衆議院

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第1号 平成25年10月30日(水曜日)

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本国会召集日(平成二十五年十月十五日)(火曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。

   委員長 松本  純君

   理事 棚橋 泰文君 理事 山井 和則君

   理事 上野ひろし君 理事 古屋 範子君

      赤枝 恒雄君    秋葉 賢也君

      今枝宗一郎君    大久保三代君

      大串 正樹君    金子 恵美君

      鴨下 一郎君    小松  裕君

      古賀  篤君    後藤 茂之君

      白須賀貴樹君    新谷 正義君

      田中 英之君    田畑 裕明君

      高鳥 修一君    高橋ひなこ君

      とかしきなおみ君    豊田真由子君

      中川 俊直君    永山 文雄君

      丹羽 雄哉君    船橋 利実君

      堀内 詔子君    三ッ林裕巳君

      村井 英樹君    山下 貴司君

      大西 健介君    中根 康浩君

      長妻  昭君    柚木 道義君

      足立 康史君    伊東 信久君

      浦野 靖人君    新原 秀人君

      輿水 恵一君    桝屋 敬悟君

      柏倉 祐司君    中島 克仁君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

    ―――――――――――――

十月十五日

 松本純君委員長辞任につき、その補欠として後藤茂之君が議院において、委員長に選任された。

平成二十五年十月三十日(水曜日)

    午前九時二分開議

 出席委員

   委員長 後藤 茂之君

   理事 あべ 俊子君 理事 金子 恭之君

   理事 北村 茂男君 理事 とかしきなおみ君

   理事 丹羽 雄哉君 理事 山井 和則君

   理事 上野ひろし君 理事 古屋 範子君

      青山 周平君    赤枝 恒雄君

      石川 昭政君    今枝宗一郎君

      岩田 和親君    大久保三代君

      大串 正樹君    金子 恵美君

      小松  裕君    古賀  篤君

      今野 智博君    白須賀貴樹君

      新谷 正義君    田中 英之君

      田畑 裕明君    高鳥 修一君

      高橋ひなこ君    豊田真由子君

      中川 俊直君    中谷 真一君

      永山 文雄君    船橋 利実君

      堀内 詔子君    松本  純君

      三ッ林裕巳君    村井 英樹君

      八木 哲也君    山下 貴司君

      大西 健介君    中根 康浩君

      長妻  昭君    柚木 道義君

      足立 康史君    浦野 靖人君

      重徳 和彦君    新原 秀人君

      輿水 恵一君    桝屋 敬悟君

      柏倉 祐司君    中島 克仁君

      高橋千鶴子君    阿部 知子君

    …………………………………

   厚生労働大臣       田村 憲久君

   厚生労働副大臣      佐藤 茂樹君

   厚生労働副大臣      土屋 品子君

   内閣府大臣政務官     小泉進次郎君

   厚生労働大臣政務官    高鳥 修一君

   厚生労働大臣政務官    赤石 清美君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       樽見 英樹君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  原  徳壽君

   政府参考人

   (厚生労働省健康局長)  佐藤 敏信君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長)            中野 雅之君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局高齢・障害者雇用対策部長) 内田 俊彦君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       石井 淳子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           岡田 太造君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    蒲原 基道君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  原  勝則君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  木倉 敬之君

   厚生労働委員会専門員   中尾 淳子君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月十五日

 辞任         補欠選任

  秋葉 賢也君     あべ 俊子君

  鴨下 一郎君     北村 茂男君

  棚橋 泰文君     金子 恭之君

同月十七日

 辞任         補欠選任

  伊東 信久君     重徳 和彦君

同月三十日

 辞任         補欠選任

  赤枝 恒雄君     八木 哲也君

  金子 恵美君     青山 周平君

  新谷 正義君     石川 昭政君

  田畑 裕明君     中谷 真一君

  山下 貴司君     今野 智博君

同日

 辞任         補欠選任

  青山 周平君     金子 恵美君

  石川 昭政君     新谷 正義君

  今野 智博君     山下 貴司君

  中谷 真一君     岩田 和親君

  八木 哲也君     赤枝 恒雄君

同日

 辞任         補欠選任

  岩田 和親君     田畑 裕明君

同日

 理事上川陽子君、高鳥修一君、冨岡勉君及び西川京子君九月三十日委員辞任につき、その補欠として丹羽雄哉君、あべ俊子君、北村茂男君及びとかしきなおみ君が理事に当選した。

同日

 理事棚橋泰文君同月十五日委員辞任につき、その補欠として金子恭之君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

十月十五日

 アレルギー疾患対策基本法案(江田康幸君外二名提出、第百八十三回国会衆法第一五号)

 国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する法律案(御法川信英君外四名提出、第百八十三回国会衆法第二一号)

 介護従事者等の人材確保に関する特別措置法案(柚木道義君外五名提出、第百八十三回国会衆法第二七号)

 薬事法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百八十三回国会閣法第七三号)

 再生医療等の安全性の確保等に関する法律案(内閣提出、第百八十三回国会閣法第七四号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の補欠選任

 国政調査承認要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 薬事法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百八十三回国会閣法第七三号)

 再生医療等の安全性の確保等に関する法律案(内閣提出、第百八十三回国会閣法第七四号)

 厚生労働関係の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

後藤委員長 これより会議を開きます。

 この際、一言御挨拶を申し上げます。

 このたび、厚生労働委員長に就任いたしました後藤茂之でございます。

 本委員会は、年金、医療、介護、福祉、雇用・労働問題など、国民生活に密接に関連した課題を所管しております。

 急速な少子高齢化が進行する中、国民が安心して暮らせる社会を実現するために、持続可能な社会保障制度を構築することが喫緊の課題となっております。また、就労形態の多様化を踏まえ、子供を産み育てやすい環境の整備や、働くことを望む全ての人が生きがいを持って働ける環境の整備にも取り組む必要があります。

 このような状況のもと、本委員会の果たすべき役割は極めて重大であり、委員長就任に当たり、改めてその責任の重さを痛感いたしております。

 ここに委員各位の御指導と御協力をいただき、公正かつ円満な委員会運営に努めてまいりたいと存じます。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

後藤委員長 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 委員の異動に伴い、現在理事が五名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

後藤委員長 御異議なしと認めます。

 それでは、理事に

      あべ 俊子君    金子 恭之君

      北村 茂男君  とかしきなおみ君

   及び 丹羽 雄哉君

を指名いたします。

     ――――◇―――――

後藤委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。

 厚生労働関係の基本施策に関する事項

 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する事項

 労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する事項

以上の各事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。

 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

後藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

     ――――◇―――――

後藤委員長 この際、田村厚生労働大臣、佐藤厚生労働副大臣、土屋厚生労働副大臣、高鳥厚生労働大臣政務官及び赤石厚生労働大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。田村厚生労働大臣。

田村国務大臣 おはようございます。

 厚生労働委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げます。

 厚生労働大臣に就任してから約十カ月が経過しましたが、引き続き、国民の皆様の安全、安心の確保に万全を期すため、厚生労働行政の諸課題に全力で取り組んでまいります。

 東日本大震災の発災から二年半以上が経過した今もなお、多くの方々が避難生活を送っておられます。この夏に被災地を訪問し、復興に向けた取り組みを把握するとともに、被災された方々からお話を伺いました。こうした方々への支援や、将来を見据えた復興に向けた取り組みについて、スピード感を持ちつつ、今後とも全力を尽くしてまいります。

 具体的には、避難生活の長期化に対応するとともに、地域の復興を進めるため、被災者の健康確保や心のケア、医療・介護の体制整備、雇用対策に取り組んでいきます。

 また、東京電力福島第一原子力発電所事故への対応も重要な課題であり、発電所での作業や除染作業などに従事する方々の放射線障害防止や食品の安全確保に努めてまいります。

 急速に少子高齢化が進展し、雇用環境が変化する中で、安定財源を確保しつつ、誰もが安心できる持続可能な社会保障制度を確立しなければなりません。

 このため、昨年成立した社会保障制度改革推進法に基づき、社会保障制度改革国民会議における審議の結果等を踏まえ、社会保障制度改革の全体像や進め方を明らかにするとともに、その推進に必要な体制を整備する等の措置を講ずる法案を、今国会に提出しました。引き続き、社会保障・税一体改革にしっかりと取り組んでいきます。

 医療については、より効果的で効率的なサービス提供体制の構築に向け、病院・病床機能の分化、連携、在宅医療の推進、地域の医療従事者の確保等に取り組むとともに、介護との連携を進めていきます。

 また、国民皆保険を今後とも維持するとともに、広く国民の納得、信頼、安心を実現できる制度を構築することが重要であり、医療保険制度の財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保を推進します。

 平成二十六年度は、診療報酬の改定が予定されています。改定に向けて、社会保障審議会や中央社会保険医療協議会で議論を進めていきます。

 介護については、将来にわたって持続可能な介護保険制度を構築し、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域包括ケアシステムの整備を進めるとともに、今後増加が見込まれる認知症の方々がよりよい環境で暮らすことを可能とする施策を推進していきます。

 難病対策、小児慢性特定疾患対策の法制化に向けた検討や、肝炎、がん、生活習慣病等、さまざまな疾病を抱える方々への支援策や予防策も進めてまいります。

 再生医療への応用が期待されているiPS細胞については、本年八月、世界初となる人への臨床研究が開始され、実用化への大きな第一歩を歩み出しました。本年六月に策定した健康・医療戦略に基づき、再生医療の研究開発、実用化を促進するための制度の見直しと体制整備や、革新的な医薬品、医療機器の創出に取り組むとともに、医薬品等による健康被害の再発防止のための安全対策の強化を図っていきます。

 これらに関連した薬事法改正法案と再生医療等安全性確保法案は、継続審議となっていますので、早期の成立をお願いいたします。

 一般用医薬品のインターネット販売については、日本再興戦略を踏まえ、消費者の安全性を確保しつつ、適切なルールのもとでの販売を行うこととしており、所要の制度的措置を講じていきます。

 年金については、昨年成立した年金四法と、本年成立した厚生年金基金制度の抜本的な見直し等を定めた法律の円滑な施行に向けた取り組みを進めるとともに、国民会議報告書等で指摘された課題等を踏まえて、次期財政検証に向けた検討を進めていきます。

 また、年金記録問題については、紙台帳とコンピューター記録の全件突き合わせの実施や、ねんきんネットを活用した国民への記録確認の呼びかけ等の取り組みを進めていきます。

 子ども・子育て支援については、質の高い保育、幼児教育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進するため、関係府省と連携し、昨年成立した子ども・子育て関連三法に基づく新制度の円滑な施行に向けた取り組みを着実に進めてまいります。

 保育所待機児童は三年連続で減少しているものの、依然として二万人を超えております。本年四月に策定した待機児童解消加速化プランに基づき、平成二十九年度末までの待機児童解消を目指して取り組みの強化を進めてまいります。

 また、児童虐待対策を進めるとともに、家庭的養護の推進等、社会的養護の質、量の拡充に努めます。

 生活保護制度の見直しや生活困窮者支援については、さきの通常国会で廃案となった生活保護法の一部を改正する法律案と生活困窮者自立支援法案を、さきの通常国会における修正等を踏まえた上で、今国会に再提出したところであり、両法案の一日も早い成立をお願いいたします。

 企業収益の向上が、賃金の上昇や雇用の拡大をもたらすような経済の好循環の実現に向けて、全ての人材が能力を高め、その能力を存分に発揮できる全員参加の社会を構築していきます。

 そのため、日本再興戦略に基づき、成長産業への失業なき労働移動の実現、民間人材ビジネスの活用によるマッチング機能の強化、多様な働き方の実現、女性や若者の活躍促進等のための施策に取り組んでいきます。

 また、社会人の学び直し促進のための雇用保険制度の見直しや労働者派遣法の見直しについて必要な検討を行うとともに、公共職業訓練、求職者支援訓練を初めとする職業能力開発施策を積極的に推進していきます。

 女性の活躍促進のため、企業に対する直接的な働きかけ等によるポジティブアクションのさらなる取り組みを促進するとともに、仕事と子育て等を両立できる職場環境の整備充実に向け、次世代育成支援対策推進法の延長、強化の検討等を進めていきます。

 若者の使い捨てが疑われる企業等が社会で大きな問題になっているため、私自身、強い危機感を持ち、本年九月に重点的な監督指導を行うよう指示し、実施しました。若者を初めとして働く人々が活躍しやすい環境を整えるため、引き続き、監督指導等にしっかりと取り組んでまいります。

 障害のある方への支援については、障害者総合支援法やさきの通常国会において成立した改正精神障害者保健福祉法、改正障害者雇用促進法の円滑な施行に取り組むなど、障害者を地域全体で支える取り組みや障害者の就労支援の充実を進めていきます。

 食品の安全確保に向け、食中毒防止のための監視指導や輸入食品の監視等に取り組んでいきます。

 援護行政については、戦没者の遺骨収集帰還事業や慰霊事業、戦傷病者、戦没者遺族、中国残留邦人等に対する支援策をきめ細かく実施してまいります。

 以上、厚生労働行政の当面の主な課題について説明させていただきましたが、ほかにも、厚生労働行政には多くの課題が山積しております。委員長、理事を初め委員の皆様、国民の皆様には、一層の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 ありがとうございます。(拍手)

後藤委員長 次に、佐藤厚生労働副大臣。

佐藤副大臣 おはようございます。

 このたび厚生労働副大臣を拝命いたしました佐藤茂樹でございます。

 主に、労働、福祉、年金を担当させていただきます。

 国民の皆様誰もが生きがいと働きがいを持てるよう、全員参加の社会の構築に向け、さまざまな施策に誠心誠意取り組んでまいります。

 厚生労働委員会の後藤茂之委員長を初め理事、委員の皆様の御理解と御協力を得ながら、土屋副大臣、両大臣政務官とともに全力で田村大臣を補佐してまいる所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

後藤委員長 次に、土屋厚生労働副大臣。

土屋副大臣 このたび厚生労働副大臣を拝命いたしました土屋品子でございます。

 私は、主に、医療、介護、子育て支援の分野を担当してまいります。

 急速に少子高齢化が進む中、国民の皆様が生涯にわたって安心して暮らすことができる持続可能な社会保障制度の確立に向けて、誠実かつ積極的に取り組んでまいります。

 厚生労働委員会の皆様方の御理解と御協力を得ながら、佐藤副大臣、両大臣政務官とともに全力で田村大臣を補佐してまいる所存でありますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

後藤委員長 次に、高鳥厚生労働大臣政務官。

高鳥大臣政務官 おはようございます。

 厚労委員の皆様には、日ごろ大変お世話になっております。このたび厚生労働大臣政務官を拝命いたしました高鳥修一でございます。

 両副大臣そして赤石政務官とともに、田村大臣を補佐し、全力で取り組んでまいります。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)

後藤委員長 次に、赤石厚生労働大臣政務官。

赤石大臣政務官 皆さん、おはようございます。

 このたび、参議院の厚生労働委員会で三年、委員と理事を経て、厚生労働大臣政務官を拝命いたしました。

 私も、高鳥政務官と同じように、両副大臣とともに田村厚生労働大臣を必死になって支えていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願い申し上げます。(拍手)

     ――――◇―――――

後藤委員長 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として厚生労働省大臣官房年金管理審議官樽見英樹君、医政局長原徳壽君、健康局長佐藤敏信君、労働基準局長中野雅之君、職業安定局高齢・障害者雇用対策部長内田俊彦君、雇用均等・児童家庭局長石井淳子君、社会・援護局長岡田太造君、社会・援護局障害保健福祉部長蒲原基道君、老健局長原勝則君、保険局長木倉敬之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

後藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

後藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今枝宗一郎君。

今枝委員 自民党の今枝宗一郎です。よろしくお願いいたします。

 私は、幼少期に、自分の通っていた病院から医師がいなくなってしまうという経験をいたしました。それ以来、いわゆる医療崩壊からの脱却、地域医療の再生、これを目指し、歩んでまいりました。医学部に入学をし、医師になったのも、医療、社会保障の安心を実現できる、そんな政治家になりたい、そのためには現場の実態を身をもって体感をしなくてはならない、そういった思いでやってくることができました。

 そういった意味で、医療を所管する厚生労働委員会に入れていただき、また、こうして質問させていただく機会をいただきましたことに、心からまず感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、本題に入ります。

 地域医療の崩壊がなぜいまだに存在をしているのか。その最も大きな要因は、地方の医師不足であると思います。

 その理由は、医師の絶対的な不足、偏在、勤務環境、そして女性医師、また訴訟問題等、数多くあると思いますが、現在、これらの問題についてさまざまな御努力をしていただいているということも理解をしております。引き続き、どれも重要な問題でございますので、どうか対策を十分にしていただきたいというふうに思います。

 しかし、特筆すべき点は、近年進んできた医師のキャリアパスの形成の変化、また、それを加速化させた臨床研修制度の存在、そして、これらによって、大学病院や医局の地域偏在への対応策、この力が脆弱化をしてきている、そういった問題があるというふうに思います。

 このような状況に対して、果たして抜本的な対策がとられているのか。ひとつ、この表を見ていただきたいと思います。

 これは、現在、厚生労働省が行っていただいている医師の地域偏在対策、それとして地域医療支援センターや地域枠が挙げられていると思いますが、それが果たして全体にどれぐらいの影響を及ぼし得るものなのかということを表にしたものでございます。

 残念ながら、現在の政策では、全体の五%程度しかその影響力がないのではないか、そして、一方で、特に地域医療が不足している、医師不足が非常に激しいと言われている地域は全体の二〇%にまで及ぶのではないか、そのようなデータでございます。

 そういった観点から、このままでは、現在、医師不足にあえぐ地域全体を助けていく、救っていくのはなかなか難しいのではないかという議論もありますが、医師の地域偏在に抜本的に対応していくために今どのような対策が必要なのか、御意見をお聞かせいただけますでしょうか。

赤石大臣政務官 今枝委員の御質問にお答えしたいと思います。

 私も、出身が青森県でありまして、医師の偏在については非常に重要だというふうに認識しております。

 そのため、医師確保対策として、平成二十年度から、今おっしゃられましたように、文部科学省と連携して医学部入学定員の増員を行っておりまして、平成二十五年度は、平成十九年度から一千四百十六名ふやして、九千四十一名としております。

 このうち、特定の地域等での勤務を条件づけることができる地域枠を活用した増員は四百七十六名であり、平成二十六年度も、引き続き、この地域枠を活用した定員増を行うこととしております。しかし、まだ、二十二年度からでありますので、この人たちを本当に地域に実際に配置できるのは、あと数年かかるであろうというふうに考えております。

 また、地域の医師不足病院の医師確保の支援を行う地域医療センターの設置を進めておりまして、運営費に対する国庫補助につきましては、これまでに全国で三十カ所に拡充をしてきております。

 引き続き、これらの医師確保対策の拡充を継続的に努めていきたいと思っております。

 さらに、抜本的な対策をともに考えていきたいというふうに思っております。議員の知恵も拝借しながら、引き続き医師確保対策に取り組んでいきたいと思っており、よろしくどうぞお願いいたしたいと思います。

 以上です。

今枝委員 ありがとうございます。

 しかし、先ほども申し上げましたように、現在の対策だけでは、やはりなかなか、全体の二割とも言えるところをカバーするのは難しいと思います。現在、地域の偏在を対策するのに、それぞれでさまざまな新しい試みが行われておりますし、私どもも、新しい対策を、抜本的な対策をつくっていくために知恵を絞っていきたいと思いますので、どうか皆様で一緒に考えていきたい、このような思いでございます。

 さて、それでは続きまして、地域医療再生基金についてお聞きをしたいと思います。

 これまで、国の医療政策は、診療報酬による誘導か、また、強化をしたい分野や機関に対して特別に補助金を出していく、そのようなことで対応していたかと思います。しかし、医療の事情は地域によって千差万別でありまして、地域が主体的に医療政策を行う、そういった必要性があると思います。

 地域医療再生基金は、都道府県に根差した形で、主体的に、まさに地域の医療を地域が行っていける、すばらしい、有効なツールになっていると思います。執行率が低いなどの問題は、長期間にわたる政策が必要である、こういった観点で問題はないというふうに思いますが、今、基金に対する風当たりも強うございます。

 基金が、ただ単に財政制約がききにくいからという理由で削られる、もしくは拡充しないというわけでなく、やはり国民の思い、これは、今、消費増税によって目に見える形で医療や社会保障を安心できるものにしてほしい、こういった思いがあると思いますし、今後の医療政策がどうあるべきなのか、こういった大局的な観点に立って、平成二十五年度の補正予算でもぜひとも拡充いただくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 また、対象範囲として、民間の病院がこの対象から外されている、都道府県の段階で外されているという話もよく聞きます。

 この表を見ていただきたいと思います。

 これは、この地域医療再生基金の交付先が、公的病院が民間病院の三倍になっているというような状況であります。一方で、例えば救急医療、これは不採算であり、かつ、地域にとって非常に重要な、そういう医療でございますけれども、こういった公的役割は民間病院の方が多く果たしている、こういう事実もあるわけでございます。

 一律に、民間病院だから交付をしない、差別をするということではなく、地域にとって本当に必要なものに交付をしていく、そういったやり方が望ましいと思いますが、いかがでしょうか。

 あわせてお答えいただけたらと思います。

赤石大臣政務官 お答え申し上げます。

 最初の質問でありますけれども、地域医療再生基金で実施している事業の取り扱いにつきましては、平成二十六年度概算要求では事項要求としており、プログラム法案に盛り込まれている新たな財政支援制度との関係を含め、現在、検討しているところであります。

 二番目の、各都道府県が地域医療再生基金を活用するに当たっては、地域の医療機関、医育機関、医師会等関係団体、市町村、地域住民等、都道府県医療審議会または医療対策協議会の関係者の意見を踏まえて、地域医療再生計画を作成した上で、この計画に基づいて行うよう通知しているところであり、公的病院を主な対象とするような制限はしておりません。

 しかしながら、地域医療再生基金の補助実績については、御指摘のとおり、平成二十四年度決算見込みにおいて、全国平均で、公的病院の割合が七三・九%、民間病院の割合が二六・一%となっています。これは、公立病院の再編統合等、大規模な施設整備等が計画され、実施されたことによるものであると考えております。

 今後、新たな財政支援を行う際には、民間病院に対する支援の活用を含めて、公平に配分されるための支援のあり方を検討するとともに、各都道府県に対して必要な周知を行う等、適切に対応していきたいと思っております。よろしくお願いします。

今枝委員 ありがとうございます。

 非常に実態に即したお考えをいただきました。どうか、地域に本当に必要な、そういったところにうまく配分されるような、そういう形でのやはり交付の仕方をぜひとも各都道府県にも呼びかけていただきたい、このような思いでございます。

 それでは、続きまして、控除対象外消費税につきましてお聞きをいたします。

 消費増税は、医療を含む社会保障を安心できるものにすることを目的とされております。それゆえ、消費増税によって、医療、社会保障が悪くなったとは絶対に国民の皆さんに感じさせてはならないと思っております。

 しかし一方で、消費税は、医療材料費には課税をされるものの、医療費自体が非課税となっていることから、その差額分を医療機関が持ち出さなくてはならず、医療機関をますます圧迫するという問題があります。

 消費増税で、三次救急を担う大規模病院では三億から四億、地域の二次救急を担うような病院では一億から二億、負担増となるというふうに言われております。そのほか、業種を問わず、全ての医療機関に大きなダメージを与えます。

 この問題をこのまま放置すれば、自治体の本予算から病院への繰り越しを、批判をすごくされている自治体によっては、公的病院の身売りが進んでしまうリスクもあります。また、救急医療、小児医療といった不採算医療の切り捨て、こういったリスクも出てきてしまうと思います。

 こういった中で、地域の医療崩壊が進まないように、さまざまな施策を打っていく、抜本的な対応が必要であると思います。

 現在、消費税率が八%になった場合は診療報酬のアップで対応するとなっておりますが、診療報酬を、一〇%にしたとき、これが主要な論点であると思います。

 一〇%のときに、消費税の分、診療報酬が上がったかどうかわかりにくいような状況もありますし、国民の皆さんにとっては、診療報酬が上がるということは、医療の窓口負担も上がってしまう、こういうリスクもあるわけでございまして、やはり抜本的な対応が必要であると考えております。

 税制にかかわることですので、厚生労働省では判断しにくいという部分もあるかもしれませんが、どうか、国民の命、医療に責任を持つ厚生労働大臣として、その思いで結構でございますので、抜本的な対応が必要ではないだろうか、そのような思いをぜひともおっしゃっていただけませんでしょうか。よろしくお願い申し上げます。

田村国務大臣 まず委員には、幼いときの体験をもとに医師になられて、その後、医師不足を解消するために国会議員になられたということでございまして、心より敬意を表する次第であります。

 先ほど来、医師不足の問題、政務官からもお話がございましたけれども、一つは、診療科での偏在もあるわけですね。それを解消するために、今、専門医制度等々を見直す中で、必要な専門医というものをしっかりと養成をいただきたい、そのような仕組みもつくり直しているわけであります。

 あわせて、女性医が非常に多くなってきておりますが、結婚、出産と同時に医療現場を離れられると、なかなか帰ってこられないという問題がございます。そこで、医療勤務改善を支援していくような、そういう仕組みを各都道府県でつくりながら、労務管理でありますとか病院運営、そこら辺もアドバイスして、できるような、そういう仕組みをつくって、貴重な医療人材というものがよりいい職場環境のもとで働け、そして女性も復帰できるような、そのような環境をつくっていかなきゃならぬ。

 あわせて、臨床研修医の都道府県の枠を見直しておりまして、これは医道審の中でいろいろな御議論をいただいておる最中でございます。

 いずれにいたしましても、医師不足という問題、これは何としても解決していかなきゃいけない大きな課題だというふうに思っておりますので、またいろいろと御示唆いただければありがたいというふうに思います。

 さて、本題に入りますけれども、消費税、御承知のとおり、患者の方々の負担ということもございますので、医療に関しましては非課税という形になっておりますが、それによって損税が医療機関に生じておる。診療報酬で今まで見てきたわけでありますが、どこに入っているかなかなかわからないという御指摘をいただいておるのも確かであります。

 八%の部分に関しましては、今、いろいろと御理解をいただきながら対応を進めておるところでありますけれども、一〇%になったときに、これは本当に、投資をしたときに大変な損税が出てくるわけでございますから、ここに関しましては、税制の抜本改革法の中におきましても、消費税に関して、医療保険制度に対しては適切な手当てをするというふうになっておるわけでございます。

 もちろん、これは、医療機関の御意見もしっかりお聞かせをいただきながら、一方で患者の皆様方の御意見もお聞かせをいただきながら、決して医療機関に迷惑のかからないような制度をつくっていかなければならないというふうに思っておりますので、しっかりと関係者の御意見をお聞かせいただいて、よりよい方向へ進めてまいりたい、このように思っております。

 以上でございます。

今枝委員 ありがとうございます。

 踏み込んだ御意見がなかなか難しい部分もあるかもしれませんが、ただ、思いは十分お聞かせいただきましたので、ありがとうございます。

 最後に、国立長寿医療研究センターにつきまして質問をさせていただきたいと思いましたが、質問時間が参りましたので、今後、国立長寿医療研究センターは、日本にとって、超高齢社会を乗り切っていく上で非常に重要な施設だというふうに思います。どうか、やはり研究部門、今までの、ただ単に加齢を何とかするという発想ではなくて、高齢社会をどのように皆が楽しく、豊かに持続可能に過ごしていくのか、その観点で、地域づくりまで含んだ研究も進めていけるような体制の強化を心からお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

後藤委員長 次に、大久保三代君。

大久保委員 石巻の社会福祉士、大久保三代でございます。

 震災から二年半が経過し、生活再建のめどが辛うじて立った方と、いまだ将来の展望を描くことができていない方との格差が目立ち始めてまいりました。

 生活再建が進まない理由を詳しく聞き取ってみますと、震災前から借金を抱えていたり、障害や病気、PTSDを抱えていたり、身近に頼れる親族がいなかったり、人間関係づくりが苦手なために就職先を見つけることが不得手だったり、アルコールやギャンブルの依存症に苦しんでいたりと、複合的な多くの問題を抱えていらっしゃることに気がつきます。

 問題が多様化、複雑化しているため、生活再建の支援に当たっては、個別に寄り添って、ともに問題解決を図ってくれるパーソナルサポーターの存在が待たれます。そんな中、本国会で改めて生活困窮者自立支援法が審議されますことに期待をいたしております。

 なお、生活困窮者自立支援法の施行に当たって、真に実効性ある取り組みを展開していくためには、パーソナルサポートを担う質の高い人材を養成するとともに、量的にも十分な人数を確保していくことが不可欠です。研修のあり方や必要な人員の配置、それに伴う財源確保の重要性について、厚生労働省の見解をお聞かせください。

岡田政府参考人 生活困窮者自立支援法案におきます自立相談支援事業の相談支援員は、先生御指摘のように、生活困窮者が抱えます複合的な課題を的確に評価、分析することが必要であり、また、必要に応じて関係機関とも連携をとる個別的、包括的な支援を行うことが求められているところでございます。

 そういった意味で、この相談支援員は質の高い方を確保することが非常に重要だというふうなことで認識しているところであります。このため、専門的かつ実践的なカリキュラムを作成し、一貫性のある養成を図っていくことが必要であると考えておりまして、当面の間は、国におきまして相談支援員の養成研修を行うことを想定し、来年度の概算要求に所要の額を盛り込んでいるところでございます。

 その後、研修の実施状況も踏まえまして、都道府県単位の人材養成に引き継いでいくことを想定しておりまして、こうした取り組みを通じまして、相談支援員の質と量の確保を計画的に図っていきたいと考えております。

 また、法律は二十七年四月からの施行を予定していますが、全国で九百あります福祉事務所設置自治体で適切に実施できますように、今年度からモデル事業を実施いたしておりまして、人員の配置や事業規模の検討を行い、必要な財政規模を検討していきたいと考えております。

 また、この法案に基づいて行われます各事業につきましては、国の補助、負担する部分以外につきまして、いずれも地方財政計画の歳出に計上されるものと想定しておりますので、地方財政措置などの具体的な財政内容につきましては、自治体での事業執行が円滑に行われますよう、平成二十七年度の予算編成過程におきまして関係省庁と調整していきたいと考えているところでございます。

大久保委員 具体的なお答え、うれしゅうございます。

 生活困窮者自立支援法は、被災者支援、復興のために必要不可欠でございます。法案審議に当たっては、先生方のお力添え、御協力を賜りますよう、私からもお願い申し上げます。

 仮設住宅での暮らしがもたらすストレスやPTSDによると推察される子供への虐待、ネグレクトが問題となっております。また、震災で両親を亡くした子供は東北三県で二百四十一人に上ります。これらの子供に家庭的で安心できる養育環境を提供するには、里親制度が有用です。しかし、里親の数は不足しており、児童相談所は虐待等の対応に追われてしまっているようです。

 日本の社会的養護は、施設が九割、里親は一割です。欧米諸国と比べて施設養護に偏っていることを問題視し、厚生労働省は、里親制度を十分に活用するため、平成四十一年度までに里親を三割に引き上げることを目標としておりますが、真に実効性ある取り組みを展開するための財源と人材の確保について、厚労省の見解をお聞かせください。

赤石大臣政務官 お答えいたします。

 私も、生まれて半年で父親を亡くして、一年半で母親を亡くした、そういう意味では大久保先生と問題を共有するところがありまして、やはり日本はまだまだ、諸外国に比べると、里親の受け取る数が、まだ現在でも一三%しかございません。

 そこで、今、社会的養護において、里親制度は、保護者のない子供や虐待を受けた子供を家庭的な環境できめ細やかにケアすることができるため、積極的に進めております。平成二十三年七月に厚生労働省の審議会で取りまとめました「社会的養護の課題と将来像」において、今後、里親などへの委託率をおおむね三分の一にしていくことが方向性として示されたところであります。

 里親への委託率を引き上げていくためには、里親の開拓並びに里親への支援を行い、孤立化を防止するとともに、支援の質を高めることが有効であります。

 従来より、地域の里親会による相互交流の取り組み等への支援を行うとともに、平成二十四年度より、児童養護施設などに里親支援を専門的に行う相談員の配置を開始したところであります。

