衆議院

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第19号 平成21年7月8日(水曜日)

会議録本文へ
平成二十一年七月八日(水曜日)

    午前九時三十分開議

 出席委員

   委員長 田村 憲久君

   理事 上川 陽子君 理事 鴨下 一郎君

   理事 後藤 茂之君 理事 西川 京子君

   理事 三ッ林隆志君 理事 藤村  修君

   理事 山井 和則君 理事 桝屋 敬悟君

      赤池 誠章君    赤澤 亮正君

      新井 悦二君    井澤 京子君

      井上 信治君    猪口 邦子君

      遠藤 宣彦君    越智 隆雄君

      大高 松男君    大塚  拓君

      大野 松茂君    金子善次郎君

      川条 志嘉君    清水鴻一郎君

      杉村 太蔵君    高鳥 修一君

      谷畑  孝君   戸井田とおる君

      長崎幸太郎君    西本 勝子君

      萩原 誠司君    林   潤君

      藤井 勇治君    渡辺 博道君

      内山  晃君    小川 淳也君

      大島  敦君    岡本 充功君

      菊田真紀子君    郡  和子君

      園田 康博君    長妻  昭君

      柚木 道義君    吉田  泉君

      福島  豊君    古屋 範子君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

    …………………………………

   参議院厚生労働委員長   辻  泰弘君

   厚生労働大臣       舛添 要一君

   厚生労働副大臣      大村 秀章君

   厚生労働副大臣      渡辺 孝男君

   厚生労働大臣政務官    金子善次郎君

   政府参考人

   (内閣法制局第一部長)  山本 庸幸君

   政府参考人

   (人事院事務総局職員福祉局長)          川村 卓雄君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 佐藤 文俊君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         森山  寛君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  外口  崇君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  上田 博三君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬食品局長)            高井 康行君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            太田 俊明君

   政府参考人

   (厚生労働省職業能力開発局長)          草野 隆彦君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       北村  彰君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           阿曽沼慎司君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    木倉 敬之君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  水田 邦雄君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  渡辺 芳樹君

   政府参考人

   (社会保険庁総務部長)  薄井 康紀君

   政府参考人

   (社会保険庁運営部長)  石井 博史君

   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月八日

 辞任         補欠選任

  大野 松茂君     大塚  拓君

  木原 誠二君     藤井 勇治君

  木村 義雄君     渡辺 博道君

  とかしきなおみ君   猪口 邦子君

  冨岡  勉君     大高 松男君

  福岡 資麿君     赤澤 亮正君

  細川 律夫君     小川 淳也君

  三井 辨雄君     大島  敦君

  柚木 道義君     吉田  泉君

同日

 辞任         補欠選任

  赤澤 亮正君     福岡 資麿君

  猪口 邦子君     越智 隆雄君

  大高 松男君     冨岡  勉君

  大塚  拓君     大野 松茂君

  藤井 勇治君     木原 誠二君

  渡辺 博道君     木村 義雄君

  小川 淳也君     細川 律夫君

  大島  敦君     三井 辨雄君

  吉田  泉君     柚木 道義君

同日

 辞任         補欠選任

  越智 隆雄君     とかしきなおみ君

    ―――――――――――――

七月七日

 保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第二七号)

六月十五日

 てんかんのある人とその家族の生活を支えることに関する請願(とかしきなおみ君紹介)(第三二五八号)

 同(福島豊君紹介)(第三二五九号)

 同(三日月大造君紹介)(第三二六〇号)

 同(柚木道義君紹介)(第三二六一号)

 同(飯島夕雁君紹介)(第三四二三号)

 同(清水鴻一郎君紹介)(第三四二四号)

 同(田島一成君紹介)(第三四二五号)

 同(藤村修君紹介)(第三四二六号)

 同(牧義夫君紹介)(第三四二七号)

 同(松本大輔君紹介)(第三四二八号)

 後期高齢者医療制度廃止法案の衆議院での速やかな審議と可決を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三二六二号)

 同(石井郁子君紹介)(第三二六三号)

 同(笠井亮君紹介)(第三二六四号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三二六五号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三二六六号)

 同(志位和夫君紹介)(第三二六七号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三二六八号)

 同(階猛君紹介)(第三二六九号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三二七〇号)

 同(石井郁子君紹介)(第三三五九号)

 同(楠田大蔵君紹介)(第三三六〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第三三六一号)

 同(重野安正君紹介)(第三三六二号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三六三号)

 高齢者に負担増と差別医療を強いる後期高齢者医療制度の中止・撤回を求めることに関する請願(石井郁子君紹介)(第三二七一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三二七二号)

 社会保障の充実を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三二七三号)

 難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患の総合対策を求めることに関する請願(安住淳君紹介)(第三二七四号)

 同(江田康幸君紹介)(第三二七五号)

 同(江藤拓君紹介)(第三二七六号)

 同(尾身幸次君紹介)(第三二七七号)

 同(大前繁雄君紹介)(第三二七八号)

 同(海部俊樹君紹介)(第三二七九号)

 同(金田誠一君紹介)(第三二八〇号)

 同(木原稔君紹介)(第三二八一号)

 同(北側一雄君紹介)(第三二八二号)

 同(小平忠正君紹介)(第三二八三号)

 同(高村正彦君紹介)(第三二八四号)

 同(階猛君紹介)(第三二八五号)

 同(棚橋泰文君紹介)(第三二八六号)

 同(とかしきなおみ君紹介)(第三二八七号)

 同(中川秀直君紹介)(第三二八八号)

 同(平井たくや君紹介)(第三二八九号)

 同(平田耕一君紹介)(第三二九〇号)

 同(福島豊君紹介)(第三二九一号)

 同(古川禎久君紹介)(第三二九二号)

 同(三日月大造君紹介)(第三二九三号)

 同(武藤容治君紹介)(第三二九四号)

 同(柚木道義君紹介)(第三二九五号)

 同(渡部篤君紹介)(第三二九六号)

 同(飯島夕雁君紹介)(第三三六四号)

 同(岩國哲人君紹介)(第三三六五号)

 同(岩永峯一君紹介)(第三三六六号)

 同(宇野治君紹介)(第三三六七号)

 同(上野賢一郎君紹介)(第三三六八号)

 同(奥村展三君紹介)(第三三六九号)

 同(川端達夫君紹介)(第三三七〇号)

 同(北川知克君紹介)(第三三七一号)

 同(後藤田正純君紹介)(第三三七二号)

 同(佐田玄一郎君紹介)(第三三七三号)

 同(清水鴻一郎君紹介)(第三三七四号)

 同(杉田元司君紹介)(第三三七五号)

 同(田島一成君紹介)(第三三七六号)

 同(高木美智代君紹介)(第三三七七号)

 同(寺田学君紹介)(第三三七八号)

 同(土井亨君紹介)(第三三七九号)

 同(羽田孜君紹介)(第三三八〇号)

 同(伴野豊君紹介)(第三三八一号)

 同(広津素子君紹介)(第三三八二号)

 同(福岡資麿君紹介)(第三三八三号)

 同(福田昭夫君紹介)(第三三八四号)

 同(藤村修君紹介)(第三三八五号)

 同(牧義夫君紹介)(第三三八六号)

 肝炎対策基本法の制定に関する請願(笠井亮君紹介)(第三二九七号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三二九八号)

 同(とかしきなおみ君紹介)(第三二九九号)

 国民健康保険の充実を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三三〇〇号)

 高齢者差別の後期高齢者医療制度の撤廃を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第三三〇一号)

 人間らしい働き方と暮らしの実現を求めることに関する請願(石井郁子君紹介)(第三三〇二号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第三三八七号)

 同(石井郁子君紹介)(第三三八八号)

 同(笠井亮君紹介)(第三三八九号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三三九〇号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三三九一号)

 同(志位和夫君紹介)(第三三九二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三三九三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三九四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三三九五号)

 七十五歳以上を差別する後期高齢者医療制度の廃止を求めることに関する請願(吉井英勝君紹介)(第三三〇三号)

 小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(井上義久君紹介)(第三三〇四号)

 同(石井郁子君紹介)(第三三〇五号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三〇六号)

 同(福島豊君紹介)(第三三〇七号)

 同(赤羽一嘉君紹介)(第三三九八号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第三三九九号)

 同(石井郁子君紹介)(第三四〇〇号)

 同(上野賢一郎君紹介)(第三四〇一号)

 同(笠井亮君紹介)(第三四〇二号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三四〇三号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三四〇四号)

 同(志位和夫君紹介)(第三四〇五号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三四〇六号)

 同(田島一成君紹介)(第三四〇七号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三四〇八号)

 同(羽田孜君紹介)(第三四〇九号)

 同(広津素子君紹介)(第三四一〇号)

 同(山口壯君紹介)(第三四一一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三四一二号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(笠井亮君紹介)(第三三〇八号)

 同(村上誠一郎君紹介)(第三三〇九号)

 トンネル建設労働者のじん肺被害の予防と被災者の速やかな救済を求めることに関する請願(村上誠一郎君紹介)(第三三一〇号)

 育児・介護休業法等の改正を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三三一一号)

 同(石井郁子君紹介)(第三三一二号)

 同(笠井亮君紹介)(第三三一三号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三三一四号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三三一五号)

 同(志位和夫君紹介)(第三三一六号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三三一七号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三三一八号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三三一九号)

 社会保障の拡充を求めることに関する請願(笠井亮君紹介)(第三三五七号)

 社会保障の充実に関する請願(吉井英勝君紹介)(第三三五八号)

 物価に見合う年金の引き上げ、最低保障年金制度の実現を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三三九六号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三三九七号)

 不妊患者の経済的負担軽減に関する請願(重野安正君紹介)(第三四一三号)

 国の乳幼児医療費無料制度創設に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第三四一四号)

 同(石井郁子君紹介)(第三四一五号)

 同(笠井亮君紹介)(第三四一六号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三四一七号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三四一八号)

 同(志位和夫君紹介)(第三四一九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三四二〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三四二一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三四二二号)

同月二十二日

 後期高齢者医療制度廃止法案の衆議院での速やかな審議と可決を求めることに関する請願(石川知裕君紹介)(第三四四八号)

 同(高木義明君紹介)(第三四四九号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第三五七五号)

 同(近藤昭一君紹介)(第三五七六号)

 同(横光克彦君紹介)(第三五七七号)

 難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患の総合対策を求めることに関する請願(石川知裕君紹介)(第三四五〇号)

 同(大野功統君紹介)(第三四五一号)

 同(岡本充功君紹介)(第三四五二号)

 同(上川陽子君紹介)(第三四五三号)

 同(郡和子君紹介)(第三四五四号)

 同(園田康博君紹介)(第三四五五号)

 同(高木義明君紹介)(第三四五六号)

 同(仲野博子君紹介)(第三四五七号)

 同(西博義君紹介)(第三四五八号)

 同(西野あきら君紹介)(第三四五九号)

 同(野田毅君紹介)(第三四六〇号)

 同(松木謙公君紹介)(第三四六一号)

 同(三井辨雄君紹介)(第三四六二号)

 同(赤松広隆君紹介)(第三四八二号)

 同(泉健太君紹介)(第三四八三号)

 同(近藤洋介君紹介)(第三四八四号)

 同(高井美穂君紹介)(第三四八五号)

 同(高鳥修一君紹介)(第三四八六号)

 同(玉沢徳一郎君紹介)(第三四八七号)

 同(中井洽君紹介)(第三四八八号)

 同(中山成彬君紹介)(第三四八九号)

 同(根本匠君紹介)(第三四九〇号)

 同(鉢呂吉雄君紹介)(第三四九一号)

 同(藤井勇治君紹介)(第三四九二号)

 同(松野頼久君紹介)(第三四九三号)

 同(宮下一郎君紹介)(第三四九四号)

 同(山井和則君紹介)(第三四九五号)

 同(山本明彦君紹介)(第三四九六号)

 同(吉田泉君紹介)(第三四九七号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第三五二二号)

 同(秋葉賢也君紹介)(第三五二三号)

 同(今津寛君紹介)(第三五二四号)

 同(臼井日出男君紹介)(第三五二五号)

 同(木村隆秀君紹介)(第三五二六号)

 同(後藤茂之君紹介)(第三五二七号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三五二八号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三五二九号)

 同(冨岡勉君紹介)(第三五三〇号)

 同(丹羽秀樹君紹介)(第三五三一号)

 同(平野博文君紹介)(第三五三二号)

 同(細野豪志君紹介)(第三五三三号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三五三四号)

 同(赤城徳彦君紹介)(第三五四七号)

 同(臼井日出男君紹介)(第三五四八号)

 同(菅野哲雄君紹介)(第三五四九号)

 同(坂本剛二君紹介)(第三五五〇号)

 同(中川正春君紹介)(第三五五一号)

 同(森本哲生君紹介)(第三五五二号)

 同(亀井善太郎君紹介)(第三五七八号)

 同(坂本哲志君紹介)(第三五七九号)

 同(篠原孝君紹介)(第三五八〇号)

 同(三井辨雄君紹介)(第三五八一号)

 同(渡辺喜美君紹介)(第三五八二号)

 小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(小沢鋭仁君紹介)(第三四六三号)

 同(田中良生君紹介)(第三四六四号)

 同(長崎幸太郎君紹介)(第三四六五号)

 同(山口壯君紹介)(第三四六六号)

 同(臼井日出男君紹介)(第三四九八号)

 同(佐藤茂樹君紹介)(第三四九九号)

 同(田島一成君紹介)(第三五〇〇号)

 同(玉沢徳一郎君紹介)(第三五〇一号)

 同(渡海紀三朗君紹介)(第三五〇二号)

 同(臼井日出男君紹介)(第三五三六号)

 同(冨岡勉君紹介)(第三五三七号)

 同(松本洋平君紹介)(第三五九一号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(井上喜一君紹介)(第三四六七号)

 同(山内康一君紹介)(第三五〇三号)

 同(冨岡勉君紹介)(第三五三八号)

 トンネル建設労働者のじん肺被害の予防と被災者の速やかな救済を求めることに関する請願(小沢鋭仁君紹介)(第三四六八号)

 同(長崎幸太郎君紹介)(第三四六九号)

 同(冨岡勉君紹介)(第三五三九号)

 同(山田正彦君紹介)(第三五五六号)

 同(近藤昭一君紹介)(第三五九二号)

 国の乳幼児医療費無料制度創設に関する請願(郡和子君紹介)(第三四七〇号)

 てんかんのある人とその家族の生活を支えることに関する請願(石川知裕君紹介)(第三四七一号)

 同(上田勇君紹介)(第三四七二号)

 同(岡本充功君紹介)(第三四七三号)

 同(郡和子君紹介)(第三四七四号)

 同(園田康博君紹介)(第三四七五号)

 同(高木義明君紹介)(第三四七六号)

 同(細川律夫君紹介)(第三四七七号)

 同(三井辨雄君紹介)(第三四七八号)

 同(村井宗明君紹介)(第三四七九号)

 同(川条志嘉君紹介)(第三五〇四号)

 同(高井美穂君紹介)(第三五〇五号)

 同(高木陽介君紹介)(第三五〇六号)

 同(高鳥修一君紹介)(第三五〇七号)

 同(山井和則君紹介)(第三五〇八号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三五四〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三五四一号)

 肝炎対策基本法の制定に関する請願(冨岡勉君紹介)(第三五三五号)

 同(菅野哲雄君紹介)(第三五五三号)

 同(日森文尋君紹介)(第三五五四号)

 同(亀井善太郎君紹介)(第三五八三号)

 同(松本洋平君紹介)(第三五八四号)

 人間らしい働き方と暮らしの実現を求めることに関する請願(山田正彦君紹介)(第三五五五号)

 同(穀田恵二君紹介)(第三五八六号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三五八七号)

 同(志位和夫君紹介)(第三五八八号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三五八九号)

 子育ての充実に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第三五八五号)

 レセプトのオンライン請求に関する請願(近藤昭一君紹介)(第三五九〇号)

 社会保障の拡充を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第三五九三号)

七月二日

 難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患の総合対策を求めることに関する請願(大畠章宏君紹介)(第三六二二号)

 同(亀岡偉民君紹介)(第三六二三号)

 同(黄川田徹君紹介)(第三六二四号)

 同(原口一博君紹介)(第三六二五号)

 同(船田元君紹介)(第三六二六号)

 同(鈴木淳司君紹介)(第三六四三号)

 同(高市早苗君紹介)(第三六四四号)

 同(葉梨康弘君紹介)(第三六四五号)

 同(桝屋敬悟君紹介)(第三六四六号)

 同(赤澤亮正君紹介)(第三六七〇号)

 同(菊田真紀子君紹介)(第三六七一号)

 同(谷畑孝君紹介)(第三六七二号)

 同(萩原誠司君紹介)(第三六七三号)

 同(三ッ林隆志君紹介)(第三六七四号)

 同(遠藤利明君紹介)(第三六八三号)

 同(武正公一君紹介)(第三六八四号)

 同(細川律夫君紹介)(第三六八五号)

 同(伊藤達也君紹介)(第三六九一号)

 同(江崎鐵磨君紹介)(第三六九二号)

 同(奥野信亮君紹介)(第三六九三号)

 同(塩崎恭久君紹介)(第三六九四号)

