衆議院

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第20号 平成20年5月28日(水曜日)

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平成二十年五月二十八日(水曜日)

    午前九時四十五分開議

 出席委員

   委員長 竹本 直一君

   理事 河本 三郎君 理事 西村 康稔君

   理事 葉梨 康弘君 理事 望月 義夫君

   理事 山本 公一君 理事 川内 博史君

   理事 後藤  斎君 理事 高木 陽介君

      赤池 誠章君    遠藤 宣彦君

      小里 泰弘君    大塚 高司君

      岡部 英明君    鍵田忠兵衛君

      金子善次郎君    亀岡 偉民君

      北村 茂男君    島村 宜伸君

      菅原 一秀君    杉田 元司君

      鈴木 淳司君    谷  公一君

      徳田  毅君    長島 忠美君

      林  幹雄君    原田 憲治君

      松本 文明君    盛山 正仁君

      安井潤一郎君    若宮 健嗣君

      石川 知裕君    逢坂 誠二君

      小宮山泰子君    古賀 一成君

      長妻  昭君    長安  豊君

      松原  仁君    三日月大造君

      森本 哲生君    鷲尾英一郎君

      赤羽 一嘉君    穀田 恵二君

      糸川 正晃君

    …………………………………

   国土交通大臣       冬柴 鐵三君

   国土交通副大臣      平井たくや君

   国土交通大臣政務官    金子善次郎君

   国土交通大臣政務官    谷  公一君

   衆議院調査局長      清土 恒雄君

   会計検査院事務総局次長  増田 峯明君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 須江 雅彦君

   政府参考人

   (法務省人権擁護局長)  富田 善範君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局安全衛生部長)       鶴田 憲一君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 宿利 正史君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房総合観光政策審議官)     本保 芳明君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            榊  正剛君

   政府参考人

   (国土交通省国土計画局長)            辻原 俊博君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  宮田 年耕君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  和泉 洋人君

   政府参考人

   (国土交通省海事局長)  春成  誠君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  鈴木 久泰君

   政府参考人

   (国土交通省政策統括官) 伊藤  茂君

   政府参考人

   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   由田 秀人君

   政府参考人

   (環境省総合環境政策局長)            西尾 哲茂君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            竹本 和彦君

   国土交通委員会専門員   亀井 爲幸君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十八日

 辞任         補欠選任

  西銘恒三郎君     安井潤一郎君

  逢坂 誠二君     松原  仁君

  鷲尾英一郎君     長妻  昭君

  亀井 静香君     糸川 正晃君

同日

 辞任         補欠選任

  安井潤一郎君     西銘恒三郎君

  長妻  昭君     鷲尾英一郎君

  松原  仁君     逢坂 誠二君

  糸川 正晃君     亀井 静香君

同日

 理事西銘恒三郎君同日理事辞任につき、その補欠として葉梨康弘君が理事に当選した。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 理事の辞任及び補欠選任

 会計検査院当局者出頭要求に関する件

 政府参考人出頭要求に関する件

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第二号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

竹本委員長 これより会議を開きます。

 理事辞任の件についてお諮りいたします。

 理事西銘恒三郎君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。

 ただいまの理事辞任に伴う理事の補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 それでは、理事に葉梨康弘君を指名いたします。

     ――――◇―――――

竹本委員長 次に、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長宿利正史君、大臣官房総合観光政策審議官本保芳明君、総合政策局長榊正剛君、国土計画局長辻原俊博君、道路局長宮田年耕君、住宅局長和泉洋人君、海事局長春成誠君、航空局長鈴木久泰君、政策統括官伊藤茂君、総務省大臣官房審議官須江雅彦君、法務省人権擁護局長富田善範君、厚生労働省労働基準局安全衛生部長鶴田憲一君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長由田秀人君、環境省総合環境政策局長西尾哲茂君及び環境省水・大気環境局長竹本和彦君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局次長増田峯明君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

竹本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河本三郎君。

河本委員 質問の機会をいただきましてありがとうございます。河本三郎でございます。

 冬柴大臣、連日委員会等で大変お疲れさまでございますが、私の質問は大臣には多分一問で終わると思いますので、肩の力を抜いて御答弁をいただければと思います。

 大臣の御地元は、兵庫の一番東、玄関口と言われております。この国土交通委員会には、谷公一大臣政務官も但馬、丹波の日本海側であります。西村理事が淡路島、盛山さんが神戸。私が、兵庫の出口と言われています、西の入り口とも言われていますが、岡山、鳥取県境に面してさらには瀬戸内海の離島も抱えておるという、これだけでも大体兵庫のイメージが御理解いただけるのではないかと思いますが、大変広い選挙区であります。

 大臣にまずお聞きしたいのは、全国総合開発計画というのがスタートしました。これは池田内閣の時代からでありますが、均衡のとれた国土の発展を目指すというのが趣旨であったと記憶をしております。その後、四全総まで進みまして、それから路線が少しずつ変わってきたと思うのですが、この計画のおかげで、企業が地方へ誘致されるとか、それから大学なども都市部から地方へ移っていったということで、それに関連して随分事業が、特に道路なんかが整備されてきたと思います。

 こういう計画はやはり我が国にとって極めて重要な骨格であったと思うのですが、その後、国土形成計画(全国計画)において、広域ブロックを単位とする地方がその有する資源を最大限生かして地域戦略を描いていく、これを間もなく閣議決定されるということでございますが、この全総から始まって国土形成計画に至るまで、国交省としては検証をどのようにされてきたのか。

 申し上げたいのは、やはり均衡のとれた国土の発展という背骨が大変大事だろう、今でも私はそのように思うわけであります。もう四十年近くになるんでしょうか、この間の全総、新全総、三全総、四全総と続いてきた計画について、大臣の評価をひとつ披瀝していただければと思います。

冬柴国務大臣 お説のように、全総すなわち全国総合開発計画というものは、平成十七年の法改正によりまして抜本的に見直されまして、国土形成計画というふうに変えられたわけでございますが、それは、人口の減少あるいは東アジアの経済成長などの新たな経済社会状況を踏まえつつ、地方分権型の計画にしていこうという観点からの抜本改革であったというふうに思います。

 したがいまして、均衡ある発展、これは我が国の経済の発展には非常に大きな役割を果たし、そして、おっしゃるように地方に工場群ができたり、そういう意味では均衡ある発展を遂げてきたと思うんですけれども、見直しは、広域地方ブロックという形で、例えば我々の住む近畿地方であれば二府四県というものを、そこに持っている資源、ここの人口はオランダ国をしのぐ人口を擁しておりますし、GDPは、ことしはどうでしょうか、韓国をしのぐ力を近畿圏は持っております。そして、五つの世界遺産を持っておる地域でございます。そういうところが一つの固まりとして中堅国家をしのぐような力を持っている、その近畿圏というものが、県境というものを越えて、近畿は一つという形で地域づくりをするというふうに見直しをする。

 あるいは、東北地方であれば、六県に新潟県を加えたような広いところを一つの広域ブロックとして考えて、そこの資源とか、あるいは北前船の停泊地がそういうところにあったと思うんですね、そういう歴史的な沿革も含めながら国づくりをしていこう、自主的、自立的にやっていこう。それは、各県だけではなしに、そこの財界の方々あるいは住む方々の御意見も反映しながら、持てる力というものを最大限発揮していくような形にしよう。地域戦略あるいは特色ある発展ということを目指していただく。

 今、閣議決定しようとしている全国計画は、それらの広域地方ブロックの計画、広域地方計画といいますが、それを策定するについての一つの指針を与える、そういう役割を持っていると思うわけであります。すなわち、先生のお尋ねの全総、全国総合開発計画からこちらへ変わったということは、今まではこの国を一つとして、国ですから一つは当然ですけれども、それが隅々まで均衡ある発展を遂げるようにしていこうという思想から、その中に県を越えた広域ブロック、これは歴史的な沿革もあると思いますが、そういうところが、それぞれに特色ある、持ち味を生かした地方をつくっていこうという思想に変換をすることがいいのではないかという考え方からの変換であったと私は思っております。

 したがいまして、各広域ブロックごとに、国と地方が相共同して広域地方計画というものが充実するように、国として果たすべき役割をしっかりと果たしていきたい、このような思いでございます。

河本委員 大臣、ありがとうございます。

 確認でありますが、均衡のとれた国土の発展という、今の国土交通省のいわば省是というべき路線はいささかも変わっていないという理解でよろしいんでしょうか。

冬柴国務大臣 それでいいと思います。その中で持ち味を生かした地域ごとの特色ある地域戦略を描いていただく、そういうことだというふうに思います。

河本委員 関連ですが、新しい国土形成計画、全国計画でありますが、これを八つの広域ブロックにおいて国と地方の共同により云々ということであります。

 国土計画局長にお聞きしますが、北海道総合開発計画というのはまた別に予定をされているんですか。

辻原政府参考人 北海道開発計画についてのお尋ねでございます。

 私、直接の所管ではございませんが、北海道開発法に基づきまして、別の特別法に基づく計画として策定される。しかしながら、国土形成計画も北海道開発計画も同じ大臣が策定する計画でございますので、当然、両者は整合性を持って策定されるということになります。

 そこで、私ども、そういう整合性を図る立場におる者として、客観的に承知しておる情報について申し上げたいと思うんですが、北海道開発計画につきましては、たしか十年の計画でございまして、ことしが改定期になっております。先般、北海道開発分科会の方で審議がなされまして、最終答申がなされたというふうに承知をしておるところでございます。

河本委員 局長、今の御答弁だとちょっとよく理解できないんです、直接の担当じゃないということでありますが。それなら、きょうはこれぐらいにしておきます、これに関しては。

 冬柴大臣、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法というのが間もなくこの委員会でも諮られるわけでありますが、国土交通省が対北鮮、北朝鮮対策の圧力の部分でどういうものをとっておられるか、お聞かせいただきたいと思います。大臣からじゃなくても結構です。

冬柴国務大臣 拉致問題は重大な人権侵害でありまして、特に日本国民にとって非常に重要な、解決しなきゃならない政治課題だというふうに思っております。我が省におきましては、すべての北朝鮮籍の船舶の我が国の港に対する入港禁止措置をとっているところでございまして、この延長についても、国会の御承認をいただくべく、現在その承認を求めているところでございます。

 私どもといたしましては、一日も早くこの問題が解決されるように、圧力の部分といえばこれだというふうに思います。

河本委員 大臣、次は法務省と内閣府の拉致関係の方に質問するんですが、今から僕の質問に答弁することをよくお聞きいただいておいて、また質問したいと思うんです。

 北鮮対策でありますが、法務省、内閣府の対応というのは、私は極めて手ぬるいというふうな印象を持っております。さきの内閣委員会でも質問をいたしました。年末に北朝鮮による人権侵害啓発週間というのをちょうど一週間やるわけでありますが、その広報活動が全く行き届いていないということから質問を始めたわけでありますが、さきの内閣委員会では消化不良を起こしておりまして、私の質問に対して腰が引けているということであります。ぜひ、国土交通省も協力をされて、国民運動としてこの拉致問題解決に向けて取り組んでほしいというお願いであります。

 そこで、法務省、富田さんにお聞きしますが、その人権侵害週間をさらに掘り下げた週間にしていただくために、例えばカレンダー業界あるいは手帳業界に、その週間、わずか一週間なんですから、だれが見てもそういう人権侵害週間だということがわかるような、行動に移していただきたいということで、何かきょうはお土産を持ってきていただいていますか。

富田政府参考人 委員御指摘のことに関しましては、北朝鮮人権侵害問題啓発週間を暦原本に盛り込むことについて、現在、全国カレンダー出版協同組合連合会に対し依頼しているところでございます。あわせて、カレンダーを作成している法務省所管の財団法人につきましては、平成二十一年度分から同週間を掲載する方向で手続を進めているところでございます。

河本委員 局長、ちょっと進んだというふうには思いますが、暦原本に載せたらもうゴールだということではなくて、これを犬の日や猫の日と同等に扱わないでくださいよ。お願いします。

 法務大臣が直接それぞれの業界の団体にお会いされて、それで事情をよく説明して、これは拉致された人たちの未来を北朝鮮が奪ったわけでありますからね。そうでしょう。ですから、法務大臣が直接会うてそのことをきちっと伝えるということをやっていただけますか。

富田政府参考人 国民の間に広く拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題についての関心と認識を深めるため設けられました同週間の趣旨を踏まえて、法務省としましても、委員御指摘の点も踏まえまして、カレンダーへの記載のほか、ポスターの配布、車内広告、インターネットバナー広告の掲載等各種啓発活動を通じて、できる限り同週間が周知されるよう今後も努めてまいりたいと考えております。

河本委員 いやいや、局長、それはぐあいが悪いですよ。私の質問は、大臣が直接各種団体の長と会ってきちんと説明をして、これだけの対策を国としても練っているんだから、せめて北朝鮮による人権侵害問題啓発週間の件については大臣が直接会ってほしい、こういう依頼です。

