衆議院

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第31号 平成15年7月15日(火曜日)

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平成十五年七月十五日(火曜日)
    午前九時三十四分開議
 出席委員
   委員長 河合 正智君
   理事 栗原 博久君 理事 菅  義偉君
   理事 田野瀬良太郎君 理事 橘 康太郎君
   理事 今田 保典君 理事 玉置 一弥君
   理事 赤羽 一嘉君 理事 一川 保夫君
      岩崎 忠夫君    倉田 雅年君
      左藤  章君    実川 幸夫君
      高木  毅君    谷田 武彦君
      中本 太衛君    西田  司君
      西野あきら君    林  幹雄君
      原田 義昭君    菱田 嘉明君
      福井  照君    堀之内久男君
      松野 博一君    松宮  勲君
      松本 和那君    森田  一君
      渡辺 喜美君    阿久津幸彦君
      井上 和雄君    岩國 哲人君
      大谷 信盛君    川内 博史君
      津川 祥吾君    永井 英慈君
      伴野  豊君    前原 誠司君
      高木 陽介君    土田 龍司君
      大森  猛君    瀬古由起子君
      中川 智子君    原  陽子君
      日森 文尋君    後藤 茂之君
    …………………………………
   議員           今田 保典君
   議員           伴野  豊君
   議員           細川 律夫君
   議員           菅野 哲雄君
   議員           日森 文尋君
   国土交通大臣       扇  千景君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   国土交通副大臣      吉村剛太郎君
   国土交通大臣政務官    高木 陽介君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    属  憲夫君
   政府参考人
   (防衛庁運用局長)    西川 徹矢君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 安富 正文君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長
   )            三沢  真君
   政府参考人
   (国土交通省都市・地域整
   備局長)         澤井 英一君
   政府参考人
   (国土交通省河川局長)  鈴木藤一郎君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  佐藤 信秋君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  松野  仁君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  石川 裕己君
   政府参考人
   (国土交通省自動車交通局
   長)           丸山  博君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  洞   駿君
   政府参考人
   (気象庁長官)      北出 武夫君
   参考人
   (日本道路公団総裁)   藤井 治芳君
   参考人
   (日本道路公団民営化総合
   企画局長)        平井  憲君
   参考人
   (首都高速道路公団理事長
   )            橋本鋼太郎君
   参考人
   (都市基盤整備公団総裁) 伴   襄君
   参考人
   (都市基盤整備公団理事) 古屋 雅弘君
   国土交通委員会専門員   福田 秀文君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月十五日
 辞任         補欠選任
  福井  照君     左藤  章君
  川内 博史君     前原 誠司君
  佐藤謙一郎君     井上 和雄君
  原  陽子君     中川 智子君
同日
 辞任         補欠選任
  左藤  章君     福井  照君
  井上 和雄君     佐藤謙一郎君
  前原 誠司君     川内 博史君
  中川 智子君     原  陽子君
    ―――――――――――――
六月十二日
 窒素酸化物と粒子状物質を除去する後付装置の研究開発・実用化に関する請願(木島日出夫君紹介)(第三八七七号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第三八七八号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第三八七九号)
 同(春名直章君紹介)(第三八八〇号)
 気象事業の整備拡充に関する請願(左藤章君紹介)(第三八八一号)
 同(下地幹郎君紹介)(第三八八二号)
 同(津川祥吾君紹介)(第三九七〇号)
 同(原田義昭君紹介)(第三九七一号)
 同(阿久津幸彦君紹介)(第四一二一号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第四一二二号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第四一二三号)
 同(藤木洋子君紹介)(第四一二四号)
 公共輸送機関におけるてんかんを持つ人への運賃割引に関する請願(熊代昭彦君紹介)(第三八八三号)
 同(佐藤勉君紹介)(第三八八四号)
 同(棚橋泰文君紹介)(第三八八五号)
 同(三井辨雄君紹介)(第三八八六号)
 同(山本幸三君紹介)(第三九七二号)
 同(田村憲久君紹介)(第四一二五号)
 同(水島広子君紹介)(第四一二六号)
 働くルールを確立させ、建設労働者の雇用を守り、公共事業の生活・環境重視への転換に関する請願(伊藤忠治君紹介)(第三八八七号)
 同(池田元久君紹介)(第三八八八号)
 同(鍵田節哉君紹介)(第三八八九号)
 同(小林憲司君紹介)(第三八九〇号)
 同(田並胤明君紹介)(第三八九一号)
 同(土井たか子君紹介)(第三八九二号)
 同(東門美津子君紹介)(第三八九三号)
 同(長妻昭君紹介)(第三八九四号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第三八九五号)
 同(横路孝弘君紹介)(第三八九六号)
 同(池田元久君紹介)(第三九七三号)
 同(生方幸夫君紹介)(第三九七四号)
 同(小泉俊明君紹介)(第三九七五号)
 同(鈴木淑夫君紹介)(第三九七六号)
 同(高木義明君紹介)(第三九七七号)
 同(土井たか子君紹介)(第三九七八号)
 同(東門美津子君紹介)(第三九七九号)
 同(原田義昭君紹介)(第三九八〇号)
 同(前田雄吉君紹介)(第三九八一号)
 同(水島広子君紹介)(第三九八二号)
 同(山口わか子君紹介)(第三九八三号)
 同(阿久津幸彦君紹介)(第四一二七号)
 同(上田清司君紹介)(第四一二八号)
 同(鹿野道彦君紹介)(第四一二九号)
 同(北橋健治君紹介)(第四一三〇号)
 同(齋藤淳君紹介)(第四一三一号)
 同(七条明君紹介)(第四一三二号)
 同(島聡君紹介)(第四一三三号)
 同(末松義規君紹介)(第四一三四号)
 同(田村憲久君紹介)(第四一三五号)
 同(樽床伸二君紹介)(第四一三六号)
 同(筒井信隆君紹介)(第四一三七号)
 同(葉梨信行君紹介)(第四一三八号)
 同(保坂展人君紹介)(第四一三九号)
 同(山口富男君紹介)(第四一四〇号)
 同(山井和則君紹介)(第四一四一号)
 同(吉井英勝君紹介)(第四一四二号)
 同(渡辺周君紹介)(第四一四三号)
 海洋環境を守り、防災に優れた社会資本の整備、国民本位の港湾・空港行政に関する請願(今田保典君紹介)(第三八九七号)
 同(一川保夫君紹介)(第三九八四号)
 国土交通省の地方整備局等の機構拡充及び職員増員に関する請願(伊藤忠治君紹介)(第三八九八号)
 同(後藤茂之君紹介)(第三八九九号)
 同(今田保典君紹介)(第三九〇〇号)
 同(田中慶秋君紹介)(第三九〇一号)
 同(東門美津子君紹介)(第三九〇二号)
 同(長妻昭君紹介)(第三九〇三号)
 同(平岡秀夫君紹介)(第三九〇四号)
 同(横路孝弘君紹介)(第三九〇五号)
 同(生方幸夫君紹介)(第三九八五号)
 同(今田保典君紹介)(第三九八六号)
 同(高木義明君紹介)(第三九八七号)
 同(水島広子君紹介)(第三九八八号)
 同(山口わか子君紹介)(第三九八九号)
 同(上田清司君紹介)(第四一四四号)
 同(菅野哲雄君紹介)(第四一四五号)
 同(北橋健治君紹介)(第四一四六号)
 同(佐藤剛男君紹介)(第四一四七号)
 同(齋藤淳君紹介)(第四一四八号)
 同(七条明君紹介)(第四一四九号)
 同(島聡君紹介)(第四一五〇号)
 同(筒井信隆君紹介)(第四一五一号)
 同(土井たか子君紹介)(第四一五二号)
 同(原陽子君紹介)(第四一五三号)
 同(日森文尋君紹介)(第四一五四号)
 同(保坂展人君紹介)(第四一五五号)
 同(渡辺周君紹介)(第四一五六号)
 国土交通省の地方整備局等の機構拡充及び要員確保に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第四一〇二号)
 同(石井郁子君紹介)(第四一〇三号)
 同(小沢和秋君紹介)(第四一〇四号)
 同(大幡基夫君紹介)(第四一〇五号)
 同(大森猛君紹介)(第四一〇六号)
 同(木島日出夫君紹介)(第四一〇七号)
 同(児玉健次君紹介)(第四一〇八号)
 同(穀田恵二君紹介)(第四一〇九号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第四一一〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第四一一一号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第四一一二号)
 同(中林よし子君紹介)(第四一一三号)
 同(春名直章君紹介)(第四一一四号)
 同(藤木洋子君紹介)(第四一一五号)
 同(松本善明君紹介)(第四一一六号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第四一一七号)
 同(山口富男君紹介)(第四一一八号)
 同(吉井英勝君紹介)(第四一一九号)
 移動の権利の保障、移送サービスに関する請願(阿久津幸彦君紹介)(第四一二〇号)
七月十五日
 移動の権利の保障、移送サービスに関する請願(石毛えい子君紹介)(第四一七三号)
 同(小宮山洋子君紹介)(第四一七九号)
 同(丸谷佳織君紹介)(第四一八五号)
 同(八代英太君紹介)(第四二一七号)
 同(横路孝弘君紹介)(第四二三一号)
 働くルールを確立させ、建設労働者の雇用を守り、公共事業の生活・環境重視への転換に関する請願(金田誠一君紹介)(第四一九五号)
 同(中川智子君紹介)(第四二一八号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第四二三二号)
 同(中津川博郷君紹介)(第四二五九号)
 国土交通省の地方整備局等の機構拡充及び職員増員に関する請願(佐藤観樹君紹介)(第四二一九号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第四二三三号)
 同(中津川博郷君紹介)(第四二六〇号)
は本委員会に付託された。
七月六日
 働くルールを確立させ、建設労働者の雇用を守り、公共事業の生活・環境重視への転換に関する請願(第三七六一号)及び国土交通省の地方整備局等の機構拡充及び職員増員に関する請願(第三七七五号)は「日野市朗君紹介」を「今野東君紹介」にそれぞれ訂正された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 交通基本法案(細川律夫君外四名提出、第百五十四回国会衆法第二九号)
 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――
河合委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長安富正文君、総合政策局長三沢真君、都市・地域整備局長澤井英一君、河川局長鈴木藤一郎君、道路局長佐藤信秋君、住宅局長松野仁君、鉄道局長石川裕己君、自動車交通局長丸山博君、航空局長洞駿君、気象庁長官北出武夫君、警察庁交通局長属憲夫君及び防衛庁運用局長西川徹矢君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁藤井治芳君、日本道路公団民営化総合企画局長平井憲君、首都高速道路公団理事長橋本鋼太郎君、都市基盤整備公団総裁伴襄君及び都市基盤整備公団理事古屋雅弘君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
河合委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
河合委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷田武彦君。
谷田委員 おはようございます。自民党の谷田武彦でございます。
 時間が限られておりますので、簡潔にお尋ねをいたします。
 中国の高速鉄道計画について質問いたします。
 中国は、新たな高速鉄道を北京―上海間に敷設する計画を持っています。ドイツのリニアやICE、フランスのTGVに対抗し、日本からは新幹線システムを売り込む動きが活発化し、近く扇国土交通大臣みずからも訪中を希望されていると聞いていますし、奥田日本経団連会長も八月十八日から訪中されるとのことであります。
 国土交通省は、隣国の経済発展は日本の国益につながる、日中友好のシンボルとなる、台湾に続き、新幹線が高速鉄道の標準となる、将来の日本企業の受注機会が増大する等の観点から、積極的に計画に参入していこうというお考えのようであります。
 確かに、すべて事がうまくいけば問題はないのですが、そうでない場合、マイナスの効果が大きくなるのではないかとも危惧をされます。
 懸念される点は三つあります。
 まず第一に、ビジネスとして本当に日本に利益がもたらされるのかという点です。
 他国との競争に勝つために条件を譲歩したり、日中友好のシンボルとしての技術協力という名目で過剰なサービスをするようなことになれば、本来のビジネスメリットは減ってしまうおそれがあります。さきに新幹線システムを総合的に導入した台湾と違い、中国では国産化を基本方針としています。車両を最初だけ輸入し、他のものは現地生産というようなことになれば、日本の利益にはなりません。一時的な政治的満足は得られるかもしれませんが、ビジネスとしての面も考えなければならないのではないでしょうか。
 二点目は、最先端技術を提供することは、将来的に日本の競争力低下につながるのではないかという問題です。
 隣国であると同時にライバルでもある中国に最先端技術を供与することは、競争相手を育成し、ひいては日本の鉄道産業の空洞化を招くことにならないでしょうか。失礼な言い方になるかと思いますが、コピー商品があふれ、知的所有権などの法の権限があいまいな国への安易な技術協力は、後々不利益をこうむることになるのではないかと心配しています。
 三点目は、精密かつデリケートな新幹線システムが本当に実現できるのかという点です。
 新幹線は、車両、線路、運行、保守等を含んだ総合システムであり、すべてがそろって初めて安全が保証されます。なるべく自国の技術力を用い、外国からは補完的に技術を取り入れようとしている中国において、継ぎはぎだらけのシステムとなった場合、新幹線事業は果たして成功するのでしょうか。何か問題が起こったときに、技術提供した日本への責任問題、対日感情の悪化等、デメリットもあります。
 以上三点は、計画に参入するに当たってまずクリアしておくべき問題と思いますが、国土交通省としてはどのようなお考えなのか、御所見をお聞かせください。
扇国務大臣 谷田議員から大変貴重な御意見と御質問をいただきました。
 今おっしゃいましたように、私は、本来はゴールデンウイークに行くはずでございましたけれども、SARS問題等々で、私が拒否したのではなくて、中国側から、責任が持てないからという大使の御助言で、私はやむなくおくらせました。そして、今国会が終わりまして、三日に行き、四、五と二日間にかけて中国を訪問することが今内定しております。
 そういう意味では、今、谷田議員がおっしゃいましたように、時期的にはもうぎりぎりかなと思うようなことでございますし、今回のことに関しましては、私は、鉄道のみならず観光の面も含めて訪中するつもりでございますけれども、改めて今、谷田議員から新幹線システムに関してのみの御質問でございましたので、そのことに関しましては今大事な線を三点御教示いただきました。おっしゃるとおりでございます。私は一番それを心配しております。
 そういう意味で、中国としては中国独自の技術で自分たちだけでやっていきたい、これは当然国の権威として私はお考えになるべきことだと思います。けれども、オリンピックあるいは万博等々控えまして、今、中国が北京から上海までの間を計画しております中で、我々は何でも売り込むということではなくて、日本がこれだけのいい技術を持っていますよと。しかも、御存じのとおり、三十九年間、七十億人を無事故で輸送した経験がある。これが一番大事な日本の誇るべき技術だと私は思っております。
 それと、これは三つございますけれども、今まで乗客の事故がゼロの高い安全性がある。何よりも安全性が第一である。それを日本は堅持しているということが第一点。
 そして二点目には、時速三百キロという高スピードを出すことに、安全性を確保しながら三百キロというものを現実に走らせているというのが二点目でございます。
 三点目で大事なことは、一時間当たり列車の本数、これが十本を超える高密度で走らせているということなんですね。それと、これに附属して言いますと、走らせているだけではなくて、日本の新幹線は、この車両がだめになったら次の車両は倉庫に準備して待っているよというのではないんです。在庫ゼロでございます。全部実用していて、なおかつメンテナンスが行き届いているというのは、他に例を見ない高度な技術でございます。
 これらの日本の高度な技術と保全性と、そして、今まで少なくとも、普通に走っていて時間のおくれは十八秒が一番最大でございます。それくらい時間が正確でございます。そういうことも含めて、私は、日本にはこれほどすばらしい技術と保全性あるいは安全性があるということを日本として発信するべきだと思っておりますので、そのために行くので、無理無理に売り込むつもりもありません。
 ただ、今までの我々の技術そして経験、それが隣国である中国にもしもお役に立つのであれば、これはお互いに協力していって、より日中友好のきずなを深める。そういうことに役立つのであれば、私は、確実にきちんとした担保を日本もとって、技術移転というものが、今、谷田議員が御心配になったようなことがないようにくれぐれも注意しながら、これは事務レベルで話を詰めてもらおうと思いますけれども、まず、私は日本を代表して、今までの経験と技術と安全性を確認して向こうに伝えるということが第一歩であると思っておりますので、高密度で、そして人口がこれだけあるものを無事に運んでいるということの宣伝役もさせていただきたい、そう思って訪中することにしております。
谷田委員 ありがとうございました。私の指摘に御同意いただいて、大変意を強くいたしております。
 最新情報によりますと、日本の新幹線技術が採用される可能性は九〇%以上であると中国の鉄道省関係者が語ったと言われております。事はここまで進んでいるんですね。私が言いたかったのは、余り人のいいことを言っていてはいけないよということを申し上げたかったんです。
 国に比べて、関連する企業というのはよりシビアかなと思います。実際に協力しようという企業と国との足並みが何かちょっとそろっていない面もあるのじゃないか、こんな思いもしておるわけでありますが、報道によってはこれは真意が的確に伝わっていない点もあるようですが、計画支援に積極的であると言われているJR東日本も、あるいは消極的と言われているJR東海も、実は同じ問題意識を持っているのじゃないかな、このように思っております。
 既に国外での新幹線事業に実際に参加している企業が慎重にならざるを得ない事情を理解し、さまざまな懸念を払拭して、官民が真に一致して協力していけるのか。協力体制の見通しについてお答えをいただきたいと思います。
石川政府参考人 北京―上海の鉄道につきましては、御案内のとおり、平成九年に、日本側の鉄道事業者、車両メーカーあるいは商社などの約六十五社が参画して日中鉄道友好推進協議会というのが設立されておりまして、これが中国鉄道部と今までさまざまな共同研究等を行ってまいりました。
 この協議会には、JR東日本、JR東海及びJR西日本の三社も参画しておりまして、JR各社、それぞれ可能な限り技術協力を行う方針であると聞いております。
谷田委員 時間がなくなりましたのでもう多くを申し上げませんが、どんな事業でもそうですが、参入するからには明確な展望としっかりした裏づけが必要です。冷静な評価、検討の上、事業参入の是非を判断していただきますようお願いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
河合委員長 前原誠司君。
前原委員 おはようございます。民主党の前原でございます。
 道路公団の民営化、改革につきまして、まず藤井総裁、そして平井民営化総合企画局長にお尋ねをしたいと思います。
 まず、先日、我が党の長妻昭議員が予算委員会のときに藤井総裁に質問をいたしました。四月十六日の尚友会館での会議の件でございますけれども、そのとき長妻議員が示していた議事録と言われるもの、怪文書という言い方をされているやに聞いておりますが、藤井総裁それから平井局長、まず、読んだか読んでいないか、それだけお二人お答えください。
藤井参考人 読んでおりません。
平井参考人 読んでおりません。
前原委員 しかしながら、平井局長は、会議の存在そのものについては御自身の手帳で確認をされて、存在そのものはお認めになっているわけでございますので、中身について思い出していただくようにお話をしたいということでございます。
 四月十六日、会議そのものはあったということなんですが、総裁、この会議の目的は何だったのか、御答弁をいただきたいと思います。
藤井参考人 昨日も決算行政委員会で同じ趣旨の御質問を受けました。会議はしておりません。会議をするといたしますれば、当然のことながら議事録等々はとっていると思いますし、それから、予定にもきちっと入っているわけでございます。
 ただ、いろいろな会合に出て、ごあいさつをしたり、ちゃんと頑張ってくださいよというような程度のことをしたりする場合はあります。こういうものを含めて私的という言葉を使いますが、そういう意味の会合はしたことがございますということを、昨日、木下先生に御答弁申し上げた次第でございます。
前原委員 会議は議事録をとって、会合は議事録をとらない私的なものだ、その違いというのはよくわからないんですが、では、会合ということにしておきましょう。
 会合には、藤井総裁御自身それから平井局長、濃添副局長、芝村総合企画調整課長となっていますが、その会合におられたのは間違いありませんか、総裁。
藤井参考人 先生が御指摘の会合は、多分四月のことを指しておられるんだろうと思います。
 四月は非常に、いろいろな意味で、三月の二十五日に政府・与党連絡協議会の方から御指示をいただきまして、これからさらにやるべき項目ということで確認をいただきました。それに基づいて大臣から御指示をいただきましたので、そういうものに関して、いろいろな立場の人たちといろいろな会合を持っております。そういう時期でございますから、要するに、そのときに、今言われた人たちは、比較的、民営化あるいは改革等々に深い関心を持ち、かつかかわり合う立場にいた人たちでございますから、入っていたと思います。
前原委員 そのほかに、高速道路技術センターの顧問の高藪さん、そして鶴田さんが参加されておりましたか。イエスかノーだけで結構です。
藤井参考人 高藪さんや鶴田さんが参加された会合もございました。
前原委員 扇大臣にお尋ねしたいと思うわけであります。
 会議で、藤井総裁の発言の中で、怪文書とおっしゃっていますし、記憶にないとおっしゃっているわけでございますが、それは、もし詰めなきゃいけないときになれば、また参考資料として出させていただきたいと思いますけれども、こうおっしゃっているんですね。
 大臣は今回の人事等、これはさっき申し上げた高藪さん、鶴田さんの両名を高速道路技術センターの顧問に据えるということでございますけれども、その人事等についても全部知っている、大臣は全部任せると言っている、こういうことなんですけれども、扇大臣、このことについては御認識されていますか。
扇国務大臣 前原議員がおっしゃいますように、私は、昨年の十二月に民営化推進委員会の答申を総理からいただきまして、その答申を尊重しながらこれを改革していくように、実行に移せという御下命が私にありました。
 その中で、民間の多くの人たちのというのが意見書にもございまして、私は民間人をなるべく登用するように、公団の内部だけでは改革の進歩が、スピードがアップできないから民間を多く入れるようにということで、私は総裁に、この具体化に着手してくれとお願いをいたしまして、民間人を多用すること、その中にそれらのメンバーの人たちもお入りになっていたことは存じております。
前原委員 このお二人についてですか。(扇国務大臣「いいえ、すべて」と呼ぶ)ですから、私が聞いているのは、このお二人のことについて事前に聞かれていましたかということです。
扇国務大臣 民間人ということでは名前も挙がりましたし、きょうお見えになっている平井さんもそのお一人でございます。
前原委員 民間人を多用するということは、流れとしては悪くないんだろうと思いますが、後でお話をしますように、問題はトップなんだろうと私は思います。それは後で申し上げますが。
 確かに、この間の予算委員会、我が党の長妻議員の質問に際して、扇大臣も、民間人を入れて何が問題なのか私にはわからない、こういう発言をされていますけれども、公団が民営化の指南役を関連の財団法人の顧問として雇い入れて、そしてまた職員にも紹介せず、情報も公開しないで経営を行う、これはやはり不自然ではないでしょうか。単なる民間人ということではなくて、関連の財団法人の顧問ですよ。その方を民間人という範疇に入れて、そして、情報公開などが求められるのにも、それに対してはしっかりこたえていないというのは、私はおかしいんだと思います。
 小泉総理も、裏でこそこそやるなら更迭も考えるということをおっしゃっているわけでありますけれども、今私が申し上げた観点から、本当に民間人と言えますか、関連の財団法人の顧問を民間人と言えますか。
扇国務大臣 今も総裁がお答えになっていましたけれども、けさも私、記者会見で申し上げたんですけれども、これほど問題になるということは、民営化するということに対しての賛否両論がこれだけあるということは事が進んでいる証拠で、大いに私は賛否両論あっていい。
 民間人といっても、全くの素人の話じゃなくて、関連のある知識を持っている人の意見を聞く、私も事実そうでございます。あらゆる面で、私は、道路公団の個人的なものも、あるいは羽田の空港に関しても民間人の意見を聞いておりますので、全くの素人ではなくて、素人さんも含めた民間人の知恵のある人の意見を聞くというのは、私はその人の能力を買うということで、必ずしもいけないことではないと思っております。
前原委員 今からるる問題点を指摘していきますけれども、さまざまな問題点、隠ぺい体質というのがあるわけですね、それが関連団体に及んでいると私は思います。そういう意味では、逆説的な意味ですけれども、私は藤井総裁のリーダーシップというのはなかなかのものだというふうに思うわけでありますが、そういう方を入れて、精通しているからということであると、私は、道路公団そのもののうみは出せないというふうに思うんですね。それについては見解の違いということになるんでしょう。もっと大事なテーマがありますので、それは大臣のお考えとして承っておきたいと思います。
 それで、次に、単純な額、おわかりになっていればで結構でありますが、その顧問が在籍する高速道路技術センターに、公団は調査研究費などで発注していると思いますけれども、その額は一年間で幾らになるでしょうか。御答弁をいただきたいと思います。
藤井参考人 高速道路技術センターは、高速道路の建設・管理技術の総合的研究開発、普及という事業内容で国土省から認可を受けている法人でございます。したがって、高速道路に関する種々の問題についていろいろと調査や研究をお願いしているものですから、私どもからは、十三年度の委託事業費でいいますと三十六億四千四百万円ということに相なります。
前原委員 今おっしゃったように、概数でお答えをいただいたと思いますけれども、平成十三年度の決算でいきますと、全収入が三十九億百二十三万円なんですが、そのうち公団の発注額というものが三十六億四千三百八十一万円、今おっしゃった概数とほぼ匹敵しているわけであります。つまりは、実に、この高速道路技術センターについては九三・四%の発注になっているんですね。もうほぼ道路公団だけがお得意さんと言っても過言ではありません。
