衆議院

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第6号 平成20年2月29日(金曜日)

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平成二十年二月二十九日(金曜日)

    午前九時一分開議

 出席委員

   委員長 竹本 直一君

   理事 西村 康稔君 理事 西銘恒三郎君

   理事 望月 義夫君 理事 山本 公一君

   理事 川内 博史君 理事 後藤  斎君

   理事 高木 陽介君

      赤池 誠章君    小里 泰弘君

      大塚 高司君    鍵田忠兵衛君

      金子善次郎君    亀岡 偉民君

      北村 茂男君    佐田玄一郎君

      島村 宜伸君    菅原 一秀君

      杉田 元司君    鈴木 淳司君

      谷  公一君    土屋 正忠君

      徳田  毅君    長崎幸太郎君

      長島 忠美君    葉梨 康弘君

      林  幹雄君    原田 憲治君

      牧原 秀樹君    松本 文明君

      盛山 正仁君    安井潤一郎君

      若宮 健嗣君    石川 知裕君

      小川 淳也君    逢坂 誠二君

      小宮山泰子君    古賀 一成君

      長安  豊君    三日月大造君

      森本 哲生君    鷲尾英一郎君

      赤羽 一嘉君    穀田 恵二君

      糸川 正晃君

    …………………………………

   国土交通大臣       冬柴 鐵三君

   国土交通副大臣      平井たくや君

   国土交通大臣政務官    金子善次郎君

   国土交通大臣政務官    谷  公一君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   松元  崇君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   加藤 利男君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 御園慎一郎君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   香川 俊介君

   政府参考人

   (水産庁漁港漁場整備部長)            橋本  牧君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         佐藤 直良君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            榊  正剛君

   政府参考人

   (国土交通省都市・地域整備局長)         増田 優一君

   政府参考人

   (国土交通省河川局長)  甲村 謙友君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  宮田 年耕君

   国土交通委員会専門員   亀井 爲幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

二月二十九日

 辞任         補欠選任

  岡部 英明君     土屋 正忠君

  鷲尾英一郎君     小川 淳也君

  亀井 静香君     糸川 正晃君

同日

 辞任         補欠選任

  土屋 正忠君     牧原 秀樹君

  小川 淳也君     鷲尾英一郎君

  糸川 正晃君     亀井 静香君

同日

 辞任         補欠選任

  牧原 秀樹君     安井潤一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  安井潤一郎君     岡部 英明君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)


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     ――――◇―――――

竹本委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房技術審議官佐藤直良君、総合政策局長榊正剛君、都市・地域整備局長増田優一君、河川局長甲村謙友君、道路局長宮田年耕君、内閣府政策統括官松元崇君、内閣府政策統括官加藤利男君、総務省大臣官房審議官御園慎一郎君、財務省主計局次長香川俊介君及び水産庁漁港漁場整備部長橋本牧君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西村康稔君。

西村(康)委員 おはようございます。自由民主党の西村康稔でございます。

 この道路特定財源の特例法でありますけれども、もう既に、この委員会でも十四時間の審議を重ねてきておりますし、予算委員会でもいろいろ議論がなされてきておりまして、論点も大体絞られて尽くされつつある状況だと思いますけれども、きょうは特に、高速料金の値下げの話、そして一般財源化の議論を中心に議論を進めさせていただければというふうに思います。

 まず最初に、高速料金の値下げの話でありますけれども、私の地元は、兵庫県第九区、明石と淡路島、淡路島はかつて冬柴大臣の選挙区でもありましたし、よく事情を御存じのことと思いますけれども、本四架橋、明石大橋、鳴門大橋とかかっておりまして、この料金の値下げにつきましては、非常に地元の関心も高いところであります。

 今回の見直し案といいますか、予算案では、昨年の政府・与党の合意の中でこのように方向性が出されております。つまり、地域の活性化、物流の効率化、渋滞の解消等々の政策課題に対応する観点から、高速料金の引き下げなど既存高速道路ネットワークの有効活用、機能強化策を推進するということになっておりまして、さらに、高速道路会社においてコスト縮減などさらなる経営合理化に取り組むことによる追加的な措置も含めて、二・五兆円の範囲内で債務を国が承継し、高速料金の値下げを行っていくという方向性がなされているわけであります。

 ちなみに、その本四架橋、明石大橋から、神戸西から四国に渡る、鳴門までの料金、基本料金七千六百円でありますけれども、これが今、ETCを使ってマイレージ等を活用すれば、四千四百三十九円まで、四〇%を超える割引をされているわけであります。

 これでもまだなお高い、特に、一つには、地元の住民からすると生活道路ともいうべき道でありまして、橋を渡らないと本州に行けないということでありますし、トラックの業者からすると、軽油代初め燃油代が高騰している中で非常にコストがかさむという話、それから、地域の活性化という観点からいうと、観光の活性化という視点でも、少しでも安くならないかという視点でいろいろ議論をさせていただいているところであります。

 まず最初に、昨年以来行っていただいておりますこの社会実験について、トラックについての夜間の割引であるとか、休日の普通車、これは観光活性化という視点だと思いますけれども、それぞれ行っていただいておりますけれども、どのような効果が出ているのか、これは事務方、道路局長でしょうか、お答えをいただければと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のように、昨年の八月二十日から神戸淡路鳴門自動車道それから瀬戸中央自動車道につきましては、夜間の零時から四時まで、大型車料金を三割引という社会実験をやってございます。それから、西瀬戸自動車道につきましては、休日九時から五時まで普通車料金を二割引するという社会実験を実施しております。

 その効果でございますが、今申し上げました神戸淡路鳴門自動車道及び瀬戸中央自動車道の夜間の大型車交通量が約一割増加をいたしました。

 一つの課題は、淡路島島内で料金がかかっておりまして、一般道におりるトラックが非常に多くございましたが、一般道に一たんおりていました大型車が約六割減少いたしました。したがって、現道の夜間の騒音が要請限度以下に改善をされるという効果が見られております。

 一方、西瀬戸自動車道の沿線につきましては、観光施設の利用客数が一五%、昨年同時期に比べましてふえているという、いろいろな効果が計測されてございます。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 今局長のお話しのとおり、それぞれのルートでそれぞれの効果が上がってきているわけでありますけれども、引き続きこの料金値下げ、引き下げにつきましてはぜひ拡充をしていただくべくお願いをしているところでありますし、本予算でも、二十年度予算案では一千五百億円を超える予算を計上されているところであります。

 ぜひ大臣にお伺いをしたいと思うわけでありますけれども、今局長も御指摘ありました、橋の料金を下げてほしいという思いと、島内の高速料金もできるだけ引き下げをしてほしい。

 お手元に一枚、新聞記事、地元神戸新聞の記事でありますけれども、昨年六月の事故、これはトラックが、淡路島の一番南の端のインターをおりて、今御指摘のとおり、下の道を走っていくわけですね、ここで、大型トラックにはねられたという事故でありますけれども、非常に頻繁に事故が起こっております。橋は渡らなきゃいけないけれども、できるだけコストを削減するために島内は下道を走るということで、大臣よく御存じのとおり、淡路の道はガードレールもなければ歩道もないようなところもたくさんありまして、もちろんそういったところの整備もお願いをしたいわけでありますけれども、橋の料金とともに島内の高速料金の値下げもぜひお願いをしたいなという思いであります。

 今回計上されている予算とともに、公団が民営化されたことによって、いろいろな自主努力も期待されるわけであります。

 例えば、御案内のとおり、淡路島に渡りますと最初のサービスエリアで今観覧車が動いておりまして、昔ではなかなか考えにくいことだと思うんですけれども、民間会社になったということで、いろいろなアイデア、いろいろな発想を取り入れて、そういう集客の仕組みも考えているというところであります。それから、かつて小泉総理も話されたように、高速道路に置いてある電話の電話機が非常に高いというふうなことも御指摘があって、これも改善をされたと聞いております。

 そういったさまざまな民営化による自主努力、それも含めて、それから平成十九年の補正予算で料金引き下げのさらなる追加的な実験、これは本四架橋にはないというのは非常に残念なことでありますけれども、今回、二十年度予算で計上もされておりますし、もろもろ、地域の活性化そして生活道路という視点、橋を渡らないと通えないという点、それから物流の効率化等々含めて、さらなる料金引き下げをぜひ期待したいと思います。地元の事情をよく御存じの冬柴大臣に、ぜひそのあたりの方針、御決意をお伺いできればと思います。

冬柴国務大臣 本州四国連絡橋、橋の料金値下げにつきましては、兵庫県や淡路島の三市を初め地元自治体や物流事業者の方々などからたくさん御要望をいただいているところでございます。

 具体的な料金引き下げの内容につきましては、各高速道路会社と機構が国民の御意見を伺いながら今後計画を作成する予定でありますが、国としても、こうした地域の方々からの御要望や料金社会実験の結果を踏まえまして、地元自治体と連携して検討を進めてまいりたいと思っております。

 いずれにいたしましても、本州四国連絡橋を有効に活用していただけるよう、国民の目線に合った内容となるように十分配慮していきたいと思っております。

 なお、本四会社としても、四月の五日それから六日、土曜と日曜日でございますが、この二日間、普通車を半額にする割引などを会社の企業努力で行う予定であるとも聞いております。引き続き、民営化の趣旨を踏まえ、各種割引の実施に努めるものと考えております。

 また、Aルートでは、深夜零時から四時、大型車に対して三割引き、九千円というところを六千三百円にする等の社会実験等をしたいということでございます。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 会社の自主努力による新しい割引の話も御説明いただいて感謝を申し上げたいと思いますけれども、ぜひ、大臣に、政治家として、地元兵庫県選出、そしてかつての選挙区でもあられたということも踏まえて、将来、地域の活性化に向けて大胆な値下げも含めて御検討いただければと思いますので、一言いただければと思います。

冬柴国務大臣 淡路へ行きますと、どの人を見てもみんな思い出のある顔でございまして、にこにこしていただくと、この人たちの幸せを願わざるを得ないのでございまして、頑張ってまいります。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 さらに、平井副大臣も四国で、私の選挙区と海を隔てて隣同士で、よく淡路島と小豆島を間違えるわけですけれども、ぜひ、平井副大臣、一言御決意をいただければと思います。

平井副大臣 西村先生は淡路島、私は四国ということなんですけれども、ついこの間、うちのいろいろな審議で、瀬戸大橋というのが何か無駄な公共事業の典型事例としてやり玉に上がっていたんですが、四国に住んでいる私からそういうものを考えてみると、やはりちょっと悲しい気持ちにならざるを得ないなと。

 これは、決まったのが昭和四十五年の衆議院、参議院で、全会一致で決まったんですね。そのころ、私、物心がついた中学生ぐらいで、本当に夢のかけ橋ができるんだというようなことで、本当に将来の大きな夢を持っていた時代です。今考えてみると、先生のところの橋がちょうど十周年、私のところの橋が二十周年ということで、大きく時代が変わったなということは思います。

 そういう中で、大臣を超えて料金値下げのサービストークはできませんが、しかしながら、思いは一緒です。この橋は、三橋をもっと使ってもらって、地域の経済とかそういうものに貢献できるようにしないといけないし、こういう構造物というのは、やはりこれから次世代にいかに残していくかということも大事だと思います。大臣とともに、全力で地域の皆さん方の御希望にかなうように頑張りたいと思います。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 特定財源の使い道といいますか、今後の検討の中で、もちろん、必要な道路をつくっていくということが第一にあるわけでありますけれども、既にあるネットワークを有効に活用するという視点からの活用、特に料金引き下げ、今の大臣、副大臣のお言葉を信じまして、ぜひ期待をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 それで、真に必要な道路というところでありますけれども、確かに、事業計画五十九兆円、これも、無駄はないのか、本当に必要なのかというところの見直しは、真摯に常に行っていかなければならないというふうに思うわけでありますけれども、予算委員会だったでしょうか、この委員会でも議論があったと記憶をしておりますけれども、この道路財源をまちづくり交付金に使うことはおかしいというような議論も野党の皆さんから出されておりました。これはもちろん道路にかかわる部分での活用だと思いますし、ばらばらな予算でやるのではなくて、一つの交付金として一体的にまちづくりをやっていくという視点から非常に有効な使い方ではないかと思うんです。

 実は、私の地元も、まだ地権者の議論なんかも必要なんですけれども、兵庫県の選挙区の明石の駅前でありますけれども、ダイエーが撤退をして非常に空洞化をしている。大臣もよく御存じだと思います。そこで、中心市街地の活性化をやろうということで、今いろいろ知恵を持ち寄ってやっているところであります。今後、恐らく協議して計画をつくり、中心市街地活性化の申請を行うことを含めてさまざまな議論をし、その中でまちづくり交付金の活用も含めて地元は今考えているわけであります。

 こういう形で、私の地元明石に限らず、いろいろなところで中心市街地、駅前の活性化というのが課題になっていると思いますけれども、ぜひ、まちづくり交付金の活用も含めて、今後、地域の活性化に活用していただくことをお願いしたいと思います。その点につきまして、これは都市局長ですか、お答えをいただければと思います。

増田政府参考人 お答え申し上げます。

 お話ありました明石駅前付近につきましては、平成十七年度から、まちづくり交付金を活用いたしまして、快適な歩行者空間の整備、これには道路特定財源を充てているわけでございますが、そのほか、一般財源を活用して、老朽化した公営住宅の建てかえ等の事業を行っています。

 中心市街地の活性化ということですが、実は御地元の商店街は今この地区から外れているものですから、今御地元とも相談して、このまちづくり交付金を活用した中心市街地の活性化について御検討していただいていると思います。また、中心市街地活性化基本計画の認定を受けますと、まちづくり交付金の特例ほかさまざまな上乗せの支援ができるということでございますので、御地元におきましては、そういった基本計画の作成も含めて検討しているということです。

 そういった意味で、まちづくり交付金を活用した中心市街地の活性化というのに私ども取り組んでまいりたいというふうに考えております。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 私の地元に限らず、各地で、駅前の活性化、中心市街地活性化というのは、地方において大変疲弊をしている地域でありますので、予算の有効活用という観点からも、ぜひいい形での活性化に利用していただければと思います。

 もう一点、関連して、地元のことで恐縮なんですけれども、渋滞対策で今回もさまざまな予算が組まれておりますけれども、私の地元でも中心市街地の駅前の渋滞が非常にひどくて、事故もよく起きるわけであります。すぐになかなか拡幅というのはできにくいんだろうと思いますけれども、いろいろな工夫はできるんじゃないか。右折のレーンをつくるとかそういったことも含めて、それぞれの地区地区で特徴があると思いますし、やり方があると思いますけれども、ぜひ、渋滞対策、安全対策の視点から、そういったできることからやっていくということもお願いをしたいと思います。これは道路局長、よろしくお願いします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 中期計画(素案)の中で、渋滞対策を政策課題の一つとして取り上げております。全体で三千カ所を対象にして事業を展開するということでございます。

 今御指摘の、明石の中心市街地、駅前の渋滞でございますが、国道二号が、ちょうど駅前交差点で、西側四車線、東側二車線、変則交差点でございまして、日常的に混雑が発生しておりますし、御指摘のように、右左折にかかわる事故、そういうものが非常に多く発生してございます。

