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第15号 平成15年4月15日(火曜日)

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平成十五年四月十五日(火曜日)
    午前九時二十一分開議
 出席委員
   委員長 河合 正智君
   理事 栗原 博久君 理事 菅  義偉君
   理事 橘 康太郎君 理事 今田 保典君
   理事 玉置 一弥君 理事 赤羽 一嘉君
   理事 一川 保夫君
      岩崎 忠夫君    倉田 雅年君
      実川 幸夫君    高木  毅君
      谷田 武彦君    中本 太衛君
      西田  司君    西野あきら君
      林  幹雄君    原田 義昭君
      菱田 嘉明君    福井  照君
      堀之内久男君    松野 博一君
      松宮  勲君    松本 和那君
      森田  一君    山本 公一君
      阿久津幸彦君    井上 和雄君
      岩國 哲人君    大谷 信盛君
      川内 博史君    佐藤謙一郎君
      津川 祥吾君    伴野  豊君
      高木 陽介君    土田 龍司君
      大森  猛君    瀬古由起子君
      原  陽子君    日森 文尋君
      金子善次郎君    松浪健四郎君
      後藤 茂之君
    …………………………………
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長
   )            三沢  真君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  松野  仁君
   政府参考人
   (住宅金融公庫総裁)   望月 薫雄君
   政府参考人
   (住宅金融公庫理事)   吉井 一弥君
   政府参考人
   (住宅金融公庫理事)   井上  順君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十五日
 辞任         補欠選任
  永井 英慈君     井上 和雄君
  二階 俊博君     松浪健四郎君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 和雄君     永井 英慈君
  松浪健四郎君     金子善次郎君
同日
 辞任         補欠選任
  金子善次郎君     二階 俊博君
    ―――――――――――――
四月十一日
 移動の権利の保障、移送サービスに関する請願(荒井聰君紹介)(第一六三二号)
 同(岩國哲人君紹介)(第一六三三号)
 同(大谷信盛君紹介)(第一六三四号)
 同(川内博史君紹介)(第一六三五号)
 同(今田保典君紹介)(第一六三六号)
 同(高木義明君紹介)(第一六三七号)
 同(鳩山由紀夫君紹介)(第一六三八号)
 同(細川律夫君紹介)(第一六三九号)
 同(三井辨雄君紹介)(第一六四〇号)
 同(山内惠子君紹介)(第一六四一号)
 同(小平忠正君紹介)(第一六七八号)
 同(横路孝弘君紹介)(第一七〇二号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第一七二二号)
 同(佐藤謙一郎君紹介)(第一七二三号)
 同(津川祥吾君紹介)(第一七二四号)
 千曲川上流ダム建設計画撤回に関する請願(山口わか子君紹介)(第一六七七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案(内閣提出第四四号)


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     ――――◇―――――
河合委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長三沢真君、住宅局長松野仁君、住宅金融公庫総裁望月薫雄君、住宅金融公庫理事吉井一弥君及び住宅金融公庫理事井上順君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
河合委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。栗原博久君。
栗原委員 住宅金融公庫の今までの成果というものは、私が申すまでもなく、皆さんも認識していると思うのでありますが、一昨年暮れに、特殊法人等の整理合理化計画が閣議決定されまして、その際には、道路公団問題についてあるいはまた住宅金融公庫問題など、大変けんけんがくがくの議論の中で、住宅金融公庫の新しいあり方が閣議決定されているわけであります。
 私は、地元におりますと、長期、低利、固定で住宅の建設に資するこの住宅金融公庫制度というものは、やはり大きく評価されておりますし、今日、住宅金融公庫の法律、そしてまた公団の法律、また公営住宅の法律、三つの柱の中で、私ども日本の国の住宅事情というのは大変改善されたと思っておるわけであります。その中では、財政の逼迫ということだけで、今までの住宅金融公庫制度そのものを覆すことは実は間違っていると私は思いながら、きょう、この質問をさせていただきたいと思っております。
 住宅金融公庫というものは、我が国の、地震とかあるいはまた風水害などに耐え得る質の高い住宅を供給するために、住宅金融公庫では厳しい審査をしておると思っておりますし、また近年、バリアフリーとかあるいはまた耐震構造の住宅とかの面についても、やはり住宅金融公庫制度の審査の中でそれが守られていると私は思っているわけであります。
 こういう中で、この法律は、今後の公庫の廃止とかあるいはまた独立行政法人化に向けての一歩のステップと考えての法律かと私は認識しておるのであります。
 そこで、この住宅金融公庫制度の改革、変革によって、国民の皆様からやはり理解、納得される制度であるべきである。それには、ではどういう手順を踏んで制度改革を行うべきかということについて最初に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、これまで、住宅金融公庫に基づく我が国の住宅政策、これは大臣におかれましてどのように評価され、また、今後の課題はどういうものがあるかということについて、大臣の御所見をひとつお伺いしたいと思います。
扇国務大臣 今、栗原議員がおっしゃいましたように、多くの皆さんは、戦後今日まで、マイホームを持つという夢を持ち続けました。そして、御存じのとおり、昭和二十五年にこの住宅金融公庫が創設されましたけれども、戦後今日まで建築されました多くの住宅の中で、今までの累計では千八百九十万戸の住宅に融資をし続けてまいりました。これは、今まで建てられたものの三割に相当する。それだけマイホームの夢をかなえることに、この住宅金融公庫の果たしてきた役割というものは大きかったと私は認識しておりますし、また、それでマイホームができて夢を持って人生を送られる方に大きな役割を果たしたものと私も認識しております。
 そういう評価というものは、多くの皆さんに、今も私のところへもいろいろな声を聞かせていただいていますけれども、金融公庫の利用者、サラリーマンの皆さん方は平均年収が六百八万円でございます。そして、年収八百万円以下がこの住宅金融公庫の融資割合の八割を占めております。
 そういう意味では、民間金融機関に行きますと、あなたはどこの会社へ勤めていますか、あなたの役職は何ですかと、もう根掘り葉掘り民間では聞かれますけれども、住宅金融公庫では、中堅勤労者層を対象としまして、今申しましたような、民間で聞かれる職業ですとかあるいは役職ですとか、そういうものをすべて聞くことなく、選別のない融資を住宅金融公庫が続けてきたということは、皆さんに大変身近に、そして手軽に、気軽に、住宅金融公庫が果たしてきた役割というものはあったと私は思っております。
 それに、今、栗原議員がおっしゃいましたように、住宅金融公庫で融資した住宅というのは、バリアフリー住宅基準に適合する割合が六五%、バリアフリーを基準どおりにしております。それからもう一つ、省エネルギー住宅基準に適合する割合が六八%でございます。そういう意味では、大変質の高い住宅を皆さん方に、質の向上を図りながら、また、現代に合うような役目を果たしてきたと私は評価をいたしております。
 他方、もう八年前になりますけれども、阪神・淡路大震災のときには、少なくとも七万戸を超える融資というものが、民間企業ではとてもできないといった災害とかまちづくりというものを支援するために、これも役立ってきた。
 そういう今までの住宅金融公庫の果たしてきた役割の重さを考えますと大いに評価されるべきであり、また、一般の皆さん方も、私に、扇さん、小泉内閣では民間にできることは民間にゆだねると言っているけれども、今までと同じような住宅金融公庫の貸し出しというものは民間で取ってかわれるんですかという質問もいまだに来ております。
 そういう意味では、今、栗原議員がおっしゃいましたように、あらゆる意味で民間に、これにかわるものが、一番最初は三つの会社が民間で手を挙げましたけれども、今は十数社が住宅金融公庫にかわる手を挙げております。冒頭におっしゃいましたように、長期、低利、固定というこの三条件が民間に果たしてできるかどうか、また我々もそのことを注目していきたいと思いますし、民間も含めた住宅金融の全体として、引き続き庶民の夢が達成できるような手だてがなくならないように注目をし、また我々も、この法案が、民間にゆだねられるものは民間にゆだねるということの第一歩として、民間の皆さん方に不便をかけないように注目していきたいと思っております。
栗原委員 今、扇大臣が、私がこれから質問しようとすることを全部お答えしていただきましたけれども、まさしく大臣の指摘のとおりだと私は実は思っておるわけでございます。
 そこで、大臣が、過去、私ども日本の国、戦後六千万戸近い住宅がつくられて、その三割強が住宅金融公庫の融資によって建設されたということでありますが、まだまだ私ども日本の国の住宅の内容、特に個人住宅の内容は、欧米に比較して、過去は大変面積も少なかったわけですが、近年はだんだん欧米並みになってきたというふうに伺っておるんです。しかしながら、やはりもっとグレードの高い、例えば住宅をつくって二十五年ぐらいで壊す事例がたくさんございますね。これも、資源の再活用においても大変むだな点があるんです。やはり強固なグレードの高い住宅、そういうところに融資を転換していくことが必要だと思うんであります。
 そこで、大臣も、民間に移った場合の融資の審査条件等は厳しくなるだろう、私もそれは大変懸念しております。例えば、私ども日本の国、少子高齢化社会、子供さんが大変少なくなっている。夫婦で稼いでいて、それで住宅ローンの返済を考えておる方々、それが子宝に恵まれましてお子さんができると、腹の中に子供がいることがわかると、じゃ、今度あなたは返済できないじゃないかということで融資を渋る傾向もあるわけですね。
 そういう点などを考えますと、私は、やはりもっと楽々と返済ができる、そういうような制度が必要であると思っておるわけでありまして、そういうことについてもこの公庫の変革の中で、ぜひひとつ大臣からもその点について十分御注意して、精査して、そういう条件を指導していただけるように、まず一つお願い申し上げようと思っております。
 さて、今私は一枚のペーパーを見せていただいておるんでありますが、過去三カ年の住宅ローンの公庫の貸付契約を見ますと、十三年度には約六兆近い新規貸出額がある。ところが、その二年前には十一兆円あったわけですね。これはがたっと減っているわけです。これは言うならば、やはり景気の、今私どもの景気対策というものは、個人住宅をつくることによって景気の誘導に大変資するわけですが、住宅金融公庫の貸し出しがこうやって低くなっている。この点について、実際、公庫の貸し出しの条件が厳しくなったわけじゃない、こう私は思うんでありますが、十四年度の公庫の実績はどのような傾向になっているかということ。
 そしてもう一つは、これから民に移行するという方向づけが閣議決定されておるわけでありますし、平成十九年の三月の三十一日までには公庫は大胆な転換をすることになっておるわけですが、それを踏まえながら、徐々に徐々に制度改革あるいは貸し付け条件等について、あるいは民に貸し付けをシフトしていくかと私は思いますが、こういう状況について、ぜひひとつ住宅金融公庫の方から、公庫の融資の実績がどうなっているか、あるいはまた、貸し付けをする場合に、そういう何か一つのことを考慮しながらやはり新しい貸し付けも審査しておるのか、そういうことをお聞きしたいと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 まず初めに、住宅金融公庫の平成十四年度の融資実績についてのお尋ねでございますが、現在、最終集計中でございまして、確定はまだしておりませんけれども、平成十三年度の融資実績が三十一万戸でございましたが、その約六割、十九万戸程度と思っております。
 低調に終わったことの理由でございますけれども、何といっても景気低迷が続きまして、企業の資金需要が低迷している中で、民間金融機関の多くが住宅ローンを強力に推進しているということがあろうかと存じます。
 ただ、民間だけでいろいろ住宅を必要な方々にすべて行っているかということに関しましては、私どもの方にもいろいろ声がございますので、すべての方が安心してローンが借りられるように、私ども、今後とも努めてまいりたいと思っているところでございます。
栗原委員 住宅金融公庫に対する期待は大きいわけでありまして、改革の中にも、消費者の立場に立って、そしてまた我が国のやはり優良な住宅を供給する立場に立って、ぜひひとつこのお仕事をお進めいただきたいと思っております。
 次に、民間金融機関は、先ほど大臣も仰せになりましたけれども、住宅ローンに貸し付けをシフトしている。不良債権問題で大口の不良債権を抱えている銀行が、住宅ローンというのは大変リスクが小さい、だから、そこに大いにこれからシフトしようという傾向もあると思うんであります。
 しかしながら、先ほど私が申し上げたように、やはり貸し付け条件等について、金融公庫と民間では必ず違うと思うんですね。あるいはまた、個人として借りるけれども、例えば事業者でありますと、事業をしておって住宅ローンを借りる場合、事業の方が経営がうまくないと、じゃ、個人住宅の方にもなかなか厳しい条件を出してくるかと私は思うんです。
 もう一つは、銀行は住宅金融公庫と同じように、個々に建物、構造物の内容、公庫の方で厳しい審査をつけておりますが、そういうものが民間は、例えば、よく一般の市中銀行でいろいろトラブルがある点は、要するに、貸し付けする場合、付加しているんですね。今のバブルがはじけた原因は、実際、例えば物件が一億であっても一億五千万ぐらい貸して、それでバブルがはじけたという事例がたくさんあるわけであります。
 やはり一般の市中銀行になると、どうもそういう、建物の本当の、建築基準法とかちゃんとした法律に合致して家を建てることができるかどうか。その点になると、銀行は、ただ登記簿謄本を見て、中身よりも登記簿謄本のみの評価で貸し付けに走ることも私はあり得ると思うのであります。その点について十分留意して、今後証券化に入った場合は、ひとつ指導してもらいたいと思っております。
 もう一つお聞きしますが、これから公庫改革をやっていく場合、私が申し上げるとおり、大変厳しい審査、個々の銀行が恣意的に厳しいことをやるとは私は感じておりませんが、しかし、公庫とはまた違う視点でやはり民間金融機関は審査を行うわけであります。あるいはまた、今民間金融機関をいろいろ見ますと、新しい商品をどんどん開発して、住宅ローンのキャンペーン商品などを提供しておりますが、私は、公庫として、こういう中で果たして、住宅金融公庫が今まで営々として築いてまいったそういう制度そのものが今後どのようになるか。
 そういうことについて総裁から、要するに、消費者、国民が不安に思ってはならないと思います、住宅建設について。それについて、今までの公庫の存在価値というか、今後また公庫がどのような立場で我が国の優良な住宅を供給する立場での金融の面を担うかということについて、ひとつ総裁から御説明をお願いしたいと思います。
望月政府参考人 私ども住宅金融公庫の役割といいましょうか、これまで果たしてきた仕事の足跡については先ほど大臣から御答弁を申し上げていただきましたが、一言で言って、私ども、確信に近いような思いでいるのは、国民の皆様から見て、住宅金融公庫融資の物件は良質である、こういった評価がおかげさまで定着しているんじゃないか、こう思っております。
 私ども、特に先般の公庫法改正以来、公庫融資基準としてさらに強化いたしまして、耐久性要件というものを厳しくいたしておりますが、要するに、これからの住宅というものはいい質のものでなきゃならぬ、長もちするものでなきゃならぬということを基本に据えて融資を続けている今日でございます。
 そういった中で、先生今御指摘のように、住宅金融をめぐっては、民間金融機関も、昨今、大変活性化している環境にあります。このこと自体、私は、国民の皆様の選択肢が広がるという意味では結構なことだと受けとめているものでございますが、一方で、やはり利用者から見れば、まだいろいろな不安というか心配といいましょうか、こんなのが出ております。私どもに寄せられている声だけ見ましても、先ほど大臣も御答弁申し上げましたけれども、職業による差別だとか選別があるとか、あるいは女性の単身者には貸してくれないなど、もうるる申しませんけれども、大変多くの声が出ております。
 そうはいいながら、私ども、こういった声というのは、ボリューム、数が多いか少ないかという議論はありますが、住宅金融というのは、やはりお互いにとってみて、一生をかけて手に入れるようなものであり、賃貸住宅もまた一つの社会的手段として見ていかなきゃいかぬ、こういう時代でございますので、安定的に質の向上というものは不可欠である、安心してローンが組めるということも極めて大事である、こういうふうな思いで今日おるところでございます。
 といいながら、一方で、私どもは、民ができることは民に任せる、こういった基本線は今後とも追求していかなきゃならぬと思っております。
 そういった中で、今般の法改正で証券化支援業務というものをお願いしているわけでございますが、これも、民間による住宅金融がより利用者にとって、国民にとって安心できるものとして、具体的に言うと、長期固定融資というものができるようになっていくことを願いながらお願いを申し上げているわけでございまして、ともあれ我々は、住宅金融の基本は安心である、国民の皆さんから見て安心であるということが、今後とも貫いていくべき基本線であると思っております。
栗原委員 公庫の融資業務を段階的に縮小しながら証券化に向けるということでございます。
 お聞きいたしますが、今回の法律改正におきまして、証券化支援に公庫は今後取り組むというふうになっておるわけであります。こういう場合、この証券化支援そのものが、今後の住宅政策、要するに住宅ローンとかを貸し付けするわけですが、住宅政策上、どのような役割を担うのかということ。
 そしてもう一つは、実は証券化というものは、我が国は初めてでございますが、欧米等では、アメリカ等では相当年数、五十年ぐらいかかってやっと今の証券化が成就しているわけであります。
 そういう中で、先ほど私も申し上げましたけれども、民間になりますと、やはり選別融資、特に自営業の方々、商売していながら、かつまた自分で新規に住宅ローンを借りる、そういう方についてはなかなか厳しい条件も付されるかと思うんです。そのことについて、証券化業務が今回導入された場合、こういう方に対するセーフティーネットはどのような観点からこの独立行政法人が担うか、それを担保できるかということ。これについて御答弁願えましたら、ひとつよろしくお願いします。
松野政府参考人 お答えいたします。
 今回の証券化支援事業で、従来の住宅政策上の役割はどのような部分を担っていくのかということでございます。
 先ほど大臣からるる申し上げましたような役割を担ってきておりますが、特に中堅サラリーマンから見ますと、計画的にマイホームを取得したいということで、長期固定のローンがやはり計画が立てやすいということで、このニーズが大変高かったのではないかと思います。
 また、公庫の住宅というのは融資基準がきちっとしております。良質な住宅が得られるというようなことも一つの利点でございました。
 そういったさまざまな政策的な機能がございますが、こうした中で、特殊法人の整理合理化計画が定められまして、公庫の融資業務を段階的に縮小する、証券化支援業務を公庫において先行的に実施する、民間でも長期固定ローンが出せるようにするということでございます。
 直接融資そのものは、五年たった段階で、民間の金融機関が円滑にその業務を実施しているかどうかということを判断して決めるということではございますが、今回の証券化支援事業によりまして、先ほど申しましたように、従来なかなかできないと言われておりました、民間でも長期固定の住宅ローンが出せるようになるということがございます。
 それからもう一つ、質の問題でございますが、これにつきましては、公庫のいわゆる義務づけをしております基礎基準のレベルは、公庫がその債権を買い取る際の基準として導入するといったことで、質も一定の確保ができるというような仕組みにしてまいりたい。
 それから、買い取り基準の中では、公庫と同様の審査を行っていただくということで、殊さら選別が進むというようなことのないような制度にしていきたいというふうに考えております。
栗原委員 私も冒頭申し上げましたけれども、我が国の経済の不振を打破するには、どうしてもやはり、住宅の需要を高める、これが一番、すそ野が広がり、いろいろな業種があるわけですから。そしてまた、額も小さい額ではない。地方をくまなく、住宅の建設によって景気対策になるわけなんです。
 そういうことの観点から、新しい証券化支援業務になった場合に、今の御答弁ですと、今までどおり貸し出しできるような、特にまた、今後この五カ年間で、証券化を進めながら、本当に全部、一〇〇%切りかえていいかどうか等もそのときに判断するというふうに、今、私自身が受けとめたわけであります。
 その中でお聞きしたいことは、要するに、今まで、住宅金融公庫制度に基づく我が国の住宅建設は、間違いなく景気の底上げをしてきたと思うんです。今後、証券化支援の業務に移行した場合、今までと同じように、やはり経済対策として経済の底上げをできることが担保されるべきだと思うんですが、この点について、制度が変わってもどうなのか。制度が変わったからそれをノーと言うわけにいかぬと思うんです。その点について、お考えをひとつお聞かせいただきたいと思います。
松野政府参考人 時として、景気対策、経済対策として住宅対策が重視されるということがございます。これまでも、住宅金融公庫が、経済対策の上でそれなりの重要な役割を果たしてきたというふうに考えております。
 証券化支援業務は、公庫が買い取りをしまして証券化市場で資金調達をいたしますが、貸し手はやはり民間金融機関でございます。したがいまして、ローンを供給するか否かの判断は、第一義的には民間金融機関にゆだねられているということでございます。
 したがいまして、従来のような、住宅金融公庫が政府の一員として、直接融資主体として景気対策に取り組んできたというものと比較いたしますと、確かに、特に即効性を求められるといった場合には、証券化支援業務を活用いたしたとしても、その効果は比較的限定的にならざるを得ないだろうという場面はあろうかと思います。
栗原委員 今、住宅局長からもちょっと関心ある御発言がありましたが、ぜひひとつ、今までどおりに、景気対策上も有効に機能するように十分配慮して、新しい業務に移管するようにお願いしたいと思います。
 私ども自民党は、昨年の七月に、実は自民党の政調会には住宅土地調査会というものがございまして、そこでは緊急の経済対策への対応ということで、その意味からもやはり直接融資の役割というものが必要である、今後ともこれは十二分に、新しい独立行政法人となってもこの融資業務は存続すべきだというふうに私どもは取りまとめしておるわけです。
 今後、十九年三月三十一日にこれを廃止する方向だといいますが、しかしながら、今、局長の答弁から見ても、我々は不安感を実は持っておるわけであります。ぜひひとつ、直接融資の役割が今後とも住宅金融公庫に残るように私は御要望したいと思っています。
 最後に、住宅ということと関連しての御質問でありますが、今、全国で、建設、建築業者の方が大変困っている点があります。それは、古いうちを壊して新しいうちをつくる場合、建設廃材の処置でございまして、新しいダイオキシンの法ができて、住宅を焼却するにしてもちゃんとした設備の中で焼却せよということになっているんです。
 これは、公的な最終処理場なども満杯でありまして、業者の方々は困っておるわけですね、コストがかかると。では、勢い、受け入れ先がございませんから、自分の工場に建設廃材の焼却炉をつくる。ダイオキシン対応の焼却炉でございますから、一基が三百万以上かかる。当然、ダイオキシン対策となりますと、木材を燃やすだけでは足りませんから、石油を使ったりあるいは電気の熱源を使ったりしてダイオキシン対策をして、これが大変建築業者には負担になっているんですね。
 これは、国の制度、ダイオキシン対策としては当然かわかりませんが、しかしながら、景気が大変厳しくて、住宅建設も少なくて、工務店の減収、赤字が続いている中でさらにこういうものを負荷することは、業者泣かせという言葉が妥当かどうかわかりませんが、やはりこれは大変な問題でございます。
 これについて、国土交通省ではどのようなお考えを持って、あるいは経済産業省の所管かもしれませんし、また環境省の所管かもしれませんけれども、しかしながら、建築業者の大工の方々、工務店はやはり国土交通省に期待しているわけでありまして、こういうダイオキシン対策等の焼却炉等についての助成とか支援策とか、そういうことについて国土交通省としてどのように把握しながら、あるいはまたどういうことで前向きの形で検討しているかということについて御答弁いただけましたら、ぜひひとつよろしくお願いします。
三沢政府参考人 建設廃材の処分についてのお尋ねでございます。
 先生御承知のとおり、産業廃棄物の処理費の負担とか助成の問題というのは、当然、産業廃棄物処理行政全体の中でいろいろ御検討いただくものでございますけれども、現行の基本的な考え方で申し上げますと、排出事業者が自分の責任で処理するということになっておりまして、施設の整備費を含めて、処理費用は排出事業者の方に御負担いただくというのが基本的な考え方にはなっているわけでございます。
 その中で、特に建設発生材に関しましては、平成十四年五月から建設リサイクル法が施行されまして、一定規模以上の建設工事の実施に当たりまして、木材、コンクリート等について分別解体を行うとともに、これによって発生した廃棄物は再資源化等を行うことを義務づけたところでございます。
 それで、建設発生木材はこの再資源化の義務づけの対象になるわけでございますが、その再資源化を推進するために、建設発生木材の再資源化施設であるいわゆるチップ化施設、それから、チップ化したものを乾燥、熱圧する、チップのボード化施設と呼んでおりますが、そういったものの整備につきましてはいろいろな各種の税制上の優遇措置を講じる、それから、日本政策投資銀行による融資措置を講じるというようなことで、この再資源化施設の促進に努めているところでございます。
 やはり、リサイクル法の趣旨から申し上げますと、できるだけ再資源化の施設の立地を促進しまして、それによって、結果としてこういう事業者の方々が利用しやすくなるような状況をつくり出すことが一番肝要かということで、私どもといたしましては、こういう再資源化施設の促進に努めていくということとさせていただきたいというふうに考えております。
栗原委員 ありがとうございました。
河合委員長 松野博一君。
松野(博)委員 自由民主党の松野博一でございます。
