衆議院

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第15号 平成23年5月25日(水曜日)

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平成二十三年五月二十五日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 牧  義夫君

   理事 郡  和子君 理事 中根 康浩君

   理事 藤田 一枝君 理事 柚木 道義君

   理事 渡辺  周君 理事 加藤 勝信君

   理事 田村 憲久君 理事 古屋 範子君

      青木  愛君    石毛えい子君

      石森 久嗣君    稲富 修二君

      今井 雅人君    江端 貴子君

      大西 健介君    岡本 充功君

      工藤 仁美君    熊田 篤嗣君

      小室 寿明君    近藤 和也君

      斉藤  進君    菅川  洋君

      田中美絵子君    竹田 光明君

      玉木 朝子君    中後  淳君

      仁木 博文君    初鹿 明博君

      樋口 俊一君    平山 泰朗君

      福田衣里子君    水野 智彦君

      宮崎 岳志君    向山 好一君

      山口 和之君    山崎 摩耶君

      吉田 統彦君    あべ 俊子君

      鴨下 一郎君    菅原 一秀君

      棚橋 泰文君    長勢 甚遠君

      松浪 健太君    松本  純君

      坂口  力君    高橋千鶴子君

      阿部 知子君    柿澤 未途君

    …………………………………

   厚生労働大臣       細川 律夫君

   厚生労働副大臣      大塚 耕平君

   厚生労働大臣政務官    岡本 充功君

   厚生労働大臣政務官    小林 正夫君

   農林水産大臣政務官    吉田 公一君

   国土交通大臣政務官    市村浩一郎君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 神山 憲一君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬食品局食品安全部長)       梅田  勝君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       平野 良雄君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  宮島 俊彦君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  外口  崇君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 香取 照幸君

   厚生労働委員会専門員   佐藤  治君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十五日

 辞任         補欠選任

  青木  愛君     水野 智彦君

  長尾  敬君     今井 雅人君

  樋口 俊一君     中後  淳君

  三宅 雪子君     近藤 和也君

  吉田 統彦君     菅川  洋君

  江田 憲司君     柿澤 未途君

同日

 辞任         補欠選任

  今井 雅人君     熊田 篤嗣君

  近藤 和也君     小室 寿明君

  菅川  洋君     吉田 統彦君

  中後  淳君     樋口 俊一君

  水野 智彦君     青木  愛君

  柿澤 未途君     江田 憲司君

同日

 辞任         補欠選任

  熊田 篤嗣君     向山 好一君

  小室 寿明君     江端 貴子君

同日

 辞任         補欠選任

  江端 貴子君     三宅 雪子君

  向山 好一君     長尾  敬君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五〇号)


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     ――――◇―――――

牧委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房審議官神山憲一君、厚生労働省医薬食品局食品安全部長梅田勝君、労働基準局安全衛生部長平野良雄君、老健局長宮島俊彦君、保険局長外口崇君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

牧委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松本純君。

松本(純)委員 おはようございます。自由民主党の松本純でございます。

 早速質問に入らせていただきますが、たくさん用意をしてしまいまして、簡潔な御答弁をよろしくお願い申し上げたいと思います。

 介護保険法は、平成九年に制定され、平成十二年四月一日に施行され、十一年目を迎えております。

 今回の介護保険法等の一部改正法案の改正の目的は、今、さらにその進行が予測される我が国の高齢社会の中にあって、国民が高齢になっても安心して生活ができる社会環境を構築することにあると考えております。

 政府は、法律提案の趣旨説明においても、高齢者が住みなれた地域で安心して生活が継続できるよう、特に健康に直結する介護と医療等が切れ目なくそのサービスを享受できる体制の構築を目指すとされていることからも、改正の方向性は明らかなところであります。

 一方、こうした施策を財政的に担保するためには、社会保障と税の一体改革の議論や社会保障制度改革の方向性と具体策等が政府から示されており、その大きな課題の中には介護サービスも含まれていると考えております。

 こうした視点から、今回の改正法案と政府が進める社会保障制度改革や社会保障と税の一体改革との関連あるいは位置づけについて、お考えをお伺いしたいと思います。

細川国務大臣 おはようございます。松本委員にお答えをいたします。

 今回の介護保険法の改正案は、現在の財源の制約のもとで、可能な限り保険料の上昇を抑えつつ、二十四時間対応の定期巡回・随時対応型サービス等の創設、そして介護職員等によるたんの吸引等の実施など、効率よく質の高い介護サービスを提供するための制度の見直しを、平成二十四年度から始まる第五期介護保険事業計画期間の段階から速やかに行うもの、こういうことで改正案を提案いたしております。

 一方、今お話がございました社会保障制度改革の方向性と具体策につきまして、これは二〇二五年ごろを念頭に置きましてあるべき社会保障の姿と方向性を取りまとめたものでございまして、その改革案のうちの介護に関しましては、地域包括ケアシステムの確立、専門職種間の協働と役割分担の見直し、介護職員等の人材確保と質の向上などを盛り込んでおります。

 このように、今回の法案の内容とそれから社会保障制度改革の方向性と具体策において示しました改革案は、いずれも地域包括ケアシステムの構築を目指したものとなっておりまして、その方向性は軌を一にいたしているところでございます。

松本(純)委員 今後、超高齢社会を迎える我が国では、医療、福祉、年金といった社会保障制度の整備は不可欠であり、これらと同時に国民の生活を支える介護サービスも欠くことのできない社会保障制度の一翼を担うものであります。こうしたことから、現在公表されている改正法案並びにそれらの概要等を眺めると、国民目線あるいは介護サービスの安定的な提供という観点から看過できない点があります。

 高齢者は疾病構造も複雑で、体調も日々変化し、また、急性期疾患と異なり、薬物治療に比重がかかっている患者も多く、使用する薬剤の数も多くなる傾向があり、入院から在宅に至るシームレスな医療提供には、地域へ戻った際に適切な医療が提供できる十分な入院期間や受け入れ側の状況把握が必要となります。しかし、改正法では、平成二十四年三月三十一日までを期限とした介護療養病床の廃止期限を猶予するとしており、廃止期限を延長する一方で新たな指定は行わないとしています。

 介護療養病床廃止は、社会的入院等を解消し、適切に地域での受け入れ体制を構築することを目的として決められたと認識をしております。今まで進まなかったからといって、単に廃止期限を猶予する、あるいは延長するというのは、いかにもおざなりな対応と考えざるを得ません。猶予はするが計画どおり進めるのであれば、具体的にどんな手順で廃止を進めていくのか、明確な計画とそれを裏打ちする工程表を示すべきと思いますが、お考えをお伺いしたい。また、具体策があればお示しを願いたいと思います。

宮島政府参考人 介護療養病床のお尋ねですが、介護療養病床、現在まだ八・六万床残っているということで、この転換が進んでいないという実態を踏まえ、六年延長するということになりました。六年の間には二回の介護報酬改定があって、各市町村の介護保険事業計画は二回つくられ、五期、六期ということです。この間に、転換先である介護療養型老人保健施設に対する介護報酬上の評価ですとか、あるいは有床診療所と併設した老人保健施設の創設に対して支援していくとか、あるいは補助金、あるいは融資制度、これの一層の充実に努めて転換支援を図ってまいりたいと考えております。

松本(純)委員 介護人材の確保とサービスの質の向上について、訪問看護ステーションに係る人数要件を緩和し、看護師の配置をこれまでの複数人から一人でも開設可能とすると仄聞をしております。介護サービスが必要な患者に対する適切なサービス提供という観点からすると、マンパワーの面からの不安を感じます。

 こうした人的な懸念に加えて、国民、患者が適切にサービスを提供する者を選択ができるように、サービスの公表制度が義務づけられていました。適正なサービスが提供されるために、施設の監視指導、第三者評価、これらを踏まえた情報公表制度は欠くことのできない三本柱と認識をしております。ところが、今回の改正法案によれば、年に一度の調査員による実地調査の義務を廃止して、手数料を伴わず、都道府県知事が必要と認めた場合に調査するという仕組みに変えるとしております。

 こうした見直しの結果、任意での実地調査で提供するサービスの質の担保は十分に行えるのでしょうか。また、都道府県知事が必要と認めた場合とありますが、具体的にはどんな場合が想定されるのかを明示されないままでは、大きな不安が残ります。指導監査とどう違うのか、具体的事例を明確にお示しいただきたい。

 また、これまで創設以来、公表制度の精度を確保するために、実地に施設を調査する専門の調査員の養成を進めてきていると思いますが、こうした調査員の今後について、その処遇も含めてどのように考えていらっしゃるのか、お尋ねします。

宮島政府参考人 まず、情報公表制度そのものにつきましては、これは利用者に対して介護サービスの選択に資する情報を提供するということですので、これは維持するということでございます。これは、行政処分を伴う最低基準を守る指導監査、あるいは介護サービス事業者がみずから希望した内容を評価してもらう第三者評価とはそれぞれ趣旨が異なっており、それぞれ必要だということでございます。

 ただ、情報公表につきましては、調査における手数料の問題、あるいは事業者に対する負担の問題等がありましたので、今後は、都道府県知事が認める場合、調査を行えると。その際、指針をつくる。指針については、指定調査機関などの意見を聞いて、都道府県が指針をつくる際のガイドラインを厚労省でお示しするということになっておりますが、例えば最初の指定のときでありますとか更新のときなどは調査に入ってもらうようなことを検討したらどうかということを考えております。

 また、調査員のノウハウを生かしていくということは、介護保険、情報公開にとっては大事なことと思っておりまして、今後とも、利用者の情報活用支援や事業者の問い合わせへの対応、あるいは今回の法改正で盛られております指定都道府県事務受託法人というもので監査などの委託を受けることになっておりますが、その活用も検討してまいりたいと考えているところでございます。

松本(純)委員 高齢者が安心して生活できる場として居宅が最も望ましいことは、さまざまな調査や研究から明らかにされています。しかし一方で、家族構成や住宅の環境などの理由から、やむを得ず施設に入居して介護等のサービスを受けなくてはならない高齢者も少なくはありません。

 こうした方々の受け入れ施設の一類型として特別養護老人ホームが開設され、現行では開設主体を、十分な公益性及び安定性が確保されている地方公共団体、社会福祉法人、地方独立行政法人、日本赤十字社並びに厚生連に限定しています。その趣旨は、営利によらない安定したサービスの提供を担保し、入所する高齢者もその家族も安心して介護サービスが受けられるためと認識しておりますが、どのようにお考えでありましょうか。

 また、今回の改正案では、特別養護老人ホームの開設を上記の法人以外に社会医療法人にも可能な、規制を緩和する案が示されています。公益性、安定性が担保されているという条件を要件として付してはありますが、本来の社会医療法人の担う役割は医療の提供にあって、そのことをもってのみ公益性、安定性が高いとすることは疑問を感じます。なぜ社会医療法人にまで開設の幅を拡大するのか、その意図はどこにあるのか、お伺いします。

 また、収益事業や公募債券等の発行が可能とされている社会医療法人にまで特別養護老人ホームの開設を拡大することにより、結果として営利目的の株式会社等の施設分野への参入にまで拡大されていくことが懸念されるので、社会福祉法人と医療法人の役割とあり方について議論することなく、現行の開設要件を改正してまで開設主体の幅の拡大をする必要はないと考えるのでありますが、いかがでしょうか。

大塚副大臣 お答えを申し上げます。

 まず、どのような主体が特養を担うべきかということについては、先生が冒頭に整理をしていただいたような考え方で現在定められております。

 そういう中で、後段で、なぜ今回、社会医療法人にその担い手としての立場を与える内容になっているのかということでございますが、この点につきましては、昨年六月十八日に閣議決定されました規制・制度改革に係る対処方針において、「特別養護老人ホームへの社会医療法人参入を可能とする方向で検討し、結論を得る。」ということとなりました。規制制度改革の協議の場でも十分な議論が行われた結果でありますので、この閣議決定を受けて今回の法案の内容になっております。

 なお、社会医療法人は、僻地医療、小児救急医療等の地域で特に必要な医療の提供を担うこととされていること、あるいは解散時の残余財産を国、地方公共団体などに帰属させる旨を定めていることなど高い公共性を有しており、さらには、原則として社会福祉法人が行うこととされている事業の多くを附帯業務として実施可能であることなどを勘案いたしまして、今回の対応となっております。

 ただ、先生が最後に御指摘になられましたように、収益事業等を併営していることも事実でございまして、そうしたことも含めて慎重に検討した結果が、今回の法案の内容でございます。

松本(純)委員 医療と介護の連携強化を進める方策として、地域包括ケアシステムが提案されています。その具体的事例として、介護職員によるたんの吸引が挙げられていますが、一口にたんの吸引といっても、医師の指導のもとで実施する行為から家族でも行えるものまで、幅広にあると考えております。

 現在、医療行為として整理されているたんの吸引を医師以外の者が実施する上で、安全性の担保はどのように確保されるのか。また、登録機関による研修を行うとされていますが、具体的な研修機関としての登録の要件や研修プログラムについてどのようにお考えか、お尋ねします。

岡本大臣政務官 先生お尋ねのたんの吸引に関しましては、これまでは通知による運用で一定の範囲についてたんの吸引を認めてきたところでございますが、今般の法改正を受けまして、医師、看護師等の医療関係者との連携確保等の安全措置を講じた事業所の業務として、たんの吸引等を行うことを可能としたいというふうに考えています。

 たんの吸引を実施する施設につきましては、医療関係者との連携が確保されている、そういった体制がとれていること、また、たんの吸引等の実施に関する記録が整備されていることや緊急時の対応、感染症の予防措置などを定めていること、こういった安全確保措置を要件とし、都道府県知事への登録制度とすることとして安全性の担保を図っていきたいと思っています。

 一方で、介護職員等に対する研修プログラムにつきましては、これも法改正後、省令以下等で定めたいとは思っておりますが、たんの吸引等に関する講義や実地研修から構成されるプログラムであり、研修機関も都道府県知事の登録制度としていきたいと考えています。その要件といたしましては、医師、看護師等の医療関係者が講師として研修を行うことなど、研修を確実に実施できる体制を整えていることを登録要件とさせていただきたいというふうに考えております。

 具体的な事業所の安全確保措置、研修プログラム、研修機関の登録要件につきましては、現在行っております試行事業の検証・評価結果を踏まえ検討していきたい、そのように考えております。

松本(純)委員 在宅医療にかかわる各専門職の有する専門的知識の共有と業務の補完は、安定した介護サービスを供給する上で不可欠なことは周知のことであります。多くの調査結果によれば、在宅患者の抱える医療上、介護上の課題として、医薬品の適正使用の確保とその適正な管理が挙げられています。

 医療の現場で使われる医薬品の取り扱いについては、切れ味のよい医薬品や副作用等の発現が疑われる前駆症状のチェックなどが不可欠であり、介護スタッフ、看護スタッフ単独では十分な管理ができず、患者の安全な薬物治療が確保できません。在宅で療養する患者の医薬品の管理には薬剤師の参加が不可欠と考えますが、いかがお考えでしょうか。

 その上で、地域包括支援センター等を中心とした地域包括ケアシステムの構築は喫緊の課題ではありますが、在宅医療の提供を受けている患者の抱える医薬品の問題を解決しないままでは十分な連携体制とは言いがたく、適切な薬物治療を在宅でも提供可能なように、今後の超高齢社会を目前に、連携の仕組みの中に医薬品の専門家である薬剤師が参加できる仕組みを構築すべきと考えますが、いかがでしょうか。

宮島政府参考人 薬剤師の介護保険制度における役割のお話です。

 介護保険は、現在、薬剤師さんが利用者の居宅を訪問して服薬指導などを行うとか、必要に応じてケアマネジャーや訪問サービスの事業者への情報提供を行う居宅療養管理指導というようなことで評価をして、利用者の状態に応じた薬剤の提供及び医薬品の管理ができるような仕組みがあります。

 今後、地域包括ケアシステムの整備を推進していかなければなりませんが、やはりこのシステムでは多職種協働ということが大事でありまして、医薬品を必要とする高齢者、認知症の方が在宅でふえるということで、薬剤師さんが在宅のケア体制の中でさらなる活躍をいただくということを念頭に、今後検討を進めていく必要があると考えております。

松本(純)委員 現代の医療においては、これまでの医師のみに依存した医療の提供ではなく、医師を中心に歯科医師、薬剤師、看護師等の医療職種が連携、補完し合いながら進めるチーム医療が不可欠として、厚生労働省においても、その効果的な運用に向け、現在議論中と認識をしております。施設、在宅等患者のいる場所を問わず、介護サービスも医療と同様な観点から考える必要があります。

 現行では、入院中の患者あるいは在宅療養中の患者には、それぞれに必要な医療職がかかわって、その治療にかかわるチーム医療が可能になります。しかし、当該患者が特養等の施設に入所をすると、当該施設に医師が配置されているという理由から、抗がん剤等の一部の高額な医薬品を除き、薬剤師が患者の薬物治療にかかわることができず、その結果、適切な薬物治療の提供に支障を来す事例も少なくありません。医療サービスが、このように施設の種類により、介護保険または医療保険から給付されるサービスの範囲が違っているのです。

 例えば、薬剤に関しては、特別養護老人ホームは必要な薬剤をすべて医療保険から提供することが可能です。一方、介護老人保健施設は定額払いのため、結果としてゾビラックス、アリセプト等の高額な薬価の薬剤の提供が制限されております。どこにいても必要な医療サービスが提供できるように、給付調整及び仕組みの変更が必要であると思っております。

 単に患者の療養する場所が変わったというだけで、受けるサービスや負担する費用が大きく変化してしまう、このような状況をどのように受けとめていらっしゃいますか。また、介護と医療とのすみ分けを再確認するなど、課題とされている事項を改善することが介護と医療の連携したサービスには不可欠と思いますが、いかがでしょうか。そして、もし問題があれば、今回の法律改正において解決すべきときではないかと考えます。

 こうした視点からの議論がないように思うのでありますが、いかがお考えでしょうか。

外口政府参考人 介護保険における施設サービスについては、その施設類型ごとに提供することができる医療等に応じて医療保険による給付の範囲を決定しており、例えば老人保健施設においては、入所者の介護に係る費用や日常的に必要な医療行為については介護保険により支払われておりますが、手術や特殊な検査など、密度が高く高額な医療が必要な場合には医療保険から支払うことができることとされております。

 いずれにしても、次期診療報酬、介護報酬改定は同時改定ということもあり、入所者がその状態に応じて必要なサービスを適切に受けられるよう、中医協及び介護給付費分科会における議論も踏まえ、どのような対応が適切か検討してまいりたいと考えております。

松本(純)委員 現在の介護保険料は全国平均で月額四千百五十円となっていますが、平成二十四年から始まる第五期事業運営期間では、介護保険料は五千円を超えると見込まれております。高齢者から見れば、年金額がふえない中で介護保険料が千円近く上がるということになります。できるだけ保険料の上昇を抑えるような方策を考える必要があるのではないでしょうか。

 そこで、保険料の上昇を防ぐために、第四期で終了する介護職員処遇改善交付金を延長する考えはありませんか。

細川国務大臣 これから高齢化がどんどん進んでまいります。介護を必要とする高齢者が増加する見込みでありますから、それをお世話する介護分野の人材を確保していくということは大変重要なことでございます。

 介護職員処遇改善交付金でありますけれども、二十四年度以降どうするかという問題がございますが、この点につきましては、引き続き現行の交付金を継続すべき、こういう意見がある一方で、給与等の労働条件については労使が自律的に決定していくことが適当であること、国の財政状況が厳しい現状であることなどを踏まえまして、介護報酬の改定によってこれに対応していくべきだ、こういう御意見、いろいろあるわけでございます。

 今後の介護職員の処遇改善をどのように進めていくか、この具体的な方策について、ことしの末には医療、介護同時改定もございます、そういうところで方策を決めていきたい、このように考えております。

松本(純)委員 また、都道府県に設置している財政安定化基金については、市町村分だけでなく、国費分と都道府県費分も取り崩し、保険料の軽減に充てるべきと考えますが、いかがでしょうか。

細川国務大臣 この財政安定化基金の取り崩しによりまして返還される額の取り扱いにつきましては、市町村の負担分につきましては一号保険料の軽減に充てるもの、国及び都道府県の負担分につきましては、一般会計からの支出でありますが、介護保険財政の安定化を目的として支出をされた、こういうことを踏まえまして、返還額につきましては介護保険に関する事業に充てるように努める旨の規定をしているところでございます。

 この返還額につきましては、私といたしましては、この法案条項の趣旨を踏まえまして、地域包括ケアシステムの実現に向けて有効に活用されていくようにしていきたい、このように考えておりますが、いずれにいたしましても、今後、その活用方法については、都道府県とかあるいは関係省庁と調整を図ってやってまいりたい、このように考えているところでございます。

松本(純)委員 介護保険の地域支援事業の中で、高齢者が介護施設等でボランティアをした場合、ポイントがたまり、そのポイントを換金や寄附することができる介護支援ボランティアポイントという事業があります。横浜市でも平成二十一年度から導入したところ、登録者は四千六百人を超え、受け入れ施設も二百五十施設までふえてまいりました。この制度は、元気な高齢者の力を介護の分野で生かすことができるため、これからの互助、共助の仕組みとして注目されています。

 そこで、第五期から介護保険料も上昇することから、介護支援ボランティアの普及を促進し、介護保険料の軽減を目指すべきと考えますが、いかがでしょうか。

宮島政府参考人 ボランティアポイント制についてのお尋ねでございます。

 この制度は、ボランティアの活動を通じて高齢者の社会参加、地域貢献を推進する、同時に、高齢者の健康増進、その結果として保険料上昇の抑制にも寄与する。各自治体において積極的に活用されるよう支援を行っていくことが重要であると考えております。

 二十二年度補正予算で創設した地域支え合い体制づくり事業を活用して、こうしたポイント制の取り組みを進めていただけるよう、全国課長会議などを通じて周知、依頼しているところであります。

松本(純)委員 時間になってまいりましたので、最後に一問お伺いしたいと思いますが、少し飛ばしますので、御了解いただきたいと思います。

 医療保険で入院治療した後、退院時に医療保険で処方された医薬品などは、保険薬局から医療保険によって保険者に対して保険請求されます。しかし、退院後、介護保険の申請をされると、さかのぼって介護保険適用になるため、保険薬局側から保険請求されたレセプトは戻されることとなり、保険薬局は請求がおくれ、経営を圧迫することにつながってまいります。

 介護保険が適用になる前の調剤や在宅薬剤管理指導料などは、保険請求を可能にするということはできないのでありましょうか。

外口政府参考人 医療保険においては、介護保険から同様のサービスを受けることができる場合には、医療保険からの給付は行わないこととなっております。

 したがって、介護保険が適用となった者については、薬剤料や調剤料は医療保険に請求できるものの、在宅患者に対する薬学的な管理指導料は、医療と介護でサービス内容が同様であることから、申請日にさかのぼって介護保険に請求をすることとなります。

 厚生労働省といたしましては、次期診療報酬、介護報酬改定においては、医療、介護の同時改定ということもあり、医療と介護が切れ目なく円滑に提供されるよう、どのような対応が適切か、中医協や介護給付費分科会の議論を踏まえて検討をしてまいりたいと考えております。

松本(純)委員 ありがとうございました。

 予定の時間となりました。質疑を終了させていただきます。

牧委員長 次に、菅原一秀君。

菅原委員 おはようございます。自民党の菅原一秀でございます。

 介護保険法等の一部改正案の質問に入る前に、東日本大震災、ここにかかわる厚生労働省関係の質問を、まず冒頭、三点いたしたいと思います。

 まず、仮設住宅でありますが、この問題につきましては、四月の二十六日、予算委員会で菅総理が、お盆までにという大変寝言のようなことを言ったことを私は残念に思っております。自来、さまざまな取り組みを政府としてもお進めいただいていること、これは一定の評価をしたいと思います。

 御案内のとおり、五月十九日に国土交通省の資料をいただきました。これには、岩手、宮城、福島の三県における仮設住宅のいわば必要戸数の見直し、当初七万二千であったものが六万一千に、こういう資料を今手元にしているわけであります。また、八月の半ばまで、いわばトータルとして実際の要請数というのは五万二千二百、こういう数字も今ここに手にいたしております。

 今までこの住宅建設が進まなかった理由は、やはりその用地の確保というものが主たる要因であったということも十二分に理解はしているわけでありますが、きょうは国交省からもおいでをいただいております。改めて、五万二千二百戸に減ったにもかかわらず、八月のお盆までというその期日を変えていないのはなぜなのか、その要因はどこにあるのか、これを国交省の方からお尋ねしたいと思います。

市村大臣政務官 お答え申し上げたいと存じます。

 菅原委員御指摘のように、いろいろな経緯がありまして、今五万二千二百戸ほどまで下がってまいりました。

 引き続き、用地の確保というのがやはり課題なんですね。実は、全体的には用地の確保はできているというふうには見えるのかもしれませんが、例えば、岩手、福島ではまだ用地が足りないという状況であります。また、宮城におきましては、面積的にはあるんだけれども、実際に現場に行ってみると、これまで建設された用地ほどには簡単にはいかないというようなところもあります。