 同(林田彪君紹介)(第三六九五号)

 同(阿部知子君紹介)(第三七一〇号)

 同(加藤公一君紹介)(第三七一一号)

 同(石崎岳君紹介)(第三七四〇号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三七四一号)

 同(枝野幸男君紹介)(第三七四九号)

 同(小坂憲次君紹介)(第三七五〇号)

 同(田野瀬良太郎君紹介)(第三七五一号)

 小規模作業所等成人期障害者施策に関する請願(原口一博君紹介)(第三六二七号)

 同(桝屋敬悟君紹介)(第三六四九号)

 同(江崎鐵磨君紹介)(第三六九七号)

 同(末松義規君紹介)(第三六九八号)

 同(渡辺喜美君紹介)(第三六九九号)

 同(小島敏男君紹介)(第三七四二号)

 腎疾患総合対策の早期確立に関する請願(原口一博君紹介)(第三六二八号)

 同(江崎鐵磨君紹介)(第三七〇〇号)

 肝炎対策基本法の制定に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第三六四七号)

 同(桝屋敬悟君紹介)(第三六四八号)

 同(小此木八郎君紹介)(第三七五二号)

 トンネル建設労働者のじん肺被害の予防と被災者の速やかな救済を求めることに関する請願(松島みどり君紹介)(第三六五〇号)

 同(尾身幸次君紹介)(第三六八六号)

 同(塩崎恭久君紹介)(第三七〇一号)

 同(杉浦正健君紹介)(第三七〇二号)

 同(林田彪君紹介)(第三七〇三号)

 同(仲野博子君紹介)(第三七四三号)

 同(鳩山由紀夫君紹介)(第三七五三号)

 てんかんのある人とその家族の生活を支えることに関する請願(桝屋敬悟君紹介)(第三六五一号)

 同(菊田真紀子君紹介)(第三六七五号)

 同(谷畑孝君紹介)(第三六七六号)

 同(保岡興治君紹介)(第三七〇四号)

 同(阿部知子君紹介)(第三七一三号)

 同(島村宜伸君紹介)(第三七五四号)

 同(和田隆志君紹介)(第三七五五号)

 社会保障の拡充を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第三六五二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三六五三号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第三六五四号)

 同(吉井英勝君紹介)(第三六五五号)

 健康保険鳴門病院の公的存続で、地域医療の確保を求めることに関する請願(岡本芳郎君紹介)(第三六六七号)

 同(高井美穂君紹介)(第三六六八号)

 同(山口俊一君紹介)(第三六八七号)

 同(後藤田正純君紹介)(第三七〇五号)

 後期高齢者医療制度廃止法案の衆議院での速やかな審議と可決を求めることに関する請願(北神圭朗君紹介)(第三六六九号)

 同(松本大輔君紹介)(第三六八一号)

 高齢者に負担増と差別医療を強いる後期高齢者医療制度の中止・撤回を求めることに関する請願(松本大輔君紹介)(第三六八二号)

 パーキンソン病患者・家族の生活の質の向上を求めることに関する請願(塩崎恭久君紹介)(第三六九六号)

 社会保障の二千二百億円削減計画を撤回し、安全・安心の医療を保障するよう求めることに関する請願(阿部知子君紹介)(第三七一二号)

 青年の雇用安定と派遣法の抜本改正を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第三七三九号)

 レセプトオンライン請求完全義務化の撤廃を求めることに関する請願(藤村修君紹介)(第三七四八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第二七号)

 厚生労働関係の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

田村委員長 これより会議を開きます。

 参議院提出、保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。参議院厚生労働委員長辻泰弘君。

    ―――――――――――――

 保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

辻参議院議員 ただいま議題となりました保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 今日、我が国医療は、高齢化の進行、国民のニーズや療養の場の多様化、財政上の制約、要員確保の困難性、不採算部門の縮小などに直面する中で、その本来の機能が十分果たされない状況が生じ、また、医療従事者がその任を全うすることあたわず、退出せざるを得ない事態も現出するなど、危機的な状況に立ち至っているのが現状であります。

 しかし、たとえそのような状況のもとに置かれていようとも、常に強い使命感と倫理観をあわせ持ち、患者の健康回復のために、人々の幸せのために、自己犠牲をもいとわぬほどの献身的な姿勢をもって最善を尽くし、事に当たる多くの医療従事者の方々の存在があればこそ、今日の日本の医療が支えられていることを、私どもは改めて心に銘記しなければなりません。

 今、国民が最も強く求めている政策課題の一つが、安心できる良質な医療の提供体制の確立でありますが、そのためには、医師等の方々に対する対応と同時に、医療従事者の中で最も多数を占め、チーム医療の中で果たすべき役割が大きく、活動の場も多様化している看護職の領域において、看護職員の資質及び能力の一層の向上を図ることが急務となっております。

 同時に、看護職をより一層魅力ある専門職とすることにより、医療現場の最前線を支える志ある有能な看護職員を確保することが強く求められているのであります。

 かかる現状にかんがみ、本法律案は、国家試験の受験資格を改めるとともに、新人看護職員の臨床研修その他の研修等について定めるものであります。

 次に、本法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、受験資格に関して、保健師助産師看護師法において、保健師国家試験及び助産師国家試験の受験資格について、文部科学大臣の指定した学校における修業年限を六カ月以上から一年以上に延長するとともに、看護師国家試験の受験資格を有する者として、現行の規定に加えて、文部科学大臣の指定した大学において看護師になるのに必要な学科を修めて卒業した者を明記することとしております。

 第二に、研修に関して、保健師助産師看護師法において、保健師、助産師、看護師及び准看護師は、免許を受けた後も、臨床研修その他の研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならないものと規定しております。

 同時に、看護師等の人材確保の促進に関する法律において、まず、看護師等の確保を促進するための措置に関する基本的な指針に定める事項及び国の責務として、看護師等の研修等を、また、病院等の開設者等の責務として、新たに業務に従事する看護師等に対する臨床研修その他の研修の実施及び看護師等がみずから研修を受ける機会を確保できるようにするために必要な配慮を、さらに、看護師等の責務として、研修を受ける等をそれぞれ明記することとしております。

 なお、この法律は、平成二十二年四月一日から施行することとしております。

 以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要でございます。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げる次第でございます。

 ありがとうございました。(拍手)

田村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

田村委員長 本案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 参議院提出、保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

田村委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

田村委員長 次に、厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第一部長山本庸幸君、人事院事務総局職員福祉局長川村卓雄君、総務省大臣官房審議官佐藤文俊君、厚生労働省大臣官房総括審議官森山寛君、医政局長外口崇君、健康局長上田博三君、医薬食品局長高井康行君、職業安定局長太田俊明君、職業能力開発局長草野隆彦君、雇用均等・児童家庭局長北村彰君、社会・援護局長阿曽沼慎司君、社会・援護局障害保健福祉部長木倉敬之君、保険局長水田邦雄君、年金局長渡辺芳樹君、社会保険庁総務部長薄井康紀君、運営部長石井博史君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

田村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林潤君。

林(潤)委員 自由民主党の林潤です。

 本日は、会期終盤でありまして衆議院議員の任期の満了も近いときに、本当に貴重な機会をいただきまして、ありがとうございます。

 まずは、医療保険の事務の効率化を目指しまして政府が取り組んでおりますレセプトオンライン請求について質問をいたします。

 医療現場でIT化を推進させる構想そのものはなかなかすぐれていると私自身は評価をしております。平成二十三年度をめどに導入を検討している社会保障カードと連動すれば、患者の立場からも、医療機関が検査の重複をしてしまうことや、必要以上に投薬を処方されてしまう残薬の問題なども解消されまして、患者一人一人の個人情報を医療機関の中でも共有することができますので、より良質な医療を提供できることにもつながるのではないかと思います。

 つまり、患者サイドからも診療報酬を請求する過程がわかることで、意識的に医療費の抑制を促すほか、現行のお薬手帳の情報ですとか、血液検査を含めた健康診断の結果まで一元管理できるわけでありまして、場合によっては生活習慣病の予防などにも活用できるわけであります。初期投資はかかるものの、一度IT化をしてしまえば、医療事務は負担が軽減されますし、大手の健康保険組合や大規模な医療機関にとってはかなりメリットがあると思います。

 無論、将来的に、情報が集約されるということでいろいろな危惧が当然あると思います。医師の診療におけます裁量権が将来制限されるのではないか、あるいは個人情報が流出をするのではないか、いろいろ懸念がありますけれども、もちろんそうならないように監視が必要であります。

 一方で、このレセプトオンライン請求の導入に当たっては、すぐに直面する問題は大きく分けると二つあります。

 第一に、専用のコンピューターシステムを導入するために投資負担が重いことであります。これは、さきの補正予算で二百九十一億円を計上したことによりまして、リースや購入について税制上の支援策を講じたり、低利融資の窓口をつくったりしまして解決の糸口が見えてきたのではないかなと思っております。今後は小規模の診療所でも設備投資が見合うように、つまりペイするように施策を講じることで解消へ向かうでしょう。

 問題は第二なんですが、高齢の医師が経営する過疎地の診療所はレセプトオンライン請求の作業に対応できないのではないか、場合によっては廃業もするのではないか、こういう懸念がされていることであります。日本医師会のアンケートによりますと、義務化すれば八・六%が廃院を考えているということでありまして、従来と同じように紙のレセプトで対応できるようにするため、代行入力を実施できる機関を政府が責任を持って整備する必要があるわけであります。

 舛添大臣が大臣に就任してから、厚労省としては初めて医師不足を認めたのではないかと私は記憶しております。不足と言うからには、そして日ごろから過疎地医療に本当に力を向けておられると思います。一割弱とはいえ、ましてや過疎地域であります。高齢の過疎地の診療所をオンラインシステム導入によってドロップアウトさせていいはずがないと思います。

 政府は、平成二十三年の三月までにすべての医療機関で義務化するとしていながら、一方では、代行請求の体制整備については関係団体に相談しながら検討しているというような回答しか私は得ておりませんので、いまだ保障していないわけであります。この点はしっかりと政府として保障していただきたいと要請するものであります。つまり、政省令で義務化を進めるからには、政府は、レセプト作成を手書きでしか対応できない診療所に対しまして、代行請求の環境を同じ時期までに整えることが場合によっては義務ではないか、そういうことを私は思っております。大臣の認識をお聞かせください。

舛添国務大臣 レセプトオンライン化のメリットについては、今、林さんがおっしゃったとおりであります。

 それで、ことしの三月三十一日に閣議決定されました規制改革推進のための三カ年計画においても、こういうオンライン化が地域医療の混乱を招くことがないように配慮せよということであります。

 薬剤師会は二十一年度に義務化の期限を迎えておりますので、これはもう代行送信の体制を整えております。お医者さんたち、医科は二十二年以降、それから歯科は二十三年以降なので、これは代行請求の体制をきちんと整えたいというふうに思っております。ちなみに、今年度の補正予算で、そのための予算も今年度についてはつけております。

 では、だれが代行請求するのか。薬剤師会がやったり医師会がやったりするわけですから、やはり関係団体とよく相談しながら決めないといけないというふうに思いますが、今おっしゃったように、手書きでしか対応できないような方々が、そのことだけが理由で廃業ということがあったら地域医療の崩壊を招きますから、そういうことのないように代行請求の体制を整えるということでございます。

林(潤)委員 確認をさせていただきますけれども、大臣として地域医療の混乱がないようにということは極力払うと。ここで問題になってくるのが、二年後に導入をするというふうなことを、しかも政省令で決めちゃっているわけなんですよ。ですから、本来なら対等な立場で、こちらが義務化するんだから、今のいわゆる整備の状態をちゃんと義務として政府でやっていきますよと、私は本来だったらそこまで言質が欲しいわけなんですよ。大臣のその決意だけ、もう一度お願いいたします。

舛添国務大臣 要するに、三師会にしても、レセプトオンライン化することはみずからにとってもプラスがある、我々患者一人一人にとっても先ほどおっしゃったようにプラスがある、国全体でさまざまな、例えば予防医学をやるためのデータ収集にもプラスがある。そういうことについては協力するという姿勢が必要だと私は思います。何が何でもそんなのやれないと文句だけ言っているんじゃ始まらないので、やはり地域の医療サービス提供者も協力していただく。

 しかし、その中で困難があれば、それは当然経過措置として、そういうことについてさまざまな補助の手を差し伸べる、これは当然のことですからやります。そこのところのバランスだと思います。ですから、そういう困った方については我々も全力を挙げてお支えいたしますので、医師会、歯科医師会、薬剤師会、これは薬剤師会は既に始まっていますけれども、どうかよろしく御協力をお願いしたい、そういうことでございます。

林(潤)委員 私は、オンライン請求そのものについては基本的に賛成の立場をとっております。しかし、代行請求機関の整備ということは、過疎地医療をこれ以上崩壊させない絶対条件だと思います。

 既に、薬局が日本薬剤師会の協力を得て代行送信しているということで、医師会、歯科医師会も同様とお考えになっているのかもしれないですけれども、ただ、そこはいたずらに業界の自助努力ということを促すだけではなくて、私は、今ここでこそ国家の威信というものが必要だと思いますよ。威信をかけて、代行入力できる機関を堂々と整備して、これだけ政府がやったんだからあなたたちもやってくださいよ、それぐらいの思いでこの仕事をなし遂げていただきたいなということを要望いたします。

 次に、歯科診療について質問をいたします。

 八〇二〇運動も達成率が二〇%を超えるなど、長年の成果が実を結びつつありまして、国民全体が歯の健康を意識するようになってきました。一方、医科の方では特定健診も導入されまして、医学的に本当に予防に貢献するかどうか議論は分かれるものの、治療よりは予防ということが国民の関心事になってまいりました。にもかかわらず、歯科診療に関しましては、例えば歯周病予防、そうしたものは特定健診に含まれておりません。医科、歯科一体となった予防に向けた取り組みが重要だと考えます。

 そこで、国民の健康と質の高い生活を確保するために、歯及び口腔の健康に関して法的な整備が必要と考えます。自民党を初め各党が議論しているいわゆる口腔保健基本法という構想でありますけれども、政府の見解及び課題と考えられることをお聞かせください。

外口政府参考人 子供の虫歯が着実に減少したり、いわゆる八〇二〇達成者が増加しているなど、歯科疾患の予防運動は大きな成果を上げていると思います。

 一方で、高齢化の進展に伴い、要介護高齢者などへのさらなる対応が必要と考えており、今般の経済財政改革の基本方針二〇〇九においても、「生涯を通じて歯及び口腔の健康を保持する社会を目指し、八〇二〇運動を推進する。」が盛り込まれたところであります。

 御指摘の、歯及び口腔の健康に関する法的な整備に関しましては、現在、健康増進法及び健康増進法に基づく基本方針において、歯の健康保持等の普及啓発について規定されているところでございますが、歯科疾患の現状など歯科保健を取り巻く状況や、各方面で検討されております御議論の推移を見守っていきたいと考えております。

林(潤)委員 先ほど局長から、生涯を通じてというキーワードが出てまいりました。歯科について、予防と同時に、要介護や寝たきりになってしまったお年寄りに対するケアというのが当然大切になってくると考えます。

 実際には九割近い在宅高齢者が歯科治療を必要としているにもかかわらず、実際に治療したのは二七%ほどだと聞いております。また、要介護度が高くなるほど歯の治療を必要とするのにもかかわらず、在宅歯科医療サービスを実施している歯科医院は全体の一八%にしかならない状況だと聞いています。歯科医が一人の診療所の場合、当然、来院する患者を受け入れられない状況になって、そうした環境で在宅高齢者の家まで訪問診療をしていくというのは時間的にもコスト的にも困難である、これが一因と思われます。

 しかし、高齢者の本当の健康を考え、歯科診療のニーズにこたえるならば、在宅高齢者に対して歯科診療を実施しやすい環境づくりを行うべきだと考えますが、政府の現時点の取り組み、そして今後、在宅診療を進めるため、どのような方向性でやるのかお聞かせ願います。

外口政府参考人 高齢化の進展に伴い、要介護高齢者などへの対応が必要となっております。

 平成二十年度から在宅歯科医療の機器整備等を実施し、在宅歯科医療の充実を図るとともに、平成二十一年度の介護報酬改定においては、歯科医師または歯科衛生士が、介護保険施設の介護職員に対して入所者の口腔ケアにかかわる助言指導を行った場合について、新たに評価を行うなどしたところであります。

 今後とも、歯、口腔の健康の重要性を踏まえ、在宅歯科医療の推進を通じて国民の健康の維持増進に努めてまいりたいと考えております。

林(潤)委員 時間がなくなってまいりました。最後に一つだけお願いします。

 年金政策についてなんですけれども、私の政治家としての政治理念の一つに、高齢者が生き生きと、長生きを楽しめる制度をつくりたいということがあります。労働力人口が減る中でこうしたお年寄りの潜在パワーを生かすために、高齢者の雇用促進を図ることが必要だと思っております。

 しかし、今、六十歳から六十四歳までの在職老齢年金制度によります支給停止の仕組みというのが、高齢者が働けば年金をカットされるということで、そういったことを緩和すべきではないかなというふうに私は思っているわけですけれども、政府の見解をお聞かせ願います。

