衆議院

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第12号 平成14年4月24日(水曜日)

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平成十四年四月二十四日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 久保 哲司君
   理事 木村 隆秀君 理事 実川 幸夫君
   理事 橘 康太郎君 理事 林  幹雄君
   理事 細川 律夫君 理事 赤羽 一嘉君
   理事 一川 保夫君
      赤城 徳彦君    小里 貞利君
      梶山 弘志君    倉田 雅年君
      小西  理君    菅  義偉君
      鈴木 恒夫君    田中 和徳君
      高橋 一郎君    谷田 武彦君
      中馬 弘毅君    中本 太衛君
      菱田 嘉明君    福井  照君
      二田 孝治君    堀之内久男君
      松岡 利勝君    松島みどり君
      松宮  勲君    松本 和那君
      吉川 貴盛君    吉野 正芳君
      阿久津幸彦君    井上 和雄君
      大谷 信盛君    鍵田 節哉君
      今田 保典君    樽床 伸二君
      津川 祥吾君    永井 英慈君
      伴野  豊君    平岡 秀夫君
      前原 誠司君    高木 陽介君
      山岡 賢次君    大幡 基夫君
      瀬古由起子君    原  陽子君
      日森 文尋君    小池百合子君
      二階 俊博君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      佐藤 静雄君
   国土交通大臣政務官    菅  義偉君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   政府参考人
   (防衛庁防衛局長)    守屋 武昌君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議
   官)           清水  潔君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議
   官)           桑田  始君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長
   )            岩村  敬君
   政府参考人
   (国土交通省国土計画局長
   )            小峰 隆夫君
   政府参考人
   (国土交通省都市・地域整
   備局長)         澤井 英一君
   政府参考人
   (国土交通省港湾局長)  川島  毅君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官) 丸山  博君
   政府参考人
   (環境省大臣官房長)   松本 省藏君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・
   リサイクル対策部長)   飯島  孝君
   政府参考人
   (環境省環境管理局長)  西尾 哲茂君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  保坂 展人君     日森 文尋君
  二階 俊博君     西川太一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  日森 文尋君     重野 安正君
  西川太一郎君     二階 俊博君
同日
 辞任         補欠選任
  重野 安正君     保坂 展人君
同月二十四日
 辞任         補欠選任
  高木  毅君     吉野 正芳君
  中馬 弘毅君     鈴木 恒夫君
  菱田 嘉明君     小西  理君
  松野 博一君     松島みどり君
  今田 保典君     鍵田 節哉君
  保坂 展人君     日森 文尋君
  二階 俊博君     小池百合子君
同日
 辞任         補欠選任
  小西  理君     菱田 嘉明君
  鈴木 恒夫君     中馬 弘毅君
  松島みどり君     梶山 弘志君
  吉野 正芳君     高木  毅君
  鍵田 節哉君     今田 保典君
  日森 文尋君     保坂 展人君
  小池百合子君     二階 俊博君
同日
 辞任         補欠選任
  梶山 弘志君     松野 博一君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第五三号)
 首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第五四号)


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     ――――◇―――――
久保委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案及び首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長岩村敬君、国土計画局長小峰隆夫君、都市・地域整備局長澤井英一君、港湾局長川島毅君、政策統括官丸山博君、防衛庁防衛局長守屋武昌君、文部科学省大臣官房審議官清水潔君、経済産業省大臣官房審議官桑田始君、環境省大臣官房長松本省藏君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長飯島孝君及び環境省環境管理局長西尾哲茂君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
久保委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
久保委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。菱田嘉明君。
菱田委員 おはようございます。自由民主党の菱田嘉明でございます。
 扇大臣、また佐藤副大臣におかれましては、比較的早い時間からの委員会でございますけれども、御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 時間も余りございませんので、早速質問に入らせていただきます。
 きょうは、二つの法律案が一括審議、こういうことになっておりますけれども、まず、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案についてお伺いをいたします。
 今回の一部改正、これは、廃棄物の海面処分場をできるだけ長く使っていこう、こういうことにするために民間事業者が減量化施設を整備する際の支援策を新たに設けていく、こういうことでございます。
 そこで、特定施設を導入した場合にどの程度の効果があるのか。具体的に言えば、どの程度の減量化が可能であるのか、その結果として廃棄物海面処理場はどの程度延命化がされるのか、この点についてまずお聞きをいたしたいと思います。
川島政府参考人 今回の民活法の一部改正で新たに加えます特定施設の減量化の効果についてお尋ねがございました。
 今回、民活法の一部改正によりまして特定施設に追加する廃棄物等の減量化施設のうち、まず、廃棄物の溶融施設につきましては、廃棄物を高温で溶かし固化することにより、おおむね十分の一から二十分の一程度に減量化できるというふうに考えております。また、建設発生土処理施設につきましても、破砕やふるい分け等の処理によりまして、廃棄物海面処分場への処分量を、処理前と比べましておおむね十分の一から二十分の一程度に減量化できると考えております。
 これまで港湾整備事業により整備を行った廃棄物海面処分場では、平均的には受け入れ量の約二五%程度が産業廃棄物及び陸上残土となっております。今回の減量化施設による減量化が可能な廃棄物等がおおむね四分の一ということでございます。したがいまして、廃棄物海面処分場で受け入れる廃棄物等のうち、産業廃棄物や陸上残土といった減量化が可能なものを今回特定施設に追加する減量化施設におきましてすべて処理した場合を想定いたしますと、最終的に埋め立てられる廃棄物等の総量は約二割程度削減されることとなります。
 これによりまして、廃棄物海面処分場の受け入れ期間につきましては、受け入れ期間が二十年の廃棄物海面処分場の場合には約六年程度の延命化が見込まれるというふうに考えております。
菱田委員 ありがとうございます。
 この法律改正によって新しく特定施設を導入したときに、受け入れ期間が二十年の処分場の場合に約六年間の延命、これが見込まれる、こういうことでございまして、相当な効果が期待できる、このように思うわけでございます。
 ところで、港湾の方では、これまでも廃棄物処分場の整備を推進し、その延命についても努力をしてきていただいたところでございますけれども、これからさらに循環型社会の形成を進めていく上で、今回の民活法の一部改正のほかにどのような施策を展開していこうとされておるのか、今後の方向についてお伺いをしておきたいと思います。
川島政府参考人 お答えいたします。
 今後、循環型社会の形成に向けまして、リサイクルの進展に対応した静脈物流システムの構築を推進していくこととしております。
 具体的には、港湾における広域的なリサイクル施設の立地あるいは物流基盤の整備等を一体的に展開する静脈物流拠点の形成を図るとともに、急がない貨物であるという循環資源の特性を生かしまして、環境に優しく安全で低コストの海上輸送を活用した静脈物流ネットワークの構築を推進していく考えでございます。
 このように、循環型社会の形成に向けまして、従来進めてきておりました廃棄物海面処分場の整備、また今回お願いをしております民活法の一部改正を初めとしまして、静脈物流システムの構築などの施策を総合的に講じてまいる所存でございます。
菱田委員 ありがとうございました。
 最近の廃棄物の最終処分場の逼迫状況、これは非常に深刻なものがあるわけでございまして、特に産業廃棄物の最終処分場の残余年数、このままでいきますと首都圏では一年未満、あるいは近畿圏でも二年未満と、まさに自転車操業的、既に限界に達しておる、このようにお聞きをいたしておるわけでございます。
 やはり、リデュースあるいはリユース、リサイクル、これを三本柱とする循環型社会への転換が喫緊の課題、いわゆる急務である、このように痛感をいたしておりまして、御答弁のございましたとおり、静脈物流ネットワークの構築を急ぐ必要があろうか、このように思うわけでございます。
 そういう意味では、今回の法案、これは廃棄物の減量化を図る総合的な政策の一環として時宜を得たものだ、このように評価できると思います。一日も早くこの法律が施行されましてその効果が発揮されることを期待いたしまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案についてお伺いをいたします。
 今回の改正は、首都圏の既成市街地、近畿圏の既成都市区域における工場等の制限に関する法律を廃止しようとするものでございます。
 日本の産業構造に変化が出てきた。つまり、これまでの製造業から、その重点がサービス業へシフトした。そして、製造業では海外へかなり進出をしておるということでございますし、また、少子化が進行をしておる。こういったことから、昭和三十年代には、大都市の人口集中、こういうことで、大きな原因になりました工場あるいは大学の新増設でございますけれども、もはや現在では、これらはそれらの大きな原因になり得ない。こういうことでございまして、こうしたことを制限すること自体の有効性あるいは合理性が薄れてきておる。こういうことから、二つの法律を廃止する、制限法を廃止する、こういうことでございます。
 確かに、社会経済情勢が大きく変化をいたしましたので、今日では工場等の制限法はもう必要ない、このように思うわけであります。
 ただ、一方では、首都圏の既成市街地あるいは近畿圏の既成都市区域の現状を見ますと、依然として、交通渋滞、あるいは公共施設の不備といったような、都市の円滑な活動を妨げるさまざまな課題を抱えておる、そうした課題が残っておることも事実でございまして、これから引き続き、人口あるいは都市機能の適正な配備を図る中で、安全性あるいは利便性、快適性の向上、こういう面で、都市機能の、あるいは都市環境の整備改善をさらに進めていく必要があろう、このように思っております。
 それと、もう一つ重要な課題があるように考えます。それは、魅力ある、あるいは個性ある、特性ある都市づくり、こういうことでございます。
 地方分権によりまして、地方の都市は、その地の歴史あるいは伝統文化を生かして個性と魅力のあるまちづくりを目指しておりますけれども、大都市においても、やはり、個性と魅力のある、質の高い、風格のある都市づくりが求められていくのは当然のことだというふうに思うわけでございます。制限法を廃止するだけではなくて、これを機会に、より積極的にこうした面からも都市再生を図っていくべきだ、このように考えたところでございまして、これに関連して質問をさせていただきたいというふうに思います。
 私の地元とも言えます京都市は、御存じのように、西陣織に代表されます伝統産業が多い。また、製造業の出荷額あるいはベンチャー企業の数、こういう面では全国の上位を占めておるわけでございます。それから、もう一つの特徴的なこととしては、大学あるいは短期大学の数が多い。現在三十七の大学があるわけでございます。こうしたことから、京都市は、本来、まちづくりの都市あるいは大学の町、こういう特性を持っておるわけでございます。
 そこで、京都市としては、大学と地域社会との交流、また大学と産業界との連携を深めて、魅力に満ちた「大学のまち・京都」、これを推進していくことを基本方針の一つとしてきたわけであります。
 ところが、工場等制限区域に指定されておることもございまして、大学としては新しい学部が思うように設置できなかった、こういうこともございまして、昭和六十年以降、三つの大学が一部移転をいたしました。また、二つの短期大学が全学移転、こういうことになったわけでございます。これ以上の大学の転出、これは京都の魅力とかあるいは活力を低下させる、こういうことで、京都市としても、都市計画法の弾力的な運用等を図りまして、その引きとめに苦慮しておったわけでございます。
 そうしたことから、今回の工場等の制限法、京都市にとっては歓迎すべきことだと思うわけでございますけれども、むしろ、これを機会に、この際、抑制的な対応となっております文部科学省の大学あるいは学部の設置認可の基準をぜひ見直していただきたい、見直すべきである、このように思うわけでございますけれども、文部科学省のお考えをお聞きいたしたいと思います。
清水政府参考人 お答え申し上げます。
 大学等の設置認可のあり方については、現在、中央教育審議会において検討中でございまして、先般、この十八日に中間報告を取りまとめいただきました。
 その内容といたしましては、首都圏、近畿圏、中部圏における工場等制限区域、準制限区域内の大学の設置等についての抑制方針を撤廃する方向で検討するとされているところでございます。
 今後、各方面からのパブリックコメントをいただきまして、さらに御審議をいただいた上、六月中にも答申をいただき、文部科学省として、それを受け、規制の見直しを行ってまいりたい、かように考えております。
菱田委員 中央教育審議会から六月にも答申が出る、こういうことでございますけれども、大学設置に関する基準の見直しがぜひ具体化されますように、この際、強く要望をいたしておきたいと思います。
 次に、特に首都圏の問題として、人口あるいはまた都市機能、いろいろな機能の適正配置についてお伺いをいたしたいと思います。
 東京都の二十三区につきましては、人口の集積が対全国比で六・七%ということでございます。ところが、情報サービス産業の売上高は実に全国比で五一・三%、過半数以上がここに集中をいたしておるわけでございます。
 工場制限法の対象施設以外のものがこの東京の二十三区には過度に集積をしておるというふうに思うわけでございますけれども、引き続き、人口あるいは都市機能の適正な配置を図る必要がある、このように考えるわけでございますけれども、今後どのようにしていこうとされておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
佐藤副大臣 菱田先生おっしゃるとおり、東京都への人口の集中、集積、さらに、いろいろな機能の集積というものが非常にまだ多いように思っております。
 これは、人口を見てみますと、昭和四十五年には全国比八・四%であったものが平成十三年には六・三%、多少減りぎみでありますけれども、まだ相当多いように思います。
 機能の集積を見てみますと、事務所や店舗などは、全国比、四十五年には一九%、それが十二年には一五%でありますし、商業機能なども、四十五年には全国比三五%が十一年には三六・六%、情報サービスも、年間の売上高は、昭和五十一年には五一・五%だったものが平成十二年、依然として五一・三%、全国と東京と半々ぐらいを占めている。そういうところを見てみますと、多少減ってきてはあっても、まだ東京都は非常に多いように思っております。
 これから、国の行政機関や特殊法人の移転とかいろいろなことをやっていますけれども、さらに、税制や金融面を通じながら、そういうものを、地方に行ってもらう、その方がいいんだ、そういうようなことを推進してまいりたい、そう考えております。
 しかし、根本的には、今までのような東京集中、中央がコントロールするんじゃなくて、地方がそれぞれの特色ある地方づくりをしていく、そして地方同士の競争の中から、国の、全国の活力を生み出していく、そういう方向にやはり行くべきだろうと思っております。
 そのことも頭に置きながら、市町村合併が終わり、さらに将来の、大きな道州制の方向に行くんだと思いますけれども、そういう方向も見ながら、精いっぱい地方への集積というものも考えながらやっていきたい、そう思っております。
菱田委員 どうもありがとうございます。
 約一年前に小泉内閣が発足をいたしまして、これと同時に、内閣に都市再生本部が設置をされまして、都市再生を現内閣の重要施策の一つとして取り組んでおられるわけでございます。
 今回、工場等制限法の廃止の後、首都圏、また近畿圏における整備、これをどのようにこれから進めていかれようとされておるのか、せっかく扇大臣おいでをいただいておりますので、最後に大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
扇国務大臣 菱田議員がおっしゃるように、現在の首都圏、これは日本のGDPの約四割弱を占めるという重要性でございますとか、我が国の政治、経済、文化、あらゆるものの中心として、その役割、また、今過密だとおっしゃいますけれども、重要な点では何ら変わるところはない。
 また、近畿圏というものも、先生も近畿圏でいらっしゃいますし、私も近畿出身でございますけれども、少なくとも近畿圏は、首都圏と並んで、近世から私たちの国のあらゆる産業の発展のむしろ基盤であったという自負を持っておりますけれども、現段階では、産業発展の低下そして横ばい、やっと横ばいかなと思ったら、経済的にも関西の地盤沈下というものもかなり言われるようになりました。
 そういう意味では、東京圏と近畿圏という車の両輪があって初めて本来の姿に戻るであろうと私は思っておりますけれども、現段階ではそういう状況にないというのは、近畿出身としては大変残念なことではございますけれども、そういう希望も含めて、私たちは新たに、今おっしゃったように、首都機能そしてまた都市再生という、小泉内閣の目玉として、二十世紀の負の遺産というものも全部総決算しようということ。
 ただただ発展ということで残されてきた部分がたくさんあると思うんですね。
 例えば、高速道路をつくった方がいいということでオリンピックのときに高速道路をつくりましたけれども、先日も私、この委員会で言ったかどうか忘れましたけれども、話題になっておりますように、私は、何としても首都圏の中で、五街道の、日本の道路の起点であります日本橋、これは平成十一年に文化財に登録されているわけですけれども、いまだにこれが、日本橋という橋を表示してあるもの自体が、お昼でも懐中電灯で見なきゃ見えないとか、その美しさというものが、全部高速道路にかかっていて本来の姿が見えていないという、これもやはり我々は回帰しようということで、都市再生本部で上げるまでもなく、少なくともこれを回帰させて、個性ある都市づくりの、東京都の、首都圏でさえそういう状況である、こういうことも直していきたいというのも一つの例でございます。
 この首都の環状道路一つとってみましても、その整備は、言ってみればまだ二〇%しかできていないというのが現状でございます。高くて過密、そして、高速に乗ったのに低速。こういうことでは、余りにも所期の目的を達成し得ていないということで、現在、二十一世紀になって、そういうものを迅速に対処しなければ、子供や孫に、文化を殺し、そして名所、史跡、歴史、そういうものを抹殺してどうして日本が立ち行くのかということに立ち戻って、我々は都市再生というものも含めてやっていきたいと思うのが原点でございます。そういう意味では、することもたくさんございます。
 先ほど近畿圏のお話が出ました。私も申しました。完全失業率が近畿圏では六・七%という数字も出ておりますので、そういう意味では、近畿圏も平均の失業率よりも高いパーセントを示しているということ自体も、近畿圏の今の姿が端的に表現できるのではないかと思います。
 そういう意味も含めまして、私たちは、首都圏、近畿圏両方あわせまして、都市の再生本部でも、あらゆるところで、空港の整備一つとってみても、二十五年、まあ正式には二十四年ですけれども、やっと二本目というのでは、余りにも情けない。第三次産業の主幹事業になります観光一つとってみても、空港整備一つできなくて、いらっしゃい、いらっしゃいと言って、満杯です、来れませんと、これでは話にならない。
 そういうことも含めて、あらゆる面で、都市のあり方、そしてライフサイエンスとして日本はどうあるべきか。今の、京都のお話も出ました。三十七大学があっても、果たして三十七大学の大学の充実一つとってみても、法案が阻止されたのでは困る。この今回の法案によって、あらゆる大学でも私は選択範囲が広がると思っています。
 そういう意味で、皆さん方と一緒になって、私は、今回の法案、要らなくなったものは大胆に廃止する、そして二十一世紀型の発展をしやすくするような法案整備というものも大事だということで皆さんに御論議いただいておりますので、あらゆる点で、国際交流、物流機能の強化あるいは老朽木造密集市街地の緊急整備等のあらゆるプロジェクトを推進していくことによって、都市の再生を図りながら、二十一世紀型にしていきたい。