 引き続き、住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。
 先ほど来の議論にありましたとおり、住宅金融公庫が、戦後の国民の住宅をつくるに当たって大変有効な施策を今までつくってきたということは、皆さんが認めるところであります。
 一般国民の皆さんの不安に関しては、先ほど大臣の方から、この改正に関して不安を持っている、そういう声が寄せられているという声があったわけであります。
 私事で恐縮でありますが、私も四十代に突入をいたしまして、今まで、学校を出てから、政治活動と日々の生活に追われておりましたので、いまだに家内と子供と借家暮らしでございます。一般的な日本人の願望と同じで、何とか持ち家を持ちたいなという思いはありますけれども、先ほど、これから民間の金融機関に移った場合に、職業差別等々含めて厳しい審査があるのではないかというような不安もありますよというお話がありましたが、恐らく、民間金融機関にとりましては一番貸したくない職業についているものでありますから、一般の皆さんの今回の改正に関する不安というのは、自分自身のものとして共有ができるわけであります。
 もちろん、特殊法人等の整理合理化計画にのっとって、民間の力を利用した活力のある日本をつくっていくということは大賛成でありますけれども、一方で、戦後、住宅金融公庫が果たしてきた役割というのをしっかりと担保する改革でなくてはならないというふうに思うわけであります。このようなことを前提に質問をさせていただきたいというふうに考えております。
 まず、今回の法律改正の内容は、住宅金融公庫が新たに証券化支援業務を導入するということでありますけれども、これは技術論的に言えば、住宅ローンの証券化支援というのは民間の金融機関でも可能なことであるかと思います。その中において、住宅ローンの証券化支援を、公的な機関である住宅金融公庫が取り組むということの意味を質問させていただきたいと思います。
    〔委員長退席、菅(義)委員長代理着席〕
中馬副大臣 松野委員御指摘になりましたように、時代が大きく変わってきております。昭和二十五年に公庫は創設されましたが、それからもう半世紀たっているわけでございます。
 戦後、その当時は、個人はもちろん、無一文といいましょうか、特に都市に集まってくる労働者は住宅もありませんでした。建てようにも資金も不足しておった。一方、金融機関は生産重視でございましたから、融資はほとんど企業融資で、個人に融資してもらうことはほとんど不可能でもありました。そういうときに、政府の役割としてこの公庫を立てまして、ただ公営住宅だけではなくて、御自分で住宅を建てたいという方にいろいろな施策をしてきたこと、これが一つの公庫の役割でもありました。
 しかし、現在では、ほとんど戸数としては行き渡っております。また、個人資産もかなり豊かになってまいりました。銀行も、これまでの生産金融だけではなくて、消費者金融の方にかなり目が向いてきたことは御承知のとおりでございます。
 もう一つは、小泉内閣の、民でできることは民にやらせたらいいではないかということの施策の中から、公庫をひとつ大きく改編して、一般の住宅金融は民間に任せて、公庫は少し下がるべきだという施策でもございます。
 そうする中で、今御指摘の、では全部民間に任せてはどうなんだという話でございますが、しかし、民間は短期の資金を集めて、そして短期的に貸すことが従来でございましたから、三十五年もの長期固定の金利ということは非常に不安で、審査も厳しくなるでしょうし、また、そういう意味では低い金利ではなかなか貸してもらえない、そうすることをこの公庫が独立行政法人としてその役割を担っていく。それは、今言いましたように、民間が貸したところの債権をこちらが買い取ってそれを市場に出して、これは独立行政法人としての公庫がちゃんと担保するわけでございますし、これまでのノウハウもありますし、また、そうしたデータもございます。こうした大きな資金量でもってそうした信用力をつけて、一般の方々からの融資をお願いし、そして、それでもって民間の方への資金供給をする、こういうシステムになるわけでございまして、これが両々相まって、本当に、委員の御指摘のありましたような不安をなくした形で従来どおりの融資が可能となるんじゃないか、このように認識いたしております。
松野(博)委員 今回導入をされます証券化支援業務というのは二つのタイプがあるわけでありますけれども、民間金融機関が貸し出した住宅ローンというのを金融公庫が買い取るいわゆる買い取り型というものと、民間金融機関が証券化をしたものに関して公庫が、発行した債券の元利保証をする保証型というものでありますけれども、今回の法律改正によってこの二つのタイプの策を導入する意義についてお伺いをしたいと思います。
高木大臣政務官 買い取り型と保証型の二つのタイプを導入する意義についてのお尋ねでございますけれども、まず、平成十五年度から買い取り型を先行して開始して、保証型の方は平成十六年度以降に開始する予定としております。
 その上で、まず、長期固定金利の住宅ローンの証券化が本格的に行われているアメリカにおきまして、政府支援機関であるファニーメイやフレディーマックが民間金融機関から住宅ローン債権買い取り等を行って証券発行を行う、いわゆる買い取り型に類似の手法と、政府機関である連邦住宅局及びジニーメイが保険、保証を行うことによって民間金融機関が証券発行を行う保証型の類似手法がございます。アメリカにおいて、証券化市場においてもそれぞれ一般的に行われているものと承知しておりますけれども、我が国の証券化市場におきましては、その発達に従って、民間金融機関がそれぞれのニーズに応じて、買い取り型または保証型を選択するものと考えております。
 例えば、証券化をみずから行うノウハウを有するとともに、全国規模の大規模な住宅ローン債権プールをみずから組成できるような大手の金融機関は保証型を活用して証券化を行っていくであろう。また、中小金融機関など自社住宅ローン債権では規模が小さい、あるいは地域的偏りがある場合や、米国では住宅ローン提供の重要な担い手となっているモーゲージバンカーのようなノンバンクなどは買い取り型を活用するといったことが考えられると思います。
 いずれにいたしましても、長期固定金利の住宅ローンを民間金融機関が円滑に提供できるようにするために可能な限り工夫を行うとの観点から、この二つの種類の証券化手法を導入することとしたところでございます。
松野(博)委員 今回の証券化支援業務の必要性といいますのは、従来の住宅金融公庫の魅力というのは、長期固定金利で、なおかつ低金利であるという住宅ローンを提供してきたということでありますけれども、そのことを民間活力を利用して行うということであろうかと思います。
 すなわち、公庫の公的機関としての信用力を利用いたしまして、低利回りで資金を調達して、そして結果として一般利用者に低利の融資を実現するということでありますけれども、そのためには民間金融機関への委託の手数料を低く設定する必要があるかと思いますが、そのためにどういうような施策をお考えでしょうか、質問させていただきたいと思います。
松野政府参考人 お答えいたします。
 公的機関の信用力を背景にして、相対的に低利回りで資金調達ができるということが今回の証券化支援事業の仕組みでございますが、それでも、できるだけ低利の融資を実現するという必要があろうかと思います。
 今回の仕組みの中では、最初に資金を貸します民間金融機関みずからが、当然、その貸し付けを行うと同時に元利金の回収を行う、これはサービサーというふうに言っておりますが、サービサーも担うということになるわけでございます。ここの手数料につきましては、民間金融機関の判断で定められるということになります。
 ここの、いわゆる最初の貸し付けをして、なおかつ回収業務を実施するという者につきましては、金融機関として、ノンバンクも含めたさまざまな金融機関を想定しております。ここでさまざまな方々が参入してきて、市場における競争が行われるということを考えております。
 したがいまして、そうした競争を通じまして、元利金のサービサー手数料、回収手数料が低減されまして、最終的に消費者にとって低利な住宅ローンが供給されるということを私どもとして期待しているわけでございます。
松野(博)委員 住宅政策を取り巻く環境というのも大きな変化がございます。少子高齢化ということもございますし、右肩上がりの経済というのもそろそろ終えんを迎えてきているのかなという思いもあります。そして、先ほど来議論の中にたびたび登場するような環境問題という観点からもこの住宅政策を考えていかなければなりません。
 特に、これからの住生活のあり方を考える上で、ライフスタイルに合わせた住まい方を重視するということが大事になってくると思いますけれども、そのことにおいては、中古住宅の活用、リフォームの促進が今後は重要な課題になってくるかと思います。
 マンションの建てかえ推進のときも質問させていただきましたけれども、日本の上物に対する評価というのは欧米と比べても著しく低いわけでありますし、中古住宅市場というものの不整備もございます。このことの大きな原因の一つとしては、住宅に対する金融上の問題があったのではないかというふうに考えるわけでありますけれども、現在の公庫における中古住宅向けの融資、またリフォームローンの制度というのはどういうふうな内容になっているかを質問させていただきたいと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいまの現状での住宅金融公庫の中古住宅あるいはリフォームローンの内容という御質問でございますが、私どもも、先生御指摘のとおり、今後の社会におきまして、良質な住宅ストックの形成だけでなく、適切な維持管理でありますとか、円滑な流通を一体的に実現していくことが極めて重要な課題であると存じております。
 そのため、住宅金融公庫におきましても、適切な維持管理や円滑な流通を支援する中古住宅向け融資やリフォームローンの充実を図ってまいったところでございます。
 特に中古住宅につきましては、中古というようなイメージから、住宅の再生という意味を込めまして、平成十四年度からリユース住宅というふうなネーミングをしまして積極的に対応しているところでございます。
 その融資条件につきましては、中古住宅向け、いわゆるリユース住宅向けの場合につきましては、金利につきましては、一般の中古住宅は現在二・三%でございますが、バリアフリー等の維持管理が適切なものにつきましては、最優遇金利であります基準金利二・二%を適用しておりますし、融資額につきましても、維持管理が適切なものにつきましては新築並みの融資額としております。償還期間も、維持管理が適切な中古住宅につきましては、一般のものが二十五年であるのに対して、三十五年というふうにしております。
 リフォームにつきましても、一般のリフォームは二・三%にしておりますが、バリアフリー等のリフォームを行う場合には、最優遇の二・二%としております。融資額につきましても、バリアフリーリフォーム、あるいは最近問題になっておりますシックハウス対策リフォーム等を行う場合には一千万円までというふうなことをしておるところでございます。
松野(博)委員 先ほど来、資源の有効活用や、産業廃棄物のほとんどが建築廃材だという観点からも、住宅を良質で長もちさせるものをつくり、なおかつリフォームや中古市場の整備で有効的に活用していくことが重要だという議論が続いております。
 その中で、今回の証券化支援業務において、買い取り基準は新築のものに限るということかと思いますけれども、それでは、今後、中古住宅の融資やリフォームローンについて証券化は行われないのか、今後どのように考えているのかについてお聞かせをいただきたいと思います。
松野政府参考人 お答えいたします。
 今回の証券化支援業務におきましては、まずスタートの時点ですが、新築住宅に限るということにしております。これは、現行の資産担保証券、公庫のMBSでございますが、新築の個人住宅に対象債権を限定しているところでございますけれども、今公庫の方から申し上げましたとおり、政策的には中古も含めて融資を実施するということをやっておりますけれども、MBSにつきましては、これを市場の中で証券化市場がどう評価するかという別の問題がございます。
 委員も御指摘になりましたとおり、中古住宅市場というのが、我が国の場合、経過年数に伴って下落傾向がちょっと大きいということがございます。したがいまして、ローンの証券化の際に格付機関が格付をする際に、MBSの格付で、中古住宅につきましては、どういう評価をしたらいいのかということも含めて、まだ十分な評価方法が整備されていないというようなことがございまして、その債券を無理やり発行いたしますと利回りがかなり大きいものになってしまうという可能性がございます。証券化市場を育成するという観点からも、均一の、一定のものをどんどん出していくという必要がございますので、当面、新築住宅に限定して実施していきたいと考えております。
 なお、今後は、議員も御指摘になったとおり、中古住宅市場を育成していって、新築といわば遜色のないような評価がされるような市場になっていったときには、証券化支援事業の対象となるということが十分あり得る時代が来るのではないかと思います。そういった意味でも、中古住宅市場の整備を進めていくということをまず第一に考えて、今後の検討課題としたいと思っております。
松野(博)委員 私は、日本の住宅政策は、今後、例えば子育ての状況ですとか生活の変化等、ライフステージによって住宅をどんどん買いかえをしていくというような生き方というのがどんどん多くなってくるのではないかというふうに思いますけれども、それには、中古住宅市場というのがしっかりと整備をされるということが重要であるかと思います。
 今回、証券化支援業務において買い取り基準が新築住宅に限るというのは、導入当初の問題としていたし方ないのかなという気もいたしますけれども、そのことがかえって中古住宅の上物の価格下落に拍車をかけるようなことがないように、ぜひ、ともどもにこちらの制度の充実も図っていただきたいというふうに思います。
 いろいろと議論がありますけれども、今回の法改正の中において、今後、公庫が独立行政法人化された後も、要は、住宅購入を望む国民がしっかりと住宅ローンを利用できる、国民がそのことで困るようなことにならないというのが最も重要なことであります。
 その観点で、今回の証券化支援業務を導入したときに、本当に民間の金融機関が長期固定金利型の住宅ローンを国民が困らないようにしっかりと発行していくのかどうか。そのときに、民間金融機関も商売でありますから、民間金融機関がこの住宅ローンを取り扱うに当たっての何らかのモチベーションが必要であるかと思いますけれども、金融機関の具体的な調整の立場にある住宅金融公庫はどういうような施策を考えているのか、お話をいただきたいと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおり、公庫が独立行政法人になった後も、国民の住宅取得に対するローンが的確に行われるということが一番大事なことだと思います。
 私どもといたしましては、今回の証券化支援事業につきましては、長期固定の住宅ローンにつきまして、民間金融機関から安定的な供給がなされるということを目的としたものでございますので、これに向けまして、現在、関係の民間金融機関等と協議を重ねているところでございます。
 証券化支援事業が実際始まるまでには、まず、この法律案を成立させていただいた後、関係法令が整備された段階で事業実施に係る協定等を締結いたしまして、また、必要なシステムの整備等を行っていただくことになるわけでございます。
 これまでも、民間金融機関との間で、制度の仕組みでございますとか事務処理の方法、会計処理、システム対応等について実務的な協議を重ねてきたところでございまして、これまでの協議を通じまして、証券化支援事業の意義については御理解いただいておりまして、事業の参画につき前向きに検討していただいておると私ども認識しておるところでございます。
 また、公庫といたしましては、先ほど来お話が出ておりますが、これまでの証券の発行実績もございますし、高い格付を有して安定的に発行しております公庫MBSと今回の買い取り債権に係りますMBSを一体として発行することによりまして、より低利な長期固定の民間住宅ローンを出しやすくなるようなことの環境整備に努めてまいりたいと思っておるところでございます。
松野(博)委員 これは、先ほど栗原先生の質問の中にもありましたけれども、よく、米国の住宅ローン市場の話がモデルケースとして出されるわけでありますが、住宅ローンが国債に匹敵するぐらいの大きな市場を形成しているアメリカにおいても、このMBSが現状の段階に至るには三十年近い年月を要しているというふうに伺っております。
 そうすると、なかなか証券化ということに関しての歴史が浅い日本において、住宅ローンが有効に機能するほどに本当に独立行政法人に移行までの間に育つのかなという疑問が浮かんでくるわけでありますが、何よりも、国民が、独立行政法人化された後も住宅ローンで困らないという状況をしっかりとつくっていかなければなりません。
 そのためには、先ほど来議論の中にありますように、独立行政法人になったにしても、その場の状況にもよると思いますが、引き続きある程度の融資機能というのを独立行政法人の中にしっかり残していくということが大事だと思いますが、そのことについてもう一度お伺いをさせていただきたいと思います。
高木大臣政務官 今、松野委員御指摘のとおり、アメリカにおきましては、この住宅ローン債権の証券化につきましては、定着するまでは約三十年ぐらいの期間を要したというふうに認識しておりますけれども、そういうような状況で、我が国においては、まだその証券化市場が未成熟な状態であることは事実であると思います。
 そんな中で、証券化支援事業を導入する当初の段階におきましては、既に資産担保証券を発行した実績を有する住宅金融公庫が積極的に民間金融機関の住宅ローンを買い取り、公庫の名で債券を計画的、安定的かつ継続的に発行することによって証券化市場の形成を図っていくことが、民間でも長期固定金利の住宅ローンを出しやすくなる環境を整える上で最も有効な手段であると考えています。
 その上で、今御指摘ありましたように、独立行政法人になっても融資機能を残していくべきではないかという御意見でございますけれども、公庫を廃止して新たな独立行政法人を設置する際におきまして、民間金融機関が長期固定金利の住宅ローンを円滑かつ安定的に供給しているか等を勘案して最終決定するというふうになっておりますので、その際に、我が国の住宅ローン市場の状況を十分勘案した上で融資機能の取り扱いについては政府として適切に判断していきたい、このように考えております。
松野(博)委員 以上で質問を終わります。
菅(義)委員長代理 井上和雄君。
井上(和)委員 おはようございます。民主党の井上でございます。
 本日は住宅金融公庫に関する法案の審議でございますけれども、私は以前から、我が国の住宅金融のあり方、特に住宅金融公庫の肥大化の問題を指摘してまいりました。民業圧迫という観点から、住宅ローンは、民間に任せるものは任せるべきだ、つまり、民間金融機関に任せるべきだということを主張してまいりました。
 一時は、公庫が住宅ローン全体の六割ぐらいを占めているという状況になっていましたけれども、こういった肥大化の状況が、実態的にかなり民間の金融機関の経営を圧迫していた。つまり、住宅ローンというものが非常に収益率の高いリテールの分野である、それが公庫によって独占されていることによって銀行の収益率を圧迫しているという事実はあったと思います。
 現在、公庫の役割が縮小傾向にあるということで、先ほど大臣もおっしゃっていましたけれども、民間の金融機関が住宅ローン市場において非常に活発化している。
 私もちょっとデータを見てみましたけれども、例えば都銀でいえば、あさひ銀行の場合、二〇〇二年九月期の決算でしょうけれども、総貸出残高に対して三五%が住宅ローンである。みずほも二八%というふうに、総貸し出しに占める住宅ローンの割合が非常にふえている。そしてまた、それが収益の柱にもなっているということだと思います。第二地銀の例でいえば、私の地元にある東京スター銀行やわかしお銀行は約三割が住宅ローン。つまり、総貸出残高に関して三割を住宅ローンが占めている。住宅ローンの占める比率が非常に高くなっている。そして、住宅ローンの収益が金融機関の非常に大きな柱になりつつあるということが言えると思います。こういった状況は非常に望ましい方向であるというふうに思います。今後も当然促進されていくべきだと思うんですね。
 ただ、先ほども松野議員、栗原議員の質問にも出ましたけれども、住金の改革によって、では国民の住宅ローンに対するアクセスというものが限定されてくるんじゃないかということを心配している方も非常に多いんですね。例えば、ローンを借りにくくなるとか持ち家を持つのが困難になるとか、そういう懸念が言われております。
 今回の住公の改革というものが、我が国の持ち家重視政策からの転換というふうになるんでしょうか。それとも、持ち家の促進ということに関して新たな政策を打ち出していくという考えはあるのか、ちょっとお伺いします。
中馬副大臣 井上委員、持ち家重視の住宅政策からの転換かといったような御質問でございますが、我々としましては、やはり、それぞれの時々の国民のニーズにこたえて政策を実行してきたつもりでもございます。
 当時は住宅が足らなかったけれども、逆に言えば、毎年所得が伸びて、家賃ぐらいのことを毎年払っていけばローンと同じぐらいで、結果的には負担が軽くなって実際には持ち家になってしまう。こういうことから持ち家の方を選択された方も多かったことは事実でございます。
 しかし、現在は、先ほども松野委員にもお答えしましたように、金融機関の方も、生産金融から、住宅金融、消費者金融の方にかなりウエートを移してきておりますし、また、今言いましたように、給料も上がらない中で、ライフスタイルがそのような形で、郊外に住んでみたけれどもやはり都心の方が便利だという都心回帰も始まっておる。そういう中で、少し国民のニーズが変わってきたのに合わせて、我々の方としましてもそういう施策に移っているということで、政策を変えたことではございません。
 住宅政策の基本は、国民一人一人が、持ち家、借家、新築、中古を問わず、多様な選択肢の中から、それぞれの人生設計にかなった住まい方を自由に選択して実現できるようにしていくことが重要であると考えております。
 今回の件につきましては、内容は御説明いたしませんが、民間の方が貸しやすくする。しかし、それは長期の固定ではなかなか難しいから、その裏担保といいましょうか、その債権をこの独立法人が買い取って、難しい審査とか、あるいは非常に高い金利じゃなくて、従来どおりの形で住宅の取得もしてもらう。と同時に、一方で、個人もかなり金融の資産を持ち始めましたので、それを例えば息子や孫に贈与する場合には、生前贈与は非常に税が高うございましたけれども、これを三年間に限って非課税にするといった施策も今回とったような次第でもございます。
 ともあれ、時々の国民のニーズに合わせた住宅政策を着実に進めている所存でございます。
井上(和)委員 引き続き持ち家というものに関しては促進するし、またそれに合わせて、多様な住み方、つまりは、貸し家の問題は大きいですよね。とにかく今、平均的な広さ、賃貸住宅の場合四十数平米ということがたびたび指摘されています。貸し家をもっと大きくして、例えば賃貸住宅にずっと住んでいきたいんだという人にはそういう選択ができるような、多様な選択のできる住宅政策が望ましいというのは、おっしゃるとおり、言うまでもありません。
 ただ、それと同時に、私が思うには、住宅というのは、ほとんどの個人にとって一生で一番大きな買い物であるわけですね。そしてまた、非常に大きな資産形成にもなっていくべきものだと思います。アメリカや欧米では、住宅を買って、それが大体年六%ぐらいずつ価値が上がっていくという状況にあるんだけれども、残念ながら日本の場合は、最近はどうもそういう状況になっていないし、特に建物などはどんどん価値が下がっていくという状況にあるんですけれども、これを本当に変えていかなきゃいけないというふうに思います。そういった意味で、持ち家というものはやはり促進するような政策をとっていくことが必要だと私は思っています。
 そういう観点から、今後の住宅政策の優先課題というものに関してお伺いしたいんですが、これは大臣でしょうか。
扇国務大臣 井上議員がおっしゃるように、これは一生に一度、一番大きな夢でございますから、そういう意味では、庶民の夢を、冒頭に申しましたように、大きな夢をかなえてきた今までの役割というのは大きかったと思いますけれども、冒頭に井上議員が、官が民を圧迫しない方がいい、ですから、もともと民間にこれは譲るべきであるという基本的な理念を持っているんだとおっしゃいました。今回は、そのおっしゃったとおりの法案を提出させていただいているわけでございますけれども、ただ、一般の皆さん方には、先ほどから議題になっておりますように、長期、低利、固定、そういうものが民間で必ずしも今までの金融公庫と同じような待遇、優遇が受けられるかどうか、その保証がどこにあるかというのが今一番大きなネックになっております。
 そして、今おっしゃったように、個人の住宅政策として最優先課題は何かといいますと、大体、住宅自体はある程度皆さん方の御要望にこたえるような状況にある。戦後のあの苦しいときから見れば、それこそみんな、雨露もしのいでおりますし、また、戸数の面から見ても一応は今足りているというような状況になってきております。
 ただ問題は、先ほどから議題になっておりますように、質の問題なんですね。そして、昔ほど、欧米先進国にウサギ小屋と言われましたけれども、ウサギ小屋ほどではなくなったけれども、では諸外国に比べてどうかといいますと、日本の全国の一戸の床面積の平均が九十二平方メートルということになっておりますけれども、三大都市圏の借家の世帯の一戸当たりの平均床面積は四十一平方メートル、これは二分の一以下の水準なんですね。
 ですから、近かろう悪かろう狭かろうということでも、みんな我慢をして、都心に近いところで、住近ということで職に近いところに住んで、狭いけれども我慢をして一家団らんの時間を保とうというのが今の傾向なものですから、できれば、少なくとも三大都市圏においても平均並みの面積を有するような、ゆとりのある生活ができる面積があればそれにこしたことはないと思いますけれども、今、あらゆるところで、都心の三区の職場への平均の通勤時間から、その住まいの狭さと通勤時間を短縮することとのこの相関関係、これをどう選択するかというのは、やはり個人の選択の仕方であろうと思います。
 日本の住宅の耐用年数が二十六年で、諸外国に比べてかなり住宅の質の保持というのが少ない。耐用年数が二十六年というのは、私は少なくとも解消していかなければいけないと思っていますので、そういう意味では、住宅というもののありようが、狭くて近いか、あるいは遠いけれどもゆとりがある、そういう満足度を何とかかなえられるような住宅政策というものをとっていきたい。そして、耐用年数も欧米に少しでも近づけたいというのが念願でございます。
井上(和)委員 住宅の質の話が出ましたけれども、これは後でちょっと詳しく議論したいんですが、質の問題は、我が国の今現在の住宅金融のあり方、つまりそれがノンリコースというものを基礎とした住宅金融ではないということにかなり起因しているもので、それはもう少し後でちょっと議論をさせていただきたいと思います。
 大臣も、多様な住み方、つまりは、住宅を持ちたいということを思っている人はやはり持てるべきだというふうに考えていると思うんですが、そうなってきますと、例えば余り所得の高くない人とか社会的弱者、いわゆる障害のある方とか、そういう方に対して持ち家を持ってもらう、そういうためにどういうことをやるべきか、または、そういう方が持ち家を持ちたいということ自体に関してはどういうふうにお考えになっているか、ちょっとお伺いしたいと思います。
松野政府参考人 お答えいたします。