 そして、平成十年の一月三十日から、公務員と同様に役職員倫理規程を定めることにしているというふうに思います。この第四条の、関係業者などとの接触に当たっての禁止事項を読み上げますと、役職員は、関係業者等の間で、次に掲げる行為を行ってはならないとありまして、その二号に、禁止事項として「会食」という言葉があります。
 先ほど、会議ではない、会合だとおっしゃいましたけれども、平井局長、濃添副局長、当時の中部支社長ですね、それから長尾企画部長、当時の企画課長、芝村総合調整課長、この五人の職員は、言ってみれば、発注先と、会議か会合かは別にして会食をしているわけでありまして、この役職員倫理規程に違反することになります。
 道路公団にはコンプライアンス委員会というのがございますけれども、その中で当然に事実を明らかにして、その結果を国民に示すべきだというふうに思いますが、扇大臣、これについては事実関係を調査して、そしてそれについてしっかりとこの委員会に報告をしていただきたいと思いますが、扇大臣の御答弁をお願いします。
扇国務大臣 公団のすることですから、規程どおりに調査して報告すべきだと私は思います。
前原委員 会議と言ったり会合と言ったり、非常にあやふやな部分もあります。
 平井さんにちょっとお伺いしたいんですが、東京電力から来られましたね。私は、変な言い方ですけれども、平井さんのお立場を非常に同情しております。つまりは、民間ということで来られて、そして、これからだんだんこの道路公団の問題というのは大きくなっていくと思います。そのときに、そういう担当の局長でおられて、既定の路線というものを追認しなければいけないというお立場になっておられるというのは極めてお気の毒だというふうに私は思います。
 当然、近い将来は東電に帰られて、そしてまた階段を上り詰めていかれるんだろうと思いますけれども、私は、ここで、公団の中の今までのうみというものを出すお立場になられるのか、それとも、今までの事実隠ぺいということについてそれに加担をするのか、平井さんのお立場というものは極めて重要だと思いますし、民間人を登用した意味というのはまさにそこにあるんだろうというふうに思います。
 したがって、これは委員会の場です。国会の場です。これから平井さんは、今までの過去の経緯についてうそ偽りなくすべてお話をいただけるということをこの場でお約束していただけますか。
平井参考人 お答えいたします。
 私は、電力会社から日本道路公団に来てよかったなと思うことは、電力事業というのは公益事業でございます。道路公団は公共事業である高速道路をつくっておりますが、非常に似ているところがある。電力でいえば送電線と高速道路は、もちろん違うところがたくさんございますが、非常に似ているところがある。
 そういうことで、私が長年電力会社に勤めてきてやってきたノウハウが道路公団で生かせる、あるいは、この大きな時代の変わり目といいますか、歴史の変わり目に立ち会ってそのお手伝いができるということを非常に光栄に思っておりますし、ぜひお役に立ちたいというふうに思っております。
 御指摘のような事項、私は三月に来たばかりでございますから、それより前のことは担当者に聞く、あるいは課長に聞くしかないわけですが、今私のもとにいる二人の課長に事実関係を問いただして、あるいはその下にいる担当者にも聞いて、私の判断基準に照らして彼らの言っていることが正しいと思えばそのとおり行動したい、かように考えております。
前原委員 平井さん、もう一点だけ。済みません、しつこいようですが。
 過去のことを聞かれるというのは、それは上司として当然のことなんだと思いますが、御自身がこれからいろいろな経験をされると思うんですね。あるいは、中でお仕事をされると思います。そのことについてうそ偽りなくお話をいただけるかどうかということをお伺いしたいんです。
平井参考人 これから私が担務する仕事につきまして、うそ偽りなく業務に取り組んでいきたいというふうにお約束いたします。
前原委員 きょうはほかに聞きたいことがありますのでお伺いしませんけれども、この間、記者会見をお一人で、本当に気の毒だなと私は見ておりました。つまり、過去の経緯を知らない人に一人だけぽつんと記者会見をさせて、そして過去の問題についていろいろと答弁をさせる道路公団というのは何と冷たい組織なのかと私は見ておりました。
 その記者会見の内容につきましてもいろいろと私はお伺いしたいこともあります。しかし、今はほかのことをお伺いしたいのでそれは伺いませんが、その内容についても、今おっしゃったうそ偽りなく業務に推進するということは、国会の場で、つまりは国民の代表者、代弁者であるこの場でうそ偽りなくお話をいただけるものと信じておりますので、またぜひ国会にいらして真実を述べていただきたいというふうに思います。
 それでは、総裁、ちょっと次の質問をさせていただきたいんですが、今話題になっております文芸春秋、月刊誌でありますけれども、片桐さん、四国支社副支社長として転勤されましたけれども、元民営化推進委員会の事務局次長であります。私もこの片桐さんの文芸春秋の雑誌の中身を読ませていただきましたけれども、総裁が直接片桐さんにフランス行きを持ちかけたというお話と承っておりますが、それは事実ですか。
藤井参考人 総裁として片桐君にフランス行きなりなんなりを話したことはございません。
前原委員 総裁としてなければ、昔の上司として、あるいは古くからの知己を得ている者としてしゃべったことはあるんですか。
藤井参考人 片桐さんとは、昭和六十年前後、私が有料道路課長をしていたときに彼が課長補佐をしておりました。それ以来、いろいろ、一緒のかまの飯を食べてきましたから、年に一回ないし二回、同窓会という形で一緒に集まる、言ってみれば、当時の大勢の部下の人たちの言い方を使えば藤井会というものをやる、その幹事長を片桐君がやっておりました。したがって、私は、片桐君とはそういういろいろな場を通じていろいろな話を今までもたくさんしてきていたつもりでございます。
 そういう人間関係でございますから、本来、道路公団という大きな組織になりますと、総裁は人事についてはやはり内部のルールに従っていろいろな行動をしなければなりません。したがって、私が幾ら親しいからといって、部下の人事についてああだこうだ、私の立場で言える範囲というのは限られております。
 ただ、片桐君はそういう人間関係を非常に密に持っておりましたから、彼に、彼は非常に勉強家でございますから、彼の将来のことを考えたときに、これだけ非常にいろいろなことを勉強してやっていくんならば、さらに勉強を研さんし、言ってみれば将来大きな学者としてもなすようなことは考えられないかというような話を彼と個人的にしたことはございます。
 しかし、そういうことが結果として、その後の文芸春秋に至る間で、彼が持っている不満を直接私に言ってくれなかったという結果になったことを非常に寂しい思いをしているのが私の正直な心境でございます。
前原委員 総裁と片桐さんの個人的なつながりというのは、私も調べて存じ上げておりますし、そういう長年のおつき合いというものの上で個人的に話をされたということでありますが、総裁室に呼び入れて片桐さんにそういう話をされたということは、いかに過去の個人的なつながりがあったとしても、総裁から言われたということは、総裁から人事について指示、命令を受けたというふうにとるのは、普通は当たり前じゃないですかね。そう思われなかったんですか、総裁室に呼ばれたというのは。
藤井参考人 先生おっしゃるとおり、私もその点を危惧いたしました。そこで、彼に、私の部屋に来られたときに、ここは総裁室だから、本当はここで話すのはふさわしいとは思わない、だから場所を変えてもいいんだけれどもどうしようかというような話をしたときに、いいですよという話で、ではということから、その場を使って、総裁室のソファーを使って、総裁でない私が彼と個人的な話をしたわけです。
 さらに念を入れて、その話が終わった後でも、これはあくまでも個人的なことなんだよ、だから忘れてもらって結構だ、ただ、私があなたの将来のことについて非常に心配しているという点だけは理解をして、そして今後の判断材料の一つにしてくれればいいんだと。よくわかりましたということで彼は帰っていったということでございますので、私は、彼は誤解をしていない。それを私も最初のときにくどく彼に言いましたから、この場でやるのがいいかどうか私も非常に気になるんだけれどもどうだろうかということも言いました。彼は、でもいいですという話でしたから、あえてした、こういうことで、そういうことも言えるぐらいの人間関係を私は持っていたという自信を持っていたわけです。ところが、それが結果的にそうじゃなくなったので、非常に寂しい思いをしているということになるわけでございます。
前原委員 今総裁がおっしゃったことはすべて事実という認識でいいんですか、確認です。それだけで結構です。事実ですね。――はい、うなずかれましたので、事実だということですね。
 今、残念な思いをしているということでありますが、きょうの新聞なんかを見ていますと、片桐さんの処分について考えている、こういうことでありますけれども、その点、今総裁はどうお考えなのか、御答弁をいただきたいと思います。
藤井参考人 片桐君と私との個人的な関係は、あくまでも個人的な関係でございます。私は組織を大臣からお預かりしているわけでございます。組織というのは、日本じゅうのどのような組織でも、みんなそれぞれ組織というものの規律とかルールとか、いろいろなものがございます。やはりそこの職員、組織の中に属している職員として守るべきことというようなものが必ずあるわけでございます。
 そういう意味合いにおいて、彼がどういう趣旨で自分の肩書を入れて、本当にそういうことを彼がみずから書いたのか。私は非常に、雑誌を読みまして、達筆で、ちょっとこういうことを言うと片桐君に失礼かなとは思いますが、とても彼が書けそうもないようなすごい表現をとりながら文章ができ上がっておりました。
 ただ、そういう意味では、彼が肩書を入れて少なくとも出したことを了承している以上、これは、それを事実として受けとめて、内部の組織としての立場からこれを見ていくということはせざるを得ません。そこで、昨日、片桐君に私どもの総務担当の理事のところへ来ていただきまして、本当は先週来てもらいたかったのですが、いろいろな事情できのう来ていただきまして、その事情をお伺いしたということでございます。
前原委員 二つお伺いしたいと思いますが、この文章のどの部分をもって処分をしなければいけないんだという判断をされたのかということが一点。
 それから、先ほど、片桐さんらしくないすごい表現があった、本当に彼が書いたのかなとおっしゃいましたけれども、どの部分を指してそういうことをおっしゃっているのですか。二点、御答弁ください。
藤井参考人 これは片桐君が書いたのかなと思ったというのは、私の感じでございますから。彼は非常にかたい男でございます。ああいう会話口調のような文章を入れながらやるような、そういう、何といいましょうか、小説家風の文章よりも、彼個人が非常にまじめで、とてもかたい男でございます。ですから、そういう感じを受けたということでございますから、私が確かめたとか何かという判断をしたわけではございません。これは感じでございます。
 それから、その内容につきましては、今、文芸春秋社にも口頭で注意を喚起し、かつ、これから、今手続をしている最中でございますけれども、しかるべく法的措置を含めて対応したいと思っております。
 その中身の内容は、十項目以上にわたって事実と違う点がある。それは、文芸春秋社も私の方に、道路公団に何ら事前に確認の取材がなかった。あれば、当然のことながら、ここは違いますよというようなことを申し上げたわけですが、一方通行であった。それで、文芸春秋は非常に世の中に影響力のある、日本での代表的な雑誌でございますから、私は、そういう意味合いで確認をしていただきたかった。だけれどもそれがなかったということから、せめて内容について、きちっと道路公団としてこれはこうだということを申し上げたいと思って、今、弁護士それからコンプライアンス本部とも相談をしているところでございます。
前原委員 具体的な中身についてはなかったわけでありますが、法的なものも含めて対処されるということでありますので、それはそれを待ちたいというふうに思います。
 済みません、扇大臣、ちょっとさっき確認するのを忘れたのですが、いわゆる公務員倫理規則違反について、コンプライアンス委員会でしっかりと調査して報告しますということでありましたけれども、それはこの委員会に、この国会中にでも調べて調査報告はしていただけるんでしょうか。
扇国務大臣 それは、さっき申し上げましたように道路公団がなさることでございまして、私は今おっしゃった会合があったともなかったとも知りませんので、それは道路公団がなすって報告してくださいということを先ほども申しました。
前原委員 したがって、所管大臣として道路公団にその報告を求める、そういう理解でよろしいんですね。そして、それを大臣からこの国土交通委員会に報告していただくと。
扇国務大臣 先ほどから聞いておりまして、前原議員がおっしゃっている、いわゆる会議ではなくて会合であるということをおっしゃいましたから……(前原委員「僕が言っているんじゃない」と呼ぶ)それは公団がなさることで、私の権限で、私は会議の内容に、参加した人がお弁当を食べたのかどうかも全然存じませんので、それは公団が、違反であるのであれば、規律違反であるのであれば、公団がなさることで、私がすることではないということで、公団がきちんと責任を持ってやってくださいということです。
前原委員 確認しておいてよかった。
 では、総裁、今の大臣の言葉を受けて、ちゃんとこの国土交通委員会に報告していただけますか、コンプライアンス委員会の報告を経て。
藤井参考人 この点につきましては、この種の会合について確認をいたしました。ですから、もうきょうお答えいたしますが、全部自費で、常にいわゆる割り勘、要するに自分の分は自分で出す、この主義でやっているというふうに聞いております。ですから、それをさらに確認しろとおっしゃるなら確認いたしますが、私はそういう報告を既に受けております。
前原委員 聞いておりますって、総裁も入っておられたわけでしょう。総裁はちゃんと払われたんですか。聞いておりますじゃなくて、自分は払ったかどうかですよ。御自身も当事者なんですから。
藤井参考人 私の場合には常に、地方に出張したときに、コーヒー代ですら全部割り勘で要求が来ます。全部秘書課で一括して給料から天引きされます。そういう意味で、私の場合には非常に目立つものですから、より厳しくうちの秘書課はコントロールしておりますから、当然私が負担しているというふうになっていると思います。これは確認すれば答えが出ると思います。
前原委員 確認して答えを出してください。
 でも、大臣、余り偉そうなことを言われない方がいいですよ。ちょっと前、若築の問題とかあったわけでしょう。あのときのいきさつはみんなまだ忘れていないわけですから、そんなに堂々とお話をされることじゃないと思いますよ。私は、そのことは余りきょうは言いません。
 では、もう一度確認をして報告してください。(発言する者あり)失礼、総裁。大臣じゃないですね。失礼いたしました。総裁。
 では、先ほど、法的な処分も含めてということを、逆に中身についてこちらから言っていきましょう。
 財務諸表の件でありますけれども、この文芸春秋の記述によれば、平成十二年度末の時点の財務諸表というものが平成十四年七月には完成したとされていますが、こういう事実はあったのですか、お答えください。平井さんでもどちらでもいいですよ。
平井参考人 昨年の七月にそのような財務諸表ができていたという事実はございません。
前原委員 委員長にお許しをいただいて資料をちょっと皆さん方にお配りしていただきたいと思うんですが、よろしゅうございますか。それでは、資料をちょっとお配りしていただきたいと思います。
 それでは、その資料に基づいて少しいろいろお話をしていきたいと思いますが、まず、民営化PTという内部組織についてお尋ねします。
 資料の一番上に、「プロジェクトチーム 当面の検討体制と作業内容」「取扱注意」と右上に書いてございますけれども、この仕組みというものが存在をしていたという、これは道路公団の内部の方にいただいたものであります。幾らでもこれから資料は出させていただきますけれども、こういう仕組みがあるんですね。
 見ていただきたいのはどういうことかというと、「プロジェクトチーム」と左のところにあります。「高速・一有・関連事業を対象」、こういうことでありますけれども、その上に、総裁から直接矢印が来ているわけですね。つまりは、これは総裁直属、総裁直轄のいわゆるプロジェクトチームであったということに内部文書はなっているわけです。この内部文書によりますと、プロジェクトチームが、今は平井局長のお答えは完成したというのはなかったということでありますが、プロジェクトチームはできた、そして総裁の直轄であったということはお認めになりますか。
藤井参考人 これも昨日、木下先生に申し上げましたけれども、十三年の十二月末に、私ども、いよいよ本格的な民営化に向かって体制づくりをしていかなきゃいかぬ、そのためには勉強しなきゃいかぬということで、本社内に、道路関係四公団民営化推進準備室の、委員会ができるんだからその設立のための準備室というものができるだろう、そこといろいろと調整をしていくというための実務者レベルのチーム編成を行いました。これを第三者機関設立準備室担当プロジェクトチームというふうに当時呼んでいたようでございます。きょうお配りになったこの資料を私は全然見たこともありませんから知りませんけれども、こういうイメージでつくられたんだとすればつくったんだと思います。
 そして、そこでいろいろと勉強いたしました。そうしたら、これは大変だなと。その勉強の最大のテーマは、道路資産価格というのを決めないと財務諸表ができない、財務諸表ができなければ民営化の前提となる内容ができない、なれば道路資産価格というものをどう評価するんだということで、全く経験がない人たちが集まって、ああでもないこうでもないという勉強をしたわけでございます。そうしましたけれども、やはりうまくいかなかったということで、自然解散のような形で途絶えました。
 そういうことから、そういうデータは課長レベルにも報告がございません。もちろん部長にも理事にも、当然、私にはそういう結果は何にも報告がない。したがって、成果がないというのはそういう意味合いで申し上げているわけで、課長さんたちのレベルにも報告が何にもなかったということは、ないわけでございます。
 しかし、そんなことを言っていられないよということから、これはいよいよ本格的にやるために資産評価額を決めなきゃいかぬということで、いわゆる加古先生にお願いした委員会をつくっていただいて、その指導のもとに、こういうふうなつくり方をしなさい、そうすれば一応、世の中で常識的に、公会計を民間企業会計にするために通るよという御指針をいただきました。それに沿って、ただ我々は、道路公団は計算をして、それを大臣にお届けした。
 その際に、昨年の十二月に、過酷な御命令を国土大臣からいただきました。国会中に報告しなさいということで、これはえらい過酷だったんですが、すぐ、年内の十二月にみんな集めまして、もうこれは命令なんだからあきらめよう、何でもいいから、人を異動していいから、どんどん発注していいからやろうといってやり始めて、何とか滑り込みセーフでこの六月に大臣に御報告できたというのが真実でございます。
前原委員 国会でよくそれだけうそがつけるなと思うわけでありますが、幾つかのうそを指摘したいと思います。
 まずは、きょうお配りをしているものは自然解散したということですが、さっきおっしゃったように、道路資産の価格の評価ができない、素人集団が集まってもだめなんだということでありましたけれども、これをやっていた課長代理さんクラスは気の毒ですよ。こういう資料をつくって、もしあれだったらお見せしますよ、全部内部資料です。これだけの作業を経て、そしていろいろな積算をされた、その方々に、今総裁は、自分の直轄で課長代理クラスに財務諸表の作成を頼んだにもかかわらず、その能力がなかった、自然解散した、こういうのは、私は、本当に職員を何と思っているんだというふうにまず指摘しておきたいと思います。
 それから、きょうお配りをしている資料は、ちゃんと道路資産価格の評価まで行って、そして道路公団が債務超過であるというところまで報告を行っているわけですよ。だから、自然解散したというのはうそですよ。これは二つ目のうそですよ、今御答弁されたことで。
 それからまた、三つ目のうそ。幾つもありますけれども、加古委員会の話をされましたけれども、では、加古先生がどのようにかかわられていたかということを伺いますと、公団の事務局が中間取りまとめの原案を出してきました、内容はちぐはぐで論理的整合に欠けていた、こういうことをおっしゃっているわけですね。つまりは、つくったのは内部でやっているわけですよ。そして、外部監査と呼べるものでは全くないわけですね。自己監査して出てきたものを、加古さんどうだ、委員会でお墨つきをつけてくれ、これが実態ですよ。
 幾つものうそが今の総裁の答弁にはあるわけです。言った、言わないになるでしょう、国会でうそを平気でつく総裁ですから。
 これは、まず委員長、片桐さんの法的な処分も含めて検討するとおっしゃっていましたけれども、やはりその一つの大きなポイントは財務諸表の問題になると思うんです。つまりは、こういうものがしっかりと課長代理クラスで存在したかどうかということ、これについてしっかりと担保をしなくてはいけないと私は思いますし、訴えられる方も、では、どういう情報に基づいてこの文芸春秋の投稿をされたのか。やはり欠席裁判では気の毒だと思うんですね。実名まで出して、肩書まで出して、処分されるリスクを背負ってこういうものを出されたと思います。私は、改革に対する片桐さんの気持ちのあらわれだというふうに思います。
 ぜひこの委員会の場で、参考人として片桐さんをお呼びいただいて、そして片桐さんからも意見を聞く、言い分をしっかり聞くということが私は公平さの観点からも必要だと思いますが、委員長、いかがでしょうか。
河合委員長 理事会で協議をさせていただきます。
前原委員 ぜひ呼んでいただきたいと思います。
 もう一つ、委員長、加古先生は、先ほど総裁が、自分たちの直属の部下、私のところには道路公団の内部のメールなんかもあるわけですよ。これは全員に配付されているメールでありますけれども、具体的な部署と名前、どういった方々がかかわっておられたかというのが全部わかります、これは部内のメールですから。総裁、これからいろいろ出てきますよ、こういうものは。内部で、本当に道路公団の改革について危機を持っている人はいっぱいいるんです。そういう方々の一つの発現というものが片桐さんだったと思うわけであります。つまりは、うそにうそを重ねていっても、必ず事実はばれますよ。
 そういう意味で、私は加古先生も来ていただいて、どういった経緯の中で加古委員会というものがつくられて、そしてどういったものを監査しろということになったのか。つまりは、企業では当たり前の外部監査をしっかり行ったのかどうなのか、あるいは、自己監査したものを見てくれというものだったのかどうか、これは大事なポイントなんですよ、民営化を議論していく上で。ですから、私は、ぜひ、この財務諸表検討委員会の加古委員長もこの委員会で参考人として呼んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
河合委員長 これも、後日、理事会で検討させていただきます。
前原委員 扇大臣、民営化の話を少し後でさせていただきたいと思います、内容についてさせていただきたいと思うわけでありますが、やはり、本当に民間会社にしていくということであれば、外部監査をしっかりやるということが必要だと思うんですね。客観的な、つまりは、道路公団が内部で何かぐちゃぐちゃしてつくったものを前提に監査するということは、これはお手盛りだという批判を受けますよ。したがって、きっちりと企業会計並みの外部監査を大臣のリーダーシップで行っていただいて、その結果を国民の皆さん方の前に公表していただくということが必要だと思いますが、いかがでございますか。
扇国務大臣 今、前原議員と総裁とのやりとりを聞いておりましたし、その中で総裁が、過酷な御下命をいただきましたと言われましたけれども、昨年の民営化推進委員会からの意見書を総理から手渡されたときに、国土交通省の中で、あの意見書の中で、すぐできるもの、中期にできるもの、そして長期にできるものと三つに分けました。
 その中で、ファミリー企業の問題でありますとかコスト縮減は今すぐできる。けれども、財務諸表に関しては、移管する間にすることということで財務諸表が入っていたんですね。それが中期にできることということで、来年の九月と書いてありましたけれども、それを私は十二月に、次の通常国会までにということを総裁に下命したわけで、それが過酷だったということは、今おっしゃったとおりです。
 今まで特殊法人で、これだけ数ある中で、十一しか財務諸表というのをつくったことがないんです。それほど特殊法人というもの、今まで一度も財務諸表をつくったことがなかったというものを、出してください、これは民営化するための原点になるからと言って、私は、今、過酷だと総裁がおっしゃいましたけれども、過酷でもやってくださいとお願いしたのが、六月にこの委員会にもお出ししたもので、財務諸表のつくり方を、どういうレールを敷いてつくればいいのかということで加古委員会を設置したということも聞いております。
 ですから、加古先生という方は日本の会計では権威でいらっしゃいますから、どういう財務諸表のつくり方が一番国民に開示できるのかというそのルール、その方程式の基本を加古委員会でお決めになったと私は伺っておりまして、そこで計算したものを私の手元に届けていただきましたので、それが正しいとか正しくないかという以前に、加古委員会のその基本方針に従った財務諸表が出てきた、私は正式に受け取りました。
 ですから、総理にもお見せして、そして、これで発表しますよ、委員会にもお出ししますということでこの委員会にも出させていただいたという経緯でございますから、私は、中期にできることの中の一番大きなものがこの財務諸表であった、最後にできることは来年の通常国会に法案を出すことである。短期、中期、長期の計画を民営化委員会の意見書の中から我々は対処しているという、その中期がこの財務諸表でございますから、私は、正式に受け取って、その正式なものを信頼したというのが現段階でございます。
前原委員 これは大臣、余り正式なものとおっしゃり過ぎると同罪になりますよ。つまり、加古先生に参考人で来ていただくわけです、もちろん理事会でお決めいただいて。ということは、加古先生がどういった監査をやられたのかということが明らかになるわけですよ。そのときに、今、正式なものを受け取った、もう財務諸表の検討は終わったんだ、それに合わせての民営化についての法案を次の通常国会に出すんだということになったら、いいかげんな財務諸表を前提に法案を出すということになって、大臣の責任は免れませんよ。
 つまり、私が聞いているのは、財務諸表について、加古先生が問題ありと疑義を呈されているということが大問題である。つまりは、財務諸表検討委員会のトップが、何度も申し上げますけれども、公団の事務局が中間取りまとめの原案を出してきた、内容はちぐはぐで論理的整合に欠けていましたと。
 つまりは、企業では当たり前の外部監査というものが行われずに、自己監査というものを前提に、加古委員会で、要は粉飾決済というものを手伝わされただけなんですよ。それについての問題点を指摘されているわけですから、それを正式なものだとおっしゃるんだったら、それは大臣も同罪になりますよ。
 もう一度伺います。あれは正式で、今後新たな外部監査はやらなくていいということをおっしゃっているんですか。もう一度御答弁をください。
扇国務大臣 前原議員がおっしゃいますように、きちんと私はお聞きいただきたいと思います。
 なぜこの加古委員会ができたかというものがきちんと書いてあります。財務諸表の検討委員会、加古早稲田大学の商学部教授ですけれども、これは会計の権威でいらっしゃいます、これが委員長です。そして委員長代理には黒川さん、これも慶応義塾大学商学部の教授ですけれども、これもメンバーです。そして委員として、会田一雄さん、川村さん、辻山栄子さん、皆さん、今、大学の教授をしていらっしゃいますけれども、それぞれ会計の専門ですから、これを外部と言わないで何と言うんでしょうか。
 私は専門家ではありませんから、こういう委員会を立ち上げて、いわゆる財務諸表をつくる基本をおつくりになったということ以外には信じようがなくて、この先生方のおつくりになった基本の計算の方法もうそだということでは、今の日本の社会では、この方たちを、委員会をつくって、どういう計算の仕方がいいですかと聞くことは私は一番正しいことだと思っておりますから、正式なと言ったのはそういう意味でございますから、私の手元にも正式に届けられました。
前原委員 大臣、外部監査の意味をわかっておられないんです。立派な方々が名前を連ねていて、それでやったから外部監査だということじゃないんですよ。(扇国務大臣「基本」と呼ぶ)いや、基本じゃない。資産、負債、すべて明らかにして、そして民間企業のように、要は、内部で粉飾決済、粉飾をしないために全部外にオープンにして監査をしてもらうというのが外部監査なんだ。それをやっていないということを言っているわけですよ。だから、立派な人が名前を連ねているからどうとかということは問題じゃないんです、全く。
 つまりは、私が問題点として指摘しているのは、内部で、私は、課長代理クラスの人が一生懸命やられたと思いますよ。だけれども、出てきたものが、片桐さんがおっしゃるように、びっくりするものだった、債務超過だった。これはいかぬということで、結果的にはそれをうやむやにし、総裁の言葉をかりると、自然解消、自然消滅、解散させる。やめさせたんですよ。だって、最後まで出してきたんですから。それについて、これはいかぬということで、その権威づけをしなきゃいけないということで、そういう立派な方々を招いて、自己監査をその権威づけに利用したのが加古委員会の問題である。