 そういうことで、近畿圏、東京圏ともに両輪として動くような政策を進めていきたいというのがこの法案の一端でございますので、ぜひ、京都御出身でございますので、今後も御指導賜りたいと思います。
菱田委員 どうもありがとうございました。御丁寧な中に意欲ある御答弁をいただきました。お礼を申し上げ、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
久保委員長 平岡秀夫君。
平岡委員 民主党の平岡秀夫でございます。
 私は、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部改正法案について質問させていただきたいというふうに思っております。長い法律名でございますから、民活法というふうに略称させていただきたいと思います。
 今回の法律の改正は、廃棄物減量化施設をこの民活法の中における特定施設に追加するという内容でありますけれども、その是非を論じる前に、この民活法そのものについてどういう評価が下されているのか、あるいはこの法律についてどのようにこれから考えていくべきなのかといった点についてまず検証した上で今回の改正点について論議をしていきたいというふうに思っておる次第でございます。
 そこで、これまで、民活法、昭和六十一年五月に成立いたしまして、当時十年間の時限立法として立法されたわけでありますけれども、途中で平成十八年まで期限延長されております。しかしながら、もう十五年が経過しているという状況でありますから、この民活法に基づくさまざまな設備の整備というものが進んできていると思います。その施設整備の実績とそれに対する評価をまずお伺いしたいと思います。
 この民活法については、五つの省が現在所管しているというような状況であります。その中の主な三つの省にきょうは来ていただいております。国土交通省、経済産業省、そして環境省の三つでございますけれども、まず冒頭、国土交通省所管の件につきまして、大臣から、実績とその評価について御教示いただければと思います。
扇国務大臣 国土交通省関係の民活施設についてのお尋ねがございました。
 国際会議場の施設はもちろんございますし、大阪港の天保山地域の海遊館等の港湾文化交流施設、それから荷扱い場、また保管施設のほか、物流事業者のオフィススペースなどの複合の機能を有した物流高度化の基盤施設等を初めといたしまして、他省との、今御指摘のように、きょうは三省来ておりますけれども、そういう共管も含めて、これまで百一施設ございます。そして、その百一施設の整備が進み、なおかつ総事業費は、平成十二年度までの実績で約二兆九百億円に上ります。そのうち、特定施設にかかわります事業費は約九千三百億円でございます。
 これら民活施設の整備というものは、国民経済あるいは地域社会の健全な発展等に貢献しているのは御承知のとおりでございます。国土交通省といたしましても、財政状況の厳しい中ではございますけれども、民間の能力を最大限に活用して、なおかつ経済社会の基盤の充実を図るというこの民活法の制度というのは、今後極めて有益な役割を果たすものと考えております。
平岡委員 それでは、経済産業省、お願いします。
桑田政府参考人 当省関係につきまして、民活法の認定状況について御報告させていただきます。
 昭和六十一年に民活法が、民間事業者のノウハウでございますとか資金力でございますとか人材を活用いたしまして施設整備をしていくということでございますが、全国でこれまで百八十四件のプロジェクトが認定をされております。そのうち、当省関係のプロジェクトは、他省との共管も含めまして、八十六件の認定でございます。
 なお、当省関係のプロジェクトの総事業費でございますけれども、約一兆二千三百億円。うち、特定施設にかかわります事業費は約四千九百六十億円でございます。
 御承知のように、民活プロジェクトは、それぞれ各地におきまして、経済社会の基盤施設として非常に中核的な役割を担っているというふうに考えております。施設整備によります波及効果といたしまして、施設に対する投資だけでなく、周辺の商業施設、事業場施設と関連の施設、これら施設整備に伴いまして整備された周辺の道路等に対する投資によりまして、地域の活性化、内需拡大に大きく貢献していると考えるところでございます。
平岡委員 それでは、環境省、お願いします。
松本政府参考人 御説明をいたします。
 環境省では、民活法に規定いたします特定施設の中で、カレット他用途利用施設、ペットボトルリサイクル施設、そして再生資源活用肥料化施設、この施設につきまして経済産業省、農林水産省と共同で平成八年度以降認定を行ってきているところでございますが、リサイクルの推進に一定の役割を果たしてきたというふうに評価をしているところでございます。
 平成十二年度までの認定実績は四件でございまして、総事業費は、合わせて四十三億九千七百万円となっているところでございます。
平岡委員 今、代表的な三省から、民活法に基づく施設整備の実績とその評価をお伺いいたしまして、それぞれ皆、各省さん、高い評価をしておられる。ある意味じゃ、こういう場では当然のことかもしれませんけれども、本当にそうなのかというところもあろうかと思うんです。
 この民活法の特定施設に該当いたしますと、さまざまな手続が必要でありますけれども、主務大臣から認定されますと、いろいろな支援措置というものが国からも与えられるという形になっているように思います。
 この内容についてもちょっと後で聞こうとは思っていますけれども、その中の支援措置の一つとして、NTTの無利子貸し付けあるいは低利貸し付けというのがあるというふうに承知しておるのでございますけれども、これについて、どういうような状況になっているか、その融資の実績とその傾向を皆さん方からちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 これは事務方で結構でございますから、先ほどの順番で、国土交通省、そして経済産業省、環境省という順番で御答弁いただきたいと思います。
丸山政府参考人 ただいま特定施設に対しますいわゆるNTT―Cタイプの融資についてお尋ねがございました。
 国土交通省分の特定施設にかかわりますNTT―Cタイプの融資の実績は、昭和六十二年度から平成十二年度までで、他省との共管も合わせまして千九百十二億円でございます。
桑田政府参考人 NTT―Cタイプの無利子並びに低利融資制度につきましての活用状況でございますが、当省関係の特定施設にかかわりますCタイプの融資の実績は、昭和六十二年から平成十二年度までで、他省との共管分を合わせまして千五百三十億円となっております。
松本政府参考人 環境省関係の特定施設にかかわりますNTT―Cタイプ融資の実績でございますけれども、平成十二年度までに約七億円となってございます。
平岡委員 今は昭和六十二年から平成十二年までということでありましたけれども、ちょっと最近の傾向を聞きたいので、平成十、十一、十二ぐらいの数字をおっしゃっていただければと思うんですけれども、きのうちょっとレクしたときにはそういう議論があったので、多分準備していただいていると思うので、よろしくお願いいたします。
丸山政府参考人 まことに申しわけございませんが、最近の数字ということではなくて、全体としてまとめてしか、ただいま資料が手持ちしておりませんので、後刻調べましてお持ちするということでよろしゅうございますでしょうか。
平岡委員 それでは、後でちょっと教えていただきたいと思うんですけれども。
 これはトータルな数字で恐縮でありますけれども、先日ちょっとお聞きしましたら、特定施設に対するNTT―CタイプあるいはC'タイプについては、平成十二年度では三十八億円の実績であると。そして、平成十三年度予算枠では六百五億円、十四年度予算枠では五百十七億円。これは、予算枠の方は特定施設だけではございませんから、ほかのものも入っているというような状況で、実際に特定施設に対する融資の実績というのはもっともっと小さい数字になるというふうに私としては認識しているわけであります。
 そういう状況を踏まえての話になるわけでありますけれども、NTT融資の実績が必ずしも最近余り多くないということが示されていると思います。もう一つ、税制上の特典というのも、平成十四年度予算編成において、税制改革の中で、いろいろ特典であったものが廃止されているというふうに伺っておりますけれども、その状況がどういうふうになっているのか、これは国土交通省で代表して答弁していただけますでしょうか。
丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 発足当時は、国税、例えば法人税特別償却でございますとか、地方税につきましては不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税、事業所税などにつきまして減免措置がございました。だんだん縮減されてまいりまして、平成十四年度では、不動産取得税につきましても撤廃をされる、それから固定資産税も撤廃、特別土地保有税も撤廃ということで、現在残っておりますのは、事業所税の、新増設に関します非課税措置と資産割の課税標準を三分の二にする、この二点だけだというふうに承知しております。
平岡委員 今御答弁いただいたように、税制上の特典も縮減してきているという状況でありまして、先ほど冒頭に代表する三省から非常に高い評価をしているという話があったのとは打って変わって、実績としては、融資額は小さくなってきている、税制上の措置はどんどんはがされているという、こんな状況であります。
 税制上の特典が縮減されてきた理由というのはどのようにお考えでしょうか。これは特に事前に通告していませんけれども、当然過去の検討の中で十分に論議していると思いますので、ここで御紹介していただきたいと思います。
丸山政府参考人 私ども制度全体を所管しておらないので、必ずしも全部にお答えすることにならないかとは存じますが、制度自体の必要性につきましては、私ども、現在も依然として、先ほど来御答弁を申し上げておりますように、あると思います。
 さはさりながら、やはり税制上の措置につきましては、最近特に、これは他の制度も同じだと思いますけれども、優遇措置を延長するということについて非常に厳しい対応が迫られておりまして、そこの流れの中でだんだん縮減をされていっているものというふうに理解しております。
平岡委員 今、税制上の措置については、税制全体の見直しの中で厳しい対応が迫られているというような趣旨の御答弁がありました。それは確かにそうでしょう。そういうことも踏まえてではありますけれども、この民活法の特定施設に指定された場合の支援措置というものがなければ、この民活法を維持していく意味も余りない、民間事業者の人たちもインセンティブが働かないということにもなってくるわけであります。
 そういう意味で、先ほどちょっと言いましたけれども、一度この法律については延長されまして、平成十八年度までが期限ということになっているわけでありますけれども、この期限をあと四、五年後に迎えるに当たって、特定施設を抱えておられる各省において、再延長の必要性、これについてどのような認識を持っておられるかについて伺いたいと思います。
 これも先ほどの順番で各省庁からお願いしたいと思います。まず最初に、国土交通省、お願いします。
丸山政府参考人 民活法の特定施設の認定につきましては、国土交通省関係について申し上げますと、平成二年度から平成七年度までは、ほぼ毎年度、十数件程度の件数がございました。ところが、平成八年には五件、平成九年には六件になりまして、この数年は、特にバブルが崩壊いたしまして我が国経済が非常に厳しい状況にあるという状況の中で、毎年度一、二件という認定の状況になっております。
 しかしながら、今回、まさにこの民活法のスキームを利用いたしまして、廃棄物海面処分場延命化施設を整備するという具体的な計画がされることとなっております。民活法の支援制度は、民間の能力を最大限に活用して、国民生活に有用な基盤施設を整備していくという上で大変有益な制度であるというふうに考えております。
 将来的な再延長につきまして今お話がございましたけれども、十八年度、その時点におきます経済社会状況などを踏まえて総合的に判断すべきものと考えておりますけれども、現時点では、今申し上げましたように、民活法は今後も継続することが必要な制度であるというふうに考えております。
桑田政府参考人 民活のプロジェクトの特定施設は、先ほども御答弁申し上げましたけれども、これまでに百八十四件の認定がございました。既に各地におきまして、研究開発、情報化の拠点といたしまして非常に基盤的な役割を果たしていると存じております。
 昨今の状況でございますけれども、大変厳しい経済情勢を反映いたしまして、先ほど国土交通省からの御報告がありましたように、平成十一年度五件、その後も二、三件ということでございます。ただ、今後の見通しといたしましては、循環型社会システムの構築が求められているという中で、リサイクル関連施設の整備が見込まれてございます。
 民活法につきましては、平成十八年五月二十九日までに廃止することとされておりますけれども、再延長等につきましては、その時点におきます各種施設整備の状況でございますとか、今後の利用の見通し、新たな施設整備に対するニーズといったものにつきまして、関係機関と協議を図りながら、その必要性について十分検討を行った上で、その時点で判断をしていくということが必要ではないかというふうに認識いたしております。
松本政府参考人 環境省では、循環型社会実現のために、現在、各種のリサイクルの推進に取り組んでいるところでございまして、民活法におきます認定制度というのが今後ともリサイクルの推進に寄与するということを心から期待しているという状況にございます。
 お尋ねのございました再延長の件につきましては、十八年度の見直しの時点におきまして、改めてその必要性について判断をするということになろうかと思っております。
平岡委員 余り積極的な発言が聞かれなくて、その時点になって考えましょうというようなことが中心だったような気がしますけれども、ぜひ、その時点においては、どれだけ必要性があるのかないのか、しっかりとした分析、評価をした上で、十八年度においての再延長の問題についてまた御相談させていただきたいというふうに思っている次第であります。
 そうはいっても、現在のこの状況を見ますと、今回、廃棄物減量化施設について特定施設として追加しようということは、ある程度ニーズがあるという状況の中で行われるということでありましょうから、この廃棄物減量化施設の追加の問題について論議を移していきたいというふうに思います。
 当然のことながら、この廃棄物減量化施設についていうと、現在の我が国における廃棄物処理施設の状況というのがどのような状況になっているのかということがきちっと押さえられた上で論議を進めていかなければならないと思うんですけれども、現在の状況、特に産業廃棄物処理施設については不足しているということが新聞報道等でも出ていたわけでありますけれども、現在の産業廃棄物処理施設の状況と、今後の設置見通しがどのようになっているのかについて、環境省から御教示願いたいと思います。
松本政府参考人 御説明を申し上げます。
 産業廃棄物処理施設につきましては、産業廃棄物処理に対する住民の不信感とかあるいは危機感などから、近年は、とりわけ最終処分場を初めとして、その設置が困難になっているという状況にございます。平成十一年度末におきます最終処分場の残余年数約三・七年と大変逼迫した状況にあるということでございます。
 このように産業廃棄物処理施設の設置が困難になっているという状況の根本には、不法投棄などの不適正処理が横行してきたというようなことがあると考えられますので、これまで、平成九年そして平成十二年の二段階にわたりまして廃棄物処理法を改正いたしまして、大きく三つの柱を立てまして改善を図ってきているところでございます。
 一点目は、排出事業者責任の徹底強化、これによりまして、不法投棄の未然防止など、適正な処理の確保を図っていくということ。二点目は、施設の設置許可手続の透明化、あるいは許可の基準の強化によりまして、適正な施設を確保していくということ。三点目は、不法投棄に対する大幅な罰則の強化を行うなどによりまして、不適正な処理対策の強化を図っていくというようなこと。これらの措置を講じまして、適正な処理が行われる体制を確立いたしまして、産業廃棄物処理に対する不信感をできるだけ低減していくように取り組んできているというところでございます。
 また、民間では、施設の確保が困難な場合には、公共関与によります施設整備がどうしても必要になってくるだろうということでございますので、都道府県などの地方公共団体が関与いたしました廃棄物処理センター、この廃棄物処理センターによる産業廃棄物処理施設の整備に対する国庫補助制度を平成十二年度から開始いたしまして、逐次、支援の拡充を図り、公共関与による施設整備を推進してきているという状況にございます。
 以上申しましたように、排出事業者責任の徹底を通じまして民間による信頼できる処理体制づくりを進める、そしてまた、あわせてこれを公共関与による処理体制で補完をしていくというようなことで、今後、必要な施設が確保されるように一層取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
平岡委員 今の答弁で、産業廃棄物処理施設の状況というのはかなり厳しい状況にあるけれども、いろいろな立法措置等によって推進を図っていきたいといったような趣旨のお話でございました。
 今回の廃棄物減量化施設は、特に港湾関係において廃棄物を海面処理する場合の取扱施設というようなものが入っているわけでありますけれども、海面処理された廃棄物というのは廃棄物処理の中でどの程度の比重を占めているのか、海面処理の重要性というのは廃棄物処理の中でどのようなものなのかということについて、これは国土交通省の方からお聞かせ願いたいと思います。
川島政府参考人 廃棄物の最終処分に占める海面処分の割合についてでございます。
 まず、一般廃棄物につきましては、平成十年度におきまして、最終処分されました約一千百万トンのうち約一八%に当たる約二百万トンが海面処分場において最終処分されております。また、産業廃棄物につきましては、平成十年度において、最終処分された約五千八百万トンのうち約六%に当たる約三百五十万トンが海面処分場において最終処分されております。
 内陸の最終処分場が逼迫する中で、海面処分場に対する期待は大きなものとなっているというふうに認識しております。
平岡委員 今の説明でいきますと、相対的には海面処分場の処理の割合というのは大きくはないけれども、それなりの役割を果たしているというような状況であったかのように思います。
 この廃棄物減量化施設について言うと、先ほどの菱田委員の質問の中にも、今回、廃棄物減量化施設を特定施設にすることによってどういうような効果がもたらされるのかといったようなお話がちょっとありましたけれども、先ほどの答弁は、どちらかというと、二十年間の埋め立ての場合には六年間の延命が図られるといったようなところがちょっと強調されていたようにも思うんです。この廃棄物減量化施設について言うと、そういう量的な側面だけじゃなくて、何か質的な側面、つまり、環境面でこんなメリットがあるんだというような点がもしあるのならば、それもちょっと説明していただきたいというふうに思うんですけれども。
川島政府参考人 まず、内陸の処分場と比較をしまして、海面処分場の場合、一カ所当たりかなり規模が大きなものになっております。
 環境保全上の配慮につきましても、まず、構造上の観点、廃棄物埋立護岸ということで、海中に枠を設けます。この構造上の安全、これにつきましては私ども国土交通省が担当しております。また、その中の廃棄物から、保有水と申しますか、それが外にしみ出さないように、適切な、遮水工と呼んでおりますが、これは環境省さんの基準で定められております。
 これらを管理運営しておるのが港湾管理者、地方公共団体が主体となっておりまして、その辺につきましても、適切に管理運営がなされておるということで、廃棄物の最終処分に伴う環境汚染、二次汚染の問題、これが十分な対策をとられておるというふうに考えております。
平岡委員 今の御答弁は、別にこだわるわけじゃないんですけれども、海面処理というそのものについてのメリットということで御説明があったと思うんですけれども、先ほどの私の質問は、今回、廃棄物減量化施設ということで特定施設に追加されるこの設備については、先ほど菱田委員の質問に対しては、ごみの量が減ることによって今まで予定されていた埋立期間というものがもっと長い間使えるといったような趣旨の御答弁であったということだと思うんですけれども、そうではなくて、例えば廃棄物溶融施設の場合には環境面でもいろいろなメリットがあるというふうに私は聞いているんです。その点についてもっと強調して説明していただきたいというふうに思っておる次第でございますので、どうぞよろしくお願いします。
川島政府参考人 御答弁申し上げます。
 まず、廃棄物溶融施設でございますが、先ほど申し上げましたとおり、廃棄物を溶融することによって高度に減量する、おおむね二十分の一以下に減量化できるというふうに考えてございます。さらに、あわせて、廃棄物の無害化、これを達成できるというふうに考えてございます。
平岡委員 今までの質疑応答の中で、廃棄物の海面処理についての重要性、そして今回の廃棄物減量化施設の有用性、これについていろいろと御答弁いただいたわけでありますけれども、今回、改正に当たりまして、ある程度の予定されているといいますか、こういう改正をすればこういう需要が見込まれているといったようなこともある程度あるのではないかというふうにも思っているわけであります。
 今回の改正によって特定施設に追加される廃棄物減量化施設について、現在、当面予定されているようなものがあれば、ここでちょっと御紹介していただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
川島政府参考人 予定されている事業の概要についてでございます。
 今回の民活法の一部改正に当たりまして想定いたしました事業でございますが、建設発生土処理施設につきましては東京港における施設、廃棄物溶融施設につきましては徳山下松港における溶融施設、これを想定しております。
 なお、これらの施設につきましては、本法律案が成立した後、事業者からの施設整備計画の申請を受けまして、国が当該計画を認定してから実施されることとなるというふうに考えております。