 持ち家取得促進ということで、低所得者の方にどうするかということでございますが、比較的低所得の方でも、やはりマイホームを持ちたいという夢を持っておられる方がいらっしゃると思います。そういう方にも可能な限り持ち家取得ができるようにということで、住宅金融公庫によります長期、固定、低利という融資制度、あるいは住宅のローン減税制度、それから生前贈与の制度も、比較的若い低所得のサラリーマンの方でも両親からの生前贈与ということを含めて資金確保ができるような制度も拡充してきているということがございます。
 しかしながら、一方、やはり御本人の返済に無理があるということでは困るだろうと思います。多額の借り入れを伴って返済不能にならないようにしたいということで、公庫におきましても、従来から、返済額と年収との関係で申しますと、御本人の返済額の五倍の年収はやはり確保していただくというような無理のない資金計画をお勧めしている、というよりそれを条件にしておりますが、ということでおります。
 証券化支援事業におきましても、この一般的なルールは、そのまま公庫が債権を買い取るときの買い取り基準というものに位置づけまして、決して無理のない資金計画で返済できるような制度に持っていきたいというふうに考えております。
    〔菅(義)委員長代理退席、委員長着席〕
井上(和)委員 年収の五倍が無理のない範囲かどうかという議論もしたいとは思っているんですが、先ほど言ったような、やはり社会的弱者に対してのある程度公的金融の役割があるんじゃないかと私は思っております。
 あと、特に、これはアメリカでも非常に盛んですが、リバースモーゲージがやはりこれから非常に重要な一つの融資の形態になってくると思うんですね。やはりそういうものに関しては、例えばノンリコースで、公的金融でやっていくという考えもあるんじゃないかというふうには思っています。それに関しては、きょうは質問通告していないので結構です。
 今、公庫が大体年収の五倍までは貸す、無理なく返済できるんだというお話があったんですが、私は、年収の五倍という住宅価格というのは、やはり非常に国民の返済する能力を超えている。だからこそ、多くの国民が、住宅ローンの支払いと教育費、この二つが家計負担の中で最も大変だということを言っている。
 だから、今後は住宅の価格自体をもっと下げる。たびたびアメリカの例を言っていますが、アメリカの場合だと、大体融資といっても二・五倍から三倍です。やはりそういう政策も打ち出していく必要があると思うんですけれども、どうでしょうか。
松野政府参考人 委員がお話しになったのは、いわゆるアフォーダブルな価格、つまり、無理なく買える価格といいますか、それはどういうものだろうかということですが、かつて、年収の五倍というようなことが言われました。
 これは平成四年の生活大国五カ年計画の中で言われたことでございますが、当時、かなり住宅価格が上昇しておりました。少なくとも、その中で、年収の五倍程度で買えるようにしたいというような願望もございましたが、その当時の金利と年収との関係といいますか、端的に言いますと、返済額と年収との関係でいきますと、逆算して年収の五倍程度のものがようやく買えるか買えないかというような時点であったと思います。
 では、どのくらいが適当なのかというのはちょっと議論のあるところだと思いますが、少なくとも価格が何倍かというのは、その時点の利率がどうかということと大いに関係がございますので、かなり変動いたします。むしろ、長期固定で借りたときの、その方の返済額と年収との関係が無理がないかどうか、これが基本だと思います。
 そうしますと、やはり従来からトータルの償還支出、これが年収の二五%以内が適当だというような、審議会答申でもそういう表現がございます。このトータルというのは、当該物件の返済額のほかにいろいろなローンを抱えているケースがございます。そういうものを合わせて二五%以内というのが妥当だろう。やはりデータを見ましても、二五%を超えると破綻するという率がかなり高くなります。そういう実態もございまして、やはりその辺が一つの目安ではないかと思いますが、したがって、公庫も、ほかのローンもあるだろうということを前提に、返済額の五倍の年収を確保していただきたいという基準を定めてやっております。
 これは、やはりサラリーマンからすると、委員御指摘のとおり、上限だと思うんですね。これが望ましい水準だというふうには考えられないと思います。やはりゆとりある生活を送るためには、これより低い水準で返済できるというのが望ましいと思います。したがって、五倍とはいいながら、望ましいのはやはり四倍、三倍といったことだろうと思います。
 したがって、住宅価格をこれからも下げるという努力を政府としても進めていくということで、中古流通市場も含めてですけれども、しっかりした市場であり、なおかつ活性化した市場にしていくということが必要なのではないかというふうに考えております。
井上(和)委員 今、松野局長おっしゃったように、年収五倍というのは、つまりは月収の二五%がローンの支払いになるというわけですね。つまり、これはもう上限だ。ほとんどの国民が恐らくは上限目いっぱい借りてローンを返済しているんだと思います。だからこそ、収入が減ったりするともう返せなくなっちゃう、家計が非常に厳しくなるということだと思います。住宅メーカーの方も大体その上限に合わせてうちの値段を設定しているんじゃないかというふうに私は思うんです。だから、本当にどうやって住宅の値段を質を保ちながら下げるかということをもう少し真剣に考えるべきじゃないかと思います。
 例えば、現在ローンが返せなくなった人、これは公庫の場合ですけれども、代位弁済になっているケースというのは何件ぐらいあるんでしょうか。
井上政府参考人 当公庫融資を御利用いただいています方で、ほとんどの方が公庫住宅融資保証協会を御利用いただいておりますが、過去三年間、貸し倒れになった結果を御説明させていただきますと、平成十一年度、件数にいたしまして一万五千三百七十三件、金額にして二千二百八十七億円、平成十二年度が一万七千七百五十七件、二千六百八十八億円、平成十三年度が一万七千九百五十件、金額が二千七百一億円となってございます。
井上(和)委員 一年間にそれこそ三千億円近い額が不良債権化しているということですね。これは相当大きな額じゃないかと私は思います。
 やはり住宅の価格を安くする場合、これはなかなか土地の値段がこれまで高かったということで大きな問題があったと思うんですけれども、そういった観点で、やはり定期借地というものをもっと積極的に活用するべきだと私は思っております。
 例えば、現在の定期借地の場合、マンションの場合は五十年で取り崩して更地にして地主に返すとか、また、多額の保証金を請求されるとか、いろいろな問題点がまだあると思います。今後、定期借地制度そのものも、私はかなり見直していく必要があると思うんですね。
 民間の場合は、定期借地でローンを借りるということは、現在可能になっているんでしょうか。可能ではあっても保証金を貸してくれないとか、よくそういう面があると思うんですが、その辺ちょっとお伺いしたいんです。
松野政府参考人 定期借地につきまして、公庫では、現在、定期借地制度そのものを評価して、それに対する融資、土地の部分に対する権利金といいますか、そういった性格のものに融資をしておりますけれども、やはり民間銀行では、なおいまだに定期借地制度に対する評価といいますか、まだ定まっていないということで、定期借地権住宅に対する融資を行っているところは少ないというふうに聞いております。
井上(和)委員 先ほども言ったように、マンションをつくっておいて五十年で定借の場合は壊すとか、やはり定借そのものをもう少し変えていく必要があるんじゃないかというふうに思っているんです。例えば、ではイギリスのように、リースホールドで九十年の期間借りるようにするとか、その辺に関して、局長、御意見があったらちょっとお伺いしたいんです。これは質問通告していないんですけれども、よろしいですか。
松野政府参考人 定期借地制度、今委員がおっしゃったのは、もう少し長くしたらどうかということでしょうか。(井上(和)委員「はい」と呼ぶ)一つの方法ではあろうかと思いますが、長くしたときに、権利金の土地の価格に対する割合がどうなるのかということとも大いに関係してくるのではないか。例えば八十年、九十年となったときに、今の定期借地権制度のメリットというのが、土地を買うよりは権利金の価格が安く抑えられるというようなことになっていますけれども、長くしたときに果たしてそういうメリットのあるような制度になるのかどうかというところがちょっと研究する余地があるのではないかというふうには考えております。
井上(和)委員 その次に、住宅の質、先ほど大臣何回も、これまでは公庫の基準が住宅の質向上に非常に大きな役割を果たしてきたということをおっしゃいました。私もその面は十分あると思うんですね。今後、まだまだ住宅の質の面、特に私が以前からたびたび指摘しておりますマンションの外断熱化、こういったものに関して、やはり何らかの形でこういった質の向上を普及させていかなきゃいけないと思うんです。
 ちょっとパネルを持ってきましたので説明させていただきますけれども、きょう初めて委員会に御出席された方もいらっしゃると思うので。
 基本的に、現在の日本のマンションがなかなか長くもたないその一つの理由としては、断熱が要するに内断熱である。つまり、断熱材がコンクリートの内側に張ってある。ところが、欧米では、実は私も先月ヨーロッパの方に行ってまいりましたけれども、外断熱といって、建物の全体を断熱材でかぶせているということです。その周りに壁ができている、二重壁になっているわけです。そうしますと、もちろん省エネの観点からも非常にいいし、また、コンクリート自体が保護されるわけですから、非常に長もちするということです。こういった外断熱のマンションをやはり積極的に促進していく必要があると思うんですね。
 省エネという観点から、私はやはり先月行ったヨーロッパで気がついたのは、電車の窓も二重窓なんですね、ホテルの窓も二重窓、住宅も二重窓です。それで外断熱。これは相当日本はおくれているなというのを私は感じました。
 こういった省エネであれ外断熱であれ、質的向上というものに関して、これまでは公庫の融資である程度誘導をしてきた面があると思うのですね。例えば、今後、公庫の融資というものが段階的に減らされていくという状況の中で、住宅の質の向上という面でどういうふうに誘導をしていきたいと思っていますか。
高木大臣政務官 井上委員御指摘のように、住宅の質的な向上については、これは重要な観点だと思います。
 再度確認をさせていただきますけれども、これまで住宅金融公庫の融資におきましては、良質な住宅ストックを形成する観点から、まずは、住宅面積が一定規模以上であることや一定の耐久性を備えること等を要件とするとともに、質的誘導を図るために、バリアフリー住宅や省エネ住宅についての金利の優遇等を行って、住宅の質的向上の役割を果たしてきたと思います。
 その上で、住宅の質の確保について、十五年度から開始する買い取り型の証券化支援事業においては、現行の新築住宅に対する公庫融資ですべての住宅に義務づけている基礎基準レベルを買い取り基準として設定する予定となっております。またさらに、公庫融資について、独法設置の際に、民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうかを勘案してその取り扱いについては最終決定することとなっておりますので、融資機能が引き続き存続する場合には、この質的誘導にも活用していく考えでございます。
 いずれにいたしましても、高齢者が安心して生活できるような住宅のバリアフリー化の推進、さらには地球温暖化対策としての住宅の省エネルギー化を推進するといった住宅の質的誘導は重要な政策課題というふうに認識しておりますので、今後とも、さらに住宅性能表示制度の普及等を図るとともに、金融、税制等の優遇方策などについて検討していくということは必要だと考えております。
井上(和)委員 民間にできることは民間にやると冒頭申し上げましたけれども、やはり民間にできないことも当然あるわけですね。特にこういった質的な向上に関してはなかなか民間では政策誘導できない、余計にお金がかかるわけですね。しかし、お金がかかっても社会ストックとしていいものをつくる、そういった観点から、やはりまだやるべきことは私は多いと思いますね。
 住宅の質の問題で、日本の住宅の質が欧米に比べて劣っているとよく指摘されている一つの理由なんですけれども、アメリカの場合は、住宅ローン、これはモーゲージ、MBSですね、これを借りる場合は、個人の返済能力とともに、担保となる住宅の価値を厳密に評価しているわけですね。
 私自身、以前、国連に勤めていてニューヨークにおりました。そのとき、もう随分昔になりますけれども、いわゆる日本でいうマンション、コンドミニアムを買ったのですが、その際に、当然、返済能力とともに、例えば、これは中古でしたけれども、そのビルがどの程度もつかとか、かなり細かくアプレーザルしていたということを覚えています。
 アメリカの場合は、基本的にはMBS自体がしっかりとした担保がついている、そして住宅の価値もしっかりと評価されている、そういうことだと思います。だからこそ逆に、そういったMBSに政府の保証がつけられる。もしその担保自体が非常にしっかりしたものでなければ、質の低いものであれば、これは政府保証をつけない、そういう条件があるのだと私は理解しています。
 つまりは、信用リスクが生じて貸し倒れが生じた場合でも、これは担保自体の価値がありますから、債権を回収することができる。日本の場合は、基本的にはこれはノンリコースじゃないですから、クレジットローンですから、担保自体の質というものが評価されない。私が言っていることは、公庫の基準でつくられているからいいということとは、ちょっとそれは違うんですね。
 つまりは、日本のハウスメーカーの住宅、これは二千万円の建物でも実際にはその六掛けか七掛け、よくても千四百万ぐらいの価値しかない。つまり、買った翌日から二千万円の建物が大体千四、五百万円の価値になってしまう。それはなぜかというと、住宅、これは新築の場合でもそうですけれども、新築の場合に、技術的な点ではしっかりと審査されているけれども、じゃ、その建物が一体幾らで建ったかということに関しては全くわからないわけですね。つまりは、日本の住宅の場合ですと、坪五十万の住宅だ、それでは四十坪で二千万、そういうことですね。それしかわからない。ところが、実際うちができてみたら、二千万円の価値がなくて、千五百万ぐらいの価値しかない、ほとんどそういう場合が多いと思うのですね。その辺に今の住宅金融の問題点があると思うのです。
 質問なんですけれども、先ほども言ったように、担保自体に見合った価値がない。つまり、これからまた、まして地価が下落していきますし、そうした貸し倒れリスクがこれから非常にふえてくると思うのですけれども、それに関してはどういうふうに思っているのですか。
松野政府参考人 証券化支援事業で貸し倒れリスクが大きくなるのではないかというようなお話でございますが、現在の公庫の融資も、経年的に価値が下がっていくということは、同じ問題を含んでおります。したがいまして、証券化支援事業で特にこのリスクが大きくなるというわけではなくて、もともと公庫の融資している住宅も、この証券化支援事業による住宅も、担保価値という問題があるということでございます。
 それで、これはもう委員御指摘になりましたとおり、我が国の場合は買った途端に市場の評価がちょっと低くなるのではないか、あるいは十数年たつと相当低くなるのではないかというようなこともございますけれども、例えば公庫融資が三十五年で融資をしているということとの関係で申しますと、今でもそういう問題はあるわけですけれども、ちゃんとした保証をつけているということと、やはりマイホームを買われた方は、御自分がローンは一生懸命お払いになるという現実がございます。したがいまして、通常の事業者ローンほど破綻率は高くないということがございます。
 そういったことから、現在の公庫融資制度もそうですけれども、それほど大きな貸し倒れリスクということが発生しているわけではございませんし、証券化支援事業におきましてもそれは同様なことではないかというふうに思います。
井上(和)委員 貸し倒れ、先ほど公庫の代位弁済の話で三千億ぐらいという話がありましたから、これからやはりかなり大きな問題になってくると思うのですね。そういったことからも、住宅の質をよくするということからも、我が国もノンリコースのローンを導入することを真剣に考えなければいけないというふうに思います。これは、たしかこの委員会でも赤羽議員が御質問になりましたよね、ノンリコースのことに関しては。
 ただ、先ほども言ったように、家を坪五十万とか六十万とか七十万で建てますと、それで、公庫の基準に合っているということで融資されるわけですね。二千万円の家だとしたときに、では、その家が本当に二千万円の価値があるものかどうか。ノンリコースというローンであれば、きちっとその建物自体が評価されて、貸し倒れの際に、担保物件を取ることによって貸し金を回収できる、そして、それ以上個人に対して債務は発生しない、これが要するにノンリコースですね。
 私もインターネットでいろいろ見てみました。たしかこの前の委員会の答弁でも、CMBSですか、つまり商業プロジェクト、プロジェクトファイナンスではアメリカでもノンリコースが使われているという御答弁でした。確かにそうですね。おもしろいのは、例えば学生寮の建築なんかに関してもノンリコースというものがありましたし、あと、一つの地域を住宅地として開発して建て売り住宅を建てる、そういう場合にノンリコースが普通のようですね。また、それ以外にも、たしか老人用の住宅をつくる場合、基本的にはプロジェクトでありますね。
 ただ、このプロジェクトを考えた場合でも、日本の場合は、例えば十億円のビルを建てる場合、下請企業に丸投げして、実際には下請に五億か六億かで投げて、その差をゼネコンなりが取るというような構造になっていると思うんですね。だから、十億円の建物であっても、実際のその建物の価値というものは十億円ない。私は、今、日本の場合は、まさしく住宅も同じような問題を抱えているというふうに思うんです。
 だから、先ほども言ったように、政府が債務保証をするのであれば、やはり基本的にはノンリコースというものにすべきじゃないかという議論もできると私は思うんですね。そういうことによって逆に良質な住宅がふえていく、つまり、払ったお金に見合う価値のある住宅が、そういったノンリコースといういわゆる抵当金融を通じて供給されるようになるというふうに思っているんですけれども、局長、どういうふうにお考えですか。
松野政府参考人 ノンリコースローンを我が国の住宅ローンの中に導入すべきではないかという御質問でございます。
 委員御指摘のとおり、アメリカでも不動産事業については、一般的にこのノンリコースローンというもの、債務不履行に至ったときに競売が行われるわけですが、その競売後のまだ残った債権、つまり、それで債務が払い切れないというケース、それの履行を債務者の別の財産に求めることがないというノンリコースローンですが、不動産事業の場合、いわゆるプロジェクトファイナンスといいまして、その物件にさかのぼるだけということですけれども、住宅ローンにおきましては、アメリカでもこのノンリコースローンが一般的ではなくて、債権の全額を回収できない場合に、裁判所の判決を得て、一般の財産に遡及可能というようなリコースローンが一般的でございます。
 ただし、委員御指摘のとおり、幾つかの州では、住宅ローンについてもノンリコースということを制度として実施しているところがございます。ただし、アメリカの場合は、委員も御指摘されていますとおり、中古住宅市場が非常にしっかりした市場でございまして、当初の価格の八割は必ず売りにかけても確保できるというのが一般的な市場でございます。したがって、融資も八割の上限が普通でございますので、八割の融資額は競売をしたときに必ず確保できるという実態がございます。
 そうしたことを背景にして、幾つかの州で実施をしておりますが、実施して余り問題が起きていないという現実があるかと思います。ただ、我が国でこれをやろうとしますと、足りない、払い切れない債務をどうするのかということがやはり現実問題になります。
 そうしますと、そういうリスクがあるとすれば、その審査をさらに厳格化していく。対人的な、どういう職業ですか、どういう年収ですかという審査を厳格にする。あるいは、保証料をかなり引き上げなければいけないというような事態が起こり得るのではないかと思います。
 したがいまして、現在はちょっと難しいのではないかというふうに思っておりますが、これも、先ほどから委員御指摘のとおり、中古住宅市場がやはり我が国でもう少し成熟したしっかりした市場になっていけば、この問題も解決していく可能性があるのではないかというふうに考えております。
井上(和)委員 ノンリコースのローンの本質というのは建物の価値をしっかり評価するということで、今局長がおっしゃったように、借りる人の返済能力をしっかりと見なければいけないというふうになるとこれは本末転倒で、逆の話ではないかと私は思うんですね。だから、今我が国の住宅産業に欠けているのは、まさしく中古住宅もそうなんだけれども、新築でも私はそうだというふうに思っているんです。
 だから、つくった新しいうちが一体幾らでできたのか。それが、例えば坪五十万で何十坪ですよということではなくて、きちっと、材料、人件費、もうけも全部含めて積算することによって、その建物が一体幾らでできた、つまり幾らの価値があるんだと。これは、公庫が審査している建築基準、技術的な基準とはまた別の問題であるわけです。
 だからこそ、私がさっき言った一つの例として、例えば丸投げで下請に投げて、実際は買った値段の半分ぐらいしかお金を使わないで建てた建物は幾らでもあると私は思うんですけれども、やはりそこを本当に変えていかないと日本の住宅はよくならないというふうに私は思っています。
 それで、担保物件の評価、これに関して、今回は新築だけということですけれども、今後どのような仕組みというものを考えていらっしゃいますか。
高木大臣政務官 担保物件の評価についての御質問でございますけれども、今回導入される買い取り型の証券化支援事業においては、現行の新築住宅に対する公庫融資ですべての住宅に義務づけている基礎基準レベルを買い取り基準として設定する予定であります。
 この基準に適合していることについては、公庫の直接融資と同様に、設計段階の図面の審査、中間及び竣工段階における現場審査を行うことを考えており、その検査に当たっては、住宅品質確保法に基づく指定住宅性能評価機関や建築基準法に基づく指定確認検査機関といった民間検査機関を活用する予定となっております。
井上(和)委員 これは局長にお伺いしたいんですけれども、今、中間検査とか最終的な検査というのは全部やられているんですか。
松野政府参考人 検査がちゃんと行われているかどうかということでございますが、今委員がおっしゃったものにつきましては、例えば建築基準法に基づきます検査というのがございます。これは完了検査までやっていただくということでございますが、かつてかなり低い時代がございましたが、最近相当、各公共団体にも努力していただいて、上がってきております。
 一方、公庫の方は、公庫融資につきましては、原則として途中の検査というのが義務づけられております。例えば戸建てでありますと、棟上げのときと完成のときというように検査が義務づけられておりまして、これは公庫融資の必須条件になっております。したがいまして、これはしっかり行われているというふうに考えております。
井上(和)委員 そういった面で公庫の役割があったということは確かだと思うんですね。ただ、先ほども言ったように、検査というのは建物の価値を見るものではないということを私はもう一回確認しておきたいと思います。
 先ほど貸し倒れリスクの話をしたんですけれども、今回の証券化に伴うリスク、三つありますね。信用リスク、金利のリスク、早期に償還されるリスクというふうにあると思うんです。
 アメリカの証券化の場合、先ほどの議論の中にもありました、証券化というのが三十年ぐらいかかってだんだんに制度的にでき上がってきた。その過程で、当然いろいろなデータベースがもうできている。
 私の聞いた話だと、例えば早期の償還に関して、先ほど、私がアメリカでマンションを買った経験の話をしました。そのときに、一時金利が下がったことがあったんですけれども、要するにリファイナンシング、つまり、金利が低いものに借りかえるということをしなかったんです、ぼけっとしていまして。後でいろいろ文献を読みますと、アメリカのそういうリスク管理の中には、私のようにぼけっとしていてリファイナンスをしない人間の数もちゃんと含んであるということが出ていました。なるほどなというふうに私は感心したんです。つまり、それだけリスク管理、ALMが徹底しているんだなということを当時感心した覚えがあります。つまりは、早期償還する人もいるし、しない人もいる、ぼけっとしている人はしないでしょうから、そういうことだと思うんですね。
 日本の場合は、非常にこの辺の経験が浅いと思うんですよ。だから、本当にきちっとしたリスク管理ができるのかなというのを私はちょっと心配しているんですが、いかがでしょうか。
吉井政府参考人 期限前償還リスクの管理についての御質問と存じます。
 今回、証券化事業で発行しますMBSも、二〇〇一年三月からこれまで発行しております住宅金融公庫の資産担保証券でも、どちらも期限前償還リスクはいわゆる投資家の方に引き受けていただくような形になってございますが、当然、そのためには必要な情報をきちんと整理して開示することが必要であると存じております。
 先生御指摘のとおり、若干歴史は古うございまして、アメリカほどの三十年というふうなデータはないわけでございますが、現在のところ、これまで過去十回起債してございますが、それまで各回ごとに、年度ベースで五年分、それから月次ベースで十二カ月分の繰り上げ返済率を、商品内容説明書というような形で開示してございます。また、発行いたしました資産担保証券、MBSにつきましては、繰り上げ償還率等の償還実績を公庫のホームページ等で毎月公表してございます。
 この内容につきましては、投資家の要望にこたえまして、いろいろ内容を見直す等、できるだけわかりやすい内容にするように努めているところでございまして、これまでのところ、私どもの対応姿勢につきまして、市場の評価をいただいているものと存じております。
井上(和)委員 アメリカの場合はかなり金利が変動しますから、そういう点ではデータもかなりそろっているんじゃないかと思います。
 この問題を私が取り上げたのは、インターネットでいろいろ調べていまして、アメリカの経済学者が、日本の場合はまだそういったデータが非常に不足しているということを指摘していたということで今お伺いしているので、ぜひ、そういったことも外部から指摘されているということを覚えておいてください。
 住宅ローンが、本当を言えば、年収の三倍ぐらいのうちを買う、その程度の負担で済んで、長期で固定のローンを低利で借りるというのが理想だと思うんですけれども、今回の証券化ということによって、とにかく民間でも長期、固定、低利のローンを出せるようにしようということをねらっているわけですけれども、本当にできるのかという話も出ています。また、当然、サービサーに払う手数料なんかもありますから、金利が高くなるんじゃないかということを懸念している人もいるんですけれども、その辺の見通しはいかがでしょうか。
松野政府参考人 証券化支援事業で金利がどういう水準になるのかという御懸念だと思います。
 それで、現在、公庫は、当初二・三とか、今は二・二でございますが、十一年目以降三・五というような段階金利をとっております。これを、長期固定の証券化支援事業ではできるだけシンプルな制度にしなければいけないということで、ずっと固定の金利で実施したいというふうに考えておりますが、ずっと固定ということを前提に評価しますと、大体二・七ちょっとぐらいになると言われております。これに、今後は保証料を込みに、今は公庫は保証料は別建てになっておりますが、これを含めますと、現在のものが二・九ぐらいのレベルだというふうに評価されております。
