衆議院

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第7号 平成20年3月12日(水曜日)

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平成二十年三月十二日(水曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 竹本 直一君

   理事 河本 三郎君 理事 西村 康稔君

   理事 西銘恒三郎君 理事 望月 義夫君

   理事 山本 公一君 理事 川内 博史君

   理事 後藤  斎君 理事 高木 陽介君

      赤池 誠章君    小里 泰弘君

      大塚 高司君    岡部 英明君

      鍵田忠兵衛君    金子善次郎君

      亀岡 偉民君    北村 茂男君

      佐田玄一郎君    島村 宜伸君

      菅原 一秀君    杉田 元司君

      鈴木 淳司君    谷  公一君

      徳田  毅君    永岡 桂子君

      長島 忠美君    西本 勝子君

      葉梨 康弘君    林  幹雄君

      原田 憲治君    松本 文明君

      盛山 正仁君    矢野 隆司君

      若宮 健嗣君    石川 知裕君

      逢坂 誠二君    小宮山泰子君

      古賀 一成君    長安  豊君

      三日月大造君    森本 哲生君

      鷲尾英一郎君    赤羽 一嘉君

      漆原 良夫君    穀田 恵二君

      糸川 正晃君

    …………………………………

   国土交通大臣       冬柴 鐵三君

   国土交通副大臣      平井たくや君

   国土交通大臣政務官    金子善次郎君

   国土交通大臣政務官    谷  公一君

   政府参考人

   (内閣法制局第二部長)  横畠 裕介君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   香川 俊介君

   政府参考人

   (国土交通省都市・地域整備局長)         増田 優一君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  宮田 年耕君

   国土交通委員会専門員   亀井 爲幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十二日

 辞任         補欠選任

  遠藤 宣彦君     永岡 桂子君

  長崎幸太郎君     矢野 隆司君

  亀井 静香君     糸川 正晃君

同日

 辞任         補欠選任

  永岡 桂子君     西本 勝子君

  矢野 隆司君     長崎幸太郎君

  糸川 正晃君     亀井 静香君

同日

 辞任         補欠選任

  西本 勝子君     遠藤 宣彦君

    ―――――――――――――

三月七日

 安心安全の建設産業の実現を求めることに関する請願(穀田恵二君紹介)(第三〇三号)

 同(佐々木憲昭君紹介)(第三〇四号)

 同(志位和夫君紹介)(第三〇五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四号)


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     ――――◇―――――

竹本委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省都市・地域整備局長増田優一君及び道路局長宮田年耕君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大塚高司君。

大塚(高)委員 自由民主党の大塚高司でございます。久方ぶりに委員会が開かれたということでございますので、本日はどうぞよろしくお願いを申し上げます。

 冬柴大臣におかれましては、連日いろいろな問題が出てくる中、本当に大変でございますけれども、久方ぶりの委員会でございますので、どうぞ本日はよろしくお願いを申し上げます。

 今、本当に一番大切な問題の中の一つにおきまして、国民の中で何となく広がってきている不安感、そういったことを我々が一つずつ解消していくことが一番大切なことではないかなというふうに思うわけでございます。

 今も歴史の中に残っておりますが、アメリカの大恐慌のとき、本当に行き詰まったそのときに、ルーズベルト氏が大統領に就任をいたしました。そのルーズベルトの大統領就任あいさつの中に、今最大の敵は恐怖感であるということがございました。その恐怖感、不安感を取り除いていくためには、国民が建設的な明るさと勇気、そして情熱を持ってその難局を乗り越えていかなければその恐怖感、不安感は乗り越えられないというすばらしい演説でございました。そういった言葉の節々の中に国民に勇気と自信を持たせる、そういうことが本当にその当時大切であったというふうな思いがするわけでございます。

 私は、今政治に置かれている大きなポイントは、そこにあるのではないかなというような気がするわけでございます。そういった中におきまして、国民の不安を解消していくためにも、市民生活の安全、安心についてお尋ねをしてまいりたいというふうに思っております。

 まず、道路問題については、国民生活、そして地方財政の混乱回避が大前提でありまして、交通渋滞の緩和やあかずの踏切の解消、そして通学路の安全対策、さらには防災などに使われ、国民生活を守る役割を果たしておるわけでございます。特に、今後の高齢社会において最も重要な社会基盤である道路に求められていることは、何より安全、安心であります。そこで、今後、特に大都市圏における高齢者の生活環境の整備が重要な課題になるというふうに私は考えております。

 そこで、生活者にとって最も身近な社会資本である道路についてお尋ねをしてまいりたいと思います。

 まず最初に、バリアフリーについてお尋ねをしていきたいと思います。

 このバリアフリーでございますけれども、三月四日に発表されまして、先般三月十日に表彰がございました、第一回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰式というのがございまして、大変恐縮でございますけれども、手前の大阪府豊中市がそれに選ばれました。本当にこれは名誉なことでございまして、これは市民のみならず行政も大いに今後の励みになると同時に、自信と誇りを持って頑張ることができるものというふうに、本当に市長を初め市民皆が喜んでおられるということを大臣に申し添えておきたいというふうに思っております。本当にありがとうございました。

 そのバリアフリーでございますけれども、高齢者が安心して外出し、生き生きとした都市生活を営むことができる環境づくりは、単に高齢者の生活のみならず、都市の経済にとって最も重要であるというふうに考えております。

 そこで、都市の道路におけるバリアフリーのあり方について、現在の状況と国土交通省の今後の取り組みについてお尋ねをいたします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 平成十二年の十一月にいわゆる交通バリアフリー法が制定をされまして、一日当たり五千人以上が利用する主要駅を中心とした地区におきましてバリアフリー化を実施してまいりました。

 さらに、平成十八年十二月にハートビル法と交通バリアフリー法を統合いたしまして、バリアフリー新法を施行したところでございます。これによりまして、先ほど申し上げました主要駅の周辺だけではなくて、官公庁施設とか福祉施設、こういったものが徒歩圏に集積している地区におきましては、道路のバリアフリー化を推進するというふうにしたところでございます。

 ただ、現状は、一日当たり五千人以上が利用されています駅周辺の主な道路、駅前広場でも、バリアフリー化されているのは四割から五割という状況でございます。

 今回、道路の中期計画の素案を出しましたが、バリアフリー化としまして、一日当たり五千人以上が利用する駅等の周辺及び市町村の中心地区で、バリアフリー化されていない道路六千四百キロ、駅前広場九百カ所に対しまして、幅の広い歩道、それから既設歩道の段差解消を集中的に実施するということにいたしまして、駅、官公庁施設、病院等の相互間をバリアフリー化して連絡する、こういう目標を掲げております。

 先ほど委員から御指摘ありましたように、高齢者、障害者を初めとした人に優しい社会の実現に向けまして、バリアフリー施策の取り組みを積極的に推進してまいりたいと考えております。

大塚(高)委員 先ほど五千人ということで法を改正していただきまして、地域の方々が安心して住みやすい環境づくり、本当にこれは大切でございますので、そういった取り組みについて、これからももっともっと幅広く地域の方々を巻き込んだ形で取り組んでいただきたいというふうに思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 次に、密集市街地対策についてお尋ねをいたします。

 私どもの大阪府豊中市におきましては、密集市街地がまだまだ多く残っておるわけでございます。そこで、地震や災害に際しては、避難や消火、救助活動に支障を来す可能性が本当に高いというふうに思うわけでございます。

 そこで、道路中期計画でも密集市街地対策について述べられておるわけでございますけれども、具体的な推進方針はいかがなものかということをお尋ねいたします。

増田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の大阪府豊中市の一部地域におきましては、幹線道路の整備が大変おくれているということもありまして、狭い道路に面して木造家屋が建ち並んだりしておりまして、大きな地震が起きますと、延焼によって大火災が起きたり、家屋が倒壊等いたしまして道路がふさがる、そして、避難や消火、救援活動等に大変支障を来すという、大変危険な市街地、これを私ども密集市街地と呼んでおりますが、そういった密集市街地がたくさん残っております。

 我が国にはこうした密集市街地が大変たくさん存在しておりまして、政府といたしましても、密集市街地の緊急整備を都市再生プロジェクトと位置づけまして、各般にわたる対策をとっております。

 具体的な対策としては、まず建築物の不燃化対策、これも大事でございまして、そういった対策と連携をいたしまして、区画整理など面整備ができるところは面整備をする、あるいはなかなか面整備がしにくいようなところにつきましては、延焼遮断帯、あるいは緊急車両の進入路や避難路として機能する道路、幹線道路の整備を進めるということで取り組んでいるわけでございます。

 大阪府の豊中市におきましても、そういった密集市街地の解消等を図るため、現在、都市計画道路の整備に鋭意取り組んでいるところでございます。

 お話ありましたように、道路の中期計画(素案)におきましても、十六の政策課題の一つとして安心な市街地形成を掲げまして、その中で密集市街地対策を取り上げておりまして、密集市街地解消に向けて、今申し上げました面的な市街地整備でありますとか都市計画道路の整備を緊急に集中して行うということを掲げているわけでございます。

大塚(高)委員 ありがとうございます。

 私どもの豊中市というところは、あの阪神・淡路大震災のときでも被災地であったわけでございます。本当に多くの被害を受けた方がたくさんおられます。そういったときに、本当に区画整理というのができていなかった、そういう部分がまだまだたくさんあるわけでございます。そういう中で、やはり地域の方々が、今後ああいう地震が来たときどうなるんだろうかという不安をたくさん持っておられるわけでございますので、そういった施策についてももっともっと拡充をしていただきますように、重ねてお願いを申し上げたいと思います。

 次に、道路橋の耐震補強についてお尋ねをいたします。

 先ほどお話をしましたけれども、阪神・淡路大震災、それ以降、橋梁の耐震補強の取り組みが続けられてきたというふうに私は認識しておりますが、現在の進捗状況はどうなっているのか。また、中期計画においては、さらなるコストの削減、そして建設の優先順位をもっともっと議論して今後見直すことがあってもいいんではないかというふうに私は思うわけでございますが、今後どのような目標のもとでどのような対策をこれから打ち出していくのかということをお尋ねいたします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 現在の橋梁の耐震補強の状況でございますが、阪神・淡路大震災以降、緊急輸送道路に存する橋梁の耐震対策を進めてきております。平成二十年三月末現在で全国に緊急輸送道路上で五万橋ございますが、そのうち七〇%、三万五千橋については対策が完了してございます。したがいまして、残るのが緊急輸送道路上では一万五千橋ということでございます。

 二つ目のお尋ねの中期計画の素案でどういうふうに考えておるかということでございます。

 二つ軸を立てまして、一つは、大規模な地震の発生時におきまして、緊急輸送道路のうち、広域応援部隊の移動のための県庁所在地間を結ぶ道路については、すべての橋梁の重大な損傷を防止する、これは意味合いは、大きな損傷を防いで、一日以内で何とか通れるように橋を持っていくという目標でございます。二つ目は、緊急輸送道路全線についてすべての橋梁の落橋、倒壊を防止する、この意味合いは、三日以内で何とか通れるようにするというレベルに抑える、そういう目標を立ててございます。

 この目標を達成するために、先ほど申し上げました残る一万五千橋のうち、一番目に申し上げた損傷のおそれのある橋梁は八千橋、それから橋梁倒壊のおそれのある橋梁について二千橋、これについて集中的に耐震対策を講じてまいりたいというふうに考えてございます。

 委員御指摘のように、重点化、効率化に積極的に取り組みまして、既存ストックの補修、補強、そういうものを適切に進めまして、安全、安心の国づくりに努めてまいりたいというふうに考えます。

大塚(高)委員 ありがとうございます。

 特に、先ほどお話ありましたように、阪神間というのは本当に橋梁がたくさんあるわけでございます。その中で、いろいろな通勤や通学に利用されている方がたくさんおられます。そういった面に関しましても、やはりこれから、いざというときに備えまして耐震に本当に努力をしていただきたいというふうに思います。

 こういったことを努力してやっているんだということを市民の皆さん方にお話しする、伝えるということが一番大切であります。そういったことが、先ほどからお話をさせていただきました不安の一つの解消になっていくものだというふうに私は思うわけでございますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 次に、地方財政の疲弊と暫定税率廃止の影響についてお尋ねをしてまいりたいというふうに思います。

 先般から、私も地元に帰りまして多くのガソリンスタンドを回らせていただきました。ガソリンスタンドの現場の皆さん方の声も聞いてまいりました。今どういう状況ですかということもお聞きをしました。

 その中で、特にスタンドの店長、そして経営者の方が申されますには、四月一日から一時的にも暫定税率が廃止になると、店頭に並ぶガソリンというのは、もう三月の間に、暫定税率が上乗せされておる分を先に仕入れているわけですよね。そうすることによって、四月一日から本当に二十五円なりが安くなるのかどうかということを店長も心配しておられます、経営者の方も心配しておられます。そういったことが今後消費者に対してどれだけの不安を与えるか、そして大混乱に陥らないかということが問題になっているというふうに認識をしておるわけでございます。

 特に、ガソリンスタンドでは九日分の備蓄ができるわけでございます。それも九日分しかできないということでございまして、一ガソリンスタンドで約八十万円の在庫負担を抱えなければならないということも聞いてまいりました。

 特にこの三月の末には、ほとんどの方がガソリンを入れられない、入れないようにするということもわかってくるのではないかなという気がするわけでございます。そして、四月一日になったらいきなりガソリンを入れに行くという方がどんどんふえてくるという大混乱を招かないかということも考えられるわけでございます。そういった中、地元のガソリンスタンドのみならず、いろいろな日本全国のスタンドでもそういった問題が生じてくるのではないかというふうに思うわけでございます。

 特に、私びっくりしたのは、消費者が、これからどうなるかわからないのでということで、灯油などを入れるポリタンクがあるんですね、そのポリタンクにガソリンを入れて買いだめしようとする人がたくさんおられるということですね。ガソリンスタンドの方は、いや、お客さん、そういうことはできないんです、消防法で違反ですからそういうことはできませんよということも声をかけさせてもらっているというのも、本当に一般の方々の考えられることだろうというふうに思うわけでございます。そういった混乱を起こすことにもなりかねないということでございます。

 そこで、今後、都市生活の視点に立った事業を進める上で、国もさることながら自治体の役割が本当に大きいというふうに私は考えます。

 一方、私どもの大阪府では、新しい知事が先般誕生いたしました。本当に彼は、子育て支援に重点を置いて、いろいろな施策を打ち出したかったというわけでございますけれども、財政を見て、これではどうにもならないということで、今財政再建に必死に取り組んでおるのが現状であります。

 こんな状況は大阪だけではないというふうに私は考えております。現在の地方財政は本当に大変厳しい状況にあるわけでございます。そこで、国の直轄事業は、国家的見地のみならず、地域住民にもたらす利便も本当に大きいことから、多くの都道府県では、苦しい財政状況の中で直轄事業負担と都道府県事業をやりくりしております。

 そこで、平成二十年度予算から、道路事業に関してこうした地方財政の負担軽減が盛り込まれておるというふうに思うわけでございますが、その具体的な内容はいかがなものかというのをお尋ねいたします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、地方公共団体は財政状況が極めて厳しいというふうに認識しておりまして、地方負担の軽減を図りながら、計画的に道路整備を進めていくということが重要だと思います。

 二十年度予算案におきましては、大きく二つ措置を講じようとしておりまして、地方道路整備臨時交付金、これは、ガソリン税の四分の一を直入して一括で県の方にお渡しをする交付金でございますが、交付対象が、従来は都道府県道、市町村道でございました。それに加えまして、都道府県が管理なさる一般国道も対象に加えるということ、それから、地方公共団体の財政状況に応じまして国費割合を引き上げるという措置を講ずるということを考えております。

 具体的には、今一律十分の五・五の交付率でございますが、財政状況に応じて十分の七まで引き上げることができるという運用改善を行おうという考えでございます。これによりまして、地方公共団体の自主性、裁量性等が高まりまして、財政負担の軽減が図られると考えてございます。

 もう一つは、今回創設いたします地方道路整備臨時貸付金でございます。この貸付金は、地方公共団体が直轄事業、補助事業、それから先ほど申し上げました地方道路整備臨時交付金事業、こういうものに伴って負担される額の一部に対しまして無利子の貸し付けを行うということでございまして、償還期間は、五年以内の据え置きも含めまして二十年以内ということでございます。さらに、平成二十年度以降、五年間で総額五千億円の規模を措置することとしております。

 これによりまして、地方公共団体の財政負担の軽減と、二十年の割賦でございますので財政負担の平準化が図られるというふうに考えてございまして、計画的な道路整備がより可能になるのではないかと期待をしてございます。

大塚(高)委員 先ほどお話ありましたように、本当に地方というのはこれから大変な時代だということでございますので、そういった施策というのを、もっともっとわかりやすく、地方に配分できるようにどうぞよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。

 次に、民主党の対案によれば、直轄負担金の廃止により地方財政の負荷を軽減し、さらに地方の補助金や臨時交付金は現状水準を維持しつつ暫定税率を廃止できるというふうにおっしゃっておられますが、この場合、私は、直轄事業が減少することはまず間違いないものだというふうに考えております。

