衆議院

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第4号 平成26年3月12日(水曜日)

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平成二十六年三月十二日(水曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 後藤 茂之君

   理事 あべ 俊子君 理事 金子 恭之君

   理事 北村 茂男君 理事 とかしきなおみ君

   理事 丹羽 雄哉君 理事 山井 和則君

   理事 上野ひろし君 理事 古屋 範子君

      青山 周平君    赤枝 恒雄君

      安藤  裕君    今枝宗一郎君

      大久保三代君    大串 正樹君

      勝沼 栄明君    金子 恵美君

      菅野さちこ君    黄川田仁志君

      小林 茂樹君    小松  裕君

      古賀  篤君    白須賀貴樹君

      新谷 正義君    助田 重義君

      田所 嘉徳君    田中 英之君

      田畑 裕明君    高鳥 修一君

      高橋ひなこ君    武井 俊輔君

      豊田真由子君    中川 俊直君

      永山 文雄君    福山  守君

      藤井比早之君    藤原  崇君

      船橋 利実君    堀内 詔子君

      前田 一男君    牧島かれん君

      松本  純君    三ッ林裕巳君

      宮崎 謙介君    村井 英樹君

      山下 貴司君    大西 健介君

      玉木雄一郎君    中根 康浩君

      長妻  昭君    柚木 道義君

      足立 康史君    浦野 靖人君

      清水鴻一郎君    重徳 和彦君

      輿水 恵一君    桝屋 敬悟君

      中島 克仁君    井坂 信彦君

      高橋千鶴子君

    …………………………………

   厚生労働大臣       田村 憲久君

   財務副大臣        古川 禎久君

   厚生労働副大臣      佐藤 茂樹君

   厚生労働大臣政務官    高鳥 修一君

   会計検査院事務総局第五局長            太田 雅都君

   政府参考人

   (内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長)         川淵 幹児君

   政府参考人

   (総務省人事・恩給局長) 笹島 誉行君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 上冨 敏伸君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   福田 淳一君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         生田 正之君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長)            中野 雅之君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            岡崎 淳一君

   政府参考人

   (厚生労働省職業能力開発局長)          杉浦 信平君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       石井 淳子君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房総括審議官)         本東  信君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房建設流通政策審議官)     吉田 光市君

   参考人

   (独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長)           小林 利治君

   厚生労働委員会専門員   中尾 淳子君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十一日

 辞任         補欠選任

  高橋千鶴子君     宮本 岳志君

同日

 辞任         補欠選任

  宮本 岳志君     高橋千鶴子君

同月十二日

 辞任         補欠選任

  大久保三代君     前田 一男君

  大串 正樹君     藤井比早之君

  金子 恵美君     勝沼 栄明君

  新谷 正義君     田所 嘉徳君

  田中 英之君     小林 茂樹君

  高橋ひなこ君     藤原  崇君

  三ッ林裕巳君     福山  守君

  山下 貴司君     菅野さちこ君

  中根 康浩君     玉木雄一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  勝沼 栄明君     宮崎 謙介君

  菅野さちこ君     黄川田仁志君

  小林 茂樹君     田中 英之君

  田所 嘉徳君     新谷 正義君

  福山  守君     三ッ林裕巳君

  藤井比早之君     大串 正樹君

  藤原  崇君     牧島かれん君

  前田 一男君     助田 重義君

  玉木雄一郎君     中根 康浩君

同日

 辞任         補欠選任

  黄川田仁志君     武井 俊輔君

  助田 重義君     安藤  裕君

  牧島かれん君     青山 周平君

  宮崎 謙介君     金子 恵美君

同日

 辞任         補欠選任

  青山 周平君     高橋ひなこ君

  安藤  裕君     大久保三代君

  武井 俊輔君     山下 貴司君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 雇用保険法の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)


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     ――――◇―――――

後藤委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、雇用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、参考人として独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長小林利治君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として内閣官房行政改革推進本部国家公務員制度改革事務局次長川淵幹児君、総務省人事・恩給局長笹島誉行君、法務省大臣官房審議官上冨敏伸君、財務省主計局次長福田淳一君、厚生労働省大臣官房総括審議官生田正之君、労働基準局長中野雅之君、職業安定局長岡崎淳一君、職業能力開発局長杉浦信平君、雇用均等・児童家庭局長石井淳子君、国土交通省大臣官房総括審議官本東信君、大臣官房建設流通政策審議官吉田光市君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第五局長太田雅都君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

後藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

後藤委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中川俊直君。

中川(俊)委員 自由民主党の中川俊直です。

 本日は、質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。

 本日は、雇用保険法の一部を改正する法律案というのが議題になっておりますが、まず、先週の七日の金曜日の衆議院厚生労働委員会でも、二〇一三年度の補正予算に盛り込んだ短期集中特別訓練事業について、厚労省が入札で独法に便宜を図ったのではないかとの質問が集中をいたしました。これは、与野党の立場を超えて、真相の究明と結果の公表が必要であると私も考えます。

 本日は、資料として、きのう厚労省がまとめていただきました経過報告をお配りさせていただいていますが、資料を挟んで、その後、厚生労働省としての現状の調査結果の報告を願います。

生田政府参考人 お答えいたします。

 今回の短期集中特別訓練の入札事案につきましては、三月七日の金曜日、八日の土曜日に、大臣官房の職員が、省内の能力開発局の関係職員七名と、それから独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構本部の関係職員四名から、事実関係を確認いたしました。

 その結果といたしまして、まず、公示のホームページの掲載関係につきましては、二月十七日に、担当補佐の判断で、公示の決裁終了を経ずに、全省庁統一資格を要件とする企画競争の公示のホームページの掲載手続を行ったこと。それから、二月十八日の朝に、担当企画官が、全省庁統一資格を要件から削除することを指示して、十時十分には外出したということ。

 それから、二月十八日の十一時ごろでございますが、公示を見た機構の職員が省内関係職員に対しまして、機構が全省庁統一資格を持っているかどうか、確認の電話をしたということ。それから、同じ日の昼前後でございますけれども、機構の職員から、統一資格の取得にはどれぐらいの期間を要するのかという問い合わせの電話があったこと。

 それから、同じ日の十三時ごろ、担当企画官が帰庁いたしまして、担当補佐が、修正の指示を企画官が行ったわけですけれども、その調整を職業能力開発局の総務課の関係者と済ませたという報告を行ったこと。それから、十四時ごろでございますけれども、その結果を踏まえて、ホームページの掲載中止を能力開発局から統計情報部に依頼して、その後、ホームページの掲載が削除されたこと。

 決裁は最終的には二月十九日に終了して、同日夕方に、決裁に基づいた全省庁統一資格を含まない公示がホームページに掲載されたことが確認されております。

 それから、公示前に機構を訪問した件につきましては、二月十七日の夕方に、省内の関係職員、これは三名でございますが、機構を訪問いたしまして、企画競争のスケジュール、事業の概要に加えまして、仕様書の案につきまして、資料に基づき説明をしたことが確認されております。

 なお、公示案については持っていっていなくて、公示内容については説明されていないことも確認されております。

 こうした事実関係から、少なくとも、まず、決裁を経ない段階で公示をホームページに掲載したことは極めて不適当だというふうに考えてございますし、企画競争の公示前に、仕様書の案の資料を特定の関係者に提示し、説明したことも問題だと思っております。

 こういった点につきましては、法違反も含め、極めて不適切な行為だというふうに考えてございまして、省内の関係職員の業務上の問題があったというふうに認識をいたしております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 細かくペーパーでまとめていただいて、綿密な経過報告を示していただいたというふうに私は理解をしております。

 その上で、一部、報道等々でもあるんですが、今も御指摘いただきましたけれども、ホームページ等々の事前の掲載に当たっての担当者というものについては、やはり国家公務員法の守秘義務違反等々に当たるということで、処分を検討されているということでよろしいのでしょうか。

 それから、あわせて確認なんですけれども、機構の落札を取り消して、入札をやり直すことは決まっているという認識でよろしいでしょうか。

田村国務大臣 当然のごとく、不適切な行為、業務をやったわけでありますので、これは処分の対象でございまして、処分をいたしたいと思います。

 あわせて、これは入札をやり直すということでございまして、一番初めに公示をしたこの内容が、もちろんこれは局長決裁を経ずして出されたものでありますが、しかし、これを見られている方々もおられるわけでございますので、一番初めに公示したホームページの内容、これで再入札をさせていただきたいと考えております。

中川(俊)委員 私は、本当にこの一両日、七日の厚生労働委員会から当たって、こういった問題が端を発しましたが、しっかりと経過報告、説明をしていただいた上で、処分もしっかり、厳正にしていくということで、一刻も早く、雇用保険法の一部を改正する法律案には、本当に、育児休業給付の充実や教育訓練関連の拡充や創設など、非常に国民の生活にも直結した大事な法案であるので、審議をしっかりと進めていただくことを私も望みたいというふうに思っております。

 こうした中で、やはり、この補正というのも、民の力というのを存分に活用していこうという観点からも、何よりも重要だと思っていますし、開かれた形で行われることが当然と思います。

 その上で、今回の件を受けて、所管大臣としての大臣のお考え、今後の決意も含めて、お聞かせをいただければと思います。

田村国務大臣 事業自体は、我々、必要な事業だというふうに思っております。特に、職業経験が余りない、そういうような若い方々の中において、しっかりと訓練していただいて職についていただく、そういう内容の事業でございます。

 一方で、今までやったことのない、余り我々もやったことのない事業でございまして、そういう意味では、ノウハウ、それから経験といいますか、言うなればコーディネートをするのが今回の役割としては大きいわけでありますから、そういうような能力を持っているところが、一定の質を担保していただきながら、この事業を請け負っていただかなきゃならぬわけでありますから、その意味では、労働省、もともと保守的な省でございますので、かなり安全性を見過ぎたところもあるんだと思うんです。

 言われるとおり、いつまでも機構、独立行政法人、そういうところばかり頼っておったのでは、本来、それはそれぞれ仕事があるわけでございますので、それだけでは我々もだめだと思っております。

 やはり民間にも、ぜひともこういうような事業を落札していただくべく、いろいろなノウハウも含めて、我々としては、民間にお力をおかしいただくべく努力をしていかなければならないというふうに思っておりますので、これから、このような事業に関しまして、さらに民間にお力をおかしいただくべく我々役所としても努力をしてまいりたい、このように考えております。

中川(俊)委員 田村大臣、ありがとうございます。

 そういった中で、重ね重ねになりますが、金曜日からの件というのは、しっかりと説明、報告も厚労省としてしていただきましたので、私は早速に、本日、雇用保険法の一部を改正する法律案で、とにかく安倍内閣の一丁目一番地の施策である、特に女性の活躍推進という切り口で質問に立たせていただきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 昨今の、とにかく少子高齢化が進んで人口減少社会に突入する中で、これからの日本の産業の担い手として、女性の力の活用の重要性が増しております。そのためにも、また仕事と子育ての両立ですとか、育児休業後の職業復帰の支援、女性のキャリア形成支援などを通じて、女性の労働力参加を抜本的に引き上げる必要があります。

 そこで、まず、今般の改正法案の目玉でもあります育児休業給付の充実について伺ってまいりたいと思います。

 働いている女性にとって、安心して出産や子育てができる環境を整えるということは大変重要なことでもあります。出産後の育児休業中の経済保障を強化する今回の改正案には、私自身も大きく賛同しておりますけれども、一方で、給付率の引き上げ期間は半年に限るとされています。なぜ半年に限るのでしょうか、お考えをお聞かせいただければと思います。

田村国務大臣 一子目が誕生された後、男性が育児に協力している、そういうような家庭は二子目をまた出産して子育てされる、そういう率が高いわけであります。一方で、日本は、いろいろな統計を見ましても、男性の育児参加という時間、これが非常に少ないということが言われておるわけでありまして、男性にぜひともさらに育児に協力をいただきたい。

 そういう意味で、今回の育児休業給付、割り増して六七%にするという今回の案なんですけれども、これを半年にしておりますのは、一つは、お父さん、お母さんが例えば半年ずつとっていただければ、一年間を通じて夫婦の賃金に対する六七%、このような対応ができるということでございます。

 やはり経済的事由というのが育児休業をとらない理由としても言われているわけでございますので、男性にも六七%が出る、こういう意味で取得をしやすくしていただけるんじゃないか、こういうような思いがある中において、半年間というようなことを、今回、我々として提案をさせていただいておる次第であります。

中川(俊)委員 大臣、ありがとうございます。

 さすがに田村大臣、イクメン大臣を名乗っていらっしゃるので、男性にしっかりとやっていただこう、担っていただこうという思いが伝わってまいるんです。

 そこで、次の質問になるんですけれども、男性としては、やはり、相対的に給与も高いですし、特に、男性は生計の主な支え手であることが多いことから、本当に休業前所得の六七%というので十分に支援が可能なのかなということを私自身も疑問に感じます。

 スウェーデンでは、当然のように給付率が八〇%、男性の育児休業取得率も七割、七〇%を超えていると聞きますが、給付率を六七%からさらにスウェーデン型のような八〇%に引き上げるお考えというのは、当初からあったのでしょうか。

岡崎政府参考人 先生御指摘のように、スウェーデンの場合は八〇%でございますが、我が国の場合、育児休業給付については非課税になっております。それから、育児休業期間中は社会保険料の免除にもなっている。そうしますと、実質的には八割ぐらいの所得が保障できるということでありますので、スウェーデン等と比べましても遜色がない制度になっているというふうに理解しております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 男性の育児休業の取得促進のためにも、ぜひ積極的な周知、広報をお願いしたいというふうに思っているんです。なかなか、そういうのも伝わらなかったら、取得をしようといっても、ないと思いますので、ぜひその辺のところもよろしくお願いをいたします。

 それでは、具体的に、この改正案により、どれぐらい少子化対策や女性の活躍推進に貢献できるかということでお考えか、教えていただければと思います。

岡崎政府参考人 これにつきましては、大臣からも御答弁いたしましたけれども、男性が育児に参加するという場合につきまして、女性の就業継続率が上がりますし、それから、第二子の出産確率も上がっていくということでございます。そういう形の中で、少子化対策あるいは女性の就業継続ということに非常に役に立つというふうに思っております。

 何%になるかというのは、なかなか、いろいろな要素があって難しい面もありますが、先ほど先生からもおっしゃいましたように、これをうまく周知する形の中で、その効果を出していくように頑張っていきたいというふうに考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 ただ、しかし一方で、育児休業中の経済的支援策は確かに重要ですけれども、それだけで単純に育児休業をとるようになるということにはならないというふうに私も思うんです。

 女性の場合もそうですし、男性の場合は特にそうなんですけれども、長期間職場を抜けるとなると、当然、職場の理解が重要となってまいります。そのためには、休業中の代替要員の確保や、育児休業後の円滑な職場復帰を支援することが必要ではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 議員御指摘のように、男性の育休取得促進に向けては、経済的な要因、これも大変重要でございますけれども、それだけではございませんで、それ以外の、代替要員や、あるいは育休後の復帰支援というものも大変重要だと思っております。

 そのため、両立支援助成金というのがございますが、そこに代替要員確保コースというのを設けまして、仕事と家庭の両立に取り組む事業主に対する支援を行っているところでございます。

 また、中小企業において育休取得者が生じた場合の体制確保、これも重要でございまして、そうした好事例の提供とか、職場体制の整備も含めたモデルプランを作成した中小企業を支援する新規事業、これを平成二十六年度の予算の中に盛り込ませていただいているところでございます。

 さらには、キャリア形成促進助成金には、育児休業復帰後の能力アップのための訓練に対して助成を行う育休中・復職後能力アップコースを創設するなどに取り組んでおります。

 加えて、男性が育休を取得しない理由としては、職場の理解、これも大変重要でございます。そのために、育休を取得しにくい職場の雰囲気の是正に対して、さまざま、イクメンアワードとかイクメンプロジェクトとか行ってきておりますが、今般提出させていただいております次世代育成支援対策推進法、これもやはり、法律の効果を見ますと、男性の育休取得を押し上げる効果が認められますので、こうしたことも含めて、一生懸命、総合的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 私も、実は三人子供がいまして、全く育休なんかとらずに今日過ごして、家内に悪いことをしているんですけれども、今後も、そういった観点というのはこれからの時代必要だと思いますので、より一層しっかりとした取り組みをやっていただければと思います。

 ここまで、育児休業を取得できる環境にある方についての質問をさせていただいたんですが、育児休業をとりたくてもとれない方も存在をしています。その点についてお聞かせをいただければと思うんですけれども、育児や介護の休業法上の育児休業は、非正規雇用の方がとる場合は、一年以上の雇用見込みがあることを要件として求めています。

 昨今、非正規雇用といいましても、就業者総数でいったら、六千三百十九万人の総数のうちの三七%が非正規ということでもありますし、もちろん、育児休業を理由として解雇することはできないわけですけれども、何らかの理由をつけて雇いどめされるケースが多いということも聞きます。非正規雇用労働であるがために育児休業をとれていないのは問題ではないかと私は思うんですが、どのような対策をしているのでしょうか。

石井政府参考人 議員御指摘のように、やはり非正規の方の育休がとれるような環境を整えていく、これも大変重要だと思っております。

 育休の取得率、非正規の中でも期間雇用者、これが問題になってまいりますが、やはり女性全体の方は八割を超える取得率が見られる中で、七割ということで、低い値になっております。

 それを推進するために、まずは、期間雇用者向けの育休取得等のマニュアルの配布などによる周知、期間雇用者がもともと自分はとれないのではないかと誤解をしていたり、あるいは事業主がそういう誤解をしている場合もございますので、そこを埋めていこうということでそういうものをつくったり、あるいは好事例を提供したり、さらには、そこに着目をいたしまして、期間雇用者が育児休業取得をする際の助成金の支給制度、こういうものも設けているところでございます。

 期間雇用者に当たる出産適齢期の方、女性は多いわけでございまして、そういう方々がやはり同じように継続就業できる環境を整えていきたいと思っております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。その点についてもよく今後も御検討いただければというふうに思っております。

 続いて、女性の働き方についてなんですけれども、出産と育児休業後に同じ職場で従来どおり継続して働くことが望ましい姿ではあるんですけれども、諸事情によって、出産を機に仕事をやめられる方というのが一定数おられます。

 そういった中で、このような方には、子育てが一段落したら、また仕事をする意欲もその能力も十分ある方も多いため、そのような方を活用しない手は当然ないというふうに思っていますし、これがまた、これからの成長力にもつながるんだろうというふうに思っております。

 子育てによりしばらく仕事を離れた方への支援策について、ぜひお聞かせをいただければと思います。

岡崎政府参考人 出産を契機に離職される方もおられます。そういう方々がまた子育てが一段落した際に、どういう形で再就職の支援をしていくか、これが非常に重要だというふうに思いますが、それぞれ皆様方、状況が違うということでありますので、きめ細かな相談対応が必要だろうというふうに思っています。

 また、お子様を連れての就職活動ということにもなりますので、それにも対応する必要があるというふうに考えておりまして、全国に、マザーズハローワークあるいはマザーズコーナーということで、お子さんを連れて就職相談ができるような体制、そして、担当制で、それぞれの方に応じた就職指導をするというような体制をとっておりますので、こういうマザーズハローワークを中心としまして、最大限、再就職の支援をしていきたいというふうに考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 本当に女性の活力を活用していくという観点から、どんどんと推進をしていただければというふうに思っています。

 ほかにも、子育てと仕事の両立を図る女性の中には、時間に融通のきく働き方として非正規雇用労働をあえて選ぶという方が一定数おられると認識しています。このような方の中にも、保育所が見つかったなど、働く時間を確保できるようになり、新たな分野へのキャリアチェンジ、正規雇用へのキャリアアップを目指される意欲のある方が少なくないと思います。

 今般の、雇用保険法を改正して教育訓練への支援を充実するとのことですが、このような意欲を持つ女性への支援にも資するというふうに捉えてよろしいでしょうか。

岡崎政府参考人 今回の教育訓練給付の拡充につきましては、特に資格を取得していただくようなものを対象にしまして、手厚い給付措置にするということにしております。

 これを活用していただきまして、それまで非正規で働いていた方が、例えば看護師でありますとか介護福祉士でありますとか、安定した仕事に結びつくような資格を取って就職していただくということを目指したものでありますので、まさに先生のおっしゃるとおりの内容のものというふうに考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 そういった意味で、手に職をつけるためには相応のしっかりした訓練が必要となりますし、子育て世帯は支出がかさみますので、ぜひ、これは、私もまさに子育て世代の一人の代表ですので、支援の方をしっかりとお願いいたします。

 一方で、非正規雇用労働の方を活用する企業の中には、中小企業も多く含まれています。労働者へ教育訓練を受けさせることができるよう、教育訓練給付と、車の両輪として企業の訓練支援も必要だと思いますが、中小企業が従業員に対して教育訓練を行うことに対する支援策について、お聞かせをいただければと思います。

杉浦政府参考人 お答えいたします。

 企業が実施する人材育成につきましては、労働者の職業能力の開発の基本となるものでございまして、その振興を図るということは大変重要な課題だと考えております。

 特に、中小企業につきましては、労働者に対して実施する職業訓練につきまして、金銭的あるいは時間的余裕が少ないということなどによりまして、大企業に比べて訓練の実施率が低い状況にありまして、積極的に支援をすることが必要だというふうに認識をしております。

 このため、厚生労働省といたしましては、従来から、労働者に対して職業訓練などを実施する事業主に対して、一つは、主に正規雇用の労働者を対象とした訓練に対する助成でありますキャリア形成促進助成金というのがございますし、もう一つは、非正規雇用の労働者を対象とした訓練に対する助成でありますキャリアアップ助成金というのがございます。いずれも訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成するものでございますけれども、特に中小企業に助成率等を手厚く措置することにしております。

 今後とも、こういった措置、施策を通じまして、中小企業事業主に対する人材育成の取り組みを進めてまいりたいと考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 私も、選挙区等々を回っていましても、やはり中小企業が復活しなくては日本の再生はないということを思っていますし、また、中小企業に対して、こういった支援というのもこれからもしっかりと取り組んでいただければというふうに思っております。

 そして、教育訓練に対する支援を、労働者支援とか、また企業支援の両面から進めていくとのことでしたけれども、労働者の置かれている状況も、今後のキャリアへの希望もさまざまですので、時間とコストをかけて訓練したものの思うような仕事につけなかったという事態にならないよう、十分なサポート体制をとっていただくようにお願いしたいと思いますが、労働者が希望する職業につけるようどのようなサポート体制をとるのか、お考えをぜひお聞かせいただければと思います。

田村国務大臣 今般の雇用保険制度の改正でありますけれども、これは、職を求めるといいますか、離職されたりですとか転職を希望されて、より安定した、より質の高い、そういうような雇用を求められる方、こういう方々に対して、やはりしっかりと、その用に資する訓練をしていただくということが大事でございまして、まずは、どういうようなことがされたいのかということも含めて、キャリアコンサルティング、これをしっかりとやるということが重要でございます。

 それに応じて、必要な訓練というもの、これを本人と御相談させていただいてやっていただく。さらには、その上で、ハローワーク等々を利用しながら適切な職業を探すということでございますので、今言われたように、やったはいいけれども、結局は、ついた職が余りいい職ではなかったというのでは困るわけでございまして、そこは御本人としっかりと相談をさせていただきながら、望むべきそういう能力、そして望むべき雇用というものをしっかりと紹介できるような、そのような仕組みを盛り込ませていただいたような次第であります。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 今、田村大臣の方からも、ハローワーク等々も通じて、キャリアアップですとか、さらにはキャリアチェンジを希望する方に対しては、相談とか助言というものをしっかりと行いながらやっていくということなんですけれども。

 私は、やはり国として、政策として進めていく中で、何といっても、本当に、先ほど来ある広報上の周知徹底、また、こういったものがありますよということで、広く、多くの皆さん、国民の皆さんに知っていただいて、大いに活用していただくということが何よりも大事だというふうに思っているんですけれども、その辺、何かまた秘策等々があったら、ぜひお考えの方をお聞かせいただけますか。

岡崎政府参考人 せっかく制度を改正するわけでありますので、意図した方々に十分利用していただくというのは非常に重要だというふうに思っています。

 したがいまして、一般的な周知、広報は当然行いますが、例えば育児休業給付でありますれば、これは、この給付だけではなくて、育児・介護休業法とか次世代法等々の施策の展開の中で事業主にしっかりと理解していただくというようなことをいたしますとか、教育訓練給付につきましては、これも、ハローワークでのいろいろな相談等があった中で、こういう訓練を受けたらいいような方々につきましては積極的にアピールするとか、そういう対象者に応じてしっかりとした周知あるいは指導、こういったものを進めていく中で、十分に活用できるように頑張っていきたいというふうに考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございます。

 さまざまな形の立場の方々が利用できる、このような形になってきております。

 とりわけ、女性の活躍推進という立場で質問に立たせていただきましたけれども、冒頭触れさせていただいたとおり、本当に、安倍内閣においては、女性力の活用、また一方では、二〇・三〇で、二〇二〇年には三〇%に指導的役割の女性をふやしていこうということも掲げております。

 そういった中で、最後になりますけれども、田村大臣、お差し支えなければ、女性の社会進出の促進に向けての決意、この法律と絡めて、ぜひ一言、最後にいただければと思います。

田村国務大臣 この国は、生産労働人口が減っていっているわけであります。そういう意味では、一つは、やはりしっかりと子供を産み育てやすい環境をつくっていかなければならないというような側面があります。

 さらには、これから働き手が減っていくわけでありまして、その中において、潜在的に、日本の国の力としてまだ発揮を十分にできていない女性の力、私は、女性の力は、大変能力が高いというふうに思っております。ですから、その女性の方々がみずから望む、そのような社会での活躍、これができるということが大変重要であり、二〇・三〇もそうでありますけれども、全ての女性がみずから望む社会参加、それができるということが実は日本の国の発展にもつながっていく、このように認識いたしております。

 いずれにいたしましても、その中において環境を整備していくのが我々厚生労働省の大きな役割だというふうに考えておりますので、今般のこの法律改正も含めて、しっかりと取り組んでまいりたい、このように考えております。

中川(俊)委員 ありがとうございました。

 私も、厚生労働委員会の委員の一員として、本当に女性が、子育てを終わって、また社会に参画をして、日本の成長力にも一緒になって資するような社会の実現に向けて、これからも御指導、御鞭撻を賜りたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

後藤委員長 次に、古屋範子君。

古屋(範)委員 おはようございます。古屋範子でございます。

 きょうは、雇用保険法改正案について質問してまいります。

 昨日、三・一一から丸三年を迎えました。冒頭、被災地の雇用対策についてお伺いをしてまいりたいと思っております。

 集中復興期間は五年ということでございますが、後半に入りました。復旧復興も正念場を迎えてまいります。今回の震災では、いわゆる関連死を含め二万人を超える方々がお亡くなりになりました。改めて心から御冥福をお祈り申し上げます。

 巨大地震、大津波、また原発事故の影響等で多くの方々が住まいを失って、仮設住宅などで避難生活を送っていらっしゃいます。復興庁のまとめによりますと、全国の避難者は二十六万七千四百十九人ということでございます。復興の事業がおくれている、そういう地域もございます。

 被災地で肉親と死別をする、また生活の環境変化がある、心に不安を抱える子供も少なくない。厚生労働省研究班の調査結果によりますと、岩手、宮城、福島の三県で、三歳から五歳のときに震災を経験した子供の三割が、強い不安また不眠に苦しむなどPTSDの症状が見られた。一九九五年に起きた阪神・淡路大震災では、三年後に精神面での配慮が必要となった小中学生の数がピークになったということを考えますと、ここからが心のケアの大事な時期に当たるだろうと思います。

 生活が安定しない被災地の保護者は、精神的な余裕もなくなってくる。家庭を訪問して環境改善を図るソーシャルワーカーの増員など、相談体制の強化が求められるところでございます。

 私も何度も被災地に参りましたけれども、宮城県の女川町では、こころのケアスタッフ育成事業として、専門の精神科医が国立精神・神経センターから毎月通い、保健師、介護関連、看護師、また学校の関係の方々など、そういう方々に専門的な知識を授けていく、こころのケアスタッフ育成事業を行っていました。住民の悩みに対応する町民ボランティアの養成も行っております。

 それぞれ、住まいがばらばらになり、いろいろと仮設や親戚などに動いた地域を、またそこを、全町内をカバーしていく心のケア事業を行って、本当に地域住民を長期にわたり支えていく必要があるということは私も痛感をいたしました。

 ぜひとも、大臣、被災地の不安をなくしていく事業に政府一体となって取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 また、この間、雇用、労働に関する取り組みもさまざまなされてまいりました。私も、大震災があった年、大臣がまだ厚生労働委員会の理事をされていたとき、被災地でのハローワークとか雇用の状況も調査に参りました。政府が二〇一一年四月、「日本はひとつ」しごとプロジェクトと銘打たれて、雇用の維持、確保、新規雇用の創出、また、被災をした労働者への雇用保険の柔軟な活用など、復興政策を打ち出して、企業、労使も、義援金やボランティアの派遣、そのための社内制度の整備拡充など、さまざまな支援を講じてこられております。

 特に、今回の災害においては、激甚災害の指定を伴う特例として、事業所が災害を受けたために休業することになる、就業することができなくなって賃金も受けられない、このような場合に、実際に離職はしていなくても仕事がないわけですので、こういう場合に失業の認定を行って、雇用保険の基本手当の支給ができる措置を実施する、このような雇用保険制度の果たしてきた役割は非常に大きいと考えております。

 本改正案でも、平成二十五年度末までの暫定措置となっている失業等給付に係る二つの措置、個別延長給付及び特定理由離職者の給付日数の拡充について、いずれも平成二十八年度までの三年間延長となっております。

 そこで、まず一問目として、今後、被災地、被災者における雇用保険制度が果たす役割についてお伺いをいたします。

 また二点目として、これまで緊急的に行ってきた雇用事業、三年間で約十五万人の雇用をつくり出してきた、例えば仮設住宅の見回りをするとか、あるいは地域のパトロールをするとか、非常に緊急雇用も行っていらっしゃいました。しかし、そういうものも一旦終わってまいります。宮城や岩手では、今月末で瓦れきの処理も終わるということでございます。こうした緊急の雇用が終わって、地域の従来の産業の復興だけではなく、より高い付加価値を生む産業の創出、スピード感のある施策、これが必要になってくると思います。

 まず、安定した雇用の創出、これについてもお伺いをしたいと思います。

佐藤副大臣 古屋委員の御質問にお答えいたします。

 今、るる今までの状況をお話しいただきましたように、被災地の雇用対策というのは極めて重要な対策が必要である、そのように考えているところでございます。

 雇用保険一般には、労働者が失業した場合に、その生活の安定のために必要な給付を行うなどの、失業状態にある方々のセーフティーネットとしての重要な役割を担っているわけでございます。

 今、被災地の雇用情勢というものを見ましたときに、例えば有効求人倍率というものを見たときに、一四年の一月では、全国では一・〇四倍だったんですが、被災地はさらにそれを上回る、例えば岩手は一・〇九倍、宮城、福島はそれぞれ一・三一倍と、全体として全国平均を上回る、そういう有効求人倍率は示しているものの、やはり雇用者数が震災前の水準まで回復していない地域もありますし、また、沿岸部という観点で見たときに、まだまだ厳しいものもある。

 そういうことを考えましたときに、今回の法改正において、給付日数を六十日間延長する、こういう個別延長給付、あるいは、雇いどめ等の離職者について、解雇等の離職者と同じ手厚い給付日数とする措置等の暫定措置を三年間延長することによって、引き続きセーフティーネットとしての役割をしっかりと果たしてまいりたい、そのように考えております。

 二つ目に御質問いただきました、緊急雇用で相当雇用の確保を図ったものをどう安定的な雇用につなげていくのかという、これも極めて重要な課題だと思っておりまして、このために、産業政策と一体となって雇い入れへの支援を行う事業復興型雇用創出事業を現在実施しておりまして、平成二十五年度補正予算においても同事業の積み増しとして四百四十八億円、そういう補正で予算をつけて、また実施期間の延長も行ったところでございます。

 今後も、こうした政府の雇用対策が被災地の一人一人の方々に届くように全力で取り組んでまいりたい、そのように考えております。

古屋(範)委員 ありがとうございました。

 この雇用保険制度のセーフティーネットとしての役割を生かし、また延長しながら、本格的な雇用の安定につなげていく、確かにそういうことだと思います。

 三月九日付の読売新聞なんですが、確かに副大臣がおっしゃるように、有効求人倍率は上がっております。しかし、非常にミスマッチが起きているということでございます。

 例えば岩手などでは、応募する側は事務などが多い、しかし、求人の方は運転手であったりあるいは建設、解体であったり、岩手ではこういう状況が起きております。また宮城では、接客、給仕などの求人が多いにもかかわらず、なかなかそこに求職者が追いついていかない。福島では、土木作業の求人が多いけれども、なかなかやはり求職者が少ない。それぞれの県によっても求人、求職者の状況というものはさまざまであり、大体ミスマッチが起きているという現状でございます。

 こういうところをどうやって広域的に俯瞰しながらミスマッチを解消していくのか、こういうこともしっかり考え、ぜひ補正予算で積み増した四百四十八億を有効に活用していっていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。

 二問目に参ります。男性の育児休業についてお伺いをしてまいります。

 私も、男性の育児休業取得の促進にこれまでもずっと取り組んでまいりました。特に育児休業法、前回の改正では、これまで公明党が主張してまいりましたパパクオータ制、これが実現するようにということで国会では幾度となく取り上げまして、パパ・ママ育休プラスという形で盛り込まれました。

 現在、子育てに積極的に参加するイクメンがふえつつあります。この委員会の中にもいらっしゃいます。政府も、女性の活躍を推し進めるために、男性の育児参加を促進しようと力を入れています。しかし、育児休業取得の推移を見ますと、女性の育児休業取得は九割近くまで伸びているんですが、男性の方は相変わらず二%弱と低い数字で推移をしています。二〇一二年度、男性の育児休業取得率が一・八九%という形で、非常に低い数字になっております。

 来年度予算案では、夫婦の育休をとりやすくするために五十六億円が確保をされております。中でも、今回の雇用保険法の改正案で、これも大臣が主張していらっしゃいました、夫婦で取得する場合は、最大一年間、六七%給付が受けられるということが盛り込まれております。

 私も、平成十九年三月、また昨年の十一月にも、当委員会で、男性の育児休業の取得率を引き上げるために手厚い所得保障が必要だと訴えてまいりました。今回、この法案提出を非常に待ちに待っておりました。一日も早く成立させたいと思っております。

 この給付割合の引き上げによりまして、例えば、母が産後休業に引き続いて育児休業を開始する場合、先行する産前産後休業期間中に受給できる出産手当金と同水準の給付を、育児休業開始後六カ月の間、引き続き受けられることになります。育児休業給付は非課税扱いということですので、育児休業期間中の社会保険料の免除措置がありますので、休業前の税、保険料支払い後の賃金と比較して、実質的な休業給付割合は八割程度になるということで、かなり高くなります。育児休業中の所得保障の観点からは、非常にこれは評価できると思っております。

 男性の育児休業取得が進まない要因、これは、世帯収入が減ってしまう、男女間の所得格差がある、育児休業給付を受けても、家計の担い手である男性の収入の半減は非常に生活に響いてしまうというわけでございます。本法案によります男性の育児休業取得の促進効果についてどのようにお考えか、お伺いを申し上げます。

岡崎政府参考人 先生からも御指摘いただきましたように、男性が育児休業をとらない理由の一つとしまして、収入が減るという経済的な理由が挙げられております。二割ぐらいでございます。これらの方につきましては、六七%に上げることによりまして、先生から御指摘がありましたように、おおむね八割ぐらいが確保されるということになりますので、この部分につきましては相当の促進効果があるだろうというふうに思っています。

 ただ、これも御指摘いただきましたけれども、男性が育児休業をとらない理由は、経済的理由以外に、職場の理解、その他いろいろな問題もあります。したがいまして、その辺につきましては、育児・介護休業法でありますとか次世代法等々、各種の施策を展開する中で、これと相まってさらに進んでいくように努力していきたい、こういうふうに考えております。

古屋(範)委員 男性も育児をしてくれればもっと子供が欲しい、そういう女性は多いと思います。ですので、ぜひとも男性の育児休業取得の促進に力を入れていただきたいと思っております。

 次に、中小企業労働者への支援策についてお伺いをしてまいります。

 国立社会保障・人口問題研究所が平成二十二年に実施をいたしました第十四回出生動向基本調査を見てみますと、就業継続者の中で育児休業制度を利用した割合というものは伸びております。しかし、第一子妊娠前に仕事をしていた女性の六割強が出産を機に退職をしてしまう、この状況はなかなか、一九八〇年以降、ほとんど変わっておりません。M字カーブのへこみが多少減ってきているのは事実でございますが、なかなかこの状況は変わっておりません。特に、パート、派遣で働いていた女性というのは、第一子が一歳のときに引き続き職についているという割合が一八%しかないという現状でございます。

 それで、これは経済的な事情に加えて、先ほど局長もおっしゃっていましたように、職場環境、同僚への気兼ね、育児休業をとりにくい職場の雰囲気、自分のかわりが現実にいないなど、中小企業では多くの方々がそのような事情を抱えています。

 厚労省は、こうした中小企業で働く方々が育児休業をとりやすくしようということで、子育て期短時間勤務支援助成金あるいは中小企業両立支援助成金で、子育て期の短時間労働を可能にすること、また、育児休業取得者の代替要員の確保の支援を行っていらっしゃいます。ぜひともこの制度を拡充してほしいというふうに思っております。

 実は、これは公明新聞に掲載をされているものなんですが、奈良県内で金属加工油の製造販売をしている会社なんですが、ここは非常に、女性が働き続けられるようにということで努力をしている会社でございます。実際、七十代の技術者もいれば、出産、育児のために長期休職した後、職場に復帰した人もいるということで、非常にすばらしい経営者のもとで働いていくことができるという会社であります。

 この会社で、専門的な能力を持った女性従業員が産休を申請したときに、非常勤で雇った交代の方に実際仕事を引き継ぐということを行った場合には、その期間が約四カ月かかるというんですね。実際、非常にその人しかできない仕事をしていた場合に、この日からいなくなりますというと、それが完全に引き継がれるということは四カ月かかってしまうというのが現実であります。会社にとっては、その四カ月間は二人分の給料を払わなければならないわけです。

 この社長さんは、中小企業の中には、女性が妊娠したらやめざるを得ない状況に追い込むケースもあるけれども、私は従業員の雇用を何としても守りたいということで、せめてこの何割かは重複期間の給料を補助してくれる公的制度があればうれしいんだが、このようにおっしゃっているそうでございます。

 大企業の中では、配置転換など、いろいろな手だてが使える場合もございます。しかし、中小企業では、もうその人一人しかいない、余裕もない仕事内容引き継ぎ期間、どうしても重複雇用をしなければならない。こうした中小企業に対して、代替要員確保コースの一人当たり十五万円という額では足りないのではないか。育休を終えた社員をもとの仕事に戻すことを条件に、一人につき十五万円を年間延べ十人まで支給する、しかし、同じ企業への助成は五年間に限られるなど、多少使い勝手が悪いというふうにも思われます。

 そこで、重複雇用期間についても考慮をしていく、支給額、支給人数の上限を引き上げ、支給期間の延長など、助成の拡充を考えるべきではないか、このように思いますが、いかがでございましょうか。

