えば、収入がどれぐらいあるのか、あるいは国籍がどうなのか、あるいは障害等級はどうなのかという極めて個人的なことを一番持っているのは、こういう民間の団体ではなくて、身近な行政なんですよ。だから、先ほどお示ししたように、各行政機関が独自にこういうふうにさまざまな人たちの状況を把握して、給付金をお渡ししたりなんかしているんです。

 ぜひ、実態調査については政府が責任を持ってやっていただきたいと思いますが、いかがでしょう。

舛添国務大臣 幾つかの市町村の例をお出しになりました。やはり、現場の行政単位である市町村が一番それはそこの住民の情報を握っていると思いますので、今おっしゃったように、個人情報の保護、そういうことに抵触しない限りにおいて、これは自治体とも協力をし、また総務省とも協力をして、できるだけの調査はしたいと思います。

郡委員 事前のレクのときに、ぜひこの実態調査をやっていただきたいということをお願い申し上げました。

 坂口試案のときにも、五千人という対象者の人数を割り出す調査をなさっているわけですね。きょうの資料にもつけましたけれども、障害に起因する公的年金を受給していない理由として、これが、厚労省が身体障害児・者実態調査というのを行っていて、実態調査をさらにやってくれということをお願い申し上げましたらば、要らぬメッセージを与えることになるのではないかということを懸念されていたわけですけれども、現に行っている調査の中にも、大変プライベートなこと、そしてまた、年金をもらっていない人に対しての調査を行っているわけで、もうこれは既にメッセージ性があるというふうにとらえられても仕方のないことであって、事前説明の折に、それはなかなか難しいということを担当の方がおっしゃられましたけれども、ぜひ大臣、ここは実態調査をしっかりとやるということを改めて言っていただきたいと思います。

舛添国務大臣 先ほど申しましたように、さまざまな困難な点をクリアしないといけないと思いますが、いろいろな施策を考える前提としては実態を把握することが重要なので、そういう調査は試みてみたいと思います。

郡委員 在日外国人の無年金者の方々も高齢化が進んでおります。また、障害を持っておられる方々が障害基礎年金も受けられず、その上で自立支援法の枠内に入っているということもぜひお考えいただいた上で、この問題の早期解決を望みたいと思いますし、大臣の御決断もぜひともお願いしたいということを申し上げて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

田村委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 最初に大臣に伺います。簡潔にお答えいただきたいと思います。

 この間、年金制度そのものをどうするのかというさまざまな議論がされてきたわけですけれども、水準、制度設計、財源などは今後総合的に検討する必要があると思いますので、それは抜きにして、やはり最低保障年金制度このものが必要であるという点では認識を共有できるでしょうか。

舛添国務大臣 ちょっと前提を抜きにはなかなかできないんですが、それはもう理想としてはそういうことで、あるにこしたことはありません。

 ただ、逆になぜ生活保護という制度があるのかというと、これは、ラストリゾートというか、最後のとりで、最後のセーフティーネットであるわけなので、そうすると、やはり最低保障というのをどれぐらいの水準にするのか。そうすると、これはやはりどうしても、今は抜きにしてとおっしゃった財源の問題も出てこざるを得ない。

 それは、財源が潤沢にあり、国民がオーケーであるというなら、理想は理想として、それはあるにこしたことはないということは申し上げておきたいと思います。

高橋委員 私は、例えば財源一つとってももう既に意見が分かれるわけですから、ただ、やはり生活保護水準よりも一定の保障年金が必要だよねということはほぼ認識が一致されてきていると思うんです、この間の議論。それに向かってやはりきちんと制度設計をしていく必要があると思う。

 ただ、その前提がなかなか整わない。つまり、先ほど来お話しされている所得代替率の問題ですとか、一つ一つがなかなか整わない中で、そう簡単ではないだろう。そうなったときに、では、今の受給者の皆さん、間もなく受給者になる方たちは、制度設計がまだまだ無理だから我慢するしかないのかということなんですね。今できることもやっていく必要があるのではないか、そのことを少し御提案してみたいと思います。

 まず、財団法人生命保険文化センター、平成十九年度生活保障に関する調査によれば、老後、夫婦二人で暮らすために必要な最低日常生活費は、月二十三万二千円と言っております。実際には、ゆとりある老後ということでは、プラス十五万円ということがあるそうです。しかし、とりあえず最低の日常生活費を公的年金で賄えるかというと、賄えるとは思わないと答えている方が八二・三%に上っています。一方、無職の高齢夫婦世帯の貯蓄率は〇六年度でマイナス二三%、年々貯蓄を取り崩す割合が高まっております。

