衆議院

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第3号 平成19年10月31日(水曜日)

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平成十九年十月三十一日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 竹本 直一君

   理事 河本 三郎君 理事 西村 康稔君

   理事 西銘恒三郎君 理事 望月 義夫君

   理事 山本 公一君 理事 川内 博史君

   理事 後藤  斎君 理事 高木 陽介君

      赤池 誠章君    石崎  岳君

      遠藤 宣彦君    小里 泰弘君

      岡部 英明君    鍵田忠兵衛君

      金子善次郎君    亀岡 偉民君

      木原  稔君    北村 茂男君

      佐田玄一郎君    島村 宜伸君

      菅原 一秀君    杉田 元司君

      鈴木 淳司君    谷  公一君

      土井  亨君    徳田  毅君

      長崎幸太郎君    長島 忠美君

      葉梨 康弘君    林  幹雄君

      原田 憲治君    松本 文明君

      盛山 正仁君    若宮 健嗣君

      渡部  篤君    石川 知裕君

      逢坂 誠二君    小宮山泰子君

      古賀 一成君    長安  豊君

      三日月大造君    森本 哲生君

      鷲尾英一郎君    赤羽 一嘉君

      漆原 良夫君    穀田 恵二君

      糸川 正晃君    下地 幹郎君

    …………………………………

   国土交通大臣       冬柴 鐵三君

   国土交通副大臣      松島みどり君

   国土交通大臣政務官    金子善次郎君

   国土交通大臣政務官    谷  公一君

   政府参考人

   (消防庁国民保護・防災部長)           岡山  淳君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           青山  伸君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    中村 吉夫君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            榊  正剛君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  和泉 洋人君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  大口 清一君

   政府参考人

   (気象庁長官)      平木  哲君

   国土交通委員会専門員   亀井 為幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

十月三十一日

 辞任         補欠選任

  大塚 高司君     土井  亨君

  佐田玄一郎君     渡部  篤君

  長島 忠美君     木原  稔君

  林  幹雄君     石崎  岳君

  亀井 静香君     糸川 正晃君

同日

 辞任         補欠選任

  石崎  岳君     林  幹雄君

  木原  稔君     長島 忠美君

  土井  亨君     大塚 高司君

  渡部  篤君     佐田玄一郎君

  糸川 正晃君     下地 幹郎君

同日

 辞任         補欠選任

  下地 幹郎君     亀井 静香君

    ―――――――――――――

十月三十日

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 気象業務法の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第一号)


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     ――――◇―――――

竹本委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、気象業務法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省総合政策局長榊正剛君、住宅局長和泉洋人君、鉄道局長大口清一君、気象庁長官平木哲君、消防庁国民保護・防災部長岡山淳君、文部科学省大臣官房審議官青山伸君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長中村吉夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鍵田忠兵衛君。

鍵田委員 おはようございます。自民党の鍵田忠兵衛でございます。

 昨晩、あしたが質問ということで緊張して眠れなくて、また、風邪を引いてしまいまして、お聞き苦しいところがあるかもしれませんが、御勘弁をいただきたいと思います。

 まず、質問に入らせていただく前に、冬柴大臣におかれましては、先日、平城宮跡の大極殿の復原工事等々の視察で奈良へお越しいただいたこと、この場をおかりしまして御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 また、その折、私が主催しております宝蔵院覚禅房胤栄没後四百年記念古武道大会にもお顔を出していただきまして、錦上に花を添えていただきましたこと、あわせて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 そしてまた、冬柴大臣におかれましては、平城宮跡の国営公園化の問題、そしてまた、三年後、二〇一〇年、平城京遷都千三百年記念事業におきましても格段の御配慮をいただいておること、これもあわせて御礼申し上げます。そしてまた、今後の取り組みにつきましても、どうぞお力添えをよろしくお願い申し上げる次第でございます。

 さて、気象業務法の一部を改正する法律案について国交委員会で私が質問をさせていただくことに何かしら御縁というものを感じております。それは、私の亡き父忠三郎が地震雲の研究をしておったからでございます。地震雲については後ほど質問をさせていただきたいと思います。

 まず最初に、大臣の説明のとおり、地震及び噴火による被害を軽減し、国民生活の安全、安心を確保していくことは極めて重要な課題であると私も思っております。そのための今回の法律案でありますが、具体的にはどのような効果をねらったものなのか、まず冬柴大臣から御答弁をいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 去る十月一日、世界で初めて、いわゆる地震動、要するに発生した断層運動による地表の揺れですが、地震動というものを予報する、そしてまた、それが大きな災害を起こす、例えば五弱以上の強い地震ということが予想された場合には、大きな被害が、災害が発生するおそれがありますので、緊急地震速報というものを十月一日の朝九時から始めることになりました。これは世界で初めてでありまして、長年の気象庁を中心とする研究によって、こういうことを予報し、予知し、そしてまた、それを警報として一般に提供することができる、そういう技術の成果があるわけでございます。

 それからまた、火山現象につきましても、十一月からこれの警報を一般に流すことができる。

 そういう体制が整いましたので、これを一刻も早く法律として、気象庁の義務として、そういうものを知ったときには一般に警報を通知するということを義務とする、そしてまた、NHK、日本放送協会におきましては、気象庁から通知をすればそれを一般に放送によって知らせていただく、こういうことができるようになったわけでございます。

 ちなみに、今の気象業務法というのは昭和二十七年に成立した法律ですが、その中では、まだそういう技術が熟していなかったために、気象業務として地震と火山現象は除くということで、地震と火山現象については予報とか警報というものはできなかったわけですが、今回、技術的にできるようになりましたので、この法律を提案させていただいているわけでございます。

 これによって効果はどうかということですけれども、そういう貴重な情報を受け取った国民一人一人が、そういうような災害から自分の身を守るためにはどういう行動をとったらいいのか、地震の前には、数秒から数十秒というもの、揺れが始まるその前に知らせてもらうわけですから、そのわずかな時間ですけれども、自分の身を守るためにはどうしたらいいのかということを平素から考えていただいて、減災、地震とか火山現象を避けることはできないにしても、そういうものが起こったにしても、自分の生命、身体、財産というものを、財産まで守れるかどうか知りませんけれども、そういうふうに災害を最小に抑えることが望まれるわけでありまして、そういう機会を与えるためにも、一日も早くこれをしたい、法律を成立させていただきたい、こういう思いでこの法律を提案させていただいているわけでございます。

鍵田委員 ありがとうございます。

 世界で初めてということで、本当に画期的なことなんだなということが今わかったわけであります。地震から生命財産を守る、自分自身でそれができれば一番いいわけでありますから、この緊急速報によって、たくさんの生命財産、日本国民のそういったものが守られれば非常にありがたいと思っております。

 続きまして、国民に地震動及び火山現象の予報及び警報が確実に提供されるよう、気象庁に地震動及び火山現象の予報及び警報の実施を義務づけ、また警報をしたときは関係機関に通知しなければならないこととするとあります。この緊急地震速報はこれまでにない新しい情報とのことでありますが、どのような防災そしてまた減災の効果が見込まれるのか、それについて平木気象庁長官にお尋ねをさせていただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 緊急地震速報は、気象庁が、震源に近い観測点で得られた地震波を使って震源及び地震の規模を測定して、各地の震度を秒単位で、短時間で予想して発表するという画期的な技術でございます。

 防災・減災効果でございますけれども、数秒から長くて数十秒という非常に短い時間であっても、列車など交通機関の制御、工事現場、集客施設、さらには一般家庭における危険回避などの対応をとることで、これまでにない大きな地震災害の軽減効果が期待されます。

 去る七月十六日、平成十九年新潟県中越沖地震の際には、特定の事業者等に先行的提供を行っておりました。震源に近い柏崎市などでは緊急地震速報の提供は揺れには間に合いませんでしたが、新潟市や松本市では、揺れる前にクレーン作業を中止したり、家族の身の安全を図ったりしたなどの例が報告されております。

鍵田委員 ありがとうございます。

 当然、この情報を得るには地震計によって行われると思いますが、日本全国でどれぐらいの地震計が設置をされているのでしょうか。また、日本全国を本当にそれでカバーができるのかどうか、平木長官にお聞きしたいと思います。

平木政府参考人 地震計の御質問でございますが、緊急地震速報を提供するために、気象庁では日本全国に約二百カ所の地震計を設置しております。これにより、全国で発生する地震に対して緊急地震速報を発表することが可能となっております。

 また、さらにこれに加えまして、独立行政法人防災科学技術研究所の地震計約八百カ所の観測データも活用し、緊急地震速報の精度の向上を図っております。

鍵田委員 二百カ所と八百カ所、それで全国をカバーできるんですかの質問にお答えいただけますでしょうか。

平木政府参考人 失礼いたしました。

 先ほど申し上げましたように、これにより、日本全国で発生する地震に対して緊急地震速報を発表することが可能となっております。

鍵田委員 ありがとうございます。

 緊急地震速報においては、誤報というものはないんでしょうか。もし誤報があれば、やはりパニック状態を招くおそれがあると思いますし、また、誤報が続いて地震が揺れなかったら国民がだれも信用しなくなってしまうという考えがあります。この点についてはいかがでしょうか、長官にお伺いしたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 一カ所のみの地震計によりますデータを用いて処理を行っている時点におきましては、まれに落雷などにより誤報が生ずるという事例もございました。このため、テレビなどで広く一般に提供する緊急地震速報につきましては、二カ所以上の観測点で地震波を観測した時点で発表することとしております。このため、誤報の発生のおそれはほとんどないと考えております。

鍵田委員 ありがとうございます。

 大きい揺れに対してですね、震度一や二、そういったものは出ないわけだと思いますが、その中で、やはり誤報がないということであれば、安心して緊急地震速報というものを信用できると思います。ありがとうございます。

 続きまして、緊急地震速報については、この間からの説明や今の質問なんかでも大体わかってきたわけでありますが、地震予知という観点から、緊急地震速報と地震予知というものは全く異なったものなのでしょうか。それについてお答えをいただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 緊急地震速報は、まず、地震が発生した後に、地震による断層運動というものが発生いたしまして、そして地震波が発生しますが、震源に近い観測点で得られたその地震波を使いまして、震源及び地震の規模を推定して、各地の震度などを予想し、発表するものでございます。

 一方、地震予知と申しますものは、地震が発生する前に、地震がいつ、どこで、どのくらいの規模で発生するかというものを予想するものでございまして、これとは異なっております。

鍵田委員 ありがとうございます。

 緊急地震速報は、地震が起こる前としてもせいぜい二、三十秒前ぐらいですか、それしかわからないわけでありますが、地震予知となると、やはり何時間も前であったり、また半日前、数日前ということも可能ではないでしょうか。そういったことを考えると、地震予知の実用化への期待は大きいと思料いたします。

 そこで、国として地震予知への取り組み状況はどうなっているのか、お尋ねをしたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 地震予知に対する取り組みのお尋ねでございます。

 気象庁では、東海、東南海地震が想定される海域において緊急地震速報に対応したケーブル式海底地震計を整備し、また気象研究所においては、東南海・南海地震の想定震源域の地下構造の調査、地震発生過程の解明に向けた特別研究を実施するなど、関係機関と連携し、調査観測体制の充実等を図っているところでございます。

 そしてまた、いわゆる東海地震につきましては、地震発生に至るメカニズムがある程度判明しておりまして、前兆現象をとらえるための観測体制が整備されていることから、予知が可能と考えております。気象庁では、東海地震について、地震計、地殻岩石ひずみ計などの各種観測機器を整備するとともに、国土地理院、大学など関係機関の協力も得まして、各種観測データを気象庁本庁に集め、二十四時間体制で監視しております。

鍵田委員 ありがとうございます。

 今お聞きしていると、東海地方に関しては地震予知が可能だということですよね。今から十数年前だったら、東海沖の地震というのが頻繁に起こりました。ただ、阪神・淡路大震災以後、本当に全国どこで地震が起こるかわからない状況であると思います。全国に地震予知ができるようなそういった仕組みをつくるというのは大変なことではあるかと思いますが、まず、気象庁でやっておられる東海沖、東海地域、これをできれば全国に広げていただくということもこれからお考えいただければありがたいと思います。

 さて、冬柴大臣、初めにもあいさつで述べましたが、この世の中に地震雲と言われているものがあるわけでございますが、冬柴大臣は地震雲というものを御存じでしょうか。

冬柴国務大臣 聞いたことがあります。そして、いろいろな人が、それが地震雲なのかどうかわかりませんけれども、雲に光彩といいますか赤い光が反射して、それを瑞祥だと言う人もあるんでしょうけれども、そうじゃなしに地震の前ぶれだというふうに言う人もあって、そのように耳にしたことはあります。しかし、私自身は見たことはありません。

鍵田委員 ありがとうございます。

 実は、地震雲という名前は私のおやじが名づけ親でございます。昭和四十年代ごろだったと思うんですが、当時の気象庁の方とおやじが少しもめたことがありました。というのは、気象庁側は、気象学上、地震雲という雲は存在しないんだ、そういった発表をされたわけであります。おやじは、当たり前だ、おれが名づけたんだから気象学上あるわけがないじゃないか、そんなことを言っておったわけであります。

 そこで、地震雲について気象庁長官はどうお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど御指摘のとおり、気象学の観測の中に地震雲という定義はございません。それで、地震雲に関する研究は、地震予知に関するさまざまな研究の一つとして行われていると承知しております。

鍵田委員 ここに、おやじが書きました「これが地震雲だ」という本を持ってまいりました。この本は、読まれた方が自分で地震雲による地震予知をしていただいて、そしてまた自分で災害から自分自身の命や財産を守っていただこう、そういった気持ちでおやじが書いた本であります。どうぞこの本を一度読んでみたいと思われる方は私どもの方へお伝えください。また、ここにおられる皆さんには無料で進呈をさせていただきたいと思います。

 さて、おやじの持論でありますが、昔の名医、昔は総合医だったんですね、今は専門医になってきておるわけでありますが、昔の名医は、顔を見て、おまえは肝臓が悪いな、おまえは胃が悪いなと、いろいろ当てたわけでございます。体の中で何か病気を持ったときというのは顔に出てくるとよく言われたわけであります。

 その中で、おやじが言っておったのが、地球の中でひずみが起こる、それは顔である空に出るんだと。地球というのは、電磁波なんですね、N極とS極があります。ですから、その中でひずみが起こるときは必ずその顔である空に出てくる。そういったことが、おやじが言っておった持論であるわけであります。

 また、昔から、漁師の皆さんは、いわゆる青い空、青天の中で、何にも雲のない中で一点の雲を見つけたときに、これは大風が来ると言ってその日の漁をやめられたという話もありました。

 また、地球上で異変が起こる、これは動物が感じるものである。ここに長島先生もおられます、山古志村で村長をしておられるときに中越地震を体験されました。その長島先生からお話を聞いたんですが、あれはタヌキでしたか、タヌキが一斉に地震が起こる前に逃げた、そんな話もあるんですね。そしてまた、流れ星もしょっちゅう、長島先生、流れ星が流れたんですね、何かそういうような現象もあったようでございます。動物が感じるということ、代表的には、皆さん御承知のように、ナマズというのがあります。これは地震を感じるようであります。

