衆議院

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第4号 平成16年3月16日(火曜日)

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平成十六年三月十六日(火曜日)

    午前十時三十一分開議

 出席委員

   委員長 赤羽 一嘉君

   理事 今村 雅弘君 理事 衛藤征士郎君

   理事 橘 康太郎君 理事 望月 義夫君

   理事 大谷 信盛君 理事 奥村 展三君

   理事 玉置 一弥君 理事 高木 陽介君

      岩崎 忠夫君    宇野  治君

      江崎 鐵磨君    梶山 弘志君

      河本 三郎君    櫻田 義孝君

      島村 宜伸君    高木  毅君

      中馬 弘毅君    中野 正志君

      二階 俊博君    能勢 和子君

      野田  毅君    古屋 圭司君

      保坂  武君    増田 敏男君

      松野 博一君    村田 吉隆君

      森田  一君    渡辺 博道君

      市村浩一郎君    岩國 哲人君

      宇佐美 登君    岡本 充功君

      下条 みつ君    中川  治君

      長安  豊君    伴野  豊君

      古本伸一郎君    松崎 哲久君

      松野 信夫君    松野 頼久君

      三日月大造君    室井 邦彦君

      山岡 賢次君    和田 隆志君

      若井 康彦君    佐藤 茂樹君

      富田 茂之君    穀田 恵二君

      武田 良太君

    …………………………………

   国土交通大臣       石原 伸晃君

   国土交通副大臣      佐藤 泰三君

   国土交通大臣政務官    佐藤 茂樹君

   政府参考人

   (警察庁交通局長)    人見 信男君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  佐藤 信秋君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  石川 裕己君

   国土交通委員会専門員   飯田 祐弘君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十六日

 辞任         補欠選任

  古屋 圭司君     宇野  治君

  岩國 哲人君     市村浩一郎君

  下条 みつ君     宇佐美 登君

  若井 康彦君     松野 頼久君

  佐藤 茂樹君     富田 茂之君

同日

 辞任         補欠選任

  宇野  治君     古屋 圭司君

  市村浩一郎君     岩國 哲人君

  宇佐美 登君     下条 みつ君

  松野 頼久君     若井 康彦君

  富田 茂之君     佐藤 茂樹君

    ―――――――――――――

三月十五日

 国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律案(内閣提出第五三号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案(内閣提出第一二号)

 国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律案(内閣提出第五三号)


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     ――――◇―――――

赤羽委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省道路局長佐藤信秋君、航空局長石川裕己君及び警察庁交通局長人見信男君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中野正志君。

中野(正)委員 おはようございます。自由民主党の中野正志でございます。

 委員会の質問は四年ぶりということになります。丁寧な御答弁をいただきますように、冒頭からお願い申し上げておきたいと存じます。

 今回の東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法、言ってみれば、羽田空港に四本目の滑走路を整備する再拡張事業を推進するための法案だということになるわけであります。

 羽田空港、私も大変思い出深いのでありますけれども、初めて当選をいたしまして、平成九年、十年、十一年、十二年、あの自民党の交通部会で、成田空港をどうする、羽田空港をどうするという大激論がございました。

 成田空港は四千メートル滑走路を持つ、しかし、残念でありますけれども、夜の十一時から朝の六時まではクローズということで、世界に冠たる空港とは言えない。幸いに、羽田空港は、C滑走路ができた、また、B滑走路ももうすぐできる。そういう流れで考えますと、深夜から早朝までの七時間、近接のアジア地域と羽田を結ぶことで、成田、羽田相互補完の形の中のハブ空港化をすべきではないかということで論陣を張りました。今は国会を去られております先輩議員から、成田の開港の歴史も知らないくせに余計なことを言うなとどなられたこともありますけれども、ところが、なぜかその先輩は、一週間後、私と同じ論陣を張ったのにはびっくりをいたしました。そんな思い出もあるところであります。

 何はともあれ、平成十年の九月に、石原大臣も御関係が深いようでありますけれども、大田区の皆さんがハワイ・フェスティバルに行く、なぜ成田から出航しなければならないのだということで、チャーター便で、たしか四百人弱の人数であったと思うのでありますけれども、ハワイに向かわれました。その後、国際チャーター便も本格的にスタートをし、また、例のワールドカップ、これを大きな契機として、臨時に着陸する、ある意味では定期便に準用するような形ということで、羽田空港が一気に国際化への歩みを進めたということは、私は大変に幸いだと思っておるところであります。

 なおかつ、昨年から、羽田と韓国の金浦空港を結ぶ、言ってみれば、これも日韓二便ずつのチャーター便ということのようでありますけれども、シャトル便みたいな形で韓国と日本が大分近くなったということもうれしく存じております。

 ただ、いかんせん今回の新しい滑走路建設、発想ということで見られますように、羽田の容量はまごう方なく満杯状態なのだ、増便もできない、また、航空会社同士の競争もできない、そういう流れで当然再拡張ということが示されるのでありましょうけれども、かつてのそういった議論からすると今昔の感があるな、わずか数年でそういう形になるということは、ある意味うれしい悲鳴だな、こうも思うところであります。

 まず、石原大臣に、羽田空港再拡張事業の必要性、また、その大いなる意義ということについてどのようにお考えでありますか、お伺いをいたしたいと存じます。

石原国務大臣 ただいま、中野委員が羽田の国際化に向けて党の運輸部会等々で御尽力されたというお話を聞かせていただきまして、大変頼もしくも、また、歴史のあるこの問題をきょうこうして御議論できることを幸せに存ずるところでございます。

 これは委員もう既に御承知のことだと思いますけれども、羽田は現在年間二十八万回の航空機の発着が行われておりまして、地方空港あるいは海外からも乗り入れの御希望があるわけですけれども、既に満杯状態であるという現状がございます。

 そこで、この再拡張事業として四本目の滑走路ができますと、発着回数は、現在の二十八万回からおよそ一・四倍の四十一万回にふえることができます。そうしますと、このうちのおよそ三万回程度を国際線に回すことができる。それによりまして、委員が平成九年、十年と御議論いただいた、意見をちょうだいしたこの発議に対して具体的におこたえすることができるんだと思っております。

 それによりまして、航空ネットワークの充実はもとより、関連産業の立地、あの南の方には川崎の重工業地帯がつながっているわけでございますけれども、そこも海外への移転等々で大きな空き地になっているわけでございます。あるいは都市再生、委員御指摘のとおり、近隣アジア諸国からの観光客の誘致、これによります航空産業の発展などさまざまな効果が期待されると思っております。

 これはあくまで試算でございますけれども、全国で経済効果を調べてみますと、生産額増加はおよそ二兆円、雇用増は十八万人と、まさに我が国にとりまして久々の国家的プロジェクトであると認識をしているところでございます。

中野(正)委員 さすが石原大臣でございまして、そういう御認識でお取り組みをされるということは大変心強いと思っております。

 はてさて、成田空港ですが、現在でもウエーティングが三十六だと伺っております。小泉総理が、観光立国を実現するのだ、ビジット・ジャパン・キャンペーンも始まっておりますし、平成二十二年に一千万人の訪日観光客を迎えられるようにしたいということで、今、官民挙げて御努力をいただいておりますことは、これまた心強い限りだと思っております。

 今石原大臣から、経済波及効果あるいは何よりも雇用ということで数字をお示しいただきましたけれども、なるほどそのとおりであろうと思うのであります。

 さっき申し上げましたように、この新しい滑走路の完成後、四十一万回、これのうちの三万回を海外便にということでお示しをいただいたのでありますけれども、私自身は、思い切って、定期便、もうチャーター便のみならず定期便という発想にならなければならない。そのためには、今成田から、韓国だ、香港だ、台湾だ、あるいは中国で上海、あるいはハワイであれグアムであれ、こういう近接の便については思い切って羽田に移す。そして、その他の国々については成田がすべてを仕切るということで完全に機能分担をさせるべきと考えておるのでありますけれども、航空局長、ぜひ御答弁をお願いいたします。

石川政府参考人 今、大臣から御答弁させていただきましたように、羽田の再拡張事業ができますと、おおむね三万回程度については国際定期便の受け入れということが可能になろうかと思っております。

 首都圏におきまして、羽田空港が国内線の、成田空港は国際線のそれぞれの拠点空港であるという考え方のもとで、羽田空港再拡張後に就航する国際定期便、この路線につきましては近距離国際路線とすることが基本ではないかというふうに考えておりますけれども、現時点では未定でございます。

 ただ、現在、羽田発着の国内線の最大距離というのが羽田―石垣間でございまして、千九百四十七キロという距離でございます。これが一つの目安ではあろうかと思いますが、今後検討してまいりたいと考えております。

中野(正)委員 ぜひ、どうあれ、国内便、またそういう近距離国際定期便の中心的空港として、羽田活用をさらに前進的な考え方でお取り組みいただきたいと思っております。

 次に、この再拡張、国際化による、先ほど来話がありました波及効果ということを考慮すれば、できるだけ早急にこの事業を完結させる必要があると思います。

 この新設の滑走路について、一つにはメガフロートだ、あるいは一つには桟橋工法だ、あるいは一つには埋め立て・桟橋両立工法だ、三つの工法があると伺っておりまして、三工法とも大きな問題はないと言われております。

 実はこの間知ったのでありますけれども、中部国際空港、これが当初の見込みより約一千億円経費節約して仕上がることができる。通称トヨタ方式でやり上げますとそういうことになるんだそうでありますけれども、もう方式が決定をされたのか。また、されていないとしても、この中部国際空港の建設方式を見習うべきではないのか、こう思っておるところでありますが、航空局長いかがですか。

石川政府参考人 新設滑走路の工法でございますが、今お話がございましたように、桟橋工法、それから埋め立て・桟橋組み合わせ工法、浮体工法、この三つの工法について、平成十四年度の羽田空港再拡張事業工法評価選定会議というところで議論をされたところでございます。

 この会議において、三工法とも致命的な問題がない、工費、工期とも大きな差が認められない、いずれの工法も適切な設計を行うことにより建設が可能であるという結論を得たところでございまして、さらに、維持管理費を含む工費、工期の確実性を担保するための契約方式として、設計と施工を一体的に発注することを基本とする契約方式の採用が提案されたところでございます。

 したがいまして、具体的な工法につきましては、十六年度に行うこととしております入札契約手続の中で決定されることとなります。

 さらに、コスト削減につきましては、昨年来の概算要求あるいは予算編成過程におきまして、大規模な発注ロットによる工事諸経費の低減、滑走路島の敷地面積を最小化するなどの空港計画の見直しなどによって約一〇%のコスト削減を行ったところでございますが、さらに今後、入札契約の手続時またはそれ以降においても、先ほども申し上げました設計、施工を一括して発注する方式の採用でありますとか、工法の選定を含む一般競争国際入札を実施するでありますとか、さらには、民間事業者の技術提案を受けてコスト縮減を図る仕組みの導入などによりまして、一層のコスト削減に努めてまいりたいと考えております。

中野(正)委員 着陸料その他に重くはね返らないように、しっかりコスト縮減にお取り組みをいただきたいと思います。

 同時に、この再拡張事業とともに、国際線の施設も新設されるということをお伺いいたしております。私は、そういった施設はむしろPFIも検討された方がいいのではないか、こう思っておりますけれども、そのことも含めて、概要を御説明いただけますか。

石川政府参考人 羽田空港の再拡張あるいは国際化のための必要な国際線ターミナル、エプロンにつきましては、御指摘のように、PFI方式により整備をすることとしております。

 十六年度に、このPFI事業に係る制度設計等のための調査を行うこととしております。

中野(正)委員 終わります。

赤羽委員長 櫻田義孝君。

櫻田委員 自由民主党の櫻田義孝でございます。

 本委員会には、渡辺議員、松野議員、一緒におられますが、千葉県を代表する議員として、また、公明の富田先生、副大臣の林先生もいらっしゃいますが、思いは同じであろうと思いますので、質問をさせていただきたいと思います。

 中野先生から御質問の中で触れられましたように、千葉県には、成田国際空港が建設されるに当たり歴史がございます。この歴史の中で多くの犠牲を払われて、今、千葉県では全国でも唯一収用委員会が立ち上げられないような状況でありまして、委員がみんな辞任してしまう、過激派から襲われる、こういうような状況が続いている中で、やはりそういった犠牲の上で空港開設に至っておりますので、国際線を伴うような羽田の空港再拡張については、千葉県の利益、千葉県の人たちの気持ちを逆なでしないような形で、十分に配慮の上に配慮を重ねた上で検討をなされて着工してくれるよう切にお願いをする次第であります。

 何が何でも反対ということではなくて、我々は国家の利益というものを最優先する立場から質問をさせていただきたいと思います。

 それでは、羽田空港再拡張事業計画に伴う飛行ルート案が、二月の九日に、第四回空港再拡張事業協議会において国土交通省航空局から提示をされたところであります。

 そこで、石原大臣にお尋ねをしたいと思いますが、千葉県及び県内十四市が第四回羽田空港再拡張事業に関する協議会において提出した「羽田再拡張後の飛行ルート(国土交通省案)に対する意見書」それぞれ八項目にわたって、検討状況は一体どうなっているのかということについて、まず一点お伺いをしたいと思います。

 千葉県及び十四市長に対しましては、国土交通省として誠意ある形で早急に行うべきであると思いますが、いつごろになるか、その内容はどのようになっているか、お伺いしたいと思います。

石原国務大臣 ただいま櫻田委員が、成田空港を掲げる千葉の代表としての御質問に立たれたことには敬意を表する次第でございます。

 協議会で正式に提示した飛行ルート案というものは、当然のこと、安全の確保、さらに環境基準の遵守、また、そんな中で、先ほど同僚の中野委員に御答弁させていただきましたように、四十一万回の効率的な飛行を行えることができるようにということをもとに、そして、騒音はできる限り海上の方で処理するものという案に載っているものでございます。

 最もオーソドックスと考える飛行ルートを基本案、さらに、首都圏全体で騒音を分散すべしとする千葉県知事の御意見を受け、幾通りもの案を検討し、現在の管制技術上運用可能な案を分散ケースとして御提示させていただいたところでございます。

 したがいまして、現行の管制技術では、さらなる共有、分散ルートの設定については、これ以上のものはなかなか、最新の航空技術、管制技術をもってしても難しいのではないかと考えております。

 いただきました八項目に係る御意見につきましては、できる限り早く回答すべく、現在、鋭意検討させていただいているところでございます。

櫻田委員 急いで提出してもらいたいと思っております。

 続いてお尋ねをしたいんですが、特にこの飛行ルートは、現行、航空局が提示されたよりも十度飛行ルートを角度を変えてもらえないかということが大きな理由になっておりますが、それができない理由として、航空局の方は、一つが航空機の安全航行の確保、二番目が航行船舶との関係、三番目が多摩川との関係、四番目が制限表面との関係と四点を挙げておられるところでございます。

 国土交通省は、進入復行、着陸のやり直しのルート図は作成していないというふうに発言したと聞いておりますが、ルート図の作成なくして、安全確保を理由に挙げて、それが困難であるという認定に至ったのはどのような根拠があるか、教えていただきたいと思います。

佐藤(泰)副大臣 佐藤副大臣でございます。

 ただいまの御質疑でございますが、大臣がお答えしましたとおり、現在、千葉県等から提示されております八項目につきまして回答すべく、検討を行っているところでございます。その中でも、対応可能なものと困難なものがあると思いますが、航空機の安全の確保は配慮しなければならない最も重要な要件であると考えております。

 その観点から、世界の百三十一の空港につきまして調査しましたところ、同時に離陸、着陸を行っている空港等の滑走路はすべて平行であるということだそうでございまして、その点からも慎重な検討が必要だろうと存じます。

櫻田委員 私も、その空港について、地元市から、インドとかドイツですとか、そういったことが平行滑走路でないということも聞いておりますし、特別その空港が事故が頻繁に起こっているという報告も聞いておらないところでありますので、再度検討をしていただきたいと思っております。

 それから、六項目あるので急いで質問させていただきたいんですが、平成十三年十二月にD滑走路の位置を決定したことによって新たな航空機騒害被害を受ける自治体への説明をしなかった理由について、国土交通省は、法律上定められていないということでやられなかったみたいです。しかし、国土交通省の政策については国民に対する説明責任を果たすということが最大の評価基準になっていると思いますが、これらの点からして、国土交通省としての見解を再度確認させていただきたいと思います。

佐藤(泰)副大臣 D滑走路の位置の選定に当たりましては、首都圏第三空港調査検討会におきまして検討がなされ、平成十三年の十二月に国土交通省として決定いたしたところでございます。

 D滑走路の位置につきましては、飛行ルート案に基づきまして、航空機騒音が環境基準を満足することは確認した上で、航空機の安全運航の確保、港湾機能への影響や付近を航行する船舶との関係、多摩川河口部との関係、現C滑走路の制限表面との関係、空港の周辺施設との関係等も考慮し、現位置としたものであります。

 また、御指摘のありました、国民に対する説明責任を果たすとの観点から、平成十五年一月、国土交通大臣と首都圏八都県市の知事及び市長から成る羽田空港再拡張事業に関する協議会を設置いたしまして、飛行ルート、騒音問題等の課題につきまして協議を進めているところでございます。

 今後とも関係市町村に対しまして必要な説明や情報公開を行い、理解と協力を得られるよう最善の努力をしてまいりたいと思っております。

櫻田委員 ただいま発言されました説明責任においては、各、千葉県、自治体、議会等については十分ではないという認識を私自身が持っておりますので、なお一層努力していただけることを強く要望するものであります。

 それと、計画されたD滑走路の飛行ルート案は、昭和四十六年三月、B滑走路が供用になったときに江戸川区で起きました事件を再びこの羽田空港の問題で千葉県側で起こさないためにも、十分、航空機騒害に悩まされないようなことをひとつ強く要望するものでありますし、仮処分の申請とか、そういったものが司法当局に持ち込まれないような対応が必要ではないかと思っております。

 今回は、そういった面、まだまだ努力不足なのではないか。過去の苦い経験を今回事業に生かそうとはしなかったのか、お伺いしたいと思います。

佐藤(泰)副大臣 昭和四十六年当時、B滑走路の延長、供用開始した際に江戸川地区に相当の騒音が発生したため、昭和四十六年、訴訟が提起されたところでございますが、これを受けまして、飛行方法等の改善によりまして上空通過機数を可能な限り少なくする等の措置を講じてきたところ、訴訟は昭和四十八年に取り下げられたわけでございます。

 国土交通省といたしまして、このような経緯も考慮しつつ、今回、飛行ルートの案を策定したものでありますが、具体的には、再拡張に当たりまして、江戸川及び浦安の飛行高度を引き上げること等の対策を講じるところでございます。

 なお、エンジンの技術開発等によりまして航空機の低騒音化が進んでおり、昭和四十六年当時と比べますと、一機当たりの騒音ははるかに低いものとなっております。

 さらに、航空機騒音をできるだけ軽減するための方策につきまして、現在検討を行っているところでございます。

櫻田委員 D滑走路の飛行ルート案に近接して、年間二千七百万人が訪れる東京ディズニーランドがあるところであります。特に青少年に夢を売るこういう施設が、その上空に低空で飛行機がどんどん離発着するというようなことだと、どうも夢というものが失われることは必定かと思われますが、こういう観光地点というか、観点から、小泉総理が行っている観光立国政策に反するのではないだろうかというふうに考えておりますが、その点、御意見を承りたいと思います。

佐藤(泰)副大臣 再拡張後の飛行ルートの案のうち、南風悪天候、例えば雨が降ったり雲が垂れ込めているような場合には、着陸ルートが江戸川区及び浦安市上空を通過することになりますが、その運用比率は全体の八%程度であり、航空機騒音に係る環境基準を満たしております。

 なお、同ルートによりますと、東京ディズニーリゾートの上空を通過しておらず、花火の打ち上げ等を初めとする運営に支障を来すことはないものと考えております。

櫻田委員 ディズニーランドの上空は避けられるということでありますが、やはり飛行機というものは遠くからでも見えるものでございますので、真っすぐ上にならなければいいということではございません。地元自治体が要求しているように、やはり十度飛行ルートを変更することによってこれは大体問題が解決されますので、強く、十度変更の可能性をさらに研究して前進していただきたいと思っております。

 それと、平行滑走路という運用上の利点と経済効率が最優先され、四十万七千回ということで余りにも発着のことにこだわり過ぎて、地元の理解を得ないまま見切り発車するというふうなことになりますと、平成二十一年の供用開始について、工事のおくれと、目標というものが十分達成されない可能性がありますので、この辺の懸念について御所見をお伺いいたします。これは大臣にお願いいたします。

石原国務大臣 ただいまの櫻田委員の御質問を聞かせていただきまして、羽田空港の再拡張事業の円滑な推進には、やはり、地元千葉県また千葉県選出の国会議員の皆様方の御理解というものが非常に大切であるということを痛感したところでもございます。

 できる限り早期の供用に向けまして、引き続きまして、また委員もひとつお力添えをいただきまして、関係自治体の理解と協力が得られますように、役所といたしましても最大限の努力を図ってまいりたい、こんなふうに考えております。

櫻田委員 私も全面的に国策には協力する予定ではございますので、千葉県、自治体の持っている課題について真摯に受けとめまして、できるかぎり、可能な限り、さらに鋭意努力されていただきまして、特に十度角度を変更するについては再度お願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

赤羽委員長 富田茂之君。

富田委員 公明党の富田茂之でございます。

 国土交通委員会で質問の機会を与えていただきまして、委員長並びに各党理事、委員の皆様に、まず感謝申し上げます。

 私も千葉県出身でございますので、今の櫻田委員と同じように、羽田再拡張に伴う騒音問題等を中心に質問させていただきたいと思います。

 羽田の再拡張事業につきましては平成十六年度からの事業化が認められ、十六年度予算では、新設滑走路等の入札契約手続、また環境影響評価手続、そして、先ほど局長の方からもお話ありましたけれども、国際線地区のPFI検討調査等を実施するとのことでありますが、まず、D滑走路の入札契約手続はいつごろを予定されているんでしょうか、お聞かせください。

