衆議院

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第24号 平成27年6月19日(金曜日)

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平成二十七年六月十九日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 江田 康幸君

   理事 佐藤ゆかり君 理事 鈴木 淳司君

   理事 田中 良生君 理事 三原 朝彦君

   理事 八木 哲也君 理事 中根 康浩君

   理事 鈴木 義弘君 理事 富田 茂之君

      穴見 陽一君    井上 貴博君

      石川 昭政君    大見  正君

      岡下 昌平君    梶山 弘志君

      勝俣 孝明君    神山 佐市君

      黄川田仁志君    今野 智博君

      佐々木 紀君    白石  徹君

      鈴木 隼人君    瀬戸 隆一君

      関  芳弘君    武村 展英君

      冨樫 博之君    野中  厚君

      細田 健一君    宮崎 政久君

      宗清 皇一君    若宮 健嗣君

      神山 洋介君    近藤 洋介君

      篠原  孝君    田嶋  要君

      馬淵 澄夫君    渡辺  周君

      落合 貴之君    木下 智彦君

      國重  徹君    真山 祐一君

      藤野 保史君    真島 省三君

      野間  健君

    …………………………………

   経済産業大臣       宮沢 洋一君

   経済産業副大臣      山際大志郎君

   経済産業副大臣      高木 陽介君

   財務大臣政務官      大家 敏志君

   経済産業大臣政務官    関  芳弘君

   政府特別補佐人

   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君

   政府参考人

   (内閣官房知的財産戦略推進事務局長)       横尾 英博君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 兵谷 芳康君

   政府参考人

   (公正取引委員会事務総局経済取引局長)      松尾  勝君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           田口  康君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           保坂  伸君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           黒澤 利武君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           高田 修三君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           石川 正樹君

   政府参考人

   (経済産業省通商政策局長)            鈴木 英夫君

   政府参考人

   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     坂口 利彦君

   政府参考人

   (経済産業省産業技術環境局長)          片瀬 裕文君

   政府参考人

   (経済産業省製造産業局長)            糟谷 敏秀君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁長官) 上田 隆之君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            木村 陽一君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        住田 孝之君

   政府参考人

   (気象庁地震火山部長)  関田 康雄君

   政府参考人

   (原子力規制庁原子力規制部長)          櫻田 道夫君

   経済産業委員会専門員   乾  敏一君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月十九日

 辞任         補欠選任

  塩谷  立君     今野 智博君

  野中  厚君     鈴木 隼人君

  福田 達夫君     宗清 皇一君

  宮崎 政久君     瀬戸 隆一君

  神山 洋介君     馬淵 澄夫君

  國重  徹君     真山 祐一君

同日

 辞任         補欠選任

  今野 智博君     塩谷  立君

  鈴木 隼人君     野中  厚君

  瀬戸 隆一君     宮崎 政久君

  宗清 皇一君     福田 達夫君

  馬淵 澄夫君     神山 洋介君

  真山 祐一君     國重  徹君

    ―――――――――――――

六月十八日

 原発からの撤退を決断しエネルギー政策の転換に関する請願(池内さおり君紹介)(第三〇〇一号)

 即時原発ゼロを求めることに関する請願(畑野君枝君紹介)(第三〇〇二号)

 同(島津幸広君紹介)(第三二〇四号)

 同(池内さおり君紹介)(第三三二二号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第三三二三号)

 原子力発電所の稼動の是非に関する国民投票の実施手続を定める法律制定に関する請願(阿部知子君紹介)(第三〇〇三号)

 原発からの速やかな撤退に関する請願(大平喜信君紹介)(第三一一二号)

 同(本村伸子君紹介)(第三一一三号)

 原発からの撤退を求めることに関する請願(本村伸子君紹介)(第三一一四号)

 同(島津幸広君紹介)(第三二〇六号)

 即時原発ゼロに関する請願(島津幸広君紹介)(第三二〇五号)

 同(本村伸子君紹介)(第三三二四号)

 原発からの撤退に関する請願(島津幸広君紹介)(第三三一八号)

 原発ゼロを直ちに決断することを求めることに関する請願(池内さおり君紹介)(第三三一九号)

 原発ゼロを直ちに求めることに関する請願(島津幸広君紹介)(第三三二〇号)

 原発ゼロに関する請願(池内さおり君紹介)(第三三二一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第五二号)

 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第四〇号)(参議院送付)

 経済産業の基本施策に関する件

 私的独占の禁止及び公正取引に関する件


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     ――――◇―――――

江田委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本案につきましては、去る十七日質疑を終局いたしております。

 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。藤野保史君。

藤野委員 私は、日本共産党を代表して、貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に対し、反対討論を行います。

 我が国の貿易保険は、質疑で明らかになったように、資本金百億円以上の巨大企業上位三十社が保険利用の八割を占めており、諸外国に比べ格段に安い保険料など、メガバンクや総合商社等にとって使い勝手のいい制度になっています。

 本法案は、こうした多国籍企業の利用実態や現行制度のもとでの積立金の精査など、まともな検証もしないまま、NEXIの経営の自由度を高め、リスクテーク機能を強化した特殊会社とするものであり、認めることはできません。

 反対理由の第一は、新設される履行担保制度が、多国籍企業のリスクに対し、国民の税金で幾らでも手当てできる仕組みだからです。現行の貿易保険法第五十八条は、あらかじめ国会の議決を経た金額での再保険の契約締結義務を課しており、その金額を超えての再保険はできないことになっています。本法案にはそうした明確な歯どめはなく、予算で定める金額の範囲内と規定するのみであり、これでは多国籍企業の取引リスクを国民の税金によって際限なく穴埋めされるおそれがあります。

 第二に、国会の監視機能、国民への情報公開が後退するからです。

 独立行政法人は、中期目標や中期計画で、業務の内容や人件費を含む予算等、国民への公表が義務づけられていました。本法案で公表が義務づけられているのは、第十五条の引き受け基準、再保険基準のみです。最終的には国民に負担を求める仕組みである以上、必要な情報は国民に公表されなければなりません。

 第三に、本法案が、原発を初めとするインフラシステム輸出のツールとして、NEXIの機能強化を図るものだからです。

 質疑の中で大臣は、発電所全体への付保も可能という趣旨の答弁をされました。福島県双葉町からいわき市に避難しているある男性は、自分の国の事故を収束できてもいないのによく海外に原発を売れるものだ、被災した国民のことをどう思っているのかと怒りをあらわにしています。

 政府は、こうした言葉の重みを真摯に受けとめるべきです。

 強化されたNEXIの保険を利用して、多国籍企業が一層の海外事業の展開とインフラシステム輸出を推し進めるならば、中小企業、地域経済や雇用への悪影響及び産業の空洞化を加速させるものとなり、国民経済の発展には結びつかないことを厳しく指摘して、反対討論といたします。(拍手)

江田委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

江田委員長 これより採決に入ります。

 内閣提出、貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

江田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

江田委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、鈴木淳司君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、維新の党及び公明党の四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者から趣旨の説明を求めます。神山洋介君。

神山(洋)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。

 まず、案文を朗読申し上げます。

    貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

 一 独立行政法人日本貿易保険の特殊会社化に当たっては、今後拡大する利用者ニーズに対応した質の高いサービスを提供するため、専門能力を有する人材の登用や能力開発など職員の一層の専門性の向上を図ること。また、役員等の選任にあたっては、適材適所を徹底し、「天下り」の批判を受けることのないよう、既往の閣議決定の方針に沿って監督を行うこと。

 二 株式会社日本貿易保険による貿易保険事業の経理の一元化に当たり、事業の運営については、経営状況、財務状況、業務内容、調達情報等の情報公開について適切な措置を講じるとともに、政府による監督は「経営の自由度、効率性、機動性の向上」という特殊会社化の趣旨を踏まえ、同社の中長期的視点に基づいた経営を阻害することのないよう十分配慮すること。また、株式会社日本貿易保険が他の民間保険会社等と比して競争上著しく優位となり民業圧迫とならないよう、適切な対応を行うこと。

 三 貿易保険及び貿易再保険の引受け基準の策定に当たっては、政策意図の反映等の国との一体性を確保しつつ、貿易保険事業が戦争やテロ等によって生じる通常の保険によって救済することのできない損失を填補するリスクの高いものであることを踏まえ、中長期的に収支相償の原則が維持されるとともに、貿易保険が利用者の安定的な事業運営に資するものとなるよう十分に考慮し、大幅な剰余金が生じた場合には、利用者等に適切に還元すること。また、保険料率の設定については、貿易保険の利用者に配慮するとともに、履行担保制度に基づく財政上の措置が極力実施されることのないよう強固な財務基盤の構築に資するものとすること。

以上であります。

 附帯決議案の内容につきましては、審査の経過及び案文によって御理解いただけるものと存じますので、詳細な説明は省略させていただきます。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

江田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

江田委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

 この際、宮沢経済産業大臣から発言を求められておりますので、これを許します。宮沢経済産業大臣。

宮沢国務大臣 ただいま御決議のありました本法案の附帯決議につきましては、その趣旨を尊重してまいりたいと考えております。

    ―――――――――――――

江田委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

江田委員長 次に、経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 両件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房知的財産戦略推進事務局長横尾英博君、内閣府大臣官房審議官兵谷芳康君、公正取引委員会事務総局経済取引局長松尾勝君、文部科学省大臣官房審議官田口康君、経済産業省大臣官房審議官保坂伸君、経済産業省大臣官房審議官黒澤利武君、経済産業省大臣官房審議官高田修三君、経済産業省大臣官房審議官石川正樹君、経済産業省通商政策局長鈴木英夫君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長坂口利彦君、経済産業省産業技術環境局長片瀬裕文君、経済産業省製造産業局長糟谷敏秀君、資源エネルギー庁長官上田隆之君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長木村陽一君、資源エネルギー庁資源・燃料部長住田孝之君、気象庁地震火山部長関田康雄君及び原子力規制庁原子力規制部長櫻田道夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

江田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

江田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三原朝彦君。

三原委員 何か、若手の諸君が二回も回って質問したらもう大概いいでしょう、あなたがしなさいと言われたので、きょうは喜んで私はやるんですけれども。

 皆さん、我が国の経済は、地方創生も一つの核ですし、いま一つは、やはり貿易立国ですから、経常収支が広がっていけば、それだけ日本国も元気になるということなんですよね。

 それで、私が最初に出しているこの紙を見ていただければ、私のものはわかりやすく赤と黒でしたんだけれども、事務方が配っているのは全部黒になっています。しかし、三角がついているからわかるでしょう。

 これで見ていますと、ぎりぎり、経常収支二百四十四億ドルですよね。ということは、百二十円で二兆五、六千億円、三兆円弱ですね、我が国の去年の収支のプラスは。それ以外のところで顕著なプラスだった内容を見てみたら、所得収支、つまり、海外に我が国の会社が投資をして、それでもうけたお金が返ってくるというので、何とか黒字を保っている。

 それと、これは日本人の典型なんでしょうね。株を買ってというか売ってとかいうので、向こうから日本に株を買って、もうけて、お金を返した人はかなりいるんでしょうけれども、日本からそれをやるのは、やはり日本人というのはやらないんでしょうね、二次所得収支というのが赤字になっている以上は。

 その中で顕著なのは、見てください、知的財産権等の収支ではどんどんふえてきているんです。これは一つの、我が国の、これから先、経済の拡張というか、力強くなるための大いなる私は糸口になると思って、そのことを皆さんと一緒に議論したいと考えたわけなんであります。

 知的財産、我々はこの前議論しましたね、特許の問題とか営業秘密とか。ああいうところで、我々は、実は顕著に外貨を稼いできつつある。これをふやすことが一つの我が国の経済を強くするもとであるということは、皆さんもこれでおわかりいただけると思うんです。

 私は、党の中で、同僚諸君と一緒になって知財のことを少し学ばせていただいたりしていますけれども、これをもうちょっと組織的に、有機的に、我が国自体が、省庁の壁を越えて、まず生み出すためには、個々の人の能力がなきゃだめです。実は、江田委員長も、特許を幾つも持っておられて、外貨獲得に寄与していただくので、みんなで声援を送りたいと思うんですが、いやいや、こういう人材がふえないといけないわけです。これはやはり教育ですね、教育がある。

 あと、次は、我々がこの場で議論したように、中小企業の人が持っている特許までもうまく利用して活用して、そして、そこから生み出されたもので海外に出ていこう、こういう経産省的物の考え方も大切。文科省的物の考え方も大切。それにプラス、我々がそれによってずるされたりしたら困るので、司法の面からも大いにサポートしていかなければならない。そういうのが有機的に結ばれて初めて我が国が強くなると思うんです。

 そういう意識みたいなものを、これは経産委員会だから、大臣以下、経産省で働く諸君の一番ボトムの人まで、そういう意識の活動を本当にしておるだろうかということを、私はまずは聞きたいわけです。どうでしょう。

宮沢国務大臣 まさに委員がおっしゃいますように、貿易立国であり知財立国ということは、我が国にとって大変大事な方向であります。

 残念ながら、貿易収支といったものが大震災以降赤字が続いている中で、やはり知財分野、また、いわゆる過去の投資による収益といったものが、今、我が国の経常収支を支えているという構造の中で、やはり今後、もう一度ものづくり、サービス等を見直して、いわゆる貿易収支自体を立ち直らせていくということと、おっしゃるような知財移転の関係に力を入れていくということはまさに大事なことであります。

 特に貿易といった意味でいいますと、私は、先ほどおっしゃった地方創生と貿易立国というのはかなり重なっていると思っておりまして、今、作業を進めておりますけれども、やはり成長戦略の主役は中堅企業であり中小企業である、そしてベンチャーであるということで、いろいろな成功例、失敗例を集めるとともに、それを応援するような、いわゆるプラットホームをつくっていこうと。

 例えば、これから国内のマーケットが縮小する中で、伸びるアジアのマーケット、特に中産階級、お金持ちのニーズといったものをしっかり取り込んでいかなきゃいけない。したがって、上海のお金持ちにこういう志向がある、ハノイのお金持ちはどうだといったようなものをきっちりジェトロ中心に集めてきて、そして、付加価値の高い商品を中小企業、中堅企業につくっていただくということで、いわゆる貿易収支を改善していくということが大変大事だと思っております。

 また、知的財産につきましても、いろいろ日本ではベンチャーが育ちにくい環境というものがあることは確かでありますけれども、きょうも朝、閣議の前に、知財戦略本部というのが官邸でございまして、その中で、最近の学生はかつてに比べるとかなりベンチャー志向が強まってきている、いい傾向がある、こういう話もございますので、しっかりそういう方たちが自分で、再チャレンジということも含めて新しい事業に挑戦していただく環境というものを整えて、こういうことをやっていきたいと思っております。

三原委員 戦後の我が国の経済再生は、それこそあの当時の通産省の若手官僚たちが傾斜生産方式なんて言って、まず電力と鉄から始めて、造船だ自動車だ家電だと、うまくやってきたんです。それは、私が見るに、既に、まねするといいますか、先に行っている西欧社会があったんですね。それに追いつくためにどうするかということだったんですよ。それは、ある面では難しいけれども、坂の上の雲を追いかけていって、それでいけばいいわけだから、目標があるからできたんです。

 今大臣言われたように、知財なんというのは一番最先端を行っているわけだから、ベンチャー、チャレンジする、挑戦するという気持ちがないと、まずは志がないとだめですよね。失敗するかもわからないというような感じでやっていたんじゃ前に進まない。いつまでたっても二番煎じ。誰かがやったのを模倣して、まねしてやればいいだけのこと。それではやはり我が国が本当に世界でリーディングカントリーになろうということにはならないわけですよね。

 だから、我々一人一人が、実はもう我々は一番前に行っている、先頭を切っている。開発経済の中で、雁行形態といって、カリが飛んでいくときに三角の形で飛ぶんです。一番前は一番風を切るから疲れるんですよ、強いのが行くんだけれども。そうすると、後ろに来たのがまたかわってかわってといくんですけれども、一番先に行こうと思ったら、やはり志が強く、また体力も強いようなことじゃないとだめなわけですよ。それを我が国が求めるのか、やれるのかということがやはり大切だと思う。だからこそ、最初に言ったように、文科省的な物の考えも必要、経産省的な考えも必要、法務省的な考えも必要だ、こう申し上げたんです。

 こんな話をしていましたら、同僚議員の中で、こういうことにすごく考えの深い人が、本まで書いている人が参議院におられて、その方が、三原さん、あなた、いいことを言うと。実は、グーグルが生まれたのもソフトバンクが生まれたのも、そのような考えからアメリカが、ないものをつくり出すというのでやり始めたんだよと。特に、IT関係のハードもソフトも基本はみんなアメリカでしょう。アメリカがそういうことに対してチャレンジ精神があったからですよ。失敗してもいい、失敗したらもう一回やればいいじゃないかということでやってきた、こういうことなんですね。

 その中で、大いに私は興味を持ったのは、新しいものを生み出すと、現実にある社会に対してプラスばかりでなくマイナスの効果をもたらすことだってある、しかしそれを乗り越えないと新たな地平線に行けませんよ、こういうことなんですね。検索エンジンのグーグルあたりも、やり始めたときには、もしかしたらそれを悪用する人がいるかもわからない。それでも、やってみて悪いものがあったらそれを消していけばいいだけじゃないか。対応は、何かあったときには、やることの方が社会にとって役立つという決意があればできるんです。こういうことをグーグルがやった。

 一方、日本の企業も、チャレンジを二十年前したんだけれども、そこで、もしマイナスのことがあって訴訟でもあったときには誰が責任を持つ、ではやはりやめておこうというか、やめちゃったというんですよ。そういう物の考え方、意識の変革みたいなものがないと前に進めない、私はこう思うんですよね。

 そういう考え方が、今、日本の産業をリードする経産省の中にあるのかどうか。はい、あります、今から頑張りますと言ってもらいたい。それで今質問しているんですよ。どうでしょうか。

宮沢国務大臣 委員が傾斜生産方式からお話を始められたわけですけれども、傾斜生産方式以降、経産省というよりは通産省は、まさに、海外からノートリアスMITIと言われるように、ある意味では徹底した産業政策をしてきていたわけであります。

 ただ一方で、MITIからMETIになる前でありますけれども、いろいろな経緯から、例えば日米構造協議といったようなものがあって、産業政策の最先進国であった日本は、そういう産業政策というものはある意味ではよくないことであるということで、そういうものを手放してきてしまった。

