衆議院

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第24号 平成17年6月29日(水曜日)

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平成十七年六月二十九日(水曜日)

    午前八時三十分開議

 出席委員

   委員長 橘 康太郎君

   理事 衛藤征士郎君 理事 萩山 教嚴君

   理事 望月 義夫君 理事 山口 泰明君

   理事 阿久津幸彦君 理事 金田 誠一君

   理事 土肥 隆一君 理事 赤羽 一嘉君

      岩崎 忠夫君    江崎 鐵磨君

      江藤  拓君    木村 隆秀君

      河本 三郎君    佐藤  勉君

      櫻田 義孝君    鈴木 恒夫君

      田中 英夫君    高木  毅君

      寺田  稔君    中野 正志君

      中山 泰秀君    西村 明宏君

      葉梨 康弘君    馳   浩君

      林  幹雄君    古川 禎久君

      保坂  武君    松野 博一君

      森田  一君    山際大志郎君

      下条 みつ君    鈴木 克昌君

      高木 義明君    玉置 一弥君

      樽井 良和君    中川  治君

      永田 寿康君    長安  豊君

      伴野  豊君    松崎 哲久君

      三日月大造君    室井 邦彦君

      和田 隆志君    若井 康彦君

      佐藤 茂樹君    谷口 隆義君

      穀田 恵二君

    …………………………………

   国土交通大臣       北側 一雄君

   国土交通副大臣      蓮実  進君

   国土交通大臣政務官    中野 正志君

   国土交通大臣政務官    岩崎 忠夫君

   政府参考人

   (国土交通省自動車交通局長)           金澤  悟君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  岩崎 貞二君

   政府参考人

   (国土交通省航空・鉄道事故調査委員会事務局長)  福本 秀爾君

   国土交通委員会専門員   亀井 為幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月二十九日

 辞任         補欠選任

  江藤  拓君     田中 英夫君

  河本 三郎君     佐藤  勉君

  菅原 一秀君     西村 明宏君

  武田 良太君     山際大志郎君

  中馬 弘毅君     鈴木 恒夫君

  二階 俊博君     馳   浩君

  菅  直人君     永田 寿康君

  若泉 征三君     鈴木 克昌君

同日

 辞任         補欠選任

  佐藤  勉君     河本 三郎君

  鈴木 恒夫君     中馬 弘毅君

  田中 英夫君     江藤  拓君

  西村 明宏君     中山 泰秀君

  馳   浩君     二階 俊博君

  山際大志郎君     武田 良太君

  鈴木 克昌君     若泉 征三君

  永田 寿康君     菅  直人君

同日

 辞任         補欠選任

  中山 泰秀君     菅原 一秀君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 航空法の一部を改正する法律案(内閣提出第五八号)(参議院送付)

 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案(内閣提出第五九号)(参議院送付)


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     ――――◇―――――

橘委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、参議院送付、航空法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省自動車交通局長金澤悟君、航空局長岩崎貞二君及び航空・鉄道事故調査委員会事務局長福本秀爾君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。玉置一弥君。

玉置委員 おはようございます。異例に早い委員会の開会でございまして、国会職員及び役所の皆さん方の早朝からの準備、大変だったと思いますが、よろしくお願い申し上げます。

 きょうは、航空法の一部を改正する法律案並びに最近の航空行政についていろいろとお伺いをしていきたいと思います。

 最近の航空のいろいろな不祥事といいますか事故等がございまして、国民の皆さん方は航空行政がちょっと手ぬるいのではないかというふうな印象をお持ちの方がたくさんおられまして、私どもの方にもっといろいろ追及をしてくれという話があるんです。

 この流れを追っていきますと、やはり、この二十年間に飛行機の発着あるいは機種の数、こういうものが二倍を超えているということ、それから海外からの乗り入れの便数が非常に多くなったということもございまして、飛んでいる飛行機の割にしてはいろいろ不祥事があった件数はそう多くないとは思うんですけれども、しかし、下手をすると大事故につながるというのも結構あるわけでありまして、そういう全般の流れの中で、大臣並びに局長にお伺いをしていきたいというふうに思います。

 まず、一つの流れとして、規制緩和というものがあったと思いますが、航空行政におきまして規制緩和がいろいろとなされてまいりました。一つは、アメリカが一九七八年ぐらいにかなり大幅な規制緩和をやったということがございまして、日本の場合はもうちょっと後になるわけでありますけれども、やはり最終的には、平成十二年だったと思いますが、そのころからかなり大幅緩和ということになりました。

 規制緩和というのは、要するに許認可について緩和していこうということで、安全性については緩和するということではなかったというふうに思うんですが、この規制緩和、もう一つは、ことしの三月に国土交通省として規制緩和のいわゆる成果というか効果というものをまとめておられますけれども、この辺も含めて、まず、規制緩和と今回のいろいろな各航空会社の不祥事についてということで、大まかに大臣並びに岩崎局長は、各航空会社が来て謝って、ごめんなさいと言っているんですけれども、そういうものを踏まえて、どういうふうに原因を考えておられて、どういうことを思ったかということをお聞きしたいと思います。

北側国務大臣 経済的規制につきましては、今委員がおっしゃったように、累次緩和をしてまいりました。このことによりまして新規航空会社が参入をしてきたわけでございます。こうした新規参入によりまして、例えばさまざまな割引運賃の導入等により運賃が多様化されるということも出てきておりますし、また、これもさまざまなサービス面での競争を通じまして、利用者利便の向上という面では一定の成果が出ているというふうに考えているところでございます。

 しかしながら、これはあくまで経済的な規制の緩和でございまして、今委員のおっしゃったように、安全面に関する社会的規制につきましては、これは緩和をしているわけではなくて、今までどおり堅持をしてきているところでございますし、また、今後とも安全規制に関しましては、この一連のトラブルも踏まえまして、国際標準も踏まえつつ、やはり不断の見直しというものが必要であるというふうに考えているところでございます。

 今回の一連の安全上のトラブルにつきましても、しっかり分析をしながら、行政としての規制面におきまして課題がないのかどうか、そこはやはり不断の見直しをしていかないといけない、適時適切に検討を行う必要があると考えているところでございます。

 今後とも、航空会社に対しまして厳重な監視、監督を行うこととあわせまして、何といっても、公共交通におきましては、特に航空におきまして安全運航の確保というのは大前提でございますので、この安全運航の確保に全力を挙げて取り組ませていただきたいと考えております。

岩崎政府参考人 全体の流れは今大臣が答弁させていただいたとおりでございますけれども、先生今御指摘のとおり、ことしの三月に、平成十二年に規制緩和をいたしましてちょうど五年がたちましたので、私ども、内部で政策評価をいたしました。利用者利便、サービス面、こうした経済的規制の緩和は一定効果があった、こういうふうに我々評価をしております。

 安全面につきましては、今大臣が答弁させていただきましたように、私ども、これについてはきっちりやってきたつもりでございますけれども、こうした一連のトラブルが続いている状況でございますので、例えば立入検査のあり方をもっと考えなきゃいけないのではないか、あるいは手法をどう考えるか、あるいは規制の中身自体をどうしていくのかということについては、勉強していかなきゃいけない課題が与えられたもの、このように理解しているところでございます。

玉置委員 規制緩和で航空事業者数が大分増加をいたしまして、それぞれのところで競合相手が非常にふえてきたということがありますが、路線別の採算とかいうのを見て、経営の指標とかを見ますと、逆に、悪くなっていなくて、ある程度利用客数も増加して、そういう意味では収益の改善が行われている、それでおまけに運賃は安くなっているという、非常に珍しい、珍しいと言ったら怒られますが、規制緩和というのは大体過当競争になって収益がダウンするというのが普通なんですけれども、そうじゃなくて、非常にいい方向に行っているというふうに思うんですね。

 ですから、今回の規制緩和そのものは航空業界にとって非常にプラスになったなという感じはするんですが、もう一つ、企業統合とかグループ化とかいうようなところが逆に管理体制の不備をいろいろ生み出してきたのじゃないかなと一つは思います。

 それからもう一つは、最近の傾向として、個人の資質に対して指摘をすることができない風潮がある。個人を尊重するが余りに組織的にチェックをする体制ができていない、甘くなっているという感じがするんですね。これは航空だけじゃなくて、鉄道もそうですし、自動車もそうですしということですね。例えば、お酒を飲んで運転をした方もたくさんおられるわけですね、今まで。

 だから、そういうことを考えていきますと、どうしても、統合されたときに、だれがきょう乗られる方に対してのチェックをするのかとか、あるいは整備がどういう状況にあるのかとかというふうに、個々の、本来であれば個人それぞれが責任を持って対応するわけですけれども、その個人に対する組織的なチェック機能というものが失われつつあるのではないか、こういう心配をしておりまして、それについて、各社統合、グループ化が図られてきましたけれども、そういう中でチェック機能としてどういうふうに体制を見ておられるのか、それをお聞きしたいと思います。

岩崎政府参考人 特に、当委員会でも何回も御議論をいただいておりますけれども、この間の安全上のトラブルはJALグループに多発をしておるところでございます。JALとJASが統合をしたことが原因ではないかといったことの御指摘も受けているところでございます。

 私ども、企業統合が直接今回の安全上のトラブルとかかわりがあったかどうかということについてコメントを差し控えさせていただきますけれども、いずれにしろ、そういうことがあっても、きっちり安全を尊重する、安全を第一にするという企業風土をつくっていただくことが重要であろう、このように考えております。

 この間のトラブルは、かなりヒューマンエラーの部分も多うございます。先生おっしゃった、会社とそれから従業員が一体となって安全性について相互にちゃんとチェックをしながら、きっちり安全を優先してやっていくということの企業風土づくりが少々おろそかになっていたのではないか、このように思っているところでございます。

 JALの方でも、そうしたことをきっちりやっていきますという、我々の事業改善命令に対して報告をいただいているところでございますけれども、それを本当に今後とも実行していただくということが何より必要だ、このように思っているところでございます。

玉置委員 先日、使用禁止にした滑走路に着陸したのがありましたですね。あのときに、職場全員の方が使用禁止になっていることを失念したというふうに表現されてマスコミに報道されているということなんですが、普通考えられないんですよね。職場全員の人が失念をするというよりも、朝入るときにとか手順が必ず全員に伝わるように、あるいは複数チェックをするようになっていないとおかしいと思うので、私はあれを見て、個人が何か連絡を受けてみんなに流すような形になっているんではないかということで、ちゃんとしたルートでダブルチェックができていないんじゃないかというふうに感じたんですが、その辺はどうなんですか。

岩崎政府参考人 四月の二十九日でございましたけれども、管制官の方が羽田で閉鎖した滑走路に飛行機を着陸させるというミスがございました。航空の安全行政をつかさどる航空局の職員みずからが犯したミスでございまして、私ども、本当に深く反省をしておるところでございます。

 先生おっしゃったとおり、このミスが生じた原因は、事前にブリーフィングというのをやるわけでございますけれども、そのブリーフィングの際に、その時間帯に滑走路が閉鎖されるということについての情報の伝達がされていなかったということでございます。

 この情報の伝達システム、一応担当官を決めてやっておるということになっておりますけれども、その担当官がきっちり情報の伝達をしなければ全体に伝わらない、こういうシステムでございました。やはり情報の伝達の仕方を変えなきゃいかぬのではないかということで、ダブルチェックをする、それも複数のルートから、情報源を違うところから求めてやるようなシステムを再発防止策として構築いたしまして、実行をしているところでございます。

玉置委員 今回の航空法改正の中で、空域といいますか高さ、高度幅を従来の二千フィート間隔から千フィート間隔に変えようというのがございます。

 私がこれを見てちょっと心配いたしましたのは、例えば伊丹空港、神戸空港、それから関西空港、あそこでどういう管理ができるのかなというのが一つ心配ですね。

 それから、静岡の上空で、西から来る、東から来るものがみんな入りまじって、あそこでニアミスも時間帯によっては発生するというようなことが起きておりまして、そういう状況で、ちょっと心配しましたのは、もう一つは、横田基地や厚木基地がありまして、そしてそこに羽田、成田、そのほかの飛行機が入りまじっている。木更津沖から、そして横田から静岡に抜ける道、道というか空ですけれども、この辺の空域規制がどう変化していくのかということの心配がございます。

 一つは、今現状のままで、大阪上空、神戸が許可された場合に、要するに実用化された場合にこの空域が非常に危険な感じがするんですが、さらにこの千フィートということで考えていきますと、関空も増便を考えておられますし、そういう状況の中で果たして安全な空が守れるのか。

 それから、米軍や自衛隊との関係で空域の調整というのが行われるのか。これは、今言ったところだけじゃなくて、沖縄も含めてになるかと思います。あるいは岩国近辺、それから東北の演習空域といいますか、その辺を含めて、これからこの千フィートに分類を変えていくといったときに、私は非常に危険だなという感じを受けるんですけれども、それに対して、どういうことを措置するから大丈夫だというふうに思われるのか。その辺をちょっとはっきりとお伺いしたいと思います。

岩崎政府参考人 幾つか御質問をいただきましたけれども、まず、関西の空域のことからお答えをさせていただきます。

 関西国際空港、それから伊丹空港に今度は神戸空港が加わってまいります。確かに関西の狭い空域の中で三つの空港が存在するわけでございますが、まず伊丹空港と関西空港につきましては、基本的に、伊丹の進入、出発ルートは陸域を飛ぶルートにしております。関西国際空港への進入、出発ルートは大阪湾の上空をルートに設定をしておりまして、そういう意味で空間的に分離をさせていただいておるところでございます。

 神戸空港でございますけれども、これも、神戸空港のルートは大阪湾の上空を通っております。できるだけ関空と神戸空港を分離したい、このように思っておるところでございますが、どうしても、少し細かくなりますけれども、南風のときの関西空港の着陸機、これは神戸空港の上空を飛んでまいりますし、それから北風のときに関空の出発機は神戸空港の上空近くを飛行する、こういうことになります。高さの間隔を十分とりながら安全を設定する、あるいは、どうしてもとれない場合は関西空港あるいは神戸空港の離着陸のタイミングを調整するといったことで安全をきっちり担保していきたい、このように思っておるところでございます。

 それから、静岡上空あるいは横田上空の混雑がどうか、こういうことでございますけれども、今でもこのあたりは、やはり羽田への到着便、出発便が非常に多い状況でございまして、非常に混雑が始まっているところでございます。羽田にもう一本滑走路をつくりたいというプロジェクトも進めておりますし、成田についても今の暫定滑走路を本格滑走路にしたい、このように思っておりまして、そういう意味で一層ここの空域についての見直しが必要であろうと考えております。

 一つは、私どもの中でできることでございますけれども、羽田と成田、それぞれ別の管制で、進入管制等を別でやっておりますけれども、それを一体化することによって合理化ができるのではないかというようなことも考えているところでございます。それから、先生御指摘がございました横田の空域というのもこれは支障になるわけでございますので、その見直しあるいは返還について取り組んでいきたい、このように思っているところでございます。

 自衛隊、米軍の飛行機との関係でございますけれども、少し古くなりますけれども、雫石の事故が自衛隊と全日空機でございましたので、それ以来、自衛隊の飛ぶ空域と我々民間航空機の飛ぶ空域と分離して運用しております。

 今回航空法の提案をしておる中で、そうしたものを使っていない時間帯は相互利用、有効利用していこうということで、有効には利用していきたいと思っておりますけれども、使っているときはやはりお互い、できるだけ自衛隊が訓練なんかしようというときは分けていた方が安全でございますので、そうしたものをベースにしながら安全を担保していきたい、このように考えているところでございます。

玉置委員 先日の事故の中で、メーターが間違っていたからというのがありましたね。間違った方に修正をしたということで、実際の高さとメーター表示の高さが違ったという事実があったと思うんですけれども、実際に例えば高度の確認というのは、飛んでいる飛行機だけで確認するのか、あるいは管制塔から見て高さの指示をするのか、その辺も含めて、確実に飛んでいる飛行機の高度を確認するのはどういう方法があるのでしょうか。

岩崎政府参考人 高度の確認は基本的に飛行機側、航空機側でやってもらうことになっております。それをきっちりするために、高度計につきましても、複数あるいは三系統、四系統つけて高度計をきっちり確認していく、それも機長と副操縦士できっちり確認をしながら飛ぶというのが基本になっております。

 また、高度計が機長側と副操縦士側で狂ったときについても、予備の高度計なんかをちゃんと確認しながら、どちらが正しいかというのを見ながら飛ぶというのがやり方になっております。

 管制官の方でレーダーを見ながら管制をしておりますけれども、水平の場所につきましては、これは飛行機の位置をレーダーで捕捉いたしまして、それで把握しておりますけれども、高度につきましては、飛行機からの信号、送られてくる情報をもとに高度の把握をしているという状況でございます。

 そういう意味で、航空機側の方できっちり高度を確認しながら飛ぶというのが基本でございますが、今回の全日空のトラブルはそれが十分できていなかったということでございます。