 証券化支援事業のものがどうなるかということでございますが、ベースとして、市場でMBSの利付の債券としてどういう評価を受けるかということがかかわってきますが、参考までに現在の状況で御説明しますと、公庫が既に財投機関債というものを発行しております。これと同じ仕組みを採用する予定でございますが、それの市場での評価というのは、証券化市場では一・四%の利回りというのが直近の評価でございます。これに、今後公庫が実質保証しなければいけませんので、保証料とかあるいは諸経費で、おおむねこれは〇・九%ぐらいではないかというふうに思います。最後の、いわゆる民間が最初に貸してそれを公庫が買い取るわけですけれども、そこのところのサービサーフィーを民間がいただくということになります。そこが、かなりいろいろな方々が、ノンバンクも参入してこられて、金融機関の中での競争が発生いたします。それを考えますと、おおむね〇・五%を下回るというような競争になるのではないか、そこら辺に収れんしていくのではないかということも予測されております。
 それを考えますと、先ほどの市場での利付の現況が一・四%、それに公庫の諸経費、保証料を含みまして〇・九、さらに〇・五ということを考えますと、二・八%ぐらいの水準になるだろうと思います。
 そうしますと、先ほど申し上げました、公庫の今の評価が、固定だとすると全体として二・九ぐらいの評価ではないかということですから、いわば、公庫のものと遜色のないものが出せるのではないかというふうには想定しております。
井上(和)委員 これは三十年ですか。
松野政府参考人 三十年物ということで考えた場合でございます。
井上(和)委員 三十年で二・八%というのは、非常に私はいい金利じゃないかなというふうに思うんですけれども、それが本当にできればいいというふうに思います。
 一つの問題は、民間が、優良な住宅ローン債権というのは、当然、自分の手元に置いておきたいですよね。公庫に売らない。そういう事態が出てくるんじゃないかというふうに思うんです。つまりは、流通市場に流れていくのが、いわゆる質の悪い、貸し倒れする可能性の高い債権ばかりになっちゃうという、いわゆるモラルハザードというのは心配することはないんでしょうか。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 モラルハザードについての御質問でございますが、まず、前提といたしまして、今回導入しようとしております証券化支援事業の制度におきましては、この事業を活用して融資しました住宅ローンはすべて公庫に売却していただくということを前提としております。民間金融機関が証券化支援事業としてローンを売り出したけれども、その分いいのだけをとっておいて、あとを公庫に売り払うというようなことはできないように、全部公庫に売り払っていただくような形にしております。
 また、先ほど来お話が出ておりますように、この証券化支援事業につきましても、融資率や返済負担率等のいわば一定の買い取り基準を設定いたしますし、また、考えてみますと、民間金融機関の方にしてみれば、いわば債権管理業務に係る手数料、サービシングフィーでこれから商売することになるわけでございますが、そのサービシングフィーは、住宅ローン債権がきちんと返済されている間だけしか入らないわけでございますので、延滞の可能性の高いようなものだけを選んで公庫に売り払うというようなことはないような制度にそもそも仕組んであるというふうに存じております。
 また、制度の運用といたしましても、民間金融機関等に、債権管理業務に係る手数料を支払って適切な債権管理を委託することになるわけでございますが、ある民間金融機関から多くの延滞債権が発生したというような場合には、当該金融機関に対しまして十分指導いたしますし、また、指導しても十分な改善ができない場合には、最終的には契約を解除して買い取り対象機関から除外するというようなことも考えておるところでございまして、そのようなことを講じましてモラルハザードについては抑制を図りたいというふうに考えておるところでございます。
井上(和)委員 わかりました。最初から買い取る条件ということでやるということなんですね。
 では、次に行きましょう。
 現状の銀行ローンというのが変動ローンでほとんど扱われている状況に関してちょっと御質問したいんですけれども、今、非常に低金利で民間銀行は貸していますね、一%ぐらいで。これは変動ですから、一年とか三年とか、いわゆるARMというんですか、そういう一面もあって、公庫自体に融資を依頼する人も減ってきているという状況があると思うんです。
 ただ、変動金利の場合、これは変額保険という問題もありましたけれども、例えば国債が暴落したりすると金利が非常に上がって、それに伴って住宅ローンの金利が上がる、それでローンの返済ができなくなるというような事態も当然考えられるわけです。恐らくほとんどの人は、本来でしたら固定金利を選ぶのが当然だと思うんですね。ただし、私自身の経験からいっても、お金が余りないですから、当初は支払い額が少ない方がいいと思うわけです。そうすると、やはり変動金利が楽でいい、一%だと。しかし、それは後でどういうことになるかわからないということですけれども。
 たびたび私の例を申し上げて恐縮なんですが、つい最近リファイナンスをやったときに、ARM、つまり、これは変動金利なんだということに関して了承したという書類にサインをさせられたということです。つまり、変動金利はそれだけリスクが高いんだということをしっかりと消費者に説明する、その説明責任を果たしているわけですね。
 しかし、私がちょっと、日本の今の住宅ローン、民間銀行がやっているのを聞きますと、何かもう、とにかく安いですから、今キャンペーン期間中で一%ですよ、何%ですよというふうにセールスしてそのローンを売っているという現状があるように思うんですね。これは非常に、一面危険な面もあるし、果たしてそれでいいのかということもちょっと今思っているものですから。
 これは本来金融庁に聞く話だと思うんですけれども、きょうは呼んでいないので、どういうふうに思われますか。
松野政府参考人 委員御指摘のとおり、現在、民間が、住宅ローンのいわばセールスを非常に強力に展開しております。その中で、三年固定あるいは五年固定という非常に短期の固定のローンを、最初の段階は非常に低い金利を設定しましてセールスをやっているということがございます。委員御指摘のとおり、実際は返済能力が余りないような方が逆に飛びついているという可能性は十分にあるのではないかと思います。
 したがって、それが三年固定、五年固定の時期が終わって変動金利になったときにどういう金利情勢になっているかということを考えますと、返済困難に陥る可能性が十分にあるということで、金利が何%になるとこのぐらいの返済額になりますよというようなことは、本来知っておいていただいた方がいいのではないかと思います。
 そういった意味で、私どもも、金融庁にも入っていただいて、住宅金融に関する消費者教育・情報提供に関する研究会というのをやりました。その中でもその辺のことを、今後は金融機関において、商品の説明あるいはパンフレット、実際の販売場面において説明していただくことが重要だということでございます。
 私ども、直接、任意の民間の銀行の所管ではございませんので、金融庁とも協力してその辺の、民間金融機関でそういったことが行われるように要望してまいりたいといいますか、金融庁にもお願いをしていきたいというふうに考えております。
井上(和)委員 民間金融機関が一生懸命今住宅ローンをやっているということは非常にいいんですけれども、恐らく、まだやり始めて日が浅い。例えば、変額保険で裁判になった、非常に社会問題にも一時なりましたから、やはりその辺は、先ほど私がアメリカの例を挙げましたように、きちっと説明を受けたということを書面で確認するというようなことをやらないと、私は本当にこれが後で大きな問題になるんじゃないかなということを心配していますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 それでは、私の質問はこれでおしまいです。どうもありがとうございました。
河合委員長 伴野豊君。
伴野委員 民主党の伴野豊でございます。
 井上委員の後を受けまして、一時間ほど質問をさせていただきます。できるだけ井上委員の質問にダブらないように質問させていただきたいと思いますが、もし重複するような場合がございましたら、より具体的にお答えいただければ、そんなふうに思います。
 では、早速質問をさせていただきたいと思います。
 今回、住宅金融政策の一つということで、住宅金融公庫法及び住宅融資保険法の一部を改正する法律案が出てきたわけでございます。
 住宅というと少し無機質な響きがあるんですが、一つの家を持つとか一戸建てに対する、特に、男子と言ってはあれなんでしょうけれども、私のおやじなんかは、地方公務員でございまして、退職する前に家を何とか、土地を買って、家を建てて、そして現職のうちに五年ぐらい住んで、五年ぐらいたったら退職金でできるだけ全額返済して、OBになったらそこでゆっくり余生を過ごすというような自分なりの人生設計を描いておったようでございまして、それができるのが、何か、すべて人生をうまくやり終えたというか、一つの大目標であったような、そういう時代じゃなかったかなと思うわけでございます。
 我々の世代になってくると若干変わってまいりまして、持ち家を持つことが人生の本当にすべての価値かと。あるいは、先ほどうちの井上委員が指摘していましたように、今のようにデフレ下にありますと、せっかく持ったのにどんどん資産が縮小していってしまうということになると、何のために持ったのかということもあったり、あるいは、最近の若い御夫妻なんかのお話を承りますと、常に新しい、きれいなところに住んでいたい、だから、別に持たなくても、賃貸住宅でどんどんきれいなところへ行っていつも快適に暮らせる方がいいんだというようなことで、ライフスタイルと合わせて、家に対する気持ちというのが随分変わってきたやに思うわけでございます。
 そんなような現状の中で、高度成長期時代、日本の家は、経済は一流だけれどもいつまでたってもウサギ小屋であるとか、そんなやゆをされてみたりしていた時代から比べれば、事持ち家に関しては、統計上でございますが、イギリスよりも随分床面積も広くなってまいりましたし、ドイツ並みになってきたのかな。一方で、賃貸の方は、それに比べてかなりまだ質的には劣っているというような現状があるわけでございます。
 こういった今の日本の住宅事情の現状、ライフスタイルの変化等々あわせもって、今、大臣は、住宅事情についてどういう御認識をお持ちになっているのか、まず、そこからお聞きしたいと思います。
扇国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、住宅の数からいいますと一応行き渡っているといいますか、まだ不十分ではありますけれども、一応戸数的には、現段階では既に充足数には達している。ただ、先ほども申しましたように、床面積が欧米先進国に比べてまだ貧弱である、ゆとりのない生活をしているということは事実でございます。
 先ほども井上議員に申しましたように、地方に行って少しは庭のある家を求めた者が、やはり通勤時間がもったいない、家族との触れ合いが少ないということで、狭くても都心に引っ越してくる、そういうことも今は現象として起こっておりますから、そういう意味では、現段階で、欧米先進国の住宅の面積に比べますと、日本の場合はまだ平均床面積が九十二平方メートルということで、なかなか諸外国には及びません。
 それから、今一番大きな問題になっておりますのは、広さだけではございませんで、六十五歳以上の老人の世帯数、これは大変ふえておりまして、今、世帯数の割合が三〇%になっております、六十五歳以上の人たちだけで住んでいる戸数が。そういう意味では、今までの住宅に、例えば、バリアフリー用に手すりをするとか、あるいは廊下を少し車いすが通れるような広さにするとか段差の解消をしなきゃいけないとか、そういう新たなバリアフリーの問題が起こってまいりまして、それが全部できているバリアフリーの住宅で、住居者がいるところでどれほどできているかというと、まだ住宅の三%しかできていないんですね。
 そういう意味では、二十一世紀型の住宅というものは、今までと違った、バリアフリーを加味した住宅にしなければいけない、改造もしなければいけない。また、建てるときにもバリアフリーを加味した建築設計をしなければいけないということで、現段階では三%しかバリアフリー化の住宅がないということに関しては、今後の大変大きな問題であろうと思います。
 また、先ほどもちらっと申しましたけれども、日本の住宅というものの耐用年数は大体二十六年なんですね。けれども、欧米先進国で、アメリカは平均の耐用年数が四十四年もつようになっています。まして、イギリスは七十五年なんですね。そういう意味からいいますと、日本は、最初に買うときには高いけれども耐用年数が短い。外国の場合は、買うときも安いけれども耐用年数が長い。これでは全然比較になりません。
 また、外人の場合は、日本でよく日曜大工という言葉が使われますけれども、外人さんは、お休みのときに全部自分でペンキを塗りかえたり、本当にまめに手入れをしていますね。ですから、最初は安いもの、ただペンキを塗ってあるというようなところでも、コンクリでなくても、地震がありませんから、そういう意味では、安い、そして簡易な住宅を取得して、自分たちで手入れをしていく、そういうことがやはり外国の場合はあります。
 そういう意味では、私は、耐用年数だけは、日本がこんなに短いということ、高くて短いということは残念だと思っておりますけれども、地震国であるということを加味しますと、やはりそれぞれの手入れの仕方、あるいは管理によって全然耐用年数が違うと思っておりますので、少しでも近づくような、また、バリアフリーを加味したものに変えていかなければいけないという、住宅に対する観念が変わる時期であると思っております。
伴野委員 今、大臣から、現在の日本の住宅事情の課題みたいなものを御指摘いただいたわけでございますが、その課題の克服が、今後の国土交通省さんの住宅政策としてやっていくべきことのまず第一義的なことなのかなと思うわけでございます。
 一方で、今後、本当にそれが国がやっていかなければいけないことなのかなということもあるわけなんです。地域が地域事情に合わせてやっていった方がいいかなと思う一方で、今のシステムをそのまま今後もやっていくとした場合に、先ほど御指摘いただいた、床面積のお話やあるいはバリアフリーの改善等々、今後どんな年次計画で、目標値をどれぐらいに置いてというのがもしおありになれば教えていただければと思います。
扇国務大臣 住宅政策の基本というのは、少なくとも、国民一人一人が全部違った観念をお持ちです。私は、それらが、一人一人の個性のある、自分たちの望む住宅というものはあろうと思いますけれども、大都市とかあるいは地方都市に住む、そういう場所に、大都市なら大都市に応じて、狭いけれども便利、あるいは地方に住めば、広いけれども通勤時間が長いとか、それはやはり仕方がないことだと思っています。
 それぞれの年齢あるいは世帯の構成によってそれぞれの違った選択というものを、ライフステージに合ったものを求めていく、そのためには、買い取りをしないで賃貸というのが、今、少し流行になりかかっています。一軒家を買い取るんじゃなくて、賃貸というのが、今、若い人たちの間で傾向としては出ています。それは、それぞれのライフスタイルに合わせて買いかえていく、あるいは住みかえていくということを念頭に、賃貸の方がいいという傾向に移りつつあるんであろうと思います。
 それはそれぞれのライフスタイルを考えたということなんですけれども、私たちは、そういう意味から、今回は第八期の住宅建設五カ年計画というものをつくっております。
 例えば住宅の広さについては、東京等の都市圏において居住水準の立ちおくれが目立っているというのは今申しましたとおりですけれども、すべての都市圏で、平成二十二年度を目途に、半数の世帯が誘導居住水準を確保して、最終的には、全国で、平成二十七年を目途に、三分の二の世帯がその水準を確保できるようにしたいと思っております。誘導居住水準というのは、四人家族、共同住宅で九十一平米、二十八坪、そういうことになっています。
 そしてまた二つ目には、先ほど申しましたように、バリアフリー住宅、こういうものをつくっていきたい。平成二十七年度には、手すりと広い廊下、段差のない、そういうバリアフリー化されたものを全住宅ストックの二割にしたい、そういうふうに目標も立てています。また、同年度までの十五年間においては、居住者の個人の状況に応じた一千万戸のバリアフリーリフォームが実施できるようにという目標を立てておりますので、こういうものも閣議決定という形で国民に示して政策目標を立てておりますので、目標達成のために頑張っていきたいと思っております。
伴野委員 いずれにしましても、国民の皆さん方が幸せ、豊かさを実感できる国土交通省さんの政策としては、やはり住宅というのがまず最初に第一義的に出てくるものだと思いますので、ぜひともきめ細かな対応をお願いしたいと思います。
 続きまして、本法案の中身に少しずつ入っていきたいわけでございます。
 先ほど来、大臣の方から、今後の住宅政策についての大まかなビジョン、方針等々をお話しいただきましたが、今回、一つの住宅金融政策としてこの法案の改正が出てきたわけでございます。先ほどもちょっと話題に出ましたが、第八期の住宅建設五カ年計画と今回の法案との兼ね合いといいますか、今後、これは変更が出てくる可能性があるのかなしや、あるいは、今後の住宅金融政策全般に対する見直しのまず第一歩なのかどうか。そんなような位置づけ的なことをお話しいただければと思います。
高木大臣政務官 まず、今回の法案につきまして、住宅金融公庫の改革については、委員も御承知のとおり、平成十三年の十二月の閣議決定、特殊法人等整理合理化計画において、まず、貸し付け自体は民間にゆだね、公庫が貸付債権を買い取り、証券化すること等を内容とする証券化支援業務の導入を行うこととされております。また、直接融資については、段階的に縮小するとともに、証券化支援事業を承継する独立行政法人設置の際、民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうかを勘案して最終決定することとされております。
 さてそこで、今の第八期の住宅建設五カ年計画との兼ね合いという御質問でございましたけれども、まず、今回、証券化支援事業等も含めて、その五カ年計画の目標を実現する有力な施策の一つとして、住宅金融公庫の融資とともに、今回の証券化支援事業を推進していくことを考えているということでございます。
伴野委員 そういうことであるならば、一つには、今回の法案の見直しとともに、公庫法の廃止及び新たな独立行政法人ということも考えられるわけでございまして、その設置法案なんかも出されてもいいんではないかなという気もするんですが、これは準備の手順がいろいろあるんだというお話もあるんでしょうけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
高木大臣政務官 ただいまも申し上げましたように、今回の法改正のもととなったのが十三年の十二月の閣議決定。その上におきまして、その閣議決定でも明確になっているのが、独立行政法人の設置は五年以内に行うこととされている。その際、公庫の直接融資の取り扱いについては、民間金融機関が円滑に業務を行っているかどうか、すなわち、民間において、長期固定金利の住宅ローンが証券化支援業務を通じて支障なく供給されているかどうか等を勘案して最終決定をする。
 そうなりますと、当面は、公庫の直接融資業務の段階的縮小、これは図っておりますけれども、公庫による証券化支援事業を通じての民間による長期固定金利の住宅ローンの供給状況を見守るという、いわゆる時間軸が必要であろう、そういう観点から、今回、公庫の廃止や新たな独立行政法人等の設置については盛り込んでいないということでございます。
 また、本法案の附則においては、整理合理化計画にあるとおり、平成十九年三月三十一日までに、公庫を廃止し、公庫の権利及び義務を承継する独立行政法人を設立するとともに、当該独立行政法人には、公庫が行う証券化支援業務の実施状況等を勘案して必要な業務を行わせることを定めており、適切な時期に改めて公庫の廃止または独法の設置法の提出を行って、同計画の確実な実行を法律上担保したものである、このように考えております。
伴野委員 今回も買い取り型と保証型という新しいスキームが出てくるわけでございまして、日本においてそういった新しいスキームが出てくる中で、まあアメリカのことを勉強されてこういうスキームを新しく考え出されたんだと思うわけでございますが、そういった新しいものを市中に出すときに、少し暫定的な期間が必要なんだろうというか、いろいろ見直しもできたり勉強もできたりする時間が必要なんだろう、そういうふうに解釈もするわけでございます。
 それであるならば、やはり今後五年間、どういう目標に従って、どういう図面で、例えば整理合理化計画をどうしていくんだとか、今回指摘されている、民間金融機関がよく指摘をする、公庫における融資業務のより円滑化が図れて、どうなるとそれは円滑化と認めるかとか、そういった今後の五年間の整理合理化計画というものは、どういった段階で判断し、どういうふうにやっていくんだというもう少し具体的な絵図面があれば教えていただきたいと思います。
高木大臣政務官 まず、平成十五年度において、平成十四年度に引き続き融資戸数を縮減する等、これについては、まず十四年度は五十万戸、十五年度は三十七万戸というふうになっておりますけれども、融資業務の段階的縮小を図るとともに、長期固定金利の民間住宅ローンの供給を支援するために今回の証券化事業をする。
 この段階的に縮小する直接融資の戸数と証券化支援事業の戸数を合わせた全体の事業規模を、住宅を取得しようとする国民の長期固定金利の住宅資金需要に的確に対応していくことが必要であると考えておりますけれども、しかしながら、融資業務の段階的縮小について、証券化支援事業がまだ開始されていない段階でございますので、明確な数値を提示することはまだ厳しいかなと思います。その上で、今後、毎年の予算編成の過程を通じて、民間の住宅ローンの供給状況や経済情勢を勘案しながら決定していく、このように考えております。
伴野委員 いずれにしましても、さまざまな整理合理化計画が、よくマスコミ等にやゆされるような焼け太りになってみたり、あるいは、新たにつくったそういった行政法人が新たな天下り先になってみたりとか、やってみたら肥大化してしまった、あるいは民業をさらに圧迫してしまったというようなことのないように、よろしくお願いしたいと思います。
 では、続きまして、先ほどもちょっと井上議員あるいは松野議員なんかも触れられていました、過去、現在、今後の見通しなんかも含めて、民間金融機関の住宅ローンの融資選別について、現状どうなっているか。先ほど松野委員からは、政治家なんかは非常に借りにくい部類の、まあ与党の方が借りにくいわけですから、野党の私なんかもっと借りにくい、どうしようかと。私は、持ち家の六〇%の方じゃなくて、まだ借家の四〇%の方なものですから、これから本当にどうしようかと思ってしまうわけで、例えば期数が三期以上の確実な方とか、何かそんなようなのが出てくると、もう新人なんかは家はほとんど建てられないということになってしまうわけでございます。
 冗談はさておきまして、今の民間金融機関の住宅ローンの融資選別というのは、これはある面、市場原理にのっとってきちっとチェックをしなきゃいけないというものの、余りチェックを厳しくし過ぎてしまってなかなか融資が受けられない、ブラックリストには載らなくてもほぼブラックリスト的なものを何かつくってしまっているようだと、非常にこれも問題があるのかな。現状はいかがでしょうか。
松野政府参考人 民間金融機関の住宅ローンの融資選別についてどうなっているかということでございますが、昨年、民間の研究機関が行いましたアンケート調査がございます。それによりますと、民間金融機関から住宅ローンの融資を断られた経験がある方というのは約一割、一〇%おられるということでございます。断られた理由としては、年齢、それから担保評価額、年収あるいは性別、勤続年数というようなことが挙げられております。
 また、住宅金融公庫にこれまでいろいろな、アンケート調査などを含めて声が寄せられておりますが、その中で主なものを見ますと、自営業者の方は民間金融機関から断られる傾向が強い、性別による貸し渋りが多い、それから、転職歴のある方も融資を受けにくい、さらに、例えば手術を受けている、心臓の手術を受けているとかそういった場合には融資を断られたといった内容のものが届いているということでございます。
 こういったことでございまして、民間金融機関の現在の融資の制度のもとでは、公庫の融資基準と異なりまして、職業あるいは勤続年数などをもって収入の安定性を判断する指標にしているのではないかと考えられております。公庫からは融資が受けられる方でも民間金融機関からは融資を受けられない場合があるということだと思います。
伴野委員 ですから、民間金融機関が市場原理に従ってやっていくというのは、ある面いたし方ないのかなということも考えないわけではないわけですが、例えば、雇用形態も随分変わってくる。アメリカのように、転職すればどんどんスキルアップしていくような現状。日本は終身雇用で、今までずっとそれが守られてきたわけですが、それもだんだん崩れていくというような段階で、やはり民間金融の方も人を見る目を肥やしていただいて、もう少し違ったいろいろな評価をしていただく勉強をさらにしていただければな、そんなふうに思うわけでございます。
 また一方で、そういった借りにくい人、あるいは、簡単に言ってしまえば、現金でぼんと持っている人は全くそういうところのお世話になる必要もないわけでございまして、そういう方は、もともとそういういろいろな調べをしたところで優良なわけでございまして、つらい方というのは、やはり非常に、失礼な表現をすれば、細々と誠実にやっている方が漏れてしまうというのは非常につらいわけでございます。そういった中で、住宅金融公庫の過去の実績なりあるいは働きというのは、やはりそういった民間のいわゆる市場原理になかなか乗りにくいような方も救ってきた非常にいい面があったと思うんですが、今回、この改正によって、その辺の、着実にこつこつやってきた誠実な層までばっさり切りはしないかという心配もあるわけでございますが、このあたりはいかがでしょうか。
高木大臣政務官 今委員御指摘のような問題意識というものは持っておりまして、その上で、経済状況の悪化に伴う失業等により住宅ローンの返済が困難となった方だとか、そういう方に対しては、住宅金融公庫融資においては、これまでも積極的にローン返済相談を行うとともに、返済期間の延長、さらには元金の支払いを据え置く等、公庫融資利用者の実情に応じ、きめ細かい対応をしてまいりました。
 また、民間の住宅ローン、市場原理というふうに今御指摘もありましたけれども、そのような中にありまして、民間金融機関の支店窓口等においては、返済困難者に対するアドバイス等も行われていると伺っております。
 また、これは法務省の所管になりますけれども、民事再生法において、住宅ローン債務の返済についての特例措置を講じ得ることもなされている。
 こうした制度をさまざまに活用しながら、住宅ローンの返済が困難となった場合であっても、できるだけ住宅を手放さないで再生が図られるようにすること、これは重要なことだというふうに認識をしております。
伴野委員 不誠実な場合は別として、今、政務官がおっしゃったような、本当に不可抗力といいますか、誠実にやっていてもなかなかうまくいかなかった場合の相談窓口というのはぜひとも手厚くしていただければ、できることなら落選した議員の相談にも乗っていただけるような窓口であれば、そんなふうに思うわけでございます。