 その間に、アメリカもそうでありますし、ヨーロッパの国もそうでありますし、アジアの韓国等々はもっとそうでありますけれども、徹底した産業政策というものが行われて、残念ながら日本が、ある意味では、ウサギと亀ではありませんけれども、昼寝をしている間にかなり追いつかれ追い越されたという中で、経産省としても、日本政府としましても、やはりもう少ししっかりとした産業政策というものをやらなければいけないということに気がついたここ何年間だろうというふうに思っております。

 もちろん、かつてのような、構図を全部役所が描く、経産省が描くということではなくて、いわゆる、そういうことができるインフラを用意していくということが恐らく我々の務めだと思いますけれども、そうした意味で、しっかりとした産業政策を経産省としてはこれからもう少し構築をしていきたいと思っております。

 ただ一方で、ITの世界でいいますと、なかなか日本の中で革新的なものが出てこない、ほとんどアメリカで出てくるという状況、これが、どういうことが起こってきたかということは、もう少し我々も分析していかなければいけない。

 ただ一方で、例えば終身雇用制というもの、制度自体の中身はいろいろ変わってはきておりますけれども、やはり、終身雇用制という制度、また労使一体という会社経営といったものは世界的にはかなり評価されているということも確かでありまして、そういうものも生かしながら、また、新たなベンチャーが出てくるような風土も用意していく、なかなかこれは難しい政策だろうと思いますけれども、二兎をぜひ追っていきたいと思っております。

三原委員 確かに大臣が言われた、制度の面からはそうでしょうけれども、意識の面も、我々も含めて変えなきゃだめだ、こう思うんです。

 その私の参議院議員の友人の専門家にお聞きしましたら、グーグルが、いろいろサービスをしていく上で、ユーチューブというのを買収して、それでユーチューブがやっている、著作権みたいなことに触れるようなことでも、著作権の侵害ということで訴えられることがあるんじゃありませんかということを言われたときに、グーグルのリーダーたちは、いやいや、やはり世の中でいいことをしているということが認めてもらえれば、必ずそれは、万々が一訴訟したって勝てるんだと。

 それで損害賠償を確かに訴えられた経緯があったんだけれども、その私の友人に説明を受けたら、ニューヨークの連邦地裁の判断は、著作権者の求めに応じて違法動画を迅速に、著作権者があれは私のものだからだめですよと言ったときに、はい、わかりました、やめますと言うとか行動を起こすとか、その違法をした動画から直接利益を得ていない、そういうことがあれば、ユーチューブがいろいろなサービスをしても構わないということを、ニューヨークの地裁はちゃんと判決で言ったんだそうです。

 それで、我が意を得たりというので、グーグルの法務担当の取締役は、それ見たことか、やはり世の中にいいことをしているからこういうことは社会も認めてくれるんだと言ったというんですね。それが、グーグルが世界に広がっていったもとなんですよ。だから、そういう意識の改革がなければ、幾ら制度的に頑張ろうといったって、なかなかできないでしょうと思うんですよね。

 いま一つは、やはりこれもまた友人が教えてくれたんですけれども、確かに、グーグルを使っていると、場所を調べるのに、上から見ている写真を追っていくと場所の認定ができますよ。あれだって本当はプライバシー権、肖像権に違反するんじゃないかということを言われたんだけれども、自主規制もして、軍事施設のあるようなところではそういうことをしません、そういうことはしないけれども、あとは、我々は堂々とそのことをやっていって、社会に役に立つのに、肖像権だプライバシー権だと文句は言われませんよということをまたその企業は堂々と言っているというんですよね。それで、裁判所も最終的には、いや、これは必要なサービスだからいいんだという結論が出たというんです。

 それは、日本の司法の役所とアメリカは違うかもしれないけども、そこまでの覚悟というか、そういうチャレンジ精神がないことには、ITに関係ある産業というのはずっといつまでも日本は二番煎じ、アメリカの言っていること、アメリカのしてきたことの追随にしかならないと私は思うんですよ。

 その点に関して、勇気があるかどうか、志の問題、制度の問題じゃなくて意識の問題だと思うんですけれども、その点に関してはどういうチャレンジ精神がありますか。最後にそれを質問して、私は終わりたいと思います。

石川政府参考人 先生が今御指摘ございました点、少し専門用語で言うと、いわゆるフェアユースというような著作権の考え方だと思います。おっしゃるように、新しい技術やビジネスモデルが出たときに、いろいろな既存の権利ですとか制度がそういうものを想定していないということだと思います。

 おっしゃられますように、私どもとしても、そういう制度などがあればやはり見直しをして、そういったビジネスモデルが展開できるように、政府部内も含めて、ぜひ取り組みをさせていただきたいと思っております。

三原委員 いや、だから、見直しをしていきますという意識が消極的じゃないかと私は言っているわけ。まずは了として、そこの中で社会がやはり、こらこら、反社会的な行為だ、社会にとってマイナスだと言えば、あれしますと。まずはやっていいですよという、そういう意識を持たない限りはナンバーワンになれませんよと言っているわけ。あなたたちは頭がいいんだから、それを考えてやってちょうだい。よろしくお願いします。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、石川昭政君。

石川委員 おはようございます。自由民主党の石川昭政でございます。

 二巡目に質問に立たせていただきまして、ありがとうございます。そしてまた、三原委員からは、大所高所から日本のこれからの進むべき道を議論していることを間近で聞かせていただいて、私も大変興味、関心、勉強になりました。

 私もちょっと関連するような感じでございますが、今回は、製造業の新たな展開、それから将来像、そして再エネの今後についてちょっとお話をしたいというふうに思います。

 現在、あらゆるものをインターネットでつなぐインターネット・オブ・シングスの出現によりまして、製造業のビジネスモデルが大きく変貌を遂げてきているというのは大臣も御承知だというふうに思います。ドイツではインダストリー四・〇、それから、米国ではGEがインダストリアル・インターネットを提唱している。そして、お隣の中国でもメード・イン・チャイナ二〇二五を掲げて、デジタル技術活用を通じまして製造業の高度化を狙っているわけでございます。とりわけこのドイツの四・〇は、第四次産業革命というふうにうたわれているそうです。

 そこで、私の同級生に、ドイツで製造業に従事しているわけでございますが、聞いたところ、こうした流れに日本も乗りおくれるべきではないというふうに言っておりました。また、ドイツで世界最大の産業見本市がハノーバーで開かれているんですが、こういうところにも行っております私の地元の経営者から話を聞いたところ、やはり強い関心を寄せているところでございます。

 特に、ドイツのインダストリー四・〇が目指しているのは、異なる工場や企業がデジタルでつながって相互に情報のやりとりを行う、その上で国全体をスマート工場化するということが主眼にあるそうです。その中核にサイバーフィジカルシステムというシステムがございまして、世界じゅうから、製造業、流通に至るまで、設計、製造過程、サプライチェーン、販売、保守点検までをリアルタイムで把握していくという壮大な構想でございます。

 これらの集めたデータを統合して効率的かつ最適な生産を可能にしていこう、市場の求めに応じて多種多様な商品をオーダーメードで迅速に生産、出荷していく、お客様が求める、たとえ一点物であっても大量生産品と変わらないような価格帯、納期で提供するということを目指しているわけでございます。

 あと一方で、米国が提唱しているインダストリアル・インターネットというのは、産業機器の稼働状況、それから部品の状態をセンサーで取得しまして、その全体をまとめて最適化につなげていこうということがコンセプトにあるようです。

 両者に共通しているのは、あらゆるデータを集めて、それを分析して、そこに付加価値をつけてお客様に売るという新たなビジネスモデルだというふうに言われております。これに対して我が国の産業政策は、どちらかといえば様子見と言われているわけでございます。

 しかし、この米、独、そして中国が手を組まれると、私は非常に手ごわいのではないかというふうに思います。そして、現に危機感を募らせている企業もございます。世界に冠たるものづくり立国を標榜している我が国も、様子見ではいられないのではないかと私は考えます。

 そこで、まず大臣にお伺いいたしますが、このように進化を遂げている世界の製造業の潮流をどのように受けとめておられるか、まず御見解をお伺いしたいと思います。

宮沢国務大臣 まさにおっしゃるように、IoTという言葉が、ここ一年ぐらい、特に最近、大変よく使われるようになってまいりました。まさにIT社会が新しい次元に入る、ドイツ流に言えば第四次産業革命、こういうことになる予兆というものが大変出てきております。

 今おっしゃいました、例えばドイツのインダストリー四・〇といったもの、機械間、工場間である意味では会話をさせる、こういうことでありますけれども、そういうものが例えば国際的に標準化をされるということになりますと、我が国のまさに一番得意な分野の一つであります製造分野におけるロボットといったものも、恐らくその枠組みの中でしか活動ができなくなってしまう、こういう状況であることも間違いないわけであります。

 私どもも、別に手をこまねいているわけではなくて、二〇一五年版ものづくり白書におきましては、つながるメリットの実現、データ活用による付加価値創出といった方向性に向けて具体的な課題提示を行ったところであります。

 より具体的に申し上げますと、昨年の夏以来、ロボット革命実現会議というものを安倍総理のイニシアチブで開いてまいりました。そして、まさにIoTの一つとして、IT、インターネットとロボットを結びつけて、そして世界の標準にしていく、こういうことを今考えておりまして、ロボット革命イニシアティブ協議会というものをこの春に立ち上げまして、産官学でそういう方向の動きというものを開始しております。

 いわゆる家電がネットにつなぎやすい形で生産されているというのは恐らく日本が一番でありますから、そういうことも含めて、今後、まさにIoT、幅広い角度から検討し、また民間の創意工夫ができるような環境といったものをつくって、IoT時代に備えていきたいと思っております。

石川委員 ありがとうございます。

 ロボット産業というのは、まさに日本の誇るべき世界最先端の技術の一つであろうというふうに私は思います。

 先日、自民党で、人工知能、AIを研究している東大の松尾さんという准教授の方から、最近、この五十年来の人工知能におけるブレークスルーがあったというようなお話を伺いました。そんな中で、今、実際に人工知能の研究開発は第三次ブームが到来しているということをおっしゃっていたわけです。

 その中核にあるのは、ディープラーニング。簡単に言うと、ビッグデータから、これまで人間がさまざまな変数、アルゴリズムを決めていたわけですけれども、それをコンピューターみずからが考えて導き出すというようなことが実際に可能になってくる。そうしますと、人間の介在する分野が一つ後退をして、コンピューターが一歩前に出るというような研究が今進んでいるところでございまして、ロボットとAIが融合することによって日本独自の進化が遂げられるというような印象を持ちました。

 確かに大臣おっしゃるように、日本の科学技術、先端技術というのは誇るべきものでございますけれども、一方でガラパゴス化と言われておるところでございます。確かに品質は世界先端でいいわけですけれども、ビジネスモデル、ルールメークで負けてきたというのは、これまでの日本の産業政策の一面があったんだろうというふうに思います。私は、世界の潮流に乗りおくれるなということを声を大にして申し上げたいわけでございますが、その前提としまして、やはりここは日本の製造業の強みと弱みを冷静に分析する必要があるだろうというふうに思います。その逆もしかりでございます。

 安倍政権では、産業競争力を高めるため、成長戦略、さまざま取り組んできたところでございます。ひところ言われました六重苦の問題も解消の方向に向かっております。企業収益も改善をし設備投資も徐々に高まってきている。さあこれから攻めの経営に転じようとしたこのタイミングで、こうした世界の流れが出てきているわけでございます。

 しかし、日本の製造業と一口に言っても、業種、業態いろいろございます。私の地元でも、オンリーワン戦略、それから高付加価値化、あるいは大企業では採算がとれないようなニッチなところに特化している企業、また大企業の系列としてさまざまな要望に細かく応えていこうという企業など、多種多様でございます。

 そこで、個々の中小企業の強みを引き出して、細かな要望に応えてオーダーメードの政策をつくり、隅々までスポットを当てて育成してきたということは私は高く評価をしているところではございます。さりながら、世界の潮流を見ますと、やはりこのIoTということによって、企業間の連携だけでなく、製造から流通、販売に至るまで、業界の垣根を越えた連携が進んでいるわけでございます。

 よって、私は、このインダストリー四・〇のように、業種を超えた連携、全体の底上げにつながるような取り組みが必要だというふうに考えておりますが、御見解があればお伺いしたいと思います。

宮沢国務大臣 ドイツにおいてそこまで業種を超えてというところまでいっているかどうかは正直言って定かではありませんけれども、やはり、例えばドイツにおきますと、日本とかなり構造が違っておりますのは、自動車という観点でいいますと、日本はいわゆる部品メーカー等々というのがメーカーの系列色がかなり強い一方で、ドイツにおきましては、部品メーカーがかなり世界的にメーカーの壁を越えて活動しているというところがあって、そういった意味では、一番大きな産業であります自動車につきまして、ドイツと日本の状況はかなり違っております。

 したがって、日本の部品メーカーもドイツ並みになるかどうかは別にいたしましても、メーカーだけが考えるのではなくて、部品メーカーがいろいろ考えるということによりまして、恐らくかなりこれまでとは違った状況が生み出される、そういう方向に今徐々に動き始めておりまして、そういう方向をやはりつくっていくことによりまして、おっしゃるようなIoTを含めて、多様な考え方というものが実現する、そういう方向に持っていきたいと思っております。

石川委員 ありがとうございます。

 そもそも、日本の中小企業はITの導入、活用が十分に進んでいないという課題があるわけでございます。さらに、メーカーが異なると規格がばらばら、そして、メーカーが違う機器をつなぐためには、規格の統一化、こういった問題もございます。このような現状にある我が国の製造業の強み、弱み、この点について、どのように解消するべきか、分析しているか、お伺いしたいと思います。

宮沢国務大臣 恐らく、まさにおっしゃるように、強みであり弱みで、規格自体はJIS規格等々でございますから違うわけではありませんけれども、系列色というものがかなり強いということで、考える人が一番川上のところに集中してきているというようなことは確かでありまして、やはり途中の部品メーカー等々といったものが創意工夫をしていく状況というのは大変望ましいと思っております。

 ただ、では政策的にそれをどうするかということになりますと、かつてのような、先ほどの三原先生とのやりとりのような、産業政策等々がちがち通達行政といった時代はできたわけですけれども、なかなかそういうものがないわけでありまして、そういうものも大事なことだということを業界団体等とこれから話をしていかなければいけないと思います。

石川委員 ありがとうございました。

 時間が参りましたので、エネルギーの問題はまた次回に回すことにいたしまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、篠原孝君。

篠原(孝)委員 民主党の篠原です。

 早速質問を始めさせていただきます。

 エネルギー問題をやるときに、いっぱい、わざとじゃなくて、ちょうどいい日本語訳が思いつかないのかどうかわかりませんけれども、電源について、ベースロード電源、ミドル電源、ピーク電源、別に大した英語じゃなくてすぐわかる英語ですけれども、使われている。だけれども、意味がよくわからないんです。こういうものを、ほかの国も同じように使って、厳然と分けているんでしょうか。

高木副大臣 まず、我が国のエネルギー基本計画におきまして、各エネルギー源の特性を踏まえまして、発電コストが低廉で安定的に発電することができ、昼夜を問わず継続的に稼働できる電源をベースロード電源、発電コストがベースロード電源の次に安価で電力需要の動向に応じて出力を機動的に調整できる電源をミドル電源、発電コストは高いが電力需要の動向に応じて出力を機動的に調整できる電源をピーク電源と位置づけております。

 このような分類につきまして、例えばIEAが昨年刊行しました世界エネルギー展望二〇一四におきまして、電源をベースロード、ミドルロード、ピークロードの三つに分類して分析を行っており、国際的にも共通に用いられている概念であると認識をしております。

 また、最近におきましては、例えばアメリカ、米国エネルギー情報局では、原子力や石炭火力については、変動費が安く、高い設備利用率で稼働されるベースロード電源として評価をしていると承知をしているところでございます。

篠原(孝)委員 聞いていてもよくわからないのは、あの防衛の、安保特委でやっていますけれども、新三要件等と同じで、あれよりはちょっとましだと思いますけれども、余りよくわからないんじゃないかと思います。

 これからお話しますけれども、大体が一つの目的を持ってこういうものを使っているような気がするんですね。ベースロード電源、ベースロード電源、それが大事なんだ、それに原発が一番ぴったりしているんだ、今四割しかない、それを六割にしたい、そういうバーニングデザイア、やはり英語を使わない方がいいですね、そういう、目的のためにいろいろ理屈づけをされているような気がします。

 それで、五月十五日に、大臣はエネルギーのベストミックスと言っていますけれども、総理には偏向ミックスとか言ってちょっと突っかかりましたけれども、こっちの方がまともなミックスだと思いますけれども。しかし、そのときに、自給率が二五%、コスト削減の維持、それから温暖化ガスの削減、この三つを非常によく考えてやったと言われるわけですね。そうすると、固執されている原発は、このうちのどれにそれぞれ当てはまって、重視されておるんでしょうか。

宮沢国務大臣 今般のエネルギーミックスにつきましては、まず安全性を大前提とした上で、今おっしゃいましたように、自給率はおおむね二五%まで改善すること、コストは現状よりも引き下げること、そして欧米に遜色ない温暖化ガス削減目標を掲げること、こういう三つの目標を達成しなければいけないという考え方で策定をいたしました。

 そして、それ以外に、例えばエネルギー基本計画におきまして、再生可能エネルギーの最大限の導入を図るとか、また、原子力発電については可能な限り低減させていくというような基本的な考え方といったものも、当然そういう考えに立って策定したものであります。

 そして、お尋ねの原子力発電につきましては、これは委員御承知のとおり、安倍政権といたしましては、規制委員会において大変厳しい新規制基準に合致していると認められた原子力発電所については再稼働を進めていくという方針のもとで対応しているところであります。

 そして、今申し上げた三つの目標ということからいいますと、原子力発電の割合が高くなれば自給率は上がってまいります、原子力発電の割合が高くなればコストは下がってまいります、原子力発電の割合が高くなれば温暖化ガスの削減目標も高いものをお示しすることができる、こういうことであります。

