衆議院

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第5号 平成20年1月9日(水曜日)

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平成二十年一月九日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 竹本 直一君

   理事 西村 康稔君 理事 西銘恒三郎君

   理事 望月 義夫君 理事 山本 公一君

   理事 川内 博史君 理事 後藤  斎君

   理事 高木 陽介君

      赤池 誠章君    小里 泰弘君

      岡部 英明君    鍵田忠兵衛君

      金子善次郎君    亀岡 偉民君

      北村 茂男君    島村 宜伸君

      菅原 一秀君    杉田 元司君

      鈴木 淳司君    谷  公一君

      土井  亨君    徳田  毅君

      長島 忠美君    西本 勝子君

      葉梨 康弘君    林  幹雄君

      原田 憲治君    松本 文明君

      松本 洋平君    盛山 正仁君

      若宮 健嗣君    石川 知裕君

      逢坂 誠二君    小宮山泰子君

      古賀 一成君    仲野 博子君

      三日月大造君    森本 哲生君

      鷲尾英一郎君    漆原 良夫君

      穀田 恵二君    糸川 正晃君

    …………………………………

   国土交通大臣       冬柴 鐵三君

   国土交通大臣政務官    金子善次郎君

   国土交通大臣政務官    谷  公一君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 榮畑  潤君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       鶴田 憲一君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房建設流通政策審議官)     中島 正弘君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            榊  正剛君

   政府参考人

   (国土交通省都市・地域整備局下水道部長)     江藤  隆君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  宮田 年耕君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  和泉 洋人君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  大口 清一君

   政府参考人

   (国土交通省自動車交通局長)           本田  勝君

   政府参考人

   (気象庁長官)      平木  哲君

   政府参考人

   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   由田 秀人君

   国土交通委員会専門員   亀井 為幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

一月九日

 辞任         補欠選任

  遠藤 宣彦君     西本 勝子君

  大塚 高司君     土井  亨君

  亀岡 偉民君     松本 洋平君

  小宮山泰子君     仲野 博子君

  亀井 静香君     糸川 正晃君

同日

 辞任         補欠選任

  土井  亨君     大塚 高司君

  西本 勝子君     遠藤 宣彦君

  松本 洋平君     亀岡 偉民君

  仲野 博子君     小宮山泰子君

  糸川 正晃君     亀井 静香君

    ―――――――――――――

平成十九年十一月五日

 国民の安全・安心の願いにこたえる公共事業を求めることに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第六六四号)

十二月四日

 公営住宅建設等に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第七三〇号)

 同(高橋千鶴子君紹介)(第七三一号)

 同(吉井英勝君紹介)(第七三二号)

同月十日

 水制度改革に関する請願(中川秀直君紹介)(第一一一五号)

 公営住宅建設等に関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一一一六号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

竹本委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 昨年十一月二十八日、国土交通行政に関する実情調査のため、山梨リニア実験線の視察を行いました。

 この際、視察委員を代表して、その概要を私から御報告申し上げます。

 参加委員は、理事西銘恒三郎君、後藤斎君、委員赤池誠章君、鍵田忠兵衛君、原田憲治君、松本文明君、若宮健嗣君、小宮山泰子君、三日月大造君、穀田恵二君、そして私、竹本直一の合計十一名であります。

 超電導磁気浮上式鉄道、いわゆる超電導リニアにつきましては、平成十七年三月に、学識者で構成されました超電導磁気浮上式鉄道実用技術評価委員会により、実用化の基盤技術が確立したとの評価を得ておりまして、現在は、同委員会の提言を踏まえ、平成二十八年度までに、他の交通機関に対して一定の競争力を有する超高速大量輸送システムとして実用化の技術を確立することを目指しているところであります。

 当国土交通委員会としても、実用化に向けた取り組みと今後の課題を把握することは有意義なものと考え、視察を行ったものであります。

 以下、調査の概要について御報告いたします。

 まず、山梨実験センターにおいて、東海旅客鉄道株式会社の山田副社長、財団法人鉄道総合技術研究所の垂水専務理事及び独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の金澤理事からのあいさつの後、東海旅客鉄道株式会社から、超電導リニアの推進の仕組み、技術開発の目標及び経緯、山梨リニア実験線における実験の成果及び今後の取り組み等について、説明を聴取いたしました。この中で、今後の取り組みとして、先行区間十八・四キロの完成から十年たった山梨実験線の設備を、自己資金三千五百五十億円をもって実用化仕様に更新するとともに、四十二・八キロに延伸した上で、車両の長編成化による長距離高速走行を初め、超電導リニアの実用化確認試験を行う予定であることなどの説明がありました。

 次いで、リニアモーターカーに試乗し、次世代を感じさせる加速性と時速五百キロを超える高速性、カーブ区間での走行感などを体験いたしてまいりました。その後、同施設内の指令室及び屋上から、超電導リニアを制御するための運行管理モニターなど各種の設備及びテスト走行の状況を視察いたしました。

 次いで、懇談を行いましたが、視察委員からは、技術開発に要する経費、大深度地下利用についての考え、ドイツのトランスラピッドとの技術の相違、超電導リニア技術を海外へ展開する可能性、リニア中央新幹線と地方在来鉄道との共存の必要性、停電時のバックアップ体制、超電導リニア技術の関連産業への波及効果などについて質問がありました。

 以上が視察の概要であります。

 なお、今回の視察に当たり、私どもの調査に御協力いただきました関係の皆様方に感謝の意を表しまして、報告といたします。

    ―――――――――――――

竹本委員長 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房建設流通政策審議官中島正弘君、総合政策局長榊正剛君、都市・地域整備局下水道部長江藤隆君、道路局長宮田年耕君、住宅局長和泉洋人君、鉄道局長大口清一君、自動車交通局長本田勝君、気象庁長官平木哲君、総務省大臣官房審議官榮畑潤君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長鶴田憲一君及び環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長由田秀人君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田憲治君。

原田(憲)委員 おはようございます。自由民主党の原田憲治でございます。

 平成二十年、国土交通委員会の冒頭で質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 私は、今大変問題になっております道路整備の問題に対して質疑を続けてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 道路は、国際競争力の向上や、地域の活性化、また安心、安全な社会をつくるために欠かせないものと認識をいたしております。関西の町に活気と勢いを呼び戻し、災害に強く安全なまちづくりを進めるには道路整備を着実に進めることが極めて重要であると考えております。

 昨年末には、政府・与党合意として、「今後十年間を見据えた道路の中期計画を策定し、真に必要な道路整備は計画的に進める。」「中期計画の事業量は、五十九兆円を上回らないものとする。」との内容が盛り込まれたところであります。

 この事業量について、一部には、都市部では道路整備もほぼ終わったのではないか、これ以上必要ないのではないかという声もありますが、私は決してそうではないと思います。

 そもそも、この五十九兆円について国民の理解を得ていくためには、そのもととなる中期計画の内容やその効果について、できるだけ国民の皆さんにわかりやすく伝えていくのが重要であると考えております。中期計画に位置づけられた主な内容と、その事業実施に伴う効果について、冬柴国土交通大臣の御見解をお伺いいたします。

冬柴国務大臣 昨年の十一月に、御指摘の今後の具体的な道路整備の姿を示した道路の中期計画の素案を発表いたしました。

 これには、四月から八月までに、第一回の問いかけとして国民に広く御意見を伺いましたところ、実に、国民からは十万一千三百十四件、全首長千八百七十四名、有識者二千九百二十八人という多くの方々から、渋滞対策や生活幹線道路あるいは交通事故対策ということを求める意見をちょうだいいたしました。また、地方によって抱える課題や道路整備の状況などに応じて、地域によって求める施策の内容に相違があることもよくわかりました。

 こういうものを踏まえまして、中期計画の骨子案というものを作成、公表いたしまして、第二回目の問いかけを求めましたところ、再び、国民から五千十五件、首長からは千百八十人、有識者からは九百五十人という多くの方々からそれぞれ御意見を賜りまして、冒頭申しました中期計画というものをつくり上げ、そして素案を公表した次第でございます。

 この中期計画の中では、例えば昭和六十二年でございますが、幹線道路建設法に基づいて、あるいは大臣告示に基づいて一万四千キロの高速道路をつくるということが示されておりましたが、二十年を超える今日も、なおその三五%、約四千九百キロメートルがまだ未整備になっております。それは、その地方地方によって整備する道路の内容は特定をされているわけでございますから、地方においては、その未整備の道路を早くつくってほしい、これは首長さんだけでなしに、議員さん、議長さん、そしてまた経済界、あるいは家庭の主婦や子供さんまで大臣室にお見えになりまして、ほとんど毎日陳情がある、つくってほしいという要望があるというのが実情でございます。

 そのほか、この中期計画の中では、真に必要な道路整備に関しまして、あかずの踏切等の除却をしてほしい、通学路の歩道整備などをしてほしい、そういう要望にこたえまして、十六の政策課題ごとに中期的な整備目標の重点方針を示させていただいているところでございます。

 例えば、あかずの踏切等の除却に対する対策では、全国の踏切約三万五千カ所のうち、踏切遮断により地域の円滑な交通に支障が生じている踏切は約四千三百カ所であります。ちなみに、原田議員の大阪府内で見ますと、三百五十カ所にも及ぶあかずの踏切が存在しています。このうち、中期的には、あかずの踏切や交通が集中する踏切約一千四百カ所を集中的に対策するということで、国道や都道府県道等に残るあかずの踏切等はおおむね解消されるのではないかと見ています。踏切遮断による損失時間の約三割が削減されるものと考えております。

 また、通学路の歩道整備、これは大変ニーズの高いものでございまして、一列に並んで小学生が通っているところに自動車が突然飛び込んできて多くの児童が殺傷されるという痛ましい事故が起こっております。全国で十九万キロの通学路のうち、事故の危険性が高い通学路は十一万キロに及んでおりますが、そのうち、大阪府内で見ますと、これは四千六百キロ存在しています。中期的には、歩道がない約四万四千キロについて、歩道等の整備のほか、簡易な方法として路肩のカラー舗装、防護さくの設置等を推進することで、児童が安全で安心して通学できる歩行空間を確保しなければならない、このようなことも考え、記載しているところでございます。

 いずれにいたしましても、昨年十二月の政府・与党において合意された「道路特定財源の見直しについて」において中期計画の骨格が示されているところでありまして、これらを踏まえ、真に必要な道路整備を計画的に進めてまいらなければならない、このように考えているところでございます。

原田(憲)委員 今大臣にお答えをいただいた中で、やはり多くの国民が関心を示されておる、中期計画の達成が国民生活にとって非常に重要であるということがよくわかります。

 他方、昨年末に民主党さんが税制改革大綱を取りまとめられました。この中で、道路特定財源については、地方分も含めてすべて一般財源化、暫定税率を地方分も含めて全廃との内容が盛り込まれておりますが、この大綱の内容に対し強い危機感を私は抱いております。

 負担の大小のみを議論すれば減税は確かに聞こえのいい話であるのでしょうけれども、一方で、民主党さんの案のように暫定税率を廃止することとすれば、国、地方合わせて二・六兆円の税収減が生じてまいります。多くの自治体の財政が破綻の危機に直面することになるのではないでしょうか。私の地元である大阪府では、府は年間約二百二十億円、府内の市町村は年間約二百三十億円の税収減となり、道路特定財源の約半分近くが失われることとなります。

 これによって、先ほど大臣からもお答えをいただきましたように、子供たちの安全を守る通学路の歩道整備や地域経済の活力を担う物流円滑化のための通行支障区間の解消など、身近な安全、安心や地域経済の活性化すら守ることができず、結果として国民生活に大きな混乱を生じてしまうことが大変危惧されているところであります。私といたしましては、暫定税率の維持は絶対必要だと考えております。

 民主党さんの案では、「地方における道路整備事業の水準は、従来水準を維持できるよう、確保する。」ということをうたっておられるものの、具体的かつ現実的な財源確保方策が全く不明であり、国、地方ともに財政事情が厳しい折、国民生活にとって重要な道路整備を進めるための財源をいかにして確保できるのか、疑問を呈さざるを得ないところであります。

 国、地方とも財政事情が厳しい折、中期計画に基づき国民生活にとって必要な道路整備を着実に進め、さまざまな政策課題に対応していくためには、暫定税率を維持するほかないと考えておりますが、国土交通大臣としての決意をお伺いいたしたいと思います。

冬柴国務大臣 既に申し上げましたとおり、道路整備の必要性は、地方、都市を問わず依然として高いのが実情でございます。

 道路特定財源は、受益者負担の考え方に基づきまして、自動車を利用される方々に利用に応じて道路整備のための財源を負担していただいている制度でありまして、これは昭和四十九年以降今日まで三十五年間更新され続けられてきた制度でございますが、これが本年の三月三十一日をもって日切れとなるわけでございます。したがいまして、このように日切れで暫定税率がもし維持されないというようなことになりますと、今原田委員からおっしゃいましたように、国税、国レベルで一兆七千億円、それからまた地方では約九千億円、合わせまして二兆六千億の税収減となるわけでございます。

 その結果は、本年の四月一日以降、国の直轄事業や補助事業は、新規事業はもちろんのことでございますが、継続中の事業につきましても、一部を中止するか大幅に遅延せざるを得ない状況に追い込まれるわけでございます。また、巨額の歳入欠陥が発生することにより、各都道府県や市町村における予算編成に支障が生ずることとなるわけであります。

 先ほどおっしゃいましたように、原田議員の大阪府におきましては、これは平成十七年度実績でございますが、大阪府の県及び市町村を合わせまして四百五十四億七千百万円の税収が欠陥となるわけでございまして、これは本当に重要なことだと思います。

 このように多大なる混乱が生じることが危惧されるわけでございまして、そのように、道路整備を計画的に進めていく観点のみならず、国民の皆様方に無用な不安や混乱をもたらさないためにも、道路特定財源については、特定財源として暫定税率の適用期限を十年間延長していただくことを強くお願いしていく所存でございます。

 今後は、先般決定いたしました政府・与党合意を踏まえまして、道路特定財源の根拠法であり、道路整備事業に関する国の財政上の特例措置を定める道路整備費の財源等の特例に関する法律を改正する法律案を初めとする関連する法案が、一体として年度内、本年三月までに成立するように努力してまいるとともに、国民の皆様方に対して暫定税率を延長する趣旨や必要性について十分に説明を行い、御理解を得て成立をさせていただきたい、このように熱望するものでございます。

原田(憲)委員 道路特定財源制度というのは、受益者負担の原則に基づく制度であります。本来、道路整備に充てられるべきであると私は認識をいたしておりますし、多くのドライバーあるいは物流業者の皆さんもそうお考えではないか、このように思うわけでございます。

 他方、政府・与党合意では、道路整備の計画的な推進として、道路に関連する施策の実施や高速道路料金の引き下げなどを効果的に活用するとの内容が盛り込まれたところでもあります。これまでにも、道路に密接に関連した事業については使途拡大として道路特定財源を活用してきた経緯もありますが、道路整備以外に活用する場合には、納税者の理解を得られる範囲で財源を活用していくべき、このように考えております。

 道路に関連する施策など、道路特定財源の使途については納税者の理解の得られる範囲で活用すべきと考えておりますけれども、見解をお伺いいたしたいと思います。

冬柴国務大臣 道路特定財源につきましては、道路整備に加えまして、あかずの踏切の除却のための連続立体交差事業や、あるいはLRT、モノレール等のインフラ整備など道路交通渋滞の解消に資する公共交通関連の事業や、あるいは道路の整備に密接に関連する事業としての低公害車の導入支援等の環境対策事業などに活用するとともに、まちづくりや地域づくりと一体となって行う道路整備など、道路整備と密接に関連する事業にも道路特定財源を活用させていただいてきたところでございます。

