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第2号 平成15年2月25日(火曜日)

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平成十五年二月二十五日(火曜日)
    午前十一時開議
 出席委員
   委員長 河合 正智君
   理事 栗原 博久君 理事 菅  義偉君
   理事 田野瀬良太郎君 理事 橘 康太郎君
   理事 玉置 一弥君 理事 鉢呂 吉雄君
   理事 赤羽 一嘉君 理事 一川 保夫君
      岩崎 忠夫君    小里 貞利君
      倉田 雅年君    実川 幸夫君
      高木  毅君    谷田 武彦君
      中本 太衛君    西田  司君
      西野あきら君    林  幹雄君
      原田 義昭君    菱田 嘉明君
      福井  照君    堀之内久男君
      松野 博一君    松宮  勲君
      松本 和那君    山本 公一君
      阿久津幸彦君    岩國 哲人君
      大谷 信盛君    川内 博史君
      今田 保典君    佐藤謙一郎君
      津川 祥吾君    永井 英慈君
      伴野  豊君    高木 陽介君
      土田 龍司君    大森  猛君
      瀬古由起子君    原  陽子君
      日森 文尋君    後藤 茂之君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   国土交通副大臣      吉村剛太郎君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   国土交通大臣政務官    岩城 光英君
   国土交通大臣政務官    鶴保 庸介君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――
河合委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、国土交通大臣から、国土交通行政の基本施策について所信を聴取いたします。国土交通大臣扇千景君。
扇国務大臣 第百五十六回国会における御審議に当たりまして、国土交通行政に取り組む基本的な考え方につきまして、私の所信を申し述べたいと存じます。
 国土交通行政につきましては、省庁統合後三年目を迎え、「統合のスタート」から「統合の実」を上げ、さらに「果実を得る」段階に入りました。我が国全体として構造改革の推進が求められる中、国土交通省としましても、制度・政策の抜本的な改革を推進してまいります。
 まず、政策全般を貫く基本方針を、地方の知恵と工夫により自立を目指す「個性ある地域の発展」として取り組んでまいります。
 次に、具体的な取り組みとして、公共事業関係長期計画の見直しを行います。九本の計画を一本化し、従来の事業分野の垣根を越えて事業を重点化・集中化するための二十一世紀型計画に転換することとします。また、不正行為を防止するため、入札契約適正化法の的確な運用に努めるとともに、事業の効率的な実施を図るため、コストの観点から公共事業のすべてのプロセスを例外なく見直す「コスト構造改革」の推進や、事業評価の厳格な実施、PFIの活用、国庫補助負担金制度の改革等の取り組みをいたします。
 また、特殊法人等改革にも引き続き強力かつ着実に取り組んでまいります。道路関係四公団の民営化問題につきましては、閣議決定に従い、改革の具体化に向けて制度設計の検討を行ってまいります。加えて、今国会におきまして、特殊法人等改革関連の三法案の提出を予定いたしております。
 さらに、交通政策の改革にも取り組んでまいります。利用者重視のマーケットの実現に向けて、利用者利便の向上、事後チェック体制の充実を図るとともに、公共交通サービスの改善を利用者とともに推進いたします。加えて、次世代の未来型交通システムの開発を推進するとともに、燃料電池自動車の普及など環境に配慮した交通政策に意欲的に取り組んでまいります。
 これらの改革への取り組み等を推進するために、平成十五年度国土交通省関係予算につきましては、厳しい財政状況の中、都市・地方の再生や環境問題、少子高齢化社会への対応など、重点分野への重点化を進め、政策効果が高い事業、施策等への絞り込みを行い、効率的・効果的な国土交通行政を展開いたします。道路特定財源につきましては、納税者の理解が得られる範囲で使途の多様化を図ることとし、本州四国連絡橋公団の債務処理、地方への税源移譲を行うほか、特に環境分野や都市交通分野への使途の拡大を図ります。
 また、平成十四年度補正予算の速やかな執行に努めるとともに、平成十五年度予算とあわせて切れ目なく対応してまいります。
