衆議院

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第10号 平成15年3月19日(水曜日)

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平成十五年三月十九日(水曜日)
    午後零時二十四分開議
 出席委員
   委員長 河合 正智君
   理事 栗原 博久君 理事 菅  義偉君
  理事 田野瀬良太郎君 理事 橘 康太郎君
   理事 今田 保典君 理事 玉置 一弥君
   理事 赤羽 一嘉君 理事 一川 保夫君
      岩崎 忠夫君    岡下 信子君
      倉田 雅年君    実川 幸夫君
      砂田 圭佑君    高木  毅君
      谷田 武彦君    中本 太衛君
      西田  司君    西野あきら君
      林  幹雄君    原田 義昭君
      菱田 嘉明君    福井  照君
      堀之内久男君    松野 博一君
      松宮  勲君    森田  一君
      山本 公一君    阿久津幸彦君
      岩國 哲人君    大谷 信盛君
      川内 博史君    佐藤謙一郎君
      津川 祥吾君    永井 英慈君
      伴野  豊君    高木 陽介君
      土田 龍司君    大森  猛君
      瀬古由起子君    北川れん子君
      日森 文尋君    後藤 茂之君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   政府参考人
   (内閣府道路関係四公団民
   営化推進委員会事務局長) 坂野 泰治君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   牧野 治郎君
   政府参考人
   (国土交通省国土計画局長
   )            薦田 隆成君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  佐藤 信秋君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  洞   駿君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十九日
 辞任         補欠選任
  小里 貞利君     森田  一君
  松本 和那君     岡下 信子君
  原  陽子君     北川れん子君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 信子君     松本 和那君
  森田  一君     小里 貞利君
  北川れん子君     原  陽子君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案(内閣提出第一七号)
 高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一八号)


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     ――――◇―――――
河合委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、本州四国連絡橋公団の債務の負担の軽減を図るために平成十五年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案及び高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省国土計画局長薦田隆成君、道路局長佐藤信秋君、航空局長洞駿君、内閣府道路関係四公団民営化推進委員会事務局長坂野泰治君及び財務省主計局次長牧野治郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
河合委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岩國哲人君。
岩國委員 民主党を代表いたしまして、ここで審議中の二法案に関連した質問をさせていただきたいと思います。
 昨日の衆議院本会議で、民主党津川代議士の質問の中で、本四連絡橋公団の債務負担に関する質問をしております。これについて、扇大臣からの答弁はいささか不十分と思われる点がありますので、その点からまずお伺いしたいと思います。
 道路関係四公団民営化推進委員会が昨年十二月六日に提出しました最終意見書では、国、地方の出資を現行よりも十五年延長するかわりに、通行料金は二分の一程度まで大幅に引き下げるとしているのを、今回の法案では、高速料金は一般車で一〇%、わずかな割引率にとどまっております。これでは、民営化推進委員会の意見を最大限に尊重すると答弁された大臣の意向は全く反映されておらず、最大限に尊重するどころか、最大限に無視する法案となっております。
 まず、この点について大臣はどういうお考えなのか。一割と五割では大きな違いがあります。一割程度の下げでは、ほとんど一般の感触では下げたことにならないわけです。一般の物価が、やれ五%、七%もう既に下がっているときに、後追いして一割程度。大臣の答弁について、昨日と同じお考えか、あるいは昨日の答弁では不十分だったと大臣は思っておられるのか、扇大臣にお伺いいたします。
扇国務大臣 今、岩國議員から、昨日の国会答弁の津川議員のお話で、答弁が不十分ではないかというお話でございました。国会でございますので、余り長く時間をとっても申しわけないと思って、要点だけを申し上げました。
 細部に至っては申し上げませんでしたけれども、岩國委員御存じのとおり、本四公団、これは通行料をかつて二割、時限的に割り引いたことがございます。二割割り引いたけれども、交通量は一割しかふえませんでした。また、一割欠損になりました。そういう意味で累積赤字がどんどん広がっていくというのが実験として出ております。今、意見書には五割と書いてございますけれども、過去の実験例をもってしても、五割安くして五割ふえるという確実な試算が出ません、現段階では。それで、とりあえず、地方公共団体にも御協力いただいておりますけれども、今まで、二割、五年間割り引いておりますものを継続していただいて、なおかつそこへプラス一〇%を引くわけでございます。そして、今回は、今までは本四はETCを導入しておりませんでしたけれども、今度ETCを導入しましたらより一五%割引ということで、トータルいたしますと四五%の割引になります。
 そういう細かいことに関しては、本会議では時間の関係上御説明できませんでしたけれども、意見書の五割割引というものに近い努力をしたことだけは事実でございまして、最初から今の料金から五割引くということでは、かつて時限的に二割引いて一割しかふえなかったということの上乗せになるということで、最大限の工夫をし、なおかつ十の地方自治団体の御協力を得て今の二割割引を継続するという御了承をいただき、なおかつETCで一五%割引をする。そういう加算をして、一歩でも近づきたいというふうにしたわけでございます。
岩國委員 これは、民営化推進委員会の言っている五割というのは、ETCを基準にしてそのような数字を出しているんですか。民営化推進委員会の言っている五割と、今、大臣がお出しになっているこの計画の数字とは、どれぐらいまだギャップが残っているのか、それを簡潔にお答えいただきます。
扇国務大臣 〇・五%でございます。
岩國委員 民営化推進委員会は五割と言い、大臣の提出しておられるものの数字とは、差は〇・五%ということですね。四九・五%ということですか。
扇国務大臣 失礼。〇・五じゃなくて、五%でございます。
岩國委員 それはETCベースですか、ETCでない普通のユーザーベース、どちらで計算して五%の差なんですか。
扇国務大臣 ETCも加味してでございます。
岩國委員 民営化推進委員会はETCで五割と言っているんですか。そうではないんじゃないんですか。民営化推進委員会の言っているのは、ETCでなくても五割ということを頭に置いて結論を出しているんじゃないんでしょうか。その辺を、ETCを使えばというふうにすりかえるというのはよくないと思います。
扇国務大臣 ETCを除くとは明記してございません。
岩國委員 そうすると、民営化推進委員会の提言というのは、一々ETCを除くと書いていなければ、まだまだごく一部にとどまっているETCの基準だけでそうやって、表面的に五割に接近したように見えている。実際にETCを使わない人から見れば、なるほど、民営化推進委員会の五割に対して四五%だという実感にはならないんじゃないでしょうか。
佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 このたびの本四公団の料金の割引問題につきましては、現在、これまで基本料金の二割引き、〇・八でございました、今まで、五年間でございますが。これを、この七月以降、さらに一割引きにする、こういうことでございますので、基本料金の、そういう意味では、細かい数字、大変恐縮でございますが、パーセンテージの問題でございます、〇・八の〇・九ということで、基本料金の〇・七二になります、新しく七月以降は。特別割引がそういう意味では二八%になるわけでございます。
 そこで、ETCの場合、正確に申し上げますと、これにさらに、ETC五万円の前納をしていただきますと五万八千円まで使えるということでございますので、この割引率の計算がちょっと難しいのでございますが、一三・八%割引になりますので、そういう意味では、正確に計算いたしますと、基本料金の〇・五九という形になります。
 先生お尋ねの、民営化委員会が、約でございますが二分の一ということで提案しておられるではないか、こういうことでございますが、これは時期的に今すぐという御議論でももちろんございませんし、方向性をお示しになられたものと私ども理解申し上げておりますので、今後いろいろな、期間が経過する中で、どういうような方策を考えていけるか。将来的な課題という部分はもちろんあろうかと思います。
 しかしながら、にわかに来年から、こういう御議論ではなかったものを、私どもといたしましては、今回を機会にそこまでは近づけよう、こういうことでございますので、御理解いただきたいと思います。
岩國委員 今、ETCの利用率は何割ぐらいですか。
佐藤政府参考人 高速道路に限定して申し上げますと、約四%ぐらいでお使いいただいている。
 ただ、これは、御存じのように、実は平成十九年度ぐらいまで、これから五年ぐらいで、どこの料金所でもお使いいただけるようにというふうなことで考えてまいりましたものを、実は十五年度中にはすべての高速道路の料金所で使える。それから、さっき申し上げましたような、昨年の七月からでございますが、前納割引の、五万円なら五万八千円、さらには十五年度にETCのリース制度とか、あるいはETCに限定していろいろな割引政策もやっていこうというようなことを考えておりまして、急速に普及を促進してまいりたい、そのように考えているところでございます。
岩國委員 そういう、現状としてはわずか四%の人しか使っていないETCというところでの割引率というものを掲げて、四%のケースで、実際に九割はほとんど実感を与えない。こういうのを羊頭狗肉と言うんじゃないかと思います。
 四割ならともかく、たった四%のケースで四割を超える割引率になるんだという御説明ですけれども、では、民営化推進委員会の約二分の一ということは、五割以内ということを言っているんじゃなくて、あるいは五五%かもしれないし四五%かもしれない。最大限にそこに近づけるということからいえば、全然これは最大限に近づいたことにまだなっておらないと思うんです。せいぜい二割ちょっとぐらいの話でしょう。とすれば、どれぐらいの期間的なスパンで考えておられるのか。十年なのか、十五年なのか、二十年なのか。
 民営化推進委員会の提案というのはETCは除くと書いていないからとか、大変都合のいい読み方をしている。私はびっくりしました。あれは除くと書いていないからこれでやる、ETCと書いていないからETCでやる、あるいはOTCと書いていないから今度はそういうものを取り入れて、今度はこれでやってみて、これで五一%になりました、利用率幾らですか、はい、一%でございます、こんなことでは、国会答弁として一般の人によくわかる答弁に私はなっておらないと思うんです。非常に限定されたケース、しかも、推進委員会の提言というものを自分に都合のいいように解釈して、それでそのケースをつくっておられる、そういうことになりはしないかと私は思います。
 また、昨日の答弁の中で、ハイウェイカードについての質問も津川委員の方からさせていただいておりますけれども、ハイウェイカードの廃止ということについて、国民の中からかなり疑問を持たれていることも事実なんです。なぜああいう便利なものを廃止するんだろうか。私も中央高速をよく走りますから愛用者の一人でありますけれども、そういったものを、結局、ハイウェイカードなくなった、だから、あなた方ETCを使わなきゃいけませんよとETCの方へ追いやるようにこういうことをやっているんじゃなかろうかという疑問が国民の中にあります。
 そこで、ハイウェイカードだと偽造カードがふえて、偽造カード対策だということですけれども、この被害額、十一億円ということですけれども、これはいつからいつまでの間に被害額は十一億円だったのか、そして、件数に直すとどれぐらいなのか、もう少し詳しく被害額十一億円ということについて御説明いただけますか。それは五万円カードについて発生したのか、一万円なのか、すべてが五万円だったのか、地域的にはどこに発生したのか、何月から何月までだったのか、その点を答弁をお願いいたします。
佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
 ハイウェイカードの偽造券が初めて発見されましたのは、平成十一年の五月でございます。それ以来、何度かにわたりまして疑わしい券が鑑定されまして、その合計が約十一億円に達しているということでございます。
 十一億円の偽造券の多くは、三万円または五万円でございます。枚数で申し上げますと二万枚強でございますでしょうか、正確な数字は、また後ほどお届け申し上げます。
 そこで、さらに問題なのは、成田等におきまして、五万円券が、実は、五千枚ほど持ち込んだ方が見つかった。これは、言ってみれば、一回で二億五千万円でございますから、そういう意味ではすごい額の偽造券が持ち込まれている可能性もある。現実問題としてどのぐらいそれが流通しているかという点については、残念ながら、確認された十一億円相当分以外は今のところはわからない、こういう状態であります。
 先生御指摘の、ETCを普及させるためにハイカの高額券の発行を停止するのではないか、こういう御議論がございました。
 これにつきましては、私どもといたしましては考え方は実は逆でございまして、ハイカの五万円ないし三万円という高額券も、ほかのいろいろなカード、テレホンカードにしましても高額券はどんどんおやめになられてきたわけでございますが、早くハイウェイカードも高額券、そういう意味では、偽造というような問題からいっても、発行廃止あるいは通用停止、流通停止、こういう形にしたいけれども、それにかわる手段というものをいろいろ考えなきゃいかぬな、こういうことがございました。
 先ほど申し上げましたように、ETCの方は、全国で、どこの地域でも平成十五年度中にはお使いいただけるというふうにしようということで、急遽、大幅に前倒しで整備を進める、こういうことにさせていただいたわけでございます。そういう意味では、そうした環境が整ってきたということもございまして、ことしの二月いっぱいで発行を停止し、来年の三月以降は通用を停止する、こういうことにいたしたわけでございますが、なお、一万円以下の小額券につきましては、小額とも言えませんが、一万円以下の券につきましては、引き続き発行、流通をさせていただく、こういうことにしているところでございます。
岩國委員 今のハイウェイカードユーザーがすべてETCに変わるという大胆な仮定をした場合に、ユーザー側はトータルとして何百億、何千億円ぐらいの負担になるだろうと思いますか。一人ではありませんよ、そういう計算をしていただいて、いわゆるお客さんの側に対して幾らの負担をさせることになるのか。ETCの場合、本体購入、取りつけ費など、初期投資に二万円から四万円以上必要とする、一つのこういう試算があります。それを、私を含めすべてのハイウェイカードのユーザーが変わったとした場合に、どれだけのお金がこれはかかるんですか。
 それともう一つ、取られる側の計算と、もう一つは取る側の設備投資、いろいろなところで工事やっていますね、今。これはトータルとして六百六十九カ所の料金所にETCのあれを取りつけるとすると、取る側としては幾らの投資が必要なのか、取られる側の投資は幾ら、合わせて幾らなのか、三つの数字を教えてください。
佐藤政府参考人 大変恐縮でございます、にわかに正確な数字が今手元にございませんので、おおむねのところで申し上げさせていただきたいと思います。
 平成十五年度末に、千三百カ所、全国の料金所でお使いいただけるようにしたい、こう申し上げました。現時点で申し上げますと九百カ所でございますので、そういう意味ではあと約四百カ所整備する、こういうことになるわけでございます。それに必要とされる費用が、おおむね六百億円を計上しております。そういう意味では、四百カ所で六百億円でありますので、一カ所当たり一億五千万とか二億円とかいう費用がかかる、こう御理解いただければと思います。
 それから、ハイウェイカードを御利用の方がETCカードに変更していただくとするとどのぐらいの費用になるのか、こういうお話でございました。
 ハイウェイカードの利用者の方の中で、高速道路で申し上げますと、おおむねハイウェイカードは二割ぐらいお使いいただいている、こういう感じでございます。そういう意味では、何人の方という形では把握が難しいところもございますが、約二割の方ということでございますので、お使いいただいている利用者、全国で一日約六百万台ぐらいということでございます、そうしますと、二割、大目に見積もりますと二百万台ぐらい、こういうふうに仮定した場合には、先生が御指摘のETCの機械の費用と取りつけ費で現状では一万五千円から二万円ぐらい、大分安くなってきておりますが、ということでございますので、例えば百万台の方に御利用いただけるようになるとしますと、二万円としますと二百億円、そういうようなオーダーかということでございます。
 ただ、大変恐縮でございますが、今手元に正確なデータがございませんので、そういう仮定を置いた場合はこういうことでございます。
