衆議院

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第2号 平成16年2月27日(金曜日)

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平成十六年二月二十七日(金曜日)

    午後一時四十七分開議

 出席委員

   委員長 赤羽 一嘉君

   理事 今村 雅弘君 理事 衛藤征士郎君

   理事 橘 康太郎君 理事 望月 義夫君

   理事 大谷 信盛君 理事 奥村 展三君

   理事 玉置 一弥君 理事 高木 陽介君

      岩崎 忠夫君    江崎 鐵磨君

      梶山 弘志君    河本 三郎君

      櫻田 義孝君    高木  毅君

      谷  公一君    中馬 弘毅君

      中野 正志君    二階 俊博君

      能勢 和子君    野田  毅君

      古屋 圭司君    保坂  武君

      増田 敏男君    松野 博一君

      村田 吉隆君    森田  一君

      吉野 正芳君    渡辺 博道君

      岩國 哲人君    岡本 充功君

      下条 みつ君    中川  治君

      長安  豊君    伴野  豊君

      古本伸一郎君    松崎 哲久君

      松野 信夫君    三日月大造君

      室井 邦彦君    山岡 賢次君

      和田 隆志君    若井 康彦君

      佐藤 茂樹君    穀田 恵二君

      武田 良太君

    …………………………………

   国土交通大臣       石原 伸晃君

   国土交通副大臣      林  幹雄君

   国土交通副大臣      佐藤 泰三君

   国土交通大臣政務官    佐藤 茂樹君

   国土交通大臣政務官    斉藤 滋宣君

   国土交通大臣政務官    鶴保 庸介君

   政府参考人

   (法務省入国管理局長)  増田 暢也君

   政府参考人

   (外務省大臣官房領事移住部長)          鹿取 克章君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 加藤 治彦君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   勝 栄二郎君

   政府参考人

   (財務省理財局次長)   内村 広志君

   政府参考人

   (林野庁森林整備部長)  梶谷 辰哉君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 安富 正文君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         門松  武君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            澤井 英一君

   政府参考人

   (国土交通省国土計画局長)            薦田 隆成君

   政府参考人

   (国土交通省土地・水資源局長)          伊藤 鎭樹君

   政府参考人

   (国土交通省都市・地域整備局長)         竹歳  誠君

   政府参考人

   (国土交通省河川局長)  清治 真人君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  佐藤 信秋君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  松野  仁君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  丸山  博君

   政府参考人

   (国土交通省自動車交通局長)           峰久 幸義君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  石川 裕己君

   政府参考人

   (国土交通省政策統括官) 金井 照久君

   参考人

   (日本道路公団総裁)   近藤  剛君

   参考人

   (日本道路公団理事)   金子 恒夫君

   国土交通委員会専門員   飯田 祐弘君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十七日

 辞任         補欠選任

  島村 宜伸君     谷  公一君

  高木  毅君     吉野 正芳君

同日

 辞任         補欠選任

  谷  公一君     島村 宜伸君

  吉野 正芳君     高木  毅君

    ―――――――――――――

二月二十五日

 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)

同月二十七日

 国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国土利用計画法及び都市再生特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

赤羽委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長安富正文君、大臣官房技術審議官門松武君、総合政策局長澤井英一君、国土計画局長薦田隆成君、土地・水資源局長伊藤鎭樹君、都市・地域整備局長竹歳誠君、河川局長清治真人君、道路局長佐藤信秋君、住宅局長松野仁君、鉄道局長丸山博君、自動車交通局長峰久幸義君、航空局長石川裕己君、政策統括官金井照久君、法務省入国管理局長増田暢也君、外務省大臣官房領事移住部長鹿取克章君、財務省大臣官房審議官加藤治彦君、財務省主計局次長勝栄二郎君、財務省理財局次長内村広志君及び林野庁森林整備部長梶谷辰哉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団総裁近藤剛君及び日本道路公団理事金子恒夫君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。今村雅弘君。

今村委員 自由民主党の今村雅弘でございます。

 本日は、こういう貴重な質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速でございますが、今我が国は、イラク、北朝鮮問題を中心として外交、防衛の関係で大きな懸案を抱えております。そしてまた一方、国内では、まさに国際競争、そしてまた少子化、高齢化、そしてこれに関連していわゆる財政の改革という大きな課題があるわけでございます。

 そういう中で、国土交通省は、一体こういった大きな課題にどういう対処をするのか、また役割を果たせるのか、そういったことを中心に、ぜひ石原大臣の所信をお聞きしたいというふうに思う次第でございます。

 先般の所信の中で、大臣が大変力強い所信を述べられまして、私としても大変頼もしく思っております。しかし、なかなかこれは、道路公団の問題を初めとして大変大きな問題があるわけでございまして、今回は法律もたくさんあるということでございますが、先ほど申しましたような観点から、我々もしっかりと議論をして、本当に立派な国づくりのために少しでもお役に立ちたいというふうに思っている次第でございます。

 そうした中で、大臣が言われる中で、大きなキーポイントとして、一つは選択と集中、そしてまた二番目に、民間にできることは民間に、あるいは地方にできることは地方でということで言われているわけでございます。

 しかし、もちろんこれは結構でございますが、特に二番目の、民間にできることは民間にと言われても、なかなか、民間がやれてもやらないことも実はあるわけでございまして、そういった採算のとれないような事業をやはりある程度国が、あるいは地方公共団体がやられるべきじゃないか。パブリックセクターの出番じゃないかというふうにも思いますし、それから、地方にできることは地方でと言われますが、残念ながら、今地方財政は大変窮迫しておりまして、やろうと思ってもなかなか金がない。そういったところを、どうやって知恵を使って、また限られたお金を効率的に使ってやっていくかということで、大きなこれからの課題になるかというふうに思うわけでございます。

 そういう観点から、ひとつぜひこれは大臣に最初にお聞きしたいんですが、そういった我が国をめぐる状況を含めて、そういったものをにらみながら、今後の国づくりをどのように進められていくのか。特に、いろいろな観点からも言えると思いますが、国際競争に勝ち抜くという視点から、そしてもう一つは、少子化、高齢化の進展に対応して、どういう方針でいかれるのか、ここらをお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 国土交通委員会で初めて御答弁をさせていただきます。今村委員の御質問にお答えをさせていただきたいと思っております。

 委員御指摘のとおり、国土づくりの中で重要なファクターの二つとして、国際競争力そして少子高齢化にどのようにこれから対応していくのかということが国づくりという意味でも極めて私も重要であると考えております。

 国際競争が激しくなる中で、企業が国の内外を問わず、今村委員の御地元でも同じだと思うんですけれども、立地条件で諸機能の配置を国境を越えて選択する時代をもう私たちは経験しているわけであります。この新しい環境の中で、二十一世紀を、この日本という限られた国土の中で、国際競争力を維持するためには、各地域地域に魅力のある立地環境を整える基盤整備というものはやはり不可欠なんだと思っております。

 このような観点から、さらに国際競争力を向上させていくために、大都市でいうならば拠点空港の整備とか、委員御出身の九州であるならばやはり中枢港湾の整備とか、また、そちらに到達することのできるアクセス道路や、委員は鉄道の出身でございますが、鉄道網の整備。さらに、それの配分は、委員、地方の財源は大変厳しいというお話を承ったわけでございますけれども、国の財政事情も大変厳しい中にありましては、事業を選択して、しかも集中的に投資を行っていく、選択と集中の考えのもとで、やはり重点的かつ効率的に交通網のネットワークというものを整備していかなければならないと考えております。

 一方、少子高齢化社会というのは大変厄介な問題でございまして、地方の中核都市から中山間地域、遠隔地において、今後さらに、人口の減少と高齢化のスピードというものが速まり、高齢化比率が高まっていく。これは日本全国共通だと思いますが、そうやってみますと、町を歩いていて、十年前と比べても、高齢者の方がふえたなというようなことを直観で思うわけでございます。

 そんな中で、将来にわたりまして、今と変わらぬ、また今よりも国民生活の利便性を確保して、その中で、高齢者の方がふえたといっても、大変お元気な高齢者の方が大勢いらっしゃいますし、さらには、これまでおくれがちという指摘の大変多い女性の皆様方の社会参画を促進することによりまして地域の活性化というものを維持していくためには、これまであります市町村あるいは都道府県、こういうものより広い、広範囲から共同で各種サービス拠点にアクセスして利用できるような、ちょっと発想の違う、広域的というんでしょうか、こういう連帯というものが非常に私は重要なのではないかと思っております。

 そのためには、もちろん鉄道網の整備も必要でしょうし、道路網の整備も必要である。そしてさらに、環境ということに配慮をするのであるならば、公共交通機関の利用というものを促進していく。そんなことを中心に、委員御指摘の二つのキーワーズにこたえる国土政策というものをやっていかなければならないと考えております。

今村委員 ありがとうございます。

 私がなぜこういうことを言うかといいますと、今特に我が国で高齢化社会ということで、いわゆる年金でありますとかあるいは介護でありますとか医療でありますとか、大変お金がかかるようになってくる。これはやはり、これに必要な財源を、しっかり富を稼ぎ出していくことがある意味では一番基本的な対策であるというふうに思っているわけであります。ですから、できるだけ国内でいろいろな産業を興し、そして海外に工場を持っていかない、そういうことにしなければいけないというふうに思っております。

 特に、昨今、ひところの中国ブームに少し反省といいますか、なりまして、やはり、何でもかんでもそういう安いところに持っていったんじゃ、産業の空洞化で日本の国がだめになる。だから、日本の国は、まさにハイテク技術の集積した、そういった工業製品をしっかり国内でつくろうじゃないか、そしてそのノウハウはしっかり日本で守ろうじゃないかということになっている。ですから、シャープとかいろいろな新しい先進的な会社は、今国内に新しい工場をつくっているわけですね。

 ですから、私は、そういった観点から、そういう工場立地が国内にしやすくなるように、ぜひひとつ国土交通省としても、この産業政策の一環を担って、先ほど大臣が言われたような観点でしっかり取り組んでいただきたいというふうに思っております。

 もう一つ、私は、少子高齢化ということで言ったのでございますが、公共事業が何となくいいイメージがない。公共事業をやると、何か建設会社の社長さんのポケットにすぐ入るような、どうもそんなイメージが強いわけでございますが、私は、ある意味では、今、本当に役に立つ公共事業というのは福祉政策の一環ではないかというふうに思っております。

 全然相反する概念と思われるかもしれませんが、一つの例を言いますと、今、私たちの地方では、車がないとこれはもう生活できません。もちろん鉄道も大事でございますが、とにかく車がないと移動できない。そういう中で、福祉の中で、今までは、ぐあいの悪くなった人、あるいは元気がなくなってきた人、そういう人をどう面倒を見ていくかということもあったわけでございますが、先ほど大臣が言われましたように、やはり元気老人には、そういう人たちにしっかり活動してもらう。あるいはお母さん方も、子供さん抱えて大変ですけれども、保育園に送って、そしてまた働きに行く、そういった方のために、こういった社会資本というものはもう一回評価し直すべきじゃないか。

 特に、私たちの地元では、中心都市に入る幹線道路、これが相変わらず二車線なんですね。そうすると、大きなトラックとかダンプの間に挟まれて、そういうお母さん方が子供さんを軽自動車に乗っけていく。あるいは、じいちゃん、ばあちゃんが、そういう小さな車で、本当に肩身の狭い、危ない思いをしながら行っておられる。そしてまた、歩道もないような国道も実はあるわけです。

 ですから、こういったところは早く四車線にして、そして、そういう弱者といいますか、弱者というとなんでございますが、お母さんとかお年寄りとかそういった方の優先レーンをむしろこっちにする、大きな、元気な車は真ん中を走りなさい、そういう観点から、ぜひこれから公共事業のあり方という新しい側面を入れていってもらいたいと思いますが、この点いかがでしょうか。

石原国務大臣 ただいまの今村委員の御指摘は、これからの高齢化社会の中で、やはり自動車利用ユーザー、あるいは、道路は車だけじゃございませんで、高齢者の方々も道を歩くわけでございますので、そういうものに配慮した道路整備ということも、社会福祉政策の一環としてとらえて重要なのではないか、そういう観点に立って整備を進めていけというような御質問に聞かせていただいたところでもあります。

 そんな中で、委員が御指摘されましたように、地方部においては自動車が主要な移動機関となっている。人口動態で見ますと九割以上自動車に依存している。車中心社会というものが地方に根づいているということは、また委員の御指摘のとおりだと思っております。

 そこで、私も国土交通大臣という仕事をさせていただきまして一番印象に残りましたことは、さまざまな御陳情というものがあるわけですけれども、道路に関する陳情というものが実は一番多いんじゃないか。正確に数は数えていませんけれども、やはり八、九割は道路に関するものではないかというような気がいたします。

 最近では、特に、余り道路とは縁のない普通の主婦の方々、女性の方々が、道路の問題について問題意識を持たれて、どうあるべきか、こんな話においでいただくことも大変印象に残っております。これは特定の地域があるわけではございませんで、全国から女性の方がよくおいでになっております。

 そんな中で、よくお話に出ますのは、自分たちも地方都市に暮らして、町とか村にも暮らしていて、そのまま暮らしていきたい。そんな中で、やはり中心地へのアクセスの改善というものは、これからの高齢者社会の中で、重大疾病が起こったとき、あるいは事故等々が起こったとき、重要な要素ではないですか、こんな医療あるいは社会保障に関連するような道路での陳情というものもふえているような気がいたします。

 こういう現状をしっかりと認識した上で、また委員の御指摘を十分に踏まえた上で、地方の生活を支える道路整備を進めるに当たっては、やはり地方の皆さん方に優先順位をつけていただいて、ここから整備していくんだということを地元でお決めいただく。そういうものに対して国の行政も御援助をしていく。地方の各地域地域での特性というもの、また自主性を尊重していくということが私は大事なのではないかと思っております。

 そういうニーズにおこたえしていくために、これはもう以前からある制度ではございますけれども、地方道路の整備臨時交付金でございますが、これの使い勝手というものも、来年度、平成十六年度では、これまで国と地方の負担割合みたいなものは各路線とか各箇所ごとに決まっていたわけですけれども、それを県全体で、例えば一〇〇%全部国費でつくる橋があっても結構ですし、一〇〇%国の費用でつくるのも結構ですが、それはやはり地元の人たちに決めていただこうというパッケージで支援する仕組みを活用していただいて、地方公共団体の皆さんとも、ぜひ、そういうところは地元の方しかわかりませんので、協力しつつ、私どもも、委員の御指摘を十分踏まえて取り組んでいかねばならないと思っております。

今村委員 ありがとうございました。

 後で道路公団の話もしますが、高速道路ももちろん大切でございますが、そういった生活道路というものがより以上に大切であるということをぜひ認識していただきたいと思います。

 そしてまた、先ほど陳情の話も出ましたが、私も、最近は、昔と違って、そういった道路の関係含めて、陳情はもう余り議員さんとかなんとかじゃなくて、できればお母さんたち、あるいはおじいちゃんたち、おばあちゃんたち、連れてきてくださいと言っております。また、その節には、大臣にも機会がありましたら、ぜひお相手していただければ感激でございます。よろしくお願いいたします。

 次に、公共事業含めて、国づくりは景気、経済対策ということも大きな効果があるわけでございます。しかしながら、昨今、極めて予算も厳しゅうございます。公共事業も、今年度の案でいきますと、国土交通省だけでも三千億以上の削減となっているわけでございまして、大変困ったなと思っているわけでございます。

 そういう中で、昔に比べて、公共事業の乗数効果といいますか、あるいは生産誘発効果という言葉もまたありますが、これが落ちているんじゃないかということが言われて、いま一つ景気対策に後押しがないような気もしますが、この点は、国土交通省はどういう認識をしておられるんでしょうか。

澤井政府参考人 ただいま御指摘の、公共事業の実施が経済の需要を創出するという点につきまして、内閣府の公表しております公共投資の乗数効果を見てみますと、一番最新では二〇〇三年でございますが、二〇〇三年のマクロモデルでは、名目ベースで一年目一・三ということになっています。

 例えば、過去の数値で、安定成長期の一九八一年モデル一・二七、あるいはバブル期の一九九一年モデルでは一・三九となっていますけれども、当時の経済企画庁などの見方としては、それぞれモデルの枠組みなどの違いがあって算出された数値でありますので、これらを単純に比較はできず、例えば、物の言い方として、経済環境の変化により乗数が低下しているというようなことは、そういう言い方は疑問であると企画庁の方でも言っております。

 私ども、少なくとも、低下していると断定することはできないというふうに理解しております。

今村委員 この辺はいろいろな議論のあるところだと思いますが、やはり私は、一つには、こういった事業のやり方は、もっと直接的な効果がある、あるいは早くつくって効果を出す、早くつくるということは、まさに生産財を集中的につぎ込んでいくわけですから、そういう意味での、限られた期間内での効果は上がると思っておりますので、ひとつそういうやり方をしっかり工夫してもらいたいなというふうに思います。

 それから、それに関連して、昨今はいわゆるリストラその他、あるいは高齢化で、もうリタイアされたような方もたくさんおられますし、それから建設会社もたくさんの従業員をある意味では余剰労働力という形で抱えておられる。これを今使わない手はないわけであります。

 先般、実は、失業保険給付の法律改正で少しは改善されましたが、平成八年度に四兆二千七百五十五億、失業保険のいわゆる残高があったわけです。これが七年間の間に、あっという間にもう二千億近くになってしまった。言ってみれば、七年間で四兆円近い失業保険のため込んだ分がなくなっちゃったわけです。

 失業保険というのは、今は少し制度が変わりましたが、とにかく、これをもらうには仕事をしちゃいけない。ですから、変な言い方ですが、お仕事しないで、おふろ入って、温泉行って、パチンコやってということになっていくわけですね、ちょっと飛躍、これはティピカルな言い方をしましたけれども。そんなことよりも、やはりお金をむだにしないで、せっかく貴重なノウハウを持った方、あるいは労働力といいますか、そういったものを活用することがぜひ必要だと思います。

 幸いにして資材等も安い、しかしこれが、やはり、今、少しずつ、中国の影響等もあって、ひょっとすると資材が上がるかもしれないという時期でもありますから、こういう時期に思い切った、こういった人を使って事業をやられることをぜひ考えてほしい。

 そういう意味で、私はちょっと、一つ提案したいのは、こういった事業を、いろいろなことをやっていく上で、例えば昔の区役事業というのは、部落でセメントとかなんとか、材料を支給してもらって、そしてその部落の、集落の皆さんが、みんなでスコップを持ってやったりした、そういうこともやられているわけですから、ぜひ、そういうやり方もひとつ規制緩和の一環でこれは大幅に緩めてもらいたい。

 それで、もう一つは、地籍をぜひきちんとしてもらいたい。今聞きますと、大体全国でまだ半分ぐらいしか地籍がしっかりしていないということであるわけです。都市部においては、これはまだ二割いっていないわけでしょう。だから、こういったものをやっていく上で、これはどうしても人手を使う作業でありますから、大きな効果があるんじゃないかというふうに私は思っております。ひとつ平成の大検地ということでいいと思いますが、こういったことはいかがにお考えでしょうか。

澤井政府参考人 最初の、材料なり資機材を提供して、逆に労働力を提供いただくということにつきましては、安全性なり、でき上がったものの、例えば道路でいえば、陥没箇所を直すというあたりについて言いましても、きちんとやらないと車が走ったときに危ないというようなことがありますので、一定の範囲があるとは思います。

 ただ、そういった中で、例えば現在やっておりますことを一つ申しますと、河川堤防の草刈りですとか道路の歩道の清掃などの業務について、地域住民やNPOの方々に用具を貸与し、あるいはまた、河川でいいますと、そういったことをやっていただくかわりに河川敷を開放して、そこを住民の方々が花壇として利用するというようなこともあわせながらやるような取り組みも今しております。

 一方で、今御指摘の地籍調査でございますけれども、これはこれとして相当の雇用効果を持っていると思います。この調査を来年度からスピードアップしていきたいということを考えております。

 また、ついでですけれども、地籍の整備によりまして、公共用地の取得の隘路の中でも、官民境界でなくて、民間同士の境界がはっきりしないので公共用地として買えないというケースが相当あります。そういったことも解消されまして、公共投資の効果がそれによってまた早く出るということにもつながると思っております。

今村委員 ぜひ、これは強力に進めていただきたいというふうに思っております。

 そのほかにも、こういったいろいろな事業の効果を高めるやり方として、いわゆる不動産の証券化、そういったことも必要であります。それから、税制ですね。これも、昨年といいますか今年度になりますけれども、随分税制が改正されて、極めて不動産が、名前は不動産でありますが、まさに動く、動くようになって、本当にお守り神であるお不動さんみたいになってきているわけでございますが、力強い存在になってきているわけでございますが、ぜひ、そういったものも進めてもらいたいと思います。

 その点で、一つだけちょっとあれでございますが、最近REITという、これはまさに今市場にも出ておりますし、なかなか好調のようでございますが、いかがな状況でしょうか。簡単にお願いします。

澤井政府参考人 不動産の証券化、いろいろなやり方がございますけれども、一口で言えば高額な不動産を小口化するということで、まとめては買えないけれども小口化したので買えるというようなことで、投資家を幅広く募ることができると思います。