 さらに、昨年十二月の政府・与党合意を踏まえまして、地域の活性化、物流の効率化、都市部の深刻な渋滞の解消、地球温暖化対策の国の政策課題に適切に対応する観点から、効率的な料金の引き下げなど、既存高速ネットワークの有効活用、機能強化策などに道路特定財源を活用することとし、国による債務の承継に関する法律を次期通常国会に提出することとしているわけでございます。

 いずれにせよ、道路特定財源につきましては、道路整備事業を中心としつつも、全体として納税者の理解が得られる範囲で、道路に関連する事業に活用させてまいりたい、このように思っております。

原田(憲)委員 先ほども申し上げましたように、国民の皆さんに理解を得られる範囲で、大臣からもお答えをいただいておりますように、道路財源の活用をお願いいたしたい、このように思うところでございます。

 次に、首都高速、阪神高速、この新しい料金案が昨年の九月にそれぞれの民営会社から公表されたところでございます。これによると、長距離利用の場合は最大で今の約二倍の負担、七百円が一千二百円、大型車に関しては一千四百円が二千四百円というような負担になるということが発表されたわけでございます。

 利用距離に応じた料金にすることは他の高速道路と同じであると思います。利用者の負担の公平性のために必要な考え方であろうかとも思いますけれども、しかし、急激な負担の増加というのは、私どもの地元関西でいいましても、経済界はもちろんのこと、我が国全体の経済への悪影響が懸念されるところでございます。私の地元大阪府議会でも、同様の懸念から、負担軽減を求める意見書が議決され、強い要望も出されております。

 民営化の趣旨を踏まえて会社が努力することは当然行わなければならないことでございます。道路特定財源を長距離利用者の負担の軽減など利用者への還元につながる措置としても積極的に活用すべきと考えておりますけれども、御見解をお伺いいたしたいと思います。

冬柴国務大臣 阪神高速道路及び首都高速道路につきましては、平成十五年十二月に行いました民営化の際の政府・与党申し合わせにおきまして、平成二十年度を目標に、現行の均一料金制度、例えば阪神東線では七百円均一でございますが、を改め、民営化後四十五年で債務を確実に完済するという基本方針のもとで、適切な料金収入を確保しつつ、利用距離に応じた料金制度を導入することを決定しているわけでございます。

 新しい料金につきましては、この申し合わせに沿って、民営化された会社が中心となり具体の検討を進めており、昨年九月には、会社の採算の範囲内での料金案が提示されたところでございます。この料金案につきましては、長距離利用者の負担の軽減など利用者からの意見が多く寄せられ、また、今原田議員からもそのような意見をいただいたわけでございますが、引き続き、会社における努力や工夫も含めて検討が進められるものと思います。

 国土交通省といたしましては、昨年十二月に政府・与党で合意いたしました「道路特定財源の見直しについて」に基づきまして、利用者からの意見などを踏まえ、具体的な引き下げの内容の検討を進めるとともに、これを実施するため、国による債務の承継に関連する法案を次期国会に提出し、成立に向けて努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。

 したがいまして、これから、そのような御要請を踏まえまして、無理のない、もちろん国民経済に影響のないような形で、国からもその債務承継等の方法で会社に過大な負担をかけない範囲で、それら政策を実行していく所存でございます。

原田(憲)委員 今大臣からお答えを種々いただきました。ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 特に阪神高速の料金の値上げにつきましては、トラック業界、いわゆる物流業界から、この値上げに対して強い要望が出ております。どうしても今の現状ですと荷主さんから高速道路の料金をいただけないというような現状を踏まえまして、ぜひともこのことを御留意いただきながら料金の値上げに対して大臣からも御指導いただけたら、このように思うわけでございます。

 本来、高速の通行料金というのは受益者負担ということからすれば荷主さんからお払いをいただくのが本筋かと思いますけれども、今の現状からしますと、それもなかなか難しいようでありますので、運送業者さんが自腹を切ってというようなことになっておるのが現状のようでございますので、ぜひともその辺を勘案していただきまして御配慮をいただきますようによろしくお願いを申しておきたい、このように思います。

 次に、先ほどからお話をしております中にも、鉄道高架事業等というお話も大臣からいただきました。その現場に関連いたしますことで質問をさせていただきたいと思うんです。

 昨年十一月に私の地元大阪の箕面市で、足場の設置業者等が参加されて、全国仮設安全大会というものが実施されました。竹本委員長とともに出席をさせていただきました。行政関係の方も大勢出席をされております。

 この大会においては、足場からの墜落防止対策、このようなことが、安全が叫ばれておりまして、業界で言うところの二段手すりやつま先板の設置が重要であるということを訴えておられました。

 きょうは、厚生労働省からもお越しをいただいております。建設業の皆さんから、労働者の足場からの墜落災害対策についてどのように取り組んでおられるのか。

 私は、建設現場等で拝見をさせていただきますと、いわゆる通行人、外へ対しての対策は、十分とは言えないまでも、過去と比べますと相当進歩が図られてきたと思っておりますが、我々が見ることができない内側の問題、墜落事故によって命が失われたり、あるいはけがをされたりといった事故が絶えないようなことも聞いております。

 このようなことで、墜落災害対策について、建設業の皆さんに対しての厚生労働省の取り組みをお聞かせいただきたいと思います。

鶴田政府参考人 建設業における墜落災害防止対策につきましては、これまでも労働基準行政における監督指導等の重点事項として取り組んでおります。

 また、平成十五年には、安全な足場として、手すり先行工法に関するガイドラインを策定し、その普及に努めてきたところであります。こうした取り組みにより、墜落災害による死亡者数は減少してきており、御指摘の足場からの墜落による死亡者数につきましては、平成九年に七十八名であったものが、平成十八年には二十六名、約三分の一に減少してきているところであります。

 さらに、昨年の五月から、足場からの墜落防止対策の充実を図るために、足場からの墜落防止措置に関する調査研究会というものを発足させて、研究を始めております。そこにおいては、足場からの墜落防止措置の強化対策、足場の組み立て工法のあり方、あるいは足場の安全点検の進め方について検討を進めているところであります。

 この研究会における研究を踏まえて、今後必要な場合には措置を講ずることについても検討してまいりたいというふうに思っております。

原田(憲)委員 非常に弱い立場の労働者の皆さんが多く働いておられる現場が数多くあると思います。そこで、その皆さんに本当に安心、安全で働いていただけるような施策をこれからも研究会等で取り上げていただいて、本当に皆さんに納得していただけるような状況、建設現場として成り立っていくように役所としても指導していただきますようによろしくお願いを申し上げておきたいと思います。

 まだ質問をしたいわけでありますけれども、もう残された時間がわずかでございますので、この辺で終えさせていただきます。ありがとうございました。

竹本委員長 次に、高木陽介君。

高木(陽)委員 公明党の高木陽介でございます。

 昨年からことしにかけまして、国土交通省の抱える問題でマスコミを中心にまたさまざまな批判が出ておりまして、大きな三つの壁にぶつかっているなと。

 一つは、先ほどの質問でもございました、道路特定財源、暫定税率の問題。特に原油高騰の問題がありますので、どうしてもそれとリンクして、税率を下げてもらいたい、そういった声も結構現場ではあります。

 もう一つは、年末に議論になりました独立行政法人改革問題、特に都市再生機構の問題で、これはこれで、そこに住まわれている、特に賃貸のUR住宅七十七万戸の今住んでいる方々の問題をどう守るか、ここがなかなかクローズアップされないまま、ただ単に独法改革ということで報道されたというのもありました。

 そしてもう一つは、建築基準法の改正による建築確認の問題でございます。

 本日は、この建築確認の問題を中心に質問させていただきたいと思います。

 もう今から二年前、三年前になりますか、当時の姉歯建築士の耐震偽装問題というのがクローズアップされ、この国土交通委員会でも、参考人そして証人喚問が行われる中で、さまざまな議論がなされてまいりました。これをきっかけに建築基準法が改正され、そして昨年の六月の二十日施行されるという、この結果、もう多くの方も御存じのように、建築物の安全確保というのはだれもが求めている、にもかかわらず、いざ改正をしてみると、その目的以上にさまざまな審査のあり方、ここがなかなかなれないというか、うまく運営されなかったというか、そういうような状況の中で、建築確認の手続がおくれてしまう。また、住宅着工が激減する。これはまさに、現場の方々も大変なんですけれども、経済全体にもかなり影響が出始めている、こういった状況になっております。

 この問題に関しまして、現在の住宅着工等についての状況、この認識を大臣にまずはお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 建築基準法につきましては、国民生活に不安をもたらしたいわゆる姉歯事件等、耐震偽装問題の再発を防止いたしまして、一日も早く国民が安心して住宅の取得や建築物の利用ができるように、新たな構造計算適合性判定、いわゆるピアチェック制度を導入するなど、建築確認手続を厳格化することを柱とする改正を行い、そして一昨年六月の公布後、一年以内に施行することとされていたところでありまして、昨年の六月二十日、施行されました。

 改正建築基準法の施行に当たりましては、関係府省令等、四本の府省令、それから告示が二本ですか、計六本の府省令等の施行等を行いまして、そのたびにパブリックコメントを実施したり、全国各地で審査担当者向けの研修会や設計者、施工者向けの講習会を開催するなど、事前に改正の内容の周知には努めてきたところでございます。

 しかしながら、六月二十日、改正法が施行後、従前は二十一日でありました申請から確認までの審査期間、これを最大で七十日まで延長いたしましたほか、結果として、改正内容の周知が必ずしも十分でなかったということによりまして建築確認が停滞し、建築着工が大幅に減少したということはお説のとおりでございます。これに対して、国土交通省といたしましては、施行後、QアンドAのホームページへの掲載、電話相談窓口の設置、実務者向けのわかりやすいリーフレット三十万部の配布など、関係者の方々に対する情報提供等を進めてきたところでございます。

 改正法の施行後減少が続いていた住宅着工は、十月以降は増加に転じてまいりました。細かく見てみますと、九月は六万三千十八戸であったものが、十月は七万六千九百二十戸、十一月は八万四千二百五十二戸と対前々月比で三三・七%増ということになっておりますし、建築確認も着実に改善してきております。また、戸建て住宅は改正法施行前と同程度の水準に推移いたしておりますが、構造計算が必要な建物についてはいまだ十分と言えない状況が続いております。引き続き改善は進んでいくものと見込んでおりますが、努力をしていかなければならないと思っております。

 また、大臣認定構造計算プログラムというものを出そうということだったわけでございますが、実務界からは一日も早い完成が求められていることから、国土交通省といたしましては、先行して開発が進んでいる構造計算プログラムについて、今月二十一日を目途に仮認定を行い、試行的な利用を開始することといたしました。

 今回の建築基準法の改正は、国民の安全、安心を確保するために、また、今後二度と耐震偽装というような設計や建物の施工が行われないようにするために不可欠な政策の実施でありまして、後戻りすることはできないというふうに思っております。

 一生でそう何回も求めることのできないマンション、せっかく買って生涯で一番長い時間を家族とともに過ごす、その平穏な家庭というもの、そういうものが震度五強の地震によって崩壊をするおそれがあるという恐ろしい建物が、二度と再びこの国でつくられ売りに出されることがないようにするために、私はぜひこれは国民に御理解をいただきたいわけであります。

 しかし、このような改正に伴う混乱が生じまして国民経済にまで影響を与えたことに対しましては、建築行政を担当する者といたしまして、私は結果責任として心から国民におわびを申し上げ、今後これが一日も早く通常な状態に戻り、また、国民生活に対する、経済に対する影響が大きくならないように万全の努力を尽くしてまいりたい、このように思っております。

高木(陽)委員 今大臣の方から責任者として、結果責任ですから、国民の皆様におわびしたいという謝罪のお言葉もございました。

 この建築基準法の改正というのは、まさに安心、安全を確保するということで、その目的はすばらしいものである。

 ただ、ここでちょっと知っておいていただきたいのは、一昨年この委員会で建築基準法の改正をやったときに、民主党の方々もこれを改正すべきだということで、さらに厳しくすべきだという御意見がございました。もし、さらに厳しい状況、ピアチェックはもちろん必要なんですけれども、それ以上の中間検査から何から入った場合には、これは、今回の建築基準法による建築確認のおくれ、それ以上の大きな問題が生じてしまったのではないかな、そういったことも指摘をしておきたいと思います。

 そのときに、政府案、そして与党が賛成した案で、それでもこれだけの大きな問題が起きてしまった。これについては私たち公明党も、九月以降、さまざまなヒアリングをさせていただいて、大臣に対して数度にわたって申し入れをさせていただき、大臣も、すぐに現場を見ようということで、さまざまな建築士の方々、また業者の方々、さらには判定機関のそういった状況について、足を運んで確認をしていただきました。そういった現場に足を運びながら、また情報提供、先ほどホームページの問題、リーフレットの問題、三十万部をつくって配布した、こういったものもございました。

 ただ、ここで一つ指摘しておきたいことは、実は、昨年の十二月の頭でございましたけれども、首都圏の一級建築士の方々百数十名と懇談をする機会がございました。そのときに、その三十万部のリーフレットの話をしたときに、三分の二ぐらいの方々がその存在を知らなかった、こういう事実がありました。

 やはりここは、お役所の仕事というのは、つくって配布をする、しかし、それがどこまでどうやって伝わっているのかというところまで確認をしていない、こういう実態があるので、それは指摘をさせていただいて、さらにその後、手を打っていただいていると思います。

 そういった現場の声に耳を傾けながら、さらに実情に即したきめ細かい対応、これについて、先ほど大臣がおっしゃられておりましたけれども、もう一歩大臣として、今後、これまでもやってきたけれどもこれからさらにやるといったことも含めて、もう一つお伺いをしたいと思います。

冬柴国務大臣 御指摘のように、公明党からの申し入れ等いただきました。実情に即してさらにきめ細かな情報提供を行うということ、あるいは審査機関と設計者側のコミュニケーションの確保を図ることが必要だということも御指摘をいただきまして、先月の七日でございますが追加対策を公表したところでございます。

 それによれば、具体的には、私も聞きました、私は三部持っているという人があれば、私はもらったけれども一番最後まで読んでいないという人もありまして、これではちょっと大変だな。そこで、中小企業者の方々がかかわる物件の構造設計等、あるいは金融の問題もそうですが、個別に無料相談に応じるサポートセンターというものを各都道府県につくりました。また、審査機関と建築設計団体から成る協議会を設置いたしました。大変それはよかったということを関係者からおっしゃっていただいております。

 また、構造計算適合性判定業務を実施している指定機関を視察もさせていただきまして、その作業の大切さというものも実感をいたしましたが、建築設計や施工に携わる実務者の方々、特定行政庁や指定確認検査機関の代表の方々からおいでをいただきまして、直接現場の実情もお伺いをさせていただきました。その中で、審査担当者の中で、最初は戸惑ったが今はなれてきて、きちんと安全性を審査した確認を安心しておろせるからいい改正であったと思うというような話もいただきまして、大変うれしく思ったところでございます。

 引き続き、現場の声をよく聞きながら、建築確認手続の円滑化に向けた取り組みを強化、継続していきたい、このように決意をいたしております。

高木(陽)委員 大臣を筆頭にこの問題にさまざまな手を打っていただいて、九月以降からこの建築確認及び着工が徐々にまた回復し始めている。先ほどもお話がありました、九月六万三千、十月七万六千、十一月が八万を超えた、こういう流れなんですが、どうしてもマスコミの報道を見ますと前年比と比べるんですね。前年比と比べるとどうしてもまだまだ戻っていない。もっと言いますと、昨年、一昨年は結構住宅着工が多かった、こういう時期もございまして、そう考えると、比較の仕方というのが、例えば過去五年間の平均の前月比みたいな形の方が、ああ、ちゃんと戻ってきているなという実感。このイメージ、実感というのが結構大切なもので、ここら辺のところも御検討いただきたいと思います。