渡辺政府参考人 お答え申し上げます。

 在職老齢年金制度による支給の制限につきまして、とりわけ六十歳代前半、ただいま先生御指摘いただきましたゾーンにつきましてさまざまな御指摘をいただいております。既に、閣議決定された中期プログラムにおける社会保障の機能強化の工程表にもこのあり方の見直しが示されておるわけでございまして、今後幅広く議論を進め、結論を得ていく必要があると考えております。

 なお、こうした見直しを行う場合には、一つには高齢者の就労に与える影響、これにも、本当に雇用の拡大につながるのか、所得の向上につながるのか、企業の人件費の圧縮につながるのか、さまざまな御議論があります。

 また財源につきましても、保険料によるのか、税によるのか。税による場合、サラリーマン以外の方々にも税負担をお願いするのか。保険料による場合には、所得の高いサラリーマンの保険料賦課標準である標準報酬上限を引き上げるのか。

 いろいろな議論が審議会などでも出ておりますので、それらの整理をして結論を得ていく必要があると考えております。

林(潤)委員 終わりますけれども、実際にはこの世代の年金がカットされる仕組みというのがあと二十年は続きますから、今後の労働政策を考えれば、実は最も雇用を促進しなければいけない世代ではないかと思います。家で趣味をやっていたり、ボランティアをやっている方が得だよというふうなことにならないように、できる限り促進を進めていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。

田村委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 短い時間でありますが、二点にわたって議論をさせていただきたいと思います。

 一点は、緊急人材育成支援事業の実施について確認をさせていただきたいと思います。

 平成二十一年度、今年度の補正予算におきまして、緊急人材育成・就職支援基金、七千億円計上いたしました。野党の皆さんから厳しい御批判もいただいた内容でありますが、現下の厳しい雇用失業状況に対応するため、この七千億円、一日も早い事業実施が求められるというふうに思っております。

 五月の完全失業率が既に五・二%、人数にして三百万を優に超えている完全失業者の状況、さらには有効求人倍率も〇・四四と、雇用失業情勢は過去最悪に向けて進んでいるな、こう思っているわけであります。特に失業者の中には、ハローワークに行って職を求めておられる方々の中には、既に雇用保険の期間も切れているというような方々、あるいは、もともと雇用保険がなかったというような派遣の派遣どめになっている方々、こうした方もあるわけでありまして、そうした方も相当数いらっしゃるという状況、半分ぐらいいらっしゃるのではないかというふうな状況も聞いているわけであります。

 こうした状況の中で、今回の緊急人材育成支援事業、一日も早い実施が求められる。八月には本格実施というようなことも聞いておりますけれども、この準備の状況、どんな状況か御報告をいただきたいと思います。

草野政府参考人 お話のとおり、緊急人材育成支援事業でございますが、雇用保険を受給できない方の新たなセーフティーネットとして、職業訓練機会の提供、あるいは訓練期間中の生活の保障のための訓練・生活支援給付を行う事業であり、早急な実施が求められているところでございます。

 したがいまして、職業訓練につきましては、今月中旬に訓練の認定基準を策定、公表いたしまして、その後、認定を受けた訓練について、順次ハローワークを通じて求職者の方に情報提供をしつつ受講勧奨を行い、今月末から開始できるよう準備を進めているところでございます。

 また、訓練・生活支援給付につきましては、今月中旬から申請を受け付ける予定でございまして、早ければ、今月末から開始される訓練を受講する方について、八月中旬をめどに初回の給付が支給される見込みとなっております。

桝屋委員 ありがとうございます。

 今御説明がありましたように、なかなか簡単ではないわけでありまして、職業訓練計画の認定基準、今言われましたように早々に発表する、それに基づいて職業訓練計画を受け付けて審査をし認定をする。それから受講者の募集開始、決定、そしてその後に生活支援給付金の支給。こういう流れになるわけでありまして、今、八月には第一回のということがありましたけれども、本当にこれから準備を急いでいただきたいな、こう思っているわけであります。

 とりわけ二点ほど心配をしております。一つは、ともかく雇用失業状況が厳しい地域からやっていこうというような地域的なことがあるのかもしれませんが、これはもう全国的な展開、五百以上のハローワークすべてにおいて展開できるということが大事だなというふうに思っております。もう一点は、今のこの状況を脱するためには、新規の成長分野あるいは雇用吸収分野の訓練コースが十分用意されているということが必要だろうというふうに思っておりまして、医療や介護分野あるいは農林水産も含めて、必要な訓練メニューを確保するということが重要だろうと思っております。

 この二点、全国展開と、重要なメニューについてはしっかり用意するというようなことについて、重ねて御報告をいただきたいと思います。

草野政府参考人 職業訓練の実施機関の確保を図るということが全国的に必要でございますので、厚生労働省におきましては、直接、教育訓練の関係団体や関係省庁に今働きかけているところでございます。

 こうした働きかけの結果、現時点におきまして、訓練開始を予定している今月下旬までに、民間の教育訓練機関が多く存在する都市部を中心としまして、全国にわたり一定の訓練数、アンケート調査では大体十二万人でございますが、十二万人分の訓練を確保できる見込みでございます。当然この中には新規成長、雇用吸収分野ということが含まれておりまして、こういったところを中心に、一定数の確保は今のところできる見込みであるという状況にございます。

 ただ、都市部と地方の偏在というようなこともございますので、各都道府県に拠点を有する団体に委託しまして、職業訓練の実施機関の開拓や訓練コースの設定支援を精力的に行うこととしておりまして、全国各地域におきまして十分な訓練機会が提供されるよう、実施機関への働きかけに一層努めてまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 大臣にも伺いたかったわけでありますが、時間もありませんから、大臣、これは厚生労働省が持てる力を総動員いたしまして、場合によっては政府を挙げて取り組みをお願いしたい。

 具体的な要請をちょっと行っておきたいと思います。

 近々、現場のハローワーク向けあるいは現場向けのQアンドAもお示しになるというふうに聞いておりますが、特に訓練・生活支援給付金の支給であります。既に六項目の支給要件などは示されておりますが、ただいまの失業状況を勘案していただいて、柔軟な対応をぜひお願いしておきたいなと思っております。

 既に私自身がいただいた御相談の中には、例えば、支給要件の中に世帯主要件があるわけでありますが、五十五歳の方の前年の所得が七十万だった、もうアルバイト的な収入。同居のお母さんが百十万円の年金がある。そうすると、この方は、その前の年はちゃんとした仕事があったんですが、前年の所得状況、収入状況を見ると対象にならないというようなことでありまして、それはどうかなという気もするわけであります。前年あるいは前々年のような状況まで見ていただきながら、ぜひ必要な対応をしていただきたい。一律機械的な処理はやめていただきたい。

 もう一点申し上げておきますと、年収要件にしても、例えば、母子家庭あるいは就学中の児童がいらっしゃるような家庭を一律二百万という年収で切るというような考え方、これもどうかな、こう思っております。

 できるだけ職業訓練を求めておられる求職者の生活状況に応じて、きめ細かな柔軟な対応をぜひお願いしておきたい。QアンドAの策定にはそうした配慮をいただきたいと私は思っておりますが、いかがでしょうか。

草野政府参考人 訓練・生活支援給付の支給に当たりましては、申請者が世帯の主たる生計者であることを要件の一つとしておりまして、その判断に当たっては、原則としまして、世帯の各構成員の前年の収入を比較するということになっております。

 しかしながら、お話にございましたように、失業が長期化し、無収入の状態にある場合には、年金生活を送っている親の方などが主たる生計者と判断されてしまい、本来は生計を維持すべき立場にある方が支給対象とならないおそれがございます。このため、このような場合には過去三年、つまり前年、前々年までを限度としまして、世帯の構成員の所得が通常の状態であったと判断できる年までさかのぼり、その収入を比較することにより判断する予定でございまして、これにより、御指摘のような事例についても支給の対象になり得るというふうに考えております。

 また、年収要件のお話がございました。本人及び世帯の収入状況を申告していただき、本人については年収二百万円以下、世帯全体について三百万円以下とすることとしております。

 この年収の判断に当たりましては、できるだけ柔軟にということで、例えば母子世帯、父子世帯であるなど特別な事情に該当する場合には一定の金額を控除し、控除後の金額が要件に合致するか否かで判断する予定でございまして、例えば母子世帯の方につきましては年額四十九万円控除した上で、こうした方々に十分配慮した措置を講じたいというふうに考えております。

桝屋委員 ありがとうございました。

 ハローワークの窓口業務というのはもう大変な状況だろうと思います。大臣、ハローワークの体制整備も同時にされているというふうに伺っておりまして、現下の本当に厳しい雇用失業情勢をよく考えていただいて、くれぐれも柔軟な対応をお願いしておきたい。また、私どもに寄せられた現場のそうした声がありましたら逐一厚労省の方にもお届けをして、お願いをしたいと思っております。

 それから、もう一点の問題ですが、四月十日にもこの委員会でやらせていただいた妊産婦健診の公費負担の状況であります。

 メディアにもちょっと偏った報道があったなというふうに私は思っているのでありますが、妊婦健診の公費負担の取り組み、二十年度の二次補正予算で、例の特例交付金によりまして、本年四月の実態というものが既に公表され、さまざまに論評されているわけであります。しかしながら、十四回程度の健診の回数ということは私は大きな前進があったというふうに思っておりますし、いまだ実施されていない市区町村についても今年度の補正予算等で対応されるのではないか、こう期待をしているわけであります。

 いろいろな論評がありますが、公費負担が始められたのが、私の記憶では昭和四十四年ぐらいだったと思います。四十年以上の長きにわたって、二回という不変の数字が市区町村の現場で言われてきた中で、平成十九年にやっと五回という数字が議論されるようになりまして、今十四回というところへ来たということは、私は、やはり政府を挙げて少子化対策に取り組んでいただいている大きな成果だと思っているんです。

 この四月一日の現状を踏まえて、局長、ことしはどういう状況になるのか、改めて最後に御報告を受けたいと思います。お願いします。

北村政府参考人 お答え申し上げます。

 妊婦健診の市区町村での公費負担の現状につきましてでございますけれども、本年四月一日の時点におきましては、公費負担の回数は全国平均で十三・九六回ということでございまして、十四回の公費負担を実施していない自治体の数は二十五でございました。

 四月の時点で十四回の公費負担を実施していなかった二十五の自治体のその後の状況を調べましたところ、二十五の自治体のうち十八の自治体が、この七月一日現在におきまして既に十四回の公費負担を実施しているところでございます。十四回の公費負担をなお実施していない残りの七の自治体につきましては、今後もさまざまな機会を通じまして、公費負担の充実が図られるよう、私どもとしても理解を求める努力を重ねてまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 ありがとうございました。

 さらに進んでいるという状況ですが、数字が発表されて、金額が公表されているんですが、私の地元の山口県は全国一ということでありまして、それがいいのか悪いのか何とも言えない気持ちで私はいるわけであります。いずれにしても、大臣、現場の市区町村は、二十二年度まではいい、それから先どうなるのかという懸念もあるわけであります。

 大臣、任期もそんなにこれから長くないのではないかと思うのでありますが、大臣在任中にちゃんとしたルールを、レールを敷いていただきたい。最後に一言お答えをいただきたいと思います。

舛添国務大臣 皆様の党派を超えた御支援のおかげで、十四回まで公費負担拡大ということになりました。各市町村、いろいろ問題があると思いますけれども、次々とそういう方向に向かっております。

 そして、これは二年たてば検証もきちんとしないといけません。しかしながら、国民が高く評価する制度はどなたが大臣をやっていようと続けざるを得ないと思いますから、そういう方向で、今後とも基本方針として堅持したいと思っております。

桝屋委員 なかなか大臣のような大臣はいらっしゃらないような気もして、引き続き大臣をやっていただきたいなという思いもしないでもないのでありますが、我が党も、しっかり次を目指して取り組みを進めたいと思います。

 ありがとうございました。以上でございます。

田村委員長 次に、岡本充功君。

岡本(充)委員 きょうは、まず冒頭、先ほど可決されました法律について、私から一言申し述べさせていただきたいと思います。

 先ほどの法律の中にもありましたけれども、今度、看護師等の人材確保の促進に関する法律の中に国の責務として看護師等の研修等ということが盛り込まれるわけであります。

 これは要望を含めてでありますけれども、今、現状では、日本看護協会さんが専門看護師や認定看護師といったようなさまざまな制度やまた研修プログラムをおつくりになり、そして現実に認定看護師さんは五千七百九十四名の方がみえる。この方々は、それぞれ研さんを積んだ上で、五万円の受験料と、認定登録料が五万円でしたか、そのぐらいお支払いになられて、みずからのスキルアップにお努めだということです。こういった皆さん方が今後やりがいを持ってやっていくという環境がやはり重要であって、こういった皆さんに報いるためにも、診療報酬でのこういった資格の評価、また、こういった資格をお持ちの方に対してさらなる職能、職域の拡大等をぜひ検討してもらいたいと思うんですが、大臣、一言お答えいただけますか。

舛添国務大臣 医療サービスの提供者の方々が今おっしゃったように大変御努力をして新しい資格を取られた、そういうことをきちんと評価することが必要だし、それから勤務医の皆さん、その補助をなさる看護師さんや助産師さんにしても大変過酷な労働条件の中で働いておられるわけですから、それを国民が正当に評価するということが必要だと思いますので、これは診療報酬の改定その他の手段によってその労に報いる。やはりこれはインセンティブがないと、努力をする、それはやはり報酬という形で報いてあげるのが当然だと思いますので、そういう方向で努力をしたいと思います。

岡本(充)委員 ぜひお願いをいたします。

 きょうは、皆さんのお手元に資料があります。話はかわりますけれども、厚生労働省における懲戒処分の実態についてということを取り上げさせていただきたいと思います。

 皆さんにもごらんをいただきたいんですが、懲戒処分の状況について、全府省等に占める厚生労働省全体の順位は一位なんですね。この全府省等というのは全部で幾つあるかと確認しましたら、四十三だと聞きました。四十三府省等の中で厚生労働省は一位なんですね。

 そしてまた、いや、だけれども職員の数が多いからとか言いそうなので、千人当たりで調べました。そうすると、千人当たりの処分者、この下に書いてあるとおりですけれども、平均を上回っている。

 また、大臣が就任された平成十九年は二位だったのが、昨年一位になった。

 そして、千人当たりの処分者数も、これは職員が一万人以上いるところでないと余りフェアではないだろうということで、大きい府省等をピックアップして八つ調べましたら、大臣就任のころは三位だったのが去年は一位になったということで、大臣、任命権者として、またその組織のトップとして、やはりこれは深刻に受けとめる必要があると思っているんですね。何でこういう事態になるのか。大臣、いかがですか。

舛添国務大臣 大変甚だしくお恥ずかしい結果でございます。

 各省の中の部局において、それぞれ職業意識を持って国民全体のために奉仕するということが必要だと思いますし、やはりそこにおけるモラルの低下、こういうことについて、いろいろな理由があると思います、それは正さないといけないと思いますけれども、例えば経済産業省と比べたときにどうなんだろうか。やはり、規制官庁、国民の健康と安全を守る上で規制が多いです。規制があるということは、規制逃れをしようとする者が出てくる。そこで気の緩みが出てきて、悪い言葉で言うと、業界と癒着するというようなことがあり得るのかなというふうに私は思っています。

 これはきちんと分析してみないといけないですけれども、理由はどうであれ、襟を正して綱紀粛正をやらぬといかぬと思っております。

岡本(充)委員 別に規制の問題ではないと思いますよ。次のページを見ていただくと、どういうことをされているか。

 これは、実はごく一部でありますけれども、懲戒処分を受けながら天下りのあっせんを受けている、平成十八年から二十年、この三カ年だけを調べまして、厚生労働省で懲戒処分を受け、そして役所からのあっせんを受けて天下りをしている者について調査をお願いしました。

 今言った規制の問題ではなくて、管下の職員に対する管理監督責任。一体これは何なのかといったら、労働保険料の着服まであるわけですけれども、こういった話を受けても独立行政法人に天下りを許している。

 もっと言えば、この下の方の二十年七月の方の場合には、これは二十年七月に懲戒処分を受けて、そして二十年中に、すぐに天下りを紹介しているわけですね。これでは、懲戒処分というのは一体何なのかというふうに私は思うわけですよ。大臣、懲戒処分を受けて、その直後に役所があっせんしているんですよ。これは懲戒の意味があるのか。もっと言えば、この方はどうも七月に懲戒処分を受けたら七月に退職をされた、こういうふうに聞いております。

 そういうような形であっせんを行っていく。今後は官民人材交流センターにあっせん業務は移るということでありますけれども、しかし、こういったことでは、懲戒ということの意義というか意味づけということについて私は疑問を感じるわけです。

 大臣、こういったことはやはり役所として許されない話ですよね。ぜひ是正を求めたいんですが、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 役人の規律その他については基本的に人事院が定めるわけですし、法律に基づいて行われているので、今岡本さんからありましたように昨年十二月末に国家公務員法が改正されましたからこういうことはなくなるわけですけれども、純粋に法律的に見ればこれが背反しているわけではないということになる、人事院のルールもそういうことになっている、しかし、道義的なことや国民感情ということから考えればいかがなものかなというのはあると思います。