 これについては、委員長、先ほどお話ししたように、そういう経緯も含めて、絶対に加古先生に来ていただくことは必要です。ですから、ぜひそれは理事会で議論いただきたいと思います。
河合委員長 理事会で検討いたします。
前原委員 私の質問時間はもう終わりますので、資料を配っている部分の指摘だけして私の質問を終わりたいと思いますが、さっき、短期、中期、長期とおっしゃいましたね、大臣。短期の問題で、ファミリー企業とか、それからコスト縮減とおっしゃっていますけれども、ファミリー企業の問題も、ファミリー企業のトップを、天下りをやめさせるだけじゃ解決しないんですよ。要は、発注元である道路公団そのものが問題なんです。そのトップに、さっきからうそをべらべらしゃべっておられる藤井さんが座っているということ自体が問題なんですよ。若築のときに、私はここの国土交通委員会で質問したときに、民間人を入れなきゃいけないですねと答弁されたんですよ、扇大臣は、含めて。ずっと擁護しっ放しじゃないですか。おかしいですよ。
 それと同時に、建設工事費デフレーター、この資料をお配りしています。これは国土交通省が出したものです。コストを縮減していると言っているけれども、JHが一番できていないじゃないですか、道路公団が。これは国土交通省が出した資料ですよ。全然できていない。やった、やったというのは、いわゆる積算を、一〇〇にしていたものを水増しして、そして出てきたものについて、分母が変われば縮減だという数の操作なんか簡単にできるわけですよ。実質はできていない。
 だから、短期、中期、長期、長期はその法案を出すことだとおっしゃっていましたけれども、短期、中期の前提が何も整っていない。だから私は、もう一度この問題を初めからやり直していただかないと民営化の議論はできないということを申し上げて、私の質問は終わります。
河合委員長 井上和雄君。
井上(和)委員 おはようございます。
 本日は一般質疑ということで、以前から私が非常に、一度委員会で取り上げたいというふうに思っていたことがございます。これは、首都高速の料金所で働いている職員の方の健康問題でございますけれども、まずこのことについて、首都公団の理事長、また、後ほど大臣にもお伺いしたいと思っております。
 私、以前から首都高に乗るたびに、料金所で働いている方々が非常に御高齢者の方である、そしてまた、これは二十四時間勤務ですから、非常に排気ガスの中で働いていられて、非常に大変だな、本当にお気の毒だなというようなことを常々思っておりました。恐らく大臣も同じような印象を持っておられるんじゃないかと思うんですね。
 以前、私はアメリカに住んでいたことがあるんですけれども、アメリカでも私がいたのはニューヨークですから、やはり有料道路がありまして、トールゲートがあるんですが、そこで働いている方々はちゃんとマスクをずっとつけて働いていらっしゃるわけです。日本の場合はマスクもつけないで働いていて、たまたまいろいろ働いている方のお話をお伺いすると、排気ガスという、要するに環境の問題だけじゃなくて、労働条件も非常にハードで危険な状況にあるということをお伺いしました。平均年齢も、本当に御高齢者の方が多くて、六十歳以上ですから、ほとんどの方が第二の職場。年金が十分でない、また年金もないという方が働いている職場であるわけです。
 通常は朝八時から翌朝の八時までの二十四時間勤務で働いている。夜の八時から五時間仮眠があるわけです。私も、数週間前、実際に料金所を見学にお伺いしましたけれども、仮眠所といっても本当にもう、料金所のブースの並びにあるような、うるさくて、はっきり言って寝られるのかどうかもわからないようなところで、夜、仮眠をされるという状況なんですね。
 そういった非常にハードで危険なお仕事にもかかわらず、収入は年間約四百万円台と非常に低賃金で、これをまたさらに、民営化ということでコストを下げようということで、賃金もさらに下げよう、そういう非常に動きがあると。
 しかし、先ほど申し上げたように、働いている方々、多くの方が御高齢者の皆さんですから、いや、もうこんな年で、どこにもほかに勤めるところがないから、非常に厳しい労働条件だけれども働くしかない、そういうような中にいらっしゃるわけです。
 私、実際に料金所のブースの中に入ってみまして、車がどんどん来るわけですね。ブースの中はエアコンがちゃんと入っているんですけれども、実際に料金を受け取る場合には、当然顔を外に出さないと受け取れません。そうすると、排気ガスがわっと来るわけです。特にもう夏ですから、非常に暑い、本当に息苦しい状況。そして、車はどんどん来て、大きなトラックですと、サイドミラーがありますから、うっかりすると顔がサイドミラーにぶつけられちゃう。そんなような状況で、本当にこれは大変なお仕事だなということをつくづく感じてまいりました。
 やはりマスクをつけた方がいいんじゃないか。働いている方のお話を聞くと、何か、一日働くとのどがおかしくなって、たんが真っ黒になって出てくると。それほどひどい排気ガスの中で働いていられるわけです。実際、職員の中で肺がん等で亡くなっている方も非常に多いということを私は聞いていますけれども、これは別に医学の専門家じゃなくても、ああいう状況で働いていれば、それはおかしくならない方がおかしいというふうに私は思います。
 そこで公団にお伺いするんですけれども、何かどうも、マスクをつけちゃいけないとか、以前総裁が、料金収受員の方はちゃんとありがとうございますと言わなきゃいけない、客商売だから絶対マスクをつけちゃいけないとか、そんなことを言ったというふうに私は聞いているんです。私はやはり、マスクがもし禁止されているんだとすれば、もうそれを変えた方がいいと思うんですが、現状、どうなんでしょう。きょうは公団の理事長がいらっしゃっていると思うんですけれども、理事長にぜひお伺いしたいと思います。
橋本参考人 まず、井上先生におかれましては、平素から首都高速道路の事業に御理解いただきまして、まことにありがとうございます。また、先日は料金所の御視察もいただき、貴重な御意見をいただきました。本当にそれについてもお礼を申し上げたいと思います。
 お尋ねの料金所におきますマスクの着用についてでございますが、従来、公団では、料金収受業務は、料金の確認など、お客様との正確なコミュニケーションが必要である、あるいは、料金収受業務はお客様への接遇業務であるからお客様に不快感を与えないようにするということで、マスクの着用につきましては、従来から、口頭により、原則として着用しないというような指導をしておりました。しかし、例外的には、体調が悪い場合等、特段の事由がある場合にはマスクの着用は認めておりました。
 今もお話にございましたように、公団としては、料金収受員の健康管理は大変重要と認識しております。そういう意味で、料金所の環境対策といたしましては、料金所内部への外気侵入を防止するため、エアカーテン、これは、外の新鮮な外気を料金所の中に入れて料金所の内圧を高めて、外圧との気圧差によって収受窓から排気ガスが入りにくくするという方式でありますが、交通量の多い料金所におきましてはそのような措置をしているところでございます。
 しかしながら、首都高におきましては大変大型車が多いというのも実態でございますし、今御指摘のような事実もあると聞いております。そういう意味で、料金所周辺の環境調査を再度実施しまして、マスクの着用の可否については検討してまいりたいと考えております。
井上(和)委員 まず、今は禁止されている、そして、病気とかそういうときにつけていいとおっしゃったんだけれども、それは本当におかしいですよね。ふだんつけていないから病気になる。まあ、風邪を引いてのどがおかしくなるとかそういうことで、病気になってからつけていいですというんじゃ、これはお話にならない。
 ただ、今理事長がおっしゃったように、ちゃんと調査をしてくれるということですね。これは水かけ論になってもしようがないから、やはり、本当に今排気ガスの状況がどういうことなのか、収受員の方の健康にどう影響しているかということをしっかり調べるということなら私も非常にいいと思いますよ。それで検討してもらう。
 今、エアカーテンの話が出ましたが、先ほど私が申し上げたように、お金を受け取るためには顔を外に出さなきゃこれはもらえないんですよ。ぱっぱとこういうふうに顔を、私もちゃんとやったんだが、実際にお金は受け取りませんでしたけれども、顔を出してみたんですよ。それだから、ほとんど結局は外の排気ガスを吸っているわけですね。お客様優先でとおっしゃるけれども、お客様と働いている人の健康とどっちが大事なんですか。それはもう当然、聞く必要もないと思いますから聞きませんけれどもね。
 大臣にちょっとここでお伺いします。
 大臣も当然首都高なんかよく利用されていると思うんですけれども、あそこで働いている方々、実は、実際には公団の下請会社の職員で、湾岸道路サービスとか城北サービスとか、そういう会社で働いている方なんですね。しかし、これまた、会社といっても結局はいわゆるファミリー企業で、役員は全部公団から天下った方なんですね。それで、そういう本当に厳しい状況の中で働いていて、いわば弱い者いじめをされているというような現状もあるんですね。当然大臣もよくごらんになっていると思うんですが、こういった職員の方の健康問題に関してどう思われますか、一言お伺いします。
扇国務大臣 井上議員が実際に収受所にいらしたということであれば貴重な経験だと思いますけれども、私は、先ほどの前原議員との会話の中で、最後、時間がありませんでしたから、ファミリー企業の問題等々、天下り等々、言いっ放しで、私に答弁する時間がなくなったのは残念でしたけれども、この収受、今くしくも井上議員御自身から、関連会社である、ファミリー企業であるとおっしゃいましたけれども、私は、この四公団の民営化に向けてもしなければいけないこと、それは、関連会社、子会社の整理をしなきゃいけないというのはずっと言い続けております。
 そしてまた、今、井上議員がおっしゃいました、それはもぎりのところで、大変な作業だと思っています、私も。ですから私は、千三百カ所の料金所をすべてETCにしましょうと。しかも、今おっしゃった排気ガスというのを、あそこの料金所で渋滞するのが道路公団の渋滞の三割を占めているわけですね、それをなくそうということでETCを導入するんです。
 そして、関連会社、ファミリー会社、この四公団だけでも、道路の収受の七十四社あるわけです。そして、これも御存じだと思っていますけれども、この四公団で一年間に、平成十二年だけでも千二百六十七億円使っているわけです。そして七十四も関連会社があるということを、今もくしくも井上議員がおっしゃいました、天下りだ、これをなくせと。前原議員のお話もあって、私はこれをやりましょうということを言っておりますので、これは健康と関連がないとおっしゃるかもしれませんけれども、CO2の排出量を減らすというそのことに関しては、ETCの導入をしなきゃいけない。
 また、御存じのとおり、これは今、井上議員は取る方だけをお思いになったと思いますけれども、あのそれぞれの千三百カ所の収受で集めたものを、またこれをとりに来る収受の関連会社があります。それは、都銀、地銀、信金、第二都銀、そして農協等々、全国で百六十三社がこの収受の事業をしているんですね。
 そういうことを考えますと、もっと効率よくするべきであるということが基本的に民営化に向けての大きな課題になっていますので、私は、関連会社、子会社、いわゆるファミリー企業というものの効率をよくする、そして天下りをやめるということから考えれば、全国で少なくともこのように四公団で七十四社にも分かれているということ自体も問題だと思っています。健康はもっと別の問題で、これは第一の問題ですけれども、基本的な構造の改革をし、ETCをし、環境に優しい、そして、みんなが、お金を払っても払った値打ちがあったなと思えるぐらいのスピードも出るということが、基本的に変えていかなければならないというのが今の公団を含む問題の原点ですから、個人の健康に関してはそれぞれの、それこそ七十四社の皆さん方が考えて、健康診断もされているようですから、いけないときには、総裁もいらしていますから、マスクの使用を許可するとか、まだまだ全体にETCを、完全導入までには時間がかかっていますから、それは私は七十四社それぞれにお考えいただいて、健康第一になさるべきだと思います。
 これとこれとは別ですけれども、両々相まって私は解決していかなきゃいけない問題だと思っています。
井上(和)委員 大臣いろいろおっしゃいましたけれども、とにかく今、大臣が健康は第一だとおっしゃったことを私は覚えておきますから。
 それで、大臣は、マスクは病気のときにすればいいと言ったんだけれども、私が言ったのはそうじゃないんですよ。やはり予防のためにしておかないと病気になっちゃうんだということを言っているんで、そこはもう全然議論がかみ合っていないんです。
 それで、もう一回公団の理事長にお伺いしますが、調査はいつやってくれますか。いつまでにやりますか。
橋本参考人 料金所におきます環境上の調査につきましては、平成十一年から十二年にも一度やったことがございます。しかし、今回御指摘もございますし、今年度中に、できるものからやりたいと思っております。
井上(和)委員 そういうのは急いでやってください。
 それで、今大臣は健康が第一だと言ったけれども、健康と、安全の方も大事なんですね。私も実際に見てみますと、料金所のそれぞれのブースに通路がついていないんですよ。そのために、ブースからほかのブースに移動するのに、要するに車道をぱっと渡らなきゃいけない。私も実際に渡ってみました。車はどんどん来ますからね。たまたま現金を出すと、出した人はおつりをもらうのに時間がかかるから、その間を縫ってぱっと移るわけですよ。そういう綱渡り的なことをやっていて、私は、いかにも日本的だなと思います。
 私はよく例に出すんですけれども、太平洋戦争のときに、日本はゼロ戦をつくって非常に大きな成果を上げたんですが、ゼロ戦は乗っているパイロットを守る鉄板が非常に薄くて、そこを攻撃されるとすぐパイロットが死んで、飛行機がおっこっちゃう。ところが、アメリカのグラマンなんかは、非常に重いんだけれども、そのかわりパイロットを守る鉄板がすごく厚くて、幾ら攻撃を受けてもおっこちない。そうしてパイロットの生命が長く守られたという話をよく覚えているんです。
 まさしく日本はそういう時代の、何というんですかね、伝統を引き継いでいるというか、人間の生命とか安全とか、そういうものに関しては非常にその対策が生ぬるいというふうに私は思います。
 ETCの専用レーンには人を置いちゃいけない、何かそういうことを言った政治家がいらっしゃるというふうに聞いていまして、そのために、ETCブースには、実際にはもう本当に誤作動なんかがあって人が必要なので待機していなきゃいけない、だから隣のブースで待機していて、何か誤作動があると、隣のブースからそちらのブースに移ると。
 それで、大臣はそういうことをおっしゃいましたか、ETCブースに人がいるのはおかしいとかなんとか。一言言ってください。
扇国務大臣 全然存じません。ETCはもともと人がいないんです。
井上(和)委員 ETCは人がいないんじゃないと思うんです。やはり非常に誤作動があって、人が必要なんですよ。
 では、公団理事長、答弁してください。
橋本参考人 最初に、料金所間の収受員の移動の安全についてお尋ねがございました。
 それにつきましては、従来は、料金所の連絡通路につきまして、都市計画上の幅員の制約とか首都高が高架道路であるという構造上の問題、あるいは一時停止するのが原則でございました。そのような料金収受の実態から、一レーン置きに連絡通路を設置しておりました。
 しかし、今後、ETCの専用レーンがふえていくこと、あるいは二十四時間化、そういうものの実態を考慮いたしますと、安全性を確保する上から必要性の高い料金所はございますので、そういう必要性の高い料金所から構造上の対応は十分検討しなくちゃいけませんが、そういうものの検討等踏まえながら、連絡通路の設置について、これは検討していくべきものと考えております。
井上(和)委員 実際に、一月の二十三日に志村の料金所で、ETC混在レーンで一人の職員の方がひき逃げされている、重傷になっている事件があるんですね。
 ETC問題に関しては、私は別途取り上げたいと思います。ETC、非常におかしいシステムだと私は思っています。アメリカの例を挙げますと、イージーパスというのがあるんですけれども、これ大体十ドルですよ。千数百円でつけられる。日本のETCは何で普及しないかといったら、それは二万円もして、それを取りつけるのにまた取りつけ料がかかる、そんなばか高いものを普及させようということを考えていること自体が非常におかしいんであって、本当に渋滞をなくしたいと思ったら、もっと安くして、簡単なシステムでどんどん普及させることが本来じゃないですか。これはもっと、私、ETC問題専門家としてこれから頑張っていきたいと思っていますので、別途の時間をいただいて追及していきたいと思います。
 それでは、子会社の問題、ちょっとまた戻らせていただくんですけれども、湾岸道路サービスという一つの会社がありまして、その会社は、どうも労働基準法第三十六条に違反しているんじゃないか、そういう事実に私はちょっと気がつきました。これはつまり、基本的に、労働者の方が超過勤務をする場合には労働組合と協定を締結しなきゃいけないということなんですけれども、どうも、会社から労働監督事務所に提出された書類には、組合が実際にはまだできていないのに、組合の、要するに選挙にて選出された代表者と同意してある、時間外労働、休日労働に関する協定ができているということを届けているんですね。これはちょっと、労働基準法違反なんじゃないでしょうか。このことについて調べていただきたいんですが、理事長、お願いします。
橋本参考人 御質問いただきました料金収受会社につきましては、三百六十五日、二十四時間体制、交代勤務で行っているわけでありますが、料金収受業務は、要するにずっとやっておるわけでありますので、特に勤務時間管理が重要ではございます。
 そういう意味で、お尋ねの労働基準法第三十六条に違反しているというような事実は公団としては考えられないところでございますが、もしそういったような事実が判明した場合には、会社を指導するなど、厳正に対応してまいりたいと考えております。
井上(和)委員 とにかく、この件に関してはちゃんと調べて報告してください。
 それで、またファミリー企業の問題に戻るんですけれども、基本的に、公団のOBが社長とか副社長、役員のほとんどなんですね。給料はたくさん取っている。例えば、OB社長の給料というのは平均して千三百万、千四百万で、退職金も何か十年勤務して二千万ぐらいもらっている。ところが、一般の社員の人は十年で退職金が三十二万円。その差に、もう本当に驚愕するようなあれですよね。
 ちょっと、ファミリー企業の役員の給料及び退職金、退職金は過去十年間に退職した人の退職金、全部出してもらいたいんですけれども、理事長、どうですか。
橋本参考人 ファミリー企業ということでございますが、いずれにいたしましても、これは民間の会社でございますので、民間の会社の経営事項に関する事項でありまして、詳しくは公団として把握している立場にはない、把握できない立場だ、このように認識しております。
 しかし、一部判明したところによりますと、例えば、あるいわゆるファミリー企業と言われている会社につきましては、役員の平均給与がおおむね一千万ぐらいだというような事実も、確認できる範囲では確認しております。
井上(和)委員 理事長、そんな答弁、国会じゃもう通用しないですよ。民間会社だと。実質的にはあれでしょう、経営方針というのは首都公団が支配しているんでしょう。役員もほとんどが公団の天下りじゃないですか。実質の経営支配しているんじゃないですか。それが、民間会社だ、そんな答弁、もう国会じゃ通用しませんから。いいですか。
 それで、結局、役員の給料を、高い給料払ったり、数を置くから、そのために一般職員の人の給料を下げて全体的なコストを下げようということをやっているわけですね。会社の中には、剰余金とかプール金とか、何か何億円もあると。本当にその経営自体が非常におかしいんで、とにかくこの経営実態に関して、私は全部資料を出してもらいたいと思います。
 委員長、お願いできますか。資料請求です。
河合委員長 具体的に。
井上(和)委員 財務諸表等、経営内容にかかわる書類は全部出してもらいたいです。
河合委員長 財務諸表と……。
井上(和)委員 バランスシート、役員の給料、退職金、その他関連のもろもろの資料でいいですよ。
河合委員長 後日、理事会で検討いたします。
井上(和)委員 それでは、ちょっと別の問題なんですけれども、時間がなくなってきたので。
 まず防衛庁にお伺いするんですけれども、以前、国会でも質問したことがあるんですけれども、民間の航空機に自衛隊の方が当然乗られることもある。ただ、数十人規模で航空機に乗られるときに、何か迷彩服を着て数十人の隊員の方が乗られているということなんです。私が外国で軍人さんなんかと乗り合わせることありますけれども、かなり団体でも、要するに民間人の人と交わる機会には皆さんちゃんとした制服を着て、割と格好いい制服ですよね。あれはわざと格好よくしてあるんですよね、やはり。非常に金かけてつくって、格好いい制服を着ている。そうすると、何か皆さん、一般の人が羨望のまなざしで見るということがあるんですけれどもね。
 ただ、どうも日本の場合、実際には迷彩服か何か着て、すぐこれから訓練に行くというような格好で乗られるんですけれども、何かちょっと、私はやはり、一般の乗り合わせた人から見れば違和感があるんじゃないかというふうに思うんです。なるべく、行かれるんだったら、制服、とにかく立派な制服をつくってあげて、そういうふうで乗った方が格好がよくていいんじゃないですか。どう思います。
西川政府参考人 先生御指摘の部分につきましては、通常、演習あるいは訓練に出かける場合にはそういう迷彩服等を着ておりますが、それ以外の、団体行動並びに出張とか、そういう場合には、通常は制服を着ております。
 先生、先般、九州の方から少し迷彩服の人が乗ったというような話をお聞きかと思いますが、これにつきましては、毎年、北方機動演習という格好で、ことしは九州の部隊が北海道に行っておりますが、そういう際に、数十名の者が迷彩服を着て参りました。
 先生、制服の方が格好いいというお話で、非常にそういう御意見も賜りました。我々、訓練の場合には、基地から出たところから演習場まで、これはすべて訓練に入っておりますので、何も、今回の北方演習につきましても、行った者が全員そういう形じゃなくて、いろいろな民間の手段を使わせていただいて部隊が移動する、こういう訓練をやっておりますので、その部分、今後とも御理解いただいて、これは常にそういう格好でやっているということじゃないので、そのあたり御理解いただければと思います。
井上(和)委員 大臣、この件に関してもし一言御意見があったら。よろしいですか。
扇国務大臣 別に意見はありませんけれども、航空輸送というのは公共機関でございますから、私は、他人に迷惑をかけない服装であれば乗車拒否をできませんし、もっとおかしな格好をしている人でも、これは交通機関としては拒否ができません。
 迷彩服が奇異な感じがするということ自体、それはある意味で、自衛隊の皆さん方に私は偏見を持ちたくないと思っています。あるいは、私は神戸でございますから、阪神・淡路大震災のときでも、あの人たちが来てくれたら安心だという、むしろ、それを見れば我々の生活を支えてくれる安心感につながるという、親近感がないこと自体の方が私は奇異に感じますので、むしろ、ありがとうという感謝の目で、一緒になってもおかしくないという感覚を持てるようになれば自衛隊ももっと一生懸命働くと思いますので、そういう、自衛隊の迷彩服を、乗ってきたら奇異だと感じないような社会通念にしていきたいと私は思っています。
井上(和)委員 では、終わります。
河合委員長 津川祥吾君。
津川委員 民主党の津川祥吾でございます。よろしくお願いいたします。
 何か大臣、用事があられるんですか。時間までゆっくり聞いていただければと思います。よろしくお願いします。
 私は規制緩和に関して若干質問をさせていただきたいんですが、まず、三沢総合政策局長、以前にも当委員会で質問させていただきましたが、建設業、建設業法にかかわる部分ですが、監理技術者資格者証に関してであります。
 今、建設業を取り巻く環境というのは大変厳しい状況でありますが、公共事業も減って民間の工事も減って、民間の工事も赤字で受注するなんという企業も大変多くて、大変現場では苦労されている。ただ、そんな中でも、やはり業界として今一生懸命頑張っていただいて、競争力をつけていただいて、生産性を高めていただく、この苦しい時期を今頑張っていただいているんだと思います。
 ただ、そんな中であっても、行政側がむだな規制をかけているという部分が指摘をされます。私、現場に行きましても、規制緩和、規制緩和というけれども、何かかえって規制がかかっている。こういう資格を取らなきゃいけないとか、こんな講習を受けなきゃいけないとかいうことがかかって、それがまたお金がかかって大変だというような話も聞きます。必要な資格というんでしょうか、規制ももちろん、十分必要なものは多いわけであります。最近では、例えば産廃に関する規制なんかももっと強化をしなきゃいけない、もっと徹底しなきゃいけないという段階だと思います。
 ただ、その中で、数ある資格の中でも、とにかく監理技術者の資格者証というのは、これほどむだなものは私はないと思います。
 誤解のないように申し上げますが、監理技術者制度あるいは主任技術者制度というものは、私は必要だと思っています。やはり施工をしっかりとした方に管理していただくという意味で、ある一定の規模以上の公共工事に関しては現場にしっかりとした監理技術者の資格を持った方についていただく、それも、幾つもかけ持ちではなくてしっかり張りついていただく、これは大変重要なことだと思いますが、ただ、そういう方にその証明書を渡すためにトータルで大体二万円ぐらい費用がかかるというのはいかがなものか。
 そもそも、監理技術者になる資格のある方というのは、国家資格を取った方です。ですから、技術的な問題点というのは全くないはずです。それに、余り意味が多いとはとても思えない講習を受けて、しかも顔写真入りの免許証みたいなものをもらうだけなのにまた八千円ぐらいかかるというのは私は問題である。これはもうなくしてもだれも困らないと思いますから、なくしていただきたいと思うんです。この話は前に少しさせていただきましたが、特にこの交付をしている団体について若干質問をさせていただきます。
 この交付機関が財団法人建設業技術者センターというものでありますが、交付手数料が八千百円というふうになっております。その八千百円の算定根拠はどういうものか、そして、そうやって集めた、大体六十万人ぐらい資格保有者がいらっしゃいますが、五年に一回受けるという形になりますが、うなるようにお金が入ってくるはずでありますが、そのお金が何に使われているのかということをお伺いいたします。
三沢政府参考人 まず、手数料の算定の考え方でございます。
 先生が言われましたとおり、この手数料につきましては、建設業法の施行令で八千百円というふうに現在定められております。
 この積算は、基本的には、実際に要する経費というのを積み上げて幾らになるかということを計算するという考え方でございまして、交付者一人当たりに要するいろいろな各要素費用を積み上げて、その総額を手数料として算定している。具体的に申し上げますと、例えば、人件費が幾ら、庁費が幾ら、あるいはその電算処理のための委託費が幾ら、それを一人当たり幾らかかるかという計算で積み上げているというものでございます。
 それから、使い道でございますけれども、平成十四年度の監理技術者の資格者証の交付手数料収入は、約七億九千八百万円となっております。この収入の使い道は、具体的には、監理技術者資格者証の交付、つまり交付そのものの事務に係る経費、こういう資格者証の交付申請の電算システムの開発、それから、いわゆる一般管理費的なもの、こういうものに充てられております。
津川委員 実費から計算して八千百円になるなら、それは使い道も当然全部実費ということになると思うんです。
 一つだけ詳しく伺いたいんですが、人件費、一般管理費の中に含まれるでしょうが、人件費は大体どのくらいなのか。役員の数、職員の数、そういったものも含めてお答えいただければと思います。
三沢政府参考人 この総支出の中で、平成十四年度決算によりますと、管理費のうちの人件費として、約一億一千五百万円が支出をされております。
 それから、このセンターの人員でございますけれども、いわゆる常勤役員が三名、それから職員が二十名でございます。ただ、この二十名全部が資格者証交付に携わっているわけではなくて、いわゆる発注者支援業務とか、そういう別の業務に携わっている者も含めてセンター全体の人員が二十名でございます。
津川委員 役員の数が多い、それから役員の報酬が多い。人件費、一般の事務費は、これはもうやむを得ないところでしょうけれども、多いのではないかと思います。
 八億円ぐらい収入があって、一億円人件費、それ以外に何に使っているのかちょっとわからないんですが、その人件費も、例えば役員さん、今常勤が三名というふうにおっしゃいましたが、発表されている役員名簿ですと、理事長から監事の方まで十名なんですよ。そのうち常勤の方は全員、先ほどからも出ておりますが、天下りの方でありまして、非常勤の方の中に二人ほど天下りでない方がいらっしゃる。十人中八人が天下りなんですね。これはやはりちょっと割合からいっても多いですし、本当にこれは必要なのかなというところが思うところなんですね。
 それで、金額は実費だという話ですが、一般的な資格の話をいたしますと、例えば電気工事施工管理技術者の試験ですとか管工事施工管理技術者、こういったものは、資格取得者がふえる、受験者がふえると、固定費用分減るから受験料が安くなる。実際安くなっているんです、人がふえて。ところが、この監理技術者資格者証に関しては、なぜか、ふえているのに金額も上がっているんです。これは金額が上がった根拠は示せますか。
