衆議院

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第5号 平成16年11月9日(火曜日)

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平成十六年十一月九日(火曜日)

    午前九時二分開議

 出席委員

   委員長 橘 康太郎君

   理事 衛藤征士郎君 理事 萩山 教嚴君

   理事 望月 義夫君 理事 山口 泰明君

   理事 阿久津幸彦君 理事 金田 誠一君

   理事 土肥 隆一君 理事 赤羽 一嘉君

      井上 信治君    岩崎 忠夫君

      宇野  治君    江崎 鐵磨君

      江崎洋一郎君    江藤  拓君

      木村 隆秀君    河本 三郎君

      櫻田 義孝君    菅原 一秀君

      武田 良太君    谷本 龍哉君

      中馬 弘毅君    寺田  稔君

      中野 正志君    二階 俊博君

      葉梨 康弘君    林  幹雄君

      福井  照君    古川 禎久君

      保坂  武君    松野 博一君

      森田  一君    吉野 正芳君

      泉  健太君    菅  直人君

      下条 みつ君    高木 義明君

      玉置 一弥君    樽井 良和君

      中川  治君    長安  豊君

      伴野  豊君    松崎 哲久君

      三日月大造君    室井 邦彦君

      若井 康彦君    若泉 征三君

      佐藤 茂樹君    谷口 隆義君

      穀田 恵二君

    …………………………………

   国土交通大臣       北側 一雄君

   内閣府副大臣       林田  彪君

   国土交通副大臣      蓮実  進君

   国土交通大臣政務官    中野 正志君

   国土交通大臣政務官    岩崎 忠夫君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   柴田 高博君

   政府参考人

   (国土交通省土地・水資源局長)          小神 正志君

   政府参考人

   (国土交通省河川局長)  清治 真人君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  山本繁太郎君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  梅田 春実君

   国土交通委員会専門員   亀井 為幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月九日

 辞任         補欠選任

  菅原 一秀君     井上 信治君

  高木  毅君     谷本 龍哉君

  武田 良太君     宇野  治君

  寺田  稔君     福井  照君

  二階 俊博君     江崎洋一郎君

  和田 隆志君     泉  健太君

  佐藤 茂樹君     赤松 正雄君

同日

 辞任         補欠選任

  井上 信治君     菅原 一秀君

  宇野  治君     武田 良太君

  江崎洋一郎君     二階 俊博君

  谷本 龍哉君     吉野 正芳君

  福井  照君     寺田  稔君

  泉  健太君     和田 隆志君

  赤松 正雄君     佐藤 茂樹君

同日

 辞任         補欠選任

  吉野 正芳君     高木  毅君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一二号)


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     ――――◇―――――

橘委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省土地・水資源局長小神正志君、河川局長清治真人君、住宅局長山本繁太郎君、鉄道局長梅田春実君及び内閣府政策統括官柴田高博君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。望月義夫君。

望月委員 それでは、質問させていただきたいと思います。

 大臣がちょっとおられないようで大変残念ですけれども、それ以上の副大臣、政務官がいらっしゃるようでございますから、しっかりと答弁をしていただきたいと思います。厳しい質問をさせていただきたいと思います。

 先日の新潟の中越地震では、本当に大変な地震でございまして、多くの皆さんに、亡くなられた方、あるいはまたいろいろな被害を受けられた皆様方にお見舞いを申し上げたいと思います。

 そういう中で、多くの家庭に本当に甚大な被害が起きたわけでありますけれども、これは、日本の地理的な問題とかいろいろな問題がございます。しかし、それにも増して、地震の恐ろしさ、怖さというものを我々は大変実感したところでございます。

 国民の生活の場である住宅、この倒壊ということで大変なやはり被害を受けるということでございまして、これにつきまして、我が国の住宅政策、この耐震の問題、あるいはまたこれまでの取り組みについて、国土交通省としては一体どういうような取り組みをしてきたのか、そこについてお聞きをしたいと思います。

山本政府参考人 まず、建築基準法の耐震基準でございます。

 これは、昭和五十六年に改正がなされておりまして、新しい耐震基準となっておりますけれども、その考え方を簡単に御説明しますと、基準法に基づいてつくられます建築物の普通の耐用年数の間に何回か経験することが予想される中規模の地震、震度五強程度の地震に対しては、ほとんど損傷を生じない、経済的価値を維持できる、極めてまれにしか発生しない大規模の地震、震度六強ないし震度七程度に対しては、人の命に危害を及ぼすような破滅的な破壊といいますか倒壊などの被害を生じないということを目標にしております。

 十年前の阪神・淡路大震災などの地震におきまして、倒壊などの甚大な被害を受けた建築物のほとんどが現行の耐震基準が施行される昭和五十六年以前に建築されたものでありまして、五十七年以降に建築されたもので大きな被害を受けたものは少なかったということから、現行の建築物に関する耐震基準はおおむね妥当なものだと考えております。これを維持していくということでございます。

 それから、現在の我が国の住宅ストック、最新の調査で、昨年の調査でございますが、四千七百万戸、人が住んでいる住宅がございます。このうち、今説明しました建築基準法の新耐震基準を満たす住宅は三千五百五十万戸、四千七百万戸の七五%でございます。耐震基準を満たしていないものが千百五十万戸、したがってこれは全体の二五%に当たりますが、こう推計されております。

 こうした耐震基準を満たしていない住宅の改修を促進するために、国土交通省におきましては、住宅の耐震診断の費用それから改修費について公共団体と連携して補助する、それから、耐震改修工事を住宅ローン減税の対象としまして、十年間、ローン残高の一%を所得税額から控除するといったような支援を行ってきているところでございます。

望月委員 四千七百万戸あるうちの七五%、三千五百五十万戸がそういった意味では一応クリアされているというお話を聞きました。

 しかしながら、私の住んでいるところは静岡県なんですけれども、今まさに、東海大地震がいつ来てもおかしくない、こういうようなことを実は言われておるわけでございます。この住宅の耐震性能の向上、今ので多分、何となく今の答弁ではいいのかなと思いますけれども、それ以上の大震災が来るというようなこともやはり想定はしていかなくてはいけないと思うんですけれども、今後の取り組みについて、副大臣にそのお考えをお聞きしたいと思います。

蓮実副大臣 今の望月委員の、住宅の耐震性能の向上に向けた今後の取り組みの御質問だと思います。

 このたびの新潟県の中越地震では、土砂崩れなどによって壊された住宅や、耐震基準に合っていないといいますか、それを満たさない古い木造住宅が多くの被害を受けておるわけであります。ですから、地震によりまして、この被害をできるだけ少なくするために、古い住宅の耐震性能を高め、耐震改修を促進することが極めて重要であると思っております。

 国土交通省は、これまで、住宅の耐震改修に対しましては、補助金、通常よりも低い金利で住宅金融公庫からの融資など、財政支援を行ってまいりました。今後さらに住宅の耐震改修を推進するために、来年度予算要求の中で、耐震診断そして耐震の改修と分かれておりました従来の補助事業を一つにまとめて、地方公共団体が利用しやすい制度にするよう要求をいたしております。

 また、来年度の中古住宅ローン減税の税制改正は、築後二十年以内の要件を撤廃いたしまして、古い住宅でも今の耐震基準に合う住宅であれば減税をするよう、制度の改正を要望しておるところであります。

 今後、これらの制度改正を通じまして、住宅の耐震性能を高めるために、住宅耐震改修を強力に推進してまいりたいと思っております。

望月委員 現在、住宅性能評価機関は、民間企業と公益法人を合わせて九十八機関あるという話を聞いております。ただ、料金が機関によって異なって、大体十万円から二十万円、そう大したことないように思うんですけれども、十万円から二十万円というのは倍違いますから、これはいかがなものかなと思うところもありますけれども、今回のこの法律の改正によって民間企業の一層の参入が進むわけでございます。これは我々にとってみれば、これによって今の値段が安くなるということで、そういう評価をしてもらうということは、大変私は、エンドユーザー、国民にとっていいことではないかなとは思っております。

 この住宅性能評価を指定機関から登録機関、こういうふうになるわけでございますけれども、今般の法律改正の意義と、この改正によってどのような効果が期待できるのか。私は単純に今のような話をしましたけれども、そこら辺についてお伺いをしたいと思います。

    〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕

山本政府参考人 今般の改正は、公益法人等改革の一環といたしまして、平成十四年三月に閣議決定されました公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画に基づき、住宅性能評価等について、国が指定した法人等が実施する制度を、法律に明示された基準に適合するものとして国に登録された法人等が実施する制度に改めるものでございます。

 これによりまして、住宅性能評価などの仕事を実施しようとする者に求められる基準が法律に明示されるということでございますので、この基準に適合する者は国の裁量によらず登録される、住宅性能評価業務を行えるということになります。参入に当たっての透明性が向上するという効果がまず第一でございます。

 現在、九十八の住宅性能評価機関が指定されております中で、五十四機関、五五%に当たりますけれども、が民間企業、四十四機関が公益法人でございます。評価戸数で見ますと、八四%は民間企業である住宅性能評価機関によるものでございまして、既に民間企業の参入は進んでいるのでございますが、今般の法律改正によりまして、その結果として、これまで以上に民間企業などの参入が円滑なものとなる、一層民間企業の参入が多くなるという効果のほかに、あわせて、住宅性能表示制度の普及の促進にも役立つものと期待しております。

 また、多数の民間企業が参入することによりまして競争が活発化するということを通じて、お客様に対するサービス水準の向上なども図られるものと期待しております。

    〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕

望月委員 今、今回の法律改正によってこういうふうによくなるというようなメリットをお伺いしたわけでございますけれども、やはり我々が、代議士の皆さんが地元へ帰って、住宅の苦情といいますか、多分相当いろいろ、こんなものを買ってしまった、情けない、そういうようなことを実は相談に乗っていらっしゃるのではないかなと私は思っております。そういうことが多分この評価によって大分変わってくるのではないかなと、我々は実は期待をしております。

 ただ、指定機関から登録機関に移行することによって民間の企業の参入が容易になるというメリットはあるわけですね。これが大きなメリットです。しかし、要件が合致すれば登録をだれでも受けることができる。これはいいようであって、ちょっといろいろ問題があるんじゃないかという心配が実はあります。

 住宅性能評価を行う上で、不適切な業者、こういうものがどんどん、一応書類上、ペーパー上オーケーならば、仕事ができるようになるんですよ。これは悪いことを考えれば切りがないんですけれども、そういう中で、例えば住宅性能評価機関がハウスメーカーとか設計事務所と結託をしちゃう。そうしたら、要するに、ハウスメーカーとか設計事務所が、うちのところの知り合いをちょっと登録させてやっちゃおう、そうした場合に、何かいかにもよさそうに評価機関がするんですけれども、それは結託していますから何を使ったってわからない。エンドユーザーである国民は素人ですから、いやいや、評価機関がやってくれたものだからこれはもうオーケーだと。とんでもない。その裏には、今までよりももっと悪くなってしまうのではないか、そういうような懸念を私は実は心配するわけです。

 そういうような不適正な評価について、こんなことはないだろうとは思いますけれども、万が一というようなことを考えて、どのように考えているのかお伺いをしたいと思います。

山本政府参考人 御指摘のように、この法律自体、欠陥住宅問題に代表されます住宅取引の紛争を未然に防止したいということで制定されたものでございまして、今回の改正によって制度に対する信頼が揺らぐというようなことがあっては元も子もないわけでございます。

 そこで、登録制への移行に当たりましては、登録基準を法律で明示することとしておりますけれども、その中身は、まず第一に、評価機関の能力、技術力に関する要件といたしまして、評価員などが一定数以上いるということ。それから、評価機関の公正中立性に関する要件といたしまして、住宅の設計業者、販売業者、工事請負業者といった住宅関連事業者に支配されていない、これは資本の面でも人事の面でもですね。それから、業務の適正な実施のための措置といたしまして、評価などの仕事を行う部門に専任の管理者がいること。それから、経理的な基礎に関する要件としまして、債務超過の状態にないということを明示するとしておりまして、従来と同じように、住宅性能評価機関の適正な業務執行を確保できると考えております。

 また、こうした厳格な要件を定めることとあわせまして、消費者が的確に登録機関を選んで、またチェックを行えるように、新たに、財務諸表、営業報告書などの閲覧、評価員等の氏名の公表等の情報開示の規定を設けることにしております。

 さらに、これに加えまして、総括的な規定でありました現行の監督命令につきまして、まず、登録基準に適合していない場合は適合させるようにという適合命令。それから、仕事に関連しまして、公正かつ基準に適合した方法による業務の義務に違反している場合は改善命令を行えることにしておりまして、その要件を明確化しております。

 あわせまして、登録機関の役職員や評価員等に対する秘密保持の義務、それから贈収賄については、直接この法律によりまして罰則規定を整備することにしておりまして、これらによりまして、登録後の活動についても、その事後チェックを充実することによりまして一層適正な評価の確保に努めることとしております。

 これらの措置の的確な運用を通じて、登録機関による適正な業務実施の確保に努めてまいる考えでございます。

望月委員 ただいまお話を聞いて若干安心したわけでございますけれども、やはり庶民の一生の夢というのが住宅に凝縮されるわけでありまして、家庭を持つ、そして家をつくるということは本当に庶民の夢ですから、これに対して損害を与えるようなことは決して我々はやはり許してはいけない、厳しくそういった面では取り締まっていただきたいなと思います。

 最後に、時間がございませんから、実は、中古住宅のリフォームというのが最近非常にテレビとかいろいろマスコミではやっていまして、多分こういった問題がこれから大きな我が国の、中古住宅とかリフォームに関しては少なかったんですけれども、アメリカなんかは住宅産業の流通に関しては八割ぐらいが中古住宅だ、日本の国も多分そういうふうになっていくのではないかなというふうに思っております。

 このことにつきまして、新築住宅では、平成十五年度の着工数というのが百十七万戸のうち、十三万七千戸、一一・七%の住宅が性能評価を受けている。これは大分トラブルが減ってきて、まだこれからだと思いますけれども、中古住宅では、平成十五年度の性能評価を受けた戸数は二百二十一戸である、これは平成九年度の流通量十六万戸に対しても〇・一%にすぎない、こういうような実は数字が出ているわけでございまして、この辺についても、やはりこういう法改正の折にしっかりとした指針を出していただきたいなというふうに思いますけれども、このリフォーム工事ですね。

 そういった意味で、トラブルもいろいろやはり発生している。リフォーム工事がどのように行われているのか、専門家によるチェックを受けたいというニーズも多分多くなってきているのではないかと思いますけれども、中古住宅の性能評価の活用の促進に向けてどのように取り組んでいくのか、また、住宅リフォームの性能評価に関する今後の取り組みについて、ここら辺が今回の法律でどのようになっていくのか、お伺いをしたいと思います。

山本政府参考人 住宅ストックをきちんとよくしてきちんと利用される方に流通させていくというのは、これからの住宅政策の正面の課題だと思っております。御指摘のとおりだと思います。