 ですから、それは専門職業能力の優秀さと今言ったようなこと、懲戒等処分を受けてもその中身がどうであるのかということがさまざまあると思います。例えば、一つの簡単な例を挙げますと、スピードを出し過ぎて交通違反の切符を切られた……(岡本(充)委員「そんな人いないでしょう」と呼ぶ)いやいや、そういうようなときも懲戒処分なんですね。ですから、極端な例を申し上げているんです。

 そういうときの専門能力の評価と全体のバランスというようなこともあるので、それは一応法律、ルールに基づいてやれば背反しているわけではないということになるわけですけれども、しかし、国民的に見てこういうことは許されるのかといえば甚だ疑問であるということであります。

岡本(充)委員 ぜひそういう意識でこの問題、私はもう少し調べたいと思っています。

 一体、この管下職員に係る管理監督責任を問われた方が独立行政法人でどんな職にあるのかといって聞いたところ、これはこの次をおめくりください。人事院のいわゆる指針、通知に基づいて、公表できない、こう厚生労働省は言ってきたわけです。人事院としては、別に公表できないというふうに言っているわけではない、それぞれの事案、問題について、公表は当然あってしかるべきだとお考えなんですよね。お答えください。

川村政府参考人 人事院の懲戒処分の公表指針でございますけれども、これは、各府省が懲戒処分を公表しまして、非違行為に対して厳正に対処していることを国民にお示しして国民の信頼を確保する、そういうことを目的とするものでございます。

 この目的は基本的には個人の識別情報を公表しなくても達せられると考えられますことから、そうした取り扱いを基本といたしておりますけれども、一方で、この指針で、個別の事案に関し、当該事案の社会的影響、被処分者の職責等を勘案して公表内容等について別途の取り扱いをすべき場合があることも示しておりまして、そうした事案の社会的影響などを考慮しまして、各府省の判断によって氏名等の個人識別情報を公表内容とすることも想定しているところでございます。

 ただ、いずれにしましても、懲戒処分の公表指針は、各府省が懲戒処分の公表を行うに当たりまして参考に供することを目的として発出しているものでございまして、個別事案の公表に当たりましては、各府省がこの公表指針を踏まえまして適切に判断していただきたいというふうに思っております。

岡本(充)委員 端的に言えば、大臣の決断一つでこれは公表できるわけですね。

川村政府参考人 お答え申し上げます。

 今申し上げましたような公表指針を踏まえまして、各府省において判断していただきたいということでございます。

岡本(充)委員 いや、だから大臣の決断でこれは公表できるんですねということを、それのイエスかノーだけお答えください。

川村政府参考人 各府省の御判断で公表することも可能だと思います。

岡本(充)委員 大臣、そういうことで、任命権者たる大臣が御決断されれば、この人たちが今どういうような役職にあるのかというのもわかるわけですね。やはり、管下の職員に係る管理監督責任を問われた者がまた管下の職員をたくさん持つようなポジションにあるのかどうかを含め検討したいと思うんですけれども、大臣、今の人事院の答弁を踏まえて、ぜひお調べいただいて御報告いただきたいんですが、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 まあ、人事院はああいう答弁しかできないと思いますけれども、それなら指針を出す必要はないので、どの省も大臣の気ままに、勝手にやればいいということではないと思います。

 やはり、公務員に対しては一定のルールがある。しかし、その中でどうするかというのは、各省庁、先ほど言った処分の内容を含めて、それから個人のプライバシーとかいろいろなこともありますから、こういうことも含めた上で、ただ単にポピュリズムということに走っては行政の規律が保たれません。そういうことの配慮もしながら、しかし、国家公務員法の精神にのっとれば、やってはいけないなと常識で思われることについてはきちんと対応しないといけないというふうに思いますから、そういう方針で臨んでいきたいと思います。

岡本(充)委員 懲戒処分を受けて、しかも役所のあっせんを受けて天下りをしているような人が今どういうところで何をしてみえるのかということは明らかにしていただきたい、それをお調べいただいてお答えをいただきたいということです。

舛添国務大臣 それは、先ほど申し上げましたように、何もかもすべて公表していいというものではありませんので、どういう形にするかは検討させていただきたいと思います。

岡本(充)委員 国民の批判が強いと言っておきながら、最終的にはそういう批判の声に耳を傾けずに役所の論理だというのであってはやはりいけないんじゃないか。大臣、そういう意味では、今回のことはぜひ前向きに検討していただきたい、私はそう強く要望しておきます。御報告を待っています。

 続いてもう一点。こういった処分歴に関する話でいうと、もう一つ、ニュースで流れている話、新聞報道の範囲ですけれども、社会保険庁の職員の採用について、日本年金機構への不採用が決まっている社会保険庁職員のうち、その行き先が決まらずに最終的に分限免職になる可能性がある者が大体千人弱になる、こういう報道が出ていました。

 今どのようになっているのか、それについて、大臣、知っている範囲でお答えいただけませんか。

舛添国務大臣 これは、分限免職回避の努力義務というのがあります。したがって、こういう人たちをどうするか。それは、完全に民間に行くとか退職するとかいう方々もおられます。そうじゃない人たちは、例えば厚生労働省及びその他の省庁の職員として何らかの形で採用するという努力をしないといけないので、今そういうことをやっているところであります。

岡本(充)委員 いや、もう既にそういった厚生労働省のいわゆる内局等へ配置転換されるような方が三百人ぐらいいるんじゃないかとか、こういった話が出ています。配置転換が内定しているのが千二百人、うち三百人が懲戒処分歴がある人、こういう報道が出ています。

 先ほどの話ですが、懲戒処分歴があるというのは幹部職員だけなんです。実は、調べたのは、二ページはいわゆる参事官級以上の方だけです。今回の社会保険庁の職員の中でどういうことをやったか。さっき言われたように、スピード違反からいろいろあるでしょう。しかし、幹部職員は天下りのあっせんだ、幹部職員でなければ分限免職だ、こういう話はやはり一般論としてはあり得ないと私は思います。

 そういう意味で、先ほどもお話ししましたけれども、国民の皆さんが納得するような形での情報公開が求められるということを私は言いたいわけです。何も私はこの人たちを全員採用しろと言っているわけではないんですよ。そこは申し添えておきます。しかし、片一方で、こういう懲戒処分を受けてもあっせんを受けている幹部職員がいる。恐らくこの独立行政法人の中でも幹部職をやっているんじゃないかと僕は思うから、だから明らかにしてくれというふうに言っているわけです。

 そういうことを踏まえて、ぜひ調査をした上で御報告を早急にいただきたいんですが、お願いできますか。

舛添国務大臣 調査することは可能であるし、どういう形で検討し、またどの部分が公表できるか、これは人事院ともよく相談をしながら検討を進めてみたいと思います。

岡本(充)委員 続いて、きょう二番目の観点で、インフルエンザ対策についてお伺いをしたいと思います。ワクチンの製造状況についてです。

 七月の中旬よりワクチンの製造に入るということでしたが、新たに、どういった株を使うかも決まったそうでありますし、それに伴って、いわゆる増殖のスピードも、ウイルスの培養のスピードもある程度わかってきたと思います。

 ことしの十一月までに提供が可能とされるワクチンの本数、二月までに提供が可能と考えられるワクチンの本数を含め、ワクチンの製造状況について御答弁をいただきたいと思います。

高井政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のとおり、新型インフルエンザA、H1N1ワクチンの製造開発でございますけれども、七月六日にワクチン製造に必要な製造株を決定いたしまして、製造業界に通知したところでございます。予定どおり、七月中旬以降、実際の生産が開始できる見込みでございます。

 増殖性については、通常の季節性インフルエンザウイルスより低いということが判明してまいりましたので、現時点でのシミュレーションでは、年末までは生産量は千四百万本から千七百万本、来年二月までは二千三百万本から三千万本との暫定的予測値がまとまったところでございます。

岡本(充)委員 これについて、最初のパイロットスタディー等はどのように行うつもりなのか、また、接種対象者をどのように選定するかの決定に向けて今どのような段階にあるのか、お答えいただきたいと思います。

高井政府参考人 まず、先生御指摘の一番目のことでございますけれども、新しいワクチンの安全性、有効性のことかと思います。

 安全性、有効性の確認の必要性につきましては、現在、製造方法も、季節性のインフルエンザワクチンと同様の製造方法での製造を想定しておりますけれども、専門家の意見を踏まえて、最終的な製造方法をこれから決定する予定にしております。そうした製造方法でありますとか専門家の意見も踏まえて、新しいワクチンの安全性、有効性の確認の必要性について検討してまいりたいと考えております。

上田政府参考人 接種対象者でございますが、今回の新型インフルエンザの感染力、病原性、あるいはワクチンの有効性、安全性のほか、WHOや諸外国の動向を勘案しながら決定する必要があると考えています。

 現在、各国の流行状況とか臨床症状などの科学的知見について情報収集をしているところでございます。また、昨日、WHOがワクチン諮問委員会を開催いたしましたが、まだ最終的な結論に至っていないというようなことでございます。このような国際的な動向などを参考にしつつ、専門家などの御意見もお聞きしながら今後検討していきたいと考えております。

岡本(充)委員 大臣、そういう意味ではこの夏はいい機会なんじゃないかと思うんですね、じっくり検討していただく時間を日本という北半球は得ているわけですから。

 そういった意味で、前回の総括をした上で、何が問題か。一つ私が思うに、例えば行動計画にしても、周知徹底が本当に図れていたのか。また、もちろん強毒株を想定した行動計画であったとしても、今後、今回の新型インフルエンザウイルスが強毒型に変異するかどうかということはわかりませんけれども、それが必ずしも鳥インフルエンザで想定をしていたH5N1のパターンと同じようなサイトカインストームを起こすような病態をもたらすのか、こういったことも含め検討をしながら、いろいろなパターンに対応できるようなシミュレーションを練るべきだと思うし、それから、そのシミュレーションに応じた対応を地方の小さな医療機関にもきめ細やかにお届けできる方法を考えるべきじゃないかと私は考えています。

 今回、情報が残念ながら十分伝達できなかった部分もあると思いますし、また、先ほどもお話ししましたように、いろいろなウイルス変異がある中で、一つのウイルスだけを想定したシミュレーションにはちょっと無理があったというところも私の中での総括としてはあるでしょう。それから、これから国内で変異型が出るのか、海外からやってくるのかによって対応も変わるでしょう。いろいろなバリエーションを含めて、この七月、八月、検討を十分加えるべきだというふうに思うわけですが、大臣、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 おっしゃるとおりで、いかんせん初めてのケースでしたから、いろいろな試行錯誤で、一〇〇%完璧ではありませんでした。

 それで、今週末、金曜日、土曜日と私は関西に出張いたしまして、関西六府県の知事さん、それから四政令指定都市、山井さんの選挙区や井澤さんの選挙区の京都からもお見えになりますけれども、そういう京都の事例、大阪の事例、神戸の事例、これは研究者にまず発表させていただいて、そして知事さん、政令指定都市の市長さんと我々が検討会議を開いて、これまでの総括、反省、そして今おっしゃったような来るべき第二波に備えてどうするか。特に神戸は最初でしたから、神戸の病院を私も見に行ったりして、やはり現場の方々の御苦労から学ぶというのは非常に必要なので、そういうことをやりつつ、それも一環ですけれども、今おっしゃったことは実行したいと思っております。

岡本(充)委員 せっかく選挙の夏になって、役所的にはじっくり政策が練れるタイミングですから、そういう機会も含め有効に活用してもらいたいと思います。

 続いて、ちょっと肝炎対策についてお伺いをしたいと思います。

 我が党も、かねてよりずっと肝炎対策の包括的な解決を求めて、法案も提出して、その解決を要望しているわけです。私の資料の最後、五ページですけれども、いわゆる一つ使用面での話でいうと、インターフェロンの治療を断った理由というのを厚生労働省がお出しになられて、費用の問題よりも、忙しかったり副作用が心配な人がインターフェロンの治療を断っているんだから、お金の問題ではないというような話をされているんですね。

 私は、実際自分が診療していて思うんですけれども、忙しくて入院、通院ができないという人も、忙しい理由は、遊びで忙しいわけじゃないんですね。みんな仕事が忙しいんです。何で仕事が忙しいかといえば、やはり働かないと食えないからですよ。副作用が心配だというのもこれは似たような話で、実際に私のところであった話ですけれども、小さな中華料理店の店長、マスターである方がこのインターフェロンの治療をお断りになられた。自分が中華なべを振らないと、その店はもたないんですよ。その人は、はっきり言ったら忙しいかもしれない。もしくは、副作用で中華なべが振れなくなると料理ができなくて困る、つまり、それをやらなければ自分は食べられない。

 だから、そういう意味で、通院にかかわるさまざまな支援、例えば子供さんを抱えている方であれば、その子供さんをいっとき、入院をどうしてもしなければいけないインターフェロンの導入時等がありますので、そこで少し面倒を見てさしあげるような状況、もしくは、先ほど言った小さな中華料理店を経営している店長さんなんかの場合は、いわゆる休業に対して何らかの支援ができないかというようなことも含め、やはり包括的にこれは考えるべきじゃないかということを私は思うわけなんです。

 大臣、どうでしょう。やはり費用が一つ大きなネックになっている。今お話ししたように、一番、二番もこの中に、経済的理由でこれが一番、二番になっているということをぜひかんがみて、いわゆる金銭面での支援をより前進させるべきだと考えるんですが、大臣、御答弁いただけますか。

舛添国務大臣 今委員御指摘のように、またこの資料の五枚目にありますように、さまざまな理由があると思いますから、それぞれに対応しないといけない。

 例えば、経団連に対して、こういうことをちゃんと従業員に対して配慮するように経営者に言ってくださいというようなことを私は申し入れをしています。それから、とにかくよく頑張って研究していただいて、さらに副作用がないような形の治療法というのも研究者の皆さんにやっていただかないといけない、そういうこともあります。

 費用の面も、今おっしゃったように、忙しいとか、入院、通院できないというのは、それはもちろん仕事が一番関係あると思いますから、こういうことについて社会保障制度全体でどういうふうに救うのか、これは納税者である国民の御理解も得ながら、やはり総合的にやっていかないといけないというふうに思います。

 ほかの病気の方々、困っている方々、たくさんおられます。こういう方に対する支援もやりたいのは、もうそれは岡本さんと私は全く同じなんですけれども、財源の措置を含めてこちらも考えないといけないので、そういう形で、総合的な新しい社会保障制度の構築というのはやはり党派を超えて考えるべき時期に来ていると思っております。

岡本(充)委員 インターフェロン治療に入る方の数も目標値を下回っているし、また、もう一つ言うと、今大臣がお話しになられた経団連にお願いしても、私の言っているような中華料理店は経団連に入っていないんですよ、多分。聞いたことはないですけれども、多分入っていないと思います。そういう人をやはりいかにきめ細やかにケアしていくかということが求められている。経団連だけが日本の労働者の働き口じゃありません。そういうことで、お願いをしたいと思います。

 それから、ほかの病気ももちろん重要です。特定疾患や特定疾病の拡大というのも我々は目指していきたいと思います。しかし、これはやはり、最高裁も含めてですけれども裁判所が国の因果関係、国の責任を認めているものでありますから、他の疾病と比べてもやはり国の関与が大きくなきゃいけないんだろうと思っています。

 きのうも名古屋地方裁判所で新たに六名の方の和解が成立したという話でありますけれども、和解成立した方が今千六十四人で、新規提訴等の人数が千四百七十二人と伺っています。新規提訴等のうちで、既に和解した方が八百五十六人ということです。しかし、まだできていない方がみえるこのC型肝炎訴訟の和解でありますけれども、こういった実態も含め、より国の積極的な対応を求めたい、そうお願いをしたいと思います。

 大臣、お答えを一言、簡潔にお願いします。

舛添国務大臣 新しい総合的な肝炎対策、皆さんの御尽力のおかげでやっと始まったばかりですから、これをきちんと定期的に検証し、問題があればそれは改善していく、そういう努力をやっていきたいと思っております。

岡本(充)委員 最後に、労働政策に関する件を一点聞いておきたいと思います。

 三月十八日の厚生労働委員会での私の質疑で、いわゆる日雇い派遣労働者における雇用保険の被保険者の件数というものを取り上げました。日雇い派遣労働者については、手帳の発給の件数が四件、受給件数が一件というのが二月末の時点でした。大臣は、こういった問題意識を持って、この質疑の最後には、こういった課題にこれからも取り組んでいく旨の決意を述べられています。「日雇い労働者の問題についてさまざまな問題が今提起されましたけれども、これは検討させていただきます。」と結ばれておるわけです。

 では、それがその後どうなったのかと聞いてみたら、五月末時点、手帳の発給が五件、受給件数が二件になったという報告であります。これは余りにも進捗が遅いんじゃないですか。ポスターの話等もしました、周知、広報も必要だと言いましたけれども、それも進んでいないような気がします。

 私は、そういう意味で、検討をどのように加えられたのかなと思ったりもするわけです。ぜひこれは積極的に推進をしてもらいたいと思うんですが、大臣、端的にお答えください。