 そういった中で、おやじは、人間も動物なんだから、そういう予知能力というか、地震を感じなきゃいけないんだと。でも、今の人間というのは、今の生活、窓のない生活であったり地下の生活であったり、そしてまたエアコンをつけて生活をしている。要は、自然の中で生活をしていない人間というものは動物的な感覚というものがなくなってしまったんだと言っておりました。

 ところが、おやじは体に感じたみたいなんですね。でも、私は親子なんですが、私は感じませんでした。その中で、うちのおやじというのは、ちょうど地震が起こる前というのは、人様と話していても、昼間であろうが、どんなところであろうが、体がだるくなって眠ってしまうんですね。そんな現象もありました。

 そしてまた、地震雲というもの、先ほど冬柴大臣がおっしゃったように、赤い光が発しているとか、大体、一般的に言う地震雲というのは、飛行機雲みたいな長細い雲のことを言います。ただ、飛行機雲とは全然力が違う、長細い雲が出るわけであります。そしてまた、夕焼け、朝焼け、これなんかは、どす黒い、血を流したような朝焼けであったり夕焼けであったり、こういったものが大体起こるようでございます。また詳しくは、ぜひ皆さん、どうぞこの本を読んでください。

 それで、実は、地震雲が出るのが大体六時間前であったり十二時間前であったり二十四時間前である、そんなことまで研究をしておったわけであります。そんな中で、おやじは何度か予知をしてまいりました。大体七、八〇%ぐらい当たっておったようでございます。

 その中で代表的なものというのが、マグニチュード七・〇であった昭和五十三年の伊豆大島近海地震というのがありました。当時、私どものおやじは奈良の市長をしておりまして、二、三百人の後援者を前にして、新聞社の記者もおったんですが、ちょうど話しているとき、外を見たら、窓から外を見てみると、雲が出ていた。みんなの前で予知をしたんですね。それから翌日、伊豆大島で地震が起こりました。これで一遍に関西地方では有名になったわけであります。

 そしてまた、平成七年のマグニチュード七・三のあの阪神・淡路大震災、これも半年前におやじは予知をしております。半年前というのは何なんだ。ちょうど平成六年の夏というのは異常渇水だったんです。暑い夏でありまして、四国や西日本のダムが、貯水率が一〇%に満たないような、そんな時期がありました。七月の末に、十数人おる中でおやじが言いました。半年以内に大きな地震がこの大阪のキタで揺れるぞとおやじが言ったんです。だれも信用しませんでしたね。関西で地震が揺れるなんてだれも思っていませんでしたから。ただ、それからちょうど半年ぐらいたった平成七年一月十七日にあの阪神・淡路大震災が起こったわけであります。ただ、悲しいのは、おやじは平成六年の十月二十六日に亡くなりました。ですから、阪神・淡路大震災というのは経験をしなかったわけであります。あの大震災の後も、いろいろと私どもの方に、こんな現象がありました、またカラスたちが一斉に逃げました、ないしは犬が遠ぼえをしましたとか、いろいろな情報を寄せていただいたわけでございます。

 ともかく、そういった地震予知、これは地震雲だけではなしに、動物を使ったり、いろいろと民間で地震予知の研究をしておられるものがたくさんあると思うんですが、そういった地震予知の研究、これも、民間でやっておられるものを国が情報を集めて予知を進めるということが大事じゃないでしょうか。政府として、地震予知のための収集、こういったものに前向きな取り組みをするお考えはないのかどうか、冬柴大臣にお聞かせいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 今、現時の科学的な知見によって、警報、多くの人に地震の発生を事前に、地面が揺れる前にお知らせするということができるのは、いわゆる発生した、過去形です、発生した断層運動による地震動、これしかできないわけです。その予報とか警報というものは、発生した断層運動による地震動、それしかできないのが限界になっているわけです。

 しかしながら、その前の予報、今おっしゃるような予兆とか予報とか、そういうものについても、できるだけ早い時期にそういうものが知られるならば、より多くの人の減災に役立つわけですから、先ほど平木長官からもお話ししましたように、東海地震につきましては、それまで、断層運動が発生する以前に地震を通報することができれば、知ることができればということで、東海地震等について、先ほども話がありましたけれども、ケーブル式海底地震計というものを整備して、そして、そういうものによって、断層運動が発生する前に地震動というものを予知できないかどうかというような研究をしていることは事実でありますし、また、気象研究所というところでは、東南海・南海地震の想定震源域の地下構造を調査して、そういうものを知ることができないかどうか、そういう研究をずっとしていることは事実でございますが、それ以上進んで、例えば地震雲とか、あるいは動物の異常な行動とか、そういうものについては、もう少し科学的な知見というものが集積して、その上で、我々国としても予算を組んで、そういうものの情報を集めるとか、あるいはそれをもとにして地震の予想ということをすることができればと思うんですけれども、現在のところは、東海地震についてのそのような科学的知見というものを集めるという域は出ておりません。

鍵田委員 ありがとうございます。

 どうしても、科学的な根拠がなければ、なかなか情報を流すということはできないと思うんですね、パニックが起こることが想定されますので。ただ、現実に地震予知をしてきたおやじなんかもおりますし、こういう地震雲というものもございます。なかなか科学的に解明できないものもたくさんあるかと思うんですが、こういったものが本当に地震予知につながるのならば、国としても取り上げていただきたい。

 ただ、国交省所管で気象庁の中に、地震連絡会ですか、そういうのがあります。また、文部科学省には地震調査研究推進本部というのがあるようでございます。縦割りで別々にやっておられるわけでありますが、やはり国としてとらえて、地震予知というものをしっかりと研究そしてまた情報集めをしていただければありがたいと思います。

 以上のことを踏まえまして、地震・火山対策へ取り組んでいく上での決意というか、冬柴大臣、もう一度お願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

冬柴国務大臣 一層の予想精度、信頼性の向上に努めさせていただきます。そしてまた、適切な利用を促進するための周知、広報とか、関係機関への支援に今後とも総力を挙げて努めさせていただきたい。それによって国民の安全と安心を守る、そのようなことで頑張ってまいります。

鍵田委員 ありがとうございます。

 国民の生命財産を守る、これは政治家の仕事である、あるいは政府の仕事でもあると思います。ぜひその取り組みをこれからもしっかりやっていただきたい。

 なお、先ほども申しましたが、ぜひ言ってきてください、皆さんに無料で進呈いたしますので。

 どうもありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。

竹本委員長 次に、菅原一秀君。

菅原委員 おはようございます。自民党の菅原一秀でございます。

 今、同僚の鍵田委員から地震雲のお話、大変趣を持って承っておりました。いつ吹くかわからない衆議院の解散風よりは大変科学的な知見を持って、今後、議論が拡充することを祈っている次第でございます。

 きょうは気象業務法の審議に入るわけでございますが、この中で、私は緊急地震速報について特化をしてお話をしてまいりたいと思っています。

 十月一日から運用開始になりましたこの緊急地震速報でございますけれども、御案内のとおり、この三月には能登半島で地震が起き、マグニチュード六・九、住宅の全壊が六百三十八棟、七月にはまた新潟の中越沖地震、マグニチュード六・八、千二百四十四棟が全壊をしたということであります。

 先ほどもお話があったように、十二年前の平成七年にはいわゆる阪神・淡路の大震災、これは冬柴大臣のお地元でもございまして、大変な原体験をお持ちでいらっしゃると思っております。当時、六千名近い方が亡くなられ、大変な被害とまた犠牲を生んだわけでございます。

 改めて今思い返しますと、あの地震が起きて、いわば十五分以内で何割の方が亡くなったかということについて東大の目黒教授がいろいろと調査をした結果、地震が起きてたった十五分以内に九二%の方が亡くなってしまっている。いろいろと報道等で我々が仄聞をしておりますと、いわば地震が起きて火事になって焼け出された方が非常に多いのではないかという印象を持つわけでございますが、後で調べますと、焼死者は約一〇%、何と八八%が自宅のたんすや食器棚、あるいは本棚、こういったものが倒れてきて圧死をしてしまった、あるいは窒息死をしてしまった、そして結果的に焼死体となって発見をされるという、火事ではなくて、まさに家の中の家具が大変な凶器になっていたという報告も受けているわけであります。

 したがって、今回の大変長い道のりを経た緊急地震速報は、まさに画期的なシステムであると評価をするわけであります。

 説明を聞いておりまして、例えば成田で地震が起きた場合、これは震度五以上のもので、永田町、ここにS波が届くのに大体十八秒だということであります。この間に、S波よりも先に到達をしているプライマリー波、いわゆるP波、そのデータを用いて計算をして、その上でもうすぐ地震が来る、こういうお知らせのシステムだというふうに認識をしているわけでありますが、今回提供できるようになったこれまでの経緯とか、あるいは、五秒あれば七〇%が助かる、首都直下型地震でもこの警報によって死者は半分で済む、こういうような評価もある一方、いろいろな課題がございます。

 まず、気象庁の方から、長い道のりであったと一日に運用開始式で長官が語っておられましたが、これまでの経過について御説明をいただきたいと思います。

    〔委員長退席、河本委員長代理着席〕

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 これまでの経過でございますが、まず、緊急地震速報は、先ほど御説明いただいたように、震源に近い観測点でまず地震波を観測しまして、それに基づきまして震源、地震の規模を推定して、そして各地の震度を秒単位という短時間で予想して発表するという技術でございます。この技術は、地震学及び通信技術の進展から実現可能となったものでございます。

 気象庁は、平成十七年度までに、財団法人鉄道総合技術研究所や独立行政法人防災科学技術研究所と協力いたしまして、緊急地震速報を発表するための技術基盤を確立いたしました。そして、緊急地震速報に対応した地震計を開発しまして、平成十五年度から三カ年で全国約二百カ所に設置いたしまして、緊急地震速報を提供するための観測網を整えました。さらに、平成十七年度には、独立行政法人防災科学技術研究所の約八百カ所の地震計のデータを緊急地震速報に利用できるようにしまして、震源の精度を高めております。

菅原委員 経過について御説明いただきました。

 たしか、十月一日の九時にこの速報のいわば運用開始式がございまして、大臣、長官を初め、皆さん御出席であったと思います。いわばその予行演習的な地震が実はあの日の未明に起こっておりまして、大変残念なことであったわけでございますけれども、ちょうど九時の開始式の六時間前に神奈川県の西部において地震が起こって、震度五という地震、そして、言ってみれば、この到達まで検知から三十二秒後であった。箱根が震度五強、小田原が五弱であったわけでございますが、あのとき、たまたま一般の開始の前であったわけでございますが、技術的にはこうしたデータが出てきております。

 気象庁のそのときのコメントをひもといてみますと、この地震の規模の精度については大変よかった、しかしながら、今回のように震源が浅くて局地的に揺れが大きい地震だと、速報がいわば十秒、十五秒では間に合わないという現状もある、こういうお話もあったわけでございます。言ってみれば始まったばかりでございますから、試行錯誤がこれから大変重要だと思っております。

 しかしながら、先ほど御質問にもあった、気象庁二百カ所、また防災科学技術研究所八百カ所、全部で千カ所、今、観測地点があるわけでございますが、この観測地点の設置の拡充をすることによって、あるいは、あわせて、その計算式をさらに精度を上げていく、こうしたお考えがあるかどうか、確認をしたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど御指摘いただきました千カ所の地震観測点の活用によりまして、気象庁としましては、信頼度の高い緊急地震速報を提供できる、観測網の観点ではできると考えております。

 さらに、この精度向上を図るために、東海、東南海地震の想定震源域に、平成十七年度から二十年度にかけて緊急地震速報に対応したケーブル式海底地震計の整備を進めております。また、島嶼部におきまして、その地域の地震活動状況を考慮して、地震観測点の増設についても検討しております。

 そして、先ほど御指摘いただきました、去る十月一日未明の神奈川県西部地震におけるような局所的に強い揺れをする震度の予測技術につきましては、さらに技術的な改善をする必要があると考えておりまして、鋭意それに取り組んでいるところでございます。

菅原委員 今お話がありました海底地震計ですね、いわば内陸だけではなくて、この地震計についてさらに拡充をして、また試行錯誤をしっかりしていただきながらこの精度を高めていただきたい、まずこのことを申し上げておきたいと思います。

 また最近は、土曜、日曜、地元を回っておりますと、十月にスタートをして、意外と皆さんよく御存じでいらっしゃる。たまたま私がお会いした方々がこの速報を知っていた。言ってみれば、地区祭なんかは防災コーナーとかいろいろとございますから、たまたまそうだったかもしれない。しかしながら、七月に民放連がやった調査によりますと、三カ月前ですから誤差はあると思うんですが、全国民、まだ三割しか内容と名前を知っていない、こういうようなデータも出てきているわけであります。

 こうした中で、我々はよくテレビで、地震が起きてテレビでテロップが出ますね。ターンと音がして、どこどこで何時何分、震度幾つの地震が起きて、そして震源の深さはこれこれこうだというテロップ。これと今回の緊急地震速報とが、一般の方からしたらダブっちゃうような、そんなイメージを受けると思うんですが、地震速報はこれから地震が来るというお知らせでありますから、従来のものと違うんだというこの辺の周知徹底、この辺はどうなっているか、お知らせをいただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、緊急地震速報は、従来から提供してきました震度速報とは全く異なっております。これを有効に活用していただくためには、緊急地震速報がどのような情報であるかについて国民の皆様に理解していただくことが重要と考えております。

 このため気象庁では、関係省庁、報道機関など各方面の協力をいただきまして、ポスターやリーフレットの作成、配布、それから各種の講演会、シンポジウムなどでの講演等の広報活動に集中的に取り組んでまいりました。

 そして、九月上旬に気象庁が行いました緊急地震速報に関するアンケート調査結果によりますと、緊急地震速報の内容を正しく理解している人の割合は、すべての回答者のうち七二%でございました。そして、気象庁では、今後とも緊急地震速報について、より一層の周知、広報に努めてまいります。

菅原委員 七月から三カ月で約七割というようなデータも今お伺いをしました。今後さらに周知徹底を図っていただきたいと思います。

 これは、気象庁がこうした情報システムをスタートさせて発信をする側だと思うんですね。話を転じまして、一方、国民側からするとどういう状況があるんだろうか。いわば、発信から受信をするまで、この一つのパッケージ、これを伝達というと思うんですけれども、国民へのこの伝達作業というものが本当に重要であり、また大変深い責任もあるのではないか、こんなふうに考えております。

 この緊急地震速報は、揺れを数秒から数十秒で伝える情報であって、先ほども申し上げたように、五秒で七割の方が救われることもあるという状況。ところが、実際にこの十月から速報が始まった、それでは、そのツールは何かというと、NHKのテレビ、ラジオのみ。来年四月から民放ラジオが始まるということになっているわけでありますが、国民に伝達するルートあるいは伝達手法、方法、これについてどうなっているのか。また、そのことを国民にどうお知らせしているのか。こういうツールがあるんですよということをどう気象庁はPRしているのか。この点、教えてください。

    〔河本委員長代理退席、委員長着席〕

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁から発表されました緊急地震速報は、NHKのテレビ、ラジオで放送されております。そしてまた、民間放送のテレビなどにおいても、主要テレビ局でももう既に提供が始まっておりますし、準備が整ったところから順次放送されていきます。