 東側二車線の部分は、御指摘のように人家が連檐しております。ビルも建っておりますので、四車線の拡幅というのは少し時間を要するのかな、なかなか難しい状況にありますが、御指摘のように、やはり、できることを交通安全対策としても渋滞対策としてもするということで、右左折の車両を誘導するための交差点内のカラー舗装、それから、公安委員会と連携して交差点内を車両がスムーズに通過できるような信号現示の見直し、そういうものを検討しているところでございます。

 早急に、公安委員会と調整を行い、必要な対策を講じてまいりたいと考えてございます。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 国道二号は、御案内のとおり、東西のかなめの道路でありますし、私の明石というのは、東経百三十五度、日本の標準時、中心でありまして、南北のかなめでもあります。その駅前が非常に混雑、渋滞をしておるということで、全国各地域でも同じような状況のところがあると思いますけれども、これも予算を有効に活用していく、地域の活性化、それから渋滞対策、経済の活性化という観点からも、そして安全対策という観点からも、ぜひお願いをしたいと思います。

 次に、一般財源化の議論を少ししたいと思いますけれども、先ほどの昨年十二月の政府・与党の方針でも、道路歳出を上回る税収については納税者の理解を得られる範囲内で一般財源として活用するということが決められているわけであります。

 平成十九年、平成二十年でそれぞれ一般財源化されている部分は幾らぐらいの金額があるのか、そしてまた、具体的にどういったものに使っているのか。これは財務省でしょうか、お答えをいただければと思います。

香川政府参考人 十九年度予算におきましては千八百六億円、平成二十年度予算におきましては千九百二十七億円を一般財源として活用することとしております。

 これらにつきましては、いずれも使途を限定しない一般財源ということでございます。

西村(康)委員 昨年一千八百億強、ことし、二十年度が一千九百二十七億ということでありますけれども、使途は、いろいろ聞いてみますと、例えばこれまで警察庁の予算でやっておりました信号機の整備、これは、省庁縦割りで、道路予算を出すということはなかなかなかったというふうに聞いておりますけれども、二十年度予算では、信号機の整備が二百三十億円でよろしいでしょうか、計上されていると思います。

 そういう意味で、これまでの役所の縦割りを超えて、納税者の理解を得られるものについては、いい形で使っていく、一般財源化をしていくということで、これもぜひ引き続き進めていただきたいと思います。

 ちなみに、昨年、議員立法で、準天頂衛星を飛ばして地理空間情報を整備しよう。つまり、地図情報、これは各県で今ばらばらの地図を持っていまして、いざ何か災害があったときに、その地図を合わせると、道路と道路がうまく合ってなかったり、あるいは幅が違っていたり、いろいろなふぐあいがあって、なかなか災害対策もできない。また、各ガス会社とか電力会社はそれぞれ地図を持っていて、何がどこにあるのか、そして、例えば独居でお一人でお住まいの御老人がどこに住んでおられるのか、そんな情報もなかなか各自治体も整備されていないという中で、地図情報を整備していこうという議員立法をさせていただきまして、成立をして、今基本計画をつくっているところであります。

 今、地図情報をアメリカのGPSに依存をしているわけでありますけれども、日本独自の準天頂衛星を打ち上げて、GPSを補完する形でそれぞれの位置情報、地図情報を整備していこうということも今やっているわけであります。今後、一般財源の使途として、例えばこういうGPSを補完する形での衛星の打ち上げ、あるいは地図、全国共通の白地図をつくっていき、それを各自治体、各企業が利用していく、こういった予算、これは納税者の理解を得られるんじゃないかという感じがいたしますけれども、この点についてどうお考えか、お答えをいただければと思いますが、これは財務省でしょうか、お願いします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 やはり、今議員御指摘の、まさに受益と負担の関係が明確な財源でございますので、そこのところがやはり納税者に、今おっしゃった準天頂衛星で地図をつくる、あるいはカーナビの定点を示すような電波を出すという、そこの部分でそういう理解が得られるかどうか、そこ一点にかかっていると思います。受益と負担の関係ということで考えてまいりたいと思います。

西村(康)委員 今後、道路歳出を上回る部分は一般財源化するということでありますし、納税者の理解を得られる範囲内でということでありますので、ぜひ、そんなことも検討していただければというふうに思います。

 民主党から、要綱、骨子のようなものが出されております。一般財源化、そして暫定税率をなくすということで、まだ対案の法律の形で出されておりませんので詳細はよくわかりませんけれども、私自身は、純粋、単純な一般財源化というとやや抵抗があります。

 今局長が言われたように、受益と負担の関係で、例えば、お配りをしております一世帯当たりのガソリン年間購入額、これは県庁所在地しかちょっと間に合わなかったんですけれども、各県庁所在地の比較であります。右側をごらんいただきますと、一番よくガソリンを一世帯当たり購入しているのが富山県富山市、八万八千円強、一番少ないのが一番下の東京、東京都区部、二十三区ですね、一万六千円で、これが約五・二八倍ということであります。

 東京は公共交通機関が整備をされているということもありまして、やはり田舎ほど車をよく使うということであります。私の兵庫県は四十二番目で、神戸市でありますが、ちょっとこれは大都市でありますので公共交通機関が整備をされているわけでありますけれども、これでも東京と比べると二倍強ということで、地方の人が、地方の家庭がより多く負担をしているというわけであります。

 これを一般財源化すると、お金に色はついておりませんけれども、当然、今後支出がふえると予想される社会保障、年金等に充てられる可能性が出てくるわけであります。そうすると、年金は人がたくさんいるところ、つまり、都市部にたくさん支出が出る可能性が高いわけでありまして、もちろん、お金に色はついていませんから、そういうふうにすぐ使えるということはわかりませんけれども、一般財源化をしてしまうと、田舎の人、田舎の家庭がたくさん負担した分を、東京の世帯に年金なり医療なり福祉なりの形で支出が出るということに、単純に議論をするとそういうことにもなりかねないわけであります。

 受益と負担の関係からいくと、一般財源化をするとしても、地方分に配慮をした一般財源化、もちろん、受益と負担の関係、納税者の理解ということが前提でありますけれども、そういったことを考えながら進めていくべきだと思いますけれども、この点について、これは財務省でしょうか、お答えいただければと思います。

香川政府参考人 一般財源の部分につきましては、使途を限定しておりませんので、都市とか地方とかという区分はできませんけれども、道路歳出につきまして、地方分に配慮すべきだというのはおっしゃるとおりでございまして、二十年度予算におきましても、地方道路整備臨時交付金につきまして、地方の財政状況に応じた交付率の引き上げなどの改善を図っていることのほか、道路関連施策として、無利子貸付制度も創設しておりますし、高速道路料金の引き下げ、スマートインターの増設など、地域の活性化に資する施策が盛り込まれておると思います。

西村(康)委員 ありがとうございます。

 受益と負担の関係からいっても、地方が多くを負担している財源でありますので、一般財源の部分の使途についても、ぜひ地方に配慮した議論を今後進めていただければと思います。

 最後に、冬柴大臣に、今の点も含めまして、民主党から要綱が示されて、まだ具体的な対案の形になっておりませんので何とも言えませんけれども、見る限り、暫定税率は下げて、かつ一般財源化、かつ地方の道路予算はしっかり確保するということであります。財源も示されておりませんので、なかなかすぐには議論できないと思いますけれども、ぜひ民主党には法案の形でしっかりと対案を出していただいて、今後、議長あっせんというものがあるわけでありますので、我々与党案、政府案のいいところも評価しつつ、また、民主党からもいい案が出てくれば、そこはいろいろ協議をしていくということだと思いますけれども、大臣、最後に、今後の議論について所信を伺えればと思います。

冬柴国務大臣 民主党は、二十七日ですか、特定財源廃止、暫定税率廃止などを内容とした道路政策大綱を取りまとめられたと聞いております。

 詳細な内容は承知いたしておりませんけれども、国、地方とも二十年度予算の論議が今進みつつある中で、具体的な内容を早急にお示しいただき、国会に提出いただくことが建設的に審議を進めていく上で必要である、このように考えております。

西村(康)委員 ありがとうございました。質問を終わりたいと思います。

竹本委員長 次に、石川知裕君。

石川委員 民主党の石川知裕でございます。

 冬柴国土交通大臣におかれましては、連日の審議、本当に御苦労さまでございます。きょうの毎日新聞でも、「役人に切り込め冬柴さん」ということで、公明党議員の方から随分、国交省過剰擁護に叱咤激励が飛んでいたことが新聞記事に載っておりました。今回、この総額ありきの道路整備中期計画のどんぶり勘定を正して、予算の適正な配分にぜひ努力をしていただきたいと思います。

 さて、この道路特定財源、実は私の地元で暫定税率をめぐって迷走がありました。私の地元は北海道十勝の帯広市というところなんですけれども、北海道の場合、車の保有率も大変高いですし、また、寒冷地でありますので、今、西村先生の資料の中にも、ガソリンの使用量、これは当然、車だけでなくて暖房代というのも入っております。広い地域でありますので、車で二十キロ、三十キロかけて通勤をする方もたくさんいます。また今、年金生活者の方々が、ガソリン代、また家にいると灯油代が大変かかるということで、地元の図書館だとかショッピングセンターだとか、そういうところに行って日中を過ごすということが大変多く見受けられます。

 そうした中で、冬場を迎えるに当たって、去年の十二月三日に、この暫定税率、いわゆるガソリンの税率を下げてほしいという議決を帯広市議会で行いました。しかしながら、国土交通省の方から大変御指導をいただいて、道路をつくれなくなってもいいのかということで、その後、何と三週間後に今度は道路特定財源を維持しますという議決に変わってしまったんです。

 まさに道路というものは中央集権の最たるものだと私は思っております、地方分権の時代に逆行するような。隣の網走という地域でも、これは大臣御案内のとおり、国土交通省の網走の方が勤務中に署名運動に歩いていた、こういうこともございました。

 まさに、これから地方分権を目指すということで、この道路の問題の改革というのは必要なわけでありますけれども、まずちょっとお尋ねをしたいのであります。これだけ巨額の財源が今まで歳入として入ってきたわけでありますけれども、道路特定財源が導入されて以降、どれだけの財源が歳入として国、地方に入ってきて、そして一般財源も含めて道路整備費にどれだけ使われてきたか、お答えをいただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 道路特定財源が導入されて以降の特定財源でございますが、揮発油税が昭和二十九年から、それから石油ガス税が昭和四十年から、そういう創設時からの総額でございますが、国、地方合わせて約百五十兆円でございます。

 一方、お尋ねの道路整備でございますが、国が行いました道路整備の総額、これは二十九年度から十七年度まででございますが、総額は五十兆円、地方が行われました道路整備の総額は百九十兆円ということで、合計いたしますと道路整備の総額は二百四十兆円でございます。

石川委員 この道路特定財源、御案内のとおり、元総理大臣の田中角栄さんが提案者としてこの法律ができました。そのときの提案理由というものを読みますと、

  我が国の道路の現況を見まするに、国道、都道府県道を併せまして、その延長約十三万八千キロに達するのでありますが、このうち一応改良せられましたものはその約三〇%に過ぎないのでありまして、残る七〇%、即ち延長九万六千三百キロは未改良の道路であります。而もその中には約一万六千キロの自動車交通不能の区間を含んでおるのであります。又鋪装道の状況は簡易鋪装を含めて六千三百キロでありまして、改良済延長の一五%に過ぎない状態であります。

  然るに最近目覚ましく発達しつつある自動車は、遂に戦前最高の三倍以上に達し、七十五万台を数えておる状況であります。而もこれらの車輌は大型化し、重量化し、高速度化しておるのでありまして、現状の道路ではとてもこれに耐えられぬ有様でありまして、道路の整備は緊急を要する問題と言わなければなりません。

云々と提案理由が書いてあります。

 戦後の荒廃の中、道路特定財源が、まずは経済の発展、また、交通不能区間が一万六千キロあると書いてありますけれども、生活の向上など、果たした役割は随分大きいものがあったと思います。

 最近、東国原宮崎県知事がこの暫定税率の問題、また道路特定財源の問題でマスコミなどに頻繁に出演をされております。せんだっても、民主党の道路特定財源をめぐるシンポジウムへお越しをいただいて、菅民主党代表代行と議論をしていただきました。

 その中で、これはきょうの毎日新聞にも、ちょうど二面を開きますと、いよいよ「「地方の番だ」大合唱」という記事が、今、毎日新聞で道路特定財源の問題を特集しているので毎日この記事が出ているわけでありますけれども、きょうは「「地方の番だ」大合唱」という題名でございました。

 そこで、東国原知事も、よくテレビ出演するたびに発言で、今まで宮崎県はいつか宮崎県にも高速道路が通るということで県民は我慢して税金を払い続けてきた、暫定税率が廃止になれば宮崎県の道路整備はおくれるということを盛んに訴えられております。しかしながら一方で、これが維持されたからといって、宮崎県にきちんと道路整備網が確立されるかどうかは自分自身もわからない、不安だということも発言をされております。

 この道路特定財源、先ほど道路局長の御報告にもありましたように、歳入歳出、大変な金額が使われてきたわけでありますけれども、国費として入った道路特定財源、案分で、例えば都道府県別にするとどれぐらい配分をされてきたかという大まかな試算というものはありますでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 国の道路投資額につきましては、各種統計をさかのぼれば、都道府県別の配分額について一定の整理はできると考えておりますが、他方、地方の方は御案内のように一般財源も入っておりますので、分離がなかなか困難だというふうに考えております。

石川委員 それは、国の歳入として入った財源を大体案分でどれくらい配分してきたかという資料を作成することは可能でしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 統計資料がどこまでかということもありますが、過去十年でありますと、そう時間なくお示しできると思います。

石川委員 東国原知事だけでなくて、地方の方は大変不安を持っておりますし、果たして、今まで公平公正に道路整備が行われてきたかということは、これは過去の検証も必要ですし、これからこのことはきちんと精査をしていかないと、この五十九兆円にも上る道路整備中期計画、国民の納得は得られないと思います。

 そこで、この中期計画もたくさんの目標を立てているわけでありますけれども、一番大切なのは公平で公正な予算の執行だと思います。まさに、ここが不透明なのが道路行政の一番の問題だと思います。

 戦後に高速道路ができた順番というのを見てみますと、当然、太平洋ベルト地帯を中心に、経済発展、これを傾斜生産で配分をしてきた経緯というものがあったと思いますけれども、改めてお尋ねをしたいのでありますけれども、戦後、どのような優先順位、指針でもって、高速自動車道、高規格道路等がつくられてきたのか、詳しくお答えをいただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 戦後、高速道路はどういう優先順位でつくられてきたかというお尋ねでございますが、昭和三十二年の国土開発縦貫自動車道建設法の制定を受けまして、まず、名神高速道路の建設が開始されました。その後、昭和三十年代には個別の高速自動車国道法の法律ができまして、それに沿って整備を進めてきております。

 それらの整備が始まった後、昭和四十一年に国土開発幹線自動車道建設法が制定されまして、全国七千六百キロのネットワークがこのときに決まりました。この考え方は、地方開発の中心となる都市などを相互に連絡するものであること、二つ目は全国の都市、農村地区からおおむね二時間以内で到達し得るものであることなどとの考え方に基づき制定をされました。これを機に、国土を縦貫する高速道路ネットワークを中心に、順次整備を進めてまいりました。