 その中で、特に現在では、取得資産規模が一兆四千億を超えましたJ―REIT、一番新しい手法でございますけれども、いろいろな不動産証券化のやり方の中でただ一つ上場市場を持っておりまして、個人投資家が直接プレーヤーになれるということで、小口化による不動産の流動化、良質な都市ストックの形成により大きく寄与するものだろうと思っております。

 私ども、促進するための税制の整備、あるいは普及啓発活動を一生懸命やっていきたいと思っております。

今村委員 では、よろしくお願いします。

 時間があれでございますので、道路公団の話をちょっと伺いたいというふうに思います。

 道路公団の問題は、特に小泉総理がまさに構造改革の大きな柱として進められ、そして先般来委員の方に議論していただき、そして今般いよいよ法案も出ているということでございます。これについては、いろいろな課題があると思います。

 そういう中で、私は実は国鉄そしてJRの出身でございますが、自分でそういった分割あるいは民営化といったものを経験してきておりまして、やはりそれなりの思いはあるわけでございます。

 そういった観点からちょっとお伺いしたいと思いますが、まず、JRの民営・分割の評価というものを今どういうふうに国土交通省は考えておられるのか、簡単にお伺いしたいと思います。

丸山政府参考人 昭和六十二年に分割・民営化によってJRが発足をいたしました。全般的に見ますと、例えば駅員の態度がよくなったとか、あるいは地域の実情に応じたダイヤ設定がされるようになった、それでサービスがよくなったね、あるいは経営についても効率化が随分進んだんじゃないかということで、利用者に一定の評価は得ているものというふうに思っております。

 ただ、各社ごとに状況を見ますと、一律ではないなという感じがいたしております。

 JR本州三社について見ますと、株式を売却いたしまして上場を果たしておるということで、順調に経営をしているんじゃないかと言えると思います。

 一方で、JR三島会社、北海道、四国、九州の三島会社について見ますと、少し事情が違うなというところがあるというふうに言えると思います。特に三島につきましては、少子高齢化によって輸送需要が減ってきている、それから、経営安定基金を設けまして、それで経営の赤字を埋めるというようなスキームができたわけでございますが、それにつきましても、長期的に金利が下がっているということで、非常に厳しい状況があるということが言えるかと思います。

 このような厳しい状況ではございますけれども、三島会社につきましても、各種の増収努力でございますとかあるいは経費節減ということで経営基盤を確立する、それから利用者のニーズによりこたえていこうということで積極的に経営をされているというのが今の状況ではないかというふうに思っております。

今村委員 この問題は、私は、なぜこう言うかというと、道路公団を今、地域でいくと三つの会社に分割するという話がありますが、やはりJRの分割で得たいろいろな貴重な経験あるいは改善点等をしっかり参考にして生かしていかないと、地域の理解はなかなか得られないんじゃないかということがあるものですから、こういうことをあえて申したわけでございます。

 特に、交通基盤の分割というのは、私は以前も言っておりますが、ある意味ではようかんとまんじゅうの違いということを言っております。ようかんというのは、どこを切ってもおいしいんですね。ところが、まんじゅうというのは、真ん中にあんこの入った方がやはり一番甘くておいしい。ちょうど日本も、東京を中心にしていろいろなものが今でき上がってきている中で、首都圏を中心にしたところが一番あんこの多いところでありますから、当然、そうなってくると、三つの会社に云々しても、どういう分け方になるかはこれからでしょうが、やはり真ん中の会社が一番おいしい会社になる可能性はあるわけでございます。

 しかしながら、やはりそれぞれ置かれた条件の中で経営努力をしていかなければいけないわけでございますので、それが、いい意味での競争は、これは結構。しかし逆に、三つの会社になって、それぞれがエゴを持ち出して、そして真ん中の会社が料金を高く取って、しかし、高いけれども、九州から魚を運ぶときにも高い料金を払って行かなきゃいけないというようなことではやはり困るわけであって、そういった会社間の経営の格差といいますか、あるいはそういうエゴが出ないようにするのをどういうふうにコントロールしていくのか、そういったことをぜひしっかり考えてもらいたい。

 そしてまた逆に、これを余り調整し過ぎると、結局親方が何とか面倒見てくれる、もたれ合い、甘えにもなっていくわけでございますので、その辺の兼ね合いが難しいと思いますが、その基本的な考え方をぜひお聞かせ願いたいと思います。

石原国務大臣 ただいまの点は、JHを三分割したときあんこ、あんこはきっと東名高速だと思うんですけれども、あんこのあるところが一番おいしくなっちゃって、JRの分割のときの、今の現状でもわかりますように、北海道、四国、九州といった三島会社の経営がその他の民営会社と比べても差が出てしまった、こういうものにどう対処していくのかという論点から御質問をされているわけだと思いますが、今回の民営化論のそもそもは、やはりこのまま同じ経営手法によって、同じ工法、同じ規格で物をつくり続けていくと、四十兆円に上る債務が返済できないんじゃないか、ここに一つ大きな今回の民営化論のスタートがあると思います。

 したがいまして、今回の民営化の最大の目的は、この四十兆円の債務を必ず返していく。そして、もちろんサービスの競争というものは、JRの例を見てもわかりますように、競争したことによって、局長が答弁させていただいたように、サービスが向上してきた。こういうことを考え合わせますと、やはり三つに分割して競い合わせる、こういうことも大切である。しかし、その一方で、委員御指摘されましたように、地域間格差、こういうものが大きくなってしまっては利用する側にとりましても支障を来す。

 そこをどういうふうに兼ね合いをとっていくのかというところにこの問題の難しさがあると私は思うんですけれども、基本的には、三分割はいたしますけれども、債務というものは、四十兆円の債務を必ず返せるという枠組みをつくっていかなければなりませんし、あんこのところだけが先に返し終わっちゃって、あとのところが返せないというような事態も当然避けていかなければならない。

 返済期間やあるいは料金水準の一定なものは、利用者間の公平性、利便性を確保いたしますとともに、さらに各地域によってどんなことが起こるかわからない、交通量、先ほど前半の質問の中で、地方の整備というようなお話もありました。そういうものができますと交通量はふえますけれども、つくろうと思っていて急にそういうものができなくなると交通量は減るといったような交通量の変動リスク、あるいは、現在は大変低金利でありますけれども、これも、いつまでも低金利であるかということはだれもわからないといったような金利変動リスクにも対応できるようにしなければいけませんし、くどいようですけれども、四十兆円に上る債務を必ず四十五年と法定で縛って、この四十兆円の債務が高速国道においてそれ以上民営化してもふえないという大きな縛りをかけて、機構において一体的に管理する。

 そういう中で、委員が後段御指摘になりましたように、そうはいっても、やはり民営会社でありますので、民間の経営センスを生かすとともに、地域の交通特性に応じた、各会社ごとの自主的な判断による弾力的な料金設定というものを私もユーザーの一人として期待しているところでございます。

今村委員 たくましい国づくりというのはまさに石原大臣の双肩にかかっているというふうに思っております。ひとつ、精力的に頑張っていただくようにお願いいたしまして、質問を終わります。

赤羽委員長 岩國哲人君。

岩國委員 民主党の岩國哲人でございます。

 石原国土交通大臣に、所信表明を中心に質問させていただきたいと思います。

 先ほど、今村委員の方からも、平成の大検地というお話がありましたけれども、我が国の国土の管理というのはどのようになっているのか、それをまずお伺いしたいと思います。

 要するに、国土、国土というのは、日本人だけが持っているのが国土ではなくて、最近は外国人も当然国土を持っています。その外国人所有の国土がこの十年間でどれぐらいふえているものなのか、どのように管理されているのか、まず、それについてお伺いしたいと思います。

伊藤政府参考人 近年の外国から我が国に対する対内直接投資の動向ということでございますが、平成八年度以降、この平成八年度と申し上げますのは、平成九年の二月に汐留等で旧国鉄跡地の入札等に外資が参加したということで話題になったところでございますけれども、そういうことで、不動産業の投資額が平成八年度以降、それ以前に比べて増加しているということが事実として、推移としてございます。

 そういう中でございますけれども、外国籍の企業が所有する土地の割合とかそういうことについては、我が国では、今のところ数字としてお答えできる、そういうものは、率直なところ持ち合わせておりません。

 以上でございます。

岩國委員 これは、株式についても、それから国債についても、それから人口の中に占める外国人、こういうのは大体常識として把握すべきものじゃありませんか。我が国の株式について外国人保有によるものは一七・七%、国債については二・八%、人口については一・二%。なぜ、この実体資産である国土、日本にとって一番大切な国土について、ある意味では、株式や国債の外国人がどれだけ持っているかということ以上に、国土がどれだけ外国人に持たれているかということは、大臣自身、頭の中で何%と思っておられますか。

石原国務大臣 ただいま局長の方から御答弁をさせていただきましたように、外国籍企業が所有する不動産についての正式なデータというものは当省で持ち合わせていないというのが事実でございますが、直観的に一割程度ではないかというようなことを推察しているところでございます。

岩國委員 国土の一割は外国人に持たれているという国はちょっとないんじゃないかと私は思うんです。

 数字の議論をするのではなくて、私は、石原大臣にこういうことにこれから少し関心を持っていただきたい。

 今、拉致の問題から始まって、北朝鮮の問題、イラクの問題、いろいろな国際的な問題があり、さらには送金規制、外為法までこれから規制していこうというときに、実体資産である国土がどれだけ外国人によって持たれているかということは、やはり国土交通委員会の委員も含めて、大臣自身がもう少しそういうことに対して関心を持っていただきたいし、我が国の制度やそれから行政組織がそれを把握することに十分なシステムになっていないとすれば、私は、こういうことをきちっとすべきじゃないかと思うんです。

 大臣、早急にその対策をお立てになるお気持ちはありますか。

石原国務大臣 先ほど私が直観的な数字を申しましたのは、外国籍企業による都内全体の不動産の取得、これは外国籍企業といいましても、株式の持ち合いの比率によって、どこまでとるかによってその量というものは大きく変わってくるんですけれども、全国の土地面積に対する外国資本の占有あるいはそういうものについての直観的な数字というものは思い当たらない。そういうものに対しまして、委員はそういうものをしっかりと把握することが重要であるという御指摘だと聞かせていただいたところでございます。

岩國委員 これは、早急に、国土交通省を中心にして、そういう外国人が持っている土地が具体的に把握できるような体制だけはとっておくべきではないか、私はそのように思いますから、国土交通省で早急に検討されることを要望します。

 次に、財務省の方では、外資がどれだけの土地を所有し、そして、外国資本からどれだけの不動産の税金を徴収しておられるのか。当然、財務省としては、そういうところから税金を取っておられるわけですから、そちらの面でも把握できていないのかどうか。その点についてお伺いいたします。

石原国務大臣 委員の御指摘は御指摘として承らせていただきますが、国土交通省としてできること、あるいは、政府全体として、私は、法務省の登記の方からアプローチをする方が現実的な気もいたしますので、この点については、省庁間でどういうふうになっているかということを調べさせていただきまして、後日また委員会で御報告をさせていただければと思っております。

加藤政府参考人 お尋ねの件でございますが、非居住者の課税にかかわります申告状況等につきましては、国税庁の方で把握している部分もあるかと思います。

 きょうは、ちょっと私、制度の担当でございますので、その辺のところについて計数等は持っておりませんが、そういう税務申告上の必要な計数につきましては把握できる体制になっておると承知しております。

岩國委員 私は、財務省にも、それから法務省にも、それから国土交通省にも問い合わせてみました。ぐるぐるぐるぐる回って、要するにどこも把握していないんです。法務省は、一筆一筆自分のところはやっているけれども、とても足し算できるような情勢ではございません。財務省は、税金だけはいただいているけれども、外国人からいただいても日本人からいただいても同じ税金だから、これまた余りそういう意識がない。では、国土交通省は。国土を管理してはいるけれども、そういった不動産の取引高、あるいは財務省の方ではないでしょうかということで、これまたさっぱり要領を得ない。

 私は、日本という国はつい最近できたばかりの国じゃありませんから、しかも、アメリカのように、あんな大きくて、だれが買っていても余り気にならないというような国でもないと思いますから、もっと大切に日本という国の国土の管理をしてもらいたいし、管理体制を早急につくるべきじゃないかと思いますので、早急に検討し、この委員会で報告をしていただきたいと思います。

 例えば、最近の新聞でも、ゴールドマン・サックスというところはゴルフ場を次々と買って、そして、日本で最大のゴルフ場のオーナーは外国の金融機関だ、こういうのを見ますと、一般の人も、どんどんそこら辺が外国の資本で大事な土地も買われているんじゃないかという一種の危機感というか関心を持つわけです。

 次に、財務省にもう一点、お伺いします。

 例えば、最近の新生銀行の売り出しで、新生銀行の投資家、オランダ国籍の人たちが売り出した。そしてまた、手元の株式、八百円で計算すると、約一兆円近い利益が上がっている。一千二百億円が約一兆円ということは、四年間で約八倍の利益。この膨大な、一兆円近いキャピタルゲインに対し税金はかけられない。かけない、かけられない。国民の税金は八兆円使われている。そして、外国の投資家には一兆円の大もうけ。百万円、二百万円の所得に対してもしっかりと税金をかける日本の政府は、この外国の投資家には、一兆円の利益には一銭の税金もかけない、かけられない。こういうおかしな事態が発生している。

 これは、私は、予算委員会で四年前にもう既に指摘したことですけれども、当時、リップルウッドというところが、同じ投資家が日本のゴルフ場あるいは日本の土地を買っておったら、この土地の売却益についても同じように一銭の税金もかけない、かけられない状態になるのかどうか、お答えください。

加藤政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の点、二点、具体的な話としてはちょっと私どもコメントできませんが、まず、株式として投資する、非居住者が株式投資をするという所得につきましては、基本的には、我が国の国内法及び租税条約によってどういう課税関係が生ずるか確定するわけでございますが、今のところ、先進国と基本的に結んでおります租税条約によりますと、そういう株式投資の所得につきましては本国地課税、つまり非居住者の本国で課税する。

 いずれにしましても、これは議員御案内のように、グローバルな経済の中で課税権が競合いたします。要するに、投資家の本国と所得を発生させる源泉地国の二重の課税権をどう調整するかというルールが必要でございますので、そのルールをOECDのモデル条約を中心に個々に租税条約を結んで確定しておるわけですが、今の先進国型の基本的なルールは、株式投資の所得については源泉地ではなくて本国地で課税をするというルールで、基本的には居住国の方で課税していただくということになります。

 それから、土地につきましては、その土地が所在する国で課税権を有するというのは基本的なルールになっておりますので、これは逆に、土地の場合は源泉国、日本の土地を譲渡して所得を得るものについての課税権は我が国に有する形になっております。

岩國委員 それでは、確認させていただきますけれども、新生銀行で起きたような膨大なキャピタルゲインがあっても、ゴルフ場あるいは日本の土地の売却益については日本の政府は税金をかけられるということですね。

加藤政府参考人 恐縮でございます。

 株式投資の所得は、非居住者の場合は非居住者の本国で課税するということですね。逆に言えば、我が国が、もし我が国の企業の株式であっても、我が国では課税権は有しない場合が基本でございます。逆に、土地の場合は、土地の存在自体が国土として我が国にあるということで、基本的には我が国が課税権を留保する、保有しているというのが原則ということで、株式と土地の場合はちょっと課税関係が異なるということでございます。

岩國委員 要するに、私が言ったことは正しいということですね。さっきおっしゃったことと同じことを繰り返されるばかりじゃないですか。要するに、新生銀行で起きたようなことは土地の場合については起きないんだということをはっきり確認してください。

加藤政府参考人 土地の場合は課税できます。

岩國委員 はい、ありがとうございました。

 次に、石原大臣にお伺いします。

 小泉内閣の重要なテーマは、雇用の確保、雇用の増強ということにあります。そういった観点から、平成十六年度国土交通省の公共事業予算は、昨年度比で三・二%減少して約六兆円ということになっていますけれども、この公共事業費の削減によって雇用に対してどれだけの影響を及ぼすと大臣自身は認識していらっしゃるか。

安富政府参考人 私の方から数字的なことをちょっと申し上げたいと思います。

 まず、各雇用の具体的なものについては、我々としても具体的な推計ということはやっておりませんけれども、総務省の方で、労働力調査に基づきまして地域別に算定したものがございます。

 これを平成十五年度の数字で対前年度比で見ますと、例えば、これは建設就業者数でございますけれども、四国でマイナス九・五%、あるいは東海でマイナス六・六%、北陸がマイナス六・一%、九州がマイナス三・九%、東北がマイナス三・五%といったような数字でマイナスになっておりまして、唯一南関東がプラス二・一、それから北関東・甲信、中国が横ばいという数字で、建設就業者の数が非常に最近、十五年、対十四年度の比で申しましても、マイナスになっております。

 そういう意味で、先ほど議員の方からございました、公共事業がマイナス三・二%ということで大きく落ち込んでいますので、この影響があらわれているものというふうに考えております。

石原国務大臣 ただいま官房長から御答弁をさせていただきましたように、公共事業の雇用に与える影響というものは、数字の上にも大きくあらわれていると思います。さらに、地域の景気と雇用をある意味では下支えする効果が数字の上からもあったということは認識しております。

 しかしながら、この財政事情の中で限られた財源をいかに効率的に、かつ、選択し集中して投資をしていくかということで今回の予算は組ませていただいているところでございますし、先ほど来、御同僚の委員の御議論の中にもございましたように、国際競争力の向上、さらには少子高齢者社会の中にあって、地域の活性化に役立つような事業については必要な予算を確保しているというふうに御理解をいただきたいと思います。

岩國委員 端的に言って、何万人の減少が予想されておりますか。

安富政府参考人 先ほどちょっと申しましたように、この予想という意味で、どれだけ減少するかということは我々としてやっておりませんけれども、先ほども言いました十四年度、十五年度の全国で見ますと、比率としては対前年マイナス二・三%でございますので、数字としては約十四万人が減少しているという状況でございます。

岩國委員 いろいろな県でそれぞれの地元の調査機関あるいは県庁、県知事、県議会等がそういったマイナスの影響を心配し、そしていろいろな、かなり具体的な数字がそれぞれの県でひとり歩きしているのは御存じのとおりだと思います。

 例えば、島根県一つとれば五百人とか、これは全県それぞれにあるでしょう。四十七都道府県、集計してみて、この辺が静岡だな、この辺が神奈川県の減少数だなというのをちゃんと集計し、各地でどこにどれだけの影響が出ているかということについて調査しておられますか。その中で一番大きな減少が予想されているのはどの県ですか。

安富政府参考人 私どもの方で、具体的に各県別にそれぞれいわゆる建設就業者数あるいは公共事業における雇用数がどう変化しているかを地域別にとった資料はございません。

 先ほど総務省の調査で、全体、経年としてこういう形で、結果として総務省の調査によって出てきたものを分析しているということでございます。

岩國委員 この辺でこの議論は打ち切りたいと思いますけれども、やはり予算の中で一番大きな予算を抱えているこの国土交通省であるからこそ、こういった雇用に対してインパクトが大きいと私は思うんです。これは世間の常識。だからこそ、学者のつくったマクロの数字を当てはめて幾ら幾らという数字だけではなくて、もっと、各地域から悲鳴が上がっている、その悲鳴がどれぐらいの具体的な数字で積み上がってきているのか、やはりそれぐらいの細やかな神経を持って政治というのはやるべきじゃないでしょうか。

 石原大臣にも、そういった小泉内閣の重要閣僚の一人であるならば、こういった雇用の確保ということをあれだけ総理大臣が叫んでいるときに、自分の所管の事業がこれだけ減った場合にはどれだけの雇用におけるマイナスが出てくるものかをもう少し真剣に大臣自身が考えるべきじゃないかと私は思います。

 次の質問に移ります。

 大臣は、所信表明の中で、自然環境の保全、再生あるいは健全な水循環系の構築というのを掲げていらっしゃいますけれども、具体的には、わかりやすい例でどのような施策でそれを進めていこうとしておられるのか、一つ二つ例を挙げていただけますか。

石原国務大臣 ただいまの所信表明の前に、前段の議論、一言私、若干気になる点があるので申し述べさせていただきたいのですが、公共事業によって雇用対策がかくあるべしという議論と、必要な公共事業、さらに地方に選択をしていただいて必要な予算をつけているというものの両面がこの公共事業の事業費の削減の中にあるということは、ぜひ委員にも御理解をいただきたいと思うわけでございます。

 そんな中で、今御質問のございました水環境系の再構築でございますか、こういうことで、どんなことをやっているのかということですが、フリップか写真でお見せする方がわかりやすいものだと思うんですけれども、例を二、三引かせていただきますと、釧路湿原におきます蛇行河川の復元や、湿地、干潟の再生を行う自然再生事業など、そういうものがございますし、都市公園あるいは都市緑地あるいは道路の街路樹ですか、あと河川の部分もあると思うんですけれども、こういうものを水と緑のネットワークにして、こういうものの形成に努め、進めているところでございます。