 この他、一部の市町村では、消防庁が導入を促進している全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートと申しますが、これを利用しました防災行政無線で放送されます。さらに、携帯電話、個別の専用受信機などによる民間の提供サービスが進められておりまして、これらのさまざまな手段を通じて国民に広く伝達されるものと考えております。

菅原委員 今の答弁を聞いていまして思いますのは、やはりこれは大変重要な速報でありますよ。一歩間違えれば、いいことをしようとしているのに全く逆の方向に稼働してしまう可能性がある。どうも、聞いておりまして、ただ単に答弁書を読んでいるような感じを私は受けてしまうんですが、ぜひもうちょっと情熱を持って、責任感を持ったお話をしていただかないと、これはせっかくいいことをやるわけですから、また、これは命にかかわることでありますから、この点については付言をしておきたいと思っております。

 今お話のあったツールの中で、携帯電話あるいは受信用の装置、これは一般的に今市販をされている。携帯電話も多くの方が持っていらっしゃる。そしてまたテレビ、既に民放も始まっているというお話がございましたが、テレビ、ラジオを四六時中だれもがつけているわけではない。いつでもどこでもだれもが受信できる、やはりこの命題というものに取り組んでいただかなければいけない。

 そういう意味では、お話のあったJアラート、全国瞬時警報システム、これは総務省、消防庁の方だと思うんですけれども、このJアラートの課題は、数年前の有事法制のときに論議があって、このときに、ミサイルが飛んできた場合にそれを国民にどう伝達するかという一つのスキームとして行われたわけでありますが、同時に、防災あるいは発災時の国民へのお知らせということについてもそこに盛り込まれているんだと思います。

 消防庁が人工衛星を使って、瞬時に都道府県あるいは区市町村に同報系行政無線を用いて住民に伝達をする、こういうシステムであります。今この接続をされているのがどれくらいの自治体があるのか、この点をまず確認したいと思います。

岡山政府参考人 Jアラートについてのお尋ねでございますけれども、現時点におきましては、九つの市、区、あるいは町におきまして、情報を受信いたしまして同報系防災行政無線、市内各所に設置したスピーカーで一斉に放送する仕組みでございますけれども、これを自動的に起動するということが実施されているところでございます。

 また、このうち八つの市、区、あるいは町で緊急地震速報についての提供も始まっているところでございます。

菅原委員 今の御答弁、八つとお答えになったと思うんですが、これは、全国で約千八百の自治体があって、かれこれもう数カ月がたって、また、有事法制からはかなり長い年月がたって、でも千八百のうち八つしかまだ接続されていない。これでは、やはりどうなんでしょうか。広く一億二千万人がひとしくその情報を得る、その環境の確立ということはもう当然の命題だと思うんですが、何でこれは整備がおくれているんでしょうか。これは総務省や消防庁だけの問題ではない。各自治体のいろいろな状況やもろもろのお考えがあるのか、この辺、ちょっとひもといていただけますか。

岡山政府参考人 Jアラートで住民に情報が提供できるようになりますためには、各地方公共団体におきまして、同報無線などを自動的にスイッチを入れますための自動起動機といった関連設備ですとか、あるいは同報無線がまだない場合には同報無線そのものの整備をしていただくという必要がございます。

 Jアラートの運用開始後間もないということもあるのかとは思いますけれども、先生御指摘のように、市町村において運用開始がおくれている背景といたしましては、同報無線のデジタル化を予定していて、それに合わせて関連設備の整備を行う予定があるということであったり、市町村合併のため、制御卓などの統合、更新を行う必要があって、それに合わせて関連設備の整備を行う予定にしている、あるいは財政状況が非常に厳しいことといったことがあるものというふうに認識をしております。

 総務省といたしましては、今年度の予算によりまして、Jアラートの関連設備の一部でございます衛星モデムの配備を進めますとともに、市町村において整備をされる費用につきましては地方財政措置を講じてきているところでございます。今後とも、各種会議等を通じて積極的に働きかけてまいりたいというふうに思っております。

菅原委員 これはぜひ、国から各自治体に、よりPRをしていただくことはもちろんのこと、もろもろの議論を拡充していただきたい、こう思っております。

 話がちょっと戻りますが、先ほどの、NHKや民放テレビでお知らせをする、そういう伝達ツール、あわせて携帯電話や自宅用の受信端末あるいは装置、こういったものが市販されていて、持っている人は持っている。しかしながら、これも、昼間だけではない、夜夜中、四六時中、テレビ、ラジオをつけているわけではない。ましていわんや、携帯電話もない、受信装置を買う経済的な余裕もない、ひとり暮らしの年金の高齢者の問題。テレビでは速報が始まった、私の家にいつどういう形で来るんだろう、夜中、テレビを見ているわけではない、やはりこういう状況はあると思うんですよ。多くの国民の中で、とりわけ高齢化が高まる中で、高齢者のこういう不安、この解消ということも大変大事ではないかな。

 千八百自治体がある。全国には町会、自治会が三十万団体ある。三十万の団体が防災訓練や防災自主組織をつくって、おのおの頑張っていただいている。これは、自治の力というものは、ここに来て本当に日本は大変いい意味ですばらしいな、こんなふうに思っております。意識が高い、高いけれどもツールがない、こういう状況に対して、政治がこたえていかなければいけない、私はこう思っております。

 そこで、いつでもどこでもだれもが受信ができる、二十四時間カバーできる、この体制づくりをしっかりやっていただきたい。これは答弁は求めませんが、しっかり検討していただきたいと思います。

 話はかわりますが、この緊急地震速報が始まって思いますのは、人がいっぱいいるところ、駅、空港、デパート、映画館、劇場あるいは電車の中、バスの中、こうした不特定多数がいる場所にこの速報がどのように発信され、受信されるのか。この点、ただ直下型の大きな地震が来ただけでも国民は大変なパニックに陥る。そのパニックにならないように、速報を通じて初動態勢に国民が入れるようにする。

 しかし、冷静に考えてみて、緊急地震速報があって、そのことが広く敷衍をし、国民が認識をし、しかしながら、いざというときに自分はどういう態勢に動きをとるか。生半可にこのことをわかっていると、余計なパニック状況に陥ってしまう、騒擾状態になってしまう、こういうことも当然想定し得るんだと思うんですが、この点、現状の見解、あるいは今の体制についてお示しをいただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員から御指摘がありましたように、駅、デパート、劇場、空港、地下街などのような不特定多数の方が集まる場所、施設で、緊急地震速報が適切に伝達され、また利用されることが望ましいと考えております。

 さらに詳しく申し上げますと、これにつきましては、それぞれの方々が例えば携帯電話などで個々に入手される場合、それから施設管理者が入手して、それを適切に利活用して誘導する場合、この二通りがあると考えられます。これらの方法につきまして、気象庁としましては、集客施設における利用のためのガイドラインというものを作成しまして、関係機関を通じて提供してきたところでございます。

 そして、気象庁としましては、より多くの集客施設等において緊急地震速報が適切に利活用していただけるように、関係省庁と連携して、今後とも適切な利用の促進に努めてまいります。

菅原委員 ガイドラインをつくってというお話がございました。しかし、おのおのの方々がという言葉もありました。おのおのの方々、つまり国民がやはり生半可じゃなくこのことをよく認識し、例えば家庭であれば、気象庁の資料によりますと、速報を聞いたらば、まずはたんすや書棚から逃れて机の下に入れ、頭を押さえて入れというお話やら、今お話があったような集客施設、大勢のいるところのガイドライン、いろいろと工夫をされているんだと思うんですね。

 我々政治家も、民の声は天の声だということで、地元を歩きながら国民の声を聞く、また、世論調査も新聞報道の調査についてもいろいろと勘案しながら政治活動をしております。

 そこで、この問題については、一つのプロセスとして、なるべく生の国民の声、老若男女を問わず、高齢者も若い世代も、携帯電話を持っている人も持っていない方も、そういう劇場に勤めている人も、劇場に、デパートによく行く人も、いろいろな方々の声をよく聞いて、トータリティーでこの速報の意味合いが、存在がさらに国民によりよきシステムになるように努めていただきたい、こう思っております。

 大変長くなりましたが、最後に冬柴大臣にお伺いをしたいと思います。

 冒頭にお話し申し上げたように、阪神・淡路の際に、お話を伺いましたところ、大臣は、早朝でございましたから兵庫の御自宅におられたということで、まさに大変な原体験をお持ちでいらっしゃいますし、またその後の国会議員としての活動、あるいは大臣になってからの活動、まさに震災対策に省庁のみならず政府間における大変なリーダーシップを発揮していただいていることに敬意を表するものでございます。

 先ほど申し上げたように、地震は、最大の凶器がたんすや本棚である。意外な結果、また、そのことが意外と知られていない。こういう状況の中で、いつ起こるかわからない震災に対し、今回の緊急地震速報、このことによって本当に最小限の被害に食いとめる、一人でも命を救う、こうした命題につきまして、やはり役所としての心得、国民の心得はこうである、こういったものについて指針また御見解をいただければと思います。

冬柴国務大臣 この緊急地震速報、貴重な情報を活用いたしまして、地震被害からみずから身を守るためには、速報を聞いてから強い揺れが来るまでのわずかな時間の間に、一人一人が自分自身の身を守るためにどういう行動をとったらいいか。それは、ある場合には自宅にいるときもあれば、ある場合は電車の中かもわかりません。あるいは、自動車をみずから運転しているときであるかもわかりません。そういうようなときにどういう行動をとったらいいのかということにつきましては、政府を挙げてこれを周知していただくように徹底するために広報活動を今までもとってきたつもりですし、これからもとり続けなければならないというふうに思っております。

 そのことによって、委員も御指摘のように、九割近い人が建物あるいは家具というものが凶器になって、阪神・淡路では六千四百三十四人の方が亡くなっていますけれども、そういう人たちがみずからの命を守るためにどうあるべきかということを判断できるように、気象庁初め省庁を挙げてこれからも周知徹底したい。また、気象庁としても、緊急地震速報の的確な発表ということを努めてまいりたい、このような決意でございます。

菅原委員 ぜひ、その方向で力強いリーダーシップを発揮していただきたいと思います。

 最後になりますが、これは質問ではございませんが、先ほど申し上げた東大の地震の権威である目黒教授が、御自身の論文の中でこういうふうに話をしております。

 地震防災に関係する科学者や技術者が、そして行政関係者が、自分の枠の中で満足をし、科学者は科学的メカニズムにだけ興味を示し、技術者は技術的な問題だけに取り組み、行政関係者は自分の所轄の議論に終始していやしないだろうか。自分たちの勝手な思い込み、この辺はちょっと痛切な言い回しですが、思い込みによる目的と社会からの期待の間にギャップはないんであろうか。自分の枠内の個別な問題が解決されれば、最終的な目的が達成されると勘違いしていないだろうか。そうでないことをわかっているくせに、それをあえて伏せて、自分はまああれこれやっていればいい、あるいは、将来的にはこのことが防災につながるんだからと言いわけしていないだろうか。やはり、原因分析の結果、それが政治力の不足であれば政治力を持つ努力をしなければいけない。それが経済的な問題であれば、その財源の担保をしなければいけない。制度上の問題であれば、正しい制度設計に取り組もうとする意識改革が必要だ。こう述べております。まさに意識改革が大事だと思っております。

 このことを最後に申し添えて、質問を終わります。

竹本委員長 次に、石川知裕君。

石川委員 おはようございます。民主党の石川知裕でございます。

 今回の緊急地震速報、地震で大きな揺れが起きる前にいち早く一報を伝え、初動において適切な行動をとってもらうことによって一人でも多くの、また一つでも多くの災害を防ごうということで一般提供を開始されたと思います。もちろん、この一般提供開始によって、さまざまなメリットまたはデメリットも当然あると思います。総合的に考えてメリットの方が多いということで一般提供を開始されたと思いますけれども、その減災効果についてわかりやすく、また具体的にまず御説明いただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員から御指摘ありましたように、数秒から十数秒という短い時間の間にどういう行動をすればいいかということでございます。

 それで、それにつきましては、有識者、関係省庁、地方公共団体、民間から成る緊急地震速報の本運用開始に係る検討会で、どのような効果があるのかということを検討してまいりました。そして、そのための利用の心得というのを使いまして、例えば家庭において、集客施設において、それからエレベーターにおいて、それぞれのシーンで数秒の間にどういうことが可能なのかということを検討して、それをわかりやすく取りまとめました。

 そしてまた一方、デメリットの議論でございますけれども、もしこれを何も知らないで無用の混乱が起こるといけないということで、それについてもいろいろなシーンを考えまして、例えば車で運転中の場合に急ブレーキをかけてはいけないとか、これは例でございますが、こういうようなことについての注意喚起を行う、こういうことも必要だということもまとめていただきまして、それにつきまして、それを総合的に周知、広報することによってメリットの方が高まる、そういうふうに考えまして、周知、広報をしてきたところでございます。

石川委員 周知、広報されてきたということでありますけれども、まずは、世論調査の結果、周知徹底、どれぐらい国民に認知をされたと思いますでしょうか。

 また、もう一つ、警察や消防、それら関係諸機関、こういったところと緊密に連携をとっていかなければいけないと思いますけれども、今までは、どのように具体的に連携をとった上で一般提供を開始されたのか、お答えいただきたいと思います。

平木政府参考人 連携策の御質問でございますが、先ほどのドライバーに対する周知、広報につきましては、警察庁と連携しまして、免許更新センターにおけるパンフレットの配布あるいは周知などについて連携を進めております。

 それから、文部科学省とも連携いたしまして、小学校、中学校、高等学校の児童生徒に対しまして、利用の心得についてのパンフレットを配布しております。

 そのほか、関係省庁とも連携いたしまして、各集客施設の関係団体に対しまして、どのように利用したらいいのか、そういうことにつきまして説明会を開く、あるいは講演を行うなどの活動を行って、そのほかリーフレット、パンフレットの配布などを行って周知、広報に努めてきたところでございます。

石川委員 導入により、メリットの方が大きい、減災効果の方が大きいということ、そして、関係諸機関とも連携をとって周知徹底を行っている、こうお答えがありました。

 しかしながら、この緊急地震速報、先ほどの質疑でもありましたけれども、情報の格差、この情報の格差によっては、導入をした結果、いい結果をもたらすと思われたものが逆にデメリットの方が大きい結果があるということも十二分に予測されるわけでございます。

 この情報の格差は非常に大きい大事なことだと思うんですけれども、実際、緊急地震速報の放送について報道機関の対応がまちまちになっておりますが、大臣は、その点についてはどのようにお考えでしょうか、また、よろしいと思っていますでしょうか。

冬柴国務大臣 法律では、日本放送協会のテレビ、ラジオについては、我々の方は、気象庁から情報を、警報ですけれども、五弱以上の揺れにつきましてはこれを通報する義務がありまして、それを受けた日本放送協会は、テレビ、ラジオにおいて放送しなければならないという義務規定にいたしております。

 しかしながら、民間放送機関、テレビ、ラジオにつきましては、それぞれの放送事業者において、これを、我々の方はお知らせはするけれども、するかどうかはそちらで判断していただくということになっております。私はそれでいいのではないかというふうに思います。