玉置委員 三つあってどちらを選ぶかというのは、ちょっと実際には難しいと思うんですよね、機械が壊れていないことを前提に考えますから。

 そういう意味では、これからの整備の中で高度計のチェックというのはかなり重要になってくると思うので、その辺、整備マニュアルの見直しとかそういうのも含めて、あるいは高度計そのものの性能をもうちょっとアップさせるとかいうようなことも必要かと思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。

 それから、整備のチェックですけれども、整備のチェックというのは体制でチェックできているのかどうかというのと、それから、例えば飛ぶパイロットがみずから自分で整備の方と打ち合わせをしてやるのかどうかという、その辺がちょっと飛行機の場合は私どもはもう全然想像もつかないんですが、例えばこの間のタイヤのパンクとか、ああいうのはなかなか難しいと思いますが、何かが外れたとかとれたとかというのはよくありますよね。そういうのも含めて、ふだんのチェックというのは、整備との連携というのはどういうふうにされているのか、それをちょっとお聞きしたいと思います。

岩崎政府参考人 基本的に整備は、飛行機が着きまして出発する間に整備士が点検をいたします。それから、一定期間ごとに、ある程度のより詳しい整備をチェックいたします。あるいは二年ごと、三年ごと、重整備と言っておりますけれども、分解をして整備をするといった、非常に、そのフライトごと、一日ごと、あるいは定期ごとの段階に応じてきっちり整備をしていくというシステムが確立されているところでございます。

 それから、飛行機出発前に、パイロットも飛行機の外観を自分でちゃんとチェックするというシステムになっております。飛行中にいろいろなトラブルが発生した、こういうトラブルがありましたというようなことはパイロットは整備士にちゃんと告げるというシステムになっておりますし、整備士が自分で整備をしている間にふぐあいが見つかれば、こういうところがふぐあいになっているから今直しているとか、ここは、さして大きなトラブルでなければそのまま飛ぶこともあるわけでございますけれども、こういうことも少しあるかもしれませんというようなことを十分話をしながら、きっちり安全を確保して連携をとるという制度になっているところでございます。

玉置委員 次に、ちょっと運賃の関係についてお伺いをしたいと思います。

 規制緩和をされるときに、その後に路線廃止とかいうのがいろいろありまして、全国にいろいろな空港ができながら路線が廃止をされていったという状況がここに出ておりまして、これは、平成十二年に関空からの飛行機が三路線廃止されています。平成十三年に全国で七路線、平成十四年十一、平成十五年五、平成十六年十三、こういうふうに路線が廃止をされてきているということがあります。

 これは効率化だとか不採算だとかそういうことが理由だとは思うんですが、その割には日本全国に空港が次々とつくられているということで、片方ではつくって片方では廃止をするという非常に変わったことを航空局はやっておられるんですね。

 まず、空港をつくる許可の基準と、運賃の決め方、それから廃止に至る要因といいますか、これを主なるものをちょっと挙げていただきたいと思うんです。

岩崎政府参考人 空港を新しく整備する場合には、私ども需要予測をいたしまして、一定の手法でございますけれども、十分需要があるかどうか、やはり日本で空港をつくる場合、特に建設費が相当膨大になりますので、その建設費と見合うだけのきっちりした採算がとれるような需要があるかどうか、建設費を十分踏まえながら、需要がどの程度あるのかどうか、こういうことを審査して空港の新設等々については決定をしていく、こういうシステムでございます。基本的に、毎年の予算の中で新規採択をするかどうかということについて決定をしておるところでございます。

 路線につきましては、現在基本的に届け出ベースとなっておりますので、事業者が経営採算等々を考えて、採算性がとれる路線、とれない路線なんかについて、とれそうなら新しく新設する、それからとれなきゃ廃止をする、こういうことではございますが、私どもは特に、需要が少ない路線でも、ローカル線等やはり維持をしなきゃいかぬという路線はあるんだろう、このように思っております。

 そうしたものについて、特に離島とかそういうところが中心でございますけれども、着陸料を減免するでありますとか、離島に対するいろいろな補助制度、税制上の措置も含めて設ける等々講じておるところでございまして、需要に一定程度任せますけれども、必要な路線については、そうした助成制度あるいは着陸料の軽減等を通じまして維持を図っている、このようなところでございます。

玉置委員 私たちは、例えば地方空港が開設をされますと、それなりに最初は将来こうなりますという数字が出てきて、今までそうなったことがないというので大体廃止に最後はなるんじゃないかと思うんですが、逆に考えていけば、政府として、例えば観光に力を入れているとか、あるいは地域開発で目玉的なものを興せば、そこは確かに地元が言うように大きく変化をしていくだろうということを考えていきますと、例えばアメリカなんかは地方ローカル線に対して十年間は政府として支援をするという体制があるみたいなんですが、単なる、民間に全部任せて、あるいは地元負担でやっていただいて、そのままで決していいとは私は思っていないわけですね。やはり何らかの形で支援をして、ある程度の形ができるまではそれはやむを得ないことではないか、そういう腹構えで空港を認めてきたのではないかというふうに思うんです。

 そういう点からいくと、廃止された空港というのは、古いところもありますけれども、比較的だれの支援もなく細々と消えていくという感じがするわけでありまして、本来の航空行政のあり方そのものがやはりちょっと間違っていたのではないか、こういうふうに思うんですが、アメリカの例を見て申し上げたわけですけれども、この辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。

岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、空港をどう使っていくかというのは非常に重要なポイントだろうと思っております。現に、いつもこの例で恐縮でございますけれども、能登空港というのが、もう御案内かと思いますけれども、余り飛行機が飛ばないのではないかと言われていたところでございますけれども、地元が大変御努力をされて、今でも能登空港、羽田便を含めかなり便数を張っておられて、それが予想以上に今お客さんも乗られている、採算もとれている、このような状況でございます。

 基本的に、私ども、地方の空港の活性化というのは地方公共団体を中心にやっていただくことだろう、このように思っておりますけれども、私どもとしても、空港をより活性化していくのに何かお手伝いができることがないのかどうかというようなことについて少し行政の方も見ていこうということでかじを切り始めてきたところでございます。

 具体的に申しますと、例えば、二年前の予算から始めたところでございますけれども、空港の利用を増進するために、また就航率を上げるためのいろいろな設備をつくるのに補助ができないかとか、アクセス鉄道を整備するのに補助を充実できないかとか、そうした空港の利用の活性化についても我々もお手伝いできるところをお手伝いしていこう、このように思っているところでございます。

玉置委員 何か一時期、昔、空港に、例えば輸入輸出のいろいろな工場だとか展示場だとかを隣設したりとかいうのがありましたけれども、あれはたしか余り効果がなかったんですよね。ということで、やはり地域全体を見て、そこの空港だけじゃなくて地域全体の中で空港が活用されるようなことを考えていかないといけないと思うのと、最終的には、運航に対する補助というものが必要じゃないかというふうに思うんですね。

 というのは、これはちょっと運賃の方へ入りますけれども、運賃の方が昔に比べて、要するに飛行距離当たりの単価が大分下がってきている。昔は大体一キロ当たり二十五円ぐらいだったのが今十五円ぐらいになっているということで、四〇%ぐらい下がったという数字が出ておりまして、こういうのを見ておりますと、やはり大量輸送だとかあるいは路線廃止とかというのは結構平均的にはきいてきているということで、収益の改善には結びつくんですけれども、片方では、空港ができたのに空港利用度からいくとほとんど利用価値が少なくなって、利用便数が減って、そこの空港から見ると一便当たりの使用料というのは非常に大きくなっているという、残ったところに負荷がかかるわけですね。

 そういうことで、残された方が大変でございまして、そういう負担もやはりちょっと軽減することを考えていかなきゃいかぬ。例えば空港に関する管理要員にしても、やはり各社割り当てだと思うので、その数字を見ても、例えば三社あったところが二社になったとか一社になったとかになると、その分だけその一社にかかる負担が大きくなるということでございまして、ますます残された方の負担というものが大きくなっていく。空港が廃止されるなら別ですけれども、空港は残っているわけですから。その辺で、やはり残されたところに対する支援をぜひ考えていただきたいというふうに思います。

 それから、運賃の決め方ですけれども、競合路線は結構安くやっているんですけれども競合していないところは平気で高く取るという、これは当たり前といえば当たり前ですが、余りにも見え見えの運賃みたいな感じがするわけですね。だから、その辺で、昔は例えば要するに原価に対する基準値というのがありまして、それを上限として二五%の範囲内でとかいうようにあったわけですね、運賃の決め方が。ところが、ドル箱路線で競合して稼いで、そして少ないところで高い値段で決めてそれはそのままという、距離当たりにすると大変な単価の開きがあるという数字が大分あちこちに出ています。

 逆に、全体が下がればやはり高いところも下げてほしいというのが私の言い分なんですけれども、この辺の運賃の決め方について合理的な考え方をちょっとお示しいただきたいと思います。

岩崎政府参考人 最初おっしゃいました空港のいろいろな利用料も含めた減免等、補助をすべきではないか、こういうことでございますが、私ども、国と地方公共団体がそれをどういう形で役割分担をしていくかというのも一つ考えなきゃいかぬと思っているところでございます。

 先ほど申しましたように、沖縄でありますとか離島でありますとか、そういうところにつきましては、私どもの方も着陸料の減免措置等々を講じているところでございますが、地方公共団体と役割分担をしながら、ローカル線の維持が図られるようにやっていきたい、このように思っておるところでございます。

 それから運賃の決め方でございますが、どちらかといいますと競合路線、これはやはり幹線系でございますので、お客さんが多うございます。そういうお客さんの多い路線については比較的運賃が賃率ベースで安くなっていく、それから、地方路線につきましてはお客さんの数が少ないものですから、比較的賃率ベースが高くなっていくという傾向は否めないと思っております。

 ただ、先生御指摘のとおり、これが地方路線でも独占路線だからといって理不尽な著しいこうした価格形成というのはやはり好ましくはないだろうと思っておりまして、程度問題ではございますけれども、ある程度、私どもも、独占路線だからといってほかの路線と比べて著しいような価格設定をやっているということについては、個別に監視をしたりあるいは注意を促したり、こんなことをしているところでございます。

玉置委員 例えば、東京から上海あるいは香港、台北、こういう距離のところがあります。片方ではハワイ、西海岸とかというのがあるんですよね。いつもちょうど今ごろになってくると、ハワイ四泊五日四万八千円とかという数字が出てくるわけです。ところが、台北往復は十一万なんですよね。香港もたしかそのぐらいだったと思います。もうちょっと高いですかね。それから上海が十万前後というふうに、片方は十万かかるのに、片方は四泊五日で何で四万八千円、五万円になるのか。あるいはヨーロッパでもそうですね。十四万ぐらいで六泊八日ですか、何かそういう数字があるんです。

 考えておったら、余りにも団体といわゆる正規運賃との価格差があるんですけれども、この辺はどういうふうにお考えでしょうか。

岩崎政府参考人 団体運賃につきましては、やはり観光ということでございましてボリュームが出ます。それから、あるいはシーズンによって、閑散期については今先生御指摘のような大幅な割引運賃が現に出ているところでございますけれども、ある程度こうしたものについては自由な経済活動ということでやむを得ないものがある、このように認識をしておるところでございます。

玉置委員 時間が参りましたので終わりますが、余りにも価格バランスが崩れているのではないかという感じを日ごろから受けているものでございますから、ぜひ機会があればそういう団体運賃のあり方についても一回お調べをいただいて、結局、その分枠取りをされて空席押さえをされて、一般の部分にその空席分も付加として割り当てられている、そんな気がするものでございますから、ぜひ、次の機会にまた質問したいと思いますが、一度調べていただきたいというふうに思います。

 終わります。

橘委員長 松崎哲久君。

松崎(哲)委員 民主党の松崎哲久でございます。

 玉置委員に引き続きまして、航空法の一部を改正する法律案について質問させていただきたいと思います。

 私は、まず、ドアモードの変更ミスの件について、局長から少し事実関係を教えていただいた後に大臣の御答弁を求めたいと思います。その次に、閉鎖した滑走路への管制官のミスの問題、この件についても局長に事実関係を教えていただきたい。さらに、それを踏まえましてまとめのところで二、三議論させていただきたいと思います。そのときにまた大臣に御答弁をお願いしたい、このように考えております。

 最初は、三月十六日に起こりました日本航空インターナショナルの羽田―新千歳便、羽田空港を出発の際にドアモード変更を客室乗務員が忘れた、それに対して報告があったかのように錯覚し、そういうような出来事だったわけですけれども、報道あるいは一般質疑の中でも既にいろいろやりとりがございました。私たちもそうですけれども、一般国民の目から見まして、どうしてこういうミスが起こるのかと全く不思議なんですね。

 客室乗務員は当時六人いらしたわけですが、皆が皆ドアモードを変更したと思い込んだということで、また、その報告、変更しましたという報告があったと思い込んだ、それからさらには、機長も変更したと思い込んだというような、余りにも単純過ぎるミスがなぜこの飛行機の中で起こったかというのが不思議なわけです。

 もちろん、幸いにして事故にはつながらないわけですけれども、ある意味でいうと素人目にもわかりやすい出来事だっただけに、今よく言われておりますヒューマンエラーの問題として、こういうことからまず検証することによって重大な事故が起こらないような体制をつくっていけるんじゃないかというふうに考える、そういう視点で質問させていただきたいと思います。

 最初に、このとき客室乗務員は六人だったということですが、どういう方たち、お名前とかは言う必要ないわけですけれども、勤続年数の問題、どういう勤務経験を持たれた方たちがこのとき乗っていたのかということを局長に伺いたいと思います。

岩崎政府参考人 その便に機上しておりました六名の客室乗務員でございますけれども、先任の客室乗務員、これは二十三年八カ月勤務のベテランでございました。それから、それをサポートする一般客室乗務員でございますけれども、一名は十年七カ月勤務していた者でございます。残り四名のうち、二名は一年九カ月、それからさらに最後の二名が八カ月の勤務経験があった、このように聞いておるところでございます。

松崎(哲)委員 この乗員の配置というのが素人の印象としては非常に不自然に考えられるわけですね。常識的に考えると、先任客室乗務員、ベテランがいて、それから中堅がいて若手がいるというのが、六人のチームであれば普通はそういうふうに構成されているものだと思い込んでいるわけですけれども、特に、一年九カ月の方が二名、さらには八カ月しか経験がない方が二名ということは非常に不思議に思えるんですが、我々は専門家ではないわけなので、専門家の目には普通に見えるのか。つまり、航空行政を担当されるお立場からこれは不自然でないと感じられるのか。

 それから、これがこの機の、この便の、たまたまこういう状況であったのか、日本航空インターナショナルの乗員の配置というのはこれが常態であるのか、普通の形態であるのか。あるいは、全日空、あるいは日本航空ジャパンの場合はどうなのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

岩崎政府参考人 私どもも、それぞれの客室乗務員の配置がどのような形かというのは詳しくは承知しておるわけではございませんけれども、全般に申しますと、日本航空インターナショナルについてはこういう配置が比較的多い、このように聞いております。この理由は、日本航空インターナショナル、御案内のとおり、国内線も一部飛ばしておりますけれども、基本的に国際線を飛ばしておりますので、比較的入ったばかりの新人をまず国内線で飛ばせて、二、三年経験を積むと国際線の方に充てていく、このようなことをしているので、ベテラン、それから若い人たちという組み合わせになることが多い、このように聞いております。

 同じ日本航空グループでも、旧JAS、JALジャパンでございますけれども、こちらの方は国際線というのが基本的にないものですから、比較的年齢構成はもう少し中堅層も含めた形で飛んでいるのが常態でございます。

 全日空につきましては、日本航空インターナショナルほど国際線があるわけではございませんけれども、やはり国際線をそれなりに持っておりますので、ちょうど今申しましたJALインターとJALジャパンとの中間ぐらいの形態で客室の配置を行うことが多い、このように聞いておるところでございます。

松崎(哲)委員 日本航空インターナショナルの場合には国際線があるから中堅の方はそちらへ行ってしまうからというのは、なるほど現象としてはわかりますけれども、では、それが乗員の配置として適当なのかということは別問題だと思います。

 それから、客室乗務員というのはある面では安全保安要員という役割もあるわけですから、そうすると、余りに経験がない者ばかりであるということについてやはり不安を感じる。そうすると、国際線は優遇されているけれどもどうも国内線については危ないぞみたいなことを一般の乗客の方々が思われることのないように、ふだんはどういう年齢構成かなんということを考えもしないで我々は乗っているわけですけれども、その辺、安全上の問題がないのかというようなことについてはもう少し御検討をいただく必要があるんじゃないか。これは会社の問題でもありますけれども、航空行政としてどうなのかということも伺いたいと思います。

 新人であっても十分に研修されているから大丈夫なんだということも会社は言うかもしれませんが、そうすると、研修というのは実際に勤務する前にどのぐらい研修期間というのがあるんでしょうか。この八カ月の方というのは、八カ月乗る前にどのぐらい業務に習熟しているのかということを伺いたいと思うんです。