 ところで、既存住宅についての住宅性能評価でございますけれども、この制度自体が四年前から施行されましたけれども、既存住宅はさらに、二年弱前からようやく動かし始めたばかりでございます。

 それから、既存住宅の性能を評価する方法でございますけれども、最新のいろいろな技術を駆使してやる方法がないわけではないんですが、大量に安いコストでやるということで、現在、評価の方法は基本的に目視によっております。そういうこともありまして、検査内容を充実させること、評価の方法を拡充することといったような課題がまだたくさんございます。

 それからさらに、御指摘をいただきました、リフォームによって改善された質の評価についてもさらに課題がございますので、冒頭申しましたように、住宅政策上の一番正面の課題だと思っておりますので、これから制度の充実に一層努力してまいりたいと思っております。

望月委員 どうもありがとうございました。

橘委員長 谷口隆義君。

谷口委員 おはようございます。公明党の谷口でございます。

 この権威ある国土交通委員会で初めて質問をさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。

 まず初めに、さきの台風、また新潟中越地震に遭われてお亡くなりになられた方に対しまして心からお悔やみを申し上げますとともに、現在まだ一万九千名近くの方が避難をされているということでございます、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。

 後ほど防災関係のことをお聞きいたしたいと思いますけれども、まず初めに、今回のこの付託されております法律案につきましてお尋ねをさせていただきたいというように思っております。

 今回のこの法律案、平成十二年四月から施行されておるということをお聞きいたしておるわけでございますけれども、今回は、現行の法律案に、住宅性能評価機関等について指定制から登録制に切りかえるであるとか、また、登録基準を明確にするということを通じてこの評価制度の信頼性、公平性を確保するというようなことで改正されるということをお聞きいたしておるわけでございます。

 これは大変私はすばらしいことで、これがまだ、どうもお聞きしますと、十五年度で見ると一一%程度の評価実績だということでございますので、先ほど望月議員のお話にもありましたように、国民の皆さんが家を持つというのは大変な決意を持って取得されるわけで、良質な住宅を供給するという観点ではこれは非常に重要な法律であると思いますので、一層拡大をするようにぜひ努力をお願い申し上げたいと思う次第でございます。

 それで、一つお聞きしたいのは、この評価制度の信頼性、また公平性を確保するというのが非常に重要でございます。ですから、今回のこの法律案においては、住宅関連事業者、これは設計業者であるとか販売業者であるとか、また請負業者がこのような業者でありますけれども、これに支配されていないということが一つのポイントになっておるわけでございます。登録基準でございますね。

 この登録基準を拝見しますと、限定列挙されておられるわけでございまして、実質的にこのような支配従属関係がないというようなためには、そこは、限定列挙の後に、例えば、その他実質的に支配従属関係が認められないもの等とやはりつけるようなことの方が私はよかったのではないかというように思う次第でございます。これについてまたお尋ねをしたいということ。

 もう一つは、このいただいた資料を拝見いたしますと、十五年度に、既存住宅においても二百二十一戸、制度開始後累計で二百二十四戸というように、既存住宅にもこの住宅性能評価が行われております。現行、非常に中古住宅もしっかりとして、売買市場も今拡大されつつあるわけでございますけれども、このような既存住宅につきましてもより一層その拡大を図るという方向で今やっていただいておると思います。

 今申し上げました既存住宅の拡大の方向性と申しますか、これと、穴が抜けることのないような、実質的に支配従属関係がないんだというところを、これを阻止するといった観点でどうお考えなのか、お尋ねを申し上げたいというように思います。

山本政府参考人 現行の国による指定制度のもとでは、この制度の運用のための手がかりを、法律に基本的な考え方を書き、それから政令、省令という形で運用基準を定めております。

 今回、登録制に移行するということで、一切裁量の余地がない形で登録の基準を明定する必要があります。そういう意味で、先ほど引用していただきました登録基準を法律にすべて、今まで先ほど言いましたようなヒエラルヒーで定めていたものをすべて法律レベルで明定するという取り扱いにさせていただきました。

 これでもし登録基準に適合していないということが事後的に明らかになったような場合につきましては、新しい法律によりまして、監督命令の中身を、基準に適合するように、この部分が適合していないのでという適合命令を発出することができるようになりまして、事後的にきちんと措置できるような手だても今回の改正案で用意していただいております。そういう枠組みの中できちんと運用していきたいと思っているわけでございます。

 それからもう一つ、新設住宅については大分普及が毎年毎年ふえてきているわけですけれども、御指摘のように、既存住宅についての性能評価は、つい二年前に発足したばかりということもありまして、まだ非常にわずかなレベルにとどまっております。住宅業界の方々と連携して周知しまして、普及に努めるということが基本だと思います。

 さらに、既存住宅の性能評価の方法としまして、現在、目視を中心とするものとしておりますけれども、既存住宅の売買のためにより充実した性能の確認を希望する消費者の方々のニーズにこたえられるように、消費者の方々が安心できるような検査内容の充実、あるいは評価方法の整備にこれからも努めてまいる所存でございます。

谷口委員 今局長おっしゃったように、ぜひ、実態的に信頼性、公平性を高めるように頑張っていただきたいと思いますし、既存住宅についても何らかの努力をしていただいて、この制度、大変いい制度でございますから、広めていただきたいというように思う次第でございます。

 次に、震災関係、防災関係をお尋ね申し上げたいというように思います。

 きょうのNHKのニュースを見ておりましたら、今回の震災の初動の動き、また対策等々において、国民の皆様方が六七%評価しているというようなことで、政府また地方団体について評価しているという方が非常に多いわけでございます。私も、状況を見ておりまして、大臣みずからが被災地にすぐに飛んでいったり、現場の地方団体の皆さんがもう不眠不休の対応をされておられる、国土交通省の職員の皆さんも大変な状況の中で頑張っていただいているということをよく理解いたしておるわけでございます。

 今回のこの台風また震災、特に台風で考えますと、今までかつて起こったことのないような、例えば高知県の異常な高波だとか、また十個もこの時期に上陸するというような、巷間言われておるような異常気象に基づくような状況があるんではないかと思わざるを得ない状況があります。

 先日も、テレビで大臣と有識者との間の意見交換、御協議の状況も見ておりましたら、有識者の方が、今、百年、二百年に一回の災害に対応していかなければならない、今までとレベルの違う対応をする時期になったのではないかというようなことをおっしゃって、それを聞いた大臣の方も、それはそういうことだということで、防災体制全般を根本的に見直すことが必要だというようにおっしゃっておられたわけでありますけれども、この防災体制を抜本的に見直しをされるというような観点で、現行の動きについてお尋ねを申し上げたいというように思うところでございます。

清治政府参考人 ただいま委員からお話ありましたように、ことしは梅雨前線による豪雨、あるいは十個の上陸した台風によりまして大変な被害をこうむっているわけでございます。各地で過去最高の降雨量が記録されまして、河川堤防の決壊等によりまして大変な被害を受けてございます。

 このような甚大な被害の発生を重く受けとめまして、従前からの水害、土砂災害等の対策の総点検と抜本的な見直し、強化につきまして大臣から指示がございました。

 この取り組みの一環としまして、災害対策の抜本的改善を図るための検討を行うことを目的にいたしまして、学識経験者により構成されます豪雨災害対策総合政策委員会というのを設けまして、今月の十五日に第一回目の委員会を開催する予定にしてございます。

 この委員会では、今月中を目途にいたしまして、緊急に対応すべき点につきまして中間提言をいただくことにしておりまして、さらに、今年度中を目途に、抜本的な見直しを図るため、総合的政策についての提言をいただくということを考えております。

 これら委員会からの御提言をいただきまして、今後とも、地域の方々の生命財産を守るため、関係者とも十分な連携を図りながら豪雨災害対策に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

谷口委員 今おっしゃったように、一つは、やはりスピードというのも必要なんだろうと思うわけでございまして、ぜひ従来の防災対応のしぶりから一歩踏み出して、現下の異常な状況の中での防災体制を一刻も早く構築をお願い申し上げたいというように思います。

 また、もう一つの地震の方なんですが、昨日も魚沼市で五強の地震があった。どうも、本震が終わってから以降の余震が長く、またそれも大きな地震が続いておるというような状況で、地元の皆さんも本当にこの不安感は大変なものなんだろうというように思う次第であります。

 このような震災の中でやはり一番ショックを受けたのは、上越新幹線の脱線事故でございます。これが、二百キロ強のスピードで百数十人が乗られていたということでございますけれども、一人もけが人がいらっしゃらなかったというのは不幸中の幸いでございますけれども、あれが東海道新幹線で起こりますと、これは大変な事故になります。

 国土交通省も北側大臣もこのことは従来からおっしゃっておられるわけでありますけれども、一つはやはり、ユレダスがどうも直下型地震に機能しなかった。P波とS波というんですか、従来は機能しておったものが、真下で起こったときにこれが機能しないというようなことが今言われておるわけで、このことを踏まえて、これもまたいつ起こるやわかりません、何らかの対応を今国土交通省として考えていらっしゃるのか、また、もう既にそういう行動を起こされていらっしゃるのか。

 大臣、お忙しい中来ていただいたわけでありますけれども、大臣の方から御答弁をお願いできればというように思います。

北側国務大臣 きょうは朝、閣議がございまして、ちょっとおくれたことをおわび申し上げます。

 今、谷口委員がおっしゃいましたように、いわゆるユレダスの場合は、先に届きます初期微動、これはP波というんですけれども、P波とそれから地震の主要動であるS波、この到達の間が極めて短いわけですね。直下型でなおかつ震源が浅いという今回のような地震の場合にはユレダスが機能する余地が小さいということは、これは認めざるを得ないわけでございまして、今後、こうした直下型の地震に対する対策をしっかりとらないといけないというふうに考えております。

 今、事故調査委員会が現地にも入り、なぜ脱線をしたのか、そのメカニズムにつきましては専門的に調査検討をしていただいております。少し時間がかかりますが、途中で中間報告もきっちりとしていただきたいというふうに思っております。

 それとともに、こうした直下型地震に対していかにして脱線を防いでいけるのか、また、仮に今回のように脱線が生じたとしても、被害を最小限にするために何ができるのか、何をすべきなのか、そうしたことを、当面のこうした対策についてもぜひ検討してもらいたいということで、今、国土交通省内に新幹線脱線対策協議会というものを設置いたしまして、ここにはJRの東日本だけではなくて、東海もそれから西日本にも入っていただきまして、また先ほどの事故調査委員会の調査結果も、適宜その情報を入れていただきまして、当面できることについてはしっかりとやらせていただきたいというふうに今考えているところでございます。

 確かにユレダスは十分に機能しなかったんですが、ただ、阪神の震災以降、例えば高架橋につきましては、耐震補強を推進してきました。今回のあのような直下型地震、現場は御承知のように高架のところでございまして、今回、構造物には、この高架橋も含めまして、倒壊する等のそうした損壊はなかったわけでございます。そういう意味で、阪神の教訓は全く生きていないわけではなくて、十分に生かされてきたというふうに私は理解をしております。

 今後とも、こうした構造物の耐震化に向けて、さらにしっかり取り組みをさせていただきたいと思っております。

谷口委員 ぜひ、またそういう観点で進めていただきたいというふうに思います。

 あと、時間がなくなりましたが、もう一つだけ申し上げたいことがございまして、私の地元に大きな河川、淀川というのがあるんですけれども、大阪市内を流れている。大都市の中でこんなに大きな河川が流れているところはありません。この淀川も先日、危険水域を一部越えたところがございまして、この淀川も従来、大変はんらんをする川でございまして、これがはんらんをしたことが原因で、現下の河川法が制定されたというようにもお聞きいたしておるわけでございます。

 先日、大臣は豊岡の円山川の視察に行かれたということを聞いております。あの破堤をしたところから川が水流で流れ出したエネルギーが大変だったというお話を私は聞いたわけでありますけれども、仮に淀川が破堤をする、決壊するということになりますと、川幅にしても堤防にしても、これは比べようもない大変な事故が、震災が起こるんではないか、このように思うわけで、そういうこともございまして、私、今国土交通省もおっしゃっていただいておるハザードマップを地元で一刻も早くつくっていくべきだと。

 完璧に治水対策をやらなければなりませんけれども、やはり起こった場合にどういうように住民の方に避難をしていただくか、これは大変重要な問題だと思うわけでございます。大臣、ちょっと時間がございませんけれども、簡単に、御見解ございましたら御答弁お願い申し上げたいと思います。

北側国務大臣 こうした洪水対策につきましては、ハード面の整備を着実に進めるとともに、一方で、今委員がおっしゃったソフト面の対策というのが非常に大事だと思っています。どうしても、ハード面の方の整備は、これは時間がある程度かかることはやむを得ないわけでございまして、そういう意味では、ソフト面の対策をしっかりやっておくことが極めて肝要なこと、防災対策上極めて大事であるというふうに認識をしております。

 この淀川につきましては、浸水想定区域につきましては既に公表をさせていただいておるところでございまして、地元の方で、今おっしゃった洪水ハザードマップ、その重要性というものをぜひ御認識いただきまして、この洪水ハザードマップを早急に策定していただきますように、我々国土交通省としても、しっかり技術的な支援も含めましてさせていただきたいと思いますので、ぜひその取り組みをお願いしたいと思っております。

谷口委員 どうもありがとうございました。

橘委員長 若井康彦君。

若井委員 おはようございます。民主党の若井康彦です。

 今回の住宅の品質確保の促進等に関する法律改正につきまして、私は、大変に大きな時代の曲がり角の中で国の住宅政策をどうするかという観点から、この法律改正について幾つか御質問をさせていただきたいと思います。

 まず、今回連続して起きました水害そして新潟中越地震、これをこの住宅政策の観点から考えるとどういうことになるのかという点について若干お聞きをしたいと思います。今回の新潟中越地震で損なわれた住宅ストックというものの被害の状況について、簡単に教えていただきたい。

柴田政府参考人 お答えいたします。

 新潟中越地震におきます住宅の被害でございますが、十一月八日九時現在でございますが、消防庁の報告によりますと、全壊が四百三十三棟、半壊が九百八十九棟、一部損壊が一万二百七十四棟というぐあいになっております。

若井委員 今回、大変な被害の中心になりました新潟県の山古志村、人口が二千人という、そうした地域を中心にして一万戸以上の住宅が損壊をしている、住宅の上での被害も大変に大きかった、本当にお見舞いを申し上げるわけです。

 こうした地震というものが、確率的に日本の国内、全国至るところで必ず起きる、そうした前提に立って住宅政策を今後どう考えていくか、大変に大きな問題だと思うんですけれども、この住宅の品質確保の項目を見てみますと、耐震というところが第一に挙げられているのは、そういう意味で大変に的を得た法律だというふうに思うわけです。