 また、これから当委員会で御審議をいただくことになると思いますけれども、都市緑地保全法等の改正案も今国会に提出をさせていただいているところでございます。

岩國委員 そういった自然再生ということは、非常に世界的な潮流でもありますし、ぜひ国土交通省としても推進していただきたいわけですけれども、自然を再生するというよりも、自然の破壊をとめることの方がむしろ大切ではないか。イラクの復興事業についても、アメリカ軍が壊して日本がその十分の一を復興していく、これの繰り返しでは永久に広がるばかりの話で、持ちつ持たれつみたいな関係ですけれども、自然を壊してはまた自然再生、壊してはまた再生というよりも、今ある自然をしっかりと守るという観点がより重要ではないかと私は思います。

 我々民主党でも、緑のダムという構想を政策の中に打ち出しております。そういった森林の持つ貯水機能、保水機能あるいは水源涵養機能、土砂防止機能を活用した緑のダムにこれからいろいろな水事業も変えていくべきではないかと私は思いますけれども、この緑のダムに対する過去五年間の予算の推移を教えていただけますか。

梶谷政府参考人 お答えしますが、緑のダムの事業というものはもともと政府の方としては行っているとは思っておりませんけれども、森林関係の予算でいきますと、その中で特に主要になります林野公共事業を見ますと、大体三千数百億円という形になっております。

岩國委員 全国で、利水ダムあるいは治水ダム、多目的ダム、いろいろな名前のもとでダム建設が進められておりますけれども、事業費がその中で最も大きなものは、恐らく近々のうちに事業費が倍増ということが予定されている八ツ場ダム。私もつい最近その読み方を覚えたんですけれども、八ツ場ダムは、利根川の支流それから群馬県の吾妻川の上流にありますけれども、その周辺は非常に美しい渓谷にあふれている、温泉街もある、こういうところです。

 その周辺では利水量が、必要な水の量が減少しているにもかかわらず、事業費が今度倍増される、そのように聞いておりますけれども、これは事実かどうか。そして、その利水量、各県別に、どこの県がどれだけの水を必要としておるのか。最初計画されたときから必要な水の量が倍になったのかどうか。その点について、端的にお答えいただけますか。

清治政府参考人 八ツ場ダムにつきましての話でございますが、これは直轄の多目的ダムとして実施しているものでございます。関係する利水者、これは非常に多うございまして、東京都それから四県一市それから二団体、八つの利水の需要者がございます。

 今お尋ねの全体の水需要がどうなっているかということにつきましては、現在、利根川水系及び荒川水系における水資源開発基本計画、いわゆるフルプランでございますが、これの変更の作業をやっているところでありまして、その中で、各関係の都県等から、将来の水需要についての御検討をいただいて数字を出していただいているところでございます。

 その作業の中で、この八ツ場ダムにかかわる利水の需要量についても数字が出てきておりまして、この数字をもとにして、現在、多目的ダム法に基づく基本計画の変更案というのを作成しておりまして、これでもって関係の利水者と協議中ということでございます。

 その中で、この八ツ場ダムにかかわるもので申し上げますと、都市用水、いわゆる上水の用水とそれから工業用水合わせたもので、もともとの計画では二十二・一二三毎秒トンでございます。約二十二・一トンこのダムで新規開発するという形で乗っていただいているわけでありますが、その中身、細かく数字はございますが、これらの見直しのお話を受けた段階でトータルとしては二十二・二〇九毎秒トンでございますので、〇・一トンぐらい増という形になって、現在この利水計画の見直しというのを行っているわけであります。

 これに対する、参画している負担の割合でございますが、千分の四百五十四、すなわち四五・四%がこの利水にかかわる予算ということになってございます。

岩國委員 その利水の計画は、以前に比べて〇・一トンふえたから倍額にするという今話が聞こえたんですけれども、〇・一トンといえばバケツ三杯ぐらいの話で、それで、その事業費を倍増しなきゃいかぬぐらいの規格変更あるいは工事変更というのは必要になるんですか。

 それが一つと、各県別にどれだけの水を希望してきているのか、そして、それぞれの県の負担額はどう変わるのか、あるいは三十年前と全く同じ比率で考えられているのか。今すぐ資料がないんだったら、資料は出せますか。答弁してください。

清治政府参考人 それでは先に、手元にございますので、各県別の利水量とその負担割合でございますが、大きいところだけ申し上げたいと思います。

 これは、三十年前というお話がございましたが、現在の基本計画、その内容を示した基本計画は昭和六十一年に作成されたものでございます。その基本計画におけるものと、現在見直し案として協議中のものとを比較したもので御説明させていただきたいと思います。

 水の量としましては、水道用水で一番大きいのが東京都でございます。これは、毎秒五・七七九トンというのは変更ございません。それから、その次に大きいものが、大変失礼いたしました、一番大きいのは埼玉県でございます。新しい計画が九・九二トンでございますが、以前は八・八一トンでございます。これは、内訳がちょっと難しい構造になっておりまして、通年とれるものと、それから農業用水をとらない冬期のものとがありますが、換算しますとこういったような数字になってございます。あとは、千葉県が同じく水道用水で一・四六トンが一・四六トン、これも変更ございません。それから、群馬県が三・〇二トンございましたが、これが一・〇二トン減りまして二トン、こういうようなことになってございます。

 それから、工業用水につきましては、数字は非常に小さいわけでございますが、群馬県と千葉県が載っておりまして、この二つのトータルで現計画が〇・五八トン、これに対して、千葉の方で若干上水から工業用水に振りかえた関係がございまして〇・八二トン、こういうような数字になってございます。

 それから、予算の関係でありますが、先ほど申し上げました千分の四百五十四、四五・四%に対して、全部を足すとその数字になりますということの数字で申し上げますと、水道用水の関係で、埼玉県が一六・八%、東京都が一五・四%、これは変更ございません。それから、千葉県が三・三%が三・三%、これも変更ございません。全体として余り大きい変更はございません。

 そういう中で、委員御指摘の事業費の関係でございます。現在の計画では総事業費が二千百十億でございますが、これが現在手続中の基本計画の案におきましては、御指摘のように四千六百億という変更を予定してございます。

 どうしてこのように事業費がふえたかという御指摘がございましたが、ダム自体の規模は、先ほど申し上げましたように、水需要量、八ツ場ダムに関しては余り大きい変更がございませんので、ダムの規模は変更ございません。

 中身でございますが、昭和六十一年に策定した当時、生活再建対策、いわゆるダムに沈むところのいろいろな補償関係でありますとか、それから道路、鉄道のつけかえ等ございます。こういうものの精査、あるいは、実際に用地調査が可能になって、中で調査をした結果が出てきたということ、あるいは、これは補償基準が平成十三年度にようやく妥結したわけでありますが、この関係で、補償の単価だとか補償内容というものが詰まってきたということがありまして、変更の中で一番大きいウエートを持っておりますのは、この生活再建対策に関係する予算でございます。

 そのほかに、あと二点、主なものを申し上げますと、昭和六十年単価でやっておりましたものを現在平成十五年単価で見直してございます。この間の物価の変動でありますとか、それから、消費税が導入されたことによりまして、その分がふえるという部分もございます。それから、地質調査等をしっかり行った結果、設計だとか施工計画が変更されて、本体の方あるいはつけかえの道路だとか鉄道の方でふえた分もございます。

岩國委員 こうした最初の計画からもうかれこれ五十年ぐらいたっているダムがいまだに完成しないで、それでも周辺の地域は何とかやっていけるというのは、ひょっとしたらこの水、余り要らないんじゃないかという感じを受けるんですね。

 それと、一九八六年のころからの物価の比較ということですけれども、それから上がって、それからまたデフレで下がって、消費税といえば二%上がっただけの話、あるいは消費税が導入されて五%になった。しかし、それにしても、倍以上にはね上がるというのは、これはちょっと私は異常じゃないかと思うんです。工事規格そのものが変わらないままで倍以上に、二千百億が四千六百億で、そして日本のダムの中で断トツのものが今ここでできようとしています。

 先ほど緑のダムの年間予算、全国でわずか三千五百億円。私は、こういう、ダムをつくるのに無理な地形を使ったために結局いろいろな自然破壊等を起こしている、そういうところに使う予算というものを、全国の緑のダム事業にむしろ差し向けるべきじゃないかという私の意見を申し上げて、次の質問に移らせていただきます。

 今度は、緑地保全法が提出される予定になっておりますけれども、この都市地域の緑地面積というものは、これまでどのような推移をしているのか。私が見ている範囲では、どんどん緑地というところは減っているようですけれども、十年間にどれぐらい、何%ぐらい緑地が減ってきたのか。

 また、都市地域の緑地を保全するという観点から樹木医制度を活用すべきではないかと思いますが、一本一本の木を大切にする、林を大切に、森を大切に、山を大切に、地球を大切に、そういった点で、この樹木医制度は今どのような現状にあるのか、今後どういう目標をもってこれを活用しようとしておられるのか。

 その二点、お願いします。

竹歳政府参考人 お答えいたします。

 全国についての緑地の減少についてのデータは持っておりませんが、個々のいろいろな具体例を調べますと、例えば、非常に都市化の激しかった横浜市を見ますと、昭和五十年では横浜市全域で四五・四%が緑地でございましたが、平成十三年には三一・二%と一四%減っております。

 お尋ねの十年間に限りますと、平成四年には三三・四%でございましたが、これが十年間で二%減っております。スプロールの激しかった高度成長期により多く緑地が減ってきたという実態がございます。

梶谷政府参考人 樹木医の制度についてお答えいたしたいと思います。

 樹木医につきましては、平成三年度から財団法人日本緑化センターというところがその資格審査、証明事業を行っているところでありますけれども、平成十五年十二月現在、約一千百名が証明を受けているところであります。

 この樹木医制度につきましては、樹木の維持保全を初めとした緑化の推進に重要な役割を果たしているというふうに認識しておりまして、林野庁といたしましては、この樹木医を活用した森林樹木の保全管理、保全管理技術の開発等を通じまして、その制度の一層の普及を図ってまいりたいというふうに考えているところであります。

岩國委員 ありがとうございました。

 次に、高速道路の問題に移らせていただきます。

 昨年十二月二十五日に、四年ぶりでしたが、開かれました国幹会議に、私も委員として参加いたしましたけれども、二十人の委員を呼んで、実際に審議された時間はわずか四十五分間。その前の四十五分間は、確かに御説明は伺いましたけれども、議論し合う、審議し合う時間は、二十人でわずか四十五分間。しかも、そのテーマは、二十兆円という日本の大事なお金、大事な事業を議論するのに、四十五分間。これでは余りにも形式的と言われてもやむを得ないんじゃないかと思うのです。

 石原大臣はあの場面にもいらっしゃいましたけれども、ああいうやり方で、二十兆円のお金の行方、あるいは日本の道路行政の根幹をなすそういう高速道路に関する議論、それが四十五分で十分だったと思われるのか。今後どういうふうにあのような国幹会議は運営していきたい、活用していきたいと考えておられるのか。それをまず最初にお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 ただいま委員が御指摘になられました国幹会議は、昨年の十二月に久しぶりに開催され、新しいメンバーで濶達な御議論の後、いろいろなことを決めていただいたと記憶しているところでございます。

 そんな中で、委員長は藤井弥太郎先生でありますけれども、委員のただいま御質問の中にありましたような疑問を私も感じましたので、委員長とも、私も委員と同じような審議時間の短さ、また、この国幹会議が、政界の実力者また有力者、さらには各界の著名な研究者、また各方面にわたる経済界の代表等々、大変日程調整等々に時間を要することも多々あるメンバーであったということは事実だと思います。これは藤井先生のお言葉でございますが、全体会議を開催する前に、事前に集まれる者だけでの予備会議等々を開くなどの工夫をして、国幹会議の審議をより一層深め、国民の必要とするところの社会資本の整備に役立てていきたいというようなお話を委員長であるところの藤井先生から伺いまして、次回はそういうことができるように万全の体制を、所管する大臣としてバックアップしていくように、事務方にも督励をしたところでございます。

岩國委員 こうした国民的な関心も非常に高い、日本の財政にも大きな影響を与える、また、国民生活、日本の国際競争力にも大変大事な問題でありますから、四年ごとに一回という間隔をまず縮めるということも大切なことだし、審議時間を十分確保するという、この二つの方向をしっかりと確保する方向で、私は、早急に国幹会議の抜本的な改革をまずしていただきたいということを要望しておきます。

 次に、国土開発幹線自動車道の整備計画、いわゆる九三四二についてでありますけれども、この有料道路で九三四二を建設するという整備計画はもう既に破綻しておるんじゃありませんか。だからこそ新直轄方式という、ちょうど銀行の破綻に例えて言うならば公的資金を投入するようなやり方で新直轄方式が持ち出されたということは、今までの整備計画が破綻宣言しなければ公的資金は投入できないわけです。

 補完するという言いわけもあるかもしれませんけれども、これは今までの整備計画の補完ではなくて、明らかに今までの整備計画の大前提、有料道路で建設するという前提が壊れたということをまず率直に認めて、そして、今までの整備計画にとらわれることなく、新しく、ではどうやったらいいのかと。九三四二という数字をしっかりとまず一たんは消してしまって、そして、新直轄のようなやり方もあれば、有料でやるところもある、そういう白紙に返った形で、発想の転換というか新展開というものをやるべきではないかと思うんです。

 大臣のお考えをちょっと聞かせていただけますか。

佐藤政府参考人 多少数字の問題もございますので、私の方から最初に御説明申し上げさせていただきます。

 先生御指摘のように、昨年の国幹会議で、これまで有料道路として整備しようということで出していただいておりました整備計画九千三百四十二キロ、これが、平成十六年度以降で残ります未供用の部分で申し上げますと約二千キロ、千九百九十九キロでございますが、この整備計画について、直轄方式という形で選択がえといいますか、これをお願い申し上げた、こういうことでございます。延長数にしますと六百九十九キロということでございました。そういう意味では、有料道路としての対象という部分は八千六百四十二キロ、現時点ではこういうことであるわけでございます。

 さらに、これから、先ほどのお話の国幹会議をより、四年に一度ではなくて、もっと頻繁に開きなさい、こういうお話もございました。私どもも、四年に一回ということではなくて、計画がある程度固まってきたらまたお願いをする、こういうことが必要になるだろう。

 それは、結局、今度お願い申し上げます民営化法案の成立を待って、そして公団から会社になる、民営化する、こういう形でまいりますと、今度は会社による建設という形にもなってまいりますので、その場合に、会社で実行する整備区間と、それから直轄で整備する区間も現在は約七百キロ選んでいただいておるわけでございますが、さらにもう少し、地方公共団体とも話しながら、そこの延長といいますか区間もまた直轄に振りかえる区間もこれから出てまいろうか、こういうことかと思っておりますので、そういう整理ができ次第、また国幹会議も開かせていただく、こういうことになろうかと思っております。

 そういう意味では、その延長の面から申し上げましても、かなり大幅にこれまでの計画をこうした形で変えさせていただいているということを御理解いただきたいと思います。

石原国務大臣 数字的なことは今道路局長の方から御答弁があったわけですが、委員は破綻をしているというふうに断言をされておりますが、私は、破綻はしていないけれども、将来的に破綻のおそれが強まった状態であるということは率直に認めたいと思っております。

 そして、後段の委員の御質問は、九千三百四十二キロの整備計画というものは、ですから、もう一度考え直せ、そういう御指摘であったと思うんですが、私も、未供用の二千キロメートルについては、これまでの計画を前提にしないということははっきりと申し述べさせていただきたいと思っております。

 そんな中で、これは委員も専門家でございますので御承知のことだと思いますが、いわゆる費用対効果、採算性、そしてさらに、地方の道路でも、採算性に全く乗ってきませんけれども、先ほども同僚議員の中で議論のあった外部効果等々、基幹病院まで何分かかるとか、そういうものを客観的に評価する基準というものをつくらせていただき、七十路線について、すべてを成績順に並びかえてみることも可能になったわけです。必然的に、これからつくっていく道路は、この成績のいいものからつくっていく。

 そんな中で、なぜ新直轄という税金でつくる高速道路というものが出てきたかということは、当然ながらすべての区間で、公共事業の指標になるところのBバイCは一は上回っておりますけれども、一に限りなく近いものもございますし、有料のBバイCは一を下回るようなものが出てくる。しかし、必要があるけれども、管理費も出ない、有料BバイCも一以下である、こういうものをどういうふうに地域の皆さん方の御要望にこたえてつくっていくのかということで、この新直轄という新しい手法を今回の改革では入れさせていただいた。

 そろそろ結論にさせていただきたいと思うんですけれども、前段申しましたように、仕掛かり品の二千キロメートルについてはこれまでの計画を前提といたしませんし、道路局長の答弁にありましたように、これからつくる道路についても、コストとか工法とか、いろいろな見直しを、あるものによっては、抜本的見直し区間についてはルートの変更等々も予想されるわけでございますので、この九三四二の延長自体というものは議論をするということに意味を失ったという指摘は、委員の御指摘のとおりだと思っております。

岩國委員 どうもありがとうございました。

 ところで、この新直轄方式、我々民主党は高速道路の無料ということを言っておりますから、新直轄方式は、結果としては、今までの有料道路を前提とした高速道路の整備の仕方に風穴をあけたという点では、私は評価しております。

 しかし、これからの民営化議論をさらにこの委員会で進めるに当たっては、今までの有料道路を前提とした道路整備計画というものとこの新直轄方式という無料化道路を整備するという考え方は、そぐわないものです。ですから、今までの整備計画は一たん終了宣言をした上で、整理をしてからこれからの民営化議論を進めていかなければ、この議論のねじれというのがいろいろなところにあらわれてくるんじゃないかと思います。

 国幹会議でも、この二十兆円がなぜ十・五兆円に、まず半値に下がる、これは世間の人もびっくりされたと思います。そこら辺の大根が百円が五十円というのは、たまには、よく夕方に行くとありますけれども、二十兆円が十兆円、道路というのはこんなに簡単にコスト削減できるのか。

 このコスト削減というのをよく聞いてみますと、コストを下げたというよりも、道路を小さくした、規模を小さくしたという規格の見直しということであって、結局、コスト削減というのは誇大広告ではないかということが最近ようやくわかってきたわけです。

 ところで、大臣は、先ほど地方の道路について言及されました。平成十三年十月、島根松江市のタウンミーティングで、小泉内閣の閣僚の一員として、この道路問題について触れられたことを覚えていらっしゃると思います。

 要するに、今どき高速道路を欲しがっているのは土建業者だけだ、そのとおりの発言ではなかったんですけれども、新聞にそのように報道され、一般県民からは、いや、土建業者だけじゃなくて我々が欲しがっているんだという声、土建業者からは、いや、大臣はよくわかっていただいているという涙を流すような感謝の声、そしてその後起きたことは、この新直轄方式という新しい税金投入で、できそうもないところができるという、大変これは全国の道路関係土建業者には希望の灯を与えていただいた。

 それだけではありません。新直轄方式だけではありません。さらに、国幹会議で示されたコストダウンというのが、工事費の削減かと思っておったら、工事費の削減ではなくて、高いものを安くつくれと言われるのかと思っておったら、安いものを安くつくれということだったということがわかって、大きな安堵を持ちました、この年末は、新直轄方式という大きな希望と見せかけのコスト削減という大きな安堵で、久しぶりにいいお正月を迎えることができました、こういう声を聞いております。

 大臣は、こういう声に対してどういうお気持ちを持っておられますか。そのときに発言されたことと今起きていることとは随分違っておるんじゃないかと思うんです。また、小泉内閣が掲げた行革の精神とも、今行われようとしているこの道路建設事業の実態は大きくかけ離れていると思います。二年前のこの松江から今日に至るまでの大臣の発言にも相当ぶれがあったように思いますけれども、この辺をちょっと整理してお聞かせいただきたいと思います。

石原国務大臣 一点冒頭に、委員に寄せられました文言につきましては、私に寄せられたものでございませんので、どなたがどういう意図を持ってまた委員にお話しになられたのかということがはっきりいたしませんので、コメントをする立場にはないんだと思っております。

 私も確かに松江に行きまして、いろいろな話をさせていただきました。平成十三年ごろだったと思うんですが、そのころは、私、地方を何カ所か回っておりましたが、やはり有料道路である以上は、採算性というものが成り立たないものは有料道路でつくるべきではない、こういう基本的な考えに立っていたということは、以前にも予算委員会でお話をさせていただいたところでもございます。

 しかしながら、民営化委員会の御議論の中で、やはり民営化委員会の議論も、初期は、やはり採算性の合わないものは、あるいはもう既に一つあるものは並行線はつくる必要はないんじゃないか。極端な意見ですと、モニュメントとして仕掛かり中の高速道路はつくらないで残しておけ、そこまで強い意見もあったと思いますし、私も、コストを削減するという形の上で、そういうものも必要なのかなと考えていたことは事実でございます。

 しかし、先ほど申しました、いわゆる費用対効果の分析、または採算性、さらに外部効果の指標を科学的に取り入れた中村英夫教授によるところの評価基準というものをつくらせていただいた結果、道路の持つ意味というものがまた違う側面からもはっきりしてきたんだと思っております。