岩崎政府参考人 客室乗務員、大体各社共通でございますけれども、おおむね二カ月の教育訓練を受けた後、業務につくということになっております。

 私ども、今回ドアモードの変更ミスがあったということにつきましては、客室乗務員の配置が直接問題であったというよりも、むしろ、客室乗務員がドアモードを変更するということが安全上本当に必要なことかどうかということについての教育訓練なんかが十分ではなかったのか、このような疑問を持っているところでございます。単に、ドアモードというのは変更しなければいけないという程度の教育をしていたのではないか、ドアモードの変更をちゃんとしないとこういうトラブルにつながるといった、中身まで含めてきっちり訓練をしていたかどうか、このようなことについて少々疑問ではないかということで、日本航空の方に疑問を投げかけておるところでございます。

 そうしたことを含めたきっちりした安全教育をやっていくことが何よりも重要ではないか、このように考えているところでございます。

松崎(哲)委員 最初に、まず研修期間の話なんですが、実は実際に業務につく前に二カ月しか研修していないということは、私たち一般国民からするとびっくりするようなことだと思うんです。少なくとも、私はそんなに短いと思っていませんでした。昔、「スチュワーデス物語」なんというテレビの番組がありまして、スチュワーデス志望の若い女性が一生懸命訓練を受ける、そういう番組だったんですけれども、番組は延々とやっていましたから、そのぐらい研修期間があるかと思ったんですが、その長い研修期間というのは実はたった二カ月の間のことをあれだけやったのかと、うまいドラマをつくるものだなと今改めて感じております。

 しかし、やはり本当に二カ月の、二カ月というと新入社員、普通の、こういう専門的な業務ではなくて一般の企業に入った場合に、試用期間が三カ月あって、それから、大抵は一年二年は業務に習熟するまでの期間じゃないかなというふうに思うんですが、もう二カ月たったら、ですから、例えば四月入社だとすれば、六月からもう普通に飛んでいて、その方だということなので、やや不安を覚えざるを得ないということを申し上げておきたいと思うんです。

 もちろん、この配置がドアモード変更ミスの主たる原因だとは私も思いません。しかしながら、先任客室乗務員がドアモード変更の指示を出したと思い込んだ、出されなかったということに気づかなかったのか、あるいは、仮に気づいたとしても、変更指示ありませんよというのを、経験八カ月の若手の方が二十三年のベテランの方にミスを指摘するというようなことが通常の職場ではなかなかしにくいということもありますので、やはり少し上の人からまた上に言ってもらうというような、何かそういう風通しのよさみたいなものが、余りにも二十三年と八カ月というこの差がやや関係しているのかなというような気もいたします。

 もちろん、この問題の本質的なところはその部分ではなくて、むしろ、日本航空インターナショナルのドアモード変更についてのマニュアルというのが、実はこの当時混乱していたんだということを伺っております。

 日本航空グループからの改善措置についての報告書、四月十四日付で分厚いものが出ております。つぶさに読ませていただきまして、なるほどいろいろな、この件だけではないわけですが、いろいろなミスについての原因の究明、かなり綿密にやられていると思います。それは大変評価したいと思いますが、その中に、このドアモード変更の件について言いますと、出発遅延を防止するためにブロックアウト準備完了報告の手順が変更されたことがミスに影響したというふうに分析されているんですね。

 いつ、どういう変更があったのかというのは、これは質問させていただくよりも、時間の関係もありますので、私が事前に伺っていたことをお話しさせていただきますと、去年の十二月にIOSAという国際機関からの検証の機会があったらしくて、それに備えるために、手順が明確でなかった部分、マニュアルの明確でなかった部分を決めたんだと。決めたことが社内的に少し混乱が起きたので、もう一回、一月二十七日に改めた、一月二十七日に改めた際に、ドアモード変更はブロックアウトの後でもいいということになったというふうに聞いております。

 ブロックアウトというのは、乗客の搭乗が完了して飛行機が動き始める時点だと思うんですが、動き始める前にドアモードを変更して、そしてそれを完了を機長に報告して、それから機長が出発の許可を管制に求めるというのが普通だった、少なくとも他社のケースでは普通のようなんですが、それが出発許可を求めてからドアモードを変更してもいいというようなことに改まった、変更されたというふうに聞いております。

 これで、ブロックアウト後でもいいというふうに二重の変更の際に明記された理由というのは、局長、何か把握されていますでしょうか。

岩崎政府参考人 経緯は、先生御指摘のとおりでございます。

 この変更が、ブロックアウト後でも可能としてもいい、ブロックアウト後でもいいとした理由は、出発準備完了の操縦士への報告というのがおくれぎみになっちゃった、このようなことで聞いております。安全よりも定時性を重視したマニュアルの変更がなされたのではないか、このように我々は分析しているところでございます。

松崎(哲)委員 マニュアルについて、他社、日本の航空会社でいえば全日空それから日本航空ジャパンについては、このブロックアウトの前後ということはいかがでございましょう。

岩崎政府参考人 JALジャパン、全日空では、ドアをクローズして、それからドアモードの変更を報告した後ブロックアウトするという手順になっております。

松崎(哲)委員 ですから、この変更について、そして、ブロックアウト後でもいいという、便法と言っては言い過ぎかもわかりませんけれども、とにかく全部準備を完了して、モードも変更されたということを確認してから出発に入るというのではなくて、動き始めてからそういうことをしてもいいというような、ややそこが粗雑な感じがするわけですけれども、それが実は、JALインターナショナル、日本航空インターナショナルのマニュアルだけがそうだったということがわかったわけです。

 実は、これはその後に再度変更されて、ブロックアウト前にしなければいけないと今のマニュアルはなっているそうでございますが、日本航空グループの改善措置報告書の別の箇所には、先ほど局長も少し言及をされたんですが、潜在的に定時性維持へのプレッシャーが働いていた可能性が否定できない、こういうふうにあります。

 つまり、早く出たい。先ほど局長は、出発がおくれがちになる、機長への報告、さらには機長からの管制への出発許可を求めるのがおくれがちになる。おくれがちになるということは、出発がおくれるということにつながる、さらには他社の同時刻の便と比べて離陸ができる順番がおくれるということにもつながるわけですけれども、結局、早く飛ぼうということについて、定時性、早く出ていこうということへのプレッシャーが乗務員にあったということを、これは日本航空グループの報告書自体にそういうふうに分析されているわけですが、効率だとか早さというのを求める余りに安全性がおろそかになってはいないか、安全性がおろそかになっているんだということは、実は、四月二十五日に起きましたJR西日本の福知山線のあの事故の際にさんざん指摘されたことと同じようなことが、このケース、ドアモードの変更は幸いにして事故にはなっておりません、何の問題もない、何の問題もないというのは事故にはなっていないというケースではありますが、根にあるものは同じなんだというふうに思えるんですね。

 そのことについて、大臣の御所見をここで承れればと思うんですが、いかがでございましょう。

北側国務大臣 できるだけ時間どおりに運航していただく、定時性の確保、これも大切なことだとは思いますが、しかし、何もかもすべて、安全に走行していただく、安全に運航していただくというのは大前提の話であるというふうに思います。何よりも、利用者の方々に対する最大のサービスは安全に送り届けること、これが最大のサービス、そのことを、こうした事故またトラブルを通じて、会社としてぜひ社内徹底をしていただきたいというふうに思っているところでございます。

 今委員がおっしゃったように、JAL自身も改善措置報告書の中で、一連のトラブルに共通する要因として、定時性の確保、時間制約からのプレッシャーがあったというふうに認めていらっしゃるわけでございまして、ぜひJALの経営者の方々には、この反省に立って、安全確保が最優先ということを会社全体に浸透させていただきたいというふうに思っているところでございます。

 また、私はもう一つ思いますことは、もちろん交通事業者の方々、これは鉄道であれ航空であれ、事業者の方々に安全確保第一ということを徹底してもらうというのはもう当然のことでございますが、とともに、私は、利用者の側といいますか、社会全体がそういう定時性、もちろん定時性が確保された方がいいに決まっているわけですし、利用者の利便が図られれば図られるほどいいに決まっているわけでございますが、社会全体として、やはり安全確保が第一、場合によっては安全確保のためにおくれることもある、そういうことを許容していく、そういう社会的な風土というものもつくっていかねばならないのではないかとも私は思っているところでございます。

松崎(哲)委員 大臣、ありがとうございました。今の御答弁については、後でもう一回私も質問を大臣にさせていただきたいところもございます。

 その前にちょっと次へ進めたいと思うんですが、今のこの日本航空のケースは、大臣の御答弁もありましたように、日本航空グループがそういう問題意識を持って改善の報告書を出してきている。非常にこの分析、私は評価いたします、細かく分析されていると思います。そして、改善をこういうふうにしますということが指摘をされていますので、事故は未然に防がれることがいいわけですから、未然に防ぐために問題をきちんと把握するということがこの報告書では綿密になされていると思いますので、この点については評価をしたいと思います。

 昨今、企業の中には、自社の中で起きたトラブルについて、それを隠ぺいするということが非常に多く事例が報道もされています。そういうようなケースと比べれば、細かなミスであってもきちんと報告の体制があって、そして報告されるから報道もされる、報道されるから批判はされるわけですけれども、しかし批判を恐れずに、きちんと報告は現場からは会社へ上げていく、会社もそれに対して公表する、さらには公表したその批判にさらされながらもきちんと改善点をまとめてくるということについては、もちろん国土交通省の御指導もあるんだろうと思いますけれども、このことについては、ミスがあったからいけないと言うだけではなくて、ミスに対しての対処はきちんとしているということは評価していかなければいけないんじゃないかというふうに考えております。

 次は管制についてなんですが、これは残念ながら国土交通省の自身の問題になってしまいますが、先ほど玉置委員の質問にもございました、四月二十九日に羽田の管制が滑走路の閉鎖があることを失念して誘導してしまう、着陸の誘導をしようとしたというミスがあったわけですね。これも一般国民の目には余りにも不思議なミスで、なぜそんなことが起こるのかという、滑走路、特に着陸だとかいうことについては、非常に滑走路は神聖な場所であってだれも入れない、それを管制官の許可を受けて飛行機がおりてくる、こういうイメージがあるところに、閉鎖されているかどうかを失念してしまった。これは、そのミスは全くあってはならないミスであります。

 先ほど玉置委員の質問に対する局長御答弁の中で、やはりブリーフィングの仕方に問題があったとか、これもいろいろ問題が指摘されております。ただ、これは余りにも不思議なものですから、私も少し国土交通省の方といろいろお話をさせていただいた上で感じていることがあるんです。

 我々が、一般国民が報道を受けてまず頭に描くことというのは、閉鎖されている滑走路に、工事が始まって工事用の車両がたくさんいる、そこに飛行機が着陸をしてきて突っ込んできて大惨事が起こる、こういう悪夢をまず頭に描いてしまうわけですけれども、実はそれは起こらなかったんではないかというような御意見も伺うことがありますが、この点について、局長の方から御意見があればと思います。

岩崎政府参考人 先ほども答弁させていただきましたように、このミス、本当に我々、安全をきっちりやらなければいけない航空局の職員が起こしたミスでございまして、大変遺憾に思っているところでございます。

 直接的な原因は、先ほども申しましたように、事前にブリーフィングというのを行いますけれども、そのブリーフィングのときにきっちり周知を忘れたということでございます。だからといってこれでいいと言っているわけでは決してございませんけれども、閉鎖滑走路であっても、工事用車両が滑走路に進入する場合は、閉鎖滑走路も含めて、もう一度改めて管制官にここの滑走路に入っていいですかということの許可をとるシステムになっておりますので、そういう意味では二重のチェックシステムはきいているところでございます。

 ただ、だからといって、繰り返しになりますけれども、こうした滑走路閉鎖の情報が伝わっていなかったということは極めて遺憾なことでございますので、我々なりに再発防止策を立て、それから外部の方にもそういう再発防止策でいいのかどうかということの御意見も伺いながら、きっちりしたものにしていきたい、このように思っているところでございます。

松崎(哲)委員 実際にこのときは工事が始まっていなかったので、工事が始まる際に工事車両が入ってくる場合には、工事車両も閉鎖されているからといって自由に出入りができるんじゃなくて、実はその場合も、管制に滑走路に入る許可を求めるんだということを私も知りませんでした。

 それを伺ってみれば、先ほど局長が再三おっしゃったように、管制が忘れていた、失念していたということは許されないミスであるのはもちろんですけれども、仮にそうであったとしても、工事用車両が管制官にこれから入っていいかという許可を求めてくれば、ああ、工事があったんだ、この時間から、実際には九時ではなくて十一時ごろからだったそうですが、工事が始まっているということがそこでダブルチェックで管制官にわかり、だから工事車両がいるところに飛行機が突っ込んでくるということはあり得なかったんだという、そのことを伺いまして実は安心した次第でございます。

 そういうふうにダブルチェック、トリプルチェックを常にやるんだということで、ただ、箇所箇所ごとにやはりミスは起こすべきではないのはもちろんですけれども、そういうようなシステムであったということについては安心をさせていただきました。

 もう一つ、管制について伺いたいんですが、実は私、決算行政監視委員会の視察で中部国際空港に参りました。そのときに、管制室に入れていただいて管制の状況を拝見しました。レーダーを見ていると、非常にたくさんの飛行機がやってきて、動いて、それに対して、ずらっと並んだ管制官の方がいろいろ神経を使って着陸誘導等をされているということをつぶさに拝見しまして、これは大変な仕事なんだというふうに思ったわけです。

 実は、質問の趣旨は、管制がハードワークになっていないかということを伺いたいんですが、通常、どういうような勤務形態をしているのか。残業があるのかとか、それから、例えば管制の量的な問題ですね、以前と比べて当然量がふえていると思うんですが、そのふえているものに対して管制官の数というのはどうなっているのか。一人一人の扱う機数がふえて、ますます大変になっていないか。その辺の心配を持っているものですから、伺わせていただきたいと思います。

岩崎政府参考人 管制官の勤務でございますけれども、一日八時間勤務を原則としております。空港の運用、あるいは、上空は二十四時間飛行機が飛んでおりますので、そうした管制がございますので、早番とか遅番とか夜勤とか、そうしたものを組み合わせながら交代制で業務をやっているところでございます。八時間の勤務時間のうちに、事前事後のブリーフィング等々がございますので、実際に勤務するのは六時間から七時間程度でございますけれども、実際マイクを持つ人と、それを補助する人とおりますので、そういうことを適宜交代しながら、集中できるように勤務させているところでございます。

 やはり十年前、二十年前と比べますと、管制官の数は若干ふやしておりますけれども、そんなに航空機の伸びほどふえているわけではございません。ただ、私ども、それで安全が損なわれないように、管制官の一人当たりの取り扱い機数は増加しているところでございますけれども、レーダーを整備していく、それもより見やすいものにしていく、それから、いろいろなコンピューターシステムが最近非常に発達しておりますので、管制官の判断を助けるような、例えば、このままこういうことをやって飛ばしていくとぶつかる可能性がありますよというような警告を出させるようなシステムでありますとか、こういうものの導入をしながら、管制官のロードワークというのを無理なもののないように努力しているところでございます。

松崎(哲)委員 航空局から事前にいただいた資料によりますと、頭と最近だけを見てみますと、昭和五十九年、一九八四年に管制官の数は千四百五十三人であったものが、平成十三年には千七百九十七人と、定員ベースの話ですが一・二四倍になっている。それに対して、航空路の管制は、百十万機から平成十三年では二百八万機になっている。空港での取り扱いは、百十七万機が二百一万機になっている。その二つを単純に合計していいのかどうかわかりませんけれども、単純に合計しますと、昭和五十九年、八四年から平成十三年までの十八年間で一・八倍になっている、こういうデータをいただいてあるんです。

 もちろん、機器の性能が向上したり、いろいろなことが図られていると思いますから、一・八倍に対して一・二四倍にしかなっていないのがどうだというわけじゃありませんけれども、やはり安全を重視ということで考えれば、管制官の方々が、ミスを責めるだけではなくて、ミスを起こさないような労働環境にあるのかどうかというようなことも、予算面のことも含めて、定員面のことも含めて御配慮をいただくべきではないか。これは、乗客の安全ということに非常に直結する課題でもありますので、ぜひ御配慮をいただきたいというふうに思います。

 時間がなくなりましたので、先ほど玉置委員の御発言の中で高度計の話がございましたのですが、これについてはちょっと割愛させていただきまして、まとめの質問をさせていただきたいと思います。

 JR西日本の事故の際に、日本人の国民性として、定時性を求め過ぎるのではないかというようなことが論評にございました。先ほどの大臣の御答弁の中にも、社会としても、定時性を求める余り安全性がおろそかになってはいけないということについて寛容であってほしいというような御答弁があったと思います。

 そのとおりだと思いますが、一方で、では国民性としては、本当に定時性を求める、定時というのは、その時間にぴったりと電車が発車すること、電車が到着すること、飛行機が離陸すること、到着することを求め過ぎることが問題なのかというと、やや違う面がありまして、特にJR西日本のケースなんかを考えますと、定時性と同時に速達性ということ、早く着くということですね、早く着くということを求め過ぎるのは、私は、安全性にかなり問題を生じるのではないか。