平岡委員 具体的には、事業者からの要請といいますか認定の申請があって、それに対して認定が行われたところで決まるのだろうと思うのですけれども、大体の事業規模と、今回、先ほどからちょっと論議していますところのメリットということ、メリットといいますか、施設として認められればこういう支援措置が講じられるんだというような観点から見た場合の、例えばNTT融資というのがどの程度見込まれるかといったようなところの、そうした事業概要についても、もしわかればここで御紹介していただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
川島政府参考人 まず、東京港におきます建設発生土処理施設の整備についてでございます。
 これにつきましては、総事業費二十億円程度というふうに想定をしております。これに対しまして、NTT―C無利子貸し付け、これはあくまで事業者との話でございますので想定でございますが、二十億円のうち貸付額が五億円。さらに、政策投資銀行による出融資、これが八億円でございます。さらに、事業所税の減免、これにつきましては一千八百万円といった額を想定しております。
 それから、続きまして、徳山下松港におきます廃棄物溶融施設の整備についてでございます。
 これにつきましては、総事業費が百億円程度と見込まれております。これにつきまして、NTT―Cの無利子貸し付けでございますが、五十億円。それから、政策投資銀行による出融資でございますが、二十億円。また、事業所税の減免につきましては一千八百万円を想定しております。
 これは事業期間のトータルの額でございます。
平岡委員 今、二つの施設を紹介していただきまして、一つが東京湾での建設発生土処理施設、一つが徳山下松港における廃棄物溶融施設ということでございました。
 この法律の中に、五十九条というところに「主務大臣」というくだりがあって、今回の廃棄物などの海面処理の関係で出てくるものに、国土交通大臣と環境大臣が主務大臣になるものとして、廃棄物の処理を行う施設に該当するものについてはこの二つの大臣だ、それ以外のものについては国土交通大臣だというふうになっていますけれども、先ほどの分類でいきますと、東京湾でやる建設発生土処理施設、これの主務大臣は国土交通大臣であり、そして廃棄物溶融施設の主務大臣は国土交通大臣及び環境大臣ということになるという理解でよろしいのでしょうか。
川島政府参考人 そのとおりでございます。
平岡委員 いずれにしましても、この海面処理におきます廃棄物減量化施設については国土交通大臣が所管をしていくということであります。
 今回の改正はそれなりに、先ほど来からの議論の中で、有用性がある、有効性があるということだったと思うのですけれども、そしてさらに、当面予定されている事業もある程度のものがあるということであったと思いますけれども、まだまだ平成十八年度まで間があるわけでありまして、こうした今回の改正によって追加される特定施設である廃棄物減量化施設、これが、廃棄物処理というそうした大きな問題の中でどの程度貢献をしていくことを期待しておられるでしょうか、あるいは、どの程度の利用が見込まれるというふうに考えておられますでしょうか。この点については、大臣にもちょっと御答弁いただきたいと思います。
扇国務大臣 御指摘になりましたように、従来から、港湾においての廃棄物の埋立処分というのは、少なくとも廃棄物海面処理場の整備を推進していく、それを実行はしておりますけれども、廃棄物の処理に対する住民の不信感、これは大変高くなっています。そういう意味で、近年の内陸の最終処分場の施設がほとんど困難であるという状況、そういう意味からしましても、廃棄物海面処理場での廃棄物の受け入れの期待が大きくなっているというのは、御指摘のあったとおりでございますし、今局長から御報告のあったとおりでございます。
 今回の民活法の一部改正によりまして追加する特定の施設というものは、廃棄物の海面処理場において処分されます廃棄物等を減量化して、なおかつ海面処分場をできるだけ長く利用できるようにと、先ほど議員が御指摘のとおりでございますので、そのための施設であり、また、内陸の廃棄物の最終処分場が逼迫している大都市圏におきましても今後の事業の展開というのは大変有意義なものとして見込まれているというのが現実でございますので、今回の法案によって、我々は、多くの希望、期待、そして今後の二十一世紀型というこの期待を担って、海面処分場の依存度を大きくし、なおかつ長期使用できるように努めていきたいと思っております。
平岡委員 大臣から積極的な御発言がありましたけれども、私の地元であります岩国地区においても、実は産業廃棄物の処分場というものが非常に不足しておりまして、特に内陸部の処分場の建設についても非常に厳しい状況に置かれているということで、困っている状況にございます。
 今回のスキームがそのまま使えるかどうかということは私もよくまだわかりませんけれども、こうした新しいスキームが、各地域で困っている産業廃棄物の処理の問題について貢献していくことを私としては期待したいというふうに思っている次第でございまして、この新しいスキームができることに対しては、各地区からいろいろな問い合わせなり、あるいは前広な要望なりも来ているやに聞いております。昨日の事前レクのときには、十数件ぐらい問い合わせがもう来ているんだというようなお話がありました。
 各地区で、地域で、こうした産業廃棄物の処理の問題について困っているという状況を、国土交通省あるいは環境省さんにおかれても十分理解していただいて、積極的な周知徹底、そして円滑な利用についてぜひ御配慮いただきたいというふうに思っている次第でございます。
 そこで、大体、きょう、今回の民活法の改正についての質問をしたいと思っていた事項は終わりなんですけれども、実は、先ほど菱田議員の方からも質問がありました環境問題、非常に重要な問題になってきているということで、港湾施設が果たすべき環境問題の中における役割というのが非常に大きくなってきているんではないかというふうにも思うわけであります。
 いろいろな国土交通省の提言を見てみますと、港湾におけるリサイクル拠点の整備といったような点、あるいは静脈物流の構築というようなことがこれからの港湾行政における大きな課題であるというようなことも提言されているわけでございますけれども、このような課題に対して国土交通省として具体的にどのように対応していきたいと考えておられるかという点をお聞きいたしまして、私の最後の質問とさせていただきたいと思います。
扇国務大臣 平岡議員が御指摘のように、少なくとも、今後、二十一世紀環境型社会の構築ということに向けましては、リサイクルの進展に対応した静脈物流システムの構築というのは極めて重要な課題であるというのは御指摘のとおりでございます。国土交通省の重点施策として我々が位置づけている、そしてまた、それを推進しているという事実はそのとおりでございます。
 このために、港湾におきます広域的なリサイクル施設の立地でございますとか、あるいは物流基盤の整備等を一体的に展開する静脈物流拠点というものを形成して、そしてそれを、急がない貨物、そういうものに関しましては、環境資源の特性を生かして、環境に優しくて、そして安全で、低コストの海上輸送、そういうものを活用していただいて、静脈物流のネットワークの構築を推進していくという考え方でございます。
 このように、私たちは、環境型社会の形成に向けまして、今回の民活法の一部改正を初めとして、静脈物流システムの構築などの施策を総合的に講じていくことが二十一世紀の重要な課題であると認識して推進していきたいと思っております。
平岡委員 どうもありがとうございました。
久保委員長 大谷信盛君。
大谷委員 おはようございます。民主党、大谷信盛でございます。
 きょうは、これからの四十五分間は、変わりまして、首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案、簡単に言いますと、工業・工場等制限法の廃止ということで、これが廃止すべきなのかどうなのかという議論を四十五分間させていただきたいというふうに思います。
 まず最初、この法律ができたのは昭和三十年代なんですけれども、それから始まって今日に至っているわけですが、社会情勢も大きく変化をいたしました。そんな中、この法律のそもそもの目的が何であったのかということから、まず認識をはっきりさせたいというふうに思います。
澤井政府参考人 工場等制限法のそもそもの目的なり背景というお尋ねだと思いますが、御指摘のように、昭和三十年代前半におきましては、首都圏及び近畿圏の大都市の中心部におきまして人口が急激に増加いたしまして、市街地の膨張あるいは生活環境や交通状況の悪化などの大都市問題が深刻化しておりまして、これ以上人口が急激に増加した場合には都市機能の麻痺すら懸念される事態となっておりました。
 そこで、首都圏整備法及び近畿圏整備法に基づきまして、大都市中心部の外縁に位置する都市開発区域等へ人口や諸機能を誘導する施策を一方で講じますとともに、大都市中心部への産業、人口の過度の集中を防止するために、首都圏では昭和三十四年、近畿圏では昭和三十九年に、許可制により過度集中の要因となっていた工場や大学等を直接規制するという本制度があわせて創設されたところであります。
 本法につきましては、法律制定以降、その時々の経済社会情勢に対応した制度の見直しを行いながら、大都市圏の整備、都市計画を初めとした土地利用政策、各種環境立法等の他の関連の諸施策の実施と相まちまして、首都圏、近畿圏の大都市中心部におきます産業、人口の過度集中の防止と都市環境の整備改善に寄与してきたというふうに認識をしております。
大谷委員 当時、いわゆる十代の地方にお住みの子たちが金の卵と称されて日本の高度成長にまつわって都市に来られて、工場等に働く、そういう人口が急激に増加した中、この都市機能が危うくなってきたので、こういう、ある意味、僕は、これは世界的に珍しい、きつい規制だったというふうに思うんですが、つくられた。ある意味、当時は異常事態と認識した上での法律だったのかなというふうに認識をさせていただいております。
 そんな中、今局長の方からもございましたように、この法律だけではなくして、税制やそのほか、いろいろな諸政策、制度でもって集中化を防ぎ、それなりに近郊の都市の方に分散をしていったのかなというふうに思っておるのですが、この工場法、そしてまたほかの施策もあったと思うんですが、集中化を抑えていく、都市の整備をしていくという中での工場法の効用というのは、この中でどんなふうに総括をされているんでしょうか。
澤井政府参考人 先ほども申し上げましたとおり、いろいろと経済社会情勢の変化に対応した見直しを、一方でこの制度自身について行ってきております。
 また他方で、大都市圏の整備につきまして、先生御指摘のような、許可制よりは緩やかな誘導等の施策、それからまた、四十年代以降整備され充実してまいりました、都市計画を初めとしたさまざまな土地利用のコントロールの制度、さらには、環境立法あるいは自治体における環境政策への取り組みといったあたりの施策と相まちまして、そういったものが総合的に作用いたしまして、こうした過度集中をしている地域の環境の悪化などに対応しまして、人口の集中の防止あるいは都市環境の整備改善に寄与をしてきたというふうに考えております。
大谷委員 寄与してきたことは間違いないというふうに僕自身も思っているんですね。
 僕が一番ここで確認させていただきたいのは、都市、大阪や東京に人口や産業が大集中して住みにくい、都市公害もひどい、そんな町になっちゃいけないという、状況が悪化するために施策をつくった。その中の一つが工場法である。しかしながら、それだけではなくて、当時、高度成長期中とはいえ、東京や大阪、どんな形の都市というものにしていくのかという構想がそれなりにあったというふうに思うんですよね。こんなんじゃだめだというのが、集中してしまったらいけないと。だから、こんなふうにしなきゃいけない、ある程度の集中、近郊にまたそれが分散しているとか、いろいろなそんな都市のイメージというものがあったと思うのです。そのイメージに合わせて達成するためにこの施策を打っていった。その一つが工場法だというふうに思うんですね。
 そういうこのイメージを、少し当時のもの、局長、そのころはお生まれだったかどうかわかりませんけれども、教えていただけたらと思います。
澤井政府参考人 当時、小学校、中学校、高校のころでありますが、私も関東地方に在住しておりました。
 首都圏、近畿圏の基本的な構想は、真ん中のあんこの部分の既成市街地あるいは既成都市区域と言っておりますけれども、そういったところに、どうしてもそこでなければいけないというものではないようなものを分散させていって、あわせて、そういった都市の膨張による環境の急激な悪化を何とか食いとめようというあんこの部分の施策と、それを周りで受けとめる、首都圏でいいますと近郊整備地帯さらにその外側に都市開発区域という二つの政策区域がございます。
 既成市街地、近郊整備地帯それから都市開発区域とこの三つの政策区域を定めまして、それぞれ真ん中から外へ出ていく諸機能を周辺で受けとめていくというような基本的な圏域構想があって、それを実現するために、必要な税制ですとかあるいは金融上の支援ですとか、あるいは場合によりますと特別の事業制度ですとか、あるいは公共団体に対する財政上の特別措置ですとか、そういうさまざまな政策手段がそれにくっついているという構想が基本でございます。それによって今まで政策が展開されてきているということでございます。
大谷委員 とすると、今の現実状況を見ると、割に、打ってきた政策がそれなりに効用があったのかなと。
 私は、大阪、茨木市、箕面市、池田市、豊能町、能勢町というところの選出でございますが、まさに大阪市内の近郊地帯であって、いわゆるベッドタウンと言われているところで、都市部から今から約三十年ほど前に引っ越してきた方が多い、そんな地域でございます。そう思うと、それなりにイメージしたものにいろいろな打ってきた施策が、必ずしも直接的だけではないと思う、間接的でもあると思いますが、それなりの効用、役割を果たしてきたのだな、もっと裏返して言えば、そこにはちゃんと、こういう形の都市構造を、こんな形の大阪を、東京をというような、ある意味グランドデザインがあったのだなというふうに認識をしておいていいのかなというふうに思っています。
 そんな中、僕が聞きたいのは、近郊の発展というあれがあったときに、今ある程度できてきている、そして社会情勢が変わったからこの法律をということなんですけれども、今回、こういうグランドデザインがあって、流れてきた政策があって、社会情勢が変わった、そしてこの法律の効果が薄れてきたのでもう廃止してもいいのじゃないかという御趣旨の提案だというふうに多分思うんですが、もう一度改めて聞きたいのは、この廃止をする目的ですよね。それと、なおかつ、廃止をした後に、じゃ、どんな都市構造、東京、大阪の機能、そんなグランドデザインがあってこれを廃止することを判断したのか。まずは総論的に、目的の方を教えていただけたらと思います。
佐藤副大臣 工場等制限法につきまして、統計を見てみますと、製造業について見ますと、製造業従事者のウエートが非常に減少してきておりまして、昭和三十五年に三八・五%であったのが平成十一年には二一・三%に減ってきている。さらに、工場立地件数でありますけれども、昭和四十四年ごろには一年間に六千近い工場が建ったのですけれども、今は九百七十件ぐらいしか建っていない。ピーク時の六分の一ぐらいの水準になってしまっている。平成十一年に京浜臨海部の規制緩和をしたのでありますけれども、工場等が新増設できるようになったのですけれども、四十三件しか新増設がなかった。その四十三件の内訳は、新設が九件で増設が三十四件であった。その新設の九件の中には、地方圏から制限区域内への新規の立地案件はなかった、そういうような統計があるわけであります。
 ですから、社会構造の変化によって、これらの工場制限法の有効性や合理性が非常に低下してきておるということがこの数字を見ておわかりのことと思います。
 産業構造の変化に対しまして、これからはITやバイオを中心としたそういう成長分野に事業が転換をしていくのだろうと思いますし、さらに、新規に開発されたそういう産業を育成する、そういう工場が建っていく、リサイクル工場等も建っていく、そういうような方向に行くのであろう、そう思っております。
大谷委員 ありがとうございます。
 私自身も、この国の経済再生は産業の高度化しかない、言葉をかえれば、この国の新しい飯の種をつくっていくのだ。今副大臣が挙げられましたように、産業で言うならば、バイオやITというところかなというふうに思っております。そのためにも、ある意味、今までの製造業の形から違う形の製造業の形に、地域の中での工場の土地というものが有効活用、高度化できるような、そんな施策は必ず必要なんだな、それに関連しているのがこの工場・工業制限法等の廃止だというふうに確かに思っています。
 しかしながら、ここは国土交通委員会であり、町のあり方としての整備の仕方ということをまずは第一義に置いて議論をしていかなければいけないというふうに思いますので、都市とこの産業、工場とのかかわり方という観点でぜひとも議論を進めさせていただきたいというふうに思っています。
 何が言いたいかというと、この小さな一つの法律だけに固まったような議論ではなく、広げて、都市とこの法律とのかかわり合いはという観点なんです。ということは、廃止するということは、廃止するからつくりたい都市、それはこんなものだという模範解答はないと思う。多分、地域と自治体が先頭になって都市というものをこれからつくっていくものだというふうに思うんですね。その中での関連性で、これはやはり要らなくなりましたよという説明が僕は必要だというふうに思うんですよ。
 たくさんの資料を勉強させていただきました。そもそもの、昭和三十年代の目的は、人口が過度に集中をしてしまうからそれを抑えよう、それで、だれが一番人口が流入してきているんだというと、十代の若者ですよね。就学、学校でやってくる。そして何よりも、十代の、中学校を出られた方、高校を出た方は金の卵ということで、みんな集中してくる。ここをとにかく抑えて、低い方に分散しようじゃないかというのが最初の目的だった。
 しかしながら、今その状況がなくなって、新しい都市の形というものをつくるときには、人がふえてくるのがなくなったからこの法を終わらせてしまうというのではなく、ちょっと繰り返しになりますけれども、こんな新しい町をつくるんだというところと関連しての考えというか説明というか、関連性を考えなきゃいけないというふうに思うんですね。その辺は大臣、大きな話として、いかがお考えでしょうか。
扇国務大臣 大谷議員がおっしゃいますように、戦後の今日までを振り返ったときに、大きな人口の変化あるいは社会情勢の変化というものを、今大谷議員のお話を伺いながら私も改めて実感したわけでございます。
 少なくとも我々は、昭和三十年代前半、先ほどから局長、副大臣が答えましたように、多くの人口の移動が大谷議員がおっしゃるようにございました。その当時は、工場労働者の関係というのは転入者の一七%を占めていました。就学関係では、これは一六%を占めていたんですね。ですから、今大谷議員がおっしゃるように、あらゆる生活環境、学校等々で人口の流入がしたことだけは確かでございます。
 現在、廃止することによって、あるいはどういうふうに今度都市ができていくのかという大きな目標を示せと。おっしゃるとおりでございますけれども、私たちは、都市再生というのは、東京都のみならずあらゆるところで、地方の都市も対象にしてこの都市再生というものを、総理のもとに都市再生本部をつくって、しかもそこに全閣僚が入って構成して、そして我が国の都市を、歴史と文化を継承しながら、少なくとも、生活する上で最も豊かで、そして快適な、さらに国際的に見て経済の活力があふれる、そういう都市にしていかなければならない。そのために、全閣僚の都市再生本部を総理を本部長として、そして、官が今まで独占してきました都市の計画というものを民に開放しよう、そして、あらゆる民間都市開発事業の隘路というものを解消するために思い切った特別措置を講じよう、これが私たちの大きな施策でございます。
 では、それによってどういうことか。今現在御審議いただいております建築基準法の改正におきましても、地域住民とかあるいはNPO等のあらゆる主体的なまちづくりを促進する都市計画の提案制度の創設でございますとか、あるいは容積率の規制の選択肢の拡大、そういうことで、住民参加と地域の実情に即した新たな都市というものを再生していく、それが大きな基本であろうと私は思っております。
 これらの施策によりまして、少なくとも、今おっしゃったように、国と地方公共団体のみならず、地域の住民、NPO、そして民間事業者、これらが全部、多様な主体性の中で、それぞれの持ち場を生かして、それぞれの特徴を生かした役割分担のもとに、活気あふれる、そういう都市を取り戻していきたい、そしてその取り組みに対応していきたい、そのように考えておりますので、私たちは、都市再生を新しい日本の未来を切り開く基本的な、全国に大きなうねりをこれでつくっていきたい、そのように思って、今回の法案の活用と都市再生というものへのリンクをしていく、そういうふうに考えております。
大谷委員 大臣、ありがとうございます。
 もう一二〇%私も同じ思いでございます。だからこそ、先月、都市再生法という法律が提出されたんだというふうに思います。あの法律に対しては、僕は七十点しか評価をさせていただいておりませんが、五十点を超えたものはもう大賛成をさせていただいたような次第であります。
 今大臣がおっしゃったように、いわゆる行政が町をつくってきたんじゃなくて、これからは行政、住民、そして民間企業になるのかな、NPO、そして何よりも、この全部が、上流、グランドデザインから入り込んでいって、要するに構想段階から入り込んでいくような仕組みをどうやって我が国がつくっていけるかによって、活力のある町、暮らしていて安心、自分自身の住んでいる町を誇れるようになるかどうかの分かれ目だというふうに思っています。
 この前の都市再生法でいきますと、これが全部の日本もしくは大阪、東京という都市だとしたら、あれはこれぐらいの面積の話ですよ。もしかしたらこんなちっちゃいかもしれない。これぐらいの面積の一区域画だけの話の中で、NPOさんが、もしくは三分の二の地権者の同意を得た民間企業さんが、実行委員会さんができるという、これぐらいの話なんですね。
 この、でっかいグランドデザインの話をしていかなければならないというふうに思うんですが、そんな仕掛けをたくさんきっと、初代国土交通大臣、初代副大臣として、自分自身の、ある意味政治的責任というようなものを感じて日々業務に励んでおられると思うんですが、そんな心意気みたいなもの、いや、この辺で実はひとつ種をまいていこうと思っているんだというような自負、もしくは志がございましたら、ここでお教えいただけたらというふうに思うんですが、大臣、副大臣、どちらでも結構でございます。お願いします。
扇国務大臣 都市再生法のときの大谷議員の御審議、そしてまた今回の法案で、工場等の制限法を廃止して、そして次に何をするのか、次へのステップのグランドデザインを示せとおっしゃるのは当然のことでございます。