石川委員 それでは、民放ラジオ百一局のうち、特に在京のキー局六局は導入にまだ慎重姿勢を示しておりますけれども、それらの理由についてどのようにお聞きになられておりますでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、テレビでございますけれども、在京六局のキーステーション及びその関係局は、既に十月一日より緊急地震速報の放送を開始しております。

 そして、今まで緊急地震速報の利用に慎重な考えをお持ちだったという理由でございますけれども、やはり、この緊急地震速報が全く新しい情報であるため、これを放送することによってかえってデメリットがあるのではないかという御懸念があったため、非常に慎重に検討してきたということであると考えております。

石川委員 この民放六局というのは在京ラジオ六局、TBSラジオ、ニッポン放送、文化放送、ラジオ日本、TOKYO FM、J―WAVEとなっております。この検討会幹事であるニッポン放送の田中編成局長に私もお電話して聞き取りをいたしました。やるかやらないかという問題ではなく、どうやるかということが重要だというお話でございました。

 当然、情報を発信するということは、受け手のとらえ方によって、どのような行動が行われるかというのを十二分に検討して考えなければなりません。例えば一つの事例で、千葉大学工学部の山崎文雄教授が、運転シミュレーターを使った実験で、前を走る車にだけ地震情報を流すとドライバーは慌ててブレーキを踏むため、後ろを走る車の二割は避けることができず事故を起こすという結果が出ております。

 気象庁の世論調査の結果で、高速道路で自動車を運転中に緊急地震速報を受け取った場合どう対処すべきかということでパーセンテージが出ていますけれども、今私が言った事例の違いは、実際にシミュレーターを使ってやった場合とこっちのアンケートは、これはよく自動車の運転免許教習所だとかいろいろなところで試験のときに、なかなか人間というのは自分のことをそのまま書かないですから、あなたは短気ですか、いらいらして運転することがよくありますか、丸する人はそうそういないんですね。これは当然、質問で聞かれたら、スピードを下げずに早く安全なところに移動するなんて答える人は少ないと思います。実際にその場面になってみないとわからないわけでありますけれども。

 その中で、さらに、情報の格差ということを私先ほど申し上げました、全員が全員ラジオを聞いているとは当然限らないわけであります。もしかしたらCDをかけてMDをかけて音楽を聞いている方もいらっしゃるかもしれない。たくさん情報の格差があるわけですから、全部が全部もちろんカバーできるわけではありません。しかしながら、少なくとも情報の格差が大きくならないように努力をしていくことが大切であると思います。

 そこで、大臣にお尋ねをしたいんですけれども、もう一つお話ししますと、今回十月一日より、あくまでもラジオに限ってです、テレビとラジオというのは受けとめる方の受けとめ方というのは違うと思うんですね。これはラジオ局の人に私は聞き取りをいたしましたが、テレビというのは目と耳で情報をとるわけですけれども、ラジオというのは耳だけでとるわけです。そうすると、ニュースが流れたり何かトークが流れたときに、ぶちっと切れて緊急地震速報ですとなったときに、ドライバーの受けとめ方というのは大きく違うと思います。

 そうした中で、NHKラジオだけが先行して、また本当に一部のラジオだけが先行して、特に都市部というのは影響が大きいと思うんですね。首都高速も大変危険だと思います。一部のNHKラジオだけが先行して、民放がまだ慎重姿勢だということに、改めて聞きますけれども問題はありませんでしょうか。

冬柴国務大臣 我々、日本放送協会につきましては義務としてやっていただく、それはできるとしても、民間放送会社にこういうものを一律に義務を課すということは困難であります。

 しかしながら、その結果、今委員が指摘されたような危険があります。要するに、一人は聞いている、一人は聞いていない。そのときの初動の行為ですけれども、私は、いろいろあるけれども、この情報は非常に貴重だと思うんです。

 世界で初めて画期的な研究の成果が我が国で行われるわけでありまして、そういうものについて我々は、そういう問題もあるけれども、しかし自動車運転中にそういう情報を受け取った国民は、みずからの命、あるいは他人の命も含むわけですけれども、守るために、まずハザードランプをつけ、後ろの車の動静も見ながら減速をして、できれば左のところに停止をする、そういう行動が今後定着するように、我々もまた民間放送もやっていただいているところはそういうことについて配慮をしながら、国民がそのような行動をとっていただけるように努力すべきではないか、私はそのように思います。

石川委員 今大臣は任務を課すというお言葉を使われましたけれども、私が聞き取りをしたりまた調べたりした結果、民放ラジオ局の方では、任務を課す、課されるということについては、そういう意識ではないと思います。あくまでもまだ導入には、このこと自体を悪いと言っているわけではないんですね、導入するにはより慎重な検討が必要ではないかということと、まだ周知が足りないのではないか、こういうことを言っているわけであります。

 そこで、もう一つお尋ねなんですけれども、この中で、震度五弱以上で一般提供するということになっておりますけれども、これは気象庁長官でしょうか、その震度五弱以上という根拠をお話しいただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 緊急地震速報を広く発表する場合の基準についてのお尋ねでございますが、有識者、関係省庁、地方公共団体、民間から成ります緊急地震速報の本運用開始に係る検討会というところを設置しまして、その議論を踏まえまして、人的な被害がある可能性があるとされる震度五弱以上の揺れが予想される場合に発表することが適当という結論をいただきまして、それに基づいて発表しております。

 以上です。

石川委員 震度五弱以上ということでありますけれども、今回のこの緊急地震速報、全国で二百カ所と研究機関の震度計を含めて全部で千カ所でしょうか、それぞれの情報をとらえて知らせるということでありますけれども、誤差というのは震度ではどれぐらい出てくるという予想、また、過去幾つか実験、実証を行っていると思いますけれども、今までの最大と最小でどれぐらいの誤差がありましたでしょうか。

平木政府参考人 昨年の八月以来約千回ぐらい、これは震度五弱以上には達しない、もっとより規模の小さい地震についての調査もございますけれども、その結果、おおむね震度の階級にいたしましてプラスマイナス一程度の誤差の範囲におさまっているというふうに考えております。

 そして、先ほど委員から御質問がありました最大最小の場合ということでございますけれども、場合によって、これはプログラムの不備によったものでございますけれども、もう少し大きい値が出た場合もございましたが、それにつきましてはもう既に改修済みでございます。

 以上です。

石川委員 震度五弱以上で知らせる根拠についてお話がございました。

 あと、大臣先ほど世界で初めての運用ということで、もちろん試行錯誤をしながら、なかなか参考事例がない中お進めになられていると思うんです。ですから、より慎重な対応というものを求められると思うんです。

 きょう、論文が一つありまして、「ドライビングシミュレータを用いた地震時運転者の反応特性に関する基礎的検討」ということで、東京大学の生産技術研究所に一九九九年に本格的なドライビングシミュレーターを導入したという中で実験結果が書いてあるんですけれども、ちょっと長いんですが引用させていただきます。

 「免許歴の短い運転技術の未熟な被験者と、免許歴の長い高齢の被験者が地震動に対して過度な反応を示す傾向があることが分かった。また、運転者の大きな反応の時間遅れと過大なハンドル操舵が原因となり、地震動の影響で走行車両が車線にはみ出してしまう現象が起こりうるという結果が得られた。」

 そしてもう一つが、これは震度の質問を先ほどしましたが、震度にかかわることなんですけれども、「運転者の反応量は計測震度五・五程度で違いが見られている。このことから、計測震度五・〇程度の震動は車両の走行安定性に影響を与えないものと考えられる。」と言っております。また、「気象庁の震度階級関連解説表では、震度四で「自動車を運転していて揺れに気付く人がいる」、震度五強で「自動車の運転が困難となり、停止する車が多い」」、「震度五強で」となっております。「最近の地震では計測震度と震度階級の不整合性も指摘されているが、本研究で行った地震時走行模擬実験では地表面地震動の計測震度が五・〇程度の場合は、どの被験者もとくに問題なく走行しているように思われた。」とあります。

 また、これは衆議院の調査局国土交通調査室の資料で、日本付近で発生した主な被害地震ということで、平成八年から平成十九年の八月までで書いてあります。最大震度五弱のところを見ると、ほとんどというか、全く死亡はありません。また負傷も大変少ない。ばらつきは当然ありますけれども。

 こうした中で、当然、地震が起きた場合に、ある程度、都市部というか密集地域と地方と、震度の揺れの大きさによって放送するのをどうするかということの検討が必要だと思われるのですけれども、これについても全く検討なしで、そのまま、今のとおり、とりあえずは五弱以上でいくということでお考えでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいまの御質問は、地震動の警報を発表する場合にどのような基準で行うべきか、それについて、例えば地域の差とか場所の差とかいうことが必要かどうかということに関する御質問と考えております。

 基本的に申しますと、これは全国でわかりやすく、緊急地震速報、警報はどういうものが発表されるかということをまず国民に理解していただく必要がありますので、現時点におきましては、先ほど申し上げましたような検討会の経緯を踏まえまして、震度五弱以上に相当する地震の揺れが予想される場合に発表するのが適当と考えておりますけれども、この基準につきましては、さまざまな、今御指摘いただきましたような、実際にどのようなことが起こるのか、どのようなことが社会から求められているか、そういうこともフィードバックしまして、引き続き検討していきたいと考えております。

石川委員 先ほどの在京六局の申し入れ事項の中にも、特に都心部においては震度五強以上でもいいのではないかという意見が出ております。ぜひこれから、今度いつ起きるかわからないわけでありますけれども、慎重に御検討いただきたいと思います。

 次に、先ほど質問の中に、誤報はどれぐらいの確率であるのかないのかという話のやりとりがございました。落雷などによるものを除いて、二地点から観測するとほとんどないということでありましたけれども、せんだって防災の日、九月一日に、東京都墨田区による緊急地震速報のメール配信システムに登録していた約五千人に、委託会社のミスにより、震度五強の地震が発生とのメールが誤送信されたということが報道でありました。

 この場合、私、先ほどから、今回導入することによってデメリットもあるということでお話をさせていただきました。こういった誤報だとか、また、知ってしまったことによって慌ててしまって、事故を起こしてしまったり、何かさまざまなことが起きた。そして、例えば、これはもし自分が知らなければこういうことが起きなかったんだという訴え、そして誤報による訴え、この誤報の場合は委託会社に訴えることも考えられますけれども、こうしたさまざまな事例において、責任というものが発生した場合は、大臣、どのようにお考えでしょうか。

冬柴国務大臣 誠心誠意対応するとともに、もしそれが訴訟になって、判決で命じられれば、これは賠償しなきゃならないと思います。

 しかしながら、それであるから、この緊急地震速報をやるということについての利益は、私は非常に大きいと思います。それはやはり、私も阪神・淡路大震災を経験しましたけれども、六千四百三十四人の方が亡くなったんです。その九割までが、先ほども話がありましたけれども、わずか十五、六分の間に亡くなっているんですよ。したがいまして、地表が揺れる前五秒ないし五十秒の間に、そういうことが来るよということを知らせていただいて、もし逃げる人があれば、そのうち何人かが助かっているわけですから、いろいろデメリットはあるとは思いますけれども、しかしながら、だからといって、これをやめる、これを先延ばしする、こういうふうに知見があるにかかわらずこれをやらないということ、私はその方が恐ろしいというふうに思います。

石川委員 いや、別に私も反対をしているわけではありません。今大臣のお言葉を聞いていると、ということは、より多くの人に情報を伝えなければいけないわけですから、今、民放のラジオ局それぞれがまだ慎重姿勢を示しているのにきちんと政府として説明をして、一日も早く放送してもらえるようにすべきではないかと思いますが、逆にどうでしょうか。

冬柴国務大臣 その努力はしておりますし、一説によれば、近いうちにはやっていただけるというふうに私は信じております。

石川委員 ぜひ説明をして、御理解をいただくように頑張ってもらいたいと思います。

 次に、気象用語について、ちょっと地震とは直接関係ないんですけれども、ぜひお尋ねをさせていただきたいと思います。

 昨年の十月に、宮城県や北海道、これは私の地域も大変な被害をこうむったのですけれども、一般的に爆弾低気圧というものが来て、多くの被害を生みました。私も実際、地域を歩いて、当然、アスファルトがめくれ上がったり、漁港でも大変な被害があったのですけれども、内陸部でも風倒木などの多大な被害がありました。特に私の十勝という地域の漁港では、過去最大の被害というところも多々あったわけであります。

 そうした中で、漁師さんだとか、私も実際、そのときいて、記事を見て、余り何とも感じなかったのがそのときの感想でした。もし、そのとき、爆弾低気圧という言葉が、その言葉自体がいい悪いは後でまた論評させていただきますけれども、そういったわかりやすいものがあったらと。また、実際に漁師さんも、台風だと言ってくれていれば網を引き上げたのに、こういう意見があったのです。

 その後、これを踏まえて、二人の代議士が衆議院の災害特別委員会と農林水産委員会で、わかりやすい呼称を使ってくれということを質問しておりますけれども、それが去年のちょうど十月と十一月です。その後、気象庁としてはどのような対応をされてきましたでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、十月六日から八日にかけて三陸沖で発達した低気圧によりまして、暴風雨などに関する警報に加えて、低気圧等に関する気象情報を発表して厳重な警戒を呼びかけたところでございますが、各地で被害が生じました。

 気象庁としましては、低気圧に関して警戒すべき内容をよりわかりやすく、具体的に伝わるようにすることは必要だと考えております。そして、昨年の十一月から、具体的な現象名、例えば暴風雨や高波などを、標題という情報の中に入っているものでございますが、それに明示しまして、気象情報を発表するということにしております。

 そして、予報用語でございますが、これは定期的に見直しているものでございます。関係機関や広く国民の皆様の御意見をいただきつつ、この予報用語の見直しを行い、この中におきまして、防災上の観点から申しますと、爆弾低気圧という名称を用いるよりは、低気圧の発達の程度や進路の状況、あるいは低気圧に伴う雨、風の状況、波などの状況を具体的に示す方がより有効であると考えまして、状況に応じて急速に発達する低気圧あるいは猛烈な風を伴う低気圧などの名称、表現を用いまして、警戒を呼びかけることといたしました。

 気象庁では、より効果的に防災活動を支援するため、引き続き関係機関や国民の皆様の御意見を踏まえつつ、情報の改善を進めてまいりたいと考えております。

石川委員 時間がないので、もう一回だけ御質問しますけれども、私は実際、去年いました。いて、急速に発達する低気圧という表現でした。実際、聞き取りもしました。ほとんどの人が意識が低かったです。

 やはり、わかりやすい呼称というのは、爆弾低気圧という言葉がいいか悪いかというのは、テロを連想するだとかいろいろなことがありますけれども、実際、私調べたら、気象庁の方でも、これは若松測候所と釧路の観測所で爆弾低気圧という中身は地域で使っているんですよね、括弧書きのところもありますけれども。実際、忙しい中で、急速に発達した低気圧というのは、新聞を読んで、ふんふんで終わってしまうんですよ。台風が来るだとかそういうわかりやすい呼称だと、ああ準備しなきゃとなると思いますけれども、時間が来ますけれども、ぜひ取り組んでもらいたいと思います。