 鉄道事故の関連でいろいろ文献とかを読んでみましたところ、例えば、飛行機のダイヤというのは非常に大ざっぱな、大ざっぱというとあれですけれども、分単位、秒単位のものじゃないわけですが、鉄道のダイヤというのは、実は分単位よりもむしろ秒単位近くなっているわけですね。そのときに、ダイヤを編成する人たちというのは、あらかじめどこかでおくれが生じることを想定して余裕時分というのを見ておくんだと。そうすると、どこかで十五秒おくれたとしても、次の駅のところでそのおくれを取り戻せるから、百何十キロで疾走していかなくても、もともと定時性は保たれる。

 ですから、速達性の問題と定時性の問題というのは、実は二つ分けた方がいいと思う。やはり定時性というのは、仕事をしている人もありますし、それから、どこかへ着いて、これは飛行機の場合でも何でも同じですが、着いて、乗りかえがあるとかいろいろな計画があるわけですから、時間はきちんと守られた方が、航空事業者にしても鉄道事業者にしても、やはり定時性はなるべく確保してほしい。これが国民の希望であって、この希望は私は余り責めてはいけないのではないかというふうに思います。

 しかしながら、それに対して速達性、ともかく早くしよう、早くしようということを求め過ぎると、定時性が容易に損なわれることになる。だから事故が起こりやすい、こういうふうにつながっていくと思うんですね。

 実は、今回の法改正で、飛行機の場合、短縮垂直間隔ということで、利用できる高度というのがふやせる。高度をふやすということは、国民の普通の感覚で、報道なんかを見ても、高度をふやすということは過密になるんだといって、批判に向かいがちなんですね。私はそうじゃないと思うんですよ。高度がふえるということは、実は便数に使える高度がふえるというか、余裕が生まれるということなんだと思うんですね。

 それからもう一つは、これはまだこの法改正ではありませんが、東京国際空港の円滑な運用方策に関する勉強会というのが検討して、発着の回数について、一時間にどれだけできるかということを、ヨーロッパの空港で行われている方式に見直していこうということがあるんだそうですが、それによると、羽田が今一時間当たり二十九回の着陸なんですが、ロンドンのヒースロー空港やフランクフルトのマイン空港なんかにおけるヨーロッパ方式の発着枠の考え方によると四十三回とれる、こういうような研究の報告があるようでございます。

 時間がないので、局長から一々御答弁いただこうと思いましたのですが、自分で今言ってしまっているんですが、こういうように二十九回が四十三回にふえるということは、これは過密になるというふうに思いがちですが、そうなんではなくて、枠がふえるから、少しドアモードの変更をゆっくりとしても、ドアモードを変更してから報告しても、発着枠があるから、発着枠があるところに同じ便数を予定していたら、またこれはきつくなるんでしょう、これは過密になると思うんです。発着枠がたくさんとれるところに便数を余裕を持って、鉄道用語で言う余裕時分というのを置いておけば、余裕ができるから、余り焦らずに、それは安全の確保につながる、こういうような考え方ができると思うんです。

 実は、航空管制の安全に関する研究会というのが六月十三日、つい最近ですが、国土交通省内に設置されたということですが、これは短く、答えだけ局長に御答弁いただきたいんですが、ヨーロッパ方式への発着回数の基準変更をお考えになっているんだと思うんですが、これはいつごろ実施されることでしょうか、結論だけ。

    〔委員長退席、望月委員長代理着席〕

岩崎政府参考人 先生御指摘の研究会、六月の十三日に行われましたけれども、今後のスケジュールはまだめどが立っているわけではございませんけれども、いろいろ安全上のトラブルが出ておりますので、今先生のおっしゃったいろいろな諸外国の方式なんかも勉強しながら、どういうやり方がいいのか検討していきたい、このように思っているところでございます。

松崎(哲)委員 この六月十三日の研究会、専門家や学識経験者の参加を求めたということですから、慎重に検討していただきたいと思いますが、ふやすことがイコール過密なんだというのではないんだという考えを私どもも持っているということを少しお考えの中に入れていただいて、こういう状況だからという抑制が余りかからないように、ぜひ余裕を持つということについては進めていただきたいというふうに思います。

 このように、回数をふやす、枠をふやすということが必ずしも過密につながるんじゃなくて、むしろ余裕を持たせることになるんだというような私の考えについて、大臣、先ほどの御答弁の中で、余り定時性を過度に追求するというふうに国民の側からも思わないでくださいという御発言があったんですが、私は、定時性の問題と速達性の問題とは多少違うのではないかというふうに思っているんですが、御意見を伺わせていただいて私の質問を終了させていただきたいんですが、よろしくお願いいたします。

北側国務大臣 今の、羽田のことを念頭に置かれたお話だというふうに思っております。いずれにしましても、空港の発着回数をふやす場合には、十分な安全間隔を保つこと、また、安全確保を念頭に置いた運用をしていくことが大事だというふうに考えているところでございます。

 発着回数の増加につきましては、航空会社も参加した勉強会でも検討を行ってまいりました。また、実際にパイロットや管制官によるトライアルを実施するなどして検証をしてきたところでございます。さらに慎重にということで、今委員のおっしゃった航空管制の安全に関する研究会で、外部の先生方にも入っていただきましてさらに十分な検証を今しているところでございまして、安全の確保を最優先に対応してまいりたいというふうに考えております。

松崎(哲)委員 ちょっと一つだけ補足させていただきたいんですが、発着回数をふやすんじゃないんですよね、管制でできる発着回数の枠をふやしていただいて、目いっぱい便数をそこにほうり込むとやはり過密になると思うんですよ。そうじゃなくて、枠をふやすことと便数をふやすことは別だと思いますから、枠に対して便数に余裕があれば管制もより楽になるし、安全性もより保たれるんじゃないか、そういう認識だということを最後に申し上げまして、大臣の御答弁ありがとうございました。

 私の質問をこれで終わります。

望月委員長代理 三日月大造君。

三日月委員 民主党の三日月大造です。

 同僚議員に引き続き、航空法に関する審議、質疑に臨んでまいりたいと思いますが、北陸地方ではきょう、東京でもそうなんですけれども、大雨が降っています。降り始めからの総雨量が三百四十ミリを超えるところもあるということで、行方不明になっていらっしゃる方が一名、そして避難指示、勧告の世帯の方々が三千世帯を超えるということで、これ以上大きな被害につながらないことを願うばかりなんですけれども、昨年も大きな被害がありました。各自治体、それぞれの機関、精力的に取り組んでいただいているところではありますし、防ぎ得るものと防ぎ得ないものとこれはあると思うんですけれども、大事なことは、災害であれ事故であれトラブルであれ、経験を生かしていくということ、そしてまた、それを各機関、水平展開していくということが肝要ではないかということを思います。

 大臣、そして各機関におかれましても、今後慎重なる、またそれぞれの機関との連携した取り組みを要請しながら、それでは、航空法の改正についての審議に臨んでまいりたいと思います。

 今回の法改正は、新技術を活用した航行方式を導入して、そのことによって空域の安全かつ効率的な利用をできるようにしようということが大きな柱だと思うんですね。その問題を、有効性、効率性の観点から、また安全性の観点から検証、確認をしたいと思います。

 まず、有効性、効率性の面からの確認なんですけれども、昨日、大臣から法案の提案理由の説明がありました。「我が国の空域は既に飽和状態にあり」というお言葉がありました。確かに、イメージ的には何となくわかるんです。東アジアの経済発展もしています。飛行機を利用して移動される方々もふえています。ビジット・ジャパン・キャンペーンや何かもやって、どんどん日本にも来てくださいというようなこともやっています。航空交通需要の増加傾向というものの見積もりを見ますと、二〇〇三年が九千五百四十九万人に対して、十年後の二〇一二年には一億二千七百万人ですか、約三三%の増加というものを見積もられています。

 加えて、これまでの空港整備拡張によって、例えば成田空港の平行滑走路の供用開始だとか、中部国際空港も先般開港していますけれども、これらの空港容量も拡大することによって、こういうものがつながって空域は飽和状態という認識をされているんだと思うんですが、一体全体、飽和状態というものが、量的に言ってどの程度飽和状態なのか。これは、空域というのは三次元ですから非常に難しいところはあると思うんですけれども、現在の空域の混雑状態はどの程度なのかということについて、わかりやすくまず冒頭お示しをいただきたいと思います。

    〔望月委員長代理退席、委員長着席〕

岩崎政府参考人 先生御指摘の空域の飽和状態というのは、どういう形でお話しさせていただくのがいいのか、なかなか計数的に難しいところはあるんですけれども、事象で申しますと、今込んでおります空域といいますのは、典型的には、知多半島の上空あたりからずっと、伊豆の大島上空、それから羽田へ向かう、この辺の空域というのは非常に込んでおります。御案内のとおり、羽田への進入のルートになっておりますとともに、成田への進入ルートにも重なりますので、このあたりの空域は非常に込んでいるところでございます。

 私ども、今そういう込んでいる空域がある、一定の空域に一定機数以上いる場合にはフローコントロールというのをしておりまして、羽田へ向かう便が非常に多いことからそういう混雑が起こっているわけでございますから、出発地の空港で羽田へ向かう便を待機させるという、具体的には、例えば九州の各空港で羽田に向かう便なんかを待機させるというようなことをフローコントロールとしてやっております。これは、空域が混雑しているからそういうことをやっているわけでございますけれども、それが、現在の状況でございますと、日によって違いますけれども、平均的に申しますと、大体日常的に、毎日夕方六時から七時ぐらいがピークでございますけれども、この辺の一時間程度の時間帯において、出発地の空港で平均するとこれも十五分程度、飛行機を出発を待機させているという状況が続いているというようなことでございます。

三日月委員 そういう夕方の時間帯を中心にフローコントロールをかけなければいけないということがあるので、空域や何かも有効的に利用できるようにしようという思惑があるんだと思うんですが、今回の法改正によってどの程度この交通容量というものを拡大することができるのか、空域の混雑状態を緩和することができるのか、その辺をお示しいただけますか。

岩崎政府参考人 今回の制度でございますけれども、先生御指摘のとおり、空域を有効に活用する、あるいは空域の容量自体を拡大するということによって航空需要の増加に対応していきたい、このように思っているところでございます。航空交通のマネジメントというのを実施いたしまして混雑空域を回避する、あるいは自衛隊との間で相互に空域を有効利用を可能とするといった制度を導入したいと思っております。また、垂直間隔の短縮というのもやっていきたいと思っております。これによって空域の容量自体を拡大していきたいと思っております。

 これがどの程度緩和されるかということにつきましては、特に、空域のマネジメントというのは実際にどの程度できるかというのをまだ検証が十分できておりませんで、数字的になかなかあらわすことが難しいので困難でございますけれども、定量的に説明することは難しいわけでございますけれども、いずれにいたしましても、こういう措置を通じまして現在の飽和状態を緩和するとともに、これから羽田の四本目の滑走路も整備していきますし、成田の二千百八十メートルも、一本は暫定になっておりますが、これを本格の二千五百メートルにしていきたいという空港の整備と歩調を合わせながら空域の有効利用、拡大というのをやっていきたい、このように思っておるところでございます。

三日月委員 今回の法改正の効果というものがいまいちよくわからないという御答弁だと思うんですけれども、現在でも知多半島から大島上空にかけては混雑していますと。航空空域の需要というか航空交通の需要の約六〇%が羽田空港利用なんですね、発着。

 もういろいろなところで議論されているんですけれども、指摘されているんですけれども、そうしますと、米軍が持っています横田基地、その上空にある横田空域、これが、羽田空港から出て西行きの飛行機の運航を制限しているというようなことも各方面から指摘されているんです。そうしますと、空の空域、自衛隊の訓練空域、そして米軍の空域、さまざまなところの空域は、後ほど議論しますけれども、より密に飛べるようにしたとはいえ、約六〇%が羽田空港の発着で、その羽田空港から出る飛行機の西行きの便を制限してしまっている横田空域の存在というのが極めて大きいと思うんです。

 この空域の返還や利用拡大について、直近では平成四年に若干の返還というかがあったやに聞いていまして、これまで七回あったと聞いていますけれども、今後、例えば羽田も再拡張しますということをしても、この横田空域というのが大きな制限になるんじゃないかと思うんですけれども、このあたりの交渉状況についてお聞かせをいただきたいと思います。

岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、横田空域があるために、羽田から出発する航空機のうち西日本の方に飛ぶ飛行機につきましては、横田空域の手前で十分な高度に上昇できるように東京湾でぐるっと回っていくというような航行をやっております。今後、羽田の再拡張等々を控えて、今の横田空域の経路のままではなかなか、せっかく空港ができても十分な機能が発揮できない、このように思っておるところでございます。

 このために、今先生御指摘のとおり、形状の変更というのが七回行われておりますけれども、最低限、この羽田の再拡張をされた時点においてこの形状の変更が必要であるということを認識しておりまして、米軍側と交渉をしているところでございます。

 また、あわせまして、こうした形状の変更だけではなくて、いっそもう全面返還してくれということも含めて、これも私どもは長い取り組みをしているわけでございますけれども、米軍からは、全面返還は難しい、形状変更なら話に応ずるというようなことで今交渉が推移しているという現状でございますが、全面返還への取り組みについても、関係省庁と協力しながら、何とか実現できないかどうかトライをしているところでございます。

三日月委員 部分返還も、そして行く行くは全面返還を目指して、当然のことながら安全保障との関係もありますので、外務省や防衛庁、そして米軍との交渉というのが重要になってくると思うんですけれども、空域を拡大していく、またそれを国として管理していくというそもそものあるべき論からすれば、一日も早い返還を私の立場としても求めてまいりたいというふうに思います。

 さて、今回の法改正には、自衛隊の訓練空域を有効活用するんだ、時間帯に応じて、場所に応じてということがあります。そのために、福岡に、機能拡充もしながら、航空交通流管理センターというものを置いて、そこに気象庁、そして防衛庁も入らせて、連携を密にすることによって空域の一元管理をするんだ、そのことによって混雑空域を迂回したり、また、使用していない時間帯、場所の自衛隊の訓練空域を利用するように、民間機も飛べるようにするんだということが計画されているんですけれども。

 当然のことながら、先ほどの玉置委員の質疑の中でもありましたあの雫石の事故以来、軍民分離をしている中で相互利用に踏み込むわけですから、安全というものがきっちりと担保されなければいけないということがあるんですが、今回、この法改正によって、また今後のさまざまな交渉によってどの程度自衛隊の訓練空域を民間航空機でも航行可能にする計画なのか、おつもりなのか、お示しをいただきたいと思います。

岩崎政府参考人 自衛隊の訓練でございますけれども、必ずしも一〇〇%そのとおりではございませんけれども、基本的に平日、しかも昼間やられることが非常に多うございます。土日あるいは夜間に訓練をされることは比較的少のうございますので、そうした時間帯を中心に自衛隊の訓練空域を民間航空機の航行ルートとして活用できるのではないか、このように期待をしているところでございます。

三日月委員 そのことによってどの程度空域が広がるんですか。

岩崎政府参考人 これもなかなか、先生、恐縮でございますけれども、定量的に答えにくいところでございますけれども、例えば、今込んでおると申しました知多半島の上空の周辺にも一部自衛隊の訓練空域なんかがございます。こういう空域なんかが、まさに、それから、先ほど御説明をしましたように、民間航空機が込む時間帯は割合夕方六時、七時が多うございますので、そういう時間帯なんかで知多半島上空の訓練空域なんかが使えればかなり混雑なんかは緩和できる、このように期待をしているところでございます。

 定量的な説明でなくて大変恐縮でございますけれども、そのようなことを期待しているところでございます。

三日月委員 そうしますと、現在の飽和状態についても定量的にとらえることがなかなか難しい。自衛隊との関係についてもなかなか難しい。米軍が持っている空域の拡大というのも、これまた米軍の問題、そして日本の安全保障の問題もあって拡大がなかなか難しいというこの状況の中で、大臣にぜひお考えなり見通し等についてお伺いしたいんです。

 羽田の再拡張を平成二十一年に計画されています。地方空港もどんどん整備されていきます。関空の二期工事、神戸空港、関西の三空港の問題もあります。空港容量の拡大というものと、この空域容量、空域の容量というものとの関係について、将来的に、なかなか五十年、百年というのは難しいのかもしれませんが、直近十年ぐらいで航空交通の需要と比較してどのように見積もっていらっしゃるのか、大臣にお答えをいただきたいと思います。

北側国務大臣 やはり一番大きいのは羽田の問題だと思っております。羽田の第四滑走路につきまして、今、二〇〇九年中を目指して第四滑走路の供用ができるようにしたいというふうに思っているわけでございますが、そうでなくても羽田は非常に込んでいる、かつ、この第四滑走路ができればなおさらのことでございます。