 さらに、早ければ二十七年四月施行予定の子ども・子育て支援新制度の基本指針のおおむねの案においても、都道府県に対し、目標とする里親などへの委託率を設定した上で、里親の開拓や里親支援の充実の取り組みについて、子ども・子育て支援事業支援計画に記載するように盛り込んでいるところであります。

 今後とも、消費税財源を含め、必要な財源を確保しつつ、里親を含めた社会的養護の充実、推進を進めてまいりたいと思っています。よろしくどうぞお願いいたします。

 以上です。

大久保委員 児童相談所に子供のあらゆる相談が集中する状態を改め、民間の力を有効に活用することも検討していく必要があるのではないでしょうか。養子縁組あっせん業者の届け出制から許認可制への移行など、子供の幸福を中心に考えた法整備検討の必要性を提言して、次の質問に移ります。

 私は、国会議員になる前、ソーシャルワーカーとして医療福祉の現場におりました。三十代でALSを発症してしまった患者さんを支援したときのことです。もしやということで、まだ幼いお子さんに遺伝子診断を受けさせたところ、お子さんもまた、将来、ALSを罹患する可能性が高いことが判明しました。そのときにはもう、意思伝達装置を介したコミュニケーションしかとれなくなっていたのですが、俺は治りたい、だけれども寿命が来てしまうだろう、どうか息子が発症する前にALSの治療法を見つけてほしいとの切実な望みを伺ったことを忘れることはございません。

 さて、例として、パーキンソン病のデータを提示いたします。

 パーキンソン病は、国の特定疾患治療研究事業の対象です。しかし、都道府県の人口比で見ますと、パーキンソン病で医療費の助成を受けている人の数は最大で二・八倍もの開きがあり、診断の正確さ、ひいてはデータとしての信頼性に疑問が残ります。また、特定疾患医療受給者証を申請する際に提出する臨床調査個人票を見ますと、病態の解明や治療法の開発に役立つデータが得られているのか、素人目にも疑問でございます。

 現行では、特定疾患治療研究事業は医療費の助成が主であり、病態の解明や治療法の開発については効果に乏しいと思えてなりません。難病対策のあり方を検討するに当たって、特定疾患治療研究事業が病態の解明や治療法の開発に資するよう、制度の運用を改めることを望みます。

 厚生労働省で何らかの対応策を検討しているならば、その内容を御開示いただきたいです。

佐藤政府参考人 現行の制度の中では、御質問にもありましたとおり、収集したデータが研究に十分には生かされていないのではないかという問題点も指摘されていると承知しております。

 そこで、新たな難病対策におきましては、治療研究を推進する目的と、それから一方で、福祉的な目的との両方をあわせ持つような性格であるということを明確にしまして、御指摘にありました、データの精度の向上のために、研究に活用するための項目の選定を行うことや、専門性の高い難病指定医、これは仮称でございますけれども、こういう方に診断を行っていただくということで、今検討しているところでございます。

 また、こうやって収集した難病患者のデータが、真に病態の解明、治療方法の開発などにつながるよう、データを一元的に管理し、患者さんのプライバシーにも配慮しつつ、研究機関等に幅広く提供することとしております。

 いずれにしましても、今後、さらに検討を進めまして、公平かつ安定的な事業の推進、そして、安定的な研究にも役立つよう制度を確立してまいりたいと存じます。

 よろしくお願いいたします。

大久保委員 ありがとうございます。

 運用に当たっては、難病患者さんが全国どこにいても、離島、中山間地域にいても、仮称でございますが、難病指定医の診断、治療方針を受けられるように、配慮をお願い申し上げます。

 続きまして、今後の難病対策のあり方を検討している厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員会を、私、傍聴してまいりました。

 昭和四十八年から続く制度を抜本的に改めるには、患者さんの期待とともに不安も強く、委員の先生方が困難を感じておられる様子でした。といいますのも、社会保障給付の制度として位置づける以上、公平性の観点を欠くことはできず、対象患者の認定基準の見直しや、類似の制度との均衡を考慮した自己負担の見直しについて、検討する必要があるためです。

 政府の姿勢が、難病対策委員会の提言を追認すればいいかのようであってはなりません。消費税増税という、国民に負担増をお願いする時期にも当たるので、国民の理解と納得を得るためにも、大臣の力強いリーダーシップを期待してよろしいでしょうか。

 また、現行制度の時代に合わない点が改められ、病態の解明や治療法の開発に効果が発揮される仕組みへと見直されること、患者さんが難病に罹患したことを理由として生活困窮に陥ることがないような配慮がなされることを前提とした検討であるとの認識でよろしいでしょうか。

田村国務大臣 特定疾患治療研究事業でありますけれども、もう委員御承知のとおり、対象という部分にどうするのかという話、それから、百三十指定されている生活支援の事業、この範囲がどうなのか、さらに、当時五十六疾患と言われておりました医療費助成、この対象、こういうものが適切かどうかということも含めて、ことしの一月に、今委員が言われました厚生科学審議会の中において、難病対策委員会において、この検討といいますか改革を提言されたわけでありまして、この九月から具体的にその改革に対しての御検討をいただいておるわけであります。

 当然のごとく、医療費助成の範囲も広げてほしいという多くの声をいただく中において、生活支援の方は、これは、今、総合支援法の中で取り組むということでこの四月から始まってきておるわけでありますけれども、それぞれの対象を勘案しながら、一方で、全体の財政的な制約というもの、これは消費税を対象としておりますので、今までよりかは、国費、対象はふえてまいります。しかしながら、そうはいっても、当然のごとく、そこは制約もある。

 しかし一方で、利用される方々が難病という、長期的に医療サービスを受けなければならないという大変御苦労をいただいておる中において、今、委員会の中でいろいろな御議論をいただいております。当然、委員会の中で御議論をいただいている中においては、我々厚生労働省も事務局として関与をさせていただいておるわけでございまして、それぞれ難病をお持ちの方々が納得をいただけるような、そのような最終的に話し合いの中において結論を得ていただくように、我々といたしましてもしっかりと努力をしてまいりたいというふうに思っております。

大久保委員 改めまして、大臣の力強いリーダーシップ、よろしくお願いいたします。

 私も、本日午後には自民党の中で厚労部会が予定されておりますので、政権与党の一員として、また、難病患者さんの支援を実際に行ってきた立場で、患者さんの気持ちに沿った検討がなされるよう頑張ってまいります。

 どうぞよろしくお願いいたします。

後藤委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 おはようございます。公明党の桝屋敬悟でございます。

 大臣には大変お世話になりました。ありがとうございました。新しい両副大臣、両大臣政務官、どうぞ頑張っていただきたい。

 退任のときに、私、申し上げましたが、今はまさに、皆保険制度を実現したあのとき、あるいは介護保険制度を導入したあのときに匹敵する、大きな厚生労働行政の改革のときである、このように思っております。どうぞ頑張っていただきたい。私も与党の一員として、精いっぱいお支えを申し上げたい、こんな思いでございます。

 それにしても、大臣の顔を真正面から見て、山井先生の、ああ、いなくなったな、横顔を見ながら、随分、やはり環境が変わるのはいいな、こう思いながら質問をさせていただきたいというふうに思います。

 最初に大臣に伺いたいと思いましたが、もう質問はなしにいたします。

 最初は、さきの通常国会で、生活保護法の改正案と、それから生活困窮者自立支援法、私は、この衆議院の委員会の総意に基づいて修正をして参議院に送ったにもかかわらず、成立できなかった、実に残念でありました。ここは、与党、野党、枠組みを超えて、そういうことがあってはならないと思いながらも、現場が既に期待をし準備を始めている、そこが成立させられなかったということは、本当に残念だなと思っております。

 今回、参議院の様相も随分変わったように思いまして、こういうことはもうないんだろう、こう思いながら、ぜひ、まずはこの二法案、しっかり手当てをしていかなきゃならぬ、こういう思いであります。

 それにつけても、平成二十五年度のセーフティネット支援対策等事業費補助金ですが、二十五年度、この補助金が、各自治体の協議額を十分確保できない、協議額がふえたというようなこともありまして、大変苦慮している状況がございました。これについては、公明党からも強く大臣にも申し入れをし、対応していただいている、このように理解しておりますが、本年度分の対応について、現場の市町村が安心できる状況になっているかということが大変気になるわけであります。副大臣、お答えをいただきたいと思います。

佐藤副大臣 桝屋委員の御質問にお答えいたします。

 早々に御答弁の機会をいただきまして、感謝をしております。

 今御指摘の問題については、本会議でも公明党の井上義久幹事長の方からも問題提起をいただきましたし、今委員からも質問の中でありましたように、その前の十月十一日だったと思うんですが、公明党の厚生労働部会からも、しっかりと予算を確保するように、そういうことで御要請をいただきましたし、私も、ある都内の区の福祉事務所に行きましたときに、現場の責任者の方々から、何とかこれをしっかりとめどがつくようにしてもらいたい、そういう要請を直接、私と本省の担当課長が受けてきたところでございます。

 桝屋委員は、九月までこの分野を担当されておりましたので、経緯はよく御存じかと思いますけれども、あえて御答弁させていただきます。

 今御指摘の平成二十五年度のセーフティネット支援対策等事業費補助金については、まず経緯からいいますと、生活困窮者自立促進支援モデル事業や、子どもの健全育成支援事業等の優先度が高い事業に対して、予算を重点的に配分してきた経緯がございます。その結果、優先事業以外の事業については、自治体からの協議額に対して、御指摘のように約三割弱程度の不足が生じたものでございます。総額にして約六十三億円ということでございます。

 しかしながら、このような優先事業以外の事業についても、生活保護の適正な運営や地域福祉等の増進に資するための重要な事業であることは、厚生労働省としても十分認識しているわけでございます。

 このため、本補助金の不足分については、まずは緊急的な対策として、各都道府県に積んでおります緊急雇用創出事業臨時特例基金の住まい対策拡充等支援事業分の執行状況を精査しつつ、最大限活用することについて、この間、県の基金でございますので各都道府県と相談してまいりまして、今この段階におきまして各都道府県の御理解、御協力を得られたことによりまして、各地の事業が支障なく継続できる見込みとなりまして、御質問で言われましたように、現場の自治体が安心できる状況になっているということで御理解をいただきたいと思います。

桝屋委員 安心をいたしました。

 副大臣からもお話がありました、九月は私にも大変な責任があるわけでありまして、当初現場に届いた厚生労働省からの文書には、もう予算は九カ月分ぐらいしかない、足らぬところは自主財源で確保しろとか、九カ月での事業の終了を検討しろとか、大変ショッキングな最初の情報が届いたわけであります。

 この補助金、実は自立支援関係でありますとか生活保護関係でありますとか、あるいは地域のさまざまな福祉活動をやっている、そういう地域福祉関係費に使われているわけでありまして、ここは大変な事態であったわけであります。全国に大変な懸念を呼んだ補助金でありますので、今の御答弁で安心をいたしました。

 一点、副大臣、宿題を一つ差し上げたいと思います。

 この中に、生活保護関係では、生活保護関係の事務費といいましょうか、活動費なんかも入っているわけであります。私がケースワーカーをやっているときは、実は百世帯のケースを担当しているときに、大変なケースワーカーの苦労があったわけでありますが、最近は、こうした地域福祉関係、このセーフティネット補助金を使って、生活保護者の例えば資金管理がどうしてもできないような方については、例えば社協が資金管理をしてあげるような、こんな事業すらあるわけであります。

 ケースワーカーは本当に、まあ、介護保険のケアマネジャーでありますとか、こうしたサポートの活動が本当に総合的に取り組まれるようになったなと私は思っているんですが、生活保護受給者の金銭管理あたりをサポートする事業が、実は生活保護全体からすると事務費が全然見られていない、全部その事業に期待をしている。ところが、その補助金が今回足らなくなった、こういう事態でありますから、重ねて大変だったわけでありまして、実は、生活保護受給者のそうした、具体的に言いますと、日常生活自立支援事業あたりとのかかわりもよくよく目を配っていただきたいな、こういうお願いをしておきたいと思います。

 それから、二点目は、介護保険制度の見直しであります。

 最近、とみにマスコミ報道では、介護保険制度の次の第六期介護保険事業計画を視野に入れて、さまざまな報道がなされております。審議会等で議論もされているわけであります。

 一番大きいのが、これまで個別給付として実施されてきた介護予防給付が、市町村が実施している地域支援事業を改組して新しい地域支援事業として包括的に実施する、段階的におやりになるんだろうと思いますが、そういう方向で検討されているというふうに理解をしております。これは大変な改革でありまして、今、介護サービス受給者のうち三割程度は要支援者でありますし、介護予防給付も四千億円を超える額になっている。地域において介護予防の大きな力になっているわけですね。

 こうした事業を新たな地域支援事業として移行する、こういうことでありますから、報道では、軽度者を切り捨てるのではないか、こういうような報道ぶりになるわけであります。そうではない、あくまでも市町村の介護予防事業の機能強化の観点からやるんだというような観点が、私は非常に大事だろうと。

 まだ山井先生の姿はないけれども……(発言する者あり)いますか。彼は、私が副大臣をやめるときに飛んできて、いいときにやめたな、これから大変だ、こういう極めて戦闘的な発言をされたわけでありますが、多分、野党の皆さん方もこの点は大変懸念を、国会議員のところにもさまざまなサービス事業者から声が届いているだろう、こう思うわけであります。

 そこで、この移行に当たっては、段階的にということも極めて大事でありますが、市町村の現場で、円滑かつ適切に事業を実施できるような丁寧な対応、とりわけ、今まで現場でこのサービスを支えてこられた事業者の皆さん方が、さらにしっかり事業に引き続き取り組めるような、こんな丁寧な対応が、大臣、私は必要だと思うんですが、ここは大臣のお話を一言伺いたいと思います。

田村国務大臣 桝屋先生には、ついこの間まで副大臣として厚生労働行政をお支えいただきまして、心から厚く御礼を申し上げます。

 今の介護予防給付を介護保険事業から地域支援事業に移すという議論を、今、介護保険部会の中においてお話をいただいております。後ほど、山井委員から厳しい追及をいただくのであろうなというふうに思うわけでありますけれども。

 基本的に、御承知のとおり、地域支援事業の中にも種類は二つあるわけでありますけれども、財源構成は、これは現行の介護保険からの給付と同じ財源構成でやるという意味では、財源はしっかりと確保しつつ、これを行っていくわけであります。

 なぜこういうことをするのかという話でありますが、幾つか理由はあるんですけれども、一つ大きな理由としては、やはりそれぞれの地域、事情が違っているわけでありまして、特に生活支援のような部分、そういう部分も含めて、やはりここは、一番利用者に近い自治体がニーズをしっかりと拾っていただいて、その上で適切なサービスを提供いただく。これは、介護保険となりますと、どうしても画一的なサービス対応になってしまう、そういう傾向がございますので、そういう部分が一つ。

 それからもう一つは、地域にそれぞれマンパワーがあります。こういう方々がいろいろな高齢者に関しての生活支援のサービスを行っていく、また、例えば体操の集いのような形で、健康づくりを含めて、介護予防の方向でいろいろな事業をしていただくというのは、地域のコミュニティーを強めるという意味からしても、大変意義があるのではないか、こういう部分があります。

 しかし、今委員がおっしゃられましたとおり、では、今までの事業者はどうするんだ。専門性の高い部分、これは要支援者といえどもそういう部分があるわけでありまして、そこはやはり、事業者を含め専門性がある方々がそこに御参加をいただかなければ、回っていかない部分がございます。そういうところに配慮しながら、しっかりと、ガイドラインもつくりながらこれを進めていく必要があるであろう。

 あわせて、やはり経過措置はしなければなりません、すぐにサービスというものができるわけではございませんので。そこもしっかりやっていかなけりゃならぬわけでありますし、今も言いました、既存のサービスというものもしっかりそういう意味では使えるというような、そのような形態をとっていく必要があろうなということでございますので、今、これはいろいろと御議論をいただいております。

 委員からいただきます御議論を踏まえて、我々も事務局として、これから誤りなきようにこれは進めてまいらなければならぬというふうに深く思っております。

桝屋委員 ありがとうございます。

 今回の介護保険制度の見直し、具体的には第六期の介護保険事業計画から始まっていくわけであります。

 大きなポイントは、やはり何といいましても、社会保障改革国民会議が報告を出されましたように、二〇二五年、平成三十七年、今から十年後ぐらいのまさにピークの時代を見据えて、恐らく各現場、市町村では、介護保険事業計画を今度つくるときには、その二〇二五年の姿も視野に入れて具体的に市民、住民にお示しをし、今後どうなるのかということを見据えた上で、例えば、今のような状況でいきますと、保険料が大変な増嵩傾向になるというようなこともしっかり考えていただいて、ここは給付の重点化、効率化、そして、より効率的なサービスということも考えなきゃならぬわけであります。そういう意味では、この部分、本当に大事な部分だろうと思っております。

 そこで、一点だけ確認でありますが、これまでの地域支援事業は、事業費の上限が設定されておりました。総合事業と介護予防事業、介護給付費全体の二%というような上限がありましたが、この見直しは当然されるんだろうなということと、それからもう一点は、大事なことは、今大臣もおっしゃったけれども、市町村の実情に応じて、市町村の裁量に応じて自由にできる、このポイントが非常に大事だろう、私はこう思っているわけでありますが、ここは局長でも結構でございます。御答弁をいただきたいと思います。

原(勝)政府参考人 要支援者に対する支援のあり方につきましては、大臣から申し上げましたように、今検討をしているわけでございます。

 お尋ねの上限の設定につきましては、要支援者に対する地域支援事業の費用の伸びを抑制できることを目指すわけではございますけれども、予防給付からの移行分、これを賄えるように設定をしていきたいという方向で今検討をしているところでございます。

 また、市町村の裁量の話でございますけれども、全国一律のサービスの種類、基準、単価等による予防給付を見直し、地域支援事業に移行することによって、柔軟な基準等で事業が実施できるなど、市町村の裁量が拡大し、市町村がその判断で、介護保険の指定事業所はもとより、NPOや社会福祉法人など、多様な主体を活用した多様なサービスの提供ということを実現できるのではないかというふうに考えるところでございます。

 いずれにしましても、現在、社会保障審議会介護保険部会で御議論いただいており、市町村など関係者の御意見を伺いながら、さらに検討してまいりたいと考えております。

桝屋委員 この分野は、さっき大臣も御認識をお示しになりましたけれども、例えば、その地域のデイサービスセンター、要介護の方も介護給付で通っておられて、片方、要支援の方も介護予防ということで来られている。それぞれがサービスを受けておられる。これが新しい事業へ移行するということで、ある人が言っていましたね。おいおい、市町村の地域支援事業の中に入っていくということになると、昔の、介護保険の前の、例えばデイサービス一カ所二千万とか、あんな時代に帰るのかねというようなことをおっしゃる方もあるわけであります。

 ここは本当に丁寧に進めなきゃならぬ、ガイドライン等もつくりながら。そして、何よりも、現場の発想といいましょうか、現場の実情に応じた対応を、ぜひ、進むようにお願いをしたいと思います。私たちも、そういう思いで現場を見てまいりたいと思います。

 特養なんですけれども、これも今議論されておりますが、給付の重点化、効率化ということで、特養は要介護三以上の方にお入りいただく施設だよというようなことを改めてはっきりさせようと。私は、既に、必要度の高い方から優先入所、入居ということが始まっていると思っているんですが、今なお、やはり要介護一でも特養にお入りになる方があるということも伺っております。この実態をちょっとお聞きしたいと思います。

 現在、新規に特別養護老人ホームに入られる方で、要介護一あるいは要介護二、いわゆる軽度の方ですね、どのぐらい利用されておられるのか、その実態をお示しいただきたいと思います。

原(勝)政府参考人 お尋ねの要介護一、二の方の新規入所の数でございますが、平成二十三年度におきまして、年間一・六万人程度でございます。全体の新規入所者のうち一一・七%を占めているという状況でございます。

桝屋委員 この一一%の方々をどう評価するか。

 局長、もう一つ重ねて、こういう人たちはどういう人なのか、入ってはいかぬ人が入っているのか、その辺のお答えをいただきたい。

原(勝)政府参考人 社会保障審議会介護保険部会でこの問題を御議論いただいておりますし、関係者の方からもいろいろと御意見をいただいていまして、現在、要介護一、二の場合でも、やむを得ない理由で特養に入っておられる方がいるのではないか。

 具体的な例で御指摘いただいていますのは、例えば、認知症高齢者であり、常時の適切な見守り、介護が必要なケースがある。あるいは、知的障害、精神障害等も伴って、地域での安定した生活を続けることが困難なケース。家族によるサポートが期待できず、例えばひとり暮らしとかいうことでサポートが期待できず、また、現に地域での介護サービスや生活支援の供給が十分に認められないようなケース。あるいは、家族等による虐待が深刻で、心身の安全、安心の確保が不可欠なケース。

 こういったような具体的な御指摘もいただいていますので、実は、本日も午後、介護保険部会がございまして、今のような御指摘の点も含めて、この問題についてのあり方について、さらに議論を深めていただきたいと考えているところでございます。

桝屋委員 一一%ぐらいの方が、軽度の方でも特養にお入りになっている、利用されている、しかし、それは、今局長のお話では、必要やむを得ないケースもあるんだというお答えかと思います。

 今いろいろ御説明をされましたが、もう一つは、私は、これもわかりませんが、現場をよく聞かなきゃいけませんが、例えば、特別養護老人ホームであれば補足給付もあるということで、国民年金だけのような低年金の方であれば、特養であれば何とかやれる。ところが、グループホーム等であれば、どうしても国民年金だけでは負担できない方もいらっしゃる。したがって特養へというケースも、いわゆる経済的な背景もあるのかなと思っております。

 いずれにしても、軽度者でも利用せざるを得ない状況がある中で、要介護三以上の重度の方に御利用いただくという線引きをしますと、これも軽度者を切り捨て、こう逆には言われるわけでありまして、ここはやはり、それにかわるサービス、どうしても必要な方がいる以上は、そのサービスというものは考えなきゃいかぬと思うんですが、この辺の対応策もお答えいただきたいと思います。

原(勝)政府参考人 議員御指摘のように、今、特別養護老人ホームへの入所申込者のうち、在宅で、かつ、要介護四及び五の方が、平成二十一年十二月の時点でございますが、六・七万人存在をしておって、入所を希望しながらも、在宅での生活を余儀なくされている重度の要介護高齢者が数多く存在していることを踏まえますと、今回のように、ある程度、特別養護老人ホームについては、中重度の要介護高齢者を支える施設としての機能の重点化を図っていくことはやむを得ないのではないか、こういうことで御提案をしているところでございます。

 あわせまして、この重点化に加えまして、やはり、全ての高齢者ができる限り住みなれた地域で暮らし続けることができるように、地域包括ケアシステムの構築を推進していくことが何より重要と考えておりまして、この特養の重点化を図っていくとともに、在宅サービスの充実がやはり大変重要である。

 あわせて、高齢者の地域生活の基盤としての住まい、特に低所得者で住まいがない方、こういった方々の住まいをどういうふうに確保していくか。私ども、来年の予算で、そうした空き家の活用というような事業も予算要求をさせていただいておりますけれども、そういった低所得者の方の住まいの確保といったようなことも、あわせて取り組んでいく必要があるのではないかと考えているところでございます。

桝屋委員 ここは本当に、現にサービスを必要とされておられる方がいるという状況を十分念頭に置いて、制度の設計をお願いしたいな、こう思っております。

 今局長からは、地域包括ケアシステムというお話、それから空き家等を活用した住まいの確保と。

 住まいの確保という観点でいいますと、きょうは通告しておりませんが、現場を回りますと、サービスつき高齢者住宅、すごいですね、大臣。猛烈な勢いでできておりまして、実は、もうこれは質問はいたしませんが、市町村によっては一気にサービスつき高齢者住宅ができて、そして、第五期の介護保険事業計画が今進んでおりますが、この計画を上回るような実態が生まれている。

 一番最大の理由は、サービスつき高齢者住宅は、民間資金で、民間の企業が用意される。そうすると、そこへ入居された方は、一階にあるデイサービスは全員、はい、おばあちゃん、みんなデイサービスを毎日使ってください、上限いっぱい使ってくださいというようなことになるわけでありまして、地域のお年寄りに比べるとサービス利用ということは格段に高くなる。それは一カ所、二カ所ならいいんですが、相当箇所がふえてくると、もう既に第五期の介護保険事業計画の計画を上回るような給付になっている、こういう実態もあります。

 ここは市町村が主体的に介護保険事業計画を管理、進行するということが大事でありますが、いやいや、サービスつき高齢者住宅をつくっちゃいけませんよとはなかなか言えないわけであります。この辺の、第六期に向けた介護保険事業計画、大変悩むところであります。

 大臣、私、九月に、うちの母をサービスつき高齢者住宅に入れました。私自身も、七十になったら住みかえよう、こう決意している一人であります。八十六の母が、今までの人生を振り返って、自分の今住んでいる資産を処分して、その資産を活用してサービスつき高齢者住宅に入る。どういうサービスつき高齢者住宅に入るのか、八十六年生きてきた母とうちの家内が徹底的に比較検討して、入ったということであります。入ってみて、私もずっと見ておりますが、サービスつき高齢者住宅、大変であります。

 こうしたサービスのありようということも、ここは国が一律にということではないのでありましょう。それぞれの市、町あるいは県で、この辺は適切にコントロールしなきゃいかぬなと思いながらも、なかなかコントロールする方法もない。そういう意味では、持続可能性を求めて、介護保険制度をこれからも議論していかなきゃならぬのではないか、こう思っております。

 私ども公明党は、介護保険制度導入のときには法律に反対いたしました、何か、自民党と公明党で介護保険制度を進めてきたように言われる節もありますが。今日のような事態を想定して、半分、賛成のときに、私、お尻が浮いたのでありますが、新しい制度は大事だ、こういうふうに思いつつも、必ず将来困難な時代が来る、負担増に抗し切れなくなるような時代が来るのではないか、こう思ったのであります。まさにその困難な時代が来た、こう今思っている次第であります。

 民主党の山井さんもいろいろ言われるでありましょうが、サービスの持続可能性、給付の重点化、効率化、ここはしっかり、我々も現場の声を集めてまいりますので、どうぞ公明党の言うことも聞いていただきたいと思います。総理と同じようなことを聞きますが、大臣、最後、御答弁をお願いして終わりたいと思います。

田村国務大臣 私が初当選してきてすぐに、厚生労働委員会で審議して、成立したのが介護保険法でございました。

 今委員がおっしゃられた、財政の持続可能性といいますか、それはもう本当に私も心配をいたしております。医療よりも介護の方が伸び方は激しい。このままで伸びていったらどうなるかということを考えると、本当に夜眠れなくなるときがあるわけであります。しかし一方で、この介護保険制度があるから、ある程度安心して高齢者の方々がお暮らしをいただけるという部分もある。

 ですから、先ほど、効率化、重点化というお話を委員からもいただきましたが、やはりそこはこれから外せないところだと思います。しかし一方で、それで質を落とすというわけにいかないので、その難しい解を我々はこれから見つけていかなければならない。

 サ高住の話も、最近では、でき過ぎて、すぐにいっぱいにならないというようなところも出てきておるようでございまして、そういう課題もあります。まあ、あれは、厚生労働省というよりかは他の省から補助金が出たような覚えがありますけれども、そういうものもあります。

 しかし、そういうような資源も今できてくるのならば、それもより効率的に使っていかなきゃならぬのだと思います。空き家というもの、これの利用も進めていかなきゃなりません。

 そして、その上において、地域包括ケアシステム、二十四時間型の対応サービスも含めて整備していく中において、施設だけでなくて、在宅においてもしっかりと介護サービスを受けて、老後をしっかりと安心して暮らせる、そういう環境もつくっていかなきゃいけない。

 いろいろな課題、これからしっかりと対応してまいりたいというふうに思っておりますので、どうか今後とも、委員には御指導いただきますように、心からよろしくお願いをいたします。

桝屋委員 公明党としても、今のような問題を社会保障制度調査会のもとでしっかり提言をまとめてまいりたいと思いますので、しょっちゅう参りますから、大臣、どうぞよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。終わります。

後藤委員長 次に、大西健介君。

大西(健)委員 おはようございます。民主党の大西健介でございます。

 田村大臣、お久しぶりでございます。非常にお会いしたかったです。

 というのも、長い長い国会の夏休みの間に、社会保障や雇用に関係する、我々国民生活に重大な関係があるいろいろなことが、マスコミを通じてぼろぼろぼろぼろ出てきました。

 きょうは、大臣に直接お伺いしたいことがたくさんありますので、特に、その中でも雇用の問題を中心にお伺いをしていきたいというふうに思っています。

 ただ、時間がありましたら、最後に、徳洲会の問題についてもお聞きをしたいというふうに思っています。

 それでは、早速ですけれども、まず、そもそも論からお伺いをしたいと思うんです。

 特区の内外で雇用だとか労働に関するルールがそもそも違うというのは、これはどうなんだというお話があります。あるいは、そもそも、労働とか雇用に関することというのは、そういう特区というのには余りなじまないんじゃないかという考え方がありますけれども、こういう基本的な考え方について、大臣の率直な御意見をまず伺いたいと思います。

田村国務大臣 特区というのは、いろいろな考え方のもとに、それぞれ、我々自民党・公明党政権でもそうでありますけれども、民主党政権でもおつくりをいただいて、運営をいただいてきたんだというふうに思います。

 当然のごとく、特区とその外でいろいろな規制が違うということはあり得るわけでありまして、それは、その後、全国展開していくためにそこで試験的にやる、そのような意味合いもあるんだというふうに思います。

 一方で、今委員がおっしゃられたのは、労働という分野に関して、特区と特区の外とで制度が違うというものはどうなんだというような御指摘だというふうに思いますが、労働分野のいろいろな制度もさまざまでございます。

 しかし一方で、その根幹にかかわる部分、例えば、憲法二十七条、これにかかわる勤労権、さらには、それをもとにした労働基準法、言うなれば最低限のところを決めているいろいろな制度、こういうものは、私は、基本的に、これは生存権的基本権であるというふうに学んでおるわけでございまして、これは基本的人権の一部であろう。

 とするならば、この部分が、日本国において、こことあそこで違うということが起こり得るというのは、これはかなり検討をしないと、そういうものが本当にできるのかどうか、よほど慎重に検討しなければならないことであろうというふうに思います。これは私の考えでございますけれども、そのような認識を持っております。

大西(健)委員 私も大臣のおっしゃるとおりだと思います。

 勤労権だとか生存権にかかわる部分については、やはり余り特区にはなじまないんじゃないか。大臣も、記者会見等で、世界で見ても、特区で労働関係の根幹を決めている例というのは見当たらないんだというようなことを発言されています。

 そういう部分では、田村大臣はよくわかっておられるんです。だけれども、その田村大臣が、こういう重要なことについて、特区の諮問会議の意思決定の蚊帳の外に置かれるという話が今あるんです。ですから、それを私は本当に心配しているんですけれども、その話はきょうの後半にしたいというふうに思います。

 そもそも論のところで、私がもう一つ、そもそも余り理解できないのが、規制緩和を主張する人たちの中には、解雇をしやすくすれば雇用がふえる、こういうことを言われる人がいます。大臣はこの主張というのを正しいと思われるのかどうなのかをお聞きしたいわけですけれども、皆さんのお手元に新聞記事を資料としてお配りしています。

 国際労働機関、ILOのレイモンド・トレス国際労働問題研究所長が、朝日新聞の取材に答えたという記事です。線を引いておきましたけれども、「労働者を解雇しやすくする規制緩和が、雇用を生み出したと裏付けるデータはない」。データはないんです。

 ですから、もし仮に根拠がないんだったら、そういう根拠がない話を成長戦略だといって推し進めるのは、私は、これはおかしいのではないかと思いますけれども、そもそも、本当に、解雇しやすくすれば雇用がふえるのかどうなのか、大臣の率直な御意見をお聞きしたいと思います。