 そういった着工数、また建築確認がおりるというのがふえている中にあって、マンションの問題がなかなか厳しいな。マンションの構造計算、これはまさに姉歯の事件の問題が大きなきっかけですから、ここは慎重にやらなきゃいけないというのはあるのですけれども、マンションなどの構造計算を要する建物についての改善がおくれているという実態について、構造計算適合判定業務の効率化が課題になると思われますけれども、この対策について伺いたいと思います。

和泉政府参考人 先ほど大臣の方からも御答弁申し上げましたが、戸建ての確認についてはほぼ前年並みということではございますけれども、構造計算を要する建物の確認がまだおくれている、こういったことでございます。

 最近の建築確認件数の増加、七月三万六千余、十一月五万三千に伴いまして、構造計算適合性判定の申請件数も大幅に増加してございます。七月はわずか六十六件でございましたが、十一月は一千八百三十三件。こういった状況の中で、一部の構造計算適合性判定機関におきまして処理能力に余裕がなくなるといったおそれがございまして、今後この問題で審査が滞ることを懸念する声があると聞いております。

 このため、国土交通省としましては、例えば整形な物件とか比較的小規模な物件については、原則二人の判定員で実施しているこの業務を、もう一人でいい、こういった形で業務の合理化をしまして、この適判機関の業務の効率化を図ってまいりたい、こう思っております。また、本年二月十八日には、構造計算適合性判定員のさらなる確保を図るための追加講習会、こういったこともいたす予定でございます。

 いずれにしましても、こうした取り組みによりまして、今後とも、構造計算適合性判定の業務は怠ることのないようにしっかりと努めてまいりたいと思っております。

 また、先ほど委員御指摘の着工の戸数でございますけれども、十八年度、昨年度は百二十九万戸でございました。極めて戸数が多うございました。しかしながら、例えば平成十五年度ですと百十七万戸、平成十四年度でございますと百十四万戸でございまして、確かに対前年だけで議論するのはいささか無理なところがあるわけでございますが、いずれにしましても、この住宅着工を早く回復することが私どもの責任でございますので、しっかり頑張ってまいりたいとは思っております。よろしくお願いします。

高木(陽)委員 今回の改正で、特に現場で、さまざまな細かい部分で戸惑ったところがあったと思うんですね。これには相談窓口等々でしっかりと対応する、また、パンフレット等を発行して、ある意味では書き方の問題だとかそういったところは大分解消されてきている。

 大きな問題は二つあると思うんです。一つはマンパワー、いわゆる適合判定員という新しい制度の中で、これが足りているのかどうかという問題。これについては、今住宅局長からお話のあった追加講習等をやって、そういったマンパワーの解消も図っていく。

 もう一つは、大臣認定プログラムの問題だったと思うんですね。やはり、このソフトがしっかりしている、これがあることによって作業がスムーズにいくというものがあったんですが、この六月の二十日の施行段階でこの認定プログラムができていれば大分変わっていただろうな。しかしながら、過去のことを振り返ってもしようがありませんので、これについては、先ほど大臣も、仮認定をするというお話がございました。

 当初は昨年の末まで何とかと言っていたんですが、ここはちょっとおくれましたけれども仮認定までこぎつけたということですが、今後どのような見通しとなっているのか伺いたいと思います。

和泉政府参考人 この大臣認定プログラムは、この院でもいろいろ御指摘いただきまして、確かに前回の御答弁で、何とか昨年中ということを申し上げました。この点については、担当者として大変申しわけございません。

 現在の状況でございますが、先ほど言いましたように、何とか昨年内を目途に第一号の認定を行えるよう関係者に要請してまいりましたが、新しいプログラムは、偽装を確実に排除できる改ざん防止機能、あるいは建築基準法令の規定に適合しない数値の入力防止のための機能、こういったことがあることから、開発作業がおくれておりまして、大変申しわけございませんが、現在ではまだ大臣認定をするに至っておりません。

 一方で、今委員御指摘のように、実務界からは一日も早く完成が求められていることでございますので、国土交通省といたしまして、先行して開発が進んでおりますNTTデータの構造計算プログラムにつきまして、今御指摘のように、今月二十一日をめどに仮認定を行いまして、試行的な利用を開始することとしております。

 試行的な利用に当たりましては、試行的な利用でございますので、NTTデータとプログラムの利用が見込まれる設計者側あるいは審査側がコンソーシアム、協議会を設置しまして、この仮認定プログラムを実際に用いてソフトウエアのふぐあいの確認などを行いまして、早期正式認定につなげていきたい、こう考えております。

 また、正式に大臣認定を行う際に、直ちにこのプログラムが全国の設計事務所等で使えるように、この試行利用と並行しまして、プログラム利用に関する研修会を全国で行ってまいりたい、こう考えております。

 以上でございます。

高木(陽)委員 住宅建築関係というのは、すそ野の広い業界、下請、孫請、それぞれの分野ごとにいろいろとあって、建設関係というのは五百万人の従業者がいる、こういうふうにも言われておりますが、そういった中で、特に中小零細企業の方々、下請、孫請をしている、ある意味では一人親方みたいなそういった企業、会社が、かなり住宅着工がおくれているということで、仕事がない。仕事がないということは、それはお金が入ってこない。年末年始、年を越えられるか、こういった問題もございまして、これについて申し入れをして、さまざまな手を打っていただいたと思いますが、その点について、中小事業者の資金繰り、こういった問題についてどのように対応してきたか、またはしていくのか、それを伺いたいと思います。

和泉政府参考人 御指摘のとおり、今回の改正基準法施行で建築関連の幅広い中小事業者に対して大変御迷惑をかけております。資金繰りが大きな問題となっております。

 このため、中小企業庁と連携しまして、十月九日から政府系中小企業金融機関によるセーフティーネット貸し付けあるいは既往債務の返済条件の緩和等の措置を実施し、さらには、セーフティーネット保証の対象業種につきまして、十一月二十七日に十五業種、さらに実態調査等も踏まえまして十二月十八日に二十業種の追加指定を行うなど、中小事業者向けの資金繰り対策として特別な対応をさせていただいております。

 国土交通省としましては、これらの措置につきまして、都道府県や関係団体等に周知を行うとともに、中小企業庁の協力を得まして、こういった制度に関するリーフレットを約三十万部つくりまして、これまた先ほど委員御指摘のように、現場に届かないと困るものですから、関係団体、県への配布だけじゃなくて、今後、都道府県別の説明会等をしっかりやって、こういった制度の周知に努めてまいりたい、こう考えております。

高木(陽)委員 ただいまお話しになりましたように、九月にセーフティーネット貸し付け、そして十一月と十二月に二度にわたってセーフティーネット保証の対象業種をふやした。

 実は、十一月の二十七日の第一次のセーフティーネット保証の指定のことを新聞報道で読まれた方からすぐに電話が来て、その方は小さな会社なんですけれども、その業種に入っていないらしいんですね。なかなかそこら辺の実態というのが、これは中小企業庁が前年の売り上げ等々と比較をしながらやっているということもあったんですけれども、やはりきめ細かさが必要だということで、今後も実態をしっかりと把握しながらやっていただきたいと思います。

 そういった中で、これはまさに国土交通省だけの問題じゃなくなってきている。今言ったように、中小企業庁、そういった資金繰りの問題もかかわってくるでしょうし、今後も、この問題について政府が一丸となって、本当に完璧になるまで取り組んでいっていただかなければいけないと思うんですが、この点について大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 今の十五業種では足らないという高木委員からの御指摘もいただきまして、早速に調査をいたしまして二十業種の追加ということが行われるようになったわけでありまして、業種を追加するということは、財務省ともしまして、保証料というものが随分ディスカウントされるわけですね。そういう意味で、財務手当てが要るものですからいたしましたが、現在は三十五業種、ほとんど網羅的に、枠外、すなわち、今まで二億円の保証以外に今回の問題でもう二億円の保証枠を非常に低率の保証料でやっていただく、そういうことを中小企業庁とともにやらせていただきました。

 そのように、お説のとおり、これは国土交通省だけでは対処できない部分もたくさんあります。そういう意味から、十二月十四日でございますが、関係省庁による連絡会議というものを設置していただきました。そして、第一回を開催したところでございますが、改正法の施行に伴う建築活動、経済への影響を一時的なものにとどめようという目的のために、引き続き、政府全体、とりわけ国土交通省でありますが、この問題には全力を挙げて取り組まなければならない、そのような決意をいたしているところでございます。

高木(陽)委員 冒頭に大臣の方が、結果責任という言葉、そして謝罪のお言葉もございましたけれども、それはそれとして、やはり大切なことは、今現場でどうなっているかということで、さらに追加の手、いわゆる二の矢、三の矢を撃っていくということですので、その点、建築確認問題については今後もしっかりと取り組んでいただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

 時間も迫ってまいりましたので、もう一つ、冒頭に申し上げました、これも独立行政法人の改革の問題でございます。特に、マスコミ的にもクローズアップされましたのが都市再生機構の問題。これは、独法を無駄を省いていく、天下り先を廃止していく、こういった考え方は、これはこれで大切なことで、政府一丸となって取り組んでいただきたいと思います。

 その一方で、都市再生機構、これは昔の住宅公団、まさに七十七万戸の賃貸住宅を抱えて実際運営している。七十七万世帯の人たちが住んでいるわけですね。しかも、その方々、高度経済成長期にこの公団住宅がどんどん建っていった、そのころは元気なサラリーマンの方々だったんですが、それが今は高齢者になられる。高齢化率もかなり高くなっている。年金生活です。しかも、そういった中で、昨年議員立法でつくらせていただいた住宅セーフティーネット法では、この公団住宅、UR住宅というのもセーフティーネットの位置づけをしっかりしています。

 にもかかわらず、これを一方的に民営化する。民営化するというのは聞こえはいいんですけれども、民営化するということは利益を出さなければいけない。利益を出すためには、家賃を上げる、または無駄なところを全部廃止していく。セーフティーネットというのは、民間ではできないから、ある意味では公的なお金も入れて、しっかりとそういった方々を守っていこうという考え方に立っているわけですね。

 ここら辺のところを考えると、今回、結論はこれからさらに検討をしてやるというふうになったということで、これはこれで評価をしたいと思うんですが、今後のこのURを含めた賃貸住宅、七十七万戸の問題も含めて、大臣、どのようにお考えか伺いたいと思います。

冬柴国務大臣 これまでも、この国土交通委員会においては多くの委員から同趣旨の質問をちょうだいして、私の考え方は明確に答弁してきたところでございます。

 昨年十二月二十四日に閣議決定されました独立行政法人整理合理化計画におきまして、都市再生機構の賃貸住宅事業につきましては、高齢者世帯や子育て世帯への供給に重点化するなど役割を明確化するとともに、居住の安定を確保しつつ賃貸住宅ストックの再編を図るということを決定したところでございます。

 機構の賃貸住宅に入居されている方は、現状におきましても、委員も御指摘のように、既に六十五歳以上の高齢世帯が三割三分、三分の一がそうです。そしてまた、二五%は子育て世帯であります。したがいまして、収入は下から二〇%という世帯が過半数を占めている、この事実がございます。

 都市再生機構法の附帯決議や、あるいは住宅セーフティーネット法などを制定いただいたときの衆参の附帯決議におきましても、都市再生機構の果たすべき役割は非常に大きいということも御指摘をいただいております。

 一方で、都市再生機構の賃貸住宅の中には、老朽化が進行しております。昭和の三十年代、四十年代、五十年代に建てられたものが多くて、方形で五階建てでエレベーターがありません。そういうものを、我が国の将来人口や世帯数の減少等も考慮をいたしますと、建てかえ、改善、規模縮小など賃貸住宅の再編は避けられませんが、賃貸住宅の再編を行うに当たっては、居住者の居住の安定ということが大前提であります。したがいまして、居住者を一方的に追い出すようなことは毛頭考えておりません。

 このために、再編に伴い移転が必要となる低所得の高齢者等の方々に対する家賃の事実上の減額を行うというために、平成二十年度予算におきましても、新たな出資金制度四百億円を創設、確保するとともに、厚生労働省と連携をいたしまして、安心住空間創出プロジェクトとして、団地のバリアフリー化や介護、医療、子育ての支援施設等の誘致を促進いたしまして地域の福祉拠点とする。いわゆる建てかえたときに出てくる空き地をそのような形で利用するということを行っているわけでございます。こうした政策の塊のような事業は、民営化された場合には非常に困難である、御指摘のとおりでございます。

 また、整理合理化計画においては、都市再生機構の業務に即した組織形態について検討し三年後に結論を得ることとされておりますが、その検討に当たりましても住宅セーフティーネット対策など政策目的をきちんと果たすことが必要であり、それを前提として今後検討していかなければならない、このように考えております。

高木(陽)委員 時間が参りましたけれども、最後にここで申し上げたいのは、今の都市再生機構の問題でございますけれども、多くの国民は独法は改革しろと思っています。その組織形態については、先ほど申し上げました、官僚が天下る、またはそこでいい思いをしているんじゃないか、こういったものについてはしっかりとメスを入れていただきたいと思うんです。

 一方で、今大臣もお話しになられた、住んでいる方々の生活をどう守るかということ、これはこれでしっかりやっていく。ですから、この三年間の議論の中で、例えばこれを公営住宅に移行していくという発想もあるかもしれません。逆に言ったらこの機構自体はなくすかもしれないけれども、住んでいる方を守るという方策はないのか、そういった多角的な検討をお願いしたいと思います。

 そして、最後にもう一点だけ申し上げたいのは、これも冒頭の質問のときに申し上げました、今大きな壁が三つある。暫定税率の問題、そして今の独法の問題、建築確認の問題。いずれも、多くの国民の方々はその本質をなかなか理解されていない部分があると思います。

 特にマスコミの報道というのは、白か黒か、百かゼロか、そういった二元的な見方しかしていません。しかしながら、その問題というのはさまざまな角度があるということで、そこをしっかりとお伝えいただきたいと思うんですね。

 大臣が独法問題のときにテレビのニュースに出ました。これは何度も言われて、私どもの方からもお願い申し上げたんですけれども、テレビというのは一つの断面しか切りません。今大臣が答弁されたような内容をずっと述べられて、その内容というのは報道されずに、最後の、民営化すればいいというものじゃありませんというその言葉だけを切り取って、何か大臣は守旧派みたいに印象づける、そういった報道がなされました。

 この点についても、いわゆるテレビを批判しても始まりません。メディアというのはそういうものだと思います。ですから、そのメディアがそういう報道をするのであれば、ではどうやれば真実が伝えられるか。これは大臣お一人が考えるのじゃなくて、国土交通省のスタッフがしっかりとその点を考えて、国民が本質を理解していただかなければ改革というものは進みません。そういったことをお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

竹本委員長 高木君の質問は終わりました。

 次に、川内博史君。

川内委員 新年おめでとうございます。

 ことしは大変なさまざまな課題を議論させていただく委員会になると思います。大臣、よろしくお願いを申し上げます。

 それでは、早速質疑に入らせていただきたいと思います。

 改正建築基準法の運用についてでございますけれども、先ほど来、新規住宅着工件数の推移の状況については、対前月比では順調に回復をしてきているという御報告がございました。それでは、対前年同月比では新規住宅着工件数の状況というのはいかなる状況になっているのかということを御報告いただきたいと思います。