石川政府参考人 羽田の再拡張事業につきましては、二〇〇九年末の完成を目指しておりますので、十六年度の予算案には事業化予算が盛り込まれたところでございます。

 したがいまして、新設するD滑走路の入札契約につきましては、十六年度予算成立後できるだけ早期に手続に入りたいと考えております。

富田委員 十六年度予算に計上されているのはわかっています。入札手続に早期に入りたいということですが、入札公告というのはいつごろ

を予定されているんですか。

石川政府参考人 できるだけ早期に手続に入りたいと考えておりますけれども、具体的な時期については決定しておりません。

富田委員 では、入札公告から実際に入札を実施するまでというのは、ある程度の期間がないと入札に応札する方たちも不便だと思います。実際には、これだけの規模の入札公告をした場合に、入札に至るまでどの程度の期間が必要になるんですか。

石川政府参考人 大規模な国際入札でございます。したがいまして、入札公告から入札に至るまで相当な期間を要すると考えておりますので、私どもとしてはできるだけ早く入札手続に入りたいと考えております。

富田委員 全然答弁になっていない。どのぐらいかかるか、もう当然局長はわかっているはずで、十六年度中、十七年の三月末までに入札をきちんと終えるというためにどのぐらい必要なんだと。

 例えば、ここに、東京新聞ですか、二月十三日に、入札公告から入札まで十カ月は必要だと。そうすると六月が入札公告の期限になるはずだというような記事もあるんですよ。これはもっともだと思うんですが、そうすると、大体六月ぐらいをめどというふうに受けとめていいんですか。

石川政府参考人 東京新聞の記事でございますが、私どもとすれば、六月にこだわらず、できるだけ早くにやりたいと考えております。

富田委員 六月にこだわらないというのは二通りの意味があると思うんですけれども、六月より前倒しするとか六月より後になる。どっちでもいいのかというふうにも受けとめられますが、先ほど櫻田委員からも、騒音問題等について千葉県並びに関係自治体ときちんと協議をするようにと、また、そういう協議をしていきますという御答弁もありましたので、それを考えると、ある程度、入札はこのぐらいになりますよ、それまでにきちんと千葉県や関係市と協議して、騒音問題をクリアして入札公告に行くというのが筋だと思うんですが、そこはどうですか。

石川政府参考人 私どもとしても、千葉県あるいは関係市から飛行ルート等に関して多岐にわたる御意見をいただいているわけでございまして、これらの御意見に対して多様な観点から検討を行っているところでありまして、できるだけ早期に関係自治体の理解を得られるよう最大限の努力を行ってまいりたいと考えております。

富田委員 では、仮に、D滑走路、先ほど櫻田委員の方からも、十度振ってくれ、位置を変更しろという御提案ありましたけれども、D滑走路の位置を変更するというふうなことになった場合、この変更の手続というのは、入札公告、入札、契約、こういう手続の流れの中で、どこまでの期間に期限を区切って、いつまでにD滑走路の位置について決めなきゃならないんですか。

石川政府参考人 繰り返しになりますが、私どもとすれば、現在、千葉県等からいただいている御意見に対して、早期に理解を得られるように引き続き努力をしていくということがまず第一だと考えております。

富田委員 全然答弁になっていないね。

 では、こういうふうに聞きます。入札公告の際に、一般国際競争入札と言われていましたので、D滑走路の位置も、この位置だというふうにきちんと限定して公表する必要があるんですか。

石川政府参考人 具体的な入札になりますれば、当然、滑走路の形状あるいは位置ということについては主要な項目になります。

富田委員 そうすると、入札公告前までに滑走路の位置についてはもう確定させなきゃならないというふうな御答弁だと思いますので、それまでに騒音問題どうするかをきちんと千葉県や関係市の方と協議をぜひ具体的に進めていただきたいと思います。

 それで、あと、環境影響評価手続というのは、どのような手順でいつごろまでに実施する予定なのか、この点、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

石川政府参考人 環境影響評価につきましては、十六年度予算成立後できるだけ早期に、まず、環境影響評価法の規定に基づく方法書の手続というものを開始したいと考えております。その後、入札契約手続の中で建設工法が確定した後に、準備書及び評価書の手続を実施することとしております。

富田委員 その環境影響評価の中には当然騒音の予測等も含まれると思うんですが、そういうふうに解釈してよろしいんですか。

石川政府参考人 環境影響評価の項目の一つとして、航空機騒音が空港周辺に及ぼす影響について予測、評価することになっております。

 この予測は、御案内のとおり、航空機騒音に係る環境基準、昭和四十八年の環境庁告示でございますが、これに基づき、WECPNLということで評価をすることになるわけでございます。

富田委員 今局長が言われた環境影響評価で騒音予測をされたときに、実際に評価してみて、今国土交通省は、県の方がいろいろ実測してきたデータ、仮にそれが事実だとしても基準を満たしていると考えているというふうに聞いていますけれども、では、実際に環境影響評価をやってみた場合に、国が現在説明している騒音値よりも高いレベルになった、そういうふうに判定された場合に、D滑走路を供用開始するまでにどういった対策がとれるんですか。

石川政府参考人 今御指摘のように、千葉県からは、県の測定値が国の予測値を上回っているという御指摘もございます。環境影響評価の結果、現在国が説明している騒音値よりも高いレベル、そういうふうになると判断された場合には、その環境影響評価の数値を用いるということになると思います。

 ただ、私ども、今お話がありましたように、現在の千葉県の測定値を用いた場合であっても環境基準の維持は可能だと考えております。

富田委員 今の前段部分は理解できるんだけれども、最後の部分、もし高くなった場合にどんな対応が考えられるんですか。

石川政府参考人 仮にその測定値が高くなるということになった場合にどういう対策をとるかというお尋ねだと思いますが、万一それによって環境基準を超えるということになる場合には、運用方法等で再検討するということになると思います。

富田委員 運用方法で再検討するというふうになった場合に、実際に供用ができなくなるんじゃないかという話になると思うので、その前段として、滑走路の位置等を決めるまでに騒音についてもきちんとした対策が必要だと思うんですね。

 先ほど櫻田委員の方からも、千葉県の方からの要望ということでお話がありましたけれども、ちょっと私の方からそこを具体的に聞きたいんです。

 予算委員会の分科会でも三月二日に質問させていただきましたけれども、平成十六年の二月九日付の「羽田再拡張後の飛行ルート(国土交通省案)に対する意見書」ということで、千葉県、また、関係十四市から出ているわけですが、その二番目の要求項目に「浦安方面の低空騒音の抜本的な改善」ということで一項目挙げまして、四点ほど指摘があります。第一点目として、

 D滑走路の位置が如何なる経緯及び理由によって決定されたかについて、国は説明責任を果たしていない。

二番目として、

 D滑走路の計器着陸方式は、浦安市をはじめとする千葉県北西部の既成市街地に、新たに非常に大きな低空騒音を発生させるものであり、位置決定は騒音軽減の観点から合理性が乏しく抜本的な再検討が必要である。

三点目として、

 事業者である国は、環境的配慮から浦安市街地上空通過を回避すべきであり、滑走路の位置の変更或いは飛行ルートの変更は不可避である。

四点目として、

 その上で、D滑走路への着陸機が可能な限り千葉県の陸域を通過することのないよう、海上処理の方策によるべきである。

というような要望が出ておりまして、三月二日には石原大臣からも、住民の皆さんの理解というものが大切でございますので、意見書については今後さらに検討を深めて、航空局と地元自治体の皆さん方との会話の輪というものを多く持ってまいらせるよう指導させていただきたいというような御答弁もいただいております。

 ところが、三月二日、そういう委員会での質疑があった後に、理事会の御承認をいただいて各委員の手元に今配らせていただいておりますが、この「広報うらやす」というのが浦安市内で全戸に配布されました。なかなか衝撃的な広報でして、「私たちの真上を航空機が通過する 騒音被害は絶対に許さない 羽田空港再拡張事業」というふうに表にうたわれて、開いてみますと、「成田空港の教訓は生かされず」ということで、国土交通省案を具体的に紹介しながら、浦安市の主張というものがきちんと掲載されております。

 この中で「どれくらいの騒音が浦安を襲う!?」と表題されて、このように指摘がされています。

  市の上空には、南風が吹く悪天候のときという特定された条件で、一時間に十二機程度、年間では全体の八%約五千機の航空機が飛行します。そのときの高度と騒音値は、入船地区が二千六百フィート(約七百九十メートル)で七十一デシベル、今川地区では二千三百フィート(約七百メートル)で七十三デシベルになると国は予測しています。

  市では、成田空港周辺で高度二千フィート(約六百メートル)の地点での騒音を測定したところ、七十五から八十デシベルの数値を示しました。この測定を行った周辺は工場地帯で、山林や空き地が目立つところです。これがもし、浦安市ならば、道路のアスファルトやビルなどで反響し、体感する騒音値は変わってくるものと考えられます。

このように広報紙に記載があります。

 D滑走路の供用によって全く新たに非常に大きな低空騒音被害を受けることになる浦安市の主張はもっともだと私は思うんですが、国土交通省としては、この点の浦安市の指摘に対してどのように考えますか。

石川政府参考人 浦安につきましては、現在のB滑走路と江戸川区の関係とほぼ同様な関係になるわけでございますが、再拡張後には、現在の江戸川地区よりも飛行高度を引き上げるということによりまして騒音値を下げることとしております。浦安につきましても同様にしたいと考えております。

 したがいまして、現在の江戸川地区における騒音よりも小さなものとなると見込んでおります。

 二月九日に提示いたしました飛行ルート案によりまして、浦安につきましても環境基準を維持できるものと私ども考えておりますけれども、南風悪天時のケースを少なくするよう、今後とも検討していくこととしております。

富田委員 この騒音の予測に対して、国と千葉県、浦安市がどうも考えが合わないというか、実測が違うんだということで、環境基準を満たさないんじゃないかというような意見になっているようなんですが、三月二日の質問のときにも、千葉県の方のデータもきちんと検証するという御答弁もいただきました。

 いろいろな実測データを集めてきちんと検証していただいて、国の方で検証した結果はこうでしたよということを千葉県や関係市に示すということが大事だと思うんですが、その際に、千葉県議会の方でも大分話題になっていましたけれども、浦安と同じような条件下での実測を一回やってみたらどうなんだと。そういったことのデータがないから、なかなか千葉県や浦安市としては、国のデータをそのまま信用して、はいそうですかと言えないというような指摘がありましたけれども、実際に浦安市上空を飛ばすということは無理だと思うんですね、飛行ルートがきちんと今決まっていますから。同じような条件下で市街地を通過するような、大阪とか、同じように条件設定してみて、騒音値、きちんと環境基準を満たしていますよというような、国の方からそこまで示す努力というのが必要だと思うんですが、そこはいかがですか。

石川政府参考人 おっしゃるように、現在、再拡張後の浦安地区と全く同様の条件というふうな形で飛行する地区は必ずしもございませんけれども、他の空港でも、類似する地点における測定というものについても検討してまいりたいと考えております。

 なお、例えば大阪でありますと、大阪の伊丹空港に進入する経路がございます。あそこで、浦安とほぼ同等の高さ、距離というところになりますと、大阪城の近辺というところになると思います。

富田委員 伊丹でそういうところがあるのであれば、例えば千葉県や浦安市の関係者と共同で実測してみて、実際に環境基準を満たしますよというようなことも必要ではないかと思いますので、そういった点も、せっかく局長、伊丹の点を指摘されたんですから、ぜひやっていただきたいというふうに思います。

 もう一つ、この「広報うらやす」の中でこういった指摘がされております。「航空機騒音に係る環境基準(WECPNL)」について、次のように主張しています。

  航空機騒音の環境基準の評価は、WECPNLという単位で表します。

  国土交通省は、浦安市の住宅地では六十五WECPNL以下と予測しています。

  たとえば、南風悪天時に七十五デシベルの着陸機が浦安市上空を五分おきに通過した場合、一日での評価は七十WECPNLを超えます。このような日が三十日あったとしても、この環境基準は一年間の平均値で評価されるため、七十WECPNLよりも低い値になってしまいます。

  このようなことから、南風悪天時という特定の条件のときに飛行する浦安市のケースをこの基準で評価することは妥当ではないと考えています。

このように浦安市の方では主張しているんですが、私も、航空機騒音における環境基準を考える場合に、一年間の平均値をとるというのは余り意味がないんじゃないかなというふうに思うんですね。

 一年間の平均値で七十WECPNLより低いから環境基準を満たしているといった考え方ではなくて、実際に南風の悪天時に上空通過が行われる日、日数内での平均値というものも出してみて、それがきちんと七十WECPNLを下回るような飛行ルートとか飛行高度の設定に国としても努力すべきではないかというふうに考えるんですが、これは環境基準を、この基準を変えろと言っているのじゃなくて、この基準を前提としたとしても、浦安のように特定のときにだけ上空を飛行されるという地域に関しては、限定された期間内でも大丈夫ですよというような説明が必要だと思うんですが、そこはいかがですか。

石川政府参考人 航空機騒音につきましては、先生御案内のとおり、先ほど申し上げましたが、環境庁の基準がございます。

 そういう中で、これは特定の、例えば天候の関係で上空通過が生ずる日のみについて計算する、そういうふうなことをこの環境基準が想定しているわけではございません。したがいまして、私どもとすれば、この基準に従いまして、騒音の障害の程度というものについてはWECPNLという単位の中で総合的に評価するというものだと考えております。

 そういう前提で私どもとして考えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても、これらの日にもできる限り騒音の影響が小さくなるような工夫はしているところだと考えております。

富田委員 総合的に考えるのも結構なんですが、やはり限定的に騒音被害を受ける地域については特別な考え方があってもいいと思いますので、ぜひそこの点も考慮していただきたいと思います。

 次に、先ほど櫻田委員の方からも、D滑走路を十度振ったらどうだ、そこをぜひ検討してもらいたいと。国土交通省の方では、千葉県や関係市との協議の中で、なかなかそれは難しいですよということで御答弁はいただいているんですが、先ほど櫻田委員の方からも国土交通省の挙げる理由というのを一つ言っていましたけれども、D滑走路を位置変更することが困難だという理由として、航空機の安全運航の確保ということを大分言われます。その航空機の安全運航の確保としていろいろな理由を言われるんですが、千葉県や浦安市の方は、その点について三点反論しています。

 ちょっと紹介させていただきたいんですが、第一点目として、先ほど櫻田委員も指摘されていましたが、進入復行ルート図があるかの問いに、国は、二月二十六日の県や市に対する説明会では、現在まだ作成していないと答えている。ルート図もなくて検証していないのに、安全性が確保できないというのはおかしいじゃないかというのが第一点目。

 第二点目として、D滑走路の角度を東側に十度振ると、B滑走路、D滑走路の延長線が交差するのは二十八キロ程度先、これは三月二日の質問の際にも、私、大臣に指摘させていただいたんですが、大体鎌倉のあたりだ。横田空域にかかるか、そんなところまで行っちゃう。進入復行でそこまで直進することはないだろう。通常は、着陸に失敗するとすぐ旋回し、やり直す、そうじゃないのかというのを第二点目で県や浦安市は挙げています。

 また、三点目として、航空機が滑走路の内側によれることがあると国は説明するが、B滑走路―D滑走路間の距離は五キロある、航空機が衝突することは考えられない。二本の平行滑走路を同時運用する最低の間隔は千三百十メートルだというふうに国は説明している。羽田空港でもA滑走路とC滑走路は千七百五十メートルある。五キロもあれば十分ではないかというこの三点を挙げて、D滑走路が平行でなくてもいいのではないか、十度振れば、浦安市上空を通らないで東京湾の中に騒音を全部閉じ込めることができる、だから、ぜひ十度振るということを考えてもらいたいんだというふうに県や浦安市は言っているんですが、この反論については国土交通省はどう考えますか。

石川政府参考人 先ほど来申し上げておりますように、現在、千葉県等から八項目について提示をされているわけでございまして、それに回答すべく、今検討を行っているわけでございます。その中で、対応が可能なもの、あるいは困難なもの、いろいろとあるわけでございますが、特に航空機の安全は、やはり配慮しなければいけない最も重要な要件であると考えております。

 そういうことでございますので、私どもとすれば、世界の空港について調査したところ、同時離着陸を行っている空港の滑走路というのはすべて平行だというふうなことでもありますが、先ほど申し上げましたように、八項目について回答すべく検討を行っているわけでございますが、そういう中で慎重な検討が必要だと考えております。

富田委員 千葉県や浦安市の反論に対して何の答弁もしていないんだよ、今の局長のは。

 百三十一の空港を調べたというのもよくわかっていますし、同時着陸なんかしているのは、全部これまでは平行だった。では、今回羽田でD滑走路をつくったときに、十度振って本当に安全が確保できないのか、そこをきちんと説明しないと、千葉県や浦安市は納得しないと思うんですよ。

 同時着陸といったって、同時着陸をB滑走路とD滑走路でしていって、両方が着陸に失敗する可能性なんてほとんどないでしょう。片方が失敗するか。両方が内側によれるなんということは、もう一〇〇%あり得ない。両方外にぶれていくんじゃないんですか、進入復行する場合というのは。

 だから、そういうルート図もきちんと示して、それでもやはり万が一のことがあるんですよということであれば千葉県や浦安市も納得すると思うんですが、そういった説明がなくて、世界じゅう百三十一調べたけれども、そんなのはないんですという説明だけでは、今の千葉県や浦安市の反論に十分答えているということにはならないと思うんです。どうですか、局長。

石川政府参考人 我々、航空の関係の仕事をしておりますと、どうしても航空の安全というのがやはり第一に頭にあります。

 そういう意味で、今いろいろと御指摘がございましたけれども、私どもとしては、やはり航空の安全ということに配慮をしながら検討していかなきゃいけないと考えておりますが、先ほど申し上げましたように、そういう点から慎重な検討を必要としている、こう思っております。

富田委員 局長の話は、計画論としては十分理解できるんですよ。計画を考える航空局の考え方としては理解できるんだけれども、新しい騒音問題を、これからせっかくできるD滑走路で起こしてはならないと思うんです。この視点を欠くと、また五十年後、百年後、ずっと騒音問題が続いて、はっきり言って成田の二の舞になりますよ、このままいくと。

 ここにたまたま千葉県出身の議員がそろっていますけれども、成田は本当に大変なんだ、そこをちゃんとわかってもらいたい。そういう成田を抱える千葉県や浦安市の意見にきちんと耳を傾けていただいて、局長も千葉だということですので、ぜひそのあたりを考えていただきたいと思います。

 局長が慎重に検討しているということを私たちは前向きに受けとめたいと思うんですが、D滑走路の位置変更は行わないと決めたわけではないですね、これだけちょっと。

石川政府参考人 繰り返しになりますが、現在、千葉県から要望されております八項目について検討中でございます。

富田委員 これは何度やってもしようがありませんので、今のを前向きな答弁というふうに受けとめさせてもらいたいと思います。

 最後に、県や関係市の要望の中にも入っていましたけれども、国土交通省は、羽田再拡張後の航空機騒音や電波障害等マイナスの影響について、関係市や住民にわかりやすい具体的な情報を開示すべきであるというふうに考えるんですが、例えば、浦安市がこんな広報を出す前に、国の方で、騒音問題についてきちんと考えた今回の計画ですよというような広報活動も必要だったと思うんですね。

 そういった意味で、きちんとした情報開示がこれから大事になると思うんですが、最後に大臣にその点をお伺いして、質問を終わりたいと思います。

石原国務大臣 ただいまの富田委員の、千葉県民としての、また国家を思う気持ちからの真摯な御議論を聞かせていただきまして、今後とも、わかりやすい情報というものについては提供を心がけ、必要な説明、十分でなかったということがあるならば何度も何度も行って、十分と思われるほどの説明というものを行っていく必要があると考えております。

富田委員 ありがとうございました。終わります。

赤羽委員長 大谷信盛君。

大谷委員 大阪九区の大谷信盛でございます。

 私の地域には大阪国際空港がございますが、地域的な発想ではなく、この国の空港そして航空行政全般を高めるという視点から質問をさせていただきたいというふうに思います。羽田空港の再拡張ということを通してこの国全体の空港政策が拡大するような、そんな中身のある質問をさせていただきたいというふうに思います。

 まず最初、私自身の空港、航空政策の理念、姿勢というものでいいますと、一に利用者利便の向上と安全の共立、二つ目が何といっても国際競争力、エアラインの国際競争力を高めていく、そして三つ目が国際空港としての魅力を高めていく。この三つを大事にして政策を今まで論じさせていただいていたんですけれども、石原大臣におかれましては、どんな理念、どんな姿勢を空港、航空政策にお持ちでしょうか。

石原国務大臣 今般の羽田の四番目の滑走路の建設等々をめぐりまして、やはり私の念頭にございますのは、委員が二番目に御提起をされた、国際競争力をいかにして日本が確保していくのか。二番目は、これは当然といえば当然でございますけれども、利便性の向上。そして、安全ということはもう前提条件として入っておりますので、あえて付言はさせていただきませんけれども、これだけ九十五の空港があって、日本国内の人口流動に対して航空機というものが大きなポテンシャルまたボリュームを持つようになったということは、私どもが子供のときは考えもしなかった新しい時代の中で、今まで御議論のございました騒音問題あるいは環境問題、こういう新しく出てくる。騒音等々は古くて新しい問題で、改善はされておりますけれども、やはり地元の皆様方の御協力あってこその空港であるし、地元の皆様方の理解あってこその空港であるという信念に立脚して行政を進めていかなければならないと考えております。

大谷委員 ありがとうございます。

 利用者利便が二番目ですけれども、三つとも同じぐらい大事だということだというふうに思いますので、ぜひともその姿勢で、今後国土交通大臣としての役目をお務めいただくように期待いたしたく思います。

 この東京国際空港の特別措置法について中身を議論させていただきたいというふうに思うんですが、まず最初に、これは国営空港でございまして、国が責任を持って整備をしなければいけない。また、今の国際化社会の中においては、この東京、首都圏における一番の玄関口である東京国際空港、俗称羽田空港がどんどん拡張され、キャパを広げていくというのはもちろん大事なことなんですが、今回の整備のスキームでいきますと、全部で六千九百億円、そのうち一千三百億円を地方自治体からお金を借りて、無利子貸し付けを受けてつくっていく。

 これはどう考えても今までとは大きくスキームの形が変わったというふうに思うんですが、どうして地方自治体にお金を借りなきゃ国営空港が運営できなくなってしまったんですか。そこのところをまずお教えいただきたいと思います。