舛添国務大臣 そういう問題については、今後とも全面的に努力をしていきたいと思います。

岡本(充)委員 努力というのはやはり最後に結果も伴ってもらわなければいけないし、全国でわずかに手帳の発給が五件で受給件数が二件という実態、これは本当にいわゆる雇用保険としての機能を果たしているのかという問題すらあるんですよ。だったら、制度を少し見直さなきゃいけないんじゃないの。それだけこの制度を利用しづらいのなら、それはやはり改める。もしくは、厚生労働省の周知徹底が不十分だというのなら、その周知徹底に努める。両方だというのなら、両方やる。こういうことで、大臣、うなずいてみえますけれども、そこはぜひ取り組んでもらいたいと思います。

 それからもう一点。大臣が就任当初の話題でありましたホワイトカラーエグゼンプションについての今の状況を聞きたいと思います。

 大臣は、今でもこの制度の導入、家庭団らん法とお考えで、記者会見等で家庭団らん法と言われましたよね、そういうふうなお考えでこれを推進しなければいけないというふうにお考えなんでしょうか。それとも、もうこれは当分の間導入するつもりはない、今の日本の社会にはそぐわないというふうにお考えなのか。お答えいただきたいと思います。

舛添国務大臣 今一番必要なのは、仕事と家庭の調和をどう図るか。これは、育休法の議論からずっと、ここのところさまざまな審議をしてきたときに、過剰な労働、そして生活を犠牲にする、こういうことはあってはいけないというふうに思っています。

 あの当時議論されていたのは、横文字で言っていいのか、何のことかわからないと。そういうことを言うならば、言葉についてはそういうことを言った方がいいだろうということであるわけです。

 そして、ワーク・ライフ・バランス、仕事と生活を調和させる、そういう大きな中での議論をやっていくべきだというふうに思っています。このホワイトカラーエグゼンプションというのは、それだけが大きな問題ではなくて、日本人の働き方の問題全体、生活との調和の問題全体、そういう中の一つの課題だというふうに思っていますので、今後もっとみんなで検討し、議論すべきだと思っております。

岡本(充)委員 いや、大臣、だから今ホワイトカラーエグゼンプションの導入を大臣は進めるべきだとお考えなのかどうかを聞いているんです。その一点だけお答えいただいて、質問を終わります。

舛添国務大臣 私は、進めるべきだとか進めるべきでないとか言ったことはありません。これは国民的によく議論をしてやるべきで、さまざまな問題もあります、さまざまな利点もあります、ですから、私は今……(岡本(充)委員「進めるべきだと考えていますか」と呼ぶ)べきだとかべきでないというような段階ではない、もっと議論をしましょう、こういうことです。

岡本(充)委員 大臣、それではちょっと答弁になっていないと思いますけれども、時間になりましたからこれで終わらせてもらいます。

田村委員長 次に、内山晃君。

内山委員 民主党の内山晃でございます。

 久しぶりに質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

 お手元にもあるかもしれませんけれども、新聞記事で「受給資格者三万人無年金」という記事が七月二日の各紙に出ております。「年金受給資格を満たしているのを知らない無年金者が推計約三万人に上ることが一日、社会保険庁が初めて実施したサンプル調査でわかった。持ち主が分からない宙に浮いた年金記録が原因となっているケースが多く、社会保険事務所で「資格を満たさない」と言われていた人もいた。世界でも突出して厳しい受給資格(保険料納付期間が原則二十五年)を満たしながら、無年金者となっている人が多数いる実態が」ある、こう報じているわけであります。

 「無年金者七十三万人から千六百二十八人を無作為抽出して実施。六百八十五人から回答を得た。」こういうことで三万人、こういうふうになっておりますけれども、この三万人とした根拠を教えていただきたいんです。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 この新聞記事にございます三万という数字でございますけれども、先日、七月一日の夕刻に開催いたしました記者会見におきまして、今回のサンプル調査の目的というのを申し述べた上で、そのサンプル調査に基づく個々の項目についての数字とパーセンテージを申し上げました。

 その折に、記者の皆様の方から強い御要請がございました。私どもとしては、この調査はあくまでも実態を解明すると同時に、受給資格期間に満たない方々についてなぜそういうような状況になったのかといった、いわば定性的な事柄についての把握を主とする目的でやったわけでございますけれども、御要請があったので、なかなかストレートに数字を申し上げることはそういうことで適当ではないということを申し上げさせていただいたんですが、それでも、機械的に計算をしたらどうか、こういうことでございましたので、計算をすれば約三万人という数字になるのではないかというふうに考えたものでございます。

 計算の過程でございますけれども、これも委員御案内のように、今回行った調査のベースになりますのは、十九年の四月一日時点の六十歳以上のいわば受給資格をお持ちでない方、推計値、これは十九年の十二月に公表しておりますが、六十歳以上ということで七十三万人という数字になるわけでございますけれども、そこから死亡された方の推計人数、およそ十三万人を除いた上で、聴取できた方の聴取結果、すなわち受給資格期間を満たす方であってそのことを知らなかった方の割合を、これは四・七%ということになるわけでございますが、機械的に乗じて算出した、そういうことでの三万という数字でございます。

内山委員 調査対象千六百二十八人から戸別訪問によって回答が得られた六百八十五人のうち、受給資格を満たす者であった、そのことを知らなかった者が三十二人。比率で六百八十五人の四・七%ということになって、七十三万人の四・七%は約三万三千人。死亡した人を除くと約三万人ということになっていますけれども、死亡した人を除く根拠は何でしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 死亡した方の数というものを母数から外すか、あるいは外さないまま計算するか、これはそれぞれ考え方としてあろうかと思います。

 私どもの場合には、あくまでも、お一人お一人戸別訪問調査をした上でその中身を聴取するということで、実際当たった方、当たる可能性があった方、そういった方をやはりその母数にすべきだろうということで、亡くなった方については大変恐縮ながらそういう可能性はございませんでしたので、私どもの場合には、一応、そういう調査のやり方、これに沿った形で計算するとすれば、除くということでの計算もこれは一定の妥当性があるんじゃないかというふうに考えてしたわけでございます。

内山委員 死亡した方には未支給というケースも発生することもありますから、やはり完全に除いていいとは一概には言えないと思います。

 お配りした資料の二枚目をごらんいただきたいんです。これは昨日、社会保険庁からいただいた資料ですけれども、第一段階として、年金未受給者かつ六十二歳以上に該当する者が約百四十九万人との数字がある。平成十九年十二月十二日の公表資料の七十三万人と数値が異なりますけれども、この異なる理由を説明していただきたい。

石井政府参考人 お答えいたします。

 これは昨日、御要請に従いまして、今回行ったサンプル調査の抽出の方法を中心として手順の説明をしたものでございます。

 それで、このペーパーの一番上の丸のところをごらんいただきたいんですけれども、今おっしゃった、私どもがなした十九年十二月公表のときの六十歳から六十四歳と六十五歳以上に係る推計については、まさにここにございますように、別途のプログラムを用いまして、ホストコンピューターから直接それを特定して数のみ集計するというような形でやったということで、いわば該当者の一覧というものがなかったわけでございます。

 今回、しかし、あくまでも、十九年十二月に公表したときの母集団そのものは基本的に変えないという前提でやろうということで、手順を追ってやったというのが二つ目の丸でございます。

 まず第一段階としては、年金未受給者で六十二歳以上、これは十九年当時六十歳以上であったという方ですから、これはコーホート的には同じということでございますけれども、それに該当する者を全員抽出する。そうすると、この段階では、私どもが最終的に把握しようとしている受給資格期間二十五年を満たさない方、それだけじゃなくて、未受給ではあるけれども二十五年を満たしている方というのも相当数これは含むわけでございます。

 そういう点で、この百四十九万というのは大きな数字になっているということでございます。

内山委員 第二段階として四千人を抽出した理由についてお尋ねをします。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 この第二段階でございますけれども、方法論的には統計学的にも問題ないとされている層化無作為抽出ということでございますが、この四千件というのは、考え方といたしましては、このペーパーの一番下、アスタリスクがございますけれども、統計的に考えて、トータルで一千六百件ほどのサンプルを収集すれば有意な水準に達することができるであろう、こういうふうにまず考えました。

 それで、それだけのものを百四十九万から抽出するとして、果たしてどれだけのものが必要か。今申し上げましたように、受給はなさっていないけれども二十五年の受給資格期間を満たしておられる方というのが相当数おられるわけです。いわばその実態というものをにらみまして、それで千六百をとるならば、およそ四千件を取り出せば、逆算的な発想なんですが、この四千、個々を目視によってチェックしていけば、まさに二十五年を満たすことができない、そういう方々がおよそ一千六百程度収集できるのではないかということで、逆算的な発想から四千という数字をいわば導出して、そして無作為でとった、こういう経過でございます。

内山委員 「最後のステップとして、「保険料納付済期間」、「保険料免除期間」及び「納付可能な七十歳までの期間」を合算しても二十五年に満たない者を、約四千件の中から、目視により特定した」千六百二十八件とありますけれども、目視により特定したとはどういうふうにやっているんでしょうか。

石井政府参考人 お答えいたします。

 ここは平成十九年の十二月に公表したときのやり方と違いまして、つまり、単に数字をぱっと引き抜くということではございませんで、まさにお一人お一人のいわば職歴あるいは生活歴、それに即した形で、社会保険オンラインシステムの方に記録を管理させていただいておりますけれども、これはまさに人それぞれ違います。

 そういうことでもございますものですから、これはまず四千の記録を紙媒体に落としました。それをお一人お一人、基本的な情報を中心にずっと項目別に見れるようにしまして、それで当たっていったという形のものでございます。

内山委員 この四千件の中から千六百二十八件、そして残りの二千四百件は、年金の裁定待ちや繰り下げ請求をしている方などと考えている、こう書いてありますけれども、その根拠を示してください。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 この二千四百については、本来、御党の方から御要請があった、十九年十二月の無年金者の推計値、この中身をサンプル的に確認してほしいというものと別のお話になるわけでございますけれども、したがって、そういう趣旨から、実は突っ込んだ把握はしてございません。

 したがって、ここのところは私どもの一つの考えということになるわけでございますけれども、二十五年を満たしておられて、それで、一昨年来特別便もお送りしている、それから、平成十七年の十月からは、ターンアラウンドによって裁定請求書の事前送付なんかもなさっている方もこの中に含まれ得るというようなことで、なおなさっていない方というのはどういう方だろうかというふうに考えた場合、ここに記載のような方々が考えられるのではないかというようなことで、記載させていただいたということでございます。

内山委員 それでは、今の繰り下げ請求をしている方、これは実際、繰り下げ請求というのは七十歳を超えて繰り下げるメリットはありませんから、七十歳以上の人数は何人該当者がいますか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 今のお尋ねは、要するに四千名の母数から千六百二十八名を差し引いた残り二千四百名についてのお尋ねというふうに承知いたしますけれども、実は、このサンプルは、今も申し上げましたように、今回御要請があった、若い層も含めてですが、百十八万の無年金者のいわば実態を調べてほしいということと、これは違う、対象外の部分でございますので、分析はしておりません。したがって、年齢的にどうかというのも見ておりませんし、それから、今回の調査の目的からしますと必要のない、いわば個人情報でございますので、私ども、個人情報については、必要がないものはいたずらに保有する必要はないというような見地から、これは基本的には保有していない、こういうような状況になっているものと思っております。

内山委員 やはりこれは、年金の裁定待ちや繰り下げ請求をしている、こう書くんでしたら、七十歳以上の者は何名ときちっと示さないと、この二千四百という数字が非常にあやふやな数字ということになりますけれども、もう一度答弁をお願いします。

石井政府参考人 重ねての御答弁というようなことになりますけれども、私どもは、やはり必要がない、調査の目的から外れる、しかも個人情報をそれ以上保有するというのはいかがなものかということで、それは別個のものとして整理してございます。これは、本年四月十五日の厚生労働委員会の方で、長妻先生の方からこの無年金者のサンプル調査についての御指摘の御質問をちょうだいしたときも、明確に百十八万人についてというお話もございましたので、その点、踏まえさせていただいたということでございます。

 ただ、ちなみに、二千四百の方はわからないわけでございますが、千六百二十八名の方、こちらの方を参考までに申し上げれば、五百九名、三一%、こういうような数字になってございます。

内山委員 片手落ちの仕事ですよ、これは。実際に、四千名の中から千六百二十八名、そして二千四百件というふうに処理をしたんですから、これはコンピューターで検索すれば、キーを入れれば七十歳以上というのはすぐ出せるでしょう。きのう、出せませんかというふうに担当者の方に言いましたけれども、その努力はなさったんでしょうか。それも含めて答えてください。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもは一切、何かこうした情報を隠すつもりは全くございません。今回こういう形で特定された千六百二十八を除いた部分については、これは層化無作為抽出でございまして、私どもは、その一個一個を特定するときにはきちっと認識しておりましたけれども、恐らくこれは処分をしていると思われます。これは確認したいと思いますけれども。

 したがいまして、それを改めてまた取り出し直すというのはなかなか難しいもの、ちょっと再現性は難しいんじゃないかというふうに思っております。

内山委員 正確に聞きますけれども、技術的にできないんでしょうか。お答えください。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 コンピューターの中から、四千名から外した二千四百名に相当するもの、ただしぴたりイコールのものを取り出せというのは、これはなかなか難しゅうございますけれども、同じような条件で、例えば層化無作為という方法で取り出すこと自体は方法としては可能でございます。

 ただ、厳密にこの二千四百、どうだということでおっしゃられるということであれば、それは層化無作為ということで、その再現性は困難であろうというふうに申し上げているというわけでございます。

内山委員 先ほど、紙に落としたと言いましたよね。ですから、紙に落としたんでしたらその残り、紙に当たればよろしいんじゃないですか。もう一回お願いします。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 その点は、御指摘でございますので、確認をしてみたいというふうに思います。

内山委員 ぜひ確認して報告をしていただきたいな、こう思います。

 調査した時点では受給資格を満たさないものの、七十歳までの間に国民年金に任意加入し保険料を納付すれば受給資格期間を満たす可能性がある者で、そのことを知らなかった者、資料でいいますと十番のところに、二十四人そのことを知らなかったと書いてあるわけであります。

 そうすると、ちょっと算数になりますけれども、まず初めに、受給資格を満たす者であってそのことを知らなかった三十二人と、七十までに任意加入すると受給資格を満たす者二十四人の合計が五十六人、こういうことになります。六百八十五人で五十六人の比率を出しますと八・二%ということになるわけでありまして、八・二%が受給資格を満たす可能性があるということになりますけれども、いかがでしょうか。大臣、その辺ちょっとお答えをいただけませんか。

 では、まず担当者の方から。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 おっしゃるとおり、六百八十五人のうち、受給資格期間を満たしていながらも御認識がなかった方、それからおっしゃったように、七十歳までの間に国民年金に任意加入して保険料を納付すればその期間を満たす可能性がある方二十四名、これを六百八十五を分母にして計算しますと八・二%というのはおっしゃるとおりでございます。

内山委員 では、大臣にお尋ねします。

 新聞記事では三万人と言っているわけでありますけれども、八・二%を七十三万人に掛けますと約六万人になるんですけれども、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 いつもこういう議論をするときに、これは内山さんよくおわかりだと思いますけれども、サンプル調査千六百、答えた人が四割ぐらいしかありません。そこからの数字で、これは六万人とか八万人よりもっと多いかもしれない、もっと少ないかもしれません。そういうものがサンプル調査なので、何でもサンプル調査すると世の中全部見えるようなことを言うのもそれはおかしな話で、何が必要かといったら、年金を受け取る資格がありながら受け取っていない人たちをどう救うかということが一番問題なのであって、したがって、ねんきん特別便を送ることによってわかった人も相当いるわけですから、これも一つの成果なんです。

 それから、周知徹底をしないといけない。それから、今、年金作業委員会でいろいろなアイデアがあって、個人の経歴表をつくりましょうというようなことを今からやろうとしますから、それは皆さん方にも国民の皆さんにも協力してもらわないといけない。空期間知らなかったとか、いろいろな周知徹底もありますよ。しかしながら、それは、自分がどういう人生を歩んできたか、どういう会社に勤めていたか、みんな一遍つくってみることによって発見することもできるので、皆さんの協力を得て、そして一日も早く、そういう資格がありながら受け取っていない人を救うということが問題であって、やれ三万いて大変じゃないか、六万いるじゃないか、八万いるじゃないか、そういうことではない。本質的なことは救うということですから。

 サンプル調査、サンプル調査と、それは一つの意味はあるけれども、あくまで一つの意味であって、だから、今おっしゃったように、六じゃなくて八じゃないかとか、そういう議論は余り生産的じゃないんじゃないかなと私は思います。

 だから、こういう不祥事があったりすることは反省しないといけないけれども、それは制度のいろいろな問題があって、だってまだ百年もやっていないわけですから、制度を継ぎはぎ継ぎはぎで来たいろいろな問題が出てきているわけですよ。そういうことの問題を、みんなできちんと努力して解決しましょう。自分の党が政権をとったら解決できるけれども、おまえのやっていることはいいかげんだ、そういう話だけではだめなので、長妻さんがよくおっしゃるように、これは文句を言うために言っているんじゃありませんよ、解決したいから言っているんですよと、非常に建設的なことをサンプル調査についてもおっしゃったので、ぜひそういう精神で協力してやっていきたいと思っております。