 資料の一枚目を見ていただきたいと思うんです。これはニッセイ基礎研究所のレポートですけれども、〇四年度の年金制度改正でマクロ経済スライドが導入された、ここにおける影響を見ているわけです。

 年金受給世帯の年金額が、消費者物価上昇率マイナス〇・九%で二〇二三年まで続き、その後、消費者物価上昇率と同率で受給額がふえると仮定した場合、消費額の方が大きいために、年々貯蓄の取り崩しがふえていく。純金融資産、貯蓄が三十年でこのようにゼロになるという表であります。

 これは、スタートが当時の平均二千四百二十三万なわけです。ですから、このレポートの大前提は、現在の高齢者世帯に限れば、いろいろあっても大多数は貧しくない、無理のない形で暮らしているという、当時政府がよく言っていた議論に立っているわけなんです。ですが、おわかりのように、それでも将来の高齢者は状況が変わる、年金制度改正の影響は大きい。そういう前提に立っても。指摘せざるを得ない。なぜなら、資産がゼロになるから。二千四百でスタートしていますが、これがもしその半分であれば、あるいはゼロであればというと、もう一気に下降がどうなるかというのは想像にかたくないと思うんです。

 申しわけありません。局長に通告しておりませんが、一点答えていただきたい。

 貯蓄のない高齢者世帯は今一一・九%、うち男性単独世帯は一七・六%にも上っています。貯蓄ゼロからスタートした高齢者世帯の生活費に及ぼす影響、いわゆるマクロ経済スライドによってですよ、どのようなものになるでしょうか。

渡辺政府参考人 突然の御質問でしたので上手にお答えできますかどうかでございますが、やはり、社会保険制度と生活保護、それから社会保障の政策の中には社会手当とでもいうべき、大きく三つに分かれる政策だと思います。

 年金制度は、その中の社会保険制度として、やはり標準的なと申しますか、外形的に一定の基準に沿ったものを普遍的に当てはめることによって、結果として防貧の機能を果たそうというものが年金保険制度であるというふうに思っております。

 したがいまして、今設題でいただきましたようなケースの中で、その方が受給される年金額が名目額下限があり、一般には基礎的生活経費を賄えるはずの基礎年金であっても、マクロ経済スライドで、その範囲内であっても若干実質的に目減りしていく、こういうような状況が続いた場合どうなるかというお尋ねだと思います。

 全く貯蓄のない人生経路をたどってこられた方の場合、特に単身の場合は生活扶助に頼らざるを得なくなるだろう、とりわけ都市部においてはということは言われておりますし、数字的に言えば、確かにそういう面はあると思います。

 しかし、御夫婦でこつこつ納めてこられていて、満額十三万円台を年金収入として確保されている方がマクロ経済スライドで調整されても、名目額下限のルールのもとでいけば、お二人の基礎的消費支出の範囲は十分賄える程度のところにおさまってマクロ経済スライドが終了するのではないかというのが、現在までのところの財政検証の内容でございます。

高橋委員 十数万の年金をもらっている単身世帯で貯蓄がなければ生活保護だろうとおっしゃったのは、非常に重要な問題かと思うんですね。

 本来は、その程度では当然暮らしていけるという前提のもとに議論が始まったはずなんですよ。その程度の年金をもらっていて、かつ資産があってもこんなに貯蓄の取り崩しをしなければやっていけないというのが今の現状なんだということを指摘しているわけですから、ちょっと私、一つ提案がございます。少なくとも、国会に諮らず物価自動スライドだ、こういう仕組みをやはり見直して、一定程度給付を見直す必要があるときはきちんと国会に諮るというふうにするべきではないでしょうか。

渡辺政府参考人 先ほど答弁の中で申し上げたマクロ経済スライドは、十六年改正法において法律制度として導入され、その間、活発な国会での御議論をいただいた上での御可決をいただいて、制度としてスタートしているというふうに理解をしております。

 また、その制度を変更する場合には、当然のことながら、政省令以下にゆだねられていることでない限りは立法府の御審議を賜らなければいけない、かように存じております。

高橋委員 物価スライドを自動的にしないということを訴えているわけです。これをもう一度大臣に伺いたいと思うんですね。

 先ほど来、経済前提が崩れているじゃないかという議論がされておりました。例えば、来年から急に納付率が八〇%になるというのもおかしい、あるいは、ずっとマイナスで実質賃金が来たのに、来年突然三・四%というのはおかしいと議論をしているわけですよね。大臣は、あるいは私のところに来た原課もそうですけれども、それはずっと先の目標なんだから、それはいいのだ、目標に向かっていくのだみたいな話をしているわけです。