 ちょっと視点を変えまして、テレビ等の報道で見ておりますと、今、芋川という流域で、天然のダムができて日々住宅が水没をしていくというのを見ておりますと、本当にやりきれない思いをいたしておりますし、ましてや当事者の方々のお気持ちを思いますと本当に言葉もありませんけれども、あのような形で住宅が損壊をしていく、住宅のストックが損なわれていくということに対して、国として、あるいは県を通じてかもしれませんけれども、このストックに対してどのような対策を今後考えていかれるのか、その点、簡単に教えていただければ。よろしくお願いいたします。

柴田政府参考人 新潟県中越地震の被害の中でも、特に山古志村の天然ダムの問題については非常に大きな問題でございます。国土交通省におかれましても、直轄事業として天然ダム対策に取り組んでおられるところでございます。

 御指摘のように、芋川の天然ダムに水没した家屋がたくさんございます。内閣府といたしましては、これらの水没した家屋につきましても、この地震に起因する住宅被害として被災者生活再建支援法の対象になるものというぐあいに考えております。完全にすべて水没している世帯につきましては、市町村が認定されるわけでございますが、当然、全壊として認定されるものというぐあいに考えております。

若井委員 思い起こしますと、平成七年に阪神・淡路で大変に大きな震災があり、住宅でいいますと十万棟以上と私はお聞きしておりますが、そうした建物が全壊をした。こうした例えば大都市地域におきます震災、こうした中で大変に住宅に対する被害も甚大なものになるということが予想されるわけですけれども、今、大都市地域におきます総合的な地震防災対策、これにつきましてどんな推進体制で取り組んでおられるのか、その辺について御報告いただきたい。

林田副大臣 今委員御指摘のとおり、大都市における、もしも大地震が起きた場合にどういう災害状況あるいは応急対策が必要かというのは、非常に大事な問題だというふうにとらえておりまして、現在、中央防災会議専門調査会におきまして、首都地域及び中部圏、近畿圏を対象として検討を進めております。

 具体的に申し上げますと、首都圏においては、いわゆる関東大震災クラス、すぐに起こるかどうか、ちょっとこれはまたわからないようなところがありますけれども、いわゆるマグニチュード七以上クラスの地震が発生するおそれが当然あるということで、実は昨年九月に、先ほど申し上げました中央防災会議の中に首都直下地震対策専門調査会を設置いたしたところでございます。

 その専門調査会において、まず今年、十二月末までに、首都地域で起こり得る地震像の把握、どの程度の規模というか、どういう範囲で起こるのであろうか、これは非常に難しいとは思いますけれども、地震像の把握及び人的、物的等被害の予測を行います。そして今年度中、三月までに、その予測に基づいて施設の耐震化等の予防対策、あるいはいざ発生したときの、今回の中越でもございましたけれども、近隣からの応援、いわゆる広域応援体制等の緊急対策、応急対策と言った方がいいのか緊急対策と言った方がいいのか、いわゆる応援です。緊急的に広域で対応すべきものは何があるかというのを取りまとめまして、そして来年度中に、専門調査会での検討を踏まえまして、内閣府として大綱や活動要領の見直しを行いたいと考えております。

 今のが首都圏のあれでございますけれども、同じく中部圏、近畿圏におきましても、平成十三年十月に設置されました東南海・南海地震等に関する専門調査会において同様の検討を進めているところでございます。

 以上、申し上げましたように、両専門調査会における検討を通じ、引き続き大都市地域における地震防災対策を強力に推進してまいりたいと思っております。

若井委員 阪神・淡路大震災からもう間もなく十年という時間が過ぎようとしているわけですけれども、今お話にありました大都市地域における直下型地震の危険というのは、もういつ起きてもおかしくないという状況に差しかかっていると私は認識をしております。そういう意味で、今のお話は、ややちょっとまだまだるっこしいのではないか、一刻も早く、本当の意味での地震防災対策というものの推進を実現していただきたいということを林田副大臣にはお願いを申し上げて、林田副大臣、どうもお時間いただきましてありがとうございます。

 あともう少しこの点については詳しいお話を聞かせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 実は、内閣にあります中央防災会議では、さまざまな御検討がこれまで進められてきたというふうに聞いていますけれども、その一部ですが、例えば、平成十年に大都市地域の震災対策のあり方という提言がなされている。その中で、ちょっと読みますと、地震発生可能性の評価に関する情報を、さまざまな被害想定やハザードマップ、そうしたもので住民等に知らしめ、これを行政や住民の具体的な防災対策、防災行動につなげる方策が必要であるという提言が既に平成十年になされているわけですね。

 その中で、今回の地震等では比較的そうした被害は少なかったわけですけれども、阪神・淡路では、六千四百人ぐらい人が亡くなって、その九割が圧死をしたというふうに言われている。

 個人住宅の耐震補強というような観点から考えて、今の提言からどのような方策を皆さんはお考えになって、実現しておられるのか。例えば、先ほどここにありましたハザードマップですね。本当にそれが、既に具体的な形で地域やあるいは住民の方に示されているのか、実効性のある地震、震災対策になっているのか。その辺、ちょっと現状どうなっているんでしょうか。

柴田政府参考人 御指摘の地震のハザードマップでございますが、各地域におきまして、それらを作成いたしまして公表するということは、住民のまず防災意識を高めるということ、この地域が危ないというようなことをわかっていただくということ、また、それを通じて住宅の耐震化、補強をやっていくというような意識を高めていくというような、震災の予防対策に非常に効果があるというぐあいに考えております。

 現在のところ、東京都、横浜市、名古屋市などにおきまして、震度の分布、それから地域の危険度をマップ上に表現したハザードマップの公表が行われております。ただし、まだ多くの地方公共団体においては、いまだ策定されていない状況にございます。これらの地方公共団体におきましても、ハザードマップ作成の取り組みが早期に進むよう、国としてもその取り組みについて支援をいたしているところでございます。

 具体的には、現在、九つの地域をケーススタディーとして取り上げております。その地域で起こり得る海溝型地震、あるいは活断層の地震、その他直下の地震による揺れの分布を示すマップの作成手法、どうやってつくるかという手法につきまして、有識者から成る検討会において、現在、鋭意検討を行っております。今後、検討成果をマニュアルとして取りまとめまして、その公表、普及を図りまして、現在ハザードマップをつくっておられない地域におけるハザードマップの作成の手本にしていきたいというぐあいに考えております。

若井委員 かなりマクロなところから手をつけられているということはある程度理解をいたしますけれども、例えば、今回の住宅品質確保という観点から、性能表示の中に、これはさすがに一番最初に構造の安定に関すること、耐震等級とか、そうした内容が盛り込まれているわけですが、実際のところ、今のお話との関連で言いますと、ハザードマップで大変に危険な地域、ある意味でいうと揺れが必ず増幅をされて大きくなるような地域と、ある程度、安定的というとおかしいですけれども、相対的には安全性が高いと思われるようなところについては、この住宅の性能の表示という観点からすると、絶対的な意味で表示ができる。

 つまり、そうした建っている土地の条件とか、そういったことが大変に大きく影響するんではないかと思いますが、その辺について、耐震対策、地震対策という観点からは、この制度についてどのような位置づけをしておられるか。いかがでしょうか、感想程度で結構ですが。

山本政府参考人 この法律による住宅性能評価制度は、個々の住宅についてお客様が一番知りたい性能、それを客観的に評価して表示するという枠組みになっております。

 御指摘の、ある程度のまとまりのある地域について、地震ないしはその他の災害の危険性がどういうふうにあるかということにつきましては、ただいま内閣府の方から地震ハザードマップについての取り組みについて御説明がありましたように、公共団体において、きちんとした情報を整理して市民の皆様に提示をするというのが正面であろうと思います。

 ただいま御質問の中に、敷地で絶対的な評価をするというお話がありましたけれども、もちろんいろいろな可能性について吟味はしなければいかぬという問題意識はありますけれども、今のこの法律に基づく制度の枠組みで御指摘の問題意識を受けとめるのはなかなか難しいというふうに考えているわけでございます。

若井委員 その点については今後改善を私は求めたいと思いますけれども、それについては後ほどまたちょっと触れたいと思います。

 大臣、今回の災害に限らないと思うんですが、そうした震災の場合における住宅再建の補償ですね。被災者生活再建支援法がございますけれども、今回の地震をきっかけに議論が起きています住宅そのものの再建について、大臣、どのような姿勢で取り組まれようとなすっておられるでしょうか。

北側国務大臣 この法律は、委員も御承知のとおり、前の国会でたくさん議論をちょうだいいたしまして改正をさせていただきました。そして、ローンの利子についても支給ができるようにしましょう、また、金額も最大三百万まで拡張するということでやらせていただいたところでございます。そういう形で、国会内で、今委員の恐らく問題意識でございます、住宅再建そのものに支援をしたらどうなんだという問題意識も当然その議論の中で検討していただいた結果として、改正案としては、住宅ローンの利子分についての支援をしていこう、最大限三百万円までというふうな形で前国会では決着を見たところでございます。

 ただし、では、それだけでいいのか、現に、例えば県の方ではさらに上乗せでやっているじゃないかという御指摘もございます。問題意識は今後ともしっかり持って、どういう制度設計ができるのか、どういう支援ができるのか、これはぜひ検討してまいりたいと思っております。

若井委員 ぜひ前向きな御検討をお願いいたします。

 それから、今回の被災者に限りませんけれども、今回のこの品質確保法、住宅性能評価制度、これを例えば地震保険等に有効に連動させていくということが重要かと思いますけれども、現在、この点についてどのような仕組みをとられておられるのか、そして、どの点を改善していかれるのか、その点、お考えがあれば担当の方に教えていただきたい。

山本政府参考人 現行の地震保険制度は、まさに昭和三十九年の新潟地震を契機に発足いたしました。昭和四十一年に創設されたものでございます。地震、噴火、あるいはこれを原因とする津波によりまして、火災、損壊、埋没または流出による損害が生じた場合にこれを補償する制度でございます。

 地震保険制度におきましては、まず基本といたしまして、昭和五十六年に改正いたしました建築基準法の新耐震基準に適合した建築物については、一〇%の保険料の割引措置が講ぜられております。それがまずベースとしてございます。

 それから、この法律に基づく住宅性能表示制度に基づきまして耐震等級が評価されます。建築基準法に定める地震に対する力に対して一・五倍の耐震性能があるというものが耐震等級三と定められますけれども、このような等級を得られた住宅につきましては割引率が三〇%になります。

 それから、等級が二、これは基準法に定める力の一・二五倍まで耐え得るというものでございますが、この場合は割引率が二〇%というふうになっておりまして、まだまだ地震保険の普及は限られているんですが、住宅性能表示との連携を深めることで普及を図っていく必要があると思っているところでございます。

若井委員 ありがとうございます。

 この住宅性能評価の制度というものを一般の国民の方々に普及していく上でも、今のような内容についてはさらによく周知徹底を図る、そんな努力をしていただくことを期待したいと思います。

 それでは、ちょっと視点を変えまして、今回の法改正にかかわります、例えば評価機関というものの質や性格に関連があると思いますので、視点の中に、住環境、全体的な住環境というものをもう少し再検討して加える必要があるのではないかという点について御質問をさせていただきます。

 これまでの表示事項の項目を見ておりますと、確かにこの住環境等についての配慮がなされていることは理解ができるところです。

 例えば、六番目の項目にあります光・視環境に関することというところで、開口率という、要するに窓がどれぐらい開いているか、そういう項目が加えられておりますけれども、実は、窓が住宅の性能にどういうインパクトがあるかということをよくよく考えてみますと、確かに一般的に言えば、窓の広いうちは、明るくて気持ちがいい、風通しがいい、日当たりがよいというような、そうした意味でプラスの評価ができるというのはよくわかります。

 ただ、この住宅がどういう場所にあるかということによっては、窓の開口部、開口率が逆にマイナスに影響するというようなことも往々にしてあり得る。例えば非常に交通量の多い幹線道路に面しているとか、あるいは隣のお宅から中がよく見えてしまう、要するにプライバシーの問題とか、そうした問題があり、単純に個別の住宅の性能だけでは住宅としての評価が大変しにくい、そういう部分も私はあるというふうに考えています。

 そうしたものに対する配慮も加えて、この住環境を表示制度の中に加えることができないだろうかということを考えるわけですけれども、そうした点、今の制度というものをどういうふうに考えておられるのか、教えていただきたい。

山本政府参考人 大変大事な御指摘をいただいたと思います。住宅も市街地を形成する一つの要素でございますけれども、そういう住宅が、実際、結果として市街地をつくっている、その点にきちんと心を用いて評価制度を構築し、運用すべきだという御指摘だと思います。

 ただ、現在私どもが持っております住宅性能表示制度について御説明させていただきますと、まず結論から申し上げますと、ただいまの問題意識を受けとめる制度となっておりません。

 今この法律でできております性能表示基準で取り上げております性能表示事項は、まず、住宅取得者の選択といった観点からニーズが強いと考えられる事項、それから、客観的な評価によって、等級とか定量的な数値で評価が可能なものということに限定して定めております。適正に運用すればどの評価機関でも同一の評価が得られる、そういう性能について表示基準を定め、評価項目を定めているというのが、今この法律で持っている私たちの制度でございます。

 大きく言えば景観あるいは住環境ということでございますけれども、そういう価値につきましては、例えば美しさとか精神面での安らぎといった話までいきますと、個々人の主観で判断が異なってしまうという部分もございますし、あるいは、その住宅一つだけでは評価できない、町並みなど周囲を含めて一体的に形成する必要があるような価値につきましては、今申し上げました私どもが持っている制度の枠組みに当てはまらない、第三者機関が個々の住宅だけを見て基準に当てはめるという形での客観的評価を行うことが難しいというふうになっております。

 そういうことを正直に申し上げました上で、良好な住環境あるいは景観の確保のためには、むしろ、地域住民の方々が主体的な取り組みの中から地域にふさわしいまちづくりあるいは家づくりのルールを定めることが大事だと考えておりまして、ことしの六月に成立していただきました景観法に基づく仕組みがきちんと活用されるように取り組んでまいる考えでございます。

若井委員 景観法の話はまだ、後ほどお聞かせいただこうと思っておるんですが。

 私は、要するに住宅の性能表示制度というのは、似た制度があるとすると、車の車検制度に似た制度ではないかと思っております。車検制度に従って、国民の方々は、この車は年式はこれぐらい、この程度傷んでいるとか、そういうことを書類を一つ見るだけで大体理解ができる。ディーラーの方々も、この車は幾らで販売をしたら適正であるかということを判断することができる。かつてはなかなか、ちょっと怪しげな車のディーラーさんもいたかもしれませんけれども、今の時代は、車検の経歴とかそうしたものを見れば、この車の状態は大体どんなものかがわかる。

 住宅についても同じようなそうしたものをつくろうというのがこの住宅品質確保促進法だと私は理解をしておるわけですが、残念ながら、車と違って、住宅は自分で移動をすることができません。要するに、建っているところにあって初めて住宅なのであって、土地に張りついているからこそ住宅になっている、そこが車と違うところだ。どんなスポーツカーでも、それは山道も走れれば高速道路も走れますけれども、住宅だけは、建っている場所から動いたらもうその価値がない、存在する意義がない、そういう種類のもの、これがだから車と住宅の決定的な差だと私は考えている。ですから、車と同じような車検制度みたいなもの、これでは要するに十分ではないというのがこの品確法の一番の弱点だというふうに私は思うんですね。