岩國委員 全国で四百万台の車が高速道路を利用する、四百万台の車が今ハイウェイカードを使っている、全体じゃありませんよ、仮にの話。四百万台とした場合に、二万円ずつ一台についてお金がかかるとすれば、八百億でしょう。二万円で四百万台とすれば八百億、ユーザー側で、仮に一つの試算としては八百億、国の方は一千百億、合わせてかれこれ二千億。二千億の投資を、取る方と取られる方でやらなきゃいかぬ。それに比べれば、四年間にわずか十一億円の偽造カード、小泉さんのように、大したことじゃないと私も言いたい気持ちになります。四年間で十一億円でしょう、偽造カード。四年間に十一億円の偽造カードをゼロにしたいために二千億円のお金を使うんですか。
 私は、一般のユーザーの方から見れば、そんなことはやめてくれ、今のハイウェイカードだったら、我々使う方からいったら何の設備投資も要らないんですよ。そういう壮大なむだ遣いを、国の方も、そしてマイカーを愛用する人、高速道路を使ってくださる大切なお客様にそれだけの負担をかけるというのはおかしいじゃありませんか。大臣、お答えください。
扇国務大臣 どこかですれ違っていると思います。私は、岩國議員がおっしゃった、偽造カードを減らすためにETCを導入したのではありません。
 今、高速道路の渋滞の三割は料金所の渋滞であります。そして、二十一世紀は環境の世紀だと民主党の皆さんもおっしゃっています。この点では意見が一致しているんです。そして、その三割の料金所の渋滞を緩和して、しかも、この経済効果、十二兆円損失しているんですね、一年間に。だったらこの三割の渋滞を解消しようということで、よりこれを効果的にしようということでETCの導入を、私は、二年何カ月か前の大臣就任のときから、外国で、しかもメード・イン・ジャパンの機械でETC使っているのに、なぜ日本ができないのかということを言い続けて、今ETCを導入しているんです。
 ですから、今おっしゃいましたように、ハイウェイカード廃止にかわるETCじゃないんです。ETCは、二十一世紀の渋滞緩和と経済効果と、そして、ETCを導入した経済効果というのは、年間で約三千億円経済効果が上がります。そして、御存じのとおり、四公団の料金収受、あのもぎりのところでお金を取っています、あれが四公団で、一年間に千二百六十七億円払っているんです。それから見ますと、その費用が安くなる、三千億円の経済効果が上がる、そしてなおかつCO2の排出量がこれによりますと完全に二割は削減できる、二十一世紀の環境型になる、一石三鳥にも四鳥にもなるということでETCの導入を考えたので、今、岩國議員が、偽造カードをやめるためにという観念はどこかで私は違っていると思いますし、私たちはそのつもりでETCの導入をしたのではありません。
岩國委員 大変いい答弁をしていただきました。だからこそ私は、ETCという道具の要らないETCを提案しているんです。料金所は撤廃、機械も撤廃、何も要らない、千三百億円のもぎりのための料金を払うことも要らない、排気ガスも出ない、高速道路を無料で国民に開放する、環境にもプラス、経済効果は出る、むだな金は要らない、一石三鳥、四鳥、五鳥ぐらいあるでしょう。
 そういうお考えがあるんだったら、なぜそれをはっきりと国民にわかりやすく説明されないんですか。言っていることとやっていることが違うから、依然として料金所は残す、あそこでやはりスローダウンしなきゃいかぬ。もっと国民の気持ちを明るくして、料金は無料、料金所に人もいない、建物もない、きれいさっぱり、そしてCO2削減は、二割どころか三割削減、こういうすばらしいことを考えてみたらどうなんですか。
 私は偽造カードのことをお聞きしたのは、私は、偽造カードのためだけじゃとても自分自身は納得できない、何かがあるに違いない、何かが。今、扇大臣が見事に答弁された、私はそれを期待しておったんです。
 それならば、高速道路は、アメリカ、ドイツ、イギリスのように無料にすべきです。こんな狭い日本でたくさんの車があって、アメリカ、ドイツ、イギリスのように広々とした国土を走っている車ではなくて、この車がもたらす、高速道路のもたらす排気ガスというものは大きな問題があります。ならば、なぜ高速道路無料に踏み切ることはできないんですか。
扇国務大臣 その点で御理解いただいたことはありがたいことですけれども、先ほど冒頭から、本四公団のこともおっしゃいました。料金がなぜ二分の一にできないのかというお話もございました。
 そして、私は、少なくとも四公団で四十兆円という負債をいかにして減らしていくか。ただにして、それじゃ全部これを一般会計で、皆さんが税金で四十兆円を全部返すのかということになると、私は、そうでもないし、高速道路を通行する人と一般道を通行する人との差別があってもならないと私は思いますし、たとえ高速道路をただにしても、少なくともそれを品質保持するというメンテナンスだけは必ずかかるわけです。しかも、日本のような地震列島である限りは、高いところを走って、高速通ってくださる方の安全性というものを、私は必ずメンテナンスしなければ維持できない、そういう不安に陥れる。
 また、欧米先進国のように平らなところを一直線で走るハイウエーと違いまして、これが全部国費でできて、ただにできれば、私は国の道路政策としては正解な道路政策であった。公共工事がすべてただで、陸海空、港湾も空港も高速道路も一般道路もすべて公共工事として一般会計でできるのであれば、私はそれにこしたことはないと思うんです、基本的にはですよ。
 けれども、今のように、本四のこと一つ言っても、本四の三兆八千億という、しかも本四の三本の橋、むだだと今になっておっしゃいますけれども、私もそうは思いましたけれども、四十一年ごろには全会一致で、国会で三回も、これ法案で、全会一致で決議して三本かけてしまった。ですから、私は、できるだけ利用していただけるように最大限の料金の低下というものも図りながら、交通量をふやしていきたい。そして、あの本四の四県の経済効果、あるいは渡った本土側の中部、近畿等の経済効果もより上がるためには、なるべく下げるというのができれば一番ありがたいです。ですけれども、四公団の民営化推進委員会の御意見でも、本四だけは別途対処しようということで、私たちは、本四の三本かかった橋の維持、そして、かかってしまった技術だけは世界一なんですから、その保持のために最大限の効果を、国民の皆さん方に利用していただこうということで、知恵を出して、意見書に近づいているという努力だけは、岩國議員がおわかりいただけるものと思っております。
岩國委員 いや、全く理解できません。こういう高速道路、重要な道路というのは、国の防衛のために、そして、災害があったときの災害対策のために、ユーザーが使おうと使うまいと、国の基本的義務として建設する義務があると私は思います。そういう基本的な道路さえつくれないような国家が、国家としての責任を果たしているとは私は思わないんです。
 したがって、メンテナンスであるとか、あるいはそういったことに必要な、上り坂、下り坂、少し金がかかる、私は、それこそ国が全部負担して、きちんとした国土と、そして道路を整備し、お使いくださいというのが国の当然のある形じゃありませんか。それを路線ごとに、あそこの路線は幾らもうかるとかこっちの路線は幾らもうからない、そういうひずみのある国土をつくってしまったのはどこに責任があるか。明治時代の日本の政府ですよ。
 そういうひずみのない国土をつくろうというのが政府の責任であって、それを、経済格差をつくっておいて、そして島根県だ、鳥取県だ、所得が東京の七割しかない。だから負担能力も低い。だからそこへ高速道路もつくらない。つくらないから利用しない。さらに経済力が落ちる。落ちるからさらに路線ごとの採算が悪くなる。これじゃ、考え方の悪循環だと私は思います。
 この辺で発想を変えて、もうかる、もうからない、そういったような採算ではなくて、国土防衛のために必要なところはどこかということからやれば、東京も鳥取県も島根県も徳島県も、どこだって全部大切な国土なんです。それに、料金制というものが災いしているから、なかなかそういうところへ道路をつけることができない。私は、そこに問題点が一番残っているような気がいたします。
 そうした道路関係の債務、いわゆる四十兆円の債務というのがありますけれども、この四十兆円の債務をいつまでにどういう方法で返そうという計画をお持ちなんですか、国土交通省は。推進委員会はいろいろなことを言っております。その推進委員会の考え方とは別なものが国土交通省にあるのか。推進委員会の提言どおりのやり方で国土交通省はやろうとしているのか。国土交通省ならではの、何らかの四十兆円の解消策というのはお持ちですか。
 さらにつけ加えて申し上げますけれども、私は、道路のようなものは、国民の永久的な資産として、二十年の国債とか三十年の国債とか五十年の国債でやるべき仕事じゃないと思うんです。これは永久国債。永久の資産は永久の期限を持った国債、期限のない国債でやるべきじゃありませんか。これは最近、民間企業でも、一定の期間のついた借金をそういう株式に、デット・エクイティー・スワップと言っています、債務の株式化。国土交通省として、この四十兆円をいつ、どういうふうにされるのか。いつまでも期限でくるくる転がし、転がしで二十年ごと、三十年ごとにやっていかれるのか。それとも、国民の永久的な資産は永久国債でという考え方に立つか、そういう検討はされたことはありますか、全く検討したことはありませんか、それをお答えいただけませんか。
佐藤政府参考人 二つのお尋ねがあったかと思います。
 四公団が抱えます約四十兆円の債務をいつまでに、どういう形で返済するか、こういうお話であります。
 現在、それぞれの公団が料金を徴収させていただいております。この料金の徴収の前提といたしまして、償還計画を立てて、そしてそれに基づいて償還できるという形でやらせていただいておりますので、それぞれ五十年以内に償還できる、こういう形になっておるわけでございます。
 しかしながら、私どものお答えだけではなんだと思いますので、一番最近では、民営化推進委員会の事務局が試算をお出しになられて、公表しておられます。これに基づきますと、日本道路公団の場合には、高速自動車国道につきましては、交通量が中位推計、こういう形で、最大十三兆円程度の投資を行っても五十年で償還可能であろう。さらには、例えば首都高速道路あるいは阪神高速道路につきましては、管理費の二〇%縮減であるとか、いろいろ努力しながら、五十年以内で償還することが可能であろう。こういうことであります。
 本四道路につきましても、今お願いしております有利子債務の一部、約一・三四兆円を切り離していただいて、現行出資を平成三十四年度まで十年間延長していただく、こういう形によりまして、有利子債務は五十年で償還できる、こういうふうに見込んでおるところでございます。
 先生のお尋ねは恐らく、見込みの問題ではなくて、これから先の制度設計をどういうふうにするか、こういうお話かと思います。
 私ども、今回、本四の債務のつけかえと、それから、新しい直轄方式という形で高速自動車国道の整備方式をお願いしておるところであるわけであります。さらに引き続き、これを通していただいて、道路関係四公団の民営化の姿、形いかんという点につきましてさらにいろいろ検討させていただきながら、政府・与党としての考え方をおまとめいただいて、そして来年の通常国会には、また新しい民営化の形というものをお出しさせていただくということになっておりますので、これからのあり方につきましてはそうした手順でやらせていただく、こういうことでお答え申し上げたいと思います。
 それから、永久債のお話がございました。私どもも、永久債、慌ててちょっと勉強してみたんでございますが、我が国の道路整備費につきましては、そのもので申し上げますと、財政法の第四条で、建設国債を道路整備の場合にも発行することができる、こうなってはおるわけでございます。ただし、この建設国債そのものは、道路だけではなくて、ほかの公共事業につきましても社会資本整備につきましても、六十年間という長期間にわたって償還をする、完全に終わるよう、こういうことで行われているところでございます。
 先生の御指摘は、さらにこれを、利子のみを国債保有者に支払って、元本は返さない、こういう方式でイギリス等において発行されてきた経緯があるということだと承知しております。
 これまでは、我が国ではそうした国債の発行は、現在の国債償還の考え方を大きく変えるものでありますので、国土交通省としてそういう検討をさせていただいたことはございません。
岩國委員 三百年前、英国政府は、英国のインフラ整備のために、ほとんど当時の国債は永久国債でやっておったんです。途中で次々と償還していきました。
 言ってみれば、永久国債というのはお金の高速道路みたいなものです。ただしお金ですから、お金からは高速料金を払っていただきましょう、これを利子といいます。しかし、それでつくった高速道路からは料金はいただきません。これが、永久国債で永久道路をつくる、そういう考え方ですよ、今まで研究されたことは全くないということのようですけれども。
 やはり日本は、扇大臣が何度も国会で答弁されているように、よその国と違って、公共事業費関係の予算に占める比率が高い。教育費に比べて約倍、よその国はこれが逆。私も、それは何回も指摘しております。しかし、日本という国は、国土は手間がかかる、世話のやける国土だから、アメリカ、ドイツと一律に比べるわけにいかないんです。これは、何度も大臣がおっしゃっています。
 だからこそ、よその国の予算のあり方と違ったそういう財政のやりくり、工夫、永久国債で日本という永久国土をちゃんと手入れをしていくという発想が、日本の政府だからこそ必要じゃありませんか。アメリカやドイツだったら、こんな永久国債なんかやらなくたって、手間のかからない国土が目の前にあるわけです。日本はそうじゃないからこそ、もっともっと国土交通省は仕事をしてもらいたい。
 この行政改革、私は、二十三の省庁を十三にして、大臣の数が一人でも減ったかと。大臣は、減りましたとおっしゃいました。副大臣の数を入れて四十人、ちょうど大臣の数が倍になっています。役人の数は変わらず、使うお金は一銭も減らない、これは何の行革だと。大臣は、私は四人分の仕事をしております、こういうことをおっしゃいましたけれども、四人分といっても、四分の一ずつを四人分やったって一人前にしかならぬのですよ。
 私が出雲市長のときに行政改革をやりました。組織がふえました、ポストはふえました。人は、そのおかげでふえなくて済んだんです。役人というのは役に立つ人と書いて、肩書がふえると、給料は同じでも余計仕事をするんですよ。外から見えやすい、そして本人の意欲は上がる。だから、出雲市役所は、七割で十割の仕事ができる体制、そういう行革をやったわけですよ。
 話を返しますけれども、私は、国土交通省は日本で一番たくさんお金を使うところ、税金の使い方といえば国土交通省はいつも問題になる、そして、便利な生活、安心できる国土、それをつくってくれるのも国土交通省、そういう期待感はまだまだあります。こういった永久国債についても至急検討されること。
 それから、高速道路のユーザーを対象にして、アンケート調査、お客さんの意見調査ということを最近されたことはありますか。簡潔にお答えください。
佐藤政府参考人 国土交通省におきまして、平成十四年、昨年の六月から七月にかけまして、インターネットを用いまして道路に対する利用者満足度調査、こういうものを実施いたしました。この中で、現在の高速道路や有料道路の料金について、満足度五段階評価という形でアンケートをしたということはございます。
 それから、内閣府におきまして、おおむね五年ごとに道路に関する世論調査を実施していただいておりまして、直近では、十三年の一月に実施されております。
 さらに、日本道路公団におきましては、必要に応じて高速道路利用者に対するアンケート調査を行っておりまして、最近では、平成十二年の十月に高速道路の利用等に関するアンケート、こういうものを実施しております。
 以上でございます。
岩國委員 このいただきました資料を見ますと、ETC、ETCと、ETCに関連した質問ばかりじゃないですか。高速道路全体についての設問というのはありますか。いただいた資料が悪いのか、あるいはまだいただいていないのか。高速道路の料金は有料制にした方がいいと思いますか、無料制にした方がいいと思いますか、そういう、ユーザーを啓蒙するような設問というのはその中にあったのかどうか。何か、ETCについて知っていますか、ETCとなったらあなたは利用しますかというふうな設問ばかりだと思いますけれども、どうですか。
佐藤政府参考人 今申し上げました、国土交通省として昨年の六月から七月にかけましてインターネットで調査した中では、例えば高速道路、有料道路に関係しましては、現在の高速道路や有料道路の料金についてどう思いますか、こういうことを五段階評価でお尋ね申し上げております。評価の五番、一番いいのが、いいといいますか、五番が、妥当である。一番は、非常に不満である、つまり、これは高いということだと思います。それから、評価の二番は、やや不満である。さらに、評価の対象外として、ふだん余り使わないのでわからない。こういうことでございました。その結果につきましては、満足度は五段階評価で一・七ということでございますので、やや不満、あるいは不満に多少近い、平均としてはこういうことだと思います。
 それから、内閣府の一昨年の一月の調査、この中では、例えば、高速道路の通行料金についてどうお考えですか、あなたのお考えに最も近いものを一つ挙げてください、こういうような御質問もしておられます。適切な料金水準である、新たな整備、適正な管理を行うためにはやむを得ない料金水準である、高い料金水準なので税金を投入してでも料金を下げるべきである、それから、通行量が減り渋滞が緩和されるのであれば料金を高くしてもよい、あるいは、一概に言えない、わからない、これを六つに分類してアンケートをおとりになっておられる。こういうようなアンケート調査の結果はございます。
岩國委員 民営化推進委員会、御提言いただき、新聞報道等でも詳しく報道されております。我々もいささか満足し、しかし、甚だ不満を覚えたような内容となっております。
 今、この二つの法案審議に関連いたしまして、この民営化推進委員会、七人の方を、参考人としてこの国土交通委員会にお招きいただけませんか。委員長、御検討いただけませんか。推進委員会の七人の方、新聞で、テレビで、いろいろなところで話しておられますけれども、国のこういった道路政策を議論する本委員会の前で、我々、生の声を一遍も聞いたことがないんです。これはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。大臣、どう思われますか。一度、七人の民営化推進委員会の方に来ていただき、直接我々に質問させていただきたい。
 そのお一人お一人がどの程度運転についてなじみを持っておられる方なのか。高速道路を一遍も走ったことがありません、料金所でお金を払ったことがありません、外国の高速道路、見たこともありません、こういうふうな人がいらっしゃるんじゃないか、あるいはいらっしゃらないかもしれません。いらっしゃらないということを確認してほしいということを私は要求しましたけれども、内閣府もどこも確認できない。そういう方たちのおっしゃる意見というのを、我々、どの程度最大限に尊重していいんでしょうかという素朴な疑問も持つわけです。