 昭和六十二年に四全総が決定をされまして、それを踏まえて昭和六十二年に国土開発幹線自動車道建設法の改正が行われました。先ほど都市、農村地区からおおむね二時間以内というお話をいたしましたが、このときは、全国の都市、農村地区からおおむね一時間以内で到達し得るネットワークを形成するために必要なもの、そういう考え方に基づきまして、高速自動車国道が一万一千五百二十キロ、予定路線が決められたところでございます。

 このように、高速道路につきましては、我が国の経済社会の動向を踏まえまして、全体的な計画や整備の仕組みが順次制定、見直しをされまして、その枠組みのもとで、地域の方々の声を伺いつつ、ネットワークとしての効率性等を考慮しながら、順次事業を行ってまいりました。

 なお、現在の高速自動車国道の供用延長は七千五百三十キロメーターでございます。

石川委員 この高速道路の建設、またこれからも新直轄を含めて、それぞれさまざまな議論を経て決まっていくと思うわけでありますけれども、きのう、松本剛明議員が予算委員会におきまして配付した資料に、「一般道路整備における財源の地域間配分の構造とその要因分析」という資料がありました。その中で、冒頭に、「道路特定財源がどの地域にどの程度支出されているか、そして何を基準にして配分されているのか、その因果関係はよく分かっていない。」という指摘が書かれてありました。

 国交省所管の財団法人高速道路調査会が出す機関誌の二〇〇五年十二月号に、その結果を出すリポートが載ったわけでありますけれども、この研究の後段の方で、「自民党の得票率が一%高くなると、県管理道路建設額は二・二億円増加することになる。」という推定結果が出されておりました。

 これは、この研究の基礎資料がどういうものを使っているのか等で随分変わってくるところはあると思いますけれども、しかしながら、道路整備の意思決定過程というもののあり方がきちんと精査されないと、透明性、公正性が確保されるには、今の仕組みでは私は確保されないと思っております。

 二十七日の参考人の意見陳述で、後藤議員の質問に対して、大分県の広瀬知事が、総額が確保されるのであれば一般財源化でも構わない、こういう趣旨の発言をされておりました。透明性、公正性が確保されて、真に必要な道路というものは、私は、一般財源化を行って、地域の住民が決めるべきだと思っております。

 大臣にお尋ねをしたいんですけれども、道路をつくる上で、透明性、公正性は、今、国幹会議などさまざまな仕組みがあるわけでありますけれども、今の仕組みのままで国民の理解を得られるとお考えでしょうか。

冬柴国務大臣 いろいろな見方はあると思います。ただ、高速道路、高速道路の国道、こういうものについては国幹会議の議を経るということでありますけれども、いろいろとこの審議で問題になりました高規格幹線道路とか、あるいは並行する一般国道、こういうものについて、もう少し透明性を高めるべきではないかという御意見がございました。

 しかし、高規格幹線道路も、ある一定の県内だけで終息するもの、また、ある交差点だけを改良するものなども含んでいるんですけれども、ただ、県をまたぐとか、複数県をまたぐような大きな道路というものについては、やはりこの手続を見直したらいいのではないかということを私は考えておりまして、その意味で、国幹会議というのはなかなか難しいわけですけれども、社会資本整備審議会というものがありまして、そこに道路分科会というのもあります。

 したがいまして、そういうところに諮るということも一つの方法というふうに考えて、そういうものを早急に立案しなさいということで、今、局の方にその作業を命じたところでございます。

 ただ、今まで、ではどういうことをやってきたかといいますと、何回も申し上げていますけれども、道路の中期計画をつくるに当たりましては、全国民に御意見をちょうだいするように働きかけまして、十一万人以上の人から意見をちょうだいいたしました。もちろん、首長さんからも、千八百七十四人、当時の首長全員からも意見をちょうだいしましたし、二千九百人を超える学識経験者、有識者の方からも積極的に意見を寄せていただいた。相当大規模に意見をちょうだいいたしました。そういうものを整理、分析いたしまして、御案内のとおり十六のニーズというものにまとめているわけでございます。

 また、具体的に、道路整備に着手する場合に、地方を無視して中央からどうこうするわけではなしに、地方で積極的にこの部分について道路をつくりたい、都市計画法による計画決定あるいは環境問題で環境調査というようなものも県でやっていただきまして、これは数年かかる場合もあるわけですが、そういう手続を経て、我々の方に道路整備についての要望、要求が来るわけです。そういうものの中から、熟度の高い、しかも客観的に見て必要な部分というものはおのずから決まってくるわけですし、またそれは客観的にわかると思います。

 そしてまた、これについて、ある場合については、そういう御意見を伺いながら決まっていくわけです。熟度それからもちろんBバイC、こういうものがその決定の大きな要素になってくるわけでございますが、そういうものを見れば、恣意的に国土交通省とかそういうものが決めているというものではないというふうに申し上げたいと思うわけであります。

石川委員 地方の意見を大事に考えていきたいという大臣のお話でありましたけれども、実際、国幹会議は地方の意見を十分に反映されているとお考えでしょうか。

冬柴国務大臣 会議には、それぞれの持ち分、持ち分があります。

 したがいまして、先ほどるる私は申し上げましたように、道路を敷設するに当たりましては、例えば、二十一世紀のグランドプランとかあるいは道路整備に関する閣議決定というようなことで、予定路線、大きくそういうものが決められ、例えば、昭和六十二年六月には閣議決定したものを受けて国土開発幹線自動車道建設法というものがきちっと改正されまして、そこには、北海道から九州あるいは沖縄まで、道路の名前、起終点まで定めて、こういうものをつくっていこうという予定路線が決められているわけです。

 こういうものがありますから、それの関係の地方自治体を初め住民も強い期待と希望を持って我々の方に言われるわけですが、そのときに、今言ったような手続というものが行われるわけです。

 そして、もちろん、整備決定をするに当たりまして、あらかじめ関係都道府県等の意見も聴取をする、これはもう当たり前の話ですね。ですから、その間に、私の大臣室には、本当に連日、地方自治体、これは首長さんとともに議員さんとか経済界の方あるいは市民団体の方、女性や子供まで来ていただいて熱っぽく訴えていられます。そういうようなものを収れんして、熟したものからこれはやっていかなきゃならないということで今まではやってきているわけでございまして、市民の意思を離れて役所が一方的につくれるというようなものではありません。

 その中における国幹会議の議でございますけれども、これはやはり、それまでに整えられた都市計画決定あるいは変更決定あるいはアセスメントとか市民の御意見とか、集約したものが出てくるわけでございまして、より高い立場での御判断が行われるわけであります。私も出席を一遍させていただきましたけれども、そこは高い立場からの御意見でございます。

石川委員 ただ、この国幹会議のメンバーを見ますと、地方自治体の関係者は長崎県知事一名だけとなっているようでありますけれども、十分にいろいろ地域の意見を聞いているという大臣の御答弁ですので、次の質問に移りたいと思います。

 道路をつくる優先順位の決め方というのは、さまざまあると思います。それは経済対策、生活道路、またほかにもいろいろな理由があると思うわけでありますけれども、予算委員会の議論の中で、ちょうど政府の資料でありますけれども、「救急病院へ行く生活道路の整備」ということで、奈良県の十津川村の「救急車のすれ違いに支障」ということで、写真がどういう状態で撮られたのかというのを私も実際に聞きました。

 生活関連道路の中にこの救急搬送の問題が入れられているわけでありますけれども、救急搬送時間を短縮するための道路の整備をどう行っていくのかというのも大変大事なことだと思いますけれども、お尋ねをしたいんです。

 生活幹線道路ネットワークの形成において、救急車など緊急車両がスムーズに走行できない箇所ということで、道路の中期計画(素案)の中で事例が示されておりますけれども、その箇所というのはどれぐらいありますでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 全国で一万三千キロというふうに見込んでおります。急カーブ、急勾配、幅員が狭い、そういうことで救急車などの緊急車両や路線バス、そういうもののスムーズな走行ができない、そういう移動支障区間が全国で一万三千キロというふうに見込んでございます。

石川委員 救急車などの緊急車両がスムーズに走行できない箇所が一万三千キロというお答えでございました。

 この中期計画、当初の六十五兆円から五十九兆円に削減され、二月二十五日の予算委員会で冬柴大臣から補足資料が提示をされました。目標を変えることなく重点化、効率化を進めるとなっておりますけれども、この生活幹線道路ネットワークの形成は二千三百区間から千八百三十区間に削減されております。この二千三百から千八百三十と、四百七十に区分けをした際に、どういう基準でもって区分けをされたでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 お配りした資料の中で記載をしてございますが、まちづくりや地域づくりと一体として行われますまちづくり交付金等を活用した道路整備によりまして、全体として約二兆円の道路整備が行われると見込まれることから、これによりまして生活幹線道路ネットワークの形成に必要な道路整備の事業量がこういう形で削減できるだろうと考えました。

 具体的には、生活幹線道路ネットワークの形成のために、まちづくり交付金等、過去の実績で毎年度平均千五百五十億円がこういうところに投じられていると想定をいたしました。したがいまして、三十三億円掛ける四百七十区間、十年間でございますと、先ほどの千五百五十億は一兆五千五百億になりますので、四百七十区間ということでございます。

 これで、五十九兆に対応した区間は、重点対策箇所数二千三百区間から、申し上げました四百七十区間、これを引きまして千八百三十区間というふうに提出をいたしました。

石川委員 いや、私がお尋ねをしたのは、どういう基準で区分けをしていったのかということなので、もう一度お答えいただきたいと思います。

宮田政府参考人 申し上げましたように、まちづくり交付金等がこういうところに投ぜられている箇所、過去の実績、そういうことで千五百五十億ということを算定いたしました。

石川委員 生活関連道路の中で、先ほど申し上げたように、救急搬送の問題というのは私は大変大きな課題だと思っております。

 お配りをさせていただきました資料に、三枚の資料をきょう提出をさせていただきました。きょう、たまたまこの委員会に出る前に、八時半ぐらいからですか、テレビ朝日の番組で、ちょうど大阪ですか、救急医療が大変崩壊をしているという、テレビ朝日だったと思いますけれども……(発言する者あり)富田林ですか。ちょうど特集がありました。私も、それを見てからこちらに来たんです。

 実際、全国都道府県の救急車の収容所要時間の状況、これはあくまでも平均であります。ただし、全国を見ますと、当然高齢化によって病人がふえているという状況がありますので、実際に時間自体がふえていくのは仕方ない面があると思います。しかしながら、平成五年から十八年までで二十三・一分から三十二分に、この救急搬送時間というものが長くなっております。

 大臣、二枚目をちょっとごらんいただきたいんですけれども、ちょうど私の隣の席、今いませんが逢坂さんは函館です。私は帯広という地域です。私の選挙区自体は一万平方キロメートルあるので、大体岐阜県と同じ広さです。二次医療圏と三次医療圏が同じところでありますので、当然高速道路があった方が大変助かります。高速道路があった方が病院への搬送時間も短縮できますので大変助かりますけれども、ただ、実際、まさに国の予算をどう行っていくかというのは、私は、当然、地域住民の要望にこたえるのが一番正しいことだ。それは大臣も当然同じ思いでこの国土交通行政を預かられていると思います。

 最初から読みますけれども、「道内の都市部で医師不足を背景に救急医療体制が危機にひんしている。」医師不足というものが今、大変深刻だ深刻だと言われておりますけれども、都市部でも、また地方でも、医師不足というのが大変深刻になっております。

 私の地域、岐阜県と同じ広さの地域で救急医療体制が守られないとなると、もし札幌まで行くとなると大体四時間、冬場だともうちょっとかかるかもしれません。当然この救急医療体制を、少なくとも時間を短く短くしていくのが、我々、この国会の中で、どういう予算配分をして国民の安心と安全を守っていくかということが求められていると思います。この三ページに北海道の救急医療体制図というものを提示いたしておりますけれども、十勝、函館からも大変時間がかかるわけでございます。

 そこでお尋ねでありますけれども、この中期計画、いろいろな優先順位があるわけでありますけれども、生活幹線道路ネットワークの中で、どういう考えでもってこれから箇所づけ等を行っていくのか、お答えをいただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 中期計画(素案)で示させていただきましたが、要対策箇所というのは具体的に抽出をしております。そこの中から重点対策箇所数というのを絞り込みまして、そこを中期計画(素案)の事業対象にしてございます。

 何回もこれは国会の中で御答弁申し上げておりますが、どこを具体的にやるかというのは、毎年度毎年度のいろいろな地域の準備でございますとか、そういうものの状況、それから、そういうものが整って事業に入る前は、個別の厳格な事業評価をやって決めるということでございますので、個別の箇所をどういうふうにやっていくかというのは、毎年度毎年度の予算審議の中で提出をさせていただくということだろうと思います。

 考え方は、当然、提出をいたしました要対策箇所の中で、地域のいろいろな状況を見ながら、そういう課題を踏まえながら、毎年度具体的にやっていくということだろうと思います。

石川委員 これはちょうど、収容所要時間の状況というのは平成五年から十八年までですけれども、一応、五年から十八年まで、道路の予算というものはどれぐらい使用されてきたでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 平成五年度から平成十八年度までの道路予算の総額でございますが、事業費ベースで百六兆四千億円でございます。

石川委員 大変高額な予算が投入をされてきました。しかしながら、実際、いろいろな状況があるにしても、この救急搬送の問題、救急医療の問題が危機的な状況にあるというのは、もう御案内のとおりでございます。

 先ほど来の議論の中にも、国民の理解が得られれば、一般財源の中でいろいろな整備を、受益と負担の関係をかんがみながらやっていくという議論がございました。ここで、北海道では札幌まで高速道路の整備網が進めば、当然医療のアクセスもぐんとよくなるわけではありますけれども、先ほども申し上げましたように、この地域ですら大変厳しい状況になっております。

 医療が先か道路が先かということで、当然最後はそれは地域の住民の方々が決めるところでありますけれども、国土交通省から道路の中期計画(素案)のポイントという資料をいただきましたけれども、この「地域の自立と活力の強化」「生活幹線道路ネットワークの形成」という中で、少なくともこの見出しの中には、救急搬送の問題というものが、小見出しにも取り上げられておりません。この青い冊子の中では当然取り上げられておりますけれども、ポイントですらこれは小さい中に書かれていないんですね。

 ということは、ちょっと優先順位が少し低く、軽く見られているのではないかという懸念も持ちます。十分に救急搬送の問題という視点でとらえて国道づくりというものを行っていただきたいと思います。

 そこで、救急医療体制について少しお尋ねをしたいのでありますけれども、実はドクターヘリというのが、これは公明党の先生方が随分努力をされて、このドクターヘリの整備というものを行ってこられたと思います。北海道も大変広い地域でありますので、ドクターヘリの整備というものがこれからも必要だと思いますけれども、資料を取り寄せてこのドクターヘリというものを見ましたら、年間でまだ十三億ぐらいしか予算が組まれておりません。大体十三カ所ということで、私自身は、これは大変まだまだ少ないのではないかと思っております。

 一方で、道路特定財源の中から、先ほど来出ていました、まちづくり交付金でいろいろなところの整備が行われてきている等の報道がありました。また、ミュージカルなんというものもありました。また、いろいろほかの無駄なものに使われている等の報道もありました。

 これは、国民の安心、安全を守るという観点で、当然この道路整備というものも命の道路をつくるんだということでいろいろ議論をされているわけでありますけれども、ただ一方で、本当に国民の安心、安全を考えるということであれば、どう医療圏をカバーしていくかという方が優先されるのではないかと私は思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