 それで、皆さん、現場は努力をしながら、やはりこれは総理の言葉にかかわらず、一日でも早く、過酷な避難所暮らしから、ちょっと快適な、まだ少しはましなところに移っていただきたい、こういうところでみんな努力をしているところであります。とにかくさまざまな努力をしながらやっているところでございますが、また皆様にもお力をいただきながら、とにかく一日でも早くということで考えておりますので、どうぞ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

菅原委員 やはり被災した方々が自分の生まれ住んできたコミュニティーを離れたくない、あるいは、なるべくだったらコミュニティーごと仮設住宅に移行させたい、この取り組みは大変大事なことでありましょう。なおかつ、予定地はあるけれども、なかなか契約に至らない、こういうような状況もあるかと思います。今後ともしっかりお取り組みをいただきたい。政務官、どうぞ次に移られてください。

 そこで、厚生労働大臣に伺いたいと思います。

 この仮設住宅に関しては、災害救助法、これがいわば大きな一つの柱になっているわけであります。五月六日の日に、厚生労働省の社会・援護局の総務課長名で、いわば弾力運用、この通知が各都道府県に出されたわけであります。今まで仮設住宅というのは、災害救助法に基づけば、公有地でしか建てられない、こういうある意味での一定の縛りがあった。

 これを弾力的に、民有地においても、それをいわば通常の賃料の範囲で対象にすることや、あるいはそれを造成したり、あるいはもとに戻すような復元、こういったものにも国庫補助を出そう、こういうお取り組みを厚労省の方としても今進めていることは、私も前回、前々回、質問してきた流れの中で、一つの糧になっているのかなとささやかな自負を持つわけでありますけれども、今御答弁があったように、当初七万二千が五万二千二百になった。しかし、一日でも早くという御答弁はあったけれども、実際には、この国交省の資料によると、八月の上旬ということをきっちり銘打っているわけですよ。

 私は、総理のあのお盆までという言葉が、あのときの今日的状況の言葉であったにせよ、ハードルをあえて高くしておいて、結局は、その間に時間を、タームを、やや猶予を持ってやろうというような流れがあったのではないか、そういううがった見方さえされてしまうとすれば、これは総理にとっても政府にとっても不幸なことであります。一日も早くと言った今の政務官の言葉を受けて、厚生労働大臣は、今回のこの弾力運用、これを通知しても、今なお、おしりが、エンドが決まっていない、この状況をどうとらえているのか。

 やはり、各地のJAなんかとしっかりと提携を組んで、仮設住宅を一日も早くきっちりと建設していかないと、御案内のとおり、福島ではもう既に真夏日に近い温度を記録した日もあります。こうした中で、本当に、体育館を初めさまざまな避難所で、日々過酷な状況の中で生活をしなければいけない。感染症もふえている状況もあり、病院やあるいは施設でも高齢者の死亡がふえてきている状況がある。本当に、一日も早くこの対策を講じていく、その責をどうとるのか。大臣の見解を伺いたいと思います。

大塚副大臣 大臣に御質問でございますが、恐縮ですが、担当の私からお答えをさせていただきます。

 まず、菅原委員からも、民有地の活用等についても前向きな御提言をいただいて、本当にありがとうございました。そういう菅原委員ほか多くの皆さんの御提言も踏まえて、御指摘のように、民有地も仮設住宅の建設用地として活用することといたしております。したがって、その民有地の借料も国庫負担の対象として認めることとして、今前向きに対応させていただいております。

 また、今JAというお話もありましたが、公有地、民有地の別にかかわらず、合理的な範囲内で田畑等を整地して活用するという場合に、その必要な造成費についても国庫負担の対象として取り組んでおります。

 こうした対応の結果、これまでの応急仮設住宅の建設戸数のうち、おおむね約二割が民有地ということで進んでおります。また、先生も御承知のことと思いますが、今回被災者の方が大変多いということもございまして、民間の賃貸住宅も仮設住宅としてぜひ御活用いただきたいということで、民間の仮設住宅の申し込みも非常に急速なピッチでふえております。

 こうした対応を含めて、総理は八月、お盆までに遅くともとおっしゃいましたけれども、一日でも早くすべての対応を終える努力を続けている最中であることを御報告申し上げます。

菅原委員 きょう現在、避難をされている方が十万八千三百九十四人もおられます。我が身に考えれば、もういたたまれない状況でありますから、これは政府、お盆までというような発言を撤回してでもきちっと対応してほしい、このことを申し添えておきます。

 次に、義援金について伺います。

 義援金については、御案内のとおり、自民党でもさまざまな取り組みをしてきました。我々は日本赤十字社にその募金をいわばお預けしたわけであります。

 厚生労働省は、義援金配付委員会の事務局を担っておられます。したがって、ここで質問を申し上げるわけでございますが、直接的には、この募金を、義援金をどう集めてどう配付するか、これは日赤やあるいは共同募金のそれぞれの責になるんだろう、こう思っているわけであります。

 きのう現在までに全国から集まった義援金の浄財、資料をいただきましたけれども、トータルで二千三百四十一億円。これに対しまして、実際に自治体に配られた、市町村レベルでいいますと六百八十一億円。二千三百四十一億集まっていながら六百八十一億円しか各市町村に行き渡っていない。しかも、実際に被災者に渡ったのは約二百五億円であります。そうすると、集まった分の一割しかまだ義援金が行き渡っていない。もう七十四日目を迎えた今日、本当に日々の暮らし、生活費がない、さまざまな手続をするお金もない状況の中で、この実態はとてもとても理解しがたいわけであります。

 繰り返しになりますが、厚生労働省そのものがいわば募金の配付等々、あるいは義援金の配付等々の役割を担っているわけではありませんけれども、やはり、厚生労働省が所管であります日赤にしても共同募金にしても、この状況をどうとらえているのか、あるいはそれをどう指導していくのか、この辺のきっちりとした意思を明らかにしていただきたいと思います。

細川国務大臣 今お話のありました義援金でありますけれども、いまだ被災者のもとに余り届いていないということ、このことについては私は本当に遺憾に思っておりまして、早く被災者のもとに届くこと、被災者の皆さんもそれを期待していると思いますし、募金をされた皆さんもそのことを強く思っているだろうというふうに思います。

 今委員が言われましたように、集まりました募金は二千三百四十一億円、それで、五月二十三日現在で既に都道府県に送られていますのが七百二十億円でございます。そして、市町村に……(菅原委員「行っているのは六百八十一億」と呼ぶ)そうです、六百八十一億送られて、二百六億円が既に届いている、こういう結果になっております。

 そういう意味では、私も、少しおくれているということで、これについては、これまでもいろいろと市町村に対しても通知を出したりして、督励もしてまいりました。

 なぜおくれているのかということをいろいろ考えて対応したわけでありますけれども、地域の人ですべて集まってそれで申請をする、そういうことをやっているとか、あるいは、災害弔慰金と一緒にやっていて、災害弔慰金は税金で賄われていますからこれは厳格にやっているというようなことで、それと一緒にやっているものですからおくれているというようなことがあったり、あるいは、自治体の職員が大変忙しいというようなこともあって、それらに対しては、こういうふうにすべきだということを我々通知もいたしました。

 しかし、なかなか進んでおりませんので、今度は職員を現地に派遣するということで、総務省と一緒になりまして、私どもの本省の職員を今度、五月二十七日には岩手県、五月三十日には宮城県に、現場に派遣をいたしまして、なぜ滞っているのか、そこをいろいろ検証いたしまして、早急に届くような形で積極的に私どもやっていきたい、こういうふうに思っております。

菅原委員 大臣からいろいろと状況説明は伺いました。

 やはり、市町村における行政事務が非常に滞っていることもあって、罹災証明が発行されていない、あるいは、罹災証明が仮に発行されたとしても、いわば配付するための事務的な能力が追いつかない。各省や各自治体から応援に行っているわけでありますが、やはり、日々の、その日を暮らすための日銭、これは本当に大変重要なものでありますから、しっかりと行き渡るようにしていただきたい。

 ただ、そもそも論として、二千三百四十一億集まって、都道府県に七百二十億で市町村に六百八十一億ということは、まだ三分の一なわけですよ。それ自体も何かおかしいなと。それがまだ行き渡っていないからストップしているということなのか、この点、厚生労働省と日赤や共同募金とよく協議しないと、全世界、全国民の浄財でありますから、この行方は国民は知る権利があると思いますので、これはきちっと協議をしていただきたい、このことを申し添えておきます。

 次に、校庭の、あるいはその他における被曝量年間二十ミリシーベルト、この論議は文部科学委員会でも既に議論がされています。これは当然、国民の命と健康を守る厚生労働大臣の役目としてただしておきたいと思います。

 福島第一原発の事故は、いまだに放射性物質のいわば放射が続いているわけであります。メルトダウンは一号機のみならず二号機、三号機、ここに来て急遽発表しているわけであります。IAEAがやってきた、赤裸々に、すべてをあからさまに解析されないうちに出してしまおう、そういう魂胆が見てとれるというのは私だけなのかなと思いながらも、そういう意味では、なぜ二カ月半もこういったメルトダウンをしてきたことを隠してきたのか、あるいは、今、この状況において明らかになったのか。これは、ここで議論していたら多分平行線になるだろう。あえてこれは別の機会にただしていきたいと思うわけであります。

 文部科学省が所管をします財団法人で、放射線影響協会というのがあります。この協会は、原発の施設などで放射線業務に従事している方々を対象に、低線量域の放射線被曝量がどれだけ人の健康あるいはがんの死亡に影響を及ぼすか、こういったことを研究調査してきた、疫学調査をしてきた協会でありまして、平成二年から今日まで至っております。

 ことしの三月、これは震災とは機は異にするんだと思いますが、ちょうど第四期の発表がされております。これを見ますと、放射線業務従事者の白血病を除くがんによる死亡率は、日本人の男性の死亡率よりも、偶然に起きたとは考えにくい、専門用語で言うと有意であるほど高く、放射線業務従事者内において、累積の線量と死亡率の偶然とは考えられないというような発表をしております。

 ところが、この論文を見ますと、最後のところで、喫煙などの生活習慣などの影響も可能性は否定できないから、低レベルの放射線ががんの死亡率に影響を及ぼしているという明確な証拠は認められない、こう両論併記をしているわけなんです。この結論には一抹の違和感を感じざるを得ない。

 言ってみれば、文科省の天下り財団であって、御用聞き学者がこの中にいるのかどうかわかりませんけれども、科学者として正確を期したいということのあらわれであるかもしれないし、あるいは、センセーショナルな数値が出るゆえに、今後の原発政策に影響を及ぼしかねない。

 この原発政策に関して、私ども自民党もその責任の一翼を担っていることは我々も肌身に感じ、そしてまた腹をくくっている部分は当然あります。しかし、現政権において、いわゆる文部科学省傘下における財団がこうした発表をしており、なおかつ結論が両論併記になっている。

 そうした中で、既に御案内のとおり、文部科学省においては、学校施設利用の放射線汚染濃度の暫定基準、これを年間の被曝量を二十ミリシーベルトとする、校庭の放射線量は毎時三・八マイクロシーベルトというふうに発表しておりまして、実際に受ける一年間の線量の総量は約十ミリシーベルトである、こうオフィシャルに発表しているわけであります。

 子供の場合は、御案内のとおり、寿命が長いわけですから、当然、被曝をする時間も量も多い。こういったことを考えますと、子を持つ全国の親にとって、福島はもとより、本当にいたたまれない思いで日々を暮らしている状況があります。

 一昨日、福島の御父母の方がこの問題について文部科学省に申し入れに行ったわけですね、バス二台で。ところが、大臣初め政務三役は会わない。出てきたのは、局長はおろか、科学技術・学術政策局次長が出てきて、約二時間にわたって押し問答した。最終的に、夏休み以降にはこの線量の数値を下げる、一ミリシーベルトにするというようなことを言ったそうでありますが、これは言ってみれば、報道でしか私は知り得ません。

 しかし、がんの発症の増加の可能性が高まるというのが百ミリシーベルト、こういうふうに言われておりまして、これは国際放射線防護委員会、ICRPも一から二十としておりますが、実際にがんの発生などにかかわるであろうリスクが高まるのは百ミリシーベルトだというようなことで、既に国際的な議論にもなってきたわけであります。

 そこで、私が思いますのは、放射線に限らず、あらゆる化学物質というのは、危険性が証明された量の百分の一を基準値とするのがこれまで国際常識になっているわけなんです。安全の証明というのはなかなか難しい、不可能かもしれない。しかし、危険性が証明された量の百分の一をもって安全とするというこの説は、定説になっているわけであります。したがって、私は、百ミリシーベルトの百分の一は一ミリシーベルトであろう、これを当然、文部科学省も政府も基準値とすべきである、このことは持論として持っているわけであります。

 いまだに政務三役が逃げ隠れして当事者と会わない状況の中で、私は厚生労働大臣に聞きたいのは、国民の生命、健康を守る、しかも、学校等となっていますけれども、学校等の中には保育園も入っているわけですよ。保育園というのは、お母さん方が残業時間が延びたりすると、当然、そこの園にいる時間は小学生、幼稚園よりも長くいる可能性も出てくる。

 この状況の中で、この二十ミリシーベルトという数値を用いたままで、今後とも政府はこの見解を変えないのか。これは福島県のみならず、首都圏も含めて今や全国的な問題になっているわけでありますから、この点の厚生労働大臣の見解を聞きたい、こう思います。

大塚副大臣 大変重要な御質問を幾つかの調査結果も踏まえて御下問くださいましたので、私から事実関係を御報告させていただいた後に、大臣から厚生労働大臣としての御見解を述べていただくことでお許しをいただきたいと思います。

 まず、私も先週、WHOでこの日本の状況について報告をさせていただきましたが、きょうは、傍聴席にも国民の皆さんがいらっしゃいますので、正確にお伝えをいたしますと、国際的な科学的知見では、百ミリシーベルト以下での影響というのはわからないというのが実際の共通認識でございます。

 そういう中で、先生が引用になられました、ことしの三月とおっしゃったかもしれませんが、財団法人放射線影響協会の疫学的調査の結果は去年の三月に出ているものでございまして、大変分厚いものでございますが、私も急遽取り寄せて、中身を確認いたしました。

 そうしましたところ、先生は十ミリでも影響があるというふうにおっしゃいましたが、実際にはそのようには必ずしも書いていないわけでありまして、その三月の結果を踏まえて、去年の九月に改めて文部科学省が公式の見解を出しておりますが、この協会に設けた委員会では、「低線量域の放射線が悪性新生物の死亡率に影響を及ぼしている明確な証拠は認められなかったと言える。」ということで、十ミリが何か基準になっているということではないというのが事実関係でございます。

 その上で、先生御指摘の、現在の学校に対する基準につきましては、文科省が発表させていただいたそのときから、あくまで一から二十ミリは八月末までの暫定的な目安で、今後できる限り子供たちの受ける線量を減らしていくことが重要であると考えていると当初から申し述べております。

 そして、その後に、五月十三日の文部科学委員会で高木文科大臣からも、できるだけ一ミリシーベルト、つまり、百ミリ以下では影響がわからないと言われている中で、平時の基準である一ミリシーベルトを目指して、できるだけ線量を下げていく努力をするということを申し述べているところでございます。

 したがって、保育園を担当させていただいている私どもといたしましても、幼稚園、小学校、中学校等と同様に、現状は、国際放射線防護委員会が緊急事態後の基準として国際的に容認をしている二十ミリを一つの考え方としつつ、八月末までの様子を見ながら、しかし、その間も、できる限り低い線量にするために、校庭の土砂の入れかえや屋外での活動時間についての配慮などを行いつつ、しっかりと国民の皆さんの健康に留意をしていくという方針で臨ませていただいております。

細川国務大臣 今、大塚副大臣の方から、厚生労働省の考え方についていろいろと話させていただきました。

 厚生労働省としましては、今後とも、やはり子供の安全、安心の確保というのは非常に大事な、一番の重要テーマでありますから、文部科学省等とも連携をいたしながら、また地元の意向も踏まえまして適切に対応してまいりたい、このように考えております。

菅原委員 国民の命と健康を守る、しかも、科学的な知見、医学的な知見は厚生労働省の所管であります。文科省はいつまでたっても紋切り型の答えしか返ってこないし、これは本当に政府内で、余りにもツーレートですよ、しかもツーファジー。この問題は、全国の子を持つ親たちが本当に切実な思いをしているわけであり、しかも、幼児であればあるほど、寿命が長い分、先ほど私は百ミリシーベルトと言ったけれども、年間十だったらば十年で、単純計算でいえば受けてしまう線量なわけですよ。

 しかも、スリーマイル島は、メルトダウンをして溶融した数量というのは大体六十二トン、チェルノブイリが百九十四トン、今回の福島は二百五十七トンですよ。世界最大のメルトダウンが起こって、放射性物質の飛散も可能性がある中で、この状況で子供たちの数値を二十ミリシーベルトのままと言う政府は、これだけでも不信任案ですよ。私はそう思いますよ。この点、また次の機会にしたいと思います。

 時間があと十一分しかなくなりました。ようやく法案に質問を移します。

 介護保険、制定されて十一年目を迎えたわけであります。今回、法施行十年目の、かつまた、民主党政権における初めての法改正でありますから、大変注視をしてきたわけであります。

 今回、この法改正に当たっては、社会保障審議会の介護保険部会、ここで、いわばペイ・アズ・ユー・ゴー原則、ある意味では財源が限られた中で、かつまた、そこの部会にはいろいろなステークホルダーが入っておりましたから、結果の報告書を見ますと、それぞれ両論併記の部分があったわけであります。

 一方で、民主党が去年の十二月二十二日に出しています介護保険制度の見直しに関する提言、これを見ますと、負担増では国民に支持されない、今回は最低限必要な改正にとどめるべき、こういったことが示されていまして、結局、そういった民主党内の議論がこの法案の中に盛り込まれているのかな、こういう認識を私は禁じ得ないわけであります。

 ずばり、私も政務官をやっておりましたから、ささやかな知己の中で、厚生労働省の中の幹部からも、今の民主党政権では、問題から逃げて、財源確保は先送りだ、まさに野党のまま政権を担っている状況だ、そういう辛らつな声も聞こえてきております。

 何で両論併記、例えば、被保険者範囲の見直しや給付の効率化、重点化、こういったことの両論併記、見直しをこのまま見送ってしまったのか、この点をまず大臣にお尋ねをしたい。あわせて、この点について菅総理は、あの方は介護保険をつくった当時の厚生大臣もおやりになっていたわけですよ。この点についてコミットされていないのか、その状況をちょっとお示しください。

細川国務大臣 財源論につきましては、いろいろな論点が出てまいりまして、例えば総報酬割の導入とか、あるいはケアマネジャーの自己負担導入、こういう論点が出ました。

 これについては、介護保険部会でもいろいろと議論をいたしまして、そういう総報酬制を導入すべきであるという意見もあり、また逆に、それについては余りにも財源ありきということでの導入は早過ぎるという強い反対意見、いろいろございました。ケアマネジャーの自己負担導入についても、これまた賛成、反対、強い意見が出てまいりましたので、そういう意味で、私どもとしては、関係者の意見を集約することができなかったということで今回の改正法には盛り込んでいなかったところでございます。

 これらの財源論につきましては、今後の社会保障改革の議論などを通じまして、引き続き十分な議論を行ってまいりたい、このように考えております。(菅原委員「総理は。総理はこの点は」と呼ぶ)

 総理は、この点については、特に集中会議の中でこれについて触れるような意見は言われなかったと思いますけれども。

菅原委員 多分そういうことだろうと思っていましたけれども、ちょっと時間がないので次に進みます。

 これまでも議論のありました介護福祉士等によるたんの吸引、この資格の取得の方法、こういったことについてお尋ねをしたいと思います。

 今回の改正案では、既に議論がありましたように、介護福祉士や研修を受けた介護職員にたんの吸引等の医療行為を認めると。これはいろいろ議論がありましたけれども、介護現場のニーズや家族の負担、あるいは在宅のホームヘルパーがやる場合でもボランティアで今やっている状況の可否、あるいは有料老人ホームや障害者の施設においてはできない、この状況があって、そういう経過を踏まえれば、やはり今回の改正は一つの流れなのかなと認識をいたしております。

 ただ、先般あべ委員も質問しておりましたように、やはりたんの吸引等については安全性の確保というのが何よりも担保されるべきでありまして、状況によっては窒息死してしまう、出血してしまう、そういう状況が出てきているわけであります。先般のあべ委員の質問に対して大臣が、いわば医師、看護師その他の医療関係者と連携体制を確保していく、研修をしっかりやっていく、こういう答弁をされております。

 ところが、条文をいろいろ細かく読んでおりましたらば、四十八条の五、ここの中に、「医師、看護師その他の医療関係者による喀痰吸引等の実施のための体制が充実しているため介護福祉士が喀痰吸引等を行う必要性が乏しいものとして厚生労働省令で定める場合に該当」すると介護士にたんの吸引は認めない、こういう項目があるんですよ。たんの吸引を進める改正案にもかかわらず、一部医療関係者のいる地域においてはたんの吸引をしちゃいかぬと。二律背反のような法律構成になっているんですね。

 これは何でこんなことになっているか、教えてください。

大塚副大臣 四十八条の五、今ちょっと手元になくて大変恐縮でございますが、基本的に喀たん吸引の業務、この対応が大変慎重を要するものであるという中で、しっかりと研修などを行い、そして、医療関係者等と連携のもとで行うというのが今回の法案のたてつけになっております。

 今先生がお読みいただいたところは、その十分な体制が整っていないところはというふうに御表現いただいたかと思いますが、そうであれば、やはりそこは慎重に対応すべきという構造であるというふうに理解しております。

菅原委員 いや、十分な体制が整っていないんじゃなくて、介護施設があって、なおかつそこの周りに病院、医療関係者がいる場合、それが半径何メーターか何キロかわかりませんけれども、こういうくくりになっているということは、多分、法律をつくる際にいろいろなステークホルダーがいて、それこそ両論併記でそのまま法律に組み込まれてしまったという状況がある。

 ということは、たんの吸引なんかをやった場合に、周りに医療関係者がいれば、介護施設によっては、介護福祉士によっては、四百五十か六百時間かわかりませんが、せっかく研修をやっても、実施をしないで何年も過ぎてしまう、こういうことも出てくるわけですよ。こういうアンバランスが生じてくる。この辺は、やはりもう一回法律をよく見直した方がいいと思いますね。

 あわせて、もう時間がありませんから、自民党時代に我々はこれは六百時間としていた。これを今回四百五十時間に短縮する方針だというふうに伺っております。たんの吸引等、もっと専門的な研修を積まなければいけないにもかかわらず、逆に時間を減らしてしまうということはやはりおかしい、こうとらえております。

 この点についてお尋ねをしつつ、最後、ケアマネジャーのところについて触れたいと思います。

 ケアマネジメントは、まさにケアマネジャーが適切なケアプランをつくるにおいては非常に重要なものであって、今回の東日本大震災においても、さまざまな課題も出てきておりました。しかし、介護保険制度の、あるいはその中におけるケアマネジメントの重要さということは、今回の被災地でもその効能が出ていたのではないかな、こう思っております。

 ところが、今回の目玉である二十四時間対応の定期巡回・随時対応サービスについては、やはりサービス事業者との共同マネジメントというところがあるんですね。実際に、中立公正ということを求めていて、実態として事業者の力の及ぶ範囲というのが大きいし、利用者や患者からすれば、そこにおけるウエートが大きいとするならば、ケアマネジメントの中立公正ということが本当に担保されるのか、この点が問題であります。

 あわせて、最後、この前提となる日常生活圏域ニーズ調査、これは四月に厚労省の方で行っております。全国で四千百ある日常生活圏域、これが、本来であれば悉皆調査といって全部チェックしなければいけないはずであるにもかかわらず、多分これはサンプル調査的なものにとどまっているのではないかな。

 この点、二〇二五年に地域包括ケアシステムを構築することを目的としているとうたっている厚労省として、なおかつ、二〇二五年というのは、七十五歳以上の方が二千五百万人を超える大変な超高齢時代を迎えるターニングポイントでもある。こういうことを考えますときに、この日常生活圏域ニーズ調査、これの悉皆調査をしっかりやるべきだと私は思いますが、以上三点、それぞれお答えください。

大塚副大臣 実務的なことですので、私からお答えをさせていただきます。

 まず、最後の御質問でございますが、ニーズ調査、これは、調査を実施する保険者は全体の約九割に上っておりますので、必ずしも、十分ではないという御指摘は当たらないと思っております。厚生労働省が示したニーズ調査項目の全部を実施する先が五四%、一部を実施する先が三四%で、八八%ぐらいとなっているということを御理解いただきたいというふうに思います。

 また、その前に御質問をいただきましたケアマネジメントの公正中立さをいかに担保するかということでございますが、今回のこの定期巡回・随時対応サービスの利用者についても、他の在宅サービス利用者と同様、ケアマネジャーがケアプランを作成することを想定しております。また、今回の制度を検討するに当たりまして行われました検討会において、しっかりと公正中立さを担保することが議論されまして、昨年十一月の社会保障審議会介護保険部会の意見書にもその旨が定められているところであります。