 同時に、おっしゃっている意見が七人同じでない。また、提言されたものと扇大臣とのお考えも、私は少しは差があるように思います。したがって、我々委員一人一人に質問させる機会をぜひ与えていただきたい。大臣、御賛同いただけますか。
扇国務大臣 これは委員会でお決めになることでございまして、私は、総理からこの意見を尊重することということを御下命いただいて、民営化委員会の答申というものを最大限に尊重して、短期、中期、今すぐできるものというふうに分けて今その準備を進めているというので、私の意見と違うというのは、私は、答申をいかに現実的に実行するかという手段に入っておりますので、すべて一〇〇%実行できる手順というものがまず必要であるということで行っておりますので、尊重しつつ、一〇〇%ではないかもしれませんけれども、それに近い、なおかつ十六年度に法案としてこれが提出できるような準備に入っているというのが現実でございます。
 委員会の委員に関しては、委員会でお決めいただきたいと思います。
    〔委員長退席、菅(義)委員長代理着席〕
岩國委員 扇大臣がおっしゃったように、我々もできれば最大限に尊重させていただきたいがゆえに、そして、提言と扇大臣が実行されようとしていることの差を吟味したいがゆえに、ぜひ七人の推進委員会の委員をこの国土交通委員会へ参考人としてお呼びいただきたいと思います。委員長の方でぜひ御検討いただきたいと思います。よろしいでしょうか。
菅(義)委員長代理 委員の御意見は、理事会で検討させていただきます。
岩國委員 次に、国土審議会について、先般も質問させていただきましたけれども、この国土審議会、私も委員でありながら、いま一つ納得がいかない。なぜ一年に一回か二回かしか開かれないんですか。名前からすれば、国土のあり方、国土交通省がやろうとしている仕事に限りなく関係の深い、影響力のある国土審議会であるべきだ。
 それで、発足し、この三年間に、正味審議時間、幾らでしたか。トータル何回審議されたんですか。局長の方からでも御答弁いただけますか。
薦田政府参考人 お答え申し上げます。
 国土審議会、省庁再編後の審議会について申し上げますと、平成十三年の三月十五日、それから平成十三年の十二月二十七日、総会についてはその二回、それぞれ、たしか時間は二時間程度だったと記憶しております。
 審議会のもとに基本政策部会というものが置かれておりまして、それは、平成十三年の五月十六日から平成十四年の十月まで六回開いておりまして、これも大体、一回二時間程度だったと承知しております。
岩國委員 何か三年間合わせても十時間にも足らないような審議会。私は、これはもう審議会をむしろ閉鎖した方がいいんじゃないでしょうか。ただあるという、気休めだけで置いておく。そして、そういうところに各党から委員を任命しておいて何となく責任感も持たせる、しかし、ほとんど発言はない。その審議会は、この高速道路にしても道路政策にしても国土づくりにしても、存在感が、新聞、メディアの上でも全くない。一年間に、この民営化推進委員会に関する記事は五百回、国土審議会に関する、名前がやっと出たという程度が二回。これはもう完全に、消す前にもう消されているような存在です。
 大臣、この国土審議会、活用されるんですか、活用されないんですか。むだなものは私はやめた方がいいと思います。審議会も思い切ってめり張りをつけて、やめるものはやめる、新しくつくるものはつくる、そういう方針をもっとめり張りをつけて、仕事らしい仕事をしていただけませんか。
扇国務大臣 私は、かつて、新たな政党にいましたときに、この審議会を撤廃したいということを申しました。また、大臣就任以来も、審議会が、自分たちの意見を代弁して審議会でクリアするような、ただそういう形だけの審議会にしてはならないということを国土交通省の職員に厳重に申し渡してございます。
 ただ、審議会設置は法案に明記してございますので、法案を改正されなければなりませんし、また、多くの法案が、審議会の議を経てと明記してございます。そういう意味では、私は、現在の審議会をもっとそれなれば活用すべきだと思いますし、岩國議員が今おっしゃいました、少なくとも国土審議会、本来は国土審議会に国会議員が入っていることも、私はクエスチョンマークだと思います。国会議員はこの委員会で堂々と私は論議していただいて、審議会は、むしろ、ここで出たものに対して、外部の、一般の学者、経験者等々の意見を加味するということであれば生きてくると思うんですけれども、国会議員が、例えば国土審議会、今岩國議員がおっしゃいました、衆議院が六人、参議院が四人、これは十人入っていますね。けれども、今おっしゃったように、一年に総会が一回、ただ、十三年からは八回開いておりますけれども、そのように形骸化しているものということでは私も大いに疑義を持っておりますし、そういうふうにならないようにということを厳重に言ってあります。またこれで法案改正するのであればぜひ御意見もいただきながら、審議会を、議を経てという部分を改正するかどうかは今後論議させていただきたいと思います。
岩國委員 この国土審議会、国会議員は別としまして、各地方からそれぞれ立派な方が入っていらっしゃいます。顔ぶれを見ると、本当にこういう方の意見を聞きながら、我々議員もここで議論しなきゃならぬなと思うことが非常に多いわけです。
 だからこそ私は、役に立つものは役に立つような形で運営をしていただきたい。だめなものは、扇大臣がもっとばさばさと閉めるものは閉めていけば、もっと緊張感が漂ってくるんじゃないかと思います。とにかくありさえすればいい、委員というものは受けておればいい、忘れたころに何かお呼び出しがかかれば、何とか日程調整して出ていって、あそこへ座っていればいい、そんな委員会、審議会は、私は、もう原則全部撤廃して、どうしても必要なものだけはその中から選び出して、めり張りつけて活用していくということにすべきではありませんか。大臣はもう既にそういうお気持ちを持っておられるようですから、この国土交通関係のものを全部洗い出して、そして、不活発なものはもう一切、今度の国会にでも法案を出して、ばさばさそういうものは整理していただく。そして、役に立つものだけはどんどん仕事をしてもらう。そうでなかったら、まるで国土交通省というお役所そのものまでが、一人一人のお役人までが、あの国土審議会と同じようにちんたらちんたら仕事をやっている、そういう印象を与えるための象徴的存在になってしまうんじゃないですか。
 私は、ぜひ、そういうことのめり張りをつけて、国土交通省というところはきびきびと仕事をやるところ、それに関係した審議会というのはきびきびと意見を言うところだというふうにはっきりと変えていっていただきたい、そのように思います。
 次に、関西空港について、この間いろいろな質疑も交わされておりました。共産党の委員さんからも、関空の経営収支についての御質問もありました。私もそれを聞いておりました。
 そして、責任者の方にお伺いしたいんですけれども、この関空の経営収支というのは、今のこうした高速道路、料金を取って、そして、あそこへ行って、あの橋を渡るときもまた料金を取られて、こういう、関空に来るな来るなと言わんばかりの道路政策をやっているようじゃ、まさに関空は、観光客を呼びたいという大臣の気持ちに反して、観光客じゃなくて閑古鳥の方がどんどんと……。
 そういうふうにならないように、閑古鳥ではなくて観光客が来るようにするためには、そういったインフラ整備と、道路料金のあり方も変えなきゃならぬ。その辺ががらっと変わったら経営収支は変わるのか。油の料金が半分になったらとか、人件費を半分にしたらという、とても実現不可能なことではなくて、実現可能な、道路政策はこう変わった、経営収支はこんなふうに変わるんですというそのシナリオを聞かせていただけませんか。
洞政府参考人 委員御指摘のとおり、関空は、連絡橋というものを関空会社がつくって、これも膨大な投資がかかっていまして、これを通行料金という形で三十五年かけて回収するというシステムになっております。往復の料金で千七百三十円でございます。ですから、それまでに来る高速道路の料金に加えて千七百三十円がオンされるということで、これが非常にマイナスの抵抗要因になっているということは御指摘のとおりでございます。
 関空会社といたしまして、例えばこれを、今、割引料金とかそういう形で低減する努力をしておりますが、正直申し上げまして、開港記念日等はこれをただにした、そういったこともやっておりますが、そうすると、一日の通行台数が、平均で、土日で九千台ぐらいあるんですが、ただにしますと、これが一・八倍、八割通行台数がふえた、そういうデータもございます。
 ですから、料金と、それから利用客の増大といったものを勘案しながら、かつまた、正直申しまして、この橋の建設にかかりました膨大なコストを回収するということをトータルで考えながら、さらにこの橋の料金を低減する方策について、今一生懸命、会社も含めて検討しているところでございます。
    〔菅(義)委員長代理退席、委員長着席〕
岩國委員 高速料金を無料にし、そういう抜本的なインフラ整備ができた場合には、関空の収支はいつ黒字に転換できる期待がありますか。経営者として当然そんなことは、たとえとらぬタヌキの皮算用と言われようとも、民間企業の経営者は、いろいろな条件を置いては、どの時期に黒字に転換できるか、真剣になって毎日毎日、あの案、この案と考えているものです。
 経営収支がいつ黒字に転換するか、その点をお聞かせください。
洞政府参考人 私どもが今持っております試算では、現在の資金計画、あるいは、私どもが経営安定化のための新しい支援スキームというものを確立して今国会にお願いしているところでございますので、そういうものを前提として計算をしているところでは、需要の伸びに大きく左右されますけれども、累積債務が、当初の私どもの需要予測どおり伸びていけば二十年、また、需要予測が今後のあれで低迷して下方修正されたとなった場合でも三十年程度で償還できるというような見込みを立てているところでございます。
 それで、先生今御指摘の、まさに橋の料金をただにした場合とか下げた場合にお客がふえることによって、それが会社の収支にどういう影響をしていくかというのは非常になかなか難しい問題がございます。というのは、関空の収入の構造というのは、約半分が着陸料収入でございます、残りの五割強がいわゆる非航空系収入ということで、空港に来られるお客さんからの、物を買っていただく、あるいは飲食をしていただく、いろいろなことでお金を使っていただくわけですけれども、そういったものを営業する店からの賃料とか、そういったもので賄われておりまして、これが五五%ぐらいでございます。
 ですから、橋の料金を下げた場合に、それがどういうふうな波及効果で、お客がどれくらいふえて、そして、それが収支にどれくらい影響していくかというのは、正直言って、厳密な計算というのはしておりません。ただ、先ほど言いましたように、いろいろ実験をしておりまして、これによってお客がどういうふうにふえていくかということを見守っているわけでございまして、先ほど八割伸びると言いましたけれども、この比率が、ただにしてもどんどん下がってきております。
 ですから、そういうふうな全体の状況分析と、先ほど申しましたいろいろなスキームというのを念頭に置いて、この橋の料金は、いかんせん千七百三十円というのは高過ぎると思いますが、そういう意味で低減の努力というものを、これからも一生懸命研究して方策を立てたいということであります。
岩國委員 大体、せっかくの関空、二十四時間使える立派な空港というのができて、あそこから外国へ行こうとすると、席に座る前に二千円か五千円かもうお金を取られちゃっている、飛行機が動く前に。こういうふうなのは余りにもひどいんじゃないかと思うんですね。
 ですから、今、局長が答弁されましたように、やはり九千台が約八割もふえるという一つの試算があるならば、経営収支の見通しというものがもう劇的に変わるんじゃないですか。いつまでも、関空といえば、ああ、赤字空港、あそこへ行ってみたらもう屋根まで赤いのかと思われるんじゃなくて、やはり関空というのは日本の希望の空港なんだと思わせるためには、もう少し元気の出る経常収支というのを少し発表していただいて、ただし、その前提としてはこういうものがあるんだ、したがって、国策としてこういうふうにやってほしいという力強いメッセージを出すべきじゃありませんか。私は、余りにも経営者として、与えられた条件の中でちょこちょこ、いつも泣き言、愚痴、そんなことばかりじゃ元気が出ないんです。関空の元気じゃなくて、日本の元気が出ない。
 国際化時代というのは、釈迦に説法ですけれども、物、金、人、情報が空からやってくる、それを国際化時代と言うんですから、その大事な空の生命線を、自治体に割り勘で負担金を持たせるとか、この考えも間違い、また、できたものを民間会社に売って、そしてそれで収益を上げようとか、これも私は間違いだと思うんです。
 大臣、最後に、空港について、成田とか関空について、これを民営化しようという考えがありますけれども、大臣は民営化に賛成ですか反対ですか。
扇国務大臣 先ほど岩國議員が、高速道路を全部ただで通ってほしい、国策として、また国の安全性も考えてとおっしゃいました。
 私は、基本的には、陸海空、空港、港湾、高速、鉄道、あらゆるインフラというものは、国家の基本政策として全部国民の税金でつくって、そして使ってくださいというのが本当の社会資本整備だろうと思います、本来は。
 ただ、戦後あの荒廃とした国の中で、今日まで余りにも、すべて一挙にしなければいけないというあの戦後の荒廃とした日本の中では、お金がなかったから、やむなく世銀からも金を借りてつくってきたという最初のスタートがあります。二十一世紀に入って、岩國議員がおっしゃいますように、そろそろ日本の基本的な社会資本整備は、どこまでが国が負担し、なおかつ安全性を確保できるかということからいえば、陸海空、主要なものはすべて国が責任を持ってつくり、安全性を確保するというのは、基本的には、できるならば大いにやりたい、私はそう思っておりますけれども、現在の財政状況の中で、借金をしてつくってきたという歴史の中、そして、戦後に一貫してグランドデザインがなかったので、一遍に道路ができていればもっと一直線で早くできたかもしれませんけれども、その都市計画あるいは国のデザインが貧困であったというために少しずつ少しずつでやってきたということで、今では一番高い、一キロ一千億というような高速道路もできてしまった。また、それでなければできないというこの時代的な背景と国のあり方とのギャップというものを感じながら、できれば二十一世紀、少なくとも今までのハードから、環境とバリアフリーを加味したソフトに転換していこう。せめてそこは我々の努力で、国土交通省、今回の九法案を一本にしたということも皆さん方に御理解いただいて今日の二十一世紀型にしたということで、これは五十年ぶりでございますので、一歩ずつそういうふうに変えていけるものは変えていく。
 そして、本来は、空港というものは、国が安全性を確保するために国営というもので、上の利用は民間というのが私は理想ですけれども、できればそういうものに一歩近づきたいなと思いながらも、財政上、万やむなく、あらゆる面で第三セクターというような形になっていることも今は認めざるを得ない。その中で、最大限にコストダウンをし、そしてリストラを図って経営の健全化を図っていくということで私は対処したいと思っていますし、二十四時間という関空も、二本目の二期工事、何としても完全に仕上げなければ国際的に日本は立ちおくれると私は認識しております。
岩國委員 大臣から力強い、要するに、こういったインフラ整備というのは無料でやるべき、それが理想、そのために近づきたい。しかし、近づくためには、民営化というのは逆方向であるということも多分お気づきになっていらっしゃるんじゃないでしょうかね。成田も民営化じゃなくて国営でやるべきだ、高速道路も、民間会社に売る、とんでもない、これは国営でしっかりとやっていくべき、それが、将来無料で国民に使わせるために一歩一歩近づくことであって、民営化というのは、私は全くあらぬ方向への展開じゃないか、そのように理解させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
河合委員長 一川保夫君。
一川委員 自由党の一川保夫でございます。
 まず冒頭に、大臣にお伺いするわけですけれども、昨日、アメリカの大統領がイラクに対して最後通告の演説をされて、明日、日本時間では午前十時を一応タイムリミットとしたそういう通告をしておりますけれども、当然、今、小泉総理は、そのアメリカの姿勢に賛同するという表明もされております。
 このイラク問題それから北朝鮮問題、大変緊張してまいったわけでございますけれども、扇大臣もかねてから、いろいろな国土交通省所管の施設等については、そういう非常事態等に対処するような心構えが必要だというようなことも述べられたというふうに思います。
 今回、こういうような事態になって、我々自由党は、この前、二月二十八日の本会議の折にも、要するに、非常事態に対処するための、総理大臣をキャップとするそういう体制づくりなり、また、大規模な自然災害、それから、大規模なテロとか外国からの侵略、あってはならないことですけれども、そういうようなことにも備えた非常事態に対処するもろもろの対策を早急に講ずるべきだというお話もさせていただきました。
 今回、扇大臣は、きのうからのああいう事態を受けて、今どういうことを指示されているのか、そしてまた、もし日本がテロの標的になるというようなことを想定すれば、大変恐ろしいことなんですけれども、特に、国土交通省が所管している空港なり港湾なり、また新幹線なり地下鉄なり、こういった大量輸送機関等々に対する対策というのが非常に関心があるわけでございます。そういうことに対する大臣の現時点でのお考えをしっかりとお聞きしたいということです。
扇国務大臣 一川議員がおっしゃいましたように、私どもは、国土交通省として、一昨年の九・一一の同時多発テロ、あのときにも一川議員に私はお答えしましたけれども、一番最初に国土交通省の危機管理ということに着手したのは、あの九・一一が大きなきっかけでございました。
 あのときにも、陸海空、空港あるいは新幹線、港湾、船、日本の原子力発電所、そして米軍の基地等々が日本海あるいは太平洋沿岸にたくさんありますので、まずその厳戒態勢をとろうということで、ネットワークを初めてつくりました。そのネットワークに基づいて、それを実行しようということでテストをしましたけれども、今回は特に、一昨日から、また、昨日のアメリカ大統領の発言、そして我々日本としては、きょうも参議院の本会議で小泉総理が、アメリカの提案に対して日本は賛成であるということを本会議場でおっしゃいました。そして、きのうの衆議院でもそのお話があったと思います。