 直轄負担金の廃止によりどのような影響があるのかということをお尋ねいたします。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 暫定税率が廃止されますと、国、地方で二・六兆円の大幅な減収になります。国の減収分というのはそのうち一・七兆でございますが、地方への補助金、それから臨時交付金を維持するということになりますと、一・二兆必要になります。したがいまして、国が今三・三兆の税収が一・七兆減りますので残り一・六兆ということになります。今の補助金、交付金を先取りいたしますと、マイナス一・二で、残りが四千億ということでございます。したがいまして、国の直轄事業に使える国費というのは四千億ということになります。

 この四千億というのは、国道の除雪あるいは維持管理に今使っております事業費とほぼ等しゅうございます。したがいまして、これに費やすということが必要でございますので、新規事業の凍結はもちろん、継続事業もすべて休止するということになります。

 例えば、現在実施してございます第二京阪、直轄で実施してございます。こういう道路ばかりではなくて、豊中市内の国道の歩道の整備、そういうものもできなくなるということで、地域経済や国民生活に大きな影響が出てくるというふうに考えております。

大塚(高)委員 ありがとうございます。

 先ほどもお話ありましたように、暫定税率廃止により、本当に地方への影響はこれからもますます大きくなってくるというふうに思うわけでございます。

 そして、多くの地方自治体が暫定税率の維持を求めて要望しているということも聞き及んでおります。我々の大阪府内も、約四十三市町村の長が維持を求めて署名をいたしました。昨年、民主党、国民新党から推薦を受けて当選をされました大阪市の平松市長でさえ、予算編成ができないということで暫定税率の維持を求めておられます。我々も、こうして「えらいこっちゃ!大阪の声」ということで、大阪府もこういうものを、冊子をつくり、市民の皆さん方に訴えをさせていただいております。

 そういった声を受けて、大臣にお伺いしますけれども、大臣の新たな決意をまずお伺いいたします。

冬柴国務大臣 道路特定財源は、今局長も述べましたように、地方にとっても、また地域の住民にとっても、その望む道路整備を着実に進めていく上におきましても、また国の財政全体から見ても大変貴重な財源であることはもう言うまでもないところでございます。

 このため、私が大臣に就任をさせていただきまして一年半近い日にちが流れますが、この間、本当に毎日のように、知事それから市長さん、あるいは地方の住民の方々、あるいは子供さんまで、私にたくさん手紙をちょうだいしたり、大臣室へ来て、財源の確保あるいは暫定税率の維持を求める切実な声を聞いているわけでございます。

 国土交通省といたしましては、こうした切実な声、このようなものをしっかりと受けとめまして、必要な対策を着実に進めまして、地方の行財政にも無用の混乱を生じさせないために、何としても暫定税率維持ということが必要であるとかたく心に期しているところでございます。

 今後、地方からの切実な声にこたえまして、道路特定財源の暫定税率の維持につきまして、国民の皆様から十分に御理解をいただくということが必要でございます。

 今、原油の高騰に伴いまして、日々使わなければならないガソリンの値段が暴騰いたしております。また、寒いところでは燃料油の灯油が暴騰いたしております。その中にあってこのようなお願いをするわけでございますから、我々が、なぜこれが必要なのか、今の日本にとっても、二十一世紀を生きる我々の子供たちや孫たちにとってもこの道路整備が必要なんだということをおわかりいただくように、丁寧に、そして真心を持って御説明申し上げ、理解をいただきたい、こんなふうに思っているところでございます。

 したがいまして、財源特例法改正法案を初めとする関係法案が一体として年度内に成立するように、これは両議長のごあっせんもございました、そういうことを尊重しながら最大限努めていかなければならない、このように思っております。よろしくお願いしたいと思います。

大塚(高)委員 ありがとうございます。

 本当に大臣のおっしゃるとおり、国民の理解を得るために、我々も一生懸命努力をしていかなければならないというふうに思っております。大臣におかれましては、引き続き御尽力いただきますように、お願いを申し上げたいと思います。

 最後に、もう一点お尋ねをしたいと思います。

 道路特定財源の一般財源化については、〇八年の予算案でも、昨年を上回る一般財源化、約一千九百二十七億円を行っておるというふうに聞いておりますが、さらにもっと一般化すべきという議論もあって、このような議論はもっともっと柔軟にされてもいいのではないかというふうに私は思うわけでございますけれども、これはあくまでも国民生活に混乱を与えないことがまず大前提であるというふうに思うわけでございます。

 そこで、受益と負担の関係も踏まえた大臣のお考えを最後にお尋ねいたします。

冬柴国務大臣 まさに大変難しいところでございます。

 道路特定財源の一般財源化というものにつきましては、受益と負担というものがバランスがとれなければならないわけでございます。そうでなければ、負担を強いられるユーザーは、とてもじゃないけれども、自分たちが一般財源というようなもの、教育とか福祉とかそういうものをなぜドライバーが負担しなきゃならないのか、そういうことになるわけです。

 したがいまして、厳しい財政事情を背景としまして、小泉政権以来、真に必要な道路はつくる、けれども、納税者の理解、そのようなタックスを負担する方、ペイヤーの理解を得ながら一般財源化を図る方向を考えていきたい、こういうことをおっしゃっていたわけでございます。大変難しいことですが、議論を重ねてまいりました。その上、地域の自立、活性化に役立つ道路の整備など、地域や国民生活に欠かせない対策は今後も着実に実施する必要があるという客観事情もあります。

 したがいまして、財政事情が厳しい中で安定的な財源を確保するためには、引き続き受益者に負担をしていただく、こういう考え方に基づきまして、道路特定財源を維持することが不可欠である、このような考えに至っているわけでございます。

 このような趣旨に照らしますと、道路特定財源を無制限に一般財源化するということは、負担をお願いするいわゆる自動車ユーザーの方々の御理解が得られなくなる、そういう困難が伴うわけでございます。したがって、納税者の理解、一般財源化という両方の要請を勘案した結果、今般、毎年度の予算において、道路歳出、真に必要な道路というものを厳選して、そして、それを上回る税収があれば、納税者の理解を得られる範囲で一般財源化する、こういう仕組み、そういう方向性をとったわけでございます。大変難しいところでございますが、自動車ユーザーの御理解を得ながら一般財源化を図っていくためにはこういう方法しかないのではないか、こんなふうに思うわけでございます。

 私は、これについて、ユーザーの方を初め一般国民の方々にも、このようなものが本当に必要なのだということを重ねてお願いして、御理解をいただかなければならない、こういうふうな決意をいたしております。

大塚(高)委員 時間が参りましたので、これで質問を終わらせていただきますけれども、先ほど大臣のお話のあったとおり、必要なことは、本当にやはり安定的な道路の整備に対する費用がかかるということ、それを国民が理解できるように我々も努力をしてまいりたいというふうに思っております。そういうことを申し添えて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

竹本委員長 大塚君の質疑はこれにて終わりました。

 次に、高木陽介君。

高木(陽)委員 二月二十九日の当委員会が開かれまして、その後、衆議院の本会議で予算案そして歳入法案等が採決されて、それ以来、約二週間、国会が何かとまったままになっておりましたけれども、ようやく正常化をいたしまして、こうやって質疑をする場面がやってまいりました。

 今国民が求めているのは、審議拒否をするそれぞれのお立場の中で主張はあるでしょうけれども、道路特定財源を初めとして審議を深めていく、でき得れば合意をしていく、これを多くの国民の皆様方が望んでいるのではないかな、このように思います。

 そういった観点から、本日、この質疑が終局をし採決をしますけれども、これは院が違いますけれども、参議院でもそういう観点で与野党ともに質疑を続けていただきたいということ、これを冒頭申し上げたいと思います。

 その上で、これは質問通告はしていないんですけれども、まず大臣にお伺いしたいんです。

 道路特定財源問題を衆議院でずっと議論している中で、本質論である道路の中期計画、五十九兆円を初めとして、どうつくっていくのか、何が真に必要な道路なのか、そういった問題、さらには暫定税率を継続させていただくということで、一般財源化との関連をどうしていくのか、こういった本質論、なかなかそういった議論に行く前に、今までの道路特定財源の使われ方ということで無駄な使われ方があったんじゃないか、多くの方々からも指摘がありました。野党の皆さん方もいろいろ調査をして指摘をし、またマスメディアも報道をし、それに対して、国交省、大臣を筆頭に、それをまさに変えていかなければいけないという立場で改革本部をつくられたと思います。

 本当に多くの国民から見れば、しっかりと使うのであれば、ガソリン税を初めとする特定財源を納税するのはやぶさかではない、しかしながら、せっかく納めた税金にもかかわらず、その使われ方が、これは法的には問題がないとはいえ、例えばマッサージチェアに使われていた、またはミュージカルをやっていた、さらには国土交通省の関連団体、公益法人が随意契約で、その使われ方も疑問が出てくる、こういった指摘が多々ありました。

 それについて、大臣は、予算委員会を初め、また当委員会で私の質問にも答えていただきましたし、本会議でも答えていただきましたけれども、大臣が先頭に立って改革本部をつくる、そういうような中で、当初は六月をめどにというのが、これを早める中で、まず第一弾、先週ですか、発表されたと思います。

 そのことについて、どのような改革に着手をしているのか、この点についてまず大臣からお伺いをしたいと思います。

冬柴国務大臣 今、日本が置かれている状況、いわゆる本格的な人口減少社会を迎える前に、高度経済成長時代につくられた道路あるいは橋梁、トンネル等が高齢化を迎えるわけでございまして、本格的な再生のための投資を必要とするわけでございます。その前に、必要な国の競争力を強化し、そしてまた成長力を確保し、今停滞をしている地方に活力を取り戻していただくために道路が必要だということを力説して、御理解を求めようとしているわけでございますが、そのたびに、本当に野党の方々も大変な勉強をされまして、こういうことがあるじゃないか、ああいうこともあるじゃないかということで、いわゆる道路特定財源からの支出のあり方とかそれを受け取った公益法人のあり方というものに対して、私も聞いていて恥ずかしくなるような指摘が多々ありました。

 私は、これを放置して国民の御理解は得られない、そんな危機的な思いから、質問を受けるたびに、庶民の目線、私も庶民でございますから、庶民の目線に立ったときにこれは不快に感じられるだろう、適法とか違法という問題ではなしに、これは庶民の目線に立ったときにはやり過ぎだ、おかしい、こういうふうに言われたときには、私は即座、これはもうやめます、直ちにやめさせますというようなことをたくさん言ってきました。

 しかしながら、それを系統的に整理し、そしてまた今言いましたような特定財源からの支出のあり方とかそれを受け取った公益法人のあり方、そういうものについてもメスを入れなきゃならないというふうな思いから、御指摘の改革本部を、私みずから本部長に就任させていただきまして、平井副大臣を副本部長として、副大臣、政務官、総出で、これは政治主導でやろうということをやったわけでございます。

 そういうことから、総理の方からもいろいろな助言がございまして、国土交通省だけではなしに、関係のない第三者の御意見も伺いながらこれは進めるべきである、六月は遅いよ、四月にまとめた方がいいよというようなありがたい御助言もちょうだいいたしました。指示と言っていいと思います。私どもはそれを素直に受けまして、今日まで進めてきたわけでございます。

 特に、支出先の公益法人の業務のあり方、これが国民の不信を招いていることを重く受けとめました。三月七日には、先行的な改革の方針として、特に課題が指摘されている財団法人駐車場整備推進機構など四法人につきまして業務の見直しをしていただく、そして二十一年度にも二法人は解散するということを決めました。道路特定財源から支出を今後行わないというような法人も決定をいたしました。

 今後は、一日も早く外部の第三者というものを選び、そして御就任をいただきまして、その御意見をいただきながら、今まで私どもが決めてきたこと、そういうものもそれでいいのかどうかということも含めて、今後のあり方について、四月中にはきちっとした結論を出して、国民の皆様方に御理解をいただくべく、私はこれをやりたい、即行うべきものについては即行っていきたい、こんなふうに今決意をしているところでございます。

高木(陽)委員 今大臣の方から、改革の第一弾の、例えば駐車場整備機構の解散を含めたお話がありました。

 これは多くの国民の感覚としてみれば、真に必要な道路は何なのか、暫定税率をどうするのかという議論の前にそういった問題が出てしまうと、そんな論議よりも、もういいかげんにしてくれということで全く議論に入っていかない、理解をする耳を持たなくなってしまう、ここが一番大きな問題だと思うんですね。

 そういった点では、大臣が先頭に立って政治主導でやっていく、そういう決断をされたということを評価したいと思います。私も国交省の政務官をやったこともありますけれども、役所の中で幾ら改革をしようといっても、なかなか当事者というのはやりづらい部分がある。そういった中で、政治家が本当にここは大胆にメスを入れて切り込んでいくということを、大臣そして副大臣、政務官、政治家の皆さん方に期待したいと思いますし、これは予算委員会で野党の方から言っていた、公明党から冬柴大臣、その前の北側大臣と二代続けて出た、だからこそ、変わったんだという形を示していただきたいと思うんですね。

 私たちは本当に、大臣も言われました、庶民の目線が大切だと。そういう点でいうと、一般の庶民の方々が、地方の方で本当に車を必要として、生活には絶対に自動車を使わなきゃいけないという方々が税金をそれで納めていただく。でもそれは、これはしっかりとやってもらえるんだな、こういう安心感を与えていただけるようにこれからも頑張っていただきたいと思いますし、これから多分参議院で質疑が行われると思うんですが、野党の皆さんからの追及もあると思います。ただ、野党の皆さん方の追及の前に、逆に、全くわからないところで国交省みずからが、ここが問題なんだ、こういうような形で出せるぐらい頑張っていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、質問を続けさせていただきます。

 このままこの法案が、暫定税率を含めて、これは特定財源の特例法になりますけれども、歳入法も含めて、三月三十一日を越えた場合、これは大変なことになる、こういったことを言われていますし、私たちもそういう認識になります。

 特に暫定税率が下がった場合、各自治体、四十七の都道府県、そして千八百の市町村は、今現在、定例議会が行われまして予算案の審議をやっています、国会と同じように。それはまさに、この暫定税率を含めた上での特定財源をしっかりと組み込んだ、道路整備を含めた予算案でそれぞれの自治体は審議をしていると思うんですが、もし下がった場合、地方の道路整備にどのような影響が出るかという問題。

 例えば、私は東京出身なんですけれども、今、東京都の場合は具体的にどうなるのか。また、地方によっては借金を返せなくなる。借金を返せなくなると、それは、一般の会計である例えば福祉や教育、ここにまで影響が出てしまうというような自治体も存在すると聞いておりますけれども、その点について伺いたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほども答弁で申し上げましたが、暫定税率が廃止されますと、国、地方トータルで二・六兆円、大幅な減収になります。暫定税率が廃止されますと、いろいろな県で、財政状況が違いますので、いろいろなことが起こるというふうに聞いております。

 今お尋ねのありました東京都では、あかずの踏切対策である連続立体交差事業、この事業費が半減になりますというふうに訴えられております。それから、山口県では、道路整備ができないというだけではなくて、既存の道路の維持管理もできない、さらに、過去の借入金の全額返済さえ不可能になるというふうに、影響があるとおっしゃっております。

 先ほど申し上げましたように、財政状況によってさまざまだと思いますが、いずれにしましても、道路整備に大きな支障が出る、あるいは、それ以外のものに大きな支障が出るということだと認識しております。

高木(陽)委員 今、東京都の場合には、東京都御自身が連続立体交差事業は半分になってしまう、こういうお話がありました。

 これもこの委員会でちょっと申し上げたんですが、私の地元である東京多摩地域、三鷹―立川間、中央線の連続立体交差をやっておりまして、これが今、上り線は高架になりまして、下り線があと二年で完成するんですね。あかずの踏切が十八個ありまして、これが二年後に全部解消されるということで、地元は経済の活性化を含めて期待感を持っております。これについての影響が出るということは、やはり地元の生活にとってもかなり大きな影響が出ると思いますし、この点もしっかりと踏まえながら、この法案を含めて最終決着をつけていかなければいけない、このように考えます。

 さらに、民主党の皆さん方が参議院の方で法案を出されました。地方の直轄負担金、これを廃止する。これを廃止しても地方の道路整備に支障はあるのかないのか、民主党はないというふうに言っているんですけれども、実態としてどのようになるのか、この点についてお伺いしたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 暫定税率が廃止された場合、地方の道路整備には影響がないようにするということでございますが、そうしますと、先ほども答弁で申し上げましたが、今、国の暫定税率を含めた税収というのが三・三兆ございます。暫定税率分が一・七兆でございますので、引き算しますと一・六兆。地方の補助金それから交付金を優先的にそこから取るということになりますと、一・二兆またマイナスになりまして、残りが四千億ということになります。

 これも先ほど申し上げましたが、今、国の直轄国道の除雪とか維持管理に費やしている事業費が四千億でございます。ちょうどこれとイコールでございますので、ネットワーク整備はもちろんでございますが、いろいろな事業がすべて休止あるいはできなくなるということでございますし、さらに、過去に契約した工事、これも四千億を維持管理に先取りしますと支払いができなくなるということでございます。