 今後のケアマネジメントに関する実態調査の結果を分析、検証しながら、先生の問題意識にもしっかり対応させていただきたいと思っております。

 また、研修の件でございますが、確かに今回は実務者研修を六百時間から四百五十時間に減らすことといたしておりますが、これは、介護保険制度が始まって十年がたつわけでございますが、これまでの経験、あるいは現場の皆さんの実務経験を通じて習得できる知識や技術を改めて検討した結果、研修時間を四百五十時間としたわけでございます。もちろん時間がすべてではございませんので、その時間の中で内容がしっかりしたものであるかどうかということを今後も確実に、厳格に対応させていただきたいと思います。

 なお、最後に、その前に御質問いただいた四十八条の五についてでございますが、改めて申し上げますと、喀たん吸引、この行為は基本的には医療行為であり、周辺に十分な対応のできる医療施設があれば、やはりそちらにやっていただくことが望ましいという考え方もあわせて組み込まれているということを御報告申し上げます。

菅原委員 いろいろ議論がありましたが、政権与党として責任ある一言一句を法律にちりばめる、これが原点ではないか。これは、政権がどっちであろうがこういうことだと思いますので、そのことを申し添えて、質問を終わります。

 ありがとうございました。

牧委員長 次に、田村憲久君。

田村(憲)委員 おはようございます。きょうは五十分おつき合いをいただきたいというふうに思います。

 今も、我が党の菅原一秀議員から、子供たちの放射線の健康被害の問題、いろいろ出ました。基準が、はっきり言って、どこが安全なのかがよくまだ確定していない。それだけ、こういうような事例も世界でもそうはないわけでありますから、実際問題、検証も含めて、これからそういう基準がどんどん確定をしていくんだろうなというふうには思います。

 しかし、そういう中で、なかなか目に見えない放射線被害、しかも、まだその基準もよくわからない、規制値、何が本当に正しいのかもよくわからないという中で、食品等々に対して暫定規制値があるわけでありまして、そんな中でいろいろなものがそれを超えておる。

 先般、五月の九日でしたか、神奈川県の南足柄市のお茶、生茶葉が、セシウムの134、137、この濃度が一キログラム当たり五百五十ベクレルと五百七十ベクレル、こういう数字が出てまいりまして、これは、この暫定の規制値の五百というのを超えておる。五百とは何かというと、セシウムでありますけれども、その他というものに当たるというんですね。いろいろとこれは、五百の規制値のものが、野菜類でありますとか穀類でありますとか、肉、卵、魚。

 野菜と肉だとか、それ自体が本当に同じ規制値でいいのかどうかというのもよくわかりません。多分、同じ野菜でも食べる量によって違うんでしょうから、同じ野菜でも、よく食べるものは規制値がもっと厳しくていいんだろうと思いますし。そういうのは暫定値でありますから、先ほども言いましたとおり、まずは、ちゃんとした検証ができるような状況になっていないので、こういう暫定値で安全値も含めた数字を出しているんだというふうに思います。

 ただ、今回、お茶というものが、しかも生茶葉というものが五百を超えたということで今大変な話題になっておるわけでありまして、多分、食品衛生法上の流通、販売規制にかかるんだろうというふうに思います。出荷制限というものは食品衛生法上じゃありませんから、出荷制限というものには、それはそれでまた原災法の方でかかるのかなというふうに思いますけれども、少なくとも、食品衛生法上の流通また販売、こういうものの規制にはかかるんだというふうに思うんですけれども、いかがでございますか。

細川国務大臣 お茶についての暫定規制値というのは、委員が言われるような、その他に該当をいたしておりまして、これは五百ベクレル・パー・キログラムでございます。

 お茶については、生茶から荒茶へ加工されて、そして販売をしていく、こういうことで、最終的には飲用のお茶になるわけですけれども、どの段階でこれを五百ということに適用するか、こういうことについては、今原子力対策本部の方でこれを議論いたしているところでございます。

 したがって、今後、原子力対策本部の方において新たな指針が示された場合には、厚生労働省としてもそれに従って対応をしていきたい、このように考えているところでございます。

田村(憲)委員 すると、今現状では生茶葉は食品衛生法上の流通規制等々にはかからないという判断でいいんですか。今市場でそういうものが流れていても、これは食品衛生法上の対象にはならない、五百ベクレルのものは大丈夫である、こういう判断でいいんでしょうか。

細川国務大臣 お茶に関しては、それは対象になります。しかし、お茶は、お茶を摘んだ生茶から加工して荒茶になって、そしてまたそこでいろいろブレンドして、それで販売をしていく、その一連の工程の過程がありますから、そのどの段階に適用するかというのがまだ決まっていないということであって、お茶そのものについては暫定規制値がある、こういうことでございます。

田村(憲)委員 よく私の意図がおわかりいただいていないようなんですけれども、生茶葉は五百ベクレルを超えていたということで今自主的に出荷をとめているんだと思うんですけれども、仮に出荷されたものが、生茶葉がですよ、生茶葉がどこかの検査で五百ベクレルを超えているということがわかった場合には、生茶葉は、これは今食品衛生法上の規制にはかかるんですかと。

 それとも、今大臣がおっしゃられた話だと、生茶葉なのか、荒茶なのか、それとも飲料用になったお茶なのか。飲料用になれば、多分、飲料用のものは、対象としては飲料水や牛乳・乳製品等々の二百ベクレルになっちゃうんじゃないのかなと私は思うんですけれども、そちらの基準になるのか、まだそれがわかっていないので、今お茶はどこでも食品衛生法上は規制はできないとおっしゃっておられるのか。

 どちらですか。

大塚副大臣 大変詳しく解説していただきましてありがとうございます。

 もう委員の皆さんもよく御承知と思いますが、改めて、これもまた大事な問題でございますので整理をさせていただきますと、お茶の葉を摘み取って生茶の状態と、そして飲む直前の荒茶といって缶や袋に入った乾燥した状態と、そしてそれをお湯で溶かして飲む状態と、お茶というもの全体については当然食品衛生法上の規制の対象になりますので、先生が最初におっしゃっていただいたその他の分類で、五百ベクレルということになっております。

 ところが、他の食品と違いまして、今申し上げたように、生産して摘み取って消費者の口に入るまでの間に特殊な変化を遂げることから、どの段階の数値を対象として規制するかということが、これが消費者の皆さんにも生産者の皆さんにも大変大きな影響を与えるので、現在検討中だということであります。

 そうすると、では、今の質問に戻りまして、現実に市場で五百を超えている生茶が見つかったらどうだということでございますが、これは現時点では、やはり、もし生茶でそれが見つかれば出荷はできるだけ控えていただきたいというのが現状の姿であります。しかし、できるだけ早く結論を出しませんと消費者の皆さんも御不安になると思いますので、今まさしく大臣が答弁させていただいたように、原子力対策本部で鋭意検討をさせていただいている最中でございます。

田村(憲)委員 わかりました。今現状では食品衛生法上流通をとめるということはできない、お願いをしたいという話だと。これも変な話です。そうしたら、急に五百じゃなくて千が出たらどうするんだとか、一万が出たらどうするんだと。いや、可能性はあるんですよ。荒茶をやっちゃった場合なら一万という可能性は、荒茶になると生茶葉の五倍ぐらいに濃縮されますから、それは可能性としてはある。ましてや、逆の立場からすると、飲料用になれば生茶葉から今度は十分の一、二十分の一に多分減るんでしょうから。

 だから、これはどこで検査するかによって結論が変わってくる。もちろん、消費者からしてみれば安全な方がいいのは当然でありますけれども、生産者からしてみれば十分の一になる飲料用と、飲料になったものですよね、それから生茶葉と、今度は五倍にふえる荒茶、これが全部一緒の基準だったら、これはもう商売できない。一方で、飲む方はどれを信じていいのかわからないというような、本当に混乱を来すわけでありますから、私は、やはり正当に御評価をいただいた上で早急に暫定値を出していただきたいというふうに思います。

 きょうは農水省の政務官もお越しをいただいておるわけでございますけれども、この点、いかに原災本部の方と話し合いをされるのかというのを、何かあればぜひともお答えいただければと思います。

吉田(公)大臣政務官 今、田村委員から御質問ございました、どの段階でということでございますが、農林水産省といたしましては、厚生省、原子力安全委員会等と協議をいたしておりまして、どの段階でどの基準値を設ければ一番適切かということも今協議をさせていただいているところでございます。

 いずれにいたしましても、お茶が、毎日飲むものがそういうように汚染をされているということは大変残念なことでございまして、早急に、安全基準値というものをそれぞれに、生茶、荒茶、製茶等についても協議の上早急に結論を出したい、そんなふうに思っております。

田村(憲)委員 よろしくお願いいたしたいと思います。生産者も大変不安がっておられますし、一方で、飲まれる消費者の方も大変不安がっておられるということでありますから、基準値がないというようなことは困るわけでありまして、早急によろしく暫定値の方をおつくりいただきたいというふうに思います。

 農水政務官、どうぞ、よろしゅうございましたら、もうお席をお立ちいただいても結構でございます。ありがとうございました。

 さて、税と社会保障の一体改革をお進めになられていく中で、この間からいろいろな数字が出てまいりました。数字といいますか、発表があったわけでありまして、集中検討会議の中で、私が配った資料を見ていただきますと、こういう「医療・介護制度改革の全体像」というものが出てまいりました。これは厚生労働省の資料でありますが。

 介護保険制度というのがございますよね、真ん中の枠がありますけれども、左側が医療保険制度、ここに「保険料負担の公平化(応能負担と低所得者への配慮)」というのが書いてあります。この保険料負担の公平化というのがなかなか、新聞では、多分こうだろうな、ああだろうなという推測は書いてあるんですけれども、これだけでは具体的に何を言っているのかわからないんですが、大臣、これは何を意味している文章なんでしょうか。

細川国務大臣 保険料の公平化、これにつきましては、現役、高齢者の被保険者の方が納得のいく公平な負担のあり方を目指す、こういうことでございます。

 これらの具体的な内容ということでありますから、これは今後、集中検討会議において議論が行われる。例えば、第二号被保険者の保険料の総報酬割とか、あるいは第一号被保険者の保険料における低所得者への配慮とか、こういうことが具体的に議論をされる、こういうことでございます。

田村(憲)委員 またぞろ総報酬割が出てきたのかなと。たしか今回の介護保険法の改正の中でも、昨年来配られておりましたいろいろな論点を整理された厚生労働省の説明資料の中にこういう文言が入っていて、結局、今回断念されたんだろうと思いますね。

 医療の方は一部導入し、いよいよもう全体を総報酬制に被用者保険の方はしまして、当初、導入当時は、これはいろいろな問題もあるから補助金を国がつけて進めておったんですが、何か知らない間にそれもどんどん削られているという現状もあるわけでありまして、これはやはり健保連等々は大変な影響を受ける。健保連は今、ただでさえ赤字九割だと言われています、大変な状況。もちろん、それぞれの保険者が厳しい状況なんですけれども、健保連も全体として例外ではないわけでありまして、前回の医療保険のときも、納得していないのに勝手にやられたと、大分ここでも文句を言われた覚えがあります。

 これは、健保連とは調整をつけながらこういうことをお進めになられておられるのか。もし調整をつけておられるならば、どういうような御意見を今健保連の方からいただいておられるのか。大臣、いかがでございましょうか。

大塚副大臣 健保連と事前に調整をして今回の集中検討会議に出す資料を作成したわけではありません。これから健保連としっかり話をさせていただきますし、その他の関係者ともしっかり議論をさせていただく、そういう段階でございます。

田村(憲)委員 よくよく意見を聞いていただいて、導入するにしてもしないにしても納得がいく中で進めていただかないと、どうも見切り発車でいろいろなものを出して、後から調整して、調整がつかない中、押し切っちゃうという例が昨今、現政権からよく見られるわけでありまして、ぜひともそこら辺のところはよろしく意見調整をしていただきたい。私は、次から次へとこうやって納得がいかない中で健保連に負担がふえていくことは反対でございますので、そこのところはよろしく手順を踏んでいただきたいというふうに思います。

 そして一方で、この欄の一番下に「被保険者の範囲の拡大の検討」と書いてあります。これは何を意味しているんですかね、大臣。

細川国務大臣 この被保険者範囲の拡大というのは、これにつきましては、給付の増加に伴う保険料の上昇について、支え手の拡大による対応も選択肢と考える、こういったことを提示いたしたところでございます。

田村(憲)委員 具体的には、今四十歳以上ですよね、一号、二号、こういうふうに分かれていますけれども、この四十歳を引き下げる、被保険者の年齢を、具体的にこういうことでいいんでしょうか。

大塚副大臣 御指摘のとおり、現在の制度は、四十歳以上の方に御負担をいただいているわけであります。したがって、今大臣が御報告を申し上げましたように、支え手の拡大ということになりますと、年齢でいえば、今の範囲に入らない方々、あるいはその四十歳以上でも、もし免除されている方々がいらっしゃれば、そういう方々。いずれにしても、支え手の拡大ということは、現在の対象者以外の皆さんにも御負担をいただくということでございます。

田村(憲)委員 四十歳以上というのは、例えばパート労働者等々も入ってくるという話なんですかね。

大塚副大臣 あくまで概念的に申し上げましたが、介護保険料を免除されているような方々がもしいらっしゃれば、その免除の考え方が的確であるかどうかということも含めて、やはり国民全員で支えていくという考えに立てば、四十歳未満の方々や、今私が申し上げたような方々の考え方をもう一度整理してみる必要があるという意味でございます。

田村(憲)委員 なぜこういう話をするかといいますと、本来、今回出てきている介護保険法の改正は、これは抜本改革を一つ念頭に置いて準備をしてきたはずなんです。

 それは何かというと、このままでいけば、三・六兆円ぐらいから始まったんですかね、今はもう七・九兆円、八兆円になってきております、介護保険の給付の方でありますが。もうこれは、保険制度が持続可能ではなくなってしまう、財政的に厳しいと。だから今回も、財政安定基金等々を取り崩して、びほう策で、今度の改定時、五千円以上になるであろうと言われる全国平均の保険料を何とか四千円台におさめたいという、いろいろな手当てをされておるんだと思うんですね。

 でも、これはあくまでも積立金等々でありますから、そう何回も使えない。今回、半分ぐらい使うんですかね。すると、今回の改定で何とかできても、その次の改定では、もうとてもじゃないですけれども追いつかないという話になる。

 ですから、そういうことも含めてどうするんだという中に、実は、この被保険者の年齢の引き下げというものも議論の対象であったわけでありますし、一方で財源、税という意味も含めて財源、消費税も入るのかもわかりません、そういうものも含めて公費負担というもの、今約二分の一と言われている介護保険の公費負担を引き上げるということも方法論としてはあるのかもわかりません。

 本来は、そういう全体の議論をしっかりとやって今回の法律というものがここに提出されれば、ああ、抜本改正が出てきたのかなというふうに我々も思ったわけでありますし、それを我々もやらなきゃならないと思っていたんです。自民党のマニフェスト、先般の参議院選挙のマニフェストには、介護保険に関してもそこら辺のところは書いてあります。公費負担をふやすという部分が書いてあります。

 しかし、今回、民主党政権は、いろいろな夢、理想はお持ちだったんでしょうけれども、結果的には現行制度の手直しをするだけでありまして、持続可能な介護保険制度というものをつくろう、制度設計をつくり直そうというところまでは入っていないということでありますので、非常に私は不満であります、今回の法律案は。しかし、出てきたものですから、それは審議はしなきゃなりませんからやっているんですけれどもね。

 ちなみに、この四十歳未満を対象にするという話になりますと、以前、介護保険との関係というものがございました。要するに、年齢を引き下げれば、当然、これはサービスの方も対象になるのではないか。そうなったときに、介護保険、これは前回、前々回かな、介護保険法の改正のときに附則か何かに書いたはずですね、ここの部分は。もしこれを引き下げるという話になれば、自立支援法も含めて障害福祉との関係というもの、障害者サービスとの関係というものは見直されるということでよろしいんですか。

細川国務大臣 この問題も大変難しい問題でございます。介護保険の被保険者の範囲を拡大するということと障害者制度との関係ということになります。

 そこで、この介護ニーズは、高齢者特有のものではなくて、年齢やあるいは要介護等になった理由なんかは関係なく生ずるので、障害者の介護ニーズについても幅広に介護保険に基づき給付を行うべきだ、こういう考え方があるわけですね。これはもう従来からずっとあるわけです。

 しかし、逆に、また一方では、現行制度と同様に、加齢に伴う疾病、これは末期がんと関節リウマチ等なんですけれども、加齢に伴う疾病によって要介護状態になった場合に限定をすべきだ、こういう意見もあり、さらには、重度障害者について保険料拠出を求めることが現実的ではないというような意見もございまして、これまでに関係者の意見集約には至っていない、こういうことでございます。

 また、障害者施策につきましては、今、障がい者制度改革推進本部の方において議論をいたしておりまして、いずれにしましても、介護保険制度の骨格は維持をした上で、引き続き十分な議論を行って、国民的な合意に努めるように、こういうことで今進めているところでございます。

田村(憲)委員 少なくとも、ここでこうやって、エージフリーといいますか、介護の被保険者の年齢の引き下げというものに入ってくると、その問題がぶり返してくるわけでありまして、以前は、山井前政務官などは、これは介護保険を含めて障害者施策というものは見るべきだというようなことを推奨されておられましたが、障害者団体も大分意見が以前とは変わってまいりまして、すべてとは言いませんけれども、やはり別に分けてくれという意見もかなり大きくなってきております。

 ここをいじり出すという話になると、当然、障害団体の皆様方の意見がそこに入ってこないことにはならないわけでございまして、ぜひとも、そこの意見も踏まえた上で慎重に、この部分というものは、制度設計をこれからするならばしていただきたい、しっかりと話し合いをしていただきたいというふうに要望いたしたいというふうに思います。

 続きまして、我が党の加藤勝信委員から前回質問がありました、介護職員の処遇改善でありますけれども、民主党のマニフェストで四万円アップというような文言がしっかりと書いてあります。

 何か、この間の質問では、ちゃんとしっかりとしたお答えをいただけなかったような気がするんですが、この四万円というのはまだ生きているんですね、大臣。民主党の言うなれば次の選挙までの間、任期満了までいけば四年間、もうあと二年ちょっとしかありませんが、その間までに四万円上げるということでよろしいんですね、大臣。はっきりお答えください。

細川国務大臣 介護職員の処遇改善につきましては、これまで、介護報酬のアップとかあるいは処遇改善交付金とかによりまして、大体二万四千円くらいの効果が出てきております。

 そこで、これらは二十三年度で終了いたしますから、今後どうするかということについては、ことしの暮れ、来年度の予算編成と一緒に、同時改定があります、その介護報酬改定のとき、そういうときに決定をしていこうというふうに思っておりますが、民主党のマニフェスト、四万円ということは当然まだ生きているわけでありまして、それを目指して処遇の改善をしていく、こういうことは、政府の考え方としてはそういうことで進めているということでございます。

田村(憲)委員 つまり、既に今上がっている部分を除いた二万円弱、これをさらに上乗せして、マニフェストですから次の解散までには引き上げる、引き上げを目指すという理解でいいんですね。

細川国務大臣 解散までというよりも、一期四年ということで、この四年間で引き上げるという約束でございます。

田村(憲)委員 解散までだと私は思うんですが、四年だとしても、基本的に、介護報酬改定はもう次しかないですよね。これは介護報酬改定でやるということでよろしいですね。

細川国務大臣 これは、介護報酬でやるのか、もう一つ、介護職員処遇改善交付金という、この二十三年度、今やっております、これまでやってきましたそれを引き続きやるのか、これについてはまだ決めていないところでございまして、これはことし末までに決めていきたい、こういうふうに思っております。

田村(憲)委員 それは困る話で、処遇改善交付金でやるというのは、我々がやったのは、あれは介護報酬改定の後に、いろいろなことを勘案して、景気対策も当時やりました、麻生内閣だったと思います。これはこのままじゃもうだめだというので、介護報酬改定でできないから処遇改善交付金という基金事業をやったわけですよね、あれは。四千億円積んでやったわけですよ。そのときに皆さんから言われたのは、これは二年半ぐらいで終わっちゃうじゃないか、何だ、ずっと続かないじゃないかと。それでは介護職員の方々の処遇は改善しない、いっときだけだといって怒られたんです。

 今度、皆さんが、介護職員の改善交付金かどうかわかりませんけれども、そのような事業でやるとするならば、補正なのかもわかりませんが、どうかわかりませんが、それはやはり恒久施策につながるものじゃなきゃいけない。すると、介護報酬以外で介護職員に四万円給料が上がる、そういう新たな制度を今回の法律の中に書いていないとそれが担保できないんですよ。それが何で入っていないんですか。介護報酬改定以外ならば、あなた方が言ってきたことと矛盾するんですよね。なぜなんですか。入れればいいじゃないですか。入れなさいよ、そうしたら。

細川国務大臣 だから、先ほどから申し上げているように、介護報酬の改定によって職員の待遇、処遇を改善していく、こういう方法も十分あり得るわけですから、これはもう私どもとしてもこういうことも考えております。

 だが一方で、今年度まで続いている交付金の事業によって上げているということもありますから、それはことしの末までに決める、こういうことを申し上げているところでございます。やらないとは言っていないんです。

田村(憲)委員 だから、交付金事業が恒久化するのならば、法律で担保するか何かしないとそれは恒久化しないわけですから、介護報酬改定でやりますということしか選択がないんですよ、あなた方が言ってきたことをそのまま通そうとすれば。処遇改善交付金はだめだと言ったんですから、あなた方は。こんなものは恒久的なものじゃないじゃないかと。

 それでやる選択は、法律に書き込むなりなんなりして担保する以外は事実上は恒久化という話にはならないんでしょうから、この中に書いていないということはそれはもう放棄しているんですから、だから、今度の介護報酬改定でやられるということでいいんですねという念押しをもう一度させていただきます。

細川国務大臣 何度聞かれましても、この問題は、私どもも、介護報酬で職員の待遇改善もそれはいろいろ考えております。しかし、この交付金の事業も、これでやらなければいけないことになるということも可能性としてはあり得る。そういう二つのあれがあるということで申し上げていることでありまして、介護報酬だけでやる、こういうことはまだ決めているわけではありませんので、二つの選択があるということは先ほどから申し上げているとおりでございます。

田村(憲)委員 野党のときと与党のときはやはり違うなということを実感されながら多分答弁されているんだと思うんですが、当然、処遇改善交付金と介護報酬とでは公費の負担、国費の負担が変わってきますからね、これは。介護報酬改定をすれば、当然保険料にもはねるという話にもなってくるんですよ。介護職員の改善交付金は、これは言うならば全額国費で見ている部分ですから、そういう意味合いでも、これは全く財政的に与える影響が変わってくる。ましてや、一方はいつまで続くかわからない、一方は恒久的に、もちろん、また介護報酬を下げれば別ですけれども、でも、一度見込んで入れたからには、積算上はそれをなくすということはできないでしょう。

 だから、そういうことを考えれば、そのときが来たら、お金の都合、それも長期的なお金なのか短期的なお金なのか、それも含めてそのときの都合で考えるというほど甘いものじゃありませんし、また、介護職員の方々も、恒久的に続くものなのか、いつ切られるものなのか、わからない中でもらい続けるということは、やはりその職場に安定的にお働きをいただく中で、安心をしながら頑張るという意欲、モチベーション、こういうものに影響してくるわけでありますから、早く決めていただかなきゃならない。

 私は介護報酬改定なんだろうなと思うんですけれども、大臣からお答えいただけませんので、次の質問に移りたいと思います。

 今回、社会医療法人が特養に参入できるようになっていますね、この法律で。これはなぜこんなことになったのか、少し経緯も含めてお話をいただければありがたいと思うんですが。

大塚副大臣 先ほど菅原委員にもお答えした部分でございますが、繰り返しで恐縮でございます。

 特養の開設者として社会医療法人を含めるというのは、昨年の六月十八日に、規制・制度改革に係る対処方針において「特別養護老人ホームへの社会医療法人参入を可能とする方向で検討し、結論を得る。」という閣議決定がなされました。この閣議決定に至る過程でも、規制改革分科会で議論がなされ、そして、この結論を得た後にさらに議論がなされ、今回の法案の内容になっております。

 社会医療法人は、僻地の医療、小児救急医療等の地域で特に必要な医療の提供を担うこととされているほか、解散時の残余財産を国や地方公共団体などに帰属させる旨を定めているなど、高い公共性を有していることなどから、社会医療法人も特養の開設者として認めさせていただきたいということで盛り込ませていただきました。

田村(憲)委員 先ほどの議論、ちょっと私はいなかったものですからよくわからないんですけれども、ニーズはあるんですか。社会医療法人から特養に参入したいというニーズは厚生労働省として把握をしているんですか。

大塚副大臣 この社会医療法人、必ずしもまだ数はそれほど多くはございませんので、どのぐらいのニーズがあるかということについて、しっかりヒアリングをしなければならないと思っております。しかし、現状で、強く、ぜひやらせてほしいという声が届いてきているかというと、必ずしもそうではありません。

 したがって、これは野党の皆さんからもいろいろと御指摘をいただいておりますので、規制・制度改革の分科会において、どのような方々からこうした改革についてのニーズが出てきたのかということも検証しなければならないというふうには思っております。

田村(憲)委員 医療職と福祉職は給与体系も違います。ですから、同じ法人の中で特養がやれるからといって果たしてどれだけニーズがあるのか、社会福祉法人をつくってやった方がより運営しやすいんじゃないか、こういう意見、実は、我が自民党の部会の中でもいろいろと議論が闘わされました。