 そして、もう一つ、実際に聞き取り調査というのはされたんでしょうか。

平木政府参考人 先ほど申し上げました予報用語の見直しを行う中で、これは関係機関、報道機関、それから地方自治体等に聞き取り調査を行いました。

石川委員 ぜひわかりやすい呼称を早急につくってもらいたいと思います。

 以上です。

竹本委員長 石川君の質疑は終わりました。

 次に、森本哲生君。

森本委員 おはようございます。民主党の森本哲生でございます。よろしくお願いします。

 まず初めにお伺いをさせていただきます。

 今回の緊急地震速報に関しては、既に十月の一日より一般向けに運用が開始されておるわけでございます。そういうことからしますと、この本法案の提出されました時期がいかにも遅かったんじゃないかという思いでございます。運用開始以前に審議しておくべきだというふうに私は思っておるわけです。

 そこで、本法案提出の時期と運用開始の時期との関係についての御見解をまずお伺いさせていただきます。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 地震がいつ発生してもおかしくない我が国におきましては、緊急地震速報は、国民の安全にかかわる極めて重要な防災情報として、一刻も早く国民へ提供する必要があると考えております。一方、緊急地震速報は全く新しい防災情報であるため、混乱なく利活用されるためには、十分に周知、広報を行う必要があると考えております。

 こうした周知、広報の取り組みを踏まえた上で、緊急地震速報を十月一日から一般へ提供を開始するということが、本年六月二十一日の中央防災会議において了解されたところでございます。

 この速報の確実な発表、伝達などの体制を確保するためには、予報及び警報としての法的位置づけを速やかにすることが望ましいため、直ちに法改正を行うことにしましたが、六月二十一日の決定であったため、さきの通常国会への審議が間に合わなかったということで、今臨時国会への提案となったものでございます。

森本委員 それでは長官、どちらかといえば、十月一日、これがある程度譲れなかったというふうにも聞こえるんですが、きょうにおくらせてもいい一番最大のポイントといいますか、十月一日にしなければならなかった最大のポイントというのはどういうことですか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 もちろん、どの日にしなければ絶対にいけないというのはないんですけれども、先ほど申し上げましたように、一日でも早く提供をすれば、当然国民の安全のために減災効果が期待できるということから、一刻も早く提供をすべきこととして、それで混乱なく提供できる最短の期日として十月一日を選んだということでございます。

森本委員 これ以上、深く議論はいたしませんが、しかし、それであれば、きょうずっと出てきておるような心配事の議論が、これは起こっていなかったからよかったようなものの、こうした皆さんが今心配されておるような事案が実際に起こっておれば、これは国会軽視になるというふうに私は思うんです。ですから、こういう点については今後十分気をつけていただきたい。そのことを申し上げて、次に移らせていただきます。

 これは石川議員もこのことに指摘をされました。少し詳しく調べてみますと、一般向けの運用開始に関しまして、本来であれば、できるだけ多くの放送事業者が同時にスタートすることが望ましかった、これは皆さんもおっしゃっておみえになります。十月一日に運用開始だと一部でありましたし、報道によりますと、NHKでは、テレビ、ラジオ計八波、民放テレビでは、テレビ東京系のテレビせとうちを除く計百十三社、これも少し一社、二社は差があるようでございます。

 ところが、民放キー局のネットワークに属さない独立UHF局は、全国十三局中、三重テレビと兵庫サンテレビ以外は十月からの運用を見送ったわけです。三重テレビと兵庫サンテレビ、この二つが見送ったということと、また、民放ラジオ六局も来年四月一日まで運用開始をおくらせたわけでありますが、テレビ、ラジオの運用開始時期がこのようにばらばらになった、このことの理由の認識をどのようにされていますか。

平木政府参考人 委員御指摘のとおり、民放のテレビあるいはラジオの局の中には、開始時期がおくれているというところもございます。

 この開始時期を決定した大きな違いといたしましては、緊急地震速報を受けた国民が適切な行動をとるための利用の心得の周知の状況、つまり緊急地震速報の周知、広報の状況についての各放送局の判断の違いや、それから放送システムの準備の都合といったものもあると認識しております。

森本委員 報道等によるわけなんですが、緊急地震速報の認知が十分に行き渡っていないという声は確かにあります。民放ラジオ局などでも、高速道路の、先ほども大臣からもお答えをいただきましたので、このことについてはもう追及をしません。

 一般の方々の認知度、周知度の不足から、緊急地震速報の開始をおくらせるところもありますが、気象庁としてどのように考えておられるのか。認知度、周知度、十分高いと思われておるのか。また、もしそうでないとすれば、その方策を講じるおつもりはあるのか。一部大臣も触れていただいておりましたので、長官の方からよろしくお願いします。

平木政府参考人 認知度に関するお尋ねでございますが、九月上旬に行いました緊急地震速報に関するアンケート調査では、緊急地震速報の内容を正しく理解している人は、すべての回答者のうち七二%でございまして、一定程度の理解が得られているものと認識しております。

 しかしながら、残りの方々への認知度、認識、理解の周知、広報というのは必要だと考えておりまして、今後も引き続き、緊急地震速報の特徴、限界、利用の心得などにつきまして、一層認知されますように、周知、広報活動に努めていく所存でございます。

森本委員 そのことは先ほども聞かせていただいておりますので。

 それと、石川議員も先ほど触れられましたが、民間事業者の速報を流す場合、大臣も少しそのあたりは指示ができないというような聞き方をさせていただいたんですが、表現力や文言、伝える内容はできるだけ共通のものが望ましいと私は考えておりますので、できる範囲で、そうした方向で御努力をいただきたい。このことはもう質問は、ダブりますので飛ばさせていただきます。

 それと、もう一つ、今菅原議員もおっしゃいましたJアラートの問題でございます。

 これは十九年の二月に、たしかミサイル防衛の関係もあってこの整備をされたということで、非常に私はこのシステムは大事なものだというふうに思っておりますが、今もお話ありましたように、ただ残念なのが、八つの市区町村だけにとどまったということ。これは、やはり基本的には資金の問題というふうに解釈をさせていただいてよろしいんですかね、このおくれたのは。そして、十三のところで実際は八つですよね、新聞報道は。ですから、あとの新聞報道であった地区は当然今後整備されるんでしょう。もう頭だけ下げていただいたら結構なんですけれども。返事だけしていただいたら。

岡山政府参考人 十三、当初そういうふうに私ども把握しておったのでございますけれども、五つの自治体につきましては、工事の着工がおくれたという事情があったようでございます。

 私どもといたしましては、至急整備をするように働きかけていきたいというふうに思っているところでございます。

森本委員 それと、この整備がおくれていく理由といいますか、これからの課題としては、やはり財政力が一番大きいと考えておいてよろしいですか。

岡山政府参考人 財政状況が非常に厳しいということも理由としているところもございますが、一方で、このJアラートを住民に情報提供いたしますためには、同報無線などの自動起動機等の関連設備を用意しなきゃいけない、それから、同報無線そのものをまだ持っていないところがございまして、それを整備していただく必要がございます。

 同報無線につきましては、デジタル化をやるということになっておりまして、その関係で一緒に設備を用意しよう、それでおくれているとか、市町村合併のために制御卓の統合、更新といった改修といいますか、そういうことが必要だ、そういうこともおくれている理由になっているようでございます。

森本委員 この防災無線は、市町村は大体七五は完備されていますよね。粗っぽい試算なんですけれども、これにJアラートを乗せていくには大体五百万から一千万というふうにされておるんですけれども、これは交付税対応されるということなんですが、三年間とか五年の見通しというのは、大体どの程度整備をしていくんだという指針はございますか。

岡山政府参考人 先ほど申し上げましたように、おくれている理由といいますのが、デジタル化のための改修が必要でありますとか、合併で制御卓を改造する必要があるとかといったことで、自治体によりまして理由がそれぞれ違っているということがございます。

 そういうことから、国の方で具体的な期限を区切って目標として掲げるということはなかなか難しいというふうには思っておりますが、先生御指摘のように、Jアラートは有事情報ですとか緊急地震速報などの緊急情報を瞬時に住民に伝達する上で非常に貴重な手段でございまして、その整備を速やかに行う必要があると認識しているところでございます。

 各地方公共団体において関連設備が整備されますよう、あらゆる機会を通じて積極的に働きかけていきたいというふうに考えております。

森本委員 これは計画がないということなんですが、ここのところをしっかりやらないとなかなか大変だというふうに、宝の持ち腐れになるように思いますので、そのあたりはもう少し検討を要するんじゃないかなということを指摘させていただきます。

 では、次に移らせていただきますが、携帯電話、これも今お話がありました。テレビ、ラジオ、行政などを通じての速報はもちろん重要ですが、だれでも今携帯電話を持つ時代でございますので、一人一人の個人への通知という点では携帯電話を通じて速報の配信が可能になると非常に有益だというふうに思います。

 しかし、そのあたりはどうなっているんでしょうか。民間企業の取り組みなので把握をしている範囲でお答えいただきたいと思うんですが、どうもばらばらに対応されておるようでございますが、いかがですか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁で把握している範囲でございますけれども、NTTドコモでは、ことしじゅうに販売開始を予定している新しい機種から緊急地震速報に対応した機種を導入する予定であると伺っております。そのほか、KDDI及びソフトバンクモバイルにおきましては、来春以降、緊急地震速報に対応した機種の販売を始める予定であるというふうに認識しております。

 以上です。

森本委員 こうした情報格差が出てまいりますので、いろいろな面で問題も出てくるのではないかと思います。そこはこういうところに出てくると思うんですけれども、例えばデパートや駅、劇場、遊園地などといったたくさん人が集まる施設などでどのように速報を流すのかという問題も非常に重要な問題になってくると思います。

 そこで、それらの集客施設などの速報ですが、それぞれの判断で導入するということでよろしいでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、集客施設での緊急地震速報の導入につきましては、それぞれの施設の御判断で導入するというふうに考えております。

 しかし、気象庁におきましては、各施設で適切に利活用がなされますよう、緊急地震速報の利用マニュアルの作成等について支援をしてまいりたいと考えております。

森本委員 ありがとうございます。

 先ほど、防災行政無線のところの費用の問題については、交付税算入の、二分の一の交付税を算入していくということで起債の問題がありますが、民間の集客施設などで導入する場合は、速報をアナウンスするための費用についてはどうなっておりますか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁としましては、集客施設におけるシステム導入経費等の費用への補助は特段考えておりません。

森本委員 速報システムについても、これはなかなか難しい問題であります。ただ、民間での導入は民間独自の判断でということでございますが、大臣、これはやはり国の方での財政補助、あるいはもっと安価な装置が開発できるようにできるだけ努力をしていただくということが今後非常に必要になっていくんだというふうに思っております。

 今も周知徹底とかいろいろ大臣からお話をお聞かせいただきましたが、このことについて大臣の方から少し御答弁をいただけませんでしょうか。

冬柴国務大臣 我々気象庁としては、限りある予算の中から最大限努力をして、そういうものに対するガイドラインとかマニュアルとかいうものを提供はいたしておりますけれども、やはり国民一人一人も、みずからの命をそういう災害から守るためには日ごろどうあるべきかということで、それに費用がかかる場合には、過大なものでない限り、やはりみずから負担される部分も、そういうものまで補助をするということではないのではないかというふうに私自身は思っております。

 しかし、御指摘でございますので検討はしていただきますけれども、私としてはそう思います。

森本委員 確かに民間の集客施設等、非常に幅が広うございますから、難しい問題であるというふうに思っております。

 しかし、そこでの混乱がまた一番心配も、同時に相反するものでもございますので、どうぞよろしくお願いをいたします。携帯とか、ある面では無線とか、徹底的にそうした施設で利用していけば、ある程度混乱は回避できるのではないかという考え方も一方では持っておるわけでございます。

 それで、きょう、石川議員も、それから菅原議員もこのことについてはおっしゃいましたが、例えば電車などの取り組みといいますか、集客施設と同様に個人によって情報に差があった場合に、先ほど申しましたように、くどいようですが混乱が起きます。それから、移動をしているときに混乱が生じた場合の影響は大きいと思われます。

 国土交通省としては、特に交通機関に何らかの対策を講じられようとしているのか、お伺いさせていただきます。

大口政府参考人 お答え申し上げます。

 交通機関の代表としまして、鉄道につきましては、毎日大変多くの方々に御利用いただいておりまして、そういう意味からも、今回の緊急地震速報が出された場合の対応につきまして、利用者に混乱が生じないように鉄道事業者としてもできる限りの対応をするように現在取り組みをやっているところでございます。

 具体的には、これまで大規模地震が生じた場合を想定した訓練も当然ながら実施してきておりますけれども、今回の対応については、本格運用に先立つことしの六月から、私ども行政も入りまして、社団法人日本民営鉄道協会を中心に、緊急地震速報の一般提供にかかわる意見交換会というものを実施しておりまして、緊急地震速報が発出された場合の列車の運行の取り扱いとかあるいは利用者への案内について、いろいろ検討を加えてきたところでございます。

 その一環としてでございますけれども、緊急地震速報が発出された場合に利用者に注意していただきたい点、すなわち、例えば線路におりない、あるいは車内では手すりやつり革につかまる、それから頭を守る、慌てて飛び出さない、それから駅構内におけるエレベーターからはおりる、このような基本動作につきまして周知するために、それを一見してわかる図柄にしまして共通ポスターを作成するなどしまして、実は十一月、つまりあしたから、鉄道事業者の各駅構内に掲示をすることになっております。

 今後とも、鉄道事業者ができる限りの対応を行うように、私どもとしても最大の努力を払っていきたいと思っております。

森本委員 どうもありがとうございました。

 小田急さんとか新幹線は独自にシステムを持ってみえる、新幹線等は独自にやってみえると聞いておりますので、その件についてはよろしくお願いします。

 そして、質問の、箱根の震度五弱の地震、これについては今菅原議員からお話がありましたからここは飛ばすようにいたしますが、十月一日の一般向け運用開始前のことですが、去る七月二十四日、神奈川県西部の、震源としては最大震度三の地震が起きた際に、気象庁が震度六弱の大きな揺れが来ると誤った緊急地震速報を流し、その影響で小田急や東急電鉄が一時全線で運転が停止された出来事がありました。このときはプログラムの原因によるものでございましたが、気象庁としてもその後プログラムを改修されたということでございますが、この件についての事実関係を少し教えていただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 去る七月二十四日に神奈川県西部で発生した地震でございますけれども、当初震度四程度と発表しましたけれども、十四秒後に震度五強、六弱と発表いたしました。

 この原因は、委員御指摘のとおり、地震の規模を過大に予測したというプログラムのふぐあいでございます。その原因も既に特定いたしまして、改修いたしました。そして、これにとどまらず、プログラム全体の信頼性の確保のため、再点検を実施したところでございます。

 今後とも、信頼性の高い情報が発出されるように改善に努めてまいりたいと考えております。

森本委員 この件についてはしっかりとやっていただきますようにお願いをして、次に進みます。

 地震の予知体制全体について基本的に質問させていただきます。

 一九七六年秋の日本地震学会でいわゆる東海地震説が発表されて、七八年に東海地震の直前予知を前提とした大規模地震対策特別措置法が制定をされました。それ以来、我が国は東海地震対策が防災の中心に置かれてきたわけでございますが、一九九五年の阪神大震災を契機として全国を対象に活断層調査がスタートするなど、東海偏重の体制は見直され、東南海・南海地震、そして首都直下型地震などに対する対策も強化されつつあることは承知をいたしております。