石川政府参考人 羽田空港の再拡張事業でございますが、航空利用者の利便の向上のみならず、都市再生であるとか観光振興あるいは地域交流の促進などのさまざまな効果が期待されておるわけでございますが、今先生お話がありましたように、この事業は、六千九百億円という多額の事業費を要するプロジェクトでございます。

 現在、空港整備特別会計の財政事情が非常に厳しい中、着陸料等の自己財源のみでは再拡張事業の早期完成を図ることが困難な状況にございます。

 したがいまして、このため、羽田空港の再拡張あるいは国際化により、極めて大きな経済波及効果や利便性の向上が見込まれる地方公共団体から無利子貸し付けによる御協力をいただくものでありまして、これによりまして再拡張事業の早期完成を図るというものでございます。

 なお、関西国際空港あるいは中部国際空港の整備に際しましても、受益のある地方公共団体から出資あるいは無利子貸し付けによる御協力をいただいて事業の推進を図ってきたところでございます。

大谷委員 必要ですから、なるべく早く完成するためにもこういうスキームになった、それから、利用者利便を考えてもこういうスキームになったということですけれども、結局は、空港特別会計にこの一千三百億円は組み込まれるわけですから、空港特別会計が借金を返していかなければいけない。

 まず、これから、沖合展開後の借金が毎年一千億円発生してくる中、本当に返していけるのか。そうなってくると、借金の額が膨らむわけですから利用者利便というものが損なわれるという、今までの仕組みと変わらないんじゃないのかなというふうに私は思うんです。

 例えば、着陸料もしくは航空機の燃料税、これは世界でもかなり高い。アメリカの二十倍ぐらいの値段です。そして、もっと言えば、飛行機の固定資産税というのがありますけれども、これは世界でも日本と韓国しか取っていない。こういうところから取られることによって、エアラインが私たちの払う航空チケット等々の値段をかさ上げしていかなきゃいけないようなパラドックスに陥ってしまうんじゃないのかなというふうに思うんですが、その辺はどう説明されるんですか。

石川政府参考人 私どもとしてもこの事業の早期推進を図りたいと思っておりますけれども、今の御指摘の点で申し上げますと、この羽田の再拡張事業に関しては、その三割程度を一般会計からの受け入れという形で手当てをしていきたいと考えております。

 空港整備特別会計全体につきましても、平成十六年度予算案において、御案内のとおりですが、政府全体の公共事業関係費が対前年度比三・五%減という中で、空港整備特別会計につきましては対前年度比百八億円増、七・一%増の千六百四十四億という形で一般会計受け入れというものが盛り込まれているところでございます。

 そのように、一般会計からの繰り入れということも活用しながら、早期完成に努めてまいりたいと考えております。

大谷委員 早期完成はわかりましたけれども、利用者利便という観点からもう一回考えますと、どうしても、空港特会、去年四千五百億円、ここに能力の限界があるんじゃないか。今、一般財源もよそに比べたらたくさん入れて補強している、強化をしているというふうにありますけれども、特別会計というものでこういう大事な首都圏空港の整備をしようということに僕は無理があるんではないかと。

 もっと、例えば観光立国になろうとか、ビジット・ジャパンというようなキャンペーンを内閣の方では出しておられますけれども、そういう観点に基づいたら、別のもの、すなわちは一般会計から丸ごとごそっと出してでもつくっていくようなことが必要だったんではないかというふうに思うんですが、そのことは考えなかったですか。

 また、今後の特別会計のあり方としても、さらにさらに、真水、一般財源からお金を持ってきて整備するんだというような前向きな考え方というのはお持ちなんでしょうか。

石川政府参考人 まさに羽田の沖合展開、今までA、C、Bとつくってまいってきたわけでございますが、これについてはいわゆる財投ということでやってきたわけでございます。それに比べまして、このD滑走路につきましては、先ほど申し上げましたように三割について真水を入れるということで、少しでもいわば利用者負担を軽減するということで進んでいきたいと考えております。

大谷委員 石原大臣、申しわけございません、同じような内容の質問を大臣にさせていただきたいというふうに思うんですが、観光立国、ビジット・ジャパン、この国がこれから第二の経済のエンジンをつくっていく上においてはサービス産業であると。その五本ぐらいある柱のうちの一つが観光。この観光をつかさどっているのが国土交通省なんですが、その玄関口になるのがやはり国際空港なんですね。

 そんな中、空港整備というものは、特別会計の能力に問題があるんだったら、一つの国家プロジェクト的なものに位置づけて、真水をどおんと一般会計の中から持ってくるというようなことをしていくことが大きな大臣の役割ではないかというふうに思いますが、その辺はどのようにお考えでしょうか。

石原国務大臣 後段の大谷委員の御指摘の、どおんと持ってくるの、どおんとがどのぐらいのボリュームかで、どおんと来たのかなというところだと思うんです。

 政府参考人の方の答弁では、特会がともかく九十五の空港を運営していく中でもうあっぷあっぷである、そんな中で今回は真水も三割持ってきている。空整特会の中で見ますと大体一五%ぐらいですから、倍、今度の問題は持ってきている。

 それで本当に足りるのか、もっと財政的な余裕があるならば、半分ぐらい真水でやれば委員の御指摘の答えにはなると思うんですけれども、一方で、お国の財政事情もかなり厳しい。そんな中でぎりぎりの三割という形を、比率配分でいいますと三、二、五でございますか、そういうものをとらせていただいているというのが現況でございます。

大谷委員 今、一般会計と財投でいえば三対五ぐらいなんですけれども、これをせめて五対五、僕は六対四ぐらいまでいけばいいなとは思います。

 公共事業コントロール法ということで、私どもは、特別会計を全部一回なしにして、改めて政治的に優先順位をつけてお金を配分していく、それぐらいの大胆なことが必要なのではないかというふうにずっと言わせていただいております。ぜひとも、その議論を踏まえて、これから、空港にかかわらず、道路であったり港湾、河川であったりするような整備も議論をしていきたいというふうに思います。

 とにかく、一番言いたかったことは、国家的な大切なプロジェクトなんですから、どおんという言葉があいまいであるならば、せめて半分以上は財投ではなく一般会計から持ってくるような気持ちで空港整備は進めてほしい。そうでなかったら利用者にばかり負担がかかってくるということをぜひとも御認識いただいた上で行政を推し進めていただきたいというふうに思います。

 次に、この拡張整備の工法について質問をさせていただきたく思っております。

 今のところ、桟橋工法、埋め立て・桟橋のハイブリッド工法、もう一つが浮体工法という三つが取り上げられていて、大体コストも同じぐらい、そして工期も二・五年と大体三つとも同じぐらいであるというふうに聞いておるんですが、どういう尺度でこれから選んでいくのか。それから、何よりも、工法評価選定会議報告書が出たのが平成十四年の十月なんですけれども、今までどうして決まっていないのかなというのが不思議でしようがないんですが、その辺、二つ、含めて教えていただけますでしょうか。

石川政府参考人 今御指摘のように、平成十四年に、羽田空港再拡張事業工法評価選定会議において三つの方式が提案されたわけでございまして、この三つの工法とも致命的な問題がない、あるいは工費、工期についても大きな差が認められない、いずれの工法も適切な設計を行うことにより建設が可能であるという結論を得ているわけでございます。

 さらに、この会議において、維持管理費を含む工費、工期の確実性を担保するための契約方式として、設計と施工を一体的に発注することを基本とする契約方式の採用が提案されたわけでございます。

 したがって、具体的な工法については、十六年度に行うこととしております入札契約手続という中で決まっていくわけでございます。

 したがいまして、今までは事業化の予算もついていなかったわけでございますので、そういう意味で今まで入札契約手続に入れていないということでございましたので、現時点で工法が決まっていないということでございます。

大谷委員 設計、施工一括方式であったり、技術提供、VEなど含めてどんどん安くしていくということなんですが、本当にそれは機能するのかなというのが僕は疑問なんですね。

 これはもともと八千八百億の概算というか費用がかかるというふうに言われていて、それが今六千九百億に落ちた。関空のことを思い出しますと、どんどん工期が進んでいくうちに値段が膨れ上がっていってしまったんですけれども、これはもとは八千八百億円だったから、そこまで上がっちゃうような可能性があるんじゃないのか。

 それから、技術提携ですけれども、これは本当に、事業者が、企業が技術提携をして安くしたことによって評価されるような仕組みになっているのか、なっていないのか。なっていなかったら、もう最初の段階で、これでできますよと一番安いのを持ってきたところがとっちゃうだけで、あとは何も、さらに安くしようという努力が働かないんじゃないのかなというふうに思うんですが、その辺はどうなんですか、安くつくるということでいうならば。

石川政府参考人 一つが、今六千九百億円と申し上げているわけでありますが、概算要求、あるいは通常の今までの計算でいいますと、例えば七千七百億だったり七千三百億だったりしたわけでありますが、これにつきまして、先ほど申し上げましたけれども、大規模な発注ロットによる工費、諸経費の低減、あるいは滑走路島そのものの敷地面積を小さくするという努力等を行いまして、約一〇%のコスト縮減を行ったところでございます。

 これからも、先ほど申し上げましたけれども、入札契約の手続に入るわけでございますが、そういう入札契約の手続のときに、設計と施工を一括して発注する方式の採用、一般競争国際入札、さらには民間事業者の技術提携を受けたコスト縮減を図る仕組みの導入などなどによりましてさらなるコスト縮減に努めてまいるというふうに考えております。

大谷委員 わかっております。それが本当に機能するのかどうかを掘り下げて聞きたかったんですけれども、それは、委員会、この後も含めて議論を続けさせていただきたいというふうに思います。

 今、安くの議論だったんですけれども、今度は早くの議論に入りたいというふうに思うんです。これは三つの工法の中で、工期二・五年なんですけれども、二〇〇九年から竣工するとしても、オリンピックは次いつかというと、この地域においては二〇〇八年にあるわけですね。それも北京である。

 今、この東アジアで何が言われているかというと、ジャパン・バイパッシングというふうに言われているわけでありまして、ヨーロッパから見に来る、アメリカ、北米大陸からオリンピックを見に来るというときに、日本を迂回して中国、東アジアに入っていくようなことに一回なってしまいますと、どんどんそれに合わせて航空路が設計されたり、旅行ツアーのメニューが北米、ヨーロッパでつくられたりして、将来のお客さんを取り逃がしてしまうことになるんじゃないか。取り逃がさないようにするためにも、一年絶対に何とか早くできないのかという気持ちが私にはあるんですが、早くつくるための工夫、また意識というものはお持ちなんでしょうか。

石川政府参考人 今お話しのように、二〇〇八年に中国でオリンピックがあるというふうなこともあって、できるだけ早くできないかという御指摘はあります。しかしながら、これだけの大規模プロジェクトでございます。先ほど議論がありましたように、環境影響評価ということもやらなければなりません。さらには、これは海の上でございますので、漁業交渉等々の、実際に工事に入る前までの諸手続があります。

 そういうふうなことも考えますと、工期短縮というか、二〇〇九年の開業目標というものを達成するということには、相当、一日もないがしろにできない仕事ぶりをやっていかなければいけないというふうに考えております。

大谷委員 本当はもっと早くしていただけたらと思いますけれども、なるべく、たとえ一カ月でも二カ月でも工期を前倒しするなどして進めていただくべきだというふうに思っておりますし、局長の方も、また大臣の方もその思いを持っていただいているものと今受けとめましたので、どうぞよろしくその辺はお願い申し上げます。

 もう一つお聞きしたいんですが、拡張整備事業の中で、ターミナルやエプロンというようなものをPFIによって、二千億円分ですけれども、つくっていくんですね。これは初めてPFIが採用されるわけなんですけれども、本当に機能するのか、どれぐらい安くなるのか。これから、空港のターミナルの整備のあるときはPFIに全部なっていくのか、どんなときに適用されるのかというような疑問があります。それと、何よりも、今国内線の東ターミナルで、羽田、つくっているわけですけれども、これはPFIじゃないですね。何であれはPFIじゃなくて、今回、国際線だけPFIになるんですか。その辺のPFIの受けとめられ方というものについて教えていただけますか。

石川政府参考人 羽田の再拡張事業により整備される国際線のターミナルでございますが、これは、ターミナルだけではなくて、前面のエプロンというものもいわば一体的に整備する必要がございます。したがいまして、旅客ターミナルを含めた国際線地区の一体的かつ効率的な整備ということ、さらには国際線地区のエプロンの整備費用の平準化というふうなこと、さらには民間事業の創意工夫によるコストダウンというふうなものを活用するという考え方で、PFI方式ということで検討しているわけでございます。

 具体的な制度設計等につきましては、十六年度に調査を行いたいと考えております。

大谷委員 いや、何で国内線の東ターミナルはPFIじゃなかったんですか。

石川政府参考人 現在整備しております羽田空港の東ターミナルにつきましては、あれは旅客ターミナルだけの整備ということで、エプロンの整備とは別という形で整理されているわけでございます。

大谷委員 よく聞くのが、空港施設を利用されている方、これは企業ですけれども、いわゆるテナント料が高い、もっともっと安くなったら、もっともっと多くの店が入って非航空収入もふえるのにと言われているんですね。ですから、コストを削減するためにもPFIはぜひとも適用してほしかったし、それ以外のコスト削減、テナント料を安くするための削減努力というのが必要だったというふうに思うんです。

 ですので、できるものはどんどんこれからもやっていただきたいですし、このPFI、今回国際線ですけれども、一つのモデルとして始められるのであるならば、しっかりとコスト削減ということを踏まえてやっていただきたいというふうに思っています。

 もう一個だけ前倒しの議論の中でお聞きしたいんですが、平成十四年の六月の閣議決定、国際線を羽田で飛ばす、二〇〇〇年後半ぐらいに飛ばすということが決定されているわけなんですけれども、これの前倒しは四本目ができなくたってできるんじゃないか。今、キャパがいっぱいでありますけれども、それなりに管制を見直していけばどこかすき間ができるんじゃないかというような気もするんですが、その辺はどうですか。可能ですか不可能ですか。私はやるべきだというふうに思っているんですけれども。

石川政府参考人 御案内のとおり、今羽田の発着枠というのは目いっぱいでございまして、したがって、新たな乗り入れ、増便ということについても、なかなか地方からの要望等々にこたえられないという状態にございます。

 したがいまして、現在の羽田空港の国際化という意味でいいますと、御案内のとおり、深夜、早朝時間帯に限って国際旅客チャーター便を就航している。さらには、金浦―羽田のことでございますが、これも大変利用者に好評なんでございますけれども、一日四便、一社一便ずつというのを出すのが精いっぱいという状態でございます。

 したがいまして、再拡張の完成時に国際定期便を就航させるということにつきましては、現在の羽田空港の現状から見れば、必ずしも現実的ではないと考えております。

大谷委員 見直せばできないことはないんじゃないのかなというふうに思っておるんですが、キャパだけの問題じゃなくして、何かそんな意識を、ぜひとも一日も早く国際定期便の就航ということで持っていただいておきたいというふうに思っております。

 今、いわゆるチャーター便が飛んだりしているんですけれども、これはやはり地域の皆さんの御理解なくしては、夜の活用というのはなかなかできない。今回、この法律を提案するに至って、千葉県選出の議員さんが先ほど僕よりか先にたくさん質問されていましたが、滑走路の位置を決める、そして飛行ルートを決めるときに全く説明責任が足りていなかったんじゃないかという御指摘があるんですが、その辺はどのように考えておられるんですか。

 平成十三年の十二月に滑走路の位置を決定したけれども、平成十六年の二月までは全く飛行ルートの発表がなかったというようなことを千葉県側が言っておりますが、それが本当なのか違うのか。本当であったならば、どういう理由でそんなことになってしまっているのかということをお聞かせいただけますでしょうか。

石川政府参考人 飛行ルートにつきましては、関係の自治体の首長が入っていただいている協議会がございます。そこでも何回か議論をさせていただいております。さらには、関係自治体からさまざまな意見をいただいておりまして、そういうことを参考にしながら、先ほどお話がありました二月九日の協議会で正式に提示したところでございます。

 私自身も何回か千葉県庁を訪ね、もちろん私だけでなく、部長、課長も千葉県庁等を訪ねて理解を得るように努力してきたことでございますし、今後とも努力をしていきたいと考えております。

大谷委員 一応説明があったわけですね。にもかかわらず、なかったというような指摘がされているということは、コミュニケーションがなかなかできていなかったということだというふうに思いますので、そこのところを反省し、なおかつ今後の対応をしっかりと、コミュニケーション不足にならないようにしていただきたいというふうに思います。

 それと、地方自治体のことに関連してお伺いさせていただきます。

 この五条を見ますと、無利子貸し付けをしてくれた自治体さんの意見を必要なときには大臣は聞かなければならないとなっておりますが、千葉県は無利子貸し付けをしていないわけですね。この場合、空港の供用、運営に関して、千葉県の話は全く聞かないのか。

 僕は、国の地方自治体である限りは絶対に聞かなきゃいけないというふうに思うんですが、無利子貸し付けをしていない千葉県の意見をどのように受けとめるのか受けとめないのか、その体制というものがあるのかないのか。どのように考えているのかということを、東京都、神奈川県との違いを踏まえて教えていただけますでしょうか。

石川政府参考人 この法律の第五条に、今御指摘がありましたように、地方自治体からの意見を聞くという規定がございます。これにつきまして、実は千葉県サイドから大変な懸念が出されたわけでございまして、自分たちの意見を聞かないのかというお話がございました。

 この条文の趣旨は、無利子貸し付けをいただいている地方自治体と私どもが、いわばお金の出し入れをするという観点で意見を聞くというものでありますが、お金を出していない地方公共団体からの意見を聞かない、あるいは聞くべきでないというふうな規定ではありません。

 したがいまして、私どもとすれば、千葉県ともいろいろとお話し合いをさせていただきましたけれども、千葉県も、貸し付けをしている地方公共団体と同様に意見を聞くということを、私と知事の間でお約束させていただいているところでございます。

大谷委員 安心いたしました。それなりにちゃんと地元自治体としての意見が述べられるし、それを聞き入れる体制がこれから整っていくし、今自身も十分もあるし、その意識もあるんだということだというふうに受けとめました。

 これはここで騒音問題でとまってしまったら、神奈川、東京都、千葉県だけの問題ではなくして、日本全体の航空行政に影響を及ぼす大きな大きな障害になるわけですから、ぜひとも慎重、大胆、かつコミュニケーションを深くして議論、また意見交換、その上での合致点がとれるようにしていただきたいというふうに思っています。

 私が住んでおります大阪国際空港周辺にも騒音対策としての何らかの施策が打たれていますので、その辺もきっと局長としてはお考えなんでしょうというふうに私は思っています。

 そんなうちの一つとして、千葉県と神奈川を結んでいるアクアラインの通行料が今三千円なんですけれども、こういうものをどんどん下げるなどしてもっともっと空港へのアクセスを、千葉県の方等の空港のアクセスをよくするというようなことも考えられるというふうに思うんですが、局長、どんなふうに考えますか。アクアラインの通行料を安くするなんというようなことも一つ考えられる……(発言する者あり)

 では、大臣にちょっとお聞きしたいんですけれども、アクアラインを、三千円の通行料を例えば半分にとか八百円になんというような要求もあるらしいんですけれども、するようなことも含めて千葉県との対応を考えていくようなことはあり得ますでしょうか。下げることはできますでしょうか。

石原国務大臣 アクアラインは、大変巨額な建設費一兆五千億かかって利用者が少ない。そんな中で、ETCを利用した社会実験として、ETCを利用している方に限っては二千円の通行運賃にさせていただいております。

 この結果、料金所等々で調べますと、ETCの普及率は全国で一五、六%で、首都高等々では一九%なんですが、一挙に上がりまして、四四%程度の方がこの割引を利用されている。これは、関西の方の関空の橋も大変利用料が高くて、これもおおむね半額にする社会実験を行わせていただきます。

 またその様子を見て、この社会実験等々を継続していくのかしていかないのか、こういうものを決めていく重要な御指摘だと考えております。

大谷委員 ありがとうございます。

 私は、それなりに安くすることは、経済効果を考えても非常に意味のあることだというふうに思いますので、ぜひとも前向きに通行料の値下げというものを御検討いただけたらというふうに思います。

 羽田が国際線化していきますと、成田との関係はどうなるんだということになるんですが、そこのところはどんなふうに役割分担を考えているのか、局長に教えていただきたく思います。

石川政府参考人 成田と羽田の機能分担でございますけれども、首都圏においては、羽田空港が国内線の、成田空港が国際線の拠点空港であるという基本的な考え方は変わっておりません。

 羽田につきましては、これまで、沖合展開事業等によって順次その発着容量を拡大してきましたけれども、現在は年間二十九万回という発着能力でございまして、現在の三本の滑走路では能力の限界ということでこの法律を御審議いただいているわけでございますが、四本目の滑走路の整備を図っていきたいと考えております。

 したがいまして、羽田空港の国際化ということについては、そういう意味で、国内需要の余裕の枠を使って一部国際化をする。成田はあくまでも国際空港の拠点空港だというふうに考えております。

大谷委員 多分、羽田から飛ぶ国際定期便というのは、北京や上海というような東アジア地域ぐらいのところにして、長距離は成田空港ということにして、成田があくまで基幹であるというような考え方だというふうに思うんですが、これを関西に当てはめますと、関西、三つの空港がこれから稼働していくわけですけれども、その役割分担も同じになるんじゃないか。関空が何といっても長距離国際線、そして、何といっても観光の方がここを利用する。大阪国際空港においては、国内、特にビジネスのお客さんを中心にして大都市圏を結んでいく。そして、ここに、世界がどんどん今小さくなってきていますから、大阪から北京やもしくは上海というような東アジアに、ソウルも含めて飛ぶときは、大阪国際空港も使えるんじゃないかというふうに思ったりするんです。

 今、三つの空港の役割というものが関西財界でも議論されていますが、局長の考え方はいかがですか、今の私に対する。

石川政府参考人 御指摘の関西三空港の役割につきましては、今お話がありましたように、関西国際空港は、国際、国内の基幹空港として十万回の発着枠ということでございます。

 伊丹空港は、国内の基幹空港ということでございますが、騒音の抑制という課題を抱えているわけでございます。

 建設中の神戸空港というのは、神戸市とその周辺の国内航空需要に対応する地方空港という形で整備を進めているところでございまして、私どもとしては、関空、伊丹、神戸、いずれの空港も、先ほど申し上げましたようなそれぞれの基本的役割に即した適切な機能分担及び連携を図っていく必要があると考えております。