 ですから、今回の改正ではこの表示事項等について御提案はありませんでしたし、今のお話でいうと、それはそれぞれの評価機関の主観に入っている領域じゃないかという御説明があったんですけれども、私はそうじゃないと思います。その住宅がどういうところに建っているのかということについては、絶対項目の中に今後加えていくべきだと考えております。ぜひ、そういう御検討をいただきたいと思うんです。

 そういう意味で、先ほどの地震、危険地域というような、これは例えば地すべり地帯の話もありますし、崩壊地形のところに建っている、あるいは洪水の危険地域にあるというようなことを、今後、ぜひこの表示事項の中に加えるという検討をしていただきたい。そういうつもりできょうは御質問をしておるわけですが、いかがでしょう。そういう、車検とこの制度は違うんですよということを、ぜひこういう制度の中に盛り込んでいただいたらいかがでしょうか。

山本政府参考人 住宅の立地する場所、あるいはその当該場所の地形の安全性といったような事柄につきましては、例えば、災害に対する危険の著しい地域ということで、建築基準法ですと公共団体が災害危険区域として指定いたします。そのほかにも、土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律で土砂災害特別警戒区域、そのほか、急傾斜地崩壊危険区域といったような区域を公共団体が指定をいたします。指定した上で、市民の皆様に周知するという方法をとっているわけでございます。基本的には、このような住宅立地の安全性あるいはその特性につきましては、土地柄に通じた公共団体の判断で運用するということがふさわしいというふうに考えております。

 なお、市場における取引の安全という観点からは、当然、そういう法律上の地域指定が行われている土地の区域であるかどうかというのは、宅地建物取引業法上の重要事項の説明の対象となっております。そういうふうな形で具体的に取引の安全を図っていく。それで、個別の住宅の性能評価についてはこの法律が分担するというような役割分担かと考えております。

若井委員 おっしゃることはよくわかるんですけれども、一般の国民からしてみれば、例えばこれは完了検査を受けている建物ですよとか、今おっしゃられた、例えば危険地域に指定されているのは別の法律ですよとか、そういうことは、それは役所の中ではすみ分けとしてそれでいいかもしれないけれども、一般国民の視点からすれば、住宅の性能表示とせっかくうたってあるわけですから、そうしたものをきちんとパッケージにしてわかりやすくお示しをするということがこの制度自体がより有効に生きていくための方法だと思いますし、また、そういうことを考えたからこそ、こういう法律ができたんじゃないですか。

 ですから、ぜひ、同じ国土交通省の中ですから、一つのわかりやすいプレゼンテーションというような形で、この表示事項の中にそういうものを盛り込む努力をなすったらいかがでしょうか、御提案ですけれども。もしそういうお気持ちがあれば、ありますというお答えを願いたいと思います。

山本政府参考人 御指摘の問題意識は非常によく理解できますので、どういうことが可能か、一生懸命検討していきたいと思います。

若井委員 今のところは立地と地形についてお話をしました。

 そこで、先ほどのフライングぎみにお答えをいただいた景観の問題なんですけれども、住宅がどのようなところに建っているかという点から考えますと、その建物自身が単体として完璧な建物であるかどうかということと同時に、その完璧な建物が周りに対してプラスに役に立っているのかマイナスに役に立っているのかという点についても、私はこれからは考えていく必要があるんじゃないか。要は、景観というファクターも実はこの住宅の性能の中に入っているのではないかなとどうしても考えざるを得ない。

 先般の通常国会で、ここでみんなで議論をして、景観法をつくりました。十二月から施行をされるわけですけれども、その中で、住宅が、私だけはそれとは関係ない、私は完全ですよというような形でここに出てくるというのは、やはりそれはちょっとこの時代の流れの中で逆行をしているのではないかというふうに思わざるを得ないわけです。

 そこで、大臣、先般、十月の二十七日に、かつてから大変に問題になってまいりました国立のあのマンションの訴訟の控訴審の判決が出たわけです。

 これは毎日新聞の文面でいきますと、原告らは大学通りの景観について、独自に個別具体的な権利利益を有すると主張している、だけれども、このような権利利益があるものとは解されないから、景観被害は認められないと、これは一審の判決とは全く逆の話になってしまった。要するに、住民、そこに住んでおられる方の景観権、マンションというのも住宅として非常に重要なファクターなわけですけれども、それ自身が地域の景観利益を損なっているか損なっていないか、大変に重要な判断です。

 よくよくこの判決を読んでみますと、要するに、行政が主体となって組織的、総合的に整備をするものだ、景観というものはそういうものだというふうに言っており、それにこの住民たちの主張はそぐわない、こういう判決ですよね。しかし、法律というものは、本来もともと、例えば国民が持っている潜在的な権利といいますか、そうしたものを具体的な形で担保するというものが私は法律だというふうに考えざるを得ないわけですけれども、今回のこの判決は、そうではないんだ、国民なりが持っている景観利益、景観権が土地所有権を縛るものではないんだというふうに言っているわけです。

 どちらが正しいかどうかはともかくとして、大臣、この判決を見てどんな感想をお持ちでしょうか。ちょっとお聞かせいただければ大変ありがたいです。

北側国務大臣 景観権という個別的、具体的な権利が果たして個人に認められるのかどうか、これはまさしく争点でございまして、これについて私が今コメントをするのは立場上差し控えさせていただきたいと思います。

 ただ、判決の中身ではなくて、この国立のマンションにかかわる訴訟というのはこれだけではなくて、本当に、関係者間で幾つもの訴訟、紛争があって、現に今も係属をしている案件がたくさんあるわけですね。実際、これはここの地域だけではなくて、全国的に、ほかにもマンションの建設に絡んで地域で紛争が起こっている事例がございます。そういうのを見ますと、やはり地方自治体が、地方団体が、市民の方々の意向というものはもちろん尊重しながらも、こうした景観を守るための規制というものをもっときっちりとできるような仕組みが当時あったならば、このような紛争ももっと少なくなっていたんではないのかなという気がするんです。

 実際問題、この国立の件においては、たしか国立市が地区計画によって高さ制限を導入したのがマンションの着工後に施行される、こういうふうなことでございまして、これがもう少し、当該地域の景観形成上重要な要素である建築物の高さについて、事前に明確なルールというものがあらかじめ決まっていたならば、ここまで紛争が大きくならなかっただろうになというふうに思います。

 そういう意味で、従来からも地区計画でそういうことはできたわけでございますが、さらに、今委員からお話ございましたように、前の国会で景観法を成立させていただきました。近々施行になるわけでございまして、この景観法というものも、こういうツールも今後は活用していただいて、こうした訴訟が起こらないように事前に地方団体ができることはあるなというふうに思っております。

若井委員 この問題の黒白をここでつけるというつもりはもちろん私もないわけですけれども、例えば、あのマンションは最初十八階で計画をされ、結局十四階で建設をされたわけですが、住民の方々が言っている二十メーターの高さ、これは住宅でいうと七階ぐらいに当たると思いますけれども、七階の高さで建てても戸数は実は減らなかった、七階でも十分それだけの戸数が建てられる建て方があったということが、ある研究者の説として定説化しつつございます。

 そういう意味で、条例が先か建設が先かという問題、これは今大臣は、ここまで紛争が大きくならなかったというふうにおっしゃいましたけれども、実はもう少し議論の余地があったのは、両方にそういうことがあったんだと私は考えています。ですから、この問題、次の最高裁があるんだと思いますが、少なくとも、景観法が施行をされた以降には、ルールができるんだから起きない問題だというふうに期待もしたいし、ぜひそのように法律も運用していただきたい。

 実はこの間、国土交通省はこの法律に関してパブリックコメントを求めておられたわけですね。ほとんどパブリックからコメントがなかった。なぜかといえば、このような裁判が行われている中で、パブリックコメントをするということに対して国民が失望しているのではないかと私は恐れてしまいます。

 景観法があればこういう問題は起きないのだということをぜひ国民の皆様に周知徹底をしていただきたいと同時に、先般の景観法は九つの附帯決議がついております。さらにこの委員会で進化をさせられるように期待をしたいと思いますので、ここにおられます委員の皆様に私の方からもぜひお願いをしたいと思います。

 それでは、この法律の背景になっている、大変今大きく時代が変わりつつあると思うんですけれども、これまで国が進めてこられた住宅政策というものをどっちの方向へ変化させるか、変えていくかということに関連して、この法律について少しお聞きをしたいと思います。

 まず事実の確認なんですが、ことしで四年目になりますこの住宅性能評価の実績ですね、これについてちょっと簡単に、数だけでよろしいですから、教えていただけますでしょうか。

山本政府参考人 平成十二年の十月に制度が導入されましてから、毎年度五割増しぐらいで伸びております。

 全体の数字を申し上げますと、表示制度を適用された住宅の戸数でございますが、平成十三年度で六万一千六百七十一戸、これは着工戸数の五・三%でございます。平成十四年度は前年度の一・五二倍の九万三千五百七十八戸、着工戸数の八・二%。それから平成十五年度は十三万七千二百十四戸、前年度の一・四七倍でございます。着工戸数の一一・七%となっております。

若井委員 中古の方についてどんな、先ほどちょっと御質問あったかもしれません、二百幾つでしたか。

山本政府参考人 中古は非常に水準が低いんですが、一番最新の数字でよろしゅうございますでしょうか。(若井委員「はい」と呼ぶ)ちょっと申し上げますと、十六年の八月末の時点の数字が出ておりまして、制度運用開始からの、運用開始は十四年の十二月ですが、受け付けた戸数が三百六戸、評価書を交付した戸数が二百八十四戸となっております。

若井委員 どうもありがとうございます。

 先ほどの車の車検制度等に比較をすると、中古流通市場といいますか、そういう中での性能評価、これからということだろうと思うんですが、ぜひそういう意味でこの法律を展開していただきたいと思います。

 本論に返りますけれども、いろいろ物を調べますと、今現在、これは平成十三年だと思うんですが、総世帯数が四千四百三十六万世帯に対して、住宅戸数が五千二十五万戸存在する。世帯数に対して一・一三倍、一三%余裕がある。ある程度空き家がないと住宅が回転しない、普通は五%と聞いておりますが。そういう意味でいうと、もう既に我が国住宅ストックは数の上では十分だというふうに言っていいと考えられる。

 それから、これからの人口あるいは世帯数の推移というものを考えると、早晩この人口も世帯数も減少に転じるだろう。これはもう今の人口構成を見れば、幾ら若い女性に子供さんたくさん産んでくれと言ってもなかなかそうは動かない、五十年ぐらいはきっとそうなるだろう。ということで、住宅政策のあり方というのも大きく変えていかなきゃならない、あるいは変わっていかなきゃいけない。

 そのために、これまでどんどんつくってきたストックから、例えば質のいいものにしたいとか、時代の、今の人口構成にフィットしたものにしたいとか、それに合わせるために恐らくこの住宅の性能評価というものをつくったんだろう、このように位置づけるべきだと私は考えているわけですけれども、そういう意味で、この社会状況の変化に対応する住宅政策が今現実に行われているのかどうか。そして、それに絡めて、今回の法改正をどう考えていったらいいのかということを少しみんなで共通の確認事項にしておきたいと思うので、お聞きをしたいと思います。

 現在の住宅政策というものをどのようにお進めになっているのか。ちょっと非常に抽象的かもしれませんが、例えば昭和四十一年に住宅建設計画法をおつくりになり、全国で大変に深刻であった住宅不足に対処をしようとして建設五カ年計画をつくられたわけですが、これをどのように進めてこられて、そして現在はどのような方向で進めておられるのか、ごく簡単で結構ですが、数字等も含めて教えていただければと思います。

山本政府参考人 まず、住宅ストックの状況でございます。これは五年ごとに統計調査を実施しておりまして、直近の数字は昨年十月に行われた調査でございます。平成十五年度でストックは五千四百万戸、それから世帯数が四千七百万世帯でございまして、人の住んでいる住宅が四千七百万戸あるということです。世帯数を七百万戸上回っております。これは一四%に当たります。御指摘のように、数は十分だという状況にあると思います。

 それで、住宅政策についてどう考えるかということでございますが、一言で申し上げるのはなかなか難しいんですが、四十一年に住宅建設計画法ができましたけれども、四十一年も含めまして戦後の昭和二十年代、三十年代、四十年代は、住宅が足りない時代でございました。

 昭和四十三年度に全国で住宅数が世帯数を上回った、四十八年度に、東京、大阪も含めて、大都市も含めて住宅数が世帯数を上回ったというふうになっていまして、昭和二十年は全国で足りなかったのですが、三十年代、四十年代は大都市で足りないという意味で、戦後六十年のうち前半の三十年はとにかく足りない、住宅を供給しなきゃいかぬということで、その後半の十年は、今御指摘いただきましたように、昭和四十一年にできました住宅建設計画法に基づいて一生懸命供給を進めてきた。その供給の柱が住宅金融公庫、公営住宅、日本住宅公団の住宅であったわけでございます。

 五十年以降、量から質へということで質を追求しましたけれども、最初の二十年間は、基本的には住宅の床面積規模の拡充、それぞれの住宅供給方式の中で床面積の規模を拡充するということに重点を置いて努めてきたと思います。

 しかし、この十年、最後の十年でございますけれども、まさに先生が御指摘いただきました、数が充足したということを前提に、住宅のストックの質をいいものにする、いいものにした上で住宅市場の力を生かして、これを最大限生かし切る、使い切る、そのために市場政策としてどういうものが必要かという方向に政策的努力をしてきたわけでございまして、その一番端的な事例が、今回お願いしております品質確保の促進に関する法律でございます。

 これから御指摘のように少子高齢化あるいは経済社会の変化が進んでまいりますので、ますますこういう市場ストックを重視する、あわせて、もちろんセーフティーネットを確保するということも重要でございます。そういった形に住宅政策を整えてまいりたいと考えております。

若井委員 今のそのとおりだと思うんですが、現実にこの五カ年計画の推移を見ておりまして、例えば今、第八次の五カ年計画を進めておられると思うんですが、端的に言うと、相変わらずストック中心の住宅政策になっているのではないかという数字になっていると私は思うんですね。

 いろいろな意味でこれから公共投資のあり方を変えていかなきゃいけないと思うんですが、住宅についても、数をふやすというふうに考えるべきなのか、あるいはもう少し、例えば今日本の住宅の平均寿命というのは三十年ぐらいというふうに聞いておりますけれども、イギリスでは百四十年である、アメリカでも百年とか、そういう数字で大体住宅というのはつくっているわけですね。何で日本は相変わらず数の方を重視して、例えば五カ年計画の数字を比べていただければいいと思うんですけれども、どうしてそういう方針変更をしないのか。そこら辺は何か理由があるのか、お聞かせいただけますか。