 続きまして、今回、証券化というのが一つの目玉になっているわけでございまして、証券化する以上、安全といいますか、多少リスクはあるんでしょうけれども、より積極的に投資家の方にその市場に入ってきていただく意味でも、先ほど井上議員が、価格は四千万だけれども、実際調べてみたら、手抜きも手抜き、一千万もかかっていないというようなことがあってしまうと、やはり市場の信頼性といいますか、担保とするものの信頼性が損なわれてくると、このスキーム自体が成り立たなくなってしまうと思うんですね。
 そうすると、どうしてもこのスキームを確立しようとすれば、施工管理あるいは住宅の質の評価というものを経年的に時間軸でも追っていけるような何か一つの物差しを今後技術的に押さえていかないとなかなかいけないんじゃないか。一つは、しっかりとした施工をする実績のある会社とそうでないという分け方は今でもあるんでしょうけれども、それだけではなく、やはり物件を見たときにきちっと時間軸で評価していけるような何か物差しが今後必要じゃないかと思うわけですが、そのあたりのところ、お考えがあれば。
松野政府参考人 今後行います証券化支援業務におきまして、ちゃんとした住宅ができるのかということでございます。
 まず、ことしからは、この法律が通りますと買い取り型の業務を開始いたしますけれども、その際に、現在の公庫融資の、いわゆる基礎基準と申しておりますが、義務づけになっておりますその基準を満たしていただくということをベースとして考えております。したがって、公庫が債権を買い取るときの買い取り基準に、この基礎基準レベルを満たしていただくということを前提としたいと思います。
 例えば、戸建てですと原則百平方メートル以上の敷地でありますとか、あるいは、住宅の床面積の規模でございますが、戸建てにあっては七十平方メートル、マンションのような共同建てにあっては五十平米以上とする、それから、一定の耐久性、省エネルギー性能を有するということをその基準としていきたいと思います。
 それから、そもそもそういう基準を満たしていることをどうチェックするのかということでございますが、これにつきましては、買い取りの基準として、そういった性能であるということを証明してもらう証明書を添付していただいて、この基準を満たすと。その実際の証明書の発行は、民間の建築の確認検査機関あるいは民間の性能評価機関がございます、こういったものを活用いたしまして、検査していただいて証明書を発行していただくといったことを考えているわけでございます。
伴野委員 最終的には、現場の施工を預かる業者さんを初め設計士さんのモラルの問題かなという気もするんですが、非常にモラルが低下している方への罰則規定みたいなものも多少お考えいただいて、この辺の質を守るために、優良に、まじめにやっている人がばかを見ない形のシステムをぜひ今後も検討していただきたい、その技術的検討もあわせもってお考えいただきたいと思うわけでございます。
 では、続きまして、高度成長期時代、とにかく、戸数、広さ、数あるいは定量的にとらえられるものをどんどん目指すべき方向へ持っていこうというのが一つの政策としてやられてきたわけで、それもある程度達成された感もあるわけでございますが、最近はやはり質的な向上、先ほども大臣、バリアフリーのお話や省エネやシックハウスのお話なんか、全体的な、クオリティー全体のお話、さらには、一戸だけのお話じゃなくて、全体の町並み、景観というようなことも今後は検討されていくんじゃないかと思うわけでございます。
 過去、住宅金融公庫の融資制度が質的な向上にどういう貢献をされてきたのかという実績のお話と、最近、高齢化のお話もよく出てまいりますが、しかし、少子化に関しても少し考えていかなければいけないんじゃないか。では、おまえ、どういう具体的なプランを持っているんだと言われると、ちょっとつらいところがあるんですけれども、例えば、私の周りで多いのは、一人っ子同士が結婚をして、また一人っ子しかいないということになりますと、おじいちゃん、おばあちゃんの古い傷んだ家を、まあ相続もできるメリットもありますが、そういう家ばかりがゴーストタウンのように、いろいろなところに歯抜きのように点在している。自分はお父さんからあるいはお母さんからもらったおうちに住んでいるから、おじいちゃん、おばあちゃんの二軒というのは、デメリットにさえならなければほうって暮らしていいわというようなことが続いちゃうと、ちょっとこれは全体のバランスとしていいのかなというようなことも思ったりいたしまして、そういった少子化に対する何かお考えがあればお聞かせいただければと思います。
高木大臣政務官 まず最初の、公庫融資が住宅の質的向上にどのような貢献をしてきたかという御質問でございますけれども、公庫の融資について、先ほどから何度かお話が出てまいりましたが、良質な住宅のストックを形成する観点から、まず、住宅面積が一定規模以上であることや、また、一定の耐久性を備えることを要件とするとともに、質的誘導を図るために、バリアフリー住宅や省エネルギー住宅については金利の優遇等を行ってまいりました。
 その結果、公庫の融資住宅におけるバリアフリー住宅の割合というものが、まずは平成八年度の約六%から平成十三年度は約六五%に、またさらに省エネルギー住宅の割合は、平成八年度の約二九%から平成十三年度は六八%に、それぞれ上昇しており、住宅の質的向上に貢献してきた、このように考えております。
 この質の確保については、今回の導入されます買い取り型の証券化支援事業においては、現行の新築住宅に対する公庫融資、すべての住宅に義務づけている基礎基準レベルを買い取り基準として設定する予定となっています。
 いずれにしても、今後も、高齢者のバリアフリー化住宅の推進ですとか、または省エネルギー化の住宅の推進といったものはしっかりと取り組んでいきたい。
 ただ、今御指摘のありました少子化の部分ですね。これは、一人っ子と一人っ子で、さらにまた一人っ子でということで、だんだんと住宅が余るというか、そういうことも考えられますので、これは今後の住宅政策としてしっかりと考えていかなければいけないと考えております。
伴野委員 その質的誘導の方に際しましては、誘導の基準が余りにも厳し過ぎて、設計の自由度等あるいは経済原理を崩すようだとまたこれもちょっと心配なのですが、そうならない範囲でぜひ質的誘導を図っていただければと。
 また、この後の質問にも出てくるんですけれども、やはりそういった少子化に伴う、余ったという言い方がいいかどうかわかりませんが、余剰になってきた住宅の有効活用のあり方というのは、今後ぜひともお考えいただければと思うわけでございます。
 続きまして、余剰といいますか、中古住宅のお話をちょっと大臣にお聞かせいただければと思うわけでございます。
 本当に、安く、いい、良質な、しかも長もちで、もっと言うならそこに歴史的な趣があるような住宅が日本もふえていいのかなと思うわけでございますが、その一方で、やはりそういった住宅市場の確立といいますか、必要になってくるんじゃないか。最近、特にリフォーム時代と言われておりまして、長く常に快適に暮らすということも一方でよくやられているわけでございますが、そういった住宅事情の市場拡大、活性化などに今後どんな積極的な対策をされていかれるか、大臣の方からお聞かせいただければと思います。
扇国務大臣 中古住宅の活用、これは大変大事なことですし、私たちも品確法という法案を通しまして、いかに品質のいい、また住みやすい住宅をつくるかということが大事なことです。
 いいものをつくれば、中古としても中古と言えないぐらい、入る人がこれは新品じゃないかと思うぐらいいいおうちもたくさんあるわけでございますけれども、残念ながら、我が国の中古住宅市場というものは、全住宅取引に占める中古住宅の取引量、割合では今一二%程度でございます。アメリカは七六%、そしてイギリスは八八%、フランスは約七一%と、これは断然差ができちゃうんですね。
 そういう意味では、私は先ほども品質の話をしましたけれども、耐久年数の問題もあってこれだけ差が出てくるのかどうか、私もよくわかりませんけれども、外人さんの方が気楽に住まいをライフスタイルに合わせてかえますね。日本の場合は、先ほど伴野さんは御両親のお話をなさいまして、やっと父親が何とかとおっしゃいましたけれども、一生に何か持ちたいというので、ぐっと持っているのですけれども、外国の場合は気楽に転居する。そして、子供が一人ふえたら、ああ狭くなったからちょっとかわろうかと。そういう意味では、中古の取引数がこれだけ違う、日本が一二%で外国は七〇から八〇%という差も、私は、国民性が出てきているあらわれだろうと思います。
 けれども、私たちは、質の高い住宅のストックを維持しようということで、平成十三年の八月でございますけれども、住宅市場の整備行動計画というものを策定いたしました。その中身は何か、覚えていらっしゃるかもしれませんけれども、昨年の十二月には住宅性能表示、この制度の対象として中古住宅にもこれを拡大しよう、住宅性能を中古も表示しようというふうになりました。また、宅建業者等々が取引価格の根拠を明らかにする際に用います価格査定マニュアル、これも一般の皆さんに見えなければいけないということで、戸建ては昨年の三月に、マンションは本年の三月、これは表示するように訂正をいたしました。改訂していますので、中古住宅の質とか管理状況を確実に反映させるというふうになっています。これらとあわせまして、少なくとも約三十六万件の仲介物件というものが登録されております。これはインターネットでも見られます。そういう意味では、不動産流通機関のホームページにおいて、沿線別でございますとか、あるいは中古住宅の平均取引価格等の情報を提供しておりますので、ぜひこういうものを利用していただいて、すべてが表示があれば安心だということで、中古住宅の取得にも大きな役割を果たしていく、また、流通があってしかるべきだと思っておりますので、これを利用していただきたいと思っております。
伴野委員 車の売買の中でも、今、中古市場といいますか、オークションみたいなのが一つの文化、本当のお金のやりとり以上に、めっけものというんですか、非常に安いものをいい条件で手に入れたというのは一つの文化的な要素にも発展している車の世界でございますが、ぜひ、家の世界でもそんなようなことも、これは評価さえきちっとできれば、それは可能だと思うのですね。
 また、今回、新築、持ち家のスキームができてきたわけでございますが、新築のスキームができなければ、なかなか中古なんかまだそこまでいかないんだよというのもよくわかりますので、今後はぜひ、新築で蓄えた実績や技術力でもって中古の方もきちっと評価していただいて、中古市場もそういった証券化ができるような方向で御検討いただければいいなというふうに思います。
 続きまして、今も大臣が、ライフスタイル、ライフステージの点で随分家に対する思いというのは変わってきたんだよと。私もそのとおりだと思います。きょう、四月十五日は遺言の日だそうです、何でかということはよくわかりませんけれども。要は、ストックを持っていればいいという、ストックを持っているために、その方がぽっくり逝かれてから騒動が起こってしまったようなことがあると、私なんか逆に、そんな余分なものを持つよりは、良質なところへ住めるならばどんどん好きなところへ住んで、いつも快適にリフォームされたところで住んでいた方が楽なのかなと一方で思うわけでございます。
 ただ、やはり日本の場合は格段と、持ち家と借家の広さだけを見ましても、これは数字だけを見ましても三分の一近くということですよね。多分、これは質ということになると、当然のことながら、本当にどれぐらいの壁でできているのかよくわからない、セキュリティー上も本当に問題があるような住宅もあるんじゃないのか。そういうのも、賃貸だからいいわというふうになっているのが今の現状じゃないかな、そんなふうに思うわけでございます。
 ですから、そういった今のライフスタイル、ライフステージに応じて、やはり若い世代の方というのは、できるだけ、余り負担のない形でいいところに住みたいというのが願望だと思いますので、こういったとこにもぜひ、今後施策的に何か御検討があるのか、お聞かせいただければと思います。
中馬副大臣 きょう、各委員からの御議論にもありましたように、国民の志向も大分変わってまいりました。御指摘のように、持ち家じゃなくて賃貸の方を志向する傾向になってまいりました。まさにデフレがそのことを一層促進させているようでもあります。
 御指摘のように、我が国の借家のストックは非常に狭い、そういうことから、そうした需要がありながらそれに十分にまだこたえていないと思います。
 課題といたしましても、大都市部におきましては、最近ワンルームははやっておりますけれども、ファミリー世帯向けに適した規模の住宅が不足をいたしております。それから、高齢化社会の中で、住環境もありますし、バリアフリー化された安心して住める住宅が不足している、これも一つの課題かと思います。
 そういうことで、我が国土交通省といたしましては、地方公共団体の方がいわゆる公共賃貸住宅はもちろんそれを担っているわけでございますが、これの建てかえとかあるいはバリアフリー化等を促進していくと同時に、国の方としましても、ファミリー世帯向けの良質な賃貸住宅、特定優良賃貸住宅や高齢者向けの優良賃貸住宅の供給を行う民間事業者に対する建設費の補助、税制上の優遇、住宅金融公庫による資金上の支援、こういったこともやらせております。
 それから、高齢者向けの賃貸住宅の登録制度を行うと同時に、少し家賃が払えなくなったといった場合に、家賃の債務保証制度、六カ月でございますが、これをセンターが保証するといったようなこともいたしております。
 また、定期借家制度の円滑な普及等を進めておりますが、さらに、既存のビルを良質な賃貸住宅へ改良する場合の補助制度の拡充や税制上の特別償却制度、初年度一〇%、これを創設いたしました。
 また、高齢者等が自分の家を安心して賃貸できる、いわゆるサブリース家賃の保証制度を創設することといたしております。
 こうしたもろもろの施策を通じまして、国民のニーズが変わっていっている中に対応してまいりたいと存じております。
伴野委員 ぜひ良質な賃貸住宅が一軒でもふえるように、施策の方をよろしくお願いいたします。
 予想どおりといいますか予想外といいますか、とんとんとうまく質問と回答をしていただきました。せっかく公庫の専務理事にも来ていただいておりますので、ちょっと細部についてお聞かせいただきたいんですが、これは質問通告していなかったらお許しいただきたいんです。
 まず、今回、証券化支援事業のスキームとして買い取り型と保証型というのが二通りあるわけでございまして、これはアメリカのことをよく勉強されて、どれが日本に合うのか、いろいろやっていきながら、その比率あるいは市場なんというのも考えていこうと思っていらっしゃるのかなという気もするんですが、この買い取り型、保証型の大きな違いを一言でお話しいただければと思うというのと、今後、その規模はどんなぐらいのことをお考えになっていらっしゃるのか、お答えできる範囲で結構です。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 買い取り型と保証型の問題でございますが、今回の法律では両方の形をできるように法律上措置していただくこととしております。
 買い取り型につきましては、十五年度予算でも詳細のことを書いてございまして、法律を成立していただきました後、できるだけ速やかに実施できますよう、既に事務的な打ち合わせを民間金融機関等と行っておりまして、本年なるべく早いうちに、秋ごろには銀行等の窓口で受け付けを開始できるようにと思っております。
 保証型の方は、法律上は一応できるような形にはなっておりますが、実際の制度設計等、まだまだこれから議論しなければならないところも多うございまして、早くて来年度以降と思っております。
 一番大きな違いは、買い取り型の方は、私ども金融公庫が民間金融機関等から住宅ローンを買い取りまして、私どもの名前で証券化するというところでございます。保証型の方は、特に、先ほども答弁にありましたが、大きな金融機関等が中心になると思いますが、住宅ローンを発行した主体がそれぞれの立場で証券化なさるのを私どもが保証するという形でございます。それぞれ、アメリカの制度を勉強しながら二つの制度をやろうということで考えているところでございます。
 買い取り型のものにつきましては、十五年度予算で買い取りを二千億円行いまして、年度をまたがる関係から、最初の年でございますので千五百億円ほど証券として発行できればと。あとの五百億は、いわば年度をまたがって来年度の発行というふうなことを考えているところでございます。
 保証型等については、したがって、まだ全く規模等、考えておらない状況でございます。
伴野委員 いずれにしましても、新しいシステムなので、多少やってみないとわからないというところは確かにあると思うんですけれども、どっちがリスクが大きいかというのも、これも多分やってみないとわからないんだろうと思うわけでございます。
 とりわけ買い取り型の方の投資家に対する魅力度というようなもの、やってみたけれども全然魅力のなかった、債券としてだけ魅力があって、全体の金の流れがうまくいかなかったというのもまた困るわけでございますが、まずその入り口論としてといいますか、投資家がいないと全然このシステムは成り立たないわけでございます。投資家にとって、今回の買い取り型の債券というのは魅力あるものになるのでしょうねという御決意か見込みみたいなものをお聞かせいただければと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の証券化事業で買い取りましたものもMBSとして発行するわけでございますが、これは、私ども住宅金融公庫が住宅金融公庫の債権を証券化して発行してきたものと同じような商品性にしたいと考えております。
 住宅金融公庫では、平成十三年の三月以来、これまで十回にわたりまして八千五百億円ほどのMBSを発行してございますが、十回すべてにおきまして、いわゆるトリプルAの格付をいただきまして、また、継続的、安定的に発行しておりますことから、発行の利回りも、十年国債の流通利回りに〇・五%程度を上乗せした水準で発行することができております。国債等と違いまして、償還期間等が発行時には確定しないというふうな特殊な商品でございますので、そのような商品としては市場から高い信認をいただいているものと思っております。
 今後、証券化事業が始まりましても、今までの公庫の債券と同じような商品性を維持しながら発行していきたい。そうすれば、これまでと同じような高い評価を受けることができるんじゃないかと思っております。
伴野委員 いずれにしましても、投資家にとっても魅力があるシステムであり、かつこれを利用して家を建てる人にとっても魅力のあるシステムであっていただきたい、そう思うわけでございます。
 続きまして、今回、これも先ほどの委員の中にも触れられたかもしれませんが、やはり気になるのが、どうしても長期固定金利ローンについて、今のように低金利ならいいんですけれども、金利が上昇した場合に結構リスクもあるんだろうと思いますし、そういったことの周知も含めて、住宅金融公庫が、こういうようなスキーム、業務を持った組織に変わりますよというようなことも含めて、今後、こういう利用者や投機家にどうやって告知をされていくのか、その計画等々お聞かせいただければと思います。
松野政府参考人 この法案に基づきまして、法案が通った暁には証券化支援事業が始まるわけでございますが、これに基づく民間のローンが開始されるということを幅広く周知していく必要があると思います。
 その方法としては、全国紙あるいは地方紙等の媒体を通じまして公庫みずからが周知を図るという必要がありましょうし、また民間金融機関も、みずからの業務として、独自の創意工夫による広報、宣伝がされるのではないかと考えております。これはローンの利用者への周知ということでございます。
 一方、投資家にとっても、このMBS、資産担保証券がどういうことになるか、既に財投機関債という形で始めておりますので、投資家の方々はかなり御存じだと思いますけれども、今後も必要な情報提供、つまり、公庫のいわば買い取りのローンがどういう性格のものかということを含めて情報提供を行っていくということをやっていきたいと考えております。
伴野委員 いずれにしましても、きちっとした周知徹底、それと、せっかくいいものをつくったんだという自信があればあるほど、それをうまく告知していただければな、そんなふうに思います。
 さらに細かいことをお聞きしますが、これはちょっと技術の方でお聞かせいただければと思いますけれども、建築基準法の平成十二年六月一日の改正におきまして、いわゆる防耐火規定が、先ほどもちょっと触れられておりましたが、性能規定化されております。それにおいて、その仕様に外れている部分もあるんですけれども、今回、これを導入されて三年近く経過するわけでございますが、その実施状況、実績、うまくいっているんだろうと期待しているわけでございますが、ふぐあいなことも出ているのかなという気もしないでもないわけでございますが、そのあたりはいかがでしょうか。
 あるいは、こういう基準もさらにクリアするように今後は検討していくんだというようなことも、もしあれば教えていただければと思います。
松野政府参考人 建築基準法の性能規定化というのは、これは平成十年の建築基準法大改正がございまして、それまでは、いわゆる仕様書型の規定、仕様規定と言われておりました。つまり、使う材料を、こういう使い方をしろ、寸法は幾らで、このくぎの間隔はこのぐらいだ、ああせいこうせいと細かくやり方を規定する、仕様書型ということですね。それに比較しまして、性能規定というのは、要求する水準を、一言、つまり、どのぐらいの地震に耐えなさいということを言う。それは、その要求水準に対していろいろな解答が無限にあり得るというのが技術の世界でございます。そういう性能規定というやり方に対応して、いろいろな解があり得る。
 仕様書規定ですと、どうしても、従来から我が国でポピュラーな、一般的に普及している技術を前提に仕様書を書きます。したがって、それ以外の新しい技術に対して硬直的だということがございまして、新しい技術、あるいは余り使いなれていない外国の材料がなかなか入りにくいというふうな御批判も国際的にはいただいていたということを踏まえて性能規定化に切りかえたということがございます。もちろん、仕様書規定も生かしておりますから、現在なれてきた工法を使っておられる大工、工務店の方々も、当然今の基準法で十分業務をやっていけるというスタイルにもしてございます。
 性能規定化によって、新しい技術あるいは新しい材料もどんどん入ってくるというようなことでございます。例えば免震の建築物がございますが、性能規定化に伴って免震建築物が一般化したといいますか、性能規定に適合したものがどんどん出てくるようになったということ、あるいは、特殊な処理を施した木材も、従来ですと、どうも耐火建築物の材料としては仕様書規定では結構排除されるということが言われておりましたが、示した性能基準を満たすというものが加工した木材で可能になりまして、そういった新しい材料も展開できるようになったということで、大変大きな進歩があったというふうに考えております。
伴野委員 技術は日進月歩でございます。ただ、何でもかんでも実績のないまま技術を取り入れればいいというものともまた、いろいろあろうかと思いますので、そのあたり、どこかに最適解があるんだと思いますので、御検討いただいて、常に最新の技術がいい形で導入されることを御指導いただければ、そんなふうに思います。
 時間も随分たってまいりましたが、最後に、我々日本人が忘れてならない日といえば、一九九五年の一月十七日、大臣のふるさとでもあろうかと思いますが、神戸を中心とする阪神・淡路大震災、これの経験ということによって住宅政策というものも随分見直しされた、とりわけ耐震性能等々については見直しされてきたんだと思うわけでございます。今こうして、もう八年ですか、たつわけでございますが、今の現状と今後の御認識、どういうふうにお持ちか。
中馬副大臣 伴野委員の東海地方も地震の危険を言われておるわけでございますが、阪神大震災の教訓を踏まえまして、地震に強い住宅やまちづくりを推進していくことは極めて重要であると認識いたしております。
 国土交通省といたしましては、地方公共団体の行う住宅の耐震診断、それから改修などに対する補助、住宅金融公庫を通じた耐震改修工事への融資などによって、その促進を図っていっております。
 また、平成九年に制定されました密集市街地における防災地区の整備促進に関する法律、この手法によりまして、地震時の災害安全性を高めるまちづくりを積極的に推進してきておるところですが、耐震、耐火性能を有する建築物への共同建てかえ等によって強力にこれを推進するため、防災街区整備事業の創設等を内容とする同法の一部改正案を今国会に予定をいたしております。
 今後とも、こうした施策を通じまして、住宅、まちづくりにおける耐震性能強化、これに努めてまいる所存でございます。
伴野委員 天災は本当にいつやってくるかわからないわけでございまして、今、副大臣御指摘いただいたように、私の地元の東海地方もいつ災害に遭うかわからないわけでございますが、やはり発想の転換というのも必要でございます。
 昔、江戸時代に、火事が起きたときに延焼をさらに広げないために壊しておくという発想もあったり、水路を設けておくとかというような、要するに、遭っちゃうんだ、遭っちゃうけれども、遭ったときに被害が最小限になる工夫というのを、場合によっては、私は、そういうところがあるかどうかわかりませんが、地域的には本当に、建てかえ勧告とか土地利用再計画勧告とか、何かそんなような、多少、起こっちゃったときに最低限の被害に食いとめるような積極的な指導も今後必要じゃないかなと個人的には思っているわけでございまして、そんな発想もぜひ頭の片隅に置いていただければな、そんなふうに思うわけでございます。
 それと同時に、ある程度復興してきた、阪神大震災の後、災害復興というのも軌道に乗ってきたというふうな御意見をされる方もいるわけでございますが、制度を悪用されては困るわけでございます。現在なお苦しんでいらっしゃる方とか、場合によっては、もう少し手をかしてあげてもいいような部分もあるんじゃないかと思いますが、このあたりいかがでしょうか。
中馬副大臣 先ほどは、予防といいましょうか、そのことで申しましたが、災害復興に係る住宅、これについてのお尋ねだと認識いたしております。
 災害によって住宅が被災した方々、一日も早く居住の安定を取り戻して、被災者の根本的な不安を解消することが重要な課題であります。
 それに対しまして、住宅対策といたしましては、災害によって住宅に困窮することになった方のための賃貸住宅として、一般の公営住宅よりも補助率の高い災害公営住宅、二分の一ですが、これを三分の二ということで、補助率を高くして整備をするといったこと。
 それから、住宅金融公庫におきまして、住宅の再建、取得、補修を支援するため、通常融資と比較して低利な災害復興住宅融資制度、一%ですが、これを設けているところであります。
 さらに、都市基盤整備公団において、市街地の整備改善や賃貸住宅の建設、建てかえを実施するものとしているところであります。
 また、災害直後の応急的な必要対策として、災害救助法に基づく応急仮設住宅を整備する、これも制度ができております。
 これらに加えまして、災害の規模や災害の状況等を踏まえまして、必要に応じて適切な支援策を講じるなど、災害復興に向けた被災者に対する住宅対策、これも総合的に進めていく考えでございます。
伴野委員 時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。
河合委員長 この際、休憩いたします。
    午後零時三十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時十六分開議
河合委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。一川保夫君。
一川委員 では、大事な法案の審議でございますので、開始したいと思います。
 住宅政策について、まず、基本的に大臣の考え方を確認するわけですけれども、きょうの、さきの審議の中でもそういった議論があったかと思いますが、今、国土交通省の住宅関係の予算というのは、全体で、住宅局関係では一兆円余り、純粋な住宅政策ということからすると九千三百億ぐらい計上されているというふうに聞いております。