田村国務大臣 日本の国が解雇しやすい国なのか、しにくい国なのかというのは、これはなかなか意見の分かれるところでありますけれども。少なくとも、日本の国は、世界、OECD諸国と比べて最も失業率が低い、そういう国でございますから、なかなか日本が解雇しにくい国だとするならば、失業率が低いというのはどういう因果関係なのかなということになるわけですね、これは。

 私自身、いろいろな事例を見ているわけでありますけれども、解雇がしやすい、しにくい、それぞれいろいろな区分けがありますから一概に言いませんけれども、それと失業率とが相関関係があるというようなことは、余り、私が今まで見聞きしたところにおいては、確認はしておりません。それよりかは、もっとほかのいろいろな原因によって失業率というものは変化するのであろうなというふうに思います。

 なお、十月十八日に決定されました国家戦略特区における規制改革事項等の検討方針、ここでは「雇用条件の明確化」という項目が書かれておりますが、これは解雇をしやすくするというようなものではございませんので、その点は御理解をいただきますようお願いします。

大西(健)委員 いずれにしろ、ちゃんとデータに基づいて、根拠に基づいて行政というのはやっていかなきゃいけないと思いますので、これはやはりしっかりと、ここにはっきりと書いてあるように、先進国で解雇しやすい規制緩和をやって雇用を生み出した事例、裏づけデータはないということなんですから、厚労省としてもデータをしっかり示していただきたいということを私はお願いしておきたいと思います。

 今述べたような問題意識のもとに、きょうは、今大臣からもお話ありました国家戦略特区における雇用の規制改革事項について、具体的にさらにお聞きをしていきたいというふうに思うんです。皆さんのお手元には、十月十八日の日本経済再生本部決定の雇用部分の抜粋というのをお配りさせていただいていますので、それをごらんいただきながらお話を聞いていただければと思います。

 まず、「雇用条件の明確化」の部分で、裁判例の分析、類型化による雇用ガイドラインというのをつくるということになっていますけれども、この雇用ガイドラインの性格をまずお聞きしたいと思うんです。

 もう一枚めくっていただきますと、資料として、「国家戦略特区 雇用についての特区WG提案」、いわゆる八田座長ペーパーというのをお配りさせていただきました。まず、これを見ると、そもそもここには、2の(3)として「労働時間規制の特例」というのも入っているんですけれども、今回、これは最終的な特区の提案の中から落ちています。そして、これをごらんいただくと、(2)の「解雇ルールの明確化」の部分ですけれども、ここでは、まさに当初は、先ほど大臣も少し触れられましたけれども、ガイドラインが裁判規範性を持つものとして想定されていたということが、これを見るとわかるんですね。

 しかし、これについては、労働契約法の十六条を法改正の手続をやらないで事実上潜脱するものだと、民主党の厚労部門会議の中でも、何度も何度も繰り返しこの問題点を指摘してまいりました。私は、個人的には、山井座長の執拗なまでの質問攻めがなければ、今回、こういう最終案にはならなかったんじゃないかなというふうに思います。

 この点、まず、この雇用ガイドラインというのは、判例を分析、類型化した事例集のようなもの、そういう性格のものであって、判例を変更したり、あるいは裁判所の判断を拘束するものではないと私は思っておりますけれども、そういうことでよろしいか、改めて確認をさせていただきたいと思います。

 あわせて、判例で明確になっていないことが、では、この雇用ガイドラインというのが出てきて新たに明確になるということがあるのかないのかについても、明確にお答えをいただきたいと思います。

田村国務大臣 今委員おっしゃられましたとおり、裁判例の分析、類型化ですから、そういう事例は、当然、それを超えるものが出てくるわけがないわけでありまして、だって、新しく裁判例をつくるわけにはいかないですよね。それを類型化するわけですから、そこはしっかりと私も会議の中に入って議論をさせていただいて決めたルールでございますので、逸脱することはございません。それが、また、法的根拠を持つかといいますと、それは、司法が判断する上においては、当然、司法が下してまいりました裁判例を類型化したものでありますから、それを見て、自分たちが決めてきたことでございますので、参考にされることは十分にあろうというふうに思いますが、そこが新しく法的な力を持つというようなことがあり得るわけはないわけであります。

 いずれにいたしましても、解雇権の濫用法理というものは、今まで、裁判所の判例にのっとって、そしてその積み重ねで法理化してきたものであります。それを法制化、法定化したものがこの労働契約法十六条であるわけでございますから、よく申し上げますけれども、解雇というものは、客観的、合理的な理由がなく、社会通念上適当と認められない場合、こういう場合は無効となるわけでございますから、これを逸脱するようなことはあり得ないということであります。(発言する者あり)

大西(健)委員 私は、田村大臣はそう思っておられるんだと思います。我々もそう思っています。でも、本当に大丈夫なのかということなんです。まさに山井委員も言われているように、今ガイドラインはないわけです。どういうものになるか、わからないんです。これから決まっていくんです。その意思決定に、大臣が外されている。

 だから、本当に大臣はそうなると楽観視をされているかもしれませんけれども、本当にそうなるんですかね。私は、それは非常に心配をしているんです。

 おっしゃるとおり、明確になっていない部分を明確にしたり、判例を超えるようなことがあれば、これはおかしいです。これは、事実上の規範力を持つなんということはあり得ないと我々は思っています。

 報道でも、解雇特区は断念とかいうことが出ていますけれども、本当にそうなるかは、まさに今申し上げましたように、雇用ガイドラインの具体的な内容次第なんです。ですから、そういう意味では、まだ危険が残っているというふうに私は思っております。

 そのこともまたお聞きしたいと思いますけれども、続いてお聞きしたいのは、では、この雇用ガイドラインは特区の中だけで使われるんですか、それとも全国で使われるのか。これは事例集のようなものだと大臣はおっしゃっていますけれども、どちらでしょうか。

田村国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、裁判例を分析、類型化したものですから、そういう意味からいたしますと、その域は出ないですよね、当然。それは、これをガイドラインとしてつくって、基本的には特区外にも当然そういうものは適用されるわけであります。

 ただ、やはり、相談センターをつくって、そういうものを今度はきめ細かく御説明、相談していくわけでありますから、そういうものは、特区の中で相談センターというものは特出しでつくるわけであります。そういう意味では、そういうノウハウをやはり特区等々でしっかりと学んだ上で、その後、全国展開をしていく。

 これは、あくまでも、どう思われているかわかりませんが、基本的には、日本のこの労働慣行というもの、労働法のいろいろな規制というもの、こういうものにのっとって、ちゃんと労使が合意の上労働契約を結んでいるということの中において、変なことが起こればそこで、不当解雇なんということが起こるわけですよ、そういうものを防ぐための役割を果たすわけであります。

 特に、特区の場合は、外国の企業でありますとか創立間もないベンチャー企業等々、そのような、労働慣行や労働契約のいろいろな法律、こういうものがわからない、余りまだなじみの深くない方々が多いであろうということでございますので、そこで、センターをつくって、この類型化したものを十分に説明させていただいて、変な契約の未然防止でありますとか予見性、こういうものを高めていただこうというような思いの中での今回の一つの方向性でございます。

大西(健)委員 私は、雇用労働相談センターのことをまだお聞きしていないので、これからお聞きしようと思っていたんですけれども、今の答弁は、私は大変重要な答弁だと思います。

 つまり、このガイドラインというのは、特区だけじゃなくて全国で活用するんだと。我々、厚労部門会議で、だったら事例集でいいじゃないかと何回も言ったんですよ、事例集でいいじゃないかと。でも、ガイドラインだという話でした。それは、今の田村大臣のお話だと、事例集のようなものだから、判例を類型化して分析したものだから、ほかでも活用できるんだということですけれども、では、特区の中だけじゃないならば、これは特区じゃないじゃないですか。全国で活用するんですから、特区じゃないじゃないですか。

 今、雇用労働相談センターの話が出ましたけれども、これは特区ごとに設置をするという話なんですけれども、では、具体的にどんなイメージなのか。

 例えば、新たに部屋が設置されて、そこに人員が配置されるようなものなのか。私は、もしそうだったら、逆に言うと税金の無駄遣いだと思います。だって、相談だけだったら、別に、電話で本省に相談窓口をつくってやればいいじゃないですか。あるいは、各地に労働基準監督署があるんですよ、そこに相談窓口をつくればいいだけの話であって、こんな、雇用労働相談センターなんて特出しして大げさに書くほどの話では私はないというふうに思います。

 それともう一つ、この相談センターについても、私、性格を確認しておきたいんですけれども、これは、単に相談に乗って助言するだけですよね。例えば、この相談センターが示した判断が何らかの拘束力を持つとしたら、これはまた、私はガイドラインと同じ問題が生じると思いますけれども、この点も含めて、相談センターについて改めてお聞きします。

田村国務大臣 雇用労働相談センターというものが、部屋があるかどうかというのは、ちょっと私も、どういう形になるのかというのは、そこまではまだ頭の整理がついておりませんが、少なくとも、世界じゅうから特区に企業が来られる、もしくはベンチャー企業はここで仕事をするという話になれば、今までと同じですと十分にPRできないんだろうと思います。そこは、十分に、ここでいろいろな相談をしてください、雇用や労働のことに関しては相談してください、そういうPRをするような仕掛けはしていかなきゃならぬのだと思います。

 ただ、そのために一つ大きな建物を建てるというと、そこまではなかなか財源がないから難しいのであろうというふうに思いますけれども。

 では、センターでいろいろな相談、助言に乗ったことが、一体どのような影響を及ぼすかという話でありますが、そこが法的に何らかの影響を及ぼすということになりますと、これは司法への挑戦になりますね。ですから、そんなことはあり得ないと私は認識しておりますし、そもそもそういうたてつけでつくっておりますので、ですから、そのような形にはならない。あくまでも、相談、助言をする、そのような役割であるというふうに申し上げていいと思います。

大西(健)委員 これも、私、重要な答弁。まさに労働相談センターというのはあくまで助言であって、特別な、判断に拘束力はないというのは、これはぜひここでしっかり確認しておきたいと思うんです。

 ただ、改めて、それも大臣がそう思っているだけなんです。これからどうなるかわからない。あるいは、部屋だって、今まさにおっしゃったように、部屋があるものかないものか、どうなるのかわかりませんと。これから決まるんですよ。

 そのこれから決まる意思決定に大臣が外されているということを、またこれから話していきたいんですが、その前に、有期雇用の特例についても確認をしておきたいと思います。

 資料として会議録のコピーをお配りしていますけれども、これは昨年七月の西村副大臣の当委員会における答弁です。線を引いた部分、有期労働契約において無期転換の申込権を事前に放棄することは、これは公序良俗に反して、許されないんだというのがこの政府答弁なんです。

 私は、今後、この有期雇用の話は労政審の中で議論をして決めていくという話ですけれども、当然この政府答弁というのは維持をされるのかというのをまず御確認したいのと、また、今回のこの国家戦略特区における規制改革事項の「有期雇用の特例」のこの部分の記述と今のこの政府答弁というのは、ちゃんと整合性がとれているのかどうかについて、改めて御説明をいただきたいと思います。

田村国務大臣 無期転換申込権を放棄させるということに関しては、二つの側面から、我々としてはよろしくないというふうに思っておるわけでありまして、一つは、西村副大臣がおっしゃられたとおり、法律を破れということを無理強いするというような部分からすれば、公序良俗に反するのであろう。本来、法律を破れなんということを言うこと自体がおかしいわけでありますね。

 それともう一つは、やはり雇い主と雇われる側というのは、当然そこは交渉力が違うわけでありまして、この条件でのめと言われると、なかなか、雇われる側は、それは嫌ですと言ったら雇われませんから、そこは非常に立場が違う。そこは優越的な地位を使って無理やりそれをのませるというような部分が、どうしても疑われる部分があるわけでありまして、そういう二面から、労働者が持っている権利を放棄しろというような契約自体はよろしくないというような認識を持っております。

大西(健)委員 そこのところは、当たり前のことですけれども、しっかりと踏まえた上で、これは議論していただきたいというふうに思います。(田村国務大臣「もう一回。今、答弁一つ抜けました」と呼ぶ)では。

田村国務大臣 失礼いたしました。

 それから、有期雇用の特例のところでありますが、これとのそごはないかという御質問でありました。

 これは、制度を変えようという話でございますから、権利を放棄させようという話ではございませんので、法律を変えるという中において制度を変えるのであるならば、今言った、労働者が持っておる権利を放棄しろという契約を結べという話ではございませんので、そこはそごは生じないというふうに認識しております。

大西(健)委員 それで、この有期雇用の特例なんですけれども、ここをごらんいただくと、まさに書いてあるとおり、これは「全国規模の規制改革」だと書いてあるんです。

 先ほど申し上げたように、雇用ガイドラインは全国で活用する。雇用労働相談センターの方も、先ほど私が申し上げたように、別に特区に置く必然性はないわけです。電話相談でやればいいんです。どこに置こうが、メールでも電話でも相談すればいいんですよ。この有期雇用の特例も全国規模の規制改革。

 では、別に特区でやる話なんか何にも入っていないじゃないですか。だから、これは、特区関連法案にこれを盛り込むこと自体が、私は、ナンセンスで、別に特区じゃなくていいんじゃないか。

 結局は、これは、見てくるとわかるように、当初案が余りにも世論の批判を浴びて評判が悪いから、だけれども、形だけは特区で、岩盤規制だといって雇用の規制緩和をやるんだと言った以上は、形だけつけなきゃいけないから、苦し紛れにこの雇用の項目を立てているだけで、こんなのはなくてもいいじゃないですか。これはもう思い切って特区関連法案から抜けばいいかと私は思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 まず、当初案と言われましたけれども、ずっといろいろな議論をしてきておりますので、何か案が大幅に変わってこういうものになったというわけではなくて、いろいろな議論のすり合わせをする中で、どれが一番いいかということをそれぞれ話し合って、その中において今般のものが出てきたという御認識をいただければありがたいというふうに思います。

 その上で、何で特区法の中に入れるんだという話でありますけれども、特区法の基本的な考え方の大もとには、やはり、産業の国際競争力等、こういうものを支える労働者が、意欲や能力を持って、しっかりとその力を発揮できるというような、そういうものをつくっていこうという話でありまして、その議論の中においてこのような提案がなされて、それは全国的にやった方がいいんじゃないですかというような議論の中に入ってきたわけですね。

 それともう一つ、雇用ルールに関しては、これに関しては、やはり、相談センターというものがある。これは電話相談でいいじゃないかと言われますけれども、場合によっては出張っていくこともあるわけでございまして、そういうことを考えても、そういう特別なものがあるということを考えれば、当然、これは特区法の中に入るべきであろうというふうに思います。

 いずれにしましても、これは特区法の中に入れなくてもいいんじゃないかと言われましたけれども、入ってもいいんじゃないですか。そこはなぜ、どうしても特区法から外させようとするのか、これは私は理解できません。何か意図がありましょうか。

大西(健)委員 特区というのは、特別な区の中でやらなきゃできないからやりましょうというのが特区なんですよ。今言ったように、これは全然全国でやればいい話であって、相談センターも、別に電話にしろということだけ言っているわけじゃなくて、では、さっき言ったように、箱か人員か知らないけれども、特区ごとにそんな置いていくんですか。税金の無駄遣いですよ。そんなお金はどこにあるんですか。

 こうやって議論をしていきますと、結局、きょうの議論の中で何がわかってきたか。まさに、雇用ガイドラインが具体的にどんなことになるかはこれから決まるんです。雇用労働相談センターがどんなものになるかもこれから決まるんです。全てこれから検討して決まっていくのに、そこに、私は、きょうの大臣の御答弁は我々と近いものがあると思いますよ。だけれども、では、そこの特区諮問会議の意思決定から田村大臣が外されている、厚労省が外されている、本当にそれでいいんですか。納得しているんですか。

 これは改めてお聞きしたいと思うんですけれども、先日の参議院の予算委員会、私もたまたま見ていました。我が党の吉川委員の質問に対して、大臣は同じように、納得しているんですかと聞かれて、何とお答えになったかというと、「我々が決めたルールを逸脱するものではございませんから、その点において意思決定にわざわざ入っていく必要がないというふうに認識をいたしております」と答弁されていますけれども、これは私は余りにものんきな答弁だと思いますよ。本当にそれで大丈夫なんですか。

 これから決まるんですよ。大臣はそう思っていても、そうならないかもしれない。大臣、責任を持てるんですか。どうですか。

田村国務大臣 ガイドラインは勝手につくれないんですよ。これは、一応、我々は議論をする中で、裁判例を分析、類型化したものである。ここから逸脱することがあるならば、それは、今まで裁判で出てきたものと全く違うガイドラインをつくって、それを運用するということになりますから、これは大変なことでありますけれども、あくまでも司法が判断を下してきたものを、それを類型化するだけの話で……(発言する者あり)いや、違うと、山井先生、また後で議論しましょう。

 これは、そこから逸脱すれば、そもそも、もう大もとが外れちゃうわけでありまして、そのときは我々は文句を言いますよ、当然。しかし、それからは逸脱しない。一応、この国はルールにのっとって運営されていますので、そんな逸脱してくるものが出てくるわけがないわけであります。

 あわせて、相談センターというのは、そこでガイドラインと全く違う判断なんか下しちゃったら、その人が今度処分されますよ。それはもうはっきり言って、その人の職務違反ですね。だから、ちゃんとそのガイドライン、つまり、裁判の判例にのっとったガイドラインをもとに助言、相談するんですから、そこは逸脱することがあり得るわけはないはずであります。

 ましてや、そのガイドラインは、当然、これをつくっていく中においては、我々厚生労働省も実務としてはかかわってまいります。ですから、皆様方が心配されるようなことは起こらないということでございますので、その点は御理解をいただければありがたいというふうに思います。

大西(健)委員 私は、大臣の言っていることは正しいと思うんですよ。だけれども、大臣は、もしルールを逸脱すれば文句を言いますよと。文句は言われるんだけれども、意思決定には参画できないんですよ。大丈夫だろうというのはあくまで希望的な観測であって、そうなるかどうかはわからないんです。だから、私は、それはやはり無責任だと思いますよ。

 法案だって、この委員会でなくて内閣委員会で審議されるんですよ。そうしたら、私も質問できないで、まあ、出張っていってできるかもしれませんけれども、だから、きょうこうやって聞いているんですよ。

 関係大臣である田村大臣は、雇用ガイドラインとか雇用労働相談センターの具体的な制度設計には関与できない。意見は言えるけれども、意思決定には加えてもらえない。これは、厚生労働省の役所の皆さんも、本音で言えば、不満だし不安だと私は思っておられると思いますよ。ぜひ部下の皆さんに聞いてみてください。

 私は心配で仕方がないんです。何で心配かというと、大臣とか厚労省の手が届かないところで、産業競争力会議の民間議員の人たちに任せれば、私は大変なことになると思っているんです。それをちょっと一つお話ししたいと思うんです。

 資料として、先ほどの会議録の次のページですけれども、竹中平蔵さんが十月一日に産業競争力会議に提出したペーパーをお配りしました。

 真ん中のところに線を引いておきましたけれども、「「雇用」分野は、残念ながら、全く前進がみられないと評価せざるを得ない。」こう言っているんですよ。だから、今後の検討の中で、これを前進させようとするかもしれないじゃないですか。「また、一部歪んだ報道により、」ゆがんだ報道ですよ、報道機関の皆さんもよく聞いておいた方がいいと思いますけれども、「しっかりとした改革が止められる可能性についても危惧している。」こういうふうに言われているんです。

 私は、この竹中さんの書いていることについて、後ほど田村大臣にも御感想をいただきたいと思います。

 さらに、私がもう一つ心配しているのは、もう一枚めくっていただいて、例えば竹中さんがどんな考えを持っているか。毎日新聞の「首相への提言」ということで書かれているこのインタビュー記事を読むと、私はよくわかるというふうに思うんです。私はこれを読んで愕然としました。線を引いておきましたので、そこを読ませていただきたいと思います。

 「首相が小泉内閣の官房長官だったころにおもしろい話をしていた。たまたまタクシーに乗ったら、運転手から「(新規参入を促す)規制緩和でおれの給料は下がった。その代わり、台数が増えたから失業していた息子も運転手になった。結果的に家族全体の所得は上がった」と言われたそうだ。これが規制改革の本質だ。」ですよ。「小泉純一郎元首相と表現の仕方こそ違うが、安倍首相は改革の本質を分かっている。」

 こんなことで、こんな考え方の人たちがやったら、田村大臣が幾ら希望的観測で大丈夫だと言っていても、そうならないんじゃないか。いや、これを読んで私はびっくりですよ、じぇじぇじぇですよ、本当に。

 繰り返し申し上げますけれども、田村大臣、本当に大臣や厚生労働省が入らない中で、こういう考え方の人たちが国家戦略特区の雇用の具体的な中身を決めていくということで、雇用労働分野を担当している大臣として本当に責任が持てるんですか。大丈夫ですか。

田村国務大臣 ガイドラインは、我が省が中心になって関与しないとつくれませんね、正直言って。だって、専門家がいないんですから。ですから、ガイドラインは、我が省が中心的な役割を担って、それをこれからつくってまいります。ですから、その点は、どうか御心配をいただかなくて結構かというふうに思います。

 それから、今のお話ですけれども、これは安倍総理がおっしゃったということなのかどうなのか、ちょっと私はよくわからないんです。ましてや、竹中先生がおっしゃっておられることでありますから、事の真偽はわかりませんが、少なくとも、今、安倍総理は、働く方々の所得をふやそう、給料をふやそうということで、いろいろと、それこそ労使等々にそれぞれ要請をしておるわけでありますから、その点はもう十分に御理解をいただいているんだというふうに思います。

 あわせて、いろいろなお考えの方がおられていいと思うんですよ、私は。そういう多様な考え方のもとにおいて、しかし、やれることとやれないことが、それは担当省庁である厚生労働省としてはあるわけでございますから、そこはしっかりと御説明をさせていただいた上で、よりよいものをつくっていくというのが、これが我々行政の役割だというふうに思っておりますので、いろいろな多様な御意見というものを承らせていただきながら、行政を前に進めてまいりたいな、このように思っております。

大西(健)委員 我々は何度もこの問題を民主党の厚生労働部門会議でも取り上げて、そのときには厚労省の担当課長にも来てもらっていましたけれども、担当課長も大変苦しそうでしたよ。担当課長も、もう本当に、内閣府と並んでお話を聞いていて、自分たちは外されている、オブザーバーの出席としても許されない。今まではオブザーバー出席が許されていたけれども、オブザーバーでも出席が許されない。

 そんなところでこういう考え方の人たちが物事を決めていくので、私は、本当に大丈夫なのか、改めて不安を申し上げたいと思いますけれども、この問題はまた改めて取り上げさせていただきたいと思います。

 最後に、徳洲会の問題についてお聞きします。

 けさ、徳田虎雄前理事長が任意の事情聴取を受けたというニュースも流れておりました。

 私は、二月十二日に予算委員会で、大臣も覚えておられると思いますけれども、この問題を取り上げさせていただきました。

 その後、徳洲会グループに対して、組織ぐるみの公職選挙法違反容疑で東京地検特捜部の強制捜査が行われて、徳田毅議員の親族からも任意で事情聴取が行われております。一方で、徳田議員は、国会にも登院せずに、雲隠れをしていると報じられております。

 徳洲会グループの病院の中には、公益性が高いとして税制優遇措置等を受けている社会医療法人がありますけれども、そのような病院の経営が私物化されているような場合に、どうなるのかということを私は予算委員会で聞かせていただきました。

 そのときに、大臣が、一般論としてということでありますが、社会医療法人等公益性の高い法人が不正経理をしたとするならば、それは、言うなれば認定取り消し等も行われる可能性は十分にありますと答弁をされました。だから、私は、非常に前向きというか、しっかりした答弁だなと思ったんです。

 その二月から、もう大分たちました。そして、今言ったように、状況が大きく変わっています。徳田虎雄理事長自身も、みずからのこの問題に関する責任を認めて、既に辞任をされました。

 捜査中ではありますけれども、私は、もう現時点で、既に税制優遇措置を受けるような資格はないんじゃないかなというふうに思いますけれども、起訴されれば何らかの処分をされるのか、それともいつやられるのか、このことについて、大臣に最後にお聞きしたいと思います。

田村国務大臣 現在、今委員がおっしゃられましたとおり、東京地検特捜部が捜査中でございますので、これに関しましては、事実が明らかになったときには適切な対応をしたいというふうに思っております。それはいつかという話でありますけれども、それは適切な時期に対応させていただきます。

大西(健)委員 適切な時期にぜひしっかりやっていただきたいと思います。

 きょうは雇用の問題についてお聞きをしましたけれども、繰り返し申し上げますけれども、大臣の考え方に私たちは異議を唱えているんじゃないんです。しかし、ちゃんとした考えを持っていただいている大臣や厚労省が完全に外された中で意思決定されていく、そして、その中でこういう人たちが、産業競争力会議の人たちは、多分、大臣とかと考え方が違うわけです。

 ですから、そこは、希望的観測ではなくて、やはりしっかり責任を持っていただかなければ、私たちはまだ危ないんじゃないかということを思っていることを最後に申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

後藤委員長 次に、中根康浩君。

中根(康)委員 民主党の中根康浩でございます。

 この国会は、会期が短うございます。にもかかわらず、プログラム法案という大変重たい法案を審議しなきゃいけない。ですから、きょうも、そのことについて、一般質疑ではありますけれども、触れてまいりたい。

 恐れているのは、来年、消費税が八%に引き上げられるのは決まった、そして、プログラム法で社会保障の効率化、つまり負担増だけは先に決まる、しかし、消費税は一〇%には引き上げられないかもしれない、そして社会保障の充実は結局中途半端なままになってしまうのではないかということです。

 ちょっと話はそれますけれども、保育でも同じようなことがあって、消費税で子育て支援に七千億円使う、待機児童の解消に四千億円ということになっておりますが、もう既に今年度、待機児童の解消のため、予算が約五千億円つけられているわけでありまして、消費税の引き上げ後、四千億円ということになってしまっては、むしろこれは後退をしてしまうというおそれがあるわけであります。

 消費税が社会保障の特定財源化するというような解釈のもとに、四千億円に限定されてしまいかねないという現場の心配の声があるわけでありますので、そういうことがないように、ある意味、今から、大臣、首をひねっておられますが、そういうおそれが今現場で心配されているわけでありますので、ぜひ、そういうことがないように、今のうちから用意周到、配慮しておいていただきたいと思います。

 現行予算に四千億円が上乗せをされるわけではなくて、これまで他の税収で賄われていたものが、消費税に置きかわるだけというようなことになってしまいかねないのではないかと言われております。これはお伝えを申し上げておきますので、よく調べておいてください。

 これと同じことが介護でも起きるのではないかということであります。

 介護保険の議論を進めさせていただきたいと思いますが、きょうは、傍聴席に、要支援のサービスを受けておられる方々もお越しでございますので、ぜひ現場目線で法律を、制度をつくっていただきたいとまずお願いをしておくわけでありますけれども、要支援切りから伺いたいと思います。

 要支援一、二への介護予防給付を、市町村が行う新たな地域支援事業にする。法定されているサービス類型や単価、人員・運営基準を市町村の裁量に委ねる要支援事業と、新しい介護予防事業による、新しい総合事業ということになるようでございます。

 現行の要支援一、二の方々の介護予防給付は、予防とはついておりますけれども、それは重度化することを予防するということであって、もう既に、現に支援が必要という方であるということは間違いないわけであります。だから専門的なケアが必要であるわけで、要介護の方々と変わらないわけであります。だから、作業療法士や看護師や介護士の、専門的な技術や知識を持った方々がここに当たっておられるということは、大臣、よく御案内のことだと思います。

 現在は支援が必要ない方々に対して、将来介護支援が必要とならないように、まさに文字どおりの予防というものは、例えば散歩であったり、ラジオ体操であったり、食事指導であったり、あるいはまた地域交流であったりということであるわけでありますが、これはまさに、地域の事情に合わせて市町村独自に工夫をされたり、ボランティアやNPOの方々が大いに御活躍をしていただくところであるというふうに思います。

 ここに地域マネジメントのようなものを導入することはいいとは思いますけれども、現に今サービスを使っている、介護保険の対象になっている要支援者に対するケアは、やはりプロの方々が、専門的な方々が適切なサービス、ケアというものを行うべきだと私は考えさせていただいております。

 現行、要支援一、二への介護予防給付費は約四千百億円だと聞きます。地域支援事業は約千五百七十億円だと聞いております。新しい総合事業は、最低、この四千百プラス千五百七十の五千六百七十億円、これが確保されなければならないのは当然ではありますが、ただ現在の額が確保されればそれでいいというわけではありません。

 配付をさせていただきました資料の一の、これは新聞記事ではありますが、日経新聞でございますけれども、この記事の中にありますように、必要な額が、つまりは自然増まで含めた給付の見込み、五、六%の伸びというものが確保されるかどうかということが、ここは大切なところであって、これが、この記事にもあるように、高齢者の人数の伸びの三%から四%に抑制されるということがあってはならない。そうであれば、結局、充実ではなく抑制というものが目的ということになってしまう、これがこのプログラム法案の本質であるということになってしまうのではありませんか。

 人員基準あるいは運営基準、また単価、こういったものが、自治体が決めることができるようになるということでありますけれども、ここでまとめて質問をいたしますけれども、新しい総合事業では、本来必要なこの五、六%の伸びを三%から四%に抑制するというキャップをはめたり、あるいはシーリングをかけたりという意図があるのではありませんか。結局、自治体が必要なサービスを提供できなくなってしまうということにつながりませんか。

 また、給付抑制で、重度化して介護費が、また医療費が増大するということにつながってしまうことはありませんか。

 そしてまた、人員基準、運営基準、単価というものを自治体が自由に決めることができるようになって、単価が高くなることはないということになっているようでありますので、低くなることしかないという自治体の裁量権しかないということでは、これはおかしいし、また、それでは介護分野で働く人たちの賃金が上がらない、下がってしまうということになって、安倍総理が言っている成長戦略には、これは全く反することになってしまうのではありませんか。

 また、危惧されているような、自治体間での、市町村間での格差というものが生じてしまうのではありませんか。

 こういった心配に対して、大臣はどのようにお答えをされますか。きょう傍聴に見えておられる方々の御心配を払拭されるような御答弁ができますか。できるならしていただければいいし、できないならできないとおっしゃっていただければ結構ですが、いかがでしょうか。

田村国務大臣 ちょっと何問質問を一遍にいただいたのかわからないので、覚えていないところは、また後でお聞きいただきたいんですが。

 まず、保育の話がございました。

 言うなれば、今……(中根(康)委員「保育はいいです」と呼ぶ)いや、これはちゃんと言っておかないと、言いっ放しだと誤解を招くといけませんからあえて申し上げますけれども、何か、そもそも七千億という、消費税を引き上げたときの保育、子育てに行くそのお金が、今のお金と置きかわるみたいなおっしゃられ方をしました。

 それは皆様方が制度を設計されたので御理解いただいていると思いますが、その部分は、十四兆円、つまり一〇%に上がったときの七・三兆円で見ているんですね、そこは。つまり、今までの、赤字国債を出して、足らない部分、社会保障を賄ってきた部分は、十四兆円のうちの七・三兆円でそれは見ていこうというふうになっているので、何か、今五千億あるものが七千億でとまっちゃうみたいな話でありますけれども、七千億が上乗せされて子育てに使えるというのが皆様方がつくったスキームでございますので。

 そうならないと、これは実際問題、法律違反になっちゃいますから、それはできないわけでありますので、もちろんそうやって我々も制度設計をしてまいるということでございますので、どうか、これからのいろいろな話し合いに御協力をいただければありがたいというふうに思います。

 その上で、今、介護予防給付事業が地域支援事業に移る中において、いろいろな御心配があるのではないかという話がありました。

 もちろん、要支援者の方々にはいろいろな方々がおられて、いろいろなサービスを受けておられます。そのサービスの中には、今言われたような、本当に専門性の高い方々のサービスを受ける、そういうようなサービスもあれば、家事援助のようなサービスもあるわけですね。(発言する者あり)いろいろなサービスがあるわけであります。