三沢政府参考人 先ほど申し上げましたように、この手数料は実費相当分の積み上げでやっておりますが、これについては、先生おっしゃるとおり、過去見直しをしてきております。
 具体的に申し上げますと、昭和六十三年の制度創設時に七千五百円でございましたが、平成元年に七千六百円、それから平成九年に八千百円に改定して、以後はずっと据え置いているという現状でございます。
 そのときの改定の考え方でございますが、平成元年は、これは消費税導入に伴う改定でございました。それから平成九年、これも消費税率の上昇と、それからもう一つ、電算処理の委託費の増加に伴う上昇でございました。
 いずれにいたしましても、過去はこういうことで見直しを行ったわけでございますけれども、この資格者証の交付の人員そのものは、これはかなり年度ごとの変動が激しいというのも事実でございまして、例えば平成七年度、十七万人の方に交付したけれども、平成九年度は六万九千人とか、したがって、かなりアップダウンがありながらも、今先生おっしゃったとおり、趨勢としてはだんだんふえてきている、こういうのが現状かと思います。
 いずれにしても、この手数料については、今先生がおっしゃいました、長期的に伸びているというようなことをこういう手数料の積み上げの計算の中にどういうふうに勘案していくかという非常に大事な要素かというふうに考えておりますので、これについては、今後とも、適正な水準になるようにきちっとした見直しはしていきたいというふうに考えております。
津川委員 この資格者証に対して、これを交付している団体が天下りの方が多いということと、受験生、受講生というんでしょうか、交付を受ける方がどんどんふえているにもかかわらず値段が下がらず、むしろ上がっている。消費税はどのものに関しても同じくかかりますから、ほかのものも全部上がるならいいんですが、ほかは下がっていますから。
 こういう問題点があることに加えて、そもそも、ではどういうものが必要なのか。
 監理技術者のような方々が、例えば、一級施工管理技士、一級建築士の資格を持っているけれども、実際に現場にいるかどうかわからないとか、現場の経験がどのくらいあるかわからないとか、二つかけ持ちしているかどうかわからないとか、現場にいる人が本当にその人かどうかわからないというような話が前回ありましたけれども、そういうことはデータベースをつくれば済む話だと思うんです。監理技術者として例えば登録をしていただいて、データベース化をして、その方が何年の何月から何年の何月までは何という現場の監理技術者をやりました、その次は少し休んで、例えば支店に上がって、その次またどこどこの現場の監理技術者をやりました、さらには、今現在ここの監理技術者をやっているところですというデータベースをつくるのはそんなに難しくないはずです。
 監理技術者の資格者証はもらったけれども、実は工事をされていないなんという方もいらっしゃるそうですから、そんなことをせずに、実際されている方々の生のデータをしっかり管理すればそれで全然問題ないはずであります。それが二重に、何か二カ所かけ持ちするということはこれでできなくなりますし、それから、現場でその人であるかどうかは、私はこれは運転免許証で確認すればいいと思いますので、全くやはり監理技術者証というものは要らない。
 それで、例えば、今CORINSというものがあります。JACICという団体がやっていますが、ここは、例えば、今、監理技術者だけのデータベースはやっていませんけれども、工事にかかわるデータベースを、ことしからですか、たしか相当安い金額の工事も、市町村のものも始められるようになったはずです。その手数料を見ると物すごく安いです、やはり。そういった形に一本化をしていく方が、私は現場にかかる負担というものは圧倒的に少なくなると思います。
 この建設業技術者センターをなくせとは私は申しません。別にほかにすることがあるならやっていただいても構いませんが、本当に必要な、建設業全体にとって必要なもの、現場にとって必要なもの、社会にとって必要な規制というものは、私は、今言ったようなCORINSのようなものをうまく使ってデータベース化をするだけで十分だし、コストはずっと安くなるだろう。ここの団体も財団法人でありますが、ここにも天下りの方は何人か入っていらっしゃいますが、大体割合でいうと三割ぐらいしか入っていませんから、こちらの方がよほど業界にとって必要な団体だと私は思います、これは個人的な見解ですが。
 そういったことで、監理技術者資格者証は要らない、データベース化をすれば十分だと思いますが、いかがでしょうか。
三沢政府参考人 先生おっしゃられるとおり、一つは、やはりデータベースの整備というのは非常に大事なことでございまして、現在、入札参加者の選定における技術者個人の評価に対応した建設技術者に関するデータベースの整備を行っておりまして、この中に、技術者個人の資格とか工事実績とか、あるいはどういう学習履歴があるかというような情報も盛り込むというような考え方で今進めているところでございます。
 ただ、現状で申しますと、このデータベースの整備と、一方で、現実にやはりかなりいろいろな不正事案が後を絶たない。例えば、資格自体の虚偽申告であるとか名義貸しというような不正行為も非常に数多く発生しておりまして、現場での資格とか本人確認を容易かつ確実に行う仕組みとして、今の現状からすると、私どもの考え方では、やはり資格者証というのが要るのではないかという考え方をとっております。
 現実にこれがどういうふうに活用されているかというのをちょっと申し上げますと、施工体制をきちっと把握するために、現場における施工体制の点検要領というのを私ども直轄で定めてやっておりまして、これは実は非常に何回も厳格にきちっとやるということになっております。例えば入札の時点でいいますと、重複して技術者なんかを登録していないかということで、先生まさにおっしゃいましたCORINSを用いて重複の内容の確認をする。それから、そういう重複があった場合には、別途これはまた、先ほどの技術者センターでやっております企業情報サービスの方できちっと確認をするという、入札前にやり、それから入札後、契約前でもまた同じようなチェックをして、契約後もまたそういうチェックをして、さらにまた現場段階で資格者証もチェックし、いわばCORINSと技術者センターでやっている発注者支援データベース、それから資格者証を組み合わせながら、トータルとして、一連の流れの中で、もう非常にしつこいくらいの確認をやらざるを得ないというのが今の状況であるということでございます。
 ただ、こういう状況がだんだん改善していきまして、全体として少し改善された状況は一方で出てきて、かつデータベースそのものもまた今以上にいろいろな形で整備が進むということになれば、当然こういう全体の仕組みの中でどういうチェックをするかというのは見直すということもあり得るかと思います。
 そういう意味では、こういうデータベースの整備に伴って、先生おっしゃるような資格者証の位置づけについてどうあるべきかということについても不断の点検は怠らないようにしてまいりたいというふうに考えておりますが、正直申し上げまして、今の建設業の中でのいろいろな不正実態を見ますと、やはりデータベースとこういう資格者証等、いろいろな形でのチェックシステムはどうしても必要なのが今の現状なのかなという感じは持っております。
津川委員 現状は現状はとおっしゃいましたけれども、その現状を改善して、今しつこいくらいの確認をという話をされましたが、やはりしつこい確認はしつこいんですよ。適切な確認にしていただいて、余計なチェックをするのは、これは行政側、発注者側にとっても負担ですし、受注者側にとっても負担ですし、社会全体にとってもむだなコストでしょうから、ここは改善をしていただきたい。現在のCORINSだけで間に合うとは私は思いませんが、そういったものを進めた方がより効率的にデータベース化できる、むだは省けるということを指摘させていただきまして、一応検討するというお話でしたから、早急に検討していただきたいと思います。
 続いて、交通事故に関するところですが、交通事故は何としても減らさなきゃいけない、これはもう大命題でありますが、ただ、これもやはり単に規制を強化すればいいというものではないであろうということで質問させていただきます。
 まずは道路の制限速度でありますが、よくいろいろな議員の方も指摘をされるところですが、どうも日本の制限速度は遅過ぎるんじゃないだろうかという話です。どのように制限速度が定められているかということをまずお伺いします。
属政府参考人 交通規制につきましては、道路や交通の実態等に照らして、合理的かつ適正に行われるべきものであるというふうに考えております。
 御指摘の速度規制につきましては、交通の安全と円滑の確保、交通公害の防止という目的を達成するために、道路構造や自動車等の実勢速度がどうなっているか、また交通事故の発生状況、交通安全施設の整備状況、沿道環境等の諸条件を勘案して定められているところであります。
 また、既存の速度規制につきましても、実勢速度や交通量などの交通実態の変化を把握するとともに、安全かつ安心に暮らしたいという沿線住民の要望を十分に考慮しながら、随時、点検や見直しを実施しているところでございます。
 今後とも引き続き、合理的かつ適正な交通規制となるように努力をしてまいりたいと考えております。
津川委員 非常に素人っぽい質問をさせていただきますが、六十キロ制限になっているところが、我々、ドライバーの中では普通によく言う話ですが、これは本当は八十キロで走れるんだ、だけれども少し余裕を見て六十キロ制限にしているんだと。だから二十キロオーバーしてもいいんだとは言いませんが、そういうふうに規制をかけているんだという話がよく言われる話ですが、これは本当にそうなのか。つまり、線形上は八十キロで走ってもいいんだけれども、少しきつ目に見て六十キロにしようや、こういう見方をしているんですか。これは事実ですか。
属政府参考人 車両の最高速度につきましては、道路標識等により最高速度が指定されている道路においてはその速度になり、その他の道路においては道路交通法施行令で定める法定速度を最高速度とするというふうになっております。具体的に申し上げますと、法定速度は、本線車道が構造的に往復の方向別に分離されている高速自動車国道を除きまして、原則、時速六十キロというのが基本の速度になっております。
 これは、実際問題はいろいろな道路があります。片側一車線の道路もあれば、歩道がきちんと整備されている道路もありますし、また交通の実態から見ましても、交通量が非常に多い道路、そしてまた、それに自転車、歩行者が混在しているような道路、交差点が近接しているような道路、また、その道路の沿線に人家がいろいろとあるといったような道路、これはもう千差万別でありまして、これを一律に全部どうこうするというのはなかなか難しい問題がありますので、法定速度は六十キロにして、あとは個々具体的に、そういう交通実態とか沿線の状況等を見ながら、必要であれば交通規制を行うということで対処しているところでございます。
津川委員 ちょっと答えにくいかもしれませんが、実際の制限速度が守られていないという実態はこれは言ってもいいと思うんですが、私は、今言った部分も含めて、要するに、ドライバーからすれば、例えばこれは五十キロ制限だけれども、いや、ここは七十キロで走っても大丈夫だよな、安全だよなと。歩道もあるし、ガードレールもあるし、子供が飛び出すようなところじゃないし、片側三車線あるし、これで五十キロ制限というのはいかがなものかなというような方がなかなか五十キロを守らないんだと思うんですね。
 だから、適正な制限速度にした上でしっかりと守っていただく。今お話を伺うと、これは合理的かつ適正な制限になっているという話ですから、五十キロ制限は五十キロが適正だという話なんでしょうけれども、実態としてはやはりちょっと合わないんじゃないかと思うんですね。
 六十キロが法定速度だというのを前提にお話をされましたが、では、なぜ六十キロなんですか。外国の例なんかを見ると、例えばヨーロッパなんかだと、市街地は五十キロ前後というものが多いと思うんですが、郊外に出ると百キロぐらいというのは全然珍しくないですよね。郊外に出ると一般道路の制限速度が百キロだとかいうことは、別にそんなにおかしくないはずなんです。
 ヨーロッパだと交通量が全然違うとか、ヨーロッパの方々は速度になれているとかいうことじゃないと思いますから、これは日本でも、郊外のようなところであれば、もっともっと制限速度を上げても安全速度としては認められるんじゃないかと思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。
属政府参考人 ちょっと交通事故の状況につきまして申し上げたいと思うんですけれども、交通事故の死者数は昨年は減少いたしまして、年間で八千三百二十六人という死者数でありました。これは、過去一番多かったのが昭和四十五年ですけれども、この年が一万六千七百六十五人ということで、それに比べますと半減をしたところでございます。これはいろいろな努力によってここまで来たというふうに思いますけれども、やはり安全施設の整備あるいは交通規制というのも大きな要因だろうと思います。
 しかし一方で、年間のいわゆる交通事故で負傷する人、これは昨年でも百十六万人を超えているという状況でございます。国民の百人に一人が交通事故の被害者になっています。そういうことで、まだまだ非常に厳しい状況が続いているというふうに思っております。
 それで、私どもがいろいろ現場の状況を見てみますと、交通事故で一番怖いのは、やはりスピードの出し過ぎです。スピードを出し過ぎて交通事故になった場合には非常に重大な事故になってまいります。そういうことも一つ大きな原因になっております。
 ただ、そうはいいましても、御指摘のように、スピードをいたずらに下げればいいというふうには私どもも当然思っておりません。やはり本来の車の効用を果たさせるためにも、適正な、合理的なスピードで走行できるように、そのためにまた、信号とか安全施設を整備しながらできるだけ対応していくということで現在もやっているつもりでございます。
 なぜ六十キロかと言われますと、これは一般的には、やはり我が国の道路の設計速度というものを基本的にまず考えながら、あと交通の実態等を勘案して原則六十キロというふうに定めているところでございます。
津川委員 結局、原則何で六十キロかよくわからないんですが、例えばバイパスなんかでは六十キロ以上のところが結構出てきていますね。でも、何でそのバイパスが七十キロ制限なのか、何でこのバイパスが六十キロ制限なのか、よくわからないんですよ。そこはもっと、ある意味、制限の仕方についてはオープンにしていただきたい。
 これは警察庁さんに聞くとそういう言い方になるんですが、例えば道路局に聞くとちょっと違う答弁になるかもしれませんが、いや、この線形はもっと出るんですけれども、警察が認めてくれないんですよなんという話がよくあるわけですよ、実際現場では。だから、例えば距離が短いとなかなか制限速度を上げてくれないとか、バイパスですから、歩道もない自動車専用道なのに六十キロ制限というところがあります。
 例えば、一号線の藤枝バイパスというのは六十キロ制限なんですが、二号線の姫路バイパスというのは七十キロ制限なんですよ。現場は私は両方とも知っていますが、何で制限速度が違うのかよくわかりません。それから、アクアラインは八十キロ制限ですね。八十キロ制限を守っている人がどのくらいいるか知りませんが、北関東自動車道が百キロ、この違いがどこにあるのか私はわかりません。
 やはりそういったところも、交通事故は確かに絶対なくさなければいけないし、速度オーバーによる被害というものが急激に大きくなる、甚大な事故につながりやすいという意味で、スピードの出し過ぎというのは非常に厳しく取り締まらなければならないというのは、これはよくわかります。だけれども、要するに五十キロ制限のところをプラス二十キロで走る方といわゆる無謀運転というのはちょっと違う性質のものだと思いますし、やはりここはもうひとつ、車の性能の話も含めて大分変わってきたと思いますから、私は、もう大々的に見直しをするか、あるいは、例えば今言ったように、一号線の藤枝バイパスは六十キロだけれども二号線の姫路バイパスは七十キロだとドライバーの方々から指摘をされたときにそれにしっかり答えられるかどうか。あるいは、指摘があって、ここは制限速度がおかしいんじゃないですかと言われたら見直しをする。もちろん変わらない場合もあるかもしれませんが、そういうパブリックコメントを常にとり続ける。
 すべてのドライバーの方々に、日本全国の道路を走っているわけですから、ここはこの制限速度でいいけれども、ここはもうちょっと上げていいんじゃないかという意見をどんどん上げていただいて、それを参考に変更するというのはいかがでしょうか。どうでしょうか。
属政府参考人 先ほども申し上げましたけれども、速度規制につきましては、一つは交通の安全と円滑の確保を図る、そしてまた騒音とか振動の問題、いわゆる交通公害をできるだけ少なくする、そういった三つの要素を考えながらやる必要があるというふうに思っております。
 そのために、一つは、道路構造、また自動車の実勢速度、交通量、交通事故の発生状況、交通安全施設等の整備状況、そしてまた沿道環境がどうなっているか、そういった諸条件を勘案して、それぞれ具体的に検討しながら定めているところでございます。
 ただいまお話がありましたバイパスの最高速度規制につきましても、例えば車道、同じ車道でも、幅がどのくらいあるのか、あるいは路側帯がどうなっているのかとか、歩道がきちんとどの程度のものがあるのか、そういった状況、また、ガードレール等交通安全施設の整備など、そういった道路や交通の実態の変化を把握して、個々の路線、またはその区間について随時点検、見直しを行っているところでございます。
 例えば自動車専用道路について申し上げますと、基本的には法定速度は六十キロになっておりますけれども、実際には、法定速度六十キロを超える七十キロから百キロまでの最高速度規制を実施している道路が全体の約六割を占めている状況にございます。
 今後とも引き続き、ドライバーとかいろいろな方々の意見もよくお聞きしながら適切な交通規制の実施に努めてまいりたいというふうに考えております。
津川委員 円滑に車を流すんですとか、あるいは沿道の環境対策ということから考えても、例えば一号バイパス、二号バイパスみたいなものは、いわゆる一般の一号線、二号線、旧道の方の交通量を減らして、通過交通はバイパスを通っていただく、そこはスムーズに通っていただくということがこれは環境対策にもなるわけですから、やはり私は、今の制限は余り合理的ではないのではないかなと思われるところが多々ございますので、ぜひ合理的に判断を、見直しをどんどん積極的にやっていただきたいと思います。
 もちろん、とにかく速度を上げるべきだということを言っているわけでは決してありませんが、それは安全速度というものをしっかりもう一度見直しをしていただいて、線形が百二十キロでできているから百キロだというような、そういうやり方はちょっといかがなものかなと思いますので、そこはしっかりと見直しをした上で速度の取り締まりもこれは逆に強化をしていただくようなこともやっていただければドライバーの皆さんは納得をしていただけるんじゃないかと思いますので、そういった検討をぜひ前向きにお願いいたします。
 最後に、踏切の事故について伺います。
 鉄道局長に来ていただいておりますが、踏切事故の発生状況と対策、現状どうなっているか、ちょっと簡単にお答えいただければと思います。
石川政府参考人 踏切事故でございますが、昔、昭和五十年度には千九百十七件ございましたが、現在では減少傾向にございまして、平成十三年度は四百四十五件というふうに減少してございます。
 これは、踏切道の立体交差化などによる踏切の減少と、それから踏切自体の踏切保安設備の整備等が進められてきたということでございますが、しかしながら、実は、鉄道運転事故に占める踏切の事故というのは全体の半分を占めてございまして、なお鉄道の安全対策にとって踏切事故の減少というのは極めて大きなものでございます。
 なお、現在、全国に踏切の箇所数というのは平成十三年度末で三万六千三百四十五ございますが、このうち、遮断機と警報機のある第一種踏切道というのは約三万カ所ございます。この三万カ所の踏切で三百二十四件ございまして、つまり、踏切百カ所当たり一・一件という事故が発生をしているという状況でございます。
 こういうことでございますので、踏切事故の防止対策として、踏切自体をなくす、踏切道の立体交差化による除去、それから踏切の統廃合を進めるということが大事でございますし、残された踏切道につきましては、保安設備を整備する、あるいは構造改良をする、さらには交通規制等を行うというふうなことを行っているところでございます。
津川委員 ちょっと時間がなくなったので余り詳しくは伺えませんが、以前にもちょっと伺ったときには、一種、二種、三種でどのくらい事故が起こっていますかというと、なかなか数字が出ないという話でした。これは警察の方に伺っても鉄道局に伺っても、なかなか数字が出ないというお話でした。
 私、さらに伺いたいのは、例えば一種の中でも、車が通らない、要するに交通規制がかかっている踏切が平成十一年度末で幾つありますという数字も教えていただけなかったんです。公表されていたので私調べましたが、千五百十五あるそうですよ。全体一万ぐらいの第一種の中の一割ぐらいが車が通れない一種踏切なんです。この一種踏切でどのくらい事故が起こっているかという話を伺いました。この数字はなかなか出てこないんですが、私が調べた限りでは、余りというか、一つも見つけられなかったんです。
 つまり、事故がある踏切は減らすべきだ、なくしてしまうのが確かに踏切の事故を抜本的になくす対策ではありますが、ただ、例えば地域にとっては必要な踏切であったりするわけです。ですから、何でもかんでもなくせばいいということではなくて、どういう踏切で事故が起こっているのか、どういう踏切は改善しなきゃいけないのかというのをもう少し掘り下げてこれも公表していただきたいと思いますし、例えば、一種だけれども車が全く通らないというような、つまり、四種で車が通らないけれども、そこに遮断機をつければ事故が大分減らせるというのであるならば、そういう対策の方がお金がかからないんじゃないかということもありますので、そういうことは検討していただきたい。
 それから最後に、道路局にも来ていただきましたから、一つ質問をして終わりますが、踏切で事故というのも大変悲惨な事故でありますけれども、あかずの踏切というのがありまして、安全は安全でいいんですけれども、電車が来ないのにずっと下がり続けているというのもこれはいかがなものか。交通の円滑化ということ、あるいは地域のことを考えると、やはりあかずの踏切も問題だ。
 だから、これは連続立体交差にするんだとかアンダーパスにするんだ、こういった考え方はもちろんありますが、例えば、駅の両側に大体踏切がありまして、駅のホームに電車がとまっているのにずっとカンカンと言い続けているんですね。とまっているんだから絶対来ないだろうと思うわけですよ。仮に後ろから電車が突っ込んできたって、そこに電車がとまっているんですから、多分大丈夫だろう。ああいうものは改善できないものだろうか。
 だから、踏切そのものの改善、踏切も、これは事故は絶対起こしちゃいけない、安全性はどんどん高めなきゃいけない、場合によってはなくしていくのが抜本的な改革なのはよくわかりますけれども、でも、これは必要以上の規制になってはいけない。事故が起こらないことが大体言われているような、一種の中で例えば車が通らないようなところならそれはそれで残していいんじゃないかとか、あるいは駅の両側の踏切で、電車が駅にとまっているのにカンカン言い続けるのは、これは改善できるんじゃないかとか、こういったことの対策も含めて今後どのように対策を考えられているか、最後に質問させていただいて、終わります。
石川政府参考人 先ほど答弁の中で、第一種が三百二十四件と申し上げましたが、第三種踏切での事故は二十五件、第四種の踏切では九十六件でございまして、踏切百カ所当たりの事故件数は、さっき申し上げた第一種が約一・〇六、第三種が一・九六、第四種が二・一六ということで、やはり一種の方が一番事故率は少ないということでございます。
 それからもう一つ、実は、第一種の事故で見ますと、警報が開始されてから踏切を渡ろうとする事故、つまり直前横断でございますが、これが、自動車によるものが百八十九件中八十件、歩行者が九十件中の七十一件ということで、なかなか直前横断というのがなくならないというのが現状でございます。
佐藤政府参考人 いわゆるあかずの踏切、これが、先ほど来の安全性という問題と、それから渋滞の解消、両面から大事なことだと思っております。
 全国で今千カ所、一時間に四十分以上閉じっ放し、こういうのがあるわけでございまして、この千カ所につきまして、これから十年間で半減させよう、こういうことで、平成十四年度末までに五十カ所のボトルネック踏切が除却された。十五年度は二百三十カ所で事業を進めているところであります。
 事業費的には、公共事業費全体がマイナスの中で、とにかく前年同額以上を確保しながら、こういう形でやらせていただいているところであります。
 規制の問題につきましては鉄道局長から一言。
石川政府参考人 踏切の除去につきましては、今道路局長からもお話がありましたけれども、あわせまして、私どもの方で、踏切保安施設の整備ということでできるだけ事故を減らそうと思っております。そういう意味で、時間差による踏切遮断装置ということで、列車の種別に応じて踏切の遮断時間を変えて、できるだけ歩行時間を延ばすという工夫もしているところでございます。
津川委員 終わります。ありがとうございました。
河合委員長 赤羽一嘉君。
赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。
 きょうは三十分間という限られた時間でございますが、吉村副大臣並びに大臣政務官、局長の皆さん、よろしく御答弁の方、お願いいたします。
 まず最初に、本年の十月から施行されることになります改正のNOx・PM法並びに東京都のディーゼルに関する条例、こういったものに対する、いかに円滑に進めていくのかといった支援策について御質問させていただきたいと思います。
 NOx・PM法につきましてもディーゼルに関する条例につきましても、環境保全という観点から実施されるということは、私はすばらしいことだというふうに思いますが、現実、その規制を受ける業界団体、こういった人たちの現場の実情に即したソフトランディングの措置をとることがやはり政府、国土交通省の使命ではないかというふうに私は考えているところでございます。
 まず、PM対策で、DPFとか酸化触媒の導入についての助成事業、これが本年度の予算で、道路特定財源から四十億円の計上がされたわけでございます。これ自体は私は画期的なことだったというふうに思っておりますが、やはりちょっと、今回の一連の中は、まさに上手の手から水が漏れたというか、要するにPM対策というのは、国土交通省としては恐らく、東京都がこんなディーゼルの条例をかけたからやらなきゃいけないみたいな気分が多分あったんだと思うんですよ。だから、国土交通省と思えないぐらい雑な計算をしたというふうに指摘されてもしようがないんだと思うんですね。
 そもそも、DPFとか酸化触媒そのもの自体が、まだ何か製品として洗練されたものができていないとか幾らかかるかわからないということの中で助成金を計上してしまった。どうも聞いてみると、四月から首都圏周辺で大変な申し込みがあって、六月中旬にはもう既に四十億円という予算がなくなってしまっている、こういった話も聞いております。
 しかし、今回この広がりというのは、御承知のように大変広くて、東京都は流入車規制ですから、私は関西でございますけれども、関西地域の事業者も規制の対象となる。
 先日、兵庫県のトラック協会のある支部で勉強会があるので顔を出してまいりましたら、DPF・酸化触媒の助成事業についてというペーパーが配られているんですよ。募集期間が平成十五年の六月二日からという募集なんです。要するに、首都圏以外は自分たちのことじゃないという感覚があったんですよ。どうも始めてみたら、自分たちも関係するらしい、四十億円の予算も計上されているらしい、これは申し込まなきゃいけないといって動き始めたのが六月なんですね。これはただし書きがあって、「なお、国土交通省・兵庫県・全ト協・兵ト協それぞれの予算の都合上、年度途中で受付を終了することがあります。」なんということまで書いてあるわけです。
 これは大変な、どれだけ東京都が規制をするのかということもありますけれども、このDPFまたは酸化触媒についての助成事業というものが動き始めて、実際は西日本の事業者がこの助成制度を受けられないというのは、これはやはり行政として過失があったというそしりを免れない。幾ら東京都の条例だとはいいながらも、条例の制定というのは国としても認めているわけですから、何らかの追加の支援措置が講じられてしかるべきだというふうに考えておりますが、国土交通省のこの件に対する対応はどのように考えられているのか、お答えいただきたいと思います。
吉村副大臣 ただいま、DPF等導入についてのいろいろの御指摘もあったわけでございます。
 確かに東京都の条例というものはございます。ただ、国土交通省としましては、東京都の条例は条例といたしまして、環境浄化ということではまた自主的な考えを持ってこのNOx・PM法を制定させていただいた次第でございます。
 御指摘のように、本年度予算で四十億円を計上しております。ところが、まさに私どもは、逆に、施策が非常に反響を呼んだんだな、そして二カ月半で既に四十億の予算をオーバーしたという形になっておりまして、今申しましたように、施策としては大変反響を呼んだ施策の一つかなと、若干自負も持っておる次第でございます。