 一方で、ニーズもそれほど我々も把握はしておりません。聞いたことがありません。多分、規制改革やいろいろな場で、民間の参入というものを要求されたんだと思います。株式会社を中心にだったと思うんですけれども、厚労省で、そうはいいながらも、特養の事業の性格等々を考えて、余り民間に偏って株式会社等々に門戸を広げていけばいろいろな問題が生じる可能性があるという中で、妥協の産物だったんだろうなというふうに思います。

 しかし一方で、意味のないものであるならば、こういう一項目を入れること自体、私は、法律的にも大変いびつに感じるわけでございますので、ぜひとも、こういうものに対して我々ちょっと修正案を考えておりますので、また修正案が出たときに御一考いただければというふうに思います。

 続きまして、介護サービス情報の公表制度、これに関しましても、実は今回、調査の義務化を外しておりますが、もともとは導入時、これは調査を義務づけたわけですね。それを今回廃止というふうに、義務づけを外したというふうになっておるんですが、まず、導入時に調査を義務づけた理由、これはどういうことなのか。そして、今回義務づけを外した理由はどういうことなのか。お答えいただければと思います。

細川国務大臣 介護サービスの情報の公表制度というのは、利用しようという者にとりましては、介護サービスの選択ができるような、そういう情報が提供されることがいい、こういうことがあります。一方、事業者に対しては、その運営状況とかあるいはサービスに関する情報が、利用者の方に公平公正に提供される場が設けられるということが、これはいずれも、サービスの質の向上を図ることからして、こういうことがなされることがいいわけでございます。

 そしてまた、この際公表される情報が適切なものとなるためには、避難訓練の実施状況など非常災害時の対応、苦情処理の記録等の有無、職員研修の実施状況、こういう事実関係の確認が必要な情報については、調査員が事業所を訪問して直接確認をする、こういうことで公表制度をつくった。こういう理由でございます。

 そこで、今度、廃止ということでありますけれども、これは昨年のアンケート、介護保険制度に係る書類・事務負担の見直しに関するアンケート結果、これによりますと、利用者にとってもっと使い勝手のよいものとすべきではないか、あるいは、情報公表はもう廃止をすべきではないかとか、あるいは、訪問調査の頻度の見直しや廃止ができないか、手数料を減額・無料化すべき、さまざまな課題がそのアンケートで指摘をされました。

 こういう指摘も踏まえまして、昨年十一月の社会保障審議会介護保険部会の意見におきましては、「調査については、都道府県知事が必要と認める場合に、適切に実施することとするなど、事務の軽減を図り、手数料によらずに運営できる制度へと変更するべきである。」こういう指摘をされたところでございます。

 これらも踏まえまして、調査につきましては、都道府県知事が必要があるというふうに認められるときにこの調査を行う、こういうふうに変更したところでございます。

田村(憲)委員 当然、情報公開といいますか、公表をするということでありますから、その介護サービスの情報の公表をする、これは基本的には自主申告にこれからなるわけですね、義務づけを外すわけですから。

 今までは、出した調査票を、調査機関が入って、それが正しいかどうか、ちゃんとマニュアルが備わっているかどうか、対応ができるかどうか、こういうものを調査した上で、可否、いいか悪いかを判断して、その出されたものが正当かどうかというものをちゃんとチェックしていた。これが今回なくなる。なくなるという言い方は間違っているかもわかりません。義務づけがなくなるという話である。こういうことであるわけでありまして、要は、これがどれだけの機能を果たしていたか、意味があったかということなんだろうと思います。

 もちろん、事業所を回りますと、答える項目も多過ぎる、こんなのを毎回出すのは大変だと。それから一方で、手数料、これは介護報酬の中に入っていないじゃないかと。入っていないと言うと、入っていると言うんですよね。老健局に聞くと入っているんですよと言うんですけれども、入っているのか入っていないのかよくわからない状況ですよね、これ。だって、入っていたとすれば、今回なくなれば介護報酬改定はすごく引かれるという話になるんですが、本当にそれでいいのかなという気もするので、診療報酬の中に消費税部分が入っているか入っていないかというのとよく似た話だと思うんですけれども。

 一方で、調査に来られるその頻度というのも、年に一回入ってくるのは大変だ、こういう声もある。だから、それは事業者は事業者でよりよいサービスを要介護者に提供しなきゃいけませんよね。入所者にも提供しなきゃいけない。それもそれでわかるんです。

 だから、例えば、この手数料の部分というものをほかで見れないか、それから、頻度は考えてもいいよね、さらには、その項目ももうちょっと簡素化できないか、こういうことは考える必要があると思うんですけれども、いきなり義務化を廃止するというのは、突然来ちゃったものですから、これはどういうことなんだろうなというのが我々の議論の中でも多く出てきたんです。

 それで、この調査によってどれだけ改善されたか、調査をすることでどれくらい改善されているか、これは御存じですか、大臣。

大塚副大臣 どのくらい改善されたかという意味ですか、この調査によって事業所のサービス内容が……(田村(憲)委員「サービス内容じゃなくて出された項目ですよね、調査票の。それをどれぐらい改善されたか」と呼ぶ)改定されたかということですか。修正されたのは、事後に間違いとか一部修正ということで、八割ぐらいというデータはありますが、それは全項目ということではなくて、大変多数ある調査項目の中の一部、ここは修正させてほしいというようなことを含めて約八割というふうに理解をしておりますが、失礼いたしました、約七割というデータがあります。これは平成二十一年度の調査によると、約七割であります。

 ただし、今申し上げましたように、これは多岐にわたる調査項目、例えば訪問介護の場合七十六項目あって、介護老人福祉施設の場合百二十三項目の中で一カ所でも修正があった場合、そういうことを含めて約七割でございます。

田村(憲)委員 これが私の資料に、次のページに入っているんですよね。これは、実はこれを調査している全国調査機関連絡協議会の調べであります。それぞれの事業所によって違うんですけれども、サービス種別で、上から見ていただいたらわかりますように、大体八割から九割、全体を平均しても八五%、六%、これぐらいやはり変更されている。ということは、それなりに意味があるということですよね。変更されていなければ出されたものをそのままという話ですけれども、これだけの変更がある。中には一項目という話もあるかもわかりませんけれども、やはりそれなりに意味のある事業であったことは確かなんです。

 これを義務化を外すということでありますが、そこで、やはり調査員、人材も育ってきているわけでありますから、そういう方々を、せっかく資源、人材としてこれから活用もしていかなきゃならぬわけであります。何よりも、いいサービスが、安心してサービスが受けられる、そんな状況が事業所として備わっているということをチェックしておる、そういうような機関でございますから、これはぜひとも、今、各自治体等々、都道府県ですか、こういうところがこれからはいろいろと取り決めをしていく。多分条例等々をつくって、調査等々に関していろいろな取り決めをしていくということでありますけれども、適正な調査が行われますように、都道府県や、また、これをやっています指定情報公表センター、さらには指定調査機関ですね、実際に実施しているところ、その他関係者の意見を十分にお聞きいただきながらガイドラインをおつくりいただきたい。

 また、その際、民間の事業者が逆に調査してほしいというところが出てくるかもわかりません。その方が、うちはこれぐらい優良なんだよというようなことで、業界に話を聞きますと、マル適マークみたいなものを自分たちでもつくって、よりよい介護サービスが提供できている事業者というものに対して開示をしていきたいというようなことも考えているようでございますから、そういうようなことも踏まえながら、こういう指定調査員等々を利用ができるような形で、よりよい介護制度が構築できるように、厚生労働省としてもいろいろと目配りしていただきたい、このように思いますけれども、大臣、いかがですか。

細川国務大臣 委員御指摘のような形で、いろいろな関係者からの御意見というものは十分聞き取りながらこれをやっていかなければというふうに思っていますが、その際、都道府県におきまして、調査実施に当たって指針をつくる、こういうことになっております。

 その指針をつくる際、ガイドラインというのを国の方でも示したいというふうに思っておりますが、その際、都道府県あるいは指定情報公表センター、あるいは指定の、先ほど言われました調査機関などの関係者の意見を十分踏まえつつ、県の指針を作成するようにというガイドラインを示すことによって、今委員の言われましたような提言をそこに生かしていくというふうにしたいと考えております。

田村(憲)委員 よろしくお願いいたしたいと思います。

 まだ十問以上積み残しているんですが、金曜日にまた大臣、お会いいたしましょう。

 以上で終わります。

牧委員長 次に、高橋千鶴子さん。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、法案に先立ちまして、薬害イレッサ訴訟問題検証チームの報告書が昨日発表されましたので、この点について質問をしたいと思います。

 委員の皆さんにも昨日には報告書が届いているかと思うんですけれども、二月二十四日の予算委員会におきまして、私が、イレッサ訴訟に対する東京、大阪地裁による和解勧告に対して複数の学会や個人から見解が公表されたのでありますが、それに厚労省側からの関与があったのではないかと。それに対して大臣が調査を約束したものでありました。

 初めに、検証チームの主査である小林政務官から、同報告書の内容について簡潔に説明をお願いいたします。

小林大臣政務官 イレッサ訴訟の問題検証チームの調査報告書は、昨日取りまとめを行い、大臣に報告したところでございます。

 報告書では、まず、厚生労働省の職員が、複数の学会等に対して、みずから作成した声明文案を提供するなどして、受諾に慎重な見解の表明を要請したという事実を認定しております。

 その上で、学会等に見解の公表を求めることは、国民に対し、多様な意見が存在することを示し、厚生労働省の従前の施策に対する信頼感を高めようとするもので、通常の職務の執行の範囲内であると認められるが、本来、学会で独自に作成すべき声明文案まで提供するのは、過剰なサービスであり、公務員としては行き過ぎた行為であったと言わざるを得ないと考察をしております。

高橋(千)委員 次に、大臣に伺うわけでありますが、正直、今の報告の中にもあったんですけれども、びっくりいたしました。事実は認めていらっしゃるわけでありますけれども、直接文案を書いて出した以外の行為については、多様な意見があることを示すための通常の職務の範囲内であるという認識だということ、まずそこにびっくりしたわけであります。

 報告書の中にはあるんですけれども、「和解勧告の受諾に積極的な意見が多数を占めるメディア対策として、慎重な意見が多いと思われる学会等に対し、翌週前半までに見解を公表するよう要請するべきであり、そのためには、各自の能力に応じて、やれることは何でもやる」ということを局議で決めたということがこの報告書には書いてあります。何か、「各自の能力に応じて、やれることは何でも」って、すごい悲壮感が漂っていて、何でそこまでやるんですかということになるわけです。

 そこまで和解を受け入れるわけにはいかなかったんだろうけれども、それは堂々と厚労省が国民に対して意見を言えばいいわけであって。学会に対して、しかもメディア対策として行われたという、この事の本質がどうなのかということを問いたいわけであります。しかも、そこまでは間違っていない、文面までつくったことは過剰なサービスと。この過剰なサービスという認識は、全く、どう受けとめたらいいのかなと思うわけですよね。

 大臣に聞きたいわけです。この報告をどう受けとめ、そして今後の行政にどう生かすつもりなんですか。

細川国務大臣 今回の厚生労働省の職員の行為は、今、報告書にもありましたけれども、国民の中で多様な意見が存在するということを示そう、こういうことで、和解勧告に慎重な学会等に見解を表明することを要請したこと自体、これは通常の職務の範囲を超えるというふうには報告書の方も考えていないところでございます。

 ただ、この件につきましては、職員が声明文の案をつくって提供したという、そこまでしたということ、これは公務員としても行き過ぎた行為であるというふうに考えておりまして、私としても大変遺憾であるというふうに考えております。

 したがって、五月の二十四日付で関係職員に対しては厳重な注意を行いました。そして、今回の事例を真摯に受けとめまして、公務に対する国民の信頼を損ねることがないように今後徹底をしてまいりたい、このように考えております。

高橋(千)委員 さすがにサービスという言葉は大臣は使われなかったと思います。

 多様な意見があるということに介入してはならない、それが民主主義の根本の問題なわけですよね。そのことに対してやはり猛烈な反省をしていただきたいと思います。

 私、本当に残念に思うんですが、三月二十三日の東京地裁は、画期的な原告の勝訴でありました。しかし、大震災が発生した後、震災対応以外の事案が国会内外で一たん全部ストップしていたような、そういう時期だったんですね。本当に悔しいんですが、厚労省はそのさなかに控訴をして、また長い闘いに入ってしまったわけであります。

 もちろん、調査結果が直接判決に影響したかどうか、今それに言及するつもりはありません。しかし、もっと早く結果が出てよかったのではないか。また、こんなことがあってはならなかった。同じことが繰り返されるそういう体質なのかと言わなければなりません。

 今回訓告を受けた平山審議官は、薬害イレッサで多くの死亡者が出た問題が社会的に大きく取り上げられたときに、その後、緊急安全情報を出して添付文書を書きかえるなど、政府は対応を迫られたのは事実であるのに、事故の教訓は特になかったとテレビのインタビューに答えた本人なわけであります。その方がまたこうしたことに関与しているということをちゃんと見る必要があるのではないでしょうか。

 命と健康にかかわる厚労省として猛省すべきだ、そして、長い裁判ではなく、原告との歩み寄りへ努力されるよう強く求めていきたいと思います。きょうはここまでにとどめて、また次の機会を見たいと思います。

 では、法案の中身について入りたいと思います。

 介護保険十年という節目に当たっての改正に当たり、保険あって介護なしじゃないかと指摘をして運動してきた私たちも、あるいは介護の社会化を訴えて推進をしてきた方たちも、このままでは介護は立ち行かない、そういう認識は共有していたのではないかと思います。

 私たちも、何度か各党の厚労部会の皆さんとともにシンポジウムに参加をして発言をしたり、たくさんの参加者の声を聞くという機会がありました。司会者が、各党余り違いがありませんねとまとめた場面もありました。

 率直に言って、その割でもなかったなというのが今度の法案の感想であります。核心部分だった利用者の負担増や軽度者の保険外しというものが、そのものずばりという形ではなっておりません。しかし、そこにつながる芽が入ったということは指摘をしなければならないと思います。

 昨日の参考人質疑でも指摘があったわけですけれども、やはり、大震災からの復興を目指す今の時期にこのような重要な法案をやるべきではない、凍結をして、震災対応のための必要な措置を十分に行って、審議は十分な時間をやるべきだと重ねて指摘をしたいと思います。

 そこで大臣に伺いますが、介護保険十年をどのように総括をしていらっしゃるでしょうか。今度の法案は、利用者の増加と財政の逼迫に引っ張られて、介護を必要とする人が必要なサービスを受けられない、それどころか保険の外に出されるということにならないでしょうか。昨年十一月の予算委員会でもこの問題を質問しました。大臣は、軽度者を外に出すようなことはしないと答弁をされたわけですけれども、改めて、再確認をしたいと思います。

細川国務大臣 委員御指摘の軽度者の方々に対する支援に当たりましては、本人の能力をできる限り活用して自立を目指す、そういう観点に立って、社会参加や地域貢献を促しつつ介護予防の取り組みを推進していくとともに、地域の実情に応じて、多様なマンパワーや社会資源を活用しながら、配食あるいは見守りなどの生活支援サービスも含めて、総合的で多様なサービスを提供していく、こういうことが重要であるというふうに考えております。

 今回の介護予防・日常生活支援総合事業も、このような趣旨に基づいて、軽度者の方々にする支援の取り組みとして創設されるものでありまして、これを含め、今回の法改正は軽度者についてのサービスを縮小するというようなものでは決してない、こういうように考えているところでございます。

高橋(千)委員 決してないというお答えでございました。

 それで、具体の中身についてどうなのか、検証していきたいと思います。

 市町村、地域包括支援センターが、いわゆる軽度者、要支援一、二の方や非該当の方、認定によってそれを行ったり来たりする方もいるということで、そういう方たちを、利用者の状態像や意向に応じて、介護保険の枠内の予防給付で対応するのか、あるいは新たな総合サービス、今お話があった見守りなどそういうサービスを利用するのかを判断すると言っています。

 では、利用者は、その判断されたサービスを拒否できるのでしょうか。私はこっちにしたいという希望を聞いてもらえるのですか。

大塚副大臣 今先生御指摘の市町村、地域包括支援センターによる対応は、今回の一つのポイントでもありますが、要支援者等の皆さんに対して介護予防や配食、見守り等の生活支援サービスなどを総合的に提供する事業であります。

 そして、今先生は非該当とおっしゃられましたが、要支援の必要のない方あるいは要支援の方、その間を行き来するような方々に対しては、切れ目のない総合的なサービスを提供させていただきたいというふうに思っております。

 この事業の対象者については、御指摘の支援センターにおいて、適切なケアマネジメントに基づいて判断することとしておりますので、御本人の意向を尊重しつつ、利用者の状態に応じて、従来どおり予防給付を受けることは可能な仕組みと考えております。

高橋(千)委員 拒否できるのか。尊重するという答弁でしたが、拒否できるということでいいですか。

大塚副大臣 拒否という御表現がなかなか強いお言葉でございますが、今申し上げましたとおり、本人の意向を尊重して行うわけでありますので、もし本人の意向に反するような極端な事例があれば、それは改善を要するものというふうに思っております。

高橋(千)委員 なかなかここは具体的にならない部分なわけですよね。

 それで、現在、介護予防を含む地域支援事業は、介護給付費の三%までと上限が決まっております。それで、対象となる要支援一、二の人の割合がどのくらいあるのか。また、非該当、行ったり来たりする方も含めると、どの程度の利用があると考えますか。これを言っただけで三%は上回っていると思いますけれども、その三%の上限についてどうするつもりですか。

大塚副大臣 今先生御質問の要支援の方々、これは一の方と二の方がいらっしゃいますが、介護給付費をベースに考えますと、その方々の介護給付費が介護給付費全体に占める割合は、平成二十年度の実績で五・九%でございます。

 そして、御指摘のとおり、地域支援事業については、政令において、介護保険給付見込み額の三%を上限とするというふうにされておりますが、現時点でこの新しい総合事業の利用者数の見込みはなかなか把握しがたいのが実情でございます。この事業が市町村の判断により実施される事業であるということや、あるいはそれらの市町村においても、先ほど申し上げました利用者の方々の御意向も尊重して最終的に判断されるわけでありますので、現時点で三%を超えるということもなかなか見通しがたいわけでありますので、御指摘の上限のあり方については、今後も実情を踏まえてしっかり考えていきたいと思います。

高橋(千)委員 先ほど来、総合的、切れ目のないサービスをやっていくんだ、適切なケアマネジメントで、本人の意見も尊重してと。しかし、現実には、三%の上限に対して、既に要支援一、二の方たちだけでも五・九%で、倍近くあるわけで、このままでは対応し切れないということは明らかなわけですよね。その矛盾をそのままにして進めると一体どういうことが起こるのかということをやはり考えなければならないと思うんですね。

 厚労省がモデルとしてきた自治体に赤旗新聞が取材した記事が手元にございます。例えば東京都の武蔵野市、財団法人による福祉公社が有償在宅福祉サービスを行っておりますが、利用料月一万円で看護師などが月一回訪問し、家事援助は別途一時間八百五十円と言っています。利用者が五十五世帯、有償ボランティアは二十八人。一方、介護保険の要支援の訪問介護利用者は三百四十一人だということです。ヘルパーのなり手もいないのに、報酬の安い有償ボランティアに人は集まらない、要支援者の受け皿は絶対に無理と同福祉公社の担当者は発言をしております。

 あるいは、要介護状態になるおそれのある人に予防ヘルプサービスを行っている埼玉県和光市、大臣のお地元でございますが、介護保険料と自治体負担の折半で、介護が必要になっても連続してサービスが受けられると厚労省が推奨しているモデルであります。しかし、要支援者をこのサービスに移せば市の負担が大きくなる、自主サークル的なものでも対応しなければならない、そういうふうに担当者は述べているわけです。

 全体のパイが少ない中で、自治体が決めなさいとなれば、それはどうなるのか。結局、有償のところに、有料の高いところに丸投げするとか、あるいは我慢してくださいとか、さまざまなことが考えられる。自治体負担も大きくなる。でも、いろいろなことがあっても、市町村が決めたことだからということで、国は別に軽度者外しをしたわけではありませんということで、責任を市町村に負わせることになりませんか。

大塚副大臣 必ずしもそういうことは意図しておりません。

 そして、要支援者の予防給付のすべてが総合事業に振りかわるわけではありませんので、直ちに先ほど御指摘の上限の引き上げが必要となるものでもないと思っております。

 あわせて、私もちょうど介護保険制度ができたころに要は四十歳になりましたので、ちょうど介護保険とともに歩んでおりますけれども、この間、要介護一とか二、そして要支援ができてからは要支援の方々、軽度の方々の給付費負担が非常に大きくなってきているというこの現実もある中で、できるだけ、要支援にも至らない、先生のおっしゃるところの非該当で元気にお暮らしいただく方々をふやしていく、そのことが御本人にとっても制度にとっても重要なことでありますので、そういう方向に、しかも御本人の御意向が尊重されつつ進むように努力をさせていただきたいというふうに思っております。

高橋(千)委員 非該当になって元気に暮らせるんだったらいいんだけれども、今の実態は、介護度が重くなった方がサービスを受けられて助かるなというような状態になっているのが現実なわけですよね。そこをどう見るのかということであります。

 介護予防を取り入れた〇五年の法改正以降、介護ベッドなどの福祉用具の利用制限、通所サービスの回数、時間制限などが行われ、問題となりました。こうした影響について、まず大臣はどう受けとめていらっしゃいますか。

細川国務大臣 介護予防につきましては、要介護状態になることを予防するとともに、要介護状態になった場合でも可能な限り地域において自立した生活を営むことを支援する、そういう目的で平成十八年に創設をされました。

 この制度の導入の際に、車いすや特殊寝台等の一部の種目については、要支援などの軽度の方については原則として保険給付の対象にはならないものとしつつ、医師の判断と適切なケアマネジメント等の手続を経た上で、福祉用具を必要とする場合には給付の対象とする、そして、介護予防通所サービスについては、月単位でまとめた定額の報酬設定とする、こういうことなどを行ったところでありますけれども、必要なサービスについて特に利用制限があったというふうには私は認識はいたしていないところでございます。

 一方で、軽度者に対しては生活援助、これは例えば調理とか掃除とかふろ、洗濯、こういうことを中心とした提供がなされておりまして、本人の能力をできる限り活用した自立支援等に資するサービス提供が不十分だという指摘もされているということも認識をいたしております。

 これからのこれらの課題への対応も含めまして、より効果的で効率的な介護予防に取り組んでまいりたい、このように考えております。

高橋(千)委員 現場のいろいろな混乱や指摘や要望があって政府もさまざま対応を迫られてきたということを今るる述べられたのではないかなと思うわけであります。今回もまた同じことが指摘をされているわけですね。

 大臣が今、生活援助のことをお話をされました。私たちは、介護予防に対して、非常に問題があるということを指摘してきたわけですけれども、しかし、そういう中でも、本当に生活援助が大事だ、要支援一、二の方でも、やはり病気や疾患があってそのサービスを必要としている方がいらっしゃるんだ、そこは本当に奪わないでほしいという声が寄せられております。

 北海道の民医連の皆さんが実態調査をまとめているわけですけれども、もしヘルパーさんが来なくなったら生活できない、この訴えをまとめているわけであります。

 例えば、老老世帯の七十五歳の女性。台所仕事に数時間かかるとおっしゃっています。リウマチで手、指の変形、痛みに加え、ひざの変形、痛みにより、家事仕事はほとんどできず、特に掃除全般ができない状況だった。台所仕事も、三十分と立っていられない状況。数時間かけて支度をされていたといいます。去年の末、夫の体調面での不良により入院、在宅加療となり、家事が滞り、現在、週二回の訪問介護で掃除と調理の下ごしらえに入っています。

 夫が今まで家事を担ってきたが、加療中で困難だ。本人も、身体的にどう考えても無理な家事をヘルパーで支援しなければ、どう生活をしていくのかと訴えています。掃除の行き届かない衛生面もよくない環境、近隣に商店もなく、宅配で届く食材だけの状態で、二人の生活をだれが支えるのか。サービスを受けてから、本人は、痛みを押しながら台所に立っていたが、時間がかかるばかりで体の負担が大きかった。下ごしらえをヘルパーさんに手伝ってもらうことで、体の負担も減り、夕食を決まった時間にとれる喜びを感じている、精神的ストレスもとても軽くなったとおっしゃっています。

 八十歳の男性、ひとり暮らしの男性の方。きれい好きな方で、部屋の整頓はされているんですが、猫背があって、掃除機かけとふき掃除が困難で、ヘルパーが支援をしています。最近は猫背がひどくなってきて、外出先や部屋での転倒を繰り返しています。調理は、ひじに全体重をかけて、たこをつくりながら頑張り、買い物も自分でできると頑張っています。今後、体調の変化や転倒のリスクはさらに増加していくと思われるにもかかわらず、ヘルパーが入らなくなったらどうなるかと心配をしている。危険ではないかという訴えがございます。

 こうした形で、ヘルパーさんがいるから、本当に何時間もかかる家事だけれども頑張ることができるんだ、そういう訴えもあるわけですね。それに対して、先ほど、本人の意見を尊重するということが言われたわけですけれども、切り分けられるということがあってはならないと思うんですけれども、重ねて伺いたいと思います。