 我が国の経済環境が厳しさを増している中、デフレを解消し、民需の自立的拡大を実現することが重要です。このために、土地税制の見直しや不動産証券化の促進等により、土地の流動化や不動産市場の活性化を図り、資産デフレの解消に努めるとともに、住宅投資の活性化を図ってまいります。さらに、構造改革特区の推進などによる民需の拡大、所管産業の再生・セーフティーネットの構築を図ります。
 また、観光振興を通じた我が国経済の活性化等の観点から、「グローバル観光戦略」に基づくビジット・ジャパン・キャンペーンを初めとする訪日外国人旅行者誘致策の強力な推進、休暇の取得促進・分散化、地域の多様な資源を活用した国民ニーズの多様化にこたえられる魅力ある観光交流空間づくりに取り組んでまいります。
 また、都市の魅力と国際競争力を高めるとともに、都市開発投資の推進を通じデフレ経済から脱却していく上で、都市再生の推進が重要です。このため、都市再生緊急整備地域における優良な民間都市開発を支援する税制その他各種特例措置の充実、活用を図ってまいります。
 また、東京湾臨海部における基幹的広域防災拠点の整備や、PFI方式による中央官庁施設の整備、大都市圏拠点空港、国際港湾の機能強化と鉄道・道路アクセス改善等の利便性向上、大都市圏における環状道路の整備、電線類地中化、公共賃貸住宅ストックの総合的な活用、緑の創出、河川・海の再生等都市環境インフラの再生、地方中枢都市における先進的で個性ある都市づくりを初めとする都市再生プロジェクトの強力な推進により、都市の魅力と国際競争力の向上に取り組んでまいります。
 さらに、地域経済・社会の活性化を図るために、稚内から石垣までを対象とする全国都市再生のための取り組みについても検討を深めてまいります。
 地球環境問題、大気汚染問題への対応として、平成十七年から、ディーゼル自動車について世界一厳しい排出ガス規制を実施するほか、燃料電池の実用化・普及、低公害車の開発・普及、モーダルシフト・物流の効率化、公共交通機関の利用促進などにより、環境に優しい交通の実現を図ります。さらに、ヒートアイランド対策、自然再生事業、海洋汚染防止に取り組むとともに、循環型社会の実現に向けて、建設リサイクルの推進、環境負荷の小さい静脈物流システムの構築を促進します。
 また、自宅から交通機関、まちなかまで、ハード、ソフト両面にわたり連続したバリアフリー環境の整備を進めるとともに、民間の既存建築ストック等を活用した、高齢者や子育て世代が安心して居住できる環境の整備を推進いたします。
 防災、安全対策としては、国土保全施設の安全確保と計画的整備を図るとともに、東海・東南海・南海地震対策、密集市街地の緊急整備、総合的な都市水害対策の推進、防災情報提供センターの設置など、ハード、ソフト両面から、災害に強く、安全で安心できる国土の形成や交通サービスの提供を図ります。
 さらに、交通事故死者数の半減等交通事故の削減に向け、国民が安全で安心できる道路交通環境の形成、車両の安全対策等を引き続き積極的に推進してまいります。
 また、一昨年来懸案となっております九州南西海域の工作船事案に対しては、我が国の海上の治安確保の観点から、引き続き、事案の全容解明に向けて徹底的な捜査を行うとともに、日朝交渉の場で事実関係の解明を強く求め、再発防止を確保していく必要があると考えております。他方で、引き続き海上の危機管理に的確に対応できるよう運用の態勢、装備の充実等に万全を期してまいります。
 さらに、一昨年の米国同時多発テロ事件や世界各地で続発するテロ事件等を踏まえ、陸海空の公共交通機関や重要施設等に対する警備を強化するなど、引き続き国民の安全と安心の確保に万全を期してまいります。
 このほか、ETCの普及、情報防災の推進などによる公共分野におけるITの活用を一層推進するとともに、港湾諸手続のワンストップサービス化を初めとした行政手続等の電子化推進を図ってまいります。
 また、地域間の交流を促進する幹線道路網や新幹線等の整備など、マルチモーダルな交通体系の整備を推進するとともに、「地方の主体性」「広域ブロック」を重視した新たな国土計画体系の具体化に向けた取り組みを行い、北海道総合開発を初めとする地方の個性ある活性化を促進します。
 さらに、「日・ASEAN交通大臣会合」「第三回世界水フォーラム」などを通じた各分野での国際連携を推進します。
 また、国会等の移転に関しましては、今後も国会での御議論を活発にしていただき、国民の御理解が得られるように努めてまいります。
 以上、国土交通行政の推進について、私の所信の一端を申し述べました。
 国民の皆様の期待と信頼にこたえて、一層の御理解をいただけるように、国民との対話を重視しつつ、かつ、厳正な綱紀の保持になお一層努めつつ、引き続き諸課題に全力で取り組んでまいります。
 今国会におきましては、社会資本整備重点計画法案等合計十五法案の提出を予定いたしております。御審議をお願いいたしたいと考えております。