冬柴国務大臣 ドクターヘリについて論及をいただきました。

 重大事故の発生しやすい高速道路上で人命救助を図る際に、交通事故等の発生場所や道路状況によっては、ドクターヘリを活用することが医療機関への搬送時間を大幅に短縮できるなどの点で効果的である、これはもう疑いのないところでございます。

 高速道路本線上のドクターヘリの離着陸につきましては、警察庁、消防庁、そして厚生労働省、国土交通省、この関係四省庁におきまして検討を行いまして、平成十七年八月、幅員の広さや交通規制の実施等、一定の条件のもとに、高速道路本線上への離着陸は可能であることの取りまとめをしたところでございます。

 国土交通省としては、今後とも高速道路上での事故の際のドクターヘリの離着陸が迅速かつ円滑に行われるよう、引き続き関係省庁との連携強化を図りまして、ドクターヘリの積極的な活用に努めてまいりたいと思っております。

 なお、道路特定財源制度の利用の問題でございますが、受益者負担という考え方にかんがみますと、道路整備のための財源を負担していただいている制度でありまして、今後もその使途については、制度の趣旨を踏まえながら、納税者である自動車利用者の理解の得られるものとすることが不可欠であるというふうに思います。

 なお、まちづくりについても論及されましたけれども、まちづくり交付金の中で、まちづくりの中でも不可避的に道路の整備ということが非常に広く行われるわけです。そういうものがその周辺道路の渋滞解消あるいは交通の便にも資するわけでございまして、我々、まちづくり交付金からそのようなまちづくりをする場合に、そのすべてをこちらのものを利用するのではありません。

 道路特定財源からの支出の部分の相当額というのは、そのうち道路整備に費やされるものが主たるものでございまして、ドクターヘリの場合、もう少し熟してきたら十分そのような考え方も御理解賜れるのではないかと思いますが、まだ緒についたばかりでございますので、これからの検討課題、また理解が得られるように、我々も国民とともに進んでいかなきゃならない課題ではないかというふうに思います。

石川委員 医療圏をどう確立していくかというのは、それぞれ今お話にありましたように、厚生労働省やほかの省庁と連携をして、ドクターヘリが高速道路上に着陸できるということを確認したということでしょうか。

 しかし、今後、これらの相談をした機関ともう一回お話し合いをして、本当に国民の目から見て、受益と負担の関係はよくわかりますけれども、理解を得られるような使い方であるかどうかが大事になってくると思います。

 これは大臣として、公明党さんが特に率先をしてこの配備に随分努力をされてきた経緯というものもあると思いますけれども、今後、道路特定財源だけでなくて、国土交通省の中で連携をして予算配分していくということの考えもあるかどうか、お尋ねをしたいと思います。

冬柴国務大臣 道路整備を行うことは、ベネフィットの面から見て交通事故が減少するんですね。今まで地道で走っていた道路、これは人もみんな一緒にそこを通行しているわけですけれども、その近くに高速道路ができて多くの車がその高速道路を走るということになりますと、人や自転車あるいは自動車が混然一体となって使っていた一般道というものの混雑が緩和されるわけですね。そういう意味で、道路を敷設することが、人命、特にそういうものが、交通事故が減少するという大きなベネフィットがあるわけでございます。

 したがって、我々は、人命と道路というものの関連は非常に大きいと思います。現に昨年は、半世紀ぶりに交通事故死亡者が六千人を切った。それにしても五千七百四十四人の方のとうとい命が交通事故で失われているわけです。これは、半減したとはいえ、我々としてはこれのゼロを目指す闘いをしていかなきゃいけない。その際に、道路がきちっと整備される、あるいは通学路が、歩車道の区別がないような、歩道がないような道路を子供たちが通っている、そういうところの歩道を整備する、あるいはガードレールをつけるというようなことが交通事故を非常に減らすわけです。

 そういう意味で私は、ドクターヘリというものの人命救助の役割というものを考えたときに、これから我々もそういう面をタックスペイヤーに御了解いただくような、そういう活動というか、そういうことをしていかなきゃならないのではないか、こういうふうに思います。

石川委員 この道路特定財源の一般財源化の問題、さまざま議論があるわけでありますけれども、やはり地域のことを一番よく知っている、どういうものが必要か。それは当然、児童の安全を守るために、ガードレールの設置だとか、また通学時間の安心、安全を確保するということも大事だと思います。特に、都市部においては、交通量の多いところではそういうことが優先されると思います。

 一方で、私のような地域は、大変広い地域でありますし、過疎化が進んでおります。道路自体も歩道も随分広く設定をされておりますので、ではどこに優先配分をしていくのかということは、それぞれ、おのおのの地域で決めるのが一番いいのではないかと思います。

 これから、この道路特定財源の問題、きのう、たまたま櫻井よしこさんの講演を聞きに行ったら、防衛予算よりも多く道路投資に費やされてきた、これはやはりきちんと精査しなければいけないという発言をしておられました。これから我々も、今回要綱を出しましたけれども、この道路特定財源の問題は、本当に地域の要望をきちんと踏まえて、これからやっていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

竹本委員長 石川君の質疑はこれにて終わりました。

 次に、鷲尾英一郎君。

鷲尾委員 民主党の鷲尾英一郎でございます。

 早速質問をさせていただきたいと思いますが、まず冒頭に、先週末に低気圧が日本列島を襲いまして、北海道そして富山に死者が出るというような災害が出ております。また、各地で高波等の被害も出ておりまして、災害列島日本、低気圧が襲来すると、もうそれだけで死者まで出てしまうというような状況でございますので、まずこの高波被害、今のこの低気圧の被害の状況についてお聞きを申し上げたいと思います。全体としてどういうような状況になっておるのか。

 きょうは内閣府さん、そして農林水産省の水産庁さんと国土交通省の河川局長さんもお見えだと思いますので、おのおの被害の状況についてお聞かせ願いたいと思います。

加藤政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの災害は、二月二十三日から二十四日にかけて発達しながら日本海を東進いたしました低気圧による暴風雪や高波などによって、日本海側を中心に広い範囲で被害が生じたものでございます。

 主な被害の状況でございますが、二月二十七日現在で、人的被害が、死者四名、負傷者が八十二名、住家の被害が、全壊、半壊で十一棟、床上、床下浸水が百八十三棟などとなっております。

 また、佐渡島における被害といたしましては、水道の断水が三戸、漁船の破損、流失等が五十六隻のほか、護岸、道路なども被災しているという報告を受けておるところでございます。

橋本政府参考人 水産関係施設の被害状況についてでございますが、今般、低気圧の影響で、北日本から西日本の日本海側を中心に水産関係の施設でも大きな被害が起こっております。特に新潟県では佐渡市の東側を中心に漁港施設や共同利用施設などの被害があったというふうに聞いております。特に佐渡市の水津、鷲崎、北小浦の漁港で大きな被害が発生しております。水産庁といたしましては、災害担当官を現地に派遣して、被害状況の把握等に努めておるということでございます。

甲村政府参考人 お答えいたします。

 二月二十三日から二十四日の低気圧による被害状況につきましては、現在、各県で現地の調査を実施中でございますが、佐渡島につきましては、二月二十八日十七時現在、離岸堤の沈下、緩傾斜護岸や道路の路肩の被災など、十九カ所の被害が確認されております。なお、まだ波が高いことにより調査が十分に行えない状況での箇所数でございまして、今後の詳細な調査によりさらに箇所数がふえるものと見込まれております。このうち、道路路肩の決壊箇所三カ所におきましては、大型土のう積みによる応急対策を実施する予定でございます。

 新潟県では、引き続き現地調査を継続して、早急に災害査定を受け早期復旧を図ると聞いておりますし、また、国土交通省におきましては、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法に基づきまして、異常な天然現象により被災した地方公共団体が復旧する費用の一部を補助するものでございます。

 この補助の中には、災害査定前に施工しました応急工事につきましても災害復旧事業費に含まれるものとされておりますし、さらに、早期災害復旧を図るために、昨年夏に発生した新潟県中越沖地震と同様に、国交省といたしましても、技術的支援、助言、迅速な対応等、積極的に対応してまいりたいと考えております。

鷲尾委員 ありがとうございます。

 これは、被害総額がどれぐらいになっているかということも今もう金額としてある程度出てきているんでしょうか。これは内閣府さんでしょうか。どうですか。

加藤政府参考人 ただいま農水省さんあるいは国土交通省さんから御答弁がございましたように、現在、被害状況の把握に努めている最中でございますので、被害総額がどのくらいになるかということについて申し上げられる段階ではございません。

鷲尾委員 先ほど国交省さんから、応急措置についても、後々の査定によって、ある程度地方公共団体についても補助が出るという話がありましたが、これは、例えば漁港関連施設とかそういう部分が被害を受けた場合も同様な措置があるのでございますか。

甲村政府参考人 お答えいたします。

 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法、この中には国交省所管の公共施設もございますし、他省庁所管の公共土木施設もございます。それらにつきまして、災害査定前に実施しました応急工事についても復旧費に含まれるものと理解しております。

鷲尾委員 漁港には、国交省さんにおっしゃっていただいた公共の土木施設、緩傾斜とか離岸堤とかいろいろあるという話を聞いたんですけれども、テレビなりで報道されているとは思うんですが、例えば漁港に併設されている組合の事務所とか、高波でガラスが割れたり物すごい被害を受けているわけですけれども、こういう場合についてはどういう体制が整えられているのかということについても、水産庁さんですか、一言お願いします。

橋本政府参考人 水産の共同利用施設の復旧につきましては、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律によります国庫補助制度というのがございます。今後、これに関しましては、地元関係者の意向等を踏まえてやっていきたいと思います。

 また、応急措置につきましても、この中で対応が可能だというふうになっております。

鷲尾委員 応急措置についても対応が可能ということで、少し安心をいたしました。

 ぜひとも、被害の復旧については、原状回帰といいましょうか、しっかりと復興を、各省庁連携して行っていただきたいというふうに思います。

 次の質問に移りたいと思います。

 まず災害の復旧の話をさせていただきましたのは、やはり日本は、中越沖地震もありましたし、水害や、低気圧によって雪、豪雪といった災害が本当に多うございます。そのときにやはり問題になってくるのが、社会資本をどういうふうに維持し回復していくのかというのが社会における一番の課題であるというふうに思っております。

 それで、大上段に構えまして、古く、人間の歴史といいますか人類の歴史からひとつひもときたいと思います。

 古代ローマ帝国の話を少しさせていただきたいと思います。古代ローマというのは、皆さん御存じのとおり、カエサルなりアウグストゥスなり、いろいろな有名な皇帝がいらっしゃいます。紀元前から三世紀、四世紀ごろまで地中海を中心に栄えた帝国でございますが、社会資本の整備というのは皇帝の責務であるという話でございました。一説によりますと、カエサルは借金まみれで、その借金も公共事業に全部使っていた、借金まみれでどうしようもない状況だったというのはよくよく知られた話ではございます。

 この皇帝の責務となりました社会資本の整備、これが実は古代ローマ帝国の滅亡の一因になっているという話もございます。正確な統計資料というのは、紀元前の話ですから当然もうありませんけれども、遺跡に刻まれた文字ないし古典的な史料の検証からいきますと、三世紀末のディオクレティアヌス帝という方がいらっしゃいますが、六百年の間に幹線道路が八万五千キロ整備されておった。八万五千キロという数字がどれぐらいかといいますと、国交省さんに対しては釈迦に説法かもしれませんが、アメリカのインターステートの道路の総延長が現在八万八千キロでございまして、それに匹敵するような長さである。これを紀元前から六百年かけて整備した。

 古代ローマ人というのはすごいなという話なんですが、何もすごいなということをここで言いたいのではなくて、これはとんでもなく維持補修についてお金がかかるという話でありまして、財政負担がローマの財政をかなり圧迫しておった。二世紀の後半から、もう修理、修繕ばかりで新しい公共施設の建設はほとんどなかったという記録が残っているところであります。

 最終的にゲルマン人の大移動で四世紀末にコンスタンティノープルに遷都したという話になっていますけれども、一説によりますと、もうローマの修理、修繕、どこから手をつけていったらいいかわからない、財政もなくて、異民族も流入して、それでどうしようもない状況だったという研究成果もあるわけであります。

 当然、日本に当てはめて考えてみますと、財政難である、もう一つはやはり災害が多いということが挙げられると思います。大地震が、例えば中越地震がありました。そして中越沖地震がありました。全国的にいろいろな災害がありました。これからまたさらに地震が起こるという予測もあります。そういう中で、地震が起こってしまったら、これは国家財政にかなりのインパクトを与えるだろうと。

 そういう中で、社会資本の整備をこれからやっていかなきゃいけないという観点に立って、これから少し質問させていただきたいと思います。

 社会資本というのはどういうものがあるのか。我が国の社会資本の総額の推移というのをまずお聞きしたい。特に、道路や橋梁などについてもお聞きしたいと思っています。内閣府さん、よろしくお願いします。

松元政府参考人 お答えいたします。

 社会資本の定義にはさまざまなものが存在いたしておりますが、内閣府が編集いたしております「日本の社会資本二〇〇七」におきましては、道路、港湾、航空等、二十の部門を社会資本として取り扱っているところでございます。

 そのストックの総額でございますが、二〇〇三年度時点で約六百九十八兆円と推計されておりまして、過去五十数年間、総じて増加傾向にございますが、二〇〇〇年度以降の伸びはやや鈍化しているところでございます。また、そのうちの道路ストックの額は約二百三十四兆円となっておりまして、総額の約三三%を占めております。なお、橋梁はこの道路の内数となっているところでございます。

鷲尾委員 それだけの社会資本が、これまた統計を見てもわかるとおり、大臣もよく御存じだと思います、高度経済成長期を含めて急激に伸びたという話であります。ローマ帝国の話を冒頭させていただきましたけれども、大量の建造物の維持補修ということにかなりの財政をつぎ込まざるを得なくなってしまったという話であります。我が国の状況を考えますと、少子高齢化、人口減少時代というのを迎えて、やはり長期的な投資が減少するのは必然であろうと考えております。

 この社会資本ストックの維持管理、更新に必要な費用の増大が社会資本の新規投資を制約するという推計はどうなっているのかということを、直近のデータに基づいてぜひ大臣にもお答え願いたいなと思います。あわせて、先ほども申し上げました、ローマはこれで滅んだという一説もあるわけですから、そこに対する大臣の感想も一言お聞かせ願いたいと思います。

冬柴国務大臣 ローマ帝国の滅亡につきましては、お説のような説ももちろん有力であるようでございますが、いろいろな見解があります。

 我が国におきましても、戦後の高度成長期に大量に整備されました社会資本の老朽化というものが本当に進みつつあるわけでございます。これらを適切に維持管理、更新していくことは極めて重要な課題でございます。

 耐用年数経過時に更新との前提で試算をいたしますと、投資可能総額が今後横ばいと仮定をいたしますと、二〇二〇年、平成三十二年には、維持管理・更新費が投資可能総額の半分を占めるということになります。もし、投資可能総額の対前年比を国でマイナス三%、あるいは地方でマイナス五%というふうに仮定をいたしますと、二〇二〇年、平成三十二年には、維持管理・更新費にすら不足を生ずるということになります。厳しい見通しとなっております。