 そういう意味で、今回の改正もそうでございますし、また、先ほどおっしゃった横田空域等の問題もそうでございますが、やはり空域を広げていくということは、管制の面から見ますと幅が広がるということなんですね。それは、安全面におきまして高度選択の幅が広がって管制処理が柔軟性を保てるわけでございまして、そういう意味では安全性の向上にもつながってくる側面もあるというふうに思っておりまして、今回の改正もさることながら、横田空域等の返還につきましてもしっかりと努力をさせていただきたいと思っております。

三日月委員 今大臣がおっしゃいました、空域を広げるということは安全性を担保するためにも有効だと。飛行機の航空管制がより広いところをカバーしなければいけないということも今御答弁の中にありました。

 その管制の問題で一点、御確認なり見解をただしておきたいと思うんですけれども、今国土交通省がやっている航空管制、そして自衛隊のやっている管制、そしてまた米軍がやっている管制、これはそれぞれ、空域によって、飛行機によって管制が別々になされているわけですけれども、安全の面からいえば、こういうものの一元化ということも計画されてしかるべきだと思うんですけれども、このあたりのお考えや今後の計画等についてお聞かせください。

岩崎政府参考人 まず、米軍との関係でございますけれども、米軍が現在管制をやっておりますのは、先ほどから話が出ています横田の空域、それから岩国、それから沖縄の嘉手納の空域、この三つが米軍が管制をやっているところでございます。

 そのうち、嘉手納につきましては、既に返還するということが決まっておりまして、今、日本人の管制官が、我々航空局の管制官が訓練をしているところでございます。あと二、三年かかると思いますけれども、返還を実現したい、このように思っております。米軍もその方向で了解をしております。

 それから、横田の空域につきましては、これも先ほど話が出ていますとおり、この空域が返ってまいりますと、飛行ルートの選択の幅が広がるとともに、万が一の場合のいろいろな安全上、そちらの方に飛行させることもできますので、そういう意味でもこの横田の空域の返還はぜひ実現していきたいと思っておりますので、粘り強く関係省庁と連携をとりながらやっていきたい、このように思っております。

 済みません、簡潔にやります。それから、自衛隊との関係でございますけれども、千歳空港でありますとか小松でありますとか、その辺の管制は自衛隊にやっていただいております。戦闘機、自衛隊機の飛ばし方については、もちはもち屋といいますか、そういう意味で自衛隊がやっておられることもやはり一定のメリットがあるんだろうと思っております。方式は統一して、我々も自衛隊と意見交換をちゃんとしながら、それから、我々がやり方なんかをチェックしながらやっているところでございますので、一元化についてはそうしたメリット、デメリットもあることも踏まえて慎重に検討していきたい、このように思っているところでございます。

三日月委員 当然、一元化のメリット、デメリット、それぞれあると思うんですけれども、今回も、新千歳ですか、管制指示にきちんと従えなかった、その違反事例がきちんと報告されなかったというような事例もあります。横の連携を、また連絡を密にとり合うんだということで対策を講じられようとしていますけれども、そういういろいろな機関がそれぞれ別々に管制を行うということもこういう違反事例の原因にもつながっているということをよく踏まえながら、早急な検討、対策をお願いしたいと思います。

 さて、今回、垂直間隔短縮方式の導入という、我々聞きなれない言葉なんですけれども、要は高度幅を密にできるようにするんだということなんです。これは日本が今回導入をするということなんですけれども、周辺諸国ではまだ導入されていない国や何かもあるということで、相互交通を確保していくという面からいけば、このあたりは障害になるのではないかと思うんですけれども、このあたり、周辺各国との調整ということも含めて、どのようにお考えでしょうか。

岩崎政府参考人 RVSMを導入するに当たっては、周辺諸国と一緒になってやっていくことは非常に効果を増すものだ、このように思っております。

 まず、韓国でございますけれども、これについては私どもと一緒のタイミングでやりましょうというようなことで話を進めているところでございます。それから、台湾でございますが、台湾は既に国内ではこのRVSMを導入しておりますけれども、国際線についてはまだ導入しておりません。国会で御審議いただきまして成立させていただければ、こちらも同時にやっていくということで進めていきたいと思っております。

 中国とロシア、ここもできればやっていきたいところではございますけれども、私どもの航空管制、これは世界的にこちらの方がポピュラーなんですが、フィート単位でやっております。中国とロシアはメートル単位で管制をやっておりまして、我々は高度を一万フィート、二万フィートと言っておりますが、向こうは高度三千三百メーターだとか、こういうことで言っておりますので、少しその切りかえなんかも必要でございます。そういうこともありまして、どうも作業がおくれているようでございますけれども、話し合いをしながら、それから、フィートからメートルへの変換についても安全をちゃんと担保できるような手段を講じながら、早急にこれが導入できるよう働きかけていきたい、このように思っているところでございます。

三日月委員 メートルとフィートの単位も合っていないというのは非常に問題だなと思うんですけれども、高度確認をする上で、また密に飛べるようにしていく上で。各国の事情もあり、なかなか難しい調整だと思いますけれども、ぜひよろしくお願いいたします。

 さて、こういう状況の中で、高度を頻繁に密に飛べるようにする状況の中で、そんな法改正をしようとしているさなかに、先般、全日空機で高度誤り、高度を間違って飛んでいた、これは事後に明らかになったんですけれども、そういう事案が発生をしました。これは、そもそも高度計に高度、気圧のデータを送る静圧管というものがふぐあいを生じていたということと、それを見た機長が取り扱いを間違えられた、この二つのことが相重なって、結果的に、本来飛ぶべきはずである高度とは別の五千フィートも離れたところを飛んでいたということなんです。

 私、先週二十二日の夜に羽田空港のボーイング767―300型ですか、今回こういう高度誤りを起こした同型機のコックピットを、国交省なり全日空の皆様方に無理を言って、見せていただきました。故障したチューブや何かも実際拝見をさせていただき、確認もさせていただいて、改めて多くの計器に囲まれながら飛行機を操縦することの大変さ、難しさというようなものも、寸時ではあるんですけれども、確認をさせていただいたところなんです。

 これは事実関係をまず整理してみたいと思うんですけれども、高度計というのは幾つかあるんですよね。機長側で見るもの、副操縦士側で見るもの、そして補助で見るもの、またその間にあるコンピューターというものも複数系統用意されているということなんですけれども、今回のふぐあい、要は、違う高度を示してしまった高度計はどのような、どちらにあったものだったんでしょうか。また、それをどのような過程で機長が取り扱いのミスをされてしまったのか。

岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、高度計は機種によって若干システムが異なっているところがございます。今回の事案であります767型機でございますけれども、これは、機長側、それから副操縦士側にそれぞれ独立した高度計のシステムがございます。これは、コンピューターを使ってきっちり高度を正確に、補整をしながら正確な高度を表示するという、それぞれ独立したシステムが二系統ついているわけでございます。それから、もう一つ別に、これはアナログ形式でございますけれども、極めて原始的なものでございますけれども、スタンドバイ、予備の高度計がついているという三つの系統、二つの系統プラス一系統持っていたというものでございます。

 そのコンピューターでコントロールしております高度計の一つに、高度計は御案内のとおり気圧ではかりますので、空気を取り入れてそれをチェックするわけでございますけれども、その空気を取り入れるパイプのねじが緩んでいたということで、そのコンピューターで制御している方の高度計の一つが誤った高度を出してしまったということでございます。

 どちらが誤っていたかということについては、これは空中で起こったことでわかりませんで、操縦士の高度計と副操縦士の高度計の表示が違ったということはわかったわけでございますが、その場合、手順としては、スタンドバイ、予備の高度計で確認をするという手順が求められるわけでございます。

 話が少し長くなって恐縮でございますけれども、それに対しまして、777でありますとか747の新しいタイプの飛行機でありますと、今申しました二つのコンピューター高度計、一つの予備の高度計のほかにもう一つ、三つ目のコンピューターシステムの高度計というのがついておりまして、コンピューターシステムの操縦士側の高度計と副操縦士側の高度が違った場合、もう一つの三つ目のコンピューターシステムの高度計を呼び出して補整をする、こういうシステムになっております。

 高度をきっちり確認するというのはパイロットにとって基本中の基でございますが、この767のパイロットは、自分が乗っている高度計のシステムが三つ目のコンピューターを呼び出す高度計のシステムになっている、このように勘違いをして、予備の高度計を確認しないまま飛行をしたというのが原因だということで、まさに初歩の誤りだ、このように認識しておるところでございます。

三日月委員 そうしますと、私もコックピットに乗ったんですけれども、機長側の高度計と、機長側に近いところに補助の高度計、そして副操縦士の前の高度計と三つあって、それぞれ座席の下にある管及びコンピューターから情報が送られてきて、機長はコンピューターが三つあると思っていて、真ん中のコンピューターに切りかえて表示をさせようとしたんだということなんです。

 しかし、異常を示していたのは、きちんとしたデータが送れなかったのは副操縦士側です。ですから、これが二万九千フィートを示していた。機長側は三万四千フィートを示していた。補助の高度計は三万四千フィートだったんですね。

 そうしますと、本来切りかえる前に確認をすべき補助の高度計は三万四千フィートを示していて、言ってみれば機長側と同じ高度を示し得ていたのではないかと思うんですけれども、それを誤って切りかえをしようという操作に至ってしまったこと、また、機長と副操縦士、座ってみればわかるんですけれども、非常に近いところにいて、おい、どうだ、そっちの高度計幾らになっている、この飛行機は三つの高度計のコンピューターシステムがある飛行機だっけ、いや、それとも二つだっけ、こういうときはどうすればいいんだっけというようなことは、当然、機長と副操縦士の間で話がなされてしかるべきだと思うんですけれども、にもかかわらずこのような結果的に違う高度を飛んでしまったというようなことは、恐らく航空局長や何かも何でなのかなと思っていらっしゃると思うんですけれども、一体どんなところに原因があったとお考えでしょうか。

岩崎政府参考人 私も、羽田に参りまして実際の飛行機を見、それから全日空の運航本部長等ともお話をさせていただきました。運航本部長なんかも、今先生がおっしゃっていただいたと同じように、なぜこんなばかなミスをやったんだ、こんなふうに驚いているとともに、何らかの形できっちり対策をとらなきゃいけない、こんなことを強く感じていたところでございます。

 操縦士と副操縦士がいて、それで相互にチェックするということが本当に基本なんですけれども、それがやはり、クルーで一緒になって話をしながらやっていくという環境が本当になかったのかどうか、それが醸成されていなかったかどうか、そういうこともあわせて、あるいは、本当に機長に対してこの高度計のシステムをちゃんと教育していたのかどうか、そんなことも含めて、もう一回きっちり再点検をしてもらいたい、こういうことが二度とないようにきっちりやってくれ、こういうふうに私どもの方からも強く指示、指導したところでございます。

三日月委員 これは、起こってしまって後で報告されたら何だそういうことだったのかというようなことはよくあると思うんですけれども、考えてみたら非常に怖いことで、実は切りかえられたのが上昇中だったらしいですね。ですから、副操縦士は上昇に非常に一生懸命になっていらっしゃって、機長がそうやってボタンを押して切りかえるということの連携がうまくとれなかったのではないかというようなことについても議論をされているようです。

 しかし、この高度計、私もこれは聞いてびっくりしたんですけれども、管制は気づかないんですね。もう高度計を切りかえちゃっていますから、この切りかえた高度に従った高度で飛んでいるんだということで、管制の方から、いや、実はあなたは今何フィートを飛んでいますよということは言えないし、かつ、間違えて飛んでいて、実は、本来飛ぶべき飛行機とぶつかりそうになったときに作動するはずの衝突防止システムや何かも、これは、ここでボタンを押し、指定をした高度に従って情報を発信するために、もし仮に飛行機と近くなったとしてもそれを感知できなかったという状態になっていたと。

 考えれば非常に鳥肌が立つ事案だと思うんですけれども、恐らくハード、ソフト両面からの検証とこれからの対策がとられていくんだと思うんですけれども、これから特に二万九千フィート以上の高度については千フィート間隔で飛べるようにしよう、密に飛べるように、頻繁に飛べるようにしようとしている中で、にもかかわらず、そもそも高度を間違って飛ぶ飛行機が出てきてしまうというこの事案、こういう例はよくあることなんですか。高度計が狂うということも含めて、よくあることなんですか。

岩崎政府参考人 すべての事案を把握しているわけではございませんけれども、左右の高度計で五十フィート、百フィートぐらい、それぞれ独立したシステムでやっておりますので、誤差が出るということは一年に数回、数十回あるとは聞いております。ただ、今回のように、一つの管が外れて五千フィートも高度が食い違ってしまう、こういうことは、私も全日空の方に行きましたけれども、あるいはJALの方にも聞きましたけれども、彼らも、長年パイロットをやっているけれどもそんな経験は初めてだ、このように言っております。

 高度計のねじが外れたという事態も、聞いてみますと、こういうことが起こったというのは世界的にも、今、ボーイングの方に問い合わせをしておるところでございますけれども、めったにないケースだ、このようにボーイングの方も言っている、このような状況でございます。

 しかし、いずれにしろ、こういう高度計が狂った事態が生じたわけでございますし、それに対して誤った処理をしたわけでございますから、高度計の一斉点検をちゃんとしろ、それから、高度計が狂ったときにどういうやり方で飛ぶべきかということの手順についても、改めて、全日空のみならず、JAL等関係各社に対しても、きっちり点検するよう指示したところでございます。

三日月委員 大臣、これで今回法改正して、二万九千フィート以上を千フィートずつ飛べるようにしてもいいんでしょうか。これから例えば原因を究明して、そして各社対策をとらせていくんだということなんですけれども、めったに起こらない、世界的にも例のない事象が今回発生してしまって、もう少し徹底的に点検をして対策を講じた上でないと、国民、利用者の方々も、おい、おれたちの乗っている飛行機は高度を間違って飛んでいる可能性があるのかよと。結果、もっともっと頻繁に飛行機が飛べる、そのこと自体は歓迎すべきことだけれども、間違って飛ぶ可能性もあるのかもしれないなんて思うと怖くて飛行機に乗れないんですけれども、このあたり、大臣、納得のいく説明をいただきたいんですけれども。

北側国務大臣 今回の航空法改正におきましては、垂直間隔を一千フィートに縮小する飛行を行う航空機に対しまして、高度計システム等のハード面、高精度の計器をきちんと備えているという等のハード面だとか操縦士の訓練等のソフト面、この両面にわたりまして、具体的要件を定めて、これに適合することについて審査に合格したときのみ国土交通大臣が許可をするということになっております。

 しかしながら、今委員のおっしゃったように、今回の事例にかんがみまして、こうした国際的な基準に加えまして、許可をするためのさらなる要件を追加することを考えているところでございます。

 少し長くなりますが、ポイントの部分でございますのでお話しさせてもらいたいと思います。

 まず、機上装置につきましては、独立した複数の高度計システム等を装備し、これらを製造者の定めた要領に従って整備することが国際的な基準となっており、これを満足するのは当然でございますが、これに加えまして、今回のトラブルのきっかけとなりました高度計系統の配管部の点検を一年ごとに実施することを求めたいというふうに思っております。

 また、RVSM航行を行う操縦士につきましては、高度計システムが故障した場合の手順、また、RVSM空域で使用される航空交通管制用語等のRVSM航行を安全に実施するために必要な科目について教育や訓練を受けることが国際的な基準となっておりますが、これに加えまして、これらRVSM航行に必要な知識を操縦士が有していることについて、単に教育するだけではなくて試験等を実施して確認すること、また、シミュレーターを使用した定期訓練にRVSM航行訓練科目を追加し、一年ごとに実施することを追加要件とすることを考えております。

 さらに、運航中に高度計システムにトラブルが発生した場合の対処方法でございますが、国際的な基準におきましては、飛行中の手順として、RVSM空域を飛行中にトラブルが発生した場合には、事態を航空交通管制機関に通報し、管制機関の指示に従ってRVSM空域である高度二万九千フィート以上の空域からそれ未満の高度に降下することになっておりますが、今般のトラブルにかんがみまして、同様の事態が発生した場合には、管制機関の指示に従って最寄りの空港等へ着陸するような措置を検討しているところでございます。

 以上の措置によりまして、安全上の問題が発生しないよう十分な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。

三日月委員 整備の面からも、操縦の資格そして手順の面からも、またそういうトラブルが発生したときに緊急着陸させるということも含めて対策を講じようとされているんだというのはよくわかりました。

 とはいえ、緊急着陸させようと思っても高度計に基づいてやるわけで、その高度計の見方、そもそも高度計が狂ってしまったとき、またそれを直そうとするさまざまな手順に知識の不備、不足があってしまうということが今後一切ないように、厳重な対策を強く求めておきたいと思います。

 時間も余りないんですけれども、今回の事案は、そういう意味では極めて深刻な事案だと思うんです。にもかかわらず、事故調査委員会の調査対象となる重大インシデントみたいなものには指定されていないんですね。

 もちろん、重大インシデントに指定されていないからといってきちんとした対策がとられていないということを言うつもりはないんですけれども、しかし、事故調査委員会が科学的、客観的に調査をすべき、規則百六十六条の四ですか、十四項目にわたってありますけれども、かなりメカニカルな部分に特化しているところがあって、今大臣が指摘されたような整備の不備の部分であるとか機長、副操縦士も含めた知識、手順の問題であるとか、いわゆるヒューマンエラーによるところ、そういったところがカバーできていないんですね。