内山委員 大臣には何か珍しく非常に強気な、少しこわもてな答弁ですけれども、私は、三万という数字とこの六万という数字、同じ推計かもしれませんけれども、こういう数字をある程度つかんでおきませんと、初期の起動にかかる動作で間違ってしまうんじゃなかろうかと。ですから、三万、この数値を八・二として使えば六万という数字にも計算できますけれども、その辺はいかがですかねというところでお聞きするつもりだったんですけれども、余りにもほかのことをおっしゃりましたので、もう一度ちょっとその辺のさわりを答弁いただきたいんです。

舛添国務大臣 それは一つの意味があるということを申し上げたので、いろいろ不規則な発言がありますから、こういう不規則な発言に答弁が引きずられてはいけないので、その点は反省いたします。

内山委員 ですから、三万もあれば六万もある、これはやはり大臣もお認めいただかないといけないと思いますね。

 それでは、次に質問をいたしますけれども、受給資格期間を満たす者であって、そのことを知らなかった者が三十二人、そのうち四人は過去に年金相談をしたら受給資格を満たさないと言われたと。相談された場所は特定されていますでしょうか、お尋ねします。

石井政府参考人 お答えします。

 特定をしております。中身的には、そのうちの一件はある市の市役所が対応した。それから、残り三件が社会保険事務所の方でございまして、その三件のうち一件は電話による御相談だった、二件は直接お越しになっての面談による相談、こういうふうに承知しております。

内山委員 随分詳細に把握をされているんですね。驚きました。

 今のことは資料の九番の下の方に書いてございます。過去に年金相談をしたら受給資格がないと言われて、もらうことができなかった。大臣、これは重要だと思うんですよ。国民の年金に対する知識というのはほとんどないわけですから、国の窓口、市町村にしろ社会保険事務所にしろ、そこに行かれて、あなたは年金もらえませんよ、こういう実態が、ここに今、三十二人中四人いたということでありまして、これは何とか助けてやらなきゃいけないんじゃないかなと思うんですけれども、国に責任ということで、大臣、どうでしょうか。

舛添国務大臣 これは、おっしゃるとおり、私も実はこういうケースは腹が立ってしようがないのは、ある窓口に行って、非常に親切に、例えば空期間、普通の人は空期間なんて知らないですよ、それを教えてもらって、ああ、本当によかった、これで自分が受給資格を得たんだなというのと、そういうことも何も教えない、機械的に、あなた、これはだめですよと。これでもう天国と地獄になりますから、こういう怠慢な職員を擁していた組織、これを変えていかないといけないし、そういうことの被害に遭った方は何とかお救いせぬといかぬというふうに思いますので、これはきちんと、どういう事情であったのか、そういうことはよく調べたいと思います。こういうことはあっちゃいけないと思っております。

内山委員 これは、どこでだれがということで詳細にお調べになっているわけでありますから、国の方の瑕疵といいますか責任ということが把握できれば年金受給資格を認めてやるというような何か超法規的なものを運用でできないか、ぜひ御検討いただきたいんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 これは、まずその事情をよくつまびらかにして、例えば、ある窓口で職員がこういう対応をしたので自分は錯誤したというようなことがあれば、それは全体の法体系で何かの法体系が援用できるかもしれませんし、そうじゃなければ運用で、事情が明らかで、明らかにその窓口のミスによるものであるということは、これは対応せぬといかぬと思いますので、検討させていただきます。

内山委員 民法の九十五条でもこういう錯誤の部分というのがありますから、ぜひそういったものも含めて検討していただきたいな、こう思います。

 私のところにも、市役所の職員が来て、四十代に、あなたの年金受給資格はもう二十五年に満たないから納めることをやめなさいとわざわざ言ってやめさせられたと。こういう方の相談を見てみましたら、七十まで任意加入をしますと二十五年に届くんですね。これは今からではさかのぼって払うということもできません。こういった方も、被害者がたくさんいると思います、ぜひ救いの手を差し伸べていただきたいな、こう思います。

 同じく、受給資格を満たす者であって、そのことを知らなかった者三十二人のうち四件は、第三号被保険者の特例届け出が新たに確認されたという方がいらっしゃいます。

 ちょっとお尋ねをしますけれども、この特例届け出の確認がされたことによって受給資格が発生したのかどうか、答弁を求めたいと思います。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 ちょっとつまびらかに、詳細な記録は持っておりませんけれども、おっしゃるとおり、承知しているところによれば、その記録によって受給資格を満たすことができるようになった、こういうものであるというふうに承知しております。

内山委員 ここの資料の九ページの下の方の「第三号被保険者の特例届出期間」というところで四件が明記されているわけであります。

 この問題、今、これから別の問題に入るんですけれども、つい先日、私ども民主党の厚生労働部会で、六十六歳のAさんという方が、夫の扶養になっていて、国民年金の第三号被保険者期間中に昔の厚生年金の期間が見つかった。この見つかったことを統合することによって、システム上は、一たん三号を切ってその間に厚生年金を入れる。お手元の資料で図をお配りしてございます。これはやはり図を見ませんと、なかなか頭で絵がかけませんので。

 資料の四番に横長の図があります。この統合前というところで、今申し上げた三号のところに厚生年金の期間が二つ見つかった。これを統合したら下になりまして、厚生年金の記録を三号の間に入れますと、一たん三号を切って、再度また厚生年金が切れた段階で三号の種別の変更届という届け出を出さなければならなかったんです。この方は実際に六十歳から、記録統合前は年金を受給されていました。四年間で約百十万円。しかし、平成十九年の七月に記録統合をしまして、そして第三号の特例届け出を出して未納を埋めた段階で、あなたは六十歳の段階にさかのぼって年金を返してくださいなと。

 こういう相談が来まして、私も法律をいろいろ見てみましたら、現行法ではやはり救えない。国民年金法の附則第七条の三、特例届け出を出した翌月から納付済み期間とするということになっておりますので、六十歳の時点では受給資格は発生しないというふうに判断をするわけですね。でも、これは実際には六十から年金をもらっていたわけですから、この方の年金を返せということは余りにも酷であるし、法の制度に不備がある、こんな思いで我が民主党はこの救済法案を提出いたしました。

 つい先日、土曜日の話でありますけれども、テレビ、TBSを朝つけておりましたら、自民党の議員がこの案件は舛添大臣が救済するんだということをお話をされているということを聞きまして、法改正をしなければ救済できないのにどうして救済ができるんだろうか、非常に不思議に思っておりまして、大臣、この案件、どうやって救済をなさるおつもりなのか、その辺をお尋ねしたいと思います。

舛添国務大臣 これはもう、委員がおっしゃるように、ある意味で申請主義からきたいろいろな問題であるので、恐らくその方も、仕事をやめた段階で、仕事をやるときは会社に社会保険労務士の方々との契約があったりしてきちんとやられるでしょうけれども、やめたときにこういう手続をきちんとやるということは非常に難しいと思いますから、ここまで戻せというのはやはり酷だという認識は、私は一致しております。

 それで、何らかの形で、運用上の措置でこういうものを救うことができるかどうか、ぜひ救いたいと思います。それで今、事務方に、運用上の援用措置で救えるかどうか検討しなさい、そういう指示をしているというところであります。

内山委員 きょうは内閣法制局の方にも来ていただいておりますけれども、その辺をお尋ねしたいんです。運用でできるものかどうか。

山本政府参考人 お答え申し上げます。

 本件についての具体的な厚生労働省のお考えを今承知しているわけではございませんけれども、一般に行政というものは法律の規定に従ってその範囲内で行われるものと思っておりまして、その範囲内であれば、それでよろしいかと思います。

内山委員 もう一度詳しくお話をしていただきたいんですが、その範囲内というのはどういう範囲なんでしょうか。わかりやすくお願いします。

山本政府参考人 いずれにせよ、具体的なお考えをまだ承知しておりませんので、申し上げられないところではありますけれども、一般に法令の解釈といいますものは、当該法令の規定の文言や趣旨等に即しつつ、立案の背景となる社会情勢等を考慮し、また、議論の積み重ねのあるものについては全体の整合性を保つことにも留意して、論理的に確定されるべきものと考えております。

 本件について、厚生労働省からそういう意味での御相談があれば、そういう方針のもとに十分相談していきたいと思っております。

内山委員 委任とかの問題ではない、政省令で救済できる問題ではないと私は考えていまして、やはり法改正が必要なんじゃなかろうか。運用でもしこういうのができるのであれば、この法律は全く要らないわけでありまして、そこは一つ何か非常に違う意図を感じました。テレビに出ていて、何か、民主党がこういう救済案を出したことによって、それをあたかもすぐ打ち消すような発言にとられて、あれっと。何か違う認識をされているんじゃなかろうかな。

 私たちは、純粋に、こういう人たちは多分いっぱいいると思うんですね。現にこのAさん以外にも、社会保険事務所の窓口でこういうことを聞くんです。記録統合する、そうすると、こういうケースがあるとすれば、あなたは自分の記録ではないと言いなさいと。ですから、こういう状況ですと記録統合は遅々として進まないです。いつまでもずっと引きずらなきゃならない。それは不利益があるからなんです。

 ですから、昔勤めた厚生年金の期間を加算したら年金返せとか減ってしまうということはあってはならないわけでありまして、こういう人たちをやはり一日も早く探し出して救済すべきだ、こう思います。

 こういう被害者がどれくらいいるのか、各社会保険事務所にデータの収集を要請していただきたいんですが、大臣、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 これは早急に調べさせるようにいたします。

 そして、先ほど法制局の答えもありましたけれども、検討を急がせておりますので、法制局ともよく相談して、どういう手があるのか、いかに早く迅速に救うかということが必要なわけですから、私はテレビを見ていませんが、出演されていた議員から、こういう問題はどうするのかというので、それは運用で救えるかどうか、ぜひそういうことを救いたいということで検討させているということをお伝えしました。それを恐らくその議員がお伝えしたんだろうというふうに思います。

内山委員 余りほじくりたくないんですけれども、希望的推測で軽々に物を言っては誤解を招く、こう思いますので、ぜひともその辺はしっかりと、我々はまじめにきちんと議員立法を出しているんですから、ぜひお考えをいただきたいな、こう思います。

 次に、標準報酬等の訂正事案の職員関与の調査についてお尋ねをしたいと思います。

 もう相馬社長といえばすぐあの件、麹町の社会保険事務所の案件ですけれども、この相馬社長の案件は今どのような形になっていますでしょうか、お尋ねをします。

薄井政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の麹町社会保険事務所での案件ということでございますけれども、証言のありました社会保険事務所職員が担当しておりました可能性のある他の事案に関して、その職員が関与した不適正な事案がなかったかどうか、これは、麹町の事務所以外にも二つの事務所で徴収関係の仕事をやっておりましたので、そういうところ、あるいは同僚のかかわりがどうか、こういったところも含めて、引き続いて調査を行っているところでございます。

 職員に対してどういうふうに対応をするか、その調査の結果を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと考えております。

内山委員 相当時間がかかっています。いつ終わらせるんですか。明確に答えてください。

薄井政府参考人 いずれにいたしましても、当時の関係者、上司とか部下とかそういう者も含めて、ほかにかかわっている案件があるかどうかということを整理して、その上で対応したいと考えております。

 調査につきましては、できるだけ急いで進めてまいりたいと考えているところでございます。

内山委員 全くずっと同じような答弁でございまして、これは国民に対して侮辱していますよ。本人が直筆で書いたと暴露しているじゃないですか。本人の字ですと認めているじゃないですか。なぜ処分をしないんですか。そういう答弁ではやはりこれはとても許されないですよ。職務怠慢ですよ。徹底的にやりますよ、その件だけでも。答弁はいいです。もう何度聞いても同じです。

 それから、群馬県年金記録第三者委員会の委員に対して圧力をかけた件。群馬社会保険事務局の職員が、社会保険事務所の不利なことは言わないように、あなたも困るだろうと。この圧力をかけた事件なんかは、まさに職員の不正事案の実態を最初にあらわした事件だったんです。この件なんか今どうされていますか。

石井政府参考人 お答えいたします。

 急なお尋ねでございます。

 この件は、先生も御案内のように、一昨年の秋だったでしょうか、内山先生の方から、こういう事案があるぞという情報をいただきまして、早速私どもの方で調査をいたしました。

 まず、一回目の私どもなりの調査をした。そうすると、その調査報告書も出しておりまして、そこで明確に申し上げておりますけれども、第三者委員会の委員の方に対して接触して、そして申し上げた群馬社会保険事務局の職員の方でございますが、本人にそういうような意図はなかったんだけれども、そのように受けとめられた可能性があるかもしれない、そういうことであれば謝りたい、こういうような表明があったので、そのことを記載させていただいた。そのことをまさにこの厚生労働委員会で、二年前でございますけれども、秋だったでしょうか、御報告しましたが、もう一回きちんと詳細に調べてほしい、こういう御要請を同じく内山先生から承りました。

 それで、私どもだけでの、つまり、社会保険庁、それからその出先である群馬社会保険事務局、この範囲だけでの調査では十分じゃないだろうということで、総務省の第三者委員会の事務局の方にも調査について御協力を賜るようにお願いいたしました。

 それで、そちらサイドからの、私どもの群馬の職員から話を受けたとされるその当時の委員のお受けとめの状況、これなどがいかがだったのかというような確認もしていただいた。その両方を突き合わせる形で、二回目の調査報告を、たしかその年の、ちょっとうろ覚えでございますけれども、末に近いところで申し上げたと思います。

 それで、そういうことだったのかということで、私どもの認識としては、その問題については、調査は一応できるところまではやった、尽くさせていただいたということで、そういう状況で今日に至っている、こういう状況でございます。

内山委員 別段処分はされなかったんでしょう。これで、こういう職員の不正事案に関して、日本年金機構に、来年一月からこういう体制になったら、この訂正事案の調査、こういったものはどの部署が責任を持って引き継ぐんでしょうか、お尋ねをします。

薄井政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げましたように、決して調査をおくらせているということではなくて、きちっと事実を積み上げて、処分するべきものは処分するということで臨んでまいりたいと思っております。

 御指摘の事案につきましても、できる限り早く調査を進めてまいりたいと思っておりますけれども、仮に、社会保険庁の廃止される十二月末までに調査が終わらなかった、こういうふうなものがあるとすれば、来年一月一日以降、厚生労働省において、日本年金機構の協力を得ながら必要な調査を行っていく、こういうふうに考えているところでございます。

内山委員 こういう案件は早く終わらせて、次の前向きな建設的な議論に大臣入るべきですよね。いつまでもこうやって答えを出さないから、こんなことを何度も何度も聞かなきゃいけないんですよ。よく考えていただきたい。それは時間の無駄です。

 テーマをかえます。

 ことしの十月から、年金から住民税を天引きすることに実は決まっています。こんなのでいいんでしょうか。六月中に、住民税を天引きしますよというパンフレットが、各それぞれの市町村からこんなものが送られているんですね。こういうものを送られた方が、国民健康保険料、後期高齢者医療保険、介護保険、今度は住民税かよと、やはり非常に怒りをあらわにしているんです。

 大臣、こんなことというのは周知を余りされていなくて、これは実は総務委員会のガソリン税の暫定税率、二十年改正のときに一緒に議論していたので、余り新聞にも出なかったんじゃないかな、こう思うんですけれども、十月から住民税が天引きされるというのを御存じでしたか。

舛添国務大臣 住民税についてそういうことをやるということは知っております。

 ただ、年金からさまざまな、介護保険料も引かれれば、後期高齢者の保険料も引かれる。それを見て、今でも大変引かれるのにまたかという感を持たれているという感じは、それはよくわかります。

内山委員 総務省の方が見えていると思うんですけれども、この意図は何でしょうか。簡単にお願いします。

佐藤政府参考人 高齢化社会の進展に伴いまして、公的年金を受給する高齢者が今後一層増加することが見込まれております。

 これまで、高齢者である公的年金の受給者の方で個人住民税の納税義務のある方については、普通徴収の方法で納付をしていただいておりまして、具体的には、年四回、窓口などで直接納付をしていただいているところであります。いわば納税に手間がかかっているということでありました。

 このような状況がありましたことと、それから徴収主体であります市町村などからも強い要望がありましたことから、公的年金受給者の方の納税の便宜を図ろうということと、市町村における徴収事務の効率化をあわせて図ろうということで、二十一年度からこの制度を導入することにしたところでございます。具体的には、十月支給分の年金から実施されることになっております。

内山委員 厚労省としても、大臣、また十月十五日、これは非常に混乱することが想像されますので、ぜひとも何らかの周知をされるべきだと思います。

 時間が残り少なくなってまいりましたので、質問をちょっと飛ばしまして、未支給年金をおいやめいが受け取れないということについて質問をしたいと思います。

 未支給年金の受給対象者について、厚生年金保険法第三十七条では、死亡した者と生計を同じくしていた配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の範囲で、おい、めいは含まれていません。

 資料の八番、大きな紙が、新聞の写しがあります。新聞記事にもありますように、おい、めいが後見人または相続人であっても、未支給年金は支給されません。未支給年金が未支給となってしまう。新聞記事の事例は、四月の初めに亡くなった後、四月十五日に年金が振り込まれた。年金は本人が生存していた二月、三月の後払いの年金です。その年金までなぜ返還しなければならないのか。これは法制度に非常に不備があると思いますが、答弁を求めます。