 アメリカでも、御案内のとおり、一九三〇年代から道路、橋梁等の本格的な整備が行われましたが、その三十年後の一九六〇年代後半からの公共投資の抑制によりまして、一九八〇年代、投資後五十年というところですが、御案内のとおり落橋とか舗装の損壊が各地で発生する等、まさに荒廃するアメリカと呼ばれるほどの社会資本の劣悪化が進みました。

 私も、この「荒廃するアメリカ」という警世の書をあらわされたパット・チョート博士と対談をさせていただくことに恵まれましてお話を聞きました。それまでアメリカは道路整備あるいは補修費用を年々削っていたわけでございますが、このパット・チョートさんの著書とか、それから、これは私の知見なんですけれども、当時、もう少し後ですか、ニューヨーク州で道路の設置、保存の瑕疵による損害賠償請求というものが一万六千件ニューヨーク州に対して起こされていて、その弁護士費用だけでも大変なことになったというような話もありました。

 私もアメリカへ行って、摩天楼は素晴らしいんだけれども、あそこへ渡る道路橋のさびとか老朽化を見て、えっ、これが先進国アメリカかというふうに思った記憶があります。しかし現在は、パット・チョートさんのこの警世の書等にアメリカ政府はこたえて、最低から本当にすごく予算を伸ばしているというのが現実ですね。

 そういうことで、特に保守管理、あるいは新規整備というものに、公共投資に非常に力を入れていらっしゃるということを知ったわけでございます。イギリスも同じような事情と聞いております。その後、維持管理に力を入れたことによって欠陥橋梁等はアメリカにおいても減少しましたけれども、我が国でも同様の問題が近く起こるおそれがあるように思われてならないわけであります。

 このため、日ごろから施設の状況に応じた補修、修繕を講じることにより施設の延命化をするなど、ライフサイクルコストをできるだけ少なくするような計画的な維持管理を行っていかなければならない、必要な更新を図ることが重要である、このように今思っているところでございます。

 厳しい財政状況のもとではありますけれども、今後少子高齢化が進み、投資余力が減少していく中で、これからの十年間程度が社会資本を整備する上で重要な期間、私は残された十年ではないかとも思います。したがって、一層コスト縮減を図りながら、真に必要な社会資本の整備を行いつつ、ますます重要性の高まる社会資本の維持管理、更新は適切に進めていかなければならない大きな課題である、このような認識をいたしております。

鷲尾委員 ありがとうございます。

 大臣からライフサイクルコストをできるだけ少なく抑えてという話がありました。それに関連して、最近アセットマネジメントという言葉が使われるようになってきておりまして、GDPに占める日本の公共事業費の割合が、これは御存じのようにほかの先進国に比べて大分高いわけですけれども、この公共事業費を国際比較する際の指標として、一般政府固定資本形成というのが用いられておるところであります。政府が購入した構築物、建物、機械設備、これの総額でございますが、これはGDPに占める割合を見ますと、アメリカでは今二%台、フランスでは三%台、二〇〇〇年以前の日本では四%から六%ぐらいだったと思いますが、それぐらいの水準であったと。

 二十一世紀になってからの建設投資予測、これがどうなっているのかということをお聞きしたいと思います。あわせまして、GDPに占める一般政府固定資本形成の将来予測がどうなっているのかについて、国交省さんにお尋ね申し上げたいと思います。

榊政府参考人 お答えいたします。

 我が国の場合、地震、台風等が多発するなど、国土条件が欧米と大きく異なり、例えば、橋梁の耐震設計などの防災対策が必要になるとか、細長い国土が海峡と脊梁山脈によって分断されておりまして、道路整備等を行う場合に橋梁、トンネル等の構造物が非常に多くなる。こういうことから、日本の公共投資の対GDP比率というのが、通常よりも割と高目に押し上げられているという傾向がございます。

 ちなみに、平成十年の公共投資の対GDP比率でございますけれども、アメリカが二・四%、英国一・四%、フランスが二・八%でございました。日本は五・六%という形で欧米と比較して高い水準にございましたが、先ほど申し上げたような事情もあるということでございます。

 平成十七年には、アメリカが二・五%、英国一・九%、フランスが三・二%であるのに対して、日本は三・六%というふうになっております。これはむしろ、欧米各国が成長力強化を目指しまして、五年ベースで見まして二割から四割、公共投資水準が、特に道路を中心に上げていくというような公共投資を増加させている一方で、我が国の公共事業予算が抑制された結果、こういったような結果になっておりまして、現在、欧米の水準に近づいてきているところでございます。

 このままの形で私どもの公共事業予算が抑制され、逆に欧米各国の公共投資の増加がこのままの傾向で進むとすれば、数年のうちに対GDP比率は逆転する、こんな感じになろうかと思っております。

鷲尾委員 ありがとうございます。

 今のお話で、日本の国土が、どうしても国土の性質上、高目の比率にはなっている、それでだんだんと近づいてきているんだ、それは、また後でも話しますけれども少子化なり財政難であるということがどうしてもネックになっていますし、それがふさわしい規模に近づいているということなのかなと。また、お話し申し上げております維持管理、修繕ということに大部分投資しなければいけないという話になりますと、なかなか新規投資というのは難しいなというふうな思いがいたしております。

 国土交通省で今議論されております、社会資本整備審議会・交通政策審議会の計画部会第二回基本問題小委員会、長い名前ですけれども、ここで出された資料の予測で、国の投資が三%減り続けますよ、地方は五%減り続けますよ、そうすると二〇二〇年には新規投資の余力がなくなるという話が今大臣からなされたところでございます。

 高度成長期に建設されて、建設後五十年ぐらいこれから経過してくる橋や港湾構造物というのは、二〇一五年ぐらいからふえ始めるという話でありますが、これはどれぐらいになるんでしょうか。国交省さん、お願いします。

榊政府参考人 現在、平成十六年度ベースで申し上げますと、維持管理費の合計額は、投資可能総額に占める割合で申し上げますと約三割でございます。これは投資可能総額がそのまま継続した場合でございますけれども、平成二十二年度で五割、それから、先ほど大臣が申し上げましたように投資可能総額が削減をされていくと二〇二〇年度で九二%ということですから、更新時に不足が生じるというような形になっております。

 維持管理の費用でございますけれども、現在、平成十六年でいきますと、維持管理・更新費の合計が四・三兆円ぐらいになっております。これが平成二十二年ぐらいで五兆円を超えるという形になっておりまして、平成三十一年ぐらいには六兆円に達する、こういったような状況でございます。

鷲尾委員 物すごいオーダーだと思うんです。

 国交省さんのこの審議会で出されている統計資料じゃないですけれども、これは野村総研さんがやった独自の推計だと思うんですが、下水道なり道路なり、治水構造物がこれから、例えば二〇二二年、二〇二七年、二〇三四年と耐用年数を続々と迎えていく、もう既に五年前から水道や農林漁業、学校施設とか下水道について更新需要が顕在化するという推計が出ているわけであります。

 今後の見通しも含めて、更新需要、例えば今申し上げた下水道、道路、治水構造物、これの更新投資額というのはこの先どういうふうになっていくのかということについてもお聞かせ願いたいと思います。

榊政府参考人 お答え申し上げます。

 下水道等について、今ちょっと持ち合わせていなくて、先ほど申し上げました維持管理費は道路、港湾、空港、賃貸住宅、公営住宅ですね、それから下水道、都市公園、治水、海岸、このベースで申し上げたところ、例えば、ことしは二〇〇八年でございますので、私どもの予測ですと、維持管理費・更新費で四兆七千億、単に更新費だけで申し上げますと八千億ぐらいでございます。これが二〇二〇年度ぐらいにはちょうど倍の一兆六千億ぐらいの水準に達する、こういう予測をいたしておるところでございます。

鷲尾委員 わかりました。

 少し質問の先を変えたいというふうに思うんですが、先ほど大臣も、パット・チョー博士ですか……(冬柴国務大臣「パット・チョート」と呼ぶ)チョート博士とお話しする機会があった、「荒廃するアメリカ」という本の著者ですけれども。我が国でも、例えば山陽新幹線のコンクリートの剥落とか橋の床板の陥没とか、かなりの件数が起こっているのではないか。少なくとも我々の目に触れるような状況になってきているわけで、このコンクリート構造物の劣化というのはどういうふうに進んでいくのか、これはまたおくらせることも可能なのかどうか、最近の知見も踏まえまして、ぜひお話しいただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 アメリカと同様に、橋の床版の陥没、その予兆が見られてございます。

 お尋ねのそういう原因でございますが、一つはコンクリートの中性化です。コンクリートはアルカリ性でございますが、それがどんどん酸素によって中性化していくというのが一つでございます。それからもう一つは、いわゆる塩、海から吹く風に乗って塩が橋梁につく、床版につく、あるいは凍結防止剤で塩をまくといったもので、中性化あるいは塩が入ってくることによります中の鉄筋の腐食というのが一つあります。それからもう一つは、当然、橋でありますので車が通ります。例えば過積載の車が通るということになりますと、床版にひび割れが起こってくるということでございます。

 そういう劣化を防止するためには、定期点検に基づく予防保全というのが先ほどからおっしゃっておられるように最も重要なんだと思いますが、予防保全の具体例でございます。コンクリート床版のひび割れに対する対策でございますが、炭素繊維のシートを床版に張りつけるというような補強がございます。それからもう一つは、先ほど申し上げました中性化とか、塩がひび割れを通して鉄筋に浸入する、そういうものを防止するための塗装による表面被覆、そういう対策がございます。

 いずれにしろ、早期補強、そういうものをやりまして延命するということが最も重要なんだろうと思います。

鷲尾委員 早期にそういう点検をしていけば早期補強もできるんだよというお話だったと思うんですけれども、米国では、大臣も御存じのとおり、「荒廃するアメリカ」が出されてから道路への維持管理費、公共投資をふやしました、それで危機を乗り切った、そういう意見もあるところでありますが、今までのアメリカの景気の状況を考えますと、やはり日本と比べて大分景気がよくて、それで財政投資できたんだよという話もあるわけでありまして、我々の国を考えますと、やはり財政難でなかなか難しいんじゃないかと。

 さらには、アメリカの場合は、日本と違って移民が入ってきて、合計特殊出生率も二・二%を超えるぐらいある、はたまた日本はもう一・何%の世界ですから。そういう少子化のことを考えますと、さらに、アメリカでは既に起こっているけれども日本ではこれから起こる社会資本の劣化ということを考えますと、この先、社会資本をやる投資というのがふえるというのはなかなか期待しがたい部分があるんじゃないかなと思いますが、大臣はどういうふうに思われますか。

冬柴国務大臣 鷲尾委員は大変現下の日本で重要なことをおっしゃっているわけでございまして、あと十年たちますと、我が国の少子高齢社会への急激な傾斜から本格的な人口減少社会に突入するという予測があります。高齢化し、若い人が少なくなり、しかも人口が減少していくということは、そのままほうっておくと経済が縮小してしまうわけでございます。

 我々としては、四面環海の国である以上、外国からの成長のダイナミズムというものを取り入れるためには、空港、港湾の整備、人流、物流とともに、それをつなぐ道路のネットワークというものが、国際競争力を強化する意味で非常に必要なんですね。私は、そのような時代に入っていると思うわけです。そういうことをすることによって、日本の国は、人口が減っても、高齢社会を迎えても、成長力を維持することができるのではないか。

 それからもう一つの視点は、今も民主党を初め、野党の方もおっしゃいますし、我々与党もそれはそうだというふうに思うのは、地方の経済というものは非常に今低迷していますよね。そして、それはやはり地方の高齢化という問題があるわけでして、地方の再生、活性化というのは物すごく大きな現在の政治課題だと思うんですね。

 では、どういうことかといいますと、これはちょっと具体的なことで申しわけないんですけれども、この二十三日、一週間ほど前に新名神高速道路の一部開通がありました。これは、三重県亀山から滋賀県の草津田上まで四十九・七キロの本格的な高速道路でございます。

 これが開通し、私、開通式に行かせていただいたんですが、これは物すごい喜びに包まれているわけでして、その数年前から、これが開通することを当て込みまして、三重県側では、例の液晶の早川シャープ亀山工場初め、実に七十四社の工場が進出しているんですね、北勢地帯には。そして、鈴鹿山脈を越えた滋賀県の方へ参りますと、本当にのどかな田園風景のあるところ、ちょうど三日月さんのあれですけれども、そこの甲賀地方に実に六十六社の企業が進出しておられるわけですね。

 そして、そこにはもちろん若い人たちの働く場ができるわけでして、地方の再生、活性化という意味と道路との関連というのは非常に大きいものがあるということを実感いたしました。

 ほかにもたくさん、日本全国その例はありますけれども、そういうことを考えますと、今この残された十年、本当に今の本格的な人口減少社会とかを迎える。あるいは、鷲尾さんがおっしゃっている、高度経済成長期につくられた、道路だけではありませんけれども社会資本のストックというものが命数を迎える。それで、それには莫大な費用がかかって、もう新規投資なんか考えられないような圧迫をされるというようなことが十年後には始まるわけですね。

 私どもは、そういうことを考えますと、この残された十年、何とか道路のネットワークを完成しなきゃならないし、道路に絡む多くの課題、そういうものを解決しなければならないという、国土交通省としては特に所管していますので使命感に燃えるわけですよ。

 そういうことから、それをするためには巨額の財政手当てというものがなければ始めることができないわけですね。道路一本つくるにしても、多くの利害関係人が生じます、地権者の御協力も得なきゃなりません。長い年月、新名神も十四年かかっています、そして四千六百五十二億円という巨費が投じられています。

 そういうことを考えますと、道路特定財源というものは、道路を敷設することによって第一次的に直接受益されるドライバーの方にその費用を一部負担していただくという制度は合理的だと私は思うわけで、そういうことで今回も十年間、そして現在の道路特定財源を暫定税率を含めて維持させてほしい。これには、大変今原油価格が高騰して、そして国民生活をひどく圧迫している中でお願いしているわけですが、国民の広い御理解をちょうだいしたいというのは、そういうところでございます。

鷲尾委員 大臣、先ほどから、十年という話と道路の開通によって地方の活性化も大分できたというお話をいただいたと思うんです。

 確かに、道路で地方を活性化するという部分は、私も当然あると思っています。ただ、残り十年とおっしゃっていただいた、それはもう国交省さんが推計した、二〇二〇年から新規投資はなかなか難しくなってくるよと推計結果が示すとおり、あと十年が肝じゃないかという話だと思うんです。

 その中で、新規投資ができないのであればやはり今ある道路を、これから人口減少です、財政難です、そこは大臣と見解は一緒だと思うんですけれども、どこを残してどこを捨てるかとか、そういうある意味冷徹な議論もしていかないと、本当に、日本全国瓦れきの山になってしまうんじゃないかという問題意識もあると思うんですね。あと十年と言っていますけれども、そっちの方向もしっかり考えていかないといけないんじゃないかなと思うんです。

 大臣、どう思われますか。ちょっともう時間もないので。

冬柴国務大臣 大事な視点だと思います。

 私は、このような思いを持ちながらも、毎年毎年の予算というところで、御案内のとおりに、本年の一月に閣議決定された「日本経済の進路と戦略」という中でも、二〇一一年には、平成二十三年です、すぐです、国、地方の基礎的財政収支の黒字化を確実に達成する、こういうことも決められていますと、私どもは内閣の一員として協力せざるを得ない。せざるを得ないというよりも、率先してしなきゃいけないと思います。