 しかしながら、現実問題として四十億をはるかに超えまして、これにどう対応するかということでございますが、参考までに、昨年の当初は一・五億円ですから微々たるものであったんですが、四十億を超しまして、さらに別財源で八億を追加いたしました。合計四十八億円ということで、昨年に比べまして三十二倍という額を計上させていただいている次第でございます。しかしながら、既にそれも上回ろうという形が推測できるわけでございまして、また事業者に大きな負担がかからないように、全日本トラック協会等の団体にも御協力をお願いしておる次第でございます。
 以上です。
赤羽委員 今の御答弁、確認させていただきますと、当初予算は四十億円であった、今回追加的に、別の費目なんでしょうけれども、八億円の追加措置を予算計上するということですね。それに加えて、さらにそれを上回る場合は、全ト協を初めとする関係団体からの追加措置を要請する、そういうことで対応するということでよろしいですか。(吉村副大臣「はい、そうです」と呼ぶ)
 これでどうなるかというのもあると思いますので引き続きフォローしていただきたいと思いますし、また、この装置メーカー自体、冒頭申し上げましたように、まだ国土交通省認定のDPFとか酸化触媒の装置があるという状況じゃないと伺っておりますし、何か生産も間に合わないというような大変ずさんな話なので、この点はよくフォローしていただきたいと、重ねてお願いしたいと思います。
 続きまして、これはPM対策であって、これだけではNOxの規制はクリアできないということで、結局は今のNOx・PM法の改正に対応するためには、これは流入車規制でございませんが、対象地域の事業者については大変なディーゼル車の代替を迫られるということであって、私ども党においてもまた私個人においても、いろいろトラック業界、全ト協だけではなくて、先日は、別の団体のローカルネットワークシステム協同組合連合会、こういったところからも同じ要請を受けております。
 簡単に言うようですけれども、一台一千万円前後するものを買うということは、お店を買いかえるみたいな話なんですね。大規模にやっている大企業はそれなりの計画性を持ってやれるんでしょうけれども、トラック業界というのは大半が中小企業または零細企業である。加えて、一遍に何十台も買っているわけじゃなくて、まず五台から始めて徐々にふやしていっている、それで何十台か保有している。それを一遍に買いかえていくというのは、国土交通省、これまでももちろんソフトランディングの措置をとったとはいえ、やはり半年前になって、大変今のこのデフレ不況の中で負担が大きい、何とかしてほしいというのは、すごく切なる声として要請を受けているわけでございます。
 このことについては、私、機会あるごとに質問をしておりまして、実は先日、五月十九日の決算行政委員会の分科会でもこの質問をしたのです。そのときの政府答弁は、ちょっと僕は、現場の感覚からすると反応が悪いんじゃないかなと思わざるを得ないのですが、業界の状況をよくこれからヒアリングして、今の措置として十分であるのかないのか検討したいみたいな話であって、何を言っているんですかというような感じがあったのであります。
 このNOx・PM法の改正に伴う代替措置というか車両の買いかえを迫られている今のこの業界に対する認識、どのように理解しているのか、そんなに困った問題じゃないんだ、こういう認識なのか、大変な問題なんだとかという認識なのかをお聞かせいただきたいと思います。
丸山政府参考人 トラック事業者の車両代替についてはどういう認識を持っているかというお尋ねがございました。
 トラック事業につきましては、平成二年に貨物自動車運送事業法が制定をされました。それから、この十五年四月から改正法が施行されました。ということで規制緩和が進んでおるということで、事業者数で見ますと、平成元年四万社でありましたのが、平成十三年には五万七千社ということで、十三年間で一万七千社ふえてきたという状況でございます。毎年の状況を見ますと、大体二千社が参入し五百社が退出して千五百ずつふえていくような感じだというふうに思っていただきたいと思います。
 そういう中で、競争が激化しているという状況がございます。昨今、景気の低迷もございまして、トラック業界の経営環境は非常に厳しいものがございます。
 一方で、大都市を中心といたします大気汚染問題も非常に重要な問題でございまして、そこの中で古いディーゼル車を新しいディーゼル車にかえていくことによってNOx・PM法に対応していくということもまた重要な、必要不可欠な問題だというふうに思っております。
 したがいまして、私どもといたしましては、トラック事業者の厳しい経営状況を踏まえつつ、環境対策を着実に進めていくということが必要であるというふうに認識をいたしております。
赤羽委員 局長の御認識が随分変わったことに大変うれしく思います。
 引き続き、従来から我が党挙げてお願いしていることでありますが、東京都が自分たちでディーゼルに関する条例を発するということで、東京都独自で行っている、購入車両を担保として融資を受けられる。これは極めて金融の世界では常識から外れているような話かもしれませんが、トラック業界、一部の大手を除いて、保証枠なんというのはほとんど使い切っているとか、大変な状況があるところが大半だというふうに認識をしております。
 そういった意味で、購入車両自体を担保にできる、まさに不動産担保ではなくて動産担保で金融支援が受けられるということは、本年度つくられました骨太の方針の中に「中小企業のセーフティネットの充実など金融円滑化・多様化(不動産担保に依存しない手法の推進等)」というところに該当するのではないか。
 こういった不動産担保に依存しない形での新しい融資を、これは時限措置でもいいと思うんですが、特例措置として、国土交通省がリーダーシップをとって、恐らく経済産業省、環境省との関係も出てくるのでしょうけれども、やはり何らかの措置を講じるように努力するべきだというふうに考えますが、その点はどのように認識していますでしょうか。
丸山政府参考人 NOx・PM法に対応するためには古いディーゼル車は新しい車にかえていくしかない、こういう厳しい状況でございます。
 そういう状況もございまして、国土交通省といたしまして、これまでも、代替のための金融上の措置でございますとか税制上の措置を講じてきたところでございます。十五年度につきましては、特に、PMが出ない低PM車につきましては、自動車取得税を軽減いたしますとか、あるいは低公害車普及促進補助の対象にもいたしたところでございます。
 ただ、先生からただいま御指摘ございましたように、昨今の厳しい経済状況の中で、トラック業界からは、例えば東京都の、今先生お話しございました車両を担保にするようなさらなる融資制度の拡充について要望が出されておるということも承知しております。前回、決算委員会で先生から御指摘をいただきましたこともございまして、今、業界から具体的な要望を私ども聴取しておるところでございます。東京都につきましても、制度としては非常に画期的なところだという評価もございますが、一方で、結局、利率でございますとか保証料、車両の保険料などを見ると必ずしも事業者にとって使い勝手がよくないというような状況も聞いております。
 したがいまして、そういう東京都の制度でございますとか、あるいは業界の要望を踏まえまして、現在、トラック事業者の資金調達が円滑に行われますよう検討を進めておるところでございます。もちろん、中小企業庁などとも連携をとりながら検討を進めておるところでございます。
赤羽委員 ぜひ、皆環境を保全しようと前向きに考えているわけでありますから、できるだけの措置はとっていただきたいと強く要望したいと思います。
 先日、兵庫県の地元のトラック協会の支部の勉強会で出された要望なんですが、自分たちは大変だけれども、CNG車、天然ガスの車を導入していこうと三台持っている。しかし、致命的な欠陥がある。これは、関西から例えば名古屋に行くと、当然名古屋でも天然ガスの補給をしなければいけないんだけれども、簡単に補給できない。私、詳しくわからないんですが、スタンドが少ないということが一つと、もう一つは、大阪ガス圏内のところには登録をしてあって、ですから大阪ガスが供給するところでは受けられるんだけれども、中部ガスというのですか、名古屋地域、中部地域になりますとこれはメンバー外になって、行っても、スタンドから大阪ガスに連絡をとって確認をしないと供給してくれないという、何か、今どきどうなっているのかなということがございまして、メンバーシップじゃないとだめだ、値段もそれによって違うというような話があります。
 やはり、CNG化を進めようとかと言いながらその環境を整えることをしていないというのは、これはちょっと行政としてどうなのかなというふうに私は思いますので、この供給スタンドの増設等を含めて環境整備を進めていただきたいと思いますが、この点についてはどうなんでしょうか。
丸山政府参考人 CNG自動車につきましては、環境対策上非常に有効な自動車だというふうに私どもも認識しておるところでございます。
 ただ、CNG自動車が普及するためには、スタンドを全国津々浦々に張りめぐらさなければいけないということがございます。まず、量的にハードとして充実をさせていかなければいけないというものがございまして、増設を進めますために、資源エネルギー庁とも協力いたしまして、税制上あるいは予算上の措置を講じておるところでございます。
 一方で、ただ、先生から今御指摘ございましたように、仏つくって魂入れずではございませんけれども、ハードだけつくってソフトがないがしろにされている面がないわけではございません。私どもも、今先生が御指摘いただきましたこと以外にも、使い勝手が非常によくないというようなお話を聞いておるところでございます。
 したがいまして、私どもとしましては、使い勝手をいかによくするかということも含めまして、CNGスタンドのハード、ソフト両面にわたる政策を推進し、なおかつ、そのことによりましてCNG車の普及を促進していくように努めてまいりたいと考えております。
赤羽委員 ありがとうございます。
 ちなみに、このCNG車について、局長よく御存じだと思いますが、たしか名古屋の大宝運送でしたか、ある会社が、従来のディーゼル車をCNG車に百五十万ぐらいで改造できる、これは三トン車以外の八トン車とか大型車じゃないという話ですが、そういった開発も進んでいるようにも聞いております。これは一石二鳥なんじゃないか、CNG車にどんどん切りかえていくという方向でやはり大きな方針を出すべきだというふうに思いますので、ぜひこの点についてもよろしく御検討をしていただきたいと思います。
 次に、高速道路とか有料道路の通行料金についてなんですが、本委員会でも、扇国土交通大臣の目玉の政策にETCの導入、こういったことがありまして、私どもも、ETCを導入させろ、させろということで随分取り上げて、結局、本年度の予算も十億円、道路特定財源から捻出していただいたということと承知しております。私、よく考えると、こういった助成制度が悪かったとは思いませんが、例えばETCをつけたら、向こう三カ月とか半年間、高速道路の料金を半額にするとか、そういった措置をとれば、これは助成金を出さなくてもみんなETCをつけるんだというふうに思うんですね。
 全ト協の人たちにも聞くと、やはり三割以上の割引がないとどうしてもメリットを感じない、こういった話もありますので、ここは、今、有料道路の料金に係る社会実験ですか、三百億でしたか、計上されていろいろなことを試されようとしているわけでありますから、大胆な、そんなずっとやっていろというわけじゃありません、今年度だけとか半年だけでもいいと思いますので、少しやってETCを自然につけてもらう。ETCは、お金を渡してつけてもらうというよりも、自然につけてもらうという方向性で導くような方針を打ち出すべきだというふうに思いますが、どうお考えでしょうか。
佐藤政府参考人 先生御指摘のように、大幅なETCに限定した割引を行えばETCを装着していただく割合が早くふえるのではないか、この御指摘はごもっともな点があろうかと思います。
 もう一つ問題でございますのが、何分にも、道路関係の四公団、採算をきっちりとっていかなければいけない、こういう問題もございまして、その辺の兼ね合いをどうするか。それから、その普及のための効果みたいなものをどういうふうに把握していくか。そうした問題を踏まえながら考えていく必要があるんだろうな、こんなふうに思っております。
 ただいまの大幅な割引、こういう点に関しましては幾つか考えており、また実行もしている、こういうことではあります。
 御存じのように、東京湾のアクアラインにつきましては、ETCを御利用いただく場合には、前納割引も含めて三千円が二千円、これを今年度いっぱい継続させてやっていただく。
 それから本四公団につきましては、ETCの前払いをお使いいただくと、これも基本料金から四一%引きになる。
 さらに、七月の十九日からでございますが、高速道路の長距離の割引をさらに強めよう、こういうことで、ETCに関しましては、最大の割引は基本の料率の六〇%引きといいますか、これは現状で一番割引が、既に三百キロ以上三〇%となっておったところを、六〇%割引までは距離に応じて行おう。これで最大、例えば九百キロあるいは千キロ、こういうオーダーになりますと、今までよりもさらにまた二〇%ぐらい割引になる。こんなことを今実行してみているところでございます。
 さらに、ETCに限定いたしました割引という形で、都市高速関係の夜間の割引とかというようなことも考えてまいりたい。
 そうした効用がどのぐらいあるかという点につきましては、時間あるいは交通量との関係、一般道路との関係、いろいろございますので、先生先ほどのお話のように、社会実験という形でいろいろな状況を実験してみたい、こんなこともあるわけでございます。
 昨年の例で申し上げますと、新潟でございましたが、朝晩の通勤時間帯、これはETCではないですが、半額にいたしましたら交通量が倍にふえた。これは一般道路との関係というようなこともございますし、そうしたことを十分評価しながら、ETCのさらなる普及に役立ち得るような割引のあり方ということも検討してまいりたいと思っております。
赤羽委員 環境問題も考えると、やはり高速でできるだけ走らせるといったことも効果があるというふうに認識もしておりますし、道路公団等の経営の問題ということももちろんあるわけでありますが、道路公団の経営ということをまず最初に考えるとなかなかできない話で、もうほとんど貧すれば鈍しているというようなところに無理なことをやれというよりも、やはり国土交通省としての大きな大方針の中でぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 最後に、住宅政策について何点か確認をしたいと思います。
 特に、年末に向かっての税制制度についてどう取り組むかということなんですが、一つは、今の住宅ローン減税、今年度でおしまいだということの継続について、私は必要だというふうに思っておりますが、国交省としてどうなのかというのが第一点。
 もう一つは、実は、この数年間の住宅ローン減税というのは非常に大幅な、大胆なものがあるんですが、現実に、これも何回も予算委員会でも取り上げましたが、実は、バブルのときに高いものを買ってしまった人たちが、今、資産デフレの中で、物は物すごく安くなっているのにローン残高だけは圧縮がされない。加えて、そういった世代、我々からちょっと上の世代になるかもしれませんが、リストラの心配が物すごく出てきて、リストラされた場合は転職することもできない。ですから、家を売ってもゼロからの出発ができない。マイナス二千万ぐらいからの出発ということは、これは大変な負担感になっている。
 そういった意味で、やはり既存の住宅ローン残高に対する一定割合の税額控除とか、そういったものも、これはやはり財政当局は相当抵抗あると思いますが、こういったことに踏み込んだ施策に挑戦するということが、これは将来の不安を取り除く最大の施策なのではないかということで、私はこの点について何回か主張をしておりますが、どう今考えているのか。難しいのはわかった上での答弁を求めたい。
 三つ目は、これからは新築の住宅をどんどん買うという状況、事態よりも、良質な中古住宅を買って、それをリフォームして住む。住宅が長命化するというか、二十年でぼこぼこ壊れるような住宅じゃなくて、アメリカ並みとは言わなくても、五十年ぐらい中古住宅がしっかりしている、こういったことがやはり大事なんじゃないかという時代に来たのではないか。
 そういった意味で、リフォームに関する支援措置も含めて、この三点、簡単で結構ですけれども、お願いします。
松野政府参考人 お答えいたします。
 まず第一点目でございますが、御指摘のように、現在の住宅ローン減税制度は本年の十二月末で切れるということでございます。その後どうするのかというお尋ねでございますが、御存じのとおり、住宅建設が、産業としてもすそ野が非常に広いということがございます。大きな経済効果を有しているということでございまして、経済対策上も大変重要でございますし、また、良好な居住環境を取得することを容易にするということでも大変重要だと思っております。
 昨今の状況を見ますと、雇用状態あるいは所得環境が非常に厳しいということを背景といたしまして、若干、住宅着工戸数が下がってきております。平成十四年度では百十四万六千戸ということで、百十五万戸を下回る水準となっておりまして、近年、十五年度になってからも、やや前年を下回るような水準で推移していると思います。
 したがいまして、国土交通省といたしましては、国民の住生活の向上あるいは住宅投資を促進するという観点からも、これらのことにマイナスの影響を与えるような制度の変更は問題であると考えておりまして、経済情勢等を適切に見きわめながら、税制改正における最重要課題の一つとして対処してまいりたいと考えております。
 それから二点目でございますが、既存のローンを抱えておられる方に対する、ローン減税制度開始前の方に対する減税措置というお話でございますが、この住宅ローン減税制度が、住宅を新たに取得する方に対する軽減措置あるいは住宅投資の促進ということを目的とするものでございますので、既に買われた方の、既往の住宅ローンに対する減税制度というものはこうした政策効果には直接結びつかないということ、それから、ローンを減税なくもう既に返済されておられる方もございます、そうした方とのバランスの問題というものもございますので、これに関してはより慎重な検討が必要なのではないかというふうに考えます。
 それから三点目でございますが、これも委員御指摘のとおり、我が国が、住宅のストック、市場全体で物を考えるという時代に入ってきたと思います。したがいまして、質の高い住宅ストックをできるだけ整備する、それを適切にリフォームして住宅市場全体として循環させるということが大変必要なことだと思います。したがいまして、リフォームに対する支援制度をこれまでも整備してきております。
 例えば、住宅金融公庫融資におきまして、住宅リフォーム工事に対する低利融資を実施しております。
 それから、ローン減税制度におきましても、一定のリフォーム工事を新築住宅と同様に対象にしてございます。また、平成十五年度の税制改正では新たに生前贈与の制度が創設されましたが、これにおいても一定のリフォーム工事を対象にしております。
 また、リフォームをする際に、どういった業者の方にお願いをしたらいいかとか、どんな程度の工事の目安なのか、やはり消費者の方は悩まれると思います。そういった方々に対するインターネットを活用した情報提供というようなこと、それから、地方公共団体が行いますリフォーム相談会、こういったものへの国の補助というものを実施しております。
 また、十四年度からは、一定のリフォーム工事におけます瑕疵保証保険制度というものも創設して、これも活用していただきたいというふうに考えております。
 こうした施策を通じまして、国民全体がリフォームしやすい環境の整備を図ってまいりたいというふうに考えております。
赤羽委員 今、一つ後ろ向きの答弁だった既存住宅のローン減税に対して、ちょっと副大臣にコメントをいただければと思うんですが、要するに、それはわかっているんですよ、他の人とのバランスとかいうこと。だけれども、現実問題として、あのバブルというものをつくってしまったというのは政策のミスなんですよ。そのときに買ってしまったというのは、それはすべて自己責任といえば自己責任なんだけれども、しかし、今、その世代の人たちというのは四十五から五十五ぐらいで、社会の一番担い手で、一番お金がかかる。この人たちが一番大きな負担を背負ってしまっているというところが今の日本のデフレ不況からなかなか脱却できない原因になっているということを私は指摘しているわけです。
 ですから、これは特別措置なんですよ。こんなのは当たり前の論議で、何でそこの世代の人たちだけとか、そのときに家を買った人はどうするんだ、家を持っていない私が、自分がどうなんだとか、そんな話になるわけだけれども、そうじゃなくて、運悪く買ってしまったけれども、それはある意味では政策的な被害者なんだから、その被害者を措置することは、その人たちを助けるということじゃなくて、社会全体の今の状況を何とかするための施策なんだという、私はこういう大義づけで少し検討していただきたい。財政当局の答弁じゃないんだから、局長が頑張ってくれないと財政当局も何にも動かないと思うので、ぜひその一点だけ、副大臣、同じ政治家としてお答えいただきたい。
吉村副大臣 実は、私自身もその被害者の一人じゃないかなと思っておるんですが、住宅のみならず、いろいろその当時借り入れをされた方もたくさんおられると思いまして、これは、そういうものを横並びでやはり考えていかなければならない問題ではないか、このように思っております。
 国土交通省といたしましては、ここでいろいろ具体的な御答弁は、非常に影響が大きいものですから、ちょっと差し控えさせていただきたいと思っておりますが、お気持ちといいますか御意見、十分承らせていただきたい、このあたりの答弁でお許しをいただきたいと思います。どうも済みません。
赤羽委員 以上です。ありがとうございました。
河合委員長 この際、休憩いたします。
    午後零時二十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三十一分開議
河合委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。一川保夫君。
一川委員 御苦労さまでございます。
 私もこの委員会で大分質問させていただいておりますけれども、特に、私がこの国会でいろいろと質問した中で、まだちょっと政府サイドの答弁がはっきりしないという点に幾つか絞って質問させていただきたい、このように思っております。
 そこで、まず、これも何回か質問させていただいておりますけれども、今日、日本の経済が非常に低迷しておるという背景、それからまた財政が非常に逼迫してきている。そしてまた、いろいろな面で公共事業そのもののあり方が問われてきておるという中で、建設業という産業を取り巻くいろいろな環境が非常に厳しくなってきておる。また、政治と金の問題も含めて、この業界に対する一種の不信感というものもまだまだ根強くあるような気もいたします。
 かといって、ここで働いている労働者の方々は、最近のデータによりますと六百二十万人にもなろうとしているわけでございます。これは季節によって就業している数も若干ふえたり減ったりすると思いますけれども、我が国全体の就業者の中でも約一割を占めているというふうに言われております。
 こういった基幹産業と言える産業なんですけれども、先ほど言いましたように、いろいろな面で取り巻く情勢が厳しいものがある、また建設市場そのものが全体的に縮小してきておる、先行きもはっきりとした展望が見出されてこないというのが現状ですね。一方、会社の数も五十二万社とか三万社とかと言われるように、これまた非常に大きい数でございます。すべてがこういった公共事業に依存しておるわけではございませんけれども、しかし、国の政策のいろいろな方向づけによっては、この建設業というものも大きく影響を受けているのは事実でございます。
 私は、特に地方にいて思いますのは、建設業という仕事は、身軽な面では非常に身軽な産業ではありますけれども、しかし、地域の経済を支え、地域のいろいろな雇用を支えてきておる、また、地域の活性化にもそれなりに役立ってきておるというふうに思っております。
 こういった産業をもっと健全な姿で、そこで働く若い方々も、働きがいのあるといいますか、そういう産業に体質改善していかなければならないというふうに思います。そういう観点でこれまでも質問させていただいておりました。その中で、特に大臣からも、こういった産業はいろいろな再編成を図らなければならないとか、また、ある面では、いろいろな多角経営に乗り出すチャンスというものを与えてやる必要があるというような話も含めて、いろいろなお話も出てまいりました。
 私は、やはり国土交通省という役所は、ある面では建設産業と非常にかかわりの深い役所でございます。経済産業省という官庁も当然こういう産業全体にかかわってくると思いますし、農林水産省などでも一部公共事業を受け持っておりますけれども、しかし、八割近い公共事業を国土交通省が持っているわけでございますから、国土交通省として、この建設業という産業を、二十一世紀、これからどういう姿に切りかえていこうとするのかというところの一種のビジョンといいますか、これからの指導方針、そういったようなものをそろそろ明確にすべきじゃないかというふうに思いますけれども、そのあたりに対する基本的なお考えをもう一回お聞きしたい、そのように思います。
中馬副大臣 建設業は、国土建設、そしてまた、まちづくり等の基本的な産業でございまして、これは、どういう国情になろうとも絶対になくなることはもちろんございませんし、必要な産業であることは事実でございます。
 しかし、日本におきましては、もう何度もこの場面で申し上げておりますように、日本が少し西欧におくれて、キャッチアップ過程の中で非常に超スピードでそうした国土建設に取り組んできた、その担い手が建設業であったことも事実であります。しかも、時々の好不況の中で景気対策の役割も担わせたことも事実でございます。大きく構造が変わりましたバブルが崩壊した以降のことにおきましてもまた、地域の単独事業等をやらせれば経済が何とか浮上するのではないかといったような若干誤解もございましたが、こうした形で、バブルがはじけた後も、かなり建設業に対する期待を持ったことも事実でございます。
 しかし、こうして大きく産業構造そのものが変わってきたことを改めて認識いたしますと同時に、日本の国も、現在行われておりますような形の、財政再建をかなり主にした政策運営の中でかなり大きく需要が減ってきていることは事実でございます。三分の二ぐらいの仕事量になった。そしてまた、従業者の方々も大変苦労されておりまして、倒産件数の三分の二は建設業だと言われているようなことでもございます。
 そういう中で、我々国土交通省といたしましても、こうして需要が減ってきた中にありまして、建設業の淘汰は、もちろんこれまでの、仕事量が減ってきたというだけではなくて、それぞれの建設業の抱える前近代的と言われておりますこうした産業のあり方そのものも見直さなければいけませんし、また、そうした時代に合ったような需要構造の中での役割を担っていただかなければなりません。そういうことから淘汰の必要性も言われておりまして、かなり集約化等も、我々が指導した形で行っていることは御承知のとおりでございます。組織の再編や企業間連携を進めていくことをやっていることも現実の問題でございます。
 しかし一方、中小企業の方にしましても、同じような形で、大企業の下請的な形態が多うございましたから、親ガメがこければ子ガメがこけるといったような状況のところもございます。しかし、もう少し違った形で、建設業といたしましても、それぞれの独自の技術や経営のノウハウを持っているところがあるわけでございますから、そこを大いに生かした形でこれを伸ばしていくということは必要であると思います。
 需要的に見ましても、今までのような生産関連の大型のダムや建設工事といったことが主流ではなくなりまして、そこはもうある程度満たされましたから、これからは、振り返りますと生活関連のインフラがまだまだ欧米に比べて不十分でございます。
 電線がクモの巣のような形でまだまだ町の中に張りめぐらされている、電柱で歩道が狭くなってしまっているとか下水の普及率がまだ六三%であるとか、あるいはまたバリアフリーが十分にできていないとか都市交通が十分でない、また、道路がありながらそれがつながっていないといったような、いろいろ今、特に、都市住民といいましても大都市だけじゃありません、北海道から沖縄までの都市生活者と言われている方々がもう七割、八割と言われている日本の現状におきまして、その必要性が逆に需要として、声として高まってきております。これに対してこたえなければなりません。
 そのときに御活躍願うのは、そうした町のきめ細かい需要ということになりますと、これはやはり中小の、それだけの技術を持った、技能を持った、また、きめ細かさが発揮できる建設業、現業の方ではないかと思います。そういうことに対しましても、少しウエートが移っていく中で、国土交通省といたしましては、そちらにシフトするような政策も進めていく所存でございます。
 と同時に、建設業には取り巻く関連産業が非常に多うございます。塗装とか内装とか、あるいは測量業とか建設コンサルタント、これもそれぞれ、先ほど言いましたような新しい需要の中では、非常に特徴的にその能力を発揮していただける場面が多いと思います。その方々に情報も与えると同時に、その方々に取り組んでもらう施策を国土交通省としてもやっていく必要がある、このように認識をしている次第でございます。
一川委員 今ほど御説明がありましたように、こういった建設関連産業という分野も、今おっしゃったように大変範囲も広いし、また、そこで働いておる皆さん方も非常に多いわけですし、会社の数も非常に多いわけです。こういう方々も、どっちかというと建設業そのものも基本的には請負業というような性格を持っておりますから、十分みずから自分たちの仕事量をコントロールするというのは非常に難しい世界ですよね。しかし、必要な産業をやはりしっかりと支えている分野でもありますから、こういう企業なり、そこで働いている方々が今後どうして仕事に前向きに取り組んでいただけるかというのは非常に悩ましいところであるわけですけれども、これまでのいろいろな蓄積された技術力というものも含めて、しっかりと継承しなきゃならぬわけでございますので、ぜひ、そういう観点での国土交通省のしっかりとしたリーダーシップを強く要請しておきたい。