和泉政府参考人 お答え申し上げます。

 住宅着工の対前年同月比でございます。十一月が、実数は八万四千二百五十二戸でございましたが、対前年同月比ではマイナス二七%でございます。さらに十月でございますが、七万六千九百二十戸、対前年同月比ではマイナス三五%。一番底を打った九月でございますが、六万三千十八戸、対前年同月比マイナス四四・〇%でございました。

川内委員 私、内閣府の経済統計をやっているところに確認をしましたら、この住宅着工件数の落ち込みの状況というのは時間を置いて国民経済統計に反映をされるということで、この九月から十一月、十二月はまたそろそろ出るんでしょうけれども、住宅着工件数の落ち込みというのは、ことしに入って、あるいはことしの半ばぐらいに最も大きな数字で経済統計に反映をされるであろうと。

 そうすると、大変な、マイナスに寄与するということにもなりかねない状況なわけでございますけれども、これは一刻も早い、まあ順調に回復をしてきているということでありますが、国土交通省も責任をお感じになっていらっしゃるようですし、対処をさまざまにしていただかなければならない、また対処しているということでございますが、その中の一つである大臣認定の構造計算プログラムのことについて、試行利用が開始をされるということが昨日付のプレスリリースで発表されております。

 これは先ほどから繰り返し御説明ございますので端的にお尋ねをいたしますが、一月二十一日にこの構造計算プログラムの仮認定を行う、そして試行利用を開始するということで、仮に運用を始めますということでございますが、この仮認定が正式認定になるのはいつごろなのか。速やかにというふうに先ほど局長は御答弁されたわけでございますが、これはいつごろまでを目途にという答え方の御答弁で結構でございますので、どのくらいまでに正式認定にこぎつけたいというふうにお考えになっていらっしゃるのかということを教えてください。

和泉政府参考人 お答え申し上げます。

 前回の委員会で川内委員に昨年末と申し上げまして、今こういった答弁をして大変申しわけございませんが、一月二十一日から試行利用を行いまして、順調にいけば、かなり完成度が高いものというふうに聞いておりますので、みんなで協力してバグチェックをしてその完成につなげるということを努力すれば、約一カ月後には本認定というようなことを目指して現在関係者一丸となって努力してまいりたいと考えております。

 現時点での御報告でございます。

川内委員 よろしくお願いをいたします。

 それでは、次の課題に移らせていただきたいと思います。

 道路の問題でございます。来国会の最大の論点であろうというふうに思います。

 政府・与党の皆様方は、暫定税率を維持し、十年計画で道路の中期計画というものを立案されて、事業量を確保し道路をつくっていくということを、政府・与党合意という形で、平成十九年十二月七日、事業量は五十九兆円を上回らないという形でお決めになられていらっしゃいます。

 私どもは、暫定税率を廃止した上で一般財源化をするということでございます。先ほど、与党の先生方からも私どもの案について御批判をいただきました。御批判をいただく分については私どももきちんと御説明をしていかなければならないというふうに思いますし、議論を積み上げていくことによって、結果として、国民の皆様にとって、あるいは道路利用者にとって、よりよい形にしていくことが必要ではないかというふうに考えております。

 そこで私は、政府・与党の皆様方が計画をしていらっしゃる道路の中期計画について、さまざまな角度から聞かせていただきたいというふうに思っております。

 この道路の中期計画の素案というものを見せていただきましたけれども、まず、この中期計画の素案、単価、事業量等一覧という資料をいただきましたけれども、この事業量の中には地方単独事業分は入っていないという理解でよろしいでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年の十一月十三日に発表させていただきました道路の中期計画の素案、その第二章で「計画の基本的な事項」を書いております。「計画の対象となる事業は、国が負担又は補助する事業を基本とする。」ということで、御指摘のように事業量の中には地方公共団体が単独で行う事業というのは含まれておりません。

川内委員 そこを確認した上で、この道路の中期計画の中の政策課題の小項目一つ一つについて、真に必要な道路とは何ぞやということを一つ一つ確認させていただきたいと思います。

 まず、政策課題の小項目の一に出ております国際競争力の確保、1基幹ネットワークの整備というところで、基幹ネットについては事業量が十年間で二十三・三兆円、そのうち平成十九年度分を除いて、平成二十年度分になるのかな、事業量は二十二・七兆円を確保しますというふうになっているわけでございますが、毎年二・三三兆円を、平成十九年度の予算額である二・三三兆円を掛ける十したものを、そのままやはり必要なんですということでございます。

 そこで、ちょっとお尋ねをさせていただきたいんですけれども、平成十八年度の事業評価をさまざまにしていらっしゃると思うんですけれども、高規格幹線道路で平成十八年度中に事業評価をした区間におけるキロメートル当たりの建設コストというのは平均幾らぐらいになるのかということを教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 建設コストは、御案内のように、地形とか通過のエリアで非常に大きく異なります。平均で申し上げますと、平成十八年度中に事業評価を実施した高規格幹線道路、三十二事業ございますが、一キロ当たり九十一億円でございます。この三十二事業から、三大都市圏環状道路、都市圏のものを除きますと、キロ当たり五十六億円ということでございます。

川内委員 ありがとうございます。

 それでは、その次ですね、拠点的な空港、港湾からインターチェンジへのアクセス改善、さらには国際標準コンテナ車の通行支障区間の解消というところに、事業量として一・三兆円を見込んでいらっしゃいます。拠点的な空港、港湾からインターチェンジへのアクセス改善というものの具体的な意味についてお尋ねをさせていただきます。

 アクセス改善というのは、この中期計画の中には、十分アクセスが未達成な空港、港湾を十五カ所整備するんだというふうに書いてございます。では、今現在、拠点的な空港、港湾から十分アクセスが未達成な空港、港湾というのは何カ所あるのかということをまず教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 拠点的な空港、港湾、この計画の中で全体で七十一カ所ということでございますが、そのうち十分アクセス未達成の箇所というのは二十二カ所でございます。

川内委員 空港と港湾とあるわけでございますが、その二十二カ所の内訳はどうなっていますでしょうか。

宮田政府参考人 恐れ入ります。

 二十二カ所の内訳でございますが、空港が四カ所、港湾が十八カ所でございます。

川内委員 それでは、その四つの空港、十八の港湾を十分アクセスが可能なように改善していくということでございますが、その四つの空港からの今現在の高速インターチェンジへのアクセス時間というのはどのくらいなのか。空港名と、その空港からインターチェンジまで何分です、今現在何分かかっていますということをちょっと教えていただけますか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 四カ所の未達成の空港でございますが、平成十七年度の全国道路交通情勢調査、それをベースに算定をいたしますと、まず函館空港、これが函館インターチェンジから三十三分でございます。それから旭川空港、これは旭川北インターから二十九分でございます。それから、三番目が高松空港でございますが、高松中央インターチェンジから二十九分、四番目が松山空港でございますが、松山インターから三十分。

 以上でございます。

川内委員 ありがとうございます。

 続いて、済みません、港湾についても教えていただきたい。

 その十八の港湾からインターチェンジまでの時間、港湾名とインターチェンジまで何分かかっているのかということを教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 港湾では、十分アクセスが未達成な港湾数、十八港でございます。少し長くなりますが、一つずつ申し上げます。

 一番目が釧路港でございますが、百二十五分、小名浜港三十五分、伏木富山港十三分、三河港三十四分、姫路港十八分、和歌山下津港二十六分、宇野港九十五分、水島港十二分、広島港二十六分、岩国港十四分、下関港十二分、徳山下松港十四分、徳島小松島港二十六分、高松港二十七分、松山港三十五分、今治港十四分、高知港十八分、鹿児島港二十三分。

 以上でございます。

川内委員 鹿児島も入っていますけれども、鹿児島の二十三分を十分にすることに果たしてどのくらいの意味があるのか、私はもうちょっと詳しくお話をさらに承った上で判断をさせていただきたいというふうに思います。

 それでは、国際コンテナ通行支障区間が三十二区間、四百五十キロメートルあるということでございますが、これを改善するのだ、この通行支障区間を解消するのだということを中期計画の目標に掲げていらっしゃいます。

 この三十二区間、四百五十キロメートルについて、地元の自治体から、これはもう国際コンテナが通れなくて困っているんだ、コンテナが通れるように整備してくださいという正式な要請を国土交通省としてどのくらいの区間について受けられていらっしゃるかということを教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 国際標準コンテナ車の通行を可能とすべき幹線道路ネットワーク二万九千キロということで、これは既存ネットワークでセットをしてございます。そこの中で、橋梁の強度でございますとかトンネルの高さ、そういうことから、国際標準コンテナ車の通行に支障があるというところが、委員御指摘のように、三十二区間、四百五十キロございます。

 このネットワークの選定に当たりましては、貨物車の発生集中量の多いエリアから、工業団地あるいは物流団地等の公共性が高い拠点を選定しまして、そこから拠点的な空港、港湾を結ぶ経路を設定してございます。

 この経路を設定する際に当たりましては、物流事業者が輸送の状況を把握されているということでございまして、設定する際、ルートに支障があるかどうかということについて、工業団地の企業、それからあわせて地方公共団体から意見をちょうだいしてございます。

 そういうことで、基本的に、四百五十キロあるいは全体のネットワーク二万九千キロというのは、地方公共団体の御意向を踏まえて設定されているというふうに考えてございます。

川内委員 意見を聞いたということでございますが、私がお尋ねをしておりますのは、整備した方がいいと思うかと聞けば、事業者も自治体も、それは整備した方がいいと思うよと答えると思うんですけれども、当然、整備するとなれば地元は地元負担を求められるわけで、本当にそれを実現しようとすれば、地元自治体としても真剣に考えざるを得ないだろうというふうに思うわけです。

 そこで私は、今まで、三十二区間、四百五十キロメートルについて地元の自治体から、ここは地元負担があったとしても整備をしなければならない区間なんです、だから予算をつけてくださいねという形での要請、きちんとした正式な要請というものがあったんでしょうかということをお尋ねしているのですけれども、いかがでしょうか。

宮田政府参考人 正式な要請、個別にどういうふうにあったかというのは調べ切れてございませんが、先ほど申し上げましたように、これは今回の中期計画よりももっと以前にネットワークのセット、調査をして意見をお伺いしているということでございますので、要望書の形で出ているかどうかは別にして、地方公共団体の御意見、そういうものが十分踏まえられているというふうに考えてございます。

川内委員 では、もうちょっとさらに詳しくお調べをいただいた上で、また後で教えていただきたいというふうに思います。

 それでは、次の小項目の「地域の自立と活力の強化」という項目の「生活幹線道路ネットワークの形成」というところには、約二千三百区間、中期計画では五千区間と。二千三百区間は国の直轄なり補助なりでやります、残りの二千七百は地方単独でやってくださいねということなんでしょうが、事業量の算定としては二千三百区間、中期計画では約五千区間というふうに出ておりますが、生活幹線道路ネットワークの形成について、移動支障区間に対して集中的に対策を実施するというふうに計画がなされております。

 この移動支障区間とは何なんですか、どういう区間のことを移動支障区間というんですかとお聞きしましたらば、急勾配や急カーブ、幅員が狭い部分が存在し、自動車のスムーズな走行やすれ違いに影響を及ぼす区間であるというふうに教えていただきました。

 それでは、急勾配、急カーブ、幅員が狭いというのはそれぞれ違う種類でございますけれども、この五千区間のうち、急勾配、急カーブ、幅員が狭いというそれぞれのカテゴリーの区間数というのは何区間ずつあるのかということを教えてください。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 移動支障区間五千区間を十年間で整備するということで、以前御説明申し上げました急勾配、急カーブというのは、これは道路でいいますと縦断方向の支障でございます。上りあるいは曲がりでございまして、縦断方向、これが一つのカテゴリーだというふうに考えてございます。もう一つは、幅員が広い狭い、これは横断方向でございますので、二つのカテゴリーで分類をして整理をしております。

 全体五千区間のうち、急勾配や急カーブによる区間というのが二千四百区間、それから幅員が狭い区間が三千八百区間ということで、ダブりが千二百区間、二つとものカテゴリーに入っているのが千二百区間ということでございます。

川内委員 急勾配、急カーブ、かつ幅員が狭いというのは、五千区間のうち千二百区間であると。急勾配もしくは急カーブであり、かつ幅員が狭い区間が千二百区間ということで、この千二百区間についてはどうしても早急に整備が必要ですねと言われれば、国民の皆さんも、うん、そのとおりだなというふうにおっしゃるのではないかなと、これは感想を申し上げておきたいと思います。

 それでは次に、もう時間もないのでちょっと続けて聞きたいと思いますが、その次の項目の渋滞対策というのが三千カ所ということで挙げてございますけれども、この渋滞対策を実施するに当たって、日常的に混雑が発生している箇所であって、かつ、特に事業効果が高い箇所に対して優先的に渋滞対策を実施する、こう書いてあるんです。日常的に混雑が発生していると。混雑というのはどのような状態をいうのかということをまず教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 この中で混雑という定義は平均時速二十キロ以下の状態ということでございまして、感覚で申し上げますと信号二回待ち、そういう状態だと思います。

川内委員 朝夕のラッシュ時に信号を二回待つのは、割とそのくらいは普通の生活をしていれば当然あるべきことなのかなというふうにも思うんですが、では、その混雑の定義を朝夕のラッシュ時に信号を四回以上待つというふうな定義に変えれば、この渋滞対策というところも箇所数は大分変わってくるのかな、減るのかなというふうにも思ったりするんですが、混雑の定義を変えれば対策箇所数も変わりますねという私のそういう意識は間違いないですか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御質問の中で、日常的に混雑している箇所が九千カ所ということでございました。そこの中からさらに絞り込んで三分の一の三千カ所をするということでございまして、これは地方公共団体とかあるいは地元の方々といろいろお話し合いをして固めていくということだろうと思います。そこの中で、やはり渋滞の程度のプライオリティーというのが大きな要素になってくるのではないかというふうに考えております。

 繰り返しますが、日常的に混雑が発生している箇所というのは、さっきの定義の上に、朝夕のラッシュ時で半分以上の時間帯が渋滞をしているということでございまして、相当難渋をしていらっしゃる、こういうふうに考えております。

川内委員 もう質疑の時間が終わりましたので、今、この中期計画、まだ残りあと十項目ぐらい聞かなければならないんですけれども、これは真に必要な道路を中期計画として挙げたのだというのが国土交通省のお立場でしょうから、私どももさまざまに細かく聞かせていただきたいというふうに思いますので、委員長、一度委員会でこの中期計画について集中的な審議をぜひお願いしたいというふうに思います。いかがでしょうか。

竹本委員長 ただいまの件につきましては、理事会で協議いたします。

川内委員 終わらせていただきます。

竹本委員長 川内君の質疑はこれで終わりました。

 次に、三日月大造君。

三日月委員 民主党の三日月大造です。

 二十分と時間が限られておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、改正建築基準法の問題についてお伺いをいたします。

 現状認識からちょっとお伺いをしたいと思うんですが、全体的なこと、及びちょっと改善、回復をしてきたという全体的な状況認識についてはお伺いいたしました。私、七月から十一月までの各都道府県別のマンション建設着工件数の累計で、並べてみて数値をとり、ちょっと確認をさせていただいたんですが、例えば、山梨県、和歌山県、愛媛県の三県では、七月から十一月までのマンション建設着工件数がゼロなんです。もちろん、戸数ベースですから、一棟建てれば何百室というのもあるのかもしれません。総数で見ると、例えば沖縄で七月から十一月の対前年六一%減を初めといたしまして、京都、東京、福岡、兵庫、神奈川など、対前年で比較することについての是非は先ほど議論がありましたが、減少幅が四〇%を超えているんですね。

 地域ごとの事情や状況認識、また技術者の偏在等について、国土交通省ではどのように分析をされておりますか。

和泉政府参考人 全国ベースの数字は、先ほど来御紹介があったとおりでございます。今委員御指摘のとおり、その中でも新しく構造計算に係るダブルチェックを要するもの、これは非常におくれました。