富田政府参考人 委員御指摘の点を踏まえまして、その点も検討を進めてまいりたいと思っております。

河本委員 冬柴大臣、やりとりをお聞きになったと思いますが、これで本当に北鮮問題が解決できるのかというような印象をお持ちになったと思うんです。

 そこで、大臣にお願いしたいのは、まず、カレンダーや手帳に、国土交通省が関連する団体に今の趣旨を伝えていただいて、それで、国交省だけでも、大事な法律をここに抱えておられるわけでありますので、そういう方向で各種団体を取りまとめていただいて、北朝鮮による人権侵害問題啓発週間に前向きに取り組んでくれということをお願いしていただけないでしょうか。

冬柴国務大臣 私がそのようにさせていただきます。

河本委員 大臣、ありがとうございます。よろしくお願いいたします。

 きのうの質問取りが随分遅くなりまして、ちょっと整理がされていないので御容赦いただきたいと思うんですが、国交省が随分力を入れて取り組んでおられるビジット・ジャパンの成果があちこちに出てきていると思います。

 資料をけさ見せてもらったのですが、十七年度の末で約八百五十万人というような数字だったと……(発言する者あり)違いますか、その辺の数字だったと思うんですが……(発言する者あり)十九年ね。ことしは二十年やね。十九年末で、訪日された方が、観光客も含めてなんですが八百五十万近く、こういうふうに言われております。

 ただ、東京や大阪の大都市部にお越しいただいているようですが、周辺の環境がもう一つサービスが悪いな、こういう思いを持っております。それは交通標識を見たら一目瞭然であります。韓国の人が多い、中国の人が多いということがわかっているのであれば、これからもそういう傾向でいくのであれば、交通標識などを含めて、それぞれの国の文字をもっともっと書いてもらってサービスに努めていただいたらあっという間に一千万人は突破するというふうに思いますので、これはもう御答弁は結構ですから、ぜひそういう方向で、ビジット・ジャパン一千万人目標達成をなし遂げていただきたいと思います。

 ちょっと違和感を持ったのは、その八百五十万人の中に無国籍の人が千人ぐらい入国しているという。無国籍の者がそれほど簡単に入国できるのかという疑問を持っておりますので、これは短絡した見方かもしれませんが無国籍イコール犯罪というイメージが強いわけでありますので、この整理もぜひしていただきたいと思います。

 道路財源の裏づけができまして、宮田局長、これはもう大臣の質問じゃありませんから、率直な思いを宮田局長の方から聞かせてください。うまいこといった、よかった、無駄遣いを省いていくのだ、そういう決意をおっしゃってください。

宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 去る五月十三日、財源の特例法を成立させていただきました。本当にありがとうございました。

 まさにここの中に規定されておりますのが、七千億の地方道路整備臨時交付金、あるいは無利子貸し付け制度の創設、それから料金の値下げ、スマートインターチェンジの増設等利用者の利便を上げるもの、そういうものが規定されている法律でございます。本当にありがとうございました。

 感想ということでございますが、本当に一月以来いろいろな議論がなされまして、道路特会からの無駄な支出ということで、大変失礼をした、申しわけないことをしたと、まずもっておわびを申し上げたいと思います。改革本部の決定に基づきまして誠心誠意改革に取り組んでまいる、できるだけ早くそれが成るように取り組んでまいる所存でございます。

 一方、道路整備についてでございますが、中期計画の素案を昨年の十一月十三日につくりました。そこに至る過程で、いろいろな意見を知事さん初め聞きました。そういう県から上がってきたもの、十年間で推計いたしますと優に百兆を超える、そういう計画でございました。一万四千キロを初め、あるいは歩道の整備、あかずの踏切対策等々でございますが、それをいろいろ精査いたしまして、要対策箇所という具体的な指標でもって、あるいは箇所でもって、どこを対策すべきか、そこの中で十年間具体的に幾ら整備すべきかということで、六十五兆という素案でございました。

 それが、年末に、いろいろな政府・与党の協議、閣議決定で五十九兆ということになるわけでありますが、平成十五年から平成十九年まで五カ年計画がございましたが、その計画額は三十八兆でございます。十年ということで単純に倍いたしますと七十六兆、それに対して五十九兆という計画というものをどういうふうに我々は考えるのかということ。

 もう一つは、今後十年、予想される維持管理費、それから今手がけておりますいろいろな、高速道路から渋滞解消のあかずの踏切対策を含めまして、残事業が五十四兆でございます、残事業と維持管理費十年分を足したものが。五十九兆という計画額に対して、維持管理費と現在手がけている残事業が五十四兆、そういう位置づけになります。

 そういうものをもって、今からいろいろ一般財源化に向けて、この暮れまでに、年内にいろいろな方向で議論されると思いますが、五月十三日付で閣議決定されましたものの中に、必要な道路整備はきちんとやるというふうにも書いてありますので、そういうことと、一般財源化の方向でいろいろな制度改正をする、そういう兼ね合いを一生懸命考えていく、誠心誠意考えていくというのが私ども道路局の役割だろうと思います。今後とも御指導をよろしくお願いしたいと思います。

河本委員 次に、離島航路の問題を取り上げたいと思います。

 先ほど申し上げました瀬戸内海の離島に家島というのがあります。人口約八千人で、三年前に姫路市と合併をいたしました。いたしましたが、離島ということで、離島振興法などで随分後押しをしてもらっているのですが、離島航路は一路線に限られるというふうな取り決めがあります。何とかそこのハードルを下げていただいて、知恵を絞っていただきたいと思います。一路線一航路、こういうことであります。

 ここは、坊勢、宮、真浦、この三つの大きな町があるのですが、一つの大きな本船が約百四十トン、あとは十四、五トンの船であります。離島航路運航高度化対策として、燃料価格の高騰に対して経営体質強化を図っていただくということや、十九年度の補正予算で離島航路補助を行っていただいておりますが、一航路一路線ということでこの恩恵が受けられないということになっておりますので、何とか工夫をしていただきたいという切なる思いであります。

春成政府参考人 お答え申し上げます。

 離島航路の補助制度でございますけれども、委員御指摘のとおり、現在、離島航路補助は、いわゆる唯一のもの、それから赤字ということを要件にしておりまして、今御指摘の家島と姫路の間につきましては、二つの事業者の方が現在就航してそれぞれ営業を行っております。したがって、そういったものに関しては現在対象になっておりません。

 御指摘の昨年度、十九年度の補正予算でございますが、これは油の高騰対策ということで、現在、唯一の航路であります、離島のいわゆる欠損補助の対象になっております航路についてのさらなる欠損の拡大に対する措置ということで、今の補正予算におきまして、十七億五千万ほどでございますけれども、認められたものについてもこちらに投入しまして、当初予算は三十八億程度でございましたので、合わせて五十五億ほどでございます。これをそうした欠損補助に使用したということでございます。

 それでは、なぜ複数の事業者が就航しているところについて補助対象にしないのかということでございますけれども、これはやはり、島民あるいは島に渡る方々にとっての、これしかないという最終的な手段というところをいかにして支えていくかという制度がこの離島航路補助制度の根幹でございますので、二事業者以上の方が競争する状態にあっては、残念ながらそこまで支える制度にはなっていないということでございます。

 しかしながら、今委員御指摘のようないろいろな御意見、唯一無二の航路といったことについてどうかという問題ですとか、いろいろな御指摘がございます。もう少し何とかならないかという御指摘もございます。そういうことにつきまして、実はことしの一月から、学識経験者を初めとして、実際に離島航路を抱えております地方公共団体はたくさんございますけれども、その主たる地方公共団体の方々、それから、実は離島の問題というのは私ども国土交通省だけで支えられる問題ではございません。そういう意味で、総務省あるいは農水省の方も入って、一緒に検討を行っております。

 その中で、委員の御指摘のあったようなさまざまな問題もございますが、ただ、残念ながら、基本的には、私が先ほど御説明申しましたように、やはり唯一無二の航路というところについては、これを堅持せざるを得ないかなと思っております。しかしながら……

竹本委員長 時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

春成政府参考人 燃料高騰対策、いろいろと問題があることは事実でございますので、関係の地元の自治体、それから事業者の方々の御意見もよく聞いて、研究してまいりたいと思っております。

河本委員 松原先生、お待たせしました。終わります。

竹本委員長 以上で河本君の質疑は終わりました。

 次に、松原仁君。

松原委員 民主党の松原仁であります。

 きょうは、私の地元でもありますが、羽田の沖合展開、羽田空港D滑走路工事現場付近の海域における赤濁について御質問をいたしたいと思っております。

 前回、平成二十年四月二十一日に決算行政で質問をしたわけでありますが、その後、国土交通省としては、この羽田空港D滑走路工事現場付近の海域における赤濁について、何か新しい政策は行っておられるかをまずお伺いいたします。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 前回の御質問での御指摘を踏まえまして、以下のような対策を実施しております。

 まず、現地での岩ズリの品質確認といたしまして、西伊豆の土源、宇久須からの岩ズリに対しまして、四月末には、JVによるダンプ積み込み前、船舶積み込み時における目視確認を実施するとともに、品質試験を行い、搬出時の品質確認を行っております。また、国の職員を抜き打ちで現地に派遣し、目視による確認を行い、品質確認にも立ち会っております。その後も、週一日、JVによる現地抜き打ち調査を実施しておりまして、今後これを継続する予定でございます。

 また、羽田空港の工事現場におきましても、JVによる搬入岩ズリの品質確認を行うとともに、四月末には国の職員が立ち会い、品質確認を全船で実施しております。その後は、JVによる全船の品質確認を継続するとともに、国土交通省により、最低週一回の品質確認の立ち会いを行っているところでございます。

 また、岩ズリの投入につきましては、全作業船が、濁りを極力発生させない、海中深く投入するトレミー船で施工しておることを国の職員が確認してございます。

 また、環境の監視強化といたしまして、新たに、毎日の対応として、工事区域内での水質の定点連続観測の充実、毎週の対応として、国の職員による現地水質調査を実施しており、観測結果から工事による濁りの影響が許容レベル内であることを確認しております。

 最後になりますが、環境の専門家から成る第三者委員会を平成二十年五月七日に開催いたしまして、工事着工後一年間の工事による濁りの状況を取りまとめるとともに、埋立部の護岸築堤工に伴う岩ズリ投入による濁りの状況、これは平成二十年一月から四月末まででございますが、これにつきまして第三者委員会に諮りまして、環境上問題ないことが確認されております。

 以上でございます。

松原委員 その場合に、岩ズリとして入れるものというのは、土は何%ぐらいまで入ることが許容されているんですか。お伺いします。

鈴木政府参考人 岩ズリの品質につきましては、ふるいにかけたときの二〇%通過粒径が〇・六ミリメーター以上、五〇%通過粒径が五ミリメーター以上となってございまして、ふるいにかけて二割ぐらい落としたときに〇・六ミリ以上で、五〇%ぐらい落としたときに五ミリ以上というような状況でございます。

松原委員 これはトレミー船を使って入れるわけですから、基本的には海底深く沈殿されるわけですよね、岩ズリがメーンで、若干土があるとしても。そうすると、そういったものは海上には浮き上がってこないという理解でよろしいんですか。前回の決算行政のときに質問しましたが、いわゆる膜を張らないのは、トレミー船であればそういったものが出ないから膜を張らないということだったわけで、上にはそういった沈殿物が上がってこないという理解でよろしいでしょうか。

鈴木政府参考人 前回もお答えいたしましたが、汚濁防止膜につきましては、ここの海域が船舶のふくそう海域であることや多摩川の河口域に当たりますので、汚濁防止膜の使用は適当ではないということで、全部をトレミー船ということで海中深く投入をして、汚濁をなるべく生じさせないようなやり方でやっておるところであります。

 全く濁りがないということではなくて、濁りが一定基準以下ということで、環境監視をきちっと行っておるということでございます。

松原委員 この間、そういった抜き打ちチェックもしているということでありますが、この抜き打ちチェックについては後で質問したいと思います。本当の抜き打ちチェックができているかどうかというのは大変に私は疑問を感じておりまして、恐らく事前に抜き打ちチェックをするぞという情報は現場に漏れているだろうというふうな気がしてならないわけであります。これは憶測であります。

 例えば、その後、ある新聞社が、これも後で質問しようと思ったんですが、どうも読売新聞らしいんですけれども、宇久須はおかしいと。おかしいとうわさが立つこと自体、火のないところに煙は立たないと、極めて疑問をみんな感じていたわけでありますが、なぜ宇久須なのかということも含め、実は読売新聞が調査に行くということを私のところでも関係者が知っていたぐらいにオープンだったわけで、これで抜き打ちとは当然ならないわけです。そうしたときに、いいところだけ見せて、いいものですよという議論では話が通らないと思うわけであります。