 今日では過剰供給構造にあるというふうに言われておりますけれども、またどっちかというと、そこで働く方々は割と伸び縮みがそれに相応してやっていますけれども、企業そのものはそんなに極端に減ったりふえたりというのはできないのが実態でもございます。そういったことの中で、最近、いろいろな面で不信で見られているというのは非常に、そういうことは並行して当然いろいろな疑惑問題は解明しなきゃなりませんけれども、この産業というものの役割、またこれからの発展の方策について積極的な対応を要望しておきたい、そのように思っております。
 さて次に、先日、これまた国土交通省が公表されましたけれども、美しい国づくりの政策大綱というものが出されました。このタイトルからするともっともなことでございますし、美しい国づくりということに反対する人はどなたもいらっしゃらないと思います。
 これまで高度成長期の中で、国土行政といったものは、どっちかというと、そういう美しいという価値観よりも、機能本位といいますか経済効率本位といいますか、そういう観点で相当いろいろな公共事業を中心に社会資本を整備してきたことは事実でございますし、その結果として、何かコンクリートが目立ち過ぎるとか、いろいろな反省の中で、最近、また別の工法を取り入れてきているのは現実でございます。
 こういう中でのいろいろな反省点を踏まえて恐らくこういう大綱を作成したんだろうと私は推測するわけでございますけれども、まず、この時期にこういう大綱をつくられた一つの動機といいますか、そのきっかけはどういうところにありますのか、ちょっと御説明願いたい、こう思います。
扇国務大臣 今一川議員がおっしゃってくださいましたように、ことしは国土交通省にとって大変大きな法案をこの委員会で通していただきました。十五本の中でも特に大きな法案といいますのは、いわゆる長期計画九本を一本として、社会資本整備の基本法として皆さん方に重点計画法を通していただいた、これは大変大きなことであった。
 言いかえれば、国土交通省が今までの縦割りを外して、お互いの権益を融通し合って効率的な国土交通省の政策を実行する。そして、今までは縦割りだったものをお互いに譲り合って、意見を交換して一本のものにしていく。
 では、その一本にするものは、基本的には何が必要なのかということに至ります。それは言葉で言うと、今一川議員が御披露いただきましたように、美しい国づくりということで、今の縦割り権益というものを外して、そして、九本を一本にした法律の最終目標は美しい国土づくりであるという目標に向かって、この社会資本の整備計画重点化法の効率を上げていく。
 その効率を上げる手段としてはどういうことが必要なのかということで、今回の、今まで、効率的だとか、あるいはそういう目の前のことだけにしか集中できなかった、それを一歩引いて、九本の法律を一本にしたことによって、縦からも横からも斜めからも眺めてみると、お互いにできることがあるではないか。それは、今までの量から今度は質への転換である、そういうことを我々は目指していきたいということで、美しい景観づくり、そしてこの美しい国の景観づくりに関しましても、いわゆる景観サミット的なもの、あるいはそういうものをつくって、世界のだれが日本に来てくだすってもすばらしい国だなと思っていただけるようなものに我々の基本をつくっていこうということで、去る七月の十一日でございますけれども、美しい国づくり政策大綱というのを国土交通省として取りまとめまして、公表させていただいたわけでございます。
 この大綱、今おっしゃいましたように、どこがどうということで、これは住民とか、あるいは有識者でありますとか、そういう皆さん方の意見を聞いて、景観を評価するという景観アセスメントの導入、これは第三者の皆さんが、住んでいる皆さん方が参加してこの景観アセスメントで評価をしていただいて、この導入によって、景観に関する基本観念というもの、あるいは理念というものをしていこうと。
 それで、先ほど副大臣からもちらっとお話が出ましたように、電柱の地中化一つとってみても、この何年間言い続けても実行が伴っていない。現実的に町を通ればある。私は、そういうことも今回きちっと景観アセスということで、地元の皆さん、今全国から、どこをしてほしいかというのを募集していますけれども、皆さん方が、これが実行できたか実行できなかったかということで見ていただくということを実行していきたい。それが日本じゅうに広がっていって、お互いに、今、小泉内閣で、二〇一〇年、観光客倍増計画と言っていますけれども、皆さん方が来て、やはりいいところだなと思ってくださる、あるいはそういう人々が、日本は美しい国だな、そう思ってくださるようなことに対して、我々は、自然の再生事業の推進も含めまして、これは河川もそうでございますし、あるいは干潟もそうでございますけれども、あらゆる自然を保全しながら、なおかつ新しいものを取り入れていく。その調和の原点というものを、この景観アセスメントということで参加していただいた皆さんとともに日本づくりをしていこう、美しい国づくりをしていこう。
 美しい国づくりという言葉は大変抽象的かもしれませんけれども、究極を考えればこれしかないということで大綱として皆さん方に供したわけでございまして、私は今後、地域の参加あるいは住民の参加の景観アセスメントというものをぜひこの基本法の制定で出していきたいと思っておりますので、発表させていただいた次第でございます。
一川委員 大臣のそういった問題意識なり目指す方向は、それはそれで一つのすばらしい考え方だと思うんですけれども、ただ、大臣に認識していただきたいのは、こういう動きというのは、もう既に地方では相当動いている市町村もありますし、県もありますし、ある面では、地域の歴史、文化、いろいろな風土とか、その特性を生かす中でいろいろな条例を制定していろいろな努力をされてきているところも当然たくさんあるわけです。
 ですから、私はやはり、そういった地方の市町村なり地方公共団体、あるいはまたほかの団体もあるかもしれませんけれども、そういう地方における自主的な自発的ないろいろな展開に対して余り規制をかけるというよりも、そういう人たちの考え方を生かすような方向で国土交通省としては対応していただきたいと思いますし、そしてまた、国土交通省のみでは対応し切れない景観の問題もたくさんあるわけですね。
 例えば、田舎へ行けば農林水産省のいろいろな施策とも当然関連するわけです。森林の問題とか田園風景の問題、そういう中で、地域全体の景観の問題もあれば、本当の町並みの景観もあれば、いろいろな景観があろうかと思いますけれども、他省庁とのいろいろな連携、そういったことも非常に大事な分野ではないかというふうに思っております。
 そこで、美しい国土ということは当然でございますけれども、私はその根っこのところは、国土交通省の原点は安全な国土づくりだと思うんですね。当然ながら、安全な国土づくりがあった上に美しい国土をつくるわけです。
 きょう、ちょっと河川局長さんも見えておりますけれども、答弁はどなたでも結構なんですけれども、従来、例えば河川改修といえば、曲がりくねった河川を真っすぐに整形して洪水時に水がスムーズに流れるように整備しましょうというのが、旧建設省当時はそういうような指導があって、そういう河川計画をつくっておる河川が幾つかあるような気がします。しかし最近、今のようなお話も含めて、蛇行した河川はそれなりに自然にマッチして、それはまた景観上すばらしいじゃないか、だから、そういうものは極力蛇行したまま残して整備すればいいのじゃないかというふうなことも、扇大臣もそんな答弁をされたような気もいたします。
 そうすると、では、本当の国土の安全性を確保する観点での施策と、美しい景観を保持するといいますか、自然環境を保持するという観点での施策の調整、調和といいますか、そういうものを今後国土交通省としてはどういうふうに基本的に図ろうとしているのか、そのあたりの基本的なお考えをお聞かせ願いたいと思います。
扇国務大臣 今一川議員がおっしゃいました河川に関しましては、私もここで自然回帰ということで、いわゆる直線ということよりも蛇行するべきである、そして蛇行することによって自然の草が生まれ、あるいは水草ができ、魚がもっと、楽しく、自然に戻すということで、これは日本が後塵を拝していますけれども、欧米では、この蛇行、自然回帰ということが既に行われております。
 細かいことは、河川局長が来ておりますからお聞きいただいたらいいと思いますけれども、私は、今一川議員がおっしゃったように、それぞれの地域の個性を生かした美しい景観というものを保持していきたい。それは地域でなければできないことです。また、そこへ行かなければできないことです。すばらしい田園風景というものも、私はこれは守っていかなければいけないと思っておりますので、それぞれの地域の個性ある美しさ、その地域がこれが一番美しいと思う、それは他にないもの、それは私は保全していかなきゃいけないと思っています。
 今一川議員がおっしゃいました我が国の国土全体に関しましては、約一割にすぎない洪水のはんらん区域に対して、そこに人口が五割住んでいます。また、それぞれの皆さん方の資産というものの四分の三がその約一割にすぎないはんらん地域に集中している。そういう中での、水害に対して脆弱な国土になっておりますので、まずこれも安全を考慮しなきゃいけない。
 また、世界の大地震の約二割、活火山の約一割が日本に集中している、これも日本が災害列島と言われるゆえんでございますので、そういう一億人以上の人々が生活して、世界第二位の経済活動がある、一番そこに集中している、その安全性はどうするのかということもございます。
 これは、安全な国土を形成するというその事業は、人命とか財産を守って、そして経済の発展を支える最も基本的な社会資本整備というものがございますので、その社会資本整備の基本をつくっていただきましたので、責任を持って行政がその実行をしていくということの基本的な事業の一つと、この美しい国づくりというのを位置づけたわけでございます。
 集中豪雨の発生とか、あるいは今回も言われております東海地震、東南海地震等々も含めまして大規模の地震に対する懸念も考えますと、その必要性は、私は社会資本整備の一本化ということがより重要になってくるということで、国づくりの原点は安全であるというのは、一川議員が仰せのとおりでございます、私たちもそれを第一のモットーにいたしております。
 これは土地だけに限らず、あらゆる国土交通省の陸海空も含めての安全第一でございますけれども、その中でいかに工夫ができるか。電柱の地中化一つとってみても、あらゆるものができる。そして、今度はそれを公にしていくわけですから、地方の皆さん方が、うちの地方はこうなるんだなということで、インターネットでも、工期を決めて何月何日までにこれを達成するということが表示されますので、地元の皆さんが一番それを楽しみに見てくださるのではないかと私は思っていますので、それぞれの個性に合った、地域で、うちは、この地方はこれをしてほしいんだ、電柱の地中化が必要なんです、うちはこれが必要だということを言っていただくことによって実行が一つずつ進むのを見ていただき、参加していただくということで、私は美しい国づくりの基本ができると思っております。
一川委員 では、また次に話題をかえまして、これまたしつこい質問ですけれども、北陸新幹線のことでちょっと質問をいたします。
 私は、自分の地域が北陸にあるということもありまして、当然ながら、北陸新幹線の動向に関心を持っております。
 昨年、この委員会で、関係する法律を一部改正して東海道新幹線を大規模改修するための財源を積み立てていく、そういうことを認めるための法律改正がございました。
 あのお話を聞いておりまして、ちょっとおかしいなと。おかしいというよりも、東海道新幹線の傷みを直すのは当然でございますからそれはいいのですけれども、北陸回りの新幹線は東海道新幹線のバイパス機能を持たせるんだ、あるいはその補完的な機能を持たせるというふうに、私たちは、北陸新幹線に係るいろいろな会合では常にそういう言い方がございます。
 東海道新幹線の大規模改修をするのであれば、それまでに何か約十五年間ぐらい積み立てするらしいですけれども、それだったら十五年後ぐらいまでに北陸回りの新幹線をある程度めどをつけたらどうかというふうに、ごく常識的にはそう思いますけれども、そういうことについては考え方は間違っているんですか。
石川政府参考人 北陸新幹線についてのお尋ねでございますが、まず最初に、昨年通していただきました東海道新幹線の引当金の件でございます。
 これは、東海道新幹線が将来にわたり安定的な輸送を確保するために、将来必要となる大規模改修に向けて引き当て制度の創設を行ったところでございます。これは御案内のとおり、この原資というのは、鉄道事業者であるJR東海がみずからの費用でこれを行うために税制上の支援を行うものでございまして、整備新幹線は、御案内のとおり、国と地方公共団体の負担により整備を行っておるものでございまして、整備新幹線の整備のあり方と、東海道新幹線の大規模改修の支援のあり方というものは制度が違うものでございます。
 北陸新幹線につきましては、御案内のとおり、平成九年十月に高崎―長野間が開業してございます。長野以北につきましては、平成十二年十二月の政府・与党申し合わせによりまして、長野―富山間を全線フル化し、石動―金沢間とあわせておおむね十二年強後の完成を目指すということで、現在工事を進めているところでございます。
一川委員 その話は、政府・与党申し合わせなり、そういう話のいろいろな説明は何回もこの場でお聞きしたこともございます。
 私は、やはり政府として、与党とのいろいろな申し合わせがいろいろな面で出てくるのは、それはごく当たり前でございますし、いろいろな政策もすべてそうだと思いますけれども、しかし、我が国の政府として、この基幹的な交通路線である北陸回りの新幹線というものを、大阪までどういう形で、いつごろをめどに、どういうふうに整備していくかという方針ぐらいは私はしっかりと示した方がよろしいのではないかというふうに思うんです。
 これは公のこういった席ではなかなか答えづらいことかもしれませんけれども、しかし、中馬副大臣なんかは大阪の方でございますし、何かそこのポストを離れていろいろな思いがあるのではないかと思うんですけれども、いかがですか。こういう考え方は間違っていますかね。
中馬副大臣 せっかくの御指名ですから、前回も申し上げましたが、やはりこうした整備新幹線、国が決めたことは、私は早急にやるべきだと思っております。せっかく青函トンネルを敷きながら、まだ札幌まで延びておりません。また、西鹿児島までのこれも急ぐ必要があろうかと思います。
 もちろん、こうして北陸回りの大阪までというこの新幹線は、御承知のとおり、東海、南海大震災がかなり切迫した形だということで今対応を迫られているところでございますから、もしそのときには、こういった形での北陸回りの新幹線が大きな動脈として役割を果たすわけでございます。
 そういうことから私どもも申し上げておりますのは、今の国土交通省という立場を離れましても、日本の国を考える、憂う国会議員の一人として、これは当然急ぐべきだと私は思っておりますし、しかも、いつも大臣がおっしゃるように、これからは総合的に考えなければいけない。空港と道路が結ばれていないといったようなこともありますが、この整備新幹線の一つとしての大阪までのを関西新空港につなげるならば、これは、北陸の方はもちろんのこと、場合によっては、一々東京に出て成田まで一時間かけて行くよりも、そこで、新幹線でぽっとおりたらもうすぐ外国に行けるといった関西新空港まで延ばすことも含めて、私は、いろいろとこれからの大きな大きな国土計画、社会資本整備の中で最優先に考えていく課題だと思っておりますので、そういうことで、ひとつ一川議員の方も大いに盛り上げていただきますようにお願いをする次第でございます。
一川委員 この問題になると扇大臣もちょっと歯切れが悪くなるんですけれども。
 先ほどもちょっと言いましたように、今副大臣もおっしゃいました東海地震だとか、最近だったら南海地震だとか、そういうことの予測めいたことがよくあるんですけれども、しかし、その最も予測される危ない地域を日本の大動脈が走っておるわけでございますので、やはり私は、北陸回りの新幹線、非常に長大な新幹線ですから、例えば十五年後にフル規格で全部大阪まで整備しろといったって、そんなことは到底無理な話でございます。それは重々わかっているわけですけれども、しかし、今、フリーゲージトレーンのいろいろな試験運転もやっているのも事実でございますし、いろいろな在来線を使いながらも、私は、ある程度のスピードでもって東京と大阪を連結する、そういった整備方針をやはり政府としてある程度の方向づけをするのは大きな責任ではないか。そして、東海道新幹線、これだけ日本の人口の何割だか、相当の数の方が使っておるらしいですけれども、大規模な改修をするまでに、心配のないように北陸回りの新幹線も並行して整備しておくということは重要な国家課題だというふうに私は思います。
 りそな銀行に二兆円近いお金を用意するようなことがあれば、私は、北陸回りの新幹線に二兆円ぐらい投資したらどうかというふうに思いますけれども、そういうことも含めて、大臣、いかがですか。歯切れのいい御答弁はいただけないですか。
扇国務大臣 一川議員がおっしゃるように、私は、夢は限りなく持っているべきだと思います。持っていればこそ、それが現実になっていくんだと思います。
 そういう意味では、一川議員がおっしゃいますように、今おっしゃった大阪までのこのルート、これは大体計算しましたら約二兆一千億でございます。りそなに二兆とおっしゃいましたけれども、それであればこれができるわけで、しかもこれは財産として、子供や孫、二十一世紀の日本の最後まで役に立つわけでございますから、皆さんの御了解が得られるのであれば、二兆一千億円も高くはないなという気がしておりますけれども。
 ただ、これに賛成する場合には、少なくとも、ルートの確定でございますとか、あるいは収支の採算性、これがどうなるのか、あるいはまた投資効果等々の検討をしなければいけませんし、また、するとなってルートを決めたら反対が起こっていたのでは、先ほど局長が十二年強と言いましたけれども、これではまたおくれますので、そういう意味では、私は、一川議員がおっしゃるように、少なくとも両方ある、例えば右足で歩くのと左足で歩くのと同じように、東京からいわゆる北陸、東北経由で行く、あるいは南から東海道で行く、両方の足があるというのは安全確保のためにも一番重要であるという根本的な認識は同じでございます。
 ただ、金額の問題でございますので、そういうことで御支援をいただけるのであれば、ぜひ一川議員も名乗りを上げていただいて議員連盟をつくっていただいて、この二兆一千億円どうするかという、御支援をいただければ私たちも心強いと思っております。
一川委員 いや、私はもう議員連盟にとっくに入っています。しょっちゅうその促進大会には出ておりますけれども、また近々そういう会合も幾つか予定されております。
 石川県の私らがいる地元の付近は、昭和六十年に工事実施計画の認可申請を出したんですよ。昭和六十年、もう二十年ぐらいたつんじゃないですか。だから、そういうような実態というのは、私は、やはりいろいろな面で地域住民の不信感というものがたまってきているのは事実でございますので、そのあたりに対してもしっかりとした方向づけをすべきじゃないかということを強く申し入れしておきたい、そのように思います。
 そこで、最後になるかもしれませんけれども、道路の問題で局長さんに、実は、道路公団の話はきょうも出ましたけれども、その話をすると時間が足りませんからちょっと後に回しまして、きょうは省きますけれども、新直轄方式の高速道路をつくるというお話がございましたね。ここの委員会でも局長から御答弁いただきました。何かもう既に決まっていたような答弁だったと思いますけれども、しかし、お話を聞きますと、まだ全然、中身はそんなに公表されていません。
 その新直轄方式の高速道路、新しい制度をスタートさせたわけでございますけれども、いつごろをめどに、どういうことをやろうとしておられるのか、現状どうなっているのかというところを、どういう検討がなされているのか、そのあたりをわかりやすく御説明願いたいと思います。
佐藤政府参考人 先般、高速自動車国道法の一部を改正する法律を成立させていただきまして、四月の二十五日でございました。
 新しく直轄方式で実行する区間なり路線なりというものを、既に整備計画が出ております九千三百四十二キロの中で、これから建設が残っております約二千百キロ、この中から新しく直轄で実行するという区間を選ぶ、こういうことが、今先生のお話の内容であるわけでございます。
 これにつきましては、スケジュールといいますか手順的には、ある一定の評価基準、これは、民営化推進委員会で中村委員が御提示なされた基本的な考え方がございます、この基本的な考え方を具体的に評価基準として国土交通省の方で責任持って考えまして、そしてその評価基準をもとにしながら、各地方公共団体の意見を聞きまして、どの区間という形で調整して、そして国幹会議にお諮りする、こういう手順になるわけでございます。
 現在は、この具体的な評価基準につきまして、国土交通省が御依頼申し上げました森地委員会というところで基本的な考え方を整理していただいておりまして、そろそろまとまってくる、こういう段階でございます。
 ただし、この評価基準を決めるに当たりましても、地方公共団体のそれぞれの知事の御意見も十分聞く必要があるということで、その重みづけ等につきまして、知事の御意見をきょうじゅうにそれぞれお出しください、御意見があればということでお願いしたりしているところでございます。こうしたことを集約しながら、御意見を集約しながら評価基準をつくる、こういう作業を今大体まとめつつある、こういう状況でございます。
 その後は、具体的にそうした評価基準を適用して、そして幾つかの候補の区間当たり助成について、これもまた最終的には地方公共団体の意見も聞いた上で調整して国幹会議にお諮りする、こういうことになっておりますので、今月中というのはなかなか難しいかな。もちろんそう思っておりますが、要は、できるだけ早く作業としては進めていこう、こういうことで今鋭意進めているところだ、こういうことでございます。
一川委員 当初、皆さん方がこの新しい制度のもとで対象区間なり基準といいますか、そういったものを決める考え方を前にもお聞きしましたけれども、当初予測したよりも、予想以上に難しい問題に遭遇しているということが何かあるのではないかというふうに感ずるわけですけれども、そういう問題、課題はないんですか。
佐藤政府参考人 ただいま申し上げましたように、その評価基準のあり方につきましては、大きくは、費用便益、採算性それから外部効果、こういう形で把握していくべきであろうということで御提示をいただいておるわけでございます。これをどういう重みづけを考えながら一つの指標みたいにして整理していくか、こういう点につきまして、いろいろな御意見がもちろんあるわけでございます。
 目標としましては、私どもは六月中にもと思いましたが、知事まで意見をしっかり聞こう、こういうようなことで、そろそろそうした御意見をまとめていろいろな考え方を整理していく、こういう状況になって、多少そこの部分はおくれぎみなことは確かであります。ただし、そういうものができ上がってきましたら、また具体の路線、区間につきましては地方公共団体の意見も聞かなければいけない、こういう問題もありますので、できるだけ早くと申し上げましたが、どのぐらいの時間でできるか、こういう点につきましては、現時点では、もう少し手ざわり感覚を持ってからお話し申し上げるべきか、こう思っておりますので、目標としてはできるだけ早く、こういうことでやっておるところでございます。
一川委員 今、道路公団の問題も含めていろいろな面で関心のある分野でございますので、新しい制度でスタートする以上は、国民の皆さん方にわかりやすい形で、ぜひ早目に公表できるようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
河合委員長 瀬古由起子君。
瀬古委員 日本共産党の瀬古由起子でございます。
 先ほど大臣は、国づくりの原点は安全だというふうに言われました。きょう私は、測候所の問題についてお聞きしたいと思います。
 気象庁は、測候所の役割、位置づけをどのように考えておられるでしょうか。まずお聞きいたします。
北出政府参考人 お答えいたします。
 測候所は、地域における気象の観測を行い、予報、警報に必要なデータを収集するとともに、所在地の防災機関等に対する予報、警報の伝達及び解説を通して地域の気象サービスを実施する官署としての役割を担ってきました。
 近年、観測装置の自動化及び通信技術の発達によりまして、通報が自動化されまして、地方気象台等から地域への予報、警報の伝達手段の整備等が進みましたことにより、測候所に要員を配置することは必ずしも必要でなくなってきております。
 こうしたことを受けまして、平成六年の気象行政監察において、測候所につきましては、特に要員の配置が必要なものを除き、地域における気象サービスを地方気象台等に集約することによって、整理合理化を図るべきものとされております。
 気象庁では、自動化による観測の継続等所要の措置を講じながら、測候所に配置されてきた要員を地方気象台等の体制強化のために再配置することで、府県地域全体の気象サービスの充実を図っているところでございます。
瀬古委員 国民の命と財産を守る最前線で重要な役割を果たしているというのが測候所だと思うんですね。
 今、長官からもお話がありましたように、測候所の廃止、無人化の計画がどんどん進められております。七月一日付で平成十五年度の気象庁の測候所の廃止が公表されまして、五カ所の測候所について無人化を実施するとしております。これまで測候所の廃止は、平成八年度から十四年度までの間に三十五カ所行われております。
 昨年の十二月段階で、二十三の首長が廃止反対を表明して、六県議会、百十二市町村議会で測候所廃止反対の意見書が採択されて、気象庁にも送付されてきていると思います。測候所は、もともと地元に密着した施設だけに、また、住民と一緒につくってきた、そういう歴史的な経過もあるわけなんですね。
 私は、先月の二十五日、そして昨日ですけれども、廃止予定と発表されました石廊崎の測候所のあります静岡県南伊豆町を訪ねました。
 南伊豆町では、今回の石廊崎測候所廃止計画について、この測候所の存続を求める要請署名が実に九千人近く気象庁に届けられております。町内の約四千世帯、有権者の約八千八百人の半数以上の四千六百人が存続署名をしております。また、賀茂郡下でのほとんどの漁協が存続を求めています。地域住民全体がこぞって反対を表明しているという、いかにこの測候所が住民に大変信頼の厚い、頼りにされている、そういう測候所だということがおわかりいただけると思います。
 この石廊崎周辺の海域というのは、私もきのう気象庁の方にも現地で伺いましたけれども、かなり難所と言われているところでございます。海が三方を囲って、風や天気が独特の変化をするところで、特に冬場の石廊崎沖は、西風が吹き荒れ、下田市の白浜沖に風物詩にもなっている、このように存続を求める要請書は書かれていまして、風のおさまるのを船がひしめいて待っている、風待ち船団があらわれるほどの航海上の難所、こういうように指摘されているところです。
 それだけに、住民の暮らしや基幹産業である漁業、農業、観光、船舶の安全のために、石廊崎測候所による地域特性を加味したきめ細やかな気象解説などは欠かせない、こういうように住民の皆さんが望んでおられるわけですね。まさに、この測候所は住民の命綱、漁民の命綱になっているところでございます。
 気象庁は、今までこの地域に根差した、住民から信頼の厚い石廊崎の測候所が果たしてきた役割をどのように考えているんでしょうか。往々にして役所の仕事というのは批判されるわけですけれども、こんなにも住民の皆さんが残してほしいと切実に求められている測候所をどうして廃止するんでしょうか、伺います。
北出政府参考人 お答えいたします。
 石廊崎測候所につきましては、これまで、伊豆地方における観測、気象情報の提供等の拠点として役割を果たしてきたものと認識しております。今般、機器の整備によりまして、同測候所が実施してまいりました観測及び通報につきましては、常時自動化が可能となったところでございます。しかしながら、そのような自動観測によりまして、石廊崎が果たす気象サービスの基盤たる観測点としての役割は、今後とも変わらないというふうに考えております。また、気象情報の提供につきましても、測候所にかわりまして、静岡地方気象台において今までと変わらないサービスを提供していくことができると考えております。
 一方、国の行政の効率化が求められている中で、気象庁といたしましては、測候所に配置してきた要員を地方気象台等の業務体制の強化に活用することで、府県全域及び国全体としての気象サービス水準の効率的なレベルアップに努めているところでございます。
 このような観点から、このたび石廊崎測候所の無人化を実施することとしたものでございます。観測自身は二十四時間体制で継続することにしておりますので、住民に対するサービス及び観測については、従来どおり行えるものと考えております。
瀬古委員 機器の観測による充実した気象をきちっとつかんで、情報を住民の皆さんに知らせ、そして解説するということは、大変大事だと私は思いますし、そのための御努力をしていただいていると思うんですね。
 では、それが今の段階、将来どういうふうになるかわかりません、しかし、今の段階で果たして全部機械がかわり得るかという問題なんですね。きのう気象庁の方にもお聞きしました。実際には、時間だとかそれから量のずれというのは、機械だけだとどうしても起こるというわけなんですね。