大谷委員 私は、関西出身として、三つの空港が大事だと考えます。ですからこそ関空を何とかしなければいけない。しかしながら、よその空港の利用者利便であったり、利益であるようなものを阻害してまでやっては、空港、航空行政全体のマイナスになるというふうに考えています。

 関空を心配するからこそあえて質問するんですが、今とり行われている経営改善計画によりますと、平成十八年までに、約二百億円の増収と三十億円のコスト削減をベースにして黒字化が進んでいくんだというふうになっていますが、平成十八年にそうなっていなかったときはどうするんですか。いや、これからもっともっと頑張るんだというふうにして終わってしまうんでしょうか。私は、それだったら、いつまでたっても関空がひとり立ちできないというふうに思っています。

 一種の、一時国有化するとか一般財源を大量に投入するだとかして、いわゆる借金と運営というものを切り離すようなこと、もしかしたら二期工事をやめてしまわなければいけないというようなことも含めて、大胆な財政改善策が必要なんではないでしょうか。私自身は、関西人として、絶対に二期工事は必要だというふうに思っていますからこそ、平成十八年のこの段階を境にして何かやる必要があるというふうに思うんですが、どうでしょうか。

石川政府参考人 関西空港株式会社につきましては、今お話がございましたように、平成十五年度から三カ年間の経営改善集中期間ということで、三十億円の経費節減あるいは社員数の一割削減というふうな内容の経営改善計画を策定しているわけでございますが、着実に実施していると聞いております。

 関空会社は、この経営改善計画の内容を実施することによりまして、最終年度においては、単年度経常利益ベースでの黒字化が達成できるというふうにしているところでございます。

 さらに、私どもとしては、関空会社の経営改善努力を前提としつつ、関空会社の安定的な経営基盤を確立して、有利子債務の着実な償還を期すということが可能となるように平成十五年度に補給金制度を創設したものでございまして、引き続き補給金を継続するとともに、経営改善計画が会社において着実に実施されるように指導してまいりたいと考えております。

大谷委員 補給金の額も含めて、また今後、議論を続けていきたいというふうに思っています。

 最後に、空港施設内の整備の強化について質問をさせていただきたいというふうに思っています。

 きょう、物品提示ということで持ってまいりましたが、これはAED、自動体外除細動器といいまして、いわゆる心拍停止、心臓がとまったときに、これをつけて、それで心臓を呼び覚ます。何か映画なんかで皆さん見たことがあるというふうに思いますが、心電図がピコピコピコプーと鳴りますよね。あのとまってしまう手前のときにこれをひっつけてやりますと、大体、五分で五割の確率で蘇生する、九分後だったら一割の確率で蘇生をするというふうな器械なんですが、この器械をぜひとも日本の空港にたくさん置くようにすべきだというふうに私は思っています。

 今、皆さん方にお配りさせていただいたペーパーがございますが、これはアメリカのフロリダのオーランド空港のパンフレットでございます。この中に、空港のところに、ここにありますよ、ここにありますよとかいてありますけれども、これは、この除細動器、AEDが置いてある場所が空港のパンフレットにかいてあるわけなんです。

 それで、では、日本ではどんな状況にあるのかといいますと、これは厚生労働省マターなんですけれども、使える人は、お医者さんと、そして、今やっと救急救命士という、救急車に乗っているか乗っていないかもしれない人だけが使える。しかしながら、空の上、飛行機の中では、お医者さんがもし飛行機の中にいないとしたらば、客室乗務員さんがこれを使ってもいいんですね。医師ではなくても使えるのがこの器械。この器械は、押してください、押さないでくださいというふうに判断をしてくれますから、医師でなくても使えるんです。こういうものをぜひとも、日本、特に、飛行機の中で今客室乗務員さんができたのならば空港の中でも広めていきたいというふうに思っているんです。実際に、今これがどれぐらい日本の空港に置かれているのか。

 それともう一つは、石原大臣、これは何でアメリカでここまで普及したかといいますと、たしか二〇〇〇年だったというふうに思いますが、クリントン大統領が自分の所信表明演説で、この器械をどんどんどんどん消火器のごとくアメリカ国内に設置をして、この国の心拍停止による死亡を半分に抑えるということを述べて普及したというふうに聞いています。ぜひとも、そんなリーダーシップ、意識を石原大臣にも持っていただきたいというふうに思っています。

 答弁は結構でございますので、局長の方から現状だけ、この除細動器が、今、日本の空港においてどうなっているのか、教えてくださいませ。

石川政府参考人 空港におきまして、現在、自動体外式除細動器が設置されているのは、成田空港の診療所に二台、それから羽田空港の消防署に一台設置されております。その他の空港については、現在のところ配置されておりません。

大谷委員 確かに、設置しても、日本においてはドクターしか使えないという規則がありますから置いてもしようがないんだというふうに思いますけれども、やはりこういうものをどんどんこれから市民が扱えるようになっていかなければいけないという議論で、今、日本国内でも進んでいます。

 オーストラリアでは小学生の保健体育の時間にこれの使い方を習いますから、ほとんどだれしもができる。そのことによって、心拍停止による死亡原因というものがどんどんどんどん、半減をしてきているような状態にあります。

 ぜひとも、石原大臣、これを空港に置くということを御配慮いただけますように思います。

 一つだけでも、大臣、その意識というか思いだけ、今初めてこれを見ていただいたかというふうに思うんですけれども、御感想を述べていただいて、終わりたいというふうに思います。

石原国務大臣 今、佐藤副大臣がドクターなもので、あれどうだというようなお話をちょっと聞かせていただいたんですが、御自分がそういう心疾患を持っているという方がやればわかりやすいんですけれども、そうじゃない人が使ったときどうなるのかということの臨床例が少ないというようなお話でございました。

 もしそういう問題がクリアできるのであるならば、厚生労働省の方で今検討されているということでございますので、この検討結果を踏まえて、厚生労働省に対しまして協力をさせていただきたいというのが印象でございます。

大谷委員 ありがとうございます。そうですよね、副大臣はドクターでございますから、佐藤副大臣を先頭にして、ぜひとも推し進めていただきたいというふうに思います。

 ありがとうございました。これにて質問を終わります。

赤羽委員長 この際、休憩いたします。

    午後零時十分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時五十一分開議

赤羽委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。長安豊君。

長安委員 先日の予算の分科会以来の質問でございます。前回も国土交通部門に関して質問をさせていただきまして、今回も御質問をさせていただきます。

 そもそも、今回、羽田空港の滑走路の整備ということで、拡張ということで、関連で質問をさせていただきますけれども、日本にとって空港というものは、国家戦略上、重要な項目であると私は認識しております。この重要な空港の整備ということで、いかに日本国内において空港同士が連携して世界各国の空港と戦っていくのか、そういうことが一番重要な視点じゃないかと思っておる次第でございます。

 さて、そこで、今回の羽田の再拡張につきまして、この事業の必要性、意義についての御所見をまずお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 ただいまの長安委員の意見の御開陳の中にございましたように、やはり国際的な戦略、これをどう考えるのかということは非常に重要なことであると私も認識しているところでございます。

 その中で羽田空港は、御承知のとおり、年間二十八万回の離発着を可能としてきたわけでございますけれども、今、地方の都市から、あるいは海外から乗り入れの御要望がありますけれども、それを可能とすることが不可能な飽和状態にある。

 そんな中、四本目の滑走路が完成いたしますと、これももう既に御答弁をさせていただいてまいりましたが、年間二十八万回の発着回数から四十一万回になりまして、さらにこのうちの三万回程度を海外の方に、国際定期便に振り分けることができる、すなわち、文字どおりの国際化がなされるわけでございます。

 さらに、この再拡張によりまして、航空ネットワークの利便性というものは高まりますし、また、関連産業の立地あるいは周辺地域の都市再生、さらに、東南アジアあるいは東アジアの国々からの乗り入れがなされますと、観光振興等々、さまざまな経済波及効果が考えられると考えているわけであります。

 そういう意味からも、今回のこの羽田の再拡張事業というものは、国家戦略的なプロジェクトでありますし、委員が御指摘のとおりの国際競争力を強化していく上で重要なものであると位置づけさせていただいております。

長安委員 ありがとうございます。

 また、今後の羽田空港の需要予測について少しお伺いしたいのですけれども、よろしいでしょうか。

石川政府参考人 羽田空港の今後の国内線の需要予測でございますけれども、現在が、平成十四年度でございますけれども、五千九百四十九万人が利用していただいているわけでございます。

 これの予想でございますが、二〇一二年度には七千三百二十万人、二〇一七年度には八千三十万人、二〇二二年度では八千五百五十万人というふうに予測しておりまして、羽田空港の航空需要は今後とも堅調な増加が見込まれると考えております。

長安委員 今後、旺盛な航空需要があるというお話でございます。実際、今、羽田空港は、日本国内の旅客の約六一%ぐらいを占めているという数字も発表されております。

 それで、今回、羽田空港が拡張されますと、先ほどもお話がございましたけれども、約三万回分の発着枠が出て、それを国際定期便を就航させる枠に当てるんだというお話が出ております。また、昨年の十一月三十日から、羽田からチャーター便ということで金浦空港向けの便が出たりしておりますけれども、そもそも本来、もともとは、成田空港は国際線の基幹空港、また、羽田空港は国内の基幹空港という前提であったということから考えると、どうして羽田から国際線を飛ばす必要があるのでしょうか。

石川政府参考人 そもそも、首都圏におきましては、旺盛な航空需要がございますし、特に国際航空需要というのがあるわけでございまして、それに対しましては、従来から成田空港の整備というものに積極的に取り組んできたわけでございます。

 御承知のとおり、平成十四年四月には、暫定平行滑走路の供用の開始というようなこともございまして、成田空港の増便ということもできてきているわけではございますけれども、既に成田空港は混雑をしている状態にあります。諸外国からの新規乗り入れの要望、あるいは既存航空会社の増便の要望というものに十分こたえ切れていないというところがございます。

 さらに、御案内のとおり、成田空港につきましては、二十三時以降朝六時までの深夜、早朝の時間帯においては発着が制限されているという状況にございます。

 今お話がございましたように、成田空港は国際線、羽田空港は国内線の拠点空港という基本は変わりはございませんけれども、今申し上げましたような成田空港の状況、さらには首都圏における旺盛な国際航空需要、あるいは地元経済界等からの要望などもございまして、先ほどお話がありましたように、平成十三年二月から、羽田空港での深夜、早朝の余裕枠を使った国際チャーター便、さらには、昨年六月の日韓首脳会談を受けて、十一月から羽田と金浦の間の国際チャーター便、これも先ほど申し上げましたように、非常に限られた枠の中で一日四便開始した、こういうことでございます。

長安委員 今お話がございました、ある意味、今回羽田の枠ができる、また、成田の方はもう枠がないほどいっぱいだというお話がございました。しかしながら、今回、たまたま羽田を拡張すると三万回の発着枠が出るからというのでは、余りにも行政サイドがなし崩し的に進んでいくんじゃないかという私は危惧をしております。

 つまり、逆に、例えば国内線の需要がもっとふえるのであれば、この三万回というのは固定するのではなくて、例えば国際線は二万になることもあるんだというぐらいの柔軟な姿勢で臨むべきではないかと私は思っております。その前提は、あくまでも羽田は国内線の基幹空港なんだ、成田が国際線の基幹空港なんだという前提があるからこそ、そういう柔軟な姿勢で臨むべきではないかと思っております。

 一方で、今回の羽田の拡張に関しまして、飛行ルートに関して千葉県の方から反対があるというのがマスコミ等でも報じられております。また、午前中の同僚委員の質問でもございましたけれども、こういった反対についてはどのような対応を考えられているでしょうか。

石川政府参考人 羽田空港の再拡張後の飛行ルートでございますけれども、安全の確保、それから環境基準の遵守、それから四十・七万回を効率的に飛行させる、こういうことを基本といたしまして、最もオーソドックスと考える飛行ルート案を基本案として提示をさせていただいたわけでございます。

 この案は、騒音について、東京湾内をできるだけ活用する、そういうことを基本として飛行ルートを設定しております。それから、可能なところにおいては、飛行高度の引き上げ、こういうことを行いまして、一機ごとの騒音を軽減するなどの騒音対策を講じているところでございます。

 ちょっと細かくなりますけれども、例えば、現在、羽田の着陸の下にあります千葉県の木更津地区においては、飛行回数が全体として一・四倍ふえるわけでございますが、飛行高度を引き上げることなどによって、一機ごとの騒音値を三から六デシベル軽減いたしまして、騒音の総量が現状より小さくなるようにしているわけでございます。

 それから、江戸川地区におきましても、高度を引き上げるというふうなことを行いまして、三から八デシベル程度の低減を図ることとしておりますし、浦安地区につきましても、江戸川地区と同様の飛行高度というふうなことを考えておるわけでございます。

 これらによりまして、航空機騒音に係る環境基準でありますWECPNL七十のラインというのは、居住地域には達しないで、環境基準は維持できるものと考えております。

 この基本案は騒音に対して可能な限り配慮したものと考えておりますけれども、さらに、首都圏全体で騒音を分散すべきとする千葉県知事の御意見もありました。実は、幾通りの案も検討いたしまして、現在の管制技術上、運用可能な案というものを分散ケースとして提案させていただいたものであります。

 先ほど来、千葉県からいろいろの提案が出ておりました。私どもも、八項目について、千葉県及び関係市からの意見書をいただいておるわけでございまして、それらについては現在検討をしているところでございます。

長安委員 今、騒音のそれぞれの取り組みについてもお話がございました。

 確かに、千葉県側の反対というのは、浦安地域の、あるいは木更津地域の騒音の問題というのが原因だと思います。

 しかしながら、これはあくまでも表面上の問題だと私は思っております。その裏の背景には、恐らく、成田空港を建設したときに千葉県民の方々はどういう思いでつくられたか。もともと、やはり騒音が多い、空港が近くに来ると騒音が来る、それは嫌だ。しかしながら、日本としてはこの関東近郊に玄関口としての国際空港を持たなければならない。したがって、成田に空港をつくるんだということで地元の方々が納得された。

 そういう中で、今回、羽田が拡張されて、三万という数の国際線が設定されている。もしかしたら、なし崩し的にそれが四万になり五万になっていくんじゃないか。国内需要が減ったら、もし伸びなかったら、予想より伸びなかったときには、その部分を国際線の枠に使われて、結局、あれだけ苦労してつくって、やった成田空港が最後は空洞化しちゃうんじゃないかというのを千葉県の方々は内心思われている部分があるんじゃないかと私は思いますけれども、その辺、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 成田空港の開港に当たりましては、当時、成田において貴重な土地を提供された農民の方もいらっしゃるわけでございますし、今お話がありましたように、内陸空港でございますので、騒音ということも大きな問題であったことは私自身もよく承知をしております。

 そういう中で、今申し上げましたように、現在の成田空港の整備ということについても、我々、公団と力を合わせて努力をしているわけでございまして、先ほど申し上げましたような、暫定ではございますが、平行滑走路があります。これの、本格的に二千五百メートルという滑走路の整備に向けても、さらに一層努力しなきゃいけない、こういうふうに考えております。

 そういう中で、先ほど申し上げましたように、さはさりながら、成田は深夜飛べないという問題もありますし、一方で、成田は、まだまだ多数の成田に乗り入れを希望している国、あるいは増便を期待している企業というのがあるわけでございまして、私どもとしては、基本的に、先ほどの繰り返しになりますけれども、成田について、首都圏の国際基幹空港としての位置づけというものは基本的に変わりはないというふうに考えております。

長安委員 今御説明ございましたように、確かに、成田に各国の航空会社が乗り入れしたいという要望があるかと思います。しかしながら、実際、では、日本全体で国際線が乗り入れられる空港というのを見た場合には、さまざま空港ございます、まさに先ほどお話があった関空もそうです。そういった意味では、ほかが魅力がなくて成田だけが魅力があるという、今ある意味のそういう着陸料の値段の問題の差というのもございました。現在は、その価格差が縮められて大分変わってきている。しかしながら、では、お客さんが、利用客を見たときには、まだまだ関東に集中しているという状況があるから成田に乗り入れたいというのがあるんだと思います。

 しかしながら、私が申し上げたかったのは、成田に乗り入れたい航空会社がある、だから、まず羽田に入れて、成田の滑走路をもう一本つくっていくんだということは当然であります。その中で、今回の羽田の発着枠三万回を利用するというのは、ある程度、これは羽田空港に対しては、これが上限ですよ、これ以上なし崩し的にもうふえていくことがないということが前提になければならないと私は思っておりますけれども、その辺は、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 先ほど、羽田空港の需要予測についてお尋ねがございまして、御答弁したとおりでございますが、これはあくまでも一つの需要予測になるわけです。

 そういう中で、実際の航空会社がどういうふうな機材を使うかというふうな問題もございます。そういう中で、私どもとしては、三万回程度の国内線の余裕枠があるというふうに考えておるわけでございます。

 一方で、例えば成田空港におきましても、すべてが国際線というわけじゃなくて、成田空港も、成田空港から国内へのいわゆるフィーダー輸送というのがあるわけでございます。

 したがいまして、それぞれの空港がそれぞれの特色を生かしながら、国内、国際の連携もとりつつ、機能を発揮していただくということが肝要だろうと思っております。

長安委員 今おっしゃられましたように、成田空港も、確かに国内空港とのネットワークが必要だ。これはやはり、私、冒頭申し上げましたように、空港は国にとっての戦略なんだ、戦略上、どの空港がいいとかどの空港がだめということではなくて、全体として日本の空港として盛り上げていく、これが日本という国にとって一番大切なんだと私は思っております。

 それで、話はかわりますけれども、羽田再拡張後、今、三万回の国際定期便を飛ばすというお話が出ておりますけれども、具体的に、路線についてはどのような路線を御検討されておるのでしょうか。

石川政府参考人 羽田空港の国際線につきましては、基本的には、近距離国際航空路線ということを念頭に置いて考えております。ただ、今決まっているわけではございませんが、基本的にはそんなところかなと思っておりまして、先ほど申し上げましたが、そういう意味でいうと、例えば国内線の一番最大の羽田―石垣間、約一千九百キロでございますが、それとほぼ同様、そういうものも念頭に置きながら、今後詰めてまいりたいと考えております。

長安委員 羽田―石垣間を基本の距離にというお話が今ございました。つまり、今これを羽田を中心にコンパスでくるっと丸をかいてみますと、北京や上海なんかが入ってくるわけですね。

 現在、御存じのように、関西国際空港、このようなビラをこの間村山社長が羽田で配られたのは御存じだと思いますけれども、羽田から関空、関空から中国、こういう関空乗り継ぎの利便性をアピールしたプロモーションをこの間羽田空港で行われたわけです。また、関空からは、これは御存じのように、南京であったり、福州、それからカトマンズもございましたか、あとドバイ等の成田にない独自路線がある。

 しかしながら、これは羽田―関空便の国内線のネットワークが便が少ないというお話、この間もさせていただきましたけれども、それによって、なかなかお客様の利便向上というのが図られていないと感じております。

 私ごとではございますけれども、たまたまきょう私の妻が地元から出てくるというので、九時五十五分の関空発羽田行きの午前中の飛行機をとろうとしましたら、それが満席だ。ただ、その次の便はもう二時五十分までないんですね。結局、朝早い七時五十分の飛行機まで繰り上げてスケジュールを組まないといけない。そこから考えますと、約七時間、間があいてしまう。九時五十五分、これは一番込む便なんですね。九時五十五分から二時五十分でも約五時間近い。これだけの空港の便が少ないと、なかなか関空も不便で利用できないのじゃないかと思っております。

 これはもう、エアラインの、航空各社の都合のみでダイヤ設定をするのではなくて、やはり関空を際内乗り継ぎの拠点として確立させるべく、何かしらエアラインに対してもインセンティブを付与するなどの国土交通省としての適切な対応をとるべきではないかと私考えておりますけれども、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 先生御指摘のとおり、関空から羽田につきましては、九時五十五分の後が十四時五十分で、その間、四時間五十五分あいております。さらに、その後が十七時十分でありまして、そこも二時間二十分、間があいているということでございます。逆に、羽田から関空に行くのも、十二時三十分の後が十六時四十分ということで、ここは四時間十分あいているということでございます。

 ダイヤの編成につきましては、基本的には航空会社の経営判断ということではございますが、先生御指摘のとおり、関西国際空港における国際線あるいは国内線の乗り継ぎ利便の向上、あるいは利用促進の観点ということから、羽田―関空便のダイヤの空白時間、こういうものをできるだけ、可能な限り解消するように私どもの方からも航空会社に対して要請をしております。そういう意味で、航空会社の適切な対応を現在期待しているところでございます。

 さらに、御案内だと思いますが、関西国際空港株式会社において、昨年十月に発表した経営改善計画アクションプランに基づきまして、平成十六年度からは、新たな営業割引として、多頻度で運航している路線の着陸料を運航頻度に応じて割り引く、いわゆる多頻度割引というものを実施するということにしてございまして、航空会社に対して増便のインセンティブということになることを期待しているわけでございます。

長安委員 今お話がございました着陸料の割引のお話でございます。これは、あくまでも関空さんが案を練られて、この四月から実施されるということですね。

 私が申し上げていますのは、冒頭に申し上げました、空港というのは国にとっては戦略上重要な項目なんだ、したがって、そういう意味では国も何かしらの支援をすべきじゃないか、私はこの点に、この空白の部分を埋めるための何かしらのインセンティブを付与するべきではないかということを申し上げたんですが、今のところ、その辺は御検討されていないということでよろしいでしょうか。

石川政府参考人 先ほど申し上げましたように、ダイヤの設定というのは基本的に航空会社の経営判断でございますし、それから、具体的に個々のダイヤの設定に当たって国から民間企業に対して何らかの直接的な助成をするということはなかなか難しいことだと考えております。

長安委員 この便を飛ばしたら幾ら幾ら渡しますよというのは確かに無理な話でございまして、その辺は知恵を絞れば何とかできるのじゃないのかなと私は思っております。

 今乗り継ぎの話だけをしましたけれども、御存じのように、この関西国際空港は民間の空港になっている。民間会社であるがゆえに、かなり過重な債務を背負っている。民間企業として健全な経営を行うには余りにも足かせが重過ぎると私考えております。関空の債務を切り離す等の何かしら適当な方策をとるべきじゃないかと私考えておりますけれども、御所見いかがでございましょうか。