渡辺政府参考人 結論から申し上げますと、現在の法律条項が未支給年金の支給対象範囲というものを明記しておりまして、その範囲の中に、ここで報道された事例でありますのはたしかおいとかめいということであったと思いますが、それが法律上位置づけられていない。したがって、未支給年金はその方たちのお名前で支給するわけにはいかないということで返還を求めたものと思います。

 これにつきましては、御指摘のように、年金そのものはお亡くなりになられた御本人様の一身専属性のあるものであるという原点を確認した上で、他に、遺族年金も同じように遺族の範囲というのを法律上限定しております。これは少し違うんですけれども、限定しております。また、民法上の扶養義務の範囲というものをどう考えるか、おいやめいでも家庭裁判所が決定を下すと扶養義務が発生するというようなこともあります。そういったもののバランスを踏まえながら、慎重に議論する必要はある。

 法律制度を変えなければ、これはおいやめいというのは入っていないというのが現実でございますので、そうした議論をどういうふうに組み立てていけるのか、現時点ではなかなか難しい課題であると理解しております。

内山委員 子供のいない夫婦とか結婚しない男女がふえている中において、おいやめいが後見人や相続人になるケースはふえていくことが考えられるわけでありまして、未支給の請求権の範囲を早急に拡大する必要があると考えます。

 一方、国家公務員共済組合法第四十五条では「支給すべき遺族がないときは、当該死亡した者の相続人に支給する。」と規定しておりまして、おいやめいも相続人になれるわけでありまして、共済年金受給者の場合には記事のような問題は生じない。制度に官民格差が明らかにある。こういうことをやはり大至急直さなければならないな、こんなふうなことを思っているわけであります。

 さらに、ちょっと急いでもう一問質問したいと思うんですけれども、社会保険事務所のミスで年金受給できなかった神戸の八十二歳の女性の事件というのをやはり資料でつけています。

 四百万円損害が発生した、こう見出しが書いてあります。新聞記事によれば、二十三年前、六十歳のとき、社会保険事務所の年金相談で厚生年金加入記録が六カ月しか確認できなかったため、特別支給の老齢厚生年金、これは一年以上ないと受給できないわけでありますけれども、できないため、国民年金を前倒しでもらう老齢基礎年金の繰り上げというのを四割減で受給をした方の案件です。

 二十三年前にそういう受給をした方が、昨年の一月に、一連の記録問題で年金加入歴が三十二カ月見つかった。記録の統合をしたんですけれども、六十歳で減額された老齢基礎年金の繰り上げをしていた金額は年金特例法の適用の対象ともなりませんので、受給できるであろう四百万円の損害が発生した。老齢基礎年金の繰り上げ請求を行うと特別支給の老齢厚生年金を受給できない規則になっているため、このような問題が生じたわけであります。

 このような問題が生じたのは、そもそも社会保険事務所の年金記録の管理の不手際に原因があったわけでありますから、六十歳の時点にさかのぼり、職権で老齢基礎年金の受給の繰り上げを取り消し、特別支給の老齢厚生年金を支給すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 今、内山先生のおっしゃったまさにこのケースでございますけれども、このケースについての取り扱いでございますけれども、今もお話の中にありましたが、老齢基礎年金の繰り上げ支給は、その性格上、一度請求が行われますと、事後的に請求を取り消すことは法令上は予定されておりませんものですから、私どもは法令に従って事務をとるという立場からいたしますと、請求の取り消しに係る規定もございませんので、本人の申し立てにより請求を取り消すことは基本的に難しいのではないかというふうに思っております。

内山委員 大臣に、最後に。今の事案で、やはり何とかしていただけませんか。こういう法の穴があるんですよ。まして一連の記録問題の、こういう一連ですから。ぜひ最後に答弁を。

舛添国務大臣 先ほど議論したほかの法体系、錯誤による意思表示という民法九十五条もありますので、どういう形で救えるか、これは社保庁のミスであれば、そういう方向で検討させたいと思います。

内山委員 ありがとうございました。終わります。

田村委員長 次に、阿部知子君。

阿部(知)委員 社会民主党の阿部知子です。

 私は、本日いただきました二十分のお時間の中でできれば三題やりたいと思いますので、大臣に専ら御質問いたしますが、御答弁のほどをよろしくお願い申し上げます。

 冒頭一問目は、肝炎の治療の問題であります。

 先ほど岡本委員とのやりとりを拝聴しながら、大臣は、いろいろな他の御病気もある中で、肝炎の治療に対して国がいかほどの財政支援をなすべきかということについて、ある意味では他の疾患との考えねばならないところもあるというふうに述べられたやに伺いますが、私はちょっとそれは御認識の点でいかがかなと思うんですね。

 なぜならば、B型肝炎については、これは予防接種に起因するという三年前の最高裁判決がございますし、また、忘れもしません、二年前になりますか、C型肝炎のフィブリノゲン等々でいろいろな御病気で苦しんでおられる方々が連日国会に来られて、これは明らかに薬害であるということで、政府もそのことを認められて和解という形になっていったんだと思うんですね。他にももちろん人間にはいろいろな御病気がありますけれども、この肝炎という病気がこうした国の責任の大きくかかわる分野で起きているということで、ここにおる議員総体も、立法府として、治療に患者さんが一人でも多く到達できるように何らかやらねばならないという思いでみんなおるのだと思うのです。

 そこにあって大臣が、さっきいかなる意味でおっしゃったのか、ちょっと私は、言葉じりをとらえたのかもしれませんが、そういう御認識ではないということを、要するに、やはり国が明らかにこの肝炎について対策的な責任を負っていかねばならないという御認識であるという点を一点確認させていただいた上で、お手元にございますように、地方議会からも数多くの要望書というのが、例えば、健康局の肝炎対策推進室に対して、あるいは医薬食品局に対して厚労省に持ち込まれているわけです。どの自治体の要望書を拝見しても大体軸は三つで、これは基本的には、国の政策上、行政上の問題からくることであって、やはり早急に一人でも多くの患者さんが治療を受けられるような、例えば費用の負担は国で行う、事務費の負担も国で行ってほしいと。そうでないとなかなか自治体が大変であるという、当然のことなんだと思います。

 こういうたくさん寄せられた要望書の点も踏まえて、大臣に冒頭の、やはり国としてのきちんとした向かい合う姿勢を大臣にはもう一度明確にしていただきたいですので、お願いします。

    〔委員長退席、西川(京)委員長代理着席〕

舛添国務大臣 先ほどの岡本さんの質問のときに、要するに、仕事をやめないといけないから通院できないとかいろいろな理由がありましたね。そのときに、やはりお金の問題がかかわっているというような話があったので、社会保障全体の中でどういう手だてをして救うかというのはさまざまありますよと。それで、ほかの病気の話もあって、それを並列的に並べたわけではなくて、労働政策の問題もそこにかかわってきた問題まで広がりましたからそういうことを申し上げたので、一生懸命この肝炎の問題に対して解決のために努力した立場からすれば、そういうことは当然わかっていることであります。

 ただ、要するに、肝炎に対する総合的な政策をやりました、そして、これは検証していかないといけないです。地域の格差の問題もあるでしょう、それから、今言った経済的理由というのは本当に、例えばもう少し補助率を上げることができるのか、そういうこともあるでしょう。だから、これは検証をして、そしてきちんと対応していきますよということを申し上げたので、総合的な政策を進めるということについて、国が中心になってやるということは、これはもう当然のことであります。

 それから、なぜこういう問題が起こったかということの検討会も、昨年度で終わらせないで今年度もまた引き続き行い、そこには患者の皆さん、原告の皆さん方にも代表として入っていただいて、対応して、反省点を反省し、二度とそういうものが起こらないようにやるということをやっていますから、どうか誤解がないようにお願いいたしたいと思います。

阿部(知)委員 患者さんたちの望んでおられるのも、反省を形にしてくれと。実際に治療を受けられる、あるいは、肝炎と知らないで進行してしまって亡くなっていく方もまだまだいるということを、何とか形にして現実に救ってほしいというか、それは当然でもあるし、患者さんたちの思いは、また国も当然そうすべきであるという文脈なんだと思うんです。

 この国会、七月二十八日が会期末ですが、閣法で出されている肝炎対策基本法もまだ成立はしておりませんし、私ども野党が出した、せめて現在のインターフェロン治療での、予定された十万人に行っていないわけですから、その分のお金を何とか回してでも、一人でも多く使ってほしいということも、これは今筆頭同士でお話しということでありますが、なかなか形が見えない中で、やはりその中でも一歩でも国には進んでもらわねばならない。だって、命が本当にそれで失われるということは、ここは山井さんであればもっといつも強くおっしゃっているところですので、私もその思いは同じでありますが。

 資料の二枚目を見ていただきますと、これは九州訴訟の原告団の皆さんからいただいた資料で、無料の肝炎の検査にいたしましてもかなり地域差、例えば大牟田市では人口一万人に対して九十二・五件、そして長崎市では六・五一件とか、そもそも受けている件数に物すごい格差がある。それから、下はインターフェロン治療費助成の人口割合で、一万人に対してどのくらいの方が助成を受けられているか。これも、佐賀県が九州では一番数が多く、沖縄に至っては一・〇二と。

 ここは、さっき大臣がおっしゃった、例えば仕事を休んで受けられるかどうかの問題もありましょうが、やはり地方といたしましては、国によるきちんとした財源的な裏打ちが、全額だっていいんじゃないかと思うほど、そして、まず全国均てん化する、そうした姿勢を、もちろん基本法にその精神はあるわけですけれども行政としても示してほしいということなんだと思いますが、大臣、この点についてもいかがですか。

舛添国務大臣 それは、担当者を集めた会議とか通知などで常に申し上げております。ただ、その実施主体は各自治体にあるわけです。これは先ほど議論になった妊婦健診の公費負担の拡大もそうなんですが、一生懸命こちらがやったって、結局、お金に色がついていないので、大阪のある町なんかはほかのことの財源に使っちゃって五回がふえない、十四回どころか五回のままだというようなことがありますから、これは引き続き努力をしたいというふうに思っておりますけれども、ぜひ自治体の皆さん、苦しい財政事情はよくわかりますけれども、一緒になって協力していただきたいと思っております。そして、引き続きそういう督促はしたいと思っております。

阿部(知)委員 自治体の皆さんは、事務費の点も含めての補助をやはり望んでいるわけです。本当にやりたいけれども、各自治体逼迫しておるわけですから、大臣にはもう一度各自治体から寄せられた要望書をしっかり読んでいただいて、本当に一歩でも進めていただきたいと強く冒頭お願いを申し上げるものです。

 引き続きまして、先般衆議院では臓器移植法A案が通過したわけですが、その臓器移植に至るまでの間にも、例えば人工心臓のようなものをつけて移植を待機するという患者さんがおられるわけです。この人工心臓等々は、生体にとって明らかに機械という異物であり、いろいろな不測の事態を生んだり、あるいは、患者さんに説明されている、だけれどもそこでまた予測外のことあるいはトラブルが起こるという、大変に問題が生じやすいものなんだと思います。

 国立循環器病センターで、二年前、〇七年の春に十八歳の少年がエバハートという人工心臓の植え込みを受けました。エバハートというのは、体内に入れて、そして自宅にも帰れるからという形で、これを勧められたお母さんも、では、家にも帰りたいし高校生だしといって、説明を受けて入れ込んだわけですが、入れて二週間して、恐らく血栓が飛んだのであろう、肺血栓あるいは各臓器の血栓、そして心臓からも、タンポナーデといって出血するような事態が起きて、この方はその後約一年間意識のない状態で闘病されて、亡くなっていったわけです。

 今一番問題になっているのは、この人工心臓を植えるときのお母さんへのお話がどうであったか、いわゆるインフォームド・コンセントについてなんですね。

 病院の中では、いわゆる内部の委員会で、治験の関係、あるいは事故であったかどうかのさまざまな内部調査委員会を開いたのですが、そこでは明確に親御さんとの関係も修復できず、親御さんの側は、事故もあったのではないか、事後の対処が悪いのではないかと思われて、そして外部を交えた委員会が持たれて、やはり患者さんへの説明責任が不十分であったと。

 大臣、ちょっときょういろいろ言って申しわけありませんが、特にこれは、人工心臓を植えて、途中で容体が悪くなって、その後、人工心臓は治療実験なので、これを続けるかどうかということになったわけです。お母さんは、もう意識もなくて、これからまた実験を続けるというのはどういうことだろうと思ったんだけれども、では、これを取っちゃったらどうなるのか、植えた人工心臓を取ったらどうなるのかという点が非常に不安だったわけです。だって、子供は死んでしまうかもしれないわけですから。では、取った場合、治験をやめた場合はどうなのかということも含めての説明責任がこれは十分でなかったんだろうという指摘がされているわけです。

 大臣は特にインフォームド・コンセントというのを深く理解していただいていると思うので、私は、今後いろいろな場面で問題になってくるこの同意のあり方、ここについて大臣のお考えを一点伺いたい。

 あわせて、実はこのエバハートというのは女子医大でも使われて、この場合は横隔膜の下の腹膜というのを破って下に行ってしまって、結局患者さんが亡くなっていったわけです。機械は最初から万全じゃありませんが、しかし、十八例中五例が死亡しておられるという治験結果が今のところあって、この点は慎重に厚労省としても対処すべきだし、私は女子医大も外部調査的な委員会を持っていただきたいと思いますが、まず大臣の御所見を伺います。

舛添国務大臣 循環器センターの事例は、これは報告書を私も見ました。それで、例の同意書の余白にお母さんが書かれたようなことも読みました。

 やはりこれは同意のあり方について問題ありという御指摘なので、これを踏まえて、今、循環器センターでもっとよく調査するように指示しておりますので、改善すべき点はきちんと改善したいと思います。

 それから、胃せん孔で一名亡くなった女子医大の場合も、今、治験自体について、GCPの遵守ということでこれは調査させておりますけれども、とにかく、現場できちんと精査をして、その報告を上げていただいた上で対応していきたいというふうに思っております。

阿部(知)委員 おっしゃったように、現場の調査というのは院内の委員会の場合もあるし、やはりそこに外部の目を入れてきちんと患者さんや御家族に説明していく、そういう過程を経ないと、実は、人工臓器というのは大変にトラブルが多いのが現実であります。そして、それは避けがたいということの説明はあるんですけれども、実際起きた場合に、その後どうなるんだろうということも問題になると思いますし、まして、意識のない本人にかわって代諾、続けるかどうかを求められる家族は大変に、非常に微妙な立場に立たされます。

 大臣には事態の深刻さを認識していただいていると思いますので、ぜひ、今のところ女子医大は外部調査はまだ設けないような、第三者委員会はまだということですが、これも迅速に指導していただいて、とにかく現場でのトラブルが多ければ多いほど医療に不信が募りますから、よろしくお願いしたいと思います。

 三点目は、骨髄移植財団についてでございます。

 これは私も三年ほど前の委員会でも取り上げさせていただきましたが、二〇〇四年の八月に厚生労働省から世で言う天下りという形で理事が着任されて、そこ以降と申しますが、財団内でセクハラやパワハラがあったのではないか、あるいは、非常に常勤の職員を減らして非常勤に持っていったために職場環境が悪くなったということで、これは内部で総務部長が調査するように言われて調査書を作成したんですけれども、この部長がいわばその調査書をめぐることで財団から処分をされてしまったわけです。

 事の発端は、厚生労働省から天下った方がその財団内でいろいろなトラブルの端緒になったのではないかと言われていて、これは何度も私もこの委員会で取り上げましたけれども、そもそも天下り構造もあるし、そして、骨髄バンクという極めて大事な仕事をしていらっしゃると私は思うので、そういうところでトラブルがあるということ自身、大変に国民にもよくないと思いますので、しかるべく厚労省としても指導してくれとお願いしました。でも、指導していただいたのかもしれませんが、事態はどんどん拡大しているんですね。

 どういうことかというと、この天下ったと言われる元理事が、今度は、ボランティアの皆さんがこの骨髄財団を支援しているんですけれども、このボランティアに対しても訴訟が今起こされている。二重三重にいろいろな事案が起きております。

 そこで、まず大臣にお伺いしたいのは、骨髄バンクというのは、最初は民間の人が一生懸命ボランティアでつくり、それが、十七年前でしょうか十八年前でしょうか、今のあるような公益法人の形、財団法人の形をとって、そしてそうした財団法人と今でもボランティアがサポートして、本当のボランタリーなんですね。ここを傷つけたくないと思うのです。大臣のところにも要望書が届いておると思うのですが、この件について、私は、とにかく今ある混乱を何とかいい方向に改善できるように厚労省がきちんとまずすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

舛添国務大臣 この事案は、裁判の方は係争中ですからそれについてコメントはいたしませんけれども、こういうごたごたがあって、本来の目的である骨髄移植ということについて悪いイメージが出たり、それから、今おっしゃったように、一生懸命ボランティア活動や、これは寄附金が相当入ってきていますので、こういう方の善意の御寄附の趣旨が生かされないようなことになると大変問題だと思いますので、これはよく実情を調べて、指導すべき点があれば指導したいと思っております。