 直轄負担金の議論がございますが、そもそも直轄事業が改築事業ではできなくなるということでありますので、この分についての直轄負担金のやりとりというのも実はできなくなるということでございます。

高木(陽)委員 今道路局長からお話がありましたように、直轄負担金をなくせばいいという単純な話じゃないと思うんですね。もともと、この暫定税率をなくす場合に、最終的には国の事業さえも本当にできない。では、国は我慢しろ、こういった議論も出てくるかもしれませんけれども、直轄負担金が、特に県ですね、市町村はこれは絡まないわけですね。そうしますと、市町村の負担というか、やらなければいけないものの、その特定財源の暫定税率のなくなった分はどうするんだ、こういったところもやはり詰めていかなければいけないんだろうな。

 もちろん野党の皆さん方も、いろいろな御意見、議論を積み重ねてきて出してこられたんですから、それはそれとして、議論の対象としてやっていかなければいけないんですが、やはりここは、まさに地方に負担をかけない。もっと言えば、もしこの二兆六千億円が穴があいた場合にどうするのか。予算の組み替え動議が出ていればいいんでしょうけれども、そういう状況でない中で、この暫定税率分二兆六千億だけがなくなるわけですね。

 今、参議院のこれからの審議の中で、民主党の法案に基づいて予算の組み替え動議というのが出てくるかどうか、これはしっかりと見定めていきたいと思うんですが、もしこれでなくなった場合に、これは建設国債を発行するしかないのかな、こういうような状況の中で、今の財政状況からそれは許されないというふうにも私自身は思っております。

 そういうような中で、この暫定税率問題とともに大きな課題となっております一般財源化の問題であります。

 これは、今回この特例法の改正というのは、これまでの、揮発油税というものは道路整備にもう全額充てるというところを変えておりますので、ある意味でいうと、一般財源化に一歩踏み出しているわけですね。このところをなかなか御理解いただいていないんじゃないかなと。今回の法改正というのは、まさに一般財源化を実現するその第一歩であるし、そこら辺のところの見解はどのようなものなのか、お聞かせ願いたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 この特定財源を規定しております財源特例法の、改正のものではなくて現在は、毎年度、揮発油税等を「道路整備費の財源に充てなければならない。」というところまででございました。

 今回法案の審議をお願いしています改正案では、その後に「ただし、その金額が当該年度の道路整備費の予算額を超えるときは、当該超える金額については、この限りでない。」ということで、一般財源化の道をただし書きであけたということでございます。

 ただ、暫定税率を御負担いただく納税者の理解、そういうものも得る必要がございますので、先ほど大臣の答弁にもございましたが、道路整備に充てなかった税収に相当する金額については翌年度以降の道路整備費に計算上充てるということでございます。

 では、翌年度の予算を考えたときにはどういうふうになるかといいますと、その翌年度以降の予算編成においても、真に必要な道路整備費を上回る額については一般財源として活用できるということでございますので、今回の改正というのは、道路特定財源の一般財源化、そういうものを納税者の理解を得るという他方の要請も踏まえつつ実現したものだというふうに考えてございます。

高木(陽)委員 先ほどの大臣の御答弁にもありました、納税者の理解を得なければいけない、まさにそうだと思うんですね。その税金を納めていただくお一人お一人の国民が、払ったかいがあるな、ちゃんと使ってくれているなと。

 そういった部分からいいますと、例えば、消費税等々は全国民あまねくそれを負担している、所得税等は所得のある方々がその所得に応じて払っていただいている。このガソリン税、揮発油税というのは、車を運転される方というか所有されている方というか、そういう方々に納めていただくんですが、都心部と地方の自動車保有台数、これはかなり格差があるわけですね。ここのところを見ますと、保有台数が違うとそれだけ納税する額も違うわけで、納税者の理解というのは、これはやはりそういう払っている方々の御理解を得なければいけないということだと思うんですが、その保有台数の状況というのはどういうふうな形になっているのか、一例を挙げていただければと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のように保有台数というのは地域ごとにばらついておりまして、一世帯ごとに見ますと、地方部の方が都市部より多いという傾向にございます。

 例でございますが、自家用乗用車の世帯当たりの保有状況を市区町村別に見ますと、最大は愛知県の飛島村でございまして一世帯当たり二・九二台、最小は東京都の中野区でございまして一世帯当たり〇・二九台ということで、差は十倍ということでございます。

 もう申すまでもありませんが、自動車の保有台数が多いというのは、自動車に頼らざるを得ないということでございますので、当然、冒頭申し上げましたように、地下鉄とかそういうものが発達しています都市部よりも地方部が依存度が高くて大変だということだろうと思います。

高木(陽)委員 今お話がありました愛知県の飛島村と東京の中野区は、二・九台と〇・二九台でいわゆる十倍の差がある。ということは、走行距離にもよりますけれども、普通に考えますと、愛知県の飛島村の方が日常的に使わざるを得ないということでガソリンの消費量も多いのではないかなと思うんですね。約十倍納税をされている。

 東京の場合には、特に二十三区は公共交通が発達しております、地下鉄またはバス等々。私も東京生まれ、東京育ちでありますから、駅というものは歩いていくものだ、そういうふうな認識がずっとありました。

 ところが、国会議員、そして前は新聞記者をやっておりまして、地方の方に行きますと、駅というものは歩いていけるところに住んでいる方はごく限られている。そうなりますと、例えば病院に行くにしても、または日常的な買い物をするにしても、どうしても車というのは必需品。私の住んでいる多摩地区、私は今、日野市に住んでいますが、あそこも駅までというのはなかなか、歩いていける距離に住んでいるという方は少ないんですね。主婦の方々は、ほとんど車でもって駐車場が大きいところのスーパーに買い物に行く。

 こういうことを考えますと、一般財源化という響きは、それはそれでいいんでしょうけれども、やはり納税者の理解というのは本当に丁寧にやらなきゃいけないんだろうなと。

 これは東国原宮崎県知事が民主党の菅代表代行と公開討論をやられたときにも言っておりました、一般財源化は将来的にはいい、ただ、いわゆるイコールフッティングにならなきゃいけない、今地方の方がおくれているんだ、この段階ですべて一般財源化されてしまうと、差がついたまま用意ドンになってしまうと。そういう部分では、地方のおくれているところ、また、都心部でも渋滞解消だとか今回の中期計画であったそういった問題をしっかりとやり切った上で、イコールフッティングになった、よし、この揮発油税を含めた道路特定財源を、本当に今財政の問題もありますので一般財源化しようか、これが普通の手順かなと思うんです。

 ここら辺については御議論のあるところでございますので、この点はまた参議院でもしっかりと議論を重ねていただきたいと思いますが、やはり一番大切なことは納税者の理解、これを与野党ともにしっかりと意識しながらやっていかなければいけないのではないかなと思います。

 時間も限られておりますので、最後に、これは大臣にお伺いしたいと思います。

 一月の終わり、つなぎ法案というのがありまして、国会がもめました。衆参両議長があっせんをしていただきまして、そこの一文に、立法府により法案を修正するという一言が含まれました。大臣のお立場として見れば、政府として今回の法案がベストだということでお出しになられていると思います。また、大臣の口から修正をという話はなかなか出る話ではないと思うんですよね。まさに与野党がここは知恵を出し合って、本当に、それぞれの政党のメンツはありません、自民党、民主党、公明党、そして共産党、社民党、国民新党、各党が自分が正しいんだという立場ではなくて、国民にとって何が一番いいんだろうかと。

 特に、三月をまたいでしまった場合、この暫定税率がそのまま継続されずに引き下がった場合の混乱。例えばガソリンスタンドがどうなるか。庫出税ですから、これはずっとその以前に買っていた料金なわけですね。ところが、四月一日、もしこれがまたいでしまうと、消費者の感覚からいえば、これは何で下がらないんだということでガソリンスタンドに殺到するでしょう。

 そうしますと、資本力のあるところは、赤字覚悟で庫出税として高いガソリンを安く売るということがあるでしょう。ところが、やはり競争社会ですから、あそこのガソリンスタンドがそうなった、ここはこうなった、では私のところは苦しいけれどもやるかどうか、やった場合、これが一週間、二週間続いた場合、多くのガソリンスタンドがつぶれる可能性だってあります。そういう混乱、こういうことをしっかりと見きわめないといけない、これが今回の法律案だなというふうに思うんですね。

 主張はそれぞれあると思います。しかしながら、ここは知恵を出し合って与野党がしっかりと修正協議をしていく、その上で合意点を見出して国民にとってプラスになる形をとらなければいけないと思うんですが、もしそうなった場合、これがベストだと思いますけれども、大臣はどのように対応されるか、ちょっとお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 もう高木委員が言われるとおり、私は、今回提案しているのが現在の置かれている日本にとって最善の策である、政策であるとかたく信じております。したがいまして、今論及されました議長あっせん等も、そういう大ごとにならないように年度内に話をつける、そして、与野党で一つの修正という合意ができれば立法府がそれを解決するということまで、これは本当に異例だと思うんですが、そのような裁定を下していただきました。そういうことで正常化しているわけです。

 私は、本当に、ガソリンスタンドだけではありません、国民も、それから、今、平成二十年度の予算を審議していられる地方にとっても、これはみんな大変なことになるんですね。こういうことにならないように、年度内に本法案及び租特も含めて、予算は幸いなことに年度内に成立をいたしますが、この二つの法案が一括して成立するためにあらゆる努力をしていかなければならない、私はこういうふうに思っております。

高木(陽)委員 今大臣が、年度内に租特も含めて成立させなければならないという御決意を述べられました。これは、行政府の方としては当然そうでしょうし、私たち立法府の方も、ここは本当に、先ほど申し上げました各党のメンツ、政局の問題、それぞれ思惑はあるでしょう。しかしながら、大切なことは、国民生活にとってどうなのか。逆に言えば、ここのところを、衆議院は本日で終局をするという流れですけれども、参議院ではそういった点をしっかり含んで、与野党、真摯な協議をしていただきたいということを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

竹本委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 私は、道路特定財源のもとで自動的に高速道路ができていく仕組みを根本的に改めて、その全額を道路にも福祉にも医療にも使える一般財源化に今こそ踏み出すべきであると一貫して主張してきました。

 国民はどう考えているのか。大臣は口を開けば、私も庶民だ、こうきます。庶民がどない考えているかということについてお聞きしたい。道路特定財源を残すべきと考えているのか、それとも一般財源化すべきだと考えているのか、大臣のその認識をお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 私は庶民です。その庶民の目線に立って考えたときに、私どもは、真に考えれば、今、日本の道路状況はどうなっているのか、日本の人口はどうなっていくのか、最大で十年後どうなるのか、推定がありますが、恐ろしい状態が始まると思います。また、今、道路あるいは道路橋がありましても、これについても経年とともにそれは寿命が来ます。我々はそういうものに対しての再生投資というものを迫られます。私は残された十年ではないかというふうに思うわけでございます。

 穀田議員もよく御存じだと思いますけれども、地方へ行きますと本当に、ここの道路を早くつくってほしいという声は満ちあふれていますよ。そういうことをどうするのか。道路をつくるという整備計画を立てれば十年はかかりますよ。しかも、それは安定的な巨額の財源の裏づけがなければ着手できませんよ。多くの地権者から土地を買わなければなりません。そういうことを真に理解していただければ、国民の大多数は私と同感していただけると思います。苦しいけれども、そういうふうに私は信じております。

穀田委員 十年論については後でやりますよ。今の口調でいうと、理解していない国民が悪いんだと言わんばかりになっているわけで、私はいかがかなと思います。

 実は、理解していないんじゃなくて、理解しているんですよ。三月四日の新聞の世論調査を私は興味深く読みました。昨年の十二月の世論調査の結果は、道路特定財源の一般財源化について、賛成は四六%でした、そして反対は四一%でした。ことしの二月は、賛成が五四%、反対が三五%。そして三月、今月ですね、一般財源化賛成が五九%、反対が三〇%になりました。つまり、国会が開かれて、審議が進めば進むほど一般財源化がふえているという現実をよく見なければなりません。国民は国会の審議を通じてそのように理解をしたということなんです。そのことをしっかり私は肝に銘ずべきだと思うんです。

 だから、国民は、国会を注視して、この道路特定財源問題についての議論を通じて、やはりそれはあかんという結論を出したということなんです。ちなみに、産経新聞によれば一般財源化は七一%、報道二〇〇一は六八%。

 そして、大臣がおっしゃる十年ということでいうならば、この間、さらに興味深い内容がありました。道路中期計画、十年間の計画ですね。これについて、三月八日、九日、JNNニュースの世論調査によれば、計画を見直して予算を減らすべきだ、何ぼだと思いますか、九〇%でっせ。九割の国民が少なくともこれはあかんということを言っている。これにこそ私は真摯に目を向けて、これはどこがあかんのやろなということで見直すことこそ大切じゃないですか。それを、理解してくれると思うなんと言うんじゃなくて、理解しているからこの実態になっているということを私はきちんと言っておきたいと思うんです。

 そこで次に、先週七日の日に、第二回道路関係業務の執行のあり方改革本部が開かれたと聞きます。そして中間取りまとめが出されています。方針として決定した事項のうち、二〇〇九年度中に解散するとされた二つの財団法人の一つ、海洋架橋・橋梁調査会について聞きます。

 同調査会について、海峡横断プロジェクトに関する調査は今後行わない、橋梁点検業務等は道路保全技術センターと統合し、同調査会は解散する、これが決定であります。

 調査会は解散する、海峡横断プロジェクトに関する調査はやめる、この理由は何ですか。

冬柴国務大臣 御指摘のございました財団法人海洋架橋・橋梁調査会、これの海峡横断プロジェクトという調査につきましては、今国会におけるいわゆる効率的な道路整備のあり方、あるいは委託調査の適正化についての論議を踏まえまして、今後行わないという決断をいたしました。

 また、橋梁点検業務は、より一層効果的な業務実施を図るために、お話しのように道路保全技術センターと統合して行う。今後、橋梁の点検というのは、年数を延ばすためにも不断に進めていかなければならない大きな仕事の分野でございますから、こういうものは進めていかなければならないけれども、それは財団法人道路保全技術センターというところと併合して、そこでやる。いわゆる海洋架橋・橋梁調査会は、もう役割は終えたものとして解散をしてもらうという決断をしたわけでございます。二十一年度中には解散するという方針を決めました。

 それはなぜかと言われますと、これは御指摘のように、委員の御指摘も非常にありました。私も反省しました。そういうことで、なるほど二十一世紀の日本のグランドデザインを考える上においてはそういうものも夢としてまた検討された、そしてまた現に候補の路線としても挙げられた。しかしながら、現在のこの状況から見て、こういうものに着手するというようなこと、そのまま着手するというのはとてもできるような状態ではないという認識もあります。

 そして私は、やはりこういう候補路線を格上げするというようなことが将来起こった場合には、これはやはり国会にお諮りしなきゃならない、そんな思いもありまして、これ以上調査を進めることはもうやめよう。ただ、こういう大きな橋というものを、抽象的にそれの技術を研究するということは必要であろうと思いますけれども、今回のような調査の委託とそれに対する報告ということは、私はもう必要ないというふうに思った次第でございます。

穀田委員 大体わかりました。

 それでは、もう一つだけちょっと確かめておきたいんですけれども、中止する海峡横断プロジェクトに関する調査は、今後はもうやらないということでいいんですね。

冬柴国務大臣 私はそれでいいと思います。

穀田委員 先ほど大臣から答弁があった際に、いろいろなことを、随分踏み込んだ話も出ていますので、一つ一つ確認していきたいと思うんですね。

 この海峡横断プロジェクトに関する調査というのは、先ほどありましたように、委託調査のあり方についても問題があったと。これは大体、例の海洋架橋・橋梁調査会しかやれるところがないから随意契約していたという理由だったんですね。さらに、それをやめるということは、調査をする必要性もなくなったということだと思うんです。

 そこで、最後の方に言った言葉なんですよね。夢として検討するということはわかる云々と言って、とても着手するということにはなかなかならないんじゃないか、こう言っているわけですよね。既に独自にこういった問題について調査費を計上している地方自治体も同じでして、神奈川県の担当者は、国の位置づけ等が大きく変わることがあれば今の位置づけを検討する必要があると議会で答弁しています。似たようなことを言っているんですね。

 問題は、この際、海峡横断プロジェクト計画は、国会に諮るとかじゃなくて、それだったら、例の国土形成計画との関係で出てくるわけですから、これは委員である国土交通大臣が提案する文書なわけですよね、そこから削除するということをはっきりと明言されることが大事じゃないんですか。私は、それを一貫して要求しているわけですよね。

冬柴国務大臣 国土形成計画、全国計画につきましては、国土審議会から答申をちょうだいいたしました。私は、これを受けて、どのように閣議に諮るかということを決めていかなければならないわけであります。

 しかしながら、穀田委員もこれはもう御案内のとおりですけれども、候補路線として挙がったまでの過去の長い歴史、そしてまた、それぞれの地域におけるそういうものに対するとらえ方というのは、日本国民全部が一致しているわけではございません。