大塚副大臣 先生の実例を交えての御懸念、先々の御心配はよくわかります。今後、高齢者の皆さんの数がふえることはもう確実なわけですから、そうした事例がふえることのないように、しっかりと介護サービスが受けられるように、先ほど申し上げましたケアマネジメントの皆さんのアセスメントというのは、御本人の意向、そして御本人の状態をしっかりと見て、そして、お話し合いをしていただいて決めていただくべきものというふうに考えております。

高橋(千)委員 同時に、こうしたサービスを、審議会の中ではいろいろなことが言われたわけですね。いわゆる単なる家事手伝いというふうに見るのか、それで民間の家事代行サービスがあるからいいじゃないかともし言うのであれば、本当にヘルパーさんの専門性ということが全否定されることになるわけです。

 先ほど紹介をしたように、ヘルパーさんがいるということの意味が、本当に自立した生活を送り、また、健康面でも大きな役割を果たしている、その専門性はしっかり認めるということがまず大事だと思いますけれども、もう一言お願いいたします。

大塚副大臣 おっしゃるとおり、専門性のなければならない仕事だと思います。私ごとですが、私も家事は全くできませんので、自分がもしそういう状態になったら心配でありますけれども、当然、生活していくために必要な家事でございますので、そのことをサポートしていただける方には、専門性とともに、しっかりとした処遇、待遇も用意をしなければならないというふうに思っております。

高橋(千)委員 副大臣は別にヘルパーがいなくても、訓練すれば家事はできると思いますので、そういう議論ではないのかなと思います。ただ、専門性という点で強調されたかったのだと思いますので、ぜひそこを大事にしたいなと思っております。

 今回、目玉とされている地域包括ケアの問題、あるいはその目玉中の二十四時間の定期巡回・随時対応型サービスについてでございます。

 これは、期待の声と、あるいは心配の声、さまざまあるかなと思います。実際にこのサービスを自分はやっているし、やれるという方の声も聞きました。三十分以内の生活圏、安全、安心、健康を確保するサービス、対応が二十四時間、三百六十五日を通じて提供されるということが、地域包括ケア研究会の報告、〇九年に出されているわけで、本当にそれができれば確かにいいかもしれないけれども、課題は非常に多いと思います。

 例えば、その報告書の中にこんな言い方をされているわけです。介護をする人は、定期巡回、短時間でどんどんどんどん回って歩くので大変密度が濃い、なので、今までのように家から家に、交通費のコストも減らせるし、賃金も密度がふえた分ふえるんだ、だから雇用機会もふえるんだということを指摘しているんです。本当にそういうことを喜んで、それが処遇改善という意味なのか、そしてそれを担う人がいるのかなということなわけです。

 訪問看護も病院にいる看護も本当は報酬は同じだ、でも、在宅ケアをしているときしか点数がつかないので違いがあるんだということを訴えられたことがありました。それを、じゃ、違うから密度をふやせばいいんだ、短くいっぱい回ればいいんだということではないと思うんですね。やはり大もとのところをきちんと、今の体制でもやっていけるような評価をしなければならない、そして担い手ができるような体制をやっていかなければ、やはりそれは絵にかいたもちになるわけですよね。地域格差にもなる、要するに事業所や担い手がなければ地域格差も広がるというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

大塚副大臣 そういう事業所がしっかり各地にできるのかというような意味での御質問かと思いますが、この定期巡回・随時対応サービスの普及のためには、保険者の主体的な判断に基づいて、日常生活圏域内で適切なサービス提供体制を確保できるようにすることが必要でありますことから、市町村の判断により、そうした事業者を公募を通じて選考することも可能と考えております。

 そして、サービスの普及とあわせて、事業者間の適正な競争を促すことによりサービスの質の確保、向上を図るため、公募による指定については、市町村が選考基準を設けて、オープンで公正な方法で選考を行うようにすることを念頭に置いております。また、一定期間経過後、これは六年ぐらいでございますが、サービスの提供状況などを評価しながら、再度、市町村が公募、選考を行い、最も良質なサービスを提供し得る事業者を指定できるようにしているところでありまして、利用者の皆さんの便益にも資するものというふうに考えております。

 そして、担い手がいるのかということでありますが、サービスの普及を促進するために、平成二十四年四月の施行に向けまして、事業者にとっても利用者にとっても魅力のあるサービスとなるよう、モデル事業の結果などを踏まえつつ、社会保障審議会介護給付費分科会において具体的な基準や報酬の設定を行いたいと思っております。サービスの実施方法や実施体制について事業者が具体的なイメージを持てるように、今申し上げましたモデル事業を通じて把握いたしました課題や好事例の周知を図り、事業者が育つように努力をさせていただきたいと思っております。

高橋(千)委員 今、公募をし、また選考を行っていくということが報告されたと思うんですけれども、都道府県が事業者指定を行うということになっていると思うんですね。そして、市町村とは協議をすると。この意味なんですけれども、やはり、先ほど来お話ししているように、このサービスを本当に安定的にやるとなれば、事業所の寡占化が進むのではないか。その中で、利用者の選択がなくなることも心配されるわけです。それによって、もうここの地域はこの事業所よと決まってしまって、そこで万が一撤退ですとかさまざまなことがあったときに、ぽかっとなくなることもあるのかということなんです。

 そういう点で、例えば本当に身近で頑張っている事業者がいて、それを市町村が、やはりそこはちゃんと選んでほしいよ、全部広域のここだけじゃなくて、そういうふうな形で尊重されるというんですか、なるんでしょうか。

大塚副大臣 これも先生おっしゃるような枠組みで都道府県が決めることになっておりますが、最も住民、国民の皆さんに身近な市町村の意向が反映されないということであってはならないと思っております。

 あわせて、今回のこの介護保険法の改正案も含めて、社会保障改革の大きな枠組みは、一次医療圏、中学校区単位ぐらいを想定した、そういう生活圏の範囲で医療、介護、予防、住まい、そして生活支援サービスというものが行われるようなコミュニティーをつくっていくということでありますので、この新しい制度において、身近なところで適切な事業者がいるにもかかわらず都道府県の意向でそうした事業者が指名をされないということはあってはならないというふうに思っております。

高橋(千)委員 二〇一一年二月の二十四時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会、この報告書では、あらゆるタイプの要介護高齢者に対して効果的なケアを提供できるとは必ずしも限らないということを認めております。これは、財政的な制約もあるし、サービスの構造上の制約もあるのだということを言っているわけですね。

 そういうことの中で、特に考えられるのが、認知症患者の皆さん、家族の皆さんが訴えていることはまさにその大きな典型例かなと思うわけですけれども、短時間の巡回型サービスはなじまない、従来の滞在型、これも残し、強化してほしいと思っています。本当に、多様なサービスと先ほど来言っているんであれば、また、報告書も認めているわけですから、当然そういうことをやっていかなければだめだと思いますが、いかがですか。

大塚副大臣 滞在型のサービスもしっかり充実させるべきという御指摘でございます。

 定期巡回・随時対応サービスにつきましては、利用者の生活リズムに合わせた介護・看護サービスの提供が可能であるとともに、心身の状況の変化の定期的な確認が可能であるため、認知症などの高齢者の皆さんの在宅生活を支える上でも有効なサービスの一つであるというふうに私どもは考え、また、期待もしております。

 したがって、この今回のサービスによって、しっかりとそのニーズに、あるいは高齢者の皆さんの御意向に沿えるようにいたしたいというふうには思っておりますが、先生御指摘の滞在型のサービスということも含めて適切なケアマネジメントが行われるように、今後も、仮にこの法案が成立をさせていただきました暁には実情をしっかりフォローアップさせていただきたいと思っております。

高橋(千)委員 尊重されるということは確認ができたのかなと思います。

 ただ、先ほど来、適切なケアマネジメントということで、かなりそこの負担が重くなっていくなということで、やはりそこに対する支援、財政的な支援、人的な支援ということが必要になってくるのかなと思っています。

 自治体が今非常に大変な思いをしているというお話を先ほどしたわけですけれども、やはり国の責任もしっかりと持ちながら支えていかなければならないということで、重ねて指摘をしたいし、今後も見ていきたいなと思っています。

 時間が残りわずかになりましたので、端的に質問をします。

 介護療養病床については新設は認めない、そして、現在ある介護療養病床は六年間延長するとされました。民主党が当初出していた提言では三年とあったわけです。これを六年にした理由は何か。

宮島政府参考人 民主党の方からは、ワーキングチームで三年とされました。

 その後、改正案策定の過程で、いろいろな関係の方の御意見を伺いました。その中で、やはり介護報酬改定が一回ではなくて二回できる期間が六年だ、それから、市町村が介護保険事業計画を策定するのが六年間だと二回ある、三年間だと一回だ、そういったようなことで、現場を混乱させないで転換するということで、六年というようなことで今回の法案で提出させていただいているところでございます。

高橋(千)委員 今の説明は、六年間の中に一回ではなく二回の介護報酬の改定があるので、その中で混乱がなく転換ができるようにとおっしゃったんだと思うんですけれども、それをどう受けとめればいいのか。そうであれば、焦って転換をせざるを得なかった人たちが何でと思うかもしれないし、六年延長するのであれば、私は、そもそも介護療養病床廃止という方針そのものを撤回するべきだというふうに言いたいと思います。

 残りはもう時間がなくなったので要望にとどめますけれども、昨日の参考人質疑でも、たん吸引等を介護職員が実施できるとしたことに対して、研修を実際に行った訪問看護協会の方から、その研修が大変負担であったということのお話があり、提案もあったところであります。また、介護労働者の側から、実際に医療行為というのは非常に怖いという実感も語られ、職員にとって負担となり、離職をふやすことにもつながりかねないという指摘もございました。

 今回、たん吸引等という形で、残りは省令にゆだねられるということになり、これでは医療行為の拡大につながることにもなって、やはりそういうあいまいなことはやるべきではない、そして、始まったことに対しても十分な検証をするべきだということを指摘して、終わりたいと思います。

牧委員長 次に、古屋範子さん。

古屋(範)委員 おはようございます。公明党の古屋範子でございます。

 法案の前に、三問、震災関連をさせていただきたいと思っております。

 大震災から約二カ月がたちまして、被災者の受け入れ先では、今なお定員以上、四割以上もの方々を抱えている老人福祉施設も残っていると聞いております。また、いまだに水道も復旧しない、屋外の仮設トイレを使っている施設もあり、高齢の方々は非常に御苦労をしていらっしゃいます。停電また断水など、こうしたものが体の変化に与える影響、これは非常に大きいと言わざるを得ません。

 こうした中で、岩手県の釜石市では三カ所、仮設住宅に高齢者の介護サポート拠点施設を設置することとなった、このような報道がございました。仮設住宅ができても、これは本当に早く進めていただかなければいけないんですが、できた、その中に、こうした拠点となるものがつくられていくことが非常に重要だと思っております。

 先日、質問した答弁にも、サポート拠点を三十カ所程度はつくることになっているというお答えでございました。被災県、市町村に対してこの設置を積極的に進めていただきたいというふうに思っております。

 この拠点のイメージの資料をいただいておりますけれども、仮設住宅に併設をして総合相談機能を持たせるということであります。デイサービス、情報支援、日中活動などを行う。また、個人の家にも出向いて居宅サービス等も行っていく。配食、生活支援、交流スペース、またお願いをしておりました心の相談、こういうようなものも担っていくということでありまして、これが動いていけば、仮設住宅あるいはその周りにあるそれぞれの個人のお宅で暮らしている方にとっても、非常に大きな効果が期待されると思っております。

 この介護拠点なんですが、地域住民のニーズに合わせて自治体が自由に設計できるということであります。これ以外にも、ボランティアの活動拠点ですとか、高齢者だけではなく子供を含めた交流スペース、あるいは法律の相談、悩んでいる方も多いと思います、法律相談、法テラスとの連携など、あるいは地元の社協なども含めて、柔軟な対応が必要となってまいります。このサービス拠点をどう組み込んでいくかが課題であり、政府としても強力にサポートをお願いしたいと思っております。

 また、仮設はもちろんなんですが、復興住宅をつくる際も、サポートの拠点の併設というのは必要ではないかと思っております。二十四時間、継続してケアを提供することが非常に重要であると考えております。

 そこで、今回、介護保険法改正案のポイントであります二十四時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護、このサービスを被災地において先取りする形で、法案が成立する前に、サポート拠点においてもこのサービスを先んじて進めてはどうかと考えております。

 サポート拠点での二十四時間対応のサービス、これを提供していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

細川国務大臣 被災地での高齢者に対してのいろいろな総合的なサービス、これができるように、サポート拠点の設置を私どもは進めているところでございます。

 特に被災地では、地域包括ケアの実現に向けまして、地域の、被災地でもいろいろありますから、その実情に合わせて、サポート拠点の運営の一環として、この法案にありますような二十四時間定期巡回、そして随時対応サービス、これができれば避難者の高齢者の方たちにとっても大変いい効果が出てくるだろうというふうに思っております。

 そういう意味で、今、二十三年度予算に盛り込まれておりますこの定期巡回・随時対応サービスのモデル事業をぜひ被災地で採用していただいて、あるいは私どももお勧めしますが、そこでこのモデル事業を実際にやっていただく。この法案を先取りしてその事業をやっていただき、また、この法案が実施されるときにもその経験を生かしてやっていく。こういうことで、私は、このモデル事業をぜひ被災地でやっていただきたい。

 私は、今被災地は大変御苦労されておると思いますけれども、この地域包括ケアということは、被災地の皆さんの地域にとって、これを今後実現していくということは、被災地の皆さんの復興、再生のためにも、ぜひこれを実現していただけたらというふうに思っているところでございます。

古屋(範)委員 ありがとうございました。

 モデル事業を被災地において重点的に実施していきたい、こういう御答弁であったかと思います。

 被災地の行政は、今、仮設住宅を建てることでさえも非常に窮していると思いますので、さらにこうした拠点をつくり、またモデル事業を採用していくとなれば、やはり国の支援が必要になってくるかと思いますので、ぜひそのサポートをよろしくお願いしたい、このように思います。ありがとうございます。

 次に、二十四時間このサービスを可能にしていくためには、被災地の職員だけで行うのはやはり無理であると思っております。全国からの応援もございます。それも数年単位で息長く支えていくことも必要だと思っておりますが、やはり人員の確保が非常に難しい問題だと思っております。

 サポート拠点の機能として、医療、介護、看護、配食サービスなど生活支援、気軽に話ができるサロンの機能、また心のケアの相談など、多種多様なものが考えられているわけなんですが、それぞれ資格を持った専門分野の人材を確保していく必要もあります。

 このサポート拠点を生かしていくために、これは全国介護者支援協議会の上原会長から御提案をいただいたんですが、確かに人間でなければできない支援というものもあります。また、専門家が必要という分野も当然あります。それは最大進めていかなければいけないと思っております。しかし、ITで担える分野があれば、これはそこで活用していくということも一つ、人材確保が難しい場合、その補佐として使えるのではないか、このように考えております。

 仮設住宅向け見守りシステム、このような御提案をいただきました。端末をそれぞれ仮設住宅の高齢者の方々に持っていただく。その機能としては、電話相談であるとかコールセンターからの呼びかけ、あるいは、地域からのさまざまなお知らせ、情報提供、地域情報、また、本人の健康チェック、血圧などをチェックして、それをセンターに送る、あるいは、本人が血圧、脈拍、過去のデータがわかるなど、医療センターからのアドバイスの提供など、こうした機能を持たせて、ITを使って仮設住宅でやりとりをしてはどうかという御提案なんですね。

 それだけではなくて、ほかの機能がもしつけられるとすれば、ボタンを押すと、ここは介護予防体操ができるとか脳トレーニング、これは私も家でDSでやったりしているんですが、またお買い物サービス、買い物も大変だと。それぞれ音声ガイダンスなど、このようなものも設けていってはどうかという御提案をいただきました。

 確かに高齢の方々は、ITを使うというと、私の夫の母も、携帯を使うのもなかなか大変ということもあるんですが、習うよりなれろという言葉もありますので、こうしたITを使ってのサービスというようなものも活用してはどうかというふうに思っております。

 人でなければできないところはもちろん人のケアが必要なんですが、こうしたITの機能を活用して補佐できること、あるいは、ITだからこそ、そうした健康管理なども、人が巡回する以上に頻繁にチェックができる、このようなことができようかと思うんですが、この点についてお考えがあればお聞きしたいと思います。

細川国務大臣 古屋委員の方からは、高齢者、特に被災地での高齢者、避難生活をされている方、そこでサポート拠点があっていろいろなサービスがなされる、その中でも、いろいろなIT機器を使ってさらに支援が円滑にいくようにとの御提案でございます。

 そういうサポート拠点を設置してその事業を進めるということで、補正予算では、地域支え合い体制づくり事業ということで七十億円の予算を計上いたしておりまして、委員が言われるようなIT機器などの利用については、このサポート拠点の運営に当たって、いろいろな機器があると思いますけれども、例えば携帯情報端末だとかあるいは緊急通報の装置だとか、いろいろなあれがあると思いますけれども、そこはその現場現場でいろいろと、その地域に応じた、どういうIT機器が必要か、そういうことの協議というか相談もしていただいて、ぜひ使っていただきたいなというふうに思います。

 地域の実情に応じたIT機器を使うということについては、私どももさらに積極的に進めていきたいというふうに思っております。

古屋(範)委員 地域支え合い事業、七十億を使ってぜひ進めていきたいというお答えでございました。

 それぞれの市町村でこうしたものを開発するのはとてもできないでしょうから、ぜひそうしたモデルを国で提示して、すぐに活用できるような仕組みをとっていただけたら、このように思っております。よろしくお願いいたします。

 次に、ライフラインの復旧に次いで求められるのが心身の健康、また、それを守る健康医療、福祉であります。心の健康への取り組みに対する支援を重要課題として取り組んでいただきたい、このように考えております。震災から二カ月以上たちまして平静を取り戻しつつあるように思いますけれども、PTSDなどの発症が懸念をされております。

 それで、被災して傷ついた方々に、また、子供たちへの心のケア、この専門家の派遣、あるいはスクールカウンセラーの増員等、きめ細かな対応を進めるように要請をしてまいりました。被災地では既に心のケアの専門医等が派遣をされておりまして、これまでも多くの方々に安心を与えてくださっている、このように思っております。

 各地から交代で保健師、心理士等の方が行って窮状をしのぐということではございます。しかし、数日から一週間程度で交代をしてしまう。相談をする方からすれば、先週来た方にこう言ったのに、また今週違う方に説明をしなければいけない。継続して支援をしていく、これが難しいかと思います。

 そこで、数週間で交代する短期の派遣ではなくて、これから復興に向けて長期間でケアを可能にする手厚い体制を確立すべきであると思います。医師、保健師、精神福祉士、臨床心理士と、専門家を被災地にふやして、この連携による心のケア体制を築いていかなければいけないと思っております。ぜひ、長期間、できれば年単位で派遣する体制づくりをお願いしたいと思います。この点、いかがでしょうか。

大塚副大臣 先生御指摘の心のケアにつきましては、被災地に対して、精神科医、精神保健福祉士、看護師等、平均四、五名で構成され、保健師の活動等と連携をとって、避難所の巡回、被災者の自宅への訪問支援、行政職員等の支援者の支援などを引き続き行っておりまして、五月二十四日現在で三十チーム、百三十三人が活動を行っております。

 この心のケアチームは、同じ地域で同じ都道府県のチームが継続的に支援を行うことを原則としておりますので、チーム内でスタッフが入れかわる際にはしっかりと引き継ぎを行うなど、活動の継続性が保たれることで、御指摘の中長期的な活動に実態的には近づけていきたいというふうに思っております。

 今後、避難所から仮設住宅や自宅での生活に移っていく中で、PTSDの症状が長期化したり、うつ病、不安障害になる方が出てきたりすることが想定されますので、心のケアは引き続き、またさらに重要になってくるというふうに思っております。

 今後は、地元の医療機関や保健福祉サービスの機能の回復、充実が必要でありまして、厚生労働省の職員を被災三県に派遣するなどによりまして相談しているところではありますが、先ほどの引き継ぎによる実態的な継続支援にとどまらず、中長期にわたる心のケア体制については、長期間活動できる専門職をどのように確保していくかということについて、地元の自治体の御意見も踏まえまして、しっかりと検討をさせていただきたいと思っております。

古屋(範)委員 もう時間が少なくなってまいりました。午前中はあと一問、法案についてしてまいりたいと思います。

 二十四時間対応の定期巡回・随時対応型の訪問介護看護の創設について、きょうは少し細かな点まで質問していきたいと思っております。

 私たち、新・介護公明ビジョンでも、「二十四時間三百六十五日訪問介護サービスの大幅な拡充で、在宅支援の強化を目指す。」このことを掲げました。この改正案の中で、このサービスが創設をされたこと、地域包括ケアシステムを実現するためのこのサービスが最重要政策と位置づけられておりまして、これは私たちの提案と相通ずるものでございます。

 しかし、昨日の参考人質疑でも、これを運営していく場合、実効性あるものとしていく場合、さまざまな懸念が寄せられました。日本介護支援専門員協会木村会長も、例えば、これが地方で運営が可能なのかどうか、あるいは、重度の要介護者自身が緊急時に自分でケアコールを使用して通報ができるのか、認知症高齢者はどうなのか、過疎地ではどうなのか、利用者が少ない、移動に時間がかかるところではどうなのか、さまざまな指摘もございました。プライバシーの問題も指摘されました。

 そこで、このサービスが本当に使われるようになるのか、実効性の確保についてお伺いをしたいと思います。

細川国務大臣 この定期巡回・随時対応サービスというのは、これが実現すれば本当に、要介護者の皆さんにとっては大変すばらしいことになるのではないかと思って、私ども、ぜひともこれを実現していきたいというふうに思っております。

 ただ、それでもいろいろな懸念があるのは、やはり地域地域によっていろいろ事情が違う。年齢構成もあるでしょうし、あるいは過疎過密の問題もあるでしょうから、いろいろあるかと思いますけれども、しかし、そういうことをどういうふうに工夫して課題を克服していくかということでありますけれども、そのためには、事業者にとっても、それから利用者にとっても魅力あるサービスとなるように、モデル事業の結果なども踏まえつつ、社会保障審議会の介護給付費分科会におきまして具体的な基準とか報酬設定をしたい、こういうふうに思っております。

 やはり私は、モデル事業がどういうふうになっていくか、そこが大事だというふうに思っておりまして、先ほど、災害時の避難所のところでのモデル事業、こういうことを委員からも御提案があったんですけれども、今年度、モデル事業を実施するところが、今のところ全国で四十三カ所でございます。その中には、非常に人口の少ない長野県の飯綱町とか岐阜県の池田町なども含まれておりまして、そういう過疎あるいは過密、都会とか田舎とか、それから人口構成、お年寄りの多いところ、少ないところ、そういうところのいろいろなモデルケースを検証して、それらを今度実施のときに十分生かせるようにやっていきたいというふうに考えております。

古屋(範)委員 では、午前中の質問を以上で終わります。

 ありがとうございました。

牧委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時四分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

牧委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省政策統括官香取照幸君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

牧委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

牧委員長 質疑を続行いたします。古屋範子さん。

古屋(範)委員 では、午前中に引き続き、質疑をしてまいりたいと思います。

 二十四時間の定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスにつきまして、大臣からも、実効性あるものにするにはモデル事業をしっかりと行っていくということでございました。それも、都会であるとか、あるいは過疎地、高齢率の高いところ、それぞれ、さまざまなところを選んでモデル事業を実施し、その結果に基づいて検討していきたい、このような御答弁をいただいたかと思っております。ぜひ、大事なモデル事業でもございますので、その実施、また結果に基づいた調査等、厳正に行っていただきたい、このように思っております。

 さらに、この実効性の確保については詳細な制度設計が必要であろうと考えております。二十四時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護、この課題の中から、まずサービスの対象者についてお伺いをしてまいりたいと思っております。

 この二十四時間サービス検討会報告によりますと、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の対象者について、要介護三以上という、在宅生活の限界を引き上げることを前提として当初は議論をされておりました。最終的には、要介護度一、二といった軽度の者であっても、一日複数回、定期訪問ニーズや随時の対応により安心感の提供の効果が認められることとして、この対象者を要介護者全般とすべき、このように提言をしていらっしゃいます。

 もちろん、このサービスが、介護度が重い方々により必要であり、有益なことには違いないと思います。しかし、単身の高齢者が増加をする、あるいは老老介護、認知症、こういうことを考えますと、重い方だけを対象にするということは、やはりこれは最善ではないと考えます。地域包括ケアを推進するためには、要介護者全般をサービスの対象とすべきであると考えます。

 要介護度が低い方、また介護ニーズがない方などがサービスを利用できるのかどうか、この制度を利用できる対象者についてお伺いをいたします。

大塚副大臣 改めて、今回創設を目指しております定期巡回・随時対応サービスのサービスの内容を申し上げますと、一日複数回の定期訪問と随時の対応を加えた安心サービス、深夜帯のニーズにも対応できる二十四時間の体制、介護サービスと看護サービスの一体的提供などを主な内容といたしております。

 御指摘のとおり、このサービスのあり方検討会の報告書では、要介護三以上の方が主な対象になるものと想定されるが、要介護一、二の方であっても、安心感の提供の効果は認められると報告されております。