 大臣がそうやって必死に答弁しているにもかかわらず、二月二十三日の社保審の年金部会では、〇九年の内閣府の見通し〇%だけれども、民間のコンセンサスはマイナス五%と言い切り、所得代替率五〇%を切るという見込みはもう随分前からわかるだろう、今六〇%なので、二十年後、三十年後には当然切るだろうという議論、だったら年金課税の強化や支給年齢の引き上げというのも必要なんじゃないか、こういう議論が出ていることを、大臣、御存じでしょうか。

舛添国務大臣 それも含めてさまざまな意見は出ていますけれども、何度も申し上げますように、財政検証を五年ごとに、基本的に同じフレームでやっていって検証していくということなので、所得代替率を五〇以下にしないために、あえてそういう数字のみをまとめてつくったというものではないと思っております。

高橋委員 初めから無理な計画をつくって、後で破綻するということがわかっているのに、とりあえず百年安心なんだから、今この給付水準で我慢をしろということが成り立つのかということが言いたいわけです。

 局長に聞きますけれども、四月三日の委員会で、高齢者世帯のうち、生保世帯の占める割合は、皆年金が始まった当初は二三%だったものが、現在は五%程度ですよという答弁をされました。では、現在、年金世帯のうち生活保護基準以下の世帯はどのくらいでしょうか。

阿曽沼政府参考人 お答えをいたします。

 六十五歳以上の老齢年金の受給者の方で、生活保護の基準以下で生活している方の数についてのお尋ねでございますけれども、生活保護の基準は、委員御案内のとおり、世帯の人数とか地域に応じて異なっております。それからまた、世帯単位でやっておりますので、世帯の方の全員の資産を確認する必要もございます。それからまた、申請することによって実施をされているということでございますので、申請されていない方の所得、資産などに関する情報を残念ながら持ち合わせておりません。そういうようなことで、私どもの方では、年金受給者の方で、生活保護の基準以下で生活している人の数というのを把握していないという現状にございます。

 ただ、六十五歳以上の老齢年金の受給者のうちで実際に生活保護を受けていらっしゃる方の数は、平成十八年度で申し上げますと、二十七万五千百四十人という数字でございます。

高橋委員 ですから、言っているのは、五%程度という話を年金局長がされたことに対して、だったら本来はもらえる基準なのにもらっていない人はどのくらいですかと聞いたのに、今その数字を言っても余り意味がないわけなんですね。

 例えば、こういう試算がございます。〇二年の生活保護基準の全国平均は、単独世帯で年収百十五万円、夫婦世帯で百九十二万円。これを高齢世帯の収入で比較すると、女性単独世帯の四二%、世帯計で二六・九%が生活保護基準以下だという試算ができるわけです。国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩氏は、貧困高齢者の四分の三が生活保護を受給していない、このような指摘をしています。

 保護率が低いという数字だけを紹介し、一方で捕捉率が明確でない。制度設計のためには、高齢者の捕捉率についてもきちんとした調査をするべきではありませんか。

阿曽沼政府参考人 生活保護のサイドで申し上げますと、確かに捕捉率の問題がございます。

 これについては、いろいろな学者の先生方の間にいろいろな意見がございまして、先ほど来申し上げておりますように、生活保護というのは申請でやられているということ、それから、世帯によって、人数でありますとか地域でありますとか、それによって生活保護の基準が変わってまいります。それから、世帯の方の全員の資産を調べなければいけないという問題もございます。

 したがいまして、そういう意味で、捕捉率がどうなっているかを推計するのは大変難しい問題があるということを申し上げておきたいと思います。

高橋委員 大臣にもう一度伺いますけれども、百年安心の制度設計を言いながら、たった今生活保護基準以下で暮らしている高齢者が一体どのくらいいるのかもわからないということ、これを何らかの、学者はいろいろなことを言っているわけです。今の私がお話しした数字も、一定の根拠をもとに試算をしています。そういうことを厚労省として示すべきではないでしょうか。

舛添国務大臣 どういう基準で生活保護以下というのか。それは、資産から何から総ざらえして生活保護の認定をする。片一方では、持ち家を含めて資産がある、現金の蓄えもあるかもしれない、そういう中で一定程度の年金をもらっている。そうすると、それぞれの人の生活ぶりを細かくチェックしないと、ただ単に以下とか以上とかいうことは言えないと思います。

 私は、むしろ、自助、共助、公助というこの社会保障制度の原則をどう組み合わせていくかというときに、年金というのはやはり生活保護と性質が違うんだろうというふうに思っていますので、そのことを念頭に置いて最低保障機能というものを考えないと、いたずらに負担が大きくなるし、そしてまたモラルハザードというか、やはりこれは、勤労する、働くことは権利である、義務であるということを憲法にも書いてあるので、働くことのインセンティブがなくなるような制度はやはりいかがなものかなということも考えないといけないと思っています。