 加えて、事故調査委員会そのものがそういう調査もできる体制になり得ているかというと、これまたなっていない。数々頻発するこういう事故に対応できるだけの体制もとられていないという状態になっておりますけれども、今後、事故調査委員会との関係、起こったトラブルや何かを、徹底的に原因を究明してそれを各社にきちんと水平展開していくという対策をとる意味でこの事故調査委員会のあり方というのは極めて重要だと思うんですけれども、このあたりの今後の検討、見直しの方向性について大臣に考え方をお伺いしたいと思います。

北側国務大臣 航空・鉄道事故調査委員会につきましては、現在、航空関係でいいますと、首席航空事故調査官一名、それから次席航空事故調査官三名を含めまして全員で二十二名の航空事故調査官がおります。年間四十件程度発生しております航空事故及び重大インシデントの調査を進めて、大体発生後一年以内を目途に公表を行っているところでございます。

 それで、重大インシデントの範囲の問題でございますが、法文上、今委員のおっしゃった航空法の施行規則の中に、こうした事故が発生するおそれがあると認められる事態について規定をしております。

 全部で十四号あるわけなんですけれども、その一番最後のところに、「前各号」、「前各号」というのは、十三の項目があるわけでございますが、「前各号に掲げる事態に準ずる事態」、こういうふうにして書いておるわけですね。実を言いますと、先般のJALの方の、前の車輪が脱輪をした、こちらの方につきましてはこの十四号を適用いたしまして、重大インシデントとして航空事故調査委員会に入っていただきました。

 この十四号につきまして、私、航空局の方にぜひ検討してもらいたいと言っておりますのは、もう少し類型化を具体的にしてもらいたいということを今言っているところでございます。そういう意味で、類型化をもう少し具体化することによりまして、この重大インシデントの範囲について、より適正化できるように取り組みをさせていただきたいと思っております。

三日月委員 ありがとうございました。終わります。

橘委員長 穀田恵二君。

穀田委員 今回の法案は、二つ目の改正事項で安全規制の見直しがされます。

 改正の説明の際に、航空機設計検査の見直しとして、設計検査の一部に民間能力を活用する観点から、国が認定した事業場が設計した航空機について国が行う設計検査を一部省略すること等ができるとしています。すなわち、これまで国が行っていた航空機設計検査の一部を民間事業者に任せようというものであります。

 相次ぐ航空機の事故が多発し、航空機の整備などに関する事故原因も指摘されているときに、よりによって民間事業者の能力を活用しようという法案を通すというのは、私は、いかがなものかと考えます。それで、改善命令以後も事故を繰り返しているJALを初め、民間の航空会社の能力を活用する、本当に大丈夫かという不安を私は抱かざるを得ません。

 そこで、大臣に一言、まず、基本的なそういう考え方の問題だけお聞きしておきたいんですが、本当に大丈夫だと責任を持って断言できるのかということについて最初に問うておきたいと思います。

北側国務大臣 今般の改正は、航空機の設計検査におきまして民間能力の活用を図るため、国の認定を受けた事業場が設計した航空機について国の検査を一部省略することができるという内容でございます。

 これは、安全上の影響が小さい部分の設計の検査や、既に確立されております定型的な試験の実施に限定をしているものでありまして、安全上重要なものにつきましては引き続き国が直接検査を実施するということでございます。

 設計検査というものは航空機の安全性の根幹でございまして、今回の改正に伴っては、特に厳しく認定要件を設定するとともに、認定事業場に対しまして業務改善命令等の行政処分や罰則規定といった事後監督規定も整備をしておるところでございまして、認定事業場における不正行為等を未然に防止することができると考えておるところでございます。

 事前、事後の監督をしっかり運用することによりまして、航空の安全性は確保できると考えております。

穀田委員 結論は、大丈夫だというふうに言っているんですが、前提がいろいろ今回の場合はついているというふうには思いましたけれども、やはりこれだけの事故が起きているときに、こういう問題というのは慎重な審議が必要だと私はある意味では考えています。

 四月十四日にJALが改善措置を提出して、当委員会でも、新町社長は安全第一を繰り返し述べて再発防止を約束したことは記憶に新しいところです。ところが、それ以後も、カートを未収納のまま飛ぶ、これは五月十五日でした。飛行中に客室与圧が低下した、五月八日。着陸時に前輪タイヤが脱落する、六月十五日。重大インシデントが繰り返し起こっています。先ほども同僚議員の話があったように、ANAも高度を誤ったまま飛行を続けた、こういうぞっとするような事例も発生をしています。最近も、那覇行きのJAL機、エンジン故障で関空に緊急着陸、さらに全日空機でも、機内に煙が充満、大阪空港へ引き返す、それから自動操縦のスイッチが入らず引き返すなど、多発しています。

 国交省が事業改善命令、報告書、立入検査等をしても、一向に改善されない。それどころか、重大インシデントも発生してひどくなっている。私は、この点は、この間、事故にかかわる、航空にとどまらず、それからJR問題を含めて、いろいろ議論をしてきました。

 そこで、率直にお聞きしたいんですけれども、今回起こっている一連の航空機トラブルの原因として、またその背景に、リストラや規制緩和、労務対策、JRでありましたような形を変えた日勤教育などがあると考えないかどうか、その点についての見解をお聞きしたい。

岩崎政府参考人 先生が御指摘のとおり、四月十四日にJALグループから改善措置の報告を受けましたけれども、その後もトラブルが続いております。そのすべてのトラブルが、原因がまだ調査中のもの、それから機械的なトラブルのものもございますが、今先生が御指摘になったように、ヒューマンエラーに基づくようなものもまだ幾つか続いている、このような状況でございます。

 私ども、特にJALグループにつきましては、四月十四日に出された改善措置の報告で、全社一丸となって安全を最優先とする企業風土をつくっていきたい、こういうふうなことで報告を受けておりますが、それがまだまだ十二分には浸透していない、そうしたことがトラブルの続く一つの原因ではないか、このように思っております。

 私どもも、立入検査、これも抜き打ちの立入検査なんかも実行しておりますが、そうしたことをしながら、監査、監督を続けております。

 それから、六月十七日には、大臣からさらに指示を出しまして、より安全に強い企業風土をつくってくれということで、外部有識者の意見を取り入れるというようなことも考えてもらいたいということを指示したところでございます。JALの安全に強い企業風土づくりを何よりも期待したいところでございます。

 それから、なお先生がおっしゃいました、リストラ、労務対策がどうか、こういう点でございますけれども、私ども、リストラ、労務対策それ自体が直ちにこの一連のトラブルの原因になっているものと認識をしておるわけではございません。

穀田委員 私も、ストレートに、それが即イコールになるんだなんと言ってはいないんですよ。だから、私が言ったのは、その背景にあるんじゃないかということを言っているわけですね。

 それで、今の局長の話でいうと、浸透していない、浸透すれば大丈夫だという、逆にそれはとれるみたいな話だけれども、私はそう簡単ではないと思うんですね。だって、この間、参考人の、参議院でもあったように、JALとANAのトラブルというのは、結局、では、社内の意識改革だとかヒューマンエラーに対する取り組みが改善されるまで今後も続きかねない、ある意味では、そう言っているにすぎないと思うんですね。JALは改善措置で社内の意識改革を強調していますが、その後もやっている。ANAは、この間聞きますと、社員の半分近くとの会話をしているんだなんということまで言って、社内の風通しのよさを強調していますよ。それでもやはり起こっているわけですね。

 それで、六月七日の参議院の委員会で、JAL並びにANAの両社長は、これまでのトラブルと技術規制の緩和との直接な関係はないと答えています。さらに、「航空法に基づいて認定、事業の認定等きちっとした安全の担保の上に行われている」、「ヒューマンエラーあるいはメーカーの製造品質が原因である」とも言っているんですね。これを聞いて、私驚いちゃったんですね。どうもこの両社長は、事故やトラブルを起こすのは品質が悪いと。労働者の怠慢や航空機の製造会社や下請整備会社のせいで、経営陣には何の落ち度もない、こういうふうに聞こえる。社長が口を酸っぱくして安全運航を言っているのに、それをやらない下が問題なんだ、こう言わんばかりの話をしているわけですね。

 大臣、もう一度聞きたいんだけれども、こういう航空会社の社長の意見と同じなのか、こういう姿勢で本当に今後トラブルがなくなると確信が持てるのか。どうもそういう形で責任を、問題をそこに見出していること自体に大きな問題があるんじゃないかと私は考えるんですが、大臣、どうです。

北側国務大臣 私は、そういうふうに受けとめはしませんでしたけれどもね。私は、両社長のお話を聞いておりまして、やはり経営トップの姿勢というのが非常に大事だと。また、一連のトラブルについて当然責任を感じていらっしゃるというふうに私は認識をしておるところでございます。また、そうしたトラブルが、従業員の方々や機材のせいにしているというふうな発言ではなかったのではないかというふうに思っておるところでございます。

 大事なことは、こうしたトラブルの一つ一つにつきましては、当然これは原因というのがあるわけでございまして、その原因というものをしっかりと解明をすること、また、直接的な原因だけではなくて、その背景にあるものまで含めて分析をしていくこと、これが非常に大事なんだと私は思うわけでございます。

 今穀田委員の方から、一連のトラブル、幾つか御紹介があったんですが、その中にはまだ原因が不明なものもあるんですね。例えば、この間のJALの前輪が脱輪をしたことにつきましては、今事故調が入っておりますが、これが一体どういう原因でそうなったのかというのは不明でございます。機材のふぐあいによるものなのか、もしくは運転士の着陸の際のミスによるものなのか、その他の原因なのか等々、まさしく今客観的に公正に究明をしていただいているところでございまして、その結果を待たないといけないというふうに思っているわけでございますが、いずれにしましても、JALにしてもANAにしましても、事業者みずからがその問題点というものを把握して、トラブルが発生した背景について掘り下げた分析を行っていくことが、これが再発防止につながってくるわけでございまして、こうした取り組みをしっかりやっていただきたいというふうに思っているところでございます。

穀田委員 私は、委員会における発言をそのまま引いて述べたつもりです。だから、そこに問題があるかのように言っていることも事実だと。なおかつ、私は、だから背景問題についてきちんと議論をしないとあかんのじゃないかと言っているわけですね。

 この両社長の発言というのは、そういう問題について深まりがないこともまた事実だと思っています。私は、その一つの例として、リストラや規制緩和や労務対策というのがあると。しかも、それは航空会社自身が、あの御巣鷹山の教訓に学んだときにそういう発言もしているということも、あわせて私は前回指摘したつもりであります。

 そこで、規制緩和というのは、国のチェックをなくして企業任せにしてしまうということなんですね。今回、相次ぐトラブルとこういう問題について関係ないということについて言うのは、私はどうかと考えています。

 そこで、今JALその他で起こっている現実の問題について少し聞きます。

 大臣は、いつも、経済的規制緩和は当然だが、社会的規制というのは強めなくちゃならぬ、安全のことはこうだ、こう必ず言います。しかし、安全にかかわる部門の人員も効率化し、コスト削減ということでJALは減らしてきています。そして、それをセットでやってきたところに問題があると私は考えています。

 安全部門の規制緩和ですが、その内容は、少し挙げてみますと、整備における検査部門の独立を廃止してダブルチェックを形骸化したのが八八年です。定例整備の海外委託を認めたのが九四年、さらに契約制客室乗務員の採用。そして、国による検査を民間に委任する検査制の導入が九五年。さらに、整備士資格制度の見直しによる運航整備士の問題、そして、需給調整規制の廃止をして事業免許制から許可制などなど、こう来ました。

 そこで、大臣は、先ほど言ったように、社会的規制についてはこれまでも堅持してきたというふうに考えていると答弁していますが、安全にかかわる人員が減らされ続けてきています。私は、昨日もJR西日本の安全部門にかかわる人員削減を指摘しました。これでもやはり大臣は、また局でもいいんですけれども、安全規制は堅持してきたというふうにお考えですか。

北側国務大臣 昨日に引き続きまして、同趣旨の御質問だというふうに理解をしております。自社においてすべてをやることが、それが安全なんだというふうにつながるものでは決してないと私は思っております。

 航空会社の人員につきましては、運航、客室については特に変動しておりませんが、御指摘のあるところは、地上関係人員について減少しておる、これには整備の人員も確かに含まれております。しかし、整備関係の人員の減少分につきましては、主に子会社への業務の移管に伴うものでございまして、グループ会社全体としては、必要な人員が確保されているのではないかというふうに考えております。

 また、航空機の整備の外注による業務移管につきましては、外注先である受託者に対しまして、整備事業者としての整備の能力の認定を行うとともに、委託者である航空会社に対しても、委託先に対する委託管理を的確に実施し安全対策に万全を期するよう指導しているところでございまして、整備の外注がされているということをもって必要な安全性が確保されていないというふうには考えておりません。

穀田委員 そこが認識の違いなんですね。

 大臣は、この一連の議論の中でも、現場の声を聞く必要があるということは言ってこられました。私も、そういうことについて前回の新町社長にも言いました。そのときに、整備のアンケート、航空連、航空連絡会はやっているんですね。それを見ますと、現場の声というのを聞いていまして、アンケートを現場の整備士の多くの方々からいただいています。それを見ますと、「整備品質はどの様に変化したか」という問いに対して、「向上した」というのは二%なんですね、向上せずに「低下した」というのが五九%なんですね。つまり、整備の現場では、今どういうふうに万全を期しているとか、どう言おうが、現実の現場の声というのはこういう実態なんです。六割近くの方々が整備の現状について言えば、明らかに後退している、品質が落ちている、時間に追われて大変だということを言っているんですね。

 その中に何があるかと言うと、私が何回も言っているように、JR西日本でいえば、稼ぐということを第一に据えるもうけ第一主義だ。JALでいきますと、いかなる事態、いかなる環境においても利益の生み出せる事業構造の構築、これを中心に据えているわけですね。まさに共通しているんですよ。だから、そういう根本のところに大きなゆがみがある。したがって、安全や整備部門の人員の削減や修繕の整備の外注化というのは全くこのことと一緒なんだということを改めて私は指摘しておきたいと思います。

 大臣も、既に人員が減るということを言って、部門がそうなるということを言っていますから、それについては、私は、では、部門ごとにどういうふうに減るのかということについて局の方にお聞きしたいと思います。

岩崎政府参考人 JALグループでございますけれども、JALグループの整備部門の現状あるいは今後の見通しでございますが、JALからヒアリングをいたしましたところ、JALグループ全体、整備部門で七千五百人程度でございます。JALインター、JALジャパン合わせまして約四千名、グループが一緒で三千五百名という構成になっております。

 今後、退職による減耗等はあるかということでございますけれども、やはり定期定量の採用を行っていくことでほぼ同規模の人員は確保していきたい、このようなことだと聞いております。

穀田委員 私は、そこを今後きちっとよく掌握していただいて、結果としてどうなったかということについてよく見ていきたいと思います。

 時間があれなので、一つだけ聞きますと、JALが発生した整備に関して機材に関するふぐあいは何件あるのか、そして、航空局が行政指導した事例はあるのか、ここだけ聞いておきたいと思います。

岩崎政府参考人 昨年度の数字でございますけれども、JALグループ、これの機材ふぐあいの件数は八百二件でございました。これは整備に関して生じた機材に関するふぐあいということは特定できませんで、結果として機材のふぐあいがあった件数が八百二件でございます。

 原因といたしましては、航空機や部品そのものの設計に問題があったもの、あるいはメーカーが指示する整備方法の設定が適切でなかったもの、あるいは整備作業が不適切であったもの、こうしたものをそれぞれ合わせた合計の数でございます。

 それから、整備に関して厳重注意を行った件数でございますけれども、JALグループに対しては、昨年度、日本航空インターナショナルに対しまして、二度、厳重注意を行ったところでございます。

穀田委員 最後に、一言言っておきますけれども、このほかにもさまざまなミス、ふぐあいがあることについては現場の組合が既にこれをまとめています。JR事故のときも私は指摘したのですが、そういったささいなミス、ヒヤリ・ハットなど含めて、きちんと掌握していただきたいと私は思っています。

 先ほど、整備士の問題について一言言ったわけですけれども、日航労組は、現場の職場の状況についてこう言っているんですね。「経営は整備士を、整備士は経営を信用出来ない状態です。」と。「リストから見える職場の現場はきれい事を言う経営と裏腹に、時間に追われ人も充分ではない整備士が背中に冷や汗をかき走り回り、何かあると出されるその場しのぎの数多い対策を思い出そうとしている姿があります」、ここまで言っているんです。私はこの告発をしっかり受けとめておく必要があると思います。