 すなわち、有料道路である以上は、やはり管理費も出ないようなものは有料道路で絶対つくっちゃいけませんし、いわゆるBバイCが一を下回るものは絶対につくってはならないという基本は変わっていないわけですけれども、外部効果、あるいはこういうものを眺めたときの、BバイCが無料の道路であるとき一を超える、こういうものをどうとらえていくのか。あるいは、社会的な外部要因、原子力発電所あるいは並行鉄道機関の存在の有無、あるいは既存国道の拡幅の状況、こういうものをやはり見ていかなければ、高速道路を一概に採算性が合わないからつくらないということは非常に乱暴な議論であるのだなということが明確になってきたんだと私は思っております。

 高速道路をめぐるさまざまな疑念というものは、やはり一部の人間の陳情あるいは力によりまして、採算性の合わないものが早くできる、そういう顕著な例がありまして、これも私、大分発言をたたかれましたけれども、レトリックとして、車よりもクマが多いところに何で高速道路ができるんだというような発言をしたこともまた事実でございます。

 しかし、これからの高速道路というものは、この中村英夫先生のつくっていただいた客観的指標にすべて乗せていかなければならないのだと思っております。それは、すなわち、九千三百四十二キロの整備計画以外の、外にも必要な高速道路というものはございます。しかし、それをどういうふうにつくっていくのか、あるいはどういう順番でつくっていくのかということをしっかりと国民の皆様方に示して、これは成績が上だから早く整備するんだ、成績がいいものから順番に整備していくんだということを私は客観的指標として示していく意味があるんだと思っております。これが一点目の答えかと思います。

 二点目は、コストの削減の話でございますが、詳細につきましては道路局長から御答弁させていただきたいと思いますけれども、平成十五年の三月二十五日にコスト削減計画というものを、これは現在の道路公団でつくったものでございますけれども、四公団合わせて四兆円のコストを削減するんです。それは、インターチェンジやあるいはジャンクションのコンパクト化などのいわゆる規格の変更であります。これを委員は大きいものが小さくなるという御批判をいただいたわけですけれども、さらには、六車線で計画していたもの、これを四車線化するなどなどでございます。

 これによりまして、四兆円の削減というものを可能にしたわけでございますし、さらに、二・五兆円、これに上乗せをいたしまして、経費を縮減しようと考えております。民営化によりまして実現可能となりますサービスエリア、パーキングエリアの負担区分の見直しや、あるいは契約方法の見直し等々によりまして、この二・五兆円を約束していく。これは政府の約束でございますので、高速道路事業、二十兆円、有料道路でかかると言われていたものを半減するということにさせていただいたところでございます。

 そして、委員は国幹会議の重要なメンバーのお一人でございまして、昨年も濶達な意見を開陳されておりましたように、これから、では、二・五兆円を個々の路線でどういうふうに削減するのかという個別の内容については、国幹会議を開かせていただいて、国幹会議の場で正式に決めていただくという手法をとり、整備計画に反映させていただきたいと考えております。

岩國委員 ありがとうございました。

 今いただいた御答弁についてもいろいろと質問したいこともありますけれども、いずれこうした道路関係の法案が出たときに、もっと時間をいただきたいと思っております。

 私の質問時間は終わりましたので、同僚の玉置委員に交代いたします。

 ありがとうございました。

赤羽委員長 玉置一弥君。

玉置委員 石原大臣になりましてから初めての質問でございまして、私は、石原大臣が行革担当大臣として小泉内閣の中でやってこられて、この経験をどういうふうに国土交通大臣として生かしていかれるかということに大変興味を持っております。

 というのは、財政の面から考えてみて、日本はもうまさに追い詰められた状態という状況の中で、またしても、民主党が従来から指摘しておりますように、公共事業関係の費用が、漸次低減はしてきておりますけれども、しかし、諸外国に比べてまだ率としては約二倍程度というのが維持されてきている。それから、社会資本関係も、何か事あると社会資本の充実のためという、いわゆる公共の福祉的な、憲法に書かれたような、そういう文面の受けとめ方をされて、それがいかにも大義であるというようなことで、予算編成の中でもかなり強固にそこの部分が守られてきているということを見てみますと、小泉内閣が行ってきた改革というのは本当に何だったんだろう、こういうふうに思うわけです。

 そこで、私たちが、改革というのは、必ず目的があって、そして目標を定めて、いろいろな手法を取り入れて成果を出していくということに対して、また最後には事後評価というのがあるわけございますが、民主党という立場じゃなくて、国民全体の皆さん方の御意見を聞いても、小泉内閣の改革の目的がよくわからないという話を何回も聞くわけでございまして、その部分について、当時、行革大臣としていろいろ忙しくされておりました石原大臣に、小泉内閣の中の改革の目標というのは何であって、何のためにやるのか、また、それについて今までどうだったのかということをまずお聞きをしたいと思います。

石原国務大臣 これは、小泉総理が総理に御就任をされまして初めての国会の本会議で、総理の口から議員の皆さん方に直接お話がなされた、いわゆる民間に任せられることは民間に、地方にゆだねられることは地方にと、あの髪を乱さんばかりにこの小泉改革の本質というものを提言され、そのスピリットというものは三年たった今も変わっておりませんし、私も、この民間に任せられることは民間に、そして地方にゆだねられることは地方にという基本的な改革の哲学というものを継承させていただいているつもりで、仕事に臨んできたところでございます。

 行革大臣としては、国の行政というものを、むだを省く、効率を上げる、この二点に絞って行政改革あるいは規制改革に取り組ませていただいてきたところでもございます。

 そんな中で、つい忘れがちなものは、先ほどのコスト論とも相入れるところがあるのかもしれませんけれども、では、むだを省いて、その省いた部分はどうするんだ、そのことによって必要なものが切り落とされることはないのか、そういう細かい目配りというものも必要でありましょうし、また、余ったもので使えるものは、国民の皆さん方の生活がより一層豊かであると実感できるような分野に割り振っていくということを私は忘れちゃいけないと常々考えているわけでもございます。

 国土交通大臣としては、やはり大切なことは、今委員もおっしゃいましたように、今までは事前に、国土交通省という大きな公共事業をつかさどる役所は事前事前にああしろこうしろと言ってきたけれども、これからは、ひものついていない、何をしろこうしろというもののついていない、本当の意味での援助をさせていただいて、後で事後評価をさせていただく。そして、重要なことは、ああしろこうしろと言うことと同じことなのかもしれませんけれども、国の関与というものはできる限り減らしていくということが基本なのではないかと思っております。

 そして、これも先ほど来御同僚議員の御議論の中でお話をさせていただきましたように、限られた財政の中で政策を選び、あるいは予算の重点投資先を選び、集中してその事業を早期に完成して国民の皆さん方の生活に役立たせる、こういう考えを持って仕事に従事してきたところでございます。

玉置委員 日本の国が国際的にもなかなか評価を受けないというのは、一つは、やはり国家戦略というのが明確でないというふうに思うんですね。だから、小泉内閣は何をするんだということを、改革というのはこれは手段であって目的じゃないんですよね。それを取り違えて、改革をやるんだということを売り物にして、内閣を逆に、とったと言ったら変ですけれども、総理大臣になられたんだけれども、私たちからいうと、何かもっとやってくれるんじゃないかという期待感が非常にあったわけですね。それはやはり、改革をやる意識で目的を定めて、それに対してこういう手段でやりますよということを明確にしていくという、いわゆる国家戦略をちゃんと立ててやっていく、その道筋がちゃんとできていなかったというふうに思います。

 今、国際的にもいろいろな面で、日本が何を考えているかよくわからぬという評価がいろいろなところで出ていますけれども、これはやはり、その場その場で方向を変えたり、あるいは強く押さなければならないときに十分相手に話をしなかったというようなことで、いや、本当は考えていたんだけれどもと後から話がついてくる、こういうことが多々あるわけで、私自身は、日本のこの今危機的な状態で、外交的にも経済大国という大きな柱がなくなった。そして、日本は、経済大国のときはエコノミックアニマルと言われて非難をされていましたけれども、逆にその部分、いろいろなところで、せめてお金でもというふうな感じで日本の国が頼られてきたんですよね。それが、経済大国の陰りが大分出てきました、それでもまだ日本にはお金を依存しようという国が非常に多いわけですけれども。

 では、その日本の経済力を復興させて、日本の国力を海外に示すためにどうしたらいいのかということを考えると、やはり一つは財政の立て直しだと思うんですよね。

 景気回復が大事ですけれども、景気回復というのは、一つの産業構造があります。それをやはり変えない限り無理だ。海外に流出したいろいろな生産拠点、これをいかに日本国内に引き戻すか。あるいは、中国との、元と円の関係、ここに思い切って踏み込んでいって、中国の元を切り上げさせるとかいうことを小泉内閣が必死になって訴えていけば、多少、門戸が開いて新しい将来が見えるんですけれども、それもやらない。

 それで、改革の究極的な目的は、少なくとも財政に対して将来の明るさが見えるとかいうことでなければならないんですけれども、公共事業のこの減り方を見ていまして、年率五%とか七%ぐらいの程度で、果たしてそういうものが、将来がひらけるのかということなんですよね。

 私たちは、やはりせめて大改革をやるというならば、将来にわたって今の構造そのものを変えてしまう。公共事業のあり方とか、それから、ここら辺も景気を支える部分もあると思いますけれども、景気を支える部分を除外して考えた場合にどうなるのかということをやってから後、景気対策として上乗せをするというならわかりますけれども、そういう形にもなっていないわけですね。その辺を大変今心配しておりまして、石原大臣が行革大臣としてやられてきた経験を生かしてやるならば、多分そういうふうな思い切ったところに手を突っ込んでやっていただけるのではないかというふうに思っております。

 ただ、今のお話を聞きますと、小泉内閣の中での目標というのがやはりわからないというふうに私たちは思います。

 というのは、周りに気を使うというのは、こんなのは手法であって、目的に到達するために、まず何をするかというのを考えるべき。それから、目標をぴちっと立てるということが大事であって、そのことがない限り、仕事をしたことにならないんですよね。これは政治家と一緒で、過程が大事だ、私たちはどういうことにタッチしてきたか、結果はもうしようがないんだ、これは政治家の理論なんですよね。普通の社会では通じないんですよ。それがやはり今の小泉内閣の中で行われてきているということは、非常に問題だなというように思います。

 きょうは財務省の方に来ていただいているんですが、今、私が大変心配しておりますのは、地方も含めて七百兆円という公債発行残高になっています。特に、建設国債も非常に一時期ハイレベルで発行されていましたし、特例公債も今や発行比率が依存度四十何%という大変な数字でございまして、そして借換債を含めると、大変な公債が市中に出回っているというふうに思います。

 そういう意味で、公債発行について、将来、いつごろまでにどういうことをしなければいけないというふうに財務省の中で考えておられるのか。この辺、まず明らかにしていただきたいというふうに思います。

勝政府参考人 お答えいたします。

 我が国の財政状況を見ますと、公債発行残高が四百八十三兆円でございます。それは、主要先進国の中では最悪の数字になっております。

 したがいまして、政府といたしましては、閣議決定しておりますけれども、「改革と展望」に従いまして、中長期的な財政運営に当たりましては、二〇一〇年代初頭の国、地方のプライマリーバランスの黒字化を目指しているところでございます。

 具体的には、例えば今度提出しております十六年度予算でございますけれども、一般会計歳出及び一般歳出を実質的に前年度の水準以下に抑えたとか、そういう努力を重ねまして黒字化に向けて努力してまいりたいと思っております。

玉置委員 今、借換債を含めて市中に出回っている総額、要するに、売買されている国債の発行額というのは幾らでしょうか。

内村政府参考人 お答えします。

 四百五十兆円を超えるというふうに思っております。

玉置委員 民間というか、要するに、個人資産等を含めて千五百兆円を切っているような今状態ですけれども、約五百兆円ぐらいがいつも市中の中に出回っている。いろいろな金融資産ということを考えていきますと、かなりその中のウエートが非常に高まってきているということで、借りかえとかいろいろなことをやっていきますと、それは不思議なんですけれども、流動資金は結構まだふえているんですよね、企業が余り使っていないというのもあるせいだと思うんですけれども。だけれども、ある程度景気がよくなったときに、この国債が、経済運営の中での資金繰りから見ると、非常にネックになる可能性はあるんじゃないかというふうに心配をするんです。

 今は不景気だから、資金需要がだぶついていても、国債が多量に占有していても大丈夫だというふうに思いますけれども、ある程度景気が回復したときに、この国債発行が市中で消化されていくと、資金を食っていきますけれども、この辺についての影響を考えると、今、どの程度までが将来ともに安定した資金繰り、いわゆる市中の資金流動になるのかというのは、要するに、全体枠があって、これだけ国債で占められてしまっている、あとの流動部分がこのぐらいだということが、このまま発行し続けると、二〇一〇年を過ぎた半ばぐらいですか、そのぐらいをピークに今度は下げていこうとされているわけですから、その辺から考えますと、今の発行額がまだ継続されてある程度伸びていくのか、あるいは財政をもうちょっと締めていかなければいけないのかという面から見ると、どちらの方に行くんでしょうか。

勝政府参考人 財務省としましては、毎年一月に後年度影響試算というものを提出させていただいています。これは、ことしも出しておりますけれども、十六年度の予算を前提にしまして、十六年度予算に織り込まれています制度、施策を前提にいたしまして、それで機械的に延ばしていく。その後年度影響試算は十九年度までの試算がございます。

 それによりますと、機械的試算でありますけれども、公債発行額ですけれども、徐々に発行額はふえていくという姿になっておりまして、十六年度では公債発行額は三十六・六兆円ございますけれども、十九年度には四十二・八兆円になっております。

 ちなみに、先生がおっしゃいました金利の話、また、その発行額が続きますと財政及び経済にどういう影響を及ぼすかという点ですけれども、機械的試算でございますので、仮に景気がよくなりまして金利も上がった、その場合に、仮に国債発行金利が一%上昇したという試算も、参考資料として同時に提出させていただいています。

 それによりますと、やはり相当国債発行額はふえておりまして、十九年度ですと四十五・二兆円に達するということになっております。

玉置委員 今の日本の経済力からいきまして、日本の経済が財政を支えるだけ回復をしていないということが長年続いているわけですよね。そういう中で、今までどおりの同じような事業費を組んでいくということ自体がやはり大きな間違いではないかというふうに思いまして、私自身がずっと長年、大分長い間心配をしているんですが、余り思い切った改革というものが進められてこない、そこが問題点ということでございます。

 財務省の方も、お聞きしたいことはたくさんあるんですけれども、そっちばかりちょっと時間をとりますと次が進まなくなるので、きょうはもうこれで結構でございます。ありがとうございました。

 そこで、一つは、社会資本整備そのものについての考え方、これをどこまでどうするのかというのをもう一回洗い直す必要があるのではないか。

 昨年の十月に、社会資本の整備についての考え方というか重点計画というものがつくられましたけれども、これでも何を目的にどうするという究極の姿がなかなか浮かび上がってこないんですね。

 それで、例えば、今まで長期計画で、事業ごとに何年計画というのがございましたけれども、それをなくして重点化したという話なんですが、私どもからすると、総額からすると、やや前の方にほとんど金額的に似ていて、その範囲内で結局やっているんだというふうに見えるんですけれども、その辺も、何かやっているようで、やっていないようでという形で、よくわからない。

 では、何のための重点計画なのかということをやはり十分吟味しながら、逆に、では、これから事業をある程度レベルダウンして、財政的な分の影響はそこに出していくということで、控え目にやっていくのか。あるいは、本当に重点項目ですから、ある程度、ここだけはやるけれども、あとはやらないよというふうにしていくのか。その辺もよくわからないんですね。まず、そこをちょっとお聞きしたいと思います。

澤井政府参考人 御指摘の昨年閣議決定されました社会資本整備重点計画につきましては、これまでの事業量あるいは事業費というつくり手の側から見た計画であったものを、できるだけ成果を受ける国民の側に近い成果目標を立てまして、それに向けていろいろな事業を連携してやっていこうということでございまして、全体のレベルダウンというよりは、成果として定められたものについて、重点的、効率的な取り組みをしていこうというものであるというふうに我々は考えております。

 そこで、具体的には、むだのない効率的な事業をやっていくという観点から、例えば、事業を実施するときに、事業の新規採択のときにまず評価をします。それから、事業中に再評価をします。それから、事業ができ上がってからも事業評価をする。しかも、これを、バックデータを含めて、いわばカルテのような格好で今度から公表していこう。それを見て、いろいろな御意見をいただいて、また次の政策に反映していこうというようなこともやろうと思っております。

 また、コスト構造改革と申しておりますが、公共事業のすべてのプロセスを見直して、コストの効率化を図っていくというような取り組みもいたします。また、いろいろな事業の連携ということも、成果を達成するために必要な事業であれば、これは当然連携をするという考え方に立って、どんどん進めていきたいというようなことを考えております。

 いずれにせよ、成果目標を示すということで、よりわかりやすい内容になったと思っておりますので、さらにまた、これを国、公共団体、国民との間のコミュニケーションを内容的に豊かにする手段としても活用していきたい。そういうことをローリングしながら全体のレベルアップを図っていきたい、そういう趣旨のものと考えております。

玉置委員 項目別に、道路とか河川とか港湾とか治山治水とか、いろいろありますけれども、あるいは生活、暮らし、ずっと分野別に見て、何もかも、必要といえば必要なんですが、財政の中で、やはりある程度、とりあえずここまでレベルが確保できればしばらくはいいんじゃないかとか、そういうものがあるんじゃないかと思うんですが、縦割り行政ですから、各局があって、各局がそれぞれある程度事業をしなきゃいけないというようなところから、ほとんど余り減らされていかないんじゃないかと思うんですね。

 そうじゃなくて、やはり仕事の中身によって、しばらく休憩しますよというようなことをやる。例えば、簡単に、大枠でいえば公共事業全体が今七兆円か八兆円だったと思いますけれども、それを、今の財政状態からいくと、とてもそんなの無理だから、まず半額にしよう、半分にしようというふうに考えてみた場合に、では、半分にできるかどうかという論議をやはりしていかないといけないと思うんですね。

 それはなぜかというと、いつまでもハイレベルで財政に負担をかけていくということは、最後は国がつぶれるしかないわけですね。財政が破綻するということになります。借金も返せない。そうなると、国債がもう全然売れなくなる。もう原資がなくなるわけですね。それから、今持っているものは紙切れになる。そういうふうになってしまうと、大変大きな影響を金融にも及ぼしていくわけですから、財政というのは大変重要でございまして、堅実にやっていくということが非常に大事だ。

 ところが、お金を使う側は、今までの枠を確保して、それをできるだけ使い切ろうとする姿勢が今でも見受けられるわけですね。年度末に工事が多いとかというのは、やはりそれにかかわるわけでございまして、それから上期よりも下期の方が発注が多いんですね。そういうことを考えていきますと、やはり余りにも既存の概念にとらわれ過ぎているのではないか、こういうふうに思います。

 ですから、大臣、まず、今までの公共事業関係で、業者が食っていけるかどうかというのは、これは後で考えたらいい話ですから別にして、財政上、例えば財政比率、当時二〇%の公共事業があったんですけれども、今一六ぐらいですか、減ってきていますが、これを財政再建という面で考えていきますと、多少は圧縮していかなければいけないだろうと思うんですけれども、そういうふうな思い切った目標値を定めてやっていく手法をどういうふうにお考えになっているか、まずお聞きしたいと思います。

石原国務大臣 数字についての詳細は担当局長の方から御答弁をさせていただきますけれども、委員のアプローチは、現存する、国交省だけでもいいんですけれども、国交省の公共事業六兆円を三兆円にするということを決めて、そこに到達する経緯を詳細に精査していこうというアプローチを今御開陳されたと思うんです。

 私どもも、似ているとは申しませんけれども、五年間で二五%程度、そして、さらにその次の五年間で一五%、合わせて四割ぐらいの公共投資を縮減していくことが可能なんじゃないか。水準レベルでいいますと、平成の三、四年程度のものでも十分に必要とされる公共事業の整備というものができるんじゃないか、そういうアプローチを続けさせていただいているわけでございます。その区切りが、十五年度で一回切れまして、十六年度からまた新しい計画でされていく。目指すところは似ているんですけれども、手法が、最初から切るのか、あるいは期間を決めて、その期間の中でできる範囲で詰めていくのか、そこに大きな相違があると思います。

 今、ちょっと細かい数字ではございませんので、詳細は必要であれば局長の方から、アプローチについて御説明をさせていただきたいと思います。

玉置委員 さっき財務省の方で、二〇一〇年の真ん中辺ぐらいですかにプライマリーバランスをゼロにするということで、出と入りを合わせるというようなことを一つの目標にしてやっていくんだというお話がありましたけれども、今から考えていきますと、もう十年ぐらいですから、ある程度毎年の目標値があって、そのために何をするかというのを考えていかないといけないと思うんですね。

 先ほども、大ざっぱに言うと、要するに半分にしたらどうだという話ですけれども、実は公共事業のコストについての評価がいろいろ出ておりまして、一つは、今までの予定価格に対する入札価格、決定価格がどうなっているかということで評価をされたものがあります。一概にすべてが安いとは言いませんけれども、全国平均でいくと、やはり六五%とか七〇%とかいうような数字になっているというところと、地域によって違いますが、八七、八%ぐらいでずっと決まっているところとあります。