 本当に、図らずもという言葉が適切だと思いますけれども、私は図らずも一昨年、建設大臣になりましたときから、グランドデザインというのをつくっていきたい、それは、現在の、今日までの日本の旧建設省、旧運輸省、国土庁等々の政策を一つの図面にあらわしましたときに、やはりむだがあった、効率を考えれば、もっと集中的にここに投資して、そして集中していればもっと発展ができたのではないかという、この反省の上にも立って、私は二十一世紀型のグランドデザインをつくりたいと言い続けておりました。
 それが、幸いなることには、今仰せのとおり、国土交通省といって、今まで縦割りの壁があったものがなくなった国土交通省が出発をいたしましたので、私は改めて空港だとか高速道路あるいは港湾、駅、あらゆるもののアクセスを、むだのない統合をして、そしてそのアクセスの効率化を図ることによって、世界一物流コストが高いと言われる日本を、二十一世紀に何としても、日本沈没に持っていかないで、日本再生に、負の遺産と言われる二十世紀のものを、我々は今二十一世紀の初頭に生きる者として、また携わる者として、それを変えていきたい。
 そして、今までは長期計画といってもせいぜい十年でございました。それを私は、二十年あるいは五十年あるいは二十一世紀の最終の百年を目指して、日本づくりをこうしていきたい、日本はこうあるべきである、こうしなければ日本は生き残れないという瀬戸際に立たされているという感覚のもとに、今国土交通省では、新たに、省を挙げて、部局を離れて手を挙げてくれと言っております。それは、役職以外の、若い、入省早々の人でも手を挙げていただいて、その部署を離れて特別チームをつくって、超長期の計画を立てようと。長期は別です。超長期の、今言った五十年、百年にわたるようなグランドデザインづくりを今していこうということでやっている最中でございます。
 私の心の中に秘めたものもございますけれども、立場が立場でございますので、私から大々的に大ぶろしきを広げるというようなことは差し控えたいと思いますけれども、心の中にあるものはあります。けれども、あらゆる、今の若い人たちの知恵、そして国土交通省だからこそできたグランドデザイン、超長期の計画というものをやがて発表させていただける機会があるであろう。
 そういう意味において、今の、議員のおっしゃったグランドデザインというもの、真のグランドデザイン、二十一世紀のグランドデザインを我々としては省を挙げて取り組んでいきたいと思っておりますし、現実に、今取り組んでいる最中でございます。
佐藤副大臣 東京都の人口の傾向を見てみますと、これは、だんだん人口が減ってきましたけれども、最近、人口が上昇に転じているんですね。これは転入が多いんじゃなくして、転出が少ない。東京都をふるさととするといいますか、やはり、それだけ東京都というものが、都会というものが非常に住みやすいことにつながってきているんだと私は思っております。
 それはやはり都市再生、これはそういうことが、今新たに、いろいろな法律をつくったりなんかしてやっていますけれども、やはり長い間、東京都を何とかよくしよう、そういう動きがずうっと出てきた、それで、都会を自分の田舎とするといいますか、そういう人たちがふえてきたんだと思います。人口の少子化という傾向もあるでしょうけれども、そういうことになってきたんだと思います。
 しかし、一方においては、大学等がどんどん表に出ていった。そうすると、いろいろな中小企業等が、産学の連携ができない、そんなことも今出てきておりました。ですから、やはり産学中心となって新しいものをつくり上げていく。すると、そこには、やはり東京都に愛着を持って住んでいる人がいる。それは東京ばかりではなくて、地方の都市もやはりそういう傾向があります。
 今大学を見てみますと、地方の都市に大学がたくさんできてきている。そうすると、地方の人たちが、子供たちが地方から出ていかない、地方の都市にいる。そこにおいて、やはり地方においていい人材が集まって、地域づくりができ上がっていく。ですから、将来を見ると、幾つかのブロックに分かれて、そしてその地域が、まちづくりが起き、地域づくりが起きて、そのお互いの競争する活力が日本の国を発展させていくんだと思いますから、そういう目標に向かって都市づくり、地域づくりというものをやっていくのがいいんだろうと思っています。
大谷委員 多分副大臣は、地域主権、道州制という制度がいいかどうかは別にしまして、そういうことをおっしゃっているんだと思いますし、僕は方向性としては全く同じ意見を持っておりますので、ぜひとも、ともに議員として頑張らせていただきたいなというふうに思っております。
 さっき扇大臣からいただいた答弁のコメントをさせていただきますと、グランドデザイン、まさにそのとおりですけれども、気をつけなきゃいけないことは二つありまして、一つは、いわゆるプラモデルのような完成キットをつくっちゃったらだめなんだ。これでやりなさい、これでやりなさいといって、後で変えられないものをつくっちゃったらだめなんだ。そこには、やはり住民参加、地域、NPO、自治体というものが、つくる段階において入っていける、そんな工作キットで、材料とかはもうあるんですけれども、これをどう組み立てていくかは、その地域、その人たちによってつくっていけることを前提にしたグランドデザインをきっと考えていただいているんだというふうに思いますし、そのようにぜひお願いしておきたい。それが結果として、何年後かわかりませんが、ますます地域の力で、暮らしていてよかった、安心できる、誇りが持てる、そんな活力ある都市、地域ができていくんだというふうに思っています。
 これは多分、今からする質問は副大臣がいいのかと思いますが、大体、説明資料とかを読ませていただきますと、とにかく、もう工場が少なくなった、人が入ってくるのが少なくなった、若干質が変わって、人口がまだ伸びているけれども、昔のように地方から人がどっと流れ込んでくることはないんだ、だからこの法律はもう廃止してもいいということなんですけれども、したらば、何で今なんですか。どうして五年前、十年前じゃなかったんですか。例えば十年前からでも、多分、社会現象でいうともう今と同じような流れができていたし、今と同じように、いわゆる工場に勤める人が都市から入ってくるような流入なんというのはもうなかったというふうに思うんですよね。就学も少子化に入っていたので、なかったと思うんですよね。どうして今この時期にこれを出すことになったのか。
 そして、よく出てくるのが、今、日本の産業、製造業の空洞化率というのは大体一四から一五%だというふうに言われています。この数字はもう十年も前からずうっと上がってきていて、空洞化が失業の原因になっているからいけないという局面もありますが、しかしながら、産業は高度化していっているんだからしようがないという局面もあります。よしあしで判断できないのが空洞化ですが、ただ、この空洞化対策というものは考えなければいけない、それが政府の責任である。
 何でもっと、五年前、十年前に、そのとき、新しい工場に建てかわれるようにこの法律をのけるなりというような判断がなかったのかなというふうに思うんですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
佐藤副大臣 この数年、やはり、先生おっしゃっているような、そういうことが起きてきているんだと思います。そのために、先ほど申し上げましたとおり、平成十一年には一度見直しをいたしました。京浜臨海部も制限区域から除外をしたり、それから大学院なんかも来てもいいと、そういうふうにしたり、いろいろな制限の見直しをいたしました。しかし、なかなか、わずかなそういうものの見直しだけではその傾向が変わらなかったということなんだと思います。
 それで、いろいろな産業構造も変わり、新産業をどんどん起こさなくちゃならない。若い人たちが少なくなる。そこにおいて、やはり、集積した、未来に向かっての産業を起こす、未来に向かっての地域づくりをしていく、都市づくりをしていく、そういうことを早急にしなければならない、そういうこの数年の反省の上に立って、今廃止しよう、そういうことでやるようになったんだ、そう理解をいたしております。
扇国務大臣 今の大谷議員のお話ですけれども、先ほども近畿圏というお話をしました。あるいは東京、先日も総理がいらしたところもありますけれども、大田区ですね。あらゆる工場、町工場と言っていいでしょう、そういう物づくりが、小さいけれども世界に誇れる、あるいはNASAで使ったり、宇宙に行くときにこれがなければならないという、こんな小さな部品でも、これは世界に誇れるものをつくっているんですね。それからまた、そういうところでも、どんどん需要ができてきて新しい製品を開発するので、小さな町工場ですから、それを大きくしたいといっても、今の制限法ではできないんです。
 そして、御存じのとおり、少なくとも今回の法案によってそういうものが、私は、産学の連携によって、より小さくてより先進的な二十一世紀型の新製品を開発するというところも、伝統産業の再生を図ろうということも含めて、京都市もそうなんですね、京都においても、先ほども御質問ございました、繊維の町で、京都の西陣が何とかという話も出てまいりましたけれども、少なくとも私は、京都におきましても、そういう、あらゆるところで転換を図っていく。
 そして、今までの産業を大事にしながらも、新産業というときには、今までの法律によって新しく展開ができない、そういう窮屈さが今ぎりぎりのところへ来ているというのが現実でございますので、私は、そういう意味では、こういう産学官の連携と、そして町工場が新たな産業として飛躍しよう、そういうところに対して、今回の法案というのはぎりぎりのところで皆さん方にお示しして、今後の大きな発展につながっていく、そういう未来性を含めた、私は今がもうぎりぎりの条件の時期であると判断したわけでございます。
大谷委員 何で今かというのは明確には余り出てこなかったのかなというふうに思っておるんですが、答弁の要約をさせていただくと、これ以上後にすることはできないということで、何で前にということにはお答えいただいていないというふうに思いますが、今さら過去に戻れませんのでそれ以上はお聞きしませんが、役所内での総括はぜひともしていただきたいというふうに思っております。
 本当は、あと二時間ぐらい都市のこれからのあり方について御議論をさせていただきたいんですが、そろそろ各論に入らなければなりませんので、少し数字を挙げての御説明をいただけたらなというふうに思っています。
 わかりました。これで多分法律としての効用がなくなった。しかしながら、まだまだ、どこかの段階で廃止を、この工場そして大学の制限の法律を外してしまったら集中するんではないかというふうに懸念されている方がやはりたくさんおられます。
 一番わかりやすいので言えば、もこもこと煙が出ている工場というものが、この国には産業の空洞化が起こりつつあるといえども、まだ各地にたくさんございます。それも、大きな敷地を必要とするもの、もしくは千五百平米以下のものでも、もこもこと煙が出るものもあります。そういうものが、運送であったりとか市場へのアクセスであったりとかということで、もしかしたら都市に入ってくるんじゃないのかという懸念をされている人がおられるんですが、この質問に対してはどんなふうにお答えをされているんでしょうか。
澤井政府参考人 先ほど来、大臣、副大臣からも数字を挙げて御答弁がございましたけれども、改めて申し上げますと、まず工場等制限、工場と大学でございますが、そのうち工場につきましては、基本的には、製造業従業者のシェアが低下した、それから工場立地件数が大幅に減少したということを代表といたしまして、我が国の大きな産業構造の変化が今回の判断の基本にございます。
 さらに、平成十一年に制限区域から除外した京浜臨海部などにおきますその後の状況を、いわば制限の緩和、廃止の先行的な事例という意味で見てみますと、副大臣仰せのとおり、件数は少のうございますけれども、制限緩和前には許可を得ることが必要であったが、制限区域からの除外あるいは面積下限の引き上げということ等によりまして、その緩和によって許可手続が不要となった工場の新増設が四十三件発生しております。この四十三件のうち、三十四件がもともとの工場の拡張あるいは増設でございます。九件残るわけでありますが、その残る九件も、制限区域内あるいはそのすぐ外側から当該制限緩和地域に転入してきたということがわかっております。端的に言いますと、この制限の緩和によって、少なくとも先行的な地域においては、大都市圏と地方圏をまたぐような大きな立地の変換の動きはなかったというふうに言えるわけであります。
 以上のようなことから、工場立地を許可制で直接コントロールしなければいけないような地方圏から大都市への大量の工場の移転、昭和三十年代のようなそういったものは想定しにくいと考えております。
 また、二つ目の、大学につきましては、これまた十八歳人口が今後も長期的に減少していくことは確実でございます。一方で、最近まで含めまして、地方圏で大学の整備が大きく進展しております。それと対応いたしまして、高校生の皆さんの地元大学への進学傾向というものも高まってきております。これは極めて構造的な動きだと私ども思っておりまして、工場と同じように、大学立地を許可制で直接コントロールしなければいけないような大都市への学生の再集中というのは想定しにくいというふうに思っております。
 このような趨勢にかんがみますと、現実問題としては、御指摘がありましたような懸念、すなわち昭和三十年代の法制定当時のような、大都市中心部への急激な人口流入に対応するような措置が将来再び必要となるという事態は私ども想定しておりませんけれども、工場等制限法、今回廃止を賜れれば、廃止後も人口動向等の諸指標をしっかりフォローし、規制というのは、これは先生先ほどおっしゃいましたように、ある意味では例外的な行政手法だと思いますが、地方振興施策等、幅広いさまざまな行政手法を活用いたしまして、対応を図っていきたいというふうに考えております。
大谷委員 この国の産業構造が製造業からサービス業に変わってきた。それを立証する形で少し門戸を開いてみたら、やはりほとんど、そんな工場が新設で入ってくるんではなくして、大体自分のところの工場の増設であったり、ちょっと新設であったりするような形であって、入ってくる可能性は少ないだろうという根拠に基づいている。それと、これから人口が減っていくし、少子高齢化のもと、子供たちの数が減っていって、人口が入ってくるような可能性もない。大きく分けて、この二つの根拠と一つの立証ケースを今出されて御説明をなさったというふうに思っています。私自身もそれに対しては反論ができません。私自身も多分そうなんだろうなというふうに思っています。
 しかしながら、経済とか産業の成り立ちというものは、これは我々人間がコントロールできるものではなく、何がどう起こるかわからない。だからこそきょう提案させていただきたかったのは、五年なのか十年というサイクルがいいのかわかりませんけれども、それなりに毎年フォローを続けていきながら、どこかの段階でもし人口の集中が起こっているようであるならば、多分、統計的には、さっき副大臣おっしゃいましたように人口は上がるんですね。しかしながら、質が前と違っていて、外から来るんではなくて、とどまっているから数字的には上がっているんだという話ですけれども、そこもかいま見ながら、懸念しているような人口集中が起こったときには、もう一度この法律というか、これに類似する法律でもって工場の都市での新設を考えるというようなものを少しどこかにお願いをさせていただきたいし、まあ、法文に書く必要が、いいのか悪いのかは、また党の中で意見交換させていただいて御提案をさせていただこうというふうに思っておりますが、それについては、局長、今いただいたものと思っておいていいんですね。答弁の中で、そうするつもりだからということでいただいたと思っておいていいんですね。
澤井政府参考人 きちんと動向はフォローしたいと思います。
 ただ、その結果を踏まえてどういう対応をとるかというときに、この工場制限法のような許可制、財産権の行使を直接行政が強権的にコントロールするという最も強い手法でありますけれども、そういう許可制というものを発動しなければいけないような事態は、私ども率直に言って想定はしにくいと思っております。
 そういう手法以外にもいろいろな誘導施策とかございますので、いろいろな幅広い政策手段で対応してまいりたいということを先ほど申し上げたつもりでございます。
大谷委員 わかりました。
 施策は適宜、この五年、十年後のデータを見てまた議論をさせていただいたらとは思いますが、御意識だけは十分持っておるということで、私も認識をさせていただいておきます。
 それと、これはもしかしたら国土交通省さんではないのかもしれませんが、ある意味、何らかの形で、東京の一極集中というのは、これはだれがどう見てもそうだねということになると思うんですね。当時は地方から人がばあっと入ってきた一極集中だった。今は違っていて、情報とか受けられるサービスが東京にしかないとかというような集中なんですね。これは、もしかしたら、さっきの、前半の都市再生の議論に戻ってしまうのかもしれませんが、国交省的に、人の流入を抑えるのがこの法律の最初の目的でしたけれども、情報であったりとかサービスの集中であったりとか、また反対に東京からの情報発信ばかりがどうも多いという、もちろんマスコミ、テレビもそうですね、何か文化的にソフトの面が集中してしまっているんですね。
 国交省というとハードを扱う省庁かなと思っているんですけれども、何らかの懸念を持って、現状認識、そして、何らかの施策を打っていこうというようなことなんかは、どこかであるんでしょうか。もしかしたら局長の担当ではないのかもしれませんが、もしあれば、勉強させていただきたいと思います。
澤井政府参考人 都市の再生の議論の中でも、大都市、地方都市を通じて都市の活力を取り戻すことが全国の活力を取り戻すことにつながるというような御議論、しばしば申し上げております。
 そういった中で、大臣、これまたしばしば仰せのとおり、地方のそれぞれ個性あるいは固有の地域資源を生かしていろいろと発展をさせていくということによって、今おっしゃったような情報の発信力という面でも、地方から逆に大都市への発信力も高まる。そういったことも視野に入れまして、今言いましたような、個性ある発展、言葉の本来の意味におきます、均衡のある国土の発展、そういったものをこれから目指していきたいというのが国土交通省全体の基本スタンスだと考えております。
大谷委員 ふと思ったものでさせていただきましたけれども、これはまたこれからいろいろな審議の中で詰めさせていただけたらというふうに思っています。
 最後に一個質問があるんですが、データ上製造業はもう日本になくなってきたんでなかなかできないというものの、私は、ある場所に行くと、日本が生き残る道は、産業の高度化、それは製造業、物づくりしかないというふうに言っているわけです。もこもこ煙を出して、キンコンカンコン騒音がするような工場では多分ないと思う。
 だから、都市公害というものも三十年前、四十年前に比べたら少ない形の工場になるとはいうふうに思うんですが、しかしながら、やはりそこに工場がある限りは、何らかの建材が入ってきて、その中で加工をされて、そこではエネルギーを使い、それなりに排出物が出るわけです。それが地域、もしかしたら地域だけではなく、化学物質であるならば、食料品や水や空気にまじりまざって私たちの健康に被害を与えたりすることも考えられます。特に、バイオであったり遺伝子組み換えであったりいたしますと、どんな実験の失敗で地域住民に多大なる悪影響を及ぼすかということがわからない。そんな現状もこれからは想定されるわけですよね。
 いわゆるガスが爆発したとかいうのではなくて、化学物質が散乱してしまったとか、今までには想像していなかったような危険性というものに、住民がある意味新しい不安を持たなければいけないようになっていくんですが、この工場法がなくなったことによって、そんな工場がこれからどんどんできていく可能性が、産業という意味では高度化していいことなんですが、ある意味、住民不安ということでは一つの局面が出てきました。
 これ、法律なくなったのですから、何かでちゃんと保障できるようなことを考えなきゃいけないというふうに思うんですけれども、その辺はどんなふうに施策をお考えなんでしょうか。
澤井政府参考人 工場制限法の目的の一つには、工場の立地に伴う環境の悪化を防止する、これは、特に四十年代までの制限を強化する過程で、法の目的にも追加されたほどの意味を持っております。
 ただ、それと並行して、四十年代以降、大気、水質、悪臭、騒音、振動、さまざまな環境保全立法ができました。最近に至るまで、環境基本法あるいは環境影響評価法という法制の整備もされております。また、地方公共団体におきましても、環境基本条例あるいはアセスメント条例というものが整備されてきております。そういった環境法制の整備、特に、一番最近では、現在国会で審議中の土壌汚染対策の法制もできております。
 一方で、土地利用という面で見ますと、都市計画、これまた四十年代以降中央の主導のもとに制度が定着してきておりまして、その中で、住環境を保全するための用途の規制というものも、今日では全国にきちんと定着していると思っております。
 そういったことが今回の工場等制限の廃止をしても大丈夫だという一つの判断の材料になっていることは、御指摘のとおりでございます。
 今後とも、これは国土交通省に限らず、恐らく最新の科学的知見をもとにして、工場制限をされていた区域に限らず、日本全国でそういった対応は十分に引き続きされていくべきものであると考えております。
大谷委員 同じ認識をお持ちいただいていたので、少しは安心をいたしました。
 ただ、化学物質であったり土壌汚染とかとなってくると、ほかの役所の方が環境ということで責任が大きかったりするわけですけれども、あくまで都市でございますので、この都市ということでいうならば、私たちの仕事の中には環境も十分考慮しなければいけないんだという認識をぜひとも持ち続けた上でのグランドデザインをつくっていただかなかったらいけないのかなというふうに思っております。
 何か、環境面に関して、そういう省庁間を超えたコミュニケのような連携作業みたいなものというのは、法案審議以外のところであるのですか。
 僕、まじめな話、四日市ぜんそくみたいなものが東京、大阪に生まれる、もう一回始まるみたいなことは多分ないというふうには思っているのですが、違う形での、これはいわゆるごみの焼却場ですから工場ではありませんけれども、ダイオキシンのような形で食料品を通じて私たちの健康に害を与えていくようなものの発信地みたいなものが都市にできてしまうのじゃないかなという思いがあります。
 これは、環境省、厚生省なり国土交通省なり、何らかの形の、工場がこれからふえていくのではない、形が変わっていくよねと、そんな工場が、都市公害、昔のとは違うけれども、違う形の環境問題をつくり出してしまうような素地ができてしまったわけですから、何らかの協力体制でやっていきましょうよみたいなことというのはあるのですか。ないんだったら、必要だと思うのですが。