 このごろ、効率化ということがはやっていますけれども、私は、そこの問題が多いと思うんですね。つまり、今日の社会環境というのは、企業のコンプライアンス、それから社会的責任をいかに果たしているかが企業価値を判断する基準になっていると思うんです。ですから、今、効率化か安全かというバランスを名目に実際はもうけ第一主義に走っている企業に対して、政府や国交省が安全を第一に守らせる、このことが本当の意味で企業経営についても応援することになる、また、そのことが、今、安全第一という形で国民の期待のこたえになるということだと思っていますので、そのことを指摘して終わります。

橘委員長 望月義夫君。

望月委員 望月です。

 それでは質問させていただきたいと思いますが、大分いろいろな皆さんが御質問なさっておりますので、若干屋上屋を重ねるところがございますけれども、お許し願いたいと思います。

 今回の航空法の改正につきましては、まず第一に、航空交通量の増大に対応した空域の安全かつ効率的な利用、それからまた航空機及びその航行の安全の一層の向上を図るため、そういう所要の措置を講じることと伺っております。

 昨今、羽田空港の再拡張事業による発着容量の拡大、あるいはまた成田、暫定でございますけれども二本目の滑走路が供用、また本年二月には中部国際空港も開港するというような状況の中で、我が国の国際空港の整備に伴って航空機の離発着の回数は大幅に増大する。これはもう皆さんが何回も言っておりますけれども。

 一方で、私たちのこの我が国の上空は決して広大ではない。これは、そこで既存ストックの有効活用ということになるんですけれども、例えばアメリカで見れば、日本の国の面積で見れば、これは一つの州、ある州と日本の国の広さと同じです。そうすれば、やはりその分だけ上空も同じになるというようなことでありますから、世界じゅうの飛行機をアメリカの一つの州で取りさばかなきゃならない、そういう状況だと思えば、簡単にここら辺のことがある程度理解できるのかなというふうに思います。

 そういったことで、効率的に利用することが必要ということで、今回の改正は我が国の航空交通の発展のために極めて有意義ではある、このように思うわけでありますけれども、今回導入する航空交通のマネジメントといいますか、これは福岡管制部において全国の空域を一元的に管理すると聞いておるわけでありますけれども、これによってどうして福岡になるのか、あるいはまた福岡ということで今までと何が一体変わるのか、その辺についてまずお伺いしたいと思います。

    〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕

岩崎政府参考人 航空路の管制、上空の管制でございますけれども、これは私ども四つの部署を設けて、北からまいりますと札幌、それから東京の所沢、それから福岡、那覇、四つの官署を設けまして、そこで全国の空域を分担して上空の管制を行っているところでございます。

 今行っております管制は、基本的にエアライン、航空機のニーズにこたえて、この高度を飛びたい、こういうふうに飛びたいというまずニーズを前提に、じゃ、そこが今あいているな、飛んでいいよというような形で、受け身の対応で航空交通の管制をしているところでございます。したがって、混雑空域があれば、そこに入ってこれるときは入ってこれますし、入ってこれないときは待ってもらうというようなことで、そうした管制をやっているところでございます。

 今回、航空交通の管理という、マネジメントと言っておりますけれども、こういうのを導入したいと思っております。単にエアラインのニーズを受け身で管制するだけではなくて、今この空域が使えますよというような情報をエアラインに提供したり、それからあるいは自衛隊等々と調整をいたしまして、使える空域の情報を把握いたしまして、こっちにも飛べますよというようなことでそちらの方に飛行機を持っていったりということをいたしまして、できるだけ、先生おっしゃいました限られた日本の空域でございますので、有効に使っていくということで航空交通のマネジメントをやっていきたいと思っております。

 なお、福岡に持っていった理由でございますけれども、これは率直に申しまして、全国四つの管制部のどこでなきゃいけないという理由はないわけでございますけれども、規模的にいいますと、東京の次に福岡が多い取り扱い機数を処理しております。東京にやりますと、危機管理の意味でもやはり一極集中はよろしくないだろうということで、危機管理の観点からと、やはりある程度の交通量をさばいている管制部と連携をとった方がこういう仕事をやりやすいだろうということで福岡を選んだということでございます。

望月委員 危機管理というお話を聞いて、まさにそのとおりでございまして、やはり危機は分散した方がいい、そういうことで、そこら辺についてはよくわかりました。

 さらに、航空機の高度の間隔を短縮するという意味で垂直間隔短縮、RVSMを導入する、今回のはこういうことでございますけれども、これは欧米など世界的にも導入されている、我々はそういう説明を聞いてきました。先ほど、何か台湾とかほかの国でまだ調整がしていないような感じでもあるし、フィートとそれからメートルが違うとかいろいろなことも出ておりまして、我々ちょっと説明がそこら辺まで勉強不足だったんですけれども、こういうことによって我が国においても導入するメリット、やはり何といってもいろいろなことがあるけれども、こういうメリットがあるから導入するんだ、その具体的な導入効果がどの程度あるのか、そこら辺についてもう一度お伺いをしたいと思います。

 ただ、先ほどからお話がありましたように、導入国がアメリカとかヨーロッパとかあるんですけれども、そういったところで、例えばこういうRVSMを導入して事故がふえたとか、いや、今までに比べて別に全然ふえませんよ、これは検証としては大変重要なことだと思うものですから、この辺については一体どんなことなのかということも含めてお伺いしたいと思います。

岩崎政府参考人 RVSM導入の効果でございますけれども、なかなか定量的に説明させていただくのは難しいわけでございますけれども、二万九千フィート以上の高度を飛行する航空機の間隔を二千フィートから千フィートに半減するということでございます。

 航空機でございますが、これはもうそのときの気象の条件によって変わりますけれども、概して申しますと、例えば羽田から伊丹、関空あたりの距離を飛ぶ飛行機は、余り高く上がってもまたすぐおりてこなきゃいけませんので、二万九千フィート以下を飛んでいるのが多うございますけれども、羽田から北海道、九州あるいは国際線等々につきましては、この二万九千フィート以上の高度を飛ぶことがかなり通例でございます。こうした多くの飛行機が飛ぶ二万九千フィート以上の高度で垂直間隔を短縮させて容量を倍増するのはかなり大きな効果がある、このように見込んでおるところでございます。

 それから、RVSMの世界の状況でございますけれども、今先生御指摘のとおり、ヨーロッパは二〇〇二年から、それから北米は、アメリカ、カナダでございますけれども、ことしの初めから既に導入をしております。おくれておりますのはロシア、中国、それから東アジア、このあたりがおくれております。それからアフリカもおくれておる、こういう状況でございます。したがって、ヨーロッパ、北米中心に、あるいは東南アジアなんかももう導入しておりますので、かなり世界的にもこのRVSMの導入が進んでおる状況でございます。

 ヨーロッパあるいは北米におきましてRVSMを導入した、これに起因する事故や事例あるいはニアミス、こうしたものについては調査をいたしましたけれども、一切聞いておりません。

望月委員 それでは引き続いて質問させていただきますけれども、今導入している国々はそういった事故等はないというようなお話を聞きました。この垂直間隔短縮、RVSMですか、この導入は、今のお話でいくと、空域の有効利用や航空交通の発展のために極めて有意義なことである、そういったことは認識はいたしました。

 しかし、先ほどからお話がありますように、やはり何といったって、経済性よりも私たち国民の命を預かる仕事でありますから、安全の確保ということが最重要の課題であるということをやはりこれは認識していかなきゃならない。六月五日に全日空の飛行機が誤った高度で飛行したというトラブルがございますけれども、こういったトラブルを踏まえて、垂直間隔、RVSMの導入に備えてどのような安全対策をとることとしているのか、改めてお聞きしたいんです。

 私、ちょっと素人的な感覚でいきますと、よく言うのは、私たちが飛行機乗ると、エアポケットに入りますよね、そうすると何百メートルかがっと下がったりするんですよ。今までの二千フィートを千フィートにすると、千フィートというのは大体どれくらいかというと、何か私の大したあれじゃわからないんですが、三百メートルぐらいだという話を聞いているんですよ。

 そうすると、一つの飛行機の羽から羽までの長さが大体今ジャンボだと六十メートルかそこらあるという話を聞いていますよね。これがちょうどたまたま同じ空域の中でエアポケット、これががっと下がるとか下がらないじゃなくて、これが斜めになるだとか、二つの飛行機がたまたま重なってそうなった場合には、その長さだけで百二十メートルあるんですよね、足してみると。

 三百メートルの中でということは、非常に技術的にもあるいはいろいろなことを考えてみると何か危険だなということを、実はそういったことを感じるんですけれども、そこら辺についてやはり安全対策といいますか、そういったものをどういうふうに考えているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

    〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕

岩崎政府参考人 先ほど答弁させていただきましたように、このRVSMは世界でも導入が進んでおります。

 私どもこれを導入しても大丈夫だと判断をいたしましたのは、世界でも導入されていることとあわせて、現実に、先ほど来御説明させていただいておりますけれども、飛行機の高度計のシステムが随分高度なものになりまして、取り扱いさえ間違えなければきっちり高度が、はっきりした、間違わないで飛べるということが実証されましたので、今回、この導入を提案させていただいているところでございます。

 エアポケットの件につきましては、これはエアポケットで飛行機が急に上昇、下降するということはございます。大体、かなり大きなエアポケットでも三百フィートから五百フィートぐらいというのが通例でございますので、そういう意味で千フィート間隔をとっていれば十分でございますし、これは変な例えでございますけれども、エアポケットがあった場合、その上にいる飛行機だけじゃなくて下にいる飛行機も通例エアポケットに入っちゃいますので、同じように沈み込んだり同じように上がったりするということもございますので、そうした意味で、エアポケットがあっても安全だ、このように思っているところでございます。

 ただ、先ほど来御答弁させていただいていますとおり、全日空でこういう事案も発生したわけでございますので、先ほど大臣から答弁させていただきましたけれども、私ども、許可する場合に当たっては、国際基準がございますけれども、その国際基準を守らせるのは当然のことといたしまして、今回の全日空のトラブルを踏まえた形で、より追加的なハード、ソフトの面の許可要件を付加した上で、十分に安全を慎重に期した上でこのRVSMの導入を図ってまいりたい、このように考えているところでございます。

望月委員 時間がございませんから、最後の質問にさせていただきたいと思いますけれども、安全確保については航空交通の大前提というようなことでありますから、今答弁いただいたような内容につきましてはしっかりやっていただきたい、このように思います。

 また、直接法案とは関係ないかもしれませんけれども、最近は、先ほどお話ししましたように、ANAだけではなくJALグループにおいてもいろいろなトラブルがあります。よくもまあというぐらいに次から次へといろいろなトラブルが出てくるわけでありますけれども、三月十七日に事業改善命令を出した後も航空のトラブルが続いておるわけであります。

 飛行機といいますと、私たち一般の、国民の皆さんから考えると、これはもう最も高度な乗り物なんですね、私たち人類の中で。そういうものなんです。そういったことを考えて、また、高度なものであるがゆえに、反面、ちょっとした事故が起きればこれはもうとてつもないような事故につながる、これが飛行機の宿命ですよね、便利ではありますけれども。

 そういったことを考えますと、これは二重、三重のチェック体制、あるいはまたそういう注意義務というのは、これは当たり前のことである。航空会社がそういった仕事をするということは、これはもうそういったことは当たり前のことであるということをちょっと認識していかなきゃならないのではないかなと我々思うわけなんですよ。先ほどから航空局長の話を聞いていて、ヒューマンエラーだ、ヒューマンエラーだと、何か簡単に言えば若干気を抜いたのかなというような、そういう感じですけれども、私は、それでは許されないものがこの中に、大事故につながる前にあるのではないかなということを感じているわけであります。

 ですから、これは今までの原因とか調査を踏まえて、国土交通省として、空の安全対策、これをどのように進めていくのか。本当は大臣がいれば大臣にしっかりとそこは答弁していただきたいんですけれども、責任を持った方にこの決意を聞かせていただきたいと思います。

蓮実副大臣 望月先生御指摘のとおりでありまして、最近、日本航空、全日空で人的なミスあるいは機材のふぐあいによって安全上のトラブルが発生しており、大変遺憾であります。

 国土交通省といたしましては、日本航空グループに対しまして、今御指摘のように、三月十七日に事業改善命令を出しました。これを受けまして、日本航空グループが改善措置を確実に実施することが重要であると考えております。このために、新たに国交省として抜き打ちの立入検査を導入するなど、安全対策を厳しく監視しております。また、六月十七日には、安全意識の高い企業風土をつくるために、外部の有識者からアドバイスを受ける体制を導入するよう指示しております。

 全日本空輸に対しましては、高度計のトラブルについて厳重注意を行っております。さらに、定期航空協会、これは業界十四社あるわけでありますが、に対しまして、経営トップレベルの委員会を設置いたしまして、航空業界全体として安全への取り組みを一層強化するよう指示をいたしております。

 また、国土交通省としては、人的ミスを防止するためにどのような措置を講ずるべきか、あるいは航空会社の監視、監督のあり方はどうあるべきか、これらにつきまして、実は専門家十人から成る航空輸送安全対策委員会の意見も聞きながら検討しているところであります。

 こうした取り組みによりまして、航空安全対策に万全を期しまして、一日も早く航空輸送の安全に対する国民の信頼が得られるよう努めてまいりたいと思っております。

望月委員 しっかり航空行政をやっていただきますようにお願いいたしまして、終わらせていただきます。ありがとうございました。

橘委員長 赤羽一嘉君。

赤羽委員 公明党の赤羽一嘉でございます。

 きょうは航空法の一部を改正する法律案の審議でございますが、ちょっとどうしても、別の案件でございますけれども、一つだけ質問させていただきますことを御了承いただきたいと思います。

 実は一昨日、東京都荒川区のトラック協会の支部長さんと懇談をさせていただきました。その話の内容が私の地元の兵庫県のトラック協会の人たちと話す内容と全く同じ厳しさのお話だったものですから、これは何とかしなければいけないなということで、きょうはちょっと自動車交通局に御質問させていただくわけでございます。

 御承知のように、トラック業界については、環境対策ということで、NOx・PM法の規制の中でトラックの代替が法律で定められたわけでございます。これはいろいろな猶予措置をとったとはいいながら、要するに平成十五年の十月から代替が始まって、二百三十六万台のトラックとバスの買いかえが発生する。特にこの平成十六年、十七年、十八年の三年間に約八割の買いかえが発生するであろう、我々もそういう説明を受けました。なるべくソフトランディングというような措置もとられているということも承知しておりますが、実態は、一昨日の荒川区の支部長の話も私の地元の話も一緒で、とてもじゃないけれども買いかえができない、もう乗れない車については廃車するしかない、こういった現状だということを改めて認識したわけであります。

 ですから、環境対策はもちろん大事だということをトラック協会の方たちも言われておりますが、環境対策を遵守するために廃業するとかというのは全く、業界を管轄する国土交通省としては、これはやはりゆゆしき問題だという認識が必要なのではないか。

 確かに、このNOx・PM法の法律は環境省がつくった法律であって、なかなか難しいというような話かもしれませんが、業界を掌握しているのは国土交通省であるわけであって、いろいろなこういった排出基準を設定したときに比べまして、現状、例えば軽油の中に含まれている硫黄の含有率も相当低下している、相当きれいなガソリンになっているわけであって、トラック協会の方たちと話をしていますと、こういった実態に即した猶予措置なりなんなりを考えていただかないと、とてもじゃないけれども業として成り立たないと。

 物流業界が倒れるということは、日本の経済の回復ということの、その前提が壊れてしまうということだというふうに私は思っておりまして、こういった実態調査をぜひ業界を所轄する国土交通省としてやっていただきたいし、環境省がつくったこの法律は、前々から私、いろいろな委員会で指摘をしておりますが、物流という概念が非常に著しく欠けているわけであります。

 例えば、我が地元の兵庫県、阪神地域はその対象地域として規制を受けるわけでありますが、岡山県ですとか広島県はその対象外の地域になっております。ですから規制は受けない。しかし、中国道や山陽道を走っているナンバーは兵庫県ナンバーだけではなくて、西日本から大阪に来るためには必ず兵庫県を通らなければいけない。ですから、阪神地域の業者だけが規制を受けていて、その隣から来るところは全くフリーパスというのは、全く考えられない、欠陥法律だというふうに私はかねてから指摘をしております。

 この法律、恐らく設定基準の見直し等々も考えられているようでありますので、どうかそれまでに業界の実態を掌握しながら国土交通省としての正しい意見を主張していただきたい、こう思うわけでありますけれども、その御答弁をいただきたいと思います。

金澤政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘になりましたように、NOx・PM法による使用過程車の車種規制は平成十五年の十月から始まっております。それによりまして使用過程の車が順次使用できないことになってまいりまして、それがちょうど十六年度から十八年度にかけて買いかえの必要な車両が集中することになっております。したがって、現在、まさにその買いかえのピークに達しておるというふうに私ども認識している次第でございます。

 一方、トラック事業そのものは、今赤羽委員御指摘のとおり、近年、規制緩和によりまして大変新規参入が進みまして、競争が激化することによる運賃の低下傾向に長らく置かれております。そこに最近の原油価格高騰問題によるコストアップということが追い打ちをかけるような状況になっておりまして、トラック事業者の皆さんの経営環境は極めて厳しい状況にあるというふうに私は承知しているものでございます。