 そういう意味からしますと、家事援助自体も、その中身はもう山井委員よくわかっておられると思いますので、それ以上私は申し上げませんが、そういう意味の中において、例えばいろいろな資格をお持ちの方々がやられるサービスというもの、それは当然必要なサービスでありますから、これからもそういうものは残っていくわけですね、必要に応じてでありますから。

 しかし一方で、例えば健康づくりなどのような、例えば体操等々をやって介護の予防等々をやられるような事業に関しては、これは、今デイサービスなんかでやっているものが、デイサービス以外に、地域のNPOが請け負ったりでありますとか、それから、それこそ地域の、企業等々を定年で御勇退された方々が主体になってそのようないろいろなサービスを提供されるということもあろうと思いますし、それに見守り、配食なんというものもこれからは入っていくんだというふうに思います。そういうもの全般として、めり張りが中にはあるのであろう、多様なサービスが生まれてくるのであろう。

 その多様なサービスの中において、専門性をお持ちでサービスを提供する方々の単価というものが下がっちゃえば、これは事業を提供しませんから、当然、事業ができなくなっちゃうわけであります。

 だから、単価が守られるのは当然であろうというふうに思いますし、その方々の雇用がなくなるじゃないかという話があられますけれども、そもそも、これから、要介護者の方々に対して介護職員が圧倒的に足らなくなってくるんですよ。そういう状況の中において、その方々の職がなくなるわけがないわけでございます。それは、形態は、要支援から要介護の方々のいろいろな事業に入っていくのかもわかりませんけれども、そういう意味からしますと、仕事がなくなるという話ではないのであろうというふうに思います。

 あわせて、今、数がどんどんふえてくるんですね、まだまだ要支援者の方々が。団塊の世代の方々が、これからいよいよ後期高齢者という形で、二〇二五年には七十五歳以上になってくるわけでありまして、そうなってくれば、今言っております介護予防給付事業、これが地域支援事業になったとしても、そもそもふえるんですよ、量が。すると、やはりその分だけ量も、しっかりとサービスがふえていかないことには、対応できないんです。

 ですから、そういう意味からいたしましても、しっかりと雇用は守られると思いますし、その雇用、それぞれの能力に応じた給付単価といいますか、そういうものが守られなければ、そもそも事業が運営できないですから、サービスが提供できないので、そういう意味では、我々も、そのような形をしっかり担保するためのガイドライン等々いろいろなものをつくる中において、各自治体には御説明等々もさせていただかなきゃならないというふうに思っています。

 それから、伸び率の上限の話もありました。

 これに関しては、今、いろいろな御議論をいただいております。キャップをかければ、その分だけいろいろな意味で地方の事業をやりにくくなるという御意見もあれば、やはりある程度の伸びは抑えていかなければ、介護保険というものが持続可能性というものが失われてしまうじゃないか、そういうような御意見もあります。これは、これから御意見をいろいろいただいた上で、最終的な御報告をいただきたいというふうに思っております。

 ただ、いずれにしましても、野方図にどんどん伸びていいというものじゃないのは、もう委員も御理解があられるというふうに思います。それは、高齢化の伸びプラスどこで抑えるのかという問題、これをしっかりと解決していかないと介護保険自体がパンクしてしまうというのは、皆様方も御理解をいただいておると思います。

 そのような意味では、それぞれの自治体がいろいろな工夫をしていただく中において、効果的で効率的な、そのようなサービスをいろいろとこれからおつくりをいただければ、自治体自体の財政も助かるわけでございます。

 そういう知恵を、マンパワー、知恵、こういうものをしっかりとそれぞれの自治体で、サービス提供する方々が利用される方々と最も近いのが自治体でございますから、いろいろな知恵を出していただいて、利用者の方々が納得をいただけるような、そのようなサービスをつくり、提供いただければというふうに思っております。

中根(康)委員 まとめてお尋ねをいたしましたので、何か総花的なというか、総論的な御答弁で、いま一つはっきりわからないところがあるんですけれども。

 自然増、五、六%ですね、さっきの記事で読めば。自然増すら確保できないようなものでは、三%、四%しか確保できないようなものでは、何のために消費税を上げたのか、国民の皆様から、これは全く納得、理解してもらえないということになってしまいます。

 例えば、来年度は五兆円税収が上がる、しかし、五千億円しか充実には使わないというようなことをやっているから、それは、キャップをはめなきゃつじつまが合わない、シーリングをかけなきゃつじつまが合わないということになってしまうわけであります。

 五兆円上げたら、幾らが適切かというのは、それはなかなか難しいんですが、五兆円全部でもいいと思いますよ。あるいは、五兆円全部といっても、それは年金に三兆円充てますからね、あと二兆円のうち、最低一兆円ぐらいは充実に充てようとする考えがないから、苦し紛れに利用抑制として、今大臣が御説明になったようなことになってしまうということだと思います。

 サービスの需要はふえるに決まっている、仕事もふえるに決まっているというふうにおっしゃいましたけれども、今、介護現場で大変問題になっているのは、介護労働者の皆様方の処遇がなかなか改善をされない。されないから、どんどんやめていってしまい、本来提供されるべきサービスが十分提供をされないで、さらに介護度が高まってしまい、結果的に、介護費用がふえたり、あるいは医療費が増大をしたりということにつながっているわけでありますので、ふえるから大丈夫だ、仕事もふえる、サービスも十分提供されるということは、先ほどの雇用特区の話と同じように、大臣、余りにも楽観的な理屈ではありませんか。

 自治体にお任せをする、別に自治体を信用しないわけではありませんけれども、自治体といったって、横浜や名古屋のような自治体もありますし、何百人、何千人ぐらいしかいない自治体もあるわけであります。そういった中で同じようなサービスが提供されると考える方が、これはおかしいわけでありまして、ここは、サービスが、介護が必要な方々は保険料という形で権利を買っておられるわけでありますので、国が責任を持って、どの自治体に住んだって要支援サービスが受けられる、そういう体制をつくるのが厚生労働省、厚生労働大臣の責任ではないでしょうか。

 いかがですか。

田村国務大臣 御質問は、三点でよろしいですか。自治体で差ができるというところと、それから、介護職員の方々の処遇の問題と、あと、〇・五兆円が少な過ぎる、今回、八%に上げるときには一兆ぐらい社会保障の充実に使え、こういう御質問だったというふうに思います。

 まず、〇・五兆円、なぜかというのは、これは私、参議院の予算委員会で櫻井委員にも申し上げました。

 そもそも、八%に上がって、三%分満額入ってきませんよね。本来ならば八兆円ぐらい入ってくるんですけれども、消費税は、導入したときはそれが全て入らずに、収入が入ってくる時期がずれますので……(発言する者あり)山井委員にはまた質問のときにお答えいたします、五・一兆円しか入ってこない。

 その上で、先ほど言われたとおり、二・九五兆円、これは例の基礎年金の国庫負担二分の一分、これは満額それに充当するというふうにしないと、ここが穴があくという話になりますから、ここは使わざるを得ない。

 そうすると、残り二兆円強ですね、この中においてどう対応するかという話なんですが、先ほども言いました、満額になったとき、十四兆円強、収入があります。ただ、このときも、実は七・三兆円は、言うなれば安定化のため、つまり、今まで赤字国債を発行して社会保障を何とかしのいでおった部分の、言うなれば、かわりにそれを充てるんですね。それから、充実分が二・八兆円。そしてさらに、消費税を上げたときに、当然、社会保障全体も負担が上がりますから、その分が〇・八兆円等々、こういうような財源構成になるわけでありまして、それともう一つは、基礎年金の国庫負担分が三兆円ぐらいありますよね。

 これを案分すると、実は、満額のときと、それから今回の八%、五兆円しか収入はありませんけれども、このときと、同じ案分なんです。ですから、〇・五兆円というのは我々が恣意的に出したんじゃなくて、今の状況の中で、皆様方がつくられたあのスキームで案分すると、〇・五兆円になる。案分の仕方はいろいろあるんです、実は、余り大きい声で言えませんが、それでもこの案分の仕方が一番多いということで、〇・五兆円という案分で出しました。

 でありますから、仮にこれが、八%、再来年になって消費税が上がらなかったときでも、〇・五兆円でなくて一・三五兆円になります。それから、そのときに一〇%に上がれば、一・八兆円。ただ、これはなぜ一・八兆円かというと、二・八兆円じゃない理由は、導入した当時はずれますから、当然のごとく収入が満額入らない、もしくは十月からのスタートということもあります。

 そういうようなことで、ふえていく話でございまして、今回、この来年度の一年分だけが〇・五兆円という話でございますので、それをもってして、この介護の予防給付の、言うなれば地域支援事業に移したときの財政が厳しいからキャップをはめるなんという話じゃありません、たった一年の話ですから。それは満額になったときも含めて、だって、これからずっとの話ですからね、これは。たった一年のためにそんなことはしませんので、ずっと続く制度でございますから、そういうことを見越した上で、こういういろいろな御議論をいただいている。まだ決まったわけではありません。

 その上で、では、自然増とおっしゃられますけれども、七十五歳以上の方々の伸び率が大体三、四%なんですね。つまり、人口の伸び率が三、四%。しかし、五、六%給付がふえていっているということは、これは一体どう考えればいいのか。そこでもし効率化というもの、それができるのであるならば、もちろん、それは効果というものが失われてはだめです、質というものを保ちながら、できるのがあるならば、それはやるべきである。

 そのときに、本来、それぞれの地域によって求められるニーズが違うということもあります。そういう中において、全国一律サービスという非常に硬直的な介護保険制度でやるよりかは、それぞれの地域の実情、まさに地域の方々が最もニーズをよくおわかりだと思います。

 ましてや、要支援と要介護は、一緒だと言われましたけれども、やはり違うんですよ。違うから要支援と要介護に分かれているわけでありまして、その要支援の方々に対するサービスというものは、地域、一番これは、介護が必要な入り口の方々でありますから、ここは最もきめ細かないろいろなサービスを効果的に、効率的に考えていただくのが一番いいのではないかということで、今回提案をさせていただいておるということであります。

 それから、自治体別というのは確かにそのとおりでありまして、初めは、十分なサービスをそれぞれの自治体で提供できないというところも出てこようと思います。

 ですから、そこは経過期間を置かなければならないと思っていますし、今までの事業者のサービスも当然受けられるわけでございまして、そこは今までの事業者が全く排除されるということではございませんので、必要なサービスを御提供いただければありがたいというふうに思います。

 介護職員の処遇の改善、これは重要な問題であります。

 これは我々が政権を失う前にやってきたことでありまして、それを受けて、皆様方はこれを介護報酬にそのまま盛り込まれた。処遇改善交付金はなくなったわけでありますけれども、介護報酬の中に盛り込まれたのが先般の介護報酬改定でございました。

 さらに、これをどうしていくか。確かに、しっかりと介護職員を確保していくという観点からは、処遇改善、我々もこれはしっかりとこれから議論をして、前進をさせていかなければならない、こんなふうに思っております。

 しかし一方で、財政という問題を考えれば、厳しいのも事実でございます。それを乗り越えるための消費税でもありますし、さらに申し上げれば、消費税だけでは社会保障は維持できません。やはり名目経済成長がプラスになっていくこと、それによって働く方々の給料が上がること、それによって保険料の収入もふえる、税収もふえる、こういうようなことが起こってこないことには、社会保障は、今までのような名目経済成長率が伸びないというような国家では、これは持続可能であるわけがないので、そのためにも我々は、今、アベノミクスというものを実践しながら、何としても名目経済成長率を伸ばしていこう、成長する国家に戻そうということをやっておりますので、そのような総合的な政策を講じる中において、介護職員の方々の処遇というものも改善をしっかりしてまいりたい、このように思っております。

中根(康)委員 効率化を否定するものではありませんけれども、初めから三%、四%に抑えるという目標ありきでこの制度改正が語られているのではないかと心配をしているわけであります。

 もう一点だけ、改めて確認しますけれども、これは、新しい地域支援事業になったときに、単価は下がることはあっても上がることはないということでよろしいですか。

田村国務大臣 それぞれの自治体、地域でメニューをつくられると思います、全国一律ではございませんから。それは、上がることが全くないかといったら、上がることもあろうと思いますし、下がることもあろうと思いますし。

 単価というのはサービスの単価のことですか。そうでしょう。ですから、サービスの単価というものは、それは、どうなるかというのは、それぞれの事業所、それからそれぞれの事業によっても違うと思います。一律、全部が上がる、全部が下がるなんて話じゃなくて、物によっては付加価値がさらについて上がるものもあれば、今よりも付加価値が下がって下がるものもあるでありましょうし。

 そういう意味からすると、それはそれぞれの自治体でお決めをいただくという話でありますし、適切な金額、単価が示されなければ、そもそも事業というものが提供されませんから、そういう意味からすると、私は適切な単価というものを各自治体はお示しをいただくと思います。

 あえて申し上げれば、さらに、事業者以外のいろいろなサービスも入ってくると思います、それは。そういう意味からすると、多様な担い手がそのような多様な地域支援事業を展開いただく中におきまして、そのメニューの多様性の中から、よりニーズに合った、そんなサービスが提供されることを我々は期待をいたしておるわけでございまして、そのような意味では、国といたしましても、いろいろな助言やガイドラインを示してまいりたい、このように思っております。

中根(康)委員 このプログラム法案を議論するときに忘れてはならない、忘れるわけはないんですけれども、消費税を上げるということが大前提にある。消費税を上げるというのは、介護を含めた社会保障を充実させるということが国民から期待されていて、そのためだったらやむを得ないねということで御理解をいただいたということがあるということを、決して忘れてはならない。

 そこに、財政がどうのこうの、それだって厳しいからアベノミクスでやっているんだということじゃなくて、消費税を上げるということだけを捉えても、国民の皆様が期待しているのは効率化ということではなくて充実であるということを決して忘れないで議論を進めていかないと、これはもう消費税は八%から一〇%には上げられない、そこでは絶対に国民の皆様からの御理解は得られないということになると思いますよ。

 次は、特養の利用制限についてお尋ねをいたします。

 今は、市町村あるいは施設の判断で、入居待ちの人の中から必要性の高い順に入居してもらうようになっております。しかし、このプログラム法案では、要介護一、二の人を対象から外そうということになっております。

 民主党としては、家族の負担は要介護度だけでは決まらない、例えば、認知症の人が、結局、精神科病院に長期入院ということになりかねないということを訴えてまいりました。

 報道があります。これは資料としては配付いたしておりませんけれども、東京新聞の記事で、「介護保険の中重度者に限る方針を見直し、条件を満たせば軽度者の入所を認める案をまとめた。」

 これは、民主党の議論を踏まえてこういう変更を加えていただいたということだと思っておりますけれども、しかし、国が原則要介護度三以上ということを決めれば、例外的な条件をつけても、市町村はそれに、国の方針に背いて例外として運用することは相当ためらいが生じてしまうのではないかと思っております。

 三以上とするなどということはしないで、今までどおり、自治体あるいは施設の判断で、必要性の高い人から順番に入居してもらうということでいいのではないでしょうか。プログラム法案から、原則三以上とする方針を削除、撤回をすべきではないかと思います。新しい条件をつくることもやめるべきだと思います。

 大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 要介護度一、二の方が、今、特養全体で一二%弱ぐらい入所されておられるというふうに思います。

 今、三以上ということで御議論をいただいておるんですけれども、議論の中で、介護保険部会の中でも、それはやはり厳し過ぎる、一、二でも、認知症等々を患っておられてなかなか一人では生活が困難な方、こういう方々もおられる、また、ひとり住まい、そういう意味では無理だ、家族等々が十分に対応ができない、さらには虐待もある、いろいろな理由の中において、これはもうどうしてもやはり特養じゃないと対応できないという方々がおられるのにどう応えるんだ、こういう意見をいただいて、今般、きょう、一時か二時から御議論いただくと思うんですけれども、その中においても、では、この三未満の方々に関して、特養の中で入所した方がいいのかどうかというような御意見等々をしっかり御議論いただきたいというふうに思っております。

 やめればいいじゃないかと言われるんですけれども、やめる必要まではないと思いますので、必要な方は、といいますのは、御承知のとおり、三以上で本当に重症な方々が入れないという状況があるのは、もう委員も御理解いただいていると思います。

 ですから、そこは、本当に一、二の方々で特養に入るのが必要であるのならば、それはそこで入っていただいていいと思いますけれども、三以上の方々で重い方々がどんどんふえてきて待機者がいっぱいいる、一方で、特養をどんどんつくるわけにはいかないということになったときに、そこは一定の基準というものをつくらざるを得ないということも、それは中根議員は十分に御理解をいただいていると思いますので、必要な方は入っていただくという御議論はしっかりとやっていただきたいというふうに思いますけれども、やはり、基本的には三ということの中において、重い方々を中心に入っていただくということが必要ではないのか、このように私は思います。

中根(康)委員 地域支援事業、介護予防給付は自治体にお任せをする、しかし、特養の利用は国が管理をする。矛盾しませんか。これだって、今まで自治体にお任せして、あるいは施設にお任せをして適切に判断されているということであれば、今までどおりでいいではありませんか。なぜ新たに国がそういう制限をかけるようなことをするんですか。

 認知症をお持ちの方々に対する介護の難しさ、あるいは家族の負担というものは、大臣もよくわかっておられると思います。そこをわかっていながら、なぜこういう利用制限のようなことをしようとするのか、納得できません。

 もう時間がないので、もう一言だけ聞いて終わりにしなきゃいけないのかな。大臣、お願いします。

田村国務大臣 いや、ですから、地方の意見を聞いて、地方が必要だと言われれば、それで入所できるという話でございますので、言われるとおりという議論を今していただいておる。私が勝手に決められません、これは御議論の中でいろいろな御意見を出していただいて、最終的な取りまとめをしていただきたい、このように思っております。

中根(康)委員 大臣の今おっしゃったことであれば、議論する必要ないじゃないですか、今までどおりやればいいわけですから。(発言する者あり)何がだめなんですか、今までどおりのやり方で適切に行われているんでしょう。だったら、いいじゃないですか。なぜ三以上と、わざわざつけるんですか。

田村国務大臣 ですから、やはり三以上でもおられるんですよね、非常に、特養に入らざるを得ない人が、重い方々が。

 それは認知症もあります、もちろん、認知症で元気な方々は余計に徘回等々されますから、それは御苦労されておられるというのもよくわかりますけれども、一方で、御自宅ではなかなか、身体的ないろいろな制約がある中においてもう介護はしづらいという方々もたくさんおられて、そういう方々、本来入らなきゃならない方々が入れていないという現状を考えたときに、もちろんそれでも、一、二でも入らなきゃもうとてもじゃないけれども介護できないという方々は、入っていただければいいですけれども、基本的には三以上という前提。

 今まで、なるべく重い方中心にという話をさせてきていただきましたけれども、それをより明確にさせていただくという話でございますから、委員がなぜこれに対して反発をされるのか。一、二も必要ならば入っていただくかどうかの議論を今していただいておるということでございますので、なぜ反発をされるのか、ちょっと私は理解ができないということであります。

中根(康)委員 時間が参りましたので、一言だけ申し上げて終わりますけれども、二〇〇九年でしたか、要介護判定の見直しが行われて、軽度に判定される方が多くなった。結局、そこから今回につながっているんじゃないですか。要介護度が低い方はどんどん保険の対象外にしていく、特養の利用の対象外にしていく、これが、その二〇〇九年から布石が打たれてきて、ここにつながっているということになりませんか。

 利用抑制がやはり長期にわたってもくろまれていたということが、きょうの限られた時間の中で明らかになった。もう一度、厚生労働省として、現場の立場で、利用者の立場で、保険料を払っている立場でしっかりと検討し直していただきたいということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。

後藤委員長 次に、山井和則君。

山井委員 これから三十五分間、田村大臣に、介護保険要支援切りについて質問をさせていただきます。

 最初に、少し御紹介をさせていただきますが、私も、昔、祖母が二十年間寝たきりでありまして、そのことを経験する中で、介護問題をよくしたいというのが国会議員になった一つの原点でありますし、例えば「公的介護保険のすべて」、この本が出版されたのは一九九五年、今から十八年前です。日本で初めて介護保険と名のついた本はこの本で、私が中心になって書いた本でありますし、また、今から十九年前、岩波新書「日本の高齢者福祉」、これを私書きましたが、この中でも介護保険が必要だということを言っておりまして、その後も私は介護保険の本を何冊か書いております。

 ですから、私は、自分自身、二〇〇〇年に導入された介護保険の創設メンバーの一人だと思っておりますし、その当時の厚生労働省の方々とも、介護の社会化が必要だ、家族だけに負担を負わせるのはもう限界だという思いで介護保険をつくってきた、そういう立場からしまして、今後、社会保障プログラム法の中でもこの問題は議論しますが、要支援を介護保険から外す、これは大問題であると思っております。

 きょう、配付資料をお配りしておりますが、最初のページを見ていただきたいと思います。

 今、中根議員からも話がありましたが、きょうの介護保険部会で、五、六%自然増で介護予防給付が伸びていくのを三、四%に効率化させるということが提案されるというふうに聞いております。そのことを書いたのが、この四ページ目の日経新聞の記事であるわけですね。十年後に二千億を削減すると。日経新聞はきょうの介護保険部会のことを事前に入手したのでありましょう。

 そこで、田村大臣に、質問通告もしておりますのでお聞きしたいんです。

 現在は、予防給付と地域支援事業、平成二十三年で五千六百七十億円。今後、これが五%から六%ふえるということは、厚生労働省がおっしゃるように平均五・五%とします、これを十乗していったらいいんですね、一年後は五・五%ふえる、二年後は五・五%ふえる、こうやったら単純計算で推計できるんです。

 そして、地域支援事業に一年半後、再来年の四月から移行して、それの伸び率を三、四%にするということは、平均三・五%にする。これも単純に、一・〇三五を掛けていったらいいんです、一乗、二乗、三乗、四乗、五乗、六乗と。そうしたら、単純にこれは計算できます。

 私の計算では、誰が計算をやってもこれは一緒です、十分で計算できますから。地域支援事業を導入して三、四%に、厚生労働省がきょう介護保険部会で提案するように、そういう計算をすれば、平成三十七年、二〇二五年には自然増で一兆一千九百九十八億円になるところが、約二千億抑制されて九千七百二十億円でおさまるというのが、これは私の十分でやった計算でありますけれども。

 厚生労働省にも推計をしてくれということを質問通告しておりますが、質問通告した内容に従いまして、給付の見込みは、従来どおり五、六%の場合、平成三十七年に幾らになるか。そして、平成二十七年度から今回の改正を実現して地域支援事業に予防給付を移行した場合、三、四%の伸びに効率化した場合には費用額は幾らになるか、それぞれの費用額の推計をお答えください。

田村国務大臣 今回の介護予防給付の方は四千百億円でございますので、四千百億円で計算をさせていただきますから、山井議員の数字とは若干変わってくるということは御理解をいただいた上で、三十七年度まで五・五%の伸び率で計算しますと、八千六百七十六億円。同じ方法で、三十七年度まで三・五%の伸び率で計算しますと、七千二十九億円です。

 そういうことでございます。

山井委員 ということは、今も答弁で出ましたように、このまま自然増で今までのように要支援の方々が望むサービスを受けていけば、平成三十七年には八千六百七十六億円になるところが、きょう、厚生労働省が介護保険部会で提案されるように、三、四%、平均三・五とすれば七千二十九億円、つまり、差し引きすると千六百四十七億円、十年後に抑制をするということを、きょう、提案されるわけであります。

 先ほど中根議員がおっしゃったように、本質は、残念ながら、ここなんじゃないんですか。抑制をするためにはどうしたらいいか。そのためには、今のプロの職員のサービスよりもボランティアの人にやってもらおう、あるいは、きょうも提案されると聞いておりますが、単価を下げてもいいです、あるいは自己負担を一割じゃなくて二割にしてもいいです、市町村の自由にさせます。そういうふうなことにして、サービスを縮小していって、千六百四十七億円を抑制するということになるわけであります。

 それで、きょうお配りした資料の中で、例えば、一番後ろ、NPO法人アビリティクラブたすけあいの方々は、「介護保険制度の保険給付から「要支援一・二」を外さないことを求める署名のお願い」をされております。その理由は、ここに線で書いてありますように、「かえって要支援者の生活の状態が悪化することやその結果、介護者家族の負担も増す」ということであります。

 さらに、もう一ページ前の十三ページ、ここには、認知症の人と家族の会、私も二十数年前からこの会に入ったり、あるいは一緒に活動をしたりしておりましたけれども、ここの方々も、赤線で書いてありますように、私たちが容認できない提案は、要支援の人を介護保険の給付から外し、市町村の支援事業に委ねると。下の下線、「軽度認知障害の人が四百万人と発表され社会に大きな衝撃を与えました。「要支援外し」はこの人たちを、全国一律のサービスから市町村任せにしようとするもので、サービスが向上する保障はどこにもありません。」

 さらに、もう一枚前のページ、フリップで申し上げますが、これは、八月に、今もおられますが、長妻昭衆議院議員が厚生労働省に強く要望して、要支援一、二の中で軽い認知症の人は何%おられるか。この資料は、厚生労働省がみずから出した資料ではありません。長妻議員が、要支援を切るというならば、その中で軽い認知症の人がどれぐらいいるか調べるのが当然だろうと何度も厚生労働省に要望して、やっと出てきた資料であります。これによりますと、要支援一で四三・二%、要支援二で五三・六%、約半数の方が軽い認知症なんです。

 きょうは、認知症のお年寄りを介護しておられる御家族の方もお見えになっておりますけれども、認知症というのは難しくて、本当に最初が一番大変なんです。まだらぼけと言われたりもしますが、本当にこれは、最初に適切な支援、適切なサポートがあると、それほど認知症というのは悪化しづらいんですけれども、初期に十分な対応ができなかったら悪化してしまうんですね。そういう意味でも、本当にこれは問題だと思っております。

 そこで、具体的な方のお話をしたいと思います。次のレジュメを見ていただければと思います。レジュメの二ページ。

 実はきょう、御本人の了解を得て、実名でお話をさせていただきますが、傍聴席に、Kさんと書いておりますけれども、草田さん、七十二歳の要支援の方がお越しをいただいております。

 要支援二で、四年間、要支援二のまま。病気で右手が不自由。息子さんも要支援二です。息子さんも脳出血で倒れられ、要支援二の草田さんが要支援二の息子さんを、二人暮らしで、右手が不自由なのに介護されておられるわけです。週に二回ホームヘルプ、週一回デイサービス。この中で、こういうサービスがあるから、要支援二の息子を介護しながら、自分も右手が不自由だけれども、在宅生活ができる、このサービスを切らないでほしいと。当然ですよね。

 さらにもう一人、これも御本人の御了解を得て出させていただきますが、渡辺さんも、きょう、お越しをいただいております。

 七十七歳、要支援二、八年間です。でも、最初は、脳梗塞で倒れられて、要介護二だったんです。しかし、まさに介護保険のいいサービスを受けて、要支援二まで回復をしてこられました。しかし、今でも右半身麻痺。ひとり暮らし、家族は静岡。ホームヘルプが週三回来てくれるおかげで在宅生活が可能になっている。

 ですから、私は心配しますのは、このサービスが切られたりすると、かえって、共倒れになったり、在宅生活が困難になったり、あるいは家族が介護で離職せざるを得なくなったり、あるいは家族のもとに呼び寄せざるを得なくなったり、かなりの問題が起こるのではないかと思っております。

 そこで、田村大臣にお聞きします。

 今お話ししたような渡辺さんや草田さんのサービスというのは、地域支援事業に移行されても同じサービスが維持されるんですか。

田村国務大臣 先ほど、要支援の方々の認知症の数字を拝見させていただきました。軽い認知症でありますから、基本的には自立生活はできるけれども、軽い認知症を患っておられる方々、こういう方々を含めて、認知症の問題というのは大変私も深刻に感じております。

 私も、先般、一時間半の研修を受けて認知症サポーターになったわけでありますけれども、こういう方々に、今、モデル事業で、初期集中支援チーム、ここで早期から対応していく。これは要支援の方々も含めてであります。それで、認知症をなるべく悪化させない、認知症が軽いうちに治療も含めて対応していただいて、悪くなっていただかないという中において、こういう対応もしておるということも御理解をいただきたいというふうに思います。

 その上で、今言われたような皆様方には当然必要不可欠なサービスとしてあるのであるならば、それは各自治体は、当然のごとく、いつも山井委員がおっしゃっておられるとおり、自治体が一番その住人の方々の状況がわかっている、これはまさに先生がいつもおっしゃられていることであります。

 でありますから、当然のごとく、必要なサービスは、そんな、国がそれこそ中央集権でいろいろなことをやるよりは、各自治体が、我々で言う地方分権、先生がおっしゃる地域主権、その中において最も必要なサービスを提供いただくということが事の本筋であるのではないのかなというふうに思うわけでありまして、それも含めて、ただ、そういう御心配もありますから、我々、ガイドライン等々をつくって、どのような形でというような助言もしていくつもりでございますから、そういうことも含めて勘案をさせていただきながら、各自治体に助言をさせていただきたいというふうに思います。

山井委員 田村大臣、これは先ほどの大西さんの質問と似ているんですけれども、楽観論を聞いているんじゃないんですよ。多分大丈夫だろうという話じゃないんです。お一人お一人は、これは真剣ですからね。このサービスが切られたら、家族も本人もどうなるかわからない。本当に人生がかかっているんですよ。だから私は聞いているのであって、市町村が適切な判断をするでしょうという、その担保がないわけですよ。今後、ボランティアでやってくださいとかいうことを言っているわけですよね。

 そうしたら、田村大臣にほかの聞き方をします。

 きょうお見えになっている草田さんや渡辺さんが、今後も要支援二という判定をずっと、年に一遍これは認定更新がありますから、そうされていられるときに、同じサービスを受けられる可能性というのは、地域支援事業になっても、今の制度のままでも、制度改正してもしなくても、今のサービスと同じサービスを受けられる可能性は変わらないんですね、減らないんですね。

田村国務大臣 介護保険の給付サービスにおいても、事業者がいなくなれば、当然、受けられないということは起こり得ますから、そういうことを前提にお答えしますけれども、今も言いました、やはり、それぞれの自治体を信用しなくて、そもそも介護なんてあり得ないですね。

 私は、そこはいつも皆様方民主党が一番強くおっしゃっておられたことで、だから地方にいろいろな権限も財源も移せという話をされてこられたんじゃないですか。何で介護だけはそれを信用されないのかは私はよくわかりませんけれども、まるで地域を信用されておられないというような話であります。

 ただ、そこで、言われるとおり、それぞれの自治体も、そうはいいながら、スタートするときのいろいろなノウハウ等々を含めて、それが心配だというところはあられると思いますから、それは実は、今回我々も、厚生労働省の中において、健康づくり推進本部というのをつくって、各自治体に対応したような窓口をつくって、しっかりと助言、相談等々ができるような体制を組めというふうに私の方から声もちゃんと上げております。

 そのような形で、もし、どういうノウハウ等々、こういうものがわからないということがあれば、そこはいろいろな相談に乗っていきたいというふうに思いますが、各自治体がやる気がないだとか、やれないだとかというような話になれば、そもそも地方自治体を信用されていないという話になりますから、それは我々としては、そうではないのではないのかなというような思いでございます。

山井委員 田村大臣、そんな低次元の答弁をしないでください。市町村は頑張っているから信用したらいいとか、そういう次元の問題じゃないんですよ。

 実際、今おっしゃったように、十年間で千六百四十七億円も切るんでしょう、抑制するんでしょう。おまけに、きょうの介護保険部会で、デイサービスやホームヘルプの単価も下げていいですよ、二割負担にしてもいいですよ、ボランティアをふやしなさいという提案をするんでしょう。そうなったら、下げる可能性はあるじゃないですか。