 さて、局長、これは水をちょっと入れた宇久須の土なんです。これがそうであります。これは若干赤褐色です。黄河流域のようなという話を前回私はした記憶がありますが、黄河の場合はもっと微粒であって、専門家に言わせるとブラウン運動ですから、黄河の場合はそれによって生命に対して重篤な問題にはならない。これは黄河のような、そういうきれいなものではないというところまでは明らかになっているようであります。

 さてそこで、私はきょう写真を持ってきて、本当は皆様にお配りをしたかったわけでありますが、きょうは配りません。なぜ配らないかというと、この写真を出すことによって撮影者が特定されてしまうということになると、その撮影者が大変に迷惑をこうむるということであります。

 もっと言えば、なぜこの写真が撮られたかということでありますが、その方も、もちろんこういった埋め立てをずっと今まで何十年もやってこられた方であります。特定したくないのでそれ以上言いませんが、何十年もやってきた方です。しかし、余りにもこれは違う、自分がやってきた埋め立てと余りにも素材が違い過ぎるということで思わず写真を撮ったということなんですね。思わず写真を撮ったと。

 この写真は、船名等が特定されるといけないので、きょうは配っていません。しかしながら、この写真を見ると、これは明らかに土に見えます。二〇%以下の泥というよりは、もう八〇%土ではないかという感じもするぐらいの土であります。現場にいた人が、近くにいた人が、長年こういった埋め立てをやってきた人が、これはひどいといって、土だというふうに肉眼で判断をしてこの写真を撮ったんです。これは大事なことだと思うんですね。

 つまり、この工事水域に我々は入れませんから、もちろん監視船もいるので普通の人間は入れません。工事関係者じゃないとこの写真は撮れないんですよ。工事関係者じゃないと撮れない写真で、彼は、今まで自分がやってきたこと、羽田にもしっかりした岩ズリを入れたりしているけれども、これは明らかに土だというので写真を撮ったんです。いいですか。(発言する者あり)委員長も見たい。これは遠くだとわからないけれども、完全に土に見えますね。

 ただ、大事なことは、これが土だ云々よりも、現場にいた人が土だと思ってこの写真を撮ったということが大事なんです。工事関係者、偉い人です。余り言うと特定されちゃうんですけれども。

 これはいつ写真を撮ったか、日にちも確定していますし、船名も確定していますが、言いません。写真を撮った方も非常に怖がっています。撮ったことによって解雇されるのではないかといって怖がっています。しかし、海を愛する人間として余りにもひどいと。

 次の写真、これを見ると羽田だとわかるんですが、これは海ほたるの向こうにある風の塔というものですね、この小さいのは。場所を特定されちゃ困るのでちょっとあれなんですが、ここに赤い帯、要するに宇久須の赤い帯がだあっと流れているんですね。流れています。

 このときの船はガット船ではなくバージ船だということですから、トレミー船で下に出してから上に上がってきているんじゃないかと思うんですね。前の質問で、私はガット船の下ぶたをぱかっとあけてやったんじゃないかと言ったんです。そのこともあったと思いますが、トレミー船で下までやったのが浮き上がってきているんだと思うんですよ。こういうふうな状況があるわけです。

 他にも同じような赤濁した写真があります。この写真を、いわゆる入っちゃいけない水域の外でこういったものを見たということを証言してくれた現地の漁師の方に、あなたが見たのはこれと同じものですかと言ったら、同じですと複数の漁師から証言をいただきました。写真を撮った人間は中で工事をしている人間ですから、違います。

 つまり、少なくともこういうものは流れていて、それは尋常ならざる帯が羽田の海域を汚している。これもそうですね、完全に。これだと思うんですよ、宇久須だから。そして、現場の人が船で羽田の沖合に埋め立てているのは完全に土だと感じた、目の前にいる人間が。今まで自分が入れていたものと違う、こういう事実があるということをまず指摘しておきたいと思うんです。このことは大臣にまた後でお伺いしたいと思っております。

 さて、質問を続けますが、この宇久須から岩ズリを運ぶ船舶は、地元の漁師によりますと、明るいうちは沖待ちをして夜になってから入港しているというふうに証言されておりますが、このことを認識しておられますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 宇久須における地元との関係で、宇久須での岩ズリの積み込み時間が日中に制約されております。朝七時から夜の七時までに制約されております。積み込みに二、三時間要しまして、さらに宇久須から羽田までの航海時間が十時間ほどかかります。

 そういたしますと、朝積み込んで、宇久須を出航した船舶の羽田の海域への到着が夕方以降になりますので、羽田での投入作業時間というのは夜間から早朝にかけてということを私どもは聞いておりまして、あえて昼間の作業を避けておるわけではなくて、宇久須での積み込み時間と所要の航海時間等から夜間の投入ということになっておるということでございます。

松原委員 私が聞いている限りでは、漁業関係の方やそういった船の運航をしている方に聞くと、宇久須から羽田は六時間と言いましたよ。波が荒れると七時間、こういうふうな話です。航空局長は十時間ということでありますが、そこはちょっとそごが発生しているわけであります。

 これもデータを見せると問題なんですが、通常、宇久須から出たものはまさに二十三時ぐらいに着いて、例えば、この一部資料ですけれども、これもちょっと見せられませんが、四番船は深夜の十一時から二時の間に土を入れているんですね。地元では、昼間入れることはばれちゃうからしないんだろうと、これは四月二十一日の質問で私が申し上げたとおりであります。

 ただ、これもまた特定されちゃうんですが、このときは、本当は夜の二時半から五時半に入るはずだったのが、安良里というところからの船が先に来てしまって、調整がとれなくて昼に入れたからこういうことが写真で撮られちゃったんです。夜だったらこれは撮れませんから。このデータを見ると、本来はこの船も二時半から五時半に入れるべきだったんですよ。朝、今言った安良里からの、安良里も恐らく宇久須と一緒のとるところですからね、そこからのものがちょっと順番が狂ったので、本来夜のものが朝入ったから白昼堂々とこの泥が見えちゃった、こういうことみたいであります。

 今航空局長が否定されましたが、私はそうじゃないんだという理由は説明できますが、これも言うと関係者に御迷惑がかかるので、本当に難しいんですよ。親元の関係がありますからね。この事件というのは非常に難しいわけでありますが、これは指摘をしておきたいと思います。

 ところで、宇久須産の岩ズリの成分として、海中に濁りが残ると言われておるモンモリロナイトは宇久須産に含まれているかどうか。航空局長、お伺いします。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 宇久須産の岩ズリの成分として、モンモリロナイトという粒子の細かい粘土の一種が含まれていることが確認されております。

 それから、先ほどの岩ズリの投入の件でございますが、宇久須産だけを使っておるわけでなくて、三重県から持ってくるものもございまして、そういうものが同時に着いた場合に、トレミー船で投入しますので、その順番待ちみたいなものが生ずるということはあろうかと思っております。

松原委員 夜入れているのはそうじゃないかとみんな言っているということが問題なんですけれどもね。

 このモンモリロナイトという大変聞きなれないもの、これは粘土質であります。これがモンモリロナイトなんですが、大分色はとれてきますが、モンモリロナイトというのは保水力があるというんですね。例えば、水田なんかで保水性を高めるためにはこういうものがあった方がいいというふうな議論があります。

 私も専門家に聞いてきました。鉱物学の専門家の方がおられまして、丸さんというんですけれども、名前を言っていいのかどうかわからないんですけれども、彼が、羽田空港D滑走路にかかわる海洋汚染の原因についてということで、この静岡県宇久須産、これはモンモリロナイトである、産出する安山岩は火山作用により変質し、岩石中には粘土鉱物であるモンモリロナイトと緑泥石が生成していると。彼にもこの写真を見せたんですね。そうしたら、ここに緑色の石みたいなものがあるんですが、これは静岡の宇久須に非常に顕著な緑泥石ではないかというふうな話でありました。

 ただ、こういう仕事に関係している業者に見せたら、これはそういうものではなくて残土ではないかという指摘もありました。残土ではないかという指摘すらする人間がいました。私はそれは確認しておりません。とにかく、極めて不穏であります。

 このモンモリロナイトは、微細な結晶であり、親水性があって、水中では分散して余り沈殿せず、水の濁りの原因となる、こういう物質であります。これは、例えば胃腸なんかの薬として胃壁を守るためにモンモリロナイトは使われる、こういうものです。だから、ぺたっと張りつくわけですね。張りつくということは、イメージ的には、張りつかれると海洋のさまざまな資源がどうなのかという議論が出てくるんじゃないかとこの方は指摘しております。

 そこでお伺いをしたいわけでありますが、この環境影響評価の審査において、鉱物学的見地から審査を行っているのか。環境省、お願いします。

西尾政府参考人 本件の環境影響評価書におきましては、埋め立ての土砂等は、岩ズリなどということで、一般的な用材の種類で記載がされておりました。したがいまして、環境省で審査に当たりましては、特別な鉱物学的審査を行うということではなくて、この一般的記載を前提に審査を行いました。

 ただ、事業の具体化に当たりましては、土砂の質のばらつきでありますとか、あるいは予測の不確実性、こういうことは当然想定されるわけでございますので、評価書の審査意見といたしまして、事業の進捗に応じて水質等に関して調査を行うとともに、必要に応じて適切な措置を講ずるよう、これは国土交通大臣あて環境大臣から意見を出させていただいている次第でございます。

松原委員 今言ったように、鉱物学的見地からのアセスは行っていない、こういうことであります。確かに、岩ズリで八〇%、例えば岩というか石であれば問題ないと思うんですが、この写真を見るともう違うんですよ。この写真を撮った人間も、間近に行くと、くどいようですが、何十年もやってきた人が違うと思って、焦って撮ったんですよ。こんなことをやっていいのか、これはひど過ぎるんじゃないかと。

 この事実が大きいわけで、そうなると、まさに鉱物学的、これをまず認めることはできないんですが、百歩譲ってそれを認めるならば、私は、こういったものも必要だし、仮に二〇%以下であるとしても、そのモンモリロナイトがどういうものかというものを、これからはもうちょっと鉱物学的なアセスというものも環境省は取り入れるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

西尾政府参考人 アセスメントにおきます一般論でございますけれども、当初から特別な案件、あるいは、例えば鳥獣などの非常に特別なものがあるということでそれが問題であるというときにおきましては、いろいろ専門的にチェックもさせていただきますけれども、埋め立て案件の場合は、事業の具体化に当たりまして用材をどこから具体的にとってくるというようなことが決まりますので、やはり基本的にはアセス書に記載されている、その段階で決まっている範囲でまず審査を申し上げまして、懸念材料があれば、これはそれぞれの省庁にお願いをして、実施に当たってよく配慮をしていただく、そういう進め方をするのが適切ではないかというふうに思っております。

松原委員 この丸教授も言っていたんですが、これから、この環境評価の部分で鉱物学的見地というものを検討するべきじゃないかということを私はあえて提言しておきたいと思います。

 さて、航空局長にお伺いしますが、こういったモンモリロナイトということもあったんですが、鉱物学的知見から環境アセスをやっておられますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 羽田空港の再拡張事業の実施に当たりましては、環境影響評価法に基づき環境アセスメントを行う中で濁りの影響等については検討しております。その中で、羽田空港再拡張事業による事業実施区域周辺の環境に及ぼす影響の程度は小さいとの結論を得るとともに、学識経験者や地元自治体を含む第三者委員会の審議を経て作成された環境監視計画に基づく環境モニタリングを毎日実施し、基準値をクリアしていることを確認しつつ、工事を施工しておるわけでございます。

 材料の選定に当たっては、岩ズリの成分分析の結果により、環境基準を満たすことを確認してございます。

松原委員 私は、とにかく鉱物学的知見というのを入れていくべきだということを、環境省、国土交通省、所管の方には申し上げたいと思うんです。

 さて、もう一回この写真に戻りますが、航空局長、見えますか。ちょっと見えないかな、遠くだから。よく見ると見えるんですが、これは岩に見えますか、土に見えますか。

鈴木政府参考人 ちょっと遠くて確認できませんが、岩ズリと言われているものについては、岩状のものとか砂のものとかいろいろまじっておりまして、その基準が、先ほどお答えいたしましたように、ふるいにかけたときの二〇%通過粒径とか五〇%通過粒径ということで決めておるわけでございます。

松原委員 昔、秦の始皇帝の時代に趙高という宦官がいて、みんなを集めて、鹿を集めてきて、自分がどれぐらい権力があるかを見せるため、馬だと言ったら、みんな、はい、これは馬ですと言って、馬と鹿が合わさって言葉が生まれたわけであります。これを仮に岩だと言ったら、土を岩と言え、岩と言わなかったらおまえはだめだぞと、そういうふうに、例えばこの地域で施工している一番上の会社が下請のものに、おまえ、あれは岩だろうと言って、いや、どう見ても土なんだけれども、おまえ、岩だろう、岩だと言わなかったらおまえは首だみたいな、こういう話では話にならないと思うんですよ。