 また、要介護度にかかわらず、高齢者の方々の生活の実態というのは人によってさまざまでございますので、介護度の分類だけでこのサービスの要不要を判断できるとは思っておりませんので、したがいまして、要介護一、二の方も含めて、要介護者全般をこのサービスの対象と考えております。

古屋(範)委員 このサービスの対象は要介護者全般ということを確認させていただきました。

 きょうも非常に暑くなっておりますけれども、昨年も熱中症で多くの方がお亡くなりになられました。そういうことも含めて、ぜひとも、生活の支援ということを考えますと、このサービス、普及をしていくように取り組みをお願いしたいと考えております。

 次に、このサービスについての職員配置のあり方についてお伺いをしてまいります。

 報告書の中では、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の職員配置のあり方について、人材の安定的確保及び有効活用の観点から、兼務等については柔軟に対応できる仕組みが必要として、特に、夜間はサービス提供の頻度も相当程度低下することが想定されるため、他の二十四時間対応を行っている介護サービス事業所または施設等との兼務も検討すべきだと提言をしています。

 ホームヘルパーは、もともと女性が多い、また非正規が非常に多いわけであります。夜間の巡回というのは、実際に自分が夜間、家を出て訪問することを考えますと、行き帰りの治安の問題ですとか、さまざま懸念がございます。これはなかなか難しいのではないかという気さえしてまいります。また、重労働、低賃金という処遇を改善しなければ、夜間の介護人員の確保にはつながっていかないのではないか。

 さらに、看護師不足が問題となっております。昨日も参考人の質疑の中でもございました。やはり働きやすい環境整備が不可欠である、それは給与の改善も含めて、また仕事への評価等々、看護師への処遇改善も大きな課題となっております。

 二十四時間サービスの提供には、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の職員の確保、これが非常に重要な課題となっております。この確保についてどう考えていらっしゃるのか、お聞きをいたします。

大塚副大臣 定期巡回・随時対応サービスにつきましては、深夜帯のニーズにも対応できる二十四時間の体制を確保するサービスでありますことから、サービスの安定的な提供のためには、先生御指摘のとおり、介護職員や看護職員の皆さんの確保が重要であり、大前提であると思っております。

 御指摘の検討会の報告書におきましても、介護職員、看護職員の配置の際に、兼務等について柔軟に対応できる仕組みが必要、特に、サービス提供頻度が低下する夜間においては、他の二十四時間対応を行っている事業所、施設等との兼務も検討するべきと明確に報告をされております。

 また、同じ報告書におきましては、サービスを担う職員の皆さんについて、サービス提供の密度が高まることで、常勤職員の雇用機会の増加等、介護職員の処遇改善が期待される、利用者の生活を包括的、継続的に支えることで、介護従事者の専門性の向上、やりがいの醸成につながるといった指摘もなされております。

 こうした指摘や、本年度実施いたします、午前中に大臣から御報告申し上げました四十三のモデル事業、その結果を参考にしながら、さらに社会保障審議会介護給付費分科会での議論を踏まえて、具体的な人員基準を適切に設定することなどを通じて、介護職員や看護職員の確保に努めてまいりたいと思います。

 前段で申し上げたことを要約いたしますと、適切な労働環境と適切な処遇があってこそ、職員の皆さんを確保できるものと考えております。

古屋(範)委員 おっしゃるように、介護職員また看護職員の処遇改善、これはどうしても行っていかなければいけない課題だと思います。

 先ほども申し上げたんですが、この定期巡回・随時対応型訪問介護看護、この利用ニーズ、移動時間の短縮がその運営の上で非常に重要になってくるのではないかと考えております。一軒一軒歩くのに、その移動時間が何十分も、あるいは一時間、それ以上かかるようなところでは、なかなか運営が立ち行かないのではないかと思っております。報告書でも、三十分以内が適当との提言がございます。

 三十分以内といえば、非常に人口密度の高い都市部においては、機動的な対応を行うことも可能であろうと思います。しかし、過疎地で広範囲に利用者が点在をしている、こういうようなところでは、移動時間がかかり過ぎて、実際に対応は難しいのではないかと考えられます。

 このサービスのニーズがどれだけあるのか、正確な調査がされているのかどうか、また、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスの利用によって在宅生活が確実に支えられるといったニーズの把握をすべきではないか。いかがでしょうか。

 また、都市部以外での普及は難しいといった意見が私たちがヒアリングをした各団体からも出ておりますけれども、厚生労働省はこのサービスの提供範囲をどのように考えていらっしゃるのか。都市部以外の過疎地帯でも普及できる、そうお考えなのかどうか、お伺いをいたします。

大塚副大臣 まず、基本的なニーズがあるかどうかということですが、これは、平成二十二年の介護保険制度に関する意識調査によれば、御自身が要介護状態になった場合に、在宅での生活を希望される方が七四%であります。したがいまして、住みなれた地域で、しかも在宅で介護を受けたいというニーズは基本的に高いというふうに思っております。

 また、重度の要介護者であってもこうした希望が実現できるように、日常生活圏域において医療と介護が連携しながら要介護者のニーズに応じたサービスが柔軟に提供されることが必要であり、こうしたサービスは利用者の皆さんの選択肢を拡大することになると思っております。

 もっとも、先生も三十分以内でというふうにおっしゃいましたが、中学校区を基本としつつ、医療、介護、予防、そして住まい、生活支援という包括サービスを行うというのは、都市部ではすごくイメージしやすいと思いますが、地方で果たしてニーズはあってもフィージビリティーがあるのかということは、今後検証しなくてはいけない点だと思っております。

 したがいまして、先ほど大臣から、人口の少ない地域として長野県飯綱町、岐阜県池田町などの事例を御紹介いただきましたが、例えば人口密度を見ますと、池田町の方は一平方キロメートル当たり六百四十四人、そして飯綱町は百五十八人ということで、飯綱の方がより人口密度が少ないわけですが、こうした地域においても、モデル事業がどのような実績を上げるかということを見きわめて対応を考えていきたいと思いますが、基本的には、全国津々浦々を対象にして考えております。

古屋(範)委員 副大臣も、実際には、中学校区といっても、バスに乗って中学校に通っているようなところもあるわけでして、実際にこれが過疎地域で機能していくのかどうか、そこは課題があるという御認識であるとは思います。

 ですので、確かに、人口密度の低いモデル事業が成果を上げていくかどうか、また、上げていくようにしていかなければいけないんだろうと思っております。その辺のところも、徹底した推進をし、また調査もした上で、実効性あるものにしていただきたいと思っております。

 このサービスの報酬体系のあり方についてお伺いいたします。

 報告書では、高齢者の生活は日々の心身の状態に伴い必要なサービスの量やタイミングも変化をすることから、出来高方式ではなく、施設と同様の包括定額払い方式を基本とすべき、このように提言をしています。

 この包括定額払いは、利用者にとっては、サービスの利用量にかかわらず負担額が変動しない、安定をしてサービスを利用できることとなるわけです。また、事業者にとっても、一定の報酬が確保されて安定的な経営がしやすいということにメリットがございます。一方で、サービスの提供量にかかわらず報酬が一定であるということから、事業者がサービスを控えてしまうのではないかという懸念があります。

 そこで、事業者の採算を確保しつつも、利用者が負担可能となる利用料をどのように設定していかれるのか、この点についてお考えを伺います。

宮島政府参考人 定期巡回・随時対応サービスの介護報酬の設定の問題です。

 この介護報酬は、利用者の心身状況に応じて、必要なサービスを必要なタイミングで提供するという特性を勘案しなければならないということだと思っております。

 それで、二十四時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会の報告書では、その設定に当たって、心身の状態が日々変化する、したがって、サービスの必要量、タイミングも変化するので、施設と同じような包括定額払い方式の介護報酬を基本としながらも、今御指摘のありました、サービスの提供を控えに、包括払いだから手を抜くのではないかという話でございます。

 これについては、同じ報告書の中で、利用者の満足度なども考慮の上で、利用者の在宅生活が包括的、継続的に支えられているか、保険者などが責任を持って把握すべきではないかというような提言もなされております。

 こうした報告、それからモデル事業の結果を踏まえまして、介護給付費分科会で議論いただいて、適切な介護報酬の設定を目指したいと思っております。

古屋(範)委員 さらに、参考人として昨日もいらしておりました日本介護支援専門員協会の木村会長から、単身重度の要介護者等に対応するには、五人から十人のケアマネジャーがいる事業所でなければ対応できないのではないかとの意見をいただいております。

 報告書では、「ケアマネジャーは二十四時間地域巡回型訪問サービス事業所と「共同マネジメント」の形で緊密に連携を図り、他のサービス提供事業者との情報共有を進めつつ、利用者のニーズに即したケアプランを作成することが必要」だとございます。

 この共同マネジメント、これは一体どのように、だれが主体となってケアプランを作成していくと考えていらっしゃるのか、具体的なイメージをお示しいただきたいと思います。

宮島政府参考人 定期巡回・随時対応サービスのときのケアプランはだれが作成するのかということですが、これは、他の在宅サービスと同様に、ケアマネジャーがケアプランを作成するということを想定しております。

 二十四時間のサービスのあり方検討会では、事業所は、一日複数回の定期訪問をする、利用者の心身の状況を継続的にアセスメントする、それで日々のサービス提供回数、時間、内容を柔軟に決定するということですので、このような変化する継続的なアセスメントということを事業者と打ち合わせしながらこのケアプランをつくっていかなきゃいけないということで、共同マネジメントの形が必要だということが指摘されております。

 また、今度の定期巡回は、介護職員だけではなくて看護師も入っておりますから、その辺も適切にケアプランに反映するということでございます。

 こうしたケアマネジメントの具体的なあり方についても、モデル等を踏まえて、今後、給付費分科会で検討をさせていただきたいと思っております。

古屋(範)委員 時間ですので、最後の質問に移りたいと思います。

 今回の改正で、新たな地域密着型サービスとして、訪問看護と小規模多機能型居宅介護などの複数の居宅サービスや地域密着型サービスを組み合わせて提供する複合型サービスが追加されることとなっております。この複合型サービスの創設によって、利用者、事業者の双方にとってどのようなメリットがあるのか。

 また、複合型サービスの具体的な組み合わせが、居宅要介護者に一体的に提供されることが特に効果的かつ効率的なサービスの組み合わせとして厚生労働省令で定められることとなっています。どのような組み合わせが適当と考えていらっしゃるのか、その具体的な基準についてお答えいただきたいと思います。

細川国務大臣 複数のサービスを組み合わせて提供する複合型サービスを創設いたしまして、まず利用者に対して包括的なサービスの提供を可能にするということ、それから、新たな人員、設備の基準を設けまして、複数のサービスの一体的な指定を行うことによりまして効率的な事業運営を可能にする、こういうような効果を見込んでおります。

 それから、複合型サービスの組み合わせでございますが、余り制度が複雑になってもいけませんので、居宅の要介護者につきましては、一体的に提供することが特に効果的かつ効率的なサービスの組み合わせを行っていく、こういうことにいたしております。

 まずは、訪問、通い、宿泊、看護、これを包括的に提供可能な小規模多機能型居宅介護と、そして訪問看護を想定いたしているところでございます。

古屋(範)委員 ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。

牧委員長 次に、坂口力君。

坂口(力)委員 大臣初め皆さん、お疲れの中をありがとうございます。質問させていただきたいと思います。

 いろいろな問題がございますが、とりわけ東北の問題が大きな問題になり、その中でも特に東京電力の問題がこれは世界的な話題になりまして、世界じゅうが、早くおさまることに注目をしている、かたずをのんで見守っているといったような状況ではないかというふうに思っております。私も、一日も早くこの問題が解決することを念願している一人でございます。

 先日、たまたまでございますけれども、テレビを見ておりましたら、少し気になる映像が流れたりいたしまして、きょう、そのことだけ一つ確認をしておきたいというふうに思っております。

 それは、私がいろいろな人にお聞きをしたりいろいろしましても確認のできることではないんですけれども、そのテレビの中で流れておりますことは、それは放射線量が非常に多い中で多くの人が働かされている、そして、警告音が鳴っても、それを無視して働かざるを得ないという状況が続いている。こういうニュースが流れたり、あるいは、インターネットを見ましても、外国の新聞が、特に、原発の中で働く人たちを高額の金で集めてきて、それに暴力団までまつわっているというようなことを地元に報告をしたりというようなことがあるものですから、少なくとも、現在、大変な中で解決をしてもらわなきゃならないわけですから、それは厳しい環境であることは予測はされるわけですが、しかし、余り法を逸脱したようなことで労働を強いているということがあれば、これは注意をしなきゃならないことではないかというふうに思っております。

 そういう意味で、これは労働基準法ともかかわる話でございますので、皆さん方の方にそういう情報が入っているかどうか、また、そうしたことに対して何か調査をされた経緯があるかどうか、そうしたことについて、一つ先にお聞きをしたいと思います。

平野政府参考人 東京電力の方から聴取いたしましたところ、まず、三月十五日から三月三十一日までの間、福島第一原発において緊急対応に従事していた労働者の一部につきまして、個人ごとに線量計を持たずに、数名のグループに一つ線量計を持たせて作業を行っていた。また、三月二十四日に三名の作業員が放射線量の高い水に足が触れ被曝をした件におきまして、線量計のアラームが鳴った後も作業を継続していた。さらに、女性労働者の中に、女性の被曝限度であります三カ月で五ミリシーベルトを超えた者が二名いた。このような点を把握しております。

 これらにつきましては、現在、さらに詳細な事実関係を確認しているところでございますが、労働安全衛生法違反が確認された場合には厳正に対処してまいりたいと考えております。

坂口(力)委員 どの程度かはわかりませんけれども、今お聞きをしました中を見ましても、労働基準法に違反をするようなことがやはりあるということは事実だというふうに思いますので、しっかりとその辺は注意をしていただいて、そして原発の問題、本当に、もう起こってしまったわけでありますから、これを早く、どう収束させるかということが大事でございますけれども、それにまつわって、そこで働く人たちの健康問題に非常にそれが波及をして、そして世界的にそのことがまた大きな問題になるというようなことになってまいりますと、屋上屋を重ねてくることになりますし、我々もそこは一番注意をしなきゃならないことだというふうに思っております。

 どうぞひとつ、そうしたことがないように、労働基準局としましてもきちっとそこは対応していただいて、そして、厳しい中であることはもうよくわかっておりますけれども、厳しいながらも節度をわきまえた労働がそこでされるように御検討をいただきたい、こういうふうに思いますので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。

 この一問だけ、大臣、何か御感想がありましたら、ひとつお願いいたします。

細川国務大臣 坂口委員が御指摘になりましたように、この原発の事故を何としても早期に収束をしていかなければいけないというのは、これはだれしも同じ考えだと思いますが、一方で、そのために働く人たちが、そこで作業をする人たちが健康を害するような形を強いられて作業をするということ、これもまた、御本人のことも考え、また家族、そしてまた社会が、どのように世界がこれを見るかということも入れて、これは本当に、厚生労働省としても、命と健康を守る省といたしましてしっかり取り組んでいかなければというふうに思っております。

 先ほど部長の方から報告をいたしましたような事例もありましたので、これは東電の方に対して強い指導もいたしましたけれども、私どもといたしましては、これからこの作業、さらに規模も大きく、また長期化もする、あるいはまた危険性も強くなる可能性もあるというようなことも踏まえまして、厚生労働省の中にこの第一原発で作業をする人たちに対する健康管理などの対策室というのを設けました。

 これは、福島の現地の方に支部もつくりまして、総勢で三十数名の人員でこの対策室を設けまして、それで、作業員の被曝線量の問題、そしてまた健康管理、さらには、ここで働いていた人たち、この緊急作業から離れた後も、その作業員の健康についてのしっかりした追跡調査もしていって健康管理をしていきたい。そういうデータベース、これは作業員全員のデータベースもつくって、そして将来的にもしっかり健康管理もしていく、こういうことをやっていくという対策室もつくりまして、先生御懸念の、この作業員の健康などにつきましては万全を期して取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。

坂口(力)委員 ありがとうございました。ぜひともひとつよろしくお願いをしたいと思います。その方の健康だけではなくて、これは子孫にまで影響する話でございますので、ひとつしっかりとした対応をお願いしておきたいというふうに思います。

 本論に入らせていただきたいというふうに思います。

 皆さん方のお手元に一枚、ペーパーを配らせていただきました。このペーパーは総務省からいただいたものでございます。厚生労働省からもらわずになぜ総務省からもろうたかと言われますと、別に厚生労働省を信頼していないわけではございませんけれども、総務省は地方自治体のことも入れておりますので、国と地方と両方で大体どうなっているかということを見たいという気持ちでいただいたものでございます。

 さて、これをごらんいただきますと、平成二十二年で、社会保障関係費の国庫負担が二十七・六兆円、そして地方負担が十六・八兆円あります。これがだんだんと大きくなっていきまして、平成二十八年を見ていただきますと、国の方が三十三・三兆円、そして地方が二十・九兆円ということになります。両方足しますと五十兆円を超えてきます。両方を合わせまして、二十五年で大体五十兆ぐらいになるんでしょうかね。

 それで、この伸び率を見てみますと、国の方の伸び率がこれで大体二〇%、地方の方の伸び率が二四%。地方の方が少し伸び率が大きくなっております。その中で特に介護だけを見ますと、介護は三四%ぐらい伸びておりますから、介護の分も決して見落としてはならないというふうに思っているところでございます。平成二十二年、現在ただいまの状況を見ましても、介護が、国の方が二・一兆円で、そして地方の方が二・三兆円。やはり、地方の方が少し多いという状況になっております。

 まず、こういうペーパーをいただいたわけですが、これは政府から出されたものだというふうに思いますから間違っているということはないと思いますし、厚生労働省の試算ともそんなに大きな隔たりがあるとは思いませんけれども、確認だけさせてもらっておきたいと思います。これは間違いございませんか。

 その前に、労働基準局の方はこれで終わりでございますので、お引き取りいただいて結構でございます。

香取政府参考人 御答弁申し上げます。

 今委員が御提示されました総務省の資料でございますけれども、御指摘のとおり、この資料によりますと、将来的には地方の公費負担伸び率が少し大きいという形になってございます。

 実は、この数字でございますが、二十二年、この表の一番左側の数字でございますが、私どもで取りまとめております社会保障給付費の平成二十二年度の予算ベースの数字でいきますと、国の公費負担の額が約二十七・八兆ということで、総務省さんのお示しの数字と基本的には同じ数字でございますが、地方負担につきましては、私どもの推計でいきますと九・五兆ということでございまして、総務省さんの資料ですと十六・八兆ということで、七・三兆円、かなり大きい金額の差がございます。

 これにつきましては、細かい詳細はまだ精査をしておりませんが、いろいろその他の統計等を見ますと、総務省さんの方には、私どもがいわゆる制度で用意しております社会保障に係る公費負担を計上しているのに対しまして、恐らく、例えば公立病院の運営費、いわゆる病院会計への繰り出し金でございますとか、児童相談所や福祉事務所といった事務事業の運営費あるいは人件費といったようなもの、それから、福祉、医療に関する地方単独事業、自治体がされておられますそういったものをすべて含んで地方費ということで計上をされているんではないかというふうに思います。

 したがいまして、この数字自体は、そういう意味では、そういう前提の数字としては恐らく間違っているものではないと思いますが、将来推計する場合の前提がそういう形で少し違っておりますので、そういった地方費も含んだ数字というものとして御理解いただければというふうに思います。

坂口(力)委員 しかし、随分違いますね。十六・八兆円と九・五兆円とおっしゃったですかね。随分これは、統計のとり方によりまして違いはありますけれども、それはどこをとっているかということによるんだというふうに思います。香取政策統括官がおっしゃった、そういう数字もあるということでございましょう。しかし、国、地方ともに、これはだんだんと拡大をしていくことだけは間違いがないというふうに思っております。

 それで、今回のこの改正で、国と地方の介護に対する財源というのが一体どう変わっていくのか。今回、いろいろ改革するところが出されて、そして、二十四時間の包括介護ができるという制度が盛り込まれているわけでありますが、それによって国の方はどれぐらい予算がふえて、あるいは減るのかもしれませんし、増減があって、そして地方の方はどんな増減があるのか。その辺のところ、そんな詳しいところまでは結構ですけれども、大枠のところでお示しをいただいたらありがたいんですが。

宮島政府参考人 今回の介護保険制度の改正で、国と地方の負担がどうなるかという御質問でございます。

 今回の改正は、高齢者が住みなれた地域で自立できるように地域包括ケアシステムを目指すということで、二十四時間対応の定期巡回・随時対応型サービスの創設を行うというようなことを盛り込んでおります。

 それで、介護保険制度における国、地方の負担割合が今どうなっているかということですが、これは在宅と施設で違っておりまして、在宅サービスについては、国と地方の負担割合は介護給付費全体の二五%対二五%で、一対一で同じです。ところが、施設サービスについては、国が二〇%、地方が三〇%ということで、これは三位一体改革のときにそういうことになったんですが、地方負担の方が施設サービスは重いということに、割合が大きいということになっております。

 したがいまして、傾向としては、在宅サービスに対する国の負担割合が大きいですから、在宅サービスを充実していけば国の負担割合が高まって地方の負担割合が下がっていく、そういう仕掛けになっております。

 実際にそれが金額としてどうなるんだというのは、今後どういうふうに在宅サービスの整備水準を見ていくか、あるいは施設サービスがどうなっていくかということを見なければいけないので、今ちょっと手元にそういう推計は持ち合わせておりません。

坂口(力)委員 そうしますと、国の方はふえて、地方の方はそれほどふえていかない、国の方のふえるのが大きい、こういうお話でございます。

 それはそれといたしまして、そのふえていく分をこれからどうしていくのかというのは一つのこれからの大きな議論になってくるというふうに思いますし、後で時間がありましたら少し大臣からもお聞きをしたいというふうに思いますが、今までよりも在宅介護の、いわゆる包括センターといいますか介護センター、こうしたものをきちっと充実していくということが、財源としては、国としては今までよりもたくさんかかるのか、それとも少なくなっていくのかということに非常に注目をしているわけであります。

 きょう午前中に田村先生がお示しになりました資料を見せていただきますと、一番最後のページに、医療療養型の病床、介護療養病床、それから老健施設、それぞれの平均的な一人当たりの費用額というのが出ておりまして、これを見ておりますと、療養型の病床と老健施設とで、なるほど、一人当たりになるとこれだけ減っていくのかということがよくわかるわけであります。

 ちなみに、医療療養病床で見ますと平均的な一人当たりの費用額は四十九万円でありますが、老健施設でありますと三十一・九万円というふうに、かなり減っている。かなり減っているんですが、しかし、なぜこれが減ったのかということを見ますと、人員配置が違う。療養病床の方でありますと、医師は三人、看護職員二十人、それから介護の方が二十人。それから、老人保健施設になりますと、医師は一人、看護職員十人、そして介護職員二十四人。医師、看護師がうんと、半分、それ以下になっている。そして、人件費が減っているから一人当たりの額が減っているともこれはとれるわけです。サービスは一緒としましても、人件費が減っているというふうに考えられるわけです。

 この延長線上で今回の包括介護の制度がどうなるのかということを考えましたときに、在宅介護ではさらに人件費が減るのかどうか。さらに人件費が減るということになりましたら、一人当たりの費用額というのはさらに減ることになりますし、その辺もねらってこれは在宅介護というものにしていこう、こういうふうにしているのか。

 しかし、そうはいっても、先ほどの古屋さんの質問にもありましたけれども、地域によりましては非常に、限界集落みたいなところもありまして、一軒行って次へ行くのに半時間もかかるというようなところだったら、これはなかなか、少ない人数で、そして同じようなサービスをしようと思ったら大変なことになるしということになってくるわけであります。

 そうした地域性もありますけれども、これをトータルで見ましたときには、やはり在宅介護にした方が一人当たりの費用は少なくて済む、こういう目算といいますかがあってこの政策がつくられているのかどうか、ちょっとその辺をお話しいただきますか。偽りのないところを。

宮島政府参考人 偽りのないところは、まず一つの考え方としては、在宅の二十四時間の訪問看護介護をやるというのは、これは在宅で暮らしたいという方の希望が多い、それをかなえるということのためには、サービスのあり方が、一日一回というような形ではなくて、施設で行われているように、早朝の着脱とか朝の食事介助だとかお昼の食事介助だとか排せつの介助という、そういうポイントポイントでやっていくということが必要だということで、こういう二十四時間の訪問看護介護ということでございます。

 モデルの方で人員配置を見ますと、先ほどの坂口委員の方のお話しになった人員配置は百人当たりの人員配置でございますが、モデルでも四十五人の対象者の方に対して二十人ちょっと、二十二、三というか、そういった人数がかかっているので、そこはやはりそれなりの人数が要介護が重ければかかる、そういう実態があるんだと思います。

 それで、本当にコストが安くなるかということでございますが、一つ、在宅の方がコストが安くなるという側面は、施設整備費が要らないとか、東京なんかでは土地が大変高いんだけれども、その土地の確保が要らない。一方で、先ほど来のお話がありましたように、移動コストというのは施設では要らないわけですから、その辺はどう見るんだというようなことでありまして、その辺の比較ということも本当にコストが安くなるのかどうかというのを見きわめるためには必要になってくるということだと思います。