高橋委員 今、生保とは性質が違うとおっしゃいました。当然だと思うんです。そう言いながら、生活保護基準の引き下げを、一たんは凍結しましたけれども、検討した検討会においては、一般の消費者との生活実態を比較して、保護の方が高いじゃないか、そういった保護基準を下げろということをやったわけですよね。性質が違うものを比べて、保護を下げろ、こういうことを言っておきながら、保護基準以下で暮らしている人たちの実態は全く関与をしない。これではだめなんだということを指摘したいと思うんです。

 今、働く権利、義務ということをおっしゃいました。本来もらえる保護をあえてもらわずに頑張っている高齢者は大変多いと思います。

 一月二十七日の日経新聞で紹介された東京都北区の七十九歳の女性は、六万六千円の年金とシルバーセンターから紹介された清掃業で得る二万円が月収のすべて。ここからアパート代四万三千円を払う。父が戦死、家族を助け、独身のまま七十三歳まで働いて、生活保護ではなく自力で暮らしたいとおっしゃっています。七十五歳の女性も、公園清掃の仕事を続けて、六万円の年金と五万円の給料でひとり暮らし。倒れるまで働くと言っている。

 高齢者がふえて財政を圧迫するという議論ばかりが大きいけれども、実際には、ずっと働いて社会に十分貢献し、社会保険料も納め、今も頑張っているということを認めるべきではないでしょうか。

 そこで、提案をしたいと思うんですけれども、資料の二にありますように、高齢者の持ち家率というのは非常に高いわけですね。八割であります。若い層になると、どんどんこれが下がっていきます。そうすると、今は、持ち家があるからまだわずかな年金でもやってこられたというのが実情ではないかと思うんです。今紹介した女性だって、もしシルバーの仕事がなくなれば、あるいはアパート代がちょっとでも上がれば、もう暮らせなくなるのではないか。そういうことを考えれば、年金で暮らす、そのかわり住居扶助だけは出すとか、そういうことも考えたらいかがでしょうか。

舛添国務大臣 これはそう簡単に答えが出る問題ではなくて、ある部分だけを扶助するということはどうなのかなというふうに思います。

 それは、さまざまな福祉政策の中で、例えば、今、派遣切りなんかのときに住宅支援ということを行っていますから、生活保護的な部分の住宅支援だけをそこに持ってきてやるのがいいかどうか。今言ったような例の方々はどういうふうにして救うか。これは、各自治体が現場の最前線にいますから、そういう方の意見を聞いて、ちょっと私は別の制度設計をした方がいいような感じがします。今、初めてお伺いしましたので。

高橋委員 初めて言いましたので、ぜひ検討していただきたいと思います。

 時間になりましたので、最後に一言、資料の五枚目を見ていただきたい。

 私は、きょう新しい経済対策が発表され、十五兆円規模だということを言われるわけですけれども、そうすると、今まであんなに財源がない、財源がないと言って、社会保障費を毎年二千二百億円、これはトータルすると一兆六千二百億円なんですね、削ってきたのは何だったんだろうということを本当に思わざるを得ないんです。

 医療が八千九百六十億円、雇用が二千四百十億円、このようにそれぞれ分けましたけれども、本当に、今、いろいろな形でこの制度を今までやってきた、例えば診療報酬改定で医師不足の原因にもなった、こういうのを少しずつやはり見直さなきゃいけない。矛盾が噴き出している。そういう状況にあるというのは、もう十分わかっているんですよね。だったら、本当は、こうして改悪、私たちにとっては改悪してきた制度を思い切って検証し、見直すということが何よりの経済対策ではないか。

 一言お願いします。

舛添国務大臣 セーフティーネットをきちんと多層的、重層的かつ幅広く、そして意味のあるものとして張りめぐらすということは、日本人の活力を生み、安心を持てる社会を生むということで大きな経済的効果があると思いますから、これまでの、ただ単に、負担だ、負担だ、社会保障は負担だ、そういう議論から脱却すべきであって、そのためには大きな哲学の変更が必要であって、その哲学の変更ということについて、国民の皆さんの納得を得ることができれば、それはもう二千二百億円の話も当然になくなると思っております。

高橋委員 お願いします。

 終わります。

田村委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。

 私は、冒頭、本来は私の質問時間内で質疑をしたくないことがございますので、委員長によろしくお取り計らいを願いたい事案がございます。並びに舛添厚生労働大臣にもでございます。