 明らかにこれは残土の可能性があるんですが、私は、この質問によって、この写真を撮った人が仮に何か首になったりしたら、これは大問題ですから、ほかの理由を親会社は言うだろうけれども、そのときはそのときでまた、冬柴大臣に直訴しますから。つまり、こういう情報を出してきた人間を、あれはおまえ、鹿なのに馬だと言って、馬だと言わなかったらおまえはだめだみたいな、そういうことがこの日本で許されていいはずがないんですよ。これは明らかに土であります。私が見ても土だし、現場にいた人も土だと思って写真を撮った、これは何よりも大きな証拠ですよ。

 そういう中で考えたときに、では、なぜ宇久須産の岩ズリと称される土を使っているのか、お伺いしたい。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 羽田の埋立部の工事につきましては、地盤改良工事を終えて、今、一番大事な護岸の築堤工事をやっているところでございます。護岸の土台となるところに岩ズリというのを必要としているわけでありますが、一番安定的に出せること、あるいは羽田との距離の問題、それからもちろん基準をきちっとクリアするということで、宇久須産の岩ズリを全体量の六五%ぐらい使っておるところでございます。

松原委員 品質は、先ほど言ったように某マスコミ、もう名前を言ってしまいましたが、そのマスコミもおかしいといって行っているわけですよ。ただし、そのときは、おかしくなかったという結論をきちっと出すような場所を航空局では案内しているんですな。でも、おかしいといって複数のマスコミが行ったりしていること自体おかしいし、これはずばりなんですよ。

 私も、全部資料を出すともっと迫れるんですが、ありますよ、細かいこういうもの。これは出すと迷惑がかかるから出さないんですけれども、非常に困ったものだなと。事実を認めないとか、いや、そんなことはないとか、それは全部岩ですとか言われても、どうも納得できないんですが、こういう疑念はどうやって晴らせばいいと航空局長は思いますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 前回の先生の御指摘を踏まえまして、冒頭お答えいたしましたように、西伊豆の宇久須の方の積み出しの方の現場、それから羽田の方の工事現場において、JV及び国の職員における品質確認をしっかり行ってやっておるところでございますので、またそれをしっかりと今後とも強化してまいりたいと思っております。

松原委員 品質確認を、抜き打ちと言うんだけれども、私は抜き打ちじゃないと思うんだ。抜き打ちじゃないですよ、それは。マスコミが行ったときなんか、はい、こちらへどうぞという、きちっとそういうふうに決まっているので、本当の抜き打ちは僕はできないと思うんだよね。

 では、何をしてこれを確認するのかといったら、これがどのぐらい費用がかかるか僕はわからないけれども、それも絶対大丈夫なところをボーリングされても困るんだけれども、ボーリング調査みたいなものをやらざるを得ないと思うんですよ。ただ、これは間違いなく大丈夫だと、宇久須産が入っていないところをやられても困るんだけれども。

 こちらが、例えばこの辺が怪しいんじゃないかというような場所はあるんですよ。これは工区がどこだかわかっていますから。この写真を見せた瞬間に、漁師はどこの工区だか、ずばり言いましたよ。そこの工区なんです、これは。

 そういったところのボーリングの可能性は検討することはできますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 岩ズリの品質に関しましては、定期的に土源のチェックを行うとともに、現場搬入時におけるチェックを日常的に実施することにより対応してきておりまして、所要の仕様を有すれば性能を発揮できることを事前に確認しております。

 投入後は、深浅測量によりまして、岩ズリの出来高形状の確認を行いまして、規定の断面であるということを確認して、今工事を進めているところでございます。(松原委員「ボーリングはやっているの」と呼ぶ)ボーリングはやってございません。

松原委員 ボーリングというのは、一回、どれぐらい費用がかかるんですか。

鈴木政府参考人 済みません。費用を直ちに今承知しておりませんが、先ほど申し上げましたように、深浅測量で出来高の形状を十分確認しながら今進めておるというところでございます。

松原委員 とにかく、これが土だったらアウトなんですよ、話が。全部うそなんですよ。しかし、土であるということは恐らく事実だと思うんですよ。

 今、こういう議論を積み重ねてまいりましたが、冬柴大臣、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。

冬柴国務大臣 公共事業というのは、品質が確保されなければいけないと思います。その過程で、手抜きとかあるいは素材が悪いとかいうことがあってはならないと思います。大事な税金でつくっているわけですから、でき上がったものが岩ズリ以外のものであれば強度がどうなるのか、私はわかりませんけれども、岩ズリというもので指定されているところへ違うものを入れるということは許されないと思います。

 したがって、もう一度、言われたように、どういう方法で調査するかわかりませんけれども、調査をさせて、そして報告をしたいと思います。

松原委員 非常に前向きな御答弁ですので、やはり国民の代表である国会議員から大臣になられておられる冬柴大臣に、役所がというよりも、役所も初めから隠そうと思ってやっているんじゃないんですよ。しかし、知らぬ間になってしまって、今さらこれはまずい、やるとかえって問題があるというので、そちらに回ってしまわざるを得ない状況があるのかもしれないし、事実はわかりません。ただ、私のところにこういったものが自分の身の危険のリスクを冒してまで来たということがやはり大事なことだと思うんです。

 航空局長、ちょっと確認しますが、この羽田空港の拡張で何でこういうことが起こるのかというと、やはり時間が迫っている。宇久須産がなぜ使われるかという問題も非常に突っ込んだ議論を実はしたいんですが、これもいろいろと理由があると思うんですが、それだけではなくて、羽田空港拡張の時間の問題があると思うんですよ。しかし、だからといって、時間がないからこういうものをどんどん入れてしまいましょうという議論ではおかしいと思うので、航空局長、答弁いただけますか。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のように、羽田空港の再拡張事業は、二〇一〇年の十月末の供用を目指して、今、二十四時間、三百六十五日、突貫工事でやってございます。羽田のあの大空港を運用しながら、運用をとめるわけにはまいりませんので、運用しながらの工事でありまして、夜間工事などを中心として、いろいろな工夫を凝らしながらやっているところでございます。

 ただ、急ぐ余り品質確認を怠るというようなことはあってはならないと私どもも思っておりまして、十分そこは確認しながら進めてまいりたいと思います。

松原委員 時間が来ましたので終わりますが、地元の漁師等は、時間との切迫の中で、土でも何でもいいから入れてしまえとやっているんじゃないかと皆さん怒っておりますし、今回、こういう写真が出てきた。本当に身の危険を冒してまで、現場にいる人間が撮った写真であります。これは重みがあると思っております。

 ぜひとも、こういったことに関して、国民の疑念がなきように、冬柴大臣以下よろしくお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

竹本委員長 松原君の質疑はこれにて終わりました。

 次に、長妻昭君。

長妻委員 民主党の長妻昭でございます。本日は質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。

 まず、資料を配らせていただいてございますけれども、この二ページ目をごらんいただきますと、この資料は匿名の方から私の方に送られてきた資料でございます、資料のタイトルとしては「国土技術研究センター厚生会 平成十四年度事業計画及び予算書」というふうに書いてあるんですが、この資料は本物の資料でございますか。

冬柴国務大臣 これが本物かどうか、真偽については確認はしておりません。

長妻委員 私も匿名の方から送られてきた資料なので本物かどうかわからないので、裏づけをとろうということで、この国土技術研究センターは厚生会に対してどれだけ資金を拠出しているんですかと国交省に調査を依頼しましたところ、五ページの資料を国土交通省からいただきました。この資料と同じ平成十四年度をごらんいただきますと、法人から職員親睦団体への支出額は一千万円、親睦団体の会費収入が五百三十万円とあります。そうすると、私のところに送られてきた資料は、助成金収入が一千二百万円、会費収入が四百五十万円ということで、ある程度金額が似ているということになり、そして奇妙なことに、私が資料要求をした後、なぜか冬柴大臣が記者会見の場で親睦団体への支出について見直しをするという御発言があったという一連の流れがございます。

 そういう意味で、ますますこの資料というのは本当の資料なのではないかというふうに考えるのでありますけれども、これはなぜこの親睦団体への支出の見直しをされたのか、そして、どういう見直しなのかをお答えいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 これは長妻議員から示されたからということではなしに、今、道路特定財源から支出を受けた公益法人改革ということで五十の法人を詳細に調べました。その中に御指摘のあったような団体から、またその下の厚生会、すなわち従業員の任意団体に対して、社員旅行というのをやるじゃないですか、その社員旅行は私は許されると思うんですけれども、過大な費用が……。

 普通は社員が日ごろ二千円とか三千円を積み立てをして、一年間すれば二万四千円とか三万六千円というものがたまります。それを原資に会社の方からそれに一万なり二万を継ぎ足して五万円の旅行をするということは、私も長い間弁護士をやっていますので、そういうことが行われていることは知っていますし、庶民の目から見てもそれは許されるし、従業員に対する福利厚生として許されるだろうと思うんです。ところが、従業員が全然お金を出さずに、丸抱えといいますか、全額を公益法人の、相手方の厚生会へお金を払って、そこでそういう旅行をやっているということが指摘されました。

 それで、私は、それは許されないのじゃないか、少なくとも半額を超えるものは不相当だと。そして、その過程で、もうそういう福利厚生費の支出というものはやめてもらう、やめてもらいたいということを考えたわけです。それで、その額も一万円を超える部分についてはやめてくださいということを申し上げました。

長妻委員 今、冬柴大臣が言われたように、旅行の話というのはいろいろ報道されました。

 この二ページ目の資料が本当だとすると、ゴルフコンペ七十二万円で三回、あるいは四十万円でダイビングを二回、クルージングを三回、あるいは沖縄一泊二日四万八千五百円が百人ということや、釣りが四十万円で十回、あるいはスキーが二十五万円で合宿二回、囲碁、将棋、マージャンが大会三回で十四万円、親睦会も一人二万円という支出が予算計上されているわけでありまして、冬柴大臣にお尋ねするんですけれども、五ページ目の平成十四年度を見ると、一千五百万円のうち国土技術研究センターから一千万円の公金が入っているというのは、これは問題だと御認識されるんですか、されないんですか。

冬柴国務大臣 私は、十四年はわからないんですが、十五年以降は五年間の保存期間がありますので調査をさせていただいております。

 十四年については、これは決算ベースの話だろうと思うんです。長妻さんが出されたこれは、上にも書かれているように事業計画及び予算書ということですから、予算書と決算とでは金額が違っても、まあそれはよくあることだろうと。

 ただ、私は、こういうちょっと過大な支出というものが厚生会に行われるということは、私の目から見ると妥当じゃないと思います。したがって、これは回復してもらわなきゃならないというふうに思っています。

長妻委員 平成十四年度は、三分の二程度が公金なので妥当じゃないというふうに御答弁がありました。ということは、平成十四年度の国土技術研究センターが何に使ったのか、その親睦団体で。やはりそれを知るということは、これは当然のことだと思います。

 そういう意味で、この二ページ目の国土技術研究センターの予算書が本物なのかどうか、あるいは具体的にどういうものに使われたのか。私がこの資料をコピーして国土交通省やこの財団にお渡しして本物かどうか確認してほしいともう一カ月以上前からお願いしておりますが、本物かどうかはプライバシーがあるから確認しないというふうに公式見解を述べられた。そして、私が直接このセンターに電話をいたしますと、平成十四年六月当時の厚生会の会長さんは今も職員でこのセンターにお勤めになっておられると。では、会長さんにこのコピーを見せて、これは本物かと聞けば一言で済むんじゃないですかとセンターの方に申し上げたら、いや、それはプライバシーだから、そういうことをお尋ねすることも聞くこともしない、こういうふうに頑張っておられるんですが、冬柴大臣、これは本物かどうか確かめていただけませんか、不適切な支出であれば。

冬柴国務大臣 まず、それは協力を求めるようにしたいと思います。

 ただ、私どもが監督しているのは国土技術研究センターそのものです。そこから先の厚生会というものについては、監督するということではありません。

 ですから、技術センターに対してそういう問題についての確認はしてもいいですけれども、ただ、法的にどうかといいますと、これは平成八年九月二十日の閣議決定というのがありまして、「公益法人の設立許可及び指導監督基準」というものがあります。その中で、公益法人の総支出に占める割合が、福利厚生費を含む管理費は、可能な限り二分の一以下に抑えなければならないというふうな規定がございます。

 したがいまして、二分の一に限りなく近いというようなものであれば我々は調査することができるわけですけれども、ここの国土技術研究センターの総支出は、約百億に近い支出をしています。その中の、これを見ますと一千万とか一千二百万というレベルですから、それには到底達しないわけですね。したがいまして、そういう閣議決定されたものから見ると、そういうような真偽まで確認をするということはどうなのかなという感じはいたします。