阿部(知)委員 大臣にぜひ認識していただきたいんですが、この処分された職員と財団との間の裁判は、大臣おっしゃったように、現在係争中。でも、地裁では不当労働行為であろうという判決がおりて、財団側に、これにいわゆる補償というか、この職員に慰謝料も払いなさいと。そういう地裁の判決なんですね。これから、例えばその方の処分以降の給与も弁償していかなきゃいけない場合に、果たして骨髄移植財団からお金を出すべきなのかどうかなんです。

 骨髄移植財団は、補助金があって、寄附があって、そしてしかるべく患者さんの自己負担からの収入等々でなされているわけです。でも、そんな財団が都度引き受けた裁判に、そういうお金が係争に使われていくなどという支出項目はないわけで、私は、これを長引かせたりしないための努力というか、だって、みんな寄附をしたくなくなっちゃいますよ、そういうふうな係争に使われるとしたら。この点についてはどうでしょう。

 そして、私は、そんなお金があるなら、患者さんの自己負担の軽減、今でも骨髄バンクを経由する骨髄移植は患者さんの自己負担があるんです。これは坂口大臣の当時からどんどんどんどん下げていただいていますが、この三年、全然改善されていない。そこに、かてて加えて係争中のものにお金を出すための支出などというのはちょっと私は是認できないのですけれども、その点についてもあわせてよく検討していただくという点で、御答弁をお願いします。

舛添国務大臣 被告が財団となっていますので、この財団がどういうところから支出しているかという項目は私の方でよくわかりませんが、しかし、基本的にはこういう費用には国庫補助金を充当しないことになっているはずなので、管理事務費としての支出になるんだろうと思います。

 しかし、阿部さんのおっしゃるように、管理事務費であれ何であれ、そこから貴重なお金を使うぐらいなら患者の負担を減らしたらどうかという御趣旨だと思いますので、そういうことも含めて、どういう形でこの財団を指導できるかを検討させていただきたいと思います。

    〔西川(京)委員長代理退席、委員長着席〕

阿部(知)委員 移植は信頼なくしては成り立たない医療であるという点は、大臣はよく御存じであると思います。ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 終わります。

田村委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 初めに、肝炎対策について伺いたいと思います。

 先月十六日、B型肝炎訴訟最高裁判決からちょうど三周年の日に、元原告らと舛添厚労大臣との面会そして謝罪が初めて実現をしました。提訴してから十七年、勝利判決から三年と、丸二十年目のことであり、既に二名の方が他界をされております。

 元原告は、〇六年最高裁判決後、繰り返し大臣への面会を求めていました。また舛添大臣になってからも、原告団長だった木村伸一さんが昨年一月八日の本委員会で参考人に立ち、最高裁判決があったにもかかわらず、いまだに国からの謝罪もないのだ、このような発言をされております。

 それからもう一年半たっておる。なぜ今日までおくれてしまったのでしょうか。面会に当たって、大臣はどのような意思、決意を表明されたのか、お答えください。

舛添国務大臣 これはできるだけ早くお会いしたいということで、先般、ちょうど平成十八年の最高裁判決の三年目になりますので、お会いして、これは厚生労働省を代表しまして心からおわびをする、それから、二度とこういうことが起こらないような対策をきちんと講じたい、こういうことで、皆さん方の御意見もいただきましたし、それからお亡くなりになった御遺族の御意見も賜りましたので、そういう思いを政策の上で実現できるように努力をしてまいりたいと思っております。

高橋委員 二度とこのようなことが起こらないようにと大臣がおっしゃったということでありますけれども、それがどのような意味なのか。つまり、とても狭く言われては困るんだ、本当に二十年かけてその一言、たった十分でしたけれども、聞いた五名の方だけが国の責任があるのだというのであれば、またこれから長く長く、もう今三百三十人もの方が新たに提訴に踏み切っています。またそれを繰り返さなければならないのか、このことがやはり問われているのだと思うんです。

 大臣もきっとその場でいただいたのではないかなと思うんですけれども、B型肝炎の原告団の皆さんがこのような「もう待てない」という陳述集を作成されて、もうごらんになったかなと思うんですけれども、改めて読み返してみて、直接伺った皆さんの思いというのが、本当に心に突き刺さるものがございます。

 例えば東京原告の坂岡さん。九九年に、三十二歳の若さで息子さんをB型肝炎で失っている。職場から吐血をしたという知らせを受けて、翌日には、息子さんはB型肝炎で肝硬変どころか肝臓の三分の二が肝がんになり、腹水もたまり、静脈瘤がいつ破裂するかわかりません、あと一週間の命と言われる。翌日にもう命の宣告をされて、頭の中は真っ白になったとおっしゃっています。一週間のところを、親子で本当に向き合って、密度の濃い、二十五日間生き抜いてくれたと言っています。しかし、両親とも血液検査はマイナスであり、なぜ息子さんが発病したのかがわからなかったし、息子さん自身も、なぜこのようなことが突然自分の身に降りかかったのかと思いながら亡くなっていったのではないかと思います。

 九州原告の二十番の女性。三十九歳のときにB型肝炎に感染していることを知りました。十一歳の息子さんと九歳の娘さんがいずれも感染をしていた。自分のせいで子供たちを大変な病気にしてしまったと自分を責めていたということ。その中で特に、高校生になった息子さんがベッドの上でにらみつけるような目で、お母さんのせいで僕はB型肝炎になったと言われたこと。あるいは娘さんも、お母さんは肝炎がおさまっているから、これから発症する私の怖さがわからぬやろと大きな声で言われた。

 やはり多くの皆さんに共通されるのは、自分自身が病気で苦しむ、そのことと同時に、あるいはそれ以上に、子供さんに先立たれたり、子供さんが普通なら結婚、出産という道を歩むであろうということをあきらめさせなければならない、そういうことに対して、親がどれほどつらいのかということだと思うんです。

 私は、多くの原告の皆さんが自分のせいだと責めていた、もう全く出口の見つからない中で、この〇六年の最高裁判決が、決してそうではなかったんだ、私の責任ではなかったんだ、国の責任だったと気づかせてくれた、そのことに本当に大きな意味があったのではないか、この趣旨を本当に生かすべきだと思うのです。

 まず、その点に立って確認をさせていただきますが、まさか集団予防接種による感染が北海道の元原告五人だけだなどとは考えていない、ほかにも当然いるということを認めますか。

舛添国務大臣 今、全国の地裁で三百三十人の方が提訴をされております。

 基本的には最高裁の判決の趣旨をよく体してこれは対応しないといけないと思いますが、問題は、最高裁判決の要件があります。その要件の判定をだれが行うのか。これをやはり訴訟の場で行う、司法の場で行うしかないというのが今のシステムでありますので、そういう形で前向きに解決を考えていきたいと思っております。

高橋委員 私が聞いているのは五人だけではないということ。それはもしかしたら個々に、私は割合的には極めて少ないかと思いますが、あるかもしれません、いろいろな事情が。だけれども、基本的にはやはりそれ以外に考えられないということを皆さんがおっしゃっているわけです。

 いずれにしても、八〇年代の半ばまで注射の回し打ちが行われていた、国がそれを認める態度をとっていた。それがたった五人だけであったはずはないのだ、それはもう認めるということでよろしいですね。

舛添国務大臣 何人いるかというのは私はわかりません。ただ、先ほど言ったように、事実として三百三十人の方が提訴をされている。それ以外にどれだけいるのか。いるともいないとも、何人いるというのも、それは私は一人一人数えたわけではありませんからわかりませんけれども、今申し上げられる事実はそういうことであります。

高橋委員 答弁を逃げないでください。何人いるかなんて聞いていません。五人だけで終わりとは絶対言えないでしょう。そのことだけを聞いているんです。

舛添国務大臣 ですから、三百三十人の方々が提訴されているということもありますから、それについて最高裁判決の趣旨にのっとって認めていく。そうすると、それは当然ふえるわけであります。

 今、絶対にないとか絶対にあるとかそういう形の御質問をなさったので、私は神様じゃありませんから、絶対に何人いる、何人いないということは、医学者でもないしそういう形でのお答えはできないので、非常に正直に、誠意を持って答えたつもりであります。

高橋委員 では、絶対にを取りましょう。可能性は当然否定できない。そうでしょう。三百三十人と大臣がおっしゃっているのも、その中の、まだまだ私は微々たるものだと思いますよ。だけれども、いずれにしても、あれだけの長い時代、そういう背景があったんですから、それは五人で終わりだとは言い切れないだろう、そういう立場に立つのが当然ではありませんか。

舛添国務大臣 最初からそう質問していただければ、可能性は否定いたしません。

高橋委員 わかりました。ここを確認させていただきたいと思います。

 この問題は、C型肝炎についても同じように、血液製剤だけではなくて注射の回し打ちなどということもあったと思います。ですから、大きく言って、やはり医療行為によるものであるということを認めて、大部分が国の責任であるんだ、そのことを明確にして、根拠法の成立、先ほど来議論にされている医療費助成、検査の促進などの総合的な対策、これが求められるのであろうと思います。

 そこで、少し具体的な話をいたします。

 医療費助成についてですが、昨年からの予算措置で始まった一万、三万、五万のインターフェロン助成について、十万人の治療を目指すと言っていたものの、二十年度、九カ月間での実績は申請ベースで三万八千人にとどまっております。

 早期治療の推進の観点からと政府が銘打っていることを考えれば、自己負担ゼロの階層をつくる、中間の刻みをふやすなど、使い勝手のよいものにする考えはないでしょうか。これは予算措置でやっているものですので、別に法改正はなくてもすぐにできることかと思いますが、いかがですか。

上田政府参考人 当初の目標を下回っている原因についてはいろいろあると考えておりますが、開始初年度の周知不足の影響のほか、これまでも述べておりますけれども、多くの方が肝炎患者であることを知らないこと、あるいは知っておられても、その治療の必要性についての認識が薄く、通院をされていないこと、また通院はしているけれども、地域の診療体制の整備のおくれにより適切な医療機関にかかることができない、こういうことも考えられます。

 これも既に申し上げておりますが、昨年十月から十二月にかけて行いました調査によりますと、患者さんがインターフェロン治療を選択しなかった主な理由は、忙しくて入院や通院ができないからが三五%、副作用が心配だからが二八%、こういうようなこともございます。

 平成二十一年度におきましては、このような調査結果も踏まえながら、引き続き、一人でも多くの方が助成制度を利用できるよう、幅広い取り組みを進めてまいります。

 また、B型肝炎に対する抗ウイルス薬の治療については、今さまざまな議論がございまして、こういうものの研究をしっかりやりながら、根治可能な治療法の開発を進めてまいりたいと考えているところでございます。

高橋委員 まず、今の答弁、もう前にも私質問していますし、また患者の皆さん、原告の皆さんがみずから集めたアンケートで、やはり経済的負担が大きいのだということを言っているわけですから、解決済みの問題を今さらるる答弁をされるということは時間の無駄ですので、おやめになっていただきたいと思います。

 あわせて二つ目の質問に対しても、聞いてもいないうちにもう答弁をされたということなわけで、ちょっとまず話を戻しますけれども、昨年の三月の本委員会で、私、福島県平田村の集団感染のお話をいたしました。ぜひこれは調査をしてほしい、全国のあちこちにそういう地域特性があるようだということをお話をいたしました。その後、政府のやった助成制度において申し込みに行ったんだけれども、結局、自己負担がネックでインターフェロンの助成を受けられなかったと、私がお会いした平田村の患者の方がおっしゃって、非常に残念な思いをいたしました。

 ただ、この村はことし、つい最近ですけれども、村独自の助成制度、七割助成を決めました。私は、こうして自治体が目の前にいる患者さんを見たら、やはり支援をしなくちゃというふうになっているんだ、そのことを国がしっかり受けとめるべきではないかということで、重ねて要望をしたいと思います。

 二つ目の問題なんですけれども、抗ウイルス薬を対象にすべきではないかという質問をしたときに、インターフェロンほど高額ではないのだという答弁があったかと思います。しかし、抗ウイルス薬はやめるとウイルスの増殖があるということで、一度服用を始めると本当に長期にわたり、一生にわたって服用をしなければならないという方もいらっしゃいます。毎月の検査代と合わせて一万数千円から二万数千円、これをトータルしますと、結局インターフェロンの治療費を上回ることになるわけです。そのことを考えれば、やはりこれも採用していくべきではないか。

 昨年三月二十九日の毎日新聞の中で、治療のガイドラインをつくった虎の門病院の分院長さん、熊田博光先生が、インターフェロン治療の助成は合理的だと評価をしつつ、「訴訟の早期解決に向けた政治判断で、助成対象を広げる選択肢はあっていい」、このように述べていらっしゃいます。今回、二十年度のガイドラインの研究報告書、同じ熊田先生の報告書のまとめには、将来的に我が国の肝発がん例が減少することを目的とするというふうに明確に述べられています。そういう立場に立って医療費助成の対象を広げるべきではないか、重ねて質問いたします。

上田政府参考人 B型肝炎に対する抗ウイルス薬の治療についてのお尋ねだと思います。

 まず、ウイルスの増殖抑制が目的であり、この治療法は今のところ根治療法ではない。それから、インターフェロン治療による自己負担額が一月当たり七万円程度と高額であるのに比べまして、B型肝炎に対する抗ウイルス薬の治療は相対的に低額であることなどから、現時点では、他の疾患の患者への施策との公平上、助成の対象とすることは難しい問題がいろいろあると考えております。

 なお、B型肝炎は根治可能な治療法の開発が今進んでいるということも、今御指摘がございました。こういうことも念頭に置きながら、今後とも新たな治療法や副作用抑制のための研究の推進に取り組むとともに、対策をいろいろ考えていきたいと考えているところでございます。

高橋委員 同じ答弁をしないでくださいよ。

 今、いろいろな新薬や治療法が研究開発されているとおっしゃいました。幾ら研究開発されても、自己負担が高くて治療に入れなかったら意味がないじゃありませんか。本当の目的を達するためには、それは一刻も早く治療に入れる、専念できる体制が必要なんです。この点について、大臣、いかがですか。

舛添国務大臣 総合的な肝炎対策ということで、たしか今年度も二百億超の予算を組みました。その中には新薬や新しい治療方法の開発ということも含まれておりますし、治療費の補助ということも含まれております。

 先ほど申し上げましたように、新しい施策をやったときにその結果について検証し、例えばアンケート調査でも、役所が出したものと患者の皆さんがやったものは違います。こういうことについてよく検証し、改善すべき点があれば改善していく、そして法的な整備の必要があれば、これはまたこの委員会の皆さん方の御支援もいただく、そういう方向で取り組んでまいりたいと思っております。

高橋委員 重ねてこれは要望したいと思うんです。

 あわせて、私も何度もお願いをしていますけれども、医療費助成の枠では救えない、交通費や仕事ができないなどの生活面をどう支えるかということについて、先ほど大臣が言ったような、社会保障全体で考えるというと大変時間のかかるお話であります。そうではなくて、日肝協などが以前から指摘をしてきた身体障害者福祉法による内部障害として認定する件について、既に検討されているわけですから、その見通しについて伺いたいと思います。

木倉政府参考人 御指摘の、肝機能障害について身体障害者福祉法に基づきます対象とするかどうかの点でございますが、昨年夏に、肝炎全国原告団、弁護団と大臣との定期協議で御指摘を受けまして、これを踏まえまして、昨年十月から肝機能障害の評価に関する検討会で専門家の方々の御議論をいただいております。

 今月また予定はしておりますけれども、これまで五回の中で、これまで認定をされております障害とのバランスも踏まえながら、どのようなものが位置づけられるかということについての考え方の整理をいただいておるところでございまして、さらに今月の検討会も踏まえまして、何とかこの夏には最終的な考え方を整理をいただきたいというふうに考えておるところでございます。

高橋委員 この夏には整理ができて、これは前向きな回答が出るということで期待してよろしいでしょうね。

木倉政府参考人 前回のこの検討会におきましても、他の障害とのバランスを踏まえながらでありますが、一定のものについて身体障害の対象とすることも可能な点があるのではないかという御指摘はいただいておるという段階でございます。

高橋委員 最後に、大臣にもう一度伺います。

 薬害原告団とB型原告団が共同で行った国会議員に対するアンケートがございます。二百十二名から回答があり、そのうち、政府・与党である自民党と公明党が六十三名答えていただきました。肝炎対策基本法制定に賛成ですか。はいが百九十名で、反対はゼロであります。それから、B型、C型ともに国は責任があることを明記することに対して、賛成は百五十五名、いいえは十名しかございません、自民五、公明五。要するに、圧倒的に与党の中からも肯定されているということであるかと思います。

 最初の原告らが二十年でやっと謝罪をされた。日に百二十名もが亡くなっていくと言われているこの肝炎の問題で、この先延々と裁判を続けることよりも、やはり根拠法をつくって支援に乗り出すべきだと思いますが、大臣の決意をもう一度伺います。

舛添国務大臣 これは両筆頭間で今御議論もなさっているというお話も、先ほどどなたかからお伺いいたしましたけれども、国権の最高機関の国会の場で、我々国会議員がきちんと議論をして、いい法律をつくりたいと思っております。

高橋委員 本委員会の皆さんに重ねて強く要望をし、大臣にもその意思をしっかり表明していただきたいということをお願いして、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

田村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十分散会


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