 さらに、(本を示す)この当時も、介護保険をつくるとき、なぜ厚生労働省と私は一緒になって介護保険をつくったか。あのときは自社さ政権でしたよ。その理由は、市町村には財政力にも差があるから、全国で一律のサービスを受けられないから、それでは介護というこれからの超高齢社会は対応できないから、最低限のサービスは全国で保障しないと、市町村任せではだめだということで、介護保険をつくったんです。ですから、田村大臣の答弁でいいんだったら、そもそも介護保険は要らなかったんですよ。

 それで、今、田村大臣、大事なことを答弁されていないので改めて聞きますが、草田さん、渡辺さん、今のままの制度で、今後、今のサービスを受け続けられる可能性と、地域支援事業に変わってからも今のサービスを受けられる可能性は、全く変わらないんですか。それとも、やはりちょっと、サービスがカットされるリスクは制度改正の方が高まるんですか。

田村国務大臣 まず、伸び率の抑制のような話は、確かにたたき台としてはきょう御議論いただきますが、まだ決まった話ではございませんから、これはこれから御議論をしていただくという話であります。

 その上で、必要なサービスはやはり受けていただく、ただし、一方で、効率化というものは当然必要であります。ですから……(山井委員「質問に答えてください」と呼ぶ)だから、必要なサービスは受けていただくということが前提で制度設計をしていただかなければ困る話でございますので……(山井委員「可能性が変わるのかと聞いているんですよ」と呼ぶ)

後藤委員長 立って発言してください。

田村国務大臣 ちゃんと必要なサービスは受けていただくということが前提で、これは地域支援事業の方に移すということでございます。

山井委員 田村大臣、ちゃんと質問に答えてください。

 地域支援事業に移した場合と移さない場合と、草田さんや渡辺さんのようなケースは、今のサービスを維持される可能性は、変わるのか、変わらないのか。変わらないんだったら納得しますから。変わるんだったら、どう変わるのか教えてください。

田村国務大臣 自治体にこれからいろいろな知恵を出していただいて、いろいろなメニューが出されます。どのサービスをおっしゃっているのかわかりませんが、よりよいサービスになることも十分に考えられるということであります。

 必要なサービスを提供いただかなければ困るんです。だから、そのように我々も指導してまいりますし、そうじゃなければ、当然のごとく、地域支援事業には移せないという話でありますから。だから、必要なサービスをちゃんと提供いただけるような体制を組んでいただくように、我々もしっかり指導してまいるということであります。

山井委員 田村大臣、なぜ答えないんですか。可能性は変わらないと答弁したら、それでいいじゃないですか。もう一回答えてください。今、要支援一、二で草田さんや渡辺さんのようなサービスを受けておられる方が、今と同じサービスを受け続けられる可能性は、地域支援事業になっても、変わるのか、変わらないのか。イエスかノーか。

田村国務大臣 申し上げますけれども、まず、財源構成は変わりませんよね。介護保険から……(山井委員「財源減らすじゃないですか」と呼ぶ)減らすか減らさないか、まだ決めていません。議論をいただくので、そういう決まってもいないことをそこでおっしゃらないでください。

 その上で、財源構成は変わりません。そして、ケアマネジメントもちゃんとやります。そして、その上でサービスということになります。でありますから、必要なサービスをちゃんと必要な状況で提供していただくということが前提だということを申し上げております。

 今と同じサービスかどうかということを申し上げれば、それは、今よりもいいサービスというものが提供される、そういう可能性もあるということで、それぞれの自治体の判断によっていろいろなメニューをおつくりいただくということであります。

山井委員 要は、大事なことがわかりました、やはり、地域支援事業になって今と同様にサービスを受けられる権利は変わらないという答弁はできないということなんですよね。できないということなんです。

 そうしたら、これは本当に、そういう答弁にならないんだったら、これは不安で仕方ないですよ。

 なぜならば、なぜ私がこんなことを言うかというと、六年前の介護保険法の改正で、私、似たような質問をしました。当時の大臣が、東京のある区に、要支援の高齢者の訪問に行かれました。その方は、週に三回、サービスを受けておられました。私は同様に、サービスは改正をしても変わりませんかと言ったら、変わりませんと答えられました。ところが、二年後に確認しました、どうなりましたかと言ったら、区の判断で半分に減らされていましたということでありました。

 つまり、大臣がそのときも、六年前のこの審議のときにも、胸を張って、厚生労働省側は必要なサービスは提供します、提供しますとおっしゃって、本当かなと言っていたけれども、結果的には、今言ったように、結局減らされてしまったりするわけなんですよね。

 だから、そういう意味では、私、最初にも言ったように、田村大臣、余り楽観的な、大丈夫です、大丈夫ですという答弁は結果的にうそになりかねませんから、そこは、予算も削るのであれば、サービスは少し減るかもしれないということを正直に言うべきだと思います。

 それと、それに関連して、サービスは例えばあったとしましょう、でも、きょう二時からの介護保険部会で、単価は地域支援事業だから自由に設定できる、さらに、自己負担も一割じゃなくて自由にできるということが提案されると聞いております。

 きょうの配付資料にもありますように、例えば、六ページ、デイサービスセンターは職員配置が決まっているんですね。でも、今回、地域支援事業にするから、自治体の判断でこれよりも職員を減らしていい、減らすなりボランティアに置きかえてもいい、そこは御自由にしてくださいと。さらに、次のページにありますように、同様に恐ろしいのは、何と、単価は上限だけを決めるから下げてもらっても結構ですと。

 こんなこと、考えられますか、本当に。そうしたら、まさに市町村によって受けられるサービスがばらばらになってきて、財政力の少ないところは二割負担になったり職員を減らしたりして、きょうこういう提案がされると聞いていますけれども、田村大臣、本当にこれは大丈夫ですか。

 これはもう、要支援のサービスを今受けておられる方も、今後の方も、不安でたまりませんよ。自己負担、地域支援事業になったら二割にしてもいいんですか、市町村の判断で。お答えください。

田村国務大臣 単価もそれぞれさまざまだと思います、当然のごとく、地域によって人件費等々違いもあるでしょうから。それは介護保険の中においても地域によって違いますから、加算が。だから、そういう意味からしたら、単価はいろいろと、やっているサービスも違うと思います。

 自己負担に関して言えば、これは、負担される方々からしてみれば、単価が安い方が負担は減るのでありましょう。そこはどういう勘案をするのか。それは、それぞれの地域で、やはり、サービスを提供する事業者、サービスを提供する主体、そこと、利用される方と、いろいろなバランスがある中で決まってくるんだというふうに思います。

 ただ、効率化はしていただきたい。もちろん、効果は落とさないという前提のもとにおいて、効率化はしていただきたいというのが我々の思いであるのは確かであります。効率化をせずにずっと伸びていくという、これ自体が、介護保険自体の持続可能性をやはり維持できないことになりますから。だから、そこはいろいろな御工夫を各自治体にやっていただきたいと思うんですね。(山井委員「質問に答えてください、二割になる可能性はあるんですか」と呼ぶ)

 だから、それも含めて各自治体の判断でございますが、余り高くなり過ぎますと、それは当然利用されないわけでありますし、今も言いましたけれども、これは画一のサービスじゃありませんからね、山井さん。画一のサービスじゃありませんから、いろいろなサービスが提供されると思いますよ。それに応じて、自治体ではいろいろな提案がされるのでありましょう。ただ、負担できないようなサービスに対しては、そのようなものが出てくるということはないのであろうと我々は思っております。

山井委員 田村大臣、すごい答弁をさらっと言わないでくださいよ、二割に上げるかもしれないと。

 そんなもの、二割に上がるかどうかなんて、今は一割負担なわけですから、要支援は。それが市町村の判断で二割に変わるかもしれませんよと、そんな簡単な話じゃないですよ、これは利用者からしたら。そんな簡単な話じゃないですよ。そんなことをさらっと答弁しないでくださいよ。低所得者も含めてでしょう。そんなことを市町村で勝手に決められるようなことになったら、これは大変なことになりますよ。

 中根さんが言ったように、消費税は上げるわ、デイサービスやホームヘルプも市町村によったら二割から三割になるかもしれない、そんなことで安心して老後を暮らせますか。

 さらにもう一個。単価も下がる可能性があるんですね。単価も自由にするという提案を今回されるんですね、デイサービスやホームヘルプの。

 ということは、これは私、びっくりしますのが、七ページ、例えば、週一回のホームヘルプ、千二百二十単位、そしてデイサービス、要支援、二千九十九。これを例えば、ホームヘルプ千二百二十点を、財政が厳しい、千二百億円抑制されるから千点にしますと市町村が決めたら、これは先ほど中根さんがおっしゃったように、ホームヘルパーの賃金は下がりますよ。

 もっと言えば、きょう、単価を下げてもいいですよ、二割負担にすることも市町村の自由ですよと、決まらなくても提案しただけで、全国の要支援のお年寄り、家族、ホームヘルパーさん、デイサービスの職員、介護事業者、これはもう大変な不安になりますよ。

 消費税を上げるのは、介護を充実して安定化させて、高齢者に安心させるためでしょう。おまけに、この介護保険法改正を審議するのは来年の四月ですよ。介護保険を上げるときに、同時に二割負担になるかもしれない、単価も自由に下げていいです、市町村格差は開きます、今の受けていられるサービスも、今後も権利で受けられるかどうかわかりません、そんな法案を提出したって、それは通らないですよ。国民が許しません。

 田村大臣、このような改正というのはやはり問題で、これは逆に介護不安を高めると思いませんか。

田村国務大臣 まず、自由にとはいいますけれども……(山井委員「自由じゃないですか、事実上」と呼ぶ)いや、しかし、介護保険の負担に一応準じたような形でお決めをいただくという話でありますし、単価の方もガイドライン等々である程度示します。

 単価を安くすれば利用者は喜ぶんですけれども、そこは相反するところはあるんですが、単価に関して言えば、先ほども申し上げましたけれども、余り低い単価を示せば、それは事業を提供できません。

 といいますのは、先ほど来言っておりますとおり、介護というのは、確かに要支援でそういうことをすれば、今度は、要介護の方に人がみんな、介護人材が移りますよね。だって、ただでさえ、これから介護人材は足らないんですよ。今から倍ほど介護人材を養成していかなきゃならない。

 そういう状況の中において、一方の方が単価が安ければ、全部そっちの方に流れていくわけでありますから、そこは適切な単価というものを設定しないと、そもそも事業者自体が参入ができないという話になりますから、サービスが提供できなくなりますので、そこは普通に考えていただければ御理解いただけるんじゃないかと思います。

 ただ、一方で、先ほど来言っておりますけれども、効率化というもの、これもやらなきゃいけないというのは、これはもう十分に山井委員も御理解いただいている話で、そもそも民主党の案は、三・八兆円の社会保障の充実に対して一・二兆円適正化されるんですよ、あなた方も。あなた方は何を切るんですかという話ですよ。

 それも、我々をこうやって責められますけれども、あなた方とともにこの法案を通して、それにのっとって国民会議をつくって、我々議論して、ここに来ているんです。そこはあなた方も同じ責任を負っている話なので、そこは、つくられたのは、もともとあなた方がつくられたプランの中で、我々がそれに賛成して今動いておるということは御理解をいただいて、何でもいいから給付をふやせばいいという話ではないということは、そこは責任を持っておっしゃっていただきたいというふうに思います。

山井委員 私たちも、効率化、重点化は必要だと思っています。例えば、要支援で元気な方々、それこそ余りサービスを必要としない人が受けておられるのは問題だという声は現場からも聞きます。それは要介護認定の問題ですから、私は適正化すべきだと思っております。

 しかし、今おっしゃったような、効率化をするために市町村事業に丸投げするなんということは、私たちは絶対反対です。

 おまけに、今、国民会議のことをおっしゃいましたので言っておきますけれども、国民会議で私たち民主党政権のときに議論しようとしていた主なポイントは、高齢者医療制度の改正、それと年金制度の改正。介護保険の改正というのは私たちは考えておりませんでした。

 ですから、ことしの春、介護保険の改正をしたいということを政府・与党から話があったときに、三党実務者協議でも長妻さんや私は、介護のことをやるんですか、それだったら、ヒアリングするときに、認知症の家族の会や、介護職員のクラフトユニオンや、高齢社会をよくする女性の会とか、介護職員、利用者、家族もヒアリングしてくださいよということを何度も言ったにもかかわらず、そういうヒアリングは拒否して、そういう声を聞かずして、今回の案を出してきた。

 だから、私たちも昨日、次の内閣で、この社会保障プログラム法も、全く民主党の意見も入れられていないし、かつ、もともと想定していた抜本改革が全く入っていないから、抜本改革でなくても制度改革も入っていないから、反対ということを決めさせていただきました。

 ですから、田村大臣、わかっておられて民主党も共犯だとおっしゃっているんだと思いますけれども、明確に言います。私たちはこの要支援切りは大反対です。大反対です。一緒にしないでください。こんな現場の声も聞かない法案なんか出しません。

 それで、必要に応じて、今のサービスを今利用している人は受け続けられるということですが、逆に言えば、市町村の判断で必要がないと判断されちゃったら、今のサービスは受けられないか、減るということですね。

田村国務大臣 山井委員は地方を信用されていないからそうやっておっしゃられるんでしょうけれども、そもそも、地方も、それぞれ市民によって選ばれた市長さんなり町長さんらが行政を運営されている。そういうもとにおいて、市町村が、適切であるのにこれは適切でないといってサービスを切るとすれば、それは地方に行政を任せられないという話になろうというふうに思いますので、ちょっと今の発言はいかがなものかというふうに思います。

 ただ、いろいろな意味で、全国的に、確かに言われるとおり、シビルミニマムといいますか、そういうものをしっかりと、どの時点が最低限度のサービスなのかという基準、これは最低限度の、我々としては最低基準とは言いません、保育で最低基準と言って民主党に叱られましたので、もっと地方に自由にさせてやれと言って叱られましたので、そうは言いませんけれども、地方に一定程度のいろいろな基準を示すようなガイドラインをお示しすることによって、適正なサービスの維持というものを図っていくことが必要であろうというふうに思っておりますので、地方というものを信頼しておる我々といたしましては、協力しながら、適切なサービスが提供できるようにしてまいりたいというふうに思います。

山井委員 全く問題のすりかえです、今のは。それだったら介護保険はもともと要らなかったわけでして、それだったら要介護も全部任せたらいいじゃないですか、市町村に。そういうことにならないでしょう。

 それで、例えば、今回恐ろしいのは、五、六%の自然増を三、四%に抑えるという提案をするということは、地域支援事業に渡したら、財源が苦しくなったら、今度は一、二%に抑えてください、今度は〇%に抑えてください。自由にこれはもう抑えられることになっちゃうんですよ、国があれすれば。

 市町村を信用してくださいといいながら、同時に、市町村に行く財源を今回抑制するじゃないですか、千六百四十七億円も。財源は削る、おまけに、任せるといいながら、単価を下げていいですよ、自己負担を上げていいですよ。サービスをカットする自由しか与えていないじゃないですか。

 そういう意味では、この問題は非常に深刻でありますし、私が厚生労働政務官であった四年前、保育の基準を市町村に任せろ、人員配置基準とか面積基準を任せろというのがあったけれども、私は、長妻大臣とともに、やはりナショナルミニマム、本当に市町村に任せたときに、市町村でもやはり保育に不熱心な自治体もあるんですよ、残念ながら、優先順位で。だから、これは国として、最低基準は守らないとだめだということで、私はいろいろなところと大げんかして、最低限の基準を守りましたよ。

 その私の立場からすると、要支援の高齢者のサービスを市町村に丸投げしていって財源も切っていく、これは私は大問題だと思っております。このことは、来週からプログラム法の審議も始まりまして、その中に要支援制度の見直しやこの介護保険の見直し、問題だらけですので、じっくり審議させていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

後藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時六分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

後藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。足立康史君。

足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。

 通常国会に引き続いて、また、田村大臣初め厚生労働省の皆様方、社会保障は大変重要な分野でございますので、しっかり私どもも質問をしてまいりますので、討議のほど、よろしくお願いを申し上げます。

 通常国会のときには、時折私は、田村大臣のことを尊敬している、こう申し上げてまいりましたが、その点は全く変わらず、また、副大臣、政務官の方も、新任の方もいらっしゃいますが、佐藤副大臣は地元大阪でもいらっしゃいますし、同じ大学の先輩政治家の中でも最も尊敬する政治家のお一人でございますので、また御指導をよろしくお願い申し上げたいと思います。

 さて、きょう午前中、民主党の方々の質問がございました。私は、いろいろな機会に、野党の中で、民主党あるいはみんなの党の方々と連携をさせていただくような会合等も多々ございますが、きょうの午前中の質問、中でも、山井委員の質問なんかを見ていると、やはり一緒にできないかな、こういう印象を強く持つわけでございます。民主党の方はいらっしゃらないかな。

 中でも、国民会議に係る三党合意、そして国民会議に係る一連の経緯というものを、やはり我々は十分に理解をするというか、踏まえていかなあかんと思っています。もちろん、我々維新の会は三党の枠内ではございませんが、少なくとも民主党は、自公の皆様と一緒になって三党合意をされ、その三党合意のもとに法律が制定され、そしてその法律に基づいて国民会議で議論をしてきた。

 その議論をしてきた結果が気に食わないからといって、じゃあ俺たち出ていくと。あるいは、その議論に基づいて提出をされた法案について、昨夕、ネクストキャビネットがあったようですけれども、反対だというようなことであれば、それはもう協議をするに足らない、そういう政党だ、こういうことを言わざるを得ないと思います。

 これは政党間のことでございますが、少なくとも、三党協議を踏まえた社会保障の改革推進法、そしてその法律に基づく国民会議というものは、これは政府が、中でも、厚生労働省のみならず、きょう小泉政務官においでをいただきましたけれども、内閣官房で取り仕切っていただいてきた枠組みでございますので、この民主党の一連の行動というか、首尾一貫していないと断じざるを得ない、こういうふうに私は思っておりますが、国民会議を所管しておられる内閣府の政務官のお立場、あるいはお立場を超えてでも結構ですので、小泉政務官、その辺の御所感をいただきたいと思います。

小泉大臣政務官 社会保障・税一体改革を担当する内閣府の政務官として御答弁をさせていただきます。

 自民党の足立委員におかれましてはと言いたくなるぐらい、非常に建設的な、またユーモアのあるお話をいただきましたけれども、今委員がおっしゃったとおりの、民主党の、三党合意の中、そしてその後の今に至る経緯は、さまざまあります。

 委員の思いのように、なぜ、三党合意において法律を成立させた当事者にもかかわらず、自分たちの主張が酌まれないからといって出るのか、そういった思いはお持ちの方もいると思いますが、自民党というのは、過去よりも未来を見る。十月の二十一日に、もう一度実務者協議に戻ってくるということがあったそうですから、ありがたいと。そういったことを前向きに評価しながら、この枠組みを尊重して、少しでも理解をいただけるように努力をしていきたいというのがこちらの立場です。

 御党におかれましても、ぜひ御理解いただけるよう、御協力よろしくお願いしたいと思います。

足立委員 小泉政務官、ありがとうございます。

 大変懐の深い御答弁かと思いますが、ただ、一方、先般の十二月の総選挙で民主党は大敗をいたしました。総選挙の前に三党でこの社会保障について議論をしてきたのは、当時、民主党政権のときに始まったわけですが、与野党は政権交代でひっくり返ることがあり得る前提で、一方の自民党と公明党の連携、この自公の側と、それから民主党の側、この二つが政権を争う形で、その両サイドが合意をして、政権交代があっても崩れない、ロバストなというか、頑強な社会保障制度をつくる必要があるということで始まった協議だった、こういうふうに理解をしています。

 ちょっと、政務官、せっかくおいでいただいたので、もう一言、この点、補足をいただければと思うんです。

 今申し上げたように、私は、昨年十二月の総選挙を経て、既にこの三党合意なるものの正統性は、仮に民主党が、まあ法案には反対だけれども、またいろいろとこれから社会保障の細部を検討、具体的な形を検討していくときには一緒にまぜてくれと言ってきても、それはそれでいいことですけれども、しかし、そもそも三党協議の正統性というのは、昨年の総選挙でもう失われているんじゃないのか。

 日本維新の会あるいはみんなの党が一定の躍進をする中で、今、衆議院の構成も大きく変わっている。この中で、引き続き、自公と民主のこの三党合意に基づく法律と国民会議、そして今回のプログラム法案について、やはり正統性に若干、選挙を経て、以前よりは、選挙前と比べると、劣後するところがあるように私は感じていますが、いかがですか。

小泉大臣政務官 今、足立委員が、もうこの正統性はないんじゃないかというお話をされましたが、私は、実は野党のときに、正統性がないだろうと、同じことを言ったんです。その当時の民主党政権の三党合意に対する誠意というものが感じられなかったので、私も足立委員と同じような思いで、その当時の自民党の幹部にも、これはもう破棄すべきだ、そういったことを私は言ったことがありました。

 そういったことも踏まえながら、今の、民主党政権のことを考えてみると、改めて、自民党というのは懐の深い政党だなと。政策の幅も、党内、一つの政策に対していろいろな考えの持ち主がいます。だけれども、そういったことを包含しながら、それを一つの組織の力に変えていく。

 ですから、民主党の今までの経緯が足立委員から見て首尾一貫していないところがあるから、もう三党合意は正統性がないんじゃないかと。ごもっともだなと思う気持ちもありつつ、しかし、これからまた一緒にやろうという誠意を持ってきてくれた相手には懐深く対応する、私は、これが自民党の無形の力、自民党の文化、そういったものだと思っています。

 ですので、足立委員におかれましても、どうか、維新の会の中で御協力いただけるようにお力をかしていただければな、そういう思いです。

足立委員 小泉政務官がおっしゃることは一定理解をさせていただくこともできますが、私は、これからの日本の国の政治、それから社会保障のあり方というものを考えたときに、今もう政府の中に入られての小泉政務官の今の御発言は、ちょっと懐が深過ぎないかな、もう少し規律を持って、この自民党政権、自公政権、そして今の政府のありように、忌憚なくというか、御活躍をいただきたいと思います。

 次の委員会もおありだそうですが、時間が許せばもうしばらく、もう質問を次の厚生省にかえますが、お時間があれば、あと一問ほど聞いていっていただければありがたいと思います。

 何でかというと、次に御用意申し上げている、通告申し上げている質問は、いわゆる役人的に言えば、霞が関的に言えば、これは厚生労働省、今までの質問は内閣官房、こういう仕切りになりまして、本来、私は小泉政務官にお聞きをしたいわけでありますが、仕切り上、これは厚生労働大臣にお伺いをするということになります。

 具体的には、この金曜日に本会議に上程されます、いわゆる社会保障改革のプログラム法案、私も登壇させていただいて、改めてまた田村大臣に質問をさせていただく予定でございますが、これはそもそも、民主党の方々、先ほども申し上げたように若干おかしな話も多いんですが、ところどころ正しいこともあります。例えば、今回のプログラム法案については、彼らは、そもそも法案にする値なし、こう言っています。私、これはそうだな、こういう気がしています。

 閣議決定でできることを、なぜあえて法案の形で出したのか。そもそも、これは、三党合意に基づいて制定をされた社会保障制度改革推進法でしたか、この法律で、期限を切って法制上の措置を講じる、こう書いてあるものだから、言葉は悪いが、つじつま合わせというか、法制上の措置を講じないといけない。閣議決定では法制上の措置にならないから、プログラム法案という形で法制上の措置だというふうに、言葉はあれですけれども、無理やりこじつけてきたというふうに言わざるを得ない面がある。

 ただ、こちらから先に申し上げると、もし民主党や維新の会が、今、衆議院で一定の勢力を持っている民主党や維新の会、そしてみんなの党がこの法案に賛成をするのであれば、このプログラムについて与野党の合意が改めて国会で確認をできるわけですから、これは、閣議決定ではできない、法案を通すということの意味が大変大きい、こういうふうに言えると思いますが、どうも民主党さんは、昨夕、反対をするということを、機関決定と言っていいのかな、されたようでございます。

 そうした中では、第二党であるところの、まあ、第二党と第三党我々は議席の数ではもう今や三つしか変わりませんので、第二党、三党などと言うつもりはないんですが、少なくとも民主党が反対を決めたということは、今や閣議決定と同様の効果しか持たないんじゃないかというふうに私は思っているんです。

 本来、法案を出すのであれば、しっかりと民主党の合意も取りつけて、民主党の賛成も得る、そうした形で、この改革が政権交代に対して頑強であるような制度にする努力をもっともっと政府・与党はすべきだと思いますが、田村大臣、いかがですか。

田村国務大臣 今般のプログラム法でありますけれども、そもそもは、前政権の中において、政権をとられて、消費税をやはり引き上げざるを得ない、そういう御認識をお持ちになられたときに、その理由は何かといえば、やはり社会保障の持続可能性というところに行くわけでありまして、ならば、社会保障と税の一体改革というような形で打ち出され、それに我々も賛同をして、その後、社会保障制度改革推進法なる法律を提出させていただいた、したのは民主党でありますけれども。

 そんな中において、言われたとおり、なぜこれを立法化しなきゃならないんだという話になれば、そこに法制上の措置ということが書いてあるからということになるわけでありますけれども、当時、民主党政権で国民会議のメンバーをお決めになられて、その国民会議のメンバーの方々で御議論いただいて一定の方向性を出されたものを、今般閣議決定をして、今回のこのプログラム法に盛り込んだわけでございます。

 そういう意味からすれば、今委員が言われたとおり、民主党にも賛成をいただいて、なぜならば、政権がかわっても社会保障が揺るぎのないようにしなければ、国民の皆様方が政権がかわるたびに不安を抱かれるということでございますので、そのようなつもりで提出をさせていただいた。そこには、具体的に、これは必ずやるんだという国民の皆様方への約束もあるわけであります。

 ただ、残念ながら、今のところ、民主党はこれに対しては賛成はしないという意思表示を出されたやにお聞きしておりますが、まだまだこれから、お考えが変わられて、やはりこれはともにやっていこう、柚木委員しかおられませんから、あとはお聞きいただけないんですけれども、そんな思いを持っていただくことを期待しながらこの法案の審議をさせていただければありがたいな、このように思っております。

足立委員 ありがとうございます。

 小泉政務官、ありがとうございます、もう言い残したことはないですね、本件。復興特委や原子力特委でもまたお世話になりますので、よろしくお願いします。ありがとうございます。

 それでは、次の質問に移りたいと思いますが、きょう、私にお時間を一時間いただいています。各論に入る前に、総論として田村大臣初め厚生労働省の皆様に確認をさせていただきたいことが幾つかあります。

 まず、今回の社会保障の改革、これを改革と言えるものかどうかについてはいろいろ議論がありますが、少なくとも、社会保障と税の一体改革という枠組みの中で、消費税増税とセットで議論をされてきた経緯がございます。その中で、再三、安倍総理も含めて、予算委員会あるいは本会議等で、今回の消費税の増税分は全額社会保障に使うんだということが何度も繰り返し述べられています。

 私、先般の参議院の予算委員会でも、片山政調会長から同種の議論をさせていただいたかと思いますが、余り意味のない議論かな、議論というのは、少なくとも、消費税は全額社会保障にというふうに宣言すること自体が一体どういう意味があるんだろうなと。いやいや、消費税増税をすることのリーズニングとしておっしゃっている気持ちはわかるわけですが、お金に色はない。お金に色はない中で、果たしてこういうことに意味があるのかなと常々思っています。

 何度か御答弁いただいているかもしれませんが、今改めて、この、増税分は全額社会保障だということの実質的意味、この辺、ちょっと解説をいただきたいと思います。

田村国務大臣 予算委員会でもきょうの委員会でも、中の内訳はお話をさせていただきました。ただ、委員のおっしゃられている意味は、消費税を五%から八%に引き上げて、実施時期と収入がずれますから、事実上、八兆円強ふえる税収が五兆円強しかふえない、その内訳がどうだということをお聞きになられているのではないんだというふうに思います。

 それはそれとしておいて、なぜ社会保障にかというような、ちょっと大ざっぱな話をさせていただければ、日本の国の財政状況は、御承知のとおり、今、国債を毎年四十兆円強出さなきゃいけないような厳しい状況にあるわけであります。

 なぜそのような状況であろうかということをいろいろ見てまいりますと、一つは、やはり借金の元利払いという、国債費という問題があります。そしてもう一つは、社会保障費、この伸び。

 ここが、いっとき公共事業が日本の財政を悪化させたと言われますが、建設国債の累積債務の伸び方と赤字国債とは、これは歴然と違うわけでありまして、圧倒的に赤字国債の方が日本の累積債務の今や中心になってきておるわけであります。

 その中身は何ぞやといえば、税収で賄えない社会保障分であるということでございますから、充実分にどうだとか安定化にどうだというような議論を、幾らと言いますけれども、そもそもが、社会保障で穴があいているこの赤字国債分を、税収が上がることによってそれを埋めて、持続可能なものにするために安定化をしていくというような意味合いとして、社会保障に全額充たるわけでございます。

 もちろん、その中に今回は充実分というものもちゃんと入れさせていただいておるわけでありますけれども、そのように私は認識をいたしております。

足立委員 私は、これは私の認識違いであればいいんですが、ちょっと問いの順番は変わりますが、五つ目に通告申し上げている、子ども・子育て支援新制度、先ほどの問いとの関連で申し上げたいんです。

 地元に帰りますと、幼稚園の園長さん、保育園の方々、さまざまな方々とお話をさせていただくことがございます。すると、この子ども・子育て支援新制度は、まさに消費増税を当てにしてつくられている構成の部分が大変多いということで、結局、増税がきっちり決まらないと動かない部分がたくさんあって、何かそれでピンどめされているふうに現場も理解をしている。

 したがって、総理の判断とかいうことが八%でも行われ、また一〇%でも改めて将来行われるという中で、一体、子育ての分野はこれからどういう制度になるのかということについて、大変予見可能性の低い状況に今関係者は置かれているんだろうというふうに思います。違ったら、御指摘いただいたらいいと思うんですが。

 私は、そもそもお金に色がないと申し上げた。その中で、大臣から赤字国債の話もいただいた。それはよくわかります。

 よくわかりますが、例えば、これから社会保障のあり方を考えたときに、厚生省は、やはり子育て分野をもっと強化しなくてはいけない、こういう形で新制度を打ち立てられているわけですから、仮に、これは仮の話ですよ、仮に増税が相ならなくても、削るところは削って、まあ相なりますが、仮に増税が、厚生労働省あるいは財務省あるいは政府が想定しているような流れの中で税収が仮にふえなくても、子育ては、要は厚生労働政策の中での優先順位の問題として、仮に財源が足りなければまず切られるのはその新制度だということでは、これは子育てにかかわっていらっしゃる方々は立つ瀬がない。仮に、予想どおり税収が伸びなかったら、それはしかるべき政策順位、優先順位の中で、しっかりと子育て分野に財源が充当されるべきであるというふうに考えています。

 だから、予見可能性、予見可能性と申し上げますけれども、やはり現場の方々は、政府の政策、特に民主党政権への政権交代と、また改めての自公への政権交代の中で、政策の変更に翻弄されてきているんですね。

 ぜひ、田村大臣におかれては、これは通告は別途かもしれませんが、とにかく子育てはしっかりやっていただく、そういう観点からも、お金に色はないということを積極的に私は言いたいんですね。

 そういう観点で、ぜひ、増税分はとにかく社会保障に全額というものを、何かそのフレーズを単に増税するリーズニングとして使うだけではなくて、せっかくそうおっしゃるのであれば、やはり子育てへの決意、子育て施策への予見可能性を余りもてあそばない、この点で御答弁をいただきたいと思います。

田村国務大臣 子育てにはしっかりと予算を向けていきたい、この思いは共有しております。同じであります。

 今、お話の中で、消費税が一〇%に上げられなかった場合のあえて御質問だったというふうに思いますが、総理も、まず上げるかどうかというのは経済状況を見てからだというようなことをおっしゃっておられるようであります。

 これは、決して、国民の皆さんから嫌がられるから消費税を一〇%にしないという意味ではありません。あえて言うならば、上げたときに日本経済が潰れてしまえば、たとえ消費税を一〇%にしたところで、持続可能な社会保障というものは維持できない。なぜならば、他の税収が下がってしまうような形になれば、税収全体が伸びない、落ち込むからであります。