 一方で、先ほど申し上げましたように、こういう条件の中で、再生可能エネルギーを最大限導入する、そして原発を低減するという流れの中で、各電源について検討を加えた結果、原子力発電については二二から二〇、再生可能エネルギーについては二四から二二%、こういう結論を得て、エネルギーミックスの方向づけを基本的には審議会でしていただいたところであります。

篠原(孝)委員 今聞いていますと、安全性を大前提にしてと。大前提が一番危ういのは原発ではないでしょうかね。

 近藤洋介委員が来ておられますけれども、内閣委員で、読売新聞と朝日新聞の世論調査の結果を資料で出しているんですね。両方とも、内容はちょっとずつ変更しているんですけれども、世論調査は正確でして、五五%と五六%が再稼働に反対、賛成しているのは三五%と二八%。やはり、安全性を相当危惧しているわけですよ。

 ですから、この前総理に申し上げましたけれども、安全、安全と軍事面の安全をそれだけ考えるんだったら原発のことも考えてくださいと。今、自給率というのを考えられる、原発を高めれば自給率が高まるんだと。それだったら、食料自給率も考えて、TPPなんてやめてほしい。全然、首尾一貫していないんですね。僕は、安全保障は大事だと思います。そのことを考えてやっていただきたい。どうも原発だけ偏重しているような気がして、ちょっと嫉妬しているわけです。

 今、エネルギー基本計画が出てきました。どうも、原発依存度を可能な限り下げるという昨年の閣議決定とずれているような気がするんですね。

 これを決める小委員会、どういう委員の先生がなっておられるのかというと、どうもこの関係の学者には、憲法調査会の憲法学者の三人のように毅然とした態度をとられる方がいなくて、よくないなという気がするんです。ぴしっとした意見がなかなか言われない。中には二人ほどの先生、東京理科大学の橘川教授と高村ゆかり名古屋大学教授が盛んに、再生可能エネルギーをもっと多くしてということを言っておられたようですけれども、どうもこの部分は一年前の計画とずれているような気がするんですが、大丈夫なんでしょうか。

高木副大臣 原発の依存度につきましてのいろいろな御意見だと思うんですけれども、まず、昨年四月に閣議決定したエネルギー基本計画では、安全性、安定供給、そして経済効率性、環境適合をエネルギー政策の基本視点としているのは、これは御存じのことと思います。そのもとで、省エネと再エネの最大限の導入、火力の効率化などによって、原発の依存度を可能な限り低減させていくというのがエネルギー基本計画の趣旨であります。

 今般のエネルギーミックス案における原発比率、これは先ほど大臣もおっしゃられましたけれども、安全性を大前提に、自給率はおおむね二五%程度まで改善、電力コストは現状よりも引き下げる、さらに欧米に遜色のない温暖化ガス削減目標を掲げる、この三つの具体的な目標を同時に達成する中で、原子力依存度を低減させた結果として、今回、原発比率が二二%から二〇%という数字が得られたものである。

 この問題は、もともとの原発、例えば震災前は三割程度であった、こういう観点もしっかりと加味して考えていかなければいけないものと承知しております。

篠原(孝)委員 高木副大臣のお答えはそうですけれども、やはり福島第一原発の事故の反省が見られないんですね。原発、あの事故の前が三〇%だから、二〇から二二にしていいなんて、それはちょっとひど過ぎるんじゃないかと思います。

 前回も提出しましたけれども、私がつくりました表、二ページ目のところの表を見てください。今四十四基あるのがどういう状況かという、前と同じ表です。

 この中で、四十年のところに黒い線を引くのは同じ。ドイツ並みの三十二年でやると点々です。二〇三〇年に四十年の寿命でやると、下の方の黒い線より下だけしか残らない。そのうち、ちょっとこれは、もともと赤い線で僕のだけやってあるんですけれども、皆さんにはやっていなくてそのままで、別に事務局の不備じゃないですけれども。柏崎刈羽とか志賀、浜岡、女川、みんな問題があるんです。

 その次のページを見ていただきたいんです。これは私の判定で、別に立派な学者の先生方の言っていることじゃないんですけれども、危うい原発という、私が考えた危うい原発の合計が千百九十五万キロワットで、その他が八百二十万キロワット。

 よく言われているんですけれども、このままでいったら一五%ぐらいしか二〇三〇年には原発は占められないはずなんだ。だから、新増設はしないと言うんだったら、四十年の寿命を六十年にしなくちゃやれっこないんだ。だから、なかなかそういうことを言われないし、ひょっとすると新増設もするんじゃないか、みんな国民はそういうふうに疑っているわけです。

 この数字、私が素人的に計算したんです。この数字をどう思われますか。下の数字を見ていただきたいんですけれども、これは私の勝手なんですが、省エネ前と省エネ後の需要です。それでやると、一五%と言われていますけれども、七五%の稼働率で計算すると、こんなの稼働率を八割、八五%にするならこの数字はすぐ変わるんですけれども。これでやると一三・五%と一一・三%です。それで、危うい原発をみんなやめるとしたら、これっぽっちにしかならないわけです。この数字は経産省のプロの人たちはどう思われるんでしょうか。

高木副大臣 まず、篠原委員のつくられたこの危うい原発という資料でございますが、これはあくまでも篠原委員の物の考え方だと思うんですね。

 そういった中で、まず、先ほどのお話にもありました福島原発の事故、私も原子力災害の現地対策本部長で毎週福島に入らせていただいて、あした、あさっても一Fのサイトに入らせていただきます。

 そういうような中にありまして、もちろん、この福島の原発事故、これはあってはならないことであったのに起きてしまった。これに対する反省、そしてそれに基づいた、原子力規制委員会という第三者委員会がつくられて、そして世界最高水準の規制基準というものがつくられる。そういった中で安全性を極限にまで追求していく、こういう流れが一つあると思います。

 そういう前提のもとで、例えば、これは従来から申し上げておりますけれども、現段階においては新増設、リプレースは想定していない。ただ、運転期間の延長認可制度につきましては、法令に基づいて事業者が申請した場合において、原子力規制委員会が法令に定められた基準に適合するかどうか審査を行い、その判断が尊重されることになるということであると思います。

 この法律については、今私どもが与党になっておりますけれども、いわゆる民主党の政権時代に、閣法でできた法律を自公民で協議いたしましてでき上がった法律でもございます。そういう前提の中で、この四十年延長の問題というのを捉えていかなければいけないだろう。さらに、今後、事業者の自主的な安全性向上の取り組みが着実に進むことなどによって稼働率が向上していく、こういう可能性もあると思われます。

 こうしたさまざまな要因を考慮すれば、今回お示しした原発比率、これは達成可能である、このように考えております。

 もう一度申し上げますが、危うい原発というこの視点でございますけれども、これは人によりましていろいろな、危ういまたは危うくないという見方もあると思いますが、大切なことは、科学的知見に基づいて第三者機関をつくった、原子力規制委員会の規制基準、しかしながら、それでもって全てが大丈夫だということではなくて、それ以降のいわゆる避難対策も含めまして、政府を挙げてしっかり取り組んでいかなければいけない、このように認識をしております。

篠原(孝)委員 最高水準と言われますのは日本が勝手に言っている部分が多いんじゃないかと思います。

 科学は、危険だという判定は相当多く出せるんですが、これが絶対安全だという判定は下せないんですね、体のことなので。そこはよく考えなくちゃいけないんだと思います。

 そして、四十年というのは、もう一回二ページ目の表を見ていただきたいんですけれども、福島第一と第二、場所はほとんど変わらない。片方は、第一の方はああいう形になった。第二は持ちこたえた。我々は素人ですけれども、科学者じゃないですけれども、見たらわかるんですよ。第一が古いんですよ。下を見てください。第二が新しいんですよ。やはり私よりも神山さんの方が元気ですし若い。そういうのがあるんですよ。年齢によって違うんですよ。空元気は私はありますけれどもね。

 だから、こういうのがあるんですから、ではやはりこれにのっとってやらなくちゃいけないんじゃないかと私は思います。科学的根拠だけじゃなくて、こういうのは、さっきの国民の声も審議会や委員会で相当反映しなくちゃいけないんじゃないかと思いますけれども、経産省の審議会や小委員会はその視点が非常に欠けているんですね。専門家専門家といって。女性の方が一人、エネルギーミックスの、主婦連の方ですけれども入っていましたが、もっと入れて、市民的感覚からやっていただかなくちゃいけないんじゃないかと私は思います。

 次に、大事なことなんですが、温暖化ガス削減目標ですね。この温暖化ガスの削減と電力改革とそれからエネルギーミックス、みんな関連しているんです。これも前回提出した資料のちょっと上下を変えて、温暖化ガス、温室効果ガスの削減目標というので書きました。

 これを見てください、一番上。EUは三〇年に四〇%、九〇年比ですけれどもね。アメリカですらなんて言っちゃ悪いけれども、京都議定書にごちゃごちゃ文句を言っていたアメリカですら、二五年には〇五年比二六%から二八%削減する。日本は二〇三〇年に一三年比で二六%。どうもよくないんですね。これは環境団体から相当不十分じゃないかと言われているようなところがあるんですね。

 これについて、大臣は同じように、十五日の答弁で、温暖化ガスの削減目標が欧米に遜色ないように考えてエネルギーミックスを決めたんだと言っておられますけれども、これはまだ完璧に決まっているものじゃなくて政府原案ですが、この点について、そんなに自信を持って言われる内容になっておるんでしょうか。

宮沢国務大臣 エネルギーミックスにしましても、温暖化CO2削減目標にしましても、今まさにパブリックコメントをしているところでございまして、まだ最終的に決まったものではございませんが、やはり、例えばG7サミットの場で基本的な方向について安倍総理からお話しいただいたということで、国際公約にかなり近い形になっているということは確かであります。

 そして、これについて不十分ではないかという御質問でありますけれども、まず、GDP当たりの温室効果ガス排出量、人口一人当たりの排出量、我が国全体のエネルギー効率等で既に先進国で最高水準にある上に、今回の目標を達成するためにということで、さらに二割から四割程度の改善が見込まれるということであります。

 そして一方、数字的な問題で申し上げれば、各国、正直言って、いつと比べるかということで、それぞれ違っております。私は、EUの目標一九九〇年比というのは、まさにEU発足前、そしてソ連崩壊前後というかなり都合のいいところを正直使っているなと。しかも、一九九〇年というのは、今から言っても二十五年前。四半世紀前というのは、これだけ時代が速く回るときにおいて、本当にかなり古いものを比較の対象としておりまして、EUの戦略だろうと思いますけれども、私はそういうものに乗る必要はないと思っております。

 まさに温暖化目標でありますから、これから何をやるかということが最も大事なことでありまして、そういう観点から、我が国としては二〇一三年比というものを基本的に用いることとしておりまして、この数字でいえば、日本のマイナス二六%に対して、アメリカの出している案というのはマイナス一八から二一、EUはマイナス二四ということでありますから、十分遜色のないというか、EU、アメリカ以上のものを目標として示したということでありますし、また、G7の場におきましても、ある首脳からは野心的なものであるという評価を得たと聞いております。

篠原(孝)委員 ここが認識が大分違いますね。世界第五位の排出国ですよ。先進国全体で二〇五〇年までに八〇%削減しようとしている。こんななまくらのじゃ僕は間に合わないんじゃないかと思いますけれどもね。これはまた我々の後の世代が考えることでしょうけれども、後の世代に余りツケを回さないようにしなくちゃいけないんじゃないかと思います。

 それで、大臣はさっきのところで、温室効果ガス、地球温暖化ガスの削減で原発も恐らく考えると。だから、頭の中に、やはり原発はCO2を出さないからというのがあると思うんですよね。これはこんな考え方があったわけです。典型的な例がメルケル元環境大臣です。環境大臣として京都議定書の会議に来ているんですね。物理学者で原発推進論者でした。ですけれども、福島第一原発の事故が起きて、原発はだめだといって二〇三〇年に全部やめると決断した。では、どうしたかというと、一方で再生可能エネルギーでもってCO2を出すのを抑えようとしているんですね。

 きょうのまた表の一を見てください。ドイツは見事ですよ。再生可能エネルギーの目標、これはさっき、EU全体としてはそうかもしれませんが、見てください。三段目のところですね。二〇二五年に四〇から四五%にする。三五年には五五から六〇にする。余り大したことはないとか言っているカリフォルニアだって五〇%にする。見てください、国全体のは出ていませんけれども。

 日本は三〇年に二二から二四%。やはりおかしいと私は思うんです。これは大体どういうものかというと、大手電力会社が現状でも受け入れられるようなもの。風力なんか、それぞれパーセント、細かいのはこの前やったのでやりませんけれども、今できる程度のことしかやっていないんですよね。

 表には書いていませんけれども、これは御存じだと思いますけれども、再生可能エネルギー、中国は変なことをやっているみたいですけれども、この部分では大国でして、三〇年に五三%を再生可能エネルギーにすると言っているんです。風力は一位ですし、太陽光は三位です。日本だけがどうもずれている。デンマークなんというのは原発もないですし、もう再生可能エネルギーが四割になっちゃっているんですよね。僕は余りにも後ろ向きのような気がするんです。

 だから、ことしはパリでCOPが年末に開かれますけれども、環境団体が化石賞というのを出しますよね、なまくらな国に対して。いつも日本は一位とか二位とか、そういうのをいっぱいもらっているはずです。今度だって私はそんなふうになってしまう気がするんですけれども、大臣、本当に大丈夫なんでしょうか。

宮沢国務大臣 まさに委員から毎回このようなお話をいただくわけでありますけれども、まず基本的に、先ほど私どもが申し上げた、今回のエネルギーミックスの目標としている、電力コストを現状より引き下げるということにつきまして、まさに委員御提案の中で、コストがどの程度になるかということはやはりもう一度、逆に言えばお示ししていただいた上で本来議論をしなければいけない話だろうということが一点であります。

 そして、ドイツの例を引かれましたけれども、ドイツにおきましては、議員の表にもありますけれども、今現在で石炭が五割近い、原子力も一六%ほどあるといった現実があって、では将来的に石炭をどこまで下げるのかということについて、私自身は知らないわけでありますけれども、再生可能エネルギーをそれなりに上げたときに、石炭自身はそこまでなかなか大幅には下げられないのではないかなと私自身は想像しております。

 そして、ドイツは、EUという枠の中でCO2削減目標をつくっておりますし、また、東ドイツという、一九九〇年当時とてつもなくCO2を排出していた国と一緒になったというような状況もまた考えていかなければいけないんだろうと思います。

 その上で、やはり再生可能エネルギーの可能性についての日本とドイツの違いというものは大変大きいと思っておりまして、まず、ドイツ自身も、FITという制度は導入しておりますけれども、若干、かなり価格を下げてきて頭打ちになっている中で、今後、再生可能エネルギーをふやしていくという中で、水力については、恐らく我が国同様、そんなに大きな水力をつくれるわけではないということになりますと、やはり風力発電、しかも大型の風力発電が主体になってくる。

 そして、それができる余地というものがドイツという国土には十分にある。それは大平原であり、また遠浅の海であり、一方で、恒常的に大変効率よく風力発電ができる風が吹くという状況の中で、こういうような見通しを立てられているんだろうと思います。

 残念ながら、日本においては、風力発電、これから進めていかなければいけないにしても、適地と言われているのは、北海道の北部の西側の方、また東北の西側の方というかなり限られた地域であって、しかも決して大平原ではないというようなところで、これから導入は進めていくにしても、恐らくかなり限られた状況であるという中で、私どもとしては、いろいろ知恵を絞った上で、最大限の再生可能エネルギーの導入をミックスの中に盛り込ませていただいたということは御理解いただきたいと思っております。

篠原(孝)委員 コストも大事ですけれども、それは三・一一以後、日本でも、電力料金で見れば、家庭用が二割上がっていますし、産業用が三割上がっている。ドイツも同じなんですよ。ドイツの家庭用の電気料金はアメリカの二倍か三倍ですよ。ドイツ国民はそれを認めているんです。日本国民もそうだと思いますよ。それで示して、実際にこれだけ高くなっているといったら、ぎょっとするかもしれませんけれども、今のところ耐えていますよ。

 それから、食べ物の安全性でも、有機農産物に対してだって、安全なものを欲しいという安全志向は相当強いんですよ。国民に対してちゃんと説明していけばいいんじゃないかと私は思いますよ。要はやる気ですよ。大臣、頑張って、年末のパリのCOPで恥をかかないような目標にしていただきたいと思います。

 以上で終わります。

江田委員長 次に、近藤洋介君。

近藤(洋)委員 民主党の近藤洋介であります。よろしくお願いいたします。

 エネルギーの話が続いたので、ちょっと質問の順番を入れかえて、私もエネルギー関連の質問を最初にお伺いしたい、こう思います。

 委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、最後のページをごらんいただければと思います。

 電気事業法が過日参議院においても成立をして、大改革がいよいよ、大きな法律が成立をした、こういうことでありますけれども、私の地元の山形県において、電力の自由化、電気事業法の改正をにらんで、一つの動きが起きております。

 山形県では、県内の再生可能エネルギーの電力を発電事業者から調達して、県内外の需要家に電力を供給する山形県新電力という会社を、山形県庁が音頭をとって、そして再エネ発電事業者、また金融機関、さまざまな会社からの出資を受けて、いわゆるオール山形でつくっていこう、この秋にも設立をしようという準備を、今、吉村知事が先頭になって進めておるところであります。

 山形県は農産物が有名でありますが、お米もおいしい。また、ちょうどこの季節はサクランボの季節でありますけれども、再生可能エネルギーを新しい山形県の旗印に掲げようということで、この肝いりのプロジェクトを進めておるところでございます。

 この動きでありますけれども、まさに再生可能エネルギーを進める政府の方針としても合致するものではないか。地域における地産地消、一つの県庁が、県も音頭をとってということでありますけれども、こういう動きについて、経産大臣、どのようにお受けとめになりますか。

宮沢国務大臣 分散型の再生可能エネルギーの導入につきましては、エネルギー基本計画におきましても、地域に新しい産業を起こし、地域活性化、地方創生につながるものであるとともに、緊急時の非常用電源としても利用可能であり、政府として、小規模な再生可能エネルギーを組み合わせた分散型エネルギーシステムの構築を支援していくということにしております。