 そこで、これは確認ですが、東海地震に関しては直前予知が可能であるという前提は変わりませんか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 東海地震に関する御質問でございますけれども、東海地震につきましては、地震発生に至るメカニズムがある程度解明されておりまして、前兆すべりと呼ばれる前兆現象をとらえるための観測体制も整備されております。このことから、直前の予知が可能と考えております。

 ただし、この場合におきましても、前兆すべりが観測網から離れた場所で起こった場合などにつきましては予知できない可能性があるということも既に示しておるところでございます。

 以上です。

森本委員 その場合、どの程度の精度あるいは確率での予知なのかということと、東海地震については、国民の生命を守る防災計画の柱に据えるものだけに、確かさが必要だというふうに思いますが、それに十分こたえられるものでございますか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 東海地震は、いまだ発生していない地震の予測を行う技術でございまして、実際に直前におきましては、有識者から成る判定会を招集しまして、科学的な検討を行って情報を発表するという性格のものでございまして、今の時点におきまして確率などを定量的に計算することは不可能ではないかと考えております。

 以上です。

森本委員 それでは、東海地震と同様、東南海地震や南海地震についても、現時点での地震予知は可能でございますか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 地震予知を可能とするためには、先ほど東海地震で御説明しましたように、前兆すべりと呼ばれる現象をとらえる必要がございます。東南海・南海地震につきましては、その想定震源域がほぼ海域にあるということから、この前兆すべりをとらえるために、ひずみ計などの地殻変動を観測する測器を震源域の海底に設置するという必要がございます。

 しかしながら、現時点におきましては、海底にそれらの機器を設置し観測するという技術がいまだ確立していないということから、東南海・南海地震を直前予知することはできないと考えております。

森本委員 そこで、気象庁としても、政府になんですが、ケーブル式の海底地震計の整備のための来年度予算要求を行っておられます。それによって東南海・南海地震のメカニズム解明を目指されておられますが、これは、その結果として東南海・南海地震についてもいずれ予知は可能となることと理解してよろしいか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁が今設置を計画しております海底ケーブルにつきましては、予知を行うための基礎的な調査の一環として行っておるものでございますので、このケーブル式海底地震計を設置すれば技術的に予知をできるという段階にはいまだ至らないものと考えております。

森本委員 それで、伝えられるところによりますと、去る七月十六日に発生した新潟県の中越沖地震、この地震は、東京電力の柏崎刈羽原発の事故を引き起こしましたが、いまだに地震域が、起きたメカニズムはわからない。今後もわからない可能性があるというような報道があります。断層の構造がよく解明されていないということですが、海底地震計が設置されていなかったために発生直後のデータが不足していたとの指摘がなされております。

 としますと、この海底地震計を予算をかけてたくさん設置していけば、いろいろな地震のメカニズムが解明されて、いずれ地震予知につながっていくのか、それとも、そんな単純な話ではないのか、教えていただけますか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 地震予知研究というのはもちろん海底地震計だけではございませんで、気象庁としましても、自己浮上型の地震計の設置なども行っておりますし、そのほかさまざまな観測を政府一体となって実施しております。

 それらの結果、先ほど御指摘ありましたような断層における地震のメカニズムその他の活動の全貌が明らかになってくるというものと考えておりますので、それらの観測機器を総合的に設置することが重要ではないかと考えております。

 以上です。

森本委員 長官、お金をかけて地震予知が可能であるというのであれば、国民の皆さんも納得されると思うんです。しかし、そうでないとすれば、例えば今回のこの問題でも、例えばケーブル式の海底地震計の整備というようなものが出てくると、東海すべてがある面では察知できるかというような感覚にもなるわけですよ。これは私自身もそうでした。ですから、ここらは、予知の限界については国民の皆さんにきちんと説明をしておくこと、これが大事だと私は考えますが、いかがですか。

平木政府参考人 御指摘のとおり、一つの機器ですべてのことが万能であるというような誤解を与えないように、これからも引き続き、周知、広報、啓発に努めてまいりたいと考えております。

森本委員 大臣、ちょっとこれは全く違うことなんですが、ぜひ調査をいただきたいのが、独法の勤労者退職金共済機構、この問題です。

 建設業の退職金共済事業本部があります。これは建設業ですから、国土交通省の関係の方々が印紙を購入しておるところ。十月二十四日の厚労委員会で長妻議員が、四十一万人分の未払い。これは、平成十四年の総務省の勧告では、二十八万人の方が十年以上未更新ということからしますと、随分な数がこの五年間でまたふえておるということ、二百八十八億円の剰余金がそこで発生しているということ、その業界が買っておる印紙が五%余っておる金額が二百八十八億円。

 これは、ゼネコンの皆さんは、入札制度に参加するための経営審査を上げるために、評価点のアップを考えて無理に購入をされておる現実があるんじゃないか。それと、今、東北から出稼ぎの方々が非常に都心で少なくなって、この現実は、金はどんどん共済、何々共済じゃないですけれども、おいしい仕事ですよ、これは。それで、二年間、印紙を張っておらないとそれをもらえない。この人数も考えると、随分なお金が金庫に余るということになります。

 ここのところは、総務省の勧告でもしっかりこの問題については指摘をしているところでございますし、最近まで放置されて、私も、この問題については半年間いろいろなところからお話を聞かせていただいております。ですから、ここへの天下りの状況、入札制度と経営審査の評価点のアップの問題、それとゼネコンの方々で証紙が必要以上に余っておるんじゃないか、それと制度の加入率がどうなるかということ、これはきょうは通告しておりませんからもう申し上げませんが、ぜひきょうのことを調査していただいて、このことはきっちり説明をしていただかないと、一番弱い立場にあるその方々がほとんどもらっておらない現実の中で、私は大変な問題だと思います。

 これは、厚生労働省の問題だけではなしに、勧告した総務省、それと国土交通省の傘下にある建設業界の皆様の重要な問題だと私は思いますので、ぜひ調査をしていただくことをお約束していただけませんか。

冬柴国務大臣 検討させていただきます。

森本委員 終わりますけれども、ぜひ、検討でなしに、前向きだったらもうちょっと前へ出ますので。これ以上申しません。熱意だけは酌んでいただきたいと思います。

竹本委員長 質疑時間が済んでおりますので、お願いします。

森本委員 終わります。ありがとうございました。

竹本委員長 次に、長安豊君。

長安委員 民主党の長安豊でございます。

 大臣、久しぶりに質疑をさせていただきます。今回、緊急地震速報に関する気象業務法の一部を改正する法律案でございます。そもそも論からまず質疑をさせていただきたいなと思っております。

 もうここにおられる皆さん御存じのとおり、十月一日からこの緊急地震速報という制度が始まって、もう運用も開始されている。たまたま大きい地震がこの間発生しておりませんので、まだテレビ等でごらんになられたという方はいらっしゃらないはずであります。

 一方で、十月一日から始まったこの制度を、法的根拠をつけるために今回のこの法律が出てきたということであります。それであれば、もう少しこの法律自体早く出していただいて、しっかりと国会で議論をさせていただいて、それから運用を開始するというのが本来のあるべき姿ではないかなと思います。そういうお話をしますと、中央防災会議がこの時期にあったのでというようなもちろん回答になるのかもしれませんけれども、今、法律を審議して、運用は前倒しで十月一日から始まっているということを考えると、もしかしたらこの法律がなくても運用は進んでいくじゃないかという議論まで成り立つわけでございます。

 その点について、ちょっと大臣から御答弁賜りたいと思います。

冬柴国務大臣 今行われている、まだ法律が成立していないのに警報を出しているということにつきましての根拠は、現行法、改正前の法律の十一条に「気象庁は、気象、地象、」この地象というものについては、同法の二条の二項に「この法律において「地象」とは、地震及び火山現象」云々と書いてありますので、これを含みますが、気象庁はそのようなものについて、「観測の成果並びに気象、地象及び水象に関する情報を直ちに発表することが公衆の利便を増進すると認めるときは、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関の協力を求めて、直ちにこれを発表し、公衆に周知させるように努めなければならない。」という任意規定があります。したがいまして、今、十月一日から、午前九時きっちりから始めたこの緊急地震速報ですが、これはこの規定によってやらせていただいております。

 しかしながら、現行法、改正前の法律によりますと、予報とか警報をすることは、地震にあっては、地震動というのは今回初めて書くわけですね、したがいまして、根拠をきちっとしよう、これだけの根拠があってやるわけですから、きちっとしよう。しかも、十一条は任意規定になっていますけれども、これは気象庁にとって義務規定にしよう。そして、報道機関につきましても任意規定になっておりますが、これも、日本放送協会、NHKについては義務規定にしようというようなところがあります。

 しかも、警報というものは、多くの人々に対して災害が及ぶということを想定してのことでございますから、それを受けた人、国民にとっては非常にショッキングでもあり、大変なことでございますので、気象庁以外の者が警報をすることは禁止しようというような法体系を整備するために、今この法案の御審議をお願いしているところでございまして、今行っていることは、先ほど申しましたように、十一条に基づいて行わせていただいております。

長安委員 今、詳細に大臣からは御答弁いただいたわけでございますけれども、ほかの者が警報等を発することができないような根拠をつくるために法律をつくる、それはもちろんこの法律の趣旨でございます。今の時期にやっているというのが私は解せないというのが正直なところです。

 本来であれば、安倍内閣が参議院選挙後続いていれば、恐らく十月一日までにこの法律は通っていたであろうから問題なかったという国土交通省さんの方の思惑があったのではないかな。しかしながら、内閣改造、さらには総理大臣の交代ということまであったために、審議がおくれたということではないかなと思っております。

 もうくどくは申しませんけれども、そもそも地震というのは、我々国民にとっても、地震を予知するというのは永遠のテーマであります。今回の緊急地震速報自身も、地震計が地震の発生を検知してから警報を発するまでに数秒ぐらいでできるというようなお話でございますけれども、実際は、それを聞いて、そういった情報をとった方々がいかに適切な行動をとるかというのが、地震の被害を抑える道であります。

 そういう意味で、緊急地震速報をテレビの画面あるいはラジオで流すというような、国民に一番近いところに出るまで、地震計から一番最後のところまでの情報のフローはどうなっているのかというのをまずお伺いさせていただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 気象庁では、気象庁が整備した約二百カ所の地震計のデータをリアルタイムで気象庁本庁に収集しております。さらに加えまして、防災科学技術研究所が整備した約八百カ所の地震計のデータもオンラインで御提供いただいております。このデータ伝送に係る時間のおくれはほとんどございません。

 それから、このデータを気象庁本庁の計算機で迅速に解析して、地震が検出された場合には、震源、マグニチュードの推定、さらに、それに基づいて震度の予想、主要動の到達時刻などを計算して、そして緊急地震速報として発表するわけでございます。最近の震度四以上の地震、百二十例を対象とした時間の評価でございますけれども、最初の地震波の検出時刻から、二地点でのデータを用いた場合で、平均で六・一秒の時間の範囲内で緊急地震速報を発表できております。

 そして、発表した後に、報道機関に伝達する、それから放送するというまでには、極めて速やかに実施していただくということとなっております。

 以上です。

長安委員 ありがとうございます。

 こういった地震計で検知したデータをもとに情報を生成あるいは伝達していく上で、当然、リスクが発生するということがあると思います。これは、どのようにリスクを評価されておるか。つまり、どこにリスクがあると認識されていて、このリスクをこうすることによって防いでいるんだという、コントロールをいかにしているのかということを御説明賜りたいと思います。

平木政府参考人 御説明申し上げます。

 まず、地震観測点でございますけれども、これらはそれぞれ、停電による機能停止あるいは通信回線のダウンによる停止などを防ぐためにバックアップ電源を整備しております。そして、それら一つ一つの機能が停止した場合には周囲の地震観測点のデータでカバーできる、たとえ一つなくても十分に機能する、そういうふうに考えております。

 そして、地震観測点から気象庁本庁へデータを伝送する際には、回線障害時には自動的に代替の回線に切りかわるという仕組みをとっております。

 そして、計算機システムでございますけれども、気象庁本庁におきましては完全に二重化しておりまして、ハードウエアによる障害は対応できると考えております。そして、ソフトウエアによる誤りがないように、万全を期してテストをしているところでございます。

 それで、気象庁本庁から緊急地震速報を放送事業者に伝達するための気象業務支援センターへの伝送に当たっては、回線の二重化を図っております。

 これらの措置により、緊急地震速報の確実な伝達に努めているところでございます。

長安委員 今のお話で、地震計から始まり放送事業者に至るまでのフローというのは、基本的には二重化されているということではないかなと認識いたします。

 しかしながら、今のお話を聞くと、少し気になるのが、気象庁あるいは気象庁の中でシステム的に二重化、ハードウエアを二重化しているというお話でございましたけれども、逆に、この気象庁のビル自体に何か被害を受けるような大地震が起こったときに、果たしてそのシステムがしっかりと動いてくれるのか。二重化したけれども、二つともコンピューターがダウンしてしまうというようなことも当然考えられるわけであります。

 今回の緊急地震速報というのは、先ほど御説明いただいたように、一番先のところ、つまり、地震計から後、警報を発するまでというのは、人の手を全く介さない、自動でコンピューターが走って警報を発するということになっております。そういう意味で、もしシステム的に何かトラブルが起こってしまえば、当然、警報が出なくなってしまう。今お話し申し上げたように、気象庁自身に何かしら被害を受けたときには、それこそ気象庁の業務自体が停止してしまう。そういう意味では、よく言われますけれども、首都機能のバックアップということ自体も考えなければいけないのではないかな。

 その中で、今回、気象庁のお話ですので、気象庁としては、そういったバックアップを今後どのようにとっていこう、あるいは、とるような計画を持っておられるのでしたら御説明賜りたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、緊急地震速報あるいは地震や津波に関する情報というのは防災上極めて重要な情報でございますので、これを東京の気象庁本庁が機能を喪失した場合にどうするかということも十分検討してまいりました。そして今年度より、気象庁本庁の機能喪失時にも支障なく情報を発表できるように、大阪管区気象台にバックアップシステムを整備するということで、整備を進めているところでございます。

長安委員 これだけ地震の危険性というのが叫ばれているわけでございます。今の御答弁、最後ちょっと語尾があいまいでしたけれども、大阪管区気象台でバックアップシステムをできるように進めているところ、つまり、まだでき上がっていませんということですよね。やはり国民の皆さんにとってみれば、地震の問題あるいは火山の問題あるいは津波の問題、気象の問題というのは、実は我々の生命財産にかかわってくる。そういう意味では、一日も早くバックアップ整備に向けて取り組んでいただきたいと思っております。

 続きまして、緊急地震速報は、当然、テレビであったりラジオであったり、メディアを通して伝達されるわけであります。このメディア、今のところ、NHKが一番先に始めていると聞いておりますけれども、どのような形式でそういった緊急地震速報を伝達するのか。さらには、その内容自身で気象庁は必要十分だとお考えかどうかもお答えください。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 緊急地震速報をテレビで発表するに当たって、どういう条件のときに発表するか、あるいはどういう内容で発表すればよいかということにつきましては、地震学、社会学などの有識者あるいは放送関係者などの意見も伺いながら検討を進めてまいりました。