石井政府参考人 議員るる御指摘をいただきましたように、今、両立支援助成金に代替要員確保コースを設けまして、とりわけ中小企業ではその体制づくりが重要だということで、仕事と家庭の両立に取り組む事業主の支援を行っております。

 ただ、十五万円ということでございまして、あと、そのほか、女性の活躍促進に熱心な場合に、そういう措置を講じている場合に五万円の上乗せ措置はあるわけでございますが、議員からせっかくの御提案でございますので、代替要員の確保がしやすいような形で、今のあり方でいいのかということにつきましては、今後、その検討をしてまいりたいというふうに考えております。

古屋(範)委員 ありがとうございました。

 ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。こうした、非常に配慮のある中小企業に対して、それが生かされるようなシステムをつくっていただければというふうに思います。

 次に、育児休業給付の支給要件の見直しについてお伺いをしたいと思います。

 衆参の予算委員会でも話題になっておりましたけれども、現行の雇用保険法の施行規則では、育児休業給付の対象となる育児休業を、就業していると認める日数が月十日以下であるものに限るということにしております。要するに、月十一日以上仕事をすると育児休業給付が支給をされないということになっております。これでは、育児休業中にスキルを維持できる程度に仕事をするというのもなかなか難しいというふうに思います。

 私は、二〇〇六年五月ごろなんですが、総務大臣政務官を務めさせていただいた当時、総務省にテレワーク推進会議というものを設置いたしまして、少子高齢社会に育児と介護と仕事の両立を可能にするテレワークの推進ということを行ってまいりました。

 そのときに、ぜひ、隗より始めろで、総務省でテレワークを本格実施してほしいということを強力に進めまして、総務省では、中央省庁で初めてテレワークの本格実施をいたしました。今では、週一回だと思うんですが、たくさんの方がテレワークを行っていらっしゃいます。

 十日以下とされているこの要件を、時間単位に見直すべきだと考えております。

 また、育児休業給付金の支給対象となる休業は、現在、一カ月に就業している日数が十日以下である者に限定をされている。この際、一日に一時間だけ就業しても、就業している日数、一日とカウントされてしまいます。

 田村大臣は、衆議院の予算委員会で、この点についても、早急にこの議論を労政審でも進めて、本年の十月一日に向かって努力をするとお答えになっていらっしゃいます。在宅勤務、テレワーク、育児休業を両立させるためにも、ぜひこの省令を一刻も早く改正していただきたい。

 確認をさせていただきたいんですが、十月一日を目指しているということでよろしいんでしょうか。

佐藤副大臣 古屋委員がテレワークの推進に非常に力を入れていただいていることはよく認識をさせていただいております。

 特に、子育て中の労働者が自宅において柔軟に仕事を行うことを可能とする、有用な働き方であると私どもも考えておりまして、特に、安倍政権の重要課題である女性の活躍促進に資するものであると考えております。御指摘いただきました、育児休業期間中の女性の仕事と子育ての両立、女性の復職に向けた支援という観点からも、重要な働き方だ、そういうふうに考えております。

 具体的に、育児休業給付の就労要件の件でございますが、御質問の中にもありましたように、二月六日の参議院の予算委員会で公明党の魚住議員から、さらに二月十日の衆議院の予算委員会で自民党の高市政調会長からも御質問いただきまして、私と田村大臣、それぞれお答えをさせていただいているところでございます。

 厚生労働省としては、そういう与党における議論も十分に踏まえた上で、最短で本年十月一日から実施することに向けて、労政審にかけまして、労使等の関係者との意見調整を行いながら、従来、十日以下としていた就労要件を、八十時間以下へと、時間単位へと見直すことを実現してまいりたい、そのように考えております。

古屋(範)委員 大変前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。ぜひそのスケジュールで進めていただければというふうに思います。

 最後の質問になります。男性の育児休業取得率アップへの御決意を伺ってまいりたいと思っております。

 安倍政権は、女性が出産期に仕事をやめる、この就業率が落ち込むM字カーブを改善しようということで、待機児童解消にも大変力を入れていらっしゃいます。二年間で二十万人の受け皿をつくる、画期的なことでございます。二十五歳から四十四歳の女性の就業率を、二〇一二年の六八%から、二〇二〇年には七三%まで引き上げようというわけでございます。

 女性の活用という言葉が、私はちょっと女性の側からするとひっかかるんですが、働きたいとか、働かなければ我が家がやっていけないという方の希望を実現する。中には、家庭で、あるいは地域とかボランティア等で私は活躍したいんだという方もいらっしゃるでしょう。そうした多様な女性の希望を実現していく。先ほど答弁していらっしゃいましたので、本当にそのとおりだと思っております。

 総理は、ダボス会議の演説で、二〇年までに指導的地位にいる人の三割を女性にするということで、もう既にさまざまなポストに女性を配置してくださっております。

 この実現のために、企業の社内制度、コスト負担、そして企業の管理職や同僚、男性社員の意識を変えていく。加えて、男性の育児休業取得も促進をしていく。育児休業という制度があっても、法律があっても、実際使えないということでは意味がありません。

 ぜひ、男性の育児休業取得率アップへ、大臣の御決意をお伺いして、質問を終わりたいと思います。

田村国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、やはり男性が育児に参加する、応分の役割を担う、こういうふうな家庭は、一子目、産み育てられた、次の二子目、三子目というふうに、頑張って子供を育ててみよう、こういうような意欲が家庭として湧いてくるわけであります。

 そういう意味からいたしますと、やはり男性の育児休業の取得率、今一・八九と非常に低いわけでありますし、期間も短いので、これを何とかふやしていきたいという思いがあるわけであります。

 その中においては、育児・介護休業法、これに関しましてもしっかりと周知徹底をしていく。パパ・ママ育休プラス、こういう形で、一年二カ月という形で、これもまだまだ十分に周知できておりませんから、そういうような、会社の雰囲気もつくらなきゃなりませんし、国民の皆様方にも御理解をいただかなきゃいけないという部分。

 それから、やはり好事例も含めて、両立支援という形で、今お話がありました代替要員に対する助成、これも、将来はこんなものがなくたってとれるような、そういうような企業のそれぞれの配置を考えていただかなきゃならぬわけでありますが、しかし、まずは、助成制度も含めて、そのような形で支援もしていかなきゃならぬというふうに思っております。

 あわせて、イクメンプロジェクトというような形で、いろいろなアワードの中において表彰もさせていただく。

 しかし一方で、次世代育成法も、これは改正をさせていただこうと思っております。延長させていただこうと思っておりますけれども、こんな中において、やはり会社が育休をとりやすいという雰囲気もつくらなきゃいけません。今も、くるみんマークがありますけれども、これをもう一つバージョンアップして、プラチナくるみんぐらいをぜひとも今般の改正の中で考えさせていただきたいなというふうに思っております。

 男性がしっかりと育児休業をとれる、また、育児休業だけじゃなくて、短時間勤務というもの、これもしっかりと、子供が小さいうちはママ、パパともにとれるような状況の中で育児というものができる、こういう環境をつくっていかなきゃならぬわけであります。

 いずれにいたしましても、厚生労働省が中心になってやっていかなければなかなか環境整備ができないわけでございまして、私も大臣として、イクメン大臣ではなかったんですけれども、しかし、その反省も含めて、しっかりと環境整備に力を尽くしてまいりたい、このように思っております。

古屋(範)委員 大臣の強い御決意を伺うことができました。ぜひ、政府を引っ張って、両立支援、実現をしていただきたいと思います。

 ありがとうございました。以上で質問を終わります。

後藤委員長 次に、玉木雄一郎君。

玉木委員 民主党の玉木雄一郎です。

 きょうは、前回に引き続きまして、お手元にお配りしております資料の六にあります、短期集中特別訓練事業に絡む入札の問題について取り上げたいと思います。

 先週、この問題を取り上げまして、厚生労働省の方で調査をしていただく、田村大臣からも、できるだけきょうの時点でわかるものは出すということで、きのう、事務方から、幾つか調査結果について御説明をいただきました。

 納得できる点、これはちょっとどうかなという点とまざっておりましたけれども、まず、前回も質問いたしましたけれども、ホームページの入札公示の内容が差しかわっていたという事案について、関連して質問をしたいと思うんです。

 資料の一を見ていただけますか。これは、前回もお出しした一連の流れの経緯を、きのう出していただいた調査結果をもとに、できるだけ正確に時間や日時、そして内容を入れて、少しつくり直したものであります。

 この十八日のところを見ていただきたいんですが、厚生労働省のホームページに、これは十時ごろというふうに調査結果もお聞きをしましたが、最初の企画競争の入札公示が出ます。

 問題になりましたこの中には、最初の公示には、いわゆる全省庁統一資格ということが要件として入っていて、そして、これが入っていると、後に落札することになる独立行政法人高障機構、JEEDさんがとれないということで、昼前後に機構から厚生労働省に電話がかかってきます。そして、その電話がかかってきた後に、この全省庁統一資格が入っているホームページが一旦削除をされ、ここですね、夕方、公示が削除されておりますけれども、そして、翌十九日に、この統一資格の外れた公示が再びホームページに上がるということが一連の経緯でありました。

 このことについて調査結果はどう言っているかというと、機構から厚生労働省に電話がかかってきたから、だからこの公示を差しかえたのではなくて、十八日の朝、担当の企画官が出勤して、これは九時半ごろだとお聞きしていますけれども、机の上に置いてあった、まだ決裁未了の公示案を見たら、これはおかしいと気づいて、そこで差しかえの指示を出したんだというのが調査結果であります。

 私は、このことについては、結果が出ていますので余り文句を言うつもりはないんですが、ただ、仮に、朝の一番最初に気づいて、これはおかしいと企画官から指示を受けた課長補佐は、当然その時点で、実は、ホームページに載せろということは前日から掲載を要求していたんですけれども、そのことはおかしいといって上司から言われたら、まずホームページに掲載することをとめるはずです。そのこともせず、実際、ホームページを削除しろと言って指示を出したのは、電話がかかってきた後の午後になってからなんですね。

 こういう先後関係を見ると、やはり機構からの働きかけによって、あるいは少なくとも機構からの電話によってホームページを差しかえたのではないかという疑念は依然として残るのですが、ただ、私は検察、警察ではありませんので、そこを、証拠を集めて何かするようなことはいたしません。

 きょう質問したいのは、このホームページの差しかえに関して、決裁がずっととられている、それが未了だった、後に決裁がしっかりと完了する、こういったこともありましたけれども、ホームページに掲載をする公示案にあわせて、実は、後に事業者に対して交付することになる仕様書についても、もちろん決裁の中に対象となって入っておりますし、十八日の十時に、一番最初の公示がなされたときの仕様書というのもあるわけです。これを仕様書一と呼びましょう。そして、今申し上げたように、機構から電話がかかってきて、その因果関係は否定をされましたけれども、ホームページを削除して、新しい公示がその翌日に上がります。この新しい公示に伴う仕様書もあって、これを仕様書二と呼びましょう。

 この仕様書一と仕様書二について、これが同じものかどうなのかについては、これまで余り議論に上りませんでした。というのは、ホームページに載った公示の一と公示の二は、明らかに、全省庁統一資格があるやなしやということで、ここが違う、差しかわっているという話があったんです。今度は、この「公示」の横に書いている「仕様書」について注目をいただきたいんですが、この仕様書一と仕様書二、ここも実は差しかわっているんです。

 中身について少し御説明を申し上げたいんですが、資料の二をちょっとごらんいただきたいと思います。

 仕様書というのは、これは契約の内容が事細かく書かれてある最も重要な文書であります。これは後で質問しますけれども、この最初の入札公示が出る前日に、つまり十七日に、厚生労働省の職員と機構の担当者が面会をして、何やら打ち合わせをされています。このことは後で聞きます。

 問題は、先ほど私が申し上げた、一番最初にホームページに出たときのそれに伴う仕様書、仕様書一です。これが真ん中に書いています。もう一つ、十九日、差しかえたホームページの入札公示に伴う仕様書が、この赤いところに、十九日の最終版の仕様書というふうに書いております。

 中身は同じなのかなと思って、きのうの夜、ずっと深夜眺めていたら、違うということに実は気づきました。何が違うかといいますと、これはお手元に配っていると思いますが、これではなくて、配っている仕様書の原文をコピーしたものを見ていただきたいんですけれども、十七日と、十八日の公示時点の仕様書、これは二つ同じなんですけれども、ここは、登録キャリアコンサルタントを配置するということの要件が入っていくわけです、契約内容に。

 ここを見ていただくとわかるんですが、十七日の事前打ち合わせのときの仕様書案と、そして、十八日の一番最初にホームページに掲載したときに伴って出されている仕様書は、共通してこのように書いています。「登録キャリア・コンサルタントの資格を有する職業能力開発支援アドバイザーを配置すること。」というふうに書かれておりまして、この登録キャリアコンサルタントのいわば必置義務がかけられているわけです。これをちゃんと置いてくださいということが、十七、十八の仕様書案と仕様書には書かれてあるわけですね。

 そして、ごらんいただきたいのは、機構から電話があった後に差しかわった新しい方の公示に伴う仕様書を見ていただくと、書き方が変わっております。ごらんください。「能力開発支援員を配置すること。」と書いています。つまり、「配置すること。」これは多分必置義務です。これまでは、「登録キャリア・コンサルタントの資格を有する」、こういう方を配置してくれと書いていますけれども、十九日の仕様書には、微妙に書き方が変わっていて、能力開発支援員を配置してくださいと書いています。

 そして、その次です。この能力開発支援員というのは、いろいろ書いていますけれども、「登録キャリア・コンサルタントであることが望ましい」と書いています。

 つまり、登録キャリアコンサルタントをきちんと置いてくださいというのが仕様書一の義務ですね。それが、この新しい方の仕様書を見ると、置かなければいけないのは能力開発支援員なんだけれども、この能力開発支援員というのは、必ずしも登録キャリアコンサルタントである必要はないんですね。「望ましい」という規定に、少し要件が緩和をされています。

 ちなみに、この登録キャリアコンサルタントというのはなかなかなれなくて、百四十時間以上のキャリアコンサルタント養成講座を受講するなど、これを取得するのは結構大変なわけであります。

 質問をしたいのは、このホームページが差しかわったという話は、前回も含めてるるしましたけれども、仕様書についても、これは差しかわっていますね、大臣。まず、差しかわっているかどうなのか、今私が説明した事実が正しいのかどうか、お答えいただけますか。

田村国務大臣 まず、今般の事案に関しては、非常に不適切な事務が行われたわけでございますので、それに対しては深くおわび申し上げますし、非常に、厚生労働省、昨今たるんでおりますので、このようなミスが出ること自体、私として、厳しく厚生労働省をこれから叱咤していかなきゃならぬというふうに思っております。

 その上で、本当を言うと政府委員を呼んでいただいたらありがたいんです。細か過ぎて、私もちょっと内容がよくわかりません。よくわかりませんが、仕様書自体は変わっておるということであります。

玉木委員 仕様書が、今大臣もお認めになったように、ホームページの記述だけではなくて、仕様書そのものも変わっているんですね。これは実は極めて重大な問題です。今から説明します。

 なぜこの仕様書が変わったかということの、その原因、因果関係でありますけれども、このことについてこれから質問をしたいと思います。

 話を一日戻しまして、二月十七日の話をしたいと思います。これは前回の当委員会での議論でも質問をさせていただきましたけれども、この入札公示が十八日の十時ごろに出る、その前日の夕刻に、厚生労働省の職員、まさに担当職員と、独立行政法人のJEEDの担当職員が会ったという事実までは、機構の理事長さんにもお認めをいただきました。

 しかし、そこで一体どういう話がなされたのかについては、調査中なので話を差し控える、そういうお話でございましたけれども、本日は、調査結果が出ておりますので、改めてお答えをいただきたいというふうに思うのでありますが、前日に、厚生労働省の職員と、そしてJEEDの担当の職員が会われて、一体どのようなお話をされたのか、理事長、お答えいただけますか。

小林参考人 御質問にお答えする前に、一言お話をさせていただきます。

 今回のこの短期集中訓練のプロジェクトにつきましては、私どもの求職者支援というミッションを踏まえまして、それから政府の施策でもあるということなので、それは協力しようという考えから手を挙げさせていただいたところでございます。こうした中で、私どもが非常にアンフェアに仕事をとりに行ったのではないか、あるいは、機構に有利になるように働きかけをしたのではないかという疑念が生じているということでございまして、私といたしましては、まことに痛恨のきわみでございます。

 今回の調査の結果を踏まえましても、そのようなことはなかったと私自身は認識をしておりますが、ただ、このような事態を招来し、そして国民の皆様の不信を買ったということは事実でございます。そのような事実を踏まえて、私どもといたしましては、今後、このプロジェクトについては手を挙げるということはいたさないということにいたしたいと思います。そのことを、まず冒頭申し上げておきたいと思います。

 その上で、御質問でございますが、十七日の件でございますが、十七日は厚労省の御担当の企画担当官とお二人がお見えになって、今回のプロジェクトの概要と、それからスケジュールと、それから仕様書案を示されて、その説明が行われ、そしてその内容について私どもの問題意識を申し上げた、このように理解をしております。

 その問題意識というのは、求職者支援訓練の枠の中でやる話ではなくて、また別世界の話でございまして、なかなか大変な仕事であるという認識のもと、求職者支援訓練でも、さまざまな、大なり小なり、不祥事といいましょうか、不正受給の問題があちこちで発生をしております。一部は報道されているとおりでございます。

 そうした中で、非常にリスキーな仕事であります、経験したことのない仕事でございますので、それを受けるということになりますと、その対応をどうしたらいいのか。何かあったときに、また全部受託者が責任を問われることになりますので、そのところを、まず、ないようにどういう仕組みにするか、あった場合にどのように我々がきちんと動けるか、その辺の仕組みをちゃんとやってもらわないと困るというような話でございますとか、あるいは、キャリアコンサルティングの話が出てまいりますが、私どもといいましょうか受託者のミッションとしましては、実施機関に対して、申請を受け、審査をし、オーケーを出し、オーケーを出すのは本省かもしれません、そして実施状況を確認する、おかしければ指導する、こういうミッションであるわけですね。

 その中で、そういうミッションを持ちながら、キャリアコンサルティングの仕事を受託者もやる。ウオッチする立場の人間が仕事の一部をやれというスキームになっているわけです。それはやはり、これは利益相反というような大げさなものかどうかは知りませんが、そういうことがよろしいのかというようなことについてのやりとりが主であったというふうに理解をしております。

玉木委員 今、重大な答弁をいただきました。

 まず一つ、仕様書の案については厚生労働省から説明を受けたということを今明確に認められましたね。そのことはそうだということと、あと、キャリアコンサルティングの話が具体的に出ましたけれども、今回の受託する内容はそういった訓練実施事業者を監督するという立場であるのに、その監督する立場がキャリアコンサルティングをむしろやってくれというようなこともその仕様書の案の中には書かれていたので、それはいかがなものかということの意見を言ったという話だったと思います。

 大臣にお伺いしたいと思いますが、前日に会ったことは大臣もお認めになりますね。これは、機構から求められて厚生労働省の職員が機構に出かけていったのか、求められてもいないのに厚生労働省の方から機構に出かけていったのか、どちらですか。

田村国務大臣 この事業自体が非常に公的なものであるわけであります。そもそも、本来からいえば、厚生労働省が直接やるというようなものなのかもわかりません。

 しかし一方で、雇用促進事業団から能開機構になり、能開機構から皆様方のときに高齢・障害・求職者雇用支援機構というふうになったわけでありまして、もとは特殊法人であった、政府と一体となっていろいろな事業をやってきたものの流れの中で、ノウハウをお持ちであるということで、いろいろな相談をさせていただくということは今までもあったわけであります。これに限らず、実は機構とはいろいろな相談をいろいろなものに関して政策的にさせていただいております。

 今般のことに関しましても、厚生労働省の方からお伺いをさせていただいて、いろいろとこの事業に対してのアドバイスも含めていただいておった。そこで、機構側が、今のお話で、このキャリアコンサルティングの部分で、実際問題どうなんだろうというような御意見がありましたが、それにのっとって仕様書を変えたわけではなくて、我々としては、やはり厳しいところをしっかりと、求めておる資格というものをさらに強いものをいただきたいということでございまして、それは皆様方にお配りさせていただきました、この短期集中訓練事業に係る事務打ち合わせという資料の三ページ目のところに書いてあります。

 御確認いただければいいですが、丸五つ目、六つ目、七つ目ですか、ここです。白と黒丸のところがちょっと間違えていると思いますので、そこは御確認をいただきたいと思うんですが、ちょっと言っている順序が間違えておりますけれども、この内容、あえて、非公式なので読みませんけれども、ここをごらんいただきながら、そういうような形であったという御理解をいただければありがたいと思います。

玉木委員 大臣、今、一般的に雇用政策全般について打ち合わせをしているようなことを言っていますが、忘れてはいけないのは、打ち合わせした翌日は入札公示がまさに出される日ですよ。これは随契でもなくて、企画競争ですけれども、競争入札なんですよ。後にまさに落札をすることになる組織に、求められてもいないのに発注者である厚生労働省から出かけていって、しかもその契約内容の肝が書かれてある仕様書を説明する、これは大問題ではないですか。

 それで、今大臣が、機構の側から出ている十七日の事務打ち合わせのメモがありますけれども、ここに読み上げないけれども書いてあるということでおっしゃったので、私もまさにここを取り上げたいと思うんですが、資料の三を見てください。

 そもそも、入札の前日にその入札の内容を漏らすことそのものが、私は法令に違反する可能性のある重大な問題だというふうに思うんですけれども、加えて、その打ち合わせに行った結果に基づいて仕様書の内容を書きかえるようなことがあれば、それはさらに問題なわけですね。

 公正な競争ということが保護法益であります。全ての人が平等な立場で入ってきて公正に契約が締結されていくということ、これは入札にかかわるさまざまな法令が求めていることであります。ましてや、あるところの特定事業者にとって有利になるように、あるいは、その事業者の意見を聞いて仕様書を変え、そのことに基づいて入札公示をして、まさにそこに落ちていくようなことがあってはならないと思うんですね。

 資料三を見てください。こういうやりとりが行われています。

 まず、厚生労働省側から、先ほど申し上げた登録キャリコン、これはキャリアコンサルタントですね、これをあなたのところでそろえるのは難しいですかという話をしています。それに対して、今、理事長がおっしゃったようなトーンですね、我々、つまり機構が人を雇えということですか、現在、機構でキャリアコンサルタントの業務は行っていないので、求職者支援訓練部では責任が負えない、うちとしてはちょっとやりかねますねという話をここでまさにしているわけですね。

 こういうやりとりが、二月十七日、入札公示の前日に行われ、そして、先ほど大臣からも御答弁いただいたように、翌十八日に最初の入札公示が出ますけれども、それが差しかわるんですが、それに伴って付随する仕様書も差しかわっているわけであります。どう差しかわっているかというと、まさに、ここの内容を踏まえた、登録キャリアコンサルタントの必置義務が、その要件が緩められる形で仕様書が変わっているんです。

 因果関係はないとおっしゃいました。ただ、外形的な因果関係、これは非常に疑わしいですよ、大臣。そもそも、こういうことが今回の調査結果には入っていないことも含めて問題ではないですか。

 大臣、前日の機構との打ち合わせに基づいて、先方からの意見、もっと言えば、厚生労働省としては機構に落としたいという思いの中で、何とか機構が受けられるように仕様書を変えたんじゃないですか。

田村国務大臣 まず、正確に申し上げます。

 これは、うちの能力開発課とキャリア形成支援室、ここでの話の中で仕様書の内容が変わりました。

 これは、委員、易しくなったと言われますが、難しくなっているんです、より厳しくなっているんです。委員、「中略」と書いてありますが、この「中略」のところに書いてあるわけでありまして、当初は、登録キャリアコンサルタントである者として、これはジョブカード講習を修了だけした者であります。しかし、新しい仕様書は、これプラス、キャリア・コンサルティング技能士または標準レベルキャリアコンサルタントであって、かつ、登録キャリアコンサルタント。つまり、登録キャリアコンサルタントだけじゃなくてもっと高い資格がなければだめだというか、それが望ましいと。

 だから、もともと、この機構の方は、登録キャリアコンサルタントである者だけでも、これでもやれないと言ったものを、うちのキャリア形成支援室と能開課が話して、さらに重い資格じゃなければやってもらっちゃ困りますよというような仕様書に変えたわけでありまして、中身をよくごらんいただければ御理解をいただけますが、いずれにいたしましても、前日に我が省の職員が機構に行ってこのようなことを話していること自体が、私は大変まずいと思っておりますので、それも含めて処分をしっかりさせていただきたいと思っております。

玉木委員 大臣、これは明らかに要件は緩和されていますよ。

 これは、こういうやりとりが実際行われて、今まさに、機構の理事長さん、ではお聞きします。

 登録キャリアコンサルタントを求められれば、それはやはり機構としては厳しい要件だったという理解でよろしいですか。もう一度お答えください。

小林参考人 厳しい要件でございます。

 そして、ちょっと詳細については私も理解していませんけれども、前の古い仕様書の中では、「能力開発支援アドバイザーは、可能な限り登録キャリア・コンサルタントであること。」という表示が別の項目でございます。「可能な限り登録キャリア・コンサルタントであること。」

 それが、「登録キャリア・コンサルタントであることが望ましいこと。」

 可能な限り何とかであることということとどちらが厳しいかというと、それは望ましいと言われた方が厳しいのかな、そんなような感じを持っておりました。(玉木委員「どちらですか」と呼ぶ)

後藤委員長 発言者は、きっちりと、発言の指名を受けた後発言してください。

小林参考人 「可能な限り登録キャリア・コンサルタントであること。」というのが古いバージョン。新しいバージョンは、先ほどお話があったような形の形容詞がついた上で、「登録キャリア・コンサルタントであることが望ましいこと。」ということであります。「望ましい」と。

 こっちは可能でなければいいと言っているわけですね、古い方は。(玉木委員「そこが違う。登録キャリアコンサルタントに関して答えてください」と呼ぶ)そうです。登録キャリアコンサルタントであることが、可能な限りそうしろと言っているわけですね、前のバージョンは。

 それが新しいバージョンでは、「登録キャリア・コンサルタントであることが望ましい」と言われたのでありますから、そちらの方が厳しいのではないかという受けとめをしておりました、私は。厳密に分析したわけではございませんけれども。

玉木委員 理事長、それはどこをおっしゃっているんですか。ちょっとどこかお答えください。私が今配付していますよね。それは能力開発支援アドバイザーの話じゃないんですか。

 登録キャリアコンサルタントを必置義務として最初のものは書かれていると思いますけれども、どこをおっしゃっていますか。

小林参考人 前のバージョンというのは私の誤解かもしれませんが、旧の、項目で言いますと、大きい1、2、3、4とありまして……(玉木委員「ちょっととめてください。質問時間がなくなります」と呼ぶ)

後藤委員長 では、整理のためにしばらく休憩します。時間をとめてください。

    〔速記中止〕

後藤委員長 それでは、時計を起こしてください。

 小林高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長。

小林参考人 旧バージョンのアイテムの大きい番号の6で、「委託業務の内容」というのがございます。それが(1)(2)とずっと続いていくわけでございますが、それの(2)の中で、「訓練実施機関におけるキャリア・コンサルティングの支援等」というのがございまして、そこの文章のアスタリスクのところで、「能力開発支援アドバイザーは、可能な限り登録キャリア・コンサルタントであること。」こういう……

玉木委員 意図的に違うところを読まないでください。

 私が申し上げているのは、(6)の6のところの話をしているので、そこには確かにそういうことも書いていますが、こっちは明確に必置義務が書かれてあるわけです。違うところを比べないでください。時間をとるので、きちんとこちらが指摘したところの対応で比較をしてください。私は、意図的に何か違うところを比べているのではありません。

 時間がないので次の質問に移りたいと思いますが、資料四を見てください。

 先ほど申し上げたように、そもそも、前日に行って仕様書を見せていること自体が大きな問題なんです。その意見を受けて、それが反映されたかどうかでいろいろな反論がありましたけれども、理事長、余りそういうことをおっしゃると、あなたの組織も共犯になりますよ。

 この議事録を読んでいたら、機構の方は、随分真面目に自分たちの執行能力とかを考えて真摯な対応をしているし、厚生労働省側も、実は真面目に、これがしっかりできないかという観点で担当の企画官以下はやっておられると私は思います。これは非常に真面目にやりとりしていると思います。ただ、それが法令に違反するかどうかは別の話です。

 ここであえて、資料四を見ていただきたいんですが、この機構に、独立行政法人JEEDにこの仕事を落とすことが前提のようなやりとりが、やはり各所から見受けられるわけですね。やりとり、いろいろ厚生労働省から言っています。三月から受け付けを開始したい、予定価格は約二十億である、公示はあした十八日昼ごろを予定しています、機構ができないところがあれば言ってもらえれば対応する、認定基準の作成に当たっては機構に相談させていただく。まだ落ちていないんですよ、ここ。この打ち合わせをしている次の日に入札公示が行われるんです。

 しかも、今回の事業は一年限りですかと機構から聞かれたら、ここ限りだけれども効果が上がれば恒久化したいと言って、事業の内容、その契約の内容に至るまで事細かに説明しているわけであります。

 もう一つ見ていただきたいのは、これは私は重大な問題だと思うんですが、議事録の中にあります資料三。この下側を見てください。

 機構の側も、JEEDさんも、こういうやりとりをしていて、ちょっと、さすがに危ない、まずいと思われたんでしょう。こういうことをやっていると一者応札になるから、一者応札になることは問題にならないかと、これは機構の側からその懸念を表明しているんですよ。このまま入札に入っていくと一者応札になる、それは公正性の観点から問題になりませんかねと機構の側から懸念が示されているわけです。それに対して厚生労働省は何と言っているかというと、問題にならない、外部から問われた際は厚生労働省で説明すると言っているんですよ。

 大臣、翌日に入札公示が行われるんです。その前日に、求められてもいないのに厚生労働省から後に落札する機構に出かけていって、その出かけていった先の機構から、一者応札になることは問題じゃないですかねと心配されていて、受ける側から心配されていて、発注側の厚生労働省が、あしたから入札公示をやりますけれども、問題にならない、外部から問われた際は厚生労働省で説明する。

 大臣、説明してください。

田村国務大臣 まず、前段の部分ですけれども、また後ほど厚生労働省が、これは厚生労働省の文書ですから、機構の理事長に聞いてもわからない話でありますから、詳しいお話を説明させていただきにお邪魔いたしまして、多分、誤解があるんだと思いますので、そこは御説明をさせていただきます。

 その上で、今のお話でございますけれども、多分、これは非常に専門性が必要だというふうに我が省として考えたんだと思います。その上で、本来ならば随契で、これは機構にお願いをするというのが本来だったのかもわかりません。しかし、ずっと、これは民主党政権のときにもそうであったと思いますけれども、一連の流れの中で、そういう一者に随契でというのはやめよう、だから、企画競争型でもいいから入札にかけようという流れがあった。

 それをやろうとしたんですけれども、一者入札は今も幾つかあります。どうしても、こういう専門的、ましてや全国の質を担保しなきゃいけませんから、そういう意味では、全国に組織を持っているというところになれば機構しかない、そういうような認識も我が省にあったんだと思います。

 私は、今回を機にいたしまして、こういうものをはっきりと分けなきゃいけないと。本当にやれないのならばそこに任せなきゃいけないし、やるとするならば、あえて、例えば全国の質を担保するというのも、厚生労働省がしっかりとそこに関与しながら、民間に任せるなら任せるということで、このような形で一者に事実上落ちるというようなそういう競争入札じゃなくて、例えばちゃんとブロック分けして、そして、各地域、東海は東海、東京は東京というふうに分けて、そこでやれるところ、力のあるところに、ある意味ノウハウも含めて、しっかりと我が省が発注できる、そういうような体制を組んでいかなきゃならぬと思っております。

 いずれにいたしましても、前日にこのような形で、我が省の職員が機構に行っていろいろなこのような話をしておること自体、大問題であります。そして、機構にも大変御迷惑をおかけいたしております。これに関してはしっかり処分いたしますし、このようなことが起こらないように、我が省は今緩んでおりますから、しっかりとそこは厳しく指導してまいりたい、このように考えております。

玉木委員 これからの話はこれから議論していただければと思うんですが、今回私が取り上げているのは、今回のケースは、あくまで企画競争、競争入札でやっているんです。そのことに関して前日に説明をする。それは、個人的なミスとかではなくて、企画官、課長補佐、係長、そろって行っているんですよ。組織的な関与、あるいは、これは厚生労働省を挙げての一つの方針、行動だと言っても私は過言ではないと思いますよ。

 OBの方がいろいろな形で関与されているそういう組織等は、もちろんいろいろなプロフェッショナルもお持ちなので、関係が深くなるのは、一定程度それはあると思いますが、ただ、法律は守らなければいけませんよね、大臣。今いろいろなことをるるおっしゃいましたけれども、ただ、あくまでこれは企画競争としてやっているのに、特定の事業者に対して事前に説明したり、ましてや、そこで打ち合わせた内容を踏まえて仕様書を変えるなんということがあったとすれば、これは大問題であるということです。

 その点に関してもう一点お聞きをしますが、前日十七日、このように打ち合わせをしていますが、これは夕刻ですけれども、まさかその後、厚生労働省の担当者と機構の担当者、飲食をともにしていませんか。

田村国務大臣 それも御指摘をいただきました。

 事実関係を確認しましたら、飲食をともにしています。しかも、二次会まで行っております。そこは割り勘と言っておりますけれども、年齢が若い等々で完全に割り勘になっていないところがある。社会通念上はそれでもいいのかもわかりませんが、公務員としては許されない、そういう部分があります。でありますから、それも含めて、私は処分をしてまいりたいと思います。

 あわせて、今回のことは、私は大変な問題だというふうに認識いたしております。このようなことがあれば、せっかくいい事業も、やはりそうじゃないというふうに見られてしまうんです。これを機に、このようなことを一掃しなきゃならぬと思っております。

 でありますから、発注自体、形態も含めて、私は見直さなければならないと思っておりますし、今回のことに関しては、もとの条件で一度入札をしなきゃならぬ、それがやはり公平性を担保するということでございますので、たとえ四時間であってもそれを公示しているわけでありますから、そのような意味で、反省も踏まえて、そのような形で一からこの事業に取り組んでまいりたい、このように考えております。

玉木委員 今ちょっと驚きましたけれども、私、そんなことはないと思って聞いたんですが、入札公示をする前日に、求められてもいないのに厚生労働省から後に落札する機構に出かけていって、仕様書の内容を事細かに説明をし、また、そこからいただいた要望を踏まえて新しい仕様書に反映するようなことも行われている可能性がある。加えて、そういった打ち合わせが終わった後に、二次会まで含めて飲食をともにしている。

 割り勘という話がありましたけれども、国家公務員の倫理規程は、たしか昔は利害関係者は割り勘もだめだったと思いますが、今は一定程度それは認められると思うんです。たしか二次会まで含めて一万円を超える場合は届け出を事後的にもしろとか、あるいは、本当に割り勘なのか、レシートとか領収書は一応人事担当者が確認することになっているんですけれども、そういったこともきちんと確認されて、今発言されたのか。されたと思うんですけれども、おかしな癒着がいわゆる天下り団体との間でなされているなどとまさか思われないように、大臣としてもそこはしっかりとやっていただきたいと思うんですね。

 もう一つ、ちょっとお伺いしたいのは、二月十七日、前日の話をしましたけれども、それ以前から接触がありませんか。

 例えば、担当課長さんと機構が、補正予算ができ上がるころから、もうここにしか落とせないと思って、というのは、これは前日の打ち合わせですけれども、ある程度その前の打ち合わせがないと、ここまで精密な打ち合わせにはなっていないと思うんですね。

 これは、きのう会計課から説明をいただいたときにちらっと伺ったんですが、十二月の中ごろとおっしゃったかな、私、ちょっとそこは記憶が曖昧なんですが、もうそのころから接触をしているやに会計課の御説明の中にはあったんです。

 これはもう、予算がある種成立した時点から、ここに落とそうということを前提にやってきたとしたら問題だと思うんですけれども、担当課長さんが、この二月十七日以前に、機構と本件のこの補正予算の事業について打ち合わせをした、そういう実績はありますか。

田村国務大臣 関係者に確認したところ、昨年の十二月九日、これは補正予算の要求前の段階でありますけれども、この時点で、要するに求職者支援制度といいますか事業、これは民主党のときに、基金事業からこのような形でスタートされたものでありますけれども、実際問題、職業訓練のノウハウがあられるということで、どのような形で、職業経験のない方々でありますから難しい事業でありますけれども、そういうノウハウや経験をしっかりと御指導いただくためにお伺いをさせていただいたということであります。

 いずれにいたしましても、機構の皆様方は、民主党のときにつくられた機構でありますからよく御承知だと思いますが、大変忙しい業務をされておられるわけであります。それにさらに今般のようなものを我が方としてお願いせざるを得ないような、そんな状況の入札自体がやはり問題があるのであって、それも含めて、我々、徹底して、今の慣行といいますか、こういうものを変えていかなければならぬ、そのように思っておりますので、しっかり対応させていただきたいと思います。

玉木委員 なぜ課長を私はあえて聞いたかというと、大臣御存じのとおり、今回の入札の選定委員会の委員長は課長さんなんですよ。入札があって、それを選ぶ最終権限を持っているのは、この選定委員会の委員長は、何と、当該課長さんなんですよ。その人が、今おっしゃったように、十二月九日の時点から接触を繰り返して、結果としてここに落ちている。これは国民の納得は得られないと思いますね。

 時間が来ましたけれども、最後にしますが、大臣、今、処分を厳しくされるとおっしゃいました。私は、当該の、担当された厚生労働省の方々を責めるつもりはありません。今回、実は議事録を読んでみてつくづく感じたのは、彼らは、ある種自分に与えられた職務を一生懸命こなそう、もっと言うと、額ありきで巨額に積まれた補正予算を年度内に何とか執行しようと思って、一生懸命頑張っているんですよ。

 私は、問題点の本質は、当該担当者が悪いのではなくて、消費税増税の名のもとにこんなに巨額な予算を年度末に組んで、それをまた年度内執行しろと言ってやっているこの補正予算の仕組み、この仕組みそのものがおかしいと思うんですよ。だって、これだけの全国規模の事業をやろうとしたら、機構ぐらいしかないですよ。でも、これは競争入札でやらなきゃいけない。そういう中で、一生懸命、私はそこに、頑張ってやっていたと思うんです。

 ですから、単なる個人の担当者のミスだとか失敗だということに問題を矮小化せずに、これは多分ほかにも、巨額の予算を積んだことによって同じような問題があると思います。氷山の一角だと私は思いますよ。ですから、このことについては、他の事業も含めて、徹底調査をしていただきたいと思います。

 そして、四月から消費税が上がります。上がりますね。そして、その予算の多くは、年金、医療、介護、社会保障の充実に使われますよ。厚生労働省の担当ですよ。上げた税金がまさか厚生労働省の天下り団体に還流しているような、そんな疑惑は一切持たれないように、大臣としても、しっかりとした税金の使われ方、お金の使われ方についてはしっかりとチェックをしていただきたいと思いますけれども、最後に、この点について大臣の決意をお伺いしたいと思います。