 山形の新電力につきましては、都道府県としては初めて設立をしたもの、そして、県内外の分散型エネルギーを買い取ることを構想され、現在、その実現に向けて検討が行われていると承知しております。こうした取り組みは、政府の方針であります、先ほど申し上げましたエネルギー基本計画に書いてある方針と一致をしているものでありまして、大変注目をしております。

 そして、この図を見せていただいて、欲を言えば、これはコスト的な問題、いろいろあるのかもしれませんが、バイオマス発電というものを相当量をふやして、これをいわばピーク電源対策的なものに使えるという状況があるともっとすばらしいものになるけれども、恐らくコスト的には結構見合わないんだろうなと思いながら見ておりました。

近藤(洋)委員 大臣、ありがとうございます。おっしゃるとおり、今いいお話をいただいて、確かに、まさにバイオマスですね。

 山形県としても、その名のとおり、山の形の県でございますから、森林、特に間伐材がたくさんございますし、一部自治体、それぞれの地域、自治体も含めてバイオマスをやっておるんですけれども、これをもっと広げたい、こういう思いは持っておるわけであります。山形県新電力においても、バイオマス、これからの話でありますけれども、取り組む課題なんだろうな、買い取りの課題なんだろうな、こう思うわけであります。

 そこで、今、大臣からも御言及ありましたコストの話なのであります。

 山形県新電力は、発電事業者から電力を買うというわけでありますけれども、この買い取りが、固定価格買い取り制度の買い取り価格、この制度設計によって、実はかなり影響を経営に与えるわけでございます。

 現在、固定価格買い取り運用ワーキンググループにおいて制度の見直しをされている。もちろん、買い取り価格自体がいたずらに高騰するということは決していいことだと私も思いません。ただ、同時に、やはり、かかわる事業者が安定的に経営ができるという環境整備も重要かと思うんです。

 特に、やや専門的な話になりますが、回避可能費用の算定方法というものについて、これがどのように算定されるかということが非常にこの山形県新電力の経営にとっても肝になっている、こう言われております。

 ここは時間の関係上ちょっと大臣にだけお伺いしたいのですが、ぜひ、この山形県新電力、都道府県において初の取り組みでございますので、こういった買い取り制度の見直しについて、県側の声にもきちんと耳を傾けて制度設計をしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 まさに回避可能費用につきまして、現状において若干の問題点が生じておりまして、卸電力市場の価格に比べてこれが低いということで、ある意味では利ざや稼ぎをしている新電力がいる、そして結果的には消費者の負担になっているという点がある一方で、今後、まさに総括原価といったものがなくなるときにはやはり卸電力料金等々を参考にしなければいけないということで、今検討を行っております。

 そして、恐らく問題点は、卸取引といったものを活発化させることができればかなり解決してくる問題だろうと思っておりますけれども、いずれにしましても、まさに経過措置といったものは大変大事だと思っております。

 そういうことも踏まえまして、山形県も含めて、各地域からの御相談をお聞きしながら、適切な形で進めていきたいと思っております。

近藤(洋)委員 大臣、今お話のあった経過措置も含めて、ぜひ丁寧な御対応をお願いしたい、こう思うわけであります。

 さて、次のお話を伺ってまいりたいと思います。

 国会の会期末が近づいてまいりました。今国会、最終盤になって、とりわけ雇用法制の話、さらには安全保障法制の議論が大変大きな課題になっているわけであります。政府の法案の提出が遅かったこと、さらには、それぞれ重要な内容を含む法案を十本も一括して提案している。ごった煮法案と言う方もおれば、私に言わせると闇鍋のような法案、一くくり法案という気もするわけでありますが、議論はまだまだ序盤戦であります。国会は終盤でありますけれども、安全保障法制の議論はまだ序盤戦、こういうことだろうと思います。それが証拠に、各種の世論調査では、政府の説明が不十分とする声がどの調査でも八割ということであります。

 安倍首相を初め政府は、日本を取り巻く安全保障環境の変化、そして国際環境の変化に対応するため、安全保障法制の見直しが必要だと主張をされております。国際環境の変化ということ自体は私どもも否定するつもりはございませんが、しかし、安倍首相が、集団的自衛権による武力行使等、すなわち存立危機事態、有事として例示しているのはホルムズ海峡なんですね。

 このあたりの御答弁は、一昨日の岡田代表との党首討論でやや変容しておりまして、朝鮮半島有事であったり南シナ海を想定しているのか、やや変わってきている。この答弁の変化、これ自体は実は大変問題だと思うのですが、ここは経済産業委員会ですので、このことは申し上げません。

 ただ、あえてきょうこの場でお伺いしたいのは、アジア地域の主要国、中国そして韓国とのアジア地域における経済関係そして経済安全保障について宮沢大臣に伺ってまいりたい、こう思うんです。

 まず、日中の経済関係なんですが、日中をめぐっては経済分野で幾つかの懸案があるわけであります。とりわけここ数年で大きい経済案件というか、通商課題でクローズアップされたのがレアアース問題でございまして、二〇一〇年に中国がレアアース輸出の枠の大幅削減を行い、産業界が大混乱をした。その後、WTOにおいて日本の主張が全面的に認められたと伺っておりますが、一連の経緯、そして現状について簡潔に、政府参考人、お答えいただけますか。

鈴木政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、二〇一〇年の中国政府によるレアアースに対する輸出枠の大幅削減や、一時的な日本に対する輸出検査の厳格化が行われたことによりまして、我が国産業界はレアアースの供給途絶リスクにさらされました。

 これに対して、産業界としては、レアアースの代替技術開発、使用量削減、リサイクル、そして、中国以外の国におけるレアアースプロジェクトへの参画を行いました。

 政府としても、こうした動きを全面的に支援いたしますとともに、中国による輸出制限及び輸出税の賦課はWTO協定に違反するとして、二〇一二年三月、米国、EUと共同でWTOに提訴をいたしました。その結果、二〇一四年八月に、WTO上級委員会において、我が国の主張のとおり、中国の輸出制限措置はWTO協定違反との判断がなされ、これを受けて、中国は、本年一月にレアアース等の輸出枠を、また本年五月に輸出税を撤廃しております。

 結果、現在、レアアースの需給は安定し、価格も落ちついていると認識しております。

    〔委員長退席、富田委員長代理着席〕

近藤(洋)委員 ありがとうございます。

 添付資料の一枚目に、その経緯、私の方も提示をさせていただきました。

 大臣にお伺いしたいんですけれども、こうした日本側のWTOへの提訴が認められて、しかも、中国側も枠を撤廃した、税もなくした、こういうことですから、レアアース問題は解決した、こういうことだろうということであります。しかし、レアアースという物質そのものの重要性は今後も変わらない。さまざまな電子機器、さらには自動車に使われているものであります。今は価格も落ちついているということでありますが、しかし、やはり調達の多様化というのは極めて重要だろうと思うんですね。

 二枚目をごらんいただければと思いますが、レアアースの日本の輸入先は、やはり六割は中国、フランス、ベトナムというふうに分かれておりますけれども、実質上、これはフランスもベトナムも中国製のものがベトナムで精製されているということでありますから、ベトナム分もカウントすると、やはり実質八割、九割は原産地中国、こういうことであります。

 こう考えますと、やはり調達の多様化というのは引き続き重要と考えますが、大臣、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 前回の委員会におきまして、田嶋委員からレアアースについて御質問いただきまして、民主党政権時代に一千億円の予算で相当な対策を打っていただいて、それはかなり効果を上げているということは私自身も学ばせていただきました。

 そして、今おっしゃいますように、依然として供給の八割以上が中国に依存しているということでありますから、引き続き、レアアースの使用量を削減するという技術開発、リサイクルの推進といったことを進めるとともに、おっしゃいましたような、豪州のレアアースプロジェクトに対する支援などによって供給源の多角化を図るという取り組みをしっかりとやっていきたいと考えております。

近藤(洋)委員 大臣、多角化と同時にやはり大事なことは、中国という強大な国家を自由貿易のルールに組み込むということ。そして、そのことを通じて法の支配がきちんと通ずる国にすることは我が国にとって大事な政策であり、これが経済安全保障なんだろうなと思うわけであります。

 中国は日本にとって最大の貿易相手国、第一位、第二位は米国、そして、第三位は韓国であります。東アジア地域で一位が中国、そして三位、一位と三位が隣国であります。

 ところが、四枚目と五枚目、最近の日中経済、日韓経済の状況であります。経産省の資料でありますが、気になる点が一つありまして、対中投資が去年ぐらいから一気に、日本から中国への投資が減っているんですね。中国への投資が約三八%、日本から対中国の投資が減っております。もちろん、円安ということもあるのでしょうけれども、四割近く減っている。

 次の五ページ目ですが、日本から韓国への投資というのも大幅に、右側の棒線でありますけれども、減っております。貿易量自体は堅調でありますけれども、投資というものが減っているわけであります。

 両国間、三国間の関係を考えますと、やはり投資というものをふやさなければいけない、こう思うわけでありますね。考えてみますと、投資の冷え込みはさまざまな要因があると思うんですが、あわせて、やはり政治の関係が非常に冷え込んでいるということも一つの要因、遠い要因にあるんだろうという気もしているわけであります。

 次の六ページ目をごらんいただければと思いますが、日中韓の三カ国の貿易大臣会合の開催状況でありますけれども、二〇一二年の枝野大臣が出席された日中韓の三カ国の貿易大臣会合を最後に開かれておりません。バイの会談は、宮沢大臣が五月、中国との会談を開かれておりますけれども、三カ国の会談というのは開かれていない、こういうことですね。韓国とはさらに冷え込んでおる、こういうことであります。韓国と日本とは、ことし国交正常化五十周年、来週六月二十二日、五十周年ということでありますけれども、残念ながら、安倍政権になって非常な冷え込みを見せているわけでありますね。

 こういう状況も含めて、やはり私は、日韓のことを考えても、日中韓の三カ国ならば非常に会いやすいという部分もあろうかと思うんです。この枠組みを利用して貿易大臣会合なりなんなりを開いて、投資の促進ということも含めて打開を図る必要があろうかと思うんですが、宮沢大臣、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 今お話ありましたように、中国とは、昨年の十一月のAPECの会議に際しまして、私自身、高虎城商務部長やミャオウェイ工業情報化部長と会談を行いました。

 一方で、韓国とも、五月のAPEC貿易大臣会合がフィリピンでございまして、尹相直産業通商資源部長官と会談を行ってまいりました。

 おっしゃるように、日中、日韓、冷え込んでいたわけでありますけれども、日中につきましては、昨年の十一月以来明らかにいろいろな会談が行われるようになって、関係改善が進んできている。韓国につきましては、そこまではっきりした兆候ではありませんけれども、かなりバイの会談等々ということが行われてきております。

 おっしゃいますように、例えば対中国投資につきましては、いろいろな理由から相当落ち込んできている。一方で、対韓投資は、二〇一二年というのがかなりある意味では異常な年でありまして、趨勢的にそう落ち込んできているという認識まではまだございませんけれども、日中韓のまさに会合というものは大変大事でありまして、中国、韓国に引き続き働きかけて、なるべく早く日中韓の貿易大臣会合ができるようにしていきたいと思っております。

    〔富田委員長代理退席、委員長着席〕

近藤(洋)委員 ぜひ大臣、私は、この日中韓の枠組みというのはいろいろな意味で大事ですし、これはやはり貿易大臣会合だからこそできるのではないか。大概、日中韓首脳会談にセットでというたてつけのケースがいいんでしょうけれども、日中韓首脳会談というのはなかなかすぐにはできないでしょうから、やはり貿易大臣会合からスタートするというのも一つでしょうし、ぜひ進めていただきたい、こう思うわけであります。

 もう一つ、日本の投資ということだけではなくて、日本への投資の話を見ていただきたいと思うわけであります。

 この八ページ目、日本に対する海外からの直接投資、対GDP比、国際比較で、日本というのは百九十九カ国中百九十六位と、GDPに占める比率はどん尻なんです。極端に外からの投資が低い国なのは明らかであります。先進国のドイツ、フランス等と比べても極端に低い、こういうことなわけですね。

 また、さらに注目すべきは、韓国や中国からの投資が決して多くないということもあるわけであります。貿易相手としては上位、一位そして三位であるけれども、中国、韓国の投資は必ずしも多くない。最近、銀座を歩くと爆買いをされている中国人旅行者の方はたくさんいらっしゃいますけれども、投資は現在必ずしも多くない。また、ややもすると中国の投資を敬遠する国民的な空気もあるというのは残念なことだと思うんです。

 大臣、私は、ここは、中国からの投資、さらには韓国の投資を積極的に呼び込んだらいいと思うんですね、戦略的に。何を言いたいかというと、商売をする、物の取引があるということは両国間の関係にとって極めて重要です。もう既に一位と三位ですから、これはもう大変なる相手。

 さらに、物も投資をする。投資をしたら、それは両国間の緊張が高まるはずがないんですね。何となれば、投資した国と事を構えるということはなかなかしない。こういうことは当然でありますし、その意味においても、中国の投資を積極的に受け入れる、さらには韓国の投資も積極的に受け入れるということも含めて、もちろん、アメリカの投資であれ、EUの投資であれ、ベトナムからの投資であれ、台湾からの投資であれ、どの国からの投資でもいいんですが、やはりそういう投資を受け入れるということは極めて重要かと思います。

 税制面や補助金も含めた投資受け入れ策、積極的に考えるべきかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 それこそ随分前でありますけれども、小糸・ピケンズなんていう事件がありまして、小糸製作所に、ピケンズという投資家が大量の株式を買って、いろいろ物議を醸して、あのころに比べますと、日本の金融機関を台湾でも買うというようなことが行われているわけで、少し環境的にはよくなっているわけではありますけれども、一方で、外国企業からいろいろ指摘を受けております。

 例えば、事業活動コストや英語での円滑なコミュニケーション、商慣習、事業規制の開放度というようなことが日本に対する直接投資をためらわせるいろいろな原因になっているという指摘を受けております。

 やはり、おっしゃるように日本に対して投資をしていただく。そして、逆に言えば、日本人が働く雇用の場を提供してもらうということは大変大事なことでありまして、そういう中で、ヨーロッパの例等々を見れば近くの国からの投資が多いというわけでありますから、中国または韓国からの投資といったものは大いに期待をしなければいけないというふうに考えております。

 そういう中で、平成三十二年までに対内直接投資残高を三十五兆円へ倍増させるという目標を立てておりまして、税制改正等々もやっております。

 例えばジェトロにおきましては、昨年から、産業スペシャリストという外部の方六十名にお願いをいたしまして、外国の企業三千社にまさに飛び込みで営業活動、日本対内直接投資を働きかけてもらって、これは歩どまりがいいか悪いかは別にしても、実質百九社の日本に対する進出が決まったというようなこともありまして、そういうことも含めて、やはり対内直投といったものをふやす努力をいろいろな制度面を絡めてやっていきたいと考えております。

近藤(洋)委員 時間が来たのでやめますが、ぜひ大臣、私は、中国そして韓国の日本への投資を促すということは、ある意味で日本の国力にも当然プラスになる、海外の投資を受け入れることによって日本の競争力を高めることにも当然つながるわけであって、日本人にとっていいことだと思うんですね。加えて、東アジア地域の政治的な安定にも資するわけでありまして、これは三方よしの話なんですね。このことを、リアリズムを持って、商売の第一の相手なわけですから、現実問題としてどんどん進めていくということが本当の意味での安全保障なんだと思うんですね。

 憲法違反の疑義のある安全保障法制を振りかざして、そしていたずらに刺激をするということではなくて、むしろ、こういった戦略をきちっと打ち立てることの方が、宮沢大臣、旧宏池会らしいんじゃないでしょうかね。

 自民党はむしろそういうことを考えていた政党だったのではないか、こう思いますし、宏池会の流れをくむ宮沢大臣なら十分御理解いただけるはずだ、こう思いますし、それができないならば我々民主党がしっかりやらせていただくということを申し上げて、時間ですので、質問を終わりたいと思います。

江田委員長 次に、馬淵澄夫君。

馬淵委員 民主党の馬淵でございます。

 また先週に引き続き、質疑の機会をいただきました。

 先週の十日、質疑をさせていただいたときに、大臣に、私は、エネルギーミックスに示された原発比率二〇から二二%、これを達成するということについて、二〇三〇年、その断面でどれぐらいの原発が稼働している状況かということについてお尋ねをしました。

 大臣からは、御答弁として、二〇から二二というものを達成するためには、三十基台半ばの原発が稼働しているということが必要かと思っております、このように述べられました。初めて大臣がエネルギーミックスの議論の中で原発の稼働数ということに言及をされた瞬間でもあります。私は私で、資料を提示して、一つのシミュレーションをお話しさせていただいたわけであります。

 そこで、まず、先回の御答弁を受けまして確認でありますが、この三十基台の半ばの原発というものに関しては、これは、当然ながら相当数の運転延長をされた原発、老朽原発が含まれるということでよろしいでしょうか。お答えいただけますか。

宮沢国務大臣 先日の、馬淵委員がいろいろ数字を示された中で、三十基台半ばということを申し上げました。

 もう少し厳密に申し上げさせていただきますと、七〇%の稼働率ということを前提にして一定の仮定を置くとそういう話でありますが、一方で、例えば、八〇%、そして大型の原発が動くというようなことを想定すると、逆に、それこそ三十基を切るような基数でも可能といえば可能である、こういう状況でございます。

 そして、当然のことながら、これまで御答弁してきておりますように、四十年を超えて稼働をさせたいと事業者が考えて、まあ、既に関電はそうなわけですけれども、そういう事業者が再稼働なり延長なりの申請をして、規制委員会において新しい規制基準等に合致していると認められたものについては稼働していくということを前提として計算をしております。

馬淵委員 もちろん、さまざまな仮定が置かれていることは私も否定はいたしません。ただ、これは御案内のように、あのときも説明しましたが、長期エネルギー需給見通し小委員会、ここにおける検討の仮定である七〇%という数値を置きました。それを前提に三十基台半ばという御答弁をいただいた。

 また、稼働率のお話、今八〇%というお話もありましたが、現実的かどうかというのは、これはここで議論しても答えはなかなか出ないかもしれませんが、少なくとも、私、あのときにも三つの条件と申し上げました。つまり、それは再稼働と運転延長、まあ、稼働率が三つ目にありますが、この中で最も大きいのは、当然動いていなければ稼働率は関係ありませんから、再稼働と運転延長である、これが大前提であるということを大臣にお尋ねしたところ、おっしゃるとおりである、こうお認めいただいたわけであります。