 本日の質疑に当たって私が厚生労働省に要求いたしました資料が、今の今まで届きません。そして先ほど、今からファクスを送るからと。私がこの場所に立つに当たって、今からファクスが来て、どうやってそれを参考にできるか。

 テーマは、先ほど長妻委員がお取り上げになりました、総務省から厚生労働省への行政評価に関する事案でございます。私は前回も取り上げましたし、大臣もきょう長妻委員に御答弁でありましたからおわかりと思いますが、私はそのやりとりを聞いて、本当にびっくりしたことがございます。

 総務省が行政評価をして、勧告をいたしました。これについて、厚生労働省から二回、いわゆるこれに対する答えというか、そうしたものが出たということでありました。年月は、二十年の三月三十一日と、恐らく次は二十一年の三月三十一日。

 厚生省側からの答えと申しますか、勧告を受けてどうしたという答え、私がこれまで二回担当部署を呼んで、どういう答えを出しましたかというときに、私に来た答えはなぜか平成二十年の三月三十一日のものだけでありました。

 私は、朝というか長妻委員との御質疑を聞くまで、二つあるとはつゆ知らず、そして今、二つ目を持っていらっしゃいと三時間ほど前に申しましたら、今の今まで、私がここに立つときに部屋にファクスが来るわけです。質問権の侵害でもあり、この厚生労働委員会の運営にもかかわることであると私は思います。

 まず、この事態がなぜなのか。そして、大臣、なぜこういうことが起こるんでしょうか。さらに、委員長、こういうことが続けば、前々からの、本当にデータ隠しあるいはさまざまに執拗な資料隠し、これによってこの委員会が運営されていかないということになります。

 担当部署からのお返事、大臣の御答弁、そして委員長の裁き。しかし、何度も申しますが、私はこんなことの質問に時間を使いたくないです。これも御配慮ください。お願いします。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 若干の経緯がございまして、先生に誤解をさせてしまったという点で、まず初めにおわび申し上げたいと思います。

 それで、御指摘の案件は、総務省が十八年九月に、私どもの適用漏れの事業所の実態とかあるいは保険料徴収の業務の実態、これを前回、前々回と御指摘をいただいておりますが……(阿部(知)委員「時間ばかりとらないで、明確に言ってください」と呼ぶ)はい。この勧告をちょうだいいたしました。

 それで、本日の長妻先生の質疑のときに、行政評価局長さんがお見えになって、その中で、相手方省庁には二回回答をしてもらうことにしている、こういうくだりがございました。これはまさにそういうことでございまして、一回目が昨年の三月三十一日でございまして、私どもも先生との間ではこれでずっとお話を進めさせていただいたことは事実でございます。

 もう一つお聞き届けいただきたい事情がございまして、それは、二回目の回答というのを総務省との間で協議をしながら、本年の三月二十五日に一応確定してございますけれども、両省庁あるいは総務省さんの行政監察に関する勧告の一つのこれはルールかと思いますけれども、総務省サイドで、私どもがなした回答も含めて総務省の方の様式に整えて、そしてホームページにアップすると。要するに、その公表を受けて私ども新しい内容でやりとりをするという、いわばそういうルールみたいなものがございまして、そこのところがきちんと伝わらなかったものですから、おわび申し上げるんですが、本日、今、事務所の方と連絡をとらせていただいて、最新の三月二十五日のものはお届け申し上げているということで、その点は本当におわび申し上げます。

阿部(知)委員 今届いて、私がどうしてここで質問できますか。それから、もし総務省が二つあると言わなきゃあなた方は、私が二回にわたって、先週と今週、伺ったんですよ。これは余りにないがしろだから、なぜ指摘を受けとめて是正しないんですかと、二回にわたって、二週間にわたって伺った。しかし、私に持ち込まれた回答は、おっしゃるように去年の一回だけなんですよ。その後もやっておられるなら言うべきじゃないですか。ホームページにアップ云々の問題じゃないでしょう。

 それから、私は、厚生省が総務省に出したものをくれと言ったんですよ。今あなたがおっしゃったのは、総務省がホームページに上げるか上げないか。今ごろこんなファクスが来て、私がこれをここで読んで質問しろという意味ですか。余りにそういうやり方は、年金審議における、これは前回もそうでしたよ。貴重な時間ですよ。なぜこういうことをやるんですか。

 私は、今の御答弁は納得できない。大臣、どうですか。

 そして、これを質問時間にしないでください。私はこんなことで質問したいんじゃないんです。中身をしたいんです。大臣、お願いします。

舛添国務大臣 事情をよく調べまして、二度とそういうことがないように対応したいと思います。

阿部(知)委員 では、委員長、お願いします。

 これは前提なんです、このきょうの質問の。二週間にわたって無視され、そして、あるのに隠され、事情がどうであれ、実際には質問をつくるとき困るんですよ。どんなふうに改善されたか知りたいから私は聞いているんです。