 また、加えて言うと、今委員御指摘の沖縄でございますが、この地域は木造住宅がほとんどなくてRC造、そういったことに伴って構造計算が必要となるもので、特に沖縄について落ち込みがあった。加えてまた、御指摘の大都市圏は、いわゆる一―三号建築と言われる大きなものが多い関係上、対前年の落ち込みが大きかった、こういった状況でございます。これにつきましては、先ほど来いろいろ御紹介していますように、さまざまな施策を打ちまして早期の回復を図っていきたい、こう考えております。

 加えて、そういったダブルチェックを要するようなものにつきましては、今委員御指摘の、特に判定員の地域偏在という問題がございます。トータルでは一千九百名余の判定員がいるわけでございますが、御指摘のように、地域ごとに大変多くいる場所、これは大都市圏が中心でございますが、非常に判定員の数が少ない場所、こういったエリアが偏在してございます。

 そういった問題を解消するためには、当然、先ほど言いましたように二月十八日に再度の講習もしますが、加えて、こういったダブルチェックをする指定構造計算適合性判定機関として業務を全国的に展開する、こういった機関をそういったエリアについては御紹介して、そこを知事さんに指定をしていただいて仕事を担っていただく。

 加えて、そういったことをする場合に、なかなかフェース・ツー・フェースでやることは困難でございますので、メール等で適宜打ち合わせをしながら、ダブルチェックについて地域偏在の問題を解消していくことに取り組んでまいりたい、こう考えております。

三日月委員 私も、この問題発覚以降、問題の本質がどこにあるのかという追及や、そして立法作業にかかわってきた一人として、この改正建築基準法施行後の問題については責任の一端を感じています、正直申し上げて。

 先ほど、尊敬する高木先生の御質問の中で、きちんと御理解をされていなかったこともあるんだなというふうに思いましたので、あえて申し上げさせていただくと、確かに、一昨年の六月の審議の中で、私たちは短時間ながら、現場の声を集めて法案提出をいたしました。

 その中で、購入者、消費者を守るために保険の加入の有無を広告に義務づけようということでありますとか、また、建築士会への加入の義務化というのもできないか、加えて、設計、施工、管理の分離というものなくして建築に不正根絶はあり得ないということ、さらにもう一つ大きなことは、やはり官民の役割分担をしっかりと分けることによってチェック体制を厳しくしていこう、そういう本質的なことも含めて提案をさせていただいたつもりであります。

 そのときに聞く耳を持っていただかずに、また準備不足のまま施行して、さまざまな問題が起こっているその責任を棚に上げられながら他党の政策を批判されるということについては、私も自戒をしながら、今後のいろいろな対策についての検討と提案をさせていただきたいというふうに思います。

 その観点から二点お伺いをいたしたいと思うのですが、やはりポイントは、基準をどうつくるかということと、それを見るマンパワーをどう確保するかということと、さらに加えて言うならばそれを利用するプログラムのあり方、この三つだと思うんです。

 構造計算適合性判定制度について、二度の講習で千九百二十九名の有資格者を確保していますと。これじゃちょっと足りへんから、非常勤も含めて現場で即応できる体制になっていないから、三度目の講習を二月にやります、資格者をふやしますという御返答をいただいているのですが、これはそもそも、ピーク時であるとか平常時というものをどう見積もって、一体どれぐらいの判定員の確保が必要だと国土交通省では見積もっているのか。その辺についての御見解をお伺いいたします。

和泉政府参考人 済みません、詳細なデータを持っていないものですから、今覚えている限りで御説明します。

 当時、ダブルチェックが必要な件数が年間五万棟余、それに対しまして、常勤、非常勤含めまして、非常勤の場合には一定の前提で、毎日勤務するわけじゃないということも含めまして、全体として千五百人強ぐらいの判定員さんが判定機関にいていただければ何とかなるんじゃないか、こういった議論をさせていただいたと思います。

 現時点でございますが、今委員御指摘のように、判定員として合格した人数は千九百五十六人おるわけでございますが、そのうち常勤でピアチェック機関にいらっしゃる方は百十八人にすぎない、その余は非常勤として千四百八十三人お勤めになっている。そういう中で、全体として見ますると、構造設計に対するニーズが非常に深くなった関係で、こういった構造技術者に対するニーズが非常にタイトになっているものですから、当初非常勤でそれなりの仕事を果たしていただけると思っていた方々の担うウエートがちょっと落ちているんじゃないか、そういったことも今起きている問題の一つの背景にあるんじゃないか、こう思っております。

 したがって、本質的なことは、先ほどダブルチェックに関する制度の合理化についても御説明しましたが、加えて、ふやすことと、あとは全体の関係機関の協力を得ながら常勤の判定員をふやす、さらには非常勤で働いている方についても、過渡的な措置として、大変恐縮ではございますが、超過勤務を含めまして相当仕事をしていただく、こういったことを関係機関にお願いしてまいりたい、こう考えております。

三日月委員 済みません、この詳しい数字については通告していませんでしたけれども、しかし、今御答弁いただいたことに加えて、例えばピーク時と平常時をどう見るのか、地域ごとの技術者の偏在をどう見るのか、また常勤と非常勤の、今常勤の方が足りないという体制をどう改善していくのかという、一歩踏み込んだ判定員の確保のあり方というのが私は求められていると思うんです。

 したがって、ただ数をふやしますということだけではなくて、二月に講習会をされるのであるならば、もう少し地域ごとの状況分析でありますとか、今申し上げたそれぞれの場合の判定員の数の確保の点について、より踏み込んだ検討をしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 そしてもう一つ、やはり大臣認定プログラムのあり方です。局長はさっき、おわびかたがた、年内にやると言っていましたとおっしゃっていましたけれども、違うんです。施行前にやるとおっしゃっていたんです。これはるる質疑の中で御答弁いただいていますけれども。したがって、これがそもそもおくれているということについて憂慮したいと思うんですが、しかし、私は、本質を見誤ってはいけないということと、浮き足立っちゃいけないと思うんです、この対策。

 きのう、先ほども御説明いただきました大臣認定プログラムの仮認定制度をやることにしましたと。仮認定なんですね。しかも、民間ソフト会社がつくるものについて、国も含めてコンソーシアムをつくってそれを普及させていくんだということです。本質的なことでお伺いしたいんですけれども、そもそも、建築設計にかかわる計算プログラムを大臣認定することの意義をどのように国としては位置づけていらっしゃるんですか。

冬柴国務大臣 大臣認定プログラムを使った場合には、申請から確認の期間を三十五日にしてよろしいということです。それを使わない場合は七十日でございます。そこのところが違います。

三日月委員 審査期間が短縮できるということについては存じ上げているつもりなんですけれども、そういうことを可能にする計算プログラムを国が大臣認定というお墨つきまで与えて整備することの意義をどのようにとらえていらっしゃいますか。

和泉政府参考人 法的な効果は今大臣から説明したとおりでございます。

 大臣認定をする意義でございますが、これは姉歯事件のときにさまざまな計算プログラムもあって、姉歯事件の際にそれの違法入力とか、あるいは途中の偽装とか、こういったことが行われた。これについて、建築確認の制度の合理化、円滑化という観点からは、途中省略等ができる大臣認定プログラムが必要なんだけれども、そういったことが起きちゃいけない、そういうことを含めまして、社会資本整備審議会等で議論をして、新しい大臣認定プログラムの要件、具体的には違法入力ができない、途中過程での偽装ができない等々の要件を加えまして、その上で、安心して使える新しい大臣認定プログラムをつくっていこう、こういったことが今回の大臣認定プログラムの意義でございますし、また、大変申しわけございませんが、そういった難しい要件でございますのでおくれておる、こういった状況かと思います。

三日月委員 社会資本整備審議会で専門家の皆さんがじっくりと議論をしていただいた過程があることも承知をしておりますし、不正な入力ができないように措置している、そして改ざん防止措置もとらなあかぬ。したがって、難しいから時間がかかっている。でも、できた以上は、細かい計算過程は審査しなくても済むし、それによって審査期間が短縮できたり、手数料の軽減もできるんだということまで告知をされているんですけれども、しかし、本当にそれでいいんでしょうか。建築行政の中で、構造計算プログラムを、国がお墨つきを与えて審査期間を短縮したり手数料を軽減するという、この体制だけで本当にいいのか。

 コンピューター依存の設計だとか審査にまた戻ってしまうのではないだろうか、ブラックボックス化された建築設計という状態に再び陥ってしまうのではないかという点を、どのように国土交通省として、前回起こった問題を反省しながら今後対策をとっていかれるおつもりなのか、それもあるから仮認定制度なんだと開き直られたらそれまでなんですが、ちょっとその点についてお答えください。

和泉政府参考人 今委員幾つか御指摘になりました。まずは、そういったプログラム依存が結果として技術者の質の低下あるいは建築確認の劣化にまたつながるのではないか。こういったことにつきましては、仮に今回大臣認定プログラムができて使ったとしても、それは計算過程のチェックを安心してできるということだけでございまして、当然のことながら、計算する大前提でございますところの入力をどう設定するか、あるいは各構造加工の部材の強度をどう設定するか、これは当然設計者がやらなくちゃならない。その部分を当然今回の改正でやらせていただきました建築確認審査の指針等でしっかり見るわけでございますので、その限りにおいて、構造計算プログラムに計算プロセスを依存したとしても、いわゆる適切でない設計が行われたり、あるいは質の悪い建築技師がふえるということはないと思っております。

 その上で、この仮認定、これは法律上の用語ではございません、委員御指摘のように。この趣旨は、私どもの理解では、本来ならば、こういったプログラムができれば爆発的に普及するわけでございますから、民間企業も一生懸命やってくれているわけでございます。しかしながら、通例は民間企業の中でクローズドでダブルチェックをしますので、なかなかそれは時間がかかる。この際、これだけ実務界から要望されたものであるからして、力のある設計会とかあるいは審査する側が共同して、そういった完成に近づくための作業を、私ども音頭をとらせていただいて、共同でやって早く進めよう、こういうものとして御理解賜れればありがたいかと思っております。

三日月委員 今取り組んでいらっしゃることなり、その背景にある御趣旨は理解をいたしました。しかし、この際ですから、言われるから何かもうばたばたと仮認定するとかという対策ではなくて、もう少し腰を落ちつけて、じっくりと計算プログラムのあり方、大臣認定のあり方についても検討し直して対策を講じていくということも必要ではないか。本質を見直していくということの必要性について指摘をさせていただきたいと思います。

 あと二点、今後の質疑、検討に備えてお伺いをしたいと思うんです。

 まず、二百年住宅について、昨年中旬に突然二百年住宅という言葉が出てきました。お伺いをすれば、福田総理が自由民主党の中で住宅土地調査会長をお務めになって、そのときにまとめられたビジョンがあったので、それが政府の政策にも反映されてきたというふうにお伺いをしています。

 その趣旨や政策内容についてお伺いしようと思いましたが、これを聞くと時間が長くなりますので、端的にお伺いをいたしたいと思うんです。

 私は、住宅インフラを超長期にわたって長もちさせていこうということについては異論はありません。むしろ、もっと早くそうすべきだったと思いますし、住生活基本法の議論の中でも、その問題については私も賛同をさせていただきました。

 これから税制面、法律面でそのためのいろいろな措置が提案されてくるんだと思うんですが、私はそのときに、何もICタグだとか、スケルトンとかインフィルとかというわけのわからない言葉を出してこなくても、例えば日本古来の寺社仏閣、住宅もそうです、経年だとか天変地異に耐え忍んできた、長年もってきた伝統的木造建築があるわけなんですね。こういうものが一つも入っていない、今回のビジョンの中に。さかのぼって、福田会長のもとでまとめられたビジョンの中にはそういったことが入っていない。

 国土交通省として、この薄っぺらい政策をそのまま出してくるのではなくて、日本が古来大事にしてきたようなことについて、改めて見直して、検証して、そういうものこそ、例えば木材であるとか伝統工法であるとか、そういうものを見直す契機にすべきではないかと思うんですけれども、これについては大臣にちょっとお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 奈良の法隆寺へ参りますと、西暦六〇〇年代に建てられた数百棟の建物がいまだ現存しているんですね。私は日本人として大変誇りに思っているところでございます。したがって、我が国の風土、そして、そういうものを生かした木造建築というのはすぐれたものであり、世界に喧伝して恥ずるべきものではなしに、むしろ自信と誇りを持てるものであると思っております。

 したがいまして、住生活基本法の中にも、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術の継承そして向上を図るため必要な措置を講ずることが高らかにうたわれているわけでありまして、こういうものを基礎として、木造でも結構、二百年はどうか知りませんけれども超長期にもつということができますし、日本人の、今マンションということで、手軽なあれだし、それから土地の価格も高いものですからそういうことになっていますけれども、本当は土の上に建った木造の建物に住みたいという願望をみんな持っていると思うんですね。そういうものを我々はやはり求めながらも、ただ、そういうものは三十年やそこらで建てては壊しということは、有限の木材という貴重な資源を建築廃材、そういうものにしてしまうことは余りにももったいないわけでございます。

 その意味で、スケルトンと言ったらいいかどうかは別として、外殻のしっかりした、日本の木造建築というのはそういうものだと思うんですね。そこを使う人が中は自由に間仕切りができる、そういう構造が日本建築、和の建築のいいところだろうと思うんです。そういうものを生かしながら、やはり超長期にもつ家というものは、一代で負担する住宅費も軽減することができますし、環境にも優しいという意味で、福田総理もそうおっしゃっていますけれども、超長期住宅というものを慫慂していったらいいというふうに私は思っています。

三日月委員 言葉で聞けばふんふんと思いますし、最初に二百年住宅を見たときに、私はそういうことがうたわれているんだろうと思ったんです。それで、国土交通省の皆さんから御説明を受けたら、今おっしゃった伝統の部分だとか和の部分だとか、そういうことを一言も書いていないんですよ。

 したがって、例えば、木材もそうですし、地域の大工、棟梁の皆さんが維持修繕をしてきた日本古来のそういう家の守り方であったり、また伝統工法、このままいけば廃れていくかもしれません。今、大事にしようという取り組みも国交省内でやられていますけれども、そういうことについてもう一回見直して、日本ならではの超長期住宅構想をつくっていこうじゃないかということこそもっとメーンでうたわれてもいいんじゃないかという提案をさせていただきながら、年明けの、もう明けていますけれども、これからの議論にまた加わっていきたいというふうに思います。

 気象温暖化のことについても長官にお伺いしようと思いましたが、済みません、時間になりましたので、これで終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

竹本委員長 三日月君の質疑は以上で終わりでございます。

 次に、小宮山泰子君。

小宮山(泰)委員 二〇〇八年の幕が開きまして、最初の国土交通委員会で質問させていただけること、大変光栄に思っております。

 時間が二十分と限られておりますので、早速質問に入ってまいりたいと思います。

 まず最初に、大臣も大変熱心に取り組んでいただいております都市再生機構賃貸住宅の安定した居住についてという点で、先ほども同僚委員からも質問がございましたけれども、改めて決意を伺いたいと思います。

 昨年も私はこの問題、質問もさせていただいておりますが、この点に関しましては、独立行政法人の整理合理化計画や都市再生機構賃貸住宅の再編・活用計画に関連して、大変大臣にも頑張っていただいております。確かにこの機構については数々の問題もありますし、直さなければいけない点も多々あるというのは存じております。

 しかし、現実に、高度成長期に日本を支えてこられた今定年間近の方々や六十歳を超された方々が居住者の大半を占め、七十七万戸という大きな居住戸数に対応するということにおいては、やはりこれから三年後の見直し、また団地ごとの再編・活用計画が提示された中において居住ができるのか、そういう多くの不安をお持ちのことも事実でもございます。