 前回私が申し上げた、建設中の原発を含めて四十六基、これが二〇三〇年まで動くという前提の中で、これら全てが再稼働した上で、さらに二〇三〇年までに四十年運転制限を迎えるのが二十三基、二十三基のうち十二基以上が少なくとも、あのときに申し上げた、ざくっとした計算ではありますが、運転延長の審査をパスしなければ二〇%に達しない、このように指摘をしたわけであります。つまり、二十三基プラス十二基、三十五基、三十基台半ばという大臣のお答えは該当する数字だと私も受けとめておりました。

 こうした状況で、今は老朽化の運転延長ということについて、これが含まれるということについては直接のお答えはいただけませんでしたが、少しこのことを考えてみますと、老朽化原発の中で、先ほど申し上げたように、四十六基のうち二十三基が四十年制限が来ます、このうちの過半の十二基以上が運転延長にならなければ二〇%を超えません。三十基台半ば、三十五基という前提、こういう数字がある。

 その上で、今申し上げた十二基以上が運転延長が必要となる中で、東日本大震災の教訓を踏まえて、我々は、政権時代、原子炉等規制法、炉規法の改正を行ったわけであります。この炉規法の改正で、これは四十三条三の三十二第一項、ここで細かく規定をされているわけでありますが、条文では期間四十年というのが定められているわけであります。もうこれはくどくどここの条文を申し上げませんが、四十年という期間が定められて、そして二項で、延長は、「一回に限り延長することができる。」このように書かれているわけです。

 つまり、この改正炉規法の法理は、一回に限り延長、すなわちこれは例外であると私は解釈すべきだ、このように考えておりますが、これは通告はしていないんですが、大臣の政治家としての認識をお尋ねしたいと思います。

 今申し上げたように、「一回に限り」というこの二項の定め、すなわち例外規定なわけであります。これは、延長はあくまで例外だというふうに私は解釈すべきだと考えておりますが、大臣はいかがお考えでしょうか。

宮沢国務大臣 どちらが原則で、どちらが例外ということではなくて、一項、二項まとめて読むというのが恐らく法律解釈としては私は正しいんだろうと思っております。

 そして、委員のおっしゃるように例外だったとしても、まさに法律に書いてある条文にのっとって事業者がそのような申請を行った場合には、規制委員会が審査をして、そして適合していると認められた場合には再稼働していく、こういうことだろうというふうに思います。

馬淵委員 法律上は問題ありません。しかし、ここで改正をしたときには、一回限りというのは、すなわち原則にあわせてその一回限り、これはやはり例外規定だというふうに法理上あるのではないかと私は思っています。

 そして、老朽原発十二基以上が稼働する前提だとするならば、すなわち炉規法の定めに対しての例外規定という本来の趣旨から逸脱する、すなわち炉規法が骨抜きにされていくということが、エネルギーミックスの数値の示す実は大切な方向性ではないか、私はこのように思うわけですが、大臣、この辺、いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 炉規法の精神ということであれば、それは一項も二項も炉規法の条文でありまして、二項に基づいて申請がされる、また委員会の審査を経て再稼働がされるというのは、炉規法の精神にもとるといいますか反するものではないと私は思っております。

馬淵委員 ここは見解が違うのはいたし方ないかもしれませんが、少なくともこの法律をつくったときには、やはり例外規定ということが私は十分な議論の中にあった、このように理解をしています。言いかえれば、この三十基台半ばという数値に関しては、老朽原発過半以上の稼動がやはり前提になるということを、これはもう避けて通れない想定だと私は思います。その意味では、炉規法が骨抜きになってしまっていく、こういうことが実は今回の決定の中にひそかに埋め込まれている、ビルトインされているのではないかということ、これは申し上げたいと思います。

 その上で、エネルギーミックスについて、少し温室効果ガス削減目標との整合性についてもお話をさせていただきたい、議論させていただきたいと思います。

 二〇三〇年という断面での温室効果ガスの削減に関しては、政府での決定ということで、これも二〇一三年度比で二六%の削減目標というものが示されました。これは、原発の二〇から二二、再生可能の二二から二四、これらの比率で達成していくということの裏返しであるということを、再三、大臣からも、あるいは環境大臣からも御答弁いただいております。

 そこで、少し長期的な議論をさせていただきたいんですが、政府は、二〇五〇年段階、二〇〇五年比でどれぐらいの温室効果ガスの削減目標として掲げてこられましたでしょうか、お答えいただけますか。

片瀬政府参考人 お答え申し上げます。

 平成二十四年四月に閣議決定された第四次環境基本計画におきまして、「地球温暖化に関する取組」の中で「中長期目標」という段がございます。そこにおきまして、「長期的な目標として二〇五〇年までに八〇%の温室効果ガスの排出削減を目指す。」というふうになっておりまして、この計画は現時点でも有効な計画であると考えております。

馬淵委員 これは閣議決定をされております。今日においてもこれは有効であるということの答弁をいただきました。

 二〇五〇年に八〇%の削減です。大変大きな数字ではありますが、しかし、現政権においても、これは麻生政権のときですが、民主党政権、そして安倍政権においても維持をされているわけです。これに向けて取り組みを行わねばならない。一方、温室効果ガスの排出量というのは、発電由来四割、これも再三言われていることであります。

 こういう中で、温室効果ガスを排出しない電源で電力を賄っていかなければならない。いわゆる火力というものについては比率を低くしていかなければならないということになるかと思われます。

 そこで大臣にお尋ねしますが、これは長期的な話です、二〇五〇年に温室効果ガス八〇%削減を目指すとしているこの状況の中で、手段として一定の原発比率を維持していくということを想定されていますでしょうか。いかがでしょうか。

宮沢国務大臣 まさに、二〇三〇年につきまして、やっと見通しであり、あるべき姿ということで、エネルギーミックスを、まだ最終的にはまとまっておりませんけれども、まとまった段階でありまして、では、二〇五〇年八〇%削減の中身がどうだというところまで、正直、頭がいっていないということがございます。

 そして一方で、八〇%という目標を達成するためには、相当な技術のブレークスルーといったものがなければ大変難しいと思っておりまして、例えば水素などにつきまして、どういう技術的な進展をさせていくかというようなことも大変大事だろうと思っております。

 そういう中で、原発につきまして、今、二〇五〇年の姿といったものを、役所としましても私としても何ら具体的に持っているわけではありませんが、現時点では少なくとも原発という選択肢は外せない、また、二〇三〇年時点でも外せないということは事実であります。

馬淵委員 長期ですから、二〇五〇年、今やっと二〇三〇年断面を決めたところですから、そこまで見通せない、そのとおりだと思います。ただ、やはり火力で補うという選択肢はなかなか難しくなるだろうということは、容易に想定できるかと思います。

 そこで、そういう状況で、今、現時点では申し上げられない、二〇三〇年の比率、これが今ある全てだということでお答えいただきましたが、先ほど申し上げたように、現在の原発、建設中のものを含めて四十六基ありますが、これら全てが再稼働をしたとしまして、四十年の運転制限ルールを適用した場合に、二〇五〇年時点、長期ですけれども、今あるものという前提で言いましょう。では、二〇五〇年時点で、建設中三基を含む四十六基、前回も言ってきたこの四十六基が何基になるんでしょうか。これは事務方から端的にお答えいただけますか。

上田政府参考人 お答え申し上げます。

 今の四十六基をベースといたしますと、二〇五〇年時点で、運転開始から四十年未満であります原発の数は三基となります。

馬淵委員 重ねてお尋ねしますが、先ほどの議論です、全ての原発が運転延長を認められた場合に、二〇五〇年時点で稼働している原発の基数は何基になるでしょうか。

上田政府参考人 お答え申します。

 同じ前提で考えまして、二〇五〇年時点で、運転開始から六十年未満の原発の数は、四十六基のうち二十三基となります。

馬淵委員 極めて長期的ではありますが、二〇五〇年八〇%削減目標を政府は維持している、この閣議決定のもとに、仮に今の電源構成の中で、既存の原発、建設中を含めて、二〇五〇年で、延長が認められた場合には二十三基ということになります。

 実際、これ全部がパスするとは私は到底思えないわけでありますが、自主的な廃炉が進んでさらに少なくなるという見込みはあるんですけれども、これも当たり前ですが、長期的に見れば、原発の比率は低下していくんですね。この数字は、今そういうことを示した数字です。

 そこで、長期的な温室効果ガス削減目標達成との関係の中で原発というのはすなわち主要な役割を果たさないということが、今も答弁にあった数字で示しているのではないかと私は考えるわけですが、大臣の御認識はいかがでしょうか。

宮沢国務大臣 先ほど申し上げましたように、二〇五〇年の姿というものは、具体的に、では見通しだといって、経産大臣がこの場で原発がどうなるかというようなことを申し上げるよりもはるかに先の話でありまして、恐らく、二十三基しか二〇五〇年に動いていないんだから、新増設、リプレースといったものがなければなかなか難しいんだろう、こういうような御質問をされているような気がするわけでありますけれども、その辺は、少なくとも現時点では新増設、リプレースは想定していないという中から、ではその先どうなんだと言われても、現時点ではなかなか申し上げにくいということでございます。

馬淵委員 私は客観的事実を、事務方からも数値をいただいて、この委員室にいらっしゃる議員の皆さんにも聞いていただいているわけです。

 大臣も政治家として誠実な御答弁をいただいている、私はそう思っておりますので、答えを差し控えられるということでありますが、先ほど申し上げた数値は低下をしていくわけですね。つまりは、この原発比率というのはやはり維持は困難ではないかということが今推定されるわけですよ。

 その上で、二〇五〇年の温室効果ガス、先ほどおっしゃったように、二〇三〇年に向けては原発は重要な電源だ、CO2削減ですよ、このようにおっしゃっていたわけですが、二〇五〇年の目標達成のために、では何が主要な役割を果たすのかというところになれば、私はもう同じ言葉が返ってくるような質問をあえて重ねることはしませんから、大臣、であれば、再エネがその主要な役割を果たすということにならないか、この認識はいかがでしょうか。

宮沢国務大臣 八〇%という目標は大変厳しいものだと思っておりまして、では、再エネが本当に主要な部分を果たすとしたら、今の技術では恐らく果たせないわけでありまして、太陽光等につきまして相当な技術のブレークスルーがあるとか、また、地熱につきまして、さらにそれこそマグマだまり等々といったようなところからうまく発電ができるような技術開発があるとか、また、風力につきまして、これは私も委員も同じで、大方、風力というのは導入したいと思っておりますけれども、正直、適地といった意味でいうとなかなか難しい。

 また、太陽光に戻りますけれども、地上でまさに受けている分には限度があるということも確かですから、もっと空間で受けるようなことができるのかどうか等々といったような相当の技術開発というものが、まさに今考えられないようなことが起こった場合には再エネが大きなウエートを占めることはあり得ると思いますけれども、なかなか今の技術のままでは正直言って難しいというのが現状だと思います。

馬淵委員 それほど選択肢があるわけではないわけですね。この八〇%目標があるわけですから、火力はできるだけ低減させていく以外にない。原子力か、再エネか。原発に関しては語れない。再エネも技術的に難しい。

 そこで、実は問題になってくるのが火力の直近の話なんですが、今大臣は、再エネも可能性のある一つではあるが、すぐにということは難しい、技術的なブレークスルーが必要だというお話がありましたが、目の前の話として火力の話が出てくるというふうに私は思っています。

 お手元に資料二、これは環境大臣の意見というのをお配りしました。西沖の山発電所新設計画に係る計画段階環境配慮書に対する環境大臣意見、これは去る六月十二日であります。環境大臣が経産大臣に対して、この新規建設について、CO2排出削減に取り組む枠組みの構築がなされないまま事業を進めるのは、エネルギーミックスに基づいて定められた、いわゆるCO2削減、温室効果ガス削減目標を掲げた約束草案の達成に支障を及ぼす懸念があるという意見を出されました。

 これに関して、私は、実は三月二十七日、環境委員会で環境大臣に質問しております。いわゆる排出削減について、電力事業者の自主的な取り組み、枠組みの構築、これはかねてより問題になっていたんですね。環境大臣にも電力業界の自主的な枠組みの構築が進んでいないんだということを指摘しまして、環境大臣は所管されていないのは存じ上げているが、やはりこれを強く推していかなければならないのではないかということを、私、環境大臣にも質問したところであります。

 そこで、大臣、石炭火力というのは、先ほど、もう選択肢は火力しかないということが一つの想定の中におさまるとすれば、石炭火力をどんどんつくろうという状況が今起きつつある中で、では、この二〇五〇年八〇%、あるいは二〇三〇年二六%も含めて、どのような電力事業者がCO2削減に向けた取り組みを行っていくかということについて、これは自主的枠組みということでお願いしている状況なんですよね。

 では、この自主的枠組みの構築、いつまでに、どのような形でまとまるんでしょうか。大臣、お答えください。

宮沢国務大臣 自主的枠組みにつきましては、本年三月に、電気事業連合会といわゆる新電力の有志におきまして、温室効果ガスの抑制に向けた自主的な枠組みを検討する場というものを立ち上げました。

 環境省の立場であれば、なかなかこれまで言ってきたけれども進まなかったということは間違いなくあるわけでありますけれども、一方、事業者側からしますと、まさに目標数値がわからない。エネルギーミックスというものがある程度固まって、石炭について言えば二〇三〇年時点で二六%というものがやっと見えてきたということで、やっと実は行動ができる、検討ができる、こういう状況になってきたということだと思っております。

 ただ、やはり経産省としましても、自主的な枠組みとはいえ、そのカバレッジが小さいと実効性のある枠組みとならないわけでありますので、国内における販売電力量の大部分をカバーできるよう、主たる事業者に参加を促すというようなことをしながら、まさにおっしゃった地球温暖化対策との整合性が図られるような形の自主的枠組みといったものを早急に検討し、構築する必要があると思います。

 そして、いつまでかということになりますと、私は、いろいろな利害はあろうかと思いますけれども、できるだけ早くまとめてもらわなければいけないし、ぎりぎり申し上げれば、環境省から先ほどあった意見といったものをもらっておりますが、今後、実際、事業者がアセスを行って、そして、それが出た後でもう一度環境省からきっちり意見をいただくというタイミングが、恐らく全体の流れでいえば二年とか二年半後に起こってくるわけでありまして、そこで環境省からだめと言われないためには、その前にはしっかりとした枠組みが動いていなければいけないということだと思っております。

馬淵委員 所管する立場として、ぜひこれは強く指導していただきたいと思うんですね。

 私は今、環境委員会に所属しておりまして、こうしてこちらの委員会にも質問させていただいていますが、やはり競争条件が整備されないと投資規模も決められないんだというのが事業者の言い分。そして、その言い分が続く限り、環境省として、これは強く推すことができない。あくまでもお願いしかできなかった。

 大臣のお立場であれば、枠組みをつくれということを促進させるお立場でいらっしゃるわけですから、これは強く推していただかなければならないことだ、私はそのように思っています。

 少なくとも、局長会議ができて、構築をせよ、構築できないまでには何らかの措置をせよと言い続けて、できてこなかったんです。これはもう容易に想像がつきますよ。電力事業者たちが横にらみで、あるいは、それこそある種談合的な発想でおさめようとすれば、おさまる可能性が出てくる。そうではなくて、枠組みをつくれということを役所として指導していく、大臣はそのお立場にあるわけです。

 繰り返し申し上げていますが、電力の安定供給にも責任を持っておられるけれども、当然ながら、内閣として決定をした五〇年八〇%、あるいは二六%、これを実行していく大きな責務があるわけですから、ぜひここを強く推していただきたいということを申し上げたいと思います。

 その上で、石炭火力発電のことについて少しだけ触れたいと思いますが、二〇三〇年度においては、石炭火力、総発電量、エネルギーミックスの中では、グラフがありましたが、これはもう配っておりませんけれども、二六%の発電量を確保するというのが政府案でありました。これは数値としては、一万六百五十億キロワットアワーの二六%、二千七百六十九億キロワットアワーとなります。

 この二千七百六十九億キロワットアワー、こういった数値なんですが、二〇一三年度における石炭火力発電の総発電量に占める比率、そして総発電量は、もう既に三〇・三%、二千八百四十七億キロワットアワーとなっています。つまり、もう二〇三〇年度の発電量の見込みをクリアしているんですね。

 いや、老朽石炭火力もあるからというお話かもしれませんが、こういう状況の中で、今回の西沖の山発電所新設計画など、次々に石炭火力の新規の建設が計画されていく。こういう状況が続くと、実は、この示されたエネルギーミックスそのものの数値から逸脱していかないか、このことを私は申し上げたい。

 今、もう既に超えているんですよ。建設計画が進んでいくんです。減らそうという議論じゃないんですよ。これは全く逆の方向に進みませんか。だから、この枠組みは極めて重要なんです。大臣、いかがですか。そして、枠組みについて、二年から二年半とお話がありましたが、もっと強く積極的に取り組むということをお約束いただけませんか、どうでしょうか。

宮沢国務大臣 枠組みについては、委員おっしゃるように、我々が主導してきっちりしたものをつくらせます。

 一方で、いつまでという話になりますと、恐らく既存の古い火力を持っている人たちはその既得権を主張する、しかし、新しい人にも入ってきてもらわなきゃいけない。その辺の調整をやはりしっかりやって、まさにエネルギーミックスは見通しであり、あるべき姿でありますから、あるべき姿を実現するために、経産省として、また資エ庁としてしっかりと対応をしてまいります。

馬淵委員 まさに、そこを私は最も懸念しております。既得権を守り、そして古い発電所を廃止するか、これは事業者の判断ですから不透明です。

 その意味では、無秩序な石炭火力発電所の建設が進むことのなきように、CO2という観点からも、閣内の一員としてしっかりと指導していただくことを望みまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、落合貴之君。

落合委員 維新の党の落合貴之でございます。

 本日も維新の党のトップバッターとして質問をさせていただきます。

 まずは、電力システムの改革について本日もお伺いをさせていただきます。

 本年の四月一日より、電力広域的運営推進機関がスタートをいたしました。先日、この機関に視察に行かせていただきました。電力九社の地域を越えて電力のやりとりができるようにする、その調整機関が、この電力広域的運営推進機関でございます。