 十五年度も五十万戸近くの住宅を対象に施策を進めたいというふうになっておりますように、これが積極的な政策なのか、実は余り積極的でないのかという判断はちょっとわかりませんけれども、しかし、我が国の住宅事情からすると、大臣のお話にもありますように、全体の戸数からすれば、それなりにカバーしてきている。しかし、いろいろな面でミスマッチ的なものが生じてきているという中では、国民の真の需要にはまだ応じ切れていないというようなお話でございます。
 時代のいろいろな変化に応じまして、国民のニーズというのは当然ながら変わってまいりますし、そういうものに対応していくという住宅政策であれば、当然ながら、その都度いろいろな変更を加えながら政策を推進するわけでありますけれども、今、現時点で、ここ当面の住宅政策というのはどういう基本的な考え方で臨もうとしておられるのか。何かちょっとわかったようなわからないようなところがありますので、そのあたりをもうちょっとしっかりとしたお答えをお願いしたいと思います。
扇国務大臣 日本の住宅に関して、今また一川議員がおっしゃいましたけれども、きょうも朝からいろいろな住宅についてお話が出ております。一応、戸数としては行き渡っているような感じがいたしますけれども、内実、その中身を見ますと、大変心寂しいといいますか、住宅によって心が潤うというような、そこまでに至っていないことは、先ほども申し上げたとおりでございます。
 住宅の、いわゆる床面積ということにかんがえますと、床面積だけで比較することは私はふさわしくないとは思いますけれども、端的に標準的に比べる場合には、床面積だけで眺めても、戸数は足りても、いまだ小さなところに住んでいるという、これは否めない事実でございます。
 そういう意味で、広さだけで満足度があるとは思いませんけれども、大体、今も問題になっておりますのは、今の住宅の場合に、六十五歳以上の人たちだけで住んでいるというものの割合、それが大変、今後の老齢社会に対して、六十五歳以上の高齢者のいる世帯の割合が今は三〇%にもなっております。これからだんだんこれが多くなっていくわけでございますので、そういう意味では、床面積が少ないとはいうものの、この老齢社会に適応したような住宅でなければならない。
 それはバリアフリーを完備した住宅を二十一世紀は考えなければいけないということで、例えば、先ほども申しましたけれども、廊下が車いすで通れますとか、あるいは手すりをつけますとか段差をなくすとか、そのような住宅というものを二十一世紀型で考えていかなければいけないということが、今大きな変わり目になっていると思っておりますし、今までの、ただ家をつくればいいということと違って、今はバリアフリーを考慮した家をつくらなければならない。まして面積の面で、床面積で足りない部分は、そういう行き届いたバリアフリーというものを加味して、改めて、住んでよかったな、ここが自分の家なんだと思えるような、二十一世紀の老齢社会に適応できるような住宅をつくっていくべきではあると思っております。
 ただ、先ほど一川議員が五十万戸とおっしゃいましたけれども、これからは、少なくとも三十七万戸に減少していこう。住宅金融公庫の戸数も減らしていこうと言っていますけれども、減らすかわりに、今申しましたバリアフリー等々の充足率、品質の確保、そういうものを、今までの減らした戸数の分をそこに応分な措置のできる住宅をつくっていこうとしております。
 一番大事なことは、今の国民の多様なニーズに適した良質な住宅のストックの整備というのが第一でございます。二番目には、生き生きとした少子高齢社会を支える居住環境の整備というのが二つ目に大事なことでございます。三つ目に大事なことは、都市住宅の推進と地域活性化に資する住宅と住環境の整備というものが新たに考えられてくるわけでございます。最後には、消費者がアクセスしやすい住宅市場の環境整備の推進などを重点に取り組んでいくというのが、二十一世紀、これから国土交通省が考える住宅政策の基本でございます。
一川委員 少子高齢化社会にもう既に突入しているわけですけれども、その傾向がこれからだんだん強くなる。日本の人口全体ももうしばらくすればピークに達するというような背景の中での住宅政策でございますので、確かに高齢化という社会の中では、バリアフリー的な住宅を多くしていくということは当然でございます。
 ただ、一方においては、若い皆さん方、また若い夫婦にとっては、できるだけ安くて、経済的な形で住宅を確保したいという方も当然ながら強いわけでございますので、若い人たちに割と経済的に質のいい住宅に入れるような施策もあわせて、当然ながら力を入れるべきである、そのように思っております。
 そこで、住宅金融に関する問題になるわけですけれども、これも先ほど来議論が出ておりますように、住宅金融公庫を通じてのそういった融資業務というのは、これから徐々に減らしていくということになるわけです。しかし、これまでの長期なおかつ固定、低利といった、そういう条件のもとでの融資というものはなかなか民間の金融機関としては太刀打ちできなかった、そういう分野であったと思いますけれども、いろいろな関係者なり、またはこれまでの国の財政負担ということを考えてみれば、これからはできるだけ民間の金融機関に物事をゆだねていくというような流れになろうと思います。
 こういった住宅にかかわる金融業務というものは、従来の姿勢をこれから大幅に転換をしていこう、近いうちには民間にすべてゆだねるというような形に持っていこうとするのかどうか、そのあたり、ちょっとあいまいでございますけれども、こういった住宅金融というものに対しての公的関与というものは今後どうあるべきかということについての基本的な姿勢を大臣にお伺いしたいと思います。
扇国務大臣 今こうして住宅金融公庫の問題を御議論いただいておりますけれども、少なくとも今まで、累計で今日まで千八百九十万戸に貸し付け、融資をしてきたというこの実績というもの、また、それによって多くの皆さんが夢を持って利用してくだすったということに関しては、私は大変な効果が発揮できたと思いますけれども、今日、小泉内閣において、民間にゆだねられるものは民間にゆだねる、そういう基本方針のもとで、貸し付け自体は民間にゆだねていこう、そして、公庫がこれを支えていく方向へ転換していこうというのが御審議いただいている法案の大事な点でございます。
 ただ、先ほどからもお話が出ております公庫の直接融資については、先ほど一川議員が五十万戸とおっしゃいましたけれども、これは、平成十五年度予算の三十七万戸に段階的に縮小していって、今後さらにこれを縮小しようという姿勢であることだけは確かでございますので、先ほども私がお答えしたとおりでございます。
 また、今回導入します証券化支援業務というのが、本当に民間の金融機関によって長期、固定、低利、これが今までどおり、少なくとも住宅ローンの供給を促進するということによっては、全体としてこの長期、低利、固定という住宅ローンが安定的にかつ円満に供給されるようにということで、証券化事業によって我々はそれを支援していこう。そのために、国土交通省もいろいろ研究もいたしました。
 また、昨年でございますけれども、アメリカ大使にお願いをいたしまして、アメリカのファニーメイというところに四名、三カ月にわたって派遣をして、アメリカの証券市場、そして証券化のあり方等々を国土交通省の職員に勉強させまして、これは、改めて日本の中で、この証券化というものに対しての新たな出発点というものを私たちは見守っていこう。また、先ほど申しました住宅金融公庫の低利、固定、長期というものに、果たしてこの証券化がいかに活用されていくかということを、現在、アメリカではもう幾つもの会社がございますから、時間がありませんので全部言いませんけれども、それくらいできておりますので、その意味においても、我々は新たな形を模索していこう。
 そしてなお、直接融資につきましては、平成十八年度までに公庫を廃止して、今申しました新たな独立行政法人を設置して、そして、民間金融機関が円滑に業務ができるようにということで、私たちは、その業務を行っているかどうか、それを勘案しながら取り扱いを決定していくというのが今の事実でございまして、今後、証券化というものに余りなじみがございませんけれども、これを育成していくということが私は大事なことだと思って、これも新たに国土交通省として取り組んでいる次第でございます。
一川委員 この住宅金融公庫という制度の、法律にも書いてありますように、もともとは、できるだけ民間にカバーしてもらうという精神でスタートした制度だというふうに自分なりに理解するわけです。要するに、民間の銀行等で融通できない困難なものについては公庫で対応しましょうという基本姿勢が当時からあったというふうに思います。
 しかし、これは、国民のいろいろなニーズもあったんだろうと思いますけれども、今おっしゃいましたような長期、固定、低利ですか、そういう一つの大原則の中でこういう制度が用意されてきたわけですから、当然ながら、各必要な皆さん方はそちらの方へなびいていくというのは当たり前でございますけれども、しかし、いろいろな事情でそういう考え方を改めざるを得ないということになりつつあるわけです。
 そこで、政府の考え方としては、これから段階的にそれを縮小していくということになっているわけですけれども、今、大臣のお話の中でちょっと気になるのは、十八年までは直接融資業務というものは継続していきますけれども、その後、独立行政法人化された後は、またその時点でその状態を見て判断するというような言い回しがあったような気がするんです。そういったところについて、現時点でもう少し明確な方向づけというのはできないのかなという感じを受けるわけですけれども、そのあたりはいかがですか。
扇国務大臣 これは明快になっているわけでございまして、なるべく十八年には完全にこれを廃止するというのは、もうこれは決まっていることでございます。ただ、決まっておりますけれども、今申しましたように、一般の皆さん方に不安を与えるというのは、私、一番気にしたわけでございます。
 それで、総理にも私はそのことを申し上げまして、今借りている人、またこれから借りようという人たちに夢も希望もなくなるようなことではかえって不安を与えるから、その点だけは、十八年と決まっていましても、それまでに、民間でどの程度、この公庫にかわる長期、低利、そして固定というものの金利でできるかという、民間がどれほど出てくるかということも私たちは見守りたいし、何しろ、今国民の実際にローンを借りている人たちに不安を与えないということが、十八年にばっさり切りますよということを決めてはいるものの、それまでの間に、少しでもそういう不安をなくし、民間が育ってくれるような、そういうのを私たちは指導していきたい、また見守っていきたい。いきなり切るよと言ってすぱっと切るんじゃないという意味を私は申し上げた次第でございます。
一川委員 もうちょっと具体的なお話をお聞きします、住宅局長さんの御答弁でいいと思うんですけれども。
 今、大臣もお話しになりましたように、これからは民間サイドでそういう住宅ローンについてしっかりとした対応ができるように指導してまいりたいというような趣旨の答弁もございましたけれども、政府としましては、これからこういった新しい証券化支援業務というものをスタートしながら、今後、民間サイドがそれだけのいろいろな力をしっかりとつけていくというために、どういった指導をされるかという課題も一つございます。
 それから、今回の証券化支援業務というものを、今この時期にそういう制度を導入してやろうとする意味、意味といいますか、その目的といいますか、そういったところをもうちょっと国民の方々にわかりやすく説明した方がよろしいのではないかな。その専門の方々はわかるんだろうと思いますけれども、一般の国民の方々からすると、証券化支援業務なんというのは何かね、何か従来以上にメリットがあるのかねというようなことを素朴に感ずると思いますけれども、そのあたり、いかがですか。
松野政府参考人 まず、公庫融資業務を段階的に縮小していくということでございますが、これは、やはり民間にできるものは民間にということで、住宅ローン、特に長期固定のローンを民間でも出せるように、証券化支援ということで、公庫がいわば後ろに回ってバックアップするということで、民間のローンを育てる。それに伴って、段階的に縮小するという考え方だと理解しております。
 したがいまして、公庫の証券化支援業務で民間の長期固定がどの程度出てくるか、公庫が担ってきた機能をどの程度担っていけるかということを見る。それで、五年たった時点で、そのことを判断しながら、公庫が現在の直接融資業務をなお続けるか、独立行政法人が引き継いでいくかというようなことを判断するということになっております。
 それから、今回の証券化支援業務の実施によってどんなメリットがあるのかということでございますが、一つは、当然、民間によるローンが長期固定が出せるようになるということでございまして、これまでの財投に依存した住宅金融公庫の長期固定にかわって、民間の証券化市場を活用した民間の固定ローンが出てくるということが一つのメリットでありますし、また、その際も、公庫の果たしてきました住宅の質の面も、買い取り基準のような格好で、ある一定以上の水準の住宅を供給してもらうということを、この機能によって果たしていくということでございます。
 繰り返しますが、現在は、民間の住宅ローン、特に長期の、十年を超えるものは全体の民間のローンの中のわずか二・七%でございますので、それがもう少し一般的に出せるようになるだろうということ、これが国民にとっても一つのメリットになるのではないかというふうに考えているわけでございます。
一川委員 公庫が直接融資する業務というものを徐々に減らしながらそういう状態に切りかえてまいりたいというようなお話ですけれども、それはそれとして、今お話のあったことは、理解できないわけでもないわけです。具体的にどういうふうな形としてそれが推移していくかというところは非常にちょっと見通しが立たない、判断が立たない面もあるわけですけれども、今こういった証券化支援業務というものをスタートすることによって、こういう業務によって、では、これから当分の間どれぐらいの住宅建設というものをこういった制度でカバーしていこうとしているのか。そのあたりの何か目標みたいなものはあるんでしょうか。
松野政府参考人 現在の、例えば十三年度に公庫の融資戸数というのは予算上は五十万戸という予算でございまして、十三年度は三十一万戸という実績になっております。これは、御存じのとおり、長期的に低利の状態が続いておりまして、民間の銀行も三年固定とか五年固定、こういった短期の固定ローンでいわばセールスをされております。その結果として、一般国民の方も当分の間低利状況が続くというふうな判断をされている結果として、民間の今の短期固定ローンが随分使われているということではないかと思います。
 したがいまして、近年、十三年度が百十七万戸というレベルでございまして、十四年度も今の見込みでは百十五万前後だろうと思います。大きな変動はさして起きておりません。この傾向も当分、激減するというようなことではなくて、百十五万戸に近い水準で推移するというふうに見込んでいるところでございます。
一川委員 それと、これもさっきの議論であったんだと思いますけれども、今回のこういった業務の対象としては、新設の住宅を対象にするという基本的な考え方だというふうにお聞きしたと思うんです。例えば、今までの住宅ストックとしてあるものについて、それをリフォームするとか、あるいは中古住宅の流通問題に関しては、この証券化支援業務というのは直接働かないようなやりとりがあったようにお聞きしたわけですけれども、それはそれでよろしいんですか。
松野政府参考人 住宅市場の中で、新築のみならず、中古あるいはリフォームのようなストックの有効活用というのは大変重要な課題になっていると思います。そういった意味で、そういった中古市場あるいはリフォームの市場をこれから育成していく必要があるかと思います。
 ただ、今回の証券化支援事業におきましては、まず新築住宅を対象に考えております。これは、まだまだ証券化市場が我が国では育っていない、いわばゼロからの出発というような、それに近い状況でございますので、まずは一定の証券を、債券を発行するということが必要でございます。したがいまして、新築の住宅に限定をいたしまして、安定した評価を市場から受けながらこれを出していくということが必要でございます。
 中古住宅につきましては、その評価の方法等についてまだ一定のものができておりませんので、これを出すことによって、一定の品物を、債券を安定的に出すということが必ずしもできなくなるということもございますので、まず、始めるに当たりましては、新築住宅に限定してスタートするということでございます。
 ただし、将来、中古住宅市場が米国のようにしっかりした市場になってきて、この評価方法も一定のものが出てくるとすれば、それを受けて中古住宅も証券化市場の中で資金調達の対象となるような債権の対象にしていくということは検討に値するものではないかというふうに考えております。
一川委員 では次に、これはできたら大臣にお聞きしたいんですけれども、先ほど我が国のこれからの住宅政策のことについて大臣のお考えをお聞きしたわけです。少子高齢化社会、こういう中にあって、もう少しこういう観点で配慮された方がいいんではないかなということで考えますのは、お年寄りの方々のバリアフリーというような対応というのは当然それは大事なことですけれども、子供さんとお年寄りが一緒に生活する、そういうスタイルをなぜ目指さないのかということなんです。
 私自身も最近いろいろな福祉施設等を訪問して思いますのは、グループホーム、そういう施設がございます。要は、何人か、十人近くの人たちが一緒に共同生活をしながら、できるだけお年寄りの方々が元気で長生きするということだと思いますけれども、ああいうスタイルというのは、かつての大家族制のメリットを生かしたことだろうと思います。
 また一方では、最近の子供さんに対するいろいろなしつけの問題とか、いろいろな社会的なルールを教えるという面では、非常に問題があるということが指摘されております。そういうことを考えますと、お年寄りの方と子供さんが同居をするような、そういう生活スタイルというのは、ある面では非常にこれから望ましいなと、高齢者にとっては、非常に刺激があるわけでございますし、生きがいも感ずるというふうに思います。そういうことを考えますと、少子高齢化社会に対する対策の一つの柱として私は住宅政策というのがあるというふうに考えます。
 その住宅政策ということにかんがえれば、先ほど大臣からもできるだけ大きな面積を確保したいというようなお話もございましたように、できるだけ多くの家族の方々が同居をできるような、そういう住宅をある程度、まず希望のある方からそういうものを確保しやすいような環境をつくってあげるということが、住宅政策として、一つの今日的な課題である少子高齢化社会に対する施策の柱として非常に大事なことではないかなというふうに思っておりますけれども、大臣はこういう考え方についてはいかがでしょうか。
扇国務大臣 一川議員がおっしゃったことがまさに、ことし税制で皆さん方に通していただいた生前贈与あるいは二世帯同居住宅への税制の目配り、そういうものが大変大きな、初めてといいますか、こんなに大幅に税制で緩和できたことは今までありません。
 しかも、今回は二世帯同居ということで親が、先ほども、きょう午前中、民主党の先生から話がありましたけれども、私の親は退職して初めて一軒のうちを持ったんだと伴野先生がおっしゃいましたけれども、外人に言わせるととても理解できないと言うんですね。一生働いて、その働いたお金で、先行き短いのにどうして家を建てるんだと外人に私、よく言われました。
 そのような日本の体質を考えて、今おっしゃったように、少子高齢化社会を迎える日本が、親子で一緒に住めるように、今両親が住んでいる家を子供と一緒に住むために離れをつくったりあるいは二階建てにしたり、中古でもいいけれども、二世帯同居するためにということで、親が持っているお金を生前贈与を子供にできるという枠が三千五百万まで伸びました。
 これは五百五十万だったのが三千五百万なんというのはもうとてつもない金額なんです。これは理由がございまして、言っていると長いからやめますけれども、第二ベビーブーマー世代が一千万人おります。この人たちがちょうどお部屋がもう一部屋欲しいという子供たちがおりますので、それで親子で住めるように離れにしたり二階建てにしたりと、そういう、中古でもいいということ。また、住宅金融公庫の面からいいますと、親子が同居する場合の親子リレー返済ということで、二世代にわたってローンを返済していくということも認められるということ。
 私は、このことが今の少子高齢化社会を迎える上で、なおかつ、今の若いお母さん方が子育てのときにちょっとおばあちゃんの知恵をかりたいとかちょっとお母さんの知恵をかりたいというのが、一緒に住むということが生活を豊かにすると思いますし、現実に私は三世帯同居しておりますので、孫もみんな一緒ですけれども、そういう私のような不便そうで便利なのもいますので、やはり住んでみると、本当に便利なんです。
 そういう意味で、私のような三世帯同居なんというのもいますけれども、世の中に、こういう二世帯同居することによって税制面でうんと、おじいちゃん、おばあちゃんのゆとりのある、また両親がゆとりがあるときに子供に生前贈与できるという新たな税制を皆さんに通していただきましたので、この住宅の税制面でも、リフォームということを考えても、少子高齢化社会という面から見ても、今、一川議員がおっしゃったような同居生活というものが、二十一世紀の住宅の解消あるいはゆとりのために大きな、役に立つ税制であったと私は思っております。
一川委員 わかりました。
 では、最後に、総合政策局長さんに一言確認するわけですけれども、最近、PFI事業方式ということがよく言われております。今、我々住んでいる赤坂宿舎もそういう方式でやろうということで、いろいろな議論がされておりますけれども、どうもこのPFI方式というのは、すごくいいことずくめのような形でいろいろとお聞きした割には、何か、実際問題、いろいろな具体的な問題に遭遇すると、果たしてこれが本当にいいのかねというようなときもちょっとあります。
 このPFI方式なるものの本当のねらい、また、今国土交通省としてはどういう指導をされていますか、そのあたりをお聞きしたいと思います。
扇国務大臣 PFIということで、ぜひ私は御理解いただきたいと思いますのは、土光臨調の最終答申に、各省の営繕を一本化することと明示してございました。それが今日まで一本化できておりません。国土交通省の営繕は国土交通省の営繕、文科省の営繕は文科省の営繕、厚生労働省の営繕は営繕として、まだばらばらでございます。
 ただ、このPFIを実行しますに当たって、民間の建築仕様書と役所の仕様書の差が物すごくありました。これは何が違うか、あそこの壁、柱は何センチでなきゃいけないとかという建築仕様書が、七百八十四カ所、民間と公とは違いました。これを民間に一本化しました。そういうことで、この建築仕様書を一本化して、民間の仕様書で申し込んでいいですということ。
 それからもう一つは、各省にありますので、民間の人たちは、どこに行ったらPFIの申し込みができるんだろう、あれに参加したいけれどもわからないということもありますので、これは国土交通省に窓口を一本化させていただきまして、民間の皆さんが入札に入りたいというときには、国土交通省の窓口でワンストップサービスができる、これも変えました。
 そういう意味で、今後、PFIというものを、民間の皆さんがより参加しやすいように、私たちはあらゆる点で今改革をいたしておりますので、PFIという言葉だけは簡単ですけれども、より、国土交通省にお問い合わせいただいたり、そしてその参加仕様書というものも、ぜひ民間の基準で仕様書をつくっていただけるということに改革して、今、窓口を広げているところでございます。
一川委員 終わります。
河合委員長 瀬古由起子君。
瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。
 今回の改正案は、二〇〇一年十二月の閣議決定であります特殊法人等整理合理化計画で、住宅金融公庫については、五年以内に廃止、証券化支援業務を行う新たな独立行政法人をつくり、住宅融資業務を段階的に縮小し、利子補給を前提としないことを原則とする、融資業務は、民間金融機関が円滑に業務を実施しているかどうかを勘案して、独立行政法人設置の際に最終決定するという趣旨を受けて行われたものだと思います。
 そこで、まず大臣にお聞きしたいんですけれども、本来、住宅金融公庫のあり方をめぐって、廃止法案だとか、それから独立行政法人設置法案、こういうものが出された上で、どういう業務をやっていくのかということが議論されるんですが、今回は、附則で期日だけ先行させて、独立行政法人の業務を指定して進めていく、こういう異例な提案がされています。
 特に、住宅金融公庫廃止、独立行政法人化というのは、閣議決定されていても、まだ国会でそうするかどうかというのは審議されていませんから、国民の住宅取得に重要な役割を果たしてきた住宅金融公庫を、先に廃止ありき、こういう提案は、明らかに国民の合意のないままの国会軽視の提案だと思うんですが、その点、どうしてこういう出され方になったんでしょうか。
扇国務大臣 瀬古議員はもう既におわかりだと思いますけれども、小泉内閣において、民にゆだねるものは民にゆだねる、こういう方針を決めておりまして、この貸し付け自体というものを民間にゆだねたい、なるべく民間業務が入れるようにしよう、そして、金融公庫の今まで果たしてきた役割は役割として、民間の金融機関による長期固定の金利の住宅ローンの供給を支援する、そういうことで証券化支援業務というものを導入するということを決めているわけでございまして、少なくとも、住宅ローンの支援のための証券化の支援業務である、このことだけははっきりしておきたいと思います。ですから、これを導入するに当たって、今すぐ廃止するわけではないということでございます。
 それともう一つ、あわせて、特殊法人等整理合理化計画で、十八年度までに公庫を廃止し、独立行政法人化することを法案の附則に規定しております。少なくとも独立行政法人化することを規定していますけれども、融資業務、この業務に関しては、公庫の廃止、独立行政法人化の際に最終決定するものということになっておりまして、現時点において直ちにこれを廃止するというのではありません。
 ですから、今廃止するのであれば、今、瀬古議員がおっしゃるように、廃止法を出すべきかもしれませんけれども、まだ、今、これは直ちにするものではない。融資業務等々の取り扱いについても、先ほど私が申しましたように、公庫の廃止、それから独立行政法人化の際に最終決定するというものでありますから、今これを、瀬古議員がおっしゃるように廃止することではなくて、皆さんに御論議いただいているというのが現実でございます。
 また、今回導入します証券化支援業務の実態の状況、あるいは民間金融機関における融資状況を見定めながら、これまで公庫が果たしてきた役割というものが民間金融機関を含めた住宅金融全体として達成されているかどうか、そういうことを見きわめて判断する必要があると思っております。
瀬古委員 この住宅金融公庫については、存続してほしいという、これは今まで大臣が答弁された中でも、かなり国民の期待があるわけですよ。これをやめるということになると、それは国民の中で物すごく不安を呼ぶわけですね。
 そして、ここにも書かれておりますように、この合理化計画の中でも、やってみて、実際にうまくやれるかどうか、その上で、直接、住宅金融公庫が、新しい独立行政法人がそういう融資業務をやるかどうかということをそのときに決めるという点では、私は、大変流動的だと思うんですね。
 うまくいかないかもしれない。うまくいかないかもしれないものを、あらかじめ附則で期日まで決めている。決めなくたって、ある意味では、やってみて、それはやれるかどうか。私はやることには異論はありますけれども、しかし、あえて期日まで決めて、附則でそれもわざわざ書いている。それなら、堂々と今の段階の中で業務の変更だけやればいいわけで、それをあえて期限まで切ってやるということについて、私は、やはり初めに廃止、独法化ありきという点では、若干問題がある提案ではないかというふうに思います。