 この点が前回の質問から見ましても変わった点でございますので、ぜひわかりやすく、そしてさらに大臣の決意をもう一度改めて伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

冬柴国務大臣 高度成長期に地方から上京されて、住を求めて、当時若かった人たちも、公団住宅に当たった、入れたということで大変喜んでいただいた、そういう時代がありましたが、三十年、四十年を経過した今日、その人たちの頭にも白髪が生えるんです。そういう人たちが過半を占める、しかも所得が下から二〇%以内、そういう人たちの住生活を脅かす、安定を害する、これは私は絶対にしてはならないことだと思っております。その点についてはいささかも変わりはございません。

小宮山(泰)委員 力強く、ありがとうございます。

 この点に関しましては、これからも、私も国土交通委員としても、また、うちの民主党としてもしっかりとサポートして、そして、やはり一生懸命頑張った方が報われる日本のある意味一つの象徴としても、この点はしっかりと守っていきたいと思っております。

 ましてや、先ほど大臣もおっしゃられましたけれども、高度成長期に日本の経済的成長を支えた皆様です。多くの居住者の中には、いろいろなスキルを持っている方もいらっしゃいます。また、公団住宅に関しての経営や競争入札のあり方やその価格についても、非常によく勉強も研究もされている多くの皆様方がいらっしゃいます。ぜひこの点に関しては、こういった方々は知的な資産とも言えますので、こういった方々がこの都市再生機構の経営や、またいろいろな運営に関しましても御意見をいただき、採用できるような、そういった環境づくりの御提言もぜひお願いしたいと思います。よろしいですか、一言。

冬柴国務大臣 そのとおりでございまして、この独立行政法人都市再生機構の職員という方は、独法ができたときに望んで行かれたか、あるいは、国家公務員でおれば安定しているけれども、そういうところへ飛び込んでいこうということでやられた方もたくさんいらっしゃると思うわけであります。

 そういう方々が、私が今言ったような思想でいろいろな仕事をしていられますが、特に賃貸住宅部門におきましては、本当に、中に入っていられる方の立場を尊重しながらやっていられます。

 私の地元にも西武庫団地という大きな団地がございますが、これが改築を、改築というよりも建てかえをいたしまして、約二十階建ての立派なものに建てかわっており、そこにはエレベーターがきちっとついています。今まで五階建てでもエレベーターはありませんでした。

 そういう中に入っていただくについても、家賃の負担が重くならないようにという配慮を彼らがしてくれまして、我々の方に政策提言をしてくれているわけでありまして、したがいまして、我々も一生懸命、四百億円というような大きな、この窮迫した財政の中でも確保して、そしてかかわっていただく方々が、家賃の負担によってそこを出ていかなければならないというようなことが起こらないようにしているのは、彼らの熱心な献策に基づくわけであります。今後も大事にしていきたいと思います。

小宮山(泰)委員 いい例も本当にありがとうございます。

 さて、今、やはり日本も高度成長期を過ぎまして、国と地方の関係というものが非常に変わってきています。ましてや地方財政においては非常に苦しい現状が続いているのは、だれもが承知をしていることだと思います。

 その中において、夕張市の例もそうですけれども、下水道事業経営に関しては非常に多くの問題もございます。しかしながら、今、都市部も農村においても、合成洗剤を使ったりという意味では生活は変わりません。つまり、生活から出てくる排水などに関しては、汚水処理というものは、これからもやっていかなければいけない重要な点ではあります。しかし、それに伴う財政支出、また地域の住民や、そして地方自治体に対する財政負担という割合は大変大きくなっております。

 昭和三十三年の下水道法の制定以来、現在は、特にまた下水道は、公衆衛生の向上、水質保全の環境面ばかりでなくて、雨水対策による安全確保などで大きな役割を果たしていること、これに対しては、評価も期待もしております。しかし、自治体の下水道債借入金残高総額が三十兆円を超え、地方財政の大きな負担となっている現状も否めません。さらには、今後、下水道整備事業は市街地から郊外、地方においては中山間地へと移って、下水道事業を進めるには、自治体の負担能力をはるかに超える財政投入というものが必要となってくると見込まれております。

 国交省の資料にも、汚水処理コストを比較し、人口が密集した地域は下水道、人口のまばらな地域は合併浄化槽というようにすみ分けるという考えが示してあります。その上で、集合処理の下水道を選択するのか、個別処理の合併浄化槽を選択するか。

 人口密度、人家の密集程度を勘案してその均衡点を決めるという考えは理解できますけれども、残念ながら、この点に関して具体的な施策や視点というものが、理念は正しいと思うんですけれども、余りにも地域にその決定をゆだねたままで、結局のところ、補助金が必要であったりとか、いろいろな要件から、また、これからかかってくる年間一兆円とも言われる維持管理のために財政を圧迫する、そういったことも見受けられるのではないかという懸念もしております。

 この財政状況ですけれども、平成八年度から十七年度までの十年間に、下水道事業に建設費として三十兆円、料金不足の補てんで十一兆円、合計四十一兆円の公費が投じられ、今まで以上の自治体の負担というものも懸念されます。

 通告してありますけれども、ぜひこの点に関して、下水道事業の財政規模の大きさ、そして地方の借金を膨らませてしまいかねないこの問題について何か発想の転換が必要だと考えますが、この点について御所見を伺いたいと思います。

冬柴国務大臣 下水道処理は、国民の生活、衛生管理の上からも非常に大事なものでありますし、また、限りある水資源というものを再利用する。例えば、私の住む近畿地方では、水を六回使っているんですよ。そのたびに浄化という技術がすごく発達しておりまして、大阪は六回目の水を、下水道も含めてですよ、これを飲み水に使っています。水道をひねればおいしい水が出てきますし、何と、大阪商人だからでしょうか、大阪市水道局はこれをペットボトルに入れて、「ほんまや」という名称で売りに出して、よく売れているんですよ。それほど下水道処理というのはすごい技術だ。私は過日、大分県で開かれた水サミットで、皇太子殿下とかあるいはオランダの皇太子殿下の前でこの話をしまして、その大阪市が売っている水をみんなに飲んでもらいました。おいしいと言っていました。それほど下水の処理技術は物すごく発達している。

 しかしながら、それに対して多くのお金が要ることも事実でございますし、中小のいわゆる小さな公共団体においてはこれが大きな負担になっていることも事実でございます。

 下水道処理については、下水道で行う部分、合併処理で行う部分、あるいは農業排水、漁業排水というような集落排水で行う部分がありまして、所管も違いますけれども、私ども、下水道事業を国土交通省はやっておりますが、その幹線の部分については国が責任を持って二分の一を負担する。しかし、そこから先の枝の部分は地方で負担していただくことになっていますが、それについても、その財政事情によって、我々の方でもう少し負担ができるような方法も講じておりますし、また、敷地内に入った部分は個人負担ですけれども、こういう問題についても円満に進むように財政的支援をしていくような方向も考え、そしてそういうことをしなきゃならないと思っておるのが現状でございます。

小宮山(泰)委員 丁寧に答弁、ありがとうございます。

 また、この点に関しましては、三省連携によって汚水処理というのは現在行っていらっしゃいます。総務省さんはそういった意味でどういった御助言をされているのか。地方財政の負担について簡単に御説明いただければと思います。

榮畑政府参考人 今お尋ねがございました下水道事業の進め方に関しまして、当省といたしましても、やはり下水道事業、一般に建設の規模が大きく、建設の期間も大変長くかかるということで、地方公共団体に与える影響がかなり大きいところかなと思っております。したがいまして、こういうふうなことを十分考えて、適切に事業を進めていく必要があるんだろうと思っておるところでございます。

 そのために、具体的には、下水道事業を初め集落排水施設なり合併浄化槽等の中から一番いい処理施設を選択し、またそれを適切に組み合わせて、将来の使用料の水準なり一般会計に与える影響などを考えて、長期的視野に立って事業を進めていただきたい、そういうふうなことを繰り返し地方公共団体に通知等をしてきておるところでございます。

 今後とも、下水道事業の必要性、これは必要なものはもう当然でございますが、その一方で、経営健全化につきまして、さまざまな機会を通じて地方公共団体に通知等をして、きちんと考えていただくようにしていかなければならないと思っておるところでございます。

 以上でございます。

小宮山(泰)委員 ありがとうございます。

 総務省から、「平成十九年度地方財政の運営について」ということで、四月二十日付で各都道府県知事あての総務事務次官通知で、「将来の使用料水準並びに一般会計に与える影響等を考慮した長期の財政計画を策定することにより、長期的視点に立った効率的な経営に努めるとともに住民等に対して十分な説明を行うこと。」というような内容も含めた通知が出ております。

 これは本当に必要なことだと思うんですが、その一方で、平成十六年十二月十六日に、各都道府県の下水道担当部長あてに国交省の方から、これは下水道企画課下水道管理指導室長ということで出ている中には、実は「接続の徹底」という項目もございます。「接続済の者と未接続者との間の負担の公平など、無視し得ない多くの問題を生じることになるため、早急に改善しなければなりません。」と。

 これは下水道と合併浄化槽の接続のことを指摘しているんですが、例えば岐阜県の揖斐川町の例でありますけれども、当初一万九千人の下水道整備計画を、既存の浄化槽は下水道整備計画から除外する、市街地周辺は浄化槽で整備する、この方針に従って見直しを行った結果、当初その整備に二百三十四億円必要と見積もられていたものが百五十九億円と、七十五億円削減できたと言っております。

 また、逆に今度は、下水道経営の効率化のために下水道整備区域内では浄化槽の接続を義務づけているといった説明も聞かれたり、また、多分先ほどのものが影響しているんだと思いますが、結果、茨城県の常陸大宮市の流域関連公共下水道の例を見ると、一人当たりの費用は確かに漸減しますけれども、市町村が負担する総額は逆に増加したという例も聞こえてきます。

 そこで、やはり最終的に、都市計画やいろいろな地方、地域からの要望や実施計画が出てきても、それが本当に今後この汚水処理というものに対し寄与できるだけの許可になるのか、この点は非常に疑問に思う点も多々ございます。

 この点に関しましては、大臣、実は必ずしも接続をしなくてもいいのではないか、やはりこれから少子高齢化、また人口減少という日本の構造が変化する中において、こういった制度の改正や、また通達というんでしょうか、こういったところの見直しというのをぜひもう一度徹底して改めて、そして現場というものを大切にし、また地方というものを大切にするということが必要だと思うんですが、この点に関して一言いただければと思います。

江藤政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま委員の方から接続についての私どもの文書の紹介があったんですが、その内容につきましては、浄化槽だけではなくて、未接続の家庭全般について接続をやっていただきたいと。と申しますのは、下水道が整備されても、接続が進まないと、下水道の本来の目的である公共用水域の水質の保全であるとか地域の生活環境の改善ということが図られないわけですから、そういう意味で、法律上も下水道が整備された区域については一応接続の義務がかかっておりまして、そういう取り組みをお願いしているところでございます。

 先ほど……(小宮山(泰)委員「いいです、時間がないので。その点ですけれども……」と呼ぶ)

竹本委員長 ちょっと待ってください。委員長の指示を受けてください。

 どうぞ、もう一度。

江藤政府参考人 委員先ほどのお話の中で、一番大事なのは計画的に整備を進めていくことだろうと思っておりまして、既に浄化槽がかなり整備をされている地域については、公共団体の方に適時見直しをやっていただいて、経済性があるとか、あるいは地元の意向を踏まえて、場合によっては下水道区域を狭める、小さくするというようなことも含めて、社会状況の変化であるとか、あるいは場合によっては人口減少というのもございますので、そういう動向全般を見直しながら適正な事業の進行をやっていただきたいということで、市町村にお願いしているところでございます。

小宮山(泰)委員 大変失礼いたしました。

 ぜひ見直しは早くした方がいいんだと思います。下水道をつなげますと、そこに居住がなくなっても、そういう意味ではずっと管の処理や、そしてメンテナンスも必要になります。ましてや敷設には大変大きな予算もかかりますし、これからは、大体敷設して今までやってきた三十年、四十年という経過年数を考えますと、今後その改修というものが地方自治体での大きな負担、また住民の負担につながってまいりますので、この点に関しましては、十分精査をし、そして許可を出すというようなこともぜひしていただきたいと思います。

 また、三省庁同士で横の連携をされているという割には、汚水処理の能力ということは言われているんですけれども、どうもまだまだ縦割り行政が残っているというのも、ヒアリングをさせていただく中で随分と見受けられます。

 例えば、全国での都市規模別で見た下水道の整備状況のグラフですが、下水道の分、国交省の関係のところはそこだけ載るんですけれども、環境省だと浄化槽の部分も載せていたりとか、そういう意味では、本当に日本の水をどうきれいにするかという点がありますので、こういった資料に関しても一元化をするなり、仲よくお互いに汚水処理をしっかりとやっていただきたいなと思います。

 本当であるならば公契約法についても質問したかったところではありますけれども、本日お配りしております資料のとおり諸外国では、やはり今、地方の財政状況というか経営危機の状況というのは、非常に土木建築業は苦しいところにあります。ピンはねがない、そういった日本、地域をつくるためにも、全国からも、もちろん大臣のおひざ元であります尼崎市からも要望書、意見書などが出ておりますので、この点は資料を配付させていただきましたのをごらんいただくことで、また次回に質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

竹本委員長 次に、後藤斎君。

後藤(斎)委員 大臣、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 大臣、昨年、年当初には余り予想しなかった中で大きく三つ、日本経済、特に地域経済を減速させた影響があるというふうに思っています。一つは、原油・穀物も含めた国際市場が年当初に想像した以上に高騰をしてしまったというのが一点。もう一つは、先ほど来同僚議員からもお話がありました、昨年私も質問させていただいた、建築基準法の審査の厳格化による申請並びに確認件数の減少ということで、新規住宅着工件数が大幅に減少した。さらには、サブプライムローン、これはアメリカの住宅ローンの問題でありますが、これも日本経済に年後半から大きく影響した。

 この三点の中で、大臣、特に冒頭お尋ねをしたいのは、十二月二十八日に、大臣が去年最後の閣議後の記者会見の中でも御発言をされていますが、原油高騰対策、もう秋ぐらいから、この冬はちょっとやばいよと。特に地方の厳寒地の方々、そしてトラック業界の方々、いろいろな業界にこの原油高騰というのが大きく影響しています。

 トラック業界だけではなく、国交省所管であれば建築業に従事される方々も、公共事業が減る、要するに需要が減って、石油関連の資材費はコスト増になっているということで、ダブルパンチで、私の地元でも何社か、結構以前であれば元気のいい建築業の方々も、本当に冬を越せるかというふうなお話もありましたが、何とか十二月危機というのはその会社の方々もいろいろな御努力で越えたというお話も聞いています。やはり十二月二十八日の記者会見の中でも、補正と二十年度本予算の部分で、五百億強の予算を原油高騰対策にお使いになるということであります。

 ただ、大臣、一方で考えると、原油の国際相場が一年前のほぼ倍になり、特にトラック業界がメーンで使われている軽油の価格も七割上がっているということで、それが一年間にコスト換算をすると、トラック業界の方々にお聞きをすると七千億の負担増になっていると。

 これは、荷主さんとの契約交渉の中で、以前もお話をさせていただきましたが、なかなか価格転嫁ができない、料金引き上げができないというふうな、何重苦の中で対応なさっているということを考えれば、五百億という数字が私は適切かどうかはわかりませんが、大臣、できるだけやったというふうなコメントもされておりますが、やはり抜本的な対応を、今の状況を、建設業、トラック、物流、大きな部分だと思うんですね、大臣。