 逆のことを言えば、そのとき仮に消費税を上げられなかったということが、これは起こっちゃいけないし、我々も起こすつもりもありませんが、そんなことが起こったとしても、ずっと上げないという話ではないんですね、これは。必ず一〇%に上げるということを前提で、我々は今その準備に入っておるわけであります。

 ちゃんと他の税収も確保でき、その上で消費税も確保できる、つまり予想しただけの税収というものが確保をされる、そういう状況をつくっていきたいという思いの中でございますので、そのときに、そんな状況が起こったらどうするんだというのは、そのときに我々は頭を抱えながらいい知恵を絞らなければならないわけでありますが、しかしながら、我々の思いとしては、子育ての方にしっかりと予算を確保していくというような状況をつくっていくということでございまして、ここは譲れないところだというふうに思っておりますので、頑張ってまいります。

足立委員 ありがとうございます。

 今の御答弁は、財源のいかんにかかわらず、子育ては大事だ、しっかりと厚生労働行政の中で、優先順位をつけながら、子育てについてもしっかりと予算を確保していくという御決意と受け取らせていただきます。

 それから、もう一点。ちょっと今各論に入りかけましたが、総論の部分でもう一点だけ確認をしておきたいことがございます。税と保険料の話でございます。

 先ほどから言及させていただいている社会保障制度改革推進法においても、いわゆる年金と医療と介護というこの社会保険制度については、保険制度を基本にするということが明記をされています。私、これは、日本維新の会としても、また私個人としても、大変重要なセンテンスであると思っていますが、ただ、実態は大変厳しいものがある。

 もともと、皆保険、皆医療保険、皆年金制度が確立をされた当初から、そもそも、保険とはいえ、さまざまな税が投入をされてきたということも十分承知をした上での質問でありますが、大きな方向性として保険を基本にするということであれば、やはり、今回のプログラム法案、一連の、今、政府・与党が準備をされている、今国会にプログラム法案を出し、その後、累次の御検討を経てさまざまな改正法案が出てくる、この一連の社会保障制度改革、この改革の中に、少なくとも保険が基本だというものの萌芽だけでもないと、一体いつやるんだ、それをと。

 現実を見ると、いわゆる税の割合は、一連の制度改革の中で、自民党政権が過去やってきた、自民党によるさまざまな社会保障制度改革は、一貫して、税の割合を高めてきた歴史なんですね。公明党さんも一緒かもしれませんが。私は、そうした歴史を繰り返してきた自公政権に、保険が基本だと言う資格は余りないんじゃないかと思っているんです。

 かつ、今回、当面の一連の社会保障改革パッケージ、私は改革の名に値しないと若干思っていますが、このパッケージの中に、一体、その萌芽はあるんですか。私は、やはり、この保険を基本とするという基本方針を、もっとしっかりとした骨太な形で政府の社会保障改革の中に入れ込んでいく必要があると考えていますが、いかがでしょうか。

佐藤副大臣 御指名ありがとうございます。

 足立委員が冒頭発言されましたように、足立委員は私から見て大学の後輩でございますし、本来、経済産業省で働いておられたのに、今、厚生労働の分野で堂々と論陣を張られておられますことに、先ほどから頼もしく拝見をしておりました。

 今御指摘の点につきましては、社会保障制度改革推進法でも、質問の中でも言われましたように、明確に、年金、医療、介護は社会保険方式を基本とするということが明記をされているわけでございます。我々も、社会保険方式というのがやはり社会保障の基本であって、それを公益で下支えしていく、そういう考え方に今までもこれからも変わりはなかろうと思っております。

 というのは、社会保険方式というのは、保険料を支払った人にその見返りとして受給権を保障する仕組みであって、給付と負担の関係が税と比較して明確である、そういう特徴があるわけでございます。そういうことから、我が国は、この社会保険方式を基本とし、国民皆保険また皆年金を実現しているところでございます。

 しかしながら、先ほど公費負担の話がございましたが、最近、大きく二点ぐらいの要素で公費負担の割合が高くなってきているんだろうというように私ども考えておりまして、一つは、やはり高齢化の進展。高齢化が進展する中にあって、制度の持続可能性を確保するということがやはり必要であるということから投入をしてきました。もう一つは、低所得者のさらなる負担軽減が必要である。そういう考え方から、この二点の理由から公費投入割合が近年増加傾向にあるということは、御指摘のとおりだと思っております。

 現在では、社会保障給付費約百十兆円のうち、約六割を保険料で、約四割を税、公債発行などで賄っている、そういう状況でございます。

 私どもとしては、今後とも社会保険方式を基本としつつ、低所得者の保険料軽減等に対し適切な公費投入を行うことによって、持続可能な社会保障制度の確立を目指していくというのが我々厚生労働省また政府の考え方である、そういうことでございます。

足立委員 佐藤副大臣、ありがとうございます。簡潔に御答弁いただきまして、実態については大変よくわかります。

 ただ、私どもは、やはりもっともっと抜本的に、税と保険料のあり方については、国民会議でも大変な議論があったことは承知をしておりますが、現状をベースにした少しずつの改革ではなくて、この点についてはどこかで大きな構造改革、構造的な仕組みのつくりかえをしなければ、結局、この保険制度というのは事実上足元から崩れつつあるというふうに危惧をせざるを得ない、このように思います。

 それを入り口の部分で言っておっても仕方ありませんので、きょうは、あと残る時間、もうちょっと具体的な中身の御討議をさせていただきたいと思います。

 我々、先ほどいろいろ、引き続き民主党の方はいらっしゃらないようですが、民主党の方々あるいはみんなの党の方々と、新聞にもいろいろ取り上げられているような会合などを若手、中堅で行ったりしております。そのときに、我々の世代で議論していて常にやはり最大のテーマになるのは、社会保障であり、そして、社会保障の中でも世代間の問題なんですね。

 結局、例えば年金をとっても、いわゆる実質的に仕送りのような形で賦課方式という形をとっているがために、我々の地域、あるいは一族、家族を見ても如実なんですけれども、お金はそれなりに高齢者の方にも、お持ちの方はお持ちである。一方で、若い方は、ニートやフリーターといった言葉に典型的にあらわれているように、そもそも働く場自体が相当窮屈な状況になっている。

 こうした中で、若い人たちが高齢の方に仕送りを続けるという形で今の年金制度を維持していくこと自体が大変難しくなっているなということは、我々が五十年、百年先を見据えた国のあり方、社会保障のあり方を考えたときには最大のテーマに上っているんだということは、ぜひ厚生労働省の皆様、田村大臣にも御理解をいただきたいと思います。

 ただ、政府・与党もその点は当然御理解をいただいて、例えば国民会議なんかでも、全世代型という言葉で新しい概念を、多分新しい概念ですね、打ち立てていらっしゃいます。

 ちょっとこれは勉強不足ですが、例えば子ども・子育て支援新制度などもその一環であるかもしれないし、あるいは、医療費の高齢者の七十から七十四の一割の特例を戻すとか、そういったことについてもその一環なのかもしれないとは思うものの、全世代型と銘打つにしては余りにびほう策に過ぎると言っては失礼ですが、先ほどあったように、子育てについての財源は大丈夫か、あるいは、一割か二割への引き上げについても極めてモデレートな、もちろん、マクロ経済のことを念頭に、マクロ経済まで視野に入れて田村大臣に御采配いただいていることは敬意を表しますが、しかしながら、例えば、一割、二割、もともと二割なんだから。

 私の地元で、ある支援者の方が、この間、地元の敬老会でお会いをしましたら、ちょっと来てくれと袖をつかまれまして、その方は七十一歳なんです、俺は払いたいんだ、二割払いたいんだ、こう駆け寄ってこられました。高齢者の方々も、若い世代の方が、自分たちのために社会保障財政全体が窮屈になって若い人にしわ寄せが行っているということは十分わかっておられるわけだから、私は、もう少し抜本的な改革、すなわち、若い世代と高齢者とのバランスについて、もうちょっと抜本的な改革ができないのかな、こう思うわけでございます。

 質問としては、この全世代型と書いてあるのは、私は、そういった意味で、言葉先行、スローガン先行ではないかという疑いを持っていますが、その趣旨は、この改革の中で具体的に何か数字を持って御説明いただけるところまで来ているのか、やはりそれはスローガンだけなのか、この辺、ちょっと御説明をいただきたいと存じます。

田村国務大臣 全世代型という部分と、それから、能力に応じた負担という部分、これを大きく打ち出したのが国民会議の報告書でありました。

 なぜそういう話になるかというと、当然のごとく、一九七〇年モデルから二〇二五年モデルに変えていかなきゃならない。もちろん、一九七〇年に既に日本は高齢化社会に入っておりましたので、準備が遅過ぎたという意味では、反省しなきゃいけないところがたくさんあると思います。今やもう超高齢化、高齢化比率二一%を超えて二五%まで行っておる。そういう中において、当然、高齢者の方々にお金がかかるわけでありますけれども、しかし一方で、若い方々がそれに応じて負担で苦しむということ自体、やはり限度がある。

 年金のこともおっしゃられるんですが、年金も実は、それがあったからあの制度になって、保険料の上限を一八・三ですかね、だから、個人の負担ではその半分という形にしたんですね。だから、あのころからそういうふうな考え方が徐々に徐々に、このままでは若い世代がという話であったんです。

 しかし一方で、負担を若干減らすだけではだめなので、全世代型というのは、実は、社会保障の給付も若い世代にもしっかりと享受いただけるような制度にしなきゃいけないということで、先ほど言われた子ども・子育て新制度というものの中において、ただ、あれは保育所だけじゃありません、他の地域支援のサービスもあります。

 そういうものを受けていただきながら、ちょうど子育て世代のお父さん、お母さんがしっかりと社会保障というものを実感していただけるようにということで取り入れてきておるものでございまして、もとの話に戻りますが、この財源をしっかり確保していかなければならないと改めて思っておるような次第であります。

足立委員 これはもう尽きない議論ですので、御趣旨はわかりますが、これは本当に難しいテーマだと思います。やはり社会保障について、このテーマは、抜本改革が必要だという勢力と、いやいや、まあ、そうは言ってもという勢力の、最大のこれは分水嶺になるわけですから、このテーマは引き続き委員会で、具体的なテーマに即してまた議論させていただきたいと思います。

 きょうも、実は、幾つか今具体的なテーマと申し上げたものを用意はさせていただいて、また通告もさせていただいています。例えば、七十から七十四歳の患者負担の引き上げ、これをもっと、要は、新七十歳に限定せず、もう少しやったらどうかとか、あるいは、年金について、クローバックをやはり入れたらとか、あるいは、無年金、低年金対策、これは通常国会でも再三、田村大臣と討議をさせていただきました。

 それぞれについて、やはり社会保障制度改革というのであれば、これは民主党に言われるまでもなく、しっかりと議論していったらいいなと私は思っておりますが、きょう、ちょっと時間が、一時間あると思って甘えていましたら、なくなってきましたので、今申し上げたようなテーマは、ごめんなさい、副大臣、政務官の方で御用意いただいている分もあるかと思いますが、ちょっとスキップをさせていただいて。

 私、社会保障制度についてはもう一つ、なかなかこの厚生労働委員会では十分に取り上げられていないけれども、実は重要だぞと思うテーマがあるんです。これは経営の問題なんです。

 要は、年金は現金給付だから、これは足し算、引き算ですね。ないものは出ないんです、あるものはあるんです、これはお金ですから。先ほど大臣が言及いただいた、マクロ経済の問題が主たるテーマであって、それ以上でも以下でもないと言っても過言ではない。

 ところが、医療や介護や福祉というのはいわゆるサービス給付でありまして、お金が、財源が、サービスという形、具体的には人の手によってサービスが給付をされているというわけでありますので、私は、お金の問題を超えたサービスの提供体制のあり方がとても重要である、こういうふうにかねがね思っております。もちろん、厚生労働省でも、医政局を中心に、さまざまな御検討、改革をしてきておられることは承知をしています。

 そこで、四つ御用意をさせていただいたわけですが、その中の一つは、先ほど民主党の方々が地域支援事業への移管ということで取り上げられたテーマ、これもスキップします。

 先ほどの民主党の方々が、要支援切りということでさんざん議論を、また後でされるかもしれませんが、議論を喚起されておられましたが、私は、こういう民主党の議論の喚起の仕方が、やはり議論をゆがめると思います。

 では、そんなことを言うんだったら財源を用意しろよ、大臣はそう思っていらっしゃると思いますが、私も同感でありまして、やはり、我々は、先ほどあったマクロ経済も視野に入れながら財源を用意し、そして社会保障制度をどうやって維持していくのかということで大変知恵を尽くしておられるわけで、それに対して、一部だけ取り上げて要支援切りといった言葉でこれをあおるのは、私は、何の生産性もないというふうに断じたいと思います。

 もちろん、私もその点についてきょう質問するつもりでしたが、もう民主党批判だけでここは終えておきたいと思います。

 むしろ、残る時間で、先ほど申し上げた経営の問題。

 社会保障制度というのは、先ほど申し上げた、医療であれば病院、診療所、クリニック、そして介護でもさまざまな事業所を通じてサービスが提供されている。ところが、何かよくわからないことが幾つかあります。例えば、情報化。情報化をもっとやったらいいじゃないか。個人情報の問題があるのはわかりますが、そんなことを言っていたら何もできない。地域でも、医師会の方々の気持ちもわかるが、地域では進まないんです。なぜか。地域では医師会が仕切っているからです。

 やはり我々は、この情報化については国がリーダーシップをとって、私はマイナンバーにも入れるべきだったと思っていますよ。マイナンバーと切り離してこの医療の情報化をやるといったって、それはどういう投資をいつやるんだと。マイナンバーとセットで情報化を推進して初めて、日本の医療は本当の意味で新しい時代を迎えることができると思っているんです。

 日本維新の会は、よく、政策の中で一番重要な政策のことをセンターピンといいますが、医療制度改革のセンターピンは情報化にあり、私はこう信じております。

 加えて、もう一つ。日本は皆保険制度なんです。皆保険制度のもとでインセンティブをつけて情報化を推進したら、どれだけのことができるか。多分、世界のどの国もまねができないような情報化、医療の情報化、ビッグデータの利活用ができるはずなんです。

 ぜひこの点、尽きないというか、通常国会でもやったんですが、この情報化をちょっと、一言で結構ですけれども、個人情報の保護もあるけれども、とにかく一肌脱ぐんだという決意をお願いします。

赤石大臣政務官 足立委員の御質問に大変感銘しておりました。

 私も、実は民間企業で四十年間、臨床検査という世界で通じて働いてきまして、本当に日本の国は医療の情報化がおくれているというのを本当に実感しております。これによっていかに医療の適正化、経済化が図られるか。たまたま検査をとってみただけでも、非常に多くの重複検査が散見されます。日本は、どこに行っても、アクセスが自由にできますので、同じ検査をどの病院に行ってもまた一からやり直す。こういうこと一つとっても、薬も同じなんです。

 だから、マイナンバーのときに、ぜひ私も医療も一緒に入れてほしいということを思ったんですが、やはり国全体の順番がありまして、医療がこの次ということになっていますけれども、厚生労働省としても、何とか前向きに、この点については内部でできることだけでも必死になってやっていこう、このように思っております。

 よろしくお願いします。

足立委員 政務官、ありがとうございます。御経験に即したお考えだと思います。しっかり、ぜひ厚生労働省の中で、この点、差しおいておくのではなくて、やはり優先順位を高めていただいて、御議論を、政策の検討をお願いしたいと思います。

 それから、もう一つ。この次に申し上げるのは、医療と介護の提供体制に係る営利性、非営利性というテーマでして、これも実はまた委員会でしっかりと、個別に、集中的に御議論いただかないといけないテーマかもしれません。

 一言で申し上げると、今や、措置であった介護が保険になった。もともと民間でやっていた医療が保険制度が完備をされた。今や、介護保険と医療保険というのは両方同じように保険制度として運用されている。

 ところが、介護については、もともと措置であった世界にもかかわらず、大変先進的な介護保険制度が整備され、営利事業についても参入を認めた。私は当時、医療保険制度を横目に見ながら、新しくできた介護保険制度は大変すばらしいな、この制度設計に携わられた厚生官僚の方々は本当にすばらしいなと思って、横で、隣にある経済産業省で横目で拝見をしていたわけでございますが、一方で医療は、先般の医療法改正で、医療法人の非営利性を高める形で、いわゆる持ち分の取り扱いまで変えてしまった。

 私は、どう見ても、巨視的に見ていると、二つの取り組みが別の方向を向いているんじゃないのか。やはりこれからは、営利事業の経営などもうまく活用しながら、保険制度の提供体制については効率化をしていくべきだと私は思っていますが、なぜ、医療だけ逆行して非営利性を高めたのか。

 この介護の先進性と医療の非営利性を高めた取り組み、これは逆行ではないかとふだんから思っていますが、いかがでしょう。

田村国務大臣 なかなか難しい議論なんですが、介護、在宅ですね、特養は非営利でございますから、今も株式会社はやれなくなっておりますけれども、当時いろいろな議論があったのを思い出します。保険があってサービスなしということで、サービス提供者がいないじゃないか、そういうところで、株式会社を含めて参入いただこう、そういう流れがあったことも思い出すわけであります。

 決定的に医療と介護と違うのは、介護は要介護度認定しますから、アッパーが決められます。それ以上は、満額とっても請求できない。ところが、医療は基本は出来高でありますから、もうけようと思ったら幾らでもとれる。もちろん、大きい病院でDPCをやっているところはマルメになっていますから、それ以上とれないじゃないかという議論はあるかもわかりませんが、それでもまだ出来高のところはございますので。

 先ほど、たしか桝屋委員が御質問されたと思いますけれども、余り抜き出して言うのはよくないですけれども、最近、高齢者の住む新しいお住まいがあって、そこの下にいろいろなデイサービスをつけて、いろいろなサービスをやっているけれども、それは本当にどうなのかというようなお話もございました。

 もうけようと思うといろいろな知恵を、いや、もちろん、全ての営利団体が悪いと言うつもりは私はないんです。真面目にやられるところもいっぱいあると思います。しかし、利益を出すのが営利を目的にしている株式会社等々の営利企業だとすれば、いろいろなことをお考えになられた結果、最終的に医療財政が膨らんでしまったのでは、これは何をやっているんだかわからないという話になるわけでございます。

 そういう趣旨の御心配が大変多うございまして、なかなか、今現状、医療を営利企業等々に開放していないという流れがあるわけであります。

足立委員 大臣がおっしゃっていることはわかるわけですが、ぜひ一言やはり申し上げないといけないことは、営利だからけしからぬやつがいるんじゃないんですよと。今話題になっている某医療法人を取り上げるまでもなくね。医療法人であっても社会福祉法人であっても、けしからぬやつはけしからぬわけですよ。そう思いませんか。

 私は、営利だから、営利を追求するからおかしな人が出てくるとか、あるいは非営利だったら安心なんだというセンス自体が、いかがなものかなと思っているんですが、大臣、どうですか。

田村国務大臣 けしからぬことをやる人たちは、株式会社なのか、それとも公益法人なのか、それは別にして、一定の割合で、どちらが割合が多いかわかりませんけれども、あると思います。

 ただ、株式会社は、利益を出して株主に還元する、それが使命で、それをやらなければ経営者自体がかわってしまう、そういう使命を帯びているんですね。ですから、そういう意味からしますと、やはり、非営利であるところよりかは、利益を何としても、それが例えば、完全に悪いことではない、違法ではない、しかし、こういうやり方をやれば利益がとれるんだということになれば、いろいろな方法を合法的にお考えになられる。

 それが、例えば医療保険という公的な保険の中において正しい方向なのかどうかというと、それは違うんじゃないかということがあるわけでありまして、そういう御心配をされる方々が結構多いということであります。

足立委員 むしろ、私は、大臣のお言葉ですが、特に医療分野は、次の質問にも関連しますが、やはり経営のインフラが余りに整っていない。

 通常国会でも何度か会計基準の話をしました。きょうは新しい委員の方もいらっしゃるし、新しい政府の、大臣政務官の方もいらっしゃるので、これはぜひ強調しておきたいんですが、会計基準というのは、経営を行うに当たり、またあるいは税金を払うに当たり、さまざまな経済社会の基本的なインフラなんです。だから、さまざまな、例えば株式会社であれ、あるいは学校法人であれ、NPO法人であれ、会計基準は全部あるんですね。

 ところが、日本のあまねくある法人の種類の中で、会計基準がいまだ整備をされていない法人が一つだけあるんです。これが医療法人なんです。これはもう再三申し上げて、小泉政権のときの医療構造改革の中で、我々、当時の経済産業省が声を出して、これはやろうじゃないかと申し上げたのは、そういう意味があった。

 もちろん、営利会社にあっても、全ての法人がそういう基準に服しているわけではありません。特に中小企業などは、なかなかそういうことには至らないので、中小企業庁が、いわゆる中小企業における会計のあり方についてということで、一大プロジェクトを打ち立てて、その経営健全化のためのインフラづくりに取り組んできた歴史があるんです。

 ところが、医療においては、私は、医療法人については、医療だけじゃない、社会福祉法人もそうかもしれない、公開会社並みのアカウンタビリティーがあっていいと思っているんです。だって、そうですよね、これだけの税金と、これだけの保険料を使っている当事者の出口なんです。

 よく原子力で、トイレのないマンションとかいう言い方がありますが、私は、このことを指して、パッキンのない蛇口、きょう本邦初公開なんですけれども、金曜日の本会議でも言おうと思っているんですが、言っちゃいました。パッキンのない蛇口、こう言っているんですね。パッキンを入れましょうよと。パッキンを入れないで幾ら水道から水を出しても、それはやはり無駄が多いということになって、幾ら増税をしても、日本の、いわゆる医療と介護の利用者には行き届かない、ゆがむ。

 やはり、大臣がおっしゃるある種の、社会保障、医療、介護、福祉の適正性、健全性というものは、そういう情報公開を通じて、内部統制あるいは外部統制を含めて基準を定めて、それに服する形で提供体制の効率化というものを図っていかないと始まらない。

 再三申し上げて、きょうは、とかしき委員がいらっしゃいますが、当時政務官、ここでやりとりさせていただきました。ただ、きょうは、通常国会と同じことを繰り返していたのでは仕方ありませんので、これは、ぜひやってくださいということに加えて、いや、四病協がやりますからじゃなくて、それを厚生労働省が政策としてどのように位置づけていくのか。その会計基準をつくって、つくることはつくるぞと言っていただきたいんですが、つくらせるぞと言っていただきたいんですが、それをどう使うのか。それを、医療、介護を初めとする社会保障の効率化にどう使うのか、御答弁をいただきたいと思います。

田村国務大臣 今、これは国民会議の議論でもあったんですけれども、もちろん言われるとおり、病院もそうですが、社会福祉法人も同じように財政の透明化というものをしっかりと示していけというようなお話をいただいております。

 言われるとおり、いろいろな優遇がある、そういうようなところであります。四病院団体協議会で、いっとき、この会計基準の議論をなされたんですが、とまっておったということで、やっと動き出して、どうやら年内には取りまとめていただける方向であるというふうにお聞きをいたしております。

 当然のごとく、医療というもの、病院というものの継続性でありますとか安定性ということを考えれば、経営の透明性というもの、こういうものをしっかりと示していただかなければならぬわけでありまして、これはもう委員のおっしゃられるとおりでございますので、厚生労働省といたしましても、そのような方向でしっかりと取りまとめていただいたものを中心に、これから行政の方を進めてまいりたい、このように思っております。

足立委員 ありがとうございます。

 ぜひ、このテーマはちょっとこだわりがありまして、私も、いろいろ関係の方というか、地元でも、このテーマはもうやめておけという声もある、大変物議を醸すテーマであるようでありまして、関係各所から、そろそろやめておかないと大変だぞという声も上がるわけでございますが、個人的にはこれはこだわっています。

 金曜日のプログラム法の本会議においてもこのテーマはまた改めてお聞きをし、その際に、ぜひ大臣、きょう、あした、省内でも御検討いただいて、一体、会計基準を厚生労働行政の中でどう位置づけて、一定の規模以上のところについては義務づけるとか、やはり何か厚生労働行政の中でしっかりと位置づけていっていただくということが私は必要であると申し上げたいと思います。

 もう時間が来ましたので終わりますが、実は、本当は時間があればもう一つやりたかったのは、例の雇用特区の話でございます。

 私は、雇用特区は、民主党やマスコミの反発にひるまず、やるべきであると心の底から思っていますが、通常国会における解雇の金銭解決もしかり、あるいは生活保護の修正案もしかり、何か、今の厚生労働省はすぐに、マスコミ、民主党などから言われると、若干、修正をしてしまう、こういう経緯があると思います。(田村国務大臣「生活保護は賛成ですよ」と呼ぶ)いや、生活保護は、通常国会に出された法律から修正されましたよね。その点を申し上げているんです。修正しなくていいと思うんです。

 いずれにせよ、もう時間が来ていますので終わりますが、ぜひ、雇用についてはひるまず、お考えを貫徹いただくようお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

後藤委員長 次に、浦野靖人君。

浦野委員 初めて厚生労働委員会で質問をさせていただきます。

 通常国会で、田村大臣には、何度か予算委員会等で御質問をさせていただいて、そのときに、真摯にお答えをいただきました。

 本日も、私、いわゆるプログラム法案が今回出てくるということで、いろいろと、特に子育て関係の部分を抜き出して質問をさせていただこうと思っております。

 まず最初に、私、社会保障と税の一体改革、この議論がなされていた当時は、大阪府議会で地方議員として政治にかかわっておりました。そのとき、私が常々思ったことは、高齢者の方と子供たちを人質に消費税増税を議論するということはどういうことやというふうに、常々、私は実は思っておりました。

 先ほど足立委員がおっしゃったように、それとは関係なく、やはり財源は確保していくべきだ。特に、子育ての部分、私たちは世代間格差という非常に大きな問題を、これからさらに、ずっと、未来永劫、議論をしていかなければいけない世代ですから、その部分に関しては、消費税増税が決まりましたから、それは行われないということはないんですけれども、なかったとしても、やはりその予算というのは、しかるべき責任を持って確保していくべきだというふうにずっと思っておりました。

 この話で、第一回の子育て会議の冒頭だったと思うんですけれども、当初は七千億ということが言われていました。ただ、冒頭に、子育て会議第一回のときに、七千億では足りません、一兆円必要だ、この一兆円を確保する努力をしますということが言われていました。これは今でも変わっていないという認識でよろしいですか。

田村国務大臣 これから我々が目指すものを実現していこうと思いますと、一兆円かかる。消費税を一〇%に引き上げたときに、その中の財源、これは社会保障の充実分ということで二・八兆円あるんですけれども、ここから七千億は一応めどはついているわけでありますから、残りの三千億円を、これから、あらゆる努力をして我々は確保をしていかなければならないということでございまして、それに向けて努力をしていく所存であります。

浦野委員 とはいうものの、先ほど言わせていただいた世代間格差、これは非常に大きな問題になってくると思うんですね。

 今現在、世代間格差は、一体、モデルになる年齢はいろいろあるとは思いますけれども、どれぐらいあるというふうに、これはちょっと通告していないのであれなんですけれども、恐らく、厚生労働省で把握されているとは思うんです。

 といいますのも、このプログラム法案は、世代間格差を是正するという大目的があって、では、その目標額は一体幾らなのかということもないのに、そんなプログラム法案をつくるということ自体が私はちょっと考えにくいと思っているんですけれども、それは幾らぐらいというふうに想像されて、想像というか把握されているんでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 通告がなかった問いでございまして、実は準備がないところでございますが、少なくとも、我が国におきまして、子供に対する支出が少ないというのは明確な事実がございまして、例えば、各国の家族関係社会支出の対GDP比で見た場合に、我が国は、平成二十五年度、児童手当を加味して一・二二%でありますが、これは、例えば出生率回復などに成功しましたフランスにいきますと三・二%ございますし、イギリスでも三・八三%というふうに、かなり差が大きいわけでございます。

 したがいまして、世代間格差がかなりあるというのは、おっしゃるとおりかと思います。

浦野委員 この子育て予算が確保された時点で、対GDP比がどれぐらいになるのか、またこれは後で教えていただけたらありがたいと思います。

 世代間格差の、実質的などれぐらいの格差があるのかということは今ちょっとわからないということですけれども、よく言われる、年金の問題のときでも、よく絵が出てきますよね。今は三人で一人を支えているけれども、何十年後かには一人で三人を支えないといけないという世界になる、こういうふうな図がよく示される場面がありますけれども、そこから考えると、相当の世代間格差があるというふうに私たちは見ています。

 特に、年金などは、私は正直、もらえるとは想像していません。今、既に六十歳から六十五歳になり、六十五歳になる前に、年金を受け取る期間を六十八歳や七歳にしようかという議論が既に起こっております。私たちが六十五歳、七十歳になったときに、恐らく、年金の受け取りは九十歳ぐらいからというふうになっているんじゃないかというぐらい、私は、非常に心配をしておりますし、正直、余り期待をしておりません。

 ですから、ですからというわけではないですけれども、我々維新の会は、抜本的な年金制度の改革も提案をさせていただいているわけです。

 この部分に関してはこれまでにしておきますけれども、それでは、通告をさせていただいている質問に移ります。

 このプログラム法案の手前に、待機児童解消加速化プランというのを二年間かけて緊急で行うということで、今、市町村にいろいろなニーズの問い合わせをされております。二十五年度、二十六年度で二十万人、保育所の定員の確保をするということなんですけれども、さらに、二十九年度までだと四十万人の確保をする。

 これは、いいことであるとは思うんですけれども、明らかに我々は過剰供給になるんじゃないかというふうに考えているんです。その点、どれぐらい、恐らく試算はされているんでしょうけれども、四十万人の枠というのはかなり大きな枠です。

 それと、幼保一元化で、幼稚園と保育所がこれから統合されて、いろいろ切磋琢磨をしていく場面が出てきます。そうなると、今まで、幼稚園と保育園、すみ分けをしている部分がありました、これが競合する可能性が出てきます。

 例えば、隣同士に保育園と幼稚園があるところでも、今では、そんなに、言うほどの競争はありません。ところが、制度を一本化していくと、この制度のこともちょっと後で触れたいと思いますけれども、競合する場面も必ず出てくると思います。その点については、無用の競争を生んでしまうんじゃないかと危惧をしております。それはいかがですか。

土屋副大臣 待機児童の加速化プランでは四十万人という数字が出ておりますけれども、全国の自治体にニーズ調査をいたしましたところ、保育所の利用者とか利用希望者をもとに、この数字が出てきたわけでございます。

 平成二十五年四月の保育利用者数と、保育利用率のピークを迎える平成二十九年度末における利用希望者数との差として算出をされたということでございまして、現時点での適切な目標設定をしているところでございます。

 それで、今、幼稚園と保育所、幼保一元化の中で競合するのではないかというお話が出ましたけれども、待機児童数の約八割が幼稚園の対象とならない三歳未満児でありまして、この点では競合しにくいのかなと思っています。

 それから、なかなか幼保一元化も進まない部分がございますけれども、私、地元のお母様たちとお話しすると、一元化が進んで、幼稚園から継続して預かってくれるような形ができれば、非常に働きやすいという声も聞いております。

 先生も保育士ということでございまして、非常にいろいろな現場の声を聞いていらっしゃると思いますけれども、こういうような算定でございます。

浦野委員 今おっしゃっていただいたように、私は、保育士でありますし、さらに、幼稚園の教諭免許も持っております。私の親族ですけれども、幼稚園も経営をしております。

 ということで、非常にいろいろと、今回の幼保一元化についてもさまざまな意見が私は耳に入ってくるわけですけれども、今一番心配しているのは、加速化プランがあるから心配をしているんじゃないです、今既にもう問題になっていることなんですけれども、保育士の確保ですね。例えば、ちょうど今の時期、保育士の採用試験を行っている保育園、幼稚園等は多々あると思います、もう終わっているところもたくさんありますけれども。やはり保育士、確保できないです。