 質疑時間から外していただきたい。お願いします。

田村委員長 私の方で配慮はいたしますので、どうぞお続けください。

阿部(知)委員 お願いします。

 大臣、総務省から厚生労働省に勧告が来るというのは、私はやはり重たいことだと思うんですね。先回も取り上げましたが、大臣はその勧告内容を御自分でお目通しでしょうか。そして、私は、午前中でしたか、長妻委員との御質疑で、大臣の答弁で、もしかして事態の深刻さがおわかりじゃないんじゃないかと思いますので、この点をお伺いいたします。

 具体的には、未適用事業所が総務省の指摘では六十三万から七十万、厚生労働省で試算しても三十万はあるだろうと。しかし、未適用事業所を見つけるには見つける作業をしなければなりませんが、これで現状見つかったところが十万というふうに考えたらいいと思うんです。

 でも、要はその先なんですね。見つかったら適用しなきゃいけないんです。未適用をほったらかしたらいけないんです。

 さて、これは年金局長でも総務部長でも構いません。一体、平成十八年度、職権適用になった事業所は幾つで、指摘を受けて、平成十九年度、職権適用をした事業所は幾つですか。きちんと明確に答えてください。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 厚生年金の関係で職権適用しました事業所数と被保険者数を申し上げます。

 十七年度は、十一事業所で被保険者数は八十一名、十八年度が、八十七事業所で千二十九名、そして十九年度は、七十三事業所、四百八十三名というふうになってございます。

阿部(知)委員 大臣、問題は、二百六十七万人からおられるであろう、本来入るべきで、しかし入っていない人が余りに、八十一名しか職権で入っていないから、総務省から勧告が来たんですよ。勧告が来た年が、職権適用で八十七事業所しか入っていないんですよ。その次、もっと改善しなきゃいけないのに、七十三事業所。

 大臣も未納問題の本質が何かということはおわかりだと思うんです。厚生年金が本来適用されるべき人に適用されなければ、土台の国民年金も抜けるんですね。それがこの総務省の行政評価の肝なんだと思うんですよ。大臣がそこを理解していただけるかどうかで、今後の日本の無年金の姿が変わってくるんです。

 私は、重ねて大臣にお願いしたい。先ほどの御答弁では、事態の深刻さの御理解がないと私は思います。今度、年金機構ができる。しかし、こんな適用状況で未適用の働く者をほうり出しておいたら、この国の無年金問題は絶対解決しません。もう一度、総務省からの行政評価本文にまず大臣御自身が当たってしっかり見ていただきたい。いかがですか。

舛添国務大臣 もちろん、手元にこの総務省の勧告は持っております。

 問題は、それは今からきちんとやらぬといかぬと思います。

 ただ、どういう理由かというのは、先ほどもちょっと申し上げたのは、もちろん職権適用をどんどんやっていけばいい。先ほど長妻委員にも私はお答えしたように、原則的にはそれは本来全部入るべきであります。ただ、そのときに、どうしても零細なところ、一部の業種において、特に法人化されていないところにおいて、そういう負担は嫌だと。従業員、それならあなたは国民年金に入りなさい、こういう形で今まで対処してきているのがこういう数になっていると思いますから、そういうことも含めて、しかし、これはきちんとやらぬといかぬということについての認識は持っております。

阿部(知)委員 では、そうではないという実態を次に示させていただきます。

 私の資料の一枚目には、この前もお示しいたしましたが、総務省から来た四点にわたる行政評価・監視の実施結果というのがございます。

 まず一点目は、適用漏れ事業所をきちんと把握しなさい、このために、要するに労働保険の側と互換性のあるような新たなシステムを開発しなさいと。これは、二年半たって今もってできていません。先ほど大臣がお答えになった、パソコンで一々当たっているという状況です。これはなぜと聞いたら、記録の未納問題があって手がとられましたという答弁でした。

 二番目、適用漏れ事業所に対する適用の促進をしなさい。当たり前ですよね。これが今私が申しましたこととも関係いたしますが、実はこれすら進んでいない。

 そして三番目、保険料徴収業務の的確な実施をしなさいと。数値目標を出しなさいと言われたら、前年度を上回るという数値目標を社保庁は出したんですね。しかし、結果は、十九年度は前年度を下回ったんです。これもバツ。