 それで、後で穀田さんが多分質問すると思いますけれども、道路公団関係は九八・何%とか、ほとんど予定価格に近い値段で決まっているとかあるらしいんです。田舎へ行くほどそういうものがたくさんあるらしいんですけれども、実際に、私たちから見ますと、積算で予定価格を立てて、それより技術力のあるところが安くしようとしても、工法が違うとかということ、あるいは使う材料が指定されているとかいうようなことがあって、なかなか安くできないというのが一つある。

 それでもやはり三割ぐらい安いんだ、いわゆる受ける側の方が。工事によって、例えば設備屋さんの話なんかを聞きまして、いわゆる町の業者という人たちだと、例えば、今発注されている金額からいくと、我々は三〇%ぐらいで十分商売が成り立つという話があるぐらいですから、やはり、いかに価格的な分野でのいわゆる行政の側、発注側の勉強が足りないかということだと思うんですよね。

 そういうところからいきますと、コストをカットしていくという方向も大変重要だ。技術屋さんが寄って積算をして、それを自分たちの力量だということでかなり重要視して、だから予算もそれで組まれるわけですね。

 そうじゃなくて、例えば、今までの十億でできていましたという事業を、よし、七億でするところはないかとか、やはりある程度そういうところもこれから取り入れていかなければいけないんじゃないか、あるいは六億でやれとか。それでできるところが募集をして寄ってくるわけです、できなかったら寄ってこないんだから。それを思うと、予定価格を余りにも重要視して、それ以下であればいいんだという意識がやはり予算の肥大化につながってきたというふうに思います。

 そのコストについての考え方ですね。国土交通の方でも一時検討され始めたという話を聞いているんですが、どういうふうにとらえて、今までどうされてきたというのと、それから、これからどうするのかということをちょっとお聞きしたいと思います。

門松政府参考人 御指摘の新たな入札契約制度につきまして御説明申し上げます。

 競争性の向上を図る観点から、従来指名競争方式を適用していた工事の一部を対象にいたしまして、平成十三年度から参加資格要件を満たすすべての業者が入札に参加することが可能になりました。試行的に詳細条件審査型一般競争入札という格好でやっているところでございます。また一方、公共工事の品質を確保しつつコスト縮減を図る観点から、民間のすぐれた技術を積極的に活用していこうということで、技術力による競争も推進しているところでございます。

 具体的には、入札の前や入札後の段階におきまして、コスト縮減を図る技術提案を求めるバリューエンジニアリング方式、通常VE方式と呼んでおりますが、平成九年度より導入しておりますし、平成十四年度からは価格と性能の両面ですぐれた調達を行うことができる総合評価方式を積極的に実施しているところでございます。

 先生御指摘のように、コスト縮減は重要なテーマでありまして、例えば、中部国際空港のターミナルビル等の契約においては、交渉によりますコスト縮減を図ったことがマスコミ等で紹介されているところでございますが、国土交通省としましても、さらに民間の技術力を引き出すようなコスト縮減の努力を引き続きやってまいりたいと思っております。

 また、コスト縮減の効果につきましては、平成十五年度から取り組んでおりますコスト構造改革の中で、入札契約の見直しを含め、今後五年間で一五%の総合的なコスト縮減を達成するよう努めているところでございます。

 以上でございます。

石原国務大臣 ただいま技術審議官の方からお話をさせていただきましたが、コスト削減というものは非常に重要でありますし、委員御指摘のように、入札をめぐるいろいろな問題点というのは、予算委員会でもかなり議論されたと思います。さらなる改善に努めてはいますけれども、完全なものに至っていないということはやはり事実でありますので、こういうものも不断の見直しを行っていかなければならない。

 委員の御指摘された問題と、もう一方、同僚の民主党の委員の御指摘の中にもあったんですが、安かろう悪かろうみたいな例も出ておりますので、この入札のあり方というものは十分に、いつもリニューアルしていく意識というものが必要だと思います。

 それと、私先ほど平成十五年、今年度からというような話をしましたけれども、ちょっとコストカットと投資水準の話がごっちゃになっていたんですけれども、投資水準、財務省の話に沿ったところの投資水準の話でいきますと、平成十四年から十八年までの五年間で水準を先ほど言った平成三年程度のレベルに下げていくということでございます。

玉置委員 岩國先生がおっしゃったように、安かろう悪かろう、確かにあるんですね。やはり継続性というものが大事でございまして、業者が責任を持って後の保全ができるということが大前提であります。

 それから、やはり技術革新がありまして、工法それから使用機材、こういうものによって値段がかなり違うわけですね。そういうものをやはり市場調査しながら、本当に幾らでできるのかというのを、私たちから見ると、ふだんいろんな業者の方と接触されていると思うんですけれども、まだそんなに深くタッチされていないような感じが見受けられるんです。民間のところだと、本当に現場に見に行っていろいろ試しながら、では、次はこれを採用しようとかいうことをやってどんどんどんどん変えていくわけですね。そういう努力が非常に少ないんじゃないか。

 それから、高規格過ぎるといいますか、整備新幹線だけじゃないですけれども、高速道路でも、例えばカナダなんかは、土を盛って、どっちかというとそのまま走るみたいなものがもう普通の一般道路と高速道路を兼ねているわけですね。そのぐらいのところがまた本当に安くつくっているわけです。

 日本の場合には、確かに市街地部分もありますけれども、すべてが高い陸橋なんですよね。何であんな高い陸橋が必要なのか、もっと低くていいじゃないかと思うんですけれども、いわゆる周辺の住民の方々の環境問題とかいうことだと思うんですけれども、何か昔に比べてどんどん高くなりまして、昔名神ができたときはそんなに高くないんですよ、せいぜい六メーターぐらいの高さだったと思います。今は、私たちの近くの地元のジャンクションなんかは、高層ビルみたいなところの上を車が走っていて、こんなの、風が吹いたときとか、あるいは凍結とかいうふうに思うと大変危ないなと思うんですが、すごいんですよね。あんなのつくっていいのかという、何か橋脚そのものがもうビルみたいなものですよね、一個一個が。一個一個がもう一億以上するような柱がどっと並んでいくわけです。考えたら、大分高いなという感じがしますよね。そういうふうに、非常に今仕様が高くなっている。

 それから、何度もこの委員会で言いますけれども、緑のあるところに何で並木道が要るんだ。それから、分離帯ですよね。分離帯というのは、ある程度向こうが見えないと怖いんですよね。相手が飛び出てくるとか、あるいは人が無理やり横断するとかというのがあるんですけれども、そういうことがやはり仕様に決められているわけですね。

 それから、交通量に応じて、例えば本当に最低限というのがないんですよね。ある程度、国が補助金をつけるのはこれと、よくマスコミに取り上げられていますけれども、そういうものがまかり通っているということなんで、やはり、その地方地方に合わせた仕様を十分考えていただいて、それを審査して認めていくという方向にしないと、いつまでたっても道路や橋や港湾とか、もう高いものしかつくらないというのが今の公共事業でございますから、その辺の仕様の見直しと技術の導入、これを進めていかなければいけないと思うんです。

 これはもう一度、門松さんですね、どういう方向に行くのかというのをちょっとお答えいただきたいと思います。

門松政府参考人 平成九年度からコスト縮減の努力を続けてまいりましたが、ことし、十五年度から平成十九年度までの五年間に、コスト構造改革と称しまして、さらなるコスト縮減に努めるということになっておりますが、その中の大きな分野でございます、今先生御指摘の、性能をもう一回見直そう、地域の実情等を踏まえて、一律のルールで決まっているからその仕様ですべてやるということじゃなくて、その地域で何が求められているか、ユーザーに何が求められているか、そういったものを考えて、自由度を持たせて、性能を規定して設計していこうじゃないか、そういう部分が大宗を占めておりまして、先生御指摘のとおりの方向で工事発注をやってまいりたいというふうに考えております。

玉置委員 ちょっと、今大臣がおられないんで、ほかの問題を先にやります。

 総合交通体系ということをよく言われますけれども、総合交通体系というのは、空港も道路も鉄道もみんなつけることが総合交通体系なのか、あるいは、地域需要によって制限をしてその効率を高めていくのが交通体系なのかというのが、どうも、今までの国土交通の事業のやり方を見ていてよくわからなくなっておりまして、その辺をもう一回明確にしていただきたいと思います。金井政策統括官。

金井政府参考人 交通体系につきましては、これは各交通機関の競争と利用者の自由な選好を反映して形成される、このようなことが原則でございますが、その整備に当たりましては、交通機関、それぞれ特性がございます、その特性を生かし、かつ、交通機関相互の連携が十分に図られた効率的なものとすることが重要であると考えておるところでございます。

 このため、国土交通省といたしましては、国土計画の中で、陸海空の交通体系整備の基本目標などにつきまして包括的な計画を策定しておるところでございます。また、道路、空港など九つの事業分野別計画を一本化いたしました社会資本整備重点計画におきましては、事業横断的な重点目標を設定いたしまして、事業間の連携を強化するなどによりまして、交通関係インフラを含みます社会資本整備事業を重点的、効果的かつ効率的に推進することとしておるところでございます。

玉置委員 石川航空局長にお伺いします。

 先般、能登空港が開港された。地元の皆さん方が協力をして七便を確保しようということで当初計画ができたらしいんですが、実際には、今一日一便しか飛んでいないということなんですけれども、この辺は、我々からすると、地域の人たちが、要するにいい話しかしない、ところが、実際にはなかなかそういう話は成り立たないということだと思うんですよね。

 これは、空港によくある問題だと思うんですけれども、その辺を見てやはり、例えば地元要望や地元の計画をうのみにした計画だけじゃなくて、ちゃんとした精査される基準があって、それで空港開設をするとか便数を決めるとかいうような話になると思うんですが、能登空港が題材になって、ちょっとうちのメンバーも何人かいますけれども、実際は、地域にとってはそれは確かにうれしいことかもしれませんけれども、また赤字がふえるということですね。

 私たちは、決して、国全体の利益から考えるとプラスにはいかないというふうに思うんですが、空港開設と便数を決めるときにどういうことを考えてやっておられるのか、基準、そして今回の能登空港についてはどういうふうに思っておられるか、お聞きしたいと思います。

石川政府参考人 最初に、空港の需要予測の件でございますけれども、実は、平成十三年五月に総務省から勧告がございました。これは、御指摘のように、実は、平成元年から十年度までに整備を行った空港の中で、幾つかの空港が利用実績が予想需要予測を下回っているというふうな御指摘を受けたわけであります。そういうことがございまして、私ども国土交通省では、同年の十二月に今後の需要予測の実施に関して、予想精度を一層高めるということを目的として留意すべき事項ということを定めまして、これを地方公共団体に通知しております。

 あわせまして、私ども国土交通省としては、平成十五年四月に、新たに空港新設あるいは既存空港の滑走路延長等の事業の採択をする際の指針として、私どもとしても指針を定めまして、先ほどの留意事項、さらには航空路線の開設等の見通しがあるかどうか等々について基準を明示し、これに基づいて判断をしようというふうにしております。

 なお、御存じのとおりでございますが、新規空港の建設につきましては、平成十三年六月に、私ども国土交通省における公共事業改革への取り組みということで、今後、地方空港の新設は離島空港を除き抑制するというふうにもしてあります。

 なお、能登空港につきましては、地元のさまざまな御協力も得て、便数は当初よりも少ないかもしれませんが、予想された搭乗率ということでありますし、地元でも大変喜ばれております。

 以上でございます。

玉置委員 済みません。ちょっと予定が狂いまして、あと五分しかないそうですから。

 大臣にお聞きします。

 先ほどからコスト削減の話が出ていますが、コストを削減すると、予算が圧縮されて、結局、自分たちのやりたいことができなくなるということと、それから、コストを削減したところが減らされるということですね。このことがやはりコスト削減をしない大きな要因になっているのではないかということ。これを改善しない限り、やはりコスト削減というのはなかなか進まないと思うんですね。だから、今みたいに一律という話になってしまうんです。

 そうじゃなくて、でこぼこがあってしかるべきで、技術力とか価格の交渉とか、そういうことがやはり大きなメリットを上げるわけですから、コスト削減をした人について、その部署について、その仕事について、どうやってインセンティブを与えるかということ、これをぜひ考えていただきたい。

 それから、もう一つは、公共事業が計画をされ、着手をされましたけれども、なかなか進まない。特にダムなんかそうですよね。道路もそうです。途中で、長々とかかった結果、そうなってしまう。それから、例えば鉄道の方で、整備新幹線がありますね。これなんかも、やると決めたら早くやれというのが私の意見でございまして、お金は国が持てばいいんだ。

 少なくとも、これからできていくところは間違いなく全部不採算ですよね。そして、在来線まで不採算になるというようなことを平気でやろうとするんですから、これはもう政治決着しかないわけです、それを受けて鉄道事業者が、はい、わかりましたと言うわけないんですから。だから、いわゆる下物については国が責任を持つという姿勢をはっきりして、やはり整備新幹線をやると決めたら早くやるということが非常に大事かと思います。

 これはなぜかといいますと、長年お金をかけてやった結果、運営に大変大きな影響を及ぼすということでございまして、その一番悪い例が、東京近郊になりますが、東葉高速鉄道というのがございまして、西船橋から東葉勝田台、いわゆる八千代市、その先まで行っているところなんですけれども、わずか十六キロぐらいのところで二千八百億ぐらいかかってできた、それで今十万人以上毎日乗られている、それでも採算がとれないという結果が出てしまっているんですね。

 そういうことを考えますと、本当に早く決着して、安い費用で済むようにするということと、やはり資金繰りについて国が面倒見るということですね。これをやらない限り、幾らこういう、十万も人が乗る鉄道というのはなかなか見当たらないんですけれども、それでも採算がとれないというのは、これは、営業外損益、営業外の費用というのが非常にネックになってしまっているということなんですよね。ですから、この辺の考え方をまずよく考えてほしい。

 それから、事業が途中でなかなか進まなくなって、当初の目的を達しなくなってしまっているということも多々ありますし、当初見込まれたよりこれは金がかかるなというのもあるだろう。それから、やはり地元住民の反対というのもあるということで、撤退をしなければいけないというのがたくさんあります。だけれども、例えば今の撤退では、撤退した途端に、今まで出したお金を返せとかいうような話になってきて、それも嫌だからやめられないということなんですが、そういう中途半端なことが非常にたくさんあります。

 ですから、撤退の仕組みというものをちゃんとつくって、ある程度かかってだめだったら引き揚げる、それで違うことをやるんだということをやるぐらいの臨機応変な対応ができるような国土交通省にしていただきたい、こういうように思うわけでございます。

 私の時間がもう終わりでございますから、いつの間にか。人の時間、全体の時間だったんです、間違っていましたので、長いなと思いながら見ていたんですけれども。

 そういう意味で、今申し上げた点についてちょっと答弁をいただいて、終わりたいと思います。よろしくお願いします。

石原国務大臣 ただいま、大まかにおっしゃられまして三つの御指摘があったと思います。

 すなわち、業者がコスト縮減のインセンティブがないことによって、コストをやった者が逆に損しちゃうみたいな、そういうものに対して対処をしていかなければならないという御指摘が第一点。二点目は、公共投資を行うならばやはり早期に完成をして、私の解釈としては、取れるものの元はちゃんとしっかり取れよ、それが二点目。三点目は、東葉高速鉄道の例を出されまして、いわゆる都市圏の鉄道整備のあり方について何かいい知恵を絞れ、上下分離というものもありますけれども、それ以外のものも考えろという御指摘だったと思うんです。

 一点目は、もうまさに同意見でございまして、先ほど統括官からも御答弁をさせていただいたように、そういうインセンティブで努力をしたところが報われるみたいな、すなわちその部分は会社の収益になるような、そういう方法をやっております。まだまだ未熟でございますが、こういうものも練度を高めていくということが必要だと思いますし、あと公共投資全体、整備新幹線を例に出されて言ったわけでございますが、真に効果があるものはやっていくというのが基本的な考え方だと思うんです。

 整備新幹線についても、その収支採算性やあるいは投資効果なども検討しておりますし、例えば九州新幹線等々が今度三月十三日に西鹿児島から新八代まで行きまして、あと数年かかってまた福岡まで出ますと、航空会社の方とお話をさせていただくと、いよいよ大きな競争相手が来る、すなわち、お客さんがそちらにシフトするんじゃないかと航空会社が考えるぐらいなものですけれども、これも後段の質問の中にあったように、早期にできないと、あそこの間だけではペイをしないということはもう委員の御指摘のとおりだと思います。ですから、やはり投資効果のあるものは早くやっていく。

 都市鉄道の新しい整備の仕方については、今研究中でございますので、またこのような委員会の席で局長の方から詳しく御答弁をさせていただきたいと思っております。

玉置委員 終わります。

赤羽委員長 奥村展三君。

奥村委員 民主党の奥村でございます。

 先輩の玉置委員また岩國委員の流れをいただきまして、同僚議員のお許しもいただいて、石原大臣に、先日の予算委員会に続いて、道路問題についてまた質問させていただきますので、よろしくお願いをいたしたいというように思います。

 ちょうどこのたびの衆議院選挙の前でありましたけれども、道路公団の藤井総裁の解任、更迭、いろいろな話が出ておりました。当時、幻の財務諸表問題とかいうことが報道なされておりましたし、扇大臣は、いや、それが正しいんだ、どうもないんだと言って、ある意味では擁護されているように思いました。しかし、組閣があって石原大臣になられた途端に解任というようなことが出てきまして、えっというようなことで私もびっくりしておりますけれども、国民の皆さんが、本当にこれは一体どうなっているんだろう、民営化民営化、小泉さんが、総理みずからが改革をしていく改革をしていくという流れの中に郵政の民営化あるいは道路公団の民営化ということが叫ばれているけれども、この人は人間的に薄情な人だなというような思いをしている人も中にはあったように私は感じました。

 このことにつきましては、昨年の十一月二十五日の選挙後の予算委員会におきまして、我が党の山岡賢次議員が石原大臣にお聞きになっていると思います。そのときに、頭文字のアルファベットが出たとか出ないとか、いや、それを出してみたら大臣がどんなように思うだろうと駆け引きをしたとか、そして、具体的に名前のところまで言っているのに大臣はわからぬのかなとかマスコミの流れの中に藤井さんが言ってみたり、何かわけのわからぬことがいろいろ挙げられておりますし、また一方では、実名が挙がったとか言っておられましたマスコミ報道もありました。

 私はなぜここでこのことをお聞きするかというと、いよいよ道路公団の民営化の問題の法案がいろいろ出てきて、今、与党あるいは政府の中でお考えになって、後ほどお聞きをいたしますけれども、持ち株がどうだこうだとかいうような話が出ていますが、本当に国民の皆さん方が、道路公団民営化、ああよかったな、そして、先ほどの岩國委員のお話にもありましたように、それぞれの地域の道路が、九千三百四十二キロ云々の話もありますけれども、やはり民営化したメリット、そういうものを期待していると思うんです。国民はそこに目を向けていると思うんですけれども、こういう問題について、余りにもおかしなような思いで私はずっと聞いてきたものですから、思っているものですから、ぜひこのことについて大臣に今お聞きをしたい。

 本当に藤井総裁が具体的にアルファベットを口に出されたのかどうか。そしてまた、大臣とのやりとりの中で本当に実名を挙げたと述べておられたんですが、事実がどうなのか、この点についてまずお聞きをいたしたいというように思います。

石原国務大臣 公団の民営化のメリットの話は十分にお話をさせていただくことができるんでございますが、藤井前総裁の解任処分に係る御質問に対しましては、委員も御承知のことだと思いますが、現在、処分の取り消しを求める行政訴訟が係争中でございまして、かくいう私が被告でございますので、立ち入ったお答えをすることはぜひ差し控えさせていただきたいと考えております。

奥村委員 確かにそのことも私も仄聞はいたしておりますし、そのとおりだと思うんですが、やはり、もう一つすっきりしないような形で物事が進んできた、そして人道的にもいろいろ醸し出しているということを考えますと、本当に一日も早く、道路民営化の問題を考える上で我々もすっきりさせていただきたいという思いで質問をしたわけであります。

 その点につきましては、今係争中である、被告人だからという話でありますけれども、訴えられているということでありますけれども、そこらはこれからもしっかり議論をしていかなければならないというように思います。

 そこで、委員長、お願いなんですが、ぜひ藤井前総裁を当委員会に参考人として招致を求めたいと思います。よろしくお願いいたしたいというように思います。

赤羽委員長 一度、理事会で検討させていただきます。

奥村委員 ありがとうございます。

 ぜひおいでをいただいて、いろいろとわからないこともしっかりとまたお聞きをしていきたいというように思います。

 そこで、先ほども玉置委員の方からもいろいろ話が出ていますが、道路公団民営化問題につきまして、特に政府・与党でいろいろ申し合わせをしておられるようでございます。建設費のコスト削減について言及をも政府・与党でやっておられるんですが、そのコスト削減、具体的な根拠というのはどういうところにあるんですか。お聞かせをいただきたいというように思います。

佐藤政府参考人 具体のお話も多少させていただくべく、私の方から御説明申し上げます。

 基本的には、先ほどもちょっと申し上げましたが、平成十六年以降で、整備計画が出ているものの中で未供用のもの、これが約二千キロございます。この二千キロにつきましては、それぞれの整備計画が何度かにわたって出ておるわけでございますが、その整備計画上の事業費を残事業費として計上させていただくと約二十兆円でありました、こういうことでございました。