石川政府参考人 関西国際空港、関空の建設は、大変大規模で、かつ、緊急を要する事業でありました。

 このために、資金調達の多様化でありますとか事業の効率的な運営等の観点から、民間活力を積極的に導入する、空港と地域社会との調和を図るというようなことで、国と地方公共団体及び民間の出資によって特殊会社方式で関空会社をつくったことは御承知のとおりでございます。

 関空の整備に当たりましては、まず、無利子資金の投入比率ということについて申し上げますと、一期事業が三割であったわけでございますが、二期事業につきましては、基本的に事業費を大幅に削減するとともに、用地造成の無利子資金比率七〇%というふうに比率が上がったところでございます。

 さらに、関空の将来の完全民営化というものに向けて、安定的な経営基盤を確立するために、平成十五年度から新たな補給金制度を創設しているところでございまして、この補給金は、有利子債務の確実な償還を期すということで主として利払い等に充当されるものでございます。

長安委員 私の冒頭からのお話でもございました、こういったことの原因はやはり、例えば関空の着陸料が高い、また利用者にとったら橋の通行料が高いというような問題が大きい問題だと私は思っております。

 午前中の会議で大臣がおっしゃられました、アクアラインとの比較というものもされておりました。ただ、アクアラインとこれはまた別の話かなと私は考えております。つまり、アクアラインは道路公団としてやられたもので、関空にとっての橋というのは、これは空港の一体の設備だと私は考えております。

 そういった意味では、何かしら値段を下げる、今確かに、今年度の予算で実証実験をやってみるというので、九百円と千百円という二通りをやるというような話も聞いておりますけれども、私は、ぜひ無料も一回やってみるべきだと思っております。それでどれだけの経済的な効果があるのかというのを一度実験してみたら、おのずと答えは出てくるのじゃないのかなと思っておる次第でございます。

 ちょっと関空の話ばかりになってしまいましたので、日本全体の空港ということを考えたときに、羽田であったり、伊丹であったり、成田であったり、また関空を比較検討するのが一番私は大切じゃないか。つまり、財務状況を比較検討して、今後、成田の民営化等の問題もございます、そういったことを検討するに当たって、日本の空港をどういうふうに位置づけていくのかということを検討するために、ぜひ財務諸表を企業会計ベースでつくって出していただきたいと考えておるわけでございます。これは、今まで空整特会、空港整備特別会計によって、言い方は悪いですけれども、どんぶり勘定でされていたところをもう一度見直していきたいと私考えておるわけですけれども、その辺、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 空港は、御案内のとおり、単独では機能いたしません。ネットワークで機能するわけでございまして、そういう意味でいえば、国が管理する空港につきましては、羽田再拡張を初めとする大都市拠点空港の整備、あるいは滑走路延長等の既存空港の高質化などをネットワーク全体の収入で賄うという考え方から、空港整備特別会計において一括して管理し、経理を行ってきているわけでございます。

 また、仮に空港ごとの収支を試算する場合であっても、例えば管制に要する費用をどうするか、あるいは減価償却費をどう算定するかなど、技術的に難しい問題があろうかと思っております。

 ただ、先生御指摘のとおり、空港別の収支を明らかにするということにつきましては、各空港の状況をわかりやすく説明するというための一つの手法ではないかとも考えられます。

 そういう意味で、先ほど申し上げましたいろいろな難しい問題があるわけでございますが、空港別の収支を把握する手法としてどのようなものがあるか、今後勉強してまいりたいと考えております。

長安委員 今勉強していかれるというお話がございましたけれども、これはぜひ試算を一度出していただきたいと思っております。

 大臣も、実際、道路公団民営化の問題でかかわられて、空港もそういった細かな財務状況がわかるような資料が必要だというのは、恐らく大臣のことですから御認識されていると思います。ぜひ大臣、ここは何とか大臣のお力で、つくれという御指示をいただけたらなと思っておりますけれども、御所見いかがでしょうか。

石原国務大臣 委員の御指摘は、空整特会の中の各空港ごとの財務諸表の把握というものをしっかりしていく中でネットワークをしっかりと再構築する、あるいはこの問題点を浮き彫りにしていくという御指摘だと思いますので、検討させていただきたいと思います。

長安委員 ぜひ、よろしくお願いいたします。

 それと、先ほど石川局長の方からお話もございましたし、前回の予算委員会の分科会の方で、関空への補給金のお話がございました。年間九十億円を三十年間投入するという今計画でございます。これは有利子負債を三十年間で完済するためのお金で、この九十億を三十年突っ込めば、需要見通しが五〇%であっても大丈夫なんだというお話がございました。

 調べてみますと、この九十億円の補給金を支給していると、二〇〇四年度、遅くても二〇〇五年度には経常損益ベースで単年度黒字、単黒になるという見通しを示されているとのことですけれども、ここで私は危惧しておりますのは、つまり、来年、再来年になってきたら、経常黒字に例えば十億なり二十億なりという利益が出てくるという形になります。その場合に、利益が出ているのに九十億円を補給するということが、果たして一般の国民の方々に御理解いただけるのかということであります。

 これは、この九十億をやめたらいいというお話ではなくて、十億、二十億出たときにでも九十億を債務の償還のために補給し続けなければならないんだということが私は重要だと思っているわけです。

 つまり、この九十億を債務償還、また、今申し上げました利益が出ることによって九十億を減額するというようなことをしてしまった場合には、これは、関空会社の経営者の方々が、利益を出せば出すほど補給金を減らされるという認識になってしまって、経営改善努力もそがれてしまうと私思うわけですけれども、この補給金について、三十年間、間違いなく債務償還のために補給し続けるんだという確約をいただければと思っておりますけれども、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 先ほど御説明いたしましたように、この補給金九十億、これは債務の確実な償還ということの具体的な内容としてやっているものでございます。したがいまして、一つは、会社の経費節減三十億というのが前提ではございますけれども、毎年度九十億の補給金を三十年間ということで私どもとしては考えているところでございます。

長安委員 それであれば、ぜひ、この九十億というのは債務償還終了まで確実に補給するんだということを御検討いただきたいと思います。

 そもそも、毎年九十億を民間会社方式でやっている関空に投入しなければならないということ自体、こういう状況に陥っていること自体が私はまことに残念でございます。この九十億円の三十年方式がベストとは思いませんけれども、このスキームで現在、関空会社等が、関係の方々が懸命に経営努力等をされておりますので、全否定することはできません。しかし、本来国の負担で整備すべき部分まで関空が背負っているがゆえに、このような矛盾が生じていると私は思っております。早期に抜本的な対応を図らなければならないと思っておるわけです。

 そのためには、例えば、債務切り離しというお話をしますと、いや、今の空整特会では厳しい、確かにそうです。だからこそ、真水、先ほど同僚委員の方から、どおんと真水を入れてという話もございましたけれども、どこまでをどおんというかという議論になっても切りがございませんけれども、やはり一般会計を入れる等してこの債務を切り離すということを考えなければならないのではないかと私思っておる次第でございます。

 さて、あと、今回の羽田の滑走路の拡張工事について戻りますけれども、建設方式についてもさまざまな案が、三つ案が出ているということでございます。

 そもそも、桟橋方式、埋め立てプラス桟橋、あるいはメガフロート、これは浮体式ということですけれども、この浮体式空港というのは、世界にもまれな仕組みでございます。

 日本という国を考えたときに、戦艦大和に例えられるように、造船あるいは海洋技術というのは、世界にも群を抜いていると私は思っております。そういった意味でも、こういった日本の技術をいかに伸ばすか、また、世界に先んじて、日本のすばらしいところをアピールしていくかという意味でも、メガフロート方式を真剣に考えていかなければならないと思っております。

 今までにそういう例がないからといってしり込みするのではなくて、例がないからこそ、日本の国家戦略としてメガフロートに取り組むんだ、そういったことが必要ではないかと思いますけれども、御所見いかがでしょうか。

石川政府参考人 私どもは、羽田の第四滑走路について発注する立場にございます。それで、先ほど申し上げましたように、この三工法については、それぞれが致命的な問題がないし、工費、工期についても大きな差が認められない、いずれの工法も適切な設計を行うことによって建設が可能である、あわせて、維持管理費を含むことを考えて、設計と施工が一体となった入札でやろう、こういうことになっているわけでございます。

 そういう意味で、それぞれの工法が、いろいろ知恵を絞って、適切に入札に対応していただくということが大事だろうと思っておる次第でございます。

長安委員 ぜひ、さまざまな工法を御検討いただいて、せっかくこれだけ大きな公共工事がなされるわけですから、有益なものにしていただきたいなと思っておる次第でございます。

 ちょっと時間が余りましたので、発着枠についてお伺いしたいんですけれども、二〇〇五年の二月に、五年期限の発着枠の配分見直しというのが行われると聞いております。

 先ほど来、日本の空港、恐らく一種空港になるかと思いますけれども、このネットワークが重要だということを考えておりまして、その発着枠配分見直しについても、ぜひ、戦略上どういう路線が必要なのか、ここは戦略上譲れないんだというようなことを明確に持っていただいて、配分の見直しを行っていただきたいなと思っております。

 すべて、基本的に、ITバブルのころにあったように、日本は技術はあるけれども戦略はないということになっては困ると思っております。やはり、戦略を重視して、空港を重要視して、日本として世界と競争していくんだ、この精神を常に貫いていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。(発言する者あり)

赤羽委員長 では、速記を一時とめてください。

    〔速記中止〕

赤羽委員長 速記を開始してください。

 宇佐美登君。

宇佐美委員 東京第四区、まさに羽田空港を選挙区にしております宇佐美登でございます。

 本日のこの東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案、我が地元でございますので、一生懸命質問をさせていただきたいと思います。

 きょうは、与党側の皆さんは千葉の方が多いようでございますし、うちは大谷さんが大阪、伊丹空港、長安さんが関西空港、そして私がこの羽田空港、東京国際空港ということで、それぞれ地域の事情もあるかと思いますけれども、その中で、国家的な視点から、やはり羽田空港の国際化は一刻も早く進めていくべきだという立場で私は質問をさせていただきたいと思っております。

 昨年十一月三十日に、先ほど委員からの質問の中でも話がありました、チャーター便が羽田と韓国・金浦空港とを飛んでいるわけでございますけれども、この運航状況というものがまず国際化の試金石となると思っておりますけれども、その現状そして認識はいかがかと思います。よろしくお願いします。

石川政府参考人 昨年の十一月から運航を開始いたしました金浦―羽田間の国際旅客チャーター便でございますけれども、搭乗率で見ますと、当初は六割程度だったわけでございますが、最近ではこの羽田―金浦間のチャーター便の認知度が高まるにつれ増加してきておりまして、ことしの二月以降は七割台の搭乗率となってきております。

宇佐美委員 十二月一日から七日までの一週間、二十八便で九千三百六十四人ということに対して、二月の終わり、二十三日からの一週間の二十八便では一万二千五十六人ということでありますから、数字を見る限り、十二月中、一回七千人台にもなったことはありますけれども、一月から二月にかけて順調にふえているという状況なんだと思います。

 やはり、羽田空港というのは、東京の中から、都心部から行くに当たっても、モノレールで行くにしても、京浜急行で行くにしても、車で行くにしても、三十分から一時間、長く見積もっても一時間ということでありますから、非常に便利な、ある意味日帰り出張ができるような状況が羽田空港の国際化というのは生まれてくるんだと思います。

 同時に、羽田空港、ただ、国内の空港としての基盤的な空港であるわけでございますから、再拡張後も、国内便において、いわゆる多頻度運航とか機材の小型化、ジャンボから小さい飛行機にして利用者の利便がよくなるのではないかと地域の皆さんも期待をしているところでありますが、この点はいかがでしょうか。

石川政府参考人 羽田空港の再拡張後には、既に御説明しておりますけれども、空港容量が約一・四倍増加いたします。

 そういうことから、国内線につきましては、一つが、今までいわば空港容量の制約から困難でありました新規路線の開設、あるいは既存路線の増便というものが可能となろうかと思います。そういう意味で、国内航空ネットワークのさらなる充実が図られるというのが第一点だと思います。

 二番目に、今先生も御指摘がございましたけれども、従来、需要の増大に対応して、機材の大型化ということによって対応してきた路線というのがあるわけでございまして、こういう路線につきまして、より小型あるいは中型の機材によって多頻度の運航を行うことが可能となるわけでございます。

 それから、もう一つは、新規航空会社の参入の問題でございまして、新規航空会社の参入あるいは事業規模の拡大というふうなこと、あるいは大手航空会社間でも他社の単独路線への参入が容易になるというふうな形で、一層の競争促進が図られると思っております。

 さらには、国内線ダイヤについて、ダイヤ調整の余裕が生ずるために、利用者ニーズにより的確に対応したダイヤの設定ということが可能となろうかと思っております。

宇佐美委員 今、局長答弁にもあったように、新規路線をつくったり、航空会社そのものの新規参入も予測されるところでありまして、これは、羽田空港を、便をふやすことによって、実は地方の皆さん、地域の皆さんが東京と行ったり来たりがしやすくなるということでありますから、この羽田空港の第四滑走路の話になると、とかく国際化という視点が強く置かれるところでありますけれども、国内便の増強ということが、ひいては国内の経済を引っ張っていく力にもなっていくんだと私は思っているところであります。ぜひ、引き続き御努力を皆様方にしていただきたいと思います。

 ただ、一方、私、きのうも羽田空港を、国内線を利用させていただいたんですが、この一、二カ月の間に羽田空港の構内道路、また新しくなったんですね。これは、工事が頻繁に行われているせいもあって、通行レーンとかが日々変化をしているぐらい、地元では受けとめられているところでございまして、三百五十七号線という湾岸線から羽田空港に入っていくところで、一番多分皆さんが空港を利用しようと思っている国内線、国際線、到着、出発というところなんですけれども、一番左の車線、今一車線になってしまっているんですね。

 きのうも、私、自分で運転をして空港まで行ったんですけれども、目の前で、恐らくタクシーですから比較的空港に来たことはあるんでしょうけれども、戸惑ったように直前になって進路変更をして私の目の前に入ってきたんですけれども、地域の人にとっても非常にこの道路構造が複雑になっている。

 加えて、今カーナビゲーションが非常に普及してきている中で、ちょっと離れたところから羽田空港にカーナビゲーションで来ると、カーナビゲーションが時に海の上を走ったり草地の上を走ったりということで、非常に戸惑っている状況をよく見受けるわけでございます。

 この道路つきというものも、非常に空港ネットワークを考えるときも、先ほど関西空港の橋の話もあったと思いますけれども、同じように、羽田空港というこれから何十万人、何百万人、いや、将来的には何千万人と使っていく空港の中で、道路構造というものをもう少しわかりやすくしてほしいのと、周知を徹底すべきだと思っているんですが、いかがでしょうか。

石川政府参考人 現在、羽田空港は、第二旅客ターミナル、いわゆる東ターミナルビルの建設をやっております。ことしの十二月ごろの供用開始を目指して工事をやっているわけでございます。

 そういう意味で、道路のつけかえ等々が工事中だということでなされていると思いますが、私どもとしては、その工事の進捗に伴って、構内道路のルートの変更ということにつきましては、事前に、ポスターの掲示だとか、チラシの配布だとか、ホームページへの掲載だとか、ラジオによる情報提供などの各種の手段により広報に努めてきているところでございます。ことしの十二月ごろに最後のルートの変更ということも予定をしてございまして、その際にも十分な広報活動を行ってまいりたいと考えております。

 さらには、今お話しのように、利用者にわかりやすい道路標識、あるいは道路の案内の設置ということについても、やはり最大限の配慮をすべきと考えておりまして、現在、新しい旅客ターミナルの供用開始後のそれらの道路標識だとか道路案内の設置の位置、デザイン等について最終的な詰めを行っているところでございます。

宇佐美委員 これは、国際化をしていくわけでありますから、海外から羽田空港に来られた方が一番最初に見る標識がまさに羽田空港の標識になる可能性も高いわけでございますので、ぜひ、日本語のわかる人わからない人を含めて、徹底的にわかりやすい標識というもの、成田空港や関西空港のノウハウもあるかと思います、しっかりと利用してわかりやすい形をつくっていただきたいと思います。

 特に、昨年十二月八日から羽田空港のP1、P2というビッグバードの真ん前にあります駐車場が二十四時間まで二千五百円ということで非常に安価になった中で、駐車場の利用が以前に比べて、十年前から地元でございますので見ていく中でも、非常にふえているんですね。ですから、先ほど答弁にもあったように、よりわかりやすい案内板などをお願い申し上げたいと思います。

 同時に、今申し上げたように駐車場利用者がふえているんですけれども、困っている問題もあるんですね。

 というのは、空港へ車で来る方が近くの駐車場、民間駐車場で、例えば三泊四日五千円とか六千円とかいう業者に頼んで、京浜島とか、城南島もごく一部ありますけれども、私の地元のところのもともとは工業用につくられた島のところに立体駐車場をつくって駐車場として営業されている方々が、年末年始とかゴールデンウイークとか需要が多いときに、何と、預けてもらったお客様の車を近くのファミリーレストランとかコンビニとかの駐車場に置いてあったりするんですね。

 それを警察に届けられて、警察からその利用者の人に電話が行くと、羽田空港ですから国内のケースが多いですから、いきなり携帯電話にかかってくるケースは少ないにしても、自宅に電話が行って、自宅の留守番電話を聞いたら、自分の車が駐車場業者に預けたはずなのにコンビニの駐車場にあると電話が入っているというようなことがあって、非常に問題点が出てきたりもしているわけです。

 同時に、駐車場にそのまま乗り捨てていく本当に許せない人たちも出てきている。特に、成田空港なんかはそういうケースが多いんじゃないかと思っているんですけれども、国際化などによってこの駐車場への車の乗り捨て、どのように対応していくのか、御意見をお聞かせいただきたいと思います。

石川政府参考人 空港内の駐車場に放置自動車ということでございますが、十五年度の実績を見ますと、成田空港では年間十五台、羽田空港では年間五台というのが私ども調べた数字でございます。

 こういうものにつきましては、駐車場に入った後に半月程度経過した自動車、これにつきましては、まさに先生御説明があったように、所有者に連絡をして引き取りを求めるということにしてございます。さらに、六カ月以上経過しても引き取り手がない自動車については処分をするというふうにしているところでございます。

 空港駐車場における放置自動車の問題については、こういうものが生じないように、駐車場運営事業者を指導してまいりたいと考えております。

宇佐美委員 前段申し上げたのは、ちゃんと駐車場業者に預けて、帰ってきて乗ろうと思っている自分の車がその期間中全然知らないところに置いてあって、電話がかかってきて驚いたという話で、後段は意図的に乗り捨てていく方々の話だったんですけれども、ぜひ、この羽田空港だけではなくて全国の空港でこういったことのないように対応をお願いしたいと思います。

 さて、一方で、今、環境に優しい空港というものが施策として出てきていると聞いております。この環境問題、私もワシントンの環境エネルギー研究所というシンクタンクの中でずっと国際環境政策の研究をしてきた者でございますけれども、我々が生きていく中で、自然環境を一番壊すのは、残念ながら我々人間そのものでございます。

 その中で、飛行機というものも大量にエネルギーを消費して、CO2の排出など、残念ながら、環境に優しいかといえば、これまではなかなかそう簡単に答えられる状況ではなかった。

 そういった中で、昨今、エコエアポート構想というものが出ていると聞いていますけれども、その詳細を御説明いただきたいと思います。

石川政府参考人 地球環境問題への取り組みが求められている中で、私ども航空局としても、従来の空港周辺の環境対策に加えまして、空港自体、空港の中における環境対策を含めた施策を講ずることといたしておりまして、環境に配慮した空港、エコエアポートでございますが、これを目指した取り組みを現在まで新千歳空港、広島空港で開始しております。仙台、大阪、福岡の各空港で今年度内に開始することとしております。

 エコエアポート計画を進めるに当たりまして、空港ごとに、空港内の事業者、空港周辺の地方公共団体などの参加を得て、エコエアポート協議会などを設立して、空港と空港周辺の環境計画ということについて検討を行うこととしております。

 具体的な内容については、今後、それらの協議会で検討していくこととなりますけれども、空港周辺の緑化、あるいは空港内の建築物の屋上緑化等々についても検討してまいりたいと考えております。

宇佐美委員 それで、今五つ、現状やられている二つの空港と三つの検討中のお話があったわけですけれども、私としては、ぜひ、この羽田空港も積極的にエコエアポート構想というものを活用していただきたい、また、ターミナルの屋上緑化や周辺の緑化も積極的に推進していただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

石原国務大臣 ただいまの宇佐美委員の御指摘は、大変重要なポイントだと思います。

 航空ネットワークの拡充による利便性と、さらに、そこに緑地部分がふえることによりまして、そこに集う利用者の方々の環境に対する意識、またその景色を見ての安らぎ、こういうものを空港で得るようになれば、これはまた、空港の一つ大きな機能になってくるのではないかと思っております。

 都市部の緑地率が二割を切るような段階になりまして、空港も新たな緑のスポットとしてよみがえるようなことが考えられていくのではないかと思っていますが、今回は、関係者によりますエコエアポート協議会の設立に向けて民間の皆様が努力をされていると伺っております。準備が整い次第、協議会において環境配慮のための具体的施策を検討していくと承知しているところでございます。

宇佐美委員 このエコエアポート構想は、先ほど局長答弁でも、今の大臣答弁でもありましたように、民間の皆さんと協議会をつくらなければならないわけですけれども、比較的主導的立場にあるのが国土交通省であるわけですから、この点においても、リーダーシップを持って、国土交通省の皆さんから環境に優しい空港を、特に近隣には、例えば荏原製作所さんなんというのは、排煙脱硫装置とかでは本当に環境問題でひときわ大きな力を世界的にも発揮している会社もありますし、環境に配慮した産業技術を持っている会社も大田区の地元はたくさんありますので、そういった業者さんともしっかりと御相談をいただきながら、全体としてこの緑地化、進めていただきたいと思います。

 特にまた、大田区内の小学校、図書館の屋上緑化で使われているものでは、セラミックを利用して、植木に水を上げるのを短い間隔ではない、長い間隔で上げられるように、そういった実用新案を取っているような会社もあります。いろいろと、本当に大田区、よく言われるように、日本の技術の集積地と言われているわけでございますので、そういった技術も積極的に利用していただいた形のエコエアポートをつくっていただくよう要望をさせていただきたいと思います。