 これを、今既に起こっている問題で、今すぐ手当てができないと、加速化プランを行ったときにはさらに保育士不足になると私は思っていますけれども、その点、いろいろと計画の中には、確かにたくさん書いていただいております。この状況で、それを解決できるのかなという心配があるんですけれども、いかがですか。

田村国務大臣 まず、幼保のそれぞれの新しいスタイルということで、幼保連携型の認定こども園というものに対しての移行、これに関しては、今、単価設定を子ども・子育て会議の中で御議論いただいておりまして、もうちょっとすると出てくるので、これが出てくると、多分、幼稚園から、特に幼稚園から幼保連携型認定こども園に移行するところが出てくると思います。

 今のままの、幼稚園のまま私学助成で残ることもこれは否定しておりませんので、それも含めて、それぞれ、過剰になるならば、そのまま幼保連携型にならずに、それこそ私学助成を受けて、今までの幼稚園として残るところも出てくるであろうというふうに思います。

 それから、今の保育士の問題でありますけれども、一つは、なぜ保育士が足らないか。

 そこは、本来、保育資格を持っておられる方々が百万人以上おられて、実際、現場で働いておられる方々が約四十万人ぐらいだと思います。六十万人からの方々が現場に帰ってこられない。特に、若くして保育士になられて、しかし、仕事がきつくて、給料が安くて、それで結婚を機にやめてしまうなんていう方々もおられるわけでありまして、そこを含めて、二十四年度補正予算で、保育士の処遇改善という形で補正を組ませていただきました。

 あわせて、再就職支援等々もやっておるわけでありますが、十月の十六日、総合的取り組みということで、保育士マッチング強化プロジェクトというものを発表いたしまして、例えば、求人しているんだけれども保育士がなかなか集まらない、そういうような保育所等々には、ハローワークが出張っていきまして、それならば、もうちょっと条件等々を変えて求人したらいかがでございますかというアドバイスをしたりだとか、ハローワークとそれから自治体、都道府県、さらに申し上げれば保育士・保育所支援センター、こういうところが協力して、うまくマッチングをしながら保育士を掘り起こしていくということもやりながら、人を確保していく。今のままでいきますと、約七・四万人が平成二十九年に向かって必要になってくるということでございますから、それに向かっての準備をしっかりやらせていただきたい。

 もう一点申し上げれば、今、無認可でそれぞれ、東京でありますと認証保育園だとか、いろいろと自治体が認証している保育園があるわけでありますが、そういうところに対しまして、例えば、保育士を将来充足していただくのならば、補助金を出していこうということを考えています。

 そのときには、今、通信教育がございますので、働きながら通信教育を受けていただいて、実習のときだけは補助を出して、ほかの方々に入っていただきながら、働きながら保育士を目指していただくというようなメニューも一応用意いたしておりまして、そういうものを利用しながら保育士の育成というものを進めてまいりたいというふうに思っております。

浦野委員 保育士資格の受験資格の要件も、去年たしか緩和をされましたね。ああいった取り組みは非常にいいことだなと思っています。

 無認可の保育園等で、資格はないけれども、子供とかかわりたい、そういう仕事をしたいということで頑張っておられる方はたくさんいらっしゃいますし、そういう方々が保育士の資格を取られて正式採用されて、保育士として保育園にかかわっていかれる。無認可の保育園にとっては貴重な戦力が抜けていってしまうというジレンマがあるんですけれども、そういったことを、子供のことを思えば、いいことではあるということもありまして、なかなか思い切ったことをやっていただいたかなというふうに、それは確かに思いました。

 文句ばかり言っても仕方がないので、いろいろと、提案といいますか、これを言ったら私の所属する保育団体の方の中にも怒ってこられる方もいらっしゃるかもしれないですけれども、今、保育園は、厳格に、保育士資格を持っている人以外は採用ができません。正職員だろうがパートタイムであろうが、子供にかかわる方は皆、保育士の資格がないと採用はできません。

 厳格には、採用はできますけれども、保育士として認めていただけないので、保育園から手出しで給料を出していかないといけない。補助金の対象になりませんので、それだけ保育園の経営を圧迫してしまうということになりますので、当然、どの保育園も、保育士の資格を持っている方以外は、ほとんど保育園の先生としては雇っていないはずです。

 ここで、先ほどGDPの話で出てきたフランスなんかは、保育園で、保育士資格を持っておられる方ももちろんいますけれども、それ以外の、もうちょっと簡単な、保育士資格がなくても、これぐらいだったらできるんじゃないかというようなことを子供に行う。何週間か研修を受けて、その研修が終わったら、軽微な、簡単な資格ですけれども、それを取る。その資格があれば保育園で働けるという制度を、実はフランスはとっております。

 しかも、フランスというのは、まだ確かに、保育園という形の、いわゆる我々が思っているような保育園というところは少ないので、まだまだそういう問題が起こっていないんだろうとは思うんですけれども、こういったことをしないと、実際、本当に、箱はお金をつけて建物を建てればできるんです、ところが、保育園に先生がいないと子供が預かれませんので、そういったこともやっていかないといけなくなるんじゃないか、四十万人を達成するのであれば。これが一つ。

 もう一つ、今現在の制度でも広域入所ができるようになっています。市町村をまたいで隣の市町村の保育園に入所というのは今現在でもできます。ところが、この制度、恐らくほとんど活用されていない。

 私たちの近くで余り例がないだけかもしれませんけれども、例えば、私の住んでいるところなんかは、川を挟んで向こうでは待機児童がいっぱい、これは大阪市ですけれども。川を越えた途端に、定員割れを起こしている市町村があるという地域もあります。そういったところに積極的に子供たちを見てもらう、預かってもらうということ、行政の方でそういったインセンティブか何か、そういうことをもうちょっと考えられたらどうかなというふうに思うんですけれども、この二つを、ちょっと続けて。

田村国務大臣 フランスの簡易な研修というものがどういうものなのか、ちょっと私もよく理解をしていないんですけれども、日本の場合は、一般的に、保育士資格を持っている方々が、年齢に応じて配置基準、三対一、六対一、二十対一、三十対一、こういう話になっております。

 逆に、今、子ども・子育て会議では、もう少し配置基準を厳しくした方がいいのではないか、特に三歳児のところでありますけれども、そういう議論が出ておりまして、ちょっと、今委員がおっしゃられたところとは逆の方向であります。

 それはなぜかというと、一つは、やはり子供たちに対して、しっかりと発達を支援しなきゃいけない。それから、安全性だとか健康、こういうものの確保、親に対する相談、こういうことをしていかなきゃいけないわけであります。

 歴然と数字になってあらわれておるのは、認可保育所と無認可、まあ、無認可もいろいろありますから一概には言えないんですけれども、年間のお子さんの死亡者数、例えば、うつ伏せにしておいて突然死をしてしまうみたいな、これは本当はあおむけにするように一応指導はしているんですけれども、そういうものも含めて、やはり、対子供当たりでいくと、かなり無認可の方が亡くなっておられる数が多いんですね。

 そういうことを考えると、やはり、一定の保育資格を持っている、ちゃんとしたその能力を持っている方々に保育、特に認可保育園というものはお任せをしていきたいという思いが我々にはあります。子供は物が言えませんので、そこは、やはりある程度の基準というものが必要であるのではないか。

 一方で、先ほど委員がおっしゃられた、保育士がそこで資格を取ってしまうと、そこからいなくなっちゃう、それは困るという話がありましたが、今度、無認可保育園も、そういう人たちを通信教育で育てて、人数が充足すれば認可になっていただこうじゃないかというような、段階的にステップアップする、こういう案も取り入れておりますので、そういうものを利用していただきながら、より質の高い認可保育園になっていただければありがたいなというふうに思っております。

 それから、今言われた広域入所に関しましては、需給のバランスを考えながら、近隣の自治体と、これは連絡調整をやらないと、なかなか単独ではできませんので、連絡調整をして、それでしっかりとうまく回っていくのであるならば、それは一つの方法でございますから、そんなものをうまく促していけるような努力を我々もしてまいりたいというふうに思います。

浦野委員 今答弁の中に、無認可の保育園の死亡事例が多いということもありました。そのことも、実は、きょうではないですけれども、ちょっといろいろ議論をしていただきたいなと思っている部分がありますので、またこれは、機会があれば質問させていただきたいと思います。

 市町村をまたぐ広域の入所に関して、近ければ近いほどいいとは思うんですけれども、例えば、本当にもうずっと定員割れをしていて、地域にも子供が少なくなっていて、保育園がこのままではもう続けられなくなるというような地域も、都市部の大阪ですら、地域によっては現在もう出てきております。

 そういった地域に、例えば、待機児童がたくさんある市町村が、何かしらの話し合いをして、そういった子供たちを受け入れるような、そういった施策はないかなというふうにはちょっと思いますので、それもまた、これから提案などをしていけたらと思っております。

 それと、この加速化プランで、この二年間で急速に、恐らく、保育園をかなりのペースで建てていこうというふうになると思います。そうなったときに、これは通常の保育園の予算のとり方で建てていく場合なんですけれども、ほとんどの保育園は、予算が決まってからスタートで、設計して地鎮祭をして立ち上げて、最終、三月の末までには全てを終わらせて、四月一日からは子供たちを受け入れる、そういう体制をとらないといけません。

 ところが、実は工期が非常にタイトで、どの保育園もこのタイトな工期に苦しめられるわけですね。今回、恐らく、過去には年度をまたぐことはならぬという時期もありましたけれども、今は年度をまたいでも結構ですということで、過去を思えばかなり自由にできるようになりました。この自由にできるようになった反面、実は問題も起きております。

 例えば、これは一カ月、二カ月、例えば五月、六月ぐらいに、ちょっと工期が一カ月間に合いませんでしたということで、五月開所です、六月開所です、これは私はよくあるパターンだと思っています。実際に、私の経営する保育園もそういうパターンでした。

 それで、継続して保育園を建てかえた場合は、古い保育園で先生たちも子供たちと一緒にいられるので、問題はないんです。

 新規で建てた保育園は、一カ月、二カ月ぐらいだったら、採用する先生方も我慢はしてくれると思います。ところが、これが、例えば秋に開所です、九月になります、二カ年計画ですから、そういうところも出てくると思います。九月に開所する場合、それまでの間、保育園の先生を確保しておれるかどうか、これは非常に難しいです。何かそういった補助金なりなんなりがなければ、恐らく、保育園としては、その定員分の先生を確保していくことすら困難だと思うんですね。

 さらに、九月開所で始まった、十月開所で始まった場合、定員が例えば百二十人の場合、九十人の場合も、どの定員でもいいですけれども、当初から一〇〇%入所するということはもうあり得ないです。ですので、保育園の先生は確保しておかなければいけない、さらに、来ないかもしれないけれども先生の数は確保しておかないといけないという二重苦に恐らく陥ることが想像されます。

 この点について、何か対応策、これは、この加速化プランの中で恐らく出てくると思いますけれども、対策をとる意思はありますか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 確かに議員御指摘のように、保育士をせっかく確保したにもかかわらず、保育所の開所がさまざまな事情でおくれる場合は、これは実際あるところでございます。

 今使い得る制度というのも若干ございまして、それを御紹介申し上げたいのでありますが、保育所の開所までの間、安心こども基金の施設整備費の加算というのがございます。これは、保育所の開設準備に必要な経費について補助対象としているものでございまして、例えば児童の受け入れ準備とか、あるいは開所前の職員の研修などに使えるものでございますので、こうしたものの御活用というのを勧めてまいりたいというふうに考えております。

 それから、もう一つ御指摘がございました、開所時点においては定員が一〇〇%いない、だけれども保育士さんは要るんだというケース、これにつきましても、保育所運営費というのは、御案内のとおり、月の初めの入所児童数をもとに支弁をしているものでございますけれども、月の途中から児童数がふえていくということはあるわけでございまして、そういう場合につきましては、日割りで支弁することが可能でございますので、そういう意味では、利用実績に応じた形での配慮、これは行っているものでございます。

 やはり、保育所を新設する場合に、どういう形で利用ニーズが出てくるか、そこをよく地元の自治体と相談をしていただきながら進めていくということがまず一番無難に進むのかなと思うわけでございますが、私どもとしましても、いろいろ目配りはしていきたいと思っているところでございます。

    ―――――――――――――

後藤委員長 議事の途中ではありますが、ただいまスウェーデン王国ステファン・レヴェーン社会民主労働党党首御一行が本委員会の傍聴にお見えになりましたので、御紹介を申し上げます。

    〔起立、拍手〕

    ―――――――――――――

後藤委員長 浦野靖人君。

浦野委員 先ほど御答弁はいただきましたけれども、子育て基金の中で、そういったことに充当できる、金額がちょっと今定かじゃないんですけれども、ぜひ、従来からですけれども、この子育て基金にもうちょっと柔軟な対応ができるような規制緩和をしていただけたらなということは、常々、恐らく声が上がっていると思いますので、その点も含めて、そういった問題が起きないような手当てをしていただけたらと思います。特に、新規の保育園は、必ず保育士を確保しておかないと認可をしてもらえないということがたしかあったと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それと、一つ、これはぜひ検討していただきたいことなんですけれども、小一の壁という言葉があります。学童保育も非常に各地域で頑張っていただいておりますけれども、これがなかなか、一学校区に一放課後クラブしか補助金が出ませんので、そういった関係で、恐らく、大体、小学校に一つしかないと思うんですけれども、例えば、保育園の卒園生で小学校一年生に上がられた親御さんたちが、やはり学童よりも保育園で小学校一年生とか二年生を預かってほしいという要望が実はあるんですね。

 といいますのは、ついこの間まで通っていた保育園で、勝手知ったる場所にある、子供たちだけでも行ける距離、保育園は特にそうですけれども、さらに、御家庭によっては下の兄弟もまだ保育園にいて、保護者の方がお迎えに行くのに都合がいいということもありまして、そういった要望が実は出ております。

 私は、学校で行われている放課後クラブもいいとは思うんですけれども、保育園でもそういった取り組みができるような何か仕掛けをぜひ考えていただけたらと思っているんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 放課後児童クラブ、これは、保護者が就労などによって昼間家庭にいない小学生に対して、適切な遊びあるいは生活の場を提供する事業でありまして、学校の余裕教室のみならず、保育所でも実は行われているものでございます。

 議員御指摘のように、かつては、確かに、放課後児童クラブの設置の数としまして、目標を小学校区ごとに設置する、こういう目標を立てたこともございましたが、現在、それはございませんで、次世代育成支援対策推進法に基づく、市町村が地域のニーズを踏まえて策定をした計画、これに基づいて設置をするという形になっているところでございます。

 保育所に設置される放課後児童クラブ、確かに、議員おっしゃったように、児童が通いなれる、それから、上にお兄さん、お姉さんがいるということで、そういうよさもあるわけでございますが、もう一つ、学校の余裕教室あるいは学校の敷地内で実施する児童クラブ、これは、学校からクラブに移動する、その移動の間が安全であるということと、それから、もう一つ、学童保育を利用していない児童と一緒に遊べる、学童と学童以外の子が一緒に交わって遊ぶことができる、そういったよさもございまして、そちらについてももっと進めてほしいという声があるわけでございます。

 いずれにしましても、地域のニーズを踏まえて、必要な箇所を必要なところにつくっていくというところが重要ではないかなと思っておりますので、私ども、そういう方向で自治体を応援してまいりたいと考えております。

    〔委員長退席、北村(茂)委員長代理着席〕

浦野委員 先ほど大臣が答弁をしていただいた保育士の資格の話ですけれども、まさに大臣がおっしゃっているように、本来はそうあるべき、そして、あくまでも保育園の基準は最低基準でありますから、言葉の示すとおり、それが最低な基準なわけですね。その最低な基準を上げていく努力というのは、恐らく、本来はしていかないといけないことだと私も思っております。

 ただ、その基準を上げることによって、保育園が整備されない、されなくなってしまった、それに対応して、例えば運動場、昔は運動場はないといけないというふうになっていましたけれども、それを近所の公園でもいいよというふうに、規制を、最低基準を、これは最低基準を下げたのと一緒ですね。

 先ほど午前中に民主党の委員からもありましたけれども、先ほどの議論の中で、後ろで元厚生労働大臣が、ナショナルミニマムだナショナルミニマムだとずっとぶつぶつぶつぶつ、つぶやかれたんですけれども、ずっとおっしゃっていたんですよ、実は。ナショナルミニマムだろうと言って、ずっと言っておられたんです。

 最低基準もナショナルミニマムということであると思うんですけれども、保育園の最低基準は、実は既にもう壊されているわけですね。市町村の権限で最低基準を緩和できるように、今、もう既になっています。している市町村も現実にあります。

 私が言いたいのは、子供に対するそういった規制を緩和することは簡単にみんなするのに、高齢の方々の規制の緩和をしないというのは、私はひきょうだと思っています。

 同じく、やはり、最低基準を守るのなら守る、それは、子供であろうが大人であろうが誰であろうが、最低基準は守っていただきたい。けれども、子供の最低基準は自由裁量で、市町村でできるようにしてある。いや、これはあれですよ、僕は、政府がやろうとしていることには基本的には賛成しています。

 だから、恐らく、これから規制緩和をいろいろしていって競争していく中で、子供の施策だろうが大人の施策だろうが何だろうが、やはり対等に扱っていただきたいと私は思います。(発言する者あり)

 外野の人の言葉に反応するのもどうかと思うんですけれども、一律じゃないというのであれば、子供をもっと大事にしていただくのが本来の政策ですので、これが世代間格差を是正するということだと思っていますので、これからも、いろいろと議論は、恐らく社会保障に関しては、本当に議論をしても、し尽くせないようなところ、場面がこれからたくさん出てくると思いますので、よろしくお願いをいたします。

 以上で質問を終わります。

北村(茂)委員長代理 次に、中島克仁君。

中島委員 みんなの党の中島克仁です。

 前回の国会に引き続きまして、厚労委員会に所属をさせていただきました。委員の方を含めて、また今後ともよろしくお願いいたします。

 今国会は、会期も非常に短い中で、この後、社会保障改革プログラム法案、重要法案も控えております。金曜日の本会議には私も御質問をさせていただくことになっておりますので、きょうは一般質疑ということもございますので、それ以外のことについて御質問をさせていただきたいと思います。

 まず、ヒトパピローマウイルス、HPVワクチン、勧奨中止ということが、六月十五日、資料の一枚目にもございます、新聞で大きく報道されました。

 これは通常国会の会期末に当たりまして、実際、私、厚労委員会でも、ことしの三月に予防接種法改正でこの委員会でも議論をさせていただいた中で、私どもも新聞で初めて知った。そして、それが金曜日でございましたから、その土曜日、日曜日、医療機関もお休みのところも多い、各自治体も公共機関はお休みという中で、二枚目の資料、「子宮頸がん予防ワクチンの接種を受ける皆さまへ」、こういうものが厚生労働省から出されました。

 この新聞の見出しでも書いてあります、医療現場混乱もあり得るというような内容になっておりまして、先ほども申しましたように、予防接種法改正は、この委員会で三月に議論をいたしまして、その副作用についても何度となく議論がされた中で、突然こういう報道になりました。私も、その後、実際に厚生労働省から御説明を聞いたのは、八月の臨時国会、そのときに初めてその経緯を聞かせていただいたということであります。

 私も、今現在も、週末は診療所に戻って外来もやっております。その経緯について、改めて、きょう、委員各位の皆さん、もしかしたら与党の皆さんには御説明があったのかもしれないのですが、私も含めて、大臣の口から、このように至った経緯、御説明を願いたいと思います。

田村国務大臣 委員の方に、その後、報告がおくれたということは、申しわけなく思っております。

 法案を皆様方のお力でお通しいただいて、HPVワクチンも定期接種化になったわけでありますが、四月から予防接種がいよいよ始まりました。

 ところが、その中において、因果関係自体はよくわかりません。ただ、関係ないとも否定できないというような形で、疼痛がいろいろなところに出てくるという症状の方々が特異的に見られてきたということでございまして、そのような方々がいろいろと、これは副反応であるのではないかというようなお声を上げられまして、六月十四日の副反応検討部会において、これは三対二というような、非常に専門医の先生方も悩まれたんだと思うんですけれども、結果的には、この発生頻度がより明らかになって、そのような情報が国民の皆様方にちゃんと提供できるまでの間は、積極的な国の勧奨は控えるというような決定をさせていただいたわけでございます。

 今、随時調査をいたしておりますし、そのような症状の出ておられるお子さんには、これは女児、女性のお子さんでありますけれども、十七ある関係病院等々で、いろいろと、今、どういう治療方法があるのかということも含めて相談できるような体制をつくりつつありますけれども、とにかく、まだよく因果関係が十分にわからないということと、どれぐらいの頻度であるかということを調査中でございます。

 そのような意味からいたしますと、なぜ金曜日に出したんだというお話でございましたが、厚生労働行政は今までいろいろと薬害でお叱りをいただくことが多うございました。

 そのときには、このような情報が入っていたにもかかわらず後の対応が遅いというお叱りもいただいてきた歴史もございまして、このような形で専門家の方々が御決断をなされたということを受けまして、なるべく早くこれは対応をしなければならないと。この週末も予防接種を受けられる方々もおられるかもわからないということでございまして、大変、御連絡がおくれたのは申しわけなく思っておりますけれども、積極的勧奨はとりあえずしないということにさせていただいたというのが経緯でございます。

中島委員 今、御説明いただきましたけれども、先ほども申し上げましたように、ことしの三月のこの委員会においてもその副反応の話は何度となく議論をされていて、患者さんの団体のことも取り上げられておりました。そういう中で、最終的には、やはりその副反応が医学的根拠に伴わないということの結論づけの中で、ことしの四月から定期予防接種の中に含まれた、そういうふうになったわけですね。

 この記事の中にもございます専門家検討会、二つの選択肢の中の二対三ということだったようですが、現状のままの接種の継続か、副反応の情報提供体制ができる状態となるまで接種の積極的な勧奨を一時控える、この二択、その中で二対三。

 これは五人の中の二対三ですが、このまま勧めるべきだという御意見もあった中で、これがもし一人の方が勧奨でいくべきだと言ったら、大臣はそのままの対応にしたわけですか。

田村国務大臣 今、仮定のことに対してお答えできるかというとなかなか難しいわけでありますが、この部会の中で専門家の方々が一応御判断を下された、結果、多数決という形で、三対二でそのような形が示されたわけでありますから、それを我々は、専門家の考え方、知見として、それに従ったというような形であります。

中島委員 先ほどもございました、厚生労働行政、後手後手に回ると非常に後に響いてしまう、その理由もよくわかります。

 そういう御判断の中で、土日にもかかわらずそういう判断をなさったということを別に責めているつもりはなくて、やはり経緯については、この次、先ほど言った資料二枚目、子宮頸がんワクチンの接種を積極的にはお勧めしていません、接種に当たっては有効性とリスクを理解した上で受けてくださいと。

 この点、資料、これは二枚目があるわけですが、その内容は、子宮頸がんというものがどういう病気か、そしてワクチンの効果、もう一枚の方は、副反応に対する確率とか、どういうものがあるかということが書いてあって、これが各自治体に配られて、患者さんたちに見られるわけですよね。これは、完全に患者さんたちにその判断を全て放ってしまったという現状なんです。

 この資料を見て、どうしたらいいかわからないという方は、実際に、私、土曜日に外来をやっておりますが、この発表があった後、恐らく私の医療機関だけではなく、ほかの医療機関もみんなそうだったと思います、どうしたらいいんでしょうかと。

 まだ一回も打っていない子はまだしも、一回目、二回目を打った子たちの、三回打つわけですが、それに対する対応ですね。今、最近問い合わせが多いのは、一応有効期間、三回打つに当たって半年ということがあるわけですが、それを過ぎて打っても効果があるんですかとか、もろもろの質問がたくさんあります。

 六月にこのことを発表して、一応きのうの新聞報道では、十二月中には、先ほどの大臣の答弁にもございました、早急に取りまとめて方向性を示すと言われておるわけですが、現状で、恐らくきょう何かしらで見ている方もおられるかもしれません。今後の対応について、十二月までにまだ二カ月あります。明確なガイドラインというか、こういう対応をするべきということを示すべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

佐藤政府参考人 お答えをいたします。

 既に子宮頸がん予防ワクチンの接種をした方、その方の対応をどうするのかというようなことも含めまして、いろいろと悩んでいらっしゃると申しますか、今後の対応について判断を決めかねていらっしゃる方がいるし、また、御本人様だけじゃなくて、接種のお医者さんも含めて、恐らくは関係者もいろいろと、どういうふうに判断していいか迷っていらっしゃるということだろうと思います。

 現時点におきましては、今議員のお示しになったパンフレットももちろんですし、また、このほか、厚生労働省のホームページで少し丁寧にQアンドAなどを提示しているところでございますので、そうしたことを見ていただくということ。

 それから、とりわけ今のお話は、一回接種を受けた方が二回目、三回目を控えていらっしゃる場合ということでお話しになったんだと思いますが、接種間隔は一応法令には定められておりますけれども、接種間隔を科学的にどうすべきかというようなことについても、専門家に対応を検討していただくこととしております。

 いずれにしましても、そもそもの副反応と、それから、それに伴います、現在行われている積極的な勧奨の中止という問題について、どう科学的に判断し、また行政的に判断するか、引き続き、情報収集して検討してまいりたいと考えております。

中島委員 今、医療機関の話も出ましたが、サーバリックス、もう一種類ありますが、その在庫の管理ですね。

 私のところは婦人科が専門ではございませんが、地域にある診療所として、やはり定期的に打っている方はおられます。予約の方がそれ以降一割ぐらいしか来ていないということになると、うちは在庫はそんなに多くないですが、婦人科とかそういうところでは在庫がかなり多くなっていると思います。原価でいきますと一本一万円以上するということで、冷所保存でもございますから、これは返品がきかないわけですね。

 今後、十二月以降どうなっていくかはこれから結論づけるにしても、その在庫の管理、処分というか扱いについて、今どのようなことになっているのか。

佐藤政府参考人 お答えをいたします。

 なかなか難しい問題ではございますが、現時点で私どもが把握しているところでは、子宮頸がんワクチンの有効期間が三年、こう聞いておりまして、直ちにこのワクチンをどうするかということでもないとは思いますけれども、今もありましたように、このワクチンの副反応の科学的な評価等々ともあわせまして、副反応検討部会における審議の状況を見守っていくということが現時点での当面のお答えかと思います。

中島委員 六月の十四日ですから、もう既に四カ月以上たっているわけですよね。その間、何度となく審議はされておるようですが、既にもう始まっていることで、打っている方、先ほど言ったように一回目、二回目を打っている方も含めて、その不安も強いと思います。

 私は、個人的に言いますと、筋肉注射による痛みというのは、確かに、HPVワクチンにおいては他の予防接種よりも高いなという印象は受けております。

 例えば、これを皮下注射に変えたときの効果の度合いとか、それによる、科学的に反応できない部分もあるんでしょうが、そういったことも含めて、できるだけ早期に、そして、厚生労働省の方には、やはり、こうやって審議をした結果、こういうふうな対応をとっているということは、決して国会会期中ではなくても、ちゃんと委員各位の皆さんにもお知らせをしていただきたい。

 そうしないと、私たちが責任を持ってこの法律を改正したわけですから、私は、一介の医師としても答えなければならない立場と、実際にこの立場で法を通したという立場でございます。別に僕が責められるのはどうでもいいんですが、その情報に関してはまめな対応をぜひお願いしたいと思います。

 続きまして、障害者優先調達推進法の現状について御質問をさせていただきたいと思います。

 この法律は、昨年の通常国会で成立をいたしまして、本年の四月から施行されました。法定雇用率の改定とも連動して、障害のある方が自立した生活を送るため、就労による経済的な基盤を確立することが重要であるとの趣旨のもと、障害者の就労する施設の仕事を確保し、経営基盤を強化することを目的に、国や地方公共団体が率先して就労支援施設から物品等を調達する、そのように定めたものです。

 資料の三枚目、法律のポイントが書いてあります。この法律に沿って、各省庁及び独立行政法人等は、毎年度、国の基本方針に即して、障害者就労施設からの物品等の調達方針を作成するとともに、年度末には実績を公表する、そのようなことが書かれております。

 この法律が施行されました本年におきまして、各省庁、また独立行政法人の調達方針の作成状況は、今どのようになっているのか、お尋ねいたします。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 先生お話しのとおり、優先調達推進法におきまして、国が基本方針を決めて、それに基づきまして、各省庁あるいは都道府県等が調達のための方針をつくるというふうになっているわけでございます。

 この現状でございますけれども、各省庁及び各都道府県の状況について御説明いたしますと、厚生労働省を含みます三省庁において策定済み、また三十三都道府県において策定済み、こういうことになってございます。独立行政法人等については、現在、いろいろ状況を把握している最中でございます。

 いずれにいたしましても、これは法律に基づきまして、きちっと調達方針をつくるということが義務づけられておりますので、私どもといたしましては、早期に策定がされるように強く働きかけをしてまいりたいというふうに考えてございます。

中島委員 早期にというか、四月から施行されておるわけでして、もう既にでき上がっているものだという認識で最初お尋ねしたところ、五枚目の資料、厚生労働省の推進方針ですか、八月二日、この内容を見ますと、「目標」のところで、「物品及び役務の種別毎に、前年度の調達実績を上回ること。」というような書き方もされておりまして、もう少し明確な目標値を、基準がどこにあるのかがちょっとよくわからないという部分があるかもしれませんが、示す必要があるんじゃないかなというふうに思います。

 資料の四枚目、これは平成二十三年度の福祉施設との、各中央省庁ですが、契約の実績です。これを見ますと、ナンバー十三、厚生労働省は二億二千万ぐらい契約をされておりまして、他の省庁に比べますと明らかに断トツな契約状況です。ただ、一方では、各省庁かなりばらつきがあることも目立ちます。

 先ほど、三省庁が方針を作成しているということなんですが、これは二十三年度ですが、二十四年度、今年度はどのような契約状況になっているのか、お尋ねしたいと思います。

蒲原政府参考人 今、直近で把握しておりますのが、まさにこの二十三年度の段階でございます。二十四年度については、早急に現在把握に努めている、こういう状況でございます。

 それを踏まえまして、私どもの方針についても、きちっと前年の実績、これは先ほどちょっと話がありましたけれども、前年の実績も、サービスごととかそれぞれの項目ごとに上回るようにというふうにきめ細かく決めておりまして、そういう形で調達方針の実現ということに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

中島委員 各省庁、やはり厚生労働省の目標方針というのが一つ目安になると思うんですね。そういう意味でいきますと、厚生労働省が二億二千万の契約をしている、ここは各省庁一つの目標になると思います。

 厚生労働省だけが特別何かそういう仕事が多いというわけではないと思うので、要するに、ほかの省庁もその気になれば必ずここまでの数字はなし遂げられる。私、国会に来て、新人でございますが、非常に思ったのが、とにかく資料が多いなと。それぞれの委員会に行けば、必ずその都度その都度物品が出てくる。

 そういったことも含めて、これは、まず中央省庁がしっかりと目標値を設定してみずからやっていけば、かなりの数字が上がるんじゃないかな。厚生労働省さんには、まさに牽引的な役割を果たしていただいてやっていただきたい、取り組んでいただきたいというふうに思います。

 また、行政機関の発注の際の窓口となるのが、各都道府県にある共同受注窓口ということになると思います。ほとんどが、福祉プラザとか福祉協会、社会福祉協議会、社協さんとかそういったところ、半公共的な立場、人員的にもかなり余裕のある施設が共同受注の窓口となっておるようですが、一部で、これは一覧表があるんです、きょうは示していないですが、民間の任意団体がやられているところもあります。

 私の地元の山梨県も、この共同受注窓口は実は任意団体なんですね。そこには専任の人がいるわけではなくて、障害者施設、自分の仕事をしながら共同窓口の仕事を兼務している。

 私、そこへ行って、視察というか現状を見てきたんですが、かなり大変ですね。そこで、任意団体であるそういう立場の方が窓口をすると、どういうことになるかというと、実際に言われた例だということですが、自分たちにとって都合のいい仕事をうまく調整しているんじゃないか、そんなようなことを言われて、大変ショックを受けたということも言っておられました。