後藤委員長 それでは、大分経過しておりますので、短く、玉木君の質問にお答えください。

田村国務大臣 疑われないように、しっかりと我々はこれからもチェックをしてまいります。

 一つ、補正予算のあり方が悪いというよりかは、本来、担当者も含めて、機構しかこのような事業は入札に参加していただけるようなところがないんであろうというふうな認識であったと思うんです。それであるならば、これは随契で機構にお願いするのが本来であったわけであります。そこが大きなミスです。

 もし、企画型であっても競争入札するのならば、それは、民間も含めてちゃんと受けられるような、そんな要件にすべきであったわけでありまして、そこに私は大きな間違いがあると思いますので、これから、発注形態も含めて、事業の内容、こういうものも含めて検討をさせていただきたいというふうに思います。

玉木委員 終わります。

後藤委員長 次に、大西健介君。

大西(健)委員 民主党の大西健介でございます。

 私は、雇用保険法について本当は質問したいんですけれども、今のやりとりもありましたし、短期集中特別訓練事業の入札問題についても、やはり触れざるを得ないというふうに思っております。

 その中で、実は私、冒頭お聞きしたいことがあったんです。それは、先ほど玉木委員の質問の中で小林理事長が答弁をされましたけれども、これは重要な発言だと思いますので、再度確認をさせていただきたいんです。

 前回の質問の中で、田村大臣は、入札をやり直す、次は全省庁統一資格をつけた状態で入札をやり直すので、JEEDは入札に参加できない、ただ、それでもし不調になって再々入札をやるときには、より条件を緩和して、最終的にJEEDが落とすことがあっても、それは否定はしなかったということなんです。やはり私も、今の一連の国会の質疑を聞いていて、では、最終的にどんな形であれJEEDがこの事業を受けましたというのでは、国民の理解はとても得られないというふうに思います。

 そういう意味では、先ほど理事長は、今後再々入札等が行われても、この入札にはみずから辞退をして、手を挙げないということを言われたと思うんですけれども、それで間違いありませんか。確認の答弁です。

小林参考人 間違いございません。

大西(健)委員 そういう答弁だと思います。

 ただ、そうなると、先ほど大臣も言われていますけれども、まさにほかにやれるところがあるのかという話なんですよね。前回の質疑の中で、たしか井坂議員が、仕様書の中で、四十七都道府県に拠点がなきゃいけない、原則それは県庁所在地だ、そんなところがほかにあるのかというような話をされていました。私はまさに、一連の話を聞いていると、ある種大臣の言われるとおりで、これはもうJEEDぐらいしかできるところというのはないと思うんですよ。

 そもそも、やはり能力開発行政の構造的な問題というのも私はあるんだと思います。つまり、能力開発局というのは、本省に八十三名ですか、職員がいる。でも、その中で能力開発課の定員は、たしか十六名だったと思います。職業訓練とか地方の労働局でやるということにはなっていますけれども、出先機関がないんですよね。

 先ほど大臣が言われたみたいに、訓練計画の認定とか、いわゆる今回の奨励金の支給審査とか、本来、これは厚労省がやるような業務だと私は思うんですよ、出先機関があれば出先機関がやるような。それを実質的にJEEDが出先機関の役割を果たしている。ですから、また全国で一律にやるような事業をやれば、これは同じことが私は起きるというふうに正直思っております。

 それはそれとして、先ほど来、玉木議員も問題にしている、公示の前日十七日に厚労省が機構を訪問して打ち合わせをしたときのメモというのを私は資料として皆さんのお手元にお配りさせていただきました。二ページ目と三ページ目についております。

 これも玉木委員からの御指摘もありましたけれども、三ページ目、線を引いておきました、右側ですけれども、「一者応札になることは問題にならないか。」という機構の問いに対して、厚労省が、「問題にならない。外部から問われた際は厚生労働省で説明する。」つまり、このやりとりというのは、一者応札になってうちが受けたときに問題にならないんですかと言ったら、いや、もうその場合は私たち厚労省から説明させていただきますから、おたくで受けてくださいということなんですよ。

 それから、もう一つは、できないところがあるならば言ってもらえば対応すると。これもそうです。先ほど来キャリコンの話が問題になっていましたけれども、何かちょっと心配なところとか、できないところがあれば、それも全部うちでちゃんと対応しますからお願いしますということなんです。ですから、これはもう初めから決まっているということをまさに言っている話なんですね。

 きのうの昼に、この問題について、調査の結果というのを我々も民主党の部門会議で説明を聞きました。でも、その説明というのは全然違うんですよ。たまたま前々からアポが入っていて、決裁が延びたんだけれども、ほかに予定があったからその日に行って、概略説明しましたというだけの説明だったんです。

 そうではなくて、きょうのこの一連の質疑を聞いたら、これはもう初めからお願いすることが決まっていて説明しているんですよ。

 ですから、そこは、きのうの私たちに対する説明というのは、全くこれはうそだというふうに思うんですよ。これは本当に許されるんですかね。我々だけじゃなくて、国会自体がなめられているんだと私は思いますよ。

 あえて、山井理事からは、参考人の答弁は認めないということですけれども、一応、局長、うその説明をしたんじゃないですか、我々に。これが本当に虚偽の説明だったら、これはどうやって責任をとるんですか。

杉浦政府参考人 調査を行った職員から私も聞いたところによりますと、先ほどのやりとりの中で、一者応札になることについて問題にならないかという機構の質問の趣旨ですけれども、厚生労働省の職員としては、企画書の提出期限になっても民間事業者がどこも手を挙げてこなかった場合に、結果的に機構のみが企画書を提出したという結果になっても問題がないか、そういう趣旨であったと受けとめたというふうに理解をしております。

 厚生労働省としては、仮に一者からも、民間からどこも出てこなかったということとなっても、あえて機構も、では同様に提出を控えるといったようなことまでも求めるつもりはないという趣旨で説明をしたということでありまして、結果的に一者応札になる場合もあるということを踏まえて説明したということの趣旨だと受けとめておりまして、最初から一者応札を必ず前提としたというふうに発言したものではないというふうに言っております。

 それから、ほかのやりとりにいたしましても、機構を前提としたようなやりとりになっているように見えるところも、もちろんあるわけでございますけれども、厚生労働省の職員の趣旨としては、仮に機構が選定をされて、その事業を受託した場合を想定して説明をしたということでございますので、その辺について、昨日報告させていただいた調査の結果が矛盾しているということには必ずしもならないのではないかと思います。

大西(健)委員 そうやって、うそにうそを塗り重ねていったら、これはどんどんつじつまが合わなくなると私は思いますよ。

 もう一つ、私が資料としてお配りをしたきのうの説明資料の中で、線を引いておきましたけれども、括弧の中に、「公示については、資料も渡していないし説明もしていないことを確認」。でも、これも、先ほどの打ち合わせメモを見ると、「公示は明日十八日昼くらいを予定している。」とか、予定価格とかも、ちゃんと公示のことを説明しているんじゃないですか。これも説明が食い違っているじゃないですか。

 それから、私はもう一つ、この打ち合わせメモの中を見て新たな事実だなというふうに思ったのは、二ページ目のこの打ち合わせメモのところ、右側の方です、これも線を引いておきましたけれども、課長補佐から、「業界団体と事前にカリキュラムの相談が必要だと考えている。」という説明があって、それを企画官がさらに補足して、下の方ですけれども、「すでに業界団体の東京ビルメン、介護労働安定センター、企業ではアルソックと相談をしている。」これはどういうことなんですかね。

 つまり、JEEDに話すだけじゃなくて、JEEDからその先の認定対象となる教育訓練実施機関とも、既に話をもう始めているんですよ。これはもう完全なできレースじゃないですか。JEEDに落とすつもりで、できレースでやっているだけじゃなくて、その先の、JEEDに訓練を認定してくださいといって提出する実施機関とも、もう既に話をしていますという話ですよ。これは丸々できレースですよ。

 これを見て、私は、いや、ちょっと説明に行っただけですみたいな先ほど来の説明というのは、全くうそっぱちだと思いますし、田村大臣、先ほどから処分、処分ということをお話しされていますけれども、玉木委員も最後に言いましたけれども、これは、担当者をトカゲの尻尾切りのように処分して、それで済まされる問題じゃないと私は思いますよ。

 この問題を一体どう片をつける、どう収束させようとしているのか。大臣、これはどういうふうに、最終的に責任問題を含めて決着をつけるおつもりなのかをお聞かせいただきたいと思います。

田村国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、本来、入札に参加をしていただくというようなお思いの中で活動があったんだと思います。

 それは、要するに、入札に参加されないということになれば、そもそも事業はできないわけでありますし、今までのいろいろなこういうふうな訓練等々の前例を見ても、企画競争入札でも一者応札というようなところが、幾つか事業があったという流れの中において、機構はそういう意味ではノウハウを一番持っているところでございますので、いろいろと相談をしながらやっておったということだと思いますが、そもそも、そうはいっても、やはり企画競争入札ですから、公示する前にいろいろな打ち合わせをして、その入札の内容も含めていろいろと話をすること自体は、これは問題があるわけであります。

 誰が責任と言われますけれども、それはやはり言った担当者の責任でありまして、それは本来公務員として守らなきゃいけない守秘義務を守っていないわけでありますから、まだ漏らしちゃいけない情報を漏らしているわけでありますから、それはやはり国家公務員としての自覚が足らなかったというのは当たり前でございます。

 一方で、組織としてというのであるならば、それは、ここしかできないというような高度な能力を必要とするような事業であるならば、本来は随契でそこに発注をしなきゃならなかったわけでありますけれども、それが、一連の流れ、それは民主党政権ももう御承知だと思います、とにかく随契はやめろやめろ、とにかく企画競争入札でもいいから入札していけという流れがあった。

 でも、それ自体がやはり無理があるのであるならば、そこは見直さなきゃいけないかもわからない。しかし、無理があるといってもやるのであるならば、それはやれるような仕組みをつくらなきゃいけない。

 そこが我々としてやはり抜けておったところであろうというふうに反省いたしておりますので、そこははっきりと、そのどちらにするんだ、そして、どちらにした場合でも、事業がやはりオープンで、そしてちゃんとした事業の質を担保できるような、そんな制度にしていかなきゃならぬというのが我々厚生労働省の責任だと思っておりますから、そのような形で対応してまいりたいと考えております。

大西(健)委員 答えになっていないと思いますし、先ほど来ほかの委員からもお話が出ているように、これは組織的にやっている問題ですから、担当者を処分してそれで終わりなんということは、私は許されないというふうに思います。

 それから、大臣が言われるように、今度、JEEDは辞退すると言っているわけですから、民間に受けさせるために、例えば、先ほど言われたみたいにブロックみたいに分割してやらせるということは、民間が受けるわけですよね。でも、先ほどJEEDの理事長も言われたみたいに、そもそも利益相反的な問題があると言っているんです。民間がやったら、よりその問題が出てくるんじゃないですか。本当に一体どうするんだろうと。

 全く私はどうやって決着するつもりなのかわからないんですけれども、この問題ばかりやっていると雇用保険法の質問ができなくなりますので、これに対するさらなる追及は後の同僚議員にお任せをして、私は雇用保険法の質問に移っていきたいと思います。

 雇用保険法、今回の個別の改正点については、正直特に異論はないんです。ただ、雇用保険制度のあり方そのものに関しては、いろいろと私は課題があるというふうに思っています。

 まず、雇用保険の財政を含めた現状について、皆さんと確認をしておきたいと思うんです。

 資料の四ページに、失業等給付の積立金とか失業率の推移をあらわしたグラフをお配りしておきました。失業率が五・四%まで上がったとき、これは平成十四年ですね、積立金が四千六十四億円まで減っているんですけれども、直近二十四年には六兆円近い積立金が積み上がっているんです。

 私は、雇用保険法の改正の問題というのは、実はこの積立金の問題、この積立金をどうするかという問題なんだというふうに思っています。それを示す資料を、これも資料としてお配りをしておきました。

 次のページでありますけれども、これは、経済財政諮問会議、昨年の十一月十五日に行われた第二十二回の会議の議事要旨の中から関連部分の発言を抜いたものですけれども、伊藤議員と高橋議員、この二人の議員が、雇用保険について、六兆円の積立金は過大だ、この過大な積立金について、保険料や国庫負担の引き下げができないのかということを求めておられるんです。

 失業給付等の財源になっている保険料は、労使折半であります。ですから、本来、私は、余っているんだったらばお返しをする、つまり、保険料を下げるというのが一つの筋ではないかというふうに思っております。特に、減税というのは黒字企業だけしか恩恵を受けることができませんけれども、社会保険料であれば中小企業の方々も恩恵を受けることができる。そういう意味では、過去は、先ほどのグラフを見てもわかりますように、〇・八%まで保険料率を下げているという実績があるんです。

 そういう意味では、私は、これだけ積立金がたまっているんだったらば、保険料を下げればいいんじゃないかと思いますけれども、この点、いかがでしょうか。

田村国務大臣 以前にも積立金がたまったことは何回かあったわけでありますけれども、やはり景気の動向でその後積立金がぐっと減っていったということはあるわけでありまして、一定の積立金はやはり持っていなければ、安定した雇用保険財政というものは運営できないのであろう、このように思っております。

 その上で、いろいろな御意見が出たのも事実でございます。保険料を下げろというふうに言われる御意見もあったわけでありますし、一方で、給付をふやすべきではないか、こういうような御意見もございました。

 しかし、今この水準は、近年の雇用情勢が続けば、おおむね五年程度は現在の料率を維持できる、そのような水準であるということでございまして、今般は、それぞれ労使で、今回の改正の内容で御理解をいただいたということでございます。

大西(健)委員 では、もう一つの点。

 経済財政諮問会議の議員は国庫負担を引き下げろということを言っているんですけれども、ここに大臣のそのときの回答を抜いておきましたけれども、大臣は、それについては、本則では国が二五%負担するところを一三・七五%しか負担していない、だから、さらに引き下げろなんというのは無理ですよと回答されているんです。この部分は、私は大臣の言われるとおりだと思うんです。

 雇用保険の国庫負担の額は、当分の間ということで、本来の本則の五五%ということで引き下げられているんですけれども、むしろ本則に早く戻さなきゃいけない。この本則に戻すということをやった場合にどれぐらいの経費がかかるのか、それから、なぜそれができないのかについて御答弁をいただきたいというふうに思うんです。私は副大臣に答弁をお願いしていないんですけれども。登録していないです。全て大臣に。

佐藤副大臣 済みません、大西議員、ちょっと御了解いただいて答弁をさせていただきたいと思います。

 雇用保険の国庫負担を本則に戻すために要する経費というのは、二十六年度予算案ベースでは千三百五十一億円、そのようになっております。

 これは平成十九年より本則の五五%とされているんですけれども、厚生労働省としては、平成二十三年の雇用保険法改正で盛り込んだ国庫負担の本則復帰に向けた検討規定を踏まえまして、本則復帰について概算要求を昨年もさせていただいたところですが、二十六年度予算編成過程において検討を行った結果、この厳しい財政状況等を鑑み、暫定措置を継続することとなったわけであります。

 厚生労働省としては、引き続き、この国庫負担の本則復帰に向けた検討規定を踏まえてこれからも対応していきたい、そのように考えております。

大西(健)委員 雇用保険法の附則の第十五条には、「できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で」「国庫負担に関する暫定措置を廃止するもの」というふうに規定がされています。

 ですから、「できるだけ速やかに、」と書いてある以上は、やはり、今できないならいつやるのか。まさに、いつぐらいまでにはやりたいということは、私ははっきりさせていただく必要があると思いますし、今御答弁いただいた千三百五十一億です。これはまた後ほど議論をしたいと思うので、ぜひ覚えておいていただきたいんですけれども、ぜひ国庫負担を本則に戻すということを引き続きしっかりと検討していただきたいと思います。

 それから、もう一つ、六兆円の積立金の有効活用の仕方として、これは大臣がさっき答弁の中でちらっと言われましたけれども、雇用保険財政がかつて悪化したときに、平成十二年と十五年の法改正で、求職者給付の基本手当の給付日数とか給付率を引き下げているんですね。そのときは非常に雇用保険財政が厳しくて、やむなく引き下げたわけです。特に平成十五年改正では、自己都合退職の場合の給付日数を三十日分減らしているんです。ただ、一般に自己都合といっても、その中には会社都合にしてもいいんじゃないかというものも含まれているんですよね。

 私は、雇用保険制度というのは、いろいろな事業がありますけれども、一番大切なのは失業手当の基本手当を支給するということですよ。ですから、財政に余裕が出てきたんだったら、まず、かつて下げた部分をできるだけ回復して生活安定機能を強化する、これが本来の筋であるというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

田村国務大臣 今般の改正では、この中において、育児休業給付の給付率の拡充、それから、これは早期に再就職された方に対する対応、さらには中長期の職業訓練、このような形の使い方というものを改めて入れさせていただいたわけであります。

 今委員がおっしゃられたとおり、給付面に関しての改善、こういう御意見も労働者側からいただきました。しかし一方で、使用者側の方からは、逆に、失業中の生活の安定とそれから早期再就職というような御意見がある中において、最終的に、先ほども申し上げましたけれども、今般の改正点で合意をされたということでございます。

 問題意識があられるということは、我々も承知いたしております。

大西(健)委員 今も私が申し上げたように、雇用保険制度というのは何のためにあるかといえば、これは失業給付をするためにあるんですよ。

 ほかのいろいろなメニューがあることは事実です。でも、積立金が六兆円もたまっているのに、保険料も下げない、国庫負担も引き下げない、そして、今回は基本手当の給付水準も上げない。それで、この育児休業給付の充実等のメニューをやらせてください、これで合わせて二千億円使わせてくださいと。結局、先ほども言いましたけれども、六兆円の積立金をいかに減らすかというので、この二千億円というメニューが考えられているんです。

 そこで、次の資料ですけれども、雇用保険制度の体系という資料をお配りしているんですけれども、今回の法改正にかかわっている部分に印をつけてみました。

 これを見ればわかるように、今回の法改正の該当箇所というのは、国庫負担がない、もしくは八分の一みたいに少ないところなんです。つまり、何で基本手当を上げないんだといったら、基本手当は国庫負担四分の一なんです。ですから、上げると、四分の一、国庫負担がついてくるんですよ。それは財務省がだめだと言うから、だから上げられないんじゃないですか。

 つまり、本来のこの雇用保険制度の一番の肝である基本手当を上げようとすると国庫負担がついてくる、だから財務省がだめだと。これは、それでゆがめられて、でも、六兆円たまっているから何とかしなきゃいけない、だからこの二千億円の事業を考える。こういうことを繰り返していたら、私はいけないんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

佐藤副大臣 大西議員の御指摘なんですけれども、今回の改正のそもそもの狙いが、日本再興戦略あるいは社会保障制度改革国民会議などで示された政府の方針に従いまして、失業なき労働移動の実現のための給付の充実を図るということが一点。もう一つは、女性の就業率の向上の観点からの育児休業給付の引き上げなど、そういう積極的な雇用政策を行うということを狙いとしたものであります。

 御指摘の求職者給付の見直しについては、そういうところで断念したわけではなくて、労働政策審議会雇用保険部会においてもずっと論点として御議論を行ってまいりました。

 労働者側の委員からは、大西委員のように、他の給付に優先して失業給付の改善を行うべきという意見がある一方で、使用者側の委員からは、失業中の生活の安定と早期就職とのバランスをとって考えるべきという意見があることから、労政審では、引き続き今後のあり方について検討すべきである、そういうようにされてきたものでありまして、今回の制度改正は、国庫負担の有無ではなくて、冒頭申し上げました政策的な必要性に基づいて、関係者間の合意に達したものについて見直しを行ったものであります。

 求職者給付については、今後の暫定措置、今回三年間延長ということにしましたけれども、そういう取り扱いであるとか、あるいは失業等給付受給者の就職状況の動向等を踏まえて、引き続き検討してまいりたい、そのように考えております。

大西(健)委員 何度も言いますけれども、本来は基本手当、このために失業保険、この雇用保険制度というのはあるわけですから、六兆円も金があるのにこれをやらないというのは、やはり私は説得力がないというふうに思います。引き続き検討するということですので、ぜひやっていただきたいと思います。

 ちょっと観点を変えて、資料の次のページなんですけれども、「我が国の雇用政策関連予算に占める国庫負担の割合について」、先ほどから国庫負担の話をしていますけれども、そういう資料をお配りしました。

 ここで、全体で二兆八千億を超える雇用関係の予算の中で、一般会計で入っている分は、ここに丸をつけておきましたけれども、二千億円なんですよ。たった二千億円。その二千億円のほとんどは失業等給付なんです。ですから、逆に言うと、ほとんどの雇用政策というのは労使折半の保険料で賄っている。だから、国が本当に雇用政策にちゃんと財政的責任を果たしているのか。

 その国庫負担さえも、先ほども言いましたけれども、失業等給付だったら、四分の一、二五%が本則なのに、実際には一三・七五%しか国は負担していないんです。

 失業保険制度というのが始まったのが昭和二十二年ということなんですけれども、その昭和二十二年当時は、実は本則の国庫負担は三分の一だったんですよ。それは何でかというと、雇用保険の保険事故というのは失業ですよね。失業というのは、政府の経済運営だとか雇用政策の結果に左右されるものですから、政府が当然責任を持っている。政府と事業主と労働者と、三分の一ずつ責任を持ちましょうね、だから三分の一なんですよ。

 ところが、今はそれが四分の一になって、さらに五五%かかっている。一般会計で二千億円しか国は負担していないんですよ。これで本当に、国が雇用政策に対してちゃんと責任を持っていますよ、財政的な支援もやっていますよと胸を張って言えるのか。ほとんどは労使の保険料でやっているんじゃないですか。そのことを私は強く申し上げておきたいというふうに思います。

 そして、今、政府も、労働者派遣法がこの国会でも議論されますけれども、雇用の流動性を高めていこうということをされようとしていると思うんですけれども、例えばデンマークという国、労働流動性は高いです。だけれども、寛大な失業手当と、再就職を可能にする職業訓練、これが黄金の三角形、ゴールデントライアングルというような形になっている。

 そこで重要なのは、まず、万が一失業した場合にも安心できる失業給付というのがちゃんと保障されているんですよ。ですから、今後、政府がもし日本でも労働流動性を高めていきたいと思われるんだったら、やはり、万が一失業したときの失業給付がちゃんともらえる、失業しても安心して次の仕事探しが続けられるだけの失業給付というのがちゃんと確保されていることが私は重要だというふうに思います。

 それから、もう一つの職業訓練です。これについても、デンマークでは、グローバル化した地域社会に対応して、労働者が教育訓練を受ける機会というのが重視をされています。専門学校等での職業教育と職業訓練を有機的に連携させながら、職業訓練プログラムの内容についても政労使三者が共同で常に見直しをかけている。これは私、非常に我が国も見習うべきだと思っているんです。

 ただ、この点、デンマークは政労使でちゃんと、プログラムが実効あるもの、効果あるものかというのを見直しを常にかけているんですけれども、我が国の教育訓練給付の対象となるプログラムの内容が、本当に、今回の法律にもうたわれているような、中長期的なキャリア形成を支援する専門的、実践的な教育訓練の内容になっているのかというと、これは私、少々疑問があるというふうに思っています。

 そこで、お配りさせていただいた資料の最後ですけれども、教育訓練給付金の支給対象になる講座の指定というのは、この法律が成立をした後に、施行日は十月一日になっていますから、それ以降に実際に講座の指定が行われるということなんですけれども、もうキャリア教育業界は、既にこの教育訓練給付の拡充を前提に動き出しているんですよ。

 これは私が見つけてきたホームページですけれども、印をつけましたけれども、BrushUP学びというホームページ、「平成二十六年十月(予定)からの拡充により給付額が上がります!」「拡充後は受講費用の四〇%が戻ってきます」「どれくらいお得に学べるようになるの?」といった文言が並んでいて、指定講座を検索できるような仕組みになっているんです。

 先ほど来申し上げているように、万が一の失業に備えて政労使の拠出でためた虎の子の資金を、結局、本当に効果があるかどうかわからないこういうキャリアビジネス事業にどんどん流し込んでいくということになってしまっては、これは私はいけないというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

田村国務大臣 やはり、効果のあるそういう教育訓練を受けていただかなければならないわけであります。

 今般、四割というような形になっておりますが、これは就職すればさらに二割というような、ちゃんとその後の就職につなげていくということが前提の制度になっておるわけでありますし、御本人とも相談しながら、キャリアコンサルティングをちゃんとやって、どのような職を望んでおるのならば、どのような資格、能力が必要であるかというところをしっかりと相談させていただいて、教育訓練を選択するという形になっております。

 あわせて、しっかりと就職をしていただくというような形でございますので、今委員がおっしゃっておられるような御懸念の点、こういうことが顕在化しないように、我々はこの制度をしっかり運用してまいりたい、このように考えております。

大西(健)委員 時間が来ましたので終わりますけれども、先ほど大臣言われたように、雇用情勢というのは急激に変化しますから、好況のときに、不況になったときの分の積立金をしっかりためておく必要があるというのはわかりますけれども、そうはいっても、積立金がたまってきたからまた事業を考えるみたいな、こんなことを繰り返していたらだめだと私は思うんです。

 ですから、本来は、先ほど言ったように、基本手当をやはりちゃんとしっかりやる、それから、もしそれでも余裕があるならば保険料を軽減する、これが本筋だということを申し上げて、私の質問を終わります。

後藤委員長 次に、柚木道義君。

柚木委員 民主党の柚木道義でございます。

 質疑の機会をいただき、ありがとうございます。

 きょうは、本来、資料の一ページ目におつけをしておりますように、雇用保険法改正、しかも、田村大臣が、まさに私も共同座長として、超党派イクメン議連、先ほどの古屋委員も含めて、この中にも、御賛同いただいて御協力を賜っておられます委員の方、たくさんおられます。その皆さんと本当に力を合わせて、そして、当時の自民党共同座長を務めていた田村大臣が今まさにそのお立場にある中で、今回、特に男性の、育児のみならず家事も含めた参加を促すという意味での育児休業手当の引き上げということでございますから、そこをしっかり議論したいんです。

 しかし、先ほどの短期集中訓練事業、これはまさに雇用保険の枠内ですらないような方々も含めて、本当に就労につながる形でしっかりとした取り組みを行わなければならないこの事業において、この間のやりとり、このような本当にずさんな、もっと言えば、昨日も我々、説明を聞きましたよ。いただいた資料、あれはうそっぱちじゃないですか。大西委員が示した資料は、あれは我々がきのうもらった資料じゃないんですよ。長妻委員が出せと言って出てきたもので、きのうの資料とは全く違うような記述がされている。

 まさに、公示とかとは全く関係のない場だったというのはうそで、公示についても、十八日昼ごろを予定しているとか、全く違うことが書かれた文書が出てきているんですよ。ばかにされているのは我々国会議員じゃないんです。税金を納めている国民の皆さんなんですよ。

 消費税の引き上げが決まる、そのタイミングの中で、この事業だけでも二十億円、全体の基金は百四十九億円ですよ。こういった事業が、このような本当にずさんなやり方で受発注される。私は、大臣に、ぜひこれは本当にしっかりとした調査を行っていただかなくてはならないと思うんですね。

 そこで伺いますが、今回、玉木さんの資料の中にも言及があります、いわゆる官製談合防止法第八条、ちょうど資料にもきょう掲載をいただいています。「事業者その他の者に予定価格その他の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行ったときは、五年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金に処する。」まさに該当すると私は思いますし、今後、大臣が、処分をするということをおっしゃるわけですが、処分をするだけではなくて、こういった、まさに談合に当たるのか当たらないのか、これを、私は、もはや、当事者である厚生労働省やあるいはJEEDといったところにだけ委ねていて、本当に客観的な事実が明るみになるとは思えません。

 ですから、国家公務員法の守秘義務違反というお話もありましたが、同時に、刑事訴訟法の二百三十九条には告発義務というものが課せられているわけでございます。ぜひ田村大臣に、第三者にしっかりと今回の事案を捜査いただきたいと思いますが、いかがですか。

田村国務大臣 本来、公示をしてから、その仕様書の内容を含めていろいろと関係者に説明するのであるならばまだしも、その以前に、オープンになる前に事前に機構に説明に行ったわけでありまして、これは国家公務員としてやってはならない、そういう行為であったということでございまして、大変機構にも御迷惑をおかけいたしておるわけでありますし、そもそも国家公務員としてはあるまじき行為ということでございますので、しっかりと我々としても対応をさせていただきたいというふうに思います。

 談合かどうか、官製談合かどうかというのは、我が省が判断する話ではございませんので、これは公正取引委員会等々が御判断をされることであろうというふうに思います。

柚木委員 今、公正取引委員会が判断をされるという御答弁がありました。

 私は、そのことも含めまして、今回の事案についての調査というものが、まさに我々がこうして国会で審議をしている前提となる資料も、きのうときょうとで違うような資料が出てきて、内容が全く違う、こういうような状況の中で、本当に当該者だけでの調査にはもう限界があると思うんですよ。

 ですから、まさに今私が申し上げましたように、刑事訴訟法上の告発義務、これは国家公務員法の守秘義務違反とセットで発動される、これまでにもそういった議論がたくさんありました。ぜひ大臣に、そういった捜査機関、第三者機関がしっかりと、捜査機関なのか、あるいはその他の第三者機関でも、つまりは、当該者ではないところにきっちりと調査をしていただきたいと私は申し上げているんです。いかがですか。

田村国務大臣 現在、省内で調査をやっておるわけでありまして、いろいろと事実もわかってきておるわけでございます。説明がきのうときょうで違っているというお話がございますれば、どの点が違うかも含めて、また我が省、しっかり対応させていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、日々新しい事実を我々も入手しておるわけでございます。

 そういう意味では、以前御説明させていただいた内容、特に前回の委員会で私が説明をさせていただいた内容からも、今回の報告書は、さらに踏み込んだいろいろな情報が出てきておるわけでございまして、新しい情報が出てくるたびに、それはしっかりと皆様方に対しましても報告をさせていただくようにさせていただきたいと思っております。

柚木委員 まさにこの委員会の中でも、我々がきのういただいたこの段階までの経過報告と、その後、長妻委員からの要望によって出てきた資料とでは、根幹の、例えば公示について、きょうの中川委員の資料にもありましたね、「公示については、資料も渡していないし説明もしていないことを確認」と、わざわざ括弧書きをしていて、わざわざ書いているんですね、一番最後に。そして、大西委員の資料にも、三ページ目にもありますね、「公示は明日十八日昼くらいを予定している。」と。

 全く違うことがこうして既に出てきていて、幾ら報告をいただいても、その都度、まあ、我々からしてみれば、これはうそをついているのではないかと思わざるを得ない。きのうの説明も自作自演ではないのかと思わざるを得ないようなことが書かれている中で、その当事者である厚生労働省の調査が次から次へ出てくるからといって、それを我々が本当に信頼できるのか、国民の皆様に納得いただけるのかという問題ですから、これは大臣、ちゃんと第三者機関あるいは捜査機関に調べていただくということを考える、検討するということをお考えいただけませんか。

田村国務大臣 我々は、資料を隠しているわけじゃありません。ですから、資料は出させていただいているわけでありまして、当然、その中においては、調査の段階において、若干違うようなニュアンスのことも出てくると思います。

 ただ、我々は、資料は全て出すようにということで私も役所の方に指示して、だからこそこの資料も出させていただいたわけでありまして、資料が出てきたからこそ、ここが違っているんじゃないかということを皆さんもわかったわけであります。

 これを隠していて、ほかから資料が出てきて、その上で、これとこれが違うじゃないかというお話でございますれば、これは我々の調査自体が信用いただけないという話になろうと思いますが、我々が出した資料の中においてそごがあるというのは、後から出てきた資料とそれ以前の調査との間で違いがあるわけでありまして、その点は、事前に十分な調査ができていないことは我々も反省をしなければならないわけでありますが、これからも新しい資料が出てくれば、それは提示をさせていただきたいというふうに思っております。

柚木委員 これは、私たちがきのういただいた資料と、そのきのういただいた資料を、私、きょうの委員会の前に夜中まで準備していたら、夜、ファクスで長妻事務所からお送りいただいた資料ですよ。同じ日に出てきている資料がこれだけ言及が、しかも公示にかかわる、本当に肝中の肝のところが全く相反するような記述で、しかも、その長妻委員からいただいた資料の右肩には「取扱注意」と書いてあるわけですね。取扱注意のものは我々には見せていただけないということじゃないですか。

 そういうような状況の中で、今回の調査をこれ以上厚生労働省に委ねて、私は、とてもじゃないですけれども、国民の皆さんに、この消費増税前に、二十億円の事業、基金事業百四十九億円、こういったことが本当になし崩し的に進んでいくということは御納得をいただけないと思うんですよ。私は、ぜひしっかりとそこは調査をいただきたい、そう思います。

 そして、その上で伺いますが、先ほど大臣も、民間に任せることも含めて、今後の契約のあり方見直し、そういうことも言われましたよね。しかし、本当にこれは、それこそ我々、派遣法の議論も今しようとしている中で、民間の人材派遣会社とかそういうようなところが仮に受注をして、やる、やらないみたいな話になるときに、JEEDですら利益相反という部分が今問題になっている中で、民間の会社に任せるということがそもそも成り立ち得るのかどうなのか。本来チェックされる側がする側に回って、そして業務委託をするわけですよ、本来JEEDがやろうとしていたことを。そんなことが成り立つんですか、大臣。

田村国務大臣 それも含めて、皆様方も、企画競争入札というものに、全てとは言いませんけれども、かじを切るべきだということで、いろいろな事業をその方向で進めてこられておったんだと思います。皆様の中においても、一者入札ということはあったんだと思います。

 まさにそこが今問われているわけでありまして、今ほど来も民主党の委員の先生方がおっしゃられましたけれども、本来これは機構がやるべきものじゃないのかというものも含めて、もし企画競争入札でやっていたことがまずいということであるならば、おっしゃられるとおり、随意契約でそこにお任せをするということも考えなきゃならぬと思います。それは、お互いに与党であった、いろいろな経験をしてきた中において反省もあるんだと思います。

 しかし、私は、これは、民間に任せるということも含めて、一旦かじを切ったわけでありますから、利益相反ということも含めて、そんなところがあれば、そこも見直しながらチャレンジをしてみたいと今思っておりますので、今般のこの事業に関しましては、民間の方々にも参加をいただくべく、内容をしっかりと見直しながら、そして担保をさせていただく。

 ただ、一回目の入札だけは、これは一度公示した内容でございますので、初めの公示させていただいた内容を見ておられる方々もおられますから、この内容で一回目の入札はさせていただきます。それでもし民間の方々が手を挙げてこられて、参加をされて事業をとられるのであるならば、それは我々も、いろいろなノウハウの提供も含めて、しっかりとこの業務というものを遂行していただくために努力をしてまいりたいと思いますが、もし手が挙がってこないということであるならば、そのときには、いろいろな努力をさせていただきながら、民間のお力もおかしをいただきたい。

 民間が全て悪いことをするということではないと思います。民間の方々もしっかりと国のためにいろいろな事業にお力をおかしいただくということも、利益相反の部分があればそれは直せばいい話でありますから、そういうものも含めて発注要件を変えていけばいいわけでありますから、そういう努力をさせていただきたいということを先ほど来申し上げておるような次第であります。

柚木委員 どういった形態をとるのか、これは今後の非常に重要な議論ではありますが、現実問題として、現状として、一旦出した公示を取り下げ、また出して、そして、それに対しては今回JEEDは応募することもできない。そういう流れがある中で、この二十億円の事業、基金全体百四十九億ということですが、これはそもそも補正でということでこの間議論がされてきたわけですが、こういう状況の中で本当に執行するということになるんでしょうか。

 私は、今、発注方法の見直しとかいろいろなこともありました、そういった議論がしっかりと整理をされた上でこの事業がなされるということでなければ、なし崩し的にこれが受発注されるということにはならないと思います。

 そう考えると、私も事業の必要性自体は認識しておりますが、やはり、この発注形態のあり方も含めてしっかりと議論をするまでは、これがある意味では凍結をされることもやむを得ないと思いますが、大臣、どう思われますか。

田村国務大臣 本来、補正予算でございますので、早急にやらなければならない事業であることは間違いありませんし、内容的には、今委員もおっしゃられたとおり、決して必要のない事業じゃありません、大変重要な事業であります。ここは御理解をいただいておると思います。

 しかし一方で、今般のような事象が起こって、そもそも国民の皆様方にこの事業の発注に関しての信頼性が失われるとするならば、事業をやったとしてもそれは十分に効果を得られないと私は思いますので、若干時間がかかっても、国民の皆様方に疑念を生じないような、そんな形で今度はこの事業を遂行させていただきたいという思いの中で、入札のやり直しも含めて対応させていただくということであります。

柚木委員 そうすると、その議論の状況、あるいは時間、どれぐらいのスパンでやるかによっては、場合によっては、この事業が執行される、されないという問題にもなってくるわけでありまして、そこは、もちろん今回の調査そのものもそうですし、そしてまた契約形態の議論もそうですし、その結果として、場合によっては、今回、この事業自体が執行されるということが非常におくれるのか、あるいはもう次の年次に行くのか、事実上そこは国庫返納となるのか、いろいろなバリエーションも含めて考えていかざるを得ないという認識でよろしいですか。

田村国務大臣 予算的には、基金の方に出ておりますので、そういう意味では執行はもうされておるということであります。実質的な事業をなすという意味では、若干時間がかかる、これは入札のやり直しでありますから。そういう形になりますが、いずれにしても、必要な事業ということは委員も御理解をいただいておるというふうに今お話がございました。

 でありますから、必要な事業でございますから、なるべく早く、しっかり質を担保しながらでありますけれども、この事業をやらせていただきたいわけでございまして、国庫返納ということは考えておりません。何としてもこの事業をやらせていただきたいという思いの中で、我々、努力をさせていただきたいと思っております。

柚木委員 今回、四月から消費税が上がる。そして、今回のこのJEEDに対しては、厚生労働省OB三名、他省庁三名、現役出向七十二名。本当に、出先機関をつくってしっかりとそれこそやった方がいいのかなというお話もありましたが、こういうような今の関係性の中で、JEEDが受注する、しない、あるいは今後、今のような見直しが起こる、このような状況の中で、とにかくそれは必要な事業だから執行していただきたいと。

 ただ、執行するための受け皿がどうなのかということも非常に重要なわけですから、私は、国民の皆様に非常な御負担を今後四月以降お願いをせざるを得ない中で、凍結も含めて考えざるを得ない状況に今あるというふうに思います。

 あと、もうきょうは時間がなくて私は雇用保険をやりますが、また玉木委員のところに御説明に行かれるということでしたが、これは私、やはり仕様書の差しかえというのも非常に問題だと思います。

 先ほど来のやりとりの中で、「(中略)登録キャリア・コンサルタントであることが望ましい」ということで、必置義務が希望というようなことになっているという説明、全てを受けているのはなお書きですから、その前の文章も含めて「望ましい」が受けているわけであって、つまりは必置ではなくて、努力義務というか希望ということになっているわけであって、そこも含めて、この問題がもう少し詰まっていけば、私は、まさに官製談合防止法に抵触をするということにもなると思いますので、そこはしっかりと議論を今後深めさせていただきたいと思います。