山本政府参考人 先ほど御説明しましたような流れの中で、その時々、政策担当者は努力してきたと思います。努力してきましたけれども、三十年間の量的不足の時代にできた枠組みが非常にすぐれていた、それについて一生懸命追求してきたという流れもありまして、抜本的な改革というのはなかなか手がつかなかったというふうに今振り返って思っているわけです。

 そういうふうな認識の上に、実は国土交通省では今般、社会資本整備審議会の中の住宅宅地分科会に、新しい住宅政策に対応した制度的枠組みのあり方について新たに大臣から諮問をいただきました。現行の五カ年計画は来年度で終わります。十八年度以降は現行の住宅建設計画法に基づくのではなくて、新しい枠組みでどういうふうに政策転換をしていくのかということをお諮りしているところでございます。これを一年、半年近く御議論いただいた上で、十八年には新しい枠組みを追求していきたいと考えているわけでございます。

若井委員 ということは、現在の第八次まではそういう意味ではかじを切ることができなかったというふうに考えていいですかね。

 私はちょっと、なぜそういうふうになるのかということをいろいろ考えてみたんですけれども、今住宅を建設する基礎になっている居住水準とか性能水準がありますね。あれを要するに現在よりも何%上げれば不適格な住宅が何%になるという、非常に算術の世界に入っているんじゃないかと思うんです。この居住水準、性能水準ですか、要は一人当たりの床面積がベースになっているように思うんですが、そうした考え方をもうやめるべきじゃないかというふうに思うんですね。つまり、そのこと自身で幾らでもこれからも不適格住宅の数をふやし、それを更新するための数をふやすことは可能である。

 ですから、今、第九次の住宅政策五カ年計画を検討しておられるというお話がありました。その中では、例えば住宅の性能の中に面積要件というものを余り重視しない、むしろ、もっと違った意味での住宅の質というものを重視した政策に転換する必要があるんじゃないかと思うんですが、今検討しておられる第九次の、今局長がお話しになられた中で一番大きな変更のファクターというのは一体何なんですか。この時代の変化の中で、何を住宅政策を変える上で一番重視しておられるか。私見でも結構ですが、お答えいただきたいと思います。

山本政府参考人 二点申し上げたいと思います。

 まず前半は、第八期の住宅建設五カ年計画まで質を追求する住宅政策へ転換できなかったのかという冒頭の御指摘でございます。私は、諸先輩ずっと、戦後六十年のうちの後半の三十年、質を追求するということでいろいろ努力を重ねてきまして、特にこの十年、品確法にも代表されるように、いろいろな制度インフラも含めてマーケットに着目した制度を追求してきていると思います。その延長線上に、今般大臣から諮問していただいた制度全体の改革についての取り組みがあるというふうに私は認識しております。

 それから二番目に、それでは何が眼目か、質を追求する住宅政策の眼目は何かということでございます。床面積規模はもう無視していいのかと御指摘でしたけれども、そうは考えておりません。要するに、世帯が暮らすところでございますので、床面積も非常に大事な要件でございます。ですけれども、それだけではない。だから結局、各御家庭御家庭、各世帯が持っているニーズに適合した住宅、つまり生活の質の向上を追求する世帯がどういう住宅を求めているか、その求める住宅をきちんと市場の力を使って供給できるようにする、そういう政策体系はどうあるべきなのかと問われているというふうに認識しているわけでございます。

若井委員 何かちょっとはぐらかされたような気がしますけれども。その計画の内容なり文案なり具体的な数字が一向に出てきませんので、この問題についてはきょうの議論の中では深まらなかったと思いますけれども、そういう意味で、今回のこの住宅性能評価制度あるいはその改正というものが非常に重要な意義を持っているというふうに私は考えております。

 そういう意味で、この改正案の中では、指定制度から登録制度にするということは大変に意義があると思うんですけれども、さっき申し上げたとおり、住宅の寿命が例えば百四十年とかいうことになれば、住宅のストックというのは、ある意味でいうと中古、流通、そうしたところが主要になるはずで、そちらの方へ誘導ができるような形でこの品質確保促進法という法律を上手に運用していくべきだというふうに思います。

 その中で、先ほど最初に触れましたとおり、この住宅がどういうところに建っているのかというような、あるいは周りの社会とどういうふうになじんでいるのかというような、そうしたファクターをもう一度上手に盛り込めるような、再度の、さらなる検討をお願いして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

橘委員長 下条みつ君。

下条委員 民主党の下条みつでございます。

 私の質問が終わったその後には穀田さんがやられまして、それでもう決裁されるということでございます。民主党の最後の質問でございますので、ぜひいいお答えをいただくように御希望したいと思います。

 また、質問に入る前に、今度の災害、地震に遭われました方々、地域に対して、またお亡くなりになられました方々に対しまして、お悔やみとお見舞いを申し上げたいと思います。そして、一日も早くもとの生活に戻れますよう、私ども民主党としても全力を尽くしていく覚悟でございますので、この場をかりまして改めてお約束したいと思います。

 そして、国交省の皆さんも、本当に日々御尽力いただいていることに対しまして、改めてこの場をかりまして感謝を申し上げたいというふうに思います。

    〔委員長退席、萩山委員長代理着席〕

 それでは、質問に入らせていただきたいと思うんですが、そもそもこの法律がつくられた背景というのは、阪神・淡路大震災のときの災害に遭われた住宅の中に欠陥のあるものが目立った、たくさんの人命に影響する大きな問題が背後にあった、その反省を踏まえて平成十二年の四月に施行された法律でもあることをまず念頭に置いて、御質問したいというふうに思っています。

 最初に、今後よく御検討いただきたい課題として、この法律で定められている日本住宅性能表示基準及び評価方法基準は、住宅そのもの、要するに上物、箱物の性能に関するものである。これはレクでもお聞きしております。その上物が建っている土地に対しての評価、この評価が及んでいるのはただ一点、地盤の強度だけであるということだと思います。

 実は、この質問をさせていただいているのは、今回の台風被害が原点にありまして、この台風二十三号、二十二号に関しましては、私の地元でも本当に甚大な被害がありました。私もいろいろな被害の地区を回らせていただいた中で、特に住宅に関していろいろなお声がありました。私の地元の松本の出川という地区には浸水した箇所が四十戸ぐらいありまして、その住民の声をちょっときょう御報告したいと思います。

 もともと、その浸水した地区は田んぼが多いところだった。こうへっこんでいる。田んぼが多かった。以前から、大雨のときは水がすぐついてしまう低い土地だった。業者はそれを知らせずに、そこを開発分譲して、新しい家が何十戸も建っている。水がたまりやすい低い土地だということが事前にわかっていたのであれば、住宅をつくるときに少しでも、何十センチでも高く土台をつくった。もう建ててしまったのはしようがない。こういう話でございます。

 住宅性能表示基準の中に、こうした住宅の立地環境や気象環境、気象です、立地だけじゃなくて気象に関する項目が含まれていれば、まさに今回の浸水被害のようなものに対応できたはずじゃないかというふうに私も思います。立地環境などを考慮していないということは、極端な話、上物と地盤さえしっかりしていれば、台風がよく来るがけっ縁に家を建ててもいいということになりますね。地盤と上物の評価ですから。そこに台風がばんばん来るがけっ縁に家を建ててもいいことになってしまうというふうに私は思います。まあ極端な話ですが。

 私は、それぞれ一つ一つの問題を、被害に遭ったこと、そして、それを前車の轍を踏まないように持っていくというのが行政のあり方であり、また政治のあり方だというふうに思っています。そういう意味では、住宅の立地及び気象環境に関して、住宅局の枠からは少し出てしまうというふうに思いますけれども、業者に対して、過去の災害履歴などの報告説明責任を消費者に対して持たせるべきじゃないかなと私は思っています。

 これは、もっと拡大して言えば道路建設にも言えるというふうに私は思うんですが、技術が進歩するといろいろなところに道路ができてきてしまう。難しいところにもトンネルを掘ったり、難しいところへ道路をつくって効率性を重んじるということが僕はあると思います。

 ただ、昔から、昔つくった道路の近くって災害が少ないなと。私も今回、いろいろな地区を訪問させていただき、また支持をさせていただいた中で、昔できた道路のそばは結構崩落が少ないんです。川の増水も余りない。ところが、最近の建築技術によって無理につくった道路等、また地域については、結構崩落が多かったり、また道路が瓦解していた。だから、ある意味では先人の知恵というんですか、ずっと昔からいろいろなことをじいちゃん、ばあちゃんに聞いていた人たちが家をつくる場所というのは、いろいろな意味で災害を避けて通ってきた。無理をしないで、自然と共存してつくってきたような感じがします。道路についてもですね。きょうは住宅ですけれども、道路についてもそういう感じがします。

 もちろん、これまでも、住宅とか道路建設に際しては、建築基準法や災害防止関連法に基づいて相応の調査はなさっていると私は聞いております。水害や土砂災害の被害地を注意深く見ると、今言ったような感じが幾つか出てきている。その辺を踏まえると、国交省にお聞きしたところによると、土砂災害警戒区域と災害危険区域という線引きがされた区域においては、さっき言ったように行政の監督が入る。しかし、私も今回、いろいろ災害を私の地元、そして全国を調べました。実際の災害は、こうした指定された以外のところの方があえて言えば多くなっている。そういう災害地域というのは、余り今、人が住まなかったり、逆に言うと避けておりますのでね。ところが、それ以外の地域については、割と、私の地元でも相当多く被害が起きております。

 そういう意味で考えますと、ちょっとこれは枠が大きい話になって申しわけないですが、地球の温暖化という中で、今後の雨量はどんどん増すと思います。私も、去年よりことしは雨量が多くなっている、暑くなっている、暑くなれば水分は蒸発して上に行く、上に行くと気候の変化の軸がちょっとずれる、また大きな水害、雨量が来年、また再来年に関してふえてくるような予感がします。これはもう神様しかわかりませんがね。気象庁の気候モデルのシミュレーションの結果でも、そういう結果を私はいただいております。

 そういう意味では、先ほどの私の地元松本の事例に戻りますと、五年間で三回、行政が許可して開発分譲した地域が、水田だったことが表に出なかったために非常に水害をこうむっているということであります。私に言わせると、明らかに災害危険度の高い地域と言えるんじゃないかと思います。

 そこで、既に宅地と決められた地区に対しても、新しく団地を造成したり住宅を建設する際に、安全面から行政の指導、業者に説明責任を負わせる必要は感じております。まさにそういったことこそ行政の責任ではないかというふうに私は思います。住宅の品質確保とともに、土砂災害警戒区域と災害危険区域外についての行政の積極的なかかわりが必要じゃないかと私は思っています。

 そういう意味で、今後の災害の再発防止に役立てていただきたいと思っておりますので、このあたりについて、反省点とそれから今後のお考えを――大臣も御子息がいらっしゃいます。御子息が長い間かかって建てた家、お給料の中からやっと建てた家が、実を言うと、お父さん、二年に一遍、田んぼだったので浸水しちゃったよということを御自身にちょっと置きかえて、今までのこの部分について、災害の、土砂災害警戒区域、災害危険区域外についての行政のかかわりをぜひお考えいただきたいということをお願い申し上げると同時に、お考えを大臣からお聞きしたいというふうに思います。いかがでしょうか。

北側国務大臣 今の御質問に的確にお答えしているかどうかはわかりませんが、先ほど来の御議論も聞いておりまして、住宅性能表示制度、これは、一つはやはり消費者、住宅の所有者の方々のニーズに沿って、それを住宅を買おうとする方々の選択に資するようなものにしていかないといけない、これが一つですね。それと、やはりこれは客観的に評価ができる、数量的に表示ができる、そういうものでないといけない、こういうものでございます。

 今、この住宅性能表示制度につきましてはさまざまな要素があるわけでございますけれども、それをさらに拡大できないか、住宅を購入しようとする方々が正しい選択ができるように、できるだけ情報を提供することが大事ですから、そこはぜひ検討をさせていただきたいというふうに思っております。

 とともに、住宅性能表示制度だけでやっているわけじゃございませんので、先ほども答弁もございましたが、重要事項として、当然、その地域がかつては田んぼで非常に地盤が緩いんだ、また、かつて災害もあったんだというふうなことが取引の際にきちんと説明されないということは、これは恐らく、この住宅性能表示制度以前の問題としても問題が多分あるんだろうと思うんですね。当然、これは不動産取引の前提として重要事項を説明する義務があるわけでございますので、そういうところにも私は問題があるのではないかと思いますし、だから、住宅性能表示制度だけではなくて、ほかのさまざまな制度の中で住宅を購入する方々の信頼をどう守っていけるのか、また情報をどの程度提供できるのか、そういうことをやはり検討していかないといけないというふうに思っております。

    〔萩山委員長代理退席、委員長着席〕

下条委員 ありがとうございます。

 今の重要事項の説明の中では、今私が申し上げた指定区域外については報告しなくていいということになっている。したがって、私はちょっと、最初に申し上げましたが、この法案は私どもも賛成でございます、いい法案だと思っています。ただ、その枠を超えて、やはりいろいろな、現実に私どもが歩いて、また大臣も御地元をいろいろ歩かれて、また住宅局の方も、国交省の方もいろいろ歩かれている中での、実際に災害を得た者に対してのこれからの御判断、また御活用の検討事項だというふうに思っております。

 そこで、今大臣にお答えいただきましたけれども、住宅性能の評価の中でこの枠を入れるかどうかはまた今後の課題だと思いますけれども、局長、その立地。地盤の方は評価に入っている。ところが、私が言った立地とそれから気象環境というのは、僕はこれからは重要になってくると思うんですよ。まあ、自然には勝てないと言いながら、結局はそこに建物をつくらなかったり、それを最初に教えておくことによって、後で多くの補正の予算を組まなくて済むと私は思っています。これは、法案の部分の問題だと思うんですが、最初に申し上げたとおり、この法案そのものは私どもも賛成の方向で動いておりますけれども、その部分、今後の課題として勘案すべきことということで私は考えております。その辺、御省としてどういうふうにお考えか、お聞かせいただきたいと思います。

山本政府参考人 御指摘の問題意識は非常によく理解できるんですが、私どもの制度として受けとめる場合の一番の難点といいますか問題点が、第三者の性能評価機関が個別の住宅の性能を評価する際に、これは設計図書とか施工の状況を現地で見ながら判断をするわけでございますけれども、判断をするに当たって、御指摘のような立地とか気象に起因する災害の起こりにくさについて的確に判断できるだろうかというところが一番のネックだと思います。私どもの制度で今の御指摘の問題意識を受けとめる場合のですね。一般化するのが非常に難しいんじゃないかと今現在思っているというところです。

 したがって、今現在のお答えとしては、御指摘のような立地とか気象とかによる災害の起こりやすさの問題は、公共団体が災害の種類に応じて危険度を示すハザードマップを用意して市民の皆様に的確に周知をする、そういう枠組みの中で消費者の皆様が具体の住宅を選択していく、その選択の手がかりとしてこの性能表示制度を使っていただきたいということになると思います。