 これは、まさに日本の、後で時間があったらお聞きをしますが、道路を整備する、鉄道を整備する、社会資本を整備する、その潤滑油、血液としての部分が停滞をしてしまったら、幾ら税収をふやす、要するにもうけていただいて頑張ってもらう、元気になってもらうということにつながっていかないというふうに思うんです。

 大臣、国交省関係のトラック、建築、タクシーもそうですが、そういう部分について、現状、原油高騰という中でどんな影響があるというふうに御認識をされて、それに対してどのような施策を講じながらその負担を軽減されていこうとしているのか、まず冒頭お伺いをしたいと思います。

冬柴国務大臣 まず、トラック業界は大変な負担でございまして、今委員がおっしゃいましたように、業界全体では、一円上がれば百六十億の負担になる、そして今は、十五年からの比較をしますと、実に六千三百億の負担増になっているということで、これはもう経営努力ではとても吸収できる話ではない。しかも、それに従事する人たちのほとんどが中小企業であるということから、非常に重大なものと受けとめております。

 また、それと同じように、内航海運。これは離島間の足としての役割を果たしていただいている。そのようなところも、この燃油暴騰によりまして今九百九十億ほどの負担増になっているということが明らかにされております。

 したがいまして、今おっしゃいましたように、福田内閣におきましては、年末、これに対する対策を網羅的に考えたわけでございまして、予算措置としては補正予算それから二十年度予算ということで、例えば、内航海運の特に離島航路につきましては十七億五千万円の補正を、去年の倍額でございますが、そして、二十年度では四十一億という、これも倍額を確保したように、その業界業界によって我々も対策を講じさせていただいているところでございます。

 トラックにつきましては元請、下請という関係がありますから、それを運賃に転嫁していただかなければならないわけでございます。したがって、私も、昨年の十二月十八日でございますが、日本商工会議所岡村会頭に面会を求めまして、これについて商工会議所がどうこうすることはできないでしょうけれども、傘下の組合の方に、製造してこれを運搬するということは車の両輪ではないか、そういうことで、製造業の方も、運搬をする人がこういう窮状に陥っているということを十分御理解いただいて、運賃改定について温かい目で見てほしいということを要請申し上げたところでございますし、また、経済団体連合会におきましても、国交省の幹部がお伺いをいたしまして、そのようなお願いもいたしております。

 各地方におきましても、運輸局の幹部がそれぞれの企業を訪問いたしまして、今私が申し上げたような、大きな負担になっている、このままでは運送業が成り立つことができなくなる、そうなった場合に全体的に混乱するわけでして、これを何とか分担してほしいということを申し上げてきたところでございます。

 この暴騰対策についてはいろいろ手は打っていますけれども、トラックにつきましては、私どもは、高速道路の通行料、こういうものを引き下げることによって、特に運送業のように多頻度に使っていただく、夜間も使っていただくという方に手厚くなるようなことも今考えているところでございまして、なるべく早くそういうものを打ち出していきたいと思っております。

後藤(斎)委員 大臣、今のようなお話をお伺いしながら、もう少し詰めた議論というか、具体的な議論をしていかなければいけないと思うのは、コストが七千億円上がっている、特にトラック業界という観点からいえば、例えば軽油引取税を暫定税率部分でも軽減をすることができるかどうかとか、そういう部分も御検討を多分されたと思うんですが、あわせて、建築業界も先ほど需要減、コスト増ということで、例えば建築単価というのを、四半期か半年かに一遍、分厚い電話帳のようなものをまとめていますが、そこにはどんな形でこれから反映をされていくのか。この二点について、大臣、具体的にちょっとお話をお伺いさせていただけますか。

冬柴国務大臣 軽油引取税についてはもう少し下げてほしいという話があります。これは十七年度ベースでございますが、軽油引取税の税は暫定税率を含めて一兆円でございます。これはすべて地方が税収として受け取るものでございまして、それを失うということは、地方財政にとってはほとんどもう破綻を意味するような金額になると思います。

 私は、そういう意味で、この暫定税率を維持しながら、もちろんそれは道路を使っていただいているわけですから、そうしながら道路建設なり今言うようないろいろな政策を打っていくということが、受益と負担という両面からバランスがとれないと、物価対策としての、今の燃費の暴騰というのは、本当に僕はけしからぬ話だと思うんですけれども、サブプライムローンから逃げた資金が投機の対象としてこういうことに入っているということは本当に許しがたいと思うんですけれども、現実は、そういうその時々の問題で、それが物価に大きく反映する。

 しかしながら、我々が今求めている道路の整備あるいは道路関連の予算というのは、国家百年の計なんですよ。我々の子供や孫たちにも、あるいは国際競争に勝ち抜くためにも、あるいは本格的な少子社会が始まった現在において、この十年間というのは非常に貴重な時期だと思うんです。その間に社会資本の骨格である道路を整備するということは、地方の再生においても非常に大きな問題だというふうに思うわけでございます。

 したがいまして、幹線道路の東半分ができたらその半分のところに十七の工場団地が張りついた、いかに道路の敷設という社会資本の整備と地方経済の活性というものがつながっているかということを如実にあらわしているのではないかと思いますが、そのような国家百年の立場に立った道路の財源と、今起こっている、大変な問題です、大変な問題だけれども、燃油の暴騰ということは切り離して考えていただきたいなというのが私の真意でございます。

後藤(斎)委員 大臣、おっしゃっていることはわからないわけではないんですが、やはり今、例えば税収が、実際、トラック業界の経営者の方々も納税どころではない、いつ本当に赤字負担で、債務超過で、みずからの会社の経営が立ち行かなくなるという危機感を持たれています。いずれこれは、先ほど川内議員からもお話がありましたように、時間を十分とってもう少しきちっとしたお話をしたいと思うんです。

 大臣、先ほどの建築基準法の確認も、これは今、申請件数が回復をして、審査も今まで以上にスムーズにいっている。ただ、今まで、例えば一戸当たり設計監理も含めて二千万円でできた住宅が、二千百万円、二千二百万円になっても、安全性が確認される前提があるんですが、タクシーの料金引き上げのときもお話をさせていただきましたが、それがすべて消費者価格に転嫁をしてしまう、原油高騰もすべてが消費者価格に転嫁をしてしまうということであれば、これはまさに景気後退と物価上昇という二つの負の分を持ってこれから日本経済全体が立ち行かなくなる形になってはいけないということの指摘が一つ。

 そして、先ほど大臣が、軽油引取税、地方に歳入欠陥が出てしまうという話、それもわかります。ただ、それは内閣全体の中で、国、地方の財源配分であるとか、そういうもので歳入欠陥を起こさないような手法というものも当然できるわけですが、これもまた後日、もう少し時間をとってやりたいと思います。

 大臣、先ほど委員長からリニアの実験線の視察を委員会でさせていただいたという、冒頭、報告をしていただきました。特にリニアの問題も、鉄道という部分では、先ほどもお話をさせていただいたように、道路と鉄道と航空、港湾、いわゆる社会資本をどういう形でこれから整備していくかという中の大きな基軸だというふうに思っています。

 特に整備新幹線が、今整備計画対応になっている区間をトータルすると二兆円とか、いろいろな報道も載っていますが、例えば中期計画の六十五兆から五十九兆に下がって、その五十九兆と二兆円どちらが優先かということではなくて、やはり社会資本は社会資本として全体を見据えながら整備をしていかなきゃいけないというのが私の思いであります。

 これは、国交省で別の計画部門を担当なさっている国土形成計画の中では、鉄道、道路というのは陸上交通の整備ということで一体化をして、とりあえず今均一化されているので、私は、その方がはるかに国民の皆さん方にも、また大臣がおっしゃっている、税をどう使っていくかという関係が明確になっていくんではないかなというふうに思うんです。

 大臣、昨年十二月の二十五日にJR東海が、私たちが視察をした後ですが、東京―名古屋を二〇二五年までに五・一兆円と予想される整備費用を全額JR東海が負担をして整備をしたいということで記者発表をなさいました。

 今までの整備でいえば、整備新幹線は今は機構という中で建設を進められていますから、国や地方自治体の負担が生じるということであります。今の全国新幹線鉄道整備法の十三条でも、機構が行う場合という部分でその記述がありますが、完全に民間の自己資本でやるというのは、多分今までの全国新幹線鉄道整備法という枠では余り想定をしていなかった。国交省からお聞きすると、これは「機構が」という主体があるから、この十三条だけ見ても、自己負担で民間がやることはできますと。

 ただし、大臣が四条に基づく基本計画を今決定して、これは一九九〇年ですからもう十八、十九年ぐらい基本調査をやられている、特に地形、地質ということでやられている。それを、例えば七条の整備計画まで行くのには、まだこれから輸送能力であるとか費用の具体化であるとかいろいろなことを詰めていかなきゃいけない。やはり、大臣、今までの鉄道行政であれば、例えば予算の財源論があって、整備新幹線が全部終わるまでは次のステップには行けないよというのが去年まで前提にあったと思うんです。

 ただ、先ほどちょっと触れさせていただいた大臣の二十八日の閣議後の記者会見では、そうではないと。新しいスキームというものが、今まで国や地方自治体が税負担をしながら対応していたものを、民間の財源、自分たちの資金の中で計画的にやっていく、それを後押しするということを……。

 全国新幹線鉄道整備法も、国土交通大臣が決定をし、国土交通大臣が営業主体、建設主体を六条に基づいて指名し、七条では国土交通大臣が整備計画を決定しなければならないという一連の流れになっているわけですね。今までは少し抑止をした部分から、国民生活にとって、これから国際競争力を高めるであるとか、交流人口を高める、都市と地方の格差をなくす、いろいろな観点を先ほど触れた国土形成計画の中でもきちっと記述され、それに基づいてリニアというものが、冒頭、委員長も非常にいいものだったというふうな報告を委員の皆さんにしていただきました。

 そういう観点から、今まで少し財源論で慎重だった分を、もっと国土交通大臣が主体的に、この整備法でできることになっていますから、ぜひJR東海の主体性を尊重しながら、大臣はもっと促進をするという観点でこれからできるだけ早くの整備計画への決定ということも含めてお願いをしたいと思いますが、いかがでしょうか。

冬柴国務大臣 JR東海が自己負担を前提に中央新幹線の整備を磁気浮上のいわゆるリニアモーターカーで進めたいということを発表されたことは、大変重要な決断をされたというふうに受けとめております。これは一説では五兆を超えるという大きなお金でございますので、もしこれを国家として財政上負担をしながら進めるということになりますと、その財源をどうするんだということが一番大きな問題になるわけでございまして、その点を自分の方でやるんだとおっしゃっていただければ、我々としては国民のコンセンサスも確かめながら進めていかなきゃならない、私はそういう立場だろうと思います。

 これにはいろいろな利害関係がありますね。例えば国土の骨格を形成する重要なプロジェクトです。したがって、自分が金を出すからこれをやるんだと言われてもいかぬ場合がありますが、この中央新幹線というのはそれにふさわしいものだろう。これはコンセンサスがあると思うんですね。しかしながら、関係の省庁とか、関係地方公共団体とか、JR東海が一体となって取り組んでいく必要があります。

 したがいまして、そういうことを見ながら、社会の動向とか、東海道新幹線の輸送状況、今走っている部分ですね、あるいは整備新幹線の整備の状況等、検討すべきことはたくさんあると思うんですが、しかし財政的な面を自分で負担するんだとおっしゃった以上は、私は国民のコンセンサスというものを確かめながら前向きに取り組むべき案件だというふうに思っております。

後藤(斎)委員 時間が来ましたので、たくさん残しましたが、次回に質問させていただきます。

 どうもありがとうございました。

竹本委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 年の初めの質疑ですから、大臣にことし全体の景気動向や国民生活への影響に対する認識を聞きたいと思います。

 ことしは年明けからニューヨーク市場で原油先物が初めて一バレル百ドルを突破し、その影響もあって株価が急落するなど、市場の大混乱で幕をあけました。昨年夏のアメリカで起きたサブプライムローンの破綻が引き金となって欧米での金融危機に発展したり、察して行き場を失った投機資金が原油などの商品市場に向かって、原油、さらには農産物の高騰を加速させました。これが日本国内へも波及して、灯油やガソリン、食料品という生活必需品の値上げが続いています。

 昨年十一月の消費者物価は前年よりも〇・四%上昇し、値上げ圧力はさらに高まって、消費者は生活防衛へ傾きつつありまして、物価の上昇が消費をさらに萎縮させるという悪循環が心配な状況になってきています。

 その上に、各同僚議員からもお話がありましたように、建築基準法の審査についての行き過ぎた厳格化によって建築確認が滞る混乱を生んで、住宅着工が大幅に落ち込んでいます。あわせて、建築資材などの偽装も相次いで発覚するなど、消費者の不信は広がっています。これらが一層景気の足を引っ張る心配があります。

 そこで、大臣に、ことしの日本の景気、また国民生活への影響はどうなると考えているのか、また、その点で国交省としてどのように対応するおつもりか、基本的な認識をお伺いしておきたいと思います。

冬柴国務大臣 平成十九年の十二月十九日に閣議了解されました「平成二十年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」というものがございますが、これによれば、平成十九年度の経済動向については、「景気は、一部に弱さがみられるものの、回復している。」「企業部門の底堅さが持続し、景気回復が続くと見込まれるものの、改正建築基準法施行の影響により住宅建設が減少していること等から、回復の足取りが緩やかになると見込まれる。」その一方で、「サブプライム住宅ローン問題を背景とする金融資本市場の変動、原油価格の高騰等が我が国経済に与える影響については注視する必要がある。」このようにしているわけでございます。

 また、平成二十年度の経済の見通しにつきましては、「世界経済の回復が続く下、十九年度に引き続き企業部門の底堅さが持続するとともに、家計部門が緩やかに改善し、「自立と共生」を基本とした改革への取組の加速・深化と政府・日本銀行の一体となった取組等により、物価の安定の下での民間需要中心の経済成長になると見込まれる。」とされているわけであります。

 なお、民間住宅投資についても、「改正建築基準法施行の影響による減少から回復する。」とされているわけであります。

 このような政府の公式的な立場を踏まえまして、国土交通省としては、原油の高騰あるいは改正建築基準法が景気や国民生活に与える影響が極力小さくなるように引き続き取り組んでまいらなければならないし、非常に大事な局面であるというふうに判断をいたしております。

穀田委員 私は、少し違った角度でいうと、例えばこの間、日経新聞や朝日新聞も書いていますように、日本の経済動向の中心問題がやはり軸足を移さなければ大変なことになるんじゃないかということを述べていることに注目する必要があるんじゃないかと思っているんです。例えば朝日新聞は、「家計の個人消費を加えて双発エンジン型にできるかどうか。それが問われている。」こう書いています。

 私は、家計、個人消費をいかにしてエンジンとして稼働できるかどうかというところに軸足を移さなきゃならない。政府の発表している月例報告などでも、やはり企業の成長が家計に波及している割合が非常に少なくなっているという問題を提起しているわけですよね。そういう問題として今見なければ、いわゆる経済動向一般論じゃなくて、政府の置く軸足の問題をどうすべきかということに着目する必要があるんじゃないかなと思っているものですから、そこを少しお聞きしたわけなんです。

 その際におもしろかったのが、「目下、景気の足を引っ張っている最大の犯人は、耐震偽装に端を発した建築基準法の規制強化だ。」こういう指摘まであるわけですから、その意味では私は、二つ目に言ってほしかったのは、こういう言い方がいいかどうかはあれですけれども、国交省不況ということ自体があるんじゃないかと言われているぐらい問題があるということだけは指摘をしておきたい。その二つを私としては言いたいなと思っています。