澤井政府参考人 政府全体のレベルで申しますと、平成四年だったと思いますけれども、環境基本法というこれからの環境政策の基本法が制定されました。その制定までの過程で、当時の環境庁を中心に、建設省あるいは運輸省それから通産省、農水省といった関係省庁が、大いにこれからの環境政策いかにあるべきかということを議論した経過もございます。
 そういった経過も踏まえまして、今日でも、いろいろな省をまたぐ問題については迅速に連携をして対応するというような土俵が一応できてきたのではないかと私ども思っております。
 今後とも、そうした方向できちんと取り組んでいきたいというふうに考えております。
大谷委員 これから多様化する問題がふえてくると思いますので、省庁間の協力というものを、自己の責任と仕事というものには一〇〇%能力を発揮していただいて、なおかつその自己の責任を果たすためにも他省庁との協力というような感覚をぜひともこれから持っていただかなければいけないのかなというふうに思っております。
 もう最後に締めくくらせていただきますが、この工業・工場等制限の法律を廃止していくというのに当たって、もとに戻りますけれども、やはり考えなければいけないのは、どんどん自由にこれからみんなで町をつくっていきましょうねという流れの中での廃止だというふうにとらえ、グランドデザインという言い方があります、住民参加という言い方があります、それをいろいろなまちづくりの中に保障をしていく、住民参加を保障していく、そんなフランスやイタリアが試みているような手法を国土交通省の中でもぜひつくっていただきたいし、事あるごとにそんな実験的な仕掛けをするように提案をさせていただきたいというふうに思います。
 最後の最後の繰り返しではございますが、二十一世紀の活力ある町、暮らしていてよかったと思えるような町、それは、行政だけが頭をひねって構想した町でもなければデザインでもない、やはり地域住民が、そしてNPOが、そして民間企業が、その地域で暮らす人が中心となって一緒に町の構想段階からつくっていたものでしか達成できないんだ、そんな意識をぜひとも共有していただけたらというふうに思います。
 以上、これをもちまして私からの質問を終わらせていただきます。お疲れさまでございました。
久保委員長 一川保夫君。
一川委員 自由党の一川でございます。
 私は、今回の二つの法案、一つは俗に言う民活法という法律でございますけれども、民間活力を生かして循環型社会を目指す中でのこういった産業廃棄物の処理なりリサイクル産業の育成という観点からしても、やむを得ないかなという感じもいたします。
 また、もう一方の首都圏なり近畿圏に関する法律の一部改正は、今ほど議論がございましたけれども、約四十年間こういった法案が整備されて経過している今日でございますけれども、そういう中では、タイミングはこれでいいのかな、そういう疑問は確かにあります。
 そういう中にあって、当時、日本の経済社会が激変する中で、こういう首都圏なり近畿圏整備法、それからいろいろな制限法が制定されたと思いますけれども、今日こういう経済社会の中で、もう少しそのあたりを総括して、しっかりとした説明があってもよろしいのではないかなという感じを素直に持っております。今日的な課題を解決するためにも、この法律の一部改正もやむを得ないのかなという感じを私は持っております。
 こういうことをいろいろと考える中で、最近大変重要な法案がこの国会に提案されて審議が始まろうとする中に、有事関連法案というのがございます。
 国土交通大臣もこの法案に対しては相当関心を持たれて、安全保障会議の一員として国土交通大臣も参加すべしというような意向もあったというふうにも聞きましたけれども、そういうメンバーの中にも加わるというお話でございます。
 これから、我々、連休を控えて地元の方々と接触する機会が非常に多いわけですね。そういう中で、恐らく、今日の国会のいろいろな状況報告の中で、これから有事法制をどうするのかねみたいな議論が当然出てくるわけだけれども、ただ、そういうやりとりがあったときに、私自身は、この国土交通委員会のメンバーとして、じゃ、国土交通大臣はどういう考えを持っているのかねと聞かれたときの参考にさせていただきたいということも含めて、二、三質問させていただきたいわけです。
 私自身、今回の法案を一読させていただいた印象としましては、まだまだ不十分だなという印象を素直に持っております。
 扇大臣と同じ政党で、かつて安全保障の問題も含めいろいろな勉強をさせていただいた仲でございますし、自自連立なり自自公連立という、わずかの期間でございましたけれども、そういう連立内閣の中で、当時からこういう有事に対する法制を整備すべしという問題提起を我々もしておりましたし、平和な時代にしっかりと議論をした中で、国民全体のコンセンサスを得るべきだという意見も我々は述べさせていただきました。
 そういう面では、今回のこの法案、若干物足りないのは、私は、何となく冷戦時代のそういう一種の古典的な、戦争的なものにこだわり過ぎているというような感じもいたしますし、また、本当の安全保障の原則という問題とか、あるいは自衛隊の行動の原則という観点からすると、まだまだ明確さに欠けておるなという感じもいたします。また、国土交通省に非常にかかわりのある、例えば不審船問題だとか、大規模な自然災害に対する対処の仕方とか、あるいは今日大きな課題になっておりますテロに対する対処の問題、こういったような、割と国民の関心が強いテーマについては先送りされているという面でも、非常に問題があるなという印象を私は持っております。
 そういう面で、国土交通大臣、この有事関連法案、これから国会の審議が始まるわけですけれども、大臣のこの法案に対する基本的な評価をまずお聞かせ願いたいと思います。
扇国務大臣 今、一川議員がおっしゃいましたように、自自公連立というものをいたしまして、ちょうど平成十一年の十月四日、自自公連立合意事項というものに、当時小沢党首がサインをしておりまして、私も参加しております。そのときにも、安全保障というものに対しての自自公連立の合意事項の中にも、我が国の緊急事態への対応、これの少なくとも立法化を図る、第一分類、第三分類ございますけれども、とにかく立法化を図るということを合意したわけですね。
 そして、私は、戦後今日まで、男性にはしかられるかもしれませんけれども、過去の日本の歴史を振り返っても、世界の歴史を見ても、何か事が起こったときに、一番、物を言わず耐えて忍んで泣きを見るのは女でした。出ていった男にかわって、食べるものもない中で子供を育てながら、働き手がないという中で、女性というものの頑張りというものが私は大きな要因であったと思います。
 そして、これは戦火のみならず、七年前の阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件等々、緊急事態というものをどう考えるのか、それと今言った有事というものとの、区別はもちろんあります。ありますけれども、何か事が起こったときに、単純な言い方をしますけれども、大体、ここにいらっしゃいます先生方でも、お休みになります前に、戸締まり、電気、ガス、あらゆることの点検をなさるのは、ほとんどは女性が多いんですね、一家の中では。
 治にあって乱を忘れずという言葉がございます。有事のときにどうすべきかという基本的なルールもない、また有事という言葉を口にするのもというのは、私は間違っていたと思います。今日、有事というものを考えて、少なくとも最低限のマニュアルをつくっておかなければ、我々は国民の生命財産を守る第一義的なものさえ果たし得ない。そういう意味では、むしろ遅きに失したという感は否めません。これが二十世紀の負の遺産であるというならば、今こそ我々は、バッジをつけている人間が、有事のときに国民を守り国を守る基本はどうなんだということを、国会の場でこそ私は論議すべきであると基本的にはずっと思っておりました。
 今回出しております有事の法案に対しましては、国土交通省の今現在あります法律の中で十二法律がこれにひっかかります。それは御存じのとおり、国土の利用でございますとか、道路法でございますとか、あるいは海岸法、河川法、建築基準法等々、十二もの法律が今回の有事に関しての法案に直接関係をしてくる。
 そういう重要な中で、今まで閣僚として入っていなかったということ自体も、しかも今おっしゃったように、海上保安庁もあり、昭和三十一年ごろの海上保安庁というのは全然頼りにならないと思われていたんでしょう、正直申し上げて。だから入っていなかったとも言えるのかもしれません。
 今や、今申しましたように、今回の有事に関しての中の十二法案を所管する国土交通省としては、国民の皆様と国会の中での御論議の中で、少なくとも最低限の自衛というものを図っていくために法整備をするのは必要不可欠であると私は認識しております。
一川委員 この法案についてのこれからの審議は、国会で十分時間をかけてやる必要があると思いますし、世界の平和なり国民の生命財産を守るという観点からして、この法案で果たしていいのかということも含めて、しっかりとした議論をすべきだというふうに思います。
 今大臣も幾つかの法律を挙げられましたけれども、今回の有事法制の中で、国土交通省に関連する法律が相当、一つの適用除外扱い的なものとして位置づけられております。
 一方、これは朝日新聞だと思いますけれども、各県の知事に対するアンケート調査みたいなものが、先般ちょっと報道がありましたけれども、その中で二十三人ぐらいの知事さんが、この有事法制に対してはちょっと判断しかねるというような回答だったらしいです。それから、むしろ反対だというような表明をされた知事が二名おられるということを見ますと、全国で半分近い知事さんが、どうもこの有事法制に対しては十分な認識がないんじゃないかなという感じすらする中で、こういった適用除外的な法律を含めたこの有事法制というものを、これから各県にいろいろと理解を求め、浸透させていくというのは至難のわざだなという感じもいたします。
 防衛庁としまして、今回こういう扱いにしているその基本的な考え方を、また、各県に対してどの程度のお話をされているのか、そのあたりを含めて説明を願いたいと思います。
守屋政府参考人 お答えいたします。
 ただいま扇大臣からもお話がございましたが、昭和二十九年に自衛隊法という法律が成立しまして、日本に対する武力攻撃があった場合には内閣総理大臣が防衛出動を命令する、この防衛出動命令には国会の承認を得なければならないというわけでございまして、自衛隊は、あくまでもそういう武力攻撃事態に対して国民の生命財産を守るために対処する行動を防衛出動ということで認めていただいているわけでございます。
 それで、この防衛出動事態というのは緊急事態でございますから、その相手方がいる場所に駆けつけるとか、あるいはそういう相手方が進出してくる地点で準備を行う、こういう緊急事態、平時ではありませんので、そういう場合に、国民の権利義務、あるいは防衛庁以外の各省庁が持っておられます行政法規との調整という問題が起きてくるわけでございます。
 それで、国土交通省の所管の法律につきましては、一つは道路法の特例ということでございまして、自衛隊の部隊が駆けつけようとしているときでございますが、道路に障害物があったときに、今、その道路を直す場合には道路管理者の承認が必要なわけでございます。ですが、そういう緊急時に道路管理者の承認をとっていたのでは部隊が駆けつけたりするのに間に合わないということで、これを事後通知でお願いできないかということで、今回特例を設けるものでございます。
 それから、土地の利用ということで、海岸法とか河川法とか港湾法、都市公園法という法律がございますが、これは、それぞれの法律に基づいて管理者が決まっております。私どもは、そういう土地において自衛隊が、武力侵攻事態というか、テロ、ゲリラも含めましてそういう事態がどこで起こるかわからないわけでございますね、そういうところに、自衛隊の部隊というのは、平時は駐屯地とか基地におりますものですから、そこに駆けつけていって準備の態勢をとる必要があるわけでございます。そのときに、例えば海岸において自衛隊の部隊が展開するとか陣地をつくるというときに、これは、現行法では海岸管理者と協議をしなければならないということになっております。これが、やはり緊急時でございますので、私の方から事前に、この土地を使わせていただきたい、それに対しまして海岸管理者が、そのところを使う場合にはこういうところに気をつけろというふうな意見陳述、こういう手続でこの緊急時に対応したいという考え方でございます。
 それから、建築物建造で建築基準法の特例を設けております。これも、自衛隊の部隊が現場に展開しまして、例えば敵の攻撃を防ぐための陣地とかあるいは指揮所とかというものを、応急建築物をつくる必要がございますが、その建築基準法、現行法では、私どものこういうふうなものにつきましても建築基準法の定める基準を満たしていなければだめだということになっておりますので、それにつきましては建築基準法の応急仮設建築物ということにしていただきまして、その特例でこの建物をつくることを認めていただきたい、こういう特例を設けるものでございます。
 それから、こういうことを都道府県知事に対して国としてどのように理解を求めていくかということでございます。
 この日本という国は、第二次世界大戦で大変国土に被害が及びまして、国民の方が大変な御苦労をされたわけでございまして、こういう戦争事態に対して大変厳しい考え方があるということはよく承知しておりまして、このような時代にどうしてそういうことをやる必要があるのかということが国民の間にあることは、私はよく理解するところでございますが、これは、先ほど扇大臣が言われましたように、阪神・淡路大震災の事態におきまして、我が国は六千人の方が亡くなったわけでございますが、そのようなことで果たしていいのかどうかということでございまして、やはり国民の避難誘導をきっちりいたしておりませんと――もちろん、私どもの自衛隊の部隊が現場に駆けつける、あるいは現場で準備をするためにいろいろな特例措置が必要でございます。それから、そういう国としての対処行動を円滑にやるというのは、国民の生命財産を守るために国として防衛出動という措置を講じて対応するものでございますから、この点について、国民の皆様の御理解、あるいは、地方において直接住民の皆様の生命財産を預かっておられる都道府県、地方公共団体の皆様の御理解ということを得ることは大変重要だと考えておりまして、機会をつかまえて積極的に対応してまいりたいと考えておるところでございます。
    〔委員長退席、林(幹)委員長代理着席〕
一川委員 今ほどお話を聞いているだけでも、これは大変なことだなという感じが率直に言っていたします。
 先ほどちょっと触れましたように、この休みの期間、当然、地元の皆さん方と各先生方もお会いできると思うんですけれども、そういう中でそういう議論が出てくるわけでして、そう言う割には各地方に対するいろいろな説明がまだまだされていない感じもいたしますし、また、いろいろな人の意見も正確に理解されないままに議論が進んでいるような気もいたします。
 そういう点で、大臣にもう一回念のためにお聞きするわけですけれども、国土交通省のいろいろなハード的な施設を管理している者は、大臣もあれば、知事に移管しているものもあれば、その他、補助事業ではたくさんございます。一方では、ソフト的な施策もこれから展開しようとしている中で、国土交通大臣としては、こういった有事関連法案がこれから審議されるという段階において、こういう国土交通省所管のいろいろな業務とのかかわりの中で、大臣は今後各県等に対してどういう指導をされるおつもりなのか、その基本的な考え方をお聞きしたいと思います。
扇国務大臣 私は、どの地方自治体であれ、どの市町村に及んでも、長たる者が自分の所管の中で国民の生命財産を守るということに対しては、全員一致で同じ思いを持っていらっしゃるだろうと思います。その生命財産を守るためには何が必要なのか、今現在何が欠けているのか、二十一世紀になったときに、二十世紀を振り返って、地方自治体も全部で力を合わせて、国として何を対処しなければならないか、私は、その原点の一致を見なければならないと思っています。そういう意味では、今先生が、この連休に皆さん方は地元に帰って、そういう論議があるだろうとおっしゃった。こういうときにこそ、私は、皆さん方と一緒に啓蒙していただきたいし、地方自治体にも認識を深くしていただきたい。
 憲法九条があって、我々は平和憲法を持っているから何もないんだというのは、これは絵にかいたもちでございます。それがあるから何もないんだというのは、余りにも私は無責任過ぎると思います。だれでも、自分の家に泥棒が入ったり、自分の家に火をつけられるなんて考えてもいません。けれども、最小限の準備というものを日ごろからするというのは、生きてこの地球上に生活し、ともに営む、その上では必要不可欠のことであるということをぜひ御理解いただき――私も先ほど十二法律と言いましたけれども、全部これは地方自治体にかかわっちゃうんです。道路法、海岸法、河川法、港湾法、都市公園法、都市緑地保全法、土地収用法、土地区画整理法、首都圏近郊緑地保全法、近畿圏の保全区域の整備に関する法律、都市計画法、建築基準法、この十二法律はすべて地方自治体とリンクいたしておりますので、そのリンクしている地方自治体の皆さん方の御理解、そして何よりも、国民の皆さん方の自分たちの安全に対する認識というものを私たちは今回国会において大いに議論し、そして、日本人としてどうあるべきかという基本姿勢でございますので、私は、こういう場をかりて皆さんと議論をしながら、皆さんの全員参加で、私は二十一世紀を考える大事なところに立ち会っている、そう認識しております。
一川委員 国土交通省所管の業務からすると、この有事法制は相当関係が深いという認識を持っておりますので、今後また機会があれば議論させていただきたい、そのように思っております。
 さて、今回のこの法律にも関連しますけれども、港湾局長にちょっとお尋ねするわけです。第九次の港湾整備七カ年計画、当初これは五カ年計画だったと思いますけれども、今七カ年計画。海岸事業も、第六次だと思いますけれども、これも七カ年計画。きょう審議されています民活法に深くかかわるこの二つの長期計画、今年度で大体最終年度だというふうに聞いておりますけれども、どのような進捗状況であるのかというところをまずお聞かせ願いたいと思います。
    〔林(幹)委員長代理退席、委員長着席〕
川島政府参考人 まず、港湾の方の第九次港湾整備七カ年計画でございます。
 これは、平成八年度から十四年度までを計画期間としております。三つの柱、すなわち、国際競争力を有する物流ネットワークの形成、信頼性の高い空間の創造、それから活力に満ちた地域づくりの推進、これを目標に事業を推進してきたところでございます。計画総額が七兆四千九百億円でございます。十四年度当初予算までの進捗率ということで申し上げますと、九四・四%となる見込みでございます。
 また一方、海岸につきましても、平成八年度から十四年度までが計画期間の七カ年計画でございます。これにつきましても、三本柱、すなわち、質の高い安全な海岸の創造、豊かで潤いのある海岸の創造、美しく快適な海岸の創造、これを目標に事業を推進してきたところでございます。この計画総額一兆七千七百億円に対しまして、平成十四年度当初予算までの進捗率は九六・三%でございます。
一川委員 九六・三%ということであれば、割と計画に近い形で整備されてきておるという印象を持ちますけれども、これは金額ベースの話だというふうに思います。当然ながら、具体的な整備の水準なり中身がその程度までいっているかどうかというのはちょっと判断しかねますけれども、割と順調にいっている長期計画かなという感じは持ちました。
 今回のこの法律に直接関係する施設の中で廃棄物の埋立護岸というのが、これは昭和四十八年当時ぐらいの公害国会時代からこういう制度が設けられたというふうにお聞きしましたけれども、今回民活法の一部改正でもって民間活力を大いに活用しようということであれば、こういった埋立護岸というものをもっと先行して積極的に整備すべきだという感じはいたしますけれども、いろいろな話を聞いても、そんなに進んでいないところもあるんじゃないかというお話も聞くものですから、そのあたり、局長のお考えをお聞きしたいと思います。
川島政府参考人 廃棄物海面処分場の整備についてでございます。
 港湾におきましては、昭和四十八年に港湾法を改正いたしまして、廃棄物処分場が非常に逼迫をしていたという当時の状況にかんがみまして、港湾工事から発生するしゅんせつ土砂や周辺地域から発生する廃棄物の海面処分場、これを港湾整備事業により整備することとしております。昭和四十八年の法改正以来、今日まで、全国で八十一の港で百二カ所でございますが、港湾整備事業によって廃棄物海面処分場の整備が実施されてきております。
 また、近畿圏におきましては、廃棄物等の広域的な処理と港湾の秩序ある整備を図るという観点から、関係する二府四県百九十五の市町村と四つの港湾管理者が共同で大阪湾広域臨海環境整備センターを設立いたしました。このセンターが、廃棄物等の広域的処理のための廃棄物海面処分場の整備と管理運営を実施してきているところでございます。
 しかしながら、先ほど来の議論にもございますとおり、廃棄物の最終処分場は依然として逼迫をしております。こういう状況を踏まえまして、リサイクルの推進等による廃棄物の減量化、今回追加をお願いしております特定施設の整備等によりまして廃棄物海面処分場の延命化対策を進めるということと、廃棄物海面処分場の整備につきましても、こういう状況を踏まえて、計画的かつ着実に推進していくことが必要であるというふうに考えております。
一川委員 大臣に最後にちょっとお尋ねするわけですけれども、大臣はかねがね、この長期計画なるものはこれから抜本的に見直しをしたいと。経済社会のいろいろな変化に迅速に対応するために、余り長期計画にこだわっていると予算も硬直化するだろうし、国民のいろいろなニーズにこたえられないというような趣旨でのお話だと思います。
 私は、港湾という事業は相当伝統的な事業であり計画だと思いますけれども、この法律の趣旨等からしまして、港湾というものは、そういう面では新しい二十一世紀のこれからの時代に向けてもう一回見直す時代かなという感じもいたしますし、若い者が港に行って大きな夢を抱くというような感じもいたしますし、また、割と空間としてはロマンがあるような感じもいたします。そういう面で、もっと港湾というものに見直しをかけて、私は、こういった公共施設の中でもっと積極的に対応すべき分野になりつつあるなという感じもいたします。また、家族連れでそういったところに行って、親水的な、潤いのある空間に接するということも非常に大事な時代でもございます。
 そういう面では、大臣、こういった長期計画の抜本的見直しという中で港湾整備というものをどういうふうにお考えなのか、基本的にお尋ねしたいと思います。