下条委員 ありがとうございます。

 要は、局長、要するに、行政指導はしないけれども、各地区にある気象庁関係のものとか、それから過去における履歴について、もうそれは北海道から沖縄までその団体に任せてしまう、行政として指導はなかなか、これは住宅局をちょっと出ちゃっている話なので。ただ、私は、含むか含まないかというふうになると今おっしゃった答えになると思うんですが、もう少し大枠で言うと、さっき大臣もおっしゃったように、御検討の方向もあるというお話もいただいたので、それは指導するという意味ですか。それとも、今までのとおり、通達も出さないけれども、知っている人は過去において知ればいいじゃないか、もしくは、知らない人は知らないままでいいよということなのか。そこら辺をちょっと御意見をいただきたい。

 私としては、やはり、できるだけ温かさを持って――今はいろいろな意味で、所轄官庁、踏まえていろいろな絞り込みをしていると思います、人員的にも費用的にも。だから、なるべく、新しいものをつくる上はというのは私もわかります。もしそういう教える団体があれば、通達でも出せば、一般住宅を買う人が窓口に行って、どんな業者であろうと窓口へ行って、そこでそういう資料をもらえば、ああ、ここできっとわかるんだな、重要事項には入っていないけれども、私とパパが長年かかってためたお金で新しく家を買うときに、ああ、こういうことがあったんだなということが評価基準になると思うんですね。その辺はどういうふうにお考えでしょうか。

北側国務大臣 ことしいろいろな災害がございまして、例えば洪水。洪水のそういう浸水想定区域がどういう地域なのかというのは、これは相当、川の専門家の方々等々、そういう方々でないと、かなり技術的な話なんですね。そういう浸水想定区域を一生懸命全国で今公表しようとしているわけなんです。それに基づいて各地方団体が、市町村が洪水ハザードマップをしっかりつくってくださいということをお願いしているんです。洪水地域であれば、浸水の問題であれば。

 一方、土砂災害も、実を言うと、この日本で土砂災害の危険地域といいますと、二十一万カ所あるとも言われているんです。この土砂災害の危険地域についても、そういうものをしっかり周知徹底をしていきましょう、そして、危険地域のハザードマップをやはり同じようにつくってまいりましょう、こういうことを市町村にお願いしているわけです。地震も同様です。

 ということで、そういう地域に応じたさまざまな、浸水だとか土砂災害だとか等々の危険地域については、国土交通省が技術的な支援もしながら、市町村でそういう危ない地域というものをハザードマップ等でしっかり市民の方々に公表していってもらいたいということをお願いしておりまして、そういうことが非常に大切だと今認識をしているところなんですね。それと、この住宅性能表示制度にどこまで盛り込めるかというのはまた別の問題でございまして、私は先ほど、住宅性能表示制度で盛り込むことができるものについては、これはやはり住宅を取得するという、非常に、一生に一回あるかないかの話ですから、そこで、情報についてできるだけ入れられるものは入れた方がいいですね、拡大した方がいいですねということを申し上げているんです。

 その際に、ただ、先ほど住宅局長が答弁しておりますように、やはり客観性、第三者が判断しますから、客観性というものが保たれる必要があるわけでございまして、なおかつ、消費者の側からすると、それがわかりやすい形で表示されないとだめですので、数量的にきちんと表示をされるようなものでないといけない。となると、そういう意味では、それなりの限度というものはあるなというふうに認識をしております。

下条委員 丁寧な御回答をありがとうございます。

 これは、本当に非常に枠を超えておると私自身も質問していて思っておりますけれども、置きかえてみて、いろいろな方々が現時点でお困りだということの前提が、たった一言、そこは田んぼだったよと言うことだったと思うんですよ。ですから、そういう意味では、その辺を踏まえて、先ほどおっしゃった土砂、そして浸水部分についても、今ハザードマップをつくっていただいているというお話も聞きましたけれども、もう少しまた細かくおろした部分についても、ぜひ、今後とも温かい目で、御自身のお子さん方が家を手に入れたときのことを思って対応していただきたいということをもう一度お願いしておきたいというふうに思います。

 次に、住宅品確法三本柱の一つの住宅性能表示制度について、ちょっとお聞きしたいというふうに思います。

 この制度により、性能は同じ基準、同じ物差しで評価されることになり、性能の比較もしやすくなったことはすばらしいことだと私も思います。これは、消費者にとっても大変にメリットが出てきていると。私自身も、住宅品確法に基づく住宅性能表示の普及というのは、この資料を、御省からいただいたものがあるんですが、これでいきますと、幾つかお話があったかもしれませんが、平成十五年度を見ると、設計住宅性能評価書が交付された新築住宅の戸数のパーセンテージは一一・七%、これはいただいた表です。それから、建設住宅性能評価書の交付は、実を言うともうちょっと低くて、設計段階での評価をしたのは一一・七、建設の段階での評価書を出したのは、実を言うと七・一%しかなかったということだと思います。これはいただいた資料の状況です。

 平成十五年三月から平成十六年三月までの交付実績を見させていただくと、季節により若干の変動はありますけれども、戸建ての状況はこの折れ線グラフでもほぼ横ばい、簡単に言えば、百人中九十人が使っていない制度ということになると思います。使っていない制度であると。非常に言いにくいんですけれども、悪く言っちゃうと看板倒れかなという感じもします。

 この現状の理由として、私自身が思うのは、いろいろな幾つかの理由があるんですが、やはり一番は、評価料金の問題ではないかというふうに私は思います。住宅性能表示制度の活用というのは任意だ、しかも、申請手数料が十万から十五万円ぐらいかかっちゃう。この多くの場合が、消費者に住宅取得者として費用がかかってくる、負担がかかってくることになります。十万、十五万ですね。だから要は、簡単に言えば、百人中九十人が使っていないという意味は、この十万、十五万が住宅をつくるときに余分に払える人しか使えない制度ではないかなというふうに思っています。

 ただ一方で、消費者センターに寄せられる欠陥住宅の相談のほとんどが、僕に言わせてみると、十万、十五万の余裕がない、ぎりぎりで家を建てた方が多いと僕は思います。普通の消費者心理といえば、一円でも安く家をこの予算の中で買いたいという人たちだと思います。そういう意味では、この解決策というのは必要だと思いますね。

 行政の中で七%ちょっとしか使わないような制度であっていいのか。御省の目標は実を言うと、私レクで聞いたら、五〇パーとお聞きしました。ちょっとこういう席では言いにくいですけれども、じゃ、五〇パー、本当に来年いくかどうかかけますかと私は言いました。嫌だと言われました、局長。それがでも本音だと僕は思うんですよ。今まで七%のものがいきなり五〇パーになるなんて、私も聞きたい。今まで何をしていたんだと聞きたい。

 そこで、せめて、現実的に言うと、七パーを二〇か三〇パー程度、高めるような具体的な予算配分とか施策があるのかどうか、これをまず最初に御省の方からお聞きしたいというふうに思います。

山本政府参考人 住宅性能表示制度の普及を図るための施策、取り組みでございます。

 何といっても、できてから日が浅い、国民の皆様にこの存在自体がまだなかなか知られていないという実態でございますので、お客様と接する大工、工務店、具体的に戸建て住宅の建設の大部分を担っております大工、工務店に対して、この制度をこういうふうに運用すれば、工務店の方もお客様の方も安心して取引ができるということの講習会をまずやっております。その講習会について国費を投入しております。これまで、制度運用の前から、平成十一年度からやってきておりますけれども、講習会四千五百回、延べ二十一万人に受講していただいております。そういう形でマーケットに浸透させるということ。

 それから、公共団体とか住宅性能評価機関、実際、新聞なんかで広告をごらんになったことがあると思いますけれども、評価機関が広告を出したり、供給者が広告を出したりしておりますけれども、そういった広報を積極的に展開していただく。これは公共団体と協力してやる。

 それから、国土交通省において協力してやっております、毎年十月に住宅月間という月間でやっていまして、そのキャンペーンでもこの性能表示制度を重点に周知に努めてきております。

 それから、住宅建設の場合の、建設というのはでき上がりまでチェックをして施工についての評価書を出すというものですけれども、その評価書を取得すれば、例えば一定の性能が確認されるという意味で、民間の住宅金融のローンも、建設の評価までもらえば優遇金利でお金を貸しますというような事例も出てきていますので、そういうのをふやしていただくとか、あるいは、公共団体、都道府県が長期低利融資に利子補給をしたりしておりますので、そういうふうな形で応援するとか、先ほどもちょっと御説明しましたけれども、耐震等級に応じて地震保険の料金を割り引くとか、そういう形で、いろんな方法でこの制度の普及を図っていきたいと考えております。

 要するに、住宅取得者のお客様のニーズを踏まえて制度を充実させるということが基本でございますので、これからも、さらにそういう方向の充実を図るという努力を通じて、さらなる普及促進に向けて努めてまいりたいと思っております。

下条委員 ありがとうございます。大変御努力なさっている、また、二十一万人の方が講習をお聞きになっているというのはわかりました。

 私、一つお願いがあるのは、私の考えでは、確かに講習会はただだ、もしかすると何百円かもしれませんが、ただかもしれない。やはり百人中九十人が使えない理由というのは、私は、局長、金だと思います。金。

 つまり、先ほど私ちょっと申し上げたけれども、家を建てる人というのは、本当に教育費を削って、父ちゃんの飲み代を削って、何とか子供を、中学、高校を卒業させて就職もしくは大学という中で、やっとこのぐらいの予算で、この家をこう削ろう、じゃ、もう少し天井を低くしようとか、しようがないから窓を減らそうとか、いろんなパターンがあると思いますけれども、それプラス十万、十五万の部分が、私も民間に二十年おりましたけれども、何かネックになっていると思うんです。

 この十万、十五万に対して、何か局長の方でお考えがあるか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

山本政府参考人 料金につきましては、住宅性能評価機関が設定いたしますけれども、経費の中に、性能評価を受けた住宅について欠陥住宅の紛争が生じたという場合に調停を受けられる仕組みがございます。非常に安い料金で仲裁、あっせん等を受けられるという仕組みがございますけれども、そのための経費に個別の評価からお金をいただいて、集めまして、それを紛争処理に使っているという部分があります。

 これは、制度が習熟するまでの間、お客様の負担していただいたお金だけで賄うのはなかなか難しいので、今、国費で補助してこれを運用するという形で、その部分の負担金を抑制するということに努めているわけでございます。

 そういった努力をした上で、評価機関から提示される料金が御指摘のような水準にあるわけでございまして、私どもとしては、料金に関しては精いっぱいのところを、制度導入から今まで努力しているという認識なんでございます。

下条委員 ありがとうございます。

 実を言うと、その紛争処理については、後で質問をさせていただくときにもう一度その件については質問したいと思いますけれども、今のお考えでは、しゃあないじゃないか、十万、十五万、しようがないというお答えだというふうに思っております。ありがとうございました。

 そこで、先ほどもちょっと出たんですが、今までは新築住宅についてということであったと思います。ただ、問題は、先ほども局長お答えになっていらっしゃいましたけれども、この新築住宅でさえ普及率は一割、国交省の目標が五割、普及率ですね。ところが、これはあくまでも新築住宅の数字であります。

 そこで、既存の中古住宅の性能表示の利用実績は、平成十四年の十二月からことしの三月、一年半で、いただいた資料によると二百二十四件。先ほどから出ている四千何百万戸から比べれば、一割、二割等々の段階ではないというふうに、これはだれもがわかる数字。二百二十四件ですから、一年半で、既存の住宅については。(発言する者あり)今ゼロということもおっしゃいました。ゼロではないと私は思います。

 そこで、平成十三年から十七年での第八期住宅建設五カ年計画、この中で国交省さんは、住宅政策の基軸を新築重視からストック・市場重視に移す、こうおっしゃっています。平成十三年に御省がおっしゃっているんです。この制度は、住宅の性能を情報提供して消費者の不安を解消していって、中古住宅の市場の取引を円滑、活性化していくということを目的に持っているわけです。しかし、実績は、今申し上げたとおり二百二十四件であった。

 私は、いつも思うんですが、大変にいい法律をいろいろ国交省さんも出していると思います。ただ、一番の民間との違いは、その法律がいかに使われるようにするかだと私は思っています。私はそう思っています。だから、要は、ビジネスは結果でございます。政治も結果。台風が来なきゃ、別に地盤がめちゃくちゃなところに家を建ててもいいんです、極端な話。ところが、結果的には、神様が見ていて、台風が来て、いろんなものをぶっ壊していってしまう。そこで、行政指導の中で、この中古住宅、御省が、平成十三年から十七年度にかけて、基軸を新築からストック・市場重視にしていると叫んでおりますけれども、結果は二百二十四件。

 この普及に向けて、本当にこれは手を加えていかないと、大きな災害が来たときに、また莫大な税金を投入しなきゃいけないということになると思いますけれども、その辺の、中古の物件の普及についての今までの御反省点と今後の御方針をいただきたいというふうに思います。

山本政府参考人 先ほど来申し上げましたように、住宅政策の基軸を市場重視、ストック重視に転換をしていくということに一生懸命取り組んできているのはこの十年でございます。現行五カ年計画の策定に当たりましてもそういうことを決心して、住宅市場を効率化するための行動計画というものを平成十三年に用意をしたというような経緯もございます。

 その中で、西ヨーロッパとか北米の諸国に比べて非常に遅れている中古の流通、それから、既存住宅の質の改良、リフォーム投資。西ヨーロッパの諸国なんかは、住宅投資に占める改良投資の割合は五割とか七割というレベルに達しております。そういうところに比較して、なかなかまだ私たちは足元にも寄れないというか、低いところにとどまっている、そこを何とかして拡充したいという意欲のもとに、今の五カ年計画をつくって運用してきていることは事実でございます。

 それで、既存住宅について住宅性能評価制度が非常に、もうないに等しいレベルにとどまっているというのはおっしゃるとおりでございまして、これは、しばらく時間をかしてください、ますます性能評価制度を充実して、既存住宅にも、さらにリフォームしたときの住宅性能の評価にもきちんと使えるようにこれから充実してまいります、使っていただけるようにしていきますということでございますが、現実に我が国の中古市場で動いている住宅はもう少し高いレベルにございまして、現実には、例えば、私どもの推計でございますけれども、住宅統計調査の解析の結果、一九九七年で、中古住宅の流通は十五万七千戸程度あるというふうに推計しております。しかし、それでも百二十万弱の新築住宅のボリュームに比べれば非常に限られているわけですけれども、そのぐらい中古住宅はボリュームとしては動いているというのが実態でございます。