 続きまして、飛行ルートの問題であります。

 新滑走路の位置の問題、午前中も他の委員からの質疑もあったようでございますけれども、現状、今提案されている飛行ルートの中で私は質問をさせていただきたいと思っていますけれども、現在でも、ハミングバードといって、朝七時台、八時台五便、左旋回で大田区の真上を飛んでいくものがあって、その騒音としては非常に大きいんですね。六十デシベル、七十デシベルという議論が先ほどまであったかと思いますけれども、大田区の測定値を見ますと、十一月、十二月においては八十デシベルを超える騒音が幾度となく記録されているわけでございます。

 国土交通省としてもこの情報を把握しているかと思いますけれども、この現状とその対策はどのように考えているのか、お願いします。

石川政府参考人 ハミングバードの件でございますが、大田区内、大田区の中の測定局での騒音測定結果ということによれば、先生御指摘のとおり、昨年の十月、十一月連続して八十デシベル以上の騒音の発生回数が従前の月平均を超えて発生をしているという結果が明らかになっております。

 この結果を受けまして、ハミングバードの運航状況というものを確認したところ、例えば飛行経路だとか使用機材等の運航条件を変更したという事実は認められませんでしたが、要因としては、例えば気象条件あるいは航空機の積載重量などというものが考えられるのかもしれません。現在、その理由について調査分析をしているところでございます。ただ、その翌月の十二月のデータでは、先ほどの十月あるいは十一月のような傾向は出ておりませんが、騒音の状況について今後とも注意深くフォローしてまいりたいと考えております。

宇佐美委員 この騒音問題は、千葉県でも江戸川でもそれぞれ非常に気になっているところかと思います。

 中でも、今のはハミングバードといって離陸のときでございますけれども、実は一番うるさいのは、着陸の態勢に入って、何らかの理由でもう一度回ってというゴーアラウンドと一般的に言われているもののときに、もう一度エンジンを吹かすというんですかね、やって、その騒音たるや、実は物すごく住宅地の上で激しい騒音をまき散らしているわけでございます。

 このゴーアラウンドも、羽田の国際化、第四滑走路をつくるときに発着回数がふえるわけなんで、それだけゴーアラウンドの回数が比例的にふえるようでは、大田区の皆さんもその騒音にさらに大きく悩まされるわけでございますので、ぜひ、このゴーアラウンドのないような形で、飛行ルートの安全性であり確実性というものを高めていただければと思うんですけれども、先日、二月九日に協議会の中で基本案と分散ケースというものが提案されているわけでございますが、この基本的考え方、再確認のため御答弁いただきたいと思います。

石川政府参考人 二月九日に私どもは協議会において基本案と分散案と二つの案を提案させていただきました。

 基本案は、安全上問題のないルートであること、離発着それぞれ一時間当たり四十回、年間では四十・七万回ということを処理できるものであること、騒音については、環境基準を満たすことは当然のことながら、東京湾をできるだけ活用して処理することなどにより、陸上における影響をできるだけ小さくするものであることというふうなことを基本的な考え方として、最もオーソドックスな案だと考えているわけでございます。

 分散案は、基本案をもとに、四十・七万回の発着容量を安全に処理可能であり、環境基準を満たす範囲で海上や、東京都、神奈川県上空に分散するルートを示したものでございます。

宇佐美委員 この四十・七万回とかいうときにいつも混乱するのが、離陸と着陸で一便と数えるんですよね。ここが非常に混乱、私がまだまだ勉強不足なのかもしれませんけれども、一回の離着陸で一便というふうに数えるわけでございますので、そういった中で、この四十・七万回の維持というのは非常に現状ぎりぎりの数字なのかなという感じもするわけでございます。

 今回、基本案に加えて分散案を提案されているわけでございますけれども、これはあくまで千葉県への配慮ということだけなのか、それとも、分散案でも安全度というのは大体同じぐらいあるんだよということなのか、その分散ケースを提案した理由をもう一度お願いしたいと思います。

石川政府参考人 私ども、飛行ルートを検討する場合には、繰り返しになりますけれども、当然、安全の確保、それから環境基準の遵守ということがあるわけでございます。もちろん飛行回数の確保というのがあります。そういう中で、分散ケースにつきましては、昨年六月の協議会で千葉県知事から、首都圏全体で騒音を共有するルート案を示すべきだという強い御意見もありました。そういうこともありまして、環境基準を満たす範囲で海上等にルートを分散するということで検討したものでございます。

宇佐美委員 これらの状況について、先日の予算委員会の分科会でも私から質問をさせていただいたところでございますけれども、この飛行経路、東京都、神奈川県及び千葉県及びたくさんの市町村、特別区があるんですけれども、調整状況は、その後、二月九日以降どのような形で進んでいるのか、報告を願いたいと思います。

石川政府参考人 二月九日以降の話を御説明いたしますと、二月九日に協議会で案を出させていただいたわけでございますが、その後、東京都二十三区に対する説明、それから東京都の関係五区、関係五区というのは大田区、品川区、渋谷区、港区、江戸川区への説明、それからこの三月の十五日には江戸川区議会全体協議会の説明などなどをやってきているところでございます。

宇佐美委員 ぜひ、何にしても、各地元の理解を十分に得られないと、午前中の委員の話にもあったように、途中でとまってしまったら本当にもったいないことになりますし、成田のときのように地域の住民の気持ちを踏みにじることのないよう、理解をしっかりと得ながら進めていただきたいと思っています。

 その中で、神奈川口構想、いわゆる神奈川口構想というものが出てきているわけでございますが、新滑走路増設に伴い、空港から川崎、横浜に道路を通して人や物流を促すということだというんです。

 前回の予算委員会の分科会のときに、大臣は、積極的に、前向きに検討していくというふうに述べられて、その後、局長は、まだ何も決まっていませんというのかという私の質問に対して、そうです、これから随時検討していくんだということで、微妙に修正をされているところでございますけれども、関空の連絡橋も、建築費が千八百億円、通行料も今往復で千七百三十円も取られている。さっき、無料化したらどうかというケースの話も同僚議員からあったわけですけれども、こういったことで、その建設費とかを考えたときに、今回、この法案で地方からお金が借りられるようになる。具体的には、東京都が一千億円、そして川崎市、横浜市が百億円ずつと神奈川県が百億円で三百億円。

 ところが、この橋をもし神奈川口構想、知事や市長が言われているようにつくるとすると、恐らく三百億円以上軽くかかるんですね。もしかしたら五百億円かかるかもしれない。とすると、この三百億円、無利子で借りたもの、結局、国として税金で返していくわけですから、その上、橋をつくる。これが橋がいつできるかどうか、環境アセスメント、川崎も厳しくやられている場所でありますから、そう簡単にできるとも思えないわけでございますけれども、この時間短縮効果、今は産業道路という道路で、大師橋、今三車線の拡幅工事をやっているところなんですね。そうすると、それ以上本当に橋をつくる必要があるのかどうか。これは何百億円も使う話でありますから、時間短縮効果とか費用対効果、よく検討しなければならないと思いますけれども、いかがでしょうか。

石川政府参考人 神奈川口構想でございますけれども、昨年の十二月に、神奈川県、横浜市、川崎市から御提案をいただいているものであります。

 この構想でございますけれども、大きく言って、一つが羽田空港に隣接する地域を神奈川口としてとらえて、これを核とするまちづくり、あるいは空港アクセスの改善等の多岐にわたる内容になっておるわけでございます。さまざまな事項がございまして、その内容についても、その熟度あるいは精度といいますか、検討の熟度、度合いというものが違うわけでございます。

 そういう中でございますので、私どもとして、ことしの二月十二日に、大臣と神奈川県知事、横浜、川崎市長等を構成員とする神奈川口構想に関する協議会を設置したわけでございまして、この協議会において、今申し上げた、多岐にわたり、なおかつ進度、熟度のいろいろなものがあるわけでございまして、そういうものについて検討を進めてまいりたいと考えております。

宇佐美委員 その神奈川口のように、結局、大田区側、つまり東京側と神奈川側でつなげるというならば、国道三百五十七号線という湾岸道路がございます。

 これは、例えば、東京湾トンネルのところは首都高速、首都高速は高速という名前ですけれども自動車専用道路ですから、専用道路だけしかなくて、トラックは、今、お台場の方から城南島の方に抜ける地下のトンネルが一昨年ですか、できて、そこから環七に抜ける形で、産業道路から神奈川に渡っているというのが一般的なんだと思います。

 そういった中で、じゃ、三百五十七号線、今申し上げた東京湾トンネルのところをこれから工事するように検討中だと聞いておりますけれども、それと同時に、多摩川のところに、浮島に向かって、あそこはアクアラインの起点にもなっているわけですから、そこまで国道三百五十七号線を延伸すれば、私は、神奈川口をわざわざつくらなくても、一般のトラックなどの運送用の車両も、そして羽田空港を利用している神奈川側のお客様方も、便利に利用することができると思うんですね。

 そういった中で、この国道三百五十七号線、浮島地区への延伸について現状はどうでしょうか。

佐藤政府参考人 先生御指摘の三百五十七号は、横須賀から千葉市まで、大変長い九十キロメートル、湾岸をぐるりと回る、こういう計画になっております。

 御存じのように、荒川の断面では、既に首都高速ともう一本、三種道路と言っておるんですが、大体時速六十キロぐらいで計画する道路を両側につくらせていただいたところです。今、東京港の断面、これも渡れるように事業化をして、具体的な検討をしている、こういう状態です。

 交通量で申し上げますと、実は、東京港トンネルの断面が十四万台、荒川の断面の方は、既に三百五十七号が首都高と一緒に、両方かかっているわけですけれども、ここで十七万台ぐらい。多摩川の断面も大分ふえてきておりまして七万七千台、約八万台弱なんですね。この九十キロ全体を、逐次周辺のネットワークの拡充状況を見ながら、こうした形で三種道路も必要なものを手当てしてきている、こういう状態であります。

 それで、今のお話の羽田から浮島にかけて、こうなりますと、今申し上げましたように八万台弱で大分ふえてはきておりますが、三キロで恐らく従来の工法でありますと二千億円ぐらいかかる。これは沈埋トンネルで今の構造をやったりしてはいるわけでございますが、したがいまして、コストの削減と、費用と効果といいますか便益、この辺も十分吟味しながら、全体の構想の中でいつごろの時期にこうした事業に着手すべきか、こういうことを検討する必要があると思っております。

 あわせまして、この羽田の拡張に関連いたしまして、周辺の道路のネットワークの状況はどうなのか、この辺もいろいろ検討させていただきながら、大変な事業費を要することでありますので、一緒になって検討してまいりたいと思っております。

宇佐美委員 局長言われたように、多額な費用がかかるわけでもございますけれども、少なくとも、神奈川口で途中で通すよりも、多摩川の途中で通すよりも、先ほど申し上げたように、湾岸沿いを、アクアラインとの起点ともつながるわけですから、三百五十七号線の延伸というのは非常に私は理にかなった話だと思いますし、今御答弁の中にもあったように、周辺の道路が今三百五十七号線がないことによって非常に混雑をしているところがあるんですね。

 それが、環状八号線、特に、一部が補助国道になっておりまして、百三十一号線になっているんですけれども、今、羽田空港のこの工事用の車両が神奈川側からもたくさん来ているんですが、本来は環状八号線まで、大師橋を通って環八まで行ってもらって、そこを空港側に行ってもらわないと困るんですけれども、そこに、その一本手前に大型車が流入してしまっているところなんですね。この点について、非常に地域からも危ない、怖いという声を聞いているわけでございます。

 つまるところ、産業道路方向から弁天橋に抜ける小さな生活道路といってもいいような一車線ずつのところの大型車の流入など、交通規制などによって安全性を図り、渋滞を緩和していくべきだと思いますけれども、警察庁、いかがでしょうか。

人見政府参考人 お答えいたします。

 大田区内の産業道路方向から弁天橋に抜ける道路における交通問題に関しましては、これは幅員が大変狭い、狭隘であるということから、弁天橋において、東京都公安委員会によりまして、十時から十八時までの間、大型貨物自動車及び大型特殊自動車通行どめの交通規制を実施しているところでございます。

 今後とも、引き続き、大型自動車の交通量、あるいは交通事故の発生状況、沿道環境や住民の御要望などを踏まえまして、合理的かつ適正な交通規制となるよう、必要な指導は行ってまいりたいと考えております。

宇佐美委員 その原因が、先ほど申し上げたように、国道百三十一号、環八の渋滞が原因なんですね。そこへ行くと、そこを、ものの三百メートルを行くのに十五分ぐらいかかっちゃうんですね。そういった中で、十時から十八時の間にも、工事用車両、特にお昼後が多かったかと思うんですけれども、この環八の渋滞を避けることが実は、この委員会室の中にもいる議員の皆さんが、例えば羽田空港に車で行くときに環八を利用する場合も多いかと思いますが、そこの渋滞が非常にネックになっているわけです。車線運用や信号運用によって渋滞緩和をぜひ図っていただきたいと思いますが、警察庁、いかがでしょうか。

人見政府参考人 お答えいたします。

 現在、東京都公安委員会において、進行方向別通行区分等の交通規制の実施、あるいは道路の効率的な配分の観点から、交通管制センターにより信号制限の集中化等を行いまして、適正な交通管理に努めているところでございます。

 今後とも、交通実態に応じて、随時点検や見直しを実施するなど、引き続き合理的かつ適正な交通規制となるよう、必要な指導を行ってまいりたいと考えております。

宇佐美委員 なかなか、本当に混雑を直していただかないと、その地域に、先ほど申し上げた幅の狭い道路の周りに住んでいる方は、今から何十年前、五十数年前にGHQによって二十四時間強制退去ということをさせられた方々が着のみ着のまま出てきて、今そこに住みついていらっしゃる方々の多いエリアなんですね。その方々からすれば、空港拡張もいたし方ないかなと思いながらも、自分たちが苦しんで、二十四時間強制退去でGHQによってさせられた中、また空港の工事のせいで迷惑がかかるというのは非常に問題ですので、ぜひ考えていただきたい、検討をしていただきたいと思います。

 最後、一問させていただきます。

 前回も跡地について質問させていただきましたけれども、東京都、大田区と検討を進めていくということで御答弁いただきましたけれども、地元大田区は、金属加工、機械製造などの中小企業が多く操業していますが、残念ながら、本当に不景気で苦しんでおります。

 私も、小さな電子部品の町工場を、七年間落選している間、死んだ父が残してくれた町工場を兄や母と三人でやってまいりましたけれども、本当に不景気どん底の状況、私は羽田よりももう少し離れたところではありますが、大田区全体、非常に厳しい中で、有効求人倍率も低い。羽田の再拡張事業により、何とか地元から景気がよくならないかという期待が寄せられているところでございます。

 その跡地利用において、例えば地場産業の振興、雇用の増進という視点、周辺環境との調和、国際化を踏まえて関連施設、関連産業の立地という視点から、ぜひ跡地を利用していきたいと思っているところでございますが、この跡地利用について、今申し上げたような視点を含め、地元大田区及び東京都の意向を十分に反映し、検討を進めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

石原国務大臣 この点につきましては、予算委員会の分科会等々でも同趣旨の御質問がございましたが、現在、その後も問い合わせてみましたところ、東京都の方でも跡地の利用計画の調査検討を行っている。すなわち、緑地で残して、先ほどのエコエアポートの方に貢献するのがいいのか、あるいは今申しましたように、地域、特に地元自治体であります大田区の中での中小企業の集積をするのがいいのか。いずれにいたしましても、調査検討を行っているということでございますので、この調査検討結果に基づいて御報告がなされた後は、東京都の考え方をお聞かせ願い、また、地元自治体であるところの大田区の意向というものを踏まえつつ、関係機関の間で利用計画、どのように利用するのかということを進めていきたい、こんなふうに考えております。

宇佐美委員 これにて質問を終わらせていただきますが、もともと跡地二百ヘクタールと言われて、突如百四十四ヘクタールになり、さらには五十三ヘクタールまで、この一、二年の間にどんどん縮小されているということもあって、跡地利用の計画が、もともとは航空宇宙博物館つくろうとか、サッカー場つくろうとかいろいろなアイデアがあったんですが、それが全部今なかなか難しい状況になっている中で、ぜひ、国土交通省としても、積極的にこの跡地利用についてアイデアなどを含め提案をすると同時に、予算的措置もしっかりとやっていただくことをお願い申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

赤羽委員長 伴野豊君。

伴野委員 民主党の伴野豊でございます。

 本日は、案件となっております東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案につきまして、関連も含めまして質問をさせていただきたいと思っております。

 我が党、これで四人のバッターを立たせていただいておりますので、できるだけ重複を避けまして、ただし、御答弁が不十分であったなと思うようなものに関しましては繰り返し質問をさせていただくかもしれませんので、お許しいただければ、そんなふうに思っております。

 そしてまた、御回答に関しましては、できるだけ大臣と討論をしたいなという希望を持っておりまして、議論がかみ合わないとき、あるいは少し議論を前に進めていただくときには、政府参考人の御回答も辞せずということでございます。どうかよろしくお願いいたします。

 石原大臣におかれましては、私、たしか行革大臣のときに一度質問に立たせていただいたんじゃないかなと思っておりまして、そのときのマスコミの論調は、大変失礼な言い方かもしれませんが、サンドバッグ石原大臣というような論調があったわけでございますが、私は陰ながら、改革のために邁進していただいているなという、個人的には頑張っていただいているなという思いをしていたわけでございますけれども、今回、国土交通大臣になられて初めて質問をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。

 早速、けさ、大臣のホームページを拝見させていただきました。「メッセージ」として「改革の意志。闘うリーダー。」すばらしいタイトルでお書きになっていらっしゃいまして、とりわけその中でも、今まで「作る側にばかり向いていた国土交通省の眼を、東京に、そして消費者の側に向けさせます。」「東京に、」というのはいろいろあるところでございますけれども、消費者側に向けさせるということは非常にいいことだ、そんなふうに思って読ませていただきました。

 また、「トピックス」として、今回のこのテーマに合わせたんだろうと思うんですが、「羽田から世界へ」ということで、羽田の国際化が必要ですというようなことを訴えていらっしゃる、これもしっかり拝見させていただきまして、もし後ほど時間が余るようでしたら、この中のホームページに関しまして少し御意見をいただければ、そんなふうに思っております。

 時間が四十分を切っておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、きょうは大きく三点につきましてお話を伺いたいと思います。

 まず、基本的な事柄として、交通計画の基本的な事柄といいますか、航空行政の基本的な事柄として、需要と供給をどう考えていらっしゃるかというようなことに絞ってまずお聞きをしたい。

 二つ目は、先ほど来、今回の法案が通りさえすれば、いろいろな課題をこれからクリアしていっていただくわけでございますけれども、千葉県でのいろいろな御議論、このあたりにも、先ほどの答弁から少し聞き取りにくかったところも含めましてお聞きをしたい。

 さらには、今後の航空行政に対しまして、財源問題、どうお考えになっているのか。また、お時間があれば、空港アクセス等々につきましてお聞きをさせていただきたいな、そんなふうに思っております。

 まず一点目に入る前にでございますが、小泉内閣の改革路線、構造改革、その中の一つに、民間にできるものは民間へ、地方でできるものは地方へ、こういったスローガンがあるわけでございまして、成果の是非あるいは改革の方向性の評価はいろいろあるところでございますけれども、スローガンは私は悪くはないのかなと。

 その中で、今回、需要と供給を考えていくときに、民間会社の社長であれば需要と供給をこうとらえるだろうというようなことを私なりの持論も含めまして御提示させていただきまして、大臣がどんなふうにお考えになるのか。先ほど、国家戦略あるいは空港の将来に向けての計画のお話がございました。そのあたりのところをどうお考えになっているのか。まず、需要と供給の観点からいろいろお聞きしていきたいと思っております。

 私自身、恐縮ですが、国鉄という公社からJRという民間会社に変わった、そのときに現場を経験したという体験を持っております。

 その中でヘッドクオーターと現場を両方見ながら一番思っておりましたのは、民間の会社と公社との違いの中で一番感じ取ったのが、一つとして、経営戦略、計画の質の違い、もっと細かく言えば、数字の精度あるいは数字に対する敏感度、これがやはり公社と民間は随分違う。

 つまり、民間会社であれば、マーケティングをして、どこにどんな、そしてどのようなニーズがあるのか探り、それに対してどういった供給ができるか、できるだけ効率的に設備投資をしてできるか、それによって人件費あるいは利潤を計算して、うん、これならばやっていける、これならばだめだ。そして、計画というのは間々、ともすればいろいろな出来事によってそのとおりにならないことがあります。ですから、そういったリスクを負って、これでいくというのが民間会社の経営判断であり、それがだめだったときは、すぱっと責任をとる。だから部下もついてくるということだと思うんですね。あるいは株主もそれで評価している。

 これからの二十一世紀の国土交通大臣のお姿というものを考えていくときに、やはりこういう民間企業のトップの数字を見る目、感度というものをぜひ持っていただければ、そんな思いでお聞きをしていきたいと思っております。

 前任者の扇大臣は、まさにミセス・グランドデザインと申し上げるべきか、いろいろ議論をさせていただきますと、フレーズの中に三つか四つぐらい、いつもグランドデザインという言葉が入っていらっしゃいまして、もし一般質問の機会があれば、そのグランドデザインがどうなったのか、あるいは、今石原大臣がそれをどう引き継がれているか、あるいは全く廃棄してしまったのか、そんなようなことも一般質問のときはお聞きしていきたいと思いますが、きょうは航空行政のお話でございます。いろいろお聞きをしていきたいと思っております。

 今後の空港及び航空保安施設の整備に関する方策についてという答申が、大臣も御案内のように、平成十四年十二月六日、杉山分科会会長のもとで出されております。

 その中にも、航空の需要予測ということに対して、こういう記述がございます。

 もう御案内だと思いますが、あえて読ませていただきますと、これまで過大な需要予測を行い、過大な空港整備が行われてきたのではないかという指摘があり、需要予測の精度の向上と、その予測結果について適切な解釈、吟味をした上で、これを活用して空港整備を行うことが求められている、こういう指摘があるわけで、その下に、今回、その需要予測に対してさまざまな新しい知見を導入し、やっていくというフレーズがあるわけでございます。