 しかし、それと今迫られている問題とどう調和していくかということは、おのずと、鷲尾さんがおっしゃったことも、毎年の予算査定の中でどういうふうになっていくのかというのが今後の課題だと思いますが、目標としては、今までされているもの、ここに書いたとおりでございまして、こういうことを頑張っていきますということを申し上げて、御理解をいただく以外にないわけです。御理解いただきたいと思います。

鷲尾委員 例えば十年先に、十年先とは言いません、十年先の前に、やはりどこをこれから集中的に維持して、どこを捨てざるを得ないか、そういう議論は今実際あるんですか。

冬柴国務大臣 捨てざるを得ないという議論、これは大変難しいわけですけれども、しかし、どこをどう補修して、そして限られた命数を延ばしていくか。五十年と言われるものを百年もたせれば、非常にそれは大事な視点だと思うんですね。

 したがって、今後は、橋梁等についても不断の見直し、我々は五年に一回国道でやっていますけれども、地方道については、ほとんどと言ったら失礼ですけれども、なされていないものについて、我々は、技術的なものとか、あるいはそういうことの専門家を養成するとか、そしてまたやっていただくことについての予算手当てを考えるとか、その保守管理についての問題を重点的にやっていこうという姿勢はございます。

鷲尾委員 不断の見直しをやっていただくということですが、それにしては、大臣が、この十年間だけは暫定税率を維持させてほしいというのがちょっとアンバランスな気が私はいたします。

 最後にそこだけコメントさせていただいて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

竹本委員長 鷲尾君の質疑はこれにて終了いたしました。

 次に、逢坂誠二君。

逢坂委員 民主党の逢坂誠二でございます。

 冬柴大臣、きょうもお世話になります。よろしくお願いいたします。先週に比べると、多少顔色もよろしくなったようで、お疲れも多少とれたのかなというふうに思っております。

 きょうは、事前に話しておりますとおり、道路特定財源の一般財源化、その意義などについて話をさせていただきたいと思っているんですが、その前に、ちょっと大臣、大変恐縮なんですが、事前の通告はなかったんですが、現在、予算委員会でイージス艦「あたご」と漁船清徳丸との衝突事故の問題、集中審議がされているところでございます。大臣、あちらの委員会ではなくてこちらにいらっしゃるものですから、若干その点についてお伺いをしたいと思っているんですが、通告がなくて大変恐縮です。

 海上保安庁と大臣の関係というのは、これはどのように大臣は御認識されておりますでしょうか。

冬柴国務大臣 海上保安庁法によりますと、海上保安庁は、国土交通大臣が管理をする国家行政組織法第三条の機関で、国土交通省の外局に当たるというふうなことに定められております。一方、同法十条によりますと、海上保安庁長官は国土交通大臣の指揮監督を受けて庁務をきちっとやる、こういう規定があるわけです。

 しかしながら、それをどういうふうに国土交通大臣と、海上保安庁というのはいろいろな仕事をしていますけれども、その中には、海上における法の秩序の維持という、いわゆる法の執行の面を担当しているわけでございます。

 したがいまして、その点については、検察あるいは警察と同様の仕事を海上においては担当しているわけでして、それは非常に政治的中立というものが強度に求められる部分でございまして、そういうことを考えますと、検察庁法における法務大臣の検事総長に対する指揮監督権というものもありますけれども、それは個々具体的な事件に対して一般的指揮権があると言われているんですが、国土交通大臣の海上保安庁長官に対する関係というのは、個々具体的な事件については関与しない、関与はできないというふうな、私はそう信じていますし、また多くの学説の通説もそのように理解をしておるというふうに思います。

逢坂委員 そういう大臣と海上保安庁の関係にあるわけですが、その中で、今回の「あたご」と清徳丸との事故におきまして、事故当日、さほど時間を置かないうちに、「あたご」の航海長が海上保安庁のヘリで防衛省本省に来て、大臣と何やら、事情聴取を受けたのか何をしたのか、まだよくわかっていませんが、そういう事実があった。しかも、それは防衛大臣の指示であったというようなことですね。

 あるいはまた、その後、護衛艦隊幕僚長がヘリコプターで「あたご」に乗艦をして、「あたご」の乗組員から事情聴取もしていたというようなことも新聞報道されている。あるいはまた、ヘリで自衛隊の方が船と防衛省を行き来するのに、海上保安庁にもそういう話がなくて来ていたらしいというようなことも報じられているわけですね。あるいはまた、委員会の答弁などでもそういうことが明らかになっているわけです。

 先ほど述べられたような国土交通大臣と海上保安庁との関係がおありの冬柴大臣として、今回のことについて、これはどうお考えになりますでしょうか。国民から見ていると、極めてわかりにくい、何かどうもおかしいんじゃないかというようなこともあるわけですが、大臣、いかがですか。

冬柴国務大臣 海上における刑事事件というものは、海上保安庁長官初め、これは司法警察員としての捜査権が付与されているわけでありまして、いわゆる刑事事件、これはそういう事件で、捜査をするということになるわけでございますから、私は、その問題について、私の立場で、先ほどるる申し上げた立場でございますから、コメントをするのは適当ではないというふうに思います。

 というのは、やはり今もう捜査をしているわけです。これは刑法何条でしょうか、業務上過失往来危険罪というようなことになるのではなかろうかと思いますけれども、そういう問題の捜査中の案件ですから、その周辺事実について、私がこのような公の場で、そして私の立場でコメントをするということは適当ではない、このように思います。

逢坂委員 大臣、本当にそうでしょうか。先ほど、国家行政組織法などを出されまして、大臣と海上保安庁との関係を大臣の口からいろいろ御説明いただきましたが、最終的に総合的に管理をしなければならないお立場にいる大臣として、今回のこの件に関して口を出す立場にはないというふうにおっしゃられるのは、果たして適切なのかどうか。私にはそうは思われません。

 やはりきちんと捜査をしていく上でも、あるいは国民の皆様に今回の経過というものを明らかにしていく上でも、今回のことに対して大臣のお立場で何らかの考えというものが表明されても、それは決して悪いことではないのではないかというふうに私は思っているんですね。

 と申しますのは、防衛省に対して海上保安庁から口どめ要請文というようなものも出ているというふうに、例えばこれはきょうの毎日新聞の社説でございますけれども、毎日新聞の社説は「異例の」というふうに書いてあるわけですね。まさに私は異例だと思うんですよ。

 それでは、今回のこの事件、国民の非常に大きな関心事であり、事故に巻き込まれた方々は本当にお気の毒だ、本当に心から大変なことだというふうに私も思うんですが、そのことを今度は海上保安庁から防衛省に、しゃべらないでくれというような文書が出ているということも私は極めて異例だと思うんですが、大臣、いかがですか。

竹本委員長 この問題は事前通告がございませんので、その前提でお答えをいただきたいと思います。

 では、冬柴大臣。

冬柴国務大臣 海上保安庁長官が海上保安庁法及び刑法、刑事訴訟法の規定に従って適切に判断をしていることだというふうに思います。

逢坂委員 今委員長からも話がありましたとおり、私も、事前通告をしておりませんので、余りここでは立ち入ることはできないとは思いますが、何分にも現在進行形の問題でございますので、こうした形にもならざるを得なかったことを大臣にも御理解をいただきたいと思います。

 それで最後に、もう一つです。

 国民の目で見ていると、防衛省があって、海上保安庁、国土交通省がある。そこでのやりとり、言った、言わない、あった、ないみたいな、そういうやりとりに見えるわけですが、どうも私は、海上保安庁と国土交通省がやっているのは不毛ではないかという気もするんですね。

 本来、最終的には、その土俵を仕切るのは私は総理ではないかというふうに思うんですが、総理もしくはその官邸という言い方をするんでしょうか、総理がこれに関してもうちょっと総合的なリーダーシップを発揮すべきというふうにも私は思うんですが、この点、大臣、いかがでしょうか。

冬柴国務大臣 それは、それぞれのつかさつかさで政治家が、その信念に基づいて判断し、行うことであるというふうに思います。

逢坂委員 事前通告のない案件で大変恐縮に思いますけれども、これはこの点にとどめさせていただきたいと思います。

 さてそれで、道路特定財源でございますけれども、この問題、いろいろ議論がされているわけですが、やっと今この段に至って国民の皆様にも、一体何が問題になっているのかということが徐々に広がりつつあるのかなというふうに私は思っております。しかし、まだ必ずしも十分な議論が行われているわけではない、やはりこれは国家百年の大計にも通ずるような重要なことだというふうにも思いますので、さらに十分な議論、質疑というものが行われるべきだと私は感じているところです。

 そこで、実は私は、前回も申し上げましたけれども、日本の国の中に必要な道路整備というのはまだまだたくさんあるというふうに思っております。私の選挙区の中でも、やはりどうしてもここの例えば高速道路だけは早目に開通しなければ二〇一五年の新幹線の新函館駅の開通に間に合わないというようなところももちろんあるわけでございまして、そういう道路、あるいは危険なところもある、そういう整備はぜひともやらなければいけないというふうに私は思っております。

 それから、先ほど話に出ていました、パット・チョートの「荒廃するアメリカ」ですか、あれは古賀一成先生の翻訳でございますので、古賀一成先生、いなくなりましたけれども、まさにそういう問題意識を持って、私自身も、パット・チョートが描くようなアメリカのように日本がなってはいけないというふうに思うわけですね。

 しかし、だからといって、これから先も今までと同じような道路整備の手法で本当によいのかどうかということを十分に考えなければいけないのだというふうに思っています。

 そこで、私ども民主党は今回のことに関して、道路は要らないというふうに言っているわけではなくて、必要な道路もあるんだ、やらなければいけないこともあるんだということを前提にしながら、五つのポイントを今回我々は申し上げております。

 一つ目は、特定財源をやめて一般財源化する、二つ目が暫定税率をやめるということ、それから、これに伴って地方の財源はしっかり確保するということ、それから、国、地方の道路整備についての考え方を明確にするということ、それから、道路建設ルールの抜本的見直しをするということで、五つの柱を立てて今回のこの議論に臨んでいるわけであります。

 それで、お手元に資料を用意させていただきましたが、そのうちの特に三つ、ここには抜き書きをしたものでございますけれども、道路特定財源の廃止、暫定税率の廃止、地方の財源はしっかり確保するという、この方針ですね。

 冬柴大臣、この我々の方針がよいかどうかは別にして、大臣、メモをされて大変恐縮ですが、我々のこの主張というのは、いいか悪いかは別にして、言っている内容、意味というのは御理解いただけますでしょうか。

冬柴国務大臣 これは詳細を見せてもらわないと論評するのは難しいわけですけれども、でき得れば、早急にこれを法案にまとめて提案をしていただき、この席に座っていただいて、そして我々の方の与党の質問も受けて問題点等を真摯に協議をし、そしてその中で、いい点、悪い点というものを判断して進めるのが非常にいいのではないかというふうに私は思います。

 ただ、この道路特定財源を廃止するということ、そうすると、すべてこの今の特定財源が失われるということになりますと、非常に大きな税収欠陥が生ずるということはもう御案内のとおりでございますし、地方の首長も経験された委員にとって、それがいかに大きな影響を日本の隅々にまで与えるかということ、これはもう御案内のとおりだと思います。

 それから、暫定税率を廃止する。これは、受益と負担ということが比較的明確なガソリンの消費と道路というものをとらえて、そして、その道路の投資というのは非常に大きなお金がかかりますが、それを負担していただくという関係は非常に明確で、しかもこれは昭和二十九年から始まっていて、ずっとその間、国会に、これを延長していいかどうかということを諮りながら、法律を改正しながらここまで来たというものでございますので、この税率を廃止する、そういうことがそれでいいんだろうか。その受益と負担というのが比較的明確なものを、例えば免許証を持っていないとか、あるいは持っているけれども運転はしないというような人に道路の建設費、民主党も、道路は必要なものは必要でつくっていかなきゃならないとおっしゃいますと、その非常に巨額の財源というものを一般国民に求めるということになろうかと思いますが、それでいいのかどうかという問題がそこにあろうかと思います。

 それから、地方の財源はしっかり確保と。これは非常に大事な話でして、ただ、これは今、自民党と公明党で政権を担当させていただいているわけですね。四月一日現在もそうだろうと思います、ことしの。ことしの四月一日ですね。そうしますと、この四月一日にこの財源が切れましたら、どういう根拠で、どこからどういうお金を地方にお渡しする、しっかり確保するのはどういうふうにするんだろうと。

 例えば、今審議をいただいている法律というものが、その四月一日まで、三月三十一日までに通らないと、地方道路整備臨時交付金というものは渡せなくなりますね、根拠を失いますね。それを渡す根拠は、この法律ですね。

 そうすると、その四月一日時点で、民主党さんのあれですから、政権を担当していられて法律をつくるんだと言われたら別ですけれども、我々はこれを延ばさせてくださいということをやっているわけですが、それがだめだということになると、四月一日から税収欠陥が生じますね。その規模というのは、九千億プラス七千億、一兆六千億が地方に四月一日以降入らなくなる。

 そしてまた、それ以外の補助金というのも巨額ですね。五千億以上いきますね。こういうものも、我々が直轄とか新直轄とかあるいは補助事業とかいうものをやるということになれば、地方が負担される。その分について我々はそのお金を交付するということになるわけですけれども、我々はできなくなっちゃうんですね、これ。

 そういうことを考えますと、これは非常に、財源の手当てと、そしてそれを地方へ渡すという、しっかりした法律の裏づけというものがないと、この三項に書いてある「地方の財源はしっかり確保」ということは実現できないんじゃないかということを心配しますね。

 そういうことでございます。

逢坂委員 大臣のおっしゃることというのは私も理解をいたしますし、地方の財源を確保するためには、今、このままただ単に暫定税率が切れればいいということでは手当てできないということは、それは我々も同様に感じておりますので、当然そのためには幾つかの法律改正などが必要になることは全く同感でございますし、異論ございません。しかし、そもそも前提として、今の、この中で今までのスキームでやらざるを得ないんだというようなところが、やはり日本の国全体が思考停止に陥っているのかなという気が私はしないでもありません。

 それを含めて、特定財源を一般財源化することの意味について、少し私から、大臣と議論させていただきたいんです。

 今、全国の病院、医療サービスが随分と崩壊をしてきているというのは大臣も御承知かと思います。北海道には二十一の二次医療圏域があるというのは先ほど石川委員からも多分紹介されたと思いますが、私の選挙区の檜山南というところの医療圏域は、もう産科のお医者さんがいません。これは北海道で初めてのことなんですけれども、そういう状況が生まれております。

 あるいはまた、今、日本の福祉や社会保障制度も随分とどん詰まりに来ている、大きな曲がり角に来ているというのも大臣も御案内のとおりかと思います。障害者自立支援法で、特別対策で一千四百億を用意せざるを得ない現実があった。あるいは、後期高齢者医療制度、この四月からスタートするのを我々は反対はしております。しかし、それも緊急避難的に一千七百億用意しなければならないという現実もあるわけであります。