 そういう意味で、私どもは、今回のイラクに対する対応ということで、国を挙げて危機管理をもう一度再確認しようということで、けさも、参議院の本会議に入る前に、私は、今までも飛行機の搭乗者については一番厳しい段階の検査をさせていただいておりますけれども、先日、一川議員、覚えていらっしゃるかどうかわかりませんけれども、ハワイの空港で、旅券も持たず、しかもパスポートが期限切れの人が、どの飛行機に乗ってきたかわからないでハワイ空港に着いたということで逮捕されまして、強制送還されました。これが私は、どこから入ったのか、その例を挙げても失礼ですけれども、だれでもそうですけれども、今の厳重な中で、どこを通っても二重三重のチェックがなければ行けないんですね。それがみすみす通れたということで、きょうは私、貨物に対しても厳重注意するようにと、けさ指令を出したところでございますけれども、少なくとも現段階では、ペルシャ湾沿岸、きのうの夜の段階で、船舶が日本系が二十四隻、そしてタンカーが十七隻、乗務員が六十二名というのが今の現状でございますので、そういう人たちの安全性、それから、今申しましたように、中東地域における、船舶は当然ですけれども、旅行者がいるかいないかというのも、今、大至急で調べております。
 また、国内のテロに対しては、先ほど申しました九・一一以来、再度確認しろということで、陸海空、この調査を今出したところでございますので、それに対しての対応を万般怠りなく再点検するようにということを指令しております。
一川委員 今ほど、大臣、全然何も持たないでハワイまで行った人がいるというお話とか、この前、新幹線の運転手が居眠りしていたという話も聞こえてきたり、若干、何となくわきが甘いというか、たるんでいるのかというような一部の事態が見受けられます。そういう面では、今、大臣がおっしゃったように、危機意識をしっかりと持って、本当に責任のある対応をしていただきたいというふうに願うわけでございます。
 それとあわせまして、先般の社会資本の重点計画の審議のときにも申し上げましたけれども、これからの社会資本を整備するに当たって、こういう非常事態に対処できるような社会資本整備というのは、やはりある程度しっかりとこれからの計画の中にも織り込んだ考え方を持っていないと、でき上がったものを何となく危機意識を持って管理するというだけではなくて、つくる段階でいろいろなことを念頭に入れた整備の仕方というのはあるというふうに考えますけれども、今後の社会資本の整備に対する大臣の基本的なお考え、特にこういった非常事態的なことを念頭に入れた考え方というものをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
扇国務大臣 私は、今、一川議員が御指摘になりましたように、日本が果たして安全なのか。そして、今まさに、きょうも開いておりますけれども、一昨日から京都において、水フォーラム、世界じゅうから百三十六カ国の閣僚及び幹部が、京都あるいは滋賀に、大阪においでになっています。本来であれば、私もきょうは京都に、水フォーラムに出席したかったところでございますけれども、各議員の御質問があるということでとどまっておりますし、また、イラクの問題が目前にあるということで、いつ本会議があるかもしれず、また、政府の安全保障会議のメンバーでもございますので、東京を離れることができませんけれども、私はあらゆる面で、例えば例を挙げますと、隣の国のことで大変失礼ですけれども、韓国の高速道路を走ったときに、中央分離帯がありませんでした、そして、どうして上りと下りの中央分離帯がないんですか、危険じゃないんですかと質問しました。それは、一たん緩急がある場合には高速道路を飛行機の滑走路に使うんだ、だから分離帯がないんだ、滑走路の代用をできるようにということも私は言われました。
 そういうことで、我々は社会資本というものの整備をしながら、今、例えば一番問題点はヘリコプターです。何か緊急のときに、そこへ行こうというヘリコプターも、ヘリコプターの空域というものの制限が大変厳しゅうございます。まして、ヘリコプターが夜間飛ぶというようなことに対しても大変制限があるわけです。
 ですけれども、私は、何かあったときに、阪神・淡路大震災でも経験をしました、ヘリコプターの飛ばせる空域と時間外対処というものはどうするか。例えば、飛んでいる日本の飛行機が何かあったときには、成田空港が十一時で閉鎖です。十一時以後、飛行機は成田を離発着できません。けれども、その場合は羽田を利用するというような、あるいは関空は二十四時間オープンということはありますけれども、そのようなときにも、近隣の空域に飛んでいる諸外国の飛行機を含めた安全性も、これは全部管制官で統一して指揮をしなければ混乱が起きます。
 そのように、いざというときに、いかに空域の広範囲な適用、あるいは、もしも何かあったときに救急に援助できるためにヘリコプターの空域の整備等々、私は、あらゆる面で緊急に対応できるということを精査しておかなければならないということで、今、特に海上保安庁にも海岸、そして空港の管制官の統一性、そういうものをすべて点検しているというのが現実でございます。
一川委員 国土の安全性、自然災害に対する安全性も当然でございますけれども、こういった事態に対する安全性についても万全を図っていただきたい、そのように思っております。
 さて、その次に、大臣に引き続きお伺いしますけれども、今回、高速道路に係る新しい直轄方式の導入ということでの法律の審議でございますけれども、その前に、道路全般のこれからの施策のあり方みたいなところの基本的なお考えをお聞きしたいわけです。
 といいますのは、戦後六十年近く経過しておりますけれども、これまでの間、日本は非常に経済成長が著しく発展しまして、その間、社会資本もそれなりに整備されてきているわけです。また、社会資本の整備があったからこそ、そういった経済成長を支えてきたということにもなるわけですね。
 近年、経済も低迷して、非常に公共事業そのもののあり方を根本的に問われている時代ですけれども、さて、これからの時代をいろいろと見通すときに、もう既に高齢化社会に突入しておりますけれども、もう間もなく高齢化がピークに達する時代が来ると思いますね。そして、日本の人口ももう間もなくピークになって減少時代に入っていく、こういう時代。そして、なおかつその背景として、我が国の経済は、かつての高度成長じゃなくて、非常に、低成長になればまだいいんですけれども、場合によってはマイナス成長になる危険性だってそれはあるわけでして、経済が非常に先行き不透明なこういう時代。
 こういったときのこれからの道路整備というのは、これまでの道路整備の考え方と基本的にちょっと認識を新たにした方がよろしいのじゃないか。
 この前もある人と車に乗っていたときに、いや、これからは高齢化社会に入って人口も減ってくるから、常識的に考えれば、基本的には交通量が減るんだろうと。それで、お年寄りの方々も、当然、今ドライバーとして運転する方もたくさんいらっしゃいますけれども、若者のそういったドライバーが物理的に数が減ってくるということになれば、交通量が減ってくる。
 そうすれば、端的に言えば、道路の幅員も、例えば今まで片側三車線、両側六車線あったような道路も、そこまで要らないんじゃないかとか、そういった道路の構造的なもの、規格的なものも含めて、これからの本当の道路の整備というのは、今までのような整備のあり方じゃなくて、もっと量よりも質の面に重点を置いたような制度に変えていく必要があるのではないか、そのように思います。大臣も恐らくそういう考え方は基本にお持ちだというふうに思いますが、私は、やはり道路というのは、国民それぞれ、各界各層、いろいろな方々も道路の必要性は十分わかっているわけです。なおかつ、道路で、もう既に計画をし、採択されておるところでも、まだ未整備なところもたくさん残されております。
 しかし、これからの道路の整備というのは、今までと同じようなやり方じゃなくて、ローカルルール的なものがだんだん取り入れられてきたように、できるだけ地域の特性を生かした弾力的な中で、しかも、高齢化社会なり少子化社会、そういうものをにらんで、量よりも質的なものに十分対応した道路の整備というものが基本にないと、今までと同じようなやり方でただ事業を進めればいいというものではないと私は思いますけれども、大臣のそのあたりの考え方をお聞きしたい、そのように思います。
扇国務大臣 一川議員がおっしゃいました、基本的な二十一世紀の国の社会資本整備はどうあるべきか、そういう中で、道路だけを取り上げておっしゃいましたので、道路だけに限って考えようとは思いますけれども、私はこの職についてから、あらゆる都道府県知事さん、市長さん、国会議員の先生方が御意見を言いに大臣室へ来てくださいます。その意見を聞いておりましても、皆さん、道路の整備は一番に挙げられます。ところが、地域によっては、一般道路を拡張してくださるだけでいいですよとおっしゃる方もある。あるいは、高速道路をつくってください、どうしてもうちがつながらなければ、うちの経済が上がりませんと。また、高速道路がつくつもりで新都市計画もしていますよと言う知事さんもいらっしゃいます。そして、新幹線を持ってきてください、駅をつくってください、いや、飛行場も要るんですと。
 こうおっしゃるんですけれども、今の一川議員がおっしゃったように、人口の減少、そして日本の二十一世紀の体系を考えますときに、新幹線をつくると高速道路の通行量が減る、飛行場をつくれば高速道路の通行量が減る、飛行場をつくれば新幹線の量が減る、こういう引き算体制に入らないとも限らない。その中で、どこまでが資本整備が必要なのかということと、一番大事なことは、その地方によって何が一番経済効果が上がるか。飛行場なのか、あるいは新幹線なのか、高速道路なのかということも私は必要だと思います。
 それと、残念ながら、今、高速道路をこれだけ整備してきたにもかかわらず、日本の目的の一万一千五百二十キロは別としましても、目的に達成していない、まだ六〇%しか高速道路もできていないという状況の中で、二十一世紀は、CO2の排出量を考えましても、急がない荷物はなるべくCO2の排出量の少ない鉄道にするとか、あるいは船にするとか、そういう使い方が、二十一世紀は改めて、新たな交通体系として考えていかなければならない。
 それはなぜかといいますと、道路だけで、一年間に道路の渋滞で、少なくとも年間十二兆円の経済効果が損失されている。十二兆円も損失している。そういうことも、高速道路等々の渋滞を緩和しなければいけない。しかも、四十分以上閉鎖しているあかずの踏切が日本全国で一千カ所ある。これもまだ整備ができていないという。
 これだけ今日まで社会資本を整備してきたにもかかわらず、これほどおくれている部分があるということだけは、重点的に解消していかなければ、人口が減るだけに、自分の身近なところで行ったり来たり、買い物したり、すべての用事が足せるように、あるいは自転車で行ける範囲で足せるようにとすれば、あかずの踏切が、四十分以上というのが一千カ所もあるというのは私は恥ずかしいと思いますので、これも重点的に解消していきたいと思っております。
 道路のみならず、そういう意味で、二十一世紀に対応した、環境を加味した交通体系というものに徐々に変えていかなければいけない。また、分業体制にするべきである、そういうふうに考えております。
一川委員 今、子供さんが非常に数が減ってまいりまして、こういう現象を見たときに、そういう大事な子供さんを、要するに交通から安全性を図るという面では、やはり少なくとも義務教育施設の周辺の道路は一〇〇%歩道を安全な幅で確保するとか、そういうことを徹底的に点検していただいて、そういうところに集中的に投資をされるとか、今あかずの踏切ということもございましたけれども、それから高齢者でいえば、福祉施設の周辺とか、そういうところにもうちょっとめり張りをきかせたような対応の仕方があってもよろしいんじゃないかと私は思います。そのあたりはまだまだ不十分だなという感じもいたしますけれども、その点、大臣、何かお考えがあったらお聞きします。
扇国務大臣 これは先日来もここで御論議いただきましたけれども、道路特定財源、これを、高速道路とかそういう道路をつくるだけじゃなくて、車の関係のところに幅広く使わせていただきたい、そういうお答えをいたしました。
 これは、今度初めてでございますけれども、今、一川議員がおっしゃいましたように、学生の通行路等々、いかにできるかというのは、電柱の地中化なんです。これを共同溝で電柱の地中化をすれば道路の歩道というものが十分にとれるということで、電柱の地中化を図るということに道路特定財源も利用させていただく。そして、今おっしゃった歩道の安全性、それから自転車道もつくっていかなきゃいけないということも今の時代に即しておりますので、道路特定財源を電柱の地中化に適用することによって、歩道の確保と自転車道の新たな整備というものもできます。
 そして、今までのように、何か年度末になると地中を掘り返しているということを解消しようということで、国土交通省で初めて、どの地域は電柱の地中化をして、一度掘り返したものは五年間掘り返しません、緊急のときは別ですけれども、五年間手をつけないということをインターネットできちんと明示して、この地域は、五カ年、道路工事を電柱の地中化によって掘り返しませんということも一般に公開しようと思っていますので、一歩ずつ近づきたいと思っております。
一川委員 次に、高速道路。これまで有料道路ということでやってまいりましたけれども、各都道府県にも、公社が造成して管理している有料道路も含めまして、有料道路制度というものがこれまた今まではそれなりの役割を果たしてきたというふうに私は思います。
 基本的には、道路というのは、大臣もおっしゃいましたように、無料で国民に開放するのが原則であるというふうに思いますけれども、しかし、やむを得ずその財源を捻出して、利用者に負担をしていただいた中で有料道路制度というのは来たわけですけれども、どうも、私自身が眺めている有料道路として今現在活用されている部分は、どっちかというと後進地域に多いということなんです。割と経済効果の高いところ、大きな町の周辺とかそういうところは有料道路というのは少ない、大都市が少ない、割とへんぴなところに有料道路が多いということなんです。県の公社がつくった有料道路ですよ。
 それは、当時、やはり優先順位からするとどうしてもそういった地域が落ちるということもあって、どうしてもやりたいのであれば有料道路でやったらどうかということだったんだろうと思いますけれども、しかし、現実、今の時点でそれを眺めておりますと、やはり非常に格差があるなという感じがいたします。経済的には非常に弱い地域に有料道路が残っている。そういったところに対して、先ほど岩國委員もおっしゃいましたように、やはり全国津々浦々まで利便性を均一化する、均衡を図っていくという一つの施策からすると、非常にバランスが悪いなというときもあります。
 ですから、これからの有料道路というのは、今までと同じような考え方だけで押し通すということじゃなくて、何か別の思想を入れていかないとおかしいのではないかな。今までのような時代は、それはそれで一つの、急ぐということもありましたから有料道路制度でやってまいりましたけれども、これからの道路整備、それから、今もう既にでき上がっている有料道路、そういうものをどうやって軽減を図っていくかということも非常に大事な課題だというふうに私は思いますけれども、そのあたり、国土交通省はどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。
中馬副大臣 有料道路の制度につきましては、もう委員御承知のとおり、戦後、非常におくれて出発しました。
 それまで日本には自動車の道路はほとんどなくて、馬車が通れば精いっぱいといったような道路で構成されておったのが日本でございましたし、戦後、あのようにほとんど荒廃した形の中から立ち上がったわけでございます。
 そうする中で、一方でモータリゼーションが、車社会が一挙に進んでしまいました。そうするところから、通常の一般財源だけでは到底道路整備ができないために、こうして、利用者の方々の御理解を得ながら自動車諸税を、高額な税をちょうだいし、それを道路特定財源とし、また、利用者から料金をいただいての高速道路体系、そして、それはただ国だけではなくて、県の公社等もそういう方式をとったことは事実でございます。
 しかし、今、一川委員がおっしゃいますように、時代が変化した中で、また、国民の意識も変わってきた中で、これを見直さなければいけないじゃないかという問題意識は私もまさに共通をいたしております。そうする一環として、今回も、ただ従来方式ではなくて、地方の方の採算が到底図れない、一つの独立採算的な形ではできないところにつきましては直轄方式、もちろん地方の方の御負担もいただきますけれども、直轄方式で物事を進めるようにしたわけでもございます。
 しかし、何度もこの場でも議論になっておりますように、四十兆という大きな借金を抱えてしまいました。それどころか、国の方としても七百五兆円という大きな借金を背負っているわけでございます。これを思い切った別の観点から消す方式を考えない限りにおいては、やはりある程度こうした有料道路方式しか方法がないというのが、現時点の制度の中での考え方だと思うんです。
 私は、一方、こういう場とは別に、政治の場面で考えたときには少し思い切った形で、この過去の債務を消すないしは一挙に何か解消する方法を具体的にも提言いたしておりますが、そういったことをひとつこうした政治の場で議論いただきまして、その合意を得た上で考えないと、日本の本当の意味での国土の次の発展は期せない、このように考えておる次第でございます。
一川委員 先ほども言いましたように、各都道府県の公社等で実施されたそういう有料道路も含めまして実情をよく調査された中で、制度全般の今後のあり方みたいなところにメスを入れていただいて、やはり余り地域によってそういう格差を残したままの道路行政というのはまずいというふうに私は思いますので、ぜひ御検討をお願い申し上げたいと思います。
 さて、時間もなくなりましたから一言お聞きするわけですけれども、新しい直轄方式でもって高速道路をつくられるということ、これは一つの考え方としてはあるわけでございますけれども、では、今後、どういうところをこの制度でカバーしていくかというところが非常に大変なことだというふうに思います。採択基準も、聞くところによるとまだ明確でないような気もしますし、しかし、政治的には相当皆さんがいろいろな動きをされるような、そういう可能性のある部分だというふうにも思います。
 先般議論しました社会資本の重点計画法案なるものの中でも、こういった社会資本重点計画の中で、では、新しい直轄方式の高速道路がどういう位置づけになっていくのかなということも思ったりしますけれども、基本的に、どれだけの事業量を、大体こういう考え方で交通整理して、交通整理というか、整理をしながら採択、路線を選択するんだというお考えをまず聞かせていただきたいのと、そういう路線選定をするのは、今後どういうスケジュールでそういうものをやっていこうとしておられるのか、そのあたりをお聞かせ願いたいと思います。