 そして、次、めくっていただけますか。ここには、十八年の勧告を受けた後、十八年度から十九年度に何をしましたか、未適用事業所に対する職権適用の推進をいたしますというペーパーを二十年三月四日に出したんです。

 これは、社保庁のやるやる詐欺だと私は思いますが、内容を見ていただくと、対応策は、こんなに未適用事業所があってみんな入っていない状態はいけないから、簡単に言えば、右側に書いてあるように、人員を約三百人ふやして二万事業所を職権適用いたしましょうと。二万事業所を適用すれば、一事業所が五人でも十万の適用があります。これは、公に、三月四日、年金業務・組織再生会議に出したものです。

 しかし、この年の実際の職権適用による事業所数は、先ほどお答えがありましたが、七十三事業所で四百八十三人でした。二万事業所が七十三事業所に減り、当然、本当はここで加入しなきゃいけない人が漏れるわけです。

 私は、こんないいかげんな報告を繰り返して、新たに年金機構になって本当にこの業務がやれるんだろうかと。大臣、本当にこんなことが大臣の足元で起こっているんです。

 次のページを見てください。次は、平成二十年十月以降に、今度新しくできる年金機構でどんな業務をするかで、特にここで問題になっている未適用事業所の職権適用体制の強化ということで二百人と書いてあります。しかし、この二百人の内訳は、百五十人が職権適用に回って、徴収に五十三人。もともと自分たちの計画でも、三百人いなければとても徴収あるいは職権適用できないよと言っていたのに、発足時点でこれだけです。

 私は、これもまた詐欺だと思いますよ。だって、さっきの三百人と言っておいて、事業所数は二万と言っておいて、七十三ですよ。本当に年金問題の深刻さについて真剣さがないのではないですか。

 大臣、こうした実態は御存じでしたか。

薄井政府参考人 一点だけ、ちょっと誤解があるといけませんので、申し上げておきたいというふうに思います。

 日本年金機構の組織、職員等の体制についてでございますけれども、これは年金業務・組織再生会議で御議論が行われたわけでございます。その際、私どもが出させていただきまして、未適用事業所の適用対策が重要であるということで、今お示しございました二ページにございますように、人数は三百人増員して職権適用を進めたい、こういうことでお出しをしてございます。

 実は、日本年金機構の体制でございますけれども、設立当初は、いわゆる有期雇用化職員を含めまして一万二千二百八十人程度、その後、業務、システムの刷新を進めまして一万七百七十人程度というのを基本計画で決めておるわけでございますけれども、この最終的な姿、一万七百七十人の中には、職権適用を進めるための三百人というものも入っているということでございます。つまり、設立段階でプラス百五十人、その後も業務の効率化等を進めまして、その分で浮いた人員を百五十人職権適用に充てる、こういうふうなことで計画がつくられているということだけ御説明申し上げたいと思います。

阿部(知)委員 そういうことを言うなら、そもそもなぜ、あなた方が出された二十年三月四日のこの三百人体制、二万事業所が七十三事業所の適用で終わったのか、とどまったのか。余りに落差が大きいじゃないですか。今挙げた数字だって何の担保もないと私は思いますよ。あなた方は、例えば未適用の疑いの強い三万三千事業所について呼び出しをする、戸別訪問をする云々かんかん、そして、自分たちはこういう業務をやるためにということを随所で言っているんですね。しかし、全く実施されていない。なぜと私が聞きましたら、いや、年金記録問題に手をとられてと。同じになるんじゃないですか。年金記録問題もまだ解決していませんよ。これから先十年にわたる業務ですよ。私は、こういう組織が、本当に必要な物事を手順立てて、今何をなすべきかということをきちんと組み込めるとは到底思えないんですね。

 大臣、私はここでお願いがあります。今度年金機構になった場合に、大臣が直轄でこれを監督なさる。しかし、大臣はとてもお忙しいですよ。それこそ、どなたかがおっしゃいました、受精卵から御遺骨までを全部担う大臣ですよ。その陰でこんなずさんなことが、データ隠しもするし。こういうのを空約束というんですよ。

 そして、実は、国民年金の納付率を上げる一番いい方法は、私から言えば、未適用事業所をきちんとまずカバーすることですよ、ベースが国民年金なんですから。

 ここを、大臣、仕事の優先順位の判断と、きちんとそれが遂行されているかのチェックを大臣はどんな体制で行いますか。私が一人でやりますと言わないでほしい。だって、できないんですもの。大臣にはもっともっと多様な期待があるでしょう。長妻さんをリクルートしても構いませんよ。本当に実務を積める人が必要なんですよ。私は、この間の社保庁とのやりとり、勧告は四つとも、いずれも何にも実行されていないんです。大臣、どうですか。