扇国務大臣 一川議員がおっしゃいましたように、日本は四方を海に囲まれ、しかも一時は海運王国という国際的にも認められた活躍をしてまいりました。また、港湾を利用した船舶による運送というものがいかに環境に優しいかということも、今、二十一世紀になって見直されてきているというのが現実でございますけれども、日本の港湾というものが、海運王国がおかしくなってきちゃって、今は地盤沈下している、これも私は大きな問題だと思うんです。そのために私はグランドデザインが必要だと言い続けているんです。
 例えば、これは一九八六年ですけれども、世界の中でコンテナの取り扱いランキングというのは、一位がロッテルダムです、二位が香港、三位が高雄なんですね。そして、その当時シンガポールが五位だったのが、一九九九年にはシンガポールがトップになっています。そして、二位、三位の香港と高雄は変わらないんですね。その当時、神戸というのが日本で一番コンテナ量が多くて、六位でございました。それが、阪神・淡路大震災以後、これは十八位以下に落ちてしまったんです。そして、一九九九年の現在のあれでは、日本で一番上にあるのが、東京が十五位、横浜が十六位。
 世界の中で海運王国の名をほしいままにしたものがこれほど地盤沈下しているというのは、港湾の整備、港湾のIT化、そして物流の、港湾において荷をおろします、二十四時間オープン、そしてアクセス、港からどう運ぶか、そういうことも含めて、単なる憩いの場、港を見ていれば気分がいいというだけではなくて、港湾というもののあり方、趣味で見る港湾、私は神戸育ちですから海を見て育ちましたので、見ている海と、現実的に、産業、経済の基盤としての港湾のあり方というものを、私は両方考えていかなきゃいけない。特に、今申しました、地盤沈下しておりますこの港湾の、日本の産業、経済の基本的な基盤整備というものは何としても今図らなきゃいけない、かつての日本の、海運王国という名を少しでも取り戻す、その施策を国土交通省として行っていきたい、それがグランドデザインをつくりたいと言った基本でございます。
一川委員 どうもありがとうございました。
久保委員長 瀬古由起子さん。
瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。
 冒頭に大臣に伺いたいと思います。
 今回、廃棄物海面処理延命化施設を特定施設に追加する改正が行われるわけですけれども、そもそも、今回なぜこの施設を民活法の特定施設に加えなければならないのでしょうか。廃棄物最終処分場の残余年数が厳しくなっていることや、内陸部における新設が困難だということはわかります。しかし、廃棄物の発生量をそのままにこうした施設を建設することでごみ問題が解決する保証は一体あるのか、その点、まずお聞きしたいと思います。
川島政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、廃棄物問題の抜本的対策として、廃棄物の発生源を減らす努力、これが根本にあると思います。私ども、そのように考えております。
 この廃棄物問題につきましては、廃棄物の排出の抑制あるいはリサイクル等の推進によりまして、廃棄物の減量化を進めていくことが必要であると認識しております。
 環境省が定めました廃棄物の排出の抑制、再生利用等による廃棄物の減量その他その適正な処理に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本方針、これが定められておりますが、これによりまして、平成二十二年度におきまして、平成九年度の最終処分量を一般廃棄物、産業廃棄物ともおおむね半減させる目標が掲げられております。これを達成すべく、現在、関係の府省あるいは民間あわせて鋭意努力がされているものと私どもは承知しております。これが一番大事なことだと考えております。
 一方、このような廃棄物の減量化対策を進めますとともに、なお逼迫する廃棄物の処分場問題に対しまして、廃棄物海面処分場の計画的かつ着実な整備を図るということと今回の特定施設に追加をします廃棄物の減量化施設の整備等によりまして、海面処分場の延命化対策を推進していくことが必要であるというのが基本的認識でございます。
瀬古委員 処分場が大変逼迫した状態だということは先ほどからも指摘されているんですね。しかし、同時に、もちろん延命化するという面もあるんですが、また新たな処分場をつくっていくということになりますと、ある意味ではまたごみの問題と処分場の問題が追いかけっこするというか、こういう状態があるわけですね。
 私、実は名古屋に住んでいるんですけれども、名古屋は藤前干潟の問題がございまして、これは一般ごみなんですが、そこに埋めるということになって、大問題が起きました。それで、この干潟を守れということで、一応守ることになったんですね。そうしたら、ごみはもう大変でした。住民の皆さんもかなり協力して、私も自分の台所なんかはごみの分別袋がいっぱいあって、そういう点では随分苦労して、しかし見事にごみが減量されて、そして今全国から視察にいらっしゃる、こういう状態になっています。もう考えられなかった、ともかく埋めるしかないというふうに市の当局は言っていたのが、実際にはそういう事態は回避して、そして国民の減量意識なども随分高まって、そういうような施策が講じられた経過もございます。
 とりわけ産業廃棄物の場合は、国民が何か努力して減らせるというものではないので、やはりもとのところで断たなきゃというものはあると思うんですね。ですから、何度も延命延命と言うけれども、また限界があって、またどこかを探す、こういうものでいえば、やはり廃棄物そのものをなくしていくという視点がなければ、私はこの問題の解決にならないんじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
扇国務大臣 瀬古議員がおっしゃいますように、私も今主婦でございますので、分別に苦労しまして、こういう紙を、これはここに入れるという東京都から配られました表がございまして、その紙を見ながら、これはこっちへ入れるんだ、これはこっちへ入れるんだと苦労しております。
 けれども、それほどしても、建設廃棄物、これは一番大きな、国土交通省としては所管の中では、頭の痛いといいますか、大型でございますので、これを何とかしなければいけないということで、御存じのとおり、私どもは建設リサイクルというものを目標として設置しております。
 この目標達成のためにあらゆることをしていかなきゃいけないんですけれども、果たして目標達成ができるかどうかというのは別といたしましても、十二年度、国土交通省は建設副産物の実態調査というものをいたしました。それによります建設廃棄物の排出量というのは、年間約八千五百万トン、そして平成七年度の排出量九千九百万トンに比べて、少なくとも一五%減少しているんです。
 減少しているというのは不景気かなと、こう思いますけれども、減少しているのはいいことだけれども、この減少が、それぞれの廃棄物の再資源化というものによってこれが減ってきたんであれば、これは私は一歩前進したんだなと思っておりますけれども、平成十二年度の現在は、この建設廃棄物の全体の再資源化というのは、八五%再資源化できているということも私は大きな特徴であろうと。これは、二十一世紀、これほど環境というものが言われなければ、ここまで私は努力できなかっただろうと思って、一応は評価しておりますけれども、まだ、八五%ではなくて一〇〇%リサイクルする、廃棄物を出さない、再利用する、建設廃棄物というものの考え方を私は徹底していきたいと、そのように対処し、なおかつ行動しているというのが現実でございます。
瀬古委員 やはり、建設廃棄物の再資源化を行って減量するということは、大変大事だと思うんですね。しかし今、考えてみますと、政府がこれから本格的に進めようとしております都市再生や都市再開発がございます。これは、ある意味ではスクラップ・アンド・ビルドという形で、町を壊すということの一因にもなるわけですね。そういう場合は、今度、今まで一定の、減少しようというのが、果たしてそうなっていくのかどうかというのは大変不安なものがあります。
 例えば、今リサイクル率が五四%という建設発生土などは、なかなかうまくリサイクルできないというものもあるわけですね。そういうものなどはどうやって減らしていくんだろうか。都市再生で都市の更新が活発化すればするほど、廃棄物の処理は一層これから深刻になっていくということが考えられるのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
岩村政府参考人 建設廃棄物をいかにリサイクルに回して減らしていくかということは、非常に大事な問題でございます。今扇大臣の方から、現状、過去、一五%減ってきている等々の御説明がございました。そして、今委員からの御指摘で、例えば都市再生を進める、さらには高度成長期につくられた建築物の建てかえの時期が迫っている、こんなことを考えあわせると、建設廃棄物の排出量、これが増加するということも考えられるわけでございます。
 これに対する対応でございますが、一つは、先ほど港湾局長からありましたように、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、これで基本方針を出しておりまして、この中で、建設リサイクルの目標として、平成二十二年度には、すべての建設工事を対象としまして、コンクリート塊、アスファルト塊等々、さらには建設発生の木材、こういったものの資源化率を九五%、先ほど大臣は最終的には一〇〇%と申していましたが、二十二年度には九五%という方針を出しておるわけでございまして、これに向けての施策を今講じているわけでございます。
 具体的に申し上げますと、建築物の適正な維持管理の実施によります建築物の長寿命化、これが一つの対策だろうと思います。これによって建設廃棄物の排出抑制に努める。
 それから、これもことしの五月三十日から完全施行になりますけれども、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律、この中で、分別解体、最終的に埋め立てに持っていかにゃいかぬものを減らすためには、それぞれ木材、金属そしてコンクリートというのを分別解体をさせる、そしてそれを再資源化する、これの義務づけがいよいよ五月三十日から始まるわけでございます。
 そういったことで、再資源化そして新たな用途開発に関する技術開発、これも大事だと思います。そういうことによって、今申し上げたふえてくる要因、それに対して、目標を決めてリサイクルをふやしていく、ふえるものを減らすという方向での一層の建設リサイクルの推進を実施していきたいというふうに考えております。
瀬古委員 私の方は、建設廃棄物のリサイクル、再資源化というのは必要だと思うんですけれども、やはりつくる、製造の段階できちんとそれがやられなければ、幾ら目標を持っても限界があると思うんですよね。そういう点で、本当に一番もとのところで、つくる段階から壊したときのことを考えてつくられているかというと、これからつくるものはそういうふうにやりましょうというんですが、実際には、今までつくられたものについては、なかなかそれをリサイクル化できないような、そういう建設廃棄物もあるわけですね。そういうものがうんと出てくる可能性は私はあるというふうに思います。
 そういう点でも大変心配な面があるし、またある意味では、そういうものもある程度受け皿としてやらざるを得ないんじゃないかというので一定の処分場を新たにふやしていく、こういう流れもあるのではないかというふうに思います。
 それと同時に、やはり建設物を、例えば壊すということではなくてどうやって維持させていくかという観点がないと、これは都市再開発法やいろいろな法案でも出てまいりましたが、どうしてもどんどん壊していっちゃう、こういう発想でやはりかなり進められている面があるので、そういう点では、私は、ともかく壊すための受け皿としてのそういう処分場づくりというのは本末転倒だなというふうに思うんですね。
 それから、環境省に来ていただいているのでぜひお聞きしたいと思うんですが、今回特定施設に廃棄物海面処分場延命化施設を追加されるのは、都市再生プロジェクトでこのように言っているわけですが、高度処理を行う廃棄物・リサイクル関連施設を整備するとともに、静脈物流のシステムを構築し、その際、廃棄物処理等は基本的には民間主体とし、国や地方公共団体が関与すると、このことを受けて今回提案されていると思うんです。
 国や地方公共団体が関与するというのは、一体、具体的にどういう関与ということをいうんでしょうか。
飯島政府参考人 今、都市再生プロジェクトについてのお話がございましたが、そもそも、この民活法におきまして、主務大臣が特定施設ごとに基本指針を策定いたします。そして、事業者から申請のございました整備計画がこの基本指針に照らして適切である場合に、主務大臣が認定することになります。認定を受けた整備計画に係る特定施設の整備に対して、例えばNTT―Cタイプの融資などの支援措置が講じられる、こういう仕組みに民活法はなっているわけでございます。この主務大臣というのが、この今回の溶融施設につきましては国土交通大臣と環境大臣ということで、これが国の関与でございます。
 それから、地方公共団体の関与でございますが、これは二種類ございます。一つは、その特定施設の整備を行う第三セクターに出資をする、資本参加する、こういう役割と、もう一つはチェックする方でございまして、廃棄物処理法に基づきまして、例えば溶融施設を設置するときには、適正に施設が設置できるかどうかの許可を行う権限を持っておりますし、また、施設設置後の管理につきましても、都道府県知事等が立入検査などによりまして監督することができる、こういう関与でございます。
瀬古委員 国や地方公共団体が関与するという場合には、私は、もっとそういう施設についてやはり厳しい監視の目でチェックをする、こういう体制がしっかりとできなきゃならないと思うんですね。しかし、どちらかというと、国や公共団体が、ある意味では認定した施設についてうんと進めていく、こういう状況というか、そういうものもあるんじゃないかと思うんです。
 実際に今この廃棄物処理の施設がどういうように動いているかといいますと、一昨年、廃棄物法の改正で、第三セクター方式の産廃処理施設が建設されて稼働しています。もちろん手数料は取っているんですが、例えば家電リサイクル法に基づくテレビや冷蔵庫の処理について、結局、破砕処理から最終処分まで、全部事実上第三セクターが行うことになっている、こういう実態がございます。
 この上、国や公共団体の関与が加われば、本来なら責任を持たなきゃならない排出者もしくは製造者、その責任があいまいになって、結局、ごみを発生源から抑制しなきゃならない、こういう企業努力を怠っていくんじゃないか、国や地方公共団体がもっと援助する、推進するぞということになりますと、そういう点で本来の責任というものを怠っていくのではないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
飯島政府参考人 公共が関与すると、製造事業者あるいは排出事業者の責任が回避されるのではないか、こういうお尋ねだと思います。
 産業廃棄物の処理につきましては、廃棄物処理法に基づきまして排出事業者責任というのがしっかり定められておりまして、処理施設についても、原則、排出事業者の責任により確保していく必要があるわけでございます。しかしながら、一方で、昨今見られますように、民間におきまして新たな施設整備を行うことが極めて困難になっておりまして、一昨年の廃棄物処理法の改正におきましても、規制強化と並びまして、公共関与で産業廃棄物処理施設を整備する仕組みを強化したところでございます。先生御指摘のとおりでございます。
 こうした公共関与による処理施設の整備あるいはその後の処理の事業におきましても、実は排出事業者責任という原則が貫かれる必要がございまして、事業者に対して適正な処理の対価としての処理料金を負担させる、こういうことをしておりまして、排出事業者責任が回避されるということにはならないと考えております。
瀬古委員 もちろん経費などは負担するんですが、実際にこういう産業廃棄物の処理場などを見てみますと、かなり自治体がもう本当に負担をしている、こういう実情があるわけです。その上さらに国や公共事業体が推進するという立場に立てばどうなるんだろうかという不安がございます。
 今排出者の責任の問題については一応法的には決められているわけですが、とりわけ、我が国の廃棄物の問題では製造者の責任ということが今明らかになっていないわけですね。この点もはっきりしなければ、実際には責任回避という問題はいつまでも起きてくるということはあるんじゃないでしょうか。その点、いかがですか。
飯島政府参考人 今委員御指摘になりましたように、産業廃棄物につきましては、廃棄物処理法で排出事業者責任の仕組みがしっかりできているわけでございますが、一方、製造事業者に処理責任を持たせるという考え方でございます。
 これは、製造事業者が責任を持ってやっていただくならば、製造事業者におきまして、廃棄物の適正処理が行われるということだけでなく、廃棄物の発生の抑制あるいは循環的な利用が行われるようにその製品の設計段階で工夫していくという効果があると考えておりまして、循環型社会を構築していく上では非常に有効な考え方と私どもも思っております。
 既に我が国におきましても、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、さらに今国会に提出しております自動車リサイクル法に見られますように、廃棄後の製品のリサイクルにつきまして製造事業者が一定の役割分担と責任を負うこととされているところでございまして、発展形でございますが、このEPR、拡大生産者責任の考え方はこれからも検討を進めて実施に移していきたいと思っております。
瀬古委員 都市再生プロジェクトの第一次決定でも、国や地方公共団体が関与するというふうにしているんですね。一般的には行政が関与するということはあり得るんですけれども、特定施設を建設する際に、行政が関与しているということで、結局関係住民の声を無視して推し進めるための手段に使われないか、こういう不安があるんですけれども、この点、いかがでしょうか。
飯島政府参考人 廃棄物処理法におきましては、すべての廃棄物処理施設の設置に当たりまして、周辺の生活環境影響調査が義務づけられております。また、溶融を含めて焼却施設や最終処分場につきましては、地域住民から生活環境保全の観点からの意見を聴取し、専門家の意見も聞いた上で、周辺地域の生活環境保全が適切に図られているかどうか知事が審査をすること、また、施設設置後も施設の稼働状況や管理状況の記録を地域住民が閲覧できる、こういう制度になっているところでございます。
 地方公共団体が公共関与により設置する施設でございましても、この同じ手続がとられることになりますので、地域住民の生活環境保全上の意見を踏まえつつ、周辺地域の生活環境保全に配慮された適正な施設の整備が図られる必要があると考えているところでございます。
瀬古委員 今回の改正は、都市再生のプロジェクトの一環であるということからも、その主たる位置づけはどこにあるかということははっきりしています。
 経団連の東京圏都市新生プロジェクトの三つの柱の一つに、循環型都市形成に向けた新資源産業創生プロジェクトというのがあります。私は、きょう経団連のこれを持ってきたんですけれども、この中に出てきております新資源産業センターの図がここに載っているんですけれども、この図と、それから都市再生本部の第一次決定の説明の絵と、大変よく似ているわけなんです。これはほぼ同じ内容のものになっています。
 しかも、廃棄物溶融施設などを考えてみますと、極めて高度な技術力が必要な施設だ。そして、製造や供給できる事業者は限られています。結果的には、これがやれるのは、大企業優遇策、こういうように配慮された結果ではないかと思われるんですが、その点、いかがでしょうか。
川島政府参考人 今回、民活法の特定施設として追加します廃棄物等の減量化施設、これにつきましては、発生抑制、リサイクル、これを徹底的に進めていただく前提でございますが、どうしても残渣が出てくる、かつ、内陸で処分できない場合、海面で処分をする、このための溶融施設でございまして、これを民間の活力を活用しまして行うことによって、東京湾とか大阪湾とか、海面の埋め立てをそれだけ抑制できるというふうに私どもは考えてございます。
 今回の溶融施設につきましては、廃棄物を高温で溶融をし固化することによって大幅に減量化することが可能、十分の一から二十分の一でございますけれども。この廃棄物溶融施設に関する技術につきましては、既に確立したものであると私どもは承知をしておりまして、これが特定の大企業を優遇するとか、そういうものではございませんで、全体の廃棄物処理を適正に行う、その中でできるだけ延命化を図るということで、ぜひ御理解いただきたいというふうに考えております。
瀬古委員 実際には町壊しを前提とした、ある意味では、そこに入ってくる企業というのは大企業しか入れない。ある意味では、大企業が持っている土地を使ってやる、こういうこともやはり十分想定をされる、そういう余地のあるこの法律、民活法だというふうに私は思います。
 それから、時間がございませんので、最後に、首都圏整備法、近畿圏整備法の一部を改正する法律案について質問させていただきます。
 まず、大臣に伺いたいのですが、工場等の新増設に関して、人口の急激な増加は考えにくいとともに、環境法の整備が進んだことで、工場が建設されても、昔のように煙を吐く工場が都市部に次々と出てくるということは今連想をしにくいというふうにこれは説明されています。
 しかし、現在でも、一定の規模以上の工場建設は地球規模での環境汚染や事故による生命の危険を持っていることにはやはり変わりはないと思うのです。実際に、周辺で道路環境の悪化や汚染問題などで地域住民に大きな影響をもたらしています。
 今回の撤廃によって、人口の集中した地域に新たな工場建設の可能性が広がったという点で、今まで以上に厳しい基準が求められると思うのですが、その点はいかがでしょうか。
扇国務大臣 今、瀬古議員がおっしゃいましたように、新たな基準が必要じゃないかというお話でございますけれども、私たちは、少なくとも環境対策につきましては、御存じのとおり、昭和四十年代に相次いで制定されました騒音規制法、それから大気汚染防止法等、それらに加えまして、それ以降も、環境基本法、環境アセス法等、各種の環境立法というものができております。地方公共団体におきましても独自の環境条例というものをおつくりになって整備されておりますし、また、都市計画法の用途地域でございますとか、あるいは特別用途地区、そういうものに関しましても住環境の保全がこれで図られている。
 そういう意味では、現在では、環境立法とか環境条例、そして都市計画法等によります用途の地域の規制等の関連諸制度というものが充実してきた、そして、工場等の制限法を廃止した後も、これらを活用することによって、瀬古議員が今仰せになりましたように、より的確にこれらに対応することによって、私は、今おっしゃったような心配を排除し、なおかつ促進できると思っております。