 そこで、伺いたいんですけれども、住宅金融公庫は、国民の住宅の供給、それから居住水準の向上という点で重要な役割を果たしてきたというのは、私は、先ほど大臣が言われたこととも認識は一致しております。この公庫の住宅融資、住宅金融公庫の果たしてきた役割というのは、私は、今後とも要請されると思うんですが、その点、いかがでしょうか。
松野政府参考人 委員御指摘のとおり、公庫がこれまで我が国の居住水準の向上に果たしてきた役割は大変大きいものがあるかと思います。今後も、住宅金融公庫が担ってきました住宅政策上の機能は引き続き確保されることが必要だと思っております。
 しかしながら、聖域なき構造改革を進めるということで、民間ができることは民間にゆだねるという趣旨のもと、平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画におきまして、公庫が証券化支援業務を先行的に導入する、それから、五年以内に公庫を廃止しますけれども、証券化支援業務を行う独立行政法人の設立をする、その際に、民間の銀行ローンが円滑に業務を行っているかどうかということを勘案しながら、独立行政法人が直接融資を行うべきかどうか判断するということにされているところでございます。
 今後は、民間のローンの証券化支援を公庫が行うということで、これからは民間の金融機関が長期固定の資金を安定的に出せるというようなところに持っていくということが公庫の使命でもございます。それとともに、あわせて、住宅の質の向上も図られるように公庫改革の推進に努めてまいりたいと考えております。
瀬古委員 民間でできることは民間にゆだねると言うけれども、まだやれるかどうかわからないんですよ、これははっきり、やっていないから。そういう点では、住民から、国民から大変期待がある、そして今まででもそれなりの役割を果たしてきたと言われるなら、あえて民間で、まだそれは民間でできるかどうかわからないものを、今一気に仕事を、事業を変えてしまうことによって、本来の役割を果たせない事態になるということもあり得ると思うんですね。
 そういう点でいえば、すべて、何もかも民間でやれというわけじゃないと思うんです。民間でやれないものは公的にやらざるを得ない。これは、民間でやれるという根拠は何なんですか。
松野政府参考人 これまでは、民間の金融機関の住宅ローンというのは、いわば短期の、三年固定、五年固定といったもの、あるいは変動金利が中心でございます。これは、どうしても長期固定のローンを出そうとしますと、金利のリスクをどこでとるかという大変大きな問題がありました。
 したがって、実態上は民間の金融機関で出せなかったわけですが、これから証券化支援を金融公庫が行うことによって金利のリスクを証券化市場でとってもらうということになりますと、長期固定が出せるようになる、つまり、公庫が担ってきた長期固定の住宅ローンを民間も出せるようなことになるということでございまして、そういった意味で、公庫の役割を一部民間が担っていくことが可能になる、そういうことでございます。
瀬古委員 しかし、それは、これからやれるかどうかわからないけれども、今現在、公でやれてうまくいっている。すべてうまくいっているとは言わない、一定の改革も私は必要だと思うんだけれども、あえてそれを廃止しなきゃならないというのは、何か特別にせっぱ詰まった事情があるんでしょうか。それとも、ともかく小泉内閣の方針が民間でやれることは民間でやると決めたから、何もかも一緒くたにしてやる、こういう乱暴なやり方なんですか。何か理由があるんでしょうか。
扇国務大臣 何もかも一緒くたに乱暴にやっているわけではありませんで、民間がやはり活力が出てきたんですね、これによって。これは全部私、申し上げていいかどうかよくわからないんですけれども、少なくとも、私たちが十三年、閣議決定したころには民間で三つしかなかったんです。ところが今、グッドローン、それからUFJ銀行、常陽銀行、北海道銀行、山陰合同銀行、山形しあわせ銀行、信金中央金庫、大地みらい信用金庫、長野信用金庫、城南信用金庫等々、これはいろいろ、金利はばらばらですけれども、十銀行がこれに参加したいといって、もう商品を出しているわけですね。それほどやはり民間がやろうと思って今まで入れなかった部分に、民間がこれによって活力が出てくる、そして競争する、私、そういうことがとてもいいことだと思っています。
 ただ、今までの金融公庫がやってきたと同じような長期、低利、固定というものが果たしてできるかどうかというのが勝負になっておりますけれども、今私の手元にありますこの十の銀行だけでも大変な競争が始まっておりまして、何が一番いいかといいますと、今まで住宅金融公庫のローンを組んだ人は、本当に皆さん、まじめにきちんとお返しになるんですね。だから、不良債権なんかとわけが違うという、そのまじめさが銀行が、民間が競争し出す根本のことなんです。
 ですから、私は、これによって民間がよりいいものを、より安く、そしてより長期にしていってくれれば、これは最初のねらいどおり、民にゆだねるものはゆだねるということのあらわれだと思っていますので、少しでも金融公庫にかわる民間の活力が生まれるということを期待しているのが現在でございます。
瀬古委員 なぜ民間がこれに意欲を見せてきたのかというのは、それはそれなりのうまみがあるからですよね。やはりそれによってもうけが出てくるということだと思うんです。今言われたように、大変不良債権にならないおいしいものがある。それならそれで、住宅金融公庫と民間と競争して、今のままやればいいわけですよ。それをあえて、もっと民間にやらせてあげるわという形で、今回法案で提案されているということだと思うんですね。
 あえて今、民間がやるというならやればいいのに、さらに国が誘導策で、今まである意味では国民から期待されたこの住宅金融公庫を廃止していく、こういう流れには私はそれなりの意図があるというように思うんです。
 一つお聞きしたいんですけれども、この金融公庫の廃止の中で、政府補給金、これをなくしていくという方向が出されておりますが、政府補給金という問題は、この間、住宅金融公庫が、とりわけ住宅の建設という場合には経済波及効果が大変大きいということが注目されて、経済政策の一環として住宅金融公庫の戸数が拡大されてきたという経過があると思うんです。一つの国の住宅政策として住宅金融公庫が使われてきた。そういう意味では、一定の政府補給金という問題は、当然景気対策の結果としてこの費用というのは出されてきたんじゃないかというように思うんですが、その点、いかがでしょうか。
松野政府参考人 公庫に対する政府の補給金は、まだ三千数百億円のレベルでございますが、これは、現在は低金利時代でございまして、金融公庫の現在の利率を前提にいたしましても順ざやになっておりまして、補給金が要るような形ではございません。現在いただいている補給金は、かつて高金利であったときに五・五%以下の低金利でお貸しするという、逆ざやであったその時代のいわばツケといいますか、義務的経費が残っているということでございます。したがいまして、これは次第に必要がなくなっていくという性格のものでございます。
 そういった意味で、一定の当時の政策的な意味があって導入したものでございまして、そういった観点からは、住宅政策上必要なものだと認識しております。
瀬古委員 今局長がお答えになったように、政府補給金の問題は明らかに逆ざやの解消として出されたもので、政策的なものだ、これはだんだん解消されていくので問題はなくなっていくわけですね。そうすると、住宅金融公庫で何が問題になっているのかというと、民業圧迫の問題。要するに、民間がどんどんやりたいけれども、安定した公庫があるために銀行がうまく入り切れない、これはどうしても入りたいということから、私は今回優遇策をつくるというように思うんです。
 私は、民間金融機関が今まで、長期、低利、固定の、割の合わないといいますか、こういう手間のかかるような住宅ローンに手を出してこなかったという点は、やはりうまみがなかったからだと思うんですね。
 一時、住専が住宅建設部門をやるということでやったんだけれども、結局、土地に手を出して大量の不良債権をつくったという、失敗しているわけですよね。そういう意味では、民間の金融機関で、割の合わない長期、低利、固定のそういう住宅ローンを取り扱わなかったというのは、民融機関の自己都合の問題だというように私は思うんです。最近は超低金利なので、そしておいしそうだといって手を出す。私は、ややこれは手前勝手ではないかと思うんです。
 そこでお聞きしたいんですけれども、「特殊法人等の廃止又は民営化に関する各府省の報告」の中で、国土交通省は、住宅金融公庫が廃止できない理由として三点掲げられております。
 この中で、やはり変動金利または短期固定の融資を、民間金融機関というのは預金を主たる原資として行っているので、まだ証券化市場が未整備、未成熟なので、公庫の行っているような長期、固定、低利の融資を行うことは困難だというのが一点目。
 二点目は、結局、景気変動による住宅ローンへの資金の供給量が、民間金融機関による融資だけだと大きく変動する。それで、特に中低所得者それから自営業者、こういうものが融資選別されて、そういう意味では不公平になっていく、こういう融資が行われる。このためには、やはり公平、無差別な融資の安定供給のための公的機関による補完が必要だ。これが二点目ですね。
 三つ目は、結局、民融機関というのは、民間金融機関というのは採算性を重視せざるを得ないという面では、先ほど大臣も言っていらっしゃったんだけれども、これからは、耐震性の向上とかバリアフリーとかいろいろあります。そういう問題についても、良質なストックが民間機関の場合は行えないんじゃないか。やはり営利というものを考えなきゃならない。
 この三つの点から、やはり住宅金融公庫の廃止というのは難しいという見解を出していらっしゃったわけですね。今回の改正でこの三つの点はクリアされたんでしょうか。
松野政府参考人 当時の状況は、つまり民間の金融機関の住宅ローンの状況からしますと、やはり短期の固定金利あるいは変動金利が主でございましたので、民間単独ではやはり長期、固定、低利のローンを出すことはなかなか難しいのではないかというふうに考えておりました。
 また、中低所得者への選別が実際にはかなりあるというふうなアンケート結果等もございましたし、それが公庫がなくなると問題になるのではないか、あるいは住宅の質の向上というのは民間のローンだけでどうなるのだろうかというような疑問を私どもも持っておりました。
 今回の法案でございますが、これは先ほどから申し上げましたとおり、公庫が債権を買い取る、それを証券化市場で資金調達をするということで、公庫がバックアップするということで、民間でも長期固定のローンを出せるようになるということがまず一点目。
 それから二点目は、銀行のローンを、債権を買い取って証券化市場で資金調達するものですから、いわゆるオリジネーターという最初の民間のローンを貸し出す金融機関の信用リスクはそこで切り離されます。したがいまして、融資選別は基本的にかなりなくなる方向に働くというふうに考えております。
 それから、もう一点目ですが、質の向上は一体どうなるんだろうという疑問がございました。
 今回も、買い取り型の支援事業を開始いたしますが、そのときに、買い取りの基準として、公庫の基礎基準と同様の基準による質を確保するということを要件にしたいと考えておりまして、これらの点もクリアされているということで、一定の公庫が果たしてきた機能を果たしながら、民間の長期固定ローンが出せるような証券化支援事業ができるというふうに考えております。
瀬古委員 公庫の場合は、例えば担保が当然、住宅があって、かなり所得の低い方でも一定融資をするということは行われるわけですね。ところが銀行は、あくまでも銀行サイドで、どうやったらこれでもうけていくかということを考えるわけですよね。ですから、当然、一定の基準みたいなものがあっても、今までのように不動産があるからそれでオーケーというふうにならない。商売がうまくやれているかどうかとか、それが母子家庭かどうかとか、今現在でも、銀行なんというのは、公的資金をどんとつぎ込んで貸し渋りをやめようと言っても、貸しはがしまでやっているというのが社会問題になっている。
 ですから、私はかなり、この問題でいえば、ほとんどもう銀行はリスクなくなっちゃうわけですよ、リスク分は公庫が全部引き取るわけですから、それで保証するわけですから。そうしたら、ある意味では、全然リスクないから、どんどん本当は貸さなきゃならないということになるんだけれども、しかし、あくまでも貸すサイドは銀行サイドで、一切不公平がなくなるか、そういうように言い切れるかどうかというのは、私は、銀行の今までの姿勢を見ていると、そうなっていない。その辺はどうなんですか。そういう保証は、必ずもう、一切ありませんと言えるんでしょうか。
松野政府参考人 融資選別につきましては、先ほども申し上げましたとおり、銀行ローンの債権は公庫が買い取ります。したがいまして、信用リスク自体は切り離されますので、従前のような融資選別というのはかなりなくなる方向に行くだろうと思います。
 それから、銀行がやたらともうかるというようなことではなくて、いわばこの証券化支援事業の中では、銀行がローンを持ったままということではなくて、債権として公庫に買い取ってもらって、サービサーとして資金の回収業務を担うということで、いわばフィービジネスの方に転換するということでございます。
 したがいまして、融資することによってかなりのもうけが出るのではないかということではなくて、それらのサービサー、サービシングフィーも、民間の競争、市場の競争の中で、ある一定の水準に収れんすると考えておりますが、そういった意味では、いわゆる民間がぼろもうけするのではないかというような市場ではないと考えております。
瀬古委員 そういうものも実際には、リスクはほとんど公庫が引き受けて、回収業務による一定の利益がもうかると言いますが、それなりの、回収する場合でも、回収のやりやすい、そういう融資を当然やるわけですし、確実に銀行が選別をやらないなんということは、私は言えないと思うんですね。
 それからもう一つ、バリアフリーだとか住宅の質の向上の問題でいいますと、私は、本来、住宅政策というのは国が一定の指導性を持ってやらなきゃならないものだと思いますね。いつまでにどういう住宅をつくっていくのか、それは大臣も言っていらっしゃいましたけれども、質の高い住宅をどこまでつくっていくか、そういう目標があるわけですよね。それに向けて融資をどういうふうにしていくのかということは、本来、私は、極めて国の政策として出さなきゃならない問題だと思うんです。
 ところが、それをぼんと公庫からこういう民間金融機関に渡すことによって、もう住宅政策も丸投げして、銀行の市場原理に任せていくというか、そういう心配がないかどうか。
 確かに今、一気に急がなきゃならぬ、バリアフリーやらなきゃならないから早急に融資をたくさん出さなきゃいかぬとか、ここは一定、この部分は充当してきたからここはもう少しゆっくりでいいだろうとか、全体の国の住宅政策の中でこういう融資というものが出されていかなきゃならないのに、個々の銀行が競争でやっているというふうになると、国の住宅政策そのものが狂ってくるということにならないでしょうか。その点、いかがでしょうか。
松野政府参考人 国が住宅金融を民間の世界に丸投げするのではないかというような御指摘でございますが、先ほどから申し上げましたとおり、長期固定を民間が出そうとしますと、証券化市場で金利のリスクを切り離してとってもらうというようなことが必要ですから、ぜひとも証券化支援事業が必要になるわけです。
 そのときに、公庫が買い取りをする際の基準として、従来やってきた公庫の融資基準と同様の基準でやっていただくということを義務づけます。したがって、いわば融資選別も、公庫と同様の融資の審査をやっていただいて融資選別が余り起きない、そういったことにしていかなければいけないし、実際そうすることにしております。
 そういった観点から、今回の証券化支援事業によって公庫の機能をかなりの部分代替するというようなものができてくるのではないかというふうに考えております。
瀬古委員 私が質問したもう一点は、要するに、住宅の政策として国がどれぐらいの住宅の融資戸数をことしはやるのかとか、どういう層にまで広げるのかとか、ここまではもうやめようとか、いろいろ政策的な、そういうものが関与できなくなっちゃうということを私は言っているんですね。たとえ公庫の水準でやるとしても、もう銀行任せになっちゃうわけです。そうすると、国の住宅政策そのものはほうり投げされるということにならないかという点、その辺、大臣どうでしょうか。
扇国務大臣 丸投げすることでもなくて、私たちは今回、特に、住宅金融公庫を十八年度に廃止するということの前提のもとに、それを証券化する、証券化業務でこれを支援していくという新たな安全保障を逆に考えて、多くの皆さん方に住宅ローンに対する不安がないようにというので、今回の証券化支援業務というものが新たに出てきた。
 しかも、この証券化支援業務というものは、日本にとってはまだそれほどなじみはありませんけれども、アメリカを例にとって見ていただければわかりますように、大変これは有効な、また使いやすいものになっている。そして、この証券化の業界が多くの役を果たしているというのが現実にありますので、私たちは、この住宅ローンの金融公庫の問題に関して、国民の皆さん方により安心して、ああ、なるほどな、こういうことができるのかと。また、民間が金融ローンに入って皆さんに供給する場合にも、民間は民間なりの不安が、銀行に、金融機関にあると思うんです。それを証券化の支援業務というもので補佐していくといいますか見守っていく。そして、裏で、国がこの証券化支援業務というもので逆に裏保証していってその育成を図るというような二段構えの、安全性をより図った今回の法案になったというのが現実だと私は思います。
 この日本にまだそれほど育っておりません証券化支援業務というものも大事なことだと私は思って、今後の育ち方、また私たち自身もこれを育てて、民間の皆さん、金融業界の皆さんにも不安を与えないようにする。大きな保証だと私は思っております。
瀬古委員 今アメリカの例をとられましたけれども、ちょっと時間がないのでもう言えませんけれども、アメリカではこういうやり方がとられて、それこそ日本の約五倍に当たる資金を金利の変動で使わざるを得ないという事態になって、うまくいっていないわけですよ。それを、そういう証券市場がまだ十分発達していない日本に直接アメリカの問題のようなやり方を取り入れてやれるのかというのは、私は大変疑問だと思います。
 さらに、銀行が安全、安心と言えるような、ある意味では保証を全部公庫の独立行政機関でやってやるわけですから、銀行にとってこんなおいしい商売はないわけで、こういうやり方はやはりさらに見直していくべきだというように私は思います。
 以上、終わります。
河合委員長 日森文尋君。
日森委員 社民党の日森でございます。
 先行七法人でこの住宅金融公庫が入っちゃった、非常に残念に思っているんですが、この間、住宅金融公庫が果たしてきた役割というのは非常に大きなものがあると思うんです。その役割は、これまでも大きかったけれども、これからも国民の側のニーズからいうとかなり期待度が大きいし、実際にシェアでいうと三五%、四割近いシェアを抱えていて、それだけ信頼があるというか安心感があるということで、ずっとやってこられたと思うんですね。
 これについて、私は率直に申し上げると、なぜ廃止をしなければならないのかということ自体がどうも疑問に思っているんです。
 そういう意味で、いろいろなアンケートが最近出されていまして、国民の側、利用者の側から見るとどういう思いがあるのかということをちょっと紹介して、大臣の感想をお聞きしたいと思うんです。
 電通リサーチ、ここが行った住宅金融公庫の利用と住宅計画に関するアンケート調査というのがありますが、これは四千五百二十三件回答があったそうです。このうち、公庫融資を絶対利用したい、ぜひとも利用したい、これが三九・一%だった。できれば利用したいというのが四一・一%。八〇%ですね。この人たちがこのアンケートによると住宅金融公庫の融資を利用したい、こういうふうに答えているわけです。年収別で見ると、年収四〇〇万から九〇〇万円の方々、こういう層の方々の八〇%が住宅金融公庫を利用したいんだ、こういうふうにおっしゃっているわけで、特に、四〇〇万円から六〇〇万円の人では、五〇%以上の人が、絶対に、あるいはぜひともこの住宅金融公庫を利用したい、こういうふうに調査の結果が出ています。
 その理由なんですが、これはもう、公庫のずっとやってきた長期、固定、低利なんですね。長期間低利の固定ローンを利用できる、これが九割を超えています。それから、長期にわたり安定的な返済額の見通しが可能で、安心して資金計画が立てられる、こういう魅力があるということで、こういうアンケートの結果が出ているわけです。
 それから、公庫融資の住宅は質の面で安心できる、公庫が融資の条件にいろいろ質の問題についてかなりきちんとした基準を出していますから、これが六七・〇%いる。それから、融資対象者の選別がない。先ほど話がありましたが、融資対象者の選別がない、これが非常に使い勝手がいいんだ、ぜひ利用したいんだという理由になっている。これが六二・六%。経済状態により借り入れが困難になる心配がない、これが六一・二%。こういう理由で公庫に期待する声が、このアンケートの中ではかように出ていました。
 それから、リクルートのユーザー調査というのもあるんですが、これは、公庫を存続してほしいという支持をする声が七七・七%、小泉さんの支持率よりもずっと高いということになっています、これはどうでもいいんですが。
 それから、ハウスメーカー、中小工務店、建材メーカー、設計事務所などの住宅産業従事者を中心にした、ユーザーも含まれているビルダー経営研究所というところの調査で、小泉内閣の特殊法人改革については賛成だよというのが六三・三%あるようですが、しかし、政策の重要性を考慮して、必要、不要を見分けるべきという声が八一%あった。何でもかんでも民営化すればいいんだという話じゃないんだというふうにここの人たちは言っていまして、公庫融資は今後とも必要というふうに答えている人が七九・八%あったということなんです。
 利用者も供給するサイドも圧倒的に公庫を支持している、この結果が数字で出されていると思うんです。そのことをぜひ大臣にもしっかりと受けとめていただきたいと思うんです。
 自由意見というのもこの中で出されていまして、これを要約すると、公庫廃止論はだめだ、公庫廃止は反対だという理由は、長期、固定、低利融資の必要性、これがもう絶対必要なんだ。それから、低所得者などへの配慮、これについても絶対必要なんだ。それから、住宅の質の向上、これも住宅政策上からも必要なんだ。それからもう一つは、今の銀行、いろいろな不祥事がありました、不良債権もあります、だから銀行自体が余り信用されていない、そういう民間金融機関への不信感というのもある。それから、景気への不安。これらが、公庫を存続してほしい、廃止は絶対だめだよ、反対だよという理由になっているわけなんです。
 もっと紹介してもいいんだけれども、こういう声が恐らくほかのところでもたくさん出ているんですね。不動産協会とか住宅生産団体連合会とか、いろいろなところのアンケートの結果が出ているんですが、ほぼ同じですよ。みんな公庫を残してほしい、こうおっしゃっているわけなんです。
 そういう国民と、あるいは事業者ですね、供給側も、それから利用者というか、家をつくる側も必要と、これだけ大多数の人が必要だと言っているアンケート結果が出ているわけですが、これについて大臣から率直な感想をお聞きしたいと思います。
扇国務大臣 きょうも朝から皆さん御論議になっていますけれども、大体やめろやめろと言われるのが、今度はやめるなとおっしゃるのは珍しいなと思っているぐらい、本当に、みんな不必要だ、不必要だと言われるのに、これは必要だと言われて、それが正直な声なんだろうと私は思っています。
 また、私のところへも、けさからもお答えしていますように、住宅金融公庫がなくなるのが不安だ、何とかしてくれという投書も随分来ております。それは、現実に今借りている人たちが、先行きどうなるんだろうか、私たちは今低利で固定で長期で借りているのに、これが民間になったら、金利は高くなるし短期になるし、そして安定していないしという三重不安に陥るのではないかということを私のところに言っていらっしゃる方も大勢いらっしゃいます。
 けれども、先ほども私、瀬古議員にもお答えしましたけれども、この金融機関というものが住宅ローンというものにほとんど手を出していなかった今日まで、一番最初はせいぜい三つでしたのが、今、十の金融機関が既にこれに挑戦している、そういうことで、民間の金融機関が元気になってきたんだということを私さっき瀬古議員にも申しましたけれども、まだこれとても完全ではありません。
 今、日森議員がいろいろなアンケートをおっしゃいました。これは全部言っているとまた時間がなくなりますからやめますけれども、一番困る皆さん方が金融機関に行って、あなたはどこに勤めているんですか、あなたの役職は何ですか、年収は幾らですかと、もう今金融機関は、それこそローンでなくてもしつこいんですね。とてもじゃないけれども借りられない。特にローンに関しては、住宅金融公庫のように、低所得者あるいは中所得者でも気軽に入っていって、そして職業も、あるいは、役職は何ですかなんて聞かれないで貸してもらえる、長期、低利、固定というこの三原則が今日までの戦後の大きな役割を果たしてきたことは、きょう冒頭に申し上げたとおりでございます。
 けれども、今、いろいろな論議の中でありますけれども、これまでの民間金融機関というものは、法人向けでしか貸し出しを主として考えていませんでした、金融機関にしか。そして、法人向けにしか考えていなかったと私は言えると思いますけれども、少なくとも個人向けのローンというものは余り手間暇がかかって、金融業界はさわりたくなかったのですね。とても金融公庫に対抗できないと思っていたのです。
 けれども、このローンが供給されていないということは、今後、民間住宅ローンでは、今申しましたような、職業だとかあるいは役職だとか、あらゆるもので融資の選別をしていたという形がこれからはなくなるということを、先ほども局長が言いましたように、私たちは指導していきたいと思っていますし、民間の皆さん方が一番不安に思っていらっしゃるその三原則というものを少なくとも守ってほしい、また守るべきである。でなければ、先ほど日森議員がおっしゃったように、これだけ多くの人が反対しているのだから存続したらどうですかということになってしまいます。
 そうではなくて、先ほども御案内いたしましたように、改めて公庫の廃止というものを一たん表明したわけですから、そして、民間にゆだねられるものは民間にゆだねるということを決めているものですから、今の状況で申しましたように、そのことによって民間が活力を持って、自分たちも競争しよう、自分たちも参入しようという、これが二十一世紀の今の沈滞している社会情勢の中で元気の出るもとだと私は思っております。
 そういう今言われている、ここで論議されているような欠陥をなくすような民間参入が二十一世紀の元気印のもとになっていただきたいと私は思っていますし、また、今国民の皆さんが思っていらっしゃる不安というものを、今度民間が参入したからもう全然手も足も出なくなったというような国民が多くならないように、改めて私たちは方策というものを練っておりますし、そのために証券業務の支援というものもしていきますので、そういう意味では、二十一世紀型に転換するんだというふうに御理解いただきたいと思います。