 私が学生であった二十数年前、交通計画の中における必須として四段階推定法というものがございました。

 多分大臣も御案内だと思いますが、簡単に、発生集中交通量の予測をして、次の二段階目に分布交通量の予測をする、三段階目に交通機関分担交通の予測をし、最後に空港へのアクセス等を考えて経路配分交通量を予測していく、これが四段階推定。

 多分二十数年たった今もこれを基本として、部分的に、お客様が選択されるときに、いわゆるアンケート調査をもとにした非集計モデルなんかを使って微調整されるというようなことはやられているんだと思いますが、ここは計画学会でもありませんので、余り細かいことを質問させていただくつもりはありません。

 今、例えば、今回御提案をいただいている、羽田が逼迫している、国内輸送量、先ほど、うちの長安さんだったと思いますが、委員から質問があったときに、局長さんだったと思いますが、国内航空旅客の将来動向という回答をされておりました。このデータあるいは数字は、どんなデータに基づき、どういう推定方法で需要予測をされているのか。まず、基本的なことをお聞きしたいと思います。

石原国務大臣 詳細は政府委員の方から御答弁をさせていただきたいと思いますが、ただいま委員が御指摘をされました四段階推定法を基本に、この長期計画にわたる航空需要予測というものを立てております。

 その中で、委員が報告書の中の一文を御紹介されましたように、意図的に高目に需要予測をしているということはありませんけれども、ともすれば、この手の交通需要予測が、航空に限らず道路、鉄道等々すべてだと思いますけれども、高目に出ているという例は過去にもあったんだと思います。

石川政府参考人 空港整備に係る長期計画の策定に当たって行っております航空需要予測というものは、先生御指摘のとおり、交通需要予測の方法として一般的に広く行われている四段階推定法というものを基本に実施しているわけでございます。

 具体的には、社会資本整備重点計画の策定に当たって平成十四年に行った国内航空旅客需要の予測というものは、次のような手順で計算を行っております。

 最初に、全国人口、GDPの伸び率等をもとに、航空、鉄道、道路交通を合わせた全国の総交通量の算出をしたわけでございます。

 次に、その全国の総交通量から、県内人口、県内GDPの伸び率等を用いて全国を二百十四に区分した地域ごとの交通量を算出したわけでございます。

 さらに、各地域の交通量について、移動目的を考慮しながら、出発地―目的地別の二地点間の交通量をそれぞれ算出したわけでございます。

 最後に、各地点ごとに、航空、鉄道、道路交通との間で、所要時間、運賃などを比較いたしまして、航空が利用されると見込まれる分担率というものを割り出して、各地点間における航空の交通量の総和を全国値として計算したわけでございます。

 このように、平成十四年に行った需要予測につきましては、従来のモデルより一層精度向上を図ったモデルを用いておりまして、具体的には、鉄道に加えて道路交通等との競合関係、あるいは将来の人口動向等も考慮して、また、地域を細分化するなどの改善も加えております。

 さらに、需要予測モデルの構築、あるいは予測結果を得るに当たっては、学識経験者による委員会を設けて、専門的な見地から御指導をいただいているところでありますとともに、パブリックコメントの実施、さらには輸送需要モデル、予測結果について、ホームページ等において公表も行っております。

 なお、従前のモデルに基づきまして、一九九五年に、平成七年でございますが、行った国内航空旅客需要予測総量につきましては、二〇〇〇年度、平成十二年度の実績とほぼ一〇〇%一致しているところでございます。

伴野委員 御丁寧な御説明、ありがとうございます。

 そういう手法でやっていらっしゃる。この手法の是非をきょう問うつもりもありませんし、そんな時間がないわけでございますけれども、なぜあえて言っていただいたかというと、いろいろ計画をしていく、これは空港に限らず社会資本整備をしていくときに、いろいろなそういった動向の数値、需要予測をしていったそういった数字を一つの目安、これは全部私は一つの目安であるべきだと思いますけれども、それがすべてではない。間々、データのとり方あるいは前提条件のとらえ方によって、かなり結果がぶれることもあります、これは計算結果によってですけれども。

 私自身、高速鉄道の需要予測をやってきた経験の中で、需要予測の精度が一〇〇%になることはないと思っております。一〇〇%であるならば学者の皆さん方だけでやられればいいわけですし、学者の皆さん方が商売をやれば完璧にもうかる仕組みがつくれてしまうわけでございますので、そういうわけではない。

 では、民間でやっている場合どうなるかというと、その誤差なり、そう当たらないときのリスクというのをやはり経営者が負っているから、さあ、それでいこうということになるわけでございます。

 何を言いたいかといいますと、ぜひ、需要予測の基本的な指標や、先ほど大臣もおっしゃっていらっしゃるので安心しておりますが、そういう需要予測の手法や、どういうデータによってこの数字が出ているか、大きくその前提条件が変わったときはすぐ見直しをかけろというような音頭がとれるような、そういった状況にしておいていただきたいなと思いまして、あえてきょう、この手法ということにこだわったわけでございます。

 二つ目でございますけれども、先ほどもちょっと精度のお話、もう触れていらっしゃったので、あえてその精度のお話はしませんが、今回、例えばこの羽田に関してだけ言えば、この精度というのはどの程度だとお考えでしょうか。これは局長で結構です。羽田の旅客が今後どう変わっていくかということ。

石川政府参考人 先ほど御説明したとおり、羽田の旅客につきまして、二〇一二年度では七千三百二十万人、二〇一七年度では八千三十万人、二〇二二年度では八千五百五十万人と予測しているわけでございますが、私どもとして、四段階推計法ということを使って精度をやっておるわけでございます。それなりのあれはあると思いますが、ただ、いろいろな前提条件が変われば、当然それは変わるわけでございます。そういう意味では、不断のチェックというものは引き続き行っていきたいと考えております。

伴野委員 ですから、その精度をさらに高めていただいて、大臣が判断をされるときに、できるだけ正確な情報で御判断いただけるように今後とも努力していただければと思うわけでございます。

 続いて、需要に対して供給、空港ということからすれば、今回も容量というお話が出ております。

 御案内のように、羽田の容量制約というのはいろいろあったわけでございまして、新C滑走路、新B滑走路、順次でき上がって、少しずつふえてきたわけでございます。また、平成十五年の七月十八日より、占有時間の短縮等々の工夫によって若干上がってきたわけでございます。先ほどからも議論があるように、今回、再拡張すれば容量が約一・四倍になるというお話でございますが、この容量の求め方というのはどういうふうになっているんでしょうか。

石川政府参考人 現在は、御案内のとおり、羽田は三本の滑走路がございます。気象状態によって使用する滑走路が違うわけでございますが、基本的には、一本が離陸専用、一本が着陸専用、こういう形で二本の滑走路を効率的に使って運用しているわけでございまして、これによりまして、一時間当たりの処理回数は離発着を合わせて五十八回でございます。つまり、約二分間隔で着陸、離陸が行われているという状態でございます。

 それで、このうちの一日当たりの定期便の使用発着枠ということでございますが、一日の定期便の発着想定時間を六時から二十三時の十七時間ということにしてございます。それに、実はこういう飛行機が遅延が生じたときにダイヤを調整するための一定のインターバルが必要でございまして、遅延が生じた場合のために確保しているいわば余裕の枠というのがございます。それから、若干ではございますが、定期便以外の公用機、ビジネス機等の発着枠というものがございます。等を除外して算出することになりますと、一日当たり七百八十二回、年間二十八万五千回ということになるわけでございます。

 再拡張後には、四本の滑走路を安全が確保できる範囲で組み合わせて同時に離発着に使用することになりまして、一時間当たりの処理回数は、現在の五十八回から八十回ということになるわけでございます。この八十回、一時間当たり処理回数八十回というものにつきまして、先ほど申し上げましたような同様の計算を行うということになりまして、一日当たり現行の約一・四倍であります千百十四回、年間四十・七万回というふうに考えているわけでございます。

伴野委員 そういう容量の求め方をするんだと思うんですが、それも今回細かく議論するつもりはありませんで、それもほぼ確からしいといたしましょう。

 そうすると、需要と供給のデータがそろってきたわけでございます。需要の計算もほぼ確からしい、供給の計算もほぼ確からしい。そうすると、民間会社の社長はどうするかというと、需要と供給のバランスを見ながら、どう設備投資をしていくか、どういったところに要員を配置するかという経営戦略を練っていくわけですね。五年後どうだ、十年でどうなっていくのか、二十年後で償還してどのぐらい利益が上がるのかというようなことでやっていくわけでございます。

 それで、ずばりと聞きたいわけでございますが、これは答えにくいと言われちゃうとつらいんですけれども、先へ進めなくなっちゃうんですが、今回の羽田拡張で、今の需要予測のもと、これだけの供給容量を持つ、これでいつまでもつんでしょうか。大臣、これは今どうお考えになっていらっしゃるでしょうか。

石川政府参考人 先ほどの国内線の需要予測については申し上げた数字でございますが、これがどうなるかということになりますと、あとは予測の、今例えば二〇二二年度ですと八千五百五十万人の旅客がいるということになるわけですが、これがどのくらいの離発着回数になるかということになりますと、羽田の使用機材をどうするかということによって変わるわけでございます。

 すなわち、一機当たり旅客数をどう想定するかということで変わるわけでございまして、現時点では、これについては必ずしも十分きちっと想定するわけにいきません。ということで、現時点で、何年でどうなるかということについては、それを設定するということはなかなか難しい問題だと考えております。

石原国務大臣 この問題は、先ほど委員と政府委員との間で議論をしました、すなわち、C滑走路の供給、B滑走路の供給によって発着枠が段階的にふえていく、その段階的にふえていく中で、民間航空会社が飛行機を飛ばす需要があると思うところに飛行機を飛ばすことによって発着回数が段々でふえていくところに追いついてくるという形で推移してきたということは、事実として検証できると思うんです。

 そして、その発着枠の伸びが、今回でいいますと、先ほど局長から御答弁があったように、八百十二回から千百四十四回と、今までの段階、発着枠の伸びの階段よりも格段に大きく伸びるということを考え合わせると、当面はこの四番目の滑走路で航空需要の伸びにこたえられる。しかし、過去の例を見ますと必ず、需要があれば、そこに経営者の判断として飛行機を飛ばすわけですから、これを超えるときが来ないということは言えないんじゃないかと思います。

伴野委員 大体予測された御答弁なんですけれども、鶏が先か卵が先かという問題があるんです。

 大変失礼な言い方をすれば、お役所的にはそれ以上の議論というのはなかなかできないとおっしゃるのかもしれませんが、ただ、民間会社の社長であれば、難しいなりにも前提条件を幾つかつくって、Aケース、Bケース、Cケースといろいろ上限、下限までちゃんと求めておいて、この間でやはり経営判断をしていくんですよ。そうじゃないと、何でそこにこだわるかというと、いつまでこの拡張がもつかということを考えなければ中長期計画はできませんし、もっと言うならば、事業採算性、BバイCは正確に求められないんですよ、いつまでこれがもつかということがある程度念頭にないと。

 ですから、難しいというのはよくわかっておるつもりでございます。だから、どこかでこそっとそろそろやり出していただいて、今のAパターン、Bパターン、Cパターンでもいいです。航空業界がこういうふうになった場合、こういうふうな機材がそろった場合、あるいは最悪のケース、なかなかうまくいかなかった場合こうなる、間をとってその真ん中、スリーパターンくらいで戦略を練っておかれた方が、私は、まさに今アジアにおいてこの航空業界、非常に厳しくなっております。ですから、経営戦略を練っていただく一つの目安なんというのは、ぜひ、どこかでこっそりとでもいいからやり出していただいておくといいかなと。これに関してはもう御答弁いただきません、結構です。希望でございます。

 それで、では、これは要するに容量がパンクしない保証というのはないわけですよね。一説には十五年でだめになるという専門家もいらっしゃるんです。これに対して、今度パンクしちゃうような状況になったときに、再々々拡張をするのかどうするのかなという議論は、多分またこっそりとはやっていらっしゃると思うんですけれども、このあたり、大臣、いかがでしょうか。次、どうされるのか。

石原国務大臣 先ほども、論理的には、この発着枠の伸びがどんなに高いとしても、需要がある限りは長期戦略として発着回数がふえていくから、必ず超えるということを申し述べたわけですけれども、今、過去の数字を若干拾って見ていて、これは非常にアバウトな話なんですけれども、A滑走路が供給された一九八八年からB滑走路が供用になった二〇〇〇年までを見てみますと、ざっくり言いまして、二百五十、発着枠がふえた計算になって、その発着枠がふえたものに発着回数が追いついてきて、現状、ほぼ同じようなグラフが追っかけている。これを単純計算しますと、八百十二から千百四十四で、引けば三百ぐらいでございますから、その間に十二年ありましたから、十数年は間違いなくこの発着枠、先ほど申しましたように、航空需要の伸びにたえられる。

 そんな中で、十年は間違いないという、過去のデータからの推計ですけれども、十年といいますと、現在でいいますところの中長期に当たりますので、この中長期の間に、この発着枠を超えるものに対してどのような対応策を考えるのかということは考えていかないと、パンクを、本当の意味でのパンク、すなわち、何を申したいかといいますと、羽田の沖合移転をしましたけれども、これ以上、また新たな工法等々が発見されない限りは、あの海域、あそこはコンテナ船なんかの入港等々もございますし、多摩川もございますから、さらなる沖合移転というものは現行の技術では、十年たってどのような技術革新があるかはわからないとしても、なかなか厳しい。

 そういうことを考え合わせると、十年のうちに今委員御指摘の問題についての検討と結果というものが求められる事態を私は否定するものではございません。

伴野委員 今大臣の中長期に対して否定するものではないという御回答をいただきました。

 ちょっと突っ込んでお聞きしたいんですが、これは政府参考人の方の答弁でいいですが、国内航空のボトルネックに羽田がなるということで今回御提案いただいているわけでございますけれども、路線的にどこがボトルネックになるかというような御検討はされていますでしょうか。いかがですか。

石川政府参考人 先ほども御説明申し上げましたように、羽田空港の定期便に使用する発着枠というのは限られているわけでございまして、したがって、現在この発着枠は満杯ということで、どういう現象が生じているかというと、新規の路線の就航あるいは増便を行おうという場合には、他の便を減便するというふうな形でしかあり得ないという状態でございます。さらには、コミューター航空みたいな小型機は入れない、こういう状態になるわけであります。

 そういう中で、これまでも、例えば、需要の大きい福岡、札幌、伊丹、那覇、こういうふうな幹線につきましては、航空会社の根強いいわば増便志向があります。したがって、そこには再拡張後はさらなる増便が期待されると思います。

 それから一方で、現在、羽田空港へ増便を要望している地方空港というのもありまして、私どもが把握している限りでも十四空港ほどあるわけでございまして、そういう意味で、再拡張事業による空港容量の拡大というのは多方面の方々から望まれているものだと考えております。

伴野委員 データのとり方、それから分析の仕方に非常に難しさはあるにせよ、やはりマクロ分析的に言えば先ほど大臣がおっしゃったようなことだと思うんですが、少し路線別のミクロ的な需給関係バランスなんかも探りながら、ぜひ今後も御検討していっていただければと思っております。

 ちょっと話をまた戻します。

 中長期計画の話をちょっとさせていただきたいんですが、先ほど、否定するものではないという大臣の御回答をいただきましたが、それは、首都圏第三空港の話をある程度想定されているものということで解釈してよろしゅうございますでしょうか。

石原国務大臣 先ほど御答弁させていただきましたように、羽田というエリアに限って、あそこを再拡張する余裕は、新たなテクノロジーの進歩がない限り、なかなか難しい。そうしますと、先ほど言いましたように、当面はこの計画で大丈夫である。

 マクロという話を今伴野委員の方からされましたように、ミクロの数字じゃないもので、どこの路線がどのぐらい伸びるかということがちょっとわかりませんので、マクロのお話をさせていただいたわけでございますけれども、その結果から明らかなように、やはり何らかの手当てというものが必要になってくるということは、第三の羽田にかわる空港エリアというものが必要になるということをこのマクロの数値は予見していると私なりに理解をさせていただいております。

伴野委員 ぜひぜひ、航空行政というのはまさに国家百年の計という観点でも考えていただきたいなと私は思っております。

 ですから、今回羽田のことを検討していただき、当然成田のことも、首都圏においてはいろいろなバランスシートがあるわけでございますから、一概にすぐ右から左へ結論というのは出ないのかもしれませんが、ぜひとも、現在から将来計画までのその途中に今回の羽田拡張があるという観点から、医学的な言い方をすれば、対症療法的な臨床の方法ではなくて、やはり疫学的、病理学的な、少しスパンを長くとって、日本の航空行政を今後五十年、百年、どうやっていくか。国家百年の計で、まさに、これは扇さんが好きだったんだと思いますけれども、グランドデザインを描くようなおつもりで、石原大臣に今後御提案していっていただければと思うわけでございます。

 それで、ちょっとしつこいようでございますけれども、仁川を見ていただいても、もうやはり三千五百から四千メートル級の時代なんですよね。御案内のように、仁川はもう二つ持っています。

 我が国はどうかというと、ハブ空港を持つのがいいのかどうかという国家的な是非をまず問わなきゃいけないのかもしれません、それからハブ空港の定義は何ぞやというところからやるべきかもしれませんが、あえて、大臣のお父様の友人の方の高橋さん、今も郵船航空サービスの会長をやっていらっしゃるんじゃないかと思いますが、首都圏スーパー新空港案というようなことをおっしゃっています。

 これに対して、御感想で結構でございますので、大臣、どんな思いでございましょうか。

石川政府参考人 今御指摘の案というのは、東京湾の真ん中につくろうという案だと思いますが、それにつきましては、一部大変検討されている方がいらっしゃいます。

 ただ、それにつきましては、二つ問題があろうかと思います。

 一つが、東京湾の真ん中につくりますので、アクセスをどうするかというのが大変大きな問題になります。それからもう一つは、東京湾の真ん中というのは、実は飛行ルートという観点から見るとなかなか飛びにくいというところがございまして、案があることは承知しておりますけれども、そういう問題があろうかと思います。

石原国務大臣 伴野委員の御指摘のとおり、長期的なスパンでございますか、こういうものに立って検討していく課題だと考えております。

伴野委員 慎重な物言いでいらっしゃると思いますが、まあ、そうなんだろうと思いますけれども、私は、自分の生き方もどちらかというとそういう生き方をしておりますが、ピンチはチャンスだと思っております。今回、これで羽田がいっぱいいっぱいになっちゃう、これで多分拡張も最後かな、ある面、ピンチの部分が多いんだと思いますが、ぜひ、これをチャンスに変えていただく意味で、そういったときに、今までの延長線上にいろいろ物を考えますと、案外、五十年、百年先を見誤ることもありますので、ここはひとつ、いろいろな意味で、白いキャンバスにかき直すぐらいの、ある面、思いも込めて、航空行政のあり方というのは一度お考えいただければいいんじゃないかな、そんなふうな希望を申し上げて、この案件に関してはここでやめさせていただきます。

 あと五分ほどございますので、先ほどちょっと同僚議員が質問させていただいた中で、もう少し回答をいただけないのかなという中身を少し質問させていただきます。

 それは、今回この拡張によって、千葉県が非常につらいという声が出てきております。先ほど、公明の先生だったかと思いますが、この「広報うらやす」を見まして、私もどきっとしてしまいました。大臣もこれを見るとどきっとされて、先ほど大谷議員が言っていたハートスマートを大臣室に入れなきゃいけなくなるようじゃ困るわけでございまして、ただ、行政の広報紙にこれぐらいやるというのは、私もなかなか今まで見たことないんですよね。ということは、やはり相当逼迫した問題になっているんだろうと思うわけでございますよ。

 それで、羽田空港再拡張事業に関する協議会でも、千葉県さんや千葉市さんも入っていたわけでございまして、やはり十分な声を酌み取ることがこの羽田拡張の一番の近道、あるいは、うまくやっていくためには、多少仮に時間がかかったとしても、千葉県との関係を良好にされてからやるという御判断があるのか。あるいは、千葉県の方が納得していただくような、何かいろいろな御提案に対しての回答をぜひしていただければいいんじゃないか。先ほど、重複するところがあるわけでございましたけれども、何か千葉県さんに、こういう条件でのんでもらえないかというようなことで、先ほどよりももう少し踏み込んだことを言っていただくわけにはいかぬでしょうか。

石川政府参考人 私どもが二月九日に提案した案につきまして、先ほどから申し上げているとおりでございますが、それに対しまして、千葉県サイドから幾つかのことについて御意見が出ていることは御承知のとおりでございます。

 私どもとすれば、先ほど申し上げましたように、航空機の安全あるいは環境基準あるいは飛行回数というふうなことを基本に置きながら、できるだけ騒音を海で処理するというようなことも含めながら、現在の管制技術というものを駆使して飛行ルート案をつくってきたつもりでおります。

 浦安につきましても、確かに新しく飛ぶところではありますけれども、騒音レベルという観点から見れば、既存の地域というのがあるわけでございます。

 そうはいいながらも、地元の、あるいは関係の市町村、知事を含めて、皆さん方の理解ということはやはり求めていかなきゃいけないということで、私自身も、随分実は何回も千葉県庁に足を運びましたし、部長も課長も足を運んだわけでありますが、なおさらに、私どもも、意見書が出てきて検討せいということでございますので、鋭意検討してまいりたいと考えております。

伴野委員 大臣、ぜひ、千葉県の方にメッセージがあるとしたら、一言で結構ですので、この案件で決意みたいなことを含めて言っていただけるとありがたいんです。

石原国務大臣 ただいま局長の方から御答弁をさせていただきましたが、あのパンフレットも私も見せていただきまして、行政の側の立場ということもある程度は理解をさせていただきます。

 そんな中で、八項目にわたります意見、これに対しての御回答を求められておりますので、今鋭意検討中ではございますが、できる限り早くこの問題に対してとりあえず御返答させていただいて、そこからさらに、両者で歩み寄ることができるものがあれば歩み寄り、また、理解を深められることがあれば理解を深め、御理解を得ていく努力を続けさせていただければと考えております。

伴野委員 まさに羽田の問題は国の喫緊の課題でございます。しかしながら、それによって不利益を得るであろうと思われる方には、ぜひとも丁寧に説明をしていただき、そして汗をかいていただく、まずその努力が必要なんじゃないかと思いますので、今後とも継続的によろしくお願いいたします。