 最近、軽油に含まれております硫黄の含有量は非常に急速に低減させていただいておりますが、実はこれは使用過程車につきましてはNOxに余り大きな効果がない中で、NOx、PMの排出削減というものが都市部においては極めて喫緊の課題になっておるという状況があるわけでございます。私どもといたしましては、従来から、このNOx・PM法による車両代替を何とか支援したいということで、低利融資制度、担保特例制度あるいは税制上の優遇措置、さらにはそうした代替に対する補助、こうしたことを実施してきております。

 委員御指摘のように、さまざまな業者の皆様の実情を我々もよく見詰めながら、今後とも、地球環境に優しいトラックの導入の促進など、営業用トラックの事業者の皆様の事業が発展していくよう強力に支援をしていきたい、このように考えております。

赤羽委員 ありがとうございます。ぜひ実態に即した形で御対応のほど、よろしくお願い申し上げます。

 それでは航空法の改正の方に移りますので、自動車交通局長、もう結構でございます。ありがとうございます。

 先ほどから出ていますけれども、本年一月以降、JAL、ANAから国土交通省に報告されたトラブル件数はどのくらいあるんだ、こういろいろ説明を聞いていますと、大変な数ですね。私たちが説明を受けているのは極めて主要な重大なものというだけであって、その件数のとり方というのはある意味では五百件を超えているというような話もある。

 加えて、先ほどから各委員からも指摘がありますが、三月十七日の事業改善命令の発出があり、四月十四日のJALグループからの改善措置の提出があり、しかし、それ以後もこの安全上のトラブルというのは続出している。

 これはどのように認識されているのか。国交省がまずなめられているのと違いますか。これは形だけ出していればいいという話ですよ。これは出してからの方が、事業改善命令が発出されてからの方がトラブルが多いんですよ。これはやはり両者関係にたるみがあるんじゃないかと。

 私ははっきり申し上げておきたいんだけれども、例えば、私は思うんですけれども、率直に言って、国土交通省の航空局の技術部長がJALとかANAに行かれますよね。これはまあ天下りじゃないから規制はないかもしれないが、私は、銀行と大蔵省の関係じゃなくて、銀行と金融監督庁の関係になるべきだと。やはりそこは一線がっちり引くような緊張関係がないと、こんなのはちょっとふざけ過ぎているんじゃないかと思うんですよ、私は何回も言っていますけれども。

 こういった事態について国土交通省として、四月十四日に安全措置が出て、もう二カ月以上たっているわけですよ。この安全措置がまだ効果が発揮できないというような認識だと、先ほど望月委員も指摘がありましたけれども、航空機事故というのは一回起これば何百人の命が簡単に吹っ飛んでしまう話なんであって、私、そんなのんきな話じゃないと思うんですよ。

 今行われている法制度では事業改善命令というのは相当重い措置なのかもしれないが、全く具体的な効果がないんだったらより厳罰を考えなければいけない、私はそう思いますが、国土交通省としてどのようにお考えか、お聞かせをいただきたい。

岩崎政府参考人 先生御指摘のとおり、ことし一月以降私どもに報告があった件数は、JAL、ANAグループを合わせて五百七十二件の、ふぐあい事例と言っておりますが、これがあるとされています。

 ただ、これは機材に起因するランプアウト、出発した後、離陸する前の引き返しでありますとか、やはり航空機は非常に気象条件、環境条件の悪いところを飛びますので、落下物が起こったりといった、こうしたものも含みますので、この件数が多いことをもって必ずしも一概に非常に問題だとは思いませんけれども、ただ、この一月から三月、あるいは四月、五月も、ヒューマンなものを含んだいろいろなトラブルが多発しているということについては極めて遺憾に思っているところでございます。

 先生御指摘のとおり、私どもと航空会社との関係も、やはり緊張関係を持ってきっちりやらなきゃいけない、このように認識をしております。

 繰り返しになりますけれども、今までの立入検査は事前通告型でやっておりましたけれども、それを事前通告をしないで抜き打ちの立入検査をやるというようなことも実施しているところでございます。

 また、私どもの体制自体も、こうした監督をきっちりやるのについてふさわしい体制になっているのか、その手法もちゃんとしているのかどうかというようなこともやはり勉強しなければいけない、このように思っているところでございます。例えば、アメリカの例でございますと、千人を超える検査官を配置いたしまして日常的に監査をやっているというような例も聞いておるところでございます。

 どこまでできるかわかりませんけれども、そうしたことも参考にしながら、トラブルをなくすために私ども行政がどうあるべきかということにつきましてもきっちり勉強していきたい、このように考えているところでございます。

赤羽委員 それで、私、大変遺憾なのは、このヒューマンエラーという中でこれだけ航空安全が言われているときに、五月四日、全日空の秋田発羽田行きの機長、客室乗務員が飲酒をしていた、社内規定に違反して飲酒をしていた、こういう事案がありますよね。

 それで、私はこれは驚いたんですけれども、この機長は夜中の一時に乗ることはできないと気がついた、それで、夜中、それから羽田空港で待機していた二人を車で秋田まで来させてそこで乗らせた、操縦させたと。こんなことはルール違反じゃないんですか。だれが考えたって、夜中走り通して秋田まで行って、それを飛行させること自体が私は大変おかしな話だと思うし、そういうことが法として認められてしまっているのであるならば、私、これは大変ゆゆしき問題だというふうに思います。

 この機長は、飲酒規定を犯した機長は、これは社内規定ではありますが、私は二度と乗れなくするぐらいの示しがあって当然だと思うんですが、これはどのように措置されたのか確認したい。

 大体、最後にちょっと国交省にも言って、最初に重要なインシデントといって出されたペーパーにこれが載っていないんですよ。ですから、私なんかがこういうめちゃくちゃひどいヒューマンエラーだと思うこういった事案を国交省の取捨選択の中のペーパーに載せていないということ自体、私は最初に申し上げたけれども、国交省の中にもたるみがあるんじゃないか、こう思うわけです。

 そして、こういったヒューマンエラーとか、機長のコンディションとかをどこまでかかわっていくのか、どこが責任を持ってやっていくのか。今これだけJALやANAでもう信じられないことが続出していて、そのままでいいのか。

 仁川も、これはちょっと事実確認もしたいんですけれども、仁川でトラブルを起こした機長は、航空時間五十一時間のキャリアだったというふうに聞いています。五十一時間のキャリアというのは、本当に国際線なんか乗っていいのか。もうちょっと国内線で経験を積ませるべきだといった関係者の意見も受けとめたんですけれども、こういったことというのは航空各社の判断でできることでいいのかどうか。もう少し国交省としてコミットメントする必要があるのではないかと私は思うんですが、この点についてちょっとお答えをいただけますか。

蓮実副大臣 赤羽先生の御指摘のとおり、航空の安全を確保することは航空行政の基本でありますので、それだけに最近の航空機に関する事故は極めて遺憾であり、国土交通省としても、大臣を筆頭に厳しく対処してまいりたいと思っております。

岩崎政府参考人 今副大臣が答弁させていただきましたように、私ども航空局としても、大臣、副大臣の指導を得ながらきっちりした行政をやっていきたい、このように考えております。

 御質問のあった中で幾つかの事実関係も含めて答弁をさせていただきますと、飲酒自体については航空法なりあるいは社内規定で規制をしているわけでございますけれども、そうした飲酒をした場合にかわりの操縦士を送る場合にどうすべきだということまでは規定をしていなかったのは事実でございます。

 ただ、こういう言い方をして大変恐縮でございますけれども、車で秋田まで夜を徹して走っていって、それから操縦するというのは、常識以前の問題ではないか、このように思っております。

 私ども、ある程度航空会社の自覚と責任に任せていたところがありますけれども、こうしたトラブルが本当に出ている状況でございますので、繰り返しになりますけれども、それぞれの企業がよりちゃんと安全を真剣に考えてもらうことが必要だろうと思いますし、それができないならば、私どもも、単に規定に合っているかどうかということをチェックするだけではなくて、今先生が御指摘のとおり、操縦士に対する教育なんかを具体的にどうやっているのかとか、そうしたことまで踏み込んで指導をしていくことについてこれから検討していきたい、このように考えているところでございます。

赤羽委員 まず、飲酒のことでさっき質問をしたんですけれども、どういうペナルティーをとられたのかということを確認したいんです。それと、航空法では操縦前八時間以内の飲酒が禁止されている、社内規定は十二時間以内ということで、やはり航空法の方をこのままでいいのかどうかということもあわせて御答弁いただきたいというのが一つ。

 あと、さっき言った仁川でのトラブルを起こした五十一時間、事実関係がわかったら確認してほしいし、キャリアとして五十一時間しか乗っていない人間が国際線を飛ぶこと自体の常識性というものについてお答えがいただければと思います。

岩崎政府参考人 まず、飲酒に関する航空法の規定あるいは社内規定でございますけれども、航空法の七十条によりまして、航空機乗組員は、飲酒等の影響により航空機の正常な運航ができない場合は、その航空業務を行ってはならない、このように規定をしております。

 それに関する通達を出しておりまして、その判断基準というのは、八時間前の飲酒はだめだ、八時間以内だ、このように規制をしているところでございます。全日空では、社内の方でさらに上乗せをしておりまして、この時間を十二時間、このようにやっておるところでございます。

 今回の秋田の事例は、八時間以内の飲酒ではなかったものですから、航空法の違反にはならなかったわけでございます。社内規定の違反でありましたので、全日空は、当該機長に対しまして、乗務停止をさせた上、運航本部長による訓戒処分を行っていると聞いております。なお、機長は現在も乗務停止中でございます。副操縦士につきましては、一定期間の乗務停止、訓戒処分を行った後、教育をやりまして、六月四日から乗務を再開されている、このように聞いております。

 それから、仁川の件でございますけれども、仁川の操縦士、総飛行時間が五千五百七十五時間でございました。機長としての経験は六十一時間でございまして、規定には達しておる、このような状況でございます。

 ただ、繰り返しになりますけれども、操縦士に対する訓練でありますとかそういうやり方についても、適切なのかどうなのか検証してまいりたい、このように考えております。

赤羽委員 先日、羽田空港の発着枠の見直しの件について、昨今のこういった状況、安全性面でのトラブルが続いている状況をかんがみて、発着枠の見直しはしばらく関係の審議会をつくって先送りをいたしましたよね。

 私、今回の法改正自体は構わないと思うんですが、施行が十月一日からとなっていますけれども、同じロジックでいけば、この十月一日の施行をどうするかというのはもう少し慎重に検討することが必要なのではないか、こう思うわけでありますけれども、そのことについて、これは要望なんですけれども、安全が第一だということは当たり前のことであって、その点を踏まえて最後に御答弁をいただいて、私の質問を終了させていただきたいと思います。

蓮実副大臣 本法案は、現状では空の混雑が著しくなっておりますので、これに対応して、空域を安全に利用できるよう航空交通容量の拡大を図りまして、国の航空機の設計における検査について、少ない人員で重要な部分を中心に重点化を行えるよう制度を見直すものであります。その意味で、航空の安全に資するものであると思っております。

 このように、本法案では、空の混雑や民間航空機の開発に対応するための措置を講じており、いずれも社会的ニーズが高いことから、予定どおり早期に施行する必要があると存じております。

 本法案の施行に当たりましては、航空の安全をなお一層確保する観点から、厳正に対処してまいりたいと考えております。

赤羽委員 副大臣、行け行けどんどんの話じゃなくて、やはり副大臣として重大な職責があると思いますので、決まった路線だから決めるというわけじゃなくて、本当に重大な責任を感じていただいて、しっかりと監督をしていただきたいと強く要望を申し上げまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

橘委員長 この際、暫時休憩いたします。

    午前十一時三十八分休憩

     ――――◇―――――

    午後零時十五分開議

橘委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 ただいま議題となっております内閣提出、参議院送付、航空法の一部を改正する法律案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、これを許します。穀田恵二君。

穀田委員 私は、日本共産党を代表して、反対討論を述べます。

 公共交通機関である航空機をめぐる事故やトラブルが相次ぎ、大惨事となったJR西日本の事故も発生しました。その原因と背景要因を解明し、二度と事故を繰り返さない安全対策をとることが今求められています。

 事故の背景には、利益第一の効率化を進め、安全を軽視する経営姿勢があり、それを容認、加速してきたのが規制緩和政策でした。

 法案に反対する第一の理由は、本法案には、航空機メーカーなど国が認定した事業場が設計した航空機については設計検査の一部を省略できるとする安全規制の緩和が含まれており、航空機の安全を確保する上で重大な問題があるからです。

 これまで政府が進めてきた、型式証明等を受けた航空機の製造後の検査、定期検査、改造検査に加え、航空機の設計、開発時の検査にまで開発企業の自主検査を拡大することになります。

 今回の改正は、YS11以来四十年ぶりの国産民間航空機の開発、生産を前提としており、それだけに、国が責任を持って設計検査を行い、安全に万全を期することが求められています。国の責任を放棄することは許されません。

 第二に、これまでの規制緩和によって、大手のJALとANAも含め航空業界では、コスト削減などの激しい競争が繰り広げられ、労働者や下請企業がその犠牲となってきました。この方向を一層強めるからです。

 九九年六月に運航整備業務の管理の受委託の許可制度を創設したとき、我が党は、規制緩和により航空事業を市場原理に任せ、一層の過当競争を生み出し、労働者の労働条件や整備コストのしわ寄せなど安全性を低下させること、航空会社がみずから運航整備の責任を負わず他社への丸ごと委託をすることを認めるなど、コスト削減競争に拍車をかけ、航空の安全に重大な影響をもたらすことを指摘し、法改正に反対しました。その後の推移は、その懸念が実際のものとなっています。

 最後に、今日の混雑空域を解決し、安全運航を確保するためには、自衛隊訓練空域の空き時間など一時的活用だけでなく、横田空域の返還など抜本的な対策が急務であることを指摘し、反対討論とします。

橘委員長 これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

橘委員長 これより採決に入ります。

 航空法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

橘委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

橘委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、衛藤征士郎君外二名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を聴取いたします。赤羽一嘉君。

赤羽委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。

 なお、お手元に配付してあります案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。

    航空法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺憾なきを期すべきである。

 一 近年の空港容量の拡大に伴い、今後も航空交通量の増加が見込まれることから、更なる空域の効率的な利用を図るに当たっては、航空機の運航の安全確保に一層努めること。

 二 航空機の設計検査における民間能力活用については、事業場の認定基準の厳正な運用を図るとともに、航空機の安全性が確保されるよう適切な指導・監督を行うこと。

 三 航空機間の垂直間隔短縮方式の導入に当たっては、管制官の慣熟訓練を十分実施するとともに、近隣諸国が同方式を速やかに導入できるよう、国際民間航空機関理事国としての役割を果たすこと。

 四 近年における航空機事故の一部が、操縦士や管制官等の英語能力の不足に起因していることにかんがみ、同能力が国際標準を満たすよう実証するとともに、人的要因と考えられる事故の防止に向け、航空運送事業者等に対し適切な指導・監督を行うこと。

 五 需給調整規制の廃止に伴い航空会社間の競争が促進される中で、地方航空路線における旅客輸送の確保、運賃の適正化等利用者利便の向上に向け、航空運送事業者等に対し適切な指導・監督を行うこと。

 六 近年の世界情勢にかんがみ、ハイジャック・テロ等に対する保安対策に必要な措置を引き続き講じること。

以上であります。

 委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決いたします。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

橘委員長 起立多数。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。

 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣北側一雄君。

北側国務大臣 航空法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま可決されましたことに深く感謝を申し上げます。

 今後、審議中における委員各位の御高見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。

 ここに、委員長を初め理事の皆様方、また委員の皆様方の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表します。

 大変にありがとうございました。

    ―――――――――――――

橘委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

橘委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

橘委員長 次に、内閣提出、参議院送付、流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣北側一雄君。

    ―――――――――――――

 流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

北側国務大臣 ただいま議題となりました流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 我が国の経済活動を支える物流につきましては、在庫管理の徹底等による物流コストの低減を通じた国際競争力の強化や、多様化する消費者の需要に即したサービスが求められるとともに、地球温暖化防止のための京都議定書の発効を受けて環境に配慮した物流体系を構築することの重要性が高まっているなど、社会的、経済的事情の変化に適切に対応することが求められております。

 こうした状況を踏まえ、輸送、保管、荷さばき、流通加工等の物流業務を総合的、効率的に行う事業及びこの事業の中核となる物流施設の整備の促進を図るための所要の支援措置及び事業の計画の認定に係る手続を定めることを内容とする法律案をこのたび提案することとした次第でございます。

 この法律案による支援措置の内容は、倉庫業の登録や貨物自動車運送事業の許可等の行政手続の一括化、中小企業信用保険や食品流通構造改善促進機構による債務保証等の支援、物流施設の建設に係る開発許可についての配慮等でございます。

 以上が、この法律案を提案する理由でございます。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

橘委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十四分散会


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