 今後とも、委員長を初め委員各位の御指導をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
河合委員長 以上で大臣の所信表明は終わりました。
 次に、平成十五年度国土交通省関係予算について概要説明を聴取いたします。国土交通副大臣中馬弘毅君。
中馬副大臣 国土交通省関係の平成十五年度予算について、その概要を御説明申し上げます。
 平成十五年度一般会計予算に計上しました国土交通省関係予算額は、六兆九千二百九十九億円です。
 このほか、自動車損害賠償保障事業特別会計、道路整備特別会計、治水特別会計、港湾整備特別会計、自動車検査登録特別会計、都市開発資金融通特別会計、空港整備特別会計及び特定国有財産整備特別会計について、それぞれ所要額を計上しております。
 なお、北海道、離島及び奄美に係る公共事業予算については、他省関係予算を含めて、国土交通省予算に所要額の一括計上を行っております。
 次に、財政投融資計画については、当省関係の公庫公団等分として六兆五千三百五十一億円を予定しております。
 国土交通省におきましては、歳出全体にわたる徹底した見直しを進める一方、重点四分野に予算全体の七割を配分し、政策効果の高い施策へ投資を集中することとしております。厳しい財政状況の中で、めり張りある予算を実現いたしました。
 また、長らく公共事業を支えてきた根幹的制度について、数十年ぶりと言える抜本的見直しへの取り組みを具体化しております。
 まず、公共事業関係長期計画を一本化し、社会資本整備を重点的に推進するための計画に見直すとともに、横断的な政策目標を達成するため事業間の連携を強化します。
 また、使途の多様化を図りつつ、道路特定財源の活用による道路整備等を推進いたします。
 さらに、国庫補助負担金制度について、政策効果の高い事業等への絞り込みなどを通じ、規模を縮減するとともに、地方公共団体の自主性を尊重するよう、統合補助金の創設、拡充を推進しております。
 加えて、特殊法人等について、経営改善、業務の見直しなどの措置を講じ、財政支出額を縮減いたします。
 最後に、コスト構造改革への取り組みや政策評価制度によるマネジメント改革に加え、事業評価の厳格な実施などを通じ、集中投資による事業のスピードアップを図るとともに、電子入札の全面導入、PFIの積極的推進、ローカルルールの導入など、公共事業の効率的、効果的な実施に総力を挙げて取り組みます。
 次に、政策テーマ別の主要事項につきまして、御説明申し上げます。
 第一のテーマは、個性と工夫に満ちた魅力ある都市と地方です。
 まず、民間都市開発への支援を強化充実し、都市の再生を強力に推進します。三大都市圏環状道路の整備、大都市圏拠点空港への重点的な投資と国際港湾機能の強化により、国際競争力の向上を実現します。あわせて、ボトルネック踏切の除却等による都市交通の円滑化、空港、港湾等の拠点へのアクセスの強化、都市鉄道の整備などにも取り組みます。
 また、活力ある地域の形成に向け、幹線交通体系である高規格幹線道路や整備新幹線の整備等を推進します。また、建設産業における産業構造改革支援等にも取り組みます。
 さらに、官民挙げて観光振興対策を総合的に推進します。また、中央官庁庁舎等のPFIによる整備、土地の流動化、有効利用を図ります。
 加えて、国民の安全や安心の確保のため、密集市街地の解消や大規模地震防災対策を推進するとともに、不審船、工作船、テロ事案等の対策を強化します。
 第二のテーマは、公平で安心な高齢化社会、少子化対策です。
 本格的な高齢化社会に備えて、駅とその周辺や公共交通機関のバリアフリー化を総合的に推進するとともに、民間活力等も活用しつつ、高齢者等の居住の安定確保を図ります。
 第三のテーマは、循環型社会の構築、地球環境問題への対応です。
 モーダルシフトの推進、低公害車の開発普及の促進、燃料電池の実用化、普及等により、地球温暖化の防止や循環型社会の形成を目指します。
 また、自然再生型事業に取り組むとともに、おいしい安全な水の確保、DPF等の導入支援、沿道環境が特に悪い交差点における渋滞の解消等を図ります。
 第四のテーマは、IT国家の実現などを目指した人間力の向上、発揮です。
 IT社会形成に向け、ETCの普及促進など高度道路交通システムを推進します。また、申請、届け出等のオンライン化など電子政府の早期実現を推進いたします。
 以上をもちまして、国土交通省関係の平成十五年度予算につきましての説明を終わります。
 よろしくお願いを申し上げます。(拍手)
河合委員長 以上で平成十五年度国土交通省関係予算の概要説明は終わりました。
 次回は、明二十六日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時十七分散会


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