長妻委員 それは御答弁がおかしいんですね、先ほどの趣旨と。つまり、この五ページでございますけれども、例えば平成十四年度でいうと、この国土技術研究センターに一千万円の公金が支出をされている。そして、会費収入は五百万円。これは問題だというふうにさっき言われましたよね、この支出は。これは、もうこういうのはやめろと。ということは、これは問題支出が、ほかの年度もありますけれども、平成十四年度にあったというのを大臣はお認めになった、問題ある支出だと。しかし、その中身は隠しておいていいと。こういうことは許されないんだと思うんですね。

 この一ページ目でございますけれども、この団体というのは、御多分に漏れず天下り団体ですけれども、常勤の理事四人全員が国交省からの天下り。センターに確認しますと、売り上げの少なくとも八割以上が国土交通省からのものと。そして、道路特会からの契約は、平成十八年度十九億円。このセンターは道路特会から契約をもらっていますけれども、一〇〇%すべてが随意契約で仕事をもらっている。しかも、この国土技術研究センターは、それを第三者に再委託している。受注額の五〇%を超す業務を、国交省から受注した業務の半分以上を第三者に再委託、五五・九%再委託している。

 もう三冠王、四冠王の非常に問題ある財団であるけれども、この資料は、つまり、ゴルフをやっているとか、ダイビング、クルージングをやっていたかどうかというのは、これはうがった見方をすると、それがまたばれると世間の皆様がいろいろお怒りになるので、そこだけは公表しないように頑張っていこうというふうにしか私にはとれないんです。

 つまり、平成十四年度の公金の支出は問題だと言いながら、何に使ったかは言わないでいいというのは、これは到底許されないと思うんですが、これはゴルフにも使っているんですか。

冬柴国務大臣 先ほど申しましたように、私は真偽はわかりません。ただ、こういう支出というものが不相当だと私は申しました。したがいまして、今後はそういうところへは支出はしない。これが一つです。

 それから、証拠が残っている過去五年間の中で、職員の厚生ですから、二分の一を超える金額を支払っている場合、例えば平成十五年で見ますと、従業員から五百九十万円の会費等が入れられている、しかしながら、この国土技術研究センターからは従業員の親睦という形で九百万が支払われていると書いてありますね。そうすると、九百万と五百九十万ですから、それを超えた約三百万については返してもらう。だれからか。それは、当時の役職員が連帯をしてこの国土技術研究センターに返してください、返していただいたお金は国庫に納めていただく、そういう手続をとってくださいということが四月十七日の最終報告に書かれているとおりでございまして、そのような形で責任をとっていただく。

 従業員は、そのいただいた厚生費を使ってどういうことをしたか、ゴルフをしたかどうかということについては、今わかりません。

長妻委員 大臣、これを守ってはいけないと思うんですよね。つまり、返させるということまで言われておられるわけで、問題支出なわけですから。それが何に使われたかというのは、これは国民の皆さんにお知らせする必要はない、返しちゃえばいいんだ、中身まではせんさくしないでくれと。それは都合がよろし過ぎるんじゃないでしょうか。

 この二枚目の資料が本当だとしたら、クルージングとかダイビングとか、今までは旅行だけが辛うじてばれて問題になったわけですけれども、実はここの団体だけじゃないんですね。資料もつけておりますけれども、多くの天下り団体が、公金がかなり過剰にこういう親睦団体に入って、何をしているか全くわからない。辛うじてここのセンターだけが若干姿が見えてきたということなので、大臣、この二枚目の資料が本物かどうか、そしてこの決算、実際に何をやったのかというのを明確にこの委員会に提出することを約束いただきたいんですが、いかがですか。

冬柴国務大臣 先ほどから申し上げているとおり、これは従業員がやっていることですよ。そこに組合があるかどうか、それは私はわかりません。従業員に福利厚生費として会社から渡されたお金をその従業員組合がどう使ったかという問題ですよ。

 ですから、我々は、いわばその会社、すなわち公益法人については監督をする権限があります。その監督は、閣議決定によれば、先ほど言ったように総支出の中に占める管理費がおおむね二分の一を超えてはいけない、超えないように監督しなさいということは言われています。したがって、その中で、約百億の中の一千万を会社から従業員に福利厚生費として渡したわけです。その先の使い道を今から調べよ、六年前のことを調べなさいということは、私どもは、それは行き過ぎじゃないでしょうかと思います。

長妻委員 だって、お金を返させるというところまで大臣は明言されたんですよ。それで中身は全く教えないと。これはだめですよ。この委員会に出してください。これは与党の方も本当に出さないということでいいんですか。与党の方も出す必要はないと考えられているんですか。これはひどい話ですよ。

冬柴国務大臣 まず、それは六年前の、普通の会社であれば……(長妻委員「会社じゃない、財団ですよ。天下り団体」と呼ぶ)従業員の親睦団体ですよ。いいですか。天下りは何人いるんですか。従業員が天下りは何人いるんですか。(長妻委員「じゃ、何人いるか教えてください」と呼ぶ)そういう意味で、天下りだからとか、そういう……(長妻委員「ちょっと待った。十七人いますよ」と呼ぶ)

竹本委員長 ちょっと黙ってください。答弁中。答弁中。

冬柴国務大臣 天下りだからどうこうということじゃなしに、いいですか、我々は……(長妻委員「十七人いますよ、天下りが」と呼ぶ)

竹本委員長 答弁中。答弁中は黙ってください。議長の指示に従ってください。静粛に。(長妻委員「大臣が質問していいんですか」と呼ぶ)今、答弁中ですから。

冬柴国務大臣 私が申し上げているのは、私どもが監督しているのは公益法人なんです。

 これについては先ほどもいろいろ言われましたけれども、公益法人の随意契約はやめさせます。これもはっきり言っています。随意契約じゃなしに、競争性のある一般競争入札にしますということです。

 しかし、その売り上げは約百億なんです。その中で従業員の厚生費として約一千万、資料では一千二百万ほどと言われていますけれども、それを支出した。その支出について、従業員のためにそういうふうにするということについては、私は違法ではないと。全然違法ではない。しかしながら、妥当か妥当でないかという問題でありまして、どこの会社でも、上場会社でも、従業員に対して会社から福利厚生費というものが支出されています。(長妻委員「会社じゃない」と呼ぶ)

竹本委員長 ちょっと静粛にしてください。

冬柴国務大臣 そして、その支出された福利厚生費は、ここでは厚生会と言っていますけれども、組合の中で判断をしてそれが使われております。使い道はいろいろあります。しかしながら、そういう先まで我々が調査をして国会に報告すべき事項ではないのではないか、そういうふうに思っているということを申し上げているわけでございます。

長妻委員 これは大臣から質問があったので、配付資料の三ページでございますけれども、この国土技術研究センターというのは、国土交通省出身の役職員数は十七人です。これは大臣もそのぐらい勉強しておいてください、私に聞かないで。

 それで、この支出は不適切だから返却させると先ほど明言をされた。しかし、その返却させる中身はどういうお金、何に使ったお金なんですかと聞くと、それはプライバシーだと。これはどう考えてもおかしいですよ。これは与党の皆さんも本当にいいんですか、そんなことで。もううみを出しちゃいましょうよ。

 ほかの団体、じゃ、私言いますよ、ここだけじゃなくていいですよ。親睦団体に公金を過大に支出している団体をすべて出してください、ここだけじゃなくて。全年度にわたって、資料があるだけ。それも嫌だと言うわけでしょう。だから、まずは一点突破でこれだけやって。全部出してくれと言うと、必ず逃げますから。まずこれだけやってください、十四年度のこの資料だけ。それから一点突破していきますから。何に使われたか、返却させるわけですからこれは出すと明言してください。これは質問できませんよ。

冬柴国務大臣 もう何回も申し上げているとおりでして、約百億の売り上げをしている会社が、その従業員のために……(長妻委員「会社じゃない、財団法人。天下り団体」と呼ぶ)

竹本委員長 ちょっと黙ってください、答弁中。

冬柴国務大臣 百億の売り上げがある会社が、従業員のために一千万円の福利厚生費をグロスで支払ったという事例があったとします。これは一般国民から見て過大だとか、そして、組合でその受け取った福利厚生費をどう使うか。ある場合はスキーの補助金にしたかもわからぬ。スキーに何人かが行く。それから、夏、スキンダイビングに行った人たちに幾らか補助する。こういうことは普通の社会にあるんじゃないでしょうか。

 しかしながら、これが道路特定財源から出ているということにかんがみまして、従業員から幾らお金を互助会みたいなところで集めたのかというと、約六百万集めている。それに対して九百万出したというのは、過大に支出をしている、私はそう見るわけです。したがって、過大になっている三百何十万、三百十万から二十万は、これは国庫に返してくださいということを言っているわけです。

 したがいまして、それがどう使われたか。六年前の記録は、五年間しか保存義務はありませんけれども、そういうものまで調査をして、そしてそれがスキーに使われたかどうしたかという互助会の人たちのことについてここでつまびらかにすることは妥当性を超えるのではないか、こういうことを私は申し上げているわけでありまして、私は、国民の目線から言っているわけであって、何も物事を隠し立てしたりするつもりで言っているわけではございません。

竹本委員長 質疑者、質問はありますか。(発言する者あり)ちょっと黙ってください、質疑者じゃないからだめ。(発言する者あり)

 ちょっと待ってください。議長として発言します。

 今の大臣の見解というか見方というのは、百億を営業している会社が、一千万のお金を職員に対して福利厚生費として支出するということはよくあり得る話であると。ただ、中身を見ると、職員の出しているお金が六百万足らず、そして会社の方、法人から出しているのが九百万ぐらい。そこが、その法人が出している額と職員の出している額がほぼ均等であるぐらいが適正なところではないか。したがって、それを超えた分は返却させる。それだけの、会社の経営のあり方についての国交大臣の考え方だと私は十分理解できると思いますが、いかがですか。

 質問がありましたら、どうぞ。(長妻委員「会社じゃないって」と呼ぶ)いや、もちろん法人ですけれどもね。(長妻委員「私は民間企業ならとやかく言いませんよ。これはほとんど国交省の受注ですよ。天下りの人数も知らないんじゃない、大臣は」と呼び、その他発言する者あり)

 ちょっと静かにしてください。

 冬柴大臣。

冬柴国務大臣 私の方は命令はできません。別の会社です。そうでしょう。要請はします。しかし、これは国土技術研究センターという公益法人が使ったわけじゃないんですよ。使ったのはその従業員なんですよ。従業員なんですよ。ですから、十七名の天下りがいると言うけれども、もっとたくさんいるわけでしょう。そういう人たちに、あなた方は何に使ったんですか、六年前に何に使ったか、そういうことまで私は調査をするあれはありません。

 しかしながら、ここまで議論が沸騰している問題ですから、このセンターに対して、こういう質問があったとできるだけ確認をしてまいりたい。そして、この書類が本物なのか、真偽もまだ私どもはわからないわけです。したがって、その真偽はどうなのかと。そして、その支出はそういうことで確かなのかどうかということを照会してもらいたいという要請はいたします。

長妻委員 そうすると、この書類が本物かどうかというのも確認をいただいて、この委員会で報告いただく、こういうことでございますね。

冬柴国務大臣 要請をいたします。

長妻委員 いつまでですか。

冬柴国務大臣 要請は直ちにきょうやります。

長妻委員 ちょっと時間がなくなってきたんですが、もう一点重大なことがあります。

 この十八ページでございますけれども、これは国交省の過去六年間の、三十四件、二十五億五千三百万円の不適切な会計処理が隠されていました。ずっと隠されて、全く表に出ていないものがございました。この三十四件、二十五億円のうち、財源が道路整備特別会計のものは幾らですか。

冬柴国務大臣 隠されたと言われますけれども、これは会計検査院から、例えばこの工事は設計がいけないのではないですかとか、あるいは施工状態が悪いのではありませんかとかいう指摘を受けた工事の総額が、工事だけではありませんけれども、サービスもあるんでしょうが、二十五億五千三百万という三十四件がありました。

 そういう御指摘がありましたので、これに対して国土交通省は調査をして、意見が違っていたところもあります。しかしながら、指摘されたとおり、設計が御指摘のように適当ではなかったとか、あるいは施工が適当でなかったからということを認めて、それを補正をさせる、直させるという結果を報告した結果、これが報告書には載らなかったということであって、私の方が隠しているわけではありませんので、誤解のないように言っておきます。

竹本委員長 長妻昭君、時間が来ておりますので、簡潔にお願いします。

長妻委員 質問に答えていないんです。道路特会は幾らかと聞いているんです。

冬柴国務大臣 これは、会計検査院が今後の検査に支障があるからということで明らかにされない部分なんですよ。非公開になっている部分なんですよ。

 したがいまして、そういうものを明らかにすることは、同じ国家機関として、これはどこもそうでしょう、そういうものとしてこれは明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。

長妻委員 時間が参りましたので、一点だけ申し上げますけれども、この三十四件、二十五億円というのは、きっかけは会計検査院だけれども、国交省がみずからも調べると、これは不適切な処理だというふうに認識した金額なんですよ。