 あと、済みません、資料をつけておりますが、雇用保険法の方を、ちょっと残りの時間で聞かせていただきます。

 一枚目の資料におつけをしましたのは、これは、田村大臣も自民党の共同座長をお務めいただいておりました超党派イクメン議連が、昨年六月十二日に、イクメンサミットin永田町、出席をいただいた議員の方もたくさんおられます。このときに、田村大臣並びに森少子化担当大臣に要請をお出しした。

 まさに、一番目の、男性の三割が育休をとりたいと思っている、新入社員に至っては七割がそう思っている、そういう中での最大のハードルとも言われているのがやはり家計の問題で、賃金が半分、もちろん五割から八割とありますが、半分というのが、休業給付の引き上げというものが非常に大きなテーマになっているということで、今回、三分の二、そしてまた休業期間中の保険料免除等を加味すれば実質八割というような状況で法改正が提出をされているということは、本当に私も喜ばしいことだと思います。

 その上で伺いたいんですが、三以下いろいろつけていますが、育休手当の引き上げだけで男性の育児、家事参加がもちろん進むわけではございません。そのほかにも、この間のパパ・ママプラス、その拡充、あるいは企業自体が代替要員の確保、特に中小企業。あるいは、大企業においてもそうですが、人事評価、企業のカルチャー、こういったものも変えていく。そのために、イクジイとかイクボスとか、いろいろな取り組みも必要です。

 そしてまた、イクメン特区的な、子育て同盟という、十県の知事さんたちが官邸にも行かれて、我々イクメン議連とも実は今連携を行っております。国も地方もイクメン議連、あるいは永田町も霞が関もイクメン支援、あるいは、この間のサミットでは、政界も芸能界もイクメン支援ということで、吉本興業のパパ芸人の皆様にもお越しいただいて、いろいろなところから、国民の皆さんや企業の皆様に理解をいただくべく取り組みを進めていかなければならないわけでございます。

 次世代法のことも八番目に入れております。

 ただ、そういう中で、私がぜひお願いを申し上げたいのが、これが四月から施行されて、本当にどれだけの男性が利用いただけるのか、取得をいただけるのか。

 そのときに、この間、厚生労働省の中で、中小企業に対する両立支援助成金、いろいろなメニューがございます。同じ企業で一人目の方がとるのは対象になるけれども、その方が二人目が生まれてとるときには対象にならないというようなことで、制度の不備があって、そういう方も対象にしてもらいたいとか、それに対してちゃんと対応、制度を変えていただいたり、いろいろなことをやっていただいていますが、とりわけ、私は、代替要員の確保が非常に重要だと思っています。

 そういったところも含めてですが、育休を取得していただくためのいろいろなハードルがまだまだある。実際に引き上げのを使いたくても、代替要員の確保、企業のいろいろな人事評価等も含めて、そういったところをパッケージで変えていかないと、恐らく私は制度の取得は進んでいかない部分もあると思うんですね。

 そこで、お願いをしたいのが、制度施行後、例えば一年間やってみる、その中でどういう課題、ハードルがあるのかというのは、休暇をとる当事者の方あるいは企業の方、いろいろな側面で出てくると思います。こういった状況をしっかり、私は、ニーズ調査というか、把握に努めていただいた上で、その結果を次年度以降のさらなる施策へ反映させていく、こういったことをぜひお考えいただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 今般の育児休業給付の改正でありますけれども、六七%、半年でありますが、先ほど来お話が出ておりますとおり、非課税、社会保険料等々はかからないわけでありますので、所得のうちの大体八割ぐらいをカバーできる、こういう話であります。

 一方で、代替要員を含めて、どうするんだというお話もございました。もちろん、企業側からしてみれば、賃金を払わなくていいわけでありますし、社会保険料も免除になるわけでありますから、その分、誰かを雇うということはできるわけでありますが、そうはいっても、中小企業はなかなかそう簡単ではないというお話でございます。

 今言われました両立支援の助成金、こういうものも使い勝手が悪いと。一人当たり十五万円ということで、一企業当たり五年間、一年度で延べ十人までという使い勝手の問題もございました。

 一方で、やってみてどうだという話がございますので、二十六年度の事業として、中小企業で育児休業取得者が生じた場合の体制確保を含む好事例の提供、これを行うとともに、職場体制整備を含めたモデルプランを作成し、中小企業を支援する新規事業を予算の中に組ませていただいております。これは、育児休業をとっていただくと三十万、復帰していただくと三十万という助成もついてくる制度でありますが、こういうものでしっかりと、好事例というものを我々もいろいろと集めまして、どういうやり方をすれば中小企業であっても育児休業をとれるかということを分析し、またそれを次の政策へ役立ててまいりたい、このように考えております。

柚木委員 ありがとうございます。

 さらに伺いますが、資料の次のページに、国家公務員の皆さんの男性の育休の取得状況、二十二、三、四と、それぞれ二枚にわたっておつけをしております。

 ちなみに、政府におかれましては二〇二〇年一三%目標の中で、現状では、資料の三ページ目の一番下をごらんいただくと、三・九%と、それから残りで一・九%、総計が三・七%ということでございます。

 そういった中において、厚生労働省におかれましては、既に二〇一一年段階で一一・四%と、二十六年度までに一〇%の目標を既にクリアされていて、私が、これはまさにイクメン議連として、三割目標、三〇%というのを掲げている中で、その座長をされておられた田村大臣におかれましては、まずは政府の中で厚生労働省がしっかり引っ張っていくんだという意味合いで、二〇二〇・三〇という女性支援はあるんですが、まさにイクメンも二〇二〇・三〇ということで御答弁をそのときいただいたんですね、上方修正すると。私は大変大きな御答弁だったと思っています。

 ただ、答弁だけではなくて、それをちゃんと道筋をお示しいただくことが重要だと思っています。そのあたりをちょっと簡潔にお答えをいただければありがたいと思います。

佐藤副大臣 お許しいただいて、短目に。

 今まさに柚木委員御指摘いただきましたように、田村大臣の指示のもとに、厚生労働省といたしまして、平成二十五年度より一〇%から一三%に引き上げまして、平成三十一年までに三〇%を目指す、これは、先ほどの政策提言でも言っていただいた三〇%を目指すというところにしたところでございます。

 これを受けまして、現在、職員宛てに、毎月十九日を厚生労働省育児の日と定めまして、子育てメールマガジンを発行して、育児支援制度等や、あるいは男性職員の育児休業取得事例集の周知等を行うとともに、職場における育児休業への理解を深めるなど、全職員に対する啓発を図っておりまして、男性職員の育児休業取得を促進しているところでございます。

 今後、今の厚生労働省特定事業主行動計画が二十六年度に切れることもありますので、平成二十七年度からの特定事業主行動計画に新たな目標値や取り組みをしっかりと取り入れて検討してまいりたい、そのように考えております。

柚木委員 しっかり我々もフォローさせていただきますので、取り組みを先頭で引っ張っていただきたいと思います。政府全体の取り組みにつなげていただきたいと申し上げておきたいと思います。

 それから、今回の雇用保険法改正の中で、大西委員が大分、私も問題意識が共通しているところを議論されたんですが、失業給付期間について、私はもう少し丁寧な視点、議論が必要だと思っていますし、実際、労政審でもそういった議論がなされたと承知をしております。

 今回、育休手当の引き上げは、私は望ましいことだと思います。ただ、国庫負担のあり方とか今後の財源の持続可能性とかいろいろなところに論点が残る中で、本来の目的の、非常に予算的にも中心のところは、やはり失業給付なんですね。

 その失業給付の率あるいは期間、両方同じことになりますが、私は特に期間については資料におつけをしておりますが、五ページ目、六ページ目と、会社都合、自己都合の、それぞれの退職をされた方が再就職にかかるまでの大体の期間の中で、実際には、給付の受給中に再就職ができている方というのはいずれも三割程度にとどまっているんですよね。

 そういうことを考えると、やはり、もちろんしっかりといろいろな求職活動をしていただくということも必要ではありますが、給付期間の拡充についてしっかり取り組んでいく必要があると思うんです。

 そして、給付対象の拡充については、我々の政権下の中で、適用対象拡大の雇用見込み期間がこれまで、一年から六カ月になり、そして三十一日、週二十時間の雇用見込みへと緩和をされて、対象者が既に二百五十五万人拡大ということでございますから、対象の拡大は一定程度できているとしたときに、給付期間の拡大、延長についてもぜひ御議論をいただきたいんですね。

 今回の法改正では、学び直しに最大二年間で百四十四万円支給される一方で、失業給付の場合には平均受給額五十四万円という、本当にそういうアンバランスなことでいいのかということもあります。

 ぜひ、失業給付の期間の拡充についてもしっかり御議論をいただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。

佐藤副大臣 失業給付の期間の拡充の件でございますが、今、雇用保険の失業給付は、離職理由を確認した上で行っておりまして、倒産、解雇など、あらかじめ再就職の準備をする余裕がなく離職を余儀なくされた場合には、手厚い給付日数としているところでございます。この取り扱いの対象には、形式上は自己都合であっても、賃金の不払い、遅配、過重労働などにより、やむを得ず離職された方も含めているわけでございます。

 加えて、今般、労働政策審議会における労使の議論によりまして、賃金の不払い、遅配、過重労働に関する基準を見直しまして、要は、要件を緩めていってはどうかという議論がありまして、そういうことから見直して、手厚い給付日数となる方の範囲を拡大する予定で今議論を進めているというところでございます。

 また、ハローワークで離職理由の判定を行う際に、離職された方が異議を唱えた場合には、離職された方と事業主双方の主張を聴取した上で、実態を見きわめ、適切に判断しているところでございまして、これらの取り組みを適切に進めることによって、形式的には自己都合で離職された方も、やむを得ず離職された方に対する給付の充実を図ってまいりたい、そのように考えております。

柚木委員 時間なので終わりますが、今、非常に重要な御答弁をいただいたと思います。今後の法改正、施行に伴う省令改正等で、さまざまな今のようなお取り組みをいただく中で、やはり、失業給付の期間の延長を含む、本来のいろいろな望まれることについても同時に進めていただくということだと思います。

 最後に、きょう、ちょっともう答弁はいただけませんが、今回、雇用保険法改正で、男性の育児、家事参加もこれによって促していくという方向感は私も望ましいと思う中で、国の施策全体を、まあ、イクメン支援というのは女性支援でございます。アンケート調査でも、保育園以上に、働く女性の方には夫の理解、協力の方がパーセンテージが高くて、一番高かったのは、ある意味、それだけできていないということですから、私も、男性は重く受けとめなきゃいけないと思いました。

 同時に、そういう施策を進めていくことを考えたときに、今回、パパクオータとか、育児の休業のクオータですが、国会議員自体のクオータ制、これは二〇二〇・三〇というのを超党派で議員クオータについても取り組んでいこうということを、この間、国際女性デーの中でもそういう話も出ておりますので、委員の皆様におかれましても、そういった点についてのお取り組みもお願い申し上げまして、質疑を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

後藤委員長 次に、長妻昭君。

長妻委員 よろしくお願いをいたします。

 私も、短期集中特別訓練の競争入札について質問をさせていただきます。

 この入札は、認定審査等業務を発注するために行われたという入札であります。

 先ほども大西議員や柚木議員も触れましたけれども、きのう、厚生労働省から調査報告書というのが発表されたわけですね。その報告書の中には、特に、公示の前の日に、先ほどから話題になっております、機構に厚労省の職員が訪問したときのやりとりについては、こういう記述があるんですね。「公示については、資料も渡していないし説明もしていないことを確認」と、あえて「確認」と書いてあるんですね。

 ところが、きのう、民主党の厚生労働部門会議で我々が要請をした資料、これは、その事前面談の一時間のメモ書きがあるはずだから、そのメモをぜひいただきたい、こういう要請をしましたところ、きのうの夜になって、厚生労働省が機構の了解を得て、渋々というか、持ってきていただいたものがございます。それを、きょう配付資料の一ページ目からつけさせていただいているんですが、その配付資料の四ページの真ん中の方に、厚労省と機構とのやりとりで、「公示は明日十八日昼くらいを予定している。」ということで、そのものずばり、日にちが会話されているじゃないですか。

 田村大臣は、この資料はちゃんと後から出したという話がありましたけれども、この議事録がつくられたのは、面談したのが二月十七日ですが、一ページ目を見ていただきますと、翌日に議事録がつくられているわけで、この議事録も見た上で、ああ、これはまずいと思われたのかどうかわかりませんが、きのう発表した正式な報告書では、公示については説明もしていないことを確認ということを書かれたわけであるとすると、きのう発表した報告書の信憑性というのが非常になくなってしまうのではないのかなと思うんですが、大臣、この事実が違う報告書をきのう提出してしまったということについて、どういうお考えですか。

田村国務大臣 ちょっと詳細な話なので、今私も整理をしておりますが、公示に関する説明はしていないということらしいです。スケジュールは説明しており、スケジュールの中で公示日について触れられていると承知しておるということでございます。

 なお、スケジュールを説明した事実については中間報告には記載をしておるということでございますので、スケジュールの中に公示という言葉が出ておるということで、皆様にもう既に報告はさせていただいたということでございます。

 でありますから、公示の日をスケジュールで向こうに説明しているということはもう皆さんにあらかじめ御説明させていただいておるので、その中で盛り込んでおられるということでございまして、あえてこちらの公示の中にスケジュールという書き方はしなかったというのが事務方の方の話であります。

長妻委員 これは、大臣、厚労省のトップでありますから、素直な大臣というのもいいんですけれども、こういうとき、本当に素直に全部、わかった、わかったというふうに聞いていいのかどうかという疑念があるんですね。だって、公示については、説明もしていないことを確認と。では、公示のスケジュールは説明しましたと、どこにも書いてないじゃないですか。

 ですから、こういうことが後から資料が出てきてわかるということになると、その信憑性が疑われるので、一回きのうの資料は撤回をして、もう一度ちゃんと調査をしていただきたいということもお願いを申し上げます。

 そしてもう一つは、公示については、一番初めに出た公示について、二月十八日について、局長決裁を受けずにホームページに出したということは、これはちょっと私もわかりませんけれども、虚偽公文書作成という疑いもかけられる可能性が出てくるんですか。

田村国務大臣 前段の部分をもう一回申し上げますけれども、こちらの資料はもう皆様にも、こういうものを機構に出したということで内容をお知らせさせていただいておりまして、この中に公示というのは事実書いてあるんですね、公示の日程が。だから、そういう意味ではお示しさせていただいているんですが、ただ、確かに、公示に関することは説明していないというような書き方を中間報告でしておりますので、これは誤解を招く書き方であったというふうに思います。

 決して隠している話じゃなくて、こちらの方を皆さんにお示しさせていただいておりますので、隠す意図はなかったわけでありますが、非常にわかりづらい、皆様方が御理解しづらい、そういう書き方であったことは確かでございますので、これはおわびを申し上げたいと思います。

 あわせて、後段の部分でございますが、申し上げましたとおり、それは、局長決裁を得る前にこれを公示してしまったということでございますので、そういう意味では、これは不手際であることは間違いないわけでございまして、これに対してはしっかり我々も対応してまいらなければならないと考えております。

長妻委員 これは、法令違反の疑いも含めて調査するということですか。

田村国務大臣 公文書偽造かどうかわかりませんが、それも含めて調査をしてまいりたいというふうに考えております。

長妻委員 それと、この一時間のやりとりの、機構がつくった資料の中に、配付資料の四ページですけれども、ちょっと意味がわからないところがあるので、事前通告しておりますので教えていただきたいんですが、「前回買えなかった備品は検討する。」という厚生労働省の答えがあるんですね。機構が前回、基金訓練のときに購入できなかったロッカーがあるから、ちょっとそれを買ってほしいというか用意してほしいというような趣旨に私はとれるんですけれども、これは、こんな融通というのができるんですか。

田村国務大臣 ちょっと、委員、私も誠実にお答えするつもりなんですが、寸前で質問をされても私も何のことやらさっぱりわからないので、できれば前日に御質問をいただければありがたいと思うんですが、ですから、これは私、十分精査せずに、今事務方が持ってきたペーパーを読むだけになりますけれども、そこは御容赦いただけるということで御答弁をさせていただきたいと思います。

 前回買えなかった備品は検討すると厚労省は答えているが問題ではないかという御質問について、基金訓練の際に備品の購入の上限額があったことを言っていると考えられるが、これは落札者が決まっているから決めるもの、仕様書とは別の話ということでございまして、ただ、これは今事務方が、私、何の話かよくわからないです、事前通告をいただいていないので。ですから、今事務方が持ってきた……(長妻委員「事前通告していますよ」と呼ぶ)いやいや、長妻委員からは、先ほどこれの質問をいただいたというふうに聞いております。(長妻委員「きのう言っていますよ」と呼ぶ)いやいや、朝もそういう質問もございましたけれども。

 いずれにいたしましても、そういう話でございますから、私はちょっと中身を精査しておりませんので、これは後ほど精査をさせていただきますが、今現状で事務方から来た答弁はこういうような答弁書であります。

長妻委員 それは、上限というのは、新たに何かお金を差配する、別途お金を検討するというような、そういう趣旨なんですか。

田村国務大臣 ちょっとまた調べて、それは次回にでもお答えする機会があればお答えしますし、長妻委員のところに直接うちの方から説明させていただく。ちょっと私は理解しておりませんので、私の方から責任を持って答えられませんので。

長妻委員 田村大臣、これはかなりの不祥事ですから、やはり大臣が忙しければ副大臣や政務官が、政務がきちっと入って、こういう資料だって二月の十八日につくられているわけですよね、この一時間の事前面談の資料も。こういうのも多分、政務、見ていないんですかね。これはいつ見たんですか。

 これを見ているのであれば、大臣、これを事前に読んでいるのであれば、疑問に思うでしょう。こんな何かわからない話が、事前に、しかも面談をしていい環境ではないときに面談しているときに、それを疑問に思わない政務というのも私はいかがかと思いますよ。だって、これを見ているわけでしょう、事前に。それを何で言わないんでしょうか。こういう資料がありますとか、そういうことをどんどんどんどん、我々が聞かなかったら永久にこれは出ないですよ、外に。ですから、そういう非常に消極的な姿勢をぜひ変えていただきたい。

 最終報告というのは、これはいつなされるんですか。

田村国務大臣 全く消極的などと思っておりません。こういう問題が起こったこと自体反省をしなきゃいけませんし、そもそも厚生労働省の体質としてこういうものがあることは、我々は刷新していかなきゃならぬというふうに思っております。

 あわせて、先ほど来お話がありますとおり、このような事業に対しての入札のあり方がどうあるべきなのかということも含めて、これは検討していかないといけない課題だというふうに大きく思っております。

 その上で、今般のことに関しまして、いつまでとおっしゃられますが、とにかく、これは調査し出してまだ間もない話でございます。なるべく早く報告はさせていただきたいと思いますが、期限を切ってそれが最終報告だといったらそこで終わっちゃうわけでございまして、そういうわけにはいきませんので、こちらが納得いくまで調査させていただきますが、その時々で新しい事実がわかってまいりましたら御報告はさせていただきたいというふうに思います。

長妻委員 やはりこれは、新たな事実がどんどん出てくるわけね。飲みに行って二次会まで行ったとか、若い人にはお金をおごったとか、完全な割り勘ではないとか。そういうことでは困るので、先ほど柚木議員も言及されましたけれども、本当に厚生労働省の中だけでの調査でいいのかどうかというのも、きちっとやはり大臣として見きわめていただきたいと思います。

 そして次に、雇用と社会保険の問題について質問をいたします。

 これは予算委員会でも質問させていただいたわけでありますが、非常に深刻なのが、会社で働いているのに厚生年金や健保に入れてもらっていない。ルール上、入れなきゃいけないのに入れてもらっていない。私はこれを違法未加入年金というふうに呼んでいるわけでございます。

 これは配付資料の五ページ目でありますが、非常に深刻な状況が起こっております。国保、市町村国保の方々の差し押さえが五年で倍になっておりまして、十年で四倍もふえているということでありまして、私は、この差し押さえをされる方の中に、本来は企業健保に入ることができる人がいらっしゃるんじゃないのか、こんなような問題意識を持っております。

 六ページ目でございますが、それでは、市町村国保の中の被用者というのは一体何人ぐらいいらっしゃるのかということでありますけれども、市町村国保の世帯主の職業別構成でいうと、被用者が三二%もいらっしゃるわけですね、国保にもかかわらず。市町村国保の全部の被保険者数が三千五百二十万人で、うち世帯主が被用者という方々が一千百三十七万人、三割ちょっとなわけでございます。

 私は、差し押さえをされる方々の比率というのは、結構、被用者で、本来は企業健保に入れば事業主負担が半分出て、おおむね国保よりもお金も安くなるでしょうし、国民年金でなくて厚生年金にも入ることができるので、上乗せ部分もあるし、国民年金の保険料は固定で今一カ月一万五千円ですから、これが労使折半になるわけで、しかも報酬比例、報酬が低ければ低いパーセントで自分の厚生年金の部分を払うわけで、おおむね安くなる低所得の方は多いと思うわけでございます。

 これについて、例えば、差し押さえをされた方々の中で、本来は厚生年金、企業健保に入るべき方が差し押さえをされている、こういうようなデータなり調査というのはされておられるんですか。

田村国務大臣 市町村で国保の手続をやられるわけでありまして、委員御承知だと思いますけれども、退職により健康保険を脱退した者については健康保険の資格を喪失した事実、転居してきた者については従前の市町村において国保に加入した事実、それぞれこれは確認をされておられるわけであります。

 しかしながら、市町村においては、国保加入者が働いている事業所が健康保険の適用事業所かどうかや、また、その事業所が常用、常時雇用をされているかどうか、こういうことは調べていないわけでございまして、このような形から判断することはできないわけでございますので、どのような方が本来厚生年金の適用者なのかということを把握しておるわけではございません。

長妻委員 この質疑をインターネットで見ている方もいらっしゃるかもしれませんので申し上げますと、やはり原則は、週に三十時間以上働いていれば厚生年金とか企業健保に入ることができる、特に法人で働いている方は基本的に入ることができるわけでありまして、それで御自身が入っていない方がいらっしゃれば、年金事務所に通報をしていただきたい。年金事務所が言うには、個人情報をちゃんと守りますということでありますので。

 そういう意味で、差し押さえをするときに、今おっしゃったように、市町村は、国保に現に入っている方でルール上差し押さえをするということで差し押さえしているんですが、私は、そのときに簡単な質問を、例えば、あなたは被用者ですか、被用者であって週三十時間以上働いているんですか、会社で働いていますかと、二、三問の簡単な質問をして、それを全部イエスと答えれば、これは疑わしいわけですから、本当は企業健保に入れなきゃいけない可能性が高いわけで、その場合は年金事務所に報告するような、そういう仕組みがつくられていれば、そういうデータの統計もとれると思うんです。

 そういうような仕組みを、ぜひ通知なりなんなりでとっていただきたいと思うんですが、いかがでございますか。

田村国務大臣 おっしゃるとおり、国保に加入する現場で、これは市町村の仕事になりますけれども、こういう条件ならば健康保険に入れますよ、厚生年金に入れますよというようなことを周知いただければこれはありがたい話でありますので、そういうことも含めて、我々、検討させていただいて、各自治体にお願いをさせていただきたいと思います。

 ただ、一方で、余りやり過ぎますと水際対策ということで、国保に入れない、そういうものを対象にしないという話になるわけでありまして、国保に入れないという話になればこれは命にかかわってくる話でございますから、そこが水際作戦にならないような形でお伝えできるような、そういうことをいろいろと検討させていただきながら自治体にはお願いをさせていただきたいというふうに思います。

長妻委員 本来は企業健保に入れなければいけない方で入っていない場合、それがわかった場合、過去二年にさかのぼって事業主負担を払わせて入れることができる、こういう制度があるんですが、これは過去何件ぐらい適用されているんですか。

田村国務大臣 数字を持っていないということであります。

長妻委員 これは私も役所に聞いてびっくりしたんですが、何にも統計をとっていない。これは、役所も統計をとっていないで、余り宣伝というか周知していないわけで、御本人が本当に差し押さえされたときに、自分はそういう権利がある、健保に入ることができる、そうしたら二年さかのぼってそういうふうに払ってもらって、差し押さえを免れる可能性もあるんですね。差し押さえを受ける必要がなく、事業主負担も払っていくというような、お金が捻出できる可能性も出てくるので、これもぜひ周知徹底をしていただきたい。

 何でこの問題を取り上げるかというと、これは田村大臣が、ある意味先鞭を切って、最大で三百五十万人から四百万人ぐらい、本来は厚生年金や企業健保に入らなきゃいけないのに、ルール上入れなきゃいけないのに入っていない方が推計で三百五十万人から四百万人いらっしゃるんじゃないかというようなお話をされて、せっかくそういうお話をされたのに、その後、あらあらの数字だと撤回をされているので、それでは一体何人の方がそういう非常にお気の毒な状況なのか。数百万人なのか数十万人なのか、さっぱりわからなくなったわけですね、大臣が撤回されておられるので。

 そうであれば、サンプル調査をして、これは被保険者調査というのは聞いています。実際に三年に一度、国民年金の被保険者実態調査をやるから、それにちょっと質問を追加してやればいいんじゃないか、そんなようなお話ですが、従来の調査にちょちょっと質問を追加する、しかもこの調査が今度結果が出るのは来年の十二月だというようなことでありますので、これは、何百万人いるのかさっぱりわからないなんていう国は先進国じゃないと私は思うんですね。違法状態で放置されている方がどのくらいいるのかさっぱりわかりませんというのは、法治国家として恥ずかしいというふうにも思いますので、これはぜひサンプル調査をしていただきたいと思うんですが、いかがでございますか。

田村国務大臣 私が四百万件と推計できるという話は、これはいつも委員と意見がかみ合わないんですが、みんなの党さんが、一定の試算を置かれて、数を一千万人だというお話をされました。これは議論を深めるために、いや、我々が持っている数字をみんなの党さんのその推計に当てはめればこういう数字になりますよということで、これは議論を活発にするために我々申し上げたわけでありまして、我々の試算をした数字ではないということはそのときにも申し上げましたし、決して訂正をしたわけでも何でもございません。あくまでも、そのような議論を活発にするための数字として出させていただいたということであります。

 サンプルでありますが、実際問題、今もう現状、委員も御承知のとおり、法務省から法人登記簿情報をいただいて、それにぶつけてもおります。それから、雇用保険の適用事業者に対してもぶつけております。さらに今、財務省の方に稼働法人の情報をいただくようお願いしております。これが入ってくれば、かなりの精度でこれがぶつけられますので。

 サンプル調査してどれだけあるとわかったところで、実際問題、行って適用しなければいけないわけでありますから、どこがそうなんだということは行ってみなきゃわからないわけでありますけれども、財務省から稼働法人の情報が入れば、ここは稼働しているのにこっちには入っていないということがわかるので、それは行ってすぐに適用をお願いできるわけでありますから、その情報を今いただくべく調整をしておるということでございます。

長妻委員 サンプル調査がなぜ重要かというと、消えた年金問題もそうなんですが、あの問題も、社会保険労務士なんかの方がおっしゃるには、消えた年金問題というのは、自分たちがその記録を回復するのが仕事の一つだから、あんなものは昔からあったんだと。しかも、厚労省のお役所の人に聞くと、年金の記録が消えているのは昔からの話で、これは年金を受給するときに、窓口に来たときに、そのときに全部の記録を確認して順繰りに直せば大丈夫なんだ、こういうふうにおっしゃっていたわけで、今と似ているんですよね。

 サンプル調査で、現実にこれだけの数字だ、こういうふうにわかると、これは人、物、金を集中して投入するようになるわけですよ。今はルーチンの、今までと同じような、速度がちょっと上がるぐらいの話で、それでずっとこれまで放置をされてなかなか解決に向かわなかったわけでありますので、消えた年金問題が一定の期間がたちましたので、次はこの問題をやはりちゃんとやっていただかなきゃいけないと思うのでございます。

 そうすると、大臣、違法状態の方が数百万人ぐらいいらっしゃるのか、数十万人ぐらいなのか、その桁ぐらいは相場観をお持ちなわけでございますか。

田村国務大臣 私がここで相場観といったって、正確な数字を持っているわけじゃないので、そんな不確かなことを大臣の立場では申し上げられません。

 長妻委員が今おっしゃられた消えた年金問題のときには、一体、誰が、どう、どのような形で消えたかわからないという状況のもとで、そもそもほとんど情報すらない中でどうしていこうかということでありましたので、委員が、サンプル調査をして、これぐらいのオーダーがいるからというので、全て言うなればローラー的に対応されたわけですよね。すごい行政コストがかかったけれども、しかし、それでも年金記録を回復するためにはそれが必要だという御判断で、それをやった。我々もそうであります。

 しかし、この適用の問題に関しましては、これは財務省の方から稼働している法人情報が得られればピンポイントでやれるわけでありまして、そういう意味からいたしますと、少ない行政経費でしっかりと対応ができる。そのときに数が多ければ、そのときにどう対応するかということで、人をふやさなきゃいけないというような話にはなると思いますけれども、とにかく、今そういうお願いを財務省にさせていただいておるわけでありまして、調整をさせていただいております。

 できる限り早く対応できるように、我々としても努力をしてまいりたいと考えております。

長妻委員 消えた年金問題はわからなかったからサンプル調査したという話ですけれども、でも、大臣、一国の厚生労働行政の責任者の大臣が、数十万人か数百万人かの桁もわかりませんというのを堂々と答弁される。

 つまり、違法状態なんですからね。違法ですよ。違法状態で会社で働いているのに、健保とか厚生年金に入ることができない人、将来、無年金になって生活保護にどっと流れ込みますよ、今のままだと。あるいは差し押さえをされたり、本当は企業健保に入れる人がそうでない形になる懸念だって、高齢化がさらに加速するとあるので。数百万人か数十万人か、一国の責任者がそれはわかりませんと言うのであれば、それはやはり実態調査をして、数百万人であれば大変だとなりますよ、世の中は。人、物、金をつけろとなりますよ。

 国民の皆さんも、自分自身というか、従業員の方でも御存じない方がいらっしゃるんですね。私もいろいろ相談すると、自分は知らなかった、企業健保とか厚生年金に入るのを知らなかったけれども、入ることができるんだ、こういう方も多くいらっしゃるわけでありまして、ぜひ、サンプル調査を検討するぐらいはおっしゃっていただきたいと思うんですよ。

 民主党政権では、やはり我々も反省があります。消えた年金問題を初め、年金の記録のほかの問題、皆さんから批判された主婦年金の問題とか、いろいろな問題がありましたけれども、それが一定の期間がたって、次は大きい問題としてこの問題があると私は思っております。我々も政権を経験しましたから、別に追及しているわけではないので。我々が政権をとっていたら、やはりそれはサンプル調査をしましたよ。ぜひ、検討するぐらいおっしゃっていただきたいと思うんですが。

田村国務大臣 解決に向かっての方向性がないのであるならば、それはサンプル調査して、ローラーで行政経費をかけてでも、必要なものであるならば一斉にやるという話になるんだと思います。

 ただ、今も申し上げておりますとおり、これは、今、稼働法人の情報をいただくような調整をさせていただいております。これが入ってくれば、突き合わせすれば、具体的にピンポイントでわかる、数もわかる話でありますから、わざわざサンプル調査をするまでもなく、必要最小限度とは言いませんけれども経費をかけて、その中で適用をお願いしていく。

 ですから、そのときにわかった数が膨大に出てくれば、そのときには当然、その業務に従事する方々のマンパワーをふやさなきゃいけないということも出てこようと思いますけれども、今そのお願いをして調整をしている最中でございますので、その点は御理解をいただきたいというふうに思います。

長妻委員 ですから、私が言っているのは、全件調査をしろというんじゃなくてサンプル調査ですから。統計学上、どのぐらいが正確かというのはわかりませんが、二千件なのか二万件なのかわかりませんが、一定のところを抽出して、そうすると、大臣も堂々と、そういう方がおおむね何百万人います、あるいは何十万人います、そういうことをここである程度答弁できるようになるわけですよ。そして、何百万人いますということになると、これは大変だという話になって、集中的に人、物、金が。

 ですから、稼働情報ということで、きょう政務官に来ていただいておりますけれども、来月、再来月、いつくれるんですか、厚労省に稼働情報を。

古川副大臣 厚生年金の未適用事業所の把握を促進するために、国税庁もこれは協力をしてまいります。

 具体的に、今、動いている法人、稼働中の法人の情報のうち、私どもで保有しております所得税の源泉徴収義務者である法人事業所の名称、所在地、それから給与支給人員について、情報提供を厚労省にさせていただくように協議をしているところなんです。

 できるだけ早く提供させていただきたいと思っているんですけれども、しかし一方で、膨大なデータを正確に処理していかなきゃいけない。そのために、手作業でやるわけにはいきませんので、システムを開発していかなきゃならない。こういうことがありますので、今の段階で具体的に時期を申し上げるということはできないということを御理解いただきたいと思います。

長妻委員 これはもうずっとこういう話で、官僚の方に、財務省に聞くと、来年の三月ぐらいまでには提供できるように頑張ります、そういう話で、しかも、ちょっと厚労省のサイドには、これは私の感覚ですけれども、余りそういう情報をもらっても処理できないから、ありがた迷惑だみたいな雰囲気がある方もいらっしゃるので。

 だから、これはサンプル調査して、どのくらいの規模か、桁数ぐらいある程度わかるということがあれば、急速に進むと思うんです。最後、では大臣、サンプル調査の検討を。

田村国務大臣 サンプル調査をやって仮にわかっても、そうしたら、もう軒並み、各企業に入らなきゃいけないんですね、方法はないんですから。どこが未適用事業者かわからないんです、ただ数がわかったというだけで。

 それで例えば何百万という数字が出れば、では何万人、人を雇えなんと言ってローラーをかけるなどというような効率の悪いやり方でやるよりかは、財務省とこの話がついたのは去年の年末ですから、今、どういうような具体的な、システムの開発を含めてやるかという話でございます。一旦いただければ、これは突き合わせするだけでありますから、それほど時間のかかる話ではないわけでありまして、わかれば、そこに行って、あなたのところ、おかしいですねという話で適用をさせればいいわけでありますので、それほど難しい話ではありません。

 もし我が省にこんなデータをもらいたくないというような者がいれば、おっしゃっていただければ、私の方からしっかりと叱りつけますので。我々は、早くいただきたいという思いであります。

長妻委員 これで終わりますけれども、何か今の答弁は、事実がわかると、余り、こつこつ今やっているんだから、なまじっか事実がわからない方がいいと言わんばかりの答弁に私は聞こえるので、ぜひ大臣、検討をしていただきたいと思います。検討をお願いします。

 ありがとうございました。

後藤委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時二十九分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

後藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。浦野靖人君。

浦野委員 それでは、少し短い休憩時間でしたけれども、引き続きよろしくお願いをいたします。

 冒頭、きょう午前中もずっと民主党さんの方からもいろいろとありましたので、いわゆるJEEDに関することですけれども、私も、きのうの理事会で出された資料は、事前に維新の会の理事の上野委員からいただいて目を通していました。

 これが本当であるならばということだったんですけれども、ただ、きょう、朝から民主党の皆さん方から出された委員会の資料、非公式というふうになっているこの資料、これが本当のものであるとは思うんですけれども、もしこれが本当で、理事会に出された説明資料が虚偽であった場合、私は正直、午前中ずっと議論を聞いておりまして、大臣からも、そうじゃないという説明もありましたけれども、やはり、ずっと議論を聞いている人間としては、どう見ても疑わしいなと、それは私も思うんですね。

 それで、午前中の議論を見ている国民が、もし、それをどうですかと聞かれたら、恐らくみんな同じように答えざるを得ない内容じゃないかなと、それは私は思うんですね。

 その場合、大臣に聞くようなことではないので、これは委員長がお預かりすることになるとは思うんですけれども、もし理事会に対してそういった虚偽の報告書を出したということになれば、私は、これはもう国会軽視も甚だしい。理事会がどういう場であるかというのは、僕は地方議会でも十年やってきましたし、議会の中の理事会がどういう立ち位置なのかというのは十分理解しているつもりです。

 ですから、そういったところに、事実と違う、もしくは、事実とはまたちょっと違うニュアンスで受け取られるような書き方をしていることだけでも僕はちょっと残念なんですけれども、疑わしい、そういったものが出されるということ自体は、僕は問題にしないといけないと思っていますので、委員長、これは与野党関係なく、理事会全員、国会議員全員をだますようなことになりますので、これは与野党関係ない話なんですね。理事会がこれをよしとしてしまうと、これから、どんな疑われるような説明でも、受け入れざるを得なくなってしまいます。

 ここはしっかりと、一度、理事会で与野党含めてきっちりと話をしていただきたいんですけれども、いかがですか。

後藤委員長 委員からの御発言については、理事会でも協議をいたします。

 委員も、どうぞ、おっしゃりたいことがあれば、おっしゃっていただきたいと思います。

浦野委員 民主党さんが提示したこの資料というのは、その二月十八日の「取扱注意」と書かれているただし書きのものは、これは本当に存在する、ちゃんとした資料なんですよね。それだけ、ちょっと確認を。

田村国務大臣 これは、機構の方から、こういう資料、どういうようなことを打ち合わせしたかというものを我が省にいただきまして、我が省の方から、昨日、長妻委員にお渡しをさせていただいたものであります。

浦野委員 であるならば、大臣が先ほど、午前中に、この内容とそごはないとおっしゃっていましたけれども、それはやはりちょっと無理があるかなと思いますので、ぜひこのあたりは、我々に説明をしていただくということは、イコール、国民の皆さんに対して丁寧に説明をしなければいけないという、私たちの向こうにさらに国民の皆さんがいるということだけは、またしっかりと考えていただけたらと思います。

 要は、この一連の話を聞いていく中で一番問題になるのは、やはり疑いを持たれるということだと思うんですね。

 午前中の質問をされていた先生もおっしゃっていましたけれども、厚生労働省もJEEDも両方、このことについて、よりよい結果を生み出そうという議論を真摯にしている。この出来事がどうこうとは別に、議論の内容については、この制度をどういうふうによりよくしていくか、どういうふうにためにしていくかという議論を真摯にされていると思うんですね。その点は、午前中、委員の方も指摘したとおり、私もそこはそうだろうなと思うんですね。

 ただ、やはり、何かあるんじゃないかという疑いを持たせるようなことになってしまったということ自体が問題だった。これを、これからどうにかしていくうちの一つですけれども、いわゆる天下りのOBがいる、そういう独法に便宜を図っているんじゃないかという一番最初のボタンのかけ始めが、そういうところがあるんですよね。

 この天下り問題は、ずっといろいろな議論がされていて、正直、これが絶対だというような妙手というのは、恐らくこれからもなかなか見つからないと思うんですね。

 といいますのも、やはり省庁に就職されている方々は、もちろん能力の高い方々がたくさんいらっしゃって、その方々が定年退職をされた後、その能力を発揮するために、いろいろな企業、それが民間であろうが、今問題になっているような独法であろうが、どういうところであろうが、その能力を生かすために再就職をされるというのは、僕はこれは否定するべきことではないと思いますね。これはもちろん存分に働いていただきたいですし、その能力を発揮する場所を求めていただきたいと、それは思うんですね。

 ただ、JEEDさんが、では、どういった形で厚労省のOBの皆さんを採用しているか。その点がやはり一番疑われる原因の一つになると思うんですね。そのあたりの説明をしていただいてよろしいですか。