 その結果、誤報ということもございますので、それを回避しつつ、事前に身構える必要がある震度が予想される場合に可能な限り迅速に発表する、こういうことに基づきまして、発表の条件としまして、二点以上の観測点で地震波が検知されまして、最大震度五弱以上が予想された場合に発表するということを御提案いただいております。

 さらに、現在の震度の予測精度、あるいはテレビの映像で送達可能な内容ということも勘案しまして、震度四以上が予想された地域、つまり、震度五弱以上が予想されたときに震度四以上が予想された地域、ちょっと複雑ですが、その場合に強い揺れが予想される地域として伝えることとしております。

 気象庁では、この検討に基づいて緊急地震速報を発表しております。その具体的な表現、画面の絵づくりなどにつきましては、NHKなどではそれをわかりやすく適切に表現して放送していただいているということと承知しております。

長安委員 この法案の御説明をいただいたときにも、画面のイメージを実際にいただいておるわけでございます。

 私の問題意識としては、各民放局、テレビ、ラジオ、さらには、将来的には当然、携帯電話に対しても警報が発せられるということになる。そのときに情報を表示する画面自身もチャンネルによって違うということではいけないし、さらには音も、地震が発生したときに音がチャンネルによって違えば、皆さん受け取り方も違う。同じ音にしておけば、あっ、地震だ、とりあえず今隠れようというすぐの対応ができるわけですから、そういう意味で、媒体を問わず、同じ音声、同じ視覚で訴えるということを当然進めていかなければいけないと考えております。

 そういう意味で、事業者間の調整の現状、さらには気象庁のスタンス、調整に対してどのような具体的な支援を行っているか、答弁賜りたいと思います。

平木政府参考人 ただいま御指摘いただきましたとおり、緊急地震速報の利活用に当たりましては、速やかにメディアによらず認識できるということは非常に重要ではないかと考えております。

 そして、今御指摘のとおり、具体的に申しますと音でございますけれども、報知音というのを統一化を図るというのは重要ではないかと考えております。そのため、緊急地震速報の利用者等で構成されております緊急地震速報利用者協議会というところがございますので、そこで推奨する報知音が指定されたということでございます。気象庁としましては、このような統一された音などが指定される取り組みに向けまして、協力してきたところでございます。

 以上です。

長安委員 この緊急地震速報、当然テレビから始まったわけで、まだ始まったばかりでございますから完成とは言えない。私などは、やはりこういう世の中になると、携帯電話の普及が進んでおります、携帯電話でもいち早く緊急地震速報というものが出るようなシステムをつくっていくことも必要かなと思っております。ぜひ迅速に進めていただきたいなと思っておる次第でございます。

 続きまして、気象予報士についてちょっとお話をさせていただきたいと思います。

 前々国土交通大臣の弟さんも気象予報士でしたか、そうですよね、よくテレビで拝見もするわけであります。この気象業務法改正によって気象予報士というものが資格を設定されたのが一九九三年であります。この資格を設けた目的と、現在その目的が達成されているのかということをまず御答弁いただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 民間気象事業者が提供するさまざまな気象予報を国民の方が活用されるということのためには、まず、民間気象事業者の発表する予報の技術水準、精度の水準を保つことが重要だと考えています。そして、予報業務の規制緩和をするに当たって、社会的混乱を防ぐために、そして技術水準を確保することを目的として、気象予報士制度が設けられたということは御案内のとおりでございます。

 現在でございますけれども、民間気象事業者による独自の気象予報はもう既に定着しております。そして、気象予報士制度の目的は達成されているというふうに認識しております。

長安委員 この気象予報士という資格ができて、私もテレビなどで天気予報を見るときに、解説されている方が気象予報士なんというテロップが出て、この人は気象に詳しいんだなという印象で見ておりました。

 ただ、今回いろいろ調べてみると、実は、気象予報士の資格を持っていても、気象予報業務の許可をお持ちかどうかによって、要は、自分で考えた気象に対する知識を説明し、さらには自分で考えた予想を出す、つまり気象庁から出てきたデータを加工するなどということは、許可がなければできないということをお伺いしました。そういう意味では、許可を持っていない気象予報士さんは、テレビに出ていようが、単なる解説しかしていない、気象庁のデータを単に受け売りで話しているだけというようなお話もわかってまいりました。

 現在、この予報業務許可事業者の事業者数あるいは売上高等は頭打ちだと言われております。民間事業者の育成、さらには市場規模の拡大に向けてどのような取り組みをされているか、お伺いしたいと思います。

平木政府参考人 民間気象業務の振興に関するお尋ねでございます。

 現在、民間気象事業者の団体である気象振興協議会というところで、民間気象事業者との意見交換、あるいは気象庁が提供する情報の説明などを行うことを通じまして、民間気象事業者の育成、発展を図っているところでございます。

 今後も引き続き、民間を含めた気象業務の発展に向けて取り組みを進めてまいりたいと考えております。

長安委員 気象庁さんのホームページ、私はよく拝見させていただきます。台風の情報であったり、日々、我々外に出ていくことが多いもので、天気予報も、それこそ雲の動きを見て、自分で、あしたはやはり雨が降りそうだなとか、そういうことまでするのに、かなり詳細なデータを気象庁は出されているなというのを感じております。気象予報士の資格は残念ながら持っておりませんけれども、自分のために気象を予報するのは資格は要らないはずでしょうから。

 話がそれましたけれども、そういう意味では、気象庁のホームページ、確かにコンテンツも豊富で、大変わかりやすいものだと思います。

 しかしながら、見方を変えれば、民間の事業者の方からすると、気象庁がこれだけデータを出してしまっていろいろな予報をしてしまうと、実は我々のやることはもうないんですよ、民業圧迫になっているんですよというような声も聞こえてきます。そういう意味では、先ほど申し上げましたように、事業者あるいは売上高というものを見たときに、ちょっと頭打ちになっているという現状を考えたら、そういった市場の成長自体を阻害している部分があるのではないか。

 その辺、今後の情報提供のあり方についても気象庁の御意見をお伺いしたいと思います。

平木政府参考人 まず、ホームページなどに行く前に、情報提供の基本的な考え方でございますけれども、国民の生命財産を守るために、警報などを発表するというのは国の責務と考えておりまして、最近では、それをさらにきめ細かく発表するというようなことに今、力を入れております。

 天気予報でございますけれども、警報などを発表する際に、事前に気象の解析などをしなければいけないということから、全国一律に、かなり広い範囲にわたって、気象の予報、天気予報を発表している、そういうスタンスでございます。

 それで、気象庁が発表しました天気予報などにつきましては、国として発表しているわけでございますので、現在、インターネットが非常に普及している時代にございますので、インターネットでも閲覧できるようにするべきであると考えて、気象庁のホームページを通じて情報提供しているところでございます。

 こういうことから、気象庁としては、国と民間の気象業務の役割はそれぞれ異なっておりまして、気象庁のホームページで発表することによって民業を圧迫することはないものと考えております。

長安委員 九三年から気象予報士さんというものが生まれて、もう十四年がたつわけであります。これから我々も、この機会に、気象の情報提供というものをさらに気象庁がすべきものなのか、いや、今のままでいいのか、いやいや、もっと削ってもいいんじゃないか、その辺しっかりとまた考えていきたいなと思っております。

 近年、先ほどもお話しいたしましたように、気象予報士自身、テレビへのメディア露出というのがかなり多くなっている、その活躍は目覚ましいわけであります。お天気お姉さんなどが気象予報士の資格を持っていたりというので、気象に対する関心というのが国民は高まったのではないかな、これは喜ばしいことだと思っております。

 一方で、私はよく感じるんですが、テレビで天気予報を見ておりますと、その方が気象予報士なのか予報士じゃないのかというのは、そのテロップが一瞬流れただけで、後はわからない。つまり、その方の私見で説明をされているのか、気象庁発表のものをただ右から左へ伝えられているのか、それがわからない。

 それと、当然、画面でいろいろな天気予想図あるいは洗濯指数などというようなものも出てくるわけですけれども、それ自身も、気象庁が出しているものなのか、その放送事業者がつくったものなのか、これは見ている側は全くわからないわけであります。

 そういう意味で、そこに誤解が生じるのではないかという問題意識を持っておりまして、以下の質問をさせていただきたいと思っております。

 つまり、テレビ等の放送の際、先ほど申し上げました、許可を受けた気象予報士、許可を受けずに登録のみの気象予報士、さらには一般のアナウンサー、三種類の方がいらっしゃる。その方々がそれぞれ気象情報を説明あるいは解説するに当たって、独自の見解をどこまで入れられるのか、どこまで入れていると認識されているのか、その点、御説明いただきたいと思います。

平木政府参考人 御説明申し上げます。

 解説の中に、独自のという、それをどういうふうに判断するかというところは微妙な点はございますけれども、気象庁の予報または予報業務許可事業者の予報を単に解説するだけであれば、気象予報士の資格は必要ございません。これはアナウンサーが行っても特に問題はありません。そういうふうに考えております。

長安委員 独自のというのは、具体的にはどうなんでしょう。翌日の天気予報、降水確率というものは、気象庁さんは当然データとして出されているわけですよね、もちろん週間予報ぐらいまで出されているんですかね。それに対して、一方で、例えば冬の前に、今ごろの時期に、ことしの冬は寒くなるでしょう、あるいは暖冬になるでしょうというような話というのは、恐らくデータとしては出していなくて、独自の見解になるのかなと思います。

 しかしながら、これも、一言ぽろっと言ったから、それが逸脱している、解説以上になっているというような話ではないと思いますけれども、その辺の線引きというのが、我々ユーザー側からするとちょっとあいまいかなという気が少ししております。

 そういう意味では、一般の視聴者が気象情報に接するに当たって、要は、気象庁が出したデータそのままなのか、あるいはどこかで加工がされているものなのか、容易に判別できない。これができるように、画面あるいは音声を通じて適切に出典を明らかにする、表示するということも必要ではないかなと思いますけれども、この点について気象庁のお考えをお伺いしたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 予報を発表した事業者を放送事業者が明記するとか、あるいははっきりさせるということにつきましては、特に明文化されたような義務などはございません。したがって、放送事業者がそれをどういうふうに表現するかというのは、それぞれの御判断というふうに考えております。

 先生御指摘の点につきましては、そういうお考えがあるということにつきましては、放送事業者にも伝えていきたいと考えております。

長安委員 通告しておりませんけれども、さらに質問をさせていただきたいと思います。

 先ほど申し上げました、気象予報士の資格はあるけれども、予報業務の許可をとるに当たっての要件というのを今すぐ回答いただけますか。要は、気象予報士の資格は取ったけれども、予報業務の許可を持っている、持っていないによって、当然、できること、できないことがある。その中で、まず許可をとるための要件を御説明いただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどの予報士以外の要件を御説明すればよろしいかと思いますが、まず、予報するためには観測資料が必要でございます。想像でできるわけはないので、観測その他の予報資料の収集、解析の施設及び要員を有するというのが大きな要因となっております。

 そして、気象庁の発表する警報に沿って予報を出していただくという必要がございますので、警報事項を迅速に受けることができる施設、要員も必要であるということでございます。

 加えて、先ほど委員御指摘のとおりの予報士という要件が加わって、そして予報業務許可制度が成り立っているということでございます。

長安委員 解析のためのシステムというのが当然必要だということはわかるわけですけれども、今、予報業務の許可をお持ちの方からお話をお伺いすると、気象庁からのデータというものが以前は膨大で、専用の端末をある意味買わされて、そこでデータを受けるという仕組みであるということはお伺いしております。

 一方で、先ほど長官から御答弁いただきましたように、これだけIT化が進んで、今どき、データ通信の速度を考えても、もうメガのレベルになっているわけです。そういう意味では、そこそこ大きいデータも瞬時に送れるようになっている、現在のこのインターネット環境がある。

 そういう中にあって、果たして、そのような専用端末を使って情報を受けていくよりも、インターネットという、これだけ全国に広がったシステムを利用するということであれば、安価で私は受けられるのではないかなと思います。そうすることによって、さらに多くの気象予報業務に携わろうという方がふえるのではないかなという気がするわけでありますけれども、その点、長官、御意見を賜れますでしょうか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 委員のお尋ねの件は、先ほどの資料の収集あるいは作成した予報資料の発表にどういう通信の基盤を使用するかということでございますけれども、それは、御指摘のとおり、時代の流れに応じて最適なものを使っていく、その中においては、民間の中で活用しまして、最適なものとなっているというふうに考えております。

長安委員 これは、時代とともに、それこそ気象庁さんの内部でも、データを送り合うというのに、今までは、当初は恐らく紙でやられていたはずでしょうし、それがあるときから専用回線ということになったんだと思います。そういう意味で、データを瞬時に送れる量が今はもう目まぐるしくふえている。

 そういう中にあって、一般の方も参加していただくには、すべての気象庁のデータというのは膨大なデータかもしれませんけれども、必要なのはここだけで十分なんですというような参加の仕方もあり得べきだと思います。そういう仕方を、柔軟な対応をすることによって、気象予報業務に携わる方のすそ野が広がり、ひいてはさまざまな気象情報が我々に届けられるというのは、我々が生活をしていく、あるいは仕事をしていく、日々の活動をしていく中で、これは有用な情報ではないかなと思っております。

 ちょっと地震の緊急警報の話ばかりではございませんでしたけれども、これからも国民のために、気象情報というのは貴重な情報であります、間断なく確実な情報を御提供賜りたいということを最後に申し上げまして、私の質疑を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

竹本委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 地震発生や火山噴火などを観測した場合、その情報をいち早く伝達し、被害の軽減に結びつけることは当然だと考えます。被害の拡大を防止し軽減するためには、一人一人の国民が被害の危険を認識し、みずからそうした行動をとれない人も含めて、その危険から身を守れるようにすることだと考えます。気象庁が行う予報、警報に対してどう対応すべきかを国民が理解していなければ、意味を持たない。

 緊急地震速報の本運用開始に係る検討会最終報告は、緊急地震速報利用に当たっての心得として、慌てずまず身の安全を確保する、このことを国民への周知徹底を図ったとしています。そして、その徹底度合い、いわゆる認知度というものについて、気象庁は緊急地震速報の認知度に関するアンケート調査を行ったとしています。

 そこで、気象庁に聞きます。

 緊急地震速報について、災害弱者への周知徹底と認知度の状況を聞きたい。特に、聴覚障害者や視覚障害者、外国人へはどうなっているか、明らかにしていただきたいと思います。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど委員御指摘のとおり、緊急地震速報の周知、広報に努めてまいったわけでございますけれども、その中で、関係機関との連携のもとに、まず視覚障害者につきましては、点字広報誌に緊急地震速報の解説を掲載するということを行ってまいりました。そして聴覚障害者に対しましては、音声によって広報CDを作成して、図書館等に配布するということも行っております。そして、緊急地震速報の理解のために、これは聴覚障害者でございますけれども、字幕を入れた形での映像資料というものをつくりまして、これを市町村に配布してございます。そして、これは外国人でございますけれども、英語のみでございますけれども、関係機関に英語のパンフレットを作成していただいて、これを気象庁のホームページに掲載して、英語による緊急地震速報の解説を掲載するということも行っております。この他、緊急地震速報の災害時の要援護者への周知につきましても努めてまいったところでございます。