佐藤政府参考人 新しい直轄方式につきましては、道路整備の効果は高いものの、料金収入で管理費が賄えない路線、区間などがございますので、新会社が整備、管理するということは想定しにくい路線、区間などを対象に考えているところであります。
 いずれにしましても、費用対効果、こういう面で申し上げますと、現在出ております九千三百四十二キロにつきましては、BバイCが一・五以上ということでチェックしながら整備計画に上げさせていただいている、こういうところでございますので、そういう意味での費用と効果というものはそれぞれ高いものがあろうかと思っております。
 そういう意味で、現行の整備計画九千三百四十二キロの中から、さらにどういうふうな基準でやるかという点につきまして、民営化推進委員会で中村委員が御提案をなさっていただいております。そうした基準を具体的に現在国土交通省の中でも勉強しているところでございまして、そうした基準なりをベースにして、整備効果や交通量の見通しや収支の見通し、こういうものを精査いたしまして、関係の地方公共団体の御意見も伺わないと、これは地方の負担もいただくものですから、聴取し、国土開発幹線自動車道建設会議の議を経て決定させていただく、こういうことにしております。最初の国土開発幹線自動車道建設会議、国幹会議を、できましたら七月とか八月とかいうようなことで開催していただきたい、それまでに準備を進めたい、こういうことでございます。
 新しいこの直轄方式なるものは、年間、平年度化しますと二千億円ぐらいの事業費をベースにいたしまして、おおむね三兆円ぐらいが、冒頭に申し上げました料金収入で管理費が賄えないなど厳しい路線になるかな、こういうことでございますので、二千億円で大体三兆円、こうしますと、今後十五年から二十年近く、こういうことで建設、整備を進めてまいりたい、そんな想定をしているところでございます。
一川委員 ありがとうございました。
河合委員長 瀬古由起子君。
瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。
 まず最初に、アメリカのイラクへの武力行使問題について質問いたします。
 大臣にお聞きいたします。
 アメリカのイラクへの武力行使について、アナン国連事務総長は、安保理の承認なしの武力行使は国際法の侮辱、国連憲章違反だと繰り返し警告しています。
 大臣、ぜひあなた自身の言葉で率直に語っていただきたいと思います。
 国際法も国連憲章にも違反してまで攻撃する、アメリカの武力行使について、小泉内閣はなぜ反対だと言えないのでしょうか。空や港の安全にもかかわりを持つ扇大臣に、所感を伺いたいと思います。
扇国務大臣 少なくとも私は、瀬古議員はいま一度あの湾岸戦争を想起していただきたいと思います。
 あの湾岸戦争終結のときに、国連で、少なくともイラクに対して、今まであらゆる方面でイラクに要請をしてまいりました。それは、一九九〇年の六七八決議、そしてまた一九九一年四月の六八七の決議、それが、十二年間これらの関連の決議が今までイラクに対して何回も行われてきましたけれども、イラクがそれを実行しない。核兵器の廃絶も、そしてあらゆることをイラクが実行しなかったということで、昨年十一月の一四四一は最後通告ともいうべき、重ねて国連で一四四一を決議したということは、イラクがそれまで十二年間国連決議を無視してきたということのあらわれであろうと私は思います。
 国連がこれだけ決議したにもかかわらず、しかも全会一致で決議したという今までの何回ものイラクに対する決議を、イラクは、今回のようにアメリカ、イギリス等々の軍備をもってイラクを包囲して初めて国連に対して核兵器廃絶等々のことを小出しに、出し惜しみしながら一つずつちょびちょび、やっていますよ、やっていますよという、包囲されて初めて小出しにしてきたということは、今瀬古議員が国連、国連とおっしゃいましたけれども、十二年間国連の決議を無視してきたのはイラクであるということを、我々は確実にそれを言わなければいけない。
 そういう立場に立って、私は、今回のアメリカ、イギリス等々の提出、その法案に対して日本が賛成するというのは、国連に対して、御存じのとおり国連への拠出金は世界で二位の日本、国連重視というのであれば、まずイラクが国連重視すべきであるということから賛成をしているという立場でございます。
瀬古委員 今大臣が言われました国連の六七八決議、それから六八七決議、そして一四四一決議、こうした国連の決議が行われましたが、すべてイラクへの攻撃を許可するものでないということは、ぜひ大臣、決議をよく読んでいただきたいと思うんです。私たちは、もちろんイラクにも代表団を日本共産党は送りまして、そしてイラクが国連の決議に違反してきたことについても厳しく言いました。
 そして今、国連の査察団があと数カ月で、きちんと査察をやれば平和的な解決ができるという状況になっているにもかかわらず、それを打ち切って、そして国連の憲章や国際法にも違反して決議なしでやるというわけですから、これは、国際的な今まで積み上げてきた平和の努力も本当に無にするものでありますし、国際的な、そして国民的な世論も敵に回して強行するものだということを厳しく指摘しておきたいと思います。
 ぜひ大臣には国連の決議をしっかり読んでいただきたいというふうに思います。いや、もう結構です、時間がないので。
扇国務大臣 私、手元に全部今までの国連決議、持っております。少なくとも私は、瀬古議員が自分たちも行って国連決議を遵守しなさいと言っていらしたのであれば、どう変わったのか、イラクが。また、いつまで待てばイラクが本当に国連を実行するのかという、その保証がどこにあるんでしょうか。
 私は、それをいつまでも、十二年間待って、まだいつまで待てということが果たして言えるでしょうか。何カ月待ったら確実に今までの決議を遵守すると言えるのか。そういうことを少なくとも政治家であれば責任を持って言うべきであるし、国民に待っていたら遵守できるという希望を持たすということの方が私は錯乱させることだと思っています。
瀬古委員 はっきりと国連の査察報告で数カ月で一定のめどがつくと言っているんですよ。(扇国務大臣「言っていない」と呼ぶ)ちゃんと報告書をあなたは読んでいますか。きちっと読めば、数カ月で解決できる、平和的な解決の見通しがあると言っているんです。それを直ちに断ち切ると。
 今大臣の言われたその決議の内容についても、武力行使をやっていい決議なんてありませんよ。一番新しい一四四一決議だって、アメリカは単独で国連の安保理の承認もなしに武力行使をやっていいなんということは、わざわざそういうことができないという決議になっています。そういう点でもしっかり私は決議を読んでいただきたい。
 そして、先ほど私が言いましたように、アナン国連事務総長自身が、もう国際法の侮辱だ、そして国連憲章違反だと、はっきりこういう形でやるということについて批判しているということを真剣に受けとめていただきたいと思います。
 時間がございませんが、引き続き、緊張した事態にありますから、今後議論していきたいと思っております。
 では、高速自動車国道法及び沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案を中心に質問いたします。
 まず、今回の法律が提案された背景に関してなんですけれども、公共事業をめぐりまして、さまざまな議論が行われております。特に高速道路については、本四公団の赤字の問題はもちろん、壮大なむだと浪費の高速道路に対する国民各層の批判は普遍的になっております。
 平成十三年一月に内閣府が行いました道路に関する世論調査では、平成七年の調査と比べまして、今後の道路整備の重点をどう見るかということなんですが、地方の高速道路とか国道などの幹線道路の順位は低くて、その倍近い人たちが、歩行者専用の道路または歩行者優先の道路を望む、バイパスや環状道路をという状況が前回と比べてもふえているという状況があります。
 今回の法改正でこうした高速道路に対する批判、そして国民の要望、こういうものを一定解決できる方向が打ち出されるのかどうか、その点を伺います。
佐藤政府参考人 先生御指摘の、地方によって道路整備に対する事情がいろいろな形である、これは事実でございまして、そういう意味では、高速自動車国道も六割の整備率、こういう問題で申し上げましたら、町の中で既に高速道路が整備されている地域におきましては、特にバイパスなり、あるいはむしろ歩行者道であるとか自転車道であるとかいう需要の方が非常に強いというアンケート調査が出てくる、そういう傾向はあろうかと思います。
 先ほども大臣が申し上げましたが、日本の場合には、まだ道路整備が、かなり量的にストックが形成されてきたとはいいながら、渋滞であるとか、あるいはまた歩行者の安全、歩道の整備、これが不十分であるとか、あるいはまた高速道路を一生懸命二十年も三十年も地域の開発をいろいろ考えながらお待ちになっておられる地域もおられる。それぞれの地域の需要、これを十分踏まえながら道路整備の推進を図っていく、これが大事なことだと思いますし、そういう意味で、今回新しい直轄方式ということで、高速道路を有料道路としてだけではなくて、税金で整備させていただくということも大事な方策かなということでお願いしているところでございます。
瀬古委員 私が言っている質問にまともに答えていらっしゃらないと思うんです。国民は今どういう道路行政を、道路行政だけとってもどういう道路行政にしなきゃならないのかということで、高速道路だとか幹線道路についてはぐっと要求が下にどんどん今落ちているということなんですね。むしろ、身近な道路の建設はやってもらいたい。それが行政でいいますと、福祉と比べてどうなのかというと、もっといろいろな要求が、道路の比重が低くなってきているんですね。
 そういう点も踏まえて、あえてなぜ今高速道路を引き続き、国、地方自治体も含めて予算を出して、そしてつくらなきゃならないのかという問題が問われている、今回の法案がそういうものにこたえているのかどうかということを私は聞いているんで、実際には、今局長が言われた、住民の身近な道路をつくってもらいたいという要求から、高速道路を引き続き国の予算を入れてつくっていかなきゃならないという理由というものが余り見出せないんじゃないかというふうに思います。
 そこで、今までの高速道路のあり方の問題について言いたいんですが、高速道路の整備は当初償還方式が採用されて、これも扇大臣がよく言っていらっしゃいましたけれども、ともかく料金収入で建設費が償還されれば無料にする、こういう方式だった。ところが、プール会計、全国一律プール制になって、ともかく道路建設が続く限り料金は取り続ける、こういうように変わったわけですね。ここで引き続き高速道路が建設できるという仕組みができ上がったわけです。そして、結果として四十兆円の借金というのが生まれたわけです。
 それで、今回新しい方式はどうなるかというと、料金収入を活用した方式がもう一つありますね。それからもう一つは、直轄による整備方式という、この二つの方式を取り入れた。その結果どうなるかというと、これは国土交通省が出された資料の中にも書いてありますけれども、この二つの整備スキームを活用することで、必要な高速道路を整備することが可能だ、こういうふうに書いてあるんですね。
 こうすれば、まあ大体、今までの高速道路の計画を推進する、ある意味ではさらに、必要だと思う高速道路はどんどん積み増ししていく、こういうスキームをつくるんじゃないかというふうに思うんですが、その点、いかがでしょうか。
扇国務大臣 今瀬古議員の御議論を聞いておりまして、むだな高速道路をつくって、なおかつ地方では一般道の拡充を希望しているというお話がございました。
 私は、どこをどう指しておっしゃったのかわかりませんけれども、例えば瀬古議員の名古屋に関しましても、何とか万博までに高速道路をつくってくれ、間に合わせてくれ、間に合わなかったら大変だ、空港も頼むよ、空港からのアクセスも頼むよと、ある地域では今までの何倍ものスピードで完成させてくれと御要望もございますから、全部、日本国全部が高速道路がむだだ、要らないとおっしゃっているのではないということだけはぜひ御認識賜りたいと思います。それが一点。
 それから、今の直轄方式で高速道路をつくるということは、今までの道路をつくるといったこととの延長ではないか、ただただつくり続けるのではないかというような御発言がございましたけれども、今度は新直轄方式によりまして、私は、国と地方とが、この地域のこの道路はどうしても必要だという地域の声が一番重視されることが今度の新直轄方式だと思っております。
 そういう意味では、今までの四車線を三車線にする、あるいは高速道路でもトンネルの三車線を二車線のトンネルにして六割の経費の節減を図ろうとか、そういうことが新直轄方式をとることによって、より今までのむだというものが、地域の御希望によってどこをどうするということが、改めて効率、コストの削減、そしてスピードアップにつながっていくということで、ただ予定された道路を、延長を延々とするための直轄方式ではないということを御理解いただきたいと思います。
瀬古委員 地元の問題で言っていただくなら、私も言いたいことがたくさんございます。実際には、国土交通省との間に入って、大変住民との間で大もめにもめている。例えば環状二号線などは、ある意味では環境基準をオーバーしている。約束しているのに、それをオーバーしてでも走らせていこう、こういう問題が起きて、今大問題になっております。
 それから、例えば国道などでいいましても、高山の四十一号バイパスなどは、高規格道路で走らすというのを住民の皆さんが反対なさって、もっと環境に配慮した道路に変えてもらいたい、こういう要望も出されて、今国土交通省も検討していただいているように聞いております。
 そういう意味では、何が何でも早く高速道路を走らせよ、何が何でも立派な国道をつくれという要求じゃないんですね。やはり住民の要望に見合った道路の建設のあり方というものが今問われているということを私が言ったわけなんです。
 実際にはそのように、私どもの地元でもそういう取り組みが今進んでいるということを言いたいわけですし、ともかく、万博があるから、何が何でも、環境など無視して道路をつくれなどという、そういう住民の要求はないということをはっきりお伝えしておきたいと思うんです。
 それで、今言われたように、いろいろな規格を、例えば車線を変更して一定経費を削減していく、こういうことは、私は当然必要だと思うんですね。高速道路が本当に必要なのか、普通の一般道路でいい場合は一般道路という場合も、当然そういうこともやらなきゃなりません。
 しかし、私が今言いたいのは、今回提案されている内容は、例えば法律的には、高速自動車国道というのは一万一千五百二十キロ、これは整備するという計画は立っております。そのうち、整備計画で九千三百四十二、残りが二千百四十二キロなんですね。確かに地元の負担を、当然ありますから、地元との協議をやりながらつくらなきゃなりません。
 しかし、基本的には、必要なといいますか、この一万一千五百二十キロに到達するか、もしくは九千三百四十二キロになるのかわかりませんが、このスキームそのものは当面変えないで高速道路はつくるということを前提に、その割合はどこで、新しい新会社がつくるか直轄方式でつくるかという二つの方式がありますが、当面その二つのやり方で、引き続き今までどおりの計画はやるということじゃないんですか。ここに今メスを入れなきゃならないんじゃないでしょうかということを言っているんですが、その点、いかがですか。
扇国務大臣 これは国幹審で決められて国会で承認された法律でございますので、私が勝手にそれをどうこうとか、あるいは瀬古議員が個人でどうこうとかということでないのは、国会の法律の成立から見れば、これはもう正直なところで、私たちの希望としては、それに近づくためにも、方式、コスト縮減をし、なおかつスピードアップをするようなこと。また、決めたことの、距離は決まっていても、その方式をどういう方式をとるか、地元の御要望を聞いて、どこからどうつなぐか。
 今でも、御存じのとおり、あらゆるところで、何と言えばいいんでしょう、間引きといいますか、ある一定部分だけが通じていて、一定部分が切れて、またというような状況になっているところも日本全国間々ございます。そういうところも本当に全部つないでいかなければ、経済効果も、あるいは高速道路一つとってみても、その効用が半減される。
 また、つながっていないことによって七割方が効果を発揮できない、そういうところもなきにしもあらずでございますので、私は、それをつくるについても、地元の優先順位をつけていただいて、どことどこをどうつないでいくかは地元の御意見によってつくっていくという、今回の新直轄方式というものも大いに利用していただいて、御意見をいただくべきだと思っております。
瀬古委員 もちろん地元の要望を聞くというのはあるんですが、今大臣が図らずも言われたように、法律があって、それを変えない限りは一定の計画は進めていくという前提なんですね。今国民が求めているのは、そういうものについてももっとメスを入れなきゃならないんじゃないか。ですから、ある意味では法律を変えるということも検討してほしいというのが私は率直な国民の声になるだろうと思うんですね。今の高速道路、見直す、縮小するということになると、そうなりますからね。
 こういうところも含めて、私は、もちろん大臣ですから、大臣が法律を改正して出すということも可能ですし、私たちの方はそれだけ議席はありませんから、単独では共産党出せませんけれども、この高速道路についての法律をどうするかという提案を、もちろん国会側でもやれることは可能です。
 そういう意味では、私は、ともかく先にこれだけの、一万一千五百二十キロありきというものについて、今メスを思い切って入れるということをまず前提にしなければ、ともかく法律があるから、それにどう近づくかということで、わざわざ二つのスキームを使って必要な高速道路を整備する、それで、大体目標はちゃんと法律で決まっていますから、それに根差してやるということになると、やはり今の国民の願いから反するんじゃないか。
 さっき局長が答弁の中で、例えばどういう道路をつくっていくのかと、例えば直轄方式でやる場合に、BバイC一・五以上というのも言っていらっしゃいました。この問題も、私は、要するにどういう道路を評価するかという問題ももっと真剣に検討すべきだと思うんです。
 例えばBバイCの問題でも、今、例えば走行時間の短縮だとか、それから経費がどれだけ縮減するかとか、交通事故がどれだけ減少するかというのはあります。しかし、今高速道路の建設などで問題になっているのは、例えば環境について、デメリットですね、道路が通ることによってどういうデメリットがあるのか。それから、町が道路が通ることによって分断されて、そのまちづくりが壊れてしまう、こういうマイナス要素というのがうんとあるんです。