 再エネを導入すればするほど発電量は天候などに左右されやすくなる、この不安定性をほかの地域と電力の融通をし合うことで解消させていく、これが再エネの導入のための鍵の一つと、この機関は見られております。これから、各電力会社で縦割りになっている送電網をつなぐ広域連系線を太くしていかなくてはなりません。

 そこで、広域連系線を増強するための費用負担の問題が起きるわけですが、今までは、例えば北海道と東北の津軽海峡を結ぶ線は、北海道電力と東北電力が折半して負担をしていたとのことですが、今後はこの費用負担のあり方はどうなるんでしょうか。

山際副大臣 お答え申し上げます。

 広域的運営推進機関が、広域運用の観点やエネルギーミックス等、国の政策方針も踏まえつつ、個別に広域系統整備計画を作成することになります。この計画では、地域間連系線の増強に係る受益者間の費用負担割合についても決定することとなってございます。

 受益者が、受益の程度に応じて費用を負担する原則のもと、地域間連系線を整備して得られる効果と受益者の関係を整理して、費用負担の基本的な考え方を示した事例を公表するとともに、個別の設備増強計画ごとに、専門的見地から、固有の状況を踏まえて、費用負担割合を決定することとなってございます。

 なお、言及ございましたこれまでの地域間連系線に係る費用負担につきましては、公表されておりませんが、一般電気事業者の協議により、個々の計画の事情に応じた費用負担割合となっているものと承知してございます。

落合委員 受益者負担が基本原則であるということでございますが、託送料金に乗せて消費者に負担してもらうというのが、一般的には一番初めに考える選択肢の一つだとは思いますが、政治の判断として、これは重要なインフラになりますので、もし余裕があれば、例えば電源交付金ですとか、違うもののために今ためられているわけですけれども、こういったプールしているいろいろなところのお金を、余裕がありそうなものをこちらに持ってくるというような政治的な判断、これを検討するべきではないでしょうか。

山際副大臣 基本的には、やはり、使い道というものはそれぞれのお金に対してきちんと決められているものでございますので、この広域的運営推進機関できちんと、連系線も含めて、話をするときには、やはり受益者負担の原則に基づいて行っていくというものが一番公正だというふうに考えております。

落合委員 広域連系線は、これからの電力システムの発展にとって大変重要なインフラでございますので、ぜひいろいろな観点から検討をお願いしたいと思います。

 電力広域的運営推進機関は、今は仮住まいで、神保町にありまして、見に行ってきたんですが、来年、豊洲の大きな建物に移転するということでございました。電力供給の日本全体の司令塔の役割を担うことにもなりますので、万が一、豊洲あたりの被災などによってこの機関のシステム上にトラブルが起きたときなどのために、バックアップの拠点は大変重要だと思います。

 この広域機関からいただいた資料を詳しく読んでみますと、大阪にもバックアップを設置するというふうにあるんですが、もうこの拠点は設置されているんでしょうか。

山際副大臣 御指摘のとおり、広域的運営推進機関では、不測の事態に備えて、都内の拠点のほかに、遠隔地に複数の代替拠点を整備するための準備を進めているというふうに承知してございます。この代替拠点では、来年度から都内の本拠地において運用が開始される新たな需給監視システムと同じ仕様の設備が導入されて、不測の事態においても業務の継続ができるようになる予定でございます。

落合委員 今はバックアップはまだできていないけれども、来年の豊洲移転以降、すぐにバックアップも一緒に立ち上がるということでよろしいですね。

山際副大臣 全く同時期かどうかということは別にして、可及的速やかにそのような方向で進むと承知しております。

落合委員 もう一つ、サイバーセキュリティーの問題があると思います。

 今般の年金機構の情報流出問題で、公的機関、インフラ機関のサイバー攻撃への備えが大きく注目をされております。また、安保法制の議論においても、電力が存立危機にかかわるような大きな問題であるというふうな内閣の見解も示されております。

 この電力広域的運営推進機関のサイバーセキュリティー、今どのように行われていますでしょうか。

山際副大臣 広域的運営推進機関のサーバー機器でございますが、ネットワーク経由の不正侵入を防止するため、いずれも多重のファイアウオールで防護するとともに、侵入検知システムによる常時監視を導入していると承知してございます。

 この機関では、六月一日に開催されましたサイバーセキュリティ対策推進会議における指示等を踏まえまして、個人情報を含む重要情報の管理の徹底について全職員に注意喚起を実施したというふうに承知しております。

 さらに、六月十日に、外部の専門家であるIPA、独立行政法人の情報処理推進機構を交えまして、情報セキュリティー対策の点検を実施するとともに、六月十四日、NISC、内閣サイバーセキュリティセンターでございますが、これからの不審な通信先確認の追加調査についても速やかに調査、点検をいたしまして、問題がないことが確認されたと承知してございます。

 この機関において、情報セキュリティー対策の実施に当たりまして、専門家の活用や定期的な点検により万全を期すよう、当省としても対応してまいります。

落合委員 ありがとうございます。

 年金の機構のような問題は起きないように対策を立てていると。このサイバーセキュリティーは、コストにはなってしまいますが、どんどん年々、いつでもどこからでも攻撃されてしまうというようなリスクが高まってきている、そういう時代が来ているという認識のもとに、ぜひ真剣に、重要な問題として対応しなければならないというふうに思います。

 それでは、少し広域機関から視点を変えまして、スマートシティーの推進についてお伺いをさせていただきます。

 スマートシティーは、都市のエネルギー効率を高めていく、そして、エネルギーの地産地消を促進していって、無駄をなくしていくというためには大変重要な取り組みでございます。政府はこれまでスマートシティーに関する実証実験をされてきました。

 そろそろ実験段階から日本全体に広げていく段階に来たと思いますが、実験段階から普及に向けて、どのような取り組みをされているんでしょうか。

木村政府参考人 スマートシティーは、スマートコミュニティーというふうに私ども申してございますけれども、経済産業省におきまして、昨年までの四年間、国内の四つの地域で実証事業を行ってまいりました。そこで、さまざまなデータでございますとか、あるいは基盤的な技術の確立というのが見られたということでございます。

 このたび、それをいよいよ実装するということになってございまして、再生可能エネルギーでございますとか、あるいはコージェネレーション、そういったものを使いまして、これから生ずる電気、熱を面的に利用する、そういうものを実装するための導入支援のための予算を措置してございます。

 いずれにしても、御指摘のとおり、エネルギー制約、さまざまな角度から、それに対して克服していく上で、スマートシティー、スマートコミュニティーの取り組みというのは非常に重要だと考えておりまして、今後とも推進策を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

落合委員 これは予算がついていますので、どれだけ進んでいったかも、これから決算などで検証されていくと思いますので、ぜひ私も注目をさせていただきたいと考えております。

 では、別の角度から、金融の面からですが、産業革新機構が、電力・ガス小売ファンドを設立するということを発表しています。

 このファンドの概要と、それから進捗状況はいかがでしょうか。

保坂政府参考人 環境・エネルギー分野のベンチャー企業への投資を専門としている株式会社環境エネルギー投資は、本年四月に産業革新機構などから出資を受け、環境・エネルギー分野のベンチャーファンドを立ち上げたところでございます。

 ファンドの立ち上げから間もないことから、現在は投資先のベンチャー企業の選定が行われているところでございまして、ベンチャー企業への投資はまだ行われていない状況でございます。

落合委員 たしか、革新機構が五十億、民間が五十億、それで百億のファンドをつくって投資をしていくということですが、これを立ち上げた背景には、実際に幾つか恐らく案件があったとは思うんですが、今は選定しているということで、ある程度進んでいる案件はある、まだ決定はしていないが検討を進めている案件はあるということでよろしいでしょうか。

保坂政府参考人 現在検討を進めている案件はございます。ただ、個別の案件でございますので、今個別にお答えすることはできませんが、今検討している案件はございます。

落合委員 これはよく言われることですが、エネルギー、大変民間も注目している、金融機関も注目している。こういう中で、わざわざ官民ファンドが入っていく意義。これだけ政府全体が再エネの導入に向けても推進しているわけですから、その中でも、民間だけに任せるのではなくて、わざわざ官民ファンドでやる、この理由はどうしてでしょうか。

宮沢国務大臣 そもそも日本はリスクマネーの供給ということにつきまして、アメリカだけではなくて、世界各国と比較しまして圧倒的に少ないという状況の中で、これまでこの委員会でもいろいろ議論してまいりましたけれども、ベンチャーを初めとして新しい事業を創出していくという必要性を考えますと、民業補完を原則としながら、民間ではとることの難しいリスクをとることによって民間資金の呼び水となるということで設立をされているわけであります。

 そして、エネルギー分野におきましては、太陽光といったようなものであれば違うと思いますけれども、一般的には設備に大規模な投資が必要であり、しかも収益が上がるまで期間が長いというような性質から、従来型のベンチャーキャピタル等がリスクマネーを供給しにくいという分野であることは間違いないわけであります。

 そういう中で、産業革新機構は、民間との協調出資を原則として、民間の活力を引き出す仕組みでございますけれども、官民ファンドの運営に係るガイドラインに基づいて、官民ファンドと民間のリスクマネー供給との関係、役割分担等は適切に理解されているか、支援が競争に与える影響を勘案したものとなっているかといった事項を確認した上で、民業補完の原則を徹底するように努めているところでございます。

 委員御指摘のこのファンドにつきましても、呼び水として機能してもらうというふうなことになろうかと思っております。

落合委員 産業革新機構自体は、私もかなり詳しく調べたんですが、今まで大変いい仕事をされていますし、優秀な方々がそろっていると思います。

 これから電力自由化を本格的に進めていくという中で、間接金融だけではベンチャーを育てることは実質的に仕組みとして難しい。今、マーケットが、卸売市場を初めまだ成熟していないという中では、今までの直接金融の仕組みでも難しいということで、呼び水効果として意義はあることであると思います。

 一方で、電気事業法が通りましたけれども、政省令で決めますというところがたくさんある。そこで、競争原理が必要以上に阻害されないように、やはりこれは注意していかなければならない部分だと思います。

 では、電力の問題はここで終わらせていただきまして、次に、会計検査院の昨年の指摘についてお伺いをさせていただきます。

 昨年の十一月七日、ちょうど総選挙に入っていくころなんですが、会計検査院が、平成二十五年度決算報告を安倍総理に提出しております。税金の無駄遣いなど不適切な会計処理の指摘は、全省庁等で五百九十五件、約二千八百三十一億円。省庁別の指摘金額では、経産省が三番目にこの年は多くて、約三百六十億円でした。

 この具体的な指摘を受けて、経済産業省はどのように対応しているでしょうか。お聞かせください。

宮沢国務大臣 平成二十五年度決算検査報告におきまして、おっしゃるように、経産省につきましては十六件、三百六十一億円の指摘を受けております。

 そして、その大部分が実は二つの項目でありまして、一点目、百九十一億円につきましては、日本政策金融公庫が政府出資金により実施する証券化支援事業の実績額が低い状況が継続しており、制度の見直しを求められたものでありますが、政策金融公庫におきまして、外部有識者による検討会を設置し、証券化コストの削減や、証券化の対象となる債権の範囲の拡大といった制度の見直しを検討しているところであります。

 そして、もう一つ大きなものが百六十二億円。これは電源立地交付金により県が造成した企業立地資金貸付基金の有効活用のため、各県の運用事例の情報提供などを行うべきと指摘されたものであります。国会報告時点で既に対応済みであったため、二十五年度決算検査報告において処置済みとして処理をされております。

 これらを含めまして、指摘された事項につきまして、これを真摯に受けとめて、改善に努めてまいりたいと考えております。

落合委員 こういった指摘をされないようにするという努力も必要ですし、一方で、幾ら真面目にやってもこういった問題が起きてしまうこともあると思います。こういった指摘がされたときにしっかりと対応ができているか、私も個別の案件、これからもいろいろと調べさせていただければと思っております。

 それでは、最後に、先ほどの電力市場の問題もそうですが、補助金政策に対する公正取引委員会の見解をお伺いできればと思います。

 なるべく競争原理を導入して市場を活性化させていく、その番人が公正取引委員会だと思いますが、先ほどの電力の問題におきましても、市場を自由化しつつ補助金も入れていく、市場を誘導していくという施策があらゆる分野でとられています。

 完全競争市場の実現と補助金政策、これは一部矛盾している部分もありますが、実際の政策ではミックスされているわけでして、公正取引委員会、市場の番人として、補助金政策をどのように捉えているのか、少し抽象的な話になりますが、御見解を伺えればと思います。

松尾政府参考人 お答えいたします。

 御質問のございました国の補助金等の公的支援、これが競争条件に与える影響でございますが、これにつきましては、個別の事案ごとにその影響の程度などにつきましては差異があるというふうに考えておりますものの、一般的には、競争関係にある事業者のうちの一部の者に対してのみ国による補助金等の公的支援が行われた場合には、これらの事業者の間の競争条件に一定の影響を与えることはあり得るというふうに考えておるところでございます。

 したがいまして、一般論として申し上げれば、補助金等の公的支援に関連した政策の実施に当たりましては、各所管官庁におきまして当該支援が市場の競争条件に与える影響、これなどについても十分に考慮した上で適切な運用を行っていただくことが重要であるというふうに考えておるところでございます。

落合委員 ありがとうございました。

 本日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。

江田委員長 次に、鈴木義弘君。

鈴木(義)委員 やはり経産委員会で質問に立つと落ちつくなと思っています。大変御迷惑をかけましたことをおわび申し上げたいと思います。

 また、大家政務官におかれましては、今週質問をする通告を出したにもかかわらず、空振りをしてしまった三振王鈴木義弘で勘弁いただきたいと思います。

 今から質問をさせていただきたいと思います。

 これは自分の私見なんですけれども、今回、質問をつくるに当たって思ったんですけれども、加工貿易をずっとやってきて、資源だとかエネルギーも含めて日本に入れて、そこで最初は、猿まねというのはちょっと語弊がある言い方かもしれませんけれども、技術供与を、ヨーロッパからもらったりアメリカからもらったりして、いろいろな製品をつくってきたんだと思うんですね。それで富をどんどん蓄積していって、それをいい展開で、いろいろなものをつくる、また、外国のお客様にそれを御愛顧いただいて、富が日本にどんどん蓄積されて、今日の私たちは平和と豊かさを享受しているんだと思うんです。

 でも、この三十年、四十年を振り返ってみたときに、海外にどんどんどんどん出ていく企業を応援しようじゃないかという名のもとで、国である経済産業省を初め各都道府県のそういった中小企業を応援する部署も、ベンチャー企業の育成だとか、海外展開をする企業を応援していこう。応援するのはよかったんですね、知らず知らずのうちに、みんな外へ出ていっちゃったんです。

 出ていったのはいいんでしょうけれども、そこでもうけて、そのお金が戻ってきて、日本でまたそれを再投資して、若い人たちにまた教育なり訓練をしてもらって、イノベーションを起こして、ベンチャー企業を起こしてというふうな展開にいけばよかったにもかかわらず、ここ二十年、三十年はそう簡単にはいかない時代になってしまった。

 外に出ていった企業の技術も含めて、日本人の物の考え方、商売のやり方、それが全部、盗まれたとは言わなくて、教えてきちゃったんですね。

 私の地元でお世話になっている人が、バブルがはじけて、町工場をやっていましたけれども、中国に行ってみないかと言ったら、日本の若い人たちは全然目が輝いていないんだそうです。そんな油まみれの仕事をしたり、きつい仕事をしたりして、もっと稼げるところはいっぱいあるじゃないかといって、高学歴を目指して、大手の一流企業を目指して、なるべく手を汚さない仕事についた方が実入りがいい時代がずっと続いたんだと思うんです。

 その方が中国に行ったら、まだまだハングリーさが、もうひしひしと体全体から湧いてきて、ちょこっと物を教えようとすると、目を輝かせて、ぜひティーチャー、よく教えてくれ、何でもやるからというふうな意気込みで、日本の技術がどんどん移転されてしまったというのが今日だと思うんです。

 それをどこかの時点で、昔と同じようにはできないとしても、戻さなくちゃいけないんじゃないかという考え方に基づいて、きょうはちょっと質問を組み立てさせてもらったんです。

 ですから、毎回同じことを言っているんじゃないかなというふうに思われるかもしれませんけれども、海外利益の国内還流についてということは、もう去年の経産委員会でも御質問させていただいたんです。

 グローバル企業の支援や中小企業のサポートで海外に進出したり、知財を貸与してロイヤリティーを得たり、または、金融として投資をして国内に還流させて、次の商品開発、人材育成、その還流させた資金を国内投資につなげていくということが本来あるべき姿にもかかわらず、実際は、その進出した国の規制が、税制の問題やらそれらの国の為替管理による規制で日本国内に還流させることを阻害している制度が依然として残っているんですよね。

 それに対して、先進国は余りそういうことをしないんです、みんなおなかいっぱいだから、ある意味では。でも、これからもっと御飯を食べたいという国ほど、中国、タイ、マレーシアなどは送金自体も規制をしているんですね。だから、日本からどんどん中国に、三十年前、工場を持っていって、トヨタさんが二・三兆円もうかったと今回の決算のものでも出ていましたけれども、二・三兆円のうち、中国に置いてこなくちゃいけないお金が幾らあるのかという話なんです。

 それがちゃんと日本に戻ってきていればいいんですよ。でも、だめだよ、持っていっちゃ、海外に出すのはまかりならぬ、日本に戻すのもだめ、アメリカに戻すのもだめ、では、どうするかといったら、工場を新しくつくるしかない、マンションを買うしかない、国内で。そうすれば、どんどんどんどん投資を呼び込んで、国内が豊かになったんでしょうね。GDPで日本を抜いた大国になったわけです。

 だから、そこのところを、国内でどうやって、逆に言えば規制をかけようというふうな考え方をお持ちなのかということです。

 イミグレーション一つとってもそうですね。ブラジルへ行くときにはビザがなければ私たちは渡航できないんです。逆に言えば、向こうから来た人を、日本でビザを出さなければ入国させない。それはお互いなんですね。だから、三十日間のビザなし外交をしましょうというのは、お互いに、中国から日本、日本から中国、韓国も同じです。

 だから、向こうでそういうふうにお金を置いていけというふうに言うんだったら、やはり日本も同じような考え方を持ってもいいんじゃないかということなんです。そこを先にお尋ねしたいと思います。