岡崎政府参考人 JEED、高障求機構につきまして、いわゆる公務員のOBにつきましては六名でございます。ただ、これは全て、役員とか常勤職員ではなくて、いわゆる嘱託という形になっております。この六名のうち厚生労働省のOBは三名でございます。

 採用に当たりましては、平成二十年ないし二十一年の採用の方につきましては公募ではないというふうに聞いておりますが、それ以降につきましては公募でやっている。

 JEEDにつきましては、公務員OBかどうかにかかわらず、嘱託職員については全て公募という形で職員は採用しているというふうに聞いております。

浦野委員 どういった形で、公募と一言で言っても、いろいろ今問題になっているJEEDの話の内容でも、言葉は悪いですけれども、談合してしまえば公募でも採用できてしまうんですね。だから、要は、そこら辺の、公募というのは僕はいいと思うんですけれども、外形的に見て、誰が見てもきっちりと、縁故採用じゃない、ちゃんとした試験を受けて能力で選ばれたというふうにわかるような仕組みを、特に独立行政法人なんかはそういう仕組みをつくって、再就職のそういう方々を受け入れるということをしないとだめだと僕は思うんですね。

 大阪市なんかは、天下りの規制改革で、採用の条件を全く一緒にして、今はほとんど、そういう関連の団体なんかはハローワークで募集をして、みんな一般の方々と同じ採用試験を受けていただく。そこで採用された場合は、要は何の疑いもないわけですね。大手を振って市の元職員の人たちはその就職先に行くわけですね。そういうふうな取り組みを実は大阪市なんかはしています。

 だから、そういったふうに、やはり職員にしても、そういう縁故で採用されたんじゃなくて能力で採用されたにもかかわらず、そういった批判を受けるというのは本意ではないでしょうし、我々は、やはりそういったところはきっちりと、持っている能力というのをしっかりと発揮していただく、思う存分、天下りじゃないんだ、我々はこうやって大手を振って、ちゃんと採用してもらって就職しているんだというふうに言ってもらえるような仕組みを僕は考えないといけないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

岡崎政府参考人 JEEDにつきましては、公募に際しましては、ハローワークへの求人か、あるいはホームページでの公募ということをやっているというふうに聞いております。

 採用の基準等につきましては、理事長の方でやっているというふうに思いますが、先生おっしゃるとおりに、形だけの公募というのではなくて、しっかりとして、ちゃんと公募をして、同じ採用基準というのはおっしゃるとおりだというふうに思いますので、これにつきましては、JEEDの方ともそういうことで話をしていきたいというふうに考えております。

浦野委員 午前中にこのJEEDの話をされている中で、一者応札のことに絡んで、随意契約という選択肢もあったんじゃないかということを大臣も答弁されていました。

 私、大臣のおっしゃっている部分にも賛同できるところはあります。ただ、ここもやはり疑いを持たれないような仕組みをつくって、随意契約なら随意契約で、こういうふうなルールで、こういうふうな条件でここに決まっていますと。

 そこで、みんなが思うのは、どういうふうな税金の使われ方をしているかというのがやはり一番気になるところで、JEEDさんの話をしているので、例えば、JEEDさんの役員報酬は幾らなのかとか、職員の給料はどれぐらい出されているのかとか、そういった見えにくいところをやはりちゃんと公開していただいて、給料も役員さんはこれだけですよというふうにわかれば、それはちゃんとやっているところなんだなというふうになれば、随意契約でも僕は問題はないんじゃないかなと思います。

 実際、正直、午前中もありましたけれども、これだけの条件がついている事業を一体何者が受けられるのかなというのは、本当に少し疑問には思いますので、その点も、疑われないような制度、そういった仕組みを、これは厚生労働省だけじゃなくて、これはもう政府として一度検討して、やはりそういうルールをつくっていくべきだと思うんですけれども、何か答弁ありますか。

田村国務大臣 まずもって、再度申し上げますけれども、今般の件に関しては、確かに、今委員、一生懸命現場でやっておられるその真摯な姿勢には、共感を覚えるところがあるというようなお話がございましたが、そうであったにせよ、本来、手続、手順を踏まなければならない以前に、情報を他に漏らしたということでありますから、これはもう公務員としての基本的なところが抜けておるわけであります。

 ましてや、公示をする一日前に飲食を、しかもお酒も一緒に飲んでおるということ自体が、これはもう公務員として私はやはり認識が足らないというふうに思いますから、その点は我々は本当に申しわけなく思っておりますし、本人には反省を促していかなきゃならぬというふうに思います。

 その上で、制度としてでありますけれども、おっしゃられますとおり、本来、そこしか、もしくは、そういう能力を持っているところしか応じられない仕事であるならば、それは随意契約で対応するというのは一つだと思います。

 ただ、そのときには、給料までというのはどうかわかりませんけれども、そのお金がどのように使われたかということを透明にしないと、せっかく税金というものを国民の皆様方からいただいておりますので、それがどう使われているのかわからないということでは、特に随意契約の場合にはだめなんだろうなと私も思っておりますので、そういうことを考えていかなきゃならぬと思います。

 それ以前に、企画競争入札という形で、これは随契でありますけれども、一応競争をやっておるわけでありますから、そういうところにかじを切ったのであるならば、先ほど来委員がおっしゃられているように、全国統一というものが本当に全国統一じゃなきゃいけないのか、ブロック別にならば入札に参加していただけるような民間企業はもっとあるのではないか、そういう努力もしながら、私は民間もすばらしい能力を持っているところはあると思いますし、どうしてもノウハウがないというのならば、そのノウハウは我々がしっかりとお示しをさせていただきながら、民間のお力をおかしいただくということも必要であろうと思います。

 決して、一者入札しかないような案件だから全て随契というのではなくて、一者に契約するわけではなくて、そこはいろいろな知恵を絞りながら、よりよい事業にしていくということが大事だと思いますので、これからもそういう観点から、この問題点、しっかりと改革できるように取り組んでまいりたいというふうに認識いたしております。

浦野委員 このJEEDに関する問題はこれとして、これから、民主党さんがかなりいろいろな質問をされていますので、私はもうこれ以上は言いませんけれども、これはこれで後のてんまつはきっちりと結論を出していただいて、これを機に、どういった制度が一番いいのか。

 民間企業なんかは、求められれば工夫をして、仕事をとりに行く努力というのは恐らく民間企業はしますから、先ほどおっしゃったみたいに、ブロックで分けてやれば受けられる会社があるんじゃないかということとかも含めて、そこはやはりいろいろと策を練っていただけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 続きまして、今回の雇用保険法の法案の関連の質問をしたいと思うんですけれども、今回、延長するという話が一つ出ています。

 現在の雇用情勢について、今の政府の御認識というのをお聞かせいただきたいと思います。

岡崎政府参考人 雇用情勢でございますが、完全失業率につきましては今三・七%、有効求人倍率は一・〇四倍でございます。有効求人倍率につきまして三カ月連続で一倍台になっている、それから、完全失業率につきまして三カ月連続で三%台ということでございます。こういう全体の状況を見まして、現在、厚生労働省では、雇用情勢については、一部に厳しさが見られるものの、着実に改善が進んでいるというふうに全体としては認識しております。

 ただ、やはり地域等によってかなり違いがあります。有効求人倍率につきましても、全国では一・〇四倍でありますが、例えば沖縄県では〇・六三倍、それから鹿児島県が〇・七〇倍であるなど、九州地方でありますとか、それからあとは、青森県が〇・七八倍でありますが、東北地方の日本海側等々につきましては、やはり有効求人倍率が少し低いという状況でございます。

 それから、有効求人の中には正社員のほかにも非正規のものも含まれているわけでありますが、正社員のみの有効求人倍率で見ますと〇・六七倍でございます。一年前に比べますと、一年前が〇・五五倍でございましたので、これよりは改善しておりますが、ただ、一倍には大分遠いという状況になっております。

 また、職種によっても相当違いがありまして、事務職等につきましては求人が少ないわけでありますが、一方では、建設でありますとか介護でありますとか、有効求人倍率が二ないし三倍になっている職種もある、こういう状況であります。

 したがいまして、全体の状況はさっき申し上げたとおりでありますが、地域の状況、それから職種のミスマッチ等々、そういった状況はあわせて念頭に置いて対応していかなければいけない、こういうふうに考えております。

浦野委員 地方で、細かい数字で、雇用情勢が全体としては改善していっているけれども、そうじゃない地域もまだまだある。これは、アベノミクスを推進している中で、地方に、末端の方にまだまだそういった波が届いていないということのあらわれでもあるのかなとは思うんです。

 ただ、この推進手当の拡充は、もともとリーマン・ショックの対応のために、このとき限定的にやったはずなんですね。それを、地方でそういう改善が及んでいないところはあるとはいえ、また暫定措置を延長するという、そこの考えというのはちょっとどうかなと思うんですけれども、いかがですか。

高鳥大臣政務官 浦野委員にお答えを申し上げます。

 リーマン・ショック後の厳しい雇用失業情勢に対応するために、非正規雇用労働者へのセーフティーネットとして、基本手当の給付日数の延長等の暫定措置を平成二十一年に創設いたしまして、これまで五年間実施してきたところでございます。

 委員御指摘のとおり、雇用情勢は着実に改善をしてきていると思われますし、先ほど局長からもお答えがございましたけれども、有効求人倍率等、数字にもそれがあらわれているわけでございます。

 しかし、一部地域になお厳しさが残っているということと、それから、非正規雇用労働者の雇いどめも必ずしも減少していないという状況でございます。

 そのために、四月以降も雇用失業情勢に応じた対応をする必要があるということで、真に支援が必要な方に対象が限定をされるよう要件の厳格化を行った上で、三年間延長いたしまして、非正規雇用労働者へのセーフティーネットを継続するということでございます。

浦野委員 この拡充で支出がどれぐらいふえるのか、見込まれるのか、お答えいただけますか。

岡崎政府参考人 拡充とは暫定措置の部分だけでございますか。(浦野委員「育児休業給付のところ」と呼ぶ)全体でございますか、済みません。

 今回の拡充によりまして、平年度ベースでございますが、育児休業給付の充実につきましては約八百億円、それから、教育訓練給付の拡充それから教育訓練支援給付金の創設、これで約八百九十億円、それからあと、暫定措置の関係それから再就職手当の拡充等々、その他の部分で三百十億円でございます。合わせますと、全体で約二千億円というふうに見込んでおります。

浦野委員 これも、午前中、大西委員からも指摘がありました、この二千億円を使うということに対して質問がありましたけれども、我々維新の会は、もう早々にこの法案に反対を決めてしまいましたので、これは言うたらあかんかったかな、予算の使い道について、やはり我々もちょっとこれはおかしいんじゃないかと。

 ここも午前中の大西委員とかぶる部分があるんですけれども、二十四年度決算で、雇用保険の積立金が六兆円近く積み上がってきていて、雇用安定資金は四千億。雇用保険の積立金が六兆円近くあるという部分で、この積立金の額、両方の金額が適切な水準であるというふうに考えているのかどうかというのをちょっとお聞きしたいんです。

岡崎政府参考人 雇用保険の積立金はどういう水準が適切か、なかなか判断が難しい部分がございます。

 かつて平成十年代前半に、このときも積立金が約四兆円あったんですが、その際の雇用情勢の悪化で給付が急増するという中で、約四千億円まで三年間で減少するというような時期もございました。

 そういうことでありますので、失業給付につきましては、景気の状況、それに伴います雇用情勢によって大きく変わる部分があります。したがいまして、ある程度はそういった部分を見込んだ積立金の額が必要ではないかというふうに考えているということであります。

 そういう中で、雇用保険の保険料の考え方としましては、積立金が各年度の失業給付の給付費の二倍を超えた場合には保険料率を下げるというような仕組みもとっておりますので、そういったことを踏まえますと、法律上の仕組みとしては、おおむね二倍ぐらいが一つの目安というふうに考えております。

 それに比べれば、六兆円はややそれよりは多いということでございますが、そのぐらいの感じというふうに認識しております。

浦野委員 ここもまさに大西委員と全く同じ意見でして、この支出を、さっきの二千億のような支出をふやすんじゃなくて、やはり、保険料率を下げて、これは保険料を納めている労働者に報いるべきなんじゃないかと私も思うんですね。

 私も保育園を経営していて、雇用保険の料率は、基本的には年に一回変わりますよね。過去に、何か途中で突然変わった年が、僕も、いろいろ質問の通告をして、話をさせていただいているときに、そういえばそんな時期があったなと。突然何か保険料率が変わって、急いで給与計算の計算式を打ち直して、給料を計算したという覚えがあります。

 これは今、聞きますと、一番低い法定の料率になっているということなんですけれども、ただ、これも資料で説明をいただきましたけれども、麻生政権の時代に、一時期〇・八%にしたときがあったんですね。そういったことも、やろうと思えばできるわけですね。そういう部分を私は考えるべきだと思うんですけれども、改めて答弁いただけますか。

高鳥大臣政務官 お答えをいたします。

 積立金は、不況期に備え、好況期にしっかりと積み立てておく必要がございます。そのために、雇用保険料につきましては、雇用保険財政の中期的、安定的な運営を確保する観点から設定をしております。

 今回の改正は、日本再興戦略や社会保障制度改革国民会議などで示された安倍内閣の方針に従いまして、失業なき労働移動の実現のための給付の充実、それから、女性の就業率の向上の観点からの育児休業給付の引き上げなどを積極的に雇用政策として行うものでございます。

 現在の積立金の水準は、近年の雇用情勢が続いていくと仮定をすれば、おおむね五年程度は、現在の料率を維持しつつ運営を行うことが可能な水準でございます。

 数年後に料率が維持できなくなるよりは、現在の料率を維持しつつ、今回の見直しにより労働者と企業に対し支援を行う方が効果が大きいものと考え、さらなる料率の引き下げを行わないということといたしました。これは、労働政策審議会において、費用負担者である労使の代表にも合意をいただいたものでございます。

浦野委員 確かに、景気が毎年毎年予測できれば保険料率も割と簡単に決められるでしょうし、どうしても、その次の年、その次の年というふうにずれていってしまうというのは、これはもう制度上やむを得ないかなと思います。

 ただ、一つだけお願いしたいのは、急に保険料率が下がることは誰も文句を言わないんですよね、みんな喜ぶんですよ。先ほど、麻生政権のときに〇・八にした後、一・二にまた戻したんですね。下がるときはみんなそんなに文句は言わないですけれども、やはり上がるとき、同じ幅だったんですけれども、急に上がる、急ではないんですけれども、もとに戻しただけだったんですけれども、それが非常に急に上がっているような感覚で、すごく負担がふえたような印象がやはり労働者は残っていると思いますね。

 だから、上げるときはなるべく緩やかに上げていただけたらなと思いますので、よろしくお願いをいたします。保険料率を決めるというのは本当に難しい仕事だなというふうに思いますけれども、どうかよろしくお願いをいたします。

 次の質問に移りますけれども、きのうの新聞に子育て支援に関する記事が載っておりました。保育定員四十万人増、政府原案、職員給与二・八五%アップという見出しの記事です。

 いろいろ気になるところはたくさんあるんですけれども、その中で一番気になっているのは、これはあくまでも新聞報道なので確認をしたいんですけれども、質の改善の多くの項目が、これは保育士の質の改善だと思うんですけれども、保育士とか保育の質の改善の多くの項目が見送られたというふうに書かれてあるんですけれども、ここの事実をちょっと聞かせていただけますか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 昨日、読売に出ましたこの記事の中身につきましては、かなり事実と異なる点があるのをまず申し上げておきたいと思います。

 それを前提とした上で、現在、子ども・子育て支援の関係では、内閣府を中心に関係省庁が連携をして、施行の準備を進めているところでございます。

 この量の拡充と質の改善、これは二者択一の関係ではございませんで、やはり、例えば保育士の処遇改善等、こういった質の改善と、それから待機児童の解消等の量的な拡充、これは密接に関連をするものでございまして、両者は車の両輪として取り組むべきものというふうに考えております。

 その公定価格というのを今定めようということで作業をしているところでございますけれども、その具体的な内容につきましては、各年度の予算編成を経て固まることになりますが、やはり、事業者などに対してできる限り早い時点で経営判断の材料を提供するために、年度内に公定価格の骨格を取りまとめて、五月ごろ仮単価を提示すべく、現在、本日三時からまた予定されておりますが、子ども・子育て会議等において検討を進めているところでございます。

 そして、量的拡充と質の改善を実現するために、前回の子ども・子育て会議でも出されておりますが、やはり一兆円超の財源、これは当初からそのぐらい必要と言われていたものでございますが、必要とされておりますけれども、このうち、消費税増収分から充当される〇・七兆円程度以外の〇・三兆円超については、この確保に向けて今後最大限努力していくというものでございます。

 そうした状況に立った上で、質の改善項目については、〇・七兆円ベース、それから一兆円超ベースと、二つそれぞれ整理をして検討するということで作業を進めております。したがいまして、何か削られたとか後退とかというものではそもそもないのであります。

 その〇・七兆円の範囲内におきまして、質の改善として、保育所などにおける三歳児の職員配置の改善。これは国会の附帯決議でも示された大変要望の強いものでございますが、現在二十対一を十五対一にするというものも〇・七兆ベースで盛り込んでおります。それから、処遇の改善。現行ベースでは特例措置で二・八五%相当のものが措置をされている、そういう状況でございますが、それよりは進んで三%、こういうものを入れ込んでいる。あるいは、保育のみならず、放課後児童クラブにおける小一の壁の解消の対応。そして、最も目をかけていかなきゃいけない児童養護施設の職員配置基準の改善とか、そういう処遇の改善の問題。それにつきましての項目を盛り込んでいるものでございます。

 これにさらに財源を確保できれば、その分充実が進んでいくというふうな位置づけということで御理解いただければと思います。

浦野委員 私も、この記事が出て、与党の会合にも十一日にもう出ているということだったので、ちょっといろいろとお願いをして、その資料をいただいて中を見ました。今おっしゃっていたように、そんなに、新聞で書かれているほどのことではなかったかなというのは、私も確かに思います。

 ただ、きょうの三時から子育て会議、またやります。従前からこの会議は、非常にいろいろな有意義な議論がなされていて、非常にいい内容なんですけれども、私は、この質の改善の中の一つで、これはちょっとここには載っていなかったので、もしかしたら議論はされていると思うんですけれども、これから認定こども園の場合は、保育士と幼稚園の免許を持たないと、両方の資格と免許がないと先生ができない。もちろん経過措置はいろいろあって、今働かれている片っ方の資格しか持っていない人は、経過措置もあっていろいろ対応はしていますけれども、これから新卒の先生たちは、もちろんこの二つの資格を持っていないと認定こども園には就職できないということでよかったんでしょうか。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 そのとおりでございます。ただ、今、若い方、新規に入っている方のかなりの割合が、もともと二つの資格を持って社会に出ていっている、そういう状況でもございます。

浦野委員 この認定こども園をにらんで、恐らく養成学校なんかは両方の資格を取るように努力をしていると思うんです。

 私は、四年生の大学でこの資格、二つ取りました。正直、この二つの資格を取るに当たって、短大は本当に大変なんですね。短大で資格を取られて頑張っていらっしゃる先生方を否定するつもりも、悪く言うつもりも全くないんですけれども、ここが二年間で、非常に詰め込みみたいな形で、ぎゅっと勉強してやっているんですね。

 確かに、どんどん勉強して、詰め込んで、二年間で保育士として、幼稚園の先生として羽ばたいていく、そうしないと、今保育士の確保もできないですし、確かに二年間というのは合理性はあるんですけれども、実は、勉強内容とか、例えば実習とか、このことを考えると、私は正直、二年ではかなり内容的に厳しいかな。やはり三年かけて、じっくりといろいろな勉強をしていただいて、実習もきっちりとしていただいて、保育士、幼稚園の教諭、認定こども園の先生になっていただく、このことを、質の改善、これも保育士の質を上げるためには絶対必要な措置だと思うんですね。

 三年制にするというところ、これは非常にいろいろと議論は出てくると思うんですけれども、その点について、いかがでしょう。私は、実際に資格を取った人間として、さらに、今保育園を経営して、保育士をたくさん見てきた人間として、二年で勉強をさせるというのは、非常に学生たちもかわいそうなんですよ。毎日毎日勉強に追われて、一生懸命やらないと資格を取れないんですよ。

 学生のうちにそんな詰め込みで勉強させて、果たして、全くほかに何もできないまま、勉強だけ頑張って卒業していくなんという学生生活というのは、僕はどうかなと思っています。やはり人生の、人間の幅を持っていただくためには、勉強ももうちょっと余裕を持ってしていただかないと人間は育たないと思っています。

 その点、いかがですか。これもちょっと通告していないので、申しわけないんですけれども。

石井政府参考人 委員の実感に裏づけされた御意見でございますので、十分拝聴してまいりたいと思いますが、現在、二年で資格を取れているという現状を見ますと、これをまた三年にするということをもし仮に考えたら、今、ただですら保育士の確保というのは一つの課題になっている中で、さらに難しい課題に我々は直面することになるのではないかという点が心配されるところでございます。

 それから、実際に職場についてから研修という機会をしっかり確保していく、これも大変重要なことではないかと思っておりまして、〇・七兆円ベースの中におきましても、研修についての代替要員を入れ込むという形になっているところでございます。

 いずれにしましても、保育士というのは日本の将来を支える人材づくりでありますから、それを育んで教え導く保育士さんについては、質の高い人材が入っていくような環境を整えていくべく、今後とも努力をしていかなきゃいけないというふうに考えております。

浦野委員 過去には、余りにも勉強がたくさんあり過ぎて片っ方の資格しか取らない、それで片っ方は諦めてしまうという方が短大にはたくさんおったんですね。まあ、今はそうじゃなくて、両方の資格を取らないと就職もできないので、それは必要に迫られて両方の資格を一生懸命勉強して取られているんだと思うんです。

 そこで、私も学生時代は正直そんな真面目な方ではなかったので、僕は、大学生が人生で時間が一番あって何でも自分で決めてできる、遊ぶこともできるし勉強することもできるという、若い時代の一番充実した何年間だったろうというふうに今でも思っているんですね。学生のときに、勉強ももちろん大事なんですけれども、よく学びよく遊ぶじゃないですけれども、やはりそういった部分も必要になってくると思うんですね。

 確かに今、保育士不足、幼稚園の先生も不足して、なり手がなくて困っている。それは、今はそうなんですけれども、私は、これは未来への投資だと思って、ある程度そこはしっかりとしたカリキュラムを三年間でやっていくということを今早く始めないと、後々さらにいろいろな問題を引き起こすんじゃないかなというふうにも思っています。

 ですから、これは、そういった議論がされているのであればぜひ応援をしたいですし、保育園を経営する現場の人間からも、やはり短大の二年間では余りにも時間がなさ過ぎるという指摘は過去からずっとありましたし、ここは未来への投資と思って、しっかりと議論をしていただけたらなと思う部分でありますので、よろしくお願いをいたします。

 大臣、この部分は特に何もないですか。

田村国務大臣 浦野委員は、専門家といいますか、本当に現場を十分に御承知いただいている方でありますから、実感なんだろうなというふうに思います。

 ただ、今、二年間の養成課程、もちろん大学もありますけれども、その中において資格を取っていただいておるというものを、三年という、三年というのは専門学校になるんだと思うんですけれども、そういうものをつくっていくということになると、それはかなりハードルが高いことは事実であります。それは、もちろん、今の現状をどうするんだという問題もありますし、それから、そういう養成課程を一体どういうふうに位置づけるんだという問題もあろうと思います。

 そういうこともございますので、そういう問題意識があるという中において、我々もこれからの保育行政を進めていく中に、心に置いておきたい、このように思っております。

浦野委員 三年制にしている専門学校も、たしか国内には何個かあったと思うんですね。ちょっと覚えていないですけれども、そういうところもたしかあったと思います。そういったところも見ていただいて、考えていただけたらなと思います。

 それで、最後に、こんなことを言っていますけれども、私の保育園の職員はみんな優秀です、短大卒ですけれども。

 どうもありがとうございました。

後藤委員長 次に、上野ひろし君。

上野委員 上野ひろしでございます。よろしくお願いいたします。

 本日、午前中、JEEDの件で随分各党からも質問がありました。また、同僚の浦野委員の方からも先ほど指摘をさせていただきました。ぜひ真摯に御対応いただきたいということをお願い申し上げまして、私の方からは、今回の雇用保険法の改正法案の内容につきまして順次質問させていただきたいと思います。

 まず、冒頭、育児休業給付についてお伺いをしたいというふうに思います。

 育児休業給付の充実がされるということであります。これはこれまでもずっと議論されてまいりましたが、少子化対策それから育児休業の取得促進というのは、大変大事な話なんじゃないかなというふうに思っております。一方で、これを雇用保険の枠組みの中でやることの理屈といいますか、適正なのかどうかというのは議論があるんじゃないかなと思います。

 雇用保険法の目的を見ますと、第一条に目的規定がありますけれども、失業対策であったり雇用の安定であったり、または職を失った方々に対する生活のサポートであったり、これはまさに雇用保険法の本来の目的、業務であるんじゃないかなというふうに思いますけれども、一方で、今回、この法案の提案をされた趣旨説明の中でも、育児休業の取得を促進するためにこの法律を改正するんだという説明がありました。雇用保険法の全体の体系の中でどうこれが整合的に位置づけられるのか。

 また、少子化対策それから育児休業の取得の促進という観点からいえば、雇用保険の対象は被保険者に限定をされておりますので、こういった一部の人たちが対象になる制度の枠組みの中でやるのではなくて、これは当然、社会全体の状況にかかわる問題でありますので、より広い労働者、雇用者が対象になるような形で、それこそ、これは雇用保険の中ではなくて一般会計でしっかりと対応すべきじゃないかというふうに思うんです。

 このあたり、雇用保険法の中での整理がどうなのか、また、これは目的に鑑みれば、一般会計でしっかりと、より広い者を対象にして手当てをすべきじゃないかと思いますけれども、御見解をお伺いいたします。

高鳥大臣政務官 上野委員にお答えを申し上げます。

 今回の育児休業給付の充実は、雇用対策はもとより、少子化対策の観点からも重要なものでございます。

 育児休業給付は、平成七年に、出産直後の育児中の雇用の継続を図ることにより失業を予防する観点から、雇用保険上の制度として制度化をいたしております。その後、少子化対策の緊急性等に鑑みまして、累次拡充が図られてきたところでございます。

 厳しい財政事情の中でございますが、雇用保険制度の枠内で最大限の対応を行っているものでございまして、この点につきましては御理解いただきたいと存じます。

    〔委員長退席、北村(茂)委員長代理着席〕

上野委員 今、政務官の方から、少子化対策の観点からも大事だという話がありました。まさにそれであれば、むしろ雇用保険法の枠組みではなくて、より広い労働者が対象になる、また、雇用保険の会計ではなくて一般会計の中でしっかりと手当てをすべきものではないかなというふうに思います。この点はまた後でお伺いをさせていただきます。

 次に、これまで、この育児休業給付、制度が導入をされて累次の改正が行われてきたというところだと思います。今回、これを拡充するということでありますけれども、これまでの改正、これまでの制度の経緯、経過、それに対する評価というのをぜひお伺いしたいというふうに思います。

 先ほど、今回の拡充に対する支出の増が八百億円だという話もありました。大変予算が限られている中で、八百億円、毎年新たな支出をするということでありますので、しっかりと支出をする費用に対する効果を検証していかないと、かつ、これまでの制度の状況について、また見直しの状況について検証しない限りは、八百億円、追加的な財政支出をするんだということになかなかならないんじゃないかなというふうに思います。

 もちろん、育児休業について言うと、この給付だけではなくて、さまざまな手だてが講ぜられておりますので、では例えば育児休業をとった人がどれだけふえたというのを、ここだけ切り出して評価するというのはなかなか難しいんだとも思いますけれども、一方で、我々、今回八百億円新たに支出をするということについて、その賛否を考えるに当たっては、しっかりこれまでの経緯を評価しなければ、やはりこれは、では、やっていこうということにはならないんじゃないかなというふうに思います。

 このあたり、これまでの制度についての評価がどうなのかということをまずお伺いいたします。

岡崎政府参考人 育児休業給付につきましては、平成七年度に制度を創設いたしております。その際には給付率が二五%でございました。平成十二年に給付率を四〇%に引き上げ、そして十九年に五〇%に引き上げるというようなこと、それから二十一年につきましては、基本給付金と復帰給付金、二回に分けていたものを統合する、こういうような制度改善をしてきております。

 その間に、受給者でございますが、平成七年度、制度創設当初は約六万人でございましたが、その後、着実にふえてきておりまして、平成二十四年度の利用者が約二十四万人ということでございます。

 育児休業の取得率の方を見ましても、平成八年度は五割を下回っておりましたが、近年、女性の方でございますが、八割を上回っている、こういう状況になってきております。

 当然のことながら、育児休業給付だけがこのふえてきた要因というふうには思っておりませんが、ただ一方では、育児休業をとる際に、経済面で安心してとれるようにしていくということ自体は、やはり育児休業をとる環境整備の一つとしては非常に役に立ってきたんだというふうに思っています。

 もちろん、それ以外にも、職場の理解とかそういったものと相まって、先ほどのように、少なくとも女性につきましては育児休業の取得率が八割を超えるようになった、こういうふうに理解しております。

上野委員 ありがとうございます。

 では、ちょっと事実確認を次にさせていただきたいんですけれども、例えばアルバイトであるとかパート、それから派遣で働かれている方、先ほども、そういった方々の比率が随分高くなってきているという話もありました。

 こういった方々は、今回の育児休業給付の拡充、充実、この対象になるのかどうか、この充実をされた育児休業給付を受けることが実質上できるのかどうか。それは制度上できるというのはあるのかもしれないんですけれども、実際上、例えば、一定の期間雇用されていて受けられる人がどれぐらいいるのか。それから、こういったまさに雇用が不安定な方々が、これまでどれくらい育児休業というのをしっかりとることができていたのかどうか。ちょっと事実関係をおわかりになれば教えてください。

石井政府参考人 現行の育児・介護休業法におきましても、いわゆる非正規雇用者の中でも期間雇用者、有期の雇用者につきましても、まず、同一の事業主に引き続き一年以上雇用されていること、そして、子の一歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれていること、もう一つの要件としまして、子が二歳の誕生日の前々日までに労働契約期間が満了して、かつ契約が更新されないことが明らかではないこと、その要件を満たす場合には育児休業取得ができることになっております。むしろ法律の中で、取得というのが形成権として、権利として認められているものでございます。

 実際の取得率でございますが、これは女性で申し上げますと、直近の平成二十四年度のデータでいきまして、期間雇用労働者である女性の育児休業取得率は七一・四%でございます。女性全体でいきますと八三・六%でございますので、やや低いというのが現状でございます。

上野委員 ありがとうございます。

 今、若干低いという話もありました。累次、制度の拡充をされてきて、随分、対象になる方々もふえてきて、また、実際に育児休業をされて給付を受けている方々はふえてきているんだと思うんですけれども、では、ここで今五〇%から六七%に引き上げるということの効果がどれぐらいこの先あるのか、これはぜひ確認をさせていただきたいというふうに思うんです。

 育児休業をなかなかとれていない人たちはたくさんいるんだと思います。まさに今、非正規の方々、これは育児休業をとるということがなかなか、雇用形態の不安定な方々が、では育児休業をとらせてくださいと言うのも難しいという状況もあるのかもしれないですし、また、午前中も議論がありました、例えば特に中小企業の方々、また、育児休業をとる方が高い専門性を持っている方であれば、なかなか代替要員がいないという話もあるかもしれないですし。

 今回の、五〇%から六七%に引き上げる、まさにこの一七%の引き上げ幅、このあたりの金銭的な部分がネックになって育児休業をとっていない方々というのはどれぐらいいるのかというのは、ぜひこれは検証を本来はすべきなんじゃないかなというふうに思います。

 もしそれが大部分であるということであれば、今回の改正をやって育児休業をとられる方をふやしていくというのは、これは一つの方策としてあるかなというふうに思うんですけれども、なかなかそれができない。今回の給付の拡充があったとしても、ほかの理由でなかなかとることができないんだということであれば、これまでもとることができた人は引き続きとることができる、その人たちが手当は拡充をされる、ただ、さまざまな理由でとることができない人は引き続きとることができない。とれる人は拡充をされる、たくさん手当をもらえる、そうじゃない人は引き続きもらえない。格差が開くだけであるということになっては、これは意味がないんじゃないかなというふうに思います。

 まず、育児休業をとられていない方々、本当に金銭的な部分、今回の引き上げに該当するような部分がネックになって育児休業をとれていないという人たちがどれぐらいのボリュームでいるのか、ぜひお伺いをしたいと思います。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 育児休業を取得しなかった理由につきまして、私ども、アンケート調査したものがございます。

 実は一番大きいのが、職場が制度を取得しにくい雰囲気だったというものでございます。それから、職場や同僚に迷惑をかけると思ったというのがそれに続いておりまして、その数字に若干落ちたところで、二二%でございますが、収入が減り、経済的に苦しくなると思ったという理由で取得されなかったということがあります。

 あと、男性につきましては、配偶者など、自分以外に育児をする方がいるということで、結構な方が、三割近くの方がお答えになっているという状況でございます。

上野委員 ありがとうございます。

 本当にさまざまな要因で、育児休業をとりたいけれどもなかなかとれないという方がたくさんいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。かつ、この給付の拡充についてはこれまでも累次行われてきて、金銭的な面で育児休業をちゅうちょするといった部分は随分縮小されてきたのかなというふうに私自身は感じています。

 その上で、やはり、少子化対策、それから育児休業をしっかりとっていけるような社会をつくっていく、これは本当に大事なことなんじゃないかなというふうに思います。今回の雇用保険法の改正、これはもちろん、効果があるということであればぜひしっかりやっていくべきだとは思うんですけれども、そもそも、少子化対策、育児休業をしっかりとれるような社会をつくっていく、これは、繰り返しなんですけれども、雇用保険法の枠内にとどまらない話なんだと思います。

 ぜひ大臣に一言お伺いをできればと思います。

 私も大臣とはイクメン議連で御一緒させていただいておりまして、少子化対策、それから、女性のみならず男性もしっかり育児休業がとれるような環境をつくっていく、これは本当に大事なんじゃないかなというふうに思います。今回、この改正、法案提出をされておりますけれども、ここにとどまらず、しっかりと社会全体でそういった環境をつくっていく、そのために政府も全力を挙げていく、今回のこの改正にとどまらない手当てをしっかりしていく、その方向性をぜひ大臣からお伺いしたいと思います。

田村国務大臣 委員おっしゃられますとおり、これは経済的な側面もありますが、それだけではないわけでありまして、女性が常勤八割、それから期間職員も七割強とられておると言われても、そもそも第一子のときに、生まれると同時に会社をやめられている方々が六割おられるという話でありますから、第一子だけを捉えれば、残りの四割のうちのという話になってくるわけでありまして、やはりまだまだ日本の国は、男性も、もちろん女性もでありますけれども、育休をとりやすいという環境にはなっていないんだろうというふうに思います。

 今般は、六七%、育児休業給付をここまで引き上げるということでありまして、非課税、さらには社会保険料の免除を入れれば、休む前の八割ぐらいの所得を確保できるという話でありますが、これは半年、半年というのは理想です。こんなにうまくいかないと思いますけれども、お父さんが半年、お母さんが半年、ちょうど一年、そういう形で夫婦の所得の六七%というような思いの中で、今般こういうような制度改正をお願いしておるわけであります。

 それのみならず、例えば育児休業法をもっと周知徹底していかなきゃなりません。パパ・ママ育休プラスもそうでありますけれども、あわせて、短時間勤務という働き方、これは子供が小さい間は義務づけられておるわけでありまして、育休だけではなくて、夫婦で子育てできる、そういう環境もつくらなきゃいけないわけであります。

 あわせて、両立支援という意味からすれば、代替要員のお話も出ました。代替要員に対してのいろいろな助成も考えなきゃなりません。あわせて、職場復帰したときの対応も考えなければいけないわけであります。何よりも、やはり企業自身が育休というものに対して十分に御理解をいただかなければならぬわけでありまして、イクメンアワード、委員もよく御承知のとおりでございまして、そういうような催しもやっておって、企業も表彰をさせていただいております。

 あわせて、次世代育成法の延長それから拡充、これを今国会でお願いをさせていただこうと思っておりますが、この中において、くるみんマークは今までもありましたけれども、さらにバージョンアップした、私は仮称でプラチナくるみんと呼んでおりますけれども、もう少し、例えば、男性の育休に対して理解を示している、そういう企業に対してプラチナくるみんを出すだとか、そういうことを通じて、やはり社会全体が、育児休業というもの、子育てに対する会社の立場、支援というものに御理解をいただかないことには、なかなか子育てを夫婦そろってやっていけないわけでございますので、そのような環境整備にこれからもしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

上野委員 ありがとうございます。

 先ほども、柚木委員の方からイクメン議連の提言もありました。例えば育休の割り当てだとか、いろいろ提言があったと思います。ぜひ積極的に検討をいただきまして、対応をお願いしたいというふうに思います。

 次に、教育訓練給付についてお伺いをしたいと思います。

 まず最初に、教育訓練給付制度が導入をされてもう十五年ぐらいになるのかなというふうに思います。これも先ほどと同様ですけれども、これまでの経緯と評価をぜひお伺いしたいと思います。

 もう十五年ぐらい前、導入当時、これは八割ぐらいの補助がされていたというふうに記憶をしていて、私も当時、英語学校に通っていたら、その英語学校も、皆さん、ほぼただで受けられるからどんどん来てくださいと。先ほどもインターネットの広告の話がありましたけれども、本当にその語学学校のセールスに使われていて、私は公務員だったのでこの手当はもらっていないんですけれども、皆さん、もらえる方は、ほぼただですよという言葉に引かれてというのか、そういう宣伝もあって、本当にたくさんの方々が英語学校に通っていて、それが実際、では、どれだけ御本人のキャリアアップにつながったのか、また効果があったのかということになると、なかなか疑問を持たざるを得ないところもあったのかなというふうに思います。

 また、これは以前のこの委員会での審議のときにも取り上げられたというふうに記憶をしていますけれども、当時でいうとワイン講座みたいなものがあって、ワイン講座がこの教育訓練給付で本当に意味があるんですかという質問がされて、政府の側からは、いやいや、ソムリエになる人もいますからという答弁があったわけですけれども、そういった方々、いないとはもちろん言わないですけれども、それは一握りだと思います。

 例えば語学、英語でもフランス語でもドイツ語でもいいんですけれども、語学をこの制度でしっかり勉強して仮に資格を取ったとしても、では、それを本当に会社の中で生かせるような部署につくかどうか、それも本当はしっかり検証しないと、もちろん、その通われた方の教養にはなるんだと思いますし、資格を得たことに意味はなくはないんだと思いますけれども、でも、それが会社の中であったり本人のキャリアアップにつながらなかったりする、趣味の資格になっているとすれば、それは自費でやってくださいよという話なんだと思うんです。

 このあたり、制度導入のときの経緯、当時の状況から今までの評価をお伺いしたいというふうに思います。

岡崎政府参考人 教育訓練給付につきましては、平成十年に導入されました。当時、先生からも御指摘ありましたように、八割給付でございました。その中で、結構、語学学校等が活用した、あるいは語学学校に通われる方が利用されていたという実態もございました。