 このような長い歴史とか、そしてその地域地域が持っておられる理想と申しますか、夢と言ったら怒られるでしょうけれども、将来に対する願望、あるべき姿、そういうようなものにこたえるだけの今財政力もなければ、それから、それよりは、例えば山陰自動車道も東九州自動車道もまだできていないのに、それを超えるようなことが着手できないような事態は、私はこれは御理解いただけると思うんです。しかしながら、国土形成計画にどう書くかということは今後慎重に検討させてください。私はそういうふうに思います。

 そして、先ほど言われましたように、個々の具体的な橋梁あるいは長大橋、長大トンネルもあるのか知りませんけれども、そこへ進むためには、国土交通省とか国交大臣とか、そんな問題じゃないと思うんですね。国会で一つ一つ諮っていただくということが必要だろうということを申し上げている。

 ただし、だからといって、一般的な橋梁に共通する必要な技術の開発をここでやめてしまうということはできないと思うんです。余り詳しいことはやめますが、オープングレーチング床版技術とか、非常に今そういうものを研究している人たちがいらっしゃるわけでして、そんなものまでとめるということは、私はいけないと思います。

穀田委員 冬柴大臣、前も四全総で出たものが一たん消えて、それでまた白紙だといって、総理大臣が白紙だというものまで浮かび上がるような世の中なんですよ。だから、この際きちんとやるべきだ。私は、再検討は当たり前ですけれども、この際にきちんとやめさせなければならない。なぜかといいますと、私がこの間お示ししましたように、県などの議会や、それから道路が開通するたびに、例えば関西なんかでいいますと、関西大環状道路、必ずそれがあるわけですよ。それを知っておるわけじゃありませんか。そういう形で語り継がれてまた復活するということはもうあかんということを、今はできないんだということをはっきりすることが、私は、多くの自治体にとってもそういう無駄な宣伝費用を使わなくてもいいし、それは無理なんだということをはっきりすることが将来にわたって大事なことだと思います。

 そこで、十年間論について聞きたいと思うんですけれども、要するに、大臣は伏してお願いしたいとかいろいろ言うわけですけれども、なぜそもそも十年なのか。口を開けば、道路は長いんです、こう言うんですけれども、そんなことを言い出したら今まで何で五年計画だったんだという話で、そういう話はあり得ないわけで、そういう点はいかがお考えでしょうか。これは短く。

冬柴国務大臣 いつも言いますけれども、六十二年の閣議決定を受けて、国土開発幹線自動車道建設法とか、あるいは同日の天野建設大臣告示という形で一万四千キロというものが、名前とか、そしてまたそれの起終点が明らかにされました。当然その地域の人にはそれがいつできるんだろうという強い期待がそこに生じているわけで、それ以来もう二十年以上の歳月が流れてしまいました。

 そういう中で、今までやってきたのは今六七%できているんですね。そうしますと、あと残りは三三%。そういうものを、私は、十年間お願いして、それが完成しないまでも姿が見える、そういう状況まで持っていけるんじゃないか、それを五年刻みで、あそこはできたけれどもうちのには全く手がついていないということではなしに、そういう形でしたい。私は、四車線ばかりでやるんではなしに、確定二車線、あるいは現道も利用してでもそういうものが、ああ、通じるな、一貫して走れる道路がここにもできた、できるんだ、そういうところまで持っていくには少なくとも今から十年が要る、だから十年をお願いしたいということを申し上げているわけであります。

穀田委員 結局、私の問いたいのは、この十年間という位置づけをどうするかという問題なんですね。新しい新規建設への投資をするのか、それとも、維持更新に予算を使わなければならなくなる、そういう時期が今来ている、私はそういう認識です。ですから、十年間何としても今のでやらせていただきたいというのは、大臣はそうかもしれないけれども、国民みんながこの問題についてどうするのかという国民的な討論が必要な時期に来ているんだと私は思うんです。

 中期計画の説明の最初に、先ほど大臣もおっしゃったように、人口減少それから道路ストックの更新投資が本格化するまでの間、今後十年間、こうわざわざ規定しているんですよね。ですから、私は、今の話を聞いても、更新維持がどっと来る前にやっておこうということじゃないのかとつくづく思いました。

 そこで、確かにこの十年以降というのは維持更新投資が膨らみます。これは共通した認識です。この十年間に何をしなければならないのか。新たな構造物をつくって五十年百年先に維持更新費を膨らませるのか、それとも、極力そういう将来の負担をふやさないよう今から維持更新、メンテナンスを重視していくのか、問われているんだと思うんです。そういう点についてはいかがお考えでしょうか。

冬柴国務大臣 この中期計画を見ていただいたらわかりますけれども、維持更新には格別に私どもも力は入れております。

 しかしながら、私が先ほど言いましたような、まだ手のついていないような道路のネットワーク、そういうところは本当に手をつけなくていいでしょうか。私は、これをほったらかしにするというわけにはいかないのではないかというふうに思います。そういう意味で、例えば近畿では、宮津から豊岡、鳥取、そういうような間は全く空白になっていますよ。また高知でも、高知から徳島へ行くところは全く空白になっていますよ。それを放置していいんでしょうか。私は、そうはいかないと思います。

穀田委員 個別の道路について言えば、いろいろな意見があるんですよ。

 例えば、私、言いましょう。それでは、京都市内の高速道路をやめたらよろしいねんわ。千四百五十億円、三千億かかるんですよ。その金があれば十分ほかの、あそこの近畿道なんてできるんですよ。そういう論法は通用しないということを言っておきたいと思うんです。そういう無駄な高速道路をやめれば、高規格道路について、高速道路中心のやり方を改めれば十分できるということだけ、一言言っておきたいと思うんです。

 私は、その意味で、さきの質問で、京都市や奈良県の例を出して、舗装道や歩道の維持補修費が落ち込んでいることを示しました。そして、そもそもインフラの老朽化が進む中で、メンテナンス費用の維持改修費が減ること自体がおかしいということも問題提起しました。それでも減っているということは、やはり生活道路のメンテナンスが放置されていることになります。

 ですから、最後に、大阪の例を出しておきましょう。日経コンストラクションの「維持管理の危機打開策」という号で特集していますのを見ますと、「新規事業を凍結した大阪市」という記事が掲載されています。二〇一〇年度までの新規事業を見送ると書いていまして、やはり、インフラの新設から維持管理へと大きくかじを切った。新規事業を休止すれば、維持管理費が潤沢になるわけでもない。道路管理費は、二〇〇一年度から二〇〇五年度までの間に毎年四%ずつ減少。予算の削減で、補修すべき舗装が補修できなくなりつつあると当局が嘆かざるを得ない事態に直面している。これが今全国の問題だと言われているぐらい問題になっているんですね。

 ですから私は、今こそそういう意味でのかじを転換する必要がある。大臣はすぐ、途切れている道路はどこどこ、どこどこと言うけれども、今度の中期計画の中心は違いまっせ。高速道路の大きなところがあるんですよ。そして、それを展望してさらに、候補路線だとかを初めとした長大橋計画まで進む、こういうやり方が間違っているということはもう既に明らかだと思うんです。

 したがって、そういう意味での必要な生活道路、補修維持、そして今の大事な考え方の転換、こういうことを求めて、私の質問を終わります。

竹本委員長 以上で穀田君の質疑は終わりました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、政府参考人として内閣法制局第二部長横畠裕介君及び財務省主計局次長香川俊介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 次に、森本哲生君。

森本委員 民主党の森本哲生でございます。

 十分間でございますので、早速質疑に入らせていただきます。

 局長、二〇〇八年の二月九日、東京新聞のこの記事、スマートインターチェンジの整備事業の内容が、サービスエリア接続型が、設置数、百カ所、五百億。四車線、七十五から八十カ所、千五百億。二車線、二十から二十五カ所、三千億円。そして、国土交通省有料道路課の話として少しコメントされております。これは御存じだと思うんですが、この記事を読まれて、これは正しいものですか、どうですか。

    〔委員長退席、河本委員長代理着席〕

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 前回、委員の御質問にお答えしましたように、本線直結型の片側一車線の区間にスマートインターチェンジを設置する場合は、スマートインターチェンジの設置費用二十五億円というお話を申し上げました。それから、付加車線分として七十億円が必要だというお答えも申し上げました。したがいまして、本線直結型片側一車線のところで設置する場合は、付加車線も含めてトータルで九十五億円ということでございまして、その整備費用は、通常のSA・PA接続型のスマートインターチェンジ、これは五億から十億というお答えを申し上げましたが、それよりも高くなるということでございます。

 以上でございます。

森本委員 局長、なぜその話を、大臣も七十億と言われましたでしょう、前回の質問では七十億ですよね。この資料が出てきたから今九十五億が出てきたんでしょう、この新聞。というのは、私の質問に対して、少しおかしいのではないかということでこのペーパーはいただいたんですよ。

 東京新聞の記事、これも、例えば二車線で最大時百五十億と書かれています。

 私の前回の質問を私は分析しました。国土交通省寄りの一番最大限で、スマートインターチェンジ七億円と見て、これからもっと安くなりますよ、今物価が下がっていますから、入札差金とかありますから。これで七百億円。あと四千三百億円残りますね。局長が言われた、百カ所で二割はこの暫定の方のお話をされました。ですから八十と二十。これを見積もっても、一番最大国土交通省に私が味方をしても、百十五億円が出ていくんですよ。それで、一番悪く見るならば百三十億円。

 局長、この予算は一体幾らに膨れるんですか。百五十億円以上かかるスマートインター、私はメタボインターと名づけさせていただきましたが、まさかまさかのこの数字、百五十億円以上に、これが正しい、いかがですか。そこまでいくんですか、百五十億まで。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 二つお尋ねがございました。前半の方は二十五億と七十億ということでございましたが、前回、私、お答え申し上げていますのは、四車線でスマートインターチェンジを置いた場合は二十五億円でございます。もう一つ、数字を私、ちゃんと説明できなかったと思いますが、暫定二車線で、付加車線を加えないと交通安全上問題になりますから云々ということで、七十億円必要になりますというお答えを申し上げていると思います。

 二つ目のお尋ねでございますが、今回、SA・PA接続型というのが五億から十億というお答えを申し上げました。それは、従前お話をしておりました三億―八億ということが委員から前回御質問ございまして、それに維持管理費用、三億―八億というのは設置費用でございますので、将来のメンテナンスあるいは更新も含めて、一カ所そういうSA・PA型というのは五億から十億ぐらいになりますということをお答え申し上げました。

 委員お尋ねの、今非常に入札価格が下がっているからというのは、それはこの三億から八億ということも実態で今、社会実験とかそういうことでやっていますのであれでございます。ちょっと、百五十億という話は、そういうことからいいますと、ならないと私は考えます。

森本委員 百五十億にはならなくても、局長、この計算でいくと最大ピーク百二、三十億円はかかる可能性はあると認識してよろしいですね。そういうところも、今この問題は大事ですよ。百億以上が予算から見たら出てくるんですよ、平均。平均するだけで、単純に。

 ですから、スマートインターチェンジが、先ほども、十九年の三月の質疑では、すべてが三億から八億ぐらいかかる。もう今十億まで膨れる。それと、今、七十億は道路だけと言われたんですよね。それで道路と二十五億の四車線で九十五億というふうに局長は言われましたが、計算すれば、国土交通省に最大味方しても百十五億円は出ていきますよ、平均。そして、一番悪く見積もるなら、残る二千六百億円で二十カ所、百三十億円ですよ。

 これは、しかし、今大臣が地方の話を必死にされておることと比べると、五千億のうちのスマートインターチェンジは五百億から七百億円ぐらいでしょう。こういうのを、ひさしを貸して母屋をとられるというんですよ、うちの方では。

 ですから、後ろに大きなものを隠しておいて、それと、私はこれは許せないという、もうここだけ一点に集中します。百二、三十億円かかるインターは出てこないんでしょうね、まさか。そこだけ。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 やはり、地形の状況とかなんとか、そういうものがあるだろうと思います。

 それは、平均二十五億ということを申し上げました。それで、付加車線三キロ程度をつけ加えると七十億ということを申し上げました。それは、地形の条件で平均単価がどうなるかというのは、状況によって違うと思います。

森本委員 それでしたら、このスマートインターは、以前にも話をしましたけれども、具体的な要望が各地区から上がっておる明細は、まさかないということはないんでしょうね。計算もされておるんでしょう。BバイCとかすごく計算をされておるときで、地形の状況で予算が変わってくるというようなそんな乱暴な、この後聞きますが、そんな査定を財務省が認めておるんですか。これはどう考えても、だんだんだんだん、質問するほど膨れますよ。いかがですか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 前回も委員のお尋ねで私答弁を申し上げましたが、まず、今回のスマートインターチェンジとか料金の値下げという法律上のスキームは、会社の方が高速道路の利便増進計画というものをおつくりになります。これも会社の自主性を尊重するという民営化のときの法律の流れをくんでそういうふうにしてございますが、その利便増進計画の前提で、いろいろな地域の方々の声を聞かなければならないというスキームも内包してございます。(森本委員「逃げですよ、そんな。逃げですよ」と呼ぶ)いえ、法律上、そういうスキームにしてございます。

 まず、利便増進計画をどういうふうに会社でおつくりになるか、それを国交大臣が協議をして同意するというスキームでありますので、最初の姿というのはそこで決まっていく、そういう法律上のスキームでございます。

森本委員 それでしたら、箇所づけだけしておいて、そこから今からでも探すという、BバイCも、そんなものも全く関係ないじゃないですか、局長。

 これは、本当に、来年の事業計画の査定、財務省、来てみえると思うんですけれども、査定はしっかりされておるんですよね。財務省、されておるんですよね。国土交通大臣は、私の前回の質問に、査定を何回も、検討に検討を重ね、財務省も厳しくこれを査定しておるからという話は何回も出ていますよ。財務省、いかがですか。

香川政府参考人 スマートインターチェンジの件ですけれども、平成二十年度予算におきましては、債務承継に必要な額として千三百八十六億円を計上しておりますが、これは、十年間で約二百カ所、五千億ぐらいの事業を全体として行う。その単価としては、先ほど道路局長からもお話がありましたが、例えばSA・PA接続型ですと、単価五から十億円ということで置いて、十年間で二百カ所やるということを査定しておるわけでありまして、個別の、どこの箇所でどれぐらいの費用対効果があるかとか、事業採算性がどうかということは、具体の箇所が出てきたときに我々が協議を受けるということになっております。

 十年間で五千億、二百カ所をやるということについて、予算編成過程で、平均の単価でありますとか箇所数を議論して、そういう査定をしております。

森本委員 時間が来ましたので終わりますが、財務省、災害復旧で、十万か二十万の農地の関係で、例えばブロック一石、査定官が切れ、延長一メートル切れというのを災害とかいうような査定で財務省やってみえるんですよ。そういう、私が田舎で言う、せこい、非常にシビアな感覚でやられて、この実績については、ほとんど査定、来年度予算すら今答弁できないじゃないですか。来年の二十年度予算、これは一千五百億円程度、スマートインターと高速料金の値下げと両方ありますが。

 これは、今の答弁でしたら、全く国民の皆さんは、こんなもので、冬柴大臣が言われる一生懸命頑張っていただいて、私は心はわかります、しかし、いかにも地域の実情と離れていますよ、この制度は。

 大臣、ここのところは、本当にこういう質疑の仕方は私自身は余りしたくないんです。しかし大臣、こうしたお金の使い方というものは、絶対に私が地元へ言っても理解できないようなお金の使われ方なんです、十年間、五千億くくるということは。どうぞこれは再考して、もう一度チェックをしていただいて、こんなの、必要のないところにどんどんできますよ、これでしたら、既得権益で。

 これは、国土交通省が、今まで私はすべて非常にすばらしい政策をされてきたということも認めます。認めますが、こういうようなやり方をしておれば、絶対に国民の皆さんからの信頼を受けない。このことを申し上げて、きょうの質問を終わります。

河本委員長代理 次に、古賀一成君。

古賀(一)委員 民主党の古賀一成でございます。

 この審議を、私の出番を待ちに待っておりましたけれども、聞いた話でありますと、きょう採決に至るということで、まだ議論は生煮えだな、まだ納得がいかないな、こういう思いを私自身強くしております。

 今、メタボインターといいますか、スマートインターということが実際はメタボリックな体質じゃないかという話がございました。そういう個別の話もいろいろな局面で出てまいりましたけれども、私はある面、総括する意味で、いわゆる道路行政の、今度の中期計画に見られる、本質的な、欠落した視点というか、気がついていない体質というか、そういうものはこの際やはり国民の代表としてしっかり指摘しておかないといかぬと思いまして、大臣を中心に質問をしたいと思います。

 これまでの議論というのは、投資規模、そして暫定税率の取り扱いということがまず前面に出て、道路行政をめぐるいろいろな実態というものが出てきました。私自身は、道路局にとっても、いわゆる国民あるいは国会以下、これだけ道路行政の具体的なあり方について関心を持ったということは非常にいいことであったと思います。私が今から申し上げる総括的な視点を踏まえて、ぜひ今後、道路行政に新しいパラダイムで、姿勢で臨んでいただきたい。まずは参議院がありますから、その点をまず冒頭に申し上げておきたいと思います。