 それからまた、今原油高で、私の地元北海道の酪農家、北海道だけではございません、日本じゅうの酪農家が大変な状況になっていて、この酪農の対策でまた一千数百億のお金も用意しなければいけない。しかし、現場の酪農家から言わせれば、あれじゃ足りない、焼け石に水だという声もあるわけですね。

 それからまた、食料の自給率、これも三九%。今回の中国からの輸入ギョーザの問題によって、随分と食の安全、安心というものを守るための制度が脆弱ではないかということも出ているわけですね。

 それから、教育の現場、いかがでしょうか。私も自治体の長をしておりました。教育の現場では、一般財源がなくて、本来市町村が準備をしたいと思う教材すらそろえられない。例えば家庭科や技術・家庭の道具なんというものも、私が中学校にいたときのような道具を、まだ同じものを使っているなんという実態も実は地元ではございました。私は、これは本当に大変なことだなというふうに思っています。

 あるいは、ほかの分野もまだまだそうでしょう。

 こういう状況の中で、税という資源配分について、これまでと同じような縦割りの発想の中でやっていいのかどうか。例えば、社会保障関係費。経済財政諮問会議の決定によって、五年間で一兆一千億を削減する。年間二千二百億ずつ削減をしてきた結果、今全国では大変なことが起きているわけですね。だから、そういうときに、柔軟に、私たちの国の税の資源配分というものを、優先順位を考えつつ再配分をする。その行動に今出なければ、私は最終的には道路の維持管理だって危うい状況になりはしないかというふうに思うんですね。

 この点について、国民の生活の安心、安全を守るための大きな指針というものをこの政治の場で打ち出さない限りは、国民の皆さんは安心できません。その意味でも、大臣、十年間、特定財源として約六十兆円近いお金を確保しておくということは、本当に今のこのさまざまなことが起きている中で合理性があるんでしょうか。

 私は、道路の必要性は十分に認めています。道路の維持管理費がこれから上がるということも、現場にいましたから十分に理解はしています。しかし、そのときに道路だけがということでいいのか。一方で、医療や福祉や教育や食料の問題がうまくいっていないという現実がある。どっちが生きていくために優先順位が高いのか。大臣、これをやはり平場で議論するということが必要なんじゃないでしょうか。

 私ども、この特定財源を一般財源化しようというのは、道路整備をやめましょうというふうに言っているのではなくて、こういう大きな目線で見たときに、資源配分を変える議論をしよう、そういう問題提起なわけですね。大臣、いかがでしょうか。

冬柴国務大臣 いろいろな政策課題がありますが、私は、道路を整備する、高速道路が、ネットワークというものが非常に脚光を浴びますけれども、何回も言っていますけれども、それ以外に、毎日四十人以上の学童が使っている通学路四万四千キロも歩道の整備すらない、こういうことをほっておくわけにいかないという、絶対的にそのように思う面があるわけです。こういうものを十六の政策課題で分けて書かれておりますが、私はどれもこれも喫緊の課題だろうと思います。

 そういう意味で、もちろん今挙げられた教育、福祉、すべて必要です。ですから、資源の配分は必要ですけれども、私どもの道路の中期計画に盛り込まれたものについては、その大宗といいますかを受益者負担という形でお願いをしているわけです。ほかの、社会福祉あるいは教育というものは一般財源からやられるわけですね。これはすべての国民に御負担をいただくという税の体系でやっているわけですけれども、この道路に関連する問題につきましては、受益者に負担をしていただく。

 受益と負担との関係が比較的明瞭であるがゆえに、これを負担していただく多くの国民の方々が、こういうものは一般財源化しないでほしい、一般財源化するぐらいであれば我々はもう負担するのをやめさせてほしい、ガソリンなりを下げてほしい、こういうことをおっしゃる。裏返せば、道路特定財源として苦しいけれども負担するのは、今言う道路を整備するということが条件だよ、そういうことをおっしゃっていただいているわけであります。多くの首長も本当に毎日のように私の方へお見えになります。そういう人たちも、何としても道路財源を守ってここはつくってほしい、あるいは、今さっき言うようないろいろな課題にはこたえてほしい、こういう要望があるわけでございます。

 したがいまして、この配分の問題ですけれども、特定財源をやめるということ、あるいは暫定税率を廃止するということは、道路をつくるのであれば負担してあげようと言っていただいている方々のそういうお気持ちというものを返上してしまう。ということになりますと、一般財源で道路をつくるということになりますと、本当にできるんだろうか、そういう思いがいたします。

逢坂委員 大臣、一般財源に関して受益と負担の関係をよくお持ち出しになられますけれども、やはり昭和二十九年当時と現在では受益と負担の関係は大幅に違っていることは御理解いただけるのではないかと思います。二十九年当時、道路整備も非常に低かった、車に乗っている方も少なかったわけですね。そして、今、この道路や車などから恩恵を受けている国民というのはだれであり、その負担をしているのはだれであるかというのは、必ずしも明確ではないというふうに思うんですね。

 トラック事業者が税の負担をたくさんしていると仮にしたとしても、トラック事業者の皆さんは自分の営業のコストにそれを上乗せして国民の皆様から広く薄く料金としていただいているわけでございますので、受益と負担の関係というのは、まさにすべての国民が受益者であり、すべての国民が負担者であるというような実態に二十九年よりはより近づいているというふうに考えざるを得ないのではないでしょうか。

 そして、今私たちの国に、先ほど例に挙げたこと以外にもさまざまな問題が起きております。そういうときに、確かに今この道路特定財源を直接お支払いになっている方々は担税力があるわけですが、こうした中で、総合的に見たときに、その資源配分を変えていくということを政治の世界が丁寧に説明しなくてだれが説明するんですか。

 優先順位が高いという、例えば前回もお話しさせていただきました、一つのおにぎりが食べたいと言って九州で亡くなられた、生活保護に該当しない方がいらっしゃいました。ああいうことが起きている一方で、これから先、六十兆円近いお金を囲い込んで道路にだけ限定をして使うということが本当に適切な政治のあり方なのかどうか、そのことを考えてみる必要がある、そういう提案を私はしているんですね。だから、受益と負担の関係があるから見直せないんだとか、全国の市町村長さんが言っているから見直せないんだというのは、それは大臣、違うんじゃないでしょうか。

 私も市町村長の仕事をしていました。市町村長がやはり守ってほしいと言う理由は、地方の財源を確保したいというその一心、あるいはまた、今この時期に予算の組み替えの議論などをされるのはつらいということ。それから、道路だけにフォーカスを当てて、この道路が必要か必要じゃないかということを市町村長に迫ったら、市町村長は、この道路は要りませんというふうには言えませんよ。これは現実なんです。例えば交差点改良にしても、先ほど大臣が例に出された、学童が何万人も歩いていて危険なところがある、そこの歩道拡幅、歩道整備をすることを市町村長に、要りますか、あなた、要らないんですねと迫ったら、それは市町村長は要らないとは言えない。今よりもよくなるものについては、いや、それはやってほしいですよ、その方が安全ですよと。

 だから、全くの無条件な中で、この道路整備は要りますか、要りませんかと聞いたら、すべての道路がやはり必要だと答えざるを得ないんですよ。だから道路整備というのは注意が必要だというふうにも言えるんですね。先ほどローマの道路整備の例が出されていましたけれども、要るか要らないか、道路にだけフォーカスを当てて議論をしたら、要らないというふうにはなかなか言いがたいのが道路整備であるという現実なんですね。

 だから、そういう現実も踏まえて、政治の世界が国民をリードして、本当に、今の税という資源配分をどこに優先順位をつけてやるんだということを総合的に考えるということの突破口にこれをしようじゃありませんか、大臣。いかがですか。

冬柴国務大臣 道路特定財源は、のんべんだらりと大きく確保してきたわけではありません。

 直近の平成十五年から十九年までの五カ年、今もまだその中にあるわけですが、道路整備の総額は、五年間で三十八兆円でございました。これを十年に引き直しますと、七十六兆円になるんですよ。それを我々としては六十五兆円にし、そしてまた、政府・与党でいろいろ協議をして五十九兆円になっているわけです。

 そのように、道路は、野方図に、もう確保しているんだからどんどんどんどんふやしているとか、あるいは囲い込んでいるとかいう世界ではなしに、本当にそういう意味では、これほど強いニーズがあるけれども、しかし、そのように縮小をしてきたということは事実であります。

 平成十年の道路予算と平成十九年度予算を比べたら、平成十年が十四兆……(逢坂委員「大臣、もうよろしいですよ」と呼ぶ)ですから、ほとんど半減に近いところまで下げているんです。社会資本整備も、十年は十四兆九千億でありましたけれども、それを六兆九千まで下げましたね。ですから、半減以下、社会資本整備はそういうふうになっています。

 したがって、私どもは、日本の今置かれた財政状態を見たときに、プライマリーバランスをプラスにする、そういうことはもう本当に至上命題だと思うんですね。我々の世代でつくった借金というものを、子供や孫、国債が大体六十年で償還されるとした場合に、まだ顔も見たことのないひ孫にツケを残すわけにいかないわけでございます。

 そういう意味で、我々は、社会資本整備も本当にたくさんあるけれども、その中で一%から三%というものを骨太政策二〇〇六で、これも随分議論をしたんですけれども、受け入れました。しかしながら、十八年も十九年も、予算では三%を超える社会資本整備のカットを受け入れているわけです。

 したがって、私は、野方図にこれだけをやっているということではなしに、それなりに自制しながら、しかしながら、先ほどもるる申し上げたような、残された十年と申しますか、これをやらないと、国際競争力を強化し、我が国の成長力を維持することはできなくなるという危機感を持っているからお願いをしているわけでありまして、タックスペイヤーにも本当に辞を低くして、理解をしてほしい、これをお願いしているわけでございます。

逢坂委員 私は、野方図にという言葉を使っておりませんので、やみくもにたくさんの予算を確保しているという指摘はしているつもりはございません。ただ、あらかじめ決められた額を囲い込むということについて、よいのかということであります。

 それで、二つお話をさせていただきたいと思いますが、予算が減っているのは、今のこの日本の財政の状況を見れば、どこもかしこもこれは当たり前のことであります。地方の決算を見れば、平成十一年の決算と十七年の決算を比較すれば、例えば人口五千人未満の町村、これは二四%から五%、決算がマイナスになっているんですよ。決算をマイナスにして、中で何が行われているか。福祉サービスをどんどんどんどん縮小する、あるいは公共料金、水道料金、下水道料金、保育所、幼稚園、学童保育、こういうものをみんな上げる、そういうことで予算規模を三分の二ぐらいに縮減している。町村によっては予算規模が半分以下というところもございます。

 こういうことをやっている中で、毎年三%減っているからいいじゃないかとか、そういう論法は通りません。道路だけにフォーカスを当てているからそういう議論になるわけですね。

 それから、もう一つです。国際競争力を高めるという指摘がございました。これは、先日総務委員会で、私どもの同僚、小川淳也議員が言っていたことですが、日本の飛行場の着陸料は国際的に見て異常に高い、これを下げることによって日本の国際競争力が高まるのではないかという指摘をしました。そして、そのときに、それでは日本の飛行場の着陸料の収入は幾らだ。八百億ですよ、一年間。これを仮に半減させる、あるいは八百億を全部使ってゼロにする、どれほど国際競争力が高まりますか。八百億ですよ。こういう目線を私たちは今持つ必要があるのではないかということを私たちは強く訴えているわけですね。

 大臣にはぜひ御理解いただきたい。平和も守らなきゃいけない、福祉も拡充するんだ、そういうお気持ちを大臣はお持ちだと私は思います。そういう目線で、改めてこの問題を大臣に深くお考えいただきたいんです。どこを見て仕事をするか、ぜひお考えいただきたいと思います。

 時間がなくなりましたので、きょうの最後の話題にしたいと思うんですが、私どもの今のこの主張は、道路整備をする決定のプロセス、それも明確化したいというふうに思っています。やはり今の決定のプロセスが、どうも私にもよくわからないところがございます。

 国幹会議というのがございますけれども、大臣、この国幹会議というのは、どんなタイミングで、だれがどうやって開催を決定するものなのでしょうか、お教えいただけますか。ちょっと事務的で恐縮ですが、通告してありますので。

冬柴国務大臣 これは、国幹会議の議に諮るべきものは法定されております。したがいまして、そういう議題があれば適時開くわけですけれども、それは主宰者である国幹会議の会長が決められます。そして、そこで会議に諮って決められるわけでございますが、法定されておりますので、それに基づいて必要な都度開催をいただくということになると思います。

逢坂委員 今大臣から、国幹会議は会長が招集するというような話がございました。でも、会長は民間の方ですよね。ですから、多分これは、国土交通省の事務方がある種起案をして国幹会議の開催というものを言い出さなければ、会長は、政治的にも、あるいは国民から選挙で選ばれた方でもございませんので、みずから言い出すということは考えがたいというふうに私は思うんですね。

 それともう一つ、審議すべき事項があればということでございましたけれども、審議すべき事項というのは、どういう状況になったら客観的にこの国幹会議を開催するのかというのは、全くのこれはブラックボックスというか、そこには、ある一定程度の客観的な、外形的な標準、基準があるわけではないですよね、大臣。何かあるんですか。

 例えば、議論すべき議題が十本になったら開催するとか、議論すべき議題というものがこういう程度まで熟したらやるとか、この点はいかがですか。どちらも多分ないのではないかと思うんですね。事務方がやはり起案をしてやるんだろう。あるいは、議案についても、どの程度になったらやるんだということについての明確な基準、外形的な基準はないのではないかと私は思うんですが、いかがですか。

冬柴国務大臣 国幹会議において可決していただければ、道路であれば、それに着手できるというところまで熟した案件を提案して、そしてこれは、そこで御意見を闘わせていただいて、その議を経るということですから、その議を経なければ整備決定はできません。

 したがって、では、その前にはどういう手続があるか。これはもう何回も申し上げていますけれども、道路予定路線というのは閣議決定をされたものがあります。そういうものの中から、地方が、御案内のように、地方の住民のニーズ等を拾いながら、まず都市計画決定をし、そしてまた、それに対して環境アセスメントをし、そういうものが整ったときに、我々の方に整備をしてほしいというような要請があるわけです。

 その中では、地方の議会あるいは住民の御意思、そういうものがあると思います。もちろん、それに基づきまして、我々は、最新のデータに基づくBバイC、いわゆる投入するコストを利益、ベネフィットがオーバーするかどうかという厳正な判断もさせていただきます。そういうことから、そういうものがすべて熟したところから、この国幹会議にお諮りをするということが熟してくるんだろうと思います。

 そこで、会長さんに、こういう案件を諮ってほしいということは事務局から申し上げる、それは事実です。それは、そういう資料を添えてお諮りをするわけでございます。しかし、開くかどうかということとか、あるいは議事を主宰するのは会長であります。

逢坂委員 もうきょうは時間が来ましたので、これでやめさせていただきますが、今の話を聞いて、国幹会議が具体的にどういう状況の中で客観的に開かれるのかというのは、必ずしも、私には少なくとも伝わってまいりませんでした。

 大臣に最後に一言だけ、僣越ながら申し上げたいんですが、今回のこの道路特定財源の問題は、日本の構造改革の大きなスイッチだというふうに私は思っています。これから先、今と同じような仕組みを十年続けても、本当に地方の皆さんが望むような、地域の皆さんが望むような道路整備ができるのかどうか。