 これを、平成十五年の三月二十五日にコスト縮減計画なるものを出させていただいて、これで約二割、四兆円のコスト縮減を行う。さらに、国と地方の負担で直轄方式という形で、目安約三兆円の切りかえを行う。それに、昨年末、基本的枠組みを政府・与党で十二月二十二日にお決めいただいたときに、二・五兆円、いろいろな手段で有料道路事業費をカットする。こうしたことで、トータルいたしますと、約二十兆円の残事業費が約十・五兆円、おおむね半減、有料道路事業の対象事業費は半減、こういう形になったわけでございます。

 例えば四兆円のコスト縮減、これは、昨年の三月二十五日に、まず方針として、可能性がある、こういうことでしっかりと踏まえた上で、約二割、四兆円のコスト縮減を図る、こう出させていただいて、具体にいろいろなコストを積み上げた。

 その内容としては、例えばインターチェンジ、これはトランペット形とかハーフトランペットとか、インターチェンジはそういうものが多いわけでございますが、そうした構造を例えばダイヤモンド形式にするというような形になりますと、平均的ではございますが、一カ所当たり、用地費、工事費入れまして大体四十億円ぐらいトランペット、ハーフトランペットでかかるものが、少なくとも三十億円ぐらいには縮減できる、二五%縮減できる、こんなことでございます。あるいはまた、ジャンクションの構造形式なんかもそれに準じたもので縮減する、こういう形で工夫しよう。

 さらには、トンネルの掘削に関しまして施工方法をいろいろ見直ししましょうということで、日本の場合にはNATM工法ということで世界的にも極めて先進的な工法でこれまでもやってきたわけでございますが、これもさらに、換気施設等を含めてコスト縮減を図っていこう。

 それから、六車線のトンネルの一部の四車線化、こうしたことなどを行うことによりまして、全部積み上げて、おおむね四兆円削減できるであろう。

 これを三月の二十五日に出させていただいて、実際問題として個別路線ごとに詳細な積算を行った上で、半年以上かかったわけでございますが、九カ月ほどかかりまして、十二月二十五日には、これを全部路線別に張りつけて、コスト縮減のための整備計画の変更、こういうことで出させていただいたわけでございます。

 さらに、有料道路事業対象はさらなる二・五兆円の削減を図る。これにつきましては、例えば、民営化で、サービスエリア、パーキングエリアなどの負担区分、これは見直しが可能でありましょうし、契約方式の見直し、こういう点も民営化によってかなり期待できる部分があるであろう。

 例えば一例を申し上げますと、ネゴシエーション方式というようなことで、一たん入札して一番安いところが契約するわけですが、その場合にでも、さらに個別にいろいろその工種を見ていきますと、ほかの会社ならもう少し安くできるところがありますよねというようなことで、工種別に少しずつ交渉して安くする。こんなことも民営化すれば可能になるということで、一部、今、公団時代にモデル的に試行も始めたところでございますが、そうした契約方式の見直しなども含めて、さらに、大規模な改築事業の縮減であるとか、こうしたことを総合的にやって、そしてこの有料道路事業対象二・五兆円の削減というものを達成しよう、こういうことであります。

 逆に申し上げますと、公団、会社時代を通じて十・五兆円、こういうことでございますので、今度新しく会社が発足して、またその場合には、さらに、直轄方式で行う部分というものも公共団体と相談しながら、もう少しふえようかと思っておりますが、全体の整理といたしまして、有料道路事業の対象事業費としては、今度の整備計画をかけさせていただくとすれば、有料道路事業対象分十・五兆円以内で各路線別にまた張りつけて御審議をいただく、こういうことになろうかと思っております。

奥村委員 もっと早くそういうことに気がつけば公共事業も有効に、そしてまた優先順位をつけていけばむだな税金を使わなくても済むのですが、今後そういうことをやられるということは一つの理があるというように理解をしておきたいと思います。

 先ほど岩國委員からも質問の中にありましたけれども、結局、考えてみれば、これは規格を変更して十・五兆円に削減するという、本当にびっくりするような数字が出てくるわけであります。

 それと、これも私もわからないのですけれども、今の段階で建設費のコスト削減、今申し上げて、いろいろ決定していくわけなんですが、やはり民営会社がみずから判断して、これはコストダウンだとかいろいろ今の規格だとか、本当はする話ではないのかな、これは答弁要りませんが、そんな思いをいたしております。

 そうした流れの中に、今回法案を出されようとして与党の中でいろいろ申し合わせを、よく報道されておる中で最も問題と私が思うのは、民営会社が建設を拒否した、これはもうからないからやめておきますよということがあったとしても、建設をやりなさい、あるいは、地方の皆さんの意見があるから、例の建設、道路族なんかが強制してこれを何とかやれと言われたときにはこの仕組みは生きてくるというように思うんです。正当な理由がないと社会資本整備委員会等が判断を下していく流れになると思うんですけれども、これで建設は強行できるのかどうか。これが第一点なんです。

 そして、四十五年間で債務を完済していくということが言われているんですが、これをまず法律で明記されるのかどうか。そして、不採算路線となった場合の責任はだれが負われるのか。ここがちょっと私はわからないので、お聞きをいたしたいというように思います。

 こうした流れの中にこれまでのいろいろな償還計画があったわけなんですけれども、今回の新たな計画とはどういうところが違うのか。ちょっとこの点についてお伺いをいたしたいというように思います。

石原国務大臣 まず、後段の御質問でございますところの四十五年後の債務の完済についてお話をさせていただきたいと思うんでございますが、先ほどの、この前の奥村委員の意見の開陳で、公団でもできたんじゃないか、そういう御指摘もあったように聞こえたわけでございますけれども、従来の公団方式による整備というものにはやはり大きな問題があったんだと私は思うんです。

 返済期限の順送りや、あるいは、これもよく問題になりますけれども、採算性の合わない路線も大きなプールで建設する、いわゆる建設の歯どめがかからない。

 当然、公団という組織でいきますと、この前に議論をいただいたコスト論ですね、建設コストを下げていく、あるいは管理コストを下げていくという動機づけが働かないので、削減努力が結果として不十分であったというような批判があるんだと思います。

 そのために、民営化という荒療治を行うことによりまして、この積もり積もった積年の課題を根本的に見直すことが不可欠であると認識をいたしまして、この大改革を前提とした、総理のお言葉で言いますところの戦後初めての抜本的改革に取り組んでいるということなんであります。

 そこで、御質問でありますところの、今後発生するであろう債務が四十五年以内に返せるのか、どうするのかというお話でございますが、具体的には、債務につきましては、今後新規に発生するものも含めまして、すべて民営化後に、平成十七年度中に民営化いたしますので、四十五年以内に完済する、その旨を法律案の中で明記する方向で現在検討させていただいております。

 加えまして、これも先ほど来御議論が出ておりますように、九三四二の議論の中で出るんですけれども、事業評価を徹底的に七十路線やりまして、このうちの五路線というものを、五区間ですか、抜本的見直し区間と設定いたしまして、この抜本的見直し区間は今の計画のままでは絶対事業をやらないという区間でございますし、コストの削減やあるいは新直轄方式の導入、また、分割することによりまして会社間の競争を導入することによって、サービスやあるいはコスト意識の向上や、地域ごとに特性がやはりあると思うんです、その地域に応じたサービスの提供を行っていけるような体制というものをつくっていこうということにさせていただいたわけでございます。

 ですから、四十五年、委員の御懸念に十分にこたえていくものを今準備させていただいております。

 それで、二番目の御質問は、最初に御質問になられた点のお答えになるかと思うんでございますけれども、いわゆる仕掛かり品、今議論になっております整備区間内の仕掛かり品の道路について、会社がやりたくないといって、押しつけるのか押しつけないのか、押しつけるんだったらまた際限なく道路をつくり続けることになるんじゃないかという御批判がある点でございます。

 この問題につきましては、現在事業中の区間については、国が、JHは三つに分割いたしますので、その区間を所管する会社と協議をするということになっています。これはあくまで協議でございますので、両者の合意が成り立たない限り、協議は相成立ということにはならないと思います。

 その結果、協議が調わない場合は、国は、仮に事業中の区間がAという会社のところにありましても、残りのB、Cという会社に対して、A社がつくらないと言っているんですが、条件を今度はもう少し、当然、交渉事でございますから、A社の条件よりもいい条件を国は提示することになると思うんですけれども、こういう条件でつくりませんか、こう複数協議に移行するわけでございます。

 会社が国との協議が調わない場合は、国は、会社がこうこうこういう理由で、例えば会社の経営に悪影響を与えるとか、そういうような理由が考えられるんですけれども、そういう理由について、第三者であるところの社会資本整備審議会の意見を聞くわけでございます。

 その結果、正当な理由があると認められる場合には、国土交通大臣は、当該区間の整備をその会社に負わせることはできません。これによりまして実質的な会社の拒否権を認めていると御理解いただきたいと思うんです。

 したがって、会社の示す理由が合理的正当である限り、国すなわち国土交通大臣は、建設を強要するということはありません。

 そしてまた、債務が本当に返済できなくなってしまったらという懸念もあると思うんですけれども、その点につきましては、債務の確実な返済が可能かどうかを、これまた国の機関を使ってチェックいたします。したがって、指定において、債務返済が滞るというような事態は想定しないということで今回の仕組みを仕込ませていただいていると御理解をいただきたいと思います。

    〔委員長退席、高木(陽)委員長代理着席〕

奥村委員 これはやはり、大臣、法律にしっかり明記をされるわけですね。

 そして、そんなことにはならないということなんですが、そこの点が非常に不安に思ったものですからお聞きをいたしました。そういうことにならないように、私どもが生きていればあれですけれども、多分生きていないと思いますから、四十五年先のことですから。

 そこで、ちょっと違う観点からお聞きをもう一つしておきたいと思うんですが、以前に、我が党の前原議員の質問に石原大臣が答弁をなされているんですが、通行料に利潤を含めないのは税金を取らないためだということで言われておるんです。これは先ほども玉置委員の方からも出ておりました、国鉄改革やいろいろな民営化がずっとやられてきたときに、当分の間、税の優遇がいろいろ、そのときそのときにやられてまいりました。

 この間も大臣に予算委員会でお聞きをいたしましたように、サービスエリアやらパーキングエリア、こういうところのファミリー企業の問題はともかくとして、いろいろ利益を上げているわけですから、そういうようなところをしっかりと切り離していって、そして、メーンの事業で利潤が出ない企業があるかもしれませんけれども、やはり民間会社で利潤を求めないあるいは目的としないというのはあるのかどうか、ちょっとそこらがもうひとつ私はわからない。そして、通行料に利潤を含めないとおっしゃったんですが、こういうこともやはり法律で明記されるんですか。ちょっとその点についてお伺いいたします。

石原国務大臣 この点については若干舌足らずの部分があったかなという気もするんですが、税を取らないとか取るとかいう話は、いわゆる法人税、固定資産税について、特に固定資産税についてどういう優遇措置が考えられるのかという観点から実はお話をさせていただいたものでございます。

 これは機構と会社と二つあるんだと思います。機構は独法、すなわち独立行政法人として設立するものでありますから、当然、ここは債務の確実な返済ということを最大の念頭に置いて仕事をしますので、機構がもうけても、結局、債務の返済ということですから、利潤という概念は念頭にないんだと思います。

 また、会社についても、本業、高速道路を車が何台通って何ぼみたいな、そういうものには利潤を含めない。その趣旨は、委員御指摘のとおり、民営化関係法案に明記する方向で現在検討をさせていただいております。

 その一方で、委員の率直な疑問というのはもっともだと思うのですね。民間会社なんだから、経営努力によってある程度の管理コストを削減した、建設コストを削減したということの減ったりふえたりした部分が会社の業績に反映されなければこれまた民間会社でもないので、やはり、これはプラス利益のときとマイナス利益と両方あると思うのですけれども、反映される仕組みというものを現在検討しております。これも法案でお示しさせていただいて、ぜひ、委員の非常に重要な御指摘でございますので、議論をしていただければと思っております。

 そして、後段は私が予算委員会で説明した話の繰り返しになるかもしれないんですけれども、会社としては、本業であるところの道路料金収入から利益を得られなくても、サービスエリア、パーキングエリア、関連事業があるわけですね。調べてみましたら、この関連事業は、現在でも三千五百億円程度あるわけです。

 そして、有料道路事業、すなわち車が何台走って何ぼという世界と関連事業の一体化による相乗効果というものはあると思います。それは、逆説的ですけれども、ファミリー企業に内部留保がたまっているということからも明らかでありますように、関連している。

 ですから、独占的使用権というものを、サービスエリア、パーキングエリアに関して言いますと三つの会社は持つわけでございますので、では、サービスエリアの利用をふやさないと自分の収益にはならないから、どうやってサービスエリアの利用をふやそうということを企業は考えるわけです。サービスエリアというのは、御存じのとおり、高速道路からつながっていますから、高速道路を通ってくれる人が、車が何台走って何ぼの方がふえれば、会社はさらに、ああこんなに来てくれた、では料金下げましょうというサービスの向上に努めると思います。

 一方で、それを利用する側のユーザーは、サービスエリアやあるいはサービスエリア内に付随する周りの地域が、もちろん、都市計画等々でサービスエリアの周りに工業団地をつくろうとか、あるいはショッピングモールをつくろうとか、いろいろな計画があるし、現にそういう計画でうまくいっているところもあるわけです。

 そうしますと、附帯業務であるところの仕事の効果が上がってくる。言葉をかえますと、魅力が上がってくれば会社は関連事業の活性化の努力を行う、何というんでしょうか、相関関係、これは逆さまもあると思うんですけれども、相関関係というのは必ず働くと思っております。

 そういうことが働くことによりまして、しかも、調べてみましたら、一応、サービスエリア、パーキングエリアは、公共に資するという財団がもともと管理しておりますので、例えば、変な話なんですけれども、カレーライスを一杯五百円以上で売っちゃいけないとか、いろいろなことがあります。それでも三千五百億円売り上げているわけでございますので、有料道路事業ではなくて関連事業で利潤を出すという仕組みであっても、私は、民営化しても、独占的使用権、管理する権限も与えられているわけでございますので、十分意味のあるものではないか。

 そんなものが日本にもないかなと思ってちょっと探してみましたら、有楽町の一番よく当たると言われている宝くじを売っているところの横の商店街、コリドー街というのがあると思いますが、その上の道路というものは、外堀を埋めた、実は日本で最初の無料の高架線であるわけですけれども、これを経営している東京高速道路株式会社というものは、いわゆるコリドー街、高架下の商店の建物賃貸料で会社の収益を上げ、配当している。上物の道路の方の収入は、無料ですから一切ない。

 こんな例もありますので、十分可能ではないかと考えております。

奥村委員 次にお聞きをしようと思っておりましたけれども、もう答弁になって入っておるような雰囲気です。

 この間もお聞きをしたファミリー企業なんですけれども、本当に、今カレーライスの五百円云々おっしゃいましたけれども、あるサービスエリアでそう売り上げをされますと、今のファミリー企業の流れでいきますと、売り上げの二〇%以上、多くは二三%ぐらいはピンはねされ、ピンはねと言ったらおかしいんですが、ごぼっと持っていかれる、本当に採算合いませんよという話を聞いているんです。

 結局、私は、国民の道路料金、そして道路資産に依存して、今の三千八百億ですか、もっと超えていると思うんですよ、たくさんもうけていると思うファミリー企業が、この間も、関連やらで百二十一社ぐらい、今八十六とかいろいろ言われていますけれども、考えてみますと、こういうときこそ、私は、民営化されるときにしっかりとこれは切り離して、民間活力、今大臣がおっしゃったように、みずから汗して頑張って、本当に競争の中で生まれてくるような、ファミリー企業というよりも民間企業にどんどんゆだねていく。そういうことをしなければ、先ほど道路局長も答弁なされたようなことが、コストを下げていくとか、そういうメリットが何にもなくなってくるわけですね。

 ですから、そういうものをきちっとした機構なりいろいろなところからチェックしていく。さっきの、三つに分けて競争させていくんだとおっしゃったそういう流れもやはりこれからつくり出していかなければならないというように思いますし、こういうときこそしっかりとやっていただきたい。十七年度中にこのことがスタートするわけですから、しっかりとやっていただきたいということを申し添えておきたいと思います。

 最後になりますが、きょうの新聞にそれぞれたくさん載っておりますけれども、持ち株の話が出ております。

 私の仄聞するところによりますと、政府の株保有は、総理が、できるだけ抑制すべきだというようにきのう予算委員会でもおっしゃったようであります。会社の自主性を持たせるように石原大臣にも言ってやる、こういうような発言も出ておるんですが、大臣、このことについてどのように受けとめておられるか、お聞かせをいただきたいというように思います。

石原国務大臣 ただいまの御質問にお答えする前に、その前に委員が御指摘されましたファミリー企業の問題は大変重要な問題だと考えておりますし、ファミリー企業への公団からの社長、役員の天下りというものは全廃の方向で処置するようにということを前扇大臣のときから指示を出し、また、私が大臣になりましても、同じような指示を継続させていただいております。

 そんな中で、昨日、近藤総裁とお会いいたしましたら、近藤総裁もこの点については十分認識をされておりまして、公団としても、民営化が目前に迫ってくるわけでございますので、この問題、整理をしっかりとしていく、そういうお話を総裁がされていたことを御報告させていただきたいと思います。

 そこで、御質問のいわゆる政府の新会社の株式保有についての件でございますけれども、法案を見ていただければわかると思うのですが、高速道路会社については、従来から公団への出資を行っている地方公共団体、政府もあるわけでございますので、一〇〇%出資による特殊会社として設立し、早期に上場できる条件を整えてその保有株式を売却するということは極めて重要であると、総理も予算委員会で昨日も御答弁をされていたと思います。

 それならば、どの程度政府による株式保有を行うべきなのかということでございますが、ここは、今さまざまな方面と調整を続けているところでございます。なぜさまざまな方々と調整、あるいは意見をいろいろ聞いているかと申しますと、これはもう委員お気づきのことだと思いますが、政府がその会社の株式保有義務を持つということは、一方で、会社の民間企業としての自主的な経営判断を、ある意味では、独占的に株を持っているわけですから、ああしろ、こうしろと言うことによって経営判断を阻害するんじゃないかという批判がございます。

 その一方で、民主党の皆様方の出されている高速道路の無料化という考えも、私どもの四十五年後に無料化するという考えも、高速道路は国家国民のものであるからという点においては同じ考えに立っている。すなわち、高速道路は高い公共性を持っているんだ。

 さらに、そういうものを扱う会社の営業譲渡、今ではMアンドAというのは当たり前になってきておりますし、かなり強制的な回収、買収等々も行われてきております。そんなときに、そういう行動に対して、会社の存立にかかわるような決議を阻止するには一定程度の安定株主というものが必要であるというような考えも一方にあるわけでございます。

 会社が設立された後も、今のこの二つの命題の解答となるべく、株式の一定割合の保有というものは必要だと考えております。

 こういう観点を踏まえて、さらに、他の特殊会社、たくさんございますので、そういうものを参考にしながら法案提出までに最終的な詰めの作業をさせていただきまして、また決まりました暁には、当委員会等々で十分にその問題についても、これは大変重要な問題でございますので、御議論を賜ればと考えております。

    〔高木(陽)委員長代理退席、委員長着席〕

奥村委員 いずれにいたしましても、あらゆる問題は、国民の皆さんが納得をし、きちっと夢を持って歩んでいただけるような社会を実現するためにこの民営化だとかいろいろな問題、議論をさせていただいているわけでありますから、しっかり目線を国民の皆さんに当ててお願いをしておきたいというように思います。

 ありがとうございました。

赤羽委員長 高木陽介君。

高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。

 大臣の所信に対する一般質疑ということで、公明党を代表して質問させていただきたいと思いますが、まず最初に、観光立国の問題について御質問申し上げたいと思います。

 小泉内閣が発足以来、観光ということに力を入れようと。政府を挙げて観光産業を一つの二十一世紀のリーディング産業に育てていこうということで、特に国土交通省が中心となりましてこの政策を進めており、さらに、昨年度の予算から観光の予算というものがつき始めまして、いよいよ本格的な観光の問題について取り組んでいる。

 現在五百万人の訪日外国人を二〇一〇年までに倍増しようという計画、これは、実は公明党も与党の一つとして、しっかりとこの観光問題に取り組んでいこうということで、党を挙げてやらせていただいております。特に昨年の衆議院選挙、公明党のマニフェストの中にも観光問題を幾つか取り上げまして、実は観光担当大臣の任命ということもマニフェストに掲げていたところ、これは選挙の前の九月の第二次小泉内閣の発足の段階で既に実現をさせていただきまして、石原国土交通大臣が観光担当大臣として任命をされました。さらに、政府が掲げている一千万の訪日外国人の達成ということも、公明党としてマニフェストとして掲げさせていただいております。