 では、最後にこれだけ聞きますけれども、この金額の中で、二十五億円のうち返却したのは幾らですか。返却した金額だけ。

冬柴国務大臣 調査をいたします。

 ただ、返却というのは、二十五億というのは全部契約額なんですよ。この契約の中で、例えば一億なら一億の契約の中で……(長妻委員「だから幾ら返したんですか」と呼ぶ)

竹本委員長 ちょっと黙ってください、本当に。答弁しにくいから。

冬柴国務大臣 ちょっと、私、答弁しているわけですから。

 一億の工事で、これは施工ミスがあるんじゃないですかという指摘があった。それは補正させるんです、その人に。そういうことで、こういうふうに補正させましたということを申し上げたところ、会計検査院はそれで結構ですということで、最終報告には載せないということなんです。したがいまして、何件で契約額が幾らというものは会計検査院としては公表をしないということをずっと一貫して言っているところなんです。

 しかしながら、御質問があって、我々の方は、会計検査院はそういうふうに言われるけれども我々はこうでしたということまでは言っているわけです。しかし、その中までどうだったかこうだったかということは、同じ国家機関としては、向こうが非公開となっているものを私が公開するわけにはいかないということを申し上げているわけでございます。

長妻委員 全く理屈になっておりません。

 質問を終わります。

竹本委員長 次に、古賀一成君。

古賀(一)委員 民主党の古賀一成でございます。

 きょうはいろいろなテーマで一般質問が行われておりますけれども、私は、物は大変小さい、見えないぐらい小さい、しかし大変な問題だと認識しておりますアスベストの問題について、対策の現状、そして各省庁の最近の取り組みとこの重要性に対する認識というものをただしたいと思っております。

 十七年のアスベストの大問題、クボタ・ショックと言われて三年がたちました。その後に石綿被害補償法も通ってまいりましたけれども、私自身は、アスベスト問題はこれからが本番だと強く認識をいたしております。

 そういう中で、昨年年末に各紙に載ったんですけれども、国交省は一番のアスベストにかかわりの深い役所でもあるんですけれども、百七十五万棟がいわゆる未調査であった。閣議で議論された結論としてはいわゆる悉皆調査ということだったんですけれども、公共施設、しかも一定規模の施設だけの調査に終わり、何と百七十五万棟が一千平米未満ということで、民間建築物を中心にアスベストの調査をしていなかった、こういう話が表に出たわけです。

 これを見ても、本当に平成十七年のあのアスベストの大問題、ほとぼりが冷めたんではないか、後はのんびりとは思っていないんでしょうけれども、現実としては非常に対応が緩やかになったような気もするわけですね。これは、同じパターンは過去もあったんです。昭和五十年、アスベストがやはり学校で見つかりまして大騒ぎになって、いろいろな議論が沸騰した。しかし、その後は全面禁止とまでいかずに、またほとぼりが冷めて放置をされた、これの繰り返しになるのではないかと大変危惧するのであります。

 したがって、いわゆるアスベスト対策、今申し上げました調査が不十分であったこと等も踏まえ、どういうふうに今後大きい施策を進めつつあるのか、そして、現状としてどう認識しておられるのかの基本的なところをまず国土交通大臣にお聞きしたいと思います。

冬柴国務大臣 たしか平成十七年六月二十九日だったと思います。クボタがこういうアスベストというものの驚くべき実態と、それから自分の方で自主調査した結果というものを記者発表されました。

 実は、クボタは尼崎で、私が今住んでいる住居から三百メートルぐらいのところにこのアスベストの工場があった。今は芝生を張った本社機構がそこに建っておりますが、もとはそこがアスベストの工場であったということで、私を支援してくださる方の中にも、そこで勤めていて、そして友人たちは七人死んだけれども自分一人がまだ生き残っているというような人もおられまして、もちろんアスベスト症状が若干出ているわけです。

 そういうことから、私もアスベストに対する関心というものは人一倍大きいつもりでございます。当時は公明党として活動したわけでございますが、直ちにそこへ私も視察に参りましたし、事情も聞いたところでございます。

 今御指摘のように、アスベストを使った建物というものがこれから二〇一〇年以降、要するに一九七〇年代につくられた建物でございますので、命数が来まして、建てかえとかあるいはそれを壊してしまうということが始まるというふうに我々も予測をいたしております。

 したがいまして、こういう認識で、今後解体期を迎えるので、そのときに再び被害が発生しては大変な話でございますので、未然に防止するための対応を徹底していくことは極めて重要であるという認識を持っているということをまず申し上げたいと思います。

 そういたしまして、国土交通省といたしましても、建築物についての補助制度による吹きつけアスベスト等の除去とか封じ込め等の対策への支援、あるいは増改築時における除去等を義務づける建築基準法の改正、これは平成十八年十月一日に建築基準法二十八条の二というところで改正を行いました。そういうことで、建築物についてはそういうふうにして除去を義務づける。

 それからまた、建築物の解体時におけるアスベストの飛散とか暴露を防止する観点から、建設業の関係団体に対して関係法令の遵守を指導する等、建築分野における飛散防止措置を徹底していく。そのほか、鉄道駅など国交省関係の公共施設等において除去、飛散防止の対策を着実に推進していくというようなことを現在もやり、今後も徹底をさせていきたいと思います。

 アスベスト問題は全力を挙げて取り組む必要のある問題であると認識いたしておりますし、今後とも、関係各省との連携のもとに万全を期してまいりたいというふうに思っているところでございます。

古賀(一)委員 大臣としては、万全の体制で、こうおっしゃいました。

 それでは、先ほど言いました百七十五万件の実態把握、そしてそれがいわゆる市町村を中心にきちんと台帳で管理されていくというような指導をしておるのか、そして百七十五万件の調査はその後どうフォローされたのか、局長で結構ですが、御説明をいただきたいと思います。

和泉政府参考人 委員御指摘のように、まず最優先の対応としまして、一千平米以上の二十五万棟を今一生懸命やっております。二十五万棟という数でございますから、現在の進捗状況は八五%強ぐらい、残りについては早急にしっかりとやるように指導しております。

 残り百七十五万棟あるわけでございますが、これは一斉にやるとなかなか進まないというようなことで、現在どういった優先順位で絞り込んでやっていくかということについても検討してございます。

 したがって、まず二十五万棟を早く終わらせる、次に委員御指摘の百七十五万棟について優先順位をつけながら早急に対応していく、こういった考えで対応してまいりたいと考えております。

古賀(一)委員 今のお話ですと、例の一千平米以上の二十五万件もまだ調査は終わっていないという御説明でございました。今後は一千平米以下もやっていくんだということですけれども、将来、もうちょっと具体的に、いつまでに、例えば七百平米以上を何年までにとか、もっと具体的な方針というものは今の段階でないんですか。

和泉政府参考人 基本的には、まず、委員御指摘の二十五万棟を何しろ早くやる。特に、一千平米以上でございますので、不特定多数の方が来られるような建物が多うございます。一千平米未満につきましては、今の時点で何年までという計画はまだ持ち合わせてございませんが、絞り込みの方針等を踏まえながら、なるべく計画的に、正直言って、百七十五万棟という数でございますので、公共団体あるいは民間の建築士についても対応能力に限りがございますので、そういった絞り込みをした上で、なるべく計画的にやってまいりたい、こう考えております。

古賀(一)委員 それでは、同じくアスベスト対策の、総合調整まではいかないけれども、主務官庁でございます環境省に、現在のあるいは今後のアスベスト対策についての問題認識を再度お聞きしたいと思います。

竹本政府参考人 御指摘のございましたアスベスト対策でございますが、平成十七年の十二月、関係閣僚会合におきまして取りまとめをいただきましたアスベスト問題に係る総合対策、これに基づきまして、今後の被害を未然に防止する、そのための対応といたしまして、アスベスト飛散防止対策の徹底に取り組んでおるところでございます。

 アスベストを使用いたしました建築物の解体工事は、先生御指摘のとおり今後増加をしていくということが考えられまして、解体工事に伴いますアスベストの飛散によります新たな被害が生ずることのないよう、万全を期してまいりたいと考えておるところでございます。

 今後とも、国民の安心、安全を守る観点から、引き続きアスベスト飛散防止対策の対応に万全を期してまいりたいと考えております。

古賀(一)委員 両省から、役所としての取り組みの一般方針といいますか、心構えを聞きましたけれども、実際は、アスベストの具体的な現場での状況は、実はそう甘くはないというか、あちこちに漏れがある。したがって、後ほど質問の形で提言を申し上げますけれども、その前に、私の方からもはっきりと指摘しておきたい調査があるんです。

 何かといいますと、先ほど、これからがアスベストは本番だと申し上げました。先ほど大臣がおっしゃいました中皮腫の死亡者の関係でございますけれども、いろいろ調べてみますと、石綿を扱う仕事でなければ大体百万人に一人か二人しか中皮腫というのは発症しない極めてまれな病気だ、こういう位置づけなんです。しかし、尼崎、大臣の地元、いわゆるクボタの近辺を調査しましたところ、対象十八万人で、三年間で四十二人が死亡している。静かな時限爆弾とも言われるこのアスベスト、それから起こされる中皮腫の病気でありまして、かなりこれは深刻な問題なんです。これは尼崎の事例です。

 もう少し詳しく申し上げますと、女性で全国平均の十四・五倍の死亡率、そして男性で十二倍強。一番近い小田地区というところでは、女性の場合、何と六十八・六倍のいわゆる発症率ということだそうでございます。

 女性がなぜ高いんだ。別にアスベストの工場に勤めているわけでもない、そういう人が男性より際立って高いんですね。結局、小田地区の近辺にいる専業主婦というか、サラリーマンは梅田で昼は勤めて、尼崎にはいない、小田地区にはいない。しかし、奥さん方は、この小田地区の工場近辺で買い物をしたり、いわゆる生活をしている。工場から飛んでくる、それをやはり長く吸っていたんでしょう。女性の発症率が極めて高いんですね。

 つまり、アスベストというのは見えない小さな繊維でありますけれども、一回刺さるとがんの発生につながる大変なものでありまして、こういう問題が現場、尼崎で起こっている。三年間で四十二人ですからね。百万人に一人しか出ないだろうと言われるこの病気は、そういう怖さを持っている。

 二〇〇六年の中皮腫の死亡者、この統計がせんだって出たんですけれども、これがついに千人を超えた。ざっと十年で二倍、千五十人に達したということですから、まさに、一九七〇年代からずっと使われてきたこのアスベストが、今後、吹きつけだけではなくして、いわゆるスレート、アスベストが含まれておるというか、一番多いものは今後はスレートだと思います、成形スレート。これが劣化をする、風化をしていく、こういう問題に我々は直面するわけですから、本当にこれからがアスベスト対策の本番であります。

 私は、今から第二問、第三問で申し上げるいろいろな漏れた政策というか、発注行政もそうです。これからが本番だ、三年前で山を越したのではなくて、これからが本番だというつもりで、今から申し上げる質問を前提に、ぜひ、各省庁一丸となったアスベスト対策の検討、そして、漏れはないか、連携は不十分ではないかということをチェックしていただきたいと強く要望をしたいと思います。

 これについて、各省連携はどういう形で行われておるのか、十分なのか。これは環境省の方から、ちょっと質問の順番が違いますけれども、総括する立場から、各省連携、アスベスト対策、どういう形で今推進されているか、御説明をいただきたいと思います。

竹本政府参考人 ただいま御指摘のございました、特に建築物の解体工事、これに伴います大気汚染の防止という観点から、環境省はさまざまな取り組みを実施してきております。

 とりわけ、平成十七年、十八年、大気汚染防止法の規制の対象を拡大してまいりまして、順次、飛散防止のための規制を強化してございます。そういった規制の中身が徹底できるように、現場に向けてマニュアルをつくりましたり、また、解体業者等を対象としたセミナー、こういったものを実施しておるわけでありますが、各省との連携という点でお尋ねがございました。

 特に、大気汚染の防止を進める上で、厚生労働省、労働安全衛生法を所管しておられます労働基準監督署との連携をして、立入検査を実施するということを現在もう既に実施してございます。何といっても現場での対応が大変重要でございまして、現場の対応に当たる地方公共団体がしっかりと対応ができるように、連携して対応ができるように通知をして指導をしてございます。

 また、建設リサイクル法の届け出の時点で石綿の使用が明らかになった場合は、大気汚染防止法の届け出が必要であるという旨の趣旨の徹底、これまた、この建設リサイクル法所管の国土交通省とも連携をして、自治体に指導を徹底する。

 こういったものが具体的でございますが、いずれにしても、先生御指摘のとおり、関係する省庁が連携して事に当たるというのが大変重要でございまして、今後ともしっかり連携に努めてまいりたいと考えております。