舛添国務大臣 先般官邸で行われました厚生労働省のこの改革に対する会議の結果も、例えばPDCAサイクルをちゃんと働かせろ、今の阿部委員の御指摘のように、まさにそれがなされていないということなので、こういうところは変えていかないといけないというふうに思っております。

 それで、今、厚生労働省のガバナンス、これは社保庁も含めてこれを高めないといけないということで、私のもとに直属の改革推進室がありますので、この問題は早速この議題に上せて、どう対応するか、きちんとこれは答えを出したいと思いますし、その結果をまた阿部委員にお伝えをしたいというふうに思います。

阿部(知)委員 年金制度の骨格はもちろん基礎年金部分、一九八五年につくられた共通の基礎年金土台、そこの上に立つわけですが、しかし実際に、年金保険料の徴収、その額、そして現実に無保険者、無年金者をつくらないための本当に重要な部分ですから、大臣からの次の進捗状況をまた私はお伺いしたいし、もう一つお願いがあります。委員長の御高配で少しお時間を延長していただきましたので。

 実は、このときの四点目の勧告内容が、労働保険と厚生年金の加入に当たって、両方とも加入していないところは一元的に働きかけなさい、しかし、片っ方どっちかしか入っていなくても、人手を、例えばこっちは労働保険用の人、昔は労働局ですよ、こっちの厚生省のかかわる厚生年金用の人、こうやって分けないで、これもなるべく効率的に一元的にやったらどうですかという勧告なんですね、総務省は。

 しかし、これはゼロ回答ですよ。きのうも厚労省に聞きました。検討すらしていないんですね。総務省はそれを検討しなさいという勧告なんです。お答えは、それはやっても部署が違うし。それでは、検討しなさいと言うのに対して無視、検討していないんですね。業務を効率的に本当に新たな機構で運営するために、この総務省の四番目の勧告についても大臣みずからが検討なさる。どうですか。

舛添国務大臣 それは検討してみたいと思いますが、これは委員御承知のように、例えばある会社が設立される、そのときに、基本的に税理士とか社会保険労務士にお願いする事務作業がたくさんあるわけですけれども、その中で、例えば家族的な形で、つまり、従業員が全部役員になっている場合は、当たり前のことですけれども役員は雇用保険が適用されませんから、社会保険はあっても雇用保険は適用されない。逆のケースもあるわけなんです。本来は、もともとこういうことが起こらないためには、まさに、さかのぼっていえば、会社という組織を形成して従業員を雇い始めるときからきちっとそういうシステムをつくっておくことが大事だというふうに思っております。

 どういうふうな一元化をすればそれが効率的になるか。せっかく厚生省と労働省が一緒になったわけですから、それは十分考えるに値するテーマだとは思いますけれども、今のカバレッジの範囲が違うことが、逆に、一元化することによって二重手間になることをやる危険性もあるので、ちょっと検討はさせてください。

阿部(知)委員 そのあたりも踏まえての総務省の勧告が、先ほどの、労働保険と厚生年金の互換性のあるシステムをとにかくつくりなさいということなんです。その前提に一元徴収もできるんじゃないかということなんですね。私は、極めて総務省の行政評価というのは真っ当だと思いますよ。

 そしてもう一つ。最後です。

 実は、協会けんぽという形で、昨年の十月から昔の政府管掌保険が都道府県に振り分けられました。本来はこの前に未適用事業所の解決をしておかなかったら、政管健保に入っていない事業所もいっぱいあるんですよ、次の各自治体ごとに振り分けられて、保険料の収入も減るというか、担保がないんです。本来、新しい組織に移す前に、不良債権ではないけれども、それまでの組織が抱えてきた問題を本当は解決して次のスタートを切るべきですよ。

 この点についても、恐らく大臣は御存じないんだと思います。だって、厚生年金と政管健保の未加入問題は一貫して社保庁がネグレクトしてきたんですよ。それが、きょうに至るも資料を出さない理由なんだと思います。

 最後に、これからも、政管健保、名を変え協会けんぽの適用事業所は、その適用は社保庁の、これからの年金機構の仕事だと聞いています。この点もあわせて、今協会けんぽの問題は多岐にわたりますが、未適用の問題はやはり土台ですから、ここもきちんとやっていただくということで、大臣に最後の御答弁をお願いします。

舛添国務大臣 さまざまな貴重な提言をいただきましたので、一つ一つこれは真摯に検討させていただきたいと思います。

阿部(知)委員 委員長には御配慮いただきまして、ありがとうございます。

 終わらせていただきます。

田村委員長 次回は、来る十五日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時十分散会


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