 ただ、単に今の在宅サービスの状態で施設から在宅に移せば、例えば要介護三ですと十四万ぐらいで在宅サービスの平均になっていますから、これは安くなるということですが、それではちょっと重い方は受けられない、そんな関係になっているというふうに思っております。

坂口(力)委員 そうしますと、個人負担というのはどうなりますか。国としてのトータルの費用というのはやってみないとちょっとわからない、地域によっても差がある、そういうことだろうというふうに思うんですが、高齢者医療はたくさん財源がかかるから、できるだけ安くなるようにしていけと財務省から言われて厚生労働省が考えるというパターンでいくと、やはりこの方が安くなるのかなという気がしないでもありません。しかし、東京のように非常に人口の密集しているところでありましたら、百人ぐらいのところをぐるぐる回るのに、自転車に乗って回ればそれでいいわけでありますから、これはそんなにかからない。

 しかし、地方に行って、すぐ前に、目は、家は見えているけれども、ぐるっと回らないと到着しないというような地域におきましては、なかなかそう簡単でもない。人も、そう人数も減らすこともできない、予想以上に人間もたくさんかかるということになってきますと、人件費で減らすということがいきませんと、そうすると、かなりこれは、思ったよりも在宅介護というのは金がかかるということになってくる可能性もあるわけですね。

 そのときに、先ほどおっしゃったように、個人の負担がどうなるのか。これは介護度によっても違うのかもわかりませんが、そうすると、介護度が高い人は今よりもふえる、こういうことを局長は先ほどちょっと言われたんですかね。もう一遍そこを話してください。

宮島政府参考人 利用者負担の施設と在宅のサービスとの比較でございますが、在宅サービスは給付費の一割負担です。ただ、施設に入りますと、これは在宅とのバランスということを言っていますが、居室費と食費がかかるということですから、ユニットのような個室になれば八万とかなんとかという、そういう居室費がかかったりする、そういう所得階層の方もおられる。ということになりますと、現金支出という意味では、やはり在宅で、家を持っていられる方は、もう在宅の居室費というのは要らない。食費は食費で、原材料費とか何かがかかりますから、そういうものはかかってくるということですけれども、そういう意味のものはないということでございます。

 それから、要介護度に応じて限度額が、例えば、さっき要介護三の限度額は在宅の場合二十六・七五万円だと言いましたが、これは要介護五になりますと三十五・八万円ぐらいですので、負担はそれの一割ということで、要介護度が重くなると在宅の方の負担は重くなりますが、そこはやはり一割だ、そういう歯どめになっているということでございます。それから、高額サービスの、高額療養費と同じようなことがありますから、低所得者の場合はなお軽減される、そういう利用料の形になっているということでございます。

大塚副大臣 今、大変本質的な御質問をいただいていると思っております。

 先ほどからの坂口先生の御指摘も踏まえて、今の局長の答弁も踏まえて少し敷衍させていただきますと、実績ベースで言うと、今もう介護療養病床、つまり施設に入っておられる方の方が、在宅介護よりもコストがかかっています。その差は、食費とかそういうものがあるので、当然といえば当然であります。今後これを、在宅を推奨する、二十四時間サービスなどをやっていくとどうなるかというのは、これは御指摘のように、交通費などの問題もあって、実際に国として本当に安く済むかどうか、そして個人がどうなるかというのは、やってみないとわからないという面はあります。

 ただ、その一方で、先ほど坂口先生が総務省から入手したこの資料と私どもの香取統括官の答弁とをあわせて見ると、何が傾向として読み取れるかというと、施設対応の方が地方の支出のウエートが高いんですね。しかも、九・五と十六・八という、数字に差があったということは、地方の支出がふえればふえるほど、ひょっとすると施設にウエートを置いた対応がふえるような仕組みになっているのかもしれない。

 しかも、そのことを推測するに足る一つの材料として、九・五兆と十六・八兆の差は何かというと、これは国でも、私も野党時代の最後に、国の予算を主要経費別と目的別と費目別で見てみると全然違う姿に見えるという質問をさせていただいたことがあるんですが、地方も同じように、この十六・八というのは、総務省のくくりですと社会保障費で出てきていますけれども、これを主要経費ではなくて目的別とか費目別で見ると全然違う姿に見えてくるかもしれず、その差がひょっとすると九・五兆と十六・八兆の差かもしれない。

 そういうことを考えますと、まず、国がコストが安くなるかどうかということは、これは交通費の関係をやってみないとわからないということです。それから、したがって、個人についてもどうなるかということは、これは若干わからない面がありますが、在宅を推奨する方向に行くと、国の負担が傾向としては高くなる。そして、地方が負担が高くなる方向で推奨しようとすると、ひょっとすると施設中心の社会保障制度になる仕組みに、あるいはそういうインセンティブが働いているのかもしれない。これは一回よく分析してみないとわかりませんけれども、非常に重要な御指摘を今いただいていると思っております。

坂口(力)委員 ぜひその辺のところはよく検討していただいて、そして効率的にいければそれにこしたことはないわけでありますが、都市部と地方とは、利用する人の立場からいきましても、同じ制度で果たしていいのかどうかという問題は残る。その辺のところを、地方の人たちも生きていけるようなことを考えていただかなければならない。ぜひそこはひとつお願いをしたいというふうに思います。

 時間もなくなってきましたから、療養病床のことだけ私も一つ取り上げさせていただきたいと思います。

 六年間ですか、一応延長するというお話になりましたから、私はこれは結構なことだというふうに思っております。なぜかといいますと、一般病棟の中で治療を受けなければならないほどではないけれども、しかし、それならば老健施設や何かへ行ってやれば何とかなるというほど軽くもない、その中間的な人がふえてきておるわけですね。それも、大変な褥瘡があるとか、それからMRSAなんかの感染があるとか、いろいろ複合の疾病を持っている人たちがいて、やはり病院でないとぐあい悪いねという人たちもいるわけであります。その人たちの居場所として、やはりある程度療養病床というのは残してもらった方がいいと考えております。できれば、六年でなしに、ここをもう少し先まで残してもらいたいというふうに思いますが。

 新しいものはつくらないということでございますし、療養病床を残しますとはいいますけれども、しかし、その中身は、保険点数で見ますと、療養病床というのは包括点数になっていまして、何をやりましてもその中で包括してお支払いしますということであって、地方の方でありましても特別に加算手当がつくわけではありませんし、褥瘡があって、それを手当てするからそれで手当がつくというわけでもない。すべてが包括されている。非常に手間暇のかかる患者が一番点数も低いという状況になっている。

 だから、療養病床は残しますはいいんですけれども、やる方の病院側からすれば、中身は非常にやっていきにくい状況に今置かれている。そして、そのまま置いておいてもいいよ、こういう話でございますから、まあ、言ってもらっていいような悪いようなというのが偽らざるところだと私は思います。

 ですから、もう少し、残すのならば残すで、やっていけるようにはしていただかないといけないんだろうというふうに思いますので、これから先、この数年の間に、もう一遍、どうするかということを決めていただくんだろうというふうに思いますが、そのときに、やはりこういう病床も必要だねということになるのであれば、そういうこともやっていける、中身もちゃんとそこに連なるようなことをお考えいただきたい。これは提案でございますので、ひとつそのようにお願いをしておきたいというふうに思います。

 いつも時間が余るんですけれども、きょうは珍しくいっぱいいっぱいになりまして、少し足らないぐらいになりましたが、時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

牧委員長 次に、阿部知子さん。

阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。

 本日は介護保険法の改正案の審議でありますが、実は、この改正案が閣議決定されたのが三月の十一日で、提出されたのは四月五日となっております。三月十一といえば、あの震災の日でありました。同時に閣議決定されたのが、自然エネルギー促進法。そして、くしくも、あの震災、原発という事態が起こって、エネルギー政策も見直しが求められている。

 実は、私は、高齢者施策、介護施策も、三・一一によって大きく見直しが迫られているんだと思います。いつもお話し申し上げますが、避難所を回れば、御高齢な方ほど生活不活発あるいは生活習慣病的なものを抱えていかざるを得ない。介護保険の認定があれ、あるいはその認定にはかからずとも、その方を健康に、せめてもとの生活に戻してさしあげるために何をすればいいか。世で言う介護予防、介護状態にならないための予防ということも、この震災を契機に大きく問われているところだと思います。

 にもかかわらず、私は、今回の改正案というのは、そうした本質的な論議から目をそらして、一言で言うと、こそくな改正であると思います。もっと時間をかけて、だって、東北地方は一番高齢化しておるわけです。医療のサービスも大変に不足する、介護の拠点も少ない。しかし、そこを切り捨てては私たちの国は進むわけにいかないとなれば、この介護保険の改正案は、私は、もっと根本的な論議と時間を要するものだと思っております。

 しかしながら、皆様の事の運びで、金曜にも採決されようという中ですので、最低限確認したいことだけ今お話をさせていただきます。

 一点目は、きょうの審議で出てまいりまして、先ほど菅原委員と大塚副大臣のやりとりの中で、いわゆる学校の子供たちの被曝問題で、今福島の親御さんたちは夜寝ることもできないほど大変不安になっておられます。その中でのさっきの大塚副大臣の御答弁は、幾つか私は整理が必要だと思いますので、私なりにお伝えをしておこうと思います。

 大塚副大臣は、百ミリシーベルトが明らかながん発生の閾値とは申しませんが、わかったことであるというふうにおっしゃいました。これはあくまでも外部急性被曝であります。今問題になっているのは、低線量の遷延持続被曝についてどう考えていくかであります。これを一回の外部被曝の百ミリシーベルトの量で論じるのは、ちょっと私は乱暴になると思います。

 低線量の持続被曝については、実はまだまだデータがございません。ただし、国際的な放射線の安全管理の世界では、必ずしもこのレベルだから安心、このレベルだから安心、こういう閾値を設ける考え方ではなくて、ICRPというのが採用しているのも、やはり線量が上がれば上がるほどリスクは高いという原則は押さえましょうということであります。

 そして、これから問題になるのは、持続的、遷延的な被曝と同時に、内部被曝など、これまでまだまだ未知の分野でございます。そうした観点から、より安全性を高め、そして子供たちが健やかに育ってくれる道を探るために厚労省の行政もあると思います。

 ちなみに、これまでの疫学調査の中で、持続的に低線量の放射線を被曝していて、なおかつ有意な発がんのリスクがないと言われるのは、インドのケララ地方の四ミリシーベルトであります。これはデータが御必要であれば持って上がります。

 私は、この問題を聞いていて、非常に乱暴な論議が錯雑して、そして基本的には未知であるという観点を忘れて、安全だ安全だと言うことによってかえって不幸な出来事が今蔓延していると思います。これは私からの懸念の点ですので、もし大塚さんが何か御意見があれば言っていただきたいと思います。

大塚副大臣 御指導ありがとうございました。

 まず、未知であるということに対する認識を深く持つべきというのは全く同感でありまして、科学的知見について我々は謙虚であるべきだと思っております。それは原子力発電所が安全であるという問題に関しても同様のことが言えると思いますし、この放射線の影響、公衆衛生上の問題も一緒だと思っております。

 したがって、先生御指摘のとおり、ICRPの、百ミリ以下では有意な影響は観察できない、ないしは影響はわからない、そして緊急事態直後においては二十ミリから百ミリを許容し、事故後の収束期においては一ミリから二十ミリだというのは、外部被曝を中心とした、しかも急性期の対応であるということも認識をして対応しなければいけないと思っております。

 したがって、内部被曝、しかも低線量の長期間の問題というのは十分これから考えていかなくてはいけないからこそ、ICRPが一から二十と言っているその範囲内、上限ではありますけれども、二十を基準としつつも、当初から文部科学省も、しかしできる限り少ない線量に抑える努力をするべきだということを申し述べておりますし、高木文科大臣も、先ほど申し上げましたように、五月の中旬の答弁でできる限り一ミリ以下であってほしいということを言っておりますので、私も認識は一緒であります。

 最後に、事実関係を二つ簡単に、重要な点をぜひ認識を共有させていただきたいんですが、したがって、よく作業員の皆さんの造血幹細胞の問題も出てまいりますが、あれもいろいろ、学術界の話を聞きますと、急性被曝の際の対応としては考えられるけれども、長期低線量被曝においてどういう効果があるかわからないというふうに聞かされております。

 それから、さらにもう一個申し上げれば、労災の関係で、私どもも初めて知りましたが、昭和五十一年から決められている公衆被曝の計算上の数値が五ミリであったということです。これは先生今御指摘の四ミリより高いわけでありますが、公衆被曝がその当時五ミリであったということも、これは低線量、長期の被曝についての今後の科学的知見を蓄積していく上で、我々もしっかり着目していきたいと思っております。

阿部委員 ちなみに、二十ミリが現状としてどんな数字かというと、私などが医療労働者として働く場合に、放射線に接する機会が多くて、それでも二十を超えないようにというような数値であります。そうなれば、おのずと、子供たちのことを考えれば、スタートであっても二十というのは問題が大きいという認識を持たれるのがしかるべきだと思います。

 まだわかっていないことが多いということで、大塚副大臣が今御理解いただいているようで、安全性に重きを置いてぜひお進めいただきたいと思います。

 もう一つ、私がさっき申しましたように、この東日本の大震災以降に、本来的な私どもの、介護の社会化、社会が介護を支えるということが果たしてどうであろうかということで、もう一点、これも大塚副大臣に宿題を投げさせていただきます。

 実は、郡山市での事案でございますが、郡山市で、包括体系、マルメで介護予防の訪問事業や介護予防のリハビリを提供している施設が、マルメですから一括して一カ月で幾らという形でお受けするんですけれども、三月十一日以降、ガソリンがなくなりまして、また被災されまして、事業が展開できませんでした。そうしたところ、日割りで残る部分を返しなさいというような発令が郡山市からあったようであります。

 私は、これは既に包括でありますし、その後サービス提供ができなかったもろもろの理由はあります。ガソリンがない。もう大半御承知のように、あの直後はガソリンがなくて、訪問看護も行けなかった、どこにも行けなかったわけです。それは、被災のひどかったところだけではなくて、ほぼ一円そうでありました。それを日割りで返せとやっていったのでは、例えば、今問題になっております二十四時間の巡回の話も包括で、またこれも、やっていたけれども途中で震災があって、そうしたら残る三分の二は返すのかとか、こういうのは聞いたことがありません。しかし、実際そのような指導が行われているようですので、御答弁は次回で結構ですから、ぜひ事実関係をお調べいただきたいです。お願いいたします。うなずいていただきましたので、次に行かせていただきます。

 次に、同じく放射線問題で、原発作業員の死亡の問題についてお尋ねをいたします。

 去る十四日、福島第一原発で集中廃棄物処理施設の中で機材の運搬をしていた六十歳代の男性の作業員がお亡くなりになり、その理由は心筋梗塞ではないかと言われております。

 この方のことを新聞あるいは厚生労働省のお問い合わせの中で得られた情報でお伝えいたしますと、この方は、お亡くなりになった前日に初めてこの作業に入られて、前日も六時から九時、仕事をされ、この日も朝六時から仕事に入って、五十分で急変をされました。ちなみに、第四次下請であります。東電から数えて、下請のプラント、そこから数えて四次のところであります。この方が原発作業になれていた方かどうかわかりません。ただ、ここに入られたのは前日であるということであります。

 二つの大きな問題があります。

 果たして作業労働環境はいかがであったか。私がきのうお尋ねいたしましたら、例えば、高温ではなかったか、温度ははかっているかとお尋ねいたしますと、労働安全衛生管理上ここは温度をはからなくていい場所であったからというお答えでした。しかし、原発事故が起こって以降は、それまでの労働環境の基準と変えていかねば、蒸し暑いし、いろいろな問題があります。果たして、従来の、原発事故が想定外とされていたときの労働安全環境でよいのかどうか、これも厚労省としてしっかりと考えていただきたい。

 もう一点は、この方は、倒れられましたけれども、Jヴィレッジというまあ医療機関に運ばれるまでにも二時間半、二時間半とは申しません、もうちょっと短いでしょう。そして、四十キロ離れたいわきの共立病院まで運ばれるまでに四時間を要して、亡くなられております。その場にいるはずのお医者様は、時間が勤務外であるからということであります。そうなると、ここの原発作業員の方は、急変されても、搬送にたどり着くこともできなければ、まず、医師に診てもらうこともできません。

 このような環境内で働いている実態があるということを厚生労働省としてどうお考えか。この二点、お願いいたします。

大塚副大臣 まず一点目でありますが、御指摘のとおり、想定外の事態が起きた中で、想定内の労働安全規制で十分かと言われれば、それは必ずしもそうでないと思いますので、御指摘の点を踏まえて、大臣とも御相談しつつ、先ほど来大臣が御報告させていただいているとおり、新たな管理チームもできましたので、しっかり検討させていただきたいと思います。

 それから、二点目の問題は、現在これは放医研等の医療関係者とも議論をしておりますが、おっしゃるように、作業員の皆さんが原発内で何か急に医師に診ていただく必要がある症状になった場合に、そのすぐそばにいらっしゃるお医者さんに診ていただけるというケースも含めて、そのお医者さんだけでは対応不可能な場合に、では、しからばどこの病院に行っていただくのかということは、これは検討しなければならない課題ということで、三十キロ圏外のできるだけ近いところにそういう拠点を設けて、そことの間はシャトル便で結ぶとか、いざというときはヘリコプターで飛んでいけるとか、いろいろなことも考えなくてはいけないというふうに思っております。

    〔委員長退席、郡委員長代理着席〕

阿部委員 まず、医師は少なくとも二十四時間体制で置くべきです。それから、例えば救急搬送隊の人だって被曝があるから、そう簡単にはいきませんけれども、搬送にこれだけ時間がかかるという状態を何とか改善しないと、助かるものも助からなくなると思います。基本的人権、生存権の問題が保障されない中で作業していただくことになりますので、きちんとした厚生労働省の管理を求めます。

 次の質問に移ります。いわゆる世の中で言われる介護殺人という問題です。

 五月の九日の新聞報道でもございましたけれども、八十四歳のお母さんを六十三歳の男性が電気コードで首を巻いて殺してしまわれました。介護疲れだとか、いろいろなことが言われております。

 果たして厚生労働省は、この間こうした、介護の行き詰まりから尊属殺人というか御家族で殺してしまったりすること、こうした事案があるということ、あるいはふえているということなどについて、どんな情報をお持ちであるか。

 例えば、昨年でしたか、高齢者虐待問題で厚生労働省は一万五千件という数を出しておられましたが、殺人は虐待の極でありますから、そういうこととの関係で、いわゆる介護殺人について、厚労省の今お持ちのデータを教えてください。

宮島政府参考人 厚労省でいわゆる介護殺人に関して持っている資料というのは、高齢者虐待防止法に基づき市町村が把握している介護をめぐって死亡に至った件数ということでございます。平成十九年度二十七人、平成二十年度二十四人、平成二十一年度三十二人ということでございます。

阿部委員 では、同じ御質問を、きょうは警察庁にも来ていただいておりますので、警察庁の方でいろいろ被疑者として逮捕されるに至った方から分析した介護殺人のデータについて教えてください。

神山政府参考人 お答えいたします。

 介護疲れ、看病疲れを犯行の動機、原因とする殺人の検挙件数につきましては、平成十九年から把握をいたしておりまして、平成十九年三十件、平成二十年四十八件、平成二十一年五十二件、平成二十二年五十七件となっております。

阿部委員 今、警察庁調べでは、厚労省よりも二十人以上多い数が出てくるわけであります。

 そして、警察庁の方でも、では、どういう状態で介護の方が殺人に至るかというようなことの分析は、昨日もお伺いいたしましたが、多様な因子があって、なかなか単独では分析し切れないということでありました。

 細川大臣にお願いがあります。介護保険が始まって十年であります。でも、警察庁の方でも、余りにこの間ふえているということで、平成十九年からきちんとした集計をとり出したやさきであります。厚生労働省と協力し合って、一体どこでどう追い詰められて、あるいはどんな御事情があって殺人という極めて不幸な事態に至るのか。これを協力して、また、防ぐためにです、もちろん。厚生労働省として、背景、要因の分析などに取り組んでいただきたいが、いかがでしょう。

細川国務大臣 先ほどの警察庁の報告によりますと、平成二十二年度で五十七人、しかも、毎年数がふえてきていると。それで、厚生労働省の調査結果よりも多い数が出ております。これは大変深刻な状況だというふうに私も認識をいたします。

 そういう意味では、厚生労働省といたしましては、警察の方でのこの数、その原因がどういう形でそういう殺人になったのか、これについては、協力もお願いをいたしまして、今後こういうことが起こらないように、そのためにはどういうことができるかということを検討してまいりたいというふうに思います。

阿部委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。子が親を殺すということも、これは全般的にふえておると言われますが、でも、介護の果てに、そして大体一生懸命介護をやっていた男性というケースが報道上では多いと思います。情報が足りなかったのか、ちょっとしたSOSが出せなかったのか、いろいろなことがあると思いますので、ぜひ大臣にはよろしくお願いいたします。

 続いて、同様に、実は介護保険のサービスは、始まってから十年たちまして、今、介護認定をお受けの方が既に五百万人以上おられますが、実際に御利用の方は四百十六万人というあらあらな数字で、ここに八割、八掛けという数字が出てまいります。介護認定はわざわざ受けるわけですから、お受けになって使わない理由ですね、御家族にほかにいるからとか、負担が高いからとか、何かあると思うんです。

 この件については、これまで厚労省は、使っておられない理由、使い勝手が悪いのかもしれません、などをお調べになったことがあるのか。あるとすればその内容を教えていただきたいし、ないとすれば、これもさっきの尊属殺人と一緒で、ぜひ調べていただきたい。介護保険は権利として発生して、自分が選んで使えるということでありますが、選べない理由がそこに厳然としてあるとすれば、それは除去していかねばならないと思いますので、この点、いかがでしょう。

宮島政府参考人 要介護認定を受けている方と介護サービスを受けている方の乖離の話です。これは、二十二年十月時点で、要介護認定を受けている方は五百万人、実際の介護サービスを利用している方は四百十七万で、八十三万人の乖離ということです。

 この乖離の理由でございますが、一つは、医療保険のサービスを受けているという方がおられると思います。それから、介護保険外のサービスを受けているという方もおられるんだと思います。それから、家族の介護で足りているというか、そういったようなことになっている方もおられると思います。

 いずれにしても、介護サービスを必要とする要介護者に適切なサービスが提供されるということが必要でありますので、この乖離がどういうものか、よく調べてみたいと思います。

阿部委員 今の御答弁は考え得る可能性を羅列されたものだけですので、実態をぜひ調べていただきたい。特に、要支援一、二の方は、実際に要支援一、二を受けておられても、サービスの利用は少ないと思います。要支援の集計数が、一と二と合わせて百三十一万おられますが、実際に受けておられるサービスの方の数は八十六万で、半分とは言いませんが、六掛けくらいしか御利用ではありません。その実態を調べていただくことによって、これから新たに創設されようとする地域の新たな日常生活支援総合事業というもののありようも私は決まってくると思いますので、大臣にはこの点も省を挙げてよろしくお願い申し上げたいと思います。

 あと、いわゆる介護労働で働く皆さんの待遇改善問題は、きょう冒頭、田村委員も御質疑でありますが、何とかしなきゃならないと与党も野党も思っておると思います。しかるに、財源をどこから持ってくるのかというような問題も横たわっております。

 しかし、だからといって立ちどまっているわけにはいかないので、できることからやっていくとすれば、今、介護サービス提供責任者という職分があって、この方たちは介護サービスを提供する方々の、どこにだれが行っていただくかなどを調整する、訪問介護員十人に一人配置するような基準になっていて、二年ほど前、前回の介護報酬改定ではこの方たちに初回加算とか緊急時加算とかつけられましたが、しょせんは介護に行っていただく方の報酬の中から自分の賃金をいただくという形になっております。

 いわゆる介護サービス提供責任者を、それをそれとして認めて、ケアマネジャーのようにきちんと位置づけて報酬づけをされることについて、厚生労働省のお考えを伺います。

    〔郡委員長代理退席、委員長着席〕

宮島政府参考人 訪問介護事業所のサービス提供責任者、これは訪問介護計画作成とか訪問介護員の管理など、そういう業務を担っております。

 二十一年度の介護報酬改定では、最初に計画をつくるとき、計画づくりは大変ですから初回の加算ですとか、あるいは緊急事態が起こったときの管理というものの評価、それからもう一つは、こういう事業所の体制の評価の中で、サービス提供責任者が一定の経験年数の方がおられるときはその事業所の評価として加算をつけるというような、そういったものもございます。

 今後とも、適切なサービス提供責任者の評価のあり方、これは介護給付費分科会の議論も踏まえて検討してまいりたいと考えております。

阿部委員 申しわけないけれども、答弁は私が言ったことは繰り返さないで、後段の質問の部分、その業務としての評価をしていただきたい。それでないと、他の介護職員の給与の中から上前をはねると言うと恐縮ですが、そういう形になっているのが現状であります。

 最後の質問に行かせていただきます。

 介護予防・日常生活支援総合事業というのは、どう考えてもこれは納得ができません。なぜならば、これまでも介護予防事業というものがあって、市町村が特定高齢者という枠をつくってサービスを提供しておられました。あるいは、一方の予防給付で要支援一、二に給付をしておられました。この要支援一、二の方は、いわゆる認定を受けて、自分の権利としてこの予防給付を受けておられました。特定高齢者の方は、二十五項目とかのチェックリストの結果、あなたは特定の御高齢者だから支援が必要ですねと言われた事業でありました。