 そういった中にありまして、特にここ数年、九・一一のテロがあり、そしてアフガンの戦争があり、さらに昨年はSARSという、訪日外国人をふやそうという流れに水を差すような出来事が幾つかございました。そういった中にあって、訪日をする外国人の観光客というのがなかなか目に見えてふえていっていないという現実があるのではないかと思いますけれども、やはりここは、政府が掲げた、二〇一〇年までに倍増する、一千万人の外国人に日本を訪れてもらう、これは大きな目標でもあり、達成しなければいけない課題であると思います。

 そういった中にありまして、大臣といたしまして、この倍増のための課題は一体何なのか、そこをお聞かせ願いたいと思います。

石原国務大臣 ただいまの高木委員の御指摘のとおり、昨年はSARSとかございまして、特にアジアの観光客の方に大勢おいでいただかないと、日本の地理的要件からいっても二〇一〇年に倍増するということはできないんですけれども、かなり低迷しまして、どうなることかと心配をしておりましたが、後半は何か爆発的に伸びまして、これもビジット・ジャパン・キャンペーンも一定の寄与をしたんじゃないかなと思ってはおるのでございます。

 そんな中で、ワールドカップの日韓共催があった二〇〇二年をもしかしたら抜くんじゃないかというようなところまで来たということは、喜ばしいことだと思います。しかし、それでも五百四十万人。まだ先は遠いなというような感じがいたすわけでございます。

 昨年の七月には、これまでは国土交通省だけでございましたけれども、関係府省と連絡を十分にとらせていただきまして、観光立国行動計画、これは高木委員も御議論に御参加いただいて御貢献された計画でございますけれども、政府全体で初めてこの問題に取り組んでいこうという体制が整ったわけでございます。

 そして、委員の御質問にお答えするいいサジェスチョンを下さるような会議が、今月の十八日に総理官邸で開かれました。中国、韓国、香港、あるいはアメリカ、フランス、イギリス、イタリア、スペインといったような、いわゆる観光客が何千万人も訪れる国の大使の皆様方をお招きしまして、観光だけは内政干渉大いに結構というようなお話も出まして、いろいろな御意見をちょうだいしました。

 そんな中で、私、印象に残った話が二、三あるんですけれども、やはり、ビジット・ジャパン・キャンペーンといっておきながら、日本にこういう魅力のある観光地がある、あるいは観光の施設があるというようなことのPRがまだまだヨーロッパ等々では足りないんじゃないかといったような御意見。あるいはビザの問題、これは外務省、法務省と今密接に連絡をとらせていただいておりますけれども、入国手続が少しかたいんじゃないか。あるいは、安くなったとはいえ、まだまだ日本を旅行する費用、コストが高いんじゃないか、こんな話が出たわけでございます。

 これは、どれもこれももっともだなということでございまして、すぐに解決できる問題もたくさんありましたので、今問題を整理させていただきまして、来年度に入ったらすぐにこれが実施できるように、改善策に取り組ませていただいております。

 あともう一つ、非常にびっくりした話は、これはお会いすることはなかったんですが、昨年の秋でございますか、イタリアで日本ツアーというのをローマで募集したんだそうです。そうしましたら、ローマからですとなかなか時間、距離も遠いわけですけれども、七百人応募があって、ジャンボ機二機で日本に来た。ただ、コストを下げるためにイタリアから四泊六日だったということでございますけれども、ローマっ子ばかり七百人来て、大変喜んで帰られた。

 やはりコストを考えると、遠いヨーロッパの地からも、私どもがヨーロッパに出かけると同じようにお客様においでいただける。こういうことはしっかりとこれからも取り組んでいかなければならない問題であると考えておりますし、各国の大使からいただいた問題点あるいは改良すべき点というものはすぐにもできますので、しっかりと取り組ませていただきたいと考えております。

高木(陽)委員 今大臣の方からお話がございました課題、幾つかございましたけれども、ビザの拡大ということが一つ大きな問題かなと思うんです。

 ビジット・ジャパン・キャンペーンということで、中国、韓国、香港、台湾そしてアメリカ、この五カ国・地域、ここをしっかり重点的に日本に呼び寄せよう、こういった角度を持っていながら、その中でも一番可能性がある、市場として拡大できそうなのは、やはり中国ではないかと思うんですね。

 中国の昨年の出国数というのが何か二千万人を突破しているという話をお伺いしまして、現在、中国が海外旅行できるのは団体旅行ということで、日本も、北京、上海、広東省、この三地域に限ってビザを発給している。ただ、昨年の七月ですか、中国の観光大臣が、江蘇省や浙江省などの五地域、いわゆる沿岸地域、今、中国はかなり発展しておりまして、先日、私も公明党の訪中団で中国に行かせていただいてその発展ぶりを目の当たりにするとともに、向こうの政府、国家指導者、いろいろとお会いする中で、やはり日本との交流というのをかなり望んでいた。そういった観点から、やはりこのビザの拡大というのがかなり大きな課題となってくるんであろうというふうにも思います。

 その上で、今大臣がお話がありましたように、外務省、法務省等と連携をとりながら、政府挙げてこの問題を解決しようとされているとありましたけれども、現実どのような状況になっているのか、まず外務省から伺いたいと思います。

鹿取政府参考人 今先生から御指摘のありました、対象地域の拡大についてでございます。

 これは、御指摘のとおり、関係省庁と調整して、その後また中国側とも協議したいと考えております。具体的にどのように拡大していくかについては、現時点においてはまだ我々の方も考えが固まっておりません。

 外務省といたしましても、外国人観光客の訪日促進、日中間の人的交流促進の観点から、中国国民訪日団体観光の拡大に前向きに取り組んでいきたいとは考えております。ただ、具体的に、今の段階では、どのように拡大していくかについてはまだ固まっておりません。

高木(陽)委員 では、続いて法務省からもお伺いをしたいと思います。

 特にいろいろな治安の問題等々、きょうは警察庁を呼んでいないんですけれども、そこら辺のところで水際でとめなきゃいけないという発想がかなりあるというふうに伺っておりますけれども、そこのところでのこのビザの拡大の関係、お伺いしたいと思います。

増田政府参考人 お尋ねの中国国民訪日団体観光旅行は、中国との人的交流を増進させ、日中双方の民間レベルでの相互理解を深めることに大いに役立っていると考えております。

 他方、我が国においては、不法入国、不法滞在の問題等もございます。委員からお尋ねのありましたとおり、団体観光旅行で現に失踪者を出しているというようなこともございます。

 そういったこともありますので、入国管理局といたしましては、そういった事情も踏まえまして、関係省庁とも十分協議し、必要な対策をとりつつ、順次査証発給対象地域の拡大について検討してまいりたいと考えているところでございます。

高木(陽)委員 特に、失踪者がいて、それが不法滞在、そしてまた治安等々いろいろと問題があるということ、これは理解をするんですけれども、やはり、そういう問題が出たからといってすべて水際でとめてしまうと、これはもう一向に進展はしないわけですね。だからこそ交渉があるわけです。中国の方と、例えばそういう人たちを出国させないでもらいたい、それは当然申し入れていると思うんですけれども、ここのところのルールをもっと厳密にする、そうすればもっと自由に来られるようになるわけですから。そこら辺のところの交渉事ですけれども、今お話をお伺いすると、努力はしているなとは思う反面、やはりお役所的な堂々めぐりで、なかなか解決しない。

 このままでいきますと、小泉総理が去年初めて、通常国会、施政方針演説で観光に触れたわけです。総理がやろうと言っている。これに関して、現実、現場はなかなか大変なんですよ、こういう話で一向に進まなかったら、それは政治として成り立たないと思うんですよね。ここら辺のところ、外務省、法務省、しっかりとやっていただきたいと思いますし、国交省の方も、このビザの問題、しっかりと対応していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 続きまして、料金の問題も大臣が触れられました。

 実は、中国から欧州に行く場合には一万元ぐらい、日本も大体それぐらいじゃないかと言われている中で、お隣、韓国に中国から行く場合に三千元ぐらいのツアーがあるという。やはり安い方に人が集まるというのは、市場原理、当然のことでございます。そういった中で、この料金の問題への対策、もちろんこれは民間がやることであると思いますけれども、国交省としてどのような対策があるのか、お伺いしたいと思います。

澤井政府参考人 ただいま三千元というお話がございましたけれども、現在中国で販売されております旅行商品の価格をざっと見てみますと、例えば中国から韓国向け五日間のツアーで約五万円前後というものが多いようでございます。これに対して、中国から日本向けの五日間のツアーでは七万円から十万円、さらに十万円を超えるもの、かなりばらつきがございます。そういうことでありますけれども、比較すれば、比較的高い状況にあると思います。

 こうした中で中国からのお客様をふやしていくためには、一方で、価格に見合った、高いなら高いなりにそれだけの値打ちがあるなという旅行商品をつくる。その前提として、日本各地の魅力をさらに高めていくという努力は要ると思います。ただ、他方で、旅行価格をできるだけ下げていく努力も必要だと思っております。

 ビジット・ジャパン・キャンペーン実施本部におきましては、いろいろな検討をしておりますけれども、その中で、訪日旅行者のニーズに合わせまして、ある意味では旅行商品の選択の幅を広げる、高くてもいい方にはそれにふさわしいもの、また、安い方がいいという方にそういうものを選べる、そういう選択の幅を広げるための検討を行いたいと思っております。

 現在でも、一例を申しますと、観光カリスマに選定されているある旅館の経営者でございますが、この旅館では、食事をとるかどうかということをお客様の選択に任せておりまして、食事は要らない、近くで食べる、そこは紹介するというようなシステムをとっておられると聞いておりますが、そういう場合には一泊五千円という相当安い料金で宿泊できるサービスの提供をしています。これが外国の方に大変好評を博しておりまして、外国人を中心としたお客様で、その旅館の稼働率は年間平均で九割を超えているという例もあります。

 このような、やはり私ども役人の頭では考えられないような民間の非常な創意工夫というものも大いに参考にしながら、御指摘の点についてさらに戦略的な議論をしていきたいと思っております。

高木(陽)委員 今、澤井局長が例を挙げていただきましたけれども、そういった格好ないい例、こういうのをもっともっとうまく宣伝したり、それこそビジット・ジャパン・キャンペーンの一つの流れの中に入れながらそういう選択肢をふやしていただくということ、これも努力いただきたいと思います。

 ビジット・ジャパン・キャンペーンで予算がつきまして、海外向けのCM、これに小泉総理が登場していると。これについて、日本の方々は余り見られていないとは思うんですけれども、どこの国でどの程度放映されているのか、この現状をお伺いしたいと思います。

澤井政府参考人 小泉総理大臣がビジット・ジャパン・キャンペーンをPRするビデオにつきましては、まず、成田空港ほか三空港、成田、羽田、関空、福岡空港で放映をしております。

 また、航空会社、外国の会社も含めまして二十一社の国際線の機内で放映をしております。

 海外におきましては、韓国のテレビ会社三社につきまして、来月、三月六日から二十九日の間、合計で二百十一本、韓国語で放映をする予定でございます。また、アメリカでは、CNNテレビを通じまして、三月の一日から二十八日の間、合計百四本を放映することにしております。

 さらに、石原大臣が中国語で訪日促進を働きかけるビデオを作成いたしまして、本年一月の初めには上海で旅行博がございまして、そのオープニングで放映をいたしました。このビデオにつきまして、今後、英語及び韓国語でもつくってPRをしていきたいと考えております。

高木(陽)委員 やはり宣伝というのは必要なんですけれども、今局長の方からもお話があった、韓国のバージョンができてきたと。ただ、最初、英語と日本語、特に成田だとか羽田だとか、もう来ているわけですから。来てもらうために見てもらうというそこら辺の発想からいきますと、現地の方で放映されるような形をもっととらなきゃいけないのかなというのが一つ。

 石原大臣が中国語でという話がございましたけれども、やはりターゲットとなるのはアジアではないのか。どうしても、海外というと英語圏、欧米、そういった発想がまだまだあるのかな。でも、倍増計画をやるためには絶対にアジアの方々に来ていただかなきゃいけない。そういった意味では、韓国語で、または中国語で、そういった観点をしっかり持っていただきたいというのを主張させていただきます。

 さらに、この映像を私も一回見せていただきましたけれども、富士山だとか舞子さん、歌舞伎、新幹線、日本を象徴するというんですけれども、どうしてもこういう発想というのは、これもお役所的なのかな。例えば韓国なんかはアニメ、アメリカもそうなんですけれども、日本のアニメですとか、皆さん方の発想ではなかなか出てこないものもはやっているというところもしっかりと認識をしていただきたいというふうに申し上げておきます。

 続きまして、バリアフリーについて質問させていただきます。

 交通バリアフリー法、公明党も主張をさせていただきまして、平成十二年に成立をして、その後、特に公共交通の駅で続々とバリアフリー化されていますけれども、現状どのようになっているのか、お伺いをしたいと思います。

丸山政府参考人 ただいま先生御指摘のとおり、十二年にバリアフリー法が成立をいたしまして、鉄道事業者でございますとか地方公共団体、関係者、バリアフリーの努力をしてまいりました。

 国、国土交通省といたしましても、財政上の措置などをとることによりまして、鉄道駅などのバリアフリーを進めてきたところでございます。

 それで、バリアフリーの目的は、一日当たり利用者が五千人を超える駅について段差を解消する、こういう目標になっているわけでございますが、現在、段差がなくなった、いわゆるバリアフリー基準にかなう駅は三九%ということになっております。

 これをどういうふうに評価するかということでございますが、平成十二年末で二九%でありました。平成十三年度末は三三ということで四ポイント上がった。それから、平成十三年から十四年度末は一年で六ポイント上がっているということで、一定の成果を上げているというふうに言っていいのではないかと思っております。

 ちなみに、完全に段差の解消には至っておりませんが、エレベーターなりエスカレーターがあるというものについて見ますと、エレベーターの設置率は五二%、エスカレーターは六七%ということで、徐々にバリアフリー化に向けて進んでいるというふうに私どもは評価しております。

高木(陽)委員 今、五千人以上の駅で、平成二十二年ですか、一〇〇%を目指そうということでやっておりますし、また、公明党もそのようにマニフェストでも掲げさせていただいておりますけれども、やはり今、公共事業というのはずっと予算が削られていく、こういう流れの中にあって、このバリアフリー化という問題は、本当にこれからの少子高齢社会の中にあって重要な施策であると思うんです。

 そういった中で、ことしの平成十六年度予算は、この交通バリアフリーの予算は昨年度よりは増額をさせていただいていると思うんですけれども、ここら辺の意識をもっと高める中でやっていかないと、本当にこれは一〇〇%達成できるのかな、そういったちょっと不安感を覚えておりますけれども、そこのところを大臣としてどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。

石原国務大臣 ただいま高木委員が御指摘されましたように、今、地下鉄の駅なんかでは、民家を借りたりしてエレベーターをつけるなど、設置面積が非常に少ないところでも努力をしておりますが、それが本当にすべて乗降客五千人以上のところでできるのか。二十二年の来る前に再検証して一〇〇%を目指しませんと、そこに段差がある限りは越えられないわけですから、取り組んでいかなければならないと思っております。

 公共事業全体で三・二%のマイナスという大変厳しい十六年度予算を作成させていただいておりますけれども、バリアフリーに関しましては、前年度比一割アップの七十九億円を計上している。必要なところには、めり張りでございますので、しっかりとつけていかなければならないと思っておりますし、委員御指摘の点も十分クリアするように、鉄道駅等のバリアフリー化の目標達成のために全力を尽くしてまいりたいと考えております。

高木(陽)委員 バリアフリーを進めるということに関しましては、与党、野党関係なく皆さん賛成すると思うんです。こういったものは本当に全会派挙げてしっかりとバックアップをしていかなければいけないと思いますし、ぜひとも野党の皆様方もよろしくお願いしたいと思います。

 その上で、交通バリアフリー法ができたことによりまして、各自治体で基本構想をつくる、こういうふうになっていたと思うんですけれども、きのう資料をいただいたんですけれども、現在、思ったほどできていないのかな。五千人以上の旅客施設を持つ市町村でバリアフリーの基本構想をつくるという話なんですけれども、現在、五百六十五自治体が対象となっている中で百二十。これは、できているのか、できていないのかという評価はなかなか難しいんですが、その中でも特に、私も大臣も東京が地元でございますから、東京の自治体がかなりおくれておる。

 例えば二十三区でいきますと、北区、千代田区、杉並区、大臣の地元ですか、あと、多摩の三十市町村の方では、羽村市、武蔵野市、八王子市、三鷹市。特に東京というのは、人口がこれだけ多い、人口だけではなくて人が集まってくる、だからこそ、自治体での基本構想、バリアフリー化というものに関して積極的に取り組まなければいけないと思います。

 その一方で、ほかの自治体がなかなか頑張っている中で、東京また首都圏、なかなか進んでいない。こういう実態を見ますと、本当にこのバリアフリーの基本構想計画はどうなっているんだろうか、こういうふうに思いますが、そこのところをお聞かせ願いたいと思います。

澤井政府参考人 ただいま御指摘のように、五千人以上の旅客施設を持つ市町村五百六十五、一応これは母集団でありますが、実は、それ以外の市町村でもこの基本構想をつくっているところがありまして、それを含めまして、市町村の数で百十五、構想の数で百二十、こうなっております。

 なお、まだまだというお話がございましたが、法律が制定されてから三年ぐらいの間の経年変化を見ますと、最初の平成十三年度は十五市町村でした。ところが、十四年度には四十七、それから十五年度、これまでに五十八市町村が策定しておりまして、かなりペースが上がってきたのではないかと思います。

 我々の方でも、この策定促進の観点から、いろいろな先進的な事例の紹介などをして普及していきたい。

 それからまた、インセンティブということもあろうかと思います。例えば、基本構想を策定しまして、その基本構想に即して事業計画をつくり、それに従って実施される事業については、例えばエレベーターをつくるための建屋をつくるというような場合には、不動産取得税、固定資産税の特例措置などが働く仕掛けもございます。また、基本構想に定められた区画整理事業の中で事業をやる場合、保留地の確保についての特例もございます。

 そんなようなことも含めまして進めていきたいというふうに思っております。

高木(陽)委員 これからさらに進めていただきたいんですが、実は、各自治体によって、そういうインセンティブがあるんだとか、こういった情報がまだまだ少ないんじゃないかなとも思うんですね。

 例えば私の多摩地域の地元なんかで、駅にエレベーター、エスカレーターを設置してもらいたいと地元が要望している。国も三分の一出しますから、これも準備をしている。東京の場合には、さらに東京都とそれぞれの地元の区市町村で折半ですから六分の一。ただ、そこの地元自治体がなかなか、いや、お金がないんですだとか、そういった部分で消極的になっている、こういう部分もある。

 今、構想をつくって、それに基づいてやればというお話がありましたけれども、やはりそういうところを各自治体にしっかりとまた伝えていっていただきたいと思いますし、これはそれぞれの地方運輸局のお仕事になると思いますけれども、全自治体にやるというのはなかなか大変かもしれませんけれども、そういった細かいことがバリアフリー化を進めていく大きな流れとなっていくと思うんです。そういった意味では、ぜひともよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 時間がやってまいりまして、最後に一つ、住宅問題ということでお話をお伺いしたいと思いますが、今、少子高齢化がどんどん進んでおります。その中で、特に今国会は年金改革ということで、年金問題について大きな論議をしていくという流れとなっておりますけれども、その中にあって、今回の年金問題というのは、一体幾らもらえるのか、そして、給付だけじゃなくて負担は幾らか、こういった論議となっています。

 しかしながら、少子高齢問題というのは、お金だけの問題じゃなくて、一体どういう生活ができるのか、その中で、やはり住宅という問題は大きいと思うんですね。そもそも、低所得者の方々は公営住宅という制度でしっかりとフォローしていこう、昭和三十年代、中堅所得層の方々、民間がなかなか発達していないというところで公団住宅ができてまいりました。しかしながら、ここに来て大分民間も成熟してきたということで、昨年、都市公団の法改正がございまして、独法になるということで、ことしから独立行政法人となってまいります。そういった流れの中で、民間市場中心の流れとなる。

 しかしながら、持ち家、自宅を持っている人と賃貸に住んでいる人、これはやはり生活パターンが違いますし、その中で年金を同じ額だけもらっても、それがやはり大きな差となってくる。こういった問題も含めまして、今は、年金問題または高齢者の就労の問題ということで厚生労働省なんですけれども、やはり住宅問題を、国交省住宅局だけで考えるのではなくて、そういう枠を超えて、大臣が閣内でリーダーシップを発揮していただく中で、住宅、特に高齢者の問題としてとらえていっていただきたいと思いますが、その点についてどのようにお考えか、お聞かせ願いたいと思います。

松野政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のとおり、今後、高齢化がさらに進展していくと見込まれておりますが、こうした中から、当然持ち家もそうですが、持ち家のみならず、賃貸住宅に居住いたします高齢者の居住の安定を図ることも重要でございます。

 そうした際に、当然、公共賃貸住宅のバリアフリー化の推進、あるいは、これは民間市場を十分に考慮してつくられた法律でございますが、高齢者居住法に基づきまして、高齢者向け優良賃貸住宅の供給促進をする、あるいは民間賃貸住宅で高齢者世帯の入居を拒まない賃貸住宅の登録・閲覧制度、それから、登録された住宅を対象とします家賃債務保証といった賃貸住宅市場の整備に力を入れているところでございます。