 今後も、関係機関などの御協力を得ながら、災害時の要援護者への周知、広報に努めてまいりたいと考えております。

穀田委員 今お話があったのは、どうして広報したかという話、周知徹底の話はしたけれども、先ほどあったように、これを七割近くの方が認知しているという話、一般のものはあるんですよ。今私が聞いたのは、周知という話と合わせて、認知度という話を言ったよね。認知度はどないですか。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 現在の認知度は、インターネットを使った、迅速に情報を収集するという、そういう制限の中で行っておりますので、現在、聴覚障害者、視覚障害者、それらの認知度についてはまだ把握しておりません。今後検討してまいりたいと考えております。

穀田委員 だから、把握していないということだと。これは極めて私は問題だと思うんです。これはあなた方が出しているものですよ、「あなたの命にかかわる速報です。」この内容がどういうふうに徹底されているか知らないで、どないして助けるわけですか。

 しかも、私は現場へ行っていろいろ聞いてみたんですね。そうしたら、聴覚障害者施設でもこういったことについて知らないと。とりわけ、聴覚障害者の方々にこうすべきだという話については、その施設にさえも伝わっていないというのが多々見受けられる実態です。私は、ではそこの場所はどこかと言われたって、それを言ったらまたそこを知らぬのかと言われて、そんな話になるから、それは違うけれども、あなた方だって認知度をつかんでいないぐらいだから、そういう実態だということはおわかりいただけると思うんです。

 それで、聴覚障害者団体事務局長の岩渕氏は毎日新聞の「発言席」というところでこう書いている。災害などが発生するたびに聴覚障害者は情報過疎に置かれると訴えて、「聴覚障害者は主に音声およびコミュニケーションに関して悩んでいるのだから、光、文字などで伝える方法を工夫してほしい」と述べているんですね。先ほどそういう若干の周知の話はありましたけれども。

 また、十月十三日の産経新聞、「私も言いたい」ということで、テーマが緊急地震速報の中で、こう書いてあるんですね。「速報開始は知っているが、私は聴覚障害者なので、速報が音で伝えられても聞こえないと思う。速報を知らせるランプがあっても、その場にいなければわからない。」と、同様の意見を述べているわけです。

 そこで、私はここに聴覚障害者災害対策マニュアルというのを持ってきました。これは、内閣府、総務省、厚生労働省、消防庁、NHK、日本民間放送連盟、聴覚障害関係団体が一緒になって、聴覚障害者の災害情報保障に関する調査研究の成果として結実したものであります。その中で、聴覚障害者にとって必要な情報保障を中心とした災害対策を強めることは地域防災にとって重要な課題ですと指摘しているんですね。そういった角度からも取り組みを強めることが私は重要だと思います。

 政府は、防災対策の重点として、災害時要援護者への支援とか、さらに迅速・的確な防災情報の提供などを明記しているんですね。そのもとで、行政と障害者団体、社会福祉協議会、ボランティア、NPO、医療関係者などで、こういう形で連携のあり方が議論されたり、各種ヒアリングなどを行って、どうしたら災害時、これは災害の後を中心にしていたのが今までは中心だったんだけれども、こういう制度が、新しく法律ができるとなれば、そういう努力を行う必要があると思うんですね。

 したがって、厚生労働省に聞きたいと思います。これと同じように、緊急地震速報の聴覚障害者への周知徹底の問題では、関係者の意見を聞くなど、関係者とよく協議して行うべきではないんだろうか。その点、一点だけお聞きします。

中村政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のありました緊急地震速報につきましては、地震発生時における人的、物的被害の軽減が図られるものであることから、その仕組みにつきまして、本年六月十三日付の事務連絡によりまして、財団法人全日本聾唖連盟等の関係団体に対しまして通知して、聴覚障害者に対する周知を図っているところでございます。

 今後とも、緊急地震速報の周知を含め、災害時の聴覚障害者に対する避難支援対策につきまして、関係省庁及び関係団体等と連携いたしまして、万全を期してまいりたいというふうに考えております。

穀田委員 通知しているのはわかるんだけれども、通知一本でわかるんだったら苦労はせえへんのです。今言っているように、気象庁はその認知度はわからぬと言っているわけでしょう。だとしたら、よく協議して、ヒアリングもして、きちんとやってくれるんですねということを聞いているんですよ。簡単に一言で言ってくれたらええんです。

中村政府参考人 先生の御指摘も踏まえまして、万全を期してまいりたいと思っております。

穀田委員 そこで、先ほどデパートの話もありました。私は、国土交通省ですから、駅、ターミナルの問題について一言聞きたいと思います。

 緊急地震速報、先ほど活用の内容については少しありました。速報をだれが察知し、察知した速報を施設内にどのように報告するかということもあるでしょう。それから、パニックなど起きないようにする必要もあるでしょう。従業員による誘導も必要でしょう。そのための教育や訓練も要るでしょう。

 先ほど引用した最終報告は、集客施設等においては、利用者が必ずしも放送に注意していないなどということで、利用者が発信されたことを迅速に知ることができる環境の構築を目指す必要がある、こう言っているんですね。さらに、施設管理者の対応策については、国が中心となって検討を行うことが適当であるとしているんです。

 そこで、気象庁にもう一度、多くの人々が集まる鉄道駅などでの利活用について、施設管理者にはどのように周知徹底しているのか、内容を明らかにされたい。簡潔にお願いします。

平木政府参考人 お答え申し上げます。

 駅等の不特定多数の方が集まる施設におきまして適切に利用するために、各施設において、緊急地震速報の利用マニュアル等を作成する、その上で緊急地震速報を利用していただくということを勧めております。

 気象庁としましては、利用マニュアルの作成を支援するために、施設管理者の方々を対象としまして、緊急地震速報の利活用法などにつきましてポイントをまとめました緊急地震速報の利活用の手引きというものを作成しまして、既に関係各機関に配布しているところでございます。引き続きこれらの活動を支援してまいりたいと考えています。

穀田委員 先ほどあったマニュアル、それから手引きをつくっている、ここはわかっているんですよね。では、施設管理者はこれを受けてどのように対応しているのか。つまり、国交省として、所管の鉄道駅などにおいて、聴覚障害者を含めた利用者の安全を図るために、緊急地震速報をどのように活用しようとしているのか、国交省の取り組みを聞きたい。

榊政府参考人 鉄道の駅等の集客施設でございますけれども、まず、利用客に対する周知を行うとともに、適切な誘導を行うということによりまして、一層の減災が図られると考えております。このため、施設管理者におきまして、災害時要援護者への配慮を含めた基本的にはまずノウハウを蓄積していただいて、誘導等を適切に遂行していただくということが重要だと思っております。

 私どもとしては、事業者のノウハウがどの程度蓄積されているのか、誘導等の遂行能力がどのくらいあるかということを検証しながら、緊急地震速報がより有効に活用される方策というのを検討して、推進していきたいと思っております。

 それから、ぜひ事業者の方で、緊急地震速報を活用した訓練というのをきちっと実施していただきたいというふうにも思っておるところでございます。

穀田委員 まず、どの程度実績、ノウハウを積んでいるのかということでしょう。検討していきたい、それから訓練をぜひやっていただきたいと。

 もう既に実施しているわけで、この法律は実際上やっているわけじゃないですか、十月一日から。今ごろになって、まだ検討しているだの、訓練をやってくれだの。訓練をやってこんなだった、こういう問題がある、だから、この法律の場合に、するに当たって、こういうことをやっていきたいと思っていますと言うんだったらわかりますよ。そう思いませんか、大臣。だから私、いまだ検討中というのは遅過ぎると。

 しかも、パニックをどう防ぐかという問題でいろいろ問題があるのは事実なんです。それは早急な対応が必要だと考えています。でも、簡単に言えば、今の話だと、緊急地震速報を聞くことができる、それから理解できる、必要な対応ができる、こういう人たちはいいかもしれないけれども、それでは、今駅のどこで、そういう人たちが、管理責任者が、そこの聴覚障害者や災害弱者にどう対応するのか、そのときにどういうふうにやってくれるのか、従業員をどうするのか、その結果どうなっているのかということが、依然としてまだ雲をつかむような話ではっきりよくわかっていないんですよ。それでは、うんと言っているわけだから、もう答弁は要らぬから。

 そこで大臣、こういうことではあかんのと違うか。それでは本当に災害被害への拡大防止、軽減することにならぬ。そういう点での大臣の見解を問いたい。

冬柴国務大臣 今、総政局長からの答弁で、若干つけ加えさせていただくと、気象庁、国土交通省鉄道局、総政局、それから民鉄協の事業者等集まって、どういうふうにそういう問題について対処するかというのを、四回会合を持って、勉強しながら、いろいろなポスターをつくったり、マニュアルを作成したり、今やっているところでございまして、御勘弁いただきたいと思います。

 ただ、委員から御指摘の災害時要援護者への配慮ということは、御指摘いただいたように、重く受けとめてやっていかなきゃならないというふうに思います。

穀田委員 一言、勘弁はいかないと。なぜかというと、だって、一番対応がおくれる人たちに対して、一番最初にするという視点が欠けていたんじゃないかということを率直に私は思うんですよ。災害弱者はいつもそう言っている。つまり、後に取り残されるという現実があって大変だと。

 これは、私と冬柴さんは少なくとも阪神大震災の問題で共通した事態を知っているわけですね。そうすると、こういう方々にいち早く知らせて、その認知度がどうかということを知って、しかも、検討会四回、勉強しながらじゃだめなんですよ。そういう法が義務化される時点では、少なくともいけるぞという話まで持っていくぐらいの構えが必要だった。だから勘弁はならぬということは言っておきたいと思います。努力せなあかんところは必死になってということだけ言っておきたい。

 最後に、長周期地震動対策について聞きたいと思うんです。

 これは、とりわけ超高層ビルが乱立している東京都心部に大規模地震が直撃した場合、ゆっくりした揺れである長周期地震動が発生して、いろいろな被害を受けるとされています。ことしの七月、新潟県中越沖地震のときに、震源から二百キロ以上離れた東京都内の超高層ビルが大きくゆっくり揺れています。東京では三分以上もそれが続いて、エレベーターが緊急停止するなどしています。

 この対策について、〇五年七月の中央防災会議の首都直下地震対策専門調査会報告や、さらには、昨年の十一月の日本建築学会と土木学会の共同提言などでも指摘されてきています。

 ですから、気象庁に、この長周期地震動とはどういったものか、そして国交省につきましては、この対策をどう考えているか、簡潔にお願いしたい。

平木政府参考人 ただいま委員御指摘のとおり、平成十九年七月の新潟県中越沖地震で起こりましたような、周期が数秒から十数秒の揺れがあって、それが長期間続く、こういう長い周期の地面の揺れを長周期地震動と呼ばれております。

和泉政府参考人 超高層建築物は固有周期が長いために長周期地震動の影響を受けやすく、昨年の十一月に、委員御指摘のように、土木学会、日本建築学会が発表した共同提言では、これまでの設計で想定された標準波による応答に対して十分余裕のある設計を行っていないと過大な損傷を受ける可能性がある、災害時にも安全に利用できるエレベーターの開発も考えるべき等の指摘がなされております。

 現行の建築基準法では、高さが六十メートルを超える超高層建築物については、構造耐力上安全であることについて、国土交通大臣の認定を取得することが義務づけられております。この認定に当たっては、第三者機関において厳密な評価を経て、一定の長周期成分を含む複数の地震動について、建築物がどのように揺れるかをコンピューターで解析し、建築物が倒壊、崩壊しないこと、外壁やガラスが落下しないこと等を確かめております。

 一方、平成十六年度、災害対策調整費調査などによって、既存の超高層建築物を対象として、その時点で想定される代表的な長周期地震動に対する耐震安全性検討を行ったところ、建築時に長周期成分を含む地震波による検討を行っていない初期の超高層建築物を含め、倒壊等の大きな被害が生じる可能性は低いという結論が得られました。

 本調査結果につきまして、本年五月に、建築基準法等の技術基準について検討を行うために設置した、学識者で構成された建築住宅性能基準検討会で検討いただき、おおむね調査結果のとおりという趣旨の結論をいただいております。

 しかしながら、同検討会から、より的確に超高層建築物に対する長周期地震動による安全性を確認するために、長周期地震動を考慮したモデル地震動の作成が望ましい、こういった提案をいただいておりますので、今後、そのモデル地震動の設定に向けて検討してまいりたいと考えております。

 あともう一点、エレベーター等の建築設備への影響につきましては、関係団体及び有識者による検討委員会を設置し、ロープがひっかかる可能性のある突起物等にカバーをつけるなどのひっかかり防止対策を講じるなど、長周期地震動対策を含む昇降機耐震設計・施工指針の見直しについても前向きに検討してまいりたい、こう考えております。

穀田委員 わかりやすく言えば、法整備もこれからせなあかん、これからもう一つ、やはり可能性その他について、被害が少ないかもしれぬけれどもきちんとやらなあかん、こういうことですね。

 そうすると、私、さきの通常国会で民間都市再生事業の延長を議論した際に、これは大臣にも言いましたけれども、東京一極集中を加速させるやり方というのはあかん、危ないよということを言ったんですね。そのときに、都市開発の規制緩和だとかという問題について、さらに東京都心部には超高層ビル、マンションが乱立する形であらわれている。だから、同時に、一たび地震が発生した場合には、被害の拡大を想定せざるを得ない状況があるわけです。

 だから、最後に言っておきますけれども、この間、〇五年の七月に千葉で起こったときでは、超高層ビルでは六万四千台のエレベーターが停止しているんですね、七十八件もの閉じ込めが発生しているんです。したがって、超高層ビル、超高層マンションに対する災害対策は万全を期する必要があるということを言い、したがって、私は、一方でこういう緊急地震速報とやりながら、一方では超高層マンションについては今後そういう意味での法整備が必要だと言っているような状況というのは、やはりきちんとやらぬとあかんということを言っておきたいと思うんです。

 したがって、私は、国民の安全性を考える上で、まちづくりの問題からしても、こういうものを考え直す必要があるのじゃないかということだけ述べて、質問を終わります。

竹本委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 気象業務法の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

竹本委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

竹本委員長 次に、内閣提出、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣冬柴鐵三君。

    ―――――――――――――

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

冬柴国務大臣 ただいま議題となりました特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件につきまして、提案の理由及びその内容の概要を御説明いたします。

 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を初めとする我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、同年十月十四日より六カ月間の期間を定め、北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施し、また、平成十九年四月十四日より六カ月間の期間を定め、同措置を延長しておりました。しかしながら、拉致問題について具体的な進展がないことや核問題を含む北朝鮮をめぐる諸般の情勢といったその後の我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があると認め、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第三条第三項の規定による平成十九年十月九日の閣議決定に基づき、引き続き北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施しました。これについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めるものであります。

 以上が、本件を提案する理由であります。

 次に、本件の内容について、その概要を御説明いたします。

 本件は、同法第三条第三項の規定による平成十九年十月九日の閣議決定に基づき、昨年十月十四日より本年十月十三日までの期間にわたる北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止の実施を決定した従前の閣議決定を変更し、平成二十年四月十三日までの六カ月間にわたり、引き続き、北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止を実施することについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めることを内容とするものであります。

 以上が、本件の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、御審議の上、本件につき速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

竹本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時四分散会


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