 ところが、今のこの採用の仕方のBバイCというのは、そういうマイナス要素というのが入らない仕組みになっているので、大体一・何倍というのは、最低みんなクリアできるというか、私から言うと、わざわざ一・五以上はクリアできる評価基準になっている。そういう意味では、本当にまちづくりや環境問題でいえば、マイナスになるというところはやめなきゃならない。私は、そして今の費用対効果やいろいろな側面できちんと検討していかなきゃならないというふうに思うんですね。
 そういう意味で、私は、先にこういう法律があるんだから、その法律の決めたものに向かってやる、こういうやり方について改善すべきだというふうに思うんですが、その点、いかがですか。
佐藤政府参考人 先生お尋ねの趣旨は、環境への影響なども十分加味しながら、費用対便益といいますか、そうしたことをしっかりと把握して、そしてどうするかということを考えるべきではないか、こういう御質問かと思います。
 環境ももちろん大事でございます。道路の整備そのものは、経済的効果で定量的に把握できるもの以外、例えば救急医療などの公共サービスの向上であるとか、あるいは災害時の代替路確保であるとか、土地利用の高度化、さまざまなプラス効果ももちろんあるわけでございます。
 それから、環境等につきましては、ごくごく一部計測可能なものはございますが、全体として、例えば景観に与える影響とか、そうしたことをどう評価するか、定量的にどこまでできるかという点について、今申し上げましたように、プラスのものもマイナスが予想されるものも、必ずしも現時点で、こうしたら定量的に計算すればいい、こういうことになっていないことも事実でございます。その辺の勉強もしながら、総合的な評価といったことに努力しているところでございます。そういう意味では、基本的なそういう評価基準の勉強。
 それから、一つ一つの事業に当たっては、もちろんプラス効果もマイナス効果も、できるだけプラス効果が大きくなりマイナス効果が少なくなるようないろいろな配慮をしながら、住民の皆様とも、十分お話し合いをしたり理解をいただいたりという努力をしながら事業を進めていく、こういうことでございますので、そういう意味では、計画、事業ともにそうした評価を十分できるように十分な配慮をしながら進めていく、こういうことだと思っております。
瀬古委員 今局長が言われたように、例えば評価をする場合でも、そういう環境の問題なんかはまだ研究中だという状況ですから、実際には、今の評価はプラスになるべく出るようなものしか、ある意味では使っていない。そういう点でいえば、もっとシビアに高速道路の建設の問題などについてもやはり見なきゃならないというふうに思うんですね。
 ですけれども、そういう点でのまだ不備は認められたし、それから、総額そのものはもう決まっているという状況の中で、これをまずメスを入れて減らすというふうにならない、こういうところが、私は、やはり今の高速道路を建設していくという方針には大きな問題を持っているだろうと思います。
 それから、新しいスキームの問題なんですけれども、例えば直轄でやる整備の問題については、新会社の投資可能額を踏まえて、現時点では先ほど三兆円を目安と言っていらっしゃいましたよね。この三兆円も、新しい、経営される、新会社と言われますか、そういうものによって、これが三兆円になるのか五兆円になるのか十兆円になるのかわからないということも言えるんじゃないでしょうか。はっきりと三兆円と言う根拠は一体何でしょうか。
佐藤政府参考人 十五年度以降の整備計画といいますか、建設中に残る整備計画の総額が、延長二千百キロで大体約二十兆円、こういう把握をしているところであります。そのうち、特に建設コストにつきまして、できるだけコストの縮減を図る、こういう形で考えますと、おおむね二割、あるいは建設期間中には二割以上のコストの縮減に努力する、こういうことだと思っておりまして、そういう意味では、オーダーで申し上げると十六兆円ぐらい、こうなるわけでございます。
 その二千百キロ、十六兆円に対しまして、先ほど申し上げましたように、基本的な物の考え方といたしましては、有料道路でやっていこうというには管理費も出すことが厳しい、こういうものについて、そういう意味では多少の維持管理の問題が残るわけではありますが、しかしながら、税で国と地方で建設しよう。
 ここで、いろいろな総合的な物の考え方からいきますと、管理費も出ない、こういう面であるとか、あるいは、どのぐらいの国費、地方費をここに充て得るか、こういう観点からいきますと、当分の間年間二千億ぐらい、しかも十五年から二十年ぐらい、こういうふうに考えますと、おおむね三兆円ぐらい。両方から考えてみまして、事柄の性質といいますか、選ばれるべき路線の性質、性格を考慮し、なおかつ実行可能、こういうようなことから考えていきますと、三兆円程度ということを目安にすることが妥当かな、こういうのが一つ出てくるわけでございます。
 先生御指摘の、そうはいっても、残り、今申し上げました、大体十三兆円ぐらい残りますよね。残り、新会社、公団が十七年度以降民営化するとして、その新会社が、では公団と新会社で十三兆円の建設が可能かどうか、次に先生が御指摘のそういう問題になるわけでございますが、これにつきましては、いろいろな予測数字という観点から申し上げますと、民営化推進委員会の御議論の中で、予測の仕方がいろいろございますが、十三兆円から十五兆円ぐらいの投資余力があるかな、こんな議論がありましたり、あるいは管理費をどういうふうにしていくかという点についても、いろいろ考えていくとかなり投資の余力が出てきたりもするわけでございますが、いずれにしましても、そういう意味で、残り十三兆円というのはオーダーとしては可能な範囲ではなかろうか。
 しかしながら、大事なことは、どういう新会社の制度設計ができるか、あるいはどういう形で整備を進めるという仕組みにしていくか、こういう問題が民営化という意味でいえば残っておるわけでございますから、それを新会社、新直轄方式の御議論をお願い申し上げて、これを通していただいて、そして次に、二番目といいますか、次なる問題、課題としてそうしたことに、その制度設計に取り組んでまいりたい、こういうことでございます。これからの課題だと認識しております。
瀬古委員 私は逆だと思うんですよね。
 実際には、道路公団が民営化される、その後にどういう会社の枠組みになるのか、経営形態も決まっていない。そして、新会社が、まあそうだろうななんという程度の、そんなあいまいなやり方で、高速道路の建設をどう引き受けるのかという状況もわかっていないでしょう。
 そういう中で、先に直轄高速道路の制度を導入する、それだけ決める。あと全体の枠組みがどうなるかわからないのに決めていく。全体の枠組みも、これだけやろうということも問題なんですが、その内訳もその分担も決まっていない中で、私は、国とそして地方自治体が税金を投入して、また高速道路を引き続きやる、こういう枠組みだけ今回法律として出してくるということは大変問題だと思います。
 時間が参りましたので、引き続きまた議論をしていきたいと思います。終わります。
河合委員長 日森文尋君。
日森委員 社民党の日森文尋でございます。
 きょうこれから、三時から大臣、QTがあるそうなので、どうぞ時間が来ましたら、遠慮は要りませんから、きょうは大事なQTだそうでございまして、ぜひそちらの方に遠慮なく出席していただきたいと思います。
 ちょっと順序を変えて、そんな事情もありますので、大臣に先にお伺いをしておきたいと思うんです。
 今度の、新方式と言っていいと思うんですが、これは、道路関係四公団民営化推進委員会が昨年十二月の最終報告で新規建設に新しい歯どめをかけた、まあ、これは本当に歯どめがかかっているかどうかというのは私は疑問に思っているんですが、これに対する補完措置である。不採算路線であっても、必要とされるものは国と地方が道路特定財源などを使って整備をする、こういうことになっているんだと思うんです。
 しかし一方、道路公団などの民営化会社というのは二〇〇五年度に発足をする、こういう予定になっている。が、しかし、今度は、大臣の言葉をかりれば、この民営化推進委員会の最終報告を基本的に尊重しつつ、この二つの法案が出されてきたということになると思うんですが、二年間前倒しをして、先ほど瀬古さんのお話にもありましたけれども、まだその新会社の具体的な姿が明らかになっていない段階で、この新方式をスタートさせた、これは一体どういう意味合いを持っているのかということについて、最初にお伺いしたいと思います。
扇国務大臣 今、日森議員がおっしゃいましたように、昨年末に提出されました四公団民営化推進委員会のこの御意見というものは、先ほどからも申し上げたとおりに、私たちはできるだけこれを尊重して、そして早期にこれを実現化に移すというのが私に与えられた役目でございますし、御論議いただいて多くの委員の御意見をいただいておりますのも、この出た御意見をいかに実現していくか、実現化に移していくかという仕事を、私は今作業をしているところでございます。
 今御指摘になりましたけれども、日森議員がおっしゃいました高速自動車国道の整備についてということでございますけれども、これに関しましては、かねてから有料道路制度の活用の限界というものが指摘されております。
 先ほども私、ちらっと申しましたけれども、キロ一千億もかかるような道路もあるということも事実でございます。そういう意味では、平成十三年の十二月の十九日に閣議決定されました特殊法人整理合理化計画の、新たな組織、これは有料道路制度でございますけれども、この新たな組織によって建設されない路線については、例えば直轄方式による建設を検討する、こうされました。これは十三年でございます。
 そういう意味では、民営化推進委員会の審議の過程におきまして、この新交通量のフレームによって最大限に投資可能な額の試算をしてみるということを民営化推進委員会でおっしゃいまして、有料道路事業以外の整備手法の導入が必要であるということが明らかになりました。それは日森議員御存じだろうと思います。
 そういう意味で、同委員会が昨年末に提出されましたこの意見書、これに関しましては、国と地方公共団体等の費用負担等を前提とした新たな制度を、政府において早急に検討する、こう書いてあるんですね。
 その意味で、私たちは、このような状況を踏まえて、可能なものから具体化しよう。私は、先ほどからも申し上げておりますように、今回、平成十五年度より、早期に高速自動車国道の整備について新直轄方式をして、なるべく早く、そして、地元の意見を取り入れるということによって、先ほどから瀬古議員にもお答えしましたけれども、方式はいろいろあると思います。三車線を二車線にすることもあるし、あるいはトンネルを小さくすることも可能だし、そういうことも含めて地方の意見を聞くということで、一刻も早く手をつけられるものはつけようということで、今回の御論議に供しているというのが現実でございます。
日森委員 なぜか不採算路線が先にできちゃうような感じもするんですが、それはそれで。
 それで、やはり難しいのは、民営化推進委員会の最終報告の中でも基準みたいなものが余り明らかになっていないということだと思うんですね。
 そこで、どの路線を新直轄路線にするのかということについて、一体いつどこで決定をしていくのか。と同時に、その決定をするためには、客観的に見て公平な、しかも公正な基準がないと、それはもう何かの圧力でこっちが先になるとか、いや、ここは進めちゃうとかいうことになりかねない。そういうおそれがあるので、この辺についてはどんなふうに今お考えになっているのか、お聞きをしたいと思います。
佐藤政府参考人 民営化推進委員会の御議論の中で、中村委員からこうした評価を、それぞれの路線、区間を評価する上で考え方をお示しいただいているところでございます。
 概要を申し上げますと、三つの大きな項目をきちっと評価すべきであるということで、一つは採算性であり、もう一つは費用対効果であり、もう一つは外部経済効果といいますか、それこそ救命救急医療の問題であるとかいろいろな外部効果があるので、そうしたものを評価すべしと。
 問題は、そういうものをどういう形でそれぞれきちっとした定式化をしてレートをつけて、どのぐらいのレートをつけながら評価をしたら、なるほどというふうに世の中の多くの皆様から御了解いただけるといいますか、御理解いただけるような基準になるか、そこまでは実は委員会の中ではまだ整理をしておられないというのが実態でございます。
 したがいまして、ここにつきましては、むしろ具体の路線、区間をどうするかという点について、国土交通省がちゃんとやりなさい、こういう御指示でもございますので、この評価基準そのものにつきましても、現在、森地先生を委員長として、いろいろアドバイスをいただきながら、国土交通省としての採択基準というか選定基準というものを定めていこう、これを大急ぎでやろう、こういうふうに考えているところであります。
 そういう意味で、そうした基準を、考え方をきっちりしながら、なおかつ、冒頭申し上げました、大臣も申し上げましたが、地方の公共団体の御意見も聴取するという形になってございます。さらに、そうしたやりとりをしながら、国幹会議にそうしたやりとりも含めてきちっとしたものを提出させていただいてお決めいただく、こういうことがこれから大事なこととして努力してまいりたいと思っております。
日森委員 業界紙といいますか専門紙といいますかによりますと、国幹会議、七月ごろですか、開催をされるのではないか、そのためには五月ぐらいまでに具体的な路線を決めないとだめだという記事が出ていましたけれども、ことしの予算としては、事業費が千三百億円で、そのうち国費が一千億円というふうに計上されていると聞いております。
 そうすると、これからお決めになるにしても、五月ということになると、しかも具体的な金額が示されているわけですから、実際には、ある程度もう予想、決定まで行かないけれども、それなりの目算があってこういう予算が組まれたのではないか、そんなふうに思うんですが、どこの路線にどのように予算を配分するのかということについては、これはもう明らかになっているのか、あるいはその基準というのはどういうものなのか、これについてはどうですか。
佐藤政府参考人 ただいま申し上げましたように、現在、その評価の基準そのものは、いろいろ御審議いただきながら、御議論いただきながら、私どもで取りまとめる努力をしているところでございます。
 これをあえて月を申し上げれば、四月とか五月にそうした基準というものは、なるほどと思っていただけるような形で整理させていただいて、そしてそれをもとにいろいろな必要な計算もしながら、また公共団体とも意見調整しながら、こういう形で七月ごろを目標にと、こういうことは事実でございます。ただ、法律をいつ通していただけるかということにもよりまして話は変わってくるかと思います。
 それから、先生御指摘の予算も大体箇所を当て込んで、箇所をつけているんじゃないのかという御議論だと思います。これにつきましては、現在、九千三百四十二キロの中で約二千百キロが建設中として十五年度以降残る。その中で、ここなら幾ら、ここなら幾らという形では、私ども、現時点でそこまでの当て込みをして予算をお願いしたわけではございません。
 そういう意味では、一千億の国費に対して地方費が三百ほど計上させていただいて一千三百億の事業費、こういうふうに今お願いしているところではございますが、ここは、地方公共団体によりましては、補助率というか負担率といいますか、これが違ってまいります。それから、地財の特例で、後進地域のかさ上げ特例を適用する、こういうことも考えておりますので、選ばれる路線、区間によっては、総事業費も多少の変動はある。
 ただし、いずれにしましても、今回、十五年度でこういうお願いをして、地方の財源の手当てというものを、今回暫定税率を延ばしていただく、こういうことをお願いしているところでございますから、この機会にぜひ手当てをさせていただくと、これからの整備の方向性が定め得る、こういうことで大急ぎでお願い申し上げる、こういうことでございます。
日森委員 次に、この新直轄制度といいますか、これで整備する路線というのは、料金収入では管理費も賄えない路線などというふうに書いてあるそうなんです。とされているんですが、先ほども申し上げたとおり、この制度によると、公団でもできないところが先に建設が進んでしまうんじゃないか。そうすると、本来高速道路は総合的な交通ネットワークとして整備をしていかなきゃいけないわけですから、このネットワークに不都合が生じるんじゃないかという心配があるんです。
 新直轄の対象について、必要性の乏しい路線から順に当てはめる、仮にそういうことであれば、改革に逆行するんじゃないかという思いもしないわけではありません。既に道路公団が着手をしている区間を直轄の整備区間に変更して、そのための買い取り資金として公団に支出をするとかいう方法も考えられると思うんですが、これについてちょっとお考えをお聞かせいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 道路区間について、選ばれ得るかという点については、先ほど申し上げましたように、選定基準といいますか、そういうものを十分考慮しながら、世の中に十分説明ができるような形で進めてまいりたいと思っております。そういう意味で、どこだという形で現時点では決めていないということも事実でございます。
 それから、新しい直轄方式で、既に道路公団が着手している区間を直轄の整備区間に変更して買い取り資金を公団にということも考えられるのではないか、こういう御指摘でございます。
 基本的にはこれからの課題ではございますが、仮にこれから新直轄という形でお願いをする路線を考えましたときには、多くの、例えば八割、九割もうでき上がってきている、こういう路線では多分ないと思われますので、そういう意味では、その路線、区間につぎ込まれております建設費自体はそう多くないものから選ばれる。逆に言うと、進捗率が八割、九割進んでいるようなところというのはなかなかそういう意味では切りかえづらいでしょうね。一つの傾向としてはそう言えると思いますが、それ以上の点につきましては、いろいろな基準に照らし合わせて検討も都道府県とも相談しながら決めてまいりたい、そういうふうに思っているところでございます。
日森委員 これは採算性ということも一つ入っているんですよね。それを考えると、地方の高速道路になりますと、特に採算性だけでは当然割り切れない、これはもう当たり前の話であって、これは私ども指摘をしてきました。
 高速道路の整備は国家的プロジェクトであるというふうに私たちも認識をしているわけで、それだけではなくて、地方住民にとっては生命線でもある、こういうことも言えると思うんです。採算性に余り偏重し過ぎると地方の切り捨てになる、そういう心配も当然あるわけです。これは道路問題だけではなくていろいろな問題で、今、どうも小泉さん、地方を切り捨てているんじゃないかという声があって、町村会などはかなりお怒りになっているという話も聞いているんですが、そういうことが一つある。