下条委員 きょうは、もう時間の限られた範囲内で、私の方からの要望であります、局長。

 最初に申し上げたとおり、法案については私どももいい法案だと思っておりますけれども、いい法案というのは私どももどこでも賛成させていただきますけれども、問題は、それがワークするか、息を吹き込めるかだと思います。そういう意味では、私は余り過去のことを言うのは好きじゃないんですが、今までの五カ年計画のワーク度合い、つまり生きた度合いというのは、ほとんど死んじゃっているような感じがしているところに今この御質問をさせていただいた要因があると思います。

 そういう意味では、これから長いおつき合いになると思いますが、住宅を踏まえて、その普及の方にきちっと息を吹き込まない限り、形だけの法案がこれからも続くような形を思いますが、ぜひ具体策を持って、今後の対応を期待したいというふうに思っております。

 ちょっと時間も限られているので次に移しちゃいますけれども、実を言うと、次は私が一番聞きたい部分でございます。

 普及率の問題についてはいろいろ今お聞きしましたが、一方で、欠陥住宅の問題というのがやはり一番だと思います。つまり、業者がきっちりとしたものをつくっているか、施工の精度の問題なんだと私は思っています。これをチェックすることは、安全性を高めるためにぜひとも必要だと私は思っています。

 しかし、今はいろいろなところで景気が悪くなってきて、経営が悪化している。それによって多くの業者が人員削減をして、技術系の社員の建築の施工チェックというんですか、この質が随分薄まってきちゃっている。現実問題として、どんどんどんどんリストラしちゃっている。これはどこの会社もそうであります。

 その中で、住宅性能表示というのは、もうこれは言うまでもなく、耐震性と火災の安全に関するもの、そのほか九分野の二十八項目だけであります。しかし、これはあくまでも施工精度のチェックとは無関係というふうにお聞きしております。評価員が評価項目を一から三、一から五等級にチェックするだけで、不備があってもそれを是正することはない。つまり、項目を見て不備があっても是正することはない、その等級をつけるだけである、こういうことであります。このことは余り消費者の方に理解されていないんじゃないのかなというふうに私は思っています。

 こういった実情で、性能評価を受けている住宅の中でさえ、欠陥住宅が少しある、また多くあるというふうに想像されます。ちょっと乱暴な言い方をすれば、売った後は関係ない、売ってしまえばいい。先ほど言いました、私の地元の、その重要事項に田んぼを入れなかったために、今も四十戸が毎回二年置きぐらいに水浸しになっている、こういう実態であります。

 これではなかなか消費者の不安も解消できないと私は思いますけれども、もう一歩踏み込んで、安全性を重視する、実質的に欠陥住宅を減らす意味で、今言った九分野二十八項目をもっとふやしたり、それから、施工精度のチェックの徹底を指導監督していくという方針、これをちょっと僕はお聞きしたいと思うんです。

 少し評価その他の話を拡大すると、例えば、住宅建築で、鑑定士というんですか、今、建築中の住宅に鑑定士が入ってそれをずっとあちこち全部チェックしていく、四、五回だけじゃなくて。これをやると、私もやったことがないのでわからないんですが、聞いたところによると、二十五万とか三十万のお金がさらにかかる。そのかわり、評価で言う九分野二十八項目どころじゃなくて、細かいところまで全部チェックしてくれるということだと聞いております。

 なかなかこれも、ある程度のお金がある人、また、ある意味で過去において痛い目に遭っている消費者、もしくは近辺でそういう話を聞ける非常に好運な住宅購入者が、そういう人たちを自分の余分な金で今は入れるしかないというふうに思いますけれども、この辺の、もうちょっと使いやすいように、お金持ちの人だけじゃなくて、普通の方や、ぎりぎりで住宅を買う方に対しても、評価項目をふやすことと同時に、そういうチェック機能に対しての、ある意味では温かい補助みたいなものはお考えになっているかどうかをちょっとお聞きしたいと思います。

山本政府参考人 まず、一般的な補助というのは考えておりません。

 幾つかのことをおっしゃったので、答弁を申し上げるのもちょっとぎくしゃくするかと思うんですが、まず、表示の評価項目について、各項目ごとに不備があってもこの評価機関がそれについては黙認してしまうというふうな御質問があったんでしょうか。それは、私どもはそういう事実はないと思っております。という意味は、少なくとも建築基準法が求める各項目ごとの最低基準が出発点です。それを出発点にどこまでの等級にあるかというのを整理いたします。

 さっき、耐震等級でいえば、新耐震基準に適合するものが等級一、一・二五まで力があるのが等級二、一・五〇が等級三というふうに等級を定めます。ですから、もともと基準法の要請をクリアしていないものについて、設計図書を見て性能評価が下されるということはありません。そういうものは評価書が出ません。

 それから、項目をふやすということについては、先ほど来御説明しています、お客様のニーズがきちんとあって、なおかつ客観的に、定量的にこれを示すことができるような項目であれば追加していくべきだと思っております。それは一生懸命検討していきたいと思います。

 それから、実は、設計図書を見て評価するものと、現場できちんと施工されているかどうかを見た上で評価をするものと二種類ございますので、それをきちんと御利用になって、しっかりした具体的なものを手にするという消費者の行動もこの制度の中で可能でございますので、ぜひ御利用いただきたいと思います。

 そういったものの料金を下げるために国庫から助成するかどうかということにつきましては、先ほど御説明したもの以外について新たに助成するというのは難しいというふうに考えております。

下条委員 ありがとうございます。

 私がちょっと多く言い過ぎたこともあると思うんですが、要するに、チェックをする部署、分野が、耐震性、安全性、そしてそれ以外に九分野二十八項目だけである、だからそのときに不備が見つかってもそれは関知しないという意味であります。そしてそれは、今大変いい御答弁をいただいたと思うんですけれども、少し枠をふやしていけばかなりカバーできるんじゃないかというふうに私も思いますので、それはぜひ今後の話としてお進めいただければということをお願い申し上げたいと思います。

 そしてもう一つは、そういう検査員みたいなのですか、鑑定士みたいなのが入り込んだような金がかかる部分の補助は今考えていないとおっしゃっておりますけれども、これも何かいい手だてがないかと私どもでも今後も考えていきたいと思いますし、それがなければ、次に私が質問したい、紛争の部分の、クレームの部分の件数が何でこんな膨大なのかというところですね。

 私は、だから、最初に結果ありきじゃないんですけれども、今までの事例から見ての結果からして、何でそんなのだったらそんな紛争が多いんだということに直結してくるんで、その辺を含めて次の質問に入りたいというふうに思います。

 次の質問は、この三本柱の一つの紛争処理体制についてお聞きしたいというふうに思います。

 先ほどの普及率にも関係しますけれども、この制度は、住宅性能評価を受けることによって大変大きなメリット、評価を受けた人に。これはすばらしいと私も思います。今後この部分は実に重要な部分になってくると思うんですが、問題は、有効に機能するかというところだと思います。

 そこで、これは実際の数字をこれからちょっと申し上げたいと思いますけれども、これまでの指定住宅紛争処理機関による処理実績、これは法律が始まってから累計で、あっせんが一件、調停は三十三件、仲裁はゼロ件の申請受付だ。これはいただいた資料でございます。この実績から、この仕組みは本当に有効に機能しているんでしょうかと私は単純に思います。そういう意味では、この四年間の累計でこういう結果ですから、それは、局長、争い事が少ないのはいいですよ、それは、少なけりゃいい。全体で五十件ぐらいで、あっせん一件、調停三十三件で、ああ、では残りはもういいんだなと思います。

 ただ、実際は、紛争処理センターの相談受付は、去年一年間、今までは四年間の実績です、去年で九千百八十二件あるわけです。このうち性能評価住宅というのは二百三十九件しかない。紛争処理センターに持ち込まれたのは九千百何がし、そのうち性能評価住宅とされたものは二百三十九件だけですよと。つまり、相談件数の中で紛争処理機関を使うことができるのは三%しかないということです。三%の人しかない。

 これから見ると、申しわけないですけれども、ほとんど性能評価住宅以外の一般からの相談が多いということだと思います。それで前者の普及率にも関係してくると思うんですけれどもね。つまり、この制度ではチェックできていないものが、実際はこの日本の中で山のようにある、何十倍も何百倍も存在しているなというのが実態だと私は思います。これは数字ですからね、局長、数字ですから。

 そこで、この部分を何とかしなきゃいけないと思います。実際に持ち込まれているうち三%しか住宅性能評価を受けたのがないわけですから。残りは受けていないという。では、その残りほとんどの部分のトラブルはどのように処理されているんでしょうか。相談を持ち込んだ九千百八十二件のうち九七%の人は具体的な解決方法が提供されているんだろうか。この辺の実態をお聞きしたいと思います。

山本政府参考人 法律に基づく指定住宅紛争処理機関の処理件数が非常に少ないじゃないかという御指摘です。

 そもそも、この法律をつくりました目的が、取引の内容を明確にして、いわゆる欠陥住宅問題が非常に問題になったことに対処するということでつくりましたものですから、取引の内容を明確にして紛争を少なくしようということから出発しております。

 性能評価を受けた方の中で調停、あっせんにまで持ち込まれた紛争が限られているということの理由としましては、まだまだ制度が熟していないということはもちろんでございますけれども、申し上げたいのは、先ほど言いましたような目的から出発して制度ができておりますので、評価住宅は、設計図書を評価した上で施工の現場をきちんと見ております。見た上で評価を出す、検査を受けているということですね。それから、評価を受けた設計図書がそのまま戸建て住宅の請負契約の契約内容になります。したがって、瑕疵についての責任範囲は明確でございます。そういうことで、当初企図したとおりと言うと大変口幅ったいようでございますけれども、ふぐあいについての紛争の発生が少ないというふうに理解しています。

 それから二番目の、住宅紛争の処理支援センターに持ち込まれた案件、どういうふうに処理されているんだという問題です。

 いろいろな御相談がありますので、その都度処理するんですが、欠陥住宅について、例えば工務店なんかと争いがあるような、瑕疵担保責任についての争いがあるような問題につきましては、この制度を御利用になっていない方が大宗でございますので、それについては、現在あります制度、例えば建設工事紛争審査会なんかに紹介をしまして、こちらで調停を受けてくださいということをやっているわけです。

 いずれにしましても、紛争処理機関による紛争の処理、それから支援センターについてのいろいろな相談、助言、こういったような仕事の充実に努めてまいりたいと思います。

下条委員 まあ、そういうお答えが返ってくると私は思いました。

 努力したいとおっしゃったのでぜひお願いしたいのは、簡単に言えば、窓口に来た百人中三人の人しか使えない、そういうことです。九十七人、おまえあっち行け、こっち行け、こっち行け、こういうふうになる。ということは、私に言わせてもらうと、窓口に来た九十七人の人も税金払っているんです。その支援センターを使う権利が本当はある。それが、申しわけないけれどもあっちへ行ってくれ、こっちへ行ってくれ、泣き寝入りしてくれ、それはわからない、どういう説明しているか、私、窓口に行っていないのでわかりません。そういう意味では、私がいつも申し上げている、法律はいいけれども、それを生きさせて馬として走らせる、その部分が非常に足りないという感じがいたします。

 この部分は今後の課題としてぜひ、僕らの方も新しい案を出しながらいろいろ御省と組んでやっていきたい。ただ、御努力していただけるというお話を聞いたので、それを信じて今の質問は終了したいと思いますけれども、あと、時間の配分がありますので、次に移りたいと思います。

 そこで、紛争処理センターの件でございます。

 先ほど、いろいろ十万、十五万の部分の評価費用についてはその紛争処理に使われるとおっしゃいましたので、そこと附属してちょっと質問したいというふうに思っております。

 支援センターは、住宅性能評価機関が負担金の徴収、それと指定住宅紛争処理機関への助成を行う、金を徴求して助成を行う。これが紛争処理センターの業務内容と思います。平成十五年度のセンターの主な収入は、住宅性能評価機関から徴求した負担金は約三億三千五百万円、国交省からの補助金が二億八千万円。ここからの支出は、センター内における支援業務に係る費用が約二億九千四百万円。大きな金額だと僕は思っています。

 この本法律の附帯決議には、当センターが新たな省庁の天下り機関になることがないように万全を期す、こういうふうに附帯決議はなっていますね、局長。この点について、実情はどんな状態になっているか、つまり、支援センターの費用の使途、配分、そして天下り部分の現状をちょっとお聞きしたいというふうに思います。

山本政府参考人 住宅品質確保法におきまして、住宅紛争処理支援センターとして指定されております財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターへは、平成十五年の十月現在で、理事三十三名中合計三名の国家公務員出身者が理事に就任しております。

 それから、先ほど御指摘いただきました紛争処理支援センターにおける平成十五年度の収入は、御指摘いただきました性能評価機関からの負担金が三億三千五百万、国土交通省からの助成金が二億八千万でございまして、支出の方は、性能評価についての紛争処理を行います指定紛争処理機関に対する支援に二億九千万、それから、品質確保法において住宅紛争処理支援センターの業務とされております紛争処理に関する調査研究、住宅についての一般的な相談、先ほど御指摘いただきました仕事ですが、一般的な相談、助言などの紛争処理支援業務等に三億二千五百万となっております。

下条委員 ありがとうございました。

 僕は、すべて天下りが悪いとは言いませんが、そういう意味では、附帯決議に沿って行われているということは大変ありがたい。

 あと、中身の使途については、ちょっと時間の制限もあるので、今のお話だけで、細かいことはまた政府委員にでも後ほどお聞きしたいと思います。

 もう一つだけちょっと御質問を、あと二、三分ありますのでさせていただきたいと思います。――終わりですか、終わりということでございます。

 それでは、時間が来たということで、残念でございますが、最後にちょっと一つ申し上げたいのは、この間、新潟の地震災害の募金運動やあれを僕も地元でさせていただいていますけれども、先般、私が募金箱を持っていたら、親がいなかった子供たちが近づいてきまして、小学校四年生と二年生の子供二人です。姉妹です。そのお姉ちゃんの方が自分の財布からですよ、お母さんからもらった金じゃなくて、自分の財布から三十円出してきましたよ。子供のちびの方は、小学校二年のお姉ちゃんの方は二十円僕の募金箱に入れました。

 私は、今度の災害を大きく次の正しい道筋につなげていきたい、それによって、亡くなった方への御冥福とお見舞いになると信じております。これは、日本全国が今国交省のそういう動きを、住宅を含めて見ておりますことを最後にお願い申し上げて、きょうは非常に温かい御回答もありましたので、今後もひとつ御指導、また御鞭撻よろしくお願いしたいと思います。

 きょうはお時間をいただいてありがとうございました。質問を終了します。

橘委員長 穀田恵二君。

穀田委員 住宅品質確保法そのものは、欠陥住宅など住宅トラブルから消費者を保護し、住宅の品質向上を目的とする制度として有効活用が望まれます。その目的である消費者保護、住宅の品質向上などは、国と行政が責任を持って深く関与してこそ効果が上がるものだと私は思います。