 そこで、サブプライムローンの破綻が先進国の金融市場を揺るがせましたが、このローンをもとにした金融商品が最先端の証券に仕立て上げられて欧米や日本などの金融機関に拡散していったことにあるわけです。住宅ローンが不良債権化したのも、住宅ローンのままだったら他に波及することはないわけですが、証券化され、他の債権と組み合わされ、証券化して金融商品として販売されたら、その商品のリスクは見えないまま拡散する。まさに証券化のマイナスの部分だと言えます。

 証券化といえば、政府は、住宅ローンを証券化することを国を挙げて推進しています。住宅金融公庫を独立行政法人日本住宅金融支援機構にして、住宅ローンの証券化の支援をする仕組みに変えました。

 極めて単純な質問なんですけれども、日本の住宅ローンの証券化についてサブプライムローン問題のような心配はないのか、日本はそのような事態にならないという根拠はあるのかということについてお聞きします。

冬柴国務大臣 実は、独立行政法人改革におきまして、ずっと議員の中で都市再生機構についてだけいろいろ質問を受けましたが、今、独立行政法人住宅金融支援機構について穀田委員から質問がありました。

 私は、これを株式会社化することは今委員が危惧されるような問題が惹起する、だからそれは困る、そうしない方がいいということを強く訴えて、総理もそれは認めていただいたというのが現状でございます。

 どうしてかといいますと、この住宅金融支援機構が発行する社債というものは、住宅ローンとは全く切り離されています、切断されております。これは、支援機構が、低利で長期で、しかも一番大事なのは固定金利でのローンに対して、それを買い取るという制度をとっているわけでございます。買い取ったローンは信託会社に信託をいたしまして、信託受益権というものを売るのではなく自分のところに保有して、それを引き当てに社債を発行しているわけでございます。

 この社債については、スタンダード・アンド・プアーズといういわゆる格付会社にAAAという最高の格付をつけていただいておりますから、非常に安い金利で、集めたお金をそういう政策に沿った、固定金利で長期で安定したローンに対してだけ補給するという形をとっておりますので、サブプライムローンのようないわゆる変動金利、そういうものは一切とっておりませんので、私はこれは絶対に安全だというふうに思っております。

穀田委員 アメリカとは違うということについて異論があったんですけれども、私は、そういうことでそんなに楽観視していて大丈夫かなと。また、当時の質問の中で、証券化の問題について、それはあかんでという話は私はしていますので、お忘れなきよう言っておきたいと思います。

 そこで、原油高騰対策について聞きます。

 これは、国民生活への影響は重大だと思うんですね。原油高騰が引き金となって原材料の価格が高騰している。あわせて、他の製品価格が上昇し、穀物価格も高騰する。また、先ほど述べた建築不況というものも連鎖して、景気の減速は必至だと思うんですね。

 政府は昨年末に、原油高騰対策、「原油価格の高騰に伴う中小企業、各業種、国民生活等への対策の強化について」ということを発表して、打ち出しています。その内容を私聞きましたけれども、値上がりした価格はそのままにして、価格の転嫁や負担軽減策を基本としています。もちろん、福祉灯油など、私どもの要求した内容もあって、それはそれとして必要なことだと思うんです。しかし、国交省の対策は、先ほど、離島の話は大臣が割と説明していらっしゃいました。でも、それ以外の、確かに高速道路料金の引き下げの方ははっきり説明していましたけれども、地方バス路線の維持のためなどでいうと、欠損が出た場合や燃費のよい車両にかえるなら補助というものであります。

 問題は、これで対策は十分なのか、そういう認識でいるのかということなんですね。そこはどうですか。

冬柴国務大臣 我々としては、政策として発動すべきものは現状においては十分にした。しかし、自由経済のもとにおきましては、それぞれが買う商品が暴騰したからといって、それを国民の税金で補助するということについては限界があると思います。

 したがいまして、例えば、トラック業界は大きな、六千三百億と、これはとてもじゃないけれどもその業界で吸収できないというものについては、トラック業界がなくなればだれが困るか、やはり製造業が困るわけでございまして、ですから、元請、下請というものについての秩序があります。したがって、そういう法的な枠組みがある部分についてはそれをもちろん駆使させていただきますけれども、値上げ交渉にやはり応じてほしいということを関係業界に我々としては訴えるということも一つの方法だと思ってやっているわけでございます。

穀田委員 それは当たり前のことでして、ただ、私は、十分にしたというふうな認識でいるとなると、ちょっとそれは違うなと思っているんです。

 例えば地方バス路線の維持にしたって、今お話ししたように、運行により生じた欠損にいくわけですよね。それから、車両購入で燃費のよい新型車両へ更新を図ればいいとか、船もそうなんですね。全部、そんな買うお金があるのやったら苦労せえへんわけで、その前段で困っているわけです。

 市場経済云々かんぬんと言われましたけれども、本来であれば、もちろん、その市場経済を混乱させている投機マネーに対してどのように規制するのか、その規制のためにどのように手を打って、また、この間、ドイツでもサミットがありましたけれども、そのときには日本はどういう態度をとったのか、また投資マネーの自由化に対して、今現実、政府はどういう対策をとっているのか、そのことがすべて問われるわけですよね。その辺を抜きにして語ることはできないし、私は逆行しているということだけ一言言っておきたいと思うんです。

 問題は、他の同僚議員からもありましたけれども、やはり価格そのものを引き下げる対策は見当たらない、そのことを検討するつもりはないのかということなんですね。私は、いろいろ立場はあると思うんです。ただ、事は緊急を要する問題だ、燃料にかかわる税金の減税措置は当然あってしかるべきだと私も思うんです。

 その前に少し言っておくと、いろいろな要請をしていると言っていますけれども、なかなか、価格転嫁の問題でも、国土交通省のアンケート調査によっても、対等な値上げ交渉ができる環境にないというふうに、トラック運送業者の八七・三%の方々が答えているわけですね。また、逆に契約条件の低下につながるという方が三六・三%というぐあいに、荷主がそういうものをきつくやっているということは百も承知なんですね。

 そこに対しては、そういうやり方をやるのは当然としても、やはりそういうトラック業界や運輸交通業界、さらには一般自動車ユーザーから出されている要望、ガソリンや軽油にかけられている税金のうち、せめて暫定税率上乗せ分、これを引き下げてほしいという要求。例えば、ガソリンでいえば約二十五円安くなるんですね。これは緊急措置として有効な手段だと思うんですが、それはいかがですか。

冬柴国務大臣 その点につきましては、国家百年の計ということを先ほど申しましたけれども、物価の対策とそのために国家百年の計をつぶしてしまうということは、私はできないというふうに思います。

 例えば、トラックでいえば軽油引取税、これが、先ほどもあれいたしましたけれども、本税が十五円、それで暫定税率が十七円十銭ということなんですね。これはどこへ行くかというと、全部地方なんですね。総額で一兆円です。それで、暫定税率の分は五千億を超える金額なんですが、それを失うんですね。そうすると、地方は道路整備ということには大きく後退してしまわざるを得ないわけでございまして、それでいいのか。

 私が申し上げたように、あかずの踏切とか、あるいは学童が毎日使っている道路、四万四千キロ、こういうものが歩車道の区別がなくて、四十人以上の子供が並んで通学しているところに自動車が突っ込んできて死傷するというのは、こんなことをこの国で許してはいけないわけでありまして、そういうものもすべて道路特定財源で賄われております。また、トラック業界に対しては、私どもは手厚く通行料金の引き下げを考えようと思っております。実行しようとしています。

 そういうことで、この道路特定財源を失うということは、先ほども申しましたけれども、二兆六千億という税収がなくなるんですよ。そうしますと、国レベルで一兆七千億、地方で九千億、こういうものが、これは揮発油税ですけれども、失うということになりますと、京都府においてもあるいは市町村においても大混乱が生ずると私は思います。

穀田委員 それを言うと、大体そういうふうに言うんですよね。だけれども、すぐ例を出すのは、子供たちの歩道なんというのを例で出すんですけれども、中期計画の一番最初に出ているのはそれじゃないんですよね。国際競争力の強化という話をしているんですよね。だから、そういう道路まで削れとか、そんなことを言っている話じゃないのです。緊急にこういうのを削ったらどうやと。しかも、国家百年の大計と言うけれども、もともと百年の計を暫定税率でやっているということ自体が、暫定という言い方自体が百年の計でないということを証明しているじゃないですか。

 それから、地方財政がこれほど苦しくなっているのは何か。それは、道路の財源が欲しいというよりも、全体の財源が大きく落ち込んでいることから実は出ておる事態なんですよね。そのことの根本を抜きにしてそういうことは言えないということについては言っておきたいと思うんです。

 しかも、ついでに言っておけば、あなた方が調べた自治体や多くの方々の要望は、渋滞の緩和であり生活道路なんですね。それを、国際競争力の強化に基づいてでっかい道路をつくるなんということをだれも要望しているわけじゃないということも明らかだと思っています。

 ですから、私は、国民生活を守るということからすれば、ずっとやると言っているんじゃなくて、そういうものも含めて、当然、私どもは議論としては一般財源化も主張していますから、立場が違うことは明らかにしつつ、当面緊急にそういうことをすべきだということを言っておきたいと思うんです。

 最後に、建築確認の問題に関して一つ二つ言っておきたいと思うんです。

 大臣は、昨年十月二十四日の当委員会で私が国交省の責任について質問したときに、なかなかうんと言わなくてどう言ったかというと、何となくそうは言っているんですけれども、せんじ詰めれば運用面の問題だった、建築確認手続が延びて着工が大幅に減少している事実について真摯に受けとめる、回復するために努力することこそ責任のとり方だなんて言っているんですね。

 その後、福田首相は十二月十九日の閣議で、こういう結果が出ることを十分予期しなかった、経済的な悪影響を及ぼしたことはよく反省しなければならない、そう反省の弁を述べた。大臣は、十月の時点では経済的な悪影響まで言及されていなかったし、反省するとも言っていなかった。

 私は、経済的な悪影響を及ぼしていて、しかもそれが、マクロの事態だけじゃなくて、ミクロで見ればどれほどの事態が起きているかということからして、どう認識し、現在の責任をどう感じておられるのか、改めてお聞きしたい。

冬柴国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、震度五強で崩壊するような十階建て以上のマンションが公然と売られたということは驚きであり、私ども国民の安全、安心を担当し、またそういう建物についても我々担当させていただいているものとしては、この国で二度と再びこういうことは出さない。そういう意味で、学者その他の方々の意見も十分に聞き、そして皆様方の国会における審議もいただきながら改正をいたしました建築基準法というもの、これを誠実に履行しようとしました。

 しかしながら、先ほどから御指摘をいただきました大臣認定プログラム、こういうものが予想に反しておくれている。この二十一日には仮という形で認定をして動き出すにしても、去年の六月二十日に施行されたということから見て非常に遅延をしたということは、私は率直に国民に対しておわびを申し上げなければならないというふうに、今そのように思っております。

 しかし、後戻りはしてはならない、そういう事態があっても、何とかこれを一過性のものにして国民経済へ及ぼす影響を最小限のものにしなきゃならない、こういう思いで、一生懸命努力する、あらゆることをやる、これが今私がとる責任の内容だろうというふうに思います。

穀田委員 おわびするということがありましたから、それはそれでいいんだと思うんです。

 ただ、大臣は十二月四日の会見で、通常のようになるまでには若干の時間が欲しい、温かい目で見守ってほしいと発言しています。これに対して建築実務者からは、実務を知らないでの無責任な発言だということが報道されているし、また、温かい目で見ている間に何百件の工務店がつぶれるか私も楽しみといった皮肉を込めた意見などの声も上がっています。

 私も十二月にある建築会社の社長から話を聞きましたけれども、十一月、十二月は通常の三分の一の売り上げしかない、来年回復する見通しは立っていない、深刻さが増している、この間、建築確認さえ進めば数カ月後には事業も回復すると考えていたが甘かった、単体建築物の建築確認が済んでも事業が間に合わず、全体の事業計画そのものが取りやめになったり延長されたりなどの事態が続いています。

 こういう事態について、実情について、国交省として本当に認識されているだろうかということをお聞きします。

冬柴国務大臣 もちろん認識をしているつもりでございますし、そのために、特に中小企業者に対する政府系金融機関の貸付限度額二億四千万というものを四億八千万に広げ、据置期間一年というものを二年にし、そして金利についても、特段に低利で、そしてまた、担保がなくても、若干金利は上がるにしても、融資の道を広げようということを早くから手を打っております。

 そしてまた、中小企業信用保証協会の保証枠というのは二億円が限度で、もう全部使っている人がたくさんいるんですが、今回の問題につきまして、別枠でもう二億を保証する、そういう措置も講じました。

 また、当初、建築関係十五業種という人たちに対してこの保証ということにしましたけれども、それでは漏れているところがあるという御指摘をいろいろなところから受けまして、これは財務省、もちろん経済産業省と十分協議をして、もう二十業種を追加指定していただきまして、三十五業種についてそのような保証をさせていただいているわけでございます。

 何とかこれを一過性のものにして、この期間を切り抜けていただきたい。このような融資制度によって切り抜けていただきたい。民間の需要が落ち込んでいるわけではありません。したがいまして、必ずこれは近い将来回復すると思うわけでございますから、何とか持ちこたえていただきたいというのが私の気持ちでございます。

穀田委員 そこで、私は、二つあると思うんですね。

 今、内容が少しずれているのが一つ二つあったと思うんですけれども、十月二十四日にもそういう中小企業対策を要望したところであります。それはお互いに共通している認識なんです。問題は、そういうもとで、結果として、この一連の確認厳格化によって、一年過ぎてみれば中小業者、工務店が多くつぶれたという結果にならないように、私は、そこのところをしっかり見ておかないとあかんということを言っておきたいと思うんです。

 そこで、今後問題が起きる四号建築物に対する確認審査の特例問題について聞きます。それは、廃止時期を慎重にすべきだということなんですね。

 御承知のとおり、この建築確認審査担当者が構造面の審査をしなくてよい特例があります。この特例が改正法に基づいて二〇〇八年末に廃止される予定です。中小の建設業界などから、四号特例を拙速に廃止すれば、ようやく正常になってきている四号建築物の確認審査がまた停滞するおそれがある、この建築物の設計、施工の実務者は中小事業者が多いので、再度の停滞を招かないように行政に配慮を望むという要望が出されています。

 今回の建築確認停滞の混乱を考えれば、慎重に対応すべきだと私は考えていますが、その点の大臣の見解をお聞きします。

冬柴国務大臣 慎重にやらせていただきます。

穀田委員 これは慎重の上にも慎重を期してほしいと思っています。

 最後に一点だけ言いますと、例えば、全建総連などは、見直しに当たって過度な負担とならないよう配慮すること、これは皆さんのところに要望していることは御承知だと思うんです。

 あわせて、私は、結局のところ、地場における地域工務店などの業者排除につながることのないように、ある意味では、四号特例のそういう拙速な施行をやめて、そういうことの凍結だとか現場の意見を聞くということもしっかりしないと、慎重にと言っている意味は、いや、慎重にやっているんですよ、というのは、この間、法の実行のときに、慎重にやっています、慎重ですと言ってやって、この結果でしょう。そのことがまた重なる時期なわけですよね。それは重々御承知だと思うんです。

 ですから、私どもの言っている慎重というのは、よく意見を聞きながら、もう時期が来たからやりまっせというような話にしたらあかんでということを言っているんですが、そこは大丈夫でしょうか。そこだけ最後に言っていただければありがたい。

冬柴国務大臣 お説のとおりでございます。

穀田委員 終わります。

竹本委員長 以上で穀田君の質疑は終わりました。

 次回は、来る十五日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時九分散会


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