 それで、今までの道路行政の体質をちょっと、私もかつて道路行政を担当した者でございます。道路財源も、実は三年七カ月、課長補佐として、第二次オイルショックのときに担当いたしました。当時は百十円台のガソリンが百八十円まで行くというような思いがあり、当時の通産省が、代替エネルギー財源が十年間で二兆円かかる、金がない、ガソリン税を絶対に転用するという政争もありました。その後に、赤字国債がふえ始めたころでありまして、大平内閣、そしてその次の鈴木内閣、こうあったんですけれども、それで、赤字国債減額のために、ガソリン税をいわゆる一般財源化して建設国債に振りかえてくれ、こういう議論も当時ありました。

 そしてそのとき、今と違うのは、いわゆる通産省は、例の省エネルックですよ、今、羽田孜先生がよく着ておられる。あれも、やはり国民的に、これからは脱石油だというような、いろいろな知恵を各省庁が出してきて、これからの脱石油、省エネの時代へ各省とも政策を競ったというような感じがありました。では、今回案を出された中期計画というものにそういう視点が強烈に出ているかということについて、私は疑問に思うところが多々ありまして、質問を申し上げたいと思うんです。

 これまでこうだったと思うんですね。ちょっと議論が今までかみ合っていないところがありますけれども、それを整理しますと、要するに道路の必要性というのは本当はあるんです。地域にもよるでしょうけれども、道路の必要性は本当にある。多様な役割、とりわけ地域経済、そういうものにとっての意味も私は否定しません。それはまだいいんです。道路の未整備な区間はまだ多々ある。よく踏切とか地方の話をされますけれども、それに基づいてニーズなり陳情も多い。これも事実であります。

 そこで、実は、この中期計画の中身を見る、あるいは今までの答弁を聞く限り、だからどれだけでも、いつまででも、ほぼ今までどおりつくるんだというふうに私は聞こえるんですね。ここに実は、膨大な財源があるから今までどおりどれだけでもつくりますよという姿勢に見える。そこに国民なり、我々なんかも、それでいいのか、体質を変えるのか。暫定税率をたたき切ってでも、財源をそこで抜本的に、ゼロにすることによって、やはりここで一回真剣に、身をそぐというか一回原点に戻るという意味で、この論議も出ている面があるだろうと私は思います。

 私は、そういう面でまず疑問点を申し上げたいんです。一番単純なことなんですけれども、なぜ中期計画が十年なのか、るる御説明ありましたけれども、これについて私は全然納得ができない。財源先取り、今までどおりつくる、どれだけでもつくるという、いわばシンボルがこの中期計画十年ではなかったかと思うんです。

 大臣の説明によりますと、あるいは中期計画の説明によりますと、国民の視点に立ったわかりやすい成果を提示する観点から十年にしました、こう書いてあるんですけれども、この点は私は全く理解ができません。今まで五カ年で来た、暫定税率も三年で提示したこともある、そういう経緯があるのに、この変動の時期に、財政が厳しい、高齢化社会は進む、エネルギー事情はどうなるかわからない、まさに不透明の転換期にあって、道路がなぜ中期計画十年という長期の計画で財源を先取りするというような話になったのか。その点、十分な説明は行われていないと私は思うんですけれども、はっきりと大臣にお答えをいただきたいと思います。

    〔河本委員長代理退席、委員長着席〕

冬柴国務大臣 同じような答弁になって申しわけないんですけれども、今まで進めてきた一万四千キロを取り出してみますと、六七%が今完成をして供用されております。したがいまして、あと三三%です。その中でもほとんど工事に着手している部分が多いわけでございます。

 そういう中で、今までのように、五年単位で今まで公開してきていますけれども、道路整備というものは本当に最低十年かかっています。都市計画決定、アセスメント、そして整備着手。それからでも、用地買収、たくさんの地権者がいらっしゃいます。そういう人たちと話をしながら、そして工事でも思わぬ難工事に遭遇する場合もあります。そういうものを考えたときに、最低十年かかるんですね。かかっています、現に。しかも、これは巨額の費用がかかります。県をまたぎます。そういうことを考えたときに、私は、国家としてこれに対してあと十年間やらせていただければ、全部完成なんてとてもできませんが、しかしながら、そこに住む人たちにとってその姿が見える、そういうふうに思うわけでございます。

 したがって、十年、そして、それの財源の裏づけ、安定的な財源が必要であるということもおわかりいただけると思いますけれども、そういうものをお願いするためには、今までのように細切れな道路をつくるのではなしに、十年です。ただしそのときには、今までのように高速道路といえばすべて四車線で走る、そういうものじゃなしに、ある場合には暫定二車線、ある場合は完成二車線、ある場合には現道を利用して、とにかくそこが一直線に走れる、そういう道路の姿を、十年いただければこれができるんじゃないか、そのための財源の裏づけも必要だ、こういうことが私どものこの十年に対する説明でございますので、何とぞ御理解をいただきたいと思います。

古賀(一)委員 いや、それは何度も聞いた答弁でありますけれども、イメージがわかないんですね。では、二〇〇八年度、平成二十年度から一斉に、例えば地域高規格であるとか国道とかを新しく指定して十年でやりますということでやるのかというと、そうじゃないんですよ。あと八年たって新規採択になって着工するのもあるんですよ。だけれども、間断なく各地域でいろいろな事業が続けられていくわけで、十年でそれを切れば国民にわかりやすいこととなるというのは、私は皆目理解ができない。

 これは、やはり財源戦争はやばい、この際、福田総理になったからというのか何かわからないけれども、この三分の二の絶対多数を占めている、衆議院だけですけれども、このときに財源先取りで、まず、もう暫定税率も十年、この際フィックスして投資規模を確定しよう、こういうふうにしか見えないんです。

 私は、この計画を見たときに、ああ、まず十年にして、国土交通大臣か総理か知りませんが、期間を短縮して政治のリーダーシップをとったというのりしろで、この計画を出したのではないかと疑うぐらいに、この十年についてはやり過ぎの中期計画であると思うんです。国民の理解を、五年後、三年後、一年後でもいいですよ、理解を得てやるなら、さっき言ったように道路整備のニーズは高い、多目的ないろいろな機能がある。しかし、問題は、そこに無駄、おごり、先取り、そういうものがあるのではないか。実際、そういうものがあるんです。

 今、メタボインターの話もありました。私の地元にもあるんです。優先順位で、何でこれがと。菅さんが私の地元に行って現地視察までした道路もあるんですけれども。それを道路局が、国土交通省が、これまでの道路行政でここが反省すべき点であった、これは直します、これらのコスト削減を、こうだったけれども、こういう新しい手法でここまで具体的にやりますというような改革を示していけば、私は国民の皆さんだってわかったとなると思うんですよ。そこに、いろいろな問題が今回のこの法律、中期計画をめぐって噴出しましたよ。それを直していくということが、私は、真に必要な道路をつくり、国民がなるほどとわかり、それならば納得できるという道路整備の世論にもなると思うんです。

 私は、それがどうも説明が薄くて、ただ十年先取りと思っておりまして、これは聞いたってまた同じ答弁になると思うんですけれども、私自身は、国民は、先取りをして十年道路財源を先行的に取ったとしか思えない、そう映る計画ですよということを私は指摘しておきたいと思います。もう一回聞きたいこともありますけれども、これは同じ答えになると思うので、言いません。

 次に、大変不思議に思うのは、森本議員もこの前質問されましたけれども、なぜ中期計画五十九兆円の外枠で三兆円というものがあるのか。

 中期計画の素案にはこう書いてあるんですよね。上に示した各政策課題の重点方針に基づき、目標を達成するために必要な事業量として六十五兆円を計上する、このほか、既存高速道路ネットワークの効率的な利用、機能強化を含め道路関連施策として三兆円以上を計上するとなっているんです。

 これは明らかに、もう一回確認ですけれども、五十九兆円の外枠としてこれら高速道路の既存施設の効率的な利用というのはあるんですね。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 今委員御指摘の三兆円以上ということにつきましては、これまで使途拡大にいろいろ取り組んできた経緯を踏まえまして、中期計画の事業量とは別に見込んだものでございます。

 今御指摘の平成二十年度予算におきましては、これまでの使途拡大を精査するということと、もう一つは、料金の社会実験の成果を踏まえまして、高速料金の引き下げ、それから御指摘のスマートインターチェンジ、これは既存高速ネットワークの有効活用ということで全体の機能強化を図ろうというもの、これが三兆円以上と十一月十三日に書いておった具体の中身、平成二十年度予算でございます。

 さらに、道路整備に関する地方の財政負担の軽減を図るための、これも先ほど答弁申し上げましたが、無利子貸付制度、これは五年据え置き二十年以内の割賦で戻ってくるというものでございますが、これにつきましても三兆円以上と素案公表段階で申し上げてきた中身に該当するというふうに考えてございます。

古賀(一)委員 これは私、本当に不思議だと思いますよ。高速道路というストックをこれからどう有効に使っていくか、地域のニーズが高いスマートインターチェンジというものを附置してもっと使っていこうとか、今大問題になっている地方における財源措置、裏負担の金がない、これは、これからの中期計画が直面すべきというか、一番の課題じゃないかと私は思うんですよ。

 まず先取りに六十五兆、今五十九兆ですけれども、これがあって、別にこういう本質的なこれから取り組む課題が外枠でさらに三兆円ありますよというこの発想が私は本当に理解できないんです。むしろ、今言ったような高速道路の料金値下げ、あるいは既存ストックの有効利用というのは、大臣がこれまで言ってきたいろいろな論点、説明からいえば、私は中期計画の最大の課題じゃないかと思うんですよ。

 これは、私が思うに、何としてでも十年間で六十兆円台を確保したい、六十五兆と言っていたけれどもとりあえず五十九兆まで下げた、しかし、六十兆円台の投資規模と別枠にもう一丁乗せようというふうに疑わざるを得ない部分なんですけれども、これについて、大臣、おかしいと思われませんか。

冬柴国務大臣 まず、六十五兆が五十九兆になったといういきさつはもうここで繰り返しませんけれども、一番多かった道路投資計画ですけれども、平成十年は十五・三兆円、これが二十年は七・八兆円ということで、どんどんどんどんもちろん少なくなっているわけです、財政の問題で。

 例えば、過去五年間、平成十五年から二十年までは五年間で三十八兆ですよ。これをそのまま延ばしたら七十六兆ですよ。しかし、それを、我々としては、この時代、そしてまたこういう国民との関係から六十五兆に圧縮したんですね。それをもう一回、政府・与党の合意によって五十九兆を上回らないものとするということにされているわけです。

 そして、その中で、合意、私もこれは立ち会ってつくったものですけれども、既存の高速道路ネットワーク、これはもう既に供用されているものが多いわけですけれども、これは道路会社が経営しています。したがって、これを我々の政策で下げろとかどうとか言うことはできません。したがって、これについては別に法律をつくって、道路保有・債務返済機構に対する債務を一部引き受けるという代替措置を講じながら、これを、国民のニーズの高い道路通行料金の引き下げとか、あるいはこれを有効に活用できるような料金を設定するとかいうことで賄おう、こういう合意がされて、それのための別の法律をつくりなさいということまで政府・与党の合意書の中には書かれてあります。

 そういうもの全体を道路歳出というふうに認めて、そして税収がそれを上回った場合は一般財源にする、そういうことにしているわけでございまして、私は、何が何でも大きく抱え込んだというのじゃなしに、直近の五年を見てもすごく削ったものでございます。

 しかも、いつも言っていますけれども、例えば学童の通行の危ないところというのは全国で十一万キロメートルに及んでいますけれども、そのうち四万四千については歩道がないんですね、歩車道の区別もないんですよ。私は少なくともそういうところを優先して歩道をつくりたい。それも、十一万あるけれども、そのうち四万四千は内数になっているわけです。

 ですから、大きく抱え込んでここを何としてもというような、そんな余裕は全く日本国家にはありません。私はそういうふうに思いますので、ぜひ御理解いただきたい、このように思います。

古賀(一)委員 それでは次の質問に移ります。

 縮減をしてきた、前に比べればこれだけ減ってきた、それは数字を見ればわかります。もうちょっと具体的に聞きたいことがございます。

 中期計画における一つの目玉にコスト縮減という言葉が出てまいります。この中期計画におけるコスト縮減を聞く前にちょっと局長にお伺いしたいんですけれども、いわゆる道路公団民営化の法案がありました。まさにこの部屋で、小泉総理がお見えになったときに、私は質問もしました。そのときの総理の答弁に、いわゆる高速道路の事業量縮減を図る、当初の二十兆円を七兆円台まで減らしたというような説明があったわけでありますけれども、この点、どういう縮減の理由と項目があったんですか。ここで政府側に答えてもらいたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の民営化当時の二十兆のお尋ねでございますが、平成十五年時点で九千三百四十二キロの整備計画が出ておりまして、まだ未供用の千九百九十九キロの残事業費が二十兆ということでございました。

 それで、平成十五年の三月に道路公団が公表しましたコスト削減計画によりまして四兆円のコスト縮減をこの二十兆からしていこう、具体的には六車線区間を四車線で施工するとか、あるいはインターチェンジとかジャンクションのコンパクト化、そういうもので四兆円を削減しようということで、第一回の国幹会議にこの削減額が反映をされております。その次、平成十五年の十二月に政府・与党申し合わせがございまして、さらなる削減をするということで二・五兆円の削減をするということにいたしまして、第二回の国幹会議でこれを反映してございます。トータルしますとコスト縮減が六・五兆円ということでございまして、二十兆が十三・五になります。

 それで、議論がずっと進んでいきまして、十五年から十七年の執行額が三兆円ございますので、それを差し引きますと十・五兆ということになります。

 今お尋ねの七兆円というのは、有料道路事業としてこのうち七・五兆をやっていき、新直轄で三兆円をやっていくということで、小泉総理がその当時委員のお尋ねで答えられたのは、有料道路事業で二十兆でやると言っておったものを、コスト縮減とかそういうものも含めて有料道路事業としては七・五兆でやっていく、そういうお答えをされたものだと考えております。

古賀(一)委員 まさにそのとおり、残事業が二十兆と言ったのが、政治的な、総理のリーダーシップか何かわかりませんけれども、七兆円台まで減った。そんな中で、新直轄三兆円というのは、私自身は大変まやかしではないかと今でも思っておるんです。いわゆるコスト縮減で、高速道路でも二度にわたり六・五兆円の縮減ができる、これはこれからしっかり見ていかぬといかぬと思うんですよ。それは数字だけで、民営化でこんなに本当になるのかなと私は思いますけれども。

 では、さらに今後、中期計画でコスト縮減を図っていくという話になっておるんですけれども、この中期計画策定に当たって、一般国道、補助国道あるいは地方道、これについてのコスト縮減の最近の努力の検証、そして、さらに今後この十年間でどういうことができるかというものをどういう場で検討して、その成果としてどういうメニューを今お考えかを私は説明いただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 今までどういうコスト縮減の努力をやってきたかという最初のお尋ねでございますが、平成十五年度を初年度といたします公共事業コスト構造改革プログラム、これは平成十九年度までの五カ年で決められたプログラムでございますが、目標は一五%縮減ということでございます。

 今までこのプログラムの中で道路計画を見直しまして、構造物、例えば橋梁とか、トンネルの区間の短縮とか、あるいは先ほど申し上げましたようなインターチェンジをコンパクトにするとか、そういうもので取り組みをしてまいりまして、平成十八年度までに道路関係で一一・四%のコスト縮減が発現されてございます。最終年度でございます本年度、目標値である一五%が達成されますよう積極的に取り組んでおりますが、そういう達成を願ってやっていきたいと思います。

 二つ目のお尋ねでございますが、中期計画を初めとする今後のコスト縮減の取り組みというお尋ねでございますが、昨年の十二月に、平成二十年度から新たにコスト構造改善プログラムを策定するということで、その案を発表しました。これまでのコスト縮減に加えまして、民間企業の技術革新あるいは調達の効率化ということ、それからもう一つは施設の長寿命化によるライフサイクルコストの縮減ということ、さらには工事に伴う環境コスト等の構造改善をするということで、平成二十年度から五年間で一五%程度の総合的なコスト縮減を図ることになっております。

 そのうち一〇%が、申し上げました技術革新とかあるいは工事コストの節減ということでございまして、中期計画の素案でお示しいたしました六十五兆円から五十九兆円への縮減、その際には、今申し上げました新しいコスト構造改善プログラムに基づくコスト縮減として、全体の約五%、三兆円をここに盛り込んで、先般、説明資料を配付させていただいたところでございます。

古賀(一)委員 先ほど言いました、道路公団のときも六・五兆ぽんぽんぽんと縮減しますと。今の話でもコスト縮減はやっておりますと。私は大臣にお願いしたいんですけれども、今のような技術的な分野、あるいは設計の分野、いろいろあるでしょうけれども、これほど財政が厳しく、他の分野、福祉もそうですよ、雇用もそうです。いろいろな意味で日本社会が危機だ、あすに夢がない、国民もこう思っているようなこういう世上です。