 ところが、漁民の皆さんが言っていらっしゃったんですが、今から三十分、一時間の時間がずれるということは、本当に大変なことになるわけですね。それから、量も若干ずれるということになりますと、波の高さがどれだけかということになってきますと、これも漁民の皆さんが言っていらっしゃいましたが、例えば、きょうは波の高さがこれだけだと言われたら、もうそれだけで東京から海水浴に来るのはやめようという人もいらっしゃるわけですね。ところが、気象庁が発表した、そういう情報から出てきたものと、実際に現場へ行ってみると、波が全く高くて大変だったり、それほどでもなかったという場合もある。だから、やはり現地で、その微妙なずれの問題は何とか人手で確保してもらいたい。
 そして、今まで石廊崎の測候所が頑張って、職員三人しかいないけれども、何とかそれをカバーして、漁民の皆さん、住民の皆さんとの間で信頼関係をしっかりつくって、情報を提供し提供される、こういう測候所になってきたわけなんですね。
 実際には、人による観測でなければ得られない項目も、気象庁はよく御存じだと思うんですけれども、まだ現在ではあるわけなんです。そういう意味では、機械が充実したから、もうこれで人手はいいんだということになりますと、いろいろな条件を聞きながら、いろいろな気象状況をつかみながら、毎日毎日生活している漁民の皆さんにとっては、やはり、何とかその部分を人手でカバーしてもらえないか、この測候所を、人をなくすということについてはまだ大変不安だという声がいっぱい寄せられて、今度の署名にもなっているわけなんですね。
 今、この測候所は、夜間の問い合わせはどうなっているかというと、静岡の気象台に電話が転送されるということになって、測候所は夜間いないわけですよ。しかし、漁民の皆さんは、できたら夜間もきちっと配置してもらいたい、本当は、現場でいて夜間も対応してもらいたい、むしろ充実してもらいたいぐらいだというのが地元の御意見なんですね。
 私は、全体的に職員の配置をどうしなきゃならないかということは、それはそれで頭を悩ませていらっしゃることはよくわかります。しかし、大臣も日ごろから言っていらっしゃいますように、命にかかわる問題やそういう国民の財産にかかわる問題や生活に密着した部門については、やはり切れないものもあるだろうと思うんですね。こういう点では、機械的にもうともかく測候所の廃止を決めたらずっとこれで最後までやっていくんだ、機械で全部やれるというのなら、では、東京のどこか一カ所にあって機械が全部そこに集中したらやれるのか、そんなことないですね。やはり静岡は静岡で人の配置が必要なんですね。こういう問題もございます。
 それから、機械の場合は、機械が故障するということもあるわけですね。実際には、故障したら静岡の気象台から来なきゃならない、その間は実際に対応ができない、そういうことも出てくるわけなんですね。
 実際には、波浪計というものがあるんですけれども、この波浪計も現在石廊崎にはあるんですが、この波浪計が今壊れたまま修理されない状況で放置されている。本来なら、そういうものもちゃんと直ちにやらなきゃならないけれども、なかなか機械というのはそういうふうにならない。そういうものをうんと測候所の職員がカバーしてきていると思うんですね。
 私は、むしろ、特にこういう危険地域というか難所と言われている地域の測候所は、機械的に廃止するのではなくて、むしろ充実する、夜間も一定の配置も含めて考えるべきだ、充実する方向でやはりやるべきじゃないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
北出政府参考人 先生の御指摘のとおり、防災気象情報は、国民の生命や財産を守るという意味で非常に重大な影響を与えるものでございますし、さまざまな観測機器によりまして得られた気象データをこれに生かすということは大変重要なことであると認識しております。
 今回、無人化と申しますのは、石廊崎で行っております気象観測及びその通報を自動的に静岡地方気象台に送るシステムを運用するということでございまして、それに基づきまして、実際に、人でございます予報官が静岡地方気象台のさまざまなデータを解析して、それに基づいて適切な情報を作成して、石廊崎測候所近辺の皆様にもきちんと提供していく体制をつくるというものでございまして、気象業務としてのサービスは従来どおり、あるいは従来にも増してきめ細かく提供できるものと考えております。
 特に、現在、石廊崎、三人で運用しておりますけれども、静岡地方気象台ではさらに多くの職員がさまざまな気象データ、これは石廊崎のデータばかりではなくて、その周りの、アメダスのデータあるいは気象衛星あるいは気象レーダー等、さまざまなデータを駆使いたしまして、石廊崎近辺の気象状況を解析いたしまして、それらのより高度な情報を地方気象台から提供する体制にするという趣旨でございます。
 先生御指摘の波浪計の故障の件でございますが、昨年から一時期、波浪計が故障いたしましたけれども、その後、移動式の波浪計を現在設置しておりまして、先日からデータを取得して、現在気象庁のホームページにも載せて、皆様に提供させていただいております。
 以上でございます。
瀬古委員 機械の故障の問題でも、実際にはケーブルが切れていて、予算がなかなかつかないといって、そのままになっていた。それを、今、移動式と言われましたけれども、浮体式の波浪計をつけているんだけれども、まだ実験中というか、ようやくデータを出したところなんですね。これがちゃんとしたデータとして生きていくかどうか、まだわからないわけですよ。しかし、機械というのはそういう形で、充実するというけれども、現実には、故障したら故障したままになっている。そういうことがこれからも起きないかと皆さん心配なさっているわけですね。
 それから、人の問題なんですけれども、今、午後五時から翌朝の八時三十分は静岡の地方気象台に転送されるんですが、静岡でいいますと、例えば三島の測候所が廃止され、それから網代、そして石廊崎、こういう形で幾つかの測候所が廃止されていくわけなんですが、そういうところはみんな静岡の気象台に問い合わせするということになるんですね。電話はそちらに殺到いたします。
 では、今までよりもサービス低下しないかというと、夜間の体制は全然変わらないんじゃないですか、人数。ふえるんでしょうか、いかがですか。
北出政府参考人 地域における気象サービスの充実強化を実施するために、気象庁では、測候所の要員を地方気象台に再配置することによりまして、地方気象台の体制強化を図ってきているところでございます。この一環といたしまして、静岡地方気象台におきましては、既に、平成十三年に業務体制の強化を行いました。
 石廊崎測候所は現在も夜間無人化されておりまして、当該地域から測候所への夜間の電話照会に対しましては、現在も静岡地方気象台において対応しているところでございます。同地方気象台の夜間業務は職員二名で行っておりますが、特に災害が予想されます台風接近時等の場合には、臨時に職員が応援することによりまして、適切に情報を提供できるものと考えております。
瀬古委員 緊急の場合だったら、災害が起きそうだというならば、それは当然、臨時の体制をとっていただくということはあると思うんですが、皆さんがさんざん地元で、今までよりもサービスが充実しますと言っていらっしゃるわけですよ。
 しかし、実際には、地元でいいますと、夜間ですね、漁に出ていく場合には夜間の体制をもっと充実してほしいと。ところが、夜間の体制は今までどおりなんですね、人数は変わらない。一方では測候所は全部廃止されていきますから、全部そこへ集中しますでしょう。それは、結果としてサービスは低下するということにならないですか。いかがですか。
北出政府参考人 夜間におきましても、昼間も同様なわけでございますけれども、さまざまな気象情報についての照会につきましては、地方気象台の職員が適切にお答えして情報提供をさせていただいているというふうに認識しております。
瀬古委員 私の方は、別に不適切だと言っていないんです。皆さんが人を減らした方がもっと充実すると言われるから、どうして充実するんだろう、電話が一カ所に集中すれば、当然サービスは低下するじゃないか。とりわけ、夜間の体制を充実してほしいというふうに言っていらっしゃるわけですから、むしろ測候所で夜間やってほしいぐらいだ、こういう御意見なんですね。
 ですから、今皆さんが充実しますしますと言って、もちろん、全体の体制で、測候所に配置された職員が全国の地方気象台のどこかに行かれるかもわからないけれども、実際に現場の静岡の住民でいえば、漁民でいえば、むしろサービスは低下していくという状況も生まれるということを心配なさっているんですね。それは、私はきのう現地の説明会に行きましたけれども、なかなか住民の皆さんに納得できるものじゃないんですね。
 とりわけ、先ほど大臣も言われましたように、この地域は、御存じのように、東海地震に備えた重要な観測地点なんですよね。そういう点でいえば、むしろ人を、そういう大事な、命にかかわる分野はうんと充実してほしいというのが皆さんのお声だと思うんです。
 やはり、そういう機械が充実しても、一定の人の配置があってこそ機械が生きるという問題がありますし、それだけこの測候所は、今まで不十分な中でもかなり職員が頑張って、その機械の微妙なずれをカバーして、住民との間で信頼関係を築いてきたと思うんです。それを、私は本当にびっくりしたんですけれども、役所の仕事というのはこんなことあるんだろうかと思うんですが、七月に発表して十月にもう廃止なんですね。
 やはり、私もいろいろなところ、廃止される場合でもかかわってきたことがありますけれども、少なくとも、住民の皆さんに説明会をして納得していただく期間を一定設けるということも普通は行われるんですね。ところが、きのう聞きましたら、関係の漁民の皆さんにも一度も発表する前には御相談をしていないというわけですよ。それで、三カ月前に発表して、もう十月から問答無用で廃止しますよ、これは何が何でも私はむちゃだと思うんです。
 そこで、大臣にぜひお聞きしたいと思うんですけれども、ここは、地元の自治体も議会も、そして住民の皆さんもやはり不安を持っていらっしゃいます。確かに、不安を持って、皆さんが丁寧に説明なさって、そして納得されるという場合もあるでしょう。しかし、少なくとも、発表する前にも相談もなく、ある意味では突然発表して、それから、ようやく言われてきのう少しは御説明をいただいたんですが、こういうやり方は大変まずいと思うんですね。
 少なくとも、住民の皆さんが納得する努力をしていただいて、まだ自治体も町長さんも議会もオーケーしていないのに、住民も漁協もオーケーしていないのに、強引に進めるということがあってはならないと思うんですが、大臣にお伺いしたいと思います。
扇国務大臣 今、瀬古議員の石廊崎の測候所のお話を伺っておりまして、これは気象庁が、少なくとも気象観測網の地域における担い手として、今瀬古議員がおっしゃったように、地元の皆さんにもあるいは漁業の皆さんにも大きな役割を果たしてきたとおっしゃるのはそのとおりで、むしろ、それを評価していただいたことを私はうれしく思っていますし、気象庁長官もきょう来ておりますので、そういう地元の皆さんの信頼を得ているということは、私は大変、石廊崎の観測所の果たしてきた役割の大きさを今改めて確認し、なおかつ、ありがたいなと思っております。
 今おっしゃいましたように、先ほども長官もおっしゃいましたけれども、全国に千三百カ所ございます。この千三百カ所のアメダスというものの観測網、これが全部、気温あるいは風速、それから風向き、降水量等をリアルタイムで、このアメダスで観測できるようになりました。そして、気象庁の本庁に、この千三百カ所のものが全部、アメダスが気象庁に、一極集中で本庁に情報が集まってまいります。それによって、観測装置の自動化が進んでいるということになっておりますので、気象情報の提供に関しましては、今おっしゃいましたように、情報の通信技術というものが、新たにアメダスを活用することによって、人手を介さずに行える部分がかなりできてきた。
 これはもう、技術革新によってできたことは、私は喜ぶべきことだと思いますけれども、このために観測機能が低下しないということは、前提にはもちろんあります。そうでなければ不安を募りますし、安全性も確保できませんから、このことに関しては、私はいいと思いますけれども、ただ、行政改革の観点ということからで、平成八年でございますけれども、これは年間三カ所から六カ所の測候所を無人化したということで、今ずっとこれは続いております。それはもう瀬古議員御存じのとおりでございます。
 ですから、この測候所の無人化に合わせて、あらゆる面での高い技能を持った要員を、地域の防災でございますとかあるいは気象サービスの中軸となります地方の気象台にこれを集約しております。そういう意味では、市町村の防災体制の構築とか、あるいは地方の皆さん方の照会されたらそれにお答えする、そういった業務のきめ細かな対応というものは、気象サービスの向上を今まで図ってきたところでございます。
 この石廊崎の測候所につきましても、これは昭和十四年でございます。昭和十四年に設置されて、もう半世紀以上にわたって、今瀬古議員が言っていただいたような、地元の皆さんに密着してきた。そういう御信頼を得たことは本当にありがたいと思っておりますけれども、今、長官が先ほど申しました、二十四時間稼働の自動観測装置が既に装備されております。そういう意味では、従来の職員が行ってまいりました観測を十分にこれが代替できる、この機械によって。そういう意味で、今長官がおっしゃいましたけれども、その要員を優先課題でございます地方の気象台の方へ業務体制の強化に充てるということが重要だと考えて、今瀬古議員がおっしゃった、本年の十月の一日をもって、十分な安全性と情報が収集できるということで無人化するということが決まったということです。
 これは、では、いつまでの期間を置けば、より納得ができたのか、あるいは、何カ月前に御報告すべきだったのかという点については、地方の皆さん方と、どういう体制になるのか、少なくとも、今までの石廊崎の地元の皆さん方とか、あるいは静岡県、南伊豆町の自治体に対しましても、気象庁本庁、それから東京管区気象台及び静岡地方気象台の職員が直接出向いて、十分な説明をさせていただいたと私は聞いております。
 そういう意味では、地域の全体の防災と気象サービスの強化という観点から、これは御理解いただけるものと思っておりますけれども、瀬古議員がおっしゃったように、まだ説明が足りなかった部分があるのかなと、今そういう気がしておりますけれども、これも気象庁の方からよく事情を聞いてみたいと思います。足りない部分があれば、私はより説明に行くべきだったと思っております。
瀬古委員 ぜひ、大臣に目配りをお願いしたいと思うんですが、いろいろ関係者に御説明があったのは、発表のすぐ直前でございます。ですから、それまで住民の皆さんも署名運動を展開されているし、議会もはっきり意思を表明していらっしゃいますから、何が何でもちょっと乱暴過ぎると思うんですね。そういう意味では、十分時間をとって説明もなさっていただきたいし、決めたからすべてこれでいくという形ではいかないと思うんです。やはりそこの地域の測候所あたりの事情もございますし、また実際には、安全という問題でいえば、その地域の独特な条件もございますから、そういうことも含めて、ぜひ、大臣には引き続き今後住民の皆さんが十分納得していただけるような御配慮をいただきたいと思うんですが、もう一回お願いします。
扇国務大臣 きょう、たまたま、瀬古議員からの御提案でございます。何よりも、気象庁長官が委員会に来るのは珍しゅうございまして、長官がきょう見えておりますので、私が言うまでもなく、今の御提言は共有していると思っておりますので、長官が出席しておりますので、責任を持って私は対処してもらうように、今、してくださると思うことを改めてこの委員会で申し上げておきます。
瀬古委員 では、もう一点質問させていただきます。今度はディーゼルの排ガス規制問題でございます。
 これも前回私が取り上げさせていただいて、大臣も、この排ガスの除去装置のDPFの補助問題で、何とかこれを急がなきゃならない問題として提起していただいたと思います。
 先ほど午前中の質問もございましたので重ならないようにしたいと思うんですが、けさ、読売で、この排ガスの除去装置の補助問題で記事が出ておりました。四十億円の国の予算が足りなくなったということで、事業者団体や労働組合、多くの自治体からも予算増額の要望が出されていて、大臣も記者会見で、もう少しふやせるように工夫をしたい、何らかの追加対応ができないか知恵を絞るというふうに言っていただきました。
 多分知恵を絞っていただいているんだろうと思うんですが、けさの新聞の報道を読みますと、申請者で予算をはみ出した約二十億円の手当てを公害車対策の予算から八億円、その他をトラック協会に要請するというふうに言っておりました。NHKも若干報道したようでございます。
 この報道は、国土交通省の大体基本的な見解と考えていいんでしょうか。
吉村副大臣 そのとおりでございます。
瀬古委員 大臣、申請を受け付けたわけですから、そういう意味では、不足した分の約二十億円の手当ては、私は当然しなきゃならないものだと思います。
 問題は、午前中からも出ておりましたように、何とか環境に配慮した対策を講じたい、そういう多くの申請希望者の期待にこたえて今後受け付けを再開するかどうかという問題が出てくると思うんですね。大臣自身がこれはもっと急がなきゃならないというふうに言っておられますように、そういう今までの大臣の発言、答弁の趣旨からいえば、さらに申請の受け付け枠を広げるための予算の確保というものもぜひ知恵を絞っていただきたいし、多分絞っておられると思うんですが、その点の御意見を伺いたいと思います。
丸山政府参考人 交付申請の受け付けを再開するかどうかということについてお話がございました。
 受け付けを再開するに当たりまして、二つ考えなければいけないことがあると私ども思っております。
 一つは、現在DPFのメーカーに注文が殺到しております。装置メーカーの生産が間に合わないという状況でございます。これは、あくまで二年間だけ装置をつくる話でございまして、未来永劫、装置メーカーも、これはつくり続けられるようなものではないものですから、設備投資をどんどんしろといっても、なかなかうまくいかないところがございます。したがいまして、仮にこれ以上金を、補助金をつけたといたしましても、例えば東京都が条例を実施いたします十月に装置がつかない可能性が非常に大きいというふうに考えております。
 もう一つは、事業者団体自身が今の措置について、緊急措置についてはそれなりに評価をしてくれて、彼らも協力をしてくれているんですが、補正でお願いをしたいということを希望しております。
 したがいまして、現時点におきましては、直ちに交付申請の受け付けを再開するということは考えておりませんけれども、今後の動向につきましては、装置メーカーの生産動向なども見きわめまして必要な措置を講じてまいりたいというふうに考えております。
瀬古委員 この点の問題は、私の方も、NOx、PM、両方クリアできる、そういう後づけ装置の開発というのを急いでメーカーにも要請してもらいたいし、これは大臣の方も積極的に対応したいと言っていただいているので、当面臨時的なものでなくて、やはり恒久的な、一定の、業者の皆さんが何とか乗り切れる、そういう対応も含めて引き続き開発にもお願いしたいと思いますし、しかし同時に、この十月規制に間に合わないということにならないように、ぜひ対応はお願いしたいというふうに思います。
 そこで、私お聞きしたいんですけれども、今回トラック協会へ要請されたということなんですけれども、もちろんその業界の要請ということなら、私は等しくといいますか、むしろ自動車メーカーのこうした開発及び補助についても、財政的な援助も含めて、私は応分の負担ということも考える必要があるんじゃないかと思うんですね。
 とりわけ、東京の大気汚染訴訟の地裁の判決は、メーカーの責任については、有害物質を、できる限り早期に、これを低減させるための技術開発を行い、かつ、開発された新技術を取り入れた自動車を製造、販売すべき社会的責務がある、こういうふうに断じております。
 つまり、メーカーにも排ガス、環境対策を積極的に行う責任がある。それは新しい車をつくるときに責任を負うだけじゃなくて、今までの問題についても、それこそダブルスタンダード、海外に出すときには厳しく、国内ではかなり緩やかに出してきた経過もこの裁判で指摘されていますから、そういう点では、私は、自動車メーカーにもその応分の負担を要求するということが大変重要だと思うんですが、その点、いかがでしょうか、大臣。
丸山政府参考人 自動車メーカーに対する排ガス対策に対する責任についてお話がございました。
 先ほど来議論になっておりますけれども、大都市を中心といたします大気汚染をどう解決していくかということにつきましては、ディーゼル車対策が肝要であるということはおっしゃるとおりでございます。
 自動車メーカーの責任について今御指摘があったわけでございますけれども、NOx・PM法に規定されておりますとおり、自動車メーカーの責任というのは大気汚染の防止に資する新車の製造に努めることというふうに考えております。
 使用過程車、一遍自動車がメーカーの手を離れましてユーザーの手に渡った後の車に対しますDPFの装着などにつきましては、一義的には、直接の排出者でございます自動車の使用者において対応していただくものであるというふうに認識しております。
瀬古委員 私は、やはりそういう弱腰ではだめだと思うんです。ちゃんと裁判でも、もちろん賠償責任というふうには踏み込めなかったんですが、社会的な責任というのをはっきりうたっているわけで、そういう意味では、自動車メーカーが全くこれについては知らぬ、そして国土交通省も要請もしない、そういう姿勢は私は問題だというふうに思います。
 時間がございませんので最後の質問にしたいと思うんですが、経済調査会と建設物価調査会の、公正取引委員会が排除勧告を行ったという問題について伺います。
 この二法人は、六月の二十六日にこの勧告を受け入れたわけですね。それを受けて国土交通省は、資材調査、労務費調査等に係る運営の改善事項を発表しております。幾つかの改善事項があるわけなんですけれども、しかし、なかなかその改善点が、私はかなり二法人任せになっているんじゃないかというふうに思います。
 二法人に対しても、関東整備局内では四カ月、その他の整備局内では三カ月の指名停止処分を行ったんですが、今現在どうなっているかということで調べてみました。
 国土交通省の提出資料によりますと、資材価格調査契約実績一覧を見ますと、国土交通省各整備局がこの二法人への契約をした内容の書類を提出していただきました。公正取引委員会が立ち入りで入っているというのに、引き続きこの二法人にはどんどん発注しているといいますか、それも随意契約が多いわけですよね。
 そして、さらにひどいのは、これは経済調査会なんですが、二〇〇二年度は六月に契約したのが三件に対して、二〇〇三年度は六月の契約は十二件、つまり四倍になっているんですね。また、建設物価調査会の場合も、二〇〇二年度六月の契約は四件に対して、二〇〇三年度の六月は八件、二倍になっている。
 六月といえば、公正取引委員会の排除勧告が出ると予想されたときに、国土交通省は、慌ててこの二法人に、指名停止を予想して駆け込み的に契約を結んだと言わざるを得ない。本当にこんなことが許されていいのか。普通だったら、今立ち入りで入っていれば、発注というのは自粛しなきゃならないのに、わざわざ急いで仕事を与えてやる。こんなばかなことを許していいのか。それはやはり癒着問題、私は天下り問題も言いましたけれども、こういうところにぜひメスを入れてもらいたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
安富政府参考人 今、瀬古委員の方から、六月にいわゆる公正取引委員会からの勧告が出る、それに合わせて、合わせてというか、逆に言うと、それをにらんで駆け足で発注をしたんじゃないかということでございますが、決してそういうことではなくて、具体的に、やはりそれぞれの公共工事の契約の実施を図るために、いわゆる年度当初というのは、ある意味では、いろいろな形で、実際の工事の予定価格等積算する必要がございますので、そのために、四月から五月、六月、そういう形で、現実問題として、そういう発注があったものというふうに我々としては認識しております。
瀬古委員 これで終わりますけれども、私は本当にこの問題はずっと一貫して取り組ませていただいて、公正取引委員会も本当に、立ち入りをして、談合、独占禁止法、疑いがあって、排除勧告まで出ている。私は、もっと厳しく国土交通省としては立ち向かっていただかなきゃならない。それを、引き続き、相変わらず発注はしているし、そして、実際の問題として、これだけ、急いで、慌ててたくさん発注しているというのは、だれが見ても、ある意味では、癒着関係があるんじゃないかと疑わざるを得ない。こういう点にぜひメスを入れていただきたいと思います。
 以上です。終わります。
河合委員長 中川智子君。
中川(智)委員 社会民主党・市民連合の中川智子でございます。
 きょうは、いわゆる都市基盤整備公団の建てかえ事業の問題について何点か質問をいたしたいと思います。その後、霞ケ浦のアサザ基金の問題について質問をさせていただきたいと考えております。
 まず冒頭に、今通常国会でも、いわゆる公団の民営化問題というのがございましたが、社民党は反対いたしまして、やはり都市基盤整備公団の果たすべき役割、国民に安定した住宅の供給や、質の向上や生活の全般的な向上を図っていくという理念というのをしっかり持って、国民のさまざまな住宅供給に資するということで、大きな役割を担っていると考え、そのような態度をとったわけでございます。
 まず最初に、都市基盤整備公団の総裁から、公団の使命ということに対してどのようにお考えかということを伺いたいと思います。
伴参考人 お答え申し上げます。
 おかげさまで、先般、今の都市基盤整備公団、独立行政法人都市再生機構ということになるように法案が成立したところでございますけれども、現行の公団でもやはり目的というのがございまして、現在の都市公団の目的が規定されているわけでございます。やはり公共団体、地方公共団体とか民間事業者の方々と協力あるいは適切な役割分担をして、市街地の整備改善をする、あるいは賃貸住宅の建設、管理を行うというようなことの業務を行うことになると思います。
 そういうことになりまして、美しく安全で快適なまちづくりを推進するということでありますので、基本的には、我々は、これらの業務の推進に当たりましては、居住者とかあるいは関係権利者の理解、御協力を得ながら仕事を進めていくべきだというふうに認識しております。
中川(智)委員 最後のところがやはり総裁らしい御答弁だったと思いますが、六法全書に載っているそのようなものばかりではなく、やはり住民の方々、居住者の方々の理解、協力というのが欠かせないということを最初に伺いまして、具体的な質問に入ってまいります。
 きょうは、千葉県の柏市にございますグリーンタウン光ケ丘という公団の団地に関しまして質問をさせていただきます。
 これは、もともと昭和三十二年からの歴史のある団地で、今お住まいになっていらっしゃる方も、もうこの団地で生まれたというような方も多くなりまして、本当に、愛着と、そしてさまざまな思い出をたくさん抱えている、歴史のある古い団地が、グリーンタウン光ケ丘という公団団地として、皆さん暮らしていらっしゃいます。これが公団の建てかえ事業によって建てかえられたのが、今のグリーンタウンなんです。
 ここで具体的にちょっと確認したいんですが、この光ケ丘は、もともと昭和三十二年につくられた公団団地を公団の建てかえ事業によってリニューアルして新しく建てかえたということと、建てかえ前九百七十四戸あったものを建てかえによって千五百三十三戸にするという当初の計画だったということの確認をさせていただきます。事実関係で、イエスかノーかでお答えください。
古屋参考人 ただいま委員から御指摘のありましたグリーンタウン光ケ丘は、御指摘のとおり、昭和三十一年から三十二年にかけまして管理を開始しまして、建てかえ前の従前戸数九百七十四戸の団地でございました。平成二年の九月に建てかえを行うということで事業説明会を開催いたしまして、その時点での建てかえ計画によりますと、老朽化した賃貸住宅を建てかえまして、ゆとりのある広さの住宅や良好な居住環境を整備していきたいという分賃併存型の団地をつくるということで、千五百戸余の建設を二ブロックに分けて実施するということで、建てかえに着手したものでございます。
中川(智)委員 今の確認は、そのとおりであるというお答えだったと理解しておりますが、ちょっと最後、ごにょごにょというのでよく言葉がわかりにくいので、次は明瞭にお答えくださいますように、古屋理事、よろしくお願いします。
 二番目ですが、そういう計画を進めるということで住民説明会がなされたということは存じておりますが、旧居住者を全員一たん立ち退かせたということは事実でしょうか。
古屋参考人 平成二年の九月に説明会を行いまして、建てかえに入るということでございましたので、当時そこにお住まいの方々につきましては、戻られる方は建てかえ後の住宅にこういう条件でお戻りになれます、それからもう一点、他の団地や民間住宅に移転なさる方についてはこういう条件で移転ができますということで、御協力をいただきまして、当時のお住まいの方は、それぞれの住宅に戻られる方は戻られる、あるいは移転される方は移転される、こういうことでございます。
中川(智)委員 ところが、この団地の建てかえ計画が発表された説明の中では千五百三十三戸にするということだったわけですけれども、十三年たった現在でも建設戸数はその半数の七百九十七戸、これでよろしいでしょうか。十三年たった現在でも、当初計画の千五百三十三戸のうち、七百九十七戸ということでよろしいですね。
古屋参考人 現在建てられております住宅は、先生の御指摘のとおり、七百九十七戸でございます。