 しかし一方、厳しい財政事情を考えると、従来のような形で建設が進むということもなかなか考えにくい、こう思うんです。今回の新直轄方式も、いわばそういうことを勘案して恐らく編み出してきたということになるんだと思いますが、問題は、先ほどから、ちょっと恐縮なんですが、具体的な高速道路網、これについて路線をどのように決めていくかということが大変重要な課題になっているんだと思いますが、それについてはどうお考えになりますか。
扇国務大臣 日森議員の御心配、また国民の皆さんの、だれがどこでいつどのようにということ、そして、地方が切り捨てになるんじゃないかという御心配等々これあろうと思いますけれども、少なくとも、高速自動車道につきましては、現在まで九千三百四十二キロメートルという整備計画、これは策定しているのは先ほどもここで御論議申し上げたとおりでございますけれども、今後整備されます道路の多く、交通量が少なくて、あるいは採算性が乏しい、多くの事業費の割には単独で採算性を確保することが困難なところが今残っているところだ、こういう御心配もある。
 また、事実、経済的な全体的なデフレ体制の中で採算性がとれるというようなことは、ある程度、有料道路料金の割高感が今現在もありますけれども、それを値段を下げることというのが本当は理想ですけれども、現実的に、有料道路というものの制度の活用も、今言ったような状況で限界が来ているんではないか。そして、これからつくるところはもっと高くとればいいということではない。なおかつ、今まで利用して、とにかく四十路線の中で採算性がとれているのが四路線から五路線しかないという日本の高速道路の状況では、今後、このような状況で、果たしてどうしていくのか。
 今後の高速自動車国道の整備については、これは道路公団の民営化によって新規の投資に一定の歯どめをかける、これは大事なことだろうと思っておりますし、債務をいかに確実に返済するか、これも重要な問題が先ほどからも御論議されております。これまでの有料道路方式による整備方式を改めて、国と地方による直轄方式というものを新たに導入して、本当に必要な高速道路を地元の要望に沿ってつくっていこうということで、新直轄方式によって整備を行う。
 あるいは、個別の路線と区間というものは、現行の整備計画の九千三百四十二キロメートルの中から、今後の整備効果とかあるいは交通量の見通し、それから、重ねて収支の見通し、そういうものを精査して、関係地方公共団体の意見も聴取しながら、そして国幹会議等々の議を経て決めていくものだと私は思っております。
 何よりも、新直轄方式は地元の声が今まで以上に入るという点では、私は新たなことだと思って、希望を持って皆さん方にこのことを開示し、なおかつ御協力をいただくものだと思っております。
日森委員 わかりやすくて、だれが見ても公平だという基準とかいうものをきちんとつくって仕事をしていただきたいと思うんです。
 心配事ばかりで申しわけございませんが、そういうことを進めるのに、国土交通省では、検討委員会をつくって、その中で選定基準を決めて、これに基づいて採用路線を提示して、最終的には国幹会議で決めるということになっているんですが、国土交通省が事実上の選定の中心になるというふうに我々は考えております。
 国土交通省が実際に基準を選定したり路線を決定するその中心に居座っているということは、これまでの経験からいっても、どうもいろいろな意味で政治家の介入とかいろいろなものを招きやすいのではないかということを一つ心配しています。これについてお聞きしたいということ。
 それから、地方の意見、今大臣もおっしゃいましたけれども、地方の意見を聞きながら路線などを決めていくんだというお話だったんですが、地方ごとに利害の対立があったりいろいろなことがあると思うんです。そういう心配に対してどのような調整を行っていくのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 いかなる選定基準を用意するかという点につきまして、先ほど申し上げましたように、民営化推進委員会の中で御議論なさっておられましたのは、中村委員の、採算性とそれから費用対効果とそれから外部効果、こういうものをカリキュレートすべし、定量化すべし、こういうことでございました。
 その中で、例えば最近の御要望の中で大変切実なものとしてよく私ども御指摘いただきますのは、高速道路を用いることによって、救急医療圏の問題、これは第三次救急医療圏が例えば一つの県の中で一カ所しかない、一病院しかないという地域もかなりあるわけでございます。そうすると、そこに一時間以内で到達しようというようなことになりますと、高速道路でもなければなかなか到達できないよ、こういうようなお話であるとか、いろいろなことがあるわけでございまして、そういう外部効果というものをどういう指標で、どの程度のウエートを持って計算するか、ここがまた大事な問題でございます。
 そういうものも含めて、多くの皆様の御意見を伺い、また地方公共団体の意見も聞きながらやっていこう、そういうふうに思っております。
 それから、地方間の利害がぶつかった場合、これは、定性的にといいますか、こういう仕分けするルールで決めてまいりますよというわけにはまいらぬのは確かでございますが、お互い理解し合いながらということでお願いしながら、十分な話し合いの場をその場合には持たせていただきながら円滑な調整を図りたい、そんなふうに思っております。
日森委員 関連して、ちょっと具体的な話になるんですが、公平で客観的な選定基準というのは、ぜひそうしていただきたいと思うのと同時に、それがないと優先順位というのは極めて不明確になってしまう、これこそまた、いろいろな国民からの疑問とか疑惑を招きやすいものになるので、そこはしっかりやっていただきたいと思います。
 その際、例えば地域の人口が少ない場合は受益者数で劣るというふうにやはり選定基準の中に組み込まれてしまうのか。あるいは、航空便や新幹線もないんだ、代替道路もない、そういうところは逆に優先的にやろう、そういう位置づけになっていくのか。ちょっと突っ込んだというか具体的な話で恐縮なんですが、その辺の今考えている思いをお聞かせいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 外部効果と申しますか、その選定の基準の中で、費用便益、費用効果、採算等だけではなくて、外部効果のあるものをどんなふうに把握するのか、こういうことがお尋ねの趣旨かと思います。
 ことしの一月に、先ほど申し上げました評価手法の選定基準の、評価手法の検討委員会というものを設置しております。その中で、例えば、総合的な評価手法、こういう形で、外部効果ということで提案されていますのは、拠点都市間を連絡し、相互の連携が可能になる、今先生の御指摘の新幹線、空港等幹線交通網への利便性が高まる、あるいは並行道路が通行どめになった場合の迂回路が長大である、逆に申し上げると、並行道路がない場合とかいうようなことがまたこの取り扱いになろうかと思いますが、など、九つの指標が提案されているところでございます。
 いろいろ御審議、御検討いただいているわけでございまして、私どもも、そうしたことを大急ぎで整理していただきながら、私どもなりの考え方を整理いたしまして、そして、先ほど申し上げました、関係都道府県の意見をよくよく伺いながら、聞きながら、国土交通省としての考え方をまとめてまいりたい、そんなふうに思っております。
日森委員 次に、これはみんなが疑問に思っている、みんながというか国民から見ると大変疑問に思うんではないかと思うんですが、先ほど岩國先生がおっしゃったように、高速道路を含めて道路というのは国が全部責任を持ってやるべきじゃないか、私はそう思っているんです。
 さまざまな事情で公団方式などでつくられてきた経過があるんですが、新規の今度の方式を使った直轄道路は無料で、そして、それまで公団でつくってきた道路が有料ということになると、これはなかなか疑問が残るんではないか。
 例えば、どういうふうにお考えになっているかわかりませんけれども、有料と無料の中間的な方法、完全に無料になるまでの暫定的なと言った方がいいかもしれませんが、料金を一律にするんだ、そういうことも含めて、お考えをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 先生の御指摘は、これまでの建設で進んできたものは有料で、引き続き有料でやる部分と、それから税金でこれから新直轄、こういう形になると無料の道路という形が出てきて、そこのところは必ずしも整合がとれない、そういうことではないか、したがって、無料でなくても中間的なものとして料金の安い有料道路だ、こう御理解申し上げればよろしいんでしょうか、という中間的なものができないか、こういう御指摘かと思います。
 現時点で高速自動車国道の整備、こういう観点から申し上げますと、少しわかりづらくなり過ぎるかな、地方の御負担までいただいて税でつくり上げるということについて、しかしながら、やはり料金は取るよということになりますと、言ってみれば概念として、これまで考えてきましたのは、そういう必要とした経費をお返しするために管理もしながら料金をいただくというふうにやってきたものでありますので、そういう意味では、中間的な性格のものというのが、私ども、にわかに方針変換してというところまでなかなか難しいかなというような思いがするのは事実であります。
 どこの国もかなり、例えばイタリアにしろフランスにしろ、有料道路と無料道路と、高速道路の中でも両方の区間がありまして、そこは、例えばイタリアの場合には南の方が主として無料でつくっている、税でつくっている、こんなこともございます。
 私どもも、これからも本当にきちっとした体系ができるかという点について勉強しながら、しかしながら中間的な性格というのはなかなか難しいところがあるかなというふうな思いでございます。
日森委員 ちょっと今わからなかったんですが、新直轄方式でつくられる道路というのは無料ですか。無料になるわけですね。
佐藤政府参考人 何分、税で、国税と地方の税で建設を完了するという形でお願いしているものでございますので、現時点では基本的には無料、こういうふうに考えております。
 ただ、一つ申し上げますと、有料の区間と有料の区間に挟まれてその中に無料の区間がどうしても出てくるというような状況の場合に、どういう応用動作をし得るかという点については、公共団体とも相談したりしながら、本当にどうするかということを考えていく必要があろうかというふうには思っております。
日森委員 利用客が多い道路は有料で、今度の基準、概要しか示されていませんが、利用率が低くて採算性もとれなくて、そういうところの道路は無料だということになりますと、国民の一般的な目から見て随分不公平感というのがあるんじゃないか、そんなように思っているんですが、それについてはもう少し、どんな整理の仕方をされようとしているのか、これは最後になりますけれども、お聞かせいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 今申し上げましたように、新たな直轄方式、こういう形で整備される路線、区間につきましては、借入金によらずに税でやる、国費、地方費で建設する、こういう形からいきますと、基本的には無料で考えている、こういうことではございます。
 有料道路方式で整備される路線、区間につきましては、そういう意味では、地方の負担もない、地方の税も入らない、こういう形でございますので、料金収入で管理費をお願いしながら償還をする、こういう形で利用者に料金負担をお願いする、こういうことではあるわけであります。
 不公平ではないか、こういう御議論であります。そういう意味では、従来も、有料道路といいますか、料金で、借入金で建設させていただくその路線、区間というものは、どちらかといいますと採算性上の制約がございますが、予算的な制約がない、薄いというよさもございまして、重点投資ができるという形でやってきたことも事実でございます。
 先ほど、平均的には毎年度二千億ぐらいの事業費を新直轄事業に回したい、こう申し上げておりますが、一般の道路事業の中でそこを確保していくには、またなかなか厳しい予算的な面もある、いろいろな努力をせないかぬ、こういうことも事実でございますので、そういう意味での重点化あるいは早期整備という観点から、多少制約が強まるかなというような、プラスマイナス、多少いろいろございまして、どういう選択をするか、よくよく地方公共団体とも相談しながらやってまいりたいと思っております。
日森委員 時間になりました。財務省、申しわけございませんでした。行き着かなかったものですから、また次の機会に質問させていただきたいと思います。
 どうもありがとうございました。
河合委員長 岩崎忠夫君。
岩崎委員 自由民主党の岩崎忠夫でございます。
 昨年十二月六日、道路関係四公団民営化推進委員会は、一定の高速道路の建設は必要だとする今井委員長が辞任され、残った委員の多数決の結果、高速道路の新規建設を抑制する意見書を小泉総理に提出いたしましたが、政府は、民営化推進委員会の意見を基本的に尊重するとの方針のもと、これまでの委員会の成果を踏まえつつ、審議経過や意見の内容を十分精査し、必要に応じ与党とも協議しながら、改革の具体化に向けて、所要の検討、立案等を進める旨、昨年十二月十七日、閣議決定をいたしました。
 そこで、この際、今後我が国の高速道路をどのような手順でどのようにつくろうとしておられるのか、中馬国土交通副大臣の基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
中馬副大臣 道路につきましては、国の基礎的なインフラでもございますし、これを一つネットの形で整備することは、国を運営していく上の必要最低条件の務めだと私は思っております。
 そういうことから、一一五二〇と言われておりますこの計画も、六十二年に全会一致で国会で決めたことでもございますし、そして、九三四二は、九千三百四十二キロ、これにつきましては、今整備計画で着実に進めているところでございます。
 しかし一方で、このような財政状況の中、また高速料金が非常に高いといったようなこと、本来道路は無料であるべきだ、私もそのように認識いたしておりますが、そうした中で、これをどう整合性を持たせていくか。欧米に比べましても、まだまだ未整備でもございます。そうする中で、どういう形が考えられるかというのが、今回ここで御提言申し上げているこの法律でもございます。
 御承知のように、その必要性の上から、現在の道路公団を、民営化という方式も含めて、これは検討課題、どのような形で民営化していくかはこれからの課題でございますが、そのような形で運営し、そして民営化ということは、一方で、今大臣も答弁しておりますように、一つの、野方図だとは言いませんが、採算性を考えながらやりますから、採算性に乗らないところにはもう新規投資は行われないわけでございます。
 しかし、逆に言えば、そういう形で料金を取っていても、採算性に乗るところは民間会社に一応やらせて、しかし、今皆様方の、国民の、まだ未整備のところで非常に強い要望がございますところにつきましては、直轄方式、新直轄方式と言っておりますが、地方からも若干の負担も願うことにいたしまして直轄方式でやっていく、この二本立てでこれから進めていくことにしたわけでもございます。
岩崎委員 今後の高速道路整備に対します中馬国土交通副大臣のお考え、しかと承りました。ありがとうございました。
 私は、民営化推進委員会の最大の役割は、採算性等に配慮して、我が国の高速道路をいかに効率的に安く早くつくるか、この課題にこたえることであったと思っておりますし、そのための民営化であったと受けとめておるのでございます。ところが、民営化推進委員会の審議は、いかに債務を早期かつ確実に償還するかにとらわれ、高速道路ネットワークの必要性についての国土政策上の観点からの議論が著しく欠落してしまったことを残念に思う一人であります。
 そもそも、我が国の高速道路をどのようにどこまでつくるかは、まさに国の責任、政治の責任で決めるべきものであります。国民、特に地方の国民は、高速道路は一体どこまで国がやってくれるのか、大変心配をいたしております。
 こうした国民の心配を払拭するためにも、高速道路整備に責任を持つ国土交通大臣としては、この際、整備方式はともあれ、あるいは新会社でどれだけやるのかは別にして、高速自動車国道の法定予定路線一万一千五百二十キロについては国の責任で着実に整備を進め、整備計画路線九千三百四十二キロについては早期に整備を進める旨、国民に明確なメッセージを発することが必要であると思いますが、中馬国土交通副大臣の決意のほどを承りたいと思います。
中馬副大臣 先ほど申し上げましたように、道路は国の基本的な一つのインフラでもございます。天下の公道と言われますように、だれもが自由に往来できるのが本来の道路の姿だと私は思っております。
 しかし、むやみに不必要なところまで道路を引くことはもちろんむだでございますから、こうして国会の議決を経て一万一千五百二十キロというのが決まったわけでございますから、全会一致で決まりましたから、これを整備するのは私たち国会議員の一つの務めでもあると思っております。
 そういうことでは、財政状況はともあれとしましても、それをいつまでにやってしまうかということの早い遅いはありましても、やることは国の一つの義務だ、このように認識をいたしております。
 しかも、九三四二、残るところはあと二千キロぐらいでございますが、これにつきましては、先ほど言いましたように、何としてでも、民間会社という手段を一方ではとりながらも、しかし国が責任を持って直轄方式でやっていく、こういうことをはっきりとしたメッセージとして出させていただいたわけでございます。
岩崎委員 明確なメッセージを賜ったと思っております。一万一千五百二十キロは国会の議決を経て決まったことでありまして、これを重く受けとめるべきである、国の義務として、整備方式はともあれ、今後しっかり務めを果たしていくと、大変力強いメッセージを承りました。どうもありがとうございました。
 次に、今回の高速自動車国道法一部改正の趣旨についてお尋ねを申し上げたいと思います。
 我が国の高速道路は、これまで一般国道の自動車専用道路を除きまして、日本道路公団等によりその費用を料金収入で賄う有料道路方式で整備されてきております。国民の多くは、高速道路は専ら国の責任と負担のもとにつくられるものと思ってきたところでございますが、今回、新たに地方負担を求めて直轄方式で整備しようとするのはどういう考え方に基づくのか、お伺いをしたいと思います。
佐藤政府参考人 現在、整備計画の出されております九千三百四十二キロ、もちろん供用しているものも約七千二百キロになるわけでございます。採算がとれなければ必要性が薄いのではないか、こういうような御議論をややもするとお見かけする場合もあるわけでございます。
 実は、例えば東京の外郭環状道路、九千三百四十二キロの中の供用部分でありますが、常磐道から関越道まで約三十キロを供用しております。一日平均八万台から十万台の交通がございます。