大家大臣政務官 鈴木先生、答弁の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 先生御指摘のお話でありますけれども、現行の外為法、外国為替及び外国貿易法に規定していますのは、今御指摘の、日本に進出している企業がその利益を本国に還流させること、これを含めて、対外取引というのは、一九九八年から原則として自由化という形をとっております。

鈴木(義)委員 では、例えば、次の質問のところにあるんですけれども、特殊技術を保持する国内の中小企業の株を、まあ、これは聞いた話ですから信憑性があるかどうかわかりませんけれども、バブルがはじけた後に、特殊技術を持っている会社です、日本国内の。その会社を一〇〇%、中国の企業が買ってしまって子会社化したときに、そこで持っている技術は技術流出とは言わないよね。だって自分の傘下に入っちゃっているんですから。

 それを中国に持っていって、そこで、中国の本国で、日本の中小企業が持っていた技術を使っていろいろなものをつくったときに、それは、特許だ何だというのはまた別の次元の話です。それを使って製品をつくって日本に輸出するとか海外に出すというのは、制約されるものじゃないんだと思うんですね。日本も同じような制度でやっているはずです。

 でも、中国に日本が出ていったときには規制がかけられて、向こうから来て一〇〇%子会社化したところの技術を持っていって、製品をつくって、安く海外で売られちゃったら、それは技術流出とか営業秘密じゃないんですよね。

 では、もし、日本の特殊な技術、特徴のある技術を持っている会社をどんどん買われてしまったときに、日本は、何もせず指をくわえて、いや、うちは自由主義の国ですから、民主主義の国ですから、行儀よくやるんですといって、振り返ってみたら、ほとんどの企業がなくなっちゃっていたという、それでいいのかということなんですけれども、もう一度御答弁いただきたいんです。

大家大臣政務官 お答えさせていただきます。

 先生の問題意識は理解できないわけではありません。けれども、IMF協定において、十四条で認められている一部の国を除いて、加盟国の一般的な義務ということが規定をされていまして、経常取引に対する規制は原則として禁止をされているということはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

鈴木(義)委員 勉強が余り足らないのでよくわからなかったんですけれども、でも、不正競争防止法のときに、ペナルティーを科すときに、外国の人は余計かけますよという法律もあるんだよね。それを私たち、この委員会で認めてきているんですよ。何か、それで今政務官の御答弁だと、まだやり方は幾らでもあるんじゃないかなと思うんですよね。

 それをやらないと、では、例えば、これは何年か前に話題になったんですけれども、中国で、外国自動車メーカーが新型リチウムイオン電池や高出力電気モーターなどの電気自動車部品を中国で製造する場合、中国企業と合弁会社を設立しなければならないこととなっているんだそうです。それで、外国企業から供与された技術にわずかな改良を加えて、自分たちの独自技術として他国で知財権を取得する動きがあって、そのときにちょっと話題になっているんです。

 ルールを無視するとか、契約違反だとか、技術奪略戦略とか、五一%問題というふうに過去にずっと言われていたにもかかわらず、これが話題になったのは四、五年前の話なんです。

 では、今、日本でとっている対応はどうなんですかということです。為替の話だとか送金の話も含めてですけれども、それがきちっとやられていないと、日本から、いい技術というのかオンリーワンの技術を持ったところが同じようなことになってしまって、ちょこっと塩でも砂糖でも入れられたら、これはウオーターとは言わないんですよと言われて、特許を取られてしまったら、知財の流出以外の何物でもないでしょうということなんです。

 では、今までとってこられた対策があったら、お聞かせいただきたいと思います。

関大臣政務官 いつにも増して、鈴木委員の質問の内容は本当に核心を突いた非常に大事なポイントだと思っておりまして、私も、日ごろ、その点については本当に意識をしながらよく情報を集めるようにしているんですが、本当に重たい点だと思います。

 いわゆる国や企業にとって戦略的に非常に重要な技術そして物資、その保護、管理を図っていくということ、これは本当に私も大切なことだと思っております。

 まず、軍事転用可能な技術、これが一つの大きなくくりになっております。それにつきましては、国際輸出管理レジームの合意がございまして、それに基づきまして、国際的な平和及び安全の維持のために、海外への移転につきましては、外国為替及び外国貿易法によってまずは規制がされているところでございます。

 もう一つ、また、我が国企業の営業秘密、技術情報というところについてでございます。こちらの方につきましては、不正競争防止法というのがございます。国外におけます不正使用などにつきましては罰則の対象となっておりまして、先般も御審議いただいたところでございますが、この改正法案におきましても罰金刑の大幅な引き上げが行われております。

 加えまして、政府としまして、技術変化を踏まえつつ、継続的に何が重要技術であるかということを分析していくことは極めて重要と考えております。こういうふうな技術の戦略的分析という点において、どのようにしておかなければならないか、どういう体制で臨まなければならないのかという御質問もありましたが、経済産業省の多くの研究開発事業のマネジメントにつきましては、それを担っておりますのがNEDOでございまして、内外の技術開発動向をしっかりと把握して、戦略的に企画立案するシンクタンク機能も担う体制として、技術戦略研究センターを昨年の四月につくったところでございます。

 また、議員の御質問の内容はいろいろな項目が入っておりましたが、戦略的技術等をトータルコーディネートしていくことも大事だろうということも意味合い的に入っていたと思うんです。これも非常に重要な点でございまして、経済産業省におきまして、こうした役割を担っていく体制整備を検討しているところでございまして、重要技術の管理、これは本当に大切な点と思いますので、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

鈴木(義)委員 ありがとうございます。

 もう一つ、ちょっと時間がないので、国際標準化戦略という考え方と国家戦略についてお尋ねしたいと思うんです。

 過去に、日本も、国際標準化ということにすごく力を入れてきた時代があったと思います。そのプレーヤーはヨーロッパやアメリカ、日本であったんですけれども、昨今、やはり力をつけてきて、技術レベルも上がってきて、安くいろいろなものがつくれる中国とか韓国が、新たなプレーヤーに入ってきたんです。

 今まで、先ほどお二人の政務官からも御答弁いただいたように、いろいろ世界的なルールで日本はやっているんですよ、だからこれ以上過度な負担をかけることはできないんですよと言いながらも、先ほど申し上げましたように、人の技術にちょっと味の素を加えただけで俺の知財だと言っている国がプレーヤーの中に入ってきているわけです。

 それで、国際標準化をしていったらいいのか、どうしようかというのが、二〇〇六年、約十年前ですよ、経済産業省が国際標準化戦略目標を設定して、二〇一五年までに、国際標準の提案件数を倍増するとか、欧米並みの幹事国引受件数を実現するんだというふうな目標を打ち立てているんです。

 それが達成できたのかできないのか、端的にお答えいただきたいんです。

片瀬政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御質問の、二〇〇六年十一月に国際標準化官民戦略会議で設定した目標でございます。具体的には二つございまして、一つ目は、ISO、IECにおける国際標準提案件数の倍増でございます。二つ目は、国際標準化機関の専門委員会の幹事国引受件数を欧米並みに増加させるということでございます。そのいずれについても達成をしているという認識でございます。

鈴木(義)委員 よかったです。きのうお尋ねしたときに、担当の職員さんは何も言っていなかったので、達成できたともできないとも言っていなかったので、よかったですね。

 しかし、それがあだになっちゃっていたんですね、過去には。国際標準化の推進を技術戦略に入れたがために、逆に競争力の低下を加速させたんじゃないかという指摘をする人もいるんです。国家戦略として技術立国を標榜して標準化を打ち出して、産業界もこれに対応して標準化をどんどん追求して、今御答弁いただいたように、たくさん標準をつくったんですということでよかったんですけれども、逆に言えば、技術を開示したということなんです。

 国際標準化というのは、そういうことですね。この規格で物をつくりましょうということは、つくり方も教えるということです、素材も含めて。そうだと私は解釈しているんですね。

 例えば、コンピューターの技術標準だとか、通信分野の標準規格だとか、高品位テレビの技術標準など、独自の規格で製品開発、システム開発したものが、国際標準から外れ、孤立するという事態を日本の産業界はたびたび経験してきたんだ。だから、国際標準化するんだというふうに言って、国を挙げて産業界も後押しして一緒にやってきたのが、裏返してみたら、中国、韓国、台湾も含めてみんな安くつくられちゃったということなんです。

 だから、標準化と一言で表現してきたことが、逆にミスリードであったんじゃないかというふうに指摘されちゃっているんですけれども、このミスリードをしたのは経産省かどうか、最初にさらっとお尋ねしたいと思います。

山際副大臣 これは大変申しわけないんですが、ミスリードしたというふうには、我々はもちろん考えておりません。

 今委員御指摘いただいたように、標準化のみではビジネスとしての優位性を保つことができないわけでございまして、標準化も必要ですし、特許による権利化というのも必要ですし、あるいはクローズ戦略としてノウハウなど秘匿すべきものはブラックボックス化する、そういった取り組みを最適に組み合わせながら、顧客ニーズを踏まえつつ、自社の強みを差別化していくということが必要だということでございまして、ミスリードをしたということではないと思います。

鈴木(義)委員 そう答弁いただけると思って。安心しました。

 しかし、これは難しいと思うんです。経産省という政府の役所と、産業界というのが、緊密な連携をとれている、とれていないは別にして。

 ですから、ここを国際標準化していこうというふうに言って、ブラックボックス化をして、その周りのものだけは情報を開示することによって過当競争を生み出させて安く物をつくるんだけれども、そのもとの技術、ノウハウは、日本の企業なり日本の政府が持っているよと言って、市場を拡大させていくということなんだと思うんです。

 では、誰がそれを言い出すかという話です。

 アメリカの場合だったら、民間企業が独自にやっていきます。でも、ヨーロッパは、EUが全体できちっと規格を立てて、どこの地域に何を戦略としてやっていこうか、それを知らず知らずのうちに環境問題に絡めて、この環境基準の車はいいんですよといって中国でひたひた売って、日本の国産メーカーよりも、ベンツだとかBMW、アウディだとかフィアットだとかそういう車の方が高支持率を得て売れているわけですよ。でも、それは、環境にここまで配慮した車じゃないとだめなんだというのが国家戦略になるわけです。

 そこのところを経産省がリーダーシップをとっていく時代じゃないかということなんです。そういう意味での国家戦略と国際標準化戦略というのを考える時代に、ちょっと遅いかなと思うんですけれども、ぜひ大臣、御決意というんですか、お考えをお聞かせいただけたらありがたいなと思うんです。

宮沢国務大臣 標準化ということにつきまして、先ほど目標が達成できたという話をいたしましたけれども、標準化を日本がその中でリーダーシップをとっていくということは、やはり大変大事なことであることは間違いないと思っております。

 ただ、委員がおっしゃっているようないろいろな懸念がある中で、標準化というものをどういうふうに有利に使っていくかということもまた当然あるわけでありまして、例えば、一つ上の技術を既に開発しているけれども、一つ下の技術で標準化をしておいて、そして、上の技術が有利になるようにして、ほかの人にはまさにわからない世界で大勝ちをするというような戦略ももちろんあるわけでありまして、そういうことを含めて、やはりまさに国家戦略として標準化というものへの対応を考えていかなければいけないと考えております。

鈴木(義)委員 大臣のように老練な、いろいろ経験豊かな方がかじ取りをしていくことが、やはり必要なんだと思うんです。標準化を推進できる人材を、国のレベルでも企業のレベルでも養成する試みが必要になってくるんじゃないかということですね。

 先日、特許法の改正のときに、私の方で御紹介申し上げた参考人の質疑のときに、いみじくも、こういうふうにおっしゃっていたんですね。これから欲しい人材はどういう方ですかと尋ねたら、薬剤師の資格を持って、なおかつ弁理士の資格を持っている人が欲しい、こういう話なんです。

 弁理士の資格だけ持っていても、多岐にわたる分野の知識を一人の人が全部深く掘り下げるというのはまず無理な話ですから、薬なら薬の分野、化けなら化け、機械なら機械、電気なら電気、電子なら電子で、そのスペシャリストであって、なおかつ弁理士の資格を持っている人、こういうのを、ターゲットを決めてきちっとやはり育成していくことをしていかないと、社会に任せるだけで、先ほど先輩の委員が質問されていたように、文科省は文科省、経済は経済、違うんじゃないのというお話に行き着くんですけれども、そこが全部、縦割りと横割りになっちゃっているんです。

 一人でいろいろなことができる人間をつくっていかなければならない時代に今もう入ったんだと思うんですけれども、そこを経済産業省として、最終的にはやはりリーダーシップをとっていって、文部科学省の方に、これとこれとこれはうちの考えに基づいてやってくれないかとやらないと、今みたいな人材の育成にはつながっていかないと思うんですけれども、最後に大臣の御答弁をいただければ。

宮沢国務大臣 先ほど御答弁いたしましたように、標準化というのは日本の戦略にとって今後大変大事なものだと考えております。

 そして、おっしゃるように、人材というものが大変大事でありまして、人材といった側面からしますと二つございまして、一つは、今、委員がおっしゃったような話につながる部分ですけれども、まさに製品開発や事業化に携わる人材が標準化に関する基礎的な知識を持っているということ、そしてもう一つ大事なことが、まさに国際会議をリードしていかなければいけない、そういう国際会議の場で、まさに議論を引っ張れるような人というものをしっかり育てていかなければいけない。

 後者の方から申し上げますと、かなり属人的な方が、大手の電機メーカー等々にいらっしゃったり、また、そこをやめて大学に入られたりという方が既にいますけれども、その後継者といったものをやはりしっかり育てていかないと、先ほど言いましたように、二〇〇六年時の目標を達成できた後の話ということがございますので、それもしっかりやっていかなきゃいけないということから、二十六年五月、昨年の五月に標準化官民戦略というものを策定いたしまして、その中で標準化人材の育成強化を一つの柱としております。

 具体的には、標準化に基礎的な知識を有する人材の育成について、十三大学に講師を派遣して講義を行うとともに、今年度より、企業の管理職、営業職、初任者、いろいろな段階を対象とした階層別標準化研修の実施を予定しております。

 また、標準化の専門人材育成については、若手人材に国際会議の実地の研修を積ませるなどの研修を実施しております。

 このようなものを通じまして、まさに製品開発の段階でも、また国際会議の場でも、標準化というものを日本に有利なように推し進められる人材の育成に努めてまいりたいと考えております。

鈴木(義)委員 政府として、その技術をオープンにするのかクローズにするのかというのをきちっとリードしていく時代だと思いますので、ぜひ大臣の今後の御活躍を期待申し上げまして、終わりにしたいと思います。

 ありがとうございました。

江田委員長 次に、真島省三君。

真島委員 日本共産党の真島省三です。

 全ての住民の島外避難が続いております口永良部島、先月二十九日に爆発的噴火が発生した同島の新岳で、昨日、また噴火が起きまして、避難者の皆さんは、これで一時帰島も難しくなると大変なショックを受けております。着のみ着のままで避難して、長引き、先の見えない避難生活は心身ともに大変苦しいものです。住民の皆さんが元気に島に戻り、生活となりわいを再建できるよう、政府、経済産業省も、一人一人の住民の皆さんの声を聞き、寄り添った支援を行うよう強く求めます。

 九州では、過去三十年に気象庁が噴火警報等を発した火山が八つ、うち五つは鹿児島県。桜島は五月三十日に、ことしの爆発的噴火が六百回、観測開始以来最速のペースで、阿蘇山も、断続的に噴火を続けています。

 本日は、川内原発の再稼働と火山の問題について質問します。

 まず、気象庁と原子力規制庁にお聞きします。

 噴火予知連絡会に名を連ねる火山学者の皆さんが、口をそろえて、VEI7以上の巨大噴火について、発生の規模や時期を予測することは困難であると指摘をしていますが、同じ認識でしょうか。

関田政府参考人 お答えいたします。

 VEI、火山爆発指数と呼ばれるものは、噴火の規模を示す指標でございまして、噴火によって噴出された噴出物の量をもって決めているものでございます。

 VEI7というのは、噴出物の量が百立方キロメートル、立方メートルに直しますと一千億立方メートルという非常に巨大な噴火でございます。このような巨大噴火につきましては、その前兆を捉えた例を承知しておりませんので、噴火の具体的な発生時期や規模を予測するということは困難であると考えております。

 一方で、一般論といたしましては、噴火の規模によっては、地下からのマグマの供給量が大きく増加するということが考えられ、このような場合は、地殻変動等の監視を行うことにより、噴火の前兆を捉えることが可能な場合もあると考えております。

 以上です。

田中政府特別補佐人 原子力施設における火山活動のモニタリングに関する検討チームでも有識者に議論をしていただいておりますが、破局的な噴火に至りますのには、地下に巨大なマグマだまりが形成される必要があり、何らかの前駆現象が発生する可能性が高いというのが先生方の共通認識だと理解しております。

 今、気象庁の方から御説明ありましたように、姶良カルデラはVEI7ですけれども、四百立方キロメートル程度の噴出があったと言われています。この量はどのぐらいかというと、山手線に噴出量を積み上げますと、いわゆるスカイツリーの十倍近くの厚さになるというものです。

 ですから、その程度のマグマが急激にたまるということではなくて、やはり相当長期間かけて地下にたまってくるということで、GPSとかそういったことで地殻変動等を詳細に見ておくことによって、ある程度、先ほど時期とか規模とかという話がありましたが、正確さとか、これは、いついつ何日にどのぐらいの量が出るということは確かに不可能かもしれませんけれども、多分、十年とか二十年とかという単位でそういう変化を捉えることはできるんだろうというふうに考えております。

 原子力規制委員会としては、噴火の可能性が十分に小さいことを継続して確認するためのモニタリングを行う中で、万一、破局的な噴火の可能性につながる兆候が検知された場合には、原子炉設置者が原子炉の停止の措置を行うことを確実に求めるなど、今後もモニタリングも含めて厳重に規制を行ってまいる所存であります。

真島委員 巨大噴火についての予測の困難性については、規制委員会が昨年八月に設置した火山検討チームにおいても、火山の専門家の方から指摘が相次いでおります。

 石原和弘京大名誉教授は、巨大噴火が起きる、今委員長が言われた十年、二十年前にわかるというような発言もお聞きしますけれども、実際にはそう単純ではない、顕著な異変が起きた、おさまった、大丈夫かといっても、その後、巨大噴火というのは、大きな噴火が起こり得るとおっしゃっています。