古賀(一)委員 時間がどんどん過ぎますので急ぎますけれども、それでは、成形スレートについてお伺いしたいと思います。

 スレート板、そういうことで石綿は九割以上が建材関係に使われているんですね。石綿含有の建材の使用量は、もちろん推定ですけれども、四千万トンあるのではないかと推定されておりまして、四千万トンです。建築物の耐用年数が三十年とすれば、三十で割りますと、ざっとこれから百万トン以上が廃棄をされていく、アスベストを含むスレート、成形板を中心に、こういうことになるんです。

 このスレートについては、今のところ、成形というか、固めてあるから問題なかろう、こう言われておるんですけれども、新幹線等が通りますと、本当に工業地帯、うわあ、あれもスレートだ、古いな、あの古い工場もスレートじゃないか、あれもアスベストが入っているんだな、よく私はこう思いながら通るんですけれども、これが、実験をしますと、細かく言いませんけれども、裏はいいんですね。太陽に当たっている部分、雨にさらされている部分、これは風が吹くとやはり飛散するんですよ。これについては、もちろんスレート全体がアスベストではないんですけれども、含有量は何%という問題でありますけれども、何せ全国に、住宅の近くにも何も、これだけの四千万トンのスレートを中心とする建材が現に存在して、日に日に劣化していることは事実なんですね。

 これについては、国土交通省はどういう調査をして、どういう問題意識で、いつごろまでにこれについての基準なり、あるいは施策を講じようとしておられるのか、今のところそれが我々に伝わってこない。まあ、スレートだから大丈夫でしょうというように思えるんですけれども、これについての問題認識と今後の対策、どうお考えか、お答え願いたいと思います。

和泉政府参考人 委員御指摘のとおり、建築基準法、問題を踏まえて、平成十八年十月に改正建築基準法が施行されました。この中では、最優先の課題として、吹きつけアスベストあるいはアスベスト含有吹きつけロックウール、こういったものを規制させていただきました。

 まさに今委員御指摘のとおり、いわゆるスレートとか、あるいは吹きつけ系でも、バーミキュライトとかパーライト、こういったものについては、その時点では飛散可能性がまだまだ相対的に低いとか知見が少ない、こういったことで規制に入っておりませんが、改正基準法に先立っていただいた社会資本整備審議会建築分科会の建議の中では、そういったものについても調査をして、仮にそういったおそれがあるのであれば規制対象に加えることを検討すべき、こういった建議をもらっています。それで、先行してバーミキュライトの調査をいたしました。

 今後、今の御指摘も踏まえまして、今年度から一応二カ年と考えておりますけれども、それ以外のスレート系につきまして、そういった劣化した場合とかぶつかった場合、こういった場合に飛散のおそれがどの程度あるのか、こういったことについて調査する予定でございますので、それを踏まえまして必要な対策を講じてまいりたい、こう考えております。

古賀(一)委員 私は、これは遅いと思うんですよね。量が膨大であるということ、それで今はもう既に問題の指摘があったとおっしゃっています。

 去年の十月に日本建築仕上学会というのが行われたんですけれども、ここでも、劣化した石綿スレート波板を素地とした各種塗装仕様の屋外暴露試験について、独立行政法人建築研究所等々の研究者からもやはりこういうのが報告されているわけです。そして、これについては、そういう問題点があるとなれば、政策の方向を出した後に今度民間が技術開発をするというんじゃ遅いんですね。だから、やはり早目に、私は、もっと調査を急ぎ、これについて技術開発をエンカレッジしていく、そういうシステムをもう今からとるべきじゃないかと思うんです。

 私は、これまで実は何度も関係者の方に、あれだけの波板のスレートがあって、工場ですから下で何か生産工程が動いている。そういうときに、将来このスレートを取りかえたときどこに捨てるんだろう、工事をやっているときの飛散はどうなるんだろうと。そして、工場そのものがそんなにとめられるのかとかいろいろ思ったときに、実はいろいろなアイデア、塗装によるいわゆる封じ込め、こういうのも本当にもっと真剣に私は考えるべきだと思います。

 そういうスレートについての事の大きさと、そして国がそういうものを推奨していくという私の提言、もっと加速するということについて、大臣、ひとつ御所見、覚悟をお聞かせいただきたいと思います。

冬柴国務大臣 お話を聞いておりまして、私も他人ごとではありません。私、小田に住んでいるわけでございまして、そういう意味で、私がそうだからという意味ではなしに、千五十人も亡くなっている、それは非常に希有な病でありまして、ほかではほとんど発症しないということでアスベストだと。しかも、そのアスベストが、含有量が少ないとか、そういうものが封じ込められているとかいうことはあったとしても、今委員が言われるような劣化、あるいは日照によって、そういうものが風によって飛散する可能性もあるという御指摘もありましたので、その点について、先ほどの局長の答弁では、社会資本整備審議会建築分科会から「建築物における今後のアスベスト対策について」ということで、吹きつけアスベスト等以外のアスベスト含有建材であっても、健康への影響に関する知見の収集や飛散状況等の実態調査等の結果、建築物における飛散防止策が必要となった建材については建築基準法令による規制等を行うことが必要であると、非常に具体的に平成十七年十二月に言われているということをあわせ考えますと、これは急がなければならない、そのように思いますので、急ぐように申し上げます。

古賀(一)委員 それでは、時間の関係で最後の質問になろうかと思いますが、問いたいと思います。

 最後に残ったのは、各省庁問題は十分認識しています、遺漏なきように今後連携を深めます、こうなんですけれども、このアスベストの関連工事、除去工事については、実態はそう甘くはないんです。本当にそう思うんです。

 つまり、新築であれば、いいものをつくろう、金をかけてもいいと思うんですけれども、これは解体でございまして、発注者はできるだけ安くと。しかも、元請がとって、下請に回って、とりわけアスベストに関しては孫請とかになることが多い。今、建設業界、建築業界はこういう状況ですから、結局、元請がとって、利を稼ぐために、アスベストの除去工事については大変厳しい条件でやってくれということになりかねない、実際そういう実態がある、こういうことなんですね。

 それで、これをどうやって担保するんだと。それは労働安全衛生規則がありますということなんですけれども、これも実態は、先ほど答弁があったように簡単ではない。立入検査という話がありましたよ。実際これは、立入検査というのは大気汚染防止法上の立入検査なのか労働安全衛生の観点からの立ち入りなのか。

 そして、実際に、私が聞くところ、こういう話もあるんです。工事は土日にやります、土日は役所は休みだ、そんなもの、立ち入り検査というか、養生の段階ではチェックに行くけれども、実際、工事のときにはもうお役所は行かないということで、どれだけ手抜きしているかわからぬというような実態もあるんですよ。実際、そこら辺のところは問題意識はないんですか。労働安全という視点から、先ほど立入検査をやっておるという話がありましたけれども、これはもう答弁はいいです。そういう実態がある。

 そして、もう一つ肝心なことは、やはり技術を持たない、資格を持たない者が、現在は幾らでも実はこの工事を、労働安全衛生法のはつりの現場では別ですよ、でも、トータルとして、本当に責任を持って、誇りを持って、経験を持っている者がきちんとやるような体制でなくてもできるようなのが横行しているわけです。だから私は、これはもっと規制を強化して、資格を持った者がやれるというような体制にしていかない限り、経験もない業者が安値で請け負って適当にやるということになりかねない、こう思うんです。

 それで、国の直轄工事は、日本建築センターが技術審査制度というものについて、アスベスト除去についての技術審査というちゃんとした検証をやっているんです。これは、直轄工事についてはそういうところを使えとなっているんだけれども、民間工事とか地方自治体は、だれでもいい、別に資格は要らない、そういうことで、安い工事代金をのむところがやっているという実態があるんです。

 一つだけ絞りますと、日本建築センターはせっかく技術審査証明という制度をやって、今、五十一社まで来ている、こういったところを資格の面で絞っていく、推奨していくというお考えはないんでしょうか。

和泉政府参考人 今委員御指摘の、日本建築センターのいわゆる審査証明事業、そういったものを今やっておりまして、事業者名なども公表している、こういった段階でございます。

 一歩踏み込んで、そういったちゃんとした技術あるいはそういった事業者を活用するというようなことを推奨するということにつきましては、関係部局とよく相談して、そういったことが可能であれば前向きに対応してまいりたい、こう考えております。

古賀(一)委員 最後に、先ほど長妻議員から、例の建設省関連の団体のいわゆるレクリエーション費の大問題が提示されました。ああいうのはしっかりと考えていただきたい。

 ただ、実は日本建築センターもある面では国土交通大臣所管の財団だということで遠慮してやるのかもしれないけれども、こういう国民の安全で技術的な、そういったものは、ちゃんと襟を正しながら、大いにどんどん活用していった方がいいと私は思うんですよ。だから、そこのけじめ、そういうものをしっかり見きわめながら、国民の安全を守っていくという行政に今後こそ取り組んでいただきたい。最後に要請を申し上げまして、質問を終わります。

 以上です。

竹本委員長 古賀一成君の質疑は終わりました。

 次に、川内博史君。

川内委員 川内でございます。

 まず、先ほどの長妻議員の質疑に関連して聞かせていただきます。

 国土交通省にお伺いいたしますが、平成十四年度から平成十九年度までの六年間で財団法人国土技術研究センターに交付した補助金の額を各年度ごとに教えていただきたいと思います。

宿利政府参考人 お答え申し上げます。

 平成十四年度から平成十九年度の間に、私ども国土交通省から財団法人国土技術研究センターに交付された補助金は合計四件でございます。

 具体的に申し上げますと、平成十六年度から平成十九年度まで毎年度一件ずつ補助金を交付しております。平成十六年度が補助金額千五百万円、平成十七年度が二千万円、平成十八年度が同じく二千万円、平成十九年度が七百三十五万円でありまして、この四年間で総計六千二百三十五万円でございます。

川内委員 大臣、先ほど、国土技術研究センターに厚生会の事業計画書、予算書の真偽について本物かどうか確認を要請するという御答弁でございましたけれども、先ほどの長妻議員の提出資料では、平成十六年度にも技術研究センターから福利厚生団体に対して支出が行われているという実態がある。そうすると、十六年度には補助金が出ているわけでございまして、この補助金が適正に使われているか否か、補助金適正化法に照らし合わせて、この団体がそのお金についてしっかりした使い方をしているか否かということは、私は非常に大事な論点であろうというふうに思います。

 先ほど大臣が引用された、平成八年十二月十九日、「「公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用指針」について」という文書の中にも、「公益法人は、積極的に不特定多数の者の利益の実現を目的とする、非営利の法人であり、日本の社会経済において重要な役割を担うとともに、相応の社会的責任を有している。このような公益法人については、自らの業務及び財務等に関する情報を自主的に開示する必要がある。」と書いてあります。

 「財務等に関する情報を自主的に開示する必要がある。」と。すなわち、補助金を交付している、業務委託ではもうそれこそ毎年何十億と業務委託しているわけですが、補助金も出しているという公益法人が、福利厚生費がどのように使われたのかということについて情報を開示しなければならない「財務等に関する情報」だと私は思います。

 官房長にお伺いしますけれども、この運用指針にある「財務等に関する情報」の「等」の中に福利厚生費がいかなる使われ方をしたのかということまで含んでいるという理解でよろしいかということを教えてください。

宿利政府参考人 私どもは、所管の公益法人の支出に関しましては、公益法人の設立許可及び指導監督基準、これは川内委員が引用されていますけれども、これに基づきまして、収支計算書等につきまして請求があった場合に原則として閲覧を認めるなど、そういう情報公開をきちっとしております。

 今お尋ねのところに含まれるかどうかということでありますが、観念的には支出でありますから含まれると思いますけれども、どこまで情報開示するかというのは、おのずから一定の目的に照らして、法人の方で判断をして公開しているものと考えております。

川内委員 国土交通大臣は公益法人に対する指導監督権限を持っていらっしゃるということが民法上定められておりますし、また今、官房長からの御答弁で、財務等に関する情報を開示すべきであるという文書の中の「財務等」の「等」には、当然、福利厚生費がいかなる使われ方をしたのかということについても一般的には含むであろう、ただし、それをどこまで開示するかは公益法人の判断によるという御答弁だったわけです。

 私どもは、補助金が出ている団体、業務委託をしているだけではなくて補助金が出ている団体ですから、これは、補助金適正化法に照らして適正な会計処理がなされているかということが大きな問題になるというふうに思いますので、またこの問題については、きょう、大臣のお取り計らいで要請するということでございましたので、その御回答を待った上でさらに議論を進めていきたいというふうに申し上げておきたいというふうに思います。

 次に、五月十三日の「道路特定財源等に関する基本方針」の閣議決定文書の一に書かれている、道路関連公益法人及び政府全体の行政関連公益法人の集中点検と支出の無駄の徹底的な排除について、質問をさせていただきたいと思います。

 まず、きょうは総務省に来ていただいておりますが、総務省は毎年公益法人白書を出していらっしゃいます。国の各府省が所管する公益法人の数は全体で幾つか。さらには、その法人が毎年出している会計書類によって計算される、資産から負債を引いた正味財産額の合計額は幾らになるかということを教えていただきたいと思います。