 営利が目的の民間任せにしたり、市場原理任せにするということは、制度に対する国民の信頼性、公平性が損なわれると考えます。住宅トラブルが発生しても、国や行政が民間同士の問題だと知らぬ顔をする、こうなってはいけません。ちゃんと関与すべきだと考えます。公益法人改革の名で国の関与を弱める改正案には問題があると考えます。むしろ、公益法人改革というならば、天下りや高額な役員報酬など、国民が批判してきた問題にきっちりとメスを入れてこそ改革と言えます。

 そこで、現在の指定法人への天下り、公務員の再就職の現状はどうなっているのか、今回の指定制から登録制になって登録法人への天下りは減るのか、減るとすればその担保は何か、御回答いただきたいと思います。

山本政府参考人 住宅品質確保法におきまして国土交通省所管の公益法人十法人を指定しております。これは今回登録法人にもちろん、法律上当然になりますけれども。これは、住宅品質確保法の普及のために既存の公益法人を指定したものでございます。全十法人中合計二十三人、この中には非常勤の重複している者を含みますけれども、二十三人の国家公務員出身者が理事に就任しております。

 平成八年に閣議決定されました公益法人の設立許可及び指導監督基準におきまして、所管省庁出身者の割合は理事現在数の三分の一以下とすることが示されております。住宅品質確保法における指定公益法人十法人につきましては、すべてこの基準を満たしております。

 指定制から登録制への移行は、これまで以上に民間企業の参入が円滑なものとなります。一層の民間企業が参入するということが想定されるわけでございます。それとともに、住宅性能表示制度の普及促進が期待されるわけでありまして、公益法人においても、住宅性能評価機関として一定の役割を担うものであることから、引き続き閣議決定に基づき適正に指導してまいる考えであります。

穀田委員 要するに、登録制になったからといって天下りが減るわけじゃないということは明確だと思うんです。だから、結局どこが改革かと私は言いたいと思うんです。

 先ほど来お話があったように、住宅に関するトラブルは年々ふえています。住宅リフォーム・紛争処理支援センターの統計年報によると、消費者とトラブルを起こす主たる相手方は、施工業者、販売業者が八〇%を占めています。住宅性能評価等機関には、消費者が不利にならないよう住宅の性能を公正に評価する義務があるし、したがって住宅販売会社や建設会社など、住宅関連業者の息がかかった会社はふさわしくないというのが私は考え方の基本に置かなくちゃならぬと思っています。したがって、公正中立の第三者機関という役割が求めているゆえんはそこにある。

 民間の評価機関の大手、日本ERI株式会社など、資本関係を見ますと、積水ハウス、大和ハウス、ミサワホームなど、住宅販売会社が出資会社に名を連ね、先月顧客データ紛失事件を起こした東日本住宅評価センターでは、評価担当常務に積水ハウスの元幹部が就任している。このように、登録制になったからといって評価機関の公正中立性ということが担保されるのかどうかは疑問だということを指摘しておきたいと思います。

 次に、耐震問題について聞きたいと思います。

 近年のうちに発生すると想定されている東海、南海、東南海地震を初め地震災害に対する緊急対策はとても大事です。住宅の震災対策は、甚大な被害が予想されるだけに、待ったなしの課題です。既に先進各国では、耐震診断の義務化、さらに活断層上の建築規制などが常識となっていると言われています。私も、そういう段階にいよいよ踏み込むべき時期に来ていると考えております。

 そこで、耐震性能が既存住宅の中でどうなっているかということが大事だと思うんです。先ほど来お話ありましたように、耐震性に問題があるとされている住宅は千百五十万戸あります。その中で、耐震改修の進捗状況だけに限って報告をされたい。

山本政府参考人 平成十五年に実施しました住宅統計調査によれば、新耐震基準が施行されました昭和五十六年以前の住宅について、約三十二万戸が耐震改修を実施したという結果が示されております。

穀田委員 今お話あったように、一千百五十万戸のうち三十二万戸が実施された、たった三%未満の進捗状況です。いつ地震が起こるかわからない、時間的余裕がないわけです。その意味で、間尺に合わないと言わなければなりません。政府として、進まない原因、要因を真剣に検討して、緊急な対策を打たなければならないと思います。

 国交省として、住宅の耐震診断、耐震改修を支援する制度を設けていますが、特に耐震改修について国の補助制度の実績はどうなっているか、お答えいただきたいと思います。

山本政府参考人 国土交通省におきましては、耐震基準を満たしていない住宅の耐震改修を促進するという観点から、住宅の耐震診断の費用、それから耐震改修の費用につきまして、地方公共団体と連携して補助事業を実施しております。

 この補助の実績でございますけれども、まず、耐震診断でございますが、平成十年から、戸建てが九万二千戸、共同住宅が七万七千戸、合わせて十七万戸の実績がございます。耐震改修に補助をしたのは、制度としては七年度から制度化しておりますけれども、十二年、十三年に共同住宅をそれぞれ一棟ずつ、戸数で合わせて四十戸実施しております。

 耐震改修の補助実績、伸びておりませんけれども、耐震化を推進するために、これまで老朽住宅の多い密集市街地に対象を限定していた制度を、今年度から、東海地震、東南海地震、南海地震、その他大規模な地震の被害が想定される地域の市街地に拡大するなど、拡充してきているところでございます。

穀田委員 後ろの方は別に聞いていないんですけれども、それはわかっているんです。

 要するに、国の支援制度として実行されているのでいくと、改修補助事業は四十戸だということなんです。もちろん、先ほどありましたように、耐震診断はありますよ、その数字はわかっていますよ。だから、これでは国の支援事業制度というのが何のためにあるのかと。戸建て住宅に対する改修支援制度は、今年度もまだ一件しかないと聞いています。要するに、使い勝手が悪いからなんですね。

 今お話あったように、対象地区として広げた、東海地震や、それから東南海、南海地震、そして南関東直下の地震対策地域、地震予知連が指定した区域であること、さらに、密集区域で住宅数が三百戸以上などの要件がある。

 そこで、その上に、さらに戸建て住宅についていえば、驚くことに、密集市街地など対象地区の要件を満たしていても、耐震改修の支援を受けられる住宅と受けられない住宅があるんです。同じような未改修の家で、お隣さん同士でも、一方は受けられる、片方は受けられないという、要件、受けられない。

 どういう要件があるかというと、一つは、震災時に倒壊によって道路閉塞を生じさせ、避難や消火活動等を困難にさせるおそれのある地区内であること。これを前提に、かつ二番目に、耐震診断で倒壊の危険性があると行政から指摘を受けた住宅。かつ三番目に、地震などによって避難通路や救急車両の進入ルートのある道路沿いに建っている住宅。かつ四番目に、道路との距離が平家は二メートル以内、二階建ては四メートル以内の住宅。これはみんなかつなんですよ。

 だから、こういう住宅は、では、全国で一体何軒あるのか。耐震診断をしないとわからない二番目の項目はおいたとしても、外見で調べればわかると思うけれども、国交省は調査しているのか、調査してこういう対象住宅の要件を認めたのか、これについてお聞きしたいと思います。

山本政府参考人 日本全国に、この制度によって改修費補助を投入できる住宅が何戸あるかということは調査しておりません。

 ただ、そもそも出発点からして、今御指摘いただきましたように、戸建て住宅の耐震改修費に国庫から補助するというための要件、非常に厳しい要件がございます。それは、要するに、倒れたときに、警戒しなければいけない道路を閉塞させるという危険があるものについて、そうならないようにするために必要な経費は国庫から補助しようという思想で整理されているからです。それを、一生懸命努力をしながら今の制度ができ上がっているということでございます。

穀田委員 そこで、ここからは大臣にお聞きしたいんです。

 今お話あったように、まず、調べていないということが一つわかりましたよね。これは、私、どれぐらいあるのかということを見て、それでやるのが普通じゃないかと思うんです。だから、何のための補助制度かということを言わざるを得ないということを言っておきたいんですけれども。

 仮にそういう条件の住宅があったとしても、近所、お隣同士で区別される。そして、地震が来て家屋が倒壊して、人の命が、安全が脅かされる。そうならないように改修するということからすれば、道路際とそうでない家の間に区別があっていいのかと。公共性というのであれば、私は、すべての住民の安全と命を守ることが行政の責任、仕事、そしてまさに究極の公共性だと私は考えます。

 そこで、こういう要件というのは、その意味では、不合理、不条理、問題があると私は考えます。大臣は、この要件は当然だというふうに判断をしておられますか。

北側国務大臣 まず、耐震改修というものの促進が非常に重要だというのは、全くそのとおりだと思います。私どもも、しっかりと耐震改修が進むように努力をしないといけないと思っております。

 今御指摘の話は改修費の話の方ですね、改修費補助の方です。診断費の補助の方の実績はしっかり上がっているということもぜひ御理解をお願いしたいと思っております。

 問題は、その耐震改修費の補助の方をもっと使いやすくしろよというお話を多分おっしゃっておられると思うんですけれども、この改修費の補助というのを一般的にもっと緩やかに認めていくようなことが本当にいいのかどうかというのは、これはよく検討しないといけないと思うんです。どこまで公がやるんですか、どこからみずからやるんですか、やはり公助と自助のところは、その線引きの問題だと思うんですね。

 私は、一般的には、この改修費の補助というのはかなり例外的な話でございまして、今後やはり検討すべきは、耐震診断は今後ともしっかり補助をしていくにしても、その後の改修については、むしろ一般的には税の世界で検討できないのかということを、私はぜひ議論をこれからさせていただきたいなと。むしろ補助よりも税の方で検討できないか、税のインセンティブを与えられないかということをぜひ検討すべきじゃないのかなというふうに思っています。

穀田委員 私は当然の要件だと思っておられるのかと聞いたので、そこは余り答えなかったんですけれども、それは少し違うと思うんですね。北側大臣が政調会長を務めておられた公明党の政策でいえば、マニフェストでいうと、「耐震改修費等の補助拡充」こう言っておられるので、その点は少し違うんじゃないかということだけは言っておきたいと思うんですね。

 国の制度という問題で、今、税という問題がありましたけれども、実は、こういう制度が使いにくいということで、これまで、地方自治体では地方単独事業として耐震診断や改修制度を設けて、各地に広がっています。この制度を持つ自治体はどのくらいあるか、実績の報告をされたいと思います。

山本政府参考人 本年、地方自治体に対して実施しましたアンケートによりますと、戸建て住宅について耐震診断の助成制度を設けている地方自治体、全国で五百八十市町村ございます。そのうち単独事業で制度を設けているのは八十四市町村、これによる耐震診断の実績は七千七百九十戸でございます。

 また、戸建て住宅について耐震改修の助成制度を設けている地方自治体は、全国で二百五十四市町村ございます。そのうち単独事業で制度を設けているのは二百五十二市町村でございます。これによる耐震改修の実績は二千五百六十五戸でございます。

 次に、共同住宅についてでございますが、耐震診断の助成制度を設けている地方自治体は、全国で三百二十市町村、そのうち単独事業で制度を設けているのは三十八市町村、これによる耐震診断の実績は百二十四棟、二千三百九十戸でございました。

 また、共同住宅について耐震改修の助成制度を設けている地方自治体は、全国で百三十六市町村でありまして、そのうち単独事業で制度を設けているのは百三十四市町村、これによる耐震改修の実績は十二棟でございました。

 以上でございます。

穀田委員 今ありましたように、例えば耐震改修などでいえば、地方自治体が単独でやっているのがすごく多くなっているということがわかったと思います。だから、国庫補助は、耐震診断では使われているが耐震改修ではわずか一%ほど。要するに、市町村は頑張って耐震の改修を進めているわけですね。

 横浜市では、木造住宅耐震改修促進事業として、耐震診断の結果倒壊の危険がありますと判定された住宅を対象に、耐震改修工事費の補助を〇一年度から行っています。工事費の上限は五百万円、補助費は所得に応じて工事費用の三分の一等々でありまして、補助額は十二億四千万円、国の補助は一切受けていないんですね。

 私は、例外的ではなくて、まさに、いかにしたらこのことを早くできるかということでいいますと、地方自治体が進めている制度をさらに促進させ、バックアップしていくという必要があると思うんです。こう見ますと、こうした自治体と国交省の補助制度の差は、根本的には私有財産への補助はできないという国の制度が、考え方が、態度があると思います。

 当委員会で大臣に私は質問した際に、個人補助に踏み込むべきじゃないかという質問に対して、そういう問題意識を持っている、検討しなければならない場合もあるのではと答弁されました。私は、原理、考え方を実行に移すことが省の所管の仕事としてあるわけだから、ここに一歩具体的な問題として提起したい。住民の命と安全を守る使命、責任を果たそうと耐震改修事業で独自に制度を設けている自治体やこれから制度を設ける自治体に、先ほど述べた要件を前提にするのではなく、積極的に支援することをぜひ考えていただきたいと思っています。その点での御決意を最後にお伺いして、質問とします。

北側国務大臣 被災者の生活再建支援法の関連でおっしゃったんだと思うんですが、これは所管は内閣府でございますので……(穀田委員「そんな話していません。この問題でいえば」と呼ぶ)いやいや、その前のお話をされたので。

 それは、だから、我が国土交通省で単独でできる話じゃないということは、ぜひ御理解お願いしたいと思います。

 それで、この耐震診断で、市町村で頑張っているところあるじゃないか、そういう頑張っているところの耐震改修制度、各市町村のそういうものについて何らかの国としてサポートができないのか、それは私は検討課題であると思います。

穀田委員 終わります。

橘委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。穀田恵二君。

穀田委員 日本共産党を代表し、本法案に対する反対討論を述べます。

 住宅品確法に基づく住宅性能評価制度等は、住宅の品質向上とともに、欠陥住宅など不良住宅を販売、施工する事業者から住宅購入者など消費者を保護するための制度であり、国民の信頼性、公平性が十分確保されなければなりません。その実現には、国や行政が深く関与し、最終的に責任を持ち運用してこそ効果が上がるものです。

 規制改革によって、住宅性能評価等制度における評価機関等を指定制から登録制にすることは、国等の関与を縮小し、行政責任を弱めることにつながるからであります。これが本法案に反対する第一の理由です。

 第二の反対理由は、登録制にすることによって、評価制度の信頼性、公正性を担保する保証である評価機関の第三者性を弱めることになるからであります。

 評価制度の信頼性、公正性を担保するには、評価機関が住宅関連事業者と支配関係にないことは最低限の条件です。ところが、支配関係の登録要件は、親子会社とされる資本の持ち分や役員兼任要件をいずれも半数以上としており、緩いものとなっています。

 現在、指定機関となっている株式会社等を見ても、住宅販売メーカー等の出資等により設立された法人が多く、評価担当役員が住宅販売会社出身というケースもあります。こうした点こそ改めるべきです。

 最後に、現行指定法人である財団法人十機関に二十三人も天下っています。本法案は、公益法人改革と称しながら、こうした天下りの温床など問題の解決に何らメスを入れるものとなっていません。これでは国民の批判、期待にこたえる改革には値しないことを指摘して、反対討論といたします。

橘委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより採決に入ります。

 住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

橘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

橘委員長 次回は、来る十二日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十一分散会


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