 そういう中で、やはり八割という給付率が高過ぎたのではないかというような問題。そして、その中では、いろいろ語学学校等が工夫する中で、あるいはパソコン学校等が工夫する中で、実質的にただに近いような使われ方もされていたというような事案もございました。

 そういう反省に立ちまして、平成十五年の改正の際に、給付率につきまして八割を二〇から四〇%に引き下げるというようなこと、そして、平成十九年からは一律二割に引き下げるというような形で、給付率を下げるというようなことをいたしております。

 それとともに、講座の指定につきましても、いわゆる趣味に近いようなものにつきましては対象としないというようなことで、講座の指定の考え方も見直してきているということでございます。

 現在の状況、給付率が二割で上限十万円という中身になっておりますので、どちらかというと、在職中の方が利用されるというのが中心になっておりますが、社内での処遇の向上等に役に立ったという方が三、四割ぐらい、それから、転職等の際に役に立つという方が二割ぐらいということであります。

 それから、離職後一年以内の方も利用できますが、そういう方々のアンケート調査によりますと、希望の職種、業界で就職できるようにという方が六割程度、そして、受講修了後一年以内での就職状況というのを聞きましても六、七割程度ということでありますので、単なる趣味ということではなくて、社内でのキャリアアップとか、それから転職等にも役に立っているというふうに理解しております。

上野委員 ありがとうございます。

 導入当初は八割、三十万円だったものが、いろいろ批判もあり、いろいろ指摘もあり、現在、二割、十万円まで引き下げられてきた。その上で、さまざまな評価、効果があったという話もあるというようなお話だと思うんですけれども、一方で、今回、最大六割、四十八万円まで引き上げられるということなんだと思います。

 八割、三十万円から、高過ぎる、八割だと実質ただのような形でセールスも行われる、そういった批判もあって、二割、十万円まで引き下げられた。これがこれまでの経緯なんだと思うんですけれども、にもかかわらず、今回また六割、四十八万円、さらにこれが三年間ということになると百四十万円、大変な金額になると思うんですけれども、この六割、四十八万円、これはどういう根拠でこういう金額にされたのか。

 いろいろな指摘があって、いろいろな経緯があって、二割、十万に引き下げたはずの部分、これをなぜ今回、六割、四十八万円、こういった金額まで引き上げるのか、また、この引き上げの金額の根拠は何なのか、お伺いいたします。

岡崎政府参考人 現行の教育訓練給付は、先ほど申しましたように、二割給付の十万円であります。

 この程度の助成率でありますと、きちんとした、一年、二年通って取得するような資格を取得するということにつきましては、助成の中身からしてやや利用される方が少ない。三カ月とか六カ月とか、もう少し短い講座が中心になっております。

 一方で、例えば、それまで非正規で働いていた方がより安定的な仕事につくためにはどうしたらいいか。ハローワークでも就職支援等々いろいろやっておりますが、やはり安定した仕事につけるような資格というのがあります。そういったものを資格取得していただくという方が、将来に向けて安定した仕事につけるだろうということであります。

 例えば、介護福祉士になろうとすると二年、看護師でありますと三年というようなことになります。そうすると、二割、十万円ということでは、なかなかそういう方向への、特に非正規等で働いている方々のインセンティブにはならないのではないかということであります。

 そういう中で、そういうことが必要だろうということと、では給付率をどうするかという議論が行われました。審議会等の中でも、先生からも御指摘がありました八割給付時代の問題、乱給になっているのではないかというような問題等の指摘もある中で、どのくらいが適当かということの議論になりました。そして、その際には、二割と八割の間でどのぐらいが適当かという議論だったわけでございますが、原則四割、そして、ちゃんと就職に結びついているというのは安定した仕事についていくということでありますので、その場合にインセンティブとして二割というようなところで労使で合意した。

 そして、上限につきましても、これもいろいろな議論がございまして、最初、厚生労働省で提示したものにつきましては、受講料の方を最大百万円と見まして、その六割、六十万ということの数字で上げていたんですが、労使から、少し高過ぎるのではないか、基本手当の年間の平均が五十四万円ではないか、そうすると、五十四万円よりも六十万円の方が高いではないかというような審議会での御指摘もありまして、種々そこら辺を議論しまして、受講料の上限八十万円、それの最大で六割給付ということで四十八万円。五十四万円よりは低い。

 そういうところで、労使いろいろ調整して意見が合致した結果が現在御提案している中身、こういうことでございます。

上野委員 ありがとうございます。

 その上で、やはり四十八万円というのはかなりな金額だろうなというふうに思います。また、これまでの経緯もあって、本当にこの四十八万円という金額が適切に使われていくのかどうか。これは先ほどの、もちろん、不正な利用はしっかり排除しなければいけないというふうに思いますし、不適切な利用といいますか、受けた御本人のキャリアにつながらないような、まさに趣味的な利用であってはこれもいけないんだと思うんですね。不正ではなくても、効果が上がらないような利用ではいけないんだと思います。ぜひしっかりこれはやっていかなければいけないということだと思います。

 その上で一点、これもお伺いをしたいんですけれども、今回の教育訓練の給付、キャリアアップであったりということであると、これは本来、その人のキャリアをどうするのかという話であるわけで、この教育訓練給付を何度も繰り返し受けるというような性格のものではないんじゃないかなというふうに思います。これは、現行の制度はどうなっているのか。

 また、今回拡充をされますけれども、四十八万円、三年もらえるという話であります。百四十数万円もらえる。では、これをキャリアアップ、また転職、新たな就職に活用する、それを何度も何度も受けていくというのは、ちょっとこれは性格上違うんじゃないかなというふうに思いますし、そうはいっても、その資格の価値であるとか、また社会的な要請というのは時代に応じて変わるということもありますので、さまざまな考え方はもちろんあるとは思うんですけれども、とはいっても、繰り返し受ける、そういったことは本当に適切かどうか。

 二回目以降のキャリアアップ、転職であったりするのであれば、自己の責任で、自分の資金でしっかりやっていくというのがこれは本来かなというふうに思うんですけれども、このあたり、まず、制度がどうなっているのか、どういう考え方で今回の拡充に取り組まれるのか、お伺いをいたします。

    〔北村(茂)委員長代理退席、委員長着席〕

岡崎政府参考人 まず、現行の教育訓練給付につきましては、原則三年に一回、第一回目だけは一年でいい、こういうことになっております。

 今回の新たなものにつきましては、安定的な仕事についていただく、キャリアアップ、キャリアチェンジして安定的な仕事についていただくということが基本でありますので、そう何回も繰り返してということは適当ではないだろうと。

 これも、議論の中で、安定的な仕事につくのであれば一生に一回でもいいんじゃないかという議論もあったんですが、やはり、長い職業生涯の中で一回ということでは、いろいろな事情もあるのではないか、こういういろいろな議論がありました。そして最終的に、これも労使の間で議論いたしまして、十年に一回ということと、それから、初回につきましても、現行は一年あればいいということですが、やや高い給付でありますので、これは二年間必要ということにいたしました。

上野委員 ありがとうございます。

 制度の設計は、省令に委ねられる部分も随分たくさんあるのかなというふうに思います。講座の指定であったりキャリアコンサルティングのところについても、これから法律ができてからということだと思います。ぜひ適切に運用されるような形にしていただければというふうに思います。

 最後に、一点お伺いをいたします。

 この法律が通った後、まさにどういうものを講座の対象として指定をするのかという議論になると思います。お話の中では、真にキャリアアップ、キャリアチェンジにつながるようなものに限定をしていくという話でありました。そういうことになると、これまでに比べると、指定をされる講座、対象となる講座というのは随分厳格に絞られてくるのかなというふうに思います。

 その際に、これは雇用保険の対象となる方々が受けられる制度ですので、北海道から沖縄まで受けられると思いますけれども、そういったある種限定をされた講座、学校というのが、全国で、満遍なくとは言いませんけれども、受けたい人がしっかり受けられるような指定のされ方がされるのかどうか。

 例えば、私は地元は群馬ですけれども、指定をされた学校が東京が一番近いということになると、一時間かけて東京まで行く、二時間かけて東京まで行く。講座を受けたい、キャリアアップ、キャリアチェンジをしたいけれども、実際には、地方にいる、都市部ではない方々というのはなかなか受けられない。そういう状況になっては、制度をせっかくつくってもこれは効果がない。実際には、例えば東京にいる方、名古屋にいる人、大阪にいる人、都市部で学校も充実をしている、いろいろなスクールもある、大学もあるといったところの人たちだけが活用しやすい制度では、これは意味がないんじゃないかなというふうに思います。

 これをどうやって、全国津々浦々、都市部から地方まで、北海道から沖縄まで活用しやすい制度にするのか。これからどういう講座を指定していくのか、まさに先ほど申し上げた制度設計に依存するところではあると思うんですけれども、現時点でそういったところにしっかり配慮していかなければいけないという御認識はきっとあると思うんですけれども、そのあたり、どういうお考えなのか、政務官にお伺いをしたいと思います。

高鳥大臣政務官 お答えをいたします。

 現行の対象講座と同様に、改正される教育訓練給付の対象の教育訓練は、民間教育訓練機関が自発的に申請をする講座を指定するものでございます。ですから、地域差について十分な分析を行っておりませんけれども、教育訓練機関がどのような地域で事業を行っているか、これによりまして影響される部分はあると認識をいたしております。今委員が御指摘になられたとおり、都市部はスクール等が多い、地方は逆に少ない、こういうことでございます。

 しかしながら、現行の教育訓練給付の講座と同様に、通学制のみならず、通信制の講座も認めまして、近くに通学制の講座がない方にも受講機会が提供されるように配慮してまいりたいと考えております。

 また、対象となる訓練の基準を策定いたしました後は、積極的に制度の趣旨や指定基準を周知いたしまして、適合する訓練が設定をされ、指定がなされるように努力をしてまいりたいと考えております。

上野委員 ありがとうございます。法律が制定をされて制度設計されるということだと思います。

 これは雇用保険という枠組みの中でやる取り組みでありますので、対象になる方々、それはどこに住んでいてもしっかり受けられる、それこそ百五十万円近い金額、これをしっかり活用できるかどうか、ここに格差があってはいけないんじゃないかなというふうに思います。ぜひしっかり御配慮をお願いしたいと思います。

 次に、再就職手当についてお伺いをいたします。これは、まず現状についてお伺いをしたいというふうに思います。

 再就職の機会があったとしても、基本手当が支給される期間、これは、年齢だったり勤続年数によって九十日であったり三百三十日といった幅もあるという話でありますけれども、その間なかなか就職をせずに、基本手当の受給期間、ある意味、しっかりもらい切ってから就職をするといったようなこと、基本手当という制度、これは大変大事な制度ではあるけれども、その一方で、そういったモラルハザードを生みかねない制度でもあるんじゃないかなというふうに思います。この部分について、厚生労働省、現状をどう把握されているのか、お伺いをいたします。

岡崎政府参考人 基本手当の給付日数、御指摘のように、九十日から三百三十日、人によって違いますが、その支給期間中に就職できている方が大体五割でございます。それ以外の、そのまま就職しなかったという方もいるんですが、その後就職される方は四割ぐらいということになっております。

 ここをどう評価するかというのはなかなか難しいところでありまして、給付期間が短いので、その期間中に仕事が探せなかったのではないかという言い方と、それから、給付がもらえる間は真剣には就職活動しないで、終わった後に就職活動しているのではないか、実はこの二つの見方がございます。

 そういう中で、標準的に仕事を探すために必要な期間というのをある程度想定して基本手当の給付期間を決めているということでありますが、一方では、やはり、もらい終わってからというふうに思われる方もいる。そこの中で、再就職手当という形で、一定の範囲で早く就職すればプラスアルファの手当が出る、そのインセンティブをつけている、こういうことでございます。そこら辺の判断のもとで現行の再就職手当がある、こういうことでございます。

上野委員 ありがとうございます。

 では、今回の再就職手当の効果ということで、役所の方にお伺いをしたいというふうに思います。

 早期に再就職、就職をするかどうか、これはさまざまな要因で決まっていくんじゃないかなというふうに思います。再就職手当が出るから、では早く決めるということになるのかどうか。必ずしもそういったことだけではなくて、自分がどういう仕事をしたいのか、職種によったり業種によったり、または勤務環境によったり、職を探している方々が就職をするかしないか判断をするときには、むしろそういったことが大きな要因であって、若干の手当が出るかどうか、それである種割り切って就職先を決めるということになるかというと、そこはなかなかならないのかなというふうに思います。

 そういった意味で、今回、この再就職手当、制度を新設されるということでありますけれども、ここのところについて、それだけではなかなか効果が出ないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、このあたり、どう考えているのか、お伺いいたします。

岡崎政府参考人 再就職活動をされている場合に、就職に踏み切るかどうか、これにつきましては、求人企業の求人の条件でありますとか、思っている職種の仕事があるかどうかとか、どうしてもそれがない場合に違う仕事に転換するかどうか、そういう極めて重い判断をそれぞれの求職者の方がされている。それにつきましても、ハローワークでもいろいろな形でアドバイスをしたり指導したり、こういうことをやっていますし、必要な場合に訓練をやったりということであります。

 したがいまして、再就職手当で金銭的なインセンティブを与えたからといって、それだけでということではありませんし、何が何でも、希望しなくても就職してくれということでもない。そこは、しっかりとした再就職のための相談をしながら、ただ、一方では経済的な面も影響する部分もありますので、そこをどう組み合わせていくかということだろうというふうに思っているところでございます。

 今回拡充する部分につきましては、賃金が低下する場合につきまして、そこの部分を埋め合わせるという形で出すわけであります。

 再就職をされる方の賃金を見ますと、もちろん、それまで以上のところに就職されたり同程度という方もいるんですが、再就職に際しまして、どうしても賃金が下がらざるを得ない。そこで決断していただくかどうかというような状況である部分も相当ございます。そういう場合に、やはりある程度、そこの部分について経済的、金銭的な面でもインセンティブを与えるということは、一定の効果はあるだろうというふうに思っています。

 今回につきましては、賃金が下がっているということと、六カ月以上そこで定着している、そこを要件にしてということでありますので、そういった経済的なインセンティブも、ある程度の効果はあるのではないかというふうに考えております。

上野委員 今、賃金についてお話がありましたので、この問題、最後に政務官に一点お伺いをしたいというふうに思います。

 今回の改正は、基本手当の支給期間が九十日から三百三十日ありながらも、必ずしも基本手当を使い切るのではなくて、極力早期に再就職をしてもらおうという趣旨の制度だろうというふうに思います。

 一方で、では、そもそも再就職を早期にするのがいいのかどうかということについて、ちょっとお伺いをしたいというふうに思います。

 これは基本手当の日数を決めている理念といいますか考え方にもよるんじゃないかなというふうに思いますけれども、私の思いでは、一つの基本手当の日数の意味合いというのは、例えば九十日、また、高齢の方々、長く働いていた方々、なかなかすぐに仕事が見つからない方々については、例えば三百三十日、しっかりとした期間をとって、その間にジョブサーチをしてもらう、そしてまた、その人にとって適切なジョブマッチングをしてもらう、そういった期間として定められたのがこの基本手当の給付の期間、それが一つの意味合いでもあるのかなというふうに思います。

 では、その中で、今回新たな制度をつくって、早期の再就職というのをある意味促すわけでありますけれども、それが本当に社会全体にとって、あとはその個人にとっていいことなのかどうか、これは実は議論があるんじゃないかなというふうに思います。

 今回、例えば転職をすることで賃金が低くなる場合には手当を出す、埋め合わせるということでありますけれども、ただ、それは、長期的に見ると、その本人にとっては、賃金が低い会社に就職をすることをある種導いてしまっているのかもしれないわけであって、本来であれば、定められている基本手当の給付期間、この間じっくりとその本人に合った仕事をしっかりと探すというのも一つの考え方なのじゃないかな、もともとの雇用保険法の考え方なのではないかなというふうに思うんですけれども、そのあたり、今回早期に就職をすることを促すこととの整合性についてお伺いをいたします。

高鳥大臣政務官 お答えをいたします。

 基本手当は、失業期間中の生活の安定を図るために失業者の最低限の生活水準を保障し、安心して求職活動を行うことを可能とするものでありまして、就職が困難な方に対しましては一定程度の所定給付日数を確保いたしております。

 一方、今委員が御指摘されたことでありますが、失業されている方が労働市場へ早期に復帰をしていただける、これはスキル低下の防止にもつながりますし、ひいては我が国の労働生産性の向上に資するということがございますので、早期再就職を図ることは大変重要であると考えております。そのために再就職手当の充実を図ったところでございます。

 再就職手当によるインセンティブに加えまして、まさに委員御指摘のとおりでございますが、丁寧なジョブマッチングを可能としていく必要がございます。そのために、ハローワークでは、担当制によるきめ細かな職業相談の実施などを行っているところであり、引き続き、求職者が望む仕事にできるだけ早くつくことができるよう、就職支援を行っていきたいと考えております。

上野委員 ありがとうございます。

 何よりも、適性といいますか、一番その方に適した職にしっかりついてもらうということが大事なんだろうというふうに思います。ぜひ、しっかりとした御配慮をお願いしたいと思います。

 時間が限られておりますので、最後に一問、臨時措置の延長に関係をして、これも政務官にお伺いをいたします。

 これは平成二十一年から導入をされた制度でありまして、最初は三年の限定の措置だった。それが、平成二十四年から二年間延長されたということだったと思います。

 最後の二年延長のときのこの厚生労働委員会の議論を見ると、当時景気が悪かった、また、雇用環境も大変悪かった、なので、それまでの三年というのは大変特例的な措置だったわけだけれども、では、それを一年間延長するということでは、そのときの雇用情勢ではなかなか厳しいんじゃないか。まさにその答弁をそのまま申し上げると、一年では心もとないので二年間延長させてくださいというような政府答弁があったんだと思います。

 当時、平成二十四年の延長のときに比べると、先ほど求人倍率の話もありました、随分改善もしているし、景気全体、少なくとも二年前に比べると、これは間違いなく向上しているということだと思います。今よりも景気が悪かった、また、円高の懸念もあるといった話もあった二年前に、一年なのか二年なのかという議論をしていたわけでありますけれども、今回は三年間延長するということであります。

 本来であれば、これは特例的な措置でありますので、延長するのかどうか、しっかり毎年国会で議論して、予算の支出がある話でありますから丁寧に議論した上で、延長するのかどうか判断をすべきものであるというふうに思いますし、だからこそ、二年前、今よりも景気が悪いときでも、一年とか二年とか、それぐらいの延長が適当だろうという前提で審議が行われていたというふうに思います。

 ところが、今回、これは三年間、もういきなり延長するという話であります。三年間も、この後の一年、二年、議論をすることなしに、もう決まったこととして、三年間、この特例的な措置を延長する。これはちょっと、これまでの議論の経過を踏まえても若干違和感があるんですけれども、このあたり、どう整理をされて、三年間の延長という法案を提出されたのか、お伺いをいたします。

高鳥大臣政務官 お答えいたします。

 雇用保険制度における暫定措置の延長の必要性につきましては、労働政策審議会で御議論をいただくとともに、先生御指摘のとおり、国会において、景気動向や失業者への影響など、さまざまな観点から御審議をいただく必要があると考えております。

 現在の雇用情勢は、改善は進んでいるとされておりますものの、一部になお厳しさが残っておりますし、非正規雇用労働者の雇いどめも必ずしも減少をいたしておりません。アベノミクスによる経済効果の地方への波及状況などについても注視する必要があるなど、四月以降も雇用失業情勢に応じた対応をする必要がございます。

 このため、労働政策審議会における議論を経まして、真に必要な方に対象が限定されるよう要件の厳格化を行った上で、三年間延長いたしまして、非正規雇用労働者へのセーフティーネットを継続するといたしたということでございます。

上野委員 繰り返しでありますけれども、それこそアベノミクス、安倍政権になって、少なくとも二年前に比べると、随分、経済情勢、雇用環境も改善をしてきているのかなというふうに思います。二年前に、臨時的な措置なので一年延ばすか二年延ばすかといったものを、ある種、漫然と三年間延ばすということには、若干、私自身、違和感を感じております。そのことを御指摘申し上げまして、私の質疑を終わります。

 ありがとうございました。

後藤委員長 次に、重徳和彦君。

重徳委員 日本維新の会の重徳和彦です。きょうもどうぞよろしくお願いいたします。

 今回の雇用保険法の改正法案でありますけれども、非常に重要なテーマの割には、雇用保険という枠組みにとらわれ過ぎて、大局を見失っているような、そんな改正内容になっているんじゃないかな、こういう印象を受けております。

 特に、きょうは育児休業とそれから教育訓練について議論をさせていただきたいんですが、そもそも育児休業とは何のための制度かというようなところからだと思うんですね。

 私は、今の日本の社会保障、それから今後の中長期的な国家の存立にかかわるのは、やはり少子化対策というのが極めて重要なテーマだと思っておりまして、ですから、今回の育休給付の議論の中で、少子化という観点が極めて薄いということが問題だと思っております。育休給付によって、あるいは育児休業によって、少子化がそう簡単にほいほいと解消されるわけではないということはもちろんなんですが、非常に重要なパーツではあると思っております。

 そういう意味で、今回は、趣旨の御説明としては、育休の取得率を、特に男性の取得率を上げていくためにも、給付金の割り増しを、これまでの五〇%から六七%に引き上げるということで、前進だというようなことだと思うんですが、やはりその趣旨が、あるいは目標、効果が曖昧でありますし、これまで、もともと二五%から始まったんだ、そこが四〇%、五〇%、そして今度は六七%、どんどん上げているというような経緯は、それはそれでわかるんですが、これは根本的な話をしますと、今、一般的に、男性の賃金と女性の賃金、全体の所得は、統計によるかもしれませんけれども、女性が男性の六割ぐらいとかいうような数字もあるんじゃないかと思うんです。

 そういうふうに差がある限りは、その部分、何%か分の給付が出るというような制度である限り、やはり、経済的な合理性だけを考えれば、女性が休んだ方が得じゃないかというような話になると思うんです。

 ですから、この際、思い切って一〇〇%まで上げるとか、そういう議論までした上で、だけれどもということならわかるんですが、やはり小出し小出しにしている、段階的、段階的にやっている、こういうことだと思いますし、それから、今回の制度設計としても、妻が六カ月休んで、そして夫も六カ月、これはおもしろい制度だとは思うんですけれども、ただ、こういうのが育児休業のとり方として理想的なんだ、半分半分が理想的なんだということを、何か非常に誘導的な制度になっていると思います。そういう意味では、やれる範囲でやれることをやっているというふうにしか見受けられないんです。

 このあたり、こんなことではなかなか、男性の育児休業取得率を高めるんだ高めるんだといっても、まあ、ゆっくりゆっくりとというような印象を受けているんですが、まず、その点につきまして大臣の御認識をお願いいたします。

田村国務大臣 今回の雇用保険法の改正の中において、育児休業給付を五〇%から六七%に引き上げる。これは非課税でございますし、社会保険料が免除でございますので、所得でいうと八〇%ぐらいになるということでございますから、一〇〇%まではいきませんけれども、五〇%のころから比べると、かなり所得においては維持がされるという形であります。

 半分半分という話で半年半年、それを誘導しているわけじゃありませんが、これは、一〇〇%にいたしましても、いや、六七%を一年間、どちらか片方がとってもとれるようにすればいいじゃないか、いろいろな御議論があるんだと思いますが、そもそも雇用保険でございますので、そういう意味では、国費で入っておるよりかは、労使の保険料でやられる部分の方が多いわけであります。でありますから、労働政策審議会の中において御議論をいただいた、いただく中において、ここら辺が一つの考え方だねというような一致点を見ていただいて、今般法律を出させていただいたわけであります。

 もとより、これだけで子供がふえるという話ではないと思います。ただ、とりたい、そして企業も、とってもらっていいよというようなところに関しては、経済的な要因でとれないねと言われている方々からしてみれば、六七%、いろいろな非課税や免除を入れれば八割だから、とれるかな、とってもいいかなというインセンティブは働く話であります。

 そもそも、育児休業自体を余り推奨していただかない、そういう会社ではとれないわけでありますし、先ほども申し上げましたけれども、男性のみならず、女性は常勤で大体八割以上、有期雇用の方々でも七一%ぐらいとっておられるという話ですが、そもそも、第一子が生まれたときに六割の方々が会社をやめられているわけでありますから、その残りの四割の中での八十何%という話でありますので、数字的には実際は低いわけです。

 それはやはり企業がある程度御理解をいただかなきゃならないということでありまして、育児休業法の周知徹底もやらなきゃいけませんし、もちろん、パパ・ママ育休のみならず、短時間勤務、これを義務づけておりますから、こういうことも御理解をいただかなきゃいけない。両立支援という意味では、代替要員が要るのであるならば、それに対してのいろいろな助成、中小企業に対しては、一つモデルプランのようなものをつくって、助成もしながら支援をしていこうという形もあります。

 いろいろな、両立支援でありますとか、またイクメンアワードで表彰したりでありますとか、あらゆることを我々今取り組んでおるわけでございまして、やはり世の中の意識が変わらないことには、なかなか子供を育てる環境というものは整備されてこないわけでありまして、そうならなければ、子供を産み育てようという思いはあってもなかなか実現できないわけでございますので、そのような環境をつくるために、これからもしっかりと取り組んでいくうちの一つということで、今回この六七%というものを提案させていただいたわけでありまして、御理解をいただければありがたいと思います。

重徳委員 大臣から、雇用保険の枠組みの中での議論だと。ここにやはり限界があると思うんですね。

 私は、少子化対策、もう誰が言うまでもなく、この国にとってこれが本当に重要な課題であって、ところが、今回、これは労政審の分科会のもとにあります雇用保険部会の報告書に基づいての法改正なわけなんですけれども、育児休業給付につきましては、育児休業を取得しやすくするとか、職業生活の円滑な継続を支援、促進する、あるいはワーク・ライフ・バランスの実現だ、だから男性も休業を取得するべきだというようなことでほとんど紙面を割かれていまして、ちょこっと、また、第二子以降の出生割合が高くなる傾向があるということが書き添えられていたりする、その程度なんですよね、少子化という位置づけが。

 これは、少子化対策というのはそもそも雇用保険の制度の中でやるべきかどうかというところがあるから、こういう議論になるんだと思うんです。ですけれども、同じ報告書の中に、労働者代表委員と使用者代表委員も、この休業給付は、ひいては、ひいてはという言い方ではありますが、少子化対策にも資するものであることから、雇用保険財源によらず、本来は国の責任により一般会計で実施されるべきものである、こういう主張をされているんです。

 もちろん、労使にとっては保険料率を下げるべきだということも含みの御意見だとは思いますけれども、やはり、もっと少子化対策というものをきちんと正面から捉えた上で、その対策の重要なパーツとしての育児休業である、こういう位置づけを、国家としてきちんと位置づけるべきだと私は思うんです。その意味で、育児休業給付の位置づけをもっと正面から少子化対策に置くべきではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

高鳥大臣政務官 重徳委員にお答えをいたします。

 育児休業給付につきましては、労働者の育児休業中の所得を保障することにより、出産、育児のために失業することなく雇用を継続できるように設けられたものでありまして、委員御指摘のとおり、平成七年の創設当時は二五%の給付率でございました。

 その後、少子化対策の必要性が高まってきたことを踏まえまして、四〇%、五〇%と累次の引き上げを行ってきたところでございます。

 先ほど大臣もお答えをしたところでございますけれども、今回の改正につきましては、雇用保険制度の範囲において、最大限の少子化対策として実施をしようとするものでございます。

重徳委員 雇用保険の範囲において最大限といっても、範囲の中で最大限やっても、全然、本来の最大限じゃないと思うんですね。だから、私はやはり、この国が、日本が、そして政府が、どこまで本気で少子化対策に取り組もうとしているのか、そして、この育児休業というのは一体その中でどの程度の位置づけになっているのか、こういうことをもっと真剣に取り組まないと、やれることをやれる範囲でと言っているだけでは、とても成果なんか望めないと思うんです。

 男性の育児休業も、取得率を二〇二〇年までに一三%という目標を掲げていますが、だけれども、今二%弱で、この程度のことで本当に一三%を達成できると思われますか。

田村国務大臣 まず、国が少子化対策、子育て対策、何もやっていないというわけではないわけでありまして、これはもう委員も御承知のとおり、消費税を上げるということを前提にしておりますけれども、七千億、さらにはあと残り三千億強、何とか一兆円確保する中で、子ども・子育て新制度、これを動かしていきたい。

 この中には、保育所、待機児童の四十万人分の受け皿と、それから質の向上、こういうものも入っておりますし、保育所のみならず、小学校一年生の壁なんてよく言われておりますけれども、学童保育といいますか放課後児童クラブ、これの整備もしていかなければならないし、それから、病児、病後児の保育に対しても整備をしていかなきゃいけないし、いろいろなメニューをこの中に入れております。

 これは、ただ単に保育所だけではなくて、子供を家で育てておられる親御さんに関しましても、つどいの広場やいろいろなところで、子育てに対するいろいろな支援をするようなメニューも入っておるわけであります。

 一方で、この育児休業給付というのは、これは以前からある制度でありますし、雇用保険でもこれを応援していただきたい、つまり子育てをということでございまして、そのような思いの中において私が労働政策審議会の方に、いろいろな御意見はあったんですけれども、この給付の率も上げてくださいというお願いをさせていただきながら、今般、御理解をいただいて法整備をさせていただくわけでございますので、これだけに矮小化するつもりはありません。ほかにもいろいろなツールがある中において、育児休業給付というものも一つ大きなツールとして使っていきたいということでお願いをさせていただいたということであります。

 男性の育児休業が本当に二〇二〇年に一三%までいくのか。今は一・八九で、前は二・六三だったんですけれども、下がったじゃないかという話なんですが、トレンドとしては、上がり下がりしながらちょっとずつ上がっていっておるというのが何年かのトレンドであるわけであります。確かに、非常に厳しいと思います。

 ただ、これは育児休業給付をふやしただけではやれる話ではございませんので、先ほど来申し上げておりますとおり、企業がそういう意識を持っていただかないことには、今の男性社会、女性も指導的な立場で二〇二〇年に三割というような目標を我々掲げておりますけれども、それもなかなか今厳しい中において、我々、何とか実現に向かって動いておるわけでありまして、両方が相まちながら、実のところ、企業がそれぞれ意識を変えていただく、社会が意識を変えていただく中で実現できるわけでございます。

 そのような意味も含めて、今般また、次世代育成法の延長、強化、これも今国会で出させていただいて、いろいろなものを総動員させていただきながら、何とか二〇二〇年、一三%という目標に向かって、我々、努力をしてまいりたいというふうに思っております。

重徳委員 努力してまいりたいということで、でも、やはり目標は達成できなければ意味がないわけですので、だったら何のためにそういう目標にしたのかということが厳しく問われることだと思いますし、最終的には、厚労大臣を含む内閣の責任ということになってくると思います。ここは本当に重要なテーマですので、ぜひ真剣に取り組んでいただきたいと思います。

 それから、今大臣から、少子化、子育てについても雇用保険の世界でも応援してほしいという趣旨で、雇用保険部会の方で議論をいただいたというお話がありましたが、当の雇用保険部会で、育休給付について、いや、むしろ一般会計でやるべきだというようなことも言われているわけですから、一般会計でもというか、一般会計こそ支出をするべきだということを言われているわけですから、ここはやはり一般会計部分についても真剣に受けとめて努力する必要があると思います。

 そういう中で、実は地方自治体の取り組みがございます。

 委員の皆さんのお手元に配付をさせていただいておりますが、埼玉県の北本市という七万人弱ぐらいの市なんですが、そこにおきまして、育児休業給付を国分と市の助成を合わせて一〇〇%に引き上げる、こういう案を検討したところ、結局は議会によって予算が削除された、つまり、事実上の否決ということでございます。つまり、国がこれまで五〇%、これからは六七%になったとしたら、その一〇〇%の差額分は市が税金で補填をしますよ、こういう仕組みを提案したわけですが、理解が得られなかった。

 この資料でいうと、下の方に、予算の削除をした側の委員からは、自営業や非正規で働く人も多く、雇用保険に入れない人にも配慮すべきだ、こういう反対意見が相次いだ。もちろん、専業主婦の方にも適用されませんし、そういう不公平感がどうしてもある。だから、そこに対して、これはむしろ逆の話なんですけれども、雇用保険じゃなくて税金をつぎ込むことが不公平になるんじゃないか、こういうロジックですね。

 つまり、今の、現行の育児休業そして育児休業給付は、いずれにしても、政策的に万全になっていないということだと思うんですね。それはやはり雇用保険の適用になる範囲内で、さっき政務官がおっしゃった、やれる範囲で最大限やっているからということなんです。だから、一般会計から投入することになれば、あらゆる人たちが育児休業給付の対象になっていくということになると思うんです。

 そういう意味で、これはちょっと逆からの御説明を求めますが、今回、スタートからいくと二五%だったものをどんどんどんどん雇用保険の世界で六七%まで引き上げた、これを一〇〇までいこうとすると、北本市のような、全ての人に行き渡らないじゃないかという反論が出てくる可能性すらあると思うんですけれども、どういうロジックでこれは引き上げていることになるんでしょうか。質問の意味、わかりますか。

岡崎政府参考人 先生の御指摘を正確に捉えたかどうかはあれなんですが、今回、六七%にしますのは、やはり育児休業をとる場合の経済的な面での、とれない理由というところをどうやって埋めていくかということの中で、現在、二割ぐらいの方が経済面の不安があるから育児休業をとらない、したがいまして、その場合に、今の五〇%をもう少し引き上げるべきだろうと。

 そして、何%にするかということで、またこれは先生から御指摘ありました雇用保険の制度の枠内ということになってしまうんですが、雇用保険の、ほかの基本手当等とのかかわりの中でも整理しなきゃいけない。それからもう一つは、雇用保険の手当につきましては非課税である、あるいは育児休業期間中は社会保険料が免除になっている。そういう全体を総合的に判断しまして、今回は六七%にしたということであります。

 これは、育児休業制度ができた際に、どういう形で経済的な支援をするかということで、財源論、いろいろある中で、雇用保険制度の中で給付制度をつくろうということになったわけでありますので、どうしても雇用保険制度の中でどうするかという議論にならざるを得ないという、限界と言われればそうですが、そういう議論をしてきているということでございます。

重徳委員 これは、きょう、これまでも、そして恐らくここからも、一貫して、雇用保険の制度の範囲内でというところに限界がある、そういう御答弁が続くものと思います。

 それは、現状の雇用保険制度の中をいじるんだからそれでいいんだという範囲でしか議論しないのであれば、それで終わるのかもしれませんが、問題はもっと大きなテーマなんだということから、一般会計という議論を先ほどからさせていただいているわけです。

 今回の雇用保険法の改正案、何か目標が非常にぼんやりしているというのを申し上げ続けているわけなんですが、私は、日本の少子化対策については、やはり明確な目標がないと思うんですね。下がれば下がった、上がったらちょびっと上がった、だけれども、それは単に女性の人口の数の増減によるものだとか、いろいろ、その時々で、結局、数値として、出生率の数値がどうなることが理想なのか、目標なのか、こういう国家的な目標が何ら示されていないので、何となく低いから残念だとか心配だ、少し上がってもまだまだ不十分だとか、そういう議論に終始するだけであります。

 ここは一つ、我が国は、この少子化という問題によってこれから本当に苦しんでいく、いよいよ苦しむ時代に入っていくわけですから、これはいろいろな議論があるとは思いますが、国として、これからの出生率の目標を明確に打ち出していくべきではないかと私は思います。

 もちろん、個人個人の、個人が産む産まない、そういう自由を制約するとか価値観だとか、あるいは出産が肉体的にできるできない、いろいろな問題があるとは思いますが、でも、やはり国全体としては、子供がこのまま減っていくのをただただ指をくわえて眺めているだけでは、本当に国は滅びます。

 ぜひとも、国として、そういう数値目標を持って、そしてその上で政策の効果を検証する、そういうPDCAサイクルが回るような、そういうものを日本の国として設けるべきではないかと思うんです。これは経団連の方からも以前このような議論がありまして、例えばということで、一・七五という数字を目標としてはどうか、こんなような提言が行われたことがあります。そうした数値目標を設けることにつきまして、どのような御所見でしょうか。

田村国務大臣 よく出す数字で、二・〇八ぐらいですか、七、八ぐらいないと人口が維持できないという議論はさせていただくわけでありますが、明確に我が国がその数字を目指すだとか、二・五を目指すだとかということは我々は言わない。

 なぜかといいますと、数字を言うこと自体、言っただけじゃ意味がないわけでありまして、言ったらそれを実現しなければならないわけですね、それに向かって、やれるかどうかは別にして。

 では何をするかという話であって、漠然と保育所を整備しますだとか育児休業給付をふやしますだとか言ったところで、それがどう実績値に直接結びついていくかということは、それは我々も立てられないわけであります。

 やるとするならば、かなり強制力のある何らかの方策を打って、その数字に向かっていかなければならない。例えば、子供の数が少なければ増税するみたいなですね。しかし、そんなことができるわけがないわけであって、子供の数を、子供を産むか産まないかというのは個人の自由、家庭の自由でありますから、それを束縛するような施策はなかなか自由主義の我が国では難しいわけであります。

 あわせて申し上げれば、子供を何人つくってくださいというようなモデルをつくれば、それは逆に言ったら、子供をつくったときには、国として責任がありますから、社会で子供を育てるみたいな話になってくるわけでありまして、やはりそれもちょっと、現体制の我が国としてはとり得べき選択ではないわけであります。

 あくまでも漠然とした目標数値を言うことはできないことはないと思いますが、それに対する何ら裏づけがないものでありますから、無責任な数字を申し上げるべきではないであろう。それよりかは、やはり、子供を産みたい、よく言いますけれども、理想の子供の数は何人ですかというようなアンケートをとりますが、それが実現できるような環境整備をしていくのが我々政府の責任であろうということでございますので、委員がおっしゃられるみたいに、目標を立てるということがなかなか我々としてはできづらいということで御理解をいただければありがたいと思います。

重徳委員 平時であれば、二十世紀の、いつごろまでかわかりませんが、人口が伸び続けた時代ならばともかくとして、実はそのころからもう少子化の見通しも立っていたとは思うんですが、そして、この局面においてもまだ、どういうものを目指していろいろな施策が立てられているのかということなしに、何となしにいろいろな施策を打っては、効果が出ないな出ないなといって、そして年金にしろ何にしろ、先行きが不安だという状況を全く打開できない。それは目標を立てて達成できなかったら責任を問われるとか、そういうレベルの問題ではないと思うんですよ。

 私、ちょっと税の話もさせていただきたいと思うんです。

 今、大臣は、子供が少ない家庭は増税するということはあり得ないとおっしゃいましたが、しかしながら、家族の人数が多ければ事実上税負担を減らすというような制度につきましては、既に政府・与党などにおいて議論に着手をされている。これは報道ですので、これがどういうものなのかということをお尋ねしたいわけなんですけれども、委員の皆様のお手元にも配付をしております、これは三月六日の日経新聞に取り上げられました、所得税を世帯単位で、世帯課税をするという仕組みであります。

 既にフランスなんかでは導入済みであるという仕組みなんですけれども、これは、大人は一人、子供は〇・五人とカウントします。ただし、第三子以降は子供も一人とカウントします。ですから、世帯の人数は、子供が多ければ多いほど多くカウントする。