 また、御指摘のとおり、特に高齢者問題は福祉との連携というのが大変重要でございます。厚生労働省とも連携をいたしまして、公営住宅と、ライフサポートアドバイザー、LSAと言っておりますが、この方々による日常生活支援サービスをあわせて提供いたしますシルバーハウジング・プロジェクト、こういったものも推進しております。

 また、公共賃貸住宅の整備あるいは再開発事業におきまして、デイサービスセンターなど社会福祉施設との一体的整備をさらに推進して取り組んでいるところでございます。

 今後とも、関係省庁と連携をとりながら、高齢者の居住の安定のための施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。

高木(陽)委員 終わります。

赤羽委員長 穀田恵二君。

穀田委員 私は、道路公団問題について質問いたします。

 日本道路公団前総裁であった藤井治芳氏が、昨年、メディアに、インタビューで、日本道路公団の工事入札や人事などに絡んで、青木幹雄自民党参議院幹事長など政治家や秘書官から圧力、介入があったことを明らかにしています。これは、私は放置できないと思います。とりわけ、疑惑の解明なくして政官財癒着を正せない、そして、癒着や利権の構造を正すことなくして改革なし、これはこの間も、私、石原大臣とのやりとりでお話ししたところです。

 そこで、実は、昨年十一月に質問主意書を私は出しまして、小泉内閣として、藤井氏の指摘する疑惑について事実関係の徹底した解明を行う責任がある、このことでただしました。十二月に政府から回答をもらいましたが、疑惑は解明されず、一層深まったばかりでした。

 したがいまして、きょうは、まず事実関係を丁寧に聞かせていただいて、そこから浮かび上がってくるものは何かということについて質問をしていきたいと思います。

 まず、道路公団の近藤総裁が指示し、公団内部で調査した報告文書が昨年十二月二日に出ました。これは、「平成十三年十二月時に工事発注手続きを一時停止した工事に関わる経緯」という文書です。これを、我々は情報公開請求で手に入れました。この公団内部調査文書について具体的にお尋ねします。

 この文書では、二〇〇一年十二月六日に、十三件の工事を発注延期するという報道がされた、そして、十二月十日から発注延期の説明を関係自治体に始めています。

 そこで、一つ。十二月十日から十二月十九日まで説明した十三の関係自治体はどこか。青木氏の地元の島根県内とその他十二県の関係自治体を、それぞれどこか、まずお答えください。

金子参考人 お答えいたします。

 十三件の工事の発注にかかわる経緯につきまして自治体に説明を行ったところにつきましては、静岡県、島根県、斐川町、出雲市、高知県、宮城県、愛知県、名古屋市、三重県、美濃市でございます。

 以上でございます。

穀田委員 同じ十二月の十日から十九日、議員や秘書、事務所関係の説明はどうか、お答えください。

金子参考人 国会の先生方に説明いたしたところは、竹下先生の事務所、青木先生の事務所、それから古賀先生、村岡先生、藤井先生、原田先生、栗原先生でございます。

穀田委員 質問をよく聞いてから答えてほしいね。同じ期間にと言うたでしょう、十二月の十日から十九日。今お話ししたのは二十日から二十七日の件じゃありませんか。ちゃんと質問を聞いてから答えてな、分けて聞いているんだから。

 では、十日から十九日については竹下、青木事務所の二つだということだよね。

 では、青木議員から当時の藤井総裁に電話とある十二月二十日から二十七日まではどうか、そして、発注延期の説明を行った自治体と議員関係はどうか、特に、青木議員関係と他の議員はそれぞれ何回説明に行っているか、これをお聞きします。ちゃんと聞いてくださいよ。

金子参考人 十二月二十日から二十七日におきまして、まず先生関係でございますけれども、青木事務所二回でございます。それから、その間に、自治体についてはございません。

 以上でございます。

穀田委員 では、時間がないから、資料を見てください。きょう、委員長並びに理事のお許しを得て、資料を出させていただきました。その資料を一応見ていただきたいと思います。

 では、道路公団に聞きますが、私は、工事発注延期の説明の期間、しかも十二月二十日、いわば青木氏が怒りの電話をしたということから始まった区分、それから発注再開の説明というふうな形で、分けてつくらせていただきました。これに相違ないですね。

金子参考人 このとおりでございます。

穀田委員 そこで、皆さんにこれを見ていただきたいんですけれども、青木議員の地元の島根の自治体、それは、ここにありますように、県、斐川町、そして県議会の商工建設委員長、出雲市長というように、本当によく丁寧に説明しているんですね。

 そして、工事発注再開の説明について見ていただきたいんです。一番右の方です。これを見ますと、記者発表が二十五日なんですね。そして、その前の日に説明に、島根県、出雲、斐川、県議会商工委員長のところに行っておられる。自治体数も、これを見たらわかるように、左側を見ましても、半分に減っている。青木氏関係は、合計しますと五回も説明している。そのほか、議員は、それぞれの地元というよりは、どちらかというと道路調査会のメンバーのところに、そして、高速道路建設推進議連の重立ったメンバーにやっているだけで、十二件にかかわる地元の議員事務所についてはどこも行っていないんです。

 これから見るとおわかりいただけるように、いかに青木さんのところにきちんと説明しているか、そして、関係の自治体に本当に優遇して説明しているかというのは一目瞭然でしょう。だから私は言っているんです。これを優遇、特別扱いと言わず何と言うか。手厚いやり方だと思わないか。特別視しているということが事実じゃないか。そのことについてどうお答えになりますか。

近藤参考人 委員にお答えをいたします。

 高速道路の整備に関しましては、いろいろな議論が各地でございます。地域ごとに御心配をいただいたり御要望いただいたりしているわけでございますが、そのような状況の中で、現地の支社あるいは関係者が、それぞれの必要性に応じて、その都度の判断で必要な説明を行ってきた、そのように聞いております。

穀田委員 それは当たり前ですよ、その都度やっているというのは。問題は、これを見たら一目瞭然だろうと。だれが見たかて、これ、皆さん、もう一度言うのをはばかられるぐらい丁寧にやっているんですよ。

 そうすると、あれですか、各地で心配されているという人は、これは逆に言えば、ほかのところは心配なかったというんですか。そんなことを言ったらあきませんよ。ほかのところだって心配しているんです、そんなことを言うんだったら。新聞だって全部出ていて、どこの地域だってそういう問題が、ひょっとしたらなくなるかもしれないと心配して当たり前じゃないですか。そういうことを言ったんだったら、心配していない地域だと言えるんですか。言えないですよ、そんなこと。そんなことを言ったら罰が当たるんだよ。そう思わないか、あなた。そういう話なんですよ。

 これを見たらわかるように、各地元がどれほど苦労しておられるかという話については、それこそ支社長やいろいろな方が説明に行っているんでしょう。そういう中でこういう特殊な例だと言っているんですよ。そこをきちんと見ないとあきません。

 では、もう一つ別の角度から見たいと思うんです。

 当時、藤井氏は、青木氏の圧力について国会では断言していないんです。そしてまた、四月の予算委員会だったと思いますが、圧力を示すメモについての話が出たことがあります。その際にもこう答えているんですね。外に出すようなメモをつくった事実はない、こうしていたんです。ところが、その後、先ほど述べたマスメディアのインタビューに答えて、圧力があったことを認めたんです。

 そこで、私は、皆さんからいただいたこの内部文書、調査資料、これをずっと見てみたんです。そして、衆議院の予算委員会で同僚の議員が明らかにし、触れた藤井メモと検証してみたわけです。すると、まず第一に、十二月二十日を見てください、この資料でいいますと八分の四ページ、青木議員からJH総裁に電話と一行目にありますね。というふうになっていて、当時喧伝された、青木議員から電話があったということは、日にちも合っているわけですね。

 そして二つ目に、同じ日に古賀道路調査会長からJH理事に電話があったという、これはマスメディアの資料では、また予算委員会等々では小笠原理事に電話があったということについて、しかも十三件の工事見送りについての説明の要請があった。この二つは完全にこの資料と一致するわけなんです。

 そこで、国土交通省に聞きたいんです。

 この文書のその下、十二月二十一日、真ん中辺です。「国交省高速国道課長が入札取消件名リストを青木事務所へ持参・説明 なお、この際、JH理事・高速道路部長が随行」と書いているんです。もう少し下へ行きますと、十二月二十六日、「国交省高速国道課長からJH高速道路部長への要請により、波多野秘書に補足説明。」とあります。これは事実ですか、国土交通省。

佐藤政府参考人 事実が、これ全体という御質問でございますが、私どもが確認した事実を申し上げたいと思います。

 二〇〇一年の十二月十九日に道路局の企画課長が……(穀田委員「二十一日と言ったでしょう、二十一と二十六。前の方はいいんです、二十一と二十六しか聞いていないんだから」と呼ぶ)

 そういう意味で申し上げますと、先生から質問主意書をいただきましたが、それ以外の事実もこういう形になりますので、これ自体の確認は、今の時点では、私ども自身は確認ができておりません。

穀田委員 おかしな話じゃないですか。わからないということですか。

 これは、近藤総裁が十二月十七日の記者会見でこう言っているんですよ。十二月三日午前中、国土交通大臣に調査結果を報告したと。これを報告しているんでしょう。それで、大臣と二人でその内容をさらに精査したと。そして、新しい事実関係はない、違法性に係る事実は内容的にないということで意見が一致している、こう言っているんですよ。ということは、少なくともこの事実を、この文書かどうかはそれは別として、こういう事実経過があったというふうに、近藤総裁は一連の工事にかかわる経過として言っているわけですよ。

 そうすると、国交省は、大臣が直接一つ一つ点検したかどうかは別として、ただ、これはさらに精査したとまで言っているわけですから、当然、国土交通省としてはこの内部文書について見ているわけですから、ああ、こんなの言ったのかという話を調べて当たり前じゃないですか。

 もう一度聞きます。わからないんですか。調べたんですか。

佐藤政府参考人 膨大な時間の経過の中の議論であります。したがいまして、今先生がお話しになった点について、確認はいたしておりません。

穀田委員 確認できないということと確認していないということは別じゃないですか。何を言っているんだよ。そう思わない、あなた。不謹慎だよ、そんなもの。

 いわゆる藤井メモでは、藤井氏は、特にここがなぜ大事かということを言っておきたいと思うんです、公団が直接青木事務所に説明するのではなくて、国土交通省の指示で説明や資料提出を行うよう示達しているんです。このことは、今お話しした内部文書、十二月二十日、青木議員から総裁に電話があった後、藤井総裁より、発注者としての立場を踏まえ、青木議員への対応は道路局の指示により行動することということを書いているわけです。

 ここは、本来、公共事業への議員などの口きき並びに介入に対しては、議員などの行為に対するあっせん利得処罰法があり、〇二年には官製談合防止法などが、発注者側の襟を正す意味で制定されています。

 つまり、談合に結びつくような情報の説明を求められても説明しなくてもよいと考えられており、藤井氏が、今述べた、発注者の立場を踏まえとしている事実は、やはり藤井メモで明らかにされた事実とぴったりするから、私はわざわざこれを聞いているんですよ。

 だから、皆さんの話でいうと、確認もしていないと。わからないというんじゃなくて確認もしていないと。まさに、確認しなさいと私は言いたいし、こうしてみると、先ほどの事実関係の点で確認できる一致点、それから、重要な内容をはらんでいる、いわばどうあるべきかという点で、わざわざ国土交通省をして行かせているというふうに道路公団は認定している。そういう文書からしても、流布されているいわば藤井メモなりそういったものが真実であるということのぴったり一致しているということの証明になるじゃありませんか。

 私は、ここで改めて、この問題の解明を要求したいし、したがって、この真相究明のために、藤井氏をこの委員会に参考人としてお呼びいただきたい、このことを委員長に諮っていただきたいと思います。

赤羽委員長 後刻、理事会で検討させていただきます。

穀田委員 今私がずっと述べましたけれども、青木氏の関係者をほかよりも優遇し、特別な計らいをしている。メディアでも連載されていて、この間も毎日新聞から出ましたけれども、こんなふうに言っています。「予算編成の前、公団技官トップの理事や技師長が、工事計画表を竹下事務所に持参、お墨付きを得ていた」「その計画を元に、技師長は大手ゼネコンに天下った技官OBに工事の大枠を割り当て、さらに中堅ゼネコンへ割り振られる。個々の政治家が介在するのは、公団支社で発注する段階から」との証言を報道しています。

 かつて、竹下事務所の役割がこうしたところにあったとすれば、今回公団がとった不可解な行動も理解できる。なるほどな、こういう疑惑や疑念が生まれるわけです。私は、こういったところに国民が、実際、事実上の圧力だとか、そういう癒着だとかを感じていると思うんですね。

 大臣は、この辺は疑問に感じませんか。一言だけお答えいただきたいと思います。

石原国務大臣 この資料は、公団側と国交省の間で事実関係を詳細に合わせて、時系列を追って作成されたものではないということは御理解いただきたいと思います。そんな中で今委員の御指摘が出てきたんだなというふうに聞かせていただいておりました。

穀田委員 それは通用しませんよ。

 お二人でつくったかどうかなんという話は私はしていないんですよ。これは、少なくとも、こういう内容に基づいて、重要な問題で、前総裁を更迭される、その経過を通じて一連の問題があった、したがって、新総裁はその事実を掌握し、その事実に基づいて報告をし精査したという話をしているから、知っているだろうと言ったんですよ。

 しかも、そういった内容が、政治家が介在しているという一つの大きな問題になっている。私はイニシアルの問題をあれこれ言っているんじゃないんですよ。そういう問題がある、癒着があるんじゃないか。そして、そういうものについてはっきりせなあかんよという話をしているんです。

 そこで、ではもう一つだけ言いますと、さらに、青木氏と公団工事受注企業との癒着の問題は、この間、新聞その他でも明らかになっています。受注企業からの政治献金について、例えば仏経山トンネルの周辺、山陰自動車道宍道出雲線の工事のうち、工事を落札した四企業とその関連会社が九八年から〇二年の五年間に献金した総額は一億六千万にも上っているんです。そのうち、フクダという企業は、資本金が四千五百万円、売上高が五十億円ですが、五年間で三千六十万円も献金し、関連を含めると六千万円を超えます。

 問題は、この額なんです。例えば、ゼネコン業界で大手と言われる鹿島、これは一兆四千五百億円の売り上げで、同じ五年間で言えば、何と、献金は七千六百万円なんですね。ですから、この率がどれほど高いかというのをおわかりいただけると思うんです。

 したがって、この山陰自動車道というものが、いわば、次の二ページ目の資料を見ていただきたいんですが、国交省の事業評価というのはCランクなんですね。だから、地元では、高速道路よりも国道九号線の拡幅だとかバイパスの拡充を望む声が圧倒的に多いということが言われています。ですから、こういう問題を見たときにでも、私は、政治家と受注企業の癒着関係を断ち切ることがとても大事だということを指摘しておきたいと思います。

 もう一つだけ聞きます。今度は、私が主意書で出しました飯島総理秘書官の問題です。

 藤井氏は、片桐という人物の人事をめぐって、昨年七、八月ごろ、飯島秘書官から、片桐を絶対左遷させるなとか、片桐は処分するななどと電話があったと述べていた。そこで、「飯島氏から数回にわたり、直接、藤井氏に人事に関する電話がかけられているとされるが、その事実関係はどうか。」ということを私は質問主意書で出しました。そうしたら、答弁書では、飯島秘書官が「お尋ねにある内容の電話をかけた事実はない。」と回答がありました。

 そこで、公団総裁に聞きますが、総裁が指示した内部調査では、飯島氏から二回、藤井前総裁に電話があったとありますけれども、それは間違いありませんね。

近藤参考人 私が内部関係者から聞き取り調査した結果では、飯島氏からと思われる電話が二回ほどあった、そのように承知をしております。

穀田委員 あなたの報告では、「相手方の名前は、電話終了後、飯島秘書官からだったと総裁から告げられて、知った。」と書いているんですよ。余りあやふやに言わずに、そう言っているんだから、きちんと言わなあきませんよ。

 そこで、大臣、一言だけ。質問主意書に対する答弁書では「電話をかけた事実はない。」と言っているんですけれども、それだと虚偽答弁ということになりはしませんか。その一点だけ。

石原国務大臣 総裁も今御答弁されたように、飯島秘書官と思われる人物から二回電話があったという報告を受けたと総裁は申しておりますし、私が近藤総裁からこの件につきましてお話を聞かせていただいたときは、飯島秘書官と名乗った電話が道路公団にあったということは報告を受けた、そのような報告を私は受けたわけでございます。

穀田委員 受けたということについては聞いているんですよ。そのことについて、虚偽にならへんかという話をしているんですよ。

 皆さんは、どうしても、秘書官から電話が入っていますということについては、らしきものというふうに言っているんですけれども、この文書はこう言っているんですね。あなたのところの報告書ですよ。出しましたよ、皆さんのお手元に。こう言っているんですよ。「飯島秘書官から藤井前総裁への接触は電話による二回のみで」。「秘書官からと思われる」なんて書いてないですよ。書いてないですね。書いてませんよ、こんなこと。だから、そういう話をしちゃだめですよ。しかも、相手の方の、受けた藤井氏は、飯島氏から人事に関する電話があったと言っています。

 大臣は、事実関係で確認しますと、私何度も指摘しているように、総裁とお二人で公団の調査報告を精査し、問題はない、新しい事実関係はない、違法性に係る事実は内容的にないということで意見は一致しているということを記者会見で総裁は述べています。

 しかし、この調査報告を見ても、もう一つの方ですね、私が今述べた「飯島秘書官関係調査結果」ですけれども、では、逆に、今度は別の角度から聞きますけれども、この調査報告を見ても、どのような内容であったのか、第三者のだれが見てもわからないんです、これは。にもかかわらず問題はないとした根拠は、では、どこにあるんですか。これは総裁にちょっとお聞きしましょう。

近藤参考人 この件につきまして私が申し上げているのは、違法性を疑うに至る情報は存在はしなかったということでございます。

穀田委員 違法性に係る情報は存在しなかったという判断の根拠は何かと私は聞いているんですが、お述べにならないから。

 この点でも、要するにどういう内容なのかということがこれにはないんですよ。どんな内容が話し合われたかということについては、相手の方は言っているんですね。だから、そういう意味でいいますと、どうしてそれがわかるのか。電話を受けた本人である藤井氏が言っていることと、電話をかけた飯島氏が言っていることが真っ向から違っている。

 ちなみに聞きますけれども、あなたのところは、飯島氏にこの事実を聞いたんですか。

近藤参考人 私がヒアリングを行いましたのは、公団内の役職員でございます。飯島氏は、私の権限の及ぶ範囲の外におられる方でございます。聞き取り調査はいたしておりません。

赤羽委員長 穀田君、質疑の持ち時間が終了していますので、御協力をよろしくお願いいたします。

穀田委員 はい、わかりました。

 ですから、皆さんおわかりでしょう。権限外だとかなんとか言って、それで違法性がないと言っている。こんなことが許されるかと私は思うんです。

 したがいまして、委員長に要望します。電話をかけた飯島氏を当委員会の参考人として招致していただきたい、このことを要求して、要望して、私の質問を終わります。

赤羽委員長 その点もあわせて理事会でお諮りをさせていただきます。

     ――――◇―――――

赤羽委員長 次に、内閣提出、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣石原伸晃君。

    ―――――――――――――

 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

石原国務大臣 ただいま議題となりました奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 奄美群島及び小笠原諸島につきましては、それぞれ、昭和二十八年、昭和四十三年の本土復帰以来、これまで国の特別措置及び関係地方公共団体や島民の方々の不断の努力により、基礎条件の改善とその振興開発を着実に実施し、各般にわたり相応の成果を上げてまいったところでございます。

 しかしながら、両地域は、本土から隔絶した外海に位置しているなど、厳しい地理的、自然的特性等の特殊事情による不利性を抱え、なお本土との間に経済面、生活面での諸格差が存しており、これらを克服するとともに、これまで不利性としてとらえられてきた特性を優位性として伸ばし、あわせて地元の発意と創意工夫を生かしていくことによって、両地域の自立的な発展を促進していくことが求められております。

 この法律案は、このような趣旨を踏まえ、それぞれの法律の有効期限を五年間延長し、従来国が定めていた両地域における振興開発計画を、国の定める基本方針に基づき鹿児島県または東京都が定めることとするなどの改正を行うとともに、独立行政法人奄美群島振興開発基金を設立するものです。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、それぞれの法目的に自立的発展に資することを規定するとともに、国は、両地域の地理的及び自然的特性を生かし、その魅力の増進に資する振興開発が図られるべきことを基本理念とする基本方針を定め、また、鹿児島県または東京都は、当該基本方針に基づき、市町村の案をできる限り反映させつつ、それぞれの振興開発計画を定めることとしております。

 第二に、両地域の振興開発を図るに当たって必要な配慮規定等を設けることとしております。

 第三に、奄美群島振興開発基金を解散して、新たに独立行政法人奄美群島振興開発基金を設立することとしております。

 第四に、法律の有効期限をそれぞれ平成二十一年三月三十一日まで五年間延長することとしております。

 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由です。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

赤羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後六時散会


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