 それだけの交通があり、効果として年間数千億円という経済効果をもたらしておるわけでございますが、採算上は、残念ながら、その区間だけを取り出しますと、恐らく半分ぐらいが自分の収入で賄い得るか、償還でき得るか、こういうことでございますので、採算がとれるかどうかということと費用と効果が十分かどうかということとは、私どもは十分吟味しながら分ける必要があるだろう、そういうふうに考えております。
 そういう意味で、道路関係四公団の民営化に伴いまして、採算という面からなかなか新会社による整備が困難、こういう路線、区間の中で真に必要なもの、これは費用と便益、先ほど申し上げましたようないろいろな基準を考えておるわけでありますが、必要なものについて新たな方法によって整備する必要があるだろう、こういうことだと理解しております。
 したがいまして、そこで、民営化推進委員会の意見書におきましても、国、地方公共団体等の費用負担等を前提とした新たな制度を、政府において早急に検討するべきである、こういうことをまた意見としていただいているところでもあるわけであります。
 そういう意味では、高速道路の整備がその地域に大きな便益をもたらす、こういうことは確かなものでありますから、応分の地方負担をいただきながら新しい直轄事業というものを導入することとした、こういうことでございます。
 なお、地方負担を導入することによりまして、やはり主体的に地域も、あるいは地方自治体もそこにおかかわりいただいて、コスト意識を持ってその必要性について十分考える、いろいろなそうした検討をお互いにやりながら整備の方法をしっかりと定めていくということが大事なことだと思っているところでございます。
岩崎委員 高速道路の建設は採算性のみで考えられるべきものではない、全くそのとおりだと思っております。真に必要な高速道路は、あらゆる整備方法を考えてこれをつくるように努力するのがまさに国の責任だろうと私は考えておるのであります。
 ただ、できるだけ最大限の料金収入を活用して高速道路を整備できたら、それにしくはないわけでありまして、できるだけ料金収入を活用した高速道路の建設が最大限考えられますように、今後とも御尽力を願いたいと思うのであります。
 次に、今回の高速自動車国道法の改正によりまして、今後の高速自動車国道の建設スキームは、現行の料金収入を活用した整備に加えまして、新たに直轄による整備事業が導入されることとなるわけであります。そして、直轄による整備が予定される路線とは、資料によりますれば、料金収入により管理費が賄えない路線など、道路公団にかわる新会社による整備、管理が難しいと見込まれる路線、区間が想定されていると説明されております。しかし、平成十三年度営業中高速道路の路線別収支状況を見ますと、料金収入で管理費が賄えていない路線は現在一つもないという状況にあるわけであります。例示ではいま一つイメージがはっきりいたしません。
 そこでお伺いをいたしたいと思いますが、料金収入を活用した整備と、直轄による整備との役割分担をどうお考えになっているのか。また、新たな直轄方式によって整備される路線、区間とは、どのような採択基準によって、どのような段取りで決められていくのか。すなわち、具体的にどのような路線、区間が想定されているのか、ひとつわかりやすくお示しをいただきたいと思います。
佐藤政府参考人 先生御指摘のように、現在、新直轄方式を今ここでお願い申し上げている。そうすると、これからは、新直轄方式と、それから、公団あるいは新会社で整備を続けていっていただくべき有料道路の部分と、二本立ての整備方式になる。その中で、新しい直轄方式につきまして、どういう基準で、どんな考え方で有料道路部分と分けていくのか、こういう御指摘であります。
 申し上げておりますのは、料金収入では管理費も賄えないなど、新会社がなかなか引き受けるのは難しいんじゃないかな、そうした路線をベースにしながら考えてまいりたい、こういうことであります。
 具体的には、採算性と費用効果と外部効果、こうしたものも今御審議を検討委員会でいただいているところでありますが、それの指標のとり方、ウエートのとり方をいろいろ御指導いただきながら、世の中の皆様にわかりやすくという形で努力してまいりたいと思っております。
 管理費もとれないという路線が現在の収支状況ではないのではないか、こういう御指摘もございました。
 実は、路線全体で考えさせていただくと、結局、十分管理費が出せて、さらに幾分かの元金払い、こうした形に回せているのも事実でございます。これからつくる部分につきまして、その区間だけをとりますとなかなか厳しい、こういうことがあるというのも事実でございまして、そういう意味で、そこをある程度、ウエートづけといいますか、それぞれの区間の性格をそういう意味で多少分けて考えるといいますか、同じような指標で並べて考える、そうしたことが必要かなということで選定の基準、考え方を整理している、こういうふうに御理解いただければと思います。
岩崎委員 大変難しい作業だろうと思いますし、この問題については、全国の高速道路の建設を抱える全部の地域が大変な御関心を寄せているところでございますから、今後ともひとつ国民に納得できるようないい案を出していただきたいと思います。
 それから、十五年度予算編成に先立って行われました政府・与党の道路関係四公団の民営化についての申し合わせによりますれば、新会社による整備の補完措置として、国と地方の負担による新たな直轄事業を導入することとされましたが、この直轄による整備は、当面約三兆円を現時点での目安としているのであります。この三兆円を目安とされました前提となる高速道路の全体事業費はどのように考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
佐藤政府参考人 九千三百四十二キロの整備計画が出ています中で、十五年度以降で残りますのが約二千百キロ、こういうことでございます。
 それで、現在の整備計画を出していただいています、言ってみれば、整備計画上の事業費といいますか建設費を集めさせていただくと約二十兆円である、こういうことであります。これに対しまして、コストの縮減をできるだけ図るという観点で、約二割強の縮減を図っていこう。そうしますと、大ざっぱに申し上げますと、十六兆円以内ぐらいに建設コストがおさまってくるであろう。
 これはできるだけの努力を引き続きやる、こういうことになっておりますが、その中で、十六兆円全体の中で、両面から考えてはおるわけでございますが、管理費用がなかなかその区間では賄えないな、こういうところの、量であるとか、あるいは毎年度どのぐらい投資ができるか、税で投資ができる、こういう観点でいくと、年間でいえば二千億円ぐらいが見込み得るかな。
 それからもう一つは、逆に、公団と新会社が建設します有料道路、こういう問題からいきますと、投資の余力といいますか、どのぐらいは可能だということを期待し得るかな、そんなことをもろもろ総合的に考慮いたしますと、まず二千億円で十五、六年、十五年から二十年、こう考えますと三兆円ぐらいの建設費が可能であるかな。そしてなおかつ、それ自体、その区間では管理費がなかなか厳しい、こういうところを拾い上げてみると、ある程度、そのぐらいはオーダーとしてはあるかな。
 一方で、したがいまして、残りの十三兆円につきましては、公団と新会社でこれから課題としてではありますが、制度設計しながら何とか可能なような制度が組めるのではないか、しかし、それはこれからのまた課題である。こんなことを総合的に考慮して、三兆円、こういう形の目安を立てさせていただいている、こういうことでございます。
岩崎委員 ありがとうございました。
 直轄による整備の事業費約三兆円は、政府・与党申し合わせによりますれば、今後の交通需要等を踏まえまして、必要に応じ見直すこととされているところであります。現在、基本計画区間にあるものを含めまして、今後、必要な高速道路を建設するための十分な財源が確保されますよう、ひとつ頑張っていただきたい、よろしくお願いしたいと思います。
 私は、今回の道路公団の廃止、民営化で、ネットワーク整備に不安が出ている代表例が中部横断自動車道であるとこれまでも申し上げてまいりました。
 この中部横断自動車道は、上信越自動車道、北関東自動車道と一体となり、東京から百キロないし百五十キロ圏を環状に連結する関東大環状連携軸を形成するものであります。完成いたしますと、東京、南関東を経由せずに関西、中京と東北、北関東とが直接に結ばれ、経済効果ははかり知れないものがあります。
 実際、東北道に接続する地点でとってみましても、清水から中部横断自動車道経由のルートは、神奈川、東京を経由したルートよりもキロ数でわずか三十キロ長くなるだけであります。したがって、中部横断自動車道完成の暁には、関西、中京から東北、北関東へ行く車はほとんど中部横断自動車道を通り、これにより、都内の交通渋滞は大幅に緩和されることになります。
 ところが、中部横断自動車道百三十六キロのうち、八千穂―長坂間三十八キロはいまだ基本計画区間であります。残りの整備計画区間がすべて整備されても、ネットワークが切断されてしまうおそれがあります。
 私は、中部横断自動車道のような高速ネットワーク効果の高い路線については、高速道路ネットワークとして全部の区間が手戻りなく同時期に供用開始できるように、現在、基本計画区間にとどまるものであっても、早期に整備計画に格上げし、この新たな直轄事業方式を活用すべきだと考えるのでありますが、佐藤道路局長にお考えをお伺いしたいと思います。
佐藤政府参考人 先ほど来申し上げております新しい直轄方式で、おおむね目安を三兆円としながら、平準化いたしますと年間二千億円ぐらいの建設を十五年から二十年ぐらいの間に推進していく、これは、九千三百四十二キロという中で、新しい直轄方式と有料道路の方式によるもの、こういうふうに二本立てで頑張ってまいりたい、こういう御説明を申し上げたわけであります。
 先生の御指摘は、この九千三百四十二キロと一万一千五百二十キロの間、予定路線あるいは基本計画区間で残っている部分についても、新しい直轄方式で整備を進めていくということが必要ではないか、こういう御指摘でございました。
 私どもといたしましては、中部横断自動車道は、言ってみれば初期の大環状といいますかの性格も持ちながら、なおかつまた、太平洋と日本海を日本の真ん中で結ぶ大事な道路だというふうに認識しております。できましたら、先生の御指摘のように一度に完成する、こういうことが望ましいこととは思いますが、また一方で、重点的な整備を進めていく、手順をしっかりしながら整備を重点的に進めていく、こういうことも限られた資源の中では必要なことかというような思いもあるわけでございます。
 その予定路線、基本計画区間、一万一千五百二十キロと九千三百四十二キロとの間、二千キロほど全国で残っておるわけでございますが、このうち、既に国道のバイパスというような形で手をつけてといいますか着手しておって、これを当面、代替路線としてといいますか、高速自動車国道の代替路線として使っていこう、こういうものが約一千キロございます。
 そういう意味では、一万一千五百二十キロの中で、予定路線、基本計画区間で、整備を急ぐ必要があるというふうに地元からも、また私どもも、ネットワークの性格上そういうふうに関連しておるものが約一千キロ残るわけでございます。これらの整備の手法、あり方につきましては、とりあえずまず九千三百四十二キロを確実に早く整備ができる、こういう見通しをつけさせていただいた上で、さらにまた、いろいろな整備のあり方の工夫をさらに考えながら努力してまいりたい、そんなふうに思っているところでございます。
岩崎委員 中部横断自動車道は高速ネットワーク効果が大変高いものでありますから、今後ともいろいろな工夫をして、ぜひとも同じ時期に供用開始になるように御尽力を賜りたいと思います。
 次に、地域高規格道路の新たな路線指定について御質問をいたします。
 言うまでもなく、地域高規格道路は、全国的な高規格幹線道路と一体となって幹線ネットワークを形成する道路でございまして、平成五年に始まる第十一次道路整備五カ年計画以来、整備が進められているものであります。そして、平成六年と十年に、計画路線百八十六路線六千九百五十キロ、候補路線百十路線が既に指定済みであります。
 ところが、隠れた東西交通の要衝であります我が長野県において、関西、中京と関東、東京とを結ぶ国道二百五十四号等の道路で通過交通が激増し、別名ダンプ街道と言われるような状況にあります。そこでは狭隘箇所も多いことから、先週も、大型トレーラーが横転して道をふさぎ、現場付近は四時間にわたって上下線とも通行どめになりました。
 ここに、上信越自動車道と中央自動車道の三角形の底辺を結ぶ松本、佐久、上小、諏訪の地域高規格道路の構想がございます。実現いたしますれば、後背地であります関西、中京と関東、東京とを結ぶアクセスは飛躍的に向上するものと見込まれます。地域高規格道路は、まさにこの松本、佐久、上小、諏訪連絡道のために構想されたようなものと言えるのであります。
 ところが、いまだ指定を受けていないのが大変不思議に思うのでありますが、新しい社会資本整備重点計画ができますれば、これを機会に、こうした緊急に整備が必要な路線については、地域高規格道路の新たな路線指定の選定、検討をぜひともしていただきたいと思いますが、新たな路線指定のお考えはないか、お伺いしたいと思います。
佐藤政府参考人 地域高規格道路につきましては、高規格幹線道路網の補完あるいは代替、こうした機能を基本に考えながら、規格の高い、しかしながら、一般道路と高速道路、その両方の特性を、それぞれ地域地域、路線路線で工夫しながら、その両方の特性を持ってもいいじゃないか、こういうような路線として整備を図ってきた、こういうことでございます。
 平成六年の十二月に第一回の指定を行ったところでございます。以来、五カ年計画ごとに路線指定をしてまいった、こういうことでございます。過去分の過去の経緯はそういうことで、現在は、計画路線として百八十六路線、候補路線として百十路線、合計で六千九百五十キロが指定されておるところでございます。
 先ほど来の御議論の高速自動車国道の整備のあり方、さらには高規格幹線道路全体、それと地域高規格道路として既に整備を進めている区間のこれからの見通し、いろいろなことを見通しをきっちりと立てながら、おかげさまで、暫定税率の延長、こういう形もお願いをしているところでございますし、そうした将来の見通しをいろいろ立てながら、次の路線指定の時期というものももちろん考えてまいりたいと思っております。
 今の五カ年計画、第十二次五カ年計画が今年度までであるわけでございますし、これからの長期的な見通しを立てる中でいろいろな構想を考えてまいりたい、そんなふうに思っているところでございます。
岩崎委員 ぜひとも、緊急に整備をすべき路線については、新たな路線指定をお願い申し上げたいと思います。
 私は、地方に住む一員としまして、いわゆる骨太の方針、国土交通省の予算概要などを見まして、公共投資が重点四分野への重点化、都市再生など、それはそれとして大変結構でありますが、公共投資の大都市への重点配分の傾向が一層強まるのではないか、そしてその結果として、地方への公共投資の配分が再び少なくなるのではないかと懸念をいたしております。
 現行の道路整備五カ年計画では、基本的な方針として均衡ある国土の発展がうたわれておりますが、新しい社会資本整備重点計画では、道路整備について、この均衡ある国土の発展の理念はどのように取り扱われるのかお伺いしたいと思いますし、また、大臣所信表明に言う個性ある地域の発展と国土の均衡ある発展とは、その関係をどのように整理して考えたらよいのかをお伺いしたいと思います。
 地方の道路整備はいまだ立ちおくれていると実感をいたしております。例えば、私の選挙区で、県庁所在地たる長野市と十三万都市の上田市とを結ぶ国道十八号のバイパス計画があります。全長二十七・三キロの上田篠ノ井バイパスのうち、これまで完成したのは、道路拡幅三・二キロ、暫定二車線供用一・六キロの計四・八キロにすぎません。そして、十六・二キロについてはいまだ全く事業化されておりません。
 当地域では、今月、知事に対し一市二町の合併申請がされましたが、地元では、合併で最も期待しておりますのは、市町村合併支援プランによるこの国道十八号のバイパス計画の促進であります。
 私は、こうした地方の都市間バイパスの整備について、その緊急性、重要性から見て、道路整備の政策目標、アウトカムないし業績指標にぜひとも取り入れていただきたいと思いますが、どうでございましょうか、お伺いをしたいと思います。
佐藤政府参考人 最初の御質問は、新しい社会資本整備重点計画の中で、均衡ある国土の発展、あるいは個性ある地域の発展、こうした形での道路整備における考え方いかん、こういう問題であったかと思います。
 大切なことは、多分、道路行政、こういう観点から申し上げますと、拠点性とネットワーク、こういう概念なんだろうと思っております。拠点性を高めて、それを効率のいいネットワークで結んでいく、これが地域の振興それから国土づくりに必要なことといいますか、十分お役に立てていただける、こういうことだと認識しております。
 そういう意味で、また、その拠点性を高める、こういう中には、当然のことながら、個性ある地域づくりということが大事なことであり、私どもとしては、そういう面から見ましたときには、道路整備をその支援の、言ってみれば手段として十分な御活用をいただくということが大事なことだと認識しておりますし、さらに、それを効率のいいネットワークで結ぶ、これがまた道路行政にとって大切な役割だ、こんなふうに考えているところでございます。
 また、アウトカム指標につきまして、地方の道路整備に十分配慮すべきではないか、こういう御指摘だったかと思います。御指摘のとおりだと思います。例えば、隣接する生活圏が相互に行き来ができる割合、直接的にできる割合、こうしたことも大事なことだと思いますし、災害時でも孤立しないような生活圏の割合、こうしたことも大事なアウトカム指標になってまいるということだと思います。
 私どもといたしましては、このアウトカム、とり方をいろいろ工夫しながら、地域の生活の実感と合うようなアウトカムをできるだけ整備してまいりたい、そんなふうに思っておるわけであります。
岩崎委員 ありがとうございました。
 地方が一番要望しておりますのは、地方の都市間バイパスの整備であります。今後とも、道路行政の重要な柱として取り上げて整備を行っていっていただきたい、これをお願い申し上げまして、質問を終えたいと思います。
 ありがとうございました。
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河合委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 両案審査のため、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、来る二十五日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時三十二分散会


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