瀬古委員 現在の例えば環境アセスの問題なども、外国なんかと日本の違うところは、これを進めていったら大変大きな被害が出てくる、環境破壊が起きるという場合には、もとに戻してやめる、こういうことまで含まれている、そういう厳しい環境アセスが大半になっているのですね。ところが、日本は、ともかくやめるということはなくて、進めることしかないみたいな、そういう問題点がある、そういう点では、なかなか住民の声が届いていかないという問題もございます。
 私は、やはり新たな工場建設に当たっては、もっときめ細かい事前、事後の影響調査、それから事業者の情報公開、そして、工場の業務変更、新増設や撤退も含めて、やはり企業の社会的な責任として周辺に与える影響はどうなのかという点はしっかり見る必要があると思うのです。
 例えば、工場でも、突然やってきて、それで営業する、そこで仕事をする。そうすると、もううまく立ち行かないから、突然工場が引き揚げてしまう。そうすると、そこの地域の働く人たちに対する環境だとか、例えば商店街だとか、そういうものについても随分影響があるのですね。
 こういうものも含めて、新たなふさわしいアセスメントや条例制定など、こういった整備も必要じゃないかと思うのですが、その点、いかがでしょうか。
澤井政府参考人 現在、環境の立法、あるいは地方公共団体の環境の条例、また都市計画法によりますいろいろな土地利用のコントロール等の仕組みが充実してきているということは、ただいま大臣から御答弁されたとおりでございます。基本的に、私ども、こういった制度をきちんと活用していくということによって、的確に御指摘のような問題に対応していくべきものだと考えております。
 なお、今回の工場等制限区域をこれから廃止をしようということでありますけれども、この区域を含む都府県、全部で六都府県ございますが、そのすべてにおいて、地域の状況に応じまして、環境基本条例が制定されておりますし、また、工場についてのアセス手続を定めた環境影響評価条例も制定されております。こうしたものも今後とも運用が図られていくというふうに考えております。
瀬古委員 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。
久保委員長 午後一時二十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時五十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時二十七分開議
久保委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。原陽子さん。
原委員 社会民主党の原陽子です。よろしくお願いします。
 まず初めに、首都圏整備法に関して質問させていただきます。
 この法律が今回廃止された上で、ただいま議論になっております建築基準法の改正というか、改悪がなされて、そして、先日成立した都市再生法が組み合わさると、住宅と工場用地が接するところでは、日照など住宅の住環境に余りよくない影響を与えるということが懸念をされています。
 都市の住環境を侵害しないために、国土交通省はどのような点に注意をなさっていくのかという点と、自治体や事業者に対してどのような指導をなさっていくかという点を、まずお聞きをしたいと思います。
澤井政府参考人 建築基準法等の改正、あるいは都市再生特別措置法という中で、また、加えまして、工場等制限法の廃止という中で、住環境についてどのように留意していくかという御質問でございます。
 まず、法律の仕組みを簡単に申し上げますと、既に御承知のように、都市再生特別措置法につきましては、都市再生緊急整備地域を指定して、その地域内で民間都市開発を促進するための措置を定めた法律でございますが、この法律の目的に、都市機能の高度化とともに居住環境の向上を図るということがまず規定されております。
 この法律によります民間都市開発は、新たに定められた都市計画または既に定められている都市計画に従って行われますけれども、この都市計画は適正な都市環境を保持するように定めるべきことが都市計画法上の基準として規定されております。また、個別の都市計画を定める際には、公聴会、説明会の開催、都市計画案の公告縦覧、意見書の提出などの手続を経ることになっておりまして、住環境を含め関係住民とも十分な意見調整が図られております。さらに、民間都市開発が環境アセスメント法とか環境アセスメント条例の対象事業となる場合には、必要なアセスメント手続が行われているところでございます。
 次に、基準法等の一部改正法案でございますが、これは、地域ごとのまちづくりの多様な課題に適切に対応できるようにするために、都市計画を定める際の容積率制限等の選択肢の拡充あるいは容積率制限等を迅速に緩和する制度を内容とするものでありまして、制限につきましては強化と緩和と両面ございます。
 選択肢が拡充されました容積率制限等の選択に当たりましては、都市計画の決定ですとか条例の制定ですとか、あるいは特定行政庁による都市計画審議会の議を経た上での指定といった手続が決まっておりまして、環境面にも配慮する上で必要な手続が定められているところでございます。
 容積率制限等を迅速に緩和する制度につきましては、環境への影響について問題の生じない範囲で基準を定めて適用するということになっております。
 また、工場等制限法の廃止につきましては、午前中以来議論いただいておりますように、四十年代以来の各種の環境立法あるいは公共団体における環境条例、さらには都市計画法の用途地域、特別用途地区によって住環境の保全が図られているところでございます。現在では、環境立法や環境条例、都市計画法による今のような用途地域規制等の関連諸制度を的確に活用していくべきものと考えているところでございます。
原委員 さらに、自治体とか事業者に対してはどのように指導をなさっていくかということをもう一度答弁をください。引き続き、質問の中で答えていただきたいと思うんですが、いろいろな配慮をなさっている中でも、それでもなお住民からの不満の声とかが出る可能性もあると思うので、その際、住民側のそういう苦情を受け付ける窓口とか、情報を収集するような窓口はどこになるかということを、まとめて御答弁をお願いします。
澤井政府参考人 自治体等でこうした制度、新しくつくられる制度あるいは改正された制度を的確に運用していただく必要がございまして、私どもは、分権の流れの中で、技術的助言の一環といたしまして、きちんと運用指針を定めまして、公共団体にも趣旨を十分に御理解いただけるように徹底を図りたいと思っています。
 また、住民の皆様方の御意見、御要望あるいは御不満等がございます場合には、通常の場合、市町村の都市計画部局あるいは環境部局などで対応いただけるものと考えております。
原委員 ありがとうございます。
 次は、ぜひ大臣にお答えをいただきたい質問なんですが、この法律は、首都圏などへの集中を分散させる一方で、均衡ある発展を目指し、工場を地方へ誘致するためにつくられたと私は聞いております。この法律と同時期にできた法律は、経済成長や均衡ある発展を目指したものばかりだというふうに言っても過言ではないと思います。
 昨年の五月、戦後から現在に至るまで、緊急措置法、臨時措置法、特別措置法という名のつく法律を質問主意書でお尋ねしたところ、高度成長期やバブル期にできた法律を含めて十数本あるということがわかりました。これらのほとんどは、今回廃止するこの法律とともに、抜本的に見直す必要があるのではないかと私は思うのですが、大臣のお考えをお聞かせください。
扇国務大臣 過日、原議員から御質問をいただいておりまして、今お手元で、今、原議員がおっしゃったように、戦後今日まで多くの法律がいろいろありましたけれども、それを見ていただいたものだと思っております。
 国土開発を推進する法律は、今おっしゃいましたようにそれぞれ背景がございまして、それぞれの目的でありますとか、あるいは国の役割あるいは対象とする地域の特性、そういうものに応じて計画の内容とかあるいは政策の手段がそれぞれに定められております。そういう意味では、目的や地域の特性に応じた国土の利用と開発、保全が行われてきたと思っております。
 これらの法律は、御存じのとおり、社会経済情勢の変化を踏まえつつ見直しを行うことは絶えず必要でございます。近年その意義が失われつつあります新産業都市建設促進法、そして工業整備特別地域整備促進法、これにつきましては、昨年の通常国会において廃止ということになりました。高度成長期にできました、例えば首都圏整備法等、これは十九ございましたけれども、そのうちの二つは廃止、また、バブル期にできました総合保養地域整備法等五つのうち、廃止したものも一つございます。
 そういう意味で、我々は絶えずそれを見直していき、工場等制限法の廃止につきましても、以上のような趣旨から審議をお願いしているところでございます。
 また、今後、新たな国土計画体系というもののあり方を検討する意味でも、その他の法律のあり方も絶えず私たちは検討していきたいと思っております。
原委員 ありがとうございます。
 私も、扇大臣が国土交通大臣として頑張ってくださっている間に、国土交通省の一大改革として、こうした法律を、できたときはその目的とか地域特性というものを考えてつくられたというお話だったのですが、今度は時代を軸に、住民参加とか環境保全の観点からぜひぜひ見直しをしていただきたいし、その際にはぜひ住民参加のもとで、こうした古い時代というか、高度成長期、バブル期にできた法律というものの整理または廃止をぜひしていっていただきたいと思います。
 それでは次に、もう一つの法案で、民活法の質問をさせていただきたいと思います。
 大気汚染防止法の中では、知事が周辺の大気の状態を常時監視することになっていますが、ピンポイント的に排出されるところでは、そうした監視の体制になっていないそうです。現在、全国には約六十の溶融炉施設があると聞いていますが、それらの溶融炉施設の安全性を住民が確認できる方法は現在ありますでしょうか。それと、今後どのようになっていくのでしょうか、教えてください。
扇国務大臣 今回追加します特定施設のうちの、今、原議員がおっしゃいました溶融炉等の、廃棄物の処理を行う施設の主務大臣というのは国土交通大臣と環境大臣ということになっておりますので、民活法の第三条第二項の規定に基づいて主務大臣が定める基本指針、これは、私どもは、本法律案の成立を受けて環境大臣と御相談しながら作成していきたい、そう思っております。
 したがいまして、基本指針にどのような事項を定めるかにつきましては今後検討していくこととなりますけれども、今おっしゃったように、環境の保全その他の特定施設の整備に際して配慮すべき重要事項、これを定めるときには、例えば、具体的な事業の実施に際し必要に応じて環境に与える影響というものを調査検討することにより環境の保全に配慮すべきこと等の事項を定めることを私たちは考えていきたい、そう思っております。
飯島政府参考人 周辺住民がその施設の安全性を確認する方法はあるかという御質問だと思います。
 廃棄物の溶融施設を設置しようとする場合には、廃棄物処理法に基づいて施設の設置許可が必要になります。その許可の申請書には、アセスメント、生活環境影響調査の結果を添付することになっております。都道府県知事は、廃棄物処理法に基づきまして、このアセスメントの結果の書類を一カ月間縦覧いたします。住民等の利害関係者はこれに対しまして法律上意見を述べることができる仕組みというふうになっております。また、稼働中の施設の状況につきましては、これも廃棄物処理法に基づきまして燃焼温度や排ガスの測定結果など、維持管理の状況を記録したものを備え置かなければなりません。また、住民などの利害関係者が求めた場合には閲覧させなければならないということが廃棄物処理法で定まっておりますので、これによりまして安全性が確認できると考えております。
原委員 せっかく大臣に先ほど御答弁をいただいたので、もう一度先ほどの基本指針のところで、これはまだ定められていないというお話だったのですが、大臣のイメージする範囲でも結構なので、今回、主務大臣として環境大臣と一緒に基本指針を定める中で、環境の保全についてはどのような事項というものを定めることを考えているかということを、大臣の頭の中だけでも結構なので、もうちょっと詳しく教えていただけたらなと思います。
扇国務大臣 この基本的な指針を策定しますときには、環境大臣と一緒に英知を絞り、なおかつ、なぜ環境大臣が一緒にやるかというのは、今、原議員がおっしゃったように、環境というものを重視するという意味で、主務大臣として二人が一緒になってつくれということを明記してあるわけでございます。
 私たちは、民間の事業者が申請してきますね、その整備事業というものが、この特定施設の基本指針ですとかあるいは特定の港湾開発地区の開発整備方針に照らし合わせて適切である場合には、それは認定しようというふうに現在決まっておりますので、それらに対しては、今後、認定をする民間業者等々の、その申請されたものに対して、我々は周りの、今、逆にこの法案によって環境が逆行しないかというようなことを私たちはお互いに検討して、この基本指針というものをきちんと明記していきたい。
 それでないと、こっちがよくてこっちがだめというのも、基準がないものですから、民間の皆さん方を混乱させてもいけませんので、そういう意味では、両省がきちんとその指針というもので示していくように頑張っていきたいと思っております。
原委員 何度か大臣と質疑をやらせていただいている中で、大臣は非常に環境ということに関して重点を置かれているということを私は非常に思うので、これは私の考え方なんですが、環境大臣と指針を決めていく際に、環境に対しては特に住民の不安というものが大きくかかってくると思うんですよね。それなので、そうした住民の不安とか声にこたえる情報公開とか体制というものに関しても、ぜひ環境大臣と一緒に頑張って定めていただきたいと思います。
 次の質問に移らせていただきます。
 これも環境省さんにお聞きをしたいのですが、溶融炉の中で燃やしていくものに、今自動車リサイクル法案というものがあって、その対象になっている自動車のシュレッダーダストや、この間通りましたマンション建替え法などで出る建築ごみなどが加わってくると、今まで想定していなかった量の重金属や化学物質がたくさん大気に放出される可能性というものが考えられると思います。
 今、大気の基準はダイオキシンだけ環境基準が定められているということなので、ダイオキシンだけではなくて、重金属に関しても、大気の環境基準を定めて、そして厳しい測定義務を課すことをしていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。
西尾政府参考人 お尋ねは、廃棄物溶融炉に関して、重金属等の大気汚染への心配がないか、それに備えるような基準設定ということは必要がないかということだと思います。
 前段につきましては、この廃棄物の溶融炉、ガス溶融炉の場合は、中に含まれている重金属は、実際、炉内の温度が千二百度から千四百度Cまで上がりまして、それを最後に冷却設備で二百度C以下に急速に冷却させる。そうしますと、こういう重金属類も液化、固化いたしまして飛灰の中に捕集されるということでございますので、一般的には、こういう重金属等が懸念されるほど大気中に放出されるという懸念は少ないものだと思っています。
 それから、重金属につきまして、それでは環境省では基準づくりということにどのように取り組んでいるかということでございますけれども、重金属などの有害な大気汚染物質につきましては、大気への排出が比較的多いと見込まれるといったようなことで、優先順位の高い物質というのを決めておりまして、現在、二十物質について全国的なモニタリングを行いまして大気中の濃度を把握する、一方では、健康リスクに関する知見の集積をするということをしておるわけでございます。この二十の中には水銀とか砒素でございますとかいった重金属も六項目ございますが、現在までの大気環境モニタリング結果を、例えばWHOの大気質ガイドラインと比較いたしましても、まだ特に問題となるようなレベルには至っていないという状態でございます。
 もちろん、引き続き注意深く監視をしていくということは第一点でございますし、もう一つは、健康面の科学的知見の集積をして、そういう基準といったような問題、リスクの評価といったような問題につきましても不断に検討していくということで、注意深く監視をしてまいりたいというふうに思っております。
原委員 今の御答弁の中だと、技術的に、重金属を燃やして気化しても、二百度Cまででしたか、冷却して固化されるので外に出ていく可能性は少ないということですよね。ということだったので、技術的にはそういう面が確保されているのかもしれませんけれども、では、例えば何かの事故か設備不良みたいなものがあって、万が一重金属が大気中に放出されてしまった場合の安全措置というものは考えていらっしゃいますでしょうか。
西尾政府参考人 事故時の対策ということは十分に留意しなきゃいけないことでございまして、大気汚染防止法の体系におきまして、こういう廃棄物溶融施設を含めまして、廃棄物焼却炉に故障とか破損などが起こりますと、そこからばい煙でありますとかカドミウム、鉛などの重金属というようなものが放出されないかという御心配といいますか、そういう事故のときの心配ということの備えが必要でございます。
 それは、大気汚染防止法に「事故時の措置」という規定がございまして、その中で、まず、事業者は、そういう事故があったときは速やかに応急措置を講じて復旧に努める、それから、事故の状況を都道府県知事にすぐ通報するということが一方で規定されておりまして、都道府県知事は、人の健康が損なわれるおそれがあると認められるときは、その施設設置者に対しまして、事故の拡大または再発の防止というために必要な措置があれば、これは命令できるという規定がございます。
 それぞれの事故の態様に応じまして、この規定によりまして的確な措置が講じられなきゃならないものだというふうに思っておりますので、その適切な運用を期してまいりたいというふうに考えております。
原委員 優先順位があって、幾つかの物質については測定をしているという御答弁と、あと、事故があったときには事故時の措置というものがあるという御答弁であったんですが、やはりふだんから測定義務というものが定められていないと、なかなか大気の状態が今どうなっているかということはわかりにくいと思うんですよね。
 私は、やはり重金属についても測定義務というものを、なさっているとは言っていたんですが、義務という形で定めていただきたいと思うのですが、再度御答弁をお願いします。
西尾政府参考人 今の廃棄物焼却炉からの排出に関しましては、これは、通常出ますばい煙というものにつきましては、事業者に自主測定の義務をかけておるわけでございまして、施設の規模によりまして、年に二回以上から六回以上というようなことで義務を課しております。
 ただ、今御指摘のいろいろな個々の重金属につきまして、今後また新しい知見が出てきまして、こういうものが非常に心配である、あるいはそういう施設からよく出るというようなことがあれば、その時点におきまして、そういう物質もそれぞれ規制をしていくということになろうかと思っておりますが、今はばい煙の測定ということで事業者に測定を義務づけさせているところでございます。
原委員 重金属というのも、どんな影響があるかということもなかなかわかりにくいというのもあるのかもしれませんが、さまざまな不安があると思うんですよね。そうしたものに測定義務を課すとか環境基準を定めるという形で、今後も積極的にぜひ対応をしていっていただきたいと思います。
 実は、民活法のところで、先ほど扇大臣に御答弁をいただいたんですが、もし環境省の方、お答えできるのであれば、基本指針のところなのでちょっと答えにくいですか。お答えできればと思うのですが、指針の中で、ぜひ住民の不安にこたえるために情報公開とかそうした体制を取り入れていただきたいということを私は先ほどお願いをしたんですが、環境省としては、一緒に所管していく中でどのように思われますか。お答えできればの範囲でいいので、お願いします。
飯島政府参考人 先ほど扇大臣から御答弁ございましたように、主務大臣、国土交通大臣と環境大臣のもとで、この基本指針で環境の保全等の事項を定めるわけでございますので、ここでしっかりと基本指針を定めていきたいと思っております。それとまた別に、先ほど御答弁しましたように、廃棄物処理法という法律がかかりまして、その廃棄物処理法の中で、議員が御懸念の部分についてはきちんと措置はとられておりまして、住民の方々の御意見も反映できるし、都道府県知事の許可という中でそういった手続がとられていきますので、御懸念の点については廃棄物処理法で十分対処できるというふうに考えているところでございます。
原委員 では、そのようなことを原議員が不安に思っていたということを環境大臣に伝えて、ぜひ徹底してくださいというふうにお願いをしておいてください。
 民活法は、公益性が高くて採算性の悪い特定施設の設備を支援、そして促進する法律だというふうに聞きました。しかし、溶融炉で燃やしていくのは産廃であって、拡大生産者責任という言葉が今叫ばれている中で支援措置を国が与えるのは、こうした拡大生産者責任という国の政策に逆行するものではないかというふうに私は考えていまして、出口の方だけをしっかりと支援していくのではなくて、やはりごみの出どころの、ごみ削減こそが国として支援されるべき政策だと思います。
 焼却や埋め立てに財政投融資とかNTT売却益を充てて、事業所税を減免し、推進するのは、やはり国が今掲げようとしている政策には逆行するものではないかなというふうに私は疑問に思いますし、処分場の延命化というのは、直接的には多分事業者のメリットになってくるものであって、ごみを減らそうというインセンティブにはなかなか働きにくいのかなと思うのですが、この点について、では、最後に大臣のお考えをぜひお聞かせ願いたいと思います。
 処分する方に国が支援をするのではなくて、つくる段階のごみをまず減らしましょうというふうに国がもっともっと力を入れて、支援を入れていくべきだと私は思うのですが、このことについて、大臣のお考えを最後にお聞きをしたいと思います。
扇国務大臣 先ほど私がお答えした中にも入っていると思いますけれども、少なくとも、整備計画の認定を受けた民間事業者というものは、必ず財政とか税制上の支援措置を受けることができるということが第十一条に書いてございますので、私は、そういう意味では、今おっしゃったように、生産者側というもの、出口だけではなくて入り口もという言い方をすれば一番わかりいいのでしょうけれども、そういう意味においてもきちんと明記してございますので、私は、御心配には当たらないし、私たちも、その点は最大限に配慮していこう、そう思っております。