 その上で、例えば、夫、お父さんだけが働いていて、その課税所得が一千万円だったならば、現行、上限税率が三三%かかるということなんですけれども、それを家族の、今申し上げたようなやり方で、人数で割る。例えば、親二人子供二人の家庭ならば三というふうにカウントされますから、三で割る。三で割ると、一人当たり三百三十三万ということで、そこに適用される税率は当然低いわけですから、そっちの課税がされる、こういうような仕組みがあります。

 ですから、この新聞に載っている例でいいますと、現行の仕組みだと税額は百八十万円ですが、親子四人であれば七十二万円になり、また、子供が三人、つまり五人家族だったら六十万円というふうに軽減されていく。

 こんな仕組みがフランスではあるということでありまして、これについて検討が始まっているんでしょうか。ちょっと今どういう段階なのかわかりませんが、こんなふうな税制につきまして、厚労省としてどのようにお考えか、大臣はどうごらんになっているか、そういったことについて御答弁いただければと思います。

田村国務大臣 N分N乗方式は、今までも自民党でもいろいろな議論があるわけでありますが、子供に限ったというよりかは、これは世帯で、所得とそれから人数に応じて、その分配みたいな形で所得税を払うという話でございます。子供にフォーカスしたというよりかは、世帯で見るという方式であろうというふうに認識いたしております。

 ちょっと詳細は局長から。

石井政府参考人 安倍政権の成長戦略であります日本再興戦略、これは二十五年六月十四日閣議決定でございますが、その中で、実は、女性の活躍推進の項目で、働き方の選択に対して中立的な税制、社会保障制度のあり方の検討を行うとされておりまして、まさに税制というのは検討を行うテーマとしてなっているわけでございます。

 それで、この問題、これはもちろん財務省の方で中心的に議論されていると承知をいたしておりますが、所得税の課税単位をフランスのようなN分のN乗方式、こういった世帯単位に見直すということにつきましては、確かに、世帯の子供の数が多くなるほど所得税の負担が緩和されて、子育てに係る経済的負担を軽減させている、そういう意見がございます。ただ、その一方で、共働き世帯に比べて専業主婦、片稼ぎの世帯、とりわけ高額の場合に有利な仕組みになるということで、安倍政権で定めた成長戦略が目指す女性の活躍促進とはちょっと方向が違うといったような意見があるなど、さまざまな議論、言ってしまいますと、一長一短があるというのが現在の状況でございまして、議論の推移を見守っていきたいというのがスタンスでございます。

 ただ、この目的というのが、すなわち、子育て世帯に対する負担軽減をどのような形で図っていくかということだと思いますので、こういう問題につきましては、厚生労働省では、子育て世帯の経済的負担の軽減の観点から、児童手当等の施策も実施しておりますし、実は、ヨーロッパ諸国で少子化対策でかなり先進国とされている国は、現金給付だけではなくて現物給付、これをバランスよく充実させているというお手本がございますので、そういうことを念頭に置きながら、それから、子ども・子育て支援新制度も制度の実施に向けて今一生懸命準備を進めておりますし、待機児童解消加速化プランも推進しておりますので、こういった施策に取り組んでいきたいというのが現在の立場でございます。

重徳委員 一長一短という言葉に象徴されるように、それは議論していたら、いい面、悪い面もいろいろあって、なかなか前に進んでいかないんだと思います。ですから、今申し上げました数値目標のようなことも含めて、思い切った取り組みを政府が国を挙げてやっていくんだ、そういう姿勢をもっと示すべきだと私は思います。

 少子化対策、少子化対策と言っていると、これは、いじめ対策、過疎対策、環境対策、耕作放棄地対策、まあ、対策、対策と言っていると、何か、ネガティブなところをどうやって抑えていこうかという程度にとどまるわけで、私は、子供を増やすと書いて、増子化を目指すんだ、増子化政策だと。こういう言葉一つでやはり全然、何とか対策じゃ元気も出ませんし、方向性が見えないと思うんですよ。だから、小出しに、段階的に少しずつ、ゆっくり、できる範囲でできることをという議論だと思うんです。

 そういう意味で、本当に思い切った施策を、これは内閣府が中心にというのも私は気に入らないんですけれども、やはり厚生労働省こそいろいろな施策をほとんど握っているわけでありますので、厚生労働省がリーダーシップをとって、ほかの関係省庁はいろいろいると思いますけれども、そういうものをどんどん引っ張っていく、こういう迫力で増子化に取り組んでいただきたい。これはこういう意見にとどめたいと思います。

 さて、次に、今回の法案の中にあります中長期的なキャリア形成支援措置について議論させていただきたいと思います。

 二十年近く前ですが、私がアメリカに留学をさせていただいていたときにも、アメリカの社会は労働流動的な市場でありますし、自分がもっとステップアップしたいという人は、たとえ借金をしてでも、プロフェッショナルスクール、MBAとかを取ってさらにステップアップしていく、こういう社会が昔からあると思うんです。

 今、日本もそんなような部分ももちろん少しはあるんですが、今の雇用対策でメーンになっているのは、むしろ、非正規雇用に図らずもなってしまった方々を本当は望んでいる正規に移していくとか、そういう意味でのキャリアアップというような意味合いでありまして、政府の救済というような面もあるように思います。だからこそ雇用保険の世界になるわけなんですけれども。

 昔はもっと、企業に入ったら企業が育ててくれた、そういう時代があったと思います。このような変化、つまり、昔は企業が育ててくれたよね、でも、今はほっておかれて、しかも、非正規だから政府がいろいろなてこ入れをしてあげなければいけません。こういう時代の変化につきまして、いつ、どのように変化してきたと大臣は捉えておられますか。

高鳥大臣政務官 お答えを申し上げます。

 委員おっしゃるとおり、我が国におきましては、終身雇用や年功賃金といったような雇用、賃金の慣行を背景に、企業における教育訓練が重要な役割を果たしてきたと思います。

 その後、私自身も民間企業で転職をした経験がございますが、特に九〇年代のバブル崩壊を経て、企業利益が低下をいたしまして、終身雇用の見直しや成果主義賃金の導入等、また、非正規雇用の増大などの環境の変化が生じてきたと認識いたしております。その結果といたしまして、企業における教育訓練費は低下、横ばい傾向にございます。

 このため、個人主導の能力開発の重要性が一層高まっておりまして、今回の改正により、個人の中長期的なキャリア形成を支援してまいりたいと考えております。

重徳委員 やはりバブル崩壊、つまり九〇年代前半ぐらい以降から世の中が変わったということでありまして、私もバブル崩壊のころの就職世代ですので。今四十三歳で、今、若者の非正規雇用労働者、若者というと四十五歳未満なんですけれども、五年前は四十歳未満、十年前は三十五歳未満で、私はいつまでたっても若者で、死ぬまで若者なんじゃないかという気もするんですけれども。

 こういう、弱者救済と言うとちょっと言葉は悪いんですが、本来、やはり若者こそがこの社会を支えて、活性化させる役割があるにもかかわらず、何か就職氷河期以降の若者は、若者といったら弱い人たちであって、その人たちを一生懸命訓練させなきゃいけない、こういうような施策が横行していることも非常に残念な状況だと思います。ただ、現実は現実ですので、やらなければならないことはやらなきゃならない。

 しかし一方で、今回の雇用保険法の改正は、労働政策的に、労働者の質をみずからの力も含めて高めていくということがあって、これはいわば必要条件で、やはり産業政策的な、企業側がより非正規から正規の枠をふやすというんですか、この辺は相乗効果だと思うんですけれども、質の高い労働者をふやすとともに、求人側も、よし、こういう人なら正規として雇おうじゃないか、こういう好循環が経済対策とあわせて生まれてくれば、そうすると初めて必要十分条件になっていくんだと思うんですが、なかなか今回も、これは仕方がないことかもしれませんが、雇用保険法の改正の中では必要条件の方しかちょっと見受けられないんです。

 そういう中においても、私、今回少し注目しておりますのが、事前にいただいた資料によりますと、中長期的なキャリア形成に資する教育訓練の中身として、資格取得のための訓練、これはイメージしやすいです、これまでもあったものだと思いますが、もう一つ、企業等と連携した実践的なプログラムというものがあります。私、ここにはちょっと注目をしておりまして、一体どういうことをやるのかなと。

 つまり、今私が申し上げました必要条件と十分条件でいうと、どうあれ、資格を取ったり、自分を磨くというのが必要条件だとした場合に、企業側がどういうふうに絡んでくるかというのが十分条件。つまり、受け皿たる、就職先である企業側がこのプログラムにかかわってくることによって、より今回の狙いの効果を発揮しやすくなるのではないかなどというようなことを少し期待しているところなんですが、この意味するところ、企業等と連携した実践的なプログラムは、どのように実施されるものなんでしょうか。

岡崎政府参考人 今回の教育訓練給付で、一つは資格でありますが、もう一つは、今先生から御指摘がありましたように、企業と連携して大学院とか専門学校が開発するプログラム。これは、大学院とか専門学校におきますオフJT的な部分と、それから真に企業で何が必要とされているか、そこを連携して、企業での実習も含めてプログラムを開発する。

 現にそういうことをやっている部分もありますし、文科省もこれを推進していくということになっておりますので、そういったものも、安定した仕事に役に立つものについては積極的に指定していきたい、こういうふうに考えているということでございます。

重徳委員 ぜひ、やるべきことはどんどんやって、効果を上げていただきたいとは思うんですけれども、日本の社会も変化してきたとはいえ、今、企業がなかなか人材を、就職した後、企業の中で育てるという仕組みが、以前と比べて大幅にそういう仕組みがなくなってきている状況の中で、本来は、学校におけるキャリア教育というものこそ、もっと予算もかけて、制度としてももっと充実させるべきではないかと思います。これは別の機会に、文部科学省がメーンとなるお話かもしれないので、文科省とも議論をしてみたいとは思いますけれども。

 特に、今回は、キャリアコンサルティングも受けられる仕組みになっています。つまり、これから将来性がある分野というのはどういう分野であって、あなたの適性からするとこういう教育訓練を受けるといいよというようなことを、キャリアコンサルティングをやってくれるわけですから。でも、これは、失業して初めて受けられるなんというのではなくて、本当は、これから初めて社会に出ようという若い学生さん、高校生、そういう人たちにこそ、もっときめ細かに、そして、インターンシップだとか、あるいは社会人の話を聞く機会とか、こういった機会をもっとふやすべきだと思います。

 これは文科省の話ではありますが、ただ、連続した話だと思いますので、厚労省としての見解をお願いしたいと思います。

高鳥大臣政務官 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、中長期的なキャリア形成を支援するに当たり、社会に出る前段階である学校におけるキャリア教育も重要であると考えております。

 委員よく御理解をされていると思いますけれども、厚生労働省におきましても、キャリア教育をサポートする専門人材でございますキャリアコンサルタントの養成を行っております。また、職業情報の提供や、職業適性検査、ジョブカード等の活用を進めるなど、キャリア形成に資するようなキャリア教育の推進を進めているところでございます。

 学校から社会、職業への移行が円滑に進むよう、学校段階からの支援に努めているところでございますが、一方で、現在、非正規雇用労働者である若者等が正規雇用へ転換できるよう支援を行うことも大変重要であることから、教育訓練給付の拡充により、非正規雇用労働者の中長期的なキャリア形成を推進してまいりたいと考えております。

重徳委員 現状として、非正規を正規にということを願っている方々を少しでも支えるという思いはわかるんですが、やはり、学校から初めて社会に出ていく人たちへの支援も、これ同様、あるいはそれ以上に大事な部分だと思います。

 そうやって見ていくと、また雇用保険の制度の枠組みの話になっちゃうんですが、教育訓練を受けた後、追加給付として、就職を条件として訓練費用の二〇%を追加支給などというのがございます。

 勤労というのは、権利でもありますけれども、これは憲法上の義務ですから、それに、当然、みんな仕事をしたい、働きたい、稼ぎたいと思っているわけですので、そこにあめ玉のような措置をするというのは、何か仕組みとして違和感を感じますね。

 これも雇用保険の制度の枠組みだからということで、御答弁は何となく予想はつくんですが、このあたり、公式にはどのように御説明されるんでしょうか。

岡崎政府参考人 基本的には雇用保険制度で考えたということはございますが、その際に、四割足す二割にしてあります。最初から六割にするかどうかという話もあったわけでございますが、やはりきちっと就職に結びつけていくということも制度上組み込む必要があるだろうということでございまして、したがいまして、原則四割にして、ちゃんと資格を取って、それで就職に結びついたり、仕事を続けていたりという場合に、プラスでインセンティブを与える。

 したがいまして、そういう受ける中身がきちっと就職に結びついていくということを担保するという意味も含めて、こういう制度になっているということでございます。

重徳委員 最後に、今の話も含めて一貫する話なんですが、恐らくこれは、一般会計で教育訓練、キャリア形成の訓練を受ける機会を提供したならば、就職したら何割かお金を積み増しますよなんということはしないと思うんですよ。つまり、きょうは、少子化の話から今の教育訓練の話まで一貫して言えるのは、やはり、雇用保険の制度の枠組みの中できょうの非常に重要なテーマに取り組もうと思っても、非常に限界があると思っております。

 そして、きょう午前中から議論がありますように、そうはいっても、基金が六兆円積んである、これをどうしても使わなきゃいけないかのようなところから議論がスタートするとすれば、今回の、雇用保険の中からお金をもともと出してくれないかというところから議論がスタートしてしまうと思うんですが、一般会計からもっと支出するべきではないか。きょうの議論の中で申し上げましたことにつきまして、最後に田村大臣から御見解をいただければと思います。

田村国務大臣 先ほど、残っている分を再就職手当みたいな形で出すのはいかがみたいな話がありました。これは言われるとおり、雇用保険でありますから、自分らが払っている保険料なので、そういうようなことを、一つ考え方として成り立つのであろうというふうに思います。

 一般会計でやるべきかというのは、一般会計でやっている部分は少ないのではないかという話がありますが、雇用保険二事業も含めて、こういう制度があるから比較的フレキシブルに、何かあったときには対応できるということも事実でございますし、もちろん、六兆円の積立金があるからやっているわけではなくて、それが必要であるからこれをやろうということであるわけでございまして、なければできないのは事実でありますけれども、決して無駄なことをやっているというわけではございませんので、そこはどうか御理解をいただきますようにお願いをいたしたいと思います。

重徳委員 これで終わります。ありがとうございました。

後藤委員長 次に、中島克仁君。

中島委員 みんなの党の中島克仁です。

 朝からの質疑で大変お疲れだと思いますけれども、私も少し時間を拝借したいと思います。

 午前中に民主党の委員を中心に、今回の短期集中特別訓練事業の入札について何度か御質問がされております。私も、きのうの理事懇で厚労省から報告を聞きました。きょうの民主党の委員の方々からの意見を聞いておりますと、やはりこれは虚偽の報告の疑い、これ自体大変問題だなというふうに、きょうも話を聞いておりました。維新の方からも要請があったように、これはしっかりと、理事会の場でも、また改めて報告、再作成を含めて、明らかにさせていくことを私からも希望させていただきたいと思います。

 今回の問題は、大きく分けまして、やはり内輪の中での談合というか、そういう疑惑、そして二つ目は、先ほど言った虚偽の報告ということになると思うんですが、前段の、この問題の根底ですね、やはり本質は、独立行政法人のあり方、仕組みそのものにあるのではないかなというふうに私ども考えるわけです。税金の無駄遣い、政官財の癒着や官僚の天下りの温床になっているのではないかということは、以前から我が党としても御指摘をさせていただいておるわけです。

 この問題がクリアにならなければ、今回の例も、守秘義務を怠った個人の問題、事務的なミスということで幾ら主張しても、この疑いはやはり晴れることはないんじゃないか。延々と、今回は氷山の一角で、もしかしたらまだまだたくさんこういう事例があるんじゃないかと疑わざるを得ないのではないかと思うんです。

 今回の入札便宜疑惑、予算を管理する中央職業能力開発協会に、厚労省から現役出向を含めて多数の厚労省関係者が在籍しています。JEEDにも、さらに多数の、現役出向を含め厚労関係者の職員がおって、身内で事業を独占しようとした、そんな構図が浮かび上がるということになると思うんです。

 政府は、天下りの根絶、公務員の再就職等規制を厳格にするとともに、情報公開を進めるなどの取り組みをされているとおっしゃっておるわけですが、改めて、その考えで間違いないか、御答弁をお願いいたします。

笹島政府参考人 お答え申し上げます。

 国家公務員の再就職に関しましては、いわゆる天下りの根絶を図る観点から、平成十九年の国家公務員法の改正によりまして、各府省による再就職あっせんの禁止等の厳しい規制を導入しまして、あわせて、再就職等監視委員会の監視のもと、再就職規制の厳正な運用を図っているところでございます。

 また、同法の改正によりまして、管理職職員に対して、離職後二年間の再就職について届け出義務を課しており、総務省において再就職情報を取りまとめ、四半期ごとに公表してきているところでございます。

 今後とも、これらの制度を適切に運用することにより、不適切な行為を厳格に規制するとともに、透明性を確保してまいりたいと考えております。

中島委員 厳しく規制して、不適切なものに対しては厳正に取り締まるということでございますが、資料の二枚目、「独立行政法人の基本的データ」という資料ですが、これは直近の数字です。常勤の職員数は十四万人、常勤の役員数は四百九十三、うち退職公務員数は三十二人というふうになっております。

 平成二十三年十月時点では、常勤役員数は六百五十五人、うち国家公務員OBは百三十五人、現役出向役員は四十五人というふうになっておりました。

 直近の数字は先ほどのなんですが、現役出向役員の数、また常勤職員に対する現役出向職員の数は、今現在どのくらいになっているんでしょうか。

笹島政府参考人 独立行政法人の役員についている退職公務員等の状況につきましては、毎年公表がなされているところでございます。

 最新のデータで申し上げますと、二十五年十月一日現在になりますが、独立行政法人の常勤役員のうち、国から現役出向している者は百四十二名、あわせて申し上げますと、退職公務員の数は十八名となっております。それのベースとなる常勤役員の総数は四百八十三名ということでございます。

中島委員 常勤職員に対する現役出向職員の数は。役員ではなくて、現役の職員。

笹島政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどお答え申し上げましたデータでございますが、これは、特殊法人等整理合理化計画及び公務員制度改革大綱に基づきまして独立行政法人等の各法人が公表した退職公務員等の役員就任状況について、これを年に一回取りまとめて公表しているものでございまして、役員でない者につきましては、現役出向者数あるいは退職公務員数は、私どもとして把握していないところでございます。

中島委員 これは民主党政権のときに、閣議決定で現役出向も認めるということになっておって、確かに、この数字、基本データを見ていきますと、先ほどの答弁でもございました、OB、俗に言う天下りの防止という意味も含めて、役員の数は減っておるわけです。

 そして、法人数も、まだまだ切り込みが足りないという認識ですけれども、今後も減らしていくということになっておるわけですが、一方で、現役出向の職員、その数が把握し切れていないということなんですよね。そういうことでよろしいんですよね。

笹島政府参考人 お答え申し上げます。

 特に公務員型の独立行政法人の場合は、日常的な人事異動があるというのは前提であろうかと思います。

 それから、役員につきましては先ほどの枠組みで調査しておりますけれども、一般の職員につきましては私どもは調査はしておりません。

中島委員 今回の厚労省関係者での便宜、要するに、仲間内で談合があったんじゃないか、そのようなことが疑われる事例だと思うんです。

 もちろん、天下りの定義には入らないとは思うんですね。給与体制や、退職金の二重取りというわけではないとは思うんですが、その数を把握していないとなると、これはやはりちょっと問題だと思うんです。

 入札する際に、今回でいえばですが、させる側が同じ組織の一員であるからこそ、このような疑惑が出るわけで、やはりしっかりとこの実態を把握しておかないと、確かに役員の数は減っているということですけれども、現役出向、出入りがあるということで、一時点での把握はなかなか難しいということなのかもしれませんが、やはり今回、仲間内でのこういう談合、なれ合いの中でのこういう事例ということも指摘されるのではないか、私たちはそう疑惑を持つわけです。

 どうか調べて報告していただきたいんですが、いかがでしょうか。

笹島政府参考人 お答え申し上げます。

 基本的には、独立行政法人のあり方の中でどういった公表制度をしていくかというようなことであろうかと思います。それは、各省で、それぞれ人事管理の中で把握しているものもあろうかと思います。

 そういった観点から申し上げますと、私どもの、公務員の人事管理を担当する立場から調査するというのはなかなか難しいだろうと思っております。

中島委員 今回でいえば、中央職業能力開発協会においては、公務員OB、要するにOBは七人が理事、そして現役出向は十五人とされていますよね。JEEDにおいては、厚労省OBが三人、そして現役出向は七十二人という数になっておるわけです。

 現時点でも構わないので、それぞれの独立行政法人の現役出向の数、しっかりと調べていただいて、報告するぐらいはできるんじゃないでしょうか。

笹島政府参考人 先ほど申し上げましたように、基本的には各省でそれぞれ把握されていることだろうと思いますので、個別に聞かれていただければと思います。

中島委員 そんなにかたくなにならなくてもいいと思うんですが。

 要は、天下りは根絶していくという積極的な取り組みをされておる。そして、独立した法人として、天下りの温床にはなっていない。ただ、一方で、前政権のときに現役出向がなされて、今現在、どれだけの数、もしかしたら、平成二十三年の数字から、役員は減っているけれども現役出向はばっとふえているという実態がないのかどうか、そこは明確にしていただきたいなというふうに思います。

 次に、資料の一枚目、一ポツの「独立行政法人とは」というところですが、「公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が直接実施する必要のないもののうち、民間にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として設立される法人」とされております。

 国が直接実施する必要がないもののうち、民間に委ねる場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの、または独占して行わせることが必要とは、どのような基準でどのように判断しているのか、お答えいただきたいと思います。

笹島政府参考人 お答え申し上げます。

 担当でございませんので直接お答え申し上げる立場ではございませんが、独立行政法人制度というのは、独立行政法人通則法に基づいて、それぞれの個別の設立法で設置されているところでございます。

 その設立法の中で、今おっしゃいましたような観点から、設立の必要があるということを法律上きちんと位置づけて設置されているというふうに理解しております。

中島委員 要するに、これは最初から民間とかにはできないようなイメージなんですよ、確実に。国が直接実施する必要がないもののうち、民間に委ねる場合には必ずしも実施されない、要するに、民間にはできないよと言っておるわけですよね。

 そういう中で、今回の職業訓練についても、もちろん、公共性があってなかなか民間には難しいということはわからないでもないんですが、一方で、その基準や判断はどこでどう決めているのか。

 そもそも、民間にやらせるという前提があれば、例えば市場化テストなどを行って、市場化できるかどうかとか、客観的な評価というものが必要なんじゃないか。その上で、本当に民間にできるのかできないのか。そもそも、民間に最初からやらせるつもりがないんじゃないかというような前提になっているんじゃないかなというふうなことを、ちょっと疑問点として持っていたわけです。

 通告してあったんですが、大臣、ちょっと一言お願いします。

田村国務大臣 これは独法の通則法に書かれている内容なんだろうと思いますけれども、今般の高障求機構に関しましても、これは独法であります。もともとは特殊法人であった組織でありますけれども、それはいろいろな行革の流れの中で独立行政法人になった。

 今般の事業に関しまして申し上げますと、この中で、これで読んで、本来は、任意にさせるべきではないか、つまり、随意契約をしてやった方がいいのではないかという御意見もあるんだと思います。

 ただ、一方で、民間にもいろいろなものをやっていただこうという流れの中で、企画競争入札というものを幾つかこの職業訓練関係でもやってきているわけであります。最終的には、それが一者入札しかなくて、事実上、独法のようなところがやっているというものがあるわけでありますが、これに関して申し上げれば、そういう方向でかじを切ったのであるならば、もうちょっといろいろな工夫をすべきであったのではないか。

 実は、今までもいろいろな相談等々に来られている民間の企業はあるわけでありますが、途中で、やはりこれは無理だねということで諦めておられるというところもあるわけでありますので、そういうところができるようにするためには、どうすべきなのか。

 それができるようにすること自体が問題があるのならば、もう独立行政法人にお任せするのがいいのかもわかりませんが、しかし、民間のお力もおかりをしようということでかじを切っておるのであるならば、そこにいろいろな知恵の出し方があったのではないかというふうに思っておりまして、今般のことに関しましても、その知恵が十分に出ていなかったということでございますので、これからにつきましては、この反省のもとにいろいろな対応をさせていただきたいというふうに思っております。

中島委員 私もそうだと思うんです。

 とにかく、今回の仕組みそのものですね。先ほど言った天下りの定義にはのっとっていないかもしれないが、内輪の中で基準をつくって、それに見合うところとうまくやっているんじゃないか、そのように思われてしまうわけです。

 この規定を見ても、非常にまどろっこしい。国がやるべきではないから外に出すんだ、ただ、そうはいっても民間にはできないもの、それを勝手に位置づけしている。その根拠というものがはっきり見出せないわけですよね。

 そうなってくると、先ほど言ったように、どちらに合わせるのか。本気で民間でやらせる気があるのであれば、しっかりとそういう市場化テストみたいなものをやって、その評価基準を見出して、余りハードル、それだったらこのぐらいまで下げられるんじゃないか、そのような弾力性のある規格をつくって、積極的にそういう方向性を見出さないと、なかなかこの構図は変わらないんじゃないかと私も思います。

 そして、資料の一枚目の二ポツ、「運営・管理」の三つ目の丸のところなんですが、行政の実施部門でありながら、国から独立した地位に置かれているために、役職員による不正、不当行為が明らかである場合には、主務大臣は監督上必要な命令をすることができず、是正要求ができるだけというふうになっていると思います。

 これは、法人運営について税金に頼っていながら、役職員の不正、不当行為について十分な監督を受けない仕組みであって、行政監視の観点で、不正、不当行為に関する大臣権限が非常に弱い、不適切と考えるんですが、この運用規定、通則法ですね、この法則自体も、独立行政法人、その不正、不当行為に対して大臣の権限が私は非常に弱いんじゃないかというふうに思うわけですが、いかがでしょうか。

後藤委員長 所管者はいませんが、御指名はないですか。

中島委員 では、大臣に御見解を。

田村国務大臣 所管ではないんですが、例えば、これは、主務大臣が三年から五年の範囲で法人が達成すべき中期目標の設定、公表、それから、法人の長は中期目標のための中期計画を策定、主務大臣の認可を受け、公表とありますから、これは不適切だということで認可をしなければ中期目標が持てない、つまり目的を達せられないということでございますので、こういう中において一定程度担保はできているんだろうと思っておりますが、いずれにいたしましても、担当からお聞きをいただくのがもう少し詳しいお答えができるものだというふうに考えております。

中島委員 今おっしゃった中期目標に関しても、独立行政法人に関して、独立性を担保しつつ、ただ実際には税金で運営されておって、今回も、まだはっきりとは全容はわかっておりませんが、そういう不正、不当行為について誰が監督責任を持っていて、どういう指導が、権限があるのか、そういったことをしっかりと、通則法上もやはりちょっと問題があるんじゃないかなという認識のもとでお聞きしたんですけれども。

田村国務大臣 今般の機構と厚生労働省のこの問題に関しましては、これから調査はしっかりまだ続けますが、今現状の我々の認識では、この高障求機構は、本来の業務があるわけでございまして、それは運営費交付金でやっていただいておるわけであります。

 今般は、この仕事、先ほど来申し上げておりますが、本来、民間がもっと手を挙げてくれるようにすればいいじゃないかという中において、非常に労働省が保守的なものでありますから、全国一律の、言うなれば質を担保するということにこだわりまして、結果的に受けられるところが、受けられるというか手を挙げていただく、つまり入札に参加してくれそうなところが、高障求機構しかとは言いませんけれども、まずはそこが頼りの綱であったような話でありまして、こちらから高障求機構にいろいろなお願いに上がっておるということでございますから、我々厚生労働省に問題があるという、今現時点での認識であります。

 高障求機構が何かをやられたというよりかは、我が方がお忙しい高障求機構に、何とか入札に参加してもらいたいんだけれどもという気持ちのもとで担当者が対応に走ったというような、今現状、ここまでの調査の中においての我々の認識であります。

中島委員 先ほども申し上げたように、独立行政法人、あと所管の厚労省、その中でいろいろな見えない部分がある。そんな中で、こういう規定、通則法も含めて、やはり大臣にしっかりその辺、全容を把握していただいて、恐らく、今回の先ほどから問題になっておりますJEEDの件についても、大臣も大変憤りを感じているんじゃないかと思うんです。きょうもずっと審議を聞いていたんですが、大臣も大変苦々しい表情をされておりました。

 とにかく、さっき言った、そもそも独立行政法人の仕組みやあり方そのものと、今回、虚偽の報告があったんじゃないかということは、二つとも大きな問題なんです。

 独立行政法人のあり方については、先ほどの通則法も含めて、諸問題、そもそもこういうところがどうなんだというところは、まだまだたくさんあるんです。その件については、また今後、質疑の中でやっていきたいと思いますし、そして二番目の虚偽の報告等については、やはり、委員の方々が何度も申し上げておられますが、これは国会を冒涜する行為ともとられます。ですから、しっかりと対応していただきたいなということだけお伝えしておきたいと思います。

 今回は、雇用保険法の一部を改正する法律案ということですので、その件についても少し御質問させていただきたいと思います。

 まず、育児休業の拡充についてですが、現行では、原則、子供が一歳になるまで育休前賃金の五〇%を保障されておる。今回の拡充で、育休の当初半年間に限って約三分の二に拡充する、夫婦で六カ月ずつ交互に休業すれば、一歳二カ月まで給付率六七%取得できるようになるということでございます。

 何度も御質問しているのでちょっと飛ばしながら、そもそもこの法律は、もちろん、一歳二カ月まで、女性のキャリアの維持という意味もあると思いますが、男性の育児への参加も後押しするという趣旨だと思います。

 ですが、今回、子供にとって見た場合とお父さんから見た場合、これは、一方ではお父さんに、父親におむつをかえさせてとか、いい経験をさせるという意味合いもあるのかな、子供サイドから見てというのは、父親が子供にとって本当に必要な時期とは一体いつなんだろうか。

 そう考えますと、六カ月して、半年間、お父さんもお子さんの世話ができる、確かにいい経験だということにはなるんですが、実際にそれを雇用保険から拠出するということであれば、父親にいい経験をさせるという意味であれば、もっと違うやり方があるんじゃないか。例えば、お子さんであれば、小学校に上がるとき、多感な時期に一緒に遊んであげる、一緒にいてあげることを認めてあげるとか。

 もっといろいろ、本来、子供にとって、子供目線からいって、父親が本当に必要な時期はいつなんだろうか。この一歳二カ月までの間に限定するのは、しかも、それを拠出するのは雇用保険というのは、ちょっと違和感を感じるなという部分もあるわけです。

 ちょっと大臣にお尋ねしたいんですが、これは一般論として、子供にとってお父さんが本当に必要な時期というのは、恐らく大臣も本当に小さいころは覚えていらっしゃらないかと思いますけれども、必要な時期というのはいつなんだろうか、そういうことに対して御見解と、先ほど言ったように、これを雇用保険から拠出することに対する御見解というか、お聞かせ願いたいと思います。

田村国務大臣 非常に難しい質問でございますが、父親の子供に対する役割というものはいろいろな役割があると思います。

 ただ、日本の歴史を見てみますと、母親が子供の小さいときに面倒を見るというようなそういう形態ができ上がったというのは、多分、近代国家が成り立って、都市化が進んで、言うなれば、奥さんが家庭で主婦をやりながら旦那さんが収入を得てという形で一家が成り立つというような、一定の時期だったんだと思います。

 それ以前は、ほとんどが農耕社会でありますから、家族全体、これはお父さんだけじゃありません、おじいちゃん、おばあちゃんも含めて、多人数家庭の中において、お母さんがおっぱいを上げますからそういう意味では一番接している時間は長いにしろ、みんなで子供を育ててきた、面倒を見てきた、兄弟も含めてであります。こういう社会であったのが、近代国家が進み、一時期、お父さんの収入だけで生活ができるというようなそんな社会になって、そしてお母さん中心と。

 しかし、今の状況を見ますと、それもまた今変わりつつあるわけでありまして、お父さんもお母さんも、子育てに対して、これは年齢を問わないと思います。もちろんお母さんは、おっぱいという意味では、当然、自分の母乳で育てる場合に関しては、その時間というものは子供と接している時間というのが長いわけでありますけれども、他の、おむつをかえるにしても何にしても、それは、お父さんだからお母さんだからというのではなくて、家族で子育てをしていくという時代にいよいよなりつつあるのではないのかなというのが私の認識でございます。

 そういう意味では、育児休業というものをお父さんがとるというのも、これからは普通の時代になっていくのではないか、いや、なってほしいなという思いも込めながら、今般、このような形での法律改正をお願いさせていただいたということであります。

中島委員 いろいろな環境の変化とか、核家族化とかを含めた社会情勢の変化、そういったことが今回につながっていると。

 男性の育休取得率二%ということで、それが高いか低いかというのは、先ほど言ったように、昔の家庭、就職環境とかを含めて、適切なのか、低いのか高いのかはなかなか一概には言えないと思いますが、やはり今の就労環境を見たときに、そういった、少しでもということだと思うんです。

 ただ、男性の育休取得率が低いのは、やはりそういった問題、賃金の問題だけでなく、仕事上の問題、立場の問題、さまざまあって、これも質問の中でたくさん出ておりますが、企業のバックアップ体制、代替要員の確保等、そういったことがしっかりとできなければならないということです。

 繰り返しになるかもしれませんが、代替要員の確保に努める企業への助成の方が私は有効なような気がしないでもないんですね。また、あわせて行うべきかと思いますが、お考えをお聞かせ願って、私の質疑を終わりたいと思います。

田村国務大臣 代替要員の問題は確かに大きな課題だというふうに思います。もちろん、育児休業をとれば、その分の賃金は企業は助かるわけでありますし、社会保険料も助かるという意味で、その部分は余裕があるわけでありますが、かといって、中小企業を中心に、なかなか体制が組めないということがあります。

 今、両立支援の中において助成金で対応するということもやっておりますが、二十六年度事業で、中小企業に向かって、一つモデル的なものをつくって、それを中小企業に支援をするということで、これは、育休をとった場合にたしか三十万、復職した場合に三十万、そういうような支給の中において代替も含めて対応いただけるということでございますので、そういうことも含めて、これからいろいろな施策を我々もしっかりと検証しながら、さらに育児休業をとりやすい環境整備に向かって努力をさせていただきたいと思います。

中島委員 ありがとうございました。質問を終わります。

後藤委員長 次に、井坂信彦君。

井坂委員 結いの党の井坂信彦です。

 本日、法案の審議をと、もともと思っていたわけでありますが、しかし、昨日の中間報告について、私、やはり大変解せない点が幾つも幾つもあるものですから、その点について質問させていただきます。

 まず、前回の委員会で、全省庁統一資格という入札参加要件を公示後に外したことが問題になったわけで、そこで私、前回、入札参加要件はそもそも決裁のときにどうなっていたかと、問題の核心をお尋ねいたしました。その答弁として大臣がおっしゃったのは、局長の決裁書には、今言われた競争参加資格に格付されているものという記載がなかった、なしであったものを、ありというふうな形で公示をしてしまったので、それを訂正した、こういう答弁をされています。

 ところが、昨日の厚労省の中間報告によれば、ホームページに公示を掲載した後に決裁をしたと、驚くべき説明があったわけであります。

 事後決裁だったという報告は、前回の委員会の七日の九時の段階で、一体、庁内のどこまで、どなたまで到達をしていたのか、参考人にお尋ねをします。

生田政府参考人 お答え申し上げます。

 今回、大臣の指示によりまして官房で調査する前の段階でございまして、その三月七日九時の時点におきましては、公示をホームページに掲載していたことを知っておりましたのは、能力開発課の企画官、補佐、計画認定係長、それから総務課の予算係長の四名でございました。

 それから、調査を取りまとめました事務方といたしまして一言おわび申し上げますけれども、今回のこの取りまとめにつきましては、冒頭に書いてございますように、現時点における経過報告ということで、新しい事実が出てくればどんどん修正していくという整理でございまして、時間が余りない中で取りまとめたものですから、不十分なものだったに違いないというふうに思っております。

 それから、午前中の質疑で指摘されました二月十七日の公示について、事前訪問の際の「公示については、資料も渡していないし説明もしていない」という表現ぶりでございますが、これにつきましては、この資料の六ページについてございます公示、別添一という、この表現に引っ張られてしまいまして、この公示を持っていっていないし説明もしていないという趣旨で書いてございまして、これで議論を大混乱させてしまったことにつきましては本当におわび申し上げます。公示案と書いていれば混乱しなかったと思いますので、恐縮でございます。

井坂委員 前回の委員会で、質問通告を出して、まさに決裁書はどんな内容だったんですかとお尋ねをして、当然、決裁の日付が事後決裁だなんということがあったら、それはもう重大な問題。それが全く大臣に報告が上がっていなかったとすれば、これはもう組織の隠蔽体質と言わずして何と言うのか。これは、報告を単に忘れましたという話じゃないと思います。

 私、この問題は、単に、できレースという問題と、もう一つ、その後の処理で、いわゆる隠蔽と言われても仕方のないことが続々と起こっている、ここも大変問題視をしておりますので、本日、その点について質問をさせていただきます。

 過去に厚労省の中で、入札参加要件の決裁を行う前に入札公示を行った、今回のように事後決裁となってしまった例は何件あるか、お尋ねをいたします。

生田政府参考人 決裁を経ないで事案を処理するということは本来あり得ないことでございまして、私どもとしては一件も承知してございません。

井坂委員 まさに、厚労省の長い歴史上初めての珍事が起こったということであります。私は、逆に、本当にこんなことが起こるのかなと大変不自然に感じている部分でもあります。

 そこで、お伺いをいたしますが、今回、事前に仕様書案を渡したのは入札の公正を害する行為ではないか、こういう疑念が出ているわけでありますが、大臣にお尋ねいたします、これは入札妨害に当たるのではないでしょうか。

田村国務大臣 入札妨害に当たるかどうかは、これは我が省が所管する法律ではございませんので、我が省の方からこれがどうかというふうな判断をする案件ではないと思いますが、いずれにいたしましても、非常に疑念を招くような、そのような我が省としての対応があったわけでありまして、それは真摯に反省をし、また、処分すべき者は処分し、その上で、信頼を取り戻すべく、しっかりとしたこれから事業運営をしてまいりたい、このように思っております。

井坂委員 午前中の質疑の中で、厚労省の職員がJEEDともう十二月から接触をしていたということ、また、そのときのやりとりの内容など、これを局長が全く御存じなかったのかというふうに思うわけですね。

 昨年十二月からの接触について、これは、まず、行きますよというようなこと、決裁も報告もないものなのか、また、こういった一連のことについて、課長、局長の責任については昨日の報告書で一切触れておられないわけでありますが、こういった課長、局長の責任はないのかということについてお伺いをいたします。