 したがって、道路行政は、今のような話だけではなくて、もっと制度的な部分も含めて、道路のコスト縮減、機能的な、そして立派に、手戻りのない社会資本を子孫にしっかり残すいろいろな制度を、国土交通省の中、都市局も含めて、もっと総合的に検討するプロジェクトというものを立ち上げないと私は国民は納得できないと思うんです。

 一つだけ最後に、もう時間が来たようですけれども、捨てぜりふになるかもしれませんが、私は、そういう意味でよく「荒廃するアメリカ」の話が出ます。これは実はこの前、私が言って、私が翻訳をしたんですけれども、改めて読み直してみました。なかなかいいことが書いてある。これは道路のドンと言われた井上孝先生が参議院をやめる際に、もう一回読み直した、名著だと。私は見つけて翻訳しただけで、中身はまさにスーザン・ウォルターとかパット・チョート氏なんですけれども、ここに書いてあるくだりは、維持管理が大変だ、道路舗装、補修を怠ってはならないというだけの論理ではないんです。

 こういうくだりがありますので、一つ最後に申し上げたいんです。「荒廃するアメリカ」の中に公共事業の資金調達というセクションがありまして、いろいろ書いてありますけれども、連邦政府の諸計画に見られるいろいろな偏向に自治体は非常に影響されるようになってきたと。つまり、アメリカでも一九五〇年代は補助金の比率は一〇%台だったんです。それが、やはり連邦が、補助行政、今国土交通省がやっていますよね、これをどんどん高めてきて、中央の設計というか制度に縛られることが多くなって、実は、二十五年前の段階ですけれども、何と四〇%台になってきた。そういうことで、連邦計画の諸計画に見られるいろいろな偏向に自治体は大きな影響を受けるようになってきた。これら偏向の最たるものは公共施設の、つまり道路ですよ、道路だけじゃないんですけれども、新設であると。

 だから私は、もう時間がありませんからあれですけれども、地方自治体にもっと効率的に社会資本ができるような仕組みでやるとか、きょうぜひ申し上げたかったのは、例えば沿道のバイパスをつくるなら、今の現状はバイパスをつくったって、もう一年後、数年後には施設が全部張りついていますよ。道路財源がある、またもう一丁バイパスをつくれ、つくればいいと言わんばかりに、実はバイパスというものが新街路化していますよ。

 こういうものを、やはり貴重な道路財源を扱って、通過交通、基幹交通を担っているのであれば、やはり、そこに一つの緑地帯を敷設するとか、次に良好なる道路ストックとして残すとか、沿道の規制のあり方とか、いろいろなものを含めて、投下したお金が次の世代にしっかりと残っていくような、そういう大きい視野でのコスト削減も検討すべき時代だし、それをしなければ、大臣はああおっしゃっているけれども、十年たったらまた次の十年みたいな話になるんじゃないか、そこに無駄は一向に削られないままに五十九兆円がひとり歩きするんじゃないか、私はそのように今問われていると思うんです。

 したがって、答弁は要りませんけれども、ぜひそういう視点でもう一度この道路政策のあり方というものを再検討していただきたい。それがこの中期計画に問われた最大の問題だろうということを申し上げまして、以上で質問を終わります。

竹本委員長 古賀君の質疑はこれにて終わりました。

 次に、後藤斎君。

後藤(斎)委員 きょうがどうも採決のようでありますが、まだまだ私は不十分だということも含めて、五十分間、大臣を中心に御質問させていただきます。

 戦後だけでも、道路整備の歴史を見れば多分三期に分かれるのではないかなと思います。道路特定財源が創設をされる昭和二十九年までの第一期、これは一般財源で道路整備を行っていました。そして、昭和四十九年までの時期は、暫定税率の付加はオンをされていずに、いわゆる道路特定財源の、現在でいえば基本税率部分だけで整備をされていました。昭和四十九年以降、いわゆる道路特定財源と暫定税率という二つの両輪の形になって道路整備が進められたということであります。

 これは、私もいろいろな地域でも集会をする中で、いわゆる特定財源というものの意味と暫定税率、この委員会でもいろいろな角度から議論をされていますから、いつもこの二つが出てきてしまうんですが、私は、やはり大臣、これから第四期目の整備の手法を改めて考えるべきだというふうに考えています。

 特に、道路特定財源という、九税項目と言っていいと思いますが、国税が三、地方道路特定財源の税項目が六ということで九税項目になったもの、昭和二十九年から昭和四十六年まで十七年間かけて税項目がふえて、道路特定財源という、道路だけに使うんだよという整備の仕組みと、四十九年からという二つの部分。ですから、今の形にまさになったのはこの三十四年間だけだ。社会資本の整備が必要だ、道路の整備が必要だというのは当然その前にもあったわけですけれども、その際には、やはり限られた財源の中で五カ年計画を中心にやってきたということだと思っています。

 大臣に冒頭にちょっと御質問をしたいんですが、私はこれは本会議でも総理にお尋ねをしてありますが、戦後、道路の整備に幾ら税が投入されてきたのかという中で、総理のお答えでは、当初予算ベースでは九十兆使ってきましたと。しかしながら、道路特定財源という国、地方を合わせた分では百五十兆ですよ、国が五十兆で地方が百九十兆で二百四十兆ですよと。

 でも、今までの戦後の、少なくとも昭和二十九年の第一次道路整備計画からスタートした国、地方の数字を、今実施中であります十三次ということになると思うんですけれども、年次計画の三十八兆円を足し込むと三百二十六兆円が道路整備に使われたというのが決算ベースで計算をするとなるんですが、平成十九年はちょっとわかりませんが、大臣、道路整備に本当に幾ら今まで我が国は使ってきたんでしょうか。お答えいただけますでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 申しわけありませんが、ちょっと手元に数字がないので、百三十何兆のうち云々、それに加えてどうかというのは、済みません、手元に数字がございません。恐縮でございます。

後藤(斎)委員 この五十分の中でぜひ数字を、本会議で総理がお答えになられているものと道路ポケットブック二〇〇七の部分を足し込むと今お話をした三百二十六兆円になるんですが、その整合性についてお答えをお願いしたいと思います。

 大臣は道路特定財源の意義を御説明されるときに、受益と負担だという話を繰り返しなさってきました。確かに、かなりの部分がそういう意味ではダブるというふうに思います。しかし、冒頭申し上げましたように、九税項目になったのも十七年かかり、当初は一般財源で道路整備をやられていた。昭和二十四年に揮発油税の部分が創設をされたものの、それは別に道路特定財源ではなかったわけですよね。

 では、昭和二十九年以降の部分は、受益と負担はどうだったのか。そしてさらに、昭和二十九年から昭和四十六年にかけて十七年間で税項目がふえて、それがすべて道路特定財源という形になりましたけれども、そこでの受益と負担ということを考えると、大臣が今おっしゃっている受益と負担と、税項目がふえてきた過程の受益と負担というものは、大臣が今おっしゃるものとは多分違うはずなんです。

 ですから、それは、もう八千万台以上の車もあり、物流のトラック業界のいろいろなサービスも含めれば、ほぼ日本国のすべての方に近い部分が受益と負担の受益を受けているというふうなことを私は言えると思うんです。

 私たちは党としても一般財源化にまずすべきであるということを主張していますが、その点については、大臣、過去の税項目が、まず昭和二十九年の揮発油税の部分からスタートして、四十六年までの十七年間で九項目にふえたという経緯も含めてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。

冬柴国務大臣 今おっしゃるとおりに、昭和二十四年に一般財源として導入され、二十九年には財源特例法ができていますよね。そして、四十九年に租税特別措置法。そのときに、暫定税率云々じゃなしに、これを全部合わせて、一キロリットル当たり四万八千六百円ですか、こういうことになって、それは道路整備に使われるということが明らかになっているわけでございます。そういう意味で、それ以外の五つ、合わせて六つの税目そのものについても、私は、タックスペイヤーとしては、それを相当高い、本税の場合ですから、そういうものを合わせて自分たちが欲しい道路というものが整備されるのであればというところで、私がいつも言うように、受益と負担のバランスがとれたのではないかというふうに思うわけでございます。

 したがいまして、JAFですか、そのほか自動車ユーザーの団体が多くの署名を集めて、そして我々の方へ持ってきていただいておりますが、言っておられることは、道路以外につくるのであれば減税しなさい、我々は道路をつくるというから払っているんだという趣旨のことをおっしゃっているわけです。

 したがって、私はそこに、いろいろな沿革をきちっと今おっしゃいました、そのとおりですけれども、少なくとも四十九年以降今日までこういう高い多くの複雑な税目を負担していただいている自動車ユーザーの気持ちとしては、それが道路に回るのであればということが前提にある、私はそう思っているわけでございます。

後藤(斎)委員 確かに私も、その設問の仕方がどうなのかわかりませんが、やはりほかの人にも、教育や医療や本当に必要なもの、道路も整備をしますよという、どういうふうな設問の仕方かによってその回答は当然変わってくるわけですよね。私は、それは一つの、確かに今のアンケート調査の結果の数字は、たくさんの方々がその支持を求めているというのを承知はしていますが、設問の仕方によって回答が変わるというのも、ぜひ大臣、前提として御理解いただきたい。

 次に、この法案が仮に成立をして、第三条の一項の部分に基づいて、ただし書き以下で一般財源化できるという新しい法体系になります。

 今まで、大臣、前回の委員会だったと思いますが、平成十九年度で既に一般財源化は一千八百億円実施しているというお話をいただいております。さらに、予算委員会や財務金融委員会も含めて、道路特定財源の使途拡大という問題も指摘をされています。使途拡大でいえば、例えば本四連絡橋の債務返還では一兆四千六百億、それ以外のまちづくり交付金であるとかいう部分も含めて、使途拡大という部分を今までかなりやってきました。

 大臣、過去の平成十八年、十九年が一般財源化ということで実施をしたということになっていますが、それと使途拡大というのは、今の法体系の中でどこからどういうふうに読み込んで対応なさっているんでしょうか。

冬柴国務大臣 その一点は、要するに自動車ユーザーの御理解がいただけるかどうかということだと思います。

 例えば、まちづくりであれば、まちづくり交付金というものが出ています。しかし、この中で道路特定財源から出しているものについては、そのまちづくりの中で使われた道路整備分に相当する部分でございます。それは、一つ一つの事業では、テレビでもやっていましたけれども、箱物をつくっているじゃないかとかいろいろな御批判がありますけれども、それは、この交付金が自由に使える、一つ一つの費目について、役所の、中央官庁の申請と査定が厳しく行われるというものじゃなしにつくれる、しかしながら、その中に道路整備というものが、例えば千五百五十億円は道路整備に使われている、それは特定財源から出ているまちづくり交付金に見合う金額であり、相当額である、こういうところで成立しているわけです。

 したがいまして、私は、使途拡大、例えば、地下鉄とか、あるいは都心部における道路の地下の駐車場とか、いろいろなことが批判をいただきました。これは本当に、それはそういう考え方があるなというところも確かにありますけれども、しかしながら、その一点は道路整備、そして、それを負担していただく方が、そこまでだったら認められるねというようなところがあるのではないかと思います。

後藤(斎)委員 渋滞緩和にというのは、財務大臣も地下鉄の部分で二月二十九日にそのような趣旨のお話をしていましたが、大臣、河川の整備にも、一九九八年から今年度まで、三千百億強の予算を充当していますが、それも渋滞緩和ということですか。

冬柴国務大臣 河川のところだけじゃなしに、例えば河川をまたぐ橋梁、あるいは、それが水没することによって道路を新たに整備しなきゃならない部分、そういう部分を、しかもそれは本来であれば河川の費用でやるべきものではないか。しかしながら、水没は始まるわけでして、これは早急にやらなきゃならないというようなところから、その関連性、それはまさに道路そのものをつくるという費用を、河川に絡んでいますけれども、道路をつくる費用をその中から出しているということでございまして、それは十分説明がつくと思います。

後藤(斎)委員 現行法でいえば、現行法の第三条の一番最後の部分に、道路整備の財源に充てなければならないという規定があります。これは、きょう法制局にも来ていただいていますので法制局にお尋ねをしますが、道路整備の財源に充てなければいけないという規定がありながら、今まで使途拡大であるとか一般財源化をしているというのは、今の現行法の法律違反ではないんですか。

横畠政府参考人 現行法三条におきましては、政府はこれこれの金額を道路整備費の財源に充てなければならないと規定しておりまして、政府はこの規定に縛られる、拘束されるという状況にございます。

 ただ、いかなるものがこれに当たるかということにつきましては、これは運用上の当てはめの問題でございまして、法制局の立場から具体的に意見を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。

後藤(斎)委員 大臣にお尋ねをしますが、であれば、新しい法律の三条で、このただし書きの規定というのは何の意味を持つんですか。

冬柴国務大臣 したがいまして、道路と関係のないというか、道路整備に必要な、道路歳出というものがありますが、それを超える税収があった場合には、それは道路整備に使わなくてもよろしいという趣旨でございます。私はそのように考えています。

後藤(斎)委員 では、ちょっと次元を変えてお話をさせてもらいます。

 新しい法律の第三条の四項で、道路整備費の財源に不足を生じる、要すれば支出の方が収入額を上回ってしまうというときには一般財源から必要な措置を講ずる、要するに繰り入れができるという規定だと思うんです。その次の五項に、この委員会でも何度も議論になりました、道路の整備事業の量の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない、これは多分中期計画のことを指していると思うんです。であれば、ちょっと中期計画の中身に、要するに事業量の問題に入らせてもらいます。

 大臣は繰り返し、あかずの踏切、あかずの踏切というお話をされていますよね。その予算というのが、とりあえず十年間で、あかずの踏切等を除去する対策ということで四・一兆円、そして、それに類似をする踏切の安全対策ということで〇・五兆円、トータルで踏切対策で四・六兆円が計上されています。

 大臣、これは今までどうだったかということを本当はお尋ねしたいんですが、過去十年間のあかずの踏切対策というのは、件数で何件やられてきて、どのくらいの事業費を使ってきたのか。まず冒頭、数字があればお尋ねをしたいんですが。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど数字がなくて答弁を漏らしましたのを先にお答えしてよろしゅうございますか。

 昭和二十九年から平成十七年度までトータルで、決算額でございますが、国が五十兆三千億余、それから地方が百九十兆六千億余、トータル二百四十兆九千億が、昭和二十九年度から平成十七年度までに道路に費やしたお金でございます。

 それから、今お尋ねの、過去十年間、踏切対策を講じた件数、費用ということでございますが、平成十五年から十九年までの五年間の踏切除却件数は四十八カ所でございます。それから、平成十五年から十九年度まで五年間の連続立体交差事業に要した費用は約八千七百億円でございます。

後藤(斎)委員 局長、大臣もちょっとお聞きをいただきたいんですが、今の数字は、以前、数字的にいただいております。

 私が言いたいのは、今回、この中期計画で四千三百カ所の要対策箇所から絞り込んで一千四百カ所にするというのが決定されています、それでこの素案に載っています。その総箇所数が、あかずの踏切対策で約一千四百カ所、十年間ですね。これを割り算すれば出てくるのかどうか別としても、十で割れば一年間で百四十カ所。この四兆一千億だけの部分でも、一年間で四千百億円ということになると思うんですね、単純に。

 それで、今局長がお答えいただいた部分でいえば、基本的には、連続立体交差事業というのは、平成十五年から平成十九年で見ますと、五年間トータルで八千七百億でありますが、ほぼ一千八百億前後、要すれば、その五倍、まず一年間に事業量を膨らますということであります。

 四年間のあかずの踏切の解消箇所数ということが四十三カ所、四年間ですね。平成十八年が三十ということで、その前が三、四、六ということで、一けた台の前半くらいしか解消できなかったんですが、大臣、この一千四百カ所、確かに必要なところもいっぱいあるのかもしれませんが、過去のこの五年、十年の事業実績から見れば、余りに過大過ぎやしないか、私は普通の感覚で見ればそう思うんです。この五年間の計画、十年間の、十年分はないから比較できないんですが、というふうにやはり普通の感覚であれば思うんですけれども、大臣、いかがですか。

宮田政府参考人 数字のお答えを申し上げたいと思います。

 中期計画で千四百カ所という数字を挙げてございますが、千四百カ所のうち除却が四百カ所、そのほか緊急対策をするものが千カ所ということでございまして、四百カ所が連続立体とかあるいは単独立体で除却をするものでございます。

 したがいまして、中期計画におきまして、単純に十年で割りますと年四十カ所ということでございますし、近年、公共事業全体が三%以上の削減を受けておりますが、連続立体交差事業につきましては逆に五%以上の予算上の増額もしております。