 原子力規制委員会は、五月十八日の火山検討チーム会合において、火山活動のモニタリングに関する基本的考え方(案)を提示していますが、その中で、VEI6以上の巨大噴火については、観測例がほとんどなく、先ほど気象庁の方が言われた、現在の火山学上の知見では、モニタリングによってその時期や規模を予測することは困難であると規制庁自身がおっしゃっているんです。

 気象庁と文科省にお聞きします。

 藤井東京大学名誉教授、火山噴火予知連の会長さんですね、六月四日の日本経済新聞で、口永良部島は井口正人京都大学教授らが観測を続け、箱根山も神奈川県温泉地学研究所が観測を続けてきたから、いわばホームドクターがいる火山で、異変を早く捉えて的確な対応ができた、ただ、こうした火山は、九州の阿蘇山、雲仙岳、北海道の有珠山など数えるほどしかない、昨年の御嶽山の噴火で予測が難しかったように、観測が手薄な火山で噴火を予測するのは現在の火山学の水準では難しいと指摘しておられますけれども、日本の火山の監視観測、調査研究体制の現状と今後の強化方針について、簡潔にお示しください。

関田政府参考人 気象庁の火山監視観測体制について御説明させていただきます。

 気象庁では、全国百十あります活火山につきまして、札幌、仙台、東京及び福岡にあります四つの火山監視・情報センターにおいて火山活動の監視を行っているところでございます。特に監視観測体制の充実等が必要と火山噴火予知連絡会において選定されました四十七の活火山につきましては、地震計や監視カメラ等の観測機器を整備し、また、大学等が整備されました観測機器による観測データの提供も受けまして、全国四つの火山監視・情報センターにおきまして、二十四時間体制で常時監視を行っているところでございます。

 今後とも、気象庁では、全国の活火山の活動をしっかり監視してまいります。

田口政府参考人 文部科学省といたしましても、昨年の御嶽山の噴火等を踏まえ、火山防災のための火山研究者の知見の活用、火山研究体制の強化に関する重要性が一層高まっていると認識してございます。

 平成二十六年十一月、昨年でございますが、科学技術・学術審議会測地学分科会地震火山部会におきまして、今後重点的に進めるべき火山観測研究等のあり方について、報告書を取りまとめております。

 この中で、これまで火山観測研究における十六の重点火山を見直しまして、新たに水蒸気噴火の可能性が高いなどの火山を重点研究の対象に加えまして、二十五の重点火山とすることを報告書で提言されてございます。

 この報告書を踏まえまして、火山の観測研究体制の強化を図るため、平成二十六年度補正予算において、機動的な火山観測研究体制の構築のための経費を計上したところでございます。

 文部科学省といたしましては、今後とも、関係機関と協力をいたしまして、火山に関する調査研究体制の一層の充実強化に努めてまいりたいと考えてございます。

真島委員 今の現状について、専門家の皆さんは非常に厳しく指摘をされています。

 予知連会長の藤井名誉教授。日本は世界有数の火山国でありながら、観測体制や研究者の数は意外なほど貧弱だ、列島には百十の活火山があるが、気象庁が常時監視しているのは四十七火山にとどまる、地震計や火山の膨張を捉える機器も十分ではなく、噴火の前兆を確実に捉えられるかわからないとおっしゃっています。

 規制庁の火山検討チーム会合で、石原名誉教授は、噴火の兆候が大きい、あるいはGPSと地震観測、監視カメラで噴火予知はできるというのは、これは思い込み、俗説、誤解で、噴火予知には、現場の目、耳、鼻を生かした、そういうふうな諸現象の調査観測、それから、それぞれの火山の特性と活動の展開に応じた追加観測調査が不可欠だとおっしゃっています。

 火山活動が活発な九州では、福岡火山監視・情報センター、先ほど言われたところに十八人、それとは別に鹿児島地方気象台に火山担当者が六人いるそうですが、お聞きしたら、そのうち大学等で火山学を専攻した職員は一人しかいないそうです。だから、火山の噴火の分析、評価というのは、大学の研究者に頼るしかないわけですけれども、九州の十三の活火山で、現場に大学の常設の研究所があるのは、阿蘇、雲仙、桜島の三つだけです。

 火山の噴火は、それぞれに特徴があって、継続的な観測研究が必要だということは世界の常識で、火山国のイタリア、インドネシアでは、火山ごとに観測所をつくって、個別の火山の専門家を育成しております。

 ところが、文科省によりますと、火山観測点の維持管理に携わりながら火山噴火研究を実施している研究者は、大学で四十七人、その他の機関で三十四人しかおりません。静かな時期が続いたら論文が書けないということで、なかなか厳しいと。しかも、国立大学の定員削減で、観測を担う技官が減ったというのも一因だと言われておりますけれども、火山関係研究費はわずか三十億円です。しかも、政府は、気象庁職員の定員を今後五年間で一割以上削減しようとしています。

 おくれている日本の火山観測研究体制を強化して、活用できるデータを蓄積して、人材と知見を育成するのには、恐らく私は数十年かかると思うんですね。その上、川内原発で問題となっているカルデラ火山については監視対象にすらなっていないというのが現状です。

 そこで、内閣府にお聞きします。

 内閣府が設置しました広域的な火山防災対策に係る検討会が、二〇一三年五月に大規模火山災害対策への提言を出していますが、その中で、巨大噴火についての知見、研究体制の現状と今後の方針について、どのように指摘しておりますか。

兵谷政府参考人 お答えいたします。

 内閣府では、大規模噴火等における国、地方公共団体の連携や広域避難体制のあり方、また、今後の火山防災対策の具体的な対応策等について検討するため、広域的な火山防災対策に係る検討会を設置し、平成二十五年五月に、大規模火山災害対策への提言を取りまとめたところでございます。

 本提言の対象としております大規模火山災害とは、火砕物の総噴出量が一億立方メートルから数十億立方メートル程度の、例えば宝永の富士山噴火でございますとか大正の桜島大噴火のような大規模噴火、あるいはその影響が広域または長期にわたる小中規模噴火のような災害でございます。

 一方、委員御指摘の巨大噴火につきましては、総噴出量が百億立方メートル程度以上で、阿蘇山のような大型カルデラを形成する、そういった噴火と定義しておりまして、まさに超大規模噴火でございます。

 その巨大噴火につきましては、この提言書の最後の方に、「大規模噴火を超える巨大噴火」として触れられておりまして、具体的には、まず「現状の認識と課題」としては、「我が国では、これまでおよそ一万年に一回の頻度で、火砕流や降灰等が日本列島の広い範囲に及び、文明の断絶にもつながりかねないほど深刻な被害をもたらす巨大噴火が発生してきたが、この巨大噴火に関する知見は非常に限られている。また、噴火予知や対応策について研究を進める体制も整っていない。」と記述され、「取り組むべき事項」としては、「国は、地球史的時間スケールでみた場合、我が国においても巨大噴火が、これまで何度も発生し、今後も発生し得ることについて、国民に対して周知するとともに、今後、巨大噴火のメカニズム及び巨大噴火に対する国家存続の方策等の研究を行う体制の整備に努め、研究を推進すべきである。」と記述されております。

真島委員 巨大噴火についてはこれからということなんですね。

 火山検討チームの会合で、石原名誉教授は、原子力規制委員会の火山影響評価ガイドについて、関係者の巨大噴火に関してのいろいろな御発言を聞きますと、どうも火山学のレベル、水準を高く評価しておられると、過大に、地震学と比べれば随分おくれていると思うんですと述べられています。

 藤井名誉教授、中田節也東大地震研究所教授も、巨大噴火というものに対しての前兆とか、そういうものに関して、データをほとんど持っていない段階だ、基本は、やはりその火山のことを一番よく知っているのは、そこにある火山観測所、IAEAのリコメンデーションの中にも、ないところには火山観測所をつくれと言っているとして、ずっとその現場にいて、状況をきちんと把握できる人がいた上で、見えてきた異常がどういう可能性があるのかという判断を、観測所、事業者、規制側、国の組織が意見交換して判断する体制が少なくとも必要だとおっしゃっています。

 これに対して、九州電力が適合性審査会合を通じて提示しているモニタリング計画、これは、国土地理院による既存の一般的なGPSデータと、気象庁による既存の一般的な地震観測データを定期的に集めて変化を見るというだけのものです。火山学者の皆さんの認識とは著しいギャップです。

 そこで、規制庁に二つお聞きします。

 九州電力の運用期間中にVEI7以上の巨大噴火が発生する可能性は十分に小さいという判断に、専門的知見を持ったと認められる火山の専門家は加わっているのか、また、原子力規制委員会は川内原発の新規制基準適合性審査で九州電力の判断を妥当としましたが、その規制委員会の判断には火山の専門家が加わっているのか、結論だけでいいですので。

櫻田政府参考人 お答えいたします。

 まず、川内原発において火山活動のモニタリングを行うという話が今ございましたけれども、それは巨大噴火を対象としたものでございますので、火山活動の予知を行うためのモニタリングではないということはまず御理解いただきたいと思います。

 それで、九州電力の申請に当たって火山の検討を行ったその判断において、火山の専門家が加わっていたのかどうかという御質問でございますが、これについては私ども承知をしていませんけれども、審査に当たりましては、九州電力が参考としたという学術論文の提出を受けて、これを参照し、また最新の知見が反映されているかどうかについて確認をしたところでございます。

 それから、規制委員会における川内原子力発電所の審査におきましては、担当の委員と原子力規制庁の技術系職員、それから原子力規制庁に統合された原子力安全基盤機構の職員が参加する審査会合を開催して実施しております。その中におきましては、直接、火山の専門家から御意見を伺ってはございませんが、この審査を行う際に用いた火山影響評価ガイドの策定の際には、火山の専門家の御意見を伺ってございます。

真島委員 九電の判断に火山の専門家が加わっているか聞いてもいない、そして規制庁の判断には火山の専門家は一切加わっていないというのが答えでした。

 規制庁は、カルデラ噴火については、その前兆を捉えた例を承知しておらず、噴火の具体的な発生時期や規模を予測することは困難であるという認識を示しておられますけれども、専門家抜きで判断し、それを妥当としたわけですから、次にこの妥当性について聞きたいと思うんですけれども、二つお聞きします。

 一つは、新規制基準で、原発の重要施設の真下にある断層は過去の活動履歴をもって立地不適と判断しているのに、火砕流は過去に原発の敷地に到達した可能性が確認されていても立地不適としないのはなぜですか。

 もう一つは、可能性が十分に小さい、つまり可能性がゼロでなくても立地不適とならないのは、噴火の予知が可能であるということを規制庁は前提にされているんですか。

田中政府特別補佐人 過去の火山活動により火砕流が到達した場合であっても、対象となる火山の活動が終息している場合もあり、過去に火砕流が到達したことをもってのみ立地不適とするものではございません。

 火山影響評価ガイドでは、発電所の運用期間中、火砕流などの設計対応不可能な事象を伴う火山活動の可能性について個別に評価した上で判断することとしております。

 なお、活断層の例も御指摘になりましたけれども、活断層も過去に動いたもの全てが立地不適となるわけではなくて、後期更新世以降、約十三万年前以降ですが、動いたかどうかということに着目して判断しているところでございます。

真島委員 今言われたように、断層は、十二、三万年前以降に活動したというのは将来活動する可能性がある断層、つまり、それが真下にあれば立地不適としているわけですね。

 川内原発の場合、火砕流でいいますと、十二、三万年前どころか、三万年前の姶良カルデラ、十・五万年前の阿多カルデラの巨大噴火で、原発敷地内に火砕流が到達した可能性が確認されています。南九州の縄文人が絶滅したと言われる約七三〇〇年前の鬼界カルデラの巨大噴火による火砕流は、海を渡って川内原発近傍まで達したというふうに見られています。

 九州電力も、不確かさを考慮すれば、影響が及ぶ可能性は否定できないとしているんですから、断層の評価方法と同様の判断基準をとれば、これは立地不適とするのが当然だと思うんですね。

 ところが、火山影響評価ガイドは、火山活動のモニタリングと火山活動の兆候把握時の対応を適切に行うことを条件として、立地には問題ないと、それに基づいて判断されているわけですね。それでは、モニタリングと兆候把握時の対応を適切に行うことができなければ、立地評価の前提条件が失われることになると思います。

 規制庁にお聞きしますけれども、規制委員会は、運転期間中にVEI7以上の巨大噴火が発生する可能性は十分小さいと判断しておられますけれども、この時期と規模を判断されているわけですが、何を根拠に判断されたんですか。

櫻田政府参考人 VEI7以上の巨大噴火が発生する可能性が十分小さい、そういう川内原子力発電所の判断に関する御質問でございます。

 これに関しましては、九州電力は、申請に当たりまして、現在のマグマだまりの状況について、いわゆる破局的な噴火直前の状態ではないということ、それから、姶良というカルデラがございますけれども、それを含む鹿児島地溝帯での破局的な噴火の平均発生間隔は約九万年以上であるということと、最新の破局的な噴火からの経過時間が約三万年であるということを比較して、十分平均発生間隔が長いということなどを示しておりまして、こういったことを勘案して、川内原子力発電所の運用期間中に破局的な噴火によって火砕流等の影響が発電所に及ぶ可能性は十分に小さいと評価したものであって、この判断を、規制委員会としても、審査の結果、妥当であるというふうに判断したものでございます。

真島委員 今言われた九州電力が根拠にしている噴火間隔九万年周期、これは、周りの五つのカルデラの履歴の平均なんですよ、非常に大ざっぱなもの。実際、個々のカルデラを見ると、噴火間隔はまちまちなんです。全然根拠にならないんですね。

 規制委員会自身も審査案に対する御意見への考え方で、個々のカルデラでは、必ずしも明確な周期性は確認されておりませんと回答されているんですね。

 それと、マグマだまりがつかめるかどうかという問題もあるんですけれども、これについては、火山の専門家の方は口をそろえて、まだまだ調査研究技術というのはそういう段階じゃない、今からだというふうにおっしゃっております。

 そして、先ほど規制委員長が、火砕流の場合は終息する場合もあるから、断層と違ってというようなことをおっしゃったけれども、川内原発周辺のカルデラはみんな生きている、非常に活発に生きているというふうに、火山学者の皆さんは口をそろえておっしゃっております。

 最後に、ちょっともう時間がないので飛ばしますけれども、もう一つお聞きします、規制庁。

 巨大噴火の兆候を把握した場合の対処として、原子炉をとめて適切な燃料搬出を実施するとしていますけれども、これは具体的な計画や実施基準はできているんでしょうか。

櫻田政府参考人 今御質問のありました具体的な対処計画というのは、九州電力が策定するものでございます。私どもが策定するものではないということをまず御理解いただきたいと思います。

 九州電力がやることにつきましては、保安規定において定められておりまして、これに基づいて九州電力がこれから行うことが必要でございますし、また、それがきちんと行われていくかどうかにつきましては、私どもとしてもしっかり確認していきたいと思っております。

真島委員 もう再稼働を認可しているのに、まだ何にも具体策ができていないんですね。

 川内原発に、二千体近い使用済み核燃料がプールにあります。大型トレーラー一台にようやく一基が載る輸送容器が七十五基分。プールは水を循環しながら冷却させないといけない。どうやって避難させるか、どこに避難させるかも決まっていない。最低五年間は使用済み燃料プールで、原子炉から取り出した燃料というのは冷却しなきゃ運び出せないんです。運び出すのに何十年もかかるというふうに言われています。火山の変化の兆候を的確に捉えて運び出すなんて無理ですよ。

 ちょっと、大臣に聞きたくても時間が来たので、まとめますけれども、先ほどから紹介しているように、我が国の火山学者の多くは、巨大噴火について事象の揺らぎと区別できる前兆を把握しなきゃいけない、確実な予測を行うことは困難だ、少なくとも、核燃料を運び出すための五年をめどとするリードタイムを考慮して予測できるとする火山学の専門家は皆無です。これは憲法学者の比じゃありません。川内原発は立地不適です。

 南日本新聞の鹿児島地裁の仮処分申請却下直後の世論調査では、再稼働に反対、どちらかといえば反対と答えた鹿児島県民は五九・九%に上って、その反対理由の第一位は安全性に疑問があるというものです。

 国民の声と科学者の知見に真摯に耳を傾け、川内原発の再稼働を中止する政治決断を強く求めて、私の質問を終わります。

     ――――◇―――――

江田委員長 次に、内閣提出、参議院送付、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 これより趣旨の説明を聴取いたします。宮沢経済産業大臣。

    ―――――――――――――

 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

宮沢国務大臣 官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。

 我が国経済の持続的な成長を実現するためには、成長戦略を確実に実行して経済の好循環を確かなものとし、景気回復の実感を全国津々浦々にまで届けることが必要不可欠であります。このため、地域の経済と雇用を支える重要な存在である中小企業、小規模事業者の活力を最大限に発揮させるために、創業間もない中小企業の官公需への参入を促進し、また、地域産業資源を活用したふるさと名物の開発、販路開拓を促進することにより、地域を挙げて中小企業、小規模事業者の商品、サービスへの需要を掘り起こす必要があります。

 以上が、本法律案を提案した理由であります。

 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。

 第一に、実績が重視される傾向にある国等との契約において、創業間もない中小企業の受注機会は限られているため、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律において、受注機会の増大を図る措置を講じます。創業十年未満の中小企業者を新規中小企業者として定義し、新規中小企業者等との契約目標の設定、受注機会の増大のための措置等を盛り込んだ基本方針を策定するとともに、国等の契約の実績の概要の公表を行います。

 第二に、地域産業資源のさらなる活用促進を図ります。中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律を改正し、市区町村の役割を明確化することにより積極的な関与を促し、また、地域産業資源を活用する事業者に対して需要の動向に関する情報提供等の支援を行うこと等により、消費者嗜好を捉えたふるさと名物の開発、販路開拓を促進する仕組みを新たに盛り込みます。

 第三に、独立行政法人中小企業基盤整備機構法を改正し、業務の追加を行います。地域産業資源を活用した事業活動を促進するため、市区町村を通じた貸し付けを追加し、また、各省各庁等の依頼に応じて、中小企業者の受注の機会の増大を図るための情報提供業務等を新たに行います。

 以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。

江田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十九分散会


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