須江政府参考人 お答え申し上げます。

 平成十八年度公益法人概況調査によれば、平成十八年十月一日現在で、国所管の公益法人数は六千七百七十六法人ということでございます。それから、同じ概況調査によれば、貸借対照表の資産額から負債額を控除した正味財産の総額は、平成十七年度決算におきまして十一兆九百三十七億二千三百万円となっております。

川内委員 正味財産を十一兆九百三十七億お持ちになっていらっしゃる。それでは、その国所管の六千七百七十六法人のうち、国家公務員出身の理事がいる法人の数、並びにその国家公務員出身の理事の人数、さらにはその国家公務員の天下りのいる公益法人の正味財産の合計額を教えていただきたいと思います。

須江政府参考人 同じ調査によりますが、平成十八年十月一日現在、国家公務員出身理事のいる国所管公益法人は三千三百七十七法人、国家公務員出身理事数は九千八百八人となっております。また、先生お尋ねの、国家公務員出身理事のいる国所管法人の正味財産の総額は、十七年度決算におきまして八兆三千六百二十億八千五百万円となっております。

川内委員 公益法人全体では十一兆円、天下りのいる公益法人の正味財産は約八兆三千億、八兆四千億。天下りがいるところはやはり正味財産が多いのかなと。それはいろいろな理由があると思いますけれども、単純に比べると、天下りがいる、再就職者のいる公益法人は正味財産をしっかりと持っているという数字が今出たわけです。

 次に、国土交通省にお伺いいたしますが、同様に、国土交通省所管公益法人の数と正味財産の合計額を教えていただきたいと思います。

平井副大臣 お尋ねの国土交通省所管の公益法人数は、平成十八年十月一日時点で千百五十三法人。(川内委員「正味財産」と呼ぶ)平成十七年度決算で正味財産額は約二兆六千二百三億円でございます。

川内委員 同じく国土交通省所管の公益法人の中で、国家公務員出身の理事がいる法人の数とその理事の人数、そして天下りのいる、再就職者のいる法人の正味財産の合計額は幾らでしょうか。

平井副大臣 国土交通省出身理事のいる法人は六百九十七法人でございます。正味財産は決算ベースで約二兆一千七百九十億円でございます。(川内委員「あと、人数」と呼ぶ)人数ですが、千百五十三法人に対して国土交通省出身者理事数は二千二百三十二人でございます。

川内委員 ちょっと答弁を訂正した方がいいんじゃないですか。六百九十七法人のうちでしょう。

平井副大臣 六百九十七法人で二千二百三十二人ということになります。

川内委員 大臣、国土交通省所管の公益法人が千百五十三法人あって、正味財産は二兆六千億だ、そのうち、再就職者のいる公益法人は六百九十七法人で約半分、二千二百三十二名が再就職をしていて、正味財産は二兆一千億、全体で二兆六千億の正味財産のうち二兆一千億、再就職者がいる法人がもう、これは二十六分の二十一だから約八割、約八割の正味財産を持っているということでございます。

 それでは、ではもっとフォーカスを細かくしていきましょう。

 道路特別会計から金銭の交付を受けている公益法人、この国会でさまざまに議論になりましたけれども、道路特別会計から金銭の交付を受けている公益法人の数と、そして天下りの理事の人数、さらには正味財産の合計額を教えていただきたいと思います。

平井副大臣 平成十八年度道路整備特別会計から一件当たり五百万円以上の支出のある、五十の公益法人における国土交通省出身理事数は、平成十八年十月一日時点で三百三十二人、平成十七年度決算で正味財産は約二千七百九十五億円であります。

川内委員 それでは、きょうは衆議院の調査局にも来ていただいております。再就職者の人数は、今、中央省庁で把握をしていらっしゃるのは理事の、役員の人数のみでございます、再就職について。衆議院の調査局では、職員まで含めて、再就職者の人数を予備的調査の中でお調べいただいているわけでございます。

 そこで、お伺いをさせていただきます。

 私ども民主党の要請に基づいて行われた国家公務員の再就職状況に関する予備的調査の中で、国家公務員の再就職者がいる公益法人の数、これらの公益法人における国家公務員再就職者数、金銭の交付額、正味財産の合計額を教えていただきたいと思います。

清土調査局長 本予備的調査は、民主党の要請に基づきまして、平成十九年十一月の内閣委員会から調査局長に対する調査命令を受けて、国家公務員の再就職状況を調査したものでありますが、本予備的調査の結果、平成十九年四月一日現在において、国家公務員再就職者が在籍している国所管の社団法人及び財団法人数は三千六百十一法人であり、国家公務員再就職者数は二万百九十一人であります。また、これらの法人に対する契約額及び補助金等の交付額の合計は平成十八年度で六千三百九十六億円となっております。

 それから、資産と負債額の差額について、正味財産ですが、本予備的調査の結果、項目とされておりませんでしたので、平成十八年十月一日現在の時点で調査を実施した総務省の直近の調査であります平成十八年度公益法人概況調査に基づき調査局において集計しましたところ、国家公務員再就職者が在籍している国所管の社団法人及び財団法人三千六百十一法人の資産額と負債額の差額は、八兆八千六百四十一億円ということになっております。

 なお、本予備的調査における契約額、補助金交付額は平成十八年度の調査に基づくものであり、総務省が実施した公益法人概況調査における資産額等は、おおむね平成十七年度の決算報告に基づくものであります。

 以上でございます。

川内委員 もう一つお尋ねをいたします。

 国土交通省所管の公益法人について、本予備的調査における調査の結果、さらには正味財産の額を教えていただきたいと思います。

清土調査局長 平成十九年四月一日現在において、国土交通省所管の国家公務員再就職者が在籍している社団法人及び財団法人数は七百二十九法人でありまして、国家公務員再就職者数は五千六百四十三人、これらの法人に対する契約額及び補助金の交付額の合計は、平成十八年度で二千三十九億円となっております。

 また、国土交通省所管の国家公務員再就職者が在籍している社団及び財団法人七百二十九法人の資産額と負債額の差額は、一兆九千七百六十九億円でございます。

川内委員 大臣、数字がいっぱい出て、何が何やらわけがわからぬというところかもしれませんが、要するに、私がきょう問題にしたかったのは、再就職者がいる公益法人、あるいは、これは国が把握している理事だけではなくて、職員であっても国家公務員の再就職者がいる公益法人には資産マイナス負債の差額である正味財産が多く、多くというか多額にわたってため込まれているのではないかと。

 きょうは資産マイナス負債ということで正味財産ということを申し上げているわけですけれども、運用指針には、負債以外に幾つか基本財産とか特定資産とか、あるいは業務の遂行に必要な資産とかを引いた上で内部留保という概念を用いているわけですけれども、この内部留保について、ある一定の基準を設けて過大にならないようにしていきましょうねということが書いてございます。

 それはそれで一つの考え方であろうというふうに思いますが、それは一般の公益法人の場合にはそのような考え方でいいのではないかというふうに思いますが、国家公務員の再就職者がいる、あるいは国から金銭の交付を受けている公益法人であるというような場合においては、私は違う基準があってもいいのではないかというふうに考えております。

 この前発表された道路関係業務の執行のあり方改革本部における報告書でも、公益法人にため込まれている内部留保について返還を要請するというようなことも書かれているようでございますけれども。

 そこで、大臣の御所見を問いたいわけでございますけれども、国家公務員再就職者がいる公益法人の数が国全体で三千六百十一法人、国土交通省が七百二十九法人、再就職者の数が国全体で二万百九十一人、国土交通省で五千六百四十三人、そして、この公益法人に対する契約額及び補助金等交付額の合計が六千三百九十六億円、国土交通省分で二千三十九億円、再就職者がいる公益法人の資産額、負債額の差額が、すなわち正味財産が国全体で八兆八千六百四十一億円、国土交通省の先ほどの発表では二兆一千億円であります。

 大臣、これをどうされるおつもりか。どういうふうにして国に返還を要請していかれるおつもりか。国土交通省所管の公益法人については監督権限があるわけですから、ちょっとその御方針を聞かせていただきたいというふうに思います。

冬柴国務大臣 川内議員は、正味あり高について国に返却をせよとおっしゃるんですか。それは、ちょっと会計上、私も昔ですが会計学を勉強しましたけれども、普通は……(川内委員「いや、内部留保でいいです」と呼ぶ)では、なぜ正味あり高の二兆とかおっしゃるのか。

 これは資産から負債を引いた抽象的な金額でありまして、それは金庫の中に二兆円あるわけじゃなしに、これは営業するためのゴーイングコンサーンとしての必要財産になっているわけですよ。したがいまして、返却とかそういうことを考えるのは内部留保と言われている部分でございまして、普通の会社であれば当期純利益を指すものだと思います。

 私は、これに対して、基準としては一事業年度における事業費とか管理費等の三〇%程度以下であることが望ましいというような一つの基準がありますが、従来からそのような指導をしていました。しかしながら、今回の道路特定財源の審議の過程で国民の厳しい目もございます。それで私は、この三〇%の基準にこだわらず、徹底的な見直しを行いまして、これからも仕事をしていく上において必要と認められる分は留保するとしましても、それを超える分については国庫に返納させる、私はその方針で進めようと。四月十七日の最終報告にもそのように記載をしているところでございます。

川内委員 例えば、国土技術研究センターの「財務諸表に対する注記」という書類などを見ると、要するに、資産からいろいろ差っ引くものの中に、基本財産は別にして、特定資産として調査研究等積立資産として十四億九千八百万というのが計上されているんですよ。調査研究等積立資産とは一体何だろうと。

 あるいは、ほかにもちょっといろいろ疑問なところもあるんですけれども、大臣、その中身をしっかり、さっき大臣が、川内は正味財産と言っているけれども内部留保がこちらは問題にしているんだということですけれども、正味財産からいろいろ差し引くものの中に、何かまた変なものが入っているんじゃないですかという問題意識で私は正味財産という言葉をあえて使っているわけです。

 そういう意味では、徹底した見直しを行うということを大臣はおっしゃられているわけですから、その正味資産から引かれるものの中におかしなものが入っていないかどうかということまで含めて徹底して調査をして、さらに、その上で、返還要請をするならするということになるんだということを確認させていただきたい、これが一点。それから、それをいつまでにやられるのかということを確認させてください。

冬柴国務大臣 私は、ちょっと政治家ではもう知恵がそこまで回りませんので、第三者の方に、公認会計士に二人入っていただいています。特に公益法人関係に詳しい人に入っていただいておりますし、私も弁護士ですけれども、弁護士もお願いしていますし、それから、財界の方にも入っていただいています。

 したがいまして、こういう方に今御指摘いただきました点について十分精査をしていただきまして、そして国に返却すべきものの範囲を決めていきたい、このように考えておるところでございます。

 それから、いつまでかということにつきましては、二十年度というのは、年度ですから、今年度中に対象額を確定いたしまして、そして、それについて、寄附とかは、二十一年度総会でそれを諮りまして、そして決議をいただければそれでやりますということが今いただいている回答の内容でございます。したがいまして、それが遵守されるようにしたい。

 今御指摘があったのは、今年度中にその範囲を確定して、それで金額が出てきます、それを所要の手続を踏んで国庫に納めたい、こういうふうに思っております。

川内委員 終わります。ありがとうございました。

     ――――◇―――――

竹本委員長 次に、内閣提出、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣冬柴鐵三君。

    ―――――――――――――

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

冬柴国務大臣 ただいま議題となりました特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件につきまして、提案理由及びその内容の概要を御説明いたします。

 我が国は、平成十八年十月九日の北朝鮮による核実験を実施した旨の発表を初めとする我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、本年四月十三日までの間、北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施してまいりました。しかし、北朝鮮が、六者会合で平成十九年末までの実施を約束したすべての核計画の完全かつ正確な申告をいまだに実施しておらず、また、拉致問題についても具体的な対応をとっていないこと等、北朝鮮をめぐる諸般の情勢を総合的に勘案し、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第三条第三項の規定による平成二十年四月十一日の閣議決定に基づき、引き続き北朝鮮船籍のすべての船舶の入港を禁止する措置を実施しました。これについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めるものであります。

 以上が、本件を提案する理由であります。

 次に、本件の内容について、その概要を御説明いたします。

 本件は、同法第三条第三項の規定による平成二十年四月十一日の閣議決定に基づき、平成十八年十月十四日より本年四月十三日までの期間にわたる北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止の実施を決定した従前の閣議決定を変更し、平成二十年十月十三日までの六カ月間にわたり、引き続き、北朝鮮船籍のすべての船舶の本邦の港への入港禁止を実施することについて、同法第五条第一項の規定に基づいて国会の承認を求めることを内容とするものであります。

 以上が、本件の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、御審議の上、本件につき速やかに御承認いただきますようお願いいたします。

竹本委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る三十日金曜日午前九時二十分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十六分散会


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