 今、実際に抱えておりますあかずの踏切等の事業中の箇所数は、平成二十年度新規採択も含めますと、二百カ所以上が対象になってございます。

後藤(斎)委員 大臣、過去の実績と比べて、これは過大ではありませんか。

冬柴国務大臣 これは予算委員会でも同種の指摘がございまして、今、道路局長から答弁をした趣旨の答弁をいたしております。

 このあかずの踏切は大変深刻でございまして、国民からの、これを除却すべし、この意見は非常に大きいわけでございます。

 したがいまして、例えば今までは都道府県でも、東京都であれば都しか発案権がなかったんですが、例えば竹ノ塚というところがありますが、あれはたしか足立区でしょうか、区も発案をできるようにいたしましたり、いろいろ今まで法律的な障害があった部分を簡素化したり、あるいは予算につきましても、こういうものについて大きく計上することを許していただいたりして、必ずこれにはこたえていかなければならない。

 東京には六百七十三の踏切があります。そういうことを考えたときに、これは非常に優先度の高い行政種目であり、今までを倍するペースでやらなければならない。現に今二百カ所に及ぶものをやっておりますし、ことしも三カ所ふやそうということをやっておるわけでございます。

 私は、今までの流れのように、後藤委員が言われたように、過去どうだったか、その数字を拾ってこれからの十年を、将来を知らんとすれば過去を見よ、そういう言葉がありますけれども、本当に過去はそういうことで少なかったということを考えれば、私は過大ではないというふうに思っているところでございます。

後藤(斎)委員 大臣のお話を聞いていると、確かに安全性の問題、渋滞の解消があるんですが、そうであれば、社会資本全体でやはり物を見るべきだというふうに思うんです。大臣のお話を繰り返し聞けば聞くほど、道路だけではなくて、鉄道もあるし、バスもあるし、タクシーもあるし、そういう部分を一体でやはり考えるということが非常に重要だというふうに多分おっしゃっていると思うんです。

 あかずの踏切対策で少し問題点なのは、今、この委員会の中期計画の議論だけではなくて、繰り返しこの委員会でも議論をされてきましたが、あかずの踏切対策の実際の事業発注の仕方が私はこれで本当にいいのかなと思うので、あえてお聞きをします。

 このあかずの踏切対策の整備事業というのは、ほぼ国が二分の一、自治体が二分の一、費用を出して、鉄道事業者の方は数%からマックス一割だというお話を国交省からも聞いています。それは渋滞対策だから仮によしとしても、その事業主体は行政が基本的にはその事業主体を認定することになりますが、要するに工事をする方ですね、ほとんどが私鉄の関係の子会社の建設業者の方がやっている。

 あかずの踏切というのは確かに都市部に集中しているのかもしれませんが、であれば、やはりそれぞれの地域の、通常の能力があればそういう中小の方も含めて、一般までいかなくても、少なくとも五社、十社の指名にするであるとか、やはり入札の仕方を変えていかなければ、これは何のための対策なのか。確かに渋滞も解消するけれども、私鉄の関係の建設会社の事業を発注しているわけじゃないわけですよ、大臣。そこについてはどんなお考えですか。

宮田政府参考人 事実関係だけ先にお答えをさせていただきます。

 まさに鉄道事業の場合は、実際に列車が走っております。安全性も考え、効率的な事業の執行も考えて、鉄道事業者に工事を委託する場合というのが確かにございます。その場合でも、工事の内容あるいは費用等に関して透明性の確保を図るように取り組んできたところでございます。

 具体的に申し上げますと、鉄道事業者が請負契約を行う場合は、請負契約の内容を確認すること等々でございまして、引き続き、こういった場合でも透明性の確保が図られるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

後藤(斎)委員 委員長にお願いをいたします。

 今、局長がお答えになった部分で、過去の、大臣は過去は嫌いらしいんですが、過去五年間でも結構ですから、あかずの踏切の事業でどのような会社が受注をしたのか、それぞれの箇所ごとに資料を提供していただきたいと思いますけれども、お取り計らいをよろしくお願いします。

竹本委員長 後ほど理事会に諮ります。

後藤(斎)委員 先ほど局長が、一番初めの質問で、国費が道路整備に昭和二十九年から五十兆、地方道路の部分が百九十兆、約二百四十兆だという話です。であれば、大臣、この道路ポケットブック二〇〇七、これは調査室の資料の中にも入っているんですが、この五カ年計画の数字を少なくとも足し込んで、もう一回検証をしていただきたいと思うんですが、その点についても。

 私がなぜこんなことを聞くかというと、これはこれから入りますが、第二条で、道路整備事業の定義であるとか、それについては国費で支弁をするという整備費の定義であるとか、その三項以降に、予算と決算の関係も含めて、収入と支出のやりとりのところがあるんです。

 これは私は常々、この間も多分高木先生の質問に答えた意見だと思いますが、道路整備は国、地方を合わせて七兆七千億だと。確かにそういうふうに予算、これは投資経費ですよね。ただし、大臣も先ほどお答えになっていただいたように、維持管理の費用や、地方は特に地方債を入れ込んだり、一般財源から繰り入れて対応していますから、そういう経費を含めると地方分だけでも十兆円を超すわけですよね、いわゆる道路の維持管理、整備というものに対応する部分。

 それで、お尋ねをしたいんです。これは大臣でなくても結構ですが、道路整備事業というのが二条一項にありますけれども、この道路整備費というのは、この法律により何と何と何を指して、もし平成二十年度予算であれば幾らになるのか、簡潔で結構ですから教えていただけますか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 道路整備費でございますが、道路整備事業の実施に要する国が支弁する経費ということでございます。道路整備事業とは、高速自動車国道、一般国道、政令で定める都道府県道または市町村道の新設、改築、維持修繕、災害復旧に関する事業のことであり、これらの事業の実施に要する国が支弁する経費をこの法律において道路整備費としてございます。

 平成二十年度の道路整備費でございますが、一般道路事業、有料道路事業計で国費が二兆七千九百四十九億でございます。ちなみに事業費は五兆五千六百六十九億でございます。

後藤(斎)委員 もう一点なんですが、この法体系で、基本的には第三条に基づいて、平成二十年から十年間の計画設定だというふうに言われています。ただし、この法律の第三条の第三項の中ごろに、「平成三十年度以降の各年度の道路整備費の予算額の合計額が当該超える額に相当する金額に達するまでの間、毎年度、当該超える額の全部又は一部に相当する金額を道路整備費の財源に充てなければならない。」という規定がございます。

 私、初めこの法律の中身をよく読む前には、いや十年だけよということなんですが、これも以前少し議論をされましたが、今道路局長がおっしゃられたように、この財源部分は、整備費で道路特定財源の国費の部分ですから二兆七千億。

 だとすると、これは実は、例えば予算額ベースで、特別会計に入れ込む数字を国交省からいただいて全部足し込んでみました、直轄、補助、その他臨時交付金を含めて。平成十四年の予算では三兆九千六百八十三億、それが十八年度では二兆八千九百五億。決算で見ると平成十四年度決算が四兆四千八百三十四億円、十八年度は三兆七千十六億円。

 要するに、予算と決算の乖離というのは、当然、これは当初予算ベースですから補正を入れ込んだりしているんだと思うんですけれども、仮にこの二兆七千億というものが、二十年度の予算の財源の内訳というのを見ると、二十年度は前年に比べて特定財源部分では国費部分でも三%減少します、地方の部分では特定部分では六%減少しますよ、ただ地方の一般財源からの繰り入れ分は一・〇で前年度並みですよということで、税収というのは、財源というのは減っていくような縛りがかかって当然なっていくんですね。

 ただ、三条にあるような規定を、以前にもこの差分というのは、翌年度繰り越しできる部分は四百数十億だというお話を聞いていますが、実は、先ほどちょっとあかずの踏切のところでお尋ねをしたように、中期計画、いわゆるこの法律の中身でいえば、道路整備事業の量の案という、この量が仮に過大に設定をされれば、その差分は一般会計、要するに、収入が減少していけば、事業量が一定であれば、その差がふえることに当然なります。

 ということは、これから、例えば車が売れなくなる、ガソリンや軽油が今まで以上に消費されなくなるということになれば、軽油は除いても、ガソリンの消費が減るということになれば当然収入も減っていくわけですから、一般会計からの繰り入れもふえていく。だから、大切なことは、事業量をどう確定し、閣議決定をするのかという、その前段の部分だと思うんです。

 ですから、大臣が最近、先ほどあかずの踏切のお話を聞いて、いや、過去にはとらわれずこれから十年のことが必要なんだという意味はわからないわけではないんですが、もっときちっと精査をする、そして入札の仕方もきちっと、今、ほかの事業がすべて、これだけ地方の建設業者の皆さんも大変な時代に、一般競争にするという大きな国策としての流れがあるわけですよね。そういうものの例外規定のように置かれて、その部分だけプラスになるということは決して正しいとは思いませんし、もっと言えば、この中期計画の政策課題の中に、地球温暖化対策というのが四のところにございます。そこの地球温暖化対策のところに、再掲という書き方でありますが、二十五兆七千億というのが十年間で事業量として見込まれる。

 でも、地球温暖化対策の部分で、確かに二十五兆というような数字が出てくるんですけれども、これは十年後までに一千六百万トンのCO2を削減しますというのが大目標なんです。今、排出権取引とは言わないようですが、何か排出量取引とかいう、これがヨーロッパで今実際に取引されている事例というのは、CO2一トン当たり大体平均で三千円くらいになるんです。

 それを掛け算すると、十年間で、三千円と仮定して四百八十億に、排出権取引の換算でいえば、四百八十億円しかと言っていいのかどうかは知りませんけれども、少なくとも、金銭的価値しかないんですよ。それを大上段に、二十五兆七千億、このネットワークが中期計画どおりできれば二十五兆七千億の地球温暖化にプラスになりますよというのは、余りに、ほらとは言いませんけれども、過大過ぎると思うんです。

 私はもっと、本当であれば、高速ネットワークも渋滞対策もどんどん進んでいけば、数字が一けたか二けた違うと思って計算をしていただいたんですが、そうではないということがわかりまして、そういう中で、大臣、この中期計画というのはやはりこれがベストであって、見直す余地というのは、これから精査を秋までにやるという話なんですが、その部分というのは、今、地球温暖化対策にどう、個人も企業も、国を挙げて、地域自治体を挙げて世界じゅうで取り組もうという中で、本当は大きな課題設定でなければいけないのに、一千六百万トンのCO2を削減して四百八十億円の金銭的価値しかないということと、この二十五兆円の再掲という部分でありますけれども、大臣、この部分をお示しになったということのギャップについてはどう思われるでしょうか。

宮田政府参考人 数字だけお答えをさせていただきます。

 もう委員御案内のように、中期計画(素案)では、渋滞対策と地球温暖化対策は、渋滞解消によってCO2の削減等が行われるという考え方に立っておりまして、これももう何回も答弁申し上げていますが、走行速度が二十キロから六十キロに向上しますとCO2の排出量というのは四割削減される、そういうものを見込みまして、環状道路の整備とかボトルネック対策でCO2排出量が削減される、そういう計算をしたものでございます。

 運輸部門からのCO2の排出量の目標値トータル二億五千万トンのうち、交通流円滑化対策でそのうちの一部をやるという目標に沿うものだというふうに考えてございます。

後藤(斎)委員 大臣が何かきょうはお元気がなさそうなので法制局でも結構なんですが、先ほどの第三条の平成三十年度以降の「道路整備費の財源に充てなければならない。」というこの規定は、内閣法制局の方、どういうふうに読めばよろしいんですか。平成三十年度以降の制度を規定しているものだというふうに読んだ方がよろしいんでしょうか。

横畠政府参考人 条文の内容はごらんのとおりでありまして、むしろ一項と三項との関係で御理解いただくのが適当ではないかと思います。

 第三条第一項そのものは、平成二十年度以降十年間の措置といたしまして、まさに特定財源、つまり道路整備費の財源に充てなければならないということを原則としつつも、予算額を超える部分についてはいわゆる一般財源化をするという規定でございます。この規定が働きますのは、平成二十年度以降十カ年間に限られるものであります。その限りの特定財源という制度が規定されているわけでございます。

 これに対しまして第三条第三項は、この特定財源を定めた第一項の期間後の平成三十年度以降の各年度についてどうするかということを規定しておりまして、その段階におきましては、いわばさきの十年間につきましていわゆる一般財源化したものなどの計算上の額を残す制度になっておりまして、その残った部分については、三十年度以降、つまり超える額の全部または一部に相当する金額をそれ以降の道路整備費の財源に充てるということを規定しているものと理解しております。

後藤(斎)委員 道路局長でも結構なんですが、であれば、この規定はなぜ全部または一部ということになるんですか。

宮田政府参考人 三十年度以降、年限はいつまでというのは定めておりません。それで、ここは、「毎年度、当該超える額の全部又は一部」ということで、当該年度を全部やるか一部やるかという規定でございます。

後藤(斎)委員 今度は大臣にぜひお答えをいただきたいんですが、ちょっと別の次元でまた話をします。

 今回の法律の中で、新しく貸付金という制度ができたというお話を聞いております。これは新しくできたというふうに言われているんですが、従来、要するに現行の制度でも貸付金という仕組みは、大まかに分けて六事業についてもう実施中でありまして、その貸付残というのは一兆七千億あって、これから返していく。基本的にはその六事業のほとんどは無利子貸し付けという、この新しい貸付金の法文上の整理と一緒であります。

 先ほど道路局長がどなたかの御質問でお答えになっていましたが、基本的には現行の法体系にも入っています臨時交付金とかなりの部分がダブるという趣旨の御答弁をされております。であれば、新しく貸付金という制度をつくるのではなくて、それが五年間で五千億という規模ですから年間一千億程度ずつということでありますが、であれば、今四分の一の臨時交付金の部分を五%程度率を引き上げれば、ほとんど同趣旨の、要するに地方の負担軽減ということになるわけですから、という形にして、何か複雑系にすればするほど、国民の皆さんから見れば、何でこんな五千億の貸付金という制度を、それも道路特定財源を使い、特別会計の中から道路局が実施をすることになるのか、やはりおかしいなというふうに普通は思うと思うんですよ。

 確かに、政府・与党合意か何かで決められているらしいんですが、であれば、本当に貸付金が必要であれば、五年間一千億ずつということでなくて、必要性があればもっときちっとした予算計上をして対応すればいいし、私は少なくとも、冒頭申し上げたように、臨時交付金の四分の一を数%、五%程度上げれば、地方の負担というのはほぼ五千億に近い形で軽減されると思いますが、そういうふうにすべきと思うんですが、なぜ貸付金制度を、それも五年と区切って五千億対応するんですか。

冬柴国務大臣 まず、臨交金、地方道路整備臨時交付金ですけれども、その対象は地方公共団体が管理する道路で、地域の課題を解決するために一体として行われるものに限られている、それが限られているというところが問題であります。

 今回の分は、地方公共団体には財政力に差があります。それから、財政力がありましても、例えば大きな道路、外環道を今一生懸命やっていてそれ以外の余力がないけれども、ほかでも緊急の整備をしなきゃならないというところもあるわけでございます。そういう場合に、地方負担分ができないから、出せないからその整備がおくれるということがないように、また、財政力が弱いから、国は地方がそういうふうに、直轄事業でやるという用意があっても受けられないというような場合に備えてこういうものがあれば便利だ、そして、それは無利息で、返済についても無理がないような形で、今回こういうふうに予算をつけたわけでございます。それで私の回答としたいわけでございます。

 それから、先ほど、私がちょっと元気ないんじゃないかということをおっしゃいましたけれども、例えば地球温暖化対策というところで非常に大きな、例えば二十三兆二千五百億というような、十年間とはいえすごい金額を出しているのは何だ、たかだか一千六百万トンのCO2を削減できるということでこれはおかしいじゃないかという御指摘がありました。

 これは、例えば私の方から道路の中期計画(素案)の補足資料というものを予算委員会で皆さんにお配りいたしましたが、それに参考資料「事業量・単価一覧」という一覧表が全部ついています。その中に、十二というのが地球温暖化対策の項ですけれども、その事業量というのは三と四の合計額であると脚注に書いてあります。三というのは何かというと渋滞対策、四というのはあかずの踏切を除却する対策、この二つなんですね。その合計額がまさに二十三兆二千五百億に相当するわけでございまして、これをすることによって地球温暖化対策にも、一千六百万トンのCO2削減もできます、こういう趣旨でございますので、説明をさせていただきます。

後藤(斎)委員 大臣が今御答弁の中で触れられたように、この貸付金制度も地方にとって使い勝手がいいお金だというふうにお答えをいただきました。確かにそうかもしれません。そうであれば、きちっとした交付税措置も含めて財源手当てを地方にして、地方がみずからの意思で道路にも教育にも福祉にも使えるような一般財源化をすべきじゃないですか。

 そして、もっと言えば、事業量を規定している中期計画の見直しというのを秋までにするのであれば、その事業量によって、その収入との差分、先ほど三十年以降の話もお尋ねをしましたけれども、その量が決まってくるわけですよ。ですから、その事業量が決まる前に、必要な道路というのが決まる前に財源だけ特定財源にしろとか、貸付制度を新たにつくるであるとか、二兆円の部分で高速料金を下げるとか、話が逆転をしていると思うんですよ。ですから、事業量の確定がまずあって、その上で特定財源というものにしていかなければ、別に白紙委任をするわけではありませんから。