原委員 私は本当にごみゼロ社会というものを目指していくべきだと思いますし、そのためには、環境省と国土交通省とさらに連携をとっていっていただきたいと思っていますので、ぜひよろしくお願いします。
 質問を終わります。
久保委員長 小池百合子さん。
小池委員 保守党の小池百合子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 世の中、変わるときには変わるものでして、私は兵庫県の選出議員でございますが、せんだって、兵庫県知事が上海にいらっしゃいまして、中国の企業の企業誘致に、神戸にいらっしゃい、兵庫県にいらっしゃいということで、県知事がかの地にいらっしゃった。私は、最初は、新聞を読んだときに、これは間違いじゃないかと思ったのでございますけれども、神戸そして尼崎等々の兵庫県の事情を考えますと、物づくりの現場が空洞化をし、そしてもはや戻ってこないということで、新規のお客様として中国企業を呼ぼうじゃないか、本当に時代は変わってきているのだなと感じたところでございます。
 その意味で、今回の法案、二法ございますけれども、首都圏、近畿圏の整備法、これにつきましては、むしろ遅きに失したというふうに考えざるを得ない。もう少し、政治の方の責任といたしましても、この国は何で立っていくのか、何を大切にしなければならないのか、国づくりはどうあるべきか、まさに政治の仕事そのものではないかと思っておりますので、その意味では、私どもも、もう少し早くこの法律について検討をすべきではなかったか、改正について検討すべきではなかったかと反省するところも多いわけでございます。
 そこで、大臣にお伺いをいたしますけれども、今私が申し上げましたような観点、もう少し早くこの見直し、まちづくりの見直し、つまり、大学もそうでございますけれども、工場という、まさに日本のエネルギーの創出源でございまして、そして雇用の場でもある、この法律について、そのスピード感について、今の現状認識、さらには過去にさかのぼって、もう少しそういったことを早く考えるべきではなかったか、御所見をお願いいたします。
扇国務大臣 今、小池議員が、時代が変わったなとおっしゃいますけれども、まさに私も、あらゆるところでそういう感を持っております。
 そして今、工場等の制限制度、今回の場合は、少なくとも創設以来約四十年間たってしまったということでは、遅きに失したのではないかという御意見、私も、もう少し早く世の中の動きをとらえるべきではなかったかな、そういう感もなきにしもあらずでございますけれども、少なくとも、二十一世紀になってやっとこういうこと、しかも、二十一世紀になってやっと環境とかバリアフリーとかという言葉が通常使われるようになりましたので、やはり二十世紀の負の遺産といいますか、二十世紀と違ってきたという点は、私は、こういう点にあろうと思っております。
 そういう意味で、今おっしゃった工場等の制限制度というものは、四十年たっておりますので、製造業の従業員でありますとか、あるいは若者の人口の減少、あらゆる社会現象、そういうものを支える前提条件が著しく変化しているというのは、今仰せのとおりでございますので、私たちは、もはやこれは時代にそぐわないものになっていると明言するべきだろうと思って、遅きに失したと言われれば、そうかな、申しわけないなと思っていますけれども、今やっと気がついたなと言われればそれまででございます。
 ただ、その間、四十年間何もしなかったわけではありませんし、たび重なる規制というものも行ってまいっておりますので、その時代その時代では少しずつやってきたんだな、少なくとも、平成十一年にも、物づくりの技術力を生かしました新製品の製造によって再生しようとする場合に工場の新増設ができないでありますとか、あるいは今、小池議員がおっしゃいましたように、産官学の連携によって伝統産業の再生を図ろうとする、例えば、さっきも申し上げたのですけれども、京都市なんかでは、連携の核となる大学の拡充ができない、そういうようなことも逆に出てきておりますので、地域の主体性でありますとか実情の面に即した、そういう活性化を図る上で、もはや工場等の制限法は廃止すべき時期というふうに思っております。遅きに失したと言われればそれまでですけれども、私たちも、この反省を含めて、今回、この法案を、国土審議会の御意見を聞いて、提出させていただいたという次第でございます。
小池委員 かつては、工場とその周りを取り巻く環境、さまざまな問題をつくってまいりました。ばい煙の問題あり、そしてさまざまな化学液等々の垂れ流しあり、しかし、大臣も御指摘になりましたように、既にさまざまな規制がしかれ、最近は、工場の周りの方がかえってきれいだというようなところも出てきております。その意味で、もういいということではございませんで、これからも、さまざまな物質等々の変化であるとか、全く新しい扱うものによって起こる、今後考えられる、もしくは考えられないような問題も出てくるということもあわせもって、今回規制を緩めるわけでございますけれども、一方で、そういった環境、そして人間の健康に対しまして影響のないように努めていただきたいということで、これは環境等にかかわる問題かと思いますけれども、大臣の御決意をお聞かせいただきたいと思います。
扇国務大臣 先ほども原議員の御質問にもあったんですけれども、今回は、主管大臣たる国土交通大臣と環境大臣がお互いに連携をとりながら基本指針を決めるというふうになっておりますので、私は、今、小池議員がおっしゃったように、今までと違ったものが出てくる可能性があるということも含めて、今までより以上に注意深く、その指針の中で明快に、地元の皆さん、あるいはそれを言ってくる産業の皆さん方にも迷いを生じないような、細かな指針というものをきちんと確立していく、それが基本の基本、本当のもとになる、そのように考えて対処していきたいと思っております。
小池委員 ありがとうございました。
 続きまして、民活法の方に移らせていただきたいと思いますけれども、私の関係の立場から申し上げれば、大阪湾のフェニックス計画というのが進められているわけでございます。ごみの排出量と処分場との相関関係で申しますと、ごみがふえるスピードの方がとにかく圧倒的に速いということで、最終処分場の逼迫状況というのは、平成九年で、近畿圏の場合、三・一年であったのが、何と一・九年、わずか二年にも満たないというような状況でございまして、まずはごみを減らさにゃなと思う一方で、かといって、ごみのふえる量はそうそう減るものでもないなということでございますから、その意味で、今回、特にこの民活を取り入れての法案、今、日本が抱える現実の問題を解決していくためには必要なことであるという認識を持っております。
 ところで、今、近畿圏の場合でございますが、一・九年というふうに申し上げました。前にもこの質問は出ているかと思いますけれども、近畿の場合で見て、今回の民活を活用する、新しい技術、高度化をする、こういったことによりまして一・九年が大体どれぐらいまたもつことになるのか、その辺の試算についてお伺いさせていただきます。
川島政府参考人 大阪湾のフェニックス計画につきましては、広域臨海環境整備センター法に基づきまして、昭和五十七年三月に設立されました大阪湾広域臨海環境整備センターが大阪湾岸に四カ所の広域廃棄物海面処分場を整備しております。ここに近畿圏内の二府四県百九十五の市町村から発生する廃棄物を処分しておるところでございます。
 この四カ所のうち、尼崎沖と泉大津沖の埋立処分場につきましては埋め立て終了に近い段階になっております。神戸沖処分場につきましては昨年十二月から受け入れを開始したところでございます。大阪沖処分場につきましては、現在、廃棄物埋立護岸の整備を行っているところでございます。
 この二つの処分場、神戸沖と大阪沖の処分場を対象としまして、廃棄物海面処分場で受け入れる廃棄物等のうち、産業廃棄物、陸上残土といった減量化が可能なもの、これを、今回、特定施設に追加する減量化施設においてすべて処理をしたというふうに仮定をしますと、これによっておおむね十分の一程度に減量化されると想定した場合、最終的に埋め立てられる廃棄物等の総量、これが約六割程度削減されることとなります。これによりまして、神戸沖と大阪沖の両処分場で計画している受け入れ期間、十年でございますが、この受け入れ期間につきましては十五年程度の延命化が見込まれるというふうに計算されるところでございます。
小池委員 ありがとうございました。
 ただ、また限度は迫ってくるということでございましょうか、現時点で考えられる延命策としては効果があるものだというふうに受けとめたわけでございます。
 施設の例として、廃棄物の溶融施設をつくるとか、建設発生土の処理施設とか、いろいろと考えられているわけでございますが、綿の一トンも鉄の一トンも、重量からすれば同じでございますけれども、かさが違う。今回、それをぐっと固めて、凝固してコンパクトにする、延命化にそれは資するということでございますけれども、今申し上げましたように、重さもそうなんですけれども、やはり、量を、全体の体積、これをどう縮めていくのかというのが一つのポイントになってくる。
 ですから、こういった民間を活用することによって出てくる体積の方をちゃんとチェックしないと、民間の業者、いろいろ知恵を働かせて、トン数については確保できるけれども、意外とちっちゃくすることを手を抜いたりするなんということがないように、しっかりとそのあたりもチェック機能、基準を設けていただければと思うわけでございますけれども、どのようなお考えでいらっしゃるんでしょうか。お答えできる方、よろしくお願いいたします。
川島政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほどのフェニックスセンターの処分場を初めとしまして、廃棄物の海面処分場におきましては、いずれも、量、あるいは重量等で料金を決めております。さまざまな受け入れ基準のうちの一つとしてそういうものを設定しておりますので、当然、減量化の実が上がるようにやっていきますように、各廃棄物埋立護岸を管理なさっておられる港湾管理者と御相談をしていきたいと思います。
小池委員 体積をできるだけ小さくして最大限の処理をしていただくということがポイントでございます。いずれにいたしましても、民間に任せる限りはしっかりそのあたりもチェックしていただかないと、先ほどの延命の数字もそれによってまた変わってきて、いや、それはごみが多いからですよということだけで飛んでいって、その本質が変わってしまうとそれは問題だということは前もって指摘しておきたいと思います。
 また、この廃棄物処理でございますけれども、これまでも豊島問題であるとか夢の島、今はゴルフ場になっておりますけれども、メタンガスの問題がいまだにあるというふうにも聞いております。今回のこの施設については、高度化ということでそういった問題を既にクリアしているというふうに考えたいわけでございますけれども、そのあたり、環境に対する影響はどうなのか、そしてまた、人工島のような形をつくってまいりますと、港湾の中に新たな障害物になるわけでございまして、潮目が変わるとか、さまざまなこれまた環境への影響も出てくるのではないか。現在既にフェニックス計画でそういったことも含めて考えられているとは思うわけでございますが、この辺ちょっと懸念されますので、お答えいただきたいと思います。
松本政府参考人 御説明を申し上げます。
 今御指摘の、例えば海面の埋立処分場とか、あるいは具体的に例に出ております溶融施設、こういうような施設を設置しようとする場合には、廃棄物処理法に基づく施設の設置許可、これが必要になるわけでございますが、その許可を得るための申請書には、生活環境影響調査の結果を添付していただくということになっているわけでございます。
 この生活環境影響調査の結果につきましては、その公告縦覧、それから、それを見た上での関係住民からの意見書の提出、さらには、関係市町村からの意見の聴取、あるいは専門有識者からの意見の聴取、こういうようなもろもろの手続をまず十分経ていただく、そして、それを終えた上で都道府県が廃棄物処理法に基づきます許可基準への適合性についてさらに審査を進める、それで基準に合格しているものについて許可を与えるという手順を踏んでいくわけでございます。
 今申しましたように、廃棄物の海面処分場あるいは溶融施設については、そういうことで、基本的に周辺への問題となる環境影響が生じないような形での制度的な担保措置が講じられているわけでございまして、私どもとしてはその適切な執行に今後とも努力をしていきたいと考えているところでございます。
川島政府参考人 今の答弁のとおりでございます。
 さらにつけ加えますと、港湾管理者が整備をします廃棄物の海面処分場につきまして、港湾法に基づきまして護岸としての構造上の安全性、いざというとき崩れて廃棄物が出ては困りますので、そういう安全性を確保する基準が定められております。また、そもそも限られた港湾区域内に廃棄物の海面処分場を設けるということで、御指摘のとおり、港内、港の中の船舶航行の安全、あるいは環境への影響、こういったものにつきまして、まずは港湾計画の段階から、きちっと環境につきましては環境影響評価を行った上で港湾計画の策定をされておるところでございます。
 さらに、ある程度以上の規模のものにつきましては、アセス法等に基づきまして、再度環境影響評価を行った上で事業が実施に付されておるというところでございまして、環境への配慮は十分なされておるというふうに考えております。
小池委員 廃棄物処理ということは、最初はよかれと思っていたのが、往々にして何か物質が後から出てくるとかいうことで、大体騒ぎになるわけでございますので、考え得ること、考えられないことも含めて十分な措置を講じておいていただきたいというのが私の要望でございます。
 いずれにいたしましても、大阪湾フェニックス計画もございますけれども、震災復興のときは、兵庫県がよみがえるという意味で、阪神大震災からの復興ということでやはりフェニックス計画という名をつけたわけでございますが、その際には、震災で家屋が倒壊をした、その処理を急いでやらなければならなかった、何十年分もの建築廃材と申しましょうか、倒壊した家屋のそれが残念ながらごみとなって、それの処分に大変困ったということがございます。
 このときに、臨機応変で、こういった考え方がすぐに出てくればそれにこしたことはなかったわけでございますけれども、いろいろな方法を持っておくことによってこういった思わぬ廃棄物処理などもやっておきますと、神戸港、神戸空港の問題もございましょうけれども、そのあたりがうまく合っていたならば、単なる廃棄物扱いとしてごみの山になる、その中にはすごい涙も入っていたわけでございますけれども――国土の建設をもっともっと総合的に考える、そういう機能があるべきだと思います。
 昨日、ほかの委員会でやはりピンチヒッターとして立っていたんですけれども、やはりこの国はどこに行っても縦割りで、うまく総合的にできていない、四全総、五全総という形での国土計画等はございますけれども、まだ十分総合的な意味で生かされていないと思うわけでございますが、この総合性を持つためには、どういうふうな形で進められ、そして、それをどういう形で、どういう方々が参加してそれを進めていけばいいのか、そのあたり、大臣、いろいろとお考えもあるでしょうから、そういった私の疑問に対して一言いただければと思います。
扇国務大臣 社会情勢が二十一世紀になり変わってまいりました。そうした中で、停滞した経済を活性化させる、また、競争力を復活させるというような、あらゆる面で我々は国際競争力の維持、向上、そして復活、そういうことを図っていきたいと思っておりますけれども、その間に、何でもすればいいということではなくて、二十世紀のように突進してきただけではなくて、一歩振り返れば、今我々の日本の中にある環境とかあるいは廃棄物処理一つとってみても、あるいは空気の汚染一つとってみても、あらゆる環境というものを考えないでは前進できないということが、今の二十一世紀型の大きな課題であろうと私は思っております。
 そういう意味では、我々は国土交通省として、少なくとも交通行政一つとってみても、CO2の排出問題とか渋滞緩和とか、あるいはあかずの踏切をあけるということも、すべてこれは環境を勘案しながらの施策の一つでございます。そういう意味で、私たちは陸海空を担当しておりますので、国土交通省としては、単に今までの縦割りだけではなくて、環境省と一緒になりましてあらゆる面で二十一世紀型の国土づくりをしていかなきゃいけない。そして、今まではハードの世紀でしたけれども、いつも私が言うように、二十一世紀はそのハードの上に環境とバリアフリーを加味したソフトの二十一世紀にしていくというふうに考えておりますので、その意味での大きな社会資本整備も含めた国土交通省としての超長期的な計画というもの、グランドデザインをきちんと、五年、十年、二十年、あるいは五十年、百年まで、超長期の計画というものも今二十一世紀の初頭に示すべきときに来ている。
 そして、先ほども御論議ありましたように、一つの方法を示してこれでいきましょうと国土交通省が言うのではなくて、あるいはできればA案、B案、三案ぐらい出して、地域の皆さんの意見をいただきながらそれを選択していくというふうなことも今後図っていきたいと思って、二十一世紀型の政策づくりに邁進していきたいと思っております。
小池委員 時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。
久保委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
久保委員長 ただいま議題となっております両案中、まず、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について議事を進めます。
 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。大幡基夫君。
大幡委員 私は、日本共産党を代表して、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 この法案は、小泉内閣の都市再生、とりわけ、都市再生プロジェクト(第一次決定)にある「大都市圏におけるゴミゼロ型都市への再構築」を受ける形で、その支援策としてプロジェクトを具体的に進めるための改正であります。とりわけ、東京圏における都市再開発事業や建築物の建てかえの結果生じる建設残土の処理促進を図ることで、大規模プロジェクトを促進させようとするものであります。
 反対の理由の第一は、本来、製造者や排出者が責任を持って処理すべき産業廃棄物の処理に対する本法による支援策は、結局、排出事業者責任をあいまいにすることにあります。
 反対の理由の第二は、今回追加される特定施設は、経団連の東京圏都市再生プロジェクトの中にも掲げられているもので、この指定により恩恵を受けるのは、こうした施設設備に関する技術やノウハウを持つ特定の大企業にすぎないのであります。加えて、こうした特定施設の立地が大企業の遊休地支援につながっているのであります。
 反対の理由の第三は、本法で追加される廃棄物海面処分場延命化施設は、そのこと自体が大きな問題となっている海面埋め立てによる廃棄物処理を今後とも継続するものであります。また、廃棄物溶融施設を初め、都市再生プロジェクトで示された廃棄物処理施設など、自然環境や地域社会と住民への影響の問題など、問題や議論のある施設の設置を促進するという問題であります。
 今、政府がとるべきは、リサイクルの促進、製造者や排出事業者責任の徹底などによって廃棄物そのものを減少させる取り組みであることを指摘して、反対討論といたします。
久保委員長 次に、原陽子さん。
原委員 社会民主党・市民連合を代表して、政府提出、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部改正法律案に反対の立場から討論を行います。
 本法案は、民間事業者や第三セクターが特定施設を整備するに当たり、事業所税の減免や財政投融資やNTT売却益による無利子貸し付けを行う、国家による産業支援策です。今回の改正は、その対象に、港湾利用高度化施設として溶融施設を追加する改正です。
 その改正に反対する第一の理由は、焼却溶融施設を財政的な支援によって促進することが循環型社会形成推進基本法に矛盾するからです。
 循環型社会では、廃棄物の発生抑制が最重要課題であり、焼却埋め立ては最終手段であるとした政策に矛盾します。最終手段であるとする焼却埋め立てで、しかも民間部門に財政的支援を行うことには賛成できません。
 第二の理由は、処分場の延命化という理由づけにごまかしがあるからです。
 法案の提案段階や審議過程で繰り返されたこの言葉は、実際の改正法案の中には見当たりません。法案には、「溶融、破砕、圧縮その他の方法により高度に減量する機能を有するもの」を加えるとしか書かれていません。そして、溶融、破砕、圧縮するものは、「廃棄物埋立護岸において埋立てに用いられる廃棄物又は土木建築に関する工事に伴い副次的に発生した土砂」の二つであるとされています。
 つまり、この改正によって最大のメリットを受けるのは、産業廃棄物や建設残土の処理に手をやいている事業者と処理業者にほかなりません。拡大生産者責任が叫ばれる今、処理コストは、処分場の延命化も含め、産業界が負担しなければなりません。国が支援を行うべき事業ではないと考えます。
 第三の理由は、この改正が、静脈産業の健全育成につながる確証がないからです。静脈産業の重要性は増しており、この時期の財政的支援が足腰の強い産業を育てることになるかどうかは疑問です。
 最後に、バブル期にできたこの民活法自体の抜本的見直しが必要であることを申し上げ、反対討論を終わります。
久保委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
久保委員長 これより採決に入ります。
 民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
久保委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案について議事を進めます。
 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 首都圏整備法及び近畿圏整備法の一部を改正する等の法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
久保委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
久保委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
久保委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時二十四分散会


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