中川(智)委員 それでは、古屋理事にもう一点伺いますが、先ほどの御答弁の中で、ツーブロックに分けて工事を進めたということです。そして、その一つのブロックは建っているわけですが、その中でも一号棟と六号棟がいまだに未建設で、もう一つのブロックは一切建設がされていない。団地敷地面積の全体のほぼ半分が建設しないまま現在も更地である、これでよろしいでしょうか。
古屋参考人 現在、住宅等に活用されております敷地は、もとの団地十二・五ヘクタールのうち、七・四ヘクタールが賃貸住宅なり分譲住宅として活用されております。したがいまして、残りの五・一ヘクタールほどが先生御指摘のとおり更地のような状態で、現在完了しているところでございます。
中川(智)委員 それでは、伴総裁に伺います。
 私も、昨年の夏、この光ケ丘団地を現地調査してまいりました。団地のあちこちに工事用のフェンスが張りめぐらされていまして、本当に、住居の周りがいまだに工事中、真っ盛り、そういう状態でした。その中に、もうずっと工事中のまま十三年間、人々が、いつあそこに建物ができるのかということで暮らしている状況なんですね。
 それで、私が特に心配したのは、子供たちの登下校の道なんかも歩いてみましたが、本当に、塀の、フェンスの間を登下校する、非常に今いろいろな形で物騒な事件も起きておりますけれども、ずっとそこを子供たちが通学するのに、親御さんは随分心配だろうなと。また、女性などに対するさまざまな事件なんかもございますけれども、いわゆるレイプ事件とかそういうことでも心配だろうし、住民の方々というのは、こんな工事中のような状況の中で本当によく暮らしていらっしゃる、その不安というのは、私も想像ができるほどですね。こんなところで暮らしていらっしゃるというのは大変なことだろうなということを実感しました。
 また、トラックとかダンプカーが工事が行われているときには頻繁に出入りしますし、さまざまな意味で、工事中の中にずっと十三年も住まわっているという方々の、住民の方々の気持ちというのが手にとるようにわかったわけなんです。
 最近、この建設予定の更地、当初は、千五百三十三戸建てますよということで、建てかえした後の戻り入居ということを募集して、ここは分譲住宅もされましたので、三棟は分譲住宅の入居者の方々が暮らしていらっしゃるわけなんですね。ところが、この更地を民間業者に売るというような話が持ち上がっているそうで、具体的には、管理組合や自治会の方々の話では、公団と交渉する中で、公団の担当者はこのようにおっしゃったということです。買い手が見つかればすぐに売却したい、決まれば早いと思いますよというような発言をなさいました。
 グリーンタウン光ケ丘公団団地の敷地の切り売りは現時点ではどこまで具体化されているのか、そのようなことを住民の人にお話しされたという根拠と、具体化がどこまでされているかということを明確にお答えください。
伴参考人 先ほど古屋理事が答弁いたしました残りの五・一ヘクタールですが、このうち、特に地元の柏市からの要望の強い公共公益施設がございます、例えば体育館とか大規模な公園とか、そういったものにまず使用いたしますので、残る未利用地は四・四ヘクタールということになるのでございますが、当初計画では、先ほど先生御指摘のように、賃貸住宅なり分譲住宅の予定をしておったわけでございます。
 計画したときが平成二年でございますから、まさにバブルの絶頂期でございまして、そのときにこういう計画を立てたわけでございますが、御案内のとおり、まず分譲住宅につきましては、都市公団になったときに、分譲住宅から全面的に撤退するということで、分譲住宅は自分からはやらないということにいたしました。加えて、賃貸住宅につきましても、ここは郊外の駅からバス便でございまして、最近、賃貸住宅も、こういうところにつきましては大変需要が低迷いたしております。
 したがいまして、公団による賃貸住宅も、直接供給は一応今は無理だろうということで、この空き地につきましては、現在いろいろ検討しております。特に柏市、地元公共団体といろいろ協議いたしまして、これを公営住宅として使えないか、あるいは社会福祉施設用地としてどうかといったようなことをサウンドしているわけでございますが、地元市の方からは、体育館だとかあるいは大きな公園ができればそれで十分だ、それ以上は必要ないという回答を得ておりますので、そこで、私どもは、良好なまちづくりに貢献するような施設とかあるいは民間の分譲住宅用地として譲渡するという方向で、今、検討、調整をやっておるところでございます。
 確かに、御指摘のように、ちょうどいろいろな工事をやっておりまして、地元にいろいろ御迷惑をおかけしているようでございますが、中の幹線道路をまず整備する、それから、あわせて下水の整備をするといったようなこともやっておりますし、それから、いろいろありました公園、空地等を一カ所に集めて大規模な公園にするというような工事もやっております。これは、十五年度中になるべくめどをつけまして、早く、例えば公園なんかを利用していただく、地元の方に使っていただくといったようなことをいたしたいというふうに思っております。
中川(智)委員 今の総裁のお話を聞いておりますと、バブルのときにこういう当初計画をつくった、いろいろ諸般の事情が厳しいから、これはもう公団としては抱え切れないから売るんだというお話ですが、私は、今後のことに関しましては、それも納得して入居者も判断する、入居するかどうか、買うかどうかとか判断するかもしれませんが、少なくとも、今お話を伺っていますと、どれほどの努力をしたのか、そこにちゃんと計画どおりに建てて、そして売るということに対して、どれだけ努力したのかと思うんですね。
 二月の予算委員会での質問で、扇大臣に我が党の保坂展人さんがこの問題で質問したときに、民間だととっくにつぶれていますよねということを扇大臣おっしゃいました。私は、少なくとも、当初計画を努力して、計画を途中で中断するというのはよっぽどの理由がなければならないと思っておりますし、これは別件で、本当に八百万円ほどのダンピングをされて一般に分譲されて、戻り入居の、優先入居ですよと言われた人たちは、ただいま係争中で、一審は勝ちましたけれども、公団は控訴をするという、本当にけしからぬことをやったわけですね。
 このような当初計画というのは全うするのが公団の国民に対する責任じゃないでしょうか。お答えください。
伴参考人 非常に需給の低迷している中で、住宅地として計画していたところをどう利用するかということでございまして、まずは、例えば公共団体で使えないかといったようなことも先ほど申し上げたようにサウンドいたしました。それから、自分みずから分譲住宅はできないわけでございますが、例えば賃貸住宅で何とかできないかといったようなことで、最近、十五年まで公団賃貸住宅をこの場所で供給しておりますけれども、そのときの応募状況とかそういうものを見ますと、とてもむだな賃貸住宅をつくることになるという判断をいたしました。いろいろな努力をしてきたつもりでございます。
 その結果こういうことでございまして、私は、民間の方でこれをどう活用されるかということは、いろいろ引き合いも来ておりますので、そういう民間の知恵をあるいは活力を活用してまちづくりに貢献していただくということも一つの道かなと思っております。
 その場合に、住民の方々にいろいろ、当初、千五百数十戸の住宅を建てるということを計画、説明いたしておりますので、それが事実上、例えば、住宅を主体とした非常に都市環境のよい住宅、あるいは住宅と協調するような施設が集合していいまちづくりになればいいんだろうというふうに思っておりますので、これからもし民間に分譲する、公募になりますけれども、そのときにはやはりいろいろな条件をつけて、町全体としていい環境、できる限り当初意図した計画が実行できるような、そういうものにしていきたい、そういう条件をつけてやっていきたいというふうに思っております。
中川(智)委員 民間の知恵をかりて、民間の力をかりて、そしてまちづくりに貢献するというのは聞こえはいいんですけれども、実際、私たちが住宅を求めるときには、賃貸の人でも分譲の人でも変わらないと思いますが、特に分譲の場合は、住環境も含めて購入するんです。本当に一生に一回の大きな買い物の中で、その建物の入れ物だけを買うわけじゃないわけです。そこには千五百戸の住宅ができる、それに伴って周辺の商店やさまざまな公共交通機関の整備、そういうふうな住環境を含めて家というのは買うわけですね。
 ですから、総裁に伺いたいのは、トラックの出入りとかそういう工事のことで住民の方々に御迷惑をかけていますということではなくて、そのように当初計画から大きく、半分建てられない、責任を持って公団の住居を建てることができないということに対しての責任はどのようにお考えですか。
伴参考人 まず、分譲住宅については、今の都市公団になってからやれない、やらないということになっておりますので、それはできません。したがって、もし分譲住宅をつくるということになれば、民間の方にやっていただくしかないわけです。
 直接自分でできることとしては賃貸住宅なんですが、私もいろいろ需給関係等を見てみまして、つくってみたけれども、いつまでたっても賃貸を借りていただく方が埋まらないような、そういうゴーストタウンになっても困るわけでございまして、むしろ国民共有の資産じゃないかと思います、こういう公団団地の土地は。そういうものをいかに有効に活用するかという観点から、幅広く使える人にやっていただく。
 ただし、そのときに、いろいろな条件をつけて、当初ねらったようないい居住環境のまちづくりにする、そういうふうにするような方向で持っていくことが一番大事じゃないかなと思っておりますし、そういうことで住民の方、居住者の方に理解を求めていきたいというふうに思っているところでございます。
中川(智)委員 総裁、ちょっと勘違いしていらっしゃるのは、私は分譲住宅を建ててくれということを言っているわけじゃないんです。方針は転換したので、その半分の、四ヘクタールちょっとの、そこに対しては、賃貸でも分譲でもいいんですが、住宅を建てる。当初計画は、そこは公団が責任を持って住宅をつくるといって進めていたのを、十三年にもわたってほっぽらかしの更地でフェンスで囲まれている状況がある。分譲と言いましたのは、戻り入居のときに三棟を分譲住宅として売ったわけですよ。だから、こちらのもう既に建っているところは分譲で、生涯そこに住まうということで家を買った人たちが暮らしているということなんです。ですから、そこに既に七百人以上の方々が住んでいらっしゃる、その人たちに対してしっかりした説明責任がある。それは、一番冒頭に総裁がおっしゃったように、居住者の理解と協力が不可欠だ。
 この基本的なところで伺いますけれども、今住んでいらっしゃる方々がきっちりと納得できるような、その余剰地の利用ということに対しての協議会なり説明会というのをどのような形でつくっていかれるのでしょうか。
伴参考人 先生がおっしゃっているのは、多分、住宅をなるべくきちんと、住宅主体としたまちづくりにしてほしいというお話だと思いますが、ですから、例えば民間の方が分譲のマンションをつくる、そこに、民間の方でも多様なノウハウや活力を持っておられますから、それを十分に活用して、本当にこの地域ニーズに合ったような多様な住宅を供給するということがあって、当初ねらった、主として住宅に成り立つようなまちづくりをするという結果を出すことが大事じゃないかなというふうに思っております。
 やはりこの十数年、先ほど申し上げましたように、バブル絶頂期に計画したものでございまして、これだけ経済情勢の変化があって、この辺の地価もその当時に比べますと四割ぐらいにダウンしているわけでございます。そういった中で、どういうふうにしたら当初ねらっていた計画が実現できるか、その中でいろいろ最大限工夫するということが大事じゃないかなというふうに思っております。
 それで、住民の方とのことでございますが、実は昨年の十月に、団体自治会というのがございまして、そこには賃貸の方と、それからおっしゃっておられます分譲住宅の方が、任意加入らしいのですけれども自治会を構成しておられまして、そこの役員の方を中心に、いろいろ跡地利用の話があるようだけれどもどうだろうかという御照会がありましたので、当時も、私どもの担当者が行きまして、新規の賃貸住宅の建設はいたしません、ただ、土地利用についてはいろいろ柏市と協議いたしておりますし、それから並行して、社会福祉施設とか医療施設とか、あるいは民間のいろいろな施設、この地域にふさわしいような施設、あるいは民間の分譲住宅を対象に検討していますということを申し上げております。
 先ほど申し上げましたように、いろいろ今ニーズ調査等をやっておりますので、計画の見直し内容がおおむね具体化すれば、これは地元の方にきちんと、居住者の方々に説明を尽くしたいというふうに考えております。
中川(智)委員 そこですれ違ってしまうのは、具体化してからでは遅いわけですよ。具体化する前に、その責任をある意味では放棄して、公団が当初の約束とは違うことで転売して、民間に売ってしまって、そこに対してはこういうふうにしてくださいよと公団の方は話ができても、地元の方々の意見というのがそこではとても大事になるわけですよね。
 公団が敷地をどこに切り売りしようとしているのか、今は全く不明の状況です。敷地を購入した第三者がそこに何を建設するのかということも全く説明がありません。そういうふうに、皆さんが心配なさるようなことはありませんよ程度のものでは全然納得できないわけです。いろいろな遊興施設がもしかしたら建つかもわからない、そこしか買ってくれなかったからしようがないんですよというのでは後の祭りです。ですから、今の工事現場の状態よりももっとひどい状況になってしまってから、住民の皆さんに、こうなりましたからなんということは絶対にしてはいけない。それは、信頼を損ねるよりも、公団の存在意義そのものに本当にかかわってくると思います。
 現在入居していらっしゃる住民たちが納得できるような敷地の利用がなされなければ、それは社会的な紛争になってしまうわけです。今でもダンピングとかほかのところで係争中でもありますし、また、このいわゆる余剰地問題、建てかえ事業に関しては全国的に今問題が起きています。公団が責任を持って最初の約束を完遂しないで途中で民間に売ってしまうということで、さまざまなところから不満の声が上がっているわけです。
 それを私は、きょうは光ケ丘の問題に特化して、何が大事かというと、住民の皆さんに対して約束を守れなかったんだから、今後、その土地がどのように使われていくのか、そこに何が建つのか、それが決定以前に住民との話し合いを持って、納得されるということを前提にして進めるべきだということを言っているわけです。総裁の先ほどの御答弁ではその中身がありませんでしたので、もう一度お答えください。
伴参考人 今、ニーズ調査を含めていろいろやっておるところでございまして、これは最後は公募になると思いますけれども、ある程度どういう方々が利用されようとされるかということが固まってこないと、今のような中途半端な状態で住民の方に御説明しても、多分、具体の計画はありませんから混乱されるだけだと思います。したがって、まずは我々が、どの程度の計画の具体化ができるか、どういう見直しになるかといったことをまず検討させていただいて、それからお話をしたいと思っております。
 その間に、柏市が、これは地元でございますけれども、これは実は、一団地の住宅認定ということを全体でやっております。したがって、この敷地全体でどういう使い方をするかということが一応決まっているわけでございますので、この辺のことをよく、まず柏市と、どういうふうに変更していくかという部分につきましても調整をする必要がありますので、それをやるということ。
 それから、やはり、先ほど遊技施設とかいうお話がありましたけれども、ここはもう用途地域で住宅専用地域になっているわけですね。だから、パチンコ屋さんとか、そういう風俗的なものは建たないようになっておりまして、その御心配は要りませんが、加えて、やはりもともとこういう計画で、住宅を中心とした計画をしておりましたので、それがなるべく、主体が公団から民間のマンション業者になるかもしれませんけれども、先ほど申し上げた、いろいろな条件をつけます。これは、実は先例もありますけれども、こういうふうな敷地を民間のマンション業者に売る場合にも、いろいろ基本的な考え方から条件をきちっとつけております。つけた上で公売しております。
 例えば、基本的な考え方として、周辺環境と調和した良好な居住環境あるいは居住性能を有した住宅を建ててくださいよとか、それから、配置は周囲に威圧感を与えないようにしてほしいとか、戸数は何戸以下というふうにしてほしい、住宅規模はファミリー向け住宅を中心にしてほしい、あるいは、建物のデザインは周辺景観と調和したものにしてほしい、日照の確保とか壁面後退を守ってほしい、あるいは、駐車場は戸当たり一個以上確保してほしいよ、あるいは、工事用の車両進入路は台数とか運行速度についてきちっと決めてほしい等々といったようなことを、きちっと条件を提示しまして、それで公募にやっていく、それが先例でございますので、同じようにいたしたいというふうに思っております。
中川(智)委員 それでは、公募をして、このような公募があったとか、一つ一つの節目で住民の方々が説明会を要求すれば、誠実に公団はこたえていくという認識でよろしいでしょうか。
伴参考人 なるべく、この四・四ヘクタールの全体の利用計画、それが大事だと思います。個別に説明するよりは、大体全体の計画ができたところで説明いたしたいと思っております。恐らく住宅を中心とした用途になると思っておりますけれども、これをこういう形でやりたいということが大きく決まったところで御説明いたしたいというふうに思っております。
中川(智)委員 私は、やはり住民の要望があれば説明会を開くという基本的なスタンスを持たないと、本当に、当初計画が勝手に変更されて、あのときはバブルだったからしようがない、民間に売る、そこは住宅が建つと思うけれども、公募して、そしてあらあら姿ができてから皆さんに説明しますじゃ、そのときに、それに対しての意見、そこで住んでいらっしゃる住民の方々の意見というのが後にされて、事後承諾、これはあってはならないと思います。
 何度も御答弁を求めてもそれ以上前に進まないということはもうとても残念ですから、また続いてやりたいと思いますが、扇大臣に、ここのところでぜひとも御答弁をお願いしたいのは、やはり当初計画と全く違う形で、十三年も更地で、非常に危険な状況に置かれていて、後はどこにどう売られるかわからない、何が建つかわからない、説明はそういうふうな姿ができてからということではなくて、本当にだまされたようなものなんですね、建つということでそこで暮らし始めたのに、ほっぽらかしという状況なんですね。
 公団は、先ほども申しましたが、この千葉県柏市の光ケ丘団地だけではなく、全国各地の公団賃貸の団地について建てかえ事業を今進めておりまして、建てかえ事業の一環として敷地の切り売りを推進しようとしています。自分たちの住環境がどうなってしまうのか、どこの団地の住民の方々もそういう不安な思いを抱いております。公団の姿勢というのは、やはりその理念とはかけ離れて、無責任なそのような形に今私たちには映っております。
 現在の公団団地の住民たちに不測の不利益を与えることのないように、国土交通省が公団をきっちり監視することが不可欠だと思いますので、それに対する御答弁と、やはり住民への説明責任、それに対しての大臣のお考えをお聞かせください。
扇国務大臣 中川議員から、いろいろと御紹介を今皆さんにされました。私も拝聴しておりましたし、また、他の団地でもこれが、今たまたま光ケ丘のグリーンタウンの話が出ましたけれども、今現在、例えば武蔵野あるいは百合ケ丘等々、建てかえ時期にちょうど来ておりまして、あらゆるところで団地の建てかえが行われております。これは公営でありますとか混合でありますとか、いろいろタイプは違いますけれども、ある時期にこのように一挙に建てかえ時期に直面している公団が、団地がたくさんございます。
 少なくとも私は、今回法案を通していただきましたけれども、今までの都市整備公団、御存じのとおり、何回もこの委員会で、七十五万戸、そして二百万人の居住者ということでの今までの都市公団の果たしてきた役割というものは多としながらも、今ちょうど建てかえ時期に入っている、こういうめぐり合わせのときに、入っている皆さん方の不安を呼ばないように、なおかつ、入っている方が再び好条件で建てかえたところへ戻れるように等々の配慮をしながら、公団は最大の努力をしている最中だと思います。
 私も、過日、あるところの団地を見に行ってまいりましたけれども、ただ、今、中川議員がおっしゃっている空地、建てかえたときに、建てかえによってあいた土地があらゆるところへできています。それをどのように使うかということもさることながら、今、伴総裁がおっしゃいましたように、平成二年に計画したものが、今のお話でございますと、千五百三十三戸建てるはずのところが逆に七百九十七戸しか建っていない。
 あとは、言ってみれば、団地ができちゃって入居していないのと同じで、ある意味では不安があるという中川議員のおっしゃることも私はよくわからないではありませんけれども、今の公団がこれ以上売れないものを建ててしまって、幽霊屋敷になって居住者がないということの方がもっと怖いということで、今、公団は、この五ヘクタール、四・何ヘクタールですけれども、そこを民間に貸して、民間の活力で、これは小泉内閣の方針ですけれども、自分たちが活用できないのであれば、民間にそこに建ててもらってもっと活性化を図りなさいということで、伴総裁が民間にもっと有効に使ってもらいたいということも一つの案であるというふうにおっしゃっています。
 私は、それはそれで、入る余地のないものをまた公団が借金をしてつくるよりも、民活で、もっとよい、公団が想像し得なかったような新しいまちづくりができれば、十三年間も放置した土地が生き返るのであればこんなありがたいことはないと思っています。
 それも一つの手だと思いますけれども、住民の皆さん方に、そのことに対しての説明あるいは御賛同、そして、民間であればどういう計画でここに公募してくるかということも公団は説明する責任があるだろうと私は思いますので、いい提案でございますけれども、公団もこれだけ中川議員におっしゃられたらそういうふうにすると思いますので、総裁もよく聞いていると思います。
 これは死んでいる空き地、しかも五ヘクタールですから、五ヘクタールというのは、この間ごらんになった六本木、あれが十・七ヘクタールです。あれの半分の大きさですから、私は、計画すればよほどいいものができると思いますけれども、これを切り売りすることだけは許したくありませんので、ぜひ、その点は今後皆さん方とともに見守り、なおかつ公団もより一層の努力をすると思っています。
中川(智)委員 ありがとうございました。
 続きまして、アサザプロジェクトの関連の質問をさせていただきたいと思います。
 これは国土交通省が、先ほども環境委員会の勉強会で河川局に来てもらって話を伺ったんですが、これも社会問題になっておりまして、今週のアエラも「霞ケ浦再び「死の湖」へ」という見出しで、「アサザ基金がピンチ」と書いております。これは全国的に関心を集めておりますが、昨年の七月二十三日に開かれて、その後、検討会が開かれておりません。継続的な協議の場がなければ本当に死の湖に戻ってしまうゆゆしき事態になっておりますが、これに対して、アサザ基金を入れてのしっかりとした検討会を再開していただきたいと思いますが、時間がございませんので短く答弁をお願いします。
鈴木政府参考人 短くということで、本当に簡略、簡潔に申し上げます。
 これにつきましては、現在モニタリングの調査をしております。検討会につきましては既に終了しておりますが、現在、現地において幅広い御意見をいただくべく意見交換会を実施しておりますので、その場を十分に活用して対応してまいりたいと考えております。
中川(智)委員 そのモニタリングも、昨年まではアサザ基金の方に委託していたそうなんですが、ことしはまだ委託をしておりません。コンサル会社に委託をして植物のことしかモニタリングをしていない、それは先ほど確かめました。
 この検討会なり協議会の立ち上げは早急に必要だと思いますので、ぜひともお願いしたいと思います。全然話がかみ合っていないというふうにお考えだと思いますが、これは強く要望しておきます。
 そして、最後ですけれども、扇大臣が昨年の十月の参議院での質問に対する御答弁で、冬の水位の問題ですが、その水位を上がらせないで自然の中でしっかりと植物が、アサザなんかが死に絶えることのないようにするべきだ、冬の水位の上昇を、意図的にというか、作為的にするべきではないという要望が強く寄せられております。そのことに対する質問で、「円卓会議で協議されるということでございますから、その結論というものを見守りながら、対処していきたいと思っております。」と大臣がお答えになったんですが、この円卓会議が全く開かれておりません。
 大臣はそのようにお述べになっているのに円卓会議が開かれていないということも、これはまた、十月から始まる水位の問題でやはり円卓会議を早急に開いていただきたいと思いますが、大臣、このような答弁をされているんですけれども、円卓会議が開かれておりませんので、一言お答え願いたいと思います。よろしくお願いいたします。
扇国務大臣 私が御要望でございますから。
 少なくとも、中川議員は御存じだと思いますけれども、これは把握されているだけで九十八のNPOが参加しているんです。そして、参加したNPOの皆さん方が、霞ケ浦では、少なくとも平成十四年十二月、流域の住民とか、あるいは霞ケ浦について研究しております団体、あるいは関係行政機関等が一堂に会して幅広い意見交換会をするということで、霞ケ浦意見交換会が発足しております。
 これが開かれているか開かれていないかということは、私は今承知しておりませんから、局長が答えるんならそれでよかったんですけれども、あえて私にということですから。
 この交換会で、水位だとか、あるいは生態系でありますとか、あるいは水質、これをテーマにするということで、九十八ものNPOも参加して、霞ケ浦意見交換会が多くの皆さん方の参加で行われているということですけれども、私が聞きましたところ、多くの地元のNPOを初め地域の住民の少なくとも延べ七百四十八人も参加していらっしゃるんです。
 ですから、今後も、特定のNPO等からの意見に偏ることなく、この霞ケ浦の意見交換会というものは全部を網羅して入っていらっしゃいますから、地元の皆さん方で、今おっしゃったように、私が開きなさいということではございません。NPOがこれだけ活躍していらっしゃいます。地方自治体も入っています。そういう意味では、私は、ぜひ団体、関係行政機関が一緒になって、しかも七百四十八名で御論議されるべきだと思っていますので、その結果を待ちたいと思っています。
中川(智)委員 では、時間ですから、これについてはまた続けてやりたいと思います。ありがとうございました。
     ――――◇―――――
河合委員長 次に、第百五十四回国会、細川律夫君外四名提出、交通基本法案を議題といたします。
 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。細川律夫君。
    ―――――――――――――
 交通基本法案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
細川議員 ただいま議題となりました交通基本法案につきまして、民主党・無所属クラブ、社会民主党・市民連合を代表して、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この間の規制改革によって、交通運輸部門の経済的規制はほぼ撤廃され、交通運輸の分野も多くは市場原理にゆだねられることとなりました。しかし、安全の問題、環境への負荷の低減、生活交通の維持、バリアフリーなど、市場原理では解決できない点も多く、規制が緩和された今、それらを包括した新たな指導原理が求められています。その答えが、私たちが提案いたしました本法案であり、中でも本法案を貫く移動に関する権利の規定であります。生存権と自由権の両面から移動に関する権利を明確にすることによって、利用者の立場に立った施策を進める基礎を築くとともに、縦割り行政の弊害をなくし、総合的、計画的に交通政策を推進し、また環境に十分配慮した交通政策を推進すること、これが本法案を策定した目的であります。
 次に、本法案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、憲法第二十五条及び第二十二条により保障される移動に関する権利を規定するとともに、安全で円滑で快適な交通施設等の利用、交通体系の総合的整備、交通による環境への負荷の低減など、交通についての基本理念を定め、さらに、国、地方公共団体、事業者及び国民の交通についての基本理念に係る責務を明らかにしております。
 第二に、政府は、交通に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、交通基本計画を定め、国会の承認を受けなければならないことにしております。
 第三に、交通条件に恵まれない地域における交通施設の整備の促進、移動制約者に配慮された交通施設の整備の促進、都市部における交通の混雑の緩和など、国及び地方公共団体が講ずべき交通に関する基本的施策について規定しております。
 以上が、本法案を提出いたしました理由とその内容の概要であります。
 本法案の審議を通じて、未来の交通に関する理念など、交通政策の根幹が論じられることを大いに期待するものです。そして、全会派の御賛同により本法案を成立させていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
河合委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る二十三日水曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四十分散会


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