日森委員 私が言いたいのは、本当に低所得者も含めてですが、自営の人もそうですし、障害者もそうですし、そういう方々にあまねく差別がなく、選別がなく融資をして、そして家を持つことができるという、つまり、そういう国民の側に立った発想こそ大事で、その国民の側の八割が、住宅金融公庫は存続してほしい、安心だ、私たちにとって必要なんだ、こうおっしゃっていて、それから、住宅を供給する側も、公社がちゃんとあるから安心してできる、こうおっしゃっているんですよ。そこのところをきちんと受けとめていただきたいというのが私の意見なんです。
 それで、特に民間ということになると、これもいろいろな方からお話が出ていましたが、利息というか、利率がアップするんじゃないか、いろいろな手間暇がかかるわけですから。それから、貸し渋り、先ほども出ました、これはやはり心配なんですよ。そういう指導をするというふうに大臣はおっしゃるけれども、しかし、金融機関はあくまでも営利の企業ですから、それは、もうけの出ないところには貸さないぞという話も出てくるし、貸し渋りが出るかもしれない。
 それから、これも先ほど出ました、これも一番心配しているんですが、金融公庫は住宅の質を大分重要視してきて、融資に当たっていろいろな条件というか基準を設けて、そして住宅の質を向上させる、そういうインセンティブを持った融資をしてきたわけですよね。これはこれで僕は物すごい評価ができることだと思うんですが、そうした問題が本当に担保できるのかどうかということも出てくるんです。これは一体、それをやらない場合はその銀行に罰則をつけるとか、そんなところまでやるのかという思いもあるんですが、単なる指導やお願いで、実は営利企業である民間金融機関に金融公庫と同じような仕事、内容を持った融資が可能なのかどうなのか、大変疑問なんですよ。
 それで、ちょっとまたアンケートに戻って大変恐縮なんですが、民間金融機関になったら、これは住宅生産団体連合会、三三%が金融公庫がなくなっちゃったら住宅建設はあきらめるとか延期をするというふうに答えています。それで、これはちょっと一つだけ、ほかのところでもそうなんです、不動産協会などもそうですね、三九%が計画を取りやめる、または延期をするというふうに答えていますね。それだけ不安が大きいわけですよ。ここのところにきちんと何か納得できる説明が余りなくて、そして、ともかく廃止ありきだというふうに進んでいくというのはちょっと問題が大き過ぎるのではないかというふうに思っておるんです。
 そういう意味も含めて、これが進んでいくと、将来は、指導するとおっしゃっても、長期、固定、低金利体制、これが実は解体をされていく結果になるんじゃないかというふうに思っているんですが、その辺はどうなんでしょうか。
松野政府参考人 一つは、民間の金融機関に任せたときに、いろいろな、やはり貸し渋りがあるのではないか、あるいは質の低下につながるのではないかという不安があるということでございます。
 これにつきましては、公庫が証券化支援をすることによりまして、長期固定のローンが出せるようになる。そのときに、やはり、公庫が債権を買い取る際の基準として、きっちり公庫と同様な審査をするということを条件にするということで、貸し渋りの発生しない、従来公庫が貸していた方々と同様の方々を対象に融資をしていただくということ、それから公庫の義務づけになっております基礎的な質の条件を守っていただくということ、これも買い取りの条件にしたいと考えておりますし、そういった意味で、今までの質の水準を確保できるというふうに思います。
 それから、先ほど、以前のアンケートの中で、三三%の人が住宅建設を断念するのではないかというようなデータがございました。
 この時点ではまだ証券化支援による銀行、民間のローンがどうなるかということが見えていなかったということがございまして、今申し上げましたように、公庫融資と同様の内容、同様の制度として、長期固定のローンが出されるということを御存じない段階ですので、公庫融資がなくなると断念するという結果が出たのではないかと思います。
 今はそういう御懸念は払拭されると思いますので、今後は、証券化支援事業によってこういう民間のローンも出るということを私どもも民間の金融機関もPRしていくことになるのではないかと思います。
日森委員 ちょっと午前中所用がございまして、答弁があったかもしれないですが、そういう公庫融資と変わらない融資をさせるということですよね。それはどういう格好でやられるんでしょうか。そして、仮にそれがそのとおりになっていない民間金融機関などに対しては、どういう対応をとって、今までの公庫融資の水準を下回らないというか、その基準に沿った融資をやらせていくということになるんでしょうか。
松野政府参考人 そうした公庫の債権の買い取りのときの基準を守っていただかないということですと、それは当然、公庫の証券化支援事業の対象ではないということになります。したがって、その金融機関は長期固定のローンを安定的に出すことが多分不可能であります。そういったところにつきましては、ビジネス上、国民のニーズにこたえることができないということになります。そういう意味では、この長期固定の市場からは退場していただくということになるんだと思います。
 それは、しっかりと公庫の買い取り基準を守っていただいて、公庫と同様のローンの出し方をしていただくということが前提でございまして、それによって、公庫と同様の機能を担っていく銀行のローンが確保されるというふうに考えております。
日森委員 ちょっと順序が逆になりますが、先ほど大臣の方で、もう既に民間の商品は十行ぐらいでおやりになっている、グッドローンとか、これは城南信用金庫ですか、ほかのところはUFJだっけ、最近ちょっと銀行がどんどん変わるのでよくわからないんですけれども、そういうところも出して、十行ほど出しているということなんですが、しかし、まだまだシェアとしては物すごい小さいと思うんですよね。
 というのは、やはり民間金融機関側も金利の問題を大分気にしているんじゃないかと思うんですよ。やはり公庫の直接融資よりもどうしても手間暇かかるわけですから、その分金利に上乗せしないとやっていけなくなるということがあると思うんですね。そんなことも含めて、まだまだ実はシェアとしては非常に少ないということになっていると思うんですよ。資金量全体から見てもそういうことになっている。
 特に民間でいうと、確かにもうかるときはどんどんやるかもしれないけれども、そうじゃなくなったら撤収しちゃうということだって考えられるでしょう。一回やったらもうずっと続けなきゃいけないということになるのかどうか、ちょっとわかりませんけれども、今までの例を見てみても、好況期には非常に、今の制度じゃない、かつての制度でも民間からの融資というのは多かったですよ。不況になるともちろん下がっちゃう。これは当たり前の話なんです。バブルのときは物すごかったけれども、住専も出てきましたけれども、そうじゃないときは引っ込んじゃう、もうまずい仕事はやりたくない、こういうことになってくると、非常に不安定じゃないのか。
 この一連の、バブル前後と現在までの住宅に関する民間の金融機関の融資状況というのはどういうふうに把握をされているか、ちょっとお聞きをしたいと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 民間金融機関の場合、特に銀行等の場合ですと、その資金調達の関係から、なかなか長期固定のローンを組むことは難しいことがあると思います。
 そのようなことを解消するために、今回も証券化支援事業を始めることをお願いしているわけでございますが、私ども住宅金融公庫が、民間金融機関におきます長期固定の住宅ローンにつきまして、平成十三年度新規融資額についてどのようなボリュームが出ているかという調査をいたしてございます。
 それによりますと、変動金利型あるいは三年固定、五年固定といった短期の期間だけ金利が固定される商品が全体の約九割のボリュームを占めておりまして、十年を超えるような期間、金利が固定される商品は約一%、それから、期間はいろいろございますが、全期間金利が固定される商品は全体の約一・七%という調査結果になってございます。
 また、御指摘のとおり、最近は民間の金融機関が大変住宅ローンに積極的に取り組んできておりますが、日銀の金融経済統計月報等によりますと、少なくともこれまでは、民間の住宅ローンの新規貸出額は経済状況や金融情勢によりまして大きく変動してきたことがあると認識しているところでございます。
日森委員 そうなってくると、大変不安定であって、特に景気の問題についてやはり心配せざるを得ないということなんですよ。なかなかこの国の景気が元気にならない。元気印にするためにやるんだという大臣のお話もわからないわけではないんですが、そういうことでいえば、金融公庫がインセンティブをちゃんと発揮をして、住宅建設を、これは住宅政策と言った方がいいと思うんですが、そこにしっかりかんでやっていくことの方が、実は今みたいな経済状態の中でははるかにこの国の経済を元気にする大きな力になるんじゃないかというふうに思うんですよ。新しいのはまだやはり不安を持っているし、公庫が欲しいと言っている人がいっぱいいるわけですから。
 例えば、家をつくったら、みんな冷蔵庫を買うわけだし、クーラーも買うんでしょうし、いろいろやるわけですよね。経済波及効果は物すごく大きい。さっきの資料はまだまだ決定する前だったから三十数%が買い控えちゃう、家をつくらないとか断念しちゃうとか言っている、そういうお話がございました。しかし、問題は、やはり不安があって、さて銀行も、これはずっとそうなのかというのがよくわからないとかということがあると、これはやはり出てくると思うんですよね、家をつくろうと思った人がちょっと待てよ、様子を見ようと。ということになってくると、実はこの国の経済に対する影響も非常に大きいんじゃないか。
 これはちょっとどこの資料かあれなんですが、公庫融資がなくなるとGDPが〇・七%減っちゃうよという統計資料もあるようなんですよね。そういう観点から考えても、公庫というのはやはりこの国の経済に対するかなり大きな影響力を持っているというふうに私も思うんです。例えば、公庫がなくなると、住宅産業等が中心になると思いますけれども、四十万人、雇用削減になっちゃう、そういう試算もあるんですよ。この辺を考えると、今の公庫廃止、民営化ですか、ということはこの国の経済にどういう影響を与えるのか。
 今本当にこういうことは急いで、なぜ先行七公団の一個に入っているのかと最初に申し上げたんですが、なぜ今これをやらなきゃいけないのかというのはなかなか理解できないんですが、この辺に対する見解がございましたら、お聞きをしたいと思います。
松野政府参考人 今、住宅建設の戸数減でGDPが〇・七%ぐらい減少するんじゃないかというようなことが言われているという御指摘がございました。これも恐らく、先ほどのアンケートと同様に、公庫の長期固定ローンがなくなってしまった段階で住宅建設を断念される方がいるんではないか、こういう前提の試算から来ているのではないかと思います。
 したがいまして、今回の証券化支援事業によりまして、公庫と同様の性格の長期固定ローンが民間から出されるということになるわけですから、そういう意味では、そういった御懸念はないのではないかというふうに考えております。
日森委員 そうすると、これが進んでくると、公庫融資が今までどおりであったときと同じか、あるいはもっと住宅建設がふえる展望があるよというふうにおっしゃっているんですか。
松野政府参考人 証券化支援事業で民間のローンが出ることによって、民間の長期固定が出ることによって、今までよりさらに戸数を刺激する効果があるというところまで申し上げているわけではございません。
日森委員 そうすると、やはり公庫の意味は非常に大きい、特にこの国の経済を元気にするためには欠かせないのではないかという思いがあります。
 ちょっと時間がなくなりましたので、途中、質問を飛ばしたいと思いますが、最後の質問になりますけれども、アメリカの話が出ました。ファニーメイ、あそこは、聞くところによると、政府からのお金は一切もらっていなくて、かなり高額納税者になっているという話もあるようなんですが、アメリカのやり方が日本でも通用するのかどうか。先ほど瀬古先生の話がありまして、私は全く同感なんですよ。
 それで、ともかく、証券市場とかその規模が全然違うわけですし、それから長期の、長期債の市場も、流通市場を見ても、その規模が全然違うわけで、そういう中でいきなりファニーメイがいいぞと、ああいう格好で三カ月間研修に行ったという話もありましたけれども、そういうことが本当にこの国の住宅政策に即役立つのかどうかという疑問があるんです。
 例えば、ドイツでは、復興金融公庫、建築貯蓄金庫というのがあるそうなんですよ。ここで直接融資を行っていて、平成十一年末、ちょっと資料は古いんですが、四十九兆円、市場の四八・四%、ちゃんとやっている。アメリカじゃありません、これはドイツです。
 フランスはどうかというと、預金供託金庫というのがあるそうなんですが、ここで直接融資が行われている。これは残高でいうと、平成九年、ちょっと古いんですが、これは十九億円で三八・二%。それから中低所得者へのゼロ%金利融資制度というのもあるそうなんです。これで千八百三十七億円の財政支出が行われている。
 こういう例もあって、結局ヨーロッパでは、必ずしもアメリカ、アメリカという話じゃなくて、本当に良質な住宅を確保したいという国民のニーズに合った制度をきちんと残したりつくったりしてやっているわけですよ。この辺のことは研究されたりしたんでしょうか。アメリカ、アメリカじゃなくて、ドイツ、フランスもちょっと見てくれというのがこちらの思いなんですが、そこは大臣、どうでしょうか。
扇国務大臣 今おっしゃるように、要するに基本的なことは、国民が安心をして自分たちの夢をかなえられるように手助けをするというのが基本的なことでございます。
 その意味において、決めたことをするというのは、それだからするのかと言われると困るんですけれども、少なくとも特殊法人の整理合理化計画というものを、私たちは民でできることは民にゆだねるということを原則で決めているわけでございますので、その中でいろいろアメリカのことも勉強しよう、そして外国も見ていこうということで、先ほどもちらっと申し上げましたけれども、米国のファニーメイ、あるいはフレディーマックだとか、あるいはジニーメイとか、FHA、これは国の連邦住宅庁というものですけれども、そういうものですとか、あらゆる政府機関が住宅ローンの証券化によって、市場の機能を活用した住宅金融を実施しております、現実的に。
 ですから、私たちは、住宅金融公庫が新たに取り組む証券化支援事業というものを、こういうアメリカのシステムをまず参考として勉強しようということで、これも特別に、本来であれば自分たちの会社の内情を見せるということはしなかったんですけれども、特に大使にお願いをして、お願い状を出していただいて、ファニーメイに勉強に行ったということでございます。
 今、日森議員がおっしゃいますように、ドイツにおきます復興金融公庫、あるいはフランスにおきます預金供託金庫等々、あらゆる国の施策というものはありますけれども、いわゆる公庫の融資のように公的機関が直接融資を行っているという国も事実ございますけれども、先ほど申しましたように、平成十四年度から段階的に縮小していく、そして民間の金融機関による長期固定金利というものを、住宅ローンの供給を支援する証券化支援事業というものを私たちは新たに導入する。
 これも私は、最初に総理に言われたときに、とても無理だと言ったんです。けれども、証券化の支援事業というものを新たに考えたというのは、その保証のために考え出したという案でございまして、一番最初は、金融公庫、もうだめということだけしかなかったものですから、私も総理に盾突いて、それは一般が困ると言ったこともあったんです。
 結局は、新たにこの証券化支援事業というものを考えて、より国民の皆さんに不安と、そして希望をなくさないようにしていこうということで、今先生も外国の例を挙げられましたけれども、この証券化支援事業というものが初めてこの議題にのって、皆さんの議論の中に供していただいて、これが、先ほどからの御議論のように、公庫の直接融資に関しては、民間の金融機関が円滑に業務を行えるように役割を果たしていくということを指導していきたいし、また、そのためにこの証券化支援事業というものを導入するということも初めて考え出したことでございますので、皆さんの御意見を聞きながら、より適正な対策に私たちは寄与していきたいと思っております。
日森委員 終わります。ありがとうございました。
河合委員長 金子善次郎君。
金子(善)委員 保守新党の金子善次郎でございます。
 平成十三年の十二月十九日の閣議決定でございますけれども、特殊法人の整理合理化計画の中で、先ほど来から質疑がなされている点でございますけれども、基本的な流れとしては、閣議決定でそういう形で進められるということで、それはそれで結構だと思います。ただ、問題はやはり、実際に、この閣議決定の内容でも、融資業務については、民間の金融機関の住宅融資というものがどうなっていくのかということをよく見きわめた上で、独立行政法人設置の際に最終決定をなさるということでございますから、基本的な我々の期待としては、そうした政府の政策が民間の方でもよく受け入れられるところになって、円滑なそうした方向に進むことが望まれるわけでございますが、どうしても不安点として幾つかの点ございますのは、例えば災害対策でございますとか、あるいは思い切った住宅の質を誘導していく。あるいは、これも質疑に出ている点でございますけれども、選別を受けやすいそういう方々への対応というものを考えていかなきゃならないだろう。言ってみれば、民間融資では完全に対応できない分野でのセーフティーネットを、その役割をどうするかということでございます。
 最終的には、これから数年間で民間の動向というものをよく見きわめた上で最終決定なさるということでございますから、それはそれでよろしいわけでございますけれども、私といたしましては、独立行政法人になりましても、先ほど申し上げたような観点から、融資業務、これを独立行政法人に残していく必要があるのではないかというような気もするわけでございますが、その点について、お答えをお願いしたいと思います。
高木大臣政務官 今委員御指摘のように、これまでの住宅金融公庫の融資は、民間金融機関からの融資を受けるに際して困難を伴うような、例えば自営業者を含めた中低所得者向けの融資のほか、災害時の緊急融資といった民間金融では対応が困難なもの、また、さらにバリアフリーだとか省エネ化などの政策的誘導が求められているものなどに対しても必要な住宅資金を供給するという機能を果たしてきたところであります。また、今後も政策的観点から何らかのセーフティーネット等が必要とされる分野については、民間金融機関による対応の状況、さらには、ほかの政策手法によって代替可能性を勘案すれば、直接融資として引き続き存続させるべき分野があり得るものと考えています。
 いずれにいたしましても、今御指摘がございましたように、融資業務を公庫にかわり設置される独立行政法人に存続させるか否かについては、当該法人設置の際に、民間金融機関の業務の実施状況、これを踏まえた上で最終決定をされることになると思います。
金子(善)委員 そこで、独立行政法人に先行して、住宅金融公庫の方でもこれからこの法改正に基づきまして実施されるということでございますけれども、証券化支援事業でございます。この対象となる住宅の要件といたしまして、いわゆるクオリティー、質に係る基準を設けることとされているようでございますが、概要について御説明いただければと思います。
吉井政府参考人 お答え申し上げます。
 証券化支援事業は、住宅政策の一環として実施されるものでありますことから、その対象となる住宅の質につきましても一定のレベルが必要だと存じております。
 このため、公庫の直接融資に係ります住宅の要件であります、いわゆる基礎基準レベルと申しておりますが、このレベルを証券化支援の対象となる民間住宅ローンに係る基準として設定する予定で今検討を進めているところでございます。
 具体的には、敷地面積あるいは住宅面積の下限の設定、何平米以上であるとかというふうなもの、あるいは耐久性の確保、柱の太さ、基礎のつくり方、あるいは省エネルギー性の確保等の基準を設けることを検討しているところでございます。
金子(善)委員 今、省エネの問題であるとかいろいろな基準があるというお話でございましたが、この基準の中に、バリアフリー、これについての基準を設定される予定はないのかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
松野政府参考人 現行の住宅金融公庫融資におきまして、バリアフリーに係る基準は、金利優遇の対象にしているということでございまして、いわゆる誘導基準レベルの内容でございまして、公庫の制度で義務づけをしているというものではございません。
 今回、証券化支援事業に係ります住宅の質については、公庫で義務づけをしている、いわゆる基礎基準レベルのものを義務づけしたいと考えております。そういう意味では、そのバリアフリーを今回の買い取り基準に義務づけをするというのは、そこまでは難しいということではございますが、従来どおり、公庫もこれからバリアフリー住宅に対する金利優遇を続けていきたいと考えております。
 その公庫のバリアフリーに対して優遇をしている措置を独立行政法人設置の際にどうするのかといったことは、直接融資業務をどうするかというその時点で最終的には判断されるというふうに考えております。
金子(善)委員 次に進ませていただきたいと思います。
 証券化支援事業でございますが、対象となるのは新築住宅のみとなっているようでございますけれども、今大変リフォームローンにつきましても活発に行われているのではないかと思うんですが、これにつきましてはどういう方針で臨まれようとしているのか。要は、リフォームについても、もしそれが有効に機能するんであれば含めてもいいんではないかというふうに思うわけですが、その点について御質問したいと思います。
松野政府参考人 今回、証券化支援事業の対象としてリフォームローンを対象にしないのかという御質問でございます。
 今回、証券化支援事業、まずスタートするに当たりまして、新築住宅に限定をしてスタートいたします。これは、証券化市場がまだまだこれから育成をしなければいけないという段階でございますので、新築住宅のローン債権という、いわば非常に一定の評価がございます、既に実施しております公庫の財投機関債でも評価されておりますものでございますので、その新築住宅を前提にスタートいたします。
 リフォームローンにつきましては、金額の大小が非常にばらつきがございまして、借入金額あるいは返済期間も、短期でお返しになる方もいらっしゃれば二十年近い返済期間という方もいらっしゃるということで、なかなか均一性がないものですから、今回の証券化支援事業のような安定して継続的に出していこうという最初の段階では、なかなか組み込むということは難しいということもございまして、今回対象とはしてございません。
 なお、先ほど申しましたように新築住宅に限定をしてスタートいたしますが、リフォームローンについてはなかなか今後も難しいところがあると思います。中古につきましては、ある程度中古市場というのが安定した市場になってきたときに検討の対象にし得るものではないかと考えておりますが、リフォームローンはまだ相当長期的な検討が必要なのではないかというふうに考えております。
金子(善)委員 今後の住宅政策という中で、いわゆる新築住宅というのは当然のことでございますけれども、既存住宅のストック、リフォームを含めまして活用が重要な課題になってくることは間違いのないことであろうと思います。
 そうした中で、我が国の住宅でございますが、昭和五十六年以前の、現行の耐震基準を満たしていないものが多いという状況になっているわけでございますけれども、住宅ストック、この耐震改修ということを促進していくことが必要であるという現状の認識がございます。
 そこでお伺いしたいと思いますけれども、あくまでも地震対策という一つの分野でございますが、例えば、これはリフォームとか何かで既に活用されていると思いますが、死亡時一括償還制度、こういったものの活用など、今後においても公庫融資において何らかの支援が必要というものがあるように思われるわけでございますが、これについて御質問したいと思います。
松野政府参考人 地震対策として耐震改修を、委員御指摘のとおり、昭和五十六年以前の、新しい新耐震基準の導入以前のものの中には、全部ではなくて、中には弱い構造のものがまだあるということで、耐震改修を促進していくということは大変重要でございます。
 金融公庫におきましても、リフォーム融資制度というのを設けております。五百三十万でしたかの上限でございますが、耐震改修工事を含むような場合には一千万まで融資をしていくというような優遇を行っております。
 もう一点、高齢者の方が持ち家のバリアフリーリフォームを行うというケースには、高齢者、年金生活者の方々もおられますので、当面、金利だけ払っていただいて、元金は据え置きしまして、亡くなられたときに一括償還していただくという死亡時一括償還制度というのがございます。このバリアフリーリフォームとあわせて耐震改修工事をやっていただければ、この死亡時一括償還制度を使って耐震改修工事が可能というふうになっております。こういった制度も利用していただければというふうに思います。
金子(善)委員 今後の公庫の改革、これから独立行政法人化に向けていろいろな準備あるいは民間への指導とか、いろいろな問題がこれから民間の協力も得ていかなきゃならないというようなことで、大臣におかれましては住宅政策で取り組むべき課題というのが非常に多いのではないかというふうに思われます。これから資金提供をどういう形で、要は日本の住宅というものがよくなっていけばいいわけでございまして、そうした観点で、特に公庫の役割という視点におきまして、大臣の決意と考え方と申しますか、最後にお聞きしたいと思います。
扇国務大臣 今、金子委員がおっしゃいますように、住宅金融公庫というものは、戦後建設されました住宅の約三割に相当する累計で千八百九十万戸、この住宅に供してきたという住宅金融公庫の役割というものは、戦後の国民の住宅を求める夢というものに住宅金融公庫が果たしてきた役割というものは私は本当に大きかったと思いますし、また、公庫の果たしてきた役割とともに今日の日本があると言っても過言ではないと思うほど、私は金融公庫の果たしてきた役割を評価しておりますし、また、国民の皆さんにもそれだけの夢を与えてきたと思い続けております。
 こうした中で、小泉内閣で、少なくとも民にゆだねるものは民にゆだねる、こういう方針を立てて、貸し付け自体は民間にゆだねよう、そのかわり、公庫がこれを支える方向へと転換していこうというふうに、民間の活力を生かすということに、二十一世紀を迎えて、余りにも公で民間を縛ってはいけない、民間の活力を閉じてはいけない、そういう考えのもとに、民間を含めて今後住宅金融全体として引き続き達成されることが必要だけれども、民間の活力を生かしていこう。
 そういう方針で、まず、特殊法人の整理合理化計画に従って、融資業務については、融資戸数を平成十四年度の五十万戸から十五年度には三十七万戸、五十万戸を三十七万戸に約四分の一ですけれども縮小しながら、新たな金融機関にこの長期固定金利の住宅資金の供給を支援するための証券化の事業を導入したいというふうに考えて、今これを勉強し、なおかつ、これによって、今の住宅ローンはどうなるんだろうという住宅金融公庫に頼っている人たちの不安をこの証券化支援事業をもって保障できるようにしていこうということを考えて、平成十八年度までに公庫は廃止、独立行政法人化されることになりますけれども、さらに民間にゆだねられるものはゆだねるという、最大限に民間にゆだねる方針で、私たちは、公庫のこれまでの役割が民間も含めて住宅金融全体として実現されるように、今後も取り組んでいきたいと思っております。
金子(善)委員 どうもありがとうございました。
 これで質問を終わります。
河合委員長 次回は、明十六日水曜日午前九時理事会、午前九時十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時十五分散会


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