 時間もあと少しになってまいりましたが、あと一つだけ質問をさせていただければと思うわけでございます。

 私自身はかねがね、社会資本整備、確かに民間でできるものは民間、いろいろな考え方があると思います。最終的には、そのサービスを享受される国民の皆さん方、大臣もホームページで、国民の皆さん方の側に立った国土交通運営ということを「メッセージ」の中でも力強くお訴えをされていらっしゃいます。

 ですから、国民の皆さん方からすれば、結果なんですね。要するに、民間だろうが公的だろうが、結果がきちっとしていれば、非常に粗っぽい言い方をすれば、オーケーというところだと思うんですね。

 私自身、定義が重要でございますけれども、根幹の基本的な社会資本整備というのは、国できっちりやるものだと私は思っております。そうした中で、やはり今回この羽田の拡張というのは国がやるべきものだと思っておりましたところ、受益を受けるいろいろな周りからの財源も二割ほどいただくというわけでございます。

 今後、財投の返還が十年間で毎年一千億円ずつあるわけでございまして、要するに財源問題を言いたいわけでございますが、先ほど、社会資本整備、特に航空の国際戦略もあわせ持って、国家百年の計ということを申し上げました。ぜひとも、その財源問題も含めて、抜本的な今後の整備のあり方につきまして、大臣の御決意を伺って、終わりにしたいと思います。よろしくお願いいたします。

石原国務大臣 ただいまの伴野委員の意見の御開陳の中にありましたように、国の財政力が現在よりも数段高ければ、国の一般会計、すなわち真水を入れて、このような国家的なプロジェクトは進めるのが望ましいということは、私もそのとおりであると思いますが、高速道路を例に出して恐縮でございますけれども、高速道路も受益者負担という形で早期に整備するという形でこれまでつくってきました。

 今回は、先ほども議論がありましたように、これまでの空整特会の倍の三割程度の負担ということで真水を入れ、かつ、二割程度は地方公共団体の受益を受けるという観点に立ちまして、早期完成を目指す。そのほかの五割については財投からお金を借りてくるという形で整備をしていくということでございますが、財政健全化の暁には、必要な社会資本の整備については、原則論に立ち返るということを忘れてはいけないんだと思っております。

伴野委員 空港特会もなかなか、プール制ということで、多分早晩限界が来るんじゃないかと思います。私自身もいろいろ知恵を出していきたいと思いますので、今後とも御議論させていただきたいと思います。

 本日は、ありがとうございました。

赤羽委員長 穀田恵二君。

穀田委員 きょうは、端的に質問をしたいと思います。

 羽田空港の再拡張は、そもそも第七次空港整備計画で、その中のとりわけ中間とりまとめという中に書いてありますように、羽田空港は、「沖合展開事業が完成しても国内線で二十一世紀初頭には再びその能力が限界に達することが予測されるが、」とわざわざ指摘をし、その後に、その再拡張は、航空機騒音問題及び東京湾の港湾機能への影響を考慮すれば、極めて困難としていました。

 この極めて困難なものが一体なぜ可能になったのか、問題となった航空機騒音問題と東京湾の港湾機能への影響は解決したと見ているのかどうか、端的にお答えいただければと思います。

石川政府参考人 先生御指摘のように、羽田の再拡張につきましては、平成十二年九月に設置した首都圏第三空港調査検討会というところで、多摩川への影響、あるいは東京湾港湾機能への影響、航空機騒音問題による空港容量の制約等の解決が困難であると考えたために、海上を中心とする新たな拠点空港を建設することを前提として検討を行う、こういうことになったわけでございます。

 しかし、その後の検討の中で、一つが、桟橋構造や浮体構造等の建設工法の工夫によりまして多摩川への影響を回避するめどが立ったこと、それから、東京湾の第一航路の変更につきましては、海事関係者を初めとする関係者間で合意される見込みが立ったこと、それから、想定する飛行ルート案でございますが、これは新しく滑走路を想定することによって航空機騒音が環境基準を満足するということなど、当初想定されていた課題の解決が図られる見込みが立ったということで、既存ストックの有効活用、アクセス等の旅客利便といった大きな優位性を考慮して、羽田の再拡張を優先して行うこととしたものでございます。

穀田委員 今の河口の話、それから海を航行する場合の話、そこは、そういう説明は一応するだろうと思うんですが、ただ、それらについても、ほんまにこれは大丈夫かというのは、今後やってみないとわからない疑問がまだ残ると私は思うんです。

 そこで、今確かに騒音についても、先ほど来、処理するその他いろいろお答えになっていまして、それは、では、この問題についての対象となる地域、騒音問題、この対象となる地域はどこと考えて、そういうところとの関係で解決したと見ているかどうか、お話しいただきたいと思うんです。

 今の話だと、それでは、私、肝心かなめのそういう対象地域のところへ行って、これは解決したんだと言えるとは到底思えないんですね。そういうことを言っているんですか。そこをちょっと明確に言ってください。対象の地域に行って、対象の地域、騒音のそういう問題の対象をどこと考えていて、どういう対処をしてきたのか、そこをちょっと言ってください。

石川政府参考人 御案内のとおり、現在の案は、千葉上空その他を活用して飛ぶわけでございます。それは、二月九日に案として提案させていただいたものでございます。

穀田委員 地域はそこだと、それはいいですね。問題は、そういうところの地域が、では、解決したというふうに局長がおっしゃっている話を、対象とする関係自治体は解決したと見ているんですか。

石川政府参考人 先ほどから申し上げておりますように、私どもが提案した案というのは、環境基準を達成するという前提のもとに案をつくらせていただいているわけでございますが、それぞれの地域においては、さらになお一層の、何かいろいろなことができないか、こういうことができないかという幾つかのところについて御意見が出ているというところでございます。

穀田委員 今のお話を聞くと、何かえらい二月九日の話をしていますけれども、これを決めたのはことしじゃないんですよね。二月九日のときにお話しに行ったのはわかっています。問題は、例えば、今局長からお話のあったデータの問題についても、既に、県議会その他についていえば、もともとそういう実測をして、異論があるという話も出ているわけですね。だから、そう簡単じゃないんですよ。

 問題は、〇一年十二月に決定しているが、その際に、国土交通省は、騒音被害を受ける千葉県を初め関係住民や自治体の意見を、今は聞いているという話をえらいしていますけれども、決めたのはそのときであって、その後は何しておったんやという話を私はしたいと思うんですが、いかがですか。聞いていたのか。

石川政府参考人 平成十三年十二月にD滑走路の位置の選定ということを行ったわけでございますが、自治体関係者を含む首都圏の第三空港調査検討会というところで検討がなされまして、平成十三年十二月に国土交通省として決定したところでございます。

 その際、位置決定に際しまして、関係自治体個々の御意見を伺ったものではありませんが、現在、飛行ルート案について、関係自治体の御意見を伺いながら調整を行っているところでございます。

穀田委員 だから、今お話のあったように、〇一年十二月に決定して、そして今まで、ことし二月の九日までに正式発表して、間は、やっていないということですよね、簡単に言えば。もちろん、先ほど参考人は、いろいろずっと言っていたんだという話、それはいろいろ言っているでしょう。問題は、正式にはきちっと言っていないということは、今の答弁からも明らかなんです。

 大体、いつも必ず、関係の自治体の参加のもとに、こうおっしゃるんだけれども、もともと、この間行われた千葉県における県議会における全員協議会で、堂本知事も再三にわたって発言されているんですね。知事は、いわゆる参考人がおっしゃる首都圏第三空港調査検討会で、いつも言うんです、千葉県の副知事が参加していたじゃないかと。ところが、その議論のときには、そういう問題は全く議論になっていないということまで言っているわけなんですね。

 問題は、結局、空港整備に関して、騒音被害などリスクを負う住民や関係自治体の説明と納得、合意が必要であることは、今までの経験から見ても、言うまでもないことなんですね。そういう点から見ると、あなた方の今までのやり方は不手際があるんじゃないかということを私は言いたいわけです。

 というのは、この間を見ていますと、私どもにも、千葉県の県議会からこの間の全員協議会の発言が、昨年の分とことしの分と送られてきています。大臣も、この二つの全員協議会における各党の発言は既に御承知だと思うんです。

 例えば、自民党の方などは、代表は、国土交通省に対して、成田国際空港の整備状況を本当に知っているのか、騒音などは全くあなた方は考えていない、航空機騒音を共有し、納得のいく分担が本件の羽田再拡張事業に対する最低条件だと、自由民主党の県議会議員が声をそろえて言っていることをきっちりと覚えてもらいたいと激怒しているんです。これは当然だと思うんです。

 それは、自民党だけじゃありません。民主党の議員の方も、説明の手順がおかしい、この再拡張については根本的にぜひ考えていただきたいと思っていると。それから、公明党の方も、私も言いましたように、ゼロにしてみなければこの拡張というものはないんじゃないかというふうに私はあくまでも思います、ですから、もう一度御検討願いたいと思いますというふうに、もちろん我が党がそういうことについて反対をし、討論をしているのは事実でございますが、そういった、今までの、〇一年十二月から今日に至るまでまともな説明がない、そして、そこでの話し合いを十分にしてこなかった、この不手際について私は問題がある。その点は、大臣、いかがでございましょうか。大臣に聞いておきたいんです。

石川政府参考人 羽田の再拡張事業につきましては、一つが、先ほど申し上げました首都圏第三空港調査検討会において検討したことが一つ。それから、千葉県知事、東京都知事、神奈川県知事、埼玉県知事及び四つの首長に入っていただきました協議会というのを昨年来やっているわけでございまして、そこでも、羽田の再拡張事業の意義、あるいは飛行経路についての考え方ということについては、昨年来からいろいろとお話をさせていただいているわけであります。

穀田委員 先ほど来、時間の経緯を私はしっかりしなくちゃならないと思うんですよ。〇一年十二月に決めて、二月に至るまで正式な話し合いの申し入れはいっていない、関係自治体とそこにはいっていないということを言っているんですよ。そこの不手際がありはしないかと。それは、この間はいっているでしょう。

 だから、先ほど述べた堂本知事はこうも言っていますよ。今、政府参考人は検討会の話をいろいろとしていますよ。だけれども、検討会では、滑走路の位置についての審議などは、当時全くされていない。何事か。県が出席したということは、全部アリバイづくりなのか。全く非民主的なやり方だ。副知事が出席した検討会、〇一年、平成十三年時点でD滑走路がすべて決まっていたのなら、どうして二年も前に千葉県に飛行ルートを示さなかったのか。ことしの二月九日に初めて示した。一方で、建設のための段取りはこの二年間ずっと進めながら、順序が逆であると厳しい批判をしているじゃありませんか。

 つまり、こういうやり方がずっと経過してきたことに対して批判をしているわけでしょう。それが不手際であり、間違いではないのかということを私は指摘しているんです。

 そこは、大臣、ちょっと今のことについてのお考えを示していただく必要があるんじゃないでしょうか。

石原国務大臣 飛行ルートは、さまざまなことを勘案して決定をしたのはことしになってからなんですね。ただ、飛行ルートを決めるに当たっては、こういうことを考慮してこういう形でやりたいという話は、関係都県市には話をさせていただいている。それに対して、正式にないからけしからぬというのは、やはり正式に決まっていないものを正式にお話しすることはできないということで、考え方については、私も県庁まで足を昨年は運びましたし、御理解を得るべく努力をこれからも続けていくということでやっていくのが筋ではないかと考えております。

穀田委員 政府としては、既に実は閣議決定を含めて〇一年の十二月にやっているんですよね。それは少し誤解があると思うんですよ、大臣。

 だから、今多くのところで、決めていながら実際には説明がないということをおっしゃっているわけで、そこの問題を私は、今改めてこの二月に来たというのは、それは、それ以降はいろいろ話し合いをしているんですよ。だけれども、そういう前提のところでいろいろあったことが尾を引いて、多くの方々も含めて、それでは説明責任を果たしていないという話をしていることであって、もしそんなことを、今大臣がお話があったことを県議会に行って言っていたのでは、それはちょっと納得できないという話にさらになると私は断ぜざるを得ないと思うんです。いかがですか。

石川政府参考人 平成十三年の十二月に、首都圏第三空港調査検討会において空港の位置を決めたわけであります。そのとき、そこには、事実として、事実としてですよ、地方公共団体として、千葉県だけではなくて、東京、神奈川の職員の方がいらしたということは事実としてはあります。ただそれだけの話です。そこでは空港の位置を決めたということであります。

 飛行ルートにつきましては、昨年来、八都県市の協議会等々で基本的な意見について御議論いただいた上で、私ども航空局が、千葉県等ともいろいろな御意見を伺いながら飛行ルート案を固めてきて、それで二月の九日に公表させていただいた、こういうものでございます。

穀田委員 それでいいならば、例えば、飛行ルートを示したのは法案の閣議決定をしたよりも後なんですよ。もともと、昨年の六月に千葉県議会では飛行ルートを示すように意見書を上げ、そして十二月の、それぞれの、全員協議会に説明へ行ったときにも皆さんが意見を述べておられます。そして、七月までにその案を示す約束だったんです。だから、今いろいろお話ししたように、十二月の千葉県議会の全員協議会でも厳しく指摘されている内容なんです。これもほごにしているんです。

 こういう経過をやはり大臣よく見て、そういう出発点に不手際があったという問題がいろいろ今日の事態をつくっていることについては、しっかり見てとらなければならないと私は思うんです。

 しかも、私は、こういう政府のやり方について、本法案というものは、事実上、羽田空港の再拡張の事業着工をするための予算を裏づけている法案ですから、これを国会として承認する法案です。したがって、私は、騒音被害を受ける人たちの意見を無視して、先ほど来議論になっているけれども、後ろを決めて、ともかくここの出口はここなんだ、あとはともかくというのでなくて、きちんと意見を聞くべきだと思うんです。

 私自身としてはこの拡張法案については反対ですけれども、せめて、こういう問題についての多くの自治体の意見を聞いて、きちんとそれを了解と納得が得るまでは、そういう無視して工事、入札などの事業を着工すべきではないということだけは申し述べておきたいと思うんです。

 あと二つだけ。

 この問題の大きなネックは、もともと飛行ルートのネックというのは米軍横田基地の飛行空域が根本にあるということは、これは御承知のとおりです。この狭い首都の空域を我が物顔で占有しているのが今の米軍の実態です。ですから、首都圏の上空を自由に使えてこそ、千葉県の提案する騒音の共有や安全も私は可能になると思っています。

 したがって、米軍の空域を避けて無理やり千葉県に飛行ルートを集中させ、騒音公害をまき散らす事業でええのかという点を私は問いたいと思うんです。だから、米軍基地に撤去してもらう、それぐらいのきちっとした働きかけが必要だ、そのことについて述べて、私は主張し、意見を聞いておきたいと思うんです。

 もう一つは、先ほど政府参考人も、乗り入れをしたい地方空港の問題について、十四空港が増便を希望しているというふうにありました。拡張のメリットとして、羽田に乗り入れ、増便したら、地方経済の活性化につながるという話があったけれども、本当に活性化するかどうかは疑問だし、私は、地方空港の採算性を向上させる保証がないと思うんです。したがって、その経営状況について、地方空港の経営状況がどうなっているか、この二つの点だけお答えいただきたいと思います。

石川政府参考人 横田空域についての御質問がございましたが、横田空域につきましては、現在、羽田空港の再拡張に伴う航空交通量の増加に対応するために、私どもとしては、空域の一部見直しが必要だと考えております。米軍との具体的な協議を進めてまいりたい、こう考えております。

 ただ、横田空域自体は、御案内のとおり、低高度で横田空域を飛行するということは、騒音の影響が極めて大きく困難でございます。それから、この空域内には入間、横田それから厚木といった米軍なり自衛隊の飛行場がございます。したがいまして、これらの飛行場への出発到着ルート、それから航空路、こういうものと民間航空路の調整が必要ということになりますので、横田空域が全面返還されても、必ずしも新たなルートの設定が自由にできるというわけではありませんが、先ほど申し上げましたように、空域の一部の見直しというようなこともありまして、民間航空のより効率的な運航のために、引き続き要請をしてまいりたい、こういうふうに考えております。

 それからもう一つ、地方空港の問題でございますけれども、先ほど御説明申し上げましたように、今、羽田に乗り入れたいと希望している地方空港がたくさんございます。そういうことで、それらの便数が新規になる、あるいは増便になるということは、地域経済に大変裨益をすると私どもは考えております。

 以上でございます。

穀田委員 私が聞いたのは、最後に経営状況はどうなっているという話を言ったんですけれども、経営状況はもうこちらから言いますと、やはり旅客需要の実績と需要予測を調べた十四空港のうち、九が予測が実績を下回っているんです。それから、運輸政策研究機構の調査でも、国が管理する二十二空港のうち、十七空港が赤字なんですね。だから、やはりこういう赤字を、増便したからといって、それが減るものじゃ決してないんです。またさらに、地方自治体にそういった形でその補てんを押しつけるということになることも、それは予測されるということを私は指摘したい。

 あわせて、横田の問題については、さらにこれを議論していきますけれども、本当の意味で具体的なそういう政治折衝というのを我々としてはきちんと求めていきたいということを述べて、おしまいにします。

赤羽委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。穀田恵二君。

穀田委員 私は、日本共産党を代表して、反対討論を行います。

 反対する第一の理由は、航空機騒音の被害を受ける千葉県及び関係自治体、住民らの納得のいく解決を図ることなく、建設先にありきで事業の着工を強行しようとするものだからです。

 千葉県知事は、二〇〇一年にD滑走路がすべて決まっていたのなら、どうして二年も前に千葉県に飛行ルートを示さなかったのか、一方で建設のための段取りはこの二年間ずっと進めながら、順序が全く逆であると、羽田空港再拡張事業の進め方を厳しく批判しています。そして、いまだに国交省は、関係自治体、住民が納得のいく飛行ルート案を提示していません。こうした騒音問題の解決を抜きに、羽田空港の再拡張事業を強行することは許されません。

 反対理由の第二は、ほとんどの地方空港が赤字経営で、地方自治体の負担となっているもとで、羽田空港への乗り入れ、増便を推進することは、地方自治体、住民に新たな負担を強いることになりかねないからです。

 羽田空港に乗り入れ、増便することが、地方空港の採算性を向上させる保証はありません。むしろ、整備費用の負担増など発生し、採算無視で赤字を膨らませる危険性があります。

 新たな地方負担の枠組みまでつくることによって、無利子貸し付けを行う地方自治体は、貸付資金を起債で賄うため、その利子負担は免れません。もともと国が一〇〇%負担すべきである本事業の予算が逼迫していることをもって地方に負担を強いることは、本末転倒であります。

 なお、この空港再拡張事業を起爆剤として、首都圏に大型公共事業を集中させ、大企業の遊休地活用など、とんざ、破綻した大型開発事業の再開を促進、支援することをねらった財界の意向は、国民の期待に反するものであることを指摘し、反対討論を終わります。

赤羽委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 これより採決に入ります。

 東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

赤羽委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外三名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。大谷信盛君。

大谷委員 ただいま議題となりました東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。

 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程におきまして委員各位におかれましては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることにいたします。

    東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。

 一 緊急整備事業の円滑な推進を図るため、より一層のコスト削減と必要な資金の確保に努めることとし、地方公共団体の理解と協力を得つつ周辺地域との調和ある発展に努めること。

 二 東京国際空港における飛行ルートの設定等については、航空機騒音等の影響を受ける関係地方公共団体と協議の上、その意見を十分に聴き、環境対策等に万全を期すること。

 三 国際定期便の就航に当たっては、旅客の際内ターミナル間の移動の円滑化やバリアフリー化の推進等利用者の利便性及び快適性が確保できるよう努めること。また、成田、関西等の国際空港における旅客の際内乗継ぎの時間を短縮するため、国内線のダイヤ設定等が適切に行われるよう努めること。

 四 利用者利便の一層の向上を図るため、新滑走路供用開始後においても、地方路線等航空ネットワークを充実・拡充するとともに、新規航空会社の参入・拡大に対して適切な条件整備を引き続き行うなど航空会社間の適正な自由競争を促進させるよう努めること。

 五 航空機の運航の安全性の確保及びハイジャック・テロ等に対する保安対策に必要な措置を引き続き講じること。

以上であります。

 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

赤羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

赤羽委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。

 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣石原伸晃君。

石原国務大臣 東京国際空港における緊急整備事業の円滑な推進に関する特別措置法案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝を申し上げます。

 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました緊急整備事業の円滑な推進、環境対策、利用者の利便性の向上等につきましては、その趣旨を十分尊重してまいる所存でございます。

 ここに、委員長初め理事各位、また、委員の皆様方の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。

 どうもありがとうございました。

    ―――――――――――――

赤羽委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤羽委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

赤羽委員長 次に、内閣提出、国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣石原伸晃君。

    ―――――――――――――

 国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

石原国務大臣 ただいま議題となりました国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 平成十三年九月十一日にアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等を契機として、平成十四年十二月に船舶及び港湾施設の保安の確保を目的とした千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約附属書の改正が採択され、本年七月一日から発効することとなっております。

 これを受けて、我が国においても、国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保のために必要な措置並びに国際航海船舶の入港に係る規制に関する措置等を講じ、国際的な責務を果たしていく必要があります。

 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、国際航海船舶の保安を確保するため、国際航海船舶の所有者は、保安規程の作成及び実施、船舶警報通報装置の設置並びに保安管理者の選任等の措置を講じ、国土交通大臣による保安規程の承認及び船舶の検査を受け、船舶保安証書の交付を受けなければならないこととしております。

 第二に、国際港湾施設の保安を確保するため、国際埠頭施設等の管理者等は、保安規程の作成及び実施、保安設備の設置並びに保安管理者の選任等の措置を講じ、国土交通大臣による保安規程の承認を受けなければならないこととしております。

 第三に、海上保安庁長官は、本邦の港に入港しようとする国際航海船舶等の船長に、船舶保安情報を通報させ、必要に応じて当該船舶に対して立入検査等を行い、その結果等から判断して、当該船舶に起因して国際港湾施設等に危険が生じるおそれがあり、かつ、他に適当な手段がないときは、入港の禁止等の措置を講じることとしております。

 その他、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うことととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由です。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

赤羽委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、明十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時二十九分散会


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