 先ほど大臣は、一つ一つ委員会でも、国会の中でも議論をこれからもしていくというお話を繰り返ししていますし、道路だけではなくて社会資本全体が必要なんだよ、だから河川整備に道路特定財源を今まで使ってきた、地下鉄の工事にも一千億以上投入した、だからいいんだというお話でしたよね。

 ですから、それは、事業量を確定するのをまず待って、その中で、必要であれば一般財源を投入する規定もこの財源特例の中に入っているわけですよ、既に。トータルで考えれば、やはり我が党が主張しているように一般財源化をまずして、その中で必要な道路をつくればいいし、そして河川も整備をすればいいし、地下鉄も、渋滞対策に、緩和になるのであれば、トータルの社会資本の整備という中でこれから中期計画をきちっと確定していくということが必要だと思いますが、大臣、時間も来ましたけれども、最後に御答弁をお願いしたいと思います。

冬柴国務大臣 まず、事業を特定すべきだというお話については、これからどれをつくっていくのかというのは、いろいろな機関が判断するわけです。その中には、一つは、最新の資料を用いてBバイCをとらなきゃならないということももちろんであります。それから、いろいろな都市計画決定あるいはアセスメントという手続も要りますし、幹線自動車道路であれば国幹会議に諮らなければならない手続もあります。したがって、どの道路をいつつくっていくかというのは今後の課題であります。

 我々としては、その目標を中期計画の中で示していますけれども、それが全部できるとか、いつつくるとかいうことではないわけでございます。それは整備を開始する段階で特定されていき、そして財務省の査定もいただき、進めていくわけでございます。したがって、あかずの踏切ばかり言いますけれども、それも、具体的にはこれだけたくさんやらなきゃいけないところがあるけれども全部はできない、しかしながら、一番効果の大きいところから進めていきます。それはどこかということは、今後進めるときに決めていくわけであります。

 したがって、こういう形になっているということを御理解賜りたいというふうに思うわけでございます。

後藤(斎)委員 まだ質問をしたいことはありますが、とりあえず、時間が来ましたので、また次の機会にしたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

竹本委員長 次に、川内博史君。

川内委員 まだまだ質疑をしなければならないことがたくさんあるんだろうというふうに思います。なぜかならば、今、冬柴大臣が最後に、ちゃんとやるから、とにかく暫定税率を維持して税金だけ納めてねというのが国土交通省としての御主張なのかなというふうに思います。しかし、税金の使われ方について国民の皆さんは大変疑問を持っている。また、質疑の中で、大臣も、さまざまな点について、これは問題があるね、変えていこうねということも、この間おっしゃっているわけであります。

 そこでお尋ねいたしますが、五十九兆円の道路の中期計画(素案)の事業費のうち、高速道路会社の料金収入で賄われる事業量は金額としてどのくらいおありになるかということを教えていただきたいと思います。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 五十九兆のうち、高速道路会社がおやりになる事業、有料道路事業、借入金等でやる事業というのが、平成十九年度の予算のシェアで申し上げますと約二〇%でございます。中期計画五十九兆円を平成十九年度予算シェアと同様と仮定いたしますと、十二兆四千億になります。

川内委員 では、五十九兆のうち、十二兆四千億が高速道路会社の料金収入見合いの事業であると。

 そうすると、大体十二兆五千億とすると、五十九兆の事業量のうち、税金は、国税、地方税いずれにせよ、税金は四十六兆五千億ということでよろしいでしょうか。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 正確に申し上げますと、ほぼ四十六兆六千億でございます。

川内委員 中期計画五十九兆円の事業費のうち、税金は、国土交通省の試算でも四十六兆六千億であると。

 大臣、確認してください。四十六兆六千億ですと確認してください。

宮田政府参考人 今申し上げましたのは、国分の事業費二十九兆五千億、地方費分が十七兆一千億ということでございます。

川内委員 議論をわかりやすくしているんです。

 五十九兆の事業費のうち、税金は四十六兆六千億であるということを、大臣、発言してください。

冬柴国務大臣 国費の分は二十九兆五千億です、国費の分は。それは税金です。しかし……(川内委員「だから事業費と言っているじゃないですか、事業費」と呼ぶ)いや、待ってくださいよ、地方費は十七・一兆円なんです。しかし、それは地方は税金だけじゃなしに、いろいろ起債したり、いろいろ借金したりしていますよ。ですから、それをあなたが税金だと全部言い切られると……(川内委員「そこは税金で負担するんじゃないですか、どっちにしたって」と呼ぶ)だから、そういうふうに言われると、正確に言わなければなりません。

 したがって、国費は二十九・五兆円、これは税金で、国税で賄われるものでございますが、地方は十七・一兆円を費やしてつくる。しかし、それはいろいろなものが入っています、こういうことです。

川内委員 では、四十六兆六千億が公的負担であるということでいいですね。

冬柴国務大臣 公的と言われると、では、有料道路のそれはどうなのかという問題も出てくるでしょう。(川内委員「料金収入は私的負担じゃないですか」と呼ぶ)いや、料金はそのまま道路整備に使っているわけじゃないですよ。料金は、債務返済機構に返していく資源なんですよ。これは、道路会社が借入金等をして道路を整備します、でき上がればそれをお渡しするんです。それを、あなたの説明がそういうふうに押しつけられると、私は、ピュアな税金でつくるものが二十九・五兆円の国費負担分です。こういうふうに言わざるを得ないことになるんじゃないですか。

川内委員 それでは、四十六兆六千億。十二兆四千億は高速道路会社が事業をやるわけですね。四十六兆六千億が国と地方の負担、すなわち、国民の負担によって事業が行われるということであります。ではこの四十六兆六千億をどこまで削るのか。

 そもそも、中期計画(素案)は、この道路特定財源についてまだ問題が指摘をされないころに立案されたものである。予算委員会や本委員会や、あるいは財務金融委員会でさまざまな問題が指摘をされた。これを、では中期計画四十六兆六千億、国民の負担でお願いする分について、どこまで削るおつもりなのか。

 このままきょうはこれを採決されるわけでありますが、これが採決されてしまえば、今のままですよということになるわけです。しかし、大臣は、さまざまに問題があるということはお認めになられているわけです。どこまで削るのかということを、方針をまずお示しいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 いろいろな道路特定財源からの支出、そういうものを精査いたしまして、そこに目的と離れるものがあれば、これは削らなければなりません。しかし、今、数量的にどれだけということは、私は、今までこの特定財源の中から、例えば、社団法人あるいは財団法人というものはたくさんあります。そういうところに支出されたものは、それは道路に裨益しているかどうかは別として、国民の目線に立って見たときに、私は、過大ではないか、これは半分に削れるのではないか、半減を目指そうということを言っておるわけであります。

 そしてまた、一件五百万以下のものが支払われている。それは、いろいろ契約に基づいてやるんだろうけれども、そういうものについては一切差しとめてしまおうということも今内部でやっていますし、平井副大臣を筆頭に一生懸命やらせていただいております。

竹本委員長 申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力をお願いします。

川内委員 はい、すぐ終わります。

 ただ、これはとても大事なことなんです。半分に削るというのは、発注金額を半分に削るということでいいですか。

冬柴国務大臣 道路整備と、随意契約とかそういう契約で調査をしていただいたり、そういうものとはまた別です。道路特定財源からそういうものが支払われている部分について我々は精査をしようということでございまして、道路整備費とはまた別でしょう。道路整備費とは別でしょう。

川内委員 では、終わらせていただきますが、私どもは、与謝野馨さんが三%シーリングで十兆円減るんだというふうにもおっしゃっているし、さらには、中川秀直先生が、日本のBバイCは外国に比べて三倍甘い、これを見直せば、恐らく現道活用をしていけばコストダウンももっと図れるはずだ。そうすると、四十六兆六千億をさらに減らせる。今大臣がおっしゃったように、公益法人への発注とか、さまざまな無駄遣いもお認めになっていらっしゃるわけです。これを減らしていけば、暫定税率を恐らく廃止できるだろうというふうに考えております。

 法案は、だって、このまま通ればこのままですということですよ。大臣は問題があると認めながらこのまま通せというのは私は理屈に合わないというふうに思うし、私どもは絶対にあきらめませんから。絶対にあきらめずに、どこまで削れるのかということを本委員会で徹底的にやるということを申し上げて、終わらせていただきたいと思います。

竹本委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 これより討論に入ります。

 討論の申し出がありますので、順次これを許します。三日月大造君。

三日月委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案について、反対討論を行います。

 反対の理由を申し述べる前に、一言申し上げます。

 二月二十九日、政府・与党は、平成二十年度予算案並びに予算関連法案、税制関連法案を強行採決して、不正常な形で参議院に送付いたしました。経済財政運営の基本について、また道路特定財源の諸問題について、審議が不十分であることはだれの目にも明らかでした。徹底審議を明記した衆参両院議長のあっせんは、与党の強行採決によって完全にほごにされてしまいました。

 関連して、当委員会における法案審議もいまだ不十分なままです。二月二十七日に参考人質疑が行われていますが、政府案に厳しい意見を述べる方もいらっしゃいました。両院議長あっせんを忠実に履行するなら、政府は、予算委員会等で次々と露呈した矛盾や無駄遣い、問題点を検証し改めるとともに、参考人の意見を十分精査し、法案の見直し、修正に着手すべきだったのではないでしょうか。

 反対の第一の理由は、本法律案が、五十四年も前につくられた道路特定財源維持に固執をし、民主党が主張し国民の多くが支持する一般財源化に反するものだからです。

 この法律案は、政府・与党の公約にも違反するものです。小泉・安倍政権は、一貫して、道路の建設にしか使えない道路特定財源を自由に使い道を決められる一般財源に変えることを前提に、見直しを行うと公約してきました。

 公明党は、昨年の参議院選挙で、自動車重量税は、暫定税率の引き下げにより納税者に還元することや、その使途のあり方を検討することなど、見直しますと公約しています。それなのに、特定財源制度も暫定税率も、十年間も維持される。有権者、国民を欺くものだと言わざるを得ません。

 特定財源制度は一九五四年に創設されました。当時は、戦後復興の途上で道路の整備が非常におくれていました。しかし、時代は変わったのです。財政も厳しい折です。道路整備のみに特定された財源をただただ惰性で維持されることは、社会のニーズに対応するものではありません。

 民主党は、この道路特定財源改革を、国と地方の関係、税の集め方と使い方、社会インフラ整備のバランス、すべてを根本的に見直す一つの社会変革だと位置づけています。一部の政治家が力や金で道路整備を行い得る政治システムの変革、現下の原油高騰の折、国交省道路局の財布から国民の財布にお金を戻す経済政策としても提案をしています。

 真の地方分権国家を目指し、政府・与党の無責任な三位一体の改革によって財政難にあえぐ地方自治体が自由に使い道を決められる一括交付金の創設を国民に約束しています。社会経済の変化の観点からも、地方分権国家の樹立のためにも、道路特定財源は一般財源とし、地方が自由にその使い方を決められるようにすべきです。

 反対の第二の理由は、これまでの道路整備に関する評価があいまいなまま、またコスト縮減の計画についても説明されないまま、また無駄遣いの検証、是正が不十分なまま、十年間の特定財源制度を維持しようとしていることです。特定財源の根拠として、納税者の理解、納税者の理解と繰り返し答弁されましたが、納税者の理解とは何でしょうか。

 道路特定財源と言いながら、ぜいたくな旅行費用に充てることでしょうか、マッサージ器や野球用のユニフォームを買うことでしょうか。複数法人の役員を兼務する天下りを容認したまま、随意契約を放置したまま、高い税率を維持することに納税者の理解は得られるでしょうか。高価で赤字、がらがらの駐車場をつくること、ミュージカルを行うことに納税者の理解が得られるでしょうか。無駄遣いの是正なき特定財源制度の維持は、明らかに無責任だと言わざるを得ません。

 反対の第三の理由は、今後の事業量を決定する道路中期計画が不透明、不明朗な点に満ちていることであります。

 五十九兆円を投入する計画の柱になっている一万四千キロの高速道路整備計画は、今から二十年前に閣議決定した第四次全国総合開発計画と同一の水準です。なぜ十年間の計画なんでしょうか。なぜ人口の減少等が見積もられた最新の交通量調査や将来推計に基づく計画策定を行わないのでしょうか。計画の見直しや修正が行われないまま、中期計画の箇所や単価についても説明が不十分なまま、古いデータを用い、交通量の推計や便益を都合よく見積もってつくられた計画を使途とする特定財源制度をこのまま認めるわけにはまいりません。

 以上、反対の理由を申し上げ、私の討論を終わります。(拍手)

竹本委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 私は、日本共産党を代表して、道路財源特例法改正案について反対の討論を行います。

 道路特定財源は一般財源化して道路にも環境にも福祉にも使えるようにすればいい、なぜ道路だけを特別扱いするのか、特定財源として自動的に道路ができていくという仕組みをなぜ変えないのか、これが多くの国民の率直な疑問であります。

 これに対して政府は、道路の受益者である自動車ユーザーの理解が必要だと繰り返すだけで、国民の疑問には答えていません。わずか一年ちょっと前、安倍内閣のときに、今や八割の世帯が自動車を保有しておりガソリン税の納税者は国民全体だとして、一般財源化することを政府の基本方針として決定していました。この方針をまともな理由も納得できる説明もなく転換することに、何の道理もありません。道路特定財源を一般財源化できない根拠は何もない、これが審議を通じて明らかになったことです。

 以下、反対の理由を述べます。

 第一の理由は、政府の一般財源化は全くのごまかしであり、一般財源化を偽装する法案と言わざるを得ないからです。

 法案は一般財源にできるようにしたというものですが、法案第三条、ガソリン税は道路財源に充てなければならないという大原則は一切変わっていません。その年の道路整備の事業費を上回る分があれば一般財源に充ててもよいというにすぎず、来年度予算でいえばわずか二%にすぎません。

 しかも、その使途は道路に関係する経費に限られています。その上、一般財源に充てた分は翌年の道路整備費に充てなければならない。その充てる財源は道路財源以外の一般財源を削ることとなり、結果として道路整備費や道路関連財源がふえることになります。これが一般財源化だと言えないのは明らかであります。

 第二は、今後十年間にわたって、総額先にありきで道路財源の絶対量を確保しようとするものであるからです。

 もともと、本特例法は、一九五三年に道路財源臨時措置法として制定され、以来、三年、五年の臨時、暫定措置をずるずる積み重ね今日に至ったものであります。このことを全く反省せず、今回の法案は、事もあろうに今後十年間にわたって道路財源の絶対量を確保しようとしています。人口減少や資源の枯渇、地球温暖化など、経済社会情勢がいかに変化しようとも道路財源だけは聖域として確保する、これは経済政策としても全く道理がありません。

 第三の理由は、閣議で決定しようとする道路中期計画の中心が高速道路の新設であり、際限のない高速道路建設を推し進めようとするものだからであります。

 審議を通じて、道路中期計画の中心は高速道路の建設であり総額五十九兆円の約四割を占めています、バブル期に策定された一万四千キロの高規格幹線道路建設を推進するものであり、その上、約七千キロもの地域高規格道路、さらに東京湾口道路など六本もの巨大橋道路を含む百十もの候補路線まであることが明らかになりました。

 この財源を保障するために道路特定財源が必要であり、暫定税率の維持が必要だということです。これらを国土形成計画の全国計画に位置づけようとしていますが、過去の開発構想をそのまま推進することはやめるべきであります。

 なお、高速道路計画の決定過程、整備手続が不透明で、住民参加が保障されていないなど、制度の欠陥が明らかになり、その見直しを表明しなければならなくなったことは、従来の道路行政の転換の必要性を示すものであり、道路中期計画の不当性をあらわしています。

 反対の第四の理由は、高速道路新設中心の道路中期計画が、地方自治体に将来の新たな借金を押しつけ、維持補修など住民にとって真に必要な道路整備を縮小、困難にさせることになるからであります。

 住民にとって今必要なのは、身近な生活道路の整備や維持補修です。ところが、地方自治体の財政不足で、生活道路の整備もままならない深刻な事態が広がっています。その原因は、国直轄事業負担金など高速道路中心の道路整備によって、地方は借金を押しつけられ、切実な生活道路の予算を削減せざるを得なくなっているからであります。

 政府は、道路特定財源がなくなれば、通学路の整備や踏切の改善ができなくなると言います。しかし、これまで道路特定財源がありながら生活道路の予算が削られているというのが現実です。生活道路整備費の大半は、地方自治体の一般財源で賄われてきたものであります。地方自治体にとっては、道路特定財源を一般財源化してこそ、自治体みずからの判断で、住民のために、切実な生活道路の整備にも使うことができるのであります。

 特定財源のもとで自動的に高速道路ができていく仕組みを根本的に改め、その全額を道路にも環境にも福祉にも医療にも使える一般財源化に今こそ踏み出すべきであることを訴え、反対討論といたします。(拍手)

竹本委員長 これにて討論は終局いたしました。

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竹本委員長 これより採決に入ります。

 道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

竹本委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

竹本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時二十四分散会


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