 私も全国の首長さんからよく聞きます。これまで我々は税を負担して都市の道路をつくってきた、今度はおれたちの番だと思っていたのに、ここではしごを外されるのは不公平だというような声も聞きます。でも、今回の道路中期計画の素案を見ても、今度はおれたちの番だという、地方の皆さんが言っていることがわかるような記述はどこにもございません。そして、これまでの道路決定の方式をどう変えていくのかについても、明確なものはないように私には感じられるわけです。

 ぜひ、大臣、今回のこの議論が日本の大きな構造改革につながっていくものだということを御認識いただいて、大臣が省益を代表して代弁をするのではなくて、国民の利益を代表して大きな御決断をいただきますように心からお訴え申し上げまして、終わらせていただきます。

 ありがとうございます。

竹本委員長 逢坂君の質疑はこれにて終了でございます。

 次に、穀田恵二君。

穀田委員 きょうは、中期計画の中で、地域高規格道路について聞きたいと思います。

 中期計画において、地域高規格道路に対する施策は、一つは、基幹ネットワークの整備、第二に、生活幹線道路ネットワークの形成というところに記載されているのは御承知のとおりです。

 そこで、幾つかただしておきたいことがございます。まず、十年間に百八十六路線、百十候補路線のうち、どれだけ整備するおつもりか、お答えいただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 素案では、十年後、高規格幹線道路とともに地方中心都市を連絡するなど、基幹ネットワークとしての機能をおおむね確保するという目標を掲げております。ただ、個別区間の具体の整備につきましては、地元との調整状況あるいは所要の手続、厳格な事業評価ということで、個別年度でやるということもありまして、現段階では決まっておりません。

穀田委員 おおむね確保する、決まっていない、こういうことですな。

 それから第二番目に、それでは十年間に使う事業量は幾らですか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 先般、五十九兆の内訳を提出いたしましたが、そこの中で、基幹ネットワークの整備ということで、高規格、地域高規格等々合わせまして約二十一・五兆円というのを掲げております。地域高規格はこの内数でございます。

穀田委員 その内数の中で、五十九兆円に変更した際に、中期計画の中には、国際競争力の確保という欄に書いていますけれども、一年間、五千九百五十億円ということを書いているわけですよね。だから、十年間でいくと大体この十倍になるだろうと。もちろん、一年一年、それは高低は少しありまっせということだというふうに確認しておきたいと思うんです。

 では、三番目に、生活幹線道路ネットワークの二千三百区間のうち、地域高規格道路はどれだけあるのか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 これも個別の道路というのは、先ほど申し上げましたように、個々具体には毎年度決まっておりますので、幾ら入っているかというのは、現在のところ定めておりません。(穀田委員「もう少し大きい声で言ってくれる」と呼ぶ)現在、定めておりません。地域高規格道路とか、あるいは現道拡幅とか、バイパス等の隘路解消ということで生活幹線道路整備目標を達成するということでございまして、具体に、そこの中で地域高規格は幾らというのは定めておりません。

穀田委員 では、定めていないと。

 空港、港湾からインターチェンジへのアクセス改善の中に地域高規格道路は入っていますか。

宮田政府参考人 入ってございます。ここのところは個別に定まっておりませんが、お示ししました五十九兆の内訳の個別表の中に、基幹ネットワークと港湾、空港へのアクセスの小項目間のダブりのところで五千七百億円というのを計上しておりまして、ここの中に地域高規格と、それから空港、港湾道路への十分アクセス、ここはダブりがそこでございますので、そこの中身でございます。

穀田委員 それでは、渋滞対策のうち、地域高規格道路はどうなっているんですか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 これも個々具体には、先ほど申し上げておりましたように、地域高規格そのものを個別具体に定めておりませんので、中身でございますが、現時点で幾ら入っているかというのは定めておりません。

穀田委員 今のを聞いて、大体、路線はどれだけ整備するつもりか、十年間の事業量はどうか、生活幹線道路ネットワークにどれだけ入っているのか、それから、空港、港湾からのアクセスの関係はどうか、渋滞対策のうちどうか、これは結局、わかっているのは、事業量だけは少し言えるという話で、地域高規格道路に関する中身は言えないということなんですね。わからないということが、今の話で、みんな、わかりましたやろ。

 私、この間一貫して指摘しているんですけれども、中期計画というのは、わざわざ大臣も何度も答えているように、納税者である国民に説明するためのものであるということを言っているわけですよ。ところが、地域高規格道路はどうなるのか、個別の具体的なこれとこれとこれが入りますということを聞いているんじゃないんですよ。そういう話を、どれを着手するかなんという話を聞いているんじゃなくて、どの程度、どの規模で、どれぐらいやるのかという話になると、さっぱりわからない。これでは国民は漠としてわからぬということになると思うんですね。

 そこで、別の角度から見ますと、予算委員会やこの国土交通委員会で、高速道路の建設について議論してきました。いわゆる一万四千キロの建設にとどまらず、私は、六千九百五十キロもあるということについては討論しましたよね。そこで、じゃ、地域高規格道路とは一体何なのか。国民にはなかなか理解できないんですよね。

 ただ、わかっていることが一つある。先ほど言いましたように、一番最初に私確認しましたように、事業量としては毎年五千九百五十億円計上されている。もちろん、でこぼこは、今後十年間ですからそれはあるでしょうというふうに、先ほどうなずいてはりましたけれども、十年間にすれば、やはり約六兆円にも上るわけですよ。そうすると、あかずの踏切の対策は十年間で四兆なんですよ。そして、通学路の整備は三・二兆なんですね。それよりも多いわけです。

 そして、今の答弁からわかったことは、いろいろなところに組み込まれている、ばらばらではあるけれども入っているということがわかる。だから、重要な位置を占めるということだけははっきりしているということなんですね。それが国民にわからないというところがまず問題だ、ここをしっかり認識していただきたいと思っているところであります。

 そこで、次の問題に移りたいと思うんです。

 中期計画では、高規格幹線道路の費用対便益や外部効果による評価を実施したとしています。

 一昨日、参考人質疑でも、日本はイギリスなどに比べても社会的便益を高く見積もり過ぎているという発言もございました。きのうも、大臣、予算委員会で随分やりとりがあった模様であります。費用対便益が一を超えるというのは当たり前だという指摘も、一昨日も行われていたところであります。

 私は、〇四年の道路公団民営化の際に質疑しました。そのときに、社会的便益というのは、プラス要因のみで、環境や景観に与える悪影響などマイナス要因が入っていないということを指摘しました。プラス要因というのは、走行時間の短縮や、さらには走行経費の減少や交通事故の減少ということで、私、それだけでは全く不十分なんだということを言っておきたいと思うんです。

 そこで、今回、同じ評価方法で高規格幹線道路については点検したということですけれども、中期計画において整備されるとされています地域高規格道路については評価、点検をしたのか。いかがですか。

冬柴国務大臣 御指摘の高規格幹線道路は、全国的な自動車交通網を形成する道路であるために、例外的に、道路関係四公団の民営化時と同様の評価手法を用いて、客観的にその整備効果などについて点検を実施したところでございます。約二千九百キロ。

 一方、地域高規格道路、これにつきましてはいろいろあります。高規格幹線道路のネットワークを補完する、都市圏の育成、地域相互の交流の促進、あるいは空港、港湾等の広域交通拠点との連携など、そういう機能を持つ路線でありまして、高規格幹線道路に準じた自動車専用道路のほか、主要な交差点のみを立体化した道路というのもあります。また、現道を活用し、一部隘路の区間を解消することによって一定のサービスレベルを確保する道路とか、そういういろいろな道路があります。地域の交通の状況に応じて、さまざまな構造の道路があります。その影響範囲が限定されていることになります。

 このため、全国を一体として評価するのではなく、事業実施段階で厳格な評価を行うことで足りるというふうに判断をいたしまして、これについては行わなかったわけであります。

 ただ、この中にも、二つの県をまたぐような道路もあります。したがいまして、そういうものについて、今後、そういうものを整備するときの手続は、もう少し今とは違った形で、第三者機関とか、公平な御意見を伺いたいなと思っております。

穀田委員 このところ乱発していますな、それを。

 今、高規格道路についてはやっているんだ、地域高規格道路はいろいろな種類があるんだと。だから私は、さっき、いろいろなところにあるじゃないかという話をしたわけで、それは同じことを言ってもらわぬでもいいけれども、要するに、そこで、資料をお配りしているわけです。見ていただければ、自分のところの村はあるななんという話も先ほどありましたけれども、地域高規格道路の一覧を出したわけです。これを見ますと、約三ページにわたって路線があります。その後半の二ページは候補路線であります。

 そこで、何を言いたいか。国道なんですよ、ほとんどが。結構あるんです、国道がだあっと。だから、丸をしたんですね。これは皆さんからいただいた資料です。今お話があったように、中にはまたぐ道路もある。したがって、やはりこれについては同じ高速道路なんだからきちんとすべきじゃないかと思うんですが、再度、いかがでございますか。

冬柴国務大臣 このような御指摘をこの審議でお受けして、私は本当にもっともだと思っております。

 国幹会議といいますと、先ほど言いましたように、審議事項が法定されておりますし、それを再々にわたって開くということはなかなか難しいと思うんですけれども、社会資本整備審議会、本来はそこで、社会資本整備という形で道路もやるべきだったと思いますけれども、一部、大きな道路については、これをいわゆる国幹会議に移したといういきさつがありますね。

 したがいまして、そこで協議をしていただくというようなことも今考えています。早急にやりたいと思っています。

穀田委員 結論から言うと、二つあると思うんです。今の中期計画の関係でいけば、きちんと精査されていない証拠だということが一つですよ。もう一つ、大臣はこの間、いろいろなことを精査するとか、それから、こういう国幹会議にかける、国会にかけると言っているんですね。だから、今度一度、どれとどれがどうなっているかと。言うと、いや、やはり違いましたと、この間も、制度的な方は法的には大丈夫でしたというようなことを変えるから、少しきちんと、それこそ精査しないとあかんなと思っています。ですから、それは、どれとどれをどうするのかということで、もう一度きちんとやりたいと思うんです。

 そこで、最後になりそうなんですが、二つ三つ少し言っておきたいんですけれども、私、なぜこの地域高規格道路にこだわっているかというと、この道路の制度そのものが物すごくわかりにくいということなんですね。道路行政を、行政担当者だけでなくて、国民にわかりやすく透明性のあるものにする必要がある。

 そこで、そもそも地域高規格道路の法的位置づけと制度創設の経緯について報告を求めたいと思います。

冬柴国務大臣 これは、平成十年に閣議決定された二十一世紀のグランドデザインというところで位置づけられておりまして、地域高規格道路は法的に位置づけられているものではございません。そういう閣議決定でされたものでございます。

 もう少し沿革をたどりますと、平成四年、道路審議会の建議で示されまして、平成五年からの第十一次道路整備五カ年計画に盛り込まれ、平成六年に都道府県からの要望を踏まえ、候補路線、計画路線の指定を行っております。その後、平成十年に閣議決定された二十一世紀のグランドデザインにも位置づけられておりますが、法律に位置づけられているものではないということでございます。

 なお、具体的な事業の実施に当たりましては、これから聞かれるんだろうからやめますけれども、もう少しきちっとした方がいいと私は思っています。

穀田委員 結論からすると、経緯はわかっているんです、わかりました。

 それで問題は、法的にきちんとしたものではないということが確認された、ここが大事なんですね。そうすると、法律の定めがないというもとで、例えば一万一千五百二十キロについては国会で議論される、しかし、地域高規格道路については議論されることもない。だから国民にはよくわからない。

 そこで、この計画路線の事業を進める実施計画は、だれが認めますか。だれが認めるものですか。

冬柴国務大臣 これは、いろいろな手続を踏んで、最終的には国土交通大臣です。

穀田委員 私がこの間ずっと言ってきているのは、何を言いたいかというのは大体わかったと思うんですけれども、二つ言っているわけですね。決定過程における透明化、こういう問題についてやると同時に、国民が知らぬところでやるのはまずいという考え方なんですね。これで、今でいいますと、あれこれあるけれども、最終決定は国土交通大臣がやるんですよね。結局のところ、聞けば聞くほど、国民の知らぬところで決められているというところが問題なんだということを、私は太い柱としてこの間、二つのところをずっと指摘してきたわけですね。

 そこで、なぜこの問題に戻るかということなんですよ。これは、先ほど大臣から言いましたように、簡単に言うと、五全総で政府計画に位置づけられたということですね。そうすると、結局、九〇年代、これはどういう時期だったか。これは参考人のときも、その前のときも私議論しました。公共投資基本計画で四百三十兆円、例の六百三十兆円という公共投資が景気対策のために使われ、そして道路五カ年計画も、十一次が七十六兆円、十二次が七十八兆円という莫大な投資額として膨れ上がったわけですね。この間議論しましたように、地方もその結果莫大な借金をして、それつくれ、やれつくれということで道路建設が行われ、それが今日、自治体が借金で苦しめられている現状だ。

 したがって、私は、地域高規格道路の計画自身が、そういう公共投資拡大のために線を引かれた路線、計画なんだ。そういうことだからこそ、立ちどまって、これを中期計画の中でやるんだやるんだじゃなくて、見直せと。少なくとも、やる前に、それは決定するのはそっちなんやから、それはあかんという話をしているわけですよ。そこは最後聞いておきたいと思うんです。

冬柴国務大臣 したがいまして、道路中期計画をお示しして、これについては、先ほども委員からも言われたように、納税者に対して理解を求めるためには、負担をお願いするからには、それについての受益というものの姿をお示ししなきゃなりませんということでつくっています。

 しかしながら、先ほども、そこが不確かなんだとおっしゃるけれども、我々は、それぞれの政策課題について、具体的に特定する箇所を示して、幾らあります、しかし、それを、そのうち例えば三分の一を、これは今度は抽象的な箇所数です、これだけをやっていきます、こういうことでございまして、それはいつやるのかといえば、十年間にわたって、予算の範囲内で、そして整備に着手するものは熟度の高いものから、そして、熟度が高いだけではなしに、渋滞であれば、ここをやることによって非常に大きな効果が生ずるというところからやっていくということでございまして、それはそうしないと、十年間の予算を全部縛ってしまうことになりますよ。

 ですから、我々はそういうやり方ですから、五十九兆円というのも上回らないものとする。上回らないということは、それを全部使ってしまうという趣旨じゃないわけでございまして、今後も、社会の動静、経済の動静、そして予算の編成、そういうものを見ながら適時適切に判断をさせていただきたい、このように思っております。

穀田委員 その十年間というのは、そういう十年間という予測もつかない、経済の、社会情勢の変化ということに、今でさえ一年二年で耐え切れないでぽんぽんぽんぽん政策を変えているのに、何を言ってるんだということを私は言いたいわけですよ。

 今回言っているのは、違うんですよ。一万四千キロというのは、高規格幹線道路というのは右肩上がりのバブルの時代に決めた路線だ。二つ目に、地域高規格道路については、まさに当時、景気対策としてやられたときにつくられた路線だ。したがって、この二つは、やはりそういう流れの中でほんまにええのかということを再検討する必要があるんだ。その中に、一つ、私はきょうは地域高規格道路を取り上げたということなんですよ。そこをわかっていただきたいということを述べて、終わります。

竹本委員長 以上で穀田君の質疑は終了いたしました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時七分散会


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