 そもそも、従来の市町村の事業で、特定高齢者の自己負担はどのくらいであったか把握しておられますでしょうか。この予防事業を受ける特定高齢者の自己負担、どこかのモデル地区でもいいです。そして、これから新たな仕組みになったときに、同じサービスを受けて、特定高齢者と要支援一、二の高齢者の費用負担は、同じサービスなのに変わってくるのかどうか。この点についてお願いします。

宮島政府参考人 まず、特定高齢者と介護予防事業の利用料がどうかということですが、これは介護予防事業ということで各市町村に運営を任せておりますので、その利用がどのぐらいの料金を払っているかというのは市町村でまちまちということでございまして、私どもとして数字を把握しているということではございません。

 それからもう一つの、介護予防と特定高齢者の介護予防事業を合わせた今度の総合事業でございますが、総合事業の費用負担は介護給付費の費用負担と同じでございまして、第一号被保険者が二〇%、第二号被保険者が三〇%、公費が五〇%という財源構成でございます。

阿部委員 ごめんなさい。質問をよく聞いてくださいよ。

 特定高齢者と要支援一、二の人の払うお金が違うのかと聞いているんですよ。枠はどうなっているのか聞いているんじゃないんです。人の質問時間をそうやってはぐらかさないでくださいよ。大事なことなんですよ。

 もともと特定高齢者が自治体でどのくらい負担していたかわからないところに、今度、その次もわからない。わからない、わからない中で、どうしてこんな制度設計ができますか。次回で結構ですよ。(発言する者あり)では、ちょっとお時間をいただいて、お願いいたします。どこまで答弁できるのか。

 だって、同じサービスを受けるんですよ。介護認定を受けている人は、もしかして特定高齢者より高いんですか、あるいは低いんですか。これは、受ける側にはすごくリアルな問題であります。どうでしょう。わからなかったらわからないと答えてくれれば、そんなのでよくつくるなと思いますけれども。

牧委員長 老健局長、答えられますか。

宮島政府参考人 利用者負担の御質問でございますが、今回の日常生活支援の総合事業、これも他の地域支援事業と同じでございまして、各市町村で地域の実情で適切に決定していただくということでございます。したがって、具体的な制度設計等を、今の御指摘を踏まえて、今後よく検討させていただきたいと思います。

阿部委員 法律が通っちゃうんだから、今後の検討ではだめなんです。金曜日までにお答えを下さい。

 委員長、よろしくお願いします。

 終わります。

牧委員長 来る金曜日にしっかり答えてください。

 次に、柿澤未途君。

柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。

 前回の質疑でも、私は、本法案の二十四時間対応地域巡回型訪問サービスについて、これまでの夜間対応型の利用が広がらなかった理由の検証が必要だ、そして、本当に夜間だけではだめだったが二十四時間にすればニーズが出てくると言えるのか考えなければいけない、こういうふうに申し上げました。

 地域包括ケアの理念はだれも否定をしない。しかし、どんなに立派な器でも中身が空っぽでは仕方がない。昨日の参考人質疑でも、そのことを取り上げさせていただきました。

 社会保障審議会の会長を務める大森彌先生、私も大学でこの方の行政学の授業をとりましたけれども、まさに今回の介護保険法改正の制度設計の議論にも携わった方でありますが、二十四時間対応型地域巡回サービス、これは本当に成功するんですかというふうに率直に問うてみました。すると、いつも言われておりますが、考えながら、走りながらまた考える、こういうことでありまして、そして、既にモデル事業も走らせているし、既にやっている民間の事例も参考にしていますので、必ずや成功させたい、これは若干私の希望も入っていますけれども、こういう答弁をいただいたんです。

 走りながら考える、それで起きた問題の一つが、要介護認定の混乱だったというふうに私は思います。

 二〇〇九年の要介護認定の認定基準の改定に伴い、大きな混乱が生じました。今まで要介護認定で三とかだった重度の高齢者が、いきなり介護の必要がない非該当と判定されて、本人の状態は変わりがないのに、今まで受けられたサービスを受けられなくなってしまった。強い批判を受け、再改定、さらに再々改定を行って、結局わずか半年余りで、事実上、旧基準に戻されたわけですけれども、その間、現場は非常に混乱しました。そして、利用者が困惑し、また必要なサービスを受けられない不利益をこうむったわけであります。

 まさに走りながら考えて、ああ、これはだめだと修正して、現場に大きな混乱をもたらすことになった典型的な事例だというふうに思います。大森先生も、きのうの参考人質疑で、厚労省の失態だったというふうに語っておられます。

 この要介護認定の軽度化問題といいますか混乱について、何が原因でこれは起きたものだというふうに考えておられますか。

細川国務大臣 要介護認定につきましては、平成二十一年四月に、最新の介護の手間を反映させて、自治体間の要介護認定のばらつきを減少させる、こういうことで見直しを行ったところでございます。

 しかし、軽度者の割合が大変ふえたということを受けまして、要介護認定の見直しに係る検証・検討会におきまして検証を行った結果、見直しに係る事前の検証や周知が不足した、そして現場の大きな混乱を招いた、こういう指摘をいただいたところでございます。この指摘を受けまして二十一年の十月に再度見直しを行ったことは、委員の言われるとおりであります。

 さらに、二十一年の十月の見直しによります影響について、平成二十二年の一月には、見直しに係る検証・検討会におきまして、検証の結果、要介護認定のばらつきは相当程度少なくなった、四月からの見直しで影響があった方に対し、適切な要介護認定となった、こういうような結論もいただいているところでございます。

 今後は、これは委員の御指摘もあるように、いろいろと問題があって、いろいろ批判もされてきた、この反省も踏まえまして、適切な要介護認定の実施に努めてまいりたい、このように考えております。

柿澤委員 るる御答弁をいただいたんですけれども、何が要因であったと厚労省は考えているのか、こういう肝の部分に十分お答えをいただいていないというふうに思います。

 今聞いた限りだと、周知が足りなかった、これを理由にしておられますけれども、厚労省として、本当にこの要介護認定の軽度に出てしまった混乱の原因を周知の不足というふうに総括しておられるんですか。これは納得がいかないので、もう一度御答弁いただきたいと思うんですが。

細川国務大臣 私が申し上げましたのは、見直しに係る事前の検証、それと周知が不足していた、そういうことで現場の混乱を招いたという御指摘をいただいた、そういう御指摘をいただいたので、それに反省を加えまして見直しをしていった、こういうことでございます。

柿澤委員 事前の検証と周知が足りなかった、これも到底納得できる答弁ではありませんが、先に進みたいというふうに思います。

 このときの要介護認定の混乱というのは、認定調査に当たって使用される認定調査員のテキスト二〇〇九、これに非常に問題があったからだというふうに言われております。

 この認定調査員のテキスト、これをつくったのは、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社、旧三菱UFJ総研ですね。一次判定のソフトもそれにのっとってつくられた。それに基づいて要介護認定が行われると、今まで三だった人が非該当になっちゃった、こういうことがたくさん起きて、混乱がもたらされたわけです。この改定、そして再々改定も、同じ三菱UFJリサーチ&コンサルティングの手によってなされたということになるわけです。

 大もとの認定調査と要介護認定のインフラをつくった三菱UFJリサーチ&コンサルティングに大きな責任があることは、私は間違いないと思います。この出来事によって、私は、介護保険制度の根幹をなす要介護認定に対する国民及び事業者の信頼が揺らいだと率直に言って思います。

 ところで、今回の介護保険法改正、二十四時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会というのが開かれ、その報告書というのが二月にまとめられております。この報告書の内容を踏まえて、二十四時間対応型巡回サービスの設置基準や介護報酬に関する省令の整備を進めていくものというふうにされております。

 この報告書の二十四時間対応型巡回サービスの制度設計における位置づけについてお伺いをしたいと思います。

岡本大臣政務官 御指摘をいただきました二十四時間地域巡回型訪問サービスのあり方検討会の報告書は、先ほど御指摘のとおり、二十三年の二月にまとめられまして、このまとめられる前の十月の段階で、中間報告につきまして社会保障審議会の介護保険部会に対して報告を行い、今回の制度改正に向けての検討が行われたところであります。

 また、二十三年度に実施をするモデル事業の基本的な資料としてこの二月の報告書が活用され、本年五月には、基準や介護報酬について検討を行う社会保障審議会介護給付費分科会における議論の参考としてこの最終報告が報告されたところでありまして、委員御指摘のとおり、この報告書をこういった場で活用させていただいているところであります。

柿澤委員 二十四時間地域巡回型訪問サービスのモデル事業は、この報告書に示されたシミュレーションをベースにして制度がつくられて、また、五月における社会保障審議会の中での基準等に関する議論もこれが土台になって行われる、こういう大変重要なものだということがわかりました。

 それで、今回の介護保険法改正の一つの柱となっているこの二十四時間対応型巡回サービスの制度設計において重要な役割を担うこのあり方検討会、立ち上げて報告書をまとめたのは、これはどこがやったかというと、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社なわけであります。まさに先ほど申し上げた、現場に大混乱をもたらして、介護保険制度に対する信頼性をも揺るがしたあの認定調査員テキスト二〇〇九をつくって、そして一次判定ソフトをつくった大もとになったこの会社がこの検討会を立ち上げ、そしてこの報告書をつくっている。

 この会社をなぜ再び起用したんですか。三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社との契約形態、そして、補助事業と聞いておりますが、補助対象にこの会社を選定した理由についてお伺いをしたいと思います。

岡本大臣政務官 そもそも、二十四時間、三百六十五日サービスを提供するべきじゃないかということについては、二十一年三月の地域包括ケア研究会報告書で、訪問サービスのあり方の検討が必要という指摘を受け、この考え方が始まったところであります。

 厚生労働省の調査研究事業で、老人保健健康増進等事業における一般公募型事業のテーマの一つとして二十四時間在宅・訪問サービスに関する調査研究事業を設定して、この事業に対して広く民間事業者に対して公募を行ったところであります。そして、この公募に対しまして、今御指摘の三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社からの提案があり、これを、外部の有識者で構成される事業評価委員会による採否の評価を受けるということを経て採択を行ったというところであります。

柿澤委員 ちなみに、これは補助というのはどのぐらい出ているんですか。

岡本大臣政務官 この調査に関する補助ですか。二千万円ほどと聞いております。

柿澤委員 額としてはそんなものだということではありますけれども、しかし、要介護認定のときにもこの三菱UFJ総研、リサーチ&コンサルティングは適正化委員会というのを取り仕切って、要介護認定の適正化に関する作業を進めていった。そして、現実に認定調査員のテキストをつくって実行してみたら、大変軽度化が出て、とてもじゃないけれども現場がもたない状況になってしまったわけです。

 まさに、現場の実情を踏まえない、いわば机上の空論で制度を設計して、走り始めてみたら大混乱になってしまった。そして、再修正、再々修正をして、その再修正、再々修正も同じ会社が担うことになる、こういうことをやってきた。これは恨みはありませんけれども、しかし、そういう経過があるということは事実であります。

 そういう意味で、大森先生が、冒頭引用したように、走りながら考えるんだ、こういう話でありますけれども、しかし、この制度を現実に、本当にこれはニーズがあって、そして適切に利用されるようになるのか。私もいろいろなお尋ねをさせていただいてまいりましたけれども、本当にこれが走り始めて同じような混乱がもたらされないのか。とりわけ、同じ会社がこの制度設計の根幹の部分に携わっているわけでありますので、いささかそういう点で外部から見て懸念を持たれる面があるのではないかなというふうにも思ったところであります。

 夜間対応型の失敗の原因を、夜間だけのサービスにしたことだという答弁がさきの委員会質疑であったわけですけれども、これはどうかというふうに思います。昨日の参考人質疑でも服部万里子参考人が、夜間と昼間とは違う事業者になる、これは間違った認識だ、そんなことはないです、夜やっている事業者は昼間もやっているので、別な人が入っているという実態ではありません、こういうふうにおっしゃっています。

 服部先生は、自分のつくったケアプランに夜間を入れてみたらどうなったかという話をされていました。途端に限度額をオーバーしてしまうんだという話なんですね。夜間が必要な人は、例えば月曜日だけでいいとかあるいは木曜日だけ必要なんだとかいうことはなくて、一日包括単価で一週間続けてお願いをして、例えば月二十何日とか使うとこれはもう途端に限度額をオーバーしてしまって、利用者の自己負担であっぷあっぷになってしまう、これが実態なんですよ、こういうふうにおっしゃっておりました。

 今回、二十四時間型の巡回サービスにして、例えば一日四回巡回しますとか言っているけれども、しかし、現実にやるのは、報酬単価との兼ね合いでいえばこれは非常に難しいだろう、こういうふうにおっしゃっておりました。

 二十四時間地域巡回型訪問サービスを利用者のニーズに合わせて使おうとすると、これは途端に限度額をオーバーしてしまう、そういうことになりかねないのではないかと思いますけれども、いかがですか。

岡本大臣政務官 委員御指摘の二十四時間地域巡回型訪問サービスのあり方につきましては、検討会の報告書において、その報酬の設定に当たっては、心身の状態が日々変化することに伴いサービスの必要量やタイミングも変化することから、施設と同様、包括定額払い方式の介護報酬を基本としつつ、通所介護やショートステイ、福祉用具等の居宅サービスを組み合わせた利用が引き続き必要であることから、利用限度額など、他のサービスとのバランスも考慮する必要がある旨の報告を受けております。

 こういった指摘を踏まえつつ、実際にどういうニーズが出てくるか、また、今後、モデル事業でこういった結果も見えてこようかと思いますので、介護給付費分科会で具体的な介護報酬を適切に設定していかなければいけないというふうに考えています。

柿澤委員 今の岡本政務官の答弁は、まさに走りながら考える、こういう御答弁ではないかというふうに聞こえました。

 これからまさに制度を実施するに当たって、私は、不測の事態がゼロだということはあり得ない、それは理解をしているつもりです。そして、新しい制度を導入するときには、必ず何らかのさまざまな予想外の出来事や対応しなければいけない事態が生じてくる、このことは理解をしているつもりでありますけれども、しかし、今既に示されている懸念に対して十分な答えを示さないまま制度を走らせるということであっては本来いけない、こういうふうにも思っておりますので、申し上げておきたいと思います。

 残余の時間で、原発事故に関連して幾つかお伺いをしていきたいと思います。

 この間、原発作業員の被曝管理、健康管理がなっていないというふうにたびたび指摘をしてまいりました。そして、作業員の許容被曝量の数値の設定や、短時間での予期せぬ大量被曝による急性放射線障害に備えるための医学的措置、すなわち造血幹細胞の事前採取及び凍結保存について、各党・政府震災対策合同会議実務者会合の場も含めて何度も申し上げてきたところであります。

 原発作業員の被曝問題に関連をして、日本造血細胞移植学会の声明二並びに見解というのが五月の二十三日に出されています。

 それによると、

 原子力発電所事故対応作業者等が、致死的造血障害等の放射線被曝による急性障害および白血病等の遅発障害を発症する可能性を確実に回避できるよう作業体制を構築するとともに、法令で定められた、そして状況によってはそれよりも密度の高い血液学的検査を含む健康診断等の実施を徹底し、作業者等の人権と安全に十分配慮されることを重ねて要望するものです。又、本学会が前回の声明で要望した、現場の従業員数、被曝量、被曝時間等に関する詳細且つ速やかな情報提供は未だなされていません。我々は情報の迅速な提供を引き続き要望するとともに、本学会を含む関連学会・組織と情報が共有できる仕組みを構築することを提案します。

その上で、

 今後作業者等が高い放射線被曝をする可能性を完全に否定することは出来ないと判断します。従ってそのような事態が想定される事例を対象とした自己造血幹細胞採取・保存を可能とする体制を維持します。

こういうふうに記しておられます。

 この声明二並びに見解、日本造血細胞移植学会の見解に関する厚労省の考え方をお聞かせいただきたいと思います。

細川国務大臣 柿澤委員が御指摘の日本造血細胞移植学会の声明、これは五月二十三日付ですか、これが公表されたことは承知をいたしております。

 同学会の今回の声明におきましては、造血幹細胞採取、保存の際には、本採取、移植は急性期に対応するものであること等について作業員が十分理解していること、そしてまた、造血幹細胞移植が必要となるかもしれない被曝を作業員みずからの意思で容認していること等が前提とされておりますが、ここは、労働者の安全衛生を所管する私ども厚生労働省としては、今回の事故で緊急作業に従事する労働者には、急性期の健康被害が生じないとされている労働安全衛生法の基準内でできるだけ被曝線量を抑えるということが重要であり、その徹底に万全を尽くしていきたいというふうに考えております。

 万が一、原発の作業員の方に造血機能障害が生じた場合には、厚生労働省としても、関係医療機関あるいはさい帯血バンクネットワーク等と協力して、速やかにできる限りの対応をしてまいりたい、このように考えております。

柿澤委員 今の御答弁は、それは大切ですよ、おっしゃるとおり、現場で許容限度を上回るような大量の放射線被曝がないようにすること、これが何よりも大切なことは私も今まで申し上げてきたとおりです。

 問題は、それがまずなされているのかどうかということであって、それに関して、もう一度読みますけれども、「現場の従業員数、被曝量、被曝時間等に関する詳細且つ速やかな情報提供は未だなされていません。」、こういうふうに指摘をされてしまっているではありませんか。

 さらに、加えて申し上げれば、今作業員が入って、一号機、二号機、測定をしてみたら、もう一瞬にして針が振り切れて、そして、一時間当たり千ミリシーベルト、一シーベルトですね、六百から七百ミリシーベルト、こんな高い放射線量を測定するような状況に、あの福島第一原発の各プラントの状況はなってしまっているではありませんか。

 そういう中で、今本当に、現場に入っていけば、ものの三十分もいれば許容被曝量を超えてしまう、こんなことが言われていて、将来的には、このまま継続して作業員を投入して作業を行っていけば、許容被曝線量を超える人たちがどんどんどんどんふえて、作業員の数そのものが足りなくなってしまうんじゃないか、こういうふうにも言われているような状況ではありませんか。

 こうした中で、大量の急性被曝、これをもし予期せぬ形でこうむった場合に、どうやってその方の命を守るかという医学的な備えが今、医学の世界から提示をされて、そして、それができる準備の体制を整えていますよ、ここまで言っているにもかかわらず、それにいつまでも全く取り合う姿勢を見せない。これは、私は、厚生労働省の意図が那辺にあるのか全く理解できないというふうに思います。

 それでは、まずお伺いをいたしますけれども、この「現場の従業員数、被曝量、被曝時間等に関する詳細且つ速やかな情報提供は未だなされていません。」、この点に関しての指摘については、これはどういうふうにこたえるつもりなんですか。

岡本大臣政務官 現時点でも、福島第一原発の緊急作業に従事されている方のうち、実効線量が百ミリシーベルトを超えている方については厚生労働省としても把握をしているところでありますし、また、こういった今回の御指摘も含めてさまざまな御意見がある中、五月十七日に公表されました「原子力被災者への対応に関する当面の取組方針」、いわゆる政府の工程表においても、被曝線量の管理、臨時の健康診断の徹底、作業届の提出による労働者の被曝管理等の確認及びデータベースの構築による長期的な健康管理を行うこととしておりまして、これらを確実に実施していくために、五月二十日には、福島第一原発作業員健康管理等対策推進室を厚生労働省内に設置したところでございます。

柿澤委員 今、対策室をつくった、こういう話がありましたが、事故から二カ月以上が経過をしてそういう動きになったというのは、私は、いささか遅きに失したと思いますし、この間、ILOの条約も含めて、さまざまな国内外の法規に抵触する疑いがあるんじゃないか、こういうことに警鐘を鳴らしてきた立場としては、なぜ今なのかなというふうにも感じるところです。

 臨時の健康診断を徹底するという話がありました。徹底をするというわけですので、この日本造血細胞移植学会の声明に書かれている作業員の血液学的検査を含む健康診断の実施というのは、これは作業員全員に対して行われているんでしょうね、お伺いをいたします。

平野政府参考人 厚生労働省といたしまして、福島第一原発での緊急作業に従事されている方々のうち、実効線量百ミリシーベルトを超えた方、それと、作業従事期間が一カ月を超えた方について、血液検査等の臨時の健康診断を実施するように指示をいたしております。

 通常の放射線業務の健康診断は六カ月に一回の頻度でございますが、福島第一原発の作業員に対する臨時の健康診断は、原則として一カ月ごとにいたしております。初回分の健康診断の実施状況といたしましては、百ミリシーベルトを超えた方全員について、五月十四日までに実施済みであることを把握しております。

 また、従事期間が一カ月を超えた方につきましては、東京電力によりますと、約八百人が対象となりますが、全員実施するのに六月末までかかるということでございましたが、できるだけ前倒しするように東京電力に計画を作成いたさせまして、六月十八日までに行わせることとしているところでございます。

柿澤委員 裏を返せば、全員に対して行っているわけではないということを御答弁されていることになるかと思います。

 もう一つ、最後にお伺いをしたいと思います。

 作業員の許容被曝量を百ミリシーベルトから二百五十ミリシーベルトに引き上げたとき、厚生労働省は、人体に影響を与えないぎりぎりの値だ、また、白血球の減少などの臨床症状が出ない、こういう値であるというふうに説明したと報道されています。また、海江田経産大臣も、同じ見解であるというふうに私に対して答弁をしております。そのような見解であるということでよろしいんでしょうか。

岡本大臣政務官 放射線の人体への影響というのは非常に難しくて、どこかに閾値があって、それを上がると急激に影響が出る確定的な影響と、それから確率的に出てくる影響、これは閾値がないわけでありまして、そういった二種類の影響がある中で、どこの線であれば確実にどうだということが言えない、いわゆる確率的影響というものについては、ここでこうですということがなかなか明らかにしづらいところがあるということを前提として御理解をいただいた上で、いわゆる二百五十ミリシーベルトの引き上げに当たっては、ICRP勧告で、御存じのとおり、重大事故時には人命救助を例外として五百ミリシーベルトを超えないようにするべきとされていること、また、被曝線量が二百五十ミリシーベルト以下では急性期の臨床症状が明らかな知見が認められないことを踏まえて、急性期の健康影響がない境界の水準として設定をしたところでございます。

 この引き上げにつきましては、文部科学省の放射線審議会からも妥当との答申をいただいております。

 先ほどからお話をしておりますけれども、被曝線量は、確率的影響の場合には、当然、受けた線量によって、上がれば上がるほど影響が出てくるという比例的な関係にあるわけでありますから、健診の実施、また政府としての工程表を含めた取り組み、こういったものを通じて労働者の安全衛生に最大限注意を払っていかなければいけないと考えています。

柿澤委員 この百ミリシーベルトから二百五十ミリシーベルトに上げたときに、人体に影響の出ないぎりぎりの値だと。今、ICRPの勧告においても急性期の症状があらわれない、こういうふうな話に言及されましたけれども、今おっしゃったICRPの勧告には、実はこの急性期の影響についてどういうふうに書いてあるかというと、百ミリシーベルトより高い線量では、確定的影響の増加、がんの有意なリスクがあるため、参考レベルの最大値は百ミリシーベルトである、二〇〇七年のICRP勧告にはそのように書かれているわけです。確定的影響というのは、要するに、急性の放射線障害のことです。これが出てくるのが百ミリシーベルトだというふうにICRPは言っているわけです。

 今、二百五十に上げて、五百から千までいい、こういう話にもなりつつありますけれども、こういう数値はあくまでも緊急事態発生時の一時的な許容値として正当化されているだけで、人体に影響がない値であるというふうには説明をされていないんです。

 要するに、今は大変な緊急事態が発生をしているところなので、健康リスクは一定程度高まるけれども、それを承知の上で志願をして、なおかつ、こういう緊急業務に従事するための訓練を積んだ人であれば、こうした累積線量がこれこれの値に到達するまでは作業を続けていいですよ、こういうふうに言っているにすぎないんです。

 それが、二百五十に上げたときに、人体に影響が出ないぎりぎりの値だ、白血球数の減少が確認されていない値だ、こういうふうなことが広まって、そして作業員もそう理解して現場に投入をされたとすれば、これは結果的に、意図的か意図的でないか知りませんけれども、作業員を欺いたことになってしまうのではないかというふうに私は思います。

 そういう意味で、今後も五百から千への引き上げというようなこともICRPの方から何か提言がされているようでありますけれども、この点については極めて慎重でなければならない、こういうふうに思っております。

 最後に、百ミリシーベルトを超えた作業員と二百五十ミリシーベルトを超えた作業員について、今の時点で何人いるかということをお伺いして、終わりにします。

平野政府参考人 昨日、五月二十四日現在で、被曝線量が百ミリシーベルトを超えたことが確認された作業員の数は三十名というふうになっております。

 また、被曝線量が二百五十ミリシーベルトを超えたことが確認された作業員はいないというふうに承知しております。

柿澤委員 まさに、これからの厚生労働省を含めた政府の対処が非常に大事だということがわかると思います。ぜひ、今からでも万全の体制をしいて、そして作業員の健康、また命を守っていただきたいと思います。

 終わります。

牧委員長 次回は、来る二十七日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時四分散会


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