 この共同受注窓口は、この調達推進法の実施体制を実効性あるものにしていくためには大変重要な役割を果たすと思いますが、その共同受注窓口、どのような体制を整えるのか、完全に自治体任せであるのか、その辺、どのような指導をしているのかお尋ねいたします。

    〔北村(茂)委員長代理退席、委員長着席〕

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 お話ございましたとおり、公の発注の関係と障害者の就労支援施設の関係で、どういうものをつくっているかという情報をきちっと出すことが必要ですし、うまく契約ができた場合も、そのものを安定的に、あるいは質を担保しながら出すといったことが大事なので、その意味でいうと、やはりこういう共同の受注の窓口は非常に大事なものだというふうに考えております。

 この件については、厚生労働省では、平成二十二年度から共同受注窓口を設置するための補助金を支給いたしまして、県と相談しながらやってもらうというようなことを考えてございます。これについては、今後とも引き続きやっていきたいし、単に窓口を設置するだけではなくて、冒頭申しました機能がきちっと果たせるように支援をしていきたいというふうに思っています。

 さらに、この共同受注窓口というのは、今申し上げました機能のほかに、例えば、専門家のコンサルタントを派遣して、いわば共同の店舗を高速道路のところに出すとか、あるいは技術者を派遣して農業の支援をするとか、いろいろなこともやっております。

 そういういろいろな各県のいい事例がありますから、こういう事例をよく整理して、関係都道府県あるいは関係都道府県の共同受注窓口の方に提供していきたいというふうに考えております。

中島委員 御説明はよくわかります。

 実際に、補助金も出ているようですよね。先ほど、計画を策定しているのは三十三都道府県ということで、一方で、共同受注が完全に機能している部分が、滋賀県とか静岡県。これを見ていきますと、NPO法人とか、実施体制がもともと整えられているということなんですよね。

 そうなりますと、やはりこの法律ができた趣旨、また、法定雇用率も上がって、改定された中で、補助金を出せばいいというものではないんですが、実際に法律が決まって、法定雇用率も含めて、障害を抱えた方々の賃金を上げていく、しっかりとした明確な目標があるわけですから、それをしっかりと厚労省さんの方で管理をしていただきたい、そのように思います。

 障害を抱えた方々が自立をした生活を社会の中で営んでいくために、平成十八年に工賃倍増計画が出されました。その目標は倍増ですよね、まさに。ただ、それが、平成二十四年度には工賃向上計画というものに変わっております。

 それに対して、各都道府県でのばらつきはあるようなんですが、変わったのはなぜなのでしょうかというのは何だか短絡的な質問で大変申しわけないんですが、実際に倍増は無理だ、少しでも向上していくという趣旨であるなら、やはり今回の法律の趣旨となかなかそぐわない。その変わった理由について、ちょっと御質問したいと思います。

蒲原政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のとおり、当初の名前は工賃倍増計画という計画でございました。ただ、その中身が、当時は、就労系の団体等、例えば経済団体あるいはいろいろな商工会とか、そういう団体との連携をその地域でやるというところに主眼がありまして、実は、個別の事業所が工賃の計画をつくるといったことは一部でしか行われなかった、こういう実態がございました。

 今回、平成二十四年度から新しい計画になった際に、やはりこれは、個別の事業所に、原則全ての事業所に目標となる工賃をつくってもらって、工賃向上のための計画をつくってもらうのがよりいいのではないかというふうに考えまして、こういうふうにしたわけでございます。

 その背景は、工賃倍増五カ年計画のときに、全ての事業所の平均的な工賃が一〇%くらい上がったんですけれども、実は、その中の個別の計画をつくっていた事業所については、いろいろな支援をした結果、二〇%くらい上がったということがございました。要は、個別の支援の方がより効き目があるということがわかったので、そういう意味で、今回の計画においては、名前は倍増とは入っていませんけれども、実際の事業所にきちっと支援をするという趣旨で、一生懸命やっていきたいというふうに考えてございます。

中島委員 理由はそういうことなんだということはわかりました。

 ただ、結果的には倍増になっていなかった。五カ年の中で、平均賃金が恐らく一万三千円から一万八千円でしたか、本来であれば倍増を目指していたわけで、結果、その次が向上計画ということで、その趣旨は多少変わっておるのはよくわかっておるんですが、後ろ向きととられないようにぜひしていただきたいと思います。

 先ほど申し上げましたように、四月から法定雇用率も上げられました。民間企業が一・八から二%、国や地方公共団体が二・一%から二・三%、都道府県の教育委員会などが二%から二・二%ということになっておりますが、恐らく、国や地方公共団体の雇用率はその目標をクリアしていると思います。たしか二・一%ぐらいですか、二・三%ぐらいですか。そのうち知的障害、身体障害の占める割合、それがわかりましたら教えていただきたいと思います。

内田政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年の数字になりますけれども、国の場合、障害者雇用に占める身体障害者の割合が、約九二%ということになってございます。

中島委員 恐らく、身体障害がほとんどなんだと思います。

 要するに、公共機関や国では、ある程度の設備、スロープをつくったりとか、そういうものを整備すれば身体障害の方は比較的雇用しやすい、そういう背景があると思います。一方で、民間は、なかなかそういったところに設備投資ができない背景もあります。

 今回、三十年には精神障害の方も法定雇用率に含まれるということも決まっておりますので、全て法定雇用率。その中身を、しっかりといいバランスをとるような体制整備、まさにそれは各自治体や官公庁も含めてですが、この場合、身体障害の方でクリアということになりますと、現状では、知的障害の方の雇用という部分が取り残されてしまう可能性があります。

 私も、診療所の隣に知的障害の施設があるので、その就労支援は非常に難しいなと。やはり、田舎の方へ行きますと、ただでさえ仕事がない中で、なかなか就業を支援していくのは難しいという一面もございます。

 ですから、単純に法定雇用率を上げればいいということではなくて、その中身をしっかりと詰めていただきたい。各省庁や公的機関にはその先頭に立って取り組んでいただきたい、そのように思っております。

 時間になってしまったので、済みません、きょうもう一つ通告していたのが、独立行政法人病院機構の追加資金について、会計検査院からの調査書の中にありました追加出資について御質問しようと思ったんですが、また次回のときに御質問させていただきたいと思います。

 きょうはこれで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

後藤委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 今国会の目玉である国家戦略特区に、いわゆる解雇特区などと言われる雇用の規制緩和が、一応、盛り込まれませんでした。「憲法上、特区内外で労働規制に差をつけられない」、これが大臣の見解だったかと思います。報道もされておりますし、答弁などもされております。ただ、内外で一律じゃなきゃいけないよということで、全国一律でルールができるとなっては、やはり困るわけであります。

 実際、十月十九日付の朝日の囲み記事、その大臣の発言があった下に、経営者の皆さんのシンポジウムがありまして、そのときの声が紹介されていますが、「特区はムチャクチャ。全国同一ルールでないと動かない」、こういう発言が経営者から出ている。つまり、特区ではなくて全国で解雇のルールを緩和してくれ、そういうことですよね。それでは困るわけなんです。

 そうした中で、今回、特区法案に書くのは何かというのが資料の一枚目で、先ほど大西委員が午前の部でやったのとこれは同じものですけれども、十月十八日に出されております。アンダーラインを引いておきました。「雇用条件の明確化」ということで、「裁判例の分析・類型化による「雇用ガイドライン」を活用し、個別労働関係紛争の未然防止、予見可能性の向上を図る。」云々ということが書いてあるわけです。

 これを、さっき言ったように、全国に広げろと言っているような方たちが都合よく解釈して、ガイドラインに合っていたら解雇できるなんて思っては困るわけですよね。だって、判例というのには、我々で言うところの不当判決というものもございますから、これは例に合っているよ、じゃあ大丈夫だねとなっては困る。そういう趣旨ではないんだろうと思うんです。

 ですから、改めて大臣に趣旨を伺いたい。雇用のルールをどうしようとしているんでしょうか。

田村国務大臣 その新聞でインタビューを受けられた経営者の方が、どういう思いでそれをおっしゃっておられるのか、ちょっと私はわからないんですけれども。

 およそ解雇をしやすい、拘束力を持った、何か法整備だとかルール化をする、そういうことができるのか、できないのかというのは非常に慎重な問題でありまして、以前もこの委員会で申し上げたと思うんですが、そもそも憲法にも、権利の濫用というものはしてはならないと書かれているわけでありまして、民法の一条の三項にも、権利の濫用、これはしてはならないと、権利濫用法理というものがあるわけであります。労働契約の場合は特に、先ほど申し上げましたが、雇う側と雇われる側が、立場がやはり違うということがありますから、余計にそこのところはセンシティブであるわけであります。

 さらに、この解雇という問題からいいますと、まさにこれは勤労権と非常に密接に絡むところでございますので、そのような意味からいたしますと、解雇権の濫用法理といいますか、これは、判例で今まで積み重なってきたものが法制化、法定化をされて、民法に載って、その後、労働契約法だったと思いますけれども、十六条に書かれておるわけであります。

 では、判例はどうかというと、判例も実はその時々で変わってきております。ですから、そういう意味では、判例も時代においていろいろなものが変わってきておるということがあることは前提でありますが、そういうものを乗り越えて、極端に何か、何回、何したらもうやめなさいみたいな、やめるのですねなどというような、そういうルールがつくれるかというと、これは、まあ、私はつくれないであろうと。非常にこれは慎重に考えなきゃいけないというふうに思っておりますので。

 委員がどういうおつもりでおっしゃられたのかよくわかりませんが、今我々がやろうとしておることは、これは裁判の判例、裁判例を分析、類型化したものをガイドラインとしてお示しさせていただいて、特区の中ではそれをもとに相談、助言をするということであります。

 その中において、多分いろいろなノウハウというものは出てくるんだと思いますけれども、全国でそういうようなガイドラインというものはお示しをしながら、なるべく労使間で個別労働関係紛争が未然に防げるように、予見が可能になるように、ということは、逆に言えば、不当解雇というものがなるべく起こらないように、お互いにルールというものをわかっていただく中において、労働契約を結び、それにおいてその契約を履行していただくというふうな思いの中で、今回、この特区法の中に盛り込ませていただいておるということでございます。

高橋(千)委員 いずれ全国バージョン、午前の大西委員に対する答弁の中で大臣がおっしゃったように、特区というのは、普通は全国バージョンを目指すものでありますよね。だから、そこにおいて、全国で当たり前に運用すべきガイドラインなわけですから、それをあえて特区に書くことは、なぜなのかということがやはり問われるわけですよ。そのことが、やはり進めたい人たちの意図が込められているんだというところにあるのではないかということを改めて聞いたわけですよね。

 だけれども、大臣は、今おっしゃるように、極端に乗り越えるものではないんだということを重ねて答弁されましたので、とりあえずここはそれを引き取ります、続きがありますので。

 それで、本当は質問しようと思ったんですが、ちょうど、労働契約法が成立したのは六年前です、十一月でしたけれども。そのときに、私、当時の柳沢大臣に質問したことがございます。労使対等といっても、本来労働者の立場の方が弱いという出発点に立って労働契約のルールが決められるべきというふうに確認した。これはなぜかというと、大臣自身がそういうことをおっしゃっていたんです。それを改めて確認しました。そのときに大臣が、交渉力の格差を含め、力の差があることは歴然だ、労働者保護をきちんと行うというのは労働法制の基本というふうに答えていらっしゃる。

 なので、さっき田村大臣が、立場が違うんだとおっしゃった。契約といったときに、今、契約のルールをガイドラインにするんだと言ったんだけれども、やはり労使というのは対等じゃないんだよ、そこから出発しなかったら間違うよねということで、六年前の議論を思い出したわけです。

 さっきの答弁で、基本は同じです、出発点は同じですということですよね。いいですね。

田村国務大臣 雇う側と雇われる側、交渉力からいえば、それは雇う側の方が基本的には強い。それは、もちろんいろいろな状況がありますから、常にそうかと言われると、そこは常にそうだとは言えないところもありますが、普通、一般的には雇う側の方が交渉力があるということでございますから、そのような観点から、いろいろな労働法制というものが成り立っておるというふうに認識いたしております。

高橋(千)委員 確認をしました。

 そこで、具体の話をしたいんですが、電機大手のリストラ、昨年も大分大きな問題になりました、十三万人などの計画が持ち上がっていた。労働者と一緒に、厚労省にも直接改善の援助を求めてきました。

 例えば、宮城県多賀城市にあるソニー仙台、実は宮城県の誘致企業の第一号なんですね。地域に根差した企業であります。三・一一の震災後、百五十名の期間工切りが国会でも取り上げられて、この問題は、一応、勝利和解をしているんです。

 しかし、その後は、正社員がターゲットとされて、遠隔地出向が強要される、キャリア支援室なる追い出し部屋が横行し、これは、ただし、追い出し部屋と我々は言うんだけれども、ソニーは九〇年代からあるんですよ、今始まった話ではないんです。それが横行して、かつては二千名いた仙台の社員が、震災直後は千四百名、そして、現在は六百名にまで減らされております。

 ソニーグループ全体は、皆さん御存じのように、一万人のリストラ計画を言っていました。でも、今は一万六千人以上減らして、もう超過達成なんですね。もうこれ以上切る必要はないわけですよ。そういう実態であります。

 そこで、労働審判でもう既に明らかになっている資料の中に、そのキャリア支援室がどういう実態になっているかということなんですけれども、例えば、配属された五十八名のうち、半分の二十九名は早期退職に追い込まれています。そのほか一名は、キャリア室のままで定年退職を迎えております。

 退職強要は違法だという最高裁の判決もあるわけですけれども、追い出し部屋、リストラ部屋などと呼ばれるこうした実態を厚労省としては把握しているのか、また、あってはならないという認識を持っているのか、確認をいたします。

中野政府参考人 厚生労働省では、大規模な雇用調整事案を把握した際には、退職強要が行われることがないよう、事実関係の把握や、過去の裁判例等に基づく啓発指導に取り組んできているところでございます。

 個別企業に対するコメントは控えさせていただきますが、大企業で退職強要が疑われる動きが見られると報道された事案につきましては、厚生労働本省で直接実態をヒアリングいたしまして、必要な啓発指導を行ってきているところでございます。

 今後とも、こうした取り組みにつきまして引き続き実施していくとともに、労働者から相談があれば、労働局等で個別労働紛争解決のための労働相談に対応してまいりたいと考えているところでございます。

高橋(千)委員 昨年八月のベネッセの、これは追い出し部屋の判決でありますけれども、人財部付という表現を使っていますが、事実上の追い出し部屋であり、実質的な退職勧奨であるという判決が出されて、和解につながっております。

 また、ことしの一月に、新聞報道も随分多かったということもあって、また、私たちが労組と一緒に情報提供したということもあって、今お話ししたように、聞き取り調査を行ったわけですよね。

 ただ、その結果は、連日のように長時間の面談を行うとか、多数の勧奨担当者が圧迫的な面談を行うといった明らかに違法な退職強要を行っていると認められる事案は確認されなかった。明らかに違法な退職強要ではないということを厚労省が認定しちゃったと。

 だけれども、電機大手の、よく名前が浮かぶような企業のお話を聞いたわけですが、本来の仕事を取り上げて、一室に集めて退職に追い込むリストラ部屋の状況については、昨年設置したという企業もあったとか、それで賃金が低下する企業もあったということは、その限定的な調査の中でもわかっているわけなんですよ。

 ですから、判決も出て、労働者からの訴えもあって、調査もして、そこどまりかなと。本当に違法ではないからいいんだとなったら、本当に裁判をやって最高裁まで待たなければ結論は出ないよというのは、それではどうなんですかということを問題提起したいと思うんですね。

 ソニーのキャリアデザイン室は、広い部屋に四十人ほどの社員が集められて、仕事はなく、机とパソコンがあるのみであります。そこでスキルアップして仕事を探しなさいと言ったって、あるのはパソコンだけですので、求人サイトを見ているだけなんです。あるいは資格取得の勉強をしていたり。これはニューズウィークにも載りました、ソニーの実態が。

 それから、厚労省がつくっているパワハラの広報誌、こういうのもあるんですけれども、その中にパワハラとは何かという規定がありますね。見ていくと、「隔離・仲間外し・無視」「業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じる」「仕事を与えない」。そのものなんですよ。仕事を与えない、隔離する、仲間外し、無視している、こういう実態、まさにパワハラそのものなんだというふうに私は思います。

 そこで、ここに何の指導も入らないのかということなんですよ。ソニーのキャリア支援室などは、こういうところが、失業なき労働移動支援として、来年度拡充を目指す労働移動支援助成金、一億九千万から三百一億円、拡充される予定ですよね、こういうものの対象になるんですか。企業のリストラを国が税金で応援してやることになりませんか。

田村国務大臣 労働移動支援助成金のお話ですよね、委員。(高橋(千)委員「はい」と呼ぶ)

 これは、御承知のとおり、事業規模縮小等々で、言うなれば余儀なく職を離れるというような労働者の方々を、企業が、民間の職業紹介事業所等々を通じて再就職をした場合に、一部が払われる、助成される、こういう制度であります。

 今、一部電機メーカーのお話が出ましたが、それは個別の話なので、それに対してどうだというようなことを私の口からは申し上げるわけにいきませんが、一般的な話をいたしますと、例えば、退職勧告を受ける、それからまた希望退職等々に応募する、こういう場合には、基本的にその方の、労働組合の同意を得てでありますけれども、再就職援助計画というものをつくるわけですね。この再就職援助計画を作成して、ハローワークにこれを提出いただいた上で、その事業主が民間の職業紹介所と契約をして再就職という話になれば、そのときに助成金が払われるということでございます。

 退職勧告でありますとか、言うなればみずから希望退職に応募するというような形で、とにかく、会社をやめるということが決まった後に初めて、労働組合との間の同意のもとに計画をつくるということになってくるわけでございますので、このようなスキームに乗らない限りはこの助成金は受けられないということでございます。

高橋(千)委員 ここはあえて大臣に質問しているわけですから、制度のスキームに乗ったら払うよという話ではなくて、やはり、社会的にどうなのかという立場で答えていただきたいわけですね。

 つまり、もともと、この助成金というのは中小企業相手だったじゃないですか。だから、退職を余儀なくされてといったときにも、十分な手当てができないこともあるわけですよ。だけれども、今回は、大企業にこれを拡充して、大企業でも使えるようにして、労働移動を自由にしようという成長戦略の議論の中で出てきた話じゃないですか。それを、単にルールにのっとっていればという話ではなくて、つまり、こういうものをリストラの支援のツールにしてはならないということが私が言いたいことなんです。

 だって、そうでしょう。ソニーは内部留保が二兆六千億円もあるわけですよ。社長兼CEOの役員報酬は、一年間で一・六倍にもはね上がっているわけですね。退職を余儀なくされるといったって、必要ないわけです。生産量はふえている。

 そういう中で、財政的にも余力もある、仕事もある、そういう人が、少しでもコストを、さらに利益を追求するためにコストカットだよというのに、いやいや、これはルールに当てはまるから支援をしますよというふうなことではなくて、何をしようとしているのかということをきちんと見て、リストラ支援の後押しになるようなことはしないという立場に立っていただけますか。

田村国務大臣 まず、労働組合の同意がなければスキームに乗らないということでございますから、勝手に、あなたはもう会社をやめてねと言って、それがスキームに乗っていくかというと、そうではないということは申し上げておきます。

 それから、個別の企業の名前をおっしゃられるので私もなかなか答えづらいんですけれども、追い出し部屋なるものが、実際問題、そこで不当な行為が行われていたかどうかということに関しては、我が省の調査では、そこまで極端に不当な行為は行われていない、そこは認められなかったということでございますから、余計にちょっと委員の御質問にお答えしづらいということでございます。

高橋(千)委員 一般論でもいいわけですよ、答えるときは。私は具体論で聞きますけれども。そこを踏まえて答えていただければよいのではないか。

 だって、再就職支援というのは、結局、会社の中で、追い出し部屋に入らないで、リクルートが来ていますよ、どうですか、支援を受けたらどうですかとおっしゃいます。だけれども、それは、支援の期間が三月までです、三月までにはやめますということを登録しないと支援は受けられないんですよ。だから、やはりリストラと引きかえじゃないですか。そういうことがやられているんだということを指摘したいと思います。

 さっき、雇用のガイドラインを特区で設ける話をしましたけれども、大臣は、外国の企業が日本のルールをちゃんと学ぶように、わかってもらえるようにお知らせするんだということを説明しているじゃないですか。でも、そういう、ソニーもそうですけれども、外国の企業というのは、当たり前、わかっているわけですよね。

 それで、あえて言っておきますけれども、資料の二枚目につけておきましたが、ソニーグループ行動規範というのがあって、OECDの多国籍企業ガイドライン、国連グローバルコンパクト、ちゃんと多国籍企業としての行動規範にのっとってやっていますということを書いているんですよ。

 そのど真ん中、「健全な雇用・労働」「各国・地域の適用法令に常に準拠して従業員を取り扱うことがソニーグループの基本方針です。」「職場環境」「不当な差別や嫌がらせのない、健康的で安全かつ生産的な職場環境を維持するように努めます。」ここまで言っているんですね。

 だから、教えてあげるのではなくて、ちゃんとやれという指導ができなければならないんだということを重ねて指摘しておきたいと思います。

 それで、続けて、別の話題になりますが、同じ話になるんですけれども、厚労省のお膝元ではどうなのかということです。

 平成二十一年の十二月末、旧社保庁解体に伴う分限免職処分を不服として争っていた旧社保庁の職員について、人事院は十月二十四日、二十四人中八名の処分取り消しの判定を行いました。これは四回判定があるんですけれども、七十一名請求者のうち七十人に判定が下され、二十四人、実に三四・三%、三人に一人以上が処分取り消しの判定を受けたわけです。

 改めて、国家によるリストラ、選考に当たっての面接評価のやり方が問われたと思いますが、どのように受けとめていますか。

田村国務大臣 これまでの人事院の判定でありますけれども、これに関しては、大変重く我々も受けとめさせていただいております。

 本来ならば、社会保険庁の長官が分限免職処分の回避の努力をするわけでありますけれども、しかしながら、厚生労働大臣も、その立場上、努力をする立場にあったのであろう、このように思います。

 当時の大臣が、努力はしたけれどもなかなか配置転換できないという中において、最終的にこのような対応をしたわけであります。まあ、当時の大臣は自民党でなかったかもわかりませんが。しかし、そこは努力をされたということは、我々も、一応これは認めておるといいますか、その部分に関しては、それなりのやはり努力はされたのであろうという認識でございますが、それが人事院に認められなかったということでございまして、これは残念に思っております。

 いずれにいたしましても、当時の、例えばどのような形で聞き取りをしたか。面接の要領というものを統一したりでありますとか、それから、選考会議というものをやったりでありますとか、さらには、全員に対して面接を行う、それから、配置転換等々に関しては公平かつ公正に、平等に、こういうものに対してはしっかりと選考していったでありますとか、そういう努力をしてきたわけでございまして、なかなかそういう努力が最終的に人事院に対して認めていただけなかったということでございますので、今回の判定を真摯に受けとめて、その方々には職場復帰をしていただくということになります。

高橋(千)委員 資料の四に、このときの判定についての記事がまとめて載っていますので、ちょっと読む時間がありませんので、コンパクトに続きをやりたいと思います。

 今の答弁を聞いていますと、重く受けとめる。人事院の判定というのは、従わないわけにいかないですから、重く受けとめる、当たり前なんですよ。だけれども、言っていることは、努力が認められなかったというだけで、厚労省の頑張ってきた中身というんですか、それを一切、反省というか、いわゆる問題があったとか、一部ででもですよ、そういう認める発言が一切なかったなというのが、私はとても残念に思います。

 人事院の判定は、私は全部いいとは思っていないんですね。やはり、労働権の代償としては不十分ではないか。というのは、基本的に、これまでは、厚労省の面接選考などを適切とした上で、しかし、評価が一緒なのに処分が違う人がいる、おかしいじゃないか、そういうふうな矛盾を洗い出していって、やってきました。

 しかし、今回の四回目の判定は、これまでより踏み込んだ内容であります。記事を読んでいただければわかるように、もっとも、社会保険庁の仕事をやって労災になったのに、それをわかっていて、結局、健康上の理由だということでD判定にしたとか、あるいは、減給、懲戒処分があって、これは取り消された人なんですよね。そういう人を、処分が一度あったからということを前提にして分限免職にしたのはおかしいというふうなことで、これまでになく選考の内容について踏み込んだ判定をしているんですね。

 だから、改めて聞きたいんですよ。厚労省の処分に瑕疵はなかったのか。

田村国務大臣 今委員がおっしゃられましたとおり、人事院の判定の中で、選考の手続自体が不適切であったということはないということでございます。そこはそのように人事院の方は御理解をいただいておりますが、しかし、同等であるにもかかわらず、こちらは分限回避がされて、こちらはされていないというところに対して、それが妥当なのかというような、そういう厳しい判定をいただいたわけであります。

 今委員がおっしゃられたのは、そもそも、分限処分を行ったときに、そのときは、例えば懲戒処分を受けている、もしくは休んでおって面接等々が受けられない等々のことがあったわけです。ところが、その後、懲戒処分が取り消される、また、一方で、公務災害がもう一方の方は認められて、それで、当然のごとく、そういう状況でありますから、これはその処分自体がおかしいという話になって、今回、人事院の判定をいただいたわけであります。

 これに関して、これは個別事情の話でございますので、そもそものこの分限処分といいますか、分限免職処分者に対してのいろいろな対応自体が違法性がある、不適当である、このようなことが言われたわけではないわけであります。

 この二人が、処分の後にそのような形、もっとも、公務災害は厚生労働省の方で認めた話でございますから、我が省自体で認めた話になるわけでありますけれども、そのような、状況が変わった中で、処分自体がおかしいということになって、今回の判定になったわけでございますので、それに対してはそのとおり受けとめさせていただいて、職場復帰に向けてしっかり対応させていただくということでございまして、他の案件と直接かかわるものではないというような認識をいたしております。

高橋(千)委員 これは一つ一つ言っていくと切りがないんですよ。公務災害だって、ちゃんと医師の診断書を面接のときに出しているのに、そのときは、面接のときにD評価だったんですよ。そういう一つ一つのものを全部ひっくるめて適切だと言うから、私は違うと言っているんです。

 面接票は、厚労省に採用するかどうかというときに、十分か十五分の面接だったわけですけれども、その中身を見ると、声が小さい、発言が不明瞭、丸顔、眼鏡、垂れ目、こんなことがメモに書いてあるんですよ。これで何で適切だと言えるんですか。

 人事院の審判の中で、厚労省の面接官は、こういう評価をどう客観的にやるかということについて、何と答えていますか。面接官の経験と勘、これを信用するしかない、そう言ってのけたんですよ。経験と勘、こんな面接で人生を決められてたまりますか。そういうことが言われているんです。

 また、今回ではないんですけれども、愛媛の元職員の方で、はっきりした理由も告げられずに不採用となった方がいらっしゃいます。その後、分限免職になりました。その後、年金機構に、准職員に採用されるんですね。二〇一二年に正職員に応募して、結局採用されるんです、正職員に。だったら、何で最初から採用しなかったんですかと聞かれて、厚労省の担当者は、心を入れかえたんじゃないかと言っている、心を入れかえたんじゃないかと。そこまで自分たちは正しいと言い切れますかということなんですね。

 ですから、処分を間違っていると言っているわけじゃないと大臣はおっしゃいましたけれども、これまで出された人事院の判定の中に、国家公務員法七十八条の四号、分限免職については確かに認めています。だけれども、それは、国の都合で組織を一旦解体したわけですから、分限免職回避の努力はやるべきであった。それが不十分なものは、やはり裁量権の濫用であるということがきちっと書かれているわけですよ。

 そういうことをきちんと見ないで、全部ひっくるめて、勘でやったなんて言っているものまで含めてですよ、適切だったなんてどうして言えるのかということを改めて指摘して、私は、三人に一人が取り消しになったというこの事実を本当に真正面から受けとめて、全ての方たちの名誉回復をすべきだ、そういうことを指摘して、終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

     ――――◇―――――

後藤委員長 次に、第百八十三回国会、内閣提出、薬事法等の一部を改正する法律案及び再生医療等の安全性の確保等に関する法律案の両案を議題といたします。

 順次趣旨の説明を聴取いたします。田村厚生労働大臣。

    ―――――――――――――

 薬事法等の一部を改正する法律案

 再生医療等の安全性の確保等に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

田村国務大臣 ただいま議題となりました薬事法等の一部を改正する法律案及び再生医療等の安全性の確保等に関する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を説明いたします。

 まず、薬事法等の一部を改正する法律案について申し上げます。

 少子高齢化が急速に進展し、国際競争が激化する中、日本発の革新的な医療機器の創出やiPS細胞等を用いた再生医療等製品の迅速な実用化の促進は、国民が受ける医療の質のさらなる向上、世界に先駆けた健康長寿社会の実現につながるとともに、日本経済再生の原動力になるものと考えております。

 一方で、国民が安心してこれらを使用することができるよう、過去に発生した健康被害の経験を踏まえながら、その安全性を十分に確保し、健康被害の発生や拡大の防止を図ることが必要であります。

 今回の改正は、こうした観点から、医薬品等の安全対策の強化を行うとともに、医療機器や再生医療等製品の特性を踏まえた規制を構築するなど、所要の措置を講ずるものであります。

 以下、この法律案の主な内容について、その概要を説明いたします。

 第一に、国、関連事業者、医療従事者等に対し、医薬品等の品質、有効性や安全性の確保等に関する責務を課すとともに、医薬品等の製造販売業者は、最新の知見に基づき添付文書を作成し、厚生労働大臣に届け出なければならないこととするなど、医薬品等の安全対策の強化を行います。

 第二に、医療機器について新たな章を設け、法律上、医薬品と異なる規制であることを明確にするとともに、民間の第三者機関による製造販売の認証制度を高度管理医療機器にも拡大するなど、医療機器の特性を踏まえた規制を構築します。

 第三に、再生医療等製品について新たに法律上位置づけ、有効性が推定され、安全性が認められる場合には、早期に、条件と期限を付して製造販売の承認を与える特別な仕組みを設けるなど、再生医療等製品の特性を踏まえた規制を構築します。

 第四に、これらの改正を踏まえ、薬事法の題名を、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に改めます。

 最後に、この法律案の施行期日は、公布の日から一年を超えない範囲内で政令で定める日としております。

 次に、再生医療等の安全性の確保等に関する法律案について申し上げます。

 再生医療等については、機能不全となった細胞や組織を再生させ、これまで有効な治療法のなかった疾患が治療できるなど、国民が受ける医療の質をさらに向上させるとともに、日本経済再生の原動力になるものと考えております。

 一方で、再生医療等については、新しい医療であるため、その安全性が必ずしも確立されておらず、倫理面での課題もあるため、その実用化の促進に当たっては、適切な仕組みを構築することが必要です。この点については、再生医療を国民が迅速かつ安全に受けられるようにするための施策の総合的な推進に関する法律の中でも、国は、再生医療を適切に実施するために必要な安全性の基準を整備するもの等とされております。

 これらの点を踏まえ、この法律案を提出した次第であります。

 以下、この法律案の主な内容について、その概要を説明いたします。

 第一に、再生医療等を提供しようとする医療機関は、厚生労働大臣の認定を受けた委員会の意見を聞いた上で、再生医療等の提供に関する計画を厚生労働大臣に提出し、厚生労働大臣が定める基準に従い、再生医療等を提供しなければならないこととするなど、再生医療等の安全性の確保を図ることとしております。

 第二に、再生医療等に用いられる特定細胞加工物の製造は、厚生労働大臣の許可等を受けた者が設置する細胞培養加工施設で行うとともに、医療機関が特定細胞加工物の製造を外部に委託できる旨を法律上明確化することとしております。

 最後に、この法律案の施行期日は、薬事法等の一部を改正する法律案と同じく、公布の日から一年を超えない範囲で政令で定める日としております。

 以上が、二法案の提案理由及びその内容の概要であります。

 御審議の上、速やかに可決していただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。

後藤委員長 以上で両案の趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る十一月一日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時四十六分散会


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