田村国務大臣 まだ補正が提出される以前に接触があったと、きょう午前中、私も申し上げました。

 確認したところは、いろいろなノウハウを学んでいる、つまり、これは、先ほど来話が出ておりますとおり、もともとは国の仕事をやっておった機関でありまして、特殊法人から独立行政法人になり、そしてまた現役出向も中にはいる。その現役出向というのは、多いじゃないかという話もあるんですが、これは三つの機構が民主党政権時代に一緒になりましたので、巨大な機構になりました。ですから、人数が多いのもそういうところがあるわけでありますが、そもそも、現役出向が行っているということは、それだけやはり国の事業と密接にかかわっている、そういう仕事をやっていただいておるわけであります。

 今般のこれもそうなんですが、本来、この機構は、これ以外の業務が非常に多い機構でありまして、その仕事を中心にやっていただいておるわけでありますが、それが能力開発、職業訓練、こういうところの仕事を中心にやっておられるものでありますから、今般のこれは、普通の職業訓練よりもさらに難しいといいますか、余り職業経験のない方々に対して訓練をしていただいて職についていただこう、そういう案件でございますので、そういうことも含めていろいろと聞きに行ったというふうに聞いております。

 ただ、その後もいろいろな、公示の前日に会っておるだとか、そういうような問題もありますので、それに関しましてはやはり不適切な対応であると私も認識しておりますので、これは是正をしなければならない、二度とこんなことがないようにこれからも綱紀粛正をしてまいりたい、このように考えております。

井坂委員 十二月のはまだ補正の事業の前ということでお答えがありましたけれども、そう言われると逆にお伺いをしたくなるのが、では、公示の前日、十七日のことはお認めになって、大変問題だと。十二月のことも出ました。私は、その間も、まさに本件事業についてすり合わせをしているのではないかと疑念を持たざるを得ないわけでありますが、十七日よりも前の段階で本件事業についての接触があったのかなかったのか、調査はされていますか。

生田政府参考人 恐縮でございます。

 きょうお答えを差し上げた内容以上の接触の認識がございませんで、また調べましたら何か出てくるかもしれませんけれども、現段階では今までの内容でございます。

 それと、課長なり局長の関係でございますけれども、こういう事件を起こしたということで指導監督の責任は当然あるわけでございまして、そういったものにつきましては、今後精査して対応したいというふうに考えてございます。

井坂委員 現時点では、ないけれども、今後出てきたら報告ということで、これは大臣にお伺いしますが、そんなことではいけませんので、あるかもしれないのだったらしっかり調査をしていただきたいと思いますが、していただけますか。

田村国務大臣 これは、どういうような接触があったかは確認をさせていただきます。

 ただ、先ほど来ずっと申し上げておりますけれども、もともとが、この独立行政法人という役割柄、このような非常に他の民間等々がやりにくいものに対して、やるノウハウを持っておるというのがあります。

 ここに落とすというような考え方というよりかは、そもそも、多分、入札に参加してもらわなきゃ困る。つまり、入札に参加するところがなければこれは不調になるわけでございまして、事実、結果、一者入札しか今回もなかった。しかも、これは公示よりも条件を緩めたわけですよね。緩めてやっとJEEDが入ったというような話でございますので、そういう意味では、そういうような危機感は持っておったのかもわかりません。これは確認してみなきゃわかりませんが。

 でありますから、そういう意味で、とにかく入札に入っていただく、つまり、事業をやっていただけるようなところがなかった場合には事業が遂行できない可能性があるという、誤ったそういう認識のもとにおいてのいろいろな接触があった可能性があるわけでございまして、これは、委員言われたとおり、それ以前にどういう接触があったのか、これも含めて調査をさせていただきます。

井坂委員 大臣が今おっしゃった、午前中もおっしゃったんですが、この事業ができるのは機構しかないという危機感が厚労省内にあったんだろうということなんです。

 ところが、午前中、機構の理事長は、今後この事業に手を挙げることはないと明言をされている。ということは、再入札をしても、当然、これは機構が手を挙げないとなると参加者ゼロになるのではないかと思いますが、そういう認識でよろしいですか。

田村国務大臣 職業訓練に関しましては、今までも、いろいろな要件に対して興味を示された、そういう民間企業はございます。これは四十七都道府県というようなことが書いてありますけれども、それだけの支店を持っているところもあれば、それに近い支店を持っている民間の企業もあられます。

 今回に関して、まずは一番初めに公示をした条件、これは三、四時間でありますけれども一応公示しておりますので、そのときに、これに対して応募しようと思われているところがあるかもわかりませんから、その公平性、私は担保しなきゃならぬと思っております。

 ですから、まずは初めの公示の条件で入札をさせていただきたいと思いますが、仮に、前回も話をしましたけれども、それで手が挙がらないという話になれば、高障求機構はもうこれに対して手を挙げられない、これはもう当然であられると思います。

 こちらがかけた迷惑で、非常に高障求機構に関しましても疑われるような案件でございますから、もう疑われるような行動はされたくないという理事長の御判断だというふうに思いますから、参加されないとなれば、要件を緩和してでも、いろいろなところにお力をおかしいただいて、事業としては、これは何としてもやらなきゃいけない必要な事業だというふうに私は思っておりますので、事業がしっかりとした質のもとで実現できるような、そういう努力を我々はして、新たなる入札を行うという形になろうというふうに思います。

井坂委員 再々入札でさらに要件を緩和する、これは前回も御答弁いただいたことでいいんですが、私は、大臣が大変矛盾したことをおっしゃっていると思うのは、そもそも四十七都道府県に支部があるような、そんな受けるところがあるんですかと言ったら、それはあるんだと一方でおっしゃり、また一方で、厚労省は、こんなもの受けられるのはJEEDしかないんだと言って、そういう危機感から半ば便宜を図った、こういう御説明をされているわけです。

 一体、こういう事業を受ける機関がJEED以外にあると思っていたのか、ないと思っていたのか、もう本当におっしゃっていることが正反対で、矛盾しているというふうに思うわけです。

 まだまだ矛盾はありまして、企画官の責任について伺いますが、昨日の午後のマスコミ向けの記者会見では、JEEDに仕様書案を渡したときには企画官は席を外していたと御説明をされていたというふうに伺っておりますが、本日、午前中に出た十七日の議事録には、企画官より補足、仕様書記載の(2)の文言を修正と、企画官がまさに仕様書の中身、ここは間違っているので修正します、こういうやりとりをしているわけですね。これはどういうふうに説明をされますか。

生田政府参考人 恐縮でございます。

 前日に機構にお邪魔した際に、企画官の方はその仕様書以外の中身について説明いたしまして、その後、補佐が仕様書について説明いたしましたところまではヒアリングしておりまして、その後のやりとりの詳細につきましては、私どもとして承知しておりませんでした。

 きょう、長妻委員の御指摘で提出させていただいた現場のやりとりの資料を拝見いたしまして、やりとりの中で企画官が必要な発言をしているということでございまして、その点は修正をさせていただきたいと思います。新しい事実がわかったということで、私どもとして修正していきたいと思います。

井坂委員 修正はいいんですけれども、これは、企画官がうその報告をされたのか、それとも、報告の段階で我々にうそのことをされたのか、結構問題だと思うんですが、どっちなんですか。

生田政府参考人 私どもが機構とそれから厚生労働省サイドの聴取をいたしました際に、企画官とそれから補佐がどういう説明をしたのかということについて聞きまして、前半の概要部分については企画官が説明し、後半の仕様書については補佐が説明したということしか聞いてございませんで……(井坂委員「席を立ったというのは」と呼ぶ)

 席を立ったということについては、わからないです。それは聞いておりません。出たり入ったりはしていたというのは聞いております。仕様書の説明の際に出たり入ったりしていたという言い方はされておりました。そこは確認しております。

井坂委員 JEEDに渡したとされる仕様書の案についてもお伺いをいたします。

 この仕様書の案も、大変重要な文書でありますから、当然、一職員が思いつきで書けるような文章ではないと思います。組織内で、この仕様書の案は、どなたがいつ書いて、そして、どなたがいつこの仕様書案で進めて構わないと決裁をされたのかどうか、お伺いをいたします。

生田政府参考人 お答えいたします。

 今回の調査の結果といたしまして、JEEDに渡したとされます仕様書案につきましては、能力開発局の能力開発課の担当企画官と担当補佐が中心となって作成をしたということでございまして、二十六年の二月十七日に、公示案とあわせて担当係長が起案をしているということでございます。

 その起案後、能力開発課長までの決裁を経まして、能力開発局の総務課の予算係というところでこういう予算物についてはよく決裁を見るわけですけれども、その決裁中に公示案の内容の修正という話になりまして、その修正とあわせて仕様書案を修正して、ことしの二月十九日に、公示案とあわせて最終的な仕様書を能力開発局長が決裁したというふうな経緯でございます。

井坂委員 最終的な仕様書の決裁は二月十九日ということですが、お尋ねしているのは、これは通告どおりですけれども、仕様書案の方は、どなたがいつ決裁したんですか。職員が勝手につくって、勝手に持ち出していたものなんですか。

生田政府参考人 今も若干申し上げましたけれども、能力開発課の担当企画官と担当補佐がつくった起案の決裁途上のもの、それをベースにして公示をしてしまったということでございまして、全く決裁ができ上がっていないものでございます。一回済んだというわけではなくて、そもそも決裁途中のものでございます。

井坂委員 ちょっとお手元の資料を見ていただきたいんですけれども、今回の事件は、二つの問題が同時に起こっていると思います。

 ホームページ掲載問題は、これは十七日の十五時に課長補佐が翌日のホームページ掲載を依頼した。そして十八日十時に掲載をされた。その後、きょうは書いていませんが、JEEDから電話があり、ホームページ掲載が中止となり、そして、入札参加要件やキャリアコンサルタント資格が緩和をされて、十九日に再度ホームページ掲載と続くわけです。

 一方、JEED訪問問題は、十四日に、恐らく十七日が公示日になるだろうと想定して、十七日のアポを厚労省がJEEDに入れ、そして、十七日の十六時半に企画官、課長補佐、係長がJEEDを訪問して、そして仕様書案を説明し、その後、厚労省職員の方々はJEEDと飲みに行き、そして翌朝、十八日の十時には公示がホームページに掲載されて、仕様書案ではなく、本番仕様書の配布が十八日の朝から始まっているわけであります。

 お伺いをいたしますが、十七日夕方には仕様書案だったものを本番仕様書へ一晩で書き直したことになるわけでありますが、どなたが変更を起案して、どなたがいつ本番仕様書の内容を決裁したのか。先ほどの御説明と少しかぶりますが、お伺いいたします。

生田政府参考人 お答えいたします。

 二月の十八日の段階で、担当企画官から担当補佐の方に修正の指示をしたということがございました。

 公示案の修正の指示でございますけれども、公示案の決裁の中に仕様書案の決裁もついてございまして、あわせて、仕様書案についても修正をされております。その修正された内容につきまして、能力開発局の総務課の予算の担当の方が決裁をいたしました後、最終的に能力開発局長が決裁をしたというふうな決裁経緯でございます。

 ですから、修正後のものにつきましては、きちんと局長まで決裁が経られているわけですけれども、その前のものについては、決裁も何もないままで公示をされていたということでございます。

井坂委員 その決裁書類については、また委員会に提出を求めたいというふうに私は思いますので、委員長、また後ほどお諮りをお願いしたいというふうに思います。

後藤委員長 ただいまの件につきましては、理事会で相談します。

井坂委員 はい、お願いいたします。

 このJEEDと厚生労働省、十二月からいろいろ会っていたということで、またその間も、どういう内容であったかということは、先ほど、追加の調査をするというふうに言っていただきました。

 この仕様書案及び本番の仕様書の作成に、まさかとは思いますが、JEEDが一秒でも関与したという事実はありますか。

田村国務大臣 まず初めに、私が矛盾したことを言っているというお話がございましたが、要するに、外形的な基準を超える、つまり資格を、基準を超える、そういう企業はあるということを申し上げたわけで、そこが手を挙げるかどうかは、それは企業の御判断であるわけでございますから、それは我々はわからないわけであります。

 あわせて、厚労省は、機構ならば入札に参加してもらえるのではないかというような思いの中でそのようなアプローチをしておったのであろう、これは私の推測でありますけれども、そのように思っております。

 後段の部分は、一つ、職業能力開発アドバイザーに関して基準が緩まったというお話がありますが、これも午前中申し上げましたけれども、緩まったわけではないので、これは十分に御説明がなければまた御説明に上がらせていただきます。御理解をいただくように御説明に上がらせていただきたいと思います。

 最後に、JEEDが一秒でも関与した事実はあるのかということでありますが、担当企画官が、これは九時半に、自分の机に置いてあった公示掲載案を見て間違いに気づいた。その後、十時十分に、これは外出をしたらしいんですけれども、出る前に担当補佐に修正を指示したのでありますけれども、その後、その修正の内容というものを、これを総務課の予算係と調整をしなきゃならない。つまり、こういうような入札要件というのは以前もあったのかというようなやりとりがあったようでございまして、それに四時間かかった。以前にもこういうものがございますというのに四時間かかったということでございますので、指示をしたのは十時十分前ということでございます。

 JEEDから電話がかかったのは、たしか十一時過ぎだったような気がいたします。でありますと、それ以前に指示はしておったという報告を受けておりますので、これを見る限りは、JEEDからの電話等々、そういうものが何らかの力関係として働いたということはないということになろうと思います。

井坂委員 十八日当日の経緯は、今そういう説明をされておられて、そういう説明だということは了解をしておりますが、本日、通告どおりお伺いをしましたのは、もっとその前の段階、仕様書案そのものの作成にJEEDが一秒でも関与した事実はあるかということをお尋ねしているわけで、ちょっとそこを再度御答弁いただきたいんです。

 なぜかといいますと、そこを御答弁いただきたいんですが、今回、仕様書案と本番仕様書、内容は同じなのですが、言葉遣いが違うところが幾つかあるわけですね。

 仕様書案では能力開発支援アドバイザーと書いてあるところが、本番仕様書では能力開発支援員と書き直されている。また、仕様書案では能力開発コーディネーターと書かれているところが、本番では訓練実施指導員となっている。仕様書案ではハローワークと書かれているところが、本番では安定所と書かれている。

 この仕様書案にある能力開発支援アドバイザーとか能力開発コーディネーターは、世間一般にある職種名なのか、それともJEED内で使われている職種名なのか、こういった疑念があるわけなんです。

 仕様書案について、JEEDのアイデアとか何か入っていないのかどうか、お尋ねいたします。

田村国務大臣 名前が変わったのは、なぜ変わったか、ちょっと確認はさせていただきたいと思いますが、今まで私のところに報告が上がっておるのは、この書きっぷり等々に関して、JEEDがかかわって変わったということではないというふうに報告を受けております。

井坂委員 繰り返しますが、仕様書案から十八日当日にどう変わったかをお尋ねしているのではなくて、仕様書案そのものの作成に、本当に厚労省の職員さんが使う言葉かなと思うような言葉が散見されるわけなんですよ。何かJEED内の職種名に見えるようなことが幾つも書いてあって、それが本番に書き直されている。大体、仕様書のタイトルからして、案と本番で違うんですよ。仕様書案では、短期訓練集中特別訓練事業と、訓練という言葉が二回も入っている。厚労省の担当者がつくった文章なら、自分が所管する事業の事業名、仕様書案のタイトルなんか間違えないと思うんですよね。

 これは本当に厚労省がつくったのか。それとも、JEEDの人がこれはかかわっているんじゃないですか。仕様書案の作成に事前にかかわっているのかいないのか、あるいは御存じないなら、そこはしっかり調査すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

田村国務大臣 私は今報告で、かかわっていないという報告を受けておりますが、名前が変わったということが不可解だというお話でございますので、名前が変わった経緯も調査をさせていただきたいというふうに思います。

井坂委員 今回の事業で基金の管理をしている中央協会、これも天下り団体だというふうに思いますが、以前も多額の基金を使い切れずに問題になっているわけです。

 この緊急人材育成支援事業、五千七百七十四億円の基金が積み立てられたが、結局二千六百五十六億円余らせた。また、その後、求職者支援制度では、平成二十三年に七百四十七億円の予算がついたが、使ったのはわずか七十六億円。平成二十四年には、千三百八十三億円も予算がついたのに、使ったのは四百六十六億円。にもかかわらず、また来年度、二十六年度予算で四百五十億円もついている。

 多額の基金を余らせているこういう団体、また、一方で、天下りの方々の人件費がずっと支払われ続けているこういう中央協会のような団体からは、もうそろそろ天下りを根絶させるべきではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 協会の役員二名のうち一名は厚生労働省OBが就任しておりますが、これは平成二十三年七月、公募を経て選任をされておるわけであります。民主党政権のときであろうと思いますけれども、選任をされておるわけであります。

 基金を含む国費は、役員の人件費には充当されていないということでございまして、会費等々を中心に役員の給与等々は支払われておるという話でございます。

 あわせて、JEEDの方も、それは、襟を正していかなければいけないところは襟を正してまいりたいというふうに思っておりますけれども、今般のいろいろな対応に関して、厚生労働省と何か、何らかの疑いをかけられるということ自体は大変申しわけないことでございまして、今般の厚生労働省に対する、これは今、この一年、二年であるものではなくて、以前からやはりそういう体質があったんだと思います。そういうものも含めて、これを機に一掃をさせていただきたい、このように思っております。

井坂委員 最後に、五年前の週刊誌、おもしろいものがありましたので、読ませていただきます。

 補正予算、これは五年前の話です。補正予算の目玉の雇用対策関連予算は一兆二千億円、約六割の七千億円が中央職業能力開発協会、まさに今回問題になっている中央協会の緊急人材育成・就職支援基金となる。七千億円もどうやって使うんだ、こうなったらもっと要件を緩和してどんどん配るしかないかなんて悲鳴を上げる厚労省幹部もいた。

 ところが、さすが官僚というべきか、訓練メニューのアレンジを初め、事業の屋台骨を別の組織に丸投げすると言う。でも、地方に手足があって、職業訓練などのノウハウもあるところは都合よくあるのかどうかと協会関係者は言うが、実はあるのだ、ちょうどいい受け皿が。二〇〇八年九月に一旦廃止、解体が決まった独立行政法人雇用・能力開発機構である。さらに、別の厚労省関係者によると、厚労省が事前に雇用・能力開発機構の各出先機関などに新事業について説明に回っているというのである。これはできレースではないのか。

 五年前の週刊誌の記事でありますが、今回と全く同じ構図で、全く同じことが行われているように見受けられるわけであります。

 補正のばらまきとか、使い切れない基金とか、あるいは、独立行政法人とのできレースを疑われかねないこういう入札のあり方、そして天下り、これはもう本当に根が深くて、しかも私は、情報の改ざんすら疑われかねない、不自然きわまりない説明に今のところ終始しているというふうに思っております。

 二度の政権交代を経て、今また麻生政権末期と全く同じ構図のことが起こっていると私は認識をしておりますので、労働関連の法律を議論する以前の問題だと申し上げて、本日の質疑を終わりにしたいと思います。

 どうもありがとうございました。

後藤委員長 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 きょうは、まず、法案に入る前に、若干労働問題で質問をしたいと思います。

 二月二十六日、予算委員会の第八分科会で、私はつくばエクスプレスの問題を質問いたしました。簡単に経緯を話しますと、首都圏新都市鉄道、つくばエクスプレスは、一都三県などを株主として二〇〇五年開業、秋葉原―つくば間五十八・三キロを最速四十五分で結び、一日平均三十二万人の乗客を運んでおります。一三セクというよりは、沿線の宅地開発と一体で整備する特措法を国会で成立させて、それに基づいて今運営をしているわけであります。

 このつくばエクスプレスは、関東運輸局から、八年間連続四回、無事故表彰を受けております。さっきから天下りの話が出ておりますけれども、運輸省から出向した経営企画部長、これは歴任ですけれども、それがまた関東運輸局に戻って自分で自分に表彰しているみたいな、そういう構図になっています。

 鉄道事業法に基づく報告事故はないにせよ、架線トラブルで火花が出たとか、ホーム柵が開かずに乗客がそのまま置き去りにされたとか、さまざま安全にかかわるトラブルが続いております。そして、その背景に労働者の深刻な労働実態があることを告発いたしました。

 このときは、国土交通大臣、太田大臣が大変力強く答弁をしてくださいまして、経営よりも安全であるということをおっしゃっていただきました。

 大臣は、まず、この議論の経緯について承知をしているのか、また、労働局としての調査を求めておりますけれども、どうでしょうか。

田村国務大臣 委員が第八分科会でこのお話をされたということは、私もその後、そのときは聞けなかったんですけれども、概要は拝見をさせていただきました。

 ここからは一般論でしか申し上げられないので申しわけないんですけれども、それは労働基準法違反があれば、立入調査も含め適切に対応させていただきます。一般論でありますけれども、そういうことであります。

高橋(千)委員 質問から二週間たったわけですけれども、その間も既に事故が起こっておりまして、守谷駅からみらい平駅間で、これはもうプレス発表もされておりますが、直流電化から交流電化という切りかえができなくて走れなくなっちゃって、それを後部運転台を使用して徐行運転。これはどういうことかというと、車でいうとバックでずっと運転したような格好になるんですね。最大九十分のおくれというトラブルが三月六日にありました。

 ただし、これはそうかと言っていられないわけですね。ワンマンカーでありますし、しかもATO、自動運転装置がついて、これは国内初の装置なわけです。だから、その先頭にいて、ここに座っている人が車両を走っていって後ろに行ったというのではなくて、たまたまこれは回送車であったということと、たまたま近くに点検のために入っていた管理職がいまして、運転をやってくれて徐行運転ができたという、本当に言って、偶然が重なって何事もなかった、そういうふうな事故がございました。

 また、その後、別な方の告発もありまして、いわゆる追い出し部屋があるんだ、そこに入っているんだ、もちろんそういう呼び方はしませんけれども、というような告発もあっています。今月も二名も退職予定者が出て、四月まではとてももたない、ぜひ早く調査をしてほしいという声が上がっているわけであります。

 それで、そのことを求めるんですが、まず一般論で質問をしますけれども、二十六日の質問の際に、ちょっとそごがあってはっきりしなかった部分なんですけれども、例えば、労基法は、一週間四十時間、一日八時間の労働時間を上限として、また、それを上回る時間については労使協議によって、三六協定で残業を認めている形になります。

 つくばでは、六回を限度として一月七十時間、一年四百五十時間という協定があります、これ自体もかなり大きいわけですけれども。しかし、運転ではない業務、一般の駅員さんとかそういう業務のことをいうんですけれども、交代制で泊まり勤務がある場合、では、どういう形でその労働時間を持っていくのかということなんです。

 休日をどう考えるか。泊まり明け、例えば朝の八時とかに終わって、その日は、だから、戻って半日くらい消化しちゃうわけですよね。それを公休日に数えちゃったら、休みじゃないですよねというふうな、そういうことが整理されているはずなんですけれども、具体的に伺いたいと思います。

中野政府参考人 お答え申し上げます。

 一般論で申し上げますが、労働基準法第三十五条の休日につきましては、単に継続二十四時間で足りるわけではなく、原則といたしまして、一暦日、すなわち午前零時から午後十二時までの間の就労義務を免除しないとこれを与えたことにはならないとの解釈をとっております。

 例えば、御指摘がありましたように、午前八時から翌日の午前八時までの労働と、同じく午前八時から翌日の午前八時までの非番とを繰り返す一昼夜交代勤務の場合にも、非番の継続二十四時間は休日と認められず、非番のほかにさらに休日を与えなければ、休日を与えたことにはならないということでございます。これは、非番日については、二十四時間であったとしても、これを休日と認めたのでは、労働者の休息確保に欠けるところがあるためであるということでございます。

高橋(千)委員 今の解釈について、法的な位置づけというんでしょうか、どの程度の力を持っていますか。

中野政府参考人 法的な位置づけという意味合いが、必ずしも私理解がよくできないわけでございますが、少なくとも、現場で、労働基準監督署において、この労働基準法を施行している我々の解釈としては、先ほど申し上げましたような解釈をとっているということでございます。

高橋(千)委員 この問題は、この会社にかかわらず、医療や介護の現場などでも本当に徹底されなければならないという問題意識を持っているんですね。

 ただ、本当に今起こっている事態は、まさに今せっかくおっしゃっていただいた、終日休まなきゃだめなんですよ、泊まり明けで、その日一日休んだから次の日またというのではだめだということをおっしゃっている。だけれども、現実にそういうことが起こっているわけですね。

 泊まり明けだけれども、夕方からまたぶっ通しで働いているとか、そういうことがずっとあったり、せっかく、だからこそ公休日が二つ続けてあるのにかかわらず、その公休日が全部一日ずつとられてしまって、潰れて、なぜかというと、人が足りないからなんですけれども。人が足りないから、次々と人がやめてしまうということもあって、穴埋めのためにそうなっている。結果としては、十一日間、十二日間連続勤務という実態がございます。

 駅員さんはどういう仕事をしているんだろうと思うかもしれないけれども、事務室で倒れていたとか、券売機の陰で崩れて寝ている、そんな実態があるわけなんです。まさに徹底して合理化を図り、やめた人、休んでいる人の後補充をしないまま、こうやって休みを食い潰して、あるいは特別休暇という形で事後に休みを振り分ける、こういうことがまかり通っているからなんですね。

 精神疾患で休職中の人も頭数に入っているんです。本来はだめなんですよ。でも、頭数に入っているので、勤務の実態がないにもかかわらず、一応その体裁を整えるためだけに、自分が働いてもいない職場に給料明細をとりに行っている、こういう方もいらっしゃるんですね。だから、もう待ったなしだという訴えがあります。

 緊急に調査が必要だと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

田村国務大臣 委員がおっしゃられますとおり、長時間労働による健康被害は防いでいかなきゃならぬわけであります。

 そういう意味からいたしますと、これまた一般論で申しわけないわけでありますけれども、やはり時間外労働、違法な部分に関しましては、また一方で、過重労働等による健康被害等々があるのであるならば、こういう訴えがあれば、適切に、我々は、立ち入り、そして調査をして、その上で対応していかなきゃならぬということであります。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 厚労省には資料も届けてありますので、ぜひ踏み込んで調査をしていただきたい、このように思います。

 今月三日の北陸自動車道サービスエリアでの夜行バスの事故について、その後いろいろ調査が出ていて、人手不足であるとか、やはり十一日間連続勤務があった、そういうことが指摘をされているわけですね。つくばエクスプレスの労働者たちは、あすは我が身、このようにみんな言っている。そう思っている人たちがほかにもたくさんいるのではないか。改めて連続勤務のあり方が問われると思います。

 国土交通省は六日、厚労省は七日に局長通知を出しております。

 私は、あえてこれを何で言いたいかというと、やはり、安全と労働条件というのは一体なんじゃないかという考え方。

 そのつくばの質問をしたときに、まだこの事故が起こる前なんですよね。それで、夜行バスだとか夜間の列車だとか、そういう連続運転する人たちの安全を確保するためには、やはり労働条件をしっかり整えないと、今言ったような休息時間とか総労働時間とか、ちゃんとやらなきゃだめだよね、その決まりはどこにあるんですかと言うと、国交省は、それは厚労省が決めていますと言うわけなんですよ。でも、運転管理のためには、事故を防ぐためには何か言っているでしょうと言ったら、お酒を飲まないこととか、当たり前のことなんだけれども、そんな議論しかなかったわけなんです。

 そんなはずはないでしょうということで、今回出された国交省の通知を見ると、平成十三年に基準を出しています。事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準、これを遵守して、過労の防止を十分考慮してくれ、こう言っている。だけれども、そのもとは何かというと、厚労省の基準なんですね。これを参考にしているということなんですよ。

 だから、譲り合わないで、縦割りで間にすき間があったら困るわけなんです。だから、労働条件と安全というのは一体なんだという立場で、重なり合うくらいの連携をとっていただいて改善を図っていただきたいと思いますが、大臣に。これは一般論でいいです。

田村国務大臣 バスなどの公共交通機関は、一旦事故が起きると、乗客の方々を巻き込むわけでありまして、大惨事になるわけであります。また、その事故の中において、長時間労働等々、過重な労働が一つの大きな要因になっているということも認識をいたしております。

 その上で、国土交通省と連携をしろというお話でございましたが、労働基準監督機関と地方運輸機関が合同監督、監査を実施する等によりまして、労働条件の改善を、今までも努めてきたところでありますけれども、委員からもこのような御指摘をいただいておりますので、国土交通省と、現在、ほかにどのような方法があるか、協議を行っているところであります。

 いずれにいたしましても、これは大変重要な視点でございますので、我々も、これから労働条件の改善に向けて取り組んでまいりたい、このように思っております。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 この問題は、事故が三倍にもなっているとか、いろいろな報道もございますし、引き続いて、また、まとまって議論の機会があればいいなと思っております。

 次に、雇用保険の法案について質問したいと思います。

 今回の法案の大きな目玉が、育児休業の給付率を六カ月内は六七%に引き上げるというものであります。

 私が二〇〇九年の六月に本委員会で質問をしているんですね。現行が五割であった。そうすると、幾ら男性にもっととっていただきたいと言っても、そのときの数字でいいますと、三割の男性が育児休業をとりたいと思った、だけれども、実績は一・五六%にすぎない。今、一・八九%、若干上がっているんですけれども。その理由には、やはり男女の賃金格差というのが大きいですよね。そういう中で、一家の働き手が休業をとって五割しか保障されないのでは、とてもじゃないが家計が成り立たない、だから、これを引き上げるべきだという質問をいたしました。

 そのときは、実は修正案も出させていただきまして、否決をされましたけれども、せめて六割ということを案として提案しました。しかも、そのときの趣旨説明で改めて言ったんですけれども、「今回政府案に盛り込まれたパパ・ママ育休プラスは、ドイツの制度を参考にしたと聞いていますが、そのドイツでは休業給付は六七%です。」ですから、形だけまねたんですね。でも、給付率はまねていなかった。だから、そこに追いつかないのかということを指摘して、今回、六七%ということでよかったかなと思うわけですけれども、それは評価します。

 ただし、そのときに答弁したのは、やはり雇用保険の失業給付よりも高くなるというのはいかがなものかということが答弁だったと思っております。その点をどのような形で乗り越えたのか、どのように整理されたのか、伺います。

岡崎政府参考人 当時の考え方につきましては、基本手当につきまして、日額の、収入によりますが、五〇%から八〇%、育児休業手当は、雇用保険の制度の中でやっておりますが、五〇%を上限とすべきだろう、こういう考え方で恐らく答弁したというふうに思います。

 今回は、少子化が進む中で雇用保険制度の中で最大限何ができるか、大臣からの指示もありまして検討し、労使の意見交換もいたしました。

 そういう中で、今回、最初の六カ月は六七%、後半は五〇%でございます。平均の育児休業の取得期間は十カ月程度でございますので、平均で言うと約六割ということになります。一方、基本手当の方につきましても、収入の高い人、低い人がおりまして、五〇から八〇であります。これを平均しますと六二%ぐらいになります。ぎりぎり雇用保険制度の中で説明がつくかなと。

 ややレトリックでございますが、労使を含めて議論して、こういう御提案にさせていただいた、こういうことでございます。

高橋(千)委員 まさか最後に、ぎりぎりセーフだという、トリックですみたいな話になるとはちょっと思ってもみなかったんですけれども。私は、もともと提案をした方ですので、歓迎をしているという立場でお話をしています。

 ただ、問題は、結局、失業給付との比較でどうのという議論をしたときに、雇用保険の中心は失業給付であるということをおっしゃった。やはりそこが大事なわけですよね。今回もいろいろな制度がまたできた、拡充されたわけですけれども、本体部分になぜさわらないのかということなんですよ。

 ですから、昨年十二月に出された雇用保険部会の報告書においても、「中長期的なキャリア形成支援措置や育児休業給付等の給付に優先して、基本手当の改善を行うべきである」という声もありました。正面から基本手当の改善に向かうべきだと思いますが、大臣に伺います。

田村国務大臣 失業給付の給付水準についてでありますけれども、労政審の中の雇用保険部会において議論をいただきました。労働者側からは、今委員おっしゃられたとおり、まず優先するべきはこの給付の改善であるであろうというような御意見をいただきましたが、一方、使用者側からは、失業中の生活の安定、それとやはり早期の再就職、これのバランスをとって考えるべきではないかということでございまして、ここはやはり労使でいろいろな御意見があったわけであります。

 いずれにいたしましても、引き続きこのあり方に関しては検討すべきであるということでございますので、我々といたしましても、これからも議論をさせていただきたい、このように思っております。

高橋(千)委員 今、最後におっしゃったように、今後のあり方について検討すべきということが報告書の結論でありますので、ゼロ回答ではないということだったと思うんですね。きょう全部は議論できないと思うんですが、さまざまな制度を検討して、会計がどうなのかという議論をいろいろされます。だけれども、やはり、給付そのものがどうなんだろうかという議論をぜひしていきたいと思って、ここは指摘をさせていただきたいと思います。

 それで、〇七年に支給要件が厳格化されて、離職理由によって給付制限、待期の日数があるというのと、給付日数が削られている、そういうことがされました。これも結局は、要するに、失業給付の会計がどんどん支出がふえて、絞り込もう、そういうふうな議論があったのではないかと思っているんですが、私は、何度もこの特定受給資格者と区別をするべきではないということを質問してきたつもりであります。

 今回の報告書においては、「「自己都合」離職となっている事例については是正すべきとの意見があった。」とされておって、「基準の見直しを行うべきである。」このような書きぶりになっていると思うんですけれども、どのようになったでしょうか。

田村国務大臣 雇用保険の失業給付でありますけれども、離職理由を確認した上で行っておるわけでありますが、倒産、解雇等々、あらかじめ再就職の準備ができない方々に関しましては、これは手厚い給付日数といたしておるわけでありまして、特定受給資格者制度となっておるわけでありますが、委員おっしゃられたとおり、形式上は自己都合ということでありますけれども、実態は、賃金の不払いや遅配でありますとか、また過重労働でもうやめざるを得ないという方々に関しても、やむを得ず離職された方に含めるということになっておるわけであります。

 加えて、今般の労働政策審議会の御議論の中で、離職前六カ月に賃金の不払い、遅配があった月数が三カ月以上あった場合、さらには、一月に百時間を超える時間外労働があった場合を追加するという御意見がございまして、特定受給資格者に関する基準の見直し、手厚い給付日数となる方の範囲を拡大するというような予定でございます。

 さらに申し上げれば、その後、ハローワークで離職理由の判定を行う際に、実際問題、書かれておる内容と違うということで異論を唱えられる場合には、これは、事業主、双方ですね、意見を聴取させていただき、実態を見きわめさせてもいただいているわけでございます。

 今言われたような、自己都合とは形上なっていますけれども、事実上はもうやめざるを得ない、こういうような状況の方々に対しても、しっかりと対応できなければならぬわけでありまして、このような今般の新たな見直しの中においてしっかり運用してまいりたい、このように考えております。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 法律事項ではないけれども、運用で見直しをするという答弁だったと思います。

 十月八日の雇用保険部会で、労働者側の委員から、「「ブラック企業」と言われて、長時間残業を強いられるような会社や、組織的なパワハラを繰り返しているような企業など、本当に辞めざるを得ない状況で離職される方も、近年は増えている」、こういうふうなことが指摘をされております。

 やはり、これは我々もずっと訴えてきたことでありますし、厚労省としても、昨年、特別な調査をされた。今回は残業時間に着目をして要件緩和をするわけなんですけれども、やはり、当初は、直近の三カ月間となると、その最後のところは休みをとらせて、何でもないよみたいに、そういういろいろな、あの手この手のことが実態はあるというふうな問題意識だったと思います。

 そういうことで、自己都合ということを事実ではなくやられる人はもういないと、問題意識を含めて、もう一回確認をさせていただきたいんです。

岡崎政府参考人 今大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、特に労働側の方から、今の基準では当たらないけれども、やむを得ざる理由でやめている方がいる、それはしっかり取り組むべきだ、こういうことでございましたので、雇用保険部会の議論を踏まえて適切に対応したい、こういうふうに思っております。

高橋(千)委員 ありがとうございます。

 その上で指摘をされているわけですけれども、実際には、もともとは区別がなかったわけですよね。百十九カ月保険料を払ったけれども、受給は三カ月だ、そういう実態。格差をつけるには余りにも厳し過ぎるじゃないか、そういう意見も出されているわけです。ですから、運用で改善してくれる、これまでになく踏み込んでくれたということではありがたいと思うんですけれども、さらに見直しは実態をよく見てやっていただきたいということは要望したいと思います。

 それで、あともう一点だけ質問しますけれども、再就職手当、これが、早期再就職と定着ということに着目をして、二段階で手当てされるようになるわけです。基本手当の支給終了前の就職率が五割前後という実態もあるわけで、これがどのようになっていくのか。

 ちょっと局長に先に質問したいんですけれども、今、再就職手当を受給されている方、二十四年の数字で三十八万七千四百三十八人、この数字がどのようになっていくのか、あるいは、いわゆる給付の出し入れ、額ですね、どう増減すると思っているのか、もしわかったら教えていただけますか。

岡崎政府参考人 予算の積算でございますが、早期再就職促進手当の対象は十三万人というふうに積み込んでおります。それで、それに伴いまして、失業給付の支出が三百四十億程度減少するだろう。一方で、手当を出しますと、これにつきましては対象者が三十四万人ということで、これに伴います支出増は九百億程度、差し引きでは約五百億程度の支出増ということ、給付がふえるという形を予想しております。

高橋(千)委員 そこで、実際にどのような運用がされていくだろうか。手当が出るから再就職したいよというので、そこで早期に結びつけばいいんですけれども、実態がそぐわないということがあるわけですよね。

 今回は、前の給料と再就職してからの給料の差額の一部を補填するというふうなこともあるわけですけれども、しかし、そういうことによって、紹介を断れないとか、あるいは、極端に条件が下がって、それこそ一家の大黒柱が下手をすれば半分になる場合だってありますよね。それでも、ともかく決めよう、そういうことになりかねないというおそれを抱いていますが、大臣、どのように感じますか。

田村国務大臣 一旦離職をされて次の職を探しておられるという方々、なかなか、以前の職よりも給料が高いところばかりであれば、これは問題ないわけでありますけれども、経済の状況もあって、そのような甘い状況ばかりでもないわけであります。

 一方で、御本人も、余り間があき過ぎると、そのモチベーションが下がると言われる方々もおられます。それから、あわせて、採る企業側も、なかなか採りづらいという現状もあるんだと思います。

 ただ、一方で、これは御本人の判断でございますので、無理やり、こういう制度があるんだから、給料がこんなに安くなっても、あなた働かなきゃだめだよ、そういうわけではないわけでございます。そこはやはり御本人の御判断を尊重しながら、ただ、一方で、どうしても早く、いい条件はそうはない、給料は下がる、下がるけれども、今もらっている給付と比べて、要するに、ずっと職を探し続ければ満額もらえるのを考えれば、どちらが得かということを考えたときに、この再就職手当というもので、就職して若干給料は下がるけれども、その差額に関しては雇用保険の残額等々でしっかりと対応していただけるということになれば、それならば就職しようかというお気持ちになられる方もおられるということでございます。

 本人の御意思を尊重しながら、メリットがあるといいますかインセンティブのあるといいますか、そういう制度を今回用意させていただいたということでございまして、委員が御心配になっておられるようなことが起こらないように、しっかり我々も対応してまいりたいというふうに思います。

高橋(千)委員 この問いをしたわけは、次の質問でまた続きをやりたいと思います。

 終わります。

後藤委員長